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2016/04/28 第190回国会 参議院 参議院会議録情報 第190回国会 文教科学委員会 第7号
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2016/04/28 第190回国会 参議院

参議院会議録情報 第190回国会 文教科学委員会 第7号

#1
第190回国会 文教科学委員会 第7号
平成二十八年四月二十八日(木曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十六日
    辞任         補欠選任
     石井 正弘君     水落 敏栄君
     牧山ひろえ君     水岡 俊一君
     荒木 清寛君     若松 謙維君
     田村 智子君     小池  晃君
 四月二十七日
    辞任         補欠選任
     水落 敏栄君     井原  巧君
     斎藤 嘉隆君     吉川 沙織君
     小池  晃君     田村 智子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石井 浩郎君
    理 事
                赤池 誠章君
                上野 通子君
                大島九州男君
                那谷屋正義君
    委 員
                井原  巧君
                衛藤 晟一君
                堂故  茂君
                野上浩太郎君
                橋本 聖子君
                堀内 恒夫君
                吉田 博美君
                柴田  巧君
                水岡 俊一君
                吉川 沙織君
                蓮   舫君
                新妻 秀規君
                若松 謙維君
                田村 智子君
                松沢 成文君
   国務大臣
       文部科学大臣   馳   浩君
       国務大臣     遠藤 利明君
   副大臣
       文部科学副大臣  冨岡  勉君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        戸田 浩史君
   政府参考人
       内閣官房東京オ
       リンピック競技
       大会・東京パラ
       リンピック競技
       大会推進本部事
       務局総括調整統
       括官       芦立  訓君
       内閣官房東京オ
       リンピック競技
       大会・東京パラ
       リンピック競技
       大会推進本部事
       務局企画・推進
       統括官      高原  剛君
       内閣官房東京オ
       リンピック競技
       大会・東京パラ
       リンピック競技
       大会推進本部事
       務局セキュリテ
       ィ推進統括官   石田 高久君
       内閣府大臣官房
       審議官      中西 宏典君
       スポーツ庁次長  高橋 道和君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       藤木 俊光君
   参考人
       独立行政法人日
       本スポーツ振興
       センター理事長  大東 和美君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○独立行政法人日本スポーツ振興センター法及び
 スポーツ振興投票の実施等に関する法律の一部
 を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(石井浩郎君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、荒木清寛君、牧山ひろえ君、石井正弘君及び斎藤嘉隆君が委員を辞任され、その補欠として若松謙維君、水岡俊一君、井原巧君及び吉川沙織君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(石井浩郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 独立行政法人日本スポーツ振興センター法及びスポーツ振興投票の実施等に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局総括調整統括官芦立訓君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(石井浩郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(石井浩郎君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 独立行政法人日本スポーツ振興センター法及びスポーツ振興投票の実施等に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として独立行政法人日本スポーツ振興センター理事長大東和美君の出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(石井浩郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(石井浩郎君) 独立行政法人日本スポーツ振興センター法及びスポーツ振興投票の実施等に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○蓮舫君 民進党の蓮舫です。
 今回の法案は、日本スポーツ振興センター、JSCの特定業務に充てるtotoの売上げ、現行五%なんですが、それを一〇%に引き上げるとする内容なんですが、文科大臣、この特定業務とは何ですか。
#9
○国務大臣(馳浩君) おはようございます。
 特定業務とは、JSC法附則第八条の三の規定により、JSCが行う業務のうち、「国際的な規模のスポーツの競技会の我が国への招致又はその開催が円滑になされるようにするために行うスポーツ施設の整備等であって緊急に行う必要があるものとして文部科学大臣が財務大臣と協議して定める業務」とされております。
 現在、文部科学大臣決定において、国立霞ケ丘競技場の整備等に必要な業務として、本体整備に係る業務、周辺整備に係る業務、これらの整備に関連して必要な業務が定められております。
#10
○蓮舫君 新国立競技場の整備に必要な業務が特定業務と。平成二十五年通常国会で法改正をして、五%を充ててきた。二十六年三月、文科大臣決定で、toto売上げのうち、二十五年度分が五十四億、二十六年度売上げから五十五億、合計百九億が新国立競技場の財源として支出をされました。
 JSCの理事長に聞きます。この百九億は、totoを購入した方々の納得される使われ方をされましたか。
#11
○参考人(大東和美君) お答えいたします。
 独立行政法人日本スポーツ振興センター法の規定に基づき、文部科学大臣が定める額として、スポーツ振興投票券の売上金額の百分の五に相当する金額を新国立競技場の整備等に必要な業務に充てることとされています。
 この規定に基づき、平成二十五年度においては、売上金額約一千八十億円の百分の五に相当する……(発言する者あり)
#12
○委員長(石井浩郎君) 答弁を続けてください。
#13
○参考人(大東和美君) はい。
 相当する約五十四億円を、また平成二十六年度においては、売上金額約千百八億円の百分の五に相当する約五十五億円、二か年の合計で百九億円を充てることとしているところです。
 法令に基づき、適正に取り扱っているところです。
#14
○蓮舫君 国民が納得する使われ方をされましたかと聞いているんです。
#15
○参考人(大東和美君) その件に関しましては、国民に納得された使い方をされていると思っております。
#16
○蓮舫君 平成二十五年の五月以降、JSCはザハ案による新国立競技場を進めてきました、整備を。総工費は、当初見通し千三百億が、二十七年には二千五百二十億。もっとも、国民の理解が得られなくて、最終的には総理が白紙撤回をしました。
 ザハ事務所やゼネコン等との契約も含めて、昨年七月十七日、総理白紙撤回時点で幾らの国費が使われましたか。
#17
○参考人(大東和美君) 平成二十七年七月二十八日に文部科学省から蓮舫議員に提出されました資料、新国立競技場に係る履行期間中の工事契約一覧表に記載の契約における平成二十七年七月十七日時点の執行済金額は約二十五億六千万円です。
#18
○蓮舫君 それは全てですか。
#19
○参考人(大東和美君) 全てであります。
#20
○蓮舫君 新国立競技場実施設計業務、新営工事、スタンド工区、屋根工区、ザハ・デザイン監修業務、それに関する新営工事、新営工事監理業務、プロジェクトマネジメント及びレイアウト計画作成支援業務、これ全部で二十七億ですか。
#21
○参考人(大東和美君) 昨年七月十七日時点での執行済額が二十五億六千万円ということでございます。
#22
○蓮舫君 幾らですか、契約額。
#23
○参考人(大東和美君) 契約額、総額合わせますと、三百十七億二千三百万円となっております。
#24
○蓮舫君 この三百十七億は、旧計画によって全部契約解除になるものですか。
#25
○参考人(大東和美君) お手元の資料にあると思いますが、三百十七億二千三百万円のうち、九十億余りが契約解除となるものでございます。(発言する者あり)
#26
○委員長(石井浩郎君) もう一度答弁願います。
#27
○参考人(大東和美君) 三百十七億二千三百万円のうち、九十億九千万円余が契約解除となるものでございます。
#28
○蓮舫君 つまり、白紙撤回、旧計画が全くなかったことになることによって、九十億円の税金が契約解除の対象、つまり、これは有効な使われ方をされなかったということですね。
#29
○参考人(大東和美君) 結果的には、あの白紙撤回によって、まだ精査中のものもございますが、そういうことになるかと思います。
#30
○蓮舫君 さらに、ここからザハ事務所との契約で違約金や損害賠償金も発生するリスクはありますか。
#31
○参考人(大東和美君) 現在、ザハ・ハディド事務所との精算の協議中でありまして、内容については現在お答えを差し控えさせていただきます。
#32
○蓮舫君 仮に違約金や損害賠償金が発生したら、それはどの勘定から払いますか。
#33
○参考人(大東和美君) ただいま協議中でございますので、その内容の結果によって判断したいというふうに思っています。
#34
○蓮舫君 どの勘定から支払われますか。
#35
○参考人(大東和美君) 特定業務勘定か一般勘定かのどちらかになると思われます。
#36
○蓮舫君 どちらですか。
#37
○参考人(大東和美君) その内容、結果に応じて判断したいというように思います。
#38
○蓮舫君 この二年間でtotoの売上げの五%、百九億が使われました。
 ところが、我々がずっと白紙撤回、新国立競技場の見直しを求めていたにもかかわらず、JSCも政府も見直しはしてきませんでした。二年間の時間が無駄に使われました。その間、百九億がtotoの財源から整備計画にお金が使われました。ただ、総理が白紙撤回をしたことによって、そのうち九十億が無駄金になりました。
 改めて伺います。どなたがこの部分で責任を取られましたか。
#39
○国務大臣(馳浩君) 昨年九月の検証委員会の報告書においては、従前の整備計画に係る責任の所在について、多くの関係者が真摯にその仕事に取り組んできており、個別の関係者に責任を求めることは適切ではないとした上で、結果として、本プロジェクトに求められる適切な組織体制を整備することができなかったJSC、ひいてはその組織の長たる理事長に責任の一面がある。JSCの主務官庁である文部科学省についても同様に、その組織の長たる文部科学大臣及び事務方の最上位たる事務次官は、関係部局の責任を明確にし、本プロジェクトに対応することができる組織体制を整備すべきであったと指摘しております。
 この報告を重く受け止め、下村前文部科学大臣については大臣俸給の六か月分、山中前事務次官については事務次官在職時の俸給の十分の一に相当する額二か月分、河野前JSC理事長については給与の十分の一、二か月分をそれぞれ自主返納したところであります。
 さらに、下村前大臣については、今回の問題で多くの国民の皆さんに心配をお掛けし、御迷惑をお掛けしたことは事実なので、この報告とは別の次元で、自身の判断として安倍総理に辞任を申し出たことを記者会見で述べております。
 私としても、検証委員会の報告を重く受け止めており、報告書で指摘された問題点を教訓として生かすとともに、透明性を確保して、国民の理解をいただきながら、新国立競技場の整備を着実に進めてまいりたいと思います。
#40
○蓮舫君 馳大臣、違います。理事長、JSC理事長に責任の一面があると今答弁されました。文科大臣の下に設けられた検証委員会の最終報告書では、JSCの理事長に責任があると言わざるを得ないと断言されています。一面じゃないんです、責任があると指摘をされているんです。今、その理事長、前理事長は給与の十分の一を二か月間自主返納したと言いました。
 JSCに聞きます。二か月で幾ら返納しましたか。
#41
○参考人(大東和美君) 給与の十分の一の二か月分、二十二万六百六十円であります。
#42
○蓮舫君 文科大臣、お伺いいたしますけれども、前文科大臣はこの検証委員会の最終報告書が出た平成二十七年の九月、そのときにJSCの理事長に退任を求めたことありますか。
#43
○国務大臣(馳浩君) 任期満了前に河野前理事長に対し、下村前大臣から退任を求めた事実はございません。
 なお、平成二十七年九月二十四日に新国立競技場整備計画経緯検証委員会による検証報告書が取りまとめられたことを踏まえ、下村前大臣が河野前理事長と面談し、理事長の任期満了に伴い交代いただく旨お伝えしたと承知しております。
#44
○蓮舫君 旧計画で九十億円のtotoの売上げあるいは税金を結果として無駄に使ってしまって、その理事長は任期満了で円満退職。これ、退職金払われるんですか。
#45
○参考人(大東和美君) 前理事長への退職金は現時点では支払われておりません。
#46
○蓮舫君 それは計算をしているだけであって、支払われるんですね。
#47
○国務大臣(馳浩君) 独立行政法人の役員の退職金は、総務大臣が決定した算定ルール等に基づき、当該法人の業務実績評価に応じて決定される業績勘案率により算定されることとなっております。
 JSC前理事長は任期満了により平成二十七年九月に退職しましたが、この業績勘案率は本年八月を目途に行われる業務実績評価の確定後に決定されることから、これを待って支払うこととなります。
#48
○蓮舫君 結局、支払われるんです。九十億のお金を無駄に使った責任があると検証委員会に指摘をされたJSCの前理事長は円満退職、退職金も満額支払われて、そして結果として二十二万円を返しただけ。これは理事長、totoを買っている方たちの御理解は得られると思いますか。
#49
○参考人(大東和美君) totoを買っていただく方には御理解いただけるというように思っております。
#50
○蓮舫君 本気ですか。
#51
○参考人(大東和美君) そう考えております。
#52
○蓮舫君 白紙撤回が決まった年の九月、理事長と併せて理事二人が退任しました。トップ三人が入れ替わりました。これ、辞めた理事は責任を取って退職したんですか。
#53
○参考人(大東和美君) 責任を取ってということもあるかと思いますが、これ定期異動も含めまして退任されたということを伺っております。
#54
○蓮舫君 責任を取って退任したんですか、定期異動ですか。
#55
○参考人(大東和美君) 定期異動です。
#56
○蓮舫君 文科大臣にお伺いします。
 定期異動で責任を取らなかったJSCの前理事はそのまま文科省に戻りました。今この二人は何をしていますか。
#57
○国務大臣(馳浩君) 文部科学省から日本スポーツ振興センターに役員出向していた理事二名については、両名とも平成二十七年十月一日付けで文部科学省大臣官房付へ復帰しております。
 その二名の、あっ、経歴についてはいいですね。
#58
○蓮舫君 今、どこにいますか。
#59
○国務大臣(馳浩君) ちょっと待ってください、その二名について今どこにいるかというお尋ねでございますが、ちょっと経緯を一人ずつ申し上げます。
 吉尾啓介……(発言する者あり)
#60
○委員長(石井浩郎君) 蓮舫君、済みません、大臣の答弁が終わってからにしてください。
#61
○国務大臣(馳浩君) 吉尾啓介氏については、平成二十七年十月に文部科学省大臣官房付となり、平成二十七年十二月に辞職され、平成二十八年二月に公立大学法人国際教養大学常務理事、副学長になっておられます。
 もう一人の鬼澤佳弘さんについては、平成二十七年十月に文部科学省大臣官房付となり、平成二十八年一月に大阪大学理事となっております。
#62
○蓮舫君 ありがとうございます。
 つまり、旧計画を理事として責任ある立場で進めていた二人の理事は、任期満了でそのまま文科省に戻って、一人は阪大の理事、一人は国際教養大学の副学長、天下りですよ、再就職と。結果、文科省でも責任は求められていません。給与も返上していません。理事長は二十二万返しただけで円満退職で、そしてこれから退職金も全額支払われると。
 JSCの理事長に伺います。こんなお金の使われ方をしていて、今回の法案で今度は一〇%の売上げを自分たちに預けさせてくれて国立競技場の整備に使うと。これも国民の理解は得られると一〇〇%の自信を持って言えますか。
#63
○参考人(大東和美君) 本件に関しましては、この新国立競技場建設に関しましての一〇〇%理解は得られるというように確信しております。
#64
○蓮舫君 なぜですか。
#65
○参考人(大東和美君) この国家プロジェクトである新国立競技場整備に関しては、皆さんの期待するところであり、totoのお金の用途につきましても皆さんに御理解いただいているというように確信しております。
#66
○蓮舫君 オリンピックの期待があれば、九十億の無駄金遣いは、国民は、ああ、大したことないや、JSCさんもっと頑張ってくれ、そう理解をしているというお考えなんですね。
#67
○参考人(大東和美君) 本件に関しましては、国民の理解を得られるというように確信しておりますが。
#68
○蓮舫君 確信の根拠を聞かせてください。
#69
○参考人(大東和美君) 私ども、昨年の十月以降、検証委員会の検討を踏まえて対応しているということでございますので、これは理解を得られているというように確信しております。
#70
○蓮舫君 検証委員会の最終報告書を受けて、JSCは新競技場専任の理事をプロジェクトマネジャーとして位置付けました。そのプロジェクトマネジャーを支える外部からの専門人材を、これも検証委員会の報告書に沿って六人新たに雇い入れました。どんな人ですか。
#71
○参考人(大東和美君) 今回の新国立競技場建設に関する専門的な知識を持った人たちでございます。
#72
○蓮舫君 どんな専門知識ですか。
#73
○参考人(大東和美君) 今お尋ねの六名についてもう少し詳しく報告させていただきますと、文部科学省及び民間企業等から専門的知識、経験を有する職員として増員したことにより、建築士、電気工事士、消防設備士などの資格を保有しているとともに、それぞれの過去の勤務等において実務経験も有する者でございます。
#74
○蓮舫君 新たに理事を支える専門人材を雇い入れた。エネルギー管理士あるいは電気工事士、これJSCにはいないんですか、その資格を持った人は。
#75
○参考人(大東和美君) 専門的知識や経験を持つ職員はこれまでもJSCに配置されておりましたが、整備事業が設計、施工と本格化していくことに当たり、事業者を始めとした関係者との調整や監督業務などがこれまで以上に増えてくることから増員を図ったものであります。
#76
○蓮舫君 報告書では、理事を支える専門家を新たに雇い入れると、そういうアドバイスがされました。でも、新たに雇い入れた専門の方たちはもう既にJSCにいるんですね。何で、じゃ、この方たち新たに雇い入れたのかとお伺いすると、人数が足りなかったから拡充したという説明でした。ところが、検証委員会の報告書では、国家的プロジェクトに精通した専門家が不足していたのが問題だと言われている。
 新たに迎えた六人は国家的プロジェクトに携わった経験がありますか。
#77
○参考人(大東和美君) 事例の紹介ということになりますが、六名のうち管理職である設備課長については、学術総合センター、地上二十三階、地下二階の大きな新築工事でございますが、この新築工事に電気設備担当の監督職員として携わるなど、それぞれの勤務経験等に応じ、プロジェクト等の経験や専門的知識を有し、新国立競技場の整備事業を担当するにふさわしい人材として増員したものと考えております。
#78
○蓮舫君 残りの五人は国家的プロジェクトに携わりましたか。
#79
○参考人(大東和美君) 詳細については把握しておりませんが、専門家であるということは確認しております。
#80
○蓮舫君 国家的プロジェクトに携わった人がいなかったから失敗した、だから国家的プロジェクトに携わった専門家の人材を配置しなさいと言われた。そして、六人を雇ったけれども、一人以外の五人は国家的プロジェクトに携わっていますか。
#81
○参考人(大東和美君) 先ほどのお話を続けさせていただきますと、六名以外に、さらに、新国立競技場設置本部には大規模なプロジェクトを担当している者がそろっているところでございます。総括役を新しく入れ替えましたというようなことで、大きなプロジェクトに携わっている者を配置しております。
 以上であります。
#82
○蓮舫君 済みません、言っている意味が分かりません。だって、この検証委員会で言われたのは、国家的プロジェクトに携わった人材がいないから、決定的に不足をしているから失敗をしたという総括をされているんです。だから、新たに六人を雇えと言ったんです。ところが、雇った六人のその専門性は既にJSCの職員が持っている。
 じゃ、何でこの人たちを新たに雇い入れたのかとお伺いをしたときに、国家的プロジェクトに精通しているからですかと伺ったら、一人はやった、ビルを建てたことがある。ほかの五人はどうなんですか。
#83
○参考人(大東和美君) 全員の分は把握しておりませんが、それぞれはその職務に応じて経験を積んでいるということであります。
#84
○蓮舫君 済みません、理事長は何を把握しているんでしょうか。これは、理事長に報告、理事長の承認、理事長の判断を仰がないで、理事が勝手に雇ったんですか。
#85
○参考人(大東和美君) 略歴については把握しておりますが、例えば電気工事士は学術総合センターの新営工事を担当したということを申し上げていますが、もう一方の一級建築士は東京大学の宇宙線研究所の新営工事など、そしてまた、もう一方の技士はお茶の水大学の本館改修工事など、また東京工業大学の建築等の監理技士であったりするということであります。そういう意味で、全員がプロジェクトを担当した者であるというように把握はしております。
#86
○蓮舫君 決定的に国家的プロジェクトの意味が分かっておられません、理事長は。
 それと、もう一つ言いますけれども、この六人のうちの二人は文科省から雇い入れています。結局、前の文科省の理事は誰も処分を受けないで、そして悠々自適に大学に天下っている。また今度、その内部から人を雇ってきて専門的人材だと言い張る。本当にこのまま、改めて、進めてしまっていいんだろうかと不安になります。
 昨年八月の予算委員会で私、指摘をしましたけれども、旧計画が白紙撤回をしたんだけれども、その責任のあるJSCは、自分たちの新社屋ビル、税金とtoto売上げ四十七億をそこに入れてビルを建てる、十六階建ての、ホテル、劇場、オフィスのインテリジェントビル。これは理解が得られないから、総理の見直しをした直前、二週間前の六月三十日の契約で、まだ工事に着工していないから見直した方がいいのではないかと提案をしましたけれども、下村大臣、遠藤大臣共に聞き入れませんでした。JSCの理事長も聞き入れませんでした。いまだに工事は続けられています。そして、ここに引っ越すという方向性はtotoを買っている方たちの理解は得られますか。
#87
○参考人(大東和美君) 移転についての方針は現在検討中であるということで、引っ越し時期についても未定であるということで、現在建設中の仮称日本青年館ビルに入るかどうかは今後検討を進めていきたいというように思っています。それについては、コストあるいはいろんな条件を含めた中で検討を進めていくということでございます。
#88
○蓮舫君 神宮に新たに建てる新インテリジェントビルに引っ越しをして、そこに本部の事務所を構える理由は何ですか。
#89
○参考人(大東和美君) やはり業務を遂行していく上での利便性なども加味されております。それと、先ほど併せましたように、コスト、それからいろんなものを併せまして検討を進めているということでございますが、やはり利便性ということはまず言えるかというように思っています。
#90
○蓮舫君 業務を進める上での利便性は否定はしません。その利便性というのは、新国立競技場を運営するJSCだから、国立競技場の近くにあるのが利便性という意味合いですか。
#91
○参考人(大東和美君) 新国立競技場もありますし、秩父宮ラグビー場もありますということでございます。
#92
○蓮舫君 ただ、オリンピックが終わった後に新国立競技場の運営は民間に委託する方針が関係閣僚会議で決まっています。JSCは運営をしません。利便性を考えたら、そこにいてもいなくてもいいんじゃないですか。
#93
○参考人(大東和美君) そういうことも踏まえまして、今後検討をしていきます。
#94
○蓮舫君 本部事務所移転検討タスクフォースのメンバーを聞かせてください。
#95
○参考人(大東和美君) お答えいたします。
 総務担当理事一名、経営戦略部四名、管理部六名、新国立競技場設置本部二名、国立競技場一名、西が丘管理部一名、合計十五名となっております。
#96
○蓮舫君 合計十五名全員が組織内です。JSCの職員です。なぜ外部のメンバーを入れていないんですか。
#97
○参考人(大東和美君) 検討につきましては、コスト、それから規制、物理面などからそれぞれの条件を整理すべきことでありますので、不動産業者などからの客観的な情報を基に内部者により検討を行うことが適当であると考えます。
#98
○蓮舫君 検証委員会の報告書では、JSCの組織の問題が厳しく指摘をされました。ガバナンスの在り方がなっていない、これを改善すべきだと相当厳しく指摘をされました。そして、その報告書を受けて、今年三月一日、JSCの中期目標が変更。組織、定員配置の見直し、経費抑制、内部統制の強化が図られることになり、運営点検会議というものが新たに設置をされました。理事長のガバナンス点検、必要な助言を実施とあるんですが、運営点検会議に諮りますか。
#99
○参考人(大東和美君) それは諮ることに決めております。
#100
○蓮舫君 いつ諮りますか。
#101
○参考人(大東和美君) 方針を決めた上で、文部科学大臣とも相談しながら決めていきたいというように思っています。
#102
○蓮舫君 運営点検会議の二回目の会議は、次はいつですか。
#103
○参考人(大東和美君) 六月中旬頃を考えております。
#104
○蓮舫君 タスクフォースの検討結果を受けて六月中に理事長が方針を定め、来年の概算要求までに提案するとなっていますので、では、理事長が決めたことに対して、外部有識者のこの運営点検会議がそれが適切かどうかという判断をされるという理解でいいですね。
#105
○参考人(大東和美君) そのように考えております。
#106
○蓮舫君 この運営点検会議の設置の意義なんですけれども、一回目の会議、三月十八日に開かれました。このときに、JSCの今里理事から、会議の位置付けは、独法の中期計画、目標のその年度計画であるとか実績報告や自己評価の助言が運営点検の一つの柱と説明をしました。つまり、独法の中期目標に沿っているか、計画に沿っているか、結果としてそれが正しかったか、それを確認をしてくださいと今里理事が言ったところ、複数の委員から、それだと独法の政策評価に関する有識者会議と中身が全く重複すると問題視をされて、むしろ委員からは、実績報告ベースの評価をするのではなくて、実際に組織が進めているプロセスあるいは今進んでいるオペレーション、そのことについてJSCから積極的に意見を求められて、その場で運営をしっかり直していってJSCのガバナンスを正していこうという提案がされたんですが、残念ながらJSC側はそれに対して快諾はしていないんですね。
 今後のこの運営点検会議の位置付けは、外部有識者の役割として、実績の評価なんですか、それとも今進んでいる、今進めている改革についてのリアルな意見の提言なんですか。
#107
○参考人(大東和美君) 委員からは、事務事業について評価する業務実績評価とは異なり、法人の内部統制に関する課題や改善点に対する助言、点検が中心になること、内部監査の重要性などについて御意見いただいたことは事実でございます。
 今後の進め方につきましては、委員からの御意見を委員長が取りまとめ、事務局と協議した上で方針を整理していただくという予定になっております。
#108
○蓮舫君 いや、実績の事後報告の点検なのか、今進んでいる事業についての助言なのか、どちらですか。
#109
○参考人(大東和美君) 今進んでいる事業についても当然のことであります。
#110
○蓮舫君 では、運営点検会議はJSCの事業関係も点検する、それが対象となるとなっていますけれども、totoについてはどうやって関与しますか。
#111
○参考人(大東和美君) totoについてのまだ関与についてはどういう御意見が出ているかということは確認できておりません。
#112
○蓮舫君 いやいや、委員からも言われたのは、自分たちの提案あるいは事後評価のチェックではなくて、JSCから諮ってくれと、この問題についてはどうなんだ、そうやって進めていこうじゃないかと委員長とまとまったのが第一回目会議です。totoについては諮りますか。
#113
○参考人(大東和美君) 当然、totoに関しても私どもは提案していくということで取り進めてまいります。
#114
○蓮舫君 今回のこの審議している法案で改正された後に、totoの運営費を二十億削減することになります。どうやって削減しますか。
#115
○国務大臣(馳浩君) 平成二十六年度実績では、くじの売上げは一千百八億円、運営費は二百十一億円でありました。その内訳は、くじの売上金額に応じて必要となる販売手数料が八十六億円、売上げの状況に応じて裁量的に発注する広告宣伝費が四十九億円、くじの発売等のために必要となる情報システム経費が三十六億円、顧客対応のためのコールセンターの運営などの業務経費が四十億円となっております。
 今回の法改正に伴い、JSCにおいてはこれらの運営費を二十億円削減することとしておりますが、その内訳は、広告宣伝費について約十五億円程度、業務経費のうちtotoの理念を周知するための広報費について約四億円程度、その他の経費について約一億円程度を予定しております。
 JSCにおいては、売上金額が減少しないように配慮しつつ効率的な運営に取り組むこととしており、文科省としてもJSCの取組が着実に進むように指導してまいりたいと思います。
#116
○蓮舫君 では、実際に二十億を削減する実施主体のJSC、その最高責任者である理事長に伺います。
 広告宣伝費は現在四十九億使っています。その三分の一にも当たる十五億を削減する。どうやって削減するんですか。
#117
○参考人(大東和美君) これは、非常に厳しい状況でありますけれども、広告の回数を減らす、あるいは中身を変えるということで、影響の出ないように取り組んでいきたいというように考えております。
#118
○蓮舫君 十五億削減をする、三分の一減らすわけですから、回数を減らしたりあるいは媒体を厳選したりしたとしても広報効果はこれ当然落ちますが、普及広報宣伝効果が落ちないとする理由は何ですか。
#119
○参考人(大東和美君) 詳細を申し上げますと、広告媒体につきましては、交通広告の縮小であったり新聞広告の廃止により、テレビCMとネット広告に集中することとしております。また、テレビCMにつきましては、放映時間帯やターゲットに響くメッセージを工夫するとともに、出稿量を削減することで費用を削減します。さらに、ネット広告につきましても、インターネット広告の特性を生かし、既に購入されたお客様を特定して広告が掲示される仕組みへ変更することにより、出稿量を削減することで費用を削減いたします。
 このような取組を行うことにより、広告宣伝費の削減により売上げへの影響がないようにして取り組んでまいります。
#120
○蓮舫君 二十七年度のtotoの売上げは千八十四億、昨年を下回ったのが二十三億円ですね。今回の法案スキームでは、このtotoの売上げが三十五年まで、平成三十五年まで下がらないという前提で法案が作られています。下振れしないという根拠はどこにあるんでしょうか。
#121
○参考人(大東和美君) このスポーツ振興くじの売上げ向上のために、これまでも現行法令の範囲内で商品や販売方法の工夫を行っているところであります。商品に関しましては、主力商品であるBIGの補完的な新商品といたしまして、この四月二日から百円BIGを発売開始いたしました。あわせて、インターネット販売の拡充や販売店店舗数の増加などにより売上げの向上を図っております。
 JSCといたしましては、今後もこれまで同様に様々な工夫をすることで、スポーツ振興くじの売上げに影響がないように努めてまいります。
#122
○蓮舫君 例えば震災があったりですとか、あるいは景気の動向によっても、当然くじの売上げというのはこれは左右をされます。それは不可避な理由だということもあると思うんですけれども、広報費のやっぱり三分の一を削減をして、選択と集中、媒体を厳選して、あるいは新たな新商品を開発して挑戦をしていく、工夫をしていくといっても、やっぱりその工夫が、何らかのエビデンス、数字で大丈夫なんだという裏付けがないと、我々法案を審議して、売上げが平成三十五年まで下振れないんだという努力とか精神論で言われても、なかなか納得はできません。その数字の根拠を一つぐらい示していただけませんか。
#123
○参考人(大東和美君) 今年度からそういう体制になったわけでございますが、四月二日から発売を開始しました百円BIGにつきましては、三回の販売を終えまして、売上げが目標の合計三億五千万円に対しまして約八億円の、順調に、売上げになっております。
 また、そういった意味で、しっかりとフォローをしながら中身を精査して、しっかり売上目標に近づける、達成するということを進めてまいります。
#124
○蓮舫君 文科大臣、totoの売上げが確保されるように、JSCと文科省が連携してくじの売上げ動向を定期的に注視し必要な措置を講じると説明を受けましたが、どんな措置を講じるんですか。
#125
○国務大臣(馳浩君) スポーツ振興くじの広告宣伝費については、広告媒体をテレビCMとネット広告に集中するなど効率化を図ることで約十五億円程度の削減を見込んでおりますけれども、スポーツ振興くじの売上減少につながらないか、まさしく注意深く見守っていく必要があります。
 具体的には、毎回の売上げを詳しくチェックするとともに、定期的な市場調査を実施するなどにより、例えば年二回程度の十億円BIGの発売の際に集中的な広告宣伝を行いますが、これにより新規顧客の獲得が図られているかどうか、新商品である百円BIGについて、既存の顧客の合わせ買いなどにより購買単価の向上につながっているかどうか、インターネットや特約店等での販売について、熱心な顧客が継続的に購入しているかどうかなど、広告宣伝が顧客に与える効果について実施主体であるJSCと文科省が連携して確認していくこととなります。
 仮にスポーツ振興くじの売上げが大幅に減少し、広告宣伝の効果が十分に得られていないと判断される場合には、広告戦略の見直しや販売チャンネルの拡大などの対策を速やかに講じる必要があると考えております。
 あわせて、私としても、鈴木大地スポーツ庁長官とともに、スポーツ振興くじの売上げの拡大に向けて、様々な機会を活用して広く国民の皆様に語りかけるなどPR活動に努めてまいりたいと思います。
#126
○蓮舫君 今言及されていなかったんですが、JSCにお伺いをすると、大幅に売上金額が減少した場合には財政当局と調整する予定と聞きました。財務省です。これ、どういうことですか。
#127
○参考人(大東和美君) そういうことがないように当然のことながら取り組んでいきますが、最悪そういった状況を加味しながら、そういうことも考えられるということであります。
#128
○蓮舫君 済みません。そういうことってどういうことかって私が伺っているんです。待ってください、JSC理事長です。
#129
○委員長(石井浩郎君) 委員長が今指名したので、後にしてください。
#130
○国務大臣(馳浩君) 今回のスポーツ振興くじの運営費の削減は、スポーツ団体等への助成財源が減少しないよう行うものであります。仮に広告宣伝費等の削減によってスポーツ振興くじの売上げが大幅に減少し、助成財源が減少してしまっては本末転倒であり、是非とも避けなければならないと考えております。
 そのため、さきに答弁しましたように、まずは効率的な運営や販売促進の取組によりスポーツ振興くじの売上げの維持拡大を図ることが最優先であり、全力を尽くしますが、このような努力にもかかわらず、万が一くじの売上げの大幅な減少が見込まれる場合には、実施主体であるJSCと文科省とが相談して広告宣伝の戦略等を見直すこととし、財政当局と調整の上、今回の運営費削減分の一部又は全部を復元することも考えております。ここは今、仮定の話として答弁もしておりますが、やはりそのことも想定をしながら財政当局とは調整をする必要があると考えております。
#131
○蓮舫君 理事長に伺います。そういうこととはどういうことですか。
#132
○参考人(大東和美君) 計画に対して大幅なマイナスが出るというか、大幅な達成ができなくなるというようなところでございます。これは、先ほど言いましたように、制度のことですので、文科省とも相談しながら進めていきたいというように思っています。
#133
○蓮舫君 違います。売上げが大幅に減少した場合には財政当局と調整をする、これはどういうことですかと伺っているんです。
#134
○国務大臣(馳浩君) 今ほどまさしく私が申し上げたとおりであります。大幅に売上げが減少した場合には、財政当局とも調整をし復元措置も考えると、こういうことであります。
#135
○蓮舫君 大臣、それはつまり、運営費交付金を二十億削減をするという部分を回復するということは、税金で補填をするということですね。
#136
○国務大臣(馳浩君) 運営費交付金と今おっしゃいましたよね。
 財政当局と調整しながら、まさしく、くじ全体の運営に関わる問題として、売上げをやっぱり伸ばすためにはどうしたらよいのかという、まさしく、まず知恵を絞ることが必要だと思います。実はこの以前にも、大変売上げが想定よりもはるかに下回っていたときに、これは遠藤副大臣が担当されていたときでありますが、BIGを発明をして、これを導入することによって一気に売上げをV字回復したときもございました。
 改めて、財政当局と調整をしながら、先ほど申し上げたように復元することも検討の一つとしながら、売上げが落ちないようにいかに伸ばしてあげるかということは考えていきたいと思っています。
#137
○蓮舫君 totoの売上げ五%から一〇%に倍増して、その部分を新たな国立競技場の建築費に充てていくと。当然無駄があってはいけないんだけれども、自分たちも襟を正さなければいけないから、JSCは二十億削減する、行革の努力をすると。でも、努力をしたけれども、くじの売上げが下がってしまうようでは本末転倒だから、そのときには財政当局と考えて、この行革努力は一度なかったことにしましょうというスキームだと思うんですけれども、決してそういうことがないようにしてもらいたいんです。
 やっぱり、これ、totoを買う人たちがもう買わないやという心理になってしまうと財源に大きく穴が空いてしまいますので、やはりその部分はPRに大臣が努力をするとか、あるいは理事長が工夫をするとか先ほど来言っていますけれども、これエビデンスがないんですね、エビデンスがない世界に突っ込んでいこうとして、そして失敗したのが旧計画です。だから、こういうことを二度と繰り返さないように努力をしてもらいたいんですが。
 ところで、オリンピック・パラリンピック後の運営についてちょっとお伺いしたいんですが、平成二十七年十二月二十二日の関係閣僚会議、遠藤大臣、都民への便益として経済波及効果とうたっておられますが、これはどういう効果ですか。
#138
○国務大臣(遠藤利明君) 昨年十二月に関係閣僚会議で決定しました新国立競技場の整備に係る財政負担では、東京都との協議を踏まえ、都民への便益として、二〇二〇年東京大会の開催、スポーツ振興、観光振興等の大会後のレガシー、周辺環境の向上、防災機能の強化等があると整理をしております。
 加えて、経済波及効果については、新国立競技場を整備することで、今後、様々なスポーツ大会やイベントが行われることにより、長期にわたって都内に多大な経済波及効果がもたらされると整理をしております。
#139
○蓮舫君 それは、新たに造られる競技場の収支も含めてということでしょうか。
#140
○国務大臣(遠藤利明君) 今、経済波及効果につきましては、その後の運営等について、先ほど委員から御指摘ありましたように、民間を運営主体として等々の議論を今、冨岡副大臣の下で議論しておりますが、そうしたことを踏まえて、経済波及効果もいろいろあるというふうに思います。
 これは、国が決めたときでも、東京都が具体的に、JSCが旧計画で作成していた資料を基に独自にいろいろ試算を行ったというふうに承知をしております。
#141
○蓮舫君 旧計画の収支は実に大甘な見通しでした。例えば、屋根を付けるから音楽コンサートができて七億の収入があるけれども、屋根がなかったらできない、屋根がなくてできなくて音楽イベントをやらない場合には、それが一気に収入がなくなりますから、その時点で赤字になるという極めてリスキーな収支見通しでした。
 今回、法案附則第八条の十に施設のある東京都が三分の一以内を負担するとあるんですが、これは地域の発展に特に資するものの整備に要する費用だから都民も払っていこうじゃないかという枠組みです。ただ、この新たな競技場が収支が赤字になった場合には、負債というのはこれ発展の妨げになりますから、東京都はそれはお金は出せないという理由にもなると思うんですが、それは大丈夫ですか。
#142
○国務大臣(遠藤利明君) 先ほど申し上げましたその後の運営につきましては、今、冨岡副大臣を中心として、正式名称は、大会後の運営管理に関する検討ワーキングチームを設置をしておりますが、大会後の運営管理や利活用の在り方について今実務的な検討を進めておりますので、その中でしっかりとした議論をしていただけるものと思っております。
#143
○蓮舫君 その大会後の運営に関する検討ワーキングチーム、二回、やってきていますけれども、スポーツイベントで活性化というその思いは分かるんですけれども、新競技場運営には専門部隊が不可欠と、つまりJSCでは無理ですと指摘をした上で、ただ、新たな競技場にはアンカーテナントがないので、その特殊性から定期的収入が期待できないと大変厳しい指摘をされています。
 他方、東京都からは、観光の振興や防災機能、都民の便益反映等の要望が、公共性を高くしてくれというものもある。つまり、その公共性とビジネス性がなかなか一致するのが難しいという提案が来ていて、二回目のワーキングチームでは何をやったかといったら、既存の例えば味の素スタジアムとか三つのスタジアムから、収支はどうですかと、ヒアリングだけですよ。具体的な中身は、大臣、これはチェックした方がいいです、ほとんど進んでいません。会議をやったという、申し訳ないんですけれども、一つのそういう理由になっています。私、このワーキングチームで、手を挙げたいと思えるような民間企業が出てくるような議論をしているとはとても思えません。これはチェックをしてください。
 何でここまで言うかというと、一九九八年、平成十年、長野オリンピックが行われました。この後、県と市は指定管理者制度で施設を維持しているんですが、毎年赤字が続いています。途中で競技場はナショナルトレーニングセンターに指定をされて毎年一億円の補助金が流されていますけれども、それでも赤字です。長野市はオリンピック前に高額市債を借り入れて、七百三十億だった市債残高は平成二十六年度に千四百七億と倍増しました。要因はほかにもあるんですけれども、ただ、オリンピック市債借入れで大幅に膨らんだんですね。
 オリンピックが与える感動というの、あるいはそこの経済効果は否定はしませんけれども、二〇二〇年、東京というのは日本の中で一気に高齢化が進みます。四人に一人が六十五歳以上。そこに今、千六百億円掛けて新たな競技場を造るとか、totoの売上げで何となく競技場の運営費を維持していくんだとか、あるいはオリンピックが終わった後には、今ワーキングチームで夢のような議論をしているから、黒字になるような民間運営者が出てくるんだとか、そういう希望的観測だけでは、申し訳ないんですけれども、二〇二〇年以降の姿というのはなかなか私たち楽観視することできないんですよね。その保証はどこにありますか。
#144
○国務大臣(遠藤利明君) まず今、新国立競技場につきましては、一月に基本設計の契約をし、そして五、六月頃になると思いますが、実施設計の契約をスタートをし、そして今年の暮れには建築の契約ができるものと思っております。
 まず今、当面は、私たちの責任としては、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック大会の開閉会式、そして陸上競技、そしてサッカーの大会を確実に安定的に運営できることを最優先に考えております。その上で、今、冨岡副大臣に議論をしていただいておりますが、その後の運営につきましては種々いろんな方法で考えなきゃならない。
 私も、過般、札幌ドーム、あるいは仙台にありますゼビオの施設、あるいは長岡市の長岡アオーレ等の施設を見てまいりました。札幌ドームは黒字になっておりましたが、その他なかなか屋根があっても難しい状況もあります。
 そういうことを踏まえて、世界の中で、例えばロンドンのトゥイッケナムとか、そうしたところは黒字になっておりますから、そうしたことも踏まえ、建築全体を踏まえて検討していかなきゃならないと思っております。
#145
○蓮舫君 オリパラ組織委員会が神宮球場の使用中止を要請をしました。遠藤大臣は四月五日の会見で、これは交渉事で、なぜ大事になるか分からないと発言をしました。
 神宮球場をホームにしているヤクルトスワローズのほか、球場使用者の東京六大学連盟、東都大学連盟、東京都高校野球連盟も合わせ、年間で四百試合をこなしています。使用中止要請をした期間だけでも二百試合を行っている。しかも、ここには、資材置場にしたり、ボランティアの待機所にする、人工芝も撤去をすると組織委員会が言いましたが、これに対して遠藤大臣は、なぜ大事になるか分からないという意識は今も同じですか。
#146
○国務大臣(遠藤利明君) 大事になるか分からないという言葉の感覚がちょっと違うと思うんです。
 私は、これ交渉事ですから、そこを利用していただくとすれば、組織委員会としてこうこうこういう形で利用させていただきたいと。しかし、それを今度は、実際に利用している例えば大学の野球あるいはプロ野球その他多くの関係者の皆さんの意見を聞いて、じゃ、組織委員会としてこれはこういうふうに要請しようかと、こういう最初の提案がなければ協議にもならないわけです。ですから、大事に至らないというのは、大事にならないというのは、ただどういうことでもいいということじゃなくて、まずこの協議をスタートして、その中でしっかりとお互いに議論をしていって皆さんの合意ができる形でやっていきたいと。
 これは神宮球場にかかわらず、これからいろんなスポーツ施設をオリンピック・パラリンピックでお借りをする場合はこうした交渉事が引き続き続いていかなきゃならないと思っております。
#147
○蓮舫君 時間なので終わりますけれども、大臣、違います。
 これ、組織委員会からは七か月間使用中止だけを要請しているんです。代替会場はどうするか、賠償額はどうするか、具体的な提案がなくて、ここはもう使えませんという提案だけをしているんですよ。こんな乱暴なやり方をされたら、ヤクルトもそうですけれども、六大学もそうですけれども、神宮は野球の聖地です、もしラグビーのグラウンドがそういうふうに言われたら、大臣は多分怒ると思います。そういう意識を少し持って、組織委員会のガバナンスをもっとちゃんとやっていただきたい、このことを要請して、質問を終わります。
#148
○参考人(大東和美君) 答弁の訂正をいたします。
 七月十七日時点での執行済額について金額に誤りがありました。約二十五億六千万円と答弁いたしましたが、約三十三億三千万円でございます。大変失礼しました。
#149
○新妻秀規君 今回の法案に関連し、東京大会の準備について伺いたいと思います。
 まず、受動喫煙の防止対策について内閣官房にお伺いをします。
 二〇二〇年の東京大会の準備及び運営に関する施策の推進を図るための基本方針という政府の文書によれば、受動喫煙防止対策を強化すると明記されております。
 大会まであと四年となりました。どのように対策を具体的に進めていくのか、御答弁をお願いします。
#150
○政府参考人(高原剛君) お答えいたします。
 国際オリンピック委員会及び世界保健機構においては二〇一〇年七月にたばこのないオリンピックについて合意しており、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会においても受動喫煙防止対策を推進することは重要であると認識しております。
 昨年十一月に閣議決定された基本方針においては、「受動喫煙防止については、健康増進の観点に加え、近年のオリンピック・パラリンピック競技大会開催地における受動喫煙法規制の整備状況を踏まえつつ、競技会場及び公共の場における受動喫煙防止対策を強化する。」とされたところであります。
 これを踏まえ、今年の一月には厚生労働省を始め関係府省庁等で構成される受動喫煙防止対策強化検討チームを立ち上げ、受動喫煙防止措置の対象とする施設・区域の範囲、施設類型ごとに施設管理者等が行うべき受動喫煙防止措置、規制を担保するための措置などについて検討を進めているところであります。
 大会の成功に向けて、関係省庁、大会組織委員会、東京都等と緊密に連携して、効果的な受動喫煙防止対策を講ずるためしっかり取り組んでまいります。
#151
○新妻秀規君 この方針にのっとって、様々な検討がハード、ソフト面でガイドライン作りとかこれから行われていくと思うんですけれども、たった四年しかないわけなんです。なので、本当にちゃんと工程表を作ってきちんと進めていただきたいと強く要望したいと思います。
 次に、最新技術のショーケースとしてのオリンピックについて伺いたいと思います。
 オリパラ基本方針には、大会を通じた新しい日本の創造という項目の中に、日本の強みである環境・エネルギー関連等の科学技術を世界にアピールしとあります。このオリンピック・パラリンピックは最新技術のショーケースとして位置付けられています。
 主要なプロジェクトについて問いたいと思います。
 まず、水素社会の実現について問います。政府の方針としても、今、再生可能エネルギー等を活用した水素社会の実現に向け、自治体と連携をし、取組を推進していると承知をしております。この東京大会に合わせ、水素についての技術をどのように発信をしていくのか、御答弁お願いします。
#152
○政府参考人(藤木俊光君) 御答弁申し上げます。
 水素エネルギーは、燃料電池で利用した場合、エネルギー効率が高い、あるいは利用段階でCO2を排出しないといった優れた特徴から、世界共通の課題でありますエネルギー・環境問題への解決策の一つとして期待されているところでございます。エネファームの普及あるいは水素ステーションの整備など、水素エネルギー関連の取組というものに関しましては、我が国が各国に先駆けて進めているというふうに認識しております。
 御指摘ございましたように、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック東京大会は、我が国の水素社会実現に向けた取組を世界に向けて発信していく絶好のチャンスだと、このように認識しております。このため、日本再興戦略に基づきまして、「改革二〇二〇」プロジェクトという中で、例えば再生可能エネルギーから大規模に水素を製造し輸送、貯蔵する技術の実証、あるいは燃料電池バス等によるCO2フリー水素の利用といった取組につきまして、関係省庁、東京都、関連企業等とも検討を進めているところであります。
 また、エネルギーの分野で福島に貢献していくという観点から、三月に総理から福島新エネ社会構想というものの表明がございました。この中で、二〇二〇年には福島で再生可能エネルギーから燃料電池自動車一万台に相当する水素を作る、これを県内のみならず東京オリンピック・パラリンピックで活用、利用していくというふうにおっしゃっていただいたところでございます。その実現に向けて最大限努力してまいりたいと思っております。
 このような先駆的取組も含めまして、オリンピック・パラリンピック東京大会におきまして水素関係技術を世界に発信するということで、関係省庁、関係自治体としっかり連携をして取り組んでまいりたいと思っております。
#153
○新妻秀規君 総理の肝煎りでの福島の新エネの社会構想など、重要なプロジェクト、多々今いろいろ紹介していただきましたけれども、やはり具体的なその工程が分かるような、先ほどと同じになりますけれども、着実な推進を是非ともお願いをしたいと思います。
 次に、高度道路交通システム、ITS、また自動走行技術を活用した次世代都市交通システム、ARTの推進について伺いたいと思います。
 この東京オリンピック・パラリンピックの機会を捉えたIT利活用によるおもてなしの発信の中でも、世界最先端の高度道路交通システム、ITSによる道路サービスが挙げられておると承知をしております。このITSの中でも、自動走行技術を活用した次世代都市交通システム、ARTの実用化が期待をされています。
 ここで、ARTを始めとした日本のITS技術、高度道路交通システム、この技術を世界にアピールをする絶好の機会まで、あと、もうたった四年なわけですね。どのようにしてこれらのプロジェクトを具体的に推進していくのか、御答弁お願いいたします。
#154
○政府参考人(中西宏典君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックでは、ITSという我が国の優れた最先端技術等によるイノベーションを世界に発信するという意味から、またとないチャンスであるというふうに認識をしてございます。
 一昨年から、政府の総合科学技術・イノベーション会議、CSTIと呼んでおりますけれども、こちらの方が取り組みます戦略的イノベーション創造プログラム、SIPと呼んでおります、におきまして、近年、ITSの分野で世界的に開発競争が激化しております自動走行システムを重要なテーマとして取り上げまして、二〇二〇年を取組目標の一つとして強く意識して研究開発を推進しているところでございます。
 具体的な話といたしましては、例えば今年度は二十六億円の予算を投入いたして、高精度なデジタル地図あるいは通信利用技術などの実用化に当たって、個々の自動車メーカーの共通の技術的基盤の確立が必要であり、なおかつ個々の企業単体では取組が困難な協調領域の技術課題につきまして、産官学連携によって集中的な研究開発をやっているというところでございます。これ、具体的な成果ということでございますけれども、我が国の自動車メーカーが二〇二〇年にかけて販売する予定の自動走行車に活用されるというふうなことで取組を進めているところでございます。
 また、具体的に、今御指摘をいただきました次世代都市交通システム、まさにARTというものに関します検討も進めているところでございまして、内閣府の方では、この東京オリンピック・パラリンピックに向けまして、都心と臨海地区を結びます新たな公共バス、この整備を検討している東京都との間で、これは先週でございますけれども、今後の密接な協力を確認する覚書を締結したところでございますし、今後は、関係者との連携の下、都が予定しております二〇一九年の具体的な運用開始を目指しまして、協力しながら積極的に取り組んでいきたいというふうな計画を持っているところでございます。
#155
○新妻秀規君 今御答弁にありましたように、まさに全世界競争なわけですよね。ヨーロッパでもアメリカでも本当に開発が進められておりまして、本当に日進月歩の技術の中でどうやって日本が頭一つ抜け出ていくのか、これは真剣勝負だと思うので、是非とも、関係する府省庁、また民間との協力体制の上、本当、一つ一つ課題をクリアしていって着実に進めていっていただきたいと思います。
 次に、文化プログラムの推進について伺いたいと思います。これ、大臣お願いします。
 文化庁は、文化力プロジェクトの推進のため、実行チームを文化庁内に置きまして、史上最大規模となる二十万件のイベント開催、そして五万人のアーティスト、五千万人の参加達成という大きな目標を掲げていると承知をしております。一方で、行政事業レビューでは、この文化力プロジェクト、大変厳しい結果になってしまったとも伺っております。
 しかし、オリンピック・パラリンピック、スポーツの祭典であるだけでなくて、やはり文化の祭典でもございます。この二十万件のイベント開催など大きな目標、この達成に向けて是非とも取り組んでいただきたいと思うんですけれども、大臣の意気込みとともに、具体的にどう進めていくのか、お示しいただきたいと思います。
#156
○国務大臣(馳浩君) 本年四月に文化庁に文化プログラム推進室を設置しまして、また近日中に、文化庁長官に対し助言を行う外部有識者を委嘱する予定であります。
 今後、この外部有識者の知見を生かし、組織委員会や関係省庁、地方自治体、民間団体などと協働して文化プログラムの推進に取り組んでまいりたいと思います。
#157
○新妻秀規君 確かに、予算も削られてしまったということもあって、なかなか今具体的な答弁というのは厳しいのかなというふうに思います。我々もしっかりこの国会の場で議論をして、予算面でも応援できるように頑張っていこうと思うんですけれども、大臣御自身の前向きな取組を是非ともお願いをしたいと思います。
 次に、オリンピック・パラリンピック教育の推進について伺いたいと思います。
 このオリンピック・パラリンピック教育、チャレンジとか努力の姿勢、またルールの尊重、またフェアプレーの精神、そして他者を尊重をする、そういう尊重、尊敬する態度、また自己実現、こうしたこともあるので大変効果がある教育だというふうに承知をしております。
 有識者による中間まとめによれば、二つ課題が挙げられています。一つ目、二〇二〇年に向けて全国的にオリンピック・パラリンピック教育を推進するためには、全国的あるいは地域的な推進体制の整備を図ることが喫緊の課題。二つ目、このため、教育研究の成果等を有する大学等を中核にして、幅広い関係者が参画をするコンソーシアムを全国レベル、さらには地域レベルにおいて構築することが必要、このようにございます。
 こうした取組は大変重要だと思っておりまして、残り四年となった今、このコンソーシアムの構築など体制の構築、促進をしなくちゃいけないと思います。具体的にどのようにこの取組を進めていくのか、大臣、御答弁お願いいたします。
#158
○国務大臣(馳浩君) 新妻委員御指摘のとおりでして、オリンピック・パラリンピック教育、これはスポーツの意義や価値に対する理解を深めるとともに、共生社会への理解、国際的視野を持った人材の育成など、多様な教育的価値を持つものでありまして、その推進は重要であります。
 文科省においては、平成二十八年度予算においてオリンピック・パラリンピック・ムーブメント全国展開事業を計上し、全国各地に地域の教育機関、地方公共団体、体育協会、民間団体などを巻き込んだオリンピック・パラリンピック・ムーブメント推進コンソーシアムを形成することとしております。このコンソーシアムが中心となり、各地でオリンピアンやパラリンピアンとの交流活動や、またオリンピック・パラリンピックの競技体験などのオリパラ教育を推進し、全国各地にオリンピック・パラリンピック・ムーブメントを波及させてまいりたいと思います。
#159
○新妻秀規君 今おっしゃった取組を着実に推進していただけるよう、お願いを申し上げます。
 最後に、心のバリアフリーの推進について、これは内閣官房にお伺いをしたいと思います。
 先ほども紹介をしました二〇二〇年の東京大会に向けた政府の取組という文書にはこのようにございます。大会を契機として、共生社会の実現のため、交通、流通、外食、教育など接遇及び教育に関係する業界に対し心のバリアフリー実現のための働きかけを行う。二つ目、大会に向けて全国で障害者、外国人などに対する差別解消に向けた人権啓発活動を実施し、障害者、外国人などへの理解を促進する。三点目、国交省においても障害者団体の新たな参加を得て全国的展開に取り組む。このようにございます。
 心のバリアフリーの実現は、この東京大会のソフト面でのレガシーとすべき重要な取組だと考えます。具体的にどのように進めていくのか、内閣官房、御答弁お願いいたします。
#160
○政府参考人(高原剛君) お答えいたします。
 委員御指摘の心のバリアフリーについては、誰もが相互に人格と個性を尊重し合うことにより、障害者、高齢者にとどまらず、全ての人々の社会参加を促進し、活躍の機会を増やす共生社会を実現していくために重要と考えております。
 これまで政府においては、障害者等の差別解消に向けた啓発活動の実施、障害者の感覚を体験していただくバリアフリー教室の開催、学校教育における誰に対しても公正公平に接することの指導等の取組を各省で行ってきたところであります。
 東京大会を契機として、ユニバーサルデザインに基づいた町づくりや心のバリアフリーを全国に広げるため、本年二月にユニバーサルデザイン二〇二〇関係府省等連絡会議を立ち上げたところであり、心のバリアフリーについては、教育分野や民間事業者による接遇対応等も含め国民全体を巻き込む取組を検討しております。今後、学識経験者、障害者団体等との意見交換を行いつつ、本連絡会議を定期的に開催し、本年夏を目途に中間取りまとめ、本年末を目途に最終取りまとめを行う予定であります。
 今後とも、二〇二〇年東京大会をきっかけに、共生社会を実現し、次世代に誇れるレガシーとするため、引き続き関係者とともに取り組んでまいります。
#161
○新妻秀規君 やはり、検討が始まったばかりなのかなということで、ちょっと曖昧な御答弁だったかなと正直思いました。この夏とか今年の取りまとめには具体的にどういうことをするんだということが分かるようにしていただきたいんですね。そうしないと、せっかくのこのすばらしい機会が、心のバリアフリー、結局打ち上げ花火で終わっちゃったでは意味がないわけなんです。法務省さんとか、もちろん文科省さんとか様々な関係府省庁、また民間団体と連携をして、実のあるそういう工程表を作っていただいて着実に事業を推進していただきたいと思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。
#162
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 まず、熊本、大分の災害対応についてお聞きします。
 授業料負担に充てられる高校等就学支援金、これ、在校生は六月の申請ですけれども、新入生は四月中に申請しなければ四月からの給付を受けられません。文科省は初中局長通知を出して、被災者に配慮した柔軟な対応をということを自治体に求めておられます。しかし、今、避難所の対応だけでも熊本県や各学校というのは大変な事態になっていて、これは県が判断してとか学校が手続してってなかなかに難しいことだというふうに思うんですね。
 また、熊本県等に出された事務連絡を見てみますと、このような対応が考えられるという内容になっているわけです。また、保護者向けとか生徒向けに文科省が何か広報しているかというと、私、ホームページでもそれを見付けることができませんでした。これ、例えば医療保険、窓口の自己負担は猶予するよ、あるいは免除するよと、こういうのを国が統一的な取扱いを示して、あるいはチラシやポスターも作ってこの周知に努めているところです。
 是非、文科省も、四月中に申請しなくて大丈夫だという統一的な対応、これを示していただきたいし、そのことを周知していただきたい。例えば大臣が記者会見でPRするなど、保護者や生徒のところにも届くようなこと、こういう対応が必要だと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#163
○国務大臣(馳浩君) おっしゃるとおりであります。記者会見等の場を活用してちゃんとやっていきたいと思います。
 また、今度、五月十二日に全国の都道府県の担当者を集めた就学支援金に関する説明会がございますので、その場を通じても、より具体的に通知の内容などを報告したいと思いますし、それを踏まえて、またホームページの内容も充実したいと思います。
#164
○田村智子君 この高等学校等就学支援金あるいは給付制奨学金である高校奨学給付金、これはどちらも制度的には前年所得に基づくものであって、災害時の資産の急速な減少、これに対応する制度になっていません。
 つまり、自宅が全半壊などしても、例えば職場は無事だった、だから職場に通うことはできる、だけど自宅はなくなっちゃったと、こういうのに対応できるものになっていないんですね。これはやっぱり何らかの対応が必要だと思いますが、その点、いかがでしょうか。
#165
○国務大臣(馳浩君) まず、この就学支援金については前年度あるいは前々年度の所得によって支給を決定しております。このため、今回の熊本地震を受けて、被災により課税証明書などの取得が遅れる場合にはその提出を猶予するなど柔軟な対応を行うように都道府県宛てに通知を行ったところであります。また、従来より、保護者の失職、倒産などの家計急変により収入が激減し低所得となった世帯の生徒に対し、就学支援金の支給額に反映されるまでの間、就学支援金と同様の支援を実施しております。
 こういった取組に加えて、今回の熊本地震で被災した生徒に対して今後どのような支援が可能かについても十分柔軟に検討してまいります。
#166
○田村智子君 これは是非、自宅が全半壊という場合も何らかの手当てができるようにお願いしたいと思います。
 また、教科書や制服などの学用品がなくなっちゃった、使えなくなっている、あるいは学校に通う上で大変な状況というのが生じているというふうに思うわけですね。教科書については既に通知も出されています。学用品や制服などについても私、配慮が必要だと思うんです。
 実は、東日本大震災のときに、私、ある避難所に行きましたら、お母さんが、避難所から子供さん中学校に通っているんだけれども、制服を買い直すのに全部自費で負担しなければならなかったと、こういうお話もお聞きをして驚きました。全半壊などの場合、災害救助法で学用品は給付ができる。では、県とも相談して、制服とかかばんとか体操服とか、こういうことも含めて必要な対応ができるように是非検討していただきたいと思いますが、お願いいたします。
#167
○国務大臣(馳浩君) まず、災害救助法では、手提げかばんについては支援対象となりますが、制服については支援の対象外となっております。一方、経済的に就学が困難な児童生徒に対する就学援助においては制服は支給対象となり、これは被災により経済的に就学が困難となった場合も同様であります。また、そのうち要保護者については、災害により学用品などを喪失し再度給与することが必要な場合には、就学援助に係る国庫補助の対象とすることが可能であります。
 文科省としては、援助の必要な児童生徒に対し適切な就学援助が実施されるように、都道府県の教育委員会を通じて市町村の教育委員会に支援の充実を促してまいりたいと思います。
#168
○田村智子君 それだけだとやはり、職場は大丈夫だった、だけど自宅がなくなっちゃったという方が駄目なんですよ、就学支援では、収入要件に引っかかってしまうので。ですから、災害救助法の枠になるのかどうかなんですけど、制服の買い直しもできるような、そういうことも是非検討をということを改めてお願いしておきたいというふうに思います。
 それでは、法案に関連をいたしまして、前回に続いて東京オリンピック・パラリンピックの開催費用についてお聞きします。
 おととい、日本組織委員会森会長が二兆円超すと言う開催費用について、これ誰が責任を持つのかということを質問いたしましたところ、遠藤大臣は、立候補ファイルに、大会組織委員会が資金不足に陥った場合は東京都が補填することを保証する、東京都が補填し切れなかった場合には最終的に日本国政府が国内の関係法令に従い補填するというふうに答弁をされました。
 この関係法令というのが何を指しているのか。オリパラ特別措置法にも予算不足の補填についての規定はありません。二〇一一年十二月十三日の閣議了解、平成三十二年第三十二回オリンピック競技大会・第十六回パラリンピック競技大会の東京招致について、この閣議了解にも費用不足補填の記述はありません。この日本国政府が補填するという意思決定はどこで、どういう内容で行われたのか、スポーツ庁。
#169
○政府参考人(高橋道和君) 今回、財政保証書を決定するに当たりましては、まず、東京都から財政保証を含む二〇二〇年東京大会招致に係る保証書等の交付依頼を受け、文部科学省において関係機関と調整の上、最終的に内閣総理大臣決裁により決定したものと承知をしております。
#170
○田村智子君 これは、関係省庁との調整って何なんですかと昨日質問レクのときにお聞きしましたら、それぞれの大臣に了解を取りましたという話だということなんですね。
 オリパラ特別措置法は、国立競技場など国立施設の建設、無償提供、職員派遣などの支援を定めていますが、先ほど指摘したとおり、財政支援は決めていません。閣議了解も、触れていないだけでなく、むしろ閣議了解には「大会運営費は適正な入場料の設定、放映権収入等の事業収入等により賄われるものとすること。」とあるわけです。日本政府が最終的に負担するという意思決定ではないわけですね。そんな正式な決定は何もないわけですよ。
 公表されている資料では、日本政府の約束がどういうものであるかも分かりません。日本政府がIOCに提出をした保証ファイル、ここに費用の補填のことも書かれているというふうに私たちも聞いているんですけれども、では、どのような保証ファイルを出したのか、これ、中身を是非とも議会に提出をしてほしいと思いますが、いかがですか。
#171
○政府参考人(高橋道和君) 立候補ファイルについては、これは公表をしております。
 それから、保証書につきましては、保証書を開示するということになりますと、今後、国内各都市のオリンピック・パラリンピック競技大会招致の可能性がある中で、保証書の開示というのは招致を争う他国に対して言わば我が国の手のうちをさらすことともなりますので、招致活動に支障を及ぼすおそれがあると考えられますので、開示については控えさせていただきたいと思います。
#172
○田村智子君 これ、立候補ファイルでは開催費用は七千三百億円なんですよ。日本組織委員会会長からは二兆円を超えると、開催都市である東京都知事は三兆円掛かるつもりでと。これでは巨額の補填を国費で行うという可能性が極めて高いわけですよ。日本政府として不足分の補填についてIOCにどういう約束をしたのか、これ議会がチェックするのは私は当然のことだと思います。
 これ委員長にもお願いしたいと思います。
 この保証ファイルの本委員会への提出を求めたい、開示できない部分があるならそこは除いたとしても、一体この費用の保証をどういうふうに約束をしたのか、是非本委員会への提出を求めたいと思います。
#173
○委員長(石井浩郎君) 後刻理事会で協議いたします。
#174
○田村智子君 遠藤大臣にお聞きします。
 前回、遠藤大臣は、じゃ、費用をどうするんだ、チェックするのかとお聞きをしましたら、リオデジャネイロ・オリンピックでどういうことが必要だったかということもチェックをしながら、夏までに費用、業務経費を洗い出してしっかりチェックをするという答弁でした。
 チェックの仕組み、これはそれでは制度化されているんでしょうか。大会組織委員会というのは公益財団法人ですが、一民間団体です。活動実績に関わる経理報告というのは義務付けられているけれども、これから開催するオリンピック・パラリンピックの費用について報告を義務付けるという制度はありません。遠藤大臣はどういう権限でチェックをし、また、この組織委員会に何を求めることができるのか、また、今の時点で、あるいはこれまでに何を求めたのか、これ明らかにしてください。
#175
○国務大臣(遠藤利明君) まず、二〇二〇年東京大会の成功のためには、昨年十一月に閣議決定をいたしましたオリパラ基本方針にあるとおり、国、大会の運営主体である大会組織委員会、開催都市である東京都等が一体となって取り組んでいくことが重要であります。政府としましては、施策に要するコストをできるだけ抑制するというふうな考えに立ち、これまでも東京オリンピック・パラリンピック調整会議など様々な場において大会組織委員会を始めとする関係者と意思の疎通を図ってまいりました。
 本年八月にはリオ大会が開催をされ、東京大会も四年後に迫る中、関係者の連携を一層強化していくために、本年の三月三十一日には、オリパラ大臣、大会組織委員会の森会長、東京都の舛添知事の三者が直接会談し、今後、定期的に情報共有を改めて行っていくことといたしました。
 私としましては、以上のような場を通じ、組織委員会等に対してしっかりとコストの抑制を求めていく所存であります。
 なお、法律論の話がありましたが、法律論としましては、いわゆるオリパラ特措法第八条に基づき、政府の東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部は、大会組織委員会の代表者に対して、資料の提出、意見の表明、説明その他必要な協力を求めることができるとされておりますので、組織委員会による大会開催経費の取りまとめについても、必要に応じ、このような権限を活用し、しっかり対処してまいります。
#176
○田村智子君 それでは、現時点で開催費用をどう見積もっているのかという情報は提出を求めたんですか、提出されているんですか。
#177
○国務大臣(遠藤利明君) 前に申し上げましたように、今、組織本部で全ての業務の洗い出しをしているというふうなことでありますから、それを、八月になるか、正確な時間は分かりませんが、少なくとも、リオ大会の状況等を踏まえてIOCに協議をするということでありますから、その段階で正式に報告をいただけるものと思っております。
#178
○田村智子君 そこで報告された情報というのは、私たち議会はチェックすることができるんでしょうか。報告を求めたら遠藤大臣から報告を受けることできますか。
#179
○国務大臣(遠藤利明君) それはできると思います。
#180
○田村智子君 では、是非そういう機会を持っていただきたいというふうに思うんですけれども。ロンドン・オリンピックでは、開催決定の翌年から英国の会計検査院が複数回監査を実施をして、議会下院に報告書を提出し、これに基づいて参考人招致なども行って中身をチェックするということをやってきているわけですよ。下院決算委員会では審議の仕組みもつくられてきたと。
 今からでも、私は、日本においてもこういう権限を持って外部の監査ができる仕組みというのをつくるべきだと思いますけれども、この点、遠藤大臣、いかがでしょうか。
#181
○国務大臣(遠藤利明君) まずは、組織委員会の業務の洗い出しを受け、IOCとの協議を受け、報告いただいた段階でいろんな検討があるかと思っておりますが、まずはその洗い出しの結果をお聞かせいただきたいと思っております。
#182
○田村智子君 二兆円、三兆円なんてとんでもない話ですから、これ、是非議会にちゃんと報告をしていただいて、私たちがチェックできるよう、今後も権限を持った仕組みづくりというのを求めていきたいと思います。
 終わります。
#183
○松沢成文君 松沢成文です。
 私も、引き続いて、この東京五輪の大会の運営経費、準備の経費についてお伺いをしていきたいと思います。
 まず、テロ対策ですね。これ、イスラム国の問題もあり、今ヨーロッパでも大きなテロ事件が起きています。これをこういうオリンピックなんかでやられたらたまりませんので、しっかりと予防することは必要だと思いますけれども、このテロ対策などのセキュリティー関係費、これをどれぐらい見込んでいるのか。
 これ、実は、招致段階では、そのファイルにあったんでしょうか、二百億円だったんですね。でも、その後、イスラム国の様々な緊張があったりして、現状ではこんなのじゃ足りないということで検討されていると思うんですが、ロンドン大会は一千六百億円使っているんですよ。ですから、この二百億円で東京大会のテロ対策、セキュリティーができるとは到底思えないんですが、これ、どれぐらいを見込んでいるんでしょうか。
#184
○政府参考人(石田高久君) お答えいたします。
 セキュリティーに要する経費についてのお尋ねでございますが、国際テロなどの治安情勢が一段と厳しさを増す中で、大会の安全かつ円滑な開催に万全を期すためには相応の警備が必要になると認識いたしております。
 現在、大会組織委員会におきまして東京大会成功に必要な業務の全ての洗い出しを行い、セキュリティーに係る経費につきましてもその中でしっかりと精査されているところであると承知をしておりますので、現時点ではどの程度の経費が必要となるかをお示しすることは困難であることを御理解願いたいと思います。
#185
○松沢成文君 ただいま答弁の中で、国際的なテロの状況もある、相応の経費が掛かると思うと言っていました。これは、招致段階の二百億円よりも当然増えますよね、増えるという方向での相応の経費ですよね。これ、行革でもっともっと削って、二百億円を百億円にできるんじゃないかと、コストの問題を今議論されていますから。これは、相当増えるという意味で相応の経費が掛かるというふうに考えてよろしいんですね。それぐらいは言えると思うんですけどね。
#186
○政府参考人(石田高久君) 先ほどお答えさせていただいたとおりでございますが、国際テロなどの治安情勢が一段と厳しさを増しております。そういった中で大会の安全かつ円滑な開催を行うためには相応の警備が必要となり、そのためには相応の費用が必要になってくるというふうに認識いたしております。
#187
○松沢成文君 これ、相応の警備に相応の費用ですから、これはもう相当増えざるを得ないと認識せざるを得ません。
 次に、交通関係の経費で、これ首都高速道路で選手を運んだりあるいは観客を運んだりするために、専用レーンを設置して、高速道路会社に営業補償などを行う関係費、これが相当出てくると思うんですけれども、これはどれぐらいになると現状で見込んでおられるでしょうか。
#188
○政府参考人(芦立訓君) 御説明申し上げます。
 御指摘の首都高速道路の専用レーンなども含めまして、大会の開催に伴いましてどのような施設をどの規模でどの程度の期間利用するかということについて、ただいま組織委員会において検討しているところでございます。
 したがいまして、具体的な費用につきまして現時点でお答えできませんことを御理解賜れればと存じます。
#189
○松沢成文君 鋭意精査しているので検討中ということの答弁なんですけれども、私がこの委員会でもよく取り上げてきたゴルフ場の会場問題なんかでも、東京湾の真ん中の若洲ゴルフリンクスでやれば、ほとんど交通経費掛からないわけです、選手村のすぐ近くですから。ところが、どおんと遠い霞ケ関、六十キロ離れている。もう首都高を通って外郭通って関越道通って。相当のギャラリーも行くし、選手も運ばなきゃいけない。これ、専用レーン造るんですよ。一説によると、専用レーンの補償費だけで千八百億円掛かるという報道すらあるんですね。
 ですから、こうやって、コンパクト五輪じゃなくて、どんどんどんどん会場を周辺に出すことによって、セキュリティー費も掛かるようになるし、交通費も掛かるようになってくるんですね。ですから、これはどう見ても増えているんですね。
 さて、遠藤大臣、コンパクト五輪というのが一つの東京五輪のある意味でポリシーでありました。ところが、コンパクト五輪で何でも選手村の周辺で近くで無理してやろうとすると、いろんなまた会場を造らなきゃいけない、ちょっと遠くまで行けばいい会場はあると。例えば幕張メッセもすばらしい会場じゃないかと。あるいは、ヨットの会場、いろいろ東京湾だと難しいところもあるので相模湾の江の島でやろうじゃないかと。まあいいですよ。コンパクト五輪の例外をつくって、そういうふうに会場を幾つも首都圏に広げていったわけですね。
 ですから、コンパクト五輪の一つの目標であるコストの削減というのが、このコンパクト五輪というポリシーを緩和することによって、遠くの会場を使う、ですから、そこでのセキュリティー費、そこへの交通費でコストが増になっちゃっている、こういう逆転現象が起きているんですね。これについて、大臣、どうお考えですか。
#190
○国務大臣(遠藤利明君) 今、松沢委員御指摘のように、二〇一四年十二月のIOC総会にて採択されましたオリンピック・アジェンダ二〇二〇は、会場の建設費等による開催都市の財政負担への懸念を背景として、既存施設の活用を促すとともに、地理的要因や持続可能性の理由から、開催都市以外での競技の実施が認められたところであります。
 東京大会の会場については、アジェンダ二〇二〇の趣旨を踏まえつつ、アスリートの視点、レガシーの創造、コスト抑制の観点等を総合的に勘案し、東京都の施設を中心に立候補ファイルの会場の見直し、選定を行っているところであります。会場整備のみならず、大会開催経費についてはコストをできる限り抑制することが重要と考えておりますので、組織委員会に対して私からもその旨を促してまいりたいと思います。
#191
○松沢成文君 私、今取り上げましたセキュリティー関係費、これは相当大きくなっていきます。それから、遠くの会場も使いますから、高速道路の専用レーンを使う、この交通関係費もかなり増えていきます。これ、恐らく一千億単位だと思いますよ。
 それから、プラス新たな競技が、東京五輪で望んでいますよね、野球とかソフトボール。そうすると、会場もまた増えるわけです。これはコスト増要因ですよね、競技が増えるわけですから。そうなると、最初に招致段階で七千三百億円と言っていたのが一千億単位でどんどんどんどん増えていくから、森大会組織委員会会長は二兆円ぐらいになるんじゃないか、それを受けて舛添知事はいやいや三兆円ぐらい確保してくれと。こうやって、もう国民にアナウンス効果を狙って、相当掛かっちゃいますよ、覚悟してくださいねということを漏らしているわけですよ。
 そこで、私は、七千億がいろいろ諸般の事情で八千億、九千億ぐらいになる、これはあり得ると思います。でも、行革努力をするから国民理解してください。七千三百億が二兆、三兆になっていくわけです。足りない部分は全部東京都の税金で補填する、あるいは国税で補填するわけですね。これ、国民からしてみると公約違反なんです。全くの公約違反です。だから、これを勝手に為政者の皆さんが、つまりは組織委員会や都や国が勝手に諸般の事情で七千三百億が三兆円になったと、はい、IOCと交渉してオーケーもらったから国民負担してくださいねと、これ、許されるんでしょうか。これ、おかしいですよ。
 さあ、そこで、遠藤大臣、私、前回も言いましたけれども、ロンドン五輪では、先ほど田村委員からも御指摘あった、五年前に組織委員会が今回のロンドン五輪に掛かる経費を公に、国民に公表しているんです。そこで国会の中の監査の機能も受けて、そして下院でも議論をしてもらって、またそれによって修正しているんですよ。こういうプロセス踏んでいるんです。それが、日本の場合は、たくさん掛かりますよ、組織委員会会長は二兆円だ、都知事は三兆円だ。それで、じゃ、いつそれが出てくるんだといったら、八月頃に出ます、八月にIOCと調整して決めていきますと。
 これだけの税金が使われる可能性が大なのに、それも公約違反で使われる可能性が大なのに、国民に公表しない、国会でも議論しない、IOCで決定してから、はい、従ってください。これ、許されると思いますか。それやっちゃったら、失礼ですけど、オリパラ担当大臣、ちょっと立場まずくなっちゃうと思いますよ。国民の人気、がた落ちになっちゃうと思いますよ。
 ですから、私、もう一度お願いしたいんですが、八月にIOCと交渉する前に、協議をする前に、六月でもいいです、七月でもいいですよ、まあ国会やっているときの方がいいな、これ参議院の選挙だからなかなかできないんですけど、ちゃんと国民に、東京五輪、どれぐらいの経費が掛かりそうだ、幾ら行革努力をしても諸般の事情でこれぐらい掛かりそうだということをまず公表してください。そして、IOCと調整する、その前に公表してきちっと国会でも議論をしていただくというのは、これは政府として、私は、当たり前の行為だし、むしろ組織委員会とそれを調整して国民の皆さんに公表していくのがオリパラ大臣の責務じゃないですか。いかがでしょうか。
#192
○国務大臣(遠藤利明君) 松沢委員から御意見をいただきました。
 まずは、今、組織委員会として全ての業務を洗い出しをしております。それを踏まえてIOCと協議をします。その段階で説明をいただきますから、そこはしっかりと公表させていただきたいと思っております。
#193
○松沢成文君 IOCと協議をして、IOCとしてはちゃんと開催してもらえばいいわけだから、組織委員会のお金で足りなければ東京都が補填する、それでも足りなければ国が補填するといってある意味で契約結んじゃっているわけですから、こちらと、IOCはそれでいいんですよ。
 ただ、そんなことを知らされる国民というのは不幸ですよ。だって、公約違反ですもん。七千三百億といって招致をしたんです。コンパクト五輪だといって招致をしたんです。コンパクトじゃ全然なくなって経費は膨大に増えて、二兆、三兆となって、それでIOCと調整が整っちゃったから税金使いますよって、これ、許されるんでしょうか。
 ここはきちっとIOCと調整する前に国民に公表する、それをやり遂げるのが国民本位に立ったオリパラ担当大臣の役割じゃないですか。国民に公表するということを言ってくださいよ。あなたの権限でできるんですから。
#194
○国務大臣(遠藤利明君) ロンドンにおいての組織は、再開発全体、地域全体の再開発をする、そういう観点から予算を組んだものと承知をしております。
 東京組織委員会におきましては、二〇二〇年の大会がしっかり運営できるよう、その意味で今業務の洗い出しをしておりますので、その業務の洗い出しを受けて報告をいただけると思っております。
#195
○松沢成文君 それは、組織委員会は業務の洗い出しをやって報告すると思います、大臣には。
 大臣は、IOCと調整をする前に、それが幾らぐらいで、国民の皆さん、これでよろしいでしょうかといってまず国民に信を問う、これをやらない限り、ひょっとしたら国会で、こんなめちゃくちゃなことやったら、その予算付け、否決されちゃう可能性もありますよ。私は国民は怒ると思います。
 オリンピックは成功させたいんです。でも、やっぱり当初の方針で頑張って、できるだけ経費を削減してコンパクトでやるべきなんです。それなのに、ゴルフ会場じゃないけれども、六十キロも離れて、物すごく暑くて、交通費にめちゃくちゃお金が掛かるような会場を設定して、それを見直すべきだと言っても、もう決めちゃったことですからといって何の見直しもしない。精査していないんですよ。
 ゴルフの会場を霞ケ関から若洲に変えれば、交通費掛からない、セキュリティー費掛からない、選手も熱中症にならない、観客も熱中症でばたばた倒れない、こちらの方が成功するに決まっているんです、コースも倉本会長が十分対応できると言っているんですから。それを、ゴルフのインサイダーの人たちが決めた、もう決まっちゃたんだからこれでいく、走っちゃっているわけです。
 そこで、おかしいじゃないかと、コストの面でも天候の面でもアスリートファーストの面でもおかしいじゃないかと疑問を呈してその見直しを行う、そういう勇気がなければこのオリンピック成功しないですよ、大臣。やるがままじゃないですか、インサイダーの人たちの。
 ゴルフの会場を是非とも再検討するよう政治決断をしていただきたいんですが、いかがでしょうか。
#196
○国務大臣(遠藤利明君) 二〇二〇年東京大会のゴルフ場につきましては、大会組織委員会が、コースの良しあしなど競技性の観点のほか、競技者や観客への配慮、アクセスや宿泊などを含む大会運営及びコスト等の観点を踏まえ、総合的、多角的な考慮の下に、国内外の競技団体と協議した結果、霞ケ関カンツリー倶楽部として決定し、IOCの了承を得たものであると承知をしております。
 私としては、このような大会組織委員会の決定を尊重してまいりたいと思っております。
#197
○松沢成文君 時間ですので、終わります。
 ありがとうございました。
#198
○委員長(石井浩郎君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#199
○田村智子君 私は、日本共産党を代表して、独立行政法人日本スポーツ振興センター法及びスポーツ振興投票の実施等に関する法律の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
 本法案は、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックのメーンスタジアムである新国立競技場建設費の大半をサッカーくじの収益で負担し、さらに、東京都の財政負担まで法制化するものです。
 新国立競技場の整備計画は、国民の強い批判によって、昨年七月、見直しを余儀なくされましたが、新たな計画も、国内外の同規模の競技場と比して高額であり、簡素で無駄のない計画を求めた国民の要求に応えるものとなっていません。
 政府は、現時点でも千五百八十一億円、更に巨額となることが見込まれる新国立競技場の建設費負担割合を、国、サッカーくじ、都民負担で二対一対一とし、本法案でこれを担保しようとしています。本来、国立のスポーツ施設の建設は国費で賄うべきであり、サッカーくじ収益と東京都に頼ればよいという政府とJSCの姿勢が巨大競技場建設を推進していると指摘しなければなりません。
 また、法案では、新国立競技場整備に限定せず、JSCが所有する施設あるいは今後整備する競技施設についても地方自治体に負担を求める仕組みとなっていることも問題です。
 サッカーくじについては、我が党はスポーツの試合結果を賭け事の対象とすること自体に反対してきましたが、政府はスポーツ振興を理由に販売拡大を行ってきました。しかし、本法案は、サッカーくじの目的をスポーツ振興から公共事業建設へと変質させるものです。収益が低下した場合は、地域のスポーツ振興の財源を減少させかねません。
 最後に、オリンピック・パラリンピックの総費用について、大会組織委員会から二兆円を超えるとの発言があるにもかかわらず、その監査の仕組みがないことが明らかになりました。一方で、資金不足となった場合、最終的に国が補填すると日本政府はIOCに約束しています。これは余りに無責任だと言わなければなりません。ロンドン・オリンピックでは、英国会計検査院の監査と下院議会への報告が行われるなど、行政監視と納税者への説明責任の仕組みがつくられました。東京オリンピックについても、情報開示と責任ある監査機能を早急に構築するよう求め、討論を終わります。
#200
○委員長(石井浩郎君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 独立行政法人日本スポーツ振興センター法及びスポーツ振興投票の実施等に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#201
○委員長(石井浩郎君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、大島君から発言を求められておりますので、これを許します。大島九州男君。
#202
○大島九州男君 私は、ただいま可決されました独立行政法人日本スポーツ振興センター法及びスポーツ振興投票の実施等に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民進党・新緑風会及び公明党の各派並びに各派に属しない議員松沢成文君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    独立行政法人日本スポーツ振興センター法及びスポーツ振興投票の実施等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。
 一、東京オリンピック競技大会及び東京パラリンピック競技大会の準備及び運営に当たっては、東日本大震災からの一層の復興と日本の更なる発展の契機となるよう、国を始めとする関係者間における連携・協働を図り、情報の効果的な活用や開催に向けた国民全体の参加意識の醸成等を通じて、大会を成功に導くよう努めること。また、その際、成熟社会にふさわしい次世代へのレガシーの創出に努めること。
 二、新国立競技場の整備に当たっては、平成二十七年に新国立競技場整備計画再検討のための関係閣僚会議において決定された同競技場整備計画及び財源スキームを確実に実行するため、国が責任を持って、東京都等と十分な連携を図りつつ着実に進めること。また、その際、工費の縮減に最大限留意するとともに、工費の内容及びその財源について国民への情報公開・説明を行うこと。特に、様々な理由により工費増の見込みとなる場合には、その理由・増加額の内訳等について、より一層丁寧な国民への情報公開・説明を行うこと。
 三、平成二十七年九月の新国立競技場整備計画経緯検証委員会の検証報告書にて受けた指摘を独立行政法人日本スポーツ振興センターは真摯に受け止め、新国立競技場の整備において最大限の効果が得られるよう努めるとともに、国民の信頼が得られるよう努めること。
 四、大会終了後の新国立競技場の運営管理については、平成二十七年に新国立競技場整備計画再検討のための関係閣僚会議において決定された同競技場整備計画を踏まえ、周辺地域の整備と調和のとれたものとなるよう、その利活用の在り方や収益を上げる手法等に関して、十分な検討を行うとともに、負の遺産とならないよう最大限の努力を行うこと。
 五、地方公共団体又は地方公共団体の出資等に係るスポーツ団体に対するスポーツ振興助成については、住民が主体的に参画する地域スポーツ環境の整備に重要な役割を果たしていることに鑑み、十分な助成を行うこと。また、スポーツ振興助成の財源であるスポーツ振興くじの売上の維持・拡大に努めること。
 六、大会の成功に向けた障害者スポーツの振興の重要性に鑑み、地方公共団体及び関係団体等との連携の下、選手及び指導者の育成、地域における障害者スポーツの裾野の拡大、施設整備等の環境整備を行うこと。また、大会を通じて真の共生社会の実現を目指すこと。
 七、大会の準備及び運営の透明性を高め、国民の広範な理解と支持を得られるよう、積極的な情報発信を行うとともに、大会終了後においては、政府施策の全般にわたる評価を行い、その結果について国民に公表すること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#203
○委員長(石井浩郎君) ただいま大島君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#204
○委員長(石井浩郎君) 多数と認めます。よって、大島君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、馳文部科学大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。馳文部科学大臣。
#205
○国務大臣(馳浩君) ただいまの御決議につきましては、その御趣旨に十分留意をし、対処してまいります。
#206
○委員長(石井浩郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#207
○委員長(石井浩郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時五十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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