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2015/04/07 第189回国会 参議院 参議院会議録情報 第189回国会 厚生労働委員会 第5号
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2015/04/07 第189回国会 参議院

参議院会議録情報 第189回国会 厚生労働委員会 第5号

#1
第189回国会 厚生労働委員会 第5号
平成二十七年四月七日(火曜日)
   午前十時二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月一日
    辞任         補欠選任
     太田 房江君     木村 義雄君
     白  眞勲君     福山 哲郎君
 四月二日
    辞任         補欠選任
     福山 哲郎君     白  眞勲君
 四月七日
    辞任         補欠選任
     小池  晃君     辰巳孝太郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         丸川 珠代君
    理 事
                大沼みずほ君
                羽生田 俊君
                福岡 資麿君
                津田弥太郎君
                長沢 広明君
    委 員
                赤石 清美君
                石井みどり君
                木村 義雄君
                島村  大君
                高階恵美子君
                滝沢  求君
                武見 敬三君
               三原じゅん子君
                石橋 通宏君
                西村まさみ君
                羽田雄一郎君
                白  眞勲君
                牧山ひろえ君
                山本 香苗君
                川田 龍平君
                辰巳孝太郎君
                行田 邦子君
               薬師寺みちよ君
                福島みずほ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   塩崎 恭久君
   副大臣
       厚生労働副大臣  永岡 桂子君
       厚生労働副大臣  山本 香苗君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        松本 洋平君
       厚生労働大臣政
       務官       橋本  岳君
       厚生労働大臣政
       務官       高階恵美子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林  仁君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      中島  誠君
       内閣府大臣官房
       審議官      中川 健朗君
       内閣府規制改革
       推進室次長    刀禰 俊哉君
       内閣府国立研究
       開発法人日本医
       療研究開発機構
       担当室長     中垣 英明君
       法務省入国管理
       局長       井上  宏君
       厚生労働省医政
       局長       二川 一男君
       厚生労働省健康
       局長       新村 和哉君
       厚生労働省労働
       基準局長     岡崎 淳一君
       厚生労働省労働
       基準局安全衛生
       部長       土屋 喜久君
       厚生労働省職業
       安定局派遣・有
       期労働対策部長  坂口  卓君
       厚生労働省職業
       安定局雇用開発
       部長       広畑 義久君
       厚生労働省職業
       能力開発局長   宮川  晃君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       安藤よし子君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    鈴木 俊彦君
       厚生労働省老健
       局長       三浦 公嗣君
       厚生労働省保険
       局長       唐澤  剛君
       厚生労働省政策
       統括官      石井 淳子君
       国土交通大臣官
       房審議官     若林 陽介君
       国土交通大臣官
       房審議官     海堀 安喜君
   参考人
       国立研究開発法
       人日本医療研究
       開発機構理事長  末松  誠君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○平成二十七年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)、平成二十七年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)、平成二十七年度政府関係
 機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (厚生労働省所管)
    ─────────────
#2
○委員長(丸川珠代君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告をいたします。
 去る一日、太田房江君が委員を辞任され、その補欠として木村義雄君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(丸川珠代君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省職業能力開発局長宮川晃君外十八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(丸川珠代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(丸川珠代君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国立研究開発法人日本医療研究開発機構理事長末松誠君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(丸川珠代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(丸川珠代君) 去る三月三十日、予算委員会から、四月七日の一日間、平成二十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、厚生労働省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 予算の説明につきましては既に聴取をしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○大沼みずほ君 自由民主党の大沼みずほでございます。
 本日は、まず最初に大臣にお伺いしたいと思います。昨年十月に既に委員会で質問させていただいた国家戦略特区内での外国人家事支援人材についてのことでございます。
 私、一昨年当選させていただいた直後に、自民党の日本経済再生実行本部長であられました塩崎大臣の下で女性力拡大チームメンバーとして一緒にお仕事をさせていただいて、今回のこの外国人の家事支援人材の受入れも大臣の強いリーダーシップで実現したものと理解しております。
 一緒に働かせていただく中で、この件だけではなく、女性が子育てや介護をしながら仕事を続けられる環境整備に大変御理解があり、そうした女性の味方であり大変頼りになる政治家だと認識しております。私も大臣に御紹介いただいた紹介所のベビーシッターさんに今でもお世話になっており、大変助かっております。
 さきの委員会での質問の中で、現在、この家事支援の範囲についてどこまで認めるかということについては今後政令で決めるという御答弁をいただいております。しかしながら、現在、家事支援代行サービスが行っている規制というものは全く存在しておりません。各事業主がどういうことをするかということを決めてそのサービスを行っているわけでございます。外国人だからといって、これをしてはいけない、あれをしてはいけないということではなくて、各事業者が責任を持って訓練をしてサービスを提供する、そして何かがあればそれは民民で解決するというのが規制緩和をしていく特区内でのことでありまして、現在規制がないものに規制をしていくというのは全くおかしな話であると私は考えていますけれども、大臣の御所見を伺いたいと思います。
#9
○国務大臣(塩崎恭久君) 今年の四月の三日に閣議決定をされましたいわゆる国家戦略特別区域法の一部改正法案、これにおきましては、女性の活躍推進等の観点から、地方自治体等によります一定の管理体制の下で家事支援サービスを提供する企業に雇用される外国人家事支援人材の入国、在留を可能とするという、こういう特例が盛り込まれているわけでございます。
 今、大沼先生御指摘のように、この家事支援業務の範囲につきましてはいろいろな御意見がございまして、これを政令で後に定めるということになっているわけでございまして、今申し上げたような様々な御意見があることから、厚生労働省としては、それらの御意見を踏まえて関係各府省と十分協議、検討して決めていかなければならないというふうに思っておりまして、先生のように今お披瀝をいただいたような考え方もございますけれども、もちろんいろいろな幅があって、そういうことを踏まえて政令でこれを決め込んでいこうと、こういうことでございます。
#10
○大沼みずほ君 是非とも強いリーダーシップを発揮していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 次に、外国人技能実習制度について伺います。法務省に伺います。
 ここ十年での技能実習制度における不正取締り件数について教えていただければと思います。
#11
○政府参考人(井上宏君) お答えいたします。
 法務省におきましては、あらかじめ省令で一定の行ってはならない行為を不正行為として定めまして、必要に応じて実地調査等を行って、それが確認されたときにはその旨を通知するという取締りを行っているところでございます。
 その通知をした機関数につきまして申し上げますと、平成二十一年に技能実習の在留資格を整備するような法改正をしてございますが、その前まで、例えば平成十七年、十八年辺りは二百機関程度でございましたが、その後急激に増えまして、平成十九年から二十一年までの間は平均して四百機関を超える、四百五十を超える年もありました。
 そのような状況でございましたが、制度の見直しを行った平成二十二年、それが施行されたのが平成二十二年でございますが、二十二年は百六十三と半減いたしました。その後やや増加してはございますけれども、いまだ二百三十とか四十という低い水準にとどまって推移しておるというところでございます。
#12
○大沼みずほ君 ありがとうございます。
 本日お配りした資料にもありますけれども、平成二十一年の法改正の際に、附帯決議において、抜本的見直しについてできるだけ速やかに検討を得るよう決議され、また、附則においても三年をめどに検討を加えるようになっておりました。
 平成九年から二十一年まで法改正が検討されなかったことに鑑みれば、自民党政権になってすぐ法改正に着手したことは非常に意義深いものと思います。二十一年から二十二年の法改正でも半減以下となったわけですから、今回、法改正によって更にこうした案件は減っていくものと思いますし、この法改正に非常に意義があると思います。
 この法制度、変えていく概要について端的に教えていただければと思います。
#13
○政府参考人(宮川晃君) お答えいたします。
 技能実習制度につきましては、昨年六月の日本再興戦略改訂二〇一四を踏まえまして、管理監督体制の強化と制度の拡充を行うこととしております。
 法改正の具体的内容といたしましては、監理団体に対する許可制、実習実施者に対する届出制、個々の技能実習計画について認定制を導入すること、それから、新たに外国人技能実習機構を創設いたしまして、監理団体等に報告を求め、実地に検査するなどの業務を行うこと、通報・申告窓口や人権侵害行為等に対する罰則等の整備を通じ実習生の保護体制を強化することなどを行うこととしております。
 また、あわせて、受入れ機関が一定の条件を満たして優良と認められる場合に、実習期間の延長や受入れ枠の拡大を認めるなど、制度の拡充を行うこととしております。
#14
○大沼みずほ君 せっかくいいふうに制度を変えるわけですから、局長、もっと自信を持って堂々とお話しいただいて結構だと思うんですけれども。
 今回のこの見直しというのは、やはり特に人権侵害について罰則が設けられることであると思います。具体的にはどのような罰則が設けられるのか、法務省に伺います。
#15
○政府参考人(井上宏君) お答え申し上げます。
 技能実習生に対する人権侵害行為といたしましては、実習生の旅券を取り上げる行為でありますとか、実習生に対して通信や外出を禁止する行為などがこれまで指摘されていたところでございます。現行法制では、それが刑法犯に当たるような悪質なものを除きますと、処罰する規定はございませんでした。
 そこで、今回、技能実習法案におきましては、技能実習生の意思に反して旅券又は在留カードを保管する者を処罰する規定でございますとか、技能実習生に対して解雇その他の労働関係上の不利益や財産上の不利益を示して通信、面会、外出を禁止する旨を告知した者を処罰する規定などを設けることとしてございます。
 また、暴行、脅迫等による労働の強制や、労働契約の不履行についての違約金の定めなどにつきましては現在も労働基準法に罰則がございますが、これは労働者を雇用している使用者を対象とする罰則でございまして、したがいまして、実習実施を直接担当しているところはいいんですけど、その上にある監理団体の役職員につきましては現在、罰則の適用がございませんでした。そこで、新たな技能実習法案におきましては、こうした労働基準法に罰則が定められている行為につきまして監理団体の役職員も処罰できるよう、所要の罰則を設けることとしてございます。
#16
○大沼みずほ君 ありがとうございます。
 やはり監理団体への罰則というところが非常に大きいと思います。ここが今まで機能していなかったところを今回の制度改正でこうしていくわけですから、しっかりとこの法にのっとって制度をより良く運用していただければと思います。
 次に、技能実習制度に介護職種が追加されることについて伺います。
 私も、二月の上旬、マニラに視察に行ってまいりました。現在、介護の資格を持っているフィリピンの方々はアメリカやカナダ、イギリス、シンガポール、中東などに行く事例が増えております。もちろん、当地の海外雇用庁の幹部は、日本の介護技術は大変優れたもので、是非とも多くの有資格者を日本で研修させたいと話しておりました。
 日本としても、是非いい人材に来ていただいて国際貢献につなげていく責務があると考えますが、訪日前の日本語教育というのは大変重要であり、これは官民挙げて力を入れていくべきと考えますが、厚生労働省の考えを聞かせていただければと思います。
#17
○副大臣(永岡桂子君) 先生おっしゃいますとおり、介護分野の技能実習につきましては、技能実習生に基本的な日本語を理解することなど一定の日本語能力を求めることになっております。
 御指摘のとおり、必要な日本語教育を受けていただくことが大変重要となるわけでございますけれども、他方、技能実習制度というのは、日本から開発途上国などの相手国に対して民間が主体となって技能移転を図るものでございますので、訪日前の日本語教育につきましても民間事業者の方々が環境整備を図ることが必要と考えております。
 また、今後、介護職種に関します制度設計の検討に当たりましては、介護サービス事業者などと十分に厚生労働省も連携を取りながら必要な情報提供などを行うなど、適切に対応してまいりたいと考えております。
#18
○大沼みずほ君 民間同士ということは私も理解しておりますが、政府が日本語の基準を決めたわけですので、やはりそこは最大限のバックアップをしていただきたいと思いますし、それが必要だというふうに感じております。
 厚労省に伺います。
 現在、介護福祉士の資格を取るための方法、またEPAで訪日した介護福祉士候補者生の方々が資格を得るために厚生労働省が行っている配慮について端的にお答え願います。
#19
○政府参考人(鈴木俊彦君) お答え申し上げます。
 現在、介護福祉士の資格の取得方法といたしましては大きく三つございます。一つは、三年以上介護等の業務に現に従事した方が国家試験に合格し資格を取得する、いわゆる実務経験ルートであります。二つ目が、介護福祉士養成施設において介護福祉士として必要な知識、技能を習得し資格を取得するいわゆる養成施設ルートでございます。三つ目が、高等学校で福祉に関する科目を修めた後に国家試験に合格し資格を取得する、いわゆる福祉系高校ルートでございます。
 それから、今御指摘ございましたEPAで訪日をした介護福祉士の候補者の方々、この方々に対しましては、EPAが二国間の経済連携の強化、両国間の友好協力の促進、こういうことを目的としているということに鑑みまして特別な配慮を行っているところでございます。
 具体的には、まず第一点といたしまして、これは関係省庁と連携してでございますけれども、訪日後の日本語研修あるいは介護導入研修の実施、それから受入れ施設が行います学習支援経費の補助、こういった支援を行っております。あわせまして、国家試験におきましても、特例的な対応といたしまして、受験時間の延長、それから漢字に振り仮名が振られた問題用紙の配付などを実施しているところでございます。
 また、平成二十八年度からは実務経験ルートの受験者に対しまして実務者研修の受講が必要となりますけれども、EPAの候補者につきましては、母国で看護課程を修了している、こういった要件によりまして一定の専門知識や技術を有しているということを踏まえまして、この実務者研修につきましても受講をしなくても受験資格を認める、こういう扱いにすることといたしております。
#20
○大沼みずほ君 ありがとうございます。
 今国会では、入管法の改正により、介護福祉士養成コースを卒業し介護福祉士に合格した留学生に在留資格が付与される法案も審議されます。こうした方々への試験も恐らくEPAの方々同様に配慮されたものになるものと思います。
 今回の制度変更では、優良な監理団体であれば、三年の実習後、一旦帰国後、五年へ延長する内容も含まれております。五年の実習を終えてどの程度技能を身に付けたのかを測る手段としても、介護福祉士の試験を受けることは可能になってくるのかなというふうに思っています。
 技能実習制度を終えて母国に帰られた方が、その後母国で更に研さんを積んで、例えばスバルの工場で働いていた人が母国に帰って技術移転をして、更にその分野で機械工学を学んで専門的な技術者として入国した例というのはこれまでありますでしょうか。法務省に伺います。
#21
○政府参考人(井上宏君) 委員のお尋ねでございますが、外国人から我が国で例えば働きたいというふうな御要望で入国したいという申請があった場合は、その方が過去どのように我が国で在留しておられたか、技能実習生をしていたかどうかも含めまして確認すると。その上で、我が国で行おうとする活動が法律の定める在留資格に該当するか否かについて審査して入国の許否を決しておるところでございます。
 その中で過去の在留歴も伺うのですけれども、どのような資格で在留していたかということにつきまして統計的な把握はしてございませんので、過去に技能実習生として在留していた方が、一旦帰国後、新たに専門的、技術的分野で再び入国された数の把握というのはできておりませんので、御了承いただきたいと存じます。
#22
○大沼みずほ君 これまでは、やはり三年の実習だけではなかなか専門的な技術まで、高い技術、今ある在留資格で入るということは想定されなかったものと思います。ただ、三年間日本で実習を受けて、母国に帰って技術移転をして、それが今回五年になれば、五年間いろんな技術を身に付ければ、その後、高度な技術を更に研さんを積んで入ってくる可能性はもちろん妨げられないものなんだというふうに思います。
 日本の介護福祉士の国家資格が専門性の高い資格であることは与野党を超えて一致しているものと思います。また、日本の介護福祉士の皆様が高い志で専門的知識、技術を持ち、誇りを持って働いていることも皆衆目が一致するところでありますし、また、EPAで日本に来て研修を受けて就労している外国人もそうであると思います。私もマニラでこれからEPAで日本に行くんだという学生さんたちに会いましたが、本当にみんな、静岡に行くんだ、岡山に行くんだ、これから私たちは日本でいろんなことを学びたいと目をきらきらさせてお話ししてくださいました。
 EPAにしても、養成コースに入学されて勉強している留学生にしても、また将来的には技能実習制度で介護職種で来た方々も、いろんな方々がいるわけですけれども、みんなその志は同じであります。介護の現場で頑張りたいという気持ちで一致しているわけでございます。
 そうした方々が介護福祉士の資格を取って母国に戻り、技術移転をした後にまた将来的に日本に来たいと思ったときに活躍できる措置を今後講じていけるようにしなければならないと思いますし、日本の介護福祉士の資格を持つ人が日本でも海外でも活躍できる、そういうウイン・ウインの関係を世界の国と築いていくことが日本の国際貢献につながるものと理解しております。
 最後に法務省に伺います。
 現在、専門的、技術的分野で活躍しているこうした在留資格者と技能実習制度の在留資格者の人数と全体に占める割合、また、ここ十年の推移についてお尋ねします。
#23
○政府参考人(井上宏君) まず最初に、最新の数字ということで平成二十六年十二月末現在における我が国に在留する外国人でございますが、その全体の総数は二百十二万人余りでございます。そのうち、専門的、技術的分野での就労を目的とする在留資格を有している方は約一〇%、二十一万人余りいらっしゃいます。他方、技能実習とか研修、そのような在留資格で在留している方の方は約八%、約十七万人となってございます。
 この専門的、技術的分野での就労を目的として在留されている方ですが、過去十年間、おおむね二十万人程度で推移してございます。他方、技能実習と研修の在留資格で在留されている方ですが、こちら、多少増減がございますけれども、平成二十三年以降は堅調に増加してございまして、昨年末は約十七万人になっているという、そのような状況でございます。
#24
○大沼みずほ君 ありがとうございます。
 専門的、技術的分野で活躍している方が二十万人程度で推移していて、また技能実習制度は増加傾向にありますけれども十五万から十七万という人数で推移をしていて、これはここ十年くらいでありますけれども、この技能実習制度が創設されてから制度として定着しているものと理解しています。
 塩崎大臣が日本経済再生本部長であられた際にも、この問題、党内でいろいろ議論させていただきましたけれども、この今定着している制度をしかしながらより良くしていくのが今回の制度改正であり入管法の改正と理解しております。一歩一歩制度を良いものにしていく、そして日本人も外国の方も共に同じ条件で、かつ働きやすい、そんなウイン・ウイン関係が築けるように、更に政府には邁進していっていただきたいと思いますし、我々与党としてもしっかりバックアップしていきたいと思います。
 これで私の質問を終わります。ありがとうございました。
    ─────────────
#25
○委員長(丸川珠代君) この際、委員の異動について御報告をいたします。
 本日、小池晃君が委員を辞任され、その補欠として辰巳孝太郎君が選任されました。
    ─────────────
#26
○羽生田俊君 自由民主党の羽生田でございます。
 質問をさせていただきますけれども、まずは、看護学校の問題等で、昨年の十月の十五日の衆議院厚生労働委員会で塩崎大臣が、准看護師を含めて看護職員の確保に取り組む、あるいは准看護師の養成促進は大事なツールというふうに答弁をされておりまして、看護師の確保というのは非常に重要な問題であるというふうに理解をしているところでございます。
 実は、看護学校で今一番問題になるのは、実習施設の不足というのが大変大きな問題で、そのために学校を続けていけないというような状況も起きているわけで、実は、新しい看護大学ができると実習場所でまず影響を受けるのが、実習場所といいますかね、学校で影響を受けるのは短大です。短大から実習場所を移したときには看護学校、いわゆる専修学校が影響を受ける、そこが別な施設に移ったときには准看護師が影響を受けるということで、ところてん式に最終的には准看護師の実習場所がなくなっているということが現実でございまして、准看護師の学校が減っているというものが今の事実でございます。
 そういったときに、特に准看護師の場合にはいろんな設立者がいるわけですけれども、医師会立の准看護師学校というのが多いんですけれども、この准看護師学校というのは非常に地元定着率が高いということで、地域にとっては非常に重要な資格であるというふうに思っているところですけれども、新設学校ができたときに既存の学校の実習場所に影響を与えないように何とか方策ができないものかということで、厚労省としてそういったお考えがないかどうか、その辺をお聞きしたいんですけれども、お願いいたします。
#27
○政府参考人(二川一男君) 看護学校の実習施設の確保についてでございますけれども、新設の看護師等養成所が実習施設を確保する際に、既存の看護師等養成所の実習施設と重複し、既存の看護師等養成所の実習体制に影響を与えるといったことが起きては問題であるというふうに認識をしているところでございます。
 本年四月からは、看護師等養成所の指定権限につきましては、地方分権の一環といたしまして、都道府県知事に権限が移譲され、自治事務として実施されることとなっているところでございます。
 厚生労働省といたしましては、質の確保された看護教育が着実に実施されるという観点から、御指摘のような事案が生じることのないよう、都道府県の担当者会議の場等を活用いたしまして、看護師等養成所を新設する際に留意すべき事項等につきまして十分お示しをしてまいりたいと考えているところでございます。
#28
○羽生田俊君 ありがとうございます。
 権限が県に移るということで、心配な面と活用できる面というふうに考えるんですけれども、厚生労働省としては、今お答えいただいたように、既存の学校が影響を受けないように、特に実習場所がなくなるということは非常に大きな問題でございますので、その点は是非、各県に対してのいろんな指示をお願いしたいというふうに思うところでございます。
 続きまして、やはり看護学校の問題なのでございますけれども、今回、政府も、地方創生あるいは女性活躍ということを中心にいろいろな施策を講じているわけでございますけれども、特に看護職の不足という面で、看護職はどうしても女性が多いわけでございますから、地域で活躍していただいている看護師さんが非常に多いわけでございますけれども、その点で、実は学校あるいは実習施設にいろいろな規制が掛かっているということで、この要件や制限の緩和というものによってかなり救われてくるものもあるというふうにも思っておりまして、いろいろ地域から要望が上がってきている。これは医政局看護課の方にもその要望書は届いているというふうに思うんですけれども、そういったところで、実習施設の定員あるいは新規に実習施設となり得る病院等々緩和をして拡大をしていっていただきたいというのが要望なのでございますけれども。
 例えば、今、学校で、基礎分野以外の教科について同時に授業を行う人数は四十人以下という制限があるということで、これが本当に四十人以下ということが必要であるかどうか。あるいは、実習場所が非常に枯渇してきている中で、特に小児科と産科については実習場所が非常に少ないと。これは数年前から診療所においても実習ができるようになったわけでございますけれども、しかし、一応基準としては、病院以外の実習は一から多くても三割以内であるという規制があるということで、現実にそぐわない面もあるということで、そういった点を是非見直していただきたいと。
 これは政府全体としての方針、法改正も必要になってくるわけでございますので、そういった要件緩和あるいは制限の見直しという点で、これは是非、大臣にその辺のお考えをお聞かせいただければというふうに思います。
#29
○国務大臣(塩崎恭久君) 看護師などの養成所の指定基準で求められる実習施設の確保が困難なケース、先ほど、冒頭に先生からお話がございましたが、これであったり、それから同時に、一回で授業を行う学生の数についての制限についてもお触れをいただきまして、これが厳しいのではないかと、こういう御指摘もあることは私どももよく分かっているつもりでございます。
 こういうことを踏まえて、時代のニーズに合った実習の在り方を検討しなければならないということで、本年二月に、母性看護学、小児看護学及び母子看護実習に関する調査というのを看護師養成所及び准看護師養成所に対しまして、この実習に関する課題の解消を目的とした、ただいま申し上げた調査を実施をいたしたところでございます。
 現在、この調査結果を取りまとめているところでございまして、今後、この調査結果や、今先生から御指摘のありました、基礎分野であるとかあるいは小児実習などについての御指摘がありましたけれども、そういった指摘を踏まえて、実習施設の要件等について検討をしてまいりたいというふうに思います。
#30
○羽生田俊君 ありがとうございます。
 養成がしやすいということが実際に養成しているところにとりましては非常に大きな問題でございますから、それが学校をやめてしまうというような結果にならないように是非進めていただきたいというふうに思うところであります。特に、今、医師会立の学校は地元定着率が八割を超えているわけでございまして、そういう点で地域医療に非常に重要であるということも御理解いただきたいというふうに思います。
 次の質問に移らせていただきますけれども、東北医科薬科大学の新設ということがございますけれども、実はこれにつきましてはいろんな条件を付すということで、大きくは七項目の要件をしっかり守っていただきますよという条件でこれを新設する方向に今動いているというふうに理解をしているところでございますけれども。
 実は、先日私の方へ情報が入りましたのでは、福島県のある病院の整形外科の医者が四人、一度に退職した、簡単に言えば引き抜かれたということでございますけれども、これは、東北医科薬科大学がまだ動いているわけではないので、そこが引き抜いたということではない。ただ、どう考えましても、いわゆる迂回引き抜きという言葉が適切かどうか分かりませんけれども、別な病院に、大学病院に行っておいて、開校のときにそちらに異動するというようなことが十分考えられるわけでございまして、既にそういった動きが起きてきているということでございまして、これを非常に心配をしているわけでございます。
 特に七項目の中で、幾つか出てくるんですけれども、やはり地域医療体制へ影響を及ぼさないようにということが大きな項目で書かれていて、それについてはしっかりと文科省の方でも監督していくというふうに言われているところなんでございますけれども、非常にそういった面では心配をするというところでございます。
 そういった意味で、地域医療体制をどのように守っていくのか。大学は文科省の管轄でございますけれども、地域医療を守るという点では、これは厚生労働省の仕事であるというふうにも理解するところでございまして、その辺の対応を是非政務官の方からお答えいただければというふうに思います。
#31
○大臣政務官(橋本岳君) お答えをいたします。
 今般の東北地方における医学部新設は、東北地方の復興や高齢化への対応等を目的に、文部科学省の下に設置された構想審査会において審議され、昨年九月に条件を付して東北医科薬科大学が選定されたと承知をしております。
 その際の選定に当たっての条件として、先ほど委員御指摘のとおり、教員等の確保に当たり地域医療に支障を来さないこと等が示されたということでございまして、厚生労働省といたしましては、この構想審査会にオブザーバーとして参加をしております。その中で、教員等の確保に当たり地域医療に支障を来すことなく、東北地方の地域医療の充実につながるよう関係者の御意見もよく承りながら文部科学省と連携を図ってまいりたいと、このように考えております。
#32
○羽生田俊君 ありがとうございます。
 なかなか、監視をしてもこれがいろんな形で動いてしまうということは多々あるわけでございまして、その辺をしっかりと監督するということで、しっかりと監督していただきたいというふうに思うところでありますし、また、これは医師だけでなく看護師の問題も当然起きてくる。今、大学病院になるであろうと言われている病院も、なった後には増床するという話も聞いておりますから、そのときには看護師募集というものが新たに入ってくるというふうにも思うわけでございまして、そういったときには、以前に七対一看護が始まったときに看護師大移動が全国で起きた。今回は東北を中心にまた看護師大移動というものが起こるという危険があるということで、是非その点も十分に監督をしていただきたいというところでございますので、その点、よろしくお願いいたします。
 続きまして、セルフメディケーションに関連して質問させていただきたいんですけれども、今、政府としては薬局を健康情報の拠点とするということで、薬局でいろいろな検査ができるようにしていくということになっているわけでございまして、これいわゆるセルフメディケーションという形で言われているわけでございますけれども、私は以前から、セルフメディケーションよりはセルフケアの方がまずすべきことであって、その方がずっと大事ではないかということをずっと申してきているわけでございますけれども、このセルフメディケーションという点で非常に心配することが多々あるということでございます。
 実は、特に自己採血で簡易検査をするわけでございますけれども、その結果が出たときにどのような対応が取られるかということが非常に心配をしているものでございまして、元々の自己採血で薬局で検査ができるというのは、早くに簡便に御本人の健康状態を知るということが本来の目的でありますから、知った後にどういうふうにその御本人が行動するかというところが非常に大事なわけでございます。
 今、多くこのセルフメディケーションをやろうとしているところ、あるいは準備をしているところも、実際にはそこの薬局で健康食品あるいはOTC薬というものを売っているのが現状でございますから、血圧が少し高めですねとか、血糖が高めですね、高脂血症ですねとかいった、そういった結果が出たときに、この健康食品はいいですよ、あるいはこの薬を飲めば大丈夫ですよという指導が行われる危険が非常に高い。これが非常に怖いことであって、結果的に、その個人の方が病状が悪化して初めて医者にかかるというようなことが起きてしまう危険があるということで、これを非常に心配しているわけでございますけれども。
 そうならないためには、そういった結果を、実はその結果に基づいて指導しないというのが原則なわけでございますけれども、現実には、やはり結果を患者さんが、患者さんと言わない、薬局ですからお客さんですかね、どうなんでしょうかと聞かれたときには、これは高脂血症がありますねとか血糖が高いですねということを報告した後に、やはり健康食品はこれがいいですよというお勧めをするということは非常に考えられるということでございますので、その辺を、本来はいかにその結果をかかりつけ医に結び付けるか、あるいはきちっと病院で検診を受けた方がいいですよとか、そういった指導をしてほしいわけでございますけれども、そういったことが危惧されるということで、その辺を今後どのように対策をしていくのかというところ、これを政務官にお答えいただければというふうに思います。
#33
○大臣政務官(橋本岳君) 薬局などで行われる利用者の自己採血検査などについての御質問ということですけれども、これらにつきましては診療の用に供する検体検査を伴わないことから、日本再興戦略等を踏まえ、昨年三月に厚生労働省告示を改正し、衛生検査所の登録が不要な検体測定室において実施できることを明確にしたところでございます。
 委員の御懸念についてですけれども、この自己採血検査を適切に実施する観点から、厚生労働省では昨年四月にガイドラインを発出しておりまして、その中で、測定結果が基準の範囲内であるか否かにかかわらず、健康診断等の受診勧奨を行うこと、また、測定結果を踏まえた物品の購入の勧奨を行わないことなどを示しておりまして、そのような形で、ガイドラインということで御懸念に対して私どもとしても対応しているということでございます。
 なお、このガイドラインの遵守状況につきまして昨年十月に検体測定室の自己点検を実施したところ、御指摘のような不適切な事例は確認されておりません。引き続きガイドラインに沿った適切な運営がなされるよう指導等に努めてまいりたいと、このように考えております。
#34
○羽生田俊君 ガイドラインで本当にそれが防げるのかという心配は非常にあるということでございまして、これは全く罰則がないですから。ただ、医療行為に近いことがあれば、医師法違反とか、そういったことにも当然なっていくことはありますけれども、調査をしても、そういう結果に対して健康食品売っていますよとかOTC薬売っていますよという回答は絶対返ってこない。そういう点ではまあうまくいっているという判断をせざるを得ないような結果だろうと思いますけれども。
 現実にはそういったことが非常に危惧されるわけでございまして、その辺を本当にどのように取り締まっていくかという点、これはもうそれを受けた御本人の問題ですから、御本人の健康を害する問題ですから、そういった意味でやはりきちっと広報もしていただきたい。これはあくまで簡易検査であって、その後に必要があれば医療機関を受診する、しっかりと検査をしなさいよということを国民に対して十分な広報をしていただきたいというふうに思っているところでございますので、その点の御配慮をお願いいたします。
 次の質問に移らせていただきます。
 一つ資料を出させていただいているんですけれども、横長の資料で、これは内容的には院内処方をしたときと院外処方をしたときのどのくらい費用が違うんだという資料でございまして、現実に、これは技術料だけでございまして、左側は院内処方のとき、これは合計が千三百九十円ですから三割で四百二十円という結果。右側が院外処方をしたときに出ているもので、医科の技術料としては小計が千三百五十円。薬局に行ったときにこういったいろいろな基本料やら指導料等々が入って、結果的に患者さんの負担はこの技術料だけで千八百四十円になります。薬剤料は、上に書いてある高血圧、糖尿病、不眠、胃炎ということで代表的な薬を挙げますと大体三千六百円程度ということで、これは医科で出しても薬局で出してもその薬の代金には変わりはないということですけれども、実際に技術料はこれだけ違うと。
 ただ、これは今日の質問に、この違いを質問しようと思って出しているわけではございませんで、この中の項目で例えば右側の、右の中の六つ目にあります薬剤服用歴管理指導料というのがありますけれども、今いろいろ新聞等でも騒がれているのは、大手チェーン薬局店で、実際に管理をしたという記録が全く書かれていなかったという例が非常に多くあるということで、これはもう報道されていますので。大手のチェーンドラッグでありますくすりの福太郎では、ざっと見て十七万三千件そういった記載のないものがあると、あるいはイオンの子会社でありますハックドラッグというところでは七万八千件ということが全く記載がなく、まあ患者さんがお金を払うわけですよね、そういったことが起きているということでございます。
 また、別な話では、いわゆる薬剤師さんが非常に忙しくて、事務の方が調剤をしているということも報道されているわけですね。これも実際にどの程度のことを調剤と言うかというものはあると思いますけれども、技術的に調剤というものは薬剤師でなければできないものを事務がしていたということは当然違法行為であるわけですから、その辺の問題も含めまして、こういった今資料にお示しした調剤技術料というのがこれだけ入っているというもの、それをしっかりと、これだけ取っているという意味をまず考えていただきたい。
 これはやはり、その薬をいただいて、薬を飲む方のいろんな薬、ほかの医科から出ている薬等々もあるから、そういったものをきちっと見た上で、その人の健康のためにどうだというためにこういった指導料やら何やらがあるわけですけれども、それが全くされているかされていないのか分からずに、こういったものが、これだけお金を患者さんが負担をしなければならないというようなことになっているということは非常に問題であるというふうに思います。
 一つは、チェーン薬局、チェーンドラッグの協会の方が幹部を指導して、もう二度と起きませんよということもコメントで出しているんですね。指導して、次はもう起きませんよということで終わらせてしまうのか。
 実は、これは、こういった指導料や何かで問題があったとき、医科の場合にはいきなり返還せよです、返還命令です。それが薬剤の場合には、もし報道されているような指導で、しっかり指導しなさいよというのでいいということになってしまうのかどうか。
 私としては、医科もまず指導して改善がなければ返還命令というのが私は正しい方法だというふうに思っているところですけれども、薬局のこういったものについて今どの程度把握をして、今までにもこういったことがあったのか、そして、これに対しては保険上どういうふうに対応していくのか、それについて保険局から御返答いただきたいというふうに思います。
#35
○政府参考人(唐澤剛君) ただいま御指摘いただきました薬剤服用歴の事案でございますけれども、私どもも大変大きな問題と受け止めております。これは、複数の薬局チェーンにおきまして薬剤服用歴が未記載のまま薬剤服用歴管理指導料を請求していたという報道でございます。
 厚生労働省といたしましては、こうした報道を受けまして、一つには、報道のあった企業に対しまして、薬剤服用歴の記載状況について自主点検を行い、その結果を報告するよう求めております。また、関係団体に対しましても、傘下の保険薬局の薬剤服用歴の記載状況について自主点検を行い、その結果を報告するよう求めているところでございます。
 現在、こうした企業、関係団体からの集計作業の進捗状況につきまして報告を受けております。傘下の薬局数が多いところもございまして集計が完了していないところもございますので、私どもといたしましては、早期に最終的な報告をするように要請をしております。また、その報告内容につきましては、これを十分精査しながら、今後の対応について検討してまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、不正請求等が確認された場合には、調剤報酬の返還を含めまして、関係法令に照らして厳正に対処してまいりたいと考えております。
#36
○羽生田俊君 ありがとうございます。
 これは今後の対応ということですけれども、現在までに薬局でこのような事例はあって返還命令を出したことは、事実あるんでしょうか、ないんでしょうか。
#37
○政府参考人(唐澤剛君) 個別の事案というよりは一般論で申し上げますけれども、これまでも、必ずしも十分な記載がなくて返還した事例はあるというふうに考えております。
#38
○羽生田俊君 ありがとうございます。
 貴重な保険財源でございますので、しっかりと対応していただきたいというふうに思うわけでございますし、また、医科の場合には、先ほど申し上げましたように、いきなり返還命令で返還せざるを得ないという、これは適時調査でいろんな面で来るわけですけれども、そのときには公立病院であっても何億という返還をさせられているのが現実でございまして、今回も大量にこういったことが起きているという、特にチェーンドラッグでの出来事ということで報道されておりますので、これは厳正に対処していただきたいというふうに思うわけでございますし、また、指導して改善をするということは、これは非常に大切なことなので、医科についてもまず指導して、改善がなければ返還するという段階を踏んでもいいのではないかと私は思っておりますので、その辺も是非お考えいただければというふうに思います。
 以上で終わります。
#39
○石橋通宏君 民主党・新緑風会の石橋通宏です。
 今日は平成二十七年度予算案委嘱審査ということですので、基本的には、大臣と是非現状の、とりわけ労働行政、そして来年度に現状の課題認識をどう反映させていく所存かということでやり取りをさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 まず、雇用対策について、来年度予算の中でどのようになっているかということについて聞いていきたいと思います。
 前々回の本委員会で、大臣所信のときに、有効求人倍率の質問をさせていただきました。私から大臣に、有効求人倍率、表面上、上がっているのは確かに事実だと、でも、それだけ御覧になって喜んでいちゃ駄目ですよという話をさせていただきました。資料要求をさせていただいて、細かく資料を出していただきました。
 産業分野別、職業分類上でどうなっているのか、この数年間の推移、それから都道府県別にどういう推移になっているのか、細かく出していただきましたけど、まず大臣、これ、有効求人倍率の現状、充足率、就職率、産業別、都道府県別、どういうふうになっているのか、これちょっと確認ですが、大臣も御覧になったでしょうか。
#40
○国務大臣(塩崎恭久君) 相当細かい資料をいただいて、私も見させていただきました。
#41
○石橋通宏君 大臣も御覧いただいて、恐らく今の雇用の情勢、具体的にどういう状況になっているのか、よりしっかり中身を見ていただいて、そして問題認識を持っていただけたのではないかというふうに思っております。
 そこで、大臣、これ御覧をいただいて、三年間とか長いスパンで、中には職業分類、産業別に、恒常的に例えば有効求人倍率が二倍以上、そして充足率、就職率、非常に低位にとどまっている、とりわけ充足率ですね、求人を出しても一向に人が集まらない、常に人が不足していると、そういう産業が幾つもあるわけでありますけれども、大臣、これを御覧になって、特に今問題認識、これは大変ちょっと深刻な問題だなというふうに認識をされる職業、産業分類、どういったものがあったでしょうか。
#42
○国務大臣(塩崎恭久君) とても、眼鏡を掛けないと見えないほど小さい数字が並んでおりますけれども。
 この有効求人倍率で、例えば、これは正社員と、一般のと、常用とございますけれども、かなり高い有効求人倍率、つまり逼迫しているということであって、特に物によっては七・〇〇なんというのが、これ正社員の場合には医師、薬剤師などがありますけれども、しかし、全般的に見ますと、例えば有効求人倍率と充足率を職業別に見て、保安の職業、保安とか建設、保健師、助産師、看護師、それから介護関係、こういったところで有効求人倍率が二倍以上でありながら、かつ充足率が相対的に低いというところがあるということが見て取れるわけで、ミスマッチが起きているということでありまして、人材不足が特に深刻な分野を中心に、やはりハローワークもきめ細かく見ていかなければいけないということを改めて業種別に感じるところでございまして、求人窓口でも事業主への啓発とか管内の主要団体、事務所への訪問などの魅力ある職場づくりに向けた啓発運動ということで、昨年十一月から今年の三月まで実施をしていまして、企業側に対してハローワークとしてもやっぱり働きかけをしながら、このミスマッチを解消する努力を一体となってやっていかなきゃいけないなというような感じを受けているところでございます。
#43
○石橋通宏君 そこで、来年度の予算案、提案されているわけですけれども、どういう対策を具体的に、大臣、今ちらちらっとおっしゃいましたけれども、指示をされているのかなということが非常に気になるわけですが、特に例えば今、大臣、保安の職業、これ保安の職業は非常に高くなっています。充足率も残念ながら低位にとどまっていますし、例えば建設関係も、これ明らかに建設関係はここ三年間で有効求人倍率がどんどん高くなっている、つまり充足されずに不足が深刻化しているという現状です。
 こういったことに対して、大臣、来年度の予算要求の中で具体的にどのような対策を講じられているのか。例えば、保安の職業とか建設の職業、こういったところは厚生労働省として単にやるということもあろうかと思いますけれども、関係省庁と、例えば建設であれば様々な建設事業を所管する担当省庁があるわけでありますが、そういうところと連携協力をして、来年度の予算の中でしっかりと人材育成なり確保をしていくという取組があろうかと思いますけれども、大臣、具体的に、保安の職業、建設の職業、関係省庁との連携に基づく来年度の予算要求、どういうことを検討されているのか。余り細かいことはいいですから、大臣、政治家として、どういう対応を大臣として指示されているのか、お聞かせください。
#44
○国務大臣(塩崎恭久君) まず保安でありますけれども、基本的には警備業法に基づいて、警備業者の責任において、初めて警備員になる人、そういう人たちに対する教育というのを、訓練をしっかりと実施していただいているわけでありますけれども、地域や業界のニーズを踏まえながら、例えば、東京が今やはり建設の一番有効求人倍率の高いところの一つだろうと思いますけれども、東京都において公共職業訓練として実施をするということの対策を行っているわけでございます。
 それから、建設そのものでありますけれども、二十七年度予算案では、離転職者、あるいは新卒者、学卒未就職者等を対象としまして、訓練から就職支援までをパッケージとして実施をする建設労働者緊急育成支援事業というのをつくり、建設分野の人材の確保・育成対策を盛り込んでいるところでございます。
 これ、オリンピック・パラリンピックを控えて東京は特に大変でございますし、東北の建設はもう逼迫していることも、当然一番深刻であるわけでありますけれども、そういうところに対しても、ハローワークを通じて、今言ったような民間の企業との連携も含めて対策を打っていかなければならないというふうに思っております。
#45
○石橋通宏君 是非お願いしたいのは、大臣、こういうふうにきちんと中身を具体的に精査をしていただきながら、どういう部分で具体的な対策を打っていかなければいけないのか、きめの細かい雇用対策をお願いをするということで、これは是非応援をさせていただきますので、しっかりとした対策を関係省庁とも連携をしてやっていただければと思います。
 続いて、正社員化の促進について伺いたいと思います。
 かねてから予算委員会またこの委員会等で、残念ながらです、安倍政権になってこの二年数か月の間にも、実質的に非正規雇用が増え、そして正社員が減っていると。プラスマイナスでいけば、非正規の拡大ということがこの二年数か月の間にも数十万人規模で事実として続いております。
 大臣もやっぱり正社員化促進に向けた取組は必要だということは答弁をされているところでありますので、大臣、来年度予算で正社員化の促進、具体的にどれぐらいの規模で正社員化の促進を図る予算事業を要求をされているのか、それによって来年度どれぐらいの正社員化が促進されるというふうに大臣としてこれ期待をされているのか、その点について御説明をお願いします。
#46
○国務大臣(塩崎恭久君) 来年、今年度ですね、今年度の予算についてのお尋ねでございますが、まず、フリーターなどに対しては、わかものハローワーク、この間、私も福島で、実際行ってまいりましたけれども、ここで担当制によるきめ細かな職業相談、職業紹介を実施するということで、これは非常勤の方が基本的に担当になって窓口で担当制を担っていただいているわけでありますけれども、こういったことも力を入れていこうと。
 それから、何度もこれは申し上げておりますけれども、キャリアアップ助成金については、二十六年度が百五十九億円だったのが、今度は、二十七年度は二百二十一億円ということで、派遣については、正規になった場合には今まで六十万円だったのを八十万円に増額をするということ。それから、このキャリアアップ助成金に加えてトライアル雇用の奨励金の活用ということでございます。それから、ハローワークにおける正社員求人の確保を、積極的、能動的マッチングをやるということで、これは体制整備をやるということが予算に跳ねてくるんだろうというふうに思いますが、多様な正社員の導入支援ということで、これについてもキャリアアップ助成金の中で取り込ませていただいたわけでございます。
 そのほかいろいろありますが、例の派遣法については法律が成立をするということがまず第一でございますので、これについてはまた後ほど御審議をいただきたいと、こう思っているところでございます。
#47
○石橋通宏君 いや、大臣、お伺いしているのは、こういう状況の中で、来年度の予算でどれぐらい、大臣としてですよ、やっぱりこれぐらい正社員化を是非実現しようじゃないかと、だからこういう事業をこれぐらいの規模でやっていこうじゃないかという議論を厚労省内でされて予算要求されているわけでしょう。大臣、来年度どれぐらいの正社員化を図るという決意でおられるのかというのを聞いているので、それをお聞かせください。
#48
○国務大臣(塩崎恭久君) 人数について特別のターゲットを設けてやっているということではございませんけれども、今申し上げたように、キャリアアップ助成金にしてもトライアル雇用奨励金にしても、その他ハローワークの体制にしても、正社員化促進という面について体制を強化をしていくということでやっているわけでございますので、それなりに、二十六年度には二十八万人以上のフリーター等の正規雇用化というのが実現をしておりますし、先ほど、この二年間で非正規が増えたということでありますけれども、この間もその点については、この二年、三年の間の広がりについては、やはり高齢化ということと……
#49
○石橋通宏君 大臣、聞いていることに答えてください。
#50
○国務大臣(塩崎恭久君) 女性が多くなっているということであって、女性は当然、働く世代の人たちも非正規になっていますから、これについては今申し上げたような予算も当然対象になっている政策でございますので、そういった若い人たちと女性の働く世代の皆さん方の正社員化というものを更に力を入れていかなければならないと思っております。
#51
○石橋通宏君 いや、正社員化、更に力を入れていかなければいけないと言いながら、来年度、別に目標を設定していないという。本当に目標を設定していないんですか。それでよろしいんですね。
 お手元に資料の一、お付けしております。大臣ちょっと触れられましたキャリアアップ事業、それからトライアル雇用。事前にお伺いして、来年度の要求事業で、正社員化促進ということになると、具体的に助成金等々の補助事業はこの二つですという御説明でした。御覧いただきたい。大臣はよく御存じだと思いますが、これ残念ながら、キャリアアップもトライアルも予算の執行率が非常に低位にとどまっています。
 キャリアアップの方は、いろいろメニューがあって大体四三%なわけですけれども、この中で正規雇用転換コース、これ八千三百九十二人という実績、今の時点ですけれども、これ、今年度で、ごめんなさい、六千三百九十二人、訂正します、六千三百九十二人。来年度、一応予算の積算上は一万二千八百五十一件ということになっております。トライアル雇用は積算上の対象は七万四千、でも執行率が低位にとどまっていると。
 大臣、今これだけ大規模に残念ながら非正規雇用が拡大している中で、大臣、今正社員化を進めていくんだと言いながら、これでは余りに規模が小さ過ぎませんか。いかがですか。
#52
○国務大臣(塩崎恭久君) 二十六年度のキャリアアップ計画の認定件数というのが二万九千三百件でございました。キャリアアップ助成金の支給実績でも昨年度を大きく上回って六千人余りの正社員化につなげたわけでありますけど、一方で、このキャリアアップ計画の策定状況に対して、今御指摘のように、支給実績というのは伸び悩んでいるじゃないかと、そのことはそのとおりだと思います。
 これは、この計画というのが、キャリアアップ計画が三年以上五年以内の計画期間を定めるということになっておりまして、提出後すぐには取組を実施しない事業主がやはりいるということ、それから、非正規社員から正社員への転換制度などを就業規則に規定する必要があるとともに、転換後六か月経過した後に支給申請する必要があるなど、条件が幾つかあるものですから、一定の時間が掛かっているというようなことが要因になっているのではないかなというふうに思っておりまして、今後、認定事業者などにおける更なる正社員化などの支援につなげるために、既に当該計画を提出した事業主を積極的にこちらからアウトリーチして、それでキャリアアップの取組に向けたアドバイスなどの支援などを行ってまいりたいと思っていますし、キャリアアップ助成金については平成二十七年度から制度拡充をすることにしております。それは、わかものハローワークなどにおけるフリーターなどの正規雇用に向けた支援、あるいは正社員実現加速プロジェクトなどと併せて正社員を希望する方々の正社員への転換をより一層進めるということでございます。
 それから、トライアル雇用奨励金についても御指摘がございました。安定的な就職が困難な求職者について、これらの求職者を常用雇用へ移行するということを目的にしているわけでありますけれども、二十六年度は二万四千人ぐらいが常用雇用へ移行をしているわけでありますが、このトライアル雇用奨励金の支給実績の低下については、雇用情勢の改善などによって、試行期間を経ることなく常用雇用に移行できるケースがやや増えているのではないかというようなことも考えられるわけでありまして、いずれにしても、この支給実績がちゃんと上がっていくように、更なる努力をしていかなければならないというふうに考えております。
#53
○石橋通宏君 大臣、せっかく大臣、政治家としての思いを聞いておりますので、余り答弁書、棒読みをされないように。
 私が伺っているのは、これだけ非正社員化が全体的に進んでいる中で、こういう施策規模で本当にいいのかという思いをお伺いしているわけで、そのことについての大臣の思いを、答弁書じゃなく、是非お聞かせをいただきたいんだけれども、時間ばかりが使われるので、ちょっと先に進みますけれども。
 一言だけ言っておけば、結局こういう助成金施策打っていただくのは大事です。大事ですが、しかし、残念ながら安い非正規、経営者の皆さん、やっぱり一時的な助成金もらっても、なかなか、じゃ、それで正社員ということにならないのではないかと。だからこそ、私たちはむしろやっぱりしっかりと、この様々、有期雇用法制、派遣法制、むしろしっかりと強化をしていただいて労働者の保護を強めていかなければ正社員化というのは進んでいかないのではないかということ、補助事業だけでは絶対に駄目だということを申し上げたかったわけで、そういう議論を大臣、是非させていただければと思います。
 続いて、労働移動支援助成金について、一点確認をさせていただきたいと思います。
 昨年の本委員会で私も質問させていただきまして、その以降もずっと継続的にモニター、状況、させていただいておりますが、ちょっと気になることがありましたので、今日、内閣府から参考人来ていただいていますので、確認をさせていただきます。
 資料の二にお付けをしておりますが、三月二十五日の規制改革会議、多様な働き方を実現する規制改革に関する意見ということで、抜粋した資料でお付けをしておりますが、この中に労働移動支援助成金についての記述がございまして、ここに、事業規模の縮小以外の場合にもこの助成金を活用して、在職中から転職を支援する仕組みを考えることが重要であるという記述が登場してまいりました。
 在職中から転職支援に労働移動支援助成金を活用する、これ、意味が分からないんですが、参考人、これ、どういう政策意図で提案されているのか、端的にお聞かせください。
#54
○政府参考人(刀禰俊哉君) お答えいたします。
 今先生から御指摘のございました意見の関係でございますが、この点につきましては、現行の労働移動支援助成金は、事業規模の縮小等によって従業員の雇用契約を終了することが決まっている場合を対象としております。支援を受ける労働者は半年程度の失業期間を経て再就職することが多いという実情がございます。こういった実態を踏まえ、労働者の失業期間を最小限にするために、早期に再就職支援を開始するインセンティブが働く制度を整備すべきとの考え方を踏まえたものであると承知をしております。
#55
○石橋通宏君 よく分からないわけですけれども、これ決して、いや、まさかですよ、事業規模の縮小等、つまり本当にやむを得ず、真にやむを得ない場合に離職を余儀なくされた労働者に対して現在この労働移動支援助成金というのはあるわけです。僕らはこれリストラ支援金じゃないかと、リストラ促進金じゃないかと去年も批判をさせていただいたわけですが、本当にやむを得ない場合になるべく失業期間をミニマムにしてということでやっている。これ、まさか事業規模の縮小等やむを得ず離職をする以前に、もう普通の社員なんだけれども、人材ビジネス会社に預けて、転職、離職を前提にこの支援金を使って人材育成をさせるというような話ではないですよね。確認です。
#56
○政府参考人(刀禰俊哉君) 今般の御意見につきましては、労働者の失業期間を最小限にするために在職中から転職を支援する仕組みを考えることが重要だという一般的な考え方を述べているものでございます。今後、具体的な制度を検討するに当たりましては、労働者の経済的なリスクですとか交渉力の格差等に配慮して、公正で労使双方が納得できる制度としていくことが望ましいというふうに考えておられるものと理解をしております。
#57
○石橋通宏君 引き続き全然分かりませんが、これ、厚生労働大臣、ちょっと現状で、これから具体的に出てくるという話なんですけれども、大変心配をしております。これはまさか、さらに普通の正社員まで人材ビジネス会社に預け、どんどん離職、転職させようみたいな、これまさに本当にリストラ支援金みたいなことになったら大変なことだと思いますが、厚生労働大臣、現時点での見解で結構ですので、これについての所見をお願いします。
#58
○国務大臣(塩崎恭久君) 今先生の御懸念は、いわゆる追い出し部屋とよく言われているような話だろうと思いますけれども、今回の規制改革会議においての議論を私どもが拝見をしております限り、今の助成金というのは、働く方の雇用の安定を図るというのが元々の一番大事な目的であるはずでありますし、そもそもこの支給対象者を限定しているわけで、具体的には、今確認があったように、事業規模の縮小等により離職を余儀なくされることが既に決まっている方ということで、なおかつ事業主が労働組合などとの同意を得た上で作成をする再就職援助計画というのの対象になっている方が今のこの仕組みの助成金の対象になるということでありますので、雇用の安定、つまり一つの仕事場から次の仕事場にちゃんと雇用が行って初めて安定ということになるわけでありますので、これがしっかりと再就職援助計画の作成を前提とした仕組みが労働組合等の同意を得た上で履行されるということが必要不可欠でありますので、今先生が御懸念のあるようなことではなく、ちゃんと、やむなく離職をすることになった人が次の職場をしっかりと確保できるようにするということのためのものではないかというふうに私はこれを見る限りは思うところであります。
#59
○石橋通宏君 大臣、是非今後の議論の推移、きちんと見ていただいて、変な議論にまたしても規制改革会議が行かないように、これ絶対に労働者のちゃんとした雇用の安定を守っていただくために闘っていただきたいと思いますので、そこはよろしくお願い申し上げておきたいと思います。
 時間がなくなってまいりましたので、次に、資料の三でお付けをしております、あと三と四と五と重ねて聞きますが、今回、私も、都道府県の労働局における専門職の配置体制がどうなっているのか、労働局の労働行政をしっかりと実行していただく、一体、体制が本当に取られているのかどうかということを改めて確認をしてみたいなと思ったものですから、資料要求をさせていただいて、労働局、都道府県別で現在どのような配置体制になっているのか、これは委員の皆さんも是非、御自身のお地元があればどういう状況なのかというのを。
 資料の三は、これ、基準部、安定部、雇用均等室、抜粋で重要と思われるところだけ、済みません、抽出をして出させていただいておりますけれども、大臣、これ答弁書見なくて結構です、端的に、今労働局のこの都道府県別、地方の全体の体制ですね、大臣として、労働行政をしっかりと遂行していく上で十分な体制になっていると思っておられるでしょうか。
#60
○国務大臣(塩崎恭久君) これは安倍内閣になってずっと言ってきていることでありますけれども、やはり経済再生を行おうというときに、労働生産性を上げるというようなことももちろんでありますけれども、労働移動についても、先ほどからお話が出ているように、できる限り付加価値の高い、収益力の強い産業が日本の経済を支えるようにしていくために、そこで企業がそういう形になる中で、人も、一緒に働く人たちが移っていくということの重要性というのはもう何度も何度も申し上げてきているわけであって、そうなると、多様な働き方を選択ができるというために、そこをサポートするための労働行政というのが当然必要であるわけで、それを支えるのが人材ということで、先生もそこのところが大丈夫かということを気にされておられるんだろうと思うので、私どもとしては、できる限りの体制強化は図らせていただければなということでやってきているところでございますし、今お話がありました、お配りをいただいていますけれども、新たに設置をする専門職としても、今日挙げているだけで四つございますが、それぞれ新しいニーズに合ったサポートができるようにやっているということでございますので、引き続きそういう方向で努力をしてまいりたいと思います。
#61
○石橋通宏君 やっぱり答弁書離れるとずれるんですね。質問にお答えいただいていないようですが。
 大臣、例えば、資料の三で重要な官職、専門職出しておりますが、これ都道府県によってはゼロというのが結構ありますね。大変重要だと思われるんですけれども、県でいったら配置がない、ゼロのところがあります。これはどうなんでしょう。こういったゼロのところというのを解消していくというのは大変重要な取組であって、来年度予算でめり張りを付けた対応をされるのかなというふうに思うわけですけれども、これ、ゼロのところの解消に向けた指示なり対策というのは、大臣、指示されているんでしょうか。
#62
○国務大臣(塩崎恭久君) これ、ゼロと書いてあって、その仕事をやっていないということではございませんで、これをやむなく兼務をしているということがほとんどでありまして、その機能自体は担っている人がいるという理解を私はしております。
 一方、ゼロを解消せいということだろうと思いますが、もちろん情勢に従って我々体制強化するということを、先ほど先生の問題指摘に合ったつもりで私は答えておりますが、そのゼロについても、やはり解消ができる限りはそっちの方向に向けて努力をしなければいけないというふうに思いますが、これは全体の予算の制約などもございますから、できる限り機能として発揮できるようにしていくということをやっていきたいと思います。
#63
○石橋通宏君 最後に、労働基準監督官について、これはまた次回改めてお聞きしたいと思いますが、これも皆さん、資料の五、それから五の裏面で、かねてから労働基準監督官、残念ながら日本は国際的に先進国の中でも基準監督官の数が足りていないということを言わせていただきました。
 これ、労働基準監督官、来年度の純増が何人になるかだけ確認をさせていただいて、今後の監督官の強化に向けた決意だけ最後一言伺って、私の質問を終わりたいと思います。
#64
○国務大臣(塩崎恭久君) 来年度の監督官の数、来年度というか二十七年度、本年度ですね、は十二人の増員でございます。
#65
○石橋通宏君 終わります。
#66
○西村まさみ君 民主党の西村まさみでございます。
 まず、本日は予算の委嘱ということで質問をさせていただきたいと思いますので、大臣以下、皆様どうぞよろしくお願いをいたします。
 本予算案の概算要求時の自然増八千三百億円を今現在は四千四百億円までに圧縮しています。これは、経済情勢の見直しだけではなくて、介護報酬の史上最悪と言われるマイナス二・二七%の引下げや国保組合の引下げ、受給者の三割に影響があるという生活保護の住宅扶助の削減や冬季加算の切下げなど、患者負担や国民負担の増によって受診抑制の結果とも言えるとも思い、非常に心配をしているところです。
 社会保障の制限とか抑制とか削減というのは、国民の日々の生活を不安定にさせ、そして何よりも健康な生活を脅かす結果につながりかねません。是非とも、今国会でも様々な議論をする予定だとは思いますが、何よりも国民の生活というものを第一に考えていただくようお願いを申し上げまして、まず質問したいと思います。
 私は、常々、超高齢社会を迎えて、食べること、話すこと、笑うことといった人の根幹を担っているのが口の役割だということ、それを申し上げてまいりました。今国会の中で、そしてこの予算案の中でも様々な議論をしますが、まず、高齢者の健康維持に口腔ケアが大きく関わっていること、そして日本人の死因の第三位が肺炎となっている、それを予防することが大事ということで、まず最初に、後期高齢者の被保険者に係る歯科健診等の充実に係る予算について、これは今回、前年度と比較して約六・一億円と増額になっています。
 そして、これ、何よりも今まで関連事業として各所管がやってきてくださいました。健康局、医政局、老健局、様々、節目健診であったり、障害者や寝たきり高齢者の医療サービス提供の困難な方に対する歯科健診、そして様々なことを歯科衛生士、介護職員等が連携して行うこと、様々やってまいりましたが、今までは七十五歳以上のうち、ある程度健康を維持している人の予防、そして口腔機能の低下とか肺炎予防に対するものというのは、今まで、今申し上げた事業の中ではなかなかできなかった。
 これを改善するために今回約六・一億円の予算を計上したということの認識でよろしいかどうかを教えてください。
#67
○政府参考人(唐澤剛君) ただいま御指摘いただきましたように、高齢者の方にとって口腔機能は非常に重要な意味を持つものでございまして、平成二十六年度に、口腔機能の低下や肺炎等の疾病の予防ということで後期高齢者医療広域連合が行う歯科健診に対する補助事業、これを創設をいたしました。御指摘のように、二十七年度は、前年度に比べて一・二億円増の六億一千万円を計上しております。
 この事業の実施に当たりましては、先生の御指摘のような趣旨を踏まえまして、この補助金を活用して歯科健診事業を実施していただくよう広域連合に周知やお願いをしております。今年度は二年目になりますので、更にこの事業を引き続き推進していただくよう働きかけてまいりたいと考えております。
#68
○西村まさみ君 じゃ、実際には広域連合に対して更にお願いをするというのは、具体的にはどのようなことをされるんでしょうか。
#69
○政府参考人(唐澤剛君) 私ども、いろんな機会を見付けて、なかなか、子供さんの健診というようなものは一般の方は分かるんですけど、高齢者の方の口腔機能が肺炎の予防、特に誤嚥性肺炎の予防などには大きな効果があるということを広域連合の皆さんにもよく知っていただくということが重要だと考えておりまして、直近では三月の十六日に、全国の高齢者医療関係の都道府県の、あるいは中核市まで含めた課長会議などを開催をしておりまして、こういう機会をつかまえまして、重ねてこの事業の重要性を訴えているところでございます。
 また、このほかにもいろいろな機会を見付けて、資料等も分かりやすいものにしながら、広域連合に事業に取り組んでいただくよう働きかけてまいりたいと考えております。
#70
○西村まさみ君 今局長がおっしゃってくださったように、これ、子供の健診というのは、常に生まれてからいろんな形で、何らかの形で携わってくるので非常に分かりやすいところではあるんですが、高齢者の皆さんのお口の健診というのは、なかなか、今までやってこないで、突然やりましょう、これが大事です、肺炎の予防になりますといっても、認識をされるのに時間が掛かると。その部分に関して、いわゆる広域連合の皆さんとともに、同じような認識を共有して先に進まなければ、これは高齢者の皆様のすぐの生活には役立たないと思います。
 ですから、是非とも引き続き、今まで以上に連携をしっかり強固にしていただきまして実施する、当然ですが、実施率は、最初低いのを上げていくためにはまさにその周知の仕方だと思うんですが、私はよく、今までもこの厚生労働委員会で、厚生労働省の皆様に、周知の仕方が下手くそだというふうに毎回申し上げています。本当にいろんな様々いい取組をなさっているんですが、広く国民の皆さんに伝わることが、どうしていますかというと、ホームページを使っていますとかポスターを作っていますというんですが、そこへ行くまでにどれだけ大変かと。ぱっと皆さんが目に付くような周知の仕方、特に後期高齢者の皆さんの歯科健診を充実するのであれば、それは媒体としてもいろいろ考えていかなければならないと思います。
 大臣、私は、七十五歳以上の後期高齢者の皆さんが健康でいつまでも自分の口でおいしく物を食べるために、この健診事業というもの、歯科健診というのは欠かせないと思うんですが、私も昨年以来、大臣にも歯科の重要性、お口の健康というものが全身につながるんだということを申し上げてまいりましたが、改めまして大臣の認識をお伺いしたいと思います。
#71
○国務大臣(塩崎恭久君) 今先生御指摘のように、高齢者、特に後期高齢者が健康寿命を延ばしていくために、やはり口の管理というのはとても大事だということは私もよく分かっているつもりでございますし、できる限りそれが実効上がるものとして制度を整えていくということは大事だろうと思います。
 一方で、恐らくそこに至るまでの、子供のときからの口腔の管理というか、これができていないと、急に高齢者になってから慌ててみてもしようがないわけでありますし、むしろそちらの方が高く付くというか、いろんな意味で高く付く。そのことを考えると、やはり幼いときから口の管理はきっちりとやる体制を組んでおくということが大事かなというふうに思っているところでございます。
#72
○西村まさみ君 ありがとうございます。
 大臣、まさにそのとおりでありまして、八〇二〇という言葉、お聞きになったことあると思いますが、八十歳で二十本の歯を残すということを七十歳、六十歳から始めても非常に難しいわけです。いつから始めるかということにつきましては後ほどの質問の中で伺わせていただきたいと思いますが、それこそ生まれたときから、お母さんのおなかの中にいるときから、かむこと、歯の重要性ということを知っていくことが、これは歯を残すためにも必要なことであり、歯科健診を充実させるためにも必要ということは共通の認識ということが理解できまして大変有り難いなと思いますので、次の質問に移りたいと思います。
 次に、先ほど、冒頭申し上げました、日本人の死因の第三位というものが肺炎になりました。昨年の六月十二日の厚生労働委員会で私が質問をいたしました成人用の肺炎球菌ワクチンについてですが、そのとき、六月十二日の私の質問、そして翌日十三日は足立委員からも質問させていただきましたが、成人用肺炎球菌ワクチン、ワクチンの種類としては二種類あるけれども、当時は一種類しかまだ薬事承認されていないと。もう一種類を何とか六月中にしていただいて、昨年十月から始まりました定期接種化の中で選択肢を広げるためにも二種類のワクチンというものが必要じゃないかというお話をさせていただきました。
 昨年十月から定期接種化されましたが、六月に質問してからいまだ一種類というふうに伺っています。今日に至るまでの一種類であるということの経緯と検討状況についてお知らせいただきたいと思います。
#73
○政府参考人(新村和哉君) お答え申し上げます。
 十三価の肺炎球菌ワクチンにつきまして、委員御指摘のように、昨年六月に御質問をいただきましたが、その一週間ぐらい後になりますけれども、薬事法上の適用が高齢者に拡大されております。その後、昨年七月十六日に、厚生科学審議会予防接種基本方針部会を開催しておりまして、その中で、定期接種として高齢者に使用することの是非について検討を行うということが決まっております。これを受けまして、現在、国立感染症研究所におきまして、検討に必要となる当該ワクチンの有効性、安全性及び費用対効果等に関するデータを収集しているというところでございます。
 厚生労働省としましては、必要なデータが整い次第、予防接種・ワクチン分科会などにおきまして、科学的知見に基づいて、定期の予防接種に位置付けることについてその評価及び検討をしていただきたいと考えているところでございます。
#74
○西村まさみ君 局長、今の御答弁、私、昨年の六月十二日、まさに同じことで安全性、有効性、そして費用対効果も含めまして検討してまいりますというお答えなんです。そして、六月二十日に承認していただいて、十月に定期接種化に入れなかった。入らなかったのは、いまだその検討がなされていないというか、検証ができていないということでよろしいですか。
#75
○政府参考人(新村和哉君) 御指摘のとおり、薬事法上の適用が高齢者に拡大されましたけれども、その後の予防接種基本方針部会におきましてこれは審議をいただいております。その中で、定期接種として高齢者に使用することの是非について、これはデータに基づいてきちんと検討を進めていくということは決まっております。
 しかしながら、その後、国立感染症研究所における科学的なデータの収集といった作業がございますし、その後、予防接種に関する審議会の小委員会ですとか部会、分科会といったプロセスがございますので、そのプロセスが今始まっているというところでございまして、国立感染症研究所における検討はこれは急いでもらいたいと考えているところでございます。
#76
○西村まさみ君 やはり予防接種、ワクチン、副反応ということも当然あるわけですから、国民にとって安心で安全で有効性があって、そして費用対効果と、全てのことをやらなければいけないということは十分に理解できるんですが、ただ、同じ目的のワクチンが一方は公費で助成して、もう一方はいわゆる自己負担をもって予防接種を、予防接種すれば大体約一万円前後と言われていますが、というのはやはりちょっと違うんじゃないかなと思うんです。
 というのは、やっぱり今まで、例えばインフルエンザのワクチンにしても子宮頸がんのワクチンにしても、二種類あって選択肢というものがあっていくわけですが、ここのところは、患者さん、国民だけではなくて医療機関も混乱すると思うんですが、その辺についてはどのような説明をされていますか。
#77
○政府参考人(新村和哉君) 委員御指摘のとおり、ほかのワクチンにつきましても二種類以上のワクチンを用意して選択肢を広げているということがございますので、当然この肺炎球菌ワクチンにつきましても、そのような考え方もあろうかと思います。
 したがいまして、既に定期接種化されている二十三価のワクチンのほかに、十三価の肺炎球菌ワクチンにつきましても検討を急ぎまして、感染症研究所における検討に加えまして、審議会における検討、これを進めていきたいと考えているところでございます。
#78
○西村まさみ君 是非しっかりと前向きに、早急に取り組んでいただきたいと思うのが一点なんですが、昨年の質問に対して、十三価のワクチンの方は、現時点、そのときですね、現時点において健康な高齢者を含めて広く接種をしている先進国がないんだというふうに御答弁いただきました。
 でも、その後、八月にACIPで、六十五歳以上の肺炎球菌ワクチンの接種経験がない場合は十三価のワクチンを先に接種して、その後、二十三価のワクチンを接種すると、より有効というような勧告が出たりもしていますので、是非、広く国民の皆様に提供できるのであればより多くの情報を、様々な知見を収集していただきまして、できるだけ選択肢の幅を広げるということを一日も早くやっていただきたいということはお願いさせていただきたいと思います。
 もう一方で、これ十月から定期接種化して、テレビコマーシャルなどでも大変大々的に、肺炎は予防できます、予防接種するといいですというような放送が一時流れました。そして、六十五歳で一回接種というのが基本ということも聞いています。
 ただ、そうなると、六十五歳以上の方がその基本から外れるわけで、対象外となるということで、今様々な、二〇一八年までは取組をされているんですが、ここのところが非常に分かりにくいと思うんですが、そこについてだけ最後、ちょっと分かりやすく説明していただけますでしょうか。
#79
○政府参考人(新村和哉君) 定期接種の対象となっております方の肺炎球菌ワクチンの接種、その対象者の考え方でございますけれども、定期接種を開始するに当たりまして審議会における技術的な検討におきましては、費用対効果の観点等も含めて、六十五歳を接種の対象とすることとされております。また、国際的にも多くの国が六十五歳を定期接種の対象としております。しかしながら、これに加えまして六十六歳以上の方にも一回の接種の機会を安定的に設けるために、経過措置としまして、平成二十六年度から三十年度までの間、当該年度に六十五歳から五歳刻みで百歳となる方に対しては定期接種を実施すると、こういった形にしております。
#80
○西村まさみ君 せっかくの国の取組ですから、もっと分かりやすく皆さんに周知していただきたいというのが一つと、これ、過去に接種した人は対象外になっています。しかしながら、なかなか、任意で受けた人が自分がどの予防接種をしたかということを記録するというのは非常に難しいので、その辺も含めてしっかりとした対応をお願いして、次の質問に行きたいと思います。
 次は、子ども・子育て予算についての質問です。
 児童相談所の児童虐待の相談件数というのは年々増えて当然きているんです。大変残念なことだと思いますが、その中で、とりわけ妊産婦の健康診断を受けていない、いわゆる未受診の妊婦の問題についてなんですが、虐待で死亡した児童のうち約二割の母親がこの妊婦健診を受けていないんです。やはりこの未受診の二割の方にもしっかりと妊産婦健診を受けていただいて、児童虐待というのは、母親が孤立化してしまったり、どこに相談したらいいか分からないということから起きるとも言われておりますので、この妊婦健診というものを有効に活用していただいて、出産、子育て、育児、様々な悩みに対することが受けられるところが身近にあるということが非常に必要だと思っています。
 妊婦健診から行政の窓口に相談内容をつなげていって虐待防止になるのではないかと思うんですが、この妊産婦健診が果たせる役割について厚生労働省はどのようにお考えになっているか、お聞かせください。
#81
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生今御指摘のように、この妊婦の健診というのが、言ってみれば、育児の不安の解消とか、あるいは児童虐待の可能性、そういうものを早期に発見をする機会にもなり得るということはそのとおりだと思います。
 したがって、大事だということであって、私どもとしても力を入れていきたいと考えていますし、実際、今、この妊婦健診を確実に受診していただくために、妊婦健診の啓発用のリーフレットを作って自治体に配って使っていただくようにしているわけであります。妊娠の届出の徹底、あるいは妊婦健診の受診の勧奨ということをやってきているわけでありますが、しかし、それがちゃんと本当に妊婦の方に届くかどうかというのが大事で、これが届かないのでは、幾らリーフレットを作っても駄目なわけであります。
 ですから、これをどう連携しながら、例えば産婦人科ですとか、あるいは保健所でしょうけれども、そこにそもそも来ないということもあるわけですから、そこのところをどういうふうにするかというのはやっぱりしっかり自治体と組んでやらなければいけませんし、それよりも何よりも、恐らく、教育課程においてやっぱりそういうことをちゃんと教える、妊婦健診を受けるということが、御自分が妊娠されたときには必ず受けるということが大事だということを教えていかないといけないんだろうと思うんです。
 したがって、学校教育現場を預かる文科省ともしっかり連携をしながら、妊婦健診に関する啓発についても図っていきたいというふうに思っております。
#82
○西村まさみ君 大臣、そのとおりなんです。
 先ほども言いましたが、どんなにいいリーフレットやポスターを作っても、当の御本人のところにまで行かないと全く意味がないんですね。例えば、私もよく言わせていただくんですが、保健所だとか医療機関にポスターを貼ってあったりしても、そこに来る人にしか分からないというのでは、やはりこれは大きな問題であるし、元々、関心がある人がより関心を持つことも大事ですが、全く関心がなかった人、自分とは無縁と思っていたような皆さんに、こういうシステムがありますよと、これは決して妊婦の健康の診断、赤ちゃんの健診だけではなくて、心の相談もできるんですよということをやはりもっと真剣に、そして確実に取り組むということが必要なんじゃないかと思いますので、引き続きお願いしたいと思います。
 そして、今回、妊婦に対する健康診査の望ましい基準についてというものも意見募集をしていらっしゃいます。残念ながら、その中に、先ほど大臣も歯科について触れていただきましたが、妊産婦の歯科健診は入っていません。
 この点について、なぜここの部分に歯科の健診が、大臣はあれほど大事だとおっしゃっていただくのに入っていないのか、お聞かせいただきたいと思います。
#83
○国務大臣(塩崎恭久君) 妊娠というのは、唾液の分泌の低下とかあるいはつわりのときの歯磨きの困難さなどのために虫歯とか歯周病とかになりやすいということを報告をされているわけでございまして、妊婦健診を通じて必要だと思われる妊婦に対しては歯科医の受診を勧めるように保健指導するなど、対応を厚労省としても取っているわけでございます。
 つまり、大変歯が大事だということでありまして、一方で、御指摘の妊婦に対する健康診査についての望ましい基準、この基準については、日本産科婦人科学会等の定める産婦人科診療ガイドラインというのがあって、それを参考に妊婦健診の内容などを示しているところでございます。
 現在、健診の内容は、切迫流産あるいは早産とか、あるいは胎児の発育不全など、妊婦や胎児の予後に重大な影響を与え得る合併症発症のスクリーニングを行うために効果が実証されている項目について実施をしているというふうに理解をしておりまして、妊婦に対する歯科健診については、現時点ではその効果が実証されたというところまでは来ていないというふうに理解をしておりまして、学会等における今後の研究の動向を注視し、今申し上げたような、何のためのこのガイドラインの指摘事項なのかということとリンクをして考えていかなきゃいけないのかなというふうに思っております。
#84
○西村まさみ君 大臣、妊婦が歯周病にかかっていると低体重児及び早産の確率というのが、いろんな見解がもちろんあるので、それを収集をしていらっしゃるとは思いますけれども、そのリスクというのが非常に高くなると言われています。
 例えば、たばことかアルコールとか、妊婦の年齢よりも数倍、多く言えば七倍ぐらい、実は低体重児、早産というのがあるんですよというような見解もあるわけですから、できるだけやはり、せっかく今回、母子保健法に基づく妊婦健診、妊産婦健診というものが子ども・子育て支援法に基づいて市町村が実施する地域子ども・子育て支援事業の一つとして位置付けられたわけですから、ここのところは大きく変えていただきたいと思いますし、大臣も、大臣御自身として歯科が重要、歯が大事ということを認識してくださっているのであれば、まさにそこのところは大臣として、妊婦の歯科健診も必要だということを省内で是非言っていただきたいというお願いをさせていただきたいと思います。
 最後に、前回から持ち越しています、検討していますと言っていただきました指導についてお尋ねしたいと思います。
 昨年そして今年と、前田村大臣のときから塩崎大臣にお替わりになりましたときにも、私と共産党の小池委員からも質問させていただいていますが、例えば、関東厚生局内の東京における二〇一二年度の歯科の個別指導。指導が中断したまま、終了せずに中断したまま年を越えるというケースが一三%ぐらいあります。そして、そのときの質問では、やはり可能な限り早急に再開して適切な制度の運用に努めてまいりたいという答弁も局長からいただきました。
 可能な限り早急に再開して指導ができるようにすると、十一月四日から今日まで来ていましたが、どの程度の適切な制度の運用に努めたか、経時的に教えてください。
#85
○政府参考人(唐澤剛君) 御指摘のように、保険医療機関に対する個別指導につきましては、指導時に持参するようお願いした関係書類が十分でなかったとか、あるいは個別の患者さんに対する保険診療や診療報酬の請求について十分な回答を得ることができなかったというふうな事情もございまして、中断することにより長期化するケースがあることは御指摘のとおりでございます。
 しかしながら、基本的には、中断の期間が長期になるということになりますと、保険医療機関側の精神的な御負担ということになりますので、今先生からお話のございましたように、長期化することはできる限り避けるべきというふうに考えているところでございます。
 このため、私どもとしては、地方厚生局に対しまして、地方厚生局長の会議、これは年に数回開いておりますけれども、こういう会議や業務指導などの様々な機会を捉えまして、個別指導が中断した案件については早期に再開に努めるよう指導しているところでございます。
 今後とも、可能な限り早期に再開をし、指導が終了できるように、引き続き厚生局にも指導に努めてまいりたいと考えております。
#86
○西村まさみ君 局長、毎回同じ御答弁をいただいておりまして、大変これを重要視してくださっていることは理解できます。
 今おっしゃったように、これ、長期にわたると保険医療機関側も大変な精神的な本当に負担が掛かって、大臣、自ら命を絶つ方もいるぐらい中断であるとか指導の在り方とかいうものに関しては問題視されています。
 やむを得ず早期の再開が困難なケースもありますけれども、可能な限り早期に再開し、指導を終了できるようにと昨年の御答弁で局長はおっしゃってくださいましたが、やむを得ず早期の再開が困難なケースとは、例えばどんなケースでしょうか。
#87
○政府参考人(唐澤剛君) 一般論で申し上げますけれども、これは、指導のときにこういう書類をお持ちいただくようにということをお願いをしているわけでございますけれども、それが十分そろっていないというようなケースもございます。これは必ずしも故意に持ってこなかったという意味ではございませんで、どういうものをそろえて提出をしていただくかということについても御理解を十分していただくということも私ども努力していかなきゃいけないと思っておりますけれども、そういう場合がございますし、それから、これはなぜこういうような請求になっているのですかという御質問について、なかなかケースによっては十分な御回答をいただけなかったというふうなことが中断のケースとしては多いものと承知をしております。
#88
○西村まさみ君 今局長御答弁いただいた書類の不備だとか、例えばどうしてそういう治療をしてきたかということについてお答えがなかなか難しい場合というんですが、それにしても二年七か月、最長では二年七か月も中断したままというのは、幾ら書類をそろえるのにそんなに掛かるわけもないでしょうし、その間の心の精神的な負担というものを考えたときに、細かい数字については厚生労働省としては把握していないということですが、やはりこの部分はしっかりと把握をしていただいて、なぜそんなに長期にわたって中断しているのか、若しくはそこを改善するにはどのようにしたらいいかということ、これをやはりやるのも国の仕事だと思っています。
 指導というのは、毎回申し上げますが、健康保険法によって指導を受けなければならないということがあって、行政手続法にのっとって相手方の任意の協力を得て、そして指導大綱の下で懇切丁寧にいわゆる請求の仕方、様々な保険のルールというものを学ぶということです。ですから、そのために、必要以上に中断しているということ、これはやはり避けなければならないでしょうし、万が一そのような事例があるのであれば、どうして中断しているかということぐらいは、また再開のめどはどのぐらいにあるんだということぐらいは示す方向でいくというようなことぐらいはやはり国としてしっかりやってほしいと思います。
 大臣、最後にお尋ねします。
 この指導という問題も様々あること、大臣の特に御地元でも大きな問題になっているということを以前御答弁でもいただきました。やはり、今私が申し上げましたように、本来の指導というものを受けるのはこれ医療機関側として当然のことです。しかし、長年、長期にわたる、何年もにわたって年をまたがるような中断というもの、しかもその内容、理由が曖昧ということであると、非常に医療機関側は不安になります。自ら命を落とすようなことがこれから起こらないためにも、もう少し大臣の思いとしてしっかりとそこは徹底して、細かい数字まで把握してきちっとやるんだということを是非お聞かせいただきたいと思います。
#89
○国務大臣(塩崎恭久君) この間、大臣になって割合すぐだったと思いますが、先生からの御質問をいただいてお話を申し上げたと思います。
 今までは私はむしろ歯科医師の先生方から話を聞くサイドで、こちら側に座るということは想定もしなかったことでありますが、やはり保険医療を適正にやるということは大事であって、個々の中には調査はやっぱりやらなきゃいけないというケースがあることは今先生がおっしゃったとおりで、ただ、不必要に長い間やったり、私も、地元で先生方がどれだけこの指導を受けると大変なプレッシャーを感じておられるかということはよく分かっていますので、できる限り短い期間で、中断をしたときにはできる限り早く再開をして早く決着を付けるということで、適正な医療が行われるようにしていくことが大事だなということを私も省内でも言ってまいりたいというふうに思います。
#90
○西村まさみ君 ありがとうございました。
 これで終わります。
#91
○委員長(丸川珠代君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#92
○委員長(丸川珠代君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、平成二十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、厚生労働省所管を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#93
○長沢広明君 公明党の長沢広明です。
 早速質問に入りたいと思いますが、消費税率の引上げは延期されることになりましたけれども、やはり生活者に対する目配りということが非常に大事な今景気の状況でもございます。この四月からは生活困窮者自立支援法が施行されます。そこで、生活困窮者支援制度の状況についてまず確認をしておきたいと思います。
 生活困窮者自立支援法の施行を控えた準備の状況とこの四月からの施行の体制について、各自治体の対応を含めて説明を願いたいと思います。
#94
○政府参考人(鈴木俊彦君) 生活困窮者自立支援制度につきましては、厚生労働省といたしまして、まず自治体に対しまして、包括的な支援体制の構築あるいは支援の在り方などのノウハウを提供いたしますために、数度にわたりまして全国会議の開催、あるいは手引の作成、配付、好事例の提供などを行ってきたところでございます。また、自治体で着実に実施をしていただけるように、二十七年度予算案で全体で四百億円を計上しているところでございます。
 各自治体におきます準備状況でございますけれども、各種会議を通じまして直接に把握し、あるいは二か月ごとに調査を実施して確認をしてきているところでございます。それによりますと、その結果からは、自立相談支援事業の実施形態の決定、こういったような最低限の体制整備は着実に行われているところでございます。ただ一方で、関係機関との連携体制の構築などにつきましては、今後更に推進していく余地があるといった状況であると承知をいたしております。
 また、各事業につきまして今年度の人員配置の状況でございますけれども、これにつきましては今月中に調査を行うこととしておりまして、その結果も踏まえまして、更に自治体におきまして実施が促進されるように必要な支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
#95
○長沢広明君 生活困窮者自立支援制度は、働きたくても働けないとか住むところがないとか生活上の困難や不安を抱えている人に対して、ワンストップ型のまず支援相談、これを行った上で個別の支援メニューを提供していこうということでございます。自立支援法の考え方そのものが、社会的孤立から社会参加へと、こういうことを根底に置いて双方向でコーディネートしていくということが基本的な考え方になっておりますし、ただ、この支援メニューを提供するに当たって、ワンストップの相談支援にまず来てもらわなきゃいけないという問題があります。制度をいかに周知して必要な人に相談窓口までまずアクセスしてもらうということが、この制度がうまく機能する入口になるわけであります。
 法律が成立したのがおととしの年末、平成二十五年の十二月でした。施行まで少し時間が空きましたので、まず生活困窮者支援制度の概要と、そして施行の準備を通じて固まってきた具体的メニューを交えて大臣に説明いただきたいと思います。
#96
○国務大臣(塩崎恭久君) まず、制度の概要でございますけれども、自治体の必須事業でございます自立相談支援事業、これは相談支援員などを配置をいたしました、今先生からもお話があったワンストップ型の相談窓口、ここにおいて本人の状況に応じた支援計画を策定をして、その自立に向けて継続的な支援を実施すると。そして、地域ネットワークの強化などの地域づくりを行うのがこれまず必須事業でございます。
 また、任意事業がございまして、まず、就労準備支援事業、これは、例えば農業などの就労体験等を通じて、日常生活、社会生活上の自立のための訓練を実施するというものでございます。次に、一時生活支援事業は、住居を失ってしまった方に対して、食事であるとか入浴であるとか、あるいは衣類、下着類の提供等の支援を行うというものでございます。それから、家計相談支援事業、これは、家計簿の作成指導など家計再建に向けた相談支援や資金貸付けのあっせんなどを実施するものでございます。四番目に子供の学習支援事業でありますけれども、生活保護受給世帯を含む生活困窮家庭の子供に対して教室型や家庭訪問による学習支援や居場所づくりを実施するものということにいたしました。
 これらの任意事業につきましては、去年の十月に調査を自治体に対していたしましたけれども、今の四種類の任意事業を見てみますと、まず就労準備支援事業というのは二百九十七の自治体で予定をしております。一時生活支援事業は百七十一の自治体、家計相談支援事業は二百六十一の自治体、子供の学習支援事業は三百二十四の自治体で実施される見込みでございまして、法の施行に伴って実施自治体数が大幅に増加する見込みではないかということで、今月中にまた再調査をいたすという予定にしているところでございます。
 今後とも、自立相談支援事業の着実な実施とともに、任意事業を更に積極的に実施いただけるように、国としても、好事例の普及とかあるいは研修の実施などの支援をしてまいりたいというふうに考えております。
#97
○長沢広明君 必須事業、任意事業、それぞれの事業によって補助率も違っていますので、それぞれ自治体によって、いろいろな地域の実情も踏まえて、やる事業、やらない事業、選択してやっていると思いますが、いずれにせよ、今挙げてくださった数字でいくとまだまだこれからということですので、しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。
 利用する側に対する制度の周知についてどういう工夫をされているか、御説明願います。
#98
○政府参考人(鈴木俊彦君) 先生御指摘のように、この制度が成果を上げますためには、生活困窮者をできる限り早く把握して支援につなげる、これが重要でございます。このため、各自治体におきまして、この周知について十分な取組をしていただくようにお願いしてきたところでございます。
 まず、厚生労働省自身でございますけれども、色遣いとかレイアウトを工夫いたしました分かりやすいポスターとかチラシとかリーフレット、こういうものを作成して、自治体で御活用いただけるようにひな形をホームページに掲載する、こういった取組をしておりますし、また、各地の自立相談支援機関の窓口の一覧をホームページに掲載するといった取組をさせていただいております。
 それから、国民の方々に直接周知いたしますために、二月の中旬と三月の三十日に、政府広報によりまして、中央、地方の全国七十紙におきまして広告を掲載したところでございます。この政府広報におきましては、生活にお困りの方御自身が新聞を購入していない可能性もあるだろうということも踏まえまして、この広報を読んだ方が周囲の方にも呼びかけていただく、こういったお願いも内容としたところでございます。
 それから、自治体もいろいろと工夫をしていただいておりまして、一例を御紹介いたしますと、例えば川崎市では、コンビニエンスストアや不動産店、公衆浴場、こういった幅広い関係機関にチラシを置くような工夫をしていただいております。またあるいは、和光市では、人目が気になるという方もいらっしゃいますので、例えば名刺サイズのチラシを公共機関のトイレに置くといったような工夫もしていらっしゃるというふうに承知をしております。
 こうした好事例を必要に応じて全国に展開していくことも含めまして、今後とも自治体への支援をしてまいりたいというふうに考えております。
#99
○長沢広明君 そういう自治体でいろいろ工夫をしているのをよく利用していただきたいと思います。ホームページは、生活困窮者の方はホームページは見ないと思いますので、どういうふうに周知していくか工夫が必要だと思います。
 厚生労働省として、平成二十七年度から、一人親家庭への支援の一環として、高校卒業資格の取得を目指す親に対してその講座を受講するための支援を行うというふうに聞いております。一人親家庭への教育面での支援といった場合、子供に対する学習支援も必要ですけれども、同時にこうした親に対する支援も併せて行って、親の就業機会を拡大していくということは家庭全体への支援につながると思います。
 とはいえ、これまでは、例えば在宅副業支援とかやっていましたけれども効果が上がらなかったというふうに言われていますし、施策の実施に当たって、今回のものもニーズと効果ということをしっかり見込んで行う必要があると思います。
 厚生労働省として行う一人親家庭への支援の具体策について、効果の見込みも含めて説明を求めたいと思います。
#100
○政府参考人(安藤よし子君) 一人親家庭の自立や生活の安定を図るためには、より良い条件での就業を支援することが大事でございますが、一方で、最終学歴が中学卒である方は一人親家庭のうち一三・八%と高くなっております。このため、平成二十七年度予算案におきましては、様々な事情により高等学校を卒業されていない一人親の方が、高等学校卒業程度認定試験に合格するための講座を受講する場合に、その費用の最大六割を支給する事業を新たに実施することとしたところでございます。
 講座を受講しておられる方に対しては、効果を上げるために、保護者に対する学習支援や自立支援プログラムの策定を組み合わせて支援をするように自治体に促すこととしておりまして、こうした取組を通じまして、より良い条件で就業する方やより高度な資格取得が可能となる方が増えるものと見込んでおります。
#101
○長沢広明君 まさしく自立支援とか、一人親家庭の親が学び直すということができるような環境もしっかり整えながら進めていかないといけないというふうに思います。
 続けて、女性と若者の活躍推進について伺います。
 女性の活躍推進は、安倍内閣が掲げる重要課題の一つでございます。政府が言うように全ての女性が輝くということを目指すのであれば、一般の女性が活躍できるようにするためのまず基盤づくりということが非常に重要だと思います。そのためにやはり多くの女性の理解を得ながら進めていく必要があると思いますし、ただ女性の活躍推進と政府が言う割に、その考え方というか理念というか、まだ社会全体には浸透していないんじゃないかという気がします。
 日本再興戦略改訂二〇一四では、我が国最大の潜在力である女性の力を発揮できるようにすると、こういうふうに書いてありますが、また、労政審の雇用均等分科会の報告書でも、女性の活躍が求められる背景として、人口減少のほか、生産性向上の要請と少子化への歯止め、いろいろ理由は挙げております。
 基本的に、労働力人口のために女性というのではなくて、そういう考え方自体は私、よくないと思いますね。よく業績を今上げている会社を見ると、やはり女性の力を生かしている会社の方が業績が上がっているというのは現実だと思うんですよ。女性が活躍した方が世の中良くなると。世の中が本当に良くなっていくというために女性の活躍の機会を、どんどんたがを外していくということは非常に大事な観点だというふうに私は思っておりますが、今女性の活躍推進が求められる理由、ちょっと大臣に伺いたいと思います。求められる理由と期待できる効果についてどのようにお考えか、伺いたいと思います。
#102
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生が今、労働力が不足しているから女性だというのはおかしいというお話がございまして、そのとおりだというふうに思います。もちろん、トータルとして労働力が減っていく中で、まだまだ労働力として参入ができるのは高齢者と女性であることはこれは事実でありますけれども、しかし、やはり質的な転換というものも求められているんだろうというふうに思います。
 今、アベノミクスと言っていますけれども、よくウーマノミクスと言いますが、女性の取締役の多い会社の方が利益率が高いとか、いろんなことがあります。女性の職業選択もそれから人生の生き方の選択もやはりこれは選べるということがまず大前提にあって、その中で働きたいと思うけれども働けないという女性が実は三百万人以上、我が国はまだおられるということでありますから、ということは、やっぱり機会に恵まれていない、その機会をちゃんと提供するためにも女性の力をより発揮しやすい環境というものを我々は整えていかなければいけないだろうと思いますし、今の質的な転換という意味では、やはり女性が変わるということは男性も変わらないと女性も変わらないということもありましょうから、男性も女性も変わっていくという中で、共同作業で家庭もそれから社会も企業もつくっていくということを試みていかなければならないんじゃないかなと私は思っていまして、そういう意味では、仕事とそれから育児と、それから最近は介護も同時にやらなきゃいけないということも増えてまいりましたから、こういったことが全て、言ってみれば両立でき、なおかつ、自らの選択の自由というものがより多くあって、選択肢がある、そういう働き方を用意することによって女性がより活躍できる、そのことによって質的に日本の社会も変わっていく、あるいは向上していく、そういうふうになることが大事なのかなというふうに思っておりまして、これから日本が更に厚みのある発展を遂げていくためには、やはり女性が更に活躍をし、女性ならではの発想も生かせる社会に変えていかなきゃいけないんじゃないかというふうに思います。
#103
○長沢広明君 大臣、まさにそのとおりで、ちょっと観点違いますけれども、今、地方選挙をやっています。我が党は地方議員の三割が女性なんですが、現場を回っていくと、やはり一つの議会で、女性のいる議会と女性のいない議会とでは明らかに仕事ぶりにちょっと違いがあるんですよ。女性がいる方が、女性の力が出るとやっぱり活性化するというか、活力が違ってくるんです、議論が。議論が非常に活力が出てくるんですね。
 我が党の地方議員なんかは、一緒に回ったり一緒に仕事したりすると、明らかにというか、本当に真面目だし能力が高いんですよ。別に男の能力が低いと言っているわけじゃなくて、自分を卑下するわけではなくて、やっぱり女性の能力というのはすごいと、男の目から見ても正直すごいと思うわけですね。
 だから、何か社会の足らざることを補うために女性という考え方ではなく、やっぱり女性が生きた方が社会全体は絶対に良くなると。会社でも、女性が働いて女性が活躍できる、能力が発揮できるような環境をつくっているところはその会社も業績が伸びるというのは現実なものですから、そういう意味での女性活躍の推進という考え方をしっかりと表へ出した方がいいなというふうに思います。
 私、個人的には、社会のリーダーのうちの何割を女性にするとかという目標を立てることは大事ですけれども、そういう目標の立て方とか、目標に対してアプローチしていくやり方ではなくて、やはりどれだけ女性の力を生かしているかどうかということを常に見ていくという考え方が必要なのではないかというふうに思っております。これは意見だけです。
 若者の雇用対策について伺いたいと思います。
 若年雇用対策について、公明党は昨年、雇用・労働対策本部、そして青年委員会が当時の田村厚生労働大臣に若者雇用に対する法制化を提案をいたしました。これが実を結んで、この国会で勤労青少年福祉法の改正につながったというふうに、私たちはそう思っておりますが、青少年の雇用促進に関する法律、若者雇用促進法、これから議論になりますが、若者に対する雇用の法制化というのは初めてであるということで、しっかり議論をさせていただきたいというふうに思っております。
 現在、新卒者の内定率は改善している、リーマン・ショック前の水準までは回復をしてきたと。その一方で、若者を使い捨てにするいわゆるブラック企業などの問題も依然として指摘をされております。こうした問題への対処を含めて、若年雇用対策の重要性というのは、アプローチの違いこそあれ、各党間でも若者雇用対策をしっかりやらなきゃならないという認識は僕は共有されているというふうに思っております。
 昨今の雇用形態の多様化、それから若年人口の減少、こういうことを踏まえて、今後どのような点に主眼を置いて若者雇用対策を進めようとしているのか、お考えを伺いたいと思います。
#104
○副大臣(山本香苗君) 御指摘のとおり、少子高齢化が進展して労働人口が減少する中で、若者は将来の社会を担う貴重な人材でございます。その可能性を最大限発揮できる環境を整備していくことが重要であると思っておりますし、先ほどの女性活躍と併せて、若者の活躍もしっかりと推進してまいりたいと思っております。
 ただ、若者の雇用状況については、先ほどおっしゃっていただいたように、新規学卒者の求人倍率や就職内定率の上昇が見られるんですが、全般的に改善が進んでいる一方で、新卒者の早期離職率が高いと。また、不本意に非正規の職に就いている者の割合が比較的高いといった状況もございますし、先ほどおっしゃっていただいたように、若者の使い捨てが疑われる企業の問題もございます。
 このために、先ほどの御要請、党からも御要請いただきまして今回の国会に提出させていただきました若者雇用促進法案におきましては、若者の適した職業選択に資するように離職者数や残業実績など職場情報を提供する仕組みを設けたり、また、若者の使い捨てが疑われる企業につきましてはハローワークでそもそも新卒の求人を受け付けないと。若者の雇用管理が優良な中小企業につきましては認定制度を設けるなどの仕組みを盛り込んでいるところでございます。
 この法案等を通じまして、我が国の将来を担う若者が生きがいを持って安心してチャレンジしていける環境を確保してまいりたいと考えております。
#105
○長沢広明君 若年雇用の問題というのは、どうしても新卒者に対する対応が一番やりやすいというか、はっきりターゲットが明確なので、新卒への対応というのがどうしても中心になりますけれども、今の若い人たちの雇用、働き方ということは、それはもう新卒者のみの問題ではないわけでございます。
 リーマン・ショックのときにリーマン・ショックの波を直接受けた、例えば平成二十二年とか二十三年、二十四年頃の卒業した人、社会に出た人、そういう人は、なかなか希望する職に就けず、就職環境が非常に厳しかったということもあり、新卒のときに円滑な就職ができないまま今に至っているということもあるわけで、そのまま職業技術を学ぶとかキャリアを刻んでいくとかいうことが、そういう機会を失ったまま今日に至っているという人も少なくないと思います。
 日本の場合、良くも悪くも、新卒のときにどういうふうに社会に出るか、新卒時の入職の状況というのが、その後の職業生活というか人生というか、そういう大きな影響を与える、ある意味決定付ける面がどうしてもあります。このため、こうした人たちがその後もいろんな機会に恵まれないまま現状にとどめ置かれているということがあるわけです。
 新卒時に不況の影響を受けた結果、現在でも希望しない境遇に置かれている人たちがいるとすれば、そういう人たちに対する支援も必要だというふうに思いますが、今後どのような支援策を講じていこうとするのか、お考えを伺いたいと思います。
#106
○政府参考人(坂口卓君) 今委員御指摘のように、若者の雇用対策の中で新卒対策ということのみならず、御指摘のような方々に対しまして、希望に応じて安定した雇用に向けた支援を行うということが非常に重要であると考えております。
 このため、厚生労働省といたしましても、フリーター等の正規雇用化を促進するために、わかものハローワークなどにおきまして、担当者制による利用者個々の状況を踏まえた就職支援ということを行いますとともに、キャリアアップ助成金あるいはトライアル雇用奨励金といったようなものを活用して正規雇用化に向けた支援ということを行ったり、あるいは若者の安定的な就職の実現を図るために地域のニーズを踏まえました職業訓練ということも実施しているところでございます。
 さらに、今後、これらの取組に加えまして、フリーター等に対します時間を掛けたより一層きめ細かなカウンセリング等の継続的な支援を行うといったようなことを行いますために、わかものハローワークにおきます民間活用によるキャリアコンサルティング等の就職支援の拡充といったことを行いましたり、キャリアアップ助成金の拡充ということを行い、さらに若者の安定した雇用の実現に努めてまいりたいと思っております。
#107
○長沢広明君 子ども・子育て支援新制度についてちょっと伺いたいと思います。
 この四月から子ども・子育て支援新制度が始まりました。ある意味、高齢者への給付ということに偏ってきたとも言われる日本の社会保障制度の中で大きな転換だというふうに思います。この制度、保育が市場化するのではないかとか営利化を拡大するのではないかとか、そういう懸念もありますけれども、消費税引上げによる増収分をこの分野へ優先的に充てることとしてあります。平成二十七年度においては、〇・五兆円を追加的に投入することで量的、質的拡大を図るスタートをしたということでございます。
 この機会に是非とも子育て世帯が恩恵を感じられるように、新制度をきちんと円滑にスタートさせていただきたいと思いますが、今回、その中にもあります保育士の処遇改善の引上げとか処遇改善加算の延長とか、現場に非常にいい影響を与える施策も講じられることになっております。
 こうした充実策も含めて、子育て世帯に対し、この子ども・子育て新制度、四月からスタートした新制度が子育て世帯にどういうメリットが感じられるのか、そのメリットはどういうものと考えられるか、ちょっと整理して御説明いただきたいと思います。
#108
○政府参考人(安藤よし子君) 今回の子ども・子育て支援新制度におきましては、消費税財源を活用して三歳児の職員配置を手厚くするとともに、公定価格上三%相当の処遇改善を行っているところでございまして、特に平均勤続年数が十一年以上の保育士については四%相当とするなど、職員の勤続年数等に応じた人件費の加算を行う仕組みを設けたところでございます。このように、保育士の配置や処遇を改善して長く働き続けられる職場環境の整備を図ることによりまして、子供が受ける保育の内容をより良いものにしていけると考えております。
 また、新制度では、認定こども園、小規模保育など多様な保育の類型を用意し、子育て世帯が選択できるようにしております。さらに、親子同士の交流や子育て相談ができるような場づくりや子供の一時的な預かりなど、共働き家庭だけではなく、在宅で子育てを行う家庭への様々なニーズに応じた支援も充実することとしておりまして、これらによりまして子育て世帯のニーズにしっかりと応えてまいりたいと考えております。
#109
○長沢広明君 円滑に進めていただけるようにお願いしたいと思います。
 待機児童の解消というのは非常に期待が大きいですし、女性の活躍推進という観点からも、その環境整備の柱ともなるものです。
 今年に入って厚生労働省は、保育ニーズがピークを迎える平成二十九年度末に向けて、保育士の処遇改善、保育士試験の年二回実施の推進とか、こういう内容とする保育士確保プランも打ち出しております。待機児童解消へこれをしっかり進めていきたいと思いますが、待機児童解消加速化プランにおいて、平成二十五年度からの最初の二年間は緊急集中取組期間としてまいりました。その間の実績、この二年間どういうふうにして結果が結び付いたのか、実績について報告願いたいということと、また二十七年度からは、今度は取組加速期間に入るわけです。それに入るに当たりどういう見通しを持っているか、御説明をいただきたいと思います。
#110
○政府参考人(安藤よし子君) 女性の就業率が上昇していく中で待機児童の解消は喫緊の課題でございますことから、平成二十五年四月に策定いたしました待機児童解消加速化プランに基づきまして、五年間で約四十万人の受皿を確保するように進めているところでございます。
 平成二十五年度からの二年間の緊急集中取組期間におきましては従来の二倍のスピードで整備を進めまして、予定どおり、約二十万人分の保育の受皿を確保できる見込みとなっております。また、今後三年間の取組加速期間におきましては更に約二十万人分の受皿確保を図っていくこととしておりまして、平成二十六年度補正予算及び平成二十七年度予算案におきまして、合わせて約八・二万人分の受皿を前倒しして確保するための経費を計上しているところでございます。
 今後とも、二十九年度末までに待機児童の解消を実現できるように強力に取組を進めてまいりたいと考えております。
#111
○長沢広明君 最後に、東日本大震災からの復興について、平成二十七年度予算において、この審議されている予算において、東日本大震災からの復興に向けた厚生労働省の取組について、その主なものを挙げてもらいたいと思います。
#112
○大臣政務官(橋本岳君) 発災から四年が経過した一方で、今なお多くの方々が避難生活を送っておられ、復興に向けた取組というのは極めて重要なものでございますし、私自身も昨年被災地を訪問いたしまして現場の声を直接伺い、復興への思いを新たにしたところでございます。
 被災地では、避難生活の長期化に伴う健康状態の悪化や被災者の孤立等が懸念されるとともに、雇用の創出、確保、そして福島県沿岸部の医療・介護提供体制の整備等の課題があると認識をしております。このため、平成二十七年度予算案においても所要の額を盛り込み、被災者の健康確保、心のケアや雇用対策、医療、介護の体制整備等の各種の対策に引き続き取り組んでまいります。
 具体的に申し上げますと、例えば、被災自治体における健康支援活動の強化に向けた取組として、長期にわたり仮設住宅等で生活する被災者の健康状態の悪化を防ぐため、保健師による戸別訪問等の各種健康支援活動や、それらを担う保健師等の人材確保を支援しております。昨年十二月には、全国の自治体宛てに保健師派遣の協力依頼を行ったところでございまして、今年度も引き続き取組を行ってまいります。
 また、被災者の心のケアに向けた取組としては、被災三県に活動拠点となる心のケアセンターを設置し、専門職による被災者の相談や訪問支援、必要に応じて専門的医療との連絡調整を行う等の対策を行っております。国、自治体、心のケアセンター職員による合同会議等により、地域における課題と対応等の情報共有を図っているところでございまして、今年度も引き続き地域の実情に応じた効果的な事業の実施に取り組んでまいります。
 東日本大震災からの復興に取り組んでいくに当たって、これは大臣のお言葉でありますけれども、現場第一主義の姿勢が非常に重要であると感じております。今年度も引き続き、被災された方々のニーズに沿った各種の取組を実施するとともに、被災者の方々に対し丁寧に周知を図るよう努めてまいります。
#113
○長沢広明君 今日は予算の委嘱審査でしたので、できるだけ予算案に沿った形で確認をさせていただきました。
 時間が来ましたので終わります。ありがとうございました。
#114
○川田龍平君 よろしくお願いします。
 子宮頸がんワクチンの副反応問題についてまず伺います。
 昨年来、厚労省は子宮頸がんワクチンの副反応事例について追跡調査を行っているところですが、先日の院内集会でお会いした被害者のケースでは、当初、調査の対象になっておらず、市役所に問い合わせたら後から調査票が送られてきたという方が複数おられました。
 調査結果を取りまとめて公表する前に、調査対象に漏れがないかどうか、被害者団体とよく意見交換していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#115
○国務大臣(塩崎恭久君) 医師の方から国に対して副反応報告のあった患者に関する追跡調査を行っておりまして、発症後七日以内に回復したと報告されている者などを除いて、原則として全ての副反応報告を対象として、副反応報告を行った医師を対象に実施をしているものでございまして、現在、その調査結果の集計、分析を行っているところでございます。
 今お話がございました患者団体の皆様方とのコミュニケーションでございますけれども、私ども厚生労働省としてもそれは大変大事なことだと思っておりまして、先月三十一日に事務方がお会いをさせていただいて要望書を頂戴いたしました。その場において意見交換の場を設けさせていただいて御意見を頂戴をしたわけでありますけれども、私も、その内容につきましては、事務方の方からその後すぐに報告を聞き、確認をしたところでございます。
 厚労省としては、今後とも必要に応じて患者団体の皆様方とは意見交換の場を持っていきたいというふうに考えているところでございます。
#116
○川田龍平君 是非漏れがないように、また再調査ということにならないように、よろしくお願いいたします。
 次に、一方で国による被害救済が進んでいないということが報道されています。現在六十人以上が審査を待っている状態とのことですが、なぜこの半年間一件も処理されていないのでしょうか。任意接種分を担当するPMDAは、新しい薬やワクチンの副作用は専門家の意見を集めるのに時間が掛かる傾向があると話しているようですが、工夫の余地はないのでしょうか。患者申出療養では未承認薬の審査のスピードアップはできるのに、なぜ副作用、副反応の健康被害の救済審査はスピードアップができないのでしょうか。健康局長。
#117
○政府参考人(新村和哉君) ワクチンの健康被害の救済につきましては、医学的な知見に基づき、専門家による議論が必要でございますが、新しいワクチンであるHPVワクチンにつきましては、現在、医学的な知見の収集を行っております。
 具体的には、HPVワクチンの副反応について病態などを全体的に把握、解明することが必要と考えておりますので、昨年の秋から開始した追跡調査を集計、分析中でございます。それを踏まえまして個々の救済の可否を判断したいと考えております。
#118
○川田龍平君 元々何のために定期接種化をしたのでしょうか。予防接種法上の健康被害の救済は、公衆衛生の見地から実施されていることから幅広い救済が求められており、因果性については無過失補償制度の趣旨から厳密な証明は不要ではないでしょうか。それよりもむしろ法の第一条にあるとおり、迅速な救済こそが求められているのではないでしょうか。大臣、いかがでしょうか。
#119
○国務大臣(塩崎恭久君) 今お話にもございました予防接種法においての健康被害救済は過失の有無を要件にするものではないということですが、救済に当たっては、定期の予防接種などを受けたことにより健康被害が生じたことを専門家の議論によって認定される必要があるということでございます。
 HPVワクチンの場合には、新しいワクチンでございまして、現在、専門家の議論に資する医学的な知見の収集を行っております。具体的には、HPVワクチンの副反応について、病態などを全体的に把握、解明すべく、昨年の秋から開始をいたしました先ほどの追跡調査、これを集計、分析中でありまして、まずは、先ほど申し上げたように、医師から報告が来るわけでありますけれども、追跡調査の結果の集計、分析を急いで、それを踏まえて個々の救済の可否を判断をしてまいりたいというふうに思っております。
#120
○川田龍平君 ワクチンと健康被害との因果関係の高度の蓋然性を証明できない、つまり明らかにワクチンが原因ということを被害者側が立証しなければならないということになると救済は進みません。これは法の趣旨に反する事態です。大臣の英断を求めます。
 とりわけ、子宮頸がんワクチンによる副反応とされるCRPS、複合性局所疼痛症候群は現段階では診断基準などよく分かっていない状態ですから、未知の副作用を対象とする治験薬の健康補償制度を参照とすべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
#121
○国務大臣(塩崎恭久君) 健康被害救済において、予防接種と健康被害との間に因果関係が必要だということは先ほど申し上げたとおりでございまして、個々の具体的な判断は医学的な知見に基づいて専門家による議論を経て行われることが必要でございまして、議員御指摘の治験薬の補償制度は、有効性、安全性の評価が定まっていない治験薬を対象とするものでございまして、一方で、健康被害救済制度は既に有効性、安全性が確認されたものとして承認をされた医薬品を対象としているために、それらを同様に扱うことは必ずしも適当ではないのかなというふうに考えております。
 HPVワクチンにつきましては、医学的な知見の収集のため、昨年の秋から開始した先ほどの追跡調査、これを集計、分析中でございまして、それを踏まえて個々の救済の可否を判断をしていかなければならないというふうに考えてございます。
#122
○川田龍平君 自治体によっては独自に支援をしているところもあります。私は、被害者の立場からすれば、国の制度というのか民間の制度というのは関係がなく、広く救済されるかどうかだと思います。これは明らかにしていかなければいけないと思いますので、この問題は引き続き次回以降も取り上げていくことにして、次のテーマに移りたいと思います。
 四月の一日に、今月一日に発足をした日本医療研究開発機構、AMEDについて伺います。
 今日は、昨年の法案審議と時を同じくしてSTAP研究不正事件があったわけですが、弁護士など十名から成る研究公正・法務部についてどのような国会議論、附帯決議を踏まえて設置されたと認識しているのか、改めて伺います。内閣府、どうぞ。
#123
○政府参考人(中垣英明君) 今委員御指摘のとおり、四月一日に日本医療研究開発機構設立となりました。この機構におきましては、革新的な医療技術の実用化に向けた取組を進めていくということを目指しておるわけでございますけれども、この過程で研究不正によって我が国の研究の信頼性が低下するような事態というものは看過できないものと考えております。
 この機構におきましては、自ら配分する研究費により実施される研究につきまして専門の部署を置き、公正かつ適正な実施の確保を図っていくことが重要であると考えております。それを具体化するものとして、機構内に研究公正・法務部を設置したところでございます。また、こうした取組を通じて蓄積されるノウハウを政府全体の不正防止策にも活用できるのではないかと考えております。
 なお、機構における研究開発の公正かつ適正な実施の確保につきましては、委員御指摘の、昨年の国会での健康医療戦略推進法及び独立行政法人日本医療研究開発機構法案の審議でありますとか附帯決議においてもその必要性について御指摘をいただいておるところでございまして、機構において研究公正・法務部を中心にしっかり取り組んでいただきたいと思っておるところでございます。
#124
○川田龍平君 この研究公正・法務部というのは、具体的にはどのような仕事をするのでしょうか。
#125
○政府参考人(中垣英明君) この具体的な役割といたしましては、まず、研究不正等を事前に防止するという観点から、例えば研究公正に関する規定の整備を行うといったこととか、それから、この機構の研究費を受けて研究を実施する研究者に対しまして不正防止に関する教育あるいは普及啓発活動を実施すること、また、同様の研究機関に対しまして研究機関内の不正防止の環境整備に対する助言でありますとか、あわせまして国内外の不正防止事例の調査といったことを行うことといたしております。
 また、機構が実施する研究開発に関しましては、具体的な研究不正等が発生していないか把握する観点から、通報窓口の設置でありますとか、事案の内容等を踏まえた実地調査による確認等を行うとともに、また、研究不正等の疑いがある場合には研究実施機関への調査の指示等を通じた情報の収集、分析を行った上で、その結果に基づきまして機構がとるべき措置を判断し、事業担当部署に必要な措置を指示することといたしております。
 いずれにいたしましても、機構における研究開発の公正とか適正な実施の確保につきましては、この研究公正・法務部を中心にしっかり取り組んでいただきたいと思っておるところでございます。
#126
○川田龍平君 本日は、AMEDの末松理事長にも出席いただき、ありがとうございます。末松理事長は、各省庁から一元化した医療分野の研究費を弾力的に使っていくと公言されておりまして、省庁の縦割りを排除して入口である基礎研究の有望な成果が保険収載され、出口である実用化に至るまで一貫した研究支援がなされるものと国内外から大きな期待が寄せられております。
 しかし一方で、このAMEDの資金を使う研究者が従うべき倫理指針を始めとする各種ガイドラインは引き続き各省庁が作成し、遵守状況をモニタリングするとのことです。私は、どうも縦割りの弊害が残っているように思っています。例えば、研究不正に関するガイドラインは文部科学省と厚生労働省とで別々に作成されていますし、ほかにも省庁によってあったりなかったりする指針もあります。このような状態を放置していては、一元化の効果が十分発揮できないのではないかと考えますが、理事長の見解を求めます。
#127
○参考人(末松誠君) お答え申し上げます。
 私どもの機構におきましては、研究開発の段階、対象に応じて、様々な研究開発プログラムが非常に特性の異なる研究機関でオンゴーイングで進んでおります。研究の進捗に応じた支援を適切につなげていくために、基礎から臨床まで一体的に支援をするということを考えております。
 こうした機構の役割に鑑みますと、個々の研究プログラムについて、その資金の出所に応じて文科省が策定したガイドライン、あるいは厚労省が策定しました厚生労働分野の不正行為等へのガイドライン、これらに基づいてそれぞれ適切な対応を行うことと現時点ではしております。
 これによって、しかし一元化の効果が発揮できないというような問題が生じることにはならないというふうに現在は私認識しておりまして、それは先ほど申し上げましたように、非常に多種多様な研究開発プログラムとフェーズごとの研究の特性に鑑みて、当面はこの体制でいきたいというふうに考えております。
 基礎から実用化までの一体的な研究管理を行うという機構の趣旨がしっかり発揮されるように適切に運用していきたいと、このように考えております。
#128
○川田龍平君 役所の答弁だと思うんですけれども、AMEDの立場では独自の指針を作成できないことはよく今の説明で分かりますが、例えば内閣府が主導して指針類の統一を検討すべきではないかと考えますが、内閣府、いかがでしょうか。
#129
○大臣政務官(松本洋平君) まずもって研究不正は、研究活動の本質、趣旨を研究者自らがゆがめる行為でありまして、国民の科学技術への信頼を揺るがし、科学の発展を妨げることにつながるものでありまして、大変遺憾であります。このため、研究不正の防止につきましては、総合科学技術・イノベーション会議が示した方針に基づきまして、関係省庁において不正防止の指針を整備するなど対応をしているところであります。
 特に、昨年四月十四日の総合科学技術会議で、総理から、研究不正の問題について個別事案を超えた大きな観点から検討をすべきとの御指示を受けました。そして、九月十九日に「研究不正行為への実効性ある対応に向けて」を決定をいたしまして、総合科学技術・イノベーション会議として全体を俯瞰する立場から、研究不正に取り組むための基本的な考え方、また視点を取りまとめさせていただいたところであります。
 昨年の九月二十六日には関係府省会議を開催いたしまして、この内容を説明し、これに踏まえた関係省庁の取組を要請するとともに、各省庁におきましては、総合科学技術・イノベーション会議が示した考え方、視点を盛り込んでいただいております。そして各省庁の取組につきましては、情報収集、共有化を図っているところでもあります。研究不正への対応につきましては、各分野、省庁、機関におきまして個別の状況を踏まえた各々の対応が重要であると考えておりますけれども、これらが全体として整合性を確保しながら進むことも、また委員の御指摘のとおり大変重要な事柄であります。
 今後とも、内閣府といたしましても適切にチェックを行いまして、関係省庁と連携をした取組を進めてまいりたいと思います。
#130
○川田龍平君 末松理事長は慶応義塾大学の医学部長から今回転身されたわけですが、慶応義塾大学病院では、二〇一二年に臨床研究に関する倫理指針に違反した事実が明らかとなり、私も国会で質問いたしました。末松医学部長は、倫理指針違反に関して、身内であっても断固たる態度を取ったと伺っております。
 この指針は、薬害をなくす仕組みをつくるために私も法律を作りたいという私の原点に関わるもので、これを法制化するべく、この三月四日に、参議院に議員立法で法案を提出いたしました。厚労省でのこの法制化の作業はなかなか進んでいないわけですけれども、私は、この国の臨床研究と基礎研究の国際的信用、そして医療の質の向上と産業競争力の強化のためにも臨床研究の法制化が必要と考えています。研究不正や被験者保護について、末松理事長の御見解を伺います。
#131
○参考人(末松誠君) 私が医学部長を務めておりました時代の御指摘であると思います。
 私どもは、当時、具体的な再発防止策を実行してまいりました。非常にざんきに堪えない事項でございましたので、私どもは、倫理審査体制の特にフォローアップ、審査が通った後のフォローアップのやり方、それから医療人の、医師だけではございません、そのほかの方々が患者さんの前で情報共有できる電子カルテとのリンケージ、さらには外部監査等の仕組みを一〇%程度入れていく、こういった対応をしてまいりました。私としましては、こういった経験を踏まえてこれからの取組に、しっかりと研究機関の不正防止の環境整備に努めていきたいと思います。
 一方で、臨床研究の法制化につきましては、現在、厚生労働省で非常に真摯な検討が行われているものと承知しておりますので、私どもの機構としましては、この政府の方針にのっとって適切、真摯に対応してまいりたいと、このように考えております。よろしくお願いいたします。
#132
○川田龍平君 是非この法制化を急いで進めていきたいと思いますが、全国に千三百以上もあると言われている臨床研究の倫理審査委員会の質の向上を目指す認定制度というものが始まりました。この三月三十一日に初めて認定された倫理審査委員会は何か所でしょうか。認定された施設名も教えてください。
#133
○政府参考人(二川一男君) この三月に認定されました倫理審査委員会の数は九つでございます。名称は、国立精神・神経医療研究センター、国立病院機構、国立病院機構名古屋医療センター、国立病院機構大阪医療センター、京都大学大学院医学研究科、大阪大学医学部附属病院、長崎大学病院、慶応義塾大学医学部、順天堂大学医学部附属順天堂病院の九つでございます。
#134
○川田龍平君 実は、この中には東大病院も群大病院も入っておりませんが、申請した二百三十四か所の施設だけ見ても、実に九六%以上の施設が基準を満たしていなかったということになります。これまでこの国の倫理審査の質がいかに低かったかということを示していると思うんですが、いかがでしょうか。
#135
○政府参考人(二川一男君) この四月に施行されました人を対象とする医学系研究に関する倫理指針では、倫理審査委員会に求められる委員構成、役割等は欧米等と同等の水準のものとしておりまして、現在、国内で多くの倫理審査委員会があるわけでございますが、多くの倫理審査委員会は、この指針で求められる水準は満たしているものでございます。
 一方、今回、倫理審査委員会認定制度構築事業の実施に当たりましては、専門家に改めて認定要件の検討を依頼いたしまして、倫理指針を上回る優れた審査能力あるいは審査実績、こういったところを有するところを認定したといったところでございまして、今回の認定率が低いわけでございますけれども、我が国の倫理審査委員会の水準が欧米と比べて低いというものではないというふうに考えているところでございます。
 厚生労働省といたしましては、より多くの倫理審査委員会がこの認定を目指すことによりまして、より高いレベルでの倫理審査が行われることを期待しているところでございます。
#136
○川田龍平君 それでは、認定されたことによるメリット、認定されないことによるデメリットを御説明ください。
#137
○政府参考人(二川一男君) 倫理指針で要求している基準を満たしていれば、本事業において認定されなかったということで必ずしも倫理審査ができないというものではございませんが、認定されることのメリットといたしましては、質の高い倫理審査委員会であるということが外部からも分かりやすくなるということ、それから、ほかの医療機関からも倫理審査の依頼が増えるということが見込まれるわけでございます。また、インフォームド・コンセントなど、被験者保護がより適切に実施されるということが期待されるわけでございまして、今後とも、多くの倫理審査委員会がこの認定を目指して、より高いレベルでの審査が行われることを期待してまいりたいと考えております。
#138
○川田龍平君 認定されなくても公表もされず、引き続き審査もできるわけですから、デメリットは特にないように聞こえました。その辺りもきちんと整理をする必要があると思いますが、少なくとも全ての大学病院は早期に認定を受けられるように真摯に努力をしていただきたいと思います。
 質問の時間も来ましたので、また来週の一般質疑に譲りますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
#139
○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
 政府は、生活保護のうち住宅扶助、そして冬季加算合わせて、それぞれ百九十億、そして三十億円の削減を、社保審生活保護基準部会でも引下げの懸念が相次ぐ中で強行しようとしております。まず私は、この住宅扶助の引下げについてお聞きいたします。
 今回の見直しで、限度額の影響を受ける世帯は幾らあるんでしょうか。
#140
○政府参考人(鈴木俊彦君) 今般、住宅扶助基準につきましては、各地における家賃額の実態を踏まえまして、より適正な水準となるように見直すということにいたしております。
 お尋ねのありました件でありますけれども、予算積算上の粗い推計でございますが、生活保護の受給世帯百六十万世帯のうち、住宅扶助の上限額が減額となることにより影響を受ける世帯数、約四十四万世帯というふうに見込んでおります。
 ただし、今回の住宅扶助基準の見直しに当たりましては、最低限度の生活の維持に支障がないように経過措置を設けることにいたしております。具体的には、世帯の自立助長の観点から、現にお住まいの住居に引き続き居住することが必要であるというふうに認められる場合には引下げ前の額を適用することができるというふうにいたしております。したがいまして、この引下げ前の額が適用される世帯数がどのぐらいかと見込むことは困難でございますけれども、こうした措置によりまして、実際に住宅扶助上限額の減額の影響を受ける世帯は四十四万世帯よりは少ないのではないかというふうに考えております。
#141
○辰巳孝太郎君 経過措置といいましても一部でありますし、一過性のものでありますから、百九十億円の削減をしようと思えば四十四万世帯が、最大で、転居を迫られると。これ、三世帯から四世帯に一世帯の割合ですからね、もう驚愕の数字であります。
 住まいの基本というのは、この確保ですね、基本的人権であり、平成二十三年三月十五日に閣議決定された住生活基本計画でも、住宅の確保に特に配慮を要する者の居住の安定の確保といった目標の達成をするために最低居住面積水準というのが定められて、これを満たしていないところは早期に解消することが目標として掲げられております。この最低居住面積水準というのは、例えば水洗トイレとか台所とか浴室とかということがあるということが前提に、単身世帯では二十五平米以上、二人世帯では三十平米以上のお住まいのことであります。
 今回の報告書なんですけれども、生活保護基準部会での報告書でも、生活保護受給世帯の住宅水準は一般世帯に比べると低いということや、最低居住面積水準の達成率は、一般の世帯で、単身で七六%、二人以上世帯で八六%、一方で生活保護世帯では、単身で四六%、二人以上世帯で六七%であるということからして、生活保護世帯においてより適切な住環境を確保するための方策を検討することが必要であると、報告書にはここまで書いてあるわけですよ。
 それでは厚労省に聞きたいと思うんですが、今回の住宅扶助を削減し、最低居住面積水準の達成率はどうやって上げるんですか。
#142
○政府参考人(鈴木俊彦君) お答え申し上げます。
 今回の住宅扶助基準の見直しでございますけれども、住宅扶助の上限額につきまして、各地域における家賃実態を踏まえまして、最低居住面積水準、今御指摘のございましたものでございますけれども、これを満たします民間借家等を一定程度確保可能な水準として設定すると、こういう考え方でございます。
 具体的には、現行の住宅扶助の上限額、これが最低居住面積水準を満たします民間借家の家賃額を低い方からカバーする率、これの率の全国平均値一三%、これを基準といたしまして、この率が地域ごとにばらつきがございましたので、このカバー率のばらつきを是正する、こういった見直しを行うこととしているところでございます。
 お尋ねの点でございますけれども、こうした住宅扶助基準の見直しに併せまして、生活保護の受給世帯におきましてやはりより適切な住環境を確保するための取組、これも進めていかなければならないと考えております。
 具体的には、劣悪な住宅に居住している場合には、より適切な住宅への転居を指導する、そして、転居する必要が生じた場合でございますけれども、民間の不動産賃貸情報などを活用いたしまして適切な住宅の情報を提供する、そして、必要に応じまして不動産業者などに同行して居住先の確保を支援する、あるいは公営住宅でございますとかURの賃貸住宅への入居につきまして選択肢として提示する、こういったような支援を通じまして生活保護の受給世帯におきます最低居住面積水準の達成率の向上を図ってまいりたいと、こういうふうに考えております。
#143
○辰巳孝太郎君 達成率は上げていくと、上がるんだと、こういう説明でありました。
 ということは、今お住まいの生活保護の方々、面積水準が今未達成の住宅から、この引下げによって達成の住宅への転居となると、こういうことですね。未達成から転居となるということじゃないとこれ達成率というのは上がらないわけですよ。
 ということになりますと、転居前の住宅というのは、面積水準は未達成であるけれども、しかし相場の家賃よりは高いと。今回の適正化というのは、これは家賃のCPIを引き下げることによって相場に戻していくということも含まれていますからね。ということは、転居されるという方は相場の家賃より高いということになるわけなんですね。
 じゃ、聞きますけれども、これは報告書にありますからちょっと聞いてみたいと思いますが、そもそも、生活保護世帯の家賃額が近傍同種の住宅家賃と比較して高くなっているんでしょうか。報告書にあるとおり答えてもらえますか。その疑義ありの数字を答えてください。
#144
○政府参考人(鈴木俊彦君) 今の御指摘にありました報告書でございますけれども、近隣同種の住宅の家賃と比較いたしまして明らかに高額な家賃が設定されております疑義がある場合、これは〇・六%になっております。そのほか、判断ができない割合というのが九%ございまして、この中には、住宅の質に家賃額が見合っていない住宅も含まれているというふうに考えられるところでございます。
#145
○辰巳孝太郎君 相場の家賃より高いと思われる、そういうところに住んでいる生活保護世帯というのはたった〇・六%しかないということであります。ですから、厚労省が言っているのは、こういう人たちが転居することによって達成率は上がると言っているんですよ。たった〇・六%しかないんですよ。これ、世帯数からすれば九千六百世帯しかないんですよ。だけれども、上限の引下げで動かざるを得なくなる人というのは四十四万世帯もあるということですよ。これは上限を引き下げれば達成は絶対できないと、むしろ引き下がるということになるわけですよ。私、これ荒唐無稽な話だと思うんですけれども、厚労省、どうですか。
#146
○政府参考人(鈴木俊彦君) 具体的に今上限額の中で家賃が設定をされているわけでございますけれども、家賃の設定の中において、今設定されている額が必ずしも住居環境に見合った額かどうかという問題は別途あろうかと思います。そういうところを一つ一つ丹念に見取って具体的により良い環境のところに移っていただくように指導をしていく、こういったことを通じまして、必ずしも上限額を下げたからといってこの達成率が下がってしまうということにはならないのではないかというふうに考えております。
#147
○辰巳孝太郎君 いや、あなたは達成率は上がると言っていたわけですからね。しかし、結局これは上がることはないわけですよ。むしろこれは絶対に下がるということになるわけです。
 住生活基本法では、これは早期に解消するということが求められると書かれているわけですけれども、これ、管轄する国交省、どうなんですか、こういう政策認めていいんですか。
#148
○政府参考人(海堀安喜君) お答えいたします。
 御指摘の点の住宅扶助の見直しについてはお答えする立場にございませんが、住生活基本法の第十五条におきまして、住生活基本計画に定めるべき事項として、国民の住生活の安定の確保及び向上の促進に関する目標が規定されており、御指摘の最低居住水準未満の世帯の早期解消もその目標の一つとして定めております。これらにつきましては、関係省庁と連携し、目標の達成に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
#149
○辰巳孝太郎君 いや、じゃ、連携してこれをストップさせてくださいよ。これ絶対に下がりますよ、水準は。
 厚労大臣、私、聞きますけれども、やっぱり今回の上限の引下げは住環境の、政府で決めた閣議決定ですからね、これ、厚労省も含めて達成率は向上させていこうと言っているわけですけれども、これと全く矛盾するんじゃないですか、これ認めるべきじゃないですか。
#150
○国務大臣(塩崎恭久君) これまで住宅扶助基準の見直しというのはずっとやってこなかったことで、抜本的な検証は初めてこれやるわけでございます。
 今回の住宅扶助基準の見直しでは、住宅扶助上限額について、各地域における家賃実態を踏まえ、最低居住面積水準を満たす民営借家等を一定程度確保可能な水準として設定するということになっておるわけでございまして、先ほど来申し上げているように、具体的には、現行の住宅扶助上限額が最低居住面積水準を満たす民営借家等の家賃額を低い方からカバーする率の全国平均一三%を基準として、地域ごとのカバー率のばらつきを是正するということの見直しを行おうというものでございます。
 また、住宅扶助基準の見直しに併せて、生活保護受給世帯においてより適切な住環境を確保するための取組も進めていくことになっておるわけでございまして、先ほどもお話が出ていますけど、具体的には、劣悪な住宅に居住している場合にはより適切な住宅への転居を指導すると。転居する必要が生じた場合は、まず民間の不動産賃貸情報などを活用して適切な住宅の情報を提供する、それから必要に応じて不動産業者等に同行して居住先の確保を支援する、あるいは公営住宅やUR賃貸住宅への入居、先ほど来も出ておりますけれども、選択肢として提示をすることを通じて、生活保護受給世帯における最低居住面積水準の達成率の向上を図っていくというのが今回の見直しの意図でございます。
#151
○辰巳孝太郎君 大臣、全く理解をされておられないというふうに私は思います。
 これ、でも絶対に水準は、達成率は上がることはないんです。絶対に下げられるとこの数字が物語っていますし、報告書の中でも次々とその懸念が出されているわけであります。
 それでは厚労省に聞きますけれども、これで本当に利用者は、転居せざるを得なくなる人というのは住宅を確保できるんですか。
#152
○政府参考人(鈴木俊彦君) 今申し上げましたように、具体的に上限額の引下げを行いますけれども、その際に、まずは家賃の改定時期まで待つという措置をとるわけでございます。
 その上で、まずは、その家賃が地域の実勢に応じて適切かどうかということで、場合によって家賃を引き下げるという場合もあるかと思いますけれども、それがかなわない場合には転居をするということでございますが、その際に、転居について具体的な住居が確保できるように福祉事務所がきちんと指導、支援をするということでございますし、また、具体的に、例えば病気の場合ですとか、あるいは障害によります通院とか通所をしているような場合、あるいは就労や就学で必要があるような場合、さらには高齢者の方で生活状況あるいは支援状況を見て、やはり自立のために今の住居に住むことが必要であるというような場合にはそのままにしておくわけでございますし、そうしたようなきめ細かな措置を講ずることによりまして、具体的な住居の確保に欠けるといったことが起こらないようにしてまいりたいというふうに思っております。
#153
○辰巳孝太郎君 経過措置のことをおっしゃっているんだろうと思いますけれども、全体では移転される住宅は最大で四十四万ですから、もう大変大きなものであります。
 この調査そのもののずさんさというのも指摘しなければならないと思います。例えば厚労省は、住宅・土地統計調査によって、単身世帯が居住する最低水準を満たす民営借家のうち住宅扶助金額以下の住宅の割合は、先ほどもありましたとおり、全国平均で一三%だとしているということであります。しかし、この統計はあくまでストックでありまして、入居可能な借家のフローの状況を表しているわけではありません。このことは報告書でも指摘をされているわけですね。
 それともう一つは、エリアの問題なんです。公正な家賃を決定するためには、エリアを設定して最低基準を満たす家賃はどれほどかを調査する必要があると。同じ行政区であっても、駅前とそうでない場合というのは家賃額に違いが出てくるわけです。ですから都道府県の級地別、各指定都市別、各中核市別の家賃相場の検証をやったわけですが、それに頼ったとしても、実際に転居を迫られる生活保護受給世帯の行政区には該当物件が全くないということが考えられるわけであります。
 確認しますけれども、転居が必要な人が、同一行政区に適当な住宅がなく、隣の行政区に上限家賃の民間住宅がある場合、その行政区に転居するということになるんですか。
#154
○政府参考人(鈴木俊彦君) 今御指摘のような事例が具体的にあった場合でございますけれども、それはいろいろな対応の仕方があると思います。
 一つは、今先生御指摘のような行政区をまたいで転居するということもあろうかと思いますし、またもう一方では、より広いエリアでそうしたような、具体的に住宅の確保が困難な、新しい基準額では難しいといったような状況が見られる場合には、福祉事務所の判断によりまして特別基準というものの認定が可能であるという制度も設けておりますので、こうした様々な施策を活用することによりまして住居の確保に欠けることはないものというふうに考えております。
#155
○辰巳孝太郎君 否定をされないわけですね。局長、これはUR住宅も含むということですね、仮に他行政区にURの住宅があれば。
#156
○政府参考人(鈴木俊彦君) 具体的にどの住宅がよくてどの住宅が駄目ということはございませんので、一般論で申し上げますと、UR住宅も含まれるということだろうと思います。
 ただ、それぞれの住宅によりまして必要な手続というのはございますので、その辺りは個別に勘案する必要があろうかというふうに思います。
#157
○辰巳孝太郎君 UR住宅も含まれると。
 それでは国交省にちょっとお尋ねしますけれども、UR住宅が生活保護者が入居する際に求める書類というのはどんなものがあるんですか。
#158
○政府参考人(海堀安喜君) お答えいたします。
 UR賃貸住宅でございますが、これは市場家賃で運営することが定められておりますので、委員御指摘のような、生活保護受給者が行政区をまたいでUR賃貸住宅に転居を希望される場合につきましては、入居後に市場家賃が支払えるかどうか、継続的な収入があるかどうかを確認させていただくために、一般的には、移転先の自治体の長によります生活保護の受給証明等を求めるというふうに聞いております。
#159
○辰巳孝太郎君 移転先の受給者証明書。
 それでは厚労省に聞きますけれども、移転先の受給者証明書は契約の時点で出せるんですか。
#160
○政府参考人(鈴木俊彦君) 今先生御指摘のように、行政区をまたいだ場合、新しい行政区に行きますと、そこでの生活保護の認定というのがやはり基本的に必要になりますので、転居、直ちに生活保護の認定というわけにはまいらないと思います。
 したがいまして、型どおりいきますと、今国交省の方から御答弁がありましたように、UR住宅におきまして保護受給証明書の発行というものを形式的にどうしても求めるということでありますと、一定程度どこかに一時的に移っていただいて、そこで保護の決定を待っていただいて、その上で必要があればURの住宅に移っていただくと、形式的にはこういう手続になろうかと思います。
#161
○辰巳孝太郎君 出せないということですよ。つまり、生活保護世帯は基本的には同じ行政区内でしかURへの転居はできないということであります。他行政区へのUR住宅に転居できないんですよ。
 UR住宅は、最低居住面積を満たす割合が極めて高くて、先ほどあったとおり、一三%の中にこれ入ってくるわけですね。つまり、引下げの方向にこれ動くんですよ、こういうものが数値の中に入っていれば。つまり、実際には転居が不可能な住宅をできるものとして統計に入れ込んでいるわけですよ。これ、統計の操作と違いますか。大臣、どうですか。
#162
○政府参考人(鈴木俊彦君) 統計の事務的なことですので御答弁申し上げます。
 統計には入れておりますけれども、ただいま申し上げましたように、具体的にUR住宅に移るのにどういう手続が必要かということでございます。まだ今年七月からの施行でございますので、今御指摘のありました、例えば転居のために必要になります資料や手続、こういうものにつきまして支障がないように、国交省やURなどの関係機関とまた相談をしてまいりたいというふうに考えております。
#163
○辰巳孝太郎君 私は、調査の中身、正当性、妥当性を聞いているのであって、書類のことを聞いているわけじゃありません。書類は出せないということじゃないですか。
 今回の引下げでは、冬季加算も八・四%引下げということになっております。これ、議事録の中でも一貫して懸念が示されております。基準部会長の代理の岩田氏は、ある週刊誌のインタビューでこう言っております。実際の灯油代の消費量が調査されていないということを指摘しつつ、後でとんでもないことが起こったら私たちは責任を負うことができません、命に関わる支出です、安全に、慎重に検討してほしいと、こういうことまで部会長代理から発言が出ているわけであります。
 このような改悪は撤回することを求めて、私の質問を終わります。
#164
○行田邦子君 行田邦子です。よろしくお願いいたします。
 私は、まず初めに、子ども・子育て支援新制度における保育所等の地域区分について伺います。
 子ども・子育て支援新制度、四月から始まりました。認定こども園、幼稚園、保育所の共通の施設型給付が行われることになっています。新制度の導入に伴いまして、保育所等施設の公定価格の体系が整備され、そしてその中で地域区分も改定となりました。
 まず政府参考人に伺いたいと思います。
 地域区分の概要と、それから地域区分を設ける理由についてお答えいただけますでしょうか。
#165
○政府参考人(安藤よし子君) 子ども・子育て支援新制度におきましては、認定こども園、幼稚園、保育所を通じた共通の給付でございます施設型給付と、小規模保育などに対する地域型保育給付を新たに創設したところでございます。これらの給付の基礎となる公定価格につきましては、子ども・子育て支援法に基づき内閣総理大臣が定めることとされておりますが、これを定めるに当たりましては、家庭で必要な保育を受けることが困難であるか否かなどにより定められる認定区分や保育必要量などのほか、施設の所在する地域を勘案することとされております。このため地域区分を設定しているところでございますが、この地域区分は、教育、保育の提供地域ごとの人件費などの地域差を調整するために設けられているものでございます。
 具体的には、人事院が設定します国家公務員の地域手当などに準拠をいたしまして〇%から二〇%の間で八区分設定しているところでございます。
#166
○行田邦子君 そして、この度子ども・子育て支援新制度がスタートいたしまして、今回の地域区分の見直しが行われたわけですが、今回の地域区分の見直し内容を具体的にお答えいただけますでしょうか。
#167
○政府参考人(安藤よし子君) 今回の地域区分の見直しに当たりましては、特に国の官署が所在しない地域の設定方法につきましては、子ども・子育て会議において議論が行われてきたことを踏まえた対応が必要であるということで、国家公務員の給与に準拠して設定をしている中で、ほかの制度の議論の状況も見まして、特に介護保険制度では、地域の民間賃金水準をより適切に反映させることなどを目的に、国家公務員の地域手当の支給対象地域に加えまして、別途総務省が指定する地方公務員の地域手当の支給対象地域を踏まえた見直しを行うということが予定されているということを勘案いたしました形で見直しを図ったところでございます。
 具体的に申し上げますと、国家公務員の官署が所在しない地域の設定方法につきましては、地方公務員の地域手当の支給対象地域を考慮することといたしまして、それ以外の地域につきましては、仮単価における整理と同様に、支給地域に囲まれている地域及び複数の支給地域に隣接している地域について、支給対象地域の支給割合の区分のうち最も低い区分により設定するという形で見直しを図ったところでございます。
#168
○行田邦子君 この度の地域区分の見直しによって、全体的には地域区分の対象となる地域が、市町村が増えているかと思います。それは良いことだとは思うんですけれども。
 そこで大臣に伺いたいんですけれども、お手元にお配りをしております配付資料の一を御覧いただきたいと思うんですが、この度の地域区分の改定で私が住んでおります埼玉県の市町村がどのようになったのか、地図で色分けをさせていただきました。大臣、これを御覧になってどのようにお感じでしょうか。
#169
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、局長からも説明申し上げましたけれども、公定価格における地域区分について、子ども・子育て会議で様々な議論の結果こういうことになったわけですが、今お配りのこの埼玉のを拝見をいたしますと、まず、色で分けていただいておりますけれども、かなり多様なランクに分かれているということ。それから、必ずしも隣で、ほとんど、恐らく歩いていったら隣に入ったことが分からない、でもこういうような形になっているということが多分起きているのではないかなというふうに思って、恐らく、これは介護でも保育でも、これまでもなぜ隣町よりもこちらの方が安いのか、高いのかということをよく私たちも言われていました。
 そういうことも含めて、恐らくいろいろあるんではないかなということは感じるところでございます。
#170
○行田邦子君 大臣は、恐らく埼玉の事情、お住まいになられたこともないのかと思いますし、御地元のようにはお詳しくないと思いますが、そういう方が見ても、かなり近隣の市町村同士で差が出ているというようなことはお分かりになるかと思います。
 私のように、埼玉県、あちこち歩いている者から見ますと、また局長も埼玉県、労働局長でいらしたのでお詳しいかと思うんですけれども、何か違和感を感じる部分が多々あります。例えば、県南の方の和光市が一番一六%と高かったり、これ何でなのかなと。お隣の戸田市というのは地方交付税不交付団体で非常に住みやすい市とも言われていますけれども、この戸田市が六%と、隣り合わせになっていて非常に差があったりとか、またさらに、お隣の蕨市が、これがさいたま市と同じ一五ってなぜなのかなと。県北の方に目をやりますと、私の事務所もあります東松山市が一二%と、なぜかよく分からないんです。県北の雄と言われている県北の代表的な都市、新幹線も止まりますが、熊谷市が三%と、お隣の深谷、行田よりか低いと。なぜなのかなと首をかしげる部分も多々あるわけであります。
 そこで、恐らくこれは埼玉県だけではなくて、全国各地からこのような意見というのは出ているんだろうというふうに私は思っております。また、実際に子ども・子育て会議におきましても様々な意見が出ております。
 例えば、市町村からは地域手当の区分を使うことに異論も多いのではないかとか、地域手当の区分を使うにしても工夫が必要だと、隣接している二つの地域間の格差が大きい、妥当性がないことから見直されるべきであると。そしてまた、国家公務員の地域手当の区分とするのはやむを得ないとしても、改定ルールを検討していくことが重要だと、こういった意見が多々出ていたわけであります。
 そこで大臣に伺いたいんですが、この地域区分、地域手当なんですけれども、国家公務員の地域手当に準拠すると。これよりか妥当な調査結果がないというのであれば、それはそれでもうやむを得ないとは思うんですけれども、ただ、それぞれの地域の物価水準や人件費を加味してより適切に公定価格に反映させようとするのであれば、国が示した費用、地域区分に対して、地域の実情をよく把握をしている都道府県知事が修正、調整をできるというような権限を制度に盛り込んではいかがでしょうか。
#171
○国務大臣(塩崎恭久君) この公定価格の設定につきましては、いろんな議論がございましたけれども、国として統一的かつ客観的なルールの下で設定をすることが求められているだろうと思うんです。また、介護保険など他の社会保障分野の制度との整合性というのも、先ほど申し上げたとおり、介護もそれから保育もずっと言われ続けてきたことでもございますので、その整合性をどうするのかということも大事だというふうに思うんです。
 今回の見直しでは、国の官署が所在しない地域については、先ほど来話が出ているように、地方公務員の地域手当の支給対象地域及び支給割合を参考にするといった地域の実情に対応した改善にも努めているところでありまして、個別の市町村からは様々な意見が出され得る問題であって、全国統一的なルール以外のルールを認めるということは、全国的に見ると公平性の観点から様々難しい問題が残るなというふうに思うところでございまして、いずれにしても、二十七年度における公定価格については子ども・子育て会議での取りまとめを踏まえて決定されたわけでございますけれども、この公定価格の地域区分については、今後も新制度の施行状況や関係者の御意見を十分に踏まえていかなければならないし、関係府省の間で検討を続けていかなければならないというふうに思っております。
#172
○行田邦子君 一定のルールが必要だというのは分かるんですけれども、基準が必要だというのも分かるんですけれども、ただ、全国のそれぞれの市町村の民間の賃金水準というものを国の中央政府である厚生労働省の方で、またあるいは内閣府の方では細かく一々分からないわけであります。ですから、そこを補うために、地域の実情を理解をしている、またそれぞれの都道府県ではその県の市町村ごとの例えば様々な経済調査などもやっていますので、データもあります。それを基に都道府県知事が修正をできるというような権限を持たせるというのは、私は、これは地方分権という視点からも適切ではないかなというふうに思っておりますので、今年度は今年度でよいとしても、来年度以降の見直しということで検討していただきたいというふうに思っております。
 それでは次に、子供の貧困対策について伺います。
 日本においては、子供の相対的貧困率は一六・三%と、OECD二〇一四年データでは日本の子供の貧困率は三十四か国中二十五位というような状況になっています。大臣はこの状況についてどのようにお考えでしょうか。また、厚生労働省としての取組を簡潔にお願いいたします。
#173
○国務大臣(塩崎恭久君) この相対的貧困率につきましては、予算委員会などでも総理からも繰り返し答弁を申し上げているところでございますけれども、まず、世帯ごとの可処分所得に基づいて算出されているために、これは何度も申し上げておりますけれども、資産の保有状況というのが反映をされていないということで、もう一つやはり大きいのは、特に貧困率という意味では、保育とかあるいは地域の子育て支援、学習支援などのいわゆる現物給付、これの充実が相対的貧困率の改善にはつながらないといった特徴がある指標であることに留意をすることが必要だろうというふうに思っておりまして、もちろん厳しい環境にある子供に対して個々の状況に応じたきめ細かな支援というものが必要であるわけでございますので、我々としては、一つの指標ではなく、これももちろん、その他の指標も加えて、貧困の世代間連鎖を断ち切る取組というのが必要ではないかというふうに考えているところでございます。
 そういうことで、先般、子供の貧困対策大綱というのがございますが、これに基づいて平成二十七年度の予算、これでの対応を少し御紹介いたしますと、生活保護世帯を含む生活困窮世帯や児童養護施設、一人親家庭の子供への学習支援、それから児童養護施設の職員配置の改善、これはこの間まで五・五対一だったのが四対一になりましたが、この体制整備、あるいは一人親の親の側の、言ってみれば自立へのバックアップということで、高等学校卒業程度認定試験の合格講座の受講費用の支援ということで、これはマックス六割まで支給をするということなどをやってきているわけでございまして、このような取組で、子供の将来がそのまま生まれた環境で決まってしまわないように、固定化しないようにしていくということが大事だということで、更なる努力を図っていきたいというふうに思っているところでございます。
#174
○行田邦子君 現物給付が加味されていないなどおっしゃいましたけれども、ただ、OECDの統一した基準にのっとっての比較の中で、非常に日本は相対的貧困率、子供の貧困率が高いということになっているわけですので、そこは大臣も素直にお認めいただいた方がいいかと私は思っております。
 そして、こうした中で、先般、四月二日に、政府といたしましては、貧困家庭の子供を支援するための子供の未来応援国民運動を展開すると発表し、発起人集会を開催をされました。その概要についてお答えいただけますでしょうか。
#175
○政府参考人(中島誠君) お答え申し上げます。
 昨年八月に閣議決定させていただきました子供の貧困対策に関する大綱では、国民の幅広い御理解と御協力の下に、子供の貧困対策を国民運動として展開するということが掲げられているところでございます。
 これを受けまして、去る二日、木曜日でございますけれども、には、総理、そして塩崎厚生労働大臣を始めとする関係大臣、また各界からの発起人を一堂に会していただきまして、子供の未来応援国民運動発起人集会というものを開催し、その中で趣意書を採択していただいたところでございます。その趣意書の中で、今後展開していく事業の例としては、国民への広報啓発活動といったもの、また支援活動と支援ニーズのマッチングを行う事業、さらには民間資金を核とする基金の創設の検討といったものが示されておるところでございます。
#176
○行田邦子君 この中に、民間資金を核とする基金の創設といったことも盛り込まれています。私は、こういった国民運動を展開するということ、結構なことだとは思っておりますし、しっかりとやっていただきたいとは思いますけれども、違和感を感じましたのは、政府が発起人の一人となりまして民間資金を核とする基金を創設をするということなんですが、寄附をする余裕のある企業や団体やまた個人から寄附を募るということ、まあそれはそれでやっていただけるのであればそれでいいとは思うんですけれども、それよりも、本当に子供の貧困の連鎖というのを防ぐという思いがあるのであれば、国としてまずやるべきことというのは、所得の再分配を強化することではないでしょうか。大臣、いかがでしょうか。
#177
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回、子供の未来応援国民運動を始めたわけでございますけれども、ここで民間の皆さん方にも資金を募るということは実際やってはおりますけれども、その大前提は、やはり政府として施策の充実を図っていくということが大前提であって、実際、その発起人集会で総理から、厚生労働大臣を始めとする関係閣僚に対し充実施策の検討を指示し、夏をめどにその方向性を取りまとめ、年末をめどに財源確保を含めた政策パッケージを策定していきますということも宣言をしておりまして、まず政府が自らやるべきことはやると、それもこの年末の予算編成に具体的に財源も含めて提示をするということを申し上げているわけでございまして、今回の二日の発起人集会で特に子供の貧困という言葉も総理からも申し上げ、それから一人親家庭あるいは多子世帯の自立を応援をするということでございまして、今、所得再分配を強化することじゃないかというお考えをお示しをいただきました。
 それも一つの考え方だとは思いますけれども、これについてはかなりいろいろな議論が予算委員会などでもこれまで重ねられてきておりまして、そこは更に先生方と議論を重ねて、これ今後の、政府としてもどういうふうに、今申し上げた夏に方向性を示し、年末に具体的なパッケージを示すという中で、これを決め込んでいかなければいけないというふうに思っておりますので、是非先生からのまた御議論もいただきたいというふうに思います。
#178
○行田邦子君 私は所得の再分配を強化すべきと考えています。
 資料二を御覧いただくとおり、日本はOECD三十三か国の中で所得の再分配の効果が二十七位と低レベルにあります。そして資料三に示すとおり、世帯員の年齢階級別の所得再分配の状況を見ますと、六十歳未満、ゼロ歳から五十九歳というのは、所得の再分配後、逆に、所得の再分配が逆効果にマイナスに働いてしまっている、これは厚生労働省の調査結果でございます。
 こういった調査結果も出ているわけでありますので、現役世代また子供を持つ低所得者の家庭の所得再分配の強化をすべきだというふうに私は考えておりますが、いかがでしょうか。
#179
○国務大臣(塩崎恭久君) これはジニ係数についてもいろいろ議論があって、再分配前でありますと、格差が拡大をしているということで言われておりましたが、社会保障や税の再分配を考える前は〇・五五、再分配後はしかし〇・三八となっておって、余り変わっていないというのが時系列的にも言えることだったと思っております。
 今の数値について逆転というお話もございましたが、これについても同じように再分配をした結果としてどうなのかという所得の指数という意味では今御指摘のようなことがあるかも分かりませんが、やはり再分配をした後の格差がどうなのかというところが大変大事かなというふうに思っておりまして、今、再分配機能を強化するということでありますけれども、これについてはやはり引き続き議論をしていかなければならないと思っておる、意見にいろいろな多様性があるというふうに私どもは思っているところでございます。
#180
○行田邦子君 所得の再分配効果、若年層また現役世代ではマイナスになってしまっているのは、これは結果として厚労省が出した調査結果に出ておりますので、お認めいただきたいと思っていますし、またこの問題につきましては引き続き議論させていただきたいと思っております。
 終わります。
#181
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。
 本日は予算の委嘱審査ということでございますので、まず医療給付費、そして介護給付費、かなりこれからまだまだ伸びるぞというところで大臣の御意見からいただきたいと思うんですけれども、二〇一二年比でいいますと、二〇二五年には医療は一・五倍、介護は二・四倍というところで、ますます財源が厳しい中で給付費が膨れ上がってまいるということが試算されております。こんなに急激に増加するというものに対して果たして打つ手があるのか。私、これは個人で考えましても大変頭が痛い問題なんですけれども、大臣、どのようにお考えになっていらっしゃるのか、御意見いただけますでしょうか。
#182
○国務大臣(塩崎恭久君) 医療と介護で、医療の方がまだ伸びは介護に比べれば低いということでありますけれども、今、給付費ベースで大体四十兆と十兆でありまして、しかし、これが今のままだと大きくなってしまうことは間違いないということでありますから、それは誰しもが分かっていることで、じゃ、それをどう抑えるのかというのは、原点は、やはり社会保障は安心のもとでありますから、そのもとを外すことなく負担をどう軽くして、余り大きくならないようにしていくにはどうしたらいいのかということを考えていくのかなというふうに考えておりまして、私どもも、今、保健医療二〇三五という私の私的な懇談会を設けて、二〇三五年に向けて、二十年先のビジョンを見ながら今日何をすべきなのかということを考えていこうと。
 後ほどきっといろいろとお話が出てくると思いますけれども、言ってみれば、余り後ろ向きの発想じゃなくて明るい発想でもって、健康をつくりながら医療費をあるいは介護の費用を抑えていくためには何をしたらいいのかということを考えていった方がいいんじゃないかなというふうに思っています。
#183
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 もう誰もやっぱり解答を持っていないというのがこれ正解だと思うんですね。本当にどうしたらいいのかと、これは我々も超党派でしっかり考えていかなければならない大きな問題だと私は考えております。
 ところで、じゃ、どうやって適正化を図っていくかということを考えたときに、これは予防というものはもう絶対に外せない問題です。健康日本21にもいつも掲げられているように、一次予防、二次予防、三次予防の重要性というのは私ども委員の間でも共有できているかと思うんですね。
 その一次予防、二次予防、三次予防という視点で切ったときに、なかなか予算上どのように対応していらっしゃるのかということが見えにくいということを、私、今回この予算書をいろいろひもといてまいりまして考えたことでございます。
 どのようにこのような予算というものを一次予防、二次予防、三次予防という視点で対応してくださっているのかどうか、教えていただけますでしょうか。
#184
○国務大臣(塩崎恭久君) 二十七年度の予算でまいりますとこんなかなと思うんですが、まず一次予防では、スマートライフプロジェクトによりまして、健康づくりに取り組む企業、団体、自治体への支援を行うための予算を含めて一億四千万円を計上しておりまして、そして二次予防では、特定健康診査それから保健指導の予算として二百十八億二千万円、健康相談、訪問指導などの健康増進事業として二十八億三千万を計上していまして、また介護予防、これでは一次及び二次予防を併せて市町村が実施主体となって行う地域支援事業の一部として行われておりまして、平成二十七年度の地域支援事業全体の予算額は七百九十八億円になっております。さらに、三次予防では、呉市で行われております国民健康保険の糖尿病の重症化予防事業について健保組合などで横展開をするために二億七千万円を計上しているほか、リハビリテーション等の重症化予防について診療報酬で措置をしているということで、一次、二次、三次、それぞれ着実に実施されるように引き続き頑張っていきたいと思っております。
#185
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 こうやって説明していただくと大変よく分かりやすく私どもにもつながってくるんですけれども、予算というものを今回、私、改めて見てみまして、縦割りなんですね。横軸をやっぱり通して見て、初めて国民も納得がいくのかなと思うんですね。
 予算の中で予防にこれだけ国というのは費用を掛け、どのくらいの効果が上がっているということを是非これからも大臣も広報いただきたいと思っております。実際にそういった視点で費用対効果も含めて検討をなさっている事例もあるかと思いますけれども、大臣、いかがでいらっしゃいますでしょうか。
#186
○国務大臣(塩崎恭久君) 費用対効果ということでありますけれども、予防の取組をより効果的、効率的に推進していくためには、この一次、二次、三次という今の視点も踏まえて体系的に事業を組み立てて、今、横串ということでありましたが、それぞれの事業について費用対効果を踏まえて実施していくことが極めて重要だと思っておりまして、このため、例えば国の制度としてやっております特定健診、保健指導、これについては、厚生労働省において、専門家の協力の下でNDB、ナショナルデータベース、これを活用して医療費の適正化効果を含めた検証作業を進めているところでございます。
 また、今年度から保険者において実施をするデータヘルス、いわゆるレセプトとか健診情報などを活用した保健事業でありますが、これにおいても、PDCAサイクルによって保険者ごとに事業の評価を行いつつ、より効果的に事業を実施することとしておりまして、この費用対効果を意識した事業実施というものは今御指摘のとおり大変大事だということで、努めてまいりたいと思います。
#187
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 私も、そのナショナルデータベースももちろんそうでございますけれども、データヘルスの計画というものも今度是非勉強しながら、大臣といろいろ議論をさせていただきたいと思っております。
 今大臣からも出ましたけれども、いわゆる特定健診、保健指導というものも専門家の先生方にもいろいろ入っていただきながら効果的な取組かどうかという検証を行っていらっしゃる。私が報告書を読ませていただきましたところ、一定の効果はあるというふうに評価がなされているようでございますけれども、大臣の方はどのようにこの報告書を読み解かれたのか、教えていただけますでしょうか。
#188
○国務大臣(塩崎恭久君) 今問われていることは、医療が今でもできることと今やっていることのギャップを埋めるということの重要性かなと思っておりまして、それが、言ってみれば今先生が御指摘になっているようなこの健診がきっかけ、取っかかりになるんじゃないかと。
 特定健診、保健指導の効果については、先ほどのNDBデータを活用して、平成二十五年三月から専門家の協力の下で検証作業を進めておりますけれども、これまでの検証作業で、特定保健指導を受けた方と受けなかった方の翌年度のデータの比較ではございますけれども、特に、より濃厚な介入を行う保健指導を受けた方については、例えば血糖値や血圧といった検査値が有意に改善している、あるいは医療費についても、保健指導を受けた方がおおむね有意に低いというような中間取りまとめがなされておりまして、この検証作業では、保健指導を受けた方と受けなかった方の元々の健康意識の違いが排除されていないということや、それから、翌年度の効果検証という短期分析であったこともあって検証された効果が限定的で、保健指導を受けた方と受けなかった方の医療費の差額は保健指導のコストを下回っているということなどもあって留意が必要であるというふうに思っておりますけれども、一定のやはり効果が示唆されたところだと思っています。
 引き続き、このNDBデータを活用しながら、特定健診、保健指導のこれから時系列でもって効果の分析をしっかりとやるということで、更なる効果検証作業を進めていって、コスト的にもきちっと合うようなものにしていかなきゃいけないというふうに思っています。
#189
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 本当にまさに大臣おっしゃるとおりで、これからの大きな課題を私どもに提示してくれたこれは調査じゃないかなと思っております。
 その中で、皆様方、資料一も御覧いただきたいんですけれども、まだまだこれは実施率が五〇%以下と低いものです。受診なさっている方はもうモチベーションが高いですから、それだけ効果があっても当たり前だということになってまいります。だから、受診していない方をどうやって受診につなげていくのか。残念ながら、この表十三、見ていただきましても、受診勧奨というものは半数していない。元々その事業所と連携をしているのかどうなのかということを下から二番目、表十五で見ましても、六二・九%はしていない、電話案内も八〇%がしていない、やっぱりこういう状況です。
 こういうものも見まして、やっぱり子宮頸がんなんか今コール・リコールでなるべく受診をしていない方に対して受診勧奨していくというような策もございますので、そういう知恵を働かせていく必要があるかと思いますが、大臣、いかがでございましょうか。
#190
○国務大臣(塩崎恭久君) 糖尿病が典型でありますけれども、生活習慣病のリスクのある方をまず発見を早くするということと、それから、特定保健指導につなげるために特定健診を受診してもらうということがとても大事なんですけれども、なかなかうまくいっていないということがあります。
 特定健診については、毎年度その実施率は一応上昇はしています。全国の目標である七〇%とはしかしながら依然として大きな開きがあって、特に健保組合などの被用者保険の被扶養者、つまりサラリーマンの奥様、それから市町村国保で実施率が低いということでございまして、これまで保険者とも連携をして、被扶養者が健診に関心を持つような項目、例えば骨密度とか体脂肪とかの率を健診に合わせて実施する等の工夫をして魅力を感じてもらって来てもらう。それから、企業を退職された方が市町村国保に移る際に実施率がどんと下がってしまうものですから、これを防止するためにそのタイミングを捉えて受診の勧奨をするとかいうような取組が必要だということでやっておるわけでございます。
 今後は、各保険者でデータヘルスを推進していく中で連続して未受診の方などの情報も把握しやすくなるので、こうした未受診の方々に対して優先的に個別の受診勧奨を行うなどの取組を各保険者が進めることを促していきたい。つまり、やはり保険者の機能の強化というのがとても大事だということだと思います。
#191
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 やはり予防という視点でいかに予算を効率的に使っていくか、これから大きな課題になってまいりますので、是非取り組んでいただきたいと考えております。
 特定保健指導というと、ちょっと太めの男性が対象になってくるかと思いますが、今日は、逆に痩せた女性についても皆様方に御紹介していきたいと思います。資料二、資料三でございます。
 実は三日の日、フランスの下院におきまして、痩せ過ぎのファッションモデルの活動を禁止するとともに、そのようなモデルを雇用した業者に九百八十万円の罰金、最大六か月の禁錮刑を科すという法案が可決したということでございます。
 まさに、これは他国の問題ではございませんで、資料二に書かれていますように、一昔前からこのダイエットの問題、不健康の問題というのはこの日本でも起こってきております。資料三に示させていただきましたけれども、二十歳女性の五人に一人が痩せという結果でございます。
 厚労省としてはどのような問題意識を持って策を打っていらっしゃるのか、教えていただけますでしょうか。
#192
○政府参考人(新村和哉君) 平成二十五年の国民健康・栄養調査によりますと、二十歳代の女性では痩せの人が二割程度存在しております。また、エネルギー摂取量や主要な栄養素の摂取量が他の年代より低くなっておりまして、これらはこの年代の女性の健康の保持増進を進める上で重要な課題であると認識しております。
 厚生労働省としましては、第二次健康日本21におきまして、二十歳代女性の痩せの割合の減少や適切な量と質の食事を取る者の割合の増加などの目標を設定しております。そして、食生活指針や食事バランスガイドによる普及啓発に加えまして、食事摂取基準におきましては、エネルギーの指標として今年度から新たにBMIも設定して普及を進めていくこととしております。
 今後とも、女性の適正体重の維持や栄養バランスの取れた食事の普及に向けて取組を進めてまいる所存でございます。
#193
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 この一番下のエネルギー摂取量を見ていただきましても、終戦直後よりも悪化しているんですね。こんな状況で本当に健康な生活が若い女性が送れるのかという問題、様々なところでも指摘がなされておりますけれども、調査研究なども行っていらっしゃるんでしょうか。教えていただけますでしょうか。
#194
○政府参考人(新村和哉君) 国民健康・栄養調査におきまして、痩せの女性の割合、全体の中での特に二十歳代の女性の痩せの者の割合、こういったものについて経年的に調査しておりますほか、食事の摂取量あるいは栄養バランスにつきましても調査をしておりまして、エネルギー摂取量、二十歳代の女性についてはやはり低くなっているといったことが明らかになっているところでございます。
 二十五年の国民栄養調査によりますと、二十歳以上の総数ですと千六百七十九カロリーですが、二十歳から二十九歳の女性に限りますと千六百二十八カロリーと低くなっております。
#195
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 この健康調査は私もかなり掘り下げて見てみました。そうしましたら、平成二十年以降というものは、これ、女性のボディーイメージについての調査を行っていないんですね。それ以前は行っておりまして、かなり自分のボディーイメージと実際の健康というもの、痩せの状況というのがギャップがあるということが分かっていながらそのまま放置がなされております。それはなぜなんでしょうか。行うべきではないですか。
#196
○政府参考人(新村和哉君) 体型の自己評価についてのお尋ねでございますが、国民健康・栄養調査におきまして、最近では平成二十年と二十一年の二か年にわたり調査をしております。平成二十一年の調査結果では、実際の体型よりも太っていると認識している人の割合が二十歳代女性で四〇%程度となっております。
 体型の自己評価を把握することについては重要と考えておりますけれども、他方、国民健康・栄養調査は第二次健康日本21の目標に関するモニタリングとしての役割を担っておりまして、調査する問いの数にも制約があるということもございます。
 こうしたことも踏まえ、今後、体型の自己評価の把握方法につきましては、国民健康・栄養調査若しくは研究などほかの方法も含めて、どのように把握するのが適切かについて検討していきたいと考えております。
#197
○薬師寺みちよ君 是非お願いをいたします。
 これは深刻な問題です。妊娠、出産にも関わりますし、今、様々な文献からは、痩せたお母様から出産をされたお子さんが生活習慣病にかかる確率が高い等々のデータも報告がされております。この痩せというのが、一代ではなく、二代目もしっかりとした栄養管理を行っていかなければ疾患を抱えてしまう危険性があるということも言われております。
 先日、大臣、私、予算委員会でも質問させていただきましたけれども、女性アスリートはまさにこれなんですね。女性アスリートというのはやはり栄養を絞りながら筋肉を付ける。特に、見た目が美しくなければいけないような競技というものはこういう中に入ってまいります。そうすることによって更に体力を使い、負荷を掛けると病的骨折を起こしてしまう。結局は若くて選手生命も絶たれてしまう。若しくは、その競技までは何とか生き残れるかもしれないけど、その後に妊娠、出産に関わる大きな問題が出てくる。やっぱりこれは厚労省もしっかりと現実を見据えて取り組んでいただかなければならない問題だと思っております。
 最後に、文科省、アスリートということに関しましてもそうですし、アスリートというと何かトップアスリートと我々はイメージしてしまうんですけれども、実は部活動が今大きな問題なんですね。女性の部活動、大変熱心にやってしまうと更に健康を害してしまうようなこともございます。ですので、文科省とどのようにこのような問題、連携をしていかれるのか、ちょっと教えていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
#198
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、子供の小さいときから、学童期とか思春期から、妊娠、出産、それと低栄養と痩せの関係を始め、妊娠、出産と健康に関する正しい知識というものを早くから植え付けておくということが大事じゃないかなということでございまして、先生の御指摘のとおりだと思います。
 関係者が一体となって推進する母子保健の国民運動計画でございます健やか親子21というのがございますが、これにおいて、学童期、思春期から成人期に向けた保健対策を基盤課題に掲げて、文科省と問題意識を共有しながら妊娠、出産や健康に関する正しい知識の普及啓発を図っているところでございまして、文科省においては、学校教育の副教材の中に、無理なダイエットの身体への影響とか妊娠とダイエットの関係などを盛り込んでいるものと承知をしておりまして、今後とも、文科省始め関係省庁と必要な連携を図りながら、妊娠、出産や健康に対する正しい知識の普及啓発に努めてまいらなければならないというふうに考えております。
#199
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 スポーツだから文科省という問題でもなく、やっぱりこういった根底にあるような女の子たちの問題というのは、これは厚労省の問題でもございますので、しっかり今後とも連携して取り組んでいただきますことをお願いいたしまして、私の質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。
#200
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 今日は、ハイヤー・タクシー分野における労働者の人たちの労働条件について質問します。
 これは、小泉構造改革のときにタクシーの大幅な増車をしたために、タクシーの運転手さんたちの平均年収がどんどん下がり、労働条件が悪化し、場合によっては道交法違反など増えてしまったと。それで、国土交通省としても減車をしていくというふうに方向を全く転換し、台数の規制緩和から今度は規制強化をやり、どうしていくのか、これほどまでに下がった労働条件をどうやって回復させるのか、とにかく命を預かる仕事ですから、どうするのかという点が極めて重要です。
 ハイヤー・タクシー分野における労働条件なんですが、年収が非常に低いと。現金給与額は二十三万五千四百円、全産業平均の三十六万二千三百円よりも十二万六千九百円も低く、平均月間実労働時間は百九十七時間で、全産業平均の百八十二時間よりも十五時間長いと。
 これはちょっと、男女合計の数値と男女のみの数値が混在しておりますが、ただ、タクシー運転者男性の年間所得二百万円以下の都道府県は、青森県百七十七万二千円、秋田県百八十九万七千円、鳥取県百九十万六千円、沖縄県百八十四万二千円と、依然四県に上っております。
 ハイタク労働者の労働条件向上は喫緊の課題だと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
#201
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど、小泉構造改革によって規制改革が、規制緩和が行われたというふうにおっしゃいましたが、必ずしもそれは正しくなくて、実は橋本龍太郎内閣のときに方針を決め、森内閣のときに法律を直して、いろいろなことが結果として起きているということを、何でもかんでも小泉内閣がやったと思ったらそれは大間違いでありまして、いろいろなことをやってきている自民党でありますので、その点だけちょっと申し上げたいと思います。
 実は、ちょうど私が官房長官をやっていたときに、規制改革の結果として大変なことになったのでタクシー料金を上げたいという話がございました。しかし、規制改革をして消費者にツケを回すというのはちょっとおかしいんじゃないかということでありましたが、いろいろ聞いてみると、やはり働いている運転手さんたちにだけしわ寄せが行ってしまっているという現実があったことは間違いないことだったと私は記憶しております。
 それから、今先生から御指摘ありましたように、様々な手を打ってまいっておりますけれども、まだまだいろいろ問題があることはよく分かっておりますので、これからも引き続きよくウオッチをしていかなければいけない問題だというふうに私も思っております。
#202
○福島みずほ君 タクシー事業者に強制力のある減車・営業方法制限対策を講じる改正タクシー特措法の特定地域に、大阪、横浜、札幌、仙台、福岡など全国二十九か所の都市圏が選ばれましたが、全国の台数ベースで三四%にとどまりました。規制が骨抜きにされており、問題ではないでしょうか。
#203
○政府参考人(若林陽介君) お答えいたします。
 先生御指摘の今般のタクシー特措法の改正でございますが、これは、供給過剰の解消を通じてタクシー運転者の皆様の労働環境の改善を図るとの趣旨であることは十分認識いたしております。
 特定地域の指定基準につきましては、運転者の賃金を効果的に上げていくなどの議員立法の趣旨を尊重し、より厳しい客観的な基準を設定することなどの両院の附帯決議や、また規制改革会議での御意見を勘案して今年の一月に策定いたしました。
 具体的には、供給過剰となり、運転者の労働環境の改善が進まないなどの課題を抱える地域ができるだけ指定対象になるようにするとの観点から、例えば、供給過剰の状況を示すものとして車両の稼働効率に関する指標、運転者の労働環境を示すものとして賃金水準に関する指標、地域利用者の意向の指標などにより判断することになりました。御指摘のとおり、この判断基準に当てはめた結果、全国二十九地域、車両数割合では約三四%が指定の可能性のある地域となったわけでございます。
 先生御指摘のように、より広い範囲で指定を行うべきであるという御意見があることは私どもとしても重々承知しておりますけれども、国交省といたしましては、まずは特定地域制度をスタートさせて、そして供給過剰の解消を一層強力に進めることによって、タクシー運転者の皆さんの労働環境の改善など、改正タクシー特措法の成果をしっかり出していくことが肝要だと考えている次第でございます。
#204
○福島みずほ君 初めは六、七割やるということだったんですが、私の質問のポイントは、なぜ規制改革会議の議論を受け入れて三四%にしたのか、規制改革会議の意見など聞く必要ないんじゃないですか。
#205
○政府参考人(若林陽介君) 規制改革会議の方では、やはりいろんな、規制の在り方に関する様々な見地からの御議論があったと承っております。また、規制改革会議の勧告、いろいろな、様々な勧告とか意見を出す権限もございます。
 私どもは、内閣の一員としてそういうことをきちんと尊重しながら、しかしながら、やはり議員立法でございますので、そういう両院の皆様の立法者意思の尊重もしながらやっていくということを考えてやってきたわけでございます。
#206
○福島みずほ君 これは議員立法で、立法者意思は広範囲にやるということだったんですが、規制改革会議が絞れと言ったので三四%になったわけですね。規制改革会議の言うことを聞くのが理解ができません。
 国土交通省は、地域交通を守り、公共輸送を守り、労働者の労働条件を守るべきじゃないですか。どうして絞るのか。今後、これをきちっと拡大してしっかりやっていただきたい。一言いかがですか。
#207
○政府参考人(若林陽介君) 先生御指摘のように、やはり今回の特措法、議員立法でございます。成果と実績を積み重ねることによって、この特定地域の有効性について、利用者の皆様や国民の皆様からも幅広く理解と支持を得ることがやはり立法趣旨を貫徹することにつながるものと考えております。
 また、特定地域も含めまして、今回の特措法の施行状況のフォローアップにつきましては、本年一月に私ども国交省の方に設置いたしました新しいタクシーのあり方検討会の場におきましても、将来運用改善などにつきまして、フォローアップを通じて、状況を踏まえて、その時点で適切に判断していきたいと、このように考えている次第でございます。
#208
○福島みずほ君 規制改革会議の意向を踏まえてこれを縮減したのは立法意思に反すると思います。今後きちっと拡大をしてください。
 今日は厚生労働委員会ですので、とりわけハイヤー、タクシーの労働者の皆さんの労働条件についてお聞きをしたいと思います。
 改善基準である九三号通達による累進歩合制の廃止は徹底されているんでしょうか。累進歩合制の禁止です。
#209
○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘の累進歩合制度については、働く方の長時間労働等を極端に誘発するおそれがあるということで、望ましくない賃金体系制度としてこれまでも廃止するように指導を行ってきたところでございます。
 さらに、一昨年の臨時国会で、先ほど話が出ておりましたけれども、タクシー特措法改正案の審議におきまして、累進歩合制の廃止について改善指導に努めるとの附帯決議がなされたことを受けて、平成二十六年一月に都道府県労働局に対して累進歩合制度の廃止について指導の徹底を指示したところでございます。
#210
○福島みずほ君 労働組合の報告などによると、累進歩合制は依然かなりの事業所で残っていると言われています。指導を徹底して速やかに根絶されるようにお願いをいたします。
 タクシー運転者の賃金が過度な歩合給制に偏っていることは問題ではないでしょうか。附帯決議などでも歩合制と固定給で、この割合もそうですが、歩合制が非常に強いと、結局すごく低賃金になるとか無理して働かなければならないというふうになります。この点はいかがでしょうか。
#211
○政府参考人(若林陽介君) お答えいたします。
 先生御指摘のように、タクシーの運転手の皆さんの賃金体系は、基本的に労使間の合意で決められるものでございますけれども、多くの場合、歩合制が採用されております。これは、事業所外の労働が中心であるタクシー事業の特性から、経営者側の管理指導が十分に行いづらいということなどの特性によるものと考えられております。
 しかしながら、先生御指摘のように、運転手の皆さんの賃金が多くの場合歩合制になっているということであるがゆえに、供給過剰や過度の運賃競争、労働条件の悪化などの背景になっているという指摘もなされているところでございます。
 改正タクシー特措法の両院の附帯決議におきましても、事業者は歩合給と固定給のバランスの取れた給与体系の再構築などに努めることとされております。国交省におきましても、本年一月に新しいタクシーのあり方検討会を設置いたしまして、最近の固定給制の導入などの取組事例も参考にしながら、多様な賃金体系の在り方などについて検討していくことといたしている次第でございます。
#212
○福島みずほ君 是非、歩合給制の変更をよろしくお願いします。
 事業に要する経費の運転者負担の見直しについてお聞きします。
 クレジットカード支払における手数料が運転者負担となっているケースなどもあります。また、過度な遠距離割引運賃における割引分を運転者が負担させられているという事例もあります。是正指導をすべきではないでしょうか。
#213
○政府参考人(岡崎淳一君) 基本的には、賃金制度、それから労働者が何を負担するか、労使の間で決めていく事項であるというふうに思っています。しかしながら、そういう中で、労働基準法等に定めます必要な手続が定められていない、あるいは最低賃金法等に違反するというようなことがあってはならないということだろうというふうに思っております。
 いずれにしましても、労使の間で決めていくということではありますが、今ほど国交省からのお話もあるような中で、運転者の方々が満足がいくような形で業界で取り組まれるように、私どもとしても協力していきたいというふうに考えております。
#214
○福島みずほ君 是非よろしくお願いします。
 仕事場で働くのにボールペンや消しゴムを労働者に負担させるなんというのはやっぱりあり得ないと思うんですね。ですから、いろいろ負担があるもので、クレジットカード支払における手数料が運転者負担になっている例があるとか、運転者に、やっぱり働く人に負担させるのは全くおかしいというふうに思いますので、是非この点はよろしくお願いします。
 運転者の賃金、特に深夜割増し分は適正に支給されているのでしょうか。適正な支給の実現に向けてどのように取り組むか、お聞かせください。
#215
○政府参考人(岡崎淳一君) 当然のことながら、深夜に働いている部分につきましては深夜割増し賃金が払われなきゃいけない、これは御指摘のとおりでございます。私どももタクシー事業者への監督の際におきましては、そういった点を含めましてしっかりと監督指導していくということでございます。
 ただ、しかしながら、割増し賃金に係る違反、タクシーの場合は相当数ございます。深夜、それからそれ以外のものを含めてでありますが、割増し賃金の違反が三割程度に上っているという実態もございますので、これは是非とも直していただかなければいけないということで、今後ともしっかりと対応していきたいというふうに考えております。
#216
○福島みずほ君 大阪でタクシーに乗ると、五千円以上半額というふうな表示があると、運転手さん、大変ですねと言うと、いや、それでもまけろと言う客がいるんだなんというのがありましたけれども、大阪における大幅な遠距離割引の採用や京都における深夜早朝割増し料金の廃止などは、運転者の売上げへの影響や事業経営の圧迫という点で問題ではないでしょうか。
#217
○政府参考人(若林陽介君) お答え申し上げます。
 大阪とか京都におきますところの、いわゆる遠距離割引の採用であるとか、あと深夜早朝割増し料の廃止でございます。そういった例があるということは私どもとしても承知している次第でございます。
 私どもといたしましては、これらの割引運賃の設定であるとか割増し運賃の廃止に当たりましては、運転者の労働環境への影響の与える可能性が大変大きいものでありますので、まず認可に際しまして、適正な原価に適正な利潤を加えたものであるかということについて厳格に審査を行うとともに、認可に一年の期限を付すということによって、そしてかつ、人件費のデータについて毎月御報告いただくということなどの条件を付しているところでございます。
 さらに、今回の特措法の改正を踏まえまして、深夜早朝割増しの廃止の申請につきましては、深夜早朝時間帯の時間当たりの賃金が減少していないことが確認されたものに限って認可することにしているところでございます。
 国交省といたしましても、今後とも、過度な割引運賃などによって労働環境に悪影響を与えることのないように、適切な審査を行ってまいりたいと思います。よろしくお願いします。
#218
○福島みずほ君 例えば、京都における深夜早朝割増し料金の廃止となると、働いている運転手さんは歩合制なわけですから、その分給料が下がってしまうわけですね。今審議官が手で示されましたが、がくっと下がってしまうわけです。そうすると、この深夜早朝割増し料金の廃止がやはり運転者の皆さんのすさまじい減収になるという点を踏まえて、これはやっぱり問題ではないかと、こういうことが全国にもし蔓延すれば更に低い運転者の皆さんの給料がますます低くなるというふうに思います。これはしっかり、というか、私は、これはもう深夜早朝割増し料金廃止はやめるべきだというふうに思っておりますが、是非その方向で御検討ください。
 そして、厚生労働省、最低賃金法や労働基準法が遵守されているか、どのように把握、指導しているか、教えてください。
#219
○政府参考人(岡崎淳一君) いろんな業種につきまして私ども監督指導をやってきております。
 ハイヤー、タクシーの関係につきましては、平成二十五年、五百二十三件の監督指導を行いました。残念ながら、全体として労働基準法関係法令違反は九割近いところで指摘いたしました。
 また、最低賃金につきましても、一割強のところで違反があったという事実はございます。私どもとしましては、やはりしっかりと問題があるところについては指導していくということでありますし、労働基準監督署と、それから国交省の地方機関との相互通報制度等々もありますので、そういったものも生かしながら、今後しっかりとした指導をして、法令を遵守するように努めてまいりたいというふうに考えております。
#220
○福島みずほ君 今答弁にあったように、最低賃金法四条違反件数、平成二十五年度で百六件、違反率は一二・一%。今局長が一割とおっしゃいましたが、つまり、最低賃金を満たさないところがこれだけあるということで、働いても働いても最低賃金を満たさないと。これらは改善されるべきだと思います。改善するよう、厚生労働省、しっかりこれを指導してくださるようにお願いします。
 不当労働行為などの実態をどう把握しているでしょうか。
#221
○政府参考人(石井淳子君) 議員御案内のとおり、労働組合法では、不当労働行為、これにつきましては、労働者がそれを受けたということで、組合が不当労働行為を受けた場合には労働委員会に救済申立てができるという、そういう仕組みがあるわけでございます。労働委員会は申立てに基づいて審理を行いまして、不当労働行為の事実があると認められる場合には使用者に対して救済命令を行う、こういう仕組みでございます。
 この件数でございますけれども、労働組合法違反の件数でございますが、道路旅客運送業、ハイヤーとタクシー含んでおりますけれども、そこにおきます全国の労働委員会の不当労働行為の申立て件数、これで申し上げますと、平成二十三年度が十八件、二十四年度が十四件、二十五年度が八件となっているところでございます。
#222
○福島みずほ君 不当労働行為などが続いている実態についてもしっかり取り組んでください。
 福岡における検証プログラム「みんなのウーバー」などでアプリを使ってやるということで、これが白タクに当たるという判断で、取りやめるよう国交省が指導したというふうに聞いております。でも、こうすると、もうタクシー業界そのものが成り立っていかないので、やっぱり運転手の皆さんの労働条件を守るべく、よろしくお願いいたします。
 塩崎大臣に、今までの議論を踏まえて、国土交通省もさることながら、厚生労働省でしっかり取り組んでいただきたい。一言お願いします。
#223
○国務大臣(塩崎恭久君) 労働関係法令の違反がないように、私どもとしてもしっかり見てまいりたいというふうに思います。
#224
○福島みずほ君 労働関係違反ではなくても歩合給制の検討とか、是非よろしくお願いします。
 ホワイトカラーエグゼンプションが残念ながら四月三日閣議決定されましたが、これについて経団連の榊原会長が六日の記者会見で、これについて、最終的には年収要件の緩和や職種を広げる方向で考えていかなければいけないとおっしゃいました。これ、ひどいですよね。
 結局、ホワイトカラーエグゼンプション、年収要件も職域も広がるということでよろしいんでしょうか。
#225
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回、国会に提出させていただいた労働基準法の改正の中には様々な事項が入ってございます。その中の一つが高度プロフェッショナル制度でありまして、ここに至る議論も労政審で随分いろいろな幅のある意見が出たところでございまして、最終的には今御提示申し上げている私どもの案で、具体的には年収の三倍をはるかに超えるような賃金を、年収をもらう人を相手に、一定の対象に、希望すればということで今回の新たな働き方を採用できたらなということで提案を申し上げているわけであります。
 今、経団連の会長が発言をしたことについて言及がありましたけれども、法律を決めるのは国会でありますから、法律に書いてあるのが私ども政府として審議をお願いをしている制度でございますので、それをしっかりと通すというのが私どもの使命であり、また御議論を賜るというのが私たちのお願いでございますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
#226
○福島みずほ君 ただ、年収要件下げて職域を拡大すると経団連が言っているわけで、その面でもこの法案は極めて問題があるということを申し上げ、質問を終わります。
#227
○委員長(丸川珠代君) 以上をもちまして、平成二十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、厚生労働省所管についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#228
○委員長(丸川珠代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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