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2016/04/06 第190回国会 参議院 参議院会議録情報 第190回国会 国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会 第4号
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2016/04/06 第190回国会 参議院

参議院会議録情報 第190回国会 国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会 第4号

#1
第190回国会 国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会 第4号
平成二十八年四月六日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 二月十八日
    辞任         補欠選任
     島田 三郎君     宮本 周司君
     荒木 清寛君     竹谷とし子君
 二月十九日
    辞任         補欠選任
     中西 健治君    薬師寺みちよ君
 三月三十一日
    辞任         補欠選任
     尾立 源幸君     市田 忠義君
 四月五日
    辞任         補欠選任
    薬師寺みちよ君    渡辺美知太郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         鴻池 祥肇君
    理 事
                大野 泰正君
                舞立 昇治君
                森 まさこ君
                川田 龍平君
                藤本 祐司君
                平木 大作君
                辰巳孝太郎君
    委 員
                金子原二郎君
                関口 昌一君
                鶴保 庸介君
                西田 昌司君
                藤井 基之君
                宮本 周司君
                山田 俊男君
                吉川ゆうみ君
                石上 俊雄君
                礒崎 哲史君
                広田  一君
                蓮   舫君
                竹谷とし子君
                市田 忠義君
                藤巻 健史君
                吉田 忠智君
               渡辺美知太郎君
   副大臣
       内閣府副大臣   高鳥 修一君
       財務副大臣    岡田 直樹君
       厚生労働副大臣  竹内  譲君
   事務局側
       第二特別調査室
       長        山内 一宏君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       高橋 俊之君
       内閣官房日本経
       済再生総合事務
       局次長      義本 博司君
       内閣府大臣官房
       審議官      井野 靖久君
       内閣府政策統括
       官        前川  守君
       内閣府政策統括
       官        羽深 成樹君
       内閣府政策統括
       官        田和  宏君
       財務大臣官房総
       括審議官     太田  充君
       財務大臣官房審
       議官       矢野 康治君
       財務大臣官房審
       議官       市川 健太君
       財務省主計局次
       長        可部 哲生君
       厚生労働大臣官
       房審議官     吉田  学君
       厚生労働大臣官
       房審議官     伊原 和人君
       厚生労働省政策
       統括官      武田 俊彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関
 する調査
 (「デフレからの脱却と財政再建の在り方など
 経済状況について」のうち、信頼できる社会の
 構築による経済成長及び健全な財政の実現(政
 府における財政再建の取組)について)
 (デフレからの脱却と財政再建の在り方など経
 済状況について)
    ─────────────
#2
○会長(鴻池祥肇君) ただいまから国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、島田三郎君、荒木清寛君、中西健治君及び尾立源幸君が委員を辞任され、その補欠として宮本周司君、竹谷とし子君、渡辺美知太郎君及び市田忠義君が選任されました。
    ─────────────
#3
○会長(鴻池祥肇君) 理事の選任についてお諮りいたします。
 会派の変動に伴い理事の数が一名増えておりますので、その選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、会長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○会長(鴻池祥肇君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に川田龍平君を指名いたします。
    ─────────────
#5
○会長(鴻池祥肇君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査のため、本日の調査会に政府参考人として内閣官房内閣審議官高橋俊之君外十二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○会長(鴻池祥肇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○会長(鴻池祥肇君) 国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査を議題といたします。
 本日は、まず、「デフレからの脱却と財政再建の在り方など経済状況について」のうち、「信頼できる社会の構築による経済成長及び健全な財政の実現」に関し、政府における財政再建の取組について、政府から説明を聴取した後、質疑を行います。
 議事の進め方でございますが、内閣官房、内閣府、財務省及び厚生労働省からそれぞれ十五分程度説明を聴取した後、午後三時三十分頃までを目途に質疑を行いたいと存じます。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、初めに内閣官房及び内閣府から、社会保障・税一体改革等の取組と財政再建について説明を聴取いたします。高鳥内閣府副大臣。
#8
○副大臣(高鳥修一君) 社会保障・税一体改革などの取組と財政再建について、内閣官房、内閣府から説明させていただきます。
 初めに、日本経済の現状等について御説明いたします。
 お手元の資料、二ページ目を御覧ください。まず、先月公表された二〇一五年十―十二月期のGDPの二次速報の結果です。
 十―十二月期の実質成長率は前期比マイナス〇・三%、年率に換算するとマイナス一・一%となりました。背景といたしましては、記録的な暖冬により冬物衣料品が落ち込むなど、個人消費が前期比マイナス〇・九%となったことが挙げられます。名目成長率は前期比マイナス〇・二%となりましたが、前年と比べますと二・一%上昇しております。海外での稼ぎなども含めた我が国全体の所得であるGNIは、名目、実質共に前期比プラスとなりました。
 また、二〇一五年、暦年で見ますと名目、実質、物価のいずれも前年に比べて上昇しており、デフレ脱却・経済再生に向け前進をしていると考えております。
 三ページ目でございます。デフレに関連した指標の動きでございます。
 安倍内閣では、二十年近く続いたデフレからの脱却を図っております。現在、我が国は、デフレ状況、つまり物価が持続的に下落する状況ではなくなりました。
 左上の赤線、物価の基調を表す指標である生鮮食品やエネルギーなどを除いた消費者物価は、二〇一三年十月より前年比二十九か月連続のプラスでありまして、足下では……
#9
○会長(鴻池祥肇君) 副大臣、御発言中ですが、どうぞ着席のままで御発言いただいて結構でございます。恐れ入ります。
#10
○副大臣(高鳥修一君) よろしいですか。済みません。ありがとうございます。
 前年比二十九か月連続のプラスでありまして、足下では一%を超える伸びとなっております。左下、赤線のGDPデフレーターや青線の単位労働費用は、景気の緩やかな回復基調を背景に改善傾向にあります。右上、GDPギャップはマイナスですが、縮小傾向にあります。
 ただし、こうした指標の動きを見ますと、今後再びデフレに戻る見込みがないという状況にまでは至っておらず、デフレ脱却には至っていないと考えております。
 四ページ目は、企業の動向でございます。
 先週発表された日銀短観では、左上、企業の業況判断に慎重さが見られています。一方、左下、収益は引き続き高水準で推移をし、二〇一五年度の経常利益計画は、全規模、全産業で増加の見通しです。右上、右下、設備投資には持ち直しの動きが見られます。引き続き高い企業収益が確実に設備投資に結び付くように促すとともに、そのための環境整備を行うことが重要でございます。
 五ページ目は、雇用、所得環境です。
 左上、青線の有効求人倍率は二十四年ぶりの高水準、赤線の失業率は三%台前半の低水準で推移するなど、雇用情勢は改善が続いています。また、これまでの各種取組の成果もあり、この三年間で十五歳から六十四歳の人口、いわゆる生産年齢人口でありますが、三百三十五万人減少する中、労働力人口は二〇一三年以降増加をし、正規雇用者数は昨年、八年ぶりに増加に転じました。所得環境について、右上、国民全体の稼ぎである総雇用者所得で見ると、名目、実質共に昨年四月以降、前年比プラス傾向にあり、持ち直しています。右下、春季労使交渉の状況を見ますと、三年連続のベースアップが実現する見込みであります。また、今年の特徴として、大手企業を中心に一時金で前年を上回る動きが見られます。
 六ページ目は、消費の動向です。
 消費者マインドにはこのところ足踏みが見られます。そのような中で個人消費は力強さを欠いています。マインド低下の背景について、右上、景気ウオッチャー調査で見ると、円高や株安など金融資本市場の変動が先行き感などに影響していると見られます。他方、右下、訪日外国人の消費額は過去最高を更新し、昨年は約三・五兆円になりました。また、我が国を訪れる外国人数は中国や韓国を始めとして急増しており、昨年は過去最高の二千万人弱となりました。
 七ページ目、左上、個人消費の動向を財・サービス別に見ますと、耐久財が減少しております。この背景には、リーマン・ショック以降の所得支援策、地上デジタル放送への移行、消費税税率引上げに伴う駆け込み需要なども影響していると見られます。また、左下、年齢階層別に見ますと、三十九歳以下の世帯では、所得の増加に比して消費を抑制する傾向が出ています。さらに、昨年の消費動向については、右上、消費者にとって身近な食料品の価格の上昇、右下、年後半の株価低下、天候不順などが影響したと見られます。
 次に、八ページ目をお開きください。社会保障と税の一体改革について御説明申し上げます。
 社会保障と税の一体改革におきましては、消費税率引上げによる増収分を全て社会保障財源化することとしています。消費税率引上げによる増収分は、消費税率が税制抜本改革法にのっとり五%引き上げられた場合には、社会保障の安定化に四%程度、社会保障の充実に一%程度向けられることになっております。この図にありますように、消費税収の増加に応じて社会保障の充実、安定化へ向けられる額が段階的に増えていくことになります。なお、今般の軽減税率制度の導入に当たっても、こうした社会保障の充実、安定化に必要な財源についてはしっかりと確保していくこととしております。
 次に、九ページ目をお開きください。
 社会保障と税の一体改革における社会保障の充実につきましては、御覧のようなスケジュールに沿って着実に進められているところです。
 これまでに、子ども・子育て支援新制度の実施や地域医療介護総合確保基金の創設などに取り組んできております。今後は、介護保険一号保険料の低所得者軽減強化の完全実施、年金生活者支援給付金や受給資格期間の短縮などを実施していくこととしております。
 続いて、十ページ目は、御参考までに社会保障の充実の内訳の資料を掲載させていただきましたので、適宜御参照いただければと思います。
 最後に、経済再生と財政健全化の両立に向けた取組です。
 十一ページ目をお開きください。
 骨太方針二〇一五において定めた経済・財政再生計画及びその改革工程表やKPIを具体化したアクション・プログラムについて御説明申し上げます。
 これまでの取組により、デフレ脱却・経済再生と財政健全化は双方共に大きく前進してまいりました。しかし、財政と社会保障制度は現状のままでは立ち行きません。経済再生なくして財政健全化なしを基本方針とし、デフレ脱却・経済再生、歳出改革、歳入改革を三本柱として改革を推進してまいります。
 歳出改革は、公的サービスの産業化、インセンティブ改革、公共サービスのイノベーションに取り組むこととし、公共サービスの質や水準を低下させることなく、経済への下押し圧力を抑えつつ公的支出を抑制いたします。また、歳出全般にわたり、安倍内閣のこれまでの取組を強化し、聖域なく徹底した見直しを進めます。
 歳入面では、経済環境を整える中、安定的な経済成長を持続させる経済構造の高度化、高付加価値化を進めることなどを通じて新たな歳入増を実現してまいります。
 十二ページ目をお開きください。
 次に、目標についてですが、経済・財政一体改革を推進することにより、二〇二〇年度のPB黒字化を実現することとしています。また、債務残高の対GDP比を中長期的に着実に引き下げてまいります。
 こうした目標達成に向けて、二〇一六年度から二〇一八年度の当初三年間を集中改革期間と位置付け、中長期的に大きな効果が期待される制度改革などに集中的に取り組む、改革努力のメルクマールとして、二〇一八年度のPB赤字の対GDP比マイナス一%程度を目安とする、この目安に照らし、歳出改革、歳入改革などの進捗状況を評価し、必要な場合は歳出歳入の追加措置などを検討するなどとしております。
 十三ページ目をお開きください。
 こうした経済・財政再生計画に基づいて改革を着実に進めることを企図して、経済・財政再生アクション・プログラムを昨年十二月に取りまとめました。本プログラムのポイントは、見える化、ワイズスペンディングを柱とする工夫の改革にあります。
 本プログラムにおいては、主要な改革項目八十項目の全てについて、改革の具体的な内容、規模、時期などを明確化するとともに、百八十程度のKPI、これは成果の達成度合いを示す指標でありますが、これを設定をいたしまして、進捗管理、構造変化、マクロ効果の階層により体系化しました。これによりまして、改革効果の着実な発現に向け、実効的なPDCAサイクルの構築に取り組んでまいります。
 十四ページ目をお開きください。
 先日、平成二十八年度予算を成立させていただきましたが、計画の初年度から手を緩めることなく本格的な改革に取り組んでまいります。
 具体的には、社会保障分野では、二十八年度末までに全都道府県での地域医療構想の前倒し策定などを行います。社会資本整備分野では、二十八年度末までに公共施設等総合管理計画の策定、個別施設計画の策定への移行などを行います。制度・地方行財政分野においては、先進的自治体の経費水準を地方交付税の基準財政需要額算定に反映をする取組、いわゆるトップランナー方式の導入などを行います。文教分野においては、教育政策に関する実証研究への着手などを行います。
 今後とも、経済・財政再生計画に基づいて、二〇二〇年度の財政健全化目標の達成に取り組んでまいります。
 十五ページ目以下は参考資料でございます。
 私からの説明は以上でございます。
#11
○会長(鴻池祥肇君) ありがとうございました。
 次に、財務省から、我が国財政の現状と再建方策について説明を聴取いたします。岡田財務副大臣。
#12
○副大臣(岡田直樹君) 財務副大臣の岡田直樹でございます。
 本日は、我が国財政の現状と再建方策について御説明をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 まず、財政の現状について御説明いたします。
 お手元の資料の二ページを御覧ください。
 平成二十八年度一般会計予算の歳出額は約九十六・七兆円、ここから国債費を除いたいわゆる基礎的財政収支対象経費は約七十三・一兆円、さらに、後ほど御説明いたします経済・財政再生計画における目安が設定されている一般歳出は約五十七・八兆円となっております。このうち、社会保障関係費約三十二・〇兆円と国債費約二十三・六兆円の占める割合が高まっておりまして、我が国の財政はその硬直化が進んでおります。
 一方、歳入の内訳は、租税及び印紙収入、すなわち税収が約五十七・六兆円、公債金が約三十四・四兆円となっており、近年改善してきたとはいえ、いまだに歳入の三分の一以上を借金に頼っているという状態にあります。
 次に、三ページを御覧ください。
 いわゆるワニ口グラフと呼ばれるものでありまして、一般会計歳出、一般会計税収、新規公債発行額の推移を示したものであります。
 我が国の財政は、平成二年度には特例公債の発行から一時的に脱却することができました。しかし、その後、金融危機や震災による景気の低迷に伴う税収の減少や高齢化による社会保障関係費の増加等もあり、財政状況は、足下では改善しているものの中期的に大幅に悪化をしてまいりました。平成十年代は新規公債発行額が多くの年で三十兆円を超え、平成二十年代前半には新規公債発行額が税収等を上回るような時期もございました。
 次に、四ページを御覧ください。
 公債残高の推移を示しております。
 先ほど申し上げましたように、これまで多額の公債発行を続けてきた結果、我が国の公債残高は増加を続けております。平成二十八年度末の公債残高は八百三十八兆円程度となる見込みであり、国民一人当たりで約六百六十四万円に相当いたします。これは平成二十八年度の一般会計税収の約十五年分に相当し、将来世代に大きな負担を残すことになっております。
 次に、五ページを御覧ください。
 特例公債発行から脱却した平成二年度当初予算と平成二十八年度予算の歳入歳出を比較したものであります。
 この二十六年間で社会保障関係費の増が特例公債の発行増の主因という姿になっております。具体的には、歳出面では社会保障関係費が約二十兆円、国債費が約九兆円それぞれ増加しており、これらを合計して、歳入面での特例公債の約二十八兆円の増加とおおむね一致いたしております。
 次に、六ページを御覧ください。
 特例公債発行から脱却した平成二年度以降の国債残高は約六百六十四兆円増加しており、その要因分析をいたしますと、歳出面では社会保障関係費の増加による分が約二百五十一兆円、税収の減少による分が約百九十七兆円と、この二つの要因で六百六十四兆円の約七割を占めることとなります。
 次に、七ページを御覧ください。
 財政収支と債務残高の国際比較を示しております。
 ここではG7諸国との比較を行っておりますが、財政収支で見ても、債務残高で見ても、日本はG7の中で最も悪い水準となっております。
 次に、八ページを御覧ください。
 社会保障支出と国民負担率の関係をプロットしたものであります。社会保障支出は中程度にある一方、国民負担率は低水準となっており、言わば中福祉低負担の状況になっております。日本においては、中福祉を賄うために必要な財源を確保できておらず、特例公債の発行を通じ将来世代に負担が先送りされている状況にあると言えます。
 それでは次に、財政健全化に向けた取組について御説明を申し上げます。十ページを御覧ください。
 我が国の財政健全化目標を整理したものであります。我が国は財政健全化目標として、まず二〇一五年度までに国、地方の基礎的財政収支の赤字対GDP比を、二〇一〇年度マイナス六・六%に比べて半減、マイナス三・三%とした上で、次に、二〇二〇年度までに国、地方の基礎的財政収支を黒字化する、次いで、その後、債務残高対GDP比を安定的に引き下げることを掲げております。
 次に、十一ページを御覧ください。
 先ほど申し上げました二〇二〇年度までに国、地方の基礎的財政収支を黒字化するという財政健全化目標の達成に向けては、昨年六月に経済・財政再生計画を策定しており、一般歳出の水準等の目安を設定するとともに、昨年末には、社会保障を始め主要歳出分野における八十の改革項目の実施検討時期などを明確にした改革工程表を策定し、今後はこれらに沿って歳出改革を進めることといたしております。
 次に、十二ページを御覧ください。
 先ほど申し上げた経済・財政再生計画初年度の平成二十八年度予算は、一般歳出の伸びを目安に沿ってプラス四千七百億円に抑制するなど、計画具体化の第一歩となる予算となりました。
 次に、十三ページを御覧ください。
 さらに、平成二十八年度では新規国債発行額を前年度からマイナス二・四兆円減額し、公債依存度は三五・六%と、リーマン・ショック以前、平成二十年度当初予算以来の水準まで回復をいたしております。
 次に、十四ページ、御覧ください。
 内閣府の中長期試算の概要を整理したものであります。安倍内閣におきましては、経済成長による税収増や、社会保障を始めとする歳出改革により、二〇一五年度の国、地方の基礎的財政収支の対GDP比はマイナス三・三%の赤字となっており、国、地方の基礎的財政収支の赤字対GDP比半減目標の達成を見込んでおります。二〇二〇年度の基礎的財政収支の黒字化目標についてもしっかりと堅持をし、まずは成長戦略を着実に実施することによって、引き続き経済再生に取り組むとともに、経済・財政再生計画で示された目安に沿って改革工程表に基づく歳出改革を実行する、そして二〇一八年度時点でその進捗状況を評価し、必要な場合には歳出歳入の追加的な対応を検討するという方針の下で、引き続き経済再生と財政健全化の同時達成に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。
 以上、財政の現状と課題について御説明をさせていただきました。
 経済再生も財政健全化もこれからが正念場でございます。引き続き全力で取り組んでまいりますので、先生方の御理解と御協力を切にお願いを申し上げまして、私の説明を終わらせていただきます。
 ありがとうございます。
#13
○会長(鴻池祥肇君) ありがとうございました。
 次に、厚生労働省から、我が国の社会保障と財政再建について説明を聴取いたします。竹内厚生労働副大臣。
#14
○副大臣(竹内譲君) 厚生労働副大臣の竹内譲でございます。
 私からは、我が国の社会保障と財政再建について御説明をさせていただきます。
 まず、資料の二ページ、三ページは、人口構造の変化についての資料でございます。
 二ページですが、日本の人口の推移を示した資料です。
 我が国の人口は明治以降ほぼ一貫して増加を続け、二〇〇八年には一億二千八百八万人とピークに達しましたが、その後は減少局面に入っており、総務省の人口推計によれば二〇一四年には一億二千七百八万人となっております。今後、出生数の減少と死亡数の増加により総人口は長期的な減少過程に入ると予測されており、国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口によれば、二〇六〇年には八千六百七十四万人になると推計されております。
 中でも、社会保障の主な支え手である生産年齢人口、十五歳から六十四歳が減少傾向にあり、全人口に占める割合は一九九〇年代から低下して二〇一四年では六一・三%となっておりますが、これが二〇六〇年には五〇・九%まで低下すると推計されています。
 また、合計特殊出生率を見ますと、一九五〇年には三・六五でしたが、それ以降減少が続き、二〇一四年には一・四二まで落ち込み、二〇六〇年には一・三五になると推計されております。
 国民皆保険、皆年金を中核とする我が国の社会保障制度の骨格は一九六〇年代の高度経済成長期に確立されました。当時は毎年高い成長率が続くとともに、人口、生産年齢人口とも右肩上がりで推移した時代で、こうした社会環境が社会保障制度を支える基盤となっていました。今日、急速な少子高齢化の進展を始め、当時の社会環境は大きく変化し、制度の確立時に立脚していた基盤が失われている中で、どのようにして社会保障を持続可能なものとしていくかが問われています。
 次に三ページでございますが、日本の人口ピラミッドの変化を示した資料になります。
 これを見ると、今後の高齢化の中で七十五歳以上の後期高齢者の増加が著しいことが分かります。団塊の世代が全て七十五歳以上となる二〇二五年には七十五歳以上が全人口の一八%となります。後期高齢者は一人当たり医療費が高く、また要介護認定率も高まる年齢層であるので、社会保障財政にとってインパクトの大きいものであります。
 また、二〇一四年と二〇六〇年で比べてみますと、二〇一四年は六十五歳未満が総人口の七四・一%を占めており、六十五歳以上は二六・〇%です。これに対し、二〇六〇年推計結果は、前者の割合は六〇%にまで低下する一方で、後者の割合は三九・九%にまで上昇する見通しとなっております。
 このように、社会保障の需要が高まる年齢層のウエートが高まっていく中で、社会保障費を主として支える年齢層のウエートは減少してまいりますので、これまでの制度を単純に続けていくのでは給付と負担のバランスを欠く事態に陥るおそれがあります。
 続きまして、五ページ、六ページでございますが、社会保障の給付と負担についての資料であります。
 五ページですが、二〇一五年度予算ベースでの社会保障の給付と負担の現状を示した資料になります。急速に進行する高齢化の状況を反映して、日本の社会保障給付費は二〇一五年度予算ベースで百十六・八兆円となり、対GDP比では二三・一%を占めております。
 社会保障給付費の具体的な内訳ですが、給付は年金が約五割、医療が約三割を占めており、残りの約二割を介護や子ども・子育て支援などの福祉分野が占めています。それらの費用を賄う負担について見ると、保険料が約六割、国と地方の税金が約四割を占めている状況です。
 次に、六ページは、社会保障関係費と申しますが、これは社会保障関係の国の予算を表す数字です。一般歳出、社会保障関係費、そして社会保障関係費の一般歳出に占める割合の推移を当初予算ベースで示したものになります。
 高齢化等に伴い、一般歳出に占める社会保障関係費の割合は増加を続け、平成二十七年度現在では国の一般歳出の約五五%は社会保障関係費が占め、額としては三十一・五兆円に上ります。
 次に、八ページから十三ページまでは社会保障制度改革についての資料でございます。
 厚生労働省としては、世界に冠たる国民皆保険、皆年金を始めとする社会保障制度をしっかりと次世代に引き渡していくため、消費税率の引上げにより社会保障の充実、安定化を図るとともに、高齢者を含め負担能力に応じて公平に負担いただき、必要な給付が適切に行われるよう不断に制度の重点化、効率化を行うことが必要であると考えております。このため、社会保障と税の一体改革や平成二十七年六月三十日に閣議決定された経済財政運営と改革の基本方針二〇一五に基づき取組を進めてまいります。
 まず、社会保障と税の一体改革関係について、八ページですが、消費税率の五%引上げによる増収分の使途について全体像を示した資料になります。
 社会保障と税の一体改革では、社会保障の充実と安定財源の確保のため、消費税率を二〇一四年四月から八%に、二〇一七年四月から一〇%に二段階で引き上げることとしています。資料にあるとおり、増収分が平成三十年度に満年度化した場合、五%引上げ分の税収は十四兆円程度と見込まれますが、四%分の十一・二兆円程度は社会保障の安定化に充てることとしています。
 まず、これは平成二十六年度から措置しておりますが、基礎年金国庫負担割合を恒久的に二分の一に引き上げるために三・二兆円程度を見込んでおります。また、後代への負担のツケ回しの軽減とありますが、安定財源が確保できず赤字国債の発行に頼っている既存の社会保障費について七・三兆円程度を確保することにより、赤字国債による将来世代の負担軽減に回すこととしています。また、消費税率引上げに伴う物価上昇による手当てとして〇・八兆円程度を見込んでおります。
 そして、消費税収一%分の二・八兆円程度を活用して、子ども・子育て支援、医療、介護、年金の四分野にわたる社会保障の充実を行います。その詳細は次のページでございます。
 次に、九ページですが、今ほど申し上げました社会保障・税一体改革による社会保障の充実について更に詳しく示した資料になります。
 社会保障の充実には二・八兆円程度が充てられることとされており、内訳としては、子ども・子育て支援新制度の実施による幼児教育、保育と地域の子ども・子育て支援の総合的推進、充実、待機児童解消加速化プランの実施など子ども・子育て支援の充実に〇・七兆円程度、病床の機能分化、連携、在宅医療の推進等、地域包括ケアシステムの構築、医療保険制度の財政基盤の安定化、保険料に係る国民の負担に関する公平の確保、難病、小児慢性特定疾病に係る公平かつ安定的な制度の確立など医療、介護の充実に一・五兆円程度、低所得高齢者、障害者等への福祉的給付、受給資格期間の短縮など年金制度の改善に〇・六兆円程度となっております。また、例えば、医療、介護の右側のC介護給付の重点化・効率化にあるとおり、医療・介護分野に関しては、充実と併せて重点化、効率化にも取り組んでいくこととしております。
 資料の十ページは、社会保障・税一体改革による社会保障の充実に係る実施スケジュールを示したものでございます。
 これまで、子ども・子育て関連三法に基づく子ども・子育て支援新制度や難病、小児慢性特定疾病に係る公平かつ安定的な制度の確立、医療・介護総合確保法による地域医療介護総合確保基金の創設や介護保険の改革など各分野の制度改正を着実に実施してまいりました。昨年の通常国会において、持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律が成立し、プログラム法に掲げられた法改正が一巡したところであります。
 平成二十九年度には消費税率が一〇%に引き上がるため、その際、@現在特に所得の低い方に限って部分的に実施している介護保険料軽減強化の完全実施、A年金生活者支援給付金の支給、B老齢基礎年金の受給資格期間の二十五年から十年への短縮といった残されたメニューが実施されることとなります。
 さらに、今後は、平成三十年度の国民健康保険の都道府県単位化など残された施行を着実に進めるとともに、団塊の世代が後期高齢者となる二〇二五年を見据え、効率的で質の高い医療提供体制や地域包括ケアシステムの構築などの改革を進めてまいります。
 次に、十一ページ、十二ページですが、昨年六月三十日に閣議決定された経済財政運営と改革の基本方針二〇一五の厚生労働省関係の概要を示した資料であります。
 本方針の第三章におきまして、経済と財政双方の一体的な再生を目指す経済・財政再生計画を定めました。本計画は、二〇二〇年度のプライマリーバランス黒字化を目指し、幅広い分野において、計画策定後速やかに改革工程、成果目標等を具体化することを基本的考えとしていますが、中でも社会保障は歳出改革の重点分野に位置付けられております。
 改革に当たっては、二〇一六年度から二〇一八年度までの当初三年間を集中改革期間と位置付け、経済・財政一体改革を集中的に進め、二〇一八年度において中間的な進捗評価を行った上で、二〇二〇年度のプライマリーバランスの黒字化を目指すこととされています。
 特に、社会保障分野の基本的考え方として、十二ページでございますが、安倍内閣のこれまで三年間の経済再生や改革の成果と併せ、社会保障関係費の実質的な増加が高齢化による増加分に相当する伸び、一・五兆円程度となっていること、経済・物価動向を踏まえ、その基調を二〇一八年度まで継続していくことを目安とし、効率化、予防等や制度改革に取り組むとされ、この点も含め、二〇二〇年度に向けて、社会保障関係費の伸びを高齢化による増加分と消費税率引上げと併せ行う充実等に相当する水準に収めることを目指すという方針が掲げられております。
 最後に、十三ページでございますが、これは昨年十一月二十四日の経済財政諮問会議に塩崎厚生労働大臣が提出した資料でございますが、先ほど述べました経済・財政再生計画を受けての今後の社会保障改革のスケジュールをまとめた資料であります。赤字で記しているものが、経済・財政再生計画を受けて取組の加速化を図ろうというものです。
 例えば地域医療構想については、法律上は平成二十九年度までに策定することとなっていますが、全ての都道府県が平成二十八年度中に策定できるよう国として支援してまいります。また、医療費適正化計画については、昨年度末に基本方針を策定いたしましたが、本年夏頃の算定式の策定に向け引き続き検討を進めて、全都道府県が速やかに策定できるよう支援してまいります。
 医療費の適正化に向けては、予防などのインセンティブを強化することも大変重要ですが、平成三十年度の国保の財政運営都道府県化に先立ち、後発医薬品の使用促進や重症化予防等に取り組む自治体へのインセンティブ強化を前倒しで実施してまいります。このうち、昨年末に経済・財政再生アクション・プログラムが策定され、具体的な改革工程の明示と定量的なKPIを設定いたしました。アクション・プログラムに基づき、今後、各分野の改革の進捗管理にしっかり取り組んでまいります。
 引き続き、安定財源を確保しつつ、社会保障の充実、安定化を図るとともに、不断に制度の重点化、効率化を行い、世界に誇る社会保障制度を次世代に引き渡していけるよう努力してまいります。
 以上でございます。
#15
○会長(鴻池祥肇君) ありがとうございました。
 以上で政府からの説明聴取は終わりました。
 これより質疑を行います。
 本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。
 まず、各会派一名ずつ指名させていただき、その後は、会派にかかわらず発言いただけるよう整理をしてまいりたいと存じます。
 質疑を希望される方は、挙手の上、会長の指名を待って御発言くださいますようお願いを申し上げます。
 質疑及び答弁は着席のまま行い、質疑の際はその都度答弁者を明示していただきますようお願いを申し上げます。
 なお、できるだけ多くの委員が御発言いただけますように、答弁を含めた時間がお一人十分以内となるように御協力をお願いを申し上げます。
 それでは、質疑のある方は挙手を願います。
 吉田忠智君。
#16
○吉田忠智君 社会民主党の吉田忠智でございます。
 ちょうど地方・消費者特別委員会と私は兼務しておりまして重なっているものですから、通常の順番を繰り上げて質問をさせていただきます。御配慮に感謝を申し上げます。
 内閣府に何点か質問をさせていただきます。
 三月二十二日に、安倍晋三総理大臣の出席の下で開催をされました第三回国際金融経済分析会合に招待をされた経済学者のポール・クルーグマン・ニューヨーク市立大学教授が、会合でオフレコとされたやり取りを全公開したことが大変注目を集めています。
 政府として、クルーグマン教授がオフレコを公表したことの受け止めについて、まずお伺いをいたします。
#17
○政府参考人(田和宏君) お答えいたします。
 クルーグマン教授が、三月二十二日の国際金融経済分析会合でのやり取りにつきまして、御自身の発言内容に係るメモをホームページに掲載をしたことは承知をしております。
 このホームページに掲載されました文書は政府として作成したものではなく、あくまでもクルーグマン教授が御自身の発言についてホームページに掲載したものというふうに承知をしております。
 なお、政府におきましては、会合の内容につきまして、会合直後に事務局から記者ブリーフを行っております。また、後日、発言者に確認をした上で議事要旨を作成、公表することといたしております。
#18
○吉田忠智君 クルーグマン教授は、米国を始め各国の政府と関係も深く、当然オフレコの意味も理解した上で、あえて公開をしているわけであります。
 クルーグマン教授は安倍政権中枢の経済政策の基本的な部分に不信感を抱いたことを伝えているのではないかと、そのように思われる点もありますが、そのことについてお考えを伺います。
#19
○政府参考人(田和宏君) 国際金融経済分析会合というのは、率直な意見交換を確保する観点から、議事は非公開の扱いでございます。したがいまして、政府においては、後日、発言者による確認を得た上で議事要旨を作成、公表していることとしておりまして、どのようなやり取りがあったかについては、この場での言及は差し控えさせていただきたいというふうに思っております。
 したがいまして、クルーグマン教授がどういう御意向かというのは、議事要旨の作成、公表を待って見ていただければというふうに思います。
#20
○吉田忠智君 この国際金融経済分析会合で、安倍総理は、なぜ欧州ではVAT、付加価値税を引き上げてもそれほど影響は生じないのに、日本の場合には消費税の引上げはこれほどまでに影響を及ぼすのでしょうかと質問し、心情を吐露されておられます。
 消費税五%から八%への引上げが誤りだったのではないか、二〇一四年四月の消費税率引上げ判断について政府として誤りを認めるべきではないかと思いますが、いかがですか。
#21
○政府参考人(羽深成樹君) 消費税につきましては、市場や国際社会からの国の信認を確保するため、かつ世界に冠たる社会保障を次世代に引き継ぐということで重要な役割を果たしておりまして、そういう認識の下に着実に予定どおり執行していくという考えでございます。
#22
○吉田忠智君 安倍総理は、二〇一四年十一月の衆議院解散に際し、十八か月延期して再び延期することはない、皆さんにはっきりと断言しますと胸を張って、必ずや増税できる経済状況をつくり出すと明言をしています。
 報道されるように、仮に消費税増税を再び延期するなら、安倍総理がアベノミクス失敗を認めて謝罪し、解散ではなく総辞職するのが筋だと思います。アベノミクスの失敗を認めるべきだと考えますが、いかがですか。
#23
○会長(鴻池祥肇君) どなたへの質問ですか。
#24
○吉田忠智君 それでは、副大臣にお伺いします。
#25
○副大臣(高鳥修一君) お答えをいたします。
 今、アベノミクスは失敗ではないかという御指摘でございましたが、アベノミクスは元々、大胆な金融政策、それから機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略、この三本の矢の政策を進めることで、名目GDPは、政権交代以降、二十七兆円増加をいたしております。実質GDPは十兆円増加をいたしております。それから、委員よく御存じのこととは思いますけれども、企業収益も、過去最高水準となった二〇一四年に引き続き高水準で推移をしているということであります。それから、ベースアップでありますが、三年連続で多くの企業で実現をする見込みとなっております。
 政府といたしましても、企業が投資しやすい環境を整えるために、今、法人税改革とか、あるいは今回初めて固定資産税の設備投資減税など、大きく踏み込んだ政策を進めているところであります。また、賃上げ促進税制を導入をいたしまして、最低賃金についても年率三%程度を目途に引き上げまして、全国加重平均千円を目指すというところであります。
 こうした取組により、高い水準にある企業収益を設備投資の拡大、それから賃上げにしっかり結び付け、結果として経済の好循環を更に拡大してまいりたいと考えております。
#26
○吉田忠智君 日銀は、当初二年で実現をするはずでありました二%の物価上昇目標は達成できず、二〇一七年前半頃に先送りをしています。
 現状はデフレ状況ではないのですか。改めて副大臣に伺います。
#27
○副大臣(高鳥修一君) 安倍政権では、今、二十年近く続いたデフレ脱却を確実に進めるために大胆な金融政策、それから機動的な財政政策、そして民間投資を促進をする成長戦略と、今ほど申し上げたとおり三本の矢の政策を進めてきたところであります。第一の矢である日銀による大胆な金融政策、金融緩和によりましてデフレ脱却に向けて前進をしているというふうには考えますけれども、デフレ脱却と断言するまでにはまだ至っていないということであります。
 一昨年の夏以降、原油価格が急激に下落をしたという中におきまして物価安定目標の達成時期が当初の見込みよりも後ずれしていることは事実でありまして、日銀の説明は理解できるものと内閣府としては考えておりますが、日銀には引き続き経済・物価情勢を踏まえつつ二%の物価安定目標の実現に向けて着実に取り組んでいただきたいということを期待を申し上げております。
#28
○吉田忠智君 二〇一七年、来年の四月に消費税を一〇%、もちろん私は引き上げるべきではないと思いますけれども、引き上げられる環境であるかどうか、どのように認識しておられますか。
#29
○会長(鴻池祥肇君) どなたへの質問をされますか。
#30
○吉田忠智君 副大臣。
#31
○副大臣(高鳥修一君) 消費税引上げ前の経済環境ということでありますが、私も地方での商工会議所関係者との懇談会等でやはりそのような御意見をいただいております。二〇一七年の消費税一〇%の引上げ前に着実にやはりそれにふさわしい環境をつくっていく、それは今申し上げたように、アベノミクスの三本の矢によって経済の好循環が確実に生まれているという状況をつくり出すことが必要であると思います。そのための経済政策運営に万全を期していきたいと考えております。
#32
○吉田忠智君 改めて、私は引き上げるべきではないと思いますし、もし引き上げないということであれば、そういう決断をするのであれば、やはりアベノミクスの失敗を認めて安倍総理は退陣をすべきだ、辞任をすべきだということを申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#33
○会長(鴻池祥肇君) 次に、舞立昇治君。
#34
○舞立昇治君 自由民主党の舞立昇治でございます。
 いろいろと御説明ありがとうございました。私の方からは高鳥副大臣と岡田副大臣に質問したいと思いますが、二問ありますが、二問続けて言いますので、よろしくお願いいたします。
 お二人は同じ日本海側出身の議員として大変私も尊敬しておりまして、ちょっと新幹線が通っている通っていないの違いはありますけれども、是非政治家としての御答弁をよろしくお願いいたします。
 現在の経済の情勢は三年前と比べて確実に良くなってきているところでございますけれども、消費税八%への引上げ後、やはり消費や投資の伸び悩みが想定以上に続いているといった課題も少なくないところだと思います。現在の状況からもう一段高い経済成長の新たなステージに移行していくためにも、私としては、再度アベノミクスの原点に返り、機動的な財政出動、やはりここが民間の消費や投資がいま一つのところ、火を付けられるのは政府支出しかないというふうに私は思っておりまして、そこのGDPの重要な構成要素である政府支出の拡大を積極的に行う必要があると思っております。
 それも、やはり単発ではなく、この十年が人口減少社会に歯止めを掛ける、皆さん御存じだと思うんですけれども、歯止めを掛けられるか、地方創生を軌道に乗せられるかどうかの正念場の最後の十年ということに鑑みまして、今後十年集中して継続的にやっていくんだという強い決意と覚悟を示す必要があると思います。
 現在、地方創生に必要な農林水産だとか商工、観光等はTPP対策や輸出、外国人観光客の増等で好循環が生まれつつございますけれども、これらを更に全国津々浦々に広げていくためにも、重要な鍵を握るのが私は公共事業だと思っております。
 新幹線や高速道路等のミッシングリンク、そして暫定二車線の解消、港湾、空港等の整備、そういったことなど、安全、安心、経済活性化、企業や外国人観光客の利便性確保、企業や人の地方への移転、移住、物流の促進などに直結する重要な事業はまだまだ幾つもございまして、そういうところでございますが、今の予算形態、財政構造では二十年たっても三十年たっても完成や事業化の目途が立たないものが多く存在します。地域が消滅してから完成しても時既に遅いわけでございまして、この地方創生、国の創生がまだ間に合う最後の十年ということで、やるなら今でしょうということで、この十年、遅くとも二十年のうちにできる限り国土の均衡ある発展に資する公共事業、集中的に実施すると、明確な目標を掲げていただきたいと思っております。
 あそこがつながる、近くになる、便利になる、安全、安心になる、行ける、移動時間が読めるようになれば、将来への閉塞感や不透明感が払拭され、多くの人、物、金、企業が動くようになり、伸び悩む消費や投資にも火が付くことで、必ずやもう一度すばらしい好循環につながって、経済再生とともに財政再建も私は進められると思います。
 この点、建設国債は、国債発行額が二十八年度当初で約六兆円、そして建設国債に関わる国債費は約九兆円と、もう国債費の方が既に多い状況で、PB黒字化を達成しているところでございます。資産が残り次世代まで利用できる建設国債と赤字国債を一くくりにして全体としてのPBの厳しい管理を行うのは私は見直すべきだと思っておりまして、負債との見合いで、国民生活に重要な資産が残る公共事業関係予算は一般会計から切り出して、例えば公共投資特別会計みたいな企業会計をつくり、適切なバランスシート運営の考え方により、今後十年、毎年、公共事業八兆円程度集中的に行うんだと、それ以降は基本的に年七兆円程度で継続的に行うと、そして国として適切な資産形成や維持管理を実施、支援するということにしてはどうでしょうか。
 その際、現在のマイナス金利をうまく活用しまして、十年で必要な、例えば八十兆の建設国債は、三年程度で発行を完了させて、企業会計の中で適切に管理、資産運用を行いながら支払利息以上の運用益を稼ぐようにするというのも一計かと思いますが、まずこれの見解を伺います。
 次に、財政再建についてでございますが、当然財政再建も重要でございます。現在は、経済再生と同時並行で税収増や赤字国債の縮減により実現できている点で評価いたします。取りあえず、二〇二〇年のPB黒字化や消費税一〇%の問題はこれから精査が必要ということだけ触れておくといたしまして、今日は消費税以外の財政再建策について質問したいと思います。
 GDP比で先進国中最低の社会保障以外の予算の拡充はもちろんのこと、社会保障においても教育無償化や労働市場への参加保障を高めるための現物給付の充実など、まだまだ拡充が必要なところ、この際、私は、個人・法人所得課税改革、税外収入の活用の議論をもっとしていただきたいと思っております。
 例えば、所得税と個人住民税で、給与所得控除の更なる見直し、基礎控除を三十万円に縮減、統一、配偶者控除の廃止、利子課税や配当課税を一・五倍にするなどの課税強化によりまして、そしてまた法人への様々な租特の見直しによりまして、消費税一%強に該当する三兆円程度は十分捻出可能でございます。当然、国民負担の増を伴うもので厳しい御意見が出てくると思いますが、社会保障等の充実に二兆円充てることで理解を求めたり、例えば増税する額と同額程度、三兆円ですね、国の資産から毎年捻出すると。
 例えば、一般会計、特別会計全体で見ると、現金、預金で二十兆以上ございます。二十六年度決算は約二十八兆で、前年度から九兆円も増加しております。そして、有価証券でも二十六年度で百四十兆と、前年度から十兆円増えております。
 そういったところから三兆円でございます、毎年捻出可能だと思います。それに、今の通常の一般会計の税外収入、約五兆円でございますが、それに上乗せ計上して、八兆円程度計上して、財政再建にも最大限努めていくんだといったような、負担ばかりを求めるんじゃなくて、しっかりと歳出増、必要な歳出、そして必要な財政再建は行っていくんだといったようなことをしっかり理解を求めながら経済再生と財政再建の二兎を粘り強く追っていくような計画をこれから立てることも検討していただきたいと思いますが、こうした考え方に対する見解も、最後、二問目として伺います。よろしくお願いします。
#35
○会長(鴻池祥肇君) では、まず高鳥副大臣。
#36
○副大臣(高鳥修一君) 舞立委員にお答えをいたします。
 非常にたくさんの御指摘をいただきましたが、まずは私の方からお答えをさせていただきまして、また足りないところがあれば財務の方からも御説明いただきたいと思います。
 委員の御指摘は、私個人的には大変共感のできるものであると思います。
 まず、公共事業の集中的な投資でございますけれども、人口減少社会の中で国土の均衡ある発展を実現するということのためには、国土形成計画、これをしっかりと作りまして、厳しい財政状況でありますけれども、選択と集中の中で国土基盤整備をしっかりやっていくということが重要でございます。具体的には、委員が御指摘されましたけれども、安全、安心につながるインフラ、これは国土強靱化ですとか、あるいは防災・減災、地震・火山対策、それから風水害等でございますけれども、それから生活の質の維持向上に関する生活インフラに関するもの、これは公園とか都市の整備とか上下水道とかでございます、それから経済成長に関する成長インフラ、これは空港とか港湾とか高速道路などでありますが、これらの社会資本を計画的に整備をするとしております。これらを時間軸を明確にして計画的に整備を進めてまいりたいと思います。
 それから、建設国債の件でありますが、公共事業というのは、道路や建物といった将来にわたって便益が生じるものでありますから、世代間の負担の公平を図るということも許容されているものであります。しかしながら、どのような国債であっても将来返済をしなければならないということには変わりはないわけであります。今、特別会計の統廃合を進めるという改革が進められているところでありまして、特別会計法上、やはり特別会計については一般会計と区分をして経理をする必要性について不断の見直しを行うべきとされているところでございます。ですから、多額に上る公共事業予算を切り出して特別会計で経理するということは、かえって予算の全体像が分かりにくくなるとの指摘もあることは事実でございます。
 それから、税制の改革のことをおっしゃいましたけれども、安倍内閣では経済再生なくして財政再建なしという方針を堅持しているところであります。デフレ脱却・経済再生、歳出改革、それから歳入改革の三本柱で今取り組んでいるところでありますが、税制の見直しとか税以外の歳入を確保するということで歳入増につなげていくという御提案の趣旨については委員と認識を共有できると思っております。
 いずれにいたしましても、今後とも、経済・財政一体改革を不退転の決意で断行することにより、経済再生を図りながら二〇二〇年度における国、地方の基礎的財政収支の黒字化を目指してまいりたいと考えております。
#37
○副大臣(岡田直樹君) 舞立委員が先ほど御提案になりました、やはり人口減少の進む地域を始めとして、この日本の国の地域の活性化、あるいは住民の安全、安心、そうした地方創生の実現に向けて公共事業が重要であるという御指摘については私も共感する部分がございますが、公共事業のための特会を新たにつくろうという、そういう御提言も一部あったように思いますけれども、今、高鳥副大臣からもお話がありましたが、これまで特別会計の統廃合を進める改革を推進してきたことを考えますと、また、特会法上、特別会計については一般会計と区分経理する必要がある、不断の見直しを行うべしとしてきたことを考えますと、私どもといたしましても、なかなか特別の会計を新たにつくるということは慎重に考えるべきではないかと思うわけであります。
 ただ、公共事業についてはやはり重点化、効率化を図って着実に進めていく必要があるということについては、委員の御指摘について私も重要なことと考えております。
#38
○舞立昇治君 ありがとうございました。やはりそんな感じだと思いました。
#39
○会長(鴻池祥肇君) 次に、川田龍平君。
#40
○川田龍平君 民進党・新緑風会の会派を代表して質問させていただきます。川田龍平です。
 私は、高齢化だけではなく、薬剤費の高騰、医療器具の価格の高騰が医療費を増加させているのではないかと思いますが、まず初めに竹内副大臣に質問させていただきます。
 これは、医療費を抑制するということだけでは医療環境の改善にはつながりません。国民が健康であって初めて経済活動がしっかりでき、それによって経済が成長するのではないかと考えておりますが、単に医療費を抑制するのではなく、医療や健康にしっかりとお金を使っていくことがより重要だと思います。そして、医療は地域により実情が異なりますので、地域をよく知った上で、医療にお金を掛けるべきところには掛けていくことが必要だと思っています。
 特に、医療について私がこれから懸念をしているのは、今後日本が医療を市場原理に任せるような、アメリカの医療制度のような形になっていくのではないかということです。
 そこでまず、経済成長と医療制度改革に当たっての政府の基本的な考え方、それからまた、世界的に見ると医療費を抑制している国は経済も良くないように思いますが、その実情について伺います。
#41
○副大臣(竹内譲君) お答えいたします。
 我が国の過去の経済成長と医療費の関係を見てみますと、医療費は一貫して増加傾向にあるものの、経済成長率の高い時期には医療費の伸びも高いという傾向にございます。これは、医療費の伸びに影響を及ぼす診療報酬改定率につきまして、各改定率を決定する際には過去の経済動向を踏まえて決められるために経済との関連が高いことが理由として考えられます。
 高齢化が進展する中で、いずれの先進国におきましても医療費の増大は大きな課題となっておりまして、それぞれの国の経済状況も勘案した対応が行われているものと承知をしております。
 委員御指摘のとおり、我が国におきまして、国民皆保険を今後も堅持し、制度を持続可能なものにしていくためには、御指摘もありました医療保険者によるデータヘルス計画、まさにこういう健康長寿のための新たな方策や糖尿病重症化予防事業など先進的な取組の横展開など、医療費の適正化に向けた取組を進めていくことがまず必要であると考えておりますし、また、今後も増え続ける医療費を賄う財源としては、いずれにしても公費、保険料、自己負担の三つしかない状況でございますので、これをどうやって賄っていくのかということにつきまして、我が国の財政状況や関係者の皆様の御意見を踏まえながら不断の検討を行っていく必要があると考えているところでございます。
#42
○川田龍平君 次に、年金制度に関して次世代の立場から考えたときに、年金制度は賦課方式から積立方式に変えていくべきではないかと考えております。
 移行の際に言われている二重の債務負担について、二月の参考人質疑において小黒参考人からも対応可能だということの指摘がありましたが、このことについて厚労省の見解を伺います。
#43
○副大臣(竹内譲君) お答えいたします。
 小黒参考人の主張される二重の負担の解消方法につきまして、その詳細部分までは完全には承知をしておりませんが、現行制度におきまして基本的に将来の保険料で負担することとされている過去の保険料拠出に相当する給付について、長時間掛けて消費税で負担するように変更することを御主張されていると理解しております。
 こうした提案につきましては、現在受給者の給付のための負担に加えて、新たに自分が将来受け取る年金のための積立てに係る負担が生じることは避けられないことでございます。
 そもそも積立方式の場合には巨額な積立金を形成することになりますが、市場その他の民間活動に与える影響等を考慮すると、これは大変大きい影響がございますので、その運用の可能性についても様々な疑義があるということが第一点。それから、保険料拠出から給付に至る長い積立期間を考えますと、急激なインフレなど様々な経済変動が想定されまして、必要な給付が確保できないといったリスクもあるということなど、いずれにいたしましても、その実現可能性の観点から様々な課題があると考えているところでございます。
#44
○川田龍平君 次に、財務副大臣に伺います。
 財政赤字の理由として、本来徴収すべきところから税金が取られていないではないかとの議論が参考人質疑でありました。
 例えば、国際連帯税は日本では導入されておらず、航空券税など他国で導入されていて日本でまだ導入されていないという税制度もありますが、ほかにも税率としては設定されていても実質徴収されていないですとか、また最高益を得ていながらも税金を払っていない租税特別措置など、結局払わなくてもよくなっているというような現在の税制の運用状況について政府はどのように考えているでしょうか。
 また、租税特別措置については既に透明化法が制定されているところですが、複雑な税制全般の一層の見える化の対応状況及び今後の課題について政府に伺います。
#45
○副大臣(岡田直樹君) 委員御指摘の、税率としては設定されていても実質徴収されていないという御指摘について、これまでの国会審議においても、税引き前利益に対する法人税の負担割合が表面税率よりも低くなっていて問題であるといった指摘がなされてきたというふうに思っております。
 財務省としても、特定の企業に利用される各種制度によって法人税の課税ベースが狭くなっていた面があると認識しておりまして、今回の法人税改革におきましては、大法人に関する欠損金の繰越控除制度の見直し、あるいは持ち株比率の低い株式などについて受取配当金の益金不算入制度の見直し、そして委員御指摘の租特、租税特別措置の見直しなどを行いまして、財源をしっかりと確保しつつ、全体の表面税率を引き下げることといたしております。
 こうした改革は、法人税の表面税率と実際の負担割合との差を小さくする方向になると思っておりまして、川田委員の問題意識にかなうものではないかと思っております。
 租特について更に重ねてのお尋ねがございました。
 租特に関する我々の考え方というのは、特定の政策目的を実現するために有効な政策手段になる、そういう効果もある一面で、税負担のゆがみを生じさせる面もあるということから、真に必要なものを限定していくということが重要であると考えておりまして、今回の法人税改革でも課税ベースの拡大の一環として租特の見直しにも取り組んだところであります。
 ちょっとお時間をいただいてよろしければ、具体的に申しますと、昨年の二十七年度税制改正で一部でもう期限が到来する二十一項目を中心に検討を行いまして、三項目を廃止したほか、研究開発税制を含む十六項目について縮減を伴う見直しを行っているところであります。また、今回の二十八年度税制改正では十七項目を中心に検討を行い、生産性向上設備投資促進税制を期限どおりに廃止することを決定するなど三項目を廃止しまして、また残る十四項目についても縮減を伴う見直しを行ったところであります。
 租特につきましては、今後とも利用状況を踏まえつつ、必要性や政策効果をよく見極めた上で必要な見直しを続けてまいりたいと思っております。
#46
○川田龍平君 高鳥副大臣にも、貧困の問題ですとか、なぜ今日和装ではないのかとか、いろいろ聞きたいこともあったんですが、また時間がありましたら質問させていただきます。
 ありがとうございます。
#47
○会長(鴻池祥肇君) ありがとうございました。
 では、平木大作君。
#48
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。
 本年は、本調査会三年間の取組の中でも最終年に位置付けられる年でありますので、私の方からは、まずこの危機的な財政状況の原因について、岡田副大臣にそもそものところからまずちょっとお伺いをしていきたいというふうに思っております。
 政府が最初に財政危機宣言というものを出したのは一九九五年でありますので、早くも二十年以上前からこの財政危機というものが叫ばれ、そして様々な対策が取られてきたわけであります。しかしながら、現状でもなかなか財政再建というもののめどが立ったという状況にはないのかなという印象を受けるわけであります。
 改めて、日本がこれだけ深刻な財政危機に陥ってしまった根本的な原因、またこれまでの再建策というものがなかなかうまく機能しなかったその理由について、政府の御認識をお伺いしたいと思います。
#49
○副大臣(岡田直樹君) 平木委員御指摘のとおり、政府はこれまでにも、平成九年には財政構造改革法、また平成十八年には骨太二〇〇六ということで、累次にわたって財政健全化の取組を進めてきたわけでありますけれども、結果としては、率直に申し上げて、いずれも当初掲げた目標を達成するには至っていないというのは本当に正直なところであると思います。その後も高齢化の進展に伴う社会保障関係費の増加の影響というもの、大きく出ておりまして、今日では政府債務が一千兆円を超えるというふうに財政状況が悪化をしているわけであります。
 そもそもどうしてここまでになったか、それはバブルがはじけた後の時期に、一時、公共事業費、景気対策という意味もあったと思います、そういう費用がかさんだということはあると思いますけれども、平成十年代以降はやはり社会保障経費の伸びというものが非常に想定を超えて大きくなっていったということが大きな原因であろうと思いますし、安倍内閣におきましては経済再生と財政健全化の両立に取り組んできたわけでありまして、ここからは累次申し上げておりますとおり、プライマリーバランスの赤字半減目標を始め、着実に達成をしてまいりたいと、そのように考えております。
 四回の予算編成におきまして、平成二十七年度プライマリーバランス赤字半減目標を達成する見込みであり、また、平成二十八年度予算でも新規国債発行額十兆円の減額という実績を上げているわけでございまして、今後ともこの方針に従って着実に進めてまいりたいと、このように思っております。
#50
○平木大作君 次の質問に移りたいんですけれども、本調査会において大変重要な指摘があったなと思っているのが、日本において増税への抵抗感が極めて根強いのは、負担の絶対的な水準の高さというよりも、むしろ政府からの負担と比べたときの受益感の乏しさにあるんだと、だから、財政再建に向けて政府に対する信頼感をどう強化していくのかということに真剣に取り組まないとなかなか厳しいんだよという御指摘がありました。
 私も本当にこれは納得感がある説明だなというふうに感じておりまして、そこで質問したいんですけれども、いわゆる社会保障に関しても、あるべき受益とそれから負担の姿、これをやっぱりちゃんと国民の皆様に明示して、この負担に対する納得感をどう醸成するのかと、ここが鍵になるかと思っております。その意味で、社会保障と税の一体改革というのは、この点、取り組んできたと思うんですが、政府の御見解をお願いしたいと思います。
#51
○副大臣(高鳥修一君) 平木委員にお答えをいたします。
 委員御指摘のとおり、負担に対する国民の皆さんの納得感を醸成するということは大変に重要な視点であると認識をいたしております。
 社会保障・税一体改革において、受益と負担の均衡が取れた持続可能である社会保障制度を確立するために、まず社会保障に関わる費用をあらゆる世代が広く公平に分かち合うという観点から、消費税率引上げによる税収分、全額社会保障、これは四経費に充てるということ、それから、社会保障の機能の充実と重点化、効率化、これを同時に行いながら、負担の増大を抑制しつつ、持続可能な制度を実現していくということを基本にしております。
 その上で、社会保障改革プログラム法により、改革の全体像、それから進め方を明確にお示しをいたしまして、子ども・子育て支援新制度の実施、あるいは地域包括ケアシステムの構築を始めとする医療、介護の充実など、社会保障全般にわたる具体的な改革を着実に推進をしているところでございます。
 委員御指摘もしっかり踏まえまして、今後とも広く国民の御理解をいただくよう努力をして取組を進めてまいりたいと思います。
#52
○平木大作君 今御答弁いただいた中にも、負担の部分ということについては広く分かち合うと、ある程度いわゆる公平感にしっかりと目配りしながら、分かち合い方ということがこの議論の中で明確にされたところがあると思うんですが、一方で、いわゆる受益の在り方については私まだまだ議論が必要だと思っております。
 それで、次の質問なんですけれども、このいわゆる受益の対象というのは、低所得者に限定するんじゃなくて、むしろ中間層も含めて広く実は広げていった方が結果としてこの負担に対する納得感も高まって、最終的には財政再建にも資するんだ、こういう考え方、ユニバーサリズムとかいう形で言われている考え方でありますけれども、が提示されたわけでありますが、この点について最後に政府の御見解をお伺いしたいと思います。
#53
○副大臣(竹内譲君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、我が国の社会保障制度は国民皆保険、皆年金を中心としておりますが、病気や老後の所得低下といったリスクに対して保険というリスク分散の手法を取ることで、低所得者だけでなく国民全体に対する普遍的な制度として構築されているものでございます。その上で、低所得者にポイントを絞った保険料軽減を公費で実施することなどにより、低所得者でも社会保険制度から排除せず、保険料による支え合いに御参加をいただいて給付を受けられるようにしております。このように、社会保障が国民全体を普遍的にカバーすることで、国民全体の生活が安定し、経済再生、財政健全化の基盤にもなると考えているところでございます。
 今後とも、医療、介護、年金は、社会保険方式を基本としつつ、持続可能な仕組みを構築をいたしまして、次世代に引き渡す責任を果たしてまいりたいと考えておるところでございます。
#54
○平木大作君 以上です。終わります。
 ありがとうございました。
#55
○会長(鴻池祥肇君) 次に、辰巳孝太郎君。
#56
○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎です。
 一月の家計調査で、三十四歳以下の若年層の消費支出が前年同月比一一・七%減の大幅なマイナスとなりました。全世帯の平均は三・一%減ですから、若者の消費の冷え込みが特に深刻であります。
 今や、働く者の四割が非正規雇用であります。労働力調査によりますと、二十五歳から四十四歳までの非正規雇用の労働者は、一九九五年は三百五十五万人でありましたが、昨年、二〇一五年には六百八十三万人、つまり二十年でほぼ二倍になりました。
 厚労副大臣に聞きますが、今個人消費が低迷しております。低賃金、そして若者の非正規雇用の広がりが消費活動に影響を与えているという認識はありますか。
#57
○副大臣(竹内譲君) 御指摘の点でございますが、この点につきましては、そうですね、確かに景気全体の問題がございますし、様々な要因があろうかと思います。それぞれの若者の方々の雇用形態も様々な要因がございますし、それが全体に、このマクロの消費にどのような影響を及ぼしているかということにつきましては、ちょっと今この場で的確にお答えすることはできかねます。
#58
○辰巳孝太郎君 ちょっと信じられない答弁なんですが。若者の非正規雇用が倍になっているんですね。賃金だって、国民全体の賃金は引き下がっていますから、それが消費活動に影響を与えるのは明らかだと思います。
 三月の二十八日に私は予算委員会で、コンビニ業界最大手のセブンイレブン本部が作成した賃金管理システムについて取り上げました。法令では一分単位の労働時間の管理と賃金計算が求められておりますけれども、このセブンイレブン本部が作成したシステムは、十五分未満の労働に対する賃金は切り下げることを初期設定として組み込んでしまっております。私の質問に対して総理は、違法行為等が発生していることは極めて重大な問題であると答弁をいたしました。厚労大臣も、しかるべき対応をしなければならない、指導しなければならないとの答弁がありました。
 厚労副大臣、一般的な政府の学生のアルバイトに対する取組の紹介は結構ですから、セブンイレブンに対する調査、指導は行ったか、お答えください。
#59
○副大臣(竹内譲君) 個別の事案についてお答えをすることは差し控えさせていただきたいというふうに思っておりますが、一般的に、労働時間は使用者の指揮命令下に置かれている時間であると。その中で、実態がどのようになっているかということが大事だというふうに思っておりますし、実際に指揮命令下に置かれた時間が切り捨てられたり賃金や割増し賃金の不払が生じている場合には、労働基準法違反となるというふうに考えております。
#60
○辰巳孝太郎君 指導したのか、調査をしたのか、お答えいただきたい。
#61
○副大臣(竹内譲君) 繰り返しになって恐縮でございますが、個別の事案につきましてはお答えを差し控えさせていただきたいと存じます。
 労働基準監督署における指導監督におきまして、様々な調査をして、これが違法行為があればこれは是正を指導してまいりたいということでございます。
#62
○辰巳孝太郎君 副大臣、三月の二十八日の大臣の答弁で、しっかりと対応していかなければならない、指導していかなければならない、総理は違法行為等が発生していることは極めて重大な問題であるという答弁を、そこまでしているんですね。これはもう個別企業の問題で逃げられる話ではないと思います。
 セブンイレブンは毎月二十五日の給料支払なんです。それは十五日締めで行っているんです。これ、十五日締めまでほとんど時間がありません。これ指導するんですか、はっきりお答えください。
#63
○副大臣(竹内譲君) その個別の事案につきまして、今ここでお答えするわけにはまいりません。
 また、そういう今御指摘の点につきまして、ちょっと確認するすべもございませんので、個別の事案につきましては、繰り返しになって大変恐縮ですが、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。
#64
○辰巳孝太郎君 すぐに、すぐに確認をしていただきたいというふうに思うんですね。
 この労働時間の管理というのは各店舗のオーナーだけがやっているわけではありません。それぞれの労働時間、アルバイトが働いた労働時間というのは全て本部も把握をしております。そして、その賃金は、オーナーがアルバイトに払うのではなくて本部が直接アルバイトに払うことになっているんです。だから、全部労働時間の管理は本部がする仕組みになっているんです。
 そのことを、副大臣、御存じでしたか。
#65
○副大臣(竹内譲君) 個別の企業がどうなっているかは私は存じ上げません。
 繰り返しになりますけれども、実際に指揮命令下に置かれた時間がどうなったかということが大事であるというふうに考えておりますし、これが労働基準法違反の事実が確認されればその是正は厳しく指導しておりますし、アルバイトを含む全ての労働者の労働条件の確保に取り組んでいくということに変わりはございません。
#66
○辰巳孝太郎君 副大臣、これ本部が違法行為を誘発するシステムを構築しているという重大な問題なんですね。
 衆議院、参議院、各会館の下にセブンイレブンありますけれども、セブンイレブンはコンビニ業界でまさに最大手で独り勝ちの状況であります。一日三回の発注システムを構築するなど、それぐらい緻密なシステムをつくっている企業が、そこで働く労働者、アルバイトの賃金は丼勘定なんですよ。十五分未満は切捨てでやっているんですよ。
 副大臣、これやっぱりおかしいと思いませんか。おかしいかどうかだけ答えてください。
#67
○副大臣(竹内譲君) 一般論としてお答えするしかないわけでございまして、個別の企業が、今突然言われましてもどうなっているかはちょっとお答えのしようがないということでございます。
 あくまでも、先ほどから申し上げておりますように、実際に指揮命令下に置かれた時間がどうなのかと、それが切り捨てられているのかどうか、不払が生じているのかどうか、そこを基準として、そこに反していれば労働基準法違反として取り締まるということでございます。
#68
○辰巳孝太郎君 副大臣、やっぱりおかしいと言えないのはちょっとね……
#69
○会長(鴻池祥肇君) 辰巳委員に申し上げたいのですが、会長の指名を待って御発言ください。
#70
○辰巳孝太郎君 済みません。はい、失礼いたしました。
 やはり、おかしいと言えないのはちょっと不可解なんですが。これ十五分未満を切捨てでやりますと、例えば一か月二十日間働く労働者が年間二百四十日働いた場合、これ始めの時間と終わりの時間それぞれ十四分最大切り捨てられますから、一日二十八分切り捨てられるんですよ。これ二百四十日やりますと、時給が九百円の場合ですと年間十万八百円の賃金が支払われていないということになるんですよ。
 これだけ若者の低賃金が問題になっている、そして、その若者が搾取をされているということは、これ日本のやっぱりデフレ、これを長引かせているということにもつながってくる問題だと思うんですね。政府は、きちっとこの問題に対して調査をして、そして指導することを求めて、私の質問を終わります。
#71
○会長(鴻池祥肇君) 次に、藤巻健史君。
#72
○藤巻健史君 おおさか維新の会、藤巻です。
 まず、竹内副大臣にお聞きしたいんですけれども、今日のプレゼンで何度も世界に冠たる国民皆保険という言葉が出てきましたが、その一方、世界に冠たる低消費税率なわけですね。世界に冠たる国民皆保険と世界に冠たる低消費税率と。ということは、ちょっと二つ考えられまして、一つは高い消費税を払っている欧米諸国、あんなに高い消費税率を払っているのに国民皆保険を達成できない、何と能力のない政府だろうか。若しくは、こんなに低い消費税率で国民皆保険を成し遂げている日本政府、非常に能力が高いのか、どちらだと思われるかお答えください。
#73
○副大臣(竹内譲君) 委員の御指摘はある意味よく理解できるところもございますけれども、私の立場から、各国の政府に優れているとか優れていないとか、そういうことをお答えする立場にはないということだけは申し上げておきたいと存じます。
#74
○藤巻健史君 国民皆保険そして低い消費税率、両方とも国民受けする政策ですけれども、いいとこ取りではないか、改善する必要があるのかと私は思っております。
 二番目の質問としまして、今日はせっかく内閣府、財務省、厚生省いらっしゃいますので、ちょっと名目金利と名目成長率の関係についてお聞きしたいんですが、まず厚生省、年金についてですが、年金の持続性というのは、名目金利の方が名目成長率よりも高い、それによって年金の持続性は確保されるわけですね。要するに、労賃の伸び、すなわち名目成長率よりも金利が高い、したがって集めたお金が高い利回りがあって年金が確実に支払われることになる。要するに、名目金利の方が名目成長率よりも高いことによって年金の健全性が担保されるわけです。
 一方、財務省がいつもプライマリーバランスを黒字化したいと言っているのは、これはドーマーの定理によって、プライマリーバランスが達成した後に、名目成長率の方が名目金利よりも高い、要するに支払金利よりも税収の方が高いということで財政が持続可能であると、こういう前提の下でプライマリーバランス黒字化を言っているはずです。
 要するに、何を言いたいかというと、厚生省の年金の持続性とそれから財政の健全化の持続性とは矢印が逆なんですね。名目金利と名目成長率、年金はこう、それから財政は反対にこうなんですよ。
 ということは、ここで内閣府にお聞きしたいんですが、内閣府の長期成長試算、ちょっとうろ覚えなんですけれども、経済再生ケースの場合は確かにはっきり覚えております。ベースラインケースの方はちょっとうろ覚えなんですけれども、どちらにしても二〇二〇年以降は名目金利の方が名目成長率よりも高いんですね、ずっと。ということは、内閣府は、年金は持続可能だけれども財政は持続可能でないと数字的に言っているというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
#75
○政府参考人(羽深成樹君) 内閣府では、中長期の経済財政の試算というものを内閣府で作りまして国会にもお出しをしております。
 これは、今先生からお話ありましたように、経済の再生がうまくいく経済再生ケースとベースラインケースとそれぞれ出しておりまして、経済再生ケースの場合には名目が三%、実質二%程度の経済成長を見込むということでございます。
 御指摘のように、金利につきましては、足下は低い金利でございますけれども、経済成長に伴って金利も次第に上がっていくというようなシナリオを描いておりますが、御指摘のように、二〇二〇年頃になりますと経済再生ケースでございましても名目金利の方が成長率よりも高くなるというような姿にはなっておりますが、他方で、政府としては、プライマリーバランスの黒字化を目指し、さらにその先は債務残高が安定的に下がっていくということを更に目指していくようなことで財政健全化を目指すことによって持続可能な財政をつくるという考えでいるところでございます。
#76
○藤巻健史君 名目成長率よりも名目金利が高いということは、対GDP比の債務残高は拡大していくということでありますが、先ほど財務省、ちょっとどこにあったか分かりませんけれども、資料には対GDP比率を下げていくというような回答があったんですが、今の回答とちょっと矛盾しているなというふうに思いました。ちょっと時間がないのでこれ以上突っ込みませんけれども、今日はこれぐらいにしておいて。
 次に、ちょっと時間がないので次の方に行きますけれども、今日は、竹内副大臣、岡田副大臣から、借金がたまっていくと将来世代の負担が増えるというふうにおっしゃっていらっしゃいまして、累積赤字が大きくなっていくことは将来世代にとって大変だというお話をされていたんですが、そんな悠長なことを言っていていいのかなと私は思ったわけですね。要するに、将来世代の前に我々世代がとんでもないことになる、被害を被るのではないかなというふうに思っているんですが、それについてちょっとお聞きしたいと思います。
 二〇一七年に黒田日銀総裁は消費者物価指数二%を達成するとおっしゃっています。今日現在を見るとなかなか難しそうですが、達成するとなると異次元の量的緩和をやめてしまうわけです。異次元の量的緩和をやめるということは、今、今年度予算だと百五十二兆円国債発行のうち百二十兆の国債を買っているのは日銀ですから、マーケットの八割を買っている日銀がいなくなっちゃうと。どんなマーケットでも、八割を買っている人間がいなくなれば値段は暴落します。長期金利は暴騰します。
 要するに、今、黒田日銀総裁が公約を達成できていないからこそ日本は何とかなっているのであって、彼が一生懸命仕事をして達成をして、消費者物価指数二%へ行ったらば、国はお財布が半分空になっちゃうわけですね。要するに日銀から借りているわけですからね、今は、昔と違って。昔は、ほかの銀行とか、それから年金等が買ってくれていましたから、まさに将来の子供から借金をしていると言ってもよかったわけですが、今は、日銀が紙幣を刷って何とかこの足りない分を賄っているわけで、日銀がいなくなっちゃったらば政府のお財布は半分空になってしまうと思うんですね。
 金利が二〇%、三〇%、四〇%になれば、それは外国人なりが買ってくれるかもしれませんけれども、まさか三〇%、四〇%で入札ができる、要するに資金を調達するとは思えませんから、そうなっちゃうと、年金は払えない、それから地方公務員の給料は払えないから警察官、消防士さんのお金も、給料も払えないという、まさにギリシャ化しちゃうわけです、日本が。
 要は、日本と今ギリシャとの違いというのは、ギリシャはギリシャ中央銀行がユーロ紙幣を刷れない、ユーロ紙幣というのはヨーロッパ中央銀行しか刷れないから刷れない、日本は今、日銀が紙幣を刷って何とか賄っている、でも、二%を達成したらまさにそれをやめる、まさにギリシャと同じ状態になっちゃうと思います。それが嫌だとすると、日銀が紙幣を刷り続ける、当然のことながら激しいインフレになってしまう、そうなれば将来の世代の人たちを考える前に我々の世代がどえらい地獄を見ることになると思うんですが、そういうシナリオを全く考えていないのか、政府は好きなときに幾らでも国債を発行できると思っているのか、その辺をお答えいただければと思います。
#77
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
 今ほど、先生のお話は、基本的には日銀の金融政策がある意味での所期の目的を達して出口に至るときということのお話だと思います。出口のお話を今の時点で申し上げるのは、ある意味での先々の話になって市場の混乱を招くというのが基本的な我々としての立場なので、その話は大変申し上げにくいというふうには考えております。
 ただ、いずれにせよ、仮にそういう状況になったときであっても、今先生がおっしゃられたようなそういう経済なり、あるいはマーケットの状況に至らないようなことを当然日本銀行としても、我々政府としても考えなければいけないし、そういうことを考えていくということだと思っています。
 ただ、先生の御指摘のとおり、今行われているこの金融政策なり経済政策がそういうリスクをはらんだ状態である、そのことを十分認識してやっていかなきゃいかぬという御指摘は、それはおっしゃるとおりだと思っております。
#78
○藤巻健史君 時間がないので終わりにしますが、十分に、十二分にその辺は検討しないと日本が大変なことになると私は思います。
 それで、日銀が出口が先だというのは、それは黒田日銀総裁が仕事をしないというふうにお考えになっているのかなというふうに思ってしまいます。何はともあれ危機感を持っていただきたいと思います。
 終わります。
#79
○会長(鴻池祥肇君) 次に、渡辺美知太郎君。
#80
○渡辺美知太郎君 無所属の渡辺美知太郎です。
 景気の重要指数である消費者物価の現状についてお聞きをしたいと思います。
 冒頭御説明いただきましたとおり、現在の消費者物価は、生鮮食品、石油製品などを除く総合が一・一%の伸びであります。しかし、原油価格の下落などを背景に、実際の社会生活での物価を表す総合の消費者物価は〇・三%の伸びにとどまっております。
 まずはデフレ脱却をして経済を立て直さなければならないと思っておりますが、国民の実生活を表す総合の消費者物価〇・三%の伸びについての評価をお尋ねしたいと思います。
#81
○政府参考人(田和宏君) お答えいたします。
 デフレ脱却に当たりましては、足下の物価状況に加えて、再び後戻りしないということをしっかり把握していかないといけないというふうに思っておりまして、消費者物価、GDPデフレーター、物価の基調やその背景を総合的に勘案していくという、そういう立場にございます。
 今おっしゃったように、現在の総合指数というのは、今、原油価格の低下等で低いということでございますけれども、やはり物価の基調を表すものにつきましては大きく変動しないものという立場で、生鮮食料品、それから石油製品及びその他特殊要因を除く総合で基調的に見ておりますと、二〇一三年十月以降、前年比で二十九か月連続のプラスになっている、また、GDPデフレーターも八四半期連続でプラスになっているということでございます。
 ただ、GDPギャップ、現在マイナス幅は縮小しておりますけれども、供給が需要を上回ってマイナスとなっておりまして、将来にわたってデフレではない状況というところまでは至っていないわけですけれども、デフレ脱却に向けた歩みは着実に進んでいるのではないかというふうに考えておる次第でございます。
#82
○渡辺美知太郎君 現在、乖離があるわけでありますが、今後も原油価格の下落又は安値での推移が続くと、消費者物価で総合は低いというままで、一方で、石油製品と生鮮食品を含まない物価指数とで乖離が続く可能性があると思っています。
 政府が見ている物価と国民生活で感じる物価の乖離が生じて、このまま続くと、結果的に政策的に正しい判断ができなくなるような懸念はないのでしょうか、伺います。
#83
○政府参考人(田和宏君) 先生おっしゃるとおりでございまして、我々として、消費者物価については総合的に見なくてはいけないということはもう先生おっしゃるとおりだと思っております。
 ただ、石油価格等につきましては、非常に国内の要因だけではなくてやはり海外の需給動向、それからいろんな投機的な資金も含めまして大きく変動してまいりますものですから、予見性を持って石油価格がどうなるというふうになかなか見て取れるわけではございません。
 そういう意味で、なるべく安定的な指標を見ていこうということではありますけれども、先生おっしゃるとおり、物価については総合的に見ていきたいというふうに考えております。
#84
○渡辺美知太郎君 では次に、国、地方を合わせた基礎的財政収支の黒字化について伺います。
 基礎的財政収支の黒字化、これは非常に重要な課題でありますが、今はデフレ脱却に向け積極的に財政出動するべきとの意見もあります。
 二〇二〇年度に向けて基礎的財政収支の黒字化とデフレ脱却、このバランスについてどのようにお考えなのか、伺いたいと思います。
#85
○副大臣(岡田直樹君) お尋ねでございますが、かつては経済成長か財政再建かといった二者択一的な議論もあったと存じますけれども、安倍内閣においては経済再生なくして財政再建なしということもうたっておりまして、これらを同時に進めてまいる、これが基本姿勢だと思っております。
 そんな中で、先ほど申し上げましたプライマリーバランスの赤字半減目標を達成する見込みでもございますし、また、新規の国債発行額を十兆円減額するという成果も上げてまいりました。こうした中で、引き続き経済再生と財政健全化の同時達成、二匹のウサギを同時に追う形になりますけれども、どちらもしっかりと捕らまえていくように努力をしたいと、このように考えております。
#86
○渡辺美知太郎君 では、国と地方の関係について伺いたいと思います。
 二〇二〇年度、国、地方合わせた基礎的財政収支を黒字化しようとしていますが、地方分権が進んでいる中で今後国が地方に対してどのように関わっていくのか、お考えがありますでしょうか、伺いたいと思います。
#87
○副大臣(岡田直樹君) 国、地方合わせたプライマリーバランスの黒字化のためには、歳入歳出両面から取組を進める必要があると思っておりまして、歳出改革については、地方においても国の取組と歩調を合わせた見直しを進める必要があると存じます。二〇一五年六月、去年六月に閣議決定された経済・財政再生計画においても、地方自治体が自ら行政の無駄をなくし、歳出改革における創意工夫を行うインセンティブを強化する改革を進めることとされております。
 このような取組を通じて、今後とも地方と連携しながら、不退転の決意で二〇二〇年度の国、地方のプライマリーバランス黒字化を実現してまいりたいと考えております。
#88
○渡辺美知太郎君 私からの質問は以上で終えたいと思います。
 ありがとうございました。
#89
○会長(鴻池祥肇君) 以上で各会派代表しての一巡目の質疑は終了いたしました。
 他に質疑の希望のある方は挙手を願います。
 西田昌司君。
#90
○西田昌司君 自民党の西田でございます。
 私、デフレ調査会ができたときの筆頭理事をやっていまして、そのときも会長が鴻池会長でありますが、そのとき理事でおられたのは辰巳先生と今私だけなんですけれども、そのときにこの調査会ができた趣旨をいろいろ与野党で言っていたんです。
 それは何かというと、要は当時、民主党政権から自民党政権に戻ってきたわけでございます。あのデフレ脱却が一番大きな問題であったんですね。そのデフレの原因が何かというと、これは民主党政権であのときありましたけど、民主党政権のことを責めているわけじゃなくて、元々自民党政権のときからその種をまいてきたと、それが民主党政権で大きく開いて大変なことになっていると、だから与野党とも反省を含めてやっていこうじゃないかと。それに鴻池会長が大いに賛同していただきまして、よし、そういった方向で政府にもただしていこうじゃないかと、こういうことで、最後にこういうただすことになって、来られた副大臣が大変御苦労されると。まあ原因つくったのは私であったのかと、今反省しながらこの質問をさせていただくんですが。
 質問というより、つまり、その当時から、今も私は変わらないんですけど、問題認識は、要するに何でデフレになったかというと、需要と供給でいえば、需要があるのに供給をしなかったんですね。どこに需要があったのかというと、今もう明らかになっているのは完全に公的部門なんですよ。福祉であろうが医療であろうが教育であろうが、これは政府の予算措置でないと実現できない部門ですよね。だから、その分の需要の措置をしようと思うと、当然予算を付けなきゃならない。当然予算を付けるためには税の負担が必要なんですよ、これは。
 ところが、その税の負担の部分については、なかなか実際に政治的にできてこなかったんですね。というよりも、二十年前、三十年前、消費税が入るときからそうなってくるのは分かっていた。分かっていたから消費税を入れたんですよね。ところが、消費税を入れるということはその分の国民負担率を上げるという意味であったはずなんですけれども、結局は国民負担率上げなかったんですよ。同時に、増減税ゼロということで、法人税減税や所得税減税もしましたね。結局、その結果何が起こったかというと、国民負担率を上げなきゃならないのに上げなくて、そして必要な財政出動しなければならないところはどんどんどんどん削ってきてしまったと。何が起こったかと、これはもう完全なデフレ、それともう一つ、同時に財政が悪くなってきたんですね。だから、それを考えると、答えは初めから、おのずから出てきまして、取るもの取って使うもの使えと、こういうことになってくるわけなんですよね。
 だけど、このことが、この当たり前のことが、今日も、いつも私は財務省の説明を聞くときに、本当に岡田副大臣に文句言うわけじゃないんですけれども、例のワニの口理論を持ってきて、どんどんどんどん借金が増えています、増えていますからどうしましょうかという話にすり替えられちゃうんです。
 しかし、借金じゃなくて、今言っているように、必要なところに予算措置しなかった一番の原因は財源の分を取らなかった。それは特例公債、赤字国債の話なんですよ、これは。特例国債じゃない、赤字国債の話ね、これ。だから、その分の負担をどうするかと。その代わりちゃんと取って、福祉や教育にちゃんと回しますとやっていたらよかったのに、今、いわゆる公共事業を始め、将来のインフラを含めた支出、これは建設国債ですから、本来財政再建と何の関わりもないんですね。これは当然のことながら国債でやらなきゃならない分野ですからね、普通に建設国債は。ところが、それも一緒にしてしまったと。何でしたかというと、いわゆるこれだけ国債が量が大きくなると、赤字国債か、それとも建設国債か分かりませんと、市場に出ているのは同じですと。こういう理屈にしちゃって、国債残高が一千兆円超えちゃうと、ちょっとでも金利が上がると、その分で大変な国債利子の分が増えてしまうと。だから、そうなってくると財政が破綻してしまうと。それを止めるにはどうするのかというのでPBという、プライマリーバランスというとんでもない指標を持ち出してきたんですよ。
 プライマリーバランスのことが一番の問題だというのが、実は財政は景気を悪くして、どんどんどんどん経済を収縮させている一番もとなんですよね。だから、そこを我々は原点に置いてこの調査会をつくってきたんですけれども、どうもまた違う方向に行っていると思わざるを得ないわけです。
 その当時、岡田副大臣も我々と同じ、当時は我々野党でありまして、随分いろいろ野党として攻撃しましたけれども、与党になったときも、あの自民党の政策のその辺は変えなきゃならないという認識でおられたんですが、今、岡田副大臣もなかなか副大臣になられると言いにくいところもあろうかと思いますが、ここは思い切って、認証官でありますから、役人よりどんどん上なんでありますから御自分の意見を言っていただいて、私に賛同していただければ非常に有り難いと思っております。
 それで、まず大事なのは、そういう認識なんですけれども、要するにPBの前提は、先ほど藤巻先生もおっしゃったけれども、物価上昇率と名目金利との関係なんですよね。物価よりも金利の方が高くなっちゃうと破産しちゃいますよと、こういう話なんですが、今、現実はマイナス金利になっちゃっていると、ゼロ、もうほとんどゼロ。物価はなかなか上がらないけど、上がっているわけですよね、発散しようがないんですよね、これ。このときにPB指標を使っているということ自体、もうナンセンスの極みだと思っておりますけれども、いかがでしょうか、岡田副大臣。
#91
○副大臣(岡田直樹君) 西田先生と自民党の中でまっとう議連という、そういう勉強会をつくって、そういう議論をさせていただいたことはよく覚えておりますし、私も西田先生の問題意識というものを共有する面が一人の政治家としてあるということは、これは偽らざるところであります。
 ただ、財務副大臣という立場からは、これはやはりプライマリーバランスの、先ほど問題点ということも御指摘になりましたけれども、当面はやはり、何も経済成長を求めない、それを追いかけないと言っているわけではなくて、財政再建のためにも経済再生、強い経済というものをつくっていく必要があるという点では全く同じでございます。
#92
○西田昌司君 なかなか答えにくい質問をしているのは分かっているんですけれども、要するにこれ算数ですから、PBが発散するかどうかというのは算数の問題で、物価上昇率と利息の関係ですから、現在の形じゃ絶対に発散しようがないんですよ。というよりも、むしろ今やっているのは、どんどんどんどん今の時期にたくさんの予算措置をしなさいということを市場が要求しているというふうに判断すべきだと思います。
 それで、最後に、今、岡田副大臣も私も北陸新幹線、これをいち早く関西圏までつないでいこう、できれば関空まで持っていってこれからのインバウンドを高めていこうと、こういう思いで、恐らく岡田副大臣も同じだと思うんですけれども、問題は、幾らそのルートを決めましても、今の仕組みですと七百五十億円ぐらいの予算では何年たってもできません。こんなものは、やっぱり何千億の予算を積んでいかなきゃならないわけですよ。そうすると、北陸新幹線でも二、三兆円のものですからね、十年で完成しちゃうんですよ。ところが、何でそれができないのかと。しかも、やると必ず黒字になって収益も上がってくる、事業自体。それから、大きな乗数効果も出てくるのに何でできないのかというと、要はシーリングを掛けている。シーリング掛けている原因はPBなんですよ。ばかみたいなこんなPBをやっているから、今一番市場がお金を出せという、そういう指標を出しているにもかかわらず、この頭を縛り付けてできなくなっていると。要するに自縄自縛なんですよ。このことが一番問題だということを御指摘申し上げて、終わります。
#93
○会長(鴻池祥肇君) 次に、山田俊男君。
#94
○山田俊男君 ありがとうございます。
 今、岡田副大臣おっしゃいましたが、実はこのデフレ調査会つくるときに私も委員だったんですが、西田先生と一緒に、問題意識は、真っ当な日本をつくるということで勉強会やったりしていましたからね、そのことが念頭にあったのは確かであります。その真っ当な日本をつくるということの根底にあるのは、日本の国土の形を成している、国の形を成している第一次産業をしっかり大事にして掛かるという政策を政策の基本に置かなきゃいかぬのじゃないか、こんな思いもあったわけであります。
 それで、私は、高鳥副大臣と、それと岡田副大臣に御一緒にこうしてお聞きしたいというふうに思うんですが、今日こうして見せていただきました各省の整理は、まさに多分そのとおりだというふうに私も思います。大変危機感があふれている整理だというふうに思います。人口の高齢化と社会保障費の増大ですよね、それから二つ目は財政の赤字、それからどうしても改革が必要だということ、それから三つ目は成長戦略を展開して規制改革を進めるという骨格になっているんじゃないかと、こう思うわけです。
 ところで、吉田先生が冒頭おっしゃいましたけれど、スティグリッツさんとクルーグマンさんをお呼びになって意見聞かれるというときは私も、いやあ、びっくりしましたですね。そして、御発言の内容を後でお聞きしますと、成長戦略に対する懸念を率直に言って示しておられたんじゃないかと。お二人の意見を前々からは勉強していましたけれども、まさに真っ当な日本、真っ当な社会をつくるということと一緒だったんじゃないかと、こんなふうに思っている次第であります。
 ところで、このことは我が国の総理自身も、御両所をお呼びになった中で、総理自身も成長戦略中心の政策展開でこれでいいのかなと、勝手に私が判断していいのかと思いますが、その判断に総理自身も大変悩んでおられるんじゃないかというふうに思うんです。現に総理は、賃上げへの期待を今春闘においてしっかりおっしゃっておられたわけでありますが、しかし、どうも結果は、伸びてはいますが十分なものでないというふうに言われております。これは企業の慎重な姿勢、先は見えないという姿勢も含めて慎重な姿勢があったりするんでしょうが、しかし、その一方で、これは国会でもその都度御指摘がありますが、内部留保が相当抱えておられるわけで、企業は、そういうことを考えると、内部留保を持ちながらも、極めて保守的な政策運営に、企業運営になってしまっていると。
 だから、その裏には、大企業の大半が、もはや外国からの投資、外国の会社、外資が全体として平均で二〇ないし三〇%ぐらいもう占めているんですかね、そういう実情の中で、当面はやっぱり配当利益を高める形になっているんじゃないかというふうに思うんですよ。ちょっとうがち過ぎか、そういう理解でいいのかどうかということがありますけれども。
 要は、大変、日本の経済界、産業界もこういう物すごい難しい世界に入ってしまっているんじゃないかというふうに思うんです。総理が願われても、あれだけしっかりおっしゃっても春闘が上がらないんだから、一体どういうことかということです。
 しかし、政策的には、今進めておられるのは成長戦略の一環としての規制改革の方向なわけであります。現在の政策は、まさにそういう政策になっていると思います。
 例えば、先ほど申し上げました真っ当な日本をつくることのベースになっている日本のこの国土とか国とか第一次産業のことを考えてみますと、零細農家の農地を集約して、そして企業等に参入させるという土地政策の推進ですよね。これはもう圧倒的に高齢者が農村にいる中で、一体、それを進めた後、どういう日本の国を、過疎地を想定するのか、これはもう物すごい問題だというふうに思うんですよ。
 それから、酪農政策。ついこの一週間、十日前に出ております酪農政策の自由化、指定団体の自由化問題が出ているわけですが、いろいろ理由があって、もう少し合理化しなきゃいかぬとか見直さなきゃいかぬとかということはあるということはよく承知していますが、しかし、規制改革会議等の動きはどうかということになっちゃいますと、ここはもう規制のまさに緩和そのものなんです。そうやった後、一体何が生ずるのかと、競争ですよ。圧倒的な競争の中で淘汰が始まるわけでありますから、零細な酪農農家というのは場合によってはほとんど潰れてしまいます。これはもう確信を持って言えます。だから、ここの規制改革会議の動きをそのまましていくことの意味はそれでいいのかということを思っている次第です。
 どうぞ、ここは一旦立ち止まって、どういう日本をつくるのかという日本の将来像の共有ということについて、これは経済界、政府、国民、これが合意するということをもうちょっとちゃんとやってみなきゃいかぬのじゃないかというふうに思います。まあ空想的なことを申し上げているというふうにおっしゃるかもしれませんが、私はそのことを今日、これだけ傍聴の皆さん多いですから、気合を込めて申し上げさせていただいた次第であります。
 どうぞ、規制改革会議の在り方をやっぱりまずもって見直してみてはどうかと、こんなふうに思います。私の質問はお二人に簡潔にいただいたら有り難いというふうに思います。
#95
○副大臣(高鳥修一君) 山田委員からまた非常に多岐にわたる御高説をお聞きしましたので、何をどう答えていいか正直ちょっと戸惑っているんですが、その前の御議論からちょっと触れさせていただきたいと思いますが、西田委員がおっしゃった、デフレということは基本的に需要不足であると、この状況をまず何とかしなければいけないと、私も全く同様に考えておりますし、それから川田委員がおっしゃった、医療費とか社会保障費、これ、抑制すればいいというものでもないということも、全く私は同じように考えております。
 その中で、財政健全化のやはり旗を下ろすわけにはいかないわけでありますが、総理もおっしゃっているように、やっぱり成長戦略をしっかり回していく、そして経済の好循環をつくっていくということが極めて大事なんだろうと思います。そして、六百兆という大きな目標を立てたわけでありますから、それに向かって着実に政策を実行していくことが大事だと思います。
 その中で、今規制改革の話が出ましたが、私も、例えば社会保障費の増大、これをどうするかということで、改革の工程表とかそのワーキンググループも担当しているわけでありますが、その中で感じることがございます。それは、今申し上げたとおり、ただ無理やり抑え付けて、そして、結果としてそのしわ寄せが末端に及ぶ、あるいは現場の医療、介護の従事者に及ぶということでは、私はちょっとおかしいのではないかなと個人的に考えております。
 その中で、しっかりやっていかなきゃいけないことは、インセンティブ改革というものをやっていくという話が出ているわけでございます。要は、健康によりなっていくと、早めに自分の健康状態に気が付いて、そして成人病等を重症化しないような取組を進めることによって結果的に医療費が抑制をされると、こういう工夫の改革、インセンティブ改革をやること。それから、医療費に関して言えば、地域差が非常にありますので、やっぱり見える化をしっかりやっていく、どこの県がどうなっているかということを誰が見ても客観的に見えるという形をつくっていくことが大事だと思います。
 ちょっと長くなりましたので最後にしますが、やはり、経済の好循環をつくるために、御指摘いただきました企業の設備投資、今内部留保がたまっているという話もございました。企業の設備投資や賃上げにそれが向かうように引き続き努力をしてまいりたいと考えております。
#96
○副大臣(岡田直樹君) 今、高鳥副大臣からもありましたけれども、賃上げ、設備投資、そういったものがなかなか進まないではないかという山田先生の御指摘もありましたけれども、絶えて久しくなかったベースアップというものが三年続きであって、この春闘では、大企業についてはちょっと去年を下回るところもあったかもしれないけれども、中小の方でいい結果が出ているということもあると思います。
 設備投資も含めて、内部留保、本当に、法人税を引き下げておいて、それで環境を整えておいて、そしてもうけた大法人に内部留保が積み重なっていくだけでは何の意味もないと、全く無意味だというふうに、そのことを思っているわけでありまして、それを何とか賃上げや設備投資につながるように、まさに官民対話を始めとして全ての手段を尽くしていきたいというふうに思っているわけであります。
 また、農村のお話も出ました。本当に零細な農家、兼業の方々も含めて、やっぱり日本の田畑の農村風景を守っておられるのがその中小の本当に農家であるということについては、安倍総理もよく答弁に、息をのむような美しいこの日本の風景を守っていきたいというふうに言っているわけでありまして、今般TPPに対する緊急対策で、補正の中で農業農村整備事業を含めて相当思い切った予算を講じさせていただいたつもりでありますし、攻めと守りの日本の農業、また山田委員から御指導を賜ってしっかりと考えてまいりたいと思っております。
#97
○山田俊男君 ありがとうございました。
#98
○会長(鴻池祥肇君) 川田龍平君。
#99
○川田龍平君 先ほど高鳥副大臣にちょっと質問できなかった部分を質問させていただきます。
 私、貧困問題について、これ、予算委員会でもこの日本は貧困大国なのかという質問もありましたし、「貧困大国アメリカ」という本もあります。この貧困について、十八歳から二十五歳の貧困率が深刻であると参考人の方からもお話がありました。相対的貧困率で見ると、OECD諸国の中で、日本はアメリカと並んで貧困率が大変高くなっております。このことは、日本が最も貧困削減効果の低い税制、社会保障制度を持っているということを示しているのではないでしょうか。
 この貧困問題を解決すれば、社会全体の質が良くなり、また災害や経済危機に対しても強靱となり、経済成長の底上げも期待できるとの話も参考人の方からありましたが、このことについて政府の認識を伺いたいと思います。
#100
○副大臣(高鳥修一君) 川田委員にお答えをさせていただきます。
 本調査会におきまして参考人から、今委員御指摘の、貧困を解消すれば社会全体の質が良くなる、そして災害や経済危機に対しても強靱になるという御指摘があったということは承知をいたしております。私も、経済成長を確かなものにするためにも国民生活の不安の解消を図るということは非常に重要なことであると認識をいたしております。
 こうした基本的な考えの下に、政府としては、成長と分配の好循環を強固なものとしていくという中で、所得格差それから貧困が固定化ということが大きな問題だと認識しておりますが、固定化しないように、雇用環境の改善や社会保障の見直しを引き続き行っていく考えであります。
 若干具体的に申し上げますが、社会保障においては、低所得者向けの医療それから介護の保険料軽減の拡充、それから一人親に対する就労支援、そして非正規雇用労働者の処遇改善、それから奨学金の拡充や授業料の減免、そして子供の貧困対応ということであります。これは委員よく御存じだと思いますが、やはり貧困の連鎖、これを何とか断ち切るためには教育の支援というのが非常に重要だと考えております。これらの施策を講じていくところであります。
 二十七年度予算においても、市町村民税非課税の世帯の教育費、保護者の負担軽減やったわけですが、もう既に御案内と思いますが、二十八年度予算においても、保育料負担軽減の、特に多子世帯それから一人親世帯を中心とした保育料の負担軽減のための経費を計上したところであります。それから、児童扶養手当につきましても、第二子一万円、第三子六千円に見直すと、こういうことを進めながら、委員の御指摘は全くそのとおりだと思いますので、引き続き、広く成長の果実が国民に行き渡るように努力してまいりたいと思います。
#101
○川田龍平君 先ほどから名目金利と名目物価のお話もありました。今大変、物価上昇率よりも更に高い学費の値上げというのがあって、また、それに、学費のためのローンを組んでいる学生がいることによって貧困がますます高まっていると。だから、これ給付型奨学金という話もありますが、それよりも学費をまず下げることの方に努力をしていかないと、これはなかなか解決していかない問題ではないかと思っています。
 また、貧困削減効果を上げるには所得の再分配機能を強化することが必要となりますが、所得の再分配機能をどのように強化していくべきかについて、岡田財務副大臣と、厚労、竹内副大臣にお伺いをします。
#102
○副大臣(岡田直樹君) 所得再分配機能の回復を図るという観点から、近年の税制改正におきまして、所得税の最高税率の引上げ、四〇%から四五%へ、また給与所得控除の見直し、控除額が頭打ちになります給与収入の額を千五百万、千二百万、さらには一千万と下げてきておることと、それから金融所得課税の見直し、一〇%から二〇%へ上げるといった取組を実施してきておりまして、こうした見直しが相当効果があると思っておりますので、この影響を注視してまいりたいと思っております。
#103
○副大臣(竹内譲君) 厚生労働分野ではやっぱり社会保障制度というものが大事であると、これが所得再分配機能の最も基本にあるというふうに考えております。
 それで、少し整理をさせていただきますが、先ほどもユニバーサルというお考え、平木先生からありましたが、できる限り多くの方々がこの社会保険制度でカバーできるような仕組みを探っていくことがまず大事であると。そして、低所得者の方々もこの制度に入ることによってこの給付を受けることができるようにするということがまずベースにあると思っております。
 具体的には、例えば基礎年金や国民健康保険、後期高齢者医療、介護保険等につきましても、費用の半額は税金、公費で賄われております。このような社会保険制度に加入することで、所得がなく、あるいは低く、税金を僅かだけ負担している方でもこの給付を受けることができているわけでございます。その負担の在り方につきましては、今後様々な考慮をする必要があるとは思っております。
 さらに、最近の動きでございますが、医療や介護では負担能力に応じて負担をいただく仕組みというものも取っております。低所得者の方々には更なる保険料の軽減を行うということもさせていただいております。消費税の八%引上げ時には、所得の低い方につきまして、平成二十六年度から国民健康保険料の軽減の拡充もさせていただきましたし、二十七年度からは介護保険料の軽減の拡充を実施しておりまして、このような所得の低い方についても、負担能力に応じた負担となるように特段の配慮を行う等を通じまして所得再分配に努めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
#104
○川田龍平君 さらに、この調査会では、相対的貧困率を算出する統計でもある国民生活基礎調査について、これは三年に一度ではなく毎年でも精度の高い調査を行うべきではないかと参考人の方が発言しておりましたが、この点についても、竹内副大臣、お伺いします。
#105
○副大臣(竹内譲君) 御承知のように、国民生活基礎調査は、昭和六十一年から三年周期で大規模調査、中間の二年間は小規模な調査を実施しているというリズムになっております。調査の実施に当たっては、調査対象となる世帯の方々や調査の実務を担う地方公共団体及び統計調査員の負担軽減にも配慮する必要がございまして、引き続き政策的なニーズとのバランスを考慮しながら調査を実施してまいりたいというふうに考えております。
#106
○川田龍平君 最後に、独立の推計機関の国会設置についてです。
 欧米諸国においては、財政当局に対して独立性を有する機関を設立して、経済財政運営見通しの作成や財政問題に関する政府への助言、予算編成過程への関与等の機能を付与するという例が増えてきていると聞いています。独立推計機関は、アメリカの議会予算局、CBOのように従来から存在するものもありますが、リーマン・ショック後の財政再建の取組を進めていく中において、ほかの各国でも設立が進められております。
 内閣府の試算は極めて甘めの楽観的過ぎるという批判もある中で、日本においても、財政規律の維持の観点から、財政再建を効果的に進めるという観点から、政府や政治から独立した財政の専門機関を設置し、予算の策定、予算の審議の際の政治的中立的立場からの意見表明、中長期の経済財政運営見通しの作成などを行うために、世代会計の作成を担う独立推計機関を国会の下に設置してはどうかという御提案が参考人からありましたが、このことについて政府の見解を伺います。内閣府副大臣と財務副大臣、お願いします。
#107
○副大臣(高鳥修一君) 委員御指摘の参考人の御意見、経済再生とそれから財政健全化を目指して将来推計を独立の機関に行わせるべきだという趣旨だと承知はいたしております。安倍内閣におきましては、経済再生と財政健全化、先ほど来申し上げているように両立を目指しているわけでございます。その中で、経済財政政策に関する優れた識見あるいは知見を有する民間有識者の御意見も適宜、経済財政諮問会議等の場を通じて活用してきたところでございます。
 今の御意見でございますが、国会における附属機関の設置の是非ということに関しましては、大変恐縮なんですが、行政府の立場で直接言及することは差し控えさせていただきたいと思います。
#108
○副大臣(岡田直樹君) ただいまの独立財政機関というんでしょうか、そういった機関の必要性について、今、高鳥副大臣からも既に一部御答弁ございましたけれども、例えばIMFなんかは、財政制度審議会なんかがしっかりと財政を見ていくべきであるというふうな発言というか勧告をしていることもありまして、財務省の財政制度審議会でありますとかあるいは内閣の経済財政諮問会議といったところがいろんな提言を当面行っていくことと存じます。
 その上で申し上げますならば、諸外国でも予算制度の違いを踏まえていろいろな機関があるというふうに聞いておりますけれども、例えばギリシャにもあるそうでありまして、ギリシャがそうであるように、独立した財政機関があれば信頼ある財政運営が担保されるかというと、必ずしもそうではない。そんな辺り、いろいろと検討、議論をしていきたいと思っております。また、川田委員の御意見も伺いたいと思います。
#109
○川田龍平君 今お答えいただいたんですけれども、是非、今、テレビの世界では貧困というキーワードで番組作りができなくなっていると、自粛しているという話も伺っております。実は、今、景気が悪くなっていることを連想させるこの貧困についてはテーマとして取り上げにくいということになってきたりしています。今、国会の場でこういった自由に議論ができる場というのは大変貴重だと思いますので、是非この調査会を通して、また本当に皆さんのいろんな意見を通して、こういったことがしっかり言論の府で行われることがすばらしいことだと思っています。
 ありがとうございました。
#110
○会長(鴻池祥肇君) 竹谷とし子君。
#111
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子でございます。
 今日は、高鳥副大臣に二点、質問というか提案をさせていただきたいと思っております。
 先ほど岡田財務副大臣の御説明の中に、我が国の社会保障支出と国民負担率の関係というのは中福祉低負担という御説明がありました。
 また、平木委員からは、負担を国民にお願いするに当たって国民の受益感が圧倒的に欠如しているという、そういう問題点が指摘されましたが、私も全くそのとおりであると思っております。
 この受益については、実は国民の社会保障の受益、金額で平均で人口で本当に頭割りしたざっくりした数字で、百十兆を人口で割れば八十万円以上と、年間それだけの社会保障の受益があると。これ、六十五歳で分けると随分と変わってきて、六十五歳以上になると二百六十万円ぐらいですと。そういった御説明をすると、ああ、そんなに受けているんですねと国民の方々理解されることが多いというふうに感じております。こうした情報も政府として余り積極的に開示していないように思います。
 経済再生と財政健全化の両立に向けた取組、内閣府の取組として見える化の徹底、拡大ということをうたわれております。全く同感でございます。実は財務省でも、この見える化の取組を個別事業のコストの開示という形で、今年初めて各省庁一つか二つぐらいの事業をサンプル的に試行的に選定をして開示をしています。この調査会でも、以前、財政審の委員でもある佐藤教授から言及があったというふうに理解をしておりますけれども、例えば矯正経費、刑務所の費用について、大体年間二千八百億円ぐらいの予算が掛かっているわけですが、それだと国民としてはぴんとこないわけであります。これを収容人数、また一日当たり、一人当たりのコストというふうに出してみると一万一千円以上掛かっているという。そういった実感として分かるような情報として出すことによって、初めて数字にも意味が出てくるというふうに思っております。
 個別事業のコストの見える化というものを試行的に始めたわけですが、これ社会保障費の本丸のところが入っていないんです、実は。社会保障費というものを対象にしていないんですね、年金や医療や介護という大きなものについて。これ、すごく難しい話なんですね。税も入っている、保険料も入っている、地方負担分も入っているということで、階層は非常に深くて、自分自身で開示されている情報からこれ集計しようとしてみたことがあるんですけれども、非常に難しいものであります。
 これは財務省だけでもできないんですね。厚生労働省のデータがなければできませんし、また地方自治体の情報がなければできないものでもあります。全部合算してみなければできないというものでありますので、是非内閣府でこれを、社会保障費の見える化ということを進めていただきたいということが一点でございます。
 もう一点は、国民の受益感の欠如。これ、いろんな社会保障のメニューがあるんですけれども、役所での窓口が余りにも煩雑過ぎるというので、非常にそこ負担感が掛かっているというのがあると思います。例えば、子育ての支援のものでも市役所の中で何か所も窓口回らなければならなかったり。これを、マイナポータルを活用して一元的にワンストップでできるようにするということが発表されております。早ければ来年七月からスタートになるのではないかと理解をしておりますけれども、これ非常にいい取組だと思うんですね。システムのリテラシーもその世代は高いので、マイナポータルの、国民にとっての利便性向上のための入口として非常にいいというふうに私注目をしておりますが、そのシステムの構築に当たって気を付けていただきたいことがあります。
 システムを構築するときに、人のデータベースですとか政策、行政サービスのデータベースですとか、全部ナンバリングをしなければシステム構築ができないわけです。人についてはマイナンバーということできちっと名寄せができる仕組みができたわけですが、行政サービスというのが、国の行政サービスと地方の行政サービスとこれからマイナポータルで一元的にやろうと思ったときに、そのナンバリングのルールをきちっと作っておかなければいけないんですが、それをこれまで検討している場がないというふうに認識をしております。その場をしっかりつくって、ルール化をして、システム構築が後戻りしないように、効率的に進むように取り組んでいっていただきたいというふうに思います。
 二点、社会保障費の見える化についての取組、そしてもう一点はマイナポータルを構築するに当たっての行政サービスのナンバー化ということをルール付けしてもらいたいというその二点、要望として高鳥副大臣に申し上げたいと思います。
#112
○副大臣(高鳥修一君) 大変貴重な御提言をいただいたと思っております。
 先ほども申し上げましたけれども、今、内閣府の中で経済・財政一体改革推進の取組を進めているところでありまして、各分科会といいますかワーキングですね、社会保障あるいは非社会保障、あるいは地方行財政等で、それぞれの分野で見える化とかあるいは分かる化とか、こういうことを進めているところでございます。非常にそれは重要だと思いまして、地方自治体においても、それぞれの地方自治体でどういう状況にあるのかということをなるべく分かりやすくする取組は更に進めていきたいと思います。
 それから、最初におっしゃった受益感ということ、これもやはりしっかりと政府として説明をする必要があると思います。マイナポータルを活用した一元化ということも住民サービスの利便性を高めるという意味では非常に重要なことだと思いますが、今委員が御指摘になりましたナンバリングのルール化についてもしっかり検討してまいりたいと思います。
#113
○竹谷とし子君 以上です。終わります。
#114
○会長(鴻池祥肇君) 蓮舫君。
#115
○蓮舫君 民進党の蓮舫です。
 現状認識について幾つか確認をしたいと思います。
 先ほど財務副大臣から御説明をいただきましたが、資料四ページ目、直近の日銀短観、この各企業の業況判断なんですが、軒並み下振れをしておりますが、これは一過性のものという認識なんでしょうか。財務副大臣。
#116
○副大臣(岡田直樹君) よく日銀の黒田総裁からも予算委員会等で答弁がございますけれども、やはり原油価格の思わざる下落であるとか、あるいは暖冬の影響とか、そういった要因も加わってこれは一時的に日本経済の足が少し鈍っているということは言えるかと思いますけれども、方向性としては着実に緩やかながら回復をしていると、こういう認識でございます。
#117
○蓮舫君 つまり、日銀短観のこの下振れの要因というのは、中東の政情不安であったり天候不安であったり、言わば外部要因であって、アベノミクス、今の内閣の経済政策は好循環がうまくいっているという認識でよろしいんですね。
#118
○副大臣(岡田直樹君) 主として外部要因によるところが多いと考えてございまして、基本的な方向性としてはこの方向を持続していくべきものと考えております。
#119
○蓮舫君 そうすると、今行われている経済政策は修正することなく、必ずや我が国の経済の好循環を生み出すという確信を持っておられるという認識ですか。
#120
○副大臣(岡田直樹君) 数々の課題はあると存じますけれども、それを一つ一つ乗り越えて好循環を回していくことができるというふうに存じております。
#121
○蓮舫君 そうしますと、うまくいっている。じゃ、来年の四月の消費税一〇%は予定どおり行うと断言してよろしいですか。
#122
○副大臣(岡田直樹君) これは総理も国会でいつも申し上げておりますが、リーマン・ショック級の経済の収縮とか、あるいは震災のような事態が発生しない限り、明年四月に消費税率を一〇%に上げさせていただく、社会保障の安定、充実のために消費税率を上げるということについては総理自ら答弁をしているとおりであろうと思います。
#123
○蓮舫君 今日なんですけれども、自民党の議連でアベノミクスを成功させる会というのがありまして、山本幸三衆議院議員が会長なんですが、消費はリーマン・ショック以来の事態だと、増税なんかとんでもないという提言をまとめて総理に手渡すという報道がありましたが、この方たちの考えは間違いですね。
#124
○副大臣(岡田直樹君) 少なくとも財務省の認識とは違ってございます。
#125
○蓮舫君 では、その上で確認なんですが、二〇一四年十一月の安倍総理の会見で、消費税一〇%を先送りすることは断じてない、今後三年間で増税できる環境をしっかり整えるために景気条項を外したと、この認識は共有されていますね。
#126
○副大臣(岡田直樹君) そのような総理の発言がその折にあったというふうに記憶してございます。
#127
○蓮舫君 その認識は共有されていますね。
#128
○副大臣(岡田直樹君) 共有しております。
#129
○蓮舫君 ありがとうございました。
 つまり、もう消費税増税を先送りすることはないんだと、景気は必ず良くするんだと。でも、いまだに与党の中からは消費税増税を先送りするんだという声も公言されておりますけれども、仮に増税を先送りするんであれば、これは退陣が筋だと私は思っております。
 その上で、この間成立した予算なんですけれども、二十八年度予算、この二十八年度予算の中で、軽減税率も実行していくことになりました。〇・六兆は、いつまでにどこから出されますか。
#130
○副大臣(岡田直樹君) 〇・六兆円、六千億円の財源につきましては、平成二十八年度末までに歳入及び歳出における法制上の措置を講ずるということになっておりまして、安定的な恒久財源を確保すべく努力をしたいと存じます。
#131
○蓮舫君 どういうところから幾ら安定財源を確保する、どんな検討をされていますか。
#132
○副大臣(岡田直樹君) 今直ちに具体的な想定をしているわけではございません。
#133
○蓮舫君 具体的な想定をしないで、六千億が簡単に出せるぐらいの我が国の財政事情だという認識でいいですか。
#134
○副大臣(岡田直樹君) この平成二十八年度末に向けて知恵を絞らなければいけないと思っております。
#135
○蓮舫君 どんな知恵ですか。
#136
○副大臣(岡田直樹君) 与党の合意による枠組みがございますので、これに沿ってしっかりと、歳入及び歳出における法制上の措置ということでございますので、様々なことを想定して知恵を絞ってまいりたいと思います。
#137
○蓮舫君 麻生財務大臣は、税収の上振れは安定財源ではないと予算委員会で何度も明言をしておりますが、それは当たりでしょうか。
#138
○副大臣(岡田直樹君) 税収というものは上振れすることもあれば逆に作用することもあると思いますので、これは安定的、恒久的な財源とはなかなか申し難いというふうに思っております。
#139
○蓮舫君 確認なんですけど、マイナス金利の影響で国のいわゆる国債の金利も下振れする可能性がありますが、それは安定財源ですか。
#140
○副大臣(岡田直樹君) それは安定財源とは申し難いと思います。
#141
○蓮舫君 我々が政権にあるときの三党合意で、当時の自民党、公明党、極めて前向きに御議論をいただきまして、社会保障と税の一体改革、いわゆる何を行っていくか、財源はどれに充てていくかというロードマップを決めさせていただきました。
 昨今、待機児童の問題も相当大きな問題になっておりますが、本来であれば消費増税の〇・七兆以外の〇・三兆は保育の質の拡充に充てる部分だったんですが、その三千億はいつ出されるんですか、財務副大臣。
#142
○副大臣(岡田直樹君) 今後検討してまいります。
#143
○蓮舫君 軽減税率の六千億、法律で決めた子ども・子育て新システムの三千億、どっちが優先されますか。
#144
○副大臣(岡田直樹君) 軽減税率については、先般の税法の中でこれが決まったことでございますし、それから、子ども・子育て、社会保障全般の安定、充実についても、これは当然成し遂げていかねばならないことで、優劣の関係はなく、両方とも達成しなければならないというふうに思っております。
#145
○蓮舫君 非常に心配をするのは、軽減税率の財源六千億もない、あるいは、参議院で決議もしました、法律にもなっていました子ども・子育て支援の三千億もない、それで財政再建は進めていくんだと言いますけれども、出していただいた資料十八ページ目、二〇二〇年、プライマリーバランスゼロに行くときに、経済再生ケースでも現段階ではマイナス六・五兆なんですね。この道筋が全く見えないのに、毎年度の支出の財源も見えていない。本当に経済、財政再建にこの内閣が方向性を持っているのかというのをちょっと相当疑問に思っておりますので、また機会がありましたら質疑をやらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
#146
○会長(鴻池祥肇君) 他に御発言もないようでありますので、政府に対する質疑はこの程度といたします。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#147
○会長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
    ─────────────
#148
○会長(鴻池祥肇君) 次に、デフレからの脱却と財政再建の在り方など経済状況について委員間の意見交換を行います。
 本調査会では、これまで三年間にわたり、「デフレからの脱却と財政再建の在り方など経済状況について」をテーマに調査を進めてまいりました。三年目の今期国会においても、二回にわたり六名の参考人から御意見を伺い、また、本日、政府から説明を聴取し質疑を行うなど、調査を進めてまいりました。
 本日は、最終報告書を取りまとめるに当たり、これまでの調査を踏まえ、委員各位からの御意見をお述べいただきたいと思います。
 議事の進め方でございますが、まず、各会派一名ずつ指名させていただき、その後は会派にかかわらず御発言いただけるよう整理をしてまいりたいと思っております。
 発言を希望される方は、挙手の上、私の指名を待って御発言くださいますようにお願いを申し上げます。
 また、発言の時間が限られておりますので、委員の発言は五分以内となるように御協力をお願いをいたします。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、発言を希望される方は挙手をお願いします。
 舞立昇治君。
#149
○舞立昇治君 ありがとうございます。自民党の舞立でございます。
 私も、三年間ずっとデフレ調査会に在籍していた者として、意見発表させていただきます。
 これまで三年間、当調査会で、金融、経済、財政、社会保障等について多くの有識者から様々な意見、提案をいただくとともに、この間、時間軸の変化とともに、金融、経済財政政策における様々な実績や課題も見えてきました。今日の対政府質疑を見ても、やはりこれは政治が決断しないと行政は動かないのだ、真の経済再生はできないと思ったところでございます。三年前と比べ全体としては経済、いい方向に向かっているところでございますが、改めて、金融、経済財政政策は一体的に行うことが重要というふうに感じたところでございます。いまだアベノミクスは道半ばで正念場を迎えている今、再度、政策の優先順位を確認し、必要な見直しやてこ入れを行う必要があると思います。
 まず、金融政策についてですが、原油安等の日本経済にとってはプラスの影響で、当初の想定より時間は要しておりますが、マイナス金利導入等の大胆な金融緩和により二%の物価上昇目標を何としても実現する姿勢で臨まれていることは評価したいと思います。世界経済も減速懸念が更に高まる中、今後も必要に応じ万全の対策を講じていただきたいと思います。
 一方で、今の大胆な措置というものもあと数年ぐらいしか続けられないことなどから、二%の目標達成後の金利引上げ策について、これも異次元の視点で、通常の出口対策ではなく、欧米の状況ですとか財政再建との関係等に留意しつつ、できる限り景気に悪影響を与えないよう慎重に対応していただきたいと思います。
 その次に、経済財政政策についてでございます。
 似たような発言で恐縮でございますが、二十四年の十兆、二十五年の五兆の補正、地方財政の充実等により順調に消費も投資も伸びていたところ、やはり二十六年四月の消費税八%引上げ後、反動減を相殺する程度の経済対策しかできていないまま今日に至り、消費も投資も想定以上に伸び悩む状態が続いていることは、やはりちょっとここは反省すべき点だと思います。
 来年四月の消費税一〇%の引上げは総理の判断を尊重するといたしまして、一番優先順位の高い経済再生を安定軌道に乗せるため、また、いつまでも続けられない大胆な金融政策との相乗効果を発揮するため、そして、この十年が人口減少に歯止めを掛け地方創生を軌道に乗せられるかどうかの最後の十年であることに鑑み、今後、五年、十年は集中的に経済対策を継続して行うという強い決意と覚悟、これを示して、いまだやはり全国的に消えない閉塞感や不透明感を払拭するということが必要だと思います。
 現在、地方の大事な産業の農林水産、商工、観光等は、TPP対策や輸出、外国人観光客の増などで好循環が生まれつつはございますが、これらを更に全国的に伸ばしていくためにも、重要な鍵を握るのは公共事業でございます。新幹線や高速道路等のミッシングリンク、そして暫定二車線の解消、港湾、空港等の整備など、安全、安心、経済活性化、企業や外国人観光客の利便性確保、企業、人の地方への移転、移住、物流の促進等に直結する重要な事業が幾つもございます。
 今の硬直した予算形態、財政構造では、二十年たっても三十年たっても完成や事業化の目途が立たないものが多く存在しています。地域が消滅してから完成しても時既に遅いということで、地方創生そして国の創生がまだ間に合う最後の私は十年と考えておりまして、この十年、遅くとも二十年のうちにできる限り国土の均衡ある発展に資する公共事業を集中的に実施、完成させるんだと明確な目標を掲げるべきだと思います。あそこがつながる、近くになる、便利になる、安全、安心に行ける、移動時間が読めるようになれば、将来への不透明感が払拭され、多くの人、物、金、企業が動くようになり、伸び悩む消費や投資に必ずや火が付き、好循環につながり、経済再生とともに財政再建も進められると思います。
 先ほども言いましたが、建設国債、今はもう発行額が約六兆、そして返す額が約九兆というふうに、PB黒字化を達成しております。資産が残り、次世代まで利用できる建設国債と赤字国債を一くくりにしてPBの厳しい管理を行うのは見直すべきだと思います。負債との見合いで資産が残る公共事業関係予算は一般会計から切り出し、例えば公共投資特別会計みたいな企業会計をつくり、適切なバランスシート運営の考え方で、今後十年は毎年公共事業を八兆やるんだと、それ以降は毎年七兆円程度で継続的に行う、このメッセージをしっかり発するだけで国として非常に安心感をもたらすと思います。その際、現在のマイナス金利をうまく活用し、十年で必要な八十兆の建設国債を三年程度で発行を完了させ、企業会計の方で適切に管理、資産運用を行いながら支払利息以上の運用益を稼ぐようにすることも、異次元の対策として政府に真剣に検討を求めたいと思います。
 最後に、財政再建についてでございますが、現在、経済再生と同時並行で税収増、赤字国債縮減、すなわち財政健全化を実現できている点は評価いたします。取りあえずPB黒字化、消費税一〇%の問題はこれから精査が必要ということで、消費税以外の財政再建策について、先ほど政府質疑で言いましたような所得課税で三兆円、そして国の税外収入の三兆円、計消費税二%超に該当する、これらをしっかりと有効に活用しながら、現在の財政計画よりももう少し長いスパンで、両方の、経済再生と財政再建の二兎を粘り強く追っていくと、こういった計画に見直していくことも必要と考えますので、是非政府にはこうした政策の企画立案、実行を真剣に考えていただきたいと思います。
 以上です。
#150
○会長(鴻池祥肇君) 藤本祐司君。
#151
○藤本祐司君 民進党・新緑風会の藤本でございます。
 私は、この調査会は三年目の今年だけなので、最初の一年目、二年目は聞いておりませんが、基本的にはデフレ脱却、財政再建、社会保障と税の一体改革というのは、目先の改革にとらわれないで、やっぱり二十年後、三十年後どうするのという、そういう調査会だと思っておりますので、現在の状況がどうであるかどうかというのを議論し始めますと、多分、今の答えに対して私は反論するだけになってしまいますので、それはちょっと申し上げずに、長期的なことだろうということで少しお話をさせていただきたいと思いますが。
 今年に関して言うと、六名の参考人の方々からお話を聞きまして、社保税一体改革になると、どうしても例として北欧型の社会保障、特段、北欧といってもスウェーデンとノルウェーとフィンランドとデンマークとアイスランドは微妙に違うので全く同じとは言いませんけれども、スウェーデンの例なんかがよく挙げられてきたんだと思います。
 今日、消費税の話で、冒頭で吉田先生の紹介の中で、何でほかの国は反対がなくて日本はこんな反対、消費税についてあるんだろうかという安倍総理の言葉がありましたが、スウェーデンで全員が賛成したわけではないという、これは反対も非常に多かった中でやってきているということはあるんだろうと思います。やはり、受益と負担の話が出ましたが、負担はできる限り少なくて受益はできる限り多くというのは人間のさがでありまして、それをどう乗り越えてきたかということがやっぱり重要なことなんではないかなというふうに思いました。
 それと、あとスウェーデンに関して申し上げると、一九六〇年に四・二%だったものが一九九〇年に二五%になっていますが、その間、十一回の税率の変更が三十年間であって、六〇年の四・二%、六二年の六・四%、六六年の一〇%などなどですね、六八年一一・一一%とか、伸びていったわけなんですが、十一回の中で十回税率を上げて一回下げるという、こういうことをやりながらやってきたと。神野先生が御紹介いただきましたが、今日も議論ありましたが、実感ができるかできないかということを、やっぱりこれ生活の実感なんですね。数字の上で実感しろといっても、実は余り実感できないものなんです、人間というのは。
 例えばスウェーデンの例を申し上げると、子供、子育てをちゃんとしましょうねと、そこに重点的に整備していきましょうねといったときに、お子様連れ、ベビーバギーを引いたお母様、お父様、保護者には、実は公共交通機関はただになります。こういうことで、どこに何が使われているかというのがはっきりしていくということが実感ということなんだろうと思います。
 それともう一つは、景気が悪いから上げる状況ではないというお話がありましたが、それもそうなんだと思いますが、それだけではなくて、民主主義の原則である参加と公開と納得性、ここのところをやはり担保できるかどうかなんだろうと思うんですね。
 やはり、政治に国民が参加できるということと、公開というのは情報公開です。情報をちゃんと開示していくということなんだと思いますが、政府は、今日もういませんけれども、やはり何か情報公開を請求したときに真っ黒塗りの黒塗りの情報しか出てこなくてどうやって納得しろというんだという、そこのところから改めていかなければ、恐らくこの議論は、経済が良くなろうと良くならないだろうと上げていく状況にはならなくて、反対は非常に多くなるんだろうと思いますので、経済の状況ではなくて、政治というのがやはりそこのところに関与して、きちっと生活実感が湧く、情報公開されたらもうつぶさに公開していくというぐらいの、それがなかったら恐らく実感というのは湧かないんだろうなというふうに思います。
 それと、二点目、口ではいろいろいいこと言っていますが、インセンティブ改革とか言っておりますけれども、先ほど川田先生から、医療に関しては事情がいろいろ、地域事情とか個人事情とかいろいろ違うんだという話がありましたが、これも一つ例を申し上げると、やはりスウェーデンの例なんですが、抜本的に自分が治療しようと、努力して治るようなものについては実は医療費は安いんです。
 例えば私、尿酸値が高いんですけど、個人的に、これは遺伝なんですが、運動をするとか、これは駄目なんだよという、いわゆるビールを飲んじゃいけないとか日本酒はいけないとかうまみ成分が強いのは駄目だと、そのぐらいの努力をしている人については実は医療費というか薬は安いんですが、とにかく薬を飲み続ければ絶対に痛風にならないんだ、出ないんだといってビールばかり飲んでいる人の場合は実は薬代はべらぼうに高いと。
 要するに、長い目で見たときには将来的に医療費の負担が減るという、そういう努力をしている場合については医療費を安くするとか、一律に医療費を安いとか高いとかということではなくて、やっぱり個人差もあるし、その病気の中身にもよりますので、そういうような形でやっていって、自分たちの税金や社会保険料がどう使われているかというのが皆さんが納得できるようにしていかないと、恐らくいつまでたっても同じ議論が続くのではないかなというふうに思います。
 まだいろいろ話し足りないことがありますが、時間ですので終わりにします。
#152
○会長(鴻池祥肇君) 平木大作君。
#153
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。
 私の方から、まず三点申し上げたいと思います。
 一点目は財政再建と社会保障の在り方に関してでありますけれども、この議論を通じまして、やはり財政再建進めていくには景気頼みではなくて政策的に歳入あるいは税収を増やすという取組、これを避けて通ることはやっぱりできないんだろうということを改めて感じました。
 本日の質問の中でも取り上げさせていただきましたが、二十年以上前に財政危機宣言を出して以来、結局のところ深刻な状況をなかなか脱することができていない。私は、根本の原因は、ちょっと今日の答弁の中で分かりづらかったんですけれども、税収の減少に対して、これ景気の減速ですとか減税措置ですとかいろいろあったわけですけれども、やっぱり効果的な措置をちゃんと打ってこなかったということに尽きるのではないかと私は思っております。
 税率の引上げであれ課税ベースの拡大であれ、増税が打ち出されたときの国民の拒否反応が大きいということは、もうこれ昨今の消費増税の議論の中でもさんざん確認されたところでありまして、結局のところ、増税がなかなかできないのは、人々の間に政府からの受益感が乏しいんだという指摘はしっかり受け止めなければいけないというふうに思っております。最大の歳出項目であります社会保障に関しましても、この受益と負担の姿について国民の皆様にやはりしっかりと示して、そして納得感を醸成することに取り組んでいかなければいけないんだろうと。
 調査会の中でも度々指摘ありましたが、日本の租税負担率自体は先進国の中でも実は大して高くない、でも人々の負担感というのは重いんだというこのギャップがあるわけであります。一方で、税負担に関しましては、税負担が大きいことで知られる北欧の諸国では税負担自体は高いはずなんですけれども、痛税感はむしろ日本より小さいということでありまして、先ほどもありましたが、税と社会保障の一体改革において、所得の高い例えば方たちに対してある程度応分の負担を求めるですとか、この負担の在り方についてはそこそこ議論が進んだと思っておりますけれども、一方で、受益の在り方はまだまだこれ議論が置き去りになっているところはあるかなと思っております。
 今後、こういった検討会、もし調査会があれば、是非こういったところも深めていっていただきたいなというふうに思っております。
 最後に、これも繰り返しになりますが、この受益の対象を低所得者に限定するのではなくて、やはりなるべく広く行き渡らせる方が、むしろいわゆる受益の実感につながる、納得感につながるということで、最終的には財政再建にも資するんじゃないかという考え方は、これ一考に値するんだと思っております。
 二点目でありますが、日本経済の再生に向けた政府の取組に関してであります。
 これは、やはり今世界経済は大変な岐路に差しかかっております。この中において、しっかりと機動的な財政支出及び民間投資を呼び込むだけの成長戦略、構造改革に引き続きこれは政府に取り組んでいただきたいと思います。
 今日の答弁の中にも、経済再生なくして財政再建なしと何度も繰り返し触れられておりましたけれども、経済がやはり破綻してしまえば、もう財政再建の方途も断たれてしまうわけでありまして、この順序を間違えてはいけない。そして、グローバル化した社会の中において、この日本、当然これ世界経済の減速といったものに大きく影響を受けるわけでありますので、ここではしっかりと各国と連携して機動的に財政支出にも取り組んでいかなければならない。これは、先日の国際金融経済分析会合における有識者の指摘にも合致するところであると思っております。
 やはり、その際、無節操な公共工事をただ単に増やしていくということは誰も望まないわけでありますので、しっかりと、波及効果が高いもの、そして生産性向上に資するような取組、これに知恵を振り絞っていかなければいけないということであろうかと思います。
 また、自律的な経済成長にとって不可欠なのは、大胆な構造改革あるいは着実な生産性の向上、これはお招きした有識者の皆様でも割と意見の一致したところであったというふうに思っておりますので、引き続き、特に政府の本気度がこれから問われてくると思っております。
 三点目でありますが、デフレ脱却に向けた日本銀行の金融政策についても、これは今年度というよりは昨年度の主なテーマでありますけれども、一点触れておきたいと思います。
 改めて、議論を通して、このデフレ脱却に向けて、国民の皆様の間に金融政策に対する意図ですとか目的を誤解なく伝えていくためのコミュニケーションというのがますます今大事になってきているというふうに思っております。
 デフレ脱却のためには、中央銀行というのは、金融政策を通じて、基本的には名目金利の低下、若しくは予想物価上昇率の上昇、若しくはその双方、これを通じて実質金利の低下に取り組んでいかなければいけないわけでありますけれども、従来からの量的・質的金融緩和、これに加えて、日銀は本年から、ゼロ金利制約を解除してマイナス金利を始めたわけであります。これは、名目金利あるいは予想物価上昇率、いずれの経路も使ってデフレ脱却に取り組むという日銀のある意味明確なスタンス、決意を示したものであるというふうに思っておりますので、高く評価したいと思います。
 その上で、いずれの非伝統的な金融政策も、企業や人々の心理に働きかけて、デフレマインドを払拭して消費につなげる、あるいは投資を促すということでありますので、この政策についてのコミュニケーションというのは大変大事になるわけであります。
 とりわけ、予想物価上昇率の上昇をもし促すのであれば、これは物価上昇が当然それに見合うだけの賃金の上昇を伴うものであるというふうに世間が認識を共有していかないと、なかなかこの成果というのは得難いものでありますので、日銀は、特にこの点についてコミュニケーション、更に努力を払っていただきたいというふうに思いますし、また政府も、例えば政労使対話の継続ですとか環境整備に引き続き尽力していただきたいというふうに思っております。
 私からは以上です。
#154
○会長(鴻池祥肇君) 辰巳孝太郎君。
#155
○辰巳孝太郎君 安倍政権はアベノミクスと称して異次元の金融緩和を進めて、日銀は新規に発行される国債のほとんどを買い占めて、日銀が保有する国債残高はこの三年間で三倍近い三百五十三兆円に達し、全体の三割を占めるに至りました。ところが、市場に大量の資金を供給すれば企業や家庭が投資や消費をするだろうという当初のもくろみは完全に外れて、企業の投資も個人消費も増えておりません。
 経済の好循環が生まれていないわけですが、その一番の要因は賃金が増えていないからではないでしょうか。実質賃金は四年連続で下落をして、国民には景気回復の実感あるどころか、生活は苦しくなるばかりであります。
 とりわけ、二〇一四年四月に消費税の税率を五%から八%へ引き上げ、消費を冷え込ませました。安倍首相も、消費税の影響は一時的と当初は言っていましたが、三月に入りまして、予想以上に落ち込んだのは事実であり、予想以上に長引いているのも事実と認めざるを得なくなりました。
 来年四月に再増税に踏み切れば、僅か三年間で五%から一〇%への大増税となります。国民一人当たり年間八万一千円、平均的な世帯で十八万四千円ものすさまじい負担増になってしまいます。国民生活も経済も財政も破綻をさせてしまう消費税の増税は中止すべきだと考えます。
 一方で、大企業は史上空前のもうけを上げて、二〇一四年には過去最高の経常利益を上げました。政府は、本年度から法人実効税率を二割台に引き下げ、更なる優遇を続けようとしておりますけれども、既に三百兆円を超える内部留保を積み上げている大企業をこれ以上優遇する合理的な理由はありません。結局トリクルダウンは起きずに、賃金には回らないからであります。
 アベノミクスの破綻ははっきりしたと思います。GDPは、二〇一四年度には年間でマイナス一・〇%、二〇一五年度も直近の十月から十二月期には年率換算で前期比マイナス一・一%に落ち込んでおります。安倍首相は二〇一三年に、バイ・マイ・アベノミクスとニューヨークで呼びかけましたけれども、私は今必要なのはアベノミクスからの決別、つまりバイバイ・アベノミクスだと思っております。
 格差と貧困も広がりました。例えば預貯金や株式など金融資産を持つ人と持たない人の格差であります。この三年間、株式では五三%の増加で百六十九兆円となりました。一方で、金融資産を保有していないと答えた人は、二人以上の世帯で三割を超えて過去最高であります。中でも、二十代では六二・六%でありまして深刻です。アベノミクスの恩恵は富裕層に限られる一方で、低所得層は円安、物価高などで自らの金融資産を取り崩しているということは明らかだと思います。
 アベノミクス、異次元金融緩和の狙いは、物価が上昇するから早いうちに投資をしよう、消費をしようという消費者マインドに働きかけるものであります。しかし、私は、その想定自体が正しいのか、間違いではないかと思っております。つまり、物価が上昇するなら買い控えよう、これが今の庶民のマインドではないでしょうか。
 その背景の一つには、国民の間で広がる将来不安があります。安倍政権が小泉改革を超える社会保障費の自然増削減を強行する中で、将来、年金は受給できるのか、将来、普通の暮らしはできるのかという不安であります。
 また、保育所の待機児童の問題でも、あるいは教育ローンともいうべき奨学金の返済に苦しめられている学生、若者の怒りに代表されるように、福祉、教育、医療、介護など、自らが納めた税金が自らのために使われていないのではないかというこの当然の怒りがあります。
 政府がこの声に耳を傾けて、税金の使い道を、一部の大企業の減税でも不要不急の大型開発でも軍事費でもなくて、国民の暮らしのために使うという政策に変えない限り、国民はお金を使わないし、使えないと私は思います。
 最後に、財政ファイナンスともいうべき金融政策は、将来の国債暴落リスクを高めて、財政再建にも逆行をします。破綻した金融政策頼み、株価頼み、トリクルダウン政策頼み、これを改めて真っ当な経済政策に切り替えるべきです。すなわち、正社員が当たり前の社会をつくって雇用の安定を図って実質の賃金を上げていく、社会保障を充実して将来の不安をなくしていく、中小企業を応援する政治に転換するなど、国民の懐を暖める経済政策に切り替えることを求めて、私の意見といたします。
 以上です。
#156
○会長(鴻池祥肇君) 次に、藤巻健史君。
#157
○藤巻健史君 多くの方が直近の経済動向、それから消費者物価指数等をおっしゃるんですが、私は、やっぱり長い目でもっと見なくてはいけない。要するに、日本というのは二十年前の名目GDPが全く伸びていないんです、大体五百兆。その間に、ちょっとうろ覚えですけど、イギリスとかアメリカは二・数倍、アジア諸国は三倍、そして中国は十三・二倍か何かに伸びているわけです。まさに、これ自国通貨ベースですけれども、全く経済が伸びていない、これが大問題なわけですね。しかも、日本は金融政策も財政政策も最大限発揮しているのに名目GDPが全く伸びていないと。これは何を意味するかというと、日本では経済学が全く機能していないのか、若しくは何かが抜けているということだと思います。
 日本の経済学には、景気対策として金融政策と財政政策しか書いていないんですが、欧米の経済の教科書には金融政策と財政政策並びに為替政策が書いてあります。為替政策を全く無視していたことが日本の最大のミステークだったと私は思っております。G20で通貨切下げ競争をしないと合意したわけですが、通貨切下げ、すなわち日本においては円安がいいからこそみんな通貨切下げをしたかったということで、その通貨を高いままに、円が高いままでいたということが最大の日本の課題かと思っております。
 先ほど西田委員が、今需要が一番あるのは公共部門だというふうにおっしゃいましたけれども、最大に需要があるのは、日本国内で考えれば公共かもしれませんけれども、需要があるのは、世界、他国に幾らでもあるわけです。若しくは、外国の製品が高くなれば日本人は日本の製品をより買いますから、需給なんというのは簡単に需要過多になるわけですね。要するに、外国製品が高くなったり日本のものが安くなったりすれば、簡単に需要過多になるわけです。
 どういうことかというと、日本製品が百円のものを、一ドル百円のときは、外国人、アメリカ人にとって一ドルですけれども、一ドル二百円ならば五十セントになるわけです。外国人は安くなった日本製品を買って、大量なる、膨大なる需要が引き起こります。
 それから、アメリカ製品。アメリカ製品一ドルのものは、一ドル百円のときは日本では百円ですが、一ドル二百円ならば二百円になる。すなわち、外国製品が高くなりますから日本人は日本のものを需要するということで、円安になれば日本の需要はべらぼうに増えるわけで、当然のことながらインフレになるわけです。
 先ほど平木議員がベアについてもおっしゃいましたけれども、月給千ドルの外国人というのは、一ドル百円のときは十万円で日本経営者は雇えますけれども、一ドル二百円になれば二十万円になります。当然、外国人が高くなるから、日本に戻ってきて日本の労働者を雇う。当然のことながら、日本人労働者の需要が増えればベアも当然のことながら上がる。労賃も規制等で決まるわけではなくて、需給で決まるのが経済学の教えであります。
 すなわち、日本を円安にするというこの政策を全く取ってこなかったのが日本の最大のデフレが続いてしまった、そして経済が二十年間伸びなかった理由だと私は思っております。特に為替というのは動かせないものだというふうに思い込み、それから動かないのがいいという思い込み、これが日本の今までの経済低迷の最大の理由だったと思います。
 私は三十年来マーケットにいましたけれども、為替は動かせる。特に、今の円というのは国力に比べてかなり高い。私、実際に百八十円から二百円が日本のレベルだと思っていますけれども、それに比べて高過ぎる円が日本の成長並びにデフレから脱却できなかった最大の理由だと私は思っております。
 以上です。
#158
○会長(鴻池祥肇君) 吉田忠智君。
#159
○吉田忠智君 社会民主党の吉田忠智でございます。
 私は、財政再建と格差是正について二点申し上げたいと思います。
 日本の国、地方を合わせた借金は一千兆を超えました。GDPの倍以上ということで、国際的にもまれに見る額であることはもう御案内のとおりでありますが、じゃ、どうしてこれだけの借金を抱えて何とかやっていけているのか。理由は三つありまして、一つは、国民の預貯金がそれを上回る一千四百兆ほどあること。それから二点目が、国債の九割、若干、最近聞きましたら九割を下回ったということでちょっと懸念がありますけれども、国内でこれが買われていること。それから三点目が、政府の持つ金融資産が約五百兆、そして道路や港湾など政府が持つ固定資産が五百兆、約一千兆でバランスシート上は均衡していること。この三点によって何とかもっているという状況ですが、もうこれ以上増やすわけにはいきませんし、放置するわけにはいかない状況であります。
 それで、先ほど財政再建に向けての考え方が改めて説明されたわけでありますけれども、財政再建のためには、経済成長で税収を増やすこと、それから歳出を削減、見直すこと、そしてどうしても駄目なときは国民に負担を求めること、増税をすることでありますけれども。計画は計画でいいんですけど、先般成立した当初予算、そしてその前の補正予算、補正予算も何か機械的のように税収上振れ分が出たからそれで補正予算を組むと。ほとんど執行されるのは次年度でありますから、やっぱり税収が上振れ分が出たのであれば一回はそれを償還に充てるべきではないのかと、国債の。
 そういうところを見ますと、私は、財政規律そのものがやっぱりなっていない、そのように思わざるを得ませんし、そういう財政をグリップする責任の所在、やっぱり国会がしっかりその点はしなければならない、そういうしかるべき機関をやっぱりつくる必要があるのではないか、そのように思っています。
 ドイツは、今年度連邦予算、収支均衡を達成をいたしました。いろいろ日本との違いはあります。地方に負担を押し付けているとか、道路の改修、学校の改修、そういう必要なところもやっていないとか、あるいは、EUの枠組みで二十八か国にマーケットが広がっているから、あえて様々な景気刺激策を、経済対策を打たなくてもそれでやっていけている。確かに日本との違いはありますけれども、しかし、その気概、何が何でも収支均衡を達成するんだということで、達成したということについては日本もしっかり学ぶべきだと、そのように考えております。
 それから、二点目が格差是正でありますけれども、経済政策で今一番必要な経済政策は格差是正だ、IMFやOECDのレポートでも、またトマ・ピケティなど有名な学者の間でも格差是正の必要について論じられています。
 格差是正の柱は大きく三つありまして、一つは雇用、それから税制改革、それから三つ目が社会保障改革。
 やっぱり雇用については、非正規労働者がこれだけ四割を超えて平均年収が百六十二万という中で、税源も、税金をしっかり納められる、あるいは保険料をしっかり納められる、そうした国民が減っている。まさに国家の基盤が細っているわけでありますから、やっぱり非正規から正規へと政策誘導をしっかり進めていかなければならない、労働法制の改悪は問題だと。
 そして、やっと安倍総理も同一労働同一賃金と言いましたけれども、その内容はどうも低い方に合わせるんじゃないかという懸念がありまして、私たちはあくまでも同一価値労働同一賃金、均等待遇、それをしっかりやる必要があると思っております。
 それから、税制改革についても、一九九一年時点と二〇一六年、二十五年の間の比較をしますと、大体、所得税、法人税合わせて十二・一兆減っておりますけれども、それにほぼ、十二・二兆消費税が増えているということでありますから、直間比率の見直しということをかつて言われましたけれども、逆進性の強い消費税に重きを置いているということは、やっぱりそれだけ国民に負担が増えて、そしてその分個人消費に影響していると、そのように言わざるを得ません。
 それから、社会保障。介護、年金、医療、子育て、これもしっかり充実していく必要がある。北欧でなぜあれだけ、租税それから保険料合わせた負担率が七割を超えて、そして消費税も二五%を超えて納得しているかというと、やっぱり社会保障が充実しているからであります。そういうところ、やっぱり、日本もそこまで行くか分かりませんけれども、そういう方向を目指すべきだということを含めて、格差是正の必要性を訴えて、私の意見を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#160
○会長(鴻池祥肇君) 渡辺美知太郎君。
#161
○渡辺美知太郎君 無所属の渡辺美知太郎です。
 将来の世代にツケを先送りしないためにも、デフレ脱却と財政再建はどうしても成し遂げなければならない喫緊の課題であると思います。
 基礎的財政収支の黒字化には、一般会計歳出で一番ウエートがあり増え続けている社会保障、受益と負担の公平性を担保しながら国民皆保険や国民皆年金を維持し、子育て支援や障害者支援を充実させつつも、効率的、効果的な施策の充実によるポジティブなコスト削減が必要であると思っております。また、財政健全化目標は、国と地方を合わせた基礎的財政収支の黒字化であります。地方分権ではありますが、地方自治体の基礎的財政収支の黒字化に対しても積極的に関わってくる必要があると思っております。
 生活保護制度に関しましては、地方と連携しながら、保護資格の精査や自立の助長に注力しながら制度自体の見直しも検討する必要が出てくると思っております。しかし、まずは、重要なことは、デフレ脱却であり、日銀のマイナス金利付き量的・質的金融緩和に連動する財政政策が必要であると思っております。
 アベノミクスの効果が現れ始め、デフレ脱却目前ではありますが、まだデフレ脱却には至っておりません。デフレ脱却に至っていない原因の一つはデフレギャップであり、このデフレギャップを解消するには需要を増やさなければなりません。本来であれば、構造改革により市場メカニズムが働くようにすることで需要を増やすべきでありますが、構造改革の効果には時間が掛かります。それであるのであれば、需要を増やすために、マイナス金利付き量的・質的金融緩和に連動させる大胆な財政出動により需要を創出し、デフレギャップを解消させるべきであると私は思っております。
 アベノミクスによるデフレ脱却こそが財政再建の近道であると私は考えております。
 私からの意見は以上であります。
#162
○会長(鴻池祥肇君) ありがとうございました。
 以上で各会派一名ずつ御発言いただきました。
 他に発言を希望される方は挙手願います。
 川田龍平君。
#163
○川田龍平君 予定していなかったんですけど、時間があるということで発言させていただきます。
 私は、貧困問題から目をそらさずに、やはり教育予算にしっかりと振り分けて、特に保育もそうですが、やっぱり教育に、大学の教育まで含めた、高等教育まで含めた教育予算をしっかりと充実させることにより、貧困の再拡大、再生産をしていかないということがまず大事ではないかと思います。そうした教育や社会保障に予算を振り分けることによって国民が安心して消費をできるようなやはり社会保障制度をしっかりと構築していくことが、何よりも経済をしっかりと循環させていくための個人消費を増やしていくことにつながるのではないかと思っております。
 そういった意味からも、やっぱり健康をしっかりと維持できる医療の制度や仕組みをしっかりと整えていくことが、まず何よりも医療費の、特に薬価や医療機器の高騰化ということからもやっぱり医療費を抑制していくことにもつながると思いますし、そういった意味で、是非これは医療や介護といった社会保障をしっかりと充実させつつ、そこで必要以上に使わせなくてもよいような、健康を維持できるような制度設計をしていくということが、特に地域を重視して地域ごとに政策を見直していくというための政策をしっかり考えていくことが必要かと思います。
 そして、この税収を増やしていくためには、今、日本だけが行われていない航空券税などの国際連帯税などをしっかりと導入して、そして税収を取るべきところから取るためには、今年の伊勢志摩サミットなども活用して、国際的な租税逃れの対策として各国と協調していくことなど税をしっかりと取っていくことも、これしっかり取り組んでいかなければいけないことだと思います。
 そして、この税収の上振れ分については、基本的には財政再建の原資として活用すべきであって、補正予算の財源に充てるようなことは財政規律の観点からも問題と思いますし、そして予算の単年度主義の問題を含めて今後の予算編成や補正予算の在り方についてしっかり改めていく。さらには、特別会計や、さらには復興予算も含めて、今問題となっている防潮堤の問題であったりとか、千年に一度の津波に合わせて防潮堤を造ることによって環境も破壊され、本当に、本来防災の教育をすることによって防げる命を守ることができるためのしっかりとした復興政策を実行していくことや、さらには放射能汚染に対する除染の費用もそうですけれども、本当にそういったものをしっかりと見直すべきところはしっかり見直していくことが必要なことではないかと思っています。
 そして、本当に人が移動する必要があるのであれば、人を移動させるための移転の費用もしっかり含めてやっていくと。特に、私は東京生まれ東京育ちですけれども、首都を移転することを通してやっぱりこの日本という国が本当に変わっていくことが大事なんではないかと思っています。
 特に、地域にしっかりと政治や予算を振り分けていくことによって、本当に見直すべき予算を、しっかりもっと身近なところで私たちの税金の使い道をチェックできるような民主主義に改める必要があると思いますし、しかし、ここでしっかりとこの議論をするための情報公開であったり、それから民主主義をしっかりと発展させていくための教育であったり、そういったものにしっかりと予算を使っていくようなことをこれから国としてやっていくべきではないかと思っております。是非、そのための政策をしっかりと実行できるための国会、またこの国会を活用していくということも、言論の府としての参議院の役割も大変重要だと思っています。
 今日は、本当に調査会という場でこうした自由な発言をする場があることが私は大変貴重な機会だと思っておりますので、こうした調査会活動などを通してしっかり国会議員が自由に発言できる機会というのを確保していくこと、それを是非これからも大事にしていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
#164
○会長(鴻池祥肇君) 舞立昇治君。
#165
○舞立昇治君 済みません、最後、ちょっと補足させてください、一分で終わりますので。
 私の発言で、消費税以外の財政再建策についても今から準備、検討する必要があるということで、所得課税と言っちゃったんですけれども、個人所得課税と言ったんですけれども、個人、法人両方の所得課税改革が必要だということと、その課税改革で三兆、税外収入で三兆、今の適切な予算執行管理すれば十分に実現可能な数字だと思います。
 そして、平木委員から無節操な公共工事とありましたけれども、今実際に、地方からの例えば建設事業そして農業関係の要望というのは半分ぐらいしか満たせていないような予算額で、今の公共事業、例えば当初の約六兆そして補正の四千億程度では全然足りないと。八兆円やっても、無節操なといいますか、無駄な公共事業は、今そんなことはないというようなことだけちょっと申し上げておきたいと思います。
 ありがとうございました。
#166
○会長(鴻池祥肇君) 他に御発言のある方はいらっしゃいませんでしょうか。──御意見もないようでございますので、本日の調査はこの程度といたします。
 各委員におかれましては、貴重な御意見を熱心にお述べいただきまして、誠にありがとうございました。
 本日伺いました御意見を踏まえまして、理事の方々とも十分協議の上、最終報告書案を作成してまいりたいと存じます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時二十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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