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2016/03/22 第190回国会 参議院 参議院会議録情報 第190回国会 総務委員会 第5号
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2016/03/22 第190回国会 参議院

参議院会議録情報 第190回国会 総務委員会 第5号

#1
第190回国会 総務委員会 第5号
平成二十八年三月二十二日(火曜日)
   午後一時三十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十七日
    辞任         補欠選任
     井原  巧君     高階恵美子君
     舞立 昇治君     二之湯 智君
     牧山ひろえ君     藤末 健三君
 三月十八日
    辞任         補欠選任
     高階恵美子君     井原  巧君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山本 博司君
    理 事
                大沼みずほ君
                島田 三郎君
                藤川 政人君
                石上 俊雄君
                横山 信一君
    委 員
                井原  巧君
                石井 正弘君
                礒崎 陽輔君
                関口 昌一君
                柘植 芳文君
                二之湯 智君
                松下 新平君
                森屋  宏君
                江崎  孝君
                難波 奨二君
                羽田雄一郎君
                林 久美子君
                藤末 健三君
                吉川 沙織君
                吉良よし子君
                片山虎之助君
                寺田 典城君
                又市 征治君
                主濱  了君
   国務大臣
       総務大臣     高市 早苗君
   副大臣
       内閣府副大臣   福岡 資麿君
       総務副大臣    土屋 正忠君
       総務副大臣
       内閣府副大臣   松下 新平君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        牧島かれん君
       総務大臣政務官  森屋  宏君
       総務大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        古賀  篤君
       農林水産大臣政
       務官       佐藤 英道君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野  哲君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       向井 治紀君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        末宗 徹郎君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        井野 靖久君
       内閣府地方創生
       推進室室長代理  川上 尚貴君
       消費者庁次長   川口 康裕君
       総務大臣官房総
       括審議官     稲山 博司君
       総務大臣官房地
       域力創造審議官  原田 淳志君
       総務省自治行政
       局長       渕上 俊則君
       総務省自治財政
       局長       安田  充君
       総務省自治税務
       局長       青木 信之君
       総務省統計局長  會田 雅人君
       消防庁長官    佐々木敦朗君
       財務大臣官房審
       議官       矢野 康治君
       財務大臣官房審
       議官       井上 裕之君
       国税庁徴収部長  大久保修身君
       農林水産大臣官
       房審議官     山北 幸泰君
       中小企業庁長官  豊永 厚志君
       国土交通省道路
       局長       森  昌文君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○地方税法等の一部を改正する等の法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(山本博司君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、牧山ひろえ君及び舞立昇治君が委員を辞任され、その補欠として藤末健三君及び二之湯智君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(山本博司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地方税法等の一部を改正する等の法律案外一案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官向井治紀君外十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(山本博司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(山本博司君) 地方税法等の一部を改正する等の法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○石井正弘君 自由民主党の石井正弘でございます。岡山選挙区選出でございます。(発言する者あり)盛大な御声援、誠にありがとうございます。期待に応えてしっかりと質問させていただきたいと思いますが、地方の行政の経験ということも踏まえまして、既に当委員会でも質問が出ている事項も重なるかと思いますが、お許しをいただきたいと思っております。
 また、今日、自民党の質問枠としては今までにない長い時間をいただいております。言わば二日分ぐらいの質問になろうかと思いますけれども、その点も御理解をいただきたいというふうに思っておりますが。
 早速、最初に、これも重なる質問になるわけですが、高市大臣に、二十八年度の地方財政対策につきまして御質問させていただきたいと思います。
 もう既にお話が出ておりますとおり、今回、地方税が増税、景気回復に伴ってそういう状況になる中で、地方交付税の総額、これにつきましては前年度とほぼ同程度の額を確保して、また赤字地方債であります臨時財政対策債につきましてもこの発行を大幅に抑制をする、地方にとりまして一番重要な項目でございます地方一般財源総額の確保、これにつきましては前年度比〇・一兆円を上回る六十一・七兆円、この確保ということは評価できると、このように地方側からしても言えるかと思うわけであります。
 しかし、また一方で、来年度の財源不足、これを見ましても、まだ五兆六千億円残っていると、このような状況になっているかと思いますが、改めて高市大臣におかれましての今回の地方財政対策に懸けました思い、そして財源不足対策がまだ今なお残っておりますけれども、今後の課題につきまして大臣のお考えをまずお聞かせいただきたいと思います。
#7
○国務大臣(高市早苗君) 平成二十八年度の地方財政対策におきましては、地方団体から御要望の強い一般財源総額の確保、まち・ひと・しごと創生事業費の確保、臨時財政対策債の抑制への対応など、重要な課題に取り組む必要がございました。
 今回の地方財政対策におきまして、まち・ひと・しごと創生事業費について前年度同額の一兆円を計上するとともに、今、石井委員がおっしゃっていただきましたとおり、地方の一般財源総額についても六十一・七兆円を確保することができました。また、地方交付税についても前年度とほぼ同程度、臨時財政対策債の発行額も、石井委員がおっしゃっていただいたとおり、〇・七兆円減と大幅に抑制いたしまして、地方の一般財源の質を改善して地方財政の健全化を進めることはできたと思っております。
 今回の地方財政対策につきましては、地方六団体からも御評価をいただいておりまして、国の財政も大変厳しい中にあって、できる限りの対応はできたものと考えております。
 一方で、今後の課題でございますが、まさに石井委員から御指摘いただきましたとおり、地方財政は平成二十八年度におきましても五・六兆円の財源不足が生じておりますから、更なる地方財政の健全化に向けて歳入歳出両面における最大限の努力が必要だと思っております。
 歳入面では地方税収の増を図るためにしっかりとアベノミクスの成果を全国各地に行き渡らせる努力をいたしますとともに、歳出面ではめり張りを付けて歳出構造を見直すということで、更なる財務体質の強化を図ってまいります。
#8
○石井正弘君 ありがとうございました。
 大臣おっしゃられるとおり、今回の対策は評価できると私もそう考えておりますし、しかしまた一方で、財政の健全化に向けて更なる歳入歳出両面からの対策を是非期待をさせていただきたいと思っているわけでございますが。
 御答弁にございましたこの臨時財政対策債であります。次の質問は土屋副大臣に御質問させていただきたいと思いますけれども、地方交付税の原資となります国税の税収の法定率分が、必要な地方交付税総額と比べて著しく不足する場合におきましては、地方交付税法六条の三に規定があるわけでありますけれども、地方側からいたしますれば、本来、法定率の変更というものを検討していただきたいという考えであるわけでございます。
 しかしながら、平成八年以降、もう一つの地方行財政の制度改正、これを行ってきたわけでございますが、とりわけ平成十三年度からは、いわゆる折半ルール、国と地方の折半ルール、これに基づく地方財政対策が講じられて、今日まで三年あるいは一年ということを繰り返しながら延長をしてきているわけであります。
 我々、地方におりましたときの経験からいたしますれば、確かに財政は厳しいということではあるんですけれども、半分、地方側がその負担をするという責任を負うということになりますと、借金の額に形式上乗せられてしまいますので、そうすると、地方の財政、幾ら健全化に向けて努力しておっても、その分も足し合わせて借金は借金ということになるわけでありますので、そういった面でも政治的ないろんな、選挙戦等々においてもそういったことを引用されて相手方陣営からそういう論戦があったりするわけでございまして、そういった面では是非とも折半ルールは早急に解消してほしいと、こういう声があるわけであります。
 この臨時財政対策債であります。確かに来年度三兆八千億円と、こうなっているわけでありますけれども、これは実は過去に発行した臨時財政対策債の元利償還に関わるものが三兆五千億円を占めておりまして、この残高というものは増嵩しております。二十八年度末には約五十二兆円、このようになることが見込まれるわけであります。
 こういった中で、特例措置に依存しない地方財政制度を確立することによって地方一般財源総額の確保を是非お願いをいたしたいと考えるわけでありますけれども、臨時財政対策債の早急な解消についての見通し、それから法定率の見直しを抜本的に行うなどの具体的な対応策を示す必要があるのではないかと考えますが、副大臣の見解をいただきたいと思います。
#9
○副大臣(土屋正忠君) ただいま石井先生から臨時財政対策債を中心にした御質問がございました。逐次お答え申し上げたいと存じます。
 国、地方とも巨額の債務残高や財源不足を抱えているところから、地方の財源不足に関しては法定率の引上げによらず国と地方が折半して補填することを基本に、平成十三年からそのようなことをやっております。国は一般会計からの地方交付税の特例加算、地方は臨時財政対策債の発行により対処してきたところであります。
 今御指摘のありましたように、これらのことが累積されまして臨時財政対策債の発行残高は増加しており、平成二十八年度末には五十二兆円程度となる見通しであり、地方財政の健全化の観点から課題があると認識をいたしております。
 地方財政の健全な運営のためには、本来的には、御指摘のありましたように、法定率の引上げにより地方交付税を安定的に確保するというのが望ましい方向と考えているわけであり、また、地方六団体からも地方財源不足の補填については法定率の引上げを含めた抜本的な見直しの御要望をいただいており、今後とも法定率の見直しによる交付税総額の安定的確保については粘り強く主張し、政府部内で十分に論議を深めていきたいと思います。
 あわせて、臨時財政対策債のような特例債に頼らない財務体質を確立することが重要であり、歳入面ではアベノミクスの成果を全国各地に行き渡らせ地方税収等の増を図るとともに、歳出面ではめり張りを付けて歳出構造を見直すことで財務体質の強化を進めていきたいと、このように考えております。
 以上でございます。
#10
○石井正弘君 御答弁ありがとうございました。是非その方向でこれからも検討を進めていただきたいと思います。
 それで、地方交付税についてでありますが、重点課題対応分の創設につきまして、こういったことを通じて交付税を増やしていこうと、しっかり確保していこうということにつきましては評価をさせていただきたいと思いますが、それに関連して、トップランナー方式について森屋政務官に御質問をさせていただきたいと思います。
 トップランナー方式でありますけれども、二十八年度からモデル的な歳出効率化を交付税の算定に反映していこうということで導入しようという方針が出ているわけでありますが、これにつきましては地方側から様々な心配の声が出ているのが実態でございます。国と地方の協議の場におきまして、これは高市総務大臣も御出席をされて意見交換をされた中で、私ども承知しておりますのは、全国市長会長からも、地方公共団体の置かれている状況は異なる、いかんともし難いことが多いということを配慮いただきたいということ、また、全国町村議会議長会の方からは、離島とか中山間地域、こういったところを多く抱える町村の実情というものを十分に踏まえて、行財政運営に支障を来すことがないようにされたいと、こういった地方の声が出ているわけであります。
 こういった中で、地方交付税削減の第一歩となっていくようなことにならないように、そういった地方の声、地方の実情ということを十分踏まえたことを配慮しながら、導入につきまして慎重な検討をしながら対応していただきたいと考えておりますけれども、政務官の御答弁をお願いいたしたいと思います。
#11
○大臣政務官(森屋宏君) お答えをいたします。
 先生御存じのとおり、トップランナー方式の導入に当たりましては、財源保障機能を適切に働かせ、住民生活の安心、安全を確保することを前提として取り組むこととしておるところでございます。平成二十八年度におきましては、もう既に多くの団体で民間委託等の業務改革に取り組んでおります十六の業務について、業務改革を反映した経費水準を単位費用の積算に反映することとしているところでございます。
 先ほど先生御懸念をいただきました、算定に当たりましては、小規模団体など地域の実情も踏まえ、段階補正の見直しを行うとともに、地方団体への影響等を考慮いたしまして、複数年を掛けて段階的に反映をすることとしているところでございます。
 また、来年度の地方財政計画におきましては、前年度を〇・一兆円上回る一般財源総額を確保し、地方交付税につきましても前年度とほぼ同額程度の額を確保したところでございます。
 今後とも、地方団体が安定的な財政運営を行うことができますよう、必要な交付税総額を確保をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#12
○石井正弘君 是非とも、地方の声を聞きながら慎重に段階的に進めていただきたいということを重ねて要望させていただきたいと思います。
 と申しますのも、高市大臣にこの後お伺いしますけれども、いわゆる三位一体改革によって大きな地方交付税の削減という大ショックに見舞われた経験があるものですから、こういった御質問をさせていただく次第でございます。
 まず、国と地方の財源配分の見直しということについて大臣にお伺いいたしたいと思います。
 もう改めて申し上げるまでもなく、今、国と地方の歳出比率はおおむね四対六と、こうなっているわけでありますけれども、しかし税源の割合は逆におおむね六対四となっておりまして、地方分権改革推進委員会の第四次の勧告、これは平成二十一年の十一月でありますけれども、五対五、これを今後の改革の当面の目標にするべきだという勧告が出ているわけであります。
 こういった中で地方交付税が引き上げられるということは、地方独自の財源が増えるということで望ましいとは言えるわけでございますけれども、まだまだ地方公共団体の仕事量に見合った税源配分にするためには大きな制度の見直しを考えていただく必要があるのではないかと考えておりまして、具体的には、例えば、国税とは全く別の課税標準に課する独立した地方税というものを充実するような方策とか、あるいは、国から地方への移転財源、例えば地方交付税とか国庫支出金などがあるんですけれども、こういったものはむしろ縮減をしながら一方で税源移譲を行うと、こういったことなどの方法によって地方税の充実確保を図っていくという大きな方向性を示していただくことが地方側からすると特に望まれるわけでありますけれども、これにつきましての大臣のお考えをお伺いさせていただきたいと存じます。
#13
○国務大臣(高市早苗君) やはり国と地方の役割分担に応じた税源配分が望ましいと考えます。国と地方の税源配分を五対五とすることを一つの目標として、これに基づいて平成十九年度に所得税から個人住民税への三兆円の税源移譲を行いました。戦後の地方税制の基礎となっていますシャウプ勧告におきましては、税制に対する責任を明確化するという観点から、都道府県と市町村は独立の税目を持つべきとして、市町村には固定資産税を、都道府県には事業税をそれぞれ基幹税として設定するように勧告されたという経緯もございます。
 地方税の充実に当たって独立税を中心に充実すべきという御指摘ですが、これは地方分権を進めていく上でも重要な考え方だと思います。一方で、この地方税の充実に当たりましては、団体間の財政力格差が拡大しないように、偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系を構築していく方向性の中で考える必要もございます。そして、偏在性の小さい地方税体系を構築してもなお税源の偏在性は残りますことから、地方交付税により財源の不均衡を調整し、全国どのような地域であっても一定水準の行政サービスを確保するための財源を保障することも引き続き重要であると思います。
 今後とも、地方税の充実を図り、偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系を構築するとともに、地方税と地方交付税の適切な組合せによって地方団体が必要とする財源を確保してまいりたいと考えています。その中で御指摘の点も含めて検討をしてまいります。
#14
○石井正弘君 御答弁ありがとうございました。非常にこれからの方向性を的確にお示しいただいての御答弁をいただきました。是非その方向で検討が進んでいくことを期待をさせていただきたいと思いますが。
 ただ、その際、先ほどちょっと触れさせていただき、大臣からも一部御答弁があったんですが、いわゆる三位一体の改革というものが平成十六年から十八年度にかけて行われました。特に私たち、当時地方行政預かっていた立場からしますと、ここにも何人かの方がおられるわけでありますけれども、十六年度の地方交付税総額といわゆる臨時財政対策債との合計、これが突然、前年度比二・九兆円の減、実に一二・〇%という大幅な抑制がなされたわけでありまして、こういったいわゆる地方財政ショックというものがあったわけで、私ども岡山県は比較的、当時税収は少し伸びていたものですから、一四%強の削減がいきなりあったわけでございまして非常に財政対策に苦慮したわけでございますが、こういったようなことは今後絶対にもうしてほしくないというのが偽らざる地方側の心のトラウマみたいなことになっているわけでありまして、こういったことを絶対避けてほしいというのが切実な思いであるわけでございます。
 三位一体の改革というのは国からいえば改革かと思いますが、地方からするとそうではないという受け止め方が当時一般的でございましたが、今後こういったようなことを絶対してほしくないという地方の声に応えていただきながら、今後の地方財政対策にどう生かされていくお考えなのか、もしも大臣にこのお考え、感想がございましたらお知らせいただきたいと思います。
#15
○国務大臣(高市早苗君) 三位一体の改革、当時私は落選中で、やはり関西からその三位一体改革を見ておりました。国から地方へという大きな流れの中で、税源移譲の実現によって地方の自主財源を強化するということと、あと、補助金改革によって地方の自由度を拡大するというようなことを通じて地方の自立や地方分権を図るというのが目的であったと存じます。
 しかしながら、平成十六年度の地方財政計画で地方交付税と臨時財政対策債の合計額が二・九兆円、一二%の減となるということで、岡山では非常に、もっと大きかったということでございますが、地方交付税の削減が急激に行われましたことで特に財政力の弱い地方団体には厳しい面があったと認識をしています。こうしたことから、地方団体から地方財政収支の見通しを早めに示してほしいという強い御要望がございました。これを踏まえて、平成十七年度より、地方財政収支に係る地方団体の予見可能性を高めるために、夏の段階において翌年度の地方財政収支の仮試算について公表しております。
 その上で、地方団体が必要な行政サービスを提供しながら安定的に財政運営を行っていくためには地方交付税を含めた地方の一般財源総額をきちっと確保するということが重要でございます。骨太方針二〇一五では、平成三十年度までにおいて、平成二十七年度地方財政計画の水準を下回らないように実質的に同水準を確保することとしています。
 地方団体が安定的に財政運営を行えますように、地方団体に対して適切に情報提供をしながら、骨太方針二〇一五で示された方針を踏まえて一般財源総額の確保に努めてまいります。
#16
○石井正弘君 大変力強いこれからの方向性を示しながらの御答弁、ありがとうございました。是非そういった方向でこれからの地方財政対策をよろしくお願い申し上げたいと思います。
 そして、税制にも関係するんですが、これからの国と地方との関係につきまして、質問移らさせていただきたいと思います。
 東京一極集中の是正ということを図っていかないと真の地方創生は実現できないと私は前から考えているわけでございます。
 今般、国勢調査が出まして、東京圏、東京あるいは首都圏への人口移動、これがどうであったのか、あるいは大阪圏、名古屋圏ではどうであったのか。大都市圏、特に首都圏への人口集中が、今、人口減少社会、入ったんだけれども、そういう状況が続いておりますが、その要因、これらをどのように分析しておられるのか、事務当局の説明を願いたいと思います。
#17
○政府参考人(井野靖久君) お答えをいたします。
 先般、二月二十六日に公表されました平成二十七年国勢調査の人口速報集計結果では全国及び各地域の総人口が示されておりますので、前回の平成二十二年国勢調査と比べることによりましてその間に生じました各地域の人口の変化を見ることができるわけでございます。ただし、この人口の変化には出生、死亡による自然増減及び人口移動による増減の両方が含まれておりますので、今般公表されたこの国勢調査の速報では人口移動の状況のみを見ることはできないわけでございます。
 そこで、人口移動の状況につきましては、本年一月に公表されました二〇一五年の住民基本台帳人口移動報告により見てみますと、東京圏は約十一万九千人の転入超過となっております一方で、大阪圏は約九千人の転出超過、名古屋圏は約一千人の転出超過、三大都市圏以外の道県は約十万九千人の転出超過というふうになっておりまして、東京圏への一極集中の傾向が引き続き見られているわけでございます。
 こうした東京圏への転入超過の状況を年齢階層別に見てみますと、その大半を十五から十九歳、それから二十歳から二十四歳という年齢階層が占めていることから、大学進学時ですとか就職時の転入がその主たるきっかけになっていると考えられます。さらに、そうした背景には所得水準の違いですとか雇用情勢の違いなどがあるのではないかと考えているわけでございます。
 以上です。
#18
○石井正弘君 それでは、地方創生に関する税制改正につきまして御説明いただきたいんですけれども、二十七年度の改正と今回の改正、地方創生関連のもの、そして同時に、働く場所の確保という意味におきましての地方拠点強化税制、これにつきましては拡充型と移転型があるんですが、この二十七年度改正に係る税制の活用実績、これをお知らせいただきたいと思います。
#19
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。
 まず、お尋ねの平成二十七年度税制改正の主要な地方創生関連施策でございますけれども、御指摘の地方拠点強化税制の創設がございます。これは、安定した良質な雇用の創出を通じて地方への新たな人の流れを生み出すことを目指しまして、地域において事務所、研修施設等の本社機能の移転、新増設を行う事業者に対して設備投資減税や雇用促進税制の特例等の措置を講じるものでございます。
 次に、お尋ねの平成二十八年度税制改正法案におきます主要な地方創生関連施策ということでございますけれども、これにつきましては、地方創生応援税制の創設、地方拠点強化税制の拡充、あるいは小さな拠点の形成に資する事業を行う株式会社に対する特例措置の三つが挙げられると考えております。
 地方創生応援税制につきましては、地方公共団体が取り組む効果が高い地方創生のプロジェクトに対して企業が寄附を行った場合に、地方税である法人住民税及び法人事業税、国税である法人税における税額控除の優遇措置を新設するものでございます。
 また、三番目の小さな拠点の形成に資する事業を行う株式会社に対する特例措置につきましては、認定地域再生計画において定められた集落生活圏内で、小さな拠点の形成に資する事業を行う株式会社に対し個人が出資をする場合に、出資額から一定額を除いた額を総所得金額から控除するものでございます。
 そこで、お尋ねの地方拠点強化税制につきましては、今申し上げました二十七年度創設の税制に加えまして、この二十八年度におきましても、企業が地方において雇用者を増加させるインセンティブを強化するための拡充を行っているところでございます。
 この効果でございますけれども、まず、二十七年度の地方拠点強化税制でございますが、昨年八月から具体的には制度の施行をしてございまして、これまでに国において四十三道府県の企業の地方拠点強化に関する地域再生計画を認定をいたしまして、これを受けて道府県において、事業者による四件の移転型事業、三十六件の拡充型事業の計画がそれぞれ認定されているところでございます。これらの事業計画に基づきまして、各地域において企業の地方移転や地方拠点の拡充の具体的な取組が動き始めていると承知してございます。
 そして、今回、平成二十八年度税制改正法案におきまして、この制度の拡充ということでございます。従来は選択適用とされておりました地方拠点強化税制において拡充された雇用促進税制と所得拡大促進税制を併用できるようにするというのが今回の改正の眼目でございます。これによりまして、都市部を含む法人全体で所得を拡大したことにより所得拡大促進税制を活用した事業者でありましても、地方において雇用を増やした場合には雇用促進税制の特例となる地方拠点強化税制が活用できることとなるということでございまして、これにより企業が地方において雇用者を増加させる一層のインセンティブの強化というのが図られるものと期待しているところでございます。
 以上でございます。
#20
○石井正弘君 それでは、これに関連して、まさに東京一極集中是正のための政府関係機関の移転についてであります。
 先週私が質問通告させていただいたときにはまだ発表になっていなかったんですが、先ほど、政府関係機関移転基本方針というものが午前中の閣議で、本部の決定で決まったということの報告を受けましたので、質問内容を少し変更させていただきたいと思いますが。
 牧島政務官にお伺いいたしたいと思います。
 まず、この基本方針の内容はどういうものであったのか、かいつまんでお知らせいただきたいと思います。
 それから、二つ分けてお聞きしたいんですけれども、国や独法の研究機関あるいは研修施設での地方要望がいろいろあったんですが、これについての回答は、大半は、地方との共同研究とかあるいは研修の地方開催ということになっているようでありまして、岡山県でも森林関係あるいは防衛関係を要望したわけでございますが、そのような方針になっているようであります。
 地方からしますと、もっともっと本来の移転ということを実現していただきたいという考えを今でも持っておられるんではないかと思いますが、地方移転を着実に推進していくための今後の方針、それから、中央省庁の移転につきましては文化庁がはっきり全面移転ということを掲げたことは高く評価をさせていただきたいと思いますけれども、今後、これにつきましての方針、併せお知らせいただきたいと思います。
#21
○大臣政務官(牧島かれん君) お答えいたします。
 今、石井先生から御指摘ございましたとおり、本日、まち・ひと・しごと創生本部において基本方針を決定したところでございます。
 まず、政府関係機関の地方移転の取組は、企業に本社機能の全部又は一部の地方移転を求めるならば、国の機関についても全て東京圏に立地する必要があるのか、改めて検証する必要があるとの問題意識から検討を始めたものでございます。その組織の機能の維持向上を前提として、地域における仕事と人の好循環を促進することを目的とするものでございます。
 まずは、研究機関と研修機関などの地方移転についてですが、地域の研究機関などと連携を図ることで、移転によって地方創生に役立ち、かつ研究機関などとして機能の維持向上も期待されるものとして、二十三機関を対象に五十件の全部又は一部移転に関する方針を示させていただきました。また、研究機関については、少なくとも単発的な共同研究にはとどまらずに、将来にわたって研究連携が継続していく枠組みが構築され、機能の一部移転と言えるものを盛り込ませていただいております。さらに、研修機関などについては、少なくともその機関が実施する研修などが将来にわたってこれもまた継続的に実施されるものを盛り込んだところでございます。
 今後、こうした方針を踏まえて、移転する機関ごとに道府県、府省庁及び関係者が共同で平成二十八年度中に、移転を前提とした具体的な展開を明確にした五年から十年程度の年次プランを作成することとしており、これを着実に実施することで地域イノベーションの好循環の形成など地方創生の実現につなげてまいりたいと思います。
 また、中央省庁の地方移転についても御質問がございました。
 危機管理業務や国会対応業務などに留意しつつ、執行業務などについてはできる限り現場に近いところで業務を実施することが適当であるとの観点から、七機関についての方針を取りまとめました。今後、基本方針に基づき、来年度以降、具体的な取組を着実に実施し、地方創生の実を上げるべく取り組み、東京一極集中の是正につなげてまいりたいと考えております。
#22
○石井正弘君 御答弁ありがとうございました。
 是非とも、政府自らが率先、範を示していくということから、この政府関係機関の移転をしっかりと前に向かって進めていただきたいと考えておりますが、なお、文化庁については京都へと、こうなっているわけでありますが、京都は地方ではないという声が隣の人から出ましたので、そういう意見もあることもお伝えさせていただきたいと思います。東京以外ではあっても地方ではないと、こういう意見のようでございましたが、参考までに。
 それでは、これに関連して高市大臣、総務省所管ということであえてお聞きさせていただきたいと思います。
 先ほどの御説明の中で移転に向けた検証となっております総務省の統計局でありますけれども、ICT政策も非常に進んできました現在においてはこういったことも検討を進めていくべきではないかとも考えられますけれども、地方創生に最も関係が深い中央省庁の立場から率先対応もしていただきたいとも考えますけれども、高市大臣の御見解をお伺いいたしたいと思います。
#23
○国務大臣(高市早苗君) 既に今朝七時五十分からまち・ひと・しごと創生本部が開かれまして、政府関係機関移転基本方針というものを決定したところです。
 その中でも、統計局の移転に関する記載が決定されました。和歌山県から統計局の誘致に関する御提案をいただき、総務省としても真摯に検討を続けてまいりました。特に、統計データ利活用の促進ということにつきましては、国としても今後、地方公共団体などと連携して全国的に取り組んでいく必要があると考えておりますので、地方実施の選択肢となり得ると考えられます。
 このため、統計データ利活用に関する業務の地方実施について、和歌山県と密接に連携しながら、ICTも活用した実証実験を行ってまいります。
#24
○石井正弘君 ありがとうございました。是非検証を的確に進めていただきたいと願っております。
 大臣に引き続いての質問で大変恐縮でありますが、地方法人課税の偏在是正について御見解をお伺いしたいと思っております。
 地域間の財政力の格差というものが厳然としてあるわけでありまして、交付税を使って財政調整をしていただくということであっても、いわゆる不交付団体があり、また、地方消費税が拡充されるということになりますと、ますますその格差が拡大をするわけであります。
 今回、法人住民税の法人税割、この一部を地方法人税として国税化する、そしてこれを交付税の原資とする、こういう税制改正が二十六年度改正で創設されまして、そして二十九年度より拡充されることとなりました。私はこれを偏在是正という見地、観点からは評価をさせていただきたいと思いますが、これにつきましての、どのようなお考えで拡充をされることとされたのか。そして、今回の措置によって地方税の偏在状況はどのように変化する見込みであるのか。
 ただ、これでもまだ十分とは言えないと思うんですね。まだまだ偏在是正についていろんな方法を使って取り組んでいくべきではないか。例えば、他の税目を使って偏在是正に取り組んでいくということも考えられるんではないかと思いますが、これらを含めて、大臣の御見解をいただきたいと思います。
#25
○国務大臣(高市早苗君) 地方消費税率の引上げによりまして、交付団体においては増収分が地方交付税の減となって相殺されます。一方で、不交付団体では財源超過額の増となりまして、結果、地方団体間の財政力格差が拡大します。
 平成二十六年度税制改正においては、地方消費税の充実に対応して、法人住民税法人税割の一部の交付税原資化が行われ、その際の与党税制改正大綱において、消費税率一〇%段階の措置として、法人住民税法人税割の地方交付税原資化を更に進めるとされました。
 また、暫定措置であります地方法人特別税・譲与税制度については全国知事会などから廃止や見直しを求める御意見がありまして、平成二十六年度与党税制改正大綱において、地方法人特別税・譲与税を廃止するとともに現行制度の意義や効果を踏まえて他の偏在是正措置を講ずるなど、関係する制度について幅広く検討を行うとされておりました。
 今年度改正においては、これらを踏まえて、消費税率一〇%段階において、地方法人特別税・譲与税を廃止するということとともに、偏在是正措置としては法人住民税法人税割の交付税原資化に一本化してこれを更に進めることといたしました。また、今回の法人住民税法人税割の交付税原資化約〇・九兆円によります偏在是正額、すなわち地方交付税の不交付団体における平年度ベースの減収額というのは約〇・三兆円と見込んでおります。
 これらの措置によりまして、一定の偏在是正策は講じることができたと考えますけれども、引き続き、税源の偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系の構築を目指して、各地方団体の仕事量にできる限り見合った税源配分となるように、地方税の充実確保に努めてまいります。
#26
○石井正弘君 御答弁ありがとうございました。是非その方向でよろしくお願いしたいと思います。
 土屋副大臣に、次の質問に移らさせていただきたいと思いますが、外形標準課税の拡大について質問させていただきたいと思います。
 私ども、党税調の中で、役員会でこのことはずっと発言し続けてまいりました。地方におりますと、様々な行政サービスを享受しておられるわけでありますので、欠損法人、いわゆる赤字法人といえども御負担をいただきたいという見地から、外形標準課税の拡大につきましては賛意を表させていただきたいと思っているわけでございますけれども、今回の改正の考え方、そして、地方の中堅の企業、あるいは創業間もないベンチャー企業、こういった企業への配慮というものも必要だと思いますけれども、どのように対応されるのか。
 また、今後、適用対象法人の在り方が検討課題になっていこうかと思います。中小企業が圧倒的に欠損法人の中に占める割合が高いわけでありますけれども、税の公平性という課題があり、一方で逆に地域経済への影響というものも考えなければならないという中で、今後、中小企業への拡大というこの議論にどのように対処されるおつもりなのか、お聞かせをいただきたいと思います。
#27
○副大臣(土屋正忠君) 今般の法人税改革は、企業が収益力を高め、より積極的に賃上げや設備投資に取り組むよう促す観点から行うものであります。また、我が国においては、一部の企業に税負担が偏っているという指摘もあることから、広く負担を分かち合う構造としていくことも必要だと、このように考えております。
 こうした考え方を踏まえて、今回、地方税において、税収の安定性の確保等の観点から、かねてより地方団体から御要望をいただいていた大法人向けの外形標準課税の拡大によって財源を確保した上で、法人事業税の所得割の税率を引き下げることといたしました。今回の改正は、法人事業税の応益性の強化や税収が安定的な地方税体系の構築に資する大きな意義を有するものと考えています。
 また、大法人の中でも比較的規模の小さいいわゆる中堅法人については、外形標準課税の拡大により負担増となる場合には、その負担増の一定割合を軽減する措置を講ずることにして負担変動について配慮して行っているところであります。現在、赤字や収益性の低い中堅法人も業績が向上すれば今回の外形標準課税の拡大によって税負担が逆に軽減されると、こういうことになるわけでございますので、今後、中堅法人を含めて多くの法人の業績が向上することを期待をいたしております。
 なお、著しい新規性を有する、いわゆるベンチャー企業であります、技術又は高度な技術を利活用した事業活動が地域経済の発展に寄与すると見込まれるわけでありますが、一定の要件を満たす赤字法人については、都道府県知事の判断により徴収を猶予するという制度も設けられているところであります。
 今回の外形標準課税の拡大は、企業が収益力を高め、より積極的に賃上げや設備投資に取り組むよう促す法人税改革の一環として大法人について行うものでありますが、中小法人課税については、与党税制大綱においても、実態を丁寧に検証しつつ、資本金一億円以下の法人に対して一律に同一の制度を適用していることの妥当性について検討を行うと、こういう記述されたわけであります。その上で、外形標準課税の適用対象法人の在り方についても、地域経済、企業経営への影響も踏まえながら引き続き慎重に行うと、こういう文言が入ったわけであります。
 今後、こうした方針に従って検討していくことになると、このように考えております。
#28
○石井正弘君 どうもありがとうございました。
 党税調での議論の話を思い起こしている中で、一番私が今回驚きを持って受け止めたのが地域の中小企業による設備投資減税の創設の問題でございました。この問題は、企業の設備投資環境の改善を図っていって国内企業の国際競争力を強化するとか、あるいは国内の立地の促進等を図っていく、非常にそういうことで重要であるということは十分理解をさせていただきたいと思いますが、一方で、地方財政審議会からは、この税は市町村にとって安定した非常に重要な基幹財源であるといったこととか、あるいは、減免措置とする要望につきましてはこれは不適当ではないかといったような答申があったというふうに受けているわけでございます。
 これまた最後の大臣への御質問になるわけでございますが、これを受けて市町村側からは、非常にショックが走って苦慮したといったような話とか、あるいは、臨時的、特例的な措置ということなので、いわゆるアリの一穴にならないようにしていただきたいといったようなことが全国市長会長から述べられたというふうにも承知しているわけでございます。
 固定資産税、これは申し上げるまでもなく市町村の基幹税であります。こういった設備投資減税、これは必要性は理解はできますものの、今後これが拡大するということになりますれば、市町村の貴重な自主財源が失われていくということになりかねないわけでありまして、こういった声を受けて、今後、政策効果というものを十分に検討しながら、これ以上拡大しない、臨時的、時限的な措置であるということの方針、これをしっかりと守っていただくべきではないかとも考えますけれども、大臣の御見解をいただきたいと思います。
#29
○国務大臣(高市早苗君) この償却資産に対する固定資産税の制度ですけれども、これは与党税制改正大綱においては堅持することとされました。今回の特例措置につきましても、石井委員がおっしゃいましたとおり、地方団体から大変厳しい御意見もあり、対象を極めて限定した上で時限的に講ずるということとされておりまして、その減収による市町村の財政運営の影響をできる限り生じさせないということに努めました。
 固定資産税が市町村財政を支える安定した基幹税であるということをしっかり踏まえまして、償却資産課税の堅持に向けて引き続きしっかり取り組んでまいります。
#30
○石井正弘君 資料の一の下にございますとおり、三年目で最大百八十三億円と減税規模がなっているようでございますので、是非、今の大臣の御答弁のとおりの、基幹税であるこの固定資産税をしっかりと守っていただきたいと願っております。
 最後に、道路局長に質問させていただきたいと思います。
 資料の二にございますとおり、無電柱化であります。これに関しまして、今回も固定資産税の税制上の措置を講ずることが決まったわけでございますけれども、表にございますとおり、非常に我が国では無電柱化、これが遅れておりまして、ロンドンとかパリ、ベルリン等々がそこに書いてありますし、また香港、シンガポール、アジアの主要都市もそうでございますが、ほぼ無電柱化が概成しているのが実情でございますが、残念ながら我が国では東京二十三区で七%ぐらい、大阪市でも五%ぐらいと大きく立ち遅れているのが現状でございます。
 無電柱化という問題は、防災、あるいは安全、快適景観の観点から是非推進をしていかなければいけないと思っております。私も、自民党の無電柱化小委員会のメンバーとして、無電柱化の推進に関する法律を議員立法として制定したいということで活動しているところでございますが、無電柱化推進についての国交省の方針並びに今回の税制上の措置、固定資産税、講じられることとなるわけでありますけれども、これによっての効果あるいは予算、いろんなものがこれから更に充実が求められると思いますけれども、東京オリパラを念頭に置いて、この方針を、道路局長の見解を求めたいと思います。
#31
○政府参考人(森昌文君) お答えいたします。
 無電柱化の意義でございますが、三つの観点があるというふうに言われております。台風、地震の際に電柱が倒れて救急救命あるいは復旧の大きな支障になってしまうという視点での道路の防災上の観点、また、電柱があって狭い歩道の中を歩けない、あるいはバギーが押せないというような安全性の確保という観点、また、観光地等々の良好な景観の確保という観点から無電柱化を進めているところでございます。
 委員から御指摘のございましたような進捗状況、非常に非常に厳しい状況にはございますが、特に、自治体のアンケートを取ってまいりますと、無電柱化が進まない理由として、コストが高い、また関係者との調整がなかなか付かないのだというような御意見をいただくところでございます。
 このため、国交省といたしましても、関係者と連携しながら、埋める深さを浅くするというようなこと、そしてまた直接埋めてしまうというようなことも含めた手続を今進めておりまして、二月にはこの管路の埋設基準、浅くして埋めるという、そういう基準を改正させていただいたところでございます。また、この四月から、災害時に地方自治体の方が決めておられます緊急輸送道路につきまして、これは国が管理する道路がまず先行するわけでございますが、新設の電柱を禁止していきましょうということもやらせていただきます。
 こういうようなことに加えまして、また、来年度からお願いしております固定資産税の減免に関しましての手続によりまして、企業の方々の負担軽減を図ることもできるだろうというふうにしているところでございます。
 特に、これからまたオリンピック・パラリンピックという議論に向けまして、特にバリアフリーという視点に関しましては安全性の向上という視点での無電柱化を図っていこうということで、道路空間での電柱の撤去等の取扱いを一層改善していくというようなこと、そしてまた税制上の措置の充実にもまた検討してまいりたいと思っております。
 一層の御支援いただければと思います。よろしくお願いいたします。
#32
○石井正弘君 前向きな御答弁ありがとうございました。
 若干、時間の関係で質問できなかった項目もございますけれども、以上をもって私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#33
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。
 先週に引き続き、私の方からまた質問させていただきます。
 まず最初に、大臣にお聞きをしたいんでありますけれども、地方財政審議会の平成二十八年度地方税制改正等に関する審議会意見では、「地方分権改革を進める観点からは、地方自治体の歳出のみならず歳入面でも自主性が発揮できるよう、課税自主権の拡大を進めるべきである。」というふうにされております。
 そこで、この課税自主権など税制面からの地方分権改革、これをどのように考えるのか、お聞きしたいと思います。
#34
○国務大臣(高市早苗君) 地方団体が自主性を発揮して行財政運営を行うために、自らの判断と責任において課税自主権を活用され、財源確保を図るということが地方分権を進める観点から重要だと認識をいたしております。
 地方の課税自主権につきましては、法定外目的税の創設ですとか、制限税率の緩和、わがまち特例の創設など、これまでも拡大をしてまいりました。今後も、課税自主権の一層の拡大について引き続き取り組んでまいります。
#35
○横山信一君 今大臣からも御紹介ありましたけれども、課税自主権の中でのこのわがまち特例についてお聞きをしたいんでありますけれども、地方公共団体の自主性、自立性を高めるための改革を推進するために国が一律で定めていた特例措置の内容を地方公共団体が自主的に判断して条例で決定できるようにした、平成二十四年度から導入されたものでありますけれども、この二十八年度税制改正におきましては、固定資産税四項目、それから都市計画税一項目が導入されることとなっております。
 これまでのものを合わせると、固定資産税十六項目、都市計画税が四項目、不動産取得税が二項目ということで、徐々に拡大をしてきている、大臣がおっしゃられたとおりでございますけれども、このわがまち特例、この活用の現状がどうなっているのか、これは自治財政局長にお聞きをします。
#36
○政府参考人(青木信之君) お答え申し上げます。
 現在、措置しているわがまち特例の数、また現在審議をいただいております地方税法の改正法案におきますわがまち特例の数は御言及いただいたとおりでございますが、これまで措置されたわがまち特例に係るものについて、条例により地方税法に定められた参酌基準と異なる独自の特例割合を定めている地方公共団体の延べ数でございますけれども、平成二十七年の十月時点で二百六十二件となっております。
 私どもといたしますと、こうした取組が更に進みますように、また、わがまち特例の対象の拡大にも努めてまいりたいと考えております。
#37
○横山信一君 二百六十二件が多いか少ないかというのは別にいたしまして、これを更に進めていけるように努力をしていただきたいというふうに思います。
 このわがまち特例というのは、平成二十三年から二十四年にかけて、地域の自主性・自立性を高める地方税制度研究会というところで検討されたものであります。この研究会におきまして、課税自主権の発揮対策として、制限税率や一定税率を設定することについては意義があるというふうにした上で、社会情勢の推移等を踏まえつつ、地域の自主性を高める観点から、緩和する方向で不断に検討されるべきというふうに述べられているんですね。
 この税率について、課税自主権の拡大についてどう考えるのか、これは森屋政務官にお伺いします。
#38
○大臣政務官(森屋宏君) お答えをいたします。
 地方団体は、課税自主権に基づく税源確保策として超過課税を実施することができますが、その際、税率設定の自由度を拡大することは重要な課題と認識をしているところでございます。
 このため、税率設定の自由度を高める取組を今まで講じてきたところであります。具体的には、固定資産税における制限税率の廃止、これは平成十六年に実施をいたしました。また、法人事業税や自動車税、軽自動車税における制限税率の緩和、これは平成十五年、続いて平成十八年度に実施をいたしました。また、標準課税によらないことのできる要件の緩和、これも平成十六年などに今まで行ってきたところでございます。
 一方でありますけれども、納税者の負担が過重となることを抑制すべきという要請があることや、法人など投票権を有しない納税者の負担が過重となることを抑制する必要があることなど、税制に制限を設けることに一定の意義があることも認識をしているところでございます。
 課税自主権の拡大を図る観点から、今後とも地方団体の御意見を伺いながら検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#39
○横山信一君 今御答弁いただいた部分は平成十六年、十五年というところでの実施をされてきたものでありますけれども、この地方税制度研究会が指摘をしたのが平成二十三年、四年でありますので、そういう意味におきましては、不断の検討ということを是非とも引き続きやっていただきながら、地方団体の意見も、御答弁いただいたとおりでございますけれども、地方団体の意見をよくよく酌み取りながらこの課税自主権の拡大に取り組んでいただきたいというふうに思います。
 先週もお聞きをしたのでありますけれども、個人版ふるさと納税でちょっと明らかにしておきたいことがありますので触れておきたいんですが、平成二十年度税制改正で寄附金税制の一環として導入されたふるさと納税でありますけれども、今年度、ワンストップ特例制度が導入されたということで、利便性が向上いたしました。寄附額は一層増加しているわけでありますが、このふるさと納税は、先週も触れましたけれども、地方団体の財源確保に資する面とそれから地場産業が活性化されるという効果が両面で出てくるわけでありますけれども、このふるさと納税の利用件数と一件当たりの平均寄附額の推移は今どうなっているのか、お伺いします。
#40
○政府参考人(青木信之君) お答え申し上げます。
 ふるさと納税制度は平成二十年度税制改正で創設されました。受入れの件数でございますが、当初は五万件程度であったものが、平成二十六年度には二百五万件、平成二十七年度には上半期だけで二百二十七万件となっております。また、受入れ金額につきましては、当初は八十億円程度であったものが、平成二十六年度には三百八十九億円、平成二十七年度は上半期だけで四百五十三億円となっております。
 このような増加の背景には、ふるさと納税の認知度の高まりのほか、東日本大震災の被災団体への支援に活用される、あるいは地方公共団体側のPRの努力といったようなこともございますと思いますし、また、制度面では、平成二十三年度の改正におきまして寄附した側が必ず負担しなければいけない額を五千円から二千円に引き下げたこと、また、平成二十七年度改正には御指摘もございました寄附枠の拡充とワンストップ特例の創設といった制度の拡充、これもこうした増加の要因だろうというふうに考えております。
 一件当たりの金額で見ますと、当初、一件当たり十万円を超えていたのが、平成二十六年度や平成二十七年度の上半期におきましては二万円程度になっているということで、少額のふるさと納税が増えてきている、一人の方が複数の団体宛てに行うケースも増加しているものというふうに考えております。
#41
○横山信一君 興味深い変化だというふうにも思うわけでありますが、その寄附という寄附税制に対しての考え方が広がってきたというふうにも見えるというふうにも思いますし、より一層多くの方たちにこのふるさと納税について興味を持っていただければというふうにも思うわけであります。
 次の質問に移りますが、平成二十八年度税制改正では、法人住民税法人税割の引下げによります地方法人課税の偏在是正を行うことになっております。先ほど来質問が出ているところでありますけれども、地方創生を進めるためには地方税の充実が何より重要でありますけれども、都市部に税源が偏在した状況で充実させても、これはもう自治体間の財政力格差が拡大するだけですから、偏在性の大きい地方法人課税を見直すということは必要だというふうに全国知事会からも評価を得ているところでもあります。しかし、この改正によって減収が見込まれる地方団体からは、これまで企業誘致、産業振興に努力してきたという自負と不満が出ているというのもこれまた事実であります。
 今回の改正では、減収があった場合には地方債を発行できるというような措置も講じられているわけでありますけれども、政府としてどのようなフォローを考えているのか、森屋政務官に伺います。
#42
○大臣政務官(森屋宏君) お答えをいたします。
 今回、消費税率一〇%段階におきまして、地域間の税源の偏在性を是正し財政力格差の縮小を図るために、法人住民税法人税割の税率を引き下げ、その税収全額を地方交付税原資化とすることといたしております。地方消費税率の引上げ及び法人事業税交付金の創設により大半の市町村では増収となると見込めるところでございます。先生今御懸念をいただきました今回の地方法人課税の偏在是正措置により法人住民税法人税割の税収の割合が非常に大きな団体におきまして減収が生じることもあり得ることから、これらの市町村に対しまして配慮する措置といたしまして法人事業税交付金を行うことといたしております。
 これは、各市町村の従業者数を基準に交付することといたしておりまして、各市町村の産業の集積度合い、すなわち、税源の涵養努力が反映することとしているほか、法人事業税交付金に関わる経過措置を設けることで激変緩和措置を講じ、この改正に伴う減収額を対象に地方債を起こすことができますよう地方財政法上の特例措置を設けることとしているところでございます。
 今後とも、偏在是正措置の意義や配慮措置の内容につきまして御理解がいただけますように、地方団体の声にしっかりと耳を傾けてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#43
○横山信一君 どうぞよろしくお願いいたします。
 先ほども申し上げましたけれども、都市部に税源が偏在した状態のままではやはり地方税を充実させるということは難しいわけでありますので、そういう意味では地方法人課税の偏在是正は必要だということでありますので、丁寧に進めていただきたいというふうに思います。
 地方交付税についてお伺いしますが、これは国が地方に代わって徴収する地方税であります。先週もこの議論が出ておりましたけれども、そういう意味では、地方交付税というのは地方の固有財源ということになるわけです。
 地方の固有財源というこの性格をより明確にするためには、やはり地方法人税と、それから所得税、法人税、酒税、消費税、こういったものの法定率分についても、一般会計に入れないで、経由させないで交付税特別会計に直入すべきという議論は以前からあるわけでありますが、昨年十二月に開催をされました地方財政審議会においても、委員の先生から法定四税についての特会直入についての御意見があったというふうに承知をしているわけでありますが、この特会直入論について大臣はどのように考えるのか、お伺いします。
#44
○国務大臣(高市早苗君) 地方交付税は、形式的には国税として国が代わって徴収した上で地方団体に配分するものではございますが、国税五税の一定割合が地方団体に法律上当然帰属するという意味におきまして、地方の固有財源と位置付けられるものでございます。こうした地方交付税の地方の固有財源としての性格をより明確にする見地から、交付税特別会計への直入の実現を図ることにつきましては望ましいものと考えております。
 一方で、交付税を一般会計から除くと、国の一般会計において主要税目の状況を一覧性のある形で示せなくなるという意見もありまして、今後の検討課題の一つだと考えております。
#45
○横山信一君 ありがとうございます。
 難しい議論になるのかもしれませんが、私は詳しいことはよく分からないのでありますけれども、しかし、国が地方に代わって徴収する地方税という考え方に基づけば、法定率分をということにはなるのでありますけれども、しかし、これは一般会計を経由するというのはやはりなかなか地方の側からするとぴんとこないなという感じがするわけでありまして、是非、総務省の方でもこういった議論も積極的にやっていくときではないのかなというふうにも思っておりますので、是非、高市大臣がおられるときに議論を盛んにしていただければなというふうにも思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 次の質問でありますが、地方の一般財源総額、これは平成二十六年度以降三年連続して過去最高水準を更新しているという、これは事実なのでありますが、これに対して、経済財政諮問会議は、この支出規模の大きい地方財政を重点的に取り組むべき課題に位置付けるということをやりました。また、財務省の財政制度審議会も、地方一般財源総額が例外とも言える高い水準として、見直せというふうにも言っていると。
 いわゆる地方財政の歳出抑制の圧力が強まってきているというふうにも言えると思うのでありますが、そうした状況にもかかわらず、今回、平成二十七年度地方財政計画の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保するとした一般財源総額実質同水準ルール、決めたわけでありますが、この意義を改めて大臣にお伺いしたいと思います。
#46
○国務大臣(高市早苗君) 確かに、今おっしゃっていただいたとおり、経済財政諮問会議ではかなり激しい議論がございました。私も主張すべきことはしっかりと主張したつもりでございます。やはり、地方団体が地方創生といった重要課題にも取り組みながら安定的に財政運営を行っていくということのためには、地方が自由に使える一般財源総額をしっかりと確保することが必要であります。やはり全国各地どこに住んでいても一定水準の行政サービスを受けられることの重要性についても私も発言をしてまいりました。
 骨太の方針二〇一五では、地方の一般財源総額について、国の一般歳出の取組と基調を合わせつつ、平成二十七年度地方財政計画の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保するということとしております。
 今後も、この骨太方針二〇一五で示された方針を踏まえまして、地方団体が必要な行政サービスを提供しながら安定的な財政運営を行えるように、必要な経費を適切に地方財政計画の歳出に計上して地方の一般財源総額の確保に努めてまいりたいと考えております。
#47
○横山信一君 大臣の御努力に敬意を表したいというふうに思うわけでありますが、一層頑張っていただきたいというふうに思います。
 併せてお聞きをしたいのでありますが、今後、臨時財政対策債の元利償還金分、折半ルール分の発行を行わなくてもこれが増加をしていくということが見込まれているわけであります。そういう意味では、その実質的に同水準を確保するということの意味なんですけれども、単に同じ金額の地方一般財源総額を維持するということだけになりますと、地方団体が自由に使える財源は減っていくということになるわけであります。
 この実質的に同水準というのをどういうふうに考えればいいのか、大臣に伺います。
#48
○国務大臣(高市早苗君) 骨太方針二〇一五で示されました地方の一般財源総額について実質的に同水準を確保するという趣旨でございますが、地方財政計画の歳出におきまして国の制度等の見直しや国の一般歳出の計上の動向などを適切に反映させた上で、実質的に同水準となるように地方の一般財源総額を確保するというものでございます。
 臨時財政対策債の元利償還金につきましては今後増加することが見込まれますが、公債費全体としては減少することが見込まれており、こうした公債費の動向も踏まえて地方財政計画の歳出に適切に計上した上で、地方の一般財源総額について実質的に同水準を確保することになると考えております。
#49
○横山信一君 元利償還金分は増加をするんでありますけれども、公債費全体としては抑制をされていくわけでありますが、地方交付税の減額や別枠加算の廃止があったわけでありますけれども、その中でもこの臨財債の発行額は前年度比一六・三%減ということで抑制をされているわけであります。
 総務省ではこのことをどのように見ているのか、森屋政務官に伺います。
#50
○大臣政務官(森屋宏君) お答えをいたします。
 先生から御指摘をいただきました地方財政におきましては、近年巨額の財政不足が継続していることから、臨時財政対策債の発行残高は五十兆円を超える規模となっているということでございます。地方交付税の総額を適切にこれから確保しつつ、臨時財政対策債の発行を抑制することが平成二十八年度地方財政対策における大きな課題であったというふうに承知をしております。
 そうした中で、今回の地方財政対策におきましては、平時モードへの切替えを進めるため、交付税の特別加算を廃止する中で、地方交付税総額につきまして平成二十七年度とほぼ同程度の額を確保しつつ、臨時財政対策債の発行額を〇・七兆円減額し、大幅に抑制することができました。地方財政の健全化を進めることができたものと考えております。
 今回の地方財政対策につきましては、地方六団体の皆様方からも評価をしていただいておりまして、先ほど申し上げた課題にも対応できたものであると考えておるところでございます。
 以上です。
#51
○横山信一君 臨財債の元利償還分についてもう少しお聞きをしたいんですけれども、平成八年度から毎年度連続して地方財源不足が生じてきております。これは、国と地方の折半ルールに基づいて、折半対象金額の財源不足分については、国がその半分を一般会計から地方交付税総額に加算をするということになっているわけです。残りは地方が臨財債で補填をしているわけでありますが、この地方税が、今ありましたように、平成二十七年度と比べて一・二兆円増加したことで、この折半対象財源不足額は減少しているわけです。一方で、この臨財債の残高というのは、これも先週来ずっと出てきているように、五十一・七兆円ということで見込まれているわけであります。
 この既往の臨財債の元利償還相当分の財源に充てるために毎年度多額の臨財債を発行すると、この悪循環というか、この現状の構図からどうやって抜け出そうとしているのか、これは大臣に伺います。
#52
○国務大臣(高市早苗君) 臨時財政対策債は地方の負担において償還する必要がありますので、地方において巨額の財源不足が生じている中にありましては、過去の臨時財政対策債に係る元利償還金については臨時財政対策債の発行により対処せざるを得ないという残念な状況になっております。このような状況は、やはり地方財政の健全化の観点から課題がございます。
 過去の臨時財政対策債の元利償還のために発行する臨時財政対策債を今後縮減していくためには、まずは、新たに生じる折半対象財源不足に対応して発行する新規分の臨時財政対策債を発行せずに済むように、折半対象財源不足を解消するということが重要だと考えております。
 やはり、歳入面でアベノミクスの成果を全国に行き渡らせて地方税収の増を図っていくということとともに、歳出面では国の取組と基調を合わせてめり張りを付けて歳出構造を見直すということで財務体質を強化する、ここが一番重要なことだと考えております。
#53
○横山信一君 では、次の質問に移りますが、地方財政対策において交付税特別会計借入金の計画的な償還が行われております。平成二十八年度においても四千億円の償還が行われました。平成二十三年度地方財政対策において決められたこの償還計画、これは厳しい地方財政が継続する中でこれだけ巨額の償還を今後も続けることが果たして可能なのかと。とりわけ平成三十三年度以降は、国の公債残高の縮減と合わせてこの償還額が九千億から一兆円というふうに計画をされているというふうに聞いているのでありますが、今後のこの特別会計借入金の償還にどのように取り組んでいくのか、これも大臣にお伺いします。
#54
○国務大臣(高市早苗君) 交付税の特別会計の借入金につきましては、平成二十三年度に法律に定めた償還計画に基づき償還を行っております。この償還計画でございますが、その内容はもう委員十分御承知のことと存じます。今おっしゃいましたとおり、大変厳しい内容になっております。
 地方財政は毎年度巨額の財源不足が続いているという状況にはございますけれども、やはり地方税収や交付税規模の増を図るためにしっかりと成長戦略にも取り組んでいくということなどによって地方財政の健全化を進めて、交付税特別会計借入金の計画的な償還に引き続き努めてまいります。
#55
○横山信一君 答えづらいところを聞いてしまったのかもしれませんが、本当に厳しい地方財政でございまして、そういう現実の中でやはりこの地方財政を充実させるということの難しさがこういうところにも出ているわけでありまして、一方ではアベノミクスの効果が出ているということでもありますので、そのローカル・アベノミクスをしっかりと堅調な形にしていくということが、改めてその重要性が認識をされるところだというふうにも思います。
 先ほどの石井委員の質問とちょっとかぶさるかもしれないんですけれども、トップランナー方式についてお伺いしますが、地方六団体から、条件不利地域あるいは地域の実情に配慮して、住民生活の安心、安全が確保されることを前提とした合理的なものにしてほしいという要望が出ております。あわせて、交付税の財源保障機能が損なわれないようにするということも要望されているわけでありますけれども、やはり離島あるいは中山間地という条件不利地を含む地方団体など、いわゆるトップランナーとは余りにも実情の違うこういった地域に対してこのトップランナー方式をどういうふうに反映していけばいいのか、森屋政務官に伺います。
#56
○大臣政務官(森屋宏君) お答えをさせていただきます。
 トップランナー方式の導入に当たりましては、財源保障機能を適切に働かせ、住民生活の安心、安全を確保することを前提として取り組むこととしております。
 平成二十八年度におきまして、先ほども答弁をさせていただきましたけれども、既に多くの団体で民間委託等の業務改革に取り組んでおります十六の業務につきまして、業務改革を反映した経費水準を単位費用の積算に反映することとしているところでございます。
 先ほどから御懸念をいただいております小規模団体につきましては、業務改革の実施が困難であったり効果が小さな場合も考えられることから、そうした地域の実情をよく踏まえ、段階補正の見直しを行うとともに、地方団体への影響等を考慮いたしまして、複数年を掛けて段階的に反映することとしているところでございます。
 交付税の算定におきましては、条件不利地域の財政運営に支障が生じませんよう適切に対応してまいりたいと考えております。
#57
○横山信一君 よろしくお願いします。
 地方税収を増やしていかなくてはいけないということは先ほど来出ているわけでありますけれども、この地方交付税の別枠加算は、地方税収の動向等を踏まえて、平時モードへの切替えの観点から廃止をされました。地方財政全体としては、アベノミクス効果によって税収は回復をしているわけでありますけれども、地方税源は偏在をしております。地方団体によっては依然として平時モードへの切替えには程遠いというか厳しい状況があるところが多いわけでありますが、全体としてのこの地方税収の動向と、それから各地方団体の地方税収の動向とのギャップをどのように見ているのか、森屋政務官に伺います。
#58
○大臣政務官(森屋宏君) お答えをいたします。
 先生今御指摘をいただきましたように、アベノミクスによりまして平成二十八年度の地方税収は平成二十四年度から五兆円以上増加をいたしまして、過去最高となります四十一・九兆円を見込んでいるところでございます。
 増加の主な要因といたしましては、消費税率の引上げによります地方消費税の二兆円の増収もさることながら、これに加えまして、企業税収の伸びによります法人関係税の増加や、給与や配当が伸びることによります個人住民税の増加が約三兆円に上ったところでございます。各都道府県の平成二十八年度当初予算におきましても、平成二十四年度当初予算に比べまして、全ての都道府県で税収が増加しておりまして、特に法人関係税につきましては、全ての都道府県で二桁増の増収を見込んでいるところでございます。
 そこで、先ほど先生御指摘をいただきました大都市圏と地方の格差ということでございますけれども、三大都市圏の都府県とその他の地域の道県の間をちょっと比較をしてみますと、三大都市圏におきましては、その税収増は二七・二%、その他の地域におきましては二三・二%ということでございまして、そのうち法人関係税を見ますと、三大都市圏におきましては四一・三%、その他の地域におきましては三八・二%となりまして、地方におきましてもかなりの税収増が見られるところでございます。
 これはアベノミクスの成果が徐々に地方に波及していることが現れているものと考えておりますけれども、これからもローカル・アベノミクスをしっかりと地方税収の増加につなげてまいりますよう取り組んでまいりたいと思っております。
#59
○横山信一君 三大都市圏に比べても、その他の地域、思ったほどそんなに差はないなという実感ですが、それだけ地方にもこのアベノミクス効果が現れているということだと思うんですけれども、実感としてはなかなか地方にいるとそれが分かりづらいのでありますけれども、税収を見ると確かに効果が出ているということでありますので、これが実感として感じられるように早くしていかなければいけないというふうに思います。
 技術的な部分も少し含まれるのかもしれませんが、平成二十八年度地方財政対策の別枠加算は、先ほども触れておりますけれども、危機対応モードから平時モードへの切替えということで廃止をされたわけであります。一方で、別枠加算の相応額を歳出面で確保する歳出特別枠は継続をされております。誤解のないように触れておきますと、これは地方にとっては非常に大事なことだというふうに思いますけれども、この歳出特別枠というのは臨時的に設けられたという性格のものでありますので、平時モードへの移行であるならば一般行政経費に振り替えるというふうに見られるのが筋だというふうにも思うわけでありますけれども、今後この歳出特別枠をどのように対応しようとしているのか、これは大臣に伺います。
#60
○国務大臣(高市早苗君) 今回ですけれども、まず二十八年度の地方財政対策において、めり張りを利かせた歳出の重点化、効率化を行うということにして、地方の重点課題に対応するための経費として〇・二五兆円を新たに歳出に計上するとともに、公共施設等の老朽化対策のための経費として〇・一五兆円を充実するということにしまして、これらの経費を合わせた〇・四兆円について重点的に歳出を確保しました。そして、歳出特別枠については、重点的に確保した歳出と同額、〇・四兆円を減額し、〇・四五兆円ということにしました。併せて考えますと、歳出特別枠分については実質的に前年度と同水準を確保することができたと考えています。
 これからも、地方団体が必要な行政サービスを提供しながら安定的な財政運営が行えるように、必要な経費を適切に毎年度の地方財政計画の歳出に計上して地方の一般財源総額の確保に努めてまいります。
#61
○横山信一君 これからも毎年度ということが大事だというふうにも思うのでありますけれども、是非地方財政の充実のためにこの歳出特別枠も今後継続できるように努力をしていただきたいというふうに思います。
 この歳出特別枠を別の経費に振り替えるという方法は平成二十六年度から行われているわけであります。臨時的な費目である歳出特別枠から一般行政経費に振り替えることで恒常的な経費として位置付けたというふうにも言えると思うのでありますけれども、振り替えられた重点課題には、デジタル化した消防救急無線システムの運営経費とか、あるいは高齢者支援に係る経費というような長期間にわたって必要な経費も含まれていると。
 そこで、ちょっと心配なのが、やはり臨時的な歳出特別枠という、そういう性格が元々あったものを継続的な対応に必要な経費に振り替えているというところで、大丈夫なのかなという単純な疑問なんでありますけれども、これは安田局長にお聞きをします。
#62
○政府参考人(安田充君) お答えいたします。
 平成二十八年度の地方財政対策におきましては、地方の重点課題に対応するための経費といたしまして重点課題対応分〇・二五兆円を新たに歳出に計上するということにいたしたわけでございます。
 重点課題対応分でございますけれども、現下の喫緊の課題に対応するための歳出でございますけれども、単年度で解決するものではなくて重点的に取り組む必要があるということで、二十八年度の地方財政計画の歳出において一般行政経費の中で計上しているということでございます。
 これにつきまして、単年度で終わるというものでございませんので、当分の間、できるだけこれを確保していきたいというふうに考えているところでございます。
#63
○横山信一君 当分の間確保していくということでございますので、是非ともしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。
 若干時間早く終わりますけれども、以上で終わらせていただきます。
#64
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。
 今日は、まず地方税の徴収と地方自治体のマンパワーの問題について伺いたいと思います。
 税務行政は国及び地方自治体の基幹的な事務の一つです。そして、重要かつ影響が大きいものです。だからこそ、税の徴収については住民がその地域で暮らし続けられるよう行われなければなりません。
 そこで、徴収、とりわけ滞納処分に関する規定について改めて確認をいたします。国税徴収法において差押禁止財産の規定が設けられている、この趣旨は何か、お答えください。
#65
○政府参考人(井上裕之君) お答え申し上げます。
 御指摘いただきました国税徴収法第七十五条、差押禁止財産でございますが、これは、最低生活の保障ですとかなりわいの維持ですとか、そういった観点等々から差押禁止財産を定めているという趣旨でございます。
#66
○吉良よし子君 最低限の生活の保障、またなりわいの維持というところからそういう趣旨があるということでしたけれども、では、地方税の徴収においても、先ほど国税庁にお答えいただいた規定というのは、その趣旨も含めて準用されるということでよろしいのでしょうか。
#67
○政府参考人(青木信之君) お答え申し上げます。
 地方税法におきましては、各税目の滞納処分に係る規定の中で、地方団体の徴収金の滞納処分については、国税徴収法に規定する滞納処分の例によると規定されています。国税徴収法第七十五条に規定する一般の差押禁止財産についても国税と同様に取り扱うものでございます。
#68
○吉良よし子君 ということで、国税と同様ということで、国税にしても地方税にしても、滞納者の最低限の生活の保障、なりわいの維持、この観点からこれだけは取り上げてはならないとする規定が設けられているということであり、これはつまり納税者の命と暮らし、そして生存権を保障するという規定だと思うわけです。
 しかし、その重要な地方税の徴収について今大きな問題が起こっているわけです。景気が低迷しており、また、とりわけ低所得者や高齢者の世帯への負担、税負担が増えている、そうしたことなどによって払いたくても払えない、そういう人が増える、そんな中で、各地の地方自治体で税収確保の名の下で強権的な徴収が行われているわけです。
 二月二十三日の衆議院の総務委員会で我が党の梅村さえこ議員が、群馬県の前橋市で滞納処分差押件数が急増しており、年金だとか給与だとか生活に必要な手当が機械的に差し押さえられた、そういう問題を取り上げました。総務省は、こうした問題への対応として、本年一月の担当者会議で行われる事務連絡文書に留意事項を記載しているという答弁がありましたが、その事務連絡の内容をお答えください。
#69
○政府参考人(青木信之君) お答え申し上げます。
 本年一月二十日に出させていただきましたこの事務連絡は、平成二十八年度の地方税制の改正に係る留意事項と併せまして、地方税務行政運営に当たっての留意事項……(発言する者あり)分かりました、の二つでございますが、その後者の中で、特に公平かつ適正な徴収対策という観点から、悪質な滞納者については厳正に対処する必要があること、一方で、地方税法においては、滞納処分をすることによってその生活を著しく窮迫させるおそれがあるときは、その執行を停止することができることとされていることを踏まえ、各地方団体においては滞納者の個別具体的な実情を十分に把握した上で適正な執行に努めていただきたいことを要請しているものでございます。
#70
○吉良よし子君 今述べていただいたとおり、その生活を著しく窮迫するおそれがあるときなどには滞納者の個別具体的な実情を十分に把握した上で適正な執行に努めていただきたいと、そういう留意事項が出されているわけであり、税徴収における先ほどの前橋の例のような強権的な対応というものを是正するためには、滞納者の個別具体的な実情を把握した上で対応する、個人の実情を丁寧に把握する必要がある、親身できめ細やかな対応をすべきであるということなんだと思うわけです。しかし、各地方自治体見てみれば、そうした丁寧な対応、やっていないというだけではなくて、実際にはやりたくてもやれないという現状があるのではないかと思うわけです。
 そこで、改めて総務省に伺いますけれども、地方自治体の税務職員の数、これはどうなっているのか、直近の職員数の総数、都道府県、市町村の別にそれぞれ、三つ答えていただきたいです。それぞれ前年比での増減がどうなっているかも併せてお答えください。
#71
○政府参考人(青木信之君) お答え申し上げます。
 地方団体の税務職員について総務省で調査をしております課税状況調べによりますと、平成二十六年度、都道府県が一万八千二百五十一人、市町村が五万二千七百三十六人、合計で七万九百八十七人となっております。この職員数について、その一年度前と比べますと、都道府県が七十人の減、市町村が百三十二人の減、合計で二百二人の減となっております。
#72
○吉良よし子君 つまり、一年間で二百二人、かなり減少しているということだと思うわけです。行革によって税務職員数が継続的に減少傾向にあるということは先ほどの事務連絡文書の中でも触れられておりますし、定員数というのも減り続けていると思うんです。
 人員がこうしてどんどんと減らされていけば、やはり先ほどの丁寧な個別の実情を把握するという対応というのはかなり厳しくなるのではないかと私、思うのですが、その点、総務大臣、いかがお考えでしょうか。
#73
○国務大臣(高市早苗君) 地方税は地方自治にとって重要なものでございます。税負担の公平を保ち、納税者の信頼に基づく行政を展開するためには、賦課徴収の適正な執行に努めることが必要です。税務職員は減少傾向でありますが、一方で、各地方団体において、情報システムの利活用ですとか徴収事務などの広域化、専門部署の設置、電子申告の普及などによりまして、税務行政の効率化も図りながら適正な執行に努めておられると認識をしています。
 総務省では、今、先進的な取組を紹介するといった支援を行うとともに、引き続き税務行政の効率化と適正な執行を促してまいります。
#74
○吉良よし子君 広域化などで効率化を図って適正な対応というお話でしたけれども、いわゆる地方税機構等による広域の対応というのでは、暴言とか違法な取立てだとか様々な問題が生じているわけで、税務職員の方からも、委託や広域の機構ではその対応というのは難しいという声もあり、また住民からは解体を求める声も上がっているわけであり、機構による対応というのが強権的な対応の解決の糸口にはならない、このことを私、指摘しておきたいと思うわけです。
 そして、問題は、単に人員が減っているということだけではないということなんです。ある自治体の税務職員は、正職員として三年間固定資産税課にいる、仕事は一つ一つの事案が複雑であり、法律の規定は漠然としていて大変なんだと。そういう中で、一方で、三年異動のため職員の経験が圧倒的に不足している、若い人が来てもすぐに異動してしまうと。また、本来は正職員が入力から徴収まで一貫してやっていたけれども、それが非正規や委託への置き換えで、異動が多く経験がつかめないということで、平成十年頃から入力が委託になってやり方が分かる人がいなくなるなどの問題を話されていたわけです。また、ある自治体の職場では、職員の三分の一が非正規だという声もありました。
 こうした厳しい人員の状況、非正規や委託への置き換え、異動が多く経験がつかめないなどのことに加えて、さらに、ノルマの達成を求められたり、徴収の成果が人事に直結するような人事評価制度などによるプレッシャーというものが、丁寧とは言えない機械的な差押えなどの現場の対応の増加につながっているのではないかと私、考えるわけであります。
 さらに、こうした人員不足による影響というのは、強権的な徴収だけにとどまらないと思うわけです。昨年、地方税の課税に関するミス、超過であるとかそうしたものが、超過徴収などがあったという新聞報道が相次いでいるわけです。ひどい場合では、滞納で自宅を公売に掛けられた、それで、自宅を失った後に長期間にわたる過徴収、課税ミスが判明したというケースがあったという報道もありました。こうした事例というのは一件だけではないと思うんですけれども。
 総務大臣に伺います。こうした税務行政の現場で課税ミスなどのような事例がこの間多数発生していたという事実は認識されているでしょうか。
#75
○国務大臣(高市早苗君) 認識をいたしております。課税誤りの事例が見受けられるということ、十分承知しておりまして、総務省でも、例えば固定資産税の課税誤りについて実態把握に努め、関係団体とも連携し、防止策の具体的な事例を取りまとめるといった取組も進めてまいりました。
 そして、昨年だけではなく、一昨年九月、私が総務大臣に就任した直後にも課税誤りに関する報道が多く出ましたので、私自らが指示をして通知を発出し、納税者の信頼を確保するためにも、各市町村において、課税事務の検証や固定資産評価員等の専門知識の向上、納税者への情報開示の推進などを行うように助言をしました。
 その後も、事務方において機会をとらえて様々な会議の場を通じての注意喚起や通知による助言に努めてきておりますけれども、今後もこの課税誤り防止の観点というのは、しっかりと地方公共団体の取組を促してまいりたいと考えております。
#76
○吉良よし子君 実態も把握されて、様々取組を進めているというお話でした。
 ただ、東京新聞の記事、一月五日の記事によりますと、今、一人の担当者が受け持つ滞納案件の件数というのは、国税では一人当たり四百件であるのに対して、地方税では二千件を超える場合もあると、そういう報道もあるわけです。本来、多くの税務職員は、やはり住民のために丁寧な仕事をしたいと願い頑張っていると思うわけです。しかし、一人でこれだけ膨大な件数に対応していれば、やはり丁寧な対応というのも困難になるでしょうし、ミスというのも起こりやすくなってしまう、それは避けられないのではないかとも思うわけです。
 平成二十八年度の地方財政への対応についての地財審の意見の中でも、地方自治体は、社会保障等の対人サービスを担っており、これらのサービスを適切に提供するためには、一定のマンパワーの確保が重要である、今後、少子高齢化の対応や社会的に支援が必要な人々へのきめ細やかな対応がますます求められることを考えると、これまでと同じように地方公務員の数を減らすということは限界に来ているとの指摘がなされているわけです。
 冒頭にも述べましたけれども、税務行政というのは、本当に地方自治体の、大臣もおっしゃられましたけれども、重要な機能の一つであるとともに、地方自治体の本分である住民の福祉増進に資するよう丁寧な対応が求められる業務なわけです。その税務行政に当たる職員が十分な経験を積んできめ細やかな対応ができるように、やはり減り続けている定員、これを増やすべきだと私、思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
#77
○国務大臣(高市早苗君) 各地方公共団体の定員管理につきましては、地域の実態を踏まえながら、自主的に適正な定員管理の推進に取り組むように助言をしております。
 総務省としても、eLTAXによる電子申告の普及などによりまして、地方税務行政における事務の効率化を図ってまいりましたが、各地方団体におかれましても、めり張りのある人員配置を行い、徴収困難な事案に集中的、機動的に対応するための部署の設置、再任用職員の活用などを通じた人員体制の強化、ノウハウを有する民間事業者の活用、複数の市町村による徴収事務等の共同処理、広域化などによって適正な執行に努めていただきたいと考えております。
#78
○吉良よし子君 電子対応ですとかめり張りのあるということですけれども、やはりそういうことじゃなくて、機械的な対応を減らすためにも、きちんと丁寧に面と向かった対応というのがやはり求められると思うんです。そのためには、やはり人員の確保というのはもう絶対に欠かせない。自治体の重大な税徴収という業務、これを丁寧に遂行していくためには定員の確保、これは欠かせないということを私、重ねて申し上げまして、時間の関係で、次に、公共施設の指定管理に関する問題について伺いたいと思います。
 二〇一六年度の地方交付税法改正案の中では、地方交付税の算定にトップランナー方式を導入するとしております。これは、民間委託化などのアウトソーシングにより削減した経費水準を標準として単位費用に反映するもので、二〇一六年度から導入されている十六業務と今後導入が検討される七業務があります。その検討七業務の中に図書館管理がありますが、この図書館管理についても今後トップランナー方式を導入するということなのでしょうか、大臣。
#79
○国務大臣(高市早苗君) 図書館管理を含む残りの七業務につきましては、今後課題などを検証しまして、平成二十九年度以降可能なものからトップランナー方式を導入するということにいたしております。ですから、現段階で決定しているものではございません。
#80
○吉良よし子君 現段階では決まっていないということですが、検討リストに入っているというところで、どうなのかと思うわけです。
 既に現行でも指定管理とされている公立図書館というのもあるわけですけれども、図書館業務については社会教育の保障という観点から指定管理にそぐわない、そういう指摘が以前からあって、実態としては指定管理は進んでいないということもあると思うんです。
 総務省が作成したトップランナー方式の導入についての資料でも、その課題等について地方団体から意見があったという旨が記載されているわけですが、そこで伺いますが、その資料に記載されたもの以外に、地方団体から図書館指定管理者制度を導入することについての課題、意見というものはあったのでしょうか、いかがでしょう。
#81
○政府参考人(渕上俊則君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、図書館を含みます社会教育施設につきまして、地方公共団体からは、教育機関、調査研究機関としての重要性に鑑み、司書、学芸員等を地方団体の職員として配置しているなどの意見がございまして、結果として、実態としては、現在のところ、指定管理者制度の導入が余り進んでいない状況でございます。
 それ以外の意見についてでございますけれども、かなり個々の地方団体の事情がありますものですから網羅的に把握しているわけではございません。来年度に入りまして、これに関しましていろいろヒアリングを実施することといたしておりますので、そのヒアリングの過程を通じまして様々な課題の把握に努めたいと考えているところでございます。
#82
○吉良よし子君 司書などは中央でというような話も課題等として上がってきているという話もありました。網羅的に把握はこれからだということですけれども、やはり、今現時点で、これまで実施された図書館の指定管理の中で深刻な問題が起こっている、このことに私、注目するべきだと思うわけです。
 特に、予算削減ありきで指定管理化された図書館の中で実は労務管理のトラブルも相次いでいると、この点を私、今日指摘したいと思うんです。
 例えば、率先して指定管理を行ってきた東京都足立区の区立図書館、ここで何が起きているかということです。例えば、二〇〇九年です、花畑図書館の指定管理事業者G社に契約社員として雇われていた館長が、任期満了を口実に事実上解雇されたという事案があります。これは、図書館の運営の経験がないG社において、図書館の運営を事実上任されていたその館長が、区との契約を忠実に履行しようということで、地域への広報活動、小学校での出張読み聞かせなどの児童サービスなどに熱心に取り組んで、貸出冊数や事業集客数のアップ、これを実現して、その実績は区にも認められていたそうなんです。ところが、このG社の社長は、児童サービスというのは図書館の業務ではないのでやらなくていいだとか残業なくせだとか、様々厳しくこの館長を責め立てて、結果、命令に従わなかった、私のやり方に合わないとして雇い止めにしたというのです。
 館長は、この問題について労働組合を通じて足立区の教育長や区長らに問題提起したわけですけれども、区は、委託先業務で起きた労務問題については区は無関係だといって、やむなくこの男性は会社を提訴するに至ったという案件が一つです。
 また、そのほかにも、別の指定管理事業者T社が管理運営している竹の塚図書館の副館長が、二〇一二年の八月、区の要請で図書館の蔵書二万冊に盗難防止のシールを貼ると、こういう作業をした際に、その作業をT社が最賃法違反の賃金でやらせていることをその女性副館長が指摘したそうなんです。そうしたら、その指定管理会社T社からその女性は不当に雇用更新というのを拒否されて、事実上の解雇となったという事案もあるわけです。
 どちらも不当な雇い止めだと思うわけです。そもそも経費節減を前提とした指定管理では、利益を得るためにしわ寄せが行くのが人件費になってしまうと。そういう中で、図書館運営に詳しくない事業者が利益を優先する余り、最賃法に違反したりとか必要なサービスや人員というものを簡単に削減するような事態が発生していると、そういうことは見逃せないと思うわけです。
 ここで私、確認をしたいんですが、指定管理を行うことができる条件というのは地方自治法にはっきりと示されていると思うわけです。この指定管理を行うことができる場合の規定というのはどのように示されているか、総務省、お示しください。
#83
○政府参考人(渕上俊則君) お答えいたします。
 地方自治法第二百四十四条の二第三項の規定におきまして、普通地方公共団体は、公の施設の設置の目的を効果的に達成するため必要があると認めるときは、条例の定めるところにより、法人その他の団体であって当該普通地方公共団体が指定するものに当該公の施設の管理を行わせることができることとされておりまして、この規定に基づきまして指定管理者制度が運用されているということでございます。
#84
○吉良よし子君 御紹介いただきましたとおり、公の施設の設置の目的を効果的に達成するため必要があると認めるときはということです。この地方自治法では、公の施設というのは住民の福祉の増進を目的として利用に供する施設であると、こう規定しているわけです。
 この住民の福祉の増進という目的を効果的に達成するために必要があると認められるときに指定管理できるということなんですけれども、にもかかわらず、経費削減ありきで、経験がほとんどない事業者にそういう図書館のような重要な業務の運営を任せると、その事業者が最賃法に違反したり、住民のために一生懸命専門的な知識を生かして一生懸命に働く職員を簡単に雇い止めにする、こんなことで住民の福祉を増進する目的を効果的に達成するという制度にかなっていると言えるのかというところを私、強調したいと思うわけです。ましてや、指定管理であることを理由に、図書館という公の場においてブラックともいうべき労務問題が発生しても、自治体が直接是正できない、しないということも私、問題だと思うわけです。
 労務管理問題だけではなくて、近年では、佐賀県などのツタヤ図書館を始め、指定管理事業者の管理運営の在り方をめぐって、その蔵書の在り方だとか、そうしたことで住民との間で訴訟が起こるなど、図書館の指定管理というのは本当に多くの問題を抱えていると思うわけです。だからこそ、図書館を指定管理等による経費節減を標準とするトップランナー方式、この導入対象にすべきではないと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#85
○国務大臣(高市早苗君) 図書館管理におけるトップランナー方式の導入につきましては、先ほど渕上局長からも御紹介しましたような地方団体の御意見も含めた課題を踏まえつつ、今後は地方団体や関係省などの御意見を伺いながら、平成二十九年度以降のトップランナー方式の導入について適切な検討をしてまいりたいと考えております。
#86
○吉良よし子君 適切な対応とおっしゃいますけど、やっぱりもう現時点で様々な問題、課題が出てきているわけなんですよね。そういう中で、やはりこの図書館というのは指定管理にはそぐわないということでこの検討の項目から外すべきかと思うんですが、その点、大臣、いかがでしょう。
#87
○国務大臣(高市早苗君) 今すぐ外すというわけにはまいりません。様々な御意見も聞きながら、関係省とも調整をしながら、検討はしてまいります。
#88
○吉良よし子君 検討ということなんですけれども、やはり私、言いたいのは、図書館というのは単なる貸本屋というわけではないということなんです。各地域の重要な郷土資料であったり若しくは専門的な資料も含めて、個人では管理し切れない様々な情報や資料を住民共同で管理する、そういう場であり、その地域の知の拠点であると思うわけです。だからこそ、公の施設として各自治体が管理運営しているというのが多くの自治体の在り方だと思うわけです。
 そういう中で、コスト削減優先だとか指定管理ありき、そういうことの押し付けになりかねないトップランナーの制度、トップランナー方式の導入はやめるべきであるということを私、強く申し上げまして、今回は質問を終わらせていただきます。
#89
○片山虎之助君 それでは、質問を始めます。
 前回は地方交付税を質問させていただいたので今度は地方税を中心にさせていただきますが、今、私どものところは憲法改正を党内で大変議論しているんですよ。我々は、今、憲法を変える、国民生活や国民経済に非常に密接に関係あって、憲法変えた方がいいなということをまず拾おうと。そういうことの中で、地方自治と憲法裁判所の問題と、それからもう一つは教育の無償化ですか、そういうことを今検討しているわけですね。それで、地方自治の問題ではいろいろあるんだけれども、私は、やっぱり課税自主権、財源をどうやって自ら獲得できるかという権限というか能力をどう地方自治体に与えていくかということが一番必要だと、こういうふうに思っているんですね。
 そこで、昔からよく国と地方の関係で、税源がどう分かれている、事務がどう分かれている、事務配分と税源配分の関係が議論されたんですよ。三位一体の改革は地方交付税減らしたいといって、これは評判が悪いので、確かに減らしたので評判良くないんですよ。ただ、良くないんだけれども、あのときは地方税も伸びたし、全体の財政環境はちょっと違ったんだけれども、それは後で麻生さんが気にして大分直したでしょう。
 それはいいんだけれども、課税自主権で税源がどのくらいあるか。あのときの議論は、税は国が六取って地方は四。ところが、事務は地方が六・五ぐらいやっていると、六から六・五ぐらい。それで、もらう金は四だと。この六対四が逆転する。税は国がたくさん取って、仕事は地方がたくさんやっている。その二割が国から地方に流れてくるんで、その流れてくる約半分よりちょっと多いのが国のひも付きの補助金や負担金で、これで地方をコントロールすると。残りの半分少し、半分弱が地方交付税で、これは一般財源ですよ。何に使ってもいいんだけれども、総額は国が決める、どう割り振るかも中央が決めると。
 だから、せめてこれを五対五にしようというのが発想なんですよ。だから、三兆円国から税源移譲する。地方消費税を一%上げると、消費税は二兆五千億ぐらいですからね、二兆五千億から七千億ぐらいだから、そういう発想で、それでどのくらい比率が変わったのかなと私は思っているんですけれども、どうですか。一番最近の事務配分では国と地方がこうで、税源配分ではこうだという数字があったら、事務方でも大臣でも教えてください。
#90
○政府参考人(青木信之君) お答え申し上げます。
 数字の点ですので私からお答え申し上げますが、国と地方の歳出ベースでございますけれども、平成二十六年度決算で、国が四二%、地方が五八%でございます。一方で、国と地方の税源配分でございますけれども、平成二十八年度の地方財政計画ベースで、国が約六一%、地方が約三九%となっております。
#91
○片山虎之助君 税の方はこれでいいんですよ。割に地財計画の数字だから正しいわね。ところが、その事務の方は違うね。これは経費でしょう。仕事をやる上で出したお金の比率のはずよ。だから、四一対五八か九かというのは余り正確でないような気がするね。もっとほかにいろんな調べ方はあるんだよ、権限の数だとか事務の具体的な数だとか。
 まあ、今ここでそういう、研究会じゃないんだから、検討してくださいよ。そこで、それをできるだけ、私、そろえるのが必要だと思っているんですよ。取りあえずは、我々は五対五と言ったのよ。五対五になっていないわ、やっぱり。でしょう、六一対三十幾らなんだから。だから、この努力をどうやってやるおつもりか。これは大臣ですね。大臣、いかがですか。
#92
○国務大臣(高市早苗君) たしか片山委員が総務大臣でいらしたときに打ち出された三位一体改革の中で国と地方の税源配分を五対五とすることを一つの目標とされて、平成十九年度の所得税から個人住民税への三兆の税源移譲をされたと承知しています。今でも片山プランと呼ばれております。
 今後なんですけれども、やはりこの地方分権推進の観点からは、地方団体が提供する行政サービスの財源についてはできるだけ地方税によって賄うということが望ましい方向性だと考えています。様々な課題はございますし、今日のこの委員会の議論の中でもございましたけれども、税源の偏在性が小さくて税収が安定的な地方税体系の構築には留意しながら、各地方団体の仕事量にできるだけ見合った税源配分となるような地方税の充実確保に努めてまいります。相当私たちも研究しなきゃいけないと思っております。
#93
○片山虎之助君 まあちょっとこれ、税の問題は大きい問題ですから、今後とも議論させていただきますが。
 ところで、今回の法案は、自動車取得税をなくして、これ自動車取得税というのは、御承知だと思うけど、元々は地方が始めたんですよ。何県かが先行的にやったやつを国が取り上げて税制に入れたんですよ。元々、法定外の普通税ですよね。それで長い歴史を持って今度終わったんですけど、これはどういうことなんですか。取得税をやめちゃって自動車税の中に入れたと解するのか、形を変えたと解するのか、ちょっとそれを教えてくださいよ。
#94
○政府参考人(青木信之君) お答え申し上げます。
 消費税率、国、地方を合わせて一〇%に引き上がるときのことでございますけれども、自動車取得税が廃止され、そして自動車税と軽自動車税にそれぞれ環境性能割を設けるものでございまして、環境性能に応じて非課税、一%、二%、三%と、そういう税制を構築しようとするものでございます。
#95
○片山虎之助君 自動車税の中にも入った、軽自動車税の中にも入ったと。それは環境性能というの、何かそういうものを入れようと、こういうこと。元々これは道路特定財源なんですよ。道路の整備をやるための財源として始めたのに違いないので、それはもう済んだということなんですね。
 というのは、途中から、これ一番多いときは五千億ぐらいあったんですよ。それが一千億でしょう、今回やめる前は。今度はそれが九百億なの。税としてのその役割、性格が変わり、額も変わってきたので、私は首尾一貫していない税だと思うんだけど、どうですか、どういう説明をするの。
#96
○政府参考人(青木信之君) あくまでも環境負荷に応じて負担をいただくという環境税制として導入するものでございます。
 したがいまして、環境性能が悪いものに関しては率が高く、環境性能のいいものについては率が低くということで課税をいただき、そのことがある意味では汚染者負担という原則と地方税の応益性の原則、そういったことも含めて考えてみればそこも整合的だろうということで今回導入することになりましたが、この環境性能割につきましても、県分、自動車税の部分とそれから軽自動車税の部分とございますので、軽自動車税の部分についてはむしろ、今までは自動車取得税でしたら県税でございましたから、軽自動車税としての環境性能割ということでございますから、市町村税としての充実強化が図れると、そういう点も合わせて今回姿が変わるものだというふうに考えているものでございます。
#97
○片山虎之助君 元々この税は七割市町村にやったでしょう。それを今度やるんですか。どうですか。
#98
○政府参考人(青木信之君) 自動車取得税の七割は市町村に対して交付金として交付をしておりました。
 今回、軽自動車に係る環境性能割は市町村税と位置付けますけれども、それでは足りませんので、市町村に対して交付する制度も設けることとしているものでございます。県の環境性能割から交付する制度も設けているものでございます。
#99
○片山虎之助君 そうすると、それは元々は道路特定財源だわね。道路整備のための税源だったやつをもう今回は、これは環境性能を強化したり弱めたり、まあ弱めることはないんだけど、環境性能を強めるための税として使おうと、こういうことなの。
#100
○政府参考人(青木信之君) 御指摘のとおりでございまして、環境負荷の低減を図るために導入する環境税制でございます。この環境性能は技術革新とともに、どうしても必ず進歩してまいりますので、したがいまして、この環境性能割の基準についても二年ごとで見直すという規定が法律上設けられているものでございます。
#101
○片山虎之助君 環境を良くするための税だわね。ところが、環境を良くすると税が入らないようになってくるんですよ、この税は。そうなると、もっと強めないと駄目なのよ。何かおかしいわね、良くなると税を高くせにゃいかぬと。今あなたが言った二年見直しとはそういうことなのよ。合格したらもっとハードルを上げてもっと税金取るという、そうでなきゃ税減るんだからね。税が減ると困っちゃうわね。いかがですか。
#102
○政府参考人(青木信之君) お答え申し上げます。
 今私が申し上げた見直しというのは、環境性能のハードルを上げていくという見直しでございます。そのことによってより環境性能のいい車の普及を図っていこうという目的を達成することと、今御指摘もいただきました地方の安定的な財源の確保という、そういう観点からも、むしろ、この環境性能についてハードルを少しずつ上げていく、そういう意味での二年ごとの見直しをしていくことが前提となっているものでございます。
#103
○片山虎之助君 いいですよ。しかし、税をこういうことに使っちゃいかぬということは全くないので、それはいいんだけれども、こういう税制はよその国でもたくさんありますか。
#104
○政府参考人(青木信之君) 特にヨーロッパでは特に環境に関する税制というのはかなり厳しく見ているわけです。ですので、車体に対しても、それから燃料に対しても、重く課税することによって税収を確保しつつ、環境の保全を図っていこうと、そういう税制になっているところでございまして、こうしたことの考え方を導入している税制はほかの国にもあるものというふうに理解しております。
#105
○片山虎之助君 まあ、いいです、私は賛成しているから、もうこれ以上言わないけれどもね。よく税を曖昧にしたままで、税源だけ確保のために税制を言っちゃ駄目なんですよ。そこのところは、程があるけれども、よく考えてください。
 そこで、今度は固定資産税の中の大規模償却資産を政策税制に使っているんですよね。今の日本の税制というのは、昭和二十五年のシャウプ勧告というのかな、シャウプさんという偉い人がいろいろ言ったことが税制の基礎になっている。そこで、市町村税の基幹は固定資産税だと、こういうことをはっきり言って、それを取り入れたんですよ。基幹税制というのは、妙なことにいじらないということなんですよ。ちょこちょこちょこちょこ変えないということなんです、政策的に使わないという。まあ、ちょっとぐらいいいですよ。それが基幹税制なんで、固定資産税の、まあ、固定資産税もいろいろあるから、償却資産というのはやや性格が違うといえば違うんだけれども、それを政策税制で使うというのは、私は気に入らないですよ、長い間、いろいろな関係してきた者として。これは、大臣、何で妥協されたの。
#106
○国務大臣(高市早苗君) 今日の当委員会の最初の方でも、シャウプ勧告についても申し上げたんですけれども、固定資産税は市町村の独立税として創設されたものでありまして、その税収は約八・七兆円ということですから、市町村税収の約四割を占める基幹税でございます。国による地方税の特例措置というのは、自治体の課税権を制限するものですから、慎重に行うべきものであるということはしっかり認識をしております。
 この償却資産に対する課税につきましては、地方六団体からも相当厳しい御意見も伺いました上で、与党の税制調査会において、現行制度堅持すべきだという御意見がある一方で、地域を支える中小企業に係る特例措置を講ずるべきという御意見もあり、その結果、地域経済の活性化に向けて地域の中小企業による設備投資の促進を図るために固定資産税の特例措置を講ずるが、対象を極めて限定し時限的な措置とするということとされまして、この償却資産に対する固定資産税の制度は堅持するということになりました。この特例措置の対象も、中小企業者等が主務大臣の認定を受けた計画に基づき取得した生産性向上に資する一定の機械装置に限定され、適用期限も平成三十年度までとされています。
 しかし、基本的な考え方は、委員がおっしゃいましたとおり、やはり自治体の課税権を制限してはいけない、それと、制度がこの特例措置ということによってころころ変わるということは望ましくないと考えております。この時限的な措置であり、この制度をしっかりと堅持するという点については、私も今後しっかりと頑張ってまいりたいと思います。
#107
○片山虎之助君 やましいところがあるもんだから時限的にって書いているんです、三年間という。しかも、これを中小企業庁の何とか法で、何とか特例法に書いているんでしょう。これも気に入らぬな。何で書いてもいいんですよ、書いてもいいんで、こういう基幹税制をいじっちゃ駄目なのよ。いじるにはいじり方があるのよ。
 まあ、中小企業庁の皆さんに私、責任があるとは思わぬけど、少しぐらいあるわね。これはこの三年でもうやめなさいよ。また三年過ぎてもやるというなら別の措置をとりなさい。どうですか、中小企業庁。時限的にとわざわざ法律に書いたのは、そのためなのよ。
#108
○政府参考人(豊永厚志君) 私どもは、今国会に中小企業等経営強化法案を提出させていただいております。
 これは、生産性向上に取り組む中小企業・小規模事業者に対して支援措置を講ずるということでございまして、御指摘の軽減措置は本法案の施行の日から三年間に取得した機械装置について課税標準を半減するというものでございます。御指摘のとおりでございます。
 この措置の今後につきましては、大臣からもお話ありましたけれども、まず制度の円滑な実施に取り組んだ上で、利用状況等をしっかり検証し、中小企業の設備投資や生産性の動向、また経済状況等を踏まえながら検討されることが必要であろうと考えているところでございます。
#109
○片山虎之助君 とにかく三年間に集中的に取り組んで、これはこれで一段落して、別のことを考えなさいよ。
 ところで、通告はしていないけれど、今春闘の真っ最中でしょう。大手のこの間、集中回答は出たわね。三年連続のベアというのは、まあ全体が底上げになるから私はそれは評価すべきだと思うけれども、額は半分以下になっているわね、去年の。非正規なんかは割に見てるわ。それから、雇用が改善しているのはずっとしている。そういうことだけど、問題は中小企業なんですよ。中小企業の春闘の見通しはどうですか。総務委員会にふさわしくないかもしれぬけど、まあお答えになって。
#110
○政府参考人(豊永厚志君) 中小企業の従業員の賃金も、実は大企業にはその率少し及びませんけれども、この三年間着実に上がってきてございます。たしか伸び率は半分程度だとは存じますけれども、ただ、今ばらつきがあるのもまた確かではございます。
 今般の大企業を中心とした春闘の後を受けての動きになるわけでありますけれども、中小企業においても、この動きを踏まえてこの夏から秋口にかけてのいろんな議論がなされるんだろうと思っています。
 私どもとしては、従来以上に引き上がることを期待しているところでございます。
#111
○片山虎之助君 今回こういう税制を取るのは、やっぱり生産性を上げたり規模を拡大したり、設備投資にそれだけの意欲があるから促進するためにやったのか、ないからやったのか、どっちになるの、それは春闘との絡みで。
#112
○政府参考人(豊永厚志君) この固定資産税でございますけれども、中小企業全体の七割は赤字でございますし、地域にあまねく展開しているわけでございますけれども、こうした赤字企業、中小企業を含めて、広く中小企業の設備投資意欲をかき立てるという意味では効果はあると考えてございます。
 過去の私どもの行いましたアンケート調査でも、固定資産税が軽減されれば前向きに、ない場合よりも前向きに設備投資を考えるという回答を得たところでございます。
#113
○片山虎之助君 いや、だから、その赤字を、これはまた皆さんと意見が違うかもしれぬけど、外形標準課税を拡大すれば赤字を今度は嫌がってくるのかもしれない、逆に。そういうことを、外形標準だってあれは全部損金になるんだから、税金の計算上は。そういう意味で、私は、中小企業庁には方針を変えてもらいたいのよ。外形標準を取り入れることが逆に活力を与えるんですよ。そこのところのあれを転換しないと、一億円の資本金のところでぶつ切れになるよ、税制が、上の方と下の方と。
 まあ、あなたも立場があるから答えにくいでしょうけど、適当に答えたらどうですか。
#114
○政府参考人(豊永厚志君) 外形標準課税につきましては、委員御指摘のとおり、中小企業については対象外になってございます。これは付加価値割という、いわゆる人件費、給与に係る割合があるわけでありますけれども、この比率が、大企業に比べると中小企業の場合には七割、小さいところによると八割という比率を占めるものですから、そのダメージが大きいと。これが地域の中小企業に対するダメージにつながらないようにという御配慮をいただいたものと承知してございます。
 そうした実態を踏まえての御議論が今後なされれば有り難いと感じてございます。
#115
○片山虎之助君 それじゃ、次の問題に行きますけれども、また場合によってはやりますから。
 次は、地方創生の関係の方、来られていますか。新型給付金というのは、何が新型か私はさっぱり分からないんだ、全く旧型じゃないかと思うんですけれども、新型ですか。
#116
○副大臣(福岡資麿君) 新型と申しますのは、これまでの個別補助金等とは異なる新しいタイプの交付金というような意味合いで新型という名前を付けさせていただいておりまして、具体的には、一つには、地方版総合戦略に基づく地方公共団体の自主的、主体的で先導的な事業を支援する点というのが一点。二点目が、KPIの設定とPDCAサイクルの整備を組み込み、縦割りを超えた事業を支援する点というのが二点目。三点目、地域再生法改正案に基づく交付金とし、安定的な制度、運用を確保する点。こういった点が挙げられるというふうに思っています。
#117
○片山虎之助君 それが、やっぱり皆さんの方が張り切っていろいろな注文を出すと、それは大変なんです、地方の方は。
 それから、いろんな下敷きの資料を含めて膨大な資料を作るんですよ、こんなものをね。それで、皆さんの方の採点で決まるので、結局はそれに合わせることになっちゃうんですよ。それで、注文が厳しいほど、皆さんがいろんなことを言うほど、だんだんおかしくなるのよ、私も地方の経験を見て。だから、新型というのはそういうことを全部やめることなんですよ、全部任せること。チェックはするんですよ、後の、事後のチェックは厳しくやる。大きな方針だけ私は示すことじゃないかと。一切、書類なんかはもう必要最小限にすること。そうはなっていないと思いますよ。そういうふうに聞いているので、いかがですか。副大臣でいらっしゃいますね。
#118
○副大臣(福岡資麿君) 委員の問題意識については理解をした上で、今回のこの新型交付金については、地方公共団体の自主的、主体的な取組を支援するという極めて自由度の高いものとなっております。したがって、その自由度が高いがゆえにばらまきという批判を受けないためにも、事業についてふさわしいKPIを設定され、それに対してPDCAサイクルが整備されることが必要だというふうに認識しておるところでございます。
 こういった、冒頭も、非常に分かりづらいという御指摘、地方からもいただいておりましたが、大分、地方版総合戦略等の策定を通じて理解等については浸透してきているというふうに認識をしておりまして、今後も、こういったことについては理解が更に深まりますように説明会等を通じて努力をしていきたいというふうに考えております。
#119
○片山虎之助君 詳しくないんだけれども、今度の補助金をもらうためには地方再生計画を作らにゃいかぬですね。ところが、各地方自治体は地方版の総合戦略というの、国が作った、あれの小型を作っているんですよ。何で二回も作らされにゃいかぬの。恐らく中身はほとんど同じですよ。いかがですか。
#120
○副大臣(福岡資麿君) 今回の新型交付金につきましては、まず、今先生御指摘いただきましたように、交付金の対象事業については地方版総合戦略に位置付けられた施策であるということが必要でございますが、加えて、今先生御指摘の地域再生計画の作成ということをお願いをさせていただいていることにしています。
 この理由につきましては、地方創生事業の安定的、継続的に取り組めるようにしてほしいという地方からの御要望にお応えするため、この地域再生計画の作成によりまして五年以内の複数年度にわたって事業執行ができるようにさせていただいたものでございまして、それによって予見性が非常に高まるといったようなことが挙げられるのではないかというふうに思っています。
 ただ、事務が煩雑になるのではないかという先生の御指摘に対しましては、同時期にそういった申請を受け付けることによって二度手間とならないように一括として国に審査をさせていただくようなやり方を取らせていただいたり、また、申請等に係る書類をできる限り統一したフォーマットで行わせていただくようなことによって、そういった煩雑さを軽減をさせていただきたいというふうに考えておるところでございます。
#121
○片山虎之助君 それで、二十六年度の補正、二十七年度の補正、来年度当初でしょう、その審査のやり方が毎回違うというんだね。有識者が審査したり、行政の事務方がやったり、あるいは別に委員会ができたりして審査すると。それもおかしいわね、私よく分からぬ。しかも、補助率が違うというんですよ。十分の十もあるし、十分の五もあるし、まあ二分の一ですよね。何でそんなに地方創生の方針がぐるぐる、やり方も含めて変わるんですか。地方は私、戸惑うと思いますよ。いかがですか。
#122
○副大臣(福岡資麿君) まず、先生が御指摘いただきましたように、地方が戸惑わないようにいろいろな説明会等を通じて周知を図っていくということが前提で申し上げれば、今まで、二十六年度の補正予算、これは基礎交付分と上乗せ交付分と分かれていますが、基礎交付分については人口や財政力指数等の客観的基準を基に地方創生事業を支援するという観点で配分をさせていただいている部分でございます。
 加えて、その上乗せ交付については、具体的な成果指標であったりPDCAサイクルの確立という観点の下、地方の自主性、主体性を尊重しつつ、官民協働でやったり、地域間連携、政策間連携の観点から、先駆性のある取組について支援を行わせていただいているところでございまして、この後の二十七年度の補正についてもこの考え方は引き続き維持をさせていただいています。
 しかしながら、二十七年度補正については、一億総活躍の観点から緊急に対処すべきとされた仕事創生等に重点を置かせていただいているというようなことがあります。さらに、この四月からの新型交付金ということでございますが、これについては、先導的な事業を安定的、継続的に支援をするということで複数年度にまたがるようなことも対象とさせていただいているということは先ほど申したとおりでございますが、今回は当初予算に入るということで補助率が変わっておるというようなことでございます。
#123
○片山虎之助君 それで、補助率もさることながら、補助金の額が千億だとか二千億でしょう、千何百億だとか。こんな、これは新型か何か知らぬけど出して地方衰退が止まりますか。国調見てくださいよ。十年間で九十四万人人口が減って、もう首都圏だけですよね、東京圏だけが人口増えてね、あとはどっと減っているんですよ。八十何%の市町村は人口が減っているんですよね。八二%ですか。いや、こんなことで、私は、こんなことを地方創生と言ったら目くらましですよ。こんなことでは本当の地方創生にならないと思う。もっと抜本的なことを考えないと。補助金の目先を変えたり、やり方を変えたり、計画を変えたり、そういうことじゃないと思うな。
 大臣もそう思われませんか。大臣、佐賀だったわね。いや、副大臣。副大臣、どうですか、佐賀は止まりましたか、新型交付金で。
#124
○副大臣(福岡資麿君) 先生がおっしゃったように、その金額の多寡についてはいろいろ御議論があるというふうに思いますが、御指摘いただきましたように、地域版の総合戦略を策定するに当たって、その地域が将来の自分たちの在り方について真剣に検討を進めているという現状はあろうかというふうに思います。
 佐賀も人口減少止まっておりませんが、何とかそれに歯止めを掛けるべく頑張っていきたいと思っています。
#125
○片山虎之助君 そういう総合的な意見をね、高市大臣、総務大臣が言ってくださいよ、あなた、地方総括大臣なんだから。
 最後に、大臣の御認識を伺います。
#126
○国務大臣(高市早苗君) 地方創生につきましては、政府内の全体的な取りまとめ、調整については石破大臣が担当しておられますが、私たち総務省は様々な政策資源を持っておりますから、それをフル活用しながら、また新たな政策も先生方の御指導をいただきながら組み立てて、しっかりと地方に雇用の場が生まれる、そして、しっかりとした教育や必要な行政サービスが受けられる、そういった状況をつくっていきたいと思います。
 ふるさとテレワークもおかげさまでちょっと成功事例が出てきましたので、しっかりと都市部の企業の仕事を地方に住んだままできるような状況もつくってまいりたいと思います。
 引き続き御指導よろしくお願いいたします。
#127
○片山虎之助君 終わります。
#128
○寺田典城君 寺田でございます。
 私、自分でもちょっと申し訳ないなと思いますけど、政府参考人こんなにたくさん来ていただいて、私、チェックしないで済みません。皆さんにお聞きするように努力させていただきたいと思います。
 地方行政の見える化についてなんですが、大臣所信の中で、総務省では住民一人当たりのコストの見える化を進めることであるということなんですね。私、情報開示することについては大賛成なんですが、どのような政策目標あるのか、意図は何なのか、総務省の考え方をお聞きしたいと思います。
#129
○政府参考人(安田充君) お答えいたします。
 地方財政の見える化についてでございますけれども、住民や議会等に対する説明責任をより適切に果たしていただき、また、地方自治体のガバナンスの向上を図る観点からこれを進めていきたいと考えているものでございます。
#130
○寺田典城君 それで、これちょっと調べてみましたら、二十七年の十一月二十七日、高市さんが経済財政諮問会議の中で、大臣が、議員がそれを提案しているというか、そういうことのようなんですが、アイデアを出されているんですが、ここまで総務省が何だかんだとトップランナー方式で詳細に挙げてこうしていくというのは、地方自治体に対してどういう考え方でいらっしゃるのか。みんな金太郎あめ方式で委託すればいいというような、そして出てくるのはコピペみたいなものが出てきて、いや、どういう、総務省もこの頃ちょっと何か角度が違ってきたのかなという、そういうことを見ているんですが。
#131
○政府参考人(安田充君) この見える化ということでございますけれども、昨年の六月に経済財政運営と改革の基本方針、骨太でございます、の二〇一五の中におきまして、地方財政の全面的な見える化ということが記述されまして、そこでこういう決算情報等の全面的な見える化を図る必要があるとされたところでございます。
 これを受けまして、経済財政諮問会議の中に専門調査会できまして、そこでの議論、そして私どもの内部での議論経まして、大臣の方から先ほど委員から御指摘いただきましたような内容の資料を提出させていただき、御説明させていただいたところでございます。
#132
○寺田典城君 もう少し自由度を高めて、そして責任取らせることなんで、それを見守ることが総務省の役目じゃないのかなと思うんですよ。
 子供育てるとき、局長、どうやって育てました。
#133
○政府参考人(安田充君) 子育てに関してということでございますけれども、基本的に子供たちの自主性を尊重するということは大事なことだというふうに考えてございまして、地方団体につきましてもこうした見える化を図ることによって、見える化によってどうこうしろということではなくて、この見える化ということでいろんな情報を比較できるようにすることによりまして、各地域の実情でございますとか住民のニーズ等をしっかり踏まえながら住民や議会等で議論がなされるということが一番大事なんではないかというふうに考えておりまして、言わばそのための材料を提供するのがこの見える化ということではないかというふうに思っております。
#134
○寺田典城君 私は、見える化はだから大いにやった方がいいですと、見える化して、あとはあれしたらいいんじゃないですか、任せるというか、そして何かサポートしてやると。子育てするときそうしたでしょう、さっき言っておったんじゃないですか。同じですよ、子供だって自立させるために育てるんですから。いや、うちの子供なんか三人とも誰も言うこと聞かないですけれども、私の。それがかえっていいんじゃないのかなと思っているんです。
 ですから、そういう点でやはり、だから私も地方自治体やっていろんな、総務省とはバッティングしたこと何回もあります。どういうことをやったのかというと、よく局長さん、財政局長とバッティングしたのは、地方財政法の地方自治体から国立大学への寄附なんかは取っ組み合いするぐらいやったんですけどね。
 それから、面白かったのは、リニューアル債って一九九三年ですか、建物をリニューアルするための予算は地方債を発行できなかったので、あの当時新しいものを建てなさいということなのか知らないですけれども、私が市長だったときの知事は佐々木さんという総務省、自治省上がりの方なんですけど、私はそれで、そのために佐々木前の知事に聞いたら、大体政治家というのは、何というんですか、地鎮祭やってテープカットするのが政治家であって、人が造ったものを直すことなんか、リニューアルすることなんかないよ、あり得ないよなんて、それで今度総務省に通って、望月さんという自治行政局長やった人、あの人に拾われてそれがリニューアルできたんですけど、それがだから二十何年も前、一九九三年ですから。
 いろんなことありますけれども、とにかく見える化はオーケーなんだけれども、インセンティブ、頑張れば何かやるよというインセンティブを与えて責任取らせた方がいいということをひとつ申し添えさせていただきたいと思います。
 次に移ります、もう十何人に質問しなきゃならないので。
 私、ちょっと思うんですけど、地域再生法、これは二〇〇五年に始まったんですが、今度は新しくふるさと版納税ということで創設されようとしています。税源移譲じゃなくて、国から地方へ税源移すべき、私は国から地方へ税源移譲するべきだと思うんですが、総務省、財務省は、まち・ひと・しごと本部からも含めて話聞きたいんですが、なぜこういうことを、総理大臣の認定受けて地域再生計画をして、そしてそれから寄附を受けるようにしたらいいんだろうというんです。こんなこと暇だから考えるんじゃないですか、これは。ふるさと納税の恥の上塗りですよ、これは。担当の方は、それは自治税務局長、財務省の主税局長、まち・ひと・しごと創生本部担当次長さんから一言ずつ答えてください。
#135
○政府参考人(末宗徹郎君) お答えいたします。
 今回の地方創生応援税制でございますけれども、これにつきましては、地方創生の実現、人口減少の克服ということで国と地方が一体となって取り組むべき国家的課題ということで、地方税である法人住民税、法人事業税と国税である法人税とで協力して新たに税額控除を措置するという制度を設けたところでございます。
 その際、企業から地方団体へ寄附されるということですので、地方財政全体にプラスになるということですので、税額控除に当たりましては地方税のウエートを国税のウエートよりも高めているところでございます。
 なお、地域再生計画の認定を受けることとしておるわけでございますけれども、やはりこれ税制上の特例措置を受けるとなりますと、法律上寄附の対象となる事業を特定する必要がございますので、そのような仕組みとしているところでございます。
#136
○寺田典城君 アベノミクスというのは、異次元の金融緩和、そして財政出動、それから今度、今やろうとしている実効税率で三〇%以下にするという法人税、そうですね。
 そういう大企業にはインセンティブを与えているんですよ、今度、そうでしょう、大企業だけ。だから、ますます格差が付くんですよ、円安になって輸出する業者はそれはそれでいいでしょうし。
 だから、まち・ひと・しごと創生本部でこういう、それだったらそんな計画なんか立てさせないように、結婚、出産、子育て支援とかまちづくりなどと書いているんですけれども、私は前から、子育て支援とか教育とか人材育成というのは子育て支援税を二〇〇七年にやろうといって、総務省に税の公平性だからそれはちょっとおかしいよななんて言われて駄目になったこともあったんですが、そういうことで、やはりそういう面倒くさいことしないで、要するに自治体に寄附すれば損金算入はなるんですから、何かインセンティブ与えて、寄附したりする、させるようなインセンティブを与えることも考えてみたらいかがですか。どうなんですか、それは。
#137
○政府参考人(末宗徹郎君) この度の措置は、現行の損金算入に加えまして新たに税額控除という措置を上乗せするものでございますので、やはりそこは地域再生計画の認定という行為が必要だと思っておりますけれども、中身につきましては、地域特性に応じて雇用の創出ですとか子育てですとか自由度があると考えております。
 また、委員御指摘のように、この寄附は中小企業の方々も出せるように下限を十万円ということで低めに設定してございますので、いろいろ知恵を出していただければと考えております。
#138
○寺田典城君 二〇〇七年度まで、二〇〇八年がリーマン・ショック起きた、二〇〇七年度まだ少し景気がある程度安定していいとき、この寄附のこと考えたことあったんですけれども、私は、この頃小細工ばっかりしてくるようなことばっかりして、それで何か政府がアベノミクスのキャンペーン張っているような感じするんですよ。皆さんだって変に忙しくて大変でしょう。その辺はどなたさんが、役所としてどう思っていますか。誰から聞いたらいいんだろうかな。
#139
○政府参考人(末宗徹郎君) 私どもは、できるだけ地方創生を進めるに当たりまして、先ほどの新型交付金ですとか今回の企業版ふるさと納税もそうなんですが、できるだけ自由度を高めて、手間の点では掛からないような配慮をしながら、それを有効に使えるようにしていければと思っております。
#140
○寺田典城君 あれですよ、それ一つやると、今度、市町村から県から含めて計画を立てて、うちの方はもらったとかもらわないとか、できたとか通らない、通ったとか通らないとか、そんなこと一々やっている。この頃のまち・ひと・しごとというのは日本国家を潰すためにやっているのか分からないですよ、これは。どうなんですか、その辺は。
 地方創生と称して何でも計画立てて下に下ろして、これやってみたらいかがですかとかって。それこそ、地域再生法だって二〇〇五年からずっとやっておって、八千億以上のお金掛けて、そして計画は五一%しか達成していないという、この間、会計検査院からも出ているでしょう。ついでにやっぱり、もう少し、末宗さんのところだっけか、突っ込んでいく、まち・ひと・しごと、そうだよね。どうぞ答えてください。
#141
○政府参考人(末宗徹郎君) これまでの地域再生計画、そのような御指摘もいただいているところでございますけれども、これから行います新型交付金あるいは今回の企業版ふるさと納税につきましても、まずは地方が主体的に考えていただいて、自ら目標を設定する、PDCAを回すということを基本にしながら、それを尊重しながらやっていきたいと考えております。
#142
○寺田典城君 それこそ花火線香上げているような形で、一億総活躍社会だとかこうだとかああだとか、キャンペーン張るんじゃなくて、もう少し落ち着いたことができるように考えてみてくださいよ。私が、これは地方自治体経験した者としての要望です、これは、率直な。大変ですよ、皆さんは計画立ててぽっと出してどうですかと言えばいいんでしょうけど、今はインターネットで全部つながっているから、すぐそれを返事してくださいとかって各省庁みんなそれやっちゃうんですよ。そうすると、地方行政の職員の三分の一がそれの対応で手いっぱいだというんですよ。だったら、早く分権して行政コストを二割落とすべきなんですよ。それが、総務省がそのことを気付いてないというのは誠に残念なことなんで、それは任せることは任せるべきなんです。失敗したときはサポートしてやると。そうすると、自立して歩くようになるんですよ。そのことをひとつ話しさせていただきたいと思います。
 それでは次に、今度大臣にお聞きします。
 石破地方創生担当大臣は、三月十六日の地方消費者問題に関する特別委員会で、地方創生に当たって、あえて読みます、お任せ民主主義から脱却こそが肝要、やりっ放しの行政、頼りっ放しの民業、全然無関心の市民が三位一体となれば、地方創生の成功は到底おぼつきませんと述べております。こうした発言を総務省としてはどのように受け止めていらっしゃいますか。これでいいですか。
#143
○国務大臣(高市早苗君) 石破大臣の御発言の趣旨は、地方創生の推進に当たっては住民と行政とがしっかりとした当事者意識を持っていくことが重要であるということではないのかなと思っております。住民が自らの意思と責任において地方自治体の運営を行っていくということと、地方自治体が自らの意思と責任において事務を処理していくということは、まさに地方自治の本旨であると考えております。
 総務省も、地方公共団体が主体的に地域の資源や強みを生かしながら、住民とともに事業に結び付けていくような取組を応援しておりますので、これからも地方自治の本旨の実現を図ってまいります。
#144
○寺田典城君 それで、知恵は現場にこそあると書いてあるんですよ。総務省、これ総務省の位置付けってどうなるんですか、そうなってくると。知恵は現場にこそあるって、読んでいるでしょう、これは。どう思います。
#145
○委員長(山本博司君) 高市大臣、よろしいですか。
#146
○寺田典城君 ゆっくり考えて答えてください。
#147
○委員長(山本博司君) じゃ、速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#148
○委員長(山本博司君) じゃ、速記を起こしてください。
#149
○国務大臣(高市早苗君) 大変申し訳ありませんが、知恵は現場にこそあるという言葉を石破大臣がおっしゃった箇所が分からないので、ちょっと前後も含めて読んでいただけたらと思います。
#150
○寺田典城君 所信説明持ってこなくて、間違いなくそれ書いていますから、石破さんの書いた地方消費のあれでありますから、今日はそれはそれで、通告していなかったので、後で。
 ただ、これが一番の落ちなんですよ。知恵は現場にこそあるというのは、総務省がこんなこと言われておってもいいのかなと思うんですよ。それをひとつ、そういうことなんです。
 それと、これは総務省じゃないんですけれども、昭和三十七年から、何というか、総合計画、要するに地域間の均衡ある発展というようなことをずっとやってきたんですね。先ほど片山先生がそれこそ人口減少が八二%だという話ししているんです。今現在、もう地方では人とか食料は出せるような能力なくなってきているわけですよ、だんだん。それが今、国自体が気付いたか気付かないか分からないけれども、今地方創生ということで慌ててやっているんですけれども、原点は昭和三十七年からの計画なんです。
 だから、そういう点含めて、私は、なぜこういうことになったのかというと、簡単な言い方すると、やっぱり分権が進んでなかったと思うんです。いや、だって、日本海側に政令市なんて新潟一つしかないですよ。中核市なんかは、言ったら、秋田、富山、金沢ですか、そんな感じなんですよ。日本海というのはそれで多軸構想を作ろうとかそういう話が出てきているんですが、やっぱり総務省は分権を一生懸命進めて、やはりしていくしかないと思います。子育てするつもりでやってみてください。だけれども、余り年取って、子供だって年取ってしまうと、あと体力なくなっちゃうからね。要するに、それじゃ駄目なんで、そういうことでひとつよろしくお願いします。
 次に移ります。また戻るかも分かりません、時間あれば。
 今年の地方財政計画では、地域運営組織の運営支援のための経費、高齢者の暮らしを守る経費として五百億円が確保されております。高齢者の見守りについて、総務省の意気込みというか、どうしてやっていくか。
 私もこれ、二十年以上前から、何というんですか、市長時代から、雪寄せだとか屋根の雪下ろしできなくなったうちがあるよとか、そういうのがあったりして、町内会だとか何かそういう互助会みたいなことで暮らしを支えてきたんですが、二〇二五年になれば十人に二人は後期高齢者になる、今私、後期高齢者なんですけれども、そうなんですが、そのとき勉強になったのは、消防署の職員の方からでした。あそこに行くと、何というか、体不自由な人いるからやっぱり市民課の方に手伝ってやった方がいいとか、これは除雪した方がいい、必ず除雪だけは、要するに体の弱い人、いつ救急車で運ばなきゃ分からないからとか、いろいろあるんですよ。
 自治体消防というのはそういう点ですごいなと思うんですね。消防長官の要請で、震災でもあのとおり、要請ですぐ対応できるんですから。国土交通省みたいに、何というんですか、法定受託事務しなきゃ駄目だとかそんなこと言わないですよ、自治体消防というのは。要請で全部あのとおり危険を冒してみんな動くということなんですね。
 そういう点含めて、私はこの予算というのはいい予算だとすごく思うんです。それで、これは間違いなくプレミアム商品券なんかよりずっといいですよ、これは。だからこれは、こういうのを予算増やしてくださいとかそういう意味で言っているんじゃないんです。こういうのは、やはりこれからの時代ますます必要だと思うんで、そういう点でひとつ、地域力創造審議官ですか、担当は、消防庁長官と二人でお答えになってください。
#151
○政府参考人(原田淳志君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、平成二十八年度地財計画におきまして、高齢者の生活支援等の地域の暮らしを支える仕組みづくり、これを推進するために、地域運営組織の運営支援のための経費、高齢者の暮らしを守る経費につきまして五百億円の措置をしたところでございます。
 地域運営組織は、地域の生活や暮らしを守るために地域で暮らす人々が中心となって形成され、地域課題の解決に向けた取組を持続的に実践する組織でございますが、人口減少、高齢化の進展、地域課題の多様化、広域化によりまして、自治会、町内会では十分な対応が難しい、そういう課題につきまして、既存の自治会、町内会を補完して住民自治を充足させるための新たな仕組みとして、主として小学校区、旧小学校区区域で形成されております。
 このような地域運営組織の形成につきましては、高齢者を含めた地域住民の暮らしを支える活動を幅広く実施するための住民主体の取組ということで非常に重要でございますが、一方で、財政基盤は非常に脆弱でございますので、今回、そのようなことも含めて地方財政計画の中で措置したところでございます。
 高齢者の方を支援するためにも、こうした地域住民の方々主体の地域課題解決の取組、これにつきましてしっかりと支援してまいりたいと考えております。
#152
○政府参考人(佐々木敦朗君) 高齢化社会の進展によりまして、災害時の要支援者が増加していることとか、住宅火災の死者数の高齢者割合が増加をしていることとか、あるいは高齢者の救急搬送が増加していること、こういったことが進んでおりまして、消防におきましても高齢化社会を踏まえた対応が必要になってくるというふうに考えてございます。
 消防庁といたしましては、避難訓練などによります高齢者の迅速な避難のための取組の推進でありますとか、高齢者世帯に対します住宅の防火対策の推進、あるいは救急搬送における消防機関と医療機関との連携の推進などに取り組んでおります。
 もう少し具体的に申し上げますと、例えば、平時から避難行動要支援者名簿の提供を受けまして、名簿情報を踏まえた防災訓練によりまして、情報伝達あるいは避難支援が実際に機能するか、こういったことを点検するなど、災害時の高齢者等の避難支援に係る取組を促しております。また、各消防本部におきましては、消防職員が消防団あるいは女性防火クラブなどと連携いたしまして、高齢者世帯を中心に戸別訪問によります防火・防災指導を行うなど、高齢者世帯の火災予防などにも取り組んでいただいておるところでございます。
 今後とも、高齢者が安心、安全に生活を送ることができますように、今委員から御指摘がありました地域のことをよく知っているという消防の特性を生かしまして、関係機関と連携を十分に取って取り組んでまいりたいというふうに考えております。
#153
○寺田典城君 それと、やはりよくニュースになるのは、高齢者の様々な買物とかいろいろな面でのトラブルですね。今、消費者契約法だとか特定商取引の改正も予定しているようなんですが、特殊詐欺というか犯罪とか、これ、消費者委員ばっかりじゃなくてもう少しこれ事前に教えていただくというのは、中身聞いてみますと、その人方によってはテレビも見ない、それから新聞も見ない人方もいるようなんですよ。そういう人方もよく引っかかるというからびっくりしたんですが、そういう人方がいるんだなと思って。
 そういうこと含めて、よく啓発活動とか消費者庁でやっているんですが、もう少し地方自治体とその範囲を拡大してパワーを持ってやっていただきたいなと思うんですが。
#154
○政府参考人(川口康裕君) お年寄りの数が増えているだけではなく、お年寄りの被害自体が増加しておりますので、消費者被害の防止は重要な課題と思っております。
 私どもは、まず消費生活センターを各地につくっていただく、また、消費生活センターにつながる電話として三桁の電話番号である消費者ホットライン一八八、この普及をしているわけでございますが、お年寄りは被害に遭っても消費生活センターに相談することができないとか、あるいはトラブルや被害に遭っているということ自体認識が低いというような場合がございますので、やはり周囲の方による見守りが非常に重要だと認識しております。
 この四月に改正消費者安全法というのが施行されますが、この中に、地方公共団体と地域の関係者、これは、福祉関係者、警察、司法、教育、事業者、消費者団体、町内会、こうした方々が連携した地域の見守りネットワークの仕組み、これは消費者安全確保地域協議会ということでございますが、この構築を盛り込まれておりますので、これを人口五万人以上の全市町に設置されるよう努めてまいりたいということでございます。
 なお、先ほど来お話が出ております防災関係のネットワークですとか地域包括支援センターのネットワーク、こうしたものと兼ねてつくっていただくというのが実践的かなというふうに考えておる次第でございます。
 以上です。
#155
○寺田典城君 高市大臣、言論の自由だとかって何かちょっとあんなこと、公正でなければ停波も考えると、よくしゃべったんですね、いい度胸だなと思うんですが。
 それで、大臣、今消費者庁で何を言ったかというと、一八八というのは「いやや」と言ったんですよ。NHKにこれ放送しなきゃ停波するよって一回言ってもらったらいかがですか。百二十億ぐらいしかない予算の中で、これをやっぱり知ってもらうというのは大事なことだと思うんです。ところが、NHKはそういう「いやや」なんという話は全然しないですよ、あれは。大臣、どうですか。
#156
○国務大臣(高市早苗君) 私自身が停波をすると言ったことは一度もございません。事実関係を衆参の議事録で御確認いただきたいと思っております。
 NHKにはNHKの放送事業者としての御判断の中で番組編集をしていかれることと存じます。
#157
○委員長(山本博司君) 寺田典城君、時間が来ております。
#158
○寺田典城君 はい。
 可能性があるとは言いました。
 それから、「いやや」ということは、もう少し何か電波を使って知っていただくことが大事じゃないのかなと思います。
 以上です。ありがとうございました。
#159
○又市征治君 社民党の又市です。
 まずは、地方の財源不足問題についてお尋ねをしたいと思います。
 前回も取り上げたわけですが、地方財源総額の水準が実質的に維持されるということはそれなりに評価をいたしますけれども、しかし、地方財源の不足というのは、リーマン・ショックなどにおける影響から徐々に解消されつつあるとはいいながら、来年度も五・六兆円と依然高い水準です。そして、一九九六年度以来、来年度まで連続二十一年間、地方交付税法第六条の三第二項の規定に該当する状況にある、こういうことだと思いますね。
 このような中で、昨年度、いわゆる折半ルールを維持する一方で法定率の見直しが行われましたけれども、しかし、これは昨年も指摘をしたんですが、それによる増収は僅か九百億円にしかすぎないわけで、実に中途半端というか、僅かの法定率の引上げで終わりました。
 そこで伺いますが、総務省は一般会計からの繰入れや臨財債の発行に依存しない地方財政の確立のために、引き続き当然法定率の引上げを求めていかれますね、この点がまず第一点。
 それでまた、財政状態が深刻とはいいながら、そういう一般的な事情ではなくて、何が具体的な法定率の引上げのネックになっているのか。安倍政権は選挙のある年には地方創生だとかあるいは一億総活躍社会だとかというのを派手に言い立てるわけですが、肝腎の予算配分ではちゅうちょする。こういう格好では所詮選挙向けのポーズとしか国民は見えない、そういう批判がかなりありますけれども、大臣、この点についてはどのようにお答えになるのか。この二点、お願いします。
#160
○国務大臣(高市早苗君) 地方財政の健全な運営のためには、本来的には、臨時財政対策債のような特例債による対応ではなく、法定率の引上げによって地方交付税を安定的に確保するということが望ましい方向だと考えております。
 二十八年度の地方財政においては、引き続き巨額の財源不足が生じ、地方交付税法第六条の三第二項の規定に該当することが見込まれることから、同項に基づく交付税率の引上げを事項要求いたしました。しかしながら、二十八年度地方財政対策におきましては、法定率の引上げにはよらず、国と地方が折半して補填することを基本に、国は一般会計からの地方交付税の特例加算、地方は臨時財政対策債の発行により対処することとしました。その上で、地方交付税についてはほぼ前年度同額を確保しています。
 今後も、法定率の見直しによる交付税総額の安定的確保につきましては、政府内で粘り強く主張して、十分に議論をしてまいりたいと思います。
 なかなか困難な事情としては、国、地方を合わせてGDPの二倍に相当する一千兆円を超える巨額の長期債務残高を抱え、毎年度の財源不足に対して赤字国債や臨時財政対策債の発行によって対処しているという状況にあることから、法定率の引上げ、昨年は何とか頑張れたと思うんですけれども、今回、それほど容易な状況ではなかったということでございます。しかし、引き続き努力をしてまいります。
#161
○又市征治君 法定率の引上げ問題について言えば、まさにここの委員会の誰もが賛成をする、野党側はみんな応援をする、こういう立場ですから、是非そういう意味で、自治体の権利を拡充する立場から、毅然として財務省などとの交渉も頑張ってもらいたい、そのことを付け加えておきたいと思います。
 次に、臨時財政対策債の元利償還金の返済について伺います。
 今年度は、地方税の増収もあって臨財債の発行額は前年比七千三百七十億円減、マイナス一六・三%、こういうことのようであります。一見、交付税特別会計借入金の償還額拡大や臨財債の抑制によって地方財政の改善が進んでいるように見えるわけですけれども、しかし、新規発行額こそ減少傾向にありますが、元利償還額は、二〇〇六年の八千二百七十二億円から今日では三兆円を優に超える、こういう格好ですね。そして、元利償還金は、基本的には新規の臨財債を発行することによって賄われる。これについては後年度の地方交付税の基準財政需要額に算入するということですけれども、将来にわたって本当に大丈夫なのかという、こういうのが偽らざる地方の声なわけです。
 この点は、国として地方に対してしっかり約束をこの場でも明確に大臣していただきたいと思います。
#162
○国務大臣(高市早苗君) 臨時財政対策債の償還につきましては、マクロベースにおいて元利償還金の全額を毎年度の地方財政計画に計上することによって所要の財源を地方全体として確保しています。その上で、ミクロベースにおいて個別団体における臨時財政対策債の元利償還金については、その全額を後年度地方交付税の基準財政需要額に算入することによって、各地方団体が確実に償還できるよう財源保障をしています。
 各地方団体が臨時財政対策債を確実に償還できるようにする、この財源保障につきましては、今後とも地方財政計画の策定、地方交付税の算定を通じ、確実に対応をしていくこととしております。
#163
○又市征治君 確実に政府としては、この点は地方に補填をしていくということのお約束を政府を代表してされたものと受け止めていきたいと思います。
 次に、昨年も伺いましたが、問題点も指摘をいたしました、まち・ひと・しごと創生事業の地方交付税への算定についてお尋ねをしたいと思います。
 算定に当たっては、地域の元気創造事業費、この中身では、三千億円が行革努力分、一千億円が地域経済活性化分として配分をする、こういうことにされております。本来の地方の財源である地方交付税の配分方法、配分内容というものを国が勝手に決めるということはまず問題だと、昨年もこのことは申し上げました。しかも、自治体の政策を国が望む政策に誘導するために地方交付税を用いるということは、まさに分権の流れに逆行するものだと、こう言わざるを得ません。さらに、この行革努力分のうち人件費関係の中身は、職員削減率であるとかラスパイレス指数であるとか人件費削減率、こういう格好にされているわけですが、賃金を削る、職員を減らすことがあたかも行政の先見性を示すかのようなこれが行革だなんというのは、全く時代錯誤と言うしかないと私は思います。
 政府として賃上げで経済の好循環を叫びながら、足下のむしろ自治体レベルでいうならば、賃下げや人減らしを方針にするというのは全く矛盾そのものじゃありませんか。賃上げ要求というのは、政府が言っている財界に対して賃上げ要求、賃上げをしてくださいというのは単なるポーズなのか、こう言わざるを得ぬわけでありまして、人件費は、去年も申し上げましたが、コストではなくて良質な公共サービス獲得の投資だというふうに考えるのが時代の趨勢ではないか、こう思いますが、大臣の見解を伺いたいと思います。
#164
○国務大臣(高市早苗君) 地域の元気創造事業費の算定に当たりましては、人口を基本とした上で、各地方団体の行革努力などを加味することとしています。これは、各地方団体が様々な行革によって捻出した財源を活用されて地域経済活性化の取組を行っておられますので、積極的に行政改革に取り組まれた団体においては、地域経済活性化に係る財政需要も多額であると考えられることを踏まえたものでございます。
 また、算定に当たりましては、行革努力に関連する全国的かつ客観的な指標を用いて公平に算定していますので、国の政策誘導ということには当たらないと思っております。さらに、指標につきましては、その職員数の削減率やラスパイレス指数といった人件費に関する指標だけではなくて、人件費を除く経常的経費の削減率や地方債残高の削減率を用いるということによりまして、各地方団体の行革努力を多面的に反映することといたしております。
#165
○又市征治君 いや、そうおっしゃるが、現実に文書で上がっているじゃないですか。まさにラスパイレス指数であるとか職員の削減率であるとか人件費削減率ということを言っている。もちろん、今おっしゃったようなほかの指数もありますよ。だけど、問題なのは、行革をすればするほど交付税は多くなりますよなんてこんな言い方をすると、なりふり構わずにそこへ行くんですよ。現実に保育所を民営化をしたり、学校給食を民営化をしたり、そのことによって良質なサービスが落ちる、こういう問題があちこちで起こっておる、そういう実態というものをもっとしっかりと見るべきだということを率直に申し上げておきたいと思う。
 その関連で、次に、いわゆるトップランナー方式の導入についてもお尋ねをしたいと思います。何人かからこのことについても今日も出ております。
 トップランナー方式とは何か。歳出効率化に向けた取組で、他団体のモデルとなるようなものにより先進的な自治体が達成した経費水準の内容を基準財政需要額の算定に反映する。こういうふうに言われているわけでありますが、ただし書が付いておって、その際、財源保障機能を適切に働かせ、住民生活の安心、安全を確保することを前提として取り組むと。
 これ、このただし書が、ただし書、これこそが本質なんじゃないのか、こういうふうに思うんですが、むしろ話が逆さになっているんじゃないのか、こういうふうに思うんですが、この点についてはどういう意味があるんですか。
#166
○国務大臣(高市早苗君) このトップランナー方式を導入するに当たりましては、法律などにより国が基準を定めている業務や地域振興などの業務は対象から除外しています。多くの団体で民間委託等の業務改革に取り組んでいる業務を対象としております。そして、地方団体への影響なども考慮して、複数年掛けて段階的に反映するということとともに、小規模団体などの地域の実情を踏まえて算定を行うということにしております。このトップランナー方式につきましても、地方団体の御意見も十分に踏まえた上で適切に交付税の算定を行うということにしております。
 また、一般財源総額の確保につきましても、二十八年度は地方団体が安定的に財政運営を行うことができるように前年度を〇・一兆円上回る額を確保するとともに、地方交付税についても前年度とほぼ同程度の額を確保しています。このように、交付税の財源保障機能を適切に働かせ、住民生活の安心、安全を確保するということにしているところであります。
#167
○又市征治君 先ほども申し上げましたが、自治体の現場に行って、こういうものが示されてくると、歳出の効率化といえば人件費の削減ありき、こういう方向になる。例えば、それは議会筋などでもそのことが一番見えやすい、あるいはまた、一番議員の皆さん方訴えやすい、こういう格好になるから人件費削減ありき、こういう格好になっていく傾向が非常に強い、そんなことがこれまでも随分とあるわけですよ。
 このただし書の中身こそが本筋であって、どうもやられていることは、鼻先にニンジンぶら下げて、それでまさに自治をゆがめる、政策誘導やっていませんとおっしゃるが、まさにそういう意味では、総務省の考える方向に持っていきたい、こういう格好に見えてしようがない。このことは厳重に忠告を申し上げておきたいと思います。
 そこで、このトップランナー方式の導入については、二十三業務を対象として、そのうち十六業務は来年度に着手して複数年掛けて段階的に反映を進めるということのようであります。
 資料によると、これらの業務については、民間委託等、指定管理者制度、庶務業務の集約化、さらには情報システムのクラウド化、こういうことなどが挙げられています。これらの業務改革は多くの自治体で行われていると思いますけれども、それによるメリットとかデメリットについて、調査は一体全体総務省としてやられているのかどうか。調査されているならば、どのような結果が出ているのか。例えば、学校給食の民営化などについて様々な、現場ではというか、それぞれの住民の間では様々な意見が出されているように思いますけれども、そういうことについても何かお示しになっているのかどうか、あれば紹介をしていただきたいと思います。
#168
○政府参考人(渕上俊則君) お答えいたします。
 民間委託等、あるいは指定管理者制度の活用につきましては、それぞれの地方公共団体におきまして、地域の実情に応じて、民間の能力やノウハウが活用されることによりコスト削減やサービスの向上が図られるという業務を選定いたしまして、それぞれ取組が進んでいるものと思っております。
 現時点で、新しい調査でございますけれども、平成二十六年十月時点のものがございます。これにつきましては、トップランナー方式の対象となっている業務を含めまして、定型的な業務を中心に民間委託の活用等が進められているというふうに思っております。昨年八月に発出いたしました通知におきまして、民間委託等の推進に当たりましては、あくまでも委託した事務事業についての行政としての責任を果たし得るよう、適切に評価、管理を行うことができるような措置を講ずることといたしておりまして、適切に取組を促しているところでございます。
 それから、メリット、デメリットについてのお尋ねがございましたけれども、私どもとしては、現在のところ、民間委託等の推進や、あるいは指定管理者制度の活用につきましては、それぞれの地域の実情に応じて行われているということでございますので、来年度実施をいたしますヒアリングなどを通じまして、具体的な課題の把握に努めていきたいというふうに考えているところでございます。
#169
○又市征治君 あなた方が挙げられている民間委託であるとか指定管理者制度の問題などというのは前からやっているわけでしょう。それで、それを推奨するんですといったら、メリット、デメリットをちゃんと調べて、その上であなたやりなさいよ。こんなのを、何か中央の官僚の思い付きみたいなことをどんどんどんどん何か出したらいい、こんな格好じゃ駄目ですよ。
 行革のためにトップランナー方式を打ち出されてくると、さっきも申し上げたけれども、自治体は総務省が何か言っているから顔向けしておかにゃいかぬ、だから何か出さにゃいかぬ、こういうことになる。一方で、そういう文書が出されてくると、議会などでは、これをやれ、総務省言っているじゃないか、こういう格好になって、言ってみれば、そういう検証も何もやられないまま何か目新しいものに飛び付いていく、だけれども、それがむしろ住民の間で随分と問題が起こっている。
 私の富山県の高岡市、今衆議院議員におられますが、前の市長をやっていますが、学校給食を民間委託にずっとやっていた、だけれども、全部住民の声によって全て単独校方式にみんな切り替えた、こういう格好になっているんですよ。そういうところもあるということなんですね。私はそれが全てだと言っていません。だけれども、そういう例も、なぜそうなったかということもちゃんと調べて挙げていかないと、ただ単に総務省の皆さん方の思い付きみたいなものを振りまくのは、こんなの助言でも何でもありませんよ。ちゃんと調査して、そういうものを調べて挙げなきゃ駄目ですよ、それ。そのことを強く申し上げておきたいと思う。
 そこで、一口に歳出効率化といっても、各団体が置かれた状況は、先ほど来おっしゃっているように様々なわけで、その状況に応じた施策というのがあるんだろうと思うんですね。
 二〇一四年に実施された地方公共団体における行政改革の取組状況に関する調査における民間委託の実施状況というのは、例えば市町村の場合、九〇%を超える中身もあれば、三〇%以下の事務事業というものもある。見直しのための年数が多い場合、五年になっていますけれども、現状において委託が三〇%に満たないというのはそれなりの理由があるからだと思うんですね。この三〇%に満たない団体を、例えばモデルの例としてそこに経費水準を合わせるとすれば、これはとんでもない乱暴な話になるということだろうと思うんですね。
 このトップランナー方式に従うならば、現在そこに働いているやっぱり労働者の雇用問題にすら発展しかねない、その点というものをどのように考えているのか、お伺いします。
#170
○政府参考人(安田充君) お答えいたします。
 トップランナー方式につきましては、平成二十八年度においては、先ほど来申し上げましておりますように、多くの団体で民間委託等の業務改革に取り組んでいる十六業務につきまして、業務改革を反映した経費水準を単位費用の積算に反映するということにいたしているところでございます。
 学校用務員、学校給食などにつきましては、これは、全部民間委託又は一部民間委託、あるいは一部の非常勤職員を採用していると、こういった取組を行っている学校が多数を占めているということから、その経費水準を単位費用の積算に用いているところでございます。
 また、雇用との関係でございますけれども、地方交付税は一般財源でございますので、業務をどのような手法、雇用形態で実施するかは、地方団体において地域の実情を踏まえて自主的に判断されるものと考えております。
 各地方団体におきましては、地域の実情を踏まえつつ、自主的に適正な定員管理の推進に取り組んでいただきたいと考えているところでございます。
#171
○又市征治君 それじゃ、先ほどから申し上げたことを是非しっかりと受け止めるように努力していただきたいと思います。
 次に、遊休農地課税について伺いたいと思います。
 この二十年間で耕作放棄地が約四十万ヘクタールと倍増して、担い手による農地利用は全農地の五割、こういうふうに言われておりますけれども、安倍政権は一方でTPP交渉に参加をし、その批准へとかじを切っておられるわけですが、多くの農家から、これは日本の農業を破壊するものだと批判の声が上がっております。これは、これから後半国会の中で大変論議になっていくんだろうと思います。
 それはともかくとして、この遊休農地が増大をしており、それを抑制あるいは減らすために農地中間管理機構、農地バンクが設立されたというふうに理解をいたしますけれども、しかし、この農地バンクに土地が集積されないということで今回の遊休農地課税の強化が打ち出されたのかなと、こんなふうに思いますけれども、なぜこの遊休農地が増大をしているというふうにお考えなのか、農水省ですか、考え方をお聞きいたしたいと思います。
#172
○大臣政務官(佐藤英道君) 市町村による客観ベースの調査によりますと、荒廃農地面積、いわゆる現に耕作に供されておらず、耕作の放棄により荒廃し、通常の農作業では作物の栽培が客観的に不可能となっている農地でございますけれども、これは近年、約二十八万ヘクタールでほぼ横ばいで推移しているところでありますけれども、今委員から御指摘のあったいわゆる農家の方々が主観により判断される耕作放棄地は、平成十七年から平成二十七年の十年間で約三十八・六万ヘクタールから約四十二・四万ヘクタールとなり、約三・八万ヘクタールが増加したところでございます。いずれにいたしましても、相当な面積の遊休農地が発生していることは事実でございます。
 こうした遊休農地が発生する主な理由として、農業者の高齢化の進展によりまして農地の適正な管理が困難になってきていることに加えまして、リタイアする方々の農地の担い手への円滑な集積が進んでいないこと、こうしたことが要因であると考えているところでございます。
#173
○又市征治君 そうですよね。
 だから問題は、そこのところのその原因を取り除く、言い換えれば農業を継ぐ、担うという意欲の若者をどう育てていくのかということが大きな施策として必要なんだろうと、こう思うんですね。
 そこで、今回の改正で、一方で農業委員会より農地バンクから農地中間管理権の取得に関する協議の勧告を受けた遊休農地の課税が強化をされ、他方で十アール未満の自作地を除いた所有する全ての農地に農地中間管理事業のための貸借権等を新たに設定をして、その設定期間が十年以上であるものについては課税の軽減が行われることになる、こういうことですね。言わば、あめとむちで農地バンクの実績を上げようということのように思われます。
 そこで伺いますけれども、二〇一四年度の年間集積目標は約十五万ヘクタール、今ほどもありましたが、それに対する農地バンクの寄与度は僅か五%、こういう格好だとお聞きをしていますが、具体的に見ると、バンクは約二万九千ヘクタールを借り入れて約二万四千ヘクタールを転貸ししている、こういう状況にあるというふうにお聞きをします。
 今回の課税強化あるいは軽減化でこれがどのぐらい進むという見積りを持っておられるのか、そしてその見積りの根拠はどこにあるのか、この点お伺いしたいと思います。
#174
○政府参考人(山北幸泰君) ただいまの、現在の我が国の農業構造を見ますと、農業者のうち六十五歳以上の方々が約六割を占めているということでございますので、先ほど政務官申し上げましたように、リタイアする人の農地を担い手に円滑に集積していかなければ遊休農地が増大してしまうということでございます。
 このために、平成二十六年に全都道府県に農地中間管理機構を整備いたしまして、予算措置等も講じたところでございます。機構の初年度の実績、先ほど委員御指摘のとおりでございます。加えまして、二十六年度の担い手の農地利用面積でございますが、機構以外の分も含めまして、前年度から約六万ヘクタールを増加をしたということでございます。
 このように、機構を整備いたしましたことによりまして、近年停滞しておりました農地流動化が再び動き出したというふうに考えておりますけれども、十年間で担い手の農地利用の面積をシェアを八割にしていくということでございますので、その観点からは十分ではなかったというふうに思っているところでございます。そのためには、機構を早期に軌道に乗せていく必要があるというふうに考えているところでございます。
 初年度の実績から見まして問題点の一つは、農地の所有者が自ら耕作できない農地についてもなかなか貸付けに踏み切れないといったようなことがあるというふうに考えております。機構を設立する際に、そういうことも踏まえまして、機構を設立する際に要望いたしておりました予算措置、その予算措置に加えまして税制の措置というのも要望しておったわけでございますけれども、こういったものも具体化していきながら、農地所有者の機構への農地貸付けのインセンティブを強化していく必要があるというふうに考えたところでございます。このために、今回、予算措置に加えまして、地方税法の改正法案におきまして、委員御指摘のとおり、課税強化と軽減措置をセットで講ずることとされたところでございます。
 今回の税制による措置も活用いたしまして、機構を活用した農地の集積を進めていく必要があるというふうに考えているところでございますが、大切なことは、税を取るということよりも、地域の農業者等がよく話し合っていただいて、遊休農地を発生させたり放置したりすることなく、機構への貸付けを活用することによりまして人と農地の問題を解決していくこと、そちらにむしろ目的があるというふうに考えているところでございます。
#175
○又市征治君 日本の農業再建のためには、基本的には農業で生活できるようにすることが必要だ、先ほども申し上げました。その一方策として、農地の集積も全く必要ないかといえば必要もあるのかもしれませんが、それは何も土地バンクによる方法だけではないんだろうと思うんですね。
 土地の集積に貢献する道というのはいろいろ考えられるわけであって、土地バンクの有効性を高めるためにと税制を変更するのは、税の公平性、中立性に背くことになるのではないのか、こういう批判もあるわけであります。また、土地バンク経由で土地の集積がなかなか進まないのは、土地に対するやっぱり所有者の思い、これはやっぱりかなり強いと思うんですね。
 税制の改正だけで土地所有者が土地の提供に応じるかは大変疑問なわけで、その点、もう少し考え方ありましたら伺っておきたいと思います。
 また、土地の新たな集積だけではなく、現に農業を営んでいる人たちが安心して継続的に農業を営むことができる施策の充実を真剣に考えるべきだ、先ほども申し上げたところですが、この点についてももう少し補足的に御説明いただければと思います。
#176
○政府参考人(山北幸泰君) 農家サイドの不安があるという御指摘もございました。
 農地中間管理機構につきましては公的な機関というふうになっておりまして、地代の支払というのは確実に行われる、あるいは遊休、耕作放棄地になることもないということで、出し手にとっては安心して貸すことができるスキームだというふうに考えているところでございます。
 そういう意味で、機構自体が農地の出し手に対するインセンティブになるものと考えておるところでございますが、こういった趣旨につきまして更に周知に努めてまいりたいというふうに思っているところでございます。
 また、機構だけということにしたという理由でございますけれども、現状、大規模経営体という方々においても、多数の分散した圃場で耕作をされているということでございます。これが生産性を阻害要因となっているということでございますので、農地を集積するだけではなくて、まとまった形で利用いただくような形にしていくということも大事だというふうに考えているところでございます。
 機構を通じませんでもそういう集積化というのは可能だというふうに思っておりますけれども、この担い手にまとまった形でまとめていく集約化ということは、そういう相対の形では難しいというふうに考えているところでございまして、そういった観点から、今回、機構に貸す場合に限定して軽減措置を講ずるというふうにしたわけでございます。
 特に、担い手の育成支援のことも併せて御質問ございましたけれども、集積を進めるというのは、委員御指摘のとおり、その受皿となります担い手の育成というのをちゃんとしていく必要がある、全く御指摘のとおりだというふうに思っております。
 そういう意味で、現在経営改善に取り組みます認定農業者等に対しまして、融資ですとかあるいは税制、そういったものを通じまして重点的な支援をしておりますとともに、また、経営の信頼性や安定性を高める上で有効な措置として法人化を推進する、あるいは担い手が少ない地域などにおいては営農の受皿としての集落営農を進めるといったようなことを併せて講じているところでございます。
#177
○又市征治君 時間来ましたので終わります。
#178
○主濱了君 生活の主濱了であります。
 早速質問に入ります。
 まず第一番に、地方交付税による森林吸収源対策について伺いたいと思います。
 京都議定書では、一九九〇年よりも六%CO2を下げようと、そしてそのうち森林吸収源対策については三・八%、それでもって下げましょうと、こういうふうなこと。それに伴いまして林野庁は予算を要求して、それを各地方公共団体に下ろしていった、こういうふうな状況であります。
 パリ協定におきましても、その第五条で、締約国は森林を劣化させない活動などを推進すると、こういったようなことが規定をされております。
 具体的な数字を挙げますと、日本の約束草案では、二〇三〇年の温室効果ガス削減目標は二〇一三年比二六%マイナスと、こういうふうな水準にしようとしているものであります。このうち森林吸収源対策は二・六%を目標としていると、こういうふうなことになっております。このような中で、地方交付税の基準財政需要額の算定におきまして、森林吸収源対策等の推進に要する経費が措置されようとしているわけでございます。
 三点伺いたいと思います。具体的にどのような経費が地方交付税で措置をされるのか。それから二つ目が、地方交付税算定の基になる測定単位は何か。地方交付税のこれまでの林野行政費では、都道府県分については林野面積、それから市町村分については従業者数と、こういうふうなことで算定されておったわけですが、この森林吸収源対策では測定単位は何だろうかと。三つ目、新しい算定の結果、森林吸収源対策を含めた地方交付税の森林整備関係の総体の額が増加するのかどうか、また個々の地方公共団体の交付税の額は変動するかどうか。この三点について、まずは伺いたいと思います。
#179
○大臣政務官(森屋宏君) お答えをいたします。
 ただいま先生お話ございましたように、平成二十八年度地方財政計画におきまして、今後市町村が主体となりまして森林整備等が円滑に実施されますよう、森林整備の実施に必要な地域の主体的な取組に要する経費につきまして、新たに重点課題対応分として五百億円を計上したところでございます。
 そこで、先生、何点か、三点具体的な御質問がございます。
 まず、具体的に見込む経費でございますけれども、最初といたしまして、森林整備に必要な基礎情報を記載いたしました林地台帳の整備に要する経費、そして次に森林の所有者の確定、境界の明確化や施業の集約化に要する経費、そして最後に林業の担い手対策に要する経費等を地方交付税措置としているところでございます。
 次に、二番目の御質問でございます。算定となる指標ということでございます。こうした森林吸収源対策等の推進に係る基準財政需要額は、都道府県にありましては林野行政費におきまして公有以外の林野面積を、そして市町村にありましては林野水産行政費におきまして林業従事者数等を用いて算定することとしております。
 三点目でございます。算定結果の見込みということでございますけれども、平成二十八年度におきます関係する算定項目の単位費用は、都道府県分の林野行政費につきましては前年度比四・六%増のヘクタール当たり五千円、また、市町村分の林野水産行政費にありましては前年度比七・六%増の二十六万九千円と増加をしております。
 したがいまして、林野行政経費の基準財政需要額は全体として増加することが見込まれておりまして、また、個々の団体にありましては、測定単位等の増減にもよりますけれども、一般的には増加するものと見込まれております。
 以上でございます。
#180
○主濱了君 大体分かりました。
 今度は、各省庁、はっきり言いますと、林野庁が進めてきた森林吸収源対策とこの交付税との関係について伺いたいと思います。
 これまで林野庁は、大体五百億、同じ額なんですよね、大体五百億ぐらいずうっと毎年毎年、補正ではありますけれども措置をしてきたわけなんですよ。今度、交付税でこの森林吸収源対策が創設されたわけですけれども、これに林野庁が進めている事業は吸収されちゃうのかどうか、こういう問題であります。一般財源化されて、もう予算要求ができなくなってしまうんでしょうかというのが第一点目であります。
 それから第二点目なんですけれども、五百億円程度ということなんですが、これを交付税算入するわけですから、何かを減らさないと交付税というのはどんどんどんどん膨らんでいくことになりますよね。今回措置したことによって何が減らされたんでしょうか、これが第二点目の質問であります。
#181
○大臣政務官(森屋宏君) お答えをいたします。
 まず第一点目でございますけれども、先ほどお話しさせていただきましたように、平成二十八年度地方財政計画におきまして、今後、市町村が主体となりまして森林整備等が円滑に実施されるまでの間、その環境整備に必要となる地域の主体的な取組に要する経費といたしまして新たに重点課題対応分といたしまして五百億円を計上したものでございまして、林野庁が行っております補助事業を一般財源化したものではございません。なお、補助事業の予算要求につきましては、所管官庁であります林野庁において適切に対応されるものと考えております。
 二点目の先生のお尋ねでございます。平成二十八年度の地方財政対策におきましては、めり張りを利かせた歳出の重点化、効率化を行うことといたしまして、地方の重点課題に対応するための経費として〇・二五兆円を新たに歳出計上するとともに、公共施設等の老朽化対策のための経費といたしまして〇・一五兆円を充当、充実することといたしまして、これらの経費を合わせた〇・四兆円につきまして重点的に歳出を確保することといたしたところでございます。この重点課題対応分の中の森林吸収源対策費に要する経費といたしまして五百億円を計上をしているところでございます。
 一方、歳出特別枠につきましては、危機対応モードから平時モードへの切替えを進める観点から重点的に確保いたしました歳出と同額を減額をいたしまして〇・四五兆円といたしました。
 これらを織り込んだ上で、平成二十八年度地方財政計画におきましては、地方の一般財源総額につきまして前年度を〇・一兆円上回る六十一・七兆円を確保したものでございまして、地方が自由に使える一般財源総額をしっかりと確保したものであると考えております。
 これらにつきまして、地方六団体からは、このような地方財政対策等に対しまして地方の一般財源総額の確保について評価をいただいているところでございます。
#182
○主濱了君 よく分かりました。
 それでは次、マイナンバーカードについてお伺いをいたしたいと思います。
 高市大臣は、一月三十一日、大和郡山市役所でマイナンバーカードの交付を受けられたと、こういうことで報道がありました。端的にマイナンバーカードのメリット、いろいろあると思いますけれども、何が一番であると考えていますでしょうか、まず伺います。
#183
○国務大臣(高市早苗君) マイナンバーカードには、法律で定められた税、社会保障、災害対策にしか使えないマイナンバーに加えまして、民間事業者も利用できるマイキーがございます。つまり、公的個人認証の機能による電子証明書とそれからICチップの空き領域の部分です。私自身は、このマイキーの部分に一番の可能性があり、便利になるんじゃないかなと思っております。
 特に住民票の写しなどのコンビニ交付も、住基カードのICチップを使っていたときと違いまして、この電子証明書を使いますと、これを導入する自治体の負担は非常に少なくなります。アプリを新たに書き込んだりすることなく容易に導入できますので、導入自治体が非常に多くなるんじゃないかなと思っておりますし、それから、図書館カードなどもそうですが、自治体の様々なサービスをここで受けることも可能です。それから、この電子証明書の部分を基に利用者の年齢を判別できる機能も来年の一月から提供予定ですので、お酒やたばこを販売する自動販売機などでの年齢判定にも活用可能です。
 ですから、マイキーの部分が一番便利な機能だと考えております。
#184
○主濱了君 マイキーにつきましては、また後ほど伺いたいと思います。
 住基カード、住基カードいろいろ費用が掛かったとかというふうなお話ありますけれども、そこのところはさておいて、住基カードの廃止、この廃止の時期はいつなんでしょうか。それから、廃止された場合に、e―Taxの機能が入っておりますけれども、こういう機能はマイナンバーカードに引き継がれるかどうか、この点について伺いたいと思います。
#185
○副大臣(松下新平君) 住基カードの交付は昨年末で終了をすることとなりましたけれども、現在住基カードをお持ちの方は、その有効期間内は利用可能でありまして、住基カードに搭載された有効期間内の電子証明書によりe―Taxを利用することも可能でございます。ただし、マイナンバーカードを取得された時点でこの住基カードは廃止されることになります。
 また、この取得されたマイナンバーカードにおきましても、住基カードと同様に、搭載された電子証明書によりe―Taxを利用することができるなど、住基カードの機能はマイナンバーカードに引き継がれています。
 以上です。
#186
○主濱了君 マイナンバーカードの、マイナンバー制度といいますかね、マイナンバー制度の核心的な機能、中心的な機能、その中心的な機能は、マイナンバー制度を利用する各省庁及び地方公共団体、そしてあるいはマイナンバーカードでアクセスをする国民が必ず経由する場所があるわけですよ。その中心的な機能を担っているのが私の理解では住基ネットである、住民基本台帳ネットであるというふうに考えておりますが、まず、この理解で間違いがないかどうか、これを確認したいと思います。
#187
○副大臣(松下新平君) 主濱委員御指摘のとおりでございます。
 住基ネットは、本人確認情報を利用し、国の行政機関や地方自治体が全国共通の本人確認を行うことができるようにするための情報基盤でございます。これに加えて、マイナンバー制度において、住基ネットは、住民票コードを用いてマイナンバーを生成する情報連携に必要な符号の生成のため、住民票コードを、情報提供ネットワークシステムを提供するという役割を担っており、マイナンバー制度において重要な機能を果たす不可欠な基盤となっております。
#188
○主濱了君 そうしますと、この住基ネット、住基ネットというのは極めて重要な役割を担うわけでありますけれども、この部分がサイバーテロに遭う可能性はないか、対策をしっかりと講じているか、この点について伺いたいと思います。
#189
○副大臣(松下新平君) セキュリティーに関しては大変重要だと認識しております。
 住基ネットにつきましては、このセキュリティー確保のため、外部からの侵入防止のためのファイアウオールによる通信制御や、専用回線を利用した上でやり取りする情報を暗号化する措置などの措置を講ずることによって、平成十四年八月の稼働以来、外部からの侵入などの重大な事故もなく、安定的に稼働をしております。
 また、住基ネットに接続する各市町村の住民基本台帳システム等につきましても、マイナンバー制度が施行される昨年十月までにインターネットとの分離を実施するという新たな情報セキュリティー対策を施したところでございます。
 総務省といたしましては、サイバーテロ等のサイバー攻撃に対応できるよう、今後も引き続き地方公共団体情報システム機構、J―LIS、地方公共団体と協力を図りながら、住基ネットの情報セキュリティー対策に取り組んでいきたいと考えております。
#190
○主濱了君 マイナンバー制度の、何といいますか、制度の本質といいますか、何のためにマイナンバー制度をつくるんですかと、こういうふうなその本質のところなんですが、いわゆるマイナンバー法第九条とか第十九条、二十一条、二十二条、あるいは別表第一、別表第二と、こうあるわけですけれども、これらによりまして、行政機関の間で全ての国民、個人は一億二千七百十一万四十七人、これは十月一日なんですがおりますし、それから、そのほかに、五十八条による法人等というのも付番されますよね。そういったようなもののデータが、もう膨大なデータが、行政、この住基ネットを通じて膨大なデータがやり取りをされるわけであります。そこが、行政のための制度であるというところがまず私はマイナンバー制度の本質であるというふうに思います。
 さらに、問題は、じゃ、一人一人の国民が付番をされるわけであります。その付番をされた国民と各省庁が所有している、保有しているデータ、これが間違いなく、一つ一つ間違いなく結び付いているのかどうか、これは誰かが確認しないといけないと思うんですが、どなたが、どの機関がこの確認をするんですか。膨大な数の個人がある、国民がいる、それから膨大な数の国民のデータがある、それがしっかり間違いなく結び付いているということをどなたが、どういう機関が確認をするのか、これを伺いたいと思います。
#191
○大臣政務官(古賀篤君) お答えいたします。
 今、主濱委員がおっしゃられたように、きちんと付番とそして個々のデータというのがつながるということが大変大事だというふうに思っておりまして、そういう意味で、まずはマイナンバーあるいは法人番号というものと個人や法人等のそれぞれの行政機関が保有しているデータというののひも付け、これを各機関が正確に行う必要がありまして、そういう意味で、マイナンバー法では、直接本人からマイナンバーの提供を受けたときにマイナンバーカードなどで確実に本人確認を行うことが義務付けられております。
 その後でありますけれども、今委員御指摘のように、例えば個人情報関係につきまして、地方公共団体情報システム機構が保有する本人確認情報の提供を求めたり、何か必要に応じてこれは本当に本人の情報かというときに確認をさせていただいたり、あるいは法人番号につきましても、国税庁長官に対して各行政機関が適宜の確認を行うということになっております。
 それだけではなくて、この後も御質問あるかもしれませんが、マイナポータルというような機能がございまして、個々の個人がネットを通じて本当に自分自身の個人情報がどういうやり取りがされているのか、それが正しいのかということをネット上も確認する、そういったことを通じてしっかりと本人の情報が付番に付いている、ひも付けされているということを確認させていただくことになっております。
#192
○主濱了君 確認しますけれども、国民が自分のデータが本当に間違いがないかどうかということはまず確認できるのかどうか、自分でですね、それがマイナンバーカードを持っていようが持っていまいが確認できるかどうか、この点、確認したいと思います。
#193
○副大臣(松下新平君) マイナンバー制度では、来年七月から本格稼働予定のマイナポータルの機能といたしまして、情報提供ネットワークシステムを通じて行政機関でやり取りされる自分自身の個人情報を確認できる機能を用意することとしております。マイナポータルの利用に当たっては、マイナンバーカードに搭載される電子証明書を活用した本人認証が必要なことから、あらかじめマイナンバーカードを取得していただく必要がございます。
 御質問のマイナンバーカードを取得されていない方につきましても、各行政機関に行政機関個人情報保護法等に基づく開示請求を行えば、マイナポータルを通じて確認できる自己の個人情報を確認することができるようになります。
 以上です。
#194
○主濱了君 分かりました。
 次は、マイナンバー法による行政機関によるデータのやり取りの中で犯罪捜査に利用されることがあるのかないのか、利用できる場合又は利用できない場合、それぞれの場合のその法的根拠も示していただきたいというのが第一点。
 もう一つ、一般に、マイナンバー法上マイナンバー制度を利用できない行政機関、逆に言うと利用できる行政機関を列挙しているわけですけれども、マイナンバー制度を利用できない行政機関がマイナンバー制度を利用していないこと、これをいかなる機関が監視をしているのか。この二点について伺いたいと思います。
#195
○大臣政務官(古賀篤君) お答えいたします。
 まず、犯罪捜査についてですが、以前、主濱委員からも御質問が政府にあったというふうに認識しておりますが、犯罪捜査につきましてはマイナンバーの利用はできないということでありますし、情報提供ネットワークシステムを利用した情報連携もできないということになっております。
 なお、個人番号法におきまして、個人情報保護の観点から、特定個人情報、これは個人番号を含む個人情報ということでありますが、その提供、収集を原則禁止としておりますが、刑事事件の捜査等において必要な資料を収集する際にそういった特定個人情報が含まれるということはあり得るわけでありまして、刑事事件の捜査等における特定個人情報の収集を例外的に認めているところでございます。これは、適正な捜査において必要な資料収集が阻害されないように認めているものでありまして、個々の捜査範囲を超えて取得した特定個人情報を分析したり、あるいはほかの捜査に活用することは番号法上禁止されているところであります。
 また、特定個人情報の取扱いに関する監視、監督でありますが、個人情報保護委員会が行うということでありまして、立法や司法又はそれに準ずるものについては、刑事事件の捜査における特定個人情報の取扱いも含め、番号法において、第三十九条において、その権限が及ばないこととされております。
#196
○主濱了君 それでは、先ほど大臣からお話のありましたマイナンバーカードの更なる利用について、三点ほど確認をしたいと思います。
 まず第一点目ですけれども、民間との連携についても予定されていると、こういうことなんですが、どのような民間サービスを想定しているのかということが第一点目であります。この民間サービスの利用に当たっても、やはりシステム上膨大なデータが行き来している住基ネットを、必ず住基ネットを通らなくちゃ私はいけないと思うんですけれども、住基ネットをやはり経由するのかどうかというのが第一点目。
 それから第二点目、マイナンバーカードの利用の拡大、それから民間サービスの利用、確かに利便性は向上するというふうに思いますが、民間の利用と公益性、民間が入ってくるわけですが、その公益性をどのように考えられているのかということ。ランニングコストは幾らぐらい見込んでいるのか、それは全て税金で支払われる、税金で負担をするのかというのが第二点目であります。
 それから第三点目は、行政機関で膨大なデータをやり取りしている住基ネット、同じ住基ネットを国民と民間サービスも利用することになるわけですよね。そういうときの、その場合でもセキュリティーは大丈夫なのか。この三点についてお伺いをいたしたいと思います。
#197
○副大臣(松下新平君) 私からは、一問目の民間利用に当たって住基ネットを経由をするかについてお答えいたします。
 このマイナンバーカードのマイキー部分ですけれども、これは民間事業者も利用ができ、様々な可能性がございます。このうち公的個人認証機能につきましては、二月十二日に民間三社に対し初めて総務大臣認定を行い、民間事業者の様々なサービスにおける活用の道を開いたところでございます。このほかにも、銀行、保険、証券、決済、認証、小売など様々な業種の事業者から利用に係る相談を多数いただいております。
 また、現在、自治体サービスにおける図書館や生涯学習講座等のほか、商店街のポイントやスタンプなど多くのカードが存在しております。これが複数のカードを持ち歩かねばならない住民の皆様にとっては不便であり、自治体や商店街にとっては大きなコスト負担となっていると聞いております。そこで、大臣の指示の下、このマイキー部分を使って一枚のカードで自治体や商店街等の様々なサービスを活用できる情報基盤としてマイキープラットフォームの構築に向け検討を進めているところでございます。
 なお、マイナンバーカードの中に民間サービスのデータを入れることはなく、民間サービスの情報はそれぞれのサービス提供者によって保有、管理されます。民間利用に当たっては、住基ネットを経由をすることはございません。
 以上です。
#198
○大臣政務官(古賀篤君) 続きまして、委員からの二つ目、三つ目の質問についてお答えさせていただきます。
 まず、マイナンバーカードの民間利用拡大における公益性の考え方であります。
 マイナンバーカードの民間等における利用拡大につきましては、カードの利便性を向上させ、その普及促進を図ることと併せて、住民サービスの更なる向上を図るなど、マイナンバー制度の普及定着につなげていくことが社会全体の公益性の向上にも資するものというふうに考えております。
 なお、マイナンバーカードを利用してサービス提供を行う民間事業のランニングコストの点でありますが、初期投資等も含めまして、基本的には個々の事業者において御負担いただくものというふうに考えております。
 続きまして、三点目であります。
 マイナンバーカードの民間利用拡大に当たって、行政機関間で情報連携を行うシステムと同じシステムを使うことになるのかと、セキュリティー面も併せてでございますが、マイナンバーカードの中に民間サービスのデータを入れるということはなく、民間サービスの情報というのはそれぞれのサービス提供者によって保有、管理されるものとなっております。
 民間利用に当たりまして、住基ネットを経由すること、あるいは行政機関間で情報連携を行う情報提供ネットワークシステムを利用することはないということでございます。
#199
○主濱了君 ありがとうございました。以上で終わります。
#200
○委員長(山本博司君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後五時二十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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