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2015/07/14 第189回国会 参議院 参議院会議録情報 第189回国会 厚生労働委員会 第21号
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2015/07/14 第189回国会 参議院

参議院会議録情報 第189回国会 厚生労働委員会 第21号

#1
第189回国会 厚生労働委員会 第21号
平成二十七年七月十四日(火曜日)
   午前十時四分開会
    ─────────────
   委員の異動
 七月十日
    辞任         補欠選任
     馬場 成志君     島村  大君
 七月十三日
    辞任         補欠選任
     木村 義雄君     阿達 雅志君
     白  眞勲君     尾立 源幸君
 七月十四日
    辞任         補欠選任
     阿達 雅志君     木村 義雄君
     石橋 通宏君     難波 奨二君
     尾立 源幸君     足立 信也君
    薬師寺みちよ君    渡辺美知太郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         丸川 珠代君
    理 事
                大沼みずほ君
                羽生田 俊君
                福岡 資麿君
                津田弥太郎君
                長沢 広明君
    委 員
                阿達 雅志君
                赤石 清美君
                石井みどり君
                木村 義雄君
                島村  大君
                高階恵美子君
                滝沢  求君
                武見 敬三君
               三原じゅん子君
                足立 信也君
                石橋 通宏君
                尾立 源幸君
                難波 奨二君
                西村まさみ君
                羽田雄一郎君
                牧山ひろえ君
                山本 香苗君
                川田 龍平君
                小池  晃君
                行田 邦子君
               薬師寺みちよ君
               渡辺美知太郎君
                福島みずほ君
   衆議院議員
       発議者      井坂 信彦君
       修正案提出者   井坂 信彦君
   国務大臣
       厚生労働大臣   塩崎 恭久君
   副大臣
       厚生労働副大臣  永岡 桂子君
       厚生労働副大臣  山本 香苗君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  武藤 容治君
       厚生労働大臣政
       務官       橋本  岳君
       厚生労働大臣政
       務官       高階恵美子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林  仁君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       谷脇 康彦君
       内閣官房内閣審
       議官       向井 治紀君
       内閣府大臣官房
       長        幸田 徳之君
       内閣府賞勲局長  黒羽 亮輔君
       特定個人情報保
       護委員会事務局
       長        其田 真理君
       総務大臣官房審
       議官       高野 修一君
       総務大臣官房審
       議官       時澤  忠君
       法務大臣官房審
       議官       金子  修君
       文部科学大臣官
       房審議官     伯井 美徳君
       文部科学大臣官
       房審議官     佐野  太君
       文部科学大臣官
       房審議官     安藤 慶明君
       厚生労働大臣官
       房情報政策・政
       策評価審議官   安藤 英作君
       厚生労働大臣官
       房年金管理審議
       官        樽見 英樹君
       厚生労働省健康
       局長       新村 和哉君
       厚生労働省労働
       基準局長     岡崎 淳一君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       安藤よし子君
       厚生労働省老健
       局長       三浦 公嗣君
       厚生労働省保険
       局長       唐澤  剛君
   参考人
       日本年金機構理
       事長       水島藤一郎君
       日本年金機構副
       理事長      薄井 康紀君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (介護保険の補足給付に係る資産要件導入の影
 響に関する件)
 (養育費の確保策等母子家庭に対する支援の在
 り方に関する件)
 (MERS等の国内発生に備えた体制整備に関
 する件)
 (いわゆるブラックバイト対策の必要性に関す
 る件)
 (年金情報流出に係る説明誤りに関する件)
 (年金情報の流出問題に関する件)
○労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労
 働者の保護等に関する法律等の一部を改正する
 法律案(内閣提出、衆議院送付)
○労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施
 策の推進に関する法律案(衆議院提出)
    ─────────────
#2
○委員長(丸川珠代君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、馬場成志君、白眞勲君及び木村義雄君が委員を辞任され、その補欠として島村大君、尾立源幸君及び阿達雅志君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(丸川珠代君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働大臣官房年金管理審議官樽見英樹君外十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(丸川珠代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(丸川珠代君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本年金機構理事長水島藤一郎君及び同副理事長薄井康紀君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(丸川珠代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(丸川珠代君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題といたします。
 この際、委員長より一言申し上げます。
 前回の委員会審議における参考人の答弁の中に誤りがあったことは、委員長といたしましても誠に遺憾であります。今後、委員の質問に対しては、誠実かつ根拠に基づいた正確な答弁を行うよう求めます。
 水島参考人から発言を求められておりますので、この際、これを許します。水島参考人。
#8
○参考人(水島藤一郎君) 九日の本委員会におきまして、今般の説明誤り事案につきまして質疑が行われました際に、私の答弁によりまして混乱を招き、委員会審議に影響が生じてしまったことにつきまして、おわびを申し上げます。
 九日の本委員会での牧山ひろえ議員に対する私の答弁におきまして、次回の定例報告は七月末であるので、その公表に合わせて、その中で公表する方針であったということを申し上げたところでございます。さらにその後、小池晃議員から、機構のルールでは迅速に公表することになっている旨の御指摘をいただいたところであります。
 機構におけます公表方法は、お客様に著しい影響を与える案件についてはお客様対応の完了を待たずに個別に公表する、それ以外はお客様対応が完了したものについて翌月末公表するということになっております。この公表方法は、平成二十五年十一月に社会保障審議会年金記録問題に関する特別委員会で御審議をいただき、了承されたことを受けて、日本年金機構において事件・事故・事務処理誤り対応要領に基づいて運用しております。
 先般の本委員会におけます私の答弁の趣旨といたしましては、お客様への対応を優先し、状況も整理の上、七月末の定例報告の機会に合わせて発表を行うというものでありました。しかしながら、本件事案の重大性に鑑みれば、本件事案はやはり迅速に発表を行うべきであり、この点、私の認識、答弁が誤っておりました。誠に申し訳ございません。こうしたことを踏まえまして、今回の説明誤り事案につきまして一定の整理を行い、昨日、プレス発表を行ったところでございます。
 この度、私の答弁によりまして混乱を招き、委員会審議に影響が生じてしまいましたことにつきまして、重ねておわびを申し上げる次第でございます。
#9
○委員長(丸川珠代君) これより、前回に引き続き質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#10
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 昨日、日本年金機構は、今回の説明誤りの原因を公表いたしました。配付した資料、これをプレス発表したわけですが、これによりますと、誤りの主たる原因は基礎年金番号の入力ミスで、その結果、流出したことを窓口の端末でアラート表示する、これが付加されていなかったということです。
 事実関係まず確認したいんですが、機構としては、六月十三日には誤った説明があったことを把握をし、十四日には入力データを修正したと、この事実関係は間違いございませんか。
#11
○参考人(水島藤一郎君) 六月十三日に、相談事跡の確認作業におきまして一部説明誤りが判明をいたしました。この報告がございましてすぐに、アラートと言っておりますが、そのアラートの部隊にアラートの確認を指示をいたしました。その結果、六月十四日にアラートの付加誤りが判明をいたしまして、当日、即座にその誤りを訂正するよう指示をしたところでございます。
#12
○小池晃君 先ほど理事長は、年金機構のルールに照らせば、今回の説明誤りについては月末を待たずに迅速に発表すべき案件だったと、認識も誤っていたというふうにお答えになりました。
 ということは、このルールに従えば、六月十三日に誤りを把握した時点で速やかに公表すべきだったということですね。
#13
○参考人(水島藤一郎君) 公表の時期につきましては、当初、事象のみを公表することはお客様に混乱を招くおそれがあると考えまして、まずは説明誤りのございましたお客様への御説明、おわびを優先をし、公表しなかったということでございます。
 しかし、今から顧みますと、少なくとも百一万人の方が確定をし、二情報、三情報が流出したお客様に対しましておわび状の発送を開始をいたしました六月二十二日の時点では遅くとも公表すべきであったというふうに考えておりまして、深く反省をしているところでございます。
#14
○小池晃君 六月二十二日というお話ですが、私はやっぱり、即座に修正作業にも入ったというのであれば、その時点で公表すべきだったのではないかなと思うんですが、しかし、いずれにしても、昨日ようやく理事長が記者会見するまで公表しようとすらされなかったわけですね。国会で問われて、月末で公表するのがルールだという虚偽答弁まで行ったわけです。
 理事長は、この明白なルール違反の責任をどう考えているんですか。どう責任を取るおつもりでしょうか。
#15
○参考人(水島藤一郎君) まず、本件の不正アクセスに伴う情報流出事案に関しまして、全体について心からおわびを申し上げなければなりませんし、重い責任を感じているところでございます。
 また、今回、公表が遅くなったというようなことが発生をいたしまして大変申し訳なく思っている次第でございまして、重く責任を感じているところでございます。
#16
○小池晃君 重い責任はどう取られるんですか。
#17
○参考人(水島藤一郎君) 機構幹部の責任あるいは私自身の責任につきまして、今回の件も含めまして、事案全体についての検証委員会での検証結果も踏まえまして判断をしなければならないというふうに考えております。
#18
○小池晃君 私は、これは単なるルール違反ということで済まないと思うんですね。
 お客様に著しい影響を与える案件については個別に迅速に公表するというルールが、知らなかったはずがないと思います。ところが、公表しなかった。にわかには信じ難いが、厚労省にも報告しなかった。そして、言わば秘密裏に個別訪問をやった。
 結局、説明の誤りというこの事態を表沙汰にしたくないから、闇から闇へ言わばこれは処理しようとしたというふうに見られても仕方ないんじゃないですか。それについてどうお答えになりますか。
#19
○参考人(水島藤一郎君) 今回の事案に関しましては、やはり間違った御説明をしたお客様に対して丁寧に御説明をし、おわびを申し上げるべきだというふうに考えた次第でございまして、そのような対応を優先して行ってきたということでございます。
#20
○小池晃君 対応を優先するからといったって、何も公表しないで個別訪問だけ先にやると、それはおかしいじゃないですか。やっぱりきちっと公表して対応すべきだったのにやらなかったということは、一気に処理してしまって表沙汰にしないようにしようと、テレビニュースで報道されるまでは明らかにならなかったわけだから、結局、そういったことをやろうとしたわけでしょう。そういうふうに言われても仕方がないと私は思うんです。ちょっとこれ、午後でもう少しやりたいと思うんですが。
 しかも、アラート表示の誤りは十万件を超えるわけですね。つまり、説明誤りは二千四百四十九件でしたが、実際には十万人を超える方の情報が誤って登録されていたわけで、これは十万人を超える説明誤りが生じる可能性だってあったということですよね。どうですか。
#21
○参考人(水島藤一郎君) 皆様からお問合せをいただいた場合にはそういう可能性があったということでございます。
#22
○小池晃君 これ、大臣、ちょっと午後にもう一回やりますが、やっぱり百二十五万件の年金情報流出に加えて、そのうち十万人を超える方への説明の資料まで誤っていたわけですよ。しかも、その重大な誤りを、大臣が認可した機構の年次計画に明記されているルールさえ守らずに、公表せずに対応した。私は、これは闇に葬ろうとしたと言われても仕方ないと思いますよ、こういうやり方は。
 大臣、この年金機構の今回の一連の対応についてどのように対処されるのか、機構幹部にはどのように責任を取らせるおつもりか、そして大臣そのものの責任はどう取られるおつもりか、お答えいただきたいと思います。
#23
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、水島理事長からも御説明と謝罪があったところでございますけれども、今御指摘のように、機構の年度計画で、お客様に相当の影響を与える場合には、事務処理遅延等については迅速性を確保した公表をするべきというふうに定められているわけで、お客様対応を優先していたといえども、やはり今回の、機構において速やかな報告そして公表を行わなかったことは大変残念な、遺憾なことであります。機構に対する監督責任を持つ厚労省としても、これは当然責任もございまして、おわびを申し上げなければならないというふうに考えております。
 私としては、七月六日に本事件を知ったときに直ちに、まずは原因を含めて今回の事案を調査、整理をするように指示をいたしたところでございます。これは、原因や事実関係を把握して、一定程度整理した上で公表することが適当だというふうに考えたからでございまして、しかし、結果として本件の公表、おわびが遅くなってしまったということについては、機構を監督する厚生労働大臣としては申し訳なく思っておるわけで、おわびを申し上げたいというふうに思うところでございます。
 今後どういうけじめを付けるのかというお尋ねでございますけれども、これについては、まずは、今申し上げたように、二千四百四十九名のうちまだ残っている方々もおられますから、まず訪問をしているところでございますので、これについてきっちりと対面で説明をし、おわびをするということが大事であり、そしてまた、今回のような事案が二度と起こらない体制をつくるためにも、真相究明を徹底的に自らも、もちろん機構も、そして年金局もやらなきゃいけませんし、そして、検証委員会がどういう結論を出すかによってもまたその責任の在り方、取り方というものも変わってくるのではないかというふうに思っておりますので、自らの検証と、そして第三者委員会の検証をしっかりと踏まえた上で適切に判断をしていかなければならないというふうに考えているところでございます。
#24
○小池晃君 一定の事例がそろってから公表するということを認められたということは、これ、内規、ルール違反を大臣も認めていたということになりかねませんよ。これはちょっと午後の集中審議でもう一回引き続き取り上げたいというふうに思います。これは、やはり責任は重大だということを改めて申し上げたいと思うんです。
 引き続き、介護施設の食費、居住費の補足給付の制度改変の問題を取り上げます。
 これ、現場では今大混乱が起こっております。今回、補足給付に資産要件が導入されて、申請に当たって預金通帳のコピー添付、あるいは本人及び配偶者の金融口座の調査への同意書などを提出しなければならなくなっています。利用者家族は、寝耳に水だ、まるで脅かしだという声が上がっています。脅しと受け取るのも当然で、厚労省の通知文書を見ると、虚偽の申告が発覚した場合には給付金に二倍の加算金を加えて三倍返しだということも書かれているんですね。
 本人や配偶者が認知症で、近くに親族もいない、通帳のコピーができない、こういう場合が大問題で、これ、施設職員やケアマネジャーが通帳コピーあるいは申請を代行していますが、これは、どの口座にどれだけ預金があるかというのは本当に深刻な、重大なプライバシーなわけですよ。それをコピーしなければいけない。職員からは、どんなトラブルになるのか分からない、こんなことに手を貸せないという声も出ています。
 厚労省に聞きますが、これで人権、プライバシーは守られるんですか。介護職員に過大な負担になりませんか。あってはならないことですけれども、やっぱり犯罪につながるということをどう認識されておられるか、お答えいただきたい。
#25
○政府参考人(三浦公嗣君) 昨年の介護保険制度の改正の中で、食費、居住費の軽減措置、いわゆる補足給付でございますが、これにつきましても、在宅で介護を受ける方との負担の公平を図るなどの観点から要件の見直しを行うこととしておりまして、この八月から、施設入所者と別世帯であっても配偶者が課税されている場合や、一定額を超える預貯金などがある場合には給付の対象外とすることとしているところでございます。
 プライバシーの侵害につながらないかという御懸念でございますけれども、預貯金等の要件につきましては、申請時に預貯金等の金額を御本人に申告いただくとともに、通帳の写しなど預貯金等の金額を確認できる書類と保険者が金融機関に調査を行うことへの同意書の添付を必要としているところではございますけれども、これらは、保険者が公正な支給決定を行うために必要な手続と考えているところでございます。
 また、保険者である市町村は、それぞれの個人情報保護条例に基づきまして、情報漏えいや悪用につながらないように適切に書類を管理するという義務がありますとともに、施設が申請を代行するという場合も、介護事業者には運営基準に定められた秘密保持などの義務がございまして、仮に違反があれば指導監督などの対象となることになっております。このようなことから、関係者において適切な情報管理が行われるものと考えておりまして、また、施設職員やケアマネジャーに申請の支援をお願いするということは、あくまでも御本人や御家族の希望に応じて行っていただくものと考えております。
 申請の支援を行う施設職員の心労につながるのではないかという御指摘でございますが、今回の見直しに伴いましてこれまで以上の御負担をお掛けするということにはなりますけれども、利用者の生活支援の一環として御協力いただければ有り難いと考えているところでございます。
 保険者や介護事業者において適切な情報管理が行われれば、犯罪に悪用されるという懸念も当たらないと考えているところでございます。
#26
○小池晃君 答弁は簡潔にお願いします。最後のところだけでいいんです。
 そういう負担を負わせていいんですかと言ったのに、それはもうお願いするしかないというだけの話ですね、今の。やっぱり私は、これは問題だと思うし、生活保護と比べても、生活保護も資力調査はありますけれども、口頭の意思表示だけで申請認められるし、通帳コピーの添付も申請後でもいいわけですよ。銀行口座の同意書提出も求められないんです。何でこの保険の補足給付の問題で生活保護以上の厳しい資力調査をやるんですか。これはおかしいですよ。
#27
○政府参考人(三浦公嗣君) 生活保護におきましては、御指摘のとおり、特別の事情があれば口頭申請も認められておりまして、通帳の写しなどの添付書類についても、申請時でなくても、保護決定までの間の提出が認められているというところでございます。これは、申請者が生活に困窮し、急迫した状況にあるということなどが想定されるということも踏まえた取扱いと考えております。
 一方、介護保険の食費、居住費に関する補足給付につきましては、生活保護のような急迫した状況は基本的に想定されていないのではないかと考えておりまして、このため、要件を満たしているかどうかを確認した上で適切に受給していただくという観点から、必要な書類の添付をお願いすることとし、省令にもその旨記載しているというところでございます。
#28
○小池晃君 私は、今の説明で生活保護より厳しい要件を課す説明には全くなっていないと思いますよ。異常な厳しさですよ。
 結局、これで何が起こっているかというと、例えば福岡市の施設では、対象者二十九人に申請書類が送られたけれども、利用者や家族から不安、不満が出されて三通しか返されなかったと。京都市では、金銭管理をしている息子さんが、違反ある場合はペナルティーという文言におびえて書類提出を拒否したと。
 こういうことをやっていたら、実際に対象者の要件があるにもかかわらず、本来給付が受けられるはずの人であるにもかかわらず、やっぱり申請断念に追い込まれる。これでは、結局、補足給付の水際作戦だというふうに言われても仕方がないんじゃないですか。こういう冷たいやり方はやめるべきではありませんか。
#29
○政府参考人(三浦公嗣君) 補足給付の申請にためらいがあるという場合には、まずは保険者である市町村が、制度改正の趣旨や補足給付を受給できる方の要件について丁寧に御説明いただくという中で申請に対する不安を取り除くということが基本だと考えているところでございます。
 国といたしましても、周知用のリーフレットやポスターを市町村に配付することなどを通じまして、市町村による改正内容の周知を支援しているところでございます。
 なお、通帳などの写しをどうしても用意できないという事情がある場合には、まず分かる範囲で申告をしていただいた上で、保険者の判断で一旦支給決定するということが可能でございます。
 また、加算金の適用につきましては、故意に虚偽の申告をした場合などを想定しているところでございまして、単に口座などの存在を忘れておられて申告漏れがあったという場合にまで適用することは想定しておりません。
 いずれにせよ、適正な支給を確保するためには、原則として通帳の写しなどの提出が必要であるものの、これによって申請を抑制するというつもりは全くございません。
 補足給付の申請手続につきまして、市町村の窓口においてきめ細かな対応がなされるよう、国としても引き続き支援してまいりたいと考えております。
#30
○小池晃君 丁寧にきめ細かくと言うけれども、例えば現実に何が起こっているかというと、複数の自治体でこの書類提出の期限は六月三十日などに設定されていて、もう受付期間は終わったというふうに誤解されてこれを諦めるという事態も起こっているんですよ。
 これは確認しますけれども、補足給付については遡って、月の終わりに申請してもその月全部、その月の中で申請すれば全部これは効力を有するはずだし、これ、市町村が独自に設定した提出期限を過ぎても自治体は申請を受け付ける義務がありますし、申請が八月中だったら八月から補足給付を受けられるんですよね。これは確認です。
#31
○政府参考人(三浦公嗣君) 御指摘のとおり、補足給付につきましては、受給要件を満たすと判断されれば申請日の属する月の初日に遡って支給するということとしております。
 効率的な業務処理の観点から、毎年の定期的な判定に当たって一定の申請期限を設けている市町村もあると承知しておりますが、その期限を超えたその後であっても、月の末日までに申請すればその月の分の給付を受給するということが可能でございます。
#32
○小池晃君 今、八月が近づいて現場は大混乱していますから、このことは本当にくれぐれもきちんと徹底してほしいんですよ。このままでは八月に本来受けられる人も受けられなくなる可能性があるわけです。
 大臣、やはりこれは丁寧にやるべきだと、資格があるのに補足給付が受けられないような人が出ることは、私はあってはならないと思うんですね。申請期日過ぎた人、添付書類そろっていなければ対象外、そういう機械的な対応はやめてほしい。
 未申請の人も含めて、これまで補足給付を受けていた人の状況をちゃんと調べて、認知症とか重度要介護の人についてはやっぱり行政が手続を代行するとか、あらゆる意味で丁寧な対応をして、やっぱり本来受けられる人が外れるようなことがないような手だてを尽くすべきだと私は思うんですが、大臣、いかがですか。
#33
○国務大臣(塩崎恭久君) 介護保険の場合の財源というのは、基本的には、まず保険料があり、税があり、そして自己負担ということで、なかなかこれをどうするかというのは難しいところがあるわけでありますが、今先生御指摘の丁寧にやらなきゃいけないということについて、私もそのとおりだと思います。
 施設に入所する所得の低い方に対する食費、そして居住費の負担軽減を図るいわゆる補足給付については、今回の改正で預貯金等を勘案するということになりましたが、家族の支援が望めない方など通帳の写しを提出することなどの申請手続が難しい方、今お話がありました、保険者である市町村においてこれらについては手続の相談に丁寧にやはり応じる、対応していくということが必要だと考えておりまして、既に始まっております申請手続の中で適切に対応されていると考えてはおりますけれども、引き続き、申請される方への丁寧な説明に努めて、今回の見直しの趣旨を御理解をいただいた上で、納得していただいた上で適切な申請がなされるように、改めて、運用の詳細を整理した通知を実は昨日、市町村に発出をいたしたところでございまして、国としても、その丁寧さをしっかりと履行されるようにしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
#34
○小池晃君 補足給付に資産要件を導入しただけでこれだけ混乱が起こっているわけで、ところが、骨太方針二〇一五では、医療保険、介護保険、いろんな分野に資産要件を入れようとしています。やっぱりこれは本当に考えるべきだと、重大な人権侵害にもなりますので、そのことを指摘しておきたいと思います。
 資料を配っていただきたいと思うんですが、骨太方針二〇一五では、今後の社会保障関係費の伸びについて、三年間で一・五兆円、年平均五千億円の水準に収めるという方針を明記しました。
 大臣、これはまさに小泉政権時代の二千二百億の削減と同じ、あるいはそれ以上の削減路線ではありませんか。
#35
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回、六月三十日に閣議決定をされましたこの骨太の方針の中で、社会保障関係費につきましては、これまで三年間の経済再生や改革の成果と合わせて、社会保障関係費の実質的な増加が高齢化による増加分に相当する伸び、一・五兆円程度となっていること、経済・物価動向等を踏まえ、その基調を二〇一八年度まで継続していくことを目安とし、効率化、予防等や制度改革に取り組むというふうに書かれているわけでありまして、これらについては、別の箇所においても、各年度の歳出については一律でなく柔軟に対応するというふうにも書いてございまして、毎年の削減額を機械的に定めるやり方、今御指摘のあった二〇〇六年のケースを引用されましたけれども、そういう点においては、小泉政権時のものとは全く異なるものだというふうに理解をしているところでございます。
#36
○小池晃君 骨太二〇〇六でも、機械的に歳出を一律に削減するという手法ではないと書いてあるんですよ。機械的じゃないと言っていたんですよ、あのときだって。ところが、安倍首相はこの間、機械的にやったと認めましたよ。結局そういうことになったではないかと。
 これ、今配っていただいた二〇〇六と二〇一五の文章を見ると、ほぼ考え方は一緒なんですよ。二〇〇六では、過去五年間一・一兆円の伸びを抑制したので、今後五年間も改革の努力を継続する。骨太二〇一五も、過去三年間一・五兆円程度だったので、その基調を継続する。書きぶりも発想も全く同じじゃないですか。目安という言葉が入っただけですよ。それが慰めになるのかどうか知らないけれども、結局、同じような発想でやろうとしていることは間違いないじゃないですか。どうですか。
#37
○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘の骨太の二〇〇六という中では、過去五年間の社会保障関係費の削減額を示した上で、それを踏まえて今後五年間においても改革努力を継続するということで、削減額というところに強調されておりました。実際の予算編成においても機械的な削減額というものが毎年一律に求められてきた、つまり、伸びを抑制する抑制額が毎年一律に求められてきたというのが二〇〇六の実態でございました。
 一方、今回の骨太方針二〇一五に盛り込まれた取組は、社会保障関係費の上限を課すこととは異なって、今お話がありました目安という言葉である以上、一定の柔軟性がやっぱりある。よく甘利大臣はアローアンスと言っていますけれども、経済再生やこれまでの改革の成果と合わせて、効率化とか予防等に取り組むことによって社会保障関係費を高齢化による増加分等に収めることを目指すという表現も使われているわけでございまして、また、各年度の歳出については、一律ではなく、先ほど申し上げましたけれども、柔軟に対応するとも明記をされておりまして、毎年の削減額を機械的に定める今御指摘のあった二〇〇六年のときのやり方ではないという点において、小泉政権時のものとは全く異なるものだというふうに御理解を賜りたいというふうに思います。
#38
○小池晃君 いや、理解は全くできません。全く同じ発想ですよ、これ結局。同じことをより規模を大きくやろうとしている。
 それから、今、高齢化云々と、もう質問しませんが、言うだけにしますが、高齢化の伸びの部分だけ認めたと言うけど、資料のその次のページに、配りましたけど、経済財政諮問会議で塩崎大臣はいいことを言っているじゃないですか。高齢化の伸びの部分だけをその範囲内にするということをやってしまえば、高齢化以外の医療技術の進歩とか物価の上昇とかそういう部分もあるから、高齢化の部分の伸びだというふうに言っても、結局、そんなことをやったら機械的に高齢化の部分だって削減せざるを得なくなると。いいことを言っているんですよ。ところが、結局、閣議決定する段階では、財務省に屈してこの正論を引っ込めてしまって、高齢化の部分だけやりますなんという、そういうでたらめなことをやっちゃ駄目ですよ、やっぱり。
 こういう社会保障削減路線は私はきっぱり転換すべきだということを申し上げて、質問を終わります。
#39
○行田邦子君 行田邦子です。よろしくお願いいたします。
 まず、私は、初めに生活困窮者自立支援制度について伺います。
 四月からこの制度が始まっていますけれども、必須事業に加えまして、自治体が任意で行うことができる四事業も始まっています。そこで、厚生労働省では、この度、九百一の対象となる福祉事務所設置自治体に対して、どの程度この任意事業が行われているのか調査をされたということでした。その結果を教えていただいたんですけれども、九百一自治体のうち四百八の自治体、約四五%が任意の四事業の一つも実施していないということが分かったということです。
 これについて、まず大臣の御所見を伺いたいと思います。
#40
○国務大臣(塩崎恭久君) 生活困窮者自立支援法、この四月から施行になったわけでございますけれども、今御指摘のいわゆる任意事業、これにつきまして、新たに生活困窮者自立支援法に位置付けられた、恒久制度化された制度によりまして、この任意事業については、実施をする自治体数は大変増えているというふうに思っております。また、御指摘のとおり、自治体数で見ると、確かに、任意事業を一つも実施をしていない、四事業をどれもやっていないという割合は四五%でございますけれども、大都市の実施率は高いわけでございまして、いわゆる人口ベースで見た場合の数字を見てみますと、実施している自治体で七七%の人口をカバーをしているところでございます。
 任意事業を更に積極的に検討をいただくことが重要であるので、私ども厚労省としては、今お話があった四事業をどれもやっていないというところについて、今年度、全国六か所でブロック会議を開催をいたしまして、任意事業の取組促進を重点課題とするとともに、担当室から自治体に定期的にニュースレターを発行いたしまして、取組事例を情報提供して御参考にしていただくということの取組を行ってまいったところでございまして、今年度は事業に係る補助金の追加協議を行うこととしておりまして、更に自治体の積極的な取組を呼びかけることとしておるわけでございまして、何とかこの四事業を一つもやっていないというところが減っていくように、今からもう一回補助金を申請していただくように御検討いただくというふうに我々も努力をしてまいりたいというふうに思っておるところでございます。
#41
○行田邦子君 四事業を全ての自治体で一律にやればいいということでもないかとは思います。例えば、一時生活支援事業などは、これは都市部で必要性が高いものでありますし、それを無理に町や村でやる必要もないのかもしれませんけれども。
 ただ、事前に厚生労働省の方から説明を受けたときに、きちんと小さな町や村に対してもこの事業の必要性ということを説明すると、なるほど、そうなのかと理解をしてくださるということですので、これからも厚生労働省におきましては、小さな市町村に対してもこの事業の必要性ということをしっかりと説明をしていただきたいというふうに思っております。
 それでは、ここから先は母子世帯の子の養育費について伺いたいと思います。
 四月の質問のときに、母子世帯、シングルマザーへの就労支援ということで質問させていただきました。子供の貧困が、一人親世帯においてはOECD三十四か国中日本は最下位であるという非常にみっともない残念な状況を私は何とか変えていきたいというふうに思っているんですが、そのために、シングルマザーへの就労支援、また職業能力開発支援といったこと、必要だと思っております。
 また一方で、一人親世帯の子供の貧困対策という視点で考えると、やはり子供の養育費の確保ということ、これは国としてもしっかりと取り組んでいくべきだというふうに考えております。
 そこで、まず大臣に伺いたいと思いますが、平成二十三年度の全国母子世帯等調査によりますと、現在も養育費を受け取っていると答えた母子世帯というのは、何と一九・七%と極めて低い数字になっています。このことについての大臣の御所見、問題意識を伺いたいと思います。
#42
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、一人親家庭のたしか八割強が離婚に基づくものであって、そこに子供の貧困に代表されるような極めて厳しい生活状況が集中しているというところについては、その問題意識を我々もしっかり持ち、特に子供にそのしわ寄せが行かないようにするためにも、その子供の対策というものをしっかりやるように総理からも今指示を受けているわけであります。
 今のそういった世帯に対する支援の一つの柱が子の養育費の問題であって、今の平成二十三年度の全国母子世帯等調査の一九・七%というのは、本当にこれ低いなというふうに私自身も思うところでありまして、離婚した一人親家庭の生活の安定と子供の健全な成長のためには、やはり子の養育費の確保というものが極めて大事であって、それに向けた取組を私どもとしてもしっかりと進めなければならないというふうに思っております。
 そのためには、養育費の重要性に関する当事者、男性に特に意識を高めてもらう、当事者間で養育費の取決めをしっかりと結べるように促すことがやはり重要だというふうに考えておりまして、今後とも、関係省庁と十分連携を図りながら、これは厚生労働省だけでできることではないので、養育費の確保に向けた取組を厚労省としてしっかりと進めてまいりたいというふうに思います。
#43
○行田邦子君 父親も含めた当事者の意識ということを啓発することも必要かとは思いますけれども、私は、この低い数字を見ていますと、いろいろと難しい問題はありますけれども、やはり行政が何らかの関与をしていくべきではないかというふうに思っております。
 そこで、質問を続けたいと思うんですけれども、厚生労働省に伺いたいと思いますが、養育費を確保するには離婚時に養育費の分担について取決めを行うということが重要であるというふうに考えています。先ほど申し上げた平成二十三年度全国母子世帯等調査によりますと、母子世帯の母で養育費の取決めをしていると回答した方は三七・七%と、これまた非常に低い数字となっています。
 この数字ってどんなものなのかと、諸外国ではどうなのかなということを少し考えて資料を見てみたんですけれども、養育費相談支援センターがまとめました養育費確保の推進に関する制度的諸問題という報告書がありました。ここでは、養育費の取決めなしで有子離婚、子供のいる夫婦の離婚を認める国はまずないと、こういった記述もありました。
 そこで伺いたいんですが、養育費の取決め率を上げるための厚生労働省としての取組についてお答えいただけますでしょうか。
#44
○政府参考人(安藤よし子君) お答え申し上げます。
 養育費の支払を確保するためには、その取決め率を上げるということは大変大事な課題でございます。
 そこで、このため、厚生労働省といたしましては、都道府県等を単位として設置されております母子家庭等就業・自立支援センターにおきまして、平成十九年度から専門の相談員を配置いたしまして、取決めの方法などについて離婚当事者からの相談に応じられるように支援をしているところでございます。
 また、同じく平成十九年度より、養育費取決めの促進や取り決めた後の養育費確保のための自治体の取組をサポートするために養育費相談支援センターを設置いたしまして、自治体で対応が困難な事例についての助言や研修会などによる人材育成の支援、また、センターにおける直接の相談対応も行うほか、リーフレットなどによる取決めの重要性に関する普及啓発などを行っているところでございます。
 さらに、各自治体が地域の実情に応じて養育費に関する独自の取組を実施していただくということも大事でございますので、全国児童福祉主管課長会議などにおきまして好事例の周知を図っているところでございます。
#45
○行田邦子君 今御答弁の中にあった養育費相談支援センター、非常に頑張っていらっしゃると思いますけれども、そこでも、やはり養育費相談支援センターでできることというのは今ある制度についての説明をするにすぎない、やはり支援の限界があるということも報告書の中に述べられているような状況です。
 そこで、この問題、養育費の確保の問題というのは厚生労働省だけでは解決できるものではないと思っているんですが、そこで、今日は法務省に来ていただきましたので伺いたいと思います。
 民法等の一部改正が平成二十四年に施行されていますけれども、ここでは七百六十六条が改正されています。協議離婚で定めるべき子の監護についての事項として、親子の面会交流と子の監護に要する費用の分担、つまり養育費の取決めということですけれども、が明記されて、子の利益を最も優先して考慮しなければならないということも記されています。
 法務省に伺いたいと思いますけれども、この法改正趣旨を踏まえての法務省での取組についてお答えいただけますでしょうか。
#46
○政府参考人(金子修君) 平成二十三年の通常国会で成立いたしました民法等の一部を改正する法律におきましては、今委員御指摘のような改正がされました。これを受けまして、法務省におきましては、面会交流及び養育費の分担の意義及び重要性を周知する観点から次のとおりの取組を行ってきたところでございます。
 まず、父母の離婚の際に面会交流や養育費の分担について適切な取決めをし、これを履行することが子の利益の観点から重要であることを分かりやすく説明したリーフレットを平成二十四年三月に作成しました。これを市町村等を始めとする関係機関に配付しております。
 また、面会交流や養育費の分担の取決めを促進するため、二十四年の四月から離婚届の様式を改正しまして、面会交流及び養育費の分担等の取決めの有無をチェックする欄を設けております。その上で、その結果につきましては、各地方法務局において実際にチェックされた数を集計することをしておるところでございます。
#47
○行田邦子君 今御答弁にありました、離婚届の右下に平成二十四年から新たにチェック欄が設けられました、お手元に資料をお配りしているとおりですけれども。赤で囲っておりますけれども、未成年の子がいる場合は面会交流、そしてまた養育費の分担をしているかしていないか、取決めをしているかしていないかということにチェックをさせるということが始まっているわけであります。
 事前に伺ったところでは、夫婦の有子離婚の離婚届出件数というのは年間十二万四千四百二十件、平成二十六年度の数字です。そのうち、養育費の分担の取決めのいずれかにチェックが付いているものが八二%、そして、取決めをしているとチェックをしたものが全体のうちの六二%ということでした。六二%の方が養育費の取決めをしていると離婚届にチェックをしているということなんですが、そこで、厚生労働省に伺いたいんですけれども、先ほどの全国母子世帯等調査によると、取決めをしていると答えているお母さんは三八%だったわけですが、この数字の乖離をどのように分析されていますでしょうか。
#48
○政府参考人(安藤よし子君) 御指摘の離婚届の様式における養育費の取決めのチェック率につきましては、平成二十六年の四月から平成二十七年の三月までの間に新たに届出をされた未成年の子がいる夫婦の離婚届から算出された割合と承知しております。一方、平成二十三年度全国母子世帯等調査による取決め率は、平成二十三年十一月一日時点で母子世帯を抽出して対象とした調査結果でございますので、その調査対象、方法、時点、異なりますので、瞬間風速とストックの数字の違いという形だと思います。単純に比較するのは難しいかなと思います。
 ただ、足下の数字として六二%という数字が出ているということは、近年、養育費の取決めの必要性に関する理解などが進んできたのではないかというふうに考える次第でございます。
#49
○行田邦子君 確かに、時期が違う、二年半違うわけですので。ただ、二年半の間に三八%が六二%に飛躍的に伸びるというのは余り考えにくいのではないかなとは思うんですけれども。恐らく、これは私の勝手な推測ではありますけれども、離婚届を出す方というのは、早く離婚を成立させたいという意識が働いていて、そして、ついついというか、養育費の分担の取決めをしているとチェックをしてしまっているという方も結構多いのではないかなと、このように推測をしているわけでありますが。
 そこで、さらに法務省に伺いたいと思うんですけれども、この離婚届の右下にチェック欄を設けるということ、これは私は、養育費の取決めを子供のためにしっかりとしなければいけないという意識を向けさせる効果は確かにあるとは思っています。ただ、これをより実効性のある養育費取決めへの促しにするためには、例えばこの離婚届の右下のチェックボックスなんですけれども、ここに括弧書きで説明が書いてありますけれども、ここに例えば民法七百六十六条ではこのようになっていますというふうに文言を頭に付けるとか、あるいは養育費の分担についてのチェックについて、公正証書などの文書による取決めをしているかどうかといった文言に変えるとか、より実効性のあるチェック欄にしてはどうでしょうか。いかがでしょうか。
#50
○政府参考人(金子修君) 委員のただいまの御指摘は、離婚の際にできるだけ養育費の分担についての取決めがされ、また、取決めどおりに養育費が支払われない場合に速やかにその履行を確保する手段を講ずるべきではないかと、このような問題意識に基づくものであると理解しております。
 養育費の支払を確保することは、子の心身の健全な成長のために不可欠であります。現在でも、その支払がされないためにお子さんが貧困に苦しんでいるという場合があることは承知しておりまして、そのための対策を講ずるということは子の利益の観点から極めて重要であるというように考えております。
 現在、政府におきまして、ひとり親・多子世帯等の自立支援に関する関係府省会議が開催されております。その中で、法務省は養育費の確保の充実策を検討しているところでございます。養育費の取決めを促進し、また、その履行を確保するための方策については様々なものが考えられますけれども、法務省としてどのような施策を講ずることができるのか、検討してまいりたいと考えております。
#51
○行田邦子君 今、ちょうど関係府省会議で検討されているということでありますけれども、是非、実効性のある養育費の取決めを促すための方策ということを前向きに検討していただきたいと思います。
 更に質問を続けたいと思うんですけれども、この養育費の取決めなんですが、母子世帯調査によりますと、三八%の方が行っているということでありますが、そのうち書面による取決めを行っているのは七割、七〇・七%にすぎないわけです。
 事前に法務省にいろいろと説明をお聞かせいただきました。どういう取決めが効力を持つのか、また強制執行力を持つのかといったことを説明を受けたんですけれども、養育費の取決め、幾つか種類があります。まずはいわゆる口約束、口頭によるもの、そして当事者間の念書などのもの、そして公証役場による作成の公正証書、そしてさらには家庭裁判所の調停調書や審判書や判決書と、こういったものがあるわけでありますけれども、今言ったうち、当事者間では解決できなくなったときの強制執行力を持つものというのは、公正証書、調停調書、審判書、判決書といったものだけなわけです。
 そこで、私は、強制執行力を持つ文書による養育費の取決めの仕組みを何か検討すべきではないかというふうに考えております。
 私と同じような問題意識を持っている事務手続の現場がありまして、例えばなんですが、明石市では、こどもの養育に関する合意書という参考書式を独自に作成をしていて、この参考書式を離婚届に同封して配付をしたり、また、ホームページからダウンロードできるようにしています。お手元にそれをお配りをしております。
 既にこういった取組を始めているんですけれども、離婚届にこれを添付しなければ離婚届を受理しないということではないんですけれども、こういった取組を独自にしています。そして、明石市では更にこれを進めて、このこどもの養育に関する合意書を作成した夫婦については、これを何とか調停調書や公正証書といった執行力、強制執行力を持つ文書の作成へと促す仕組みを検討しているということです。
 それからまた、日本弁護士会は、ちょっとこれ古いんですが、二〇〇四年三月なんですけれども、離婚届出用紙に養育費に関する合意書というものを加えて、この合意書を提出した場合には強制力のある支払命令制度を利用できる仕組みというものを提案をしています。具体的な書式といったものも提案をしています。
 このように、養育費の取決めについて執行力、強制執行力のあるものにすべきだという問題意識を持っている方たちというのは私以外にもいるわけでありますけれども、私は、日本における離婚というのは九割が協議離婚という現状を考えますと、養育費の取決めを離婚成立の要件とするのは、これはなじまないのではないかなというふうに思ってはいるんですけれども、ただ、何らかの強制力のある取決め文書を作成する仕組みというものを構築するべきではないかと思いますが、法務省の所見を伺いたいと思います。
#52
○政府参考人(金子修君) 先ほど、委員からちょっと諸外国のデータの話もありまして、諸外国は養育費の取決めを離婚の要件としているというような国が多くて、そういう国は離婚した場合は養育費の取決めがあると、こういう前提に立っているわけです。今委員の御指摘は、そういうものではなく、養育費の取決めを離婚の要件とはしないという現行の我が国の枠組みを前提に、養育費取決めの仕組みについて工夫ができないかというような御質問かと思います。
 兵庫県明石市の取組、それから日本弁護士連合会の提言、今御紹介いただいたことにつきましては私どもも承知しております。これらも、いずれも養育費について強制執行することができるような方法で取決めがされるべきであると、こういう問題意識に基づくものというように理解しております。
 先ほども答弁させていただきましたが、現在、政府において、ひとり親・多子世帯等の自立支援に関する関係府省庁会議が開催されており、法務省についても、養育費の確保の充実策を検討しているところです。養育費の支払は子の生活を維持するために必要なものであります。取決めを促進することのほか、履行の確保を図るということが重要で、その意味では、委員御指摘のとおり、強制執行をすることができるような方法で養育費の取決めがされるということは一つの方策として重要であるというふうに考えております。そのような観点からも、どのような施策を講ずることができるのか検討してまいりたいというふうに考えております。
#53
○行田邦子君 今、関係府省庁会議で検討中ということでありますので、是非前向きに検討していただきたいと思っております。とにかく、一人親世帯の子供の貧困がOECD諸国で一番悪い、この状況を何とか早期に解決していきたいという私の思いを是非受け止めていただきたいと思います。
 それでは、最後の質問を副大臣に伺いたいと思います。
 平成二十三年度全国母子世帯等調査によりますと、母子世帯の母が養育費の主な相談相手と回答したのは、親族が四四%と圧倒的に高いです。そして、次が家庭裁判所で二四%、その次が弁護士で一二%と。それに対しまして、県、市町村窓口、母子自立支援員が六%と、非常に低い数字となっています。
 私は、やはり養育費の問題についても、また家族の問題についても、行政でワンストップで相談ができるような、そのような窓口というのが必要だというふうに考えていますけれども、副大臣の御所見を伺いたいと思います。
#54
○副大臣(山本香苗君) 支援につながりにくい一人親家庭をどう着実に支援につなげていくかということは極めて重要なことだと思っております。
 そういう中で、まずやっておりますのは、当事者の方々に支援策を知っていただくということが大事だということで、平成二十六年に、母子寡婦福祉法の改正におきまして都道府県が講じる支援措置の周知に関する努力義務を設けまして、地域の特性を踏まえた広報啓発活動に要する費用を予算化させていただいております。
 もう一つは、併せてやらなくちゃいけないのは、今おっしゃっていただいたように、養育費の確保に関する支援だとか生活面での支援や就業面での支援など様々な支援メニュー、こういった一人親家庭の課題やニーズに応じて組み合わせて効率的、効果的に支援を行うことを目的といたしまして、母子・父子自立支援員に加えて就業支援専門員を配置することによりまして、今、相談窓口の強化というものの取組を進めております。
 こういうことをやっておりますけれども、今おっしゃっていただきましたとおり、まずしっかり気軽に相談してもらえるようなところじゃなくちゃいけないということでございますので、御指摘も踏まえまして、なるべく一か所のところで、来ていただいたら着実に支援のところまでつなげていく、たらい回しにするようなことがないような仕組みを考えてまいりたいと思います。
#55
○行田邦子君 シングルマザーの皆さんからは、どこに相談に行ったらいいのか分からない、行政の相談窓口がないというような認識すらされていますので、是非、行政においてもこの母子家庭の支援、また養育費の確保といったことを積極的に取り組んでいただきますことをお願い申し上げて、質問を終わります。
#56
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。
 本日は、私自身はMERSの集中審議というふうに考えまして、しっかりと感染症について議論をさせていただきたいと思っております。
 韓国のあの事例につきましても、対岸の火事ではございません。あれが日本で起こったとしてもおかしくないというところで、まず、もしMERS患者ではないかと疑いが発したときには、どのように診断をする過程というものが今日本で準備されているのか、教えていただけますでしょうか。
#57
○政府参考人(新村和哉君) お答えいたします。
 MERSの診断につきましてですが、医師が診察した結果で発熱やせきなどの呼吸器症状があり、発症前十四日以内に中東や韓国での滞在歴があるなどMERSが疑われる患者につきまして、咽頭拭い液や喀たんなどを採取し、地方衛生研究所や国立感染症研究所で遺伝子検査を実施いたしまして、感染の有無を診断いたします。
#58
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 医師会にも協力を要請し、ポスターまで作成をしていただきまして、各地に貼ってありますけれども、やはりそれが実のあるものでなければなりません。末端の様々な医療機関までそれが周知徹底されるようにまずはお願いをしたいと思います。
 今御答弁の中にもございました地方衛生研究所、これは昨年の十一月の我々の法改正の審議におきましても問題になったところでございます。足立委員の質問の際に様々なお答えを永岡副大臣からもいただいたところでございましたけれども、やはり地方衛生研究所の根拠というものが昭和二十三年の厚生省の局長通知だということなんですね。法的な位置付けも曖昧な中で、今御答弁いただいたように、大切なこのプロセスの中の一つに入っている、仕組みに入っているということ。あのときにも足立委員からもございましたけれども、しっかりと法的な位置付けを検討すべきではないかというこの御意見につきまして、何か検討は進んでいるのかどうか、副大臣の方からお答えいただきたいと思います。
#59
○副大臣(永岡桂子君) 先生おっしゃいますとおり、地衛研というのは、それぞれの都道府県におきまして保健所が検査機能を全部が持っているわけではないという点におきましては、やはり地衛研というのは検体の検査を実施しますのに大変重要なところでございまして、その機能というのが必要不可欠であるということは間違いないわけでございます。
 しかしながら、感染症法の改正につきまして、都道府県知事がそれぞれ入手した検体、これを検査を義務付けるということが新たに設けられましたので、そういう点におきましては、来年の四月一日からこれは実施されるわけですけれども、この機能強化ということが非常に重要になるわけでございまして、この機能を維持向上させるということが感染症法上で位置付けられるというふうに考えております。
 もっともっとこれをきちんと法律上に書くということは、やはりこれは、地域保健は地域保健法で所管がありますので、そういう点につきましてはなかなか一筋縄でいきません。やはり関係者としっかり議論をしながら進めていかなければいけないことだというふうに考えております。
#60
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 この地衛研、研究所の数も少なくなってきておりますし、その予算というものもなかなか地方では取りづらいものとなっております。地域間格差も広がっているということは、厚生労働省の様々な検討会でも、資料でも確認をさせていただいておりますので、まずここから検討を更に進めていただきたいと私からは要望させていただきたいと思います。
 昨年十一月のその審議の際にも、まだいろいろ私どもの課題というものが積み残しになっておりますので、それも確認をさせていただきたいと思います。BSL4、バイオセーフティーレベル4の施設についてでございます。
 本年一月二十日、第一回の国立感染症研究所村山庁舎施設運営連絡協議会というものが開始をされているということを私、確認をさせていただきました。また、七月十六日には第五回が開催をされるということにもなっている。
 このように、いわゆるBSL4の施設というものは、ウイルスの変異の確定、治療薬やワクチンの研究開発に不可欠であるということは前回の質疑においても確認をしたところでございますけれども、どのような検討状況になっているのか、まずは教えていただけますでしょうか。
#61
○政府参考人(新村和哉君) 国立感染症研究所の施設につきましては、BSL4施設の基準に適合しておりますけれども、地元関係者の中には一種病原体の取扱いに不安を持たれる方もおられますので、これまでのところ、一種病原体等所持施設として指定はされておりません。
 しかしながら、エボラ出血熱など感染症の国際的な動向を踏まえまして、厚生労働省といたしましては、地元関係者の理解を得て、早期のBSL4施設の稼働ができるよう、ただいま御指摘ございましたけれども、周辺自治会や地元市役所の参画も得て、施設運営連絡協議会を設置して協議を行うとともに、協議会委員向けの施設見学会の開催や、三回にわたって市民向けの施設見学会の開催もしたところでございまして、地元関係者に対する説明に努めてきたところでございます。
 七月十六日には第五回の施設運営連絡協議会を開催する予定でございますが、引き続き、BSL4施設についての丁寧な説明を行い、地元関係者の理解を得、早期の施設稼働に向けて力を尽くしてまいりたいと考えております。
#62
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 昨年十一月には、そのBSL4の施設というものを長崎大学でも併設してはどうかというような御意見をいただいていたかと思いますけれども、文科省の方からその進捗状況を教えていただけますでしょうか。
#63
○政府参考人(安藤慶明君) 長崎大学におきましては、BSL4施設を中核といたしました感染症の研究拠点の形成について検討を行っておりまして、住民説明会を開催するなどの取組を行い、地域住民の理解や自治体との意思疎通、これを深めているものというふうに聞いております。
 また、二十七年度予算におきましては、長崎大学がBSL4施設の設置の検討を行うために必要な情報収集や調査に係る経費が措置されたところでございまして、これに基づきまして、同大学におきましては、諸外国の施設の設置の形態、あるいは安全管理等の情報収集及び調査等が行われているところでございます。
 今後、長崎大学におきましては、BSL4施設の整備の検討について、その具体化に向けまして、長崎県及び長崎市ともしっかり連携をしながら、地域住民の安全、安心の確保、施設の継続的な安全管理や実施体制などの課題について検討がなされるものと承知しております。
#64
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 これは、日本に一つもないということが一番の今問題でございますので、これはもう地域住民の皆様方の御協力がなければ成立しない問題でございますので、一刻も早くどこかにしっかりとした施設を設けていただかなければ、今回、MERSが株の変異がなかったからいいんですけれども、もしそれが、株が変異していたらということを考えますと本当に私も背筋が凍る思いでございますので、お願いをしたいと思っております。
 では、次の課題に移りますけれども、マスクの問題です。
 資料を御覧いただきたいと思います。
 私ども医療者というものは、こういう感染症の予防というところでN95のマスクというものを使用させていただきます。ここにも三つの型というものが紹介をされておりますが、このNという字は、耐油性がない、〇・三マイクロメーター以上の塩化ナトリウムの結晶というものの捕集効率が九五%以上あるという意味なんですけれども、これがN95という、機械的な捕集率しか評価をされていないために、どの人の顔にもこれがフィットするというものではございません。
 今回の韓国政府の発表では、感染者の二〇%が医療関係者でございました。ということは、その医療関係者が的確なマスクを使用していなかった可能性というものも高い。米国では、一年に一回フィットテストというものが行うことを勧められております。CDCの勧告にもございますように、是非、事前に、対応する職員にはフィットテストを実施する、若しくは一年に一回必ずこの職員はフィットテストを実施するようにということを勧奨してほしいんですけれども、副大臣の方から御意見いただけますでしょうか。
#65
○副大臣(永岡桂子君) 国立感染症研究所によりますと、MERSの感染は主に飛沫感染であるということになっておりまして、一般的なマスクの着用で十分とされているわけでございますが、しかしながら、機関内の感染リスクが高まるというような特定の状況におきましては防じんマスクで、先生おっしゃいますように、N95マスクの着用を含めまして空気感染対策を実施する必要があるとされております。
 感染症の指定医療機関に限らずに、各医療機関におきましては、指針を作成いたしまして、飛沫感染や空気感染などの感染経路別の感染対策、これを適切に行うことを求めておりますけれども、防じんマスクの使用に当たりましては、適切に着用されるようフィッティングテストを行いまして顔面への密着性の確認を行うことも当然に必要な措置と考えているわけでございます。例えば新人研修ですとか、あとはマスクの形がこれから変わりますというときなどにはしっかりとやっていただかなければいけないと考えております。
 医療従事者が適切な感染対策を実施できますように、引き続きまして、MERSに関する最新の知識と適切な感染対策につきまして情報提供及び啓発に努めてまいりたいと考えております。
#66
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 ですから、最低でも三種類以上のマスクというものを医療機関が準備をしていかなければ、各個人、やっぱり子供、女性、男性、全く顔の形が違いますので、せっかく着けていても意味がないというようなものであってはならない。また、医療者から別の患者様に感染させてしまう危険性も高まってまいりますので、是非そこは御指導いただきたいと思います。
 また、患者さんの移送についてなんですけれども、これは知事が責任を持つということになっておりましたけれども、韓国においては民間救急隊の隊員にも感染が及んでしまったということがございます。
 感染症のリスクを軽減させるためにも、前回、十一月にも議論させていただきましたが、アイソレーターであったり感染症移送の専門車というものの確保が重要となっております。十一月の時点では調査中ということでございましたので、その結果について御報告いただけますでしょうか。
#67
○副大臣(永岡桂子君) 昨年十月、エボラ出血熱に備えまして、各都道府県、そして保健所の設置市、そして特別区、これ全部で百四十一自治体なんでございますが、そこに対しまして、患者の移送用の自動車とアイソレーターなど移送体制の整備状況につきまして調査を行いました。
 その調査の中で、患者の移送用の自動車につきましては、全国百四十一自治体のうちの八十七自治体、その中でその自治体が持っている移送用の車、これが二百六台になります。そのほかの五十四の自治体につきましては、消防などのほかの機関ですとか自治体間の連携によりまして移送体制を整備しております。百四十一自治体全てで移送体制は整備されているとの結果でございました。また、アイソレーターにつきましては、八十一の自治体で百六十六台が整備されているという結果でございました。
 また、さらに調査後も、これは昨年度中になんですけれども、国庫補助によりまして患者の移送用の自動車十台、アイソレーター八十五台の整備が行われたところでございます。
#68
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 昨年も提案をさせていただきましたけれども、どこの自治体にどのようなものが整備されているかということを各自治体の方にお知らせをいただきまして、マップなどを作っていただきまして貸し借りが上手にできるような形というものも今後考えていただきたいと思っております。
 では次に、韓国の反省から我々は何を学ぶのかということについてお話をいただきたいと思います。
 韓国の最新情報、患者数、死亡者数、延べ隔離者数について簡単に御報告いただけますでしょうか。
#69
○政府参考人(新村和哉君) 韓国におけるMERS感染の現状でございますが、七月十三日現在の数字で、確定患者が百八十六名、このうち、死者が三十六名、退院者が百三十名で、現在治療中の患者が二十名と承知しております。また、隔離対象者数は一万六千六百八十二名で、うち隔離完了が一万六千二百三十一名、現在も隔離中が四百五十一名と承知しております。
#70
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 では、この数字から何を学んだらいいのかということを資料二に準備をさせていただきました。
 これは、IHRの緊急委員会第九回の会議でWHOが世界に対して声明を出したものでございます。韓国の文化的なドクターショッピングであったり、長時間患者様のところに多くの家族が行って介護をするというような現状というものも指摘をされておりますけれども、医療者の注意力の欠如、病院での感染防御策というものの適正を欠いていたというようなことも報告されております。
 ここから何を学んだらいいんでしょうか。大臣、お言葉をいただけますでしょうか。
#71
○国務大臣(塩崎恭久君) お配りをいただいたので、WHOが何をしてきているかということはもう繰り返さないところでございますけれども、こうした今回の韓国の経験を踏まえて、日本としても、これまで中東地域、韓国からの入国者に対する検疫体制、これを水際で強化をするということをやってまいりました。それに加えて、医療従事者、先ほどお話あったように、医療従事者がそもそも韓国の場合は感染をしているわけでありますけれども、医療従事者に対して、韓国における確定患者の概要、あるいは日本環境感染学会のガイドライン、それから米国CDCの感染防御ガイドラインの和訳などを厚生労働省のホームページに掲載をいたしまして、診療に役立つ情報を提供しているところでございます。
 万一患者が発生した場合、二次感染をどう防ぐかということが大事でありますけれども、感染が疑われる方が発生した場合の対応マニュアルなどを作成をし、患者の入院を原則陰圧制御が可能な専門医療機関に限ることとするということ、あるいは国民に対して、MERSへの感染が疑われる場合には、一般の医療機関ではなくてまずは保健所へ連絡するようにホームページ等を通じて注意喚起をするなどの対応を今日まで取ってきたところでございます。
 今後とも、国際的な発生動向等を注視をしながら、平時からの体制を整えておくため、現在の対応を徹底するとともに、医師会とももちろん連携をし、先ほどポスターの話をお触れいただきましたけれども、これについても、私どもとしては、緊密な連携を取ることによって、全国の個人個人の開業医の先生方を含めて、医師の意識をしっかりと統一をしていくということも大事だという対応をしてまいりました。
 感染状況に応じて適時に対応を見直して、警戒を怠らず、万全を期していきたいというふうに考えております。
#72
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 では、お尋ねをさせていただきます。
 現在まで、MERSの疑いで地衛研若しくは国立感染症研究所で検査を行った事例というものがあるかないか、教えていただけますでしょうか。
#73
○国務大臣(塩崎恭久君) これまでにMERSの疑似症患者として地方衛生研究所で検体検査を行ったのは三件ございまして、いずれの事案も陰性でございました。
 なお、MERSにつきましては発症するまでは感染のリスクがないとされておって、個別の事案については、地方衛生研究所で陽性となった場合に限って公表するという扱いにしております。
#74
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 私がお尋ねしたのは、これ、件数が大事なのではなくて、資料三にお配りしていますように、しっかりとしたフローが、準備を既に厚生労働省の方でなされております。このフローがしっかり機能したのかどうなのかという検証がその三例についても行われているのかということが大切だと思うんですね。それが行われていないんだったら、なぜそこがうまく回っていっていないのかということを一件一件やはり検証していく。ですから、何件がこれまで疑いだったのかというよりも、その一件一件についてこれからしっかり、もし検証なさっていないのであればそのフローの、一部動きづらいところがあるんだったらこのフローを見直すという作業も必要かと思いますので、お願いをしたいと思います。
 では、時間もございませんので、少し問いを飛ばさせていただきます。
 前回、十一月、様々な議論をさせていただきました中で、私ども、スペシャリストが少ないのではないかということで、資料四を準備させていただきました。
 厚生労働省でも、危機管理というものの中でようやく感染症というものを位置付けていただきまして、専門家養成プログラムというものも始まっております。
 しかし、日本感染症学会からは、三百床規模以上の医療機関においては少なくとも一人の感染症の専門家が必要ですよねというような御提言もいただいているところでございます。現在、三百床以上の医療機関が千五百、それを考えますと、一施設に一人というより二人、三人、均てん化を考えましても、少なくとも日本で三千人臨床で診療できるドクターが必要ではないかと思うんですけれども、現在、まだ千二百三十二名しかおりません。
 厚生労働省として、感染症の専門医を養成するということを主導していただきたいと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
#75
○国務大臣(塩崎恭久君) 今お話ありましたように、感染症専門医として日本感染症学会が認定を行っているのは千二百三十二名ということで、これは今年の六月末現在でありますけれども、少ないじゃないかと、こういうお話でありました。
 CDCの職員というのはたしか一万五千人ぐらいいるので、厳密にこの対象となる専門医がどれだけいるかというのは把握をしておりませんが、その母数から見るとかなり多分多いんだろうなという感じがいたすわけでありまして、このような学会が行う専門医に係る取組に加えて、厚労省として、エボラ出血熱のときに、やはりこれは感染症対策の専門家が極めて大事であり、その養成のために厚労省としてもしっかり責を果たしていかなきゃいけないなということを思いました。
 この感染症対策を担う専門家の養成につきましては、国立国際医療研究センターにおいて、感染症の診療に関わる医師などに対してMERSを含む輸入感染症に関する研修会を毎年実施する、それから、今年度から、同センター及び国立感染症研究所と連携をいたしまして感染症の危機管理に対応できる専門家の養成プログラムを新たに立ち上げるということなどの取組を行っているところでございまして、今後とも、我が国の感染症危機管理を担う本格的な専門家の養成に取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。
#76
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 では、ちょっと時間もございませんので、最後、かなりまとめて大臣に質問させていただきたいと思っております。
 実は、私、武見先生と第一回アジア太平洋国会議員国際健康フォーラムに行ってまいりました。ここで、本当に各国といかに連携していく必要があるのか、特にこういう感染症、もう国境は全く関係ございませんので、我々としても、各国の皆様方にも協力をしていかなければならないなということを自覚したところでございます。
 このような中で、私、帰ってまいりましたら、伊勢志摩サミットでもいわゆるユニバーサル・ヘルス・カバレッジというものをしっかり打ち出していきたいというような報道もございました。
 しかし、韓国の国会議員の方から御意見いただきましたのは、臨床の現場で治療、予防するのはもちろんのこと、今回韓国が一番なぜこれだけ失態をしてしまったかというのは、誰も決断ができなかったということなんですね。決断ができなかったということなんです。ですから、感染者の隔離をいかに拡大をさせていかなければならないのかというのが後手後手に回ってしまった。病院名を公表しなければならないのに、それがまた誰も決断できずに後手後手に回ってしまって、結局感染拡大につながってしまうと。
 ですから、いかに日本政府においても迅速に誰かが決断し、そしてそれを実行させていくのかということが大切な問題となってくると思います。
 ですので、大臣からお言葉をいただきたいのは、例えば新型インフルエンザ対策会議などは内閣官房で持たれることになっておりますが、こういった感染症についてもしっかりトップがリーダーシップを発揮しながら会議体を持ち、そして迅速に対応するというようなことをここで宣言もしていただきたいんですけれども、いかがでございますでしょうか。
#77
○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げたように、CDCのようなかなり大掛かりな組織がある、司令塔も兼ねてのことだろうと私は思っておりますが。
 今お話がありましたように、韓国では決断ができなかったと。公衆衛生というのがやはりもう少し我が国でも更に根付かなきゃいけないし、もちろん、世界で公衆衛生のインフラがないがゆえに、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジができていないがゆえに不測の感染症の拡大というのが広がったというのが去年の例だというふうに思います。
 そういう意味では、今、新型インフルエンザの話もお触れをいただきましたけれども、感染力、病原性が相対的に高い、極めて私どもとしてはしっかりと危機管理をしなきゃいけない、国民の生命あるいは生活及び経済への影響を最小限にするために考えなきゃいけないケースというのがあり得るわけでありますので、関係省庁の緊密な連携というか、今の最終的な司令塔として誰が決断するのかということを含めた、政府一体となった連携体制というものをしっかりつくっていかなければいけないんじゃないか。
 だから、この新型インフルエンザなどに関する、あるいはもう少しユニバーサルな感染症に対する対策会議というものを設置を、今もう既にしているわけでありますけれども、今後、新型インフルエンザ以外のケースの場合も、この新型インフルエンザのように感染力、病原性が高い感染症が出現し、政府一体となった対応が強く要請される状況というのが十分あり得るわけでありますので、御指摘のような会議体、司令塔のある会議体というものが設置されるということが大事であって、関係省庁とも速やかな調整の上で、その際にはしっかりとしたものをつくっていかなければいけないということで、その中で判断を、どういう形でつくるのかということも、いろんな場合によってまた少しバリエーションがあろうかと思いますので……
#78
○委員長(丸川珠代君) 大臣、時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いします。
#79
○国務大臣(塩崎恭久君) その際は、速やかな調整の上で判断をしていきたいというふうに思います。
#80
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず、奨学金、ブラックバイトについてお聞きをいたします。
 奨学金を受けている大学生の割合はどれぐらいか、文科省、お願いします。
#81
○政府参考人(佐野太君) 独立行政法人日本学生支援機構の大学等奨学金事業につきましては、全学生数約二百六十八万人のうち約百四万人の大学生が貸与を受けておりまして、大学生への貸与率は、平成二十六年度実績で三八・七%となってございます。
#82
○福島みずほ君 奨学金の状況は随分様変わりをしています。学校の先生になればかつて免除がありましたが、あるいは大学の先生、そういうものはもうなくなりました。
 無利子と有利子の割合はどれぐらいですか。
#83
○政府参考人(佐野太君) 日本学生支援機構の奨学金制度につきましては、平成二十六年度実績といたしまして、無利子奨学金は四十六・二万人に貸与しておりまして、有利子奨学金は約八十七・四万人に貸与しております。したがいまして、無利子奨学金と有利子奨学金の割合は約一対二となってございます。
#84
○福島みずほ君 有利子が本当に多いわけで、その意味でも、教育ローンというかローンになっていると。
 それで、奨学金返済の金額と奨学生人数の分布についてはいかがでしょうか。
#85
○政府参考人(佐野太君) 日本学生支援機構の大学等奨学金事業におけます平成二十五年度末の返還金額と人数分布については、無利子奨学金と有利子奨学金の合計で、貸与総額三百万円未満の者が約三百十五万人で八三%となっております。貸与総額三百万円以上五百万円未満の者が約五十七万人で一五%となっております。さらに、貸与総額五百万円以上の者が約七万人で二%となっているところでございます。
#86
○福島みずほ君 高校で奨学金、大学で奨学金、大学院で奨学金、ロースクールに行って奨学金、司法修習生になっても最高裁から二百九十九万円貸与を受ける。私自身も、三百万、五百万、八百万、一千万、実は、たくさん大学院に行ったというので一千二百万とか借金があるという若者たちに会ってきました。結局、借金まみれというか、多額の借金を背負って社会人がスタートをすると。
 この返済困難者への支援等を行うべきではないでしょうか。文科省、いかがですか。
#87
○政府参考人(佐野太君) 様々な事情によりまして卒業後厳しい経済状況に置かれ、奨学金の返還が困難な若者がいるということも確かでございます。そのような返還者に対しましては、回収に当たってはきめ細やかな対応や配慮が必要であるというふうに認識しております。
 このため、日本学生支援機構では、病気や経済的理由により返還が困難な人のために返還期限を猶予する返還期限猶予制度を設けており、また、毎月の返還額を当初の半額にして二倍の期間で返還できる減額返還制度や、死亡や心身障害の場合には返還を免除する制度などを設けているところでございます。
 さらに、平成二十六年度からは、延滞者の延滞金の賦課率を一〇%から五%へ引き下げることや、病気や経済困難を理由とする返還期間猶予制度の年数制限を五年から十年へと延長することなど、真に困窮している奨学金返還者に対する救済支援の充実を図っているところでございます。
#88
○福島みずほ君 奨学金の借金の部分の実態を話していただいたんですが、結婚して両方とも奨学金の返済義務があれば借金が倍になるわけで、本当に、雇用の劣化もあるけれども、再生産不可能社会に若者たちはもう突入しているのではないかと思います。
 文科省にお聞きしますが、給費制と貸与制の割合を教えてください。
#89
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#90
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
#91
○政府参考人(佐野太君) 現在、給付型の奨学金は設けられてございません。
#92
○福島みずほ君 そのとおりで、給付型の奨学金ってないんですよね。自治体で長野県などやっているところはありますが、貸与制しかないんですよね。給費制はありません。だから、有利子が多いですから教育ローンなんですね。
 ですから、私は文科省に、給付型の奨学金はありませんという答弁だったんですが、給付型の奨学金、増やすべきではないですか。
#93
○政府参考人(佐野太君) 現在、大学院におきましては、無利子奨学金の貸与を受けた学生で在学中に特に優秀な成績を収めた大学院生に対しましては、貸与した奨学金の全額又は半額を免除する業績優秀者返還免除制度により、言わば給付的効果を図っているところでございます。
 先生御指摘の給付型奨学金につきましては、将来的な導入を目指し検討を進めているところでございますが、まずはこれらの施策の充実を図って、家庭の経済状況のために進学を断念することのないよう、今後とも、学生等への経済的支援の充実に努めてまいりたいと思ってございます。
#94
○福島みずほ君 給費制奨学金を増やすべきだと。子どもの貧困対策基本法ができて、シングルマザーの年収が二百万をはるかに切っている中で、給費制がない、そういう奨学金がなければ、やっぱり子供たちは大学進学などを諦めると思うんですね。
 この委員会でオスプレイのことなんかをよく引き合いに出しますが、一機百八十六億ぐらい、十七機も、三千百六十二億も買うぐらいだったら給費制の奨学金を、今ゼロなわけですから、やるべきだと思っています。
 文科省、奨学金制度の抜本的見直し、給付型奨学金を導入すると、今ないというわけですから、是非お願いします。
 学生の状況がそんな状況なので、学生はアルバイトをせざるを得ないと。ブラックバイトについてお聞きをします。
 現在、学生がアルバイトをすることにより、過酷な長時間労働や、ノルマをクリアできなかった場合に商品購入を強いられるとか、休憩時間が取れない、休日が取れない、サービス残業がある、たくさんの問題が出ています。ブラックバイトが横行しています。バイトリーダーなんという言葉があって、正社員って見たことがないという話も聞きますが、ブラックバイトに関する抜本的な対策が行われておりません。
 政府は、こうしたブラックバイトについてどのように認識をしているでしょうか。
#95
○国務大臣(塩崎恭久君) アルバイトで働く学生についても適正な労働条件というのが確保されることが大事でありまして、学生がアルバイトをする際に、労働基準関係法令違反などによって、今御指摘がありましたが、様々なトラブルが発生しているということは問題であるというふうに思っております。
 このため、厚生労働省としても、アルバイトで働く学生に向けて法令等に関する知識の周知啓発などの取組を行ってきているところでございまして、言葉はともかく、バイトの学生が不当な扱いを受けないようにするためにも、自らの自覚を高めるべく、厚生労働省としても啓発に努めていかなければならないというふうに考えております。
#96
○福島みずほ君 学生のアルバイトが気楽なものだという時代はもう過去のものになっていて、バイトリーダーだったり、バイトでシフトを組まなくちゃいけない、あるいは休めない、試験が受けられなかったりゼミの合宿に行けなかったり、学業にも本当に影響を及ぼす、辞めたいと言うと辞めさせてくれないとか、本当に大変な状況です。
 さっき奨学金の話から始めたのは、今、授業料がいわゆる国立大学でも年間五十四万円、あるいは私立はもっと高いですし、大変な状況の中で学生が生きていると。ですから、バイトをしないと大学に行けないけれど、バイトの状況が非常に大変だということを、厚労省、ここに是非力を入れてほしいと、ブラック企業の前にブラックバイトがあると。
 対策を打つにはまず実態調査が必要ですが、政府は、六月二十九日に六人の学生からアルバイトに関する聞き取り調査を座談会形式で行ったと聞いております。その調査結果はいかがでしょうか。また、六人の座談会だけではなく、大規模な実態調査を是非していただきたい。いかがでしょうか。
#97
○政府参考人(岡崎淳一君) 先生がおっしゃいますように、アルバイトの問題は非常に重要だというふうに考えております。
 そういうこともありまして、今年度から「アルバイトの労働条件を確かめよう!」というキャンペーンをしております。その一環として座談会、私が主宰して六人の方に来ていただきました。
 ただ、これは六人の方から実態を全て聞こうということではなくて、キャンペーンの一環のものでございます。むしろ、そういったことで私もいろいろ知ったこともございますので、それを踏まえてどういう形で実態調査をしていくか、これはしっかりやった上で更に対策を進めていくということにしたいというふうに考えております。
#98
○福島みずほ君 改めて実態調査をした上で例えばどういうことを、今後、では、座談会を行われた局長は何をこれからやっていこうとされていますか。
#99
○政府参考人(岡崎淳一君) 先ほど先生からも御指摘がありましたけれども、やはりシフトの問題でありますとか、それから学習塾の関係の話は結構出ました。
 そういうことから、具体的に、実際に何が問題になっているか。特に、幾つか問題のあるような業界の話も出ましたので、そういうところについてまずしっかりと実態を把握していくということが重要だというふうに思っていますし、それを踏まえた対策を適時講じていくということにしていきたいというふうに考えております。
#100
○福島みずほ君 局長、実態を把握することが重要だとおっしゃいましたが、何らかの形で実態調査をされるということでよろしいでしょうか。
#101
○政府参考人(岡崎淳一君) 現在、実態調査の方法を含めて検討しておりますので、それはしっかりとやっていきたいというふうに考えております。
#102
○福島みずほ君 今、塾のことが出ました。
 厚労省は、基発〇三二七第二七号で、学習塾経営団体に対し、学習塾の講師に係る労働時間の適正な把握、賃金の適正な支払等について要請を行いました。
 経営団体は使用者ではなく、加盟学習塾への指導もあくまで任意にすぎません。全国労働基準監督署から学習塾経営者や事業所に直接点検、指導をしなかったのはなぜでしょうか。また、上記基発の発出後、フォローアップは行ったんでしょうか。変化しているんでしょうか。
#103
○政府参考人(岡崎淳一君) 学習塾の問題につきましては、これまでの監督指導の結果の中でも、先生御指摘の通達の中で示しましたけれども、問題点がございました。
 ある程度業界の中で同じようなことがあるのではないかということで、まずは業界団体を通じた指導をしたということでありますが、これでとどまるということではなくて、かつ今回実態調査もしますので、その状況を踏まえながら、より必要な対応は今後考えていきたいというふうに考えております。
#104
○福島みずほ君 ブラックバイトの定義は学生であることを尊重しないアルバイトと、大内裕和教授は定義をしております。
 厚労省がいろいろホームページ上で、すごく漫画も入れた分かりやすい、労働のことを説明したりというのは分かっているんですが、やはり学生や若い人たちに労働基準法、例えば生理休暇があるとか解雇予告手当があるとか、休憩時間があるんだよとか休日もあるんだよとか、サービス残業許されないんだよみたいなことが実はなかなか浸透しておりません。
 それで、文科省にも今日来ていただきました。文科省と厚労省がブラックバイトを根絶するために力を合わせてほしい、それぞれ頑張ってほしい。文科省、例えば経団連や、経団連だけではありませんが、中小企業も含めて様々な経営者団体に対して、アルバイト学生に対して学業との両立が妨げられないように特段の配慮を行うように指導すべきだとも考えますが、いかがでしょうか。
#105
○政府参考人(佐野太君) 法令に反しましてアルバイトに従事せざるを得ないような状況に学生が置かれ、大学での学業にも大きな影響が生じているとすれば、教育上ゆゆしき問題であるというふうに文科省としても認識しております。そのようなことを防止するためには、まずは学生が労働法制を理解した上でアルバイトに臨むことが重要であると考えております。
 そこで、文科省といたしましては、厚労省からの協力依頼を受けまして、直近では平成二十六年十一月に各大学等へ通知を発出いたしまして、各大学において、各都道府県の労働局と連携して学生に対して労働法制の周知を図るセミナーや講義等を実施するよう促しているところでございます。
 こういったことを踏まえまして、例えば三重大学においては、労働局の担当者による労働基準法のアルバイトの関係などに関する講演を開催いたしましたり、弘前大学におきましては、キャリア教育を通じて学生に対して働く上でのルールの理解の促進を図るなどの取組が行われております。
 今後とも、厚労省とも連携いたしまして、大学の取組の一層の促進を促してまいりたいと思っております。
#106
○福島みずほ君 セミナーはやっていらっしゃるんですが、まだ数が少ないですよね。
 一つは、学生に対する啓発もさることながら、このブラックバイトを辞めても、次ブラックバイト、次ブラックバイトだと、学生は幾ら知識があっても、サービス残業おかしいからお金払ってくださいとなかなか言えない状況があります。
 文科省は、経営者に対しても、是非学業とアルバイトの両立を図るように考えてください、そういうことを働きかけるというのはいかがでしょうか。
#107
○政府参考人(佐野太君) 文科省といたしましては、まずは現行労働法制に対する学生の理解促進のための取組を大学に対して促していくことが重要と考えておりまして、法令等に関する知識の周知啓発に引き続き努めてまいりたいと思ってございます。
#108
○福島みずほ君 セクシュアルハラスメントやパワハラや労働基準法違反がそうですが、働く労働者に対する知識はもちろん重要ですが、やっている側の相手方に対して警告を発しない限り、それはなかなかやまないわけですよね。やるべきはやっぱり使用者側だと思いますが、文科省、厚労省、いかがですか。
#109
○政府参考人(岡崎淳一君) おっしゃいますように、一つは、働く方々にもしっかり知っていただく、そして問題があれば私どもも含めて問題提起していただくというのが重要でありますが、一方では、当然のことながら、雇う側がしっかりと労働基準法令を守っていただくというのが言うまでもなく重要でございます。
 そういうことで、指導ではないかと言われましたけれども、学習塾の業界団体等を通じて話もしたわけでございますが、今後、実態把握をしていく中で問題があった部分につきましては、経団連というような全体の方がいいのか業界団体がいいのか、そこら辺は問題の状況を踏まえながらでありますが、そこもしっかりとやっていきたいというふうに考えております。
#110
○福島みずほ君 文科省ももうちょっとパンチのあることを、これやりますと言ってくれませんか。
#111
○政府参考人(佐野太君) 厚労省ともよく相談しながら対応していきたいと思っています。(発言する者あり)
#112
○福島みずほ君 パンチないという声がありますが。
 というか、実は、厚労省は労働基準法を守ろうキャンペーンとかやっているんですね。ただ、今日なぜこういう質問をするかというと、奨学金のことを言ったのは、大学生の状況が、私たちの大学時代、つい最近ですが、年はサバ読めませんが、もう様変わりしちゃったんですよね。
 ですから、このブラックアルバイトの状況について厚労省と文科省が大きく動き出したというのを見せてほしいと思うんです。文科省そして大臣、ちょっと答弁お願いします。
#113
○政府参考人(佐野太君) アルバイトにおいて不当な扱いを経験した学生の大半は、大学や専門的機関に相談することもなく何もしていないというような、そういうふうなことも言われております。
 まずは、先ほども申し上げましたように、法令に関する知識の周知啓発に引き続き努めてまいりたいと思っておりますし、厚労省ともこの辺は、先ほど先生がおっしゃられたように、きちっと連携しながらやっていきたいと思っております。
#114
○国務大臣(塩崎恭久君) 若い学生がしっかりとしたいい仕事をしてもらって、不当な労働を強いられないということは大変大事であって、そういう意味では、まず学生が意識を高め、そしてまた、こちらの厚生労働行政としても、企業にリマインダーをやっぱり定期的に発していかなきゃいけないんじゃないかというふうに思いますので、やはり厳格な執行というものも大事であって、いろいろな意味で、今、厚労省もキャンペーンをやっておりますけれども、文科省とも連携して、若い人たちがそのような扱いにならないように、企業そしてまた学生の方にも、そして、塾の話もさっきありましたけれども、そういうところにおける労働条件の問題については、私どもの方としてもしっかりとメッセージを発してみんなの意識をやっぱり高めていかないといけないと思いますので、できる限りの連携はしていきたいというふうに思います。
#115
○福島みずほ君 これは質問通告しておりませんが、局長、ブラックバイトの根絶とブラック企業の根絶とはやっぱり地続きだと思います。新聞に、お子さんを亡くしてしまったお母さんが、正社員だと思っていたらアルバイトだったとか求人票が違うということなどについて要望を出したというのが載っておりましたが、ブラック企業の根絶についての局長の決意をお聞かせください。
#116
○政府参考人(岡崎淳一君) 私ども、ブラック企業とかブラックバイトという言葉は使ってはおりませんが、やはり過重な労働を強いているような企業等につきましても、これはしっかりと対応していかなきゃいけないというふうに考えております。働き方改革等をしっかりとやる中で、やはり働きやすくしっかりと働けるような企業にしていくと、これはもう非常に重要だというふうに思っていますので、その点についてもしっかりと対応していきたいというふうに考えております。
#117
○福島みずほ君 解雇の金銭解決についてお聞きをします。
 平成二十七年六月三十日に閣議決定された規制改革実施計画、日本再興戦略改訂二〇一五では、解雇無効時における金銭救済制度の在り方を含む予見可能性の高い紛争解決システム等の在り方について議論の場を立ち上げ、検討を進めることとされました。現在でも、裁判上の和解や労働審判制度において金銭解決を求めることは可能であり、このような制度の導入は、不当解雇が行われた場合における職場復帰の道を狭めることになって、極めて問題ではないでしょうか。
#118
○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘の裁判上の和解や労働審判制度も含めた労働紛争解決システムに関する実態調査の結果によれば、いずれの解決手段においても、多くのケースで金銭解決が活用されているわけであります。
 一方、個別労働関係紛争が増加する中で、時間的、金銭的負担を考慮して行政機関のあっせんによる解決を希望する方も多いわけでありますけれども、その場合、比較的低廉な額で解決をされているとの指摘、あるいは労使双方の事情から解雇無効判決後の職場復帰比率が低いといった指摘もございまして、こうしたことが人材の有効活用や個人の能力発揮を妨げているおそれがあるのではないかと思われます。
 このため、今御指摘をいただきました日本再興戦略改訂二〇一五及び規制改革実施計画におきましては、実態調査の結果を踏まえつつ、解雇無効時の金銭解決制度の在り方とその必要性を含め、予見可能性の高い紛争解決システム等の在り方について検討するということとしたところでございます。
 解雇無効時の金銭解決制度につきましては、導入するとの政府方針が決定したわけではないわけでありますが、今後の検討に当たっては、職場復帰を希望する方にも十分配慮をしながら、働く方の雇用の安定がいたずらに損なわれるようなことがないように留意をしながら対応してまいりたいと考えているところでございます。
#119
○福島みずほ君 金銭さえ支払えば不当な解雇も可能になるという風潮が広まれば、不当解雇がとても広がると思います。
 産業競争力会議では、民間議員より、民法に基づく解雇自由の原則の明文化、解雇権濫用法理による解雇ルールの見直し等が提案された経過もあります。解雇は労働者にとっては死刑判決のようなものですから、不当な解雇をしてもお金さえ払えばいいんだとなれば、やっぱり解雇が横行するというふうに思います。解雇の金銭ルールの制度化については断固反対ということを申し上げます。
 社会保障の切捨てについてお聞きをいたします。
 先ほども他の同僚議員からありましたが、六月三十日に閣議決定された骨太方針において、高齢化に伴う伸びを二〇一八年度までの三年間で一・五兆円程度に抑える目安が設けられております。社会保障の切捨て、極めて問題ではないでしょうか。
 先ほど、若者の雇用の劣化とブラックバイトとブラック企業の質問をしました。今、二十四から三十四歳の若者の中で四八%が親の何らかの援助を受けていると。若者はもう親の援助がなければ生きていけない。でも、親のすねもそんなにもたず、こんなに社会保障を切り捨てていっていたら、下流老人、要するに、もう中間層が没落し、未来の老後もないという状況が出現するんじゃないか。これ大反対ですが、いかがですか。
#120
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど、小池議員の御質問に対してもお答え申し上げたとおり、過去の社会保障改革の教訓も踏まえた上で、今回の二〇一五年の骨太の方針の中では、かつてのようないわゆる伸びの抑制を機械的に行うというような発想ではなくて、一律ではなくて柔軟に対応するということを唱えているわけでございまして、もちろん、社会保障・税の一体改革というのは、これは自公民で合意を得たもので、これは確実に進めながら、一方で経済再生と財政の健全化というものも進めないといけない、そして同時に、社会保障につきましては制度の持続可能性の確保の実現というものも図っていかなければいけないと。
 こういう言ってみれば連立方程式をしっかりと解きながら国民生活の豊かさを更に増していくようにしていく、そして安心、安全を確保するということが大事だというふうに考えておりますので、今御指摘のような形での社会保障の改革を、あるいは削減を機械的にやるようなことを考えているわけでは決してございませんので、引き続き、今のような連立方程式を解く中で豊かさを増していきたいというふうに思います。
#121
○牧山ひろえ君 民主党の牧山ひろえです。よろしくお願いいたします。
 前回の私の質問に対する答弁中に虚偽の内容が含まれていましたため、再登壇させていただくことになりました。
   〔委員長退席、理事羽生田俊君着席〕
 冒頭に水島理事長が発言されましたけれども、この発言には、よく聞いていたんですけれども、今になってみれば公表すべきだったとしか聞こえなかったんですけれども。
 ちょっとはっきり言っていただきたいんですけれども、前回の委員会の答弁は虚偽答弁であったということでよろしいですね。そして、ちょっとイエスかノーでお答えいただきたいんですけれども、内規違反であった、イエスかノー、それから、虚偽答弁であった、イエスかノー。はっきりと御答弁いただければと思います。よろしくお願いいたします。
#122
○参考人(水島藤一郎君) 先ほど申し上げましたが、本件事案の重大性に鑑みれば、本件事案はやはり迅速に発表すべきだったというふうに考えております。この点、私の認識及び答弁が誤っておりました。誠に申し訳なく、おわびを申し上げる次第でございます。
#123
○牧山ひろえ君 べきだったではなくて、内規違反だったか、イエスかノー、そして、虚偽答弁だったか、イエスかノー、それだけで結構です。
#124
○参考人(水島藤一郎君) まず、当初の私の認識が公表に関するルールに照らして誤ったものであったということは申し上げます。誠に申し訳なく存じます。
 それから、虚偽答弁であったかどうかということに関しましては、もちろん虚偽答弁を申し上げるつもりは毛頭なかったわけでございまして、当初の私の認識を申し上げたわけでございますが、これに関しては間違っていたということでございまして、これに関しましても深くおわびを申し上げる次第でございます。
#125
○牧山ひろえ君 本当は、内規違反、イエスかノー、虚偽答弁、イエスかノーと聞いているので、もうそれだけ答えていただきたかったんですが。
 私がお伺いしているところでは、先日開かれた理事懇の中で、樽見年金管理審議官が虚偽答弁であることを明確にお認めになられた、そして、そのため委員会は途中で散会になったという理由なんですが、間違っておりますでしょうか。厚労省内で認識に不一致が生じているような感じがするんですね、今の答弁。はっきりと言ってほしかったです。
 システムエラーについてお伺いしたいと思います。
 今回のプレスリリースによりますと、原因のほとんどが該当表示、アラート表示の付加誤りという機械処理上のエラー、すなわち入力ミスで、ごく一部、受付対応上のヒューマンエラーも混じっているということになります。
 今回の作業は外注ですか、それとも機構内部での作業ですか。もし外注ならば外注先を御教示いただきたいと思います。
#126
○参考人(水島藤一郎君) この作業は、まず、機構において流出が確認をされましたファイルを全て、機構が行っております、全て開いて、ファイル内にございます基礎年金番号を特定をいたしまして、特定した基礎年金番号をコピーをして、基礎年金番号だけのデータを作成をいたします。ここまでは機構が行います。その上で、でき上がった基礎年金番号のリストを委託業者に引渡しをいたしまして、委託業者において引き渡された基礎年金番号を基にアラート表示の一括設定を行うということでございます。
#127
○牧山ひろえ君 後ほど外注先の部分を、外注先を御教示くださいと言ったので、後ほどで結構ですので、私のところに持ってきてください。
   〔理事羽生田俊君退席、委員長着席〕
 それから、先ほど……(発言する者あり)はい、お願いします。
#128
○参考人(水島藤一郎君) NTTデータでございます。
#129
○牧山ひろえ君 先ほど、小池委員の質問に対する御答弁の中で、この付加誤りの修正に着手したのは六月十四日で、その日に修正処理を終了したというふうに御答弁されていました。そして、レクの中でもそういうふうに確認しておりますが、これでよろしいですね。
#130
○参考人(水島藤一郎君) そのとおりでございます。六月十四日に処理を終了いたしております。
#131
○牧山ひろえ君 前回の委員会で、私の質問に対し大臣はこういうふうにおっしゃっています。一日も早く、なぜ起きたのかということも含めて真相解明をしていきたい。そして今度は、理事長はこういうふうにおっしゃっています。まさに原因は現在究明をしているところ、いろいろな推定はできるかと思いますがなどと答弁されているんですね。すなわち、原因はまだ分かっていない、それから原因究明中だということです。
 ですが、今の御答弁では、六月十四日の段階で、少なくともミスの原因の大部分を占める原因をしっかり把握していらして、しかも、対策も取っているんですよ。この入力ミスが原因のエラーは二千四百四十九名中の二千四百二十六名、計算すると九九%以上が対処済みなんですね。すなわち、前回の委員会のときには、原因は少なくとも大部分は判明しているんです。処理済みだったんです。
 このように、前回の委員会で御説明いただけたはずの内容を、一日も早く真相究明するとか原因究明中だとおっしゃるのは、またしても虚偽の御答弁だということになりませんか。
#132
○参考人(水島藤一郎君) ちょっと答弁を精査させていただきたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。
#133
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#134
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
#135
○参考人(水島藤一郎君) その時点で確かに、例えば事務所とコールセンター別でございますとか、あるいはアラートが付いていない方の誤りがどうであったかということ、いろいろなことを調査していたことは事実でございます。しかしながら、御指摘のとおり、大半の原因はその時点で分かっておりました。
 その意味で、そのように申し上げましたことにつきまして私の認識が誤っていたというふうに考えております。深くおわびを申し上げます。
#136
○牧山ひろえ君 認識が誤っていたということは、そういうふうにおっしゃりますけれども、それじゃ済まされないと思います。
 私が聞いた質問に対して原因究明中とおっしゃっているのに、もう一か月前に処理済みだったんですね、九九%以上。それって原因究明中と言えるんでしょうか。分かっていなくて処理していないんだったら分かりますけれども、もう分かっていて、そしてもう依頼していて、処理をして、それで一か月たっているんです。知らなかったというふうに言えないと思います。それはもう絶対に知っていて、そして私に対する答えが虚偽だったとしか言いようがありません。いかがでしょうか。
#137
○参考人(水島藤一郎君) 確かに御指摘のとおりだと思いますが、やはりここでお答え申し上げるについては、きちんと原因も調査を行った上で御説明申し上げるべきだというふうに考えたわけでございますが、御指摘のとおり、大半の理由が分かっていたのだからそれについて説明すべきだったということに関しましては、私が御説明をする際に認識を誤っていたというふうに考えております。
#138
○牧山ひろえ君 虚偽ではないとおっしゃるんでしょうか。すごく無理がありますよ、九九%以上もう分かっていて処理しているわけですから。幾ら理事長が認識がなかったと言っても、もう処理しちゃっているんですね。それがもう事実なんです。
 七月九日にはまだ解明されていなくて、私が質問した日ですけれども、プレスリリースが七月十三日の午後にありました。新たに判明した原因というのは、プレスリリースの二のところに原因と書いてありますけれども、このプレスリリース、この中のどの内容が、では新たな発見だったんでしょうか。何も新たな発見が残っていないんだったら虚偽ですよ、それは。
#139
○参考人(水島藤一郎君) 少なくとも、このプレスリリースにございます説明を行った箇所のコールセンター、年金事務所別の件数は当時精査中でございました。それから、コールセンターにおける説明誤りの件数の二十三名についても精査中でございました。これらの点について精査をしていた段階にあったということでございます。
#140
○牧山ひろえ君 どの部分が新たな部分でしょうか。
#141
○参考人(水島藤一郎君) 今申し上げましたが、説明を行った箇所のコールセンター、年金事務所別の、このコールセンター千三百八十八名、年金事務所千六十一名という数字、それからコールセンターにおける説明誤りの件数の二十三件、これらは当時精査中でございました。
#142
○牧山ひろえ君 今回、このエラーに起因する回答ミスは二千四百四十九件ですが、入力エラー自体は実に十万二百八十六件も起こっているんですね。実に十人に一名ミスが生じている状態なんです。
 なぜこのようなエラーが生じたんでしょうか。そもそも、このような作業の際、ダブルチェックどころか、最初のチェックでシングルチェックをするのが常識だと思われますが、なぜ見逃されたのでしょうか。
#143
○参考人(水島藤一郎君) 誠に遺憾でございますが、当初、アラート表示の付加作業におきましては作業のダブルチェックも行われなかったということでございまして、確認が不徹底だったということでございます。
 こうした単純な作業誤りが起きないようにすることが極めて重要だというふうに考えておりますが、このような誤りが生じたことについては極めて遺憾でございまして、国民の皆様、お客様に深くおわびを申し上げなければならないというふうに思っております。
#144
○牧山ひろえ君 内規の話に戻りますが、厚労省や厚労大臣はこの内規の存在を御存じだったんでしょうか。そして、今回の非公表の措置が内規に違反することに気付いていたんでしょうか。この二つについてイエスかノーで端的にお答えください。
#145
○政府参考人(樽見英樹君) 年金機構におきます公表のルールというものについては、私どもの方としてもこれは承知をしておりました。
 実際、私どもとしても、これ、承知をしたのが七月六日になって承知をしたということでございますので、そこから先、言わばできるだけ早く私どもにもちょっと原因等をしっかりと教えていただいて、その上で公表するということに向けての御相談をしていたということでございます。
#146
○牧山ひろえ君 本当は大臣がお答えするべきだと思うんですね。本人が知っていたかどうかということなので、何でほかの人が答えるのか、すごく不思議です。これ、お答えできますよね。
 御存じでしたか、この内規。内規に違反することに気付いていたんでしょうか。御自身のことなので、それは御自分が知っていることだと思いますので、是非御自分のお言葉でお答えください。
#147
○国務大臣(塩崎恭久君) もちろん、当初から私が細かいことを知っていたわけではございません。
 厚労省としては、これは年度計画として出されているものであり、また、かつて社会保障審議会の中で示されて、それを内規化していたものでありますから、当然、役所としては知っていたと思いますが、私の感覚からいけば、やはり最初の六月一日に発表をしたときにも感じたことでありますけれども、できる限り早い段階で事実は公表するのが原則だということは思っていたところでございます。
#148
○牧山ひろえ君 何か不思議に感じるんですけれども、前回は、私は早く会見をするべきだと言いました。私だけではなくて山井議員、そして私以外にも西村議員、再三みんなで記者会見をする必要性を大臣に申し上げました。それに対して大臣がどういうふうにおっしゃっていたか、覚えていらっしゃいますか。個別訪問を優先するというふうにおっしゃっていたんです。
 要は、迅速な記者会見の、すなわち公表の必要性は認めなかったんですね。ですから、今になってみると、今御答弁されていることと前回御答弁されていることと全く逆なんです。
#149
○国務大臣(塩崎恭久君) 私の考えは全く変わっているつもりはございませんで、原則は、先ほど申し上げたとおり、なるべく事実は早く公表した方がいいというのが原則でございます。
 ただ、今回の場合には、特に直接御迷惑を掛けて、本来は個人情報が流出しているにもかかわらず、流出していない、大丈夫ですということを誤って言ってしまっている方に対して一刻も早く丁寧に御説明した上でおわびをするということが先だということを申し上げているので、今理事長からも答弁があったとおり、このような、コールセンターなのか年金事務所なのか、何のことか、場所もよく分からぬ。それから、今ここにあった原因の中の、二つありますが、これも我々は今回初めてこの発表に当たって知ったということでもあり、また、コールセンターにおける説明の誤り二十三名についてもそうで、こういうことが何も分からないままに公表するということはどうかということを申し上げているわけで、一定程度の整理が必要だということをさっき申し上げたのはそういう意味で、しかし、今答弁を樽見審議官から申し上げたように、公表の在り方については、当然、我々としても早い方がいいということでありますから、検討をしていたということでございます。
#150
○牧山ひろえ君 先日の私の質問に対して水島理事長の虚偽答弁が何度も繰り返されたにもかかわらず、同じ答弁席にいながら全く大臣は指摘や答弁修正を行っていないではないでしょうか。これは完全な監督義務違反なのではないかと思うんですね。監督義務違反だと御認識か否か、大臣の御所見を端的にお聞かせいただきたいと思います。
#151
○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げたように、まずは直接御迷惑を掛けた方に御説明とおわびに直々出向いて行えということを申し上げたので、その際に公表することを否定したことは私は一度もないと思っております。
#152
○牧山ひろえ君 いや、同時並行にできるはずです。謝る人間と公表して会見する人間は違いますから、別々に並行してできるはずなんですけれども、それを止めて、会見をすることを止めて、そして個別訪問して謝ることを優先したわけじゃないですか。私の会見をしてくださいということは否定していますよ、そのこと自体で。
 今回の年金機構の内規違反について、監督責任を果たさなかったことについて大臣はどのように責任を取られるおつもりかということを小池委員が先ほどお聞きしました。そして、その答弁を聞きましたら、自らの検証だとか第三者の検証というふうにおっしゃっていましたけれども、監督責任を果たせなかったことはもう判明しているんですね。何を検証するんでしょうか。
#153
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げたように、どういうけじめを全体として付けるのかという小池議員に対して、私は、機構も自ら検証をし、厚労省も検証をしながら深く反省をし、そして、第三者委員会の検証も受けてどういうけじめを付けるのかということについて考えなければならないということを申し上げているわけでありますので、それらのステップは当然踏まなければならないということだというふうに私は思うところでございます。
#154
○牧山ひろえ君 けじめを付けるのだったら、記者会見をするおつもりはございますでしょうか。お願いします。
#155
○委員長(丸川珠代君) 時間を過ぎておりますので、大臣、端的にお話しください。
#156
○国務大臣(塩崎恭久君) 何に関する記者会見をするのかちょっと今よく分からなかったので、御質問が。もし構わなければもう一回御質問をいただきたいと思いますけれども、委員長にお任せします。
#157
○委員長(丸川珠代君) では、牧山ひろえ君、もう一度質問してください。
#158
○牧山ひろえ君 監督責任を果たせなかったという、そういう記者会見をするべきだと思います。いかがでしょうか。謝罪をするべきだと思います。いかがでしょうか。
#159
○国務大臣(塩崎恭久君) それは、さっき小池議員に答えたとおり、それぞれ、機構も年金局、厚労省も自ら検証をし、そして、真相究明をした上で再発防止もしっかりと考えて、そして、第三者委員会である検証委員会の指摘も受けた上でどうするかということを考えるべきだというふうに思います。
    ─────────────
#160
○委員長(丸川珠代君) 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律案及び労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施策の推進に関する法律案の両案を一括して議題といたします。
 まず、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律案について、政府から趣旨説明を聴取いたします。塩崎厚生労働大臣。
#161
○国務大臣(塩崎恭久君) ただいま議題となりました労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
 労働者派遣制度は、我が国の労働市場の中で、労働力の迅速かつ的確な需給調整を行うという重要な役割を果たしています。
 一方で、業務単位で期間制限を設けている現在の制度は分かりにくいとの指摘もなされており、労使双方にとって分かりやすい制度とするとともに、派遣労働が雇用と使用の分離した形態であることに伴う弊害を防止する必要があります。このため、派遣就業は臨時的かつ一時的なものであることを原則とするとの考え方の下に新たな期間制限を設けることとするほか、労働者派遣事業の質の向上を図り、派遣労働者の正社員化を含むキャリア形成を支援する等の仕組みを設けることで、派遣労働者のより一層の雇用の安定、保護等を図ることとし、この法律案を提出いたしました。
 以下、この法律案の主な内容につきまして、その概要を御説明いたします。
 第一に、一般労働者派遣事業と特定労働者派遣事業の区別を廃止し、労働者派遣事業を全て許可制とすることとしております。
 第二に、厚生労働大臣は、労働者派遣法の規定の運用に当たり、派遣就業は臨時的かつ一時的なものであることを原則とするとの考え方を考慮しなければならないものとするとともに、業務単位の期間制限を廃止し、同一の派遣労働者に係る期間制限及び派遣先の事業所その他派遣就業の場所ごとの期間制限の二つの期間制限を設けることとしています。また、派遣元事業主は、同一の派遣労働者に係る期間制限の上限に達する見込みがある派遣労働者に対して、派遣先への直接雇用の依頼等の雇用の安定を図るための措置を講じなければならないこととしております。
 第三に、派遣元事業主は派遣労働者に対し、計画的な教育訓練等の実施や均衡待遇を確保するために考慮した内容についての説明をしなければならないこととするとともに、派遣先は賃金の情報提供、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用に関して配慮しなければならないこととしております。
 最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、平成二十七年九月一日としております。
 以上がこの法律案の趣旨でございます。
 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。
#162
○委員長(丸川珠代君) 次に、労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施策の推進に関する法律案について、衆議院議員井坂信彦君から趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明を聴取いたします。井坂信彦君。
#163
○衆議院議員(井坂信彦君) ただいま議題となりました労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施策の推進に関する法律案につきまして、提出者を代表して趣旨説明を行います。
 我が国では、いわゆるバブル経済の崩壊により、景気が長期にわたり低迷する中で、非正規労働者は増加傾向にあります。
 現在、役員を除く雇用者に占める非正規労働者の割合は三分の一を超え、その賃金は正規労働者の賃金の約六割の水準にとどまっている状況にあります。
 非正規労働者については、第一に、景気が低迷すると正規労働者に比べて雇用調整の対象となりやすく、雇用が不安定であること、第二に、正規労働者に比べて賃金水準が低く、継続勤務による賃金上昇の機会も少ないなど、経済的自立が困難であること、第三に、正規労働者に比べて職業能力開発の機会が少ないことから、技能の蓄積や能力の向上の見通しが立たず、正社員への転換も困難であることなどの問題点が指摘されています。加えて、このような非正規労働者と正規労働者の待遇や雇用の安定性についての格差が社会における格差の固定化につながるのではないかと懸念されております。
 そこで、我々提出者は、格差の固定化につながる状況を是正する趣旨から、労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施策を重点的に推進し、もって労働者がその雇用形態にかかわらず充実した職業生活を営むことができる社会の実現に資するために、本法律案を提出いたしました。
 以下、本法律案の概要を御説明いたします。
 第一に、労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施策は、労働者が、その雇用形態にかかわらずその従事する職務に応じた待遇を受けることができるようにすること等を旨として行われなければならないことを基本理念とすることとしております。
 第二に、国は、この基本理念にのっとり、労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施策を策定し、及び実施する責務を有することとしております。
 第三に、国は、労働者の雇用形態による職務及び待遇の相違の実態等について調査研究を行うものとすることとしております。
 第四に、国は、雇用形態による待遇の相違が不合理なものとならないようにするため、事業主が行う正規労働者及び正規労働者以外の労働者の待遇に係る制度の共通化の推進その他の必要な施策を講ずるものとすることとしております。
 第五に、政府は、派遣労働者について、派遣元事業主及び派遣先に対し派遣労働者の待遇についての規制等の措置を講ずることにより、派遣先に雇用される労働者との間においてその職務に応じた待遇の均等の実現を図るものとし、このために必要となる法制上の措置については、この法律の施行後一年以内に講ずるものとすることとしております。
 以上がこの法律案の趣旨及びその概要であります。
 次に、本法律案の衆議院における修正部分につきまして、御説明申し上げます。
 修正の要旨は、第一に、「正規労働者」を「通常の労働者」とすること。
 第二に、調査研究の対象として、雇用形態による教育訓練の相違の実態が含まれることを明記すること。
 第三に、派遣労働者について、賃金の決定、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用その他の待遇についての規制等の措置を講ずることにより、派遣先に雇用される労働者との間においてその業務の内容及び責任の程度その他の事情に応じた均等な待遇及び均衡の取れた待遇の実現を図るものとし、三年以内に法制上の措置を含む必要な措置等を講ずるものとすること。
 第四に、雇用環境の整備のための必要な施策として、労働者の就業形態の設定の多様化を規定すること。
 第五に、雇用環境の整備のための施策を講ずるに当たっての配慮事項として、通常の労働者以外の労働者の雇用管理の改善促進を規定すること。
 以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
 ありがとうございます。
#164
○委員長(丸川珠代君) 少々お待ちください。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#165
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
 井坂信彦君。
#166
○衆議院議員(井坂信彦君) 大変失礼いたしました。
 先ほど、一点抜けた部分がありましたので、補足をさせていただきます。
 最後に、この法律は、公布の日から施行することとしております。
 以上でございます。
#167
○委員長(丸川珠代君) 以上で両案の趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。
 両案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 午後一時二十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時二十七分休憩
     ─────・─────
   午後一時二十分開会
#168
○委員長(丸川珠代君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、薬師寺みちよ君、阿達雅志君及び尾立源幸君が委員を辞任され、その補欠として渡辺美知太郎君、木村義雄君及び足立信也君が選任されました。
    ─────────────
#169
○委員長(丸川珠代君) 社会保障及び労働問題等に関する調査のうち、年金情報の流出問題に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#170
○津田弥太郎君 民主党の津田弥太郎です。
 今日は四回目の集中審議でございます。本件につきまして新たな事態が生じた場合、あるいは厚生労働省に設置された検証委員会の中間報告が行われた場合などは、閣法審議の合間においても集中審議を開催をする、そのような与野党による申合せが行われておりまして、それを受けての委員会開催ということになるわけでございます。
 そこで、今回の新たな事態、すなわち、年金情報流出者に対して機構が、あなたの情報は漏れていませんと誤って回答していた問題について事実確認をしていきたいというふうに思います。
 まず大臣にお尋ねをします。
 テレビ朝日の第一報、七月六日の十一時三十分くらいということでございますが、このテレビ朝日の第一報があるまで、政務も事務方も含めて、今回の事実について厚労省では誰も知らなかったということで間違いありませんか。
#171
○国務大臣(塩崎恭久君) 今お尋ねの、まず厚生労働省の職員について申し上げれば、今回の日本年金機構の説明誤りにつきましては、報道があった後に日本年金機構に問い合わせて初めて知ったと聞いておるところでございます。また、私、厚生労働大臣も、報道があった後に、七月の六日月曜日午後、年金局から説明を受けて初めて知ったところでございます。
 日本年金機構からは、誤った説明を行ったお客様への説明と対応をまず急いでいたものと聞いておりますけれども、お客様への説明誤りについて日本年金機構から厚生労働省への報告が遅れたことは極めて遺憾であり、日本年金機構の今般の対応につきましては、監督責任を持つ厚生労働省として心からおわびを申し上げたいと思います。
 今後、年金局と日本年金機構との連絡・報告体制を一層緊密にするとともに、日本年金機構に対する監督指導体制の一層の強化を図るなど、このようなことが二度と起きないように適切に対応してまいりたいと思います。
#172
○津田弥太郎君 そこで、内規があったわけですね。あったというか、あるわけです。このような年金加入者に非常に大きな影響がある問題については、定時記者会見ではなくて、随時、しかも速やかに行わなければならないという内規があるわけですが、これ、大臣、通告しておりませんけど、この内規の存在は、テレビ朝日の七月六日の報道前にこういう内規があることは御存じだったですか。
#173
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど御答弁、牧山委員のときに申し上げましたけれども、細かいところは私は承知をしておりませんでした。
#174
○津田弥太郎君 正直でよろしい。
 それでは、いつお知りになったでしょうか。
#175
○国務大臣(塩崎恭久君) 委員会審議の中で、先週の半ばに私はこの存在を知ったところでございます。
#176
○津田弥太郎君 そうすると、実際に日本年金機構がこの問題で公表したのは昨日です。七月十三日。大臣は、七月六日以降、七日、八日、その辺りでこの内規のことも知った、聞いたということになるならば、大臣は当然、年金機構に対してその時点で公表しなさいという指示をすべきではなかったんですか。何で指示しなかったんですか。
#177
○国務大臣(塩崎恭久君) これも先ほど牧山委員にも御答弁を申し上げたところでございますけれども、まず、私は七月六日に本事案を知ったわけでありますけれども、直ちに、その際、まずは誤った説明をしてしまった方々への謝罪を行うとともに、原因を含めて今回の事案を調査、整理するように指示をいたしました。これは、原因や事実関係を把握して一定程度整理しなければ公表に当たっての国民の皆様への適切な説明ができないと考えたからでありますが、一方で、今、この内規についてつぶさに細かなところまでは知らなかったということを申し上げましたけれども、私は、六月の一日に今回の個人情報流出の事案の発表までの経緯等々を考えてみると、できる限り事実は公表を早くすべきだということを一貫して考えてまいりました。
 したがって、今回、この整理を一定程度しなければならないと指示をしたわけでありますけれども、その一方で、整理に何日も掛けていいということでは私はないということを繰り返し事務方にも言ってまいりました。できる限り迅速に行うということが前提であって、できる限り早くすなわち公表をすべき旨を併せて指示をしておりまして、内部規定違反を、結果的には先週の半ばにこの内部規定を正確には知りましたが、これを黙認していたということは全く私は当たらないというふうに思っております。
 ただ、結果として、今御指摘のように、公表が、そしておわびが機構からあったのが昨日でありますから、当初の私の指示から見れば一週間掛かってしまったことについては、機構を監督する厚生労働大臣として、これは申し訳ないというふうに思っているところでございます。
#178
○津田弥太郎君 先ほどあなたは牧山議員の質問に対して、私は一回も公表をしろということを否定していないというふうに言ったから私は聞いているんです。公表をしなさいということを否定していないということではなくて、あなたの仕事は、公表を指示するのがあなたの仕事なんだよ。そんな言い訳みたいなことを言ったってしようがないんだよ。
 本来、大臣の仕事は、日本年金機構がぐずぐずしていたら、ちゃんと公表しなさい、直ちにしなさいという指示をすべきなのが厚生労働大臣の仕事でしょう。違いますか。私はそのことを指摘しているんですよ。どうですか。
#179
○国務大臣(塩崎恭久君) これも既に御答弁申し上げましたけれども、昨日発表した、例えば該当者数の中で内訳を、コールセンターに一千三百八十八名、年金事務所一千六十一名、これも実は今回の発表に当たって初めて出てきたものでございますし、それから原因についても、手帳記号番号と基礎年金番号を間違って使用していたために入力誤りが起きたのが四万六千四百十二件とか、それからコールセンターにおける説明誤りが二十三名とか、こういうことは一切、何度尋ねても出てこなかったものでございました。
 何もない中で発表するということがいかがなものかということであって、まずは、先ほど申し上げたように、実際に御迷惑を掛けた方々にしっかりおわびを直々会って申し上げることが大事であるということを言っているまでの話であって、だからといって公表をするべきではないと言っているわけではないというのは、できる限り早く公表をした方がいいということを私はずっと言ってきたところでございますが、残念ながら中身が何もない中で発表ということができなかったわけでございまして、一週間たったことについては、先ほど申し上げたとおり、大変申し訳ないということでございます。
#180
○津田弥太郎君 十万件もミスをしておいて、その話をすぐ公表する、そのことが関係者の皆さんに、じゃ、もしかしたら私のもそういうことがあるかもしれない、で、またコールセンターに問合せをすることになるわけじゃないですか。早く公表をした方がいいに決まっているんですよ。
 大体、そもそも六月の頭に今回のこの百二十五万件を公表したときだって、いわゆる口座の変更をした人の個別訪問は全部終わっていたわけじゃないんですよね。しかし、それはやっぱり重要な問題だから公表したわけでしょう。そうじゃなくても遅いんだけどね、この時期が。
 だけど、今回の問題だって、二千四百四十九人と分かった時点で公表して、そしてそれを今一生懸命対応していますという話でいいわけですよ。大臣の対応が、自分を守ることじゃなくて、年金機構に対してきちっと指示をしていくという仕事をしていないから、問題がどんどんどんどん広がっていくわけです。
 今回の一件、黒なのに白と答えてしまったことがなぜ極めて深刻な問題であるか、その理由を述べます。
 三億円使ったんです、今回の二次被害防止の切り札として設置したコールセンターに三億円。その信頼感が失われてしまったということなんですよ。二千四百四十九人の当事者だけではなくて、コールセンターに電話をして、大丈夫ですという答えをもらった全ての人も新たに不安におびえざるを得なくなった。
 もう一つは、この二千四百四十九人の当事者。大丈夫です、漏れていませんという返事をもらったわけだから安心していたら、仮に、年金事務所の職員を装って、私は基礎年金番号知っていますよ、あなたの生年月日も知っていますよ、だから私は間違いなく日本年金機構の人間ですよ、口座番号教えてください、言ってくる可能性があるわけですよ。
 こういう被害に遭っている人が実際にいるかどうかは別にして、少なくとも潜在的に詐欺の被害者となる確率が極めて高い人を発生させたという認識、水島理事長、私と同じ認識でしょうか。
#181
○参考人(水島藤一郎君) まず、かかる事態を引き起こしましたことに関しまして、心から深くおわびを申し上げる次第でございます。
 御指摘のとおり、多くのお客様、国民の皆様方に御不安、御心配をお与えしたということに関しまして心からおわびを申し上げなければならないというふうに思っております。
 私どもといたしましては、今まで該当の方に直接お目にかかっておわびをし、御説明をしていくということが何よりも大切なことだというふうに考えてまいりましたが、当委員会でも御指摘のとおり、その私の認識が誤っていたというふうに考えております。誠に申し訳なく、深くおわびを申し上げる次第でございます。
#182
○津田弥太郎君 私の質問に答えてよ。ここで何回も何回も謝罪したってしようがないんで、一回謝罪すればいいんだよ。
 六月十四日に事実が最初に判明した。これは先ほど小池議員との間で出てまいりました。で、機構としては大変だということで協議を行って、六月二十七日からおわびのための自宅訪問を始めたということですね。しかし、七月六日のテレビ報道まで監督官庁である厚労省に対しては機構からは一切報告は行っていなかったということですね。
 理事長にお尋ねするわけですが、今回の一件について、機構の中でこの問題を扱う、対応を行う部署はどこになるわけですか。それで、厚生労働省に報告をするとするならば、機構のどの部署から厚労省のどの部署に対し、一般的なルールとして報告されるのですか。お答えください。
#183
○参考人(水島藤一郎君) この事案の担当の部門は品質管理部というのが、事業管理部門でございますが、品質管理部がまず直接の担当、事務処理誤りの担当でございます。それから、いわゆるアラートを付けるとか、そういう部分に関しましては基幹システム開発部が所管をいたしております。
 どこから御報告すべきかということでございますが、これはやはりどこということではなく、それぞれの部署できちんと報告すべきであったというふうに考えております。
#184
○津田弥太郎君 そんなことごまかさないで、時間もったいないから正確に答えてくださいよ。
 ルールがあるんでしょう。これ何回もやり合っているんだから。後ろ、ちゃんとすぐ指示して。
 もう一回。
#185
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#186
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
#187
○参考人(水島藤一郎君) 品質管理部から、私どもの担当部は品質管理部だと思いますが、申し訳ございません、ちょっと厚生労働省のどこにというのが今すぐにお答えできませんので、しばらくお待ちいただけますでしょうか。
#188
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#189
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
#190
○参考人(水島藤一郎君) 事業企画課宛てに御報告するのが正式なルートだということでございます。
#191
○津田弥太郎君 品質管理部とおっしゃいましたね。品質管理部から事業企画課に行われる。
 違うんじゃないんですか。経営企画部じゃないんですか。昨日のレクではそういうふうに言っていますけど、いかがですか。
#192
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#193
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
#194
○参考人(水島藤一郎君) 大変混乱をして申し訳ございません。
 事務処理誤りの所管部は品質管理部でございますが、このような広範な影響のある案件に関しましては、経営企画部から事業企画課宛てに御報告するというのがルールでございます。
#195
○津田弥太郎君 事前にちゃんと話を聞いているんだから。昨日、厚生労働省の年金局事業企画課の課長補佐の立石君と日本年金機構の刷新プロジェクト推進室グループ長の篠原君、二人、私の部屋に来て、この話を確認しているんだよ。いいかげんな答弁しないでくれよ。
 経営企画部から厚労省の事業企画課、これがルートです。今回の一件について、実務的に最も大きな責任があるのは、厚労省への報告を怠った経営企画部ということになるわけです。
 水島理事長、経営企画部の部長は、よもや厚労省からの出向者ではないですよね、経営企画部長。事実のみお答えください。
#196
○参考人(水島藤一郎君) 経営企画部長は厚生労働省からの出向者でございます。
#197
○津田弥太郎君 厚労省のキャリア官僚の峯村君ですよね。この経営企画部の責任者は厚労省からの現役の出向者。それなのに、これだけ重大な状況が厚労省には一切伝わっていなかった。あり得ない話なんですよ。
 樽見審議官に確認しますが、経営企画部長に限らず、他の厚労省からの出向者や常駐者について、今回の状況を厚労省に報告をした場合、チクりということになるんですか。これ、守秘義務違反に問われるんですか。
#198
○政府参考人(樽見英樹君) 今回のようなことにつきまして厚生労働省に報告をしていただくということになりますと、これは業務上の報告、公務を遂行する上で必要な情報の共有であるということになりますので、守秘義務違反には当たらないと考えております。
#199
○津田弥太郎君 そのとおりですよ。だから、峯村君は何をやっていたんだということになるわけです。何でそんなぼんくらを出していたんだという話になるわけです。
 現在、厚労省から機構への出向者は四十四人、これとは別に一時的に常駐している方もいるわけです。そうした方は、単なる頭数ではなくて、先ほどどなたかの資料にありましたけれども、中枢の部署で働いています。理事それから各部長クラス、ほとんど厚労省からの出向者で占めている。彼ら、彼女らは機構で発生している事態を遅滞なく厚労省に伝えるようにという、そういう指示が徹底されていなかったこと自体、監督官庁として大問題なんです。当然、政務三役の責任、特に六月一日以降、これ、政務三役も当然ながら事実の把握、しっかりやらなきゃいけないのに、何をやっていたんだ、こういう話になるわけであります。これ、大臣、肝に銘じておいていただきたい。
 水島理事長は、さっきちょっと怒ったんだけど、前理事長の紀陸さん、紀陸さんは一回も国会に呼ばれなかったのね、一回も。だから、恐らく水島理事長に田村前大臣がなってくれと頼んだんだと思うんだけど、恐らく、消えた年金記録の解明とかサービス向上は一定のめどが付いたと、それほど難しいポストではないよと、厚労省出身の経験豊富な薄井君が副理事長として支えるから、そんな話がまことしやかにあったのではないかと私は推測するわけであります。ただ、組織のトップとしては、いざというときに全ての責任を負わなければならないのは当然のことであります。
 理事長、今回のあなたの誤った対応に関して、厚労省にも報告しない、国民にも公表しなかった理由として、個別に参上して御説明して、状況について御理解を頂戴するという対応を取ったというふうにあなたは答弁されました。恐らく問題の解決を最優先に考えた、一応そういう理屈は成り立つと思います。しかし、そうした対応が決定的に間違いであったということをあなた自身が誰よりも分かっていたはずなんです。
 私の配付資料の三枚目を開けてください。
 あなたは読売新聞のインタビュー記事でこう答えている。一番下の行の一番左、「問題が解決してから公表する、という考え方ではいけない。今後は早く公表するようにしたい」、兵庫の事務センターで起きた案件ですね、事務処理誤りの。この案件であなたはこういうふうに答えているんだよ、あなた自身の言葉でこういうことを言っている。兵庫の事件を一々説明はしませんけれども、これもとんでもないミステークでありました。
 水島理事長、あなたがこういうところで言っていることと今回のやっていること、全然違うんじゃないですか、どうなんですか。
#200
○参考人(水島藤一郎君) 冒頭、私の認識が間違っていたと申し上げました。
 私、多くは申し上げませんが、今回の事案に関しまして、事務処理誤りとして個別に問題を解決すべきだということで対応をいたしてきたわけでございますけれども、そこの判断、認識に大きな誤りがあったということでございまして、また、厚生労働省に対してもきちんと御報告をしていないという状況については甚だ申し訳ないと思いますし、大きな責任を感じているところでございます。
#201
○津田弥太郎君 この兵庫の事務センターも、すごいミスですよ。しかも半年も対応を遅らせたという話。
 これ、あきれるばかりなんですけれども、今回の一件は、昨日の夕方、記者会見が行われたわけであります。原因も明らかにされました。アラート表示の付加誤りが合計で十万二百八十六件あったという、これもとんでもない話であります。これらの方々の全てがコールセンターに電話をしていたらもっと大変なことになっていた。二千四百四十九件なんてものじゃない、十万件という話になるわけです。
 これ、アラート表示の付加誤り以外にも、コールセンターにおける説明誤りもあった。そこで、ちょっと私は疑問に感じる。逆の事例、すなわち白の人に黒と言う、こういう事例もあるんじゃないか。
 これまで機構の説明は不適切だったということをお認めになった。したがって、今度は正確にお答えいただきたいと思うんです。
 今までのは黒を白と言ったのね。今度は白を黒と説明してしまったケース、実際には発生している可能性がある、しかしその人数は調べていないので分からない、こういう答弁でいいんですね。
#202
○参考人(水島藤一郎君) 御指摘のとおりでございます。
 これまでそういう観点での調査を行ってきておりません。御指摘のとおり、可能性としては否定できないと考えておりますので、今後調査を行っていくこととしたいと思っております。
#203
○津田弥太郎君 委員長にお願いをしたいと思います。
 白を黒と説明してしまったケースが実際どういう状況になっているか、委員長の方でお調べをお願いします。
#204
○委員長(丸川珠代君) この件につきましては、後刻理事会で協議をさせていただきます。
#205
○津田弥太郎君 大臣に提言をしたいと思います。
 この機構で、今回の二千四百四十九人について、現時点でお会いできなかった方を除いて、拠点の幹部職員が直接御自宅を訪問され、当事者や御家族と話をされた。その際に、当然、情報が流出した当事者やその家族からいろいろ発言があったはずです。とんでもない、ばかやろう、いろいろ話があったと思うんです。中には、それは、分かりました、よく来てくださいましたと言う人もいたかもしれない。私は、この当事者の方々のどんなコメントがあったかというのは大変大事な情報だと思うんです、今後のことを考えても。
 こういうことについて、機構に対して報告を求めていただきたいと思いますが、いかがですか。
#206
○国務大臣(塩崎恭久君) おっしゃるとおり、今回のような大きな間違いを犯してしまって、その場に直接お会いをして御意見を賜っているわけでありますから、それからコールセンターのお電話もそうですけれども、こういった御意見については日本年金機構において記録を取っているというふうに私は理解をしております。
 その集計を今急がせているところでございまして、厚生労働省においても、その集計を踏まえて今後の年金事業の運営に生かさなきゃいけないと思っておりますが、いずれにしても、今回お邪魔をしたり電話をいただいたりする中で、いただく生の率直な声を大事にしていくということは次へのステップとして極めて重要だというふうに今の御指摘を思いますので、それを励行してまいりたいというふうに思います。
#207
○津田弥太郎君 次のお尋ねをいたします。
 百一万人余りの方々にお手紙を、おわびの文書を出したわけですね。五月の下旬から六月にかけて出したわけでありますが、これ普通郵便で出したというのね。簡易書留で出すのが私は普通だと思うんだけど、普通郵便で出したということは、住所が変わって、次の新しい入居者が入らない場合はポストに入れっ放しになっちゃうんだよね。だから、本当に当事者に届いたかどうか分からないわけでありまして、まあそういう問題もあるわけです。
 問題は、いまだにおわびの文書が届いていない方は何人いるのかと。四情報は二百四十三件というふうに聞いておりますが、残りの二情報、三情報について文書が届いていない方が一体何件あるか。そして、今後、これをいつまでを目途としてどのような方策を講じるおつもりか、理事長、お答えください。
#208
○参考人(水島藤一郎君) 百一万人の方におわび状を郵送でお送りをいたしておりますが、お送りしております住所は、受給者の方に関しましては受給者原簿の住所、そして被保険者に関しましては被保険者台帳の住所でございまして、言わば機構が管理をしている住所を使用し、お送りをいたしております。
 先ほど御指摘がございましたとおり、四情報が流出して御迷惑をお掛けいたしました一万五千人の方につきましては、六月三日、四日におわび状をお送りいたしまして、返送された件数は六月末時点で二百四十三件でございました。
 このうち、住基との突合が基本でございますが、新住所が判明をした方が百六十件ございます。この方々に関しましては再度お送りをいたしております。残りが八十三件でございますが、今後、これらの方々につきましては、職員によって個別訪問を行うなどの対処を行ってまいりたいというふうに考えております。
 また、六月二十二日からお送りをいたしております二情報、三情報が流出してしまいました約百万人の方々でございますが、現在、これからまだ続くかも分かりませんが、増えるかも分かりませんが、七月十三日時点で約四万二千件が未送達ということになっております。現在、これらの方々に関しましても、住基と突き合わせを行いまして、新住所を特定して再送付をいたしたいというふうに考えております。
 最終的に基礎年金番号を御通知申し上げるという手続に入りますので、その際にできるだけ御本人にお届けできるような体制を組む必要があるというふうに考えておりまして、私どもといたしましては、可能な限りお手元に届くように努力をしたいというふうに考えております。
#209
○津田弥太郎君 速やかに行っていただきたいと思います。
 そこで、大臣にお願いというか、私の資料一を見ていただくと、この経緯が六月の四日で止まっております。今日はもう七月の十四日。この一月ちょっとの間にも随分いろんなことがありました。この経緯表の言ってみれば第二版を是非作っていただきたい、これを次回のこの集中審議の間までに作っていただきたいと思うんです。
 その際に、前回も私、お願いしたんですが、タイトルの問題、これ、「日本年金機構不正アクセス事案の経緯」というふうになっています。昨日の記者レクではもう既にタイトルも変わっておるというのは私は承知をしているので、厚生労働省も変えようという気になっているんだろうと思うんだけど、大臣にお願いしたいのは、この第二版を作るときに、まずタイトルを変えたもので出していただきたいというのが一点。
 これはもう、丸川委員長も、大沼みずほさんも、みんなそういうふうに言っているんですよ。不正アクセス事件なんて言っていないんだよ、まあ、みずほさん今いないんだけど。みんな言っているのは、情報流出問題というふうに言っているんです。今回の厚生労働委員会のタイトルもそう、みんなそうなっている。不正アクセスと言っているのは厚労省と機構だけなんです、今まで。
 だから、これは、私が言ったように、機構は加害者なんですよ。国民の情報を漏えいさせたという加害者なんです。だから、情報漏えい問題ということをきちっと言わなきゃいけない。そこをきちっとやっていただきたいと思うんですが、大臣、いかがですか。
#210
○国務大臣(塩崎恭久君) 今日もお配りをいただいております「日本年金機構不正アクセス事案の経緯」というのは、元々、経緯でありますので、情報流出がどのような要因で生じたかを説明するために記載をしておるものでございまして、六月四日以降については情報流出そのものではないということで、厚生労働省や日本年金機構におけるその後の取組状況などをお示しをすべきという御意見だというふうに思いますが、津田先生の御指摘でございますし、御要望があるという認識を踏まえて御指摘を検討していきたいと思いますし、タイトルにつきましても、例えばこの事案の表記は、今後は事実関係をより正確に表記するという観点も含めて、例えば日本年金機構における不正アクセスによる情報流出事案とするような方向で検討してみたいというふうに思います。
#211
○津田弥太郎君 そうしますと、検証委員会も当然タイトルが変わるという理解でよろしいですね。
#212
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、私ども、もう既に活動を現在している委員会の名称であるので、直ちに変更ということは、今初めて御提案を受けましたので、今はまだ考えておりませんけれども、今回の事案の呼び方について変更することとした場合には、その趣旨と経緯について、厚労省から検証委員会に対して丁寧に説明をして委員長にお伝えをしたいというふうに思います。
#213
○津田弥太郎君 時間がなくなりました。
 是非、今、検証委員会についても情報流出問題についてというのを入れた検証委員会にしていただくと同時に、中間報告を八月の中旬云々ということでありますけれども、是非、もうあらかた当委員会で検証がほとんどされ始めておりますから、早く中間報告を出していただきたい。できれば八月の上旬には出していただくようにしていただきたいと思います。これは一応お願いしておきますので、大臣、甲斐中委員長に是非そのことをお伝えいただきたいと思います。
 最後、我が党の関係者の親御さんのところに、六月上旬に振り込み詐欺の電話が掛かってきました。幸い、手帳がなかったので被害に遭わなかったということなんですが、これまでこういう電話は掛かってきたことがないし、電話番号も非公開にしていたというお話でありました。タイミング的に年金情報流出との関係が疑われるわけですが、この方のところにはおわびの文書は届いていないということであります。
 大臣、百一万人のほかにも年金情報は流出しているのではないか、こういう話を聞くとそういう疑いを持たざるを得ないわけでありますけれども、最後に、現在も本当に把握されていないのかどうかお答えをいただいて、私の質問を終わります。
#214
○国務大臣(塩崎恭久君) これは繰り返し御答弁を申し上げてまいりましたけれども、現在情報が流出した方として確認ができているのが百一万人、そのほかにはないということでございます。仮に百二十五万件以外の個人情報の流出が確認された場合には、これももう何度も答弁してまいりましたが、速やかに公表させていただきたいというふうに思います。
#215
○津田弥太郎君 終わります。
#216
○石橋通宏君 民主党・新緑風会の石橋通宏です。津田委員に続きまして質疑をさせていただきます。
 前回、先週の質問で最後のところでやり残している部分がありますので、若干通告の順番と違いますが、最初に、情報系システムのファイル共有サーバーを介して業務系と情報系がつながってしまっているという問題について若干幾つか確認をしていきたいと思います。
 お手元に、資料一で、以前これ使わせていただいた、お配りをしていた図でありますけれども、元々は、業務系と情報系というのは論理的に別々で行き来できないという説明をずっとされていたわけです。それがここにきて、実は業務系の端末から情報系のファイル共有サーバーにアクセスできますと。ファイル操作もできます、先週の理事長の答弁では、イントラネットのメールも使えます、メールのやり取りもできますということでした。つまり、論理的に別々だったというのは全くの虚偽だったということになります。
 これがなぜ問題かということで若干幾つか確認をしておきたいわけですが、今日は薄井副理事長においでをいただいております。先週、理事長は、でも基幹系は完全に守られておりますという答弁をされています。
 副理事長、繰り返しますが、このシステム構成で、私は、セキュリティー上大きな穴が空いてしまっている、リスクはむしろやっぱり高いと思いますが、副理事長はどういうふうにお考えですか。
#217
○参考人(薄井康紀君) まず、御説明させていただく前に、お手元の資料、情報系とか業務系とか、言葉が少し錯綜いたしますので、情報系の方を機構LANシステム、それから業務系の方を基幹システム、社会保険オンラインシステムにつきましては基幹データベースと、こういう言葉を使ってちょっと御説明をさせていただきたいと思います。
#218
○石橋通宏君 出してもらった資料ですよ。
#219
○参考人(薄井康紀君) はい、済みません、ちょっと整理が、業務系、情報系でちょっと分かりにくかったものですから、そういうふうに御説明をさせていただきたいと思います。
 それで、基幹システムでございますけれども、これにつきましてはインターネット接続を一切行っておりませんので、外部から直接不正アクセスをすることはできないわけでございます。基幹データベースへのアクセスは、これはウインドウマシン以外からはできない仕組みとなっておりまして、このウインドウマシンはインターネットと直接通信はできないわけでございますので、万が一、共有ファイルサーバーを介してウインドウマシンにウイルスが届いたといたしましても、外部からウインドウマシンをコントロールすることはできないと考えております。
 それから、基幹データベースの情報でございますけれども、これにつきましては媒体経由でのみ持ち出しが可能でございまして、ウインドウマシンに直接情報が保存されるということではないわけでございますので、機構LANシステムからウインドウマシンを介して基幹データベースのデータを不正に漏えいされると、こういったことはないものと考えております。
 さらに、ウインドウマシンから基幹データベースの情報へのアクセスにつきましては、ユーザーIDあるいはパスワード認証のほかに生体認証等のセキュリティー対策を講じているところでございまして、そういうことで基幹データベースに不正にアクセスが行われることはないものと考えております。
 それから、機構LANシステムと基幹データベースにつきましては、ネットワーク機器によるセキュリティー対策、それから通信規格、OSが相違しているということから、そもそも基幹データベースがウイルスに感染することはないものと考えております。
 したがいまして、現段階でシステム設計上のリスクというものは極めて低いものと考えているところでございますけれども、今回の事案がございましたので、基幹データベースの更なるセキュリティー強化という観点からどのような取組が必要か、今後検討してまいりたいと考えております。
#220
○石橋通宏君 随分先まで答弁されてしまいましたけれども。
 今、最後のところでリスクは極めて低いという表現をされましたが、リスクはゼロではないということはお認めになったということでいいですね。そこだけ答えてください。
#221
○参考人(薄井康紀君) 先ほど来申し上げましたように、何重もの障壁といいましょうか、そういうのがございますので、リスクは極めて低いものと考えておりますけれども、先ほど申し上げましたように、更なるセキュリティー強化という観点から検討してまいりたいと考えております。
#222
○石橋通宏君 微妙なおっしゃり方ですけれども、副理事長はよく御存じでおっしゃっているんだと思いますが、今回のように、情報系、この図でいきますと、情報系でウイルス感染をして何らかの不正プログラムを仕込まれてしまっているわけですね。とすると、まず何が起こるかというと、ファイル共有サーバーも何らかの仕込みをされるのが通常です。ファイル共有サーバーに何らかの不正プログラムが仕込まれたとすると、ファイル共有サーバーに仕込まれた不正プログラムがまず何をするかというと、そこにまんまとやってくる業務系のアクセスから業務系のシステム情報を全部抜き取るわけです。業務系の端末のIDから何から抜き取れるものを全て抜き取るわけです。それを情報系のファイル共有サーバー、そこから外部へせっせせっせと送り出すので、そこから業務系のいろんな情報が出てしまうわけですね。
 つまり、業務系のシステムのどこに穴があるのか、何がないのか、そういうことがいわゆる外に対して、外の侵入者に対して出されてしまうわけです。そのことは把握をされているんでしょうか。
#223
○参考人(薄井康紀君) 先ほど御説明申し上げましたように、セキュリティーリスクが基本的にはないものというふうに考えておりますけれども、そういうところも含めまして、更なるセキュリティー強化について検討してまいりたいと考えております。
#224
○石橋通宏君 いや、お答えいただいていないんですが、ファイル共有サーバーに不正プログラムがもし仕込まれていたとすると、これ、業務系の端末がそこにアクセスしてくる、そこからファイル共有サーバーにアクセスした業務系端末の情報は全部抜き取られてしまうリスクがあるというふうに私は思っていますが、副理事長もそういう理解で、今回それがあったかなかったかをお聞きしているんじゃないんです、そのリスクについて認識をされるのかどうかということを伺っているんです。
#225
○参考人(薄井康紀君) 基幹データベースへのアクセスにつきましては、先ほど申し上げたように、ユーザーID、パスワードのほかに生体認証等のセキュリティー対策を講じているわけでございますし、それから、機構LANシステムと基幹データベースでは通信規格あるいはOSと、こういったものが違っておりますので、基幹データベースのデータがウイルスによって変更されたり破壊されたりする可能性は限りなく低いと考えておりますが、先ほど来申し上げておりますように、更なるセキュリティー対策の強化につきまして検討してまいりたいと考えております。
#226
○石橋通宏君 副理事長、ごまかさないでくださいね。私の質問に端的にちゃんと答えていただければ。
 繰り返しますけど、ファイル共有サーバーに業務系からアクセスできるということは、そこでいろんな情報を集めることができるんです。私は、決して、そこから入り込んで外からアクセスして社会保険オンラインシステムに行けますかと聞いていませんよ、全然、今。業務系の端末の情報、いろんなものを集めることができる。それが外部に漏れますねと。そこから外部の不正侵入者は業務系端末のウイークポイントを探すことができるんです。それが大事なところなんです。まさにそれで穴を見付けられて、そこから更に侵入されるんです。
 そういう脆弱性の問題を指摘をさせていただいているので、先ほど来の、いや、基幹系は完全に守られておりますから大丈夫ですみたいな答弁されちゃうと、甚だ不安になるわけです。そういう答弁をされると、じゃ、今のままでいいのかということになっちゃうでしょう。でも、薄井さん、先ほど来、いやいや、でも今回の事案を考えれば、やっぱりリスクはあるかもしれないですから考えなきゃいけませんねというふうに言う。むしろそっちの方が大事なわけです。副理事長、お分かりになりますね。
 今回の事案を考えれば、現在のシステム構成、業務系端末から情報系のファイル共有サーバーに自由に行き、ファイル操作ができていた。これの脆弱性というものを、いや、これは大変な問題かもしれないというふうに御認識をむしろいただかないと駄目なんだと思うんですが、改めて、そういう認識でよろしいですね。このままでほっておくということはせず、この事案は改めてしっかりとリスクアセスしていただいて対応しないといけないということでよろしいですね。そこだけ認識をお聞かせください。
#227
○参考人(薄井康紀君) 先ほど来申し上げておりますように、機構LANシステムと業務系システムというのは分かれているわけでございますけれども、おっしゃられるように、リスクはきちっと抑えていかなければいけないということだと思っております。そういう観点から、セキュリティー対策の強化について検討してまいりたいと考えております。
#228
○石橋通宏君 ですので、前回、理事長、基幹系は完全に守られておりますという答弁をされていますが、副理事長は今日、リスクがあることはお認めになったんだと思います。ですので、ここのところをしっかりとやっていただかないと前に進まないと思います。
 それで、薄井さんにお伺いしますが、今日、津田委員がお配りをいただいた資料、六月十五日付け、もう随分古い資料になってしまいましたが、五月十五日の時点でウイルス除去会社から、新種ウイルスは外部に情報を漏えいするタイプではないという解析結果を受領されていますね。では、どういうタイプのウイルスだったんですか。
#229
○参考人(薄井康紀君) 私どもとしては、そういう報告があったということは資料にもお示しさせていただいておりますけれども、それ以上のことにつきましては、セキュリティー上の観点等もございますので、お答えは控えたいと思います。
#230
○石橋通宏君 それはもう、副理事長、関係ないんじゃないですか。五月十五日に新種ウイルスは云々と書いてある。じゃ、それが実際にどういう働きをするウイルスだったのか、それは開示していただかないと、これまた前に進みません。聞いておられますか。これはもう開示してください。どういうウイルスだったんですか。
#231
○参考人(薄井康紀君) これは先ほど来お答え申し上げておりますように、セキュリティー上の観点もございますので、それについてお答えすることは差し控えたいというふうに思います。
#232
○石橋通宏君 これ、お答えいただけないのが全然意味が分かりませんが、五月十五日の時点のウイルスというのは、かねてから答弁いただいておりますが、五月八日の時点に届いたウイルスですね。その後のウイルスは違うウイルスだったというふうに過去にも説明をいただいています。
 では、その後に届いたウイルスは情報を漏えいするタイプのウイルスでしたか。
#233
○参考人(薄井康紀君) 個々のウイルスの性格ということはちょっとさておきまして、その後、これだけの情報流出があったということであろうかというふうに思っております。
#234
○石橋通宏君 ちょっと意味が分かりませんので、もう一度答えてください。
 最初の五月八日のウイルスはそういうウイルスではなかった。じゃ、どういうウイルスだったのか、これは明確に答弁いただきたいと思いますし、その後に届いたウイルスについては一切報告をいただいておりません、どのようなウイルスだったのか。
 その後に届いたウイルス、これはとっくに解析されていますね。どのようなウイルスだったんですか。情報漏えいするタイプのものでは全てなかったんですか。
#235
○参考人(薄井康紀君) その点につきましては、現在捜査も進んでいるところでございます。
 一方で、そのようなウイルスの性格、そういうふうなことを申し上げるということは、セキュリティー対策の観点からも適切ではないというふうに考えております。
#236
○石橋通宏君 五月八日のが五月十五日にそうではなかったと答えられていて、何でその後のウイルスが答えられないんですか。副理事長、全然説明になりませんよ。その後のウイルスはどういうものだったんですか。最初のウイルスについて、少なくとも情報漏えいするタイプではなかったと明確に書かれているじゃないですか、言い訳がましく。じゃ、その後に出てきたウイルスはどういうものだったんですか。それはちゃんと答えてください。
#237
○参考人(薄井康紀君) 何度も繰り返しになって恐縮でございますけれども、その後のウイルスにつきましては、捜査上の事案でもございますことに加えまして、十八日から始まる一連のものでないかと想定される中で、引き続き慎重に対応するべき観点のものであると考えておりまして、セキュリティー上の観点から、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。
#238
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#239
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
#240
○参考人(薄井康紀君) 一つ目のウイルスにつきましては、一応、十五日に、外部に情報を漏えいするタイプのものではないということでございまして、その結果を受けて一応の対応がその段階では完了したと判断をしたものでございます。
 それで、それ以降のウイルスについてでございますけれども、いまだ不正アクセスの潜在的な脅威は続いているという状況でございまして、そういう意味では脅威はあると、こういうことでございます。そういう意味で、セキュリティー上の観点から、現段階でそれについて申し上げるのは差し控えているところでございます。
#241
○石橋通宏君 都合のいい情報は出して都合の悪い情報は隠しておくという、こういうこととしか受け止められません、副理事長。
 その一番目のは、こういう情報だったからこれは出しておこうと言われてしまったのではないかなと。都合の悪い情報を隠しておられるとしか考えられませんが、これは是非、捜査上の情報ということで隠蔽を続けるのではなくて、正確にどのようなウイルスタイプであったのか、そのことを出していただかないと検証委員会なんかできないはずですよ、明らかに。検証委員会にも隠し続けるんですか。それじゃ全く意味のある検証はできませんよ、副理事長。検証委員会には出しているんですか。
#242
○参考人(薄井康紀君) 検証委員会との関係につきましては、検証委員会の方でそちらの方も情報管理ということでされておりますので、どういうものを出しているかということについてはお答えを差し控えたいというふうに思います。
 それから、先ほど来お話ございますけれども、私どもとしては、第一弾のものについてはそういう御説明をいたしましたけれども、第二弾のものにつきましてはまだ潜在的な脅威が続いているという認識もございますので、そういう意味でお答えを差し控えているということを御理解いただきたいというふうに思います。
#243
○石橋通宏君 全く理解できません。
 検証委員会に出しているかどうか、それは出しているかどうかを聞いているので、出していないと、我々は検証委員会の検証自体がちゃんとしたものなのかどうかの判断ができません。副理事長、それは分かりますよね。我々議会として、検証委員会でどのような検証がやられているのか、そこに必要な情報が出されているのかどうか、これはすごく大事なことです。そこにもしこれらの情報が出されていないのだとすると、我々は検証委員会の検証自体に疑義を挟みますよ。
 副理事長、検証委員会には出しているんですね。
#244
○参考人(薄井康紀君) それは検証委員会の方からどういうふうなお求めがあってどう対応するかというお話でございますけれども、私どもとして、それについてお答えするという立場にはないということを御理解いただきたいと思います。
#245
○石橋通宏君 これは是非委員長にお取り計らいをいただきたい。検証委員会に対してどのような情報がちゃんと出されているかどうか、これは非常に重要な問題です。
 是非、これ理事会で協議をいただいて、しっかりと機構からの情報提供について精査をいただきたいと思いますが、よろしくお願いします。
#246
○委員長(丸川珠代君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。
#247
○石橋通宏君 それでは、今回、ウイルスがどのようなものであったか、これが非常に重要なポイントなわけですね。先ほどの、ファイル共有サーバーを介していかなるリスクが今回生じたのか、今後生じる可能性があるのか、これはまさに今後の対策を講じていただく上でとても重要なポイントだと思っています。
 その上で、副理事長、これまで年金機構本部としてきちんとしたリスクアセスメント、これやられたんでしょうか。特にこの情報系、いわゆる機構LANの方ですね。これについて、どのようなものをこれまでリスクアセスメントやられたのか、また、そのリスクアセスメントの結果に応じてきちんと機密性の情報ファイル、これの存在、機密性分類がありますが、その分類もしっかり全部やられた上での監視体制というのを構築されていたのか、その点について端的に御説明ください。
#248
○参考人(薄井康紀君) 機構におけるリスクアセスメントでございますけれども、事務系のリスクと、それからシステムリスク、両方あるわけでございますけれども、その観点から毎年一回リスクアセスメントを行い、リスク管理委員会という組織がございますけれども、そこで審議をしているというところでございます。平成二十六年度におきましても、このリスクの把握なり分析なり、評価等々を行ったところでございます。
 ただ、インターネットに接続されている環境にあるファイル共有サーバーに個人情報が置いてあったということ等につきましては、反省するべき点があり、見直しが必要であると考えているところでございます。
#249
○石橋通宏君 副理事長、それはつまり、リスクアセスメントを毎年一回やっていたと、しかし、そのリスクアセスメントに、ファイル共有サーバーに機密情報があったことが指摘をされていなかったということですか。
#250
○参考人(薄井康紀君) 外部からの攻撃といった観点についても、リスクアセスメントの中では触れられているところでございます。
#251
○石橋通宏君 済みません、副理事長、語尾がはっきりしないので、はっきり答えていただきたいんですが、リスクアセスメントを毎年一回やられていた。前回やられたのはいつですか。そして、前回やられたときに、個人情報がパスワードもない状態、その状態で置かれていたということが、そのリスクアセスメントの結果としてアセスメント委員会に報告は上がっていなかったという理解ですか。
#252
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#253
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
#254
○参考人(薄井康紀君) リスクアセスメント、システムリスクアセスメントを行っていたわけでございますけれども、ファイル共有サーバーに個人情報など機密性の高い情報を保管しないことを原則としながらも、必要な場合にはアクセス制限なりパスワード設定などのセキュリティー措置を講じた上で取り扱うことを可能としていたわけでございます。
 そういう意味では、このファイル共有サーバーには要機密情報が存在するということ自体は認識をしているわけでございますけれども、ISO27005の要機密情報の存在の確認という形でのアセスメントということにはなっていなかったということでございます。今後、ISO27005についてよく研究をしていきたいというふうに考えております。
 それから、リスクアセスメントの時期でございますけれども、毎年一回ということでございますが、おおむね一月頃に、若干時間が掛かりますので、一月頃に委員会の方に報告をしているというのが例年のパターンでございます。
#255
○石橋通宏君 今、副理事長、ISO27005をよく研究してみたいと言われましたね。つまり、これまでやられていたリスクアセスメントというのは国際標準に基づくものではない、内部で適当に、勝手にやっていたリスクアセスメントという理解ですか。どういうリスクアセスメントをやられていたんですか。
#256
○参考人(薄井康紀君) システムに絡みますこれは開発から運用、様々ございますけれども、それぞれについてどのようなリスクがあるか、リスクの頻度、それから事が起こったときの重大性、こういったものを踏まえてアセスメントをし、それについて対応を進めると、こういう観点での取組を進めてまいりました。
 ただ、先ほど来申し上げておりますように、いわゆるインターネットに接続し得る環境に個人情報があって、それが今回こういうふうな流出に至ったわけでございますけれども、そういう観点から十分なアセスメントであったかということであろうかと思いますので、それにつきましてはISO27005を研究する等をして、更なる取組を進めてまいりたいと考えております。
#257
○石橋通宏君 済みません、どうにも発言がよく聞き取れないんですが、十分なリスクアセスメントでなかったとお認めになったんですか。それとも、十分なリスクアセスメントだったと思っておられるんですか。
#258
○参考人(薄井康紀君) リスクアセスメント調査を実施しておるその時点におきましては、様々な想定されるリスクを念頭に置いて私どもも整理しているつもりでございます。ただ、結果としてこのような情報流出ということが起きてしまったわけでございまして、そういうことを考えますと、これまでのリスクアセスメントが十分であったかと言われると、そこは反省するべき点があるというふうに思っております。
#259
○石橋通宏君 これ、是非またリスクアセスメント、いかなるリスクアセスメントをやられていたのか情報提供いただきたいと思いますが、今、薄井さん、十分ではなかったということを、これもう少しはっきり認めていただいた方がいいと思いますが、お認めになったんだと思いますが、十分なリスクアセスメントを行っていなかったんだと思います。それはそうですよね。個人情報がぼろぼろ置かれていたわけです、パスワードも掛けられずに。それで、もしそれが発覚していなかったのであれば、これは本当にいいかげんなリスクアセスメントしか行われていなかったと言わざるを得ないし、行っていて、リスクアセスメントでその結果として出てきたのを放置していたのであれば、それはそれでまた問題であるし、どちらにしてもこれは問題なわけです。そこは薄井さん、お分かりになると思います。
 それでは、これまでの甚だ不十分なリスクアセスメントに基づいて、いわゆる機構LAN、外部とつながっている、ここにいかなるセキュリティー対策プラットフォームを構築されて、いわゆる監視体制ですね、外部との不正アクセスを検知するためのSOCも含めて、いかなるセキュリティー対策設備をこれまで契約されていたでしょうか。
#260
○参考人(薄井康紀君) 情報系ネットワーク、機構LANのセキュリティー対策監視につきましては、機構LANシステムの運用委託会社との契約で実施をしているわけでございます。事故発生後は、通常のセキュリティー対策監視に加え、より厳格な監視を追加指示をしているわけでございますけれども、現在はインターネットから遮断をしているために外部からアクセスされることはないわけでございますが、これまでの措置ということでございますけれども、IPSは導入をされていたわけでございますが、ATD等の導入はされていないものと認識をしております。
 そういう意味で、これからインターネット接続における環境をどうつくっていくかということを検討していく必要があろうかと思いますけれども、その具体的な対策、その段階でのセキュリティー対策につきましては、セキュリティー上お答えすることは差し控えたいと思いますけれども、更なるセキュリティー強化に向けて検討をしていく必要があると考えております。
#261
○石橋通宏君 これ、ちょっと皆さん、聞き慣れない言葉、今副理事長が答弁いただきました。IDS、IPS、これは普通の標準ですね、いわゆる標準タイプの監視です。ATDは採用されていなかったということですので、当然SIEMも採用されていなかったんだと思います。つまり、ごくごく初歩的な、どこの企業でもやられているぐらいの監視体制しか機構LANには置かれていなかったということを今副理事長、答弁をいただいたんだと思います。これは深刻な話だと思います。
 これだけの個人情報、国民の年金情報を扱っておられる機構が、全く甚だ初歩的なセキュリティープラットフォームしか構築をされていなかった。これ、お金を渋ったのかどうか分かりませんが、どういうことなんでしょうね、副理事長。なぜこんな甚だ初歩的な監視メカニズムでよしとされてきたのか、非常に不満。だから、先ほどのリスクアセスメントが甚だいいかげんなものだったのではなかったんでしょうかと指摘をせざるを得ないわけですが。
 ちょっとその観点で一つ。
 先ほど副理事長も、五月九日に通常行っている異常の通信監視に加え、より厳格な監視を追加指示。先ほど私がお配りした機構LANのイメージですね。どこの監視を強化したんですか、副理事長。どこでこれまで監視をされていて、どこの監視を強化されたのか、明確に指摘してください。
#262
○参考人(薄井康紀君) 追加してセキュリティー対策を講じたわけでございますけれども、いわゆるインターネットへの出口でございますプロキシーサーバーのログを監視してもらう、それからネットワーク機器の改ざんの有無を監視をするということでございます。
 お手元のこの資料の一の絵でも、先ほどお話ございましたけれども、私ども、基幹システムの方は、これは厳格なセキュリティーを監視をしているということでございまして、機構LANシステムの方につきましては、本来そこに個人情報なり、あるいは重要情報を長期間置いて作業をするということは適当ではないという今考えもございますけれども、当時はアクセス制限なりパスワード設定というセキュリティー措置を講じた上で例外的に保管し、活用するということを認めてきたということでございます。
 ただ、基幹系システムの方につきましては、それは直接のアクセスというか外部からの侵入ということはないという形でございますので、そういう意味では、機構LANの方につきまして、そういうセキュリティー観点ということで、先ほど来のアセスメント調査の点も含めまして、更なる強化が必要であると考えているところでございます。
#263
○石橋通宏君 質問に答えられずにほかのことをお答えいただくと、何か隠しておられるなというふうに思わざるを得なくなっちゃうんですが。
 副理事長、繰り返しますが、通常の監視に加えてより厳格な監視、この機構LAN全体像イメージ図のどこの監視を強化をされたんですか。僕、改めてこれを見て、一体通常はどこで、例えばSOCのようなシステムを置くと、外部との接続ポイントにしか置けないんですね。機構LANの場合は、結局厚労省の統合ネットワークをお使いになっている。全ての四百五十拠点で、それぞれ厚労省統合ネットワークにつながっているわけですね、ファイアウオール引いて、スイッチ置かれている。つまり、それぞれ四百五十拠点の統合ネットワークとの入口のところに監視を置かれているんですか、それを強化したということですか。
#264
○参考人(薄井康紀君) それぞれの拠点から統合ネットワークにつながる段階につきまして監視を強化をしていると、こういうことでございます。
#265
○石橋通宏君 じゃ、通常もそこに監視を置いて、通常以上の監視を強化をされたということなんでしょうが、これは外注でやられていると思いますが、この監視の、これ外注で、再委託でやっておられる部分ですか。それとも、これはこれで、通常、これだけの全体の大きなシステムですから、再委託ではなくて、あくまでオープンで発注をされて、コンペやられて、その上で受託されたところに委託をしているという理解でいいですか。
#266
○参考人(薄井康紀君) これは先ほど御答弁申し上げましたように、運用委託会社に対して、通常、運用委託会社の方で監視をしているわけでございますけれども、更に厳格な監視を行う、こういうことを指示をしたと、こういうことでございます。
#267
○石橋通宏君 今回、じゃ、具体的にどのような監視の契約をされているのかということで、資料提供を拒否されてしまいまして、是非、副理事長、どのような監視の契約をされていたのか、これ出してください。
 システムの契約については事前に厚労省からいただいている。でも、そのシステムの契約の中にはこれ入っていないんです。私も精査をさせていただきましたが、システムの契約書の中には、監視体制、どのように置かれているのかということが書かれておりません。
 それで、これは別に、システムの構成の中での監視の契約の話で、具体的に中身どうかという話ではないので、あくまで契約ベースで、どのような、先ほど副理事長、一瞬、若干答弁をいただきましたので、もうその辺は出しても構わないという話なんだと思いますが、例えばIDS、IPSは契約をしているというお話でもう答弁をいただいておりますので、その辺は出しても問題ないんだと思いますので、これ、是非出していただきたい。
 これも委員長に理事会で協議をいただきたいと思います。
#268
○委員長(丸川珠代君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議をさせていただきます。
#269
○石橋通宏君 機構の監視システムがどのように形になっていたのか。これ、機構LAN全体の構成を考えていただければ、監視も、どこにどういう形でというのが今後の更なるシステムセキュリティー対策という観点では非常に重要ですので、この辺の分析も、当然、検証委員会にも情報提供がされるものというふうに理解をしておりますし、我々の方にも是非その辺の情報提供はしておきたいというふうに思います。
 その上で、先ほど津田委員が最後のところで、これ以上の本当に情報漏えいはないのかというようなお話もされました。
 お手元の資料の二のところに、これ、メディアにはこの種の情報が最初の段階からどんどんどんどん出されていたわけですね。既に、どこの事務所から出されていたのかということが、メディアは報道されていたわけです。
 副理事長、改めて伺いますが、百二十五万件の漏えい、このメディアの報道、これはこのとおりだということでいいですか。
#270
○参考人(薄井康紀君) これにつきましては、不正アクセスの中身、内容を機構としてどう認識しているかということを含めまして、機構の対応状況なりあるいは対応能力を公表するということともなりますし、不正アクセスを助長するおそれもございますので、セキュリティー上の観点からお答えは差し控えさせていただきたいと思います。
#271
○石橋通宏君 これは間違っているというふうな抗議をメディアにされていないですね。
#272
○参考人(薄井康紀君) 報道については特段のコメントはいたしておりません。
#273
○石橋通宏君 これ、もし完全に虚偽なのであれば、やっぱりメディアに抗議をされるべきだと思いますが、メディアに一切抗議をされていないということは、否定できないということなのかなというふうに思います。
 これだけの情報、和歌山、沖縄で、多くが沖縄からということですが、一点、記録突合センターというのが出てきます。これ、東京の記録突合センターということで、かなりの情報がここから出たことになっておりますが、ちょっと観点を変えてお聞きします。
 記録突合センターというのは今も存在しているものでしょうか。
#274
○参考人(薄井康紀君) 先ほど来申し上げておりますように、報道された中身、あるいはどのような形のものがということについてはお答えを差し控えさせていただいているところでございますし、報道についてのコメントも控えているところでございますが、御質問の記録突合センターについて申し上げますと、これは年金記録問題の中で、コンピューター記録と紙台帳の突き合わせ作業を行うということでここ数年ずっと実施をしてまいったわけでございまして、一番多かったときには全国二十九か所にそのための記録突合センターというものを置いていたわけでございます。
 突合作業が一定のめどを見ましたので、平成二十六年の九月末をもって記録突合センターについては閉鎖をしているところでございます。
#275
○石橋通宏君 昨年の九月末で記録突合センターというのは閉鎖をされているということを今回説明をいただきました。
 そうすると、これ、技術的な観点で一般的にお伺いしますが、記録突合センター、九月の末で閉鎖をされているところから今回の事案で情報漏えいがあるということは起こり得るでしょうか。
#276
○参考人(薄井康紀君) 先ほど来お答え申し上げておりますように、流出をしたデータの詳細につきましては、捜査との関係もございますのでお答えできないわけでございますけれども、一般論として申し上げれば、共有ファイルサーバーに入っている個人情報ファイル、これは業務が終了すれば消去するルールになっているわけでございます。ただ、実際にそれが消去されているかどうかと、こういったことについては、これも先般来御答弁申し上げているように、調査を行っているところでございます。
#277
○石橋通宏君 副理事長、簡潔に答弁してくださいね、質問に対して。
 記録突合センターというのは去年の九月末で閉じられていると。その閉じられている記録突合センターから今回ファイルが漏えいする可能性というのは、つまり、副理事長、あるというふうに認められたわけですか。ないんですか。
#278
○参考人(薄井康紀君) 報道された記事自体について、私どもコメントいたしておりませんので、そういう意味からすると、そういう事実、そういうことについて、イエス・オア・ノーという形でお答えすることは差し控えたいというふうに思います。
#279
○石橋通宏君 私がお聞きしているのは一般論でお聞きしているんです。今現時点で記録突合センターから何らかの不正アクセスがあったときに、記録突合センターからファイルが抜かれるということはあり得るんですかねと。
 副理事長、否定はされないということは、あり得るということなんですか。昨年の九月末に閉鎖をされていて、今は存在をしない記録突合センターから今回情報が漏えいをしたということは、今回漏えいしたかは別にして、今現時点において情報が漏えいする可能性というのはあるんですか。否定されないということでいいんですか。
#280
○参考人(薄井康紀君) 繰り返しの答弁になって恐縮でございますけれども、記録突合センターというところから情報流出があったかどうかということも含めまして今お答えはできないと申し上げているわけでございまして、そういう観点から、そういう形での報道があったことについてのコメントは控えたいというふうに思います。
#281
○石橋通宏君 これ、ちょっと報道と関係ないので。
 副理事長、私は一般論で、昨年閉鎖をされているんですね、閉鎖されているんでしょう。もう存在しないわけですね、存在しない事務所なんでしょう。その存在しない事務所から、今日また不正アクセスがあって何らかの事案が起こったときに、去年の九月末で閉鎖をされているはずの記録突合センターのファイルが漏えいする可能性はあるんですかねとお聞きしているので。それはないんですね。
#282
○参考人(薄井康紀君) 基本的には、記録突合センターは、先ほど申し上げたように、去年の秋で組織としても実態としても廃止をしているところでございます。そこにございました共有ファイルサーバーというふうなものがどういうふうな状況にあるかというのは、これは今お答えはいたしませんけれども、様々な形で私どもの持っている共有ファイル全体を調査をしているということを申し上げているところでございます。
#283
○石橋通宏君 なるほど。ということは、結局、記録突合センターは去年の末で閉鎖をしたんだけれども、そこで使っていたサーバーなり、そこで使っていた個人情報ファイルは削除されずにそのまま残っていたということなんでしょうね。そこでそのまま残っちゃっていたので、今回漏えいしてしまった、抜かれてしまったツリー、フォルダツリーの中にその本来消されているべきだった情報が残っちゃっていたので今回出ちゃったと、そういう理解なんですかね。これはお答えできないんでしょうけれども、その可能性を否定しないということでいいですね。
#284
○参考人(薄井康紀君) 今おっしゃられたように、そういう形でデータが残っていたという、そこをお答えすると全体について御説明することになってしまうわけでございますけれども、そういう廃止された組織のところにあるデータが流出をしたということを私、認めているわけではございません。ただ、私ども機構全体で持っている共有ファイルサーバー全体について、きちっと調査をし、確認をする必要があるということを申し上げているところでございます。既に廃止されているところから情報流出があったということを認識しているわけではございません。
#285
○石橋通宏君 だんだんどういう形でファイルが抜かれたのかというのが分かってきたような気がします。
 これ、どこからというのは具体的にまだお認めをいただいていないわけですが、メディアの情報から考えるといろんなことが出てきますけれども、今回やっぱり我々が非常に驚いたのは、情報が漏えいされてしまった、被害に遭われた百一万人の方々、これ全国に分布をされていたわけですね。大都市が多かったのは人口分布の関係もあるんでしょうけれども、全国に分布しているわけです。
 仮に、報道ベースの情報漏えいが、漏れたファイルが正しいとすると、どうにもなかなか理解ができないわけです。百一万人の方々があれだけ全国分布をしていた、でも情報漏えいしたのは和歌山、沖縄。四情報だけからいくと沖縄しか抜かれていないことになっている、メディア情報から言うとですね。そうすると、沖縄から漏れた情報が全国の方々の情報だったというふうに考えざるを得なくなっちゃうわけですけれども、これ、沖縄の事務センターというのは、全国の方々の作業というのを沖縄でやっていたりするわけですか。
#286
○参考人(薄井康紀君) 情報の流出の有無については、繰り返し申し上げているように、お答えできないわけでございますが、一般論で申し上げますと、沖縄の事務センターを含む全国の事務センターというところは、年金事務所で受け付けた届出書等につきまして、審査、入力、通知書等の作成なり発送の業務を行っております。
 今、事務センターの統合を少し進めてきておりますので、各県一つというわけではございませんけれども、基本的にはその県内の業務を担当するということでございます。ただ、例えば記録問題対応のときのように、全国的に作業の進捗が早かったところ、そうでないところということにつきましては、機構という組織を挙げて仕事をするということはございました。
#287
○石橋通宏君 時間が来ましたので終わりますが、理事会でお取り計らいいただく分も含めて、また今後しっかりと質疑させていただきます。
 ありがとうございました。
#288
○川田龍平君 よろしくお願いします。
 医療情報保護の在り方について伺います。
 全ての医療保険者や介護保険者の情報流出防止のための対応については、七月中旬の何日を締切りに集約し、公表する予定でしょうか。
#289
○政府参考人(唐澤剛君) ただいま御指摘いただきましたように、今回の事案を受けまして、六月上旬に事務連絡を発出した上に、六月十七日付けに改めて文書で各保険者に要請をしております。
 これは簡単に言いますと、一つは基幹システムとインターネットを物理的に切断してほしい、それから、基幹システムの個人情報を扱う場合はインターネットに接続された端末では行わない、基幹システムにある個人情報を外部に移送する場合は必ずパスワード等の設定を行った上で記録媒体を使用する、そして最後に、一時的に個人の端末に保存した場合には、そのデータ消去を作業終了後に徹底するということを文書で要請をいたしました。
 そして、この要請に対する、ただいま先生から御指摘いただきました保険者の対応状況と今後の方向を回答してくれということを七月三日付けでお願いをしておりまして、その締切りは七月二十一日をお願いをしております。
 これは、全部の保険者が、医療、介護合わせて六千七百ございますので、私どもといたしましては、この締切りの日付を、できるだけこのうちに御回答をいただきまして、集計、分析に一定の時間は必要とすることになるわけでございますけれども、できる限り早く速やかに公表させていただきたいと考えております。
#290
○川田龍平君 医療情報は重要な個人情報であり、年金以上にセキュリティーをしっかりするべきと考えますが、各医療保険者のデータは自治体とも共有をされています。そのためにも、NISCの監視範囲を自治体にも拡大するよう、サイバーセキュリティ基本法を改正すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
#291
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、医療情報も含め、個人情報のセキュリティー確保は極めて重要であると考えております。このため、個人情報を扱う地方自治体のシステムの監視は有効な手段ではございますけれども、地方自治の本旨との関係で慎重な取扱いが求められるものというふうに認識しております。
 こうした観点から、日本再興戦略改訂二〇一五では、政府として各地方自治体におけるセキュリティー対策に関する支援機能の強化を図るとともに、いわゆるLGWANについて集中的にセキュリティー監視を行う機能を設けるなど、GSOCとの情報連携を通じた国、地方全体を俯瞰した監視・検知体制を整備するとされているところでございます。
 NISCといたしましては、引き続き関係省庁と連携しながら、地方自治体を含むサイバーセキュリティー対策の強化に努めてまいりたいと考えております。
#292
○川田龍平君 今現在、維新の党では、そのような法改正も含めて検討しております。党内手続が済み次第、各党にお願いに上がりたいと思っていますので、よろしくお願いします。
 次に、情報流出がないと誤回答した問題について。
 昨日、質疑通告を三時半に行ったところ、四時に記者発表をしたということで、質疑通告のときには詳しい情報を出さないで、終わった後に、記者会見の後にかばんから出して持ってきたそうですけれども、かばんの中に入っていたのに答えないというようなことをして、全く質疑通告の時間を無駄にしたわけです。極めて卑劣な、知っていたのに答えないというやり方をして、厳しく、こういったことはないように抗議したいと思います。
 この担当者は、後で言いますが、二千四百四十九名、いつまでの誤回答分なんでしょうか。郵送対象が確定した二十二日までなのか、郵送が終了した二十九日までなのか、それとも個別訪問が終わった七月三日までの分でしょうか。
#293
○参考人(薄井康紀君) 説明誤りをしてしまった方の特定についてでございますけれども、情報流出がございました百一万人につきまして、六月二十五日にそれまでのお客様への対応の事跡を抽出をいたしまして、誤った説明をした可能性がある方というのを機械的にリストアップしたものでございます。
#294
○川田龍平君 これは通告なしですけれども、報道によれば、六月十三日には誤回答の事例を把握し、十四日には正確な情報入力を終えていたとのことですが、事実でしょうか。
#295
○参考人(薄井康紀君) 六月の十三日の時点で、誤った回答があったということはございました。一方で、昨日プレスリリースをいたしましたけれども、そこにございますように、該当表示、アラート表示の付加誤りがあったということでございまして、これにつきましては、十四日の時点で把握をし、対応したということでございます。
 一方で、二千四百四十九名の誤った説明をしたお客様ということについて申し上げると、このようなアラート表示の付加誤りによる方のほかに、二十三名の方はコールセンターにおいて説明誤りがあったと、こういうことでございまして、そういうふうな全体像はその後に明らかになったと、こういうことでございます。
#296
○川田龍平君 質問に明確に短く端的に答弁していただきたいんですけれども、十四日には正確な情報入力を終えていたということは事実ですか。イエスかノーかでお願いします。
#297
○参考人(薄井康紀君) アラート表示の付加誤りにつきましては、六月の十四日の時点でございます。
#298
○川田龍平君 コールセンターによる説明誤りが二十三名という発表でしたけれども、その後も同様の誤回答が起きていないとは断言できないのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
#299
○参考人(薄井康紀君) 基本的には、アラート表示を正しく付け、それに基づきやっていくということであろうかと思っております。
 しかしながら、人為的なミスというのは、これは完全には否定できないということであろうかと思っておりますので、これから例えば基礎年金番号をお送りするチャンスとかいろんなチャンスがございますので、そこら辺の確認はしてみたいというふうに思っております。
#300
○川田龍平君 そして、この百一万人に送った郵送のおわび状のうち、何通が戻ってきていますか。
#301
○参考人(薄井康紀君) 郵送のおわび状でございますけれども、四情報が流出をいたしました約一万五千人の方につきまして、六月の初めにお送りいたしました。これにつきましては、六月の末の時点で二百四十三件返ってきております。
 これらにつきまして、例えば住民基本台帳情報によって新住所を確認するとか、住所変更届を御提出いただくとか、そういうふうなことをやりまして、百六十件の方につきましては再送付済みでございます。残り八十三件の方につきましては、これから年金事務所職員による個別訪問等を行って確認を行っていきたいと思っております。
 それから、二情報、三情報が流出をされた約百万人の方についてでございますけれども、六月二十二日からおわび状を送付しているわけでございます。これからまだ返ってくる可能性がないわけじゃないですけれども、七月の十三日時点で約四万二千件の郵便物が機構に返ってきております。これらの方につきましても、先ほど一万五千人の方について申し上げたと同じように、住民基本台帳の情報との突き合わせ等を行うことで新住所を特定して送付をする、それでも未送達となった方につきましては個別訪問等により確認を行ってまいりたいと考えております。
#302
○川田龍平君 そんなにたくさん、四万二千通も届いていないんですね。その四万二千通の方に個別訪問をするということでしょうか。どのような対応を、今後いつまでに行うのでしょうか。九月に新年金手帳を発行すると聞いていますが、それまでに全員にこの情報は届くのでしょうか。
#303
○参考人(薄井康紀君) 基本的には、私どもにお届けいただいている住所が直近のものでないというケース等もございます。そういう意味では、改めて住民基本台帳情報とぶつけることによって現在の住所を把握してお送りすると、そういった形でまずは対応するということでございます。その上で、やはりもう一回また未達になったと、こういう方等につきましては改めて、できるだけそういう母集団は減らした上で、訪問等で対応してまいりたいと考えているところでございます。
#304
○川田龍平君 先ほど津田理事からもありましたように、もう引っ越して、いないにもかかわらず、郵便受けに残ったものなども含めるとまた更に増えることが考えられますが、この誤回答が判明した端緒は職員とのことですが、百一万人の中で、電話での事前問合せのときに流出していませんよとの誤回答を受けたとの問合せは本当になかったのでしょうか。
#305
○参考人(薄井康紀君) 個人情報が流出をしていたにもかかわらず流出は確認されていないと誤った説明を行ったと、そういうことでお客様からの問合せがあったというものについては承知をいたしておりません。
#306
○川田龍平君 その誤回答をしてしまった方から問合せがあった場合に、コールセンターは応じる体制になっているんでしょうか。
#307
○参考人(薄井康紀君) 今回、先ほど御説明しましたように、二千四百四十九名の方について誤った回答をしてしまったわけでございますが、これらの方につきましては、年金事務所の方から訪問させていただいて説明、謝罪を行っているわけでございまして、まだ四十二名の方が残っているわけでございますけれども、これらの方につきましても、訪問し、御説明、謝罪をしたいというふうに考えておりますが、コールセンターにお問合せがあった場合は、コールセンターでは四十二名に該当されるかどうか分かりませんので、年金事務所に御連絡をいただきたい旨御案内をしているところでございます。
#308
○川田龍平君 つまり、これは加入者にとっては二度手間になってしまうと。コールセンターに電話をしてもそこでは分からないということで、結局、これを年金事務所にもう一回電話してくれという回答になっているということなんですね。
 これ、先週までの答弁では、この誤回答は年金局に事務処理誤り等の件数として七月末の月例報告で行う予定だったとの答弁でしたので、前回の月例報告を資料請求したところ、何と三月分までしか作成されていませんでした。このこと自体、問題があるのではないかと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
#309
○国務大臣(塩崎恭久君) 今の誤回答の件でございますけれども、一か月分の全国件数についての集計の上で月次で公表を行っているというふうに承知をしておりますけれども、この事務処理の誤りですね、現在、三月の発生分までは四月に公表されておりますけれども、それ以降の発生分については、今回の事案によって機構の中で十分手が回っていないということがございまして、機構ホームページが一部閉鎖されたことも加わって公表が遅れているものというふうに聞いているところでございまして、四月、五月の事務処理誤りについては厚生労働省は報告をまだ残念ながら受けていないという状況でございます。
 いずれにしても、四月、五月の事務処理誤りについても六月分と合わせて七月末には公表するように日本年金機構に指示をして、これまでたまった分についても全て公表しろということを言っているところでございます。
#310
○川田龍平君 これ、日本年金機構には通告していませんけれども、四月以降の分はいつ月例報告、公表するんでしょうか。
#311
○参考人(薄井康紀君) 厚生労働省に報告の上、基本的には翌月の末、対応が終わったものについては翌月の末、公表するということでございます。そういう意味で、四月分、五月分、今のような大臣からお答えがあったように対応しているわけでございます。その分も含めて、六月分まで含めまして今月末には公表するべく準備を進めてまいりたいというふうに考えております。
#312
○川田龍平君 二千四百四十九名の個別訪問をすれば、たまたまその先が新聞記者の家かもしれないですし、ネットに書き込まれるかもしれないということであるんですが、前もって厚労省に報告しておこうとどうして考えなかったのでしょうか。
#313
○参考人(薄井康紀君) 御訪問する際には、今おっしゃられたように、その御訪問先がそういうマスコミの方であるとか、もちろんそういう可能性はあろうかと思いますけれども、私どもとしてはそういうことは考えないで、まずは個別のお客様にきちっと御説明し、お謝りをするということで進めてまいりました。
 ただ、私ども、通常の事務処理誤りのフォローという観点で進めてまいったわけでございますけれども、やはり先般来の御議論にもございますように、厚生労働省の方にきちっと報告をするべきであったと今は考えております。
#314
○川田龍平君 四月の末の月例報告と見比べると、今回の誤回答は明らかに質も量も異なり、加入者や社会に与える影響が大きく、月例報告では済まない内容だったと大臣はお認めになったから昨日の報道発表があったと理解してよろしいでしょうか。
#315
○国務大臣(塩崎恭久君) 原則はこのような間違いはできる限り早く公表するというのが常識と私も考えているところでございまして、今回の件もやはり速やかに発表を行うべきだったということで、これは理事長もさっき答弁したとおりでありまして、この委員会でも議論が行われたところでございまして、私から一定の整理が付いたところできちっと、それも早く公表するようにということを言ってきたわけでございまして、昨日発表された新たな数字と、我々にとっては新たな数字ですが、これを含めてきちっと発表するようにということで昨日発表に至ったということでございます。
#316
○川田龍平君 ということは、厚労省は事前に報告をもし受けていたとするならば、即座に記者会見をし、個別訪問することを公表していたということですね、大臣。
#317
○国務大臣(塩崎恭久君) 皆様方に混乱を与えないような、昨日発表させていただいたような数字がきちっと同時に発表できていれば直ちに発表してもよかったのではないかと今から振り返ってみれば思うところでありますが、残念ながら、その時点で、繰り返し尋ねましたけれども、こういうような数字が全く出てこないという状況だったものですから、こういうようなことになったということでございます。
#318
○川田龍平君 じゃ、次に行きますが、年金事務所の土日対応は七月十二日までの予定でしたが、今回の事態を受けても今週から週末の窓口は閉める予定でしょうか。
#319
○参考人(薄井康紀君) 年金事務所の休日の相談窓口についてでございますが、事務所の工事であるとかそれからテナントビルの事情とか、こういった事情があるところはございますが、そういうような特段の事情がない年金事務所につきましては、七月中の休日におきましては開所をいたしまして御相談に対応できるようにする予定でございます。八月以降につきましては、その後の相談状況等を見ながら適切に対応したいと考えているところでございます。
#320
○川田龍平君 この土日対応についても、人件費、また電気料金など公金が投入されるわけですから、加入者の理解が得られる時期を慎重に判断していただきたいと思います。
 配付資料のとおり、この配付させていただいています資料、四十四名の出向者について、厚労省から機構に四十四名もの出向者が随所に配置をされています。
 先ほどの質疑でも、本部経営企画部長など、やっぱり非常に部長クラスに大変現役出向で行っているわけですけれども、この中で、今回の不正アクセス事案を年金局の課長が五月二十五日に知るよりも先に知っていた職員は誰かいますでしょうか。薄井副理事長は、知っていたにもかかわらず、もう厚労省を退職されているから厚労省には情報を上げなかったということのようですが、知っていた出向職員がいるなら、なぜ知った時点で厚労省に報告を上げなかったのでしょうか。
#321
○参考人(薄井康紀君) この資料にもございますように、厚労省から機構に出向している四十四名、年金事務所等におる者もおりますけれども、今御指摘のように、本部の各部に所属している者もいるわけでございます。
 今回の不正アクセス事案の直接の担当部署であるシステム部門にはいないわけでございますが、厚労省との窓口は経営企画部が務めていたところでございまして、経営企画部には二名配置をされているというところでございます。この二名の職員は、本件、いわゆる五月八日以降、八日の時点だったのか若干ずれがあるかは別といたしまして、承知をしていたわけでございますけれども、本件につきましては、そもそもNISCの方からの情報が厚労省から伝わってきたということでございまして、その後、組織的な対応も行われているということもございまして、改めてそのレベルでの厚労省への報告は行わなかったものと聞いております。
 私自身も、五月八日に最初の報告を受けて以後、担当者を通じて厚労省に対しては組織として逐次報告を行う、それからよく相談して対応するようにという指示をしていたところでございますが、その後、これだけ多くの個人情報の流出を招いたということを考えますと、早い段階で、より高いレベルでお話をしておくべきだと考えているところでございます。
#322
○川田龍平君 これ、大臣も手が挙がりましたけれども、なぜ、四十四名もの出向職員がいるにもかかわらず一名からも、たった一人も厚労省の方に、先ほどもありましたけれども、上がらなかったんでしょうか。なぜでしょうか。
#323
○国務大臣(塩崎恭久君) これはまさに検証してみないと分かりませんし、行っている者の証言も得てみないと分からないなと思っておりまして、今日お配りをいただいておりますけれども、少なくとも管理職以上の厚労省から行っている者については、もう一回言ってみれば意識の締め直しをやっていかなきゃいけないということを今改めて私も感じているわけで、今回、説明誤りについて、本件事案に関する対処の在り方ということではなくて、言わば日常的に起こり得る説明誤りの位置付けで機構内の処理が行われていたという、この感覚のずれというか、これを率直に認めなきゃいけないんじゃないかと思いますし、厚労省から派遣した職員、この六日まで知らなかったというのは驚くべきことだというふうに私も思っています。
 意識に問題ありということですが、ただ、扱いもきちっとした流れになっておらずに、残念ながら、私どもが送り込んでいる審議官の福本審議官も実はこれは伝えられていなかったということでありますので、ここはもう情報は必ず共有するようにということを理事長に厳しく私は指示をしたところでございます。
#324
○川田龍平君 ちょっと先の答弁になってしまっていますけれども、誤回答問題については、この後、いかがですかということで聞こうと思っていましたが、この四十四名の誰も六月中には知らなかったということでしょうか。この誤回答問題について、薄井副理事長も七月六日の報道まで知らなかったのでしょうか。そして、六月十四日頃には知っていたのであれば、出向職員も薄井副理事長もなぜ厚労省に報告を、今回の誤回答の問題について、上げなかったのでしょうか。
#325
○参考人(薄井康紀君) 先ほども御答弁申し上げたかと思いますけれども、いわゆるアラートの付加誤りということにつきましては、六月十四日に私自身も一報を受けているところでございます。その後、理事長の方から、説明誤りとなった人の特定作業を急ぐとともに、相談事跡をチェックして、説明誤りが判明した場合には対象者へ個別に訪問して御説明、謝罪を行うという指示があったというふうに記憶をいたしているところでございます。
 そういうことで、通常の個別の事務処理誤りという、大臣からもそういう認識が問題であるという今お話ございましたけれども、そういう認識で進めておったわけでございまして、厚生労働省への報告をその時点では行わなかったわけでございますが、今と至りましては、厚生労働省に早く報告するべき案件であったと深く反省をしているところでございます。
#326
○川田龍平君 実は、今回の情報流出事件を受けて大臣は、審議官級以下十七名を新たに、更に機構本部に送り込んでいますが、今回の誤回答事件を七月六日以前に誰も知らなかったのなら、何のために送り込んだんでしょうか。送り込んだ意味がないのではないでしょうか。日本年金機構は、審議官級以下十七名を意思決定ラインから外しているということでしょうか。七月六日以前に十七名に伝えなかった理由を教えてください。
#327
○参考人(薄井康紀君) 審議官以下の機構に常駐していただいているスタッフの人には情報流出事案について適時相談等を行っているところでございまして、私どもの情報の流れから外しているというわけではございません。
 ただ、今回の事案につきましては、繰り返しになりますけれども、その認識が甘かったというお叱りは受けなければいけませんが、個別の事務処理誤りへの対応という認識で進めてまいりましたために報告を行わなかったと、こういうことでございます。今となりましては、その点、深く反省をいたしております。
#328
○川田龍平君 十七名に全く伝えていなかったということでよろしいんでしょうか。
#329
○参考人(薄井康紀君) 私が承知している限りでは、お伝えしていなかったというふうに思います。
#330
○川田龍平君 今度、この出向した審議官を参考人に呼んで、審議官級の方に是非答弁していただきたいと思いますが、この情報流出以降、新たに送っているわけですよ。情報を密に連携させるために送っているわけですよ。にもかかわらず、こうした重大な事件について事務処理誤りだと。単なる事務処理誤りではないですよ、これ。その回答はおかしいじゃないですか。
 どうして十七名に伝えないんですか。伝わっていないのがおかしいですよ。本当に伝わっていないんですか。
#331
○参考人(薄井康紀君) お伝えをしていなかったというのは事実でございまして、その点につきましては、先ほど来何度も申し上げているように、私どもの認識が誤っていたというふうに考えているところでございます。
#332
○川田龍平君 大臣、これ何のために送ったんですか、新たに十七名も。十七名も送っているんですよ、出向。何のために新たに十七名送ったのか、最後に答弁ください。
#333
○国務大臣(塩崎恭久君) 正直、私も全く川田議員と同じ思いを持っていまして、先週、ですから、福本審議官と、あと管理職クラス、十七名全員が管理職というわけではありませんので、管理職の者は、全ての意思決定を必ず彼らを通さなければ意思決定にならないという形に私は指示をいたしたところでございまして、これからは必ず福本審議官以下しかるべき者があらゆる意思決定は全部見るということになっているわけでございます。
#334
○川田龍平君 この問題については、これちょっと質問し切れなかったものもありますので、引き続きこの集中審議を続行していただきたいと思います。よろしくお願いします。
    ─────────────
#335
○委員長(丸川珠代君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、石橋通宏君が委員を辞任され、その補欠として難波奨二君が選任されました。
    ─────────────
#336
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 先ほど津田理事の質疑を聞いていて、あれっと思ったことがありますので、そこからちょっとお聞きしたいと思うんですが、大臣は、年金機構の公表ルールについては、先週半ば、この委員会で知ったというふうに先ほど言われました。先週半ばのこの委員会というと、七月、前回の厚労委員会だと思うんです。前回の厚労委員会でこの公表ルールについて取り上げたのは私だけです。
 ということは、私の質問で指摘をされて初めてこの公表ルール、要するに、重大な問題については適時公表するというルールだということを初めて知ったということですね。
#337
○国務大臣(塩崎恭久君) その前にも、衆議院の方の委員会の審議でも同じように、公開、謝罪もせいということを繰り返し指摘を受けました。
 私は、最初から、本来、原則はいち早く公開すべきだということを言っていて、そのルールについての細かなところは私は知りませんでしたが、公開ルールがあるらしいということは聞いておりましたが、つぶさなところは確かにこの中で出てきた先生からの御質問の中で正式に知ったところでございます。
#338
○小池晃君 あそこで知ったとなると、これは大変問題だと思うんですよ。というのは、要は、前回の委員会の私の質問の前に、何度も何度もこの委員会で、これは早く公表すべきではないかという質問があったわけですよ。それに対して、大臣は今日になって、何か、実は自分は早く公表した方がいいと思っていたとかと言うけど、早く公表しろとは一言も言っていないですよ、前回の委員会で。
 牧山委員もいろいろと追及したけれども、大臣、牧山さんが今日午前中質問したのに対して、公表することを否定したことは一度もない、確かにそうですよ。でも、早く公表しろとは一度も言っていません。例えば、前回の質疑で、牧山さんの質問に、まずは全精力を、この実際に誤った説明によって混乱を与えてしまった方々に対して個別に説明と謝罪を行えと。要は、今やることは個別の謝罪と説明だと。これは、発表は後でいいということですよ。
   〔委員長退席、理事羽生田俊君着席〕
 それで水島さんは、ルールは月末だということを何度も繰り返したけど、それをずっと黙認したわけですよ。だから、大臣も結局、私がこの委員会で質問するまでは、こういう重大な案件は直ちに報告するというルールを知らなかったわけだし、それを基に答弁してきた。だとすれば、先ほど水島さんは、私の認識及び答弁が誤っておりましたと謝罪したけれども、大臣だって謝罪しなきゃいけないんじゃないですか。同じじゃないですか。どうですか。
#339
○国務大臣(塩崎恭久君) この委員会や衆議院の厚生労働委員会で、直ちに、可及的速やかに公表すべきだということを私は言っておりません。
 私が申し上げたのは、先ほど先生から言っていただいたとおりで、まずは直接、御迷惑を掛けた方々に訪問して説明をして謝罪をすべきだと、こちらが先だと言っているだけでありました。私が、早く公表した方がいい、説明をした方がいい、数字を持ってある程度の整理が付いた説明をすべきだということは、私は機構と年金局に早い段階から言ってきたということを言っているので、ここで言っているということを私は一度も言っていませんので、そこは御理解を賜りたいというふうに思います。
 私は、思いはそういうことだということを言っているのであって、したがって、内部規定違反ということを知っていてこれを黙認したということでもございませんが、いずれにしても、しかし、世の中に出た後、そしてこれを機構が説明をして、二千四百四十九という数字が出ていながら、結果として、正式な説明とそれからおわびが当初の私が指示をしているときから見れば一週間も掛かってしまったということに関しては、私は申し訳ないということを申し上げているところでございます。
#340
○小池晃君 結果責任じゃないと思う、私。これはやっぱり監督責任が、少なくとも七月九日のこの委員会でこのルールのことを私が指摘するまで監督責任を果たしていないんですよ。だからああいう答弁を許したわけですよ。大臣だって、早く公表しろと、委員会では言っていないけど年金機構に言っていたなんて、そんなの何の証拠もないんだから、今そんなことを言ったって、これは何の説得力もない。
 水島さん、大臣から早く公表しろと言われましたか。七月九日の委員会の前の段階で早く公表しろと言われたことありますか、大臣から。
#341
○参考人(水島藤一郎君) 私は、早い公表に向けて準備をすべきだということは、たしか六日に年金局に御報告をした際に年金局長から大臣の御意向として伺ったというふうに記憶しております。
#342
○小池晃君 早く公表するように準備をしろという話で、それは、ちゃんと個別に説明をする、謝罪するということをやりなさいと言っていたわけだから、そういったことは言ったかもしれない。ただ、ルールはそうだから、公表ルールはこうなっているからというふうには言われていないはずですよ。だって、大臣知らなかったんだから。大臣が知らないということは、取り巻きも含めてこのことを分かっていなかったわけですよ。
 私は、これは本当に、こういう意味でいうと、これはやっぱり大臣の監督責任が、水島理事長が謝ったと同様に、大臣だってやはりこれを公表ルールに基づいてしっかり早く公表するということをやらなかった責任は問われると思いますよ。先ほど結果責任は大臣は認めた。しかし、私は監督責任だってあると思う。そのことをお認めいただきたい。
   〔理事羽生田俊君退席、委員長着席〕
#343
○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げたように、この六日にこの事案が分かったときに、直ちに、まずは誤った説明をしてしまった方々へきちっと謝罪、説明をせい、そして原因を含めて今回の事案を調査、整理するようにという指示をしました。それはもちろん小池先生の前ではしていませんが、彼らに対して、年金局に対してしているわけですね。
 これは、原因や事実関係を把握をして一定程度整理をしなければ、公表に当たっての国民の皆様方への適切な説明ができないということを考えたためで、一方で、先ほど申し上げたように、いつまでも何日も掛けてやるということは決していいわけではないので、できる限り早い方がいいということは私は年金局長に直接的には言ったところでありますけれども、それを併せてこの指示とともに私は指示をしておるわけであります。
 結果責任しか認めていないじゃないかという話でありますけれども、これは監督をする厚生労働大臣として私は責任があるということを、結果としてこうなっているわけですから、それは監督責任として私はおわびをせにゃいかぬということを申し上げているので、今、小池先生がおっしゃっていることは私は申し上げているというふうに認識をしているところでございます。
#344
○小池晃君 この責任問題はちょっと議事録もよく精査して引き続きやりたいと思いますが、私はこれは同罪だと思いますよ。水島さんと大臣は、この問題については同じ責任を問われなきゃいけないというふうに思います。そのことを指摘しておきたいと思います。
 それから、六月十四日にアラート表示の登録が終わったということですから、機構に聞きますけど、これ、六月十四日に突然アラート表示の登録が十万件以上増えたということになるわけですね。そういうことですね。よろしいですか。
#345
○参考人(水島藤一郎君) そのとおりでございます。
#346
○小池晃君 全国の年金機構の職場では、六月中旬頃から、何かおかしなことが起こっているのではないかという声が上がっていたというふうに聞いています。
 例えば、年金の請求に来た受給者に、年金事務所で手続するわけですよ、手続するときにはアラートが鳴るかどうかチェックするわけです。鳴らずに、事務センターにその書類を送ると、そうすると、事務センターに送られた書類をチェックしたらばアラートが鳴るということが途中から起こり始めたというんですね。何かこれはおかしなことが起こっているんじゃないかと。これは一か所、二か所じゃないです。全国からそういう声が上がっていたというふうに言われているわけですよ。
 十万件も新たにアラート情報を登録すれば、私はそういったことが起こったって不思議でないと思う。そういう声は理事長には届いていませんでしたか。
#347
○参考人(水島藤一郎君) やはり十万件、六月十四日にアラートを付けておりますので、そのような事例があったということは報告を受けております。
#348
○小池晃君 そういう声が職員から上がっていた。職員にはアラートの登録の漏れがあったということは伝えたんですか。
#349
○参考人(水島藤一郎君) 個別対応を実は急いでおりまして、その結果でございますが、最終的に七月三日だったと思いますが、お客様対応をこのように行っているということについては事務所にそれぞれ通知をいたしております。
#350
○小池晃君 七月三日、しかも管理職だけですよね、この指示は。職員には伝えていないわけですよ。
 現場の職員からは、何かおかしなことが起こっているんじゃないかという疑問の声が上がっていた。それなのに、こういう情報を隠して対応させていた。説明の誤りが発覚した当初には、コールセンターでのヒューマンエラーであるかのような報道もされているんですね。私は、こんなことでは、機構の職員は本部を信頼して仕事することができなくなるというふうに思うんですよ。
 理事長は、メガバンクの副頭取まで務められた方です。やっぱりトップが信頼されないような組織が力を発揮することはできないということは、もう私が言うまでもなく、百も御承知のことだというふうに思うんですね。
 こういう形で、現場の職員に情報を流さずに対応されて、いろんな声が上がって、疑問、不信が広がっている。こういう事態をどういうふうにお考えになりますか。
#351
○参考人(水島藤一郎君) いわゆる説明誤りと申しますか、が発生をして、大至急、個別のお客様に全て御説明をして回るべきだと。
 十四日でございますが、その事案が発生をいたしまして、全てのお客様に早急に御説明をして回るようにという指示をいたしました。これは、やはりこういうような事態でございますので、きちんと御説明を申し上げるために、それぞれ管理職が対応するようにという指示をいたしました。
 機構といたしましては、そのような事態が発生したことについて、それぞれのお客様に御迷惑をお掛けしないようベストを尽くして対応するという方針で臨んできたということでございます。
#352
○小池晃君 私が言ったことにちょっと正面からお答えいただいていないんですけれども、今日、資料でお配りをしておりますが、今お認めになったように、管理職だけで対応するということをやられているんですね。
 七月三日に、不正アクセス事案関係ということで対応の指示文書が機構本部から出ておりますが、この宛先も、ブロック本部は本部長、管理部長、総合調整グループ長、年金事務所は所長とお客様相談室長だけですね。管理職だけに限定されているわけですよ。
 ちょっと聞きますけど、もちろん、これ七月三日の個別訪問が終わった段階での指示文書ですよね。これは、個別訪問を始める際にももちろん指示文書を出したと思うんですよ。私が何度請求しても、それは出てこない、これしか持ってこないんです。
 これだけの問題だから、私は、指示文書だけじゃなくて、あれだけ個別訪問を一斉にやったわけでしょう、これ会議ぐらいやったと思うんですよ、それから指示文書だって出したと思うんですよ。文書だけではやっぱり説明できないと思うから、ちゃんといろんな形で意思統一していると思うんですね。ところが、そういう指示文書はないという。
 委員長に、私は、この問題が、誤りが発覚した後の職員に対する指示文書等々、関連する資料を日本年金機構から求めるようにお取り計らい願いたいと思います。
#353
○委員長(丸川珠代君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をさせていただきます。
#354
○小池晃君 年金機構は、結局、記者会見もせずに、一般職員にも知らせずに、私は、丁寧に対応するから、急いでやるから管理職というのは分かるけど、管理職にやってもらったとしても、こういう事態が起こっていることをちゃんと現場に伝えるということをやらなければ、組織として機能しないんじゃないかと思うんですよ。それを管理職だけに情報を限定してやった。
 こういう問題は、管理職にしか情報は知らせない、管理職だけで処理するというのは、皆さんの事務処理誤りのルールなんですか。そんなルールはないと思いますけど、いかがですか。
#355
○参考人(水島藤一郎君) まず、この指示依頼は管理職だけではございませんで、その課に所属する者には全員に配付されます。
 それから、それぞれ事務所に関しましては総務課に……
#356
○小池晃君 だって、宛先違うじゃない。
#357
○参考人(水島藤一郎君) いや、それぞれの課室の担当者には配付されることになります。
 それから、事務処理誤りに関してでございますが、やはり基本的に個別の対応でございますので、従来、私が聞いている限りでは、指示依頼文書によって行ってきている経緯にはないというふうに聞いておりますが、基本的には個別の対応を、それぞれの担当部からブロック本部及び事務所に対して指示を行うという形で行っているということでございます。
#358
○小池晃君 またこれが後で問題にならないといいなと思うんですけど、現場ではこれはもう管理職止まりになっていたというふうに説明を受けているんですよ、私。
 実際、何が起こっているかというと、管理職だけで個別訪問したがゆえに、訪問を受けて不審に思ったお宅から年金事務所に電話掛けて、今、年金事務所から何か人が来たけど、あれ怪しいんじゃないかというふうに言ったら、現場の職員は知らなかったので、いや、それは怪しいと思いますというふうに答えたって、これ、私、笑い話じゃ済まないと思うんですよ。実際、そういう事態が起こったわけです、今回。
 これ、二千四百四十九件もの誤りが生じながら、記者会見もせずに、現場の職員にも知らせずに、管理職だけで言わばひそかに個別訪問して、テレビニュースになるまで誰も知らなかったわけですよ、大臣も含めて。
 結局、私は、こういう経過を見れば、誤りがあったことを表沙汰にしないためにこういう対応をしたとしか思えない、午前中も言ったけれども。そうじゃないと言うんだったら、ちゃんと説得力のある説明してくださいよ、理事長。いかがですか。
#359
○参考人(水島藤一郎君) 繰り返しになりますが、それぞれのお客様にできるだけ早く御説明をし、おわびをするということに努力をしてまいりました。そういう意味で、二千名を超える方々に御説明をしてきたわけでございますので、決して隠蔽をするというような意図を持ってそのような方々にお目にかかるということはいたしておりません。
#360
○小池晃君 でも、七月六日に報道されるまではほぼ隠蔽されていたわけですよ、実態としては、あのニュースが出るまでは。やっぱり、こういうことで本当にこの組織が私はやっていけるのか。
 今、年金機構の職員からメールなんかが私どもの党の議員の元に次々来るんです。
 紹介すると、責任を曖昧にしたまま本部が責任を取らず、事務所に負担を押し付ける態度には激しい怒りを覚えますとか、そもそもパスワードを掛けていないファイルが九九%ということは、本部でもパスワードを掛けていないことになる。機構は本部から一体何人の所長を年金事務所に送り込んできたのか。事務所における情報セキュリティーの責任者は所長だ、事務所が悪いというのではなくて、機構のガバナンスの問題だと。あるいは、やはり三月の有期雇用者の雇い止めが現場の人間にはかなり痛手になった。大量の求人を出したけれども、思うように集まらずに、しわ寄せが残った我々非正規職員にのしかかっています。私は、今正規職員と同じ業務を時給九百四十円程度でやっていますと。これでは現場から不満の声が出てもおかしくありません。しかし、その不満の声もないがしろにされていますと。
 こういうメールが次々来るようなやっぱり職場の実態がある。
 こんなことをやっていたら、私は、何か揚げ足取っているというんじゃなくて、このままで本当に日本年金機構は大丈夫なんですか、組織として瓦解してしまうんじゃないですかということを本当に心配するんですよ。やっぱりもっと現場の職員を信頼して、ちゃんと情報を共有して、きちっとやっぱり仕事をしていくという体質をつくっていくべきなのではないだろうか。
 そもそも、今回のアラート表示入力の作業も外部委託でやったわけでしょう。その結果、データが大量に間違っていたということですね。こんな大事な仕事まで外注でやらせている、その結果として重大なミスが発生した、このことについてはどうお考えなんですか。
#361
○参考人(水島藤一郎君) まず、ミスが発生をした原因は機構の職員の誤りでございまして、委託先といいますか、運用委託会社の責任ということではございません。
 それから、御指摘のいわゆる現場に責任ということでございますが、決して私はそういうふうに考えておりません。今回の一連の案件は、基本的に本部サイドに問題があるというふうに思っておりまして、おっしゃるとおり、ガバナンスの問題が極めて大きいというふうに思っております。
 私は、なかなか直接伝える機会はございませんが、機構の現場の皆さんは本当にこの厳しい環境の中でよくやっていただいているというふうに思っておりまして、心から感謝をいたしております。
#362
○小池晃君 今、ミスを犯したのは外注じゃなくて機構だという、それもまた、そっちも大問題だと思いますけれども、でも、データを作って渡して、別々に仕事をやるみたいなことをやっているからやっぱりこういう事態が起こるという面もあると思うんですよ、私。本当に切り張り、切り張りで、流出したデータだってかなり外注されている部分が多いんですよ、これ。そういう仕事の仕方でいいんだろうか。
 先日の質疑で、参考人の郷原信郎さんも、本当に年金業務に知恵を持つ人が少なくなっているという問題を再三指摘してきた、何か問題が起きたときにどうするんだというときに、建前はあるけれども、全然大丈夫じゃないということの連続だったというふうに指摘をされています。
 年金機構発足時の基本計画では、機構全体の業務の効率化、コスト削減、国民サービス向上に資する業務について積極的に外部委託を行うということで、大量に業務委託をしている。一方で、正規職員を減らして有期職員ばかりで、年金の個人情報を守れるのかということは社保庁改革のときから再三指摘をしたけれども、結局その矛盾が現れてきているということだと思うんですよ。
 大臣、私、大臣にこの間、社保庁改革を実行した当時の官房長官としての責任ということも指摘をさせていただいてまいりました。やはりその問題、この改革に関与した責任は非常に重いと私は思うんです。もちろん、業務の効率化を全面否定するものじゃありません。しかし、効率ありきで、現場の士気が低下したりセキュリティーがおろそかになっては絶対いけないと私は思うんですよ。
 大臣、前々回の私の質疑の最後に、士気をどう上げていくのかという大臣の問題意識も課題も示されました。ならば、情報流出への対処と併せ、もちろんこれは緊急にやらなきゃいけないんだけれども、外部委託とか有期職員中心のこの機構の運営ということについても、やはり士気を上げていくというのであれば、きちっとした改革の方向を私は示す責任があるんじゃないかというふうに思いますが、大臣、いかがですか。
#363
○国務大臣(塩崎恭久君) ちょうど第一次安倍内閣で日本年金機構法を作って国会で成立をさせたわけでありまして、問題意識は今先生御指摘のとおりであって、旧社保庁時代の様々な問題、結果として年金記録がちゃんと記録されていなかったということに基づいて国民の年金の受給権がきちっと行使されないということが起きていたわけですから、これをやはり国民の信頼を取り戻すために旧社保庁を一変させて日本年金機構にしようということであり、また、かなり無駄遣いもあったということは、支出もかなり切り詰める中で、効率化する中で、しかし正確な年金の支払業務をしてもらわなければならないという、言わば連立方程式を解かなきゃいけないという中で今の機構が誕生したわけであります。
 やはり、内部統制の強化とか、それから、言ってみれば組織としての一人一人の構成員の一体感とか、こういうものも先生おっしゃるように士気を上げるためにはやはり必要であって、一方で経費をどう節減しながら効率運営をしていくかということも満たさないといけないということでありますので、ここはかなりもう一回原点に立ち返って、なぜ旧社保庁から日本年金機構をつくったかというその思いをもう一回反すうしながら、新しい組織を監督をする立場の私としては、やり直さなければいけないと、それは意識改革をしないといけないということですから、相当なことを少し時間を掛けてでもやらなきゃいけないという覚悟を今持っているところでございます。
#364
○小池晃君 これは、やっぱり徹底的な検証を引き続きする必要があるとこの問題は思います。
 あわせて、最初の問題でいうと、ルールを知らなかったと、この委員会で私が指摘するまでというふうに言われたことはやっぱり重大だと私は思います、はっきり言って。だって、あれは機構の年次計画の中に明記されているわけです。機構の年次計画は、日本年金機構法の三十五条にあるように、厚生労働大臣の認可を受けた計画なんですよ。
 だから、何か先ほどから細かなルールみたいな言い方をされるけど、大臣が認可した計画の中にちゃんと情報公開のルール書いてある。それを知らなかったとすれば、これは私は監督責任重大だというふうに思いますから、この問題、ちょっと余り曖昧にできない問題だと思いますので、引き続き取り上げさせていただきたいというふうに思います。
 終わります。
#365
○行田邦子君 まず初めに、誤った説明を行っていた方への対応について伺いたいと思います。
 昨日、プレス発表、記者会見がなされたわけでありますけれども、私のところにもこのプレスリリースが届きました。そして、その内容について知りたいということで問合せをさせていただいたんですけれども、今日の質問の準備があるということで問合せをさせていただいたんですが、厚生労働省に問合せをしましたが、機構での今記者会見中ということで御説明がいただけませんでした。御説明いただけないまま今に至ってしまっていますので、通告にないことも若干質問させていただくことになるかと思いますけれども、お許しいただけたらと思っております。
 まず最初に、先ほどの御答弁の確認なんですけれども、実際に流出した百一万人の該当者についてアラート表示を付ける際の作業で約十万件漏れていた、アラートが漏れていたということでしたけれども、この作業のダブルチェックを本当にしなかったんでしょうか。
#366
○参考人(水島藤一郎君) 一つ一つのファイルを開けて、それぞれのファイルの中から基礎年金番号を特定をして、それをコピペをして基礎年金番号のファイルを作るという作業でございます。確認をいたしましたところ、極めて遺憾ながら、ダブルチェックがこの時点については行われていなかったということでございます。
#367
○行田邦子君 私、これ異常だと思いますけれども。ここで間違えてどうするかというときにこんな初歩的なミスを犯したというのは、一体、日本年金機構は何をやっているんだろうかというふうに言わざるを得ません。
 そして、これも確認なんですが、先ほど小池委員の質問でありましたけれども、これも改めて確認させていただきたいんですけれども、このアラートの付け直しが六月十四日に完了したということでありました。十万件新たに、約一割ですけれども、十万件新たにアラートが追加されたということなんですが、こうしたことが起きましたということを各年金事務所の方たちに、現場まで伝えたんでしょうか。
#368
○参考人(水島藤一郎君) いわゆる指示依頼という形で事務所に伝えておりますのは、七月三日でございます。
 それ以前は、先ほど御説明申し上げましたが、個々のお客様に御説明に回る、おわびに回るということに精力を集中いたしておりまして、その過程で、事務所の管理職の言わば総力を挙げてこれに対応してきたということでございます。
#369
○行田邦子君 理事長、申し訳ないけれども、全く対応がなっていないと思います。六月十四日にいきなりアラートが十万件増えたわけですので、しかも、これを年金事務所の現場の皆さんに伝えていないということです。これ、現場は大変に混乱すると思います。
 なぜならば、昨日のプレスリリースのところに参考という数字がありますけれども、六月一日から七月九日までの三十九日間の間で年金事務所の来訪相談というのが七十万件も来ているわけであります。これだけ多くの方たちが、自分の年金は大丈夫なんだろうか、漏れていないんだろうかと、あるいは、漏れていないということを言われたけれども、本当に漏れていないんだろうかといった問合せが来ているわけでありますけれども、にもかかわらず、年金事務所の現場で対応する方にこういった事務処理で誤りがあったと、十万件追加しましたということを伝えないというのは、私、これは非常に問題があるというふうに思っております。日本年金機構は大丈夫なのかという思いであります。
 それで、こういったことが、先ほど薄井副理事長がいらしたときに薄井副理事長が御答弁されていましたけれども、今回の誤説明について、通常の事務処理誤りとして対応を進めていたということでありました。この答弁を聞いて非常に不安になったんですけれども、それならば、日本年金機構というのは、通常でこのようなひどい事務処理誤りというのを常日頃から行っていたというふうに理解をせざるを得ないんですけれども、この程度のことだったら通常の事務処理誤りだということで、通常の事務処理誤りとして対応していたわけであります。
 そうすると、私、非常にこれ不安に思うんですが、百一万人、今回個人情報が流出したわけでありますけれども、この方たちにはもう既に流出のおわびとお願いという文書を送っているわけでありますが、この送り先にも本当に間違いがなかったのかということを不安に思うわけであります。
 もし、個人情報が漏れていない方にも送ってしまったという誤りがあれば、それは本来基礎年金番号を変更する必要のない方まで変更することになってしまうわけでありますし、また、百一万人の人、本当に全員に送っているのか、発送漏れがあるのではないかということを不安に思いますが、確認をしていますでしょうか。
#370
○参考人(水島藤一郎君) おわび状をお送りする仕組みといたしましては、まず、アラートの表示作業とは別の部隊が実はやっております。この作業にはもちろん慎重の上にも慎重を期すということが必要であるというふうに考えておりまして、具体的には情報流出対象者の確定作業でございますが、流出したと思われるファイルから基礎年金番号を取得をする際は、二人一組でファイル名を取得する項目を指さし確認をしながら作成をしております。そのように行うように指示をしているということでございます。
 また、これとは別に、ベリファイと言っておりますが、もう一組でも同じ作業を行いまして、二組がそれぞれ同じ結果になるという作業工程を組んでいるということでございます。
 したがいまして、基本的には誤りはないような仕組みで今対応をいたしておりますが、さらに、先ほど御指摘がございましたが、未送達で届かないお客様もいらっしゃいますので、そのような方に関する対応もきちんと行っていかなければならないというふうに考えております。
#371
○行田邦子君 おわびとお願いの文書についてはダブルチェックをしているということでありますけれども、なら、なぜこのアラートの付加についてはダブルチェックができなかったのかと、本当にお粗末な作業手順だというふうに思っております。
 今回、昨日ようやくプレス発表をなさり、記者会見をなされたわけでありますけれども、先ほどからお話がありますが、七月六日にこのことが発覚してから一週間後の発表となった、これ自体も遅いのではないかという思いもありますけれども、見方を変えますと、これ元々、日本年金機構は、いつかは、七月の末、遅くとも、には発表するということであったわけですので、公表するということを前提に動いていたら、私、これは六月十四日の時点から公表することを前提に準備を進めていなければいけなかったというふうに思っております。
 そこで、先ほど大臣の御答弁でも、いろんな状況の確認や調査、精査が必要だったのである程度時間も掛かるというような御答弁だったと思うんですけれども、じゃ何に、どういった状況確認に時間が掛かるのかというのをちょっと見てみたんですが、一つ、まず該当者数二千四百四十九人ですけれども、これは、二千四百四十九人のコールセンターとそれから年金事務所の内訳、この件数というのは、これは遅くとも個別訪問をする前には分かっていたと思います。なぜならば、この二千四百四十九人というのは積み上げの数字のはずですから、後からコールセンターと年金事務所で振り分けているわけではありませんので、遅くとも個別訪問をする前、つまり六月二十七日の時点では完全にこれは分かっていたはずだと思います。改めて精査をするような情報ではないと思います。
 それから、誤りのあった十万二百八十六件についてですけれども、この数字というのも、私は、これは六月十四日の時点で分かっていたはずだと思います。なぜならば、この数字が分からなければ処理は終了しないからであります。
 そうすると、一体、じゃ何に、状況確認あるいは精査、調査に時間が必要だったのかというと、強いて言うならば、いわゆるヒューマンエラーと言えるコールセンターにおける説明誤りが何件あったのか、ここの確認に時間が掛かったとすると、一か月も掛けるというのは、私は非常に時間が掛かり過ぎだというふうに思っていますが、いかがでしょうか。
#372
○参考人(水島藤一郎君) まず、二千四百四十九名の方を特定させていただく過程でございますが、事跡を、ノーとお答え、該当しないというふうに答えた方々、いろいろなキーワードがございますが、その方々の事跡をデータベースとして作るわけでございます。その事跡に百一万人のお客様のデータベースをぶつけるという形で、基となる母集団を作ってくるということになります。
 そこから事務所がそれぞれお伺いをして、もちろん事前に事跡を確認するわけでございますが、その上でお伺いして、間違いをしてしまったお客様であるということを特定していくというステップを取ります。その結果として、七月三日に二千四百四十九人のお客様に御迷惑をお掛けしたということが一応確定していったということでございます。
 それから、コールセンター、事務センター、事務所別の数字は、これは全て事務所で対応いたしまして、その元々の事跡がどちらにあるかということを区分しながら区分しているということだと思っておりまして、そういうような作業を積み重ねてきているということでございます。
#373
○行田邦子君 私の質問は、六月十四日にアラートの付加の処理は終わっているわけですから、十万二百八十六件というのはもう分かっていたはずだと。今更これを精査する、調査するということに時間は必要なかったということと、それから、二千四百四十九人が誰なのかということに加えて、コールセンターなのか年金事務所なのか、どちらなのかといったことも、これ遅くとも六月二十七日、つまり訪問を始めるときには分かっていたはずではないかと。なのに、なぜ記者発表がこれだけ遅れてしまったのか、遅過ぎるのではないかということをお聞きしているんです。
#374
○参考人(水島藤一郎君) 既に御答弁申し上げておりますが、できるだけ早くやはり開示を、公表をすべきであったと。六月二十二日には一つのタイミングとして公表すべきタイミングがあったかというふうに今は考えておりますが。
 ただ、御理解をいただきたい点は、対象者を確定をいたしますのは、それまでの事跡のデータベースを全部当たりまして、そのデータベースを基にして、また繰り返しになって恐縮ですが、百一万人の方のとぶつけてやや幅広のデータベースを作って、その方々から固めてくるという作業をいたしております。
 したがいまして、ちょっとそれが、最終的に数字が二千四百四十九名の方だと固まったのが七月三日でございまして、そういう意味では、きちんとした説明ができるというのは七月六日以降の早い時点だったというふうに思っております。
#375
○行田邦子君 いや、ちょっと説明が、ごめんなさい、よく理解できない部分があるので、後で議事録を見てみたいと思うんですけれども、私は、これ最初からきちんと公表するつもりがなかったんじゃないかなというふうにも思っているわけであります。今の答弁を聞いて、余計そういうふうに思わざるを得ないんです。
 次の質問に行きたいと思いますけれども、誤りの説明があったこと、そして該当者に対して個別訪問の対応を取ったことをなぜ厚生労働省に報告しなかったのかという質問を通告させていただいていますけれども、それに加えて、理事長はこのことをいつ厚生労働省に報告をするつもりだったのか、お答えいただけますでしょうか。
#376
○参考人(水島藤一郎君) これは繰り返しになって恐縮でございますが、まさに私どもの判断の誤りだったというふうに思っておりますが、厚生労働省にできるだけ早い時点で御報告申し上げておくべきだったというふうに思っております。
 ただ、これは全くの言い訳になりますが、個別のお客様対応を急いでいたということは事実でございまして、そのために種々の作業を急いでおったということも事実でございます。いつ御報告を申し上げるべきかということに関しましては、できるだけ早く御報告申し上げるべきだったというふうに現在思っているということでございます。
#377
○行田邦子君 今の答弁、非常に大臣、軽んじられていると思うんですけれども。個別訪問で忙しいから厚生労働省への報告が遅れてしまったというような答弁だったと思いますけれども、それはあり得ないと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
#378
○国務大臣(塩崎恭久君) これは繰り返し申し上げているように、瞬時に報告をすべきというのが我々の思いであって、それも繰り返し、六月一日にこれだけの事案が明らかになって、再びこういうことが起きるとは私も正直思ってもみなかったことでありまして、今後こういうことが絶対にないような体制を、今既に取っておりますけれども、組織としてこういうことが二度と起きないように私はしたいと思っています。
#379
○行田邦子君 質問を続けたいと思うんですけれども、先ほども質問が川田委員からあったと思うんですけれども、再三にわたって大臣が衆議院、参議院の委員会で答弁されているのは、この案件、年金情報流出問題の対応として、審議官クラスを送り込んでいる、日本年金機構に送り込んでいます、しっかりと監督指導しているという答弁がありました。その人数というのは審議官を含めて十七名ということでありますけれども、一体この方たち、何をやっていたのかということが知りたいんですが。
 それで、まず質問をさせていただきたいと思いますが、日本年金機構に伺います。
 今回のこの誤った説明を行ったこととその対応について、日本年金機構の中で誰がこの件について情報共有していたのか、詳しく教えていただけますでしょうか。
#380
○参考人(水島藤一郎君) もっと多いとは思いますが、少なくともこの人たちは共有していたということで申し上げますと、もちろん私でございます。それから副理事長の薄井でございます。それから担当役員といたしましては、事業管理部門担当役員、深田と申します。それから人事・会計部門の担当役員の木谷、それからシステム部門の担当役員の徳武、役員としては少なくともこの者たちはきちっと知っていたと、対応に参画しておりました。
 それから、担当部は、先ほどお叱りをいただきましたが、品質管理部、それから基幹システム開発部が担当部でございます。この担当部は、管理職、担当者は対応に参画をしていたということだと思います。それから、現場でございますが、ブロック本部の本部長及び管理職、そして全事務所の管理職という人たちがこの案件の解決に努力をしてきたということでございます。
 失礼しました、ちょっと訂正をさせていただきます。年金事務所で対象がいらっしゃらなかったところもあるかもしれません。この対応を要する年金事務所であったということでございます。
#381
○行田邦子君 理事長を含めて多くの役員の方が情報共有をしていたということと、品質管理部と基幹システム開発部、それからブロック本部の本部長、管理部長、総合調整グループ長、また年金事務所の所長、幹部クラスということで、結構多くの方が関わり、また情報共有をしていたにもかかわらず、なぜ、この案件で業務の進捗状況を監督指導しなければいけない審議官を含めた十七人の方は一切知らなかったというのは、これ、大臣、いかがでしょうか。
#382
○政府参考人(樽見英樹君) 済みません、私の方に、派遣されている職員の仕事、あるいはどんな職員かということで通告いただいておりましたので、まずそれを私の方からお答え申し上げたいと思います。
 派遣されている職員、大臣官房審議官の福本というのをヘッドにしまして、そのほか、元々、年金局のシステム室、それから監査室というところに属する職員というもので行っている者と、それから今回新たに張り付けた者と、合わせて十七名ということになっているわけでございまして、主として能力の高い補佐クラスということで編成をしているということでございます。ということでございますので、ちょっと補佐クラスの人間についてのお名前は勘弁いただきたいと思いますが。
 今回の事案が生じて、例えば二次被害対策ということで、どういうお知らせをする、どういうふうにお客様に回る、それから、これから基礎年金番号を変えるという手続をどういうふうにする、あるいは今インターネット環境から遮断しておりますので、そういう中で日常業務をどういうふうにする、そういうことを日々年金機構の中で打合せをして担当部がやっているわけでございますが、そういうところに入っていって、言わばそういうところのお目付けをすると同時に、本当にそれで大丈夫なのか、フィージビリティーというものを霞が関的な感覚で言わば指導するということをやっているわけでございます。
 ですので、これは結果的に私が聞いて感じていることでございますが、今回の機構の中の対応は、そういう本件の対応に向けての言わばアクティブないろんな活動というのではなくて、まさに事務処理誤り等をどういうふうにするかという、ややルーチン的な仕事の中の位置付けということになっていたということではないかというふうに考えているところでございます。
#383
○行田邦子君 申し訳ないですけど、非常にふざけた答弁だと思います。
 今回のアラートの漏れ、十万件。十万件というと十分の一、大変な数ですよ。これ、国民の皆さん知ったらもう本当に、知ったらというかもう知っているわけでありますけれども、一体年金大丈夫なのかという、もう大きな大きな誤りであります。にもかかわらず、通常の事務処理誤りという認識でずっと進めていたということに加えて、今の審議官の答弁というのは本当にふざけていると思います。
 私は、日本年金機構はこういうことを繰り返すのであれば、今、基礎年金番号の変更というのを方針として決定しています、百一万人に対してですね。けれども、この百一万人の基礎年金番号の変更というのも本当にちゃんとできるのかと、また何か間違いをするんじゃないかというふうに不安に思ってしまうんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
#384
○国務大臣(塩崎恭久君) 年金受給者の方々のことを第一に考えると。そして、万が一にも大切な年金の支払に滞りや影響が出ないということが大事であり、また、今回の個人情報流出による二次被害を防止するということもこれ徹底しなければならないと。機構において、そういうことを踏まえた上で取るべき手段として、基礎年金番号の変更を行うということにしたわけでございます。
 国民の不安を払拭するための作業の中で万が一またミスを生じるというようなことは、これはもう絶対に避けなきゃいけないことであり、また、大きな混乱をもしそんなことになれば招くものでありますから、決してあってはならないということで、私ども、先ほど来送り込んでいるスタッフをまた有効活用しながら、組織を締め直して、機構がちゃんとフル稼働して作業体制に万全を期すように、しっかり指導監督をしてまいらなければならないというふうに思っているところでございます。
#385
○行田邦子君 ちょっと最後にサイバー攻撃の対処訓練について伺いたかったんですが、済みません、また次回に回させていただきます。大変申し訳ありませんでした。
 終わります。
#386
○渡辺美知太郎君 無所属の渡辺美知太郎です。
 前回の質問に引き続きまして、四情報流出の都道府県について伺いたいと思います。
 基礎年金番号、氏名、住所、生年月日、この四つの情報が漏れた都道府県がなぜか沖縄、福岡、栃木と、ここが九七%を占めるという問題で、前回質問をした際に、理事長から、このようなことになったのは支援をしていたからだということでありまして、福岡の事務所で栃木や沖縄の支援をしていたということについて、まず相違ないでしょうか、伺いたいと思います。理事長に伺います。
#387
○参考人(水島藤一郎君) 機構におきまして作業中の情報の一部が流出をしたものでございまして、四情報に関しましては、作業の内容といたしまして、この三県に関わるものが多かったということでございます。
 各拠点間、どこがどこをということは情報の内容に関わりますので具体的に申し上げておりませんが、基本的には記録問題等で相互に支援を行っていたということでございます。
#388
○渡辺美知太郎君 じゃ、栃木の情報を福岡で支援していたと考えてよろしいんですよね。
#389
○参考人(水島藤一郎君) 具体的にどこがどこをということに関しましては、大変申し訳ございませんが、御勘弁をいただければと思っております。
#390
○渡辺美知太郎君 昨日しっかりとお願いを通告の段階でしておりますし、普通に考えたら福岡の事務所で栃木の情報を支援したと、そう考えるのが普通なんですが、もう少ししっかりとお答えいただけないものでしょうか。
#391
○参考人(水島藤一郎君) 恐縮です、答弁の精査をさせていただけますか。
#392
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#393
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
#394
○参考人(水島藤一郎君) 一定の推測が入りますが、九州ブロックが北関東・信越ブロックを支援していたということだと思います。
#395
○渡辺美知太郎君 ありがとうございます。
 情報なんですけど、九州ブロックに北関東ブロックの情報をどうやって送るんでしょうか。石橋先生の質問などもありましたけど、業務システムにある北関東の情報を、例えば機構LANの中にある全体ファイル、共有サーバーなどで九州ブロックの事務所が受け取ってそこで編集作業をするんでしょうか。情報はどうやって九州ブロックにお渡ししているんですか。
#396
○参考人(水島藤一郎君) 申し訳ございません、ちょっとその実務がどういうふうに行われているか、今、私つまびらかに知っておりませんので、もし分かりましたら、後ほど御説明に参上いたします。
#397
○渡辺美知太郎君 昨日、問取りのときにちらっとお聞きはしたんですが。それは情報伝わっていないんでしょうか。
#398
○参考人(水島藤一郎君) 申し訳ございません、ちょっと聞いておりませんでした。
#399
○渡辺美知太郎君 私は、何でこんな質問をしたかというと、仮に、要は業務システム、例えばブロック内の情報であればインターネットを経由しなくて作業ができると。ただ、違うほかのブロックに情報を移した場合に、インターネットを経由するような情報系システムを使った場合に、これ、より漏れやすくなる可能性があるんじゃないですかということを聞きたかったんですね。もしその辺りで知っていることがあれば御答弁いただきたいんですけど。
#400
○参考人(水島藤一郎君) 一定の、私の今判断をしている限りという前提で申し上げます。
 やはり共有サーバーを使ってやっているはずだと思いますが、それはイントラでやっておりますので、ブロックを越えてもインターネットの回線を使うということはございません。機構内の回線で完結するということでございます。
#401
○渡辺美知太郎君 では、なぜ漏れたんでしょうか。
#402
○参考人(水島藤一郎君) 共有サーバーに保存されていたデータが残念ながら流出したということでございまして、そこに、経路は申し上げられませんが、インターネットの経路を通じて情報が流出したということでございます。
#403
○渡辺美知太郎君 つまり、ほかの事案と同じようなケースで漏れてしまったという理解で、特別な四情報、つまりほかのブロックの情報を扱っていたからというわけではなくて、通常のと同じという理解でよろしいんですね。ちょっとスタッフの方がうなずいておられるので、そうだと思うんですけど。
 では、この支援というのはどのぐらいの頻度で行われているのでしょうか。結構小まめに、頻繁にほかのブロックの情報を受け取られてやられているのか、ちょっと伺いたいんですけど。
#404
○参考人(水島藤一郎君) これはそう多くの場合に行われるということではございません。これは先ほども申し上げましたが、記録問題に機構を挙げて対処をしてまいりましたので、その影響だというふうに思っております。
#405
○渡辺美知太郎君 分かりました。
 あと、ちょっと業務としていろんなことが行われていると思うんですけど、これ当然、支援ということで紙媒体との突合も行うわけですよね。支援で他ブロックのオンラインの情報と紙台帳の突合というのは行うんでしょうか。
#406
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#407
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
#408
○参考人(水島藤一郎君) これも私の理解している範囲でお答えをいたします。
 もし相違しているようであれば後ほどまた御説明に参上いたしますが、基本的には画面で行っておりまして、最後はもちろん紙にいたしてまいりますが、作業は全て画面で行われているというふうに理解をいたしております。
#409
○渡辺美知太郎君 では、支援というのはどのような業務を行うんでしょうか。
#410
○参考人(水島藤一郎君) なかなか具体的に申し上げにくいのでございますが、ある作業を、ほぼ同一の作業を全国の事務センターで行っている場合に、処理が進んでいる事務センターと処理が進んでいない事務センターがございまして、処理が進んでいる事務センターが処理が進んでいない事務センターの仕事を共有サーバーで共有して画面上で処理をするということを行うということだというふうに今私は理解をいたしております。
#411
○渡辺美知太郎君 訂正があれば後でちょっと教えてください。
 私がちょっと心配をしていたのが、いろいろ調べていると、紙媒体との突合作業というのが業務に入っていると思うんですね、更新作業とか。その際に、例えばほかのブロックの帳簿を現物で郵送しているのか、それとも例えばスキャニングしてほかのブロックに送っているかと。スキャニングした場合も、これはインターネットを経由した場合、漏れる可能性があるし、現物なんてもう紛失したら完全にそれはアウトなわけですから、例えば業務の中で紙媒体を扱っている場合にそういったリスクが高くなると思うんですが、いかがですか。
#412
○参考人(水島藤一郎君) 申し訳ございません、御通告をいただければ専門家を連れてまいりましたんですが、大変恐縮ですが、今日専門家がおりませんで、もし時を改めてということでございますれば御説明に参上いたします。
#413
○渡辺美知太郎君 私、これ黙っていようと思っていたんですけど、通告の際にいろいろ聞いたら、いや、もうこれは答えられないというふうに言われているんですね。細かい質問を今日これ全部出したんですよ。そうしたら、いや、捜査上の関係でできませんということを言われていて、それで、いざ立って聞いたら、通告してくれと言われるんですけど、じゃ、どこで通告するんですか。ちょっと、昨日、私は怒りましたよ、本当に。全部細かい質問したら答えられないと言って、しようがないから今こうやって、まあ通告しているものと通告していないものがあるんですけど、じゃ、以後は必ず通告したら誠意を持って対応していただけるんですか。
#414
○参考人(水島藤一郎君) もちろん、誠意を持って対応いたします。
#415
○渡辺美知太郎君 分かりました。じゃ、また機会があればやりたいと思っております。
 では、ちょっと制度の話、NISCとかCSIRTの話をしたいと思っています。
 コンピューターやネットワーク上で何らかの問題が起きていないか監視をするとともに、問題が生じた場合に対処するのがCSIRTだと、これは度々指摘をしておりますし、このCSIRT、各省庁に設置をされています。
 今日はNISCの方にもお越しいただきまして、CSIRT間での、つまり監視をするSOCの部分についてはこれから手を広げていただけるということなんですけど、ウイルスに感染してしまった後の処理、対応部隊であるCSIRT、各省庁間での今その連携状況というのはどうなっているのか、谷脇審議官に伺いたいと思います。
#416
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 各府省庁の今委員御指摘のCSIRTでございますけれども、サイバー攻撃等に対処するために、被害の拡大防止あるいは早期復旧などを円滑に行う体制といたしまして、平成二十五年三月までに全府省庁において整備を完了したところでございます。
 委員御指摘のとおり、CSIRTの役割を十分に果たすためには、各府省庁間の情報の共有による連携を通じて機能強化を図ることが大変重要でございます。このため、NISCにおきましては、これまでサイバー攻撃に係る情報共有体制の整備などを行うとともに、人材育成のためのCSIRT要員の研修、訓練などを行ってきたところでございます。加えて、横の連携ということで、情報セキュリティ緊急支援チーム、いわゆるCYMATを編成しまして連携を図っているところでございます。
 今般の年金機構における個人情報流出事案においては、このCSIRT体制や幹部への報告を含むインシデントへの対処に課題があったというふうに私ども考えておりまして、NISCといたしましては、各府省庁におけるCSIRT体制を一層強化するための取組につきまして、現在策定中の新たなサイバーセキュリティ戦略に盛り込むなど、所要の措置を講じてまいりたいと考えております。
#417
○渡辺美知太郎君 情報の共有というのは、結局かかる前の話ですよね。かかってしまったという情報であって、かかってしまってからどうやって対応するのかというのが、もうちょっと具体的に御答弁いただきたいというのが一つと。
 あとは、このCYMAT、今、最終的には四十人規模をお考えで、全省庁の職員で構成されると聞いておるんですけれども、CSIRTの中には要は一般の職員の方というか専門家がいないと。このCYMATの中には専門家がいるのかというのをちょっと伺いたいんですけれども。
#418
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 まず、委員御指摘のインシデントが発生した後の対応ということでございますけれども、この情報を他の省庁のCSIRTと共有をすることによりまして、同様の脅威にさらされていないかどうか、あるいは対応が必要であるかどうか、こういった点について対処を連携していくという点が重要でございます。
 また、CYMATについて、いわゆる専門的知見を持った者がいるかということでございますけれども、これは各府省のCSIRT要員と重なり合っている部分もございますけれども、基本的にはこうしたサイバーセキュリティーに関する知見を持った者から登録をしているということで御理解をいただきたいと思います。
#419
○渡辺美知太郎君 ちょっとまだCYMATについてはできたばかりですから、また聞きたいと思っていますが。
 セキュリティーの専門家などにお話を聞くと、各省庁で対処するというのは省庁によってレベルの差が開いてしまうのではないかというのと、仮に専門家を養成するとなった場合に、人材が取られてしまうのではないかと。
 一方で、省庁間のシステムの違い、基本的なシステムにそこまで違いはないだろうと、そういったことから、省庁別ではなくて全省庁で共通一括して大きな組織をつくるべきではないかという指摘があるのですが、そういった指摘に対してどのような御説明をなさいますか。
#420
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 各府省が持っております情報システムの特性ですとかあるいは業務の内容、こういったものを踏まえますと、基本的には各府省が情報システムを構築、運営する中で、セキュリティーの対応についても各府省において行うべきだというふうに考えております。ただ、各省横断的な部分、こういったものがございますので、この部分につきましては私どもNISCが積極的に対応をしていく必要があるというふうに考えております。
 また、将来的には、各府省が持っております情報システムをより統合化の方向へ持っていくということになってくるかと思います。この場合には、当然のことながら、セキュリティーの対策、対応チームというものも一定の集約化というものを図っていくというのも一つの方向感であろうというふうに考えております。
#421
○渡辺美知太郎君 今は各省庁、行政機関のレベルでは連携をするという話でしたが、このCSIRTに当たる部分で独立行政法人や特殊法人とも今後どのような連携をされていくのでしょうか。ちょっと伺いたいと思います。
#422
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 独立行政法人につきましては、現在、各府省に適用しておりますいわゆる統一基準、セキュリティーポリシーのベースラインとなるものでございますが、これと同じものを基本的には適用するということになってございます。したがいまして、独立行政法人につきましても、CSIRT、インシデントレスポンスの体制をきちんと整備するということが必要でございます。
 なお、各府省庁が年一回行います独立行政法人の業務実績評価の内容に本年度から情報セキュリティー対策を加えたところでございまして、その結果については私どもNISCとしてもきちんと確認をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
#423
○渡辺美知太郎君 今まではNISCの方に御答弁いただいたんですが、では、厚労省に伺いたいと思います。
 厚労省としては、これまで所管の独立行政法人、それから機構を含む特殊法人に対してCSIRTを設置するように指示をされてこられたのでしょうか。安藤審議官に伺いたいと思います。
#424
○政府参考人(安藤英作君) お答え申し上げます。
 先ほどNISCの方からも御説明がございましたが、独立行政法人につきましては、昨年六月の政府の情報セキュリティ対策推進会議におきまして、政府の情報セキュリティー対策、この中にはCSIRTの体制も含まれておりますけれども、それを踏まえまして情報セキュリティー対策を定めるということが決まってございます。これを受けまして、厚生労働省といたしましても、各独立行政法人にきちっと対応するように指導、指示をしているところでございます。
 また、特殊法人につきましても、昨年の四月に各法人に同様の対応を求めているというところでございます。
#425
○渡辺美知太郎君 でも、機構にはなかったわけですよね。
#426
○政府参考人(安藤英作君) お答え申し上げます。
 先ほど指示をいたしました政府の対応を踏まえた情報セキュリティー対策ということでありますけれども、内容的には政府のセキュリティーポリシーなどを踏まえたセキュリティーポリシーをつくっていくということでございます。このセキュリティーポリシーの中にはCSIRTが入っているわけでございますが、具体的な名称をどうするかということまではきちっと定めていないというところでございます。
#427
○渡辺美知太郎君 これはほかの先生方の質問で明らかになっていますけど、年金機構はサーバーのメンテナンス業務を業務委託、NTTデータにお願いをしていて、その際にウイルス除去会社が、NTTデータの方で用意をしていたということなんですけど、厚労省の審査基準というか合格ラインにこれは達していたんですか。厚労省に伺いたいと思います。
#428
○政府参考人(安藤英作君) その辺のところにつきましてはきちっと検証していく必要があろうと存じます。
 私どものCSIRTの体制につきましても、今後、即応性、専門性の不足といったものが指摘されてございますので、同様に機構の体制につきましてもきちっと検証していきたいと存じますし、また、私どもと機構との連携の在り方等につきましてもきちっと検証していきたいと存じます。
#429
○渡辺美知太郎君 機構にとどまらず、管轄している特殊法人のウイルス対策などは厚労省の方ではチェックはしてこなかったんですか。
#430
○政府参考人(安藤英作君) お答え申し上げます。
 今回の事案を受けまして、私どもでは速やかに、所管の独立行政法人、特殊法人に関しまして、個人情報の安全化への徹底を図るように依頼をしたところでございます。
 また、これはNISCの方でおやりになられているところでございますけれども、年に一度、独立行政法人に対する情報セキュリティー対策の実施状況の確認をいたしておりまして、私どももその中身につきましてきちっと管理をしているというところでございます。
#431
○渡辺美知太郎君 ちょっと時間が余りないので質問を飛ばしたいなと思っております。
 大臣にちょっと伺いたいんですが、大臣は先ほど来、いろんな先生もおっしゃっていますが、消えた年金問題のときに官房長官をなさっておられまして、私も、ちょっとプライベートな話になるんですが、当時の消えた年金問題についてはおじからもいろいろとお話を聞いておりました。ただ、今回の年金流出問題、やはりこれはほかの機関でも起こり得る原因と、それから、明らかに情報を隠蔽している、パスワードを設定していなかった、パスワードは設定したと虚偽の報告を行っていたわけであって、やはりこれは機構の体質もあると思っております。
 大臣としては、かつて官房長官をされていたときの旧社保庁の頃からどのように機構が変わってきたのか、そして全く変わってきていないのか。是非、昔の御経験も踏まえて、ちょっと御感想をお聞かせ願えればと思います。
#432
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど来、少しずつ私も八年前の経験を踏まえたことを御答弁申し上げてまいりましたけれども、日本年金機構の、今回、システムあるいは運用の基本的な問題があったことはもう言うまでもないことでございます。
 厚生労働省の対応も含めて、大切な年金に対して不安を惹起したということは大変申し訳ないというふうに思うわけであって、旧社保庁について、年金記録問題とか、あるいは職員の、年金記録をのぞき見るとか、いろんな問題がございました。そういうような多くの問題が生じて国民の信頼を失ったわけでありますので、その組織体質を一掃して、真に国民の信頼に堪え得る日本年金機構を設置したというのが政策意図であったわけであります。
 以来、どの内閣でもこのことは重要課題で、民主党政権のときにスタートしたこの組織であり、また第二次安倍内閣でも引き継いだわけでありまして、その途上でこういうようなことが起きたということは、大変私としても残念な思いであります。
 何しろ組織の体質をがらっと変えようということであったはずであるわけでありますが、組織の中の職員の意識改革も、あるいは幹部の意識改革もまだまだ必要でもあろうし、また、厚生労働省の監督の下で、厚生労働省の下で年金業務を行ってもらわなきゃいけない組織でありながら、先ほど来厳しく指摘を今受けているように、しかるべき情報が上がってこないというようなていたらくでありますので、我々としても、年金の監督指導、この体制は抜本的にやっぱり見直して強化をしていかなければならないと。
 そして、先ほどお話が出たように、やはり組織でありますから、その組織の言ってみれば士気が高くなければいけないので、この士気をどうやって高くする中で効率よく、そして国民からの信頼をいただけるような年金業務をやっていただけるような組織に生まれ変わるのか、そういう観点からもう一回原点に立ち返って見直したいと、こう思います。
#433
○渡辺美知太郎君 時間になりましたので、私の質問は以上で終わりたいと思います。ありがとうございました。
#434
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず、理事長にお聞きをいたします。
 先日、七月九日、この参議院の厚生労働委員会で、年金に関して情報流出があったにもかかわらず、ないと回答してしまったことの原因について、分からないと答えたわけですね。でも、分かっていたわけですよね。少なくとも、分かった範囲についてこの委員会で説明をすべきではなかったんですか。虚偽答弁じゃないですか。
#435
○参考人(水島藤一郎君) 先ほども御答弁申し上げましたが、まだ詰めるべき点があるというふうに考えて調査を行っておりますということを申し上げたわけでございますが、その判断が適切であったかということに関しましては、やはり事実を、かなりの事実を把握をしていたということを踏まえますと、適切ではなかったというふうに反省をいたしております。
#436
○福島みずほ君 九九%分かっていたじゃないですか。つまり、私たちも年金の流出問題について事実に迫り、対策を講じたいと思っているから質問しているわけで、分からないと答えるのは、これ裁判だったら虚偽答弁になると思いますが、いかがですか。虚偽じゃないですか。
#437
○参考人(水島藤一郎君) 説明を誤っていたわけでございますけれども、アラートの表示の付加が誤ったという原因についてはある程度、ある程度と申しますか、判明をいたしておりました。それ以外に、先ほども申し上げましたが、コールセンターと事務所でのそれぞれの対応、あるいはどのように間違えていたかというようなことに関してきちんと精査をした上で御説明を申し上げたいというふうに考えた次第でございます。
#438
○福島みずほ君 当時そう言えばよかったんじゃないですか。アラート表示についてこういう問題がある、そして現在でもコールセンターにおける誤りは二十三名なわけだから、当時分かっているわけですよ。九九%分かっていることをなぜこの委員会で言わなかったんですか。
#439
○参考人(水島藤一郎君) 同じことの繰り返しで恐縮でございますが、その時点では、そのようなことに関してもきちんと調査をした上で御説明申し上げるべきだというふうに考えておりましたが、現在ではやはりその時点の判断が誤っていたというふうに考えているということでございます。
#440
○福島みずほ君 当時分かっている範囲、つまり九九%分かっているわけですから、原因は何ですかと聞かれたときに、こうですというふうに答えるべきじゃないですか。どうしてそういう真摯な答弁ではなかったんでしょうか。
 では逆に、虚偽答弁であったことをお認めになられますか。
#441
○参考人(水島藤一郎君) 虚偽答弁を申し上げるようなつもりは毛頭ございませんでした。私の認識が誤っていたということに関しましてはおわびを申し上げる次第でございますけれども、その時点でも申し上げましたが、できるだけ早く、本日の委員会でもその原因について御説明申し上げたいということを申し上げたと思っております。
#442
○福島みずほ君 九九%分かっていることを、なぜ委員会で言わなかったんですか。
#443
○参考人(水島藤一郎君) 誠に申し訳ございません、繰り返しになって恐縮でございますが、その時点では、全体について把握をした上で御説明申し上げるべきだというふうに考えていたということでございます。
#444
○福島みずほ君 理由は何かと聞かれて、ほぼ九九%分かっていたら、そのことをきちっと説明するべきではないですか。分からないという説明は明確に虚偽答弁ですよ。だって、当時ほとんど分かっているわけですから。コールセンターでの誤りは二十三名にしかすぎない。その当時分かっているぎりぎりのことを誠実に伝えるという態度がないから、ここまでずるずる来たんじゃないでしょうか。
 大臣、しかるべきときにきちっと国民に対して謝罪をすべきだと考えますが、いかがですか。
#445
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の説明の誤りの問題ももちろんでありますが、元々の個人情報の流出が、サイバーアタックといえども守りが甘かった、そして対応が極めて不十分だった、年金局、厚生労働省の監督も実に不十分であったというようなこともあって、それらを先ほど来申し上げているように、総合的にやっぱり検証をしながら、自らも検証し、そして第三者委員会にも検証していただいて、それらを受けてどういうけじめを付けるべきかということを考えるべきだということを繰り返し私は申し上げてきたところでございます。
#446
○福島みずほ君 第三者委員会は第三者委員会です。第三者委員会が結論を出す前に、厚生労働省として、厚生労働大臣として、しっかりけじめを付けるべきだと考えます。
 先日も質問いたしましたが、「特定個人情報保護評価書(全項目評価書)」を配付しておりますので、これに基づいて質問をいたします。
 評価書番号一、評価書名「公的年金業務等に関する事務 全項目評価書」、これは、「特定個人情報の漏えいその他の事態を発生させるリスクを軽減させるために十分な措置を講じ、もって個人のプライバシー等の権利利益の保護に取り組んでいることを宣言する。」、厚生労働大臣はこう宣言されて、評価実施機関名は厚生労働大臣ですが、このとおりで、なぜこういうふうに判断されたんでしょうか。
#447
○国務大臣(塩崎恭久君) 今お配りをいただいた全項目評価書でございますけれども、特定個人情報保護評価は、国の行政機関や地方公共団体などマイナンバーを保有する機関がマイナンバーを保有する前に自ら情報漏えい等のリスク対策を講じ、これを国民に公表する制度であって、マイナンバー保護措置の一つとして重要な制度であるということを認識しておるところでございます。
 この機構の評価書においては、マイナンバー導入に際しての取扱いとして、特定個人情報を扱う端末とインターネットを扱う端末とを分けており、特定個人情報を扱う端末については外部と接続しないこと、それから特定個人情報の複製、外部への持ち出しを禁止すること、不正プログラム対策や不正アクセス対策を講じることなどを記載をしておりまして、機構が評価書に記載されているとおりに取り扱うのであれば特段の問題は認められないと判断をして、特定個人情報保護委員会に承認されたものと承知をしておるところでございます。
 ただし、今回個人情報の流出が生じたことを考えれば、現実の機構の個人情報保護の認識やルールの遵守状況は極めて甘かったと判断せざるを得ないと思います。年金情報は大切な個人情報でございますので、今回の事態を踏まえて、これを守る体制を再構築するということが私どもの使命だと考えております。
#448
○福島みずほ君 この評価書は三月五日に厚生労働大臣が出しているんですが、百点満点ですよね、全部ちゃんとやっていると。安全管理規程について十分に整備している、安全管理体制・規程の職員への周知、十分に周知している、物理的対策について十分に行っている、技術的対策について十分に行っているとなっていて、とりわけ技術的対策の具体的な対策の内容、不正アクセス対策。不正アクセス対策については、侵入防止及び侵入検知機能を有した装置を導入し、ネットワークへの不正侵入を検知し、管理者に通知する機能を構築する。これを見ると完璧なんですが、皮肉なことに漏れたわけですよね。
 大臣、これ百点満点の評価で出しているわけですが、今回、年金情報が大量に流出した責任を厚生労働大臣はどのように取られるんでしょうか。
#449
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げたとおり、これは機構が評価書に記載されているとおりの手順を踏んでいけば特段の問題は認められないという判断でございまして、特定個人情報保護委員会に承認をされたという格好になっているわけでございます。
 にもかかわらず、個人情報が出たということでありまして、これはですからこの手順をきちっと踏んでいないという部分があったということが容易に想像されるわけであって、こういうようなことが、コンプライアンス上きちっとルールを定めて、それに従うかどうかということについての内部統制がしっかりできていない機構の問題、そしてまた、それを十分チェックできない年金局、厚生労働省の問題もこれは否定し難い事実だろうというふうに思いますので、これを、先ほど来申し上げているように、先生が御指摘のように、当事者たる機構と厚生労働省が自ら検証をするとともに、他の目で見ていただく第三者検証委員会によっても同時に見ていただいて、それを踏まえた上で私どもとしては今後どうするのか、再発防止策を含めてしっかりとけじめを付けていくということが大事だというふうに思います。
#450
○福島みずほ君 厚生労働大臣は、不正アクセス対策も含めこのようにやると、きっちりやっているわけですよね。監督責任は機構に対しても持っております。百点満点、大丈夫だというのを三月五日に出している。これは厚生労働大臣が評価実施機関名として大丈夫だというのを出しているわけですよね。でも、全然それは駄目であったと。その責任はどう取られるんですか。
#451
○国務大臣(塩崎恭久君) それは先ほど申し上げたとおりで、現実にこのとおりやっていなかったということが今回のような結果をもたらしているわけでありますから、先ほど申し上げたように、当事者たる機構も、そして監督をする年金局も厚生労働大臣も、それぞれ自らのけじめはどこに付けるべきなのかということは、先ほど申し上げたような自己検証、そして第三者検証、こういったものを踏まえた上でこれからの取るべき道を選ぶということだというふうに思います。
#452
○福島みずほ君 改めてお聞きします。
 運用面も含めてなっていなかったということについて、にもかかわらず、大丈夫だということを評価し、提出した大臣の責任はどうなるんでしょうか。
#453
○国務大臣(塩崎恭久君) 何度も申し上げておりますけれども、例えばセキュリティーの対策がどれだけ万全にできていて、あるいはできていなくて、そしてまた、それがいつから、なぜこのようになっていたのか、そして個々の対応としてどこがおかしかったのか等々、あらゆる角度からの検証をしなければ、何が起きたのかという真相を明らかにするということをやらない限りは、何をもってすれば再発を防げることになるのか、つまり国民の大事な年金の受給権を守り切るというために何を必要なのかということは、極めて時間軸もかなり長く過去から取って、そしてこれから将来どういうふうにしていくべきなのか、その間にどういう責任がどこにあったのかということを徹底的に検証するということをやるということを先ほど来申し上げているわけで、それを実行するしかないというふうに思います。
#454
○福島みずほ君 公的年金業務等に関する事務で、百点満点というのであったにもかかわらず漏れてしまった。運用面でなく制度上の問題もあると思います。
 他の省庁の特定個人情報保護評価はどうなっていますか。
#455
○政府参考人(其田真理君) お答え申し上げます。
 平成二十七年七月十三日現在で、厚生労働省以外の省庁からは、三府省庁から四つの事務について特定個人情報保護評価書が公表されております。
#456
○福島みずほ君 総務省、国税庁、総理大臣から出ているわけですが、その評価書、大丈夫ですか。
#457
○政府参考人(其田真理君) 特定個人情報保護評価は、マイナンバーを導入する際の、どのようにリスクを講ずるかということ、ある種、導入後の将来のリスク対策について記載して公表する制度でございます。この点につきまして、委員会として審査を行いまして承認をいたしております。
#458
○福島みずほ君 厚労省の評価が満点だったにもかかわらずリスク対策が全くできていなかったことを考えれば、この評価自体が無意味だったと言えるのではないですか。評価書を撤回すべきではないですか。
 また、他の三省庁が出した四つの評価書も信頼性がなくなっています。評価システムを抜本的に見直す必要があるのではないですか。
#459
○政府参考人(其田真理君) 少し繰り返しになりますが、特定個人情報保護評価と申しますのは、現状の事務を評価するということではなくて、マイナンバーを保有する前に、マイナンバーを保有する際のリスクを評価して、その対策について書面にして公表する制度でございます。
 また、委員会といたしましては、マイナンバー運用開始後に保護評価書に記載されたリスク対策がしっかりと実行されているかという点を含めまして、監視、監督に着実に取り組んでまいりたいと思います。
#460
○福島みずほ君 総理大臣から情報提供等記録開示システムの運営に関する事務、マイナンバーのポータルですが、いずれも適切な措置、十分な措置を講じているとして、それぞれ国税からも国税関係、国税の賦課徴収事務とか全部出ているわけですね。でも、年金について全く駄目だった。であれば、ほかの評価書も推して知るべしじゃないですか。
 じゃ、逆に内閣府にお聞きしますが、この評価書、ペーパーだけ信じてマイナンバーを導入していいんですか。
#461
○政府参考人(向井治紀君) お答え申し上げます。
 この事前の保護評価につきましては、先ほどから事務局長が答弁しているとおりでございますけれども、マイナンバーが導入される際の、された後のリスク対策につきまして、事前に自ら評価して、そしてそれを公表するものでございます。先ほどから厚生労働省のが出ておりますけど、厚生労働大臣がそういうふうに宣言をすると、このようになってございます。したがいまして、その宣言については一定の責任が生じるのではないかというふうに考えておりまして、それらのことは、ちゃんとやられるというのは当然のことながら各省庁の責任でありますし、それを更に特定個人情報保護委員会がちゃんと監視、監督していくということによって担保されていくというふうに考えております。
#462
○福島みずほ君 担保されていないことが明らかになったわけじゃないですか。紙切れで大臣が百点満点とやったところで信用できないことが明らかになったわけで、他の省庁についてもこれはそのとおりだと思いますよ。幾ら百点満点というのをやっても信頼できないということが明らかになりました。
 これ、ペーパー出している役所はまだましかもしれない。出していない役所だってまだたくさんあるわけですよね。こんな状況でマイナンバーの導入なんかできないと思いますよ。だって、現に厚労省は、この評価書が駄目だったということがはっきり客観的に明らかになっているわけですから、マイナンバーの導入などできないと思います。各役所が評価書を出して、その運用面に従ってやってもらっているはずだなんというのは絵に描いた餅ですよ。こんなものを評価できないというふうに思います。
 それで、実は自治体の負担もあります。
 マイナンバー制度導入に当たっては、地方公共団体に求められる事務として、制度全体の取りまとめ課の決定、どのような事務で番号を利用するかの洗い出しと各担当課の決定、情報連携等への対応に向けたシステムの要件定義と改修、特定個人情報保護評価の実施、各種保護措置を講ずる、または番号を独自利用するための条例改正、番号通知及びカード交付のための体制整備、職員への研修、市町村職員の給与支払等における番号を取り扱うための準備等といった膨大な負担増があります。地方公共団体の圧迫を、人数は今非常に減っていますから、負担を非常に増やすものではないでしょうか。
 現に、例えば、自治体からもマイナンバー実施中止を求める意見書が出ております。長野県埴科郡坂城町議会は、六月十九日、マイナンバー制度の実施中止を求める意見書を決議し、参議院議長に対して提出をしました。また、七月六日には、全国百四の地方議員が、番号利用拡大法案の廃案、番号通知の延期を含む導入スケジュールの全面見直しなどの緊急アピールを公表しました。
 このような地域の声を真摯に受け止めるべきではないですか。
#463
○政府参考人(向井治紀君) お答え申し上げます。
 マイナンバー制度は、より公平公正な社会保障制度、税制の基盤としまして、また情報社会のインフラとして、国民の利便性の向上や地方公共団体も含めた行政の効率化に資するものであるというふうに考えてございます。その着実な実施につきましては、全国知事会、全国市長会、全国町村会からも着実な実施をせよというふうな要請をいただいておるところでございます。
 マイナンバー制度の導入に向けては、御指摘のとおり、地方公共団体には様々な取組をいただく必要がありますが、政府としましては、システムの整備など、その準備状況についてはおおむね順調に進んでいるものと認識してございます。また、国や地方公共団体の担当職員が情報共有を図るためのサイト、四十七都道府県での現地説明会の開催等を通じ、地方公共団体に対するきめ細かな情報提供も行っているところでございます。
 引き続き、関係省庁や地方公共団体と連携を図りつつ、制度の円滑な導入に万全を期してまいりたいと考えております。
#464
○福島みずほ君 情報連携のために最新の住民情報のコピーを記録管理する自治体の中間サーバーは、全国二か所、相互バックアップするため実質は全国一か所で一括管理をされます。総務省は、この中間サーバー・プラットフォームの共同化、集約化を全国自治体に対して強く求めております。しかし、地方自治体は、国の機関に比べてセキュリティー対策がより脆弱であるところもあり得ます。
 仮に、地方自治体経由で中間サーバーにサイバー攻撃が掛けられた場合、最悪の事態として、一億二千万人の最高度のプライバシーが一挙に盗まれるおそれはないんでしょうか。
#465
○政府参考人(時澤忠君) お答えいたします。
 自治体の中間サーバー・プラットフォームにつきましては、自治体全体で一定の高いセキュリティー水準を確保するために、不正対策侵入装置等を備え、強固にセキュリティーが確保されたデータセンターにおいて共同化、集約化して整備することといたしております。
 自治体中間サーバーで管理するデータにつきましては、漏えいリスクに対応するために、自治体ごとにアクセスが限定された暗号化されたデータベースにおきまして区分管理することとしておりまして、データを保有する自治体以外は当該データを取り扱えないような仕組みになっております。
 また、加えまして、情報連携におきましては、中間サーバーのデータベースでは、マイナンバーや氏名、性別、年齢、住所といった四情報そのものは管理をいたしませんで、機関別、個人別に生成され暗号化されました符合と、四情報とひも付いておりません個人情報のみを取り扱うことといたしておりまして、これによりまして、万一、自治体中間サーバーから情報が漏れたといたしましても、当該情報の本人が特定されない仕組みとなっております。
 加えまして、セキュリティー対策といたしましては、インターネットから隔離し、行政専用の閉鎖的なネットワークを使う、それから、自治体中間サーバーに接続する回線についても自治体ごとに分離する、こういったセキュリティー対策を講じることとしておりまして、これらの取組を通じまして、マイナンバー制度に対する国民の信頼が得られますよう、中間サーバーのセキュリティー確保について万全を期してまいりたいと考えております。
#466
○福島みずほ君 マイナンバーにおいて予防接種履歴や特定健康診査の個人情報がつながることになります。理解できないのは、予防接種は子供でしたら母子手帳にどれだけ受けたかが書いてありますし、それから特定健診も、受ければ本人に健診の結果が来るわけで、本人がそれを持っていれば何も問題がない。なぜこれらをマイナンバーにつなげるんでしょうか。とりわけ特定健康診査では問診票もつなげると。でも、問診票の中に質問票、服薬歴なども入るわけで、あるいは問診した結果も入るわけで、かなり個人の病気やいろんな医療情報が入っちゃうんですね。これはセンシティブ情報で、極めて問題である、あるいは漏れたら大変なことになると思いますが、入る理由と、そのことについていかがお考えでしょうか。
#467
○政府参考人(安藤英作君) お答え申し上げます。
 先生からお話がございましたとおり、現在国会で御審議をいただいております番号法の改正におきましては、行政機関同士の予防接種履歴の連携と、それから、保険者が行います特定健診等の情報管理にマイナンバーを用いるとされてございます。どちらも、現在法律に基づいて行われております情報管理や情報連携を、より正確かつ効率的に実施するためにマイナンバーを利用するというものでございます。
 特定健診につきましては、お話がございましたが、本人の同意を前提といたしまして特定健診情報を円滑に引き継ぐということでございます。また、予防接種の履歴に関しましては、現在、お話がございましたとおり、母子手帳等で確認をいたしておりますけれども、より確実に、間違いが起こらないように引き継がれるということになろうと存じます。
#468
○福島みずほ君 問題です。カルテの情報開示ですら本人になかなか来ないのに、何で情報が向こうに集積していくのか。
 医療情報についてはとりわけ問題であるということを申し上げ、質問を終わります。
#469
○委員長(丸川珠代君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後五時一分散会
ソース: 国立国会図書館
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