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2016/05/13 第190回国会 参議院 参議院会議録情報 第190回国会 本会議 第26号
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2016/05/13 第190回国会 参議院

参議院会議録情報 第190回国会 本会議 第26号

#1
第190回国会 本会議 第26号
平成二十八年五月十三日(金曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第二十六号
  平成二十八年五月十三日
   午前十時開議
 第一 刑を言い渡された者の移送に関する日本
  国とイラン・イスラム共和国との間の条約の
  締結について承認を求めるの件(第百八十九
  回国会内閣提出、第百九十回国会衆議院送付
  )
 第二 地域の自主性及び自立性を高めるための
  改革の推進を図るための関係法律の整備に関
  する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第三 港湾法の一部を改正する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
 第四 人種等を理由とする差別の撤廃のための
  施策の推進に関する法律案(第百八十九回国
  会小川敏夫君外六名発議)
 第五 本邦外出身者に対する不当な差別的言動
  の解消に向けた取組の推進に関する法律案(
  愛知治郎君外二名発議)
 第六 特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の
  支給に関する特別措置法の一部を改正する法
  律案(内閣提出、衆議院送付)
 第七 森林法等の一部を改正する法律案(内閣
  提出、衆議院送付)
 第八 合法伐採木材等の流通及び利用の促進に
  関する法律案(衆議院提出)
 第九 国務大臣の演説に関する件
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、国家公務員等の任命に関する件
 以下 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(山崎正昭君) これより会議を開きます。
 この際、国家公務員等の任命に関する件についてお諮りいたします。
 内閣から、国家公務員倫理審査会委員、原子力委員会委員、公害等調整委員会委員、日本放送協会経営委員会委員、日本銀行政策委員会審議委員、労働保険審査会委員及び社会保険審査会委員の任命について、本院の同意を求めてまいりました。
 これより採決をいたします。
 まず、国家公務員倫理審査会委員に相原佳世君を任命することについて採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#4
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#5
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十七  
  賛成            百六十八  
  反対             五十九  
 よって、同意することに決しました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#6
○議長(山崎正昭君) 次に、原子力委員会委員に中西友子君を任命することについて採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#7
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#8
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十八  
  賛成             二百九  
  反対              十九  
 よって、同意することに決しました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#9
○議長(山崎正昭君) 次に、公害等調整委員会委員に松田隆利君を任命することについて採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#10
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#11
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十八  
  賛成             百五十  
  反対             七十八  
 よって、同意することに決しました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#12
○議長(山崎正昭君) 次に、公害等調整委員会委員に高橋滋君を任命することについて採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#13
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#14
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十八  
  賛成           二百二十五  
  反対               三  
 よって、同意することに決しました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#15
○議長(山崎正昭君) 次に、日本放送協会経営委員会委員に小林いずみ君、堰八義博君、宮原秀夫君及び渡邊博美君を任命することについて採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#16
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#17
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十六  
  賛成           二百二十三  
  反対               三  
 よって、同意することに決しました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#18
○議長(山崎正昭君) 次に、日本放送協会経営委員会委員に上田良一君を、労働保険審査会委員に木村亨君を任命することについて採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#19
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#20
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十八  
  賛成            二百十三  
  反対              十五  
 よって、同意することに決しました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#21
○議長(山崎正昭君) 次に、日本銀行政策委員会審議委員に西田貴子君を任命することについて採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#22
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#23
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十六  
  賛成            百四十九  
  反対             七十七  
 よって、同意することに決しました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#24
○議長(山崎正昭君) 次に、労働保険審査会委員に品田充儀君を任命することについて採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#25
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#26
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十八  
  賛成           二百二十七  
  反対               一  
 よって、同意することに決しました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#27
○議長(山崎正昭君) 次に、社会保険審査会委員に瀧澤泉君を任命することについて採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#28
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#29
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十八  
  賛成            二百十七  
  反対              十一  
 よって、同意することに決しました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#30
○議長(山崎正昭君) 日程第一 刑を言い渡された者の移送に関する日本国とイラン・イスラム共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件(第百八十九回国会内閣提出、第百九十回国会衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。外交防衛委員長佐藤正久君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔佐藤正久君登壇、拍手〕
#31
○佐藤正久君 ただいま議題となりました日・イラン受刑者移送条約につきまして、外交防衛委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 この条約は、我が国とイランとの間で、相手国の裁判所が自由の剥奪を伴う刑を言い渡した自国民受刑者等について、締約国、受刑者の同意等一定の条件を満たす場合にその本国に移送する手続等を定めるものであります。
 委員会におきましては、国際受刑者移送と本条約締結の意義、受刑者移送の拒否に係る規定を盛り込んだ理由、イスラム国家との受刑者移送条約を締結する上での課題、日本国内のイラン人受刑者数とその主な罪状等について質疑が行われましたが、詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終え、採決の結果、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#32
○議長(山崎正昭君) これより採決をいたします。
 本件の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#33
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#34
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十八  
  賛成           二百二十八  
  反対               〇  
 よって、本件は全会一致をもって承認することに決しました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#35
○議長(山崎正昭君) 日程第二 地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。地方・消費者問題に関する特別委員長熊谷大君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔熊谷大君登壇、拍手〕
#36
○熊谷大君 ただいま議題となりました法律案につきまして、地方・消費者問題に関する特別委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、地域の自主性及び自立性を高めるための改革を総合的に推進するため、地方公共団体等の提案等を踏まえ、国から地方公共団体又は都道府県から市町村への事務・権限の移譲等を行うとともに、地方公共団体に対する義務付けを緩和する等の所要の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、提案募集方式の今後の在り方、地方版ハローワーク創設に当たっての課題と対応策、災害対応に係る権限移譲策、事務・権限の移譲に伴う財源措置等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本共産党の大門委員より反対の旨の意見が述べられました。
 次いで、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#37
○議長(山崎正昭君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#38
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#39
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十八  
  賛成            二百十七  
  反対              十一  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#40
○議長(山崎正昭君) 日程第三 港湾法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。国土交通委員長金子洋一君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔金子洋一君登壇、拍手〕
#41
○金子洋一君 ただいま議題となりました法律案につきまして、国土交通委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、我が国において外航旅客船の寄港回数が増加している状況を踏まえ、港湾施設の建設等に係る無利子貸付制度の対象施設に一定の旅客施設等を追加するとともに、港湾の機能を維持しつつ港湾区域内の水域等の有効活用を図るため、当該港湾区域内水域等における占用の許可の申請を行うことができる者を公募により決定する制度を創設する等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、公募による占用許可手続の運用方法、洋上風力発電事業の導入の在り方、クルーズ船の受入れ環境の整備等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#42
○議長(山崎正昭君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#43
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#44
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十六  
  賛成            二百十五  
  反対              十一  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#45
○議長(山崎正昭君) 日程第四 人種等を理由とする差別の撤廃のための施策の推進に関する法律案(第百八十九回国会小川敏夫君外六名発議)
 日程第五 本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律案(愛知治郎君外二名発議)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。法務委員長魚住裕一郎君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔魚住裕一郎君登壇、拍手〕
#46
○魚住裕一郎君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、法務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、人種等を理由とする差別の撤廃のための施策の推進に関する法律案は、日本国憲法及びあらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約の理念に基づき、人種等を理由とする差別の撤廃のための施策を総合的かつ一体的に推進するため、人種等を理由とする差別の禁止等の基本原則を定めるとともに、人種等を理由とする差別の防止に関し、国及び地方公共団体の責務、基本的施策その他の基本となる事項を定めようとするものであります。
 本法律案は、第百八十九回国会において提出され、質疑に入った後、継続審査となったものであります。
 委員会におきましては、本法律案の背景及び提出に至る経緯、人種等を理由とする差別の禁止等の基本原則と表現の自由との関係、第三条の規定により禁止される行為についての要件の妥当性、世界各国におけるヘイトスピーチについての法規制、ヘイトスピーチを根絶するための法制度の在り方、ヘイトスピーチを伴うデモに対する警察の対応の在り方等について質疑が行われ、また、参考人から意見を聴取いたしましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 仁比委員の発言後、採決により質疑を終局することを決定し、次いで、国会法第五十七条の三の規定に基づいて内閣から意見を聴取いたしましたところ、政府としては反対である旨の意見が述べられました。
 続いて、採決の結果、本法律案は賛成少数をもって否決すべきものと決定いたしました。
 次に、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律案は、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消が喫緊の課題であることに鑑み、その解消に向けた取組について、基本理念を定め、及び国等の責務を明らかにするとともに、基本的施策を定め、これを推進しようとするものであります。
 委員会におきましては、本法律案において禁止規定がない理由とヘイトスピーチへの抑止効果の有無、本邦外出身者に対する不当な差別的言動に含まれる範囲とヘイトスピーチの定義の在り方、基本理念の趣旨と本法律案が国民に期待すること、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた国及び地方公共団体の役割、ヘイトスピーチを伴うデモに対する警察の対応の在り方等について質疑が行われました。
 本法律案に対しては、自由民主党及び公明党を代表して矢倉理事より、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の定義に「本邦外出身者を著しく侮蔑する」を加えるとともに、附則に検討条項を加える修正案が提出され、原案及び修正案に対する質疑が行われました。
 委員会における質疑の詳細は会議録によって御承知願います。
 なお、本法律案の審査に先立ちまして、川崎市の社会福祉法人青丘社ふれあい館への視察を行いました。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、民進党・新緑風会を代表して小川委員、日本共産党を代表して仁比委員より、原案及び修正案に賛成する旨の意見がそれぞれ述べられました。
 討論を終局し、採決の結果、修正案及び修正部分を除く原案はいずれも全会一致をもって可決され、本法律案は修正議決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#47
○議長(山崎正昭君) これより採決をいたします。
 まず、人種等を理由とする差別の撤廃のための施策の推進に関する法律案の採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#48
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#49
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          二百十七  
  賛成             六十七  
  反対             百五十  
 よって、本案は否決されました。
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#50
○議長(山崎正昭君) 次に、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律案の採決をいたします。
 本案の委員長報告は修正議決報告でございます。
 本案を委員長報告のとおり修正議決することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#51
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#52
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十八  
  賛成           二百二十一  
  反対               七  
 よって、本案は委員長報告のとおり修正議決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#53
○議長(山崎正昭君) 日程第六 特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。厚生労働委員長三原じゅん子君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔三原じゅん子君登壇、拍手〕
#54
○三原じゅん子君 ただいま議題となりました法律案につきまして、厚生労働委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給の請求状況等を勘案し、給付金の請求期限を五年間延長するとともに、B型肝炎ウイルスに起因して、肝硬変、肝がんに罹患し、又は死亡した特定B型肝炎ウイルス感染者のうち、発症又は死亡したときから二十年を経過した者に対する給付金の額を定める等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、給付金制度の周知、広報の在り方、肝炎ウイルス検査の受検勧奨の必要性、肝硬変・肝がん患者に対する医療費助成の在り方等について質疑を行いましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#55
○議長(山崎正昭君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#56
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#57
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十八  
  賛成           二百二十八  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#58
○議長(山崎正昭君) 日程第七 森林法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 日程第八 合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律案(衆議院提出)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長若林健太君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔若林健太君登壇、拍手〕
#59
○若林健太君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、農林水産委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、森林法等の一部を改正する法律案は、最近における森林及び林業をめぐる状況を踏まえ、所在不明の森林所有者がある共有林の施業円滑化、分収林契約の契約内容変更の円滑化、施業集約化を促進するための森林組合及び森林組合連合会が行う事業の見直し、都道府県域を超える木材の取引計画の大臣認定制度の創設等を行うとともに、国立研究開発法人森林総合研究所を国立研究開発法人森林研究・整備機構に改組する等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、今後の森林・林業基本政策の方向性、森林組合等が自ら森林経営事業を行うことができることとする意義、森林総合研究所の今後の業務の在り方等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して紙理事より反対の旨の意見が述べられました。
 討論を終局し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対して附帯決議を行いました。
 次に、合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律案は、違法伐採及び違法伐採に係る木材の流通をめぐる国内外の動向に鑑み、合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関し基本的な事項を定めるとともに、木材関連事業者による合法伐採木材等の利用の確保のための措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、提出者の衆議院農林水産委員長小里泰弘君より趣旨説明を聴取した後、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#60
○議長(山崎正昭君) これより採決をいたします。
 まず、森林法等の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#61
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#62
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十九  
  賛成            二百十八  
  反対              十一  
 よって、本案は可決されました。
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#63
○議長(山崎正昭君) 次に、合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律案の採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#64
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#65
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十九  
  賛成           二百二十九  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#66
○議長(山崎正昭君) これにて休憩いたします。
   午前十時三十三分休憩
     ─────・─────
   午後三時六分開議
#67
○副議長(輿石東君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 日程第九 国務大臣の演説に関する件
 財務大臣から財政について発言を求められております。これより発言を許します。財務大臣麻生太郎君。
   〔国務大臣麻生太郎君登壇、拍手〕
#68
○国務大臣(麻生太郎君) 平成二十八年熊本地震に対応し必要な財政措置を講ずるため、平成二十八年度補正予算を提出することといたしました。その御審議をお願いするに当たり、補正予算の大要について御説明申し上げます。
 まず、この度の地震により亡くなられた方々と御遺族に対し、深く哀悼の意を表しますとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げる次第です。
 政府といたしましては、今日まで被災者の捜索、救助や生活支援など全力を挙げて取り組んできたところです。今後とも、政府の総力を結集し、被災者への支援を始め、被災地域の復旧復興に万全を期してまいります。
 今回の補正予算は、こうした観点から、一層機動的に対応していくためのものであります。
 一般会計補正予算につきましては、住宅の確保や被災者生活再建支援金の支給など、災害救助等関係経費として約八百億円を計上いたしております。また、今後、被災者の方々の事業再建、道路、施設等のインフラの復旧事業や、災害廃棄物処理等を迅速に進めていくための備えとして熊本地震復旧等予備費を七千億円計上いたしております。
 同時に、国債費を約七千八百億円減額することといたしており、これにより、平成二十八年度一般会計予算の総額は、今回の補正前と同じ約九十六兆七千二百億円となっております。
 また、特別会計予算につきましても所要の補正を行うことといたしております。
 以上、平成二十八年度補正予算の大要について御説明をいたしました。
 何とぞ御審議の上、速やかに御賛同いただきますようよろしくお願いを申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#69
○副議長(輿石東君) ただいまの演説に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。津田弥太郎君。
   〔津田弥太郎君登壇、拍手〕
#70
○津田弥太郎君 民進党の津田弥太郎です。
 十二年前、機械・金属産業で働く中堅・中小企業の物づくり労働者の代表として本院に議席を得て以来、これまで数多くの登壇の機会をいただきました。今期限りで引退を決めている私にとって、この場に立つのは恐らくこれが最後となるでしょう。どうか、私に対する好き嫌いは別にして、最後まで御清聴賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
 それでは、所属会派を代表し、補正予算に関する財務大臣の財政演説について、総理及び関係大臣に質問を行います。
 まず初めに、今回の熊本地震によってお亡くなりになった方々に哀悼の誠をささげますとともに、被災された皆様に対し、心からお見舞いを申し上げます。
 私たち民進党は、地震発生直後から平成二十八年熊本地震災害対策本部を立ち上げ、関係府省からのヒアリングや、地元県連からの報告による被害状況の把握と被災者の方々の緊急要望の集約を行ってまいりました。また、被災地の状況を見据えつつ、岡田代表を始め我が党の国会議員などが被災地を視察し、現場の声を吸い上げてまいりました。
 こうした経過の中で、四月二十日には対策本部長でもある岡田代表らが首相官邸を訪れ、安倍総理に熊本地震災害に関する緊急申入れを行いました。さらに、同月二十六日にも、岡田代表が安倍自由民主党総裁、山口公明党代表と官邸で会談をし、補正予算の編成について意見を交わしております。また、様々な現地視察等も踏まえ、民進党として補正予算についての要求項目の取りまとめを行い、四月二十八日、民進党政務調査会から自由民主党政務調査会に対し、補正予算に対する申入れを行ったところであります。
 このように、民進党は、補正予算の早期成立について政府・与党に全面的な協力をする立場であります。これは、私の初当選直後、新潟県中越地震を受けて提出された平成十六年度第一次補正予算に当時野党であった私たち民主党が賛成票を投じ、一方、東日本大震災後に提出された四次にわたる平成二十三年度補正予算に当時野党であった自民、公明両党がいずれも賛成票を投じた流れに沿うものであります。被災者支援と復興に関しては与党も野党もない。国権の最高機関である国会がその意思を明確に示すことが何よりも大切と考えます。
 そこで、安倍総理にお尋ねをいたします。
 この度の補正予算については、政府・与党だけの議論ではなく、我が党を始めとする野党の意見も十分反映して編成されたものと受け止めておりますが、この点について総理の明快な答弁を求めます。また、具体的に我が党の要望の中で今回の補正予算に盛り込まれたものは何であるのか、明確にお示しをいただきたい。
 関連してお尋ねをいたします。
 補正予算には、住宅の確保や生活再建支援金の支給など被災者支援に要する経費が計上され、熊本地震復旧等予備費を創設し、被災者の方々の事業再建、道路、施設等のインフラ復旧や瓦れき処理等を迅速に進めていくための環境が整備されたと伺っております。さらに、平成二十八年度当初予算に計上している予備費等と合わせ、政府は当面の復旧対策に取り組むものと承知をいたしております。
 時間的制約もある中で政府が補正予算を編成したことは評価できますし、熊本地震復旧等予備費を活用するスキームそのものにも理解を示します。ただし、補正予算の総額と熊本地震復旧等予備費について、果たしてその金額が妥当なのかどうか、私どもは十分に理解をできておりません。この点、麻生財務大臣から丁寧に御説明をいただきたい。
 また、熊本地震災害の補正は今回で終わりではなく、第二弾の補正も視野に入れているのかに関し、安倍総理の御所見を求めます。
 さて、今回の地震は、その規模、被害が大きかったことに加え、被災された方の生活不安や避難所生活によって心身の疲労やストレスが高まっていることに特に配慮すべきであります。公共事業等のハード面のみならずソフト面も含め、きめ細かな対策を打つことが求められます。高齢者、障害者、病気やけがに苦しむ方、乳幼児や子供たちなどに対する心と体のケア対策も含めて、万全の措置を講ずるべきであります。
 また、多くのボランティアが熊本を中心に現地入りをしておりますが、当初段階では支援先を上回る数の希望者が殺到する一方、大型連休の後半からは一転して希望者が減少しているとも聞いております。国内外のボランティア希望者に対し適切な情報を伝えるとともに、自治体にボランティア、NPOとの連携窓口が設置されるよう、政府が音頭を取って支援促進のためのスキームを確立すべきであります。
 また、一昨日までに、今回の地震で被災した全ての公立学校の休校が解消されました。今後は、避難生活と学業の両立支援や、休校で遅れた分を取り戻すための対策にもしっかりと取り組んでいただきたい。
 以上の我々の提言に政府はどのように応え、それぞれの被災者に対してきめ細かな対策を講じるのか、安倍総理の答弁を求めます。
 さて、いまだ多くの方々が避難生活を送っている現状に鑑み、生活の本拠となる住宅、居住地の確保は、政治が取り組むべき最優先の課題です。用地確保の迅速化、適正化も含めた仮設住宅等の早急な建設はもとより、広域での空き家住宅、賃貸住宅の借り上げ等による住宅確保、旅館、ホテルなどの借り上げによる避難先等の確保、避難期間等の弾力的運用など、あらゆる手段を講じるべきであります。
 以上の提言にどう取り組むのか、避難生活が終わるのはいつになるのか、見通しも含めて、安倍総理から答弁をいただきたい。
 また、住宅再建に向けても、被災者生活再建支援制度の拡充措置が必要です。まず、最高額を三百万円から五百万円に引き上げるべきであり、東日本大震災以後の災害に適用すべきと考えます。さらに、支給対象に係る範囲を大規模半壊から、今回の地震でも目立った半壊にまで拡大するなどの措置も求められます。また、二重ローン発生時における返済猶予についても別途対策が必要であります。
 なお、平成二十三年三月、自由民主党は「東日本巨大地震・津波災害及び原発事故対策に関する緊急提言(第一次)」を発表されており、この中で、新たな住宅の取得のために五百万円程度まで支援金を給付すべきと提言をされています。自民党の皆さん、覚えていますね。少なくともこの点は賛成だと受け止めておりますが、いかがでしょうか。
 以上の提言に政府はどう取り組むのか、安倍総理の見解を求めます。
 住民のライフラインである水道、下水道等の早急な復旧のための支援にも万全を期すべきです。
 九州新幹線は全線再開をしていますが、高速道路や幹線道路、鉄道等の早期完全復旧のための支援を加速するよう求めるものであります。
 東日本大震災において民主党政権が講じた政策ですが、避難者などの移動への支援、物流コスト削減にもつながる被災地の高速道路について、無料化を実施すべきであります。
 産業復興への支援も本腰を入れて取り組まなくてはなりません。
 観光、雇用、農業、私の出身の物づくり産業など、幅広い業種で甚大な影響が生じております。特に、経営基盤の弱い中小企業などへの支援は最重点で行うべきです。事業の早期復旧と事業継続のため、政府系金融機関、信用保証協会等による金融支援、仮設店舗や仮設工場の建設など、総合的支援を実施することを求めます。あわせて、雇用維持のため、雇用調整助成金等の更なる拡充、雇用保険の給付日数延長及び緊急雇用対策の実施も必要です。
 特産の農産物や畜産業が痛手を受けたほか、ため池や漁港が損壊するなど、農林水産業においても幅広い分野で被害が見られます。これらの施設などに対する災害復旧事業の早期実施、経営困難な従事者に対する特別支援の実施等を急ぐべきと考えます。
 九州の経済においては観光も大きな比重を占めますが、風評被害対策も含め、観光客の減少に歯止めを掛けることが不可欠であります。復興の象徴として、熊本城の修復にも必要な措置を怠るべきではありません。
 以上の提言に応え、政府は産業、観光の復旧復興にどう取り組むのか、安倍総理の答弁を求めます。
 また、関連して、すごく気になることがございます。
 自由民主党の労働力確保に関する特命委員会において、外国人労働者政策の抜本的な転換を求める提言を今月中にも総理に提出するとの動きであります。総理、間違っても、今回の震災復旧復興にかこつけ、単純労働者の受入れを容認することはありませんね。そのことを改めて確認いたします。
 また、そもそも労働力確保を目的として外国人労働者を受け入れ、成功した例は諸外国で本当にあるのでしょうか。塩崎厚生労働大臣、具体的な国名をお答えください。
 さて、財政法二十九条は、予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出などの場合に限って、補正予算を作成し、これを国会に提出することができると規定しています。今回の補正はまさにこれに合致するものであり、民進党としても、補正予算の早期編成、成立を求めてまいりました。
 極めて残念なのは、平成二十七年度補正予算において、低年金の高齢者一千百万人に一回限りで三万円ずつ配ること、発効するかどうか誠に不透明なTPPの対策費が計上されたことなど、補正予算にあるまじき措置が盛り込まれていたことであります。本来なら、こうした措置は緊急に停止してでも今回の財源に回すべきではありませんか。
 民主党政権は、子ども手当、高速道路無料化など看板政策を圧縮してまでも東日本大震災対策の財源を捻出いたしました。今回の補正予算においても、さらには第二弾の補正予算も視野に入れ、政府自らが汗をかき、不要不急経費などによって財源を調達すべきではありませんか。
 また、熊本地震復旧等予備費については、自由度が高い反面、政府が恣意的な支出を行い、無駄な支出につながるおそれがあります。今回の補正予算では、使い道の限定されないこの予備費が実に何と九割という高い比率を占めていることに鑑み、その使用については、定期的に国会に報告を行うなどの仕組みを創設するよう強く求めます。
 以上の諸点について、安倍総理の御所見を賜りたい。
 さて、今回の熊本地震の復旧復興に全力で取り組むことは当然として、東日本大震災についても、これを風化させることは許されません。発生から五年が経過した現在においても、なお避難生活を強いられている人たちは十七万人を超えております。岩手、宮城両県では、災害公営住宅や高台移転事業が本格化していますが、いまだ完成数は少ない状況です。加えて、倒れた家に住み続ける在宅被災者やみなし仮設住宅に住む被災者については、仮設住宅入居者等と比べて所在が把握しづらく、公的支援の枠組みから置き去りにされているとの指摘もございます。また、東京電力福島第一原発の廃炉工程の遅れ、止まらない汚染水流出、風評被害、県外で避難生活を続ける住民の帰還問題など、福島の再生には今なお困難な課題があります。
 民進党は、今後も、党の東日本大震災復旧・復興推進本部と東京電力福島第一原子力発電所事故対策・福島復興推進本部を中心に全力で復興に取り組んでまいります。
 東日本大震災の復旧復興対策に関し、安倍総理の答弁を求めます。
 今回の熊本地震は、地域的な問題もさることながら、これまでの余震と本震の基本認識さえ覆す、まさに想定外のものでした。中学校理科の教科書には、世界で起こる地震の約一〇%が日本付近で発生しており、日本は地震大国との記述がございます。この国土とともに今後も暮らし続ける以上、私たちは地震と正面から向き合わなければなりません。日本全国いつでも、どこでも、どのような大地震も起こり得る、そのような姿勢で政府は防災対策に臨む必要があります。
 大規模災害が発生した際には、迅速に激甚災害指定をするとともに、災害対応のノウハウを持つ府省庁のふさわしい職員を速やかに災害地に派遣するなど、国が責任を持って対応に当たる仕組みを整備をしておくべきであります。東海・東南海・南海地震や首都直下地震を具体的に想定した避難路や避難場所の緊急整備、首都機能のバックアップ体制の整備、南海トラフ巨大地震対策、首都直下地震対策に対処するための必要な法律の整備、制定を急ぐよう提案をいたします。
 今後の防災対策に関する政府の基本姿勢について、安倍総理の答弁を求めます。
 被災地を含め、国民生活の根幹に関わる厚生労働分野の重要課題についても確認をさせていただきます。
 まず、同一労働同一賃金についてです。
 私たちの提案を受け、安倍総理もようやく同一労働同一賃金に言及し始めたことは率直に喜ぶべきかもしれません。しかし、昨年の国会で与党が野党提出の同一労働同一賃金推進法案を骨抜きにしたことを考えれば、実効性のある法案や指針が作られるのか甚だ疑問であります。
 具体的な内容については、今後の検討ということで逃げられてしまうのでしょうから、入口段階の基本的な方針をお尋ねします。仮に同じ仕事をしていても賃金に差異が生じていた場合の説明責任は、使用者と労働者のどちらに負わせるつもりですか。ここがポイントなんです。ごくごく簡単なこの質問、塩崎大臣、明確にお答えください。
 また、派遣労働者の声を処遇に反映するために、改正労働者派遣法の附帯決議を踏まえ、派遣先の会社に派遣社員が加入をする労働組合との団体交渉に応じる義務を課すことを検討すべきと考えますが、見解を伺います。ここもポイントです。
 次に、待機児童対策についてです。
 報道によれば、安倍政権は一億総活躍プランに保育士の給与の二%引上げを盛り込むとのことです。私たち民進党は五万円の処遇改善を提案していますが、僅か二%の小幅な処遇改善で、一体いつまでに何万人の保育士不足を解消しようとしているのですか。これでは待機児童解消の目標も絵に描いた餅になってしまうものと考えますが、塩崎厚労大臣の明確な答弁を求めます。
 介護職員の処遇改善についてもお尋ねをいたします。
 安倍政権は一億総活躍プランに介護職員の賃金の一万円程度の引上げを盛り込むとの報道も見受けられます。一方で、与党は三月、民進党が提出した介護職員等の賃金を一万円引き上げる法案に反対し、これを否決してしまいました。余りに度量が小さ過ぎる。同じ金額を引き上げるというなら、なぜ民進党の法案に反対したのでしょうか。自由民主党総裁である安倍総理に、民進党の法案に反対した理由を伺います。
 最後に、安倍総理に言っておきたいことがあります。私のこの世界における遺言だと思って聞いてください。
 私は、これまで様々な機会を捉え、産業競争力会議に巣くう政商について問題点を指摘してまいりました。ちなみに、政商とは、三省堂の新明解国語辞典によりますと、「政治家と結託して大もうけをたくらむ商人。」、このことを指します。
 新興ビジネスの経営者として、政府が大所高所から竹中平蔵、三木谷浩史両氏のアドバイスを受けること自体、私は否定はいたしません。しかし、人材ビジネス大手の会長が労働市場の流動化に関与すること、医薬品のネット通販会社を傘下に持つ経営者が薬のインターネット販売解禁に関与することなどは、絶対に認めるわけにはいかないのです。西田昌司さん、そうでしょう。これがもたらす害悪は、労働移動支援助成金をめぐるてん末が如実に物語っているではありませんか。
 この機会に産業競争力会議のメンバーを見直す、あるいは百歩譲って、自らの企業に直接関わる分野については議論に参加させない。総理、そのことをこの場で約束してください。
 今回の地震はまさに天災でありますが、国の中枢に位置する組織の人事の過ちは、間違いなく人災として社会をむしばむことになります。そのことに対し、少し時間が余っておりますが、強く強く警鐘を打ち鳴らし、私、津田弥太郎の質問を終わります。
 御清聴、誠にありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
#71
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 津田弥太郎議員にお答えをいたします。
 補正予算の内容についてお尋ねがありました。
 まず、今般の地震によりお亡くなりになった方々の御冥福を改めてお祈りするとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞いを申し上げます。
 地震の発生直後、直ちに御党の岡田代表から私へ申入れをいただき、また御党から自民党の政務調査会に対しても申入れをいただきました。御党として、被害状況の把握や被災地の要望の集約を行われ、建設的な観点から御提案をいただいたものと受け止めております。
 今般の補正予算は、御党から補正予算に関していただいた、早期編成、成立や十全な予算額を確保すること、裁量度の高い予備費の創設といった要望に沿った内容として提案させていただいており、御理解をお願いしたいと思います。
 なお、本補正予算は被災地に必要な支援を行う上での十二分の備えを整えるものでありますが、被災された方々が笑顔を取り戻し、安心して暮らせるその日まで、できることは全てやる、そうした決意で、財政面も含め今後もしっかりと取り組んでまいります。
 被災者に対するきめ細かな対策についてのお尋ねがありました。
 避難生活を送る被災者の方々の健康管理については、保健師等が中心となって避難所等を巡回し、心身の健康状態を把握し適切な支援につなげるほか、専門的な心のケアについて、精神科の医師等の派遣による支援を行っています。
 ボランティア、NPOとの連携については、二百近いNPO団体が参加して熊本地震・支援団体火の国会議が設立され、政府の現地対策本部、熊本県、県内の被災自治体等と一体となって、避難所の環境改善や炊き出し、物資配送等の被災者支援を行っています。
 被災した子供たちが安心して学校生活を送り、勉強にしっかりと取り組めるよう、今後も被災地域の要望も踏まえ、教職員定数の加配措置やスクールカウンセラーの追加配置を進めてまいります。
 住まいの確保と避難生活の解消についてお尋ねがありました。
 今般の地震により、多くの方々が自宅を失い、避難所等において不安で不自由な生活を余儀なくされています。こうした方々に一日も早く安心して生活できる住まいに入居していただくことが極めて重要であると認識しております。
 そのため、高齢の方などにホテル、旅館等に一時的に宿泊していただくとともに、これまでに熊本県内の二千戸以上の民間賃貸住宅、さらに、全国の自治体の協力を得て、一万を超える公的な住まいを確保し、順次入居していただいているところです。現在、被災者のニーズとのマッチング、罹災証明事務を早め、入居の迅速化に努めています。
 その上で、建設型の仮設住宅についても、現在、全国自治体が職員を派遣し、益城町、西原村、南阿蘇村など十市町村において千戸を超える建設を急ピッチで進めるなど、取組の加速化に全力を挙げております。
 政府としては、引き続き、被災されて自宅に帰ることが困難な方々の住み慣れた土地を離れたくないといった思いにもしっかりと寄り添いながら、被災自治体と一体となって、一日も早く避難されている方の避難生活を解消できるよう取り組んでまいります。
 被災者生活再建支援金制度の拡充と二重ローン対策についてのお尋ねがありました。
 被災者生活再建支援制度は、自然災害によりその生活基盤に著しい被害を受けた方に対し、全都道府県の相互扶助及び国による財政支援により最大三百万円の支援金を支給するものです。
 被災者生活再建支援金の増額や支給対象の拡大については、東日本大震災を始め、過去の災害の被災者との公平性、他の制度とのバランス、国や都道府県の財政負担などを勘案して、慎重に検討すべきものと考えます。
 また、二重ローン対策については、被災地の金融機関等に対し、既存融資に係る返済猶予等、顧客の便宜を考慮した適時適切な措置を講ずるよう要請しております。
 インフラ復旧等についてのお尋ねがありました。
 上下水道の復旧については、被災した地方公共団体への技術者派遣などの支援を通じ、ほぼ応急復旧が完了しており、完全復旧に向けて全力で取り組んでいます。
 高速道路は、五月九日までに一般開放しましたが、一部に対面交通や速度規制があり、早期の完全復旧に向けて取り組んでいます。
 また、崩壊した斜面の安定化と国道及び鉄道の一体的復旧が必要な南阿蘇村の阿蘇大橋地区においては、阿蘇大橋を国の代行により整備するなど、国の技術力を結集してまいります。
 今回の熊本地震で被災地の高速道路の無料措置を講じるか否かは、今後、被災地の物流や交通の復旧状況等も見極めた上で、過去の大規模災害時の取扱いとのバランス等も踏まえる必要があると考えています。
 産業の復興についてのお尋ねがありました。
 中小企業への支援については、既に政府系金融機関による災害復旧貸付けや信用保証協会によるセーフティーネット保証四号等による資金繰り支援などを行っています。
 雇用対策については、事業所の被災により休業して働く方が賃金を受けることができない場合にも失業給付を支給する雇用保険の特例措置を実施するとともに、雇用調整助成金の助成率を引き上げる方針を固めました。
 仮設店舗や仮設工場の建設など更なる対策については、今後とも被災中小企業等の声にしっかり耳を傾け、必要に応じて検討してまいります。
 農林水産業への支援についてお尋ねがありました。
 農林水産業の被害に対しては、既にため池や漁港など農林水産業施設の復旧支援に加え、災害関連資金の当初五年間の無利子化、畜産経営安定対策の生産者積立金の納付免除など、経営が困難になった農業者等に配慮した措置も講じております。これらを迅速に実施するとともに、できることは全てやるとの考え方の下、引き続ききめ細やかな支援を行ってまいります。
 九州地方の観光対策についてお尋ねがありました。
 観光需要の回復には、交通機関や観光施設など、現地の状況を正確に知っていただくことが何よりも重要であり、国内はもとより国外へも正確な情報を発信していきます。また、被災地域を中心とする観光プロモーションについて最大限の支援を行ってまいります。
 熊本県のシンボルであり、観光の面でも重要な役割を果たす熊本城が早期に修理、復旧できるよう、関係自治体や文化財の所有者の方々のお話も聞きながら、国としてしっかりと支援に取り組んでまいります。
 外国人労働者の受入れについてのお尋ねがありました。
 今般の熊本地震の復旧復興に関連して、外国人労働者の受入れ範囲の拡大の検討を行うことは考えておりません。
 今般の補正予算の財源や熊本地震復旧等予備費による支出などについてお尋ねがありました。
 まず、御指摘の平成二十七年度補正予算に関しては、御党には残念ながら御賛同いただけませんでしたが、一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策やTPP関連政策大綱実現に向けた施策など、必要な予算を計上したものと考えております。
 被災者支援や復興への対応については、与党、野党にかかわらず協力していくことが重要と考えております。当時野党であった自民党は東日本大震災後の補正予算について賛成しましたし、今般、御党に協力いただいていることについては敬意を表したいと考えております。
 今般の地震への対応については、先ほど申し上げたように、この補正予算は十二分の備えを整えるものですが、厳しい財政状況の下、歳出を見直し、無駄を排除していくこと自体は大変重要であり、政府として不断に取り組んでまいりたいと考えております。
 予算総則で明らかにしているように、今回の予備費は、今般の地震からの復旧に要する経費等以外に使用することはありません。予備費を使用する際には、憲法や財政法の規定に基づき、個別の経費ごとに金額や理由を明らかにして、閣議等で決定することとなります。その上で、事後とはなりますが、国会の承諾を得ることとされており、そうした中でしっかりと説明してまいります。
 東日本大震災の被災者の避難生活の解消に向けた支援についてお尋ねがありました。
 安倍内閣では、東日本大震災からの復興を最重要課題と位置付けて取り組んでおります。住まいの復興は着実に進んでおりますが、被害を受けた自宅で生活を続けてこられた方々の中には、現在も生活環境が整わない方もおられます。
 こうした在宅の被災者の方々の円滑な住宅・生活再建のため、被災者の相談活動に取り組む自治体の支援を行ってまいります。さらに、避難生活の長期化に対応し、みなし仮設住宅にお住まいの方を含め、地域のニーズに合わせて、被災者の方々の見守り、生活再建に向けた相談支援、孤立防止や心のケアに取り組んでまいります。
 被災者の方々が一日も早く安心できる生活を取り戻せるよう、引き続き、被災者の方々の心に寄り添いながら、スピード感を持って全力で取り組んでまいります。
 福島の復興についてお尋ねがありました。
 東京電力福島第一原発の廃炉・汚染水対策については、三十年、四十年後の廃止措置終了を目指して、昨年六月に改訂した中長期ロードマップに基づき、優先順位を付けて実施してきています。
 いまだ根強く残る風評被害への対策については、伊勢志摩サミットなどでの正確な情報発信など、取組を更に強化してまいります。
 福島の原子力災害被災地域では、なりわい、生活、心のケアなど、住民の帰還を可能にする取組が着実に進展しています。福島の復興なくして日本の再生なし。被災者の方々が安心して戻れるふるさとを一日も早く取り戻せるよう全力で取り組んでまいります。
 今後の防災対策に関する政府の基本姿勢についてお尋ねがありました。
 自然災害が起こりやすい我が国において、国民の生命と財産を守るためには、発生した災害から得られた貴重な教訓をしっかり踏まえ、防災対策を不断に見直すことが重要です。
 今般の地震に対しても、政府としては、発災以来、現地対策本部を設置し、県を始め被災自治体と緊密に連携して、被災された方々の置かれている状況等をできるだけ迅速に把握するとともに、千四百人以上の全国の自治体職員の応援を得て、各種応急災害対策、被災者生活支援策に全力を尽くしてまいりました。
 今後、想定される南海トラフ地震、首都直下地震等についても、法律に基づく基本計画において、期限を定めた定量的な減災目標を定め、応急対策の具体計画を策定するなど、防災・減災対策を推進しているところです。今後とも、ハードとソフトの対策を適切に組み合わせた総合的な防災対策に政府一丸となって取り組んでまいります。
 介護職員等の処遇改善についてのお尋ねがありました。
 御指摘の介護職員等の処遇改善法案については、国会で御議論をいただいた上で三月十七日に否決されたものと承知しています。この法案については、恒久的な財源の確保策が明らかとなっていないことなどの問題点があることから、反対である旨の内閣意見をお示ししました。
 政府としては、今月中に取りまとめるニッポン一億総活躍プランにおいて介護職員の処遇改善を盛り込み、財源を確保しつつ、キャリアアップの仕組みを構築し、競合他産業との賃金差がなくなるよう処遇改善を行います。
 産業競争力会議の民間議員についてのお尋ねがありました。
 産業競争力会議の民間議員については、それぞれの所属する組織の立場を離れ、公共の利益のために同会議に参画していただくとともに、最終的な政策決定は内閣の責任で行っています。このため、メンバーを見直すべき、自らの企業に直接関わる分野については議論に参加させるべきでないなどの御指摘は当たらないと考えております。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣麻生太郎君登壇、拍手〕
#72
○国務大臣(麻生太郎君) 補正予算の総額と熊本地震復旧等予備費の額についてのお尋ねがあっております。
 この予備費は、今日午前七時現在、余震だけで一千四百回以上続いておりますという現状におきまして、個別に内容や最終予算額は見込み難いという状況にあります。したがいまして、経費につきましては、必要が生じた時点で迅速に支出できるよう新たに創設したものであります。その額につきましては、インフラ及び農林水産業の被害額として既に四千億円程度が見込まれておるという現状にありますのと、また、先ほども申し上げましたように、余震が続いている中で、被害額が今後拡大する可能性があることを勘案いたしまして、十二分の備えを整える観点から、七千億円を計上したものであります。
 また、災害救助等関連経費につきましては、現時点で明らかになっている被害に対応するだけでなく、今後の被害拡大も十分に対応できるよう勘案して七百八十億円を見込んでおります。
 これらを合わせまして、総額七千七百八十億円を歳出として追加をすることになります。復旧復興に迅速かつ万全に対応していくという観点からの予算計上でありますことを御理解いただければ幸いであります。(拍手)
   〔国務大臣塩崎恭久君登壇、拍手〕
#73
○国務大臣(塩崎恭久君) 津田弥太郎議員にお答えを申し上げます。
 労働力確保を目的として外国人労働者を受け入れ、成功した国についてのお尋ねがございました。
 外国人の入国を認めるか否かはその国の裁量に委ねられておりまして、それぞれの国の制度に従って外国人労働者を受け入れているものと承知をしております。外国人労働者を受け入れた結果、成功したかどうかを一概に評価することは困難であると考えております。
 同一労働同一賃金に関する説明責任についてのお尋ねがございました。
 現行のパートタイム労働法第八条、労働契約法第二十条に関する訴訟においては、待遇差の不合理性や合理性に関する主張立証の責任は、労働者側、企業側の双方が負っている形となっていると承知をしております。
 総理の指示に基づき、三月二十三日から本格的に検討を開始をいたしました同一労働同一賃金の実現に向けた検討会において、非正規雇用で働く方の待遇改善の更なる徹底に向けて、実効性のある方策について多角的、精力的に議論していただきたいと考えております。
 派遣先の会社と労働組合の団体交渉についてのお尋ねがございました。
 御指摘の改正労働者派遣法の附帯決議の趣旨を踏まえ、関連する裁判例等の分析も行いながら、派遣で働く方々が加入する労働組合に対して、派遣先事業主が団体交渉に応じる義務の在り方について検討を行ってまいります。
 保育士の処遇改善についてお尋ねがございました。
 保育人材の確保のため、処遇改善、多様な人材の育成、労働負担の軽減といった総合的な対策をニッポン一億総活躍プランに盛り込むこととしており、安定財源を確保しつつ、平成二十九年度から実行します。
 このうち、保育士の処遇改善については、まず、従来からの課題であった二%相当の引上げを行います。それに加えて、キャリアアップの仕組みを構築するとともに、保育士として技能や経験を積んだ職員について、競合する他産業との賃金差がなくなるよう追加的な処遇改善を行っていくことを想定しております。
 平成二十六年度から既に実施をしている処遇改善とこれらの取組により、平成二十九年度末までの五十万人分の保育の受皿拡大に必要と見込んでいる九万人の保育人材の確保に努めてまいります。(拍手)
    ─────────────
#74
○副議長(輿石東君) 馬場成志君。
   〔馬場成志君登壇、拍手〕
#75
○馬場成志君 自由民主党の馬場成志です。
 熊本地震からの復旧に関する平成二十八年度補正予算案について、自由民主党を代表して質問をいたします。
 先月発生した熊本地震では、熊本県内を中心に九州の広い範囲で甚大な被害をもたらし、震災関連死を含めると六十八名の方が亡くなりました。
 質問に先立ち、謹んで哀悼の意を表するとともに、いまだ避難生活を続けている一万人以上の方に対し、心よりお見舞いを申し上げます。
 そして、昼夜を問わずに活動してくださっている自衛隊、警察、消防、また、全国から集まっていただいた自治体職員、被災地で御尽力いただいているボランティア、そして各種団体の皆様、日本のみならず世界各国からも御支援していただいていることに、被災地を代表して心より感謝を申し上げます。
 また、政府におかれては、安倍総理の力強いリーダーシップの下、早急な被災者の救助支援活動、高速道路や新幹線といった交通網の早期復旧、応援職員の派遣など、様々な形で強力に初動体制を整えていただいたことに深く御礼を申し上げます。
 その間、酒井内閣府大臣政務官にも現地対策本部長として陣頭指揮を執ってもらいました。重ねて御礼を申し上げます。
 今回の地震では、私たちが生まれ育った地元の町並み、自然、人の交流の場となっていた商店街、そういった様々な風景が一変し、失われてしまいました。それでも、皆様の御支援をいただきながら、互いに支え合い、何とか前に進もうとする熊本県民に対し、私も、愛する地元の皆様のため、微力ながら精いっぱい努力したいと考えております。
 この熊本地震は、いまだ余震が頻発する終わりなき地震です。中長期的な対策を見据え、政府が強力に被災地を支えることが必要と考えます。その点を踏まえ、質問いたします。
 まず、補正予算案全般について総理にお尋ねします。
 今回の地震の特徴は、特に熊本県においては、震度六弱以上の極めて大規模な地震を県民の八三%が経験し、避難者は最大で約十八万人、県民の一〇%に上ったことであります。避難者数には車中泊や行政指定の避難所以外に避難された方は入っていないことから、実際の避難者はこれをはるかに上回るものと想像されます。余震も既に一千四百回を超え、過去に例を見ない地震の長期化が続いております。
 こういった中で、今後明らかになってくる被災状況に柔軟かつ迅速に対応できる予備費の活用、早期の補正予算編成に動いていただいたことに心より感謝いたします。
 先日も、熊本県知事の要請を受け、直ちに県道などの国直轄権限代行を御決断いただくなど、政府全体ができることは全てやるとの姿勢で地元に寄り添っていただいていることは、被災地に安心感をもたらしています。道路などのインフラについては、一日も早い全面復旧をお願いいたします。
 今回の補正予算は、七百八十億円が災害救助関係費、七千億円が熊本地震復旧等予備費となっております。当初予算に計上している予備費と合わせ、当面の対策として必要な財源を確保していただきました。発災後一か月というこの時期に、これだけの規模で復旧対策を進める体制をつくっていただいたことに深く感謝いたします。
 御参集の先生方には、本補正予算案の速やかな成立をお願いしますとともに、政府におかれては、成立後、迅速な執行をお願いいたします。
 本補正予算案の中心は、被災者の生活再建、道路や公共施設などのインフラの復旧、瓦れき処理などを迅速に進めるために、使途を柔軟に決められる熊本地震復旧等予備費となっております。政府としては、今後どのようにこの予備費を活用して復旧対策を行っていくお考えでしょうか。安倍総理に補正予算案全体の趣旨と今後の執行の基本方針について伺います。
 次に、事業者の事業継続と就業者支援について、総理にお尋ねします。
 被災地は、いまだ生活、経済の中枢機能が麻痺する未曽有の事態に陥っています。そういった状況にあることから、中小企業だけでなく、大企業も含め事業所、商店などの多くは営業を再開できず、被害の全容はいまだに明らかとなっていない極めて異例の事態に陥っています。工場、商店、旅館など必死になって営業再開に向けて努力しておられますが、余りにも大きな被害、そして終わらない余震が大きなハードルとなり、雇用の維持もままならない状況です。
 熊本を始めとする地域経済を支える企業の復旧や事業継続を後押しするとともに、雇用の継続や就労支援に対する迅速かつ万全の支援が被災者の安心感につながります。この点についてどのように取り組んでいくお考えか、安倍総理に伺います。
   〔副議長退席、議長着席〕
 次に、農林水産業への支援について、農林水産大臣にお尋ねをいたします。
 熊本県は、農業産出額が全国第六位の全国有数の農業県であります。また、豊かな自然環境に恵まれていることから、米、野菜、酪農など、特定の品目に偏ることなく様々な農業が営まれていることも大きな特徴です。こういった県の基幹産業である農林水産業も、今回の地震で極めて大きな被害を受けました。県の集計によれば、現時点での被害額ですら一千億円を超えており、今後更に増加することは必至であります。地震により受けた被害は、ため池や用水路、水田の亀裂だけではなく、栽培施設や畜舎の損壊、山腹の崩壊、さらには交通網が寸断されたことによる農産物の廃棄など、余りに膨大なものになっています。
 農林水産省におかれては、先日、米を作付けできない水田での大豆への作付け転換に対する支援などの支援策を発表していただきました。こうした対策の実施も含め、今後の農林水産業の復旧復興には様々な対策が早急に必要となります。一日も早い農林水産業者への支援について、森山農林水産大臣にお考えを伺います。
 次に、熊本の復旧復興に関する今後の予算確保について、総理及び財務大臣にお尋ねをいたします。
 九州各県もそうだと思いますが、私たち熊本県民は熊本人であることに誇りを持ってまいりました。世界に類を見ない美しい阿蘇、町の中心にそびえその象徴である熊本城、自然環境に恵まれた豊かな生活環境、そして明るくひたむきな県民の皆さん。今回の地震で、県民の生活と地域産業、我々が先人たちから受け継いできた類いまれな資産の数々が一瞬にして傷つき、失われました。そして、余震で更に被害を受けるたびにいたたまれない気持ちになりました。
 熊本地震からの復旧復興には、莫大な予算と労力、そして時間が必要となります。激甚指定により自治体負担が軽減されておりますが、更なる国庫補助の拡充や自治体の裏負担分の交付税措置、交付税総額の増額などがなければ、熊本の再生に必要となる事業は到底行えぬのではないかと危惧をしております。
 被災自治体が、天災によって財政再生団体に転落することはあってはなりません。東日本大震災の際には、発災後二か月程度で地元自治体への財政支援に関する特別法が成立し、自治体に手厚い支援がなされました。今回においても、東日本大震災と同様、被災自治体の負担が最小限となるよう、今後、特別立法の制定等も含め、是非とも御検討いただきたいと思います。中長期的な熊本の復旧復興に対する政府の全面的な支援について、安倍総理及び麻生財務大臣に御見解を伺います。
 最後に、今後の事前防災対策について、総理にお尋ねします。
 今回の災害に限らず、東日本大震災を始め、一昨年の御嶽山噴火、昨年九月に発生した関東・東北豪雨など、地震、豪雨、火山噴火といった大規模な災害が全国で頻発している状況にあります。
 災害は、地方部だけではなく都市部も含めて大きなリスクであり、事前防災対策が極めて重要であると考えます。今回の地震でも、もしマグニチュード七・三の本震が深夜でなく昼間だったら、あるいは前震で多くの方が避難する前にいきなり本震が来ていたら、どれだけの被害になっていたかと想像すると背筋が寒くなります。どんな場合でも想定外とならないよう事前の防災対策の重要性が身にしみました。
 災害に強い国土づくりを進め、リスクを最小化する対策を進めることが国民の生活や企業の経済活動の基礎となることから、ハード、ソフト一体となった防災対策を強力に推進するべきと考えますが、この点につき総理に伺い、今回の熊本地震に対して最大の御支援をいただけますよう、政府の皆様方、そして議場の先生方にお願いを申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
#76
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 馬場成志議員にお答えいたします。
 補正予算案全体の趣旨と今後の執行の基本方針についてお尋ねがありました。
 今回の補正予算は、被災地の一日も早い復旧復興に今後とも先手先手で一層機動的に対応していくための予算です。この補正予算では、被災者支援の経費を計上するとともに、熊本地震復旧等予備費を創設することで、道路や橋といったインフラの復旧や中小企業などの事業再建、瓦れき処理など、今後必要となる経費に迅速に対応してまいります。
 この補正予算を早期に成立いただき、安心できる住まいを早期に確保し、中小企業、農林漁業や観光業を営む方々のなりわいの復興を進めるなど、必要な対応を柔軟に講じていくことで、被災された皆様が一日も早く笑顔を取り戻すことができるよう全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 被災企業の復旧や雇用対策についてお尋ねがありました。
 被災企業の復旧や事業継続を支援するため、発災直後から現地に相談窓口を設置し、これまで四千件以上の相談に応じています。資金繰りについては、既にセーフティーネット保証四号を発動し、通常の保証とは別枠で借入額の一〇〇%を保証することとしています。雇用対策については、事業所の被災により休業して賃金を受けることができない場合にも、失業給付を支給する雇用保険の特例措置を実施するとともに、雇用調整助成金の助成率を引き上げる方針を固めました。
 平成二十八年度補正予算案においては七千億円の予備費を盛り込んでおり、これを活用して、被災企業の復旧や雇用対策などに先手先手で取り組んでまいります。
 熊本地震の復旧支援等についてのお尋ねがありました。
 政府としては、被災自治体が安心して復旧復興を進めることができるようできる限りの支援を講じ、全面的にバックアップしていくこととしており、財政面での支援として、平成二十八年熊本地震による災害を激甚災害として指定し、広範な分野での補助率のかさ上げの特例措置を講じることとしたほか、熊本地震復旧等予備費七千億円の創設を含む平成二十八年度補正予算を本日、国会に提出しました。
 今後については、まずは提出させていただいた本補正予算を活用して復旧に万全を期すこととしております。その上で、個別具体的な被災状況や必要となる復旧事業等の内容を詳細に点検、精査し、各自治体の財政状況に丁寧に目配りする中で、さらにどのような対応が必要となるのかを検討し、必要な財政支援をしっかり行っていく所存です。
 政府としては、こうした措置を通じ、被災された方々が日常の生活を取り戻し、被災地が復旧復興を成し遂げるまで支援を続ける決意でおります。各自治体におかれては安心して復旧事業に取り組んでいただきたいと考えております。
 今後の防災対策と被災地への支援についてお尋ねがありました。
 様々な災害から国民の生命と財産を守るためには、災害に強い強靱な国土を形成するとともに、常に最新の科学的知見を取り入れつつ、的確な体制整備を行い、併せて情報伝達や防災訓練などの対策を適切に組み合わせていくことが重要であると認識しております。政府としては、今般の地震を含め、発生した災害から得られた貴重な教訓を踏まえ、ハード、ソフト一体となった総合的な防災対策を不断に見直してまいります。
 また、今回の地震への対応につきましては、引き続き、被災自治体と一体となって、被災された方々が日常の生活を取り戻し、被災地が復旧復興を成し遂げるまで、できることは全てやるという姿勢で取り得る限りの支援策を講じてまいります。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣麻生太郎君登壇、拍手〕
#77
○国務大臣(麻生太郎君) 熊本の復旧復興に対する支援に関するお尋ねがあっております。
 財務省といたしましては、四月二十四日の総理指示を踏まえ、熊本地震に一層機動的に対応するため、二十八年度補正予算を編成をいたし、当面の復旧対策に万全を期すことといたしております。その上で、個別具体的な被害状況や必要となります復旧事業等の内容を詳しく点検、精査をいたしつつ、各自治体の財政状況に丁寧に目配りをしながら、どのような対応が必要となるのかを検討し、必要な財政支援はしっかりと行ってまいります。
 被災された方々が日常の生活を取り戻し、かつ被災地が復旧復興を成し遂げるまでしっかりと支援をいたしてまいりたいと考えておりますので、各自治体におかれましては安心して復旧事業に取り組んでいただきたいと、さように考えております。(拍手)
   〔国務大臣森山裕君登壇、拍手〕
#78
○国務大臣(森山裕君) 馬場成志議員の御質問にお答えいたします。
 農林水産業への支援についてのお尋ねがありました。
 五月二日、五月六日と二回にわたって現地に入り、今回の熊本地震が農林水産業に大きな被害を与えている現状を目の当たりにしました。各県の被害額は十一日時点で約一千百億円となっておりますが、現在も余震が続く中、今後も被害額が更に増加すると考えられます。
 こうした広範かつ甚大な被害が生じている中にあっても、この困難を必死に乗り越えようとして頑張っておられる被災された農林漁業者の皆さんとも直接お目にかかり、お話を伺うことができました。
 被災された農林漁業者の皆さんが一日も早く経営の再建ができるよう、激甚災害の指定により、通常八〇%程度である農地、農業用水等の復旧事業の補助率をかさ上げいたしました。また、九日に発表いたしました第一弾の被災農業、漁業者への支援対策により、畜舎、農業用ハウスなど生産施設の再建、修繕や家畜の導入への支援、災害関連資金の当初五年間の無利子化など、多様な措置を既に講じたところでございます。さらに、集荷施設など共同利用施設の整備、作付けの転換に伴う種苗の購入や種子の購入等への支援についても早急に検討してまいります。
 今後とも、被災された農林漁業者の皆さんの不安に寄り添い、熊本県知事から話のあった創造的な復興を支援していくため、柔軟に状況に応じた対策を検討するほか、スピード感のある復旧復興をサポートするためにも、専門技術職員を本省や全国の出先機関から派遣をし応援するなど、きめ細かな支援を行うことにより、農林水産業の復旧復興に全力で取り組んでまいります。(拍手)
    ─────────────
#79
○議長(山崎正昭君) 山本香苗君。
   〔山本香苗君登壇、拍手〕
#80
○山本香苗君 私は、公明党を代表し、ただいま議題となりました平成二十八年度補正予算につきまして、安倍総理並びに関係大臣に質問いたします。
 冒頭、この度の熊本を中心とする地震により多くの方々がお亡くなりになられました。また、いまだ一万人を超える方々が避難生活を余儀なくされております。
 お亡くなりになられた方々、御遺族の皆様に心から哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。
 我が党は、地震発生直後、党本部と現地に緊急対策本部を設置し、国会議員と地方議員が連携しながら、被災者に寄り添った支援に全力で取り組んでまいりました。被災地の皆様が一日も早く日常を取り戻せるよう、引き続き、党を挙げて取り組むことをお誓い申し上げ、質問に入ります。
 まず最初に、安倍総理に三点お伺いします。
 今回の補正予算では、住宅の確保や生活再建支援金の支給など被災者支援に要する経費を計上するとともに、七千億円規模の熊本地震復旧等予備費が創設されます。この予備費をどう使うのか、使い方をお示しください。二点目に、執行の透明性をどう確保するのか、明快にお答えください。三点目、まだ被害総額は確定しておりません。被害額が確定した後、必要であれば再び補正予算を組むお考えはあるのか。
 以上三点、よろしくお願い申し上げます。
 次に、河野防災担当大臣にお伺いします。
 余震が続き、避難が長期化する中、疲れがピークに達しています。避難所の環境改善は急務です。現在、保健師による巡回や心のケア、栄養・食生活支援、感染症対策など様々な支援が行われておりますが、公衆衛生対策全体を統括し、推進する体制はまだ十分ではないといった声も上がっています。
 また、内閣府男女共同参画局の作成したチェックリストに基づき、熊本市男女共同参画センターの職員らが避難所運営をチェックしたところ、女性専用更衣室や授乳室はあるものの、間仕切りがない、女性用の休養スペースや物干しがない、女性や子供のニーズを把握していないといった実態が浮き彫りとなりました。こうした避難所の実態を一刻も早く抜本的に改善せねばなりません。国としてどうバックアップをしていくのか、具体的な答弁を求めます。
 介護を要する高齢者や障害者等を受け入れる福祉避難所が不足しています。先日、福祉避難所の存在を知らず、車中泊を続けておられた高齢者の方がお亡くなりになりました。せっかく地震で助かった命を失うようなことがあってはなりません。福祉避難所の周知を広く徹底するとともに、受入れ体制を強化すべきと考えますが、この点についても具体的にお答えください。
 住宅の確保も急がねばなりません。仮設住宅の着工も始まりましたが、民間賃貸住宅を借り上げて無償で被災者に提供するみなし仮設住宅をもっと積極的に活用すべきです。みなし仮設住宅は即入居でき、コストが低く抑えられます。しかし、災害救助法の現物支給原則の縛りがあるため、自治体が借主となってみなし仮設住宅の契約を行い、借り上げ住宅の費用を支払い、その費用を国が支払うといった複雑な仕組みとなっています。
 東日本大震災後、被災者が契約したものも仮設住宅とみなすとする弾力的な運用が認められましたが、熊本県では、被災者が直接契約した場合を認めない自治体もあると伺っています。被災者が直接契約する場合も仮設住宅とみなすということを改めて徹底すべきと考えますが、河野大臣、いかがでしょうか。
 二〇一二年、会計検査院は、より迅速な入居を可能とするため、家賃を被災者に直接支給することも有力な選択肢の一つで、弾力的に運用すべきだとして、災害救助法を当時所管していた厚生労働省に検討を求めました。現在、災害救助法を所管しているのは内閣府です。地方自治体からも改善要望が出されています。被災者ができるだけ早く住宅を確保できるよう、被災者に家賃を直接支給できるようにすべきと考えますが、河野大臣の御決断を求めます。
 住宅の確保等、生活再建には罹災証明書が必要ですが、発行が滞っています。五月中には発行を終えるとのことですが、発行の前提となる家屋被害認定は被災者の立場に立って柔軟に行うべきと考えますが、河野大臣、いかがでしょうか。また、義援金や支援金の支給、減免等で被災者の新たな申請を不要とするとともに、行政の事務負担を軽減する被災者支援システム等、被災者台帳の導入支援も併せて行うべきです。河野大臣の御見解を伺います。
 今回の地震直後、行政の目の行き届かない避難所や個人に対して、今必要とされているものをいち早く届けたいとの思いで、熊本県の地元の若者たちが熊本支援チームを立ち上げ、SNSの活用と現場でローラー作戦を展開し、全国から寄せられた支援物資を一千か所以上に届ける活動を行いました。行政が把握していない詳細なリストを作り上げるとともに、物資が一か所に集中、重複しないようクラウドで整理し、支援を必要とする人に着実に届く仕組みをつくっていました。毎日数十人から百人程度のボランティアの方々が参加されていたそうです。
 この活動の全体統括をしていた若者は、Uターンで熊本に戻り、ベンチャー企業を立ち上げ、今回の地震で被災。事務所を移転すればすぐに事業が再開できる、一日も早く自分の仕事をしたい、日常に戻りたいと語っていました。彼らはプロのボランティアではありません。一市民であり、一被災者です。
 東日本大震災の被災自治体におきましては、被災事業者の事業再開支援を実施しています。しかし、始まったのは震災から半年以上もたってからです。熊本地震の被災地が日常を取り戻すためには、被災事業者の事業再開が必要であり、一刻も早く支援をスタートさせねばなりません。そのためには、国が自治体に代わって速やかに事業再開支援を実施すべきだと考えますが、林経済産業大臣の明快な答弁を求めます。
 東日本大震災の経験と教訓を生かさねばなりません。しかし、今回の地震と東日本大震災の被災地は、状況も地域性も異なります。地域のマンパワーも異なります。こうした違いを踏まえて、若者や女性など地域のマンパワーを最大限生かす形で復旧復興を進めていただきたいと思います。
 また、先行きが見えず、一日一日を耐えるのが精いっぱいの状況にある被災者の皆様に一日も早く安心を届けるためには、今回の補正予算の早期成立と円滑な執行、そして復旧復興の見通しを示していくことが必要だと考えます。
 最後に、安倍総理の被災地の復旧復興についてのお考え、御決意をお伺いし、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
#81
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 山本香苗議員にお答えをいたします。
 熊本地震復旧等予備費の使途等についてお尋ねがありました。
 政府としては、本予備費を含む補正予算により、道路、施設等のインフラ復旧事業、事業再建の支援、瓦れき処理などに関し、今後必要となる経費に迅速に対応してまいりたいと考えております。
 予備費を使用する際には、憲法や財政法の規定に基づき、個別の経費ごとに金額や理由を明らかにして閣議等で決定することとなります。また、事後とはなりますが、国会の承諾を得ることとされています。政府としては、こうした手続の中で、執行の透明性を確保すべく適切に説明してまいります。
 なお、本補正予算は、被災地に必要な支援を行う上での十二分の備えを整えるものでありますが、被災された方々が笑顔を取り戻し、安心して暮らせるその日まで、できることは全てやる、そうした決意で、財政面も含め、今後もしっかりと取り組んでまいります。
 被災地の復旧復興に対する考えと決意についてのお尋ねがありました。
 政府としては、生活再建、復興に向けて前向きに頑張っておられる若者や女性などの地域の皆さんの思いに応えるため、被災自治体と一体となって取り得る限りの支援策を講じてまいります。
 被災者の方々に安心していただき、被災地の復旧復興を一日も早く実現するため、今般、補正予算を提出いたしました。新たに創設する予備費により、被災地の中小企業、農林漁業や観光業を営む方々などに対する必要な支援をしっかりと行い、一日も早いなりわいの再建や産業の復興をきめ細やかに後押しできるよう、十二分の備えを整えてまいります。
 政府としては、引き続き、被災自治体と一体となって、一日も早い生活再建、中小企業や農家の方々のなりわいの復興、被災地の復旧復興に向けて、被災者の方々の住まいの確保を始め、迅速かつきめ細やかな支援策を講じてまいります。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣河野太郎君登壇、拍手〕
#82
○国務大臣(河野太郎君) 避難所や福祉避難所の運営についてお尋ねがありました。
 避難所の運営については、男性と女性のニーズの違いなどに配慮することが重要ですが、御指摘のように十分な対応がなされていない避難所もあり、避難所ごとに状況は様々であると承知しています。
 こうしたことを踏まえ、被災地における女性のニーズや、これらに配慮した好事例やノウハウなどの情報収集、被災地に向けた情報発信等を通じて、各避難所での取組を促すこととしております。
 また、避難生活において特別な配慮を必要とする高齢者、障害者等の方々にとって、できる限り負担が少ない環境を整えることも重要と考えております。
 このような観点から、様々な手法によって福祉避難所の機能を確保するため、一般の避難所において福祉避難スペースを設置した場合にも福祉避難所と同等に財政支援を行うほか、ホテルや旅館を避難所として提供することとし、その利用を呼びかけており、これまでに約千五百名を受け入れております。
 熊本県を始めとする被災自治体や民間団体等と連携してこれらの取組を進めることにより、女性や要配慮者の方々にとっての避難生活の環境改善を図ってまいります。
 民間賃貸住宅を借り上げて応急仮設住宅とすることについてお尋ねがありました。
 災害時においては、被災者のために安心できる住居を確保することが非常に重要であり、特に民間賃貸住宅の活用は早期の提供が可能になる利点があると考えられます。今般の災害においては、東日本大震災と同様に、被災者が直接契約する場合であっても応急仮設住宅とみなすことは合理性があると考えます。
 これらを踏まえ、熊本県に対しては、民間借り上げ型応急仮設住宅については、被災者が直接契約する場合においても応急仮設住宅とみなすよう改めて連絡するとともに、県下市町村にも周知するよう指導してまいります。
 民間借り上げ型応急仮設住宅を被災者へ提供する際の家賃の直接支給についてお尋ねがありました。
 災害救助法では、災害により現に救助を必要とする被災者に対して、住まいを提供し、物資や食事等が行き届くよう、現物によって救助を行うこととしております。御指摘の家賃の直接支給については、現金給付の問題として、平成二十六年八月の被災者に対する国の支援の在り方に関する検討会で検討され、その中間取りまとめにおいて、現物給付と現金給付の両方に利点と課題があることから、今後の検討課題として記載されております。
 現在、応急仮設住宅については、東日本大震災での提供も継続中であることから、その収束状況や今般の熊本地震の状況も踏まえ、検討を行ってまいります。
 家屋被害認定の柔軟化についてお尋ねがありました。
 罹災証明書については、被災者の生活再建、住まいの再建のため、政府として最優先で交付の迅速化を図ることが重要と認識しております。
 熊本地震では、被害認定調査や罹災証明書発行に係る職員の応援のため、国や自治体から多数の職員が派遣されております。これらの応援職員でも迅速に調査を行うことができるよう、被害状況のイメージ図を示して、これを基に判定し、調査票の作成が行えるようにしているところです。また、交付の迅速化のため、調査が終了したものから順次交付すること、軽微な被害の住宅については写真判定により現地調査を省略できることを周知するなど、調査が柔軟に進められるような取組を行っています。
 これらにより、申請を受け付けている罹災証明書については五月末までに交付できるよう、政府としてしっかりと支援してまいります。
 被災者台帳の導入支援についてお尋ねがありました。
 被災者台帳は、個々の被災者について、被害の状況や支援の実施状況、支援に際しての配慮事項等を一元的に集約したものです。この台帳を作成し活用することにより、例えば、従来申請に当たって罹災証明書の添付を必要としていた支援策についてその添付を不要とする運用も可能となるほか、市町村の関係部署間で被災者の情報を共有することにより情報収集の手間が削減できるなど、行政の事務負担の軽減にも資するものです。
 このように、被災者台帳は被災者支援の総合的かつ効果的な実施につながるものであるため、内閣府としては、市町村において被災者台帳の導入が促進されるよう、今後も引き続き助言など適切な支援を行ってまいります。(拍手)
   〔国務大臣林幹雄君登壇、拍手〕
#83
○国務大臣(林幹雄君) 山本香苗議員から、被災事業者の事業再開支援についてお尋ねがありました。
 経済産業省では、震災直後に政府系金融機関等による特別相談窓口を設置し、四千件近くの経営相談に応じてきました。また、通常の保証とは別枠で借入額の一〇〇%を保証するセーフティーネット保証四号などの金融措置を速やかに発動し、中小企業の事業再開支援を行ってまいりました。
 今後は、平成二十八年度補正予算案に計上されている熊本地震復旧等予備費を活用し、中小企業の金融支援、工場、商店、旅館などの設備、施設の復旧支援を含め、どのような支援を実施していくか、被害の状況を踏まえ早急に検討してまいります。(拍手)
    ─────────────
#84
○議長(山崎正昭君) 仁比聡平君。
   〔仁比聡平君登壇、拍手〕
#85
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平です。
 九州熊本地震で亡くなられた方々の御冥福をお祈りし、御遺族の皆様に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、被災された全ての皆様に心からお見舞いを申し上げます。
 会派を代表して、九州熊本地震対策と補正予算について、総理並びに関係大臣に質問いたします。
 私も、本震が襲った翌日の四月十七日、余震で大きく揺れ続ける熊本に入り、一週間後の二十四日、また二十九日、五月一日、七日と、熊本市、益城町、西原村、南阿蘇村、阿蘇市、菊池市、大津町、御船町、甲佐町などを訪ね、被災者の皆さんの声を伺い、また各自治体の対策本部や関係団体の皆さんの御要望を受け止めて、その実現のための活動を続けてまいりました。
 そこで、まず総理に伺いたいのは、発災から四週間となる今もなお、全ての被災者の実情は把握されておらず、被災者の切実で深刻なニーズが埋もれかねない現状を打開するために、自治体との連携と人的支援を強めることについてです。
 震度七の前震、本震はもちろん、震度六や五を含む大きな余震が連続的に続くという経験したことのない今回の激しい地震は、少なくとも七万棟以上の住宅、建物の全半壊、一部損壊という甚大な被害をもたらし、人々の安心できる住まいが失われました。
 その被災者が必要としているニーズは、指定避難所への避難者数だけで把握できるものでは到底ありません。近くの公民館などでの自主避難、車中泊や公園、駐車場のテント避難が行政に把握されず、水や食料さえ提供されない実情に全国の人々が胸を痛めてきました。今でも、指定避難所でさえ行政から支給される食料はおにぎり一個かパン一つです。
 ここに指定避難所の拠点化だといって避難所減らしが進められるなら、被災者が行き場を失い、やむなく危険な自宅へ戻らざるを得なくなる方々の二次災害が現実に懸念されます。とりわけ高齢者や障害者、所得の少ない方々など、災害弱者の深刻な困難が見えなくなり、被災者が孤立することになれば、震災関連死にもつながりかねないことになります。
 全ての被災者の実態とニーズの把握は今こそ急務であり、日々変化するニーズをつかみ続けなければ、被災者本位の対策を具体化し、一人一人の被災者に届け切ることはできません。総理の御認識と、政府としてどのように自治体を支援していくかお伺いをいたします。
 あわせて、避難生活について、メニューの多様化や適温食の提供を始め、良好な生活環境の確保を求めた政府の四月十五日通知と現実に大きなギャップがある中で、どのように改善していくのか。また、区や町内会、PTAや女性団体、労働組合や商工団体、市民団体、そしてボランティアの皆さんが、ニーズをつかみ、直ちに対応するために懸命に努力しておられます。その声を行政として正面から受け止め、被災者の要求、ニーズ最優先の対策を具体化していくことが必要です。それぞれ、防災担当大臣の認識を伺います。
 全ての被災者が元の生活を取り戻すことが復興の基盤であり、その焦点は住まいとなりわいの再建です。
 熊本県弁護士会が各地の避難所で献身的に行っている無料法律相談では、住むところをどうしたらいいのか、これからどうなるのか先が見えないと、悲痛な相談が次々と寄せられています。阿蘇大橋がのみ込まれた南阿蘇村立野地区のある方は、家は建っているが住めるかどうか分からない、まだ水も来ておらず、先が全く見えないのに、行政から仮設住宅を希望するか家の応急修理を選ぶかと聞かれても、どう答えたらいいのか、仮設に入るには建っている家を諦めなければならないのかと、追い詰められた心情を打ち明けられたそうです。
 住まいの再建に向けた道筋と公的支援の具体化を政府がしっかり示し、一人一人の状況に応じた、被災者の納得のいく支援ができる体制を整えてこそ、生活再建への希望を持つことができます。住宅被害が極めて甚大となった今回の災害で、住まい再建の公的支援の重みをどう考え、どのように行っていくのか、総理の基本認識を伺います。
 被災地を歩きますと、古くからの農家など母屋だけでも大きな家屋が深刻な被害を受けています。被害認定で仮に半壊とされても、災害救助法の応急修理だけではとても安心できないおうちもたくさんあります。
 本日、野党四党は共同して、被災者生活再建支援法の改正案を衆議院に提出いたしました。被災者生活再建支援金の上限額をこれまでの三百万円から五百万円に引き上げ、支援対象を半壊にまで拡充を求める声は切実です。総理、この声に応えるときではありませんか。
 また、生活の再建に一定の期間を必要とする被災者が相当数に上ることからすれば、公営住宅の提供や民間賃貸住宅借り上げのみなし仮設住宅を更に広げるとともに、被災者が納得のいく被害認定が行われ、再建の道筋が見えるまで安心して生活できる避難先の確保が求められます。阿蘇など被災した観光旅館の安全と生活環境の確認、復旧を急ぎ、二次避難先としての提供も喜ばれると思いますが、防災担当大臣、国交大臣、いかがでしょうか。
 震源の活断層の真上となった益城町や西原村などでは、私の身長を優に超える断層や、どこまで続いているのか気の遠くなるような地割れや深い亀裂が発生しています。幾つもの集落、地区がほぼ丸ごと全壊し、集団移転も検討される中で、村の存亡に関わると西原村の村長が訴えておられるとおりの事態です。
 西原村の大切畑という集落では、家屋の倒壊で九人の方々が生き埋めになりましたが、集落の皆さんの必死の救出で全員の命が守られました。そのようなコミュニティーを維持しながらの仮設住宅の早期建設、水道を始めライフラインの早急な復旧、生活基盤、社会基盤の早急な復旧と村づくりは、たとえ激甚災害指定で補助率がかさ上げされても、村の財政規模では到底不可能です。
 被災自治体の財政負担を実質ゼロにする、復旧復興は全額国庫負担で行うことを早急に表明し、法的措置を含め、被災自治体が被災者の生活再建と復興に全力を挙げられるようにすべきです。総理、いかがですか。
 農地、農業施設の復旧と営農再開支援について伺います。
 この地震がなかったなら田植を迎えて美しい水田風景になっていたはずの阿蘇のカルデラ盆地や菊池市の中山間の棚田を訪ねて、どこまで続くのかと思われる地割れや深い亀裂に言葉を失いました。
 水源地からの用水路が壊れ、トンネルが何か所も埋まり、水が来るか、水を張って漏れないか、二次災害は起こらないか、こうした農地、農業施設被害の全容把握は到底自治体だけでできるものではありません。国が乗り出してしっかりつかみ、技術面の調査と速やかな復旧の支援を尽くすとともに、営農が再開できるようあらゆる支援が求められています。
 また、倒壊した畜舎など生産施設の解体撤去を含む復旧再建や、巨額の負担のために見通しが立たないJAのカントリーエレベーター復旧など、生産者と生産者団体の切実な要望に応える特別な支援がどうしても必要です。
 甚大な農業被害をどう捉えているか、その基本認識と併せ、農水大臣の答弁を求め、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
#86
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 仁比聡平議員にお答えいたします。
 被災者のニーズの把握についてお尋ねがありました。
 高齢者や障害者、乳幼児等、特に配慮が必要な方々を始め、被災された方々お一人お一人の状況や要望に応じたきめ細やかな支援を実現するためには、被災された方々のニーズを的確に把握することが重要です。
 そのため、被災自治体と一体となって、避難所等において、民間企業の協力を得て導入したタブレット端末の活用や、職員やボランティアによる丁寧な聞き取りなどにより、障害者の方々が直面されている課題などを含めそれぞれの避難所等のニーズを迅速かつ的確に把握し、それに応じたきめ細かな支援を行ってまいります。
 住まいの支援についてお尋ねがありました。
 今般の地震により、多くの方々が避難所等において不安で不自由な生活を余儀なくされています。こうした方々に一日も早く安心して生活できる住まいに入居していただく、又は自宅を修理して戻っていただくことが極めて重要であると認識しております。
 そこで、住家に全壊や大規模半壊等の重大な被害を受けた場合に、被災者生活再建支援制度により最大三百万円の支給を行い自立した生活再建を支援することとしており、また、住宅に半壊の被害を受け、自らの資力では応急修理ができない方に対しては、災害救助法に基づく応急修理の支援が行われています。一部損壊の住宅等について耐震性等を向上させる改修を行う際にも、社会資本整備総合交付金等により必要な支援を行っております。
 政府としては、引き続き、被災されて自宅に帰ることが困難な方々の住み慣れた土地を離れたくないといった思いにもしっかり寄り添いながら、仮設住宅の提供や応急修理など、被災自治体による住まいの整備の取組を全面的に支援し、一日も早く被災された方々の避難生活を解消できるよう取り組んでまいります。
 被災者生活再建支援金制度の拡充についてのお尋ねがありました。
 被災者生活再建支援制度は、自然災害により、その生活基盤に著しい被害を受けた方に対し、自立した生活再建を支援し、被災地の速やかな復興に資することを目的とした制度であるため、住宅に全壊や大規模半壊等の重大な被害を受けた世帯に限って支援の対象とし、最大三百万円の支給を行うものです。
 このような制度の趣旨からすれば、支給対象の拡大や支給額の引上げについては、東日本大震災を始め過去の災害の被災者との公平性、他の制度とのバランス、国や都道府県の財政負担などを勘案して、慎重に検討すべきものと考えます。
 地元自治体の負担についてお尋ねがありました。
 復旧事業における地方負担については、御指摘の激甚災害指定をしたことにより、補助率かさ上げで地方負担を軽減することに加え、その地方負担分についても手厚い地方財政措置を行っており、実質的な地方公共団体の負担は相当程度軽減されていると承知しております。
 それに加え、財政面での支援として、今般の補正予算等により当面の復旧対策に万全を期すこととしております。その上で、個別具体的な被害状況や必要となる復旧事業等の内容を詳細に点検、精査した上で、各自治体の財政状況に丁寧に目配りしながら、財政面での手当ても含め、どのような対応が必要となるかをしっかり検討してまいります。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣河野太郎君登壇、拍手〕
#87
○国務大臣(河野太郎君) 避難生活の改善についてお尋ねがありました。
 今般の平成二十八年熊本地震においては、今もなお多くの方々が不自由で困難な状況に置かれています。いまだに強い余震が発生するなど、不安を感じながらの避難生活が続く中、少しでも良好な生活環境の下で安心して生活できるよう、政府一体となって様々な対策を進めているところです。お尋ねのメニューの多様化や適温食の提供といった取組については、地域の皆さんの御協力や避難所運営にたけたボランティアの協力を得て、改善を行っていくことが重要であると考えております。
 今後とも、地域住民の皆さんの力を生かして、良好な生活環境の確保された避難所の運営が図られるよう支援に取り組んでまいります。
 被災者のニーズ把握についてお尋ねがありました。
 災害対策においては、行政による公助のみならず、地域の住民などによる自助、共助の精神に基づく防災活動が極めて大切であります。
 今回の被災地である熊本県御船町の一部の避難所では、当初から避難者自らが自主的に避難所運営を行っていたと聞いております。また、西原村の地元住民で構成される消防団がいち早く救助活動や避難所への食材を届けるなどの活動が報道されたことも承知しております。また、宇城市では、避難所運営にたけたボランティアの協力を得て、避難者を巻き込みながら避難所の環境改善を行っています。
 今後とも、地域住民やボランティアの皆様と力を合わせながらニーズを酌み取り、良好な生活環境の確保された生活再建が進むよう、その支援に取り組んでまいります。
 二次避難所の提供についてお尋ねがありました。
 政府としては、現在、安定した住まいの確保に向け、地方自治体と連携し、公営住宅や応急仮設住宅の早期の提供に努めております。これと並行して、お尋ねの二次避難所については、高齢者、障害者等の要配慮者の方について、できるだけ早く負担の少ない環境に移っていただくべく、現在、ホテル、旅館の提供を行っているところです。
 今後とも、被災された御本人の被害の状況把握や意向を踏まえながら、熊本県と十分に連携を取り、旅館、ホテルの活用など適切な支援に努めてまいります。(拍手)
   〔国務大臣石井啓一君登壇、拍手〕
#88
○国務大臣(石井啓一君) 被災者への公営住宅の提供についてお尋ねがありました。
 被災者の住まいの確保に関しましては、それぞれのニーズに応じて段階的に措置を講じていくことが必要であります。
 被災状況から御自宅にすぐに戻れない方々について、その再建、補修等までの間の応急的な住まいとして、全国の地方公共団体等に協力を求め、公営住宅等の空き住戸の提供を行っていただいております。全国で一万八百八十二戸を確保し、このうち、昨日までに熊本県内において入居決定したものが三百七十二戸、熊本県内を含めて九州全体で入居決定したものが八百二十三戸、これらを含め全国で入居決定したものが九百二十五戸となっております。
 今後とも、被災者の住まいの確保について、熊本県等をしっかりと支援してまいります。(拍手)
   〔国務大臣森山裕君登壇、拍手〕
#89
○国務大臣(森山裕君) 仁比聡平議員の御質問にお答えいたします。
 農業被害についての基本認識、農地、農業施設の復旧、営農再開支援についてのお尋ねがありました。
 今回の地震による農林水産業の被害は、十一日時点で約一千百億円となっておりますが、現在も余震が続く中、今後も被害が更に増加すると考えられます。
 迅速な復旧に向けて、全国の農政局や土地改良団体から農業土木技術者を現地に派遣をし、被害状況の把握を行う地方公共団体を支援をしております。また、農地、農業用水等の復旧、ため池の復旧、畜産・農業用ハウスなど生産施設の再建、修繕や家畜の導入への支援、被害関連資金の当初五年間の無利子化など、多様な措置を講じております。さらに、麦の刈り入れどきを目前に控えておりますので、カントリーエレベーターの復旧は急がねばなりません。また、共同利用施設の整備、被災施設の撤去費用、作付けの転換を行う際の種苗や種子の購入等への支援についても早急に検討してまいります。
 熊本県知事から話のありました創造的な復興を支援していくため、柔軟に状況に応じた対策を検討し、きめ細かな支援を行うことにより、農林水産業の復旧復興に全力で取り組んでまいります。(拍手)
#90
○議長(山崎正昭君) これにて質疑は終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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