2015/03/31 第189回国会 参議院
参議院会議録情報 第189回国会 国土交通委員会 第4号
#1
第189回国会 国土交通委員会 第4号平成二十七年三月三十一日(火曜日)
午前十時開会
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出席者は左のとおり。
委員長 広田 一君
理 事
江島 潔君
森屋 宏君
田城 郁君
増子 輝彦君
河野 義博君
委 員
青木 一彦君
大野 泰正君
太田 房江君
北川イッセイ君
酒井 庸行君
中原 八一君
野上浩太郎君
山下 雄平君
脇 雅史君
渡辺 猛之君
金子 洋一君
田中 直紀君
前田 武志君
山本 博司君
室井 邦彦君
辰巳孝太郎君
山口 和之君
和田 政宗君
吉田 忠智君
衆議院議員
国土交通委員長 今村 雅弘君
国務大臣
国土交通大臣 太田 昭宏君
事務局側
常任委員会専門
員 田中 利幸君
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本日の会議に付した案件
○半島振興法の一部を改正する法律案(衆議院提
出)
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#2
○委員長(広田一君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。半島振興法の一部を改正する法律案を議題といたします。
提出者衆議院国土交通委員長今村雅弘君から趣旨説明を聴取をいたします。今村衆議院国土交通委員長。
#3
○衆議院議員(今村雅弘君) おはようございます。衆議院国土交通委員長の今村雅弘でございます。ただいま議題となりました半島振興法の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。
半島振興法は、三方を海に囲まれ、幹線交通体系から遠く離れ、平地に恵まれず、水資源が乏しいなど国土資源の利用の面における制約から、産業基盤、交通基盤等の整備の面で他の地域に比較して低位にある半島地域の振興を図るため、昭和六十年六月、衆議院建設委員長提案により時限立法として制定されました。制定以来、三度の改正を経て、現在三十年が経過しようとしております。
この間、本法に基づき二十三の地域が半島振興対策実施地域に指定され、半島振興計画に基づく各種の施策が講じられてきたことにより、半島循環道路等の整備が進むなど一定の成果を上げてまいりました。
しかしながら、半島地域は社会生活基盤の整備がいまだ十分ではなく、全国を上回る人口減少と高齢化が進行し、社会減少も続いており、依然として格差が残る状況です。また、南海トラフ巨大地震等による被害が想定される地域が多く、頻発する風水害や土砂災害に対しても脆弱な状況であります。
その一方で、半島地域は、国土の保全、多様な文化の継承、自然との触れ合いの場及び機会の提供、食料の安定的な供給等我が国及び国民の利益の保護及び増進に重要な役割を担うとともに、国土の多様性の重要な構成要素であることから、地域間交流や産業育成等を通じ、定住の促進を図ることが必要となっております。
本案は、このような最近における半島地域の社会経済情勢に鑑み、引き続きこの地域の振興を図り、地方創生の一翼を担うべく、所要の改正を行おうとするもので、その主な内容は次のとおりであります。
第一に、目的規定において、国土の保全等半島地域が我が国において担っている役割を明記するとともに、多様な主体の連携及び協力の促進を位置付け、あわせて、半島地域における定住の促進を図ることを追加することとしております。
第二に、半島振興計画に定める事項として、交通通信の確保、就業の促進、医療の確保等及び防災体制の強化に関する事項を追加することとしております。
第三に、国は、半島振興計画に基づく事業のうち多様な主体の連携及び協力により実施されるものについて、その事業を実施する地方公共団体その他の者に対する助成その他の必要な措置を講ずることとしております。
第四に、半島地域市町村は、産業振興促進計画を作成して主務大臣の認定を受けることができることとし、認定を受けた産業振興促進計画に記載した事業について、補助金等適正化法の特例等が認められることとしております。
第五に、国及び地方公共団体の配慮規定に、地域公共交通の活性化及び再生、就業の促進等に係る事項を追加することとしております。
第六に、半島振興計画に係る主務大臣について、新たに文部科学大臣、厚生労働大臣、経済産業大臣及び環境大臣を追加することとしております。
第七に、法律の有効期限を平成三十七年三月三十一日まで十年間延長することとしております。
以上が、本案の提案の趣旨及びその内容であります。
何とぞ速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
#4
○委員長(広田一君) 以上で趣旨説明の聴取は終了しました。これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
半島振興法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
#5
○委員長(広田一君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。この際、田城君から発言を求められておりますので、これを許します。田城郁君。
#6
○田城郁君 民主党・新緑風会の田城郁です。私は、ただいま可決されました半島振興法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、維新の党、日本共産党、日本を元気にする会・無所属会、次世代の党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
案文を朗読いたします。
半島振興法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
政府は、本法の施行に当たり、半島地域における安全で安心な住民の生活を確保し、定住の促進を図る観点から、産業振興や企業活動に関わる対策だけでなく、半島地域における住民の生活の質の向上を図るため、医療、介護、教育、交通、通信、エネルギー、郵便、金融等、ユニバーサルサービス提供の実態を調査・分析し、その上で、ユニバーサルサービスを確保するために必要な具体的な措置の実現を図るよう努めるべきである。
右決議する。
以上でございます。
何とぞ委員各位の御賛同をお願いをいたします。
#7
○委員長(広田一君) ただいま田城君から提出をされました附帯決議案を議題とし、採決を行います。本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
#8
○委員長(広田一君) 全会一致と認めます。よって、田城君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。ただいまの決議に対し、太田国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。太田国土交通大臣。
#9
○国務大臣(太田昭宏君) ただいまの御決議につきましては、その趣旨を十分に尊重し、関係省庁と連携させていただきながら努力してまいる所存でございます。#10
○委員長(広田一君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(広田一君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。本日はこれにて散会をいたします。
午前十時七分散会