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2015/04/06 第189回国会 参議院 参議院会議録情報 第189回国会 東日本大震災復興及び原子力問題特別委員会 第4号
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2015/04/06 第189回国会 参議院

参議院会議録情報 第189回国会 東日本大震災復興及び原子力問題特別委員会 第4号

#1
第189回国会 東日本大震災復興及び原子力問題特別委員会 第4号
平成二十七年四月六日(月曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月三十日
    辞任         補欠選任
     相原久美子君     神本美恵子君
     和田 政宗君     中野 正志君
 四月三日
    辞任         補欠選任
     宇都 隆史君     山下 雄平君
     片山さつき君     三宅 伸吾君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         櫻井  充君
    理 事
                熊谷  大君
                酒井 庸行君
                中原 八一君
                堀内 恒夫君
                礒崎 哲史君
                浜野 喜史君
                若松 謙維君
                紙  智子君
    委 員
                阿達 雅志君
                愛知 治郎君
                岩城 光英君
                岡田  広君
                上月 良祐君
                佐藤 正久君
                高階恵美子君
                滝波 宏文君
                塚田 一郎君
                堀井  巌君
                三宅 伸吾君
                宮本 周司君
                森 まさこ君
                山下 雄平君
                脇  雅史君
                大島九州男君
                神本美恵子君
                田城  郁君
                田中 直紀君
                徳永 エリ君
                前田 武志君
                水岡 俊一君
                新妻 秀規君
                浜田 昌良君
                川田 龍平君
                真山 勇一君
                田村 智子君
                山口 和之君
                中野 正志君
               渡辺美知太郎君
                山本 太郎君
   国務大臣
       国務大臣
       (復興大臣)   竹下  亘君
   副大臣
       復興副大臣    浜田 昌良君
       内閣府副大臣   赤澤 亮正君
       環境副大臣    小里 泰弘君
   大臣政務官
       復興大臣政務官  小泉進次郎君
       内閣府大臣政務
       官        松本 洋平君
       文部科学大臣政
       務官       赤池 誠章君
       厚生労働大臣政
       務官       橋本  岳君
       経済産業大臣政
       務官       岩井 茂樹君
       国土交通大臣政
       務官       鈴木 馨祐君
   政府特別補佐人
       原子力規制委員
       会委員長     田中 俊一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 利幸君
       常任委員会専門
       員        櫻井 敏雄君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      山本 哲也君
       内閣府政策統括
       官        日原 洋文君
       復興庁統括官   熊谷  敬君
       総務省自治行政
       局公務員部長   丸山 淑夫君
       総務省自治行政
       局選挙部長    稲山 博司君
       文部科学省初等
       中等教育局長   小松親次郎君
       文部科学省研究
       開発局長     田中 正朗君
       厚生労働大臣官
       房審議官     大西 康之君
       厚生労働大臣官
       房審議官     苧谷 秀信君
       厚生労働省医薬
       食品局食品安全
       部長       三宅  智君
       厚生労働省労働
       基準局安全衛生
       部長       土屋 喜久君
       厚生労働省職業
       安定局雇用開発
       部長       広畑 義久君
       経済産業大臣官
       房審議官     土井 良治君
       資源エネルギー
       庁廃炉・汚染水
       特別対策監    糟谷 敏秀君
       国土交通省都市
       局長       小関 正彦君
       国土交通省道路
       局長       深澤 淳志君
       国土交通省住宅
       局長       橋本 公博君
       国土交通省鉄道
       局次長      篠原 康弘君
       国土地理院長   小池  剛君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    鎌形 浩史君
       環境省総合環境
       政策局環境保健
       部長       北島 智子君
       環境省水・大気
       環境局長     三好 信俊君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       長官官房審議官  大村 哲臣君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       原子力規制部長  櫻田 道夫君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成二十七年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)、平成二十七年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)、平成二十七年度政府関係
 機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (東日本大震災復興)
    ─────────────
#2
○委員長(櫻井充君) ただいまから東日本大震災復興及び原子力問題特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る三日までに、相原久美子さん、和田政宗君、宇都隆史君及び片山さつきさんが委員を辞任され、その補欠として神本美恵子さん、中野正志君、山下雄平君及び三宅伸吾君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(櫻井充君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官山本哲也君外二十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(櫻井充君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(櫻井充君) 去る三月三十日、予算委員会から、本日一日間、平成二十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、東日本大震災復興について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○愛知治郎君 自民党の愛知治郎でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 この時期は統一地方選挙があるので、先生方は多分地元で東奔西走、大変忙しく応援等活動されているとは思うんですが、その中で私に今日の質問の白羽の矢が立ったということなんですけれども、実を言いますと、私の出身県であります宮城県においては、今回の統一地方選、統一の時期には、この時期には行われておりません。といいますのも、忘れもしないあの四年前の大震災のときに、とてもじゃないけれども、ちょうどこの時期だったんですけれども、地方選挙をしている状況ではなかったので、全て日程をずらして、例えば仙台市議会議員選挙に関しては夏、県議会に関しては秋口に選挙期日がずらされたという経緯がございます。
 まず冒頭ではありますけれども、この東日本大震災により、大変な影響を受けたんですけれども、選挙期日をこうやってずらした選挙はどれぐらいあるのか、自治体はどれぐらいあるのか、お伺いをしたいと思います。
#7
○政府参考人(稲山博司君) お答えを申し上げます。
 前回の統一地方選挙、二十三年四月でございますが、その対象とされておりましたが、三月の東日本大震災の影響によりまして選挙が延期されましたのは五十二団体、六十選挙でございます。さらに、統一地方選挙対象期間、これは三月から五月の任期満了、原則でございますけれども、その後に任期満了を迎えましたが、大震災の影響により選挙を延期したもの、これも合わせますと、全体といたしまして五十七団体、六十八選挙でございます。
#8
○愛知治郎君 ありがとうございます。改めて、大変な影響があったんだなというふうに思います。
 ただ一方で、これから、まあほかの地域というのは統一的にやっていると思うんですけれども、統一的に地方選挙をやるという意義は大きいと思います。その中で、やはり再びその選挙期日を合わせて各種地方選挙を統一していくべきじゃないかという話もよく聞かれます。うちの地元の事情もあるんですけれども、これは一般論で結構でありますが、そういった期日を統一していくこの手段について、どのような手段があるのか、お伺いしたいと思います。
#9
○政府参考人(稲山博司君) 現行の公職選挙法三十三条におきましては、地方公共団体の任期満了選挙でございますが、任期満了前三十日以内に行うとされております。このため、任期満了日が三十日以上離れている場合には、原則別の日にそれぞれ選挙を行うということになるわけでございます。
 この任期満了日が三十日以上離れている選挙の期日を一定の範囲で統一する方法といたしましては、例えば、同一の地方公共団体の議会の議員と長に限られている現行のいわゆる九十日特例という特例がございます。これを県と市町村の選挙についても認めるなどといったことが考えられます。実際、宮城県の市議会議長会等から昨年御要望があったことでございます。
 さらには、新たに法整備をいたしまして、関係する地方公共団体こぞってといいますか、全て選挙期日を変更することにより選挙期日を統一するという方法も考えられるわけでございますが、この場合は任期をどう調整するかとか、あるいは長が亡くなったりした場合をどう扱うかといったような課題があるところでございます。
 一方、現行法の中で議会の議員につきまして、これあくまでも手法ということではございますけれども、選挙期日を統一する方法といたしましては、これはかなり高いハードルではございます、関係する各地方公共団体において議員数の四分の三以上が出席し、五分の四以上の同意による、これ議会の自主解散、あるいは議会全員が辞職により選挙を行うといったようなことも考えられるという意味でございますけれども、そういったことがあるところでございます。
 いずれにいたしましても、統一地方選挙をめぐる様々な御議論の中で、過去にも新たな法整備により期日を再統一すべきでないかといったような議論も行われてきた経緯があるものと承知しておりますが、先ほど申し上げましたように、任期の在り方など選挙の基本ルールに関わるところでもございますし、また長年定着してまいりました地方選挙の仕組みを変えることともなりますと大変各方面に大きな影響を与えることになりますので、各党各会派におきまして幅広い観点から御議論が必要ではないかというふうに考えております。
#10
○愛知治郎君 ありがとうございました。
 自主解散という話も手法としてはあるということでありましたけれども、これは議員の身分に関わる話なので、それは自治体の関係各位の皆さんがしっかりと考えた上でやらなくちゃいけないなということだと思います。
 いずれにせよ、我々としても協力できることはしっかりと協力をして、メリットが様々ありますので、統一的にできるように頑張っていきたいというふうに思いますので、よろしくお願いをいたします。
 では、本題に入りたいと思います。
 まず、これは予算委員会でも質問させていただいたんですけれども、改めて伺います。最新の数字をお伺いしたいんですが、現在のところ、仮設住宅にお住まいの皆様方の人数、これは内閣府にお伺いをしたいというふうに思います。
#11
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 東日本大震災に係る応急仮設住宅の入居者数でございますけれども、二月一日現在で、全国で建設仮設住宅に八万一千人余、建設仮設住宅以外のいわゆるみなし仮設住宅に十一万四千人余、その合計で十九万六千人余となっております。
#12
○愛知治郎君 改めて、二十万人近い方がいまだに仮設生活ということでありますので、とにかく一分一秒でも急いで日常生活を取り戻してあげなくてはいけないなというふうに思います。この点については大臣も力強い御答弁いただいておりますし、期待をしておりますので、よろしくお願いいたします。
 改めてなんですけれども、私は、復興、様々な課題、全て重要だと思うんですけれども、特にこの住宅に関しては最優先で取り組んでほしいということをずっと言ってきたんですが、改めてちょっと確認をしたいと思います。
 これは一般論で結構なんですけれども、厚労省にお伺いをします。特に高齢者の方、ある程度の年齢になってからは生活環境を余り変えるべきでないということを聞いたことあるんですけれども、高齢者の方にとってその生活環境の変化が身体や精神にどのような影響を与えるか、一般論で結構ですので、お伺いしたいというふうに思います。
#13
○政府参考人(苧谷秀信君) お答え申し上げます。
 引っ越しなどによりまして直接的に認知症の発症リスクが高まるとの確立した知見、ここまではちょっと承知しておらないんですが、これまでの人間関係がなくなるなどの生活環境の変化によりまして、いわゆる閉じこもりになることなどがあり、このような状態は高齢者の方々の運動機能の低下や認知症、うつ状態の発症リスクを高める可能性があるというようなことは一般的に指摘されているところでございます。
#14
○愛知治郎君 ありがとうございます。
 今回の被災をされた方々、現状なんですけれども、様々な問題出ていると思うんですが、被災者の皆さんの健康状態、この現状についてもお伺いしたいというふうに思います。
#15
○政府参考人(苧谷秀信君) 身体の状況につきましては、被災地の要介護認定率で申し上げたいと思います。
 この要介護認定率につきましては、震災後しばらくは全国と比較して大きく上昇いたしました。そして、その後は全国と同様に、横ばいか緩やかに上昇しているところでございます。
 被災者の避難が長期化する中で、仮設住宅入居者等の避難者に対しまして健康面、生活面での対策を講じ、地域で生きがいと役割を持って暮らしていけるように支援することが重要と考えてございます。
#16
○愛知治郎君 被災者の皆さんの健康状態については、多くの関係、ボランティアも含めて、本当に多くの皆さんが協力的に取り組んでいらっしゃるというふうには思うんですけれども、やはりこの身体、健康上の問題、クリアしていくためにも、また生きがい等々ですね、今後の生活のことを考えた上でも、住環境、また、なりわいも含めて、早く整備して提供してあげなくちゃいけないなというふうに思います。
 これはなかなか難しいことだとは思うんですけれども、被災をされて今までの生活を全て失って、まずは避難所、大変な状況でした。そんな中でも力を合わせながら何とか乗り越えて、そしてあの仮設住宅に、早く提供してあげなくちゃいけないということで、住まわれたんですけれども、これはもう一段あって、そこである一定期間がたってしまうと、今でももうそうなんですけれども、もうこのままでいいかなという思いになってきちゃうんですね。
 だからこそ、一分一秒でも早く、環境の変化が立て続けに起こるのも良くないかもしれないですけれども、期間が空けば空くほど気力もなくなってしまいますし、逆に、ボランティアの方を中心にそういった生活、一生懸命コミュニティーをつくろうと頑張れば頑張るほど、そこに永住しちゃうというか、その環境に慣れてしまうというところがあるので、だからこそ、一分一秒でも早く災害公営住宅等を整備をして、そちらに永住の地というか安住の地を見付けていただいて、そこでコミュニティーをつくってその後の人生しっかりと歩んでいってほしい、その思いがあったので、何よりも最優先でそういう住環境を整えてほしいというふうに言い続けてきたところであります。
 ただ、まだまだ四年たって二十万人近い方々がいまだに定住、安住の地を見付けられていないということもございますので、改めてでありますが、大臣に、復興の住宅、住まいの復興を最優先にしていただきたいと御要望申し上げますが、決意のほどをお伺いしたいというふうに思います。
#17
○国務大臣(竹下亘君) お話しになりましたように、住宅というのはやっぱり本当に一番重要な課題でありまして、私どもも本当に一日でも早く、一戸でも多くという思いで今取り組んでいるさなかでございます。
 そういう中で、もう一つは、我々田舎にとりましてコミュニティーというのは物すごく大きな要素でありまして、要素というより強みでもありまして、じゃ、新しい住宅ができた、そこへ移った、そこでコミュニティーをしっかりと復活する、確立するということが非常に大事だと、こういうふうに考えているところでございます。
 被災地は、市町村の職員の皆さん方も、実は自分も被災者だけれども、もう一生懸命仕事をしていただいておると。これは頭が下がる思いでございますが、そういう姿もしょっちゅう見させていただいておりますし、それから、国といたしましては、被災地のために住宅再建をするための用地取得あるいは施工の確保に対しまして累次の加速化策を講じてきたところでございます。
 さらに加えまして、昨年の五月には土地収用手続の更なる迅速化等を内容といたします東日本大震災復興特区法の改正が行われ、様々なことを早くするための手を打ってきたところでございまして、こうした取組によりまして、災害公営住宅は九割で用地の確保が進み、また高台移転に関しては九割の地区で着工済みとなっている状況等々、計画策定、用地確保から工事実施という段階になってきております。
 それから、先ほど御指摘いただきましたように、コミュニティー、あるいは心、心身のケアといったような点も非常に改めて更に重要になってきておる課題でございますので、相談員、復興支援員といったような体制を整えまして、見守りを中心にしっかりと整備していくと同時に、生きがいづくり、例えば小さな農園をやっていただくとか、編み物教室に参加していただくとか様々な、何もしないでじっとしているというのが一番高齢者にとっていいことではございませんので、そういった生きがいづくりに対してもこれからも更に心配りをしていかなければならないと、このように考えております。
 引き続き、各個別の地区におきましてできるだけ素早く対応するために、復興庁の職員と関係省庁連携を深めまして、単に連携深めるだけじゃなくて、現場に入ってきめ細やかに支援をしていきたいと、このように考えております。
#18
○愛知治郎君 力強い御答弁、本当にありがとうございます。私、大臣信頼しておりますので、しっかりとやっていただけるものだと思いますし、私自身もこれからでもできることをやっていきたいというふうに思います。こういった問題はもう与野党ありませんので、一致団結して被災地の被災者のために頑張っていきたいというふうに思います。
 続いてでありますけれども、全般についての違うことについても、課題について伺いたいんですが、この地震が起きて、千年に一度の大震災ですから、起きて、プレートがずれて全体の地盤が大きく落ち込みました。地盤沈下が起きました。これも驚いたんですが、実を言いますと、四年たってこの地盤沈下が戻ってきている、相当程度戻ってきている。先日、著名な地震研究をされている方に伺ったところ、そういうデータも見せていただきました。
 現状、把握している状況でいいんですけれども、どうなっているのか、お伺いをしたいというふうに思います。
#19
○政府参考人(小池剛君) お答えいたします。
 岩手県、宮城県、福島県の太平洋の沿岸にあります電子基準点が十九点ございます。東日本大震災の本震に伴いまして、最大で一メーターを超える沈下が確認されたところでございます。最近のデータでは、この十九点のうち六点で僅かに引き続き沈下が見られますけれども、十三点におきましては本震の直後に比べまして十一センチから三十八センチの範囲内で高くなっている状況でございます。なお、本震の前の高さまではいずれの点も戻っていないという状況でございます。
 以上でございます。
#20
○愛知治郎君 まだまだ変動している状況だと思うんですが、最大三十八センチって、これ相当ですね。
 聞いているところによると、漁港で港の海面がちょっと遠過ぎちゃって大変な状況が出ているということもありますし、そもそも防潮堤であるとか、せっかくかさ上げをしたのに、なかなか状況が変わってきちゃったという点もあるので、こういった問題にもしっかりと機動的に対応しなくちゃ、柔軟に対応しなくちゃいけないと思うんですが。
 ちなみに、この復興について執行率の悪さが度々指摘をされることがありますけれども、一方で、今みたいな、これはあのとき随分言われました、想定外想定外ということを言われましたけれども、このような想定外の事象というのも、要因というのも相当あると思うんですね。
 その点についてはしっかりと考慮の上でこの復興を進めていかなくてはいけないんですけれども、大臣の見解を伺いたいというふうに思います。
#21
○国務大臣(竹下亘君) 日本列島動いていますので、想定外で、いや気が付きませんでしたという言い訳は実は余りしたくないんですよ。確かに、えっと考えが抜け落ちていた部分がないわけではありませんが、それは復興を担当する者としては、いや分かりませんでしたとはなかなか言いたくない。だけど、現実にそういう厳しい問題があることも事実でございます。
 多くの執行がうまくいっていないんじゃないかという指摘があることも事実でございますし、先般、会計検査院の方から数兆円に上る未執行の予算があるんじゃないかと。いや、だから悪いということを会計検査院も言っているわけではなくて、復興の積み上げそのものが基金型であったり前渡しであったりというものですので、年を経るに従って執行率は上がっていくということを会計検査院もしっかり認めてくれた上で、だけどあるねということは指摘をされました。
 また、町づくりに際しまして、地元の調整に時間を要したり、あるいは用地の手続、用地取得の手続に時間が掛かったといったようなこと。さらには、特に発生当初ひどかったんですが、被災自治体のマンパワー不足というもの、公共工事を進めるための人員あるいは資材の不足等により様々なそういった遅れというものが生じたものと承知をいたしております。
 こうした状況を踏まえまして、復興庁といたしましては、例えば住宅再建・復興まちづくりに関しまして、用地取得の迅速化、あるいは人材の円滑な確保、これを、被災自治体への職員派遣、あるいは全国の自治体から応援職員をその分野に、例えば用地取得なら用地取得に経験の豊富な応援部隊をいただくといったようなことも含めて対応しております。
 引き続き、関係省庁と連絡しながら、復興関連予算の円滑なというか順調な執行に努めていきたいと、このように考えております。
#22
○愛知治郎君 大臣が、これは言い訳をしたくないと、全てのことをしっかりと責任を持ってやりたいという御答弁でありましたけれども、立派な姿勢だと思います。
 ただ、これは想定外のことがあるのもしようがないですから、そこは柔軟に対応していただいて、特に、十年、二十年、五十年先まで町づくりをしっかりしていかなくちゃいけないので、本当にいい町をつくっていかなくちゃいけないと思います。それが御恩返しにもなると思いますので、やはり、あっ、ちょっとここは最初の計画と違った方がいいんじゃないかという状況が発生したら、それはもう柔軟に対応してやっていただきたいというふうに思います。
 ちなみに、繰り返しになりますけれども、住宅に関してはそういった想定外はほとんどないと思いますので、最優先で迷わずにできると思ったので、どんどん進めていただきたいというふうに思います。
 ちなみに、この予算については大臣も様々な御発言をされておりますけれども、復興予算を地元の自治体にも一部負担をさせるべきではないかというふうな御発言ございました。これは何度も答弁されておるところではありますけれども、改めて大臣の意図というのを聞かせていただきたいというふうに思います。
#23
○国務大臣(竹下亘君) 今我々が総理からいただいております指示は三点でございまして、一つは、二十八年度以降の復興の在り方、財源について、五年間を一つの固まりとしてきちっと捉えて対応しなさいと。その大前提としては、今行っておる集中復興期間、何ができて何ができていないかという徹底的に見直しをした上で二十八年度以降の五年間の固まりを考えなさいと。そして、そのキーワードとしては、復興のステージが変わるにつれて自立ということを一つの物の考え方に入れなさいと。さらには、引き続き被災者に寄り添うということを決して忘れちゃいけないと。この三点を指示を受けておりまして、今その三点に基づいて総括をした上で二十八年度以降の予算の組立てあるいは財源について議論を開始したところでございます。
 そういう中で、私は、復興そのものは、これは、あれだけ大規模で、しかも被災をした市町村が小さな町が多かったということもございますので、復興の基幹的な事業については引き続き国が全て見る形でやらなければならない。その意味では、言葉換えますと、復興本体は心配しないでください、必ずやりますということをまず大前提に考えなければならない。
 しかし、その上で、俺たちの町は俺たちがつくるんだという気概を示していただきたい。それは自立にもつながることでもございますし、そういった意味で、これから出てくる様々な事業の中には、復興に縁がないわけではありませんが、復興との関わりがこれから徐々に薄いものに、少ないものになってくる可能性があると。それはどういう財源の仕組みでやった方がいいのか、私はそのことを一部地方負担もという言葉で表現をさせていただきましたが、そうした気概を示していただく、自立への道を、心意気を示していただくという意味も込めて、極めて一部分になるとは思いますが、地元負担もということを問いかけ、これから議論をしていこうと。今、これとこれとこの事業は地方負担ですよという仕分が終わっているわけでは全くありません。これから市町村と丁寧に丁寧に、あるいは県とも丁寧に議論をしていく中で、財源の仕組みといいますか形というものをつくり上げていかなければならないと、こう考えております。
#24
○愛知治郎君 冒頭申し上げさせていただきましたけれども、私、大臣を信頼しておりますので、その点は自治体ともしっかりと何度でも話合いをしていただいて、復興をいい形で進められるようにお願いしたいと思います。
 もちろん、我々としても、これは国民の皆さんに税金の負担までしていただいて復興に最大限の支援をしていただいておる、全世界からもそうですし、多くの支援をしていただいておりますから、まず、この復興の予算についても特にそうですけれども、無駄遣いがないように、本当に純粋に復興に役立てて、そして、ああ、よくやったねと褒めていただけるように大事に使わなくちゃいけないと思います。その自覚を持つというのがまず一つ。それがほかの、いいかげんに使われているんじゃないかという誤解があれば、そういう誤解を招かないように常に襟を正しながら頑張っていかなくちゃいけないと思います。
 ちなみに、ある特定の、これ固有名詞出して恐縮なんです、女川の町長とよく話をしているんですが、彼なんかも、やってもらうのをただ待っているだけじゃなくて、我々自らが立ち上がっていかなくちゃいけないんだ、頑張るんだという思いでずうっとその復興を進めておるんですが、残念ながら、一点、ちょっと誤解がありまして、ここで確認をしたいと思います。
 女川に出島という島があるんですが、出島架橋、橋を架ける事業があるんですけれども、この事業について、復興予算との関係についてお伺いをしたいと思います。これはどういった事業なのか、教えてください。
#25
○政府参考人(深澤淳志君) お答え申し上げます。
 出島と本土を結ぶいわゆる出島架橋につきましては、女川町が町の活性化を図るため町道事業として実施していく予定と聞いております。当該事業につきましては、女川町の地元負担がある社会資本整備総合交付金、いわゆる通常枠でございますけれども、この事業として女川町から平成二十七年度予算に要望されているところであります。
 国土交通省としましては、女川町からの要望も踏まえ、適切に対応してまいりたいと考えております。
#26
○愛知治郎君 今の御答弁にあったように、これは復興じゃないんですね。復興予算ではなくて、社総交、通常の事業ですから、町の発展のためにそういった事業で立ち上がっていきたい、地元負担も含めて頑張っていきたいということなんで、報道等でこれが無駄じゃないかとか復興じゃないんじゃないかといろいろ言われたりするんで、そこはちゃんと区別をしてやっていますので、こういったところも精査していただいて、おかしいというところがあればもう徹底的にそれは言っていただいて、そうじゃないところは冷静に見ていただいて、対話を続けていっていただきたいというふうに思います。
 また何かあれば、私もできることがあれば、地元出身、これ委員長もそうですし、筆頭もそうですし、協力してやっていきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
 次の質問に移らさせていただきます。
 この復興を進めると同時に、その経験をやはり今後に生かしていかなくちゃいけないというふうに思いますが、ちょっと違う話ですけれども、広島で大規模な土砂災害が起こりました。この被災者の皆さんに対しての住宅の提供状況についてお伺いしたいと思います。
#27
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 昨年の広島土砂災害におきましては、広島市におきまして、いわゆる災害救助法によらないものも含めまして、公営住宅、国家公務員宿舎、雇用促進住宅等の公的な住宅や民間賃貸住宅の借り上げを入れまして百七十八戸の住宅を提供いたしたほか、無償提供の申出のあった民間住宅が提供されるなど、幅広い形態の仮住まいが迅速に提供されたものと承知しております。
#28
○愛知治郎君 経験を生かして借り上げ仮設等々を提供したということであるんですけれども、これもまだまだ不十分だと私は思います。せっかく、とっても有効な手段だと思うんですけれども、例えば報道で、これは正確なところはよく分かりませんけれども、無償で入居できる市が借り上げた住宅、民間アパートに入られた被災者が、なかなか便利でないので、仕事場や友人、知人が多く住んでいるところに自分で転居したらしいんですね。そうしたら、ちょっとその支援というか、借り上げの仮設としての扱いを打ち切られてしまったというふうに訴えているという報道があったんです。正確なところは分かりませんけれども、そういった問題が出ているやに聞いております。
 また、ちょっと違う話なんですが、現在の制度設計でいうと、これは現物支給、家を提供するという現物支給にちょっとこだわり過ぎていて手続が煩雑になっておると。これが仮に現物支給、給付にこだわらずに、お金、現金を給付することなどなどいろいろ応用ができればもっと使い勝手が良くなるんじゃないか。例えば、国、県、市、本人、貸主等々、いろんな手続が必要になると思うんです。全部で十六もの手続が必要になったりするということを聞いているので、この簡素化を図らなくちゃいけない。
 先ほど報道にあった話も、多分ちょっと誤解があって、その制度を理解していないことでこういった問題が出ているかもしれないので、やはりしっかりとした制度設計、また各市町村によって対応がばらばらではなくて、統一的な基準のようなものをつくっていただけると今後に生かせるんじゃないかと思いますが、その点を伺いたいと思います。
#29
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 先ほどの広島の土砂災害の例におきましては、迅速、大量に住宅を確保して被災者の希望に対応するということで行ったわけでございますけれども、全体の状況、その前提となる部分について状況の説明が不十分であった点もあったかと思います。
 いずれにしましても、災害発生後におきまして迅速に住宅を、住まいを提供するという観点から行われたもので、その辺の趣旨、しっかり徹底していければと思います。
 また、災害時における民間賃貸住宅の活用の手引きとか、被災者の住まいの確保に向けた取組事例集の提供というようなことも既に行っておりまして、こういった点の周知も進めてまいりたいと思いますし、各種施策を進めていきたいと思っております。
 また、委員御指摘のとおり、そもそも現物支給がいいかどうかという議論も含めまして、昨年、内閣府におきまして、被災者の支援について幅広く検討した被災者に対する国の支援の在り方に対する検討会というものを設けて議論をしております。その中では、今お話のあった現物支給の是非、あるいは様々な、そもそも何のために住宅を提供するのかとか、あるいは単なる家賃補助にとどまってはいけないんではないかとか、様々な議論がされておりまして、こういった点につきましては、幅広く国民の皆様の御意見を聞きながら、更なる検討をしてまいりたいというふうに思っております。
#30
○愛知治郎君 是非よろしくお願いいたします。しっかりとした制度設計をしていただきたいというふうに思います。
 ちなみに、まだその過渡期で、これから検討という部分もあるとは思うんですけれども、いずれにせよ多くの知見がここで積み重なったと思うんですが、これらを、我々だけではなくいろんなところに情報提供をしていかなくちゃいけないというふうに思うんですね。
 先日、仙台で開催されました国連防災世界会議、ここでこのような知見、どのように発信をしたか、情報交換とか役立てたか、その取組について伺いたいというふうに思います。
#31
○副大臣(赤澤亮正君) 第三回の国連防災世界会議は、日本で開催された国連関係の国際会議で最大級のものとなりました。御案内のとおりでございます。成果文書として仙台防災枠組を採択をし、今後十五年間における世界の取組を示したところです。あわせて、我が国は総理から防災分野の支援を表明をいたしました。日本の知見と技術を世界と共有する方針を打ち出したほか、東日本大震災を含むあまたの自然災害から得られた教訓、我が国の防災技術や防災体系の仕組みなどを世界と共有をいたしました。また、スタディーツアーなどで被災地の復興状況なども見ていただいて、世界にいい発信ができたなというふうに思っております。
 それ以外にも我が国の知見の発信、多岐にわたっておりまして、総理からは、ハイレベル対話で、女性のリーダーシップ発揮セッションなど、東日本大震災での教訓を基に防災及び復興における女性の役割について発信をしたり、閣僚級会合でも、ハード、ソフト一体となった対策、事前投資の重要性などを発信し、さらにテーマ別のセッションで、より専門的な視点からの我が国の知見を発信いたしました。
 今、愛知委員から御指摘あった瓦れき処理と被災者の住宅確保については、まず瓦れき処理ですけれども、仙台市が主催の総合フォーラム、東日本大震災における災害廃棄物の処理についてというのがございまして、三月十七日火曜日には環境省の小里副大臣が基調講演をされて、また国連環境計画などによる議論も行われたところでございます。分別リサイクルの徹底とか、あるいは復旧復興事業での災害廃棄物の有効活用などにより、迅速な復旧や処理につながったことを発信しております。
 あわせて、被災者の住宅確保については、これ本体会議のワーキングセッションが幾つもございましたが、そのうちのワーキングセッション二十で地域リスクに取り組むコミュニティーというのがございました。その中で、地域コミュニティーの再生、応急仮設住宅などにおける支え合い体制の構築の重要性などを岩手県から発信をしております。
 政府としては最大限発信に努めたつもりですが、こういった発信はこれだけやったから十分だということはありませんので、今日の愛知委員の御指摘しっかりいただいて、これからも我が国の知見の発信、国際社会における防災の主流化に貢献していきたいというふうに考えております。
#32
○愛知治郎君 丁寧な御答弁をいただきましてありがとうございました。瓦れきの話までしていただいて、その次の質問のつもりだったんですけれども、済みません、ありがとうございました。
 では、時間を短縮していただいたので、次の質問に移りたいと思います。
 最後に福島原発についてのテーマに移りたいというふうに思いますが、私も、機会あるごとに定期的に福島第一原発を訪れて状況を見て、職員の、関係している皆さんの激励、それから正確な情報の把握ということで訪れさせていただいておるんですけれども、今までにどれぐらいの方が福島第一原発サイト内に入って見学、視察をされたか、数字を教えていただきたいと思います。
#33
○政府参考人(土井良治君) お答え申し上げます。
 福島第一原子力発電所に関しましては、現場の作業に支障にならない範囲内で現場の状況を正しく理解していただくという視察を受け入れますことは大変重要と考えております。現在の現場の状況としましては、発災当初は構内全てのエリアで全面マスクが必要でございましたけれども、今では全面マスク不要とするエリアが敷地面積の六五%にまで拡大しているという状況でございますので、視察者の方々にも状況の改善を実感いただけるものであるというふうに認識しております。
 御指摘の現場施設の受入れ人数に関しましてでございますけれども、東京電力では、平成二十五年四月に福島第一原子力発電所視察センターというところを造りまして受入れ体制を強化したわけでございますけれども、そのセンターができました平成二十五年四月から昨年の十二月までの集計でございますけれども、約八千名の視察者の方々を受け入れているというふうに聞いております。
#34
○愛知治郎君 二十五年から視察センターですか、を造ったということですけれども、その前はどうなんですか。
#35
○政府参考人(土井良治君) 平成二十三年から平成二十四年までの間に関しましては、発災直後の現場の混乱等もございまして、正確な視察者の人数を申し上げることはできないというふうに東京電力から聞いております。
#36
○愛知治郎君 相当混乱していたと思いますので、まあしようがないかなという部分はあると思うんですけれども、いずれにせよ、そのときの情報発信、かなりいいかげんだったんじゃないかということで、国民の皆さんが、我々もそうですし、不審に思っているところがあります。ここをしっかりと払拭していくためにも、風評被害等々もございますから、正確な情報をしっかりと伝えていく、これが何よりも大事だと思いますので、今後も引き続きしっかりとした情報提供に努めていただきたい、また、役所は情報収集をして、そしてそれを国民に伝えていただきたいというふうに思います。
 ちなみになんですけれども、先日、この委員会でもいろいろ放射線についての議論がされたと思うんですけれども、私ちょっと早過ぎてよく聞こえなかった部分もあるんですが、確認をしたいと思います。正確なところ、同僚議員の質疑の際の基準についての正確な数字をお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
#37
○政府参考人(土屋喜久君) お答え申し上げます。
 今お話のございました二点ございますが、一点がまず除染等業務従事者の被曝線量限度でございます。これにつきましては、労働安全衛生法に基づく省令でございますいわゆる除染電離則におきまして、一年間当たり五十ミリシーベルトかつ五年間当たり百ミリシーベルトと規定してございます。
 これは、国際放射線防護委員会、ICRPにおきまして、職業被曝限度について、生涯線量を一シーベルトまでとするという考え方の下、勧告が出ておりまして、いかなる一年間にも五十ミリシーベルトを超えるべきではないという付加条件付で、五年間に百ミリシーベルトという勧告が出てございます。日本ではこの基準を、放射線審議会の意見を踏まえまして法令に取り入れているところでございまして、なお、諸外国においても同程度の基準を取り入れているというふうに聞いているところでございます。
 それから、二点目が放射線管理区域についてでございます。
 これにつきましては、電離放射線障害防止規則におきまして、事業者に対して、労働者の被曝線量が三月につき一・三ミリシーベルト、これが年間五ミリシーベルトに相当いたしますけれども、これを超えるおそれのある場所を管理区域に設定し、区域内における線量測定等の実施を義務付けているところでございます。
 この基準は、労働者の被曝限度を超えないように被曝線量のモニタリングを開始する下限値として設定されているものでございまして、それを超えて被曝してはならないという限度値ではございませんし、また、このような趣旨で定められた基準でございますので、健康被害を生じる可能性を根拠にして定められたものでもございません。
 以上でございます。
#38
○愛知治郎君 ありがとうございました。
 こういった放射線等々の問題について、特になんですけれども、二点あります。正確な情報を伝えるということと、あとは基準等、これは絶対ぶれちゃいけないんですね。ころころころころ基準が変わるというのは信用をなくしますから、その点だけは、正しい情報をずうっと言い続けていただきたい。何度聞かれても、しっかりと丁寧に対応していただきたいというふうに思います。
 おかげさまで、協力をしていただいたので、時間をちょっと短縮することができましたので、そろそろ終わりにしたいと思いますが、最後に一言だけ申し上げたいというふうに思います。
 私は今日、与党として質疑に立たせていただいておるんですけれども、これは全ての関係者に申し上げたいと思いますが、どうか、与党であろうが野党であろうが、この国会審議、緊張感を持ってしっかりと取り組んでいただきたい、そのことを申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#39
○田城郁君 こんにちは。民主党・新緑風会の田城郁でございます。
 三・一一の東日本大震災から四年が経過をいたしまして、これまで集中して復興に取り組んできたその経過や内容を総括をして、これから復興を更に加速をするという、そのために新しい枠組みをこの夏までに検討していくという政府の方針をお聞きをしておりますが、その新しい枠組みの中にこれからお話しすることを是非生かしていただきたいと、そういう思いで質問をさせていただきますので、是非よろしくお願いをいたします。
 まず、福島第一原発の収束と廃炉ということで質問させていただきます。
 福島第一原子力発電所の事故からの収束と廃炉に向けての工事に関して、その作業状況、実態について質問をいたします。
 東京電力には、収束作業とそれに続く廃炉作業を完遂するという責任があるのは言うまでもございません。最先端の知見と確実な技術を結集して、あくまでも情報公開に徹してこの難関に真摯に取り組むと、これが東京電力に求められていると思います。
 三月三十一日の東京新聞によると、福島第一原発で死傷事故が相次いだことから、東京電力では安全点検のために、今年一月二十日からの二週間余り、敷地全体の作業及び福島第二原発、柏崎刈羽原発の作業をもストップをしたという報道がございました。
 私は、この問題は、福島第一原発事故の収束作業と廃炉作業の今後の行方を左右する極めて重要な問題であると危機感を持ちました。
 東京電力は、収束作業と廃炉作業を成功させなければなりません。過酷で難しい作業でありますが、失敗は許されないと思います。東京電力の作業に責任を持って監督し続ける責任がある立場の経済産業省から、福島第一原発の現在の作業状況について、ちょっと詳しめに御報告をお願いいたします。
#40
○委員長(櫻井充君) どなたになりますか。
 申し訳ございませんが、質問をちゃんと聞いておいていただきたいと思います。
#41
○大臣政務官(岩井茂樹君) 田城郁委員にお答えをいたします。
 東京電力において、一月の十九日、そして二十日に、福島第一原発、そして福島第二原発及び柏崎刈羽原発におきまして、死亡事故を含む労働災害が連続発生いたしました。
 この件に関して極めて遺憾に思っておりまして、徹底して原因の究明を行い、対策を早急に取りまとめ、協力企業と連携をしつつ、全社を挙げてその実施を図ることが重要であり、その旨、一月の二十日に高木副大臣から東京電力廣瀬社長に対して強く指導をさせていただきました。
 東京電力では、一月二十一日から各原子力発電所における構内作業を中止をし、安全点検を実施をいたしました。福島第一原発においては、安全点検が完了した作業について二月の三日から順次再開したと承知をしております。
 また、東京電力は、作業停止期間中における費用の支払について検討をし、安全点検実施中における作業員の待機等に係る費用については、元請企業との間で作業の設計変更として契約を変更した上で元請企業に対して支払う予定であると聞いております。
 福島第一原発には、高い放射線環境下における高度な技術を要する作業が大変多く、作業員の方々の労働環境の整備が重要であるとこれは認識しております。政府といたしましても、安全確保を大前提として着実に廃炉・汚染水対策を進めるよう東電を指導してまいりたいと考えております。
#42
○田城郁君 ありがとうございます。
 福島第一原発作業員に対する休業手当、これについてもう少し質問させていただきますが、さきにも述べましたけれども、福島第一原発における死傷事故が多発したことを受けて一月二十日から二週間ほど作業を停止したと。この事態で事故を起こした会社以外の会社の作業も停止し、その作業員らはいつ再開されるか分からない中で宿舎や自宅での待機を強いられたと、実質的には拘束をされていたわけですが。
 労働基準法は、会社が労働者を休業させた場合、賃金の六割を休業手当として支払わなければならないとしております。しかし、元請会社からその分の費用を請求された東京電力は、当初、自宅待機分などの休業手当に係る費用の支払に応じなかったために、作業員に休業手当が支給されない事態に陥りました。その後、作業員が労働基準監督署に窮状を訴えるなどしたことで東京電力が方針を変え、待機に係る費用についても元請会社に支払うことを決めたと、こう報道されているわけですけれども。
 まず、休業手当の支払責任の所在に関して質問します。
 労基法の第二十六条には、「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない。」としております。この場合の「使用者の責に帰すべき事由による休業」とは、使用者に故意、過失がある場合のみならず、広く使用者側に起因する経営、管理上の障害が含むと解されております。
 今回のケースのように、発注者である東京電力の都合で作業をストップしたことで下請会社の作業員が宿舎や自宅で待機することになった場合は、待機中の作業員に対して労基法二十六条の休業手当を支払うべき場合に当たるのか、また、休業手当の支払の責任があるのは東京電力なのか下請会社のいずれなのか、厚労省にお伺いをいたします。
#43
○政府参考人(大西康之君) お答えいたします。
 まず、法律の関係でございます。委員御指摘の労働基準法二十六条において、休業手当は使用者が支払うとされております。この使用者でございますが、一般的に、発注者や元請ではなく、労働者を直接雇用している者に支払の責任があると解釈されておるところでございます。
 また、御指摘の本件の関係でございますが、東京電力が東京電力福島第一原子力発電所等において安全総点検を実施した結果、下請事業者が労働者を休業させることとなったものであることから、基本的には当該下請事業者が休業手当を支払うべき事案と考えられます。
#44
○田城郁君 では、休業手当の支払義務を負うのが作業員の直接の使用者である下請会社であると、そういうことですが、下請会社が実際に休業手当を支払うためには、元請及び発注元である東京電力から休業手当の原資となる分の支払を受けなければとてもとても払えるような状況でない、それが現実だと思うんですね。福島第一原発のように特殊な就労環境の下では、他県から住み込みで働きに来ている作業員も大勢います。作業再開がいつになるか分からない中では、休業中にほかの仕事をするわけにもいかないということは当然考えられるわけです。
 労働基準法が休業手当の支払について定める趣旨は、労働者の最低限の生活の保障を図るということであります。今回のケースでは、東京電力の作業停止は作業員の生活に直結するわけでありますから、東京電力と下請会社の作業員に直接雇用関係はないにしても、発注元として休業手当の支払に対し一定の責任を負うことが、休業手当の趣旨からしても妥当であると思われます。
 新聞記事によれば、労働基準監督署が東京電力に対して適切な支払をするよう要請したというふうに書いてありますが、休業手当の支払についての発注元の責任について、厚生労働省はどのようにお考えなのか、お聞かせください。
#45
○大臣政務官(橋本岳君) お答えをいたします。
 御指摘の件につきましては、東京電力が東京電力福島第一原子力発電所等において安全総点検を実施した結果、下請事業者が労働者を休業させることとなったものでありますから、今審議官が答弁をしたとおり、基本的には当該下請事業者が休業手当を支払うべき事案と考えております。ただ、これは一般論ではございますけれども、当然ながら、東京電力第一原子力発電所には一般的とは言いにくい事由というのも当然あるということを私たちも認識をしなければならない、今御指摘があったとおりだと思っております。
 様々な経緯がございました。それを踏まえまして、下請事業者による休業手当の不払などの法令違反が生じないように、富岡労働基準監督署から東京電力に対して、発注者としての一定の配慮をするように要請をしたところでございます。
 厚生労働省といたしましては、引き続き、様々な取組を通じて働く方の法定労働条件の確保を図ってまいりたいと、このように考えております。
#46
○田城郁君 ありがとうございます。
 更に質問いたしますが、休業手当における平均賃金の計算方法ということで、休業手当の額については、その平均賃金の六割以上とされております。福島第一原発の作業員のように日当で働いている労働者の休業手当の額の計算方法について、これは厚労省にまずはお伺いいたします。
 そしてまた、下請会社から作業員に支払う賃金に危険手当のような特別な手当が含まれている場合、そのような手当も計算の基礎に含まれるのか、確認をします。
 あわせて、労働者の最低生活の保障を図るという休業手当の趣旨からいえば、下請会社が危険手当を支払っている場合のその分の手当の原資についても発注元である東京電力は責任を負うべきであると考えますが、これはいずれも厚労省に見解をお伺いいたします。
#47
○政府参考人(大西康之君) 平均賃金の計算でございますが、休業以前三か月間にその方に支払われた賃金の総額から算定することとされておるところでございます。法令的には、休業した方の休業以前三か月間に受けた日当以外の手当についても、臨時に支払われた賃金などに当たるものを除き、休業手当の計算に含まれると。
 この臨時に支払われた賃金と申しますのは三か月を超える期間ごとに支払われた賃金などが含まれるわけでございますが、一般的に、特定の危険な作業に従事したことに対して毎月支払われているような手当につきましては休業手当の計算に含まれるという具合に考えられるところでございます。
#48
○田城郁君 では、今回の場合は危険手当も含めたトータルの中の平均の賃金が支払われたということなんでしょうか、確認ですが。
 では、厚労省。
#49
○政府参考人(大西康之君) 先ほど御答弁いたしましたとおりでございまして、特定の危険な作業に従事していたことについて既に毎月支払われていたような手当につきましては、平均賃金を算定する場合に含まれるものと考えます。
#50
○田城郁君 では、副大臣、この考え方について、今後も含めてこのような事態というのは起きると思うんですけれども、今後についてどうですか。一個一個精査するのか、それとも、そうでなく、ずっとちゃんとした対応を取るのか、その辺のことを是非確認したいと思います。
#51
○大臣政務官(橋本岳君) お答えをいたします。
 平均賃金の百分の六十以上といったときの平均賃金に危険手当等を含めるかどうか、そして今後どうなのかということだと思います。
 今審議官が答弁をしましたように、毎月支払われているような場合については含めるようにということで考えておりますし、それはもちろん今後ともそのような形で継続をされる。例えば、結婚手当みたいに本当に一回だけみたいな手当もあるので、当然手当の中身について、それはしんしゃくをする必要はあろうと思いますけれども、先ほど審議官が答弁したような原則に基づいて今後も取り組んでいきたいと思います。
#52
○田城郁君 ありがとうございます。
 福島第一原発のように長期間にわたって多数の請負企業を使うような場合においては、期間中に発注元である東京電力側の事情により作業を停止する場合があるということはこれからも十分予想されることだと思います。今回のようなことの再発防止のためにも、このような請負形態を取る場合は、発注者の帰責によって作業中止等をする場合に、休業手当に係る費用の原資を発注元企業が元請企業に支払うことをあらかじめ請負契約の中で定めておくべきではないかと考えております。
 日本の安全を守るために福島第一原発で作業している作業員が安心をして働ける、十分な作業員の人員確保も含めた安定的な作業を継続するという状況をつくらなければいけませんし、環境を整えることはまさに東京電力という企業の公的責任であると考えますので、是非、請負契約の時点でもう既にそういうものを盛り込むということも考えていってはいかがかということを提案とさせていただきます。
 次に、JR常磐線の復旧の在り方について質問をさせていただきます。
 JR常磐線の再開予定区間における空間線量の確認について、先月、全線開通の方針が正式に決定されたJR常磐線の復旧の在り方について何点か質問させていただきますが、私は、東日本大震災によって不通になった線区の全線開通については、住民の足の確保や沿線地域の活性化に大きく寄与する、そういうものであるわけで、大変喜ばしいことだと思います。その一方で、JR常磐線の竜田―原ノ町間は福島第一原子力発電所事故の影響によって高線量によって不通になっている区間であるということで、乗客と鉄道運行に関わる全ての係員に放射線による健康被害が懸念をされるということであります。
 そこで、まず、原ノ町―竜田間における直近の空間線量率について、環境省に調査結果をお伺いをいたします。
#53
○政府参考人(三好信俊君) お答えを申し上げます。
 先生御指摘は、昨年十二月と本年の三月に、原子力被災者生活支援チーム、それから私ども環境省と関係機関が協力して線路上の空間線量率を測定した結果についてのお尋ねでございますが、開通見通しの年限が示されました原ノ町駅―浪江駅間及び富岡駅―竜田駅間の空間線量率は、平成二十七年三月の時点で最大値は毎時二・〇八マイクロシーベルト、平均値は毎時〇・四六マイクロシーベルトでございました。それ以外の不通区間でございます浪江駅―富岡駅間におきましては、平成二十六年十二月時点で最大値は毎時二十九・六マイクロシーベルト、平均値は毎時四・一マイクロシーベルトでございました。
#54
○田城郁君 二十九・六、非常に高線量な地域もある、夫沢というトンネル付近ということですけれども。
 御答弁いただいたように、帰還困難区域を含む区間においては最大で二十九・六マイクロシーベルト、非常に高い線量、それ以外の区間についても、除染実施区域の基準である毎時〇・二三マイクロシーベルト以上の数値を計測しているところがございます。
 JR東日本の発表によりますと、四月六日より原ノ町―小高間で復旧工事、除染作業が着手されるとのことでありますけれども、この区間を含め、鉄道設備の除染についてはJR東日本が担当するようであります。その際の作業従事者の安全確保策は万全を期しているということなんでしょうか。その点について、国交省に確認をいたします。
#55
○大臣政務官(鈴木馨祐君) 田城先生の御質問にお答えをさせていただきます。
 除染等業務を行う事業者に対しましては、労働安全衛生法令により、労働者の放射線障害を防止するため、例えば、被曝線量の測定等の線量管理、あるいは事前調査等の被曝低減措置、そして身体や物品の汚染検査等の汚染拡大の防止措置、そして労働者教育、さらには健康管理措置等を義務付けているところであります。
 そして、法令違反のおそれがある除染作業等の現場に対しまして、立入調査の上、事業者に対する指導も行っているところであります。
 こうした形で、除染等業務従事者の放射線障害防止等の措置を定められている法令に基づきまして安全対策をしっかりと講じた上で適切に除染などの作業が進められるように、JR東日本を所管する国交省といたしましても、関係の厚生労働省とも連携をしながらJR東日本にしっかりと指導をしてまいります。
 以上です。
#56
○田城郁君 ありがとうございます。
 除染作業を安全かつ適切に実施することは言うまでもなく大切なことでありますから、しっかり進めていただければと思います。
 一方で、この放射線という問題は、一度安全基準を満たせば全て解決するというものでは決してないと思っております。除染後においても、時間の経過に伴って安全基準を超える箇所が発生することも否定できません。早期の復旧は地元の要望でもあり、間違いなく重要なことであります。しかし、私が懸念するのは、早期の復旧を至上命題にしてしまうことで、後から健康被害が発生する取り返しの付かない事態が生じることを私は懸念しているわけです。
 現に、常磐線の運行業務に携わっていた現場の方々からは、全線開通の公表に対しましてもろ手を挙げて喜べる状況ではないという声もお聞きをします。原子力発電所の事故以降、四年という時間は、生活基盤も大きく変えられ、仮に元の職場に戻るにしても、家族を含めて健康面で不安視する声も同時に上がっている状況であります。
 早期の復旧と安全性の確保をいかに両立するか、このジレンマは大変悩ましい問題であります。しかし、できるだけ早く復旧するにしても、長期的かつ継続的に沿線地域の空間線量率をチェックし続けることができるはずでありますし、しなくてはならないと思っております。これは帰還困難区域を含む区間のみならず、福島第一原子力発電所事故の影響により不通となっている竜田―原ノ町間全てにおいて実施する必要のある対策であると考えますが、この点について環境省、どのような御見解でしょう。
#57
○副大臣(小里泰弘君) 大事な観点であると思います。
 これまでも、除染後の地域を含めまして、宅地や道路等においてモニタリングを行ってまいりました。その結果を見ますと、面的には減衰効果の方が勝りまして線量が減少する傾向が確認をされております。
 常磐線の高線量区間につきましても、除染と復旧工事を一体的に行った後にどのような形でどのような体制でモニタリングを行っていくか、よく関係省庁、関係機関と連携して協議をして対応してまいりたいと思います。
#58
○田城郁君 是非しっかりと管理をしていただければと思いますが、JR東日本に対するサポート体制ということで質問をいたします。
 仮に空間線量が安全基準を上回った場合に、減衰効果があって、それがどんどん滞りなく減衰していくんだと、そういう方向性はあるにしても、いろいろな、先ほど大臣も想定外のことも起こるかもしれないということも御答弁ありましたけれども、そういう再度線量が上がったというようなこともモニタリングの結果で明らかになった場合は、区間運休にして除染作業を行ったり、安全確保がされると、そうしてまた再開するといった徹底的な安全対策も求められると思います。今後、そうした事態が何十年にもわたり何度発生しようとも、そのたびにそのような丁寧かつ慎重な対応を取らなければならないと考えます。
 このように、この問題は数年で解決できるようなものでは決してないと、長期的に辛抱強く向き合わなければならない問題だと考えます。除染作業の所管は環境省、実際に鉄道整備の除染作業を行うのはJR東日本でありますが、これは一省庁、一事業者のみで対処できる問題ではなく、政府一丸となって取り組むべき国家的課題であると考えます。この課題に対して、JR東日本の監督官庁である国土交通省には主導的な立場に立って取り組んでいただきたいと考えますが、国交省、改めて御決意をお願いいたします。
#59
○大臣政務官(鈴木馨祐君) 田城先生御指摘いただきました点、極めてそのとおりでございまして、これはしっかり全省庁を挙げて対応していかなくてはいけない問題だというふうに考えております。
 その上で、いまだに放射線量の高い場所もある帰宅困難区域を含む今回の区間でありますけれども、全線開通等の方針、決定したところでありますが、除染や異常時の利用者の安全確保策を完了した後に開通をするということ、これは我々も常々申し上げているところでございますし、例えば、除染の実施と併せて、駅間の放射線量が一定程度残る場所で長時間にわたって列車が停車を余儀なくされる事態が発生した場合にどのように利用者の安全を確保していくか等々、これしっかりと詰めた上で開通までにしっかりと解決をしていくということが大前提でございます。
 そうした様々な点につきまして、引き続き、環境省を始めとして関係省庁としっかりと連携を緊密にいたしまして、何よりも利用者そして運行者、関係者の安全を十分に確保するということで進めてまいりたいと思います。
#60
○田城郁君 是非しっかりお願いをいたします。
 次に、JR気仙沼線、大船渡線の復旧復興に関する質問をさせていただきます。
 私は、昨年の十一月二十二日に気仙沼市からJR気仙沼線・大船渡線の復旧・復興に関する要望書というものを受け取りました。それは、壊滅的な被害を受けた気仙沼線、大船渡線は、通学、通院や観光等産業面における復興に必要不可欠な路線であり、復興の原動力となる鉄道の早期復旧が望まれているとしております。鉄道復旧に係る公的支援について、地方自治体による負担は極めて困難であることから、国において復興まちづくりと併せて実施する鉄道復旧事業費はもとより、復興事業と関連しないルート移設箇所についても支援スキームを創設するなど財政支援の必要を訴える、そういう内容でありました。気仙沼市としては、あくまでも鉄道による早期復旧を要望しておりまして、その上で、鉄道復旧に向けて、JR東日本では国の財政支援が不可欠としているものの、国から具体的な支援スキームが示されていないとの認識を示しております。
 この点についていかがお考えか、国交省にお伺いをいたします。
#61
○大臣政務官(鈴木馨祐君) 田城委員の御質問にお答えをいたします。
 JR気仙沼線につきましては、昨年二月五日の第八回気仙沼線復興調整会議におきまして、JR東日本より、復旧工事費について、原状復旧費が約三百億円、そして安全や町づくりを考慮した総事業費が約七百億円との概算額が示されたところであります。そして、JR大船渡線につきましては、昨年二月十九日の第六回の大船渡線復興調整会議におきまして、同社より、復旧工事費について、原状復旧費が約百三十億円、そして安全や町づくりを考慮した総事業費が約四百億円との概算額が示されたところであります。
 両線につきまして、JR東日本から提示されたルート移設案も含め、鉄道復旧に関する個々の課題について、今後、県そして地元の自治体そしてJR東日本など関係各者で十分に議論をしていく必要があると考えております。
 そして、費用ということでありますけれども、経営が黒字であるJR東日本のケースでございますので、原則自らの責任で復旧をするということになります。しかし、町づくりに伴うかさ上げの費用といった、いわゆる掛かり増しの費用の負担については関係者間で更なる議論を進める必要があると思っておりまして、国土交通省といたしましても、関係自治体の首長さん等々との意見交換を通じて関係者の方々の意向の把握に今現在努めているところでございまして、この点を含めて、引き続き関係者間での御議論をしっかりと促進をしてまいりたいと思っております。
#62
○田城郁君 去る三月二十六日の参議院の国交委員会での質問の中で、太田国交大臣は、この復旧につきましては、国土交通省と沿線自治体とJR東で構成する復興調整会議において議論を重ねているところですと、会議では、鉄道の復旧に係る具体的な課題の抽出や調整などを行ってきました、国交省としては、今後とも、この沿線自治体の意向を踏まえながら、関係者間での議論を更に促進をしていきたいと、これ基本的な姿勢でございますと答弁をされております。
 その一方で、二月七日付けの河北新報では、鉄路復旧に向けた対応は東北運輸局やJR、沿線自治体などが復興調整会議の場で協議をしてきた、気仙沼線の会議はJRが復旧費を表明した昨年二月以降開かれていない、停滞を打開するため、復興調整会議を首長レベルの会議に格上げすべきだとの声もあると、そういう報道がなされております。
 この点について、要するに首長レベルへの会議に格上げすると、この点について国交省はどんな御見解でしょう。
#63
○大臣政務官(鈴木馨祐君) 田城委員の御質問にお答えをいたします。
 御指摘のように、昨年の二月以降、復興調整会議ということで申し上げれば、これは開催をされていないというところでありますけれども、これ以外にも、これまでのところ、関係の自治体の首長等との意見交換というものは国交省といたしましても進めているところでございまして、関係者の意向を把握しているところであります。
 今後とも、こうした形で自治体の意向というものをしっかりと踏まえ、関係者間の議論を促進をするということをしっかりとこれは進めていきたいと思っております。
#64
○田城郁君 大臣にお伺いします。
 平成二十七年度が集中復興期間の最終年度に当たると、その中でこのような膠着状態、どうしても打破しなくてはいけないと私は思っておりますが、やはり国として、鉄道のみならず復興まちづくりの観点からも更なる主体性を発揮してもよいのではないかと思います。
 三月二十五日の本委員会で竹下復興大臣は、復興を進めるに当たり、単なる復旧にとどまらず、我が国のモデルとなる新しい東北の創造に向けた取組を進めておりますと答弁をされております。
 今後検討が始まる復興の新たな枠組みの中に、復興を加速させる意味で、まちづくりと鉄路の復旧を融合させる方向で、是非そういうものを含んだ枠組みづくりというものが私は考えられてしかるべきではないかと思いますが、大臣、是非前向きな答弁をお願いいたします。
#65
○国務大臣(竹下亘君) JRの大船渡線につきましては、今お話にございましたように関係者の協議が進んでいるさなかでございまして、現実の問題としてBRTというバス運行によるつなぎというものを今現実には実行している状況でございますが、どう復旧していくのか、全線復旧にしていくのか、あるいはBRTでやるのかといったようなことも含めて熱心な議論が続いているというふうに伺っております。我々、それを相当注視しながら見守っているところでございます。
 というのは、復興の局面を考えるに当たり、それが、鉄路がどこを通ってどう復活するのか、あるいは通さない場合はどうするのかということが決まらないと、その後の復興の形に非常に大きく響くものでございますから、大変注目をしていることは事実でございます。
 ただ、多少冷たい言い方になるかもしれませんが、鉄路の復旧というのは、やっぱり鉄道事業者がしっかりと負担をして行っていただくというのがもう大原則でございます。JR山田線の場合もいろんないきさつがございましたが、最終的にJR東日本の方で財源も含めてしっかりと負担をするという大前提の中で動き始めておる話でございます。
#66
○田城郁君 やはり、国土交通委員会の中で私はずっと主張しているんですが、レールというのは一本でつないでおかないと、日本列島のどこで同じような、起こってほしくはありませんが、同じような震災が起こったときに、今回の場合も、日本海回りで石油列車を運んだり、そこから燃料不足が解消していくというような経緯をたどっております。今、起こってほしくはありませんが、日本海側でもし起こった場合に、太平洋側から回って行けないんですよね、寸断されているので。これは国土の設計上も良くないと私は思っています。
 ですから、もちろん民間企業、黒字企業であるJR東日本がそれは主体的に進めなくてはいけない鉄路の復旧ではありますが、やはりそこは、背中を押すという国の私は責任もあるのではないか。それは、被災して復興途中で苦しみながらも頑張っている被災地の自治体の思いに立てば、是非そういう観点も入れながら枠組みをつくっていただければと、そのように思います。是非よろしくお願いいたします。
 では、質問を変えまして、東日本大震災被災者の孤独死、心のケアというものについて質問いたします。
 孤独死への政府の認識ということで、独り暮らしの環境で誰にもみとられることなく人知れずお亡くなりになるいわゆる孤独死は全国的な広がりを持つ問題でありますが、御承知のとおり、特に、未曽有の大災害により、家族を失い、生活や仕事を失う中、独り暮らしを余儀なくされる方々の孤独死に対して、政府はどのような認識をお持ちか、よろしくお願いいたします。
#67
○大臣政務官(橋本岳君) 孤独死についての認識ということでお尋ねをいただきました。
 もう既に御承知のとおりだと思いますけれども、我が国では、少子高齢化、核家族化、あるいは家族観の変容などで従来よりも家族や地域社会との関係が希薄化している、あるいは、日常生活の中で他者とのつながりを持てず社会的に孤立した状態に置かれている方が増加をしているという現実があろうと思います。
 また、被災地において、当然ながら、震災によって元の家族の在り方と違う形での生活を不本意に余儀なくされている方もたくさんおられるということも私たちは認識をしなければいけませんし、また、その方々も、トラウマだとかストレスだとか、そうしたことを持っておられるということもあるんだろうという認識がございまして、そうした状況の中で、被災地を含め、独り暮らしの高齢者など、本来支援が必要な状況にもかかわらず、適切な支援につながらず、社会的に孤立した状態に置かれたまま死に至ってしまう、亡くなってしまうというのがいわゆる孤独死ということになるんだと思いますが、そうしたような事案も発生をしているということは残念なことだと認識をしております。
 これはもう東京のような大都会であっても過疎地であっても、もちろん被災地であってもそれなりに実は起こっている問題だと認識をしております。そして、これは個人的な心情もちょっと含めて言えば、どなたも必ず亡くなるわけですけれども、やっぱりそのときにみとられて亡くなりたいというのは自然な心情だと思いますし、また、本来、どなたかと一緒に生活していれば病気に急になっても早めに発見をされて助かったというようなことが、残念ながらそうならなかったということもあろうと思っております。
 ですから、厚生労働省といたしましては、孤独死というか、そのような状態に至る前の、孤独に生活をされて、社会から孤独な形で、あるいは手の届かないような形で生活をされておられるような方をできるだけ生じさせないということが大事なんだろうというふうに思っておりまして、自治体を始め地域の関係機関のネットワークの強化、見守り体制の構築などを通じて、支援が必要な方々を早期に発見し、必要な支援が行き届くように取り組むことが重要であろうと、このように考えております。
#68
○田城郁君 定義付けも含めてお答えいただいたようですから、では、被災地での孤独死、あるいはその数字の把握の仕方などについてどのように考えているか。特に、仮設ではなく、今度、災害公営住宅に移る中でいろいろ考えられますが、その災害公営住宅などでも孤独死があったというお話も聞きますし、そういう把握の仕方も含めてちょっとお伺いいたします。
#69
○大臣政務官(橋本岳君) 先ほど個人的な思いも含めて答弁をさせていただいたんですが、行政的な答弁をさせていただくと、実は孤独死というものに対して厚生労働省として明確な定義というのは持っておりません。本人のライフスタイルや内面の心情などにも影響を受け得るし、亡くなり方というのも病死から事故死、また事件、そうしたものもある。様々なことがございまして、一律に定義付けは困難であるというのが現時点での見解でございます。したがいまして、それによるデータの把握というのもできていないということになるわけでございます。
 ただ、私どもが確認をしたところによれば、岩手県警によれば、岩手県内の沿岸被災地の仮設住宅で独り暮らしをされて亡くなられた後に発見をされた方ということについて申し上げれば、東日本大震災の発災以降、平成二十七年一月末までの間に二十七人いらっしゃるということは伺っております。
 当然ながら、ほかにもそのような例というのはあるのであろうと思っているところでございますが、現状について申し上げれば今のようなところでございます。
#70
○田城郁君 それでは、そういうような現状も含めて、被災者支援総合対策ということが打ち出されておりますが、そういう中で見守りも含めたところのことをしっかりと進めていくということですが、未経験者の方が相談員になっているケースも報告されている中で、人材の資質向上など、あるいは人材育成そのもの、そういう対策も必要なのではないかというふうに思いますが、その点についてどのようなことをお考えでしょうか。
#71
○大臣政務官(橋本岳君) 避難生活の長期化などがあるわけで、相談支援や孤立防止のための見守りなど被災者の日常生活を支援する体制を構築をする、その中で、生活支援相談員の方もおられるわけですが、保健師あるいは介護福祉士などの専門職の方々と連携をしていただくことで必要な支援を行っていくことが大変重要なことであろうというふうに考えております。
 このため、厚生労働省といたしましては、被災地健康支援事業により、保健師による個別訪問等の各種健康支援活動や、それを担う保健師等の人材確保を支援するなどの取組を行っているところでございますし、また、福祉分野の専門職の確保のためには、被災地を含め、社会福祉士や介護福祉士の養成施設に在学し資格取得を目指す学生等に対して修学資金の貸付けを行う等の取組も行っているところでございます。
 なお、やっぱり専門職の方の人材不足ということも私たちも承知をしております。そうした現場の声も併せながら、被災三県とも連携しながら、被災地のニーズに沿ったそうした専門職の方々の確保に取り組んでまいりたいと考えております。
#72
○田城郁君 是非、孤独死の定義付けなども含めて明確化して、そして問題を確定して、そしてそれに対する人材育成なども含めて手厚い今後の対策を求めます。
 このほか、栃木県の北部の那須地域の子育て、お母さんが、高線量の地域もあって子育てを不安な中でやっているということについてもちょっと質問したかったんですが、時間が参りましたので、是非、子ども・子育て……
#73
○委員長(櫻井充君) 済みません、簡潔にまとめてください。
#74
○田城郁君 子ども・子育て支援を是非適用していただいて、福島以外の地域でも安心して子育てなどができるような状況をつくり出していただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたしまして、質問を終わりにいたします。
 ありがとうございました。
#75
○新妻秀規君 本日も被災地の復興に役立つ質疑にしていきたいと思います。
 まず、被災地の自治体職員の不足分の派遣について総務省に伺います。
 被災地の復興には自治体の果たす役割が大変に大きく、職員の方々が日々復興のために全力で御努力されていることに、まずは心から敬意を表したいと思います。復興事業の莫大な作業量、そして職員の方自らも被災者、犠牲になられた方々も多いと承知をしております。被災地の自治体の職員不足は大変に深刻であり、こうした自治体は事務処理に当たる職員の派遣を求めています。震災以降、全国の自治体から延べ九万人弱の職員が派遣をされておると承知をしております。
 今、配付をしている資料を御覧ください。この配付した資料の上の表の左から三列目の一番下、合計のところを御覧ください。これによると、人材確保の要請の数は千五百六名なんですが、今年の三月一日現在、約一か月前ですけれども、充足数、その右の数ですね、千二百七十三、引き算すると一番右の不足数二百三十三名不足しています。その下の表を御覧ください。参考として職種別の状況が示されています。一番上は一般事務八十二名不足しております。その下が土木九十九名、建築二十六名、その下は保健師さんなどなどなんですけれども、やはりこの表から分かるように、一般事務以外にも土木建築では大変多くの職員さんが要望されていることが見て取れます。
 こうした、本当に今、被災地の復興を加速するためにも、この自治体の職員の不足分の充足を急いで行わなければいけないと思うんですけれども、総務省の取組はどうでしょうか、御答弁をお願いをいたします。
#76
○政府参考人(丸山淑夫君) お答えをいたします。
 ただいま委員より御指摘いただきましたとおり、平成二十六年度に関しましては、被災市町村からの千五百六人の人材確保の要請に対しまして、全国の自治体からの職員派遣などの積極的な協力をいただき、平成二十七年三月現在で、千二百七十三人、充足率にして八四・五%の人材が確保されたところでございます。ただ、まだ不足している人材もいるのが事実でございます。
 昨年十二月には、平成二十七年度分として千五百十人の人材確保の要望を取りまとめたところでございます。この要望状況を見ますと、大震災の発生から丸四年が経過し、被災地の復興、地域の再生の取組も本格化してきていることから、必要となる人材の数が増えるとともに、被災地の被災状況や復興の進捗状況に応じまして必要な職種も異なってきているところでございます。こうした事情も踏まえまして、総務省としては、全国市長会、全国町村会と連携し、全国の自治体に対して被災自治体のニーズをきめ細かくお伝えして職員派遣の要請を行うよう努めているところでございます。
 総務省においては、これまでも被災自治体への人的支援として、全国の自治体に対する職員派遣の要請を行うことに加えまして、被災自治体における任期付職員等の採用の支援、また、民間企業等の人材の活用の促進、さらに、被災市町村で働く意欲のある自治体OB職員に関する情報提供を行い、こうした多角的な取組によりまして被災自治体のニーズに対応した職員の確保に努めているところでございます。
 二十七年度におきましても、引き続き復興庁とも協力しながら、被災自治体の要望を伺い、より一層人的支援の充実に努めてまいる考えでございます。
#77
○新妻秀規君 今御答弁にありましたように、復興のステージによって、やはり対応する、要望される職種も、また人的な規模も変わっていくという御答弁でした、というふうに理解いたしました。
 この上の表を見て気が付いたんですけれども、福島県で不足数十三ということで、これから復興はまた更に進んでいくに従ってこの数が増えるんじゃないかなということも予測されると思います。なので、総務省におかれましては、攻めの支援を是非ともお願いをしたいと思います。
 それでは、次に移りたいと思います。次は、東日本大震災の被災地における防災のための集団移転促進事業、いわゆる防集事業について国土交通省に伺います。
 国土交通省は、被災地における住民の集団移転を促すために、岩手、宮城、福島各県の二十五市町村が実施する百八十の事業、これは三百四十二戸の団地に該当しますが、こうした事業を対象に平成二十五年度までに四千四百十億円余りの復興交付金の交付決定を行っていると承知をしております。そして、平成二十七年度までのこの防集事業の予算として、二十六市町村を対象に、移転先の住宅団地に約一・〇万戸を予定をして五千五百七十八億円が配分をされていると承知をしております。
 まず伺います。現在の防集事業の進捗状況はいかがでしょうか。
#78
○政府参考人(小関正彦君) 防災集団移転促進事業につきましては、二月末時点におきまして九割を超える地区で工事が着手されており、計画戸数約一万戸の二割強に当たる約二千三百戸の造成が完了しております。また、現在調査中ではありますが、三月末の時点では計画戸数の三割強に当たる約三千五百戸の造成の完了が見込まれております。
#79
○新妻秀規君 着実に進めていただけるようお願いをしたいと思います。
 これまでの事業について会計検査院が検査をしたところ、団地の整備が遅れているために、住民の意向が変化をしまして整備した団地に空きの区画が生じている、このような指摘もございます。検査院は、平成二十五年度、一昨年度の決算検査報告で次のような意見を表明をしております。
 防集事業で整備した住宅事業に空き区画が生じないために取組を行う必要があると。まず一つ目に、移転者の意向の変化などを把握するために意向調査を行うよう市町村にアドバイスをすること、二つ目に、宅地を希望する人の意向が変わるなどして空き区画が生ずるおそれがあるときは、事業規模を縮小したり、公共施設の用地に空き区画を転用するなどの事業計画の見直しを行うこと、また、移転者の中から再募集を行うよう市町村にアドバイスをすること。
 このような指摘がされておりますが、国交省の取組はいかがでしょうか。
#80
○政府参考人(小関正彦君) 防災集団移転促進事業を進めるに当たりましては、その規模が適切なものになるよう移転者の意向を十分確認し、実施することが不可欠でございます。
 一方、十分な意向確認を行っても移転者の意向に変化が生じることもあることから、会計検査院の指摘にもあるように、適宜移転者の意向を確認しつつ、空き区画が生じるおそれがある場合には事業計画の見直しや移転者の再募集を行うなどの対応を行うことが必要でございます。
 国土交通省といたしましては、会計検査院の指摘の趣旨も踏まえ、防災集団移転促進事業が適切に実施されるよう、引き続き事業主体である市町村に対するきめ細かな助言等に努めてまいります。
#81
○新妻秀規君 今御答弁をいただいたようなきめ細かな市町村との連携を是非ともお願いを申し上げます。
 次に、東電の福島第一原発によって発生した放射性廃棄物の処理について環境省に伺います。
 東電の福島第一原子力発電所の事故によって、放射性物質に汚染された土壌などが生活環境に及ぼす影響が懸念される、こういう事態となっております。そのために、放射性物質汚染対処特措法に基づいて、国や地方自治体が中心となって汚染された土壌などの除染が実施をされていると承知をしております。この事業には、今年度も昨年度並みの千三百八十七億円が概算要求をされておると承知をしてございます。
 会計検査院がこれまでの事業を検査したところ、平成二十五年度の決算検査報告によれば、指定廃棄物、つまり、一キログラム当たり八千ベクレル以上の放射性物質を含む廃棄物の増加に伴って保管場所が逼迫したため、駐車場だとか廃棄物の仮置場、また備品保管庫などに指定廃棄物を保管せざるを得なくなっているようなこと、また、指定廃棄物を一時保管するために柔軟性のある素材を用いて袋状に作られたフレキシブルコンテナ、これよくフレコンバッグと呼びますけれども、こうしたフレコンバッグが耐用年数を過ぎても使用されていること、こうしたことが報告をされてございます。
 検査院からは四点、さきの決算検査報告で指摘をされていますので、一つずつ環境省に伺おうと思います。
 まず一つ目ですが、指定廃棄物の一時保管場所が逼迫している事業主体に、まず一つ目に財政支援、二つ目に適正な一時保管のための技術的助言やその他の支援、こうした支援を与えて指定廃棄物の一時保管に係る負担を軽減すべきである、この指摘についてはどうでしょうか。
#82
○政府参考人(鎌形浩史君) 指定廃棄物についてのお尋ねでございます。
 指定廃棄物につきましては、放射性物質汚染対処特別措置法に基づきまして国が処理をするということでございますが、国などに引き渡されるまでの間、指定廃棄物の保管者において一時保管していただくこととなってございます。
 環境省としては、指定廃棄物を安全かつ適正に保管していただけるように、必要に応じ一時保管に要する経費について支援をしているところでございます。また、環境省の出先でございますが、地方環境事務所の職員が保管状況の確認に回るということもしてございます。そうしたことに加えまして、保管者からの相談に乗るなどの支援を行ってございまして、引き続き、こうした取組を通じて指定廃棄物の一時保管に係る負担を軽減するように努めてまいりたいと考えております。
#83
○新妻秀規君 今御答弁にありましたように、事業者の負担が軽減されるような細やかな対応をお願いしたいと思います。
 次に、施設の整備事業に係る事業主体において指定廃棄物の保管容器に係る安全性が確保されるように、一時保管の状況を確認し、保管容器の更新などについての支援、またアドバイスを行うべきである、これについてはどうでしょうか。
#84
○政府参考人(鎌形浩史君) お答え申し上げます。
 指定廃棄物の一時保管状況につきましては、先ほども申し上げましたとおり、地方環境事務所の職員が現地での確認などを行っております。そして、災害時などの緊急確認体制も整えているところでございます。特に、屋外保管などのような確認の必要性が高い場所につきましては、現地確認の回数を増やしたり、また必要に応じましてフレキシブルコンテナの二重化などの措置を支援しているというところでございます。
 会計検査院による検査の状況も踏まえまして、引き続き一時保管状況の確認を続け、必要に応じて保管状況の改善といった措置を講じてまいりたいというふうに考えてございます。
#85
○新妻秀規君 会計検査院の指摘にあるとおり、やはりこうした状況が放置をされてしまうと事業者も不安、でも一番不安なのはやっぱり住民だと思うんですよね。住民不安の解消につながるような細かい対応を是非ともお願いをしたいと思います。
 次に三点目、一キログラム当たり八千ベクレル以下の廃棄物の処分の見通しが立っていない事業主体に対して、法令基準などに基づいてこうした廃棄物をきちんと処分できるようにアドバイスを行うべきである、これについてはどうでしょうか。
#86
○政府参考人(鎌形浩史君) お答え申し上げます。
 放射能濃度が一キログラム当たり八千ベクレル以下の廃棄物につきましては、周辺住民や作業者のいずれの安全をも確保した上での処理が十分可能であるということが確認されてございます。
 このため、ホームページ、パンフレット、会議や通知などにより、八千ベクレル以下の廃棄物の処理の安全性の周知を図っております。また、関係自治体、関係省庁等と連携し、早期処理に向けて取り組んできているところでございます。こうした中で、多くの市町村や廃棄物処理業者の努力で適正な処理が進んできております。
 例えばでございますけれども、環境省が十六の都県にアンケート調査を行った結果では、焼却場で八千ベクレル以下の飛灰などを最終処分できずに一時保管していた廃棄物処理施設の数は、平成二十三年度は四十を超える状況でございましたが、平成二十六年度は十か所以下ということで、処理が進みつつあるということでございます。
 ただ、しかしながら、いまだ地域の理解が得られずに処理が滞っていると、こういった地域もございますことから、八千ベクレル以下の廃棄物の処理が進むよう、関係自治体、関係省庁と連絡いたしまして、引き続き努力を継続してまいりたいと思います。
#87
○新妻秀規君 今の御答弁にあったとおり、住民の方々、自治体の方々との対話を通して理解がちゃんと進んでいくような、そうした取組を続けていただきたいと思います。
 最後の四点目。福島県などにおける実証事業については、こうした事業を着実に実施をして、これによって得られた技術的知見、そして成果を活用して、必要に応じて指定廃棄物の減容化や焼却灰に含まれる事故に由来する放射性物質などの分離を推進すべきである、これについてはどうでしょうか。
#88
○政府参考人(鎌形浩史君) 指定廃棄物などの実証事業に関するお尋ねでございます。
 環境省では、指定廃棄物の減容化などを今後本格的に実施するに当たりましての技術的知見を得るというために、農林業系廃棄物や下水汚泥について、焼却、乾燥をするといった実証事業を実施しているところでございます。これまでの実証事業を通じまして、例えば焼却施設において排ガス中の放射性セシウムをバグフィルターなどによって除去することにより、焼却する廃棄物の種類や濃度によらず安全に処理することが可能といった技術的知見がこれまで得られてきているところでございます。これらの技術的成果を活用しながら、仮設焼却施設を設置して集約的に減容化処理を進める方針でございまして、関係市町村との調整を進めているというところでございます。
 例えば、福島県の飯舘村におきましては、村内で発生する廃棄物に加えまして、周辺の五つの市、町の農林業系廃棄物などを処理する仮設焼却炉を整備することについて地元の理解が得られ、現在、事業の契約を締結し、焼却の開始に向けた準備を進めているところでございます。
 今後とも、実証事業で得られた知見を活用いたしまして、福島県や関係市町村などと連携しつつ、地元住民の方々の御理解を得ながら指定廃棄物の処理に努めてまいりたいと考えてございます。
#89
○新妻秀規君 住民の理解を得ながら着実な実施をお願いをしたいと思います。
 最後に、東日本大震災によって発生した放射性廃棄物以外の災害廃棄物の処理について環境省に伺います。
 放射性物質以外の災害廃棄物の処理は、まだ福島県の一部では完了しておらず、今年度の概算では昨年の半額弱の百五億円が計上をされていると承知をしております。
 これまでの事業について会計検査院が調査いたしまして、先ほどの平成二十五年度の決算検査報告によれば、福島県を除く十二道県において平成二十五年度末で災害廃棄物などの処理が完了したことを踏まえて、二十三年度から二十五年度までに実施された災害廃棄物の処理事業を検査したところ、二十五年度末で処理が完了した岩手、宮城の両県は、最終処分場の制約などから、災害廃棄物などの減容化そして再資源化の措置などをちゃんと講じており、特に岩手県におけるセメントの原料化また燃料化、また宮城県における焼却灰を固める技術、こうしたことを活用した処理を大規模に実施したことが、岩手、宮城両県の二十五年度末までの処理完了に寄与をしたということが報告されております。
 また、災害廃棄物などの発生状況や処理方法の違いによって、こうした処理の事業費にかなりの差が生じることも報告をされています。検査院からは以下の指摘がされています。
 災害廃棄物の処理に当たっては、上述のように、減容化や再資源化に係る技術の導入や民間企業の活用等が行われたが、これらの技術や知見の整理が、今後、類似の事態が発生した際の迅速な処理に重要となる。災害廃棄物の発生状況や処理方法の違いによって事業費に差が生じた件について、これらの状況に応じた費用の情報を蓄積させることが今後の処理方法の選択に当たって有益と考える。今回採用された処理方法、技術、知見について安全性、有効性を踏まえた検証を行い、今後の災害廃棄物対策の検討や体系的な整理が望まれる。
 こうした指摘に対して環境省はどのように取り組まれていかれるのでしょうか、答弁をお願いします。
#90
○委員長(櫻井充君) 時間が参りましたので、簡潔に御答弁お願いします。
#91
○政府参考人(鎌形浩史君) 御指摘のとおり、東日本大震災におきましての減容化や再資源化などの有効性の教訓というのは、今後の災害廃棄物対策に活用していくことが極めて重要でございます。
 このため、こうした処理方法、技術などについての知見につきましては、アーカイブという形で整理して、今後に役立てるようにまとめているところでございます。
 また、こうした取組を制度的にも担保していこうということで、今回の国会に、災害廃棄物の平時の備えから大規模発災時の対応まで、廃棄物処理法及び災害対策基本法の一部を改正する法律案、これも提案しておりまして、こうしたことも踏まえて今後取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
#92
○新妻秀規君 終わります。ありがとうございました。
#93
○川田龍平君 維新の党の川田龍平です。
 まず、質問に入る前に、櫻井委員長に提案があります。
 東京電力福島原子力発電所事故調査委員会、いわゆる国会事故調、これは憲政史上初めて国会が法律を作って調査委員会を設置した画期的な取組です。本委員会の前身である原子力特別委員会は、その国会事故調の提言に基づき設置されたものです。しかし、二〇一三年八月に設置されて以来、質疑時間は僅かに十四時間十分、四回しか行われていません。国会事故調が活動終了して以降も新たに様々な事実が判明しており、国民が国会に求める行政の監視・検証機能は果たせていないと思っています。国会議員から構成される委員会ではなかなか限界があり、まして、復興特とも統合された本院では専門的な議論は難しいのが実情です。
 そこで、国会事故調の提言七にあるように、専門家から成るアドバイザリーボードを本委員会の下に設置をし、汚染水対策や廃炉など個別の政策について行政の取組を監視、検証、提言する仕組みをつくるべきではないでしょうか。良識の府、参議院にまさに期待される機能です。
 是非、委員長、御検討いただけないでしょうか。
#94
○委員長(櫻井充君) 後刻理事会で検討させていただきたいと思いますし、先ほどの理事会で、実は、もう少し委員会を頻回に開けるように、これは理事の方にお願いしているところでございます。
#95
○川田龍平君 ありがとうございます。
 そのためにまず、国会事故調の委員長だった黒川清氏を本委員会に呼んで意見を聞いていただきたいと考えますが、是非、委員長、御検討いただきたいと思います。
#96
○委員長(櫻井充君) 後刻理事会で協議させていただきたいと思います。
#97
○川田龍平君 ありがとうございます。
 それでは、質問に入ります。
 この原発事故避難者の最大の課題は住宅の問題です。福島県が昨年四月に公表した調査でも、現在の生活に不安なこと、困っていることは住まいであるとの回答が最も高く六三・四%で、応急仮設住宅の入居期間の延長を求める声が四〇・四%に上っています。災害救助法に基づく応急仮設住宅の供与期限は二〇一六年三月までとされていますが、この供与期限の延長が必要ではないでしょうか。
 お手元に配付した資料、このA3の配付資料のように、先ほどの愛知委員からも質問ありましたけれども、この二十万人もの方々が愛媛県を除く全国の応急仮設住宅にいまだに住んでいるとのことです。福島県との調整はどのようになっているでしょうか。
#98
○大臣政務官(松本洋平君) お答えをさせていただきます。
 災害救助法に基づく応急仮設住宅の提供期間は原則として二年とされているところであります。東日本大震災で設置したものにつきましては、特定非常災害特別措置法に基づきまして、一年を超えない期限ごとに延長を行うことが可能となっているところでありまして、現在、福島県におきましては、被災者がいない五町村を除きまして平成二十八年三月までの延長を行っているところであります。
 ただ、委員御指摘のとおり、やはり応急仮設住宅にお住まいの皆さんの安心のためにも、できる限りこの延長決定を早くすることが大変重要だと思っておりまして、福島県の場合は、昨年の六月、早めの決定をするなどして対応させていただいているところであります。
 更なる期間延長につきましては、現在、福島県におきまして、災害公営住宅などの恒久的な住宅の整備状況など、被災自治体における復興状況を総合的に勘案しながら検討しているものと承知しているところであります。
 国といたしましては、福島県からの延長供与を受けた際には、被災自治体の状況などをしっかりと確認をいたしまして、適切に、そして実際にお住まいになられている皆さんの安心にしっかりと沿うことができるように検討してまいりたい、対応してまいりたいと思います。
#99
○川田龍平君 ありがとうございます。是非よろしくお願いします。
 一年先にどこに住むのか分からないようでは、生活の予定が立てられない、仕事を決められない、進学先も決められない、何もできないのです。是非一日も早い延長決定をお願いしたいと思います。
 このみなし仮設住宅の家賃について国は東京電力に求償していないとの報道が四日にありましたが、なぜ四年もたって求償していないのでしょうか。報道が通告後であったので答弁の御準備がないかもしれませんが、求償しない理由を御存じでしたら、松本政務官、お答えください。
#100
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 東日本大震災による応急仮設住宅の提供につきましては、東京電力が原因者である場合も含め、発災当初から災害救助法に基づく応急救助として実施することとしたものであり、地震、津波、原子力災害で一律に取り扱っているところでございます。現在、その当初二年という原則につきまして延長されているところは、ただいま政務官からお答えしたとおりでございます。
 求償について行っていない理由ということでございますけれども、今なお災害救助法に基づきます応急仮設住宅を提供中でございまして、まだ請求額、全体の額も確定しておりませんし、一定の考え方の整理も必要であるということで、現在、東京電力や福島県等と考え方等について調整を行っているところでございます。必ずしも全て額が確定するまで請求しないということでもございませんけれども、引き続き調整を進めてまいりたいというふうに考えております。
#101
○川田龍平君 是非早く進めていただきたいと思います。
 鳥取県では、東日本大震災で県内に避難している人たちへの支援として、入居の日から四年としていた県営住宅の家賃免除期間や、県が借り上げている民間の賃貸住宅への入居期間を二〇一九年の三月まで最長八年間延長することを二月に決めています。
 このように、全国の自治体が独自の予算で行っている原発事故避難者のための住宅支援策を、政府はどの程度把握しているでしょうか。
#102
○副大臣(浜田昌良君) 先ほど内閣府から答弁がありましたとおり、仮設住宅の供与期間の延長は、被災自治体における復興状況等を総合的に勘案し被災県が判断するものでございますが、一方、御指摘いただきました鳥取県におきましては、避難者に対しまして、災害救助法に基づく仮設住宅としての民間住宅の供与のほか、県独自の対応で県営住宅、県職員住宅を提供しているものと承知しております。この県独自の対応としては、福島県からの避難者に限定せずに、県営住宅への入居支援期間を、平成三十一年三月末、今御指摘いただきましたように最長八年間まで延長したと承知しております。
 他の自治体につきましては、岡山市などが住宅に関する独自支援を実施しておると承知しておりますが、地方創生の一環としてこのような動きが広がっていくことを復興庁としても期待しております。今後、こういう状況を把握いたしまして、皆様に適宜、情報提供していきたいと思っております。
#103
○川田龍平君 まずはこの実態を把握してほしいと思いますが、自治体任せにするのではなく、不安定な避難生活を支えるために、避難先、移住先において生活再建することができるように、国としての無償避難住宅の長期延長を検討するために、子ども・被災者支援法第四条と第九条に基づき必要な立法措置を講じるべきではないかと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
#104
○副大臣(浜田昌良君) 子ども・被災者支援法に基づく基本方針では、福島県等において避難せずに居住を続ける場合、また他の地域へ移動して生活する場合、さらに移動前の地域へ再び居住する場合のいずれを選択した場合であっても適切に支援することとしております。
 他の地域に移動して生活する場合の住宅の確保につきましても、応急仮設住宅の供与期間の延長だけではなくて、新たな法的措置ではございませんが、公営住宅への入居円滑化などの必要な措置を講じているところでございまして、このような弾力的措置を引き続きとっていきたいと思っております。
#105
○川田龍平君 二〇一五年三月十二日付けの西日本新聞によりますと、福島県中通りで子育てをしている親の半数以上が地元での育児に不安を感じ、四人に一人が避難を望んでいることが分かったとのことです。これからも新たに県外へ自主避難したい親子がいることが浮き彫りになったと思います。
 昨年秋にようやく始まった公営住宅入居円滑化の実施状況はどのようになっていますでしょうか。
#106
○政府参考人(熊谷敬君) お答え申し上げます。
 子ども・被災者支援法の基本方針を策定する際、新規施策として盛り込みました、公営住宅の入居円滑化施策を検討する旨盛り込んだところでございます。
 昨年十月の制度開始以降、公営住宅優先入居実施自治体は広がってきておりまして、北海道や山形、新潟、埼玉など二十三道県に加えまして、政令市でもさいたま市や新潟市など六市で制度が導入されたところでございます。
 他方、引き続き、仮設、借り上げ住宅に入居し続けておられる方が多いことから、現段階では居住実績証明書の発行は三十五件と聞いております。
#107
○川田龍平君 まだまだこれからということのようですね。この居住実績証明書というのは健康調査の仕組みなどにも今後使えるのではないかと考えますが、しっかり制度の周知をお願いします。
 災害公営住宅についても伺います。
 災害公営住宅は、最も収入の低い方々には月々数千円のみの負担で、供与期限はありません。原発避難者に対する災害公営住宅の整備の進捗はどうなっていますでしょうか。
#108
○政府参考人(熊谷敬君) お答え申し上げます。
 原発避難者向け復興公営住宅の整備に当たりましては、福島県、避難元市町村との共同で実施している住民意向調査等を基に福島県が整備計画を策定をいたしております。
 現在までの進捗といたしましては、平成二十六年までに五百九戸が完成しておりまして、平成二十七年度までに累計千百六十一戸、平成二十八年度までに累計三千三百九十一戸、平成二十九年度までに累計四千五百二十一戸の完成が計画されているところでございます。調整中の三百六十九戸を含めますと、全体で四千八百九十戸の整備を予定しているところでございます。
#109
○川田龍平君 これはまだ計画の一〇%程度しか整備できていないということのようです。計画ではいずれも福島県内に建設されることとなっていますが、例えば避難が長期に及ぶことが明らかな場合でも、県外の避難先に被災自治体が公営住宅を建設することは公営住宅法上認められないのでしょうか、いかがでしょうか。
#110
○政府参考人(橋本公博君) お答え申し上げます。
 公営住宅法上、被災した自治体が被災された方々のための公営住宅を県外の避難先に整備することについて制限する規定はございません。
#111
○川田龍平君 制限はないということで、二〇〇〇年の三宅島の噴火の際にも全島避難が五年に及びましたが、長期にわたる避難期間、地域コミュニティーの人間関係を維持するために、都内の民間住宅を村営住宅として借り上げるといった判断は被災自治体としてもあり得るのではないかと思いますが、前例はありますでしょうか。
#112
○政府参考人(橋本公博君) お答え申し上げます。
 県外で整備をした事例というのは承知をしておりませんが、同一県内では、例えば福島県の飯舘村が福島市内に公営住宅を整備した事例はございます。
#113
○川田龍平君 大臣、二十万人もの人々が強度も不十分な応急仮設住宅に住み続けざるを得ず、また生活の長期的な展望を立てられない事態を改善するためには、現行制度の柔軟な運用に加え、抜本的な見直し、また新たな立法化が必要です。そして、その検討に当たっては避難当事者の意見交換を行うことが必要です。
 是非、大臣、署名を受け取るだけではなく、子ども・被災者支援法の十四条に基づいて、応急仮設住宅に住む原発事故避難者との意見交換を実現していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。大臣、お願いします。
#114
○副大臣(浜田昌良君) 直接の担当ですので、まず答弁します。
 今御指摘いただきましたように、直接御意見をいただくことは重要と思っております。したがいまして、復興庁では全国八か所で県外自主避難者等への情報支援事業を始めておりまして、このような場におきまして避難者やその支援団体から意見をいただいております。
 実際、例えば昨年度、私自身が、山形県、東京都、新潟、京都府、岡山県に行きまして、こういう支援団体や避難者の方々との意見交換をしてきたところでございまして、引き続き復興庁として意見交換をしていきたいと思っております。
#115
○国務大臣(竹下亘君) 御指摘いただきましたように、長期の避難をしていらっしゃる方、また、それもふるさとを遠く離れて避難をしていらっしゃる方がたくさんいらっしゃるということ、この解消に努めるのが復興庁の仕事であるわけでありますが、不安というものをどうやって乗り越えていただくか、取り除くか。科学的な、例えば学者の人にこうこうこうですよという数字を言っても、じゃ、それが安心してもらえるかどうかということになると、非常に、なかなか一致はしないというジレンマも我々感じておるところでございまして、先ほど浜田副大臣が答弁をいたしましたように、復興庁としては、これまでも外へ出かけていって、あるいは副大臣が県外のいろんなところへ出かけていって対応してまいってきております。私自身も、被災地では避難者の皆さん方としょっちゅうお話をしておるわけですが、まだ外での対応というのはやっておりませんので、これからできるだけ時間をつくって対応していきたいと思っております。
#116
○川田龍平君 ありがとうございます。是非よろしくお願いします。
 また、維新の党は、破綻の明らかな核燃サイクルは廃止すべきとの立場に立っています。私も、これまでにも青森県六ケ所村にある再処理工場や茨城県の東海再処理施設の問題について国会で取り上げてきました。今日は時間がありませんので、東海再処理施設の災害対策に絞って伺います。
 東海再処理施設は、首都圏から僅か百二十キロです。ここに高レベル廃液やガラス固化体を今後何十年も置いておくのは、首都圏防災上極めて問題ではないでしょうか。もし、東日本大震災で福島第一原発が受けた同じレベルの津波が東海再処理施設を襲った場合、首都圏にどのような甚大な被害があると想定していますか。その際の備えはどうなっていますでしょうか。
#117
○委員長(櫻井充君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いいたします。
#118
○政府参考人(田中正朗君) お答え申し上げます。
 今、委員御指摘のございました日本原子力研究開発機構の東海再処理施設では、東京電力福島第一原子力発電所事故後に当時の原子力安全・保安院からの指示を受けまして、津波により冷却機能等が喪失し、敷地外への放射性物質や放射線の著しい放出等を伴う事故への対策を行っているところでございます。
 具体的には、東海再処理施設の建屋の浸水防止対策として、防水扉等の設置や緊急電源接続盤の標高十六メーター以上の上層階への移設を実施しますとともに、冷却機能及び水素掃気機能の確保として、敷地内の標高十八メートルの高台にポンプ車、移動式発電機、可搬式空気圧縮機、窒素ガスボンベを配備すること等の対策を行っております。
 文部科学省としましては、東海再処理施設の安全確保のために、今後とも日本原子力研究開発機構が必要な措置を講ずるように指導してまいりたいと考えてございます。
#119
○委員長(櫻井充君) 川田君、時間が来ました。
#120
○川田龍平君 ありがとうございました。
#121
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 青森、岩手、宮城、福島の県知事がそろって集中復興期間の延長と財政上の措置を政府に要望する意向だと河北新報などが報道しています。住宅再建、なりわいの再建、どちらも緒に就いたばかりではないのかと、被災自治体の実態、復興の状況をよく見てほしい、そういうメッセージを私も強く感じるところです。
 復興大臣、集中期間終了と、こういうことを理由に、来年度以降、被災地の実情を踏まえずに事業や予算がフェードアウトしていく、こういうことがあってはならないと思いますが、いかがですか。
#122
○国務大臣(竹下亘君) 被災地の実情を踏まえずにということはあり得ませんので、そこは、少しかっとしてしまいましたけれども、我々は被災地の丁寧に丁寧にお話を聞くことが復興の原点でありますので、勝手に決め付けないでいただきたいと、こう思います。
#123
○田村智子君 決め付けるんじゃなくて、そうしないですよねという確認です。
#124
○国務大臣(竹下亘君) 集中復興期間、二十七年度、今年度いっぱいありますので、今我々が取り組んでおりますことは、ここをしっかりと、もう徹底的にこの期間にできることはやり抜くということがまず第一。そして、二つ目は、その上で、何ができて何ができていないか徹底的に総括をすると。今後何が残っているかということをしっかりと総括をいたしまして、これ総理の指示に基づいてでございますが、今後の五年間の復興の在り方というものをお示しをする、そして、できれば財源も含めてしっかりとお示しをしていきたいと、このように考えております。
 そういう中において、先ほども答弁をいたしましたが、復興の基幹的な事業については、私は全て国費でやり続けなければならない課題であると認識をいたしております。その意味で、復興に対して不安を持たないでください、必ずやりますので。そこの部分は国が責任を持ってやり通しますので、全く不安を持っていただかなくて結構であると、こう考えております。
#125
○田村智子君 それでは、具体的にお聞きします。
 震災等緊急雇用対応事業は、被災県に基金を積んで、被災者の雇用につながる様々な事業が行われてきました。既に予算規模では縮小が始まっています。この中のメニューである震災等対応雇用事業、これは被災者の方を自治体などが直接雇用してきましたが、昨年度百六十一・五億円から今年度の予算案では五十九・一億円と、大幅な縮小です。ほかのメニューも昨年度から今年度での終了というのがほとんどとなっています。
 これは被災者の雇用に直接関わる事業でもあります。震災等緊急雇用対応事業、これ名前が変わって今後どうなるのかということなのかもしれませんが、来年度以降についてはどのように検討されているんでしょうか。
#126
○政府参考人(広畑義久君) お答えいたします。
 今御指摘の震災等緊急雇用対応事業は、地方公共団体の直接雇用や民間事業者等への委託による雇用によりまして、被災されました求職者の一時的、緊急的な雇用の場を確保するものとして創設された事業でございます。いわゆる復興特会に計上してございます。震災から四年を経過し、被災地の様々な行政需要を満たすものとしても活用されていると認識してございます。
 平成二十八年度以降の取扱いにつきましては、実際に活用が予定されている事業を精査し、被災地の状況や復興財源の措置状況等を踏まえ、関係省庁とも協議の上、検討してまいります。
#127
○田村智子君 この事業で雇用されてきたのは、ケアセンターや仮設住宅の見守り支援員であるとか、公立学校の加配教員、自治体各部署の震災対応の臨時職員の方々などです。こうした仕事の必要性は決して縮小、フェードアウトをしていません。
 例えば宮城県では、仮設住宅にお住まいの約三万世帯の調査、一四%の世帯が今後どこに住むのかという意向を示すことができていない、こういう方々への状況をきめ細やかにつかんで生活再建支援をするというのは、自治体にとってますます重要な仕事になってくると思います。また、なりわいの復興というのは本当に大きく立ち遅れているのは明らかで、この事業が継続されなければ、災害で仕事を失った方が今度は施策の打切りによって仕事を失うことになりかねないとなります。
 被災地に必要な雇用に対応した事業として今後も継続的な予算措置をすべきだというふうに思いますが、復興大臣、いかがでしょうか。
#128
○国務大臣(竹下亘君) 厚労省からお話をいただきましたように、この事業は、地方公共団体の直接雇用あるいは民間事業者等への委託による雇用によりまして、被災された求職者の一時的、緊急的な雇用の場を確保するものとして創設された事業でございます。そうした事業が、被災地の復興の進展及びそれに伴う雇用情勢の改善、有効求人倍率が三倍ぐらいになっておりますので、いろんな仕事があるという状況にも変わってきておるといったようなことも勘案をいたしております。
 また、二十七年度については、状況が依然として厳しい被災三県に限定をいたしまして、真に必要な事業に限って基金の積み増し及び実施期間の延長を予定をいたしておるところでございます。
 先ほど申し上げましたけれども、二十八年度以降の復興支援の枠組みにつきましては、財源も含め六月末をめどに方向性を示すことといたしておりまして、集中復興期間内にどこまでできるか、今後どのような事業を実施する必要があるか、整理する作業に今取りかかっておるところでございます。
 今後とも、被災地の復興状況等をしっかりと踏まえまして、被災地の声に耳を傾けつつ、丁寧に対応していかなければならない課題だと考えております。
#129
○田村智子君 被災直後は緊急的、一時的雇用だったかもしれないんですけれども、今その仕事の中身を見ますと、継続的に必要な仕事にもなってきていると思うんです。例えば、見守り支援員は今減らせるような状況にはないはずで、仮設住宅というのは、その生活が長引くほどに健康悪化を防ぐこと、これもう明らかですし、復興公営住宅に移転した下での見守りという新しい課題も生じてくると思います。前回の委員会でも、公営復興住宅に居住する方の満足度が他の居住形態と比べても低いという河北新報のアンケート調査が資料として配付をされて、大臣もとても残念だというふうに御答弁をされていましたけれども、やっぱり、見守り支援員などによる社会的な支援であるとか、心のケア、コミュニケーションをどうつくるのかということが新たな課題として問われてきているというふうに思うんですね。
 そうすると、この見守り支援員などが取り組んできた心のケア、国の事業や予算、引き続き継続的にこれはやっぱり必要になってくると思いますが、大臣の見解をお聞きしたいと思います。
#130
○国務大臣(竹下亘君) 見守りですとか、あるいは支援、あるいは心のケア、あるいは生きがいづくりといったような分野での人の必要性というのは高まっております。現実に今、現在でおよそ千人の方、見守りとか復興支援とかという形で入っていただいておりましてお手伝いをいただいております。このうちの何人かは、被災者自らがそういう形で支援員になっていただいたり見守りをやっていただいたりいたしておるところであります。これは、縮小はするどころか、例えば福島県の場合は、今年、たしか二百人だったと思いますが、上積みをして、更にそういったソフト対策の人を増やそうという方向で動いております。
 長い年月が残念ながら発災からたっておりますので、心身のケアというのは大きな課題になってきていると認識しております。
#131
○田村智子君 そうすると、これまでは単年度の緊急的なという位置付けだったんですけれども、やっぱり継続的にどうしていくかというような、むしろ第二段階のような、そういう予算や事業の充実というのを是非求めたいと思うんです。
 学校への震災加配、これがどうなるかという不安もお聞きしています。被災地での子供たちへの心のケアというのは本当に長い目で考えなければなりません。津波の直撃を受けた学校の校舎を私も被災の直後に目の当たりにしましたけれども、屋上であの一晩を子供たちは過ごしたというんですね。その下の町はもう本当に壊滅的な状態で、果たして子供たちが屋上で一体何を見たのか、一晩真っ暗な中でどういう音を聞いていたのかと、こういうことを考えても胸が潰れるような思いです。そういう傷というのは年月を経てから子供たちがやっと表面に表すことができるという、それほどに深い傷だというふうに思います。
 また、人口の減少が被災地でますます進んでいて、短期間に学校の統廃合も進むために、仮設校舎も含めて子供たちは転々と学びやを変えなければならなかったという状況もあります。宮城県では、震災後、不登校の子供の割合は残念ながら全国で一番多くなってしまい、PTSDの子供も増えているというふうに聞いています。子供たちへのケアが、これも集中期間の終了というのは余り関係ないと思うんですよ。これは更に充実させていく。教職員、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーの震災対応の加配、継続的に行うべきだと思いますが、いかがでしょうか。
#132
○大臣政務官(赤池誠章君) 委員御指摘のとおり、被災した子供のケアということを図ることというのは大変重要であるというふうに文部科学省としても考えている次第でございます。そのために、緊急スクールカウンセラー等派遣事業により被災地の学校等にスクールカウンセラー等を派遣するとともに、教職員定数の加配措置を実施をしているところでございます。
 今後の支援の在り方につきましては、被災地の復興状況や集中復興期間終了後の東日本大震災の復興特別会計予算の在り方等を踏まえつつ、しっかり文部科学省としても検討してまいりたいと存じます。
#133
○田村智子君 被災四県からやっぱり集中期間の延長ということが要望される、ここを是非、本当にお声を聞いて事業を今後も進めていただきたいというふうに思います。
 次の質問で、被災者の住居の確保についてお聞きします。
 衆議院の予算委員会で、我が党の高橋千鶴子議員が借り上げ復興公営住宅について取り上げました。現在、UR住宅や民間賃貸アパートなどを仮設住宅とみなして入居している方がおられる。仮設住宅としての使用は五年までだが、そのまま復興公営住宅として住むことが可能ではないのかという質問に、国交大臣は可能だというふうに認められました。復興公営住宅の建設が遅れている下で、これは住宅確保の大きな施策になり得るわけです。
 そこで、借り上げ復興公営住宅が可能であるということを自治体に周知するために、その可能であるとする根拠を分かりやすく簡潔にお示しいただきたいと思います。
#134
○政府参考人(橋本公博君) お答え申し上げます。
 公営住宅法第二条第二号において、公営住宅とは、「地方公共団体が、建設、買取り又は借上げを行い、低額所得者に賃貸し、又は転貸するための住宅及びその附帯施設で、この法律の規定による国の補助に係るものをいう。」と定義をされておるところでございます。この公営住宅には、災害の場合の借り上げに係る公営住宅、いわゆる借り上げ災害公営住宅も含まれます。
 借り上げ災害公営住宅につきましては、地方公共団体が民法に基づき、建物所有者から住宅を借り上げ、それを入居者に対して更に賃貸し、当該住宅に対し国が公営住宅法第十条第一項又は第十七条第二項から第四項までに基づく補助を行うことにより、被災者に提供することが可能となるものでございます。
#135
○田村智子君 各自治体に是非周知をしていただきたいというふうに思います。国からの補助もあるということも含めて周知していただいて、被災した方が本当に何度も引っ越しをしなければならないとか、次の住まいがどうなるのかという、今住んでいるところは仮設だからというふうに、みなし仮設だからということで不安に陥ることのないよう、是非自治体を通じてもお住まいの方々にも周知をいただきたいということを要望しておきたいと思います。
 最後にですけれども、仮設住宅から復興公営住宅に移るとき、エアコン、照明器具、ガス器具などを置いていくように求められ、なぜ持っていくことができないのかという困惑の声を多く聞きます。四年近く使って、今でも老朽化が問題になっている仮設住宅に新たな住居者が入るということはまず考えられません。
 石巻市では、移転先の住まいで使用するということ、あるいはその移設する費用を自己負担することなどを条件に無償譲渡するという制度を行っています。
 これは内閣府に確認をいたしますが、このように応急仮設住宅の附帯設備は自治体の判断で無償譲渡をすることが可能だと思いますが、いかがでしょうか。
#136
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 応急仮設住宅に備えられている設備につきましては、大きく二種類のタイプがございます。一つは、自治体そのものが保有している、行政財産として所有しているもの、もう一つは、リース会社からリースとして借り受けているものがございます。
 公共団体が行政財産として所有しているものにつきましては、既に財産処分の制限期間である二年を経過しておりますので、その後の処分につきましては自治体の判断によることになります。また、リース物件につきましては、所有権が当該リース会社にございますので、リース会社がどのように判断されるかということによって左右されるものと考えております。
 以上でございます。
#137
○田村智子君 これも是非、自治体に譲渡は可能なんだということを周知していただいて、移設するときに、本当に居住するときに困ることのないようにお願いしたいと思います。
 終わります。
#138
○山口和之君 日本を元気にする会・無所属会の山口和之でございます。
 本日は、福島県双葉郡広野町に誕生するふたば未来学園についてお伺いしたいと思います。
 福島県の県立中高一貫校、ふたば未来学園が相双地域の復興の期待、また福島県民全体の期待を負って、明後日、開校いたします。先日は文科省のスーパーグローバルハイスクール、SGHの指定も受けました。SGHの指定を通じてこれからどのように支援していくのか、お伺いしたいと思います。
#139
○政府参考人(小松親次郎君) お答え申し上げます。
 明後日、四月八日に開校される福島県立ふたば未来学園高校は、復興の象徴であるとともに、子供たちが地域の抱える課題と向き合いまして、ふるさとのために何ができるのか、仲間とともに探求する場となるというふうに考えております。
 この度、文部科学省では、平成二十七年度のスーパーグローバルハイスクール指定校五十六校を決定したところでございますが、この中に福島県立ふたば未来学園高校が含まれております。このスーパーグローバルハイスクールでは、急速にグローバル化が進む現状を踏まえまして、コミュニケーション能力、問題解決力等の素養を身に付けて、将来、国際的に活躍できるグローバルリーダーを高校生段階から育成するということを目指しております。ふたば未来学園高校では、原子力災害からの復興を果たすグローバルリーダーの育成ということを課題研究に掲げて取り組むこととしておられると承知しております。
 文部科学省といたしましては、スーパーグローバルハイスクール事業を始めといたしまして、ふたば未来学園高校が復興を担う人材を育成し、我が国の教育をリードする学校となりますように、人と財政の両面から今後ともしっかり支援をしてまいりたいというふうに思っております。
#140
○山口和之君 ありがとうございます。
 国が期待していると思いますけれども、福島県民ももうこれはかなり相当期待しているところで、各地方紙の一面に何度も登場しています。
 この学校ですけれども、そこにはふたば教育復興応援団という方々がいらっしゃって、様々な分野の授業を担当していただいたり、あるいは制服のデザインや校歌の作詞、作曲などもお手伝いしていただく予定の方々が約十七名、これは昨年の八月の時点ですけれども、いらっしゃいます。AKBで有名な秋元康さんであったり、建築家の安藤忠雄さんであったり、あるいは「五体不満足」の乙武さんであったり、それから元オリンピック選手のバドミントンの潮田さん、それから陸上の為末さん、それから俳優の西田敏行さん、東進ハイスクールの林さん、それから宇宙飛行士の山崎さん、私たちに身近なところの講師としては小泉進次郎さんなど、十七名の精鋭がそろっております。
 資料を見ていただきたいんですけれども、資料、グローバルハイスクールでの具体的な取組内容ということで、生徒は原子力防災や再生可能エネルギー、スポーツと健康などの五分野の研究テーマから一つ選び、三年間で地域再生に向けた考えをまとめ、国や県に地域再生として提言するといいます。
 復興に向けた人材の育成について、同校の教育についてどのような期待をしているのか、お伺いしたいと思います。
#141
○大臣政務官(小泉進次郎君) 双葉郡の、福島県の子供たちは、山口先生が御存じのとおり、東日本大震災と原発事故の後、避難等の経験もあり、前例のない環境で学んでおります。そういったことを踏まえて、この復興の応援団の皆さんで共有している一つの思いは、前例なき環境には前例なき教育をと、この思いを持ってこれから少しでも力になればと、そういった思いで、あさって、とうとう開校を迎えますが、二年生、三年生がいない、つまり先輩のいない全く新しい学校でありますから、その校風、伝統、これを決定付ける一期生だと期待をして、しっかりと支援をしていきたいと思います。
 特に、この応援団の皆さん、私も含めてですけれども、やらなければいけないと思っていることは、アインシュタインの言葉に、学校で学んだことを一切忘れてしまったときになお残っているもの、それこそ教育だと、こういった言葉があります。あの先生との出会い、あの言葉、そういった学校の教科書では残らないものを一人一人にどこまで与えることができるか、これが問われていると思いますので、今回文科省の方にも大変な御尽力をいただいて、文科省の若き官僚であった南郷さんを副校長という形で現地には派遣をし、そしてスーパーグローバルハイスクールの指定もあり、これから少しでも福島県の将来の宝となる、そして日本の将来の希望となるべく全力で支援をしていきたいと、そう考えております。
#142
○山口和之君 様々な環境で、その環境を乗り越えてどういうふうに進化していくか、そう考えていくと、この教育というものが福島県においては非常に重要であるというふうに自分でも思っております。
 そこで、未来づくりは教育ということの観点から大臣にお伺いしたいんですが、教育の充実と人材の育成こそが復興の未来を左右すると思っています。教育は学校を造って終わりということではなくて、息の長い支援が必要だと思っています。ふたば未来学園の取組が福島県全体に波及することが重要であって、来年三月で復興集中期間が終わるわけでございますが、集中期間が終わっても、ふたば未来学園及び福島県の教育についてしっかりと支援していただきたいと思っております。
 復興大臣の決意をお伺いしたいと思います。
#143
○国務大臣(竹下亘君) もう子供たちは被災地の未来そのものであり、日本の未来だというふうにも思います。子供たちがこのふたば未来学園でしっかりと教育を受けて社会の中で大きく羽ばたいてもらいたいと。こんなことを言ったらちょっとオーバーかもしれませんが、世界に通用する人間が私はあの被災地から必ず出てくると。あれだけ厳しい体験をした子供たちはいない、世界中にほとんどいないと。その子供たちの中から、厳しさというのは人を育てます、苦労というのは人を育てますので、必ず世界に通用する人が何人も出てくると。我々はその未来を、私たちの目では見ることはできませんが、子供たちに託したい、特に原発で本当に厳しい避難生活を強いられてきた子供たちの未来に大きな思いを託していきたい。
 あさって開校するのは校舎を借りて開校をいたしますが、今、山を切って整地をする工事を進めておりまして、三十一年でしたか、新しい校舎が建つということでございまして、我々としてもこのふたば未来学園についてはもう全面的に支援をしていきたいと、このように考えているところでございます。
#144
○山口和之君 先ほどもお話ししましたけれども、ふたば教育応援団、小泉進次郎政務官を始めそうそうたるメンバーがこの学校に対して応援をいただいております。そしてまた、今、復興大臣からも力強いこの学校に対する決意を述べていただきました。福島県全体がしっかり復興に足場を固めて未来に羽ばたくためにも、この学校に対する期待は相当なものが、福島県民含め全国の方々もそう思っていると思います。是非、今後もこの学校について期待を寄せておりますので、復興大臣を始め皆さんの力をお借りしたいと思います。
 本日はどうもありがとうございました。
#145
○中野正志君 次世代の党の中野正志でございます。
 今日は原子力規制委員会の審査プロセスなどに関することを田中委員長にお伺いをいたします。
 現在、日本原電の敦賀原発と東北電力の東通原発における破砕帯調査が行われておりまして、有識者会合並びにピアレビューも開催をされております。規制委員会としては、有権者、失礼しました、有識者の意見も踏んまえて科学的、技術的な検討を重ねることが極めて重要だと感じております。
 ところが、エネルギー専門誌などで報道されているところによりますと、規制委員会における検討は科学的、技術的検討とは程遠く、信義則にもとる矛盾した発言などが繰り返されていて、事業者の再三にわたる申入れも一向に実現していない状況と言われております。
 もちろん、メディアの一方的な言い方なのかどうか分かりませんけれども、是非反論いただきたいと思うんでありますけれども、本来であれば、どうして事業者との科学的な議論を避け続けているのか、あるいは事業者の申入れを拒否し続けているのかといったことを追及したいところではありますけれども、今日は静かに、より高い見地から、前向き、建設的な議論をさせていただきたいと思います。
 まず、二点お尋ねいたしますけれども、第一点目として、審査プロセスにおいては、開かれた規制行政のために、透明性の高い情報公開に加えて、専門的知見を幅広に取り入れることは極めて重要だと考えております。今後は是非、規制委員会ではこういった方針を明確に打ち出して、より科学的、客観的な審査が行われるべきだと思います。規制委員会の考え方を確認をさせていただきたいと。
 二点目として、行政。これはまさに継続性の観点から、過去の判断はこれを最大限に尊重する。仮に過去の判断と異なる判断を行う場合には、科学的、合理的な説明を規制委員会の側から十分に行うことが肝要かと思っておりますけれども、この点について、規制委員会としてどのように考えて、どのような姿勢で臨まれるのかをお伺いをしておきたいと存じます。
#146
○政府特別補佐人(田中俊一君) 御質問が二点ありまして、最初の、科学的、技術的見地からの判断が必要だということですが、御指摘のとおり、原子力委員会は、独立した立場で科学的、技術的見地から原子力発電所の基準適合性を審査し、自ら責任を持って判断するということに、それが役割であるというふうに認識しておりまして、必要に応じて専門家の意見も十分に聞いているつもりであります。いろんな御意見があろうかと思いますが、相当専門家の方の御協力も得て審査等を実施しているところであります。
 いずれにしても、いろんな御意見があろうかと思いますけれども、十分に原子力委員会としては厳格かつ迅速に審査を進めていくということに努めてまいりたいと思います。
 それから、二番目のことですが、審査の過去の判断。過去の判断というのは、規制委員会以前の判断のことを指しているというふうに御理解してよろしいでしょうか。そうすると、過去に判断した事項については、その判断の変更を行う際には、その理由についてしっかりと説明する必要があるということは、これは異存ありません。ですから、いわゆる活断層についての御指摘だと思いますけれども、活断層については従来から、例えば敦賀の場合は浦底断層は断層でないということを判断をしてきたわけですが、今そのことを、事業者も含めて、活断層でないと言う方は誰もおりません。
 そういうことも含めまして、明確にそういった事実データに基づいた判断をしていくということで、過去の判断と異なる判断になる場合もあるということは今後ともあると思いますし、そのことについては、その議論の過程においては、私どもは全て公開で行っておりますので、それを見ていただくことが大事で、十分御理解いただけるんではないかと思います。
#147
○中野正志君 田中委員長の立場でありますから、しっかり受け止めますけれども、やっぱり規制委員会が一層信頼性向上させられるためにも、規制委員会としての判断のプロセスあるいは根拠、そういったものを含めて規制委員会自らが積極的な説明責任を果たしていく。今、大いにオープンにしていますというお話はいただいているんですけれども、積極的な説明責任ということになると、どうも私自身も、足りなかったのではないだろうかな、足りないんではないだろうかな、ですからこういうマスメディアに指摘をされるようなことになるのではないだろうかと思っております。
 もう一度、御見解をお伺いできますか。
#148
○政府特別補佐人(田中俊一君) 先ほどちょっと私、原子力規制委員会を原子力委員会と申し上げましたので、ちょっと御訂正させていただきたいと思います。
 で、説明責任というか、いろんなメディアがおりまして、いろんな御意見があるのも事実であります。ですから、かなりよく説明してもなかなか御理解いただけないという方、そういうメディアもありますし、あえてその説明をいろんなふうに解釈して、いろんな御意見をいただくこともあります。
 ですから、できるだけ私どもとしては客観的に事実に基づいて説明をしていくと。できますならば、ユーチューブ等々で全部公開しておりますので、そういったことも含めてフォローしていただくようお願いしているところでございます。
#149
○中野正志君 田中委員長、過去の判断ですね、今の規制委員会の前でありますけれども、そこに関わった専門家などの意見も聞くという姿勢も私は大変大事だと思うのであります。それが幅広な専門家の判断、知識を求めるということでありまして、私の一方通行の話ではありますけれども、是非そのことも御理解をいただいておきたいなと思います。
 それから、今、できるだけ早い判断を下すというお話をいただきましたから、まっことそのとおりなんでありますけれども、当初半年程度であった審査期間、実質は二年以上を要する結果となっているのでありますね。私は、やっぱりそこは問題で、特に、原発の停止に伴って代替化石燃料費、莫大な負担を強いられました。新規制に適合する安全な原発の再稼働を一刻も早く実現をする、これが地球の温暖化問題、あるいは国民経済的見地からも私は重要な視点であると思っております。
 そのために、規制委員会のマンパワー増強、体制面の整備や拡充も必要ではないか、こう考えておりますけれども、規制委員会として効率性というこの視点、どう考えておられて、どうこれから実現をされていくのか、御見解をお示しをいただいておきたいと思います。
#150
○政府特別補佐人(田中俊一君) 当初、私も半年程度は少なくとも掛かりますというようなことを申し上げたと思うんですが、それよりは私自身も随分時間が掛かったなと思っております。まあ二年は掛かっておりませんけれども、そういう状況です。これは、私どもも含めて事業者の方も、やはり新しい規制基準に少し不慣れなところがあって、そこのところの合意形成のところ、あるいは判断のところで少し時間を取ったということは否めないと思います。
 今回、川内の一、二号機についての審査が進んでおりますので、こういったことをモデルにして、高浜ではそれよりは大分早く今進んでいるように思いますし、今後とも、その審査の迅速性、効率性というものについては取り組んでいきたいと思います。
 マンパワーを増強してはどうかという先生の御指摘は大変有り難いんですが、今はやはり審査ができる人材を日本中探してもそんなにたくさん得ることができないという状況もありますので、内部での教育も含めて、できるだけ増強に努めてまいりたいと思います。
 なお、BWR関係は少し遅れていますけれども、合同審査、事業者合同で審査をするなど、共通部分についてはお互いに質疑を交換できるようにして時間の短縮を求めております。
#151
○中野正志君 終わりますけれども、是非合同審査などにつきましても、その決意で頑張っていただきたいと思います。
 終わります。
#152
○渡辺美知太郎君 無所属の渡辺美知太郎です。
 先日、私は予算委員会で、放射性指定廃棄物最終処分場の詳細調査候補地選定の際に利用したデータに一部欠落があったのではないかという点を御指摘させていただきました。今日は、それを踏まえた上でお伺いしたいと思っております。
 詳細調査候補地選定の際、評価基準の中に水源との近接状況というのがこれは加味されております。しかし、これは前から、栃木県の塩谷町、詳細調査候補地に選定された塩谷町上寺島に豊月平牧場というのがございまして、実は上寺島の詳細調査候補地と、そこからほとんど距離が離れていない、近いということで、町からは、豊月平牧場で生活用水として使われているのに、その点のことが考慮されていないのではないかという指摘が以前から上がっております。
 詳細調査候補地選定の際に、この豊月平牧場の水源は考慮されたのでしょうか。環境省に伺いたいと思います。
#153
○政府参考人(鎌形浩史君) 御指摘の指定廃棄物の処理施設を設置するに当たりましては、利水に影響を及ぼさないように配慮することは、私ども極めて重要であると認識してございます。このため、処理施設は二重のコンクリートで水の浸入及び排出を防ぐ構造として適切な管理を行うことにより、施設の安全性を確実に確保するということとしてございます。
 その上で、詳細調査候補地の選定に当たりましては、より安心感の得られる候補地を選定するため、取水点との近接状況を評価項目の一つとしてございます。具体的には、栃木県知事及び県内全ての市町長に御参加いただきました栃木県の指定廃棄物処理促進市町村長会議で確定しました選定手法に基づきまして、水道及び農業用水の取水点について、厚生労働省の水道地図及び農林水産省の農業基盤情報基礎調査を用いて選定作業を行ったところでございます。
 御指摘の町営豊月平放牧場の飲用水として利用している水源につきましては、水道及び農業用水ではないことから評価の対象とはしてございません。しかしながら、詳細調査におきましては、地下水や周辺を含めた水利用に関する調査を実施するほか、処理施設の設置後は安全性を担保する観点からモニタリングを徹底するなど、利水に影響が生ずることのないようにしっかり確認してまいりたいと考えてございます。
#154
○渡辺美知太郎君 今、厚労省の水道地図とおっしゃいましたが、この厚労省の水道地図というのは都道府県から情報が上がってくるのをまとめたものでありまして、農水省の農業基盤情報基礎調査というのは、私も前回も指摘させていただきましたが、これはGISデータなんですね。両方とも厚労省や農水省の方で情報の正確性を担保していないということで、これは前回指摘をさせていただいたGISデータと同様に、省庁の方で正確性を担保しているわけではないんですね。もちろん、栃木県の情報が誤っているというわけではないのですが、以前にその御指摘をさせていただいたときに、草久保全林が抜けていたという点を踏まえて、そういった選定の際に使用したデータの正確性はどこで担保をするのかというのが一つあります。
 それから、市町村長会議とおっしゃっていますが、市町村長会議では使用されたデータにも誤りがあったということもありますので、やはりこれは、情報の正確性の担保はどこでされるのか、ちょっと伺いたいと思います。
#155
○政府参考人(鎌形浩史君) 御指摘の水源につきましては、市町村長会議で確定いたしました選定手法におきまして、厚生労働省の水道地図、農林水産省の農業基盤情報基礎調査のGISデータを活用するということとされてございまして、このとおりに選定作業を行ったということでございます。
 情報の正確性でございますが、それぞれの情報を使って選定するというルールどおりに行ったということでございます。
 なお、先ほども申しましたけれども、詳細調査におきましては、周辺の地下水あるいは周辺の水利用も含めた調査も実施して対応してまいりたいというふうに考えてございます。
#156
○渡辺美知太郎君 詳細調査というのは、処分場を建設して、処分場の設置が安全にできるかと、あくまでもこれは建設の技術に関する調査であって、住民の方が使っているかどうか、それは調べることはないと思いますし、また以前から答弁いただいておりますが、詳細調査候補地に選定された地域、これが基本的には最終処分場になるとおっしゃっております。
 詳細調査候補地選定地が実質最終処分場になるということで、私はその情報がどこで担保されるかと聞いているわけでありまして、詳細調査ではやりますと言われても、それはあくまでも技術的な話だと思うんですが、相違はないんですか、違いますかね。
#157
○政府参考人(鎌形浩史君) 情報につきましては、先ほども申しましたとおり、厚労省や農林水産省のデータをきちんと活用していくということが大切だと考えてございます。
 詳細調査につきましては、今御指摘ございましたとおり、安全に施工できるかどうかということを調査いたしますけれども、様々御地元から御懸念が寄せられておりますので、そういった事項についても調査はやっていくという考えでございます。
#158
○渡辺美知太郎君 農水省や厚労省のデータを活用するとおっしゃっていますけど、そもそも水道の生活用水を使っているかどうかというのは、農水省や厚労省では正確に把握をしているわけではないんですよ。それを、どこで選定した材料で正確性を保っているのか、そこが聞きたいんですよ。
#159
○政府参考人(鎌形浩史君) 市町村長会議で確定いたしました選定手法では、水源の種類は水道用水、農業用水とするということで、水道用水と農業用水からの近接状況というものを把握した上で評価するということとされてございます。
 そこで、御指摘の放牧場の飲用水につきましては、水道あるいは農業用水ということではございませんので、選定作業に当たっては考慮に入らなかったということでございます。
 いずれにしても、周辺の利水などについては御懸念があるので、調査はしていきたいというふうに考えてございます。
#160
○渡辺美知太郎君 実際に、じゃ生活用水に使われていたかどうかという聞き取りなどは想定はされていないということなんですよね、詳細調査では。
#161
○政府参考人(鎌形浩史君) 今御指摘の生活用水として使用されたかどうかの聞き取りということでございますが、もちろん、これまでの選定作業においては既存のデータを活用してやってきたということで、そういったことを行ってございません。
 今後につきましては、御地元の御懸念などを承りながら、どういった調査を行っていくかというようなことも含めて検討していく課題だと思っております。
#162
○渡辺美知太郎君 今後またいろいろと考え直していただきたいなと思っておりますが。
 先日、東京で、放射性物質汚染対処特措法の施行状況検討会議の初会合が行われております。そこで、地方自治体にアンケートを実施するということなんですけど、アンケートの内容など、今の時点で分かっていることがあればちょっとお教え願いたいんですけど。
#163
○政府参考人(鎌形浩史君) 御指摘の検討会は、放射性物質汚染対処特別措置法の施行状況につきまして、法律上、法律施行後三年を経過した場合にその施行状況の検討を行うという規定を受けて設置して検討を開始したというところでございます。
 三月三十一日に第一回検討会を開きまして、今後の進め方などについて議論をいただきました。その中で自治体向けのアンケートを実施するということを私どもとして提示させていただきましたが、特措法の関係自治体全てを対象に、それぞれ除染、中間貯蔵、汚染廃棄物に関する御意見を自由記述方式でお伺いする内容としてアンケートを行いたいというふうに考えてございます。
#164
○渡辺美知太郎君 是非、アンケートの結果は私も楽しみにしております。
 では、ちょっと最後に質問を、復興大臣に伺いたいんですけど、現行の復興事業のレビューについて伺いたいと思っています。
 現行の復興事業のレビューの中でまず行われるべきだというのが、当初十九兆円程度であった集中復興期間の財源フレーム、これが政権与党によって二十五兆円に拡大されています。最終的には二十六・三兆円まで膨れたことに対する十分な検証であると思いますが、この点について、十分な検証なくして後半五年間の適切な財源フレームの提示は難しいと思われますが、復興大臣の御見解を伺って、私の質問を終えたいと思います。
#165
○国務大臣(竹下亘君) 当初十九兆円程度であったものも、少なくとも十九兆円程度というのが当時の政府が決めた基本方針でありまして、これは発災当初に見込むことができた限りのものを積み上げたらこういう数字であったということだったらしいんですが、第二次安倍政権発足直後の平成二十五年度予算編成において全体の復興事業費が復興財源を超える見込みとなってまいりました。
 そうしたことから、二十三年から二十五年度予算における二十兆八千億円の事業費に加えまして、二十六年度、二十七年度に確実に見込まれる事業費二兆七千億円程度を見込むなどによって復興財源フレームを二十五兆円に拡大をし、さらに二十七年度当初予算までに必要な復興事業を積み上げた結果、事業規模は予備費七千五百億円も含めまして二十六兆三千億円程度となってきております。
 今後は五年の固まりでしっかり考えさせていただき、被災地が安心して復興に取り組めるようにしていきたいと、こう思っております。
#166
○渡辺美知太郎君 終わります。
#167
○山本太郎君 お疲れの皆様、おはようございます。僕が最後の質疑者となります。よろしくお願いします。
 生活の党と山本太郎となかまたち共同代表、山本太郎です。本日、十分の質疑とかなりタイトです。答弁者の皆様には簡潔な答弁、よろしくお願いいたします。
 東電原発事故による汚染水問題について質問いたします。
 政府の言う汚染水の定義とは何でしょうか。
#168
○政府参考人(糟谷敏秀君) まず、汚染水対策として、様々な濃度の放射性物質を含む水について対策を講じてきております。
 その上で、汚染水と言いますと、原子炉建屋等に滞留しております燃料デブリ、溶けて固まった燃料に触れたものというふうに御理解をされる方が多いようでございまして、地元でいろいろとお話をしたときに、風評被害を招かないという観点から、燃料デブリに触れたもの、これは非常に濃いものでありまして、告示濃度の数百万倍、数千万倍という濃度のものであります、それと、それ以外の放射性物質を含む雨水とか地下水とかそういうものは区別してほしいというふうに言われることがございます。
 その意味で、対策は幅広く講じておりますけれども、汚染水と言う場合には、燃料デブリに触れた水、原子炉建屋に滞留している水、そういうことを指すような言い方で使うことが多うございます。
#169
○山本太郎君 ありがとうございます。
 東電が発表した発電所から海洋への放射性物質の放出量等という資料によりますと、平成二十六年四月一日から平成二十七年三月三十一日に港湾へセシウム137が三千九百億ベクレル、ストロンチウム90が九千六百億ベクレル流出されたと発表されています。
 これらの流出水は、先ほどの政府が定義する汚染水ではないということになりますか。
#170
○政府参考人(糟谷敏秀君) ちょっと数字がきちっと聞き取れたかどうか不安でありますけれども、恐らく東電が発表しましたのは、事故の後、環境外に、特に海洋に対して放出をされた放射性物質の放出量を発表したものだというふうに承知をしております。
#171
○山本太郎君 済みません。先ほどの政府の定義からいくと、じゃ、汚染水と呼ばれているもの、呼ぶことにしているルールのものは全てタンクにあるものだと理解していいんですか。タンク以外のものというのは、じゃ、汚染水って呼ばない。
#172
○政府参考人(糟谷敏秀君) タンクの中には、タンクの堰の中にたまった雨水で放射性を含むようなもの、そんなものもためております。そういう意味で、タンクの中にも様々な濃度のものがあるのは事実でございますけれども、いずれにしても、放射性物質を含む幅広い水に対して対策を講じる必要があるというふうに考え、必要な対策を講じることとしております。
#173
○山本太郎君 先ほど取り上げた資料によりますと、平成二十六年の四月一日から平成二十七年の三月三十一日に港湾へ放出された放射性物質は、セシウム137が三千九百億ベクレル、ストロンチウム90が九千六百億ベクレルということで、ストロンチウムの方が二・五倍ほど多くなっていると。
 厚生労働省にお伺いいたします。
 食品中の放射性物質、ストロンチウムの量は、マーケットバスケットという方式で年にたった数回のみ測定が行われています。これではほぼやっていない状況と同じとも思ってしまうんですけれども、それでも大丈夫だと、問題ないんだと言います。その理由は、セシウムの量を測れば比例計算でストロンチウムの含まれる量が分かるからだそうです。
 質問します。セシウムとストロンチウムの比率はおよそ八十八対十二で間違いありませんか。間違いない、若しくは間違いであるの二択でお答えいただけると助かります。
#174
○政府参考人(三宅智君) 食品中の放射性物質の基準値につきましては、放射性セシウムとストロンチウム90など放射性セシウム以外の核種からの線量を合計し、食品を摂取することによる被曝量が年間一ミリシーベルトを超えないように放射性セシウムの濃度として設定しております。被曝線量に占める比率は、食品全体として、議員がおっしゃられましたように、十九歳以上の場合で放射性セシウムが八八%、それ以外の核種が一二%となっております。
#175
○山本太郎君 ありがとうございます。八十八対十二、十九歳以上ですか。これ、ちょっとおおよそで言うと、七・三対一ぐらいになるんですかね。
 安倍総理がブエノスアイレスで、汚染水による影響、ブエノスアイレスに行っておっしゃいましたよね、汚染水による影響は第一原発の港湾内の〇・三平方キロメートルの範囲内の中でブロックされてるんだと、ブロックされてるんだと。まるで全能の神のような発言をなされたわけですね。
 第一原発において高濃度汚染水が流出する港湾内の海水は、一日に五〇%以上入れ替わるそうです。さらに、五号機、六号機は、今でも港湾内から一時間に七千トンの海水をくみ上げて取り込み、その後、港湾の外に排出していると。この一時間に七千トンというのは、一日に換算すると、港湾内の水量の約七・三%に当たるそうです。つまり、毎日五七・三%の海水が港湾内と湾外で入れ替わる。二日で八〇%が入れ替わる。五日後に九九%が入れ替わる計算になるそうです。
 これについて、事実であれば事実である、事実でなければ事実でないの二択でお答えいただきたいんですけれども、お願いします。
#176
○政府参考人(糟谷敏秀君) 五七%というのはちょっと違うというふうに考えております。といいますのは、これは干潮、満潮の差で見ておりまして、満潮のときは水深が五メートルでございます。干潮のときは四メートル。で、一回潮の満ち引きで五メートルの高さのものが四メートルになる、またそれを一日に二回繰り返すということであります。
 一番保守的に計算をいたしますと、それによって全て二割の水が出て一切戻らないというふうにカウントしますと、二割足す二割で四割。それに加えまして、五号機、六号機の先生おっしゃった七・三%というものを加えて、約五割弱というのが入れ替わるというのが一番保守的に見た入れ替わる量、最大の量だというふうに考えております。
 他方で、港湾内で影響がブロックされているという発言についてでございますけれども、港湾の外の放射性物質の濃度は、従来から公表しておりますように、法令で定める告示濃度限度に比べて十分に低いままでありまして、IAEAからも、周辺海域や外洋では放射性物質の濃度は上昇しておらず、WHOの飲料水ガイドラインの範囲内にあり、公衆の安全は確保されているという評価をいただいておりまして、こうしたことを指しているというふうに考えております。
#177
○山本太郎君 ありがとうございます。
 先ほどお答えいただいた、五割未満であると先ほど最後に言われましたよね、その港湾内のものが。五七・三じゃないんだ、五割未満なんだと、潮の満ち引きがあるからということをおっしゃいましたけれども、全てにお答えいただいていないんですよね。
 五日で九九%入れ替わるという点に関してはどうなんですか。
#178
○政府参考人(糟谷敏秀君) 一日に一番保守的に四七・三%ですか、入れ替わるというふうに考えたときのその掛け算でありまして、ちょっと今手元にその計算をする時間もございませんので、そこは数値を持ち合わせておりませんけれども、最初、五七%とおっしゃったことについては、ちょっと多めに見積りをされているんではないかということで申し上げました。
#179
○山本太郎君 通告しているんですよ。この一日目だけ答えてどうしてくれという話じゃないんですよ。一日目は、三日目は、五日目は、港湾内の水がどれぐらいの周期で入れ替わるかという答えが欲しかったのに、それにも答えずに、一日目だけで話をごまかすなんて最低ですね、本当に。
 さあ、続いて質問行きたいと思います。
 港湾内、そして港湾外、共にWHOの飲料水の基準を満たしているとおっしゃいましたね。だから大丈夫なんだとおっしゃいました。究極言えば、飲んでも大丈夫だ、問題ないという話がおっしゃりたいと思うんです。WHOの基準ですから、大丈夫ですって。
 東電が今年の三月十六日発表した資料によると、去年十二月に採取されたタケノコメバルという魚からは実に二十二万三千ベクレルのセシウム134、137が測定されたんですよね、港湾内にいたものが。おかしくないですか。WHOの飲料水の基準をほとんど満たしている水の中に暮らしているタケノコメバルが二十二万ベクレルだって。で、ストロンチウム測ったのって、東電測らないって、おかしいですよね。これまでの経緯を見ていても、ストロンチウムの方が多く流れ出しているというおそれが多い中、数字でもしっかり出ていますよ。
 ストロンチウム検査、しっかりとしてほしいんです。どうしてストロンチウム測らないのって。風評被害じゃないですよ。しっかりと検査しないことの答えが出ているんです。ストロンチウム検査をしてもらうべきですよね、東電にも、魚に対してもという話なんです。
 最後、竹下大臣に、今日のストロンチウムの検査、是非やっていただきたいということに対する質疑の感想を聞かせていただければと思います。ありがとうございます。
#180
○委員長(櫻井充君) 時間が来ておりますので、簡潔に御答弁をお願いいたします。
#181
○国務大臣(竹下亘君) 食品のモニタリング検査につきましては、私の担当でもございませんし、私もストロンチウム余りよく分からぬのですよ、正直言いまして。
 厚労省において、放射性セシウムを検査対象とすることでストロンチウムの測定は必要ないとの判断であると、私の答弁書にはそう書いてございます。失礼いたしました。
#182
○山本太郎君 ありがとうございました。
#183
○委員長(櫻井充君) 以上をもちまして、平成二十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、東日本大震災復興についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#184
○委員長(櫻井充君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時八分散会
ソース: 国立国会図書館
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