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2015/03/10 第189回国会 参議院 参議院会議録情報 第189回国会 議院運営委員会 第11号
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2015/03/10 第189回国会 参議院

参議院会議録情報 第189回国会 議院運営委員会 第11号

#1
第189回国会 議院運営委員会 第11号
平成二十七年三月十日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月四日
    辞任         補欠選任
     高野光二郎君     森屋  宏君
     福山 哲郎君     西村まさみ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         中川 雅治君
    理 事
                野上浩太郎君
                牧野たかお君
                渡辺 猛之君
                小見山幸治君
                前川 清成君
                山本 博司君
                室井 邦彦君
                仁比 聡平君
    委 員
                大沼みずほ君
                岡田 直樹君
                上月 良祐君
                酒井 庸行君
                豊田 俊郎君
                中泉 松司君
                舞立 昇治君
                宮本 周司君
                森屋  宏君
                石上 俊雄君
                西村まさみ君
                白  眞勲君
                浜野 喜史君
                森本 真治君
                河野 義博君
                新妻 秀規君
   委員以外の議員
       議員       山口 和之君
       議員       和田 政宗君
        ─────
       議長       山崎 正昭君
       副議長      輿石  東君
        ─────
   事務局側
       事務総長     中村  剛君
       事務次長     郷原  悟君
       議事部長     岡村 隆司君
       委員部長     秋谷 薫司君
       記録部長     松本 智和君
       警務部長     鈴木 千明君
       庶務部長     星   明君
       管理部長     笹嶋  正君
       国際部長     側嶋 秀展君
   法制局側
       法制局長     岩崎 隆二君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       北村 博文君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国会職員の適性評価の実施に関する件の制定に
 関する件
    ─────────────
#2
○委員長(中川雅治君) ただいまから議院運営委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国会職員の適性評価の実施に関する件の制定に関する件のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官北村博文君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(中川雅治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(中川雅治君) 国会職員の適性評価の実施に関する件の制定に関する件を議題とし、委員間の意見交換及び質疑を行います。
 発言を希望される方は、挙手の上、委員長の指名を受けてから御発言いただくようお願いいたします。
 それでは、御意見及び質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○渡辺猛之君 冒頭に、私より、去る四日の本委員会において民主党・新緑風会の福山委員より御指摘のありました、昨年の六月の本委員会における発議者答弁と去る四日の委員会での政府答弁の整合性について述べさせていただきます。
 まず第一に、福山委員からは、国会のとる保護措置に対する政府の評価につきまして、昨年六月の答弁では国会の保護措置の度合いについて政府は判断する旨の発議者答弁が行われたのに対して、四日の政府答弁では国会の保護措置について政府は評価しない旨の答弁があり、両者は政府・与党の発言として整合性を欠く旨の御指摘がございました。
 しかし、四日の答弁は情報監視審査会設置前の段階に関する答弁であり、昨年六月の答弁は情報監視審査会設置後の段階に関する答弁であり、審査会設置後は審査会から特定秘密の請求があった際は保護措置の度合い等を評価するとの趣旨であることから、両者は時期を異にする状況に関する答弁であることから、整合性を欠くものとは考えておりません。
 また第二に、福山委員からは、特定秘密の管理簿の閲覧について、昨年六月の発議者答弁では管理簿は閲覧できるとの答弁がなされたのに対して、四日の政府答弁では日々更新される管理簿の閲覧についてはその要求を尊重して対応する旨の答弁であり、両者は整合性を欠く旨の御指摘がございました。
 しかし、四日の御質問は、年に一回政府より報告される管理簿から日々更新される管理簿の閲覧ができるかとの内容であり、これに対して政府は、日々更新される管理簿が閲覧できるかどうかは審査会で御決定いただければ尊重する旨の答弁を行ったものであることから、両者に矛盾はないものと考えます。
 もっとも、国会での政府側の答弁は、質疑者がいつ、どの段階について質問されているかを的確に把握した上で慎重に行うことが必要であると考えますので、委員会審議を混乱させないよう、政府側にも慎重に対応する旨指摘いたしたところであります。
 以上です。
#6
○小見山幸治君 民主党・新緑風会の小見山幸治でございます。
 まず冒頭、ただいま与党から発言があった件は、さきの委員会で政府側の答弁が余りにも稚拙であり、どの段階での質問なのか、いつの段階での質問なのか等について勘案して慎重に答弁されていれば、わざわざ会派間で論点整理をした上でこのような余分な時間を費やす必要は全くなかったんではないかと、そう思います。したがって、与党は政府に対してこのことをしっかり諫言していただきますことを冒頭お願いをしておきます。
 さらに、昨年六月の国会法等の審議の際、幾つかの問題について、発議者から、今後の議院運営委員会等の議論によると持ち越された問題がありました。
   〔資料配付〕
#7
○小見山幸治君 配付しました資料のとおり、整理しますと、約十問ほどあると思いますが、情報監視審査室などの物理的保護措置、適性評価、特定秘密の取扱い等のルール、そして秘密指定解除後の会議録の公開の問題と、大きく四つにまとめることができると思います。実際に適性評価については前回の議院運営委員会でも少し議論がなされていますが、それ以外については、持ち越された問題をどうするのか、与党の見解を私からは質問させていただきたいと思います。
 まず、物理的な保護措置として、シールドルームを両院でそれぞれ造るのか、どこにどのようなものを造るのかなど施設整備の質問に対して、発議者は、今後の議院運営委員会において議論いただくという答弁でした。我が党は、物理的な保護措置について、予算も伴うこととなり、この議院運営委員会で協議すべきものと考えますが、与党の見解を伺いたいと思います。
#8
○渡辺猛之君 シールドルームを中心とする情報監視審査会の施設整備については、昨年八月二十六日以来、議運の理事会において協議し、整備を進めてまいりました。施設に関する協議は、そのシールドの強度など秘匿を要する内容を含むことから、理事会限りで協議させていただきました。
 今後、情報監視審査会が活動していく中で、施設に関する問題が出てくれば、まず審査会で協議、検討いただき、改修などでは予算も必要となりますので、その際は改めて議運理事会で協議していきたいと考えております。
#9
○小見山幸治君 保護措置の関係では、今答弁された情報監視審査会の開かれるシールドルームなどのいわゆる保護措置Aという問題だけでなく、各委員会や調査会が特定秘密を要求し、それに基づいて審議を行う場合の保護措置としていわゆる保護措置Bというのがあります。
 そこで、保護措置Bと言われるイメージと、それはどこで協議して、それはどのように整備していくおつもりなのか、そこも併せて与党のお考えを聞きたいと思います。
#10
○渡辺猛之君 各委員会や調査会が特定秘密の提供を要求し審議する際は、いわゆる保護措置Bと言われる対応を取ることになります。イメージとしては、現在ある特定の委員会室に若干の施設改修を行うことや、関係者以外の入室禁止、電子機器の持込禁止等の運用を行うことが考えられますが、物理的な保護措置の協議も必要になりますので、シールドルームのときと同様に、議運理事会において協議すべきものと考えております。
#11
○小見山幸治君 それでは、次の質問に移りますが、特定秘密を取り扱う運用のルールの問題も先送りされています。
 我が党の大野議員が、国会法改正案や審査会規程で国会における秘密保持を担保する制度として十分なのか、例えば資料の閲覧場所の限定や複写禁止など、大切なルールが法律や規則に明記されておらず、もっと詳細な保護措置を法規に規定すべきであるということを指摘しています。それに対して発議者からは、特定秘密や審査会の会議録の保管のルール、審査会や委員会等の委員の特定秘密や会議録の閲覧のルールなど、運用レベルでも様々な措置が必要である、議院運営委員会でもっとしっかりとこの防護をしていくための運用上の申合せなどをしていくことになると答弁されています。
 きちんと法律、規則に明記されていないことについても運用のルール作りが必要であることは当然であります。与党はどういう場で協議してルールを作っていこうと考えているのか、お伺いしたいと思います。
#12
○渡辺猛之君 審査会が発足をして制度を運用していく中で、いろいろな細かい事項について申合せや内規を作る必要性が出てくることと思います。まずは審査会が動き出して、その中で議論され、ルールが作られていくべきものと考えております。
#13
○小見山幸治君 もう一つ、議運で協議するという問題が残っていると思います。審査会の会議録の問題です。
 審査会の会議録は非公開となっています。期間が過ぎれば、あるいは必要がなくなれば、特定秘密は指定が解除されることになります。特定秘密の指定が解除された場合の審査会会議録の取扱いについては今後の課題であるという答弁でしたが、我が党の福山議員が指摘しましたように、あらかじめきちんと会議録の解除や公開のルールを作っておくべきではないか、この点について与党のお考えを伺いたいと思います。
#14
○渡辺猛之君 特定秘密の指定が解除をされたからといって、直ちに審査会の会議録を公開できるものではないと思います。公開を含む審査会会議録の取扱いにつきましては、まず審査会で検討していただくことであると考えております。
#15
○小見山幸治君 それでは最後に、私からの質問ですが、新たに発足する情報監視審査会とは一体どのような組織で、今後どのような活動を行うこととなるのか、国民の関心は極めて高いと思われます。
 情報監視審査会は情報監視審査会規程第二条によって八名の委員で組織されることが規定されていますが、審査会が実際に開会されるときはどのようなメンバーが出席することができるのか。この場合、審査会が独自に開会する場合と他の委員会から審査の要請によって開会する場合とでは出席者は異なるのか。その点について事務総長からお答えをいただきたいと思います。
#16
○事務総長(中村剛君) 情報監視審査会の出席者についての御質問ですが、出席者としては、八人の審査会委員のほか、議長、副議長も出席して発言できることとなっております。また、委員会や調査会が情報監視審査会に審査の要請をした場合には、当該委員長や調査会長に加えて、最大会派の理事一名とそれ以外の会派の理事一名が本会議の承認を得て出席し、発言することができることとなっております。また、審査会は必要に応じて大臣、副大臣といった政府側の出席を求めることもできます。さらに、参考人を招致して御意見を伺うこともできます。
 以上です。
#17
○小見山幸治君 私からの質問はこれで終わります。前川理事に質問をお渡しします。
#18
○前川清成君 私からは、この国会職員の適性評価の実施に関する件、いわゆる適性評価基準の今後の運用に関してお尋ねしたいと思います。
 まず、二条の二項の一号によりますと、家族の名前、国籍あるいは生年月日なども調べることになりますが、これによって秘密を漏らすおそれに関して一体何が分かるんでしょうか。
#19
○事務総長(中村剛君) 先生おっしゃったように、これで何かを漏らすことについて何が分かるのかということですけれども、直ちに直結するような内容では絶対にないと思います。家族の氏名、生年月日、そして国籍、住所ですけれども、それは一つの材料として提供していただくという程度のことだろうと思います。
#20
○前川清成君 時間が限られておりますので、結論だけお願いしたいと思います。
 それでは、今の点で、例えば連れ子の国籍、元の国籍さえ調べるわけですが、国籍を調べることによってこれで評価するわけですので、一体どこの国の国籍だったらプラスの評価、どこの国の国籍だったらマイナスの評価になるんでしょうか。
#21
○事務総長(中村剛君) 国籍がどこであるか、それによって直ちに何かプラスだとかマイナスだとか、そういう評価にはつながらないと思います。
#22
○前川清成君 連れ子の元国籍のようなセンシティブなことをわざわざ調査する、それにもかかわらずそれが評価につながらないというのであれば、私はこの適性評価基準から削除するべきだというふうに考えます。
 それと、二条の三項二号によりますと、あるいは国会職員法によりますと、評価対象者に限らず、知人その他の関係者に対しても質問することになっています。その他の関係者というのは一体誰なんでしょうか。限定はあるのでしょうか。
#23
○事務総長(中村剛君) 当面、想定されるのは、当該者の同僚、上司といったところであると思います。
#24
○前川清成君 私がお聞きしたのは、限定があるのかと。すなわち、例えば小学校の同級生とか幼稚園の先生とかも関係者といえば関係者ですけれども、この適性評価基準には何ら限定を設けられておりませんので、こいつが秘密を漏らすかどうかについて幼稚園の担任の先生にまで質問することは理屈上は可能になります。限定はないんでしょうか。
#25
○事務総長(中村剛君) 文言上は限定されていないと思いますけれども、先ほど申し上げたように、この部分は、参議院事務局においては職場の同僚、そして上司というふうに考えております。
#26
○前川清成君 それであれば、限定をはっきりと定めるべきだと。少なくとも、今事務総長がおっしゃった方々に対して行うのであれば、限定列挙であるか例示列挙であるかはともかく、何らかの解釈の手掛かりになる文言は置くべきだと思います。
 それと、四条の三項、評価対象者は苦情の申出をしたことを理由として不利益な取扱いを受けないと、こういうふうになっています。
 そこでお尋ねをするんですが、それじゃ、適性評価に同意しなかったこと、これは不利益な取扱い、人事上の評価も含めて不利益な取扱いを受けるのでしょうか。
#27
○事務総長(中村剛君) 今御審議いただいている両院議長協議決定案でありますけれども、その中に、同意をしなかった事実、それから適性評価の結果、そして適性評価の過程で得られる個人情報については適性評価以外の目的に使ってはならぬと明記してございます。また、この決定が承認された後、事務総長決定で人事評価等に利用してはならぬことを明記しようという予定でございます。
 以上です。
#28
○前川清成君 それであれば、適性評価に対して同意しなかったことが不利益な取扱いを受けない、今後のキャリアも含めて受けないのであれば、やはりそこも私は評価基準の中に明記しておくべきだと考えます。
 さらにですが、そもそもこの審査会事務局に配属するという内示といいましょうか、打診があったときに、これを拒んだ、私はそこへ行きたくありませんと言った場合、その後のキャリアにおいてマイナスの評価を受けるんでしょうか。
#29
○事務総長(中村剛君) 先生おっしゃっているその内示というのは、いわゆるあなたに適性評価を行いたいという告知があった時点であると思いますけれども、それはその時点で同意が得られなかったのですから、適性評価をしないということになります。それをもって人事上の不利益を被ることは決してないというふうに明言できます。
#30
○前川清成君 適性評価の同意と配属先についての同意というのは、これは概念的には異なりますから、そこはやっぱり区別して議論する必要があると思います。
 その上で、これ事務総長にばかりお聞きするのは申し訳ないので与党の理事にお尋ねしますが、反対解釈という考え方というか、手法があります。
 この適性評価基準の四条三項は、苦情の申出を理由として不利益な取扱いを受けないと、こう書いています。適性評価の同意、不同意に関しては不利益な処分を受けるのか受けないのかは書かれていません。反対解釈によると、不利益処分を受けてもやむを得ないということになります。これで本当にいいんでしょうか。
#31
○牧野たかお君 今の御質問ですけれども、反対解釈ということまでは想定をして作った条項ではないと思いますけれども、基本的に、不利益な取扱いを受けないということを両院議長協議決定として書いてあるということは、それを十分担保しているというふうに考えております。
#32
○前川清成君 今、適性評価に同意しなかったことが両院議長の申合せの中で明記されているというふうにおっしゃいましたですか。どこに書いているんですか。
#33
○牧野たかお君 そこまでの反対の解釈というのは、明記はもちろんされておりませんけれども、不利益な取扱いを受けないということを前提にしてこれを決定の条項に書いてありますので、そこまでの考えはないと思います。
#34
○前川清成君 こういう極めてセンシティブな事柄について調査する以上は、私は、適性評価に同意しなかったことに関して、やはりそれは人事上も含めて不利益な処分は受けないということを書いておいてあげないと、国会職員の皆さん方は極めて不安だと思います。
 それと、今、事務総長やあるいは牧野理事からこの場で、いや、そういう不利益的な処分はしないんだ、扱いはしないんだというふうに御発言いただきましたけど、皆さん方のお約束がその後ほごにされたことは上月さんもあるいは長谷川岳さんもよく御存じのとおりですので、私は、なかなかそれをもって安心するということにはならないだろうと、こういうふうに思います。
 それと、これは事務総長になると思いますが、そもそも国会職員何千人かいらっしゃる中で、一体誰がどのような基準で選出されて情報審査会の事務を新たに行うことが見込まれる者になるのか。一体誰が情報審査会事務局の職員として選ばれるのか。基準はあるでしょうか。
#35
○事務総長(中村剛君) 私としては、良くも悪くも特別な職場をこの組織につくってはいけないと思っておりますので、適材適所といいましょうか、ごく普通の人事異動だという形でこれからも取り組んでいきたいと思っております。
#36
○前川清成君 今事務総長がおっしゃるとおり、この参議院の中に特殊な職場をつくってはいけないと思います。
 しかしですよ、しかし、自分の配偶者のお父さん、お母さんの元の国籍まで調べられてしまう。あるいは、お酒に関する節度に関しても調べられてしまう。その調査の方法も、御本人だけではなくて、知人、文言上は限定がありません、無制限に調べられてしまう。プライバシーが丸裸になってしまう。一体誰がこの情報審査会事務局で働きたいというふうに希望するのか。私は極めて疑問だと思います。
 その上で、二条の二項の六号ですが、飲酒についての節度というふうに書かれています。この節度というのも極めて難しい日本語だと私は思います。どう考えればよろしいでしょうか。
#37
○事務総長(中村剛君) 今御審議いただいている両院議長協議決定案ですけれども、それを受けまして、事務総長決定として具体的に何を調査するかということを決めていきたいと思っております。それは、過去十年間において飲酒に基づいて何かトラブルを引き起こしたことがあるか、あるいは業務上の支障を来したことがあるかという質問をすることによって行っていきたいと思っております。
#38
○前川清成君 節度という日本語は極めて難しいと思います。
 その上で、二条の二項の各号によりますと、あるいは参議院事務局適性評価実施規程案によりますと、その評価対象者の宗教に関しては調査しないことになっています。憲法二十条が信仰の告白を強要されない、江戸時代の踏み絵のようなことは許されないというふうになっていることは十分承知した上で申し上げるんですが、過去、私たちの国でも一定の宗教教団がテロ行為を起こしました。また、ISILのことがあります。宗教のことについては本当に調べなくてもいいというふうに与党理事はお考えでしょうか。
#39
○牧野たかお君 宗教についてはこの規程にも入っておりませんし、今、前川理事がおっしゃったみたいに、憲法上、信教の自由がございますので、それについては調べる必要がないと思っております。
#40
○前川清成君 時間が来ましたので終わりますけれども、しかし、現実の問題として、テロ行為が宗教との関係で引き起こされたこともあるわけですから、これを本当に調べないことが完璧な適性評価と言えるのかどうか、私は、少し検討の余地があるのではないか、このことを指摘させていただいて、終わりたいと思います。
#41
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。
 ようやく与党理事への質問ができることになりました。十分な審議を求めたいと思います。
 まず、前回の私の質問で、秘密法十二条の適性評価を行うのは安全保障に関する事務について特定秘密の取扱業務を行う者についてであって、それ以外の秘密法十条に基づいてそれぞれの業務の必要において秘密の提供を受け得る者には適性評価は行われないということが明確になりました。裁判所はもちろん、政府が個別秘密指定の是非をチェックするという公文書管理監や情報保全監察室に対しても適性評価は行われず、安全保障に関する秘密取扱業務には従事しないのに適性評価の対象とされるのは国会職員のみということであります。
 そこで伺いたいのですけれども、情報監視審査会事務局について、秘密法附則十条に言う保護に関する方策のために、特定秘密保護法施行令十八条の措置以上のことが必要なんですか。
#42
○牧野たかお君 仁比理事の御指摘ですけれども、特定秘密保護法上では、適性評価の必要がないということを、国会の職員にそれを、適性評価を必要とするということはしておりませんけれども、これは発議者がお答えされたみたいに、あえて国会職員に適性評価をすることにしたというふうに承知しております。
 この理由としては、情報監視審査会は常任委員会等に提供されない特定秘密の提供も受ける必要があるため、常任委員会等に係る保護措置よりもその度合いを高めることといたして、職員に対する適性評価も実施することにしたものであると考えておりまして、妥当なものだと考えております。
#43
○仁比聡平君 裁判所などの保護措置は施行令十八条なんですよ。ここには、秘密であることを認識させるための表示や管理者の指名、あるいは秘密保護の重要性を理解させること、知る者の範囲を制限をすること、目的外利用を禁じること、使うコンピューターの使用を制限することなどなど、保護に関する方策が定められているわけですね。
 国会だけは、重大な人権侵害に当たる適性評価を行えば、今、自民党理事がおっしゃったように常任委員会以上に秘密が提供されるという、そうした約束があるんですか。
#44
○牧野たかお君 約束というものではなくて、その可能性があるということでございます。
#45
○仁比聡平君 あくまで可能性があるというだけで、どうしてこんな重大な人権侵害を行うというのかと。
 公明党の理事にもお尋ねしたいと思うんですけれども、この秘密国会法を行政の秘密の監視のためであるということを御党は強調してこられました。この体制をつくることが政府からの秘密の提供がされることになるのだという何か政府・与党間での約束でもあるんですか。
#46
○牧野たかお君 私の方からお答えしますが、約束等があるとは承知をしておりません。
#47
○仁比聡平君 結局、何の保証もないわけですよ。
 国会の判断を尊重するとしきりに与党はおっしゃってきましたけれども、裁判所だって、その業務上特定秘密の提供を受けることが必要だと判断をすれば、その判断は尊重するわけでしょう、政府は。提供は政府の判断次第、しかも前回その要件は変わらないということも改めて確認をされたと思います。結局、国民を代表する最高機関たる国会が政府の秘密体制に組み込まれ、自ら猿ぐつわをかむことにほかならないと思うんですね。議論の府である議会の自殺行為であって、私は、国会の適性評価はやめるべきだと考えます。
 もう一問。先ほど来、今後の特定秘密の取扱いの運用ルールなどについて、自民党理事から、これからのルール、細かなルールを審査会で議論するという、そうした御発言があっています。その情報監視審査会の活動についてお尋ねをしたいと思うんです。
 審査会規程の四条、これは委員の宣誓に関わる規定です。二十五条、これは懲罰に関する規定ですが、これらによって漏えいが禁じられている対象は二つです。一つは、情報監視審査会の会議録の中で情報監視審査会において特に秘密を要するものと決議した部分、もう一つが、情報監視審査会に提出され、若しくは提示された特定秘密、これが具体的に何を指すのかと。
 後者の方、つまり提出、提示された特定秘密というのは、個別の特定秘密の情報そのものだというふうに文言上解されますけれども、それはそのとおりですか。
#48
○牧野たかお君 今の御質問ですが、それは、同じお答えが繰り返されることになりますけれども、審査会でそれについて秘密を要するものというものを具体的に決めますので、今の時点でどういうものだということはお答えするのは難しいと思います。
#49
○仁比聡平君 質問と違う御答弁をされているんですけど。
 審査会で特に秘密を要するものと決議した部分と、提出され、提示された特定秘密と、二つあるわけですよ。後者の方、特定秘密と書いてある方は個別特定秘密の情報そのものだというのが普通の理解かなと思うんですね。その点の確認が一つ。
 そして、今お答えになった特に秘密を要するものとは何かということなんですけれども、一般の委員会とは違って情報監視審査会というのは常設の秘密会なんですね。私は極めて不当だと思いますけれども、会議録は取るけれども公開をされないというふうに規程上書いてあるわけですね。となると、特に秘密を要するものと決議した部分という文言が何の意味があるかというと、これを漏えいした場合は懲罰の対象になるという考え方なんだろうと思うんですが、何でもかんでも特に秘密を要すると決議できるというのは不当じゃありませんか。
 先ほど来、この国会の秘密体制についての具体的な運用のルールをその審査会で議論していくというふうにお答えになっているわけでしょう。どんなルールが定められていくのかも、議事録は公開されない上に、その場に参加している審査会委員は同僚議員にも一言もしゃべってはならないと。あり得ないじゃないですか、そんなこと。そんな、何でもかんでも秘密にして、自分たちが決めたから後は従えと、そんなのは国会じゃないですよ。この審査会の運用について、どんなお考えなんですか。
#50
○牧野たかお君 何回も同じ答えになりますけれども、審査会の運用についても、これは情報監視審査会が設置されて、その審査会で運用上の話を決めますので、この時点で今どういうものだとお答えはできないというふうに思います。
#51
○仁比聡平君 何でもフリーハンドで秘密にしてしまっていいわけないでしょう。先ほど、国会職員の中に特別の集団をつくってはならない、部署をつくってはならないという御議論がありましたけれども、議院の中に、僅か八人の全く秘密のベールに隠された、そんな秘密会を与党はつくるというんですか。そんな答弁のままこの審議を打ち切るなんということは私はあり得ないと思います。
 時間が来たと思いますから、質疑はここで終わります。
#52
○委員長(中川雅治君) 他に御発言もないようですから、本件についての委員間の意見交換及び質疑は終了したものと認めます。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#53
○委員長(中川雅治君) 速記を起こしてください。
 次に、本件につき意見を表明される方は順次御発言願います。
#54
○前川清成君 民主党の前川清成でございます。
 まず、私たちも、国家に秘密がある、それは当然のことだと思っています。しかし、あの特定秘密保護法は、民主主義の基礎的前提条件であるべき自由な討論を封殺するという趣旨において反対をいたしました。しかし、反対をいたしましたけれども、その特定秘密保護法は既に施行されています。施行されて、そして秘密の指定もされています。そうであれば、国会の中に情報監視審査会を置かなければならないし、そのためには、そこで勤める国会職員に対して適性評価もしなければならないというふうには考えています。
 しかし、それでありながらも、なお私たちはこの適性評価基準に対して反対せざるを得ません。
 その理由の第一は、自民、公明両党は、国会法の強行採決に際しての発議者の約束をほごにして、協議を経ることなくただ拙速に設置を急ごうとしている点であります。すなわち、特定秘密保護法に続いて、昨年六月、情報監視審査会設置に関する国会法改正も強行採決されましたが、この国会法改正に先立って与党発議者は、性急な審議の言い訳として、委細は改正法成立後に議院運営委員会で協議すると繰り返しました。
 その約束の数々は、本日、小見山理事の質疑によって確認されましたので繰り返しませんが、例えばシールドルームの設置に関して、昨年六月二十日、議院運営委員会において福山議員が、この参議院の中に、どれぐらいの広さで、どのような要件で、どこに造るのか、誰が決めるのかとただしたのに対して、発議者である上月良祐議員は、法律が、あるいは規程が通りました後、ここ議運の場でお決めいただくことになると答えています。
 それでは、自民党、公明党議院運営委員会委員の皆さんにお尋ねします。
 皆さんは、この議院運営委員会においてシールドルームの広さを議論したことがありますか。福山委員は要件と表現していますが、前後の文脈、とりわけ直後の中村事務総長の答弁に照らせば、要件とは遮蔽の性能レベルを意味すると思われます。皆さんはシールドルームの遮蔽性能を御存じですか。そもそも、シールドルームがどこにあるのか、既に建設されているのかまだなのか御存じでしょうか。上月議員は、法案成立後議運の場で決めると約束しましたが、ここ議院運営委員会で議論はありません。事務局から、あるいは与党から説明もありません。
 上月さん、あなたは昨年六月当時はうそをつくつもりはなかったのかもしれません。しかし、実際、今日までシールドルームに関してあなたが約束した議論は一切行われていません。あなたは発言の当事者として、そして与党の一員として、結果として国会でうそをついてしまった責任をどのように感じておられるのでしょうか。
 なお、念のために付言いたしますと、先刻の渡辺理事の答弁とは異なり、理事会の場でもシールドルームの性能や必要な面積等に関して議論したことはありません。かつ、事務的に事務局の説明を聴取したこともありません。シールドルームを建設するに当たり、事務局から予算を立てたいと了解を求められたことがありますが、その必要額に関しても満足な説明はなく、業者のホームページを見たなどの耳を疑うような積算根拠が述べられたにすぎません。この経緯は事務総長も事務次長もよく御記憶のとおりかと思います。
 上月さん、私はあなた一人を詰めるつもりはありません。なぜならば、あなた一人がうそをついたわけではなく、同じく昨年六月二十日、議院運営委員会において発議者である長谷川岳議員は、今後はやはり速やかに、成案後に議運の委員会を通して議論していただくと答えておられます。また、長谷川議員は、福山議員が、情報監視審査会の事務局の員数に関して、事務を処理させるために事務局を置くと書いていますが、必要な職員は一体何人だと想定しておられますかとただしたのに対して、これも議論していただかなければならないと思いますと答えています。
 それでは、再度、自民党、公明党の委員の皆さん方にお尋ねをいたします。
 皆さん方は事務局の員数に関してこの委員会で議論したことがありますか。一切ありません。理事会においても、来年度の予算の概算要求を決める際に事務局から、この平成二十七年度参議院情報監視審査会の運営に関する経費という紙が一枚示されました。この紙の下の方に、審査会事務局の構成、合計十五人、事務局長、課長、係員などなどと書かれています。長谷川議員が約束したような、情報審査会事務局がどのような仕事をするのか、そのために仕事量はどの程度になるのか、その仕事量を処理するために何人の職員が必要か、何人かの職員のうち管理職は何人でなどなどの一切の説明もありません。
 万一、この一枚紙を示したことをもって理事会で協議したと強弁するのであれば、あえて申し上げたいと思います。それはだまし討ちです。与野党の議院運営委員会理事間、そして我々と事務局との信頼関係を根底から破壊すると言わざるを得ません。
 もうこれ以上は繰り返しません。しかし、去年の国会法改正に先立って、自民党、公明党は、強行採決、拙速な審議の言い訳として、将来議院運営委員会で議論してお決めくださいとの約束を多数振り出しながら、今日その全てが不渡りになってしまうことを確認させていただきたいと思います。
 次に、評価基準に関してですが、周到に用意された様子がうかがわれます。例えば、規程案によれば、苦情処理の結果通知に関して、単に結論を示すだけではなく判断の根拠等を具体的に説明すると書かれています。結論だけを示されても納得できません。是非この点は遵守されたいと思います。
 しかし、やはり私たちがこの適性評価基準に反対せざるを得ないのは、調査項目及び調査方法が広範かつ曖昧であり、加えて、評価の基準も不明確であることです。
 評価基準の四条三項は、適性評価に関して苦情を申し出たことを理由に不利益な取扱いを受けないと明記していますが、それ以外の場合、例えば二条三項に基づく適性評価に同意しなかった場合、さらには審査会事務局への配属を拒んだ場合、人事評価のマイナスも含めて何らかの不利益を受けるのか受けないのか、規程には書かれておりません。かつ、この場での答弁、約束が当てにならないことは、上月さん、長谷川さんが証明してしまったとおりであります。
 二条二項によれば、適性評価における調査項目は極めて広範です。例えば、配偶者やその父母の過去に有していた国籍まで調査対象になります。それにもかかわらず、評価基準が不明確です。例えば国籍に関して言えば、どこの国ならプラスの評価で、どこの国ならマイナスの評価なのでしょうか、評価基準が示されていません。その結果、恣意的な評価を許すことにはならないのでしょうか。
 調査方法に関しても、国会職員法二十四条の四、二項によれば、本人だけではなく知人その他の関係者にも情報提供を求めますが、その知人、関係者の範囲も明確ではありません。公の団体にとどまらず、私的な団体に対しても情報提供を求めることになります。
 この結果、適性評価に同意した国会職員はそのプライバシーが文字どおり丸裸になってしまいますが、さらけ出したプライバシーが自分のキャリアにとってプラスかマイナスかも分かりません。これで適性評価に同意したいと誰が思うでしょうか。そもそも、一体誰が情報審査会事務局の職員として勤務したいと希望するでしょうか。
 とはいえ、キャリアシステムの中に身を置く国会職員としては、やはり人事評価でのマイナス評価を気にして、適性評価に同意したくないのに同意せざるを得ないでしょう。情報監視審査会事務局に配属されたくないのに、それを拒みづらいと思います。
 先日も申し上げましたが、参議院事務局には難関を突破して志の高い優秀な職員が就職しています。情報審査会事務局とこの適性評価基準が彼らのモチベーションを大きく損ねてしまう蓋然性が極めて高いことを指摘して、反対討論といたします。
#55
○仁比聡平君 私は、日本共産党を代表して、国会職員の適性評価の実施に関する件の制定に断固反対の意見を表明いたします。
 国民の知る権利を侵害し日本国憲法の基本原則を根底から覆す秘密保護法の強行に続き、昨年六月に与党が強行した国会法、参議院規則の改定及び情報監視審査会規程は、国会を政府の秘密保全体制に組み込むものです。
 元々、何を特定秘密にするかは秘密であり、国会がどんなに厳格な秘密保全の仕組みをつくっても、特定秘密を提出するかどうかは政府の判断次第というのが秘密保護法です。
 自公両党は、国会の秘密体制は、政府から特定秘密の提供を受け、その運用を監視するためだと言いますが、国会職員の適性評価を行ったからといって政府の提供の要件が変わるものではないことも今回の審議で改めて明らかになりました。しかも、この秘密体制が続く限り、国会職員に重大なプライバシー侵害をし続けることになります。断じて認めるわけにはまいりません。
 そもそも、特定秘密保護法第十二条は、安全保障に関する特定秘密取扱業務を行う行政職員にのみ適性評価を義務付けるものです。国会職員はもちろんそれには当たりません。当時の発議者は、行政職員の適性評価に準じたレベルの適性評価を国会職員に義務付ける旨の答弁を行いましたが、そこでは両者を明確に区別した認識は示されていません。
 その四か月後に定められた秘密法施行令十八条は、秘密法十条を根拠として、裁判所や情報公開・個人情報保護審査会、そして安倍政権が重層的なチェック体制だとする独立公文書管理監や情報保全監察室など、安全保障以外の業務のために個別秘密の提供を受ける者には適性評価を求めておりません。同じ根拠条文を基に提供を受け得る国会のみが重大な人権侵害に当たる適性評価を行われなければならない理由はないのであります。
 それだけ厳格な保護措置を講じても、個別の特定秘密を提供するかどうかは政府の判断次第です。たとえ政府から秘密が開示されても、情報監視審査会の審査は秘密会で、会議録は公開されず、委員ですら許可なく閲覧できません。秘密の開示を受けた議員は、その内容を国会の外で漏らせば刑罰に処せられ、国会質問で取り上げれば懲罰の対象となり、除名処分まで受けかねない。これは、憲法五十一条が保障する議員の発言、質問、討論の自由を奪うものであります。
 仮に、例えば外交防衛委員会や予算委員会など各常任委員会が、議院証言法や国会法に基づき、政府に対して資料提出を求め、政府が特定秘密が含まれるとして提出拒否を疎明した場合、情報審査会は、その疎明を審査し、受諾し、提出しなくてもよいとの決定を行う場合があるとされています。例えば、二十一人の委員で構成する外交防衛委員会の決定を、八人の委員で構成する情報監視審査会が、その理由も明らかにせず覆すことになるのであります。常任委員会による国政調査権の行使を制約するものにほかなりません。
 情報監視審査会は、政府が拒否した特定秘密の提出の勧告を行うことも規定していますが、この勧告には強制力はありません。
 今、国会に問われているのは、国会にこうした秘密保全体制をつくって特定秘密を提供してもらうことではありません。国民の目と耳、口を塞ぎ、国民の言論、表現を抑圧し、日本国憲法の基本原則を根底から覆す希代の悪法である秘密保護法の廃止こそ求め、反対討論を終わります。
#56
○委員長(中川雅治君) 他に御意見もないようですから、これより採決を行います。
 本件につきましては、事務総長説明のとおり制定することに賛成の諸君の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#57
○委員長(中川雅治君) 多数と認めます。よって、さよう決定いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十時五十分散会
ソース: 国立国会図書館
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