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2015/06/19 第189回国会 参議院 参議院会議録情報 第189回国会 災害対策特別委員会 第6号
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2015/06/19 第189回国会 参議院

参議院会議録情報 第189回国会 災害対策特別委員会 第6号

#1
第189回国会 災害対策特別委員会 第6号
平成二十七年六月十九日(金曜日)
   午前十時十五分開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月十八日
    辞任         補欠選任
     舞立 昇治君     大野 泰正君
     那谷屋正義君     田城  郁君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         秋野 公造君
    理 事
                古賀友一郎君
                松下 新平君
                野田 国義君
                山本 博司君
    委 員
                磯崎 仁彦君
                大野 泰正君
                高野光二郎君
                柘植 芳文君
                長峯  誠君
                羽生田 俊君
                馬場 成志君
                吉川ゆうみ君
                大島九州男君
                大野 元裕君
                田城  郁君
                水岡 俊一君
                東   徹君
                仁比 聡平君
                田中  茂君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        山谷えり子君
   副大臣
       復興副大臣    長島 忠美君
       内閣府副大臣   赤澤 亮正君
       文部科学副大臣  丹羽 秀樹君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        松本 洋平君
       経済産業大臣政
       務官       岩井 茂樹君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 利幸君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        日原 洋文君
       文部科学大臣官
       房審議官     森  晃憲君
       厚生労働省職業
       安定局雇用開発
       部長       広畑 義久君
       農林水産省生産
       局農産部長    柄澤  彰君
       農林水産技術会
       議事務局研究総
       務官       大野 高志君
       経済産業大臣官
       房地域経済産業
       審議官      井上 宏司君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        池内 幸司君
       気象庁長官    西出 則武君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○活動火山対策特別措置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(秋野公造君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、舞立昇治君及び那谷屋正義君が委員を辞任され、その補欠として大野泰正君及び田城郁君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(秋野公造君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 活動火山対策特別措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府政策統括官日原洋文君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(秋野公造君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(秋野公造君) 活動火山対策特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○古賀友一郎君 おはようございます。自由民主党の古賀友一郎です。当委員会では初めての質問となりますけれども、よろしくお願いいたします。
 今日は、活火山特措法改正案の審議ということでありますけれども、もうまさにこの法案が国会に提出された先月二十九日、口永良部島の新岳が爆発的噴火を起こし、気象庁から噴火警戒レベル五が発令されました。これに対し、地元の関係機関連携の下、その日のうちに迅速な全島避難が実現できたことは大変すばらしかったと思いますし、また、政府におかれましても、赤澤副大臣を団長とする政府調査団の派遣や、先週十三日の安倍総理の地元激励など、的確に対応していただいていることに感謝申し上げたいと思います。
 しかしながら、島外への避難を余儀なくされた被災者の皆さんにおかれては、無事に避難はできたものの、いつ火山活動が終息するのか、いつ帰島できるのか、先の見えない不安な日々を過ごされております。一日も早く島に帰りたいという避難島民の方々の痛切な訴えに対して、はっきり答えられないもどかしさは誰しも同じでありましょうけれども、これから重要なことは、避難生活の長期化も懸念される中で、帰島したいという島民の皆さんの気持ちが折れてしまわないようにしっかりとフォローすることだと思っております。そのためには、政府においても帰島に向けた可能性をとことん追求していただきたいと思います。もちろん、今すぐできるかどうかは別問題です。
 配付資料の島の地図の中でこの青い部分、これが居住区域でありますけれども、火山災害の危険度は島の中でも地区ごとに差があるようですから、今後、火山活動の状況に加えて、地区ごとの安全性を考慮した上で、部分的にでも帰島できる地区がないのかどうか、可能性を検討してもよいのではないかと、このように思っております。一部でも帰れる人が出てくれば、その人だけではなくて、それ以外の島民の皆さんの希望にもつながるのではないかと、このように思います。
 先日も、当委員会で一時帰島拡大の議論がありまして、その可能性も追求していただきたいところでありますけれども、今申し上げた一部帰島とでもいいますか、その可能性を追求することについて、山谷大臣のお考えを伺いたいと思います。
#7
○国務大臣(山谷えり子君) 現在、避難を余儀なくされている住民の皆様にとって、一日も早い帰島は生活の再建の上でも非常に重要なことだというふうに考えております。しかしながら、口永良部島においては、昨日も噴火が発生するなど火山活動活発な状態が続いておりまして、現状においては部分的帰島についても困難な状況にございます。
 今後、火山活動が低下し、監視観測等により噴火の影響が及ばないと判断されれば、当該地域の住民から帰島することも可能であると考えておりますが、帰島の最終的な判断につきましては、火山専門家も参画している口永良部島噴火災害対策連絡会議において議論をされ、そしてまた屋久島町長が行うこととなります。
 政府としましては、気象庁による火山活動のきめ細やかな監視観測を始めとして、帰島後の住民の安全確保に関する技術的な助言など、住民の一日も早い帰島に向けた支援を行ってまいる所存でございます。
#8
○古賀友一郎君 ありがとうございました。
 今は難しいということであろうと思います。そこは私も理解をいたします。ただ、どうにかして帰る余地がないか、少しでもないか、そういう姿勢が恐らく政府には必要だと思うんです。人間、希望があれば、現状が苦しくても我慢はできます。先が見えないということが大変つらいことではないでしょうか。政府としても、やっぱりあらゆる可能性を追求するという姿勢でよろしくお願いしたいと思います。
 次に移りますが、今回の法案策定の中で広く知られるようになったことは、我が国は世界有数の火山国でありながら、その専門家が非常に少ないということであります。火山研究を専門として実際の火山観測に携わっている研究者は全国で八十人程度にすぎません。幾ら火山防災のために機器やシステムを整備しても、それを使って動かす専門家がいなければ意味はありません。
 今回の法案では、新たに火山専門家の育成、確保が国と地方公共団体の努力義務とされておりますけれども、具体的にどうやって育成、確保をしていくのか。衆議院の審議では、文部科学省は、観測研究と人材育成を一体的に行うプログラムを構築していく旨答弁されておりますけれども、それだけじゃよく分かりません。どういうプログラムを想定しているのか、ひとつここは若い研究者がわくわくするように、分かりやすく御説明いただきたいと思います。
#9
○政府参考人(森晃憲君) 御嶽山の噴火を踏まえまして、平成二十六年十一月に取りまとめられました科学技術・学術審議会測地学分科会の地震火山部会の報告書におきましては、次代を担う若手研究者が少ない中で、将来的に観測研究を担う火山研究者の減少が懸念され、人材の育成、確保が喫緊の課題であること、そして、観測研究と人材育成を一体的に行うプログラムの構築を目指す必要があることなどが提言されております。
 この報告を具体化するために、現在、省内に藤井副大臣を座長とする局課横断的な検討の場を設け、若手を含む火山研究者の育成のための方策について検討を進めているところでございます。
 具体的には、現在検討中ではございますけれども、その際、他分野の研究者や民間企業等との連携強化によって、火山学の裾野を拡大し、若い研究者が意欲を持って取り組めるような魅力的な研究プロジェクトと、火山研究者の育成のための方策をつくる必要があると認識をしております。
 火山研究者の火山防災協議会への積極的な参加など、様々な活動の場が期待される中で、文部科学省といたしましては、今後とも関係機関と協力しながら、火山研究者の育成、確保に努めてまいります。
#10
○古賀友一郎君 ありがとうございました。
 他分野との連携、ここがやっぱりキーワードのように思いました。火山の専門家が魅力ある職となるためには、要するに、一つは生計のめどが立つということが大変重要だと思いますし、あわせて、将来性といいますか、先ほど私、わくわく感というふうに申し上げましたけれども、そういった将来性というのは非常に重要な要素になるんだろうなと、このように思っております。例えば連携する場合でも、学者同士だけではなくて、応用研究的なものも含めて企業と連携するというようなことも大変魅力的ではないのかなと、そうすることによって、今言った二つの要素を実現できそうな、そんな期待もできるわけであります。
 是非ここは、そういった若手研究者に魅力のたっぷりある、そういったプロジェクトを推進していただきたいと思いますし、これは当然、予算が必要になってくると思いますから、また来年度予算に向けてしっかり文科省として頑張っていただきたいと、このように考えておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 次に進みたいと思います。
 御嶽山噴火災害は戦後最悪の犠牲者を出し、今回の法改正の契機となったわけでありますけれども、それまでの戦後最悪は、私の地元でもあります雲仙・普賢岳の噴火災害でございました。今から二十四年前の平成三年六月三日、大火砕流によって四十三名もの犠牲者を出す大惨事となりました。
 当時、私は役所に入省したばかりの頃でありましたけれども、ある先輩職員から、大火砕流で多くの消防団員が犠牲になったのはマスコミのせいだということを聞かされて、ショックを受けた記憶がございます。少しでもいい映像、いい写真を撮るために、多くの報道陣が避難勧告区域内に入り込んでいたところ、そのうちの一部、これは民放キー局とのことでありますけれども、避難住民の留守宅に勝手に入って電気や電話を使っていたことなどが発覚したということで、消防団の人たちが避難勧告区域内で警戒活動を行っていた。そこに大火砕流が襲ってきたわけであります。報道関係者十六名に加えまして、消防団員十二名、報道関係者を運んでいたタクシー運転手四名、避難を呼びかけていた警察官二名も巻き添えの犠牲者となってしまいました。
 このことから、私は、火砕流の危険性に対する認識、これは当然なんですけれども、そのほかに危険なエリアへの立入り規制の在り方を教訓としなければならないと、このように考えているわけでありますけれども、避難勧告区域に法的強制力がないからといって、災害対策基本法に基づく警戒区域を設定して強制的に立入りを規制してしまいますと、今度は生活に行き詰まってしまう住民も出てきてしまうということで、当時の島原市長さんは大変苦しまれました。
 法制定以来、市街地を含めて警戒区域が設定されたということがなかったことも、これは葛藤を大きくした原因のようでありますけれども、多くの犠牲者が出たということで、まさに苦渋の決断で設定されたわけであります。その結果、その後の火砕流や土石流による被害を防ぐことができたわけでありますけれども、一方では、餌を与えられなくなったエリア内の鶏や家畜は全滅、若い酪農家の方が自らの牛舎で命を絶ったという痛ましい事件もあったそうであります。
 そこで、この際確認しておきたいのは、この事例の重要なポイントとなった警戒区域制度の運用についてであります。
 災害対策基本法六十三条一項によりますと、この制度は、区域内への立入りを単に禁止するだけではなくて制限にとどめることもできる、そういう制度でございますから、一般的には立入りを禁止しつつも、例えば畜産農家が家畜に餌を与えるなど、住民の生活基盤を維持するためにやむを得ない場合には、市町村長の許可を得て必要最小限の範囲で区域内に立ち入らせる運用というものもこれは可能であると、このように私も考えておりますけれども、この点を確認させていただきたいと思います。
#11
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 災害対策は、状況に応じまして必要な規制や避難を行い、人命保護を第一に対策を講じることが不可欠でございます。このような観点から、委員御指摘のとおり、災害対策基本法第六十三条におきましては、災害が発生し、又は発生しようとしている場合において、人の生命又は身体に対する危険を防止するため特に必要あるときは、市町村長は、警戒区域を設定し、立入りを制限若しくは禁止し、又は退去を命ずることができるというふうにされているところでございます。
 まさに委員御指摘のとおり、立入りは制限でございますので、その制限の内容、すなわちどのような場合に警戒区域への立入りを許可するかは市町村長の裁量行為となっております。設定された警戒区域内における事業活動の継続など、住民の生活基盤の維持のために、必要な安全対策を確保した上で住民等の立入りを許可するということが適切な場面も想定されるわけでございます。この場合、その時点での災害の状況や危険性と、立入りを許可することにより達成される利益を総合的に勘案した上で、必要最小限の立入りを許可するということがあるのかなというふうに考えております。
 必要な場合には警戒区域をちゅうちょなく設定すべきこと、それから立入りの許可も可能であることなど、警戒区域の適切な運用につきまして、機会を捉えて地方公共団体に周知してまいりたいと考えております。
#12
○古賀友一郎君 ありがとうございました。
 今統括官の方から明快な御答弁をいただきました。まさにそこなんですね。ちゅうちょせずにしっかりと危険な区域への立入りを規制をするということが大変重要だと思います。それに併せて、やっぱりそこに住んでおられる住民の方々に配慮をするということも一方では大変重要でございますから、まさに柔軟な運用、これについてやはり日頃から周知をしておくということ、大変重要ではないかなと、このように考えております。
 そして、今回は火山災害に関係してお尋ねしたわけでありますけれども、警戒区域の制度は何も火山に限られる話ではございませんから、ほかの災害でも、同じような事例というのはやはり市街地が関わってくる場合には考え得ることでありますので、そういったことも念頭に置いて、やはり政府としては、本当に、機会を捉えてそういう周知に努めていただければ幸いに思います。
 これらの点は、今統括官の方から、周知してまいりますという大変有り難い御答弁がありました。是非力を入れて行っていただきたい。今回の特措法改正もありますから、いい機会だと思います。よろしくお願いしたいと、このように思います。
 次に進みたいと思いますけれども、この雲仙・普賢岳の噴火災害について申し上げますと、二十年以上たった今でも、実は地元は不安の渦中にあります。それは、溶岩ドームの崩落の危険性という問題があるからであります。
 皆様のお手元の配付資料に写真を載せておきましたけれども、これは雲仙・普賢岳の山頂の写真でございますが、まさに今こういう状況になっておりまして、山全体が盛り上がっている状況でありますけれども、山頂には、約一億立米と言われておりますけれども、巨大な溶岩ドームなるものが火砕流堆積物の上に乗っかっている、こういう状況でございまして、この一部、ちょうど左の方に崩れかかりそうな部分がありますけれども、この一部が十四年間で一メートル実は動いていると、こういう事実がございまして、不安定な状態にあるわけであります。これが地震でありますとかあるいは大雨でありますとか、何かのきっかけで崩落をして、いわゆる岩屑雪崩というそうでありますけれども、そういう状況になりまして麓の集落を襲う危険性があるということで、地元は気が気ではないと、こういう状態がずっと続いているということでございます。
 この溶岩ドームの崩落対策につきましては、国土交通省と長崎県が詳細に検討していただいておりまして、その結果として、砂防堰堤をかさ上げするというハード対策、それと、いざとなったら避難するというソフト対策が推進されているものと承知をしておりますけれども、それぞれの進捗状況、そして、あわせて、今後の取組、見通しについて国土交通省にお伺いしたいと思います。
#13
○政府参考人(池内幸司君) お答え申し上げます。
 雲仙・普賢岳におきましては、噴火活動に伴い、今御指摘ございましたように大量の土砂が堆積したため、平成五年に直轄砂防事業に着手いたしまして、土石流対策としてこれまでに砂防堰堤や導流堤などの整備を行ってまいりました。また、平成二十六年度からは、溶岩ドームの崩落に対するハード対策といたしまして、水無川一号及び二号砂防堰堤のかさ上げ工事を直轄事業で実施しておりまして、平成二十九年度を目途に完了させる予定でございます。
 また、ソフト対策といたしまして、光波測量等による溶岩ドームの移動状況の監視を行っているところでございます。溶岩ドームの挙動をより詳細に把握するために、今後更に観測点を増設し、監視体制の充実強化を図ってまいります。さらに、警戒避難体制の充実強化を図るため、関係機関とともに情報伝達訓練や避難訓練を実施しているところでございます。
 今後とも、地元自治体等と連携し、ハード、ソフト両面から溶岩ドームの崩落対策を推進してまいります。
#14
○古賀友一郎君 ありがとうございました。
 ハード、ソフトいずれの対策も高度な技術力が必要であります。今、堰堤かさ上げについては平成二十九年度までにという一つの見通しが示されました。是非、かくなる上は、一日も早い工事完成をお願いしたいと思います。
 この件については、国直轄で国交省さんにおかれて本当に積極的に取り組んでいただいていることに、この場をお借りして本当に心から感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございます。
 また、ソフト対策についても、今、観測体制、それから訓練、これはもう要は終わりのない取組でありますし、この辺についても気合を入れてしっかりとやっていただきたいと、このように思っておりますが。
 この堰堤のかさ上げは、実は、実施いたしましても、なお、その崩落の規模によってはやっぱり逃げる必要もあるというわけでございますから、この辺のことも併せて住民の方々にしっかりと理解してもらうということが重要だと思いますので、その辺もしっかりとお願い申し上げまして、そろそろ時間になってまいりました。私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#15
○大島九州男君 民主党の大島九州男でございます。
 本日は、活動火山対策特別措置法の一部を改正する法律案の質疑の機会を与えていただきまして、誠にありがとうございます。皆様に心から感謝を申し上げて、質問をさせていただきたいと思います。
 それでは、まず最初に、この法律の一部改正を行う目的、意義、そしてその効果を、是非確認の意味で簡潔に教えていただきたいと思います。
#16
○国務大臣(山谷えり子君) 昨年九月の御嶽山の噴火では、予測困難な水蒸気噴火が突如発生しまして火口周辺の多くの登山者が被災する痛ましい災害となりました。
 この御嶽山の噴火災害では、噴火の兆候となる火山現象の変化をいち早く捉え、伝達することが重要であること、住民のみならず登山者を対象とした警戒避難体制の整備が必要であり、このためには専門的知見を取り入れた火山ごとの検討が必要不可欠であること、これらの取組を支える火山研究体制の強化と火山専門家の育成が必要であることなどの課題が改めて認識されました。
 改正法案は、この御嶽山の噴火災害や火山災害の特殊性を踏まえまして、活火山周辺地域の地方公共団体や国の関係機関、火山専門家等が一堂に会する火山防災協議会の設置義務付け、火山防災協議会における意見聴取を経た上で、具体的な避難計画などの警戒避難体制について地域防災計画へ位置付けることの義務付けなど、登山者を含めた警戒避難体制の整備などを着実に進めるための改正を行うものであります。
 先月二十九日に発生した口永良部島の噴火において、県や町による事前の避難計画の策定や訓練の実施といった備えが功を奏し迅速な避難につながったように、火山災害の備えには事前の警戒避難体制の整備が極めて重要であります。
 改正法案によりまして、その発生頻度の低さや、検討に当たって専門的知見が不可欠であるといった火山災害の特性から、これまで地方公共団体による取組がなかなか進まなかった警戒避難体制の整備が強力に推進されていくこととなると考えます。
#17
○大島九州男君 今大臣から御説明をいただいたそういう効果が現実のものとなって、そして、そういう不慮の火山活動に対する備えが万全になることを心から願い、そしてまた、この改正案については大変すばらしい改正案だというふうに認識をさせていただいて、賛成させていただきますので、次の質問に移らせていただきたいと思います。
 それでは、災害を受けてから、その復旧復興、これはもう全国どこでも被災自治体と政府が一丸となって進めていくべきものというふうに私は考えておりますが、東日本大震災からの災害復旧復興について伺わせていただきたいと思いますが、先月十二日、竹下復興大臣から、平成二十八年度以降の復旧・復興のあり方が発表され、被災自治体の負担を求める事業、一般会計で対応する事業、平成二十七年度限りで終了する事業などの考え方が示され、被災自治体からは今後の財政運営に対する不安や懸念が出されているところであります。
 こうした中、被災三県ごとに行われた意見交換会や被災自治体からの要望等を踏まえ、昨日、復興大臣が、平成二十八年度以降、五年間の復興事業について改めてその考え方を示したところであります。その中において、三陸沿岸道路に加え、要望の強かった市町村防潮堤が全額国費負担とされるとともに、さらに原子力災害が継続している福島県においては避難地域十二市町村内の県事業や相馬福島道路が全額国費負担とされるなど、我々としても一定の評価をしているところであります。
 一方で、平成二十七年度限りで終了するとされた事業等の取扱いについては、多くが今後引き続き検討をするとされております。これらの事業については、被災自治体の声を丁寧に聞いて、被災自治体に寄り添ったきめ細やかな対応をすべきと考えるところでありますので、そういう観点で質問をさせていただきます。
 今年度限りで終了されるとされていた被災等対応雇用支援事業については、昨日示された考え方では、引き続き不可欠なものについては平成二十八年度以降も雇用支援とは別の形で支援を検討するというふうにされました。
 被災地の現場においては、緊急雇用の財源を活用し、復興を進めていく上で不可欠な避難者の見守り、心のケア、仮設住宅支援業務、商工会等復興支援員などに加え、原子力災害が継続する福島県においては、避難指示区域内の警備のほか、農産物や給食の放射能測定業務、空間線量測定、水道水モニタリングなどのマンパワー不足に対応しております。被災自治体の予算規模は震災前の数倍にもなっており、マンパワー不足は深刻な状況にあります。
 雇用支援とは別のマンパワー不足対策という形で見直すことは当然だと思いますが、その制度設計に当たっては、これまでの緊急雇用事業と同様、被災自治体の様々なニーズに柔軟に対応し、かつ簡素な仕組みとして、一括して復興特別会計の事業として創設すべきだというふうに考えますが、政府の見解をお尋ねいたします。
#18
○副大臣(長島忠美君) 復興庁でございますが、私の方からお答えをさせていただきたいと思います。
 先生御指摘の震災等対応雇用支援事業についてでございますが、当時、被災求職者の一時的、緊急的な雇用を確保するために創設をされたものでございます。被災地が復興が進展するに従って、それに伴う雇用情勢の改善を踏まえて、段階的にニーズは縮小しております。二十七年度限りで終了する方針でございますが、今御指摘のように、本事業において、現在、雇用確保の観点から様々な分野で事業が実施をされています。見守りや避難指示区域の警備など、被災地の復興に不可欠な役割を果たしていると考えられる事業については、雇用支援とは別の形で支援をしていこうというふうに考えているところでございます。
 そのほかに、個別具体的な事例については、被災地からの声に丁寧に耳を傾け、任期付職員等の活用や他事業での実施を含め、今後の取扱いを検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
 どうぞよろしくお願いをいたします。
#19
○大島九州男君 御答弁いただきまして、ありがとうございます。
 復興庁の基本的な考え方は、当然、あの発災以降、いろんな省庁が連携して、そしてワンストップサービスで行うとされて今復興を進めてきたと。だから、これはもう基本的な考え方ですけれども、復興が当然進んでいけば、それぞれの事業がそれぞれの省庁に返っていくということはあり得ると思うんですね。
 だから、根本的な考え方ですけど、被災住民の皆さんに寄り添う心として、それはなくなりますよとか、これは打切りですよとかいう、そういう言葉は非常に何か寂しさを覚えるわけですね。だから、いや、この事業については、雇用の関係は、もう緊急的な復興ということよりも、従来厚労省がやってきたこういう雇用対策、そういうものにバトンを渡していくんですよというような、そういうメッセージが必要だなという気がしていて、だから、今の答弁を受けて、厚労省は、独自の、自分のところのいろんな事業だとか、そういうのをうまく被災自治体の声を聞いてやるべきだというふうに思うんですが、厚労省、どういう考え方を持っていますか。
#20
○政府参考人(広畑義久君) お答え申し上げます。
 ただいま長島復興副大臣から御答弁ございましたように、この事業は一時的な雇用の受皿を目的としておりますけれども、震災から四年を経過する中で、復興プロセスに深く根を下ろして、様々な行政需要を満たすものとしても活用されております。
 厚生労働省といたしましても、復興庁を始めとする関係省庁と連携を図りつつ、事業終了後の被災地のニーズを踏まえた取組が適切に展開されますよう協力してまいる所存でございます。
#21
○大島九州男君 新たにニーズのある部分、そういったものについては、やはりイメージとして、復興特別会計の事業として新たに創設をするんだというと何か国が面倒を見てくれるんだなと、一般会計というふうに言われると何か自分たちも被災はもう切り離されたのかなという、そういうふうにイメージとして受けてしまうので、是非、今おっしゃったような事業を復興特別会計の事業として新しく創設していくんだというような発信をしていくような形で進めていただきたいということを要望しておきます。
 次に、復興大臣が五月十二日に示した二十八年度以降の復興事業の考え方において、事業復興型雇用創出事業は一般会計等で対応する事業に区分されております。この事業は、中小企業組合等共同施設等災害復旧事業、いわゆるグループ補助金等の産業政策と一体となった雇用支援策として効果的に実施してきたものであり、被災県の産業面での自立に大いに役立っている事業であります。
 そこで、この事業はグループ補助金や企業立地補助金と一体となって活用することにより効果がより大きくなるものと理解していますが、企業に対するグループ補助金等の政策の継続をどのように考えているのか。あわせて、特に福島県の場合は原発事故により復旧復興が遅れており、まさにこれから避難指示が解除され、事業再開が進む中、この事業の必要性は今後ますます高くなってまいります。このため、事業復興型雇用創出事業については、平成二十八年度以降も復興特別会計で必要な予算を確保しながら本事業を継続していく必要があると思いますが、経済産業省、厚生労働省の考え方はいかがでしょうか。
#22
○政府参考人(井上宏司君) お答えを申し上げます。
 ただいま御指摘のございました中小企業グループ補助金、また津波・原子力被災地域企業立地補助金でございますけれども、これは東日本大震災からの復旧復興の中で産業の復興が極めて重要という観点で、これまでこれらの施策で支援を行ってまいったところでございます。
 これまでに多数の事業について支援を行ってまいりましたけれども、なお被災地におきましては、例えば土地区画整理事業や土地のかさ上げなどに時間を要するといったこともございますし、また福島におきましては、原子力災害によって今なお避難を余儀なくされている方が数多くいらっしゃるといったようなことがございまして、こうした復旧復興事業の支援に対するニーズというのは引き続き存在をしているものというふうに認識をしてございます。
 二十八年度以降のグループ補助金、企業立地補助金の具体的な取扱いでございますけれども、これにつきましては、今後、平成二十八年度以降の復興支援の枠組みがまず政府全体として決定をされるということになっておりますので、こうした方針を踏まえながら、また先ほど申し上げましたような被災地の実情を十分踏まえ、また被災地の自治体等の御意見もよく聞きながら具体的に検討してまいりたいと考えてございます。
#23
○政府参考人(広畑義久君) お答え申し上げます。
 事業復興型雇用創出事業は、被災地で安定的な雇用を創出するため、中小企業組合等共同施設等災害復旧費補助金、いわゆるグループ補助金、先ほどもございましたが、などの産業政策と一体となって被災県が行う雇用対策を支援するものでございます。これまで被災各地の復興状況を踏まえながら段階的に縮小してきたところでございます。
 被災地の雇用情勢は、全体としては改善する一方で、水産加工業などの特定の分野では人手が不足している状況がございます。こうした雇用のミスマッチの解消を図ることは被災地の復興を進める上で重要であると考えております。
 厚生労働省といたしましては、二十八年度以降の取扱いにつきましては、被災地の雇用情勢等を踏まえつつ、復興庁を始めとする関係省庁とも協議の上、必要な支援策を検討してまいります。
#24
○大島九州男君 今、グループ補助金の関係で水産加工といって思い出したんですけど、気仙沼のある企業は、ちょうど発災してすぐに、九月までに工場を再建しないとお客さん、顧客が逃げていくから駄目なんだ、だから、グループ補助金の申請はするんだけれども、決定は待っていられないから自分で土地を買って、そしてそれで事業を進めるといって実は九月までに工場を再開したんですよね、その会社。そして、その一年後なんかというのはもう増産というか、すごく多くの仕事をするような会社に化けたんですね。
 ちょうどその頃、石巻か何かに水産加工場ができました、稼働していないんですというニュースを見て、何でかなと思ったら、今言うようにタイミングが遅れたものだから顧客がいなくなっちゃって、それで大変なんだというニュースだったんですよ。
 そのときに私が思ったのは、そうか、我々政治家は、その気仙沼の現場の状況を見て、そう言われたときに、石巻とかはどうなんだろうなと、そういうところに思いをはせるような、そういう政治をしないといけないんだなというのを痛感したんですよね。
 だから、時とタイミングというのはすごくあると思うし、ちょうど、先ほど言いました津波・原子力災害被災地域雇用創出企業立地補助金という、これができた経緯は、皆さんも御存じのように、福島県に一千六百億ぐらいのどんと予算を付けたわけですよね。そうしたら、その企業立地に対して多くの企業が来て、県がどんどんどんどん認定しちゃって四百億ぐらい足りなくなっちゃった、それでもめたんですよ。
 何でもめているのか聞いたら、中小企業立地補助金なんというのは、全国の予算付けしているやつが何で福島だけにそんな一括でやるんだ、我々、ほかはどうなんだといって、どうしようもないという声を聞いて提案したのは何かというと、いやいや、そうしたら福島だけに限定する企業立地補助金にしたらいいじゃない、例えば警戒区域等の立地補助金というのをつくったらどうですかという声を出したときに、官僚の皆さんは賢いですよ、何ておっしゃったかと、いや、実は津波地域にも出したいんですよと。それで津波と原子力災害のこの制度ができたんです。そして、それは非常に今でもすばらしいと言ってくださっているわけね。
 私は何が言いたいかというと、我々政治家は、その現場で声を聞いた、その制度を、じゃ、どうつくるか、そして、それを制度として表に出していって、それが現実的にその被災された皆さんにどう役に立つかということを考えなきゃいけない。
 今回、大体事業はもう収束をしてきますね、そうですねと言ってどんどんどんどん収束するんじゃなくて、時代が変化してきました、復興が進んできました、でも新たなニーズがこうあります、だから、今回のこの雇用の創出にしてもグループ企業の立地補助金にしても、そういう新たな変化したものとして、政府としてはこういうふうにやっていきたいんだという声が僕は出てきて当然だと思う。
 是非、ちょっとそこのところは政務の方に御意見をいただきたいと思います。
#25
○大臣政務官(岩井茂樹君) 大島委員御指摘のとおり、避難指示区域等を対象とした企業立地支援策につきましては、被災された方々のまずは働く場所をしっかりと確保するということと、ふるさとへの帰還を促進をしていくという上で大変重要なことだと認識をしております。
 経産省といたしましては、お話しのとおり、グループ補助金や既存の企業立地補助金によりまして、それに加えまして、浜通り地域を始めとした福島県への企業誘致を全省挙げて行うなど、産業復興の取組を今行っているところでございます。
 とはいいながらも、原発事故が発災をしてもう四年が経過をし、いまだに十二万人の方々が避難をされている現状、私は、福島の復興はまだ道半ばだと感じておりますし、委員御指摘のとおり、福島県の方からも産業の復興、再生推進のための企業立地支援策の追加の要望というのも実はいただいております。
 いろいろな御意見いただいておりまして、ここで一番重要だと思いますのは本当に現場の声だと思っております。しっかりとまずは現場の声を伺って、何ができるかということを関係省庁の中で議論をして進めてまいりたいと思います。
#26
○大島九州男君 ありがとうございます。
 まさに、政治のリーダーシップ、我々の役割をしっかり政府の中で発揮をしていただいて、被災住民の皆さんやそういう企業が本当に安心できる、そういう政策を創設していただくことを要望したいと思います。
 今日はちょっと時間がないので先に行きますが、効果促進事業について、これまで被災自治体の要望を踏まえて、防災集団移転促進事業や土地区画整理事業など六事業に限り、基幹事業の二〇%を一括配分するなどの改正が行われてきました。しかしながら、一事業当たり三億円の上限が設定されていることや、使途協議などの結果、配分された金額が各自治体に積み残されており、使い勝手が悪いとの指摘も多くの自治体から聞かされております。
 昨日改めて示された考え方において、一事業当たり事業費上限の撤廃や、配分額の上限が引き上げることが示されました。この点は評価をいたしますが、一方で、平成二十八年度以降に配分される効果促進事業については、自治体負担が新たに求められることとされております。
 効果促進事業が自由度の高い資金として創設された経緯、今回、自治体負担を導入したことを踏まえ、被災自治体が自主的、主体的に運用できるよう、更なる制度改善の検討が必要と思いますが、政府の見解をお願いします。
#27
○副大臣(長島忠美君) 効果促進事業について、私の方からお答えをさせていただきたいと思います。
 御指摘のとおり、効果促進事業は、区画整理や防災集団移転事業の基幹事業に関連して、自主的かつ主体的に市町村が実施する復興事業に対して支援するものでございます。ただし、経常経費への充当、個人、法人への負担軽減、資産形成等に該当するもの以外という指摘がございます。
 効果促進事業の使い勝手の向上のため、御承知のように、今日まで、いわゆる使途を拡大して、一億円から三億円という上限の引上げを行ってまいりましたけれども、更に今回検討させていただいて、一事業当たりの事業費の上限を三億円を撤廃をさせていただこう、そして市町村ごとの配分額の上限の引上げを二百五十億円から五百億円にさせていただこう、そして実施可能な事業メニューをパッケージ化して示していこう、そしてもう一つ、市町村等の取組を支援するために担当者を配置していこうと、そんなことで、より寄り添った形で市町村のニーズに応えていきたい、そして効果促進事業が一層活用していただけるように改善を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
#28
○大島九州男君 ありがとうございます。
 運用の仕方でちょっとこの間教えてもらったんですけれども、結局、個人や企業の資産になったりするのは当然駄目ですよと。例えば、コミュニティーバスなんかを運用したいと。そうしたら、コミュニティーバスは五年、十年ずっと続けるんですよね、そういうのは駄目ですよと。ところが、社会実験として、コミュニティーバスがどういう路線がいいのかとか、どういうふうにやればいいのかというのを二、三年限定でやりますよといったら使えますよという知恵があったんですね。
 だから、そういうことを、本来、役所は言われないと答えないというパターンなんだけど、そういうのを被災自治体に、こうやったら使えるんだよ、こうやったら使えるんだよということをどんどん発信をしていただきたい。そうすると、基金で残っていて、どうしようかな、どうしようかなと思っているところにすっと進んでいくんだということも私は感じたので、その際、自分たちの方から主体的にいろんな使い方をレクチャーするとか、相談があったときにはそういう知恵を出すということを是非やっていただきたいということを要望しておきます。
 次に行きます。
 被災農家経営再開支援事業について、被災農家が地震や津波で被害のあった農地の瓦れきの撤去、水路等の補修を共同で行うことや、復旧するまでの間の所得を確保することで営農再開を促進する目的で実施されており、この事業をつなぎとして圃場整備事業が行われてまいります。
 復興大臣が五月十二日に、この事業を平成二十七年度限りで終了するとの考え方が示されましたが、福島県では、原子力災害により、現在も大規模な除染作業が行われており、また請負業者、人員などが不足していることで圃場整備事業などの復旧事業も遅れて、新地町や相馬市では二十八年度においても約三百ヘクタールの事業が予定をされていると聞いております。被災した農地の営農再開に向けた取組を進め、特に避難地域において帰還した後も安定して経営が継続できるように、被災農家経営再開支援事業については復興特別会計の事業として継続すべきと考えておりますが、復興庁、農水省のお考えをお願いします。
#29
○副大臣(長島忠美君) 復興庁です。
 本事業、御指摘のとおり、営農再開、早期再開に必要な農地除染技術、放射性物質吸収抑制技術などを開発して環境省の除染関係ガイドラインに内容が反映されるなど、一定の成果が活用されているところでございます。
 現在、経営再開に向けた農地等の復旧作業を行う被災農業者に対する支援を実施しておりまして、七割の面積で営農再開が全体では可能になっております。また、災害復旧と同時に実施する農地の大区画化等が約一〇%、そして避難指示区域や転用等一六%を除くと、約九割以上で再開可能となっているところでございます。
 いずれにせよ、御指摘のように、放射性物質でまだ除染のできていないところを含めて、関係省庁と連携し、現地の状況などを伺い、その他の国の支援制度の活用も含めて、今後の支援の在り方を検討してまいりたいというふうに考えております。
#30
○政府参考人(柄澤彰君) 今御指摘ございました被災農家経営再開支援事業につきましては、農業者の営農再開などの観点から平成二十三年度から実施しているところでございます。今副大臣から御答弁ございましたように、平成二十七年度末までに津波被災農地の九割以上で営農が再開される見込みだというふうに理解しております。
 こうした中で、先般復興庁が公表しました平成二十八年度以降の復興事業のあり方におきまして、本事業は平成二十七年度限りで終了する事業として分類、整理されておりますが、今後、復興庁におきまして、被災自治体からの意見も伺いながら、平成二十八年度以降の復興事業について最終的に決定されていくものと理解しております。
 農水省といたしましては、御指摘のありました相馬市及び新地町も含めまして、本年度の進捗も十分注視しながら、復興庁とよく連携して復興に向けて全力で取り組んでまいりたいと考えております。
#31
○大島九州男君 今の御答弁、まさしくそれを実行していただきたいと。だから、要は実態をしっかり見極めて柔軟に対応してもらいたいと。特に、相馬、新地町以外の、例えば宮城や岩手にもそういうような状況が起こることもあるでしょうから、そういう場合も同様に対応していただきたいということを要望しておきます。
 次、農地等の放射性物質の除去・低減技術開発事業の継続について、県が行う農地等の放射性物質の除去・低減技術開発事業についても私は継続すべきというふうに思っていますが、復興庁、農水省の考えをお願いします。
#32
○副大臣(長島忠美君) 先ほど少しフライングぎみに答弁をさせていただきましたけれども、環境省の除染関係ガイドラインに内容が反映されるなど、一定の成果が活用されているところでございます。また、品目に応じた放射性物質吸収抑制技術を開発し、一部の品目では出荷再開につながるなど所期の目的を達成していることから、予定した事業終期をもって事業を終了していると言うとまた御指摘をいただきそうなんですが、一応この役割は終わらせていただいて、これからは被災地から個別に声を聞かせていただき、丁寧に対応して、二十八年度以降の取扱いを検討して、最終的に整理を進めてまいりたいというふうに考えております。
#33
○政府参考人(大野高志君) お答え申し上げます。
 御指摘の事業は、被災地での営農の早期再開を可能とするために、農地等の除染技術体系の構築、カリ施用による農作物への放射性物質移行低減技術の構築などを目標とするものでございまして、こうした目標については本年度末までに達成する見込みとなっております。
 他方、除染が完了いたしました農地において農業者の方々が安心して営農を再開するためには、除染後の農地を省力的に維持管理するための技術開発などが新たに必要であることから、農林水産省の委託研究事業によりまして、これらの課題に対応するための新たな取組を本年度から開始しているところでございます。
 今後とも、被災地における農業が一日でも早く再開できますよう、被災地の方々の御要望をお聞きしながら取り組んでまいりたいと、こう考えているところでございます。
#34
○大島九州男君 先ほど言いました、いろんなバトンを復興庁が全部ばっと一度集めて、そしてそのバトンをこれから一つずつそれぞれの省庁に渡していくと。だから、除染の全体的な部分はあれだけれども、やはり農地においては農水省がそのバトンを引き受けて、しっかりと今言った事業、新しい事業を創設して、それは、一般と言うと、一般会計とさっきも言いましたけど、何か負担があるなというふうに思われるので、今言った事業をちゃんと一〇〇%補助でやるんだと。
 もう答弁要りませんけど、一〇〇%の事業だというふうに私は認識していますので、そういう発信をしてあげれば、福島民報に「廃止方針に県反発 復興庁は「成果得られた」」なんていうふうな書き方をされるわけですよ。農地の放射性物質対策研究は、今後も引き続き農水省の予算でしっかりやっていくということを確認をしておきます。
 それでは、最後、一括して質問しますから。
 要は、県外自主避難者の情報支援事業、これをしっかり私は国が主体性を持って、前面に立って実施すべきだというふうに思っていますので、二十八年度以降も確実に継続をしていただきたい。それに併せて、仮設借り上げ住宅の期間を平成二十九年三月まで一年延長するというのを福島県が腹を決めたんですよね。自主避難者については新たな支援策に移行して、避難者の生活再建に向けた取組を展開するという、そういう方針を示した、県が。
 そうしたら、それは本来、原発事故によって自主的に避難した人に対して、いやいや、福島は安全なんですから、そんな自主的に避難している人が悪いんですというような人が仮にいたら、それはあなた、福島の安全とその人が考える安心とは違うんですよと。自分の子供がちっちゃいから、やっぱり何としてもこの子を守りたいという、そういう親の心で自主的に避難をした人、まさにそれは、原発事故が起きなければそういう人は避難する必要なかった。まさにそのことを受けて、県がそういう自主避難の人たちにもしっかりとサポートしていこうというふうな心を決めたときに、国が後押ししないでどうするんですかということなんですよ。だから、国がしっかりとそれを支援していくんだということが伝わるか伝わらないか、非常に大きいと思うんですね。
 時間がないので、政務の皆さんにお聞きしたいと思いますが、引き続き、自主避難の人たち、そういう人たちに対する情報提供、そしてまた、みなし仮設と言われるような補助についてどのように考えているか、政務の方からお答えください。
#35
○副大臣(長島忠美君) まず、じゃ、復興庁の方からお答えをさせていただきます。
 自主避難者に対する情報支援事業、一応三年間の事業として実施をしておりますが、本事業については、NPOを活用した情報提供等について、ノウハウ等がある程度蓄積をされて体制が構築をされつつあると思います。それで、本年度中に全国シンポジウムを開催をして三年間の取組を総括し、成果、課題を整理した上で平成二十七年度で一応は終了し、見直していくと。ただし、不安定な生活を送っている自主避難者の皆さんに情報提供についてはきちんとやっていかなければいけないだろう、あるいはこれからもきちんと見ていく必要があるだろうということを国としてどう支援をしていくか、今後具体的に検討していきたいと思います。
 福島県が発表された仮設住宅の打切り等について、私は、今まで不自由な暮らしをされてきたところから、福島県が英断を持って、帰ってこられるのか、あるいは残念ながらその地域で子供たちと共に暮らすという、やっぱり恒久的に安定した生活をどうサポートをしていくかという第一歩だというふうに復興庁としても実は受け止めておりまして、県に復興庁としても寄り添いながら、きちんとこれからも検討そして支援をしてまいりたいというふうに考えております。
#36
○大島九州男君 それでは、ちょっと私の方から見解を求めたいと思いますけど。
 自主避難をした人が、じゃ、ずっと十年も二十年もそれまで補助をしていくかというのは、それはなかなか難しいと。やはり、子供を連れて自主避難をしている人、大人だけで自主避難をしている人、いろんなパターンがあると思う。ただ、あしたから駄目ですよとか、もう来年から駄目ですよとかいうんじゃなくて、その人たちにも心の整理を付けてもらいたい。
 それは、例えば子供を連れていっている人であれば、子供が高校生になるまではとか、あるいは大学生になるまではそこは支援はさせていただきたいというようなことを仮に決めると。大人だけで行っている人は、放射能の影響も子供よりはちょっと少ないと思うから、そういう安心、安全の部分でいくと、安心はされないかもしれないけれども、あと二年ぐらいでとかいうものをちゃんと明快に示して、お知らせするということなんです。
 先ほど古賀先生の質問にもあったけれども、先が見えないから不安なんです。ゴールが見えれば、そのゴールに合わせてどう生きていくかというのは、その人たちがしっかり考えていく。それをしっかり示すことが必要なんだというふうに思うんですね。だから、そこは腹決めて、どういうタイミングでどういうふうにしていくかということは、やはり政府がしっかりそれを示すと。じゃ、その判断を示すためのいろんな現状の状況、全国に避難した人たちの声を聞き、そしてその人たちに寄り添って、その人たちの心を受け止めて、そして判断をすれば、多くの自主避難者の皆さんは納得してくれると思うんですね。ただ、その話を聞かずにぽんと出てくるから、何だという話になる。
 まさに、それが政治家の役目なんです。官僚の皆さんの役目と我々政治家の役目は違う。まさに、我々政治家は、現場と制度をつくる官僚の間に入って潤滑油になりながら、その人たちが本当に安心して安全に暮らせる、そういった政策をつくるために我々がいるわけでありますから、そのことを是非共有していただいて、これは与野党関係なく、そしてまた、政府に入っている政治家だから、我々一般の国会議員だからという垣根なく、心を一つにしてやっていただくことを要望して、終わります。
#37
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 本日は、活動火山対策特別措置法改正案の質疑ということで、法案の内容と、これに関連して口永良部島の噴火状況に関してお伺いをしたいと思います。
 五月二十九日に噴火が起きた直後、我が党では直ちに対策本部を設置をし、秋野参議院議員を始め国会議員が屋久島に訪問して避難住民の要望などを受け止め、六月二日には、首相官邸で菅官房長官に対し緊急要望を行った次第でございます。
 そこで、本日は、お聞きしてきた避難住民の方々の要望に関しましてお伺いをしたいと思います。
 まず、気象庁から現在の噴火の状況についてお聞きをしたいと思います。
 噴火から既に三週間が経過をし、今月に入ってからも火山性地震が観測されておりましたけれども、昨日再び噴火をいたしました。正午過ぎと午後四時半頃、二回の噴火ということでございますけれども、広い範囲での噴石もあったようでございます。最新の火山活動の状況を報告いただきたいと思います。
#38
○政府参考人(西出則武君) 口永良部島では、五月二十九日九時五十九分に爆発的噴火が発生しました。この噴火に際して、気象庁は、同日十時七分に噴火警戒レベル五、避難の噴火警報を発表いたしました。この噴火は、昨年八月三日の噴火を超える規模と考えられます。また、今回の噴火は、火山灰に新しいマグマと考えられる溶岩片が含まれることから、マグマ水蒸気噴火であったと考えられております。
 六月十五日に開催された火山噴火予知連絡会では、「口永良部島の火山活動は活発な状態が継続しています。今後も五月二十九日と同程度の噴火が発生する可能性があります。」との評価を行っております。引き続き厳重な警戒が必要です。
 そのような中で、今御紹介ありましたように、昨日十八日の十二時十七分頃、そして十六時三十一分頃、最新の情報でいいますと、本日九時四十三分頃にも噴火が発生しており、引き続き火山活動が高まった状態が継続しております。
 なお、このような状況については、気象庁の火山活動及び気象の資料といたしまして、屋久島に駐在している職員が毎日住民向けに屋久島町経由で避難所に提供しているところでございます。
 気象庁では、今後の火山活動の推移を把握するとともに、引き続き注意深く監視を行い、地元自治体と連携して、適時に住民に対ししっかりと説明を行ってまいります。
#39
○山本博司君 今ありましたように、やはり活発な形での火山活動が続いております。一時帰島にも影響しますので、しっかり観測を続けていただきたいと思います。
 次に、島民への情報提供体制ということでお聞きをしたいと思います。
 今ありましたとおり、火山の活動状況からは長期化の可能性があるということで、親戚や縁故を頼って既に屋久島を離れて、中には大阪まで避難されている人もいるということでございますけれども、こうした中で、島民の皆様への情報提供、これは大変重要になるかと思います。一人一人の島民の方々がどこに住まわれているのか、このことを把握されているのか、また相談窓口に関して設置をされているということですけれども、その上で、生活情報とか一時帰島情報とか、そういう避難している島民に十分に提供されているのかどうか、確認をしたいと思います。
#40
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 口永良部島の島民八十六世帯は、現在、屋久島に開設された三つの避難所、それから島内外の知人、親戚宅のほか、町営住宅で避難生活を送っておられます。
 屋久島町では、各避難所に二人から四名の町の職員を常駐させ、要望や相談への対応、情報提供に努めております。また、避難所以外に身を寄せられている住民の方々につきましても連絡先を把握しておりまして、電話、文書等で情報提供を行っているところでございます。情報提供の内容といたしましては、例えば、当面の住まいの選択の一助となるよう、町が確保した公的住宅、民間賃貸住宅の場所、間取りなどの情報提供をきめ細かく行っております。
 また、一時帰島につきましても、六月十二日に行われた町職員、消防団員等による一時帰島により、フェリーが着岸できること、島内道路に損傷がないことを確認したということをお知らせしております。ただ、これ、昨日また噴火しましたので、もう一度確認しなきゃいけないという状況にございます。
 それから、噴火の状況につきましても、先ほど気象庁長官からお話がございましたように、説明会を行っているという状況でございます。
 内閣府といたしましても、引き続き、このような町の取組を支援してまいりたいと考えております。
#41
○山本博司君 丁寧に一人一人に対して情報を提供していただきたいと思います。
 次に、住まいの確保ということでお伺いをします。
 安倍総理は、六月十三日に住民が避難している屋久島を訪問されまして、町のきずなを大切にしたい方々の要望に応えるためにも仮設住宅の整備を急ぐと、こういう考えを表明したわけでございます。屋久島の中で確保した町内住宅三十戸と合わせまして、長期化が懸念される避難生活の中で、一刻も早くプライベートを守れる安定した住まい、この確保が求められているわけでございます。
 この仮設住宅の設置状況、今どのようになっているのか、また、いつから入居ができるのか、今後の見通しに関して報告いただきたいと思います。
#42
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 口永良部島からの避難されている方、全体で八十六世帯百三十七名でございます。そのうち、親類宅等に身を寄せられておられて公的な住宅支援が必要でないという方が二十八世帯三十二名おられます。残り五十八世帯百五名の方が住宅を提供する必要がございますけれども、公的住宅に二十一世帯三十二人の入居が予定されておりまして、既に七世帯十一人は入居済みとなってございます。また、民間の借り上げ住宅に十世帯二十六人の方が入居を予定しておられます。
 したがいまして、残り二十七世帯につきまして建設型の仮設住宅を建設するということでございますけれども、設置場所は既に確定をしておりまして、世帯数に応じた間取りもおおむね決まっているということでございます。現在、現地の気候状況は、特に台風が襲来するとか大変多くの雨が降るというようなことがございまして、基礎部分あるいは屋根の強化等につきます屋久島特有の仕様につきまして町と県で調整を行っているというふうに伺っております。
 その調整が済み次第、速やかに着工する予定でございますが、天候次第という面もございますけれども、現状としては七月末までの竣工、八月上旬の入居を目指しているというふうに聞いております。
#43
○山本博司君 これから台風シーズンも来るわけでございますので、しっかりこの七月末というスケジュールの中で推進をお願いをしたいと思います。また、丁寧に、こうした入居に関しましては島民の皆様の希望に沿う形で進めていただきたいと思います。
 次の質問でございますけれども、生活物資、これも全くない状態から、今これから用意をされるということで、きめ細やかな対応が必要でございます。東日本大震災のときには、海外からの義援金を活用しまして、日赤からテレビとか冷蔵庫とか生活家電六点セット、これが寄贈されました。財源等の問題があるかも分かりませんけれども、こうした過去の事例を参考にしながら対応をして、家電等の生活物資の提供に関して進めていただきたいと思います。その点に関して確認をしたいと思います。
 そして、義援金の配分等に関しましても速やかな対応が必要でありますので、現時点の対応状況、これがどうなっているか、二点確認をしたいと思います。
#44
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 家電製品につきましては、現在建設予定の応急仮設住宅各戸には附帯設備としてエアコンを設置する予定となってございます。そのほか、企業、団体等から寄附といたしまして、炊飯器五十台、洗濯機十八台、冷蔵庫三十台等の寄附を頂戴するというふうに伺ってございます。ただ、まだ数が足りませんので、引き続き家電製品等の寄附のお願いをするとともに、それでも不足する部分につきましては、町の方で確保することにしているというふうに伺っておるところでございます。
 なお、義援金につきましては、内閣府といたしましても、過去の災害の配分方法等のノウハウの情報提供に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
#45
○山本博司君 やはり生活の支援ということでは大変大事でございますので、きめ細やかな対応ということも是非考えていただきたいと思います。
 さらに、避難指示に基づいた避難である以上、被災者生活再建支援法の適用について柔軟に対応すること、これが必要ではないかなと思います。この支援法に関しましては、一定の住宅、全壊被害が適用の前提となりますので、現時点では被害が少ないと見られることから、今回対象外の可能性が多いのではないかと、こういう意見もございます。
 しかし、過去に発生しました火山災害に関しまして、北海道有珠山とか、また三宅島での長期避難世帯でも適用されたということでございますので、こうした事例を参考にしながら、被災者の支援という、こういう制度の趣旨に照らして対応していただきたいんですけれども、この点いかがでしょうか。
#46
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 被災者生活再建支援制度でございますけれども、今委員御指摘のとおり、まずそもそも制度の対象となる自然災害はどのようなものか、それから、その上で、制度の対象となる被災世帯はどうかという二段の段階になってございます。
 制度の対象となる自然災害につきましては、十世帯以上の住宅全壊被害が発生した市町村というふうになっておりまして、まだ現在は現地に入って調査できない状況でございますし、今後長引く可能性もございますので、そういったものを踏まえまして対象ということを検討してまいりたいというふうに思っております。
 なお、その上で、被災世帯の対象といたしましては、災害による危険な状態が継続し、住宅に居住不能な状態が長期間継続している世帯というものが対象となるというものでございます。適切に運用してまいりたいというふうに考えております。
#47
○山本博司君 是非、この点に関しては検討していただきたいと思います。
 次に、一時帰島ということで伺いたいと思います。
 長期化をするということで、島内の防犯・防災対策であるとか、また貴重品の持ち出しとか、また腐食を防ぐために自動車とか機械設備、これを島外に搬出するということも島民の方々の要望というふうに聞いております。しかし、噴火を警戒しながらも、定期的な一時帰島、このことに関しては必要だと思っておりますけれども、六月十二日には、定期的に実施できるような実施大綱を決めて一時帰島を開始しようとした直後に今回の噴火でございまして、荒木町長からは、当面は一時帰島を見直さざるを得ないんではないかと、こういう考え方も示しておりますけれども、大臣、国としてしっかりとした支援体制をもってこの一時帰島を進めるべきだと思いますけれども、見解をお聞きしたいと思います。
#48
○国務大臣(山谷えり子君) 避難されている口永良部島の方々は、避難生活の長期化を覚悟しつつ、生活用品、自動車の持ち出し、事業の継続などのため、一時帰島を強く望んでおられています。そのため、屋久島町では、先ほど日原統括官の方からも説明ありましたが、一時帰島を安全に実施するための手続実施基準を定めるとともに、先週十二日には本村港、島内道路の点検を行い、町営フェリーが着岸できることを確認いたしましたが、昨日、そして本日も噴火が確認されたということで、また調査をし直すということになります。
 このような調査が終わった後は、町において、一般住民の一時帰島に向けて、それぞれの島民の要望、上陸等の活動計画の取りまとめ、一時帰島の計画策定が進められることとなりますけれども、一時帰島が実施される際には、これまでと同様に、気象庁による火山監視、海上保安庁巡視船による支援など、政府総力を挙げて支援を行ってまいりたいと考えております。
#49
○山本博司君 是非一時帰島が実現できるように、今のこの安全ということも考えながら推進をしていただきたいと思います。
 次に、法案の内容に関してお聞きしたいと思います。
 今回の噴火で注目すべきなのは、この屋久島町の噴火に備えた取組でもございます。人的被害が最小限で済みましたのも、新岳が昨年の八月に三十四年ぶりに噴火してから観測が強化をされ、避難訓練を行うなど、地元の人たちにも十分に浸透していたからでございます。具体的な避難計画が既に策定されておりまして、ハザードマップなどの具体的な整備をしていれば、たとえ噴火が発生しても被害が最小限に抑えられるということができたのではないかと思います。
 それぞれの警戒が必要な火山の地域で早期の避難計画、策定すべきと考えますけれども、今国会で今審議されているこの改正案の中では、この点どのように規定をしているのか、お聞きをしたいと思います。
#50
○政府参考人(日原洋文君) 火山災害は、一たび噴火が発生すれば短時間で広範囲にわたる地域の住民や登山者が避難する必要があり、あらかじめ具体的な避難計画を策定することが大変重要でございます。このため、今回の改正案におきましては、火山の特性に応じた具体的な避難計画について、専門的な知見を有する者が一堂に会する火山防災協議会の意見聴取を経て、これを各地域防災計画に位置付けることを義務付け、この策定を強力に推進することとしております。
 具体的な避難計画といたしましては、まず市町村の地域防災計画におきましては、具体的な避難場所や避難経路、噴火時等におきます情報の伝達ルート、市町村長が行う立ち退きの準備などの避難のための措置に関する通報及び警告などを定めなければならないこととしております。
 また、都道府県の地域防災計画におきましては、これらの情報の伝達ルートのほかに、避難に関する広域的調整、あるいは市町村が具体的な避難場所や避難経路を定める際の基準となるべき事項を定めなければならないというふうになってございます。具体的には、噴火警戒レベルに沿った適切なものとなるようなことを定めることを想定しているところでございます。
#51
○山本博司君 今回の改正で策定が義務化されました避難計画、これまでなかなか進まなかった理由ということを確認をしたいと思います。
 これまでの監視観測体制の中で充実が必要な四十七火山における取組状況、これを見てまいりますと、現在では御嶽山噴火後の対応で火山防災協議会、これは全て設置済みになっておりますけれども、具体的な避難計画の策定は八割以上で未整備になっております。今回の報告書を踏まえまして改正案は提案されたと理解をしておりますけれども、この避難計画の策定、各地方自治体が進めていくためにも国のバックアップ、これが必要だと思いますけれども、国はどのような支援をするのか、報告をいただきたいと思います。
#52
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 火山災害は、ほかの災害と比べまして発生頻度が低いために市町村になかなかノウハウがたまってこない、それからまた、専門的知見を取り入れながら様々な関係者が連携して検討することが必要であるということもありまして、なかなか避難計画の策定まで進んでいなかったのは委員の御指摘のとおりでございます。このため、今回の改正法案におきましては、火山の特性に応じて、想定される噴火シナリオや噴火による影響範囲を想定した上で、これに対応した具体的な避難計画を地域防災計画に位置付けることを義務付けるということでございます。
 そのために、具体的な避難計画の策定が進むよう、気象台や砂防部局といった国の関係機関、あるいは火山の専門家の方に火山防災協議会に参画していただきまして、地方公共団体とともに警戒避難体制の整備について検討してまいりたいというふうに考えております。その際、不足が指摘される火山専門家につきましては、内閣府におきまして、各火山防災協議会からのニーズの把握、必要な調整などを行うなどの支援をしてまいりたいと考えております。
 また、加えまして、火山防災協議会等連絡・連携会議というものを今内閣府の方で実際上動かしておりますけれども、こういったものを活用しながら、先進的な事例の紹介、あるいは共通の課題を抱える協議会の間での意見交換、小規模自治体に対する助言等につきまして行うようなことを通じまして、全体的な取組の底上げを図ってまいりたいというふうに思っております。
 また、避難計画の作成に際しまして、検討、協議を行う場合の火山防災協議会への財政支援につきまして多くの自治体から御要望をいただいておりますので、今後よく検討してまいりたいというふうに考えております。
#53
○山本博司君 火山研究体制ということでお聞きをしたいと思います。
 今後の火山防災対策の推進に向けまして一番の課題は、火山の対策を担う現職の専門家の圧倒的な不足でございます。大学での火山の研究、観測をしている研究者は四十人程度と言われておりますけれども、火山専門家の体制の強化につきましては、今回の法案では第三十条に明記をされておりますけれども、努力規定にとどまっております。
 海外の国には大規模な国立の火山研究所があり、学んだ成果を生かす場所もございます。専門家からは、地震には文部科学省に調査研究推進本部があり、研究費が付いて、研究体制が確立しておりますけれども、火山にはその推進体制がないと、こういう指摘もございまして、我が国にも国立の研究機関を求めるこういう声が大変強いことがうかがえます。この法改正を機に、火山研究体制の強化と、また育成ということに関して努力をするべきだと思いますけれども、大臣に見解を伺いたいと思います。
#54
○国務大臣(山谷えり子君) 火山専門家の育成、確保につきましては、中央防災会議火山防災対策推進ワーキンググループ最終報告を受けまして、今後、具体的に火山に関するプロジェクト研究や海外研究者との交流の促進、火山活動の監視を行う職員への研修の充実などについて関係省庁と連携して取り組んでまいります。また、監視観測、調査研究を実施している複数の関係機関同士の連携を図りまして、より一体的に火山研究体制の強化を推進するための方策について、今後、内閣府において関係省庁や有識者から成る火山防災対策推進検討会議を設置しまして、具体的な方策の検討を継続していく予定であります。
 委員御指摘のとおり、火山防災対策を進めるに当たりましては火山専門家の知見は不可欠でありまして、次世代を担う若手研究者の育成を含め、関係省庁と連携しまして、急務である火山専門家の育成、確保に取り組んでまいりたいと考えます。
#55
○山本博司君 是非、この点は大事な点でございますので、国を挙げて取り組んでいただきたいと思います。
 最後に、今回の改正案の中で、登山者への啓発ということが大事でございます。この点、ジオパークだとかビジターセンター、こういうことも含めて啓発が必要だと思いますけれども、最後にこの点に関して確認をしたいと思います。
#56
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 今回の御嶽山の噴火災害におきましては、登山者も含めた警戒避難体制の整備というのは大変重要であるということが認識されました。そのために様々な法律改正を行っていますけれども、具体的な伝達の方法といたしましては、特に法改正の趣旨、あるいは活火山に登山する際に心得るべき点、あるいは登山に際し備えるべき事項などにつきまして広く周知、啓発することが重要であると考えています。
 具体的に、今後、火山のリスクや噴火警戒レベルの解説、登山に必要な装備などをまとめた登山者向けのパンフレットの作成、配布でありますとか、内閣府のホームページへの掲載、政府広報の実施といった取組を行ってまいりたいと思っています。また、地方公共団体、山岳協会、旅行会社、交通事業者など様々な関係者とも連携して、多様なツールによる周知を行ってまいりたいと思っております。
 また、ジオパークというものが既に各地にございます。地層や岩石、地形、火山、断層などの地球活動の遺産を主な見どころにするということでございますけれども、その中で、教育プログラムとかガイドとか、そういったことが行われております。そういった活用を行っていきたいというふうに思っております。今回の、先ほど大臣からお話ししましたワーキンググループの報告におきましても、火山について学びながら観光できるジオパークは、旅行者が火山について学ぶ良い機会を与えられるというふうにされているところでございます。そういった点におきまして活用を図ってまいりたいというふうに考えております。
#57
○山本博司君 以上で終わります。ありがとうございました。
#58
○東徹君 維新の党の東徹でございます。
 先ほどからも質問等でも出ておりますけれども、火山、非常に今年に入ってからも、口永良部島、また先ほど大臣からも報告がありましたけれども、昨日も火山の噴火がありましたということであります。また、今年に入ってから地震の方も、これは例年に比べて多いのかどうか何とも言い難いところもありますが、震度四以上の地震が二十一回もあるということであります。
 そしてまた、先ほども申しましたように、火山活動は、浅間山それから口永良部島ということで、規模を問わず活発になってきているんではないのかなと、そういう懸念もありまして、地震と火山活動の連動があるんではないのか、そう言う方も多くいらっしゃいます。しかしながら、地震と火山活動の連動についてはまだまだ研究がこれは進んでおりませんでして、是非ここの研究も進めていかなくてはならないのではないのかなというふうに思います。
 地震と火山活動については、火山ガスとかそれから地質、各大学が持っておるデータ、そういったものを集めて、気象庁も含めた一体的に調査研究を行っていく仕組みというものが必要ではないかと思いますが、この点について御見解をお伺いしたいと思います。
#59
○大臣政務官(松本洋平君) 地震と火山の連動に関する研究でありますけれども、これまで大学等におきまして鋭意進められておりますけれども、今委員お話がございましたとおり、その関連性につきましては、現時点におきましては必ずしも明確な結論が得られているものではないというふうに認識をしているところであります。
 本研究につきましては、まずは大学や研究機関などにおいて更に研究を進めていただくことが重要だと考えておりますが、加えて、気象庁を含めまして、火山現象の監視観測、また調査研究を実施している各機関が連携をしながら研究を進めていくということが大変重要なことであると考えているところでございます。また、このような研究のほかにも、火山の監視観測や火山活動の評価など、火山防災対策を推進するための様々な調査研究を関係機関がより連携し一体的に進めていくことも大変重要なことであるというふうに考えているところでもございます。
 このため、内閣府におきましては、火山防災対策推進検討会議を設置をいたしまして、関係機関の連携強化や、より一体的な火山防災を推進する体制につきまして検討を進めてまいりたいと考えております。
#60
○東徹君 各大学でも研究されているわけでして、やっぱりそういったデータ、そしてまた気象庁ともしっかりと連携して一体的に調査研究を行っていくということが大事ではないのかというふうに思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、火山防災協議会の構成についてお伺いしたいと思いますが、本法案で第四条に火山防災協議会の設置が規定されております。各火山地域における火山防災協議会の役割、これは具体的な避難計画を協議するなど非常に大きいというふうに思います。この協議会の必須の構成員として、都道府県、市町村、自衛隊、警察、消防、こういったものが規定されておりますけれども、医療機関というのが入っていないんですが、人的災害を防止する目的とか災害時の人的被害があった場合のことも含めて、医療機関も構成員として必要ではないのかというふうに思うんですが、この点についてはいかがでしょうか。
#61
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 火山防災協議会は、噴火による人的災害を防止するために、噴火による影響が想定される区域から避難を行う体制を整備するという、そういう観点で必要なものを必須構成員といたしたところでございます。具体的には、都道府県、市町村のほか、噴火による影響範囲の検討などに携わる気象台、地方整備局あるいは火山の専門家、それから避難誘導や救助活動を行う自衛隊、警察、消防を必須としたところでございます。
 医療機関につきましては、避難体制そのものに関わるわけではございませんで、避難をした後の住民の保護等に当たって役割を果たすものでございますが、委員御指摘のとおり、避難受入れ施設の医療機関との連携というものも重要でございますので、警戒避難体制についての情報共有を図るという観点から、地方公共団体の判断によりましてメンバーに加えていただくということも考えられるのではないかというふうに考えております。
#62
○東徹君 そうしたら、都道府県とか市町村がこういった医療機関との連携なんかも検討していく中に入っていくということでよろしいですね。
 続きまして、避難施設緊急整備地域についてお伺いをしたいと思います。
 今回の法案では、三条一項に内閣総理大臣が火山災害警戒地域を指定することができるというふうにされております。一方、改正前の法律では、避難施設緊急整備地域を内閣総理大臣は指定することができるというふうにされておりました。
 まず、避難施設緊急整備地域に指定されている火山が具体的にどこか、お示しをいただきたいと思います。
#63
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 現在、避難施設緊急整備地域として指定されているのは、桜島、阿蘇山、有珠山、伊豆大島、十勝岳、雲仙岳、三宅島、霧島山新燃岳の八火山の周辺地域でございます。
#64
○東徹君 それでは、この二つの地域についてでありますけれども、要件と効果のそれぞれの点からどのような違いがあるのか、お示しをいただきたいと思うんですけれども。
#65
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 火山災害警戒地域は、噴火のおそれが高い火山の周辺で、噴火により住民等の生命又は身体に被害が生ずるおそれがあり、警戒避難体制を特に整備すべき地域を指定するということになってございます。具体的には、常時観測火山の周辺地域を基本的に指定しようということを考えているところでございます。今申しましたように、基本的には警戒避難体制の整備というのが火山災害警戒地域の狙いでございます。
 一方、避難施設緊急整備地域は、火山の爆発により住民等の生命及び身体に被害を生ずるおそれがあり、その被害を防止するための施設を緊急に整備する必要がある地域ということで、こちらは施設整備のための区域でございます。具体的には、先ほどの八火山の周辺地域が指定されているところでございます。
 施設といたしましては、道路、港湾等のほかに、特にシェルター整備につきましては国庫補助率が通常の三分の一から二分の一に引き上げられているというところでございます。
#66
○東徹君 施設を整備していくのが前の避難施設緊急整備地域ということだというふうに思うんですが、現在、避難施設緊急整備については、噴火警戒レベル二以上の十一火山のうち、箱根山、御嶽山など八つの火山がこれに指定されておりません。なぜこれらの火山が避難施設緊急整備地域の指定がされていないのか、まずこの理由をお聞きしたいと思います。
#67
○国務大臣(山谷えり子君) 委員御指摘のとおり、噴火警戒レベル二以上の火山のうち、その周辺地域が避難施設緊急整備地域として指定されていないものとしては、浅間山、吾妻山、草津白根山、御嶽山、箱根山、硫黄島、口永良部島、諏訪之瀬島の八火山ございます。
 これまで、当該地域の指定は、実際に噴火によって住家等に被害が生じた地域が対象とされておりました。しかしながら、火山噴火から住民等の生命を守るためには、噴火のおそれが特に高いと考えられる火山において、あらかじめシェルター整備を進めることが有効であることから、今後、避難施設緊急整備地域の指定の在り方についても検討してまいりたいと考えております。
#68
○東徹君 ということは、箱根山とか御嶽山などの八つの火山が指定されていないわけですけれども、これらについても避難施設緊急整備地域になるかならないかを検討していくということでよろしいんでしょうか。
#69
○国務大臣(山谷えり子君) 検討してまいりたいと思います。
#70
○東徹君 先ほどのは、噴火レベルの二以上でありながら避難施設緊急整備地域に指定されていない八つの火山のうち、箱根山などの四つの火山、箱根山、浅間山、御嶽山、硫黄島ですけれども、避難ごうとか退避舎、こういったものが整備されていないということであります。
 これらの整備には、当然、ヘリコプターで資材搬送が必要になってくるということで多額の費用も見込まれるわけですけれども、この点、消防庁所管の消防防災施設整備費補助金、活用できるわけですけれども、平成二十七年度予算では、交付が予定されているのは北海道の美瑛町のみであって、補助金の活用が進んでいないという状況だと思います。
 また、今年度、二十七年度からですけれども、退避ごう等の整備について、新たに地方財政措置の緊急防災・減災事業債というものが活用できるようになったわけですけれども、これは自治体の借金に当たるわけでありまして、現在どこも予定されていないという状況になっておるんですね。
 このような状態では一向に、先ほども言っていました退避ごう、避難舎、そういったものが整備が進んでいかないというふうに思うんですが、この点についてはいかがされようと思うのか、お聞きしたいと思います。
#71
○国務大臣(山谷えり子君) 昨年九月の御嶽山噴火では、山小屋等に避難して噴石からの被害を免れた事例も報告されておりまして、シェルターは噴石等の飛来物から逃れるため一定の効果があると考えております。
 一方、関係地方公共団体の方からは、シェルターの設置場所とかその構造や機能等に関しましてどのように考えたらいいのかという声がございまして、参考となる手引の作成を求める声があります。火山防災対策推進ワーキンググループの報告書においても、ガイドラインの作成が提言されたところであります。
 このため、現在、内閣府においては、活火山における退避ごうの整備等に関する検討ワーキンググループにおいてシェルター整備の在り方等について検討を進めているところでありまして、この秋を目途に手引を作成して公表したいと考えております。
 政府としましては、関係省庁と連携しまして、必要なシェルター等の整備が図れるように支援をしてまいりたいと考えております。
#72
○東徹君 現在、常時監視の対象となっている四十七の火山の中でも、退避ごうのある火山が十一火山、それから退避舎のある火山が四火山しかないということなんですね。
 火山、いつ噴火するか、これはやっぱり分からないわけでありまして、御嶽山の教訓もあるということはよくお分かりだと思いますので、是非そこは早いこと整備をしていかないといけないというふうに思っております。
 ただ、補助金の活用も進んでいないわけでありまして、補助金はあるけれども、やっぱりどこにどう造っていいか分からないから進んでいかないという解釈でよろしいんでしょうかね、これ。先ほど御答弁いただきましたけれども。
#73
○政府参考人(日原洋文君) 進まない理由、いろいろあるとは思います。景観の問題だとか、いろんなことを言われると思いますけれども。ただ、自治体の声をお聞きしますと、やはりどういうものをどういうふうに造っていいのかよく分からないというお声もございましたので、そういった点につきまして検討してまいりたいと思います。
 既に整備されている退避ごう、退避舎につきましては、どちらかというと、住宅地でありますとか、あるいは避難の拠点となります港の周辺でありますとか、そういうところに造られておりますので比較的イメージしやすいんでしょうけれども、山の上となりますとなかなかイメージしづらいというようなお話もございますので、そういう点についてのガイドラインを示していきたいというふうに考えております。
#74
○東徹君 でも、そうおっしゃるんですけれども、実際に造っているところもあるんですよね。これは例えば浅間山、浅間山なんかは、何というんですかね、大きなドラム缶のようなものがあったりとか、桜島の退避ごうなんかだったら、トンネルのような、コンクリートで固めたような、そういうものが造られたりとか、阿蘇山もそんな感じですよね。
 実際に造られているところもあるわけです。退避舎については桜島でもこれあるわけでして、どういうふうに造っていいのか分からないということではないんじゃないのかなと正直思っているんですけれども、国として、こういったものを是非造るべきだと、なかなか進めていないんじゃないのかなというふうに思ったりもするんですが、そんなことはないんですか。
#75
○政府参考人(日原洋文君) 既に造られている退避ごう、退避舎の中にも地方単独で造られているものもございます。
 そういった意味で、そもそもシェルターの整備についての補助金の存在そのものの周知も足りなかった部分もあろうかと思いますし、先ほど大臣からお答えいたしましたように、そもそも指定地域の範囲が、実際に噴火が起きて住家に被害が及んだところを指定していたので、そういった点についても今後検討してまいりたいと思っております。
 それに加えて、今申しましたようなガイドラインの整備というようなことで、いずれにいたしましても、地方公共団体の意見をよく聞きながら推進するように努めてまいりたいというふうに考えております。
#76
○東徹君 よくガイドラインを作ってということをお聞きするんですけれども、やっぱりこれはもう対人的に、行って、こういうところにこういうものを是非設置するべきだということで、やはり早く進めていって、できるだけ被害を防いでいくということの対応が大事だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、登山届の義務化についてお伺いしたいと思うんですが、御嶽山の噴火災害では火口周辺でも多くの登山者が被災されたということで、その中で多くの登山者が登山届を出していなかったということがありました。被害者の安否確認に非常に時間掛かってしまったというわけでありましたけれども。富山県では、届出条例、昭和四十一年に、剱岳周辺の一定の地区に登山する場合、登山届の提出を義務付けております。
 そこで、登山届の提出状況ですけれども、平成二十四年で登山者数七百五十八人のうち提出者は二百四人と約二七%にとどまっているわけですけれども、火山では、岐阜県では今年四月一日より御嶽山と焼岳の登山について条例で登山届の提出を罰則付きで義務化しており、長野県でも罰則のない義務化が検討をされております。
 今回の改正案では、十一条二項で、登山者に対して、円滑かつ迅速な避難のために必要な手段を講じるよう努めるというふうにしておりまして、登山届の提出を努力義務とすることでありますけれども、実際の登山届の提出率の低さから考えますと、岐阜県のように登山届の提出を義務化していくべきというふうに考えます。
 これ、実際には、富山県なんかは五万円以下の罰金又は科料とか、それから群馬県では三万円以下の罰金とか、そういうふうな義務化をしておると、罰則も付けているということでありまして、やっぱりこの登山届、今回の御嶽山でも非常に大事だというふうに認識をしておりまして、この点について御見解をお伺いしたいと思います。
#77
○大臣政務官(松本洋平君) 登山届についてでありますけれども、御嶽山噴火における救助・捜索活動の際に被災者情報の収集、集約に活用されるなど、災害時の登山者の早期把握や安否確認に役立つものであります。また同時に、登山届を作成する過程で、登山者自らが、自分で自分が登る山が火山であるということを認識するなど意識啓発にも資するものということで、委員御指摘のとおり、大変重要なものだと考えております。
 一方で、火山によっては火口付近まで道路などが整備され、気軽にアクセスできる山もありまして、こうした火山では登山届を導入しても提出率を高めることが困難な場合が想定をされております。また、地方公共団体からも、火山によって来訪者の状況は異なり、一律に義務付けされても対応が困難という声もあったのも事実であります。
 このような状況下におきまして、登山届の導入につきましては、火口付近への来訪者の状況、アクセスの状況などを勘案をいたしまして、各地域におきまして火山防災協議会の場などを活用いたしまして、導入の要否をそれぞれの火山ごとに検討をしていただくことが必要であるというふうに考え、一律の義務化をしなかったものでございます。
 今回の改正法案におきましては、登山届の義務付けは行わなかったものの、新たに登山者の努力義務規定を設けまして、火山情報の収集、登山届の提出を含めて連絡手段の確保など、自らの身を守るための手段を講じるよう努めることとさせていただきました。
 登山届の提出率につきましては、登山者の努力義務規定の趣旨や活火山への登山をする際に心得るべき点などにつきまして国として広く周知、啓発をすることによりまして、また条例による登山届の義務化といった地方公共団体の自主的な取組を促進することによって、その向上を図ってまいりたいと考えております。
#78
○東徹君 是非、登山届のできるだけ提出が進むようにお願いをしたいと思います。
 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
#79
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。
 今回の活火山特措法の改正は、昨年九月二十七日の御嶽山の噴火災害で五十七人の方が亡くなられ、行方不明になおなっておられる方が六名、負傷されている方が六十九名という本当に深刻な犠牲を生み出してしまった、その痛恨の教訓を踏まえたものです。改めて、この法案の審議に当たって、心からの哀悼と、そして再開される捜索において、行方不明になられている方々が御家族の元に帰れることを心から祈りたいと思います。
 私、三月三十一日のこの委員会の質問で、三月の二十六日に火山噴火予知連から出された、この御嶽の教訓を踏まえた提言を引用しながら、大臣とこの教訓について御議論をさせていただいたんですけれども、ちょっと通告と順番が違うかもしれませんが、まず大臣にお伺いをしたいと思います。
 同日、三月二十六日に、今日もお話のあっております火山防災対策推進ワーキンググループの報告が出され、言わば我が国の火山防災に関わる全面的な深い課題の検討がなされた上で今回の改正を行い、そして内閣府に火山防災対策推進検討会議を置くこととされていると思うんです。
 これは、今回の改正にもちろんとどまらずといいますか、これを踏まえて、それぞれ厳しく指摘をされている課題をどう具体化していくのか、どう現実化していくのか、そこが本当に問われる重い会議だと思うんですけれども、その構えと、恐らく主管をされるんだろうと思うんですが、大臣の決意をまずお尋ねしたいと思います。
#80
○国務大臣(山谷えり子君) 中央防災会議火山防災対策推進ワーキンググループの最終報告の提言でございますが、火山に関するプロジェクト研究の促進、各火山防災協議会への火山専門家の参画の促進、気象庁における火山活動評価について、大学等を退職した火山研究者の参画の促進等について御提言をいただきました。
 火山研究人材の育成のためには活躍できる場所を確保することが大事でありまして、また専門家の知見というのが非常に大事であります。関係省庁と連携してしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
#81
○仁比聡平君 今お話をいただいた体制の強化やあるいは専門家の育成を柱に、様々なハードの問題あるいは周知の問題などもこの火山防災対策推進検討会議でどう具体化されていくのか、ここが問われていくと思うんです。その中で幾つかの点について今日は尋ねておきたいと思うんですが、まず観測体制についてです。
 御嶽山の噴火活動の兆しについて、九月の十日から十一日にかけて火山性地震が五十回以上観測をされました。これは、噴火警戒レベルを二に引き上げる判断要素の一つであろうかと思います。ですが、現地調査は行われなかったというこのことが、十分ではなかったのではないかということが問題になってまいりました。この教訓も踏まえて、機動観測、これどのように行っていくのか、長官、いかがでしょうか。
#82
○政府参考人(西出則武君) 中央防災会議の火山防災対策推進ワーキンググループにおいて、機動観測の実施体制の強化及び速やかな現地調査の実施について御提言をいただいております。気象庁では、この御提言を踏まえ、火山活動が活発化した場合等において、火山の状況をより詳しく把握するため、直ちに現地に機動観測班を派遣し、観測を強化しております。
 例えば、口永良部島につきましては、三月二十四日から二十七日にかけて火映が観測されたことから、機動観測班を現地に常駐させ監視を強化しておりました。五月二十九日の噴火以降も、機動観測班により地震計を増設したほか、適時、上空からの火口観測、船上からの火山ガス観測などを行っております。
 気象庁では、今後も、火山活動が変化した場合においては、機動観測班による現地調査をしっかりと行ってまいりたいと思います。
#83
○仁比聡平君 この提言には、今おっしゃった火山活動に変化が生じた場合には、現地でないと把握できない地温や噴気、火山ガスの変化の有無の確認のためなどという要素を挙げて、機動観測が絶対に必要だと、そういう提言がされているわけで、これができる体制をきちんと確保していく、つくっていくということがこれからの政治の課題だと思うんですね。
 山頂の地震計などの観測装置が極めて重要だという指摘もあるんですが、御嶽では、県の砂防課が設置する地震計がかねてから壊れていた、そうした事態がありました。この火口付近の観測機器については、これは気象庁、どんなふうに整備をしていくんですか。
#84
○政府参考人(西出則武君) 気象庁では、全国に百十ある活火山のうち、現在四十七の火山において地震計や監視カメラなどの観測機器を設置し、二十四時間体制で監視し情報発表を行っております。
 昨年九月の御嶽山の噴火を踏まえまして、火山の観測体制の在り方について、火山噴火予知連絡会の下の検討会において提言をまとめていただきました。具体的には、水蒸気噴火の兆候をよりよく捉えるため、火口付近への観測施設の設置が必要であるとの御提言をいただきました。この提言に沿って、御嶽山を含む全国の常時観測火山について、火口付近への立入りが難しい桜島と口永良部島を除きまして、火口付近への観測施設の強化を進めております。
 現地の状況を踏まえて、速やかに整備してまいります。
#85
○仁比聡平君 この常時観測の火山について、今回の法案は、つまり五十の火山を対象としようとしていると思いますけれども、ここについて速やかに、例えば今年度中にやるといった取組が当然だと思いますし、百十の活火山全体についてどう進めていくのか、あるいは設置する機器のメンテナンスなどをどう維持していくのか、これも極めて重要な課題だと指摘をしておきたいと思うんです。
 そのようにして収集した情報をどう評価して、そしてどう発信するのか、ここが大きな課題なんですね。御嶽の地元、信濃毎日新聞が、御嶽山噴火を検証する「火山と生きる」という連載記事、特に第二部、「できなかった予知」というシリーズを今年の三月一日から連載をされまして、私、これ極めて克明な取材に基づくもので、大変教訓的なものだと思います。この中で、この御嶽を監視する火山監視・情報センターの幹部が、噴火が起こってしまった九月下旬に、大勢の登山者が御嶽山の景色を楽しんでいるとは知らなかったという記事がございます。
 臨調行革以来、測候所の廃止を始めとした現場の体制を壊してくることがなかったなら、そんなことはあり得なかったんじゃないかと、私は痛恨の思いがするんですね。長野の気象台は、この気象台の仕事は本庁の発表の伝達というのが主で、現場で独自に解説を加える材料はありませんというふうにもコメントをしておられるわけですけれども、私はこうした点を踏まえてだと思うんですよ。
 このワーキンググループの提言では、火山活動の監視は気象庁火山監視・情報センターにおいて実施しているが、火山活動の評価をより的確に行うことのできる人材が必ずしも十分ではないという課題を提起をしています。この提起に気象庁、どう応えていくんですか。
#86
○政府参考人(西出則武君) 気象庁において、火山の観測や監視、そしてその評価といった業務を的確に遂行するためには、火山分野の専門人材の確保と、その育成や能力の向上が大変重要であると認識しております。
 気象庁においては、基礎的専門知識を持つ人材を採用するとともに、気象大学校や噴火が続く桜島での実践的な研修、大学や海外の研究機関への派遣等、能力の向上に必要な様々な機会の提供等によりまして人材の育成を図っております。
 今後、関係省庁や研究教育機関とも連携しつつ、選考採用制度なども活用しながら、火山分野の専門人材の確保及びその育成に努めてまいりたいと考えております。
#87
○仁比聡平君 火山専門家、例えば大学の研究機関などを言わば退職をされた方とか、ポストドクターで、その知見があるのに、けれどもパーマネントな職がないというような方、こうした方々が現にいらっしゃるわけですから、気象庁でそうした皆さんをすぐに活用するということができると思うんですが、気象庁、いかがですか。
#88
○政府参考人(西出則武君) 火山活動の的確な評価や職員の人材育成を行うに当たり、大学を退職した火山研究者でありますとか、場合によっては気象庁の退職者にも有能な人材がございまして、その知見を活用させていただくことは大変重要であると考えております。
 中央防災会議防災対策実行会議の下に置かれた火山防災対策推進ワーキンググループが平成二十七年三月二十六日に取りまとめた提言におきまして、気象庁は火山活動の評価を的確に行うため、大学等の火山研究者、大学等を退職した火山研究者、ポスドク等大学において専門的な知見を習得した人材などに定期的あるいは随時火山活動の評価に参画してもらうなど、火山研究者の知見を活用し、火山活動の評価体制の強化を図るべきであると御報告いただいたところでございます。
 この中で、気象庁の退職者の中で火山専門家がおりまして、それにつきましては、今年度一名を再任用し、職員の人材育成等に当たらせているところでございます。今後、大学等を退職した火山研究者の人材活用についても、関係省庁や研究教育機関とも連携しつつ検討してまいりたいと考えております。
#89
○仁比聡平君 はっきりおっしゃらないですが、採用して、実際にそこに座ってもらったらいいんですよ。そこを、こうして昨日のレクとは、少し曖昧なことをおっしゃっているんですけど、具体的にどんどん進めていくということをやらなかったら、今のこの火山観測体制の危機的な状況というのは打開できないと思うんですね。
 このワーキンググループの提言では、先ほど大臣からも指摘をされた人材の問題について、提言の冒頭部分でこう述べています。
 噴火に伴う現象の種類や噴火の規模は多様であることから、火山ごとに詳細な調査研究に基づいた検討を行う必要があるが、火山研究者の人数は十分でなく、火山防災に資する研究は必ずしも進んでいないといった実態もある。これらのことは火山防災対策を推進していく上で、必ずしも短期的には解決することができない根幹的な課題となっていると考えられるというんですね。私、この短期的には必ずしも解決することができない根幹的な課題だと、これ極めて重要な指摘だと思うんですよ。
 ですから、御指摘が今日もありましたが、四十七人しか火山の専門家がいない。四十七人のうちにはポストドクターの方も含まれるというんですよね。火山研究者の方、もうちょっと裾野を広げても八十一人しかいない。そうした皆さんで五十火山を中心に百十の活火山をどう取り組んでいくのかという、これ、かねてより、今日お配りした、藤井予知連会長が危機的な状況だと繰り返しおっしゃってこられたとおりの状況なんですよね。まず、気象庁がしっかりとそうした知見のある方々を採用して、評価やあるいは対策に生かしていただきながら、やっぱり、この根幹的な課題にどう取り組むのか、そこが今問われていると思うんです。
 今回の法案で火山防災協議会が必置をされますけれども、法案の条文に言う「火山現象に関し学識経験を有する者」、この言葉を火山専門家というふうに大臣は御答弁しておられると思うんですけれども、これ、統括官、どんな知見を求めるわけですか。
#90
○政府参考人(日原洋文君) 火山を研究されている大学の研究者等を想定しておりますけれども、火山の研究というのは、地震ですとか、あるいは地質でありますとか、あるいはもう少し化学的なというんですか、火山ガスのようなそういった専門家、いろいろおられますので、そういった方の中から、基本的にある程度特定の山をずっと研究されている方がおられますので、そういった方を御紹介する、あるいは場合によっては複数の専門家の方を協議会にあっせんするようなことも含めて検討してまいりたいというふうに考えております。
#91
○仁比聡平君 私はどんな知見が求められるのかというお尋ねをしているんですけれども。
 この提言では、火山防災協議会の位置付けについて、複数の噴火シナリオ、そして火山ハザードマップ、噴火警戒レベル、具体的な避難計画の作成、緊急時の情報伝達等の対応など一連の警戒避難体制の整備に関する計画の作成が、これは法案でもそうですが、火山防災協議会の任務になっていて、この複数の噴火シナリオというのは、これ、参加する火山専門家によってその議論がリードされるということになるわけでしょう。統括官、いかがですか。
#92
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 火山の災害の現象といたしましては、噴石によるもの、それから溶岩流あるいは火砕流、それからあと火山性ガスと、大きくそのようなものが対象となりますので、そういったものがどういうように発生し、どの範囲に影響が及ぶのかということについて火山の専門家が助言をするというのが求められている機能でございます。
#93
○仁比聡平君 そうした専門家が、この現状、裾野をちょっと広げても八十一人しかいないわけですよ、我が国には。ですから、あっせんするとおっしゃるけれども、お一人の研究者の方が、あるいは複数の体制、チームで研究しておられる方々が、幾つもの活火山についてこの火山防災協議会に参画せざるを得ない。これはもういっぱいいっぱいという状況じゃないですか。この中で、どこまでそんないっぱいいっぱいが続くのかということが、今の残念ながら我が国の現状だと思うんですね。
 この専門家の育成の問題について、そのお配りしている新聞のインタビューで藤井先生は、「人材不足は、火山学の人気がないからですか。」という問いに、「就職口が少ないんですよ。大学ぐらいしかないのに、国立大学の法人化以降、ポストも減っている。もう一つ、地震には調査研究推進本部があり、研究費もある。しかし、火山はその推進本部がないから、先行きを不安視して火山学を専攻する人がいなくなってしまう。」。こうした御指摘は、もう十数年前から藤井先生は発信しておられると思うんですが、文部科学省、こうした指摘に対してどう応えていきますか。
#94
○政府参考人(森晃憲君) 火山研究者の育成、確保につきまして、先ほど来お話がございます平成二十七年三月の中央防災会議火山防災対策推進ワーキンググループの報告書におきましては、即戦力となるポスドク人材を始めとする火山研究人材の確保、育成に向けて、プロジェクト研究を組み合わせた人材育成のプログラムを構築すべきこと、そして、プロジェクト研究と人材育成を連携させて推進することによりまして、火山研究分野全体の活性化を図るために、火山研究人材の育成方針の在り方に関する検討の場を設置すべきことなどが提言されております。
 この提言を踏まえまして、現在、省内に藤井副大臣を座長とする局課横断的な検討の場を設け、若手を含む火山研究人材の育成のための方策について検討を進めております。
 今後とも、関係機関と協力して火山研究者の育成、確保に努めてまいります。
#95
○仁比聡平君 昨日、今日の御答弁を伺っても、今おっしゃるプロジェクト研究と組み合わせた人材育成のプログラムの構築とはどんなものなのか、あるいは、裾野を拡大するというのは大切なことなんですが、これがどう魅力になり、どう人材が育っていくことになるのか、まだまだなかなか見えないというのが、大臣、私、現状だと思うんですよね。藤井先生が指摘をされるとおり、ポスト、それから、噴火活動の観測というのは長期にわたるわけですから、短期的な視野で論文が書けないとかいうような評価をされてしまったら、これは育たないですよね。
 だからこそ、私は、そうしたポスト、あるいは研究の社会的評価のためにも、火山庁という言葉が衆議院の御答弁でありましたけれども、そうした国立の観測研究機関をつくろうという提起を是非今後の内閣府の会議でも検討していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
#96
○国務大臣(山谷えり子君) 火山ごとに特性がありまして、火山の専門家の参画、活用がもう更に更に必要であります。
 今回の改正法案において、火山観測のための大学その他の研究機関相互間の連携の強化について位置付けるとともに、今後、内閣府に設置する予定の火山防災対策推進検討会議において火山観測のための総合的な調整を行いまして、関係機関の協力による機器の補完やデータの共有化などをより一層促進してまいりたいと思いますし、また、必要な予算についてしっかりと関係省庁と連携して確保に努めてまいりたいと思います。
 火山庁のような火山研究に関する一元的な組織の設置など組織体制の見直しについてでございますけれども、火山防災対策推進検討会議の検討を踏まえつつ、中長期的課題として検討してまいりたいと考えます。
#97
○仁比聡平君 どうぞよろしくお願いします。終わります。
#98
○田中茂君 日本を元気にする会・無所属会、無所属の田中茂です。
 最後の質問者となると、皆さん大体同じ質問をされているんで、重複した部分もあると思いますが、なかなか質問しづらい部分はあるんですが、若干異なる部分はあると思いますけど、その点で質問をさせていただきたいと思います。また、通告と順番が異なるかもしれませんが、その辺はお許しいただきたいと思います。
 まず、御嶽山噴火後の二〇一四年十月六日の日経新聞で、就職先の少なさなどから火山研究を志す学生は減少し、今や研究者は四十人程度しかいないとの記事がありました。文部科学省によれば、現在、国内の大学で火山観測に携わっている教授、准教授、講師、助教、任期付研究員の数は年々減って四十七人とあります。研究者の数は実質的には三十人程度で、学級崩壊も近いと自嘲ぎみに言われる研究者もいるようであります。
 ちなみに、世界で火山数が最も多い国アメリカが百七十四火山ありますが、研究者は約百三十人いると聞いております。あと、火山数三位の百三十火山があるインドネシア、そこは約百二十人。二十三位のイタリアなんですけど、十六火山しかないんですが、約百五十人もの研究者がいると聞いております。火山研究者が少ないのは、先ほどいろいろと話が出ていますように、国の予算が足りないのも理由だと思いますが、また学問として成立しにくい分野でもある、噴火が常にあるわけでもないので、論文を書く研究ができないとも聞いております。
 そこでお聞きしたいんですが、気象庁全体で今現在火山業務に従事する職員は何名いらっしゃるのか、正確な数字を教えていただきたいと思います。
#99
○政府参考人(西出則武君) 気象庁全体で、火山業務に従事する者は現在百五十六名であります。
#100
○田中茂君 そのうち、大学や大学院で火山学を専攻していた者は何名いるんでしょうか。
#101
○政府参考人(西出則武君) 大学や大学院で火山学を専攻していた者は、そのうち二十一名であります。
#102
○田中茂君 専門家が二十一名ということで、火山の観測データ分析、判断は一体誰が行っているんでしょうか。
#103
○政府参考人(西出則武君) 気象庁では、全国の百十の活火山について、札幌、仙台、東京及び福岡の四つの火山監視・情報センターで監視を行っております。特に、監視観測体制の充実等が必要と火山噴火予知連絡会によって選定された四十七の火山については、地震計や監視カメラ等の観測機器を整備し、大学等が整備した観測機器による観測データも提供を受け、この四つのセンターで二十四時間体制で監視を行うとともに、データの分析を行っております。
 この火山監視・情報センターでは、こうした監視や分析に基づき、火山活動が変化しているかどうかを火山噴火予知連絡会の委員等の火山専門家の御意見を聞きながら判断しているところでございます。
#104
○田中茂君 先ほどおっしゃった火山監視・情報センター、四か所、全国にあるわけです。五十の観測をしなくてはいけないと。四十七なんですけど、三つ追加したということで五十になると思うんですが、これを二十四時間体制で監視し、監視データの収集に努めると。
 ただ、私、おとといですか、質問させていただきましたが、浅間山、第一報が、結局は現地の方が降灰があると。それが来て、観測上何も、その第一報じゃなく、気象庁としてはその第一報が入るまでは気付かなかったというわけであります。それは、先ほどおっしゃった地震観測計もあるし、空振計もあるでしょう。ただ、それでも分からなかったというわけですから、そういう中で、専門家も少ない、本当に監視ができるのかな、大丈夫かなと不安になるわけですが。
 そこで次の質問させていただくんですが、火山研究者が火山防災協議会に積極的に、先ほどおっしゃっていましたが参画し、科学的な知見を助言する専門家としての役割が当然これは期待されているわけであります。各協議会に参画できる火山研究者数が必ずしも十分ではないと先ほどおっしゃっていました。
 そこで、地域防災への貢献を目指している地元大学、この間も言いましたホームドクター的なそういう研究者等の積極的な参画が必要ではないかと、そう思っておりますが、その点についてもお聞かせいただきたいと同時に、火山物理と地質の両研究者も必要であると思いますが、研究者数が少ない現状では、どちらか一方の研究者の協議会参画だけでも推進していくべきではないかと思っておりますが、その点お聞かせいただけませんか。
#105
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 今回の改正法案におきます火山防災協議会の中には、火山の専門家を必須の要件として義務付けたところでございます。そのため、各火山防災協議会における火山専門家に関するニーズの把握、それから地元大学を含めた大学や研究機関の研究員に関する情報収集というものを内閣府において行いまして、各火山防災協議会に必要な知見を有する専門家がきちんと参画できるよう調整を行っていきたいというふうに考えております。
 また、委員御指摘のように、火山に関する専門知識としては、物理、化学、地質など様々な分野がございますので、その一分野についての専門的知見を有する方の情報も含めまして広く情報収集を行いまして、複数の火山専門家が知見を持ち寄ることにより適切な検討が行われるというようなこともございますし、場合によっては、専門は、特に得意はこの分野だけれども、ほかのことも併せて勉強していただくようなことも含めまして、調整や情報提供を行ってまいりたいというふうに考えております。
#106
○田中茂君 そこで、火山研究人材の確保という意味で、先ほど仁比先生もポスドクのお話がありましたが、次世代を担う研究者が少ない中で、全国に約一万人と言われているポスドク、この将来的に観測研究を担うポストドクターを人材活用すべきだと、そう考えております。
 そこで、ポスドク人材が若い世代の教育に関与していくべきではないかと思いますので、そのポスドク及び若い世代の人材育成の取組についていかがしていらっしゃるのか、お聞かせください。
#107
○政府参考人(森晃憲君) お答え申し上げます。
 御嶽山の噴火を踏まえまして、平成二十六年十一月にまとめられました科学技術・学術審議会測地学分科会の地震火山部会の報告におきましては、次代を担う若手研究者が少ない中で、将来的に観測研究を担う火山研究者の減少が懸念され、人材の育成、確保が喫緊の課題であること、そして、研究等を通じて特にポスドク人材の涵養を図るとともに、さらに彼らが、ポスドクが若い世代への教育に関与していくことで人材システムの好循環を構築していく必要があること、そして火山研究と人材育成を一体的に行うプログラムの構築を目指すことが提言されております。
 この報告書を具体化するために、先ほど来答弁申し上げておりますような、省内に藤井副大臣を座長とする局課横断的な検討の場を設けて、若手を含む火山研究人材の育成のための具体的検討を進めておりまして、今後とも関係機関と協力しながら、火山研究者の確保、育成に努めてまいりたいと考えております。
#108
○田中茂君 約一万人もいるわけですから、何らかの活用を是非していただきたいと、そう思っております。
 そこで、若手研究者が世界の火山の研究を経験できるよう国際的な火山研究機関と連携していくべきだと、そう考えております。国際的な連携など、研究者全体の育成の現状及び若手研究者に対する現状をお聞かせください。
#109
○政府参考人(森晃憲君) 火山研究につきましては、海外の事例を研究することによりまして、火山研究のより詳細な分析や災害の解析が可能となることに加えまして、若手研究者の育成にも資することから、国際共同研究等を通じた海外との連携を一層促進することが必要であると考えております。
 現在、防災科学研究所におきまして、イタリア国立地球物理学火山研究所と協力協定を締結し、研究及び人材交流を推進しているほか、科学技術振興機構の国際協力プログラムの枠組みの中で、インドネシアやコロンビア等と火山噴火に係る災害の軽減のための国際共同研究を行っております。また、各大学におきましては、アメリカ等の優れた火山研究者や火山噴火が多発する国の研究者を招聘する取組を行っているところでございます。
 文部科学省といたしましては、こういった我が国の研究成果を積極的に海外に普及させますとともに、海外の成果を取り込みまして、我が国における火山研究の効果的な推進を図るために火山研究の国際的な取組を一層強化し、若手研究者の人材育成にも貢献してまいりたいというふうに考えております。
#110
○田中茂君 先ほども言いましたように、世界中を見ると研究者の数は百人以上と、それに比べたら日本の研究者というのはかなり貧弱だと、そう思っておりますので、是非とも若手研究者を育てると。日本というのは火山、地震は必ずあるわけで、そういう点では、是非ともその辺、お願いしたいと思います。
 そこで、火山との共生ということで、世界の約千五百の火山のうち日本は百十の火山があるわけであります。世界の七・三%に当たるわけでありますが、日本の陸地面積は世界の僅か〇・一%なので、いかに火山が多いかということであります。先ほど言いましたように、日本は噴火と地震は繰り返されてきており、日本に住む以上は火山噴火と地震は避けられないわけであります。
 確かに、降灰によるインフラ・農業被害対策、あと避難体制の整備は当然必要ですが、それと同時に、日本列島の成り立ちや火山の歴史などを含めた自然災害の本質、火山教育をカリキュラムの中に入れて学校でしっかりと教える必要があるのではと考えております。
 警戒や警告としての教育だけではなく、この国に住む人間として、自然、とりわけ火山との共生、当然、温泉、リハビリ医療、地熱発電もあれば観光もあるわけであります。そういうことを学ぶことも大切だと考えます。さもなければ、火山学者を目指す若者もなかなか出てこないのではないかと思いますが、いかがでしょうか。その辺お聞かせください。
#111
○副大臣(丹羽秀樹君) お答えさせていただきます。
 我が国において、火山に関する防災の観点だけではなくて、火山に関する知識を学び、火山と人間との関わり方について考えるということはとても重要なことだというふうに考えております。これは、諸外国とかですと、やはり自然との対立とか自然と闘っていくという観点なんですが、日本の教育の場合においては、自然との共生、委員おっしゃるように、共生という部分が非常に重要視されております。例えば、中学校の理科では、火山活動や火山による災害などを学ぶとともに、自然の美しい景観や温泉などの恵みをどのように役立ててきたかとか、そういったことを学ばさせていただいております。
 自然と人間との関わり方について考察させるような学習を指導するとともに、火山に関する教育を通じて、児童生徒が、火山に関する知識だけではなくて、火山を始めとする自然から受ける恵みと地域の自然災害など様々な視点から考察し、自然と人間の関わり方について適切に判断する能力や態度を身に付けることができるように、今後とも取り組んでいきたいと考えております。
#112
○田中茂君 この火山教育、非常に大事だと思っております。小さい頃からそういうふうに慣れ親しんでいく、火山とは何か、地震とは何か、自分たちの歴史的背景は何か、そういう中で学んでいくことは極めて大事だと思いますので、是非ともそういうカリキュラムを入れていただきたいと、そう思っております。
 そこで、先ほど仁比先生もおっしゃっていた、どうも私は仁比先生と一緒の資料を見たみたいなので質問が全部重なっていくところがあるんですが、一元的に観測調査する国の機関ということで、例えば、アメリカ、イタリア、インドネシア、フィリピンなど、地震、地殻変動、電磁気観測、火山ガス観測、地質調査の専門家が単一の国立機関に一元化されておるわけであります。日本では、地震観測研究には地震調査研究推進本部体制はありますが、火山観測研究には推進本部体制がまだありません。
 火山防災対策推進ワーキンググループの報告書、これを読みますと、国は、火山防災対策の立案とそれに資する監視観測・調査研究体制をより強化するため、まずは複数の関係機関同士の連携強化を図るべきであり、その上で、より一体的に火山防災を推進する体制を整備することが必要と書かれております。
 そこで、先ほど仁比先生おっしゃったように、地震火山庁のような一元的に観測調査する国の機関を私もつくるべきだと、そう考えております。若しくは、国立の火山噴火調査研究機関のような組織を今後の研究者の受皿とすべきじゃないかと、そういうふうに考えておりますが、再度、大臣の御意見をお聞かせいただけませんでしょうか。
#113
○国務大臣(山谷えり子君) 関係機関が連携しまして、より一体的に火山防災を推進する体制を整備していくということは非常に重要でありまして、機関同士の連携強化を図っていかなければならないと思います。また、火山専門家の数が非常に限られているという現状、次世代を担う若手研究者、その意欲、希望を持っていただくように、しっかりと体制整備していかなければならないというふうに思っております。
 今後、内閣府に火山防災対策推進検討会議を設置しまして、具体的な検討を進めるということにしております。火山庁や国立の火山噴火調査研究機関といった一元的な組織の設置などにつきまして、将来的な組織体制の見直しにつきましては、中長期的課題として検討してまいりたいと考えております。
#114
○田中茂君 先ほども言いましたように、日本の陸地面積に対する火山数からすると、多分世界一ではないかと思うんですね。百十もこの狭い日本であって、地震もある、火山もある。そこで火山庁のようなものがないというか、防災庁のようなのがないというのは、これは考えられないわけです。だから、是非ともこれは考えていただきたいと、そう思っております。
 一元化することによって、やはり情報の一元化にもつながってくると思います。そういう意味では、確かに、災害防止、災害監視体制の中でも誤報、誤認のことも、それも少なくなっていくと思うし、避難体制の中でも誹謗中傷、デマも、そういう意味でも情報の一元化が図られれば少なくなっていくこともあり得ると思います。
 何よりも、危機管理では一番初動が大事であります。初動体制を強化するためにも、一元化というのは必ずこれは必要になってくると思いますので、是非ともそれは検討していただきたいと、そう思います。それを提言として、お願いとして、私の質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。
#115
○委員長(秋野公造君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 活動火山対策特別措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#116
○委員長(秋野公造君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#117
○委員長(秋野公造君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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