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2015/05/14 第189回国会 参議院 参議院会議録情報 第189回国会 総務委員会 第9号
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2015/05/14 第189回国会 参議院

参議院会議録情報 第189回国会 総務委員会 第9号

#1
第189回国会 総務委員会 第9号
平成二十七年五月十四日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十二日
    辞任         補欠選任
     尾立 源幸君     石上 俊雄君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         谷合 正明君
    理 事
                島田 三郎君
                堂故  茂君
                藤川 政人君
                藤末 健三君
                横山 信一君
    委 員
                井原  巧君
                石井 正弘君
                礒崎 陽輔君
                関口 昌一君
                柘植 芳文君
                二之湯 智君
                長谷川 岳君
                山本 順三君
                石上 俊雄君
                江崎  孝君
                難波 奨二君
                野田 国義君
                林 久美子君
                片山虎之助君
                寺田 典城君
                吉良よし子君
               渡辺美知太郎君
                又市 征治君
                主濱  了君
   国務大臣
       総務大臣     高市 早苗君
   副大臣
       総務副大臣    西銘恒三郎君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  長谷川 岳君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野  哲君
   政府参考人
       消費者庁次長   川口 康裕君
       消費者庁審議官  菅久 修一君
       消費者庁審議官  服部 高明君
       総務大臣官房総
       括審議官     武井 俊幸君
       総務省行政管理
       局長       上村  進君
       総務省自治行政
       局選挙部長    稲山 博司君
       総務省自治財政
       局長       佐藤 文俊君
       総務省自治税務
       局長       平嶋 彰英君
       総務省情報流通
       行政局長     安藤 友裕君
       総務省総合通信
       基盤局長     吉良 裕臣君
       法務大臣官房審
       議官       上冨 敏伸君
   参考人
       日本放送協会経
       営委員会委員長  浜田健一郎君
       日本放送協会経
       営委員会委員(
       監査委員)    上田 良一君
       日本放送協会会
       長        籾井 勝人君
       日本放送協会副
       会長       堂元  光君
       日本放送協会専
       務理事      板野 裕爾君
       日本放送協会理
       事        井上 樹彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○電気通信事業法等の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(谷合正明君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、尾立源幸君が委員を辞任され、その補欠として石上俊雄君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(谷合正明君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 電気通信事業法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、消費者庁次長川口康裕君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(谷合正明君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(谷合正明君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 電気通信事業法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本放送協会会長籾井勝人君外五名を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(谷合正明君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(谷合正明君) 電気通信事業法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○堂故茂君 おはようございます。自民党の堂故茂です。
 先週、中国を一週間ほど訪問させていただきました。経済成長からくるこの国の国力、また、この国に対応していくには相当の胆力が求められると感じながら帰ってまいりました。
 その際、総務省の外郭、情報通信研究機構、NICTが開発した音声翻訳アプリVoiceTra4Uをスマホにダウンロードして使ってみました。お手元にお配りしてあります。大変便利なものであると思いました。日本語から中国語へ、中国語から日本語へ、音声と文字でもう瞬時に伝わるわけでありまして、富山県出身の藤子不二雄・Fさん、ドラえもんの生みの親ですけれども、ドラえもんは世界的に有名ですけれども、おなかに何でも願いをかなえる四次元ポケットを持っていて、便利グッズを次々に出します。このVoiceTra4Uは、まるでその中に出てくる翻訳こんにゃくといった感がいたしました。とうとうドラえもんの世界、ドラえもんの時代が来たようにも思いました。中国人の通訳の方も、自分の話した中国語が即座に正しい日本語になるのを聞いて大変驚いておりまして、私たちの仕事がなくなるというような感想までありました。
 前置きはこれぐらいにしまして、今回の法改正は、世界で最も整備が進んでいる光ファイバー網をもっとソフト面から活用し、教育、医療など、国民生活を便利で豊かにするとともに、ICTビジネスを活性化させるためのものと考えます。しかし、心配されることも幾つかあるわけでありまして、その点から質問をさせていただきたいと思います。
 NTT東西は、本年二月より、光ファイバーを用いたブロードバンドサービスの卸売、いわゆる光卸を始めました。これは、NTT東西が携帯電話や他産業の事業者と連携して光ファイバーを販売する手法で、これまでのビジネスモデルを大きく転換するものであります。ケーブルテレビ事業者含めた競争事業者に大きな影響を与えることから、光卸について公正な競争環境をしっかりと確保することが重要と考えます。
 今回の法案では、独占的に支配力のあるNTT東西の光卸に関し、公正な競争環境の確保についてどのような措置を講じているのか、まず伺いたいと思います。
#9
○政府参考人(吉良裕臣君) お答え申し上げます。
 NTT東西の光回線の卸サービスにつきましては、教育だとか医療、それからセキュリティーなどの多様な業種の企業との連携を通じました新サービスの創出、それから光回線の利用率の向上というものが期待できると。一方で、今先生から御指摘のございましたように、NTT東西が有します他事業者との事業展開上不可欠な設備を用いることになるわけですが、これを用いて他事業者が提供するというようなことで、公平性だとか、それから適正性、それから透明性を確保するということが必要でございます。
 そこで、今回の改正では、NTT東西の光回線の卸サービスにつきまして、一つには、卸料金や提供条件等の公平性、適正性をチェックするための事業届出制の導入、さらに、透明性を確保するために、届け出た内容につきまして総務大臣が整理をしてその概要を公表する制度も併せて導入することといたしております。その届出内容の整理、公表の運用に当たりましては、必要に応じまして競争事業者から意見を聴取した上で審議会に報告することを予定しております。
 総務省としましては、これらの措置を講ずることによりまして、公平性それから適正性、透明性を十分に担保して、他事業者との競争関係を確保してまいりたいというふうに考えております。
#10
○堂故茂君 今答弁ありましたように、届出内容をしっかりとチェックして公正な競争環境を図っていただきたいと思います。
 光卸は新サービスの創出や光ファイバーの利用率を飛躍的に向上するという意味では大変重要でありますけれども、一方で、光卸の提供を受けて一般の利用者にサービスを提供する携帯電話事業者の営業力や資金力というのは非常に強力なわけであります。特に、携帯電話事業者が光卸を利用して本格的に固定通信市場に進出し、携帯電話事業の資金を原資とした多額のキャッシュバック等をセットにした営業が行われるとすると、地域で頑張っているケーブルテレビ事業者や電力系の事業者の経営に大きな影響が生じることも懸念されます。
 ケーブルテレビ事業者というのは、地域に根差した放送や通信サービスを提供し、地域のICT化に貢献してきております。今後も技術の進展に応じ高度で多様なサービスを提供するために多額な設備投資が必要となってくることが想定されています。携帯電話事業者の進出により、その経営に影響が出るのではないかと大変心配しています。
 ケーブルテレビ事業者が健全な経営を維持できるようにしていくことが重要だと思いますけれども、この点についてどのように考えているのか、伺いたいと思います。
#11
○政府参考人(吉良裕臣君) NTT東西の光回線の卸サービスにつきましては、今のお話にありましたように、例えば豊富な資金力を持ちます移動通信事業者が卸を受けてサービスを提供する場合、その提供形態によりましてはケーブルテレビ事業者等との競争に影響を与えるおそれがあるというふうに考えておりまして、このため、総務省といたしましては、ケーブルテレビ事業者を含みます複数の事業者、これ電力系も含むわけでございますが、によります設備競争の重要性も踏まえまして、本年二月にガイドラインを策定しまして、その中で、卸を受ける移動通信事業者等が、原価を著しく下回るような競争阻害的な料金設定や過度のキャッシュバックなどによりまして、ケーブルテレビ事業者等の設備の保持が経営上困難になるおそれを生じさせることは、現行の電気通信事業法上の業務改善命令の対象になり得ることを明記いたしました。
 これによりまして、卸を受けたサービスを提供する移動通信事業者等が競争阻害的な行為を自主的に行わないといった抑止力が働くことを期待しているところでございます。
#12
○堂故茂君 ケーブルテレビというのは、放送だけでは大変経営が厳しくて、通信サービスを展開することによってようやく黒字にぎりぎりなっている会社が多いわけであります。それを地域で行政それから商工会議所等が中心になって支えてきているわけであります。そのケーブルテレビが立ち行かなくなるというのは大変あってはならないことだと思いますので、その辺りを引き続き注視していただきたいと思います。
 今申し上げましたように、ケーブルテレビは我が国の世帯の半分以上をカバーしております。かつ、ローカルコンテンツを提供し、地域の連帯意識を醸成する重要なメディアとなっています。今後、このケーブルテレビの将来性について、大臣のお考えを伺いたいと思います。
#13
○国務大臣(高市早苗君) 堂故委員おっしゃいましたとおり、ケーブルテレビの加入世帯数ですけれども、約二千八百万世帯、世帯普及率は約五二%に達しております。きめ細かい地域情報を提供する地域に密着したメディアとして期待が非常に大きいところであります。
 また、今し方NTT東西の話も出ましたが、この光回線の卸売サービスを活用して多様なサービスを展開するケーブルテレビ事業者も出てきているところでございます。今年は特にケーブルテレビにおきましても4Kの実用放送開始が予定されておりますので、現在、ケーブルテレビ連盟を中心に開始に向けた検討が進められております。
 こうした放送サービスの一層の高度化や地域の魅力あるコンテンツの国内外への発信などの取組を通じて、地域密着型メディアとして一層発展していくことを期待しております。
#14
○堂故茂君 よろしくお願いいたします。
 また、光卸については、電気通信事業者やその代理店による販売競争が過熱し、不適正な営業活動が行われつつあるとも聞いております。
 具体的には、既存のフレッツ光の契約者を奪い合うため、契約者への勧誘が強引で、断ってもしつこく勧誘する、誤解を招くような説明がなされたり、新たなサービスの提供に切り替える認識がないまま勧誘されるといったようなものであります。せっかく光卸によって国民一人一人のニーズに役立つサービスが提供されることになっても、不適切な営業活動によって結果として消費者被害につながってしまっては、利便性の向上といったものそのものの趣旨が損なわれてしまうのではないかと心配されます。
 そこで、消費者保護を充実する観点から、規律については大事だと思いますが、これらをどのように担保していくのか伺いたいと思います。
#15
○政府参考人(吉良裕臣君) 今回の改正案におきましては、適正な営業活動を担保するために、電気通信事業者と代理店に対しまして不実告知や勧誘継続行為等を禁止するとともに、電気通信事業者に対しまして、自らの代理店行動を把握した上で、代理店の業務に関する研修とか、あるいは代理店の法令遵守に関する監査など、代理店への適切な指導を行うことを義務付けております。
 それから、これらの規律に違反した電気通信事業者又は代理店に対しましては、まずは報告徴収を行いまして、違反が確認された場合には行政指導により改善を促した上で、それでもなお改善が認められない場合は業務改善命令による是正を図ることを想定しております。
 この電気通信事業法の利用者保護の規律につきましては、従前より規定の趣旨とか内容を分かりやすく示すガイドラインを作成しておるところでございます。このガイドラインの改正を通じまして、電気通信事業者それから代理店が関係法令を分かりやすく理解できる環境を整備することによって利用者保護の徹底を図ってまいりたいというふうに考えております。
#16
○堂故茂君 今答弁いただきましたように、消費者が決して望まない契約をしてしまう事態が改善されるように、実効性ある形での導入をお願いしたいと思います。
 また、電気通信サービス特有の問題として、契約後、自宅に帰ってみて初めて電波がつながりにくいことが分かったり、契約時に説明を受けても料金プランが複雑でその場ではよく分からないといったような問題点も指摘されています。こんなことを考えると、契約を締結した後、一定期間は契約の解除を自由にできるようにすることも必要ではないかと思います。この点につきましては、これまで電気通信サービスは特定商取引法によるクーリングオフの対象外となっていましたが、今回の改正で初期契約解除制度を導入することとされました。そのことは大変大きな前進であると考えます。
 この初期契約解除制度は具体的にどのようなサービスを対象とすることを想定しているのか、伺いたいと思います。
#17
○政府参考人(吉良裕臣君) お答え申し上げます。
 初期契約解除制度の具体的なサービスにつきましては、今お話のありましたように、電波を用いて移動して利用されるためにサービスの利用できるエリア等を利用前に確実に知ることが困難とか、またキャッシュバックだとか料金無料期間の設定等によりまして、料金等が複雑で、それが契約締結時に理解が困難といったサービスの特性、それから苦情と相談の解決に向けた事業者の取組状況を勘案いたしまして、利用者、受益者の利益を特に保護する必要があるものを総務大臣が指定することにいたしております。
 具体的には、事業者を変更すれば料金安くなると言われたけれども実際には安くならなかったような苦情が寄せられておりまして、電話勧誘販売におけるインターネット接続サービスだとか、店頭販売における光回線サービスというものが想定されますが、今後、この指定に当たりましては、審議会への諮問、それからパブリックコメントを実施するなどいたしまして、透明なプロセスを通じて十分な検討を行ってまいりたいというふうに考えております。
#18
○堂故茂君 今まで申し上げてまいりましたように、今回の電気通信事業法における消費者保護規律の充実というのは大変重要な観点だと思います。
 しかし、いかにいい制度だといっても、国民や電気通信事業者にその趣旨や内容を理解していただかないことには、有効に法の遵守や利用の促進がなされず、導入する意義が損なわれるおそれがあると思います。また、国民から寄せられる苦情、相談に現場で対応される消費生活センターの相談員の方々についても、今回の法律改正の趣旨や内容を国民にしっかりと理解していただく必要があると思います。今回の趣旨を理解していただく必要があると思います。
 今回、新たに利用者保護規律の国民や事業者への周知について、長谷川政務官に最後にお伺いしたいと思います。
#19
○大臣政務官(長谷川岳君) 御指名をいただきました。
 委員の御指摘のとおり、今回の利用者保護規律の改正について、広く国民、利用者に対して分かりやすく周知していくことは大変重要であると認識をしております。
 国民、利用者向けには、総務省が法施行に当たってパンフレット、これは「電気通信サービスQ&A」というものを作成をしまして総務省のホームページに掲載するとともに、電気通信事業者、代理店あるいは消費生活センターの相談員向けには、消費者保護に関するガイドラインを改正することを考えております。そして、作成したパンフレットやガイドライン等については、全国各地の消費生活センター、あるいは電気通信事業者、代理店、総務省などの連携の場である電気通信消費者支援連絡会、これは各地域の総合通信局十一局となりますが、年二回程度開催をしておりますけれども、電気通信消費者支援連絡会等で周知を図ることを考えております。
 このような取組によって、今回の改正について、国民、利用者が正しく理解できるように広く周知してまいりたいと考えております。
#20
○堂故茂君 ありがとうございました。
 ICTの分野は非常に速いスピードで技術革新が行われています。ちょっと付いていけないぐらいなんですけれども、サービスや販売方法なども目まぐるしく変化しているわけであります。今回の光卸に関する制度整備や利用者保護の観点というのは非常に大事で、タイムリーな法改正だと思いますが、これからも国民に分かりやすくて便利のいい市場環境整備について適切に対応していかれるようにお願いして、質問を終わります。
#21
○島田三郎君 自由民主党の島田三郎でございます。
 二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック東京大会の開催を見据えまして、日本再興戦略に基づき、訪日観光客の増加に向けた取組を加速することにより世界の観光需要を我が国に向けることは、地域活性化や雇用創出の観点でも重要であると思っております。
 実は、私どもの島根県は、この三年間、観光客の増加がございまして、年間六百万人程度おいでになるようになりました。非常に、島根県自体も法人税二税も伸びましたし、それと、かつては寂れておりました出雲大社の参道も非常に活気付いております。やはり観光というものがこれからの最大の景気活性化のツールであると私は思っております。
 また、近年も、二〇一三年には日本におきましても初めて一千万人を超え、二〇一四年には千三百万人を超えるなど、順調に増加をいたしております。今後、政府が目標とする、二〇二〇年には二千万人という訪日観光客数の目標を達成するためには、やはり訪日観光客にいわゆるおもてなしとして我が国に滞在中に快適に過ごすことができる環境を整備することだと思っております。
 現在、我が国におきましては、超高速ブロードバンドサービスを享受できる移動通信サービスでありますLTEの人口カバー率が九〇%を超えるなど、世界最高レベルのインフラが整備されています。我が国を訪問した訪日観光客がこの高品質な移動通信サービスを自分のスマートフォンやまたタブレット等を通じて自由に活用することができれば、多くの方が我が国の世界最高のICT環境を体感することが可能になると思っております。
 そこで、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック東京大会を見据え、訪日観光客等の我が国におけるICT利用環境の向上に向けて総務省としてどのように取り組んで進めていかれるか、大臣のお考えをお聞きいたします。
#22
○国務大臣(高市早苗君) 御審議いただいております改正法案でございますが、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会を見据えて、訪日観光客などが海外で使用していたスマートフォンなどの携帯電話端末やWiFi端末などを我が国でも円滑に利用することを可能とするものでございます。
 島田委員が御指摘くださったとおり、現在、我が国の移動通信ネットワークは世界最高レベルでございますが、二〇二〇年代に向けて世界最先端の移動通信ネットワークを実現、そして維持していくために、電波政策ビジョン懇談会における検討結果を踏まえまして、まず光ファイバー並みの高速通信を実現する第四世代移動通信システムへの周波数割当て、これは昨年十二月でございます、そして第五世代移動通信システムの実現に向けた推進体制の整備、研究開発及び標準化の推進、さらに携帯電話やWiFi等の移動通信用に割当て可能な周波数帯の追加の検討などの取組を行っております。
 これらの施策を推進することによりまして、訪日観光客などが海外で使用しておられた端末を我が国の最先端の移動通信ネットワークによって利用することが可能となり、訪日観光客などの日本滞在期間中のICT利用環境は更に向上すると期待をいたしております。
#23
○島田三郎君 ありがとうございます。
 今説明いただいたように、WiFi等に割当て可能な周波数の追加に向けた検討についても進めていただきたいと思っております。
 また、アンケート結果などによれば、訪日観光客の多くの人々が滞在期間中の通信手段として無料の公衆無線LANを利用したいとしています。近年、我が国の無料の公衆無線LANの整備は進んできていると聞いておりますが、訪日観光客が十分満足し得る無料公共無線LANの環境の実現に向け、総務省はどのような取組を進めていくか、お聞きいたします。
#24
○副大臣(西銘恒三郎君) 無料公衆無線LANの環境整備につきましては、整備促進や利用円滑化等について、昨年の八月に関係省庁、事業者、エリアオーナー等から成る協議会を創設をして推進をしております。
 整備促進につきましては、現在、本協議会におきまして実態把握を行っており、その結果を基にしまして今年中に整備の方針を作成し、訪日外国人の視点に立った無料公衆無線LANの整備促進を進める予定であります。
 さらに、民間による整備が期待しにくい観光拠点につきましては、官の役割が重要であることを踏まえ、平成二十六年度の補正予算を活用して、公共的な観光拠点等への無料公衆無線LAN整備を行う自治体への支援を行っているところであります。
 一方、無料公衆無線LANの利用開始手続の簡素化、一元化につきましても、協議会において事業者間調整を進めているところであります。
 また、総務省におきましても、実証実験のための予算を平成二十七年度予算に計上しておりまして、実証実験を経て来年度には手続の簡素化の実現を目指すこととしております。
 今後、これらの取組を関係者と協力、連携しながら、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会を控え、無料公衆無線LANの利用環境について世界最高レベルの実現をすることを目指してまいりたいと考えております。
#25
○島田三郎君 訪日観光客の数が増えていく中で本改正が実施されると、海外から持ち込んだ携帯電話端末やWiFi端末等が日本国内の様々な場所で自由に利用されることになります。
 本改正により、先ほど堂故議員の方からもありましたように、やはり光と影があるわけでございます。我が国の技術基準に相当する技術基準を満たしている携帯電話端末やWiFi端末等であれば、我が国の技術基準への適合性が確認されていない端末も利用できるとのことであります。これらの端末が我が国の電波利用環境に悪影響を与えるおそれはないでしょうか。我が国の技術基準を満たしていない場合には、他の無線局への混信、その他の妨害を与えるおそれがあると思われますが、それについてどのように考えているんでしょうか。
#26
○政府参考人(吉良裕臣君) お答え申し上げます。
 本改正は、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会を見据えまして、海外からの訪日観光客等が我が国に持ち込む携帯電話端末それからWiFi端末が、我が国の技術基準に相当する技術基準に適合する等の条件を満たす場合に我が国での利用を可能とするものでございます。
 この相当する技術基準というのが一つのキーワードでございますが、具体的には携帯電話端末につきましては、この条件のほかに、一つには、我が国の携帯電話事業者の基地局によって制御をされていること、それから二つ目には、携帯電話事業者が国際ローミングによる運用を行うことが認められる外国の無線局の端末であること、それから三つ目には、携帯電話事業者が自らのSIMによる運用につきまして規格ごとに総務大臣の許可を受けている場合に、我が国の携帯電話事業者のSIMを差し込むことによりまして利用することを可能にするものでございます。
 この許可を受けた範囲で携帯電話事業者が発射する電波を制御するということで、この改正により電波利用環境に悪影響を及ぼすことはないと考えております。
 それから、WiFi端末につきましては、我が国に入国する訪日観光客等が個別に持ち込んで自ら利用するものとしておりまして、かつ我が国の技術基準に完全に一致するものではないというようなことから、長期的に利用される場合には、他の無線局等の利用環境に対して与える悪影響のおそれに鑑みまして、訪日観光客等が我が国に滞在する期間、これ九十日以内でございますが、に限りまして利用することを可能とするものでございまして、この改正によりまして電波利用環境に悪影響を与えるおそれはほとんどないと、こういうふうに考えております。
#27
○島田三郎君 国内のスマートフォンのシェアは五〇%に近づきつつあります。移動トラヒックは年々増大していると聞いております。今後、訪日観光客が更に増大するとともに、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会の開催において移動通信の需要が高まり、トラヒックの増大が見込まれます。
 これに対して総務省はどのように対応していくつもりなのか、お伺いいたします。
#28
○副大臣(西銘恒三郎君) 総務省の調査によりますと、スマートフォンの普及等によりまして、移動通信データトラヒックは直近の一年間で約一・五倍のペースで増加をしております。この傾向は二〇二〇年の東京大会まで続いていくものと予想されております。
 こうした状況に対処するため、総務省では、一、周波数の圧縮や共用により効率的に利用する技術、二番目に、高い周波数への移行を促進する技術など、電波を効率的に利用するための研究開発を推進するとともに、周波数の再編成を行い必要な追加割当てを行っているところであります。
 移動通信用の周波数につきましては、昨年、電波政策ビジョン懇談会を開催し、その確保の目標を二〇二〇年までに二千七百メガヘルツ幅以上と上積みをしたところであります。
 具体的には、複数のシステムによる周波数共用の促進、無線LANの屋外利用周波数の増加、さらにはITU、国際電気通信連合の場における国際調整などに取り組んでいくこととしております。
 総務省としましては、オリンピックで快適な通信環境が確保されますように引き続き関係事業者等と取り組んでまいりたいと考えております。
#29
○島田三郎君 近年、スマートフォンやタブレットが広く利用され、移動通信が日々の社会経済活動の基盤となっております。また、近い将来には物と物との間の通信であるM2MまたIoTが急速に普及していくことが予測され、あらゆるものが移動通信でつながり得る社会となり、医療、教育、農業など、様々な分野で電波の利用がますます重要になっていくものと思われます。
 こうした電波の幅広い利用ニーズに応えるため、電波の一層の安定的かつ効率的な利用を確保する観点から、良好な電波利用環境を維持をしていくことが期待されております。
 そこで、現在の電波利用環境がどのような状況になっているのか、お伺いしたいと思っております。
 また、近年において無線通信への妨害事例として具体的にどのようなものがあるのでしょうか。そうした中には、国民に多く利用される携帯電話や人命に関わる消防用無線など、重要な無線通信に対する妨害事例はどの程度起こっているのか、お伺いいたします。
#30
○政府参考人(吉良裕臣君) お答え申し上げます。
 平成二十五年度に免許人等から受けた混信その他の妨害の申告件数は、全国で二千三百四十五件でございます。そのうち、人命に関わる無線や電気通信、放送用に用いられる無線等の重要無線通信に係る混信その他の妨害が約四分の一、六百五件でありまして、その割合は近年増加しております。
 インターネット販売等の無線設備の流通経路の多様化だとか、あるいは製造実態の変化に伴いまして、混信・妨害源として、従来から見られる不法アマチュア無線とか、あるいは不法コードレス電話のほかに外国規格のベビーモニター、それから技術基準を満たさないFMトランスミッター、それからワイヤレスカメラ、それから不法携帯電話抑止装置等の様々な新しい種類の不法無線局が増加してきております。
 近年、具体的な重要無線通信への妨害等の事例といたしましては、携帯電話抑止装置が電気通信事業用無線局に妨害を与えた例、それから、技術基準を満たさないFMトランスミッターが消防用の無線局に妨害を与えた例がございます。
#31
○島田三郎君 ただいま外国製の無線設備による他の無線局への混信その他の妨害事例が見られる等のことを挙げられましたが、確かにクリック一つで気楽に注文ができるインターネット通信の利用が広く普及しており、近年はインターネット通販サイトなどにより無線設備を容易に入手することが可能となりました。その中には、海外から輸入された日本の技術基準を満たさない無線設備も多くあると聞いております。
 こうした無線設備が我が国に流入することにより他の無線局へ混信、またその他の妨害を与えるおそれが高まると考えられますが、我が国の良好な電波利用環境を維持していくため、総務省としてこういった現状にどのように対応しているのか、お伺いいたします。
#32
○政府参考人(吉良裕臣君) お答え申し上げます。
 従来より、技術基準に適合しない無線設備が利用されまして他の無線局への混信その他の妨害を与えている場合には、電波監視によりまして混信・妨害源となっております無線局を特定して排除するよう努めているところでございます。
 今回の法改正では、混信その他の妨害を未然に防止して良好な電波環境を維持していくというような観点から、製造業者、それから輸入業者、販売業者に対しまして、技術基準に適合しない無線設備の製造、輸入、販売をすることをしないように努力義務を新たに設けるものでございます。
 また、現在は、他の無線局に混信等を与えた無線局と同一の設計の無線設備が販売されている場合には、総務大臣の勧告の対象としているところでございます。これについては、無線設備の製造、それから流通の実態の変化に対応して勧告の要件を見直しまして、アンテナとかあるいはモジュール等が変更されたような類似の設計の無線設備が販売されるおそれがある場合にも勧告の対象としております。さらに、勧告に従わない場合には、その者に対して命令についても新たに規定するものでございます。
 この改正も踏まえまして、良好な電波利用環境維持のために引き続きしっかりと対応してまいりたいというふうに考えております。
#33
○島田三郎君 ありがとうございます。
 進歩というものは、先ほど申し上げましたように、光と影でございます。特に私どもが懸念をいたしますのは、やはり影の部分がどのように影響されるかということでございます。その点について改めて要望申し上げまして、私の質問を終わらさせていただきます。
 ありがとうございました。
#34
○難波奨二君 民主党の難波奨二でございます。
 今日は、電気通信事業法の一部の改正につきまして議論する委員会でございますが、総務行政につきましてゆゆしき問題が引き続き起きておりますので、籾井会長始めNHKの皆さんに御出席いただいて審議をさせていただきたいというふうに思います。
 まず、「クローズアップ現代」の報道に関しまして、またこの間、NHK問題が起きてきたわけでございますが、この「クローズアップ現代」の問題の端を発した放送というのは、昨年の五月の十四日の番組でございました。そして、約一年たちまして、今年の四月におきまして、その「クローズアップ現代」に出家をあっせんするブローカーとして紹介された男性から、記者の指示にいわゆるやらせがあってブローカーとして放送されたわけでございますが、放送での訂正を求められたのが事の発端でございます。
 そこで、NHKとしては、堂元副会長を調査委員会の委員長とされましてこの間調査をされて、四月の二十八日にその報告書がオープンをされたということでございます。
 その調査報告書のポイントでございますが、いわゆるやらせがあったかどうかという問題につきましては、NHKが自ら放送のガイドラインを設けられておられるわけでございますが、ガイドラインが示す事実の捏造につながるいわゆるやらせは行っていないというふうに判断をされております。訴えられました男性はやらせがあったと、しかしNHKの調査によっては、やらせは行っていないと、やらせではなかったと、こういう調査報告がなされたわけでございます。
 しかし、取材や撮影の手法に問題がなかったのかと、こういうことでも調査をされておられるわけでございますが、この取材や撮影の手法についてはガイドラインを逸脱する過剰な演出があったと、こういうことの報告で、局全体といいますか、これは大阪放送局で起きたことでございますが、大阪放送局全体の、あるいは取材現場におけるチェック体制の不備等も認められておるところでございます。
 そして、四月の二十八日に報告がなされまして、同日にNHK自らがこれまたその懲戒処分を御決定をなされておられます。今回調査の対象となりましたこの記者でございますが、この方は停職三か月ということでございますし、大阪放送局の報道部の専任部長外四人、これは減給ということになっております。そして、役員でございますけれども、これは籾井会長を始め役員の方が自主的に役員報酬の返上をなされておるということですね。
 また、この委員会でも御質問ありましたけれども、大阪放送局のトップは今回の新しい、新たな人事で理事になられておられるわけでございますが、自主返納でございますからNHKの規定によった処分でないわけで、あくまでも自らが起きた事案に対して、その反省といいますか、責任の一端をこうした自主返納という形で表していくということだろうと思いますが、社会一般的な常識からすると、こうした自ら自主返納された方が新しい、新たな人事で理事になられるというのは一般社会ではなかなかやっぱり考えにくいというこの間の御指摘というのは、私は正しいのかなというふうに思います。まあこの問題をとやかく言うつもりはございません。
 そして、ここからがいよいよ問題になってくるわけでございますが、この報告書に基づきまして、総務大臣名でNHK籾井会長に対しまして厳重注意の行政指導がなされているわけですね。今日議論させていただきたいのは、総務省がNHKに対しまして行政指導を行ったこの過程、総務省の取った対応が果たしてそれが正しかったのか、それを受け入れるNHKが正しい対応をしたのかの点につきまして議論をしてまいりたいというふうに思います。
 最初にお伺いをしたいというふうに思いますが、先ほど申し上げましたように、堂元副会長は今回の報告書を作るに当たりまして、調査委員会の委員長としてその任に携わってこられました。御案内のとおり、堂元副会長はNHK出身の副会長でございます。また、現場にいらっしゃった記者時代も大変御活躍された方でございまして、今回のこの「クローズアップ現代」に対するやらせ疑惑の調査をなされて、御自身ですね、NHK出身、そして現場で御活躍されたという、こういう御経歴をお持ちの副会長として、まず御感想をお伺いしたいと思います。
#35
○参考人(堂元光君) 御答弁申し上げます。
 今先生がおっしゃいましたように、今回の調査報告、取材、制作、放送に至るそれぞれの段階で問題点、反省点が数多く判明したということでございます。事実関係の誤りから過剰な演出、不適切な表現、不十分なチェック機能等々が主な点でございます。
 私、調査委員会の委員長として、また長年ニュース、報道の世界で生きてきた一人の人間として、NHK報道に対する信頼が傷ついた結果となりまして、気持ち的に申し上げますと大変残念でならないというのが今の心境でございます。
#36
○難波奨二君 御自身の本当に今の真情を吐露していただいたというふうに認識をしております。NHKに身を置く者として、今回の問題というものが組織全体、当然、視聴者や国民の皆さんもそうでございますけれども、大きな課題であるという御認識をしていただいておるんだろうというふうに思います。
 続いてお伺いいたしますけれども、先ほど申し上げたように、四月の二十八日、総務省はNHKに対しまして行政指導を行ったわけでございます。しかし、お聞きいたしますと、この指導をめぐる両者の混乱というのは、これは極めて私は、やはり監督官庁としての総務省の対応、そして幾ら独立性が高いNHKとはいえ、NHKが取るべき対応が本当に正しかったのかどうかということでございますけれども、行政指導を行った両者の時系列における対応につきましてお伺いしたいと思います。
 まず、総務省の方からお伺いしたいと思います。
#37
○政府参考人(安藤友裕君) お答えいたします。
 四月の二十八日の十五時半頃に今回の「クローズアップ現代」に関する調査報告書が公表された後、報告書の内容をしっかりと熟読し、十八時頃にNHKから説明を聴取して事実関係を直接確認した後、十八時半頃、大臣から井上NHK理事に対して行政指導の趣旨などを伝えた上で行政指導文書を手交しようとしたが、その時点では受取についての留保があったということでございます。
 これを受けて、その文書を届けるため十九時過ぎに総務省の職員をNHKに派遣したところでございます。二十二時頃、文書はNHKに渡っていなかったところでございますが、その時点の状況説明も含めて、行政指導を行うということ、そして、NHKが受取を留保しているので、本日中に文書を郵送する旨の報道発表を行ったところでございます。その後、郵送での準備を進め、二十三時半に受取について確認ができる特定記録郵便で文書の発出を行ったところでございます。
 また、発出準備を進めている途中でNHKから文書を受け取る旨の連絡があったことから、あわせて、その文書の写しをファクスで通知したというのが経緯でございます。
#38
○難波奨二君 NHKにも、済みません。
#39
○参考人(井上樹彦君) お答えいたします。
 四月二十八日の夕方に総務省からの求めに応じまして調査報告書の内容についての説明に赴いたところ、その場で総務大臣名の行政指導文書を発出したいという話が出ました。その場で受け取ることにつきましては担当者では判断できないので、その時点では一旦受取を留保しまして、待っていただいたものであります。
 その後、会長を始めとする関係者で行政指導の内容について、例えば指摘されていることが調査報告書の何を指しているのかといったことなど、行政指導の趣旨の確認等を電話で行いまして、二十八日中に受け取ったということでございます。
#40
○難波奨二君 それでは、今両者から御説明をいただいたわけでございますが、両者とも大きなそごはないということは十分、よろしゅうございますですよね。その上で御質問をしてまいりたいというふうに思いますけれども。
 NHKの井上理事の方が総務省の方に出向かれたということの理解をしておりますけれども、担当者で判断できないという、つまり行政の側からそうした指導を行いたいという話があったときに、当該の指導される側の立場でその指導文書を今受け取ることはできないという御判断をされたのは、どういうお考え等を持ってそのような御判断をなされたのか、お伺いをいたします。
#41
○参考人(井上樹彦君) お答え申し上げます。
 行政指導というのは重いものであるということで、これについては、私以下何人かがそのときに説明のために総務省に赴いたんですけれども、これは局内できちんと持ち帰って対応を決めるべきだというふうなことで判断いたしました。
#42
○難波奨二君 総務省としては、局長はその経過というのは十分、今おっしゃられたNHKとの対応についてはもう全てそのときにはリアルタイムに承知されておられましたですか。
#43
○政府参考人(安藤友裕君) 基本的には承知しております。
#44
○難波奨二君 もう一度、済みません。
#45
○委員長(谷合正明君) 安藤局長、もう一度答弁をお願いします。
#46
○政府参考人(安藤友裕君) はい。
 経緯につきましては、井上理事ともやり取りもしましたし、その経緯についてリアルタイムで、基本的にはですね、全てというわけじゃないんですけれども、対応させていただいたと思います。
#47
○難波奨二君 そうしますと、局長は井上理事の述べられたことをお聞きになられて、総務省として、局長として、井上理事の意見をここは受け止めて了解をされたと、つまりNHKが留保をしたことに対してお認めになられたということでいいのかどうなのか。いやいや、役所としては、なぜNHKは受け取らないんだと、NHKけしからぬじゃないかというふうな御印象を持たれたのか、いや、そうじゃなくて、同情的に、まあNHKも御事情があるでしょうと、したがって、井上理事の言われることは、じゃ、一旦お聞きしようと、こういうことでございましたか。
#48
○政府参考人(安藤友裕君) 基本的には受け取っていただくことが基本でございますので、まあ、状況についてはですね、必要な御説明をですね……(発言する者あり)はい。これは受け止めていただくことが、受けていただくことが基本でありますので、そこを留保されているという状況については、NHKの方で留保しておるので非常に困った状態にあったということでございます。
#49
○難波奨二君 行政処分と今回のような行政指導ですね、まあこれの違いというのは承知をそれはいたしますよ。つまり、局長としては、行政処分なら当然その文書を突き付けるけれども、行政指導だからこれは法的にもそんなに、まあ言い方はちょっと悪うございますが、行政処分よりも軽微な、軽いものだからそのような扱いをしたということじゃないわけでございましょう。つまり、行政処分と行政指導の違いというものをそんたくして、そのような御判断をなされたかどうなのかということはいかがでございますか。
#50
○政府参考人(安藤友裕君) 行政指導につきましては、これは行政指導であるからとかいうことではなくして、これはやっぱり受け止めていただく必要があるというふうに基本的には認識しております。
#51
○難波奨二君 私は、やはり今のお話も聞いていて思うんですけれども、総務省としての本気度ですよ。本当に、今回NHKが疑義を持たれた問題に、事案に対して行政指導というものを監督官庁として行わなくちゃならないという強い思いが本当に総務省にあったのかどうなのか。いや、そうじゃなくて、世間がいろいろ騒ぐから、総務省としても一定の形をつくっていかなくちゃならないというようなことがもし事務方、まあ多分局長は、そういう判断されたかどうか、そんな細かいことは私は聞きませんけれども、誰がそういう意思を示し、省として全体としてその決定をなされてそういう行動をなされたかというのが極めて私は疑義持つんですよ。
 大臣が手を挙げられておられますが、私の質問に関しての、大臣、答弁ですか、じゃないですか。
 局長、事の、今回の行政指導の重さというものを本当に真剣に総務省がお持ちだったかどうかということをもう一度。
#52
○国務大臣(高市早苗君) 今の局長の答弁で仮に総務省の決意というものが曖昧なものであったかと、そのように思われても困りますので、お許しを得て私からお話をさせていただきます。
 この日の時系列について、もう少し詳しく申し上げます。
 十五時半にNHKが最終調査報告書を公表されました。その現物はホームページでもアップされました。この報告書につきましては、私、そして太田大臣補佐官、そして安藤局長の三人が、それぞれ別々に全てを読み込みました。これは、その日私が持っていた報告書ですけれども、もうあちらこちらにラインマーカー、赤の書き込みがあります。夕方まで掛けて読み、問題点、そして更に改善していただきたい点。
 報告書は、副会長が本当に御苦労してまとめられたものであるとは承知しております。随分いろいろと事実関係を調べられたことも分かっておりますけれども、一刻も早く、もっと具体的な再発防止体制をつくっていただきたい、しかもゴールデンウイークを挟みますから、その間にもっと具体的に、誰がいつ、どのように実行するのかということをそれぞれの点について書いてほしい、そういう強い思いを持ちましたので、その後、早速、行政指導文書の作成をいたしました。まずは素案という形で作らせていただきました。
 そして、ちょうど十八時、午後六時に井上理事が総務省に今回の報告書の内容も説明に来られるということを聞いておりましたので、最終的にこの文書を更にきちっと詰めて、何度も推敲をし、公印をついた正式な行政指導文書とした上で、十八時に局長室に来られるんであれば、十八時半に私が大臣室でお待ちをしますので、この行政指導文書を出さなければならない趣旨、理由も含めて大臣が直接井上理事にお渡しをすると。それが礼儀でもあり、そしてまた趣旨をちゃんと分かった上で受け取っていただかなきゃいけない、そういう思いがございました。
 行政手続法によりますと、行政指導というのは、行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するために特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であります。処分に該当しないので強制力はございませんけれども、あのタイミングで出して、一刻も早く再発防止体制を整えていただきたいという強い思いでございました。
 ところが、大臣室には理事は見えないと、大臣室には来ないとおっしゃっている、そう報告を受けました。その後、理事は十八時四十分頃ですか、もうお帰りになりました。しかし、作った行政指導文書をお渡ししないわけにはまいりませんので、理事がお受け取りいただけないということでしたら、大臣から籾井会長に対して重要な文書をお届けするということで、原本を持って職員が総務省を出発いたしました。
 十九時ですね、夜の七時に出発して十九時半にNHK放送センターに私の文書を持った職員が到着しました。出発する前にNHKの秘書室には連絡をしてあります。大臣から籾井会長宛ての文書を持った職員が行きますということで向こうにもお待ちをいただいていたはずですけれども、結局、職員は中に入れてもらえず、そしてまた秘書室の方にも会っていただけず、気の毒なことに、持っていった職員は十九時半から午後二十二時二十分までゲートで待機していたんですよ。三時間近く職員が中にも入れてもらえず、立ったままで待機していると聞いたので、私は帰ってこいと言いました。書留でじゃ発出しようということで、職員を帰し、郵便で送る手続をしたということでございます。
#53
○難波奨二君 大臣、本当に大臣のなされた対応というのは今おっしゃられたように、正しいというふうにこれもう委員の皆さん全て、そこは御理解いただけると思うんですね。
 もう私の時間もなくなってきたんですけど、問題は、大臣もおっしゃっておられますけれども、NHK自身にやっぱり問題がありますよ、この問題は。
 会長、今大臣がるるおっしゃいましたけれども、そのような思いを持って大臣がなされた対応を、あるいはNHKに対する様々なまさに対応ですね、なされたにもかかわらず、なぜ今回のような態度といいますか、を振る舞われたんですか。
#54
○参考人(籾井勝人君) 私は、みんなの意見を聞きまして、みんなから釈明したい点があると、こういうことでございましたので、取りあえず、何といいますか、それは受け取らないという、拒否したわけでも何でもないんですが、質問をいろいろし続けたということでございますが、その後、私はもう一度よく考えまして、大臣の行政指導というのは非常に重いものであると、これは理屈はいろいろあるかもしれぬが、とにかく受け取るべきであろうという判断を下し、ちょっと時間は私は覚えておりませんが、これはお受け取りしようという決断をしたわけでございます。
#55
○難波奨二君 私、先ほども申し上げましたけれども、NHKの独立性というのは、それは私も一定理解しますよ、当然。しかし、今回の事象というものは、それはNHKの中で起きたことであるし、そして、それをもって監督官庁である総務省が、その報告書も十分吟味した上でNHKに対して行政指導を行わなくちゃならないという御決断、判断を大臣の下になされておられるわけですよ。にもかかわらず、NHKがそのような振る舞いをなされたというのは極めて、やっぱり常識的には考えられないでしょう、これは。どうですか、会長。
#56
○参考人(籾井勝人君) 当然のことながら、私どもは大臣の行政指導というものは重いものであるということは十分承知いたしております。
 放送番組の内容に関する行政指導であることから、指導の対象とされる事実関係とか指導の根拠などについて十分な確認が必要と考えたものでございます。これはみんなで議論しながら、そういうふうに考えたわけでございます。
 二十八日は、総務省からの求めに応じて調査報告書の内容の説明に、先ほど井上から説明しましたが、お伺いいたしました。その後、放送センターで関係者が集まるのにも少々時間が掛かったことを御理解いただきたいと思います。
 ちなみに、私はそのとき外出いたしておりまして、センターに戻ってきたのは九時半頃でございました。そういうことも御参考のために申し添えておきます。
#57
○難波奨二君 今お話ございましたけれども、総務省からの手交を留保して、井上理事は渋谷放送センターへお帰りになられたわけです。そして、会長を含めて幹部のメンバーで協議をなされたというふうに私どもは聞いておるわけですよね。ということは、会長は九時半に放送センターに帰られて対応を協議なされたんですか、そのことと、協議をなされたメンバーはどなたなのか、ちょっとそれも明らかにしてくださいよ。
#58
○参考人(籾井勝人君) 要するに、こういうことにつきましては、誰かが、一人が決めるということじゃないんです。私は正直申し上げて、行政指導書というものは初めての経験でございます。しかしながら、経験のある者もございますし、いろんな役員もおりますから、やはりその役員の、理事の間でいろいろ協議をした結果を私は最後に聞きまして、それでそういう結論になったわけですが、しかしながら、やはり私は、大臣の行政指導書というのは、これは我々が理屈をいろいろこねるよりもまずは受け取れということで、そういう決断をしたわけでございます。
#59
○難波奨二君 井上理事、堂元副会長もちょっとお聞きになっていただきたいと思うんですけど、会長にはこの起きている現実を、じゃ何時に報告をなされて、そして最終的に、会長は九時半まで何されておられたのかというのはもうあえて聞きませんが、もうそんなことは聞きませんけれども、その対応、連絡の対応ですよね、これ、どんなことを、どうやられておられたんですか。
#60
○参考人(井上樹彦君) 局内での協議を、もうその日は夕方から夜になっておりましたので、なかなか一斉に集まることはできませんで、それぞれの外出先と、あるいは局内に残っていた理事もおりまして、それで人数を、どんどん集まりましてそこで暫時協議をしていたというか、協議というよりも、むしろその趣旨の確認を中心に話し合っていたという状況です。
#61
○難波奨二君 つまり、今おっしゃったことは、今回の総務省が行政指導をNHKに対して出すと、こういう大臣の強い思いがあったにもかかわらず、NHKは事の重要性というものを認識することなく、それぞれの幹部の皆さんが、これは会長を始めそれぞれの幹部の皆さんが、他の行事なのか私は何か知らないけれども、用事の方を優先されたというふうにそれは受け取れるじゃないですか。
#62
○参考人(井上樹彦君) そういうことじゃなくて、総務大臣名の行政指導文書が出されるということで、これは非常に大きいものだというふうな認識を持って、それで、これはもちろんそこにたまたま説明に出向いた私どもだけで判断できないということで持ち帰って、それで関係の役員、会長も含めて招集を掛けまして、重いからこそそういった協議をしていたということです。それがその日の一番の大きな状況です。
#63
○難波奨二君 そこまで強くおっしゃられるなら、会長は、じゃ九時半まで何をやられておられましたか。
#64
○参考人(籾井勝人君) 私もいろいろやることがございますので、ほかのことをやっておりました。ここで私がそれを具体的に言う必要はないと思いますが、外出先からも頻繁に井上理事を始めほかの理事とも連絡を取っておりました。これは私がこの問題をほったらかして外で遊びほうけていたわけでも何でもございません。やはり私もいろいろ約束事がございますから、これも守らなきゃいけないという中でこのやり取りをやってきたわけです。
 それで、私はもう一度戻りましてみんなの意見を聞いたら、そういうまだ分からないところがあるのでという、皆さんがそうおっしゃっている中で、じゃ、そうせよと言うわけにはなかなかいかなかったんですが、しかしながら、最終的にはこれは、我々はやはり大臣の行政指導書というのは、最初から申しておりますように、大変重く受け止めているわけですよ、我々が軽率に扱っているわけでも何でもないんですよ。ただ、時間的に、みんながあちこちから戻ってくる、議論する、そういうことで時間が掛かったわけでございまして、最終的には、ですから、ちゃんと行政指導書を受け取ったわけでございます。そこのところをよく御理解いただきたいと思います。
#65
○難波奨二君 もう時間がないので、この後の質問は藤末委員の方にお任せしますけれども、NHKが行政指導の中身を事前に、その行政指導が正しいかどうか、つまり、今回、総務省がNHKに対して行政指導をした放送法第四条第一項の第三号、あるいは放送法の第五条第一項について、総務省が指摘していることを、大臣が指摘していることが正しいのかどうなのかということを、いわゆる処分、指導を受ける側が事前にチェックするなんということがあり得るんですか、そんなことが。
 この厳重注意というのを重く受け止められるという話を会長は今おっしゃっておられるけれども、本当にそんな思いを持っておられるのならば、先ほど大臣がおっしゃいました、大臣室にもおいでいただくようにお話をしたと、NHKにも職員を派遣していく、それも事前にNHKの会長室の方に連絡を入れてこれからお伺いしますという話も連絡したにもかかわらず中にも入れなかったというような対応が、今会長がおっしゃられたようなことの行動の証左ですか、それが。そういう対応がそういうことになるんですか、果たして。
#66
○参考人(籾井勝人君) 先ほどから申しておりますように、我々としましては、大臣の行政指導というのは大変重いわけでございます。したがいまして、それを受け止めてしっかり対応していくためにもその内容についての完全な理解が必要だったわけですし、こういう確認は以前にも行われてきたと私は承知しておりますから、今回の件が全く例外的になされたということではございません。ただ、時間的に相当迫っておりましたので、それはその辺で私は最終的に受け取るという決断をしたわけでございます。
#67
○難波奨二君 もう私の持ち時間終わりますので、通告をした質問できなかったことをおわびをいたします。
 そして、最後申し上げておきたいと思いますが、会長、いろんな問題がNHKは連鎖のごとく出てきているんですよ。そして、今会長がおっしゃっておられている発言を含めて、本当に世間一般の常識かどうかというと、私は非常識だと思いますよ。会長のお持ちの物差しというのは、全く私どもの持っている物差しとは違う、世間一般の皆さんが持っておられる物差しとは違うんですよ。そして、それは、あなたがそこの席に座っているから様々な問題がNHKの中に起きているんですよ。あなたは職員の皆さんの前で、内部の情報が外に漏えいしている、こんな体質じゃ駄目だなんておっしゃっておられるじゃないですか。そういう態度が、あるいはあなたが起こしている問題がNHK全体に、リンゴが入っている箱の中で一つのリンゴが腐ってそれが広がっているのと同じことなんですよ。その認識を持つべきだということを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#68
○藤末健三君 民主党・新緑風会の藤末でございます。
 冒頭に申し上げたいんですけれども、委員長に提案したいんですけれども、これは、例えば今、難波議員が、本来、電気通信事業法という本当に大改正の法律を審議しなきゃいけないところが、全ての時間をNHKに使っちゃったわけですよ。是非、一般質疑でNHKを集中的に議論することを私はここで提案させていただきます。委員長にお願いします。
#69
○委員長(谷合正明君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
#70
○藤末健三君 それで、先ほどの難波委員の話の続きをさせていただきたいと思うんですが、総務大臣のこの厳重注意というものを受け取らなかったということなんですけれども、井上理事は、大臣室に来てくださいという連絡が来たわけでしょう、そして、厳重注意がある、行政指導があるということは知らなかったんですか、教えてください。
#71
○参考人(井上樹彦君) 当日は、先ほどから御説明していますとおり、二十八日にこの「クローズアップ現代」の調査報告書を三時半にホームページ等でアップして公表いたしました。これについて総務省から、その報告書の内容について幾つか問いがあるので理事も含めて説明に来ていただけないかというふうなお話がありまして、それが六時というお約束で、それで六時に局長室に赴きました。そこに入室するまで、その行政指導文書が出されるというのは私の元には連絡がありませんでした。
#72
○藤末健三君 大臣室に来てくださいという話も御存じなかったんですか、そうすると。
#73
○参考人(井上樹彦君) それも、大臣室への、何といいますか、来てほしいという要望も説明の途中であって、それと併せて厳重注意のこともその場でお聞きしたというふうなことであります。
#74
○藤末健三君 総務省の行管の局長さん来られていますよね。二つお聞きしたいんですけれども、一つは、こういう行政指導を、受取拒否というか留保というか、いろんな言い方はあるかもしれませんけれども、受け取らなかったという事例、過去にありますか。
#75
○政府参考人(上村進君) お答えを申し上げます。
 実は行政手続法上には、こうした指導のための文書を受け取るか受け取らないか、こういう留保ないし拒否ということについて特段の規定があるわけではございません。また、そもそも、そういうことも併せまして、そういう受取拒否ないし留保というのは通常のケースであれば想定されていないと思っております。そういうこともございますので、実態を申し上げますと、特段そういうことについて把握はしてございません。
#76
○藤末健三君 私がネットで検索した範囲では、行政指導、受取というような形で引くとこの話しか出ないです、ネット上は。恐らくないんではないかなと推測はできるという状況ですが。
 局長に聞きたいんですけれども、こういうとき、事前に例えば行政指導ありますよ、どうですかというような話は、指導する相手先に役所の方から事前に通達するものかどうか、教えてください、一般的な考え方を。
#77
○政府参考人(上村進君) 行政指導と申しますのは、委員も十分御承知と思いますが、いろんな分野でいろんな形でございます。必ずしも文書を交付しなければできないというものではございません。したがいまして、そのやり方というのはもう多種多様、ケース・バイ・ケースでございます。
 したがいまして、今委員がおっしゃったようなことをしなければいけないとか、そういったものが決められているわけではございません。
#78
○藤末健三君 そういう状況もございますので、一概的に全てNHKのせいとは私は申し上げない。やっぱり僕は、安藤局長に申し上げたいのは、ある程度の連絡はしてあげないと混乱しますよ。それはちょっと申し上げておきます、私。いや本当に。ただ、一点あるのは、NHKさんの対応はおかしいです。それを前提にしてもおかしい、はっきり申し上げて。
 まず一つございますのは、この行政指導を受け取らずに帰っていいですよと、そして受け取るかどうかを議論しますよという考え方自体が僕は不思議なんですよ、会長。監督官庁から行政指導があれば、それは受け取るというのが当たり前の考え方だと思うんですけれども、その点、会長、いかがですか、御認識は。なぜ理事でみんなで議論されたのかというのを教えていただきたいです。
#79
○参考人(井上樹彦君) もちろん拒否したわけではございませんし、留保というよりも、その時点で一旦待っていただいたということでございます。
 先ほどから会長が申しておりますように、これ非常に重大なことだというふうに我々は受け止めまして、それで、会長を始めとして関係の役員等で今回のこの行政指導の内容について、例えば、指摘されていることが、調査報告書をその当日出しておりますので、ここのどこに当たるのかといったことを確認したかったということで、その確認した上で検討、協議をしていたということでございます。
#80
○藤末健三君 先ほど高市大臣がおっしゃったのは、わざわざ総務省の職員がNHKまで出向いて説明に行こうとしたと。そして、会長秘書室に連絡したらしいんですよ。そうしたら入れてもらえませんでしたと。ゲートの外で二時間近く待ったという話なんですけれども、それはなぜですか。当然確認するために総務省の人が来たら入れて議論すべきじゃないんですか。なぜ入れなかったか、それを教えてください。
#81
○参考人(井上樹彦君) 担当者がNHKに来られるというときのその理由というか趣旨が、その時点では分からなかったのでございます。それで、その後……(発言する者あり)いや、これは本当のことで、何を怒られているか分からなかったんです。
 それで、その後、行政指導文書を持ってこられるということが分かりましたので、そのときはもう、先ほど申し上げましたような協議をしておりました。結果として、その間お待たせすることになったということでございます。
#82
○藤末健三君 私は、高市大臣も今ちょっと本当に笑っておられますけれども、外に待たせるってありますか。監督官庁の担当者が説明に来ました、じゃゲートの外でずっと待たせるということはあるんですか、それ。一般常識として僕はおかしいと思う。それも、あえて申しますけれども、これは会長秘書室に連絡したんです、総務省の方は。それで入れずにずっと待ったという、それはもう理由ないですよね。会長、いかがですか、この点。どうしてそういうことになるんですか。
#83
○参考人(籾井勝人君) 本当に委員がおっしゃるように、外で待たせるのは大変失礼なことだと私は思います。今、井上理事からも言いましたように、当初はNHKに来られる趣旨が分からなかったので、結果としてお待たせすることになったと。その後、行政文書を持っておられることが分かったので、現在確認中であるということを、総務省の皆さんと確認中であることを申し伝えましたということでございます。
#84
○藤末健三君 本件についてはまた、ちょっと今日は大事な法律の審議なのでここでもう終わりますけれども、もう一度……(発言する者あり)いや、ここで終わります。しかしながら、これは別途きちんと中身を詰めなきゃいけない。大臣にもちょっと申し上げたいんですけれども、指導文書をファクスで送りましたと、それで渡しましたということも僕はちょっと信じられないんですよ。
 大臣に申し上げたいんですけれども、もう一度会長を、きちんと来てもらって手交する、私も役人時代に役所にいましたので、経済産業省に、そのときにコンピューターシステムの入札で、もう異常に安値で入札をしたという事例がありました。そのときに、その会社の社長の方が局長室まで来て、ちゃんと注意文書を渡した。それがちゃんとマスコミに流れて、もう起きませんということになったんですよ。やはりそのようなきちんとしたけじめを付けることが非常に重要だと思います、対外的に。いかがですか、大臣。
#85
○国務大臣(高市早苗君) まず、少なくともNHKが出した最終報告書を私自身も一行残らず読んだ上で、しっかりと文書を作り、推敲もして、公印を押したものを作りました。そして、大臣室に来てくださいと、ちょうどその時間帯に総務省の中に井上理事いらっしゃるんですから、やはり同じお渡しするにしても、理事といえば執行部でございます、この方に対して、この文書の趣旨も、なぜ今行政指導なのかということも説明しながら手渡しをしたいと、私は礼を尽くしたつもりでございます。
 ところが、大臣室にも来ない。受取にも来ない。それであれば更にきちっと、これちゃんと電話していますよ、十八時五十五分、総務省からNHK会長秘書に対して大臣から会長にお届けの文書があるという旨を連絡した上で、職員を十九時に出発させています。ですから、趣旨が分からないとおっしゃいましたけれども、私から会長宛ての文書を届けるということで、それを受け取りもせずに職員を外に待たせたままで、その文書の内容を確かめもせずに内容が妥当かどうか分からないという会議を開かれても困ります。第一、二十二時二十分まで職員はずっとゲートの外で待たされていたんです。だから郵送いたしました、書留で。
 もう二度と会長にお会いして私が同じ文書を渡すことはございません。礼は尽くしました。
#86
○藤末健三君 会長、いかがですか。大臣のお怒り、もっともですよ。私は本当に、監督官庁からの厳重注意を受け取りませんでしたと、最終的に役所の人、担当者が行ってゲートの戸も開かれなかったという、これは前代未聞だと思います。これはもう引き続き必ずこの総務委員会で議論させていただきたい。
 もう一つ大事なことは中身の問題です。
 この「クローズアップ現代」のこの報告書、読まさせていただきました、私も。ちょっと不可解だなと思うのは、この報告書の十八ページにこう書いてあるんですね、事実の捏造につながるいわゆるやらせを行っていないと判断すると。事実の捏造につながるいわゆるやらせを行っていないというふうにありますけれども、ただ、中身を見ますと、このブローカーのA氏という方は、このA氏の部屋でBという多重債務者の方のインタビューをするシーンが撮られているわけですけれども、このB氏と記者さんは知り合いであることは書かれているわけです。かつ、この事務所というのは、ブローカーのA氏じゃなくてB氏が借りた部屋だったという。これは、事実を捏造じゃないですけれども、完全に事実を歪曲していますよね、間違いなく。いや、それはもう間違いないと思います。
 まさしく出されているこの厳重注意の中にも、放送法の四条第一項三号において、「報道は事実をまげないですること。」、報道は事実をまげちゃいけないと書いてあることについては全くこの調査内容から見ると反していると思います。会長、いかがですか、その点、お願いします、この調査報告書。
#87
○参考人(堂元光君) お答えをいたします。
 幾つかの問題点、反省点があるということも申し上げましたけれども、一点間違いがあるという点でございますけれども、活動拠点という表現を使っている点がございます。この点につきましては、中間報告の段階で既に事実関係に誤りがあるということが判明をいたしましたので、私どもは間違いがあったときには速やかに訂正なり対応を取るという考え方を基本的に持っておりますので、九日の時点だったと思いますけれども、当日の「クローズアップ現代」の中で間違いがあったということと、おわびをしたということでございます。
 その間違いにつきましては、調査報告の中でも改めてそのことを記載をいたしまして、それを含めて、過剰演出、不適切な表現等々について多々問題があったという認識を披露したわけでございます。
#88
○藤末健三君 放送法四条に違反しているかどうかという意味ではどうですか。イエスかノーかで答えてください。
#89
○参考人(堂元光君) 私どもとしましては、今回の調査委員会の活動に当たりまして、放送法あるいは番組基準、放送ガイドラインというものを踏まえて、どういう問題点があるのかどうかということは調査をいたしました。
 今先生がおっしゃいましたように、調査を始める段階に当たっては、当然のことながら放送法四条というものも念頭に置いて調査を進めてきたところでございます。
#90
○藤末健三君 全く答えていただいていませんよ。
 副会長に申し上げたいんですけど、BPOが今回また調査されるじゃないですか。それとそごがあった場合どうするかということは、絶対お考えくださいね。かつ、雑誌記事ですからよく分からないですけど、事実かどうかは、まだほかにも「クローズアップ現代」で、例えば「薬物汚染・拡大の真相」についても何か問題があるんじゃないかという話があるし、またほかの、「クローズアップ現代」とは関係ないですけど、ある芸能人の方がやらせをさせられたという話も出ていまして、非常に根深い問題になっていると。
 かつ、一番今日の議論で大きいところは、監督官庁である総務省の指導さえも拒むような、そう見える活動をされているということは至って大きな問題でございます。引き続き、この問題は議論させていただきたいと思います。
 そこで、本当の大事な審議すべき法律の電気通信事業法について御質問したいと思います。
 電気通信事業法、今回は大規模な改正となるわけでございますが、特に利用者の方ということと、あと販売代理店に対する指導が行われているのは非常に大きな点だと思っております。
 お聞きしたいのは、まず、電気通信事業法において、利用者が契約後八日以内に解約できる権利というのが定められましたけど、この背景は何かということ。そしてまた、消費者保護の観点から規制は必要だと考えられますが、先ほど堂故先生からの質問ございましたけれども、特定商取法との相違点はどうなっているかということを簡略にお答えください。お願いします、簡略に。
#91
○政府参考人(吉良裕臣君) お答え申し上げます。
 利用者が契約後八日以内に解約できる権利が新たに定められたことについてでございますが、近年、顧客獲得競争が激化する中で、サービスの料金だとか提供条件が高度化それから複雑化しているということで、説明を受けても契約締結時に契約の内容が理解困難であるというようなことと、それから、電波を用いて移動して利用されるために、利用可能なエリアを利用前に確実にすることが困難であるというようなことで、契約後に利用してみたら電波がつながりにくいといったような苦情が寄せられている状況にあります。このような電気通信サービスの特性に起因しまして、提供条件の説明義務だけでは対応困難となっている状況を踏まえまして初期契約解除制度を導入するものでございます。
 それから、もう一点目の特定商取引法との相違点でございますが、特定商取引法におきましては、契約締結後の一定期間、契約の解除等を認めるクーリングオフが設けられておりまして、クーリングオフは訪問販売や電話勧誘販売といった不意打ち性のある販売形態を対象としております。
 一方、今回の初期契約解除制度では、電気通信サービスの特性が訪問販売や電話勧誘販売といった不意打ち性のある販売形態に限られるものではないので、店舗販売を含めて、販売形態にかかわらず対象としております。
 それから、初期契約解除制度では、特定商取引法におけるクーリングオフとは異なりまして、事業者からの請求を一切禁止するものではなくて、契約解除までの利用料だとか実施済みの工事費に相当する額の事業者からの請求は認めております。こういうことの相違がございます。
 以上でございます。
#92
○藤末健三君 是非、しっかりと利用者の保護をやっていただきたいと思います。
 ちょっと、そこで利用者の保護という観点から申しますと、つい最近私が耳にしますのは、スマートフォンのアプリケーション、例えば着メロとか、さっきあった翻訳もそうですけれど、いろんなソフトがあるわけでございますけれど、そういうソフトウエア、アプリケーションを、例えば通信キャリア、今大きく三社ございますけれど、NTTドコモさんやauさんやソフトバンクさんとかありますけど、そういう通信キャリアの自分のところの作ったアプリケーションを乗せて売りなさいよということを言っているところがあるというふうにお聞きしています。
 そうしますと何が起きるかと申しますと、二つありまして、一つは、利用者が自分が好きなソフトを自由に選べないということになってしまうという。ある会社の、あるところのスマホを買うと、その会社の純正品しか使えませんという話になっちゃいますと利用者が困るということ。そして、もう一つございますのは、当然、いろんな会社がアプリケーションを作っています、独立の会社が。そういう独立のアプリケーション会社が収益の道を断たれるということになります。
 日本のこのスマホのアプリケーションは、正直、私が見た範囲では非常に国際的にも進んでいます、いろんな意味で。そういう独立した会社がなくなってしまうと、我が国の携帯産業、ビジネスの後退につながると思うんですが、この点につきまして考え方をお聞きしたいんですが、いかがでしょうか。大臣、お願いします。
#93
○国務大臣(高市早苗君) この携帯電話事業者の代理店でアプリケーションの販売勧誘を行う場合に具体的にどのようなアプリケーションを販売するかというのは、携帯電話事業者と当該代理店との契約によって決まると承知しております。
 実態は、今委員がおっしゃいましたように、まずは携帯電話事業者が自社のアプリケーションの販売のみを代理店に認めているというケースもございます。それからまた、代理店にアプリケーションの販売に係る一定の裁量を持たせているケース、独自にアプリを仕入れて販売することを認めているというようなケースもございます。
 今後、やはりこの携帯電話事業者と代理店との契約によって自由な競争が阻害されているおそれがあるという場合には必要な調査を行い、店頭におけるアプリケーションの販売状況の把握に努め、仮に著しく不適正でかつ合理的でない実態が明らかになり、委員がおっしゃいましたように、新たな芽を摘んでしまうような、国民の利便の確保にも支障が生ずるおそれがあるような場合には行政指導なども検討してまいりたいと思います。
#94
○藤末健三君 是非、大臣のイニシアチブでやっていただきたいと思います。
 今回、この法改正におきまして、販売代理店に対する指導等が行われるようになったというのは非常に大きな意味がございます。
 今まで、例えば抱き合わせ販売のような形でいろんなソフトを導入したら、月当たりの請求は十万円を超してしまったという、そういう異常な販売の方法がある。なぜかというと、これはもう大事なことでございまして、販売代理店は携帯を売ることと同時にアプリケーションを売ることによって収益が上がっています。ですから、販売代理店がもう異常な、アプリケーションをいっぱい乗せて売ってしまったような事例がございますので、そういう事例もございますので、是非この法律を執行していただきたいんですが、一方で、先ほど申し上げましたように、私は実際にその指示書を見ています、ある通信会社から販売代理店に対する指示書を。自分の会社のものを基本的に売るべしと。かつ、ある会社においては、自分の会社のアプリケーションを売った場合、報奨金が高くなっているんですね。そういう契約もある、実は。その契約書も見ています。
 この問題は非常に根深い問題でございまして、先ほど申し上げましたように、利用者の観点、利用者がアプリケーションを選べないという問題点、そして次にあるのはアプリケーションを作る独立した会社が収益が上がらなくなってくるという問題点、これは恐らく日本の携帯ビジネスに大きなマイナスになると思います。
 そして、もう一つございますのは、販売代理店もマイナスを被る。なぜかと申しますと、指定されたソフト、アプリケーションしか売れなくなりますと、アプリケーションを販売することによる収益が減るわけであります。今回、この法律を施行するに当たりまして、販売代理店の集まりをつくっていただいているわけでございますけれども、是非、販売代理店の意見なども集めていただき、調査をやっていただきたいと思います。
 そして同時に、この問題は独占禁止法の関係もございます。抱き合わせ販売の問題、優越的地位の濫用の問題とか様々な観点が絡みますので、是非、公正取引委員会との連携も取っていただき、先ほどもおっしゃっていただいた調査、そして場合によっては指導、行政指導ということを行っていただきたいと思います。
 次に、この新しい電気通信事業法の改正でございますけど、特定商取引法との関係というものがあるかと思います。特定商取引法において適用されない店頭などの取引についても規制を掛けるということは先ほどお答えいただいたとおりだと思いますけれど、問題がある取引に規制することは非常に賛成でございますけれど、問題が生じていない場合でも解除権を設けることは規制の在り方としてはどうかなという点もあると考えます。簡単に申し上げますと、ある一部の非常によろしくない販売をしている事業者があると。一方で、利用者の方にも恐らくこの解除権を悪用していろんなことをするパターンが考え得るんではないかというふうに考えております。
 その点につきまして、これはちょっと大臣にお聞きしたいんですけれど、一律に規制をするということよりも、やはり販売店、消費者双方に混乱が生じないようにバランスの良い制度設計をしていただきたいと。法律の中でその細かいところは総務省令で落としていますので、是非総務省令の中で販売店や消費者、そして先ほど申し上げましたように、アプリケーションを開発するメーカーなども含めてバランスが良い規制をやっていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#95
○国務大臣(高市早苗君) この初期契約解除制度は、特定商取法のいわゆるクーリングオフとは異なっております。自らの意思で来店した者に対する店舗販売を含めて一律に規制を導入することになっております。
 他方で、電気通信サービスでは、サービスの利用料ですとか工事費など、契約が解除されてしまった場合に電気通信事業者側に費用負担が発生している場合があるということも承知しております。ですから、特定商取引法のいわゆるクーリングオフとは異なって、事業者から利用者への請求を一切禁止するのではなくて、今後、総務省令において、契約解除までの期間の利用料や実施済みの工事費などに相当する額の事業者から利用者への請求は認めることを予定いたします。利用者と事業者の公平な費用負担を図るということにしております。
 やはりこの初期契約解除制度については、販売店や国民、利用者などにその内容を正しく理解していただくことが大変重要ですから、総務省としては、国民の皆様向けのパンフレットの配布ですとか消費者保護に関するガイドラインの改正によって広く周知をしてまいりたいと思っております。
#96
○藤末健三君 是非、バランスの良い、皆さんが納得いただけるような制度設計、そして運用をお願いしたいと思います。
 続きまして、この初期契約解除ルールについてでございますけれど、このルールにつきましては、ICTサービス安心・安全研究会において議論されたわけでございます。
 この研究会、今、個人情報・利用者情報等の取扱いに関するワーキンググループというのが動いておりまして、実際にたしかパブリックコメントまで取っているような状況だと聞いておりますけれど、是非この議論の中において個人情報の過度な規制ということを防いでいただきたいというふうに思っております。
 先日、実はマイナンバー議員連盟という超党派の議員連盟ができまして、マイナンバーを利用して、日本のいろんな行政事務の効率化のみならず、新しいビジネスの創出を図っていこうということで今議論が始まっておりまして、是非とも、個人情報の保護という大事な観点もございますけれど、一方でこの個人情報をきちんと利用することによって新しいビジネスをつくるという観点でやっていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。よろしくお願いします。
#97
○政府参考人(吉良裕臣君) お答え申し上げます。
 今申し上げましたような個人情報の保護の観点というのも一方では重要でございますが、もう一つで、先生が今おっしゃっております利用者情報の円滑な利活用ですね、推進していくということも重要なことだというふうに思っておりまして、最近ではウエアラブルサービスだとかIoTの進展だとか、それに伴いますビッグデータの活用というようなことで、五年から十年先のICTサービスの将来動向を踏まえて、今後の政策に必要な観点について本年の四月にこの研究会の中で検討の場を設けたところでございます。この中では、ウエアラブルサービス等の活用における安心、それから安全確保の方策もございますし、それからワイヤレスブロードバンド関連の新たな技術、それから事業環境についての展望などの課題も併せて検討を行っていく予定でございます。
#98
○藤末健三君 このワーキンググループの構成員を拝見したんですけど、オブザーバーにいろんな事業者の方々が入っていますので、是非事業者の方も構成員に入れてください、これ。私からのお願いです。
 何が申し上げたいかというと、いろんなインターネットのサービスがありますけれど、結局、私たち国内の規制は海外に掛かりません。海外に私たちの個人情報が抜かれ、海外で加工されてまたサービスされたら、我々は手を出せないわけですよ。少なくとも、外国の企業と日本の企業がイコールフッティングできちんとできるように設計することだけは絶対お願いします。そうしなければ、我が国の国内でビジネスが生まれませんから。ビッグデータを分析して新しいものをつくる技術はあります、我が国にいっぱい。AIも、下手すると私たちの方が進んでいます、日本の方が。そういう技術がきちんとビジネスに結び付くためには、やはりきちんとしたデータ、ビジネスの基になるデータが利用できる環境をつくらなきゃいけませんので、その点も絶対忘れずにやっていただきたいことをお願いしたいと思います。
 今日、消費者庁の方、お越しになっていただいていると思いますが、今回のこの電気通信事業法の改正は、利用者の保護という点でございますけれども、消費者生活センターの窓口でいろんな苦情が来ていると思います。私も実際に消費者委員会のメンバーでもありますので、センターに窓口相談したことがございますが、朝たしか九時ぐらいから開いています。昼も開いていますけど、昼は全然電話掛かりませんでした。ビジー、全部話し中ですといって。そして、たしか五時ぐらいに終わりますので、働いている人間って、これは相談できないんじゃないかというふうに思った次第でございます。
 ですから、是非コンピューターのインターネットシステムを使って、ちょっと小さくなされているみたいですけれども、苦情を受けるようにしていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか、お答えください。
#99
○政府参考人(服部高明君) メールによる相談受付についてでございますが、既に四百六十二の地方公共団体で実施されていると承知しております。一方、地域によりましては消費生活センターの整備、消費生活相談員の配置が十分には進んでいない状況にございます。
 消費者庁としては、こうした体制整備も含めて、消費者にとって質が高く利便性の高い相談対応が各地方公共団体の実情に応じてなされるように各地の取組を支援してまいりたいと思っております。
 また、国民生活センターにおきまして、今御指摘ございましたお昼の時間、なかなか通じないということで、それを補完する意味もございまして、今お昼の相談ということをさせていただいているところでございます。
#100
○藤末健三君 是非、地方自治体に任すのではなく、システムをつくって使ってくださいというぐらいのことをちょっとやっていただきたいと思いますし、もう今日はちょっと時間がなくなったのでお聞きしませんけれども、やはりコンピューターシステムを使うことによって相当効率化できます、この分野は間違いなく。何か身元確認がいろいろ要るとかおっしゃいますけれども、マスデータ取るだけでも全然違うと思うんですよ。そういう努力を是非していただかなければ、電話だけでやるというのも旧態依然としています。実際、総務省さんはメールでいろんな苦情を受け付けるシステムつくっているんですよ、本当に。携帯の苦情をするなら携帯電話から、やっぱりメールで打たなきゃ僕は意味がないと思いますんで、是非整備していただきたいと思います。
 時間になりましたので、もうこれで終わらせていただきますけれども、籾井会長、是非お聞きいただきたいのは、今日もそうですけれども、連日お越しになっていただいて大変だと思いますよ。ただ、大変な原因をつくられたのはNHKです、これははっきり申し上げて。本当に。私たちは本来審議すべき法律、私も大分時間使わさせていただきました、本来審議すべき法律が十分に審議されていない。是非、籾井会長におかれましては本当に、雑誌とかに載らない、今日やりたかった話はありますよ、ほかにも雑誌出ていますもの、雑誌とかに書かれないようなやっぱり活動をしていただきたいですよ、本当に。これ、お願いです。でなければ、NHKの職員の方も、いやNHKの職員の方でもやる気なくしますよ。受信料を払われる方々も払うのやめますよ。そういう大きく信頼を損ねていることを是非御理解ください。籾井会長の思いもあられるかもしれない。しかし、籾井会長はNHKのトップであり、行政指導のルールは知りませんでしたじゃ済まないですよ、それは。言い訳になりません、それは。
 是非、委員長に再度提案しますけれども、NHKの問題はじっくり一般質疑の時間取って議論させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 これで終わらさせていただきます。
#101
○委員長(谷合正明君) ただいまの件につきましては、改めて理事会においてしっかりと協議いたします。
 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時四十九分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#102
○委員長(谷合正明君) ただいまから総務委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、電気通信事業法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#103
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。それでは、早速質問に入ってまいります。
 公正な競争の促進に関する制度の整備についてまず伺います。
 自由化、必ずしも公正な競争をもたらすとは限りません。とりわけこの携帯電話の分野におきましては、設備投資が大きい産業でありますので、事業者としては少数のグループへ収れんをしていくという、そういう選択をすることが予想されたのではないかというふうにも思うのでありますが、これまでの公正な競争の在り方をどのように考えていたのか、まず大臣に伺います。
#104
○国務大臣(高市早苗君) 総務省としましては、昭和六十年の電電公社の民営化、通信の自由化以降、事前規制から事後規制へと移行し、事業者間の活発な競争を促進してまいりました。その結果、この三十年で多くの企業が新規参入し、料金の低廉化や新しいサービスの出現が進むとともに、市場規模は約四倍に拡大するなど大きな成果を上げてきたと認識しております。
 一方で、通信産業はいわゆるインフラ産業でありますことから、規模の経済が働きやすく、事業者の経営判断によりグループ化も進んできたと考えられます。市場におけるプレーヤーが現状以上に少なくなるようなことがありましたら、競争が停滞し、料金の高止まりや設備投資インセンティブの低下などデメリットが生じるおそれもございます。
 このため、御審議いただいております法案におきまして、更なるグループ化、寡占化への対応として、主要事業者が他の事業者等と合併、株式取得等をする場合に登録の更新を義務付ける仕組みを導入することにいたしております。
#105
○横山信一君 主に三つのグループに今はあるわけでありますけれども、ここが限界かなというふうにも思っておりますが、今までの成果は十分に踏まえられて、そこはよく理解いたしますが、今後はより多くのプレーヤーが参入できるように、是非この今回の取組が成功できるように進めてまいりたいと思います。
 次に、MNOの卸電気通信役務のことについて伺いますが、総務省は、格安スマホ、いわゆるMVNOですけれども、この契約数を二〇一六年中に一千五百万件にするということを目標に掲げております。本法律案は、主要事業者による卸電気通信役務の提供に事後届出制を導入するということにしておりますけれども、これはMVNOの普及促進にどのような効果があるというふうに見込んでいるのか、伺います。
#106
○副大臣(西銘恒三郎君) 移動通信の市場では、委員御指摘のように主要三グループが寡占状態にあります。事業者間の活発な競争を促進するためには、主要な携帯電話事業者からネットワークを借りてサービスを提供するMVNOの参入促進を図ることが重要であります。NTTドコモ等の主要な携帯電話事業者は多数のシェアを有しており、MVNOとの相対協議において優位な交渉力を有することから、主要な携帯電話事業者の卸売サービスの提供条件について公平性、適正性、透明性を確保する必要があると考えております。
 このため、今回の法改正におきましては、主要な携帯電話事業者の卸売サービスについて事後届出制を導入するとともに、届出内容を総務大臣が整理をした上で公表することとしております。これによりまして公平性、適正性の迅速なチェックが可能となりまして、公表された提供条件の概要を参考に卸契約が円滑に締結されることでMVNOの参入が促進されることを期待しております。
 以上です。
#107
○横山信一君 MVNOの事業展開、今後非常に期待をするところではありますが、素人の私からすると非常に、どうするのかなという素朴な疑問があるんですが、そこを伺いたいんですけれども、ガイドラインを踏まえて、貸し出す部分とか、それから適正な価格と適正な利潤というのをこれからは総務省令で定めるということになっているんですが、どうするのか、何を定めるのか、これを伺いたいと思います。
#108
○政府参考人(吉良裕臣君) お答え申し上げます。
 移動通信市場では三グループが寡占状況にございまして、携帯電話網を借りやすくすることがMVNOの迅速な事業展開を図るために必要でございます。
 これまで、携帯電話事業者がMVNOに貸し出す機能や接続料、これ貸出料なんですが、この算定方法はガイドラインで定めてきました。しかしながら、ガイドラインには強制力がないというようなことで、今回の改正では、MVNOが携帯電話網の必要な機能だけを借りられるように、携帯電話事業者が貸し出す機能や、それから接続料に算入します原価、利潤の内容、それからその算定方法について総務省令で定めることにいたしまして、その実効性を確保するというふうにいたしております。
 総務省令の具体的な内容としましては、現行のガイドラインを踏まえまして、今後、審議会への諮問だとか、あるいはパブリックコメントを実施するというようなことで透明なプロセスを通じて定めていくことにいたしております。現時点で申し上げますと、携帯電話事業者がMVNOに貸し出す機能としましては、音声通話を行う機能、それからデータ通信を行う機能などを定めることに今いたしております。そうすればデータ通信だけを借りるMVNOもおりますので、それは料金が安くなるというようなことになるわけでございます。
 また、接続料につきましては、原価は携帯電話事業者の営業費を原則算入できないというようなこととか、あるいは利潤は自己資本費用と他人資本費用等の合計額とすると。それから、算定方法は、音声通話を行う機能では、接続料は接続料の原価を総通信時間で除して算定するというようなことを定めることを想定しております。このことによりまして、MVNOが必要な機能のみを低廉な料金で借りることが可能になるというようなことにつながりますので、多様で低廉なモバイルサービスの拡大につながるというようなことを期待しているところでございます。
#109
○横山信一君 実効性を確保するということで、総務省でこれからはしっかりと見ていくということになるんだということで期待をしたいと思います。
 次に、適合性の原則を踏まえた説明義務の徹底ということについて伺うんですが、携帯電話契約や光回線契約などの電気通信サービス、午前中の質疑の中にも出ておりましたけれども、その高度化、多様化というのが急速に進んでおりまして、しかもその料金体系も非常に複雑化しているという、そういう状況の中で、消費者としてそれをすぐに理解をしていくというのがなかなか難しい。特に、高齢者などは、すぐにそれを、現状どうなっているのかというのがのみ込むのにちょっと時間が掛かるというのが現実でございます。それが現行の電気通信事業法におきましても、電気通信事業者あるいは代理店がその提供条件を説明する義務が課せられているわけでありますが、実際には説明不足が多いというふうに聞いておりまして、苦情の相談もよく寄せられているという現状であります。
 こうした状況を受けて、総務省は、ICTサービス安心・安全研究会、ここから答申を受けるような形で、適合性の原則を踏まえた説明を行わなければならないという、そういう制度化に向けた提言を受けたということになっております。一方、平成十六年に策定をいたしました電気通信事業法の消費者保護ルールに関するガイドラインには、電気通信事業者らが遵守すべき指針として、消費者の電気通信サービスに関する知識、経験等を考慮して説明することということで、既に定められていたわけであります。
 現状は、現行の総務省のガイドラインすら遵守されていないという、そういう状況にあるんだというふうに思うんですが、今後、事業者と代理店は適合性の原則を踏まえて、利用者の知識や経験に沿った説明を徹底しなければなりません。総務省はこれらを確実に実行させるためにどうしていくのか、伺います。
#110
○副大臣(西銘恒三郎君) 先生御指摘のとおり、利用者が自らに適したサービスを選択できるようにするためには、サービスの提供条件について、高齢者や未成年者などの特性に応じて説明を行う適合性原則を踏まえた説明が極めて重要であると考えております。このため、今回の改正に合わせまして、提供条件の説明内容や方法等を定める総務省令を改正し、電気通信事業者及び代理店に対し適合性原則を踏まえた説明を義務付ける予定であります。
 適合性の原則を踏まえた説明義務に違反した電気通信事業者又は代理店に対しましては、まず報告徴収を行い、違反が確認された場合には行政指導による改善を促します。それでもなお改善が見られない場合には、業務改善命令による是正を行うことを想定しております。これらの措置によりまして、適合性原則を踏まえた説明の実効性をしっかりと担保して、利用者が安心して継続的にサービスを利用できる環境を整備してまいりたいと考えております。
#111
○横山信一君 ここは大事なところでありますので、確実に行政指導、そしてまたそれを履行させるような、最終的には命令にもなるのかもしれませんが、よろしくお願いしたいと思います。
 有料放送サービスの初期契約解除制度、これについて伺います。
 近年、電気通信サービスに関する消費者からの苦情相談件数、今質問でも取り上げた部分でもございますが、増加傾向にございます。本法律案では、携帯電話の通信契約のように、契約内容が複雑であることや、使ってみなければサービスの品質を十分に把握できない、そうした性質を元々持っている、そういう分野でありますので、利用者側から相手方の合意なく契約解除できる初期契約解除制度、これを導入するということとしております。
 同様に、一部の有料放送サービスもこの制度を導入しようとしておりますが、その趣旨をまず確認したいと思います。また、初期契約解除制度の対象となる有料放送サービスにはどのようなものを想定しているのか、これは大臣に伺います。
#112
○国務大臣(高市早苗君) まず、初期契約解除制度を有料放送サービスについても導入する趣旨についてお答えいたします。
 有料放送サービスにつきましても、電気通信サービスと同様に、キャッシュバックですとか料金無料期間の設定などによりまして、料金等が複雑で契約締結時には理解が困難といった特性などがあることを踏まえまして初期契約解除制度を導入いたします。
 それから第二に、対象として想定される有料放送サービスでございますけれども、今申し上げました有料放送サービスの特性ですとか、苦情相談の解決に向けた事業者の取組状況などを考慮いたしまして、受信者の利益を特に保護する必要があるというものを総務大臣が指定することとしております。
 具体的にはケーブルテレビ、衛星放送などが想定されますけれども、今後指定するに当たりましては、電波監理審議会への諮問やパブリックコメントを実施するなどして、透明なプロセスを通じて十分な検討を行ってまいります。
#113
○横山信一君 今は有料放送サービスの話でしたが、今度は携帯通信の方に行きますけれども、通信サービスの方では、初期契約解除後に利用者に残る端末というのが実は存在するんですが、これは、店舗販売の携帯電話端末では、実はこの初期契約解除の対象外というふうにされております。このため、携帯電話契約をした利用者が初期契約解除をしたとき、通信契約は解除できますけれども、端末の売買契約は解除できませんので、端末自体は利用者の手元に残ることになります。
 この端末にもしSIMロックが掛かっていた場合、これは他の事業者では端末を使えなくなりますので、利用者は不利益になる、こういうことになるんですが、総務省は事業者に対してこうしたことに対してはどうしていこうとしているのか、伺います。
#114
○政府参考人(吉良裕臣君) お答え申し上げます。
 初期契約解除制度における端末の扱いにつきましては、総務省の有識者による研究会におきまして、端末を対象とした場合に返品によります代理店等の経営に与える影響について懸念が示されたということがありますのと、主要事業者から携帯電話サービスについて端末の返品も可能なお試しサービスの実施を検討しているというような表明がございましたことから、店舗販売におきます端末等は対象外というふうにいたしているところでございます。
 一方で、通信サービスを解約した場合に端末が利用者の手元に残ったとしても、端末のSIMロック解除ができれば、その端末を他の電気通信事業者のサービスに用いることが可能となります。こうしたことから、SIMロック解除につきまして総務省は昨年の十二月にガイドラインを改正しまして、本年五月以降新たに発売される端末からSIMロック解除を実施することといたしております。総務省としては、今後、ガイドラインに沿ってSIMロック解除が円滑に進むように取り組んでまいりたいというふうに思っております。
 それから、本年四月以前に発売されている端末につきましては、事業者の自主的な取組を求める改正前のガイドラインが適用されることになりまして、SIMロック解除が可能な端末については、これは事業者が自主的にSIMロック解除に応じるということを期待しているところでございます。
#115
○横山信一君 後でまた聞こうと思っていた部分も一部触れてもらったのかと思いますが、そこの部分についてもちょっと先に聞きたいと思うんですが、我が党では、携帯電話会社を変えても同じ端末を利用できるようにSIMロック解除をとずっと訴えてまいりました。これに対して総務省は昨年の十二月に、SIMロック解除に関するガイドライン、今御説明ありましたが、改正をして、利用者からSIMロック解除の申出があったにもかかわらず事業者が正当な理由なく応じない場合、業務改善命令の対象となり得るということにしたわけであります。
 このガイドラインでは、解除義務対象の端末を平成二十七年五月一日以降、新たに発売される端末というふうにしたんでありますけれども、既に発売されている端末が義務対象から外されているということでございます。ここの理由をお聞きしたいと思います。
#116
○政府参考人(吉良裕臣君) これを五月以降としていますのは、もしその以前に発売されたものも業務改善命令の対象としますと、業務改善命令というのは、それを守らない場合には罰則が掛かるということで、強い強制力を持っているわけでございます。したがいまして、余り強制力を持たせるようなものに対して遡及効を持たせるというのはやっぱりいかがなものかというようなことがありまして、本年の五月以降発売された端末について適用するということにいたしたものでございます。
 じゃ、四月以前に発売された端末はどうなのかと。これは自主ガイドライン、改正前のガイドラインの中にもSIMロック解除については自主的に取り組むよう書かれておりますので、これはもう事業者の自主的な取組に期待したいと、こういうふうに思っているところでございます。
#117
○横山信一君 一部の業者は自主的に取り組んでいるというふうにも聞いておりますけれども、できるだけ混乱なく利用者の不利益を被らないように総務省としても注意をしていただきたいというふうに思います。
 電気通信サービスの料金体系の是正について伺います。
 利用者からの相談、苦情の多くは、複雑な料金体系、あるいはまた契約期間の拘束、解約金の厳しい基準など、そうしたことに関する相談、苦情が多いというふうに聞いております。また、これらの是正を求めるべきといった指摘もあるというふうに聞いております。
 総務省は本年四月に、期間拘束・自動更新付契約の在り方などについて検討を行う利用者視点からのサービス検証タスクフォースというのを設置をいたしました。そこで、これはいつ頃結論を出すのか、また、総務省は、今後の電気通信サービスの複雑な料金体系の是正に向けて、とりわけこの期間拘束、すなわち二年縛り契約ですけれども、これをどうしようとしているのか、伺います。
#118
○国務大臣(高市早苗君) 今おっしゃっていただいた二年縛り契約でございますけれども、総務省の研究会におきましても、利用者が合理性ある判断ができるようにすることが必要だという議論がありまして、携帯電話事業者各社では、契約解除料を支払うことなく解約が可能な期間を一か月から二か月に延長すること、更新月が近づいた時点で、利用者に更新月が近づいた旨をメールなどでお知らせすることといった取組を実施するということを表明しておられます。
 一方、サービスの利用者側からは、やはり当初の拘束期間、この二年の経過後再び自動的に期間拘束が始まるということはサービスの解約や乗換えを困難にするものであるということで、契約の在り方自体の検討を求める意見がございます。
 そういったことから、今委員に御指摘いただきましたとおり、本年四月二十日、総務省の研究会の下に、期間拘束・自動更新付契約に関して検証を行うため、利用者視点からのサービス検証タスクフォースを設けたところであります。各方面からの御意見も十分に踏まえながら、今年の夏頃までに一定の方向性を得たいと考えております。
#119
○横山信一君 今年の夏頃までにということでございました。
 次に、インターネットの普及に伴いましてDNSが極めて公共性の高いものになりました。今回、このDNSに関して会計を公表するということを総務省令で定めることになりますけれども、具体的にはどのようなことになるのか、伺います。
 また、これについては、会社法に基づき株式会社が作成を義務付けられている計算書類と同程度のものというふうにも聞いておりますけれども、それで公共性が十分に確保できるのか、併せて伺います。
#120
○政府参考人(吉良裕臣君) お答え申し上げます。
 DNS、いわゆるドメイン名の名前解決サービスでございますが、これはインターネットの利用に必須でございまして、国民生活や経済活動に不可欠な公共性の高い社会インフラであるというふうに認識しております。このために、今回の改正では、ドットジェーピーとか、それからドットトーキョーというような、国とかあるいは地方公共団体の名称を用いるサービスを提供する事業者には、その高い公共性に鑑みまして事故防止の取組を定めた管理規程の作成、届出義務に加えまして、会計の整理、公表義務等を課すことにしております。
 お尋ねの会計の整理、公表の義務につきましては、情報通信審議会の答申も踏まえて、関係者の意見も聴取した上で省令を作成することになりまして、この省令では、先ほどありましたような貸借対照表だとか損益明細表など、上場企業並みのものとすることを想定しております。
 これによりまして、ドットジェーピーだとかドットトーキョーなど公共性の高い名前解決サービスの継続的かつ安定的な提供が図られるかどうかということについて、広く利用者が予測することが可能になるというようなことで、その信頼性の確保につながるというふうに考えております。
#121
○横山信一君 最後の質問になろうかと思いますので、無線通信への妨害事例のことについて伺いたいと思います。
 本法律案では、無線通信への妨害事例に適切に対応するために、製造業者、輸入業者、販売業者に技術基準に適合しない無線設備を販売しないように努力義務を新たに規定することになっております。また、技術基準に適合しない無線設備を製造、販売する者に対しましては大臣の勧告の要件を見直すと、また、従わない者には命令の規定を設けるということになっております。
 現行の規定が他の無線局に混信を与えた無線局と同一の設計の無線設備を販売する場合のみを勧告の対象としていることから見ますと、実際の妨害事例により即した措置として期待をされるわけですが、これらの実効性をどのように確保するのか、伺います。
#122
○副大臣(西銘恒三郎君) 今回の改正では、技術基準に適合しない無線設備による他の無線局への重大な混信等の発生を未然に防止するため、製造、販売業者に対する努力義務を設けるとともに、勧告制度を見直すものであります。努力義務につきましては、無線設備の製造、販売業者等に技術基準に適合しない無線設備を販売しないように求めるものであります。
 総務省としましては、関係業者への周知、啓発等の推進、無線設備を試しに買ってテストを行う等の基準不適合設備の製造販売業者等への販売中止、回収等の要請、これらを通じましてこの実効性を確保してまいりたいと考えております。
 また、勧告制度につきましては、技術基準に適合しない無線設備の製造、販売業者等に対して、総務大臣から販売中止、回収等の必要な措置を講ずるように勧告を受けたものの、これに従わない場合には罰則を伴う命令を行うことを可能とすることによりまして、勧告の実効性の確保を図るものであります。
 総務省としましては、これらの改正を踏まえまして、良好な電波利用環境の維持のために引き続きしっかりと対応してまいりたいと思っております。
 以上です。
#123
○横山信一君 今回の法律によりましてより市場が活発化をすることも期待をしたいですし、また利用者にとって非常に便利なものになるようにも期待をしたいですし、また近くには東京オリンピック・パラリンピックがある、また海外からの訪日観光客もどんどん増えていると。そういう状況の中で、我が国のこうした携帯通信サービスの良好な環境を是非知ってもらいたい、そういう大きな期待がこれから膨らんでいく、そういう分野でありますので、総務省におかれましても、この分野、しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。
 以上で終わります。
#124
○片山虎之助君 それでは、質問をいたします。
 午前中いろいろ質問があったようですが、テレビの番組問題からまず質問させていただきたいと思います。
 大変遺憾な話ですけれども、このところテレビ番組が、NHKの「クローズアップ現代」のやらせ問題、それからテレ朝の「報道ステーション」のごたごた問題、それから自民党の調査会がそれの事情聴取をやったと、こういう一連のことがかなり報道されて、国民の関心が良くも悪くもかなり高まっているんですよ。
 それで、もう釈迦に説法ですけれども、テレビ番組、報道というものは、これは憲法二十一条、表現の自由もあるし、放送法にも三条、四条、五条かな、誰の干渉も受けない、法律に基づく権限のあるものは別ですよ、誰の干渉も受けない、規律も受けないと。その代わり政治的に公平であれ、事実をまげるなと、番組基準を守れなんということを書いているので、何かおかしいことがあったら、まず自主自律なんですよ。自分で律して自分で自主的に直していくと。それでもまあというときは、BPOなんというのはそのためにつくったんですから、そういうところにお願いするということなんで、今回のNHKの問題も、NHKの中に調査委員会をつくられて調査をして、それ、経営委員会に報告して処分をしたんですか。それは私はそれでよかったと思うんですよ。
 総務省は、これは監督官庁なんだから、所掌事務と権限があるんだから、心配して行政指導するのは当たり前なんですよ。行政指導というのは、これ事実上の行為なんですよ。法令に基づいてやれということじゃないの。言われてもそれは拘束されないんだから、嫌なら横を向いて聞いておればいいんですよ。それをあなたは、入れないとか入れるとか、受け取るとか受け取らないとか、基本的に行政指導を分かっていないね。そう思いませんか、今、籾井会長。
#125
○参考人(籾井勝人君) 今回の「クローズアップ現代」の問題につきましては、私自身は本当に反省してもし切れない気持ちでいっぱいでございます。今、委員から御指摘がありましたように、再発防止のために、現場、それから協会ベースを含めまして万全の対策を講じております。
 一方、行政指導につきましては、委員御指摘のとおり、私どももこの行政指導というのは非常に重く受け止めておりますし、途中でいろいろ分からない点をはっきりさせるとかいう議論があったのは事実でございますが、やはり我々としては大臣のこの行政指導というものを重く受け止めるべきであるということで、最終的に受け取らせていただいたわけでございます。本当に御指摘ありがとうございます。
#126
○片山虎之助君 行政指導というのは親切の親心なんですよ。文句を言うべきじゃないんですよ。ありがとうございますと、聞けることは聞けばいいの、聞けないことはしようがないんで。全部聞けますね。
 今度の私は総務省の文書を今見せてもらったけれども、無理なことは一つも言っていない、当たり前のことを書いています。全部やってくださいよ。どうですか、会長。
#127
○参考人(籾井勝人君) 今の委員の御指摘は、本当にありがとうございます。
 今後とも、やはり行政監督省であります総務省といろいろ意見を交換しながら、こういう行政指導書の受取につきましても真摯に対応したいと思っております。
#128
○片山虎之助君 それで、大臣、そういうことなんだから、そこは理解が至らないところがあるんで、それは大臣の方もよく分かってやらないかぬと思うんだけれども。
 それで、NHKには行政指導して、テレ朝には何でしないんですか。問題はむしろテレ朝の方なんですよ。テレ朝は何か事実関係も調べずに処分しているような感じがややあるね。事柄はややこしい、官邸が絡んでいる、難しいことは確かにあるけれども、NHKにやるんなら私は何でテレ朝に行政指導しないかと思う。
 行政指導は事実行為なんですよ。親切でやるんですよ。念のためにやるんですよ。何でやらないんですか。
#129
○国務大臣(高市早苗君) NHKにつきましては、まず公共放送としての社会的責任の重さに鑑み、私も調査報告書を隅から隅まで読ませていただいた上で、やはり再発防止に向けた取組、踏み込み不足だとも感じましたので、速やかに再発防止策に取り組んでいただきたいという考えで即日行政指導文書を発出いたしました。
 御指摘のテレビ朝日でございますが、「報道ステーション」につきましては、四月二十八日の、まずテレビ朝日の吉田社長の記者会見におきまして、番組進行上不適切な事態に至ったとしているところ、これについて深く反省しているとし、同日、視聴者や関係者に改めておわびをしたという旨を放送し、引き続き自律的な対応、検証を進めておられます。
 決定した再発防止策をテレビ朝日では進めながら、これを含めて検証を進めておられるということを承知しておりますので、その様子を今見せていただいておりますので、現時点でこれについて即行政指導を発出する段階ではないと考えておりました。
#130
○片山虎之助君 文書で出すとか、大臣や副大臣の名前で出すとか、ちょっと大仰であれだけれども、私は、今後のテレビ朝日の状況については十分ウオッチをして、場合によったら、行政指導という大仰じゃなくてもいいけど、何らかの指導をしてもらう必要があると思いますよ。是非そこは頼みます。
 それから、自民党の調査会は早過ぎるのよ。事実関係も定かでないし、何の処分も発表しない早々とした段階で呼んで聞くと。私は悪気はないと思いますよ、あのメンバーはよく知っているから。ちょっとぐらいあるのかもしれぬけれども、大体ない。悪気はないんだけど、そんなに早々と呼ばれるということが干渉、圧力になるんですよ。それが何となく萎縮効果やそんたく効果を生むんですよ。私はああいうことはしない方がいいと思うね。それは憲法二十一条や放送法の精神からいって私は問題があると思う。
 大臣、公というわけにいかぬけれども、あなた、友人として忠告したらどう。いかがですか。
#131
○国務大臣(高市早苗君) 川崎調査会長を友人と申し上げるほど私はまだ議歴も積んでおりませんけれども。
 この四月十七日の自民党の情報通信戦略調査会については、放送業界を取り巻く状況についてという議題の下で、放送事業者に対して任意に出席を求めたと聞いております。ですから、放送へのいきなり政治介入をするというようなことに当たるようなものではないんだろうと受け止めておりますし、与党といいましても必ず一〇〇%内閣の取組に手放しで常に賛成していただいているわけではなく、政調会の部会、政審、そしてまたその後、総務会と、かなり厳格な手続を踏んだ上、さんざん閣法についても修正を掛けられたりけちを付けられたりしながら、緊張感を持ってより良いものにしようという形で、最終的に決まったことは政府・与党一体でという形でやっておりますので、この四月十七日の段階では、これは自民党の政調会の中に設置された一つの調査会が事実関係について聞くということで任意に出席を求めたものと理解しておりますので、私からやめてほしいというようなことは申し上げられる立場にはなかったかと思います。
#132
○片山虎之助君 ある意味では善意でやったのが、世間だとかメディアだとかには極めて評判が悪いのよ。番組に介入したとか圧力を掛けたとか、私はやっぱり慎重さが足りないと思いますね。わざわざ放送法にあれだけいろんなことを書き、憲法も表現の自由というのを一番強い、尊重すべきものにしているので、そこはもうあくまでも慎重にやってもらいたかったと思いますね。まあ、大臣の答弁で、今後、了としますけれども、よろしくお願いします。
 それから、今回のこの法案は大変難しい、技術的な法案ですよ。しかし、中をよく検討して、我々は賛成します、賛成しますけれども、よく分からぬところがある。光を卸売するわけでしょう。これからマーケットが広がるわけですよ。これをやることによってどういうサービスが増えて、国民にはどういうメリットがあるんですか。それをもう少し私、宣伝すべきだと思う、これだけの大改正やるのに。分かりにくいわ。
 局長、分かるように説明して。早口は駄目よ。
#133
○政府参考人(吉良裕臣君) お答え申し上げます。
 これは本年二月にNTT東西が開始したものでございまして、ソフトバンクとかあるいはドコモとかというような携帯電話事業者や、それからインターネットの接続事業者、これISPといいますが、こういう既存の電気通信事業者とか、あるいは警備会社等の異種事業者がNTT東西から光回線の卸を受けて、これを自らのサービスとして、例えばドコモ光とかソフトバンク光だとか、あるいは携帯会社が光を自らのサービスとして販売することになるわけです。したがって、自分が元々持っているサービス、携帯は携帯で持っていますが、それと光を合わせてサービスを提供すると。それから、警備会社で申しますと、光回線を活用したオンライン防犯サービスというのをやっておりますが、これも光と合わせてサービスを提供すると。
 ということでありますので、具体的に申し上げますと、携帯電話事業者とかインターネット接続サービス事業者が、携帯電話とそれからインターネット接続サービスと光回線を組み合わせて、言ってみればセット割引によって安く提供するサービスができるようになると。従来だと、NTT東西が光を売っていたわけですが、そういう会社が売ることができると。
 異種サービスにつきましては、今申し上げました警備会社による光回線を活用したオンラインサービスとか、それからレンタルビデオ会社では、光回線を契約すればそのレンタルビデオ会社も光回線を提供し、かつ電話を月二十分まで無料で使用できるサービスが提供できるということで、利用者との関係でNTT東西以外が出てくるというような格好になるわけでございます。
 こういうことで、教育だとか健康だとかエンターテインメントだとかセキュリティーの方面で多様な業者が光回線を売る、それから利活用ができるというようなことで更なる多様なサービスが展開されて、これが利用者のニーズに応えていくということになるというふうに思います。
#134
○片山虎之助君 分かったような分からぬようなあれだわね。まあいいや、もう時間がないからやめますけれども。
 今日の委員会の冒頭、堂故先生が言葉の自動翻訳のやられましたよね。言語のバリアフリーというのは、これから絶対必要なんですよ。特に、これだけ外国人が来て、オリンピック・パラリンピックでしょう。私は、大々的にやるべきで、それを首都圏じゃなくて地方でやってくださいよ。千三百万が二千万になるんだから、外国人来るのが。それが地方の、日本中でそういうものがうまく使えるような、そういう大々的なあれをやってもらったら、国際的なイメージも私は物すごく変わると思うのよ。言葉の問題ですよ、言語のバリアフリーですよ。
 大臣、いかがですか。
#135
○国務大臣(高市早苗君) 私もそう思います。
 オリンピック・パラリンピック東京大会だけではなく、前年にラグビーワールドカップもございます。そして、ラグビーの場合は次の試合までに一週間空けるということですから、かなり観光客の方々の滞在日数も長くなりますから、これはもう地方でも展開しなきゃいけません。
 ちなみに、ちょっとこの間、関西弁で試してみましたら、幾つか翻訳ができなかったところもありますので、これまた鹿児島弁やったり東北弁やったりしたら、なかなかまだ正確性に欠ける部分もあるかと思いますので、しっかりと技術革新を進めてまいります。
#136
○片山虎之助君 終わります。ありがとうございました。
#137
○寺田典城君 東北弁の寺田典城ですが、ひとつよろしくお願いします。
 今回の電気通信事業法というのは、私は賛成でございます。
 それで、この中で、私はどちらかというとやっぱり消費者目線というか、地方自治体経験が長いものですから、この消費者問題に対して、苦情ですね、総務省には七千件、消費生活センターには四万六千件来ているんですね。これは要するに、総務省と消費者庁で共管できないかとこの前も聞いているんです。ところが、適合性の原則だとか、いろいろ理屈を付けてなかなか前に進まないということなんです。
 それで、吉良局長さん、短く、ということはNHKさんも重要な問題抱えているんで、そっちも時間取らなきゃならないので、一分以内に答えてください。
#138
○政府参考人(吉良裕臣君) お答え申し上げます。
 先生からずっと以前から御指摘を受けているところでございますが、電気通信事業法の趣旨としましては、電気通信の健全な発達とそれから国民の利便の確保を図ることを目的としておりまして、公正競争と、もう一つは今ありました利用者利益の保護に係る所要の規定を置いているところでございます。
 このうち、利用者利益の保護につきましては、電気通信は目覚ましい技術革新によって多様なサービスが提供される特性を踏まえて、消費者安全法とは別に電気通信事業法において説明義務だとか苦情処理義務の規定を置いているところでございます。
 今ありました共管の話につきましては、これは、技術革新が著しくて多様なサービスが提供される電気通信分野の特性を踏まえれば、総務省において高い専門性を持って利用者の利益の保護を図ることが必要と考えておりまして、したがって現在のように消費者庁と総務省がそれぞれの役割を発揮して十分に連携を図ることが重要でありますが、共管とする必要はないのではないかというふうに考えております。
#139
○寺田典城君 健全な発達だとか利用者保護だとかと理屈を付けるんですね、また技術革新が速いからとか。だけれども、これは必ずしも総務省が持っている電気通信事業特有のものじゃないと思うんですよ。苦情が実質来ているのが消費者庁なんですから。なぜそれを縦割り行政でやっていこうとするのかということを理解できません。また何かの機会でこれは聞きたいと思いますので。
 一つ、それで消費者庁の次長にお聞きしますけれども、寄せられた苦情を総務省にどういう形でフィードバックしているのか、それから消費者庁として独自の取組は何が行われているのか、その辺をお知らせしてください。
#140
○政府参考人(川口康裕君) お答え申し上げます。
 全国の消費生活センター七百六十三か所ございます。そのほか窓口が千四十か所ございますが、相談を受け付けた消費生活センターにおきまして、国民生活センターが管理運営するPIO―NETという情報ネットワークシステムに登録をするということでございます。
 電気通信事業に関する相談もこの中に入りますので、このPIO―NETは、全国の消費生活センターが共有をする、見ることができるということでございますが、その情報というのは非常に各省にとっても重要でございますので、関係各省でも閲覧が可能としておりまして、総務省においても閲覧が可能ということで、今回提出の法案等の作成など様々なところで御活用いただいているということでございます。
 それから、私どもの関係の独立行政法人で国民生活センターというところがございますけれども、こういうところで電気通信サービスに関する注意喚起を行うということもございまして、そういう際には、国民への注意喚起のほか、トラブルの防止の観点から、総務省に対しても要望を行うというようなことをしているところでございます。
 また、消費者庁独自におきましても、消費者白書におきまして、電気通信サービスに関する相談を含め、消費生活相談動向を分析をしているということでございますし、また消費者契約法に基づく適格消費者団体による差止め請求訴訟、これも電気通信事業を対象にしておりますので、団体の方で必要に応じて訴訟の提起などをしているというところでございます。
 以上でございます。
#141
○寺田典城君 吉良局長、今、消費者庁次長が答弁なされたことについて、少し魅力を感じませんか。一緒に共管したらいいなと思わないか、どうですか。
#142
○政府参考人(吉良裕臣君) 電気通信事業は特有の専門性があるということで、それで監督という権限もそれぞれの電気通信事業者にあるということで、やっぱりそこは、電気通信事業の消費者保護については総務省が、何というか、担当する必要があると思うんですが、共管としなくても、そこは消費者庁と連携を、先ほど答弁もありましたが、連携を図ることによりまして十分に消費者保護を図っていく体制にはあるというふうに思っております。
#143
○寺田典城君 なかなかいい返事もらえないんですけれども。何かの委員会をつくって、少し第三者の目を入れてもう一回指導を受けるようにしたらいかがですか。そのようにして、私の質問は終わります。
 NHKさん、籾井会長、そろそろ年貢の納めどきじゃないですか。先ほど大臣の話、難波議員さんの話もいろいろ聞いてみて私はそう思いました。どうですか。
#144
○参考人(籾井勝人君) 引き続き会長の職を全うしたいというふうに思っております。
#145
○寺田典城君 今、経営委員長もいらっしゃいます。監査委員、皆さんもいらっしゃいます。皆さん、これまでの、たなざらしされてこういう質問を受けるというのは、あなた方の経歴にも傷が付きますよ。やはりプライドあるでしょう。だから自分たちから身を引くということを考えたことないですか、それは。御三方、一人ずつ答えてください。
#146
○参考人(浜田健一郎君) 経営委員としての職務につきましては国会で御承認いただいて任命されておりますので、このまま任務を遂行したいというふうに思っております。
#147
○参考人(上田良一君) 私も、前回も申し上げましたが、放送法で要請されております監査委員として、役員の職務の執行を監査するという役割をしっかりと果たしていきたいというふうに考えております。
#148
○参考人(籾井勝人君) 先ほども申しましたけれども、現在やはりNHKの様々な経営課題に取り組んでおりまして、私も先頭に立ってこの促進をやっております。引き続き会長職にとどまり職責を全うしたいと考えております。
#149
○寺田典城君 国会の承認を得ているからと、こう言いましたね。要するに、視聴者が主権なんですよ。だから、その人方が株主にもなれないし、あれなんだから、結局国会に、議会で議論しなきゃならぬからこのようにしているんですよ。ですから、また何かの会でありますけど、そろそろ年貢の納めどきだということだけ頭の隅に入れておいてくださいよ。
 本論に入りますけれども、あと二分しかないの、今、NHKというのは、地方も独自番組作っています。予算も置いています。職員も半分近く地方にいるんじゃないでしょうかね。ですから、九割が本部作成ということになっているようなんですが、地方創生についてのNHKさんの考え方、番組をどのように取り扱っていこうかとか、そういう何か考えがありましたらお答えください。
#150
○参考人(板野裕爾君) お答えいたします。
 新しい三か年の経営計画において、NHKの各放送局は、地域の安心、安全の拠点、地域活性化に積極的に貢献すると明記をしております。地域や日本の課題にしっかりと向き合うニュースや番組を地域や全国に積極的に発信していくことが地域の活性化にもつながっていくというふうに考えております。
 地域情報の発信につきましては、ドラマやドキュメンタリーのほか、紀行番組や食、自然など、多彩なジャンルの番組を放送してまいります。例えばドラマでは、地域を舞台にした地域発ドラマを三年間で二十四本、放送してまいりました。去年の秋には、秋田を舞台にバスケットボールに打ち込む人たちを描いた地域ドラマを放送しまして、好評を博しております。
 地域を盛り上げる、元気にするをテーマに、地域独自の話題や課題をドラマ化して、全国に向けて放送してまいりたいというふうに考えております。
#151
○寺田典城君 まあ、分かりました。秋田をテーマにしてというのをあえてわざわざ言っていただいて誠に申し訳なく思うんですが。
 もう時間ですので、そろそろ籾井会長ももう時間だと思いますので、考え方をまとめてください。
 以上でございます。終わります。
#152
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。
 昨年の四月、この委員会でも取り上げました電気通信サービスに関する利用者、消費者の保護について今日は伺います。
 昨年の質疑の際、当時の新藤大臣は、ICTサービス安心・安全研究会を立ち上げて、説明義務の在り方や販売勧誘活動の在り方、そしてクーリングオフの在り方を含めた消費者保護ルールの見直し、充実について専門的な検討をしており、その結果を踏まえて適切に対応していきたいという旨の答弁をされました。
 本改正案においては、そうした検討の結果を踏まえたものと理解しておりますが、クーリングオフの在り方については、本改正案では初期契約解除制度となっております。名称をクーリングオフとしなかったことでその消費者保護性が弱められたりしていないか気になるわけですけれども、いわゆるクーリングオフ制度と初期契約解除制度との違いは何か、御説明ください。
#153
○政府参考人(吉良裕臣君) お答え申し上げます。
 いわゆるクーリングオフといった場合には特商法に基づくものを言っておりまして、これは電気通信事業法に基づくものでございますので初期契約解除制度というふうに言っております。
 今お尋ねの相違点でございますが、そういうことで、特定商取引法におきましては、契約締結後の一定期間、契約の解除等を認めるクーリングオフが認められておりまして、そのクーリングオフというのは、訪問販売だとか、それからあと電話勧誘販売といった不意打ち性のある販売形態を対象にしているというのがあります。
 一方で、電気通信事業法上の、今回の改正の電気通信事業法の初期契約解除制度では、近年、顧客獲得競争が激化する中で、サービスの料金だとか提供条件が高度化、複雑化している、説明を受けても契約締結時に契約内容が理解が困難であるとか、あるいは、電波を用いて移動して利用されるために利用可能なエリアを利用前に確実に知ることが困難であるということで、契約後に利用してみたら電波がつながりにくいという電気通信サービスの特性がありまして、訪問販売だとか電話勧誘販売といった不意打ち性のある販売形態に限られるものではないということで、店舗販売を含めて販売形態にかかわらず対象にしているところでございます。
 それから、初期契約解除制度では、サービス契約のみを対象としまして、店舗販売の端末等は対象外としている点があります。あと、具体的な対象サービスは総務大臣が指定する点が特商法におきますクーリングオフと異なるところでございます。
 それから、さらにクーリングオフでは契約を解除した場合に事業者からの利用者への請求を一切禁止しておりますが、初期契約解除制度では事業者から利用者への請求を一切禁止するのではなくて、一定の対価請求を認める点も両制度の異なる点でございます。
#154
○吉良よし子君 まず、様々説明いただきましたけれども、携帯電話の端末が解除の除外となることについてですけれども、これについては先ほど来質問でもありましたけれども、有識者による研究会の報告書を踏まえて総務省としても継続的に検討していくとされているわけですけれども、サービスの契約に当たっては、二年間の通信サービス契約を結ぶことを条件としてサービス提供に必要な端末の代金を割り引いたり分割払にしたりしているという事例が多いことから、私はやはりその端末も解約対象に含むべきだと思っておりますので、是非総務省でもこうした状況を見ながら再検討をお願いしたいと思うところです。
 ところで、先ほどの答弁の中で、解除制度の適用となるサービスについては大臣が指定するとされていますが、それについて具体的に何を想定されているのか、また、契約解除までの期間に提供されたサービス対価についても支払う場合もあるということでしたが、どのように考えていらっしゃるのか、大臣の考えを伺いたいと思います。
#155
○国務大臣(高市早苗君) この対象サービスの指定でございますけれども、電波を用い移動して利用されるために、サービスの利用できるエリア等を利用前に確実に知ることが困難であること、キャッシュバックや料金無料期間の設定等により料金等が複雑で契約締結時に理解が困難であることといったサービスの特性ですとか、苦情、相談の解決に向けた事業者の取組状況などを考慮して、利用者の利益を特に保護する必要があるものを総務大臣が指定するということとしております。この指定は告示によって行おうと考えております。
 具体的には、事業者を変更すれば料金が安くなると言われたけれども実際に安くならなかったなどの苦情が多く寄せられております。電話勧誘販売におけるインターネット接続サービスや店頭販売における光回線サービスなどが想定されます。
 そしてまた、この初期契約解除制度の対価請求でございますけれども、電気通信サービスでは、サービスの利用料や工事費など、契約が解除された場合に電気通信事業者側に費用負担が発生している場合がありますので、利用者と事業者間の公平な費用負担を図る観点から、今後、総務省令において契約解除までの期間の利用料や実施済みの工事費などに相当する額は事業者から利用者へ請求できる旨を規定することを予定しております。
 プロセスにつきましても、今後、対象サービスの指定や対価請求に関する総務省令策定するに当たりましては、審議会への諮問、パブリックコメントなどを実施する予定で、透明なプロセスを通じて十分に検討を行ってまいります。
#156
○吉良よし子君 十分に検討ということですけれども、確実に消費者保護ができるようにしていただきたいと思うわけです。
 というのも、先ほど来ありますとおり、電気通信サービスの高度化や複雑化、どんどん進むことを考えれば、契約の解除が可能になる制度の充実というのは欠かせないと思うわけです。と同時に、やはりそういう利用者、消費者がこの契約を解除すべきかどうか熟慮する必要もあるわけで、そういう判断ができるような情報の提供も必要と考えるわけですが、この点についても大臣のお考えをお聞かせください。
#157
○国務大臣(高市早苗君) まさに吉良委員御指摘のとおりでございます。
 今回の利用者保護規律の改正については、広く国民に対して分かりやすく周知するということが大変重要だと考えております。そのために、国民、利用者向けにはパンフレットなどを作成しますとともに、電気通信事業者、代理店や消費生活センターの相談員向けには消費者保護に関するガイドラインを改正することを考えております。また、作成したパンフレットやガイドライン等につきましては、全国各地の消費生活センターや電気通信事業者、代理店、総務省などの連携の場であります電気通信消費者支援連絡会などで周知を図るということを考えております。
 ですから、こういった取組で初期契約解除制度の対象サービスであるのかどうかということを正確に判断するということも含めて、国民、利用者の皆様が正しく理解できるように広く周知してまいります。
#158
○吉良よし子君 周知徹底はしていただきたいと思います。
 ところで、今年二月に、このサービス卸を行っている、新しいサービス卸ですけれども、二社に対して総務省が指導を行っているという報道がありました。
 どのような事案が起きてどのような指導を行ったのか、ちょっと時間もありますので、簡潔にお答えいただければと思います。
#159
○政府参考人(吉良裕臣君) お答え申し上げます。
 総務省は、本年の二月二十七日に、NTT東西の光回線の卸サービスを受けて提供するサービスにおきまして不適切な販売勧誘が認められました二社に対しまして、文書による行政指導を行いました。これらの二社は、電話勧誘におきまして、NTT東西が提供します光回線サービスから自社サービスへの乗換えに関しまして、利用者の申込意思が不十分なまま手続が進められた等の不適切事案が確認されたものでございます。
 例えば、NTTの名前を出して単なるプラン変更であるかのような方法を用いて、結果、利用者が事業者変更を理解していないケースだとか、それからNTT東西が利用者本人にのみ発行をする乗換えの手続用の番号を、その問題となる事業者が本人に代わって取得していたというようなケースが認められたものでございます。
 このため、両社に対しまして、利用者の意思確認の徹底だとか、説明義務の遵守徹底だとか、再発防止等の報告等を求めました。また指導後、三か月後に、乗換えの申込みのあった利用者への意思確認やその結果の報告も求めているところでございます。
#160
○吉良よし子君 この事案というのは、要するに、NTTのような名前を出して利用者に事実誤認をさせた上で意思確認をされないままの不適切な販売勧誘だったというわけです。
 ところで、最近、それだけではなくて、遠隔操作によるプロバイダー変更に関する不適切な電話勧誘についても総務省が指導を行っているといいますが、この勧誘というのはどのようなものだったのか御紹介ください。これも簡潔にお願いします。
#161
○政府参考人(吉良裕臣君) これは、本年一月の二十八日に、不適切な営業を行っているとしまして多数の苦情が寄せられておりました二社のプロバイダーに対しまして行政指導を行ったものでございます。
 プロバイダーの中には、電話勧誘におきましてプロバイダーの乗換えの了解をした利用者に対して、パソコンの遠隔操作を可能とするソフトウエアをダウンロードすることによりまして、遠隔操作でプロバイダーの変更作業を行っているものでございます。
 このうち、行政指導の対象となりました二社につきましては、自らをあたかもNTT東西や利用者が現在利用しているプロバイダーであるかのように名乗りまして、これによりまして利用者がこれらのもの、すなわちNTT東西、現在利用しているプロバイダーからの勧誘であると誤認した状態でプロバイダーを変更させられたというような苦情が総務省や消費生活センターに多数寄せられたものでございます。
 このために、提供条件の説明を義務付ける電気通信事業法第二十六条等の趣旨に鑑みまして、プロバイダーの乗換えの勧誘である旨の明確な説明や、利用者の乗換えの意思の確認の徹底、それから事業者名等の説明義務の遵守徹底等について行政指導を行ったものでございます。
#162
○吉良よし子君 というわけで、先ほど紹介していただいた事例、二件とも電話の勧誘で事実誤認をさせて、意思を確認させず、一方的な販売方法を取るという悪質な事例であって、指導するのは当然だと思うわけですけれども、私も総務省がこれについて指導したという報道資料というのを読ませていただきました。
 ところが、それを見てみますと、先ほど先に御紹介しましたサービス卸に関わって指導を受けたという二社の事業者というのはU―NEXTというところとHi―Bitという事業者名が公表されて、その上で指導したというふうな報道がなされているわけですね。ところが、後半の遠隔操作によるプロバイダー変更を行って指導を受けた事業者というのは単に二社とあるだけで、事業者の名前は公表されていないわけなんです。
 なぜ、プロバイダーの方だけ事業者名の公表がされなかったのでしょうか。
#163
○政府参考人(吉良裕臣君) お答え申し上げます。
 先に答弁した方の光回線の卸サービスを受けてサービスを提供する事業者に対する行政指導におきましては、卸売を行っているNTT東日本から具体的な不適切な営業事案について詳細な情報提供がございました。改善命令の対象にもなり得る行為が行われているという可能性が高いという確証が得られたものでございます。
 このため、総務省は、この情報を基に電気通信事業法の世界にのせることになるわけですが、この百六十六条に基づきまして、光サービスを行う二社に対しまして報告徴収を実施いたしました。その結果、電気通信事業法第二十六条に規定します説明義務違反などが認められたというようなことで、この趣旨に鑑みまして、行政指導を行って、事業者名の公表を行ったものでございます。
 それから、一方、遠隔操作によるプロバイダー変更につきましては、遠隔操作を用いた営業手法に関する苦情が総務省や消費生活センターに多数寄せられて、電気通信事業法二十六条の説明義務違反等が疑われたということと、あと、類似の手法がまた蔓延しつつある状況にあったということでございます。
 しかしながら、その時点で具体的な法違反との確証が得られるまでの情報がなくて、報告徴収には至らなかったというものでございます。このために、特に苦情が多く寄せられていた二社のプロバイダーに対しまして行政指導を行いまして、この旨を公表することによって遠隔操作を用いた不適切な営業手法の今後の蔓延の防止をしたものでございます。
 本件につきましては、ちょっと状況が光回線の卸売サービスを受けてサービスを提供する事業者に対する指導とは状況が異なっておりましたので、対象となった事業者名の公表までには至っていないものでございます。
#164
○吉良よし子君 状況が異なっていたということであったり、NTT東からの直接的な声があったから公表したとか、そうでないから、声がたくさん寄せられただけだったので公表までは至らなかったとか、そういうお話だったかと思うんですけれども、やはりそういう類似の事例というのがたくさん蔓延しているということはおっしゃられたわけで、そういった場合に、やはり同じような被害に、利用者若しくは消費者が被らないように、その権利の侵害、不利益を被らないような対策というのはやはり必要だと思うわけです。
 そういう意味では、総務省が電気通信サービスに関わって指導や命令を行うに至った場合であるとか、若しくは、そこまでは至らないけれどもかなり利用者や消費者が権利を侵害される、不利益を被ると思われる、もう類似なものが蔓延している、相談もたくさん来ているというような悪質な事例が明らかになった場合は、とりわけその指導された遠隔操作の二社についても、声が多かったからその二社、特別に指導されたということだと思うんですけれども、やっぱりそういう意味では事業者名の公表というものも行ってその被害の拡大というのを防いでいく、そういうやり方で利用者、消費者の権利を守っていくことということも直ちに行う必要があるのではないかと思うわけです。
 ここで、消費者庁に伺いたいと思うわけです。消費者安全法第三十八条では、消費者事故等から消費者を守るために企業名の公表を伴う注意喚起を行う場合があると聞いていますが、それについて御説明ください。
#165
○政府参考人(菅久修一君) お答え申し上げます。
 電気通信事業法に違反する行為ということになりますと、総務省において同法に基づいて適切に対応されるものというふうに考えているわけでございますが、消費者庁におきましては、御指摘の消費者安全法第三十八条第一項の規定に基づきまして、消費者事故等の発生に関する情報を得た場合におきまして、消費者被害の発生又は拡大の防止を図るため消費者の注意を喚起する必要があるとき、そういうときに消費者被害の発生又は拡大の防止に資する情報を公表することというふうにされております。
 このため、消費者と電気通信事業者との取引におきまして、電気通信事業者の行為が消費者安全法の消費者事故等に該当し、その被害の発生又は拡大防止の観点から必要と認められますと、消費者庁は注意喚起を行うということになります。事業者名につきましても、必要と認められれば公表するということになります。
 なお、これまで、電気通信事業者ではございませんが、財産被害に関する注意喚起を行ってきておりますけれども、これまでの注意喚起では事業者名を公表しているところでございます。
#166
○吉良よし子君 そういうわけで、消費者安全法においては企業名公表ということもあり得ると、適用されれば、という話であるわけです。
 私、この間、労働者が酷使されているブラック企業について、悪質なものは企業名の公表が必要じゃないかということを繰り返し政府に求めてきまして、最近やっと違法な長時間労働を繰り返す悪質な企業の名前の公表というのが実現する方向となっているわけですけれども、電気通信サービスによる苦情や相談の件数というのは、先ほどもありましたとおり、高止まりであるわけです。
 そういった中で、やはり本改正案の消費者保護というのは、やるのは当然ですけれども、まだ不十分だと思うわけです。より通信事業が高度化、複雑化していく中で、やはりそういう事業者名の公表も含めた、悪質なものについてですけれども、更なる検討は必要だと思うわけです。もちろん、法改正もそのためには必要だと思いますけれども、それを待たずとも、消費者安全法など既存の法もあるわけですから、それを使いながら連携して被害の拡大防止、類似の被害を生まないためのそうした対策というのはすぐにでも始められるのではないかと思うわけでして、そうした悪質な電気通信サービス事業者については、まず事業者名を公表することで社会的に包囲して被害を減らしていく、そういう対策を取るべきではないかと思うんですが、総務省として検討するべきではないでしょうか。大臣、いかがでしょうか。
#167
○国務大臣(高市早苗君) 事実関係が明確なものにつきましては、やはり消費者保護の立場から委員御指摘のような対応も必要かと考えております。しっかりと検討させていただきます。
#168
○吉良よし子君 検討も必要ということでしたので、是非そういうこともどんどん進めていただきたいと思うわけです。
 本改正案によって消費者保護という規定が盛り込まれるのは大事ですけれども、やっぱり事業者任せとか代理店任せにしておくだけではなかなか進まないということはこれまでの状況を見ても一目瞭然なわけですから、とりわけ今回、サービス卸などによって様々な事業者がこの電気通信事業に関わるようになるわけですから、更なる利用者や消費者保護のための施策の検討、推進というのは総務省、政府に求められている、そのことを強く指摘しまして、私の質問を終わらせていただきます。
#169
○渡辺美知太郎君 無所属の渡辺美知太郎です。
 まず、本法案の審議の前に、先日質問いたしましたふるさと納税について少し続きをさせてください。
 私は先日の質問で、二〇一四年度のふるさと納税の金額が私としては予想以上に集まっているということで、これ以上寄附金額を伸ばすというよりかは次のステップを考えた方がいいのではないかと御質問しましたが、総務省としては、寄附金総額ももっと伸ばしたいと、今後もふるさと納税の浸透に向けて推進をされるというおつもりなんでしょうか、総務省に伺いたいと思います。
#170
○政府参考人(平嶋彰英君) ふるさと納税につきましては一昨日も御質問いただいたところでございます。その積極的な活用により、政府が重要課題としております地方創生に寄与し、地域活性化や人口減少対策などに資する効果もあると地方六団体からも評価されているわけでございます。そういうことで、私ども、今回制度改正で更に積極的な活用をしていただけるように、税制改正において地方団体からの要望も踏まえて特例控除額の上限の拡充等の制度改正を行ったところでございます。
 制度としては、制度改正をして一月でございますので、当面は現在の状況で様子を見てまいりたいと思っておりますけれども、ふるさと納税の制度の趣旨に沿った積極的な活用に取り組んでいただきたいというように考えているところでございます。
#171
○渡辺美知太郎君 ふるさと納税、税収を超えるような寄附金額が集まっている自治体もありまして、こうして本来の税収よりも寄附金額が大きくなってしまっている、このことについてどのように総務省は考えていますか。
#172
○政府参考人(平嶋彰英君) 地方創生に資するように各地方団体において様々な工夫を行っていただきながら活用していただいているということでございます。全国千八百ほどの市町村がある中で、多額の寄附金収入を得ているというところがあることは承知をしておりますけれども、現段階において個別の地方団体でそういうことが起きているということについてコメントすることはちょっと差し控えたいというように考えております。
 ただ、前回のときも御答弁申し上げましたとおり、返礼品の送付の過熱ということにつきましては、地方六団体からも特典の提供については節度ある運用がなされることが求められる、こういった認識が示されておりますので、地方側も問題意識を持っていると。まずは地方団体側で良識ある判断の下で制度の趣旨に沿った運用を進めていただきたいと考えて、大臣名で通知を出させていただいているところでございます。私どもとしては、ふるさと納税制度の健全な発展を図ってまいりたい、このように考えております。
#173
○渡辺美知太郎君 大臣にお伺いしたいんですが、ふるさと納税の本来の趣旨として、地方の格差を是正するというのがございます。ただ、大臣としては、このふるさと納税単体である程度地方の格差を埋めるという御認識なのでしょうか。
#174
○国務大臣(高市早苗君) ふるさと納税単体では埋められないと思っております。やはり全国各地それぞれの地方で実際に税収を生み出すような、雇用も所得も上げていく、そういった取組が行われていく、こういったことが非常に重要だと考えております。
 総務省の関連でいいますと、ローカル一万プロジェクト、それからまた再生可能エネルギーインフラプロジェクトなども御活用いただきながら、しっかりと税収を上げていただける、そういう活動を期待いたしております。
#175
○渡辺美知太郎君 このふるさと納税、大臣からもおっしゃっていましたが、もちろん単体ではしてはいけないと思っています。
 ふるさと納税というのはこれは寄附金なので、現行制度上、確認なんですが、ふるさと納税を多額に集めても、地方交付税の算定基準になる基準財政収入額には算入はされないという理解でよろしいんですよね。
#176
○政府参考人(佐藤文俊君) おっしゃるとおり、地方交付税の算定においては、地方公共団体が寄附金を受けても基準財政収入額に算入することはしておりません。これは、基準財政収入額は地方税法等に基づく標準的な地方税及び地方譲与税収入額を算定するものでありまして、個人、法人が任意に支出する寄附金を算入対象とすることは制度上なじまないという考えに基づくものでございます。
#177
○渡辺美知太郎君 つまり、交付団体にとってみれば、真面目に税収を上げるよりもふるさと納税で歳入を上げると、今の段階では地方交付税と二重取りできるわけなんですよ。これはモラルハザードにもつながりかねないと思うのですが、こうした対策などは何かお考えなのでしょうか。総務省に伺いたいと思います。
#178
○政府参考人(佐藤文俊君) 確かに、ふるさと納税を行った方の住所地の地方団体は、これは交付税の算定する場合に、交付団体である場合には個人住民税の税額が減少して収入額が減少いたしますから、基準財政収入額が減少して、その分地方交付税が増加するということになります。これは、やはり税法に基づく特例が適用された結果、税の収入額が減ったということでありますから、これは地方交付税の算定上、反映することが適当だという考え方でやっております。
 一方、寄附を受けた側の地方団体の取扱いについては、先ほど申し上げたとおりでありますけれども、これは二重取りという御指摘が正しいかどうか分かりませんが、地方税はあくまで行政主体の意思で強制的に徴収をすることができるということに本質があり、またこれは経常的に入ってくることが予定されているものであります。寄附金というのはこれと言わば対極にある収入でありまして、これを同一視して、仮に例えば交付税の算定上その寄附金を収入にカウントするというようなことは、やっぱりちょっと直ちには難しいんだろうと思っております。
#179
○渡辺美知太郎君 その税法の話とかは分かるんですが、自治体として、一時期、寄附金の三分の一の金額、それに相当するような返礼品が出ていたわけでありますよ。三分の一をキャッシュバックさせてもこれを行うというのは、税収が上がった分、交付税が減るという、つまり、実質の自治体の歳入ベースで考えても、三分の一キャッシュバックしても自治体の手取りが多いということでありまして、これは、やはり自治体によっては、ふるさと納税、自重している自治体もあるわけですよ。それに比べると、やはり公平性に欠ける部分が今後出てくるのではないかなと思っておりまして、これについて大臣の御見解をちょっとお聞きしたいんですが。
#180
○委員長(谷合正明君) どなたが答弁しますか。
 では、まず最初に平嶋局長。
#181
○政府参考人(平嶋彰英君) 簡単に一つだけ申し上げます。
 返礼品送付について、それが過熱をして、今先生おっしゃったようなモラルハザードを起こしているのではないかというような懸念があることは承知を申し上げた上で、今回、法律改正に伴って、地方団体側の方でもやっぱり節度を持ってやらなきゃいけないとおっしゃっているわけでございますので、地方自治、地方分権ということからいきますと、まずは地方団体側の節度ある運用をお願いして、その上で、その先どうなるかということでございますが、まず、地方団体も公的団体でございますので、もちろんそういう節度ある運用にいっていただくことを期待しているというところでございます。まだ通知を出して一月強でございますので、そこはやはり時間というものはある程度は必要なんではないかというふうに思っております。
#182
○国務大臣(高市早苗君) 恐らく渡辺委員も、ふるさと納税制度の意義については十分御理解もいただき、また応援をしていただいていると思います。
 様々なメリットがあると思います。単に財政的に何か埋めようとか、そういうことではなくて、納税者の方から見ても、自分が応援したい地域を応援する、それがふるさとであったり、ふるさと以外の地域であることもありますけれども、そういった選択肢にもなりますし、私は、もう今この段階に及んで、各地方公共団体見ていてモラルハザードを起こして、何かこっちを取った方が得だとか、こういうやり方をした方が得だとか、そういうことを考えるもう余裕もないと思っております。とにかく自分たちの地域、人口減少がどんどんどんどん進んで消滅自治体なんかになっちゃったら大変だと、もっと人の流れを取り込んでいこう、お金の流れを取り込んでいこう、そのために工夫をしよう、雇用の場を増やしていこう、そういう積極的なやはり考え方というのを多くの自治体が今持ち始めている、そういう大事な段階だと思いますので、ふるさと納税制度は今回拡充しましてしっかり生かしていただいた上に、各自治体におかれましては、やはり歳出削減の努力とともに税収を増やす努力を続けていただきたいし、そうしていただけると確信をしております。
#183
○渡辺美知太郎君 私も、このふるさと納税の趣旨そのものは非常にユニークで面白いなと思っておりますし、できればより浸透するのもいいなとは思っています。ただ、やはりかえって返礼品合戦が過熱になり過ぎちゃって、制度が廃止すべきといったことにならなければいいなと、そういった懸念の気持ちで質問させていただきました。
 では、ちょっとごめんなさい、一つ、全然関係ないんですけれども、気になる新聞記事があったので質問をします。
 読売新聞の五月九日の朝刊の一面で、政府は八日、飛行可能な範囲が五キロ以上のドローンの操作には第三級陸上特殊無線技士を義務付けると報道されていました。まず、この内容、これは事実なのでしょうか。
#184
○政府参考人(吉良裕臣君) 報道にあるような、小型無線機の操作に無線従事者の資格取得を義務付けるようなことを決定した事実はございません。
#185
○渡辺美知太郎君 この記事は間違いということでよろしいんですよね。
#186
○政府参考人(吉良裕臣君) 間違いというか、こういう決定したということはないということでございます。
#187
○渡辺美知太郎君 何かこの記事に関して、記事というか、何か訂正の対策などは取っておられるのでしょうか。
#188
○政府参考人(吉良裕臣君) 特に訂正の対策は取ってはおりません。
#189
○渡辺美知太郎君 この記事の内容は結構ネット上で広く拡散をしてしまっていまして、これによってドローン操作のために第三級陸上特殊無線技士の講習を受ける人が、誤ってですよ、誤って受けてしまうのではないのかなと思っていますし、なぜその対策を取らないのかと。この講習を行うのは無線協会でして、同協会の管轄省庁は総務省ですね。管轄省庁として、特にドローンなどの新しい分野については正しい情報を流すべきだと思っております。対策など何か考えられないのでしょうか。
#190
○政府参考人(吉良裕臣君) この記者に対しては、クレームというのは私どもしているところでございます。
 ちょっとこの陸上特殊無線技士の義務付けについて申し上げますと、今現在市販されております小型無線機の無線操縦には、出力が小さくて、これは一ワット以下なんでございますが、無線局の免許を必要としないことになっております。それで、二・四ギガヘルツ帯の無線LAN同様の無線設備を使用するものが大多数でございまして、したがって、三級陸上特殊無線技士の義務付けはございません。
 一般的に五キロ以上で例えば安定的に通信するためには高出力の電波が必要になるということで、この場合には無線局免許の取得が必要になるということになるわけでございまして、この場合には無線従事者は第三級陸上特殊無線技士が操作可能になると、こういうことになるわけでございます。
#191
○渡辺美知太郎君 是非、今までなかった技術や製品に関してやはりこれは正しく情報を提供していただきたいと思っておりますので、ドローンに限らず、今後いろんな技術や今までは考えられなかったような製品出てくると思うので、是非その辺りはきちんとした情報提供をしていただきたいなと思います。
 それでは、電気通信事業法のちょっと質問をさせてください。
 今回の改正では、第一種、第二種指定通信事業者である主要事業者が他の主要事業者などと合併する場合に登録の更新を義務付けることによって、合併に関する審査制度を導入することになります。
 主要の事業は三グループ、この三つのグループの更なる寡占化を防止するために今回の改正が盛り込まれているわけでありますが、そこで、まず総務省に、主要三グループに収れんされた今日の通信市場の現状をどのように評価するか、伺いたいと思います。
#192
○政府参考人(吉良裕臣君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のように、現在の市場は、実質的なプレーヤーがNTTグループ、それからKDDIグループ、それからソフトバンクグループと三つに収れんしておりまして、寡占状況にあるというふうに認識しております。この三グループ間の競争状況を見ますと、料金プランが横並びになっているというようなことも踏まえまして、今後更なる事業者間の競争が必要というふうに考えております。
 このため、総務省としましては、モバイル市場におきます新たなプレーヤーとしましてMVNOを普及促進するとともに、利用者が事業者間の乗換えを容易に行えるように、この五月一日以降に新たに発売される端末につきましてSIMロック解除を実施するというようなことで、モバイル市場の活性化に向けた施策に取り組んでいるところでございます。
 また、更なる寡占化への対応といたしまして、今回の改正におきまして、主要事業者が他の主要事業者等と合併それから株式取得等をする場合には登録の更新を義務付けるということにいたしております。
#193
○渡辺美知太郎君 総務省としては、改正後は寡占化が今以上進むような登録更新は拒否するという理解でよろしいんでしょうか。
#194
○政府参考人(吉良裕臣君) 改正電気通信事業法案の第十二条の二に基づきまして、主要事業者が他の主要事業者等と合併それから株式取得をする場合には登録の更新を義務付けた上で審査する内容でございますが、電気通信事業を適確に遂行するに足りる経理的基礎を有しないと認められる者、それから電気通信事業を適確に遂行するに足りる体制が整備していないと認められる者、それから電気通信の健全な発展のために適切でないと認められる者、いずれかに該当しないかを審査することになるわけでございます。
 一般論として申し上げれば、その審査の結果、問題がない場合は登録の更新を実施しまして、必要な場合には条件を付した上で登録の更新を認めるということも考えられます。というようなことで、登録更新の拒否を行うか否かは、それぞれの事案によって個別的に判断していくことになるというふうに考えております。
#195
○渡辺美知太郎君 今第十二条のお話がありましたが、特に二の第二項で、その電気通信事業が電気通信の健全な発展のために適切でないと認められる者と書いておりますが、この電気通信の健全な発展のため適切ではないとは具体的にどのようなものを想定されているか、ちょっともしイメージがあれば教えてください。
#196
○政府参考人(吉良裕臣君) お答え申し上げます。
 これは、合併等によりまして更に寡占化が進展する場合、自社グループのみを優遇するというようなことで設備の貸出しにおける不当な差別的取扱いが行われるというようなことを懸念するものでございます。お尋ねの電気通信の健全な発展のために適切でないというような者につきましては、これは、このような設備の貸出しにおきます不当な差別的取扱いによりまして公正な競争環境が阻害される場合を想定しているものでございます。
 このような不当な差別的取扱いが行われるおそれがある場合には、設備の公平かつ適正な貸出しを登録更新の条件に付すというようなことで、公正な競争環境を確保していくというふうになろうかというふうに考えます。
#197
○渡辺美知太郎君 一方で、昨年十二月に割当てが決定した4G、これは第四世代移動通信なんですけれども、この三・五ギガヘルツ帯の周波数割当てでは、結果として主要三グループの申請しかありませんでした。この三社に周波数が割り当てられて今後も寡占化されていくと。自ら設備を有しないMVNOの参入促進も重要ではあるんですが、自ら設備を保有するMNOにこの三グループ以外の者の新規参入が現れることが重要だと考えられるんですが、総務大臣に最後伺いたいんですが、新規のMVNOの参入促進に対する考えを伺って、私の質問を終えたいと思います。
#198
○国務大臣(高市早苗君) 携帯電話市場に新たなMNOが参加するということは、基地局や通信回線等を整備するための莫大な設備投資を要するとともに、電波は有限希少な資源でありますから、参入できる事業者の数には制約があると考えます。
 今委員がおっしゃっていただいたとおり、総務省では、新規参入促進を図るために、周波数の割当てに当たって、その審査基準にこれまで割当てを受けていない事業者を評価する項目、加点するということをしてきたんですけれども、残念ながら手が挙がらないということでございます。
 ただ、携帯電話事業者からネットワークを借りて低料金で利用者向けサービスを提供するMVNOに対する参入促進、しっかりと図ってきたところでございますし、今回の改正法案でも、主要事業者の携帯電話網の接続ルールを充実するなど、MVNOの参入、普及を促進する内容を盛り込んでおりますので、しっかりと携帯電話市場の活性化に向けて頑張ってまいります。
#199
○渡辺美知太郎君 時間になりましたので、終わります。
#200
○又市征治君 社民党の又市です。
 最初に、本題とは違うんですが、電気通信事業における個人情報保護に関するガイドラインの見直しについて伺っておきたいと思うんです。
 この件については衆議院でも質疑が行われておりまして、先日、高市大臣は衆議院総務委員会で我が党の吉川議員の質問に対して、携帯電話端末のGPS位置情報の捜査での利用に関しては、現行の刑事訴訟法上可能であるということで、刑事訴訟法の関係省庁における検討を踏まえまして、捜査機関から要請のあった場合の電気通信事業者側における対応を明確にするものとして、平成二十三年にガイドラインに規定を盛り込みましたと答弁をされております。
 このことについて、二十三年当時、日弁連が意見書を提出をして、ガイドラインの改正は、電気通信事業者から捜査機関に対して、通常の検証許可状の要件の下でGPSによる個人のピンポイントでの位置情報の提供を可能にするものであり、刑事訴訟法の改正によることなく、ガイドライン等の改正のみによって市民のプライバシーを侵害するおそれの大きい捜査手法を事実上容認することは相当でないと主張しているわけでありますが、さらに加えて、仮にGPSによる位置情報の提供を許容するとしても、国会における国民的論議を経て、その取得につき、一般の検証の要件と比してより厳格な要件を定める刑事訴訟法の改正によってなされるべきである、このように日弁連が述べているわけですね。
 そこで、こういう経過があるんですが、どのような検討、あるいはこのようなことをしんしゃくをして、何をもって携帯電話端末のGPS情報の捜査での利用に関しては現行の刑事訴訟法上可能だという結論に達したのか、これは総務省というよりも、法務省の方からお聞きをしたいと思います。
#201
○政府参考人(上冨敏伸君) お尋ねの位置情報の取得が、携帯電話端末から携帯電話会社へのコンピューターシステムにもたらされる当該位置情報が表示された画面を五官の作用によって認識するものであるといたしますと、その性質は現行刑事訴訟法上の検証に当たると考えられます。
 また、携帯電話端末の位置情報の取得は、通信の内容を知るためにこれを受ける行為ではありませんので、通信傍受法による傍受には該当せず、刑事訴訟法第二百十八条に基づき裁判官が検証許可状を発した場合には、これを行い得るものと考えられるところでございます。
#202
○又市征治君 そのようにおっしゃいますが、日弁連から刑事訴訟法の改正が必要だという意見が出るほどにこれは重大な問題です。
 通信ではない、位置情報だという意見もあるんですけれども、今後、通信技術の発達によって人間を二十四時間追跡することが可能になることも当然予測されるわけです。つまり、従来、技術的には考えられなかったような方法で国民のプライバシーの把握が可能になって、よって全く新たな捜査方法が可能になってくる、こういうことになります。それを従来の延長線上で現行の刑事訴訟法でできるとするのは私は大変問題だと思う。
 ここのところは答弁求めませんが、しかし、こうした反対があったけれども総務省はガイドラインを改正をしたということですが、その際、この二〇一一年改正では、通常の検証許可状の要件だけではなく、「当該位置情報が取得されていることを利用者が知ることができるとき」という条件も付けられたわけですね。
 そこで伺うんですが、総務省はなぜこの条件を付したのか、伺います。
#203
○国務大臣(高市早苗君) 現行ガイドラインの「当該位置情報が取得されていることを利用者が知ることができるとき」という要件を当時設けましたのは、GPS位置情報が常時取得されていることはないかといったプライバシーに関する利用者の不安に配慮したものでございました。
#204
○又市征治君 今の条件というのはもう最低の条件だと思うんですね。
 前回や今回のガイドラインの改正についての総務省の解説では、通話時以外の位置登録情報はプライバシーとして保護されるべきものと、このように位置付けているわけですね。さらに、プライバシーの中でも特に保護の必要性が高い、こういうふうにしています。だからこそ、これまでのガイドラインでは「当該位置情報が取得されていることを利用者が知ることができるとき」と、こういう条件を付したわけなんだろうと思うわけです。それを、捜査当局が希望するからといってその条件を外すというのは、これまでの総務省の慎重な態度を放棄するもので、携帯電話所有者の権利を守るべき立場としては私はおかしいと思うけれども、この点、もう少し御見解を伺いたいと思います。
#205
○国務大臣(高市早苗君) 総務省で策定しておりますガイドラインというのは、電気通信事業者に対して通信の秘密や個人情報の適正な取扱いに関して遵守すべき基本的事項を定めたものであるという、こういう性質を持ちます。
 しかしながら、現行のガイドラインの「当該位置情報が取得されていることを利用者が知ることができるとき」という要件によって捜査での実効性確保に支障が生じており、見直しを検討するということが既に閣議決定をされております。これは平成二十五年十二月十日、犯罪対策閣僚会議の決定であり、閣議決定であります。
 やはり世界一安全な日本をつくるということでこの創造戦略ができ、そして、やはり携帯電話端末のGPS位置情報の取得について、関係ガイドラインの見直しを含め、捜査の実効性が確保されるような仕組みの構築に向けて検討するということが閣議決定されておりますので、これを受けて総務省において改めて検討を行いました。その結果、今回のガイドライン改正案において、携帯電話端末のGPS位置情報の捜査での利用に関する規定の改正も盛り込むことにしたわけでございます。
#206
○又市征治君 先ほども申し上げましたが、技術の発達は多くの情報を与えるわけでありまして、それは他人の行動についての情報にも言えるわけです。何がどのように保護されるべきかについては、やはり国民的な合意が私は必要だと思うんですね。技術の発達、それに伴う新たな大量の情報の発生を予見していない刑事訴訟法の枠内で全てを処理して捜査当局の要請を一方的に受け入れるというのは、私は大変問題が大き過ぎると思う。
 例えば、日本では二〇一一年にこのガイドラインの改正をやっているんですが、二〇一二年、アメリカの連邦最高裁は、警察が自動車に長期間GPS発信装置を取り付けた事案について、裁判官全員一致で令状なしにGPS情報を取得することは憲法に違反するという判断を下して、これを受けて各州では次々と携帯電話のGPSであるとか、その他のGPS発信装置を用いての移動履歴情報については裁判所の令状を必要とするなどという、それぞれの法律を作る努力をしているわけですね。だから、ちょっと日本は一年早かったというふうに言った方がいいのかも分かりませんけれども。
 そういう意味では、私はこの点は、先ほども申し上げたような国民的な合意、そういうものの情報が捜査にも使われていくということを含めてやはりしっかりと論議をされていく必要がある、そういう点で更に検討いただくように要請をして、この件については終わっておきたいと思います。
 そこで本題に入りますが、今回の法改正案では、利用者、受信者保護に関連する部分について伺うんですが、これまでは利用者等が結んだ契約内容に関して書面で交付することが電気通信事業者等に義務付けられていなかったということなんですけれども、それはなぜなのか。仮に両者間でトラブルが発生した場合、どのように解決をしてきたのが実態なのか。ここのところを簡潔に説明してください。
#207
○政府参考人(吉良裕臣君) お答え申し上げます。
 現行の電気通信事業法では消費者保護のためのルールとしまして、電気通信事業者に対しまして、料金その他の提供条件の、これ概要ですが、概要を説明する義務を課しております。利用者からの苦情や問合せに対しまして適切かつ迅速に処理する義務を課しております。
 この二十六条の提供条件の説明につきましては、総務省令におきまして契約の締結前に説明事項を分かりやすく記載した書面を交付して行うことを定めておりまして、その書面とは、通常はカタログとかパンフレットでも可というふうにいたしているところでございます。これらの規定によりまして、利用者から事業者の提供するサービスが契約締結前の説明と異なっているといったような苦情があった場合には、苦情を受けましたその事業者がこれに対応するというような仕組みになっていたわけでございます。
 しかしながら、現行法では、個別の契約内容についての書面の交付までは義務付けられていないというようなことで、利用者におきましてどのようなサービスを契約しているか分からないとか、あるいは無料で利用できるキャンペーンの期間が分からないというような状況が生じてきておりました。そこで、今回の改正で電気通信事業者に対しまして、その個別の契約内容に関する書面の交付を義務付けるということにしたものでございます。
 具体的には、総務省令におきまして、その書面の記載事項としまして、個別に契約しているサービスの種類、内容、それから利用料金やキャンペーン期間、違約金の有無などの料金に関連する事項を規定することにいたしております。これによりまして、利用者が契約した契約の内容を分かりやすい形で事後的に確認することができるようになるものでございます。
#208
○又市征治君 そこで、この安心・安全研究会の報告書では、契約内容を分かりやすく記載した書面の交付を制度化することを求めているわけですが、今回の改正では、主要なサービスについて契約締結書面の交付が義務付けられるということのようです。
 そこで伺うんですが、報告が求めている契約内容を分かりやすく記載した書面を具体化したものが契約書面であると理解していいのか。それと関連して、電気通信事業者等にはサービスの提供条件の説明についていわゆる適合性の原則に配慮するように求めて、これについては省令で定めるとのことですけれども、これを契約締結書面にも適用するということは考えられないのかどうか。契約内容を分かりやすく記載するといっても、極めてこれは抽象的なわけで、分かりやすいかどうかはサービスの利用者にとって異なるんだろうと思うんですが、この点についてはどうですか。
#209
○国務大臣(高市早苗君) 又市委員がおっしゃっていただいた研究会の報告書における、個々の契約者の電気通信サービスの提供に係る契約内容を分かりやすく記載した書面の交付をしなければならないことを制度化することが適当というこの提言を踏まえまして、今回の改正において電気通信事業者に対して、契約締結後、遅滞なく個別の契約内容を記載した書面の交付を義務付けたものであります。そういう位置付けでございます。
 さらに、御指摘いただきましたように、利用者の理解度に応じて説明を行うということは重要でありますので、今回の法改正、お認めいただきましたら、その施行に合わせまして総務省令を改正する予定でございます。そして、高齢者や未成年の方など、利用者の知識、経験、契約目的等に配慮した適合性原則を踏まえた説明を義務付ける予定でございます。
 ただ、利用者の理解度に応じて交付する書面の内容を変更する、理解度に応じて書面の内容を全部変更するということについては、電気通信事業者におけるコスト面の問題もございますので、法施行までの間にどのような対応が可能か、事業者や代理店など関係者の意見も聞きながらしっかりと検討をしてまいります。
#210
○又市征治君 今大臣がおっしゃったように、携帯電話やスマホでも膨大なマニュアルが提供されるんですが、全部読んでいる人なんというのはまずほとんどいないんだろうと思うんですね。契約書面も利用者が理解できないものでは全く意味がないわけでありまして、簡潔明瞭で、利用者それぞれの理解度に応じた、やはり中学生まで持つような、こんな時代なわけですから、そういうことが必要だと思いますから、是非いい方向で検討をいただきたいと思います。
 次に、この間、電気通信事業者等と代理店の関係、この構造が何層にもわたっている、こういう格好になっておって、その結果、複雑化もし、利用者への説明がおろそかになっているなどの苦情が寄せられているということをお聞きをしています。そのため、今回の改正では指導等の措置を義務付けるとのことですから、これは結構なことだ、こう思うんですが。
 しかし、その前提として、事業者等は自らのというか、自社のために活動している代理店の全貌をつかんでいるのかということが問われると思うんですね。報告では、事業者が把握していない代理店が存在していると指摘されています。このような状態の改善なしには今回の改正が実効性を上げることができないと思うのでありまして、事業者等はどのようにして何層にもわたる委託構造というものを把握することになるのか、これは局長、どういうふうに考えていますか。
#211
○政府参考人(吉良裕臣君) お答え申し上げます。
 電気通信サービスの契約締結事務は、電気通信事業者から委託を受けまして主に代理店が行っております。先生御指摘のとおり、電気通信事業者から業務の委託を直接受けた代理店は、他の代理店に再委託して業務を行うというようなことで、代理店の構造が多層化、複雑化している場合があるというふうに承知しております。
 電気通信事業者の中には、業務を直接委託するいわゆる一次代理店との間で二次代理店への業務の再委託を規制する内容の委託契約を締結しているものもありまして、このようなやり方によって代理店構造を把握をすることが可能であると考えておりますが、しかしながら、その多くの事業者、特に光回線サービス事業者やプロバイダーは代理店の構造を必ずしも把握し切れていないというような状況にございます。このようなことから、今回の改正で、自らの代理店構造をしっかりと把握した上で、代理店に対する指導を義務付けるというふうにいたしているところでございます。
#212
○又市征治君 改正によってこの一次、二次以降の代理店にもサービスの提供条件の説明義務が課せられて、事業者などは彼らに対する指導等の義務を課せられる、こういうことですね。
 これらの具体的内容をどのようなものにしようと総務省は今現在では考えられているのか。特に、指導が名ばかりということであってはこれは許されないわけで、その方法等も厳格に定める必要があると思いますが、この点はいかがかということが一つ。
 また、この説明義務、指導等の義務違反についてはどのような対応を考えているのか。報告では、指導、監督について総務省も取り組むべき、こういうふうに指摘をしているわけですけれども、この件についてもどうか。
 以上、二点についてお伺いします。
#213
○政府参考人(吉良裕臣君) 今申し上げましたように、この代理店の構造というのは多層化、複雑化しているような状況にございます。それで、電気通信事業者がやっぱり自らの代理店構造をしっかり把握することが必要であろうということで、この業務に関する研修とか、あるいは監査というようなことで指導していくというようなことでございます。
 まず、今度、電気通信事業法上にいろいろ義務付けがされるわけでございますが、これらのルールが守られていない場合には、当該代理店に対しまして行政指導を行うことによって営業の実施方法等の改善を努めたり、あるいはそれが守られない場合には報告徴収をしたりして更に改善命令に結び付けていくというような形で対応していきたいというふうに思っております。
#214
○又市征治君 是非、実効ある内容にしていただきたいと思います。
 今もありましたけれども、何でもかんでも事業者任せということであっても困るわけでありまして、総務省としても積極的に動いて、実効あるものにしていただきたい、そのことを申し上げて、この法案に賛成をすることも申し上げて、私の今日の質問を終わりたいと思います。
#215
○主濱了君 生活の主濱了であります。
 早速質問に入ります。
 まず、禁止行為規制の緩和という点について伺いたいと思います。
 第三十条一項で指定された電気通信事業者の禁止行為規制の緩和の具体的な内容並びに禁止行為規制の緩和の背景、そして目的についてお伺いをいたしたいと思います。
#216
○副大臣(西銘恒三郎君) 現在、市場支配的事業者は、特定の電気通信事業者のみと連携することは禁止行為規制に違反して実施できないこととなっております。
 しかしながら、携帯電話事業者間の競争の進展によりまして、市場支配的事業者のシェアが低下をし、他の電気通信事業者への影響力が低下傾向にあります。また、端末市場やコンテンツ配信市場における外国企業の伸び等に伴いまして、製造業者やコンテンツ事業者への影響力も低下傾向にあります。また、移動通信市場では、電気通信事業者と警備業界や医療機器の業界など、様々な業種の企業との連携による多様な新しいサービス、新しい事業の創出が期待されている状況にあります。
   〔委員長退席、理事藤川政人君着席〕
 このような状況を踏まえまして、今回の改正では、移動通信市場の禁止行為規制を緩和をし、禁止行為の対象をグループ内の事業者への不当な優先的取扱いだけに限定をしまして、製造業者等との連携を可能とすることとしております。これによりまして、様々な業種との機動的な連携を通じて、例えば警備会社と連携したオンラインの防犯サービスや、自動車メーカー等と連携をして無線通信機能付きのカーナビによる最新の地図や音楽のダウンロードサービスなどなど、特定の企業と連携した多様なサービスが提供されることを期待をしております。
 以上です。
#217
○主濱了君 いい面をお話をいただいたところでありますけれども、要するに、法改正の結果、他の電気事業者を、まあ不当ではあっても有利又は不利に扱うことができることになるというふうに、こういう理解でよろしいんでしょうか。
#218
○副大臣(西銘恒三郎君) 特定の事業者とグループ内で特別な他の業者を差別するような契約をしないようにという仕組みで理解いただきたいと思います。
#219
○主濱了君 分かりました。
 次、第三十四条関係について伺いたいと思います。この第三十四条関係というのは、携帯電話網の接続ルールについてであります。
 まず一つには、接続箇所における技術的な条件、あるいは電気通信事業者が取得すべき金額、あるいは責任、さらには定める料金の額にまで踏み込んで政府が命令することができると、こういうふうなことになるわけですけれども、こういうことをする背景及び理由、これは何なんでしょうか。
#220
○副大臣(西銘恒三郎君) 現在、移動通信市場では、電波の有限希少性等から、電波の割当てを受けた事業を行う携帯電話事業者が主要な三つのグループによる寡占の状況にあります。このため、事業者間の競争を通じた料金の低廉化やサービスの多様化を実現するためには、電波の割当てを受けずに事業を行うMVNOが携帯電話網を借りやすくすることによって参入の促進を図ることが必要であると考えております。
   〔理事藤川政人君退席、委員長着席〕
 移動通信市場において一定以上のシェアを有する携帯電話事業者は、その携帯電話網の接続の協議において、強いですから優位な交渉力を有することになりますので、事業者間の協議のみに委ねていたのでは接続が円滑に行われないおそれがあります。そのために、電気通信事業法第三十四条で、主要な携帯電話事業者に対して電気通信事業者が取得すべき接続料、これはコストになりますけれども、接続料や条件を定めた接続約款の届出義務を課した上で、これに違反をした場合には接続約款の変更命令の対象とする等のルールを整備してきたところであります。
#221
○主濱了君 ありがとうございます。
 今の点について、NTTなどの設備を借りて携帯電話のサービスを行う電気通信事業者、MVNOですね、このMVNOは要するに賃借料を払っても経営が成り立つんでしょうか。この辺の実態を教えてください。
#222
○副大臣(西銘恒三郎君) 電気通信事業法におきまして、設備の貸出料、すなわち接続料は適正な原価に適正な利潤を加えた金額を超えないように算定することとされております。MVNO、参加する企業にとってコストが高くならないようにという御理解でよろしいかと思います。
 近年の通信量の急速な増加に伴い、例えばNTTドコモのデータ接続料はこの五年間で約十分の一の水準になるなど、接続料は大幅に低廉化をしております。このような接続料の低廉化を背景として、容量が少ない代わりに料金が安いなどの携帯電話事業者とは異なるサービスを展開するMVNOの参入が相次いでおりまして、平成二十六年十二月現在、事業者数は百七十社となり、契約数も八百九十二万件となるなど、順調に増加をしております。
 総務省としましては、今回の法改正によりまして、MVNOがネットワークを借りやすくするなどモバイル市場の公正な競争を促進をし、料金の低廉化やサービスの多様化を図ってまいりたいと考えております。
#223
○主濱了君 次は、大臣にお伺いをいたしたいと思います。
 登録の更新制についてであります。まず第一点目について、渡辺委員からもちょっとお話があった件なんですが、国といいますか総務省は、三大グループ、NTT、KDDI、ソフトバンク、この寡占化状況をどのようにお考えになっているか、まずお伺いしたいと思います。
#224
○国務大臣(高市早苗君) この寡占状況によりましてやはり料金プランが横並びになっているということを踏まえて、今後更なる事業者間の競争が必要だと考えております。
 ですから、総務省としましては、モバイル市場における新たなプレーヤーとしてMVNOを普及促進するということとともに、利用者が事業者間の乗換えを容易に行えるように、この五月以降に新たに発売される端末についてSIMロック解除を実施するといったことでモバイル市場の活性化に向けた施策に取り組んでおります。
#225
○主濱了君 次に、この電気事業の寡占化、それから個々の事業者の規模ですね、一つ一つの企業の規模、これ、世界的にはどうなっているんでしょうかと、こういうことなんですよ。
 実は、懸念しているのは、日本の電気通信事業者が世界の電気通信事業者にのみ込まれてしまわないかどうか、こういったような懸念を持っておりまして、この点について伺いたいと思います。
#226
○国務大臣(高市早苗君) 通信市場の状況、国により様々でございますが、主要国について申し上げます。
 移動通信市場につきましては、三から四の事業者が大部分のシェアを占める場合が多いようでございます。例を挙げますと、米国の場合四社、英国で四社、フランス四社、ドイツ四社、中国三社、韓国三社ということでございます。
 また、事業者規模で見ますと、日本の三大グループが世界の上位二十社に入る状況でございます。ちなみに、一位はアメリカのAT&Tです。
 それから、現時点で外国の事業者が日本の主要キャリアなどを買収するという動きは承知しておりません。NTT法上、我が国のNTT持ち株会社については外国人等が議決権の三分の一以上を占めてはならないということとされております。
 むしろ、今、日本の電気通信事業者が海外の携帯事業者やクラウド事業者を買収したり出資したりする動きが活発化しておりますので、総務省としては、国内において適正な競争が行われるように取り組むとともに、日本の通信事業者が世界の通信市場で競争力を高めていくということを期待したいと思っております。
#227
○主濱了君 次は、受信者の保護と、こういう点で伺いたいと思います。
 この件については又市委員からも質問があったわけですが、電気通信・有料放送サービスの利用者、受信者の保護についてはもう全くそのとおりであるというふうに思うわけであります。
 私は、もっと早くやっているべきじゃなかったか、ほかの例えば物品販売であるとか、そういうふうなところではもうやっていたわけで、もっと早く措置すべきであったというふうに思うわけですが、この点についていかがでしょうか。
#228
○国務大臣(高市早苗君) 電気通信サービス、有料放送サービスにつきましては、それぞれ平成十五年、平成二十二年に法改正を行って、サービスの提供条件の説明義務を導入するといったことなど、これまでも利用者、受信者利益の保護は図ってこられました。
 しかしながら、近年は顧客獲得競争が激化しておりまして、サービスの料金や提供条件が高度化、複雑化する中で、執拗に勧誘をされて意に沿わない契約を締結したとか、キャッシュバックや料金無料期間によって、説明を受けても契約時には契約内容の理解が困難といった、現行制度では解決困難な苦情、相談が多く寄せられるようになりました。
 このような状況に対応するために、総務省で平成二十六年二月から有識者検討会で利用者、受信者保護の在り方を検討し、今回、勧誘継続行為の禁止や初期契約解除制度の導入など、利用者、受信者保護の充実等を図ることといたしました。
 この電気通信・放送分野は技術革新が速くて、料金や提供条件の変化も激しいことですから、総務省としましては、今回提案させていただいております法改正案にとどまらず、引き続き制度の不断の見直しを検討してまいります。
#229
○主濱了君 その件については分かりました。
 次に、ドメイン名の名前解決サービスについてお伺いをいたします。
 このドメイン名の名前解決サービスは、基本的に重大、大事なサービスであるというふうに思っております。この度の改正、これはもう是非必要だというふうに考えているところでございます。
 この基本的で重要なサービスにつきまして、これは多分民間が中心なわけですけれども、世界的に政府はどのように関与しているのかについてまず伺いたいと思います。
#230
○大臣政務官(長谷川岳君) 主濱委員にお答えをいたします。
 今回の法改正は、ドメイン名の名前解決サービスの重要性に鑑み、その信頼性を確保する措置を講ずるものであります。
 法律によりドメイン名の名前解決サービスを規律している国としてはイギリス、フランスがありまして、イギリスでは、事業者に対する報告徴収権、あるいは事業者が障害に対して適切な措置をとらなかった場合の管理人の任免権、あるいは規約変更命令の裁判所への申請権などがございます。フランスでは、事業者に対する報告徴収権あるいは差別的取扱いの禁止、ドメイン名の割当てと管理に関する価格の公表義務等が規定されておりまして、その他、法律以外の関与の在り方として、アメリカのように政府と委託契約によるもの、あるいはドイツのように名前解決サービスを行う組合の意思決定への政府参加によるものなど、各国により政府の関与の在り方は様々であります。
#231
○主濱了君 端的に伺いますが、このドメイン名の名前解決サービスを提供している事業者、これはどれぐらいあるんでしょうか。端的に。
#232
○大臣政務官(長谷川岳君) ドットジェーピー、ドットトーキョーのトップレベルドメインを管理する事業者は四社ございます。そのほか、DNSサーバーを貸与するいわゆるホスティング事業者というのは非常にたくさんありまして、二百社以上存在をしております。
#233
○主濱了君 ありがとうございました。
 次は、電波法関係についてお伺いをいたしたいと思います。
 訪日観光客が電波法の技術基準に相当する技術にも適合していない携帯端末を持ち込んだ場合に、事実上その利用を排除できるか、こういう問題であります。仮に使用された場合、技術基準に適合していないものを、それが仮に使用された場合、どんな影響が出るのか、実例があれば概要をお知らせ願いたいと思います。
#234
○副大臣(西銘恒三郎君) 今回の改正では、我が国を訪問する訪日外国人観光客が海外で使っている携帯電話端末が、我が国の先生御指摘の技術基準に相当する技術基準に適合する場合には、我が国の通信事業者のSIMを差し込むことによって利用が可能とするものであります。
 我が国の技術基準に相当する技術基準に適合しない携帯電話の端末につきましては、代理店や事業者が契約をするときに、この外国人が持っている端末が適合しているかどうかについて原則として店頭で確認をすることになります。その際に、利用者に対して利用条件を個別に周知をするとともに、対象とされる携帯電話端末以外の携帯電話端末にSIMを差し込んで利用した場合には、サービスの利用停止がシステム上可能であります。それによりまして、我が国での利用を排除することが可能になります。
 また、万が一、我が国の技術基準に適合しない携帯電話端末を通信で実際にすることがあった場合には、携帯電話の端末は基地局に制御されるため、他の無線局に悪影響を及ぼすおそれは低いものと考えられております。
 以上です。
#235
○主濱了君 了解しました。
 訪日観光客が持ち込む携帯の技術基準については、諸外国との十分な情報交換が不可欠であるというふうに考えるんですが、その技術基準に適合しない携帯を持ち込ませないようにするため、諸外国に対する要請とか情報交換、これは具体的にどのように行われているかについて伺いたいと思います。
#236
○副大臣(西銘恒三郎君) この技術基準に相当する技術基準とは、携帯電話端末について国際的にも利用可能となるように定められた、国際電気通信連合、ITUという組織がありますが、このITUの勧告等の国際標準をいいます。各国ではこの国際標準に準拠して国内の技術基準を定めていることから、本施策の施行に際しまして、特に外国各国に対して改めて個別の要請を行う必要はないものと考えております。
#237
○主濱了君 分かりました。
 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
#238
○委員長(谷合正明君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#239
○吉良よし子君 私は、日本共産党を代表して、電気通信事業法改正案に対する反対討論を行います。
 この法案では、NTTドコモの禁止行為規制を緩和するとしています。これに対して、携帯電話事業者やケーブルテレビ事業者など六十五の事業者、団体から、公正競争の確保が困難として、緩和に反対する要望書が提出されています。
 NTTドコモの市場支配力は強く、安易に規制緩和をすればNTTドコモ側に有利になることは明らかで、NTTドコモの市場支配力の再強化や携帯電話市場の寡占化に拍車を掛けることになります。今でも高止まりしたままの料金の問題など、寡占状態による利用者、国民へのマイナス影響は大きく、禁止行為規制の緩和をしても利用者、国民の利益にはならず、反対します。
 また、昨年の電気通信事業法改正案でもただしたように、利用者、消費者の保護は待ったなしです。
 本改正案では、契約書面の交付や契約書面受領後八日間は相手方の合意を必要とせずに契約解除できる仕組みなどを導入しますが、保護はまだまだ不十分です。例えば、携帯電話端末などは契約解除の対象外で、契約解除後も代金を支払い続けなければならず、トラブルの原因となることは明らかです。
 電気通信サービスは、高度化、多様化、複雑化しており、苦情や相談も刻々変化していきます。利用者を誤認させ、意思確認も不十分なまま遠隔操作によってプロバイダー変更を電話で勧誘するトラブルが問題となっていますが、総務省は当該電気通信事業者に指導はしたものの、事業者名公表を行っていません。これでは、当該事業者による被害の拡大や累次のトラブルを止めることはできません。悪質な事例等については事業者名と事案を公表し注意喚起するなど、政府、総務省は利用者、消費者の保護の更なる仕組みづくりを急ぐべきです。
 最後に、NTTによる光サービスの卸売についてです。
 公正な競争確保のための制度整備を行うとしていますが、その料金設定や契約はNTTと各提供事業者の相対契約が前提です。行き過ぎた競争による利用者への不利益が懸念されることを指摘し、討論といたします。
#240
○委員長(谷合正明君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 電気通信事業法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#241
○委員長(谷合正明君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、藤末君から発言を求められておりますので、これを許します。藤末健三君。
#242
○藤末健三君 私は、ただいま可決されました電気通信事業法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、維新の党、無所属クラブ、社会民主党・護憲連合及び生活の党と山本太郎となかまたちの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    電気通信事業法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法施行に当たり、次の事項についてその実現に努めるべきである。
 一、新たに総務大臣への届出が義務付けられる卸電気通信役務については、公正な競争を促すことが、消費者による安定した電気通信サービスの安価な利用に資することに鑑み、公平かつ適正な提供が行われているか、継続的な監視・検証を十分に行い、当該結果を踏まえ、必要に応じ関係事業者に対して適切な指導を行うこと。
 二、電気通信事業法第三十条に規定する禁止行為については、公正競争に与える影響が大きいことに鑑み、当該行為が行われていないか、競争事業者等の意見も聴取した上で継続的な監視・検証を十分に行い、当該結果を踏まえ、必要に応じ関係事業者に対して適切な指導を行うこと。
 三、新たに導入される電気通信サービス及び有料放送サービスの初期契約解除制度等については、その内容に関するわかりやすい情報が利用者及び受信者に提供されるよう取り組み、関係事業者等にも指導すること。また、店頭販売やインターネット等の通信販売において、利用者及び受信者に対して混乱を防ぐ措置についての事業者自らの取組状況も踏まえ、過度な規制とならないよう省令等の制定に当たって十分に配慮すること。さらに、電気通信サービス等に対する苦情を減らすため、総務省、消費者庁等の関係各省庁が緊密に連携するとともに、必要に応じ関係事業者等に対して十分な指導を行うこと。
 四、消費者が自由な選択に基づいて購入できる環境を確保し、良質なコンテンツの流通を促進するために、販売代理店におけるアプリケーション等のコンテンツ販売が公平に行われるよう、販売の状況について注視すること。
 五、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック東京大会の開催等を見据え、我が国の魅力向上・発信を図る観点から、訪日外国人にとっても利用しやすく、高品質なICT環境の実現に向けて、引き続き必要な施策を講ずること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#243
○委員長(谷合正明君) ただいま藤末君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#244
○委員長(谷合正明君) 多数と認めます。よって、藤末君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、高市総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。高市総務大臣。
#245
○国務大臣(高市早苗君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
#246
○委員長(谷合正明君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#247
○委員長(谷合正明君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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