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2016/03/17 第190回国会 参議院 参議院会議録情報 第190回国会 総務委員会 第4号
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2016/03/17 第190回国会 参議院

参議院会議録情報 第190回国会 総務委員会 第4号

#1
第190回国会 総務委員会 第4号
平成二十八年三月十七日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十日
    辞任         補欠選任
     岸  宏一君     井原  巧君
 三月十五日
    辞任         補欠選任
     井原  巧君     木村 義雄君
 三月十六日
    辞任         補欠選任
     木村 義雄君     井原  巧君
     二之湯 智君     舞立 昇治君
     藤末 健三君     牧山ひろえ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山本 博司君
    理 事
                大沼みずほ君
                島田 三郎君
                藤川 政人君
                石上 俊雄君
                横山 信一君
    委 員
                井原  巧君
                石井 正弘君
                礒崎 陽輔君
                関口 昌一君
                柘植 芳文君
                舞立 昇治君
                松下 新平君
                森屋  宏君
                江崎  孝君
                難波 奨二君
                羽田雄一郎君
                林 久美子君
                牧山ひろえ君
                吉川 沙織君
                吉良よし子君
                片山虎之助君
                寺田 典城君
                又市 征治君
                主濱  了君
   国務大臣
       総務大臣     高市 早苗君
   副大臣
       総務副大臣    土屋 正忠君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        牧島かれん君
       総務大臣政務官  森屋  宏君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野  哲君
   政府参考人
       総務大臣官房地
       域力創造審議官  原田 淳志君
       総務省自治財政
       局長       安田  充君
       総務省自治税務
       局長       青木 信之君
       総務省統計局長  會田 雅人君
       財務大臣官房審
       議官       矢野 康治君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信
 及び郵政事業等に関する調査
 (平成二十八年度地方財政計画に関する件)
○地方税法等の一部を改正する等の法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(山本博司君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、岸宏一君、藤末健三君及び二之湯智君が委員を辞任され、その補欠として井原巧君、牧山ひろえ君及び舞立昇治君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(山本博司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地方税法等の一部を改正する等の法律案外一案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務大臣官房地域力創造審議官原田淳志君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(山本博司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(山本博司君) 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のうち、平成二十八年度地方財政計画に関する件を議題といたします。
 政府から説明を聴取いたします。高市総務大臣。
#6
○国務大臣(高市早苗君) 平成二十八年度地方財政計画の概要について御説明申し上げます。
 本計画の策定に際しては、通常収支分については、極めて厳しい地方財政の現状及び現下の経済情勢等を踏まえ、地方創生や地方の重点課題に対応するために必要な経費を計上するとともに、社会保障関係費の増加を適切に反映した計上を行う一方、国の取組と基調を合わせた歳出改革を行うこととしております。
 あわせて、引き続き生じる財源不足については、適切な補填措置を講じることとして、地方の一般財源総額について、前年度の地方財政計画を上回る額を確保することとしております。
 また、東日本大震災分については、復旧復興事業について、直轄・補助事業に係る地方負担分等を措置する震災復興特別交付税を確保することとしております。
 以上の方針の下に、平成二十八年度の地方財政計画を策定いたしました結果、歳入歳出総額の規模は、通常収支分については前年度に比べ四千八百八十三億円増の八十五兆七千五百九十三億円、東日本大震災分については復旧復興事業が前年度に比べ二千二百六十一億円減の一兆七千七百九十九億円などとなっております。
 以上が、平成二十八年度地方財政計画の概要であります。
#7
○委員長(山本博司君) 次に、補足説明を聴取いたします。土屋総務副大臣。
#8
○副大臣(土屋正忠君) 平成二十八年度地方財政計画につきましては、ただいま総務大臣から御説明したとおりでありますが、なお、若干の点につきまして、補足、御説明いたします。
 まず、通常収支分についてでありますが、主な歳入のうち、地方税の収入見込額につきましては、総額三十八兆七千二十二億円で、前年度に対して一兆二千百三億円、三・二%の増加となっております。
 地方交付税につきましては、平成二十八年度の所得税、法人税、酒税、消費税及び地方法人税のそれぞれの法定割合の額の合計額に、臨時財政対策特例加算額、地方公共団体金融機構の公庫債権金利変動準備金の活用額を加算するなどの措置を講ずることによって、総額十六兆七千三億円となり、前年度に対して五百四十六億円、〇・三%の減少となっております。
 国庫支出金につきましては、総額十三兆二千百八十四億円で、前年度に対し一千四百五十一億円、一・一%の増加となっております。
 地方債につきましては、総額八兆八千六百七億円で、前年度に対して六千四百二億円、六・七%の減少となっております。このうち、臨時財政対策債につきましては、三兆七千八百八十億円で、前年度に対して七千三百七十億円、一六・三%の減少となっております。
 次に、主な歳出のうち、給与関係経費につきましては、地方団体における定員純減の取組を勘案するとともに、人事委員会勧告を反映させることなどにより、総額二十兆三千二百七十四億円で、前年度に対して七十七億円、〇・、〇・八%の減少となっております。
 一般行政経費につきましては、社会保障関係費の増加等により、総額三十五兆七千九百三十一億円で、前年度に対して……(発言する者あり)失礼しました、前年度に対して、前のフレーズでありますが、前年度に対して七十七億、〇%であります。
 一般行政経費につきましては……(発言する者あり)一般行政経費につきましては、社会保障関係費の増加により、総額三十五兆七千九百三十一億円で……(発言する者あり)
#9
○委員長(山本博司君) 副大臣はしっかり説明してください。
#10
○副大臣(土屋正忠君) はい。
 それでは、この部分のところをもう一回読み上げさせていただきます。
 前年度に対して七十七億円、〇%の減少となっております。
 一般行政経費につきましては、社会保障関係費の増加等により、総額三十五兆七千九百三十一億円で、前年度に対して七千三百四十二億円、二・一%の増加となっております。このうち、まち・ひと・しごと創生事業費につきましては、引き続き一兆円を計上するとともに、地方における喫緊の重点課題に対応するため、重点課題対応分を二千五百億円計上しております。
 地域経済基盤強化・雇用等対策費につきましては、総額四千四百五十億円で、前年度に対して四千億円、四七・三%の減少となっております。
 公債費につきましては、総額十二兆八千五十一億円で、前年度に対して千四百六十一億円、一・一%の減少となっております。
 維持補修費につきましては、最近における実績等を踏まえること等により、総額一兆二千百九十八億円で、前年度に対して五百九十七億円、五・一%の増加となっております。
 投資的経費につきましては、総額十一兆二千四十六億円で、前年度に対して二千三十六億円、一・九%の増加となっております。このうち、直轄事業負担金及び補助事業につきましては、五兆七千七百五億円で、前年度に対して四百五十三億円、〇・八%の増加、地方単独事業につきましては、五兆四千三百四十一億円で、前年度に対し千五百八十三億円、三%の増加となっております。
 公営企業繰出金につきましては、総額二兆五千百四十三億円で、前年度に対して二百五十四億円、一%の減少となっております。
 次に、東日本大震災分について御説明いたします。
 まず、復旧復興事業については、総額一兆七千七百九十九億円で、前年度に対して二千二百六十一億円、一一・三%の減少となっており、そのうち、直轄・補助事業に係る地方負担分等を措置する震災復興特別交付税につきましては、総額四千八百二億円で、前年度に対し一千九十六億円、一八・六%の減少となっております。
 また、全国防災事業につきましては、総額千三百十億円で、前年度に対して三千五百九十五億円、七〇・三%の減少となっております。
 以上をもちまして、平成二十八年度地方財政計画の補足説明を終わらせていただきます。(発言する者あり)
 七三・三、失礼しました、その前の行でございますが、前年度に対して三千五百九十五億円、七三・三%の減少となっております。
 以上をもちまして、平成二十八年度地方財政計画の補足説明を終わらせていただきます。
#11
○委員長(山本博司君) 以上で説明の聴取は終わりました。
    ─────────────
#12
○委員長(山本博司君) 次に、地方税法等の一部を改正する等の法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。高市総務大臣。
#13
○国務大臣(高市早苗君) 地方税法等の一部を改正する等の法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
 まず、地方税法等の一部を改正する等の法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 現下の経済情勢等を踏まえ、経済の好循環を確実なものとし、地方創生を推進する等の観点から、地方税に関し、所要の施策を講ずるため、本法律案を提出した次第であります。
 以下、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 その一は、地方法人課税の改正であります。経済の好循環の確立に向けた法人税改革の一環として、法人事業税の所得割の税率の引下げと外形標準課税の拡大等を行うこととしております。また、地方創生の推進に向け、地域間の税源の偏在性を是正し、財政力格差の縮小を図るため、法人住民税法人税割の税率の引下げを行うとともに、地方法人特別税等に関する暫定措置法の廃止等を行うこととしております。
 その二は、車体課税の改正であります。自動車取得税を廃止するとともに、自動車税及び軽自動車税において、自動車の環境性能に応じて税率が決定される環境性能割の導入等を行うこととしております。
 その三は、固定資産税及び都市計画税の改正であります。一定の遊休農地等の保有に係る課税の強化及び軽減等を行うこととしております。
 そのほか、個人住民税の徴収引継ぎ特例の対象拡大等の納税環境の整備、税負担軽減措置等の整理合理化等を行うこととしております。
 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。
 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 地方財政の収支が引き続き著しく不均衡な状況にあること等に鑑み、地方交付税の総額の特例措置を講ずるとともに、各種の制度改正等に伴って必要となる行政経費の財源を措置するため、地方交付税の単位費用等を改正するほか、東日本大震災の復旧復興のための財源として震災復興特別交付税を確保する等の必要があります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 まず、平成二十八年度分の通常収支に係る地方交付税の総額につきましては、地方交付税の法定率分に、地方公共団体金融機構の公庫債権金利変動準備金の活用等による加算額、法定加算額及び臨時財政対策のための特例加算額を加え、交付税特別会計借入金償還額及び同特別会計における借入金利子支払額等を控除した額十六兆七千三億円とすることとしております。
 また、平成二十九年度から平成四十三年度までの間における国の一般会計から交付税及び譲与税配付金特別会計への繰入れに関する特例を改正するとともに、平成二十七年度に引き続き財政投融資特別会計の投資勘定に帰属させる地方公共団体金融機構の公庫債権金利変動準備金について、交付税及び譲与税配付金特別会計への繰入れの特例を設けることとしております。
 さらに、平成二十八年度分の普通交付税の算定に用いる単位費用を改正することとしております。
 あわせて、平成二十八年度分の東日本大震災に係る震災復興特別交付税につきましては、平成二十八年度において新たに三千四百七十八億円を確保することとし、総額四千八百二億円としております。
 さらに、普通交付税と特別交付税の割合を維持するための本則の改正及び震災復興特別交付税の返還等に係る規定の整備を行うとともに、地方債の協議不要対象団体の要件の緩和等及び退職手当の財源に充てるための地方債の特例の期限の延長を行うほか、将来負担比率に算入する項目を追加することとしております。
 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同を賜りますようお願いを申し上げます。
#14
○委員長(山本博司君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。
 なお、地方税法等の一部を改正する等の法律案に対する補足説明につきましては、理事会で協議いたしました結果、説明の聴取は行わず、本日の会議録の末尾に掲載することといたしました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#15
○寺田典城君 維新の寺田典城でございます。よろしくお願いします。
 総務大臣の所信の中で、地方経済の好循環を確立するローカル・アベノミクスの実行を掲げております。私は、このアベノミクスというのは出口をどうやって見付け出すことができるかなと、そういうことで、私自身も理解できなくて頭を悩ませているというか、そんな状況なんです。
 そして、安倍総理は、地方こそ成長の主役だと、そして地方創生だと。地方創生というのは二〇一五年から二〇二〇年の三月までという五年間だということで、新しいキーワードをどんどん作って出してくるんですが、総務省としては、地方行政をつかさどる役所として、総務省として具体的にどのような施策を推進しているのか、まず一番先、地域力創造審議官の方にお聞きしたいと思います。よろしくお答えください。
#16
○政府参考人(原田淳志君) お答えいたします。
 総務省では、ローカル・アベノミクスの実行を掲げ、地方に仕事をつくり、仕事が人を呼び、人が仕事を呼び込む好循環を拡大するため、地域経済好循環推進プロジェクトを推進しております。
 具体的には、創業支援事業計画に基づき、雇用吸収力の大きい地域密着型企業を立ち上げるローカル一万プロジェクト、バイオマス等の地域資源を活用して地域エネルギー企業を立ち上げる分散型エネルギーインフラプロジェクトなどを推進しております。
 今後とも、このプロジェクトの更なる推進を図り、地域経済の好循環を生み出すことで、地方からのGDPの押し上げを図るとともに、為替変動にも強い地域の経済構造改革を推進してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#17
○寺田典城君 言葉で表せばそうなっているでしょうけれど、果たして、アベノミクス、ローカル・アベノミクスで地方は豊かになっておりますか。高市大臣は一生懸命、総理を信頼してそちらの方にこう、アベノミクス、ローカル・アベノミクスってハンドル切っているようなんですが、どうなんですか。
#18
○国務大臣(高市早苗君) 地方において有効求人倍率が向上しているというのは事実でございます。
 実際、私が掲げてまいりましたローカル・アベノミクスでございますが、先ほど審議官からもお話がありましたように、やはり地方への人の流れをつくっていく、そこで働く場所もしっかりつくっていく、そして全国各地どこに住んでも質の高い教育が受けられる、また必要な社会福祉サービスが受けられる、こういった姿を目指しております。さらに、安全に生活ができる環境をつくる、これはまた企業の立地競争力を高めるものでもあると思います。
 先ほど審議官が御紹介いたしましたような施策のほかにも今、ふるさとテレワーク開始したところなんですけれども、非常にいい成果が上がってきております。生産性の向上ですとか、家族で都市部から地方に移住された方、通勤時間が短くなり、自由時間も増え、地域活動や家族との時間も大切にされながら、特に今までテレワークにはなじまなかったと思われていた営業の仕事などでも実績が上がってきております。また、全国移住ナビの取組も成果が見えてきております。
 今後とも、地域を豊かに、そしてまた為替変動に強い地域経済の構築、これは地産地消型のものを目指しておりますけれども、精いっぱい取り組んでまいりたいと思っております。
#19
○寺田典城君 予算委員会、どこの委員会へ行っても同じような、地方創生だとかこういうアベノミクスの話出てくると、求人倍率上がっています、人手不足です、賃金も上がっていますとか、みんなそう言うんですよ。ただ、地方に行って豊かになっているかと聞くと、生活は苦しくなっていると、そう言うんです。
 その辺をどう霞が関、永田町で捉えているのかね。私たちは、いいところ見たくて一生懸命目を皿にして探しているんですが、成功例を出してくださいよということで地方にもお願いしているんですけれども、それが出てこないんですよ。要するに、ローカル一万プロジェクト、分散型エネルギーのプロジェクトだとかいろいろあるのに何か線香花火みたいな形でやっているので、なぜせせこましくこういうふうなことをやって、もう少し骨太のことをしっかりやってみたらいいんじゃないのかなと。だから、役所の発想というのは非常に狭いんですよ、理屈なんですよ、それだけは私は役所十八年ぐらい経験しているからよく分かるんですけれども。
 要するに、イノベーションとかソリューション、新しいイノベーションやるというと何なのかということ、それどう考えていますか。審議官、ちょっと答えてください。
#20
○政府参考人(原田淳志君) 地域地域ではいろいろと実感がなかなか感じられないという声があるのも一方で事実だろうと思います。
 私ども、大きい小さいは別にしまして、地域での資源をきちっと活用していくような仕事を地域地域で取り組んでいくことが、それが一つはローカル一万がそういう状況でございますけれども、現在三百弱の事業が始まっておりますので、こういうのを全国に広めていき、それが横に展開していくことが大事だろうと思っております。一方で、例えば過疎地域のような地域的にいろいろな難しい状況があるところに関しては、また別途そういうものと併せて対策を講じていくことが必要だろうと思っております。
 いずれにしても、一つ一つ丁寧に施策を進めて地域の活性化につなげていきたいと思っております。
#21
○寺田典城君 非常に抽象的な議論になっちゃって情けないんです。私も自分でも情けなく思っています。もう少し後で聞きますけどね。
 あえて具体的なことでちょっといきますけれども、この前も申し述べさせていただきました軽自動車の4WDの車体課税に対して。軽の4WDというのは、普通の車より値段は一割以上高くて燃費が二割、二〇%ぐらい落ちるんじゃないんですか。だけれども、雪国だとか山間地に行ったり、それから農業に行けば、要するに、生きがいの農業をやっている人方は、軽トラック持って田んぼに行ったり畑に行ったりして、みんなそういうふうな生活をしているんです。それがなければやっていかれないんですよ。
 役所は一億総活躍社会と、アベノミクスは。一億総活躍する社会だったら、そういう人方にも、そういう、あえてこの車買うというのは必要だから買うんです、値段は高いもの買って燃費が悪いと。だけれども、減税になるのは、それこそエコの環境適応でなければ駄目だということなんですな。役人はこれを自分の感覚で、狭い法律でこれでいくというような格好でしているんですが。
 私、エコカー減税の出発点は私なんですよ。二〇〇八年の十二月に、要するにあれです、消費税五%を業界と県で出して、余りにも当時雇い止めとか何かあって自動車の売上げが減って販売店もぴいぴい言っておったし、そういうことでやったら、そういうことも出発点だったんですが、要するに、それが国が乗ってエコカー減税というのは始まったんです、それは二〇〇九年の三月からの予算だったかな。私は二〇〇八年にやっているんですけれども。調べてみてください。
 だから、要するに、そういうことも含めて一億総活躍するということだったら、なぜそういう、それがなければ暮らしていけない人方に対してね。
 それから、あれですよ、二〇二五年ぐらいになると高齢化率、私は後期高齢者なんですよ、七十五歳で、百人に二十人ぐらいになっちゃうんでしょう。とてもじゃないけど、ぬかったから押してやるなんていう、そういうあれはできるわけじゃないしね、法律というのはもっと温かみのあることを考えたらいかがですか。担当局長どうぞ、総務省自治税務局長さんですな。
#22
○政府参考人(青木信之君) お答え申し上げます。
 繰り返し寺田委員から御指摘いただいている点は、自動車取得税のエコカー減税、これは、二十九年四月には自動車取得税を廃止し、新たに環境性能割を導入することにしておりますけれども、寒冷地、山間地、そういうところでは4WDの需要が高い、そこでコストも掛かる、経済的な負担も掛かる、そういうことも念頭に置いた税制を環境税制でも考えるべきではないかと、こういう御指摘だと思いますが、今回導入する環境性能割は、自動車、軽自動車もそうでございますけれども、環境性能に応じて税率が決まります。軽自動車であれば非課税、一%、二%でございます。
 この環境性能割について地域によって特例を設けるというのは税制の目的あるいは公平性の観点から難しいと考えておりますが、ただ、軽自動車も環境性能は相当向上してまいっておりまして、御指摘いただいております軽の4WD車についても、多くの車種の中で非課税になるものも相当あると思います。ですので、そうした4WDで選ぶ中でも環境性能のいいものを選んでいただくというそのインセンティブってやっぱり残すべきだというふうに考えておりますので、そうした点も含めて御理解賜ればと存じます。
#23
○寺田典城君 あなた方はいつも税の公平性とかってよく言うんですよ。一億総活躍社会をつくろうという、そうしたら生きがい農業だとか、そちらで暮らさなきゃならぬとかいった地域があるんですよ、そっちに住んでいる人方が。それを全部、全国一律に税の公平性なんて言ったら何もできないでしょう、この軽自動車の軽減税率だってエコカー減税だって。制度を変えなきゃ駄目だって。だって、4WDは普通の自動車と違うんだから。
 そこを、だから私、いろんな改革してきました。いや、だけど役所というのは自分たちの立場を守るのが役所みたいなもので、例えば、私が全国で初めて三十人学級やったときだって、これは怒られ、叱られ、もうそれは無理だよと言う。例えば、幼保一元化やったときだって、文科省と厚生省にがちゃがちゃがちゃがちゃ言われるし、それ、二〇〇四年だった。
 いや、だから税の公平性という、私、取り組んでやれなかったことは一つだけあるんですよ。子育て支援税立てようということで二〇〇七年にやって、おたくの方の税務局に行ったら、税の公平性からいってこういう偏在性のある税はうちの方では許すわけにはいかぬと言うんだけど、もう少し時間があればもっとけんかしたんでしょうけどね。
 だから、要するにこれからの社会のニーズで、どうしてもそういうニーズが必要なものを税の公平性だとかで一回で切ってしまうというのは納得いかないんで、もう少し局長答えてください。前向きに考える気あるかないか。
#24
○政府参考人(青木信之君) お答え申し上げます。
 地域で様々な方々がそれぞれに活躍いただけるように支援をすること、それは大事だと思っております。したがって、山間地なり寒冷地において足を確保するという観点からの配慮というのは、それはいろいろ要るんだろうと思いますが、車体課税という税制の中で個別個別に地域ごとに特例を設けるというようなことが妥当かどうか。税制上やれば、必ずまけるものは必ずまけなければいけないということになりますし、それを一個一個追いかけていくのはかなり複雑な税になってしまうということを考えると、税制でやるというのにはおのずから限界があるものというふうに考えております。
#25
○寺田典城君 これはまだ諦めずにやりますけど、要するに環境性能というのは、だったら、4WD基準作るべきなんですよ、軽自動車の。それだったら合法的でしょう。軽自動車の4WD基準ですよ。
 もう少しやりましょう、もう一回答えてください。
#26
○委員長(山本博司君) 青木局長、時間が来ておりますので、まとめていただきたいと思います。
#27
○政府参考人(青木信之君) 重ねて申し上げますが、軽の4WDの燃費性能も相当向上しております。これから買うだろう新車に関してはかなり非課税になるものもあると思いますので、現在私ども提案させていただいている案においても相当配慮されている4WDの軽があるということで御理解いただければと存じます。
#28
○寺田典城君 歴代の局長は突っ込めば突っ込むほど意地になって今度は固くなるので、もう少し今度は柔らかくいけるように聞いてみますから、よろしく。
 以上です。
#29
○片山虎之助君 今日は質問の順番を変えていただきましてありがとうございました。関係の皆さんにお礼を申し上げたいと思います。
 まず、地方税法の一部改正案、地方交付税法の一部改正案は、我々は、我が党は賛成です。だけど、かなり中身のある法案ですから、丁寧に審議を是非何回かさせていただきたい。それから、地方財政計画も、これは賛否の対象にはなりませんけれども了解と、こういうことを前提に質問させていただきます。
 私は、今回の地財計画を見て大変うれしかったのは、折半ルールというのがあるんですよ、御承知のように。あらゆる財源を出して、あらゆる経費を出して、地財計画でしょう、それでどうしても足りないものは国と地方が折半しようと。折半して、国は赤字国債を出して交付税の特例加算をやる、地方の方は臨時財政対策債、臨財債というんですけど、これは赤字地方債ですよ、赤字地方債を出して穴埋めすると。これを平成十二年の十二月に私が自治大臣のときに宮澤大蔵大臣と決めたんですよ。そのときは三年ないし五年でやめようと、こういう変則的なことはやめようということで始めたんです。それがずるずるずるずる今日まで来たんですよ。
 ところが、来年度を見ますと、折半対象の財源不足額が五千億になったんですよ。三兆七千億と地財計画上ありますよ。しかし、三兆二千億はこれは元利償還の補填の財源ですから。新規の足りないのは五千億になっている。私は、来年度はこれゼロになるんじゃないかと。ゼロになったらうれしいんですよ。こういう変則なことはやめないかぬ。十五年も続いたのがおかしいので。
 大臣、どうですか、来年やめられますか。それぞれどういう御感想ですか。
#30
○国務大臣(高市早苗君) 今年、二十八年度の地方財政対策において折半対象財源不足、前年度から二・四兆円減の〇・五兆円まで減額するということとともに、臨時財政対策債の発行を前年度から〇・七兆円の大幅減といたしました。この件は片山元大臣より御評価をいただいたということで、うれしく存じます。
 まだちょっと財源不足、かなり厳しゅうございます。地方においては巨額の財源不足が継続しておりまして、臨時財政対策債の発行残高が増加しています。二十八年度末には五十二兆円程度となる見通しでございますので、地方財政健全化の観点から、課題は大いにあると思います。しかしながら、臨時財政対策債のような特例債に頼らない財務体質というのを一刻も早く確立することは重要だと思っております。
 歳入面では、とにかく地方税収の増を図っていく、それもアベノミクスの成果を全国各地に行き渡らせることによって地方税収を結果的に増やしていくこと。歳出面では、やはり国の取組と基調を合わせてめり張りを付けて、歳出構造を見直すということで財務体質を強化してまいりたいと思います。
 何とか一刻も早く平成十九年度や二十年度の状況を実現するために尽力してまいります。
#31
○片山虎之助君 大臣始め関係の皆さん、是非努力してくださいよ。来年は解消しましょうよ。しかし、解消しても、今までたまっているのが五十二兆円あるんですよ、五十一兆七千億あるんです。これは借金をそのまま残しているんだから、利子が付きますよ。これは解消せないけませんわね、五十二兆円を。どう解消しますか。大臣と財政局長。
#32
○政府参考人(安田充君) 現在、平成二十八年度末でございますけれども、御指摘のように、臨時財政対策債の発行残高が五十二兆円程度となる見通しでございます。
 まず税収の増、大臣から御答弁申し上げましたように、税収の増、交付税原資の増等によりまして早期に折半対象の財源不足を解消していく、これがまず第一だろうというふうに思っています。そうなりますと、今、元利償還分について臨時財政対策債を発行して、言わば借り換えているわけでございますが、これについて償還することが可能になってくるということでございまして、まず、とにかくこの折半対象をなくしていくということだというふうに考えているところでございます。
#33
○片山虎之助君 大臣はどうですか、大臣。大臣は答弁ない。まあ、またやりますから、頼みますよ、いろんなこと。
 そこで、特に地方交付税の法定率というのがいつも問題になるんですよ。地方交付税は、皆さん御承知のように、地方財政平衡交付金といって、大昔は、毎年、地方の全部の歳出を積み上げて、歳入を積み上げて、足りないもの、毎年度勝負して国が地方にお金を出したわけですよね、地方財政平衡交付金。幾ら何でもこれは大変だから国税にリンクしようというので始まるわけですよ。それが、所得税、法人税、それに酒税ですよね。所得税、法人税に酒税、それに消費税が加わる、たばこ税が加わると、こういうことになったんですけど、去年か何か少し整理しましたよね、たばこ税は外したりね。私は非常にいいことだと思うんだけれども。
 しかし、もう一遍、私は、交付税制度、交付税率、こういうものを見直す必要があると思うんですよ、国と地方の大きな役割分担の中で。そういう一般論として、大臣、どうですか。
#34
○国務大臣(高市早苗君) 昨年は何とか法定率の引上げ、また見直しに成功いたしました。実は、二十八年度に向けましても法定率の見直しを事項要求しておりましたが、残念ながらそれはかないませんでしたが、引き続き、粘り強く政府の中で働きかけを続けてまいりたいと思っております。
#35
○片山虎之助君 それで、今、交付税の一番大きいのは所得税ですよ、それから消費税なんです。所得税、法人税は約三三%なんです。それから、消費税は二二%なんですよ、分配率が、法定率が。これが大きいんだけど、酒税が入っているんですよ。たばこ税は整理するんですよ。それから、途中、揮発油税というのがあるんだけど、これは地方揮発油税もあるんで、これも国と地方、分けていますから。
 そうなると、今大きい税源で、ないのは、入っていないのは相続税なんですよ。相続税が二兆円ぐらいあるはず、酒税より多いんだから。昔は酒税入り、たばこ税も入り、揮発油税はちょっと別だったんだから。そういう意味で、大きい国税の中で交付税の対象税目になっていないのが相続税なんだね。
 それで、こういうことを言っちゃいかぬのだけど、相続税は安定的な財源なのよ、これはなくなることはないから。それから、税制を変えれば増えていきますよね。今度、でも、相続税は基礎控除を変えたでしょう。増えるんですよ。それから、これは地域偏在があるの。圧倒的に東京なんだから。だから、こういうものを交付税の中へ取り込めば、地方とバランスが取れるんです、逆に。しかも、その税が成長性があるといったら語弊があるけれども、安定した税目で。
 こういうものを少し議論したらどう、大きい税目はみんな入っているんだから。たばこ税は整理したんですよ、揮発油税は別建てがあるんだから、残りは全部入っているんですから。酒税は昔は多かったけど、今はだんだん減っているんで。財政局、税務局、両方言ってください。財政局長、税務局長と。
#36
○政府参考人(安田充君) お答えいたします。
 地方税の原資については、委員の方から御紹介ございましたように、これまで国税の基幹税目である複数の税目を組み合わせる、こういうことによりまして収入の伸長性と安定性を確保するということが重要だという考えの下に今のような形になってきたという経緯がございます。
 御指摘の相続税でございますけれども、御指摘ございましたとおり、相続税の税収につきましては、平成十四年度以降一・二兆円前後の水準で推移してまいりましたけれども、近年は増加傾向にございまして、平成二十八年度の収入見込額は約一・八兆円になっております。さらに、平成二十五年度の課税状況を見ますと、納付税額の四割以上が東京国税局管内となっているなど、比較的都市部に偏っている傾向があるというふうに考えてございます。
 いずれにいたしましても、御指摘の相続税のことも含めまして、今後とも国、地方の税制の状況を踏まえまして、交付税原資の伸長性と安定性のバランスに配慮しながら交付税原資の在り方について検討してまいりたいと考えております。
#37
○政府参考人(青木信之君) お答え申し上げます。
 現在、所得税が交付税の対象原資になっているわけでございますけれども、相続税は遺産の取得に担税力を見出して課税するものでございますけれども、所得の稼得に対して課される個人所得課税を補完するもの、そういう位置付けもあるといったようなことを考えますと、相続税を対象とするということも、そういう意味でも一定程度理論付けができるものではないかなというふうには考えておりますが、今財政局長が答弁を申し上げたように、全体を広く、交付税の在り方等も含めて検討されるべき課題だろうというふうに考えております。
#38
○片山虎之助君 地方交付税というのは、国税の形をした地方税なんですよ。本当は地方税にしたいんだけど、地方税になるとほかのいろんなマイナスのあれが出るから国税を借りているんですよ。だから、あなた方は国税だからって遠慮することはないんだよ。地方税としてどうあるかということを、交付税制度というものを、そういう観点から是非検討してもらいたいと思いますよ。いつまでも国からもらっているようなあれじゃもう絶対駄目だわね。国税の形をした地方税なんだから、地方税としてどうあるかを考えて国税を変えないと、国税の仕組みを。それが私の感想です。
 そこで、最近、国調の簡易調査の方の五年ごとのやつが出ましたよね。あれを見ると、五年間で日本の人口は九十四万人減っているんですよ、皆さん御承知のとおり。それも全国的には八割以上の市町村が人口が減っている。しかも、かなり減っているのが五割を超えるんですよ。それで集まっているのはみんな首都圏なんだわね、二十三区は増えていますよ、東京は四十万ぐらい増えているんだから、五年間で。約百万人、五年間で人口が減っている、香川県が一つなくなっているんですよ。ところが、東京の周りには人口が三十万も四十万も増えているんです。
 そうなると、今度は地方交付税としてどういうことになるかというのを考えないかぬ。人口増えているところは財政需要がありますよ、土屋副大臣おられるが。だから、これは増やさにゃしようがないわね。ところが、人口が減っているところをばさっと削れるかというんですよ。役場の職員首にできますか。今まである施設をやめると言えますか。人口はどんどんどんどん減っていくのよ。維持管理費やその人手が要るんです。また、そのままじゃ国が滅びるから、地方はいろんな振興策というか、お金が要るんですよ。増える方は要る、減る方も要るってどうなりますか、足りますか、お金が。
 だから、増えるところは今のルールは増えるんだから、減るところの手当てというのを考えてくださいよ。地方はもうより駄目になるよ。どうですか、財政局長。
#39
○政府参考人(安田充君) お答えいたします。
 御指摘のように、今回公表された国勢調査人口の速報値では、全国人口、これが二十二年国調から〇・七%減少、八二・四%の市町村において人口が減少しているというふうに認識しております。
 二十八年度の普通交付税の算定におきましては今回公表されました国調人口を用いることになりますので、人口減少団体におきましては交付税の算定額が減少するということが想定されます。大きく人口が減少している団体に対しましては、これまでも急激に基準財政需要額が減少しないよう人口急減補正というものを適用してきたところでございます。
 また、平成二十七年度から、まち・ひと・しごと創生事業費一兆円を計上したわけでございますが、このうち六千億円につきましては、人口減少等特別対策事業費というのを普通交付税に創設いたしまして、人口増減率等の指標も用いまして人口減少対策等に取り組むための財政需要を算定しているところでございます。
#40
○片山虎之助君 これからもっと進む可能性があるんで、地方の人口減少は。研究してくださいよ、どうやって地方財政で支えるかね、地方財政だけで支え切れないんだけども。そういうことでお願いします。
 もう時間がないので、最後に、大臣、統計局が和歌山県に来るという話あるわね、中央機関の地方移転の中で。統計局は総務省ですよ。これはどういう状況ですか。
#41
○国務大臣(高市早苗君) 三月中には政府関係機関の地方移転に関する基本方針として取りまとめるということになっています。
 ただ、統計は行政運営の基礎となる重要な情報でありまして、移転によってその高い精度と迅速性を損なうことがあってはならないと考えております。
#42
○片山虎之助君 それで、これは具体にいつまでに結論を出すとかなんとかということになるんですか、統計局は。
#43
○国務大臣(高市早苗君) 総務省の考え方は石破大臣の方にお伝えをいたしております。特に、全体的に、全国の中でなぜそこなのか、全国的なメリットがデメリットより大きいと理解が得られるのか、政策執行における効率性の維持向上が期待できるのかという観点から検討が進められておりまして、スケジュールは三月中に政府関係機関の地方移転に関する基本方針ということで取りまとめられると承知をしています。
#44
○片山虎之助君 まあ分かったような分からないようなあれですけれども、私は行かせたら面白いと思うんだけれども、しかし具体のメリット、デメリットがやっぱりきちっと議論しなきゃいかぬと思いますので、もう時間がないからやめますけれども、よろしく御検討ください。
 終わります。
#45
○井原巧君 自由民主党の井原でございます。
 まず大臣に、今、片山先生も寺田先生もお触れになりましたけれども、地方財政対策についてお伺いしたいと思いますけれども。
 その前に、先ほど交付税の見直しとかいろいろお話ありましたけれども、私もやっぱり、土屋副大臣も一緒ですけれども、地方の立場で、一時、やっぱりある程度ナショナルミニマムのサービスは全国へ行き渡ったから、もっときめの細かい住民サービスで住民満足度を上げるためにはできるだけ権限を地方に移して地方分権をする方がいいだろうと。同時に、その地方分権をするのであれば、当然財源を付けてあげなきゃならないから、今、国と地方の仕事量は地方が六で国が四と、だけれども、財源的には歳出ベースで見たら逆に四対六になっているから、第四次勧告の方でもできるだけ五対五にしていきましょうと、そんなふうになっていますよね。
 だけれども、もちろんそれが私も理想論ではあると思うんですけれども、最近のやっぱり少子高齢化、人口減少、一極集中、こういうのを見ていると、果たしてその地方税の充実ということ、もちろんこれはすごく大事なことなんだけれども、その辺のことだけで視点をやって当面乗り切れるのかどうかということについては、すごく心配している一人であります。
 というのは、もちろん偏在性の少ない消費税とかそういうふうなことで、できる限り地方税の充実と偏在性の少ないものを追い求めていくことは不断の努力が要ると思うんですけれども、現実に振り返ってみたら、地方の中でしている仕事の一番大きいのがやっぱり社会保障関係ですよね。あるいは、国が求めている制度とか、法令で定められていることとか、あるいは補助制度で誘導策とか、そういうものが恐らくほとんどの町が自主財源超えた量でほとんど国が求めているものを消化しているので、裁量的に自分のところでやっているというのは本当に数%だし、これは実際問題、自主財源を超えた交付税の部分でやっていると言えるような状況なんだと思うんです。
 そういう意味でいうと、やっぱりまずは地方交付税をどうやってしっかり担保して財政調整機能を果たしていくかということが直近の課題になるのかなというふうに思っております。
 地方交付税について、一部、トップランナー方式というのが今よく言われていて、それは、改革派の市長さんから見たら、すごく頑張ったところ報われるということでいいようにも聞こえるんですけれども、私が振り返って考えたときに、例えば市町村合併を当時国が推進して、頑張ったところは報われるというふうな制度だったんだけれども、十年たって振り返ってみたら、周辺の町村なんかに、ホワイトカラーが就職していたのが実際は役場だったんだけれども、役場がなくなって疲弊がすごく激しく見えるところもあったり、あるいは、できるだけ民間委託というか、指定管理なんかを行ったところにはトップランナーとして経費節減できたところは交付税で見ましょうというようなことが今回言われているんですけれども、これも、例えばですよ、地方創生という名の下に考えるとすれば、例えば地元の体育館でスポーツ施設があって、それを役所でするよりは民間委託しましょうよ、第三者委託しましょうよということになると。だけれども、まあ私の町もそうなんだけれども、結局受皿がなくて東京の会社が出てきて、僕の町の方々はパートでインストラクターやって、委託金の何割かは本社の東京の方にお金が行っちゃって、果たしてそれが地方創生につながっているのかなと、安い給料で雇われる雇用の場だけ生まれるんで、それが果たしてそうなのかなと、ちょっとそういう疑問が、トップランナー方式でも行き過ぎたらこういう疑問符が湧くところがあるので、是非是非、重々慎重に、交付税の算定についてもその辺のことは考えていただきたいなというのが率直な感想であります。
 そういうふうに、今申し上げたように、地方分権の推進とかあるいは地方交付税の充実、財政調整機能の充実とか、これ両立するというのはなかなか大変で、大臣の方も御苦労があったというふうに思いますけれども、そういう中での平成二十八年度の地方財政対策についてお伺いしたいと、こういうふうに思うわけですが、さっき、片山先生出ていかれましたけれども、地方財政対策では、本来、臨時財政対策債というのは、最初は三年間ということで始めたイレギュラーな措置であったんですけれども、昨年は、さっき大臣お話あったように、四十九年ぶりという地方交付税の法定率の見直しが果たされたというのはすごく画期的で、よく総務省さんも頑張られたなというふうに思うわけでありますけれども、それで昨年は法定率分約九百億円増加させることができたというのは非常に先ほど言った財政調整機能を図っていく上でも一つの成果だったというふうに思います。
 来年度、平成二十八年度の地方財政計画においては前年度〇・一兆円を上回る一般財源総額を確保できたというふうなことを先ほど御報告いただきましたが、地方税が増収とする中で、地方交付税についても前年度とほぼ同額確保できたということでありますけれども、率直に、今回の地方財政対策について、大臣御自身、どのように評価されて分析されているのか、お伺いさせていただきます。
#46
○国務大臣(高市早苗君) 今委員が御指摘になったような様々な課題についても、行き過ぎのないように、段階的にということで、トップランナー方式もしっかりと運用してまいりたいと思っております。
 地方団体がまず自らの発想と創意工夫によって地方創生などの重要課題に取り組みつつ安定的に財政運営を行っていくためには、やはり地方が自由に使える財源をしっかり確保することが重要だと考えております。
 今回の地方財政対策でございますが、まち・ひと・しごと創生事業費について前年度同額の一兆円を計上するということとともに、今おっしゃっていただいた地方の一般財源総額について前年度を〇・一兆円上回る六十一・七兆円を確保しました。あわせて、地方交付税についても前年度とほぼ同程度となる十六・七兆円を確保しながら、臨時財政対策債の発行額を〇・七兆円減と大幅に抑制しましたので、地方の一般財源の質を改善するということで健全化を進めることができたというところは大きな前進かなと思っております。
 今回の地方財政対策については、おかげさまで地方六団体からも評価をしていただいておりまして、国の財政も大変厳しい中にあって必要な一般財源総額をしっかり確保することができたと、できる限りの対応はできたと思っております。
#47
○井原巧君 ありがとうございます。
 次の質問なんですけれども、これは今回の税制改正大綱の中で打ち出された機械装置に対する固定資産税の特例措置の創設について、少し私自身も懸念があるので質問させていただきたいと思います。
 今回、地域の中小企業による設備投資の促進を図るため、中小企業の生産性向上に関する法律(仮称)という、すごく長いんですけれども、この法律制定が前提ということで、先ほど申し上げた特例措置が創設されるというふうになっているわけでありますけれども、以前から、私らも首長をしていましたら、地方の経済界から毎年要望にあるのが、設備投資に関してやっぱり廃止、縮減の税制の要望とかいつも来ておりましたし、特によく要望されたのは、償却資産が、その償却期間過ぎた残価について税制が今残っているんですけれども、それも廃止してくれとか、経済界からいえば、できる限りそれは税金が安い方がいいわけでありますけれども、そういう要望がずっとずっと打ち出されてきていたので、今回、こういう税制大綱の中で機械装置に対する、条件付とはいえですよ、中小企業とか、金額的にもマックス百八十億程度ということですから小さいような感じはするんですけれども、今回の固定資産税の特例措置というのは、固定資産税というのは元々地方の固有財源で、企業に設備投資、中小企業の促進のために頑張りなさいよということは、これは国策でもあるというふうに思うんですけれども、地方の固定財源にちょっと国が手を突っ込んで、この施策を推進することが果たしてその方法しかないのかなということに私自身は少し疑問があって、本来であれば、その対象が全国に及ぶわけだから、国が政策として予算を計上して財源を取って、そういう交付金や補助金通して中小企業を支援するというんだったら分かるんですけれども、地方の固定資産税のところに手を突っ込んで、その財源でそれを促進しようというふうなことだったら少し理念的に違和感を感じたりもしますし。
 もう一つは、地域地域がやっぱり自主性を重んじて、それぞれ企業の誘致策とか、あるいは固定資産税と同額程度のものを後日返還しますというようなやり方で、それぞれ中小企業の振興とか地域の雇用確立のための施策をこれまで行ってきているので、考えようによっては少し屋上屋に感じるような政策にも感じるわけであります。
 これまでも、先ほど申し上げたように、様々こういう経済界から固定資産税については軽減とか廃止の要望がたくさんありますから、今回は小さいところとはいいながら、これが端緒になって、これが大きく広がれば、地方の基幹税である固定資産税について不安が生ずれば、地方の財政計画にも不安を生ずるということになろうというふうに思っておりまして、この辺の、地方の基幹税についての今回のこの制度についてでありますけれども、大臣はどのように御所見を持っているか、お伺いしたいと思います。
#48
○国務大臣(高市早苗君) 確かに、この税制固まっていくまでの途上では、今、井原委員がおっしゃったような問題意識を持って、私もかなり激しく反論をしたり、主張をいたしました。
 と申しますのも、やはり資産、償却資産分の固定資産税収ですが、約一・五兆円あります。そのうち機械装置分は約七千億円でございます。住民サービスを支える市町村の重要な財源でありますし、私自身も出席しました地方六団体との会合ですとか国と地方の協議の場においても、全国市長会、全国町村会の代表の方々から、現行制度を堅持すべきだと、それから国の景気対策のために地方の基幹税に手を付けるべきではないという厳しい御意見をいただいておりました。
 そのため、与党税制改正大綱においても、償却資産に対する固定資産税の制度は堅持するという表現になりました。この特例措置についても対象を極めて限定した上で時限的に講ずるということになりましたので、その減収額が市町村の財政運営にできる限り影響を生じさせないよう努めたつもりでございます。
 今後も、固定資産税が市町村の財政を支える安定した基幹税だということをしっかり踏まえて、償却資産課税の堅持ということに向けてしっかりと取り組んでまいります。
#49
○井原巧君 是非、大臣にも、これからも頑張っていただいて地方の固定財源を守っていただきたいと、このように要望をしたいと思います。
 最後に、これは土屋副大臣に質問したいと思いますけれども、同じ市長会の大先輩でありますので、市町村合併に係る交付税の算定についての今の状況について御質問申し上げたいと思います。
 御案内のとおり、平成の大合併ということで、土屋副大臣は東京のいい町の市長さんだったんですけれども、私なんかは、合併した市町村で、非常に合併算定替え終了による交付税の影響というのが非常に大きくて、合併市町村にとってはこの変化に対応するのが非常に厳しいということで、昨年来いろいろ見直しもしていただいたわけであります。
 おかげで、財政需要を見直していただいて、交付税の算定もかなり合併市町村にいいように反映していただいたことには大変感謝しているわけでありますけれども、平成二十八年度はその財政需要の交付税算定への反映についてどのような対応を行ったのか、お伺いいたしたいと思います。
#50
○副大臣(土屋正忠君) 御指摘のありました市町村合併から十年近くがたったわけでありますが、三千三百あった市町村の数が約半分の千七百余になりました。そういう意味では、行政の効率化とかいろんな多面的な効果があったというふうに思っているわけでありますが、とはいえ、合併によって面積等が極めて広くなったり、あるいは、合併しても例えば消防のようなものはなかなか一つにするというわけにはいかない、地域に置いておかなきゃいけない、こういうようなことなどもあり、一定の経過措置をとってきたわけであります。
 そして、十年たった後の平成二十六年以降、五年程度時間を掛けて、これまで支所や消防署などを中心にやってまいりましたが、平成二十八年度においては、旧市町村における保健センターの運営費等に関する経費の加算あるいは公民館の経費の加算などについて人口密度に応じた補正のやり方をやっていきたいと、こんなふうに思っております。また、離島の増加経費に係る補正の充実ということも考えているわけであります。
 以下、三年間掛けて段階的に交付税の算定に反映することといたしておりますので、実情に応じたやり方をやっていきたいと、このように考えている次第でございます。
#51
○委員長(山本博司君) 井原巧君、時間が来ておりますので、おまとめください。
#52
○井原巧君 引き続きよろしくお願い申し上げて、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#53
○羽田雄一郎君 民主党の羽田雄一郎でございます。
 まずは、地方税法等の一部を改正する法律案についてお聞かせを願いたいと思います。
 地方税法改正案では、地域間の税源の偏在性を是正し、財政力格差の縮小を図るために、法人住民税法人税割の税率の引下げなどを行うこととしています。偏在性が少なく、税収が安定的な税法、地方税法の体系の構築、これについては古くから課題となっているものであります。地域住民に密着した行政サービスを安定的に供給する必要があるとの観点からすると、景気の変動を強く受けて年度間で税収が乱高下する税ではなく、なるべく安定的に収入を得られる税の方が望ましいということは一般的に理解しやすいわけでありますし、このことには余り異論はないのではないかというふうに考えます。
 一方、地域間の税源の偏在性を是正する必要があると言い換えると、地域間で税収格差があるのは望ましくないということについては、実は誰もが納得する理由が余り明確にされないまま、何となく偏在是正が必要であるとの整理に流されている嫌いがあるというふうに考えます。
 この際、改めてお伺いをします。総務省は、一般論として、地域間の税収格差はなぜ是正される必要があると考えているのか、お答えいただきます。
#54
○国務大臣(高市早苗君) 地方団体は、福祉、教育や、あと道路、上下水道を始めとした社会資本の整備など、住民の生活に密着した行政サービスを継続的に提供する必要がございます。全国いずれの地方団体におきましても、標準的な行政サービスを提供するための財源の確保は必要でございます。
 地方分権推進の観点からは、そのような行政サービスの財源はできるだけ地方税によって賄うということが望ましいということから、地方税については偏在性の小さい地方税体系を構築することが重要だと考えております。
#55
○羽田雄一郎君 地方税は、地域住民に密着した行政サービスの提供に必要な経費を賄うものであり、地域の共通の経費を地域住民が能力と受益に応じて負担し合うものであると言えます。つまり、地方税においては受益と負担の関係が特に重要視されると総務省もこれまで説明してきたはずであります。
 この考え方からすると、法人がある地方団体に立地して財政需要を発生させ、そこに対して地方団体が行政サービスを提供している場合には、その法人が受益に応じて地方税を負担するのは当然であるということになります。赤字法人であっても各種行政サービスを受けているのだから必要な経費を負担すべきであるとして外形標準課税が肯定されているのも同じ考え方に基づいているからでしょう。
 このように、受益と負担というある地方団体の中で論じられている話と、他の地方団体と比較して税収が多い少ない、格差があるないという話は直接関係はしないと考えますし、受益と負担の関係を重視してきた総務省の態度と一致しないのではないでしょうか。
 この点、総務省はどのように考えているか、お答えください。
#56
○国務大臣(高市早苗君) 地方財政審議会に設置されました地方法人課税のあり方等に関する検討会においては、地方法人課税のうち、法人の所得を課税対象とする法人住民税法人税割については、税源の偏在性が大きく年度間の税収の変動が大きいということ、法人の事業活動がより広域化しており税収を帰属させる課税団体についてもある程度の大きさが必要であることなどの受益と負担の関係に関する課題が指摘されてまいりました。
 したがって、今回の地方税法等改正法案においては、これらの提言を踏まえまして、法人住民税の交付税原資化等の地方法人課税改革を盛り込むこととしました。先ほど申し上げましたように、やはり地方税は地方団体が行政サービスを継続的に提供するために必要な経費を賄うものでありますので、偏在性の小さい税体系が望ましいと思っております。
 これは、民主党政権のときに私どもも含めまして多くの党が賛成をしました税制抜本改革法におきましても、地方法人課税の在り方を見直すことによって税源の偏在性を是正する方策を講ずるということとされておりますので、よろしく御理解お願いいたします。
#57
○羽田雄一郎君 法人住民税ですね、法人住民税法人税割の一部が地方法人税とされ地方交付税の原資となることについて、高市大臣は、地方の固有財源という性格が失われるわけではないので、地方分権に逆行するわけではないとの答弁を参議院の予算委員会でもされております。
 この高市大臣の答弁に従えば、法人住民税に限らず、全ての地方税を地方交付税にしても地方の固有財源という性格が失われるわけではないから、地方分権には逆行しないし、むしろ税源の偏在性も解消されることになるので望ましい改正であるということになります。しかし、これに賛同する人は、大臣御本人も含めて誰もいないんじゃないかなというふうに考えます。高市大臣が言われた、地方の固有財源という性格が失われるわけではないので、地方分権には逆行しないとの答弁は無理があるのではないかというふうに考えます。
 また、程度感の問題であるとするならば、許容される程度を示すべきでありますし、税目の問題であるとするならば、どの税目ならいいのか示すべきであります。それができないのであれば、やはり無理がある答弁でしたと認めるべきでありますし、地方分権に逆行すると率直に認めるべきではないでしょうか。お答えください。
#58
○国務大臣(高市早苗君) 三月二日の参議院予算委員会の答弁のことの御指摘だと思いますが、私は、法人住民税の交付税原資化につきまして、地方消費税の税率引上げにより地方の税財源が拡大する中で行うものであり、交付税原資化ということで地方固有の税源であるという性格が失われるものではないことから、分権に逆行するものではないという旨の答弁を申し上げております。
 この地方税の充実を図るという場合に、単に充実していくだけでは交付団体と不交付団体の財政力格差が拡大するということになりますので、併せて偏在是正措置を講ずる必要がございます。
 さきに申し上げました税制抜本改革法においても、税制の抜本的な改革による地方消費税の充実と併せて、地方法人課税の在り方を見直すことにより税源の偏在性を是正する方策を講ずるという旨が規定されておりますので、今回の措置はこの規定を踏まえさせていただいたものでございます。
#59
○羽田雄一郎君 これまで議論してきたように、受益と負担の関係を分断してしまい、地方分権に逆行した取組は熱心に進めていますけれども、限られた財源を都市と地方の間で奪い合うことをあおるのではなくて、地方が自ら権限と財源においてその役割を果たせるように、総体としての地方税源を拡充することこそ本来目指すべき改革の方向性ではないかと、こういうふうに考えます。
 現在、国と地方の税源配分、六対四であるところ、五対五を目指すべきであるという旨は、これまで高市大臣も答弁されてまいりました。しかし、理念や意気込みを語るだけで、実際には何も取り組んでいないのではないか。少なくとも、具体的な税目を挙げて、何兆円を移譲するべきだというようなことを掲げた高市プラン、こういうものを打ち上げようという気配もなければ気概も感じられないというふうに思いますので、是非、高市プラン、打ち上げていただきたいというふうに思います。
 是非、国会で質問されたときに一般的な理念を答弁してお茶を濁すのはもうやめて、具体的な行動に移すべきだというふうに考えますけれども、高市大臣の決意も含めてお話をいただければと思います。
#60
○国務大臣(高市早苗君) 一般的な理念を述べてお茶を濁していると言われたら、大変切のうございます。今回の地方財政対策、また地方税の議論においては、相当、地方公共団体、各御団体の意見も伺いながら、それに反する産業界からの御意見もあった中で精いっぱい闘い、最大限、何とか被害を食い止める落としどころは探ったつもりでございます。
 この国と地方の税源配分の問題というのは、本当にこれは大きな課題であり、もう与野党を超えて力を合わせて取り組まなきゃいけないことで、前々から国と地方の税源配分を五対五とするという一つの目標はございました。
 これで、平成十九年度には所得税から個人住民税へ三兆円の税源移譲を行いましたけれども、この国と地方の税源配分については、国と地方の財政健全化ですとか、それから地方団体間の財政力格差にもやはり配慮をしていかなきゃなりません。段階的にしっかりと進めてまいります。消費税率八%段階の措置に続きまして、消費税率一〇%段階の措置として、法人住民税法人税割の更なる交付税原資化など、地方法人課税の偏在是正措置を講じたいと考えておりますので、まず御審議いただいております今回の地方税等改正法案について年度内に成立できるよう、まずは御尽力、お力添えをお願い申し上げます。
 それから、やはりこれからも税収が安定的な、そして税源の偏在性が小さい地方税体系の構築に留意しながら、各地方団体の仕事量にできる限り見合った税源配分となるように、地方税の充実確保には努めてまいります。これからも闘ってまいります。
#61
○羽田雄一郎君 高市大臣が頑張っていることは、実は我々も認めています。そういう意味ではしっかりと、アベノミクスじゃなくて高市プランという形でリーダーシップを取っていただきたいというふうに思います。
 税法には様々な政策を推進するために税負担軽減措置等が設けられていますけれども、そもそもその政策を推進する必要があるのか、推進する手段として税制を用いることがふさわしいのかどうか、不断に見直す必要があります。とりわけ地方税においては、国が税法に税負担軽減措置等を規定することは地方税収を浸食することに直結するので、安易に税負担軽減措置等を創設すべきではないし、拡充や延長も十分に検討した上で行うことが求められております。
 民主党政権では、税負担軽減措置等の見直しに力を入れ、国会に適用状況等に関する報告書を提出させる仕組みを構築するなどしてまいりました。また、民主党政権では、平成二十四年度税制改正において、税制面の地方分権を推進する観点から、いわゆるわがまち特例を導入しました。これは、税負担軽減措置等を法律で規定する場合であっても、全国一律に適用するのではなく、一定の幅を持たせておき、その幅の範囲内において条例で具体的な特例割合を定めることを可能にするものであります。
 ところで、今回の改正でわがまち特例を導入しようとしております津波対策の用に供する港湾施設等に係る課税標準の特例措置は平成二十三年度に創設されたもの、そして認定誘導事業者が取得した公共施設等に係る課税標準の特例措置は平成二十六年度に創設されたものでありますけれども、どちらも創設以来、これまでの適用件数はゼロ件であります。つまり、実績がないということであります。
 創設当時は必要性があると判断されたものの、これまで一件も適用したことがない特例措置を今回更に延長することの意義は何か。仮に今後適用される可能性があるとしても、これまでの実績に鑑みると、ごく少数のものに対してのみ適用され、既得権益化の始まりとなるおそれはないのか。あるいは、税ではなくて補助金等の他の政策手段により目的を達成することはできないのか。本当に税制の特例措置を講じなければならないものなのでしょうか。特例措置を要望する省庁からすると、全国一律に政策を推進したいところ、わがまち特例はそれに幅を持たせることになるので、なるべく導入を認めたくないということになります。
 今挙げた二つの特例措置は適用件数がゼロ件であるが、これは、そういった瑣末な特例措置でなければ省庁の抵抗に遭ってわがまち特例を導入できないということの分かりやすい実例であり、地方分権への貢献は限定的であるということの証拠ではないでしょうか。わがまち特例の肝は、特例割合を自分たちのこととして議会で議論することにあるとの意見もあり得ますし、また、一般的には理解できるが、適用件数が全くないような特例措置が地方議会で真剣に議論されることは期待できないわけで、現状では、理念と実態に大幅な乖離があると言わざるを得ないのではないでしょうか。
 やはり多くの地方団体で適用されている特例措置にこそわがまち特例を導入しなければならないし、税負担軽減措置等の創設、拡充、延長に当たっては原則としてわがまち特例を導入することとするくらいの強い方針で臨むべきではないかと考えますけれども、お答えをいただきたいと思います。
#62
○副大臣(土屋正忠君) ただいま羽田先生から御指摘をいただきましたわがまち特例でございますが、このわがまち特例の設置された趣旨その他については、今、羽田先生からも御指摘があったような、地方分権を進め、各地方公共団体によってその税率を決められると、一定の制限がありますけれども、そういう制度でありますから、今、羽田先生がおっしゃったその地方分権の方向にかなったものと、このように考えております。
 しかし、今御指摘がありましたように、それではなぜ少ないんだと、適用例がないんだと、それを更に延長するのはどういうことなのかという、こういう二番目の御質問かと存じます。
 これらについては、税負担の軽減措置の際に考えなきゃいけないことは、税負担の公平、中立、簡素という基本原則の例外措置として設けられたものでありますから、その目的や効果を絶えず検証して整理合理化を進めていくという、こういう方向性については御指摘のとおりでございます。
 具体的には、それではこれらの特例措置は実施状況は一体どうなんだと、こういうことにつきましては、津波防災まちづくりの推進及びコンパクトシティーの実現という政策目的の達成に資すると考えられることから講じたものでありますが、しかし、これには計画を立てる必要がある、それぞれの市町村によって計画策定が必要と、こういうことが前提になります。
 したがって、この計画を立てるまでの間、時間が掛かっているのが現状でありまして、とりわけ防災の、津波なんかの場合にはこれはそう簡単に、何といいますか、津波を想定して立てなきゃならないことでありますので、津波浸水想定を都道府県がして、それを基にして市町村が推進計画を立てるということになっている次第でございます。
 また、都市再生特別措置法に基づく認定誘導事業者については、公共施設が、いわゆるコンパクトシティーに係る特例措置については市町村が立地適正化計画を策定するという、こういうことが前提となっているわけであります。
 したがって、現在のところ、計画中のところは幾つかあるわけでありますが、まだ形になっていないというのが現状でございます。しかし、もう間もなく姿形が見えてくるものと、我々はこのように考えております。
 また、各市町村の実情を踏まえて、議会等において十分御議論いただいた上で、その上で必要な条例を制定していく、こういうことになるんだろうと思っております。
 以上でございます。
#63
○羽田雄一郎君 何を説明していただいているのかがいまいち分からなかったわけでありますけれども、今の説明だと、まだゼロだけれども今議論していて今後出てくるものがあるということでよろしいんでしょうか。
#64
○副大臣(土屋正忠君) 先ほど申し上げましたように、計画策定中で、それが形になるのはもうちょっと時間が掛かる、こういうことになります。
#65
○羽田雄一郎君 それがどれぐらいあるんですか、数は。
#66
○副大臣(土屋正忠君) これは各自治体の決めることですので今ここで幾つとは言えませんが、複数あることは承知をいたしております。
#67
○羽田雄一郎君 事務方でもいいので、分かれば答えてください。
#68
○委員長(山本博司君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#69
○委員長(山本博司君) じゃ、速記を起こしてください。
#70
○政府参考人(青木信之君) 津波対策に資する港湾施設に係る特例措置でございますけれども、平成三十年度の適用見込みが二団体、三十一年度には三団体ぐらいが見込まれるというふうに考えております。
 以上でございます。
#71
○羽田雄一郎君 こんなこと、この数は別に複数あって言えないというような問題ではないというふうに思いますので、しっかりと答えていただきたかったなというふうに思います。
 次に行きます。このことについてはしっかりと今後も我々も見ていきたいというふうに思いますけれども、次に行かせていただきます。
 企業版のふるさと納税についてですけれども、モラルハザードが起きないようにする必要があるとの観点から、寄附の代償として経済的利益を伴わないものとするというのが要件の一つとされるという予定であると、こういうふうに聞いております。
 利潤の最大化を目指す、これが企業の本質であるとの理解からすると、地方団体への寄附は利潤の獲得に何らかの関係があると期待できるから行うものであろうし、また、そうでなければ、寄附よりも配当を求める株主、寄附よりも給与を上げることを望む従業員に対して説明が付かないというふうに思います。反発を生むことにもつながっていくのではないかなというふうに考えますけれども、経済的見返りがないのに株主や従業員からの反発を受けてまで地方団体に寄附をする企業が実際にどれぐらい現れると見込んでいるのか。
 また、企業が地方団体の事業のためと称して寄附を行い、直後にその企業がその事業の委託を随意契約で獲得したというような事例があれば、寄附の代償として経済的利益であると誰もが思うかもしれないわけでありますし、現実に、現実にはこのような露骨なことが行われるとは考えにくいわけでありますけれども、寄附をしてしばらくの間、間が空いて、それから経済的利益が与えられると、これが代償であったか否かの因果関係は当事者以外分からないということになるかもしれない、こういう懸念を抱いているわけでございます。
 寄附の代償としての経済的利益であるか否かを判断するのは難しく、実際には全く意味のない要件ではないかとも思えてきますけれども、どのように対応していくおつもりか、お聞かせください。
#72
○大臣政務官(牧島かれん君) お答えいたします。
 企業版ふるさと納税のモラルハザードについての御質問でございました。
 企業が国家的な取組である地方創生のプロジェクトに寄附することによる企業のメリットとしては、地方創生という国家的取組への貢献による企業イメージの向上のほかにも、寄附の代償として経済的利益を供与することは規制するものではございますが、寄附を通じて地方公共団体との間に新たなパートナーシップが生まれ、そこから企業が新たな事業展開を見出すといったこともあると考えております。
 また、そもそも企業にメリットを感じてもらうためには、地方公共団体において寄附をお願いしようとする事業をブラッシュアップして魅力的なものとするほか、適切なKPIの設定、PDCAサイクルの整備を行い、企業が寄附について説明責任を果たせるような事業を設計することが必要であります。こうしたことを通じて、多くの企業から寄附が行われることを期待しています。
 どの程度の寄附が集まるかということにつきまして正確に見込むことは現在難しいものではございますが、現行の制度における地方公共団体に対する企業からの寄附の実績などを参考に、四百億円を超える規模の寄附が期待できるものと考えています。
 そもそも、地方創生応援税制は、志のある企業に寄附という形で地方創生のプロジェクトを応援していただくというための措置でありますので、企業が見返りを要求するという認識には我々は立っておりません。その上で、地方公共団体が寄附の代償として企業に対して経済的な利益を供与する行為は不適切と考えていることから、内閣府令においてこうした行為を禁ずる規定を置くこととしており、法令遵守の観点から地方公共団体は当然に法令に従って行動するものであり、意味のない要件であるとは考えてはいません。
#73
○羽田雄一郎君 まあ、意味のないものではないというふうに考えるのは当たり前だというふうに思いますが、これが意味のないものにならないようにしっかりとチェック機能を果たしていただきたいということだけ付け加えさせていただきたいと思います。
 これで牧島政務官への質問はないので、委員長が許せば退席を。
#74
○委員長(山本博司君) じゃ、牧島政務官、退席されて結構でございます。
#75
○羽田雄一郎君 それでは、地方交付税法等の一部を改正する法律案の方の質疑を少しさせていただきたいと思います。
 平成二十八年度の地方一般財源総額について、高市大臣は、「赤字地方債である臨時財政対策債の発行額を前年度から大幅減とするなど、一般財源の質を高めます。」と言っておりますけれども、大幅に減ったのは折半分の臨時財政対策債のみで、元利償還金分はむしろ増えており、看過できない状況であります。たとえ折半分の臨時財政対策債が発行されなかったとしても、元利償還金分の臨時財政対策債残高は今後も増えていくのではないでしょうか。
 仮に、今後、折半分の臨時財政対策債発行を行わず、金利水準も一定であると仮定した場合、元利償還金分は毎年幾らずつ何年間にわたって増加し、また償還を終えるのはいつなのか、見通しをお示しを願いたいと思います。それと、総務省は、そういった想定は一切行わず、場当たり的な自転車操業を毎年度繰り返しているだけなのかどうか、お答えをいただきたいと思います。
#76
○政府参考人(安田充君) お答えいたします。
 仮に、二十九年度以降の臨時財政対策債の発行を行わないというふうに仮定いたした上で、平成二十八年度末における発行残高五十二兆円の元利償還金の償還見通しをお示しするといたしますと、その増加でございますが、平成二十九年度は前年度比約二千八百億円、平成三十年度は前年度比約二千二百億円、平成三十一年度は前年度比約一千七百億円、平成三十二年度は前年度比約七百億円償還額が増加いたしまして、平成三十二年度にピークを迎える見込みでございます。この時点の償還額でございますが、約四兆円となる見込みでございます。その後、償還額は低減いたしまして、平成二十八年度発行分の償還が完了するのは平成五十八年度ということでございまして、この時点で償還が終わる見込みでございます。
 なお、実際には、平成二十九年度以降の臨時財政対策債の発行額を見込むことができないため、それを含めた今後の臨時財政対策債の償還見通しを示すことは困難であることは御理解賜りたいと存じます。
#77
○羽田雄一郎君 臨時財政対策債は、交付税特別会計からの借入れをやめる代わりに導入されたものであります。交付税特別会計借入金残高のうち地方負担分は、折半ルールとして借入が再開された平成八年度から停止された平成十八年度までの十年間で約二十兆円も残高が増えました。一方、臨時財政対策債は、制度開始の平成十三年度から平成二十八年度までの十五年間で、実に五十二兆円という途方もない金額の借金を抱える状況となっています。制度を開始した平成十三年度当時に現在のような状況に陥ることを想定していたのか定かではありませんけれども、制度の持続可能性を疑うには十分過ぎる異常な金額であります。
 臨時財政対策債の残高への対応について、高市大臣は、まずは折半分の臨時財政対策債を発行しなかった平成十九年度及び二十年度の状況を早期に実現すべく、アベノミクスの成果を地方まで行き渡らせ、地方税が増えるという形をつくっていくと言いますが、景気の波は一定ではないので今後景気が悪化することも十分考えられる中で、その際、臨時財政対策債を発行させることで地方に大量の借金を負わせるという制度が温存されているのであれば、状況はいつまでたっても改善しないのではないでしょうか。
 この制度を存続させることが本当に我が国にとって有益であると高市大臣は胸を張って言うことができるのか、お答えをいただきたいというふうに思います。
#78
○国務大臣(高市早苗君) この制度の存続ですね、我が国にとって有益であるかと申し上げますと、本来的には私は、臨時財政対策債のような特例債による対応ではなくて、法定率の引上げによって安定的に地方交付税を確保するという方法が望ましいと考えております。
 しかしながら、どうしても地方において巨額の財源不足は継続しているということでありますので、臨時財政対策債の発行残高は増加しているんですけれども、本来このように特例債に頼らないように財務体質を強化していく、そういうものをしっかりと確立していくことが大事だということでございます。
 平成二十八年度の地方財政対策において、臨時財政対策債の発行を前年度から〇・七兆円の大幅減としたところですので、今後とも、地方財政の健全化、あわせて、先ほどおっしゃっていただいた地方税収を増やしていくための対策、両方に取り組んでまいりたいと思っております。
#79
○羽田雄一郎君 大臣がしっかり理解をされているようなので、大臣にそこはしっかりお任せをしていきたいと、こういうふうに思いますし、我々もしっかりチェック機能を果たしていきたいというふうに思います。
 一般財源総額についても平成二十七年度を上回る六十一兆六千七百九十二億円を確保したとしていますけれども、これは臨時財政対策債三兆七千八百八十億円も含まれております。しかも、このうち三兆二千五百四十一億円は臨時財政対策債の元利償還金分であり、使途が借金の返済に限定されています。つまり、本当に地方が自由に使える財源ではありません。
 これが今後ますます増えていくことが見込まれているので、その借金の返済のために借金をするという臨時財政対策債が増嵩する構造を打開するためには、地方一般財源歳出を賄うための地方税、地方交付税を確保した上で、更に元利償還金分を地方税、地方交付税で賄えるようにしていかなければなりません。地方財政計画に計上されている歳出の多くは、国が法令で実施を義務付けていたり、国が法令等で基準を設定したりしているものであります。
 この円滑な実施は国にとっても国政を運営していく上でも不可欠であり、そうである以上、必要な財源を確保することは本来国の責務であって、交付税特別会計借入金残高三十二兆円、臨時財政対策債残高五十二兆円という莫大な借金を地方に負わせる状況になることはそもそもおかしいのではないでしょうか。臨時財政対策債を発行してその場をやり過ごすのはもうやめて、地方交付税の法定率引上げを行うべきではないかと考えます。地方創生を掲げるのであれば、地方交付税の法定率の引上げこそ地方が求めているものであり、最大の地方創生策ではないでしょうか。高市大臣にもう一度お伺いをします。
#80
○国務大臣(高市早苗君) もうこの地方財源不足の補填につきましては、地方六団体からも法定率の引上げを含めた抜本的な見直しの御要望をいただいております。二十八年度に向けても事項要求はいたしておりました。
 今後とも、法定率の見直しなどによる交付税総額の安定的確保について、私自身も粘り強く主張し、政府部内で十分に議論をしてまいりたいと考えております。
#81
○羽田雄一郎君 よろしくお願いいたします。
 それでは、次、地方交付税には標準的な水準の行政サービスを提供するために必要な財源を確保する財源保障機能があり、これによって全国どのような地域に住んでいても住民の安心、安全が確保されます。ところが、今この地方交付税の財源保障機能が脅かされているのが現状であります。その大きな要因の一つがトップランナー方式の導入であります。
 高市大臣は、地方団体が直営、民間委託、指定管理者制度等といった事業の実施方法のうちどのような方法を選択するかについては、地域の事情に応じて適切に判断されるものであると述べております。確かに、実際の自治の現場でどのような選択を行うかを国が制限するものではありません。しかし、地方交付税の算定においては民間委託等を行うことが前提となる、つまりトップランナー方式が導入される業務については民間委託等を行うことが標準的な行政サービスの在り方であるということになってしまいます。そうなると、民間委託等を行わない地方団体は標準的ではない行政サービスを行うだけの財政的余裕があるというすり替えがいつの間にか行われ、ここの部分を捉えて、財政健全化を至上命題とする勢力が地方交付税を削減する口実とするおそれがないかと危惧をしております。
 このような可能性は一切ないと断言できるんでしょうか、お答えをいただきたいと思います。
#82
○大臣政務官(森屋宏君) お答えをいたします。
 まず、地方財政が依然として厳しい状況にある中におきまして引き続き行政の効率化を進めるため、昨年八月に総務大臣通知を発信をさせていただきまして、民間委託等の業務改革の推進に努めるよう各地方団体に要請をしたところであります。
 こうした中におきまして、地方交付税の算定におきましては、先生、先ほどお話ございました、平成二十八年度よりトップランナー方式を導入をいたしまして、既に多くの団体が業務改革に取り組んでいる業務につきまして、業務改革を行っている団体の経費水準を基準財政需要額の算定基礎としたところでありまして、地方交付税の削減を目的としたものではありません。
 なお、来年度の地方財政計画におきましては前年度の〇・一兆円を上回る一般財源総額を確保いたしまして、地方交付税につきましても前年度とほぼ同程度の額を確保したところでありまして、地方団体が安定的な財政運営を行えるものと考えております。
 今後とも、地方団体が必要な行政サービスを提供しつつ安定的な財政運営を行うことができますよう、必要な交付税総額を確保してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#83
○羽田雄一郎君 歳出について一定の効率化は必要でありますけれども、住民生活の安心、安全が確保されるということが大前提であります。民間委託を進めたくても委託先がないような地方団体もあり、地域の実情を踏まえて算定するといっても、結局はアベノミクス流の弱者切捨てになることを懸念をしております。
 地方財政審議会の意見では、今後、少子高齢化への対応や社会的に支援が必要な人々へのきめ細かな対応がますます求められることを考えると、これまでと同じように地方公務員の数を減らすことは限界に来ているのではないかなというふうに認識も示されているところであります。
 一方、衆議院において、トップランナー方式は公務員数の削減を目指すものなのかと問われまして、総務省は、結果として民間委託が進み、職員が減少するということはあり得る旨の答弁をしております。総務省はこれ以上地方公務員の数が減っても構わないというお考えなのかどうか、お答えをいただきたいと思います。
#84
○政府参考人(安田充君) お答えいたします。
 近年の地方財政計画におきましては、地方団体における定員の純減幅は縮小してきているという実態等を勘案いたしまして、職員数の削減が抑制されてきているところでございます。
 一方で、地方交付税の算定におきましては、御説明申し上げましたように、平成二十八年度からトップランナー方式を導入することにしているところでございますけれども、地方交付税は一般財源でございまして、結果として民間委託等が進み、職員が減少することはあり得るものでございますけれども、あくまで業務の実施方法につきましては各地方団体において自主的に判断されるものというふうに考えております。
 各地方団体におきましては、地域の実情を踏まえつつ、自主的に適正な定員管理の推進に取り組んでいただきたいというふうに考えているところでございます。
#85
○羽田雄一郎君 地域においてしっかりと、やっぱり地域住民の安心と安全、これが大事でありますし、やはり行政サービスも含めてしっかりとしていくためには地方公務員の皆さんの働きというものが大変重要なので、その部分はしっかりと地域によって確保されるべきだということを申し上げさせていただきたいというふうに思います。
 最後になりますけれども、従前、特別交付税は地方交付税総額の六%とされてきましたけれども、平成二十三年度改正において四%とすることとされました。ただし、東日本大震災の発生を踏まえてその実施が三年間凍結され、その後更に二年間引下げが延期され、結果的に現在に至るまで六%が維持されてきました。
 平成二十三年度改正の趣旨は、当時、地方財政審議会から、特別交付税については、算定方式が不透明とか、交付額が固定化していないか等の批判もあるとされ、災害や口蹄疫の発生など普通交付税では算定できない特別の財政需要に対応するという本来の役割に照らし、現在の総額に占める割合が適切な水準かどうかを再点検し、見直しを行うべきであると指摘されたことを受け、交付税の算定方式の簡素化、透明化の取組の一環として行われたものであります。
 そこで、特別交付税の算定の簡素化、透明化についてはこれまでの間どのような対応がなされてきたのか、具体的にお伺いします。
#86
○政府参考人(安田充君) お答えいたします。
 新たに特別交付税による措置を行う財政需要につきましては、省令におきまして算定項目を明記し、できる限り算式化した上で算定方法を明示するということを基本としてきたところでございまして、この結果、平成二十六年度の算定項目数は五百六項目となっております。十年前の平成十七年度の三百八十四項目、引下げ法案を提出いたしました平成二十二年度の四百四十三項目と比較いたしまして、大きく増加しているところでございます。
 これに加えまして、平成二十六年度より各都道府県の担当者を集めた説明会を開催いたしまして、特別交付税の総額や、災害の発生状況を踏まえた当該年度の交付額の見込みを各地方団体と共有し、予見可能性の向上に努めているところでございます。
 また、地方交付税法に基づく各地方団体からの意見につきましては、地方財政審議会に報告した上で、意見の提出のあった地方団体に回答しているところでございますけれども、今年度より意見処理結果をホームページ上で公表するなど、算定の透明性の向上に努めることといたしておるところでございます。
#87
○羽田雄一郎君 時間となりましたので、これで質疑を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#88
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。
 まず、課税自主権の拡大について伺いたいと思うんですが、今回提出されている法案の中に地球温暖化対策推進法改正案というのがございます。これに関して、与党の税制改正大綱では森林環境税等を検討することになっております。多くの団体においては、法定外税あるいは超過課税といった課税自主権の発揮によってこの森林や水源を保全するための課税がなされております。森林環境税に対する地方団体の期待は大変に大きいというふうに私も感じております。
 そこで、国として森林環境税を創設する際には、これらの独自に課税をしている課税との関係を整理する必要はないかどうか、まずそこから伺います。
#89
○副大臣(土屋正忠君) 環境税に関連した御質問でございます。
 課税自主権を活用し、現在、森林環境や水源環境の保全を目的として個人住民税や法人住民税の均等割に係る超過課税を実施している地方団体は増加傾向にあります。平成二十七年度においては三十五県及び一市となっているわけであります。
 平成二十八年度の与党税制改正大綱においては、市町村が主体となった森林・林業施策を推進するとともに、それに必要な財源として、都市、地方を通じて国民にひとしく負担を求め、市町村による継続的かつ安定的な森林整備等の財源に充てる税制等の新しい仕組みを検討すると、このように記載をされておるところであります。この与党大綱に基づき、その内容や時期について検討が進められるものと考えておりますが、その際、超過課税との関係も含めて、地方団体の意見を十分聞きながら検討することが必要と認識をいたしております。
 以上でございます。
#90
○横山信一君 よくよく地方団体との調整をしていただきながら、森林環境税導入の際にはよく地方の実情を把握していただきながら進めていただきたいというふうに思います。
 各地を回っておりますと、私も今年は改選の年に当たっておりますので、比例ですので、あちこち回っておりますと、ふるさと納税に対する高い評価と期待をよく聞くわけであります。
 ふるさと納税は、本来の趣旨でいえば寄附控除ですので、公益的事業への個人寄附の奨励を目的とするものであります。しかし一方で、都市と地方をつなぐツールとして地方創生に貢献しているのも事実です。その優れた仕組みの一つには、納税者に返礼品を送るということがあります。納税という行為が地域経済を活性化させているということであります。高額の返礼品が問題視され、総務省としても良識ある対応を要請する通知を発出したこともありましたが、地域の事業者が返礼品の開発に努力したり、あるいは地域外の納税者に喜んでもらうことが、地域の事業者や生産者のやりがい、あるいは自信につながったり、そういったところに結び付いている、いい影響を与えているというふうに私も感じております。もちろん、寄附控除の本来の目的に沿って返礼品を出さないという自治体もありますし、それはそれで自治体の判断でありますし、それ自体も自治体のアピールにもなっているというふうに思います。
 大臣は、このふるさと納税の制度創設から現在までを振り返りまして、この制度をどのように総括しているのか、伺います。
#91
○国務大臣(高市早苗君) ふるさと納税制度ですが、そもそもはふるさとへの思いや地方団体の様々な取組を応援する気持ちを寄附金税制を通じて形にする仕組みとして平成二十年度の税制改正で創設されたものでございます。
 これまで東日本大震災を始めとする幾多の災害の被災団体への支援にも活用されてきたということも含めて、この八年間で大きく実績は伸びております。平成二十六年度が三百八十九億円だったのですが、今年度は上半期だけで四百五十三億円となっております。このことは、国民の皆様にこの制度が広く認識されて活用が進んでいるということで、心強く感じております。
 総務省としましては、やはり地方への応援が継続的に得られますように、地方団体におかれましては活用する施策の明確化ですとか活用実績の分かりやすいPRを行っていただくなど、やはり使途を、使い道を評価していただけることに力点を置いた取組が広がっていく方向で更なる活用の促進を図ってまいりたいと思います。
 今、横山委員がおっしゃっていただいたとおり、やはりいろんな地域とえにしをつなぐことによって、またそこに観光に行ってみようとか移住のきっかけになったり、それからまた返礼品もそれぞれの地域の特産品を始めとした産業の振興にも十分つながっていると思います。
 昨年四月の大臣通知におきましては、やはりちょっと、税制上の問題ですね、余り高額な行き過ぎたものですと別の意味での税制上の問題が生じますので、そういった意味も含めまして良識ある対応をお願いしたところなんですが、各地方団体において相当多く見直しも含め対応していただいていると承知しております。
#92
○横山信一君 平成二十七年度税制改正では、ふるさと納税に導入されたワンストップ特例制度、今大臣からもお話がありましたけど、四百五十三億円ということで、大変多くの利用者が利便性が向上したことで増えているということであります。
 他方、ワンストップ特例は、簡素化までの間の当分の間の特例的な仕組みとして導入するというふうにもなっておりまして、この事務手続を簡素化するマイナンバー制度、これが本格稼働すると、このふるさと納税の手続は寄附者、地方団体のそれぞれにおいてどう変わっていくのか、伺います。
#93
○政府参考人(青木信之君) お答え申し上げます。
 平成二十八年一月からマイナンバーの利用が始まっており、平成二十八年所得に係るふるさと納税に関する手続にもマイナンバーの記載が必要となります。具体的には、確定申告をされる場合には確定申告書に、今委員御指摘のワンストップ特例の適用を受けようとする場合には市町村に提出する特例申請書にマイナンバーを記載していただく、そういうことになります。課税を行う住所地の市町村におきましては、課税資料となる確定申告書や給与支払報告書、またワンストップ特例制度に基づきます寄附を受け取った団体からの通知などがマイナンバー付きで集まってくると、こういうことになります。
 したがいまして、年の途中で転居をしたような方、あるいは結婚に伴いまして氏名が変更された方、あるいは不完全な住所の表記があったような場合であっても、マイナンバーを用いて迅速に正確に事務処理が可能となるものというふうに考えております。
#94
○横山信一君 来年度は、これに加えて企業版ふるさと納税が導入されるわけでありますけれども、国が期待する企業版ふるさと納税というのはどういうものなのか。
 あわせて、企業による大口の寄附を通じて企業にとっては税負担の軽減措置があるとはいっても、寄附額の四割の税負担がありますので、そもそも資金力の劣る中小企業にはハードルが高い制度だというふうに感じております。企業にとって地域貢献のイメージをつくることはできますけれども、ほかにどんなメリットがあると考えているのか、これは牧島政務官にお願いいたします。
#95
○大臣政務官(牧島かれん君) お答えいたします。
 地方創生応援税制、いわゆる企業版ふるさと納税により、企業が創業地などの地方公共団体が行う地方創生プロジェクトを財政面から支援すること、また地方公共団体の側も企業に地方創生の取組をアピールすることなどが促進されることで、地方創生の取組が更に加速化することを期待しています。
 企業イメージの向上のほかにも、企業にとってのメリットとして、繰り返しにはなりますが、寄附を通じて企業と地方公共団体の間に新たなパートナーシップが生まれて、そこから企業が新たな事業展開を見出すこともあると考えています。
 また、今委員より御指摘をいただきましたとおり、中小企業についてでございますが、現行の制度においても多くの中小企業が地方公共団体に対して寄附を行っているところでございます。地方創生応援税制によって税の軽減効果はこれまでの二倍となりますので、中小企業を含め企業の寄附に対するインセンティブは高まるものと考えています。
 また、地方公共団体にあっては、中小企業にとっても寄附をしたくなるような魅力的な地方創生のプロジェクトを考えて取り組んでいってもらいたいと考えております。
#96
○横山信一君 分かりました。
 次に、新築住宅に係る固定資産税の特例措置について伺いたいんですが、減収影響額、この特例措置による減収影響額というのは平成二十六年度見込額で約九百七十億円ということで、目立っているわけであります。しかし、住宅の一次取得者である三十歳代の平均年収、これは年々減少する傾向にありまして、一方で住宅価格は上昇傾向にあると。このような状況の下で特例措置を継続しなければ住宅需要が落ち込む可能性がありますので、そういう意味では平成三十年までの特例措置の延長というのは評価をしたいと思います。
 その上で、本格的な人口減少社会を迎え新築住宅着工数の減少が予想される中で、地方団体の自主財源として非常に重要な固定資産税の確保のために今後どのように取り組もうとしているのか、伺います。
#97
○副大臣(土屋正忠君) 住宅の建設を促進する観点から、新築住宅の所有者の購入当初における税負担の軽減措置を図るため、新築住宅に対する固定資産税の特例措置を講じているところであります。
 本特例については、昭和三十九年度改正で法制化されて以来繰り返し延長しているものでありますが、適用期限が到来するたびにその必要性や効果について議論を行っているわけでありますが、国民の期待も高く、継続されてきているというのが現状でございます。
 今回の改正においては、新築住宅に対するニーズは依然として多いこと、また現下の経済情勢や、住宅ローンの減税が平成二十九年度まで延長されていることなどを踏まえて、その適用期限を二年間延長するものとしたものであります。
 新設住宅着工戸数については、近年、リーマン・ショックから立ち直って緩やかに回復をいたしておりますが、こうした特例措置を講ずることによってその持ち直し傾向を継続させ、固定資産税収の安定的な確保を図ってまいりたいと、このように考えております。
#98
○横山信一君 住宅政策というのは今、新築から大きく、量から質へというふうに変化をしようとしているわけでありますけれども、そういう意味で、今回バリアフリー改修の特例措置の拡充も行われます。これが築後十年ということになるわけでありますけれども、この特例措置の拡充を築後十年とした根拠を伺います。
#99
○副大臣(土屋正忠君) バリアフリー改修を行った既存住宅について、改修した年の翌年度、住宅家屋に対する固定資産税について三分の一を減額する特例措置がこの制度でございます。
 今回の改正において、御指摘のとおり、その適用期限を二年延長することとしておりますが、対象となる住宅の要件については、現行、平成十九年一月一日以前から所在する住宅となっているものを築後十年というふうにずっと、これからずっと後ろにずれる、こういう形にしているわけであります。
 最近、リフォームの実施割合が高まっているといった実態に基づいてこのような改定をしたわけでありますが、それでは十年ということの基準にした根拠は何かと、こういうことでございますが、リフォームを実施した住宅のうち築十年以下の住宅は五%にすぎないわけであります。一方、築十一年から築二十年の住宅は約二〇%、さらに築二十一年から三十年の住宅は四五%、築三十一年以上の住宅は約三〇%と、こういうふうに経年を経るごとに多くなっておりますので、それを、そういった実態を踏まえて十年というふうにしたわけでございます。
#100
○横山信一君 時間が来ておりますので、以上で終わらせていただきます。
#101
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。
 今日は、地方税改正案にある外形標準課税の拡大について伺います。
 今でも、赤字の企業でも、地方税については固定資産税、事業所税、住民税均等割等、所得にかかわらず多くの税負担があること、これは忘れてはならないと思います。
 そこで、まず大臣に伺いますが、二〇一五年度で推計すると欠損法人は地方税を約何兆円負担しているのか、お答えください。
#102
○国務大臣(高市早苗君) 固定資産税や法人住民税均等割等について、所得に関係なく欠損法人であっても御負担はいただいているところなのですが、欠損法人の地方税全体の負担額については把握をいたしておりません。と申しますのは、固定資産税等については、課税時に欠損法人であるかどうか課税庁である地方公共団体において把握することについて、実益がないということから調査をしていないということが事情でございます。
#103
○吉良よし子君 調査していないということですけれども、これは、欠損法人の地方税の負担の実態というのは、もう既に二〇一四年の政府税調の中でも外形標準課税を議題にしたときにも議論があったわけです。こちらはその資料ですけれども、数字も出されているわけで、民間の委員ですらすぐに調査して出せるような数字になっているわけで、国家機密でもないわけで、調査する必要性がないとおっしゃるわけですけれども、やはりどういった影響があるのか調べる上でもしっかり調査して公表するべきではないかと思うのですが、大臣、いかがでしょう。
#104
○政府参考人(青木信之君) お答え申し上げます。
 今委員御指摘の資料は、平成二十三年度決算をベースに経済界から出された資料だというふうに聞いておりますけれども、この資料のベースとなっている考え方は、欠損法人が約四・五兆円の規模を負担しているというふうに言っているんですけれども、それは、当時の欠損法人の割合を、これ七割程度でございますけれども、固定資産税等の税収に単純に乗じているということなんですね。
 御案内のとおり、資本金一億円を超える企業では黒字法人が多いわけです、大体七対三で黒字法人。資本金一億円以下の中小企業は、七対三で逆に欠損法人が多い。中小企業が全体の九九%ですから、当然、七割、全体の数では七割になってしまいますけれども、それが固定資産税の税収に単純に掛けて推計できるというのは、ちょっと推計としては相当に無理があるというふうに考えておりまして、このデータに基づいて議論するということにもならないのではないかなと思いますし、また、課税庁である地方公共団体がデータを取るということになりますれば、それはそれでまた一定の事務が生じます。そういうことも念頭に置いて考えなければいけない問題だろうと思っております。
#105
○吉良よし子君 いろいろ述べられたわけですけれども、先ほどもありましたとおり、推計値でも出そうと思えば出せるわけですよね。ありましたとおり、二〇一四年四月二十四日の政府税調で提出されたこの資料によりますと、二〇一一年の欠損法人の地方税負担額というのは、推計ではありますが四・五兆円に上るという、これが直接的に確実とは言えないといっても、やっぱり規模が推計できるということなわけですよ。今回の外形標準課税の拡大というのは、こうした赤字企業や中堅・中小企業に対して更に多くの負担を与えるというものだと思うわけです。
 ここでお配りした資料を見ていただきたいわけですけれども、そもそも外形標準課税というのは、資本金、従業員数等の企業規模に着目する課税であって、企業の所得にかかわらずに負担する税という性格を持っているわけですが、この表は総務省自治税務局に要求して作成していただいたもので、これで、今回の課税ベースの拡大によって、激変緩和措置を除いた場合、課税所得別、企業規模別でその所得割、付加価値割、資本割の増減というのが一体どのようになっていくのかというイメージであります。
 総務省では、作っていただいた資料ですからこの内容を説明していただきたいんですが、特徴的なところということで、所得一億円以下の中堅企業のところ、また所得十億円超えの大企業の税負担の増減がどうなるかというところを紹介してください。
#106
○政府参考人(青木信之君) お答え申し上げますが、その前に、先ほどの御質疑の点でございますけれども、赤字法人が七割として、七割固定資産税の税収に単純に掛けた推計についてですが、実際に法人の所有する資産に比例的である減価償却費で見ると欠損法人のシェアは三割以下ですので、この推計は正直申し上げて推計とまで言えないようなものなのではないかというふうに思っておりますので、その点は御理解いただければと存じます。
 その上で、今御質問いただきました点でございます、資料を提出いただいたものでございますけれども、今回の外形標準課税の拡大によります一社当たりの負担の増減について、資本金の階級別及び所得階級別の課税標準で平成二十五年度の課税実績を基に機械的に試算いたしますと、資本金一億円以下の中堅法人が約六千社、所得割で平均百万円の負担減、付加価値割で平均三百万円の負担増、資本割で平均百万円の負担増、全体で平均三百万円の負担増となっております。
 所得が十億円を超える大法人が約二千社で、所得割で平均二億四千五百万円の負担減、付加価値割で平均一億二千七百万円の負担増、資本割で平均五千百万円の負担増、全体で平均六千七百万円の負担減となっております。
 あくまでも平均の負担がどう変動するかということで試算をしたものでございますけれども、一般的には、外形標準課税の拡大により、事業規模に比べて所得が大きい場合は負担減、事業規模に比べて所得が小さい場合は負担増となるものですけれども、比較的規模の小さい法人につきましては、外形課税の拡大により負担増となる場合には軽減する措置も講じているということでございます。
#107
○吉良よし子君 資料の説明をいただいたということですけれども、先ほどの話ですけれども、推計とは言えないという数字だとおっしゃるんですけれども、であれば、やはり総務省としてちゃんとしっかりと数字出すべきじゃないかと。大臣だって、固定資産税、事業所税、住民税均等割等、法人が、欠損法人も払っているということは認められているわけですから、そこは指摘しておきまして。
 先ほどの資料に戻りますと、御説明いただきましたとおり、所得十億円以上の二千社の大企業、ここの所得割の減税という額が二億四千五百万円になるというわけです。付加価値割と資本割の増税分を差し引いても六千七百万円もの減額となるわけで、この所得十億円以上の二千社の大企業のところが一番減税額が多いと、これは事実でよろしいでしょうか。大臣、いかがでしょうか。
#108
○政府参考人(青木信之君) 数字については今申し上げたとおりでございます。
#109
○吉良よし子君 これは間違いないということでした。
 つまり、この外形標準課税のところの負担の変動だけ見ても、大企業を優遇している、これは明らかなのではないでしょうか。これに研究開発減税、法人実効税率の引下げ、こうしたものが加われば大企業優遇税制の極みとしか言いようがないと、まさに大企業の独り勝ちになってしまうのではないでしょうか。
 一方、じゃ、負担増えるのはどこかというと、赤字の企業とか若しくは黒字でも所得一億円以下とか、そういったところになるわけです。中堅企業を含めて全部の企業が付加価値割、資本割で増税となるわけで、中堅企業の付加価値割は三百万円から三千四百万円までの負担増になるという事態なわけですけれども、ここで高市大臣に伺いたいんですが、この赤字の中堅企業四千八百社、この付加価値割は二百万円増、平均三百万円負担増となるわけですけれども、どういう経営規模、従業員数とかそれから経営状況なのかという、そういうところを説明ください。
#110
○国務大臣(高市早苗君) 資本金一億円超の外形標準課税の対象法人約二・三万社のうち、資本金十億円以下のいわゆる中堅法人は約一・七万社であり、そのうち赤字法人は三割弱の約四千八百社、これは委員が御指摘いただいたとおりです。
 赤字の中堅法人の形態ですとか経営状況はまちまちであると考えられますが、赤字ということは経営上御苦労はあるものと受け止めています。現在、赤字であったり収益の低い中堅法人も、業績が向上しましたら今回の外形標準課税の拡大によって税負担は軽減されることになります。
 今後、中堅法人も含めて多くの法人の業績が向上し、この外形標準課税による税負担の軽減効果を享受するということを期待いたしております。
#111
○吉良よし子君 経営が向上すれば影響なくなるだろうというお話だったんですけれども、私、伺っているのは、その赤字の中堅企業四千八百社というのが一体どういう企業なのか、どれだけの地域雇用を抱えているのかとか、そういった地域経済への影響というところをお聞きしたわけです。というのは、やはりそれが地域経済に与える影響を勘案しないままで増税ありきということで進めていくと、どれだけのダメージが与えられるのか分からないからですね。
 衆議院の総務委員会でも、我が党の梅村さえこ議員の質問に対して、この外形標準課税の拡大が地方経済に与える実態調査していないという答弁もあったわけですけれども、こうした調査もせずに課税ベース拡大というのはやはりおかしいのではないか、取ることしか考えていないというのはいかがかと思うわけです。
 先ほど来ありますけれども、今回の課税ベース拡大により負担が増えるのは、どうにか黒字で、黒字だったり赤字だったり繰り返している企業もあると思われるわけです。一方、比較的多くの正規雇用従業員も抱えるだろう中堅企業の負担が増えるということなわけですよ。
 総務省の説明などでは、所得割を縮減して、資本割、付加価値割を拡大して見かけ上の実効税率を下げる、だから税制中立だという論法ですけれども、割別の実質負担が大きく変わるというのが真相ですし、今回、激変緩和措置導入するとおっしゃいますけど、そういうことを導入しなければならないということから見てもやはり明らかなんじゃないかと思うわけです。
 そこで、改めて伺いますけれども、地方税法の改正案の附則第五条第二項から第十一項で三年分の激変緩和措置を規定されているわけですが、その改正案には、いわゆる激変緩和措置、今後どうするかなどの検討条項はありませんが、つまり、このままいけばこの本則に従って増税となるということでよろしいでしょうか、大臣。
#112
○政府参考人(青木信之君) 今般の法人税改革は、企業が収益力を高めて、積極的に設備投資あるいは賃上げ等を促す観点から行うものでございますけれども、そうした改革を各企業に進めていただくためには一定の期間も必要だろうということから、事業規模が一定以下の法人について、外形課税の拡大により負担増になる場合には時限的に負担増の一定割合を軽減する措置を講じたところでございます。
 こうした措置は、こうした軽減、経過措置でございますけれども、この措置の終了時にその後の措置を検討するという規定は設けないのが普通でありますし、今回の地方税法の改正法案においてもそうした措置は設けておりません、それを検討するという規定は設けておりません。
#113
○吉良よし子君 検討するという措置設けていない、つまり三年後にはこのお配りした資料のとおりの増税となるということだと思われるわけですね。
 ところで、与党大綱によると、資本金一億円以下の中小企業に対する課税ベースの拡大についても引き続き慎重に検討していくとあるわけです。
 ここで大臣に伺いますけれども、この検討するという点は、具体的に、どういう論点について、どういう方向性を持って検討していくおつもりなのでしょうか。
#114
○国務大臣(高市早苗君) 外形標準課税の適用対象法人に関しましては、与党税制改正大綱において、法人税も含め、中小法人課税について、実態を丁寧に検証しつつ、資本金一億円以下の法人に対して一律に同一の制度を適用していることの妥当性について検討を行うとされています。その上で、先ほど委員がおっしゃったとおり、適用対象法人の在り方についても、地域経済、企業経営への影響も踏まえながら引き続き慎重に検討を行うということになっておりますので、政府税調や与党税調などで様々な議論が行われてきた中で、経済界からは慎重な御意見もあると承知しております。様々な御意見を十分に踏まえて検討していかれるものと思います。
#115
○吉良よし子君 検討されていくということで、具体的に、じゃ、どういう方向性で何をというところはおっしゃられなかったわけですけれども、この税制改正大綱に検討するとわざわざ書き込んだところに私はやっぱり重大な意図を感じるわけですよ。結局、課税ベースの拡大、増税の方向だとするならば、その適用する資本金規模を下げるとか、三つの各割の率を税収が増大するようにいじるとか……
#116
○委員長(山本博司君) 時間が参っておりますので、質疑をまとめていただきたいと思います。
#117
○吉良よし子君 そうした検討を含むのじゃないかということが考えられるというわけなんです。
 これを指摘して、大企業減税の財源づくりのための外形標準課税ベースの拡大というのは、中小企業に負担を求め大企業を更に優遇する、そういったものであって、まともな政治の道ではないということを指摘して、質問を終わります。
#118
○又市征治君 社民党の又市です。
 来年度の地方一般財源総額が、骨太方針二〇一五において、二〇一八年度まで一五年度地方財政計画の水準を下回らないように実質的に同水準を確保する、こういうふうに決められたわけですが、財政危機が指摘をされる中で、これはこれで意義があることだとは思います。しかし、他方で、地方創生が叫ばれて、高齢者が増えていく、地域の実情に沿った福祉施策の充実が求められる中で、一般財源総額が維持された、それだけでよしとすることができるか、そういうわけにはいかぬと思うんですね。
 そこで、我が党としては反対ですけれども、最近ではその再延期もささやかれている消費税一〇%の増税というのが来年四月からやろうとしてきているわけで、自治体における税収増も見込まれるのに同一水準というのはどうもこれはおかしな話だ、こう言わざるを得ません。
 そこで伺いますけれども、地方一般財源総額を実質的に同一水準を維持することで、増大する行政経費は賄えるのかどうか。例えば、社会保障関係費の自然増分、どのように確保されていくのか。自治体が独自に財源を捻出せよと、こう言うのか、ここのところをもう少し説明してください。
#119
○国務大臣(高市早苗君) 地方財政計画でございますけれども、多くの行政分野で国と地方の役割分担を法令などによって定めているということで地方に支出を義務付けていることなどから、国として地方団体が標準的な行政水準を確保できるように地方財源を保障すること、そして国の予算に計上された施策や事業を盛り込んでこれらが着実に実施できるようにしていることといった役割を持つものでございます。
 このような地方財政計画の役割の下で、骨太方針二〇一五で示された方針を踏まえまして、平成二十八年度の地方財政対策においては、国の制度等の見直しや国の一般歳出の計上の動向、そして今、又市委員より御指摘がありました社会保障・税一体改革における社会保障充実分のほか、まち・ひと・しごと創生事業費を引き続き一兆円確保するとともに、地方における喫緊の重点課題に対応するために重点課題対応分を〇・二五兆円確保するといったことで、地方財政計画の歳出に必要な経費を適切に計上した上で、地方の一般財源総額について前年度を〇・一兆円上回る六十一・七兆円を確保をしたところでございます。
 ですから、地方団体が必要な行政サービスを提供しながら安定的な財政運営を行えるように一般財源総額を確保できたと考えております。
#120
○又市征治君 財政状況が厳しい厳しいと言いながら、莫大な内部留保をため込んでいる企業には法人税を減税をするなどというのは全くおかしげな話で、今の話じゃありませんが、増えた分も、自治体ではどんどん増えていく、すると、増えた分があるけれども、片一方で総額同一と、こういうことになるわけですから、逆に減らさなきゃならぬ、帳尻合わせをやられる。こういう格好で、本当に必要なところも国の施策に合わせて逆に言うならば減額されてしまうということもある。
 そういう点で、総務省は総額確保ということで大変頑張ったというふうにおっしゃるんだが、どうも手放しで評価するわけにはいかない、もっと頑張ってもらわにゃいかぬということは率直に申し上げておかなきゃならぬと思うんです。
 次に、法人税減税と外形標準課税、今、吉良さんからもありましたけれども、この欠点について伺います。
 来年度の税制改正において、法人実効税率が現行の三二・一一%から二九・九七%に引き下げられる。ところが、安倍政権が成立して間もなくの二〇一三年の第四・四半期の利益剰余金、企業の利益剰余金が三百二十三兆四千二百八十億円、直近の一五年度第三・四半期が四百六兆七千七百六十億円、どんどん拡大しているわけですね、二六%ぐらい拡大している。
 このような中で、法人税減税が経済政策としていかなる意義があるのか、このことは全くまともな説明がなされていない。何か設備投資や賃上げに回すために、全然そこには回っていないわけですよ。株、海外の投資に回ったり、あるいは企業合併に回ったり、あるいは長期の株を買い占める、こんな格好に回されている、こういう状況なわけですが、そういう意味では、事実上、法人税減税などというのは企業の利益剰余金の拡大にしか寄与していない、こういう指摘が様々経済学者などからも指摘をされているということです。
 それはそれとして、ここで問題にしたいのは、法人事業税の所得割の税率引下げに伴う代替財源として外形標準課税の割合を八分の三から八分の五に引き上げるということですけれども、黒字企業を優遇してその穴埋めを赤字企業も含めて負わすというのは、これはもう大変問題だ、こう言わざるを得ません。
 また、現在、外形標準課税は資本金一億円以上を対象にしていますけれども、与党にはこれを引き下げろ、一億円からもっと下げたらどうだという主張もあるようですけれども、総務省としては、外形標準課税の対象となる資本金の引下げという問題は、これは考えていませんね。
#121
○国務大臣(高市早苗君) これは現段階でも、与党の税制改正大綱において、資本金一億円以下の法人に対して一律に同一の制度を適用していることの妥当性について検討を行うと書いてあります。その上で、地域経済、企業経営への影響も踏まえながら引き続き慎重に検討を行うとされていますので、今後、税調での議論を見極めていく、注視をしていくということでございます。
#122
○又市征治君 本来、課税というのは応能負担が原則だと思うんですね。そういう意味で、消費税のように一律に課税することの方が問題なわけですけれども、今やられようとしているのは黒字企業の負担を他の赤字会社も含めて転嫁をする、持てる者をますます豊かにするという格差拡大政策、こう言わざるを得ぬということを申し上げておかなきゃならぬと思います。
 次に、地方法人課税の偏在是正措置についてお尋ねをいたします。
 法案では、消費税を一〇%に増税するときに財政力格差を是正するということで、法人住民税法人税割の税率を引き下げ、その引下げ相当分を国税である地方法人税率の引上げ分を回して地方交付税の原資化をするということを、これは二〇一四年から導入をされているということがありますが、政府は、今回の与党税制改正大綱について発表した全国知事会の声明によって自治体の支持を得たというふうにどうも捉えられているようですけれども、しかし、政府がその責任の一端を負うべき自治体が財政危機にあえぐ現状を逆手に取って、交付団体と不交付団体間を分断をし、国が本来負うべき地方交付税の原資の捻出というものを一部自治体の負担で行うというのは、これは、私は毎回申し上げていますが、地方分権の流れにやっぱり全く反する、逆行するものだ、こう言わざるを得ぬと思います。
 まず、この点についての見解を一つ目にはお聞きをします。
 二つ目に、そもそもこの財政力格差是正や地方財政の健全化のためには、地方への税源移譲を進めるのが王道だろうと思います。今回の税源移譲は、見るべきものはなく、地方税財源の充実には全く不十分なんだと思うんですが、この点どのようにお考えか、お伺いをしましょう。
 第三に、二〇一三年十一月にまとめられた地方法人課税のあり方等に関する検討会、座長は神野東大名誉教授でしたけれども、この報告書では、地方消費税の充実又は消費税に係る地方交付税法定率分の地方消費税化と、法人住民税法人税割の地方交付税原資化による税源交換を基本的な目標とすべきだと、こういうふうに指摘をされています。
 今後の論議の方向性として考えるべきだと思いますけれども、この点はどのように総務省としてはお考えになるのか、伺っておきます。
#123
○国務大臣(高市早苗君) まず一点目でございますが、地方分権推進の観点からは、地方団体が自らの財源である地方税によって財政運営を行うことが望ましく、これまでも所得税、つまり国税から個人住民税、地方税への三兆円の税源移譲など、地方税の充実には取り組んできております。
 ただ、個々の地方団体ごとに見れば、多額の財源超過額が生じている団体もあり、一方で税収が少なく財政力の弱い団体もあり、今後地方税の比重を高めていくということのためには、どうしても税源の偏在性が小さくて税収が安定的な地方税体系を構築していくということが必要でございます。
 今回の法人住民税法人税割の交付税原資化は、地方消費税の税率引上げによって地方の税財源が拡大する中で行うものであり、また国税化された税収全額が地方の固有財源である地方交付税の原資となることから、地方分権の推進に資するものだと考えています。
 二点目でございますけれども、やはり国と地方の税源配分については、国と地方の税源配分を五対五とすることを一つの目標とし、これに基づいて所得税から個人住民税への三兆円の税源移譲を行ったということでございます。
 ただ、やはり国と地方の財政健全化、地方団体間の財政力格差にも考慮することが必要です。かなり難しい課題ではございますけれども、今後とも、税源の偏在性が小さい、税収が安定的な地方税体系の構築に留意しながら、各地方公共団体の仕事量にできる限り見合った税源配分となるように地方税の充実確保に努めてまいります。
 三点目でございます。確かに、御指摘のように、消費税に係る地方交付税法定率分を地方消費税として地方法人二税を地方交付税原資とする税源交換につきましては、一つの方法でありまして、地方財政審議会からも提案されております。
 一方で、税制抜本改革法においては、地方消費税の引上げ分の全額を社会保障財源化するとともに、社会保障の役割に応じて国、地方間で配分し、併せて地方法人課税の在り方を見直すことにより、税源の偏在性を是正する方策を講ずるということにされました。
 平成二十六年度の税制改正と今回の改正におきましては、この地方法人特別税・譲与税制度を廃止して、地方消費税の引上げと併せて法人住民税法人税割の一部を交付税原資化することに一本化したところでございますが、この方法が現実的また合理的と考えられます。地方交付税における地方消費税の比率を高めるものでありまして、税源交換と方向性は同じくするものであると認識をいたしております。
#124
○又市征治君 いろいろと長々と講釈いただき、ありがとうございました。
 ただ、僕はやっぱり、ずっと申し上げていますけれども、総務省は随分と弱腰になってきたな、自治体間の財政力格差是正というのは国の責任で行わなきゃならぬのだというこの理念というかそういう認識、どうもこれが後退してきているような気がしてなりませんよ。
 何か小手先で、先ほども述べたように、自治体間の格差を逆手に取って一部団体をターゲットにするというのはもう責任転嫁以外の何物でもないわけであって、そういう点では、やはりこの交付税そのものの総額をどう増やしていくか。だから、率を引上げを図るべきだということをずっと一貫していて、これはもう与野党問わずにその点は認識が一致しているんだろうと思うんですけれども、その立場に向かってもっと努力をいただきたい。
 この点を申し上げて、今日一日目の質疑を終わりたいと思います。ありがとうございました。
#125
○主濱了君 生活の主濱了でございます。
 早速質問に入ります。今日は法人事業税一本に絞って伺いたいというふうに思っております。
 高市大臣は法人の実効税率の引下げに関して、法人関係税収の多くが地方の財源である、地方財源に穴を空けるわけにはいかない、法人実効税率の引下げには賛同するが、代替財源として外形標準課税の拡大などの改革を進めたい、こういうふうな発言をかつてされておりました。一方、外形標準課税につきましては、八分の二であったものを、平成二十七年度、この間、去年ですね、これを八分の三とし、本来であれば今年は八分の四なはずだったわけですが、これを本地方税法の一部改正によって二十八年度は更に八分の五と、前倒しに急激に進めようとしているというふうに思っております。
 まずは高市大臣の、法人実効税率の引下げには賛同する、法人関係税収の多くが地方の財源、地方財政に穴を空けるわけにはいかない、外形標準課税の拡大などの改革を進めたい、こういう基本姿勢には変わりないかどうか、まずは伺いたいと思います。
#126
○国務大臣(高市早苗君) 考え方には変わりはございません。
#127
○主濱了君 企業が立地するには、あるいは企業への投資、これを呼び込むためにはいろいろ条件があるというふうに思っております。法人税の安さも一つの条件ではあるというふうに思いますけれども、それ以外にも、例えば原材料の確保、消費地に近い、技術が高い人材が多くいる、あるいは交通の便がいい、こういうふうなこともありましょうし、それから、地方、市町村税ではありますけれども固定資産税の減免など、他にもやるべきことがいっぱいあるわけであります。
 留意しなければならない点として、税制全般を企業とそれから国民、住民とに対比して見れば、企業に対しては法人実効税の税率の引下げ、一方、国民、住民に対しては消費税の税率の引上げ。この消費税の引上げの最終負担は国民それから住民になるわけですけれども、こういうふうに全般的に考えるとかなり企業に甘いというふうに言わざるを得ない、今までお話があったとおり、企業に甘いと言わざるを得ないというふうに思っております。
 このように企業の負担軽減を優先し国民の負担を増加させる、こういう動きの中で実効税率の更なる引下げ、これに賛同することについて改めて伺いたいと思います。
#128
○国務大臣(高市早苗君) 委員が御指摘くださったとおり、企業の立地競争力の強化ということを考えますと、これは税だけではなくて、人材であったり交通の便であったり、また上下水道の完備であったり、もう様々な要件、判断基準があると思います。ただ、今回の法人税改革も、企業が収益力を高めること、より積極的に賃上げや設備投資に取り組むよう促す観点からのものでございます。
 これは、経済界にも、異例のことかと思いますが、政府や経済界、また働いておられる方々との協議もあり、経済界の方も、法人実効税率二〇%台の実現といった事業環境の整備を受けて、投資拡大や賃金引上げなどに積極的に取り組んでいくという旨を表明されておりますので、実際に企業マインドが変わって、それが投資拡大ですとか賃金引上げといった取組につながることで国民生活には良い影響が出てくると考えております。
#129
○主濱了君 また外形標準課税に話を戻したいというふうに思いますが、先ほど申し上げましたように、昨年の改正から更に前倒しをして、急いで拡充しているように見受けられるわけであります。一言で言いますと、いかなる緊急性があるのか、前倒しにいかなる緊急性があるのでしょうか。
 ということで、具体的に、平成二十八年度以降の法人税の実効税率の引下げに起因する地方交付税の減額、要するに国税が減りますと地方交付税の原資が減るわけでありますが、その減額と、それから改正後の法人事業税の、今度は増額になるというふうに思われますけれども、この増額、これを対比してみたいと思うのですが、それぞれ幾らになっていますでしょうか。
#130
○政府参考人(青木信之君) お答え申し上げます。
 今回の地方税法等の改正法案におきまして、法人実効税率二〇%台を実現するために、外形課税部分について、所得割を引き下げた上でですけれども、外形標準課税部分を八分の五に引き上げることになっておるわけでございます。
 今般の法人税改革は、課税ベースの拡大等により財源を確保しつつ税率を引き下げるものであります。法人税の税率の引下げは税収中立で行うこととされております。したがいまして、改正による税収への影響はほぼなく、したがいまして地方交付税への影響もほぼないと考えております。また、法人事業税の外形標準課税の拡大についても税収中立で行うこととしているものでございます。
#131
○主濱了君 額が分からないわけですね、はっきり言って、出す必要がないという意味でしょうか。まあ、それはいいです。
 本筋だけを押さえたいと思うのですが、この法人実効税率の引下げに関して、地方税に穴を空けるわけにはいかない、こういうふうなのが基本にあるわけですから、仮に地方財政に穴が空かないのであれば、何も今回の改正必要ないんじゃないですか。今回出されている法案の改正は必要ないんじゃないですか。国税として穴が空かない、地方交付税の財源として穴が空かない、であれば、なぜ、なぜこの外形標準のところで増やす必要があるのか。もし不足があればお答えください。
#132
○政府参考人(青木信之君) 法人税改革、国税、地方税併せて行うことの趣旨ということでございます。
 企業側の稼ぐ力を育てよう、そういう観点から、また特定の所得を上げている企業への負担が大きいという指摘もあることから、広く薄く負担をして、そして更なる投資ということで振り向けていただこうと、そういう観点から、法人税改革を国税、地方税併せて行う。その際に、法人実効税率を二〇%台ということを早期に実現することが大きなメッセージになるだろうと、そういうことも含めまして、国、地方併せてやる中で、地方税に関しましては、法人事業税の所得割を引き下げ、外形標準課税の拡大を行ったということでございます。
#133
○主濱了君 実態的に、実態的に国税が影響ないと、そして地方交付税の財源にも影響がないとすれば、とすれば、今回の外形標準課税、ここを変える必要はなかったんじゃないかなというふうに思います。これはもっと議論をしていきたいなというふうに思います。
 外形標準課税の最終的な姿、完成形ですね、今はまだ途中経過ではないかなというふうに思っているんですが、最終的な姿、あるいは完成形をどのように考えているのか。所得割を残すのか、あるいは全て外形標準課税にするのか、その最終的な姿をお聞かせいただきたいと思います。
#134
○国務大臣(高市早苗君) 企業は事業活動を実施されることに伴って地方団体から様々なサービスの提供を受けています。この受益に対して企業が広く薄く負担を担うという外形標準課税は応益課税の観点から望ましいと考えております。これは、政府税調の報告等でも累次にわたりその旨が指摘をされています。
 一方で、今後の外形標準課税の在り方について完成形をというお話でございましたが、これはやはり地方団体や経済界からの様々な御意見を踏まえて検討を行う必要があると考えています。
 まずは、今回の地方税法改正案において、大法人向けの外形標準課税を八分の五へと拡大することとしたところなので、何とかこの改正をしっかり進めていくことが大事だと考えています。
#135
○主濱了君 皆さんも同様だと思うんですが、職業柄、結構地方を歩く機会があるわけですよ。そうすると、必ず言われます、必ず言われるんですよ、もう俺の代でこの工場は終わりだ、あるいは、俺の代でもうこの商店は終わりだ。ひっそり店を閉じていく、こういうことがたくさん、事例を多分知っているというふうに思います。それが、少なくとも倒産とか破産とか、そうじゃなくて、余裕のあるうちにやめてしまおうと、こういったようなケースが結構あるというふうに思います。
 民間事業所数の推移を見てみますと、私、岩手県出身なんですが、岩手県では、これは平成二十一年、五年ごとに調査しておりますけれども、平成二十一年には六万六千事業所あった。それから、平成二十六年は六万一千事業所余りということで、六・七%減であります。全国でも同じ傾向にありまして、平成二十一年六百二十万事業所、それが平成二十六年は五百八十一万事業所、やっぱり六・三%減っている。五年間で六%を超える事業所が減っていると、こういうことになっているんですよ。
 地方では、企業のほとんどが中小・小規模事業なわけであります。でも、私は、地方の中小・小規模企業は存在しているだけで実は価値がある、存在しているだけで価値があるというふうに思っております。というのも、従業員を雇用する、あるいは取引によって資金の循環を担う。大企業ではできないサービス、地域密着のサービス、高齢者の送迎であるとか、できなければ商品の配達であるとか、そして応分の税も払っていると。応分の税もきちっと払う、払うものは払っているんですよ。そういうふうなことで、存在自体が意義がある、価値があると、私はそういうふうに思っております。
 去年、これは企業名を出すわけにはいかないんですが、製造業あるいはサービス業の大企業、これが資本金を一億円に減資をしましょうと、こういったようなことが報道をされたところであります。なぜ資本金を一億円、これは一億円超じゃなくて一億円に減資をしようとしたかといいますと、これはその理由の一つなんですけれども、法人事業税の負担の軽減が図られる、これがその理由の一つになっているわけですよ。こういったような動きもあります。
 さらには、商工会議所、商工会あるいは中小企業団体中央会、この商工団体も外形標準課税の中小企業への適用拡大については断固反対であると、こういうふうに聞いているところであります。
 ということで、平成三十年には、法人の実効税率は更に引き下げられる見込みであるわけですけれども、今後、外形標準課税の適用対象企業を拡大するのか。すなわち、一億円超を更に引き下げる、これを想定しているんですか。あるいは、今回みたいにもっと前倒しにする可能性はあるんでしょうか。この点について最後伺っておきたいと思います。
#136
○国務大臣(高市早苗君) これも、先ほど来何度も御質問いただいております与党税制改正大綱において、実態を丁寧に検証しつつ、資本金一億円以下の法人に対して一律に同一の制度を適用していることの妥当性について検討を行うとされておりまして、その上で、適用対象法人の在り方についても、地域経済、企業経営への影響も踏まえながら引き続き慎重に検討を行うとされていますので、今後、こうした方針に沿って検討が続いていくことと思います。
 経済界などからも様々な御意見がありますから、これらの意見を十分に踏まえて検討してまいりたいと思います。
#137
○主濱了君 終わります。
 ありがとうございました。
#138
○委員長(山本博司君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後零時四十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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