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2016/04/26 第190回国会 参議院 参議院会議録情報 第190回国会 国土交通委員会 第8号
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2016/04/26 第190回国会 参議院

参議院会議録情報 第190回国会 国土交通委員会 第8号

#1
第190回国会 国土交通委員会 第8号
平成二十八年四月二十六日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月七日
    辞任         補欠選任
     中泉 松司君     末松 信介君
 四月八日
    辞任         補欠選任
     藤本 祐司君     前田 武志君
 四月十三日
    辞任         補欠選任
     大野 泰正君     松村 祥史君
     野田 国義君     福山 哲郎君
     河野 義博君     石川 博崇君
 四月十四日
    辞任         補欠選任
     松村 祥史君     大野 泰正君
     福山 哲郎君     野田 国義君
     石川 博崇君     長沢 広明君
     辰巳孝太郎君     田村 智子君
 四月十五日
    辞任         補欠選任
     長沢 広明君     河野 義博君
     田村 智子君     辰巳孝太郎君
 四月二十日
    辞任         補欠選任
     野田 国義君     櫻井  充君
 四月二十一日
    辞任         補欠選任
     櫻井  充君     野田 国義君
     田城  郁君     芝  博一君
 四月二十二日
    辞任         補欠選任
     芝  博一君     田城  郁君
 四月二十五日
    辞任         補欠選任
     阿達 雅志君     二之湯武史君
     青木 一彦君     堀井  巌君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         金子 洋一君
    理 事
                豊田 俊郎君
                渡辺 猛之君
                広田  一君
                増子 輝彦君
                河野 義博君
    委 員
                江島  潔君
                大野 泰正君
                金子原二郎君
               北川イッセイ君
                小泉 昭男君
                末松 信介君
                二之湯武史君
                堀井  巌君
                山本 順三君
                田城  郁君
                野田 国義君
                前田 武志君
                谷合 正明君
                辰巳孝太郎君
                室井 邦彦君
                中野 正志君
                吉田 忠智君
                行田 邦子君
                脇  雅史君
   国務大臣
       国土交通大臣   石井 啓一君
   副大臣
       内閣府副大臣   松本 文明君
       国土交通副大臣  山本 順三君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  森屋  宏君
       文部科学大臣政
       務官       豊田真由子君
       厚生労働大臣政
       務官       太田 房江君
       経済産業大臣政
       務官       北村 経夫君
       国土交通大臣政
       務官       宮内 秀樹君
       国土交通大臣政
       務官       江島  潔君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 利幸君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官付参事官    林  俊行君
       内閣府政策統括
       官付参事官    中村裕一郎君
       消費者庁審議官  福岡  徹君
       消防庁国民保護
       ・防災部長    横田 真二君
       文部科学大臣官
       房審議官     白間竜一郎君
       厚生労働大臣官
       房審議官     樽見 英樹君
       国土交通大臣官
       房官庁営繕部長  川元  茂君
       国土交通省土地
       ・建設産業局長  谷脇  暁君
       国土交通省都市
       局長       栗田 卓也君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        金尾 健司君
       国土交通省道路
       局長       森  昌文君
       国土交通省住宅
       局長       由木 文彦君
       国土交通省鉄道
       局長       藤田 耕三君
       国土交通省自動
       車局長      藤井 直樹君
       国土交通省航空
       局長       佐藤 善信君
       国土交通省国際
       統括官      奈良平博史君
       観光庁長官    田村明比古君
       気象庁長官    橋田 俊彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国土の整備、交通政策の推進等に関する調査
 (平成二十八年熊本地震による被害状況及びそ
 の対応に関する件)
 (自動車メーカーの燃費試験における不正行為
 に関する件)
 (住宅及び公共施設の耐震化の促進に関する件
 )
 (新幹線脱線対策に関する件)
 (鉄道駅の無人化に関する件)
 (外国人観光客増加に伴う通訳及び宿泊施設不
 足の解消策に関する件)
 (木造応急仮設住宅の供給体制の整備に関する
 件)
○流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法
 律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院
 送付)
    ─────────────
#2
○委員長(金子洋一君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 議事に先立ち、一言申し上げます。
 この度の熊本県熊本地方等を震源とする地震により甚大な被害がもたらされ、多くの尊い人命を失いましたことは誠に痛ましい限りでございます。
 被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げますとともに、お亡くなりになられた方々に対し、深く哀悼の意を表し、黙祷をささげたいと存じます。
 どうぞ御起立を願います。黙祷。
   〔総員起立、黙祷〕
#3
○委員長(金子洋一君) 黙祷を終わります。御着席ください。
    ─────────────
#4
○委員長(金子洋一君) 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、中泉松司君、藤本祐司君、阿達雅志君及び青木一彦君が委員を辞任され、その補欠として末松信介君、前田武志君、二之湯武史君及び堀井巌君が選任されました。
    ─────────────
#5
○委員長(金子洋一君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(金子洋一君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に河野義博君を指名いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(金子洋一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府政策統括官付参事官林俊行君外十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(金子洋一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#9
○委員長(金子洋一君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#10
○豊田俊郎君 おはようございます。自由民主党の豊田俊郎でございます。
 形あるものは全て壊れる、これは誰が言ったかは不確定だそうでございますけれども、仏教用語では諸行無常というそうでございます。地震は天災だと言われております。自然界の変動によって受ける災難、これを天災というそうでございますけれども、幾ら人類が進歩、発展したとしても、被害は小さくはできても防ぐことはできない、ゆえに天災ということになるわけでございますけれども。
 起こったことは起こったこと、しかし大事なことは、この起こった後が大事だというふうに思います。対応の形によっては、これが人災という形に変わってくるということだろうというふうに思います。人の救出、物資の援助、感染症やエコノミークラス症候群への対応等、とにかく我々に課せられた役割、役目というものは過大なものがあるというふうに思います。
 そこで、政府は早速、今回の地震に対していろんな手だてをしていただいております。地震の概要も徐々にですけれども明確になってまいりました。人の被害、死者四十九名、関連死疑い十三名、安否不明一名、負傷者千三百九十名、避難者四万八千三百三十二人。住宅の被害でございますけれども、全壊、半壊、一部損壊等を含めて約一万二千棟ということでございます。
 国においては早速、このことに対して激甚災害に指定をいたしました。この指定によりまして、国の補助率は、道路や河川、堤防など公共土木施設の復旧工事では通常の七割から八割程度に、農地や農道など農業施設では八割から九割程度に補助率が引き上げられるということでございます。
 また、今日の報道によりますと、党首会談を経た後、補正三千億円超規模の提案を国会へ提出するとの見出しでございます。五月十三日に国会へ提出し、二十日までに成立を目指すと、首相の強い決意が伝えられているところでございます。
 そこで、今日はこの地震についてお伺いをしたいというふうに思います。
 熊本地震の被災地の状況、課題についてお伺いをしたいというふうに思います。
#11
○政府参考人(中村裕一郎君) お答えいたします。
 今もお話ありましたように、この度の熊本地震におきまして、熊本県を中心といたしまして死者数四十九名のほか、住家等も含めまして甚大な被害が生じております。
 被災地では、自衛隊、警察、消防、医療部隊など約三万人規模の実動部隊を動員いたしまして、懸命の救命救助活動を行ってまいりました。しかしながら、依然として崩壊した土砂の下に残された方がおられる可能性がございますので、引き続き捜索救助活動に当たっております。
 また、ライフラインにつきましては、引き続き復旧しておりまして、停電は一部地域を除き既に解消されておりますが、ガスにつきましては、昨日の時点で六万六千戸で供給停止というまだ状況でございまして、五月八日までの完全復旧に向け取り組んでいると伺っております。
 他方、現地ではまだまだ多くの方々が避難所や被災地域で不自由な生活を余儀なくされておられます。避難の長期化も懸念されますことから、政府といたしましては、被災地域の自治体と連携いたしまして、感染症対策を含めた避難所の良好な生活環境の確保に努めるほか、高齢者や障害者など配慮を要する方々のため、ホテルや旅館などに移っていただくといった取組も進めております。
 今後は、自宅を失った方々に住まいを確保していく必要がございますので、公的な住宅の提供、それから建設、借り上げ双方を含めました応急仮設住宅の提供などを迅速に進めまして、被災者の生活再建に向け取り組んでまいりたいと考えております。
#12
○豊田俊郎君 過去の地震や津波でございますけれども、一九九三年、平成五年でした、北海道南西沖地震、奥尻島の地震。私も政治に携わって、この地震からいろんな情報収集、また現地に赴いての現地視察等を行ってまいりました。その後の一九九五年、これは平成七年でございましたけれども、兵庫県南部地震、いわゆる阪神・淡路大地震ですね。私は、あの状況、高速道路が全く予想だにもしない崩壊と、また神戸を中心とした液状化、マンホールが背高さ以上にせり上がった状況を目の当たりにしました。そして、二〇〇四年、平成十六年の新潟県中越地震、いわゆる山古志村が全地域避難ということになったわけでございます。そして、すぐ三年後でございましたけれども、新潟県中越沖地震、これは家屋の屋根が崩壊をしておりまして、まさに青いビニールシートを一面に屋根にかぶされておりまして、その後出たいわゆる家庭内ごみ、これが空き地に山積みにされた状況を、これも目の当たりにいたしました。そして、何といっても五年前の東北地方太平洋沖地震、東日本大震災ということになり、そして五年後の今年、熊本地震ということになったわけでございます。
 災難はいつやってくるかというよりも、この状況を見ますと、必ずやってくるということになるだろうというふうに思います。
 実は、私の友人でございますけれども、千葉県の八千代市であります、特別養護老人ホームや小規模多機能型居宅介護施設等々の介護サービスをしている事業者でございますけれども、熊本県出身でございまして、このニュースを聞いて、もういても立ってもいられないということで、自家用車、自分の車でテレビに映ったあの状況からすぐに千葉県を出まして、何とか十七日の未明には到着し、援護活動を開始をいたしました。
 私は、今回はまだ現地に赴いておりませんけれども、現地から私のメールに頻繁に状況等を伝えてきておるわけでございます。その幾つかをちょっと御紹介したいというふうに思います。
 十七日未明には、熊本県荒尾市にある特別養護老人ホーム白寿園を訪問できたと。ここには、全国八千か所の特別養護老人ホームより十六日早々には多くの支援物資が搬入され、必要とされる施設への運搬、配分が行われていたということでございます。これには少し安堵をいたしました。
 また、一番やっぱり心配しているのは、二次被害、二次災害ということでございました。特に高齢者は虚弱であり体力も低下ぎみで、感染症や二次被害その他への対応、医療を含め期待をしたいということでございました。衛生管理として、お尻拭きやウエットティッシュとか衛生的な使い捨て手袋などが大変不足をしているという状況でもございました。
 また、もう一つは、去年、おととしからでしたかね、いわゆる特別養護老人ホームの入居条件が変更になっております。介護度三以上の方々しかこの特別養護老人ホームに入居できないということでございますので、したがいまして、今の施設は三、四、五、実質は四、五の人が多いということでございまして、今までの対応とはそこが大きな違いが出てくるということでございますので、今後新たな介護施設への対応ということも急務であるということが伝えられております。
 そこで、大臣にお伺いをしたいというふうに思います。
 国交省として、これまでの対応状況及び今後の被災地での災害対応、復興に向けた大臣の決意をお伺いしたいというふうに思います。
#13
○国務大臣(石井啓一君) この度の熊本地震によりまして、四十九名の方が亡くなられ、千三百名以上の方が負傷されました。そのほか、熊本県によりますと、避難生活等における身体的負担による疾病により亡くなったと思われる方が十三名とされております。お亡くなりになられた方の御冥福をお祈り申し上げるとともに、被災された方に心よりお見舞いを申し上げます。
 被災地では、現在でも約五万人の方が避難をしており、避難所での不自由な生活等による影響でお亡くなりになる方も出るなど、二次的避難所と応急的な住まいの確保が急務となっております。
 二次的避難所の確保といたしまして、九州全域の旅館、ホテルへの被災者の受入れを関係団体に要請をいたしまして、二十一日より熊本県内において高齢者、体調の悪い方等を中心に順次受入れを開始しているところであります。
 応急的な住まいの確保につきましては、被災建築物の応急危険度判定は、二十四日までに益城町及び菊陽町において当初予定分を完了いたしまして、十の市町村において二万三千八百五十七件が実施済みとなっております。公営住宅等につきましては、四月の二十五日時点で全国で九千五戸を確保いたしまして、九州では二百七十六戸、九州も含めた全国で三百十三戸の方の入居が決定をしております。応急仮設住宅の建設につきましては、熊本県は西原村の建設候補地五か所を確認をし、さらに県の優良住宅協会において約百戸、プレハブ建築協会において約二千九百戸について工事に着手する準備があることを確認をしております。
 また、交通インフラについては、地震発生直後には、高速道路、鉄道、空港の多くが通行止め又は運行休止となっておりました。
 高速道路につきましては、本日、九州自動車道の八代インターチェンジから嘉島ジャンクションまでの三十三キロメートルを一般開放いたします。また、復旧工事が順調に進めば、四月中に九州自動車道全線を一般開放する見込みであります。
 九州新幹線につきましては、現在、熊本―新八代間の応急復旧工事が全力で進められており、作業が順調に進めば、試験走行を経て数日中に全線で運転が再開される見込みとなっております。
 熊本空港につきましては、十九日から民間旅客便の運航を再開をいたしまして、現時点で約七割、一日五十便程度を運航しているところであります。
 今後も、国土交通省といたしまして、交通インフラや住まいの確保など、被災地の復旧に全力で取り組んでまいりたいと存じます。
#14
○豊田俊郎君 どうもありがとうございます。よろしくお願いをいたしたいというふうに思います。
 少し角度を変えて質問をしたいというふうに思います。
 今回は断層が動いたということでございます。布田川断層と日奈久断層帯地点にて、北側では二メートル以上東の方向へ、南側は西の方向へずれ動いていましたと。大きな地面のずれは、布田川断層帯の端から更に東側に当たる震度六強を観測した熊本県の南阿蘇村付近でも確認されたということでございます。
 過去の地震を見ますと、一九三〇年北伊豆地震ではマグニチュード七・三、これは最大で三・五メートル北の方向に動いたというふうな記録がございます。また、阪神・淡路大震災でございますけれども、これは南西方向に約一メートルずれたと。そして、東日本大震災では東南東方向へ約四・四メートルということでございます。今回の熊本地震、益城町付近では、北側が東方向へ最大二メーターずれたと言われております。
 そこでお伺いをしたいというふうに思いますけれども、この熊本地震の災害地における地籍調査の進捗状況についてお尋ねをしたいというふうに思います。
#15
○副大臣(山本順三君) お答えをいたしたいと思います。
 長年、土地家屋調査士として活躍された豊田先生らしい質問だろうというふうに思っておりますけれども、地籍調査の実施により土地の境界を明確にすることは、地震や津波、土砂災害等による被災後の迅速な復旧復興に極めて有効であるというふうに認識をいたしております。
 平成二十八年熊本地震により大きな被害を受けた熊本県及び大分県における地籍調査の進捗率は、平成二十七年三月時点で熊本県が七九%、大分県が六一%となっておりまして、全国平均の五一%よりも進捗をしている状況であります。また、市町村について申し上げますと、例えば熊本県南阿蘇村や大分県由布市では地籍調査がもう完了をしている、そういった一方で、熊本県熊本市では四〇%、熊本県益城町においては三三%、それから大分県別府市では七%の進捗率というふうになっておりまして、市町村ごとにその進捗は様々な状況となっております。
 国土交通省といたしましては、地方公共団体と連携し、更なる地籍調査の推進に努めてまいりたいというふうに考えております。
#16
○豊田俊郎君 ありがとうございます。いろいろな対応が多分必要になってくるだろうというふうに思います。しっかり市町村と連携を取った中で対応を求めたいというふうに思います。
 最後でございますけれども、四月二十二日金曜日十六時三十分頃、新名神高速道路有馬川橋上り線において、桁の落下事故が発生いたしました。この事故は、上り線のA2橋台からP11橋の桁、約百二十メーター、約千三百五十トンが十五メーター下の国道百七十六号の上に落下するというもので、作業員の男性二名が死亡し、八名が重軽傷を負うという痛ましい結果が生じております。
 国道百七十六号線は通行止めとなりましたが、国道で下敷きになった車などはなかったということでございますが、この事故の対応状況について最後にお伺いをしたいというふうに思います。
#17
○政府参考人(森昌文君) NEXCO西日本が工事を進めておりました新名神高速道路の現場におきまして、施工中だった橋桁が落下する事故が発生をいたしました。この事故で、工事の作業をしていた二名の方がお亡くなりになり、八名の方が負傷されました。亡くなられた方々に対し心から御冥福をお祈りいたしますとともに、負傷された方々に対しお見舞い申し上げる次第でございます。
 国土交通省では、事故直後からNEXCO西日本に対しまして全ての建設工事を中止させまして、安全点検を実施をするとともに、他の高速道路会社に対しましても、同様の事故を起こさないよう、情報の共有を図り、安全確認を指示させていただいているところでございます。
 事故原因につきましては、現在、警察等が工事の施工業者に対しまして捜査に入ったという報道がなされたことは承知しておりますが、国土交通省といたしましても、NEXCO西日本に対しまして、捜査に必要な協力を行うなど、徹底的な原因究明を進めるよう指示しているところでございます。
 これを受けまして、NEXCO西日本では、事故原因の究明等を目的とする有識者委員会を設置するということで、四月二十八日に第一回の委員会を開催することとしているようでございます。
 国土交通省としましても、今回の事故を重く受け止めまして、同様の事故が起きることのないよう、安全確保と再発防止を図ってまいりたいと考える所存でございます。
 以上でございます。
#18
○豊田俊郎君 以上で終わります。
#19
○増子輝彦君 おはようございます。民進党の増子輝彦でございます。
 先ほども皆さんと一緒に犠牲になられた方々に対する黙祷をささげましたが、改めて四十九名の尊い命を失われた犠牲者の皆さんに心からお悔やみを申し上げると同時に、多くの方々が負傷され厳しい避難生活を強いられていることにお見舞いを申し上げ、一日も早い復旧を願っておるところでございます。
 きっと今も、九州地方、熊本を中心として地震が発生しているんだろうなと。今日の朝七時までの状況、報道によりますと、震度一以上の地震が九百七回と、大変な数が起きているわけであります。また、震度四以上が九十四回。かつて、このような地震が続いたことはきっとなかったんだろうというふうに思っております。
 私ども東日本大震災の経験をした者からすれば、本当に大変だなと、そんな思いを持ちながら、十四日の日に熊本の何人かの友人に電話を差し上げました、お見舞いの。そうしましたら、いや、増子さん、大変なんですね、初めて福島や東日本大震災の方々の気持ちが分かりましたと。今までは、九州から見ていれば、東日本大震災、福島のことは他人事のような思いを持っておりましたけれども、自分の身に降りかかってみれば大変なことなんだということが改めて自分として実感をいたしました、逆に福島も頑張ってくださいと励まされたところでございます。私どもも、福島や東日本大震災の被災地とともに、熊本や大分の皆さんの一日も早い復旧復興を願いながら、共に頑張りましょうということでエールを交換したところでございました。
 こういう状況の中で、やはりこれからどのような形の中で復旧復興をしていくかということは極めて重要な課題、総理もようやく激甚災害指定を指示して、これも指定になったということ、さらに、経済対策を含めた補正予算もこの震災対応をするということ。若干私からすれば遅かったのかなと思いながらも、今日は野党八党の党首との会談もしながらこれらを迅速に進めていくという決意を持っているわけでありますから、この災害については党派を乗り越えてオールジャパンでやっていかなければなりませんので、私どももしっかりと協力すべきところは協力をさせていただきたいと思っています。
 ただ、一つ、今回の熊本、大分のこの地震等を見ると、余り東日本大震災の教訓が生かされてなかったのかなと、そんな部分もたくさん感じることができます。
 先ほど、豊田委員からの質問で、現在の被害状況についての御答弁もいただきました。私も、実は冒頭にこの地震発生から現在までの被害状況の質問をさせていただくことになっておりましたけれども、先ほどの豊田委員の質問の御答弁で私も十分理解をいたしましたので、これは申し訳ありませんが省かせていただきます。
 地震予知はなかなか難しいことがありますけれども、今回の熊本と大分の地震等を含めて、今まで、やはり阿蘇という大変な火山を持つ山があるわけでありますが、熊本地方においては、こういうことを含めて防災対策は今日までどのようなことで行われていたのか、そのことについてお答えをいただければ有り難いと思います。
#20
○副大臣(松本文明君) 亡くなられた方々に心からお悔やみを申し上げながら、被災者に心からのお見舞いを申し上げながら答弁をさせていただきます。
 熊本県におきましては、東日本大震災の発生を踏まえて、熊本県地域防災計画の中の地震・津波災害対策編を大きく修正をされて、地震・津波被害想定調査というのを行った後、地震及び津波の被害想定を新たに更新をされていたと聞いております。この被害想定の対象地震には、今般の熊本地震の震源となった布田川・日奈久断層帯を震源域とする地震も含まれておりまして、地震の想定規模はマグニチュード七・九、死者数九百六十名、全壊棟数二万八千棟の被害を想定されておりました。この計画を踏まえて、関係機関と連携をした訓練等も行われていた、こう伺っているところであります。
 今般の熊本地震におきましては、このような計画や訓練等を踏まえ、発災直後直ちに熊本県災害対策本部を設置をされ、蒲島知事の下で災害応急対策に懸命に当たっておられるところであります。政府の現地対策本部も連携をして対処しているところであります。
 以上でございます。
#21
○増子輝彦君 そのような対策を講じていたにもかかわらず、今回のこの災害状況を見れば、残念ながらそれほどの対応が取られていなかったのかなというふうな若干心配をしながら、私も今後の在り方をしっかりと考えていかなければいけないと思っています。蒲島知事とも二十年来のお付き合いがありますので、心中を察するに大変厳しい状況におられるんだろうというふうに思っております。今すぐにでも駆け付けて私どものできるなりの支援をしたいと思っておりますが、こういう現状ですから余り私ども行かない方がいいんだろうと、もう少し落ち着いてからしっかりとした支援体制を取れればなというふうに思っているわけでございます。
 いずれにしても、今後、南海トラフの問題やあるいは東京直下型の様々なものが予測されながら、それに対する防災対策を国としてもしっかりやってきたはずであります。天災は忘れた頃にやってくるという言葉もありますが、今ちょうど周期的にはこの日本列島がそのような大地震が起きる周期だということも言われております。先ほど申し上げたとおり、他人事と思っていたことが現実自分のところに降りかかってくるということ、これ想定外と言ってはあれなんでしょうけれども、厳しいこういう予測というものは、やっぱり万全の体制を取っておかなければならないんだろうと思います。
 是非、国交大臣を中心として、内閣挙げて、国挙げて、日本全体の防災体制をもう一度しっかりと見直しながら、万が一の場合にはその体制を初動から対応をすべきことだと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。震災問題については広田委員から詳しく今後質問がありますので、私もさらっとさせていただきます。
 次に、実は、医療体制等について、やはり大変大きな課題が今も残っているというふうに思われます。
 東日本大震災のときにも医療体制、これは特に福島は原発事故がありましたから、医療関係者も随分、実は福島県から去っていかれたという事実もあったわけであります。
 いずれにしても、医療体制、それぞれの病気をお抱えになっている、あるいは介護を受けなければならない方々、様々な課題があるわけでありますが、その中でも特に透析患者に対しては本県でも厳しい現状がありました。今回も、水と電気がなければこの透析患者の対応ができないという、初期のときはそういう状況があったというふうにも伺っております。
 この医療体制が本当に十分今後とも取られるのかどうか、特に透析患者に対してどのような対応を今しているのか、お答えをいただければ有り難いと思います。
#22
○大臣政務官(太田房江君) 御指摘のこの透析患者の問題、透析医療の確保には大変多くの水が必要でございますし、また専用の設備、経験のある医療従事者等が必要であることから、原則として専門の透析医療機関で実施することが望ましいとされております。
 熊本県では、当初、計二十七施設、約二千人の透析患者の方々が透析を受けられない状況が発災直後にはございましたけれども、その後、厚生労働省として、県や透析医会と連携をしながら、早急な透析の再開、安定化に向けまして様々な対策を講じてまいりました。この結果、まだ御不便はお掛けしておりますけれども、熊本県の九十四の透析施設のうち透析不可能施設は六施設になり、患者は約二百人程度まで改善してきたと。その二百人の方についても、一部県外での対応を除いて、熊本県内の他の医療機関での受入れ等により、全ての透析患者について県内で対応を図っているというふうに御理解いただきたいと思います。
 なお、災害による入院需要の一時的な増加等によって、医療法にかかわらず定員の増加等によって賄えばどうかと、こういう御意見もございましたので、病室に定員を超えて患者等を入院させることも可能といたしております。
 このように、引き続いて現場のニーズを逐次酌み取りながら、透析患者の皆様方が安心して熊本県で医療を受けられるよう対策を打っていきたいと考えております。
#23
○増子輝彦君 ありがとうございます。
 質問通告の際に、福島県で透析患者の皆さんが経験したこと、こういうふうに実施すればいいということも出しておりますから、太田さん、御覧になっているかと思いますが、是非それらもしっかりと踏まえて体制を取っていただければ有り難いと思います。
 次に、やはり今後のインフラの整備というのが極めて復興復旧には大事だと思っています。鉄道あるいは道路、空路、港湾、様々なインフラの整備というのが復旧復興に欠かせません。大臣、今後の対応について、決意を含めて、これらの対応をどのように今後していくおつもりなのか、と同時に、現状、今厳しい環境にありますが、大臣の決意を含めて御答弁をいただきたいと思います。
#24
○国務大臣(石井啓一君) 交通インフラにつきましては、地震発生直後には高速道路、鉄道、空港、港湾の多くが通行止め又は運行休止となっておりました。
 高速道路につきましては、ピーク時には約六百キロ近くが通行止めとなっていたわけでありますが、本日、九州自動車道の八代インターチェンジから嘉島ジャンクションまでの三十三キロメートルを一般開放いたしますし、また、復旧工事が順調に進めば、四月中に九州自動車道全線を一般開放する見込みでございます。
 九州新幹線につきましては、一時期全線不通であったわけでございますけれども、現在、熊本―新八代間の応急復旧工事が全力で進められておりまして、作業が順調に進めば、試験走行を経て数日中に九州新幹線全線で運転が再開される見込みとなってございます。
 熊本空港につきましても、一時期民間旅客便の運航はできなかった状況でございましたが、十九日から民間旅客便の運航を再開をいたしまして、現時点で約七割、五十便程度を運航しているところでございます。
 港湾につきましても、フェリー航路がこれも休止をしておりましたが、二十二日には熊本―島原ルートのフェリー航路が、二十三日には熊本―釜山港の定期コンテナ航路がそれぞれ再開するなど、通常の運航状況に戻っております。
 今後も、九州自動車道の全線一般開放や九州新幹線の全線運転再開など、一日も早い復旧に努めてまいりたいと存じます。
#25
○増子輝彦君 しっかり対応していただきたいと思います。
 この震災関係で、最後に、今回の震災等を含めて避難生活を強いられる方がたくさんおられます。こういう状況の中で、特に子供やあるいは妊婦の皆さん等の大変心の問題が深刻な状況にあることは、もう私が言うまでもございません。東日本大震災当時も、あの避難所で本当に厳しい環境の中で生活をされ、ストレスがたまり、いろんな心の病も表には出なくても実は負っていたこともありますし、今も実はそれを引きずっている方々もたくさんいらっしゃることは、これ否定できないわけであります。
 そういう意味でも、今回、やはりこの熊本、大分の災害の中で、子供や妊婦の皆さんに対する心のケアというものが極めて大事だと思っています。これらについて、現時点でどのようにこの対策を講じているのか、また、今後どのようにしっかりとケアをして、これらの皆さんに対する安心、安全な生活が送れるようなことができるのか、お答えいただければ有り難いと思います。
#26
○大臣政務官(太田房江君) 子供や妊産婦さん、大変苦労しておられると思います。
 こういう方々の心のケアも含めた対応ということにつきましては、既に四月十七日付けで、被災をした妊産婦及び乳幼児等に対する支援のポイントということで、どういう点に気を付けたらよいかというようなポイント、チェックリストを通知、自治体に対していたしました。加えて、県と市の児相、児童相談所においては、ポスターを掲示したり、あるいはチラシを配布したりいたしまして、要介護児童いらっしゃいませんかということの発見に努めております。また、児童心理司等が避難所を訪問して相談対応も行っております。
 特に専門的な心のケア、これからも大事になってくると思いますが、これについては、DPAT、災害派遣精神医療チームを熊本県からの要請を受けて派遣しておりまして、この中で特に、子供や妊産婦さんにも注意をしていただくように要請をいたしておるところです。このような形で、引き続いて被災地の状況の把握に努めながら、関係機関とも連携して支援を行ってまいります。
#27
○増子輝彦君 しっかりと対応をお願い申し上げておきたいと思います。
 それでは、次に質問を変えます。
 残念なことがまた起きてしまいました。日本の産業界、経済界の中でリーディング産業と言われている自動車産業界の中において、三菱自動車工業の不正が明らかになってしまったということ、本当に残念でなりません。このことについていろいろ報道もされておりますが、むしろ、今後この不正等が起きないようにするためには何が必要なのかということも大事な視点だと思っております。三菱自動車工業が、今回のこのデータ改ざんをするという不正が行われてしまったこと、本当に残念でありますが、このことについて、今後の検査体制をどのように見直していくかということが、ある意味では極めて私重要だと思っているんです。
 この検査体制についての見直し等についてどのようにお考えになっているのか、御見解を伺いたいと思います。
#28
○副大臣(山本順三君) 先週二十日に、三菱自動車工業の方から走行抵抗値に関しての不正行為を行っていたと報告がございました。大変残念なことになりました。
 先ほど、先生から検査体制の見直し等々についての御質問がございました。御案内のとおり、自動車の型式指定のための検査に必要なデータのうち、一定の気象条件、例えば晴れの日の無風状態でというようなことでございますけれども、そういう条件下で測定をする必要があるもの、あるいはまた複数回にわたり測定する必要があるもの等については、検査の実務を行う独立行政法人自動車技術総合機構が自ら行うことが極めて困難であるということから、自動車メーカーから提出された数値を現在使用しているところでございます。今般の三菱自動車工業の不正行為を受けて、このような自動車メーカーから提出されるデータについて信頼性をチェックする仕組みづくりが急務であるというふうに考えております。
 国土交通省といたしましては、先ほど申し上げましたとおり、自動車局と独立行政法人自動車技術総合機構によるタスクフォースを現在立ち上げました。そして、自動車メーカーの実測への抜き打ちの立会い、それから生の測定データとの突き合わせ等、信頼性を確保するための効果的な対策についてこれから検討を行ってまいりたいというふうに思っております。
#29
○増子輝彦君 大臣、このことについては、三菱自動車工業にかかわらず、日本自動車産業界全体が同じようなことをやっているのではないかという疑いを持たれることが一番困るんですね。ですから、速やかにこの検査体制の見直しというものに対応していただきたいと思います。検討してという、もちろん検討しなければ答えは出ませんが、悠長なことではなくて、速やかに迅速にこの検査体制というものを見直しながら、日本の自動車産業界は安心、安全で間違い、不正はしていないんだということを国内外にしっかりと発信をしていただく体制を一日も早く取っていただきたいと思っております。
 このことについて、実は、今回の三菱自動車の軽四種については税金の問題も実は絡んでくるわけであります。
 今日は、森屋政務官、久しぶりに当委員会においでいただきましたが、この税金の問題について、今後、この三菱の問題があった、不正があったことについて、万が一税金をどのように処理していくかということは、ある意味では国民の中においても非常に関心の高いところだと思っています。
 一部報道されておりますが、現時点でこの自動車税等の税金問題について、三菱自動車の不正がどのように関わって、どのように処理していくのか、お答えいただければ有り難いと思います。
#30
○大臣政務官(森屋宏君) 先生から御質問いただきました。
 御存じのとおりに、軽自動車に関わる地方税でございますけれども、これにつきましては、自動車取得税のエコカー減税、まず、そして続いて軽自動車税のグリーン化特例等を行っておりますけれども、これは全て燃費値を基準といたしまして税率の軽減を行っているところでございます。今般の三菱自動車の案件につきましては、この燃費値を不正な操作を行ったということでございますので、これから燃費値の再測定を行った結果、燃費値が変化する場合におきましてはこれらの税収に影響が生じる可能性があります。
 今般の不正行為の詳細につきましては、現在、国土交通省において調査中であると聞いておりますので、その不正の全容をまず明らかにしていただいた上で、私どもも国土交通省等関連省庁と連携をいたしまして今後の対策を行ってまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
#31
○増子輝彦君 ユーザーにとっては全くこれ過失のないところですから、ユーザーの立場もしっかりと踏まえながらこの問題対処していただきたいと思います。
 次に、実は私ども政権時代、直嶋大臣の下で私も副大臣を経産省でやらせていただきました。そのときに、やはり電気自動車をしっかりと推進していこうと、これに対する補助も二十三年度から二十七年度まで約八百六十億円を実はこの関連として補助金を付けました。
 今回はこの電気自動車等の補助は直接は関係ありませんが、万が一こういう不正が行われてしまうならば本当に自動車に対する補助金が必要なのかどうかという議論が出てくる可能性も否定できないわけですから、このことについて、しっかりとやはりこの不正の全貌を明らかにしながら、またこれからの環境対応ということも含めて、様々な車の販路を拡大するということも含め、世界で競争に打ち勝つという自動車産業界にもまたしっかりと日本が頑張っていかなければなりませんので、この補助金等の問題について、今後、今回のことを踏まえてどのような対応をしていくことが必要なのか、また現時点でどのようにお考えになっているのか、今日は経産省から来ていただいていますので、御答弁いただきたいと思います。
#32
○大臣政務官(北村経夫君) お答えいたします。
 増子委員は経産副大臣としてこの補助金問題に取り組んでこられたということは十分承知しております。
 今、御指摘もありましたけれども、今回の件につきまして、三菱自動車から電気自動車について燃費に関する不正があったとは報告は受けておりません。
 そこで、いずれにしても、補助金の今後の扱いにつきましては、購入者になるべく負担を掛けないことを念頭に、同社からの報告等を踏まえまして、国土交通省を含む関係省庁と連携しながら適正に対応してまいりたいと、そのように考えております。
#33
○増子輝彦君 災害も今回の不正も日本の根幹に関わることですから、それぞれの立場でしっかりと対応していただきたいと思います。
 私はこれで質問を終わります。ありがとうございました。
#34
○広田一君 民進党・新緑風会の広田一でございます。どうかよろしくお願いを申し上げます。
 まずもって、平成二十八年熊本地震で亡くなられた方々に対して心から哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様方にもお見舞いを申し上げます。
 先ほど増子筆頭の方からもお話がございましたように、震災対応につきましては与党、野党もございません。全力で協力をしたいというふうに思います。同時に、政府におかれましては、迅速に適切にあらゆる措置、対応をしていただきますように強く要請をするところでございます。
 さて、今回の熊本地震、これは、これまでの常識が覆された地震でもあります。
 一つは、熊本県では大きな地震は発生しないだろうという常識であります。
 政府の地震調査委員会は、主要な九十七の活断層帯について、今後三十年以内の地震発生確率を公表しているところでございます。それによりますと、今回の本震と言われます布田川断層帯の発生確率、これは〇・九%であります。十四日の最初の地震であります日奈久断層帯に至っては、発生確率不明であります。
 こういったことを踏まえて、まず橋田気象庁長官にお伺いをしたいと思いますけれども、これまでどのような知見等に基づいて地震発生確率を予測をされていたのか、お伺いをしたいと思います。
#35
○政府参考人(白間竜一郎君) お答え申し上げます。
 これまで、地震調査委員会におきましては、これまで活動した際の地震の規模ですとか、また発生確率について、長期評価を行ってきております。この発生確率につきましては、平均発生間隔、地震の地震との間の平均発生間隔、また最新に活動した時期、こういったことを基に算出をしてきているところでございますけれども、今御指摘のように、高野―白旗区間につきましては、過去の活動間隔の推定するに必要なデータが得られておらないことから、発生確率は不明というふうに評価をしてきたというところでございます。
 なお、布田川区間については、御指摘のように、最大〇・九%の確率で地震が発生するというふうに評価をしていたところでございます。
#36
○広田一君 ただいま御答弁ございましたように、これまでの予測等々からいうと、ちょっと考えられないような事態になったわけでございます。これによって、政府の地震発生確率予測の信頼性といったものが根本から問われる事態になったんだろうというふうに思いますけれども、この点についての御所見をお伺いをいたします。
#37
○政府参考人(橋田俊彦君) お答えいたします。
 お尋ねの今回の熊本地震の地震活動につきましては、最初の四月十四日に発生いたしましたマグニチュード六・五の地震の後、二日後の十六日に更に規模の大きなマグニチュード七・三の地震が発生し、いずれも最大震度七を記録いたしました。さらに、この二度の震度七を含めまして震度六弱以上の地震が七回発生するなど、揺れの大きな地震が多く発生しております。さらに、内陸で発生いたしました地震としては、活動域が熊本から大分にかけての広域に及んでおります。
 こういった一連の活動に対する評価につきましては、今後、政府の地震調査委員会の場で、気象庁の観測データや地殻変動データ等に関する関係機関の分析結果に基づきまして議論されるものと承知しておりまして、気象庁といたしましても、同委員会における評価に積極的に参画し、その結果を今後に生かしてまいりたいと、このように考えております。
#38
○広田一君 是非ともよろしくお願いを申し上げます。
 橋田長官におかれましては、我が高知県の御出身でもございます。だからではございませんけれども、今回の熊本地震と南海トラフ地震との関連性といったものも一部識者からも御指摘はされているわけでございますので、あらゆる観点から検証、検討を取り組んでいただきたいというふうに思います。よろしくお願いを申し上げます。
 もう一つは、最初の大きな地震を本震とみなす長年のこれまた常識が崩れたということであります。
 今回の場合ですと、同じ地域で震度七以上の地震は連続して発生しないという常識が働いておりました。事実、官邸は、今後余震はあるけれども、事態は収束すると見て、十六日に安倍総理の現地視察というものを一旦決定をしていたところでございます。いみじくも、その十六日の午前一時二十五分に最大震度七、マグニチュード七・三の地震が発生をしました。これは、阪神・淡路大震災級の地震でありまして、いわゆる前震と比べましても十六倍のエネルギーがあったということでございます。その代償は大きく、益城町では、避難された住民が、帰宅後、本震で家が倒壊をしました。甚大な被害が発生をしたわけでございますが、これによって犠牲者はそれまでの五倍以上の四十八人に上ったところでございます。
 まず、この事実というものをどのように評価をされるのか。私は仕方がなかったでは済む話ではないというふうに思っております。しっかりとした今後の検証が必要だというふうに思いますけれども、この点についての御所見をお伺いをいたします。
#39
○国務大臣(石井啓一君) 今委員御指摘ございましたとおり、内陸型の地震においては、マグニチュード六・五以上の地震が発生をして、それを上回る地震が続いて発生するということはこれまで観測した事例がございませんでした。そういった意味では、初めての事例ということになるわけでございます。
 そういった意味で、先ほど気象庁長官も答弁申し上げましたが、今回、従来にない様々な特徴がございますので、一連の地震に対する評価、今後、気象庁の観測データや地殻変動等に関する関係機関の分析結果に基づき政府の地震調査委員会の場で議論されるわけでありますが、気象庁においてもこの評価に積極的に参加をして、その結果を今後に生かしていきたい、今回の地震活動をしっかり検証し、今後に生かしていきたいと、このように考えているところであります。
#40
○広田一君 ただいま御答弁ございましたように、しっかりとした検証をよろしくお願いを申し上げます。
 次に、この度の熊本地震においても住宅の倒壊などにより多数の死者が出ております。言うまでもなく、この住宅の耐震化の重要性といったものが再認識をされたところでございます。しかしながら、全国的にもその重要性ほど住宅の耐震化が進んではおりません。そのために、熊本県のような悲劇が繰り返されているところでございます。
 その主な理由としては、やはり耐震化に伴う経済負担の大きさにあります。経済負担の軽減は喫緊の課題ながら、その一番のネックになっているのが、例えば戸建て住宅であれば、耐震改修の交付率は二三%、耐震改修の補助限度額が一戸当たり約八十二万円に抑制をされているからであります。その理由は、公金による私有財産の形成は良くないというこれまでの既存の考え方であります。しかし、私は、このような既存の考え方、住民の皆さんの命に直接関わるこの住宅の耐震化を進めるためには、やはり変えていかなければならないんじゃないかな、このように思うところでございます。
 具体的には、防災・安全交付金の交付率や補助限度額の引上げなど、経済負担の在り方を根本的に変えるべきだというふうに思いますけれども、この点についての石井大臣の御所見をお伺いをいたします。
#41
○国務大臣(石井啓一君) 今回の熊本地震におけます住宅の被害につきましては、消防庁の調査によりますと、四月二十五日十四時現在で、全壊一千六百九十六棟、半壊一千六百十四棟、一部破損二千六百九十棟、その程度が不明なものが約五千棟と報告がされております。今回の地震における被害の状況を見ましても、住宅の耐震化を促進することは大変に重要な課題と考えております。
 住宅の耐震化率につきましては、耐震改修促進法に基づく基本方針等におきまして、平成三十二年に九五%とすること、平成三十七年までに耐震性を有しない住宅ストックをおおむね解消することを目標として定めておりますが、平成二十五年度時点では八二%にとどまっております。
 耐震化を進めるためには、住宅の所有者の方々に必要性を御理解いただくこと、コスト負担を軽減することが重要であると認識をしております。このため、地方公共団体と連携をいたしまして、耐震化の必要性についてパンフレット等を通じた周知を積極的に進めるとともに、コスト負担の軽減のための施策を推進しております。具体的には、防災・安全交付金等を活用しまして、地方公共団体を通じた耐震診断・改修に対する助成を進めております。改修に対する補助率につきましては、国と地方を合わせて約一五%であったものを平成二十一年度から二十七年度までの特別措置として二三%に引き上げられておりましたが、平成二十八年度の予算におきまして五年間の延長を盛り込んだところでございます。
 また、税制につきましても、耐震改修を行った場合に所得税や固定資産税を減税する措置等を講じることによりまして耐震化を促進しておりまして、例えば二百五十万円の改修工事を行った場合二十五万円所得税が控除をされるところでございます。さらに、平成二十八年の税制改正におきましては、耐震改修に係る固定資産税の特例措置の延長を盛り込んでおります。このような税制措置も実質的に補助金による助成と同様の効果が期待をされるところでございます。
 住宅の耐震化に対する財政的支援は個人の資産に対する助成となるため、例えば防災拠点となる庁舎等のように高い補助率等を適用することは困難な面もございますが、今後とも、地方公共団体との連携の下、これらの施策を積極的に推進し、住宅の耐震化を促進してまいりたいと思っております。
#42
○広田一君 ただいま大臣の方から御答弁がございました。既存の取組、その範囲内で全力を挙げてやっている、この点については評価をするところでございますが、しかしながら、この大臣の御答弁にもあったように従来の目標からはまだはるかに届いていない現状であります。耐震化の必要性について、もちろん住民の皆さんに御理解をしていただくこと、これは大事なことでありますけれども、それ以上に、現場の声を聞くと、やはり経済的な負担が大きいということでございます。ですので、先ほど御質問申し上げたのは、やはり交付率や補助限度額の引上げを行っていくべきだというふうに思います。
 このことを、大臣、一方で抑制をしながら、例えば、今回、キッチンを増やすとか、風呂やトイレを増やすだとか、三世代同居の改修工事を含むいわゆる豪華リフォームには一戸当たり百五十万円出すことになっております。命に関わる住宅の耐震化は八十二万円、豪華リフォームは一戸当たり百五十万円。これ、大臣、バランスが悪いのではないでしょうか。優先順位が間違っているというふうに思いますけれども、この点について御所見をお伺いします。
#43
○国務大臣(石井啓一君) 今回の三世代住宅に対するリフォーム等につきましては、そのベースが耐震改修あるいはバリアフリーといったリフォームがあって、その上に更に三世代住宅用の今御指摘いただいたようなリフォームを行った場合上積みがされるというものでありまして、その根っこは耐震改修でありバリアフリー改修等であるということは申し上げておきたいと存じます。
#44
○広田一君 今御答弁ございましたが、じゃ、バリアフリープラス三世代の豪華リフォームで一戸当たり百五十万円出るわけでございます。確かに耐震改修というものも含まれる場合もあるかもしれませんが、いずれにしましても、今、私有財産を形成するために税金を使うのは良くないというふうに言いながら、現実問題としては百五十万円の支援をしているわけでございますので、そういった観点に立てば、やはりこの住宅の耐震化に関する補助限度額の引上げというものを是非とも石井大臣のリーダーシップで進めていただきたいと思いますけれども、改めて御所見をお伺いをいたします。
#45
○国務大臣(石井啓一君) 地方公共団体とも連携をしながら、既存の施策を最大限に活用いたしまして、住宅の耐震化を促進してまいりたいと考えております。
#46
○広田一君 それでは確認なんですが、今回の熊本地震、あれだけの甚大な被害が受けても、この耐震化について、新しい政策や補助限度額の引上げというものについては考えていない、やる必要がない、こういうふうに理解してもよろしいんでしょうか。
#47
○国務大臣(石井啓一君) 将来的な政策の拡充について否定するものではございませんが、現時点におきましては、現在の政策を最大限に活用して促進をしていきたいと考えております。
#48
○広田一君 国交省として住宅の耐震化についての補助限度額の引上げ、やる気がないということが明らかになりました。大変残念な答弁だというふうに思いますけれども、これはやはり政権替えて、これしっかりできるような体制つくっていかなければならないなというふうに改めて思ったところでございます。
 続いて、この耐震化の問題、これは住宅だけではありません、公共施設もしかりであります。特に市役所などの庁舎の耐震化率、これ昨年度末までで住宅の耐震化よりも低い七四・八%でございます。今回の熊本地震でも八代市などで市役所が損壊をいたしました。
 本来、災害対策の拠点、司令塔にならなければならない庁舎が使えないのは本末転倒であり、復興復旧に支障が出るのは当然であります。特に財政力の弱い自治体ほど庁舎の耐震化が後回しになっているといいます。この庁舎の耐震化についても抜本的な対策を講じるべきと考えますが、御所見をお伺いをいたします。
#49
○政府参考人(横田真二君) お答え申し上げます。
 地方公共団体の庁舎は、災害発生時に災害応急対策の実施拠点となりますなど重要な役割を果たしますことから、その耐震化は極めて重要であると認識をいたしております。
 総務省といたしましては、従前から、防災拠点となります公共施設の耐震化を促進するために、耐震改修に活用できる起債充当率一〇〇%で交付税措置率が七〇%という緊急防災・減災事業債などの地方財政措置を講じてきたところでございます。
 引き続き、こうした支援制度について改めて周知を行いまして、地方公共団体において早急な取組が進められるよう強力に働きかけてまいりたいと考えております。
#50
○広田一君 確認なんですが、これまた抜本的な対策を講じる必要性は今ないと、そういう理解でよろしいんでしょうか。
#51
○政府参考人(横田真二君) 先ほど申し上げましたように、この緊急防災・減災事業債と申しますのは交付税措置率が七〇%という非常に高い措置率で耐震化を進めようとしておりますので、これで耐震化を進めてまいりたいというふうに考えております。
#52
○広田一君 現状でいいということでありますが、これも現場の首長さんのお話とはやはり乖離があるのではないかなというふうに思います。本当に財政力の弱い自治体の皆さん、にもかかわらず、やはり小学校や中学校、そういった学校の耐震化進めていかなければならない、これを最優先して自分たちの庁舎は後回しにしている現状がございます。そういった実態を踏まえれば、今の御答弁、これまた残念でありますが、引き続きこの必要性についても訴えていきたいというふうに思っております。これもひとつ、やはり政権交代してやっていかなければならないなというふうに改めて思ってしまいました。
 それでは、一点、ライフラインについてお伺いをしたいと思います。
 今回は水道水についてお伺いをいたします。
 塩崎厚生労働大臣、熊本県の断水について先週中には全面復旧したい旨を当初述べておられましたけれども、今現状はどうなっているんでしょうか。
#53
○政府参考人(樽見英樹君) 水道につきまして、全国の自治体の応援も得まして、関係者の昼夜を問わない努力ということをやっているわけでございますけれども、県内、当初約四十四万六千戸が断水ということでございますが、減ってきておりまして、本日朝九時時点で約一万六千戸の断水というふうになってございます。残念ながら、まだ断水というところが残っているという状況でございます。
#54
○広田一君 当初は塩崎大臣、先週中には全面復旧する、こういうふうな表明をしましたが、見通しが非常に誤った理由は何だというふうに考えていらっしゃるでしょうか。
#55
○政府参考人(樽見英樹君) 一つ、熊本県内の特に山間部の方なんかでございますけれども、水道管がかなり根本的に壊れている、あるいはその配水に当たっての施設設備というものがかなり大きく壊れているというところで、ここを何とかできるだけ早くということで努力しているのでございますけれども、なかなか簡単にいっていない。特に断層帯の地域に市街地があったというようなところについては、そこをどういうふうにその管をこれからまた復旧していくのかということの議論も含めてやらなければいけないというような議論もあるというふうに承知をしておりまして、ここは、誠に申し訳ありません、残念でございますけれども、残っておる。
 それから、市内につきましては、基本的な管路は復旧をいたしまして水を流したのでございますが、水を流してみると、実は、各御家庭に行っているところなんかもあるんだと思いますが、途中で水が漏れてそこから先の圧力が上がらないというところが幾つか出てきている。これは、そういうところをしらみ潰しに復旧して直すということを端からやっているということでございます。
#56
○広田一君 いずれにいたしましても、先ほど御答弁あったこと、現場の正確な情報というものは是非大臣に上げられて判断を仰ぐべきだと思います。アドバルーンは上げるけれども実効性が伴っていないというふうに言わざるを得ません。例えば益城町なんかは今後二週間から数か月掛かるというふうな報道もあるわけでございますので、よろしくお願いを申し上げます。
 こういった中で、一点お伺いをしたいんですけれども、いずれにしても、断水している戸数が減少していること、これは喜ばしいことであります。しかし、決して手放しではありません。今回、水道が復旧しても水が濁って飲めないといういわゆる濁水問題が被災者を悩ませているというふうに聞きます。消火用水とかトイレ用のために濁水を給水することは一定理解をするところでありますけれども、元々水の国と言われている熊本県であります。もし水が、水道水が使える、断水が解消されたら、イコール飲める水の供給と思い込む県民が多いというふうに推測されます。
 よって、その周知徹底が極めて重要だというふうに思いますけれども、きちんとなされているのかどうかお伺いをすると同時に、例えば視覚障害者や高齢者などいわゆる災害弱者に対してはより一層きめ細かな情報提供がなされなければならないというふうに考えますけれども、この点についての御所見をお伺いをいたします。
#57
○政府参考人(樽見英樹君) 御指摘のとおり、被災地の一部の市や町では通水を再開しているものの濁水が発生をして飲用できていないという状態がございます。
 濁水の原因には大きく分けて二つあるわけでございまして、一つは、断水して、管を直してその後通水することによって水道管の中に付いた汚れが出てくるという場合でございます。これは、蛇口からしばらく水を出していただきますと解消いたします。
 それからもう一つ、より深刻なのは、地震によりまして、特に熊本は井戸水を源泉にしているところが多いわけでございますけれども、水道の原水に泥等が混じって濁水になっているという場合があるということでございまして、これも時間の経過とともにきれいな水になるということでございますけれども、しばらく時間を要するケースがあるということでございます。
 飲用に不適な水になってしまっているというところにつきましては、実は、震災直後から応急給水、給水車による応急給水というのを各地でやっているわけでございますけれども、飲用に不適な生活用水、流れても濁っているというところについては応急給水を並行して実施をしてございます。
 そういうことによって住民の方が濁水を飲用することがないようにということで取り組んでいるところでございますけれども、通したときに水道局の職員が水質検査をして飲用に適した水であるかをしっかり確認する、飲用に適さない場合にはしっかり周知するということが大変重要でございます。
 御指摘のとおり、現地では、市町村のホームページに載せる、これはもちろんでございますが、そのほかにも、例えばテレビでありますとか、あるいは防災ラジオ、あるいは市内のマイク放送でありますとか、それから防災無線、それから町チャンネルというのも一部あるようでございますけれども、そういったようなものを活用して周知を図っていると。まさに視覚障害者の方は濁っているのが見えないということはあると思いますが、防災無線を聞いていただいて、また、そういうところには応急給水か給水車が参りますので、対応していただけると。私どもとしても、引き続きまして、しっかり地元に求め、徹底してまいりたいと思います。
#58
○広田一君 時間が参りました。
 今回の濁水の送水によって健康被害といったものが想定され、懸念されるわけでございますので、万全な対策を取っていただきますように強く要請しまして、質問を終了します。
 どうもありがとうございました。
#59
○谷合正明君 公明党の谷合正明です。
 私の方からも、まず、この度の熊本地震でお亡くなりになられた方々に対します心から御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災者の皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
 この度の熊本地方を震源とする地震によりまして、四十九名の方、また震災関連死の方も含めますと六十二名の方が犠牲になりました。また、安否不明の方が一名いらっしゃるということでございます。重傷者が二百八十三名、この数字は消防庁の速報を基に申し上げておりますけれども、重傷者が二百八十三名、また、全壊世帯が千六百九十六世帯、半壊世帯が千六百十六世帯、そして、避難者は約四万八千人ということでございます。
 こうした大規模な災害に際しまして、我々公明党といたしましても、この土日は特に、九州地方関係の国会議員、河野義博理事も九州の被災地に入っておりますけれども、政府、自治体とともに緊密に連携いたしまして、また、民間の関係者の皆様と協力をしながら、被災者支援、被災地復旧のために全力を挙げてまいる所存でございます。
 そこで、まず、被災者の住まいの確保という点について確認したいと思います。
 十四日の最初の地震から既に十二日がたちました。ただ、いまだ余震が続くという中でありまして、被災者の方の生活、不安の中での生活というものが続いております。その中で、一刻も早く避難所から、また車での不自由な生活から、安心した避難生活、生活環境、住環境に移っていくことが極めて重要であります。
 現在、住宅が全半壊した被災者に対しましては、既に県営住宅の空き部屋への入居募集が始まっております。また、応急仮設住宅についても、熊本市や被災市町村が建設の検討や適地探しを始めております。東日本大震災のときと同様に、みなし仮設住宅の需要も大きいというふうに伺っております。そうした中、罹災証明のための職員派遣ですとか、あるいは公的住宅の空き部屋提供でありますとかプレハブ住宅メーカーへの早期供給要請など、国としてもできることを最大限やっていただきたいと思っております。
 そこで、被災者の生活再建、住まい再建に対する国としての支援策をまず伺いたいと思います。
#60
○政府参考人(林俊行君) お答えいたします。
 罹災証明についてお尋ねがありました。
 罹災証明につきましては、応急仮設住宅の供与あるいは被災者生活再建支援金の支給など、様々な被災者支援策の適用の基礎となっておりまして、被災者の生活再建、住まいの再建のために、政府として最優先で交付の迅速化に取り組む必要があると考えております。
 このため、内閣府におきましても、四月二十日に熊本県、四月の二十一日に大分県に職員派遣を行いまして、この被害認定のための説明会を行わさせていただきました。また、まずは国の職員を被害認定のためにということで、一両日中にも九州財務局の職員を派遣をしたいと考えております。
 また、現在、県を通じまして、市町村に対しまして、必要となります応援職員数の確認を行っております。これについて県で取りまとめていただいた後、九州地方知事会などの協力を得まして、応援職員の追加派遣を行わさせていただきたいと思っております。
#61
○政府参考人(由木文彦君) 続きまして、私から、公的住宅、それから応急仮設住宅についてお答え申し上げます。
 被災をされた方の応急的な住まいを確保いたしますために、四月の十八日に私どもの方から全国の都道府県等に対しまして、公営住宅などの空き住戸の提供への協力を要請をいたしました。
 現在、被災者に提供可能な公営住宅等の空き住戸につきましては、全国で九千五戸を確保いたしております。このうち、昨日までに、熊本県内において入居決定したものは四十四戸、県外の九州各県においてURを含めまして入居決定したものは二百三十二戸、これらを含めまして全国で入居決定したものは三百十三戸という状況になっております。
 また、応急仮設住宅の建設についてでございますが、熊本県は、一般社団法人のプレハブ建築協会とそれから県の地元二十二社から成っております熊本県優良住宅協会、この二協会との建設協定を結んでおります。私どもは、四月の十四日にこの一般社団法人のプレハブ建築協会に対しまして、県からの要請があり次第速やかに対応できるよう準備をしてほしいという要請をいたしたところでございます。
 これを受けまして、同協会は、今、熊本県と現地において協議を開始しているところというふうに承知しております。現在、この熊本県の優良住宅協会とプレハブ建築協会、合わせまして約三千戸の応急仮設住宅について工事に着手する準備があるということを県の方で確認している状況であるというふうに聞いております。
 また、あわせて、昨日でございますけれども、UR、岩手県、宮城県及び福島県から職員の八名を応援のために熊本県に派遣をしたところでございまして、今後、この仮設建設の状況に応じまして、更に増員で派遣をしていくことも検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#62
○谷合正明君 住宅の早期の確保についてしっかりと努めていただきたいと思いますし、また、被害認定という話もございました。今後、今全国各地で災害義援金ということで多くの有志の方が募金をされているわけでありますけれども、それを被災者の方にお見舞金として配分していくに当たっても、実際の被害認定も極めて重要になってまいりますので、こうした点についても内閣府においてもしっかりと対応していただきたいと思います。
 特に、今回の災害におきましては、道路そして鉄道、飛行機ということで、交通インフラの影響もあったわけであります。先ほども大臣の答弁からもありましたけれども、この交通インフラの早期回復というのは、被災地の復旧のためにも、また九州全体の物流の回復のためには極めて重要でございます。
 九州新幹線についての復旧のめどについては先ほど来答弁が出ておりますのでそこは省きますけれども、ただ、この九州新幹線というのは整備新幹線です。整備新幹線として開通した路線としては初めての本格的な地震被害と思われます。比較的新しい設備が損傷したことに対する国土交通省の認識をまず伺いたいと思います。
#63
○政府参考人(藤田耕三君) 九州新幹線につきましては、一九九五年の阪神・淡路大震災を受けて見直されました耐震基準に基づいて整備をされております。このため、高架橋等には倒壊につながるような大きな損傷は確認をされておりません。
 ただ、一方で、今回の地震では防護壁の落下でありますとか熊本駅での天井からの落下物など、いわゆる非構造部材に損傷を生じております。国土交通省としましては、これらの事象を含めまして今回の熊本地震における被害を検証した上で、今後の鉄道、新幹線の耐震対策について検討を行ってまいりたいと考えております。
#64
○谷合正明君 非構造部材の問題があったという御認識が示されました。これは東日本大震災のときにも体育館なんかの天井のぶら下がっているものが落ちてきたということで被害があったということで、ここは非構造部材についても極めて重要な課題であるというふうに私も思います。是非、そうしたことも含めて今後の対応をしていただきたいと思います。
 ここで確認ですけれども、九州新幹線はいわゆるJR九州と鉄道・運輸機構の上下分離方式でやっておりまして、機構が新幹線施設の建設、保有をしてJR九州に施設を貸付けするという方式かと認識しておりますが、今回、このような災害のときの工事、復旧の負担というのはどちらが負担をするのでしょうか。また、この度、JR九州の経営について与える影響というのはどういうようなものがあるんでしょうか。
#65
○政府参考人(藤田耕三君) 九州新幹線を含む整備新幹線におきまして地震等による被害が生じた場合、その取扱いについては、鉄道・運輸機構とJRとの間の貸付協定で定められております。九州新幹線につきましては、JR九州が土木構造物保険に入っておりまして、貸付協定におきましては、この保険でカバーされる範囲を超える部分の負担についてはその都度、鉄道・運輸機構とJR九州が協議して定めるということにされております。
 今回の九州新幹線の復旧工事費については、現在、JR九州が応急復旧工事を全力で行っているところでありますが、最終的な復旧工事費について今後精査される予定であります。この精査結果等を踏まえて、貸付協定に従って対応されることになるものと考えております。
 それから、経営への影響でございますけれども、現時点では、九州新幹線の不通による減収額あるいは被害を受けた鉄道施設の復旧に係る費用、これがまだ明らかになっておりません。このため、JR九州の経営への影響ということを見通せるまでには少し時間が必要であると考えております。
#66
○谷合正明君 続きまして、熊本空港のことについて質問をいたします。
 先ほどの答弁でもございましたが、現在、七割程度の便数まで回復しているという話でございました。高速道路や新幹線は全線開通ということで、数日以内にもということでございますが、一方で、この熊本空港につきましても、周辺地域を含めた物流でありますとか人の流れの確保のためにも、一刻も早い完全復旧、機能回復が待たれると考えますけれども、この熊本空港の復旧の課題、今後の見通しについて、熊本空港の設置管理を行う国土交通大臣に確認をさせていただきたいと思います。
#67
○国務大臣(石井啓一君) 熊本空港におきましては、十九日より旅客便の運航が順次再開をされまして、現在、通常の約七割に当たる約五十便が運航されております。空港ターミナルにつきましても、二十三日より使用できる搭乗ゲートが一つ増えて四つとなりまして、これにより当面の輸送需要には十分対応できると考えております。ちなみに、四月二十四日の搭乗率はおおむね六〇%程度でございます。
 一方、空港ターミナルにおきましては、依然として一部天井の崩落などのおそれがあるなど非常に大きな被害が生じておりまして、立入りが制限される区域も多く存在している状況であります。国土交通省といたしましても、早期の復旧に向けて、被害の全容解明や、それを踏まえた対応につきまして、引き続き、空港ビル会社等の関係者と調整を行ってまいりたいと考えております。
#68
○谷合正明君 分かりました。需要に応じた形というのもあるとは思いますけれども、早期の復旧というものも併せて私の方からお願いしたいと思います。
 それでは、交通インフラに引き続きまして、次に、河川堤防や土砂災害についての今後の対応について伺いたいと思います。
 まず、河川堤防でございますけれども、四月二十四日の時点で国管理の河川の区間において、百三十八か所でしょうか、堤防の亀裂や沈下等が確認されているとのことであります。今後、二次災害が発生することを回避しなければなりません。
 そこで、堤防の緊急災害復旧工事の現状、どのようになっているのか、今後の対応を含めてお伺いしたいと思います。
#69
○政府参考人(金尾健司君) お答え申し上げます。
 今回の地震により、熊本県内の国管理河川においては、これまでの点検により、堤防天端のひび割れや堤体の沈下等の変状を三水系六河川、百三十八か所で確認しております。そのうち、比較的変状の小さな被災箇所につきましては、既にひび割れの補修などの応急対策を完了させております。また、堤体の変状が比較的大きい緑川水系の十一か所につきましては、変状した堤防の盛土をやり直すなどの緊急的な復旧工事に着手をしておりまして、今月中に完了する予定で鋭意取り組んでおるところでございます。
 また、熊本県と熊本市の管理する河川においては、現在までに四十三河川、二百三十七か所で堤防等の被災が確認されております。これらの河川についても、熊本県、熊本市において現在応急対策を実施しており、本格的な梅雨期に備えるべく、できるだけ早く完了するよう、鋭意取り組んでいるところであると伺っております。
#70
○谷合正明君 分かりました。梅雨期に備えましてしっかりと対応していただきたいと思いますし、東日本大震災のときでも堤防の損傷などの被害が出ておったわけでございますので、この度の災害が起きた地域のみならず、全国的に堤防の安全点検というものもしていただきたいというふうに思っておるわけであります。
 次に、土砂災害について伺います。
 南阿蘇村では大規模な土砂災害が発生しまして、国道が寸断されるなどの被害が生じました。阿蘇周辺におきましては、火山灰の積もった土地という性質上、土砂崩れが生じやすいというふうに聞いております。梅雨の時期を迎えるに当たりまして、被災地域全体において地震の影響により地盤が緩んでいることから土砂災害が生じやすい状況になっております。現在の土砂災害、確認されているもので熊本県で六十九か所あるというふうに伺っておりますし、細かく見れば、土石流がどうなのか、地すべりがどうなのかと。また、これは熊本県だけじゃないと思います、大分県等にも広がっていると思います。
 この二次災害の発生を防ぐためにも被災地域全体にわたって土砂災害対策を行う必要があると思いますけれども、国土交通省の見解を伺いたいと思います。
#71
○政府参考人(金尾健司君) お答えを申し上げます。
 今回の地震により地盤が大変緩んでおりまして、被災地では降雨が続いていることから、引き続き土砂災害に十分注意する必要があります。このため、土砂災害警戒情報の発令基準を引き下げて運用するとともに、住民に対して危険なところに近づかないよう注意喚起を行っておるところでございます。
 また、今後の降雨に備え、緊急度の高い危険箇所、これは約一千百か所ございますけれども、この点検を実施しており、特に緊急度の高い箇所は県、市町村に速やかにお知らせするとともに、その他の箇所も含めまして今週中に結果を取りまとめてお知らせする予定でございます。
 さらに、市町村等からの土砂災害に関する調査の要請に対しまして、土砂災害対策アドバイザー班が現地を確認し、必要な助言を実施しております。特に被害が大きい南阿蘇村の山王谷川や立野川地区などにおいては、土砂で埋まった河川の掘削や大型土のうの設置など、熊本県が専門家の助言を聞きながら応急工事を実施しているところであります。
 今後とも、二次災害防止のため自治体への支援に引き続き全力で取り組んでまいります。
#72
○谷合正明君 是非よろしくお願いいたします。
 最後に、大臣に改めて震災対応への決意を伺って質問を終わりたいと思いますが、今日、私の方から、被災者の皆様への住まいの確保について、そして新幹線や航空、飛行場等の交通インフラの早期回復について、そして河川堤防や土砂災害に対する備えについて質問をさせていただきました。国土交通省はこのこと以外にも様々道路のことも含めて所管することが多いわけでありますけれども、改めまして大臣のこの度の熊本地震に対する対応の決意を伺って質問を終わりたいと思います。
#73
○国務大臣(石井啓一君) 安倍総理からは、できることは全てやるという方針で、政府一体となって、被災者そして被災地の復旧のために全力で取り組んでほしいという指示をいただいているところでございます。
 国土交通省といたしましても、交通インフラや住まいの確保など、被災地の復旧に今後とも全力で取り組んでまいりたいと存じます。
#74
○谷合正明君 終わります。どうもありがとうございました。
#75
○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
 私の方からも、この度の地震でお亡くなりになった方々に心からの哀悼の意をささげ、そして被災された方々へのお見舞いを申し上げたいと思います。
 JR九州の新幹線が震災で脱線をいたしました。この脱線した区間は、脱線防止ガードというのが未設置だったということであります。今日の資料にも付けておりますが、これJR九州では、全延長に対して一割に満たない脱線・逸脱防止対策となっております。そのほか、北海道、これも新しい新幹線ですから九四%、JR東日本の場合は三〇%、JR東海でも三五%、JR西日本では三〇%と、軒並みこの脱線・逸脱防止ガードというのは設置されていないところが多いということになっております。
 大臣に確認しますが、やはりこれ早急に敷設させる必要があると思うんですけれども、どうでしょうか。
#76
○国務大臣(石井啓一君) 脱線・逸脱防止ガード等の設置は、新幹線の脱線や逸脱を防止し、安全性を高める上で効果的な対策であると考えております。
 脱線・逸脱防止対策は、平成十六年の新潟県中越地震を踏まえまして、国土交通省、JR各社等で設置をいたしました新幹線脱線対策協議会におきまして整備方針等を検討してまいりました。これに基づきまして、JR各社において整備計画を策定し、必要性の高い箇所から段階的に新幹線の脱線・逸脱防止ガード等の整備を推進していると承知をしております。
 国土交通省といたしましては、今般の熊本地震によります九州新幹線の脱線事故を踏まえまして、その詳細な状況の確認を行った上で、九州新幹線を含むJR各社の新幹線の脱線・逸脱防止対策の進め方について検証を行ってまいりたいと考えております。
#77
○辰巳孝太郎君 是非早急に進めていただきたいと思うんですね。
 被災地、現地では今ボランティアの方もたくさん行かれておりますが、やはりどれだけ機械化が進んでも人の手というのは最後に重要になってくるというふうに思うんですね。
 今日は、その観点からも駅の無人化問題を取り上げたいと思います。二年前にも取り上げましたが、その後も駅の無人化が広がっております。今日、資料の二枚目にもお付けしましたけれども、JRは全体の半分以上が無人化となっておりますし、大手の民鉄でも二割を超えております。中小の民鉄はもう六二%が無人駅となっております。これ、あくまで、一部無人化を含むともっと増えるものだろうというふうに思います。
 国交省に確認しますけれども、そもそも鉄道そして地域における駅の役割というのをどういうふうに位置付けられておりますか。
#78
○政府参考人(藤田耕三君) 鉄道施設としての駅、この基本的な役割は、鉄道の利用客が列車に乗降する、このために使用するということにあると思っております。
 他方で、地域にとりましては、鉄道ネットワークへのアクセス拠点にとどまらず、商業施設や観光案内所と一体となった交流の拠点としての役割を果たすなど、いろんな場合もあるものと認識をしております。
#79
○辰巳孝太郎君 駅は地域の玄関口でもありますし、地域の中心的な役割を担っております。その玄関口である駅が無人化をされて安全性、利便性、治安が後退することは、地域にとって大きな打撃になると私は思うんですね。大体多くの鉄道会社自身が地域貢献、社会貢献を掲げている中で、私は無人化というのはそれに逆行することになると思うんですね。国交省も、この間、コンパクトなまちづくりということで、駅を中心の一つとして活性化していくという方針も掲げておられます。
 国交省の認識を改めて確認するんですが、無人駅になることは駅利用の際の安全性、そして利便性の低下ということを招くことになると思うんですけど、どうでしょうか。
#80
○政府参考人(藤田耕三君) 駅の無人化に際しましては、利用者の安全を確保するとともに、サービス水準を可能な限り維持することが必要であると考えております。そのために必要な措置、これは個別の駅の利用状況等に応じて、具体的に個別の状況ごとに検討をしていく必要があるものと考えております。
#81
○辰巳孝太郎君 個別というんですけれども、やはり安全性に問題があっては絶対ならないというふうに思うんですね。
 国交省は、駅の無人化に当たって各鉄道会社から無人化をするときには相談を受けているというふうに聞いているんですが、一体どういう相談で、国交省はどういうふうに返しておられるんですかね。
#82
○政府参考人(藤田耕三君) 国土交通省としましては、鉄道事業者から駅の無人化につきまして、例えば無人化を予定している駅でありますとか、その時期などについて事前に報告を受けることがあります。一般的にはそのような場合に、安全性を確保すること、それから、サービス水準を可能な限り維持することを前提に、鉄道の利用者等に丁寧に説明を行って理解を得られるように指導しております。
#83
○辰巳孝太郎君 安全性という面では、これから紹介していきますが、非常に後退することになるんですね。
 太田前国交大臣は、我が党議員が昨年行った無人駅に関する質問に対して、大事なのは安全だと、それを利用する方が困るということがあってはならないというふうに思いますので、よく調べさせていただいて整理をさせていただきたいというふうに答弁をしております。
 国交省、何を調べて、どういうふうに整理をされたか、紹介していただけませんか。
#84
○政府参考人(藤田耕三君) 昨年の三月十日の衆議院予算委員会第八分科会におきまして、真島議員から、JR九州の無人駅について個別の御指摘がございました。国土交通省としましては、その御指摘を踏まえまして、指摘された事項についてJR九州に事実関係の確認を行ったところでございます。その上で、改めてJR九州に対しては、安全の確保、それからサービス水準を可能な限り維持すること、これを指導したところでございます。
#85
○辰巳孝太郎君 聞きますと、九州だけしかしていないということですけれども、これ全部やっていただきたいんですね。それで、安全性の低下ということでいえば、具体的にどういうことが今起こっているのかということなんです。
 例えば大阪、これ近鉄なんですが、乗降客が三千人を目安に駅の無人化を進めた結果、券売機が故障してインターホンを押したが、別の駅から係員が来るまで三十分掛かったということや、あと、線路に転落をしてけがを負ったと、誰もいませんから携帯電話で家族に電話して、家族の人が助けに来て間一髪命拾いしたというなどの実態が報告をされています。
 中でも、南海電鉄が行っている駅の無人化は、私は看過できないというふうに思っております。南海電鉄は、大阪府内七十五駅、和歌山県内二十五駅、合計百駅を保有しておりまして、現在、そのうち三十三駅が無人駅となっております。
 例えば粉浜駅というところでは、乗降客一日四千人を超えておりますが無人化となりました。駅員を呼ぶためのインターホンは階段を上がった改札口のところにしかありませんで、車椅子を利用されている方は、そこまでそもそも行くことができずに結局駅利用できないわけですね。
 萩原天神駅というところでは、二〇〇七年に、赤ちゃんを乗せたベビーカー、先日、東京、地下鉄でもありましたけれども、ベビーカーの取っ手をドアが挟んで列車が百四十メートル進んだという事故がありました。幸い赤ちゃんにけがはなかったわけですが、母親がけがをしたと。この駅は、現在、乗降客七千人でありますけれども、結局、一旦は駅係員を付けたんですけど、また無人化にしてしまったわけですね。
 無人の二色浜駅では、構内にある踏切遮断機をくぐって渡ろうとした高校生が亡くなる事故もありました。美加の台駅では、女性が一人でホームで待つのが怖いという声が出ております。
 重大なのは、この南海電鉄が、利用客の極めて少ない駅の無人化を進めるだけではなくて、乗降客が八千人を超える駅についても無人化を進めているということであります。南海では、この八千を超える乗降客、三つの駅が無人化されました。この間だけで見ても、大阪府、大阪市、堺市、泉大津市議会、奈良県議会などなど、無人化の見直しを求める意見書というのが地方議会からたくさん国交省にも届いていると思うんですね。
 そこで、大臣、やはり個々の経営状況は様々あるでしょう。しかし、駅の安全利用、利便性の向上のためには、これは無人化、私はやっぱりこれ歯止め掛けていくべきだと思うんですね。今様々な実態をお聞きいただきましたが、大臣の御感想をお聞かせください。
#86
○国務大臣(石井啓一君) 南海鉄道と一部の鉄道事業者においては、経営改善策の一環として、都市部の比較的乗降客数が多い駅において無人化が行われていると承知をしております。
 都市部におきましても、路線や駅によっては長期的に輸送人員の減少が見込まれる中、鉄道ネットワークやサービス水準を維持するための措置として駅の無人化を実施する場合もあると認識をしておりますが、そういった際にも、安全性の確保を前提としながらサービス水準を可能な限り確保するよう、そして地元自治体等に丁寧に説明を行い理解を得られるよう、引き続き指導してまいりたいと考えております。
#87
○辰巳孝太郎君 しかし、ネットワーク維持のためといいましても、南海は別に赤字の会社ではありません。この資料でも、一番もうけているようなJR東海だって無人駅どんどん進めているわけなんですね。
 やはり無人化で安全面、利便性で最も影響を受けるのが障害者だと思います。車椅子の方はインターホン押して呼ばなければなりません。隣の駅から、又は隣の隣の駅から来るんですね。だから時間掛かるわけです。そもそも車椅子から手を伸ばしても券売機に届かないというケースも見受けられます。また、降りるとき、ICカードに不具合があった場合などは駅員の方に来てもらわなあかんわけですね。しかし、点字ブロックの誘導がそのインターホンまで行っていないと。これでは視覚障害者は駅構内に閉じ込められてしまうと。そもそも聴覚障害者はインターホンにたどり着いても聞こえないわけですから、これ、駅員がいるといないでは障害者の方々の利便性、安全性にとって雲泥の差が出てくるということなんですね。
 障害者基本計画というのを定めておりますが、その中で、生活環境分野における基本的な考え方の中で、こうあります。「障害者の自立と社会参加を支援し、誰もが快適で暮らしやすい生活環境の整備を推進するため、障害者が安心して生活できる住宅の確保、建築物、公共交通機関等のバリアフリー化を推進するとともに、障害者に配慮したまちづくりを推進する。」と、こうあるわけですね。国交省、確認しますが、この公共交通機関のバリアフリー化の推進等についてはどのように定めておりますか。
#88
○政府参考人(藤田耕三君) 障害者基本計画におきましては、公共交通機関のバリアフリー化の推進等という項目ございまして、ちょっと読み上げさせていただきます。「駅等の旅客施設における段差解消、ホームドア等の転落防止設備の導入、障害者の利用に配慮した車両の整備の促進等とあわせて、人的な対応の充実を図ることで、公共交通機関のバリアフリー化を推進する。」、このように記述されております。
#89
○辰巳孝太郎君 この文言、大事だと思うんですよ。
 つまり、段差の解消、転落防止設備の導入、これホームドアですね、などと併せて人的な対応の充実を図る必要があると掲げているわけですね。つまり、そもそもバリアフリーをすれば無人にしてもいいというものでは当然決してなく、障害者基本法が掲げる障害者の自立と社会参加を支援するためには、設備の向上だけではなくて人的な対応を怠るなと、こういうふうに定めているわけなんですね。
 全日本視覚障害者協議会は、情報弱者であり人員支援が必要だと、こう述べておるように、駅の安全利用のためにも人員配置が私は必要だと思いますし、先ほど来震災の質疑がありますけれども、震災時に、とりわけ都市部で起こったときに、駅で様々なものが落ちてくる、混乱も予想されるでしょう。そういうものに迅速に対応するためにも、私は無人化というのは、大臣、ここで聞きたいんですが、やはりこの無秩序な駅の無人化に歯止めを掛けるように政府が指導力を発揮すべきやと私は思うんですけれども、どうでしょうか。
#90
○国務大臣(石井啓一君) 鉄道ネットワークを維持するための措置として駅の無人化を行う場合もありますが、具体の対応につきましては、旅客の利用状況等総合的に勘案をいたしまして鉄道事業者が判断すべきものと考えております。
 ただ、無人化に当たりましては、地元自治体や利用者など関係者の理解を求めることが重要であります。あわせて、状況に応じて、観光案内所や公共施設への転用といった駅の活用策を検討することによりまして、駅員はいなくてもそのほかの人はいるというような状況をつくることを検討するなど、関係者とともに多面的に考えていくことが重要であるというふうに思っております。
 国土交通省といたしましても、こうした観点から鉄道事業者を適切に指導してまいりたいと考えております。
#91
○辰巳孝太郎君 最後になりますけど、適切に指導ということを言っていただきましたので、先ほど関係者の理解が大事だと、私が今紹介した駅などは、関係者の理解、全然得ていないんですね。だからこそ自治体から様々な意見書も出ているということですから、国交省、適切に対応、指導をしていただくよう求めて、私の質問を終わります。
#92
○室井邦彦君 おおさか維新の会の室井でございます。
 まず最初に、今回の熊本地震におきまして四十九名の尊い命が犠牲になられまして、心から哀悼の意を表する次第であります。
 また、六万人近い方々が被災されております。お見舞いを申し上げ、一名の方が安否の確認ができていないということでありますので、一日でも早い確認をしていただくことをお願いを申し上げまして、質問に入ります。
 私も、もう二十年になりますけれども、阪神・淡路大震災、尼崎に住んでおりますので、あの自然のパワー、エネルギーのすごさというのは、まだ一生、命ある限りこの体で感じて思い続けておるという、そういうことに、今後の人生もずっとこのことを皆様方に訴えさせていただかなくちゃいけないというふうに思っておりまして、何が言いたいのかということは、大臣の所轄じゃございませんけれども、これだけ想定外のこと、また、震度七の前震と本震があるなんて、気象庁が始まって以来のこういうことも起きておると。
 こういうことを考えると、それは経済と国民の豊かな生活は第一でしょうけれども、その前に命とどちらが大事かということになると、当然、人の命が大切であると、これはもう誰にも聞かずに分かることでありまして、こういう想定外のこと、自然のパワーを考えると、いまだに再稼働は再稼働で進めておられるようでありますけれども、川内原発、しばらくこの状況が確認できるまで稼働、止める方がいいんじゃないのかなと。もし、こんなこと起きてはいけないが、大きな放射能漏れとかそういうようなことが起きると、もう我々国会議員自ら国民に頭を下げるような、そういうどころじゃなくなると。もう世界から、日本の国は放射能汚染のされた国ということで、経済発展どころか、もうどの国も日本の国に寄り付かないんじゃないかなという、えらい私はもうそういう気の小さい男で、ついついそういうことを考えてしまいます。一言私見を申し上げておきたいと思います。
 そこで、今回、この熊本地震について、四月二十日の、官房長官が、この熊本地震は大震災級に当たらないという認識について少し大臣の認識をお聞かせいただきたいんですけれども、これは経済産業省の調べでも、九州地方大半、半導体の出荷が一兆四千億を超えておるということを聞いておりますし、延べ八百九十二か所などの半導体関連事業所が集まっているとも聞いておりまして、トヨタなど自動車産業生産拠点も多く、二〇一五年の生産台数は約百三十五万台で全国の一四・六%を占めておると。このように、熊本県を始め九州地方は物づくり産業の生産拠点でもあると、こういうことであります。
 大臣、菅官房長官の見解と、大臣が今担当、所轄されているこの状況をどのようにお考えなのか、お聞かせいただけないですか。
#93
○国務大臣(石井啓一君) 熊本地震におきましては、四十九名の方が亡くなられ、千三百名以上の方が負傷されるとともに、避難生活等における身体的負担による疾病により亡くなったと思われる方が十三名いらっしゃいます。
 また、多くの住宅が損壊をいたしまして、一時期約十八万人以上の方が避難を余儀なくされるとともに、地震発生直後には、九州を南北に連絡する大動脈である九州自動車道や九州新幹線を含む高速道路、鉄道、空港の多くが通行止め、また運行休止になるなど、地域に大きな影響を与えました。
 これらを踏まえますと、熊本地震による被害は、東日本大震災や阪神・淡路大震災の被害には及ばないものの、大きな災害であったと考えておるところでございます。
#94
○室井邦彦君 是非国交大臣としては、これはもう阪神・淡路、また東日本大震災、中越地震に匹敵するぐらいの大きな地震なんだと、そういう経済にも大きな影響を与えているんだという気持ちで是非対応していただくように、覚悟のほどお願いを申し上げたいと思います。
 私も、実は四月の十五日に十一時四十五分の飛行機で熊本に飛びました。そして、現地を確認をしました。熊本空港から益城町まで約八キロ。一キロほど車は進んだんですが、あとは車が渋滞で動きません。約七キロか六キロ歩いて益城町、役場には行っておりません、我々のような者が行くとかえって御迷惑掛けたらいけないということで、私もそういう関係の、党で担当しておりましたので、まずは現場を見ました。大変な状況でありまして、帰りは帰れないというような状況でありましたけれども、しかし、たまたま飛行機が飛べるということでその日に帰ることができたわけでありますけれども。また引き続いて、先ほど申し上げたように、阪神・淡路大震災級の本震が翌日に来たという、本当に想像を絶する恐ろしい今も思いがしております。
 そういう中で、指定避難所なのに結局は指定避難所として使えないというような、いわゆる教訓を生かされていないというか、もう想定外のことが次々とその上にそういう事態が起きているということ、非常にこれは、今後、国土交通省の力強い指導力と、しっかりと地方との、県、市との連携も更に強固にしていただかないといけないなと、こんなことを感じております。是非よろしくお願いをしたいと思います。
 そこで、二つ目の質問は、今回のこの熊本地震で、被災地にある町役場、また市庁舎等が使用禁止になったと、災害応急対策活動の拠点としての機能が全く果たせなかったと。今回のこの震災の教訓を踏まえ、首都直下地震や南海トラフ地震対策等の推進の観点から、特に災害応急対策活動拠点としての所要の耐震性能をしっかりと満たしているのかどうか、その状況、施設について、また更に申し上げるとするなら、総務省と文部科学省との連携対策をしっかりと強化していくべきじゃないのかと、このように思っておりますが、御所見をお聞かせをください。山本副大臣。
#95
○副大臣(山本順三君) お答えをいたします。
 今回の熊本地震の状況を見ておりまして、災害応急対策を行う防災拠点の耐震化を一層これ促進することが極めて重要であるというふうに考えております。
 消防庁の調査によれば、平成二十七年四月一日時点で、地方公共団体が所有又は管理する防災拠点となる公共施設等の耐震化率は八八・三%、このうち庁舎の耐震化率は七四・八%であり、共に更なる耐震化が必要であるというふうに考えております。
 耐震化を促進する観点から、都道府県が耐震改修促進計画において防災拠点に位置付けた庁舎等の建物は、平成二十五年の耐震改修促進法の改正において耐震診断を義務付けるとともに、平成二十八年度予算において改修工事に対する補助率の引上げ措置の延長を行いました。今後、各関係省庁とも連携をいたしながら、地方公共団体に対して指導、支援を行い、防災拠点に位置付けられた庁舎等の建築物の耐震化を積極的に促進をしてまいりたいと考えております。
#96
○室井邦彦君 引き続いて、似た形の質問で申し訳ないんですが、この官庁施設の耐震化、今も御答弁いただきましたけれども、ある一定の目標を立てられておると思うんですよね。今、教訓が生かされていない。避難所が避難所じゃなくなって、町民が新たな避難所を求めると。国の場合は決してそういうことが許されるわけはありません、範囲も広いですから。そういう点で、営繕のあなたの方の担当はどのように今考えておられるのか、お聞かせください。
#97
○政府参考人(川元茂君) 国の官庁施設につきましても、利用者の安全性確保に加え、災害応急対策活動等の防災拠点としての機能を確実に果たすためにも、その耐震性能の確保は極めて重要であると認識しております。このため、官庁施設の整備に当たりましては、災害応急対策活動を行う官署が入居する官庁施設につきましては、大規模な地震が発生した際にも防災拠点としての活動が確実に行えるよう、所要の耐震性能を確保することとしております。
 なお、耐震化の目標につきましては、国土交通省が整備を所掌する官庁施設について、所要の耐震性能が確保された割合、いわゆる耐震化率を平成二十七年度末までに九〇%とすることとしておりましたところですが、この目標につきましては達成できる見込みでございます。
 官庁施設の耐震化については、その重要性に鑑み、引き続き着実に進めてまいります。
#98
○室井邦彦君 しっかりとその対応をお願いしたいということと、避難所とか災害対策本部事務所にいたしましても、いわゆる道路が切断されたり、その途中でガス管が破裂しガスが噴き出ているとか、そういう状況の中で移動というのが大変なんですよね。ある方は、お名前は申し上げませんけれども、近くだから私は自転車ですぐ飛んでいけるというようなことをおっしゃった方もいらっしゃるんですけれども、そんな状況じゃ実際ありません。私も、阪神・淡路大震災で、四十三号線、国道二号線、山手幹線、阪神高速道路、全てが東西が分断され、もう車もストップして動くことができないというような状況でありましたので、そういうところはしっかりと対応をしていただかないと、念には念を以上のことをしていただかないといけないんじゃないのかなというふうに思っております。よろしくお願いをいたします。
 続いて、三菱の不正事案についてお伺いいたしますけれども、本当に口にするのも何か情けないという思いであります。
 この件で、時間も押し迫っておりますので、この審査を実施した交通安全環境研究所、今回の不正事案となっている燃料データ改ざんをなぜ見抜けなかったのか、審査に瑕疵はなかったのか、いろいろとこの独法の対応も聞きたいんですけれども時間がございませんので、まずその点をお聞かせをいただきたいと思います。
#99
○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。
 この度の三菱自動車の燃費のデータ改ざんの問題でございますけれども、本件は、自動車の燃費の試験に用いるデータを恣意的に改ざんしたものであります。我が国の自動車業界に対する信頼を傷つけるとともに、ユーザーに対する大きな不信感を与え、大変ゆゆしき問題であると考えているところでございます。
 この自動車型式指定のための検査に必要なデータのうち、一定の気象条件の下で測定する必要があるもの、複数回にわたり測定する必要があるもの、こういったものにつきましては、検査の実務を担います独立行政法人自動車技術総合機構が自ら行うことが困難であることから、自動車メーカーから提出された数値を使用しているところでございます。
 国土交通省としては、これまで特段のチェックを行わないままこの数値を信頼して審査を行ってきたというところでございます。そういう点で、今回の不正については大変深刻に受け止めるということでございます。
#100
○室井邦彦君 時間が来ましたので終わりますけれども、安全性に問題がなければよいんだというような安易な考え方を起こさないように、ひとつしっかりと対応していただきたいと思います。
 終わります。
#101
○中野正志君 日本のこころの中野正志でございます。
 今回の熊本県を中心とする地震の被害に遭われた皆様には心からお見舞いを申し上げながら、亡くなられた方々に心を込めて哀悼の誠をささげます。
 安倍内閣の初動体制は大変に迅速かつ果敢であり、私たちは評価をいたしております。ただ、今なお行方不明者の捜索あるいは避難者の過酷な状況は続いておるわけでございまして、相当規模の補正予算、是非編成をいただきたい。期待をいたしながら、なお一層の努力を安倍内閣に求めたいと思います。
 残念ながら、今回の大地震は予測できませんでした。正確に言うと、今回だけではなくて、一九九五年の阪神・淡路大震災、二〇〇七年の新潟県中越沖地震、そして二〇一一年の東日本大震災も含めて、全ての大地震は予知できていないのが現状であります。
 しかるに、ジャーナリストの辛坊治郎さんによりますと、地震学会にはこれまで累計で三千億円の国費が投入されてきたと、果たしてその価値はあるんだろうかと、もう深刻な懸念が広がっております。むしろ、名もない地震学者あるいは名もない地質学者と言われる人の予知の方が、実を言うと当たっているんですね。これはもう、東大を中心とする地震学会、予算の分捕りに明け暮れておりまして、私は、今現在のところ、こんな大地震も予知できない地震学会とは何ぞやと、正直、失礼を顧みず言えば、そういう気持ちでおります。
 先日の復興特別委員会で松本防災担当副大臣と議論した点でありますけれども、今回のような大きな地震に対する対策として、GPS情報による地盤の移動データを大量に解析するという最先端の研究を活用されることが重要だと思います。この研究には、GPS情報を収集する装置の大量設置、あるいは得られたビッグデータを解析するスーパーコンピューターが必要不可欠ということになろうと思います。
 私はむしろ、これまで地震学会に投入されてきたそういう多額の、巨額の税金をこうした最先端の研究やあるいは耐震補強などの充実化に投入されることの方がよっぽど生きた金の使い方であると思いますけれども、政府側の御所見をお伺いしたいと思います。
#102
○大臣政務官(豊田真由子君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のように、地震災害から国民の生命と財産を守るための地震研究の推進に努めることは非常に重要であると考えております。政府の地震調査研究推進本部は、阪神・淡路大震災を契機といたしまして、我が国の地震調査研究を一元的に推進するために設置されたものでございます。現在の科学的知見からは、短期的に地震の発生日時を、場所を高い確度で予測するいわゆる地震予知は困難と考えられるものの、長期的な地震の発生確率や規模などの評価を行うことなどによりまして防災・減災対策に資することを目的といたしまして調査研究を推進してございます。
 この方針の下、文科省では地震に関する調査研究といたしまして、全国の活断層調査の推進や実大三次元震動破壊実験装置を活用した耐震研究、また海溝型地震の発生メカニズムの解明や早期検知を目的とした海底地震津波観測網の整備、運用などを進めているところでございます。
 先生御指摘の国費投入につきましては、公益社団法人日本地震学会そのものに対しまして予知のための国費を措置したとは承知しておりませんが、大学や研究機関など幅広い地震研究者を対象とした趣旨というふうに理解しておりますが、国民のニーズに対応した様々な地震調査研究を推進していくことは今後とも引き続き重要でございまして、御指摘のGPS情報やスーパーコンピューターを活用したビッグデータ解析などの研究につきましても必要な取組を進めてまいりたいと考えております。
 地震大国でございます我が国において、防災対策の強化のためにこれからも調査研究を推進してまいりたいと考えております。
#103
○中野正志君 そういう答弁にしかならないんでしょうけれども、学会、学者には弱い文部科学省なんですね、はっきり言えば。
 成果が見えたところに研究費投入ということなら分かるんです。やっぱり、予算はしっかり精査をされないと良くない、事この地震の関係の税金の投入については大分にいろいろマスメディアからも疑問点が呈されておるところでありますから、よくその辺は御注意をいただきたい、率直にそう申し上げておきます。
 先週の水曜日、先ほど来お話がありますように、三菱自動車、軽自動車四車種六十二万五千台もの燃費データを偽装していたことが明らかになりました。三菱自動車といえば、言うまでもなく二〇〇〇年七月にはリコール隠しが発覚して会社と元副社長らが罰金刑を受けたばかりでなく、大型トラックの部品、クラッチの欠陥で運転手が死亡した事件では、元社長が業務上過失致死の有罪判決を受けるという不名誉な事態もありました。これで三回目なんです、三回目。三振バッターアウトなんですね。仏の顔も三度までというなら、もう後はないのではないかと率直に申し上げたい。
 自動車に絡む不祥事といえば、昨年フォルクスワーゲン社によるCO2排出量の偽装が発覚して世界的なスキャンダルになったことは記憶に新しいところであります。日本企業は大丈夫だと思っていた消費者は、まさか日本の三菱自動車が同じようにデータを偽装されたということに大変驚いているわけであります。しかし、これは単なる偽装ではない。日本の誇り、とりわけ製造業に懸ける日本人の誇りを打ち砕いた事件と言っても過言ではないと思います。
 国民が納得できるような厳しい対応が必要でありますけれども、果たしてどのような処分が考えられるのか、国交大臣の御所見をお伺いをいたしたいと思います。先週、いろいろ新聞のコメント、国交大臣も厳しい御発言がありました。それ以上に厳しい処分を下されないと国民の皆さんは納得されない、そう思ってあえて質問をさせていただきます。
#104
○国務大臣(石井啓一君) この度の三菱自動車の件は、自動車の燃費の試験に用いるデータを恣意的に改ざんしたものでありまして、我が国の自動車業界に対する信頼を傷つけるとともに、ユーザーにも大きな不信感を与え、ゆゆしき問題であると考えております。
 三菱自動車工業に対しましては、明日二十七日までに今回の不正行為の詳細について報告するよう指示をしていたところ、同社より本日中に報告するとの連絡があったと聞いております。今後、この報告内容や、国土交通省が先週二十日から二十二日までに行った立入検査の結果を総合いたしまして、本件の全容の解明に向け精査を行ってまいります。
 本件は極めて深刻な問題でありまして、今回の不正行為の全容を解明し、責任を明確にした上で、今後このような不正行為が二度と行われることがないよう厳正に対処していく所存であります。
#105
○中野正志君 次に、外国人観光客に対する通訳の問題についてお伺いいたします。
 昨年日本に来られた外国人観光客、前年比一・五倍の千九百七十四万人まで増加した。政府としても、二〇二〇年には四千万人超す観光客を受け入れることを目標としていると承知いたしております。
 そこで問題となりますのは、やっぱり通訳の不足だと思います。観光庁としては、通訳案内士の制度を改正して、地域限定の通訳資格を導入し、研修制度の充実を図るだけでなく、先般の規制改革会議では、通訳案内士の国家資格がなくても外国人相手に有料観光案内ができるよう法改正を検討する方針を示したと承知をいたしておりますけれども、果たしてそれで十分だろうかなと思います。
 通訳の不足、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックを目前にしてまさに焦眉の課題でありますが、観光庁としては具体的にどのように取り組んでまいられるのか、お伺いをいたします。
#106
○政府参考人(田村明比古君) 御質問の通訳案内士でございますけれども、訪日外国人旅行者数が急増する中で、その絶対数の不足に加えまして、大都市部に偏在をしている、あるいは英語に偏っているというような様々な課題が顕在化しております。このため、観光庁におきましては、地域がそれぞれの旅行需要を想定しながら、研修といったより簡易な手続によって資格を付与できるよう、昨年九月に構造改革特区法を改正して地域限定ガイド制度を導入いたしました。
 しかしながら、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックを控えて、外国人旅行者を万全の体制でお迎えするためには、これらの対応では不十分であるというふうに考えております。観光庁におきましては、ボランティアを含めた通訳ガイドの情報データベースを構築し、外国人旅行者が利用しやすい環境づくりに取り組んでまいります。
 また、制度面でも抜本的に見直す時期に来ているというふうに考えておりまして、先月に政府で策定されました明日の日本を支える観光ビジョンにおきまして、通訳案内士については、二〇一七年中に一定の品質確保を前提に業務独占規制の見直しを含めてサービスの供給拡大措置を構築することといたしております。
 今後とも関係者の意見を幅広く聞きながら、供給量の拡大と品質の確保、これを両立した具体的な見直し案を早急に取りまとめて実行に移してまいりたいと考えております。
#107
○中野正志君 そういう通訳というソフトの課題に続いて、ハード面、宿泊施設の整備についてお伺いをいたします。
 これだけの旅行者を受け入れるためには、官民一体となって本気で宿泊施設の整備に取り組まなければなりません。三月三十日に政府が発表した明日の日本を支える観光ビジョンで宿泊施設の整備に着目した容積率緩和制度の創設が示され、国交省からは早速、宿泊施設建設の容積率の緩和方針が示されたことに、まず率直に評価を申し上げたいと思います。
 しかしながら、この方針を各自治体に示すだけで客室不足が解消するというわけではありませんで、東京や大阪などの大都市でのホテル不足を解消するためには、ホテルの新築や建て替えに投資、建設を促すような相応の努力が必要となると思います。それには、施設の容積率の緩和だけではなくて、同時に、高さ制限あるいは斜線制限に関する特例制度も組み合わせて活用してもらうことも必要だと思いますし、また、一定年数に限って税制上の優遇措置を講ずる、固定資産税含めて、そういうことなども宿泊施設の建設を促進させる本気の覚悟が必要だと考えております。
 ホテルは都市の顔とも言われるわけでありますから、どんどんいい形のホテルを建設していただく、もちろん当然ながら稼働率もしっかり確保していただく、また私たちも、役所、当然でありますけれども、いろいろな環境面の整備に力を尽くす、これが今何より大事だと思います。
 訪日外国人の受入れに向けて、大臣の御決意を改めてお伺いをいたします。
#108
○国務大臣(石井啓一君) 宿泊施設につきましては、訪日外国人が集中をしている都市部を中心に客室数が不足する事態が生じるおそれがあるため、宿泊施設の供給拡大が急務となっております。
 このため、観光ビジョンにおきまして宿泊施設に係る容積率緩和制度の創設を盛り込んだところでありまして、委員が御指摘されたような他の規制もネックとなる場合には、市街地環境にも配慮しつつ、都市計画制度を柔軟に活用することで対応してまいりたいと考えております。
 さらに、宿泊施設の新規整備や宿泊施設への転用が促進されるような環境を整備する方策の検討に引き続き取り組んでまいります。
#109
○中野正志君 時間です。終わります。
#110
○吉田忠智君 社会民主党の吉田忠智でございます。
 熊本・大分大地震への対応について質問をいたします。
 改めて、亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、御遺族の方々にお見舞いを申し上げます。そして、今なお困難な生活をされておられる方々に心からお見舞いを申し上げます。
 四月十六日夜に大地震が発生をいたしまして、私もちょうど地元の大分に帰っておりまして、地震が続いておりましたから、私と連れ合いと二人、ちょうど十五日の夜から玄関の横に、今まで初めてでありますけれども、いつでも出れる格好をして連れ合いと一緒に寝ておりました。十六日の一時二十五分、大分では震度四でありましたけれども、本震と言われる地震が発生したわけでございます。
 十六日に、私は社民党調査団で、ちょっと現場で御迷惑掛けるかなと思いながら熊本に入る予定をしておりましたが、そのような事態でもう熊本を中止をしまして、地元の大分の大分県庁にある対策本部、それから大分では湯布院がそのとき一番被害がひどかったので、湯布院がある由布市の対策本部にお伺いをして、市長にもお会いをして、湯布院の避難所にもお伺いをしてお話を聞かせていただきましたし、お見舞いを申し上げました。
 そして、十八日に、それを踏まえて、政府に対して、内閣府の酒井政務官が対応していただきましたけれども、緊急申入れをさせていただきました。その中には、国土交通省所管に関わる事項も全て含まれております。是非また、その項目、それぞれの課題について前進をしていただくようにお願い申し上げたいと思います。
 また、消防、警察、自衛隊、そして国家公務員、地方公務員の皆さん、そして関係の皆さんが、ボランティアの方も入っていただいて、昼夜を分かたぬ対応をしていただいておられますことにつきましても、心から敬意を表し、感謝を申し上げます。
 東日本大震災のときも感じましたけれども、制服を着ておられる方は、消防の方、警察の方、自衛隊の方、国民の皆さんから本当に表面立って感謝や祝福の言葉を受けますけれども、国家公務員の皆さんもそうでありますが、地方公務員の皆さんも、どうしてもそうした方々は直接、どちらかというと厳しい声が寄せられる。それで、心中、私もかつて大分県庁に勤務をしておりましたから、そうした思いで一生懸命頑張っておられる方、心から、健康に留意をしてまた頑張っていただきたい、御奮闘いただきたいと思っております。
 昨日、激甚災害の指定、閣議決定が行われました。発災から十一日目の激甚指定ということで、私どもも早期に激甚指定をすべきだということを申し上げてまいりました。確かに、被害実態の調査など事務処理に時間が必要であったことも理解できますし、大きな地震が続いていたという状況の中で実態把握が難しかったと、そのように思いますけれども、こうしたときだからこそ、被災自治体、住民の皆さんを元気付ける意味で、早期に閣議決定をすべきであった、激甚指定をすべきであった、そういう批判については真摯に受け止めていただきたいと思っております。
 まず、昨日閣議決定された、本日公布された激甚災害の指定でありますけれども、この支援は被災市町村に行き渡るのか、指定の内容についてどのようになっているのか、まずお伺いをいたします。
#111
○政府参考人(林俊行君) お答えをいたします。
 昨日、平成二十八年熊本地震につきまして閣議決定をいたしました激甚災害でございますけれども、いわゆる全国を対象といたします本激として指定をいたしております。
 この結果といたしまして、道路、河川等の公共土木施設の復旧、あるいは農地、農林業施設、あるいは学校や社会教育施設等の災害復旧事業については、国の補助率のかさ上げなど、広範な分野での特例措置が全国を対象として講じられることになります。
 また、中小企業信用保険法による災害関係保証の特例、あるいは雇用保険法による求職者給付の支給の特例、これらにつきましては熊本県内の事業所に適用されることとなります。
#112
○吉田忠智君 続きまして、国交省は、特に九州管内の地方機関を中心にして、文字どおり総力を挙げて復旧に当たっていただいていることに重ねて感謝を申し上げます。大分県民としても感謝を申し上げたいと思います。
 そこで、改めて、先ほど来質問もありましたけれども、国交省関連のライフラインの被災と復旧状況について伺います。
#113
○政府参考人(森昌文君) まず、道路の被災あるいは復旧状況について御紹介をさせていただきます。
 まずは高速道路でございますが、今応急復旧によりまして、本日の十一時時点で、九州道三路線、まだ七十五キロが通行止めという状況になっておりまして、このうち九州自動車道につきましては、八代インターチェンジから嘉島ジャンクションまでの三十三キロについて本日中には、そしてまた、残る植木インターチェンジから嘉島ジャンクションまでの間、二十三キロでございますが、これは今月中にそれぞれ一般開放する見込みで、現在応急復旧を進めているところでございます。
 これによりまして、全体としては、九州道全体は全線通行可能になるという状況にございますが、大分道につきましては、橋梁の非常に高いところの損傷に係ります調査あるいは応急対策の内容を今検討中でございます。その進捗を見極めながら、できるだけ早く一般開放の見通しを公表してまいりたいというふうに思っているところでございます。
 特に、一般国道関係では、阿蘇大橋の地区の斜面崩壊によりまして、国道五十七号あるいは三百二十五号といったようなところで大きな損害を受けております。現在、行方不明者の捜索活動の支援というものを行っているところでございまして、その他の道路につきましても、自治体と連携をしながら、私どもの方、各地に所在する地方整備局からテックフォースという、それぞれの技術者の支援による調査、工事といったようなものを今全面的に各地区で展開をしておりまして、一日も早く復旧してまいりたいと思っているところでございます。よろしくお願いいたします。
#114
○政府参考人(金尾健司君) 下水道についてお答え申し上げます。
 今回の地震による下水道の被害ですが、まず、下水処理場では、一部において被害が報告されているものの、全ての処理場で処理機能は確保されております。
 次に、下水管ですけれども、調査が必要と判断された二千キロメートルの下水管については、概略点検がおおむね完了したところでございます。点検の際に確認された不具合箇所については応急措置を行っておりまして、流下能力、これは下水を流す能力でございますが、これはおおむね確保されている状況でございます。下水管については、今後必要箇所についてテレビカメラなどによる詳細な調査を実施してまいります。
 なお、これらの調査や復旧は、国交省を始め全国の地方公共団体、日本下水道事業団及びコンサルタントや管路管理の民間企業などの支援の下で行われております。引き続き下水道の早期復旧に向けた支援を行ってまいります。
#115
○吉田忠智君 国交省の管轄に限らず、私ども社民党にも、避難所での食事に関する要望や感染症の防止、あるいは仮設トイレや大人用の紙おむつ、あるいは特に御高齢の方からは洋式の仮設トイレの要望など、切実な声が寄せられております。また、今回は特に避難所ではなく車中で宿泊される方も多くて、エコノミークラス症候群防止など、救援物資を始め、避難所以外の方の実態を把握して、いかに確実に支援を届けるかという課題が残っていると考えております。是非政府を挙げての取組をお願い申し上げたいと思います。前例のない状況の中で前例のない取組が必要であります。
 そこで、観光業の復旧について質問をさせていただきます。
 九州では、御案内のとおり観光業が盛んでございます。特にここ数年はインバウンドの盛り上がりもございまして、今回、地震の被害を受けております熊本、大分は多くの観光客を引き寄せてまいりました。私の地元の大分県でも、被災した湯布院や別府は観光の町でありました。今回、特にゴールデンウイーク前というタイミングもございまして、宿泊のキャンセルが続出をして深刻化しているところでございます。
 昨年六月の火山活動の活発化によって、神奈川県の箱根町では、休業を余儀なくされた事業所を対象にして厚生労働省の雇用調整助成金や雇用保険の特例措置、また中小企業庁のセーフティーネット保証四号の指定など、国と県、町が連携して観光業者を支援をしておりました。こうした事例も大いに参考にしていただいて、是非両県の観光業の振興、観光地の再生を支援していただきたいと考えております。
 被災した観光地のPR活動等による内外の誘客の促進、旅行業者やマスコミへの情報発信、経済界等への被災地での積極的な研修、セミナー、展示会等の開催要請など、様々な支援をこれからも観光庁としてもしていただきたいと思いますが、観光庁長官にお伺いします。今回の熊本・大分大地震では観光業にどのような被害が生じているのか、観光庁としてどのような取組を行っているか、あるいは今後予定をしているのか、伺います。
#116
○政府参考人(田村明比古君) 九州には阿蘇山を始めとして魅力的な観光地がたくさんございまして、国内は言うまでもなく、海外からの観光客にも人気の旅行先の一つでありますけれども、今回の地震によりまして、当該被災地のみならず、その周辺につきましてもキャンセル等の被害が生じているというふうに承知をしております。このため、早期の復旧と、それから風評被害の防止が急務であるというふうに考えております。
 風評被害の防止のためには、まずは正確な情報発信が重要であるというふうに考えておりまして、このため、旅行業協会を通じた国内の旅行者又は旅行予定者向けの情報発信、それから訪日外国人旅行者に向けましては、政府観光局が地震の発生情報や主な交通機関の運行情報等について英語で情報発信を行っているほか、二十四時間体制で多言語での電話問合せの対応を実施しているところでございます。
 今後は、自治体等と緊密に連携をいたしまして、各地域の観光に関する正確な情報発信に加えまして、事態が落ち着いてからではございますけれど、臨機応変に被災地域を中心とする観光プロモーションを実施するなど、風評被害を最小限に抑えるよう努めてまいります。
 また、被災地において影響を受けている宿泊業等については、事業のためのつなぎ融資でございますとか、それから施設の復旧のための融資等が必要になるものと考えております。このため、中小企業庁や厚生労働省など関係省庁と連携して必要な支援に取り組んでまいります。
#117
○吉田忠智君 今長官から関係省庁と連携して支援に取り組むという答弁でございました。
 具体的な施策については、厚生労働省とか中小企業庁とか、そういうことが実施に当たるわけでありますが、観光庁としては、観光業界、事業所の窓口としてしっかり調整機能を果たして、観光業の復旧支援に万全を期していただきたい、そのように考えています。
 鉄道についても、九州新幹線は、先ほど聞きましたら、あした全線開通ということでございます。この間の御労苦に敬意を表します。それから、豊肥線の立野―赤水間も、土砂崩れで現在行方不明者の捜索が続いている、一刻も早く発見、救出が第一でということで復旧のめどが立っておりません。それから、第三セクターの南阿蘇鉄道も運休しております。南阿蘇鉄道については鉄道軌道整備法の支援が適用されるようでありますけれども、JR九州は全体としては経常黒字と、鉄道部門は赤字なのでありますけれども、全体として黒字ですから鉄道軌道整備法の適用例外となるわけであります。
 これについては、この間、東日本大震災の鉄道復旧の際にも議論してまいりましたけれども、あるいは鉄道の復旧という観点でいえば、黒字であった場合には鉄道軌道整備法が適用されない、このことも課題として改めて検討していただきたい。今日はもう具体的な答弁は求めませんけれども、是非また今後前向きな検討をしていただきたいと考えております。
 最後に大臣に、今回は、先ほど来議論がありましたように、余震といいながら大きな地震が続いて、今日でもう十二日であります。こうした状況を踏まえて、大臣としての思いと、そして今後の御決意について最後にお聞かせをいただきたいと思います。
#118
○国務大臣(石井啓一君) 被災地では現在でも約五万人の方が避難をしておりまして、避難所では不自由な生活等による影響でお亡くなりになる方も出るなど、二次的避難所と応急的な住まいの確保が急務となっております。このため、九州全域の旅館、ホテルの被災者の受入れ、あるいは応急的な住まいの確保で、自宅の応急危険度判定の推進、また公営住宅への入居の促進、また応急仮設住宅の建設の準備等、しっかりと進めていきたいと思っております。
 また、交通機関については、地震発生直後には高速道路、鉄道、空港の多くが通行止め又は運行休止になっておりましたが、今、順次復旧が進んでおりまして、今後も九州自動車道の全線一般開放や九州新幹線の全線運転再開など、一日も早い復旧に努めてまいりたいと存じます。
 今後も、国土交通省といたしまして、交通インフラや住まいの確保など、被災地の復旧に全力で取り組んでまいりたいと存じます。
#119
○吉田忠智君 先ほど、やれることは全部やると大臣も言われました。国土交通省としても震災対応、万全を期していただくようにお願いをしまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#120
○行田邦子君 無所属の行田邦子です。
 この度の熊本地震におきましてお亡くなりになられた皆様に心よりお悔やみを申し上げますとともに、また、被災をされた皆様にお見舞いを申し上げさせていただきます。
 そしてまた、政府におかれましては全力で対応に当たっていただきたいということを私からもお願いを申し上げまして、また国会におきましても最大限の協力をしていかなければいけないと、このように考えております。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 まだ地震活動が続いております。こうした中で、六千三百棟を超す建物が被害に遭っているという状況であります。こうした被災した建物の安全性を判定する応急危険度判定を緊急的に行わなければいけないと思っておりますけれども、その実施状況についてまず伺いたいと思います。
#121
○政府参考人(由木文彦君) お答え申し上げます。
 余震などによる二次災害を防止いたしますとともに、被災した自宅を使用しても大丈夫かどうかという点を確認いたしますために、被災した住宅や建築物について、倒壊の危険性や外壁、窓ガラスの落下などの危険性を判定いたします被災建築物応急危険度判定を実施いたしております。
 熊本県では、益城町と熊本市において、地震発生翌日の四月十五日から判定活動を開始をいたしております。これまでに、宇土市、菊陽町、西原村、南阿蘇村、御船町、高森町、甲佐町及び山都町を含む十市町村において判定活動が行われているところでございます。その結果、四月二十五日までに、延べ人数で申しますと二千二百五十二人体制で、十市町村におきまして合計で二万三千八百五十七件について判定が行われているところでございます。これまで、菊陽町が四月の二十三日、益城町が四月の二十四日、山都町は四月の二十五日に、それぞれ当初予定分について完了いたしております。その他の市町村につきましても、地元の状況を踏まえつつ、できるだけ速やかに実施していただくように支援してまいりたいというふうに考えております。
#122
○行田邦子君 大臣に伺いたいと思いますけれども、余震が続いている中、二次災害を防ぐためにはこの応急危険度判定を早急に実施するべきというふうに考えております。
 今回の熊本地震におきましてこの判定作業を困難にしている原因は何なのか、そしてまた、国等による判定への支援についてお聞かせいただきたいと思います。
#123
○国務大臣(石井啓一君) 被災建築物の応急危険度判定は、余震などによる二次災害を防止するとともに、被災者の安全な住まいの確保を推進する観点から、速やかに実施していく必要がございます。
 一方で、強い余震が続く間は判定を実施する者の安全確保に十分留意しつつ進める必要がございます。このため、強い余震が続いていた当初の時期、四月十四日から十六日の間は、判定を実施する者の安全を考慮し慎重に進めてまいりました。
 しかし、強い余震が減少していく状況及び地元市町村の受入れ体制の整備状況を踏まえまして、県外からの判定士の応援を増強しつつ判定を加速しているところでございます。
 国土交通省におきましては、判定士の人員の確保に向けまして、九州地方以外からの広域的な応援に関する調整を行っているところであります。四月二十三日以降はそれまでの約百五十人体制から約六百名体制に増強し、判定の加速を支援をしております。引き続き、一日も早く判定活動が完了するよう全力で支援をしてまいりたいと存じます。
#124
○行田邦子君 全国には応急危険度判定士が、十万人を超す方がいらっしゃるということでありますけれども、今回の熊本地震におきましては余震が非常に続いているということで、なかなかこの判定が進まなかったということでありますが、是非スピードアップをしていただきたいと思います。
 また、被災地にいらっしゃる応急危険度判定士の方御自身も今回は被災者であるという状況でありますので、是非、この週末は埼玉県からも応援で出ておりますけれども、全国からの応援体制というのを早急に整えていただきたいと思っております。
 それでは、次の質問なんですけれども、先般の毎日新聞の報道によりますと、熊本地震で死亡した人が発見された倒壊家屋、アパート計三十四棟について、不動産登記簿などにより建築時期を確認できた二十五棟のうち二十三棟が建築基準法の新耐震基準より前に建てられていたということであります。そしてまた、不動産登記そのものがない七棟については、こうしたものというのは、これは恐らく新耐震基準前の建物であるといったことが報道としてなされています。今回の熊本地震におきまして、耐震性が不十分な建物で犠牲者の方が多く出ているということが言えるかと思います。
 そこで、先ほども広田委員からも御質問がありましたけれども、私からも改めて大臣の御見解を伺いたいと思うんですけれども、国としてしっかりと住宅の耐震化を進めるべきと考えております。そのためには、補助額の上限を引き上げるといったこと、また、支援の拡充ということを是非国土交通省として検討するべきと思いますが、いかがでしょうか。
#125
○国務大臣(石井啓一君) 今回の熊本地震における住宅の被害につきましては、消防庁の調査によりまして、四月二十五日十四時現在、全壊千六百九十六棟、半壊千六百十四棟、一部破損二千六百九十棟、破損の程度が不明なものが約五千棟と報告をされております。
 被害のあった住宅の建築時期等については、国土技術政策総合研究所や国立研究開発法人建築研究所等により調査を進めている段階でございます。
 住宅の耐震化率につきましては、耐震改修促進法に基づく基本方針等におきまして、平成三十二年に九五%とすること、平成三十七年までに耐震性を有しない住宅ストックをおおむね解消することを目標として定めておりますが、平成二十五年時点では八二%にとどまっております。
 耐震化を進めるためには、住宅の所有者の方々に必要性を御理解いただくこと、コスト負担を軽減することが重要であると認識をしております。このため、地方公共団体と連携して、耐震化の必要性についてパンフレット等を通じた周知を積極的に進めるとともに、コスト負担の軽減のための施策を推進しております。
 具体的には、防災・安全交付金等を活用いたしまして、地方公共団体を通じた耐震診断・改修に対する助成を進めており、平成二十八年度予算には交付率引上げ措置の延長等の拡充措置を盛り込んでおります。また、税制につきましても、耐震改修を行った場合に所得税や固定資産税を減税する措置等を講じることによりまして耐震化を促進しており、平成二十八年度税制改正には耐震改修に係る固定資産税の特例措置の延長を盛り込んでいるところでございます。
 今後とも、地方公共団体との連携の下、これらの施策を積極的に推進し、住宅の耐震化を促進してまいりたいと考えております。
#126
○行田邦子君 地方自治体やまた国民の皆さんに耐震化の重要性、啓発活動を行っていただくことは、これはもうもちろんでありますけれども、それに併せて、国土交通省としても、住宅の耐震化を進めるための経済的な支援ということも是非検討していただきたいと思います。この委員会におきまして重ねてこういった審議がなされたことを踏まえて、御検討をお願いしたいと思います。
 次ですけれども、今回、約六千棟の住宅が損壊をしているということで、いまだに多くの皆様が避難所での生活を余儀なくされているわけであります。仮設住宅などの応急的な住まいの確保が急務であります。
 国土交通省におきましては、UR、公営住宅の空室やまた宿泊施設の空室などの確保については先ほどもう御答弁をいただきましたので、御答弁は求めませんけれども、こうした応急的な住まいの確保をしっかりと行っていただきたいと思っております。
 そしてまた、東日本大震災のときにも指摘がされましたけれども、避難所運営についてはやはり女性の視点が欠けていたといったことが指摘をなされていて、また今回につきましても、衛生面などで女性の声がなかなか、困った点など、また不便な点などの声が上がりにくいといったことも指摘をされておりますので、そうしたことも踏まえて、応急的な住まいの確保をしっかりと行っていただきたいと思っております。
 その応急的な住まいの一つである仮設住宅について伺いたいと思います。
 今回のこの熊本地震での対応につきましては、大半がプレハブでの供給予定ということで伺っていますけれども、今後起こり得る災害に備えまして、応急木造仮設住宅の供給体制も整えておくべきであると私は考えております。東日本大震災で被災して仮設住宅に居住している方を対象としたアンケートを取られた団体がありますけれども、そのアンケート結果では、プレハブよりも木造仮設住宅の方がよいという方が八割、八割の方が木造を希望するといった結果にもなっております。こうしたことも踏まえて、応急木造仮設住宅の供給体制を整えておくべきと考えますけれども、いかがでしょうか。
#127
○政府参考人(中村裕一郎君) 災害救助法に基づきます応急仮設住宅ですけれども、これは、災害により自宅が全壊などいたしまして居住する住居を失った被災者の方々に対して、自宅の再建や災害公営住宅等の恒久的な住宅が整備されるまでの間、一時的な住まいを確保するために提供されるものでございます。そのために、避難所に滞在している被災者の方にできるだけ速やかに提供することが必要と考えておりまして、その目的に照らして適切な方法で提供されるべきものと考えております。
 応急仮設住宅の仕様につきましては、災害救助法の実施主体であります地方自治体におきまして、木造の良さも大切かと存じますけれども、そのほかに、発災後に迅速に一定戸数の提供が可能か、コスト面の見合いがどうかといった点も含めまして、地域の実情に応じて御検討いただき、適切に御判断いただくものと考えております。
 内閣府といたしましては、これまで木造住宅事業者との協定を結んでおくといったような取組を全国に向けて御紹介するなどの対応をしておりまして、今後とも自治体が被災者のニーズや地域の実情を踏まえた仮設住宅等の住まいの提供ができるようにしっかりと取組を支援していきたいと考えております。
#128
○行田邦子君 仮設住宅につきましては、迅速性とまた一定程度以上の品質確保といったことが最優先と思いますけれども、いざというときに備えて、是非その地域の実情に合わせて木造の仮設住宅の応急体制ということも整えていただきたいと思っております。
 それでは、三菱自動車の燃費不正問題について伺いたいと思います。
 自動車産業に深刻な影響を及ぼしかねない事件となってしまいましたこと、本当に残念に思っております。今回、燃費データが改ざんされたということでありましたけれども、この今回の事件を機に、インターネット上でも実際にその燃費表示というのはどんなものなのかといった様々な意見が寄せられているわけであります。
 そこで、消費者庁に伺いたいと思いますけれども、国民生活センターや全国の消費生活センターに自動車の燃費カタログ表示が実燃費と違うのではないかといったような燃費表示に関する相談やまたクレームといったものはこれまでにもどの程度寄せられているんでしょうか。
#129
○政府参考人(福岡徹君) 各種の消費生活相談につきましては全国の消費生活センター等に寄せられているところでございまして、その情報は国民生活センターが管理運営するPIO―NETというシステムに登録されているところでございます。
 お尋ねの自動車の燃費カタログ表示が実燃費と違うのではないかという内容の相談は、PIO―NETのシステムにおいてデータの検索可能な十年前、二〇〇六年度当時から相談が寄せられているところでございます。具体的な内容といたしましては、車の燃費が説明と違うであるとか、燃費に関する表示が実走行と大きく乖離しているとか、燃費がカタログ値の半分以下である、実走行での燃費を表示するべきなどの内容となっているところでございます。
#130
○行田邦子君 一体自動車の燃費表示というのはどんなもの、何なんだろうといったような声も寄せられているわけでありますけれども、今回のこの事件につきまして、まずは大臣におかれましては、しっかりと原因究明、そしてまた再発防止の策を講じていただきたいと思いますが、それと同時に、燃費の測定方法や表示基準を見直して、そして燃費表示を実燃費に近づけるようなルールを改正することを是非御検討いただきたいと思っております。
 私の時間もう来ておりますので御答弁は求めませんけれども、是非この点を御要望申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#131
○委員長(金子洋一君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#132
○委員長(金子洋一君) 流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。石井国土交通大臣。
#133
○国務大臣(石井啓一君) ただいま議題となりました流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
 近年、物流分野においては、労働力不足が顕在化しており、特に中高年層への依存度が高い貨物自動車運送等の事業は、今後、深刻な人手不足に陥るおそれがあります。また、インターネット通販の拡大等による貨物の小口化や配送の多頻度化が進む中で、質の高い物流サービスの提供が求められるようになってきております。このため、流通業務の省力化並びに消費者の需要の更なる高度化及び多様化への対応を図る必要があります。
 このような趣旨から、この度この法律案を提出することとした次第であります。
 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
 第一に、流通業務に必要な労働力の確保に支障が生じつつあることへの対応を図るものである旨を法の目的として追加することとしております。
 第二に、輸送、保管、荷さばき、流通加工等の流通業務を総合的、効率的に行う事業である流通業務総合効率化事業について、一定の規模及び機能を有する流通業務施設を中核とすることを求めないこととした上で、二つ以上の者が連携して行うものに限るとともに、流通業務の省力化を伴うものであることとする要件の変更を行うこととしております。
 第三に、主務大臣の認定を受けた流通業務総合効率化事業について、海上運送法、鉄道事業法等に基づく許可等を受けたものとみなすといった関係法律の特例を追加することとしております。
 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。
 以上が、この法律案を提案する理由であります。
 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
#134
○委員長(金子洋一君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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