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2016/03/18 第190回国会 参議院 参議院会議録情報 第190回国会 地方・消費者問題に関する特別委員会 第3号
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2016/03/18 第190回国会 参議院

参議院会議録情報 第190回国会 地方・消費者問題に関する特別委員会 第3号

#1
第190回国会 地方・消費者問題に関する特別委員会 第3号
平成二十八年三月十八日(金曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十六日
    辞任         補欠選任
     島村  大君     森 まさこ君
     礒崎 哲史君     林 久美子君
 三月十七日
    辞任         補欠選任
     太田 房江君     馬場 成志君
     森 まさこ君     舞立 昇治君
     若林 健太君     井原  巧君
     小西 洋之君     石上 俊雄君
     斎藤 嘉隆君     那谷屋正義君
     河野 義博君     荒木 清寛君
     倉林 明子君     仁比 聡平君
 三月十八日
    辞任         補欠選任
     野村 哲郎君     上月 良祐君
     那谷屋正義君     斎藤 嘉隆君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         熊谷  大君
    理 事
                島田 三郎君
                藤川 政人君
                三木  亨君
                森本 真治君
                安井美沙子君
               佐々木さやか君
    委 員
                青木 一彦君
                井原  巧君
                尾辻 秀久君
                上月 良祐君
                滝沢  求君
                中川 雅治君
                野村 哲郎君
                馬場 成志君
                舞立 昇治君
                森屋  宏君
                山田 修路君
                石上 俊雄君
                金子 洋一君
                斎藤 嘉隆君
                那谷屋正義君
                難波 奨二君
                林 久美子君
                荒木 清寛君
                横山 信一君
                仁比 聡平君
                寺田 典城君
                和田 政宗君
                吉田 忠智君
                平野 達男君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全)
       )        河野 太郎君
       国務大臣     石破  茂君
   副大臣
       内閣府副大臣   松本 文明君
       内閣府副大臣   福岡 資麿君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        酒井 庸行君
       総務大臣政務官  森屋  宏君
       厚生労働大臣政
       務官       太田 房江君
       国土交通大臣政
       務官       津島  淳君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
       常任委員会専門
       員        小野  哲君
   政府参考人
       内閣府地方創生
       推進室長     佐々木 基君
       個人情報保護委
       員会事務局長   其田 真理君
       消費者庁次長   川口 康裕君
       総務大臣官房審
       議官       宮地  毅君
       総務大臣官房審
       議官       内藤 尚志君
       文化庁次長    中岡  司君
       経済産業大臣官
       房審議官     三木  健君
       国土交通大臣官
       房審議官     杉藤  崇君
       国土交通省自動
       車局次長     和迩 健二君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○地方の活性化及び消費者問題に関しての総合的
 な対策樹立に関する調査
 (地方活性化の基本施策に関する件)
 (消費者行政の基本施策に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(熊谷大君) ただいまから地方・消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、礒崎哲史君、島村大君、河野義博君、小西洋之君、倉林明子君、斎藤嘉隆君、太田房江君及び若林健太君が委員を辞任され、その補欠として林久美子君、荒木清寛君、石上俊雄君、仁比聡平君、那谷屋正義君、馬場成志君、舞立昇治君及び井原巧君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(熊谷大君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地方の活性化及び消費者問題に関しての総合的な対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府地方創生推進室長佐々木基君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(熊谷大君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(熊谷大君) 地方の活性化及び消費者問題に関しての総合的な対策樹立に関する調査を議題とし、地方活性化の基本施策に関する件及び消費者行政の基本施策に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○石上俊雄君 おはようございます。民主党・新緑風会の石上俊雄でございます。
 かなり気候も暖かくなってきまして、爽やかな気持ちで仕事をしているわけでありますが、先日も東広島でトンネル事故等痛ましい事故がありました。その前は、皆さんも御記憶に新しいところだと思いますが、軽井沢でバスが転落しまして、大学生の皆様を始めとする十五名の方が亡くなられたということであります。亡くなられた皆さんには本当に心から御冥福をお祈りしたいと思います。
 そこで、質問に入っていきたいというふうに思いますけれども、このように二度と痛ましい事故を起こしてはいけないということで、国交省の方としては様々な角度から取組をされているというふうに思うわけであります。今日の新聞にも出ておりましたが、貸切りバスの更新制に、この更新制にするということですね。二、三年たったら一回更新を掛けると、チェックをするという仕組みに変えるというのが新聞にも載っておりましたが、その貸切りバスの事業者に対して、いろいろな角度から国交省取り組まれているというふうに思うんですけれども、ちょっと御説明、紹介をいただけますでしょうか。
#7
○政府参考人(和迩健二君) お答えいたします。
 貸切りバス事業者がこのような悲惨な事故を二度と起こさないよう、今般の事故の原因究明を進めるとともに、貸切りバスの抜本的な安全対策を検討し実施することが重要と考えております。
 国土交通省では、有識者から成る軽井沢スキーバス事故対策検討委員会を設置し、抜本的な安全対策について、事業参入の際の安全確保に関するチェックの強化、監査の実効性の向上、運転者の運転技術のチェックの強化、運賃制度の遵守等旅行業者を含めた安全確保のための対策の強化、衝突被害軽減ブレーキなどハード面での安全対策の強化などの観点から議論を進めております。
 特に、ドライブレコーダーについては、活用効果として、事故時の記録映像データによる効果的な安全運転指導、記録映像の活用による事故調査分析などが期待されることから、車両のハード面での安全対策の一環として、ドライブレコーダーによる映像の記録保存と、これを活用した指導監督の義務付けについて検討を進めているところでございます。
 引き続き、この検討会での議論を踏まえ、今月末には中間整理を行い、実施可能な施策については直ちに実施をするとともに、本年夏までには総合的な対策を取りまとめ、実施に移してまいります。
#8
○石上俊雄君 是非しっかり進めていただきたいというふうに思います。
 今日はちょっと資料を、ちょっと多めなんですけど、配らせていただきました。
 資料一の下の方に、先ほど自動ブレーキなども検討しているというお言葉がございましたが、今はIoTとか人工知能とか様々進化しております。そういう中で、自動運転等の技術もますます進んできているわけでありまして、いろいろなところにセンサーを設けて、人感センサー、人に対するバイタル面のセンサーも取り付けながら、運転者の調子を測りながら、究極は、運転する方の体調が優れないというふうなことを検知したら、自動ブレーキの技術を使えば路肩に寄ってバスを自動的に止めると、こういうことも可能になるはずなんですね。
 ですから、是非国交省としても、こういったところを技術開発を支援をして、そしてバス事業者に対してこの設置を義務付ける、こういうことについて積極的に進めたらいかがかと思うんですが、国交省、いかがでしょうか。
#9
○政府参考人(和迩健二君) 委員御指摘のとおり、自動車事故の防止には先進技術の活用が極めて重要でございます。
 国土交通省では、バスなどの大型車両に対しまして、運転者の不具合などにより運転中に車線を逸脱した場合に警報を発する装置、衝突の危険がある場合の自動ブレーキなどの先進安全技術の装着を順次義務付けております。また、運転者の異常を自動で検知し、警報を発しながら自動停止させるシステムの開発が進められております。国土交通省としても、その開発を促進するため、基本設計の方向性を示したガイドラインを検討しております。
 国土交通省としては、引き続き、先進安全技術の開発普及の促進を進めてまいります。
#10
○石上俊雄君 お金が掛かる話でありますけれども、人命には代えられないということでございますので、是非積極的に進めていただきたいと、そういうふうに思います。
 そこで、資料一の上の方、@を見ていただきたいと思うんですが、河野大臣が閣議後の記者会見の中で申された文書を付けさせていただきました。その中で、この軽井沢のバス事故に触れられまして、この上の赤字の部分を見ていただきたいと思うんですが、消費者庁では、消費者の皆様が安全なバスを選択しやすくする取組をやらなければいけないというふうに述べられているということでございます。
 先進的な安全対策を行うバス会社があれば、それを消費者が選べるようにするということですね。ですから、今国交省が述べているような最先端の技術を取り込んだバスを採用している、そこのバス会社が消費者が選択できるような仕組みを付けていく、そうすると消費者はそこのバス会社を使う、そうするとそこのバス会社は、使われるわけですから、また新しいバスを入れていくという、こういうふうな循環がいい循環につながっていくということも下の方で申されているように受け止められます。
 この辺につきまして、河野大臣から御説明いただけますでしょうか。
#11
○国務大臣(河野太郎君) 今、例えば日本バス協会という組織が三つ星から一つ星まで安全性を審査して星のマークを付けるということをやっております。その中には、例えばドライブレコーダーを付けているかどうかとか、法令違反がないかどうかとか、そうした安全性の観点から見て星を付けて、それを消費者の方が見て、このバスは安全だという判断ができる。あるいは、バス旅行のカタログなどに、うちは三つ星のバスを使いますよと書いておいてくれれば、ああ、これは安全性の高いバスを使ってくれるんだなと。今、海外旅行なんかで、三つ星のホテルですとか四つ星のホテル限定とか、そういってパンフレットにうたっているところはたくさんあります。バス旅行の選ぶ基準も、行き先とか値段に加えて、そうした使われるバスの安全性がきちんと提示されれば、それも消費者の選択の要素の一つになり得ると思いますので、是非こういうことを消費者庁として進めてまいりたいと思っております。
#12
○石上俊雄君 全国で四千四百社程度ですかね、貸しバス業者さんがおられるということでありますので、是非、その中から安全なバスを使っている事業者が消費者が選べられるような、そういう仕組みも是非確立いただければというふうに思っております。
 それでは、またちょっとテーマを変えさせていただきまして、次に入りたいと思いますが、次は、電力小売全面自由化に関する件でお伺いしたいと、そういうふうに思います。
 電力システム改革の一環で、この四月から電力小売全面自由化が始まるわけであります。残るところあと二週間という、迫ってきているわけであります。
 資料二の@を見ていただくと、経産省が進めておりますウエブアンケートの結果を付けさせていただきました。ちょっと赤点で囲んだところを見ていただきますと、何も手続をしなくても変わらず今の電気会社から電気が供給されることを半分の方が知らない、さらには、電力会社を変更しても電気の質が変わらないことを約七割の方が知らない、こういうような状況が、現状というか、現実にあるわけであります。
 あと二週間、国民の皆さんへしっかりとこの内容をお伝えし、訴えをして進めていかないといけないというふうに思うんですけれども、消費者庁として、この二週間というか、今後も含めてどのような広報をして国民の皆さんに周知を図るのか、消費者庁にお伺いします。
#13
○政府参考人(川口康裕君) 本年四月の電力の小売の全面自由化でございますが、この際、これをきっかけにいたしまして一般家庭を含む全ての消費者が電気の供給者を選択できるようになるということでございます。その実施に当たりましては、消費者庁といたしましては、消費者が小売電気事業者や料金メニューを安心して選択できる環境を整備することが重要と考えております。
 お配りいただきました二つのチラシのほか、もう一つ黄色いチラシを配布しておりまして、消費者庁としてはそれぞれ、まず赤いチラシで、事業者の選択の際には慌てて契約する必要なくしっかり検討することと、それからまた緑のチラシでございますが、電気小売全面自由化におけるよくある誤解と正しい情報と、それから黄色いチラシを配布しておりまして、電気小売全面自由化に便乗した太陽光パネル等機器の勧誘に注意と、こうした注意喚起を実施しております。
 緑のチラシの中に五つの例ということで、御指摘いただきました誤解も含めて紹介し、注意を呼びかけております。停電が起こるかという誤解があるわけですが、契約先を変えても今までと変わらないと。新たに電線が必要かという誤解がありますが、既存の送配電線を使用するため必要ないと。三月中に契約が必要かということについては、慌てる必要はなく、切り替えなくても現状と変わらず電気は供給されると。クーリングオフはできないのかという誤解につきましては、訪問販売、電話勧誘等での申込みでは八日以内ではクーリングオフは可能であると。それから、スマートメーターは有料かということについては、自由化で新たな機器の購入は求められることはないと。こうした五つの誤解と正しい理解、こうしたものを正しい情報の周知と併せまして、不審な勧誘などの際には消費者ホットライン一八八「いやや」、これに相談することを周知いたしまして、消費者トラブルの防止に取り組んでいるところでございます。
 具体的には、こうしたリーフレットの公表に併せまして、大臣、長官から記者会見の場で注意喚起を実施するとともに、都道府県各地の消費生活センター、それから消費者団体等に対しまして、リーフレットに各自治体等の問合せ先を記載して活用する、配布してもらうということを呼びかけておりますし、相談の現場にいる消費生活相談員にも直接送りまして、実際の消費生活相談の際にもこれに基づいた対応をお願いしているところでございます。
 以上でございます。
#14
○石上俊雄君 残り僅かというか、電力小売の自由化ですね、要はそういうトラブルがないように各省庁連携を取ってしっかりやっていただければというふうに思います。
 その中で、資料の三の@に付けさせていただきましたが、また、大臣が二月の十二日の閣議後の記者会見でこの電力の小売の自由化に対しまして述べておられるんですが、この下の青のところですね、消費者の皆様が求めている様々な温暖化ですとかあるいは電源の内容、原子力に関する説明、そうした表示がしっかり適切に行われていくよう監視をしてまいりたいと発言をされているわけでございます。
 しかし、一方で経産省は、その下の文章なんですが、ここまで強くは言っていないんですよね。中身を見てみると、電源の構成の開示は望ましい、開示をすることは望ましいというところにとどめているか、促すぐらいにとどめているわけでありますけれども、ここで大臣にお聞きしたいんですが、ここで経産省が示している内容との整合性というのがあるのか、さらには原子力というところに言及されておりますけれども、そこのところについての思いをちょっとお聞かせいただけますでしょうか。
#15
○国務大臣(河野太郎君) 消費者庁は、今、エシカル消費、倫理的消費とでもいうんでしょうか、消費者の選択が社会をいろいろ動かしていくんだ、消費をするときにはそうしたことも考えながら消費行動をしていただきたいということを申し上げております。
 今度の電力の小売全面自由化、今値段が話題になっておりまして、どれが安いとかどの組合せだと安くなりますという価格が争点になっておりますが、それだけではなくて、実はいろんな新規事業者も入ってこられますし、これまでの事業者も小売自由化ということで様々な試みをやられるわけでございます。そうすると、その中で消費者がどこを応援しようかということがこれは当然あってしかるべきだろうというふうに思っております。
 そうしますと、例えば地球温暖化を何とか防ぎたいと思っていらっしゃる方は地球温暖化対策に資するような電源を選ぶであろうし、脱原発ということを気にされている消費者はそうしたことを気にしながら選ばれるだろうし、あるいは、地域の地産地消型のエネルギーを提供します、地産地消型の電力を提供するそれに契約をするということは地域の電力会社にお金が落ちる、地域経済の活性化にもつながっていくんだ、そういうものを応援できる、そういうエシカル消費、倫理的消費を消費者庁としては後押しをしてまいりたいと思っております。
 そのためには、それぞれの小売事業者が値段は幾らですよと言うだけではなくて、うちの電力はこういう電源で供給をします、こういう電源で発電をしますという情報を開示をしていただかなければ消費者が選ぶことはできませんので、消費者庁は経産省に対して強く電源を開示させるよう求めてまいりました。また、経産省からは、望ましい行為とは言っているものの、全ての小売事業者が公開をすると認識をしているというのが経産省の回答でございますので、今のところ開示しないと言っている小売事業者はございません。既に開示をしているか、あるいは開示に向けて準備中と言っているわけでございますので、消費者庁としてはそうした動きをしっかりと注視してまいりたいと思っております。
#16
○石上俊雄君 消費者目線での取組ということで、開示の方も、その方が電力を購入される消費者の皆さんも考えやすいということでありますから、是非そういう形で進めていただければと、そういうふうに思っているところでございます。
 そういう中で、ちょっと河野大臣にお聞かせいただきたいというふうに思うんですが、消費者行政を前提として、大臣御自身として、資源小国と言われているこの日本のエネルギー政策についてどういうふうなお考えを持たれているか。これは、電源構成ですとか、電源構成ベストミックスとか、あと原子力発電もあるでしょうし、先ほど出されている電気の料金の話もあるでしょうし、時間軸、短期的なところから長期的なところに関わる話もあるでしょうけれども、この辺をどのように河野大臣としては日本の未来像として描かれておられるのか、お考えをお聞かせいただけますでしょうか。
#17
○国務大臣(河野太郎君) エネルギー政策のお尋ねでございますが、残念ながら私の所掌事項ではございませんので、閣僚として答弁をする立場にはございません。
 しかし、消費者担当大臣といたしましては、消費者がそうしたことを念頭に置きながら、消費行動の一環としてそういうことも考えながら、我々が進めようとしているエシカル消費的な行動をやってくださるように努めてまいりたいというふうに思っております。
#18
○石上俊雄君 なるほど、そうですね。(発言する者あり)いや、ここで突っ込むと時間がなくなるのでやめておきますが、私としては、ちょっと資料にも付けさせていただきましたが、資料の四ですけど、こういう考えでいるわけですよ。
 その上の方の四角のところの三番目を見ていただきますと、原子力発電は、これを代替できるエネルギー源が確保できるまでは、日本に必要なエネルギー源として安全性向上等の技術の開発を進める。また、原子力発電の趨勢にかかわりなく、廃炉や放射性廃棄物の処分などの技術の向上と人材の確保を進めるということ。さらには、その右下の四角の上段ですけれども、原発ゼロという考えもありますが、総合的な視点で見ると完璧なエネルギーは今のところ存在せず、電源別ベストミックスの考え方に基づき、特定の電源に過度に依存することなく、多様な選択肢をバランスよく持つことが大切だと、こうですね。
 ちょうどいい資料がありましたので、私の考えをまとめてあるということで、今日は皆さんにお知らせをさせていただくために付けさせていただきました。日本は資源小国ですので、いろいろな観点から考えないといけないというふうに思いますので、是非また引き続き大臣とも話をさせていただければと思います。
 それでは、次に入らせていただきますが、次は国家戦略特区、最近では、最近というんですかね、地方創生特区と言われるところもあるようですが、このことに関してお伺いをさせていただきたいと思います。
 資料五の@を御覧をいただきたいと思うんですが、これは国家戦略特区の今までどんな感じで決められてきたかというのをまとめたものが上段の@であります。
 当初、日本の中で、二〇一三年六月十四日の閣議決定された日本再興戦略で、そこから動き出すわけでありますが、当初の目的は二〇二〇年までに世界銀行のビジネス環境ランキングで三位以内を目指すというところにあったわけです。しかし、現状はどうかといいますと、二十位、二十四位、二十七位、二十九位と、これ、上昇するどころか後退しちゃっているんですね、どうなっているんだということです。
 さらには、戦略特区が二〇一五年の統一地方選を契機に地方重視に傾き出しまして、二次、三次の区域設定は、地方創生特区と名前が変わったり変容してきているわけであります。これ、安倍内閣が掲げている世界一ビジネスのしやすい国とは少々方針がずれているんじゃないかなというふうに思うわけであります。
 この下のAを見ていただきますと、ちょっと不鮮明なコピーになってしまいましたが、全国の特区の現状です。大胆な規制改革で国全体の産業活性化の突破口を開こうとしていた競争力強化の姿勢もちょっと希薄になっているんじゃないかなと言わざるを得ませんし、成長戦略としても地方創生のツールとしても有効性を欠いているんじゃないかなというふうに思うのでありますが、この辺を石破大臣、どのようにお考えになられているのか、御意見を伺いたいと思います。
#19
○国務大臣(石破茂君) それは、いろんな産業があって、誰でも知っている世界相手に商売をしている製造業、委員が在籍しておられた会社なんかそうだと思いますが、そういうところが雇用に占める割合って二割ぐらいしかないわけで、GDPに占める割合というのは三割ぐらいしかないわけで、もちろんそれも大事ですが、それ以外のものを伸ばしていかなければいかぬという考え方を私どもは持っております。
 その多くは地方に立地をするものでありまして、農林水産業もそうです、観光あるいは飲食、卸売、運輸、そういうようなサービス産業もそうであります。そういうものの可能性をいかにして最大限引き出すかということを考えましてこの特区制度を運用しているものでございます。したがいまして、例えば新潟におきましては、新潟市が農業についていろんな特区を持っておりますですね。企業の参入であり、あるいは農業委員会の事務を新潟市が行うであるとか、農家レストランを開くであるとか、そういういろんなものを使って産業の競争力を伸ばしていきたいというふうに考えております。
 したがいまして、ずれているという御指摘は、それは私どももよく真摯に受け止めなければいけませんが、要は地方創生ということは、それぞれの地域地域の持っている可能性を最大限に引き出すということですし、その潜在的な可能性はまさしく地方にたくさんあるのでございまして、そんなにずれているという感覚を私どもは持っているわけではございませんが、よくよく心して今後とも臨みたいと思っております。
#20
○石上俊雄君 ちょっとこの後にまた別な視点で議論したいというふうに思いますが、その前に、国家戦略特区の問題点としていろいろ指摘されているわけでありますが、進捗が見えないとか、指標が明確でないとかというふうなことを言われているというふうに聞いております。そのことについてもお伺いしたいと思いますし、さらには関西圏の方で、診療用の粒子線の装置を海外に展開していくということに対しても対応しているんですが、しかし関東圏では、同じようなことをやっているところがあるにもかかわらず、そういうところに及んでいない。
 要は、ほかでやっているのにこっちはやっていないというような事態も生じてきているやに聞いておりますが、その辺がどうなっているのか、内閣府の方から御説明いただけますでしょうか。
#21
○政府参考人(佐々木基君) お答えいたします。
 国家戦略特区の評価についてでございますけれども、国家戦略特別区域法に基づきまして、区域会議は、毎年規制の特例措置等を活用した事業の進捗状況や経済・社会的効果等を総合的に評価しなければならないということになっております。最初の区域計画決定が二十六年九月でございますので、今年度末までの状況について最初の評価をしなければならないということになっているわけでございます。現在、一次指定の六区域につきまして、民間委員による特区ワーキンググループにおいて議論を進めているところでありまして、評価後しかるべき時期に当然ながら公表させていただくということにさせていただきたいと思っております。
 それから、次に御指摘のありました診療用粒子線照射装置の海外輸出促進についてでございます。
 今お話がありましたように、関西圏につきましては、この一月から研修人材の選考を行っている段階でございまして、順調に推移していると思っておりますけれども、おっしゃいましたように、東京圏においてはまだ申請もないという状況でございます。
 私どもといたしましては、海外から人材を受け入れるためには、やっぱり海外ニーズを把握するコンサルタントでございますとか、メーカーでございますとか、あるいは医療機関、こういった幅広い関係者の協力が必要だと考えておりますので、パンフレット等を始めといたしまして大いに周知に努めまして、積極的に周知いたしまして、この制度が実際活用されるように努めてまいりたいと考えております。
#22
○石上俊雄君 是非、全国連携をして対応いただきたいなと、そういうふうに思っております。
 これにも関係してくるんですけれども、次のテーマとしては、国と地域と企業という三層構造の連携についてちょっと議論させていただきたいと思うんですが、資料六の@にちょっとイメージを付けておりますけれども、ボンベの検査方法なんですね。これ、アメリカとかほかのところの国では既に、水を入れて検査をするんじゃなくて、超音波で検査するという方法がもう実用化されているんです。それが、今回、企業実証特例制度の第一番目の採用内容としてこの二年間検討を進めてきて今に至っているんですが、この後どうするのか。二年間で実証期間は終わるんですけど、この後全国展開されるのか。
 これ、もったいないと思うんですね。これ、改善すると、これだけじゃないですけど、いろいろなものと組み合わせると二十億とか三十億ぐらいのメリットがあると言っているんですね、それぞれの企業で。ですから、全国展開するべきじゃないかと思うんですが、この辺のお考えを経産省からお聞きしたいと思うんですが。
#23
○政府参考人(三木健君) 厳しいグローバル競争の中で戦っております我が国の半導体産業は、材料や装置メーカーなど関連する産業も多く、我が国経済の活力と雇用を支える重要な産業でございます。その産業競争力の強化は重要な課題と考えております。本案件のような、日本の産業競争力強化につながる企業実証特例制度を活用した取組は重要と考えております。
 企業実証特例制度は、特例措置の適用の状況などを踏まえまして、一般化に向けた検討を行い、その結果に基づき必要な法制上の措置などを講ずることとされております。本実証事業の実施状況につきましては、その報告書なども踏まえまして、安全性の確認ができれば一般化に向けた検討を行ってまいりたいと考えております。
#24
○石上俊雄君 時間がそろっと来出しますので、ちょっとまとめに入りますが。
 済みません、国交省の、申し訳ありません、エレベーターの件は、ちょっと時間がなくなったので、私の方からぺろっとしゃべってしまいますが。
 要は、その下のエレベーターの件も、規制緩和というか改革で提案をさせていただいていたんですね。で、規制が緩和をされました。しかし、まだ道半ばなんですね。規制改革がされたのは、下の図の真ん中のエレベーターですね。機械室レス、巻上機、屋上にないやつのタイプができるようになったのは、真ん中のタイプまでなんです。なぜかというと、消防のときに水が掛かるからということで機械室レスってなかなか許可されなかったんですけど、非常用エレベーターに。しかし、一番上にあれば大丈夫だろうということで規制緩和されました。
 しかし、私どもが申しているのは、防水されているから、防水技術はもう進んでいるから大丈夫だと、下にあっても、だから右のものまでも許可をするような仕組みをつくっていかないといけないんですね。ですから、是非引き続き国交省としては努力をいただきたいと思うんです。
 何でこんなことを言うかというと、地域再生というのは、先ほど石破大臣が言われたように、本社機能を地域に持っていくとか地域を元気にしていくとかと言うんですけど、今、現状、地域にある工場がどんどんどんどん閉鎖されてきちゃっているんです。それはやっぱりまずいでしょうと。それをどうやって防ぐかといったら、こういう規制改革をしながらちょっとずつ生産性を上げることを地道に進めていかないといけないんじゃないのかな、それも並行して国としてやっていくべきじゃないかな、そういうふうに思っております。こういう規制改革を進めていって工場を地方に残していく、これをやるべきだと思うんですが、最後に石破大臣から御意見をお願いしたいと思います。
#25
○国務大臣(石破茂君) それは、御指摘のように、多くの製造業が地方から撤退をして、地方の経済というのは非常に惨状を呈しておるわけであります。私の地元でもそうでございます。ですから、そういうところに働く場をつくっていかなければなりません。そこにおいて、国と地方と民間が同じ危機意識を持ちながら、地方に仕事をつくるんだ、働く場をつくるんだと、そのために必要な規制は改革をしていかねばならぬ。もちろん、社会的な規制はむしろ強める方向でなければいけないのかもしれませんが、経済的な規制あるいはイノベーション、そういうものを積極的に進めていって、地方に働く場を確保したい、そのために、国、民間、地方の連携は何より重要だと考えておる次第でございます。
#26
○石上俊雄君 是非、地方を元気にするために頑張って私もいきたいですし、頑張りますし、よろしくお願いします。
 以上で終わります。ありがとうございました。
#27
○森本真治君 お疲れさまでございます。民主党・新緑風会の森本真治でございます。
 通告の質問に入る前に、ちょっと今朝の新聞で目に止まった記事がございました。昨日、牧島内閣府政務官をトップとする誤り事案再発防止チームというものが内閣府に設置されたと、そして初会合を開いたという記事がございます。このチームの設置の発端として、十五日の衆議院の地方創生特別委員会、石破大臣のことが書いてあるんですけれども、これ一体何が起きたんですか。
#28
○国務大臣(石破茂君) 御案内のことかと思いますが、法案の説明、地域再生法の一部を改正する法律案というものの御説明をいたしておりました。そこで原稿というもの、これは事実の説明でございますので、これは原稿を忠実に読まなければなりません。そこに、タイトルは実際に正しかったのですが、中身が去年の、つまり去年の法案の説明が入っていたということでございます。
 ところが、同じ法律の改正案でございますので、バックグラウンド等々はほとんど同じ書きぶりになっておりまして、実際の条文のところで私が理解したのと全然違うことが書いてあったのですが、私も長くこの仕事をやっておりますが、このような経験は全く初めてでありまして、余りされない方がいい経験だと思っておりますが、しかし、ここはいかぬのでしょうね、今までそういうことが一度もなかったので、組織にそういう誤り、ましてや大臣答弁が全然違うものが入っているなぞというのは世の中で聞いたこともない話であって、これはもう自分の方が何か間違っているのではないかと思いながらそのまま読んじゃったということであります。
 これは、そんなことを言い訳しても始まりませんで、全国民を代表する国会の前でそのようなことがあってはならないことでありますので、これはもう再発防止というんでしょうか、どうしたらこのような考えられないことが起こるのかということをきちんと検証して、二度とこのようなことがないようにせねばならぬというのが事実関係と私の考えでございます。
#29
○森本真治君 実は、これ初めてじゃないんですね。一昨年、我が参議院におきましても、これは本会議の提案説明の中で同じような、同じようというか、我々に配られている法案の説明の内容と大臣が説明する内容が違うという事案も実はこれ発生しているんですよ。これは、だから政府全体として何でこういうことが二度も起きてしまうのかということですよ。
 今回いろいろとまた対応を検討するということでございますけれども、やはりしっかりとこれは、緊張感を持って持ってといつも繰り返しになってしまっていますけれども、我々としてもしっかりとここの部分については厳しく対応していかなければならないというふうに思っております。まず、冒頭、そのことを申し上げさせていただきたいというふうに思います。
 それで、通告のことでございますけれども、これも本日の新聞記事で、私、目にいたしました。政府機関の移転のことでございますけれども、基本方針がまとまったというふうに、これは本日の日経新聞に出ておりました。この基本方針、まとまった内容、御説明ください。
#30
○国務大臣(石破茂君) 基本方針というのは、これは政府機関の移転には中央省庁物と研修・研究機関物とございます。最終的には総理を長といたしますまち・ひと・しごと創生本部で決定をするものでございますので、今こういうものだということを断言をすることはできませんが、基本的な考え方といたしまして、そういう研究・研修機関というようなものは、もちろん、何を、どこに、人数どれだけということも大事なんですが、その地域地域において、学問の集積でありますとか産業の集積でありますとか、そういうもののうまくシナジー効果を生むものでなければいけないと。単発でぽんと行っても、それが全く地域の学問やあるいは産業と連携しなければ意味のないことでございますので、そういうことを重点に置いて考えていきたいと思っております。
 また、省庁につきましては、移転をすることによって、その地域のみならず日本全体にどれだけプラスの効果があるかということを重点に考えていかねばならないものでございますので、そういう考え方に基づきまして今月中に最終的に基本方針を決定したいと思っております。
#31
○森本真治君 ちょっと確認ですけれども、これ最終決定は、ここの記事では二十二日に決めると書いてありますけれども、この日程観でよろしいんですか。
#32
○国務大臣(石破茂君) 確定はいたしておりませんが、その方向で考えておるものでございます。
#33
○森本真治君 最終決定は二十二日ということでございますけれども、ある程度まとまったということなのかなというふうに思いますが、一応今のところの方針としては、文化庁は全面的に移転、消費者庁、総務省統計局、試験的な移転を経て八月末までに結論、特許庁、中小企業庁、観光庁、気象庁、移転せず、この方針でよろしいんですか。
#34
○国務大臣(石破茂君) 最終的には総理を長とするところで、本部で決めるものでございますので、ここでそのとおりですというふうにお答えはできません。
#35
○森本真治君 ちょっと、少し、一問だけ話題変えたいんですけれども。
 これは、昨年の十二月に、やはり政府機関の地方移転に向けた対応方針というのがあって、このときに、研究機関などを中心に検討をしているということは先行して決められていたんじゃないかなというふうに思っておるんですけれども、既に我が地元の広島なんかでは酒類研究所などがもうこれ移転を決定をされて、これら辺り地元では大変期待感も高いということでございますけれども。
 この研究機関、この方の移転については、その地域の例えば大学であったり企業との協力関係、更に強化できるというようなこと、新たにイノベーションを起こしていくという観点ですね、そういう面で大学を活性化の拠点にするというところで非常に意義があるというふうに思って、この部分については積極的に進めていただきたいというふうに思っておるんですけれども、先行的に検討をしておられるこの研究機関などの今の状況について御説明ください。
#36
○国務大臣(石破茂君) 今の御指摘がありましたように、広島の酒の研究所ですね、これはもう何せ広島は酒どころですから、そこに民間の方々と、そしてそういう研究機関と、そして地方の行政が一体となることによってそういうことを、シナジー効果を起こしていくというものでございます。
 そのほかも、これ先ほどと同じ答えになって恐縮ですが、まだ確定をしたものではございませんが、例えば中国地方で申し上げれば、下関、水産というもの、そういうものについて更に高度化が図れるのではないかと考えております。あるいは、文化財ということでいえば石川県というものが考えられるのではないかと思っております。
 やはりその地域地域において、いろんな文化でありますとか伝統でありますとか産業でありますとか、そういう集積があり、なおかつ学問というものがそこにおいて相当のレベルに達しているということが条件でございまして、単に移せばいいというふうには考えておりません。
 広島の場合も、まだ東京に一部残っていたわけですよね、何でそれが残っているんだと。一方からいえば、あんなものやめるはずじゃなかったかという御意見もありますが、それを移すことによって日本酒の海外への展開ということも更に進むと思っております。そういうような効果を期待して、これから先臨んでまいりたいと思っております。
#37
○森本真治君 最終的なちょっと決定が今出ていない段階なんですけど、今日は文化庁の方も来ていただいていると思いますが、これ報道ではいろいろ表現の仕方がちょっと違っておりまして、先ほど言いました日経新聞などは全面的に移転というようなことで書いてありますけれども、他の新聞などでは、外交関係とか国会対応、企画立案に関わらない機能、これ辺りを検討するというような報道もあって、これどっちなんですかというようなことで、多分答弁はないと思うので、外交関係、国会対応、企画立案に関わらない機能という部分についてはちょっとどのようなものがあるのか、御説明いただきたいと思います。
#38
○政府参考人(中岡司君) 文化庁につきましては国の機関でございますので、外交関係、国会関係、企画立案に関わりますような業務がございます。そういったものが実際文化庁の中で執行されているということでございます。
#39
○森本真治君 それ以外のものというのがどういうものがありますか。
#40
○政府参考人(中岡司君) 一般的に申し上げますと執行業務があると思いますけれども、執行業務につきましては、企画立案業務などと執行業務は連携して実施されるということもあると思いますが、そういったことも含めて検討しなきゃいけないというふうに考えております。
#41
○森本真治君 ごめんなさい、余り私がよく理解ができていないんですけど、またちょっと詳しく改めて確認もさせていただきたいと思います。
 河野大臣、お伺いしたいと思います。
 河野大臣、個人的な思いとして、消費者庁を是非移転をしたいという思いはありますか。
#42
○国務大臣(河野太郎君) この中央省庁の移転につきましては、石破大臣を先頭に、各都道府県に希望のものを寄せてくださいと言ってお寄せをいただきました。せっかく各都道府県が検討して寄せていただいたものを、やはり中央政府としてしっかり努力をして、可能なものは移転をするし、できないものはこういう理由でできないということをはっきりするというのが我々の務めだと思いますので、徳島県から御要請をいただきましたので、我々としては、しっかりテストをして、それにどこまで応えられるか結論を出したいと思っております。
#43
○森本真治君 これからいろいろ検証、検証というか、して判断を最終的にするんだと思うんですけれども、今の御答弁では、せっかく徳島から提案をいただいたので、是非大臣としてはそれに応えたいという思いでよろしいんですか。
#44
○国務大臣(河野太郎君) 徳島県には徳島県の思いがあると思いますので、それをしっかりと見極めて、せっかく手を挙げてくれたわけですから、できるならば移転をする、問題があればその問題をどう解決していくかこれから考える、そういうことだと思います。
#45
○森本真治君 是非応えてあげたいという思いだったのか、その後のちょっと後段がよく私も分かりませんでしたけれども。
 そういう中で、これ昨日までですかね、長官を始めとした皆さんがお試し移転ということで徳島の方に入られたということで、これも報道の方でも幾つか出ておったところでございます。
 長官にいろいろとその報告も聞きたかったんですけれども、長官は仕組み上ちょっと御答弁はできないというようなことも聞いておったので、今日は次長さんに来ていただいておりますけれども、次長さんは徳島へ行かれたんですか。
#46
○政府参考人(川口康裕君) 私、次長でございますが、私は行っておりません。
#47
○森本真治君 それは、このお試し移転の期間以外も含めて。
#48
○政府参考人(川口康裕君) はい。昨年、徳島県から八月に御提案があったわけですが、それ以降について私は徳島県に公務で出張したことはございません。
#49
○森本真治君 ちょっと、一応今日通告を出しているので、次長さんの方に御答弁をしていただかなければならないかなというふうに思いますけれども、このお試し移転の検証の報告をしていただきたいと思います。
#50
○政府参考人(川口康裕君) 御説明申し上げます。
 消費者庁への徳島県の移転につきまして御提案がございましたので、大臣の指示がございまして、具体的な試行のやり方を検討してまいりました。
 実際に行ったことでございますが、三月十三日に現地入りをしまして、これは総勢は板東消費者庁長官を含む職員十名ということでございます。それで、十四日から十七日まで、徳島県神山町神山バレー・サテライトオフィス・コンプレックスというところに滞在をいたしまして、試行的に滞在をして業務を行ったということでございます。
 現地でございますが、大きく二つの観点がございまして、一つ目は、ICTを活用したテレビ会議やテレワークによる業務の試行を通じまして、意思疎通や業務遂行が円滑に行えるかといった検証ということ、これが一つ目でございます。消費者庁、様々な機能ございますが、いろんな意味でいろんな主体の方々と意思疎通をしていくという仕事がございますので、そういうことを一般的に検証をするということがこれ一つ目でございます。二番目でございますが、徳島県の方では、先駆的な施策推進のための実証フィールド、これを提供できるということでお話がございますので、徳島県の強みということの把握ということで、地域、教育機関の取組等、消費者行政一般につきまして、様々な取組について、長官が現地に行って実際に把握をするということをしたところでございます。
 最初の一つ目の観点でございますが、具体的にはテレビ会議によって有識者会議、これは東京で行われました有識者会議への参加、それから徳島県で行われました有識者会議への参加というのを行ったほか、記者会見、これは定例の長官記者会見というのがございますが、これは一つはウエブ会議という仕組みで行いまして、もう一つはテレビ会議という仕組みでそれぞれ一回ずつ、合計二回記者会見を行ったということでございます。
 メンバーは今日から出勤しておるわけでございますが、十分概要等はまだ聞いていないという状況でございます。
#51
○森本真治君 詳細については、今日戻られて、これからだというふうに思われますけれども、何か記者会見なんかで長官なんかがいろいろと御所見というか感想などは述べられているというふうにも思うんですよね。ちょっと記者会見の内容は把握されていますか。
#52
○政府参考人(川口康裕君) 途中段階で二度記者会見をしております。最終的なものではないということでございますけれども、幾つかいろいろな、中で、その場で私も聞いておりましたが、内容を、消費者庁、様々な機能があるということでありますが、機能全般について、十分に今回試行ができたわけではないということを言っておりました。その後、一つ目のICTの活用については、一定規模以下の少人数での打合せや会議ではテレビ会議などを使うことの有用性や可能性を感じられたと。ただ、一方、一定規模を超えるとその限界も感じられ、ICTの有用性を発揮するためにはいろいろな条件整備ということも必要なこともあるということも感じたというふうなことを言っておりました。
 それから、消費者行政の実情把握、これは途中段階であったわけですけれども、現地の先進的な取組を視察して、大変すばらしい取組をされていると感じたと、徳島県との連携により、消費者教育や地域での新たな見守り体制の構築、こうしたところに積極的な取組をしていると、そういうことを感じたということで、一緒になって更に行政のイノベーションを進めていけるかなというような期待が持てたというようなことを、少し長い記者会見でございましたが、幾つか御紹介をさせていただきました。
#53
○森本真治君 この後、このお試し移転のことについては報告という、検証結果についてはおまとめに当然なられていかれて、今後また検討するということになろうかと思います。
 それで、委員長、お願いでございますけれども、この消費者庁移転の問題については非常に様々な意見が今世論の中にもございまして、我が特別委員会でもしっかりとこのことについては注視をしてチェックをしていかなければいけないという思いでございますので、この徳島お試し移転の報告書、まとまり次第、本委員会にも提出をいただくようお取り計らいをよろしくお願いいたします。
#54
○委員長(熊谷大君) では、後刻理事会で協議させていただきます。
#55
○森本真治君 ありがとうございます。
 それで、今後の予定の中で、さらに夏には続いて数十人規模の今度はまた試行を実施すると、徳島の方で、というようなスケジュールだということを事前に伺っております。これは、例えば今回のお試し移転の結果などを踏まえて、この予定などについて変更をしていくようなことも今後あり得るのかどうか、いや、セットでこれをやっていくのかという今後のスケジュールについて、大臣、お考えをお伺いします。
#56
○国務大臣(河野太郎君) 今回のお試し移転は幾つかの点で非常に成果があったと思います。
 一つは、徳島県に対しまして、政府が非常に前向きに、現実的にこれに取り組むんだという姿勢をしっかり示したということがあると思います。
 もう一つは、事前のテストでうまくいかないものは向こうへ持っていってもうまくいかない。つまり、テレビ会議の操作あるいはテレビ会議のシステムなどを事前にやっておりましたが、甘いものが現実にはあったんだろうと思います。消費者庁の中でいろんなテストを数回やりましたが、そこでうまくいかないものを向こうへ持っていってもやっぱりうまくいかないねと。テストの前にやはりしっかり情報システムについて勉強をしなければいけないし、予算の範囲内で最適なものを組むにはどうしたらいいかということをもう少ししっかり検討をしていかなきゃいけないということを消費者庁側としては認識をすることができたんだろうと思います。
 世耕副長官や杉田副長官を始め、この分野については様々な方から今後御支援をいただいて組んでいくということに今なろうと思っております。
 四月には、商品テストあるいは研修といったもののテストをスタートいたします。そして、七月には、消費者庁からもう少し大人数を出して、できれば七月一か月ぐらいの期間で更なるテストをしてまいりたいというふうに思っております。今回のテストで何か我々が想定もしなかったような難しい問題があることはないだろうかと思っておりましたが、どうもそういうことはなさそうだと思っておりますので、七月に向けてしっかりとテストを進めてまいりたいと思っております。
#57
○森本真治君 全体のセットの中でというか、スケジュールの中でということだろうというふうに思いますね。
 もう一点、ちょっと大臣の方に。
 もう既に私のところにも、また同僚議員の皆様のところもそうだと思いますけれども、この移転の問題については様々なやっぱり意見というのがもう上がってきておる状況がございますね。消費者団体を始め、また日弁連の皆さんなどももう反対意見ということで、いろんな運動をされているというふうに私も理解をしております。やはりそういう皆さんの不安というものには真摯に向き合っていく必要もあろうと思いますね。
 今後、この検証と併せて、そういう関係者の皆さんとのいろんな話合いというか、そういうことはやっぱり丁寧にやっていく必要があろうかと思うんですけれども、それについての大臣のお考えをお伺いします。
#58
○国務大臣(河野太郎君) 様々な御意見があることはよく理解をしておりますので、そこは真摯に向き合いたいと思っております。
 消費者団体の中には、四国、関西の消費者団体からは是非移転をしてほしい、四国の弁護士さんからは是非持ってきてほしい、そういう御意見もございますんで、これは地域にもよると思いますし、新しいことを始めるにはやはりみんな怖いわけですから、そこは、そうした感情的なことを含め、やっぱり一歩一歩試してみて、この一歩を踏んでもちゃんと地面は崩れないよねということを御理解をいただきながらやっていかなければいけないというふうに思っておりますし、御意見の中にはなるほどなというところも確かにございますので、そうしたことをしっかり受け止めながら着実に進めてまいりたいと思っております。
#59
○森本真治君 着実に進めたいということで今御答弁もございましたけれども、改めてしっかりと、やはりそういう不安の声に対しても丁寧な対応ということをお願いをさせていただきたいと思います。
 この項、最後、石破大臣にお伺いしたいんですけれども、今、河野大臣からも様々な意見、地元は是非、それ以外の反対の声とか、やっぱりゼロと一〇〇ということはなかなか、一〇〇%これが賛成だとか反対だということはなくて、やはりいろんな意見が新しいことをする上では起きてくる。
 今回の地方移転、政府の機関の地方移転というものについては、そもそもの発端、私の理解では、やはり企業だけに地方に行ってくれ行ってくれと言うわけにはいかない、やっぱり政府としても姿勢を見せていかなければならないというような、地方創生という国の姿勢の観点からスタートしているという理解を私はしているんですね。
 ただ、やはりこれが、じゃ、地方創生の観点というのとは別で、いろんな例えばデメリットということが出てきたときに、一番これで例えば行政機能がやはり落ちてしまってはいけないとか、国民の生活に全体としてやはりこれがマイナスの影響が出てきてはいけないというこの二つの課題がぶつかり合っていくということですね。そうすると、最終的にはこれ政治判断ということになってくるわけであって、ここのやはり比較考量ですね。
 そのときにも、でもやはり明確な判断基準というものは必要になってくるということになってきて、まずは、最終的にはこれは総理かもしれないけれども、地方移転のことに関しての責任者の石破大臣として、今後やはり最終決断、政治判断をする上でのそこの基準、この辺りをもう一度お考えがあれば確認をさせていただきたいというふうに思います。
#60
○国務大臣(石破茂君) この背景は今委員がおっしゃったとおりです。
 民間にそんなことをお願いしておきながら政府は何だということになるわけですが、ただ、行政ですから、北海道から九州、沖縄まで公平でなければいけないということがあります。もう一つは、もういささかも質が落ちてはならない、むしろ質が向上するようでなければいけないというのがあります。危機管理の部門は、やはり国会との連携もございますので、東京から外すわけにはいかぬだろう、国会対応も基本はそういうことなのだろうというふうに思っております。
 もう一つ重視したいと思っている視点は、働き方改革なのでございます。テレワーク、テレワークというのは結構民間でもやっていますが、国会やあるいは中央省庁においてどれぐらいテレワークが進んでいるだろうか。男性の働き方、女性の働き方、これを変えていくのに、何か霞が関とか永田町というのはそんなに働き方改革が進んでいるだろうかというと、民間からこの世界に入ってくると相当の違和感があるのではないかというふうに思っております。
 国会がありますと、それは大体役所というのは徹夜で答弁を書くのでありまして、私どもは朝五時、六時からそれを読んだりしておるわけでございますが、それも働き方というのはどうなんだろうか、これでいいのだろうかと。働き方を変えないと日本は変わりません。
 地方の方が可処分時間というのは長いわけですよね。そしてまた、生活環境というのはいいわけですよね。だけれども、そこで仕事しようよということが本当にできるだろうか。それができなければ、働き方改革も地方創生もそれはかなり遅れるんだろうと思っておりまして、もう一つ大事な視点は働き方改革だと思っています。
#61
○森本真治君 ちょっと時間の方がもう迫ってまいりまして、もう一つの項でいろいろと大臣とお話もしたかった、まさにその中の一つが、働き方改革ということも私もちょっとお伺いしようと思いましたけれども。しっかりとやはり、今後の地方創生の肝の一つとしてはやはりこの問題もあろうかというふうに思います。
 もう、ちょっと質問は時間なのでしませんけれども、今、東京一極集中、二〇一五年の国勢調査の速報値でも東京圏への人口集中、これは歯止め掛かっていませんね、まだ加速していますね。さらに、今、各自治体の方での総合戦略も出そろってきているというふうに思いますけれども、本当にその中身、余り国の方が、どこまで関わっていいかという問題はありますけれども、この中身についてもしっかりやっぱり見ていく必要がある。これは各自治体の方が議会などで判断することかもしれませんけれども、やはり我々としてはしっかりとそういうところもこの委員会でも議論をしていかなければならないのかなということで、それはまた次の機会に譲らせていただくということで、質問を終わらせていただきます。
#62
○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかです。
 消費者の安心、安全の確保について、先日、河野大臣は所信表明において、我が国の経済、我が国の未来をも左右し得る重要な課題であり、強い消費者庁の実現として、この課題に積極的に取り組む決意を力強く述べられました。
 特に、高齢者の被害をどう防ぐかということは重要な問題でございます。高齢者に関する詐欺的な手口についての消費生活相談は増加傾向にございますし、また、もう実際に支払ってしまったと、こういう相談の一件当たりの平均金額というものを見ましても四百四十七万円と非常に高額になっております。深刻であると思います。
 この消費者被害の防止、救済ということにつきましては、総理も施政方針演説で、「高齢者を狙った悪質商法には、規制を強化し、消費者の迅速な救済を図ります。」とおっしゃっております。これを消費者担当大臣としてどのように実現をしていくのか。特に、迅速な救済というところについては消費者の皆さんの立場に立つと非常に重要であるというふうに私は思っておりますけれども、是非実現に取り組んでいただきたいと思います。いかがでしょうか。
#63
○国務大臣(河野太郎君) 高齢者の被害防止は大変重要な、また喫緊の課題だというふうに認識をしております。
 この国会に法律改正を二つお願いをしておりまして、どちらも高齢者を狙った悪質商法への対応でございます。一つは、特商法の改正でございまして、今、業務停止を命ぜられた法人の役員が新たに別のところで停止命令を受けている範囲内の業務を始めるということをやったりすることができるわけですが、これを禁止しようというのが特定商取引に関する法律の改正案でございます。それからもう一つは、消費者契約法の改正案で、過量な内容の消費者契約について消費者に取消し権を認めていただきたいというのがもう一つの法案でございます。
 さらに、消費者の救済ということを考えますと、特定商取引法改正案の中に、業務停止命令を受けた悪質事業者に対して、消費者利益を保護するために必要な措置を指示できるというような規定を設けさせていただきたい。例えば、これは消費者が返金を求めようというときに適切な計画的な返金をするというようなことを想定しております。
 また、今年の十月には消費者裁判手続特例法を施行することになりますが、消費者に代わって返還請求をする裁判を団体が起こすことができるようになるわけでございます。
 どこに住んでいても質の高い相談、救済を受けられるよう、地域における消費者行政の体制の全国的な整備を進めるために、地方消費者行政推進交付金を活用した消費生活センターの整備、あるいは消費生活相談員の養成の支援、あるいは消費生活相談員の雇い止めの見直しを含めた待遇改善など、様々なことに取り組んでまいりたいと思っております。
#64
○佐々木さやか君 これはちょっと被害に遭ったかなとか心配だなと思ったときにすぐに相談ができるということも、広い意味での迅速な救済ということになるのではないかと思います。
 昨年の七月に、十桁だった消費者ホットライン、これが一八八ということで三桁化されまして、より利用しやすくなりました。ところが、この一八八、昨年の内閣府の、十月だと思いますが、十月に行われた世論調査によりましても認知度が余りないということで、残念であると思います。
 是非、この一八八、多くの人に知っていただきたいと思いますし、先ほど申し上げましたように、高齢者の方というのは、やはりインターネットでいろいろこの被害はどうなんだろうとか調べることは恐らく難しいと思いますので、一八八を覚えていただいて、すぐに電話をしていただくと、これは重要なのではないかと思っております。
 高齢者の方がどれぐらい知っているかというようなこともできれば調べていただきたいと思いますし、効果的な広報活動を行っていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
#65
○政府参考人(川口康裕君) まず、消費者のホットラインの一八八「いやや」の認知度でございますが、昨年十月の時点でございます消費者行政の推進に関する世論調査、これは残念ながら全体では六・四%と低い水準ということでございますが、お尋ねの高齢者の認知度を見ますと、六十歳代は一〇・七%と、むしろ全体より少し高めでございました。ただ、七十歳以上は六・三%ということでございます。その後、努力をしておりますので、現時点ではもう少し高くなっているのかなというふうに期待しているところでございますが。
 私どもの努力でございますが、まず、政府広報をいろんな機会に活用しまして「いやや」の周知を図っております。それから、関係省庁、民間団体の協力を得て、様々な機会を捉えて周知に努めているわけでございますが、例えば、いろいろ単に広報してもなかなか見ていただけないということもございます。マイナンバーに関連した高齢者等の消費者に対する不正な勧誘、こうしたものに対する対応を周知する際に「いやや」というものを一緒に広報すると。それから、先ほど石上委員御質問の電力小売自由化に伴う契約トラブル、クーリングオフ、こうした先ほどのパンフレット、リーフレットなどを説明する際にも、これは「いやや」を必ず周知をするということ。それから、地方公共団体に消費者ホットラインのチラシを配りまして、地方自治体の名前でまたいろいろ自治体内で配っていただくということもお願いをしております。また、消費者月間、五月は消費者月間ということですが、ポスターを配布予定をしておりますが、その中でも周知をしていきたいと思っております。私ども職員も、名刺の裏には一八八を入れておりまして、先生方に御挨拶に行くときには裏も見ていただくという努力をしているところでございます。
 補正予算でも二十億円、地方消費者行政推進交付金を計上したところですが、こうしたものを地方公共団体で活用していただいて、ホットラインの広報啓発をしていただくということでございます。
 その他、様々な機会ということで、大臣の記者会見、長官の記者会見でもこの一八八が見えるようにということでいろいろ工夫をしているわけでございます。
 こうした取組をしているわけでございますが、やはり地方の現場で周知していただくことが大事でございますので、地方での大変いい取組、成功した取組などを今後集めて、それをさらにほかの自治体につなげていく、伝えていく、お願いをしていくと、そうした取組をしていきたいと考えているところでございます。
 以上です。
#66
○佐々木さやか君 よろしくお願いいたします。
 この一八八に関連してといいますか、聴覚障害者の方が消費者被害に遭った場合に相談体制が不十分なのではないかという問題意識で質問をさせていただきたいと思います。
 聴覚障害者の方、電話で御相談するというのはなかなか難しいわけでございまして、ですから、わざわざ窓口まで行かなくても、例えばファクスですとかメールなんかで御相談していただくことがいいのではないかと思うんです。
 そういう対応をしている消費生活センターなどは現在、全国でどれぐらいあるんでしょうか。
#67
○政府参考人(川口康裕君) 消費者庁で毎年、地方消費者行政の現況調査というのを行っておりますが、最新の数字である二十七年四月一日現在でございます。全国七百八十六か所の消費生活センターのうち、ファクスによる消費生活相談を受け付けている消費生活センターは百八十三か所、またメールによる消費生活相談を受け付けている消費生活センターは百八十八か所あるというふうに承知をしているところでございます。
#68
○佐々木さやか君 ファクス、メール双方を行っているところもあるでしょうし、片方だけというところもあるんだと思いますけれども、七百八十六か所のうち百八十三、百八十八ということですと、やはりちょっと多いとは言えないのではないかなと思います。
 これ、是非、ファクス、メールでの相談が可能なように、消費者庁としても広めていっていただきたいんです。その場合に、例えば相談員の方がメールやファクスで相談者の方から必要十分な情報を得ることができるように、メールの送信のフォームとかファクスの書式、そういったことを統一するとか、こういうふうにすればうまくいきますよということを消費者庁の方でもいろいろと、モデルといいますか、作っていただいて、そして各消費生活センターで導入していただくとか、そういう工夫をしていただいたらいいのではないかと思うのですけれども、是非、大臣、いかがでしょうか。
#69
○国務大臣(河野太郎君) 確かに、おっしゃるように、数が多いかと言われると、なかなかそうは言いづらいなというところもございますので、これは消費者庁としても真摯に対応してまいりたいというふうに思います。
 メールのフォーム、ファクスの書式につきましては、消費者団体それから障害者団体にも構成員になっていただいております高齢消費者・障害消費者見守りネットワーク連絡協議会というものを開催をしておりますので、その場で御意見をいただいて、少しいろんなことをお諮りをして、書式やフォームについてどのようにしたらいいのかというのは障害者団体の御意見も伺いながら決めてまいりたいと思います。
 この問題、御指摘のように大事なことだと思いますので、真摯に受け止めていきたいと思います。
#70
○佐々木さやか君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。
 次に、先ほども森本委員から議論がございましたけれども、消費者庁等の徳島移転のことについてお聞きをしたいと思います。
 先ほどもありましたとおり、昨日まで消費者庁長官が徳島で試験的に業務を行っていたということでございます。先ほどいろいろ議論がございましたので、私からも改めて確認ということになりますけれども、消費者庁というのは政府全体の消費者保護政策を推進する司令塔機能、これを期待されております。また、消費者、国民の安心、安全を守る緊急対応ですとか危機管理業務も行わなければなりません。ですので、そうした機能が損なわれるようなことがあってはこの移転というのは本末転倒なわけでございます。
 大臣も所信で述べられたとおり、消費者の安心、安全を守るという消費者庁の役割は重大でありますし、その機能の維持向上、消費者行政の充実という観点から十分な検証、検討をお願いしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
#71
○国務大臣(河野太郎君) おっしゃるように、消費者庁の役割ができなければ本末転倒だというのはそのとおりだと思います。
 ただ、司令塔が東京にあったら機能するけれども東京から司令塔が離れたら機能しないということは全くないと私は思っております。本当に消費者のところに司令塔がなきゃいかぬというのなら、一億二千万人を東京に住まわせられるかといったらそんなことはできないわけでございますから。
 そういう中で、地方創生という視点も入れながらどのようにやっていったらいいかというのは、これはもう一歩ずつテストをやってみてできるかどうかを、しっかりそれを見ながら判断をしなければいけない。やってみて駄目なら一歩戻らなきゃいかぬと思いますが、踏み出さずに、踏み出したら怖いと言って踏み出さないというのもこれもいかがかと思いますので、着実にテストを進めてまいりたいと思っております。
#72
○佐々木さやか君 では、ちょっと話題を変えまして、個人情報の保護ということについてお聞きをしたいと思います。
 最近、技術の飛躍的な進歩によりまして、個人の認証というものが、従来は指紋ですとか声紋ですとかこういったものがあったわけですけれども、例えば手の静脈とかそれから顔の認識データ、そして最近では動作認証というものまで発展してきているそうであります。こうした個人を識別するための新しい手法というのは様々な活用が期待されるわけでございますけれども、同時に個人情報の保護というところも重要なことではないかと思っております。
 例えば、顔の認識データ、これを防犯システムに活用しようという動きがあるそうでございます。監視カメラで撮影した顔の認証データから、例えば万引きを防止するために注意すべき人物、その人物が来店した場合に店員の方に知らせるとか、こういうシステムを実際に開発されているというふうに聞いております。
 こうした顔認証のデータというものも個人を識別するわけでございますので個人情報に当たるというふうに思いますけれども、先ほど申し上げたような、防犯システムに顔認識データを使用するという場合の個人情報の保護ルールというのはどのようになっているんでしょうか。
#73
○政府参考人(其田真理君) お答えいたします。
 個人情報につきましては、個人情報保護法によりまして、利用目的をできる限り特定すること、それから、その利用目的をあらかじめ公表し、又は取得後速やかに通知若しくは公表することが義務付けられております。また、個人情報をデータベース化して第三者に提供する場合には、原則として本人の同意が必要となっております。
 従来の防犯カメラにつきましては、防犯のために顔画像を録画しておくこと、犯罪等が疑われる場合に画像を確認することが社会通念上認められてきておりまして、個人情報保護法上のルールを遵守することを前提として認められてきたものと認識をしております。
 お尋ねの、言っていただきました顔認識データの取扱いにつきましても、利用目的の特定、その通知又は公表、第三者提供に関する同意を取得すること等によりまして、個人情報保護法上、適法に利用することが可能と考えております。
#74
○佐々木さやか君 今の御説明によりますと、顔認識データというものも個人情報には当たると、ですから法律にのっとったルールの下で使用されなければならないと。ですから、例えば、そうした万引き防止とか防犯システムに使用するための取得であるということを通知するとか公表するとか、要するに本人に何らかの形で分かるようにするということが大原則であると。ですから、知らないうちに例えば誰かの顔認識データがそういったものに使われてあちこちで共有されるとか、そういうことは禁止されるというふうに理解をいたしました。
 こうした顔認識データが個人情報であるということについて、昨年の個人情報保護法改正、今年の一月一日から施行されましたけれども、これに伴って顔認識データが個人情報であるということが明確にされるというふうに聞いておりますけれども、今後どのように明確化、また周知されていくんでしょうか。
#75
○政府参考人(其田真理君) お答え申し上げます。
 顔認識データのように、技術の進展に伴って個人情報に該当するのか否か迷うことがないようにこれを明確化する観点から、個人識別符号というものを政令で定めることになっております。個人情報取扱事業者がこれを適正に取り扱うためのルールにつきましては、委員会として、ガイドライン、QアンドAなどによって分かりやすい解説を行っていきたいと思っております。また、認定個人情報保護団体による個人情報保護指針に具体的な利用方法に合った自主的なルールを定めることなども考えられるかと思っております。
 また、周知広報につきましては、こうした認定個人情報保護団体を通じた事業者の理解と適切な対応を求めていきたいと思いますし、また委員会といたしましても、関係機関と連携をいたしまして、全国での説明会あるいはウエブサイトにおける資料の提供、事業者からの事前の相談にも丁寧に対応してまいりたいと思います。
#76
○佐々木さやか君 技術が急速に進歩をしてどんどんいろんなシステムが開発されていくと、それを適切に効果的に使っていただく分には全然いいんですけれども、こういう個人情報の保護をどうしたらいいのか、ルールはどうなっているのかやはり分からないということは、事業者の側もそうですし、消費者の側もきっと今後も出てくると思います。今おっしゃっていただいたように、事業者の皆さんにもきちんとルールを守っていただくように周知徹底、取り組んでいただきたいと思います。
 それから、消費者側といたしましては、今申し上げたようにいろいろ不安に思うこともあるかもしれませんので、その相談の窓口というものをしっかりとしていただきたいと思うんですけれども、先ほど申し上げた法改正に伴って、今年から個人情報の保護に関する法律に係る所掌事務は個人情報保護委員会の方に移管されることになりました。しかしながら、一消費者がなかなかその個人情報保護委員会に連絡をして相談をするというのは余り便利ではないと思いますので、市民に、消費者に身近な消費生活センターなどで今後もこうした個人情報保護に関する相談については是非乗っていただきたいと、対応していただきたいと思いますけれども、消費者庁、いかがでしょうか。
#77
○大臣政務官(酒井庸行君) お答えいたします。
 個人情報に関する苦情相談については、消費者の相談の利便性を損なわないということが大事でございます。ゆえに、その観点から、本年の、先ほど委員がおっしゃいました、一月一日の個人情報保護法移管の後も引き続いて国民生活センター及び消費生活センター等で受付をしているところでございます。
 そして、消費者庁としては、今後とも同法が消費者の権利、利益の保護に果たす役割に鑑みまして、消費者問題として対応すべき問題について、個人情報保護委員会と連携しつつ適切に対応してまいりたいというふうに思っております。
 いろんな、先ほどの先生がお話をされました、例えばATMなんかもそうでしょう、ああいうものが流されるというようなことがないように、しっかりとまたこれも対応してまいりたいというふうに思っております。お願いをいたします。
#78
○佐々木さやか君 個人情報保護委員会の方からもございますか。
#79
○政府参考人(其田真理君) ただいま政務官からもお答えがございましたように、消費者の方が不便に感じることのないように、身近なところで相談をしていただけるような体制を消費者庁を始めとした関係機関とも連携しながら構築してまいりたいと思います。
#80
○佐々木さやか君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 次に、石破大臣にお伺いしたいと思います。
 先日の所信表明で、改訂版総合戦略に基づき、地方において魅力ある職場を生み出すために、地域の技の国際化、ローカルイノベーション、地域の魅力のブランド化、ローカルブランディング、地域の仕事の高度化、ローカルサービスの生産性向上を推進するとおっしゃいました。
 地域の仕事、また魅力を向上させていくということであり、非常に重要なことだと思いますけれども、具体的にどのように推進していかれるおつもりでしょうか。
#81
○国務大臣(石破茂君) 昨年十一月に、まち・ひと・しごと創生会議の下に地域しごと創生会議というのを設置をいたしました。各地におきましてその会議を開きまして、今委員御指摘の、地域の技の国際化、ローカルイノベーション、地域の魅力のブランド化、ローカルブランディング、地域の仕事の高度化、ローカルサービスをテーマごとにやっておるところであります。
 要は、世界に今まで一生懸命売ろうとしてきたかというと必ずしもそうでもない、日本のブランドというものを本当に高めて世界に売ろうとしてきたかというとそうでもないだろうと、そして、高度化してきたかというと必ずしもそうでもないだろうと。
 日本が貿易で勝てないのは、何もアラブでぼこぼこ石油が湧く国だけではありませんで、フランスとイタリアに全然勝てない。それは、フランスの車とかイタリアの車に乗っている人は余り見たことがないのでありまして、やっぱり酒であり、食べ物であり、伝統工芸品であり、ブランド物で勝てないわけであります。
 そういうのが地方にはいっぱいあるのではないだろうかということで、先般、帯広でも会議をやったのですけれども、そこに行きますと、これは例えば新潟のアウトドアのいろんな産業メーカーと帯広の食品というものを組み合わせて、どうやってそういうような新しい産業を興していくことができるか。そこに行政も一緒になる形で、ローカルイノベーションとかローカルブランディングとかいうものをやっております。
 あるいは、サービスの向上でいきますと、神奈川県に鶴巻温泉というのがあるのでありますが、委員もあるいは御案内かと思いますけれども、そこへ行きますと、本当に結構傾いている旅館だったんですが、新しい経営者がITをうまく使って、動線を非常に高度化した、あるいはお客様のいろいろな情報というものをきちんと管理をして、二回目のリピートのお客様ですと、何がお好きだ、何がお嫌いだみたいなことをぴたっと合うようにしている。
 あるいは、クリーニング屋さんなんというのは構造不況業種の見本みたいに言われていたんですけれども、京都のあるクリーニング屋さんが、これもすごくITを使って、顧客の管理というのを、管理という言い方がいいかな、ケアというのか、そういうのをきちんとやりますと。では、これは佐々木様のスーツですねと、あるいは林様のブラウスですねと、安井様のジャケットですねみたいなことで、もうこれ徹底的にそれを、何が合うんだということでやる。それによってもう利益が物すごい伸びるというようなことがございまして、いろんなものがあろうかと思っております。それはもう熊谷様のスーツでも何でもいいのでありますが。それは宅配便で送るんだそうです。そうすると、もう利益が物すごく上がったというようなことがあって、高度化というのは、いろんなところにいろんなものがある、そういうものをどうやって私どもとして広めて支援をしていくかということが大事だと思っております。
#82
○佐々木さやか君 具体例を挙げながら御説明いただきまして、ありがとうございました。
 また、少子化対策につきましても、地域というところを重視をされてお話をされていらっしゃいました。地域の取組を主力とする地域アプローチの重要性ということを強調されていらっしゃいましたけれども、私も、少子化対策といいましても、課題はその地域それぞれでありますし、それぞれである一方で、共通した課題もあるかと思います。この地域アプローチというものは重要だと思います。
 地域における先駆的、効果的な取組の全国的な展開の支援というふうにもおっしゃっておりましたけれども、これについても、例えばどのような取組を把握していらっしゃるのか、御紹介をいただければと思います。
 また、地域の実情に即した働き方改革ということのためには、我が党の青年政策アクションプランというところでも是非ということでお願いをしておりますけれども、地方版政労使会議、この開催の推進、活発化ということも重要ではないかと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
#83
○国務大臣(石破茂君) これは、日本全体の出生率が幾らというんですけれども、それってかなり抽象的なものであって、全国全ての都道府県あるいは全国全ての市町村で数字は全然違うわけでございます。それぞれの市町村、違う法律が適用されているはずはないのでありますが、合計特殊出生率でも、一番高いところと一番低いところを比べると三倍違うわけであります。そうすると、何でうちの町は、うちの村はこうなんだろうかということを実際に検証してみないと、なかなか数字って変わっていかないのではないかと思います。
 例えば、神奈川県ですと、一日当たりの通勤時間って全国で一番長い百四分でございます。週六十時間以上働く方々の割合でも、これ低い方から四十四番目、平均初婚年齢は低い方から男女とも四十六番目、有配偶出生率でいけば高い方から四十一番目とか、別に順番が大事なわけではなくて、一体どうして我が町はこうなんだろうかということをそれぞれの地域で分析していただくということも重要なことだと考えております。
 静岡県というのはかなり進んだ取組をやっておりまして、静岡県が、静岡県にあります全部の市町村のそういう数字を分析をして、こうではないか、ああではないかということを県と市町村がお話をしていただいております。これはもう全ての市町村にそのデータ、おたくの町はこうですよ、おたくの村はこうですよということだけではなくて、全国の中でどうなっていますかということです。隣の町と比べてどうですか、隣の市と比べてどうですかというと、必ずそこに何かヒントがあるのだと思っております。
 また、昨年公明党さんから御提案をいただきまして、委員が御指摘になりました地方版政労使会議につきましては、これまでに四十六の都道府県で、長時間労働の是正、非正規雇用労働者の正社員転換、待遇改善の促進などをテーマとする会議が開催される、あるいはもう開催されたということになっております。御党御提案のこれをきちんと地域において実施をすることによって働き方改革というものを進めていかねばならないと考えておるところでございます。
#84
○佐々木さやか君 ありがとうございました。以上で終わります。
#85
○三木亨君 皆さん、こんにちは。自由民主党の三木でございます。
 最近随分春めいてきまして、暖かくなってまいりました。今日も二十度ぐらいまで上がるそうでございまして、花粉症の方には花粉がいっぱい飛び回っているのが見えるという方がいらっしゃいますけれども、そういう季節になってきたのかなという気がいたします。最近一番びっくりしましたのが、阿蘇のあの火山灰に耐えてきた馬場先生の鼻が花粉に最近やられてしまったということをお聞きしました。今日もマスクをしていますが、お大事にどうぞなさってください。
 ある話によりますと、風とか天気の影響によって関東一円の山の花粉が東京に集まってくるときがあるそうでございまして、最近何かマスクをしている方が本当に多いのはこういう日なのかなという気がいたします。
 東京の恐ろしいところは、その花粉だけではなくて、人、物、金、あるいは地方の活力まで奪ってしまうのがこの東京一極集中というところでございます。政府は、地方創生におきまして、地方への新しい人の流れをつくることを大きな基本目標の一つとしております。東京一極集中の流れを止めようとしております。そのため、本社機能の移転や地方移住の推進や地方大学の活性化、そして政府機関の地方移転という政策を推進しております。
 政府の関係機関の移転については、国会の対応の問題とか関係省庁との連携といった様々な問題が指摘されております。特に、この消費者庁におきましては、私のところにも反対の声が非常に多く届いておりまして、消費者団体を始めとする反対の団体もたくさんいるわけでございますけれども、本日はこの消費者庁の徳島の移転についてまずお伺いをさせていただきたいと思います。
 河野大臣は、消費者庁の移転について、隗より始めよだ、企業にお願いする以上、霞が関の役所も地方に移らないと示しが付かない、消費者庁が徳島に移れるのなら他の省庁も移れることになるとお述べになったことがございます。非常に積極的で前向きな姿勢を示していただいております。
 十三日の夜には、大臣の強いリーダーシップの下、消費者庁の板東長官に直々に徳島県に入っていただきまして、昨日までの四日間、試行業務を実施していただきまして、移転に際しての課題等について探っていただいたわけでございます。先ほど森本委員、佐々木委員からも御質問あったとおりでございます。
 この中で、ウエブの会議システムで一部問題が発生しまして、既にこれは解決したようでございますけれども、いろいろありまして、昨日の記者会見で板東長官が、官邸との連携が必要な緊急時対応や事業者の処分を検討する法執行業務などはたとえシステムを整備してもなじみにくいのではないかと指摘する一方で、できる限り幹部職員を含めて来県して、テレワークの有効性などを積極的に検証したいと発言していただいております。
 非常に厳しい中にも地元に対するサービス精神があふれる発言というふうに私も受け止めておりますけれども、まあちょっと喜んでいいのか悪いのか今の時点では分かりませんけれども、私は、結局最後は、先ほど森本委員もおっしゃられたように、政治的な決断が重要だというふうに思っております。
 今後、板東長官の方から徳島県での試行業務の状況について詳しい報告を受けられると思いますけれども、河野大臣には、七転び八起き、九つ転び十起きで、転んでも転んでも移転に向けての試行ということについてチャレンジをしていただきたいなというふうに思っております。
 消費者庁の移転については八月末に結論を得るというふうな方針を示されているようではありますけれども、今後どのように消費者庁の移転に取り組んでいかれるおつもりなのか、徳島県人の私が前にいることを意識しないで、河野大臣の力強い御答弁をお願いいたします。
#86
○国務大臣(河野太郎君) ありがとうございます。三木先生にも、徳島の試行に当たりましていろいろと後押しをいただいておりますことを改めて御礼を申し上げたいと思います。
 今回行って、やってみて良かったなと思っているのは、私の勉強不足というのもあったんですけれども、徳島に行くには徳島空港に行かにゃいかぬと正直思っておりましたら、いやいやそんなことはないよと。高松からだって神戸からだって、あるいは新神戸からだってバスもあるしというので、行き方はいろいろあるんだなというのがよく分かりました。
 全国から徳島に行くときにどうやって行ったらいいんだ、例えば今度研修もテストの中に入れますが、一々羽田に行かなきゃいけないのかみたいな声もありましたけれども、いろいろ見てみると、それぞれの地域からそれぞれのやり方で徳島に行けるということもよく分かりましたし、その一方で、やはり地方創生というならば、地域地域のネットワークというのを少しずつでもつくっていかないといけないのかな、羽田や伊丹を中心にして、例えば飛行機なんというのはハブの形で今飛んでいるところが多いわけですけれども、様々なところを結ぶネットワークというのもこれから先々考えていかなければいけないのかな、そんなことも、このテストを実施するに当たり、何度か徳島にお邪魔をして分かったところでございます。
 長官にいろいろやっていただきました。ネットワークの問題、テレビ会議システムの問題、これは一〇〇%うまくいかないのは分かっておりました。消費者庁の中で一つの会議を無理やり二つの部屋に分けて会議システムを使ってやりましたが、今回指摘された全く同じ問題はそのときでも起きておりました。若干時間がなかったのと予算がなかったというところもありまして万全の体制でというわけにはいきませんでしたが、こっちでしっかり準備していなければ向こうへ行ってもできないということをみんなで共通認識として持つことはできたんだろうというふうに思っております。
 また、今回、神山町をサテライトオフィスに選ばせていただいたのは、様々な企業があそこへもうサテライトオフィスとして進出しております。そういうのを行った消費者庁の職員にも見てもらって、参考にできるところはどんどんと取り入れてもらいたいと思っておりましたし、そういうコミュニティーがあそこでできているということを肌で感じていただきたかったというところもございます。
 これからは鳴門で、鳴門の合同庁舎ですか、をお借りして研修のテストをスタートいたしますし、商品テストも、徳島の施設をお借りして、中にはこっちでやるよりも優れた機器があるというふうに聞いておりますので、そういうところもしっかりとテストをしてまいりたいと思っておりますし、七月にやろうとしているのは、実際に移転したら、もし本当に移転をしたらここでやるぞと言われている県庁の部分をお借りしてのテストになってまいりますので、次は現実に即したテストをしっかりやらせていただきたいというふうに思っております。
 これまでも、三木先生を始め中西さん、あるいは山口先生、後藤田さん、様々な徳島選出の議員の皆様にはしっかりと後押しをいただきましたので、今後の試験につきましてもしっかりお支えをいただきまして、徳島県と意思疎通を密にしっかりやってまいりたいと思っております。
#87
○三木亨君 もう一人、石破先生のところの福山先生もいらっしゃいますので、よろしくお願いいたします。
 大臣ありがとうございました。本当にいつも力強い答弁で、しっかりと本気で検証していただいているんだということがよく伝わりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 今、河野大臣からお答えをいただきましたけれども、地方創生において政府機関の地方移転に政府の方は本当に本気で取り組んでいただいているなということがよく、本当に分かるところでございますけれども、地方創生担当の石破大臣も、河野大臣と同じように前発言していらっしゃいます。企業に対して本社機能の地方移転をお願いしている中で、政府はどうなのだ、自分たちは何もやらないで企業にお願いしても全然説得力のない話だと、同じく、隗より始めよというふうに述べられておられまして、政府関係機関の地方移転に取り組む強い姿勢を示されております。
 どの政府機関が地方に移転するにしましても、国会対応であるとかあるいは省庁間の連絡といったような問題や隘路というものはあることでございますし、またほかの難しい問題等々もございます。これは最初から分かっていたことであろうかとも思います。そういうことが分かっているということを前提で、あえて踏み込んで総合戦略の方で書き込んでいただいたわけですけれども、私は、政府関係機関の地方移転の問題というのは、政府の地方創生に取り組む姿勢、そしてまたその意気込みというものが問われる問題であって、地方創生のこれからの試金石になるんではないかというふうに感じております。
 そこで、地方創生の要である石破大臣にも、今回の消費者庁のみならず、省庁の地方移転ということ全体に対してどのように考えておられるのか、また御決意などをお聞かせ願いたいと思います。
#88
○国務大臣(石破茂君) 明治以来、こんなことやったことがないんですね。竹下内閣の頃に幾つか移転をしました。でも、それはみなとみらいとかあるいは大宮とか、あのときの政策目的は何であったかというと、東京中心部の地価の上昇の抑制というのが政策目的で、地方の発展とかそういう発想はあのときはなかったんですね。時代背景としてそうであって、全然駄目だとかそんなことを言っているわけではありません。
 今度は、民間企業に地方に移ってくださいと。これもよく例で挙がるのは、ブルドーザーのコマツのお話がいつも挙がります。あそこは坂根さんという大変優れた経営者がおられて、溜池に本社がありますですよね、本当にコマツの本社はここでなきゃいかぬのかと、全ての機能は。そうじゃないだろうと。研究とか研修とか企画とか、そんなものは工場がある小松の近くの方がいいだろうということで相当に移って、女性の同じコマツの正社員の方で、結婚する率、そしてお子さんが生まれる率掛け合わせると、東京の溜池と石川県小松では四倍、五倍違うということになっているんですけれども、ほかに例が出てこない、余り。これは何でなんだろうかということでございます。
 やはり政府が率先垂範というか、範を示すということは大事なことではないだろうかということでありまして、明治以来やったことがない。でも、これは東京に一極集中しているというのは、世界の主要都市の中で首都に一極集中しているというのは東京とソウルだけであって、じゃ、パリがそうなのか、ベルリンがそうなのか、ロンドンがそうなのかというと、全然そんなことはないわけであります。それは、やはり政府の姿勢というのが問われているのだろうと思っております。
 そのときに大事なのは、移すことによって、移ったところはそれはうれしいわけです、でも、日本全体の、北海道から沖縄まで同じ行政が提供できるかどうかということは、もう河野大臣からもいつも言われていることでありますが、そのこと。そして、過度なお金が掛かる、移転することによって国民の税負担が大変大きなものになるということは当然避けていかなければなりません。そして、もう一つは、なぜそこなのだということについてきちんとした説明ができなければいかぬだろうと思っております。
 だから、地方から御提案をいただくというのは、例えば徳島から消費者庁と言われたときに、徳島県として、なぜ徳島なのかということをおっしゃっていただいております。我々がそれは駄目駄目駄目と言うのではなくて、徳島に移転することが徳島のためのみならず日本全体のためなのだよという議論をしていただいているわけで、私どもとして、消費者庁を中心としてそこに真摯な議論を行っていただいて、日本全体の発展というのにプラスになっていきたい。
 だって、三十年前って考えたときに、こんなに交通網発達していなかったはずです。せいぜい通信手段というのは電話かファクスぐらいだったはずです。今これだけ飛行機が飛び、これだけ新幹線が走り、これだけ通信網が発達してきたときに同じ議論をしておっては駄目だと思っております。
#89
○三木亨君 ありがとうございます。
 繰り返しになりますけれども、河野大臣にしろ石破大臣にしろ、本当に本気で考えて取り組んでおられる。地方のことについて目を向けて、かつ国全体のことを考えるという姿勢、これは私も非常に感銘を受けるところでございます。
 私は徳島の人間でございますので、この消費者庁の移転ということには本当に応援しておりますし、実現できたらいいなとは思いますが、ただ、検証というものはしっかりとフラットな立場でしていかなければいけないと思います。石破大臣がおっしゃられたような視点で、私も検証ということに関しては非常にシビアな形で見ていきたいなというふうに思います。
 一方、検証していく中で、徳島に対する理解が余りない部分であるとか、先ほど河野大臣がおっしゃられたような交通の問題とかございますので、そういった部分について私はしっかり説明していくような役に回っていきたいなというふうに思っております。
 何かいろいろしゃべっていたら時間がなくなりましたので、急いで次に行かせていただきます。
 地方では公共交通機関がない地域がたくさんありますし、公共交通機関があってもどんどん減便されておりまして、中心部以外で主な交通手段が自家用車というところが非常に地方では多うございます。かつまた、地方の方ではお年寄りの方も交通手段として車を使われる方が大変多うございますけれども、ただ、余り年を召されますと、やっぱり車に乗るのがつらくなってきまして、買物に行けなくなったというふうなお年寄りの方が結構増えてきております。八十歳以上の方の高齢者が今九百三十万人おりますし、また、その下の七十代は千三百九十万人、その下には団塊の世代という大きな塊がありまして、これからもっともっと買物が困難になるような高齢者の方が増えてくる可能性がございます。
 最近では、地元の方でも、買物に不自由している高齢者向けに移動販売車が来ておりまして、特に私の地元の徳島県では、とくし丸という新しいニュービジネス、これが今全国展開しているところでございますけれども、ただ、高齢者市場というもの自体は大きいんですけれども、過疎の人口というのも限られておりますので、民間がどんどんここに参入してくるかというと、ここには疑問符が付くわけでございますし、このためには、自治体によっては、自らがこれに参加して、あるいはコミュニティーの有志が買物の支援をしているような地域もございます。
 現在の高齢者の買物に対する国の政策というのを見ますと、まだまだ十分とは私は言えないと思います。地方創生ということは政府うたっておりますけれども、地方を創生し、また経済を再生するためには、消費活動に高齢者の方も積極的に参加していただく必要が私はあると思います。
 高齢者の方の買物の機会を確保するということは、福祉の問題でもありまして、経済の問題でもあります。そして、当然消費者の問題でもあります。いろんな省庁に関係する問題ではございますけれども、こうした問題について消費者庁はどのように考えているか、御所見をお願いします。
#90
○政府参考人(川口康裕君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のように、この問題は複数の省庁に関係する問題でございますが、消費者庁におきましては、消費者に関わる様々な省庁が関係する問題について消費者政策の基本的方針を定める、あるいは五年間で取り組むべき施策の内容を定めるという趣旨で消費者基本計画というのを策定しております。
 平成二十七年三月二十四日に閣議決定をいたしました消費者基本計画の中におきましては、こういう記述がございます。人口減少、高齢化等が進行する中においては、生活を支える様々な基礎的サービスについてあまねく消費者に提供できるようにすることは消費者政策の基礎であると、そういうふうに内容を盛り込みまして閣議決定をしたところでございます。
 こうした観点から、過疎地における高齢者の買物支援は重要な取組であると考えているところでございます。
#91
○三木亨君 ありがとうございます。
 石破大臣の鳥取県も、私の地元徳島県と、失礼な話かもしれませんが、買物環境というのは似たり寄ったりのところがあるかと思います。先ほども申しましたように、消費生活、消費活動を通じて地方創生や経済活動にも高齢者の方が参加していただきたいと思います。地方の実態をよく御存じの石破大臣から、高齢者の買物支援について、お考えがございましたらお聞かせ願いたいと思います。
#92
○国務大臣(石破茂君) これは、委員の御地元もそうですし、私の地元もそうですが、本当にお店屋さんがなくなっちゃいました、スーパーなんかとっととなくなっちゃいました、甚だしきに至ってはJAも撤退しちゃいましたみたいなことがある。高齢者の方は、もう車も運転できないし、もうどうやって生きていったらよかろうかと、それだったらもう町に出るしかないなということがあるわけです。
 それを何として止めていくかということでございますが、それは地域地域においていろんな形態があるのだと思っております。JAが頑張ってやるところもあります、あるいはNPO法人をつくるところもあります、あるいは地域で合同会社みたいな形でつくるものもある。そこはやはり、行政が全面的にやるということではなくて、いろんな創意工夫でそういう主体ができていくのだと思っております。やはり、市町村合併によりまして、合併されちゃった町村のそういう疲弊というのはかなり進んだ面は私は否めないと思っておりまして、そういう組織をつくることが大事なのだということで今検討を進めておるところでございます。
 あわせまして、例えば徳島県の美馬市、あそこに木屋平というところがございますが、あそこはそういうのは結構進んでおるところで、高齢者のところに車で何かを販売しに行くというのもあるんでしょうけれども、どうしても車だと詰めるキャパに限られてきますから、むしろ高齢者の方々に、小さな拠点、国交省の事業ですが、ここへ来ていただいて、いろんな買物をそこでしていこう、これは逆転の発想みたいな形だと思いますが、車が行くんじゃなくて高齢者の方を運ぶというような、そういう運送の形態もございます。
 いずれにいたしましても、地方における高齢者の方々の買物支援ということは地方創生の重要な課題であるというふうに認識をしておるところでございます。
#93
○三木亨君 ありがとうございます。
 石破大臣は私よりも徳島の山の方へ入っていただいているところもございますので、本当によく御存じで、私も同じ考えでございます。とにかく、地方を守っていくというのは地域を守っていくことでもありますし、そのためになすべきことも多うございます。克服するべき課題も多うございます。これはしっかりこの場で議論して進めてまいりたいと思います。
 もう一問も用意していたんですが、酒井政務官、済みません、今度おごりますのでお許しください。
 今日はどうもありがとうございました。
#94
○委員長(熊谷大君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#95
○委員長(熊谷大君) ただいまから地方・消費者問題に関する特別委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、野村哲郎君及び那谷屋正義君が委員を辞任され、その補欠として上月良祐君及び斎藤嘉隆君が選任されました。
    ─────────────
#96
○委員長(熊谷大君) 休憩前に引き続き、地方の活性化及び消費者問題に関しての総合的な対策樹立に関する調査を議題とし、地方活性化の基本施策に関する件及び消費者行政の基本施策に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#97
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。河野大臣、どうぞよろしくお願いをいたします。
 今日は、サラ金の多重債務者問題についてお尋ねをしたいと思うんですけれども、消費者庁は、金融庁とともに多重債務者対策本部の柱としてこの問題の解決に取り組んでおられるわけです。その基本的立場について少し消費者庁の皆さんにお尋ねをいたしますと、現に存在する多重債務者、これ大きく減っているわけですが、引き続き重要な課題になっている。この現に存在する多重債務者問題の救済と、そして新たな多重債務問題を生じさせないということにあるのだと思うんですね。
 河野大臣は、この多重債務問題の現状をどう認識して、解決にどのように取り組んでいかれようとするのか、その所信をお尋ねしたいと思います。
#98
○国務大臣(河野太郎君) 一時本当に大きな問題でございましたが、様々な取組で以前よりは改善をされてきた部分というのがあるんだと思います。ただ、この多重債務問題については、貸し手の対策だけでなく、借り手についても関係省庁が連携して政府一体で当たる必要があるだろうというふうに思っております。特に、我が国はやはり金融教育、金融経済教育と言ったらいいんでしょうか、お金についての基本的な教育というのをもう少し若い世代からやっていかなければいけないのかなというふうに個人的には私は思っております。また、現に多重債務になってしまっている方の相談窓口の整備といったこともしっかりやっていかなければいかぬと思いますし、闇金融の取締りというのも、これも着実にやらなければいかぬというふうに思っております。
 依然として、消費生活相談件数、数は減少したといってもございますので、これが大きな問題にならないように、また、新しい多重債務者をなるべく出す前にそうした問題を食い止めるというところで、関係省庁と連携をしてこの問題に当たってまいりたいと思います。
#99
○仁比聡平君 ありがとうございます。
 今大臣が紹介された数の問題をちょっと私から申し上げますと、五件以上無担保無保証の借入残高がある者というのを金融庁などに調べていただきますと、二〇〇六年に貸金業法等の改正案が全会一致で改正をされましたが、その翌年、二〇〇七年には百七十一万人であったものが、二〇〇九年には七十三万人へと言わば劇的に減っているわけですね。その後も減少の傾向を続けて、二〇一五年、昨年の十二月末には十二万人になっているというのが数字の状況だと思うんですね。
 この要因について、私が今申し上げました貸金業法等の改正、つまり上限金利の引下げ、そして総量規制の導入、私、当時、暴力的な取立ての大きな焦点にもなっていた日掛け特例、これを廃止するべきだということで国会でも随分議論をさせていただいたわけですが、そうした措置によって多重債務が減っていると。つまり、貸金業法等の改正の効果があったと私は思いますが、大臣はいかがでしょう。
#100
○国務大臣(河野太郎君) そうした数字の減少に当たっては、この貸金業法の改正というのが役に立っていた、そう言っていいと思います。
#101
○仁比聡平君 この二〇〇六年の貸金業法等の改正というのは第一次安倍政権の下で行われたわけですが、まさに与野党を超えて本当の大きな力で実らせることができたと思うんです。その議論のときにも、また施行後も、一部の国会議員の皆さんの中で、上限金利を元に戻すべきである、あるいは総量規制は廃止すべきであるなどという動きがあります。
 河野大臣御自身も、例えば二〇一〇年に自民党無駄撲滅プロジェクトチームの座長としてサラ金業界誌であるクレジットエイジの二〇一〇年の八月号のインタビューにお答えになっていて、そのときは改正貸金業法に疑問を呈するような発言をしておられると思うんですね。また、二〇一一年に貸金業法改正の影響と対策に関する勉強会、この呼びかけ人に名前を連ねておられると思います。この勉強会は、その年、二〇一一年の七月に上限金利を二九・二%に戻す、あるいは総量規制を大幅に緩和するなどの提言を出しているわけです。
 そこで、確認をしたいと思うんですけれども、今の政府の立場としては、例えば昨年の四月の財政金融委員会で民主党の前川議員が私と同じ立場で質問をされて、金融担当の麻生大臣が、平成十八年のこの貸金業法の改正につきましては、ちょっと飛ばしますが、相応の効果があったということは、これははっきりしていると、私どももそう思っております、したがいまして、今この段階で特にそれを、この法律を変えるとか触るとかいうつもりはございませんというふうに明確に答弁をされているわけですが、河野大臣もこの認識と変わりはないということでよろしいでしょうか。
#102
○国務大臣(河野太郎君) どんな規制もどんな法律も、未来永劫にそれがいい規制かどうかというのは、これは厳しくチェックをしていかなければいけないんだろうというふうに思っております。この貸金業法を改正したときには、まさかマイナス金利なんということが日本に起きるとは思っていなかったわけで、今現に金利はマイナス金利の時代になっております。そうしたことを考えながら、これは、消費者担当大臣としても規制改革担当大臣としても、あるいは国家公安委員長としても、常に実態を見ながらそうした必要があるかどうかというのは見極めていかなければいけないものだというふうに思っております。
#103
○仁比聡平君 見極めていかなければならない、いつも常に実態をきちんと見なければならないというのはそれとして、先ほど御紹介した麻生大臣の今は考えていないという趣旨の立場と同じですか。
#104
○国務大臣(河野太郎君) 一義的には金融庁で判断をされるものだというふうに思っておりますので、消費者担当大臣としては、消費者問題としてこの多重債務の問題が再び大きくなることが、ならないようにきちんと見ていきたいと思っております。
#105
○仁比聡平君 私は、今も続いているこの多重債務被害というのをなくすということ、それから、かつて重大な多重債務被害を広げたサラ金三悪ということが言われました、つまり、高金利、そして過剰貸付け、過酷な暴力的取立て、この復活、逆流というのを阻むというのが政府の責務だと思うんですね。大臣はいかがですか。
#106
○国務大臣(河野太郎君) 消費者個人に対する金融としては、おっしゃるとおり、暴力的な取立てなんというのはもってのほかだと思いますし、過剰な貸付けというのがあってはならないというふうに思います。金利というのは、これは経済で決まるものではありますが、やはりそこには個人向けの貸付けということでは一定のラインというのがあってしかるべきだろうというふうに思います。
#107
○仁比聡平君 麻生大臣の御答弁、これを、つまり消費者問題を解決していく上で同じといいますか、符合するそういう御答弁だというふうに理解を今日はさせていただいて、次の問題をちょっとだけお尋ねしたいと思います。
 私、新たな多重債務者を生み出さないために何が必要かということを考えたときに、金融庁に作っていただいた資料を配付をさせていただきました。
 その一枚目、御覧いただきますと、サラ金大手の二社、アコムとプロミスですけれども、これ新規契約者のおよそ七割、一番右の欄を見ていただきますと、アコムでいいますと、二十七年三月で、二十九歳までが四七%、三十九歳までが二〇・一%と。つまり、およそ七割。これ、プロミスも、下の方ですが、同じ水準の数字と。経年で見ても同じ傾向が続いている。ここからは、業界全体としても若者の新規契約の割合が高いのではないかというふうに思います。新規だけじゃなくて既契約者全体でも、およそ五割近くが二十歳から三十九歳の若者なんですね。最近、例えばアコムさんの永作博美さんとラグビー部員のコマーシャルなど皆さんもよく御覧になると思いますけれども、若者を獲得しようというソフトな切り口の宣伝も膨大にされていると。
 こうした下で、サラ金の新規契約者の七割が若者だという実態を、大臣、どんなふうに認識されますか。
#108
○国務大臣(河野太郎君) 一時的に旅行に行ったり何か買物をするので、お金不足を補うための手段として消費者金融を利用するということは若者でもあるんだろうというふうに思いますが、これが長期にわたってお金を借りる、債務を抱える、それが経済的な自立困難につながっていくということになるのであるならば、それは看過できないことなんだというふうに思います。
 若者がお金を借りることが全ていかぬと言うつもりはありませんけれども、それがおのずと、何というんでしょうか、自制の下に本当に必要なお金を返済が可能な範囲で借りているというならば、それはそれで経済行動の一つだと思いますし、それがそののりを越えて恒常的な債務につながりつつあるというならば、先生がおっしゃるように、これは新たな多重債務の発生にもつながりかねないということですので、もしそうした状況であるならば、少し注意をして見ていく必要があるというふうに思います。
#109
○仁比聡平君 今大臣がおっしゃるような一時的な借入れなのかというと、そうではないという、私は読み取っているんですが、二枚目にお配りしました、金融庁の貸金業利用者に関する調査・研究という資料の中から抜粋をしたものです。
 借入れ目的を見ると、下の図表二のところ、消費者金融利用者の利用目的を見ましても、利用目的の上位というのは生活費不足の補填なんですね、四二・八%。しかも、クレジットカード利用代金支払あるいは他の貸金業者への返済資金の不足を補うためだという、こうした利用目的というのが相当数あるわけです。
 これは若者という分類ではありませんが、下の方、派遣・契約社員、パート、アルバイト、フリーター、こうしたところでは、生活費不足の補填のためだというのが五九・一%、何と六割近くに上っている。一番下、学生のところ、サンプル数は十五ですけれども、医療費の支払のためという方々が二八・七%。ここには、就職といえば非正規しかない、あるいは低賃金、しかもその実質賃金も低下をしてくるとか、奨学金、とりわけ有利子という中で多額の借金を抱えているとか、離職率が高いとか、そうした若者たちの格差と貧困という問題が私、浮き彫りになっているんじゃないかと思うんですね。
 ちょっと時間がなくなりましたけれども、私、消費者庁として、先ほど大臣がおっしゃったように、新たな被害を生み出さないという、そのためにはどんな対策が必要かという観点を持ってこの若者の借入金の事情について調査をする必要があるのではないかと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
#110
○国務大臣(河野太郎君) この資料だけではちょっとそこのところはよく分かりませんが、先生がおっしゃるような問題点もあるかもしれないという気がいたしますので、そうしたところを少し視野に入れながら注意深く見ていきたい、必要とあるならば調査もするということで考えていきたいと思います。
#111
○仁比聡平君 終わります。
#112
○寺田典城君 維新の寺田でございます。よろしくお願いします。
 設問で、消費者庁の徳島の移転について見解を問うということになっています。先ほど、民主党の森本議員に河野大臣は、しっかり見極めてできれば移転したいという、そういう見解を述べておったようなんです。そのようにお聞きしました。
 それで、私、たまたま消費者委員長を経験しているんです。そのとき勉強させていただいたんですが、消費者庁ってどういう役所なのかというと、要するに水平分業型というか、みんなつながっている、要するにそのつながりがなければやっていけない役所でした。だから、私が委員長になったからこのことをカバーしているつもりないんですよ。私は、どちらかというと、地方の時代から移転で一生懸命走ったし、分権派ですから、省庁も移転した方がいいなんても言った方ですから。最もふさわしくない、移転にはふさわしくない省庁なんです。例えば、国土交通省だとか農林水産省なんというのは自己完結型ですよ。要するに、垂直統合やっていける省庁なんです。ですから、そういう点の視点というのは私は間違っているんじゃないかなと思うんです。
 経験させていただいたことで、二〇〇六年から足掛け七年掛かって通った法律、そのとき私担当させていただいたんです。消費者の財産的被害の集団的回復のための民事裁判の手続に関する法律、こんなに長い法律なんですが、二〇〇六年から足掛け七年掛けて通ったんですが。そのとき、消費者庁というのは各省庁からみんな集まってきているところなんです、それがみんな横の連絡取れるんです。そして、議会の先生方にお願いして、最後は委員長職権も二回も使いました。あの中川さんが特定秘密保護法のとき二回使って委員長解任だなんてあれなとき、私も二回使わせていただいたんですが、そのときは陰に隠れて、満場一致で皆さんの協力を得て通させていただいたんですがね。
 ですから、私から言うと、もう少しフォーカスされて、ピント合っていないと思うんですよ、省庁移転は。どうせやるんだったら、国土交通省だとか農林水産省、自己完結、垂直統合型のやっていけるというところでやっていくべきなんですよ。だから、その辺の考えは、河野大臣と石破大臣、同じく、答えてください。
#113
○国務大臣(河野太郎君) 残念ながら国交省と農水省は私所掌していないものですから、私が担当しているのは消費者庁ということで、お声掛けをいただいたのが徳島県ということでございますんで、今一生懸命やらせていただいているところでございます。
 確かに、先生おっしゃるように、消費者庁というのは横のつながりが大事だというのはおっしゃるとおりでございます。ただ、ただつながっていればいいというだけではなくて、いざというときにはやっぱり消費者庁は怖いぞと、いざというときには牙むくぞというのが大事で、仲よしこよしでは役割は果たせぬというふうに思っていますんで、長い牙を持った、徳島からどこへでも牙が届く消費者庁ということだってあり得るんではないかと思いますんで、それができるかどうかを含め一つずつ確認をするということでテストに臨んでおります。
#114
○寺田典城君 私は地方行政も経験させていただいているんです。ですから、例えば地方行政はGDPの六割を占める現場なんですよね。そして、消費者庁は本部みたいなものなんです、私たち地方行政からいくと。だから、その便宜のいいところが、そうでしょう、消費生活センターも持っているし、課もありますし、国民生活センターとか、そういう形もありますから。ですから、何かあるときは消費者庁本部の方にどう動くんですかとかきついことを言う。それから、地方行政だって、警察からとか、何か消費者関係のやつはみんな警察官なんか入れているんですよ。
 だから、どういうわけでこれが出たのか、最もふさわしくない省庁を移転させるなんて考えたのは石破大臣なんですか、どうなんですか。
#115
○国務大臣(石破茂君) いや、別に私が考えたわけではなくて、これ、今回はそれぞれの道府県からの御提案を受ける形でやっておって、私がどこがどうしたとか、そんなことは一切申したことはございません。徳島からその御提案があったというのは河野大臣がお話しになったとおりです。
 私、麻生内閣で農林水産大臣いたしておりましたが、やっぱりそのときも事故米というのがございました。これにどう対応するのだということで、そのときも随分消費者庁とお話もさせていただきました。
 ですから、危機対応とか国会対応とか、消費者庁の中にも恐らくいろんな業務がございます。ですから、先生おっしゃるように、これはそぐわないね、なじまないねというものが何なのか、どれがなじむのかについては、また消費者行政にも通暁した河野大臣の下で適切な判断がなされ、政府全体で決定することになるということでございます。
#116
○寺田典城君 IT使えば何でもできるというんじゃなくて、それだったら国会の委員会だってIT使ってテレビで委員会だって開けるようになるというので、それはやっぱり石破さんの顔を生で見て、表情がどうなっているかとか、ああ、今ちょっと頭にきているかなとか、そういうことを感じながらやるのが、最後のポイントになればですよ、ポイントになれば。
 そういう点で、やはりテレビ会議で物決めていけるということでもないし、省庁でないし、やっぱり、もう少し大臣、せっかく消費者大臣になったんだからもっと勉強してみてくださいよ。いかに不適切な判断であったかということを考えてみてください。以上です、私からは。
 あと、次に移ります。
 もう少し何か言いたいですか。言いたいことだけ言ってというわけじゃないんです。そう思っているんです。ヤドカリ省庁だなって言ったのが私なんですが、人のところに全部宿借りておって横のつながりを持っているという、そういう形でしゃべらせていただきました。
 あと、地方創生です。東京一極から、今地方創生しようという、やっぱり今すごく、もう春が来たような感じですね、要するに花粉がいっぱいというのが形のようなんですが。
 襟裳岬は何もない春ですとかって、私は「襟裳岬」という歌大好きなんですが、どうですか、石破大臣は。
#117
○国務大臣(石破茂君) 一度委員の歌を拝聴したいものだと思っております。いや、「襟裳岬」は、それは知っていますよ、歌えますが、何というんでしょう、やはり私たちの時代にも非常に心にしみる歌であったという記憶がございます。
#118
○寺田典城君 ところが、ちょっと面白い聞き方するんですが、政令市というのは二十市ありますけれども、日本海サイドにあるのは一つだけですね、政令市は。ようやく八十万人になって、制度変えて、新潟市なんです。
 中核市というのが四十五あるんですけれども、思い付いた範囲でいいですけど、中核市は日本海側に何ぼありますか。石破さん、思い付いたことだけしゃべってください。
#119
○国務大臣(石破茂君) 日本海側にあるのは多分一桁だと思っております。五から十の範囲内かなというふうに思いますが、済みません、正確なお答えができなくて恐縮ですが。
#120
○寺田典城君 日本海側というのは、秋田市、富山市、金沢市なんです。四十五の市のうち三つだけなんです。そして今、今度新たに施行時特例市つくろうということで、福井、鳥取、要するに石破さん出ていらっしゃる、島根の松江とかというふうに、その程度なんです。それも三十九なんですね。
 いかに、だから日本海サイドというのは過疎なのか、都市がないのか。ある面では、だから、日本の国、戦後ずっと同じ条件でやってきたからこういうふうになったと思うんですよ。制度を変えなきゃ、私はこれは人は集まらないと思うんですよ。お金だけ出して補助金付けて何とかしようというんじゃなくて、制度を変えなきゃ無理だと思うんです。
 例えば高速道路だって、東京サイドの太平洋ベルト地帯と、日本海側は三十億ぐらいでできます、キロ当たりですね、二百億、三百億掛かるところと同じ料金というのもないし、だから制度を変えなきゃ無理なんですよ、これは。税金を安く、法人税を安くするとかですね。
 だから、統一制度の中で、例えば地方創生だというので物を持っていくといったって、それは、あちらサイドの、日本海サイドに行けば、今年は雪もないから本当に何もないかも分からない、襟裳岬ではないんですけれども。それこそやっぱり考え方変えていかなければ、何というんですか、地方創生なんて無理だと思うんですよ。
 ですから、今年も創生事業費で一兆円、総務省の地方財政計画にのっています。だけれども、地方創生の取組の実績とこれまで明らかになってきた問題点について、大臣からお聞きしたいと思うんですが。
#121
○国務大臣(石破茂君) 昨日も衆議院で、寺田衆議院議員とも似たような議論をさせていただいたところでございます。
 私も、鳥取で育っていますから、同じ思いをずっと持ってやってまいりました。うちは、まだ新幹線はおろか電車も走っていない、ディーゼルカーががたがた走っておるようなところでございます。高速もようやっと最近鳥取市まで来たというようなところでありまして、日本海側の思いは委員と共通するところがございます。
 私は、分権担当大臣でもございますし、道州制担当大臣でもございますので、仕組み変えなきゃ駄目だという認識は同じように持っています。ただ、仕組みが変わるまでには国会におけるいろんな御議論もございます。時間が掛かることでございまして、一方、できることっていっぱいあるのではないだろうか。農林水産業って実は一番日本に向いた産業なのに、何でこんなことになっているのだろうか。デービッド・アトキンソンさんの説によれば、日本ほど観光に向いた国は世界にないと、しかし、ようやっと二千万というのはまだまだ伸び代があるのではないかということでございます。
 やっぱり、ともすれば今まで地方の発展というのは公共事業と誘致企業に負ってきたところがあるのではないか。もちろん分権の議論も道州制の議論もいたしますが、しかし、それが、結論が出るまで何もしないというわけにはいかぬ。今回の地方創生の取組は、いろんな潜在的な能力というものを最大限に引き出すということにおいて考え方を今までとは異にするものだと私は思っておるところでございます。
#122
○寺田典城君 私、二〇〇七年、県知事時代、一国二制度ということで、自民党の税調会長さんなり、それから民主党の税調会長さんなり、津島さんと藤井さんだったかな、名字。道州制になったらやれるだろうなんという話なんですけれども、自民党さんの時代、また政権、安倍さんになってから、要するに、分権型とかそういう社会制度変えようということしていないで、ますます中央集権的に来ているということは私は感じています。
 ですから、要するに、何というんですか、特区やってあげるよとか、何々制度をやって、あんた方、申込みしなさいという、こういう形でやっているのでは、やっぱり私は分権型をしっかりしなければ、何というんですか、日本の国というのは変わらないと思うんです。そして、地域が責任を持って分権の下で進めていくということなんですよ。
 ですから、半になりましたからもうやめますけど、例えば、いいんですよ、先ほど農業だってありました、農林水産業こうだって。ある面では貧乏の豊かさだってあるんです。それで、農地、水、環境守っていくことはこれ価値あるよねということだとか、そういう制度だってあり得ると思うんですよ。
 だから、そういう点含めて、お金お金お金と安倍さんの場合は今こう言って、景気も上向きになった、それこそ雇用も増えたとか何だかんだとよく言っているんですけれども、この頃、恐らくそれの対応で、地方創生、それから一億総活躍社会だとかで、もう地方自治体はきゅうきゅういっているということだけ申し述べておきたいと思います。
 以上でございます。
#123
○和田政宗君 日本の和田政宗です。
 まず、地方創生って何をやるんでしょうかという根本的なところをお聞きしたいというふうに思います。
 というのも、各地を回ってお話を聞いていますと、国民の皆様から、地方創生って何をやるんですかという質問がよく出るんですね。私からは、地方創生の考え方でありますとか様々なメニューを説明したり、待ちの姿勢ではなく積極的に手を挙げていけば、各省庁と連携をして地方創生の様々なメニュー、プログラムに参加することができますよというふうに話しているんですが、また次のところに行きますと、地方創生って何をやるんですかと。そういうことがやはり繰り返されて、国民の皆様からは、地方創生ということについて関心はあるんだけれども、結局何をやるのかというところがいまいち理解できないというか、分からないというところがあるというふうに思うんですね。
 そこで、石破大臣にお聞きしたいのですけれども、地方創生って何なのか、比較的短く、分かりやすく伝わる言い方を教えていただけないでしょうか。
#124
○国務大臣(石破茂君) それは、地方の持続可能性を取り戻すということじゃないでしょうか。
 このままいけば地方は本当に、増田先生の「地方消滅」、消滅とは何だという議論も昨日衆議院でございましたが、実際問題、二十代、三十代の若年女性の数が、あと二十数年、二〇四〇年には八割減る、七割減るというところがいっぱいあるわけで、そんなところが持続可能性があるとは私は思っていないんですね。
 地方創生というのは、地方の持続可能性を何とか取り戻していかないと、食料を作り、エネルギーをつくり、そして出生率の高い地方が消滅したらばこの国は立ち行かないと思っています。端的に言えば、地方の持続可能性を取り戻すということが地方創生だと私は思っています。
#125
○和田政宗君 地方は消滅するという、増田先生を始めとする私も論文といいますか取りまとめよく読みましたけれども、まさにそういった危機がある一方で、やり方によっては地方は消滅しないということで、「地方は消滅しない」という本を書いていらっしゃる方もいらっしゃいますけれども、まさに地域において、地方においての持続可能な形をつくっていかなくてはならない、それは大臣がおっしゃるとおりだというふうに思いますけれども。
 それに関連してちょっとお聞きしたいんですが、地方への本社機能の移転についてですが、経団連が去年、東京に本社を置く企業を対象に実施した調査ですと、回答のあった百四十七社のうち、本社機能の移転を検討中、可能性があるというふうに答えたのは十一社にとどまっております。
 これ、私かなり厳しいなというふうに思うんですが、当初見込んでいたものと比べて現状はどうであるというふうに政府は考えているのか、課題は何で、それをどう改善していくのか、お願いいたします。
#126
○副大臣(福岡資麿君) 経団連のアンケートにつきましては、昨年の六月に実施させていただいておるものですが、数字については委員御指摘の数字だということは承知をしておるところでございます。
 地方創生のためには全国津々浦々に安定した良質な雇用を確保するということが重要だという観点から、昨年の通常国会で成立いたしました改正地域再生法、これにおきまして、地方への本社機能の移転、新増設を行う事業者に対する設備投資減税であったり、雇用促進税制の特例である地方拠点強化税制、こういったものを創設させていただいているところでございます。
 今申し上げた地方拠点強化税制、これは経団連のアンケートの後の昨年八月から制度施行をさせていただいておるわけでございますが、これによって、四十三道府県の企業の地方拠点強化に関する地域再生計画を認定し、四十件の事業者の計画が道府県において認定をされているところでございまして、これを受けて、各地において企業の地方移転や地方拠点の拡充の具体的な取組が進み始めているものと承知をしております。
 加えまして、この取組を更に推し進めるため、昨年閣議決定をいたしました税制改正大綱におきまして、企業が地方において雇用者を増加させる、こういったもののインセンティブを強化するための制度の拡充、これが四月からスタートする予定でございますが、こういったものを通じて取組を進めていきたいというふうに考えております。
#127
○和田政宗君 より実効性のある措置が必要であるというふうに私も思います。
 そういった、地方において人を減らさない、そして言わば増やしていこうというふうな観点のときに、地方における安定した地域医療の構築が求められるというふうに思います。
 そうした観点から考えますと、自治体による公立病院というのは地域医療の要であるというふうに思いますが、医師が不足して診療科目の閉鎖などが相次いでいます。特に公立病院における産科、お産に関わる産科ですけれども、この産科の閉鎖は、地域住民がいざというときに頼りにする病院がなくなるという点でも、政府が推進する少子化対策の観点からも厳しい問題であるというふうに思います。という問題意識から、全国の公立病院の産科の有無、産科に何人の医師がいるのかを厚労省の方に聞いたんですけれども、厚労省は調査をしていない、把握をしていないという回答でありました。
 地域医療の安定的な構築、少子化対策を推進するためにも私は把握をした方がいいと、把握をしていないのは問題であるというふうに考えますが、政府の見解はいかがでしょうか。
#128
○大臣政務官(太田房江君) お答えいたします。
 地域の医療提供体制についてのお尋ねでございますけれども、この医療提供体制は、医療法という法律に基づきまして、都道府県が地域の実情を踏まえつつ医療計画を策定する、そしてそれを計画的に整備していくという形で進んでおります。周産期医療、今お尋ねの産科は周産期医療に属しますけれども、これも大変重要な課題でございまして、重点的に取り組む対象になっております。
 都道府県が医療計画を策定する際には、単位として二次医療圏、御案内だと思いますけれども、二次医療圏を取ります。これは、救急医療など基本的な医療が受けられる一つの固まりのエリアということだと思いますが、これを単位として適切な医療提供体制について検討した上で実現をしていくと、こういう形を取っておりまして、周産期医療につきましても、それぞれの二次医療圏において関係団体が集まりまして協議会を開いて、ベッドの数ですとか、それからこれからの傾向ですとかについて方針を定めると、こういうことになっております。
 御指摘のございました公立病院ごとの産科の有無や医師数、これは確かに大事な数字なんでございますけれども、私どもは、この二次医療圏単位の医療計画ということを中心に運営をしておるものですから、厚生労働省は、この二次医療圏ごとの現状、課題、目標といったこととともに、医療機関数や医師数などの基礎情報を把握して提供する、これらを踏まえて都道府県の方で二次医療圏を単位とした医療計画を作っていただくと、こういう体制を取っておるんです。
 したがいまして、個々の病院の、公立病院の産科の有無や医師数については、これは流動性が高いということもあるんですけれども、そういうこともございまして、個別には把握をしていないというのは御指摘のとおりでございますけれども、今申し上げましたように、医療圏ごとに医師の数や病院の数というものをしっかり提供して、その中でそれぞれの医療圏が地域の実情にふさわしい医療圏づくり、医療提供体制をつくっていくと、こういう形でこれからも進めさせていただきたいと考えておりますので、御理解賜りたいと思います。
#129
○和田政宗君 これは、実は厚労省の方々とも、総務省の方々ともいろいろ議論をしまして、立場としては分かるんです。ただ、二次医療圏、いわゆるそういった面で、大ざっぱと言ってはいけないんですけれども、その中に病院が幾つあるかとか、お医者さんが何人いるかとかという捉え方をしているわけですけれども、私立の病院というのは、特に産科の場合は、産婦人科という言い方をした方がいいかもしれないですけれども、地元仙台においても閉鎖をしたりですとか、あとは移転をしたりですとか、そういったようなことで、やはり基幹となるのは国立病院であったり公立病院であるというふうに思うんですね。
 ということを考えた場合に、やはりしっかりとそれは厚労省の方で把握をしていくということが私はしっかりとした少子化対策の構築にもつながっていくというふうに思いますので、これは統計上収集するということも私は無理なことではない、いろいろ法律のこともおっしゃいましたけれども、私はそのように思いますので、これは政府が少子化対策をしっかりと進めていく上でもそういった体制を構築してほしいなという意識でちょっと質問をさせていただきました。
 次にお聞きをいたします。地方創生の観点から、地方の公共インフラのことについてお聞きしたいというふうに思います。
 まず、鉄道網についてお聞きをしたいんですけれども、例えば被災地のJR気仙沼線は、鉄路を復旧せずにバスに替えることの提案がJR東日本より各自治体に示されています。過去の豪雨災害による福島県のJR只見線の復旧も、これは結局なされておりません。これはJR東日本が黒字企業であるために国は復旧などに資金の投入ができずに、結局企業の経営の判断になってしまうわけですけれども、結局は企業の判断ということになってしまいますと、こうしたことが将来続出する可能性があります。
 過去、北海道の開拓、発展を見てみた場合に、あれだけ発展したのは、鉄路が整備をされまして人員輸送や貨物輸送に大きな力を発揮したことによるものと私は考えております。地方創生といっておりながら、結局鉄道インフラが減ってしまいますと、地方創生のための様々なプランというのも限定される場合があるというふうに思っております。
 こうした施策については一義的には国交省の所管であるというふうに考えておりますけれども、地方における鉄道交通網整備の在り方について石破大臣からお答えをいただければというふうに思います。
#130
○国務大臣(石破茂君) それは、鉄道が果たす役割は、これから先、更に大きくなるはずだと思っております。極めてエコなものであると、そしてまただんだん高齢化が進んでくると車運転できないという人が出てくるわけで、そこにおいても鉄道の果たす役割は大きい、そしてまた定時性というものもございます。私は、鉄道というのは、ほかの交通機関と違うのはそれ全体がシステムであるということでございまして、それがほかの交通機関と違うところだと思うんです。
 今委員が北海道の御指摘なさいました。それは、鉄道の横に高速道路を通せば、それは鉄道はなくなるんです。ただ、高速道路がもうからないから廃止という話を聞いたことがない。鉄道はもうからないと即廃止という話であります。今の只見線みたいな例も、何となく私自身、釈然としないものを持っております。
 ですから、鉄道の持っている優位性というものを生かさなければいかぬ。しかし、鉄道も高速道路もということになったときにその投資はどうなのかということは、モーダルシフトという観点からよく論じなければいけないので、これは上下分離方式を取っておりますところがヨーロッパに多いわけであります。それをどう考えるか等々、地方創生の観点から鉄道の役割については更に論じていき、良い活用を図ってまいりたいと思っております。
#131
○和田政宗君 私は、被災地の巨大防潮堤などはあんなに高くするのは無駄事業だというふうに言っていますけれども、例えば避難のためには道路が必要であったりですとか、やはり鉄道を敷いたり道路を新しく造るということは、そこに経済活動が生まれますので、私は地方において必要なところというのはもっとそういったものを推進すべきだという論者なんですけれども。
 次に、地方空港のことについてお聞きをしたいというふうに思いますけれども、この地方空港、やはり外国人観光客などの観点を考えた場合に、地方空港を利用して外国人観光客が訪れれば、地方も活性化し、経済活動も活発化するわけでございます。国の戦略を見てみた場合に、成田、関空、中部、これは国際拠点空港であって、かなり注力をされているというふうに思うんですけれども、例えば仙台空港など、こういった地方の拠点となる空港についても、国際化推進のための所要の整備などについて国としても力を入れて支援する空港をもっと増やすべきだというふうに考えますが、見解はいかがでしょうか。
#132
○大臣政務官(津島淳君) 和田政宗委員にお答え申し上げます。
 地方空港にも国際線就航を促進するなど、地方空港の活用というのは地方創生の観点から大変重要であると考えております。そのため国といたしましては、まず、混雑緩和のため、福岡空港や那覇空港といった空港の滑走路増設事業など地域の拠点空港等の機能強化を図っているほか、地方空港における国際線の新規就航や増便に対し、地域が実施する諸施策と協調した着陸料の軽減措置を創設する、また関係省庁と連携したCIQ体制の拡充など、地方空港の国際化のための必要な環境整備を進めているところであります。
 委員お地元の仙台空港についてでございますが、本年七月から運営を民間事業者に委託しております。民間の資金やノウハウを活用して、路線誘致や空港施設の拡充を進める計画としております。
 引き続き、地方空港の活性化について、関係者と連携して進めてまいります。
#133
○委員長(熊谷大君) 和田政宗君、時間が来ております。
#134
○和田政宗君 時間が来ましたので、残余の質問についてはまた次回以降に回したいというふうに思います。
 ありがとうございました。
#135
○吉田忠智君 社会民主党の吉田忠智でございます。福島みずほさんから委員を交代をしました。どうぞよろしくお願いします。
 石破大臣、通告をした質問をする前に、午前中、森本委員からもありましたけれども、法律の趣旨説明について、去年の法律を読まれたということがございました。私もちょっと議会の事務局に聞いておりますが、現時点で前例がないと、衆議院でも参議院でも前例がないということであります。森本委員は参議院の本会議におけることを話をされておられましたが、あれは大臣の趣旨説明が間違っていたんじゃなくて、配られた資料が違っていたということでありますから。いずれにしても前代未聞のことで、私も一言やっぱり申し上げなければならないと思います。
 石破大臣は、もうまかり間違えば総理大臣になっていた方であります。もう次の最有力候補でもあると多くの方が認めていると思います。そういうベテランの方がああいうことをされたのか。あるいは、むしろ新任大臣であればあらかじめ趣旨説明を読んでその準備をされておられたかも分かりませんが、改めて、どうしてああいうことになったのか。これからの決意といいますか、それをお聞かせいただきたいと思います。
#136
○国務大臣(石破茂君) 大変御迷惑を掛けて申し訳ありません。深くおわびを申し上げる次第であります。
 これは何を言ってもとにかくごめんなさいの一語ですが、私も大臣長くやっていて、このようなことは初めてであります。ですから、所信表明みたいなものは自分で書くんですが、法案の説明というのは、これはもう正確を期さねばなりませんので、事務方の書いたものを読むということになっております。
 これは安全神話といったらそうなのかもしれませんが、起案者から大臣のところに渡るまで幾重にもチェックがある、大丈夫だろうな、大丈夫だろうな、大丈夫だろうなと。その幾重にもチェックをしたものが間違うはずがないという思い込みが私はあって、読んでいて、これは違うと途中で気が付くのですが、まさか間違うはずがない、これは私の理解が全然間違っていて、違うことを私が理解していたのかもしれないというのがあってああいうようなことに相なりました。
 これはもう、僕が悪いの何のかんのと言ってみても、それも全て省庁で起こったことは私の責任でありますので、安全神話にとらわれておったというようなことを深く反省をするものであります。
#137
○吉田忠智君 今後とも身を処して職責を全うしていただきたいと思います。
 地方創生について、まず石破大臣に伺います。
 私は大学を出まして大分県庁に入りまして、そして現場で、農業土木の技術職員でございましたので、幸いに、農業農村整備事業、土地改良事業もやりましたけれども、山村振興事業、これは石破大臣も深く関わってこられたと聞いておりますけれども、あるいは構造改善事業など、市町村の皆さんと地域活性化に関わる様々なメニュー事業をやりました。私が一番心掛けたのは、法律あるいは要綱、要領にそのまま沿うだけではなくて、できるだけ現場の農林水産業を一生懸命頑張っておられる方、中小商工業を頑張っておられる方、住民の皆さんのニーズを酌み取っていこうということを心掛けてまいりました。
 そして、私の出身は大分県の臼杵市でありますが、御多分に漏れず、過疎化、少子化が進行しております。私が中学通っているときは六クラスありましたけれども、もう三クラス。そして、山林は荒廃し、空き家も多く出てきております。
 ずっと私も県庁に二十一年間おりまして、三期十年間県議会議員をしておりましたが、この間の経緯を見ておりまして、確かに、経済のグローバル化ということもありますし、少子化という、なかなか難しいどうにもならない課題もあるわけでありますけれども、しかし一方で、例えば二〇〇五年に平成の大合併がありまして、三千二百あった市町村が千七百五十ほどに減りました。大分県は特にそうだったんですけど、広域連合、地域連合というのをやりまして、市町村合併じゃなくて、近隣の例えば郡を構成する町村が、共同でできる事業は共同でやろう、しかし、お互いの自主性は尊重しようということをやっていたんですが、いきなり市町村合併を進めるんだ、あめとむちでですね、そして強引に、私から言わせると、市町村合併が進められたということがあったわけですね。
 そして、規制緩和についても、一例ですけど、大型店舗を簡単に認めるような、地域の商店街はやっぱりどうしても寂れますから、それ一例ですけど。
 だから、少子化、過疎化、都市部への一極集中、そして市町村合併で多くの市町村、六つも八つも十も市町村が合併すれば、どうしても中心部への一極集中が進みますから。ずっと全国見ると、大体そういう状況ですよ。
 ですから、この間の、まあ自民党が全部やってきたとは申しませんけれども、されたことが、むしろそういう傷口に塩を塗るような、市町村合併にしても、平成の大合併、それから規制緩和にしても、そういうふうに私は率直に思うんでありますが、そのことが一つと、石破大臣が地方創生の担当大臣としてこの間されてきて今率直に思うこと、これからどうされたい、そのことについて見解を伺いたいと思います。
#138
○国務大臣(石破茂君) 先ほど和田委員にもお答えをしたとおりで、地方創生というのはそういうものだと思っております、一言で言えば。
 今まで企業誘致と公共事業に相当頼っていた。四十七都道府県の一人当たりの生産性というものを見ますと、一番上の東京から一番下の鳥取まで、物すごく、倍半分の差があるわけですね。平成四年、平成十四年、平成二十四年で見ると、順位が物すごい変動している。それは一体なぜなんだろうかということを地域地域で分析をしてみないと答えは出ません。
 今まで国に対して公共事業を持ってきてね、そしてまた、企業に対して国庫補助を出してねと言うことが多かったのですが、そうではない、それぞれの地域の独自性というもの、ポテンシャルというもの、それを最大限に引き出すということが大事なのだと。
 そして、これは、国が上で地方が下とかいう意識は私は全然持っていませんで、省庁の移転にしてもそうですし、今度の交付金にしてもそうですが、これは地方と中央の共同作業なのだと思っております。私どもが教えられることも多いです。直さなきゃいかぬと思っていることもたくさんあります。共同作業なのだということ。
 そして、やはり私は思うんですけど、去年の統一地方選挙にしても、無投票というところがやたらと多かったですよね。そして、定数割れというところも下手すると出かねないようなこともございました。そうすると、市民の側、主権者たる地方の住民の方々も一緒になってやりましょうよということが欠けている部分もなきにしもあらずだと思っています。
 ですから、やりっ放しの行政、頼りっ放しの民間、無関心の市民というのが、これ三位一体になると絶対失敗するわけで、そこはお願いをしていかなきゃいかぬことだと思います。
 私の鳥取市も何せ七か町村合併していますので、合併されちゃったところというのは、やっぱり昔のように村役場があるわけではない、議会があるわけでもない。となると、どうしても行政の光が当たらなくなるという部分が出てきます。全て私は市町村合併が正しかったと言うつもりはありません。影の部分はもちろんあるわけですが、光の部分もあるわけです。
 今、政府として私どもの下でやっておりますのは、地域マネジメント法人的なもの、そういうものがあるのではないか。例えば、郵便局であるとか、JAであるとか、土地改良であるとか、あるいは社会福祉協議会であるとか、そういう残っているインフラをどうやって使っていって、一種見捨てられちゃった感があるような地域に対してもう一度光を当てていくということは早急に構築しなければならない仕組みだと思っておるところでございます。
#139
○吉田忠智君 確かに今回、今日るる議論されております中央省庁の地方への移転でありますとか、あるいはビッグデータを活用するとか、KPIとか、今までにないこともされておられますし、努力されていることは十分分かります。今、石破大臣のお話も、私も理解できるところもあります。地方創生のことについてはこれからまた議論させていただきたいと思います。
 そこで、大変気になっている課題について、総務省にちょっとお伺いをしたいと思います。
 トップランナー方式なんですね。地方交付税算定にこのいわゆるトップランナー方式というものが使われようとしている。地方交付税の算定に際して、歳出効率化の観点から、外部委託や指定管理者制度などによる経費削減を交付税の基準財政需要額の算定に取り入れて地方交付税を引き下げるトップランナー方式を導入することとしているわけであります。これを受けて、二〇一六年度から、学校用務や給食、公園管理、庁舎の清掃、ごみ収集などの十六業務について民間委託等が求められているということなのでありますが、交付税は標準的経費という形で算出されています。それぞれ自治体ごとに異なる環境を考慮せず、一番安いところに合わせるということでは、自治体財政の縮小にしかならないわけですね。
 そもそも交付税算定で民間委託を誘導するのは、地方自治への私は介入だと思っています。地方交付税法第三条第二項、「国は、交付税の交付に当つては、地方自治の本旨を尊重し、条件をつけ、又はその使途を制限してはならない。」とする、客観、中立であるべき交付税算定の基本原則にもとると、そのように考えます。
 そして、そもそも町村や小規模自治体には、委託先の民間企業がない自治体もあるわけであります。委託先の民間事業者が存在しないなど、町村や小規模自治体では民間を活用すること自体が困難ではないかと思われますけれども、自治体ごとに異なる状況にどのように対処されるのか、その点についてまず伺います。
#140
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。
 トップランナー方式につきましては、平成二十八年度の地方交付税の算定から導入していくこととしておりまして、導入に当たりましては、財源保障機能を適切に働かせ、住民生活の安心、安全を確保することを前提として取り組むことといたしております。平成二十八年度におきましては、多くの団体で民間委託等の業務改革に取り組んでおります十六業務について、業務改革を反映した経費水準を単位費用の積算に反映することとしているところでございます。
 御指摘のとおり、小規模自治体などにおきましては、委託先の企業がないといった理由により業務改革の実施が困難でございましたり、あるいは効果が小さい場合、こういうことも考えられますので、そうした地域の実情をよく踏まえまして、算定に当たりましては段階補正の見直しを行いますとともに、地方団体への影響等を考慮いたしまして、複数年掛けて段階的に反映することとしているところでございます。これらによりまして、小規模自治体等の財政運営に支障が生じないよう、適切に対応してまいりたいと考えております。
#141
○吉田忠智君 そして、効率化ありきの外部委託は、地方公務員に対して支払われていたお金が外注された民間企業に行き渡るわけですよね、安い請負代金や労働者の低い賃金に置き換わるという。この間、自治体業務の民間開放によって、そこで働く労働者がいわゆる非正規になったり、劣悪になったりという状況が生じているのは御案内のとおりです。
 これは官製ワーキングプアとも言われております。官製ワーキングプアというのは二通りあって、自治体における非正規公務員を指す場合と、自治体業務が民間に委託をされて、そして委託業者、委託された会社で働く社員の皆さんの処遇が悪化をするということがあるわけであります。外部に委託する際に、適正に利益率が設定され、併せて適正な賃金を保障されるなど、適正な委託代金が保障されるべきと考えます。
 この点については石破大臣にお伺いをいたしますが、このトップランナー方式、大臣はどのように思われますか。
#142
○国務大臣(石破茂君) 地方自治法の第二条にこういうことが書いてあるんですね。「地方公共団体は、その事務を処理するに当つては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない。」。これは昭和二十二年の法律でございます。相当に古い。やっぱりここにあるんだろうなという感じが私はしています。
 トップランナー方式という言葉が方式として政府の中で確立しているかどうかについては私も確たる所見は持っていませんが、それを導入することによって、そういうような形のものをですね、名前を何と言うにしてもですよ、行政の質が落ちることはいささかも許されるものではないということは普遍だと思っております。委員御指摘のように、それが本当に行政の質を落とし、住民の利便というものが損なわれるようなことがあれば、そのような方式というのは決して正しいものではない、そのゆえんは地方自治法だというふうに考えております。
#143
○委員長(熊谷大君) 吉田忠智君、時間が来ております。
#144
○吉田忠智君 はい。
 いずれにしても、地方交付税算定の原則をゆがめて地方自治に反するトップランナー方式は撤回すべきだ、そのように思います。
 今後また、この問題については議論をさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
#145
○平野達男君 平野達男でございます。
 地方創生に関しまして、石破大臣に何点かまた質問させていただきたいと思います。
 地方創生というのは基本的には長い取組ということになるんだろうと思いますが、石破大臣、様々な政策を投入するに当たって、何年何年という差し当たっての目標年限といいますか、期間というのは、そういう区切りというのは設けておられるのでしょうか。
#146
○国務大臣(石破茂君) これは明治以来連綿と続けてきたことを変えようという話ですから、そんな一年や二年でできれば誰も苦労せぬというお話でございます。
 ただ、年限ということで申し上げれば、やっぱり私は五年が一つの区切りかなというふうに思っておりますのは、この三月末日を期限といたしまして地方版総合戦略というのをお出しいただくことにいたしておりますが、それは五年というのを一応の期間といたしております。五年の間に流れが不可逆性というものが担保できるかどうかということであって、やはりそこには五年という年月が最低限必要だと思っております。
#147
○平野達男君 はい、分かりました。
 私は、地方創生というのは様々なやっぱり切り口があると思いますけれども、やっぱり今までの地方創生と違っている大きな環境というのは、これは当委員会でも何回も議論させていただきましたし、予算委員会でも私は何回も取り上げましたけれども、何といってもやっぱり人口減少だろうと思います。一九七六年から合計特殊出生率というのはもう二・一を割っているということで、日本の人口構造の中には人口減少というのはもう完全にビルトインされているんだということは、もうこれは石破大臣との共通認識で、今までもお話を進めさせていただきました。
 一方で、少子化対策、これは絶対やらなくちゃなりません、地域の存続、国家の存続に関わるものでありますから。しかし、それをやったとしても人口減少というのは当面歯止めが掛からないという中で、地域創生の取組というのは、まだこれから別な観点が必要なんだという一つの準備期間としての五年あるいは十年なんだろうというふうに私も位置付けたいというふうに思いますし、そのように考えるのであれば、どういう対策が必要かということについて言えば、人口が減っていくことに対して、まず人口が減っていくということを、これはもうペシミスティックに捉えるんじゃない、事実として捉えていく。どちらかといいますと、あっけらかんとして捉えるみたいなそういう雰囲気をつくっていくと同時に、どういう政策が必要なのかということについての、それが分かるというような、何を目指しているかというような政策の立案をやっていくというのも大事なのではないかなというふうに思います。
 何を言いたいかといいますと、若者の定住を増やす、あるいは交流人口を増やす、それもうんと大事です。大事ですが、先ほど言いましたように、人が減ってくる、特に地方の町村部では、中心部を離れれば離れるほど加速的に人が減っていくという傾向が見られます。そういう中で、独居老人あるいは老人宅だけにどういうサービスを提供していくか、それから冬場の除雪をどうするか、そういう様々な問題についてこういう政策があるのではないかというような、そういう考え方もこの地域創生の様々な政策の中に表に見えるように是非やっていただきたいというふうに思います。
 御感想があれば、一言お答えください。
#148
○国務大臣(石破茂君) どんなに頑張っても、向こう二十年間は人口は減るのであります。頑張って出生率を上げても、お子さんを産む女性の数自体はもう向こう二十年間は減ることに決まっていまして、そのお子さんがお子さんを産んでくださるまで二十年は掛かるわけですよね、普通。
 ところが、問題は、日本のこれから先の人口減少というのは、本当にジェットコースターが真っ逆さまに落ちていくような、人類が経験したことのない規模とスピードでこれから人口減少が起こると。二一〇〇年には日本の人口は半分以下、二百年たったらば十分の一、三百年たったらば三十分の一とか、そういう話になるわけであります。それを止めなければなりません。
 人口が減って何が悪いんだと、明治の初めは三千万人だったではないかと、大正、昭和ぐらいは五千万人ぐらいだったではないか、一億超えたのは一九六〇年代の後半の話だったではないか、数だけ見ればそうなんですけれども。これが、その中身は、若い人が多い五千万ではなくて、生産年齢人口が少ない、長生きするのはいいことなんですけれども、それを支える人が少ない三千万とか五千万ですから、それは数だけで論じることはできないのだと思っております。
 人口は増やしていくということを考えなければならないのですが、午前中の議論で申し上げましたコマツの例のように、地方に移ると、結婚する率と出生率掛け合わせれば四倍、五倍違う。全てがそうだとは言いませんが。地方に人がいないのは仕事がないからだと言われてきましたけれども、今有効求人倍率は地方の方が高いということがございます。さすれば、どうしてこんなことになるのだろうかというと、やはり所得と、就業構造というか就業環境というか、それが東京に比べて低いということを、どうやって生産性を上げるということによって直していくか。
 ですから、今度の地方創生というのは、できたらいいなではなくて、これやらないと本当国潰れますよという、そういう危機感をどうやってみんなで共有して、何も悲観的になる必要はありませんが、どうやってそれを明るく楽しくやるかというのは、どうも私が言うと暗くなって申し訳ないのですが、やはりやろうねという明るく楽しい雰囲気が必要だなと思っております。
#149
○平野達男君 地方はまだまだ決して私、暗いとは思いません。人が減るなら減っていくなりでちゃんとやっていると思います。
 私が言いたいのは、石破大臣の言っている観点はもう全然、反対でも何でもありません、そのとおりだと思うんです。人が減っていくということに対してどういう政策が必要なのか。それは、若者の就業を増やしても、交流人口を増やしても、人は減るんです。これがどういうことなのかということについて、地域にどういう影響をもたらすのか、政策として何が必要なのか、そういったことがもう少し見えるようにやっていただきたいという、そういう要望であります。この地方創生のペーパー、いろいろ見ていますけれども、人が減るということについて、本当にもうちょっと、真っ正面に捉えているという姿勢が見えないなというのが印象としてあるということだけちょっと申し上げておきたいと思います。
 それから、ちょっと次のテーマに移りますが、先ほど寺田委員が地方分権の話をされましたけれども、それに関連して、今様々な地域立法があります。先ほど同僚議員から山村振興法の話が出ましたけれども、地域立法だけでも、例えば山村振興法、過疎法、半島振興法、離島振興法、各省では、農村振興法があって、例えば国交省では都市計画法があって、そのほかに、自治法で地方振興計画とか、各省庁ごとに振興法というのがありまして、プラス今度は補助金をつくりますので、補助金要綱というのがあるんです。
 大体その中の地域振興に係る法律の中の柱立てというのは共通していまして、とにかく市町村が計画を作る、地域が計画を作る、それを都道府県知事が認定するか所管大臣が認定して、その結果で計画が認定されれば、そこに補助金を出しましょう、あるいは特定の税率の、税源のメリットを与えましょうというのが、そういう法律です。
 霞が関はこれだけの省庁があって、各省に各部局があって、各課があって、各係がいるんです。各係に、各係という具合にはいきませんけれども、各班に一本の法律があるわけではありませんが、多分、農水省とか総務省とか国交省、厚労省もそうですけど、相当地方自治体に、それにプラス補助金のを加えますと、山ほど要するに計画を作るような体系になっていると思います。
 ところが、県にいきますと、人が減っていきます、部署も狭まります。市町村にいきますと更に狭まります。霞が関で一人で一本法律を持っているのが、末端の方へいくと、一人で場合によったら何百本ぐらいの法律を担当するということで、そこで何となくこなしてきている。そこが、今までは何となく経済が右肩上がりで、世の中も景気いいから、アウトソーシングしていくなら計画作りましょうといってやってきた面はあると思うんです。
 こういうところにもやっぱりこれからメスを入れていくということが、地域創生の担当大臣の、行革担当大臣というか、地方分権の担当でもおられますから、大きな視点として持っていただくことが大事なのではないかなというふうに思います。ちょっと御意見をお伺いしたいと思います。
#150
○国務大臣(石破茂君) それ全部分かっている人というのは地方の職員の中にもいないんじゃないんでしょうか。複雑怪奇とは言わないが、もう何が何だかよく分からぬというようなことになっております。
 当面やろうとしているのは、重複した業務はなるべく統合しようということ、そしてワンストップ化を図ろうということで、とにかくユーザーフレンドリーにしなきゃしようがないので、地方の方から、地方分権もそうですし、規制改革もそうなのですが、実際に現場で仕事をしておられる方々からこんな使いにくいものは何とか改めてくれということを承りたいと思っているんですが、そんなことを考える暇もないみたいな話が随所に見られます。
 だとすると、我々の御説明の仕方が悪いのであって、こちらの側から出向いていって、国家戦略特区にしても分権にしても、手挙げ方式なんといったって手が挙がらなきゃしようがないわけですから、手が挙がるようにこちらの方からお客様の方に出向いていくというマインドが絶対に必要だと私は思っております。
 ですから、それをどう統合するかという話はやりますが、今のところそういうことで取り組んでおるわけでございます。
#151
○平野達男君 是非そういう方向で取り組んでいただきたいと思いますし、その一方で、やっぱり何だかんだ言っても、地方自治体の職員にとって国の組織というのはまだまだお高いところにありまして、いろんなことを思っていてもなかなか言いにくいという雰囲気ありますね。
 特に、例えばこういう法律でこういう計画を作ったってどういう意味があるんですかと思っていても、その担当の省庁に、いや、町の役員の職員は言えません。こんな補助金の申請書作らせて、こんな補助金しかくれないんですかと思っていても言えない。むしろこれは、国の職員というか、国がやっぱり政治主導の方の形でやっていくのが一番いいと思います。地方に出かけられて、いろいろとお話をお伺いしながら取り上げていくということでしたので、是非仕事の軽減をすると。
 特に、半分死んでしまったような法律もあると思います。実は私も地域立法を役所時代に作った、製造する側にいたんですけれども、その体験した皮膚感覚からいっても、半分もう休眠状態の法律もあって、ただ計画だけ作らせているみたいなところもあるかもしれません。そういったところは地方創生の一環というか、地方分権の一環だと思いますけれども、是非、大臣の推進力というか、リーダーシップで取り組んでいっていただきたいと思います。
 その流れの中で、今度は地方創生の今回の様々な政策についてちょっと私の意見を言わせていただきたいと思いますけれども、まち・ひと・しごと創生基本方針でこれまでも様々な交付金、補助金がつくられました。
 例えば、これは一番最初に、一番最初というか、平成二十六年度補正予算で地域住民生活等緊急支援のための交付金の概要、二十六年度補正予算です。でも、これ一回限りでしたね。それから、地方創生加速化交付金、平成二十七年度補正予算でこれをつくっています。これも一回きりです。それからもう一つ、去年つくった、名前も私もちょっと覚えていないんですが、基盤整備、要するに拠点をつくるような事業がありまして、これは二年で、来年度予算には計上されていないんですね。これは自治体の職員にとってみたら、またこれだけで全部交付要綱作りますから、交付要綱をまず理解せないかぬ。そして、この補助金はまた新しいもので、また来年度、二十八年度予算でまた新型交付金という名称で何かつくるようですけど、これもまた新しい交付要綱が来て、それを理解せないかぬ。これはこれで結構大変だと思うんです。
 その問題を、実は本当に地方創生の本部の方々は一番最初に持っていただきたいと思う。その意識がないと、地方創生、地方創生をと言っていても、地方創生じゃなくて地方創生をやろうとしているツールを取り組むのにだけエネルギーが行ってしまうということにもなりかねないのではないかなというふうに思います。これは特に答弁は結構でありますけれども、そのことだけは是非心に留めておいていただきたいと思います。
 そして、その関連してお伺いしますけれども、今度来年度の予算の中で出てくる、いわゆる新型交付金ですね、これ何が新型交付金なんですか、その考え方をちょっと教えてください。
#152
○国務大臣(石破茂君) これはもう委員がおっしゃいますようにいろんな交付金が出てきて、何なんだ、どこが新型なんだということですが、地域再生法の改正案を今国会に出させていただいております。地方の御要望に応える形で継続的、安定的にこの交付金を位置付けたいと考えております。
 法律に基づいて、地方が継続的に安定的に使えるというところ、そこが一番のポイントでありまして、各省、例えば、農林水産省なら農林水産省、経済産業省なら経済産業省、厚生労働省なら厚生労働省にいろんな補助金があるわけですが、メニューにないものってあるはずです。メニューにないけど、うち、これやりたいというのがあるはずです。そういうものを提示をしていただいて、それにお使いをいただく。そして、地方でお考えになった総合戦略に沿ってそういうものをお使いいただくということでございまして、それが新型の新型たるゆえんだと私は思っております。
#153
○平野達男君 考え方はいろいろあるかと思いますけれども、私も元役人ですから、役人の皮膚感覚でいきますと、そのメニューにないものを追加するというのはメニュー追加と言って、だけの話というふうにも私は捉えちゃうんですね。
 それからもう一つ、様々なその事業をつくって、補助金交付要綱は多分今回も作ると思います。作るという意味において、その範疇においては今までの交付金と、補助金制度と何ら変わりないと思います。少なくとも、私、新型交付金と言われても、多分自治体の職員、担当から見たら、名前はそうなっているけれども、今までの交付金と同じじゃないかという印象を私は強く持つんじゃないかなというふうに思います。
 ちょっと話が変わりますけれども、先ほど吉田委員の中から、吉田委員でしたっけ、地方財政計画の中にまち・ひと・しごとの一兆円ということが算定として入れられているということなんですけれども、その考え方を内藤審議官、ちょっと説明していただけますか。
#154
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。
 地方団体が自主性、主体性を最大限発揮いたしまして地方創生に取り組み、地域の実情に応じたきめ細かな施策を可能にする観点から、平成二十七年度に引き続きまして、平成二十八年度の地方財政計画にまち・ひと・しごと創生事業費一兆円を計上しているということがございます。
 これを受けまして、普通交付税の算定に当たりましては、人口を基本とした上で、人口増減率や若年者就業率等の全国的かつ客観的な指標を複数組み合わせまして、まち・ひと・しごと創生に取り組むための財政需要を算定しているところでございます。
#155
○平野達男君 委員の皆様方、聞かれていても何かよく分からないと思いますけれども、この中で、新しいというか、あえて新しいといえば、地方財政計画の中にまち・ひと・しごとという枠組みを設けて、この中で単位費用とか何かも多分作る形になると思うんですが、この部分がまち・ひと・しごとですよという一兆円の枠を設けたということで、それで最終的には地方財政計画の中で地方交付税の枠組みが決まってきて、配分の考え方にもそれが使われていくことになるんですが、そこが入ったということなんですね。
 私は、新型交付金ということで言うのであれば、一つの考え方として、石破大臣、このまち・ひと・しごとの考え方の中で、一つのその枠組みの中で交付金を配分するという考え方が実はもう示されているわけです。似たような手法を使って、一千億でも、場合によっては私は一千五百億、二千億ぐらいあったらいいと思うんですが、一つの要するに配分という、まさに本当の交付金、新型交付金になると思います。地方交付税とは別なまた交付税をつくって、そして配分の考え方はこの総務省の考え方を大いに参考にしたらいいと思いますが、まだこれで私中身見ていないからよく分からないんですが、そういう中で、この配分の仕組みをつくるというのは一つの考え方かもしれません。
 特に、地方交付税の私の理解での最大のメリットというのは、算定の方向がこれはもう完全に透明化されていますから、だから先ほどの吉田委員の方なんかからもああいう質問が出てきて、この算定方法がおかしいじゃないかという質問もどんどん出てきますし、それから、算定方法が透明化されているということは、地方自治体にとっては額さえある程度見通しが立てば、私のところにどれぐらいの金が来るだろうということの見通しもできます。そういう中で、五年ないし何年かの長期戦略も、これは立てやすくなるはずなんです。
 それで、冒頭、私は石破大臣に何年のタームで立てられるんでしょうかと、五年とおっしゃいました。私は五年はいいと思いますけど、ひょっとしたら私は十年ぐらい必要じゃないかなと思いますが、でき得れば、事前審査型じゃなくて、こういう考え方で交付金を配分しますという一種の新型、まさに新型地方交付税という形なのかもしれませんが、そういう形で配分するという仕組みを設けて、ただ、地方交付税はこれは一般財源ですから、使い方についての要するにフォローアップというのはこれは一切しません。これはやらないことが当然だと思います。ただ、今回の場合、地方創生ですから、そういうふうに配分するんだけど、使い道と効果だけはしっかり検証するよというような考え方というのはあるいはあるかもしれません。是非とも、そこのところは検討をしていただきたいというふうに思います。
 来年度予算、もうこれで出していますから、それを全部否決してどうのこうのなんて、こんなのなかなかできないと思いますから、これはこれとして私賛成したいと思いますけれども、ただやっぱり、負担軽減をすると同時に、五年なら五年、十年なら十年という中で、自治体がいろんな戦略をつくる上での見通しを立てやすくするということについても、これはやっぱり重要な視点ではないかなというふうに思いますので、この辺りは総務省の事務方が結構詳しいはずですから、是非どしどし使って、検討をしていただくことをちょっと御要望申し上げたいと思いますが、大臣の見解をちょっとお願いします。
#156
○国務大臣(石破茂君) それは一つのあるべき方向だと私は思っております。
 こっちが始めた事業で地方が呻吟していろんな計画を作る、これの配分作業も実は大変なことで、事務方は土日返上、不眠不休でみんなもうへとへとになりながらやっておるわけでございますが、ただ、その過程において、やはり確実に今までとは変わってきている。昔、竹下先生が自ら考え自ら行うとおっしゃっていましたが、そういう形になりつつあると思っております。
 ですから、事前にああだのこうだの言うのではなくて、委員のおっしゃるように事後、ただ、事後はもう執行が終わっていますから、そのときにもう駄目だったらどうしてくれるという話は必ず出るわけですけれど、それもだんだんだんだんそうやってスキルが上がってくることは間違いない話だと思っています。
 ですから、地方交付税とはそも何ぞやと。財源保障機能と調整機能はあるわけですが、地方交付税に何かインセンティブ的なものが付与できるのかできないのか、この辺、私不勉強でよく存じませんけれども、地方の発展のために、一般財源であり地方の固有の財源であるところの交付税の活用の仕方というものは、更にまた委員の御教導もいただきながら考えてまいりたいと思っております。検討はさせていただきます。
#157
○平野達男君 私も、私ながらの考え方を事務局を通じて何点か意見だけはちょっと、意見というか参考意見として申し上げたいと思いますので、参考になるのであれば参考にしていただきたいと思います。
 時間になりましたから、最後に一点、地方創生にというよりは地方分権に関係するかもしれませんが、今たまたま地方交付税の話をしましたが、地方交付税の額というのは一般会計分で十五兆、十六兆ぐらいでしょうか、その配分は三十八人でやっているんですね。地方向け補助金というのは二十兆ぐらいあります。この配分に国の職員が何万人関わっているか、何万人とは言いませんけれども、多分少なくとも万単位になると思います。
 いろいろ国の補助金見ていますと、例えば義務的経費とか、いわゆる、明らかに、何というんでしょうか、単価、人口掛ければ額が決まるという補助金はたくさんあります。そんなもの全部集めて、一つの方式つくって配分方式で決めれば多分額は配分できるという、そういうこともあると思います。まあ、これはちょっと時間が余っての余談なんですけれども。
 かつて私も内閣府で副大臣のとき、こういうことを中で議論したときは、誰も賛成してはくれませんでした、これは当然各部局の仕事の範疇に関わる話ですから。ただ、地方交付税ばかり私は褒めているわけじゃないんですけど、地方交付税の配分の仕組みについては、これはいろんなこれからの補助金の行政の在り方、どういう仕組みでやるかということについては、何点かはやっぱりいろいろ参考にすべき点もあるのではないかということをちょっと申し上げて、ちょっと最後は時間の調整のことになりましたけれども、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
#158
○山田修路君 自由民主党、石川県の山田修路です。
 石破大臣には、私が農林水産省に勤務しておりました当時、大変お世話になりました。御指導ありがとうございます。特に、大臣所信表明にもありましたけれども、現場主義、これ随分御指導を受けました。地方創生担当大臣としても、もう地域を随分回っていただいて、石川県も、先ほどコマツの話を随分していただきましたけれども、本当に感謝をしたいというふうに思っております。
 その現場主義ということで、先ほど同僚の三木委員が質問しておりました、高齢者の買物難民の話をさっきしておられましたけれども、それで思い出したんですが、私が公務員、農水省におりましたときに石破大臣から、今や地方だけでなくて都会も買物難民がいるんだ、大阪でも買物難民がいるんだ、昔は行商が来ていろいろ売ってくれたけど、もう売ってくれなくなったと、これ大変な問題だから何か考えてくれないかなというお話を受けました。それで、そのときの補正予算で、小規模な方に魚を加工したり保存したりするような事業を補正で創設したんですが、これ大変地域で喜ばれて、本当に現場を見ているとこういういろんなアイデアが浮かぶものだなということで感心をしたところです。
 大臣所信表明でもいろいろ認識、意気込みを語っておられましたけれども、改めて、地方創生について、大臣、どのようにお考えになっているか、意気込みを、また決意をお伺いしたいと思います。
#159
○国務大臣(石破茂君) やはり現場の方々が本当にそうだねと共感していただかないと、地方創生なんか絶対できないと私は思っております。委員が水産庁長官をお務めのときに随分と御無理なお願いもいたしました。ですけど、例えば私の鳥取市においても、昔は行商のおばさんがはかり持って魚を売りに来てくれて、さばき方まで教えてくれたものであります。子供心に強烈に印象に残っていますが、間違いなくもうちっちゃなスーパーもなくなり、八百屋さんも魚屋さんもなくなっちゃって、やっぱりそれが本当に中央の霞が関で仕事している人分かっていますかということだと思います。
 地方の皆様方の納得と共感のない地方創生なんて意味がないのでありまして、ですけれども、ややもすると諦め感みたいなものが地方にはないだろうかという思いがございます。この例も取り上げたかもしれませんが、島根県の海士町、隠岐諸島にございます海士町とか、あるいは邑南町ですとか、実際に移住者がすごく増えました、社人研の予想よりも高齢化比率は下になりました、出生率上がりましたというところがあるわけです。
 これは、衆議院竹下予算委員長の言を借りれば、島根は行き着くところまで行ったからそれしかないんだという、だったら鳥取もそうかなという気もするのですが、やはり危機感というものと、負けてたまるかというか、消滅してたまるかというか、そういう思いを本当に共有することは、地方においても中央においても共同作業として大事なことだと思っております。できるだけ私も地方に出向くようにいたしておりますし、小松もそうです、あるいは羽咋市の神子原集落というのも行ってみました。そういう地域地域においてそういう取組は間違いなくある。
 点がまだ面になっていないけれど密になりつつあって、それはもう委員の先生方が、また地域地域にこんな例がある、これをもっと全国に広めることはできないか等々の御指摘をいただければ、私ども更にその努力を深めてまいりたいと思っておる次第でございます。
#160
○山田修路君 ありがとうございました。
 今ほど、島根県の海士町とか邑南町の話ありました。この関係で、市町村で今人口ビジョンとか総合戦略を作っていますけれども、これ、もちろんほぼ、ほとんどの自治体で作り上げることになるんですが、これについて、自治体の役割、これは非常に大事だというふうに思うんですけれども、あわせて、自治体だけではやっぱり駄目なんじゃないかと。
 今日もたまたま朝、勉強会があって、地域活性化センターの椎川理事長、僕も大学のときからずっとお付き合いをしているんですけれども、今日お話を聞いたんですが、まあ同じ意見なんですけれども、やはり自治体、自治体プラスやはり住民の方々の意識とか活動とか、あるいは集落、地区とか、こういうところまで下りていかないと、なかなか自治体だけ絵を描いても進まないんじゃないかというお話をお聞きして、私もそうだなというふうに思ったところです。
 そして、今お話ありました邑南町の総合戦略見てみたんですけれども、やはり、集落ごとあるいは公民館のエリアで人口ビジョンを作りあるいは計画を作り、そして、感心したのは、その中に地域住民の関わり方という項目があって、公民館単位でこういう活動をしたときに地域住民はこういうことをしましょうねというのも示してあると。こういうふうにやっていくと運動として盛り上がっていくんじゃないかという感じがしたんです。
 そういう今、市町村レベルで作っている人口ビジョンとかあるいは総合戦略を、また更に下というんですかね、ブレークダウンしていって地域に下ろしていくと、こういうことが非常に重要なんじゃないかと思っているんですけれども、その辺についてのお考えをお伺いしたいと思います。
#161
○国務大臣(石破茂君) いや、まさしくそのとおりで、これは、椎川さんのお話も随分と私も教えていただきました。あるいは、島根県立大学の藤山先生が一%戦略という本を書いていらっしゃいますけれども、合併しちゃいましたから、町村というかな、町といっても結構大きなわけですよね。委員御指摘のように、集落ごとに見ないとリアリティーがないわけです。一つ一つの集落で、例えば人口にしても経済にしても一%毎年取り戻していくことによって、消滅ということがなくなって、再び人が増え始めるということは可能なはずだということであります。
 ところが、今まで、例えばAならA、BならBという集落の人口構成ってどうなっているだろうか。そういえば、おまえのところのあんちゃん、大阪で今仕事ないって言ってたよな、帰ってきたらこれだけ増えるんじゃないか等々、やっぱりこれ集落ごとに話をしていかないと決して地方創生なんてできないんだと思っています。人にしても経済にしてもそうで、そこの集落で稼いだもの、どんなに稼いでも、それがほとんど外へ出てしまえば、ちっともお金持ちにならないわけですよね。
 我々の町でもそうなんですけれど、いっぱい飲食店あるんですけれども、県外資本がいっぱいあるわけです。そうすると、どんなにお金を落としても、それって県外に行っちゃうわけで、そこが豊かになるはずはあるまいってと。じゃ、うちの村ではどうだろうねという話、別に私は県外資本を否定するものではありませんが、どうやったらばもっと豊かになれるかなというお話のリアリティーは集落ごとだと思っています。
 そうすると、町長さんなんていうのは、市長さんなんていうのはすごい大変なんですけれども、でも、それをやっていただかなければならない。やっぱり、一番全国で出生率が高いところを考えてみたときに、これは徳之島の町ですけれども、伊仙町ですが、それは、もう町長さん、お医者様、自民党の県会議員を経て町長になっておられますが、御自身で全部の集落を回っていろんな話をしていって、出生率、全国一番高いです。もちろん、伝統的に高いところではありますが。
 そういう自治体の御努力というもの、本当に大変ですが、お願いをしたいと思いますし、そのために必要な支援は最大限やらせていただきたいと考えております。
#162
○山田修路君 ありがとうございました。
 今ほど、島根県立大学の藤山先生のお話もありました。私も、お話もお聞きして、また本も読んでみました。大変やはり、何というか、刺激的な内容だと私も思いました。
 そこで、この藤山先生なんかもおっしゃっていますけれども、田園回帰ですね。一方で地方が消滅してしまうというような議論が非常に多い中で、いや、そうじゃない、田園回帰もかなりあるんだよと。今大臣からお話ありました、一%ずつ毎年やっていけば田園回帰が増えていって人口も安定的に維持できるという話ですが、田園回帰という事柄について、その定義の仕方もあって、何が田園回帰かという話ももちろんあるんですけれども、政府として田園回帰というものをどのように捉えておられるのか。
 私自身は、これ、量的にどうかということももちろんありますけれども、やはりそういう動きを進めていくというか、特に、先ほどお話がありましたように、集落レベルで少しずつ進めていく、息の長い活動で進めていくと、これがやはり大事だと思うんですけれども、その辺についてのお考えをお伺いしたいと思います。
#163
○国務大臣(石破茂君) 田園回帰というのは、多分一九七〇年代にイギリスから始まったものだと承知をいたしております。委員も国際的に多くのことを御存じでいらっしゃいますし、農林水産省でそういうお仕事もお願いをいたしましたが、一九七〇年代から、イギリス、特にイングランドで田園回帰という動きが始まり、イギリスにおいては、農村部の人口の増加の方が都市部よりも増加の傾向が顕著であるというのはイギリスで実際に起こっておることでございます。それは、イギリス人は元々田園が好きなのさということもありますが、日本人は田園が嫌いかというと、私はそうでもないと思っているのですね。
 イギリスにおける田園回帰と似たようなこととは言いませんが、今、日本においても、若い方々が地方に移ろうという動きが着実に流れになりつつあると思っております。特に、移住女子という言葉があるんですが、若い女性の方々が地方に移り住むという例が随分と増えてまいりました。これは、新潟の長岡なんかもそうですし、福岡県にもそういう例がありますし、鳥取でも島根でもそうなのですが、そういう方が去年の暮れに移住女子サミットというのを東京でやって、私も参加をしてきたのですが、そこでおっしゃっていたことは、すごくそうだなと思ったのは、やはり三・一一というのが物すごく彼女たちにとっては人生観が変わったと言っていました。要するに、お金を出しても並んでも物が買えない町って一体何なんだということでございます。
 やはり、価値観というのはお金だけではないのだと。本当に人間らしい生き方というのは地方にあるんじゃないか。そして、地方にそういう人たちが移り住むことによって集落が活性化する。果物とか野菜とか買ったことがないと言っていましたですね。何か自分たちが一生懸命物を作って誰かに差し上げると、三倍、五倍の野菜が大体家に届くんだそうでありまして、そして一人でも赤ちゃんが生まれると、そこの集落全体で良かった良かったという話になるわけで、そしてみんながその子供を育てるのに協力してくれる。こんな価値観があるんだなというお話でした。
 もちろん、人はいろんな価値観がありますが、そういう価値観に対してきちんとした答えができるというのが地方移住だと思いますし、田園回帰だと思っています。
 もちろん、甘ったるい話ではなくて、羽咋市に行ったときに聞いたお話は、誰でも来ていいというものじゃないと。来てくれたら百万円あげますとか、そんなものは最も駄目であると。やっぱり、うちの村で一緒にあんた住む気があるんかいというので面接というのをされるのだそうです。それは、戦時中の疎開で随分となじめなくてお互いに嫌な思いをしたのが原体験としてあるんだそうですが、田園移住というのは、単なる憧れではないけれども、それを確実な流れにするように、また委員始め皆様方のお知恵をお貸ししていただきたいと思っております。
#164
○山田修路君 ありがとうございました。また、石川県のいろんな例もお引きいただいてありがとうございます。
 政府関係機関の移転の件について少しお伺いしたいと思うんですけれども、特に、その問題、通告していた問題とちょっと違う話をまず最初にさせていただこうと思うんですけれども、二十七年度中、先ほどの意見のやり取りでは三月の二十二日頃とかいうお話も聞きましたけれども、基本方針を決めて、そして二十八年度以降実施をしていくという方針だということでございますけれども、その答弁のやり取りの中で、大臣からなぜその施設がそこなのか、そこに必要なのか、そこが適当なのかという視点が重要であって、それぞれ地域にいろんな特色がありますよねというお話の中に、石川県はという、石川県は文化もありますしというお話があったので、ああ、良かったなと思って聞いておりました。
 石川県は御存じのように九谷焼とか輪島塗とか山中塗、いろいろありまして、石川県では今、国立近代美術館の工芸館というのを御要望しております。今言いましたように、石川県は非常に、文化というんでしょうか、工芸、そういうものが盛んですので、またその工芸館の行き先の一つとして非常に有力な候補地ではないかなと思いながら聞いていたんですけれども、是非そういう地域の特性と機関の特徴というんでしょうか、それをよく考えて御判断いただければと思いますので、何かコメントがありましたらお願いいたします。
#165
○国務大臣(石破茂君) まだ最終的に決定をしているわけではありませんが、谷本知事からも、あるいは石川の先生方からも、これがどういう意義があるのかということについては随分と熱心にかつ詳細な御説明を賜っておるところでございます。ですから、そういうものを見ることによって、新幹線も走っていますし、それが国内のみならず、海外にその価値が広がっていくということに大きな意味があると思っております。
 石川県のおっしゃっておられることは、よくよく私ども理解をしながら最終的に答えを出してまいりたいと、こう思っております。
#166
○山田修路君 ありがとうございます。
 この地方移転の問題で、今、まさに二十八年度以降に具体的なやり方を決めていくということで今回の取組は進んでいくわけですけれども、政府関係機関の地方移転というのは、今回の取組、もちろんこれをしっかりやっていくということも大事ですけれども、さらにその後もやはり継続的にやっていくということもまた大事なことなんじゃないかなというふうに思います。そのことが一つ。
 それからもう一つ、今地方移転をしていく場合に、もう大臣からある程度お話を聞いたので分かっているつもりですけれども、特に費用対効果、どれだけ費用が掛かるのかという観点に重点を余り置き過ぎると、大臣の所信表明の言葉でいえば、国の在り方を議論しているので、短期的に何人入っているとかお客さんがどうとかいうことよりも、長い目で国づくりという観点からその費用とメリットを考えていくというようなことでないと、結局、費用対効果は余り厳密に見過ぎると、東京の方がいいんじゃないかということになってしまいがちなので、その辺も、将来の国の在り方ということも含めた費用とメリットというんですか、それを考えていただきたいなというふうに思っておりますけれども、よろしくお願いします。
#167
○国務大臣(石破茂君) それは、今のままがいいと思っている人はいっぱいいるわけであります、それなりの蓄積もあるわけですし。でも、そんなことばかり言っていたら絶対に移転はできない。これまた財政法の決まりもございまして、国の都合で移すということでありとせば、それは地方に負担を求めてはいかぬということになるものでございます。
 ただ、受け入れる側も別に強制的に負担をさせられるということではなくて、自発的にそれではそういうことであればということで、御提供いただくものは拒むものではございません。だから、いっぱい金があるところに行くんだろうと言われちゃうとまたこれつらいものがありますが、そこにおいて費用対効果というのを今の時点だけで見るのではなくて、やっぱり十年、二十年の期間を掛けて見ていかなければ、今の時点だけで費用対効果ということでやってはいかぬと思います。
 ただ、それが国民の過度な負担になってしまったり、あるいは行政の肥大化を招くというようなことにはよく心して臨まなければいけないと思いますが、費用対効果だけで見るということはいたしません。ただ同時に、国民の皆様方の御負担が少ないようにということは常に考えていかねばならないと思っているものでございます。
#168
○山田修路君 ありがとうございました。
 もう一問、日本版のCCRC、お聞きをするつもりだったんですが、もう時間もありませんので、これ、シェア金沢であったり、それから輪島市でもまた取り組もうと、これ地域全体の中で考えていこうと、より地域の広がりを持っている取組なんですけれども。これ、やはり少子高齢化の中で非常に重要な取組だと思っておりますので、是非これも推進をしていただきたいということをお願いをいたしまして、答弁は結構ですので、質問とさせていただきます。
 どうもありがとうございました。
#169
○島田三郎君 最後の質問者でございまして、大変申し訳ございません、本来ではあっといって終わろうと思っておりますが、なかなかそういうわけにもいかないものです。よろしくお願い申し上げます。
 まず、消費者庁の方に御質問をしたいと思っております。
 河野大臣が消費者担当大臣に就任されて、消費者庁は常に牙をむくと大臣は所信表明で述べておられました。また、いつも、この席でも述べられたわけでございますが、消費者を取り巻く昨今の社会情勢を踏まえて消費者庁としてどのように対応していくか、幾つか質問したいと思っております。
 まず、高齢者の問題でございます。
 お年寄りの消費者被害の件数は高齢化のペース以上に増えており、かつ一件当たりの額も若年層と比べると非常に多額になっております。お年寄りを消費者被害から守ることはまさに喫緊の課題であると思っておりますが、消費者庁による高齢者の消費者被害防止のための取組の具体的な内容とこれまでの成果について政務官にお聞きいたします。
#170
○大臣政務官(酒井庸行君) 六十五歳以上の高齢者の方についての消費生活相談件数というのは大変伸びて実はおりまして、高齢者人口の伸び率を大きく上回って増加をしておるわけでありますけれども、高齢者の全体の相談件数というのは五五・七%実は増えています。高齢者人口が一三・八という数字で伸びていますものですから、高齢者の人口が増えるよりも相談件数が増えているというのが実態でございます。
 そして、消費者庁としては、高齢者の消費者被害の防止を重要な課題として認識をしておりまして、どこに住んでいても質の高い相談、救済が受けられるということでございますので、この点について、一つが、地方消費者行政推進交付金等を活用した地方公共団体による相談体制の整備等の支援でございます。二つ目が、お近くの消費生活相談窓口を御案内する消費者ホットライン一八八「いやや」への三桁化でございます、等の取組を進めるとともに、三つ目が、平成二十五年の九月から、警察庁、金融庁と連携をして、政府広報を活用した高齢者の消費者トラブル未然防止に関する注意喚起を実施しているところでございます。
 また、高齢者はトラブルや被害に遭っているという認識が低い場合などがあるということで、周囲の方による見守りが重要であるというふうに認識を実はしております。このため、本年の四月一日に施行される改正消費者安全法に基づいて、認知症等により、より判断力が不十分となった人などの消費者被害の未然防止に向けて、地方公共団体及び地域の関係者が連携した地域の見守りネットワーク、これはもう現在も実はそれぞれのところで体制としてはありますけれども、今回、消費者安全確保地域協議会というのも法律の下に構築をして推進をしてまいりたいというふうに考えております。この協議会のメンバーというのは、当然、先ほどといいますか、秘密保持義務にのっとっての協議会でございます。
 さらに、今通常国会は、高齢者を狙った悪質業者への対応として、業務停止を命ぜられた法人の役員等に対して、停止の範囲内の業務を新たに開始することを禁止する等の措置を盛り込んだ特定商取引に関する法律の一部を改正する法律案及び過量な内容の消費者契約について消費者に取消し権を認めること等の措置を盛り込んだ消費者契約法の一部を改正する法律案、それぞれを提出したところでございます。これらの取組に加えまして、今後とも悪質業者に対しては特定商取引法、消費者安全法等によって厳正に対処し、高齢者の消費者被害の防止を努めてまいりたいというふうに思っております。
 先ほどちょっと申し上げました数字でありますけれども、過去五年間の数字でございますので、五五・七%、高齢者のあれが増えてきたというのも過去五年間の数字でございます。よろしくお願い申し上げます。
#171
○島田三郎君 丁寧な御回答、ありがとうございました。
 ちょっと、時間が大分なくなってきましたので、松本副大臣、大変申し訳ございませんが、消費者問題というのはその時代時代の状況を反映して様々変遷をしております。この特徴は恐らく今後も変わらないと思います。消費者庁としては、こうした時代の流れを的確に把握し、必要なときにはまさに牙をむいて問題に立ち向かうことが求められていると思います。最後に、消費者庁を代表して松本副大臣に、消費者行政に取り組んでいく上での決意をお伺いいたします。
#172
○副大臣(松本文明君) 我が国の経済の中で、御承知のとおり、個人消費が六割を占めております。消費者が安心して消費ができるように取り組む、そういう環境をしっかりと維持していく、このことがアベノミクスを前に進めるための絶対条件だと、こう考えております。安全の確保や選択の機会の確保などから成る消費者の権利をどこまで守り抜くことができるのか、これが今厳しく消費者庁に問われている、そういう認識を持っております。
 消費者庁のこの使命を果たすために、職員に対しましても、消費者庁は常に牙をむいてそれを積極的に使っていくべきだということを繰り返し河野大臣を先頭に指導をしているところであります。消費者の権利を守るために、物を申す消費者庁、強い消費者庁を実現することを目指して取り組んでまいります。
 その第一歩として、今通常国会には、高齢化の進展を始めとした社会経済情勢の変化に対応するための二法案を提出いたしております。高齢者を狙った悪質商法への対応は緊急を要する待ったなしの課題であります。委員の皆様方の御指導をいただきながら、今通常国会の成立に全力を挙げる所存であります。是非とも御協力賜りますようお願いをいたします。
#173
○島田三郎君 消費者庁の皆様方、ありがとうございました。
 次に、石破大臣にお伺いいたします。
 今までの質問の中で、椎川さんのお名前や藤山さんのお名前、また海士町や邑南町、非常に私にとりましては昔からの知り合いの方やそういった名前がいろいろ出まして、本来ですとこの件に関して質問をすべきところでございますが、大臣所信の質疑でございますので、あえて原稿を読まさせていただきたいと思っております。
 まずもって、石破大臣は創生担当大臣として一年半以上務めておられますが、この間、政府では地方創生に向けて様々な取組をしてきたと考えますが、まずは地方創生のこれまでの取組の総括及び評価について大臣の見解を問います。
#174
○国務大臣(石破茂君) あくまで、主役は地方だということであります。ですから、地方版総合戦略もそれぞれでお考えくださいと。もちろん、どの自治体も第何次何か年何とか市計画とかいうのは作っているんですけど、それはほとんど市民は知らない。何が書いてあるか知っている人はほとんどいない。こんなものは計画でも何でもない、作文なのだと思っていまして、それぞれの地域で、学生さんや、あるいは大学の先生や、あるいは地方銀行、信用金庫、連合、あるいは地元の新聞、それぞれ皆様方選挙区で思い浮かべられると、例えば山陰中央新報とか山陰合同銀行とか、もうそういうのがすぐ頭に浮かぶわけですが、そういう地元で作ってくださいねということであります。
 それに対して国は、財政面、情報面、人材面、今まで人口五万人以下の自治体に国家公務員なんて出したことなかったですから、そこへ今出しております。そして、RESASという画期的なシステムで、人、物、金、どこから入りどこへ出ていくのかということが一般市民の方に分かるということでありますし、いろんな交付金もべた配りなんぞいたしません。それは、地域によってめり張りが出て、それはそれでいいのだと思っております。そういう形で、私は、かつて竹下総理がおっしゃった自ら考え自ら行うというのはこういうことなのだというのを今実感しておるところでございます。
#175
○島田三郎君 私も竹下登総理に仕えた者の一人としまして、この地方創生については非常に愛着深く、今回の試み、是が非とも成功させたいと、そういう思いであるわけでありますが。
 先ほど、大臣の方からRESASのお話もいただきましたけれども、地方創生を進めるに当たって、政府では、地方創生版三本の矢によって、地域の取組を情報、人材、財政の三つの側面から支援することとされておられます。
 この財政支援の矢における新型交付金について、二十八年度当初予算においては地方創生推進交付金が一千億、事業費ベースで二千億計上されておりますが、この地方創生推進交付金の予算額の根拠は何でしょうか。また、十分な額と言えるでしょうか。また、地方創生推進交付金の交付に当たっては交付金申請のほかに地域再生計画の認定申請が必要となり、地方公共団体の負担が大きいのではないかとの指摘がありますが、いかがでございますか。大臣の見解を問います。
#176
○国務大臣(石破茂君) それは、具体的な積算根拠があってこの額を定めたというものではございません。これは何せ金がないもんですから、内閣府のお金に加えまして、いろんな省庁にお願いをして御協力をいただいてこの額を確保しているものでございます。それも多ければ多いほどいいのでありますが、しかし、この額で今回の法案にきちんと根拠を設けることを提案をいたしておるわけで御審議を賜るわけでございますが、きちんとした法律に根拠があり、安定的に継続的にこれが使えるようにしていきたいと思っております。
 先ほどの答弁でも申し上げましたが、これから先これは変わっていくのかもしれません。ですけれども、この流れが不可逆的になるまでこのお金というものはきちんと確保していかねばならないものだと思っておる次第でございます。
 自治体からも一定の御評価をいただいておるところでございまして、これを、委員御指摘のように使いにくいということ、申請の手間も一度でできるようにしたいと思っております。再生計画と交付金の申請というものも一度手間でできるようにしたいと思っておりますし、フォーマットも、できれば電子申請というものを使って、できるだけ簡単に、簡単といっても粗略という意味ではありませんが、申請がしていただけるように、自治体の御負担というものを減らすべく今後も努力をいたしてまいります。
#177
○島田三郎君 次に、企業版ふるさと納税についてお伺いいたします。
 昨年末、平成二十八年度税制改正大綱が閣議決定をされ、税制面からも地方創生を推進する手段として、企業版ふるさと納税が創設したばかりです。企業が地方公共団体の地方創生プロジェクトに寄附する場合に、従来は寄附額の三割に相当する額が税制で負担軽減されましたが、今回の企業版ふるさと納税により、この負担軽減が倍の六割になります。ただし、地方版総合戦略に位置付けられた地方創生プロジェクトの中でも効果の高い事業を対象としていますので、地方公共団体はしっかりした地方版総合戦略を策定する必要がございます。
 こうしたことから、多くの企業に企業版ふるさと納税を活用していただいて地方創生の応援団の輪を広げていくべきと考えますが、企業や地方公共団体に対してどのように周知をされていかれますか。
#178
○国務大臣(石破茂君) 余り個人版のふるさと納税が有名になっちゃって、企業版ふるさと納税だと、例えば、社員全員に松葉ガニが来るのかとか、社員全員に島根和牛が来るのかとか、そういう誤解をされておるところがないとは私は言わないんですが、もうそういうものとは全然違うお話でございます。
 ですから、例えば、雲南市なら雲南市が、安来市なら安来市が、益田市なら益田市が、地方版総合戦略において、これをやりたいのだということで、それにふさわしい企業に対して、こういうのをやりたいんですと、寄附してくれませんかということによって、企業がそこに寄附をすることによって企業のイメージも上がると、そしてその地元にも効果があるというものを意図しているものでございます。
 したがいまして、ここはハードルは高くなってしまうのですが、企業版ふるさと納税をしたら指名に入れてもらえるとか、企業版ふるさと納税をするとそこに仕事が行くとか、あるいは特別の便宜を図るとか、そういう経済的利益を与えては駄目よということを内閣府令で定めたいと思っております。それは、そうかそうかという話になるんですけれども、企業って営利を目的とするものですから、経済的な利益は駄目よと言われると、じゃ、何のためにそんなことやるんだと、これは株主にどうやって説明するんだというお話もございます。ですから、これ実は意外と難しいのでありまして、それぞれの自治体においてどのような総合戦略を書いていただき、企業はどのように対応していただくかということは、私どもとして更に理解を広めていきたいと思います。
 それから、法案がもし通りますれば、企業版ふるさと納税というような分かりやすい手引も作りたいと思っておりますし、あちらこちらの自治体にお願いしてポスターも貼っていただきたいし、それぞれの首長さんなり行政の職員の方々が企業に対して、こういうようなすばらしい事業なんですということがどれだけ言っていただけるか。今まで、出身の社長さんが故郷に錦を飾るみたいなことで寄附をするというのは今までもあったことですが、それとはかなり趣を異にするものでございます。
#179
○島田三郎君 大臣、順番が前後して申し訳ございませんが、先ほど山田委員が質問されました日本版CCRCの件でございますが、これが、日本版CCRC構想有識者会議が開催されまして、同年十二月に最終報告が取りまとめられました。この最終報告を踏まえて、関係省庁が連携し、地方公共団体の事業具体化に向けた取組を支援するチームが立ち上げられました。
 地方公共団体の取組を一層円滑に進め、生涯活躍のまち構想の実現、普及に向けて取り組んでいると聞いておりますが、この生涯活躍のまちは、地方で充実した第二の人生を送ることを希望している高齢者や取組を進める地域にとって非常に有意義なものと考えますが、特にこれまでの高齢者向け住まいや介護施設と比較してどのような点が異なるのか、お教えください。
#180
○国務大臣(石破茂君) 今までは要介護になって地方に行くというようなイメージだったと思います。そして、それが町を形成したというお話は余り聞いたことがございません。今度のCCRC構想は第二の人生を地方で送ろうというものでありまして、委員も私も同学年でございますが、五十代になると、おまえ帰ってこないかみたいな話が時々ございます。やっぱり見も知らないところへ行くのはなかなかつらいのですが、自分が生まれ育ったところへ帰っていくというのは、第二の人生ふるさとで送ろうという価値観は私は大事だと思いますし、それを支援する仕組みがあるべきだと、要介護になる前から行きましょうということが一つ。
 もう一つは、CCRCの一つのCはコミュニティーでございまして、山奥にしあわせの里みたいな、そういうものをつくろうと思っているわけではございませんで、やはりそこにコミュニティーがあって、元気な高齢者の方あるいは若い人、そして学生さん、そういうものが、山田委員からもお話がありましたが、シェア金沢のコンセプトは、ごちゃまぜの街というのがコンセプトなのでございます。行ってみると高齢者の方もおられる、横須賀から来ましたとか、いろんなところから高齢者の方が来ておられる。そして、障害をお持ちの方々が生き生きと明るく働いておられる、学生さんもいる。
 もう一つ、これは、今地方大学というのは結構つらいのですけれども、これから先、その年齢の子供たちががんと減りますので、地方大学はあちこちでこのままいくと定員割れを起こすのですね。そこへコミュニティーの方々が、高齢者の方々が、もう一度勉強してみようという方も結構おられまして、そこにまた新たな生涯学習の場ができるというものだと思っております。
 というと、何かいいことずくめみたいな話なのですが、実際にどうやって経営をしていくかということは、これから先よく詰めていかなければなりません。シェア金沢というのはかなり高度な工夫がなされておりまして、どういう形でそれが持続可能な運営ができるかということをこれからよくお話をして、これは人の一生に関わることですから、このCCRC失敗しました、ごめんなさいでは済まないと思っております。
 同じ世代の方々をどんと入れますと、同じように高齢化していってその施設自体が回らないことになりますので、どうやって、どの世代の方々に入っていただくかという点、そして東京の方々が、例えば安来にそれができたとして、そこへ行きたいなと思っても、東京でようやっと手に入れたマイホームどうなるんだろうか、誰が住んでくれるんだろうか、誰が借りてくれるんだろうかという問題があります。
 その問題も併せて解決をしなければいけませんし、五十代の男性の半分は地方で暮らしたいと思っているんですけれども、女性は三割しかそう思っていないわけですよね。行きたきゃあんた一人で行きなさいみたいな話で、結構悲しい思いをするお父さんもいるわけで。だとしたらば、二地域居住みたいなことを考えるときに、JRや航空会社にお願いして、いろんな割引商品がありますけれども、もうしょっちゅう東京と移住先が行ったり来たりできるとか、考えなきゃいけない課題はいっぱいあります。そういうものに対してきちんとした答えを出して、このCCRCを成功させたいと思っております。
#181
○島田三郎君 最後になりましたが、本来ですとここで改めて石破大臣の決意を聞くところでございますが、この長い委員会、全ての会派の方々が石破大臣の決意を聞いておられますので、私はあえて聞かないことにしております。
 ただ、私どもといたしましては、今、安倍内閣が一億総活躍社会実現を目指しております。これは、まさに私は地方創生がいかに成功していくかということが肝腎であると強く思っております。今後とも、大臣の御活躍並びに御協力かたがたを併せましてお願い申し上げまして、簡単ではございますが、私の質問を終わらさせていただきます。
 ありがとうございました。
#182
○委員長(熊谷大君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後三時八分散会
ソース: 国立国会図書館
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