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2016/10/25 第192回国会 参議院 参議院会議録情報 第192回国会 総務委員会 第3号
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2016/10/25 第192回国会 参議院

参議院会議録情報 第192回国会 総務委員会 第3号

#1
第192回国会 総務委員会 第3号
平成二十八年十月二十五日(火曜日)
   午後一時十五分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十月十八日
    辞任         補欠選任
     こやり隆史君     岡田 直樹君
     辰巳孝太郎君     山下 芳生君
 十月十九日
    辞任         補欠選任
     岡田 直樹君     こやり隆史君
     伊藤 孝恵君     川合 孝典君
 十月二十日
    辞任         補欠選任
     川合 孝典君     伊藤 孝恵君
 十月二十四日
    辞任         補欠選任
     山下 芳生君     辰巳孝太郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         横山 信一君
    理 事
                大沼みずほ君
                柘植 芳文君
                森屋  宏君
                江崎  孝君
    委 員
                片山さつき君
                こやり隆史君
                古賀友一郎君
                島田 三郎君
                関口 昌一君
                塚田 一郎君
                二之湯 智君
                松下 新平君
                溝手 顕正君
                山崎 正昭君
                伊藤 孝恵君
                杉尾 秀哉君
                那谷屋正義君
                森本 真治君
                吉川 沙織君
                宮崎  勝君
                辰巳孝太郎君
                片山虎之助君
                又市 征治君
   国務大臣
       総務大臣     高市 早苗君
   副大臣
       総務副大臣    原田 憲治君
       総務副大臣    あかま二郎君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  金子めぐみ君
       総務大臣政務官  冨樫 博之君
       総務大臣政務官  島田 三郎君
       厚生労働大臣政
       務官       馬場 成志君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野  哲君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       向井 治紀君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局地
       方創生総括官補  末宗 徹郎君
       総務大臣官房長  山田真貴子君
       総務大臣官房地
       域力創造審議官  時澤  忠君
       総務省自治行政
       局長       安田  充君
       総務省自治行政
       局公務員部長   高原  剛君
       総務省自治行政
       局選挙部長    大泉 淳一君
       総務省自治財政
       局長       黒田武一郎君
       総務省自治税務
       局長       林崎  理君
       総務省情報通信
       国際戦略局長   谷脇 康彦君
       総務省情報流通
       行政局長     南  俊行君
       総務省総合通信
       基盤局長     富永 昌彦君
       総務省政策統括
       官        今林 顯一君
       文部科学大臣官
       房審議官     浅田 和伸君
       厚生労働大臣官
       房審議官     中井川 誠君
   参考人
       日本放送協会会
       長        籾井 勝人君
       日本放送協会専
       務理事      木田 幸紀君
       日本放送協会専
       務理事      今井  純君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信
 及び郵政事業等に関する調査
 (行政制度、地方行財政、消防行政、情報通信
 行政等の諸施策に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(横山信一君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官向井治紀君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(横山信一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(横山信一君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本放送協会会長籾井勝人君外二名を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(横山信一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#6
○委員長(横山信一君) 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のうち、行政制度、地方行財政、消防行政、情報通信行政等の諸施策に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#7
○大沼みずほ君 自由民主党の大沼みずほでございます。
 早速質問に入らせていただきたいと思います。
 現在、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの一部競技を東日本大震災の被災地でもという話で盛り上がっておりますけれども、二〇二〇年には各国から多くの選手団のみならず観光客も日本を訪れることと思います。また、地方創生を強力に進めるためには、日本国内どこでも携帯電話やインターネット、WiFiが通じるという環境整備は喫緊の課題であると考えております。
 さきの国会でも取り上げさせていただきました、新幹線の中で携帯電話が不感であると、通じないという区間について、今日お手元にも資料をお配りしておりますが、日本の国がちょっと見づらいので申し訳ないんですが、多くのところが対策済みとありますが、右側にございますように、北海道から九州まで、まだ対策ができていない分野というものがございます。
 我が山形県においても、さきの国会質問で、山形新幹線のトンネルにおいての電波遮蔽対策はこれからの取組になりますが、JRや携帯電話事業者と調整をしながら検討をしてまいりたいと思うとの答弁をいただきました。今月の七日には、知事、県議会議長があかま副大臣の下にも同様の要望活動を行ったところでございますが、その後の進捗及び今後の見通しについて高市大臣にお尋ねいたしたいと思います。
#8
○国務大臣(高市早苗君) 携帯電話が国民の生活インフラとして定着している中で、新幹線での移動時においても携帯電話が利用できるようにするということは非常に重要だと思っております。
 総務省といたしましては、この鉄道トンネルなど電波が遮蔽される場所でも携帯電話が利用できるようにするために、電波遮蔽対策事業で対策を実施中です。
 大沼委員が御指摘のとおりですけれども、情報通信の利用環境の整備は非常に今重要でございます。総務省は、来年度から新幹線トンネルの不感対策を大幅に前倒しして実施するということとし、そのためのJRや携帯電話事業者などとの調整、そして今年度予算の三倍以上の予算要求を行っております。
 東京オリンピック・パラリンピック競技大会で多数の観光客による利用も見込まれますので、二〇二〇年までに、それもなるべく早い時期までに、山形新幹線を含む新幹線の全区間の不感対策が完了できるように進めてまいります。
#9
○大沼みずほ君 ありがとうございます。
 予算も三倍ということと、二〇二〇年までに全ての新幹線でこの不感区域というものをなくしていくという大変前向きな答弁をいただきまして、ありがとうございます。しっかりとこれからも我々の方も政府に働きかけをしつつ、JR東日本、また各電波、携帯電話の会社等にも働きかけをしてまいりたいと思います。
 次に移ります。
 今回の地方公務員の育児・介護休業の法律改正についてでございます。
 資料、お配りの二ページ目を御覧いただくと分かるんですが、地方公務員の臨時・非常勤職員の六十四万四千七百二十五人のうち、女性は四十八万二千四百三十八人とおよそ七五%を占めています。こうした臨時や又は非常勤で働いていらっしゃる職員の方が育児休業を取るためにはどのようにしたらいいのか、現行の制度についてお尋ねいたします。
#10
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 育児休業の対象となる一般職非常勤職員の範囲は地方公務員育児休業法で条例に委任されているため、各地方公共団体において一般職非常勤職員が育児休業を取得するためには条例整備が必要となります。ただいま総務省といたしましては、地方公共団体の条例整備に向けて助言を行っているところでございます。
 以上でございます。
#11
○大沼みずほ君 二ページ目の資料にもございますように、この一般職の非常勤職員に係る任用制度がそもそもあるところが合計で七百七十七となっております。その中で、この育児休業に関する条例改正については、四百六十四ということでおよそ六割というところで、まだ四割の自治体が任用制度、非常勤職員が任用されているにもかかわらず、この育児休業を取るための手続としての条例が定まっていないというところであります。
 しっかり条例制定に向けてまず総務省からの各市町村に向けての御指導をお願いしたいところでありますが、そのためには、臨時・非常勤職員の年齢比率であったり、育児・介護休暇の取得率というものを調査していくことも大事だと思います。
 実態を把握した上で各市町村ごとにきめ細かに対応していくことが重要と考えますが、総務省のお考えをお聞かせいただければと思います。
#12
○政府参考人(高原剛君) ただいま地方公共団体における条例の制定状況につきまして御指摘をいただきましたが、一般職非常勤職員に係る育児休業制度の整備を進めることは大変重要な課題であると認識しております。このため、総務省としては、本年度の勤務条件調査において特別ヒアリング項目と位置付け、重点的に要請を行っているところでございます。
 また、御指摘いただきました一般職非常勤職員に係る育児休業の取得状況については、本年度からその人数を調査しており、現在取りまとめを行っております。一方、介護休暇の取得状況についても来年度から調査対象としたいと考えております。
 さらに、非常勤職員の年齢比率を始め、非常勤職員に関し国として把握すべき項目もあろうかと思っておりますので、次回の調査を行う時点で検討させていただきたいと存じます。
 以上でございます。
#13
○大沼みずほ君 今年度からは育児休業の実態把握、また、来年度以降は介護休業の取得率ということも統計を取ってまいりたいという答弁をいただきました。
 地方自治業務を担っていく上で、自治体の非常勤の方々もしっかりと育児や介護をしながらも自治業務に当たっていただくためには、やはりこの環境整備というのが今後ますます大事になってくるかと思います。厳しい地方財政の中で、こうした非常勤職員の方も増えていると伺っています。そんな中で、しっかりとそういった環境整備にも、総務省といたしましてもしっかり今後整えていただければと思います。
 次に、地方創生応援税制についてお伺いをいたします。
 いわゆるこれは企業版ふるさと納税ということでございます。皆様も個人版ふるさと納税というものは大変周知されているもので、各自治体においても活発にこの納税が進んでおります。これは企業版ということで、企業が地方自治体の事業に寄附をすることで地方創生を応援する、そういった仕組みでございます。
 本日、三ページ目に資料を付けさせていただきました。企業が、既に損金算入ということで現行約三割ということでありますが、これが倍になるという意味で、応援を地方自治体をしていくためにこうした制度が新たにできたわけです。
 現在、このまち・ひと・しごと創生寄附活用事業に認定されたのが百二件と伺っております。山形県でも、飯豊町の蓄電デバイス産業が集積するまちづくり事業が認定されたほか、米沢市の道の駅の中の総合観光案内所も今後事業認定を要請していくと、その予定でございますが、個人版のふるさと納税に比べると爆発的な広がりが見えていないと。始まってまだ半年でありますのでこれからというところは確かにあろうかと思いますが、これからしっかりと地方創生を力強く推し進めていくためにも、やはり民間の力を借りていくこの企業版ふるさと納税をしっかりと運用できる形にしていくことが大切であるかと思います。
 既に寄附予定者が決まっている事業もこの百二件の中には多いわけでございますが、寄附予定者が明らかになっていない事業などで、寄附したいと思う企業がわざわざ内閣府のこのサイトを見に来なければ、どの事業に寄附をしていいのかというのがなかなか分かりにくい。事業と企業のマッチングというものをしっかりとやりやすくしていくことが重要だと思います。
 三ページ目にあります例えば静岡県藤枝市のまちづくり事業、また愛知県安城市の観光振興事業でございますが、共にサッカーやソフトボールといったスポーツ関連の事業でございますが、寄附予定者にスポーツメーカーなどスポーツ関連の事業者というものは含まれていないわけです。ただ、この事業をもし多くの企業が知ることができれば、スポーツ関連の事業者も寄附をしようかなという気になるのではないかと思います。
 企業と事業をいかにマッチングさせていくのか、今後の課題について内閣府にお尋ねいたします。
#14
○政府参考人(末宗徹郎君) 企業版ふるさと納税による寄附を活発化するためには、地方公共団体、企業双方からの働きかけが重要であると考えています。
 地方公共団体の側では、事業をホームページに広く公表する、あるいは個別に企業に寄附をお願いするというような形を取ってございますけれども、企業側からもアクセスしやすい環境をつくっていくことが重要であると考えております。
 そこで、企業版ふるさと納税の対象事業につきましては、現在内閣府のホームページにおいて全事業を公表しているところでございますが、より企業が寄附をしやすく、検討しやすくなるように、地域別ですとか分野別に整理をして、より分かりやすいホームページになるように見直しを今検討をしているところでございます。
 加えまして、経済三団体ございますけれども、そこに対して制度の趣旨説明あるいは寄附の働きかけを行っておりますとともに、会報誌への掲載なども行っていただいているところでございます。また、近く新聞、雑誌、テレビなどの幅広い媒体におきまして、事例紹介も含めた分かりやすい広報を行うことを予定をしているところでございます。
 これらも含めまして、今後積極的なPR活動を行いまして、委員御指摘のマッチングを含めて、本制度の更なる活用を促していきたいと考えております。
#15
○大沼みずほ君 まだまだこれからだと思いますが、やはり内閣府のホームページに来てもらうのではなくて、こちら側から積極的にいろんな企業に出向いていってこのマッチングをうまく加速させていただければと思います。
 実際、事業に寄附をする会社は、経済的な利益を供与することが禁止されています。例えば、寄附会社の広告などが大々的にはできないというふうになっております。もちろん、この点はネーミングライツとの兼ね合いもあるわけでございますが、この広告部分については、例えばソフトボールの会場を改修して、ある企業がそこに寄附をしましたといったときに、どのくらいの大きさであったりどのくらいのものであれば寄附をいただきましたということを打ち出していいのかというところは極めてグレーゾーンなところもあるかと思います。よくそれがテレビに映るようであっては、それは広告料が発生して経済的な供与になるのではないかという批判も出てくるでしょうし、かといって、じゃ、寄附していただきましたということを自治体がPRすること自体は、その事業に対する寄附であるので決して悪いことではないと思います。
 この辺が、ちょっと自治体側また企業側にとっても寄附するに当たり一歩引いてしまう要因になるのではないかと思いますが、内閣府のお考えをお聞かせいただければと思います。
#16
○政府参考人(末宗徹郎君) お答えいたします。
 企業版ふるさと納税におきまして、企業に対して寄附の代償として経済的利益を供与することを禁止しているわけでございますが、これ、六団体からも、モラルハザードを招かないようにするべきといった御意見も踏まえましてそのようにしているところでございます。
 実際、企業は寄附に伴いまして直接的な経済的利益の供与は受けられないわけでございますが、寄附を通しまして、例えば企業と寄附先の地方との間で新しいパートナーシップが生まれて企業進出、あるいは地元の優秀な人材を確保するといった事業展開も期待できるところでございますし、また、今委員が御指摘の企業の社会貢献、それによるイメージ向上につながるというメリットがあるわけでございますので、この点に関連して寄附した企業のPRを行うということは大変重要なことだと考えております。
 国といたしましても、地方公共団体がホームページあるいは広報紙等におきまして事業あるいは寄附企業を公表することが望ましいと考えておりまして、ネーミングライツのような本来対価をもらって行う広告ということであるとそれは経済的利益に当たってしまうと考えるわけですが、そこまでに行かない形で広報を行うことは差し支えないと考えておりますので、地方公共団体にもそのような形で対応していただきたいと促しているところでございます。
#17
○大沼みずほ君 その広報というところの在り方は非常に難しいわけでありますが、なお一層これから企業からの事業への寄附を募るに際し、運用面においていろいろ工夫ができるところはしていきたいなというふうに思いますし、その広報の在り方についてはしっかり内閣府さんと連携を取るようにということで自治体の方にも伝えてまいりたいと思います。
 最後に、金子政務官にお伺いいたします。
 先月、九月に、友好議員連盟としては三十年ぶりにルクセンブルクというところに行ってまいりました。ルクセンブルクは五十七万人という小さな人口でありますが、世界で一人当たりのGDPが最も高いという国で、金融、また特に衛星通信事業に大変力を入れておられます。政府といたしましても大変多額の投資をして、世界の最大の衛星事業者であるSES社というものをもって、軍事情報からさらに一般の我々の生活の情報というものを衛星を通じて発信しているわけであります。
 我が国においても、今後の成長産業の一つとしてこの衛星分野の競争力強化が必須であると考えますが、総務省の取組をお聞かせいただければと思います。
#18
○大臣政務官(金子めぐみ君) 委員御指摘のとおり、宇宙産業は世界的にも市場が拡大傾向にある成長分野でありますし、かつ、技術の進展も大変著しい分野でありますことから、我が国としても、宇宙産業を振興し、国際競争力の強化を図るための取組を加速することが重要であると認識をしております。
 我が国政府が取り組むべき宇宙政策につきましては宇宙基本計画において定められておりまして、この中で、総務省は、宇宙利用におけるICTの利活用推進に積極的に取り組むこととしております。具体的には、通信分野の新しい衛星として、現在の衛星通信サービスの伝送速度を十倍程度高速化する衛星ブロードバンドサービスの提供を可能とし、かつ、コスト競争力も高い次期技術試験衛星の開発にも取り組んでいるところでございます。本年九月より、文部科学省等の関係省庁や研究機関、メーカー等から構成されます体制を構築いたしまして、平成三十三年の打ち上げに向けて開発に着手したところでございます。
 総務省としましては、このような新たな通信・放送衛星の開発が将来の宇宙システムの海外展開につながるよう、今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
#19
○大沼みずほ君 以上です。ありがとうございました。
#20
○こやり隆史君 委員長、ありがとうございます。滋賀県選出のこやり隆史でございます。
 今日、初めて質問をさせていただきます。初めてですので、地方創生と自治体の行財政基盤の強化について、基本的な事項をちょっと御質問させていただきたいなと思います。
 大臣の所信で、地方創生と地方経済の好循環の確立、これを大きな柱として掲げられております。ようやく明かりがともってきた日本の経済再生、アベノミクスを成功させていくためには、やはり地方創生、この取組は最も大事であるというふうに認識をしております。
 この地方創生は、各地域が主体となってその地域の宝を活用しながら独自の取組を進めていく、これが大事だと思います。私の地元である滋賀県におきましても、世界遺産である比叡山延暦寺あり、あるいは日本一の琵琶湖、こうした自然やあるいは農産物、たくさんの宝があります。
 こうした宝を使ってまさに地方自治体、地方が取組を進めていく、そのためには国としても地方創生のためにはできるものは何でもやる、そういった固い、強い姿勢を示し続けていくことが大事であるというふうに思っております。特に、地方に寄り添い、そして地域に最も密着した行政分野を所掌する総務省として、その役割はますます大事になってくる、そういうふうに思います。
 そうした総務省の取組に対して、まずは大臣の決意をお伺いしたいと思います。
#21
○国務大臣(高市早苗君) 地方が自主性、主体性を発揮しながらしっかりと地方経済の好循環に取り組んでいけるように国が支援をしていくということも重要だと考えております。
 このため、総務省では、今、こやり委員がおっしゃったまさに地方の宝、地域資源を活用しながら雇用を生み出していく、また税収を生み出していくといった観点から、ローカル一万プロジェクトを始めとする地域経済好循環推進プロジェクト、そしてふるさとテレワークを力を入れて進めてまいりました。さらに、第二次補正予算において、地方に人と情報の流れをつくり出していくということで、チャレンジ・ふるさとワークですとか、マイキープラットフォームを活用した地域経済応援ポイントの導入といった新たな政策も盛り込ませていただきました。
 引き続き、地方創生の深化に向けて、総務省が有する政策資源を最大限に活用して、度々申し上げておりますが、為替変動にも強い地域経済構造というものをしっかりと構築してまいりたいと思っております。
#22
○こやり隆史君 ありがとうございます。
 ちょっと通告と順番を少し入れ替えさせていただきたいと思います。
 地域における取組を進めていく、そのためには地方自治体、その主役となる地方自治体の行財政基盤、特に財政基盤を強化していく、そうしたことは大事だと思います。そのために、地方交付税を始めといたしまして一般財源総額の確保、充実、これを図っていく、これはもちろんなんですけれども、今厳しい国の財政状況の中で容易にその規模を拡大していくということも難しい、そういう状況にあることも事実だと思います。
 そうした中で、一般税財源、それの確保のために、地域における納得感を高めていく、地域の実情に応じた地方交付税を始めとする措置をとっていく、こういうことが大事になってくるのかなというふうに思っております。そうした観点から、私の地元の事例も活用しながら幾つか質問をさせていただきたいと思います。
 まず、地方交付税の基本となる行財政需要、その見積りにつきまして、まず、地元の滋賀県の行財政需要額、これを人口が同じ規模の同じような自治体と比べますと、最低水準、最も低い水準にあるという現状をまず御理解いただいた上で、どうしてそういうことが起きてくるのかということを、いろんな要素がありますので一概には言えませんけれども、例えば滋賀県の象徴である琵琶湖の経費について御説明させていただきたいと思います。
 御承知のとおり、琵琶湖は近畿千四百万人の水がめであると同時に、さきの通常国会で全会一致で可決していただきましたけれども、琵琶湖再生法、これが成立をして国民的資産であるというような位置付けがなされております。
 この琵琶湖、実は滋賀県の六分の一の面積を占める巨大な湖でございまして、ほかの河川とか、それと同じようなものではございません。この琵琶湖の膨大な面積、これを維持あるいは再生していくために、外来性植物であるとか水草対策、あるいは湖上警備、膨大な行政経費が掛かってまいります。
 他方で、実際に交付税の需要額等を見てみますと、実際に掛かる額と見積もられた額がやっぱり若干、若干というか大きな差が生じております。この差はまたいろんな要因があるとは思いますけれども、例えば琵琶湖に係る経費としては河川費というのがございまして、河川費というのは基本的には長さに応じて費用が見積もられるというようなものがございまして、琵琶湖は長さはともかく面積がやっぱり大きい、その分経費が掛かる、財政需要が発生する、そういった実態がございます。
 事ほどさように、いろんな面で実態に応じた、財政需要に応じた、できるだけ交付税の算定、財政需要の算定というのをしていくことこそがやっぱり地域の取組、地域を勇気付ける、そういうことにもつながるのではないかというふうに思いますけれども、琵琶湖再生法できまして、更に琵琶湖に係る維持経費、再生経費というのはこれからますます増加していくことが想定される中で、できるだけ地域の実情に応じた財政需要あるいは交付税措置をお願いしたいと思いますけれども、総務省さんの御見解、お願いいたします。
#23
○副大臣(原田憲治君) 今御指摘の点は、地方交付税においては、おっしゃるとおり、人口、面積等の全国的かつ客観的な指標を用いて地方団体の標準的な財政需要を算定しているところでもございます。
 滋賀県の基準財政需要額が、人口規模の類似する他団体より低いとの御指摘が今ありました。これは、滋賀県は、これらの団体と比べて高齢化率がまず低いこと、そして警察職員が少ないこと等を反映した結果でございます。
 また、現在、湖沼については、維持修繕や環境保全対策等に係る財政需要を、おっしゃるとおり、河川延長や湖沼を含む面積といった指標を用いて算定をしておるところでございます。地方交付税の算定方式の見直しについては、全国の地方団体にも影響を生じるものであり、湖沼に係る全国的な財政需要の状況、また客観的な指標との関連性、算定の簡素化が求められていることとの整合性等について慎重な検討が必要であります。
 いずれにしても、地方団体から具体的な財政需要や御意見等についてしっかりとお話を伺ってまいりたいと思います。
#24
○こやり隆史君 ありがとうございます。是非、実態に応じてよくお話を聞いていただければと思います。
 今答弁にございましたけれども、その根拠となっている例えば警察の数、これも、実は人口当たりの警察の数は滋賀県は近隣県に比べて物すごく少なくて、それも問題になっていると。その少ない数が根拠となってまた更に少なくなるといったこともありますので、是非、また実態に応じてよく聞いていただいて、日々の改善を進めていただければなというふうに思っております。
 次に、地方交付税に代わりまして、地方税制についても、これも地方において重要な財源となっております。
 それで、地方創生のために各地域、各自治体は、企業あるいは工場の立地、これを一生懸命頑張っております。私の地元滋賀県においても、付加価値に占める製造業の割合、これが全国一、つまり、滋賀県というのは本当に日本の物づくり拠点の一つになっているところでございます。
 こうした工場等から得られる法人事業税、これについては、複数の拠点がある場合は一か所にまず集めて、それで分割基準に従ってまた各都道府県に分配されるというような構造になっているかというふうに思っておりますけれども、どうも滋賀県の付加価値額、工場における付加価値額に占める割合に比べて、実際の税収、地方税が分割されて分配されて回ってくる分が少ないんではないかというような懸念を有しております。
 それで、いろんな要素が、あるいはいろんな要因があってそういうことになっているのではないかと思いますけれども、一つ、やっぱりこの分割基準、あるいは法人事業税というのは事業活動の規模に応じて分配されるわけですけれども、その分割基準の基準が、従業員の数に従って工場の場合は基準が作られているということがございます。
 他方で、今まさに安倍政権、生産性を向上させないといけない、人口が減少していく中で設備を投資して付加価値をより効率的に生み出していく、そういう取組が求められています。こうした取組を進めれば進めるほど、要するに従業員の数で基準を作っていくということについては、その事業規模と基準が合わなくなってくる、そういう可能性があるのではないかなというふうに思っております。
 このように、地方事業税始めとして、事業活動の規模に応じて、規模をより実態に近い形で反映させていく、そうしたためには、やっぱり一つの指標だけではなくて、例えば従業員数だけではなくて、設備投資額あるいは機械設備などの固定資産額、そうしたいろんな事業活動、生産活動に必要な要素を組み入れていかないと実態から乖離していく可能性があるんではないかなと。逆に、頑張って頑張って企業を誘致して工場を合理化していく、そういう取組の中で、地方税収がそれに応じて分配されてこないといったことになったら、やっぱり納得感というものが薄れていく。地方創生の取組をより背中を押すために、実態に応じたそういう例えば地方税制の在り方というのも必要になってくるんではないかと思いますけれども、総務省さんの御見解をお願いします。
#25
○政府参考人(林崎理君) 法人事業税の分割基準についてのお尋ねでございます。
 法人事業税の分割基準は、法人が各都道府県における、今御指摘があった事業の規模あるいは活動量などに応じまして課税標準を分割して納税をする、そのための基準でございます。それはもう御指摘のとおりでございます。他方、税務実務ということを考えますと、申告する法人にとっても簡素で明確なものであることが必要と、こういう側面がございます。これまでもこうした分割基準の性格を踏まえて検討や見直しが行われてきているところでございます。
 今お話ありました製造業につきましては従業者数を分割基準としておりますけれども、御指摘の問題意識、これと同様の観点からだと思いますが、工場の事業活動の規模をより反映させることができるように、資本金一億円以上の法人につきまして工場の従業者数を一・五倍に割増しをする措置を現在講じているところでございます。
 この分割基準につきましては、与党の税制改正大綱でもその在り方を検討するとされておりまして、私ども総務省といたしましても、税源帰属の一層の適正化を図る観点から、社会経済情勢の変化等を踏まえつつ検討を続けていきたいと考えているところでございます。
#26
○こやり隆史君 ありがとうございます。実態に即して是非検討していっていただきたいなというふうに思っております。
 特に、まさに今、経済再生のために設備投資を増やそう、効率化しよう、そういうことを政権挙げて推し進めている中で、やっぱりその方向性とそぐわないような基準については、もちろん、単純、単純というか、事務負担の軽減という観点も必要だとは思いますけれども、是非そういう取組を促していくような制度設計に是非していっていただきたいなというふうに思っております。
 次に、地方創生を担う、特に地域に行けば、地方に行けば行くほど基礎自治体の役割というのが大事になってくるかなというふうに思っております。そして、その基礎自治体のやっぱり事業遂行能力、これを高めていく、これは常に地方自治行政にとって大きな課題なのかなというふうに思っております。
 いわゆるあの平成の大合併によって十年間で市町村数が半減をし、合併自体が本当にそれ自体全ていいということにはならないと思いますけれども、規模を大きくして行財政基盤、一定の強化がなされたというふうに評価されているのではないかなというふうに思っております。実は、私の地元の滋賀県でも、平成の大合併前は五十あった市町村の数が今は十九にまで減っておりまして、全国でも有数の取組先行県になっているというふうに思っております。
 ただ、本当に今地方創生の取組を進めていく、地域における経済社会情勢、ますます厳しくなってきております。そうした中で、やはりこうした行政能力を高めるという努力は、これは一定期間終わればそれで終わりというわけでもないんだろうなと、常にその事業を遂行するための能力というのを高め続けていく、そういう努力をまた促していくことが自治行政にとって大事なのかなというふうに思っております。
 現状、今いろんな大小様々自治体がございますけれども、今各地域におけるそうした行政能力を高める取組の現状につきまして、まずは御認識をいただければと思います。
#27
○政府参考人(安田充君) お答えいたします。
 平成の合併についてでございますけれども、これは地方分権の担い手となります基礎自治体の行財政基盤の確立を目的といたしまして、平成十一年から約十年間にわたりまして全国的に市町村合併を積極的に推進したものでございます。その結果、総じて言えば市町村の規模の拡大や行財政基盤の強化が図られたと、このように考えているところでございます。
 しかしながら、第二十九次の地方制度調査会の答申でも指摘されているところでございますけれども、市町村合併の進捗率等には地域ごとに差異がありましたことから、市町村の規模にはなお大小がありまして、行財政基盤の強化に課題を残す市町村も存するものと、このように認識しているところでございます。
#28
○こやり隆史君 ありがとうございます。
 なぜこういう質問をするかというと、地方創生というのもある意味では地域間競争でありまして、特にそうした行政能力の取組あるいは行政能力自体の濃淡によって地域間の競争のしわ寄せがより小さい自治体に行くということはやっぱり避けていかなければならないなというふうに思っております。
 今お話がありましたその平成の大合併、それで例えば一万人未満の自治体の数、これは四百五十七まで、三分の一まで減少したんですけれども、それが平成二十二年度末ですね、大合併の期間が。それ以降、六年間で逆に四百八十までこの一万人未満の自治体が数が増えております。
 なかなか規模によってその強弱を言うというのは難しいと思いますけれども、一般的にやっぱり規模が小さくなればなるほど日々の行政サービスに追われて、例えば地方創生の取組あるいは産業政策、企業立地、そうした取組をやろうとする余裕がなかなかないのも実態であるというふうに認識をしています。こうした現実に、その格差というか差がある現実を鑑みて、それを解消していく、そういう取組がやっぱり極めて大事なのかなというふうに思っております。
 今の取組の現状、そして、もし可能であれば更なる措置の必要性についてコメントをいただければと思います。
#29
○政府参考人(安田充君) お答えいたします。
 総務省といたしましては、人口減少社会におきまして全国の市町村が持続可能な形で行政サービスを提供していくためには、単独であらゆる行政サービスを提供するというフルセットの行政の考え方から脱却いたしまして、近隣市町村等との連携も視野に入れて対応することが必要だというふうに考えているところでございます。
 今後、市町村におきましては、自主的な合併というものもあると思いますけれども、こうしたものに加えまして、定住自立圏でございますとか連携中枢都市圏と、こういった広域連携の取組を促していきたいと思っておりますし、また、必要に応じて都道府県との連携、こういうものも選択肢としてあると思っておりまして、こうした多様な手法の中から最も適したものを自ら選択し、持続可能な行政サービスを提供していただくということが重要であるというふうに考えている次第でございます。
#30
○こやり隆史君 ありがとうございます。まさに、多様な手段、手法を提供することによって自治体自らがまさにその能力を高めていく、そうした取組を是非背中を押していただきたいなというふうに思っております。
 ちょっともう時間がありますので、なかなか時間配分が難しいなというふうに思っておりますが、いずれにせよ、その多様な装置の中で、やはりいろんな分野に応じて、その分野ごとに連携を強めていくといった取組も大事だと思いますし、あるいは最終的にはやっぱり合併も想定して能力を高めていく、そういう取組も大事だと思うんですね。
 特に、自治体にとって、合併をするとやっぱり十年ぐらいは、実際に機能するあるいは効果を発現するには時間が掛かると。今まさに地方創生の取組、待ったなしで激しい競争をしている、そして、例えば合併したら効果発現するのが十年掛かる、そういうことも含めてしっかりと取り組んでいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
#31
○伊藤孝恵君 民進党・新緑風会の伊藤孝恵です。
 本日は、所信の中にありました大臣の決意の中から、特にマイナンバーカードやIoT、ビッグデータ、AIについての大臣のお考え、また、NHKを取り巻く問題や初の十八歳選挙を終えて見えてきた課題などを中心にお伺いできればと思います。よろしくお願いいたします。
 まず、冒頭お伺いしたいのは、マイナンバーカードの旧姓併記のためのシステム改修経費が女性活躍推進のためとして今年度の補正予算で九十三・八億円、さらに来年度予算の概算要求で三・四億円、合計およそ百億円が計上されています。百億円使うのであれば、旧姓併記よりもよほど保育環境を整えていただいた方が働く母としては助かるのですが、大臣のお考えをお聞かせください。
#32
○国務大臣(高市早苗君) マイナンバーカードへの旧姓併記でございますけれども、例えば民間のアンケートにおきましては、働く女性の中には相当数旧姓で仕事をしていらっしゃる方がいるという実態がございます。四人に一人以上の方がそうだと承知をしております。
 こういった方々が勤務先など社会の様々な場面で旧姓を用いる場合に、旧姓が併記されたマイナンバーカードやまた住民票の写しというものがあると、簡単かつ確実に旧姓を確認するための基盤となると考えています。勤務先での旧姓使用、これもなかなか事業主の理解が得られていないケースもございますし、また、旧姓名義の銀行口座の住所更新などのときにもマイナンバーカードに併記されていると大変便利かと考えまして、この施策を進めようとしております。
 非常に金額、システム改修経費が高いという御指摘なんですけれども、まずマイナンバーカードなどに旧姓を併記するためには、これまで取り扱われたことのない旧姓を住民票に記録管理し、住民票の写しに旧姓を併記することができるようにするための全国千七百四十一市区町村の既存の住基システムを改修しなければなりません。あわせて、マイナンバーカードに旧姓を併記することができるようにするためのカード管理システムの改修などの全国システムの改修、そして各システム内及び各システム間での綿密なテストも必要となりますので、相応のシステム改修の経費が必要になります。そこで、平成二十八年度第二次補正予算に九十三・八億円を計上したわけでございます。
 当然、働く子育て中の世代の方々にとっては、子育て環境の整備というものはこれはもう絶対に必要なものでございます。併せてこれはしっかりと進めていかなければならないと思いますけれども、旧姓使用につきまして非常にニーズも高いと感じましたので、この際、このような対応をさせていただくことといたしました。
#33
○伊藤孝恵君 ありがとうございました。
 私もその二五%、旧姓で仕事を続けておりましたが、マイナンバーカードに旧姓を併記することが必要だと感じた場面は、ちなみにただの一度もございませんでした。
 そういう百億円の投資に対しまして、その根拠が民間のアンケートというのは余りにも無理があり、国民の理解を得られる気が私はいたしませんが、大臣はどうお感じになりますでしょうか。
#34
○国務大臣(高市早苗君) これまで内閣府で行ってこられた世論調査もございます。そこで、主にそのときには民法改正や戸籍法の改正、こういったものが必要かどうかという世論を知るための調査だったんだろうと思うんですけれども、例えば、完全に夫婦、親子違う姓になりますけれども戸籍上も夫婦別氏というものを導入すべきだという方もいらっしゃれば、今のままでいいと、夫婦、親子は同姓であるべきだという方もいらっしゃり、非常にやはり多い割合としてあったのが、旧姓を通称として使用するということ、これがもう少し社会に普及すればいいのにという御意見もあったと承知しておりますので、民間のアンケートだけではなく、やはりこれまでの様々な女性たちのニーズ、こういったものも私自身も把握をいたしております。
 民法や戸籍法の改正というのはこれまでも何度も議論をされてきましたけれども、様々な御意見があって時間も掛かることでございます。そしてまた、やはりいろんな場面でこの旧姓を、自分が旧姓を使用しているんだけれども実は戸籍上の姓はこうであると、戸籍上の姓はこうなんだけれども旧姓を使用していますよということを証明する場面というのは多いと思いますので、これからやはり利便性というものは明らかに出てくると私は考えております。
#35
○伊藤孝恵君 ありがとうございました。
 今お伺いしたところ、じゃ、その百億円のシステム改修の投資に対しての定性データ、定量データ、もちろんそういったものがあっての投資だと思うんですけれども、今お伺いしたところだと民間アンケートと内閣府の調査というところでよろしいんでしょうか、大臣。
#36
○国務大臣(高市早苗君) 私の問題意識はそうでございました。実は、総務大臣に就任した時点では、私はマイナンバー制度の全てを所管する大臣ではございませんでした。今年の八月三日に、これまで内閣府の特命担当大臣がなさっていたシステム設計、制度全体を見る、広報も含めて、今後全体的な運用をようやく許されたところでございます。
 しかしながら、問題意識としまして、せっかく国民の多くの方々がこれからお持ちになっていただけるであろうカードを作ろうというときに、外国人の方の場合であれば日本語名、日本語名というんですかね、別の通称という形のものもカードに併記できるのに、なぜ日本で旧姓を使う人の名前をそこに併記できないんだろうという疑問がありましたので、実は昨年の早い段階から、こういうことができないだろうかと、せっかくマイナンバー制度が去年の十月施行でございますので、それに間に合わせるようにできないだろうかという提案は政府内でいたしておりましたが、残念ながらもう既にシステムについても設計などが進んでおり、私が提言した時点では間に合わなかったということでございます。
#37
○伊藤孝恵君 分かりました。
 マイナンバーのシステム導入に当たっては、厚労省の職員が業者から現金を受け取った事件が昨年発覚いたしました。そういった癒着が実際にある中で、当該システム改修費も行政機関の幹部の天下り先や再就職先に利益を提供するためではないかと疑いたくなるんですけれども、そのようなことはないと断言いただけますでしょうか、大臣。
#38
○国務大臣(高市早苗君) そのようなことはないと断言をさせていただきます。明らかに多くの方々からニーズがあると確信を持ってこのような対応をさせていただいております。
#39
○伊藤孝恵君 そういった別のアンケートとか別の調査を参考にして更なるシステム改修費が計上されないように、我々もしっかりと目を光らせていこうと思っております。
 次に、十八歳選挙権についてお伺いいたします。
 公職選挙法の改正により選挙権年齢が引き下げられた本年七月の参院選における新有権者の投票率には大きな関心が寄せられました。総務省が行った調査では、十八歳及び十九歳の選挙区の投票率は四六・七八%、個別では、十八歳五一・二八%であったのに対し、十九歳は四二・三%と数字に開きがありました。この投票率に対する大臣の評価をお聞かせください。
#40
○国務大臣(高市早苗君) 十八歳の方々の投票率は、私が想像したよりも高かったなとまず感じました。十八歳の方々、五一・二八%でございますから、二十代の三五・六〇%に比べて非常に高い水準だと思います。これは、やはり選挙権年齢の引下げを受けて、模擬投票ですとか出前講座など、選挙管理委員会が学校教育と連携して主権者教育を推進したこと、また、学生やNPO法人、その他の関係機関による周知啓発など、これで一定の成果が出たものと考えています。
 しかしながら、委員もおっしゃいましたけれども、十九歳の投票率四二・三〇%、二十代の方よりは高いものの、十八歳の有権者と比べては低かったので、今後の課題として、高校を卒業された大学生ですとか、また、中学を卒業してもう既に働いていらっしゃる方も含めて、社会人に対する政治参加意識の向上方策というのは重要な課題だと思います。
 今年の夏の選挙に向けましても、実は大学のオリエンテーリングなどでできるだけ周知してほしいとか、あと産業界、これも各団体にお願いをして、働いていらっしゃる会員企業の従業員の方々にも周知をしてほしいというお願いはしていたんですけれども、まだ十分な効果は得られてなかったと思いますので、これからはここが課題であると考えております。
#41
○伊藤孝恵君 大臣も指摘されました主権者教育で十八歳の投票率というのが底上げされたというのは、そのとおりだというふうに思います。十九歳はそれが比較的少なかったというところも同感でございます。
 しかしながら、もう一つの要因として、不在者投票の手続の煩雑さが指摘されております。本来、進学や就職で引っ越しした場合は速やかに住民票の住所変更届出を行う必要がありますが、実際にはそうなっていないというのが現実でございます。不在者投票は書類のやり取りを郵送で行うため、手続に大変時間が掛かります。コンビニやスマホに慣れた世代には高過ぎるハードルと言えます。
 不在者投票用紙のオンライン請求の実現は、今国会に提出されている公職選挙法改正案には盛り込まれておりませんが、今後の具体的な導入スケジュールを政府参考人に伺います。
#42
○政府参考人(大泉淳一君) お答えいたします。
 不在者投票の手続、これの簡素化などが投票環境の向上のために大切なことだと考えております。この点、私どもに置いておりました投票環境の向上方策等に関する研究会においても、その利便性の観点から議論があったところでございます。また、御指摘のように、先般の参議院選挙について、若い世代が有権者になったことにより不在者投票の手続の利便性向上というものにつきまして指摘があったところでございます。
 このような中、大臣からの指示も受けまして、可能なものから対応できないかと今検討しております。具体的な方法としては、本人確認につきましてマイナンバーカードの公的個人認証などを活用して不在者投票のオンライン請求ができないかということを今検討しているところでございます。
#43
○伊藤孝恵君 具体的なスケジュールでいくと、それら今おっしゃったのは来年の、ないしもっと先のというような見通しでございますでしょうか。
#44
○政府参考人(大泉淳一君) お答えいたします。
 投票環境研究会でも議論になったのでございますが、市町村の実施状況がまちまちでありますと公平性の観点から問題があるのではないかという議論がございました。一方で、利便性の向上ということでございますので、そこら辺の論点整理をして直ちに取りかかりたいと思っております。
#45
○伊藤孝恵君 論点整理を始められたというところで、まだまだ大分、じゃ時間が掛かるというふうに認識いたしました。
 さらに、選挙を所管する総務省の統一見解を示すべき事象が明らかになっております。先ほどの住民票を実家に残したままの学生の選挙権についてですが、幾つかの自治体の選管で、住所地に生活実態がないとして新有権者が選挙人名簿に登録されず投票がかなわなかったという事例がございます。
 住所の有無の判断は自治体に委ねる立場だとか、住民票の移動は法律上の義務だとか、べき論はさておき、自治体の解釈によって投票できる学生とできない学生が存在する今の状況をどうお考えでしょうか、大臣。
#46
○国務大臣(高市早苗君) 選挙人名簿の登録につきましては、当該市町村の区域内に住所を有する年齢満十八年以上の日本国民で、その者に係る登録市町村等の住民票が作成された日から引き続き三か月以上登録市町村等の住民基本台帳に記録されている者等について行うこととされています。公職選挙法第二十一条でございます。
 この当該市町村の区域内に住所を有するとは、選挙人名簿への登録の基準日において当該市町村の区域内に現実に住所を有するという意味であると解されています。一般的には、住民基本台帳に記録されていたとしても、現実に住所を有していない者を当該市町村の選挙人名簿に登録するということはできません。けれども、個別の事案について現実に住所を有するかどうかの判断は、具体の事実に即して各市町村において行われるべきものでございます。
 いずれにしても、投票をしていただくということのためには、現実に住所を有する市町村に適切に住民票を移していただくということが必要でございます。ですから、各選挙管理委員会や文部科学省とも協力して、適切な住民票の移動についてしっかりと周知を行ってまいります。
#47
○伊藤孝恵君 投票は民主主義の根幹でございますので、べき論はさておき、総務省としての統一見解を是非発信していただければと思います。
 次に、主権者教育の内容についてお伺いいたします。
 本年六月に文部科学省が公表した主権者教育実施状況調査によると、主権者教育の具体的な指導内容は、現実の政治的事象についての話合いや模擬選挙ではなく、公職選挙法や選挙の具体的な仕組みとの回答が大多数であり、いわゆる選挙制度のイロハや禁止事項を教えることに終始した様子がうかがえます。
 この背景として考えられるのが、昨年十月に文部科学省が出した主権者教育の政治的中立性を強調した通知や、自民党がわざわざ選挙期間中に公式ウエブサイトを通じて不適切な事例を募ったことなどによる教員の萎縮ではなかったかと指摘されておりますが、大臣の見解をお聞かせください。
#48
○国務大臣(高市早苗君) 私はそうは考えておりません。
#49
○伊藤孝恵君 では、自民党が政治的中立を逸脱した教員に対する罰則を検討しているとの話は事実でしょうか、大臣。
#50
○国務大臣(高市早苗君) ちょっと、自民党の中で検討されていることについて私が全てを知っているわけではございません。ここはあくまでも政府の、内閣の側の立場でございますので、特に総務省としてコメントをすることはございません。
#51
○伊藤孝恵君 今とても大事なことを伺っております。と申しますのも、安倍総理は本年五月の衆議院予算委員会で、私は立法府の長と発言されております。正しくは行政府の長です。そのように勘違いされている総理がもしこのような罰則を本当に検討しているのであれば、総務大臣に何としても止めていただかなければなりません。大臣としてこの場にいらっしゃるのであればなおさら、政治的中立を逸脱した教員に対する罰則の是非について大臣のお考えを明らかにしていただければと思います。大臣、お願いします。
#52
○国務大臣(高市早苗君) 現段階で私個人の見解を申し上げるような性質のものではないと思っております。あくまでも、これは政治的な中立性というものは担保されるべきであると考えております。それ以上のことは現段階で特に考えておりませんし、実際に何かそのような立法作業があるのかないのか、議員提案としてあるのかないのか、そういったことも承知をいたしておりません。
#53
○伊藤孝恵君 自民党による実態調査が過度に現場を萎縮させ、機運が高まった主権者教育を停滞させていくのではないかと我々は危惧しております。自由に物が言えない教室で自ら考え判断する主権者が育つわけはないと思いますので、総務大臣の正しい差配をお願い申し上げます。
 続いて、大臣は所信の中で、来るIoT、ビッグデータ、AI時代に向け、一体的、総合的なIoT推進戦略の策定及びIoT人材育成策について検討を進めると述べられました。私も、特にAIについてはインターネット並みのインパクトを持つものだと思いますし、あらゆるデバイスがインターネットを通じてつながることによって得られるビッグデータがAIと組み合わさることによって我々の生活環境は激変するものだというふうに思います。だからこそ、特に人材育成、確保が最重要課題になっていると感じております。
 現在、先端IT人材は一万五千人ほど不足していると思われており、二〇二〇年にはその三倍以上に膨らむと言われております。この人材が圧倒的に足りない理由は何だと大臣はお考えになりますでしょうか。
#54
○国務大臣(高市早苗君) これまで、やはりこれだけ急激にIoT、ビッグデータ、AIの時代がやってきて激しい国際競争が展開されるということを前提とした教育が行われてこなかったということだと思います。特に若年層の教育現場において、教材また人材ということを考えましても、また文部科学省の学習指導要領の問題もございますけれども、積極的な取組が不足していたということだと思います。
#55
○伊藤孝恵君 全く同感でございます。日本はアメリカなどに比べて、先端のIT普及に向けた対応や準備の遅れが現在も目立っております。そして、ITスキルの習得の意欲も低いのが現状です。
 何より、大学教育など教育現場でのリテラシー教育不足が挙げられるかと思います。このリテラシー教育の分野では、総務省の試みとして平成二十二年度から児童生徒一人一台のタブレットパソコン配備の実証実験を行ったり、過去には電子黒板を導入したりしております。
 そこで、大臣にお尋ねいたします。それらの端末は今はどうなっておりますでしょうか。各学校の倉庫でほこりをかぶっているなどということはございませんでしょうか。
#56
○国務大臣(高市早苗君) この全ての児童生徒にタブレット、全ての教室に電子黒板を整備して運用上の課題を検証するフューチャースクール推進事業でございますけれども、これまさに民主党政権のときにスタートしていただいた事業でございまして、平成二十二年度から二十五年度にかけて文部科学省と連携して二十校で実施されています。
 昨年三月末に各学校に調査を実施しました。御安心ください。事業終了後もフォローアップを行っておりますし、全ての事業実施校でこのタブレットやパソコンが引き続き授業で有効活用されています。また、成果も上がっていまして、この実証校での成果を踏まえて、佐賀県のように一人一台を実現してくださった事例もありますし、実証終了後も取組を継続して発展させ、世界的企業から教育ICTのモデル校に選ばれたという事例も出てきていますので、総務省では、これまでの実証事業の成果を全国の学校における実装へと発展させるべく、文部科学省と連携しながら、しっかり教育の情報化を推進してまいります。
#57
○伊藤孝恵君 ありがとうございます。安心いたしました。
 せっかくハードを整備してもそれを使いこなせなければ意味がありませんので、二〇二〇年からはプログラミング教育も必修化されるやに聞いております。指導手引書を配付して終わりだとか研修を行ったらいいではなくて、リテラシー教育になり得る投資をし、それが継続されているか、質が担保されているかのチェックも併せてお願い申し上げます。
 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて外国人訪日客向けに検討が進められておりますIoTおもてなしクラウドについてお伺いいたします。
 これは、スマートフォン、交通系ICカードやデジタルサイネージなどICT技術の活用により、母国語による情報提供や支払手続の簡素化など、訪日外国人客が快適に不自由なく滞在できる環境の実現を図るものと説明されておりますが、資料を読めば読むほど、なぜICカードありきなのかが非常に疑問です。ICカードを発行する端末も新しく開発せねばならず、受入れ店側の読み取り端末の設置も必要なカードではなく、アプリでよろしいのではないでしょうか。大臣、お願いします。
#58
○国務大臣(高市早苗君) このIoTおもてなしクラウドでございますが、個人の承諾を前提としてクラウド上に個人の属性情報を登録していただき、例えばホテルのチェックインをするときにはパスポート情報、公共交通機関による移動時には目的地の情報といった利用シーンごとに当該属性情報を活用するということとともに、行動履歴などの情報を蓄積、活用することで最適なサービス提供を可能とする基盤でございます。二十八年度には、クラウドの構築と各利用シーンの実証を行っています。
 何で交通系ICカードという御質問でございますけれども、訪日外国人が公共交通機関を利用するということがまず見込まれること、それから、交通系のICカードというのは地域間で相互に利用されておりまして、コンビニなどでの買物など決済システムとしても広く普及しているということから交通系ICカードを活用することとしていますけれども、でも、これに限らず、柔軟で利便性の高い仕組みとしたいものですから、委員がおっしゃったように、スマートフォンのアプリとも連携をすることといたします。
#59
○伊藤孝恵君 ありがとうございます。
 結局、カードだと列をつくって発行しなきゃいけないですとか、日本に訪れた方がいざカードを発行する場所など非常に難しいと思いますので、あと、個人情報をカードで落としてしまったらなどなどございますので、本当に手の中で瞬時にダウンロードできるアプリですとか、このアプリの更なるメリットとしては、最近では本当に精度が高くなった翻訳アプリとの連動もできますし、大臣もおっしゃったような位置情報を使って行動分析ができてカスタマイズしたリコメンドを送ることができる、そしてさらにSNSへの投稿導線もスムーズなので情報拡散もされやすいというメリットがございます。
 そういった部分でアプリの並行検討をしていただけるということなので、引き続き、莫大な費用を掛けて壮大なシステムを構築したものの結局使い勝手が悪くて活用されないという事態だけは避けていただければというふうに思います。
 では次に、NHKについて大臣にお尋ねいたします。
 大臣所信の中で、NHKの業務、受信料、経営の一体的な改革に向けて取り組むとの言及がありました。NHKの最高意思決定機関であり、その構成員である経営委員の選定について、現制度では両議院に提示する候補者の選定手続に関する規定はなく、最終的には総理大臣が任命する旨、放送法上定められています。そのため、総理大臣の意向を色濃く反映した人選も可能です。経営委員会はNHK会長の任免を行う権限を持っており、政府の意向を反映した経営委員が選定されれば会長の選任にも意向を及ぼすことが可能な上、予算についても与党の賛成がなければ国会において承認されないこともあって、NHKに対する実質的な影響力は絶大です。現会長の、政府が右と言うことを左とは言えないの一言が全てを物語っています。
 公共放送について、不偏不党が、自律が確保されなければいけないことは言うまでもなく、経営委員の選任に当たって政府の意向が反映され得る現在の仕組みを改め、候補者選定のための第三者委員会の設置など、より透明性、公正性の高い選定手続を検討すべきではないかと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
#60
○国務大臣(高市早苗君) 経営委員会の委員につきましては、放送法第三十一条第一項において、両議院の同意を経て内閣総理大臣が任命するということにされていますので、国民の皆様の意思を委員の選任に反映させる仕組みとなっています。
 今日も衆議院の本会議で経営委員の同意人事ございましたけれども、国会における手続を通じて選任過程の透明化ですとか公正性というのが確保されていると認識していますので、現行の制度は適切であると考えています。
 第三者委員会の設置でということなんですが、そうなりますと、また第三者委員会をどのような手続で設置するのか、誰がその委員を任命するのかといったことも生じてまいるかと思います。ちょっと委員の御提案がどういうイメージなのかは私自身もすぐには受け止められないんですけれども、やはり国会での議決を経るということが一番大切なポイントだと思っております。
#61
○伊藤孝恵君 以前、菅官房長官が、任命権者は首相だから自らが信頼している人を起用するのは当然だと、首相に近い方を選んでも問題ないとのお考えをお示しになりましたが、大臣も同じ御意見でしょうか。
#62
○国務大臣(高市早苗君) 経営委員を総理が任命するということに当たりまして、これは、例えばこういう方は経営委員になれないという欠格事由も定められております。そういった要件に当たらない方、それから、公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と知識を有する者のうちから、教育、文化、科学、産業その他の各分野及び全国各地方が公平に代表されることを考慮して選任する旨、これが放送法にも定められております。
 総理が気に入っているからとかというよりは、むしろ要件に合った方を、ふさわしい方を選んでいかれると、しかも国会の皆様の御同意を得てということになっていると思います。
#63
○伊藤孝恵君 先ほど大臣がおっしゃった要件で一つ、委員の年齢構成について特段の決まりが設けられていないことについて質問させていただきます。
 本日現在の経営委員の十二名の年齢構成を見ると、七十代が七名、六十代が三名、五十代が二名という年齢構成で、平均年齢は六十七歳となっております。これでは若者や子育て中の女性など幅広い世代の意見を経営に反映することができないのではないかというふうに思います。
 報道と同様、教育や趣味、教養のコンテンツ提供もNHKの重要な責務であり、様々な意見を集約するために若手委員の登用を進めるべきではないかと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
#64
○国務大臣(高市早苗君) 先ほど、経営委員にどういう方が、経営委員の資質としてどういう方が求められるかということについては御説明申し上げました。
 そういった放送法の規定に基づいて、委員が御指摘の若い世代の方も含めて、NHKの経営委員にふさわしい見識のある方々が、教育、文化、科学、産業その他の各分野、そして各地域からバランスよく任命されるということが大事だと思います。
#65
○伊藤孝恵君 ありがとうございます。経営委員会には、最高で年額二千二百六万円を支払っているとのことですので、しっかりと視聴者の意見を吸い上げられる人材の確保をよろしくお願いいたします。
 さて、籾井会長、本日は御足労いただき、ありがとうございます。早速ですが、受信料の引下げについて質問させていただきます。
 先月、大臣から値下げ検討を促された件並びに会長御自身も受信料値下げ可否を含む収支計画の見通しを提出するよう理事らに指示をされた件など、既に報道されております。また、先日、平成三十二年秋着工予定の新放送センター建て替えのための建設積立金五千四百億円のうち、実際には千七百億円で賄える見込みが立った旨を公表されました。
 その金額だけ見ても三千七百億円は残るわけで、会長は常より、お金が余れば還元するのが原理原則、余裕があれば還元していくのは公共放送の宿命などと発言されていらっしゃったことを鑑みると、受信料の引下げは行われるという認識で間違いないか、会長、確認させてください。
#66
○参考人(籾井勝人君) 今の御発言の中で五千四百というのは何のことかちょっと私には理解できませんが、受信料につきましては、収支の状況を見ながら、財政的に余裕がある場合には視聴者へ還元すべきという以前から申し上げていること、この考え方に変わりはございません。
 今後の受信料につきましては、世帯数の減少などの社会環境の変化もございますので、そういうことへの対応とか、スーパーハイビジョン、それからインターネットへの活用業務など、そういうことを踏まえながら中長期的な収支を今検討中でございます。そういうことを踏まえていろんな方策を練っていきたいというふうに思っております。
#67
○伊藤孝恵君 ありがとうございます。
 その値下げ額なんですけれども、月額四十円程度だとか時期は来春だとか、様々な臆測が飛び交っております。事実関係はどうなっておりますでしょうか。会長、お願いします。
#68
○参考人(籾井勝人君) 具体的な料金を幾ら下げるとかどうだこうだということについては、具体的な話は一切今のところございません。全て臆測だと思います。
#69
○伊藤孝恵君 ところで、埼玉県にございますNHKのアーカイブス、これは二〇〇三年二月にテレビ放送開始五十周年記念事業として造られた施設だそうですが、どのくらいの投資額だったんでしょうか、籾井会長。
#70
○参考人(木田幸紀君) お答えいたします。
 埼玉県川口市にあるアーカイブス施設は、今、全国の放送局で合わせてニュースおよそ七百万項目、番組九十万本余りを体系的に保存している施設でありますが、アーカイブスの目的の第一は、過去の番組のNHKによる再放送や映像素材の再利用などで新たな形で生かすことにございます。そのような目的を持って建てられまして、平成十五年に運用を開始する際に投じた費用は、建物の建設費とそれからシステム関連費用、システム全体ですけれども、それを合わせて六十一億円でございます。
#71
○伊藤孝恵君 ありがとうございます。
 大変な額だと思います。そして、そこにある素材、本当に宝の山のようなものだと思います。これらをこの後どのように活用していくか、会長にもしお考えがあれば、最後にお聞かせください。
#72
○参考人(籾井勝人君) NHKは、放送を始めいろんな様々な方法で国内外にコンテンツを展開しております。海外に対しては、子会社を通じた海外の放送事業者への番組販売や国際番組見本市への参加など、多様な形でコンテンツ展開を進めております。コンテンツ制作の提案の段階から、国内だけでなく海外にも展開できるような可能性を持った番組を作るという企画もしております。
 本当に、御指摘いただいているように、今後とも我々NHKグループ全体としてNHKの良質なコンテンツについて国内外への積極的な展開を進めてまいりたいというふうに思っております。
#73
○伊藤孝恵君 ありがとうございます。
 NHKは、特殊法人という特性上、その過去素材のマネタイズには賛否両論もちろんございますが、受信料を今後どうしていくのかの議論には、義務化やスクランブル化と同様に、今ある資産をどうマネタイズしていくか、視聴者に還元していくのかという視点も是非加えていただきたいと思います。
 本日はありがとうございました。
 ここからまた大臣にお伺いいたします。
 NHKからの要望で検討が進められ、放送法の改正がなされようとしているテレビ、ネット同時配信について最後にお願いを申し上げます。
 現在、ネット配信に向けた技術的問題を話し合う委員会が設置され、来年六月に中間取りまとめを、一八年六月に最終答申を出し、著作権処理の問題や通信システムの利用負荷を議論していると聞いております。
 安定的な受信料収入で支えられているNHKと違って、民放は主に広告収入によって成り立っております。キー局が、ネット同時配信を放送法で制限されていないにもかかわらず参入に対して消極的なのは、その投資に対して見合う収入が見通せないからであり、さらに、地方局のビジネスモデルというのは、キー局からネット配分金をもらいつつ、彼らが制作した番組を流して、自局のエリアのクライアントにその枠を販売し、売上げとしています。地域に即した自社制作番組の割合を高めるにはこの売上げは不可欠であり、もし今はテレビでしか見られないキー局の番組がネットで見られるようになったとしたら、今ある売上げが脅かされることになります。まさに地方局のビジネスモデルを破壊し、ひいてはその土地に住む方々から地域の情報を奪うことになりかねません。
 検討内容の中に、現状の民放や地方局の在り方、また県域免許制の是非を含め、総合的な見地から御検討いただきますよう、最後にお願いを申し上げます。
 時間が参りましたので、本日はこれにて質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#74
○森本真治君 民進党・新緑風会の森本真治でございます。伊藤委員に続きまして、質問をさせていただきます。
 私も総務委員会初めてでございますので、大臣始め各答弁いただく皆さんの明瞭な答弁を期待して、質問をさせていただきます。
 通告に従って、働き方改革について質問いたします。
 安倍総理、今国会冒頭の所信表明演説で一億総活躍社会の実現に言及されております。その肝となるのが働き方改革であると述べられました。長時間労働の是正、同一労働同一賃金の実現、非正規で働く方の処遇改善を目指すということで、我々としても注視をしていきたいと思います。昨日も、この実現に向けての働き方改革実現会議というものが開催されたと伺っております。議論がもう始まっているということでございます。
 まず、高市大臣、ちょっと確認をさせていただきます。安倍内閣の一員、代表として御答弁いただきたいと思いますが、この働き方改革の対象となる方、これは我が国で働く全ての職業の方でいいのか、民間の方、今日答弁席の後ろにいらっしゃる国家公務員の皆さん、さらには学校の先生、地方で働く公務員の皆さん、全てを含んで働き方改革を取り組んでいくという理解でよろしいんでしょうか。
#75
○国務大臣(高市早苗君) 現在政府で開催されています働き方改革実現会議におきましては、主に民間の取組を対象として、同一労働同一賃金の実現や長時間労働の是正などに向けた議論が行われています。しかしながら、これから進めていかなきゃいけない働き方改革は、その民間企業でお勤めの方だけではなく、今委員がおっしゃったように、多くの公務員の方も含めて働き方改革というのはとっても大切なテーマであり、進めていかなければならないと思っております。
#76
○森本真治君 今日はちょっと内閣府からは答弁者をお願いしていないんで質問できませんけれども、先ほど大臣答弁されたように、この会議では主に民間の働き方ということですが、御答弁されたように、この働き方改革は全ての働く皆さんを対象にして今後進んでいくものだという認識を持たれていると私は今の答弁で受け止めさせていただきました。
 それで、この働き方の中で、我が国の雇用労働問題として特に今大きな課題として上がっているのが、非正規で働く方々が、これはもう長きにわたるトレンドとして我が国では年々増加している、もう現在四割の方が非正規で働くというような状況があります。これは、民間に限らず、公務の現場でもこの非正規の方というのが年々増加しているということで、今日は資料の一、付けさせていただいておりますけれども、平成十七年度以降の常勤職員と臨時・非常勤職員の推移ということを示させていただきました。常勤職員は三十万人以上減少している、臨時・非常勤職員は二十万近くが増加しているという実態があります。
 政府では、今地方創生ということで、重要課題として地方創生取り組んでおりますけれども、この地方でのお役所で働く皆さん、公務員の皆さんというのは、大臣も御認識あると思いますけれども、例えば地域によっては雇用の場としてもう役所しかないような、そういうところというのもあるわけですね。そうすると、この役所で働くような、公務で働く皆さんというところがしっかりと雇用環境を整えることは、当然ながらその地域の雇用促進又は地域の発展につながると、私はそのように思っておるんですね。
 そういう中でいえば、今この働き方改革の実現会議では民間の方がまずは先行してというふうに言われましたけれども、今日是非お願いしたいのは、高市大臣、今後この働き方改革実現会議の構成員として地方公務員を所管する大臣に是非参加をしていただきたいと思いますけれども、大臣のお考えをお伺いします。
#77
○国務大臣(高市早苗君) 現在検討されているのが民間の取組ということでございますので、今のところ私にはお呼びが掛かりませんが、今後公務員についての議論を行う場合、ここは是非とも、私は地方公務員制度を所管する大臣としてお呼びいただき、これは議長が呼んでくださるということになりますので、お呼びをいただき、しっかりと発言をしてまいりたいと思います。
#78
○森本真治君 この実現会議の第一回の会合は、昨日が第二回目ですけれども、一回目の会議で、これ九月二十七日ですけれども、榊原経団連会長も、中央官庁や公立学校の教員の長時間労働も指摘されている、働き方改革は官民共通の課題である、議論の対象を公務員まで広げることを提案したいということを委員さんからも出ております、意見がですね。
 お呼びが掛かるのを待つのではなくて、自ら率先して総理に入らせてくださいとお願いをしてください。もう一度。
#79
○国務大臣(高市早苗君) 議長は、御承知のとおり安倍総理でございます。ただ、現在、やはり民間の働き方改革ということで構成員が絞られておりますので、今度公務員の議題になりましたら私は押しかけさせていただきます。
#80
○森本真治君 是非、約束していただきましたので、期待をしておりますので、よろしくお願いをいたします。
 ちょっと地方公務員の皆さんの働く実態について少し確認をさせていただきます。これ、実はちょっとお隣にいる江崎委員も、今年の三月に総務委員会において地方公共団体の臨時・非常勤職員の処遇改善ということについて質問をされておるんですけれども、先にちょっと、これは部長さんの方で結構でございますが、先ほども資料一、付けさせていただきましたけれども、公務員の現場でなぜこのように常勤職員さんが大きく減少して、臨時・非常勤職員の方が大きく増加しているのか、この要因ですね、これについてどのように認識を持たれているのか、御説明ください。
#81
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 先生の資料にございますように、平成十七年から平成二十八年にかけまして臨時・非常勤職員数が約十九万人増加しております。個別の行政分野ごとに見ますと、延長保育への対応、少人数学級の開設など、多様な行政サービスに対応していく必要があるとともに、働く側からも様々な働き方へのニーズがあるということでございます。
 地方公共団体におきましては、このような状況を踏まえまして、より良い行政運営のために、臨時・非常勤職員を含めた任用、勤務形態の多様化に向けた様々な工夫が重ねられているものと理解しております。
 以上でございます。
#82
○森本真治君 ちょっと今の答弁、私理解できないんですけど、多様なニーズが今発生しているということね。それできめ細やかな行政サービスの提供が必要だと言うのであれば、これ、トータルでいえば常勤職員と臨時・非常勤職員の数減っていますよね、増えなければいけないんじゃないんですか、多様なニーズに対応するのであれば。
#83
○政府参考人(高原剛君) 地方公共団体におきましては、もちろん職員で行政サービスをするというのが基本ではございますけれども、場合によりましては民間委託を工夫したり、そういったいろいろな行政サービスの展開手段を地方公共団体の方でそれぞれ御判断をされまして、そういった中で職員で行政サービスをやるということになりますと、次に、正規職員、任期付職員、それから臨時・非常勤職員をどのように組み合わせていくかというようなことを御検討されているんだろうというふうに思っております。
 以上でございます。
#84
○森本真治君 いろいろそのような、例えば民間なんかに委託をする中で多様なニーズに応えていくんだと、その狙いまでについては私も半歩譲って理解するとしても、じゃ、本当にそれで的確なこれまでの行政ニーズに応えているかどうかということは、今後もまだ引き続き検証も必要になってくるんではないかなというふうにも思いますね。これはまた今後じっくりとこの委員会でもやらせていただきたいと思いますけれども。
 もう一つは、やはり非常勤職員が非常に増えているというような状況の中で、これは公務員だけに限らない、民間の中でもそうですけれども、非常にこの非正規の方の処遇改善ということですね。これは政府の方でも認識をされて今後対策を取られるということだと思うんですけれども、それで、ちょっと先ほど申し上げた三月の総務委員会で、これは安倍総理自らがこの総務委員会で江崎委員の質問に答えられて、臨時・非常勤職員、地方公共団体のですね、処遇改善に対してしっかり取り組むということを決意を述べられておるんですね。もう半年ぐらいたちましたけれども、これまでの取組についてお伺いします。
#85
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 総務省におきましては、本年七月に地方公務員の臨時・非常勤職員及び任期付職員の任用等の在り方に関する研究会を開催し、必要な検討を行っております。
 これまで、国、地方の公務員法制に係るこれまでの経緯や関係する判例、地方公共団体における臨時・非常勤職員の任用根拠の適正化や任期付職員の積極的な活用、国や地方の実態調査結果、あるいは民間労働法制と民間における同一労働同一賃金の議論の動向などについて議論を行うとともに、経団連や職員組合からのヒアリングなどを行っているところでございます。
 以上でございます。
#86
○森本真治君 その研究会で議論を行って、この研究会の議論を踏まえて今後どのような対応を取ろうとしているんですか。
#87
○政府参考人(高原剛君) 現在研究会を開催して議論をしているところでございますが、年末を目途に報告を取りまとめまして、それを踏まえた対応を検討してまいりたいと考えております。
#88
○森本真治君 年末に報告書をまとめて、年明け以降いろんな動きが出てくるんですね。
 ちょっと今の、これ大臣の思いでも結構なんですけれども、この報告書の内容を踏まえて今後の取組、現行制度の中で運用の改善であったり、より厳格に対応していただくということをやっていくのか、そもそも制度自体を根本的に見直す中でしっかりとした臨時・非常勤職員の皆さんの待遇改善などを進めていこうと、そこまで踏み込もうとされているのか、ちょっと今の段階で思いがあればお答えください。
#89
○国務大臣(高市早苗君) 今年の通常国会で参議院の議員の皆さんから、まず、平成二十六年の通知に対してその後のフォローアップどうなっているんだという御指摘がございました。そのときに、やはり職務給の原則、職務の内容と責任に応じて適切に臨時・非常勤職員の報酬の制度、水準を定めていかなきゃいけないことや、あと、労働基準法が適用される非常勤職員について時間外勤務手当に相当する報酬を支給すべきことなど、通知が出ています。その後どうなっているんだということで御指摘をいただいて、それはそうだなと、これはもうきちっとフォローアップをして更なる改善につなげていかなきゃいけないなと判断をしましたので、調査を命じまして、実態調査をいたしました。この調査の結果ですとか、民間における同一労働同一賃金の議論ですとか、国における取組、これを踏まえて必要な検討をその検討会で行っているわけでございます。
 先ほど答弁ありましたけれども、年末に研究会の報告が出てきますので、今の時点で私が断定的にこうするということを申し上げるつもりはございません。けれども、この報告を受けて、やはり地方の臨時・非常勤職員の適正な任用、それから勤務条件の確保ということに向けて前向きに取り組んでいきたいと考えております。
#90
○森本真治君 今のこの働き方改革の実現会議、偶然にもという言い方がちょっといいのかどうか分かりませんけれども、総務省は総務省としてこの研究会というのを立ち上げて、まさにこれ同じタイミングで動き始めているわけなんですよね。
 それで、先ほど大臣も御答弁していただいたように、まずはこの通知に基づいたしっかりとした対応がなされているのかどうかというようなところがこの研究会での検証というか、そういうところのまず研究をされるということだろうと思いますけれども、実際に、現行制度の中での厳格な運用だけではなくて、やはり今、この地方自治体の非常勤職員、様々な今の制度の中での課題というのもあるわけですよね。実際に、賞与や昇給制度がない、通勤費の支給もない、退職手当の支給もないとか、社会保険未加入等々、民間の非正規職員が適用されるパート労働法や労働契約法も適用されないということで、先ほど育児休業の関係で大沼委員が条例のお話、大変重要な指摘だったと思いますが、もちろん条例でしっかりつくってもらうというのもありますけれども、法律でしっかりと適用されるということがあれば、それぞれまた総務省の方から各自治体にお願いすることもなく全国一律にそれが、全国どこで働いていても、どのような働き方でもそのような処遇がしっかりと担保されるということは非常に重要だと思います。
 ちょっと繰り返しの答弁にはなるかもしれませんけれども、この項の最後に、改めて大臣、この公務員の同一労働同一賃金、均等待遇を進める決意ということをもう一度お伺いさせていただきたいと思いますが、よろしくお願いします。
#91
○国務大臣(高市早苗君) しっかりと年末の報告を待ちまして課題を洗い出し、既にもう調査は終わっているわけでございますから、それに基づいた具体的な提言を受けながら改善に向けて取り組んでまいります。
#92
○森本真治君 是非、期待をしておりますので、よろしくお願いをいたします。
 次に、地方で働く公務員の皆さんと同じように地方自治の発展に欠かせないのが、まさにこの行政との車の両輪として活躍が求められる地方議会、地方議員の在り方についても取り上げたいと思います。
 これまでも地域の発展に求められる地方議会の役割というのは非常に大きかったというふうに思いますけれども、さらに今、安倍政権で地方創生という取組を進める中でいえば、今後この地方議会の役割というのは更に重要になってくることはあると思いますけれども、決して少なくなるということはないと思います。
 大臣は、今後の地方の発展、地方創生を進める上での地方議会の役割の重要性についてどのように考えていらっしゃるでしょうか。
#93
○国務大臣(高市早苗君) 地方創生についてということで申し上げましたら、例えばまち・ひと・しごと創生長期ビジョンの中に、目指すべき将来の方向として、それぞれの地方が独自性を生かし、その潜在力を引き出すことにより多様な地域社会をつくり出していくこととされています。このためには、地方自らが将来の成長、発展の種となるような地域資源を掘り起こして、それを活用していく取組を息長く進めていかなきゃいけません。
 そうしますと、やはり地方公共団体の行財政運営において、長とともに車の両輪ともいうべき重要な役割を担う議会が多様な民意を反映して団体意思を決定すること、そして審議、議決、あるいは議案提出を通じて政策を形成すること、また執行機関を監視する監視機関としての機能を担うということなど、この議会に求められる役割というのを十分に発揮していただくということが非常に重要だと考えます。
#94
○森本真治君 大切な答弁をしていただいたと思います。
 そういう中で、今も答弁いただいたように、多様な民意の反映というような観点で、今本当に地方議会が取り巻く状況の中で心配される状況の一つが無投票当選ということが増加をしているということ、これは非常に深刻に受け止めないといけないんだというふうに思います。
 昨年の統一地方選挙、道府県議会の選挙では、これ三割以上の選挙区が無投票であったということです。これは副大臣の方に答弁をしていただくというふうに思いますけれども、なぜここまで、これ回を重ねるごとに無投票当選という割合が増えていると私理解しておるんですけれども、どんどんこのように無投票の当選の割合が増えている要因、何でこのようにというふうに思われているのか。それと、選挙で選ばれた議員による議会と無投票で手を挙げた人がそのまま住民の審判を受けずに議員になれる議会、その自治に与える影響についてどのように思われますか。
#95
○副大臣(原田憲治君) 今、地方議会議員の無投票当選ということは、原因は何か、一概にその要因を申し上げることは困難であると思いますが、議員のなり手が不足している点等が指摘をされていると私は承知をいたしております。
 無投票当選が増加することによる地域への影響についても、議会に対する住民の関心の低下というものがあると思われます。
 年を追うごとにということでありますけれども、回数といいましょうか、私の地元の話を少しさせていただきますと、大阪府議会では、かつて無投票当選の選挙区もありましたけれども、今はそのような地域がないと承知をいたしておりますので、一概に回を重ねるごとに無投票当選が増えてきたということには当たらないんではないかなと、このように思います。
#96
○森本真治君 全体としての、全国の割合として増えているということでございまして、逆に言えば、大阪で過去に無投票であったのが選挙になったと、これは何かそのプラスの要因というのがあるんですか。
#97
○副大臣(原田憲治君) 定数の削減もあったかと思います。
#98
○森本真治君 それで、この無投票を回避するということはやはり重要だと思います。今の御答弁でも、やはり多様な民意の反映というか、住民のそういう関心というか監視という部分が低下していくということでいえば、きちんとやはり選挙が行われるということですね。当然、有権者の皆さんの投票権、これも制約をされるわけですから、無投票であればね、政治参加ということが。
 そういう中でいえば、今、総務省であったり各自治体、選挙管理委員会というのは、投票率の向上に努める努力はされていると思いますね。選挙法の改正などもする中で、できるだけ簡単にというか手軽に投票ができるような環境づくりには努めておると思うんですけれども、あと啓発活動とかもですね。
 そもそも、先ほど申しましたように、投票機会がなければ、幾ら投票率の向上に向けて努力していても、選挙行けないんですから全く意味がないという意味では、今後は総務省として、投票率の向上だけではなくてこの無投票という状況を少しでも避けていく、この努力ということも今後考えていく必要があると思うんですけれども、総務省の見解をお伺いします。
#99
○副大臣(原田憲治君) おっしゃるとおりだと思います。議会や議員の活動がまず選挙民の方に十分理解をしていただけるような取組も私は必要かと思っております。
 各議会におきましては、今ネット中継、本会議はもちろんでありますけれども、委員会等もネット中継をして選挙民の皆さんに認知をしていただけるという取組も進められておるところでございますし、都道府県議会の、あるいは政令指定都市の議会におきましては、今までは深夜に議会の様子を放送しておったりしたわけでありますけれども、それも、いわゆるゴールデンタイムと言われるような時間を何とか予算の上でも確保して、日頃の活動を選挙民の皆さんにというよりも住民の皆さんにPRしていただいておるようなところもございます。
 議会の活動というものを住民の皆さんにしっかりと認識をしていただきまして、そのために、その番組を見て、よし、俺も議会に出ようというような意欲を持っていただける方が一人でも多く出れば有り難いかなと思っておりますし、また、各議会では、子供議会でありますとか、あるいは女性の方を集まっていただいて議会、模擬議会ですね、そのようなことを開いていただいたりという場面もございますので、ともかく、総務省としても取組も大事でございますけれども、各議会においても、今申し上げたような事例、ごく一部であろうかと思いますけれども、そのような取組をして議会の方に関心を寄せていただくというのが私は大事ではないのかなと、このように思います。
#100
○森本真治君 一義的にはそれぞれの議会で頑張ってくださいというような今答弁だったかなというふうに思いました。
 私もかつて地方議員を経験して、副大臣も地方議会経験されていると思います。それぞれの議会って、もう既に努力しているんですよね、お分かりのように。いろんな住民の、いろんな市政や県政報告会を、出前講座というか、そういうものをやったりとか、夜間議会とかいうこともいろいろ議論もされて、これまでもずっとされてきましたよね、諸外国ではそういうようなことを努力しているということで、日本でも導入できないかというようなこと。
 前段の答弁で、やっぱりなり手不足の問題というような話の中で、住民に関心を高めてもらって、手を挙げてもらう人を増やしていきたいんだという御答弁。これまでも私は地方それぞれの議会は頑張っていらっしゃるというふうに思います。
 今年の三月、第三十一次地方制度調査会の答申が出されております。この中で、議会のことについても答申がなされております、見させていただきました。その中で、幅広い人材の確保という項がございまして、その中でいろんな、例えば人材を確保するための、多様な人材の参画を進めるための指摘ですね、このようなことも指摘をされております。
 このような指摘を踏まえて、具体的にこの答申を踏まえて今後新たな取組として考えていらっしゃることがあれば、御答弁よろしくお願いします。
#101
○副大臣(原田憲治君) 今御指摘のとおりでありまして、これからも、総務省としてもやっぱりこの無投票当選といいましょうか、無投票の状況を一つでも少なくしていかなければならないと思っておりますので、積極的に対応を進めてまいりたいと、このように思います。
#102
○森本真治君 今日すぐに具体的な答弁はちょっと難しいかもしれませんけれども。
 この答申の指摘の一つとして、立候補に伴う各種制度の整備についても指摘されております。立候補に伴う休暇を保障する制度、休職、復職制度の導入などについても言及をしておりますが、今日ちょっと私が問題提起をさせていただきたいのが、議員年金について指摘をさせていただきたいと思います。
 地方議員の年金が廃止されたのが平成二十三年、私も当時市会議員でありました。私は、これ個人的な私見ですけれども、この年金制度が廃止されたことも立候補する方が減少する要因の一つではないかというふうに思います。個人的な見解。
 当時の議論を思い出すと、市町村合併がその当時進んで、議員の定数が総数としてこれ減ったんで、引退する議員が多く出たということですね。その結果、積立金が枯渇していくという問題があったということで、当時の状況からすれば致し方なかったというふうにも思いますが、先ほど申し上げたように、その結果として現在の無投票が増加しているのであれば、これについての対応は考えなければいけないというふうに思っております。ちょうど今、現在、全国の各自治体議会がこの年金制度についての検討をすべしという趣旨の意見書を、これ国会の方にも届いておりますけれども、総務大臣宛てにも多くの自治体から届いていると思います。
 今日配付資料を付けさせていただいておる中でこの制度を廃止したときの参議院の総務委員会の附帯決議というのがあって、この二番ですね、この二番で、新たな年金制度について検討を行うこと、二番の真ん中辺り、また、検討に当たってはということで、ここに書いてありますけれども、一年以内にこれを検討を開始しろという決議が付いています。
 これについて、総務省、しっかりとこの参議院の総務委員会の指摘を踏まえて検討をしていただいておると思うんですが、またそれで、先ほど指摘させていただいたように、今後更にこのことについてもう一度検討をするべきだというふうに考えますけれども、お考えをお伺いします。
#103
○国務大臣(高市早苗君) この地方議会議員年金につきましては、厳しい年金財政の状況を踏まえて、委員がおっしゃったとおり、平成二十三年に廃止されました。このとき、衆参全会一致で可決をしていただき、そしてまた衆参両院の総務委員会で、配付いただきました附帯決議もいただいております。
 総務省としても検討は行ってまいりました。地方議会議員が被用者年金に加入するとしますと、確かに地方議会における人材確保に資するということは十分に考えられます。ただ、保険料の二分の一の事業主負担としての公費負担をどうするか、ここに御理解がいただけるかどうか、それから、厚生年金保険法などに定められている加入要件ですね、被用者要件、労働時間要件等に対する法的手当てをどうするか、そして、国会議員の取扱いとの均衡などについて課題があり、議員の身分の根幹に関わることでございますので、総務省としても検討したんですけれども、地方議会議員のお声もよくお聞きいただいた上で、また各党各会派でも御議論をいただく必要があると思っております。既に議論いただいている政党もあると承知をいたしておりますけれども、是非国会の先生方のお力もお借りしとうございます。
#104
○森本真治君 今の御答弁は、これ議員立法でやってくれという趣旨で理解していいですか。
#105
○国務大臣(高市早苗君) 今申し上げましたのは、総務省で検討は行いましたが、今申し上げましたようなことの課題というのは、非常にこれ、いずれも大きなものでございます。
 例えば事業主負担についての公費負担も、これもごく粗い計算ですが、直近の数値では約二百億円納税者の皆さんに御負担をいただかなきゃいけなくなるということでございます。こういったことについて理解が得られるのかどうか。そしてまた、やはり労働時間要件等に対してどうしていくのか。それから、国会議員年金も廃止されております。私の夫の衆議院議員も国民年金しかもうございません。
 いろんな議論があるかと思いますので、これ議員立法でやってくれと私の口からは申し上げられませんが、総務省で検討を開始して洗い出した課題というのは非常に多岐にわたって、また重いものでもあり、国民の皆様、特に納税者の皆様の御理解もいただかなければならない。被用者要件との関係も、これはやはり相当重たい問題でございます。これは総務省一省で対応できるものではございませんので、これもやはり議員の、民主主義の根幹に関わることでございますので、各党各会派でも御議論を進めていただきたいと希望いたします。
#106
○森本真治君 総務省としても大変、いろいろ検討したけれども厳しいというような趣旨の御答弁かなというふうに思いますが。
 繰り返しになりますけど、その一方で、まさに地方の衰退であったり、今後安倍政権でも地方創生、地域の発展ということを考えるときに、まさにこれだけなり手がいなくなっている状況の中で、これはやはり私は地方の民主主義の危機だと思いますよ。そういう中でいえば、しっかりとこのことは国としても真剣に考えていく必要があると思いますし、与党さんではいろんなPTもあると伺っております。しっかりと連携もさせていただきながらこの分野に関しては取り組んでいければということで、ちょっとメッセージを送らせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 ちょっと残り少なくなりましたので、最後の項に入らせていただきます。
 地域おこし協力隊についてお伺いをしたいと思います。
 この地域おこし協力隊、大臣の所信の中でもこの地域おこし協力隊について言及をされておるので、今後、これ総務省としても特に力を入れていかれるんだろうというふうに思います。
 事前に伺ったところによりますと、この協力隊員数、数でいいますと、初年度、平成二十一年度八十九名が、昨年度にはこれ二千六百二十五名まで増加している。そして、今、目標として、平成三十二年度ですね、二〇二〇年度にこれ四千人を目指すということで、総務省としても特にこれは力を入れていきたいという事業だというふうに思います。
 人数だけ見れば確かに順調だと思いますけれども、この制度を導入した所期の目的というのがしっかりと果たされているのか、改善すべき点があるのであれば改善する必要があるというような観点で、ちょっと残りの時間質問をさせていただきたいと思います。実際に様々な課題が耳に入ってきますので、その点について確認をしたいと思います。
 それで、まず、これは参考人の方だったと思いますけれども、隊員の方、確かにこの人数は増えておりますけれども、任期途中で辞めた方の人数、またその理由などについて総務省としてはしっかり把握をしておるのかどうか、御答弁ください。
#107
○政府参考人(時澤忠君) お答えいたします。
 委嘱期間の途中で退任いたしました地域おこし協力隊の隊員数、そしてその理由につきまして、総務省として網羅的に把握はしてございませんが、親族の看病等の家庭の事情から地域を離れざるを得なくなった、隊員として活動する中で自身の活動が本当に地域おこしにつながるのか自信が持てなくなった、起業に向けて成果を出そうと焦る余り、住民との間で摩擦が生じてしまった、こういった様々な悩みを抱えた結果、任期の途中で退任する例もあると承知をしております。
 総務省では、様々な悩みを抱えます隊員や自治体担当者向けのサポート体制を一層強化するために、今年の九月二十七日でございますが、地域おこし協力隊サポートデスクを開設をいたしました。この相談窓口では、開設から十月二十三日までの間で百一件、うち隊員からの相談は三十二件となっておりまして、引き続き、隊員が抱える悩みを傾聴し必要な助言を行うという役割を担っていきたいと思います。
 また、総務省として全ての隊員について詳細を把握することはこれは困難でございますが、今後二〇二〇年に四千人を目途に拡充するという目標がございます。その目標達成に向けまして、先ほど申し上げましたサポートデスクによる支援のほかに、各自治体に対する調査において、任期の途中で退任した人数等の把握も含めまして、実態や課題をきちんと分析しながら隊員のきめ細かいサポートに努めていきたいと考えております。
#108
○森本真治君 ちょっと何か先にもう結論のところまで言ってしまわれたような気がしますけど、自治体の方で今後調査をして、お願いをして、国の方で把握をするという意味ですか。
#109
○政府参考人(時澤忠君) 現在、財政的な支援のために、総務省で各自治体から当該年度の隊員数の報告を求めております。これまでは十二月一日時点での隊員数の報告でございましたけれども、私どもも、やはり途中で辞めた方々がどの程度あるかというのを把握しておりませんでしたので、今回把握しようということで考えておりますし、また、ちょっと難しい面もあるんですが、理由につきましても、例えば自己都合の背景等にどこまで踏み込めるかというのもありますけれども、なるべく、簡潔な方法でもあるかと思いますから、創意工夫をして、実態的なところを明らかにして改善点に結び付けていきたいと思っているところでございます。
#110
○森本真治君 ありがとうございます。
 今日はなぜこの質問をしたかというと、これ例えば、やはり協力隊員として思いを持ってそれぞれの地域に行こうという方と受入れ側の自治体とのミスマッチということも多々起きているというような実態がいろいろ出て、現実問題としてはやっぱり声が上がっていたんですね。やはり、これ自治体の方も、単に国からのお金がもらえるということで募集をするけれども、実際のその受入れ体制であったり、本当にその隊員に対して求める目的というようなことが明確になっていない中でやはりミスマッチが起こっている。これはネットの記事ですから余り、参考までに聞いていただきたいけれども、例えば「若者を食いつぶすブラック自治体 地域おこし協力隊のトンデモ実態」とか、「地域おこし協力隊の闇 雑用を断れず過労でダウン」とか、どんどんどんどんこういうのが起こっているわけですよ。
 そういうような実態がある中でいえば、今後、私が今日指摘したかったのは、自治体任せにするのではなくて、きちんとこれ、総務省としても肝煎りの事業としてやるんであれば、今後しっかりとやはりこれについても関心を持っていただいて、これまで以上に関心を持っていただいて注視をしていただきたいということだったんですね。
 それで、もう一つ、これは隊員の皆さんの自己実現というか、地域でいろんな貢献をしたいという思いを果たしてあげるのと同時に、地域の発展、これにも貢献してもらわなければならないというようなこともあります。そういう面では、この隊員の専門性、これについてもしっかりと担保していくということも非常に重要になってくるわけでございます。
 逆に、今、じゃ、例えばそういう専門性の高い方が地域おこし協力隊として行こうと志を持っていても、これ事前に聞いた説明では、これは報酬はマックスで二百五十万でよかったですよね、大体二百万、二百五十万。じゃ、その額で本当に高度な専門性を持った方々が行ってくれるのかという課題なんかもあると思います。さらには、じゃ、専門性はなくてもそういう志がある人がいれば、しっかりとした研修を受けてもらうということですね、そういうような場を提供するということが必要になってくると思います。
 この処遇の部分と研修体制の充実という部分について総務省としてもしっかり対応するべきだというふうに思いますけれども、お考えをお伺いします。
#111
○政府参考人(時澤忠君) 地域おこし協力隊の財政措置、これはあくまで財政措置でございまして、各自治体が実際にどれだけ払っているかとは別に、財政措置として隊員一人当たり報酬等として二百万、スキル、地理的条件等を考慮した上で最大二百五十万まで支給できるというふうにいたしております。また、隊員の活動に要する経費として、報償費等、それから活動費、その他の経費を合わせましてトータルでは一人当たり四百万円を上限に特別交付税措置をしております。なお、自治体によりましては、隊員の定住、定着を図るために、スキルを持った方いらっしゃいますので、これは兼業、副業を認めている例もございますので、隊員の活動というのは非常に多様なものになっている、こういったことも踏まえて考えるべきだと思います。
 研修につきましては、関係団体と連携協力をいたしまして隊員に対する研修を実施しております。例えば二十七年度の実績で申し上げますと、初任者研修を三回、ステップアップ研修を二回、それから起業、事業化に向けました研修を一回、計六回、延べ五百人の隊員が参加していただいております。
 また、都道府県が実施をする研修もございます。二十七年度には三十五道県、二ブロックにおいて計九十二回開催されておりまして、全国で延べ千八百人以上の隊員が参加されております。こうした都道府県単位やブロック単位での研修というものは、地域の実情に即した課題解決、あるいは身近な隊員同士の交流の機会ということもございますので、総務省では今年から都道府県が実施する研修等に要する経費に対して地方財政措置を講じているところでございます。
 こういった研修につきましては更にまた充実をさせていきたいと考えているところでございます。
#112
○森本真治君 もう時間になりました。終わります。大臣、是非、この事業を進めるのであれば、しっかりとしたPDCAですね、見ていただきながら進めていただきたいということをお願いさせていただいて、終わります。
#113
○宮崎勝君 さきの参院選で初当選させていただきました公明党の宮崎勝と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 最初に、医療ICTの推進について伺わせていただきます。
 政府は、日本再興戦略において、世界最先端の健康立国を目指して医療、介護分野でICTを活用する方針を掲げております。医療、介護現場での情報共有や医療、健康データの利活用のための情報連携基盤の構築、さらには医療情報の分析によって健康管理サービスを発展させるなど、医療、介護分野におけるICTの活用には非常に大きな期待があると考えております。
 こうしたICTによる医療情報の活用の有効性について、まず高市大臣の御見解を伺いたいと思います。
#114
○国務大臣(高市早苗君) ICTの活用によりまして地方においても医療サービスを公平に受けられるということが可能になり、AIやビッグデータの活用によりまして国民の皆様の健康長寿の推進とそれから医療費の適正化を共に達成できると認識をしています。
 ICTの活用による具体的なメリットとしては、ネットワーク化によって患者さんの情報を医療、介護関係者間で共有するということが可能になること、患者さんのデータを利活用することによって医療の充実や国民の健康な生活の支援を図ることが可能になることの二点が挙げられると思います。総務省としては、この二点を柱として、ネットワーク化に関しては医療機関や介護事業者のネットワーク化を進めるクラウド型EHR、データ利活用に関しては個人による医療、健康、介護データの管理、活用を効果的に実現するPHRモデルの構築事業、8Kを始めとした高精細映像技術を活用した医療データの利活用事業の取組を推進しております。
 引き続き、厚労省ともしっかり連携しながら、着実な成果が得られるように取り組んでまいります。
#115
○宮崎勝君 ありがとうございます。
 この医療のICT化の一つに遠隔医療というものがございます。昨年のいわゆる骨太の方針において、医療資源を効果的、効率的に活用するための遠隔医療の推進が明記をされまして、総務省においても遠隔医療の技術的な基盤整備等に取り組んでいるものと承知しております。
 遠隔医療は、専門医の不足や医師の地域的偏在などの課題がある中で、難病や周産期の医療にも極めて有効であると考えております。私の地元の埼玉でも、県の障害難病団体協議会などが、難病患者がどの地域に住んでいても必要な医療が受けられる遠隔医療の実現を求めまして活動されており、早期の整備が待たれているところであります。
 遠隔医療は厚生労働省とも連携しながら進める課題ではありますけれども、医療ICTの推進による遠隔医療の可能性、今後の技術的な課題について、総務省の見解をお聞きしたいと思います。
#116
○政府参考人(今林顯一君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、今ネットワークの高速化あるいは大容量化ということが実現をしてまいりまして、クラウドあるいはモバイル端末の活用ということが現実に可能になるような環境が整ってきております。こういうような環境の変化に伴いまして、ICTを活用した遠隔医療の実現性といいますか現実性がますます高まっておりまして、今先生御指摘のとおり、お医者様の偏在克服、移動などの患者の方々の負担軽減、こういった効果も期待されるというふうに私どもも考えております。
 総務省としては、こういった技術進歩を受けまして、遠隔医療へのICT活用に向けまして取り組んできております。例えば平成二十八年度予算の例でございますけれども、北海道におきまして旭川医大ほか六病院を中心として、例えば主に心臓疾患でございますけれども、画像を用いた遠隔医療モデルの実証をやっております。この中で、北海道の地域医療の課題あるいはそのニーズについて医師会あるいは地元の自治体などから助言を得ながら実施しております。
 それから、映像データ、8Kなどの高精細映像データを活用した遠隔医療の実現につきましても平成二十八年度の当初予算で実証事業をやっておりまして、例えば虎の門病院と東大の間では固定通信、離島ということで上五島と長崎大学病院を衛星で結んだような遠隔医療の可能性、こういったことについても実証事業を進めております。
 総務省としても、こうした取組が、ひいては先生御指摘の難病患者の方々あるいは周産期の方々の課題解決にもつながるのではないかという期待を込めまして、関係省庁と連携して引き続き推進してまいりたいと存じます。
#117
○宮崎勝君 ありがとうございます。
 次に、共通投票所について伺いたいと思います。
 先般の参院選から、人の集まりやすい駅や大型商業施設などに共通投票所を投票日に設置できるようになりました。投票日当日に住民の利用機会が多い商業施設などに設置されることで投票率を押し上げる効果が期待され、我が党でも若者の投票率向上の観点から共通投票所の導入を後押ししてまいりました。
 先般の参院選では四市町村が共通投票所を設置し、投票率の向上などに一定の効果があったとは聞いておりますけれども、一方で、総務省が積極的に設置を呼びかけていたにもかかわらず設置が四市町村にとどまったということで、これは若干少ないのではないかなというふうに思っております。
 その要因について総務省はどう分析しているのかをまず伺いたいと思います。
#118
○政府参考人(大泉淳一君) お答え申し上げます。
 共通投票所の設置は、選挙人が投票当日に投票区にとらわれず投票に参加できるといった点で有権者の投票機会の確保につながるものであり、総務省といたしましても、さきの参議院選挙に向けまして、各市町村の選管に対しまして共通投票所の設置を積極的に検討するように要請を行ったところでございます。
 しかしながら、共通投票所の設置に当たりましては、二重投票を防止するという観点から、投票済みの情報を共有するためのオンラインシステムを原則として全ての投票所、したがいまして、共通投票所のみならず、既存の従前からありました投票所の間でも結ぶ必要がございまして、さきの参議院選挙ではその検討に要する時間が短期間であったことや多額の費用負担が見込まれるということがございまして、北海道函館市、青森県平川市、長野県高森町、それから熊本県の南阿蘇村の四団体にとどまったと考えられます。
 なお、総務省の参議院選挙前の調査ではございますが、共通投票所を設置すべく検討中という回答を得た団体は二百六団体ありまして、今後の選挙において設置が進むことを期待しておるところでございます。
#119
○宮崎勝君 この共通投票所につきまして、高市大臣は、これまでの投票所にとらわれず投票ができ、有権者の投票機会を確保することにつながると述べていらっしゃったと思うんですけれども、共通投票所の設置拡大に向けた今後の取組について大臣の見解を伺いたいと思います。
#120
○国務大臣(高市早苗君) やはり有権者の投票機会の確保につながるものですから、総務省としても積極的に支援を続けてまいりたいと思います。特に、この共通投票所の設置に係る経費について、国政選挙の選挙執行委託費の共通投票所経費によって設置する経費を措置していることなども含めてしっかりと周知をして働きかけを続けてまいりたいと思っております。そして、個別の団体からの御相談にもきめ細かく応じて、設置に向けた取組をしっかりと支援してまいりたいと思います。
 また、投票所というのは、公共施設や体育館など、災害時の避難所に指定されている施設を活用する団体が多いですので、こうした施設へのオンラインシステムの整備ということについては、選挙事務のためのみならず、災害対応も含めて市町村全体のICT活用の中で効率的に進められていくということも期待したいと考えております。
#121
○宮崎勝君 ありがとうございます。
 次に、携帯電話料金等の負担軽減について伺いたいと思います。
 今年前半、我が党の党員が中心になりまして各地で政策アンケートを実施してまいりました。このアンケートの調査項目の一つであった携帯電話に関しましては、改善してほしいサービスは何かというふうに聞いたところ、料金の引下げを求める声が半数を超えまして、また、スマートフォンの端末代金を含めた料金に関する要望が七割に上るなど、高額な携帯電話料金の問題が改めて浮き彫りになってございます。事実、総務省の調査でも、二〇一五年の家計の電話通信料は十年前と比べて三割増えておりまして、携帯料金等の負担軽減は家計にとって極めて重要だと考えております。
 まず、その携帯料金の引下げですけれども、それを引き下げるには、大手携帯事業者三社と大手三社から回線を借りてサービスを提供するMVNO、いわゆる格安スマホ各社との競争を促進する必要があると考えております。ところが、大手事業者はいわゆる二年縛りと呼ばれる長期契約で中途解約に高額な違約金を課しており、これが格安スマホへの移行を阻害しているとの指摘がございます。
 この二年縛りの見直しの現状について今どうなっているのか、総務省の見解を伺いたいと思います。
#122
○政府参考人(富永昌彦君) 携帯三社のいわゆる二年縛り契約につきましては、総務省で開催した研究会におきまして、期間拘束が自動更新しない新プランを設けることが適当であるとの提言をいただきました。総務省といたしましても、早期実現を強く求めてまいりました。
 こうしたことを受けまして、携帯三社におきまして、契約から二年経過後に違約金なく解約できる新プランの提供が本年六月に開始されております。また、違約金なしに解約できる期間、いわゆる更新月でございますが、これが従前の一か月から二か月に延長されております。さらに、総務省では、自動更新に関しまして、違約金なしに解約できる期間が到来する前に契約者に通知することを本年五月に義務付けております。二年縛り契約につきましては、このように改善が図られてきたところでございます。
 今後、総務省といたしましては、新プランの利用状況ですとか事業者の更なる取組の状況を注視してまいります。
 以上でございます。
#123
○宮崎勝君 改善がされてきているということでございます。
 それから、続きまして、総務省は、昨年来の安倍総理から携帯料金等の家計負担の軽減について検討の指示がなされたことを受けまして、スマートフォンの料金負担の軽減や端末販売の適正化に取り組んでいることは評価しております。しかしながら、依然として端末価格の行き過ぎた値引きとか実質的な端末ゼロ円での販売が行われており、これに対し総務省が行政処分を行うなど厳しく対応されていると承知をしております。
 ただ、国民から見ますと、実質ゼロ円の端末販売がなくなると、逆に家計負担がむしろ増えてしまうのではないかという見方もできます。端末価格の適正化と通信料金の引下げの関係、家計の負担軽減に向けた大臣の御決意を伺いたいと思います。
#124
○国務大臣(高市早苗君) 携帯電話、スマートフォンは、もう今や国民の皆様にとって大切な生活インフラでございます。
 やっぱりこれまでの問題意識として、大手の携帯電話事業者が行ってきました実質ゼロ円ですとか、それを更に下回るキャッシュバックなどの行き過ぎた端末購入補助というのは、頻繁に端末を買い換える一部の利用者は恩恵を受けますけれども、その分多くのライトユーザーの方や長期ユーザーの方々の通信料金の高止まりですとか利用者間の不公平感につながっておりました。そしてまた、MVNOの新規参入、成長の阻害を招くおそれもありましたので、適正化を推進してきました。
 これまでの取組によって、ライトユーザー、長期利用者、そしてヘビーユーザー向けの新たなプランというのが提供され始めたということ、それからMVNOが今急速に拡大しています。通信料金そのものの低廉化は進んできていると思っております。ですから、端末を買うときちょっと高いかなと思われるかもしれませんけれども、端末は端末で適正な価格で購入していただいて、通信料金をできるだけ安くと。また、安い端末も出てきておりますので、私どもはやはり通信サービスと端末のより自由な選択を利用者にしていただきたいと思っております。
 今、今後更なる取組についてフォローアップ会合を開きまして、十一月上旬に取りまとめをして、また今後の方策を検討してまいります。
#125
○宮崎勝君 ありがとうございます。行き過ぎた端末代金の値引きを禁じましても、通信料金が変わらなければ消費者の負担はかえって増えてしまうことになります。総務省におきましては、引き続き厳正な対応をしていただくようにお願いをいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#126
○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
 今日は、公務職場で広がる非正規の職員について取り上げます。
 まず、総務省、確認をしますけれども、一時的でも臨時的でもなく、恒常的であり本格的な業務は、臨時、非常勤ではなくて常勤で、任期に定めのない正規職員が任用されるというのが地方公務員法で予定されている、求められているところだと思いますが、いかがですか。
#127
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 地方公共団体の運営においては、公務の中立性の確保や職員の長期育成を基礎とし、職員が職務に安んじて精励することを通じ、能率性を追求し、質を担保することが求められております。このため、本格的業務については、基本的に競争試験を通じた成績主義に基づき採用される任期の定めのない常勤職員が中心となって担うことを原則としております。
 その上で、地方公共団体の行政運営において最適な任用、勤務形態の人員構成を実現するために、任期の定めのない常勤職員、任期付職員、臨時・非常勤職員、それぞれを地方公共団体において活用されているものというふうに考えております。
 以上でございます。
#128
○辰巳孝太郎君 基本は、本格的、恒常的業務は正規職員が担われるべきだというのが公務員法の求めるところだと思います。
 ところが、公務職場における非正規の数は、二〇一六年四月の一日現在で六十四万四千七百二十五人、二〇一二年の前回の調査から四万五千七百四十八人も増加をいたしました。恒常的で本格的な業務は臨時、非常勤ではなくて、常勤で任期の定めのない正規職員が任用されるべきとしながら、実際には、本来正規で任用されるべき保育士や教員や講師などが非正規として任用され、更新を何度も何度も繰り返されてきた、こういう方々もいるというのが実態であります。また、雇い止めや処遇をめぐっても裁判が繰り返されてきたわけであります。
 総務省に聞きますが、では一体どれほどの非正規の職員が繰り返しの更新によって任用されているんですか。実態を把握されていますか。
#129
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 行政サービスの提供に当たりまして、どの業務にどのような任用、勤務形態の職員を充てるかは、基本的には各地方公共団体において判断されるべきものでございます。総務省といたしましては、臨時・非常勤職員の再度の任用については、平成二十六年通知において、長期的な人材育成等への影響や身分及び処遇の固定化のおそれがあることに留意するよう地方団体に助言しております。
 そこで、総務省の臨時・非常勤職員の実態調査でございますが、再度の任用につきましては、各団体における運用状況を把握する観点から、再度任用の可否、再度任用の上限、同一人の再度任用を可能としている理由、同一人の長期任用事例、おおむね十年超などを調査しているところでございまして、平成二十八年の調査の結果については現在精査中でございます。
 このように、実態調査においては任用主体である団体の数を把握しているところでございますが、今後調査を実施するに当たりましては、御指摘の点も含めて、必要な調査の在り方について検討を行うこととしたいと考えております。
 以上でございます。
#130
○辰巳孝太郎君 先ほど紹介されました通知の中でも、繰り返しの任用は避けなければならないと、こうしているわけです。しかし、全体数は把握をしておらず、十年超、長期の再任用、しかしその自治体の数しか出していないんですね。しかも、その期間というのは十年以上というものであります。労働契約法では、無期の雇用転換というのは五年というふうになっております。労働者派遣ではこれ三年であったわけですね。
 二〇一〇年の九月の十日に、茨木市臨時的任用職員一時金支給損害賠償請求住民訴訟事件、これの最高裁判決において裁判官の補足意見というのが出されております。
 非正規公務員の中には、常勤とまでは評価できないものの、勤務時間や勤務期間が長い者もいるであろうとした上で、当該職員の勤務実態を常勤と評価されるようなものに改め、これを恒常的に任用する必要があるときには正規職員として任命替えを行う方向での法的、行政的手当てを取るべきだろうと、そして、これらの対応のためには、当該地方公共団体の人的体制、定員管理の在り方や人件費の額等についての全体的な検討を余儀なくされる場面も生じようと、補足意見ではこう言及されているわけであります。
 安倍政権は、一億総活躍社会というのを掲げました。総理は、非正規という言葉をこの国から一掃するとも言っております。二〇一四年の三月三十一日、決算委員会での我が党の田村智子参議院議員の質問において総理は、非正規の方々が正規に行く道をしっかりと広くしていきたいと答弁をしております。
 大臣にお聞きします。大臣、政府としても、この臨時・非常勤職員が、補助的、臨時的業務ではなく、実際には本格的そして恒常的業務を担っている実態を踏まえた対応が今、政府にも求められていると私は思うんですけど、いかがですか。
#131
○国務大臣(高市早苗君) この臨時・非常勤職員等の任用それから勤務条件については、任命権者である地方公共団体が、法令に基づいて責任を持って適切に対応していただかなければなりません。ですから、総務省としても、先ほど来出ております平成二十六年通知で改めて留意すべき事項を示して、各団体に必要な対応を図るように要請をしています。
 もう今日この委員会でも何度もお話が出ましたが、年末に予定されている研究会の報告などを踏まえまして、臨時・非常勤職員制度の趣旨、勤務内容に応じた適正な任用、勤務条件の確保に努めてまいります。
#132
○辰巳孝太郎君 先ほどの通知、そして大臣の答弁はあくまで任用根拠をきちんと整理しましょうということであって、本来は正規で雇われるべき職員が臨時職員、非常勤職員で働いていると、しかも正規で働きたいんだと、そういう人たちを正規にしていこうという流れの通知ではないし、大臣の答弁ではなかったと思うんですね。ですから、非常にここはやはり政府として実態踏まえた対応というのが求められていると私は思います。
 そこで、この公務現場での非正規への置き換えや民間委託によって適正な行政サービスの執行に深刻な支障が出ている自治体、今日はこれを取り上げたいと思います。大阪市であります。命に関わる業務である生活保護のケースワーカーにも拡大する非正規職員について伺います。
 厚労省は、都道府県や政令市に対して生活保護法施行事務監査の実施を毎年行っております。厚労省に聞きますが、二〇一五年度、大阪市において現業員の配置数についてどのような監査の結果が出ましたか。
#133
○政府参考人(中井川誠君) お答え申し上げます。
 平成二十七年度におきまして、議員御指摘のとおり、厚生労働省が大阪市及び浪速区に対して行った生活保護法に基づく事務監査におきまして、平成二十八年一月二十日の通知によりまして改善すべき状況を確認し必要な改善を求めたところでございます。
 現業員の配置状況につきましては、今回の監査の結果、平成二十七年七月一日現在、今回監査を実施した大阪市浪速区保健福祉センターを含めた次の実施機関において現業員の配置数が社会福祉法第十六条に定める標準数に対して不足していることが認められ、また、大阪市浪速区保健福祉センターを含む十の実施機関において査察指導体制の整備が必要な状況であることが認められた。大阪市浪速区保健福祉センターについては今回の監査において、また、ほかの実施機関についても市本庁監査において、生活保護制度の適正運営のための基本的事項に問題が認められているところであるという御指摘を申し上げたところでございます。
#134
○辰巳孝太郎君 基本的事項に問題が認められたと。
 この大阪市の場合は、ケースワーカーの配置は、これは全国でもそうですが、八十の被保護世帯に対して一人という配置が標準数で定められております。ですから、大阪市の場合は実際には一千四百五十九人のケースワーカーが必要になるんですが、実際には二百四十一人不足をしているということであります。
 この生活保護現業関連スタッフについては、本務職員のケースワーカーが大阪市では七百八十五人、そして任期付きの職員が二百十二人、高齢嘱託員が二百十六人、受付調査嘱託員が四十八人、事務嘱託員が九十五人、年金調査嘱託員が三十三人、そして警察官のOBが四十二人となっておりまして、ここに数字では出てきていない民間への業務委託されている就労支援員を含めますと、大阪市のケースワーカーというのは半数が非正規、民間委託になっているということであります。
 これら体制不備が著しい大阪市では、的確な訪問調査活動すらできていない状態であります。大阪市の浪速区における訪問調査活動の監査の結果を改めて紹介してください。
#135
○政府参考人(中井川誠君) 先ほど申し上げた通知の中での指摘事項でございます。
 ケース検討の結果、まず第一に、訪問計画に沿った訪問調査活動を確実に実施し、生活実態を把握の上、必要な指導、援助を行う必要がある事例が多数認められ、二番目として、高齢者世帯について現業員による訪問調査活動が一年以上実施されていない事例も認められるなど、訪問調査活動に問題が認められた、また、三番目といたしまして、訪問調査活動後のケース記録の回付が速やかに行われておらず、査察指導員等による適時適切な訪問内容の審査及び現業員に対する指導が行われていない状況が認められた、さらに、四番目といたしまして、個々の世帯の課題に応じた具体的な援助方針が策定されていない事例など、援助方針の策定に問題がある事例が認められたという御指摘を申し上げたところでございます。
#136
○辰巳孝太郎君 つまり、本来やらなければいけないことが大阪市では全然できていないということなんですね。この要保護者の自立に向けた課題を分析し援助していくという生活保護行政業務にとって最も重要な業務の一つができていない、これ重大な事態であります。
 それだけではありません。保護行政で重要な業務の一つである、生活困窮者がまず初めに相談に訪れた際の受付面接記録票でも重大な運用がありました。どういうものですか。
#137
○政府参考人(中井川誠君) 先ほどの通知の指摘事項でございます。
 面接相談につきましては、今回の監査において、平成二十七年八月から十月までの保護申請に至らなかった受付面接記録票を検討したところ、多くの受付面接記録票において、記載内容が乏しいため、相談者の急迫状況、相談者からの相談内容やそれに対する助言内容、申請に至らなかった経緯が不明であり、適切な面接相談が行われたのか判断できないことが認められた上、親に扶養の可能性を確認した上で再度相談に来るよう指示している事例、申請に不要な通帳の持参を求めている事例、同居人の収入状況の確認が事前に必要であると説明している事例など不適切な事例が認められたという御指摘を申し上げたところでございます。
#138
○辰巳孝太郎君 これ、申請の要件ではないんですよ、親の扶養にせよ、貯金通帳持ってこいということにせよですね。こういうことを窓口でやっていたということなんです。こういう親の扶養であるとか、あとは貯金が幾らあるかというのは、申請書を受け付けた後に調査をすればいいんですよ。申請をする前にそれら持ってこいというのは、これまさに水際作戦なんですね。こういうことが大阪市で行われていたということであります。さらに、この監査の中には、申請者が取下げの意思を表示していないにもかかわらず、実施機関の判断により生活保護の申請の取下げを行っている不適切な事例も認められたと記されております。
 今日は厚生労働馬場政務官にもお越しいただきましたけれども、生活保護というのはこれ最後のセーフティーネット、命に直結する行政であります。その運用過程でまさに大阪市ではこの水際作戦が行われていたということではありませんか。どうですか。
#139
○大臣政務官(馬場成志君) お答え申し上げます。
 今委員からもお話がありましたように、生活保護は最後のセーフティーネットとしての役割を担っていることから、支援が必要な方には確実に保護を実施することが必要であります。そのため、生活保護の相談があった場合、相談者の生活状況を丁寧に把握し、生活保護の仕組みについて理解を得られるよう十分に説明を行うとともに、必要に応じて利用可能なほかの福祉施策を紹介する等の対応が必要であります。その際、相談者の申請権を侵害しないことはもとより、申請権を侵害していると疑われるような行為も厳に慎むこととして、適切な窓口対応に努めるよう全国の地方自治体に通知しております。
 また、国や都道府県等の監査においても確認し、適切な窓口対応がなされていない事例があった場合には是正改善指導を行っており、今後とも適切に対応してまいりたいと存じます。
#140
○辰巳孝太郎君 何度指導しても、大阪市ではこういうこと起こっているんですよ。
 背景には何があるのか。一つは、大阪維新政治の下での保護行政の締め付けであります。これが職員の不適切な対応に反映しているわけです。そしていま一つは、公務現場での正規から非正規への置き換えであります。
 総務省は、任期付職員の活用の検討を促してまいりました。任期付職員というのは、本格的業務に従事可能であり、三年から五年以内の任期の設定が可能とされ、相応の給与や手当の支給が可能とされ、大阪市のケースワーカーは任期付職員法第四条一項二号に基づく任用でありますけれども、これは一定の期間に限り業務量の増加が見込まれる業務に従事させるもので、総務省によりますと、想定されているのは、例えば東日本大震災に係る復旧や復興業務やイベント、プロジェクトなどであります。
 総務省に聞きますけれども、任期付きというのは、これは本格的業務に従事は可能でありますけれども、あくまで一定期間であって、同一業務の従事のために更新を繰り返すことはこれ制度の趣旨とは違うということでよろしいですか。
#141
○政府参考人(高原剛君) 任期付職員でございますが、正規職員と同様に本格的な業務に従事することができる、その一方で、一定の期間内に限り業務量の増加が見込まれる業務についてということで、三年ないし五年の任期を限っております。ただ、この任期付職員の任期が終了した後、当該業務が継続している場合に改めて当該業務に任期付職員を充てることは十分あり得るものというふうに考えております。
#142
○辰巳孝太郎君 いや、ですから、じゃ、生活保護業務というのは、これは三年から五年で終わる業務ですか。大阪のこの生活保護の世帯は、それでもう任期付職員が要らなくなる程度のものなんですか。先ほど、大阪市の現業職員について言えば二百四十一人が今でも不足しているということを言わせていただきました。今でも不足をしているんですね。もしこれ三年から五年でもう要らなくなる、任期付き要らなくなるということになるんだとすれば、実際大阪市で二万人近い生活保護世帯がこれ減少しなければならないということになるんですよ。今の生活保護の状況というのはそういうことじゃないでしょう。そういうことじゃないんですよ。
 厚労省、もう一回確認しますけど、大阪市において任期付職員が、じゃ、どれほど再任用されているか、紹介してください。
#143
○政府参考人(中井川誠君) 今回の件に関しまして大阪市の方に確認を取りましたところ、大阪市では、平成二十六年度末までケースワーカーとして雇用されていた任期付職員は二百十二名でございました。同市では、平成二十七年度に改めて公募を行いまして、任用試験を行った上で新たに任期付職員のケースワーカー二百十二名を任用しております。このうち百三十名の方が再度任用された方であると聞いておるところでございます。
#144
○辰巳孝太郎君 半分以上が再任用なんですよ。こういう人たちを正規にしなきゃならないんですよ。望む人は正規にしたらいいんですよ。こういうことを任期付きで繰り返しているのが今の総務省であります。
 生活保護というのは命守っているわけです。行政にとってこれ以上の仕事はありません。ところが、大阪市では、この生活保護行政はまさに福祉施策の名に値しない状況になっております。最後のセーフティーネットと言われるこの保護行政において、法に定められた資格の所持や必要な体制、当然の運用も守られずに実施がされております。これ、行政需要というのは高まっているわけです。生活保護行政だけじゃありません。しかし、そのニーズに応えるために人員は非正規で行う、代替をしていく。しかし、そんなことをやっているうちに命に関わる生活保護行政まで非正規雇用で置き換えていくと。
 私は、任期付きで働くケースワーカーの方にも話を聞きました。やはり三年、五年ごとの更新が不安定でつらいんだと、結局雇用の調整弁だと、来年の雇用も分からないのに本当に親身になって相談に来られた方の業務ができるのかと、疑問だという声も聞きました。
 総務大臣、大臣はこういう声にどう応えますか。
#145
○委員長(横山信一君) 高市大臣、時間ですのでお答えは簡潔にお願いします。
#146
○国務大臣(高市早苗君) それぞれ、やはりその地方公共団体においてどのような仕事を、最も効果的な行政サービスを提供するためにどの業務にどのような任用、勤務形態、この職員を充てていくか、これは基本的に各地方公共団体が責任を持って判断されるものでございます。やはり、それによって採用された職員の方は、その雇用形態のいかんにかかわらず、それは市民のため、また府民のために公務員として責任を持って仕事をされるべきものでございます。その責任があると思います。来年が分からないから、再来年が分からないからそこは適当に仕事をしていいということにはならないと思います。
 ただ、やっぱり先を見据えてしっかりと、正規職員になりたいんだと、そのために努力をしていく、そういう取組は必要でありますし、地方公共団体も、その方にお願いすべき仕事、それがどういうものであるのか、例えば繰り返し任用を行っている場合も、必ずしも本格的な業務に従事しているということが想定されないこともございますので、ここはしっかりと地方公共団体の方も、総務省の通知も踏まえながら適正に対応をしていただきたいと考えております。
#147
○辰巳孝太郎君 ケースワーカーは恒常的業務なんです。本格的業務なんです。是非、命守る行政ですから、しっかりと正規職員を増やすように動いていただきたい。
 終わります。
#148
○片山虎之助君 片山虎之助でございます。
 順次質問いたします。初めての、この国会、質問ですから、予算に絡む基本的なことを何点かお伺いしたいと思います。
 地方自治体にとっては、来年度の地方交付税がどうなるかというのが今最大の関心事なんですよ。ところが、これがなかなか難しいですね、来年度は。総務省の概算要求を見ると、なるほど一般会計から交付税特会への繰入れは増えているんですよ。七千億円か何か増えている。しかし、実際の地方自治体への交付は七千億減るようになっているんですよ。臨時財政対策債、臨財債、これが九千億円増えるようになっているんですよ。
 何でこういうことになっているかというと、結局、税収の上振れがもう出なくなっているんですよ、景気がおかしくなって。二十六年、二十七年、二十八年度はいずれも一兆前後あったんですよ。特に二十七年とか二十八年は一兆四千億か何か、これが税収が上振れて、それが決算増になったり補正を組むときの補正の税収増になったりして、それが繰越金で地方団体へ入ったんですよ。
 来年はそういう意味では大変苦しくなる恐れがあるんですが、大臣、どういう御認識でしょうか。
#149
○国務大臣(高市早苗君) 今、片山委員がおっしゃったとおり、大変厳しい状況にあるのが事実でございます。繰越金が見込めないということがその原因でございます。
#150
○片山虎之助君 とにかく、キャッシュが減って臨財債という借金が増えるんですよ。臨財債というのは、御承知のようにこれは交付税の代わりだから、元利償還は将来の交付税で見てやる。交付税の先食いなんですね。
 こういう制度をつくったのは、この委員会でも私は何度か言ったと思いますが、平成十二年の暮れに、当時私自治大臣で、宮澤大蔵大臣と相談をして、三年間だけやろうということで決めたんですよ。それまでは、金が足りないときは交付税特会が借入れをして地方へ配っておったんです。しかし、こんなことをやったらどんどんたまるから、とにかくぎりぎり詰めて、足りないお金の半分は国が持ってもらう、赤字国債で。残りの半分は地方に赤字地方債を出して持たせようと、それが臨財債なんです。しかし、これも変則だから三年でやめようということで始まったのが実に十七年目ですよ、もう。それで、そのたまった臨財債が五十一兆七千億なんですよ。
 大臣、これどうしますか。私は途中でやめるか段階的に解消でもしてくれるのかと思ったんだが、どうもそうはいかないようで。もし技術的なら、財政局長来ているかな、大臣と財政局長答えてよ。
#151
○政府参考人(黒田武一郎君) 数値的なことで申し上げますと、今御指摘のように五十二兆円の臨財債がたまっている状況でございます。
 この状況を解決するためには、もうとにかく財源の不足額を減らしていくしかないということになると思います。歳出をできる限り圧縮して歳入をいかに量るか、これに尽きるかと思います。
#152
○国務大臣(高市早苗君) もう全く財政局長が私が答弁すべきことを言ってしまったんですけれども、とにかくもう財務体質、これを強化していくしかないと思います。
 片山大先輩が始められた制度でありまして、その後長く続いてきてしまったんですけれども、特に、冒頭に私に聞いていただいたように、来年度のことを考えますと非常に厳しい状況でございますので、やはり私としては、どうしても地方交付税総額を確保していきたいという思いで今いっぱいなんですね。
 そうすると、交付税の原資となる国税収入もしっかりと確保しなきゃいけませんし、併せて地方税収の確保も図っていかなきゃなりません。それで、先般お認めいただきました補正予算、これが十月十一日に成立しましたので、しっかりと早期に執行して少しでも状況を改善していきたいと思っております。
 もう臨財債に関しましては非常に問題が大きいと、財政の健全性の点から考えますと問題が大きいと思っておりますので、やはり歳入を増やす、歳出をいかにめり張りを付けて効率化して減らしていくかというところ、ここをしっかり頑張ってまいりたいと思っております。
#153
○片山虎之助君 やっぱり、安倍さんあれだけ言うんだから、アベノミクスは成功してもらわないといかぬのですよ。今ちょっとあれでしょう、円高株安になって税収が落ちているんですよ。今までの何年間か、アベノミクスの税収の上振れでやってきたんだから。だから、本当に地方の立場からいうと、地方交付税率を上げるべきなんですよ。しかし、こんなことをやったら国の財政と絡んで大騒動になりますからね。そうなると、こんなことをずるずるずるずる続けていくのがいいのかどうか。だから、我々は、国、地方を通じる統治機構の改革ということを言っているんですが、今日のこれはテーマじゃないからそれは言いませんけれども、是非抜本的に考えてくださいよ。
 三年でやめるというものが十七年続いている。その借金が五十二兆円ある、五十一兆七千億。しかも、アベノミクスがおかしくなって税が伸びなかったら、またキャッシュでなくて借金で地方は財政運営やっていくということになることをちょっと肝に銘じていただきたいと思います。これが一つ目ね。
 それから二つ目は、今回の経済対策で緊急防災・減災債というものを拡充すると言っている。緊急防災・減災債ですよ、借金の債。これは東日本大震災のときにつくったんですよ。だから緊急が付いているんです、緊急が。それで、このときは増税をやるんですよ、所得税も住民税も。その住民税の増税を償還財源にしてこういう特別の借金をつくったんですよ。大体これは五千億。平成二十二年が五千億かな。五千億、四千億、五千億ぐらいのお金です。これを、緊急というのは二、三年でやめるから緊急なんです。
 ところが、これをずっと続けて恒久化して、最初の二年間は増税で、復興増税で充てると言って、二年間は。それから、その後は、二十四年かな、公務員の給与を抑えるんですよ、国家公務員やって地方公務員も。それが八千五百億あるのでそれを充てるという、それを償還財源にして更に延ばすんですよ。それから、その後、二十五年から地方財政計画の中に放り込むんですよ。
 そんなことをやるのなら私は最初から地方財政計画の中に入れて位置付けたらいいと思うんですが、この経緯は説明、誰かできるかな。
#154
○政府参考人(黒田武一郎君) 御指摘のように、当初から地方財政計画に位置付けてやるという方法もあったかと思います。ただ、経緯的に申し上げますと、今お話がございましたように、これは増税で財源を確保してつくった事業でございます。その関係もございまして、基本的にその増税分を交付税に算入いたします。その交付税に算入した部分を需要額に積まないとほかの経費に影響を与えるというのがございましたので、その増税分とその経費とを一致させてほかの経費に影響を与えない、そのために別枠で整理をしたというのが経緯でございます。
#155
○片山虎之助君 それで、これが緊急防災・減災と言って大威張りなのは、これは充当率が一〇〇%なんですよ、御承知のように。それで、元利償還七割を交付税で見るんですよ。過疎債と同じなんですよ。こんなもの、五千億をどんどんどんどん、タコ足じゃないですか、これ。将来のこれも交付税を食っているんですよ。それ一〇〇パーですよ。充当率一〇〇パーで、その元利の補填率が七〇ですよ。こういうものを恒久化するわけでしょう、今度経済対策で。どのぐらいあと残っているんですか、この対象になるものが。地震対策が中心だと私は思うんだけれども、どうなっていますか。
#156
○政府参考人(黒田武一郎君) 基本的には、地震とか津波とか、そういうものに対しての防災力であるとか減災力を高めるという仕組みでございます。
 それで、期間につきましては延長を前提に今考えておりますが、恒久化するとかそういうことにつきましてはまだこれからの検討課題ということで考えております。
#157
○片山虎之助君 これは地方に喜ばれていますか。例えば熊本地震で、あなたは熊本に関係あるんだけど、熊本地震なんかではどう使われていますか。
#158
○政府参考人(黒田武一郎君) 熊本地震の際に問題になりましたのが、避難所で非常に暑い中で空調設備が必要になったんですが、それは例えば今回までの緊急防災対策事業にはメニューとして入っておりませんでした。そういうことがございましたので、今回の経済対策でそれはメニューに加えて、できるだけ先にそういう空調設備も併せて整備をしていただきたいと、そういうことで今各自治体の方にお願いしていると、そういう状況でございます。
#159
○片山虎之助君 今、元利償還を七割、将来の交付税で見ているのはこういう防災関係でほかにありますか。もうずっと低いでしょう、率は。
#160
○政府参考人(黒田武一郎君) おっしゃるとおり、一般会計の通常の地方債で七割算入しておりますのは、過疎債とか極めて特例的な事業債以外ございません。
 ただ、七割につきましては、先ほど申し上げましたように、これは元のスタートが、増税を行ってそれに併せて行った事業でございます。交付税の算入が七五%収入額に算入されますので、財政需要額も基本的には七五%需要に計上しないといけないと。それと、補助事業につきましては八〇%で算入して、単独事業については七〇%で算入したというのがこの事業の経緯でございます。
#161
○片山虎之助君 ちょっとこれは整理しないと、私は、こういうことばっかりやっていくと、結局、将来の地方財政、タコ足でぼろぼろになるんじゃないかといって実は心配しているんですよ。検討してくださいよ。もうしつこく今日は言いません。
 それから三つ目は、電波利用料。
 電波利用料は今七百億ぐらいですよ。これは、携帯電話もスマホもみんな払っているんですよ。これは電波の共益費用に充てるということになっているんだけど、全部その取ったものは還元されていますか。電波関係の事業に充てられていますか。テレコムの予算を見ると、一般財源も大分入っているわね。一般財源も五、六百億入っている。この辺の仕分もどうなっているか、併せて分かりやすく説明してください。
#162
○政府参考人(富永昌彦君) 今、片山先生おっしゃいましたように、電波利用料、非常に明確に使途が決まっておりまして、無線局の免許人に対する受益ということが基本でございます。
 予算が大体七百億規模でございますけれども、最近の、直近の決算を申し上げますと、平成二十六年度というのが直近でございまして、歳入が約六百七十九億円、それで歳出が約六百五十九億円ということでございます。歳入と歳出の差額は約十九億円ということになっておりまして、近年、平均的にはこの規模、数十億円規模がその差額ということでございます。
#163
○片山虎之助君 六百七十九億円電波利用料が入って六百五十九億円政策に充ててもらっていると、こういうこと。じゃ、二十億も損しているじゃない。
#164
○政府参考人(富永昌彦君) 電波利用料制度でございますけれども、電波法におきまして特有の規定がございます。毎年の歳入と歳出の差額ございます。それにつきましては、予算で定めるところによりまして電波利用共益費用の財源に充てることができると。例えば、過去の差額につきましては未来の電波利用共益費用の財源に充てることができるというような趣旨の規定が電波法に設けられております。
 実際に平成二十一年度には、この差額、過去の差額を利用いたしまして、地上デジタル放送への移行支援ですとか携帯電話等エリア整備のために約二百四十四億円の補正予算が計上されております。
 以上でございます。
#165
○片山虎之助君 それを、あなた、デジタル化のアナ・アナのときには電波利用料先食いしたわね、あのときは、逆に。だから、そういう短期間の貸し借りはあってもいいけれども、基本的には電波利用料は電波を使って負担している人に私は還元せないかぬと思うんですよ。そうでなきゃ、その電波使用料をまけるべきなんですよ、逆に。
 そこでも、この利用の中でも、テレビと普通の携帯電話を持っている人のこの比率がいつも問題になるんですよ。平成二十九年度は見直しのときでしょう、三年に一度の。基本的にはどういう態度で見直しますか。
#166
○委員長(横山信一君) 委員長の指名を受けてから。富永総合通信基盤局長。
#167
○政府参考人(富永昌彦君) はい。
 お答え申し上げます。
 電波法の附則の中で、片山委員がおっしゃるように、三年以内には見直すべきだということとされています。したがって、二十九年度は見直す必要がございます。
 私どもは、今年の当初から有識者にお集まりいただきましていろんな議論をやってまいりました。特に一番大きな議論は、今後三年間、二十九年度以降の三年間に電波利用共益費用としてどういったものを考えていくかという議論でございます。
 今年の七月の段階で一定の結論が出てまいりまして、この結論に対しましてパブリックコメントをさせていただきまして、より広く国民の皆様方の意見もいただきました。その結果を受けて八月末の概算要求を今させていただいて、その予算折衝の段階でございます。基本的には、今までの規模とほぼ相当するような電波利用共益費用の事務が発生するという想定でございます。
 以上でございます。
#168
○片山虎之助君 いや、これから4K、8Kテレビだとか5Gだとか、そういうことをどんどん広げていかにゃいかぬので、そういうことにはもう当然充てられるんですね。私は法律をよく読んでいないんだけれども、法律は、電波料取ったものは全部フルバックというのか、全部還元するような書き方しているんですか。
#169
○政府参考人(富永昌彦君) 片山委員がおっしゃいました4K、8K関係、5G関係につきましては、電波資源に関する研究開発ということでしっかり研究開発を電波利用料でできるようにと考えておりますし、私どもは来年度予算で要求しております。
 それから、電波法のメカニズムでございますけれども、先ほどちょっと触れさせていただきましたが、歳入と歳出の差額、どうしても出てまいるものですから、過去のその差額につきましては未来にその差額を活用できるというような旨が電波法の中に規定されております。実際に平成二十一年度にはその差額を活用させていただいたという経験もございます。
 以上でございます。
#170
○片山虎之助君 いや、これから、今もう電波の時代なんで、それは今度の見直しはきちっとやってくださいよ、当委員会でも恐らく大きなテーマになると思いますから。
 それから、もう時間がありませんが、最後にマイナンバー制度について。
 ナンバーカードの普及が遅々として進んでいないわね、簡単に言うと。一千万超えたのかもしれませんが、申請はよ。交付をどのくらいしていますか。
#171
○政府参考人(安田充君) お答えいたします。
 マイナンバーカードの交付状況でございますが、十月二十三日時点で約一千百六十三万件の申請がなされておりまして、そのうち約八百八十三万枚が交付されているところでございます。
#172
○片山虎之助君 その一千百四十三万というのは何%ですか、対象者の。
#173
○政府参考人(安田充君) 申請に、申請に対しての交付割合……(発言する者あり)申請に対する交付ということでございますので、これはあくまで申請があってからということでございますが、交付対象となるのは日本国民及び登録されている外国人ということでございまして、割合というのはちょっと出していないんでございます。恐縮でございます。
#174
○片山虎之助君 マイナンバーカードは、恐らく国民の皆さん、かなり誤解が私はあるんだろうと思うけれども、これを持てばどういうメリットがあるか分からないんですよ。それから、持つことによる不安の方が強いのよ。だから、面倒なことはやるまいと。持つとややこしいトラブルに巻き込まれるおそれがあるという誤解があるんですよ。これは行政の便宜のためじゃないかという、そういう感情を持っているんですよ。まあ、まさに行政の便宜のためなんですよ、私から言わせれば。社会保障や申告納税やら、それが中心なんだから。
 だから、どうやって、どういうメリットがあるかということをもう少し国民にPRしないと。それから、国民が持つ不安はそれは間違いだと、それをやらないと。私は住基ネットを昔やって、これ普及していないでしょう。そういう意味での責任も実は感じている。住基ネットがベースなんですよ、マイナンバーの、その基礎なんだけれども、その辺をやらないと私はなかなか普及しないと思うけど、大臣、どうですか。
#175
○国務大臣(高市早苗君) 先ほどの安田局長の答弁は、これはマイナンバーカードそのものを受け取るというのは別に義務ではございませんので、全ての日本に在住の日本人及び外国人が対象でございますけれども、まだ申請が一千百六十三万件ということですから、多いとは言えないと思います。
 委員がおっしゃったとおり、やはり一つは不安があるということ、一つはメリットが分かりにくいということだと存じます。今回、この八月三日から、広報なども含めてトータルで私自身がマイナンバー制度を担当できるように内閣府特命担当大臣の兼務もさせていただくことになりましたので、今後、ちょっと広報活動を強化していこうと思います。
 一時、マイナンバーカードの発行がシステムの不備によって順調にいかなかった時期がございました。そのときにどんどんどんどん広報してしまいますと、また申請が増えてしまって地方公共団体の負担が大変になりますので、それで広報を控えておりましたが、今後は、そのメリットとそれから安心していただける内容についてしっかりと広報を進めてまいります。
#176
○片山虎之助君 終わります。
#177
○又市征治君 希望の会、社民党の又市です。
 何か今日は、さっき質問された森本さんの補充質問みたいな格好になるようですけれども、是非よろしくお願いをしたいと思います。
 最初に、自治体議員の年金問題と地方議会の活性化、この問題について触れたいと思います。
 先ほどもありましたように、二〇一一年にこの地方議員の年金制度が廃止されました。みんなもろ手を挙げて賛成したわけじゃないんですね、これは。市町村大合併であるとか行革による議員数の激減で制度維持が困難になった、こういうことが大きな理由だったと思います。
 当時、私は、この年金制度が廃止され基礎年金のみになると、将来的に経済的な余裕がある人しか選挙に出られない、議員になれない、民主主義の危機を招くのではないか、そういう危惧を本委員会でも指摘をいたしました。
 先ほど示されたように、衆参の委員会で附帯決議が上げられて、この廃止後おおむね一年程度を目途にして、地方議会における人材確保の観点を踏まえた新たな年金制度を検討することという附帯決議が付いた。これについては、時の総務大臣も趣旨を尊重してまいりますと、こう答弁をされたわけであります。
 その後、私も、一年後ということでありましたから、その後二回ぐらいこれについて、総務省の取組について質問しましたが、なかなか進まない。先ほど来の答弁と余り変わらぬなと、こう思って聞いておりましたが、そうこうするうちに、今年、全国の都道府県議長会、市議長会、町村議長会が地方議員の年金制度の整備について決議をされて、決議の中では、被用者年金制度に加入して基礎年金に上乗せの報酬比例部分のある年金制度とする等の法整備というものを求める、こういう格好になって、今、あちこち地方議会からも意見書がどんどん出されている、こういう状況になっていると思うんです。
 このことについて、大臣の受け止め、今後の対応について伺いたいと思います。
#178
○国務大臣(高市早苗君) 確かに、三議長会から、国民の幅広い政治参加や地方議会における人材確保の観点から、基礎年金に上乗せの報酬比例部分のある被用者年金制度への加入について要望もいただいております。
 地方議会議員の新たな年金の在り方について、衆参両院総務委員会の附帯決議を踏まえ、先ほども御説明しましたように、総務省としても検討を行ってまいりましたが、様々な課題がございます。当時の附帯決議にも、国民世論に留意するとともに、公務員共済制度や厚生年金制度の対象者との制度面あるいは負担と給付の面における均衡に十分配慮することとされておりましたので、こういった点も含めて総務省でも検討を続けてまいりました。
 非常に難しい課題が幾つかあるのは委員の皆様も御承知のとおりだと思うんですが、例えば附帯決議にありました国民世論との関係といいますと、やはり旧制度廃止の経過措置に要する費用として将来六十年間にわたって一兆円を超える公費負担が必要となる見込みに加えて、保険料の二分の一を事業主負担としてこれはまた公費で負担していくということになると、直近の数字では毎年度約二百億円が必要になってくるといった点。それから、被用者年金の加入要件との関係で申し上げますと、事業主に使用されている被用者であり、一定以上の労働時間があることといった性格、特徴というのが被用者年金加入者にはございます。地方議会議員が厚生年金に加入する場合には、被用者要件、労働時間要件、国会議員の取扱いとの均衡といった課題がございます。
 まだ、いろいろ課題を洗い出して整理はいたしましたが、非常に難しい問題かと存じます。
#179
○又市征治君 大臣のお話聞いていると、難しい難しい難しい、多くの課題があるなと、こう言っておられて、四年前から全然前進していないなという気がするんです。
 問題は、この各議長会決議でも触れられているように、あるいは私も前から指摘を申し上げてきたことでもありますけれども、現実に、この議員という職を退職した後生活が不安だ、年金がないために、基礎年金しかないと、こういう人々がいるわけですね。ですから、先ほどもありましたように、全国で選挙をやってみたら三割の自治体で定数割れ、無投票、こういうことが起こっている。もっと極端なことを言うと、自治体名は挙げませんけれども、あちこちで、頼むから議員に出てくれよと、定数が割れるから議員に出てくれよと元の役場の職員に何とか頼み込んで定数何とか無理やり押さえているという、こういう状況さえも生まれている。
 なり手不足、無投票当選の割合高くなった、投票率が低下をする、ますます議員定数を削らなきゃいかぬ、こういう格好で、地方創生の有力な一翼を担う地方議会、地方議員のこうした状況というのは憂慮すべきまさに民主主義の危機だと、こういうふうに言わなきゃなりません。
 だから、私あの当時申し上げたのは、市町村議員は市町村職員共済に入れたらいいんではないのか、あるいは県の議員は地方公務員共済年金に入れたらいいんではないのかと。とすれば、そんなに大きな問題にならないと。
 だけども、これは地方議員の皆さんにも責任があるんだけど、とりわけ市町村議員は、もう金がない金がないと、こう言って、これはやむを得ないんだという決議を上げておいでになったということがありますけれども。
 今皆さんのお手元にペーパー一枚お配りをしましたが、この地方議員がもし厚生年金に加入した場合の受給額をちょっと試算をしてみました。
 私の試算では、たまたま私の地元の富山県、あるいは富山市、そして立山町というところを挙げてみて、歳費などを含めて計算をしてみましたけれども、そういう格好で、自営業者であるとか農業者、あるいは若い人が地方議会の議員になって厚生年金に加入できた場合、別紙のような厚生年金が年額として増える、基礎年金プラスこういうことになる。少ないけれども、引退後の生活の一定の支えになる、地方議会で活動するインセンティブにもなる、こう思うわけですが、この点について、大臣、どのようにお考えですか。
#180
○国務大臣(高市早苗君) 確かに、引退後のことまで考えましたら、それは国民、住民の政治参加や地方議会における人材確保に一定程度資するものとは考えられます。しかしながら、先ほど申し上げたような課題もあるわけでございます。私たち国会議員も今は国会議員年金制度はなくなりました。しかしながら、志を持って、こういう政策を実現したいということで多くの方々が立候補しておられるんだと思っております。
 また、地方議会議員の年金制度、先ほど先生おっしゃいました地方公務員共済年金ということで、加入要件との関係も検討いたしましたが、地方議会議員の約四分の一を占める方が厚生年金の加入者でもいらっしゃいますので、その取扱いをどうするかとか、また常勤職員を前提としている共済加入の勤務形態を満たすか、こういった課題も出てまいりました。
 これは議員の身分の根幹に関わることでもございます。地方議会議員の皆様のお声もよく聞いた上で、各党各会派でも御議論をいただけたら大変有り難いと存じます。
#181
○又市征治君 いずれにしましても、これは余り各党間に距離はないと思うんですね、この問題は。是非そういう意味では議論もしたいし、地方議会からは今みんな意見書が上がってきているという、こういう状況ですから、これはやっぱり地方議会、民主主義の私は危機だ、こういう気がするわけで、是非それぞれが努力をしていく。議員立法にするしかないんだろうと思いますけれども、そういう意味では、総務省は総務省なりにやっぱりもうちょっと努力してもらいたいということは申し上げておきたいと思います。
 これ、ちょっと私もえらい恥ずかしい思いするんですが、この富山市、富山県の政務活動費の問題、この不正支出問題が随分と大きな、クローズアップされています。
 実はこの裏に、隠れた問題としてこの問題もあるんですよ。つまり、年金などがない。農業者で議員になってきた、商店主で議員になってきた、そういう人々が、結局は最後、議員を辞めたら基礎年金しかない。月六万何千円。どうしていくんだ。歳費やっぱり上げてもらいたい。もらえるものなら何でももらいたい。全く議会活動と関係のない、それこそ政務活動費を自分の生活費に代えておるという、こういうばかげたことが次々と明るみに出ているわけですが。
 とりわけ、いきなり市民の感覚と全くずれて、月額十万円の歳費引上げを強引に議会で通した。このことに対して市民が猛反発をして、とりわけ、そういう意味では、一体全体、政務活動費というのがあるようだけれども、これどうなっているのかと調べ始めたら、芋づる式でぞろぞろぞろぞろとまあ、偽領収書、白紙領収書でやっていたという、こういうことが明るみになって十二人が議員を辞める。今月の三十日から補欠選挙と。こういうときに市民の感情というのは非常に高ぶるわけで、十三名の補欠選挙に対して三十名を超える実は立候補があるという、まあ平生考えられないことが今起こりつつあるわけですが、政治不信が頂点に達している、こういう状況がある。
 そんなことを含めて、やはり私は、こういうレベルの低いというか質の悪い議員を生まないためにも、やはりしっかりと将来的にそれなりきに生活が、将来生活が少しは見れるようなこういうことを努力をせないかぬし、そして、この議会活動を切磋琢磨できるような人が出てこれるようなそういう努力も必要だと思うんですが。
 そこで、ちょっと聞いておきたいのは、この政務活動費の必要性や取扱いという問題、それぞれの自治体議会で決めている話ですけれども、総務省はこれに対して通知を出されたようですが、その要点、御説明をいただきたいと思います。
#182
○国務大臣(高市早苗君) 去る九月三十日でございますが、全都道府県知事そして議長等に対しまして通知を発出しました。政務活動費の制度化の経緯、それから制度の趣旨及び今般起きた事案も踏まえまして、できるだけ早い対応が必要と判断をしました。
 制度趣旨を踏まえて、政務活動費の適正な取扱いについて更なる取組を要請しましたのと、あとは情報公開制度の適正な運営について徹底をしました。これは、誰から情報開示請求があるかということを職員が議員にしゃべってしまったといったことがございましたので、これについても徹底をしたところです。
#183
○又市征治君 それでは次に、森本さんの補充質問の二つ目、地方公務員の臨時・非常勤職員に関する実態調査の問題についてお伺いをします。
 安倍政権が一億総活躍社会とかあるいは働き方改革、鳴り物入りで宣伝をされておるわけですが、その一環かどうか分かりませんけれども、今年の七月二十六日に地方公務員の臨時・非常勤職員及び任期付職員の任用等の在り方に関する研究会というのが発足をさせられ、先ほどの答弁では年内にまとめができるのではないかというふうにお話しでありました。
 この点はちょっと質問を飛ばしていきますけれども、その第一回研究会の議事要旨のこの検討を進める際の視点というのがあって、この中で、自治体職員が減少する中、多様で困難な行政ニーズに対応し行政サービスをより効率的に提供するためには臨時・非常勤職員と任期付職員の活用が不可欠である、これまでの常勤職員中心主義との関係においてその在り方の検討が必要ではないかという趣旨のことが述べられています。
 私は、この視点というのは大変問題がある、こう言わざるを得ません。先ほど、これは辰巳議員も指摘をされました。
 これは必ずしも総務省の見解ではないと思うので総務省に聞いておきますが、何か自然現象で自治体職員が減少したようなことを述べられているけれども、これは全く違う。少なくとも総務省は、市町村大合併の下で、行革と称して自治体職員の削減や民営化というものをどんどん推進をしたわけですよ。強力に自治体に求めた、あるいは、同じ規模別自治体の職員数なんというものを随分どんどんどんどん宣伝をした、こういう格好で進めたわけでしょう。
 定数削減と交付税が削減される一方で行政サービスは多様性が求められる、ニーズが増えてくる、その提供自体に支障ができるから、やむなく、定数は削られるから臨時・非常勤職員を任用せざるを得なくなった、こういう格好になったのが現実であって、ここのところは全く認識が違うんじゃないのかということです。学校給食だとか、何か保育所の時間外の云々なんということは、そんなことはあの数からいってとんでもない話で、六十万人からの臨時、非常勤がいる、こういう実態というのは全く話が違うということだと思う。
 それから、これまでの常勤職員中心主義という指摘がありますけれども、総務省も行政サービスはこの常勤職員中心主義で提供しなくてもいいというふうに考えているのか、あるいは、この常勤中心主義というものを転換しようと考えているのか。まさにそうだとすれば、地方公務員法違反ということにならざるを得ないわけであって、ここのところの考え方、率直にお聞きをしておきたいと思います。
#184
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。
 確かに、平成十七年から平成二十二年にかけまして集中改革プランということで地方公共団体に定数削減を要請してまいりました。実際、臨時・非常勤職員の実態調査におきましても、正規職員が減少する一方で臨時・非常勤職員が増えているということですから、正規職員の業務といいますか、職員の方が臨時、非常勤に置き換わっているといった御批判をされる方もおられるのも事実だろうと思います。
 ただ、やはり今後の地方公共団体の運営を考えていく上で、先ほども申し上げましたが、地方公共団体において、正規職員、それから任期付職員、それから臨時・非常勤職員を適切にどういうふうに配置して行政サービスを提供していくかというのは、やはり各地方公共団体がこの厳しい財政状況の中で真摯に御検討いただく必要があるんじゃないかなというふうに思っております。
 以上でございます。
#185
○又市征治君 地方自治体に責任転嫁しちゃ駄目ですよ、公務員部長。あなた方が、職員定数を削りなさい、交付税削ってきたわけだよ、総務省は。それで今度は、最後まで行ったら自治体が適切に。そんな話じゃ駄目なんだ。現実に今、日本全国で起こっている問題を冷静に考えてみなきゃいかぬ。
 片一方で、安倍政権は、一億総活躍だ、地方創生だ、同一労働同一賃金だ、あるいは非正規というものを一掃します、こう言いながら、一方でこんな官製ワーキングプアなんという不名誉な名前をつくり出したのは、これは総務省であったり自治体の責任なんですよ。そのことについての全く、責任転嫁しちゃいかぬ。率直に深刻に私は反省する必要があると思いますよ。
 量、質共に良質な公務サービスを提供するにはそれ相当の、相応のコストが必要なわけで、その点をまず足下から、少なくとも公務員はふだんから法令遵守をやって、こうした同一労働同一賃金と言うのならここの改善を図らなきゃ。そのことに向かってどうするかということを本気に考えていかないでおいて、私は、そうした様々な安倍政権のスローガン、誰もまともに信用しませんよ。そこのところを強く求めておきたいと思う。
 これは今年の四月の本委員会で大臣に、是非このことの調査をやってほしい、大臣の方から前向きに御答弁いただいて、調査をやっていただいたことは私は評価を申し上げたいと思う。そのことを率直に、やはりこの実態を的確に捉えて、そういう意味でこの改善を図る努力を是非ともやってほしい。そして、この調査をやられた結果をどのように今のところ評価をされているのか、全部が出ているのかどうか分かりませんけれども、そのことを最後に聞いておきたいと思う。
#186
○政府参考人(高原剛君) 今般の地方公務員の臨時・非常勤職員の実態調査につきましては、大臣からの指示を受けまして、平成二十八年四月現在で実施し、九月に速報値を公表いたしました。主な調査項目といたしましては、臨時・非常勤職員の総数、特別職から一般職への任用根拠の見直し等平成二十六年通知を踏まえた地方公共団体の対応状況のほか、報酬、費用弁償等の支給状況、休暇制度等の状況などでございます。
 現在、速報版として主に任用について取りまとめておりまして、特別職非常勤職員から一般職への任用根拠の見直しにつきましては、都道府県、指定都市では改善の動きが見られるものの、その他市町村では過半数が検討自体を行っていない。これは、市町村において限られた体制であるため検討、調整が困難であることなどによるものと考えております。また、任期付職員制度の活用状況については、予定なしと回答した団体が七割を超えており、活用が限定的となっているといったような状況でございます。
 以上でございます。
#187
○又市征治君 調査結果は貴重な資料だと思いますので、大臣のお声掛かりでやっていただいたわけですから、大事なことは、この任用上の差別、こういうものをやっぱりなくすというところにしっかりと法令遵守して頑張って改めていく、そういう助言、指導というものが求められるんだと思う。そのことに是非取り組んでいただくように、また改めてこれは委員会でいろいろと質問をいたしますけれども、是非その努力を最後に求めて、終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#188
○委員長(横山信一君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。
   午後四時三十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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