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2014/11/14 第187回国会 参議院 参議院会議録情報 第187回国会 地方創生に関する特別委員会 第3号
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2014/11/14 第187回国会 参議院

参議院会議録情報 第187回国会 地方創生に関する特別委員会 第3号

#1
第187回国会 地方創生に関する特別委員会 第3号
平成二十六年十一月十四日(金曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月十二日
    辞任         補欠選任
     島村  大君     愛知 治郎君
     三木  亨君     滝沢  求君
     渡邉 美樹君     松下 新平君
     河野 義博君     横山 信一君
 十一月十三日
    辞任         補欠選任
     太田 房江君     高野光二郎君
     滝沢  求君     島村  大君
     安井美沙子君     野田 国義君
     紙  智子君     辰已孝太郎君
 十一月十四日
    辞任         補欠選任
     山田 太郎君     松沢 成文君
     寺田 典城君     小野 次郎君
     江口 克彦君   アントニオ猪木君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         関口 昌一君
    理 事
                岡田 直樹君
                古賀友一郎君
                藤川 政人君
                藤末 健三君
                藤本 祐司君
                荒木 清寛君
    委 員
                愛知 治郎君
                石井 正弘君
                江島  潔君
                島村  大君
                高野光二郎君
                堂故  茂君
                松下 新平君
                宮本 周司君
                森屋  宏君
                相原久美子君
                田城  郁君
                野田 国義君
                林 久美子君
                蓮   舫君
                平木 大作君
                横山 信一君
                松沢 成文君
                山口 和之君
                小野 次郎君
                儀間 光男君
                寺田 典城君
                大門実紀史君
                辰已孝太郎君
              アントニオ猪木君
                江口 克彦君
   委員以外の議員
       議員       又市 征治君
       議員       浜田 和幸君
       議員       主濱  了君
   国務大臣
       総務大臣     高市 早苗君
       厚生労働大臣   塩崎 恭久君
       農林水産大臣   西川 公也君
       経済産業大臣   宮沢 洋一君
       国土交通大臣   太田 昭宏君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策))     有村 治子君
       国務大臣     石破  茂君
   副大臣
       内閣府副大臣   平  将明君
       文部科学副大臣  丹羽 秀樹君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        小泉進次郎君
       財務大臣政務官  竹谷とし子君
       厚生労働大臣政
       務官       高階恵美子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       澁谷 和久君
       内閣官房地域活
       性化統合事務局
       長        内田  要君
       内閣官房地域活
       性化統合事務局
       次長       麦島 健志君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局長
       代理       山崎 史郎君
       内閣府地方分権
       改革推進室次長  満田  誉君
       経済産業大臣官
       房審議官     大橋 秀行君
       国土交通省都市
       局長       小関 正彦君
       国土交通省鉄道
       局長       藤田 耕三君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○まち・ひと・しごと創生法案(内閣提出、衆議
 院送付)
○地域再生法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(関口昌一君) ただいまから地方創生に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、三木亨君、渡邉美樹君、河野義博君、安井美沙子君、紙智子君及び太田房江君が委員を辞任され、その補欠として愛知治郎君、松下新平君、横山信一君、野田国義君、辰已孝太郎君及び高野光二郎君が選任されました。
 また、本日、山田太郎君が委員を辞任され、その補欠として松沢成文君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(関口昌一君) まち・ひと・しごと創生法案及び地域再生法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○高野光二郎君 自由民主党の、高知県、参議院議員の高野光二郎でございます。よろしくお願い申し上げます。
 十一月十日の当委員会の堂故茂委員の大変格調の高い質問に対しまして、石破大臣が、国土の六七%は森林ですから、これを活用しなくて何が日本再生だという話でございますというお話をいただきました。私はこの話を聞いてしびれました。まさしくそのとおりであるというふうに強く感じたわけであります。
 私は、翌十一日の、あの議事録が出るまで待って、出た瞬間に三十四市町村の首長さん、県議の皆さんに一斉にあの答弁を配信をしました。大変皆さん喜んでいただいて、なおかつ、ふるさと創生、地方創生に対して強い期待を持ったことを御報告をさせていただきたいと思います。
 少し我が県のことをお話をさせていただきたいと思います。
 我が県は、平成二年から全国でいち早く人口の自然減に陥った県でございます。増田レポートが出る三年前から、高知県に、人口減少をどのようにするか、そういった形で、部局を横断をして各政策を執り行っております。その上で、林業振興においても様々な取組を既にチャレンジをしております。ちなみに、我が県は県土に占める森林面積八四%、全国一位でございます。地方創生にはもう林業しかないという自治体がたくさんあるんです。もう林業しかない。それも、ただ国の支援を大きな口を開けて待っているだけではなくて、いろんなことをチャレンジをしていただいております。
 そういった中山間地域が本当に消滅すればどうなるでしょうか。故郷を失う都市圏の方もたくさんいらっしゃいますし、さらには空気や水や食料、エネルギーの供給はどうなるでしょうか。もちろん、漁村も農村も同じ日本の欠けてはならない価値観であり、生命の源でございます。
 林業再生において、その一端を大臣自ら、本県の先進的に取り組んでおりますCLTや自伐林業についても詳しい見識を述べていただきました。ありがとうございます。
 今までの画一的な林業政策、もう既に限界が来ているというふうに考えております。確かに、生産規模の大規模化を図ること、そして高性能機械化を図ることなど、生産効率を上げなければいけないので、こういったことが基本戦略であることは間違いありません。しかし、従来の森林組合など特定団体が独占する林業方式では、作業効率優先の大型機械化が近代化林業であると少し勘違いしたことがございます。
 山林のそれぞれ異なる環境を全く選ばずに、効率化だけ優先した皆伐、全てもう切っていく、ばばばっと切っていく、過間伐を促進をする結果、山の保水機能は機能しません。ということは、災害を拡大して、土砂災害、水害被害を拡大をさせます。公金支出を増やしてばっかりで、消え行く森林保全の担い手、もう昭和三十年代、四十五万人いたのが今五万人を切っております。そういった状況が解決するわけがないというふうに考えております。
 しかし、ここで抜本的な解決策があります。それは、大臣がお話をしていただいた自伐林業でございます。これは、自立経営型である小規模投資型の自伐林業が、本県の日高村のNPO、土佐の森・救援隊がサポートし、山林経営の持続可能性、また、自分の山でなくても、森林組合や所有者から森林管理を請け負い、自伐林業のノウハウを持った一人親方の下に、専業じゃなくてもいいんです、アルバイトでも兼業の方でもいいんです、その方々が一緒に手伝ってやるのがこの自伐林業でございます。
 ちなみに、皆さんのお手元に資料を配付をさせていただいております。もう本当に、ページ、三ページ目でございます、三百八十三と書いていますが、今までの林業というのは、大体森林組合が受けて、作業班をつくって、大体四人でつくります。その場合、四人の専属の林業従事者に対してのお給料が要ります。さらには、大体全ての機械を合わせると一億円掛かります。そして、一千万の修繕費、管理費が要ります。さらに、一日四百リットルの軽油を使っているんです。もうこれは本当に無駄な、無駄というか、確かに厳しいものがあります。しかし、この自伐林業だと二百万円でできます。一番後ろのページにも書いていますが、車のタイヤを外して、あれにワイヤー巻き付けて引き上げていくんですね。これが自伐林業でございます。
 この自伐林業、もう様々に成果が出ていまして、高知県の佐川町では、町長の強いリーダーシップの下、本格的に自伐林業を町内の各集落に展開し、林業による地域就業拡大を目指して、町有林を生かしたモデル山林の設置や、地域おこし協力隊、これも三十名をもう既に超えております。この中で、十九歳の引きこもりの少年が三年林業に従事をして、今やもう年収三百万になっているというような状況もございます。そして、女性活躍という意味では、女性の林業従事者も増えております。さらには、作業の中には、障害者ができる作業もあるんです。こういった障害者の方に参画する機会もつくっております。
 ちなみに、移住促進でございますが、この地域おこし協力隊、高知県は今年の八月まで十七人来てもらったんですが、そのうち十二人がこの高知県に、高知県ええところやなと定住をしてくださっております。こういった状況もあって非常に有効だと思っております。
 そこで、地域に暮らす人々が自ら考え行動を起こしたこういう取組を是非とも国として積極的に応援すべきだと私は考えていますが、この自伐型林業という、古いけれども新しい生産スタイルを国として是非とも力強く推進をしていただきたいと思いますが、石破茂大臣のお考えをお伺いします。
#5
○国務大臣(石破茂君) ありがとうございました。
 是非、委員各位にもお考えをいただきたいと思うのですが、今、高野委員から御指摘があったように、日本国中の六七%は山林です。町村によっては八割九割が森林というところがあって、ここをどう再生するかということが地方創生の一番大きな鍵だと認識をしております。
 高知は何度もお邪魔をして、いろんな先進的な事例を教えていただきましたが、キーワードは、多分今までそんなことはといって余りメーンストリームに出てこなかった自伐型林業、そして自然エネルギー、バイオマス、そしてCLTなんだろうと思っております。
 この自伐型林業というのは、要は、農業を議論しますときに、所有と経営の分離ということが議論されます。それは、経営を大規模化しなきゃいかぬと、所有と経営を分離することが農業を発展させる道だというお話があるんですけれども、林業の場合には、相当に早く所有と経営の分離を行ったがゆえに、森林組合に全てお任せをというような、そういうような林業形態ができてしまったのではないだろうかと。森林組合の皆様方の御努力は多としますし、今まで森林を保全するのに大きな役割を担っていただきましたが、別に森林組合による経営に自伐型林業が取って代わるとは言いませんが、この二つの共存というのを考えていくべきではないだろうかと。
 長くなって恐縮ですが、私は農林水産大臣在任中にオーストリアの農林大臣と随分と議論をしたことがあります。同じ森林国、そしてまた急傾斜でありながら、オーストリアの林業と日本の林業と全く形態が違う、そして雇用されている人数も全然違う。
 高知県で自伐型林業というのを推進しておられる中嶋さんという方のお話を、高知の中谷議員の御紹介でお話を聞く機会がありました。そのときに、やりようによっては中山間地域に五十万人の雇用が確保できるのではないか、周辺産業と合わせれば百万人の雇用も夢ではないというお話でございました。
 じゃ、自伐型林業を推進していく上において、自伐型林業というのは自己責任の世界ですから、どうやって自己責任というものをきちんと果たしていただくか。そして、林業というのはかなりリスクの伴う仕事ですので、それをどうやって最小化していくか、そして森林組合との共存をどのようにしていくか。多くの課題はありますが、私は、西川大臣あるいは林野庁の方々に対して、この自伐型林業の位置付けというものをきちんと研究をして、雇用の創出、そしてまた地方創生の鍵としたいということでお願いをしておるところでございます。
#6
○高野光二郎君 さすがに造詣が深く、見識が、恐れ入りました、本当にありがとうございます。おっしゃるとおりです。森林組合をバツと言っているわけではないんです。森林組合にしっかりやっていただいて、その補完をしてくれることを自伐林業の方にしていただきたいというふうに思っております。
 先ほど大臣の方から雇用の創出の話がございました。森林産業は雇用を創出できます。その一端を少し御紹介をさせていただきたいと思います。
 CLTでございます。これは、JASの名称は直交集成板です。このCLTは、単に一種の木材製品にとどまらない、森林再生が、CO2の吸収源、再生エネルギーの供給から国土保全へとつながり、地域の雇用と所得につながる大きな可能性を持っております。
 お手元の資料には、CLTの製造工程、メリット、使用状況等を分かりやすく取りまとめたものでございますので、委員の皆様、一度お目通しをいただければ大変有り難く存じます。
 高知県の資料では、都市の森が山の森を創るとしております。資料一でございますが、下の枠にあるように、全国で年間建築されている中高層の建築物、十五階以下の建築物です。このうち約一割をCLTの建築にした場合、二百五十三万立米のCLTパネルが必要になります。この需要に対応するためには、年間五万立米生産ができるCLTパネル工場が全国に五十か所必要になります。五万立米が生産できる工場というのは、欧州の大規模工場とほぼ同程度でございます。
 この一つのCLTパネル工場を核とした林業・木材産業ユニットを中山間地域につくるとします。そうすれば、資料三の左上のポンチ絵にあるように、一つの林業・木材産業ユニットに対して、原木の伐採や搬送等で経済波及効果は一ユニットで五十億円、雇用は六百三十人、製材工場など一次加工や木質バイオマス発電などで経済波及効果は七十九億円、雇用は百人、CLT工場での経済波及効果が約四十一億円でございます。七百七十名の雇用と約百七十億円の経済効果が、生むと高知県が算出をいたしております。これは一ユニットでございます。二百五十三万立米を生産可能にするために全国に五十か所をつくれば、八千五百億円の経済波及効果が地方の中山間地域に生まれます。これこそ地方再生でございます。
 また、人口問題に関しても、一つのユニットで新規雇用者七百七十名が、結婚してくれたら、出産による子供の増加、これも試算しているんです、二千二百六十人です。二千二百六十人増えます。都市と地方の共存により、地方創生、まち・ひと・しごとのエンジンとなるわけです。
 平成二十八年に関連法令の改正ができて、特認を取る必要がないとお聞きしております。建築基準法でございます。実際に需要が生まれ、CLTパネルの生産体制を整えれば、一定の時間も要します。高知県は、二〇一三年九月に国際戦略特区にCLT特区を提案をしましたが、政府の選考から外れてしまいました。しかし、既存の建築基準に照らし合わせて、例えば床とか天井はオーケーなんです、今でも。CLTが使えるんです。ただ、壁は駄目なんです。県の森林組合事務所は、CLTと従来の工法の混合構造で来年完成します。四万十町の大規模農業研修施設、土佐清水の窪津漁協、これも混合で建築を、CLTを、します。
 先日の大臣の答弁にもありましたが、既に普及しているヨーロッパのように、早くこのCLT建築が手軽に施工できるよう、国の制度を変えていく必要があるというふうに思っております。地方創生が待ったなしの状況でスピード感を出すためにも、CLT普及施策をもう一歩更に前進するための大臣のお考えをお願いします。
 ちなみに、東京オリンピックの選手村に使っていただきたいんです。あのトリノ・オリンピックでも既にCLTは選手村は使っております。しかもリユースができます。ボルトとナットだけでくっつけるので、それを解体をしてほかの地域に出すこともできます。よろしくお願いします。
#7
○国務大臣(石破茂君) ありがとうございました。
 CLT、すなわち直交集成板、クロス・ラミネーテッド・ティンバーと申しますが、これは何がいいかって、木ですから、コンクリートよりも軽いわけで、建物は重量が軽くなります。したがって、基礎工事は簡素化できます。そして、シンプルな施工でございますので熟練工への依存が少なくて、工期も縮減できるということがありますが、さて、これは建築基準法が厳しいねということがあります。
 そして、林野庁は、おうちを建てるということに対して直接関わりません。ということで、私、大臣のときからお願いをしていることですが、これは国土交通省住宅局と林野庁と本当に一緒になって、これの実現ということに向けて今努力をしていただいております。
 委員から、先ほどスピード感が大事だというお話がありました。これをやるに当たりましては、基準をどうするか、実証をどうするか、そして生産の体制をどう整えるかという三つの問題がございます。基準につきましては、平成二十八年度早期に建築基準整備を完了いたします。実証につきましては、実証建築の積み重ねによる施工ノウハウの蓄積等を平成二十八年度を目途として行います。生産体制ですが、これも平成二十八年度を目途として、早急に大規模生産拠点の整備が必要という認識をいたしております。
 東京の先生方もいらっしゃいますが、東京オリンピックの選手村がこういうものでできたらどんなにいいか、そして町中にそういう木造建築物ができるということは、それは、CO2を蓄積しているわけですから、町中に森をつくるというのと一緒でございます。東京オリンピックというものを念頭に置きながら、平成二十八年度を目途として、基準、実証、生産、これに目途を付けてまいりますので、是非よろしくお願い申し上げます。
 以上でございます。
#8
○高野光二郎君 ありがとうございました。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
#9
○相原久美子君 民主党の相原久美子でございます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
 今まで短時間でしたけれども、各党から本当にいい提言が出されてきたなと思っております。にもかかわらず、このようなことを指摘しなければならないのは、非常に残念でございます。
 十一月の六日に衆議院の本会議において、この本法案が可決された。その同じ日に政府のまち・ひと・しごと創生会議が開催されまして、法案の骨子に当たる長期ビジョン及び総合戦略の骨子についての議論が行われてきました。
 先日の我が党の藤末議員との議論の中で、大臣は、基本法的なものであるという答弁をなされています。これほど大きな問題で、日本の将来をまさにつくっていかなければならないという、このような問題を短期間で方向性を出すというのは私は無理があるのではないかと思っております。ずっとこの何時間かの審議の中でいろいろな御意見が出されました。この法案については、まさに与野党が問わずしてこの日本の先行きを考えていかなければならない。
 そう考えますと、このように中身のない法案を立法府で審議、成立させる意義がどこにあるのか、もう少し時間を掛けて中身を豊富化させ、そして本当に私たちが議論に資するような法案を改めて出すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#10
○国務大臣(石破茂君) 委員御指摘のように、これに中身がないではないかという御指摘は、私どもは謙虚に承らなければなりません。
 基本法的なものでございますので、理念、組織、あるいは国、地方公共団体等の責務を定めたものでございます。ただ、私は、やはりこれを法律によって組織を定めるということで、委員御指摘のように、政権がどのように替わりましょうとも、これはきちんとやっていかねばならないということは、やはり先般も御指摘をいただきましたが、法律事項として定めるべきものだと私は思っております。
 これは、実は地方と中央の関係を、連綿と明治維新以来続いてきた中央と地方との関係をどう見直すかという物すごく大きな課題でございます。それは、もうそういうものを全部整えた上で国会の御審議に付すべきだということは、それはそれで一理も二理もあるのでしょう。
 しかしながら、例えば地方交付税の仕組みを見直すといったときに、ある意味、結果平等を志向いたしました財源保障機能、財源調整機能というものをどのように変えていくのか。権限を渡すからには地方に責任を持っていただかねばなりませんが、地方が責任を持つということはどういうことなのか。そして、地方が善かれと思って考えたことの総和が本当に全体最適に適合するものなのかどうか等々。これは今まで、明治以来ですから、もう百数十年にわたってできてきたシステムを変えるというお話ですので、それを全部整えて国会の御審議に付すということはなかなか難しかったものだと思っております。
 さればこそ、基本法的なものとして理念を書き、そして組織を書き、そして責務を書きました。中身は相当部分これからだと思っております。ですので、もうこれでいいんだというつもりは全くございませんで、これから中身についてまた御議論を賜り、私ども政府としてまた法整備が必要だと思っております。また御審議を賜りたいと思います。
 ですから、スタートとしてこれを出させていただくということと、国が地方と一緒になって、私は地方創生というのは日本創生だと思っておるもので、今までの日本の仕組みを変えるというのはどういうことなのか、委員の御見解を承りながら、より良く期してまいります。
#11
○相原久美子君 まさに地方も変わっていかなきゃならない。だとすると、本当に地方分権をきちっと進めていって、そして地方の首長も、そして住民の皆さんも、そこで働く人たちの意識も変えていかなきゃならない。これは私どもも共通する思いでございますので、この先、選挙もあるようですけれども、いずれにしましても、しっかりと皆さんでこの国の先行きを考えていく、その努力はしたいと思っています。
 そこで、少し内部の問題に入っていきたいと思うのですが、人口減少の問題を自治体の消滅と結び付けて危機をあおって論じるというのは、かえって私は本当の問題が覆い隠されてしまうのではないかと。今の人口減少の問題、これ言い換えれば少子化の問題ですよね。これの最大の要因の一つというのは、私は格差の問題があるんだと思うんです。非正規雇用が増大して、子供を産み育てるという選択すらできない。まして、将来の年金、社会保障、これにも不安がある。こんなような状態を何としても解消していかなければ、人口減少に歯止めを掛けることは難しいのではないかと思っております。そういう意味で、人口問題を考えるのであれば、格差を縮小させ、そして年金、医療、介護などの社会保障に関するセーフティーネットを再構築して、そしてどこの地域に暮らしていても安心して暮らせるという担保をする必要があると思います。
 しかしながら、安倍政権はまさにこれに逆行しているのではないかと思うのが、派遣法です。私は、やはりこういうところをしっかりと見直していくという必要があるのではないかと思っておりますけれども、いかがでしょうか。
#12
○国務大臣(石破茂君) 国民の皆様方は、結婚したくないのではない、結婚したいなと思っておられる。子供が要らないのではない、子供は二人以上欲しいなと思っておられる。じゃ、何で結婚したいのにできないのか、子供さんが二人以上欲しいのに持てないのかといえば、それは所得が少ないからでございます。と同時に、安定した仕事がないからです。安定した仕事、そして結婚し子供を産み育てられるだけの所得をきちんと確保しなければ、この人口問題というのは解決できないものだということをよく認識をしております。
 また、非正規雇用には、正規雇用と比べて雇用が不安定であり賃金が低いという課題があることもよく認識をいたしておるところでございます。そのため、相応の賃金、相応って言い方は難しいですが、とにかく子供が産み育てられるにふさわしい賃金。そして雇用も、そのときは結構高い所得があっても、その先どうなるか分からないねということでは駄目なので、安定した雇用形態。そして、何がやりがいかは個人によって考え方が違うことですが、やりがいのある仕事というものを満たすことが必要でございます。
 それを実現するために、総合戦略の骨子案では、基本的な視点として雇用の質を重視した取組が重要であるということを明記をいたしました。雇用さえあればいいのではないと。所得が高く安定してやりがいがあるということは、雇用の質の要素であると思っております。そういうようなことを明記をしました上で、今後の施策の展開方向の中で、地方に仕事をつくり、安心して働けるようにするという柱を掲げています。
 そこまではいいんですが、じゃ、どうやって仕事をつくるんかいと、どうやって安心して働けるようにするんかいということは、従来は地方の雇用を支えてきたのは、公共事業があり、そしてまた大企業の工場が地方にありということで雇用が支えられてきた部分は相当にございました。農業も漁業も林業も衰退傾向にあったし、観光も衰退傾向にあったけれど、公共事業とそしてまた大企業の工場、またそれに連なるいろんな企業群、それが雇用を維持してきたところがあるんですが、その二つがなかなかこれから先、望めなくなってきたので、地方の雇用というのが極めて深刻になってきた。
 そして、地方ほど実は人手不足が起こっているということをどのように捉えるかということだと思っております。当然、憲法が保障しますところに従いましてセーフティーネットというのは張っていかなければなりません。しかし、セーフティーネットさえ張ればそれでいいということではなくて、大企業の工場、そしてまたそれに連なる企業群が確保していた雇用、そしてまた公共事業が確保していた雇用というものをこれからどのように考え、それに代わるものをどうやってつくるかということが強い問題意識でございまして、私どもとして、地方にそれに代わる雇用というものをどうつくるかということが議論の核心だと認識をいたしております。
#13
○相原久美子君 どうして、こういうところで共通認識が図れるのに、ああいう法案が出てくるのかというのは、私にとっては理解ができません。
 そこで、そもそも人口推計というのは過去のトレンドを延長するのが基本です。自治体ごとに人口推計をするという手法で人口増を前提とした総合計画を立てるというのは、意味があるのでしょうか。
 今ほど大臣が御答弁いただきましたように、人口減少の続いている地方の活性化を図るには、従来の経済至上主義を見直しまして、いわゆる地域分散型の産業構造と社会システムを構築するということが私は非常に大きいのだと思っております。それが結果として人口増、そして地域の活性化というものに結び付いていくんだろうと思います。
 経済財政諮問会議に設置されました地域の未来ワーキング・グループ報告書では、政府が策定する総合戦略の下敷きとなる報告と考えられますけれども、この報告書の中では、しきりに地域の再生のための集約・活性化に向けた政策の必要性が強調されております。しかし、この集約・活性化は、地域の中心部に生活拠点を半ば強制的に移動させる試みのように思えてなりません。
 住民は本来、住むところは自由に選択できるということが、それが保障されなければなりません。その原則を踏まえた上で、政府として条件不利地域の自治体や集落をどうやっていくおつもりなのか、明確な方針が必要なのではないかと思いますけれども、その部分についてお答えをいただければと思います。
#14
○副大臣(平将明君) 内閣府副大臣でございます。
 人口減少、少子高齢化が進む中で、中山間地等において住民の安心な暮らしを守ることは重要な課題であると認識をしております。
 十一月六日にまち・ひと・しごと創生会議で示した総合戦略の骨子においても、人口減少に伴う地域の変化に柔軟に対応し、中山間地域を始め地域が直面する課題を解決し、地域において心豊かな生活を確保することを基本的視点の一つと位置付けをしております。
 今後、財源の限りのある中で、こうした地域においては、人々が心豊かに生活できるようにするには、より効率的に効果のある施策を進めることが重要であると考えております。
 そのため、例えば廃校や統廃合された旧村役場等を活用した商店、診療所等、日常生活に必要な施設を集積をし、周辺集落と交通ネットワーク等で結ぶ小さな拠点の形成や、高齢者、障害者、子供等、受益者ごとに提供されていた福祉サービスの縦割りの制度を廃しまして、必要なサービスが包括的に提供される多世代交流・多機能型の福祉拠点の推進などの取組などを推進をしていきたいと考えております。
#15
○相原久美子君 大臣、申し訳ありません、質問通告の順番を少し違えたりとか、それから時間的な部分もありまして、ちょっと後日に回させていただく部分もあろうかと思います。よろしくお願いいたします。
 今、お答えをいただきました、確かに、効率的ということですとか効果的というのは、私も否定はいたしません。ただ、そこにあってどうしてもやはりネックとなりますのが、要するに移動の手段だと思うんですね。
 私は、北海道の出身です。かなり、地域といっても、広範囲でございます。その意味では、まず教育を受ける子供たち、それから病院等々に通わなければならない高齢者の皆さん、こういう方たちはなかなか自力での移動の手段というのは非常に難しい。ですから、各地方はもう相当に頑張ってコミュニティーバスのようなものを運営したりとかはしてきておりますけれども、実は、今の自治体の財政でいきますと、これもなかなかに厳しい状況にあるわけですよね。
 そういう意味では、都市のコンパクト化ですとか、先ほど言われたような小さな拠点づくり、否定はいたしませんけれども、地域交通の拡充という面でいうと、地方自治体任せだけではなくて、住民の移動の権利の保障という意味で、国がしっかりとある意味後押しをして地域づくりをしていかなければならないのではないかと思いますけれども、そこについていかがでしょうか。
#16
○副大臣(平将明君) 今委員から、移動の権利の保障という御指摘がありました。民主党内、また民主党政権下で活発に議論をされていたということは承知をしております。一方で、法定をされている言葉でもありませんので、議論が必要かなというふうに思っております。
 人口減少下において都市や地域の活力を維持するためには、コンパクトな拠点の形成と、これを結ぶ地域公共交通のネットワークの再構築が必要であるという認識を我々も持っております。また、このような地域公共交通のネットワーク再構築に当たっては、町づくりと連携をし、地域全体を見渡した幅広い観点からの議論が必要とも思っております。
 このため、さきの通常国会で、地域公共交通活性化再生法が改正されたところでございまして、今後、新しい制度の下で、地方公共団体が中心になって地域公共交通のネットワーク再構築に向けた計画作り等、町づくりと連携した取組を進めていくことになります。このような取組について、各府省庁連携の下、人材、ノウハウ面を含め、しっかり支援をしてまいりたいと考えております。
#17
○相原久美子君 人材、ノウハウ面のみならず、財政的な支援につきましても、是非よろしくお願いしたいと思います。
 それで、総合戦略骨子案の具体策の中に、国のワンストップ型の支援体制と施策のメニュー化という項目を見ますと、シティーマネジャー制度というものがあり、中央省庁から職員の派遣を行うことが想定されています。これはどなたも今まで指摘をされてきたかと思うんですけれども、現在も省庁から各地方自治体に出向の形で行かれているわけですけれども、これと今度のこの制度というのはどう違うのか。
 また、先ほど来大臣の答弁を伺っていますと、私は、本当にこの姿勢で地方にしっかりとお金を落としていって、そして人的な体制も整えていくということになると、未来は少なからず見えてくるんだと思うんです。
 ただ、民主党政権時代に一括交付金という自由度の高い制度をつくりました。もちろん、地方からは使い勝手がもう少し緩やかにしてほしいとかという要望はございました。ですから、この部分についてはこれからそういう部分も改正しながら拡充をしていきたい、そういう思いだったわけですけれども、残念ながら、安倍政権になってから沖縄の一括交付金のみが残されまして、あとは廃止となりました。なぜ廃止となったのでしょうか。
 それと、今回のこの法案に従う施策を進めていくためには相当やはり財源の措置もしなければならないと思うのですが、その意気込みについてもお伺いしたいと思います。
#18
○政府参考人(山崎史郎君) お答え申し上げます。
 シティーマネジャーについてでございますが、御指摘の点、この制度はいわゆる一般の出向とは異なっている面がございます。例えば、対象でございますけれど、私ども考えてございますのは、人口五万以下の小さな市町村といいましょうか、そういった市町村を対象に人材を派遣すること。さらに、この派遣者でございますが、これは国家公務員以外も含めてございますけど、本人の自発的な意思、これを前提に進めていきたいと考えてございます。
 いずれにいたしましても、このシティーマネジャーが実際に派遣されたその地域、市町村において、まさに市町村と一緒になって地方創生の取組を加速化させる、こういうことを期待している次第でございます。当然、各自治体におきましても、自治体職員の皆さん方も大変頑張っていらっしゃいますので、そういう方々と一緒になって仕事をしていく、こういうことを私ども追求していきたいと考えてございます。
 また、一括交付金でございますが、これに関しましては、これまで一括交付金に関しましていろんな面で、手続等の面でいろいろ指摘がございまして、先般におきましてこれは見直したわけでございますが、私どもの今考えてございますいろいろな意味の支援という面では、これは大臣の方から申し上げてございますが、地方団体におきまして言わば主体的に取り組みやすいという面では自由度を高めていきたいということを考えてございますが、一方で、やはり効果のある施策を是非とも展開していただきたいと考えますと、一つの事業の数値目標といいましょうか、どういう狙いで一体事業を展開していくかという点を非常に明確にした、そういう点が非常に大事ではないかと考えてございます。
 したがいまして、いわゆる全て自由だというのではなくて、むしろ自由度の中で効果的な事業を展開していただく、こういう手法を考えて追求していきたいと、このように考えている次第でございます。
#19
○相原久美子君 今までの一括交付金、手続等々の要望があった。じゃ、そこを直すだけでよろしいじゃないですか。地方にとって、ころころころころと国の方向性が変わる、施策が変わるということは一番迷惑な話です。是非そこをしっかりと受け止めていただいて、そして大臣には、本当にこれは財源が必要だと思います。しっかりとと思っております。これ、お願いいたします。
#20
○国務大臣(石破茂君) 私は、民主党の一括交付金の在り方を否定をするものではございません。ただ、もっと使い勝手のいいものはないものかということで自治体の側から御要望がございましたので、今このような形でやらせていただいておりますが、これが最善と言っているわけでもございません。
 地方にしてみれば、自由に使えるお金がたくさんあった方がいいねということになるわけです。それがあれば自分たちの創意工夫で地域にベストマッチングした政策をやるよと、こういうことになるわけですが、今山崎代理からお答え申し上げましたように、今地方においてお金がどう使われたかという検証のシステムが実は動いていない。もちろん議会においてチェックはされるのだけれども、それがサイクルとして、システムとして組み込まれているという認識をいたしておりません。
 仮にこの法案が成立をいたしたとしますれば、しますればで平にお願いをするわけでありますが、全自治体に対して総合戦略を作ってくださいと。その地域のことはその地域でないと分かりませんので、霞が関や永田町で分かるはずはないので、作ってくださいと。必要なデータも提供します、ノウハウも人も提供します。そこにおいてお願いをしておりますのは、そのPDCAのプランを立て、そして実行し、そしてチェックし、そしてまたさらにそれを行動に移していくという、PDCAのサイクルをきちんと確立をしてくださいというお願いをいたしております。
 ですから、その一括交付金的なものを考える際に、そのチェックのシステムがどうやって自己完結的に行われるかということが問題点の一つ。もう一つは、お金が無尽蔵にあるわけではございませんので、一括交付金はたくさん欲しいねと、補助金も今のままがいいねって言われると、なかなかきついところがございます。補助金も、かなり地方として義務的にやらねばならないものがございまして、そこは裁量の枠が非常にきついというところがございます。
 じゃ、その分は借金に頼っていいかというと、そんな無責任なことは簡単にできないわけでございまして、まさしく地方として、それぞれの自治体として、一括交付金を増やすべきだということであれば、その御主張であることはよく承知をいたしております。そのシステムをどうするかということと、財源としてこの補助金というものを地方の裁量においてどう変えていくかということは、まさしく地方の御意見を聞かなければ分かりません。私ども魔法は使えませんので、よくその辺りは自治体とお話をしてみたいと思っております。
#21
○相原久美子君 チェック体制も必要です。そして、先ほどおっしゃったように、私も思います。地方の意識も変えていかなきゃならない。その意味で、そういう形を私たちはやっぱり求めながら、しっかりとやはり地方の求めに応じられる体制を是非国としておつくりいただければと思いますし、要望も出していただければと思います。
 では、ちょっと個別になるんですが、地方創生のために若者のやはり就業というのは非常に大きな問題なんだろうと思います。
 厚生労働省にお伺いしたいのですが、厚生労働省では、ニート等の方々の就労支援策として、地域若者サポートステーションによるサービスが提供されております。これについて、結果と今の現状をお知らせいただければと思います。
#22
○大臣政務官(高階恵美子君) 相原委員にお答え申し上げます。
 この事業は、おっしゃるとおり、ニート等の若者の職業生活の自立、これを目指したサービスとして、年々実は実施していただいている箇所数が増えてきております。直近では百六十か所、新たに四万三千人の若者がこれを利用していただいているという状況にあります。こうした中で、実際に仕事につながっている、あるいは将来を見出すことができたという方が直近ですと二万人ということで、少しずつ成果は現れてきているのではないかというふうに考えているところでございます。
 昨年の行政レビューで厳しい指摘をいただきまして、見直すべきところは見直すようにという御指示をいただき、省内でもこの効果をしっかり上げていくための見直しをさせていただき、今年度につきましては事業予算規模も補正で手当てをさせていただいてまいったところでございますが、なお一層効果を上げていくという努力もしつつ、来年度もこの事業が若者の未来のためにつながる事業としてより活性化していくように頑張ってまいりたい、そのように思っております。
#23
○相原久美子君 申し訳ございません、財務省においでいただいたのですが、残り時間ちょっとなくなったものですから、今厚生労働省のお話を伺った上、そしてなおかつ、私どもの要望として受け止めていただければというように思っております。
 実は、ちょうど私、今日の午前中に、NPOの方から、若者の就労支援をなさっているということでのお話を伺いました。そのときに、この地域若者サポートステーション事業、現状では重要なインフラだというふうにおっしゃっていました。
 もちろん、今はこの事業は支援を業とする人にのみということなものですから、NPOとかの団体がなかなか使いにくいんだけれどという要望はございましたけれども、その意味では、単年度でなかなか結果が出ないのですが、重要な問題だと思いますので、財務省もしっかりとこの辺を受け止めていただいて予算の措置をお願いできればなと、これは要望にさせていただきます。
 最後の時間になるかと思います。
 ワンストップ型の執行体制の整備については、基本政策チーム報告書の中で全国移住促進センターの設置が検討されています。実は大臣も訪問されたというふうに報告を受けているのですが、NPO法人のふるさと回帰支援センターなどが民間による移住の取組をされていらっしゃいます。これは十二年ほどもう継続されているようですけれども、この全国移住促進センターはどのような事業内容を想定しているのか、また、その事業は民間の今やられているような事業とどのような関係性を持っていかれることを考えていらっしゃるのか。
 そもそも、私は、国の政策を分かりやすくするのは国の仕事ではあるかと思いますけれども、ワンストップ型で施策を執行する主体というのは、都道府県を基準として民間によるサポートを得るという形が本当は良い結果が出るのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
#24
○政府参考人(山崎史郎君) お答え申し上げます。
 御指摘の全国移住促進センターでございますが、これは私どもの調査でも、東京在住の方の四割の方ができれば地方へ移住したいと、こういう御希望を持っていらっしゃると。こういう方々に対しまして、例えば、ハローワークの窓口でありますとか、そういう雇用関係、さらには生活関係の情報等をまさにワンストップで御相談に応じるような、そういう仕組みはできないかということで今検討を進めているところでございます。
 もう既にいろんな面で実績を上げているNPOも当然承知しているわけでございまして、十分連携を取りながら、それぞれに強みがありますので、まさしく総合的に効果が上がるような形を追求していきたいと、こう考えている次第でございます。
#25
○相原久美子君 官には非常に頭の良い方たちがたくさんいらっしゃいます。しかしながら、縦割りの世界の中で生きてこられた方たち、それから十分地方を認識しているかというと、なかなかそうもならないと。そして、地域の、地方の資源、人材、そういうものをしっかりと掌握していらっしゃるのは、やはりそこに住んでいらっしゃる皆さんであり、そこで活動をしていらっしゃるNPOの皆さんであったりするのだと思います。ですから、そういう方たちといかに連携をしていくかということが、私はこれからの政策としては非常に求められていくことになるんだろうと思っております。
 是非、今までの議論、それから、これからも議論がなされるでしょう。大臣もおっしゃったように、これは政権が替わろうともしっかりと出していかなければならない方向性でございます。その意味で、いいきっかけとなって、そして更に積み上げていかれることを期待いたしまして、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#26
○野田国義君 民主党の野田国義でございます。
 引き続きまして、質問をさせていただきたいと思います。尊敬する石破大臣にこうやって質問ができるということでございまして、大変うれしく思っているところであります。
 しかしながら、今回、地方創生、そして女性活躍の法案審議のための臨時国会を召集したというわけであります。審議未了で解散はできないはずであろうと思います。また、法律で決めた消費税増税を実施できないほどのアベノミクスの行き詰まりと閣僚不祥事を棚上げにしておいて解散をするなど、余りにも身勝手であり、この選挙には大義はないと、そういうことをちょっと冒頭表明させていただきたいと思うところでございます。
 今日は、この委員会室にもたくさんの元市長あるいは知事、そしてまた青年市長会等で一緒にやらせていただいた首長経験者もいらっしゃるわけでありますけれども、私も市長を十六年間やらせていただきました。平成五年一月に市長に就任をいたしまして、恐らく石破大臣にとってはこの頃は政治改革の頃じゃなかったのかなと思っております。その頃、本当に論客としてよくテレビに出ておられたことをしっかり記憶をさせていただいているところでございます。
 市長になりまして、バブルがはじけた後でした。本当にバブルのはじけた後をどうしたらいいのかということでありました。特に私の市長をした市は、財政が厳しいということでありました。ですから、財政の健全化、これが一つの大きな目標であったということでありました。
 そして、国の政策は、覚えていらっしゃるかと思いますけれども、いわゆる経済対策、経済対策ということで、国や県から、市長、事業をやってください、どうですかと、そういうことを何度も何度も言われました。しかしながら、私は、やはりここは健全財政を何とか遂げることが市民の将来のためになる、我慢するものは我慢していかなくてはいけない、そういう思いでマネジメントをやらせていただいてきたということであります。
 人口が減っていく、あるいは成熟社会になった、このことはもう当時からずっと言われ続けてきたことであったのではなかろうかな、今更言われることでもないと。しかしながら、片方ではそういった経済対策ということでどんどんどんどん財政をつぎ込み、そして今では一千兆を超えるような借金があるということであります。
 そこで、大臣にお聞きしたいと思いますけれども、この一千兆を超える借金を重ねても人口減あるいは少子化対策、効果が出てこなかった、これは何だとお考えになるか、お聞きしたいと思います。
#27
○国務大臣(石破茂君) それは、これだけが理由だということを断定的に申し上げるだけの知識を持ちませんが、恐らくは少子化対策に十分な予算を充ててこなかった。家族政策に充ててきた予算は他国に比べてかなりウエートは低いというのは事実としてございます。その分、高齢者の方々に対する対策というのが他国に比べて厚いということもございます。どっちがいいとか悪いとかいう問題ではございませんが、家族政策に充てる予算のウエートが低かったということは一つ事実としてございます。
 恐らくその背景には、私は議員になりましたときからずっと、いわゆる子供の問題について政府が家庭に介入することがあってはならぬということは随分と厳しく御指導をいただいてまいりました。それは、戦前、戦争中の産めよ増やせよ地に満てよみたいな政策があって、随分といろいろな悲惨な歴史があったということでございます。家庭あるいは家族というもの、あるいは出産というものになるべく政府は介入しないようにしようということはずっと一貫してあったのだと思っております。
 この人口をどうするかということについての政策は、一時期、一九六〇年代だったでしょうか、このまま行くと日本は人口爆発になるので、いかにして人口を抑えるかという政策を真面目に検討し、また国民会議なぞ開かれたという経緯も委員御案内のとおりでございます。
 いろんな紆余曲折はありましたが、この少子化対策、人口減少というものに有効な手段が打ててこなかったということは、それは事実として認めなければなりません、結果がそのとおりですから。
#28
○野田国義君 そこで、当時からも言われておりましたし、この少子化対策ということ、今、高齢者の方も大臣言われましたけれども、これはかなりどこの首長も恐らく切り込んだんです。敬老祝い金とか、たくさんやっていました。しかしながら、次の選挙危ないよとかいろいろアドバイスもありましたけれども、いや、これはしかしやっぱり我慢してもらうところは我慢してもらわなくちゃいけない、そしてその財源を少子化、子育て支援の方に使わせていただく、恐らく多くの首長もおやりになったんじゃなかろうかなと思っておりますが。
 そこで、よく言われるように、フランスが非常に、一世紀近くそういった少子化にしっかり特化した支援策をやってきて出生率が二を超えたと言われておるわけでありますけれども、フランスの場合、御承知のとおり、産めば産むほど有利なシステムになっているということでございまして、やっぱりどこにお金を使うのか。それで私は、政権交代のときも、民主党は子育て支援とかいろいろな政策をさせていただいたと思うんです。
 だから、これ、全くそこの子育て支援のところをしっかりしていかないと、日本では教育費という、子育て、子を育てて教育までさせるというところがやっぱりお金が掛かるから、子供をなかなか産まない、つくらないというような状況になっているのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#29
○国務大臣(石破茂君) それはやはり、教育費が非常に掛かると。日本の場合になぜ教育費がこんなに掛かるのかというのはまた、ここでする議論ではございませんが、とにかく教育費が非常に掛かっている。そうすると、お一人目、お二人目、三人目というようなことで教育費が物すごく掛かって、それが子供さんを二人持つ、三人持つということにちゅうちょを生ませるということになっているのだと思います。
 この教育費、教育に掛かるお金をいかに軽減するかと同時に、めり張りを利かせて、地方において子供を産み、子供を育てるということにめり張りを利かせるとすれば、どういうような対策があるだろうか、その場合に東京との関係をどう考えるか等々、結構議論は難しいんだろうと思っております。ただ、議論していても仕方がないので、どうすればその教育費の負担を減らすことができるかということは、この地方創生において大きな課題だと認識しております。
#30
○野田国義君 御案内のとおり、出生率は地方の方が出生率は高い、東京が一番低いということでありますので、この辺りのところもしっかり考えながら取り組むということが必要なことではなかろうかなと、そのように思うところであります。
 それから、二番目ですね、安倍政権、約二年間でございますけれども、私、見ておりますと、これは本当に地方にとっては厳しい状況になるような施策ばかりがやられているんじゃないのかなと、そういう思いがしておったところでございます。いろいろな論議はあろうかと思いますが、オリンピックの誘致一つにしても、あるいは株上昇にしても、やっぱり都会の方が、これは東京の方が有利になるというような状況で、格差が地方とどんどん開いていくということになるわけであります。
 そして、この間から、今日は見えていないですかね、小泉進次郎政務官の何かツイッターがちょっと出回っておりましたけれども、二〇二〇年以降は見たくない現実が全て見えてくるような状況になると。いわゆる自殺者や貧困の拡大が、恐らく二〇年まではオリンピックということで発展はしていくだろうけど、その後、うたげの後と申しますか、非常に私もこのことを思っておったんですよ。なるほど、これはいい指摘だなと。この後、二〇年以降がどうなっていくかということが怖いなということでありますけれども。
 大臣、この二年間のアベノミクスによって更に一極集中が進んできたという状況をどう見ておられるのか、地方と対比して、そのことをちょっとお聞きしたいと思います。
#31
○国務大臣(石破茂君) 大胆な金融緩和によって過度の円高水準は脱しましたと。そしてまた、株は上昇に転じましたと。機動的な財政出動によって、地域によって経済は好転してきましたということでございます。
 ですから、アベノミクスなるものによって、日本全体は少なくとも過去のあのどうにもならないねという絶望的な雰囲気からはかなり脱しつつあるのだが、中央と地方というものを比べてみたときに、御指摘のように、株を持っている人ってそんなに地方にたくさんおりはしません。あるいは、企業の海外展開が進みましたので、以前であれば、輸出が増えて大企業がもうかれば、それに連なるいろんな地方の企業群というものがそこに立地した企業を中心として潤っていった。だから、グローバル経済がローカル経済にきちんと連動しておった、ローカル経済がグローバル経済にと言った方がいいですかね、そういうふうな構造があったのですが、そこががらっと変わってしまいまして、多分工場の立地数というのは一番大きかったときの六分の一になっていると思っております。
 そうすると、そういう波及効果がありません。公共事業もいつまでもどこまでもできるものじゃありませんということで、しかし、消費税は同じように上がっていますから、そして輸入食品が上がる、そして輸入資材が上がるということで、地方のように農林水産業に従事をする人が多い、あるいは車が多いというところはこの円安によってかえって暮らしが苦しくなったじゃないの、賃金は中央ほど上がっていないじゃないのということがあって、地方の方がアベノミクスの恩恵というのを受けるのが少ないという認識に立っておりますからこそ、我が政権としては、このアベノミクスというのは単に大胆な金融緩和と機動的な財政出動だけじゃないと。地方が持っている潜在的な、第一次産業でありますとかサービス産業でありますとか、そういうふうな地方の力を最大限に引き出すことによって、総理の言葉を借りれば、アベノミクスの効果を全国津々浦々までにということを考えておるものでございます。
 ですから、ここに至る、ここの時点でどうなんだと言われれば、東京に比べて地方の方がそのアベノミクスなるものの恩恵というのか、効果というのか、それが数字としては少ないと。ですから、これから先、日本全体を引っ張る成長の起爆剤として地方の持てる潜在力を最大限に発揮するのだということで、ローカル・アベノミクスというのを位置付けていると私は考えております。
#32
○野田国義君 この二年間、今申し上げましたが、中央集権が進んだことは間違いないと思うんですね、逆に戻ったということ。それで、これは地方分権あるいは地域主権ということをしっかり今後地方の自由度を上げながらやっていくということは、もう方向性としては恐らく大臣もそう思っておられると思いますから、大胆に財源も渡すというようなことでお願いをしたいと思いますし、また、この中央集権の中で、一極集中、これは以前遷都論とかいろいろあっておりました。私も期待はしておりましたが、いつの間にかもうなくなった。そして、三・一一以降も、これは民間の企業もそうでしたね、分散しなくちゃいけないと。当然、これ、中央省庁もしっかりと分散をしていくということが大切なことだと思います。ですから、思い切った、そういった霞が関も分散させると。
 私は今福岡から来ております。当然飛行機でありますけれども、大阪辺りで国会が半分ぐらいあれば、大阪、新幹線でいいわけでありますけれども、そういった大胆なことも考えながらこの一極集中は是正していかなくちゃいけないんじゃないでしょうか。どうでしょうか。
#33
○国務大臣(石破茂君) 全くお説のとおりで、企業の地方分散というのを我々はお願いしているわけですね。コマツのみならず、YKKのみならず、企業というものはなるたけ地方に分散してくださいねということを言っておきながら中央が何にも移転しないんだったらば、誰もこんなものは本気にせぬですよ。やっぱり中央のいろんな省庁の地方への移転ということは、私どもとして考えていかねばならないことだと思っております。異次元というのはそういうことも含むものだと私は思います。
 そのときに重要なことは、バナナのたたき売りではございませんので、どこをどこに移転をするということがいいのだろうかということは考えていかなければなりません。
 私、何人かの自治体の首長の方にお願いしているのですが、中央省庁のみならず、いろいろな機関がございますね、何たら大学校とか何たら研究所とか。昭和六十年代の終わりぐらいに分散しました。いろんなものを分散しましたが、本当に地方に行ったというのは、当時の大蔵省が持っていたお酒の研究所でしたっけか、醸造研究所といいましたか、正確には覚えていませんが、あれが広島に行っただけの話で、ほかのものは、例えば関東農政局が霞が関から大宮に行きましたとか、そういう全部首都圏だったのですね。ですから、そこへ勤めている人にしてみれば、霞が関に通うのが大宮に変わりましたとか、霞が関に通うのが横浜に変わりましたというだけの話であって、それが本当に全国に移転したかといえば、それは少し違うのではないか、私、まだ当選一回、二回の頃でしたが、そんな印象を持ったことを覚えております。
 だとすれば、それぞれの自治体において、例えば、福岡県にこういうものが来てくれれば福岡県にまさしくふさわしいし、今、霞が関にあるよりもよっぽどこちらの方が効果が出るよというようなことは自治体の側からも言っていただきたいなと思っているのです。単にいろんなものをちょうだいねという話ではなくて、福岡なら福岡の特性、あるいは石川なら石川の特性、あるいは、どこでもいいのですが、長崎なら長崎の特性。だから、我が県に、我が地域にふさわしい中央の機関はこんなものだと、我が県に来た方がより東京にあるよりも効果は出るよというような議論をしていかなければいかぬと。
 ですから、民間や地方にお願いをするということであれば、すべからく中央は範を示さなければ誰も本気にしないということを私、肝に銘じておるところでございます。
#34
○野田国義君 これはまさしく政治のリーダーシップだと思いますので、しっかりリーダーシップを発揮して思い切ったことをやっていただきたい、そのように思います。
 それから、平成の大合併、三位一体の改革についてちょっとお伺いします。
 このことは本当に、国の形を変えるということで、我々、本当に市町村長にとっては、知事もそうだったかも分かりませんけれども、命懸けと申しますかね、いろいろな物語がその地域地域でありました。
 この平成の大合併でございますけれども、私は、いろいろなことが言われております、当然、少子高齢化に対応していかなくちゃいけないとか、広域的な町づくりをしていかなくちゃいけないとか、専門職員の配置あるいは住民サービスの提供体制の充実とか、そういう中でやったわけでありますけれども、今その周りの、元のいわゆる役場を中心とした、衰退しているとか、いろいろな問題が来ております。
 しかし、私は、このことによって、小泉、当時、内閣だったでしょうか、非常に批判もあったわけでありますけれども、一ついいことを挙げるならば、いわゆるお役所仕事がなくなったということなんです。本当に市民から見てもおかしいと言われるようなものが、まあ市長から見てもそうでしたけれども、たくさんありました。しかしながら、あの三位一体の改革、本当胃が痛くなるような、交付税がどんどんどんどん毎年減らされる、そして予算編成をしようとしても予算が固まらないというような状況、ですから、本当に必要なものだけを残せ、あとのものは省け、みたいな形の改革をやりました。
 ですから、そういったお役所仕事的な予算は随分となくなったのではなかろうかなと、そういう良さも評価しているところでございますが、片方では、今申し上げましたように非常に周りの自治体が衰退をしているとか、この平成の大合併、そしてこの三位一体の改革をどう大臣評価されるか、お伺いしたいと思います。
#35
○国務大臣(石破茂君) これは委員がもう市長として八女市の経営を行われ、そしてまた、青年市長会の会長として多くの若い市長さん方といろんな議論を積み重ねてこられた大きな経験の上におっしゃっておられることですから、私は本当に承るしかございませんが、いいこともいっぱいありました。いっぱいというか、ある程度はありましたが、やはり私の選挙区を見ましても、地方交付税の削減が余りに急であるということがございましたし、財政力の弱い団体には厳しいのではないかということがありました。あるいは国庫補助負担金改革においては、単なる国の負担率の引下げにより地方の自由度や裁量の拡大につながらないのではなかったかとか、いろんな御指摘があることはよく承知をいたしております。
 また、例えば私の鳥取市などというのは幾つもの町村合併いたしました。やっぱり人口が三千人とか二千人とかちっちゃな町や村にしてみると、それまで村長さんがいて、役場があって、議員さんがいてということでかなり行政のきめ細かい対応が行き届いたのが、それが鳥取市ということになっちゃうと、もう役場もなくなった、村長さんもいなくなった、議員もいなくなったというのはなかなかつらいねというところがあることもまた事実でございます。
 ですから、それをこれから先どのようにしていくかということもまた当委員会の御議論だと思っておりますが、ただ、だから失敗だったと言うつもりは私はないのでありまして、おっしゃいますように、お役所仕事がなくなったということもございますでしょう。
 例えば、薬を飲んでもちっとも効かなかったじゃないかというお叱りをいただくことが間々ありますが、じゃ、飲まなかったらどうなっていたのということも併せて考えなければいけません。仮に大合併を行わなかったとせば、合併しなかったところは一体どうなっていただろうかということも併せて考えませんと、議論としては均衡を失するのではないかと思います。
#36
○野田国義君 合併とは究極の行財政改革であると。今おっしゃったように、本当に首長もさらけ出したわけですよね、もう辞めると。あるいは、多くの議員さんたちも辞めていったということでありますが、そういう方のためにも是非とも平成の大合併が成功したんだと言われるような施策を今後展開をしてもらいたいし、当時は道州制になるんだという中での話だったんですね。途中からそれが消えちゃったものだから、じゃ、どうなのということになっておるということもこれは事実でございますので、披瀝をさせていただきたいと思うところであります。
 次に参りますけれども、道路や橋、駅、トンネル等のハード事業、地方の要望が一番多い、今回の恐らく地方創生の中でも非常に多いんじゃなかろうかと思いますけれども、非常に私のところもそういうところが整っているところでございますけれども、しかしながら、これをよく見てみますと、本当にそういったハード事業ができたところが発展をしているのか、じゃ、人口減につながっていないのかということですよね。
 恐らく、全国、逆に出口になったと。出口になった。これが入口になってくれればいいんですけれども、出口になって過疎が進んでしまったというような地域もたくさんあるということだと思いますが、大臣、その辺りのところ、全国を行脚されてどうお考えになっておりますでしょうか。
#37
○国務大臣(石破茂君) これは昔から言われている話で、ストロー現象とかバキューム現象とかいって、そういうふうに交通網が整備されたことによって寂れちゃったところというのは山ほどあるわけでございます。
 ですから、当たり前の話ですが、どこにでもあるというところであれば、高速交通体系を使って、どこにでもあるような町であれば誰も来ませんですよ。逆に、そういう高速交通体系ができたことによって、私の西日本でいえば、神戸とか広島とか岡山とかあるいは大阪、飛行機を使えば一時間で東京へ行っちゃうわけですから、それだったら、そういうところへ行って買物した方がいいでしょうという話になって、人もお金もどんどん出ていくということに相なるわけでございます。
 そうしますと、日本国中見ておって、そこの地域が発展をしているというところが、これは絶対条件、十分条件でちゃんと分析をしなければいけません、必要条件、十分条件で分析をしなければいけませんが、交通至便なところが栄えているかというと、必ずしもそうでもないと思います。
 例えば、島根の邑南町なんてかなり気合の入った交通不便なところですが、そこにしかないものを求めて大勢の人がやってくると。あるいは、島根県の大田市にある中村ブレイスという会社がありますが、何でそこに全国から若者が殺到して職を求めるかということを考えたときに、そこにしかないものを作っているからだということがございます。
 我々の中国地方で申し上げれば、中国山地というものの、例えば鳥取、岡山県境とか鳥取、広島県境というのは日本最大の過疎地と言われるところなんでございますが、そこは実は中国地方で一番最初に高速道路が通ったところでございまして、だとすれば、そこが栄えたかというと、そうでもなかったということですから、そこはもう道路ができ、高速鉄道ができ、航空網が発達するということ、すなわちその地域の発展を意味するものではない。そこにしかないもの、そこにしかいない人というものをつくるかは、永田町、霞が関がひっくり返ってもできることではございません。
#38
○野田国義君 おっしゃるとおりで、竹下内閣のときでしたか、一億創生ということで競い合いましたけれども、あのときは日本一物語と言っていました。しかし、日本一物語ではやっぱり人は引き付けられないということで、私、よく市長当時使った言葉は、オンリーワンの町づくりというようなことでやってまいったことを今思い出したところでございますけれども、ちょっと先ほど、アベノミクスのとき言い忘れたんですが、私ちょっと今考えますと、GDPですね、こういう国内生産とか経済指標で国民あるいは地方のことを考えるというのは、ちょっとまたこのアベノミクスによってまたそこの経済、経済という至上主義的なものが戻ってきて、我々はやっぱり幸福度とか満足度とかそういう指標で測るべきじゃないか。
 日本は特に、ブータンの御夫妻見えたときに、国王の、本当に改めてそういう町づくりを、国づくりをやっていかなくちゃいけないなというようなことを皆さん思われたと思いますが、しかし、時がたてばまた忘れて、そういった経済、経済と一辺倒になっているのもちょっと私は是正すべき、考え方を変えるべきではなかろうか、そのように思っているところであります。
 それから、先ほどちょっと質問もあっておりましたけれども、いわゆる、地域はやっぱり基幹産業ということになるわけでございますけれども、私のところも地方でございましたので、農業、お茶や花卉、花ですね、そういう地場産が非常に、農業が盛んに行われておりました。と同時に、片方では伝統工芸品、仏壇、ちょうちん、手すき和紙、あるいはひな人形、弓矢の矢とかたくさんのたくみの技があったわけでありますけれども、ここを再生すればこれは全く地方創生につながるということで、我々も、恐らく多くの首長も、そしてまた地域の方々も努力をされてきたと思います。しかしながら、なかなかこれがうまくいかなかった。
 しかし、その後うまくいっている、例えば八女でありましたらば電照菊なんかがすごいんですね。非常に年収もいいんです。そこにはやっぱり後継者もたくさんいるんですね。後継者も、青年部もしっかりした青年部があるということでありまして、やっぱりそういった基幹産業、地域のですね、ここを発展させるということがイコール地方再生につながるのではないかと思いますが、そのところをひとつ大臣の見解をお伺いしたいと思います。
#39
○国務大臣(石破茂君) いいものはいっぱい日本国中にあるのですが、それに対してどう一工夫するかということと、どうやってこれを世界に発信をするかということなんだと思います。
 委員各位御案内のとおり、日本が貿易で赤字なのはイタリアであり、そしてまたフランスでありということになるわけで、じゃ、みんながフィアットの車に乗っているかというとそんな話は聞いたこともないですし、みんながシトロエンの車に乗っているかというとそんなもの余り見たこともありませんし、それはいわゆるローテクと言われるものだけれども非常に価値が高いもの、服飾品でありますとか、あるいは農林水産物でありますとかね。そういうもので世界中稼いでいるわけですよね、イタリアとかフランス、あるいはスイスもそうかもしれません。
 委員の御地元のお茶を始めとして、すごくいいものはあるんだけど、どう一ひねりをして価値を上げるか、そしてどうやって世界中にそれを広めるかというのは、やっぱりその地域の名産品というものを国も一緒になってその価値を上げるという努力は必要なんだと思います。
 恐れ多いことですので余り口にしてはいけませんが、例えば宮内庁御用達というようなものがあります。それをどう扱うか私どもがとやかく言うことではございませんが、ロイヤルブランドみたいなものをどのように考えるかということもございます。
 ですから、日本にあります物すごくすばらしいものを、いかにして一ひねりをし、いかにして売るかということでありまして、それはもう基本的に大事なのは、自分たちのところなんてどうせ駄目なんだというものが売れるわけがないのであって、やっぱり自分たちのものは日本一なんだ、世界一なんだという自信と誇りというものを持っていただくために、どうやって政府としてお手伝いができるかということは本当に一生懸命考えていきたいと思っております。
#40
○野田国義君 ちょっと農業で一言だけ言わせていただくと、よく市長会なんかでいろいろな市長なんかと話していると、大体、農業は農林省と逆のことをやればいいよねとか本当に話していましたよね、真面目な顔してね。これが一つ大きな問題だと思いますので、しっかりと取り組んでいくということが、今おっしゃったような形で、思っております。
 それから次に、観光交流人口の増加、ここも非常に大切なことなんで、私も力入れて当時やらせていただいたことを思っているんですが、ここで、この間から、私も辞めて六年になるんですけれども、賞をもらうからということで連絡がありまして、ちょっとその表彰式にも参加させていただいたんですが。
 私、ちょうど市長になるときの公約にも挙げたんですけれども、古い町並みが残っておりまして、それを、いわゆる伝統的建造物群ですね、白壁の町並みでございますけれども、これを活用していこうということで、台風が来て、もう本当に吹き飛ばされてしまったんですね。そこで、市民の本当に有志が立ち上がって、何とか残していこうということでありました。地元の反対も非常にきつかったわけでありますけれども、しかし、放っておけば町はなくなるわけでありますから、やっぱり伝統的建造物群でずっと整備をしてまいりました。
 そうしましたら、サントリー文化賞ですか、そちらの方をいただきまして表彰をされたわけでありますが、これは当然、交流人口と同時に、その評価理由としては、移住でした。そういう古い町並みのところに若い人たちが、一つを整備しますと、是非とも私も入りたい、ここに入りたいということで、結構な競争率になるんですね。
 そういうことであったということでありますし、また、農業が基幹産業でありましたので、六次産業的な、直売所をつくって、レストランをつくってとか、そういうような取組もしたところでございますけれども、この観光。私、ちょっと観光のことでいろいろと思いもありまして、ネットを引いたら観光カリスマという人たちがおられます。私も、黒壁さんなんかに職員を派遣したり、やって勉強させていただいたんですけれども、本当にこの交流人口、観光というのも非常に大切な施策だと思っております。
 ですから、まねるというか、そういう中から活性化につなげていくということが大切なことでありますけれども、大臣、ちょっとこのことについて、観光事業について、地方創生とどうつなげていくのか、お答えいただきたいと思います。
#41
○国務大臣(石破茂君) 定住人口はそんなに簡単には増えません。とすれば、いかにして交流人口を増やすかということを考えるときに観光というのは一番大きなキーワードになるはずでございます。人は来るけど、落ちるのは金ではなくてごみではあるということになると、それはどうにもならぬわけで、どうやってお金を落とすかということを考えたときに、今までの入込客数という数字で測っても仕方がなくて、どれだけの人が泊まっていただけるか、泊まっていただけると大体お金を落としてくださいますので、そういうことだと思います。
 北海道なんかを見てみますと、日本人が使うお金と、台湾であり、あるいはインドネシア、シンガポールでありという外国人の方が使われるお金は、それはまあ、めったに来ないというせいもあるかもしれませんが、外国人の方がたくさん使っていただくということもございます。このときに、いかにして交流人口を増やすかということを考えたときに、先ほども申し上げましたが、今だけ、ここだけ、あなただけというのがないと人なんか来るわけなかろうと。いつでも、どこでも、誰にでもというんだったら、何もそこに行かなくてもいいんで、今だけ、ここだけ、あなただけというものをどれだけその地域において提供できるか。
 ですから、サントリー文化賞をもらわれました委員の御地元、八女福島地区というんですか、やっぱりそこに行かなきゃ見られないわけですよね。そこに行かなきゃ食べられないものがあって、そこに行かなきゃ会えない人がいるわけで、それが観光を発展させる一番の原動力ではないだろうか。
 そして、日本には不思議な言葉で、名物にうまいものなしという言葉は、私は日本から追放した方がいいと思っておって、うまいものでなきゃ来るわけないのであって、人は。やっぱり、名物だからおいしいねということでないと二度と人は来ないわけでございます。
 そしてまた、従来のように観光会社さんとだけ付き合っておれば人が来るという時代ではございませんので、どうやって個人の方々に観光地あるいは観光産業がアクセスするかということと、あとは、外国にどう売るかということは、繰り返しになりますが、宇都宮からかなり遠いところに外国人が山とやってくる居酒屋さんがありますと。そこは何ですかというと、何と猿がおしぼりを持ってくるという大変な居酒屋でありまして、そこはもう、何せ外国にはニホンザルはいないものですから、これはすごいぜということでネットで配信したらもう山ほど人が来たということであります。何か、気が向けばお酌もしてくれるという話ですが。
 そういうやっぱり、今だけ、ここだけ、あなただけということと、地域の人が、ここ、いいとこだよねと言わないと人は来ません。どうせあんなとこはというようなところに人が来ると思う方がおかしいのでありまして、それはやはり、自信と誇り、創意と工夫、それをどうやって国がお手伝いできるかということだと思います。
#42
○野田国義君 こういった町づくりも一朝一夕にはできないと。ここももう二十数年掛かりまして、やっとそういった賞もいただいたということであります。
 それで、先ほど相原さんの方からも話あったかと思いますが、地方の交通体制でございますけれども、これも一つの成功事例として、おかげさまで、これは去年だったと思いますが、国土交通大臣賞をいただきました。デマンド型のいわゆる予約型乗り合いタクシーでございますが、これ、私もずっとやっていく中で、本当に地方のバス、もったいないですよね。五十人乗りに、本当乗っているときの方が珍しいということで、空気を運んでいるんじゃないのと、そういうようなことを冗談でよく言っておりましたけれども、特に田舎は停留所までが行けないんですね、高齢者は。だから、やっぱりデマンド、しっかりと玄関口までドア・ツー・ドアでお迎えに行って、そして買物あるいは病院、温泉などに行っていただくというようなことをやるしかないというようなことで方向性決めてやっておりましたところ、国土交通大臣賞をいただいたということでございますが、この地方の足についても、やっぱりそういった固定観念なんかを捨てて、本当に地域に合った交通体制というものはどういうものだということを構築していくということが大切なことであろうし、先ほども言っていただきましたように、それもやっぱり国が主導をしていただくということも大切なことだと思います。大臣の御答弁をお願いいたします。
#43
○国務大臣(石破茂君) これは本当に何が一番いいのか。私、昔、運輸委員長をしておりましたときにそういう話を考えたことがありまして、何が一番そういう方々に、地域にふさわしい交通手段なのか、モーダルシフトというのをどう考えるべきなのか。鉄道であり、あるいは飛行機であり、自動車であり、船であり、というのを、それは全部あるのが一番いいに決まっているんですが、全部そろえるなんという国は世界中どこにもないのでありまして、日本の場合には新幹線も、飛行機も、鉄道も、バスも、船も、みたいなことでありますが、その地域に最も合った交通体系とは何なんだろうかということを思います。
 先ほどの相原委員の御質問を聞きながら思ったんですが、例えば、ちほく高原鉄道というのは何でなくなっちゃったんだろうねということを考えたときに、それはいろんな理由があるんだろうと思います。ただ、これから先、高齢化が進んでいく世の中にあって、何が一番高齢化にふさわしい交通手段なんであろうかということは考えていかなければなりません。
 ここで、岩手県でしょうか、みちのりバスというのが大変な大成功を収めたと。過疎地におけるバスなんてどうせ駄目さという話ではなくて、恐らく八女も似たようなお話なのかもしれませんが、過疎地にふさわしいバス経営とは何なのだということを考えて、岩手県でみちのりバスというのが成功したと。あるいは北海道の十勝バスも同じような試みかもしれません。その地域に合った交通体系とは何であり、その地域に合ったバスとは何であり、鉄道なんて全部駄目さという話ではなくて、富山のLRTの例ばっかり挙げて恐縮ですが、鉄道だって本当に定時性というものと、それから省エネということを考えたときに、鉄道の生きるべき道というのもあるはずでございます。そこは、地域におけるモーダルシフトというものをこれから先の社会の在り方にふさわしいものに変えていくということは極めて重要だと思っております。
#44
○野田国義君 どうもありがとうございます。
 もう時間が来ましたので、最後に、私、大学のことを聞こうと思っておりました。寺田さん、秋田の国際教養大学ですか、それと大分の平松知事が、本当大丈夫だろうかなと思っていたんですが、このAPU、すごい成果を上げているということでありますので、地方の大学が、特色を持ったそういった大学をつくって、そして地域の人たちが行くというような取組が地方創生にとって必要なことではないかと思います。
 どうもありがとうございました。
#45
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。
 最初に総務大臣からお聞きをしたいというふうに思っております。
 都市圏から地方圏へ人口の流れをつくり出すということで、定住自立圏構想が推進をされてきたわけであります。現在までに、これは十月一日現在でありますけれども、九十七団体が中心市宣言をし、そしてまた、三百八十六団体によって八十二圏域が形成をされているというふうに伺っております。
 さらに、これを踏まえて、踏まえてというか、更にもっと広域的に取り組もうということで、活力ある地域づくりを通じた新しい成長の実現のために地方中枢拠点都市構想というのが今出されているわけでありますけれども、これまでのこの定住自立圏構想の取組をどういうふうにまず評価をされているのか、そしてまた、これまでの取組を踏まえて来年度以降のこの地方中枢拠点都市をどういうふうに推進していくのか、まず伺います。
#46
○国務大臣(高市早苗君) 今委員が御紹介いただきましたとおり、現在、八十二圏域、延べ三百八十六団体でこの定住自立圏形成されております。これは、人口おおむね五万人以上の規模で、一定の中心性を備える都市を中心とした圏域を対象に、集約とネットワーク化という考えに基づいて推進しております。
 ところが、やはり少し大きな規模、例えば指定都市や中核市などにおいてはこのような取組が、集約とネットワーク化という形の取組が進んでいない、こういう問題意識に立ちまして、今度は地方中枢拠点都市圏という構想を進めようということです。これは相当の規模、それから中核性を備える中心都市が近隣の市町村と連携をして、地方が踏みとどまるための拠点、これは、新たに産業を起こしたり、かなり高次の都市機能もつくっていく、こういったことも考えながらの構想です。
 今年度から国費によるモデル事業を開始しまして、現在は九団体に先行的に都市圏の形成に向けた準備をしていただいておりますので、その検証を通じて地方交付税措置を検討したいと考えております。来年度におきましても、この地方中枢拠点都市圏に取り組む団体、数を更に広げていくために、今年度に引き続いて国費による支援を行ってまいりたいと思います。
#47
○横山信一君 地方中枢拠点都市圏、これが現在九団体ですね、が行われていると。さらに、来年度に向けても更にこのモデル事業を増やしていくということで、非常に期待をしているところであります。
 この地方中枢拠点都市圏構想の推進要綱の中には、実現されるべき中長期的な将来の人口、それから高齢化率等の目標を含む将来像を提示するということになっておりまして、地域経済、高次都市機能、そしてまた生活関連機能に関する明確な成果指標、KPIを設定することになっております。それは具体的にどのようなものを想定されているのか、伺います。
#48
○国務大臣(高市早苗君) KPIの設定でございますけれども、今モデル事業に取り組んでくださっている団体においては、その成果指標として、例えば、地域経済に関しましては新規の求人数、都市高次機能に関しては中心駅の利用者数、生活関連機能に関しては保育所入所待機児童者数などが検討されていると。このほかにも、詳細に地域によって様々指標を考えていただいていると伺っております。
#49
○横山信一君 後ほどまた質問させていただきたいと思いますが、集落ネットワーク圏と定住自立圏と、そしてまたこの地方中枢拠点都市圏という、この三つがそれぞれの広域連携によって新たな都市圏から地方への人の流れをつくり出す重要な広域連携だというふうに捉えておりますけれども。
 今度は石破大臣にお聞きをしたいんでありますが、活力ある地域づくりを通じた広域連携の推進、これは我が党でも九月に発表いたしました活気ある温かな地域づくりを目指してという提言の中で、人口減少社会における反転攻勢のとりでを築くために、従来の定住自立圏構想を更に一段と進めながら、地方中枢拠点都市圏の形成を図るということを提言をさせていただいております。
 一方、地方中枢拠点都市圏というのは、国交省の進めております高次地方都市連合と重複するということが指摘をされております。
 まち・ひと・しごと創生会議の総合戦略の骨子案の中では、この地方中枢拠点都市圏、そしてまた都市雇用圏、そしてさらに今申し上げた高次地方都市連合、こうしたものの圏域の統一ということを考えておられるということが示されております。この圏域概念の統一というのは具体的にはどのようなものを考えておられるのか、お聞きをいたします。
#50
○政府参考人(山崎史郎君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、総合戦略の策定におきまして、この圏域概念の統一、これにつきましては、総務省、経済産業省、国交省、さらに私どもの本部で一緒に現在検討を進めているところでございます。
 基本的には、雇用創出効果を発揮でき、まさに各府省が連携した支援を行っていくと、そういう形のものでの圏域設定ということを目指して現在検討を進めていると、こういう状況でございます。
#51
○横山信一君 なかなか具体的なお答えができないということなんだろうというふうに思いますけれども、それだけ難しいことなのかなということも考えておりまして、しかし、それだけにこの概念を統一するということがこの創生本部の重要な使命の一つであろうというふうにも考えております。
 この地方中枢拠点都市圏の推進要綱の中では、都道府県の役割として、産業振興、それから医療、地方公共交通、それからインフラの整備等、都道府県が担任する事務について、地方中枢拠点都市圏に関する取組と円滑に連携できるよう調整を図るということが書かれております。定住自立圏の推進要綱にも同様な趣旨のことが記載をされております。
 広域連携により行おうとする施策と、それから都道府県の果たすべき役割というのをここでやはり整理をしておく必要があろうかと思うんですけれども、その点についてはどうお考えになりますか。
#52
○国務大臣(石破茂君) 日本語はなかなか難しいのでありまして、地方中枢拠点都市圏、都市雇用圏、高次地方都市連合、何がどう違うんだというのは聞いて分かる人はまずいないと思います。何が何だか分からない概念をいっぱい作って、それはもう紙の上ではきれいに整理ができるのかもしれませんが、実際に運用してみると、非常に、複雑怪奇とは言いませんが複雑であって、ここは何かの概念整理は必要なんだと思っております。
 今代理がお答えいたしましたように、そういうようなことで、総合戦略の取りまとめに向けて、とにかく分かりやすいものでないと物事が進むはずはないと思っておるところでございますが、さて、都道府県でございます。
 これは地方自治法におきまして、委員御案内のとおり、「都道府県は、市町村を包括する広域の地方公共団体として、第二項の事務で、広域にわたるもの、市町村に関する連絡調整に関するもの及びその規模又は性質において一般の市町村が処理することが適当でないと認められるものを処理する」と、こういうことになっておるわけでございます。個々の市町村では処理するのは難しい広域的な行政事務を行うというふうに位置付けられておるのに対しまして、地方中枢拠点都市圏などの広域連携施策は、各市町村が行う行政事務について個々に処理するのではなく、つながりのある市町村同士が自らの意思によって連携し、圏域を形成して処理をすることにより、基礎自治体としての役割をより有効に発揮しようとするものでありますということがお答えに相なります。
 こういうような圏域を形成することにより、人口のダム機能の発揮や生活関連サービスの向上、雇用の創出等が期待されるということになるのです。ここにおいて都道府県がいかなる調整の役割を果たすか、主導的な役割を果たすかというのは極めて重要なことでありまして、そういうことであれば都道府県がやればいいのではないかということには相なりませんが、都道府県がこのようないろんな広域連携について主導的な役割を果たすということは重要でございます。
#53
○横山信一君 非常に概念的に難しいものですから、なかなか私も理解をするのが大変なんですけれども、その都道府県が重要な役割を果たしていかなければいけないんだということだけは理解はできたところでありますが。
 ところで、集落ネットワークをちょっと飛ばしまして、関連するのでそのまま石破大臣に質問させていただきたいんでありますけれども、この三つの圏域、三つの圏域というのは、集落ネットワーク圏とそれから定住自立圏とそれから地方中枢拠点都市圏というこの三つの圏域でありますけれども、都市部から地方への人口の流れ出す施策としてのこの三つの圏域については、それぞれ、何というか、キーワードが示されておりまして、例えば、集落ネットワーク圏であれば集落を維持して活性化のために持続可能な集落にするとか、あるいは定住自立圏であれば人口流出のダム機能の確保をするでありますとか、そういうキーワードがあります。地方中枢拠点都市圏では、先ほど申し上げましたけれども、人口減少の反転攻勢のとりでというふうにもキーワードが記されているわけでありますが、それぞれの圏域があって、それぞれが独立して進んでいくということではなく、創生本部の中では、それを横串を刺していくという地域活性化プラットフォームという、そうした連携の在り方が示されているわけでありますが、この地域活性化プラットフォームの活用において今検討されている取組というのはどんなことがあるのか、お聞きしたいと思います。
#54
○政府参考人(内田要君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のように、地方活性化プラットフォームでございますか、これは本年の五月に、三十三件でございますか、余りの地域活性化モデルケースを選定して一生懸命横断的に御支援をしておるところでございます。
 具体的には、関係省庁の課長さんクラスがチームを組みまして自治体に赴きまして、首長さんと、あるいは、先生おっしゃるように、連携する首長さんとも膝詰めで御相談して進めておるところでございます。例えばこの中では、地方中枢拠点都市圏の例でございますけれども、熊本市でございますとか、あるいは愛知県設楽町、東栄町、豊根村の三町連携などがございます。
 今後予定されております、御審議いただいております地方版の総合戦略にもこのような連携を盛り込んでいただいて、私どもといたしましても、まさに委員御指摘の横串を刺して、その実現に向けて必要な御支援を推進してまいりたいと、かよう考えております。
 以上でございます。
#55
○横山信一君 一口に横串を刺してといってもなかなか難しいわけでありまして、今の御答弁を聞いていても非常に手探りで進んでいるという実感を持つわけでありますが、しかし、この連携ができていかないと、せっかくそれぞれ個性を持った事業が推進されていても、連携があって初めてそれぞれ総合的な力を発揮できるんだというふうに思っておりますので、できるだけいい具体例を引き出しながら、この連携をうまく取り進めていただきたいというふうに思います。
 集落ネットワーク圏のことについて伺ってまいりますが、過疎地域では集落の小規模化、高齢化が進んでいると、言うまでもないわけでありますが、一方で、集落単位では環境保全とか食料供給とか地域文化の伝承、これが維持することが非常に難しくなってきているという、そういう状況にあります。
 そういう意味では、その基幹集落を中心とした複数集落を一つのまとまりとして捉えようとするこの集落ネットワーク圏というのは私は大事な考え方だというふうに思っておりますが、この集落ネットワーク圏を維持するに当たって大事な点が幾つかあろうかと思うんですが、その中の一つには地域住民の理解を進めていくということもあるでしょうし、そしてまた、その集落ネットワーク圏を進めていく人材というか、人をどうやって確保するか、あるいは育てていくかという、そうした観点もあろうかというふうに思いますけれども、多分これで最後の質問になるんじゃないかと思いますが、高市大臣にお願いしたいと思います。
#56
○国務大臣(高市早苗君) やはり今、条件不利地域、過疎地域など、単独の集落ではもう様々な問題解決ができなくなりつつあるということで、基幹集落を中心としてこの周辺の集落との間でネットワークをつくって、まずは生活基盤をしっかり確保しながら小さなビジネスも育てていくということです。そうなってきますと、やはり地域住民の理解を深める、地域の住民が主役になってやっていただかなきゃいけませんので、先生おっしゃるとおり、大変これは重要なことでございます。
 特に、市町村がまず住民の一体性のある地域というものを基に集落ネットワークの圏域を設定しなきゃいけませんので、その圏域の設定に当たって、市町村は地域住民のお声をよく聞いて合意を形成していただく、これが大事です。
 で、人材。この人材も、結局この取組を行うことによってどういう将来像があるのかといったことも含めてしっかりと皆さんと議論を深める場を設定していただくことと、あと具体的な取組についてきっちりと進めていただける、そういう人材が必要ですので、圏域内でもいいです、圏域外でもいいですので、専門家からのやはり助言、協力を得ることが必要だと思いますので、総務省としましては、集落支援員の積極的な活動など、人材についても支援をしてまいりたいと思っております。
#57
○横山信一君 時間ですので、終わります。
#58
○松沢成文君 みんなの党の松沢成文でございます。
 今日は、地方創生の中の一つの具体論として、ゴルフ場利用税、これをまた前回の予算委員会に続いて取り上げてみたいなというふうに思っております。
 前回も話の初めに安倍総理に聞いたんですが、総理から答弁がなかったんで、これは通告していませんので、石破大臣、答えられる範囲で結構なんですが、まず、石破大臣はゴルフというスポーツをやられますか、やられませんか。もし、やるにしてもやらないにしても、ゴルフというのは大臣から見てスポーツですか、娯楽ですか、あるいはお金持ちの賭け事でしょうか、賭け事と言っちゃいけないのか。何というかな、娯楽か、スポーツか、それか、あっ、違う違う、こう聞いたんだ、接待ですか。この三つ、どれでしょう。
   〔委員長退席、理事岡田直樹君着席〕
#59
○国務大臣(石破茂君) 極めて難しい御質問で、私自身はいたします。いたしますが、この仕事に就きまして以来、めったにやることがなくなりまして、もうここ十年ぐらい、最後にやったのは、どこか外国でお休みの日に、出張しているときに、これも向こう、何しろ相手いませんので、そのとき、もう十年ぐらい前にやったのが最後かなというような感じがいたしております。
 これは、スポーツであり、娯楽であり、接待でありと、それは全部の要素を持っていると思います。これは、お金持ちのということを言われますが、私の選挙区でもそうですけど、決してお金持ちのスポーツというわけではなくて、一般の方々が楽しんでいただけるような、大体地方はプレー代安いですから、一万円ちょっとあれば、セルフで行けばもう十分一日楽しめるということでございますので、それは奢侈的なものもあろうかと存じますが、決してそういうようなものでもない、いわゆる一般の方々の楽しみとして定着しているものだと認識をしております。
#60
○松沢成文君 それでは、大臣の想像の中で、今、日本でゴルフをプレーされているゴルフ人口というのは、大体どれぐらいあるとお考えですか。それから、いや、分からなければ分からないでいいんです、日本広いですから、ゴルフ場というのは大体何か所ぐらい日本にあると想像しますか。
#61
○国務大臣(石破茂君) 御通告をいただいておりますゴルフ場の数というものにつきましては、全国で二千四百八というのが平成二十四年度道府県税の課税状況等に関する総務省調べというところから出ておるものでございます。
 済みません、ゴルフする人がどれぐらいいるのかというのは、大体百万人ぐらいかなと思いますが、違っていたらごめんなさい。
#62
○松沢成文君 まず、ゴルフ人口というのは、百万どころか九百万なんです。それで、これは、私も調べて驚いたんですが、日本人誰でもやった経験がある、特に男子ならば、野球ですね、野球よりも全然多いんです。それから、今、都市部でやっぱりはやっているテニスですよね、テニスよりも多いんです。ゴルフは全体で六番目、まあ一位はウオーキングとか、二位が体操とかジョギングですから、もうこういうスポーツの種類としては、その後に多いのが水泳九百四十万、ゴルフが九百三十万、テニスがバドミントン、卓球と合わせて九百三十万、そして野球、ソフトボール合わせて五百三十万ですから、そういう意味では、ゴルフというのは、今大臣いみじくもおっしゃっていただいたように、もう老若男女、そしてお金持ちにかかわらずほとんどの、多くの国民が親しんでいる、そういうスポーツであるということですね。
 それから、ゴルフ場の方です。ゴルフ場の方は、大臣おっしゃるとおり二千四百ちょっとですね。このゴルフ場はどういう県が多いと思います。まあもちろん一番敷地が広いんで、北海道が一番多いんですね。その次に多いのが栃木とか茨城とか、東京の近郊でお客さんが取れそうなところ、関西でいうと兵庫とかが多いんですね。少ないところ、いわゆる人口が少ない、過疎県と言われているところですね。例えば、失礼ですが、大臣のふるさと鳥取県、ゴルフ場幾つあるか御存じですか。
#63
○国務大臣(石破茂君) 多分、両手で数えられるよりもちょっと多いかなという感じじゃないんでしょうか。ざざざっと考えてみて十三、四かなというふうに思いますが、それ以降もっと増えたかもしれません、なくなっちゃったのもありますので、最近やりませんのでちょっと正確な数字はお答えいたしかねます、ごめんなさい。
#64
○松沢成文君 まあ少ない方の県はやっぱり地方の過疎県が多いんですけれども、ちょっと少ない方から例を挙げますと、高知が十三、徳島が十四、島根が十一、鳥取が十六です。それから、福井が十三、山形が十九。これが二十以下の県なんですね。やっぱり地方の人口の少ないところはゴルフ場も少ない。しかし、こういう人口が少ない県でも十から二十のゴルフ場を抱えているんですね。ですから、このゴルフ場がどんどん衰退していったり倒産していったりすれば、地域の経済はおかしくなりますよね。あるいは地域の雇用がなくなりますよね。大体、一つのゴルフ場、平均で六十人ぐらい雇用しています。ちょっと多いと百人です。ですから、もしそれが倒産しちゃうと、そこでそれだけ失業していくわけなんですね。
 ですから、そういう意味で、ゴルフというスポーツあるいはゴルフ場という、まあこれ産業というのかな、こういうものもしっかりと地域に根付いて発展させていかないと、地域で工場がいなくなると同時にゴルフ場が潰れれば、それだけ地域の方困るわけです。地域の経済は衰退するわけです。
 じゃ、そういう観点から、今日はこのゴルフ場利用税の存廃について、関連の大臣も来ていただいたんで、お伺いをしていきたいと思います。
 まず、文科省。実は、先般の予算委員会で、文科大臣は高らかに、こういう税はやめるべきだと総務省に要請をしていると言っていました。その理由は、まずオリンピック招致しましたと、ゴルフは国体の競技にも入り、オリンピックの競技にも入って、完全にスポーツですと。スポーツの中で唯一、スポーツをするときに課税されるのはゴルフ場、ゴルフだけでありますと、これ自体がまず不公平であって、それで世界の中で、先進国の中でゴルフ場やゴルファーに課税を、ほかはしていないで、やっているのは日本だけです、これもおかしいと。スポーツ振興法ができて、そして、これから生涯スポーツをどんどん活性化させなきゃいけないのに、ゴルフというスポーツだけに課税をして、消費税と二重課税になって負担を掛けるのは極めて好ましくないと、ですから是非とも撤廃をするべきだと。まあ私、先に答え言っちゃいましたけれども、でも、そういう認識でよろしいですね、文科省は。
#65
○副大臣(丹羽秀樹君) 今、松沢先生おっしゃるとおり、ゴルフは今や子供から高齢者まで、障害者含めて非常に親しく広く行われているスポーツで、国民的スポーツでございます。二〇一六年のリオデジャネイロのオリンピックにおいても正式競技に復帰することも決まっています。これは、以前は一九〇四年まではあったんですが、それからゴルフは採用されておりませんでしたが、二〇一六年から採用されることになっております。
 そういった中で、生涯スポーツであるゴルフの振興の観点からゴルフ場利用税を廃止すべきであるということを文部科学省としても認識いたしております。また、この件に関しましてはしっかりと総務省に要望して、関係団体とも連携して利用税の廃止に向けて御理解を深めていきたいというふうに思います。
#66
○松沢成文君 気合の入った御答弁ありがとうございました。
 実は、私、九月にローザンヌにIOC、国際オリンピック委員会を訪ねてきて、そこの担当者の方何人かと会談をしました。その雑談の中でですけれども、ゴルフの話になって、日本もゴルフまた競技になるから進んでいるかという話になりまして、実は日本はゴルフ場に利用税が掛かるということを言ったらびっくりしていました。何でゴルフだけそんなことになっているんだと。私、ちょっと説明するのもなかなか難しかったんですけど、もうこれ世界の常識から見れば考えられないんですね。ほかのテニスやサッカーやラグビーが競技場を使うとき、どこで税金が掛かりますか。ゴルフだけに税金を掛ける、この何か罰則を与えるような、あるいはいじめるような、同じスポーツを愛する人なのに、この税制は絶対におかしいんじゃないかと言っておりました。このままいくと、日本はまたガラパゴスと言われるようになると思いますけれども。
 さて、経産大臣、経産大臣の秘書さんはSMクラブに政治資金で行っていましたけれども、ゴルフ場にもやはり政治資金で秘書さんはプレーをしに行くんでしょうか。
#67
○国務大臣(宮沢洋一君) 後援会活動などでどうしようもないときは恐らく行っていると思います。
#68
○松沢成文君 じゃ、御接待には、どうしようもないときは、使うときは政治資金を使うということなのかと思いますが、今日はそれが本題ではありません。
 経産大臣も、スポーツビジネス、様々なスポーツを活性化させるということは日本の産業振興につながりますよね。今、日本には約二千四百のゴルフ場がある。しかしゴルフ、利用税もあり、料金高いわけですね。幾ら切り詰めて、もうゴルフ場も過当競争ですから、安くしないと人来てくれません。徹底した内部を切り詰めて安い料金に設定しても、まだそれに八百円とか千円のゴルフ場利用税が乗るんですね。で、なかなかお客さんが集まらない。実は今、ゴルフ人口も減っちゃっているし、ゴルフ場は、今二千四百ある中で、法的整理にかかっている、民事再生法とか破産とか、こういうゴルフ場が八百もあるんですよ。それで、約十年間で百のゴルフ場が廃業に追い込まれているんですね。
   〔理事岡田直樹君退席、委員長着席〕
 それはもちろん、ゴルフ場の経営がずさんだったとか、あるいは会員権を預託金で取っていますから、それを返せなくなったりしていろいろと裁判にかかったり、そういうこともありますよ。ありますけれども、今、日本にたくさんあるゴルフ場がどんどん法的整理にかかる、そのうち廃業を余儀なくされる、もうこの十年間で百近く潰れているわけですから。
 そうするとどうなるか。地域の雇用も失われるし、地域で様々な関連物産も買うわけですね、ゴルフ場。それから、今ゴルフ場では、売店で地産地消で地域の産物たくさん売ってくれているんですよ。そういう経済もなくなってくるわけですね。ゴルフの経済波及効果というのはゴルフ場の売上げの一・七倍と言われています。今、約一兆円産業ですから、一・七兆円の産業の力があるわけです。それが今どんどん危機になっている。そのうちの理由の一つがゴルフ場利用税という高いコストなんですね。
 経済産業省として、地域の経済を振興する、その役割からして、ゴルフ場利用税の在り方はいかがお考えでしょうか。
#69
○国務大臣(宮沢洋一君) 私もゴルフの愛好家でございます。
 今のお話、恐らく、私この立場の前は自民党の税調の取りまとめ役をやっておりましたものですから、二十五年度改正、二十六年度改正、現場に立ち会ってまいりました。総務省といいますか市町村の方からいいますと、一部の自治体ではかなり税収の大きなウエートを占めているといったような問題がある。一方で、文科省的立場であればスポーツに課税するとは何事だということで、文部科学省から毎年その廃止要求が出てきております。
 実は、昨年の十二月にやったときには、二〇二〇年の話もあるし、今までは門前払いだったんですけれども、少し長い時間掛かるかもしれないけれども、検討事項として書いてもいいかなと実は思っておりました。その場の雰囲気見てみようと思っていましたら、結局、利用税廃止しようという方は実はお二人しかいなくて、この辺にたくさんいらっしゃいますけれども、やはり廃止には絶対反対だという方は二十人以上いるというのが実は現実でありまして、前向きに少し書けたらと思ったんですけれども、全く書かなかったというのが、これが現実でございます。
 一方で、ゴルフが白い目で見られているということも実は事実でありまして、公務員倫理規程では、飲食の場合は割り勘ならいいんですけれども、ゴルフの場合は割り勘でも駄目だというふうになっていまして、その辺をまず、法律じゃないわけですから、緩める方が先なのかなという気がいたします。
#70
○松沢成文君 ゴルフ場利用税、好ましくないとは思うけれども、議論を出すと反対派の人が圧倒的に多くてなかなか前に進まなかったということですね。それから、公務員の倫理規程にも、私もそれ存じ上げているんです。ゴルフだけが特別に出てきて、何か接待で公務員がおかしくなるからいけないといって、何でゴルフだけをそうやって、接待をしてそこで政治との癒着があって腐敗につながるというふうに言うんでしょうかね。この公務員の倫理規程も私も見直した方がいいと思いますし、これはまた今後取り上げていきたいと思います。
 さて、ゴルフ場利用税は地方税であります。都道府県税であって、そしてそのうちの七割は市町村に交付金として返されるわけですね。大体最近は五百億ぐらい。でも、このゴルフ場利用税はもうどんどん落ちてきているんですよ。結局ゴルフをやる人は減っていますからね。五百億ぐらいで、三百五十億ぐらいが市町村に返るわけです。この市町村は、当然、小さな市町村でゴルフ場が幾つかあったりすると、ゴルフ場利用税が返ってくるこの交付金が税収の中で例えば一割以上を占めているような自治体もあるわけですね。ですから、こういう自治体の財政をおもんぱかって、これがすぐなくなっちゃうと財政が厳しくなってしまう自治体が多いから簡単にはできないんだというのが反対派の方の一つの大きな理由なんですね。
 そこで、地方税を管轄する総務大臣、総務大臣はこのゴルフ場の利用税をどうしていくべきとお考えでしょうか。
#71
○国務大臣(高市早苗君) 今、松沢委員言ってくださったとおり、税収の七割近くがゴルフ場の所在市町村に交付されております。特に、財源に乏しく、それから山林原野の多い市町村の貴重な財源となっております。使途から見ましても、アクセス道路の整備とか維持管理、それから地すべり対策などの災害防止対策ですね、それからごみ処理、それから農薬、水質調査などの環境対策、ゴルフ場関連の行政需要にも対応しておりますし、これは地域振興を図る上でも貴重な財源となっております。非常に大切なものと考えておりますことと、それから全国知事会、全国市長会、全国町村会などから現行制度を維持するようにという御要望をいただいております。地方行財政を所管する立場から申し上げますと、やはりこれらの要望も踏まえながら、これからの税制改正のプロセスにおいて検討すべきものと思っております。
 ただ、私は先ほどから議論を伺っておりまして、例えば教育というお話がありましたが、例えばスポーツとして捉えた場合に、これも十分御承知の上でのお話だと思いますが、ただ、平成十五年度にもう十八歳未満の年少者、それから国民体育大会における利用なんかについては非課税措置設けられておりますから、ゴルフ人口の裾野の拡大というところにまず配慮していると。それから七十歳以上の高齢者の方々、それから障害をお持ちの方々にも非課税措置が設けられていますので、やはり生涯スポーツの実現ということにも配慮はいたしております。
 それから、海外においてもう全然そういう課税ないじゃないかというお話もあったんですが、例えば韓国では、ゴルフ場のほかにカジノや競馬場への入場についても課税、日本の場合は八百円から上限千二百円ですけれども、入場一回について一万二千ウォンですから、ざっくりですが、千二百円入場するのに掛かる。また、そのほかにも、農漁村特別税とか教育税とか付加価値税とか、それぞれ入るために三百六十円、三百六十円、ゴルフ利用料金の一〇%と、これは付加価値税ですけれども、韓国でもかなり高いお金が掛かります。
 あと、ベトナムでも、ゴルフ場だけじゃなくてカジノ、競馬場の利用にも二〇%の課税プラス消費税として一〇%と。台湾もそうですね。ゴルフ場だけじゃなくて、ダンスホールとか各種競技場、こういった施設でも二〇%掛かっております。アメリカでも州によっては掛かっております。コネチカット州、サウスカロライナ州等、地方によってはゴルフ場だけじゃなくてテニスコート、ボウリング場の利用にも課税がございます。
#72
○松沢成文君 今、韓国とか台湾とかいろいろ例出しましたが、これは日本でいう娯楽施設利用税の発想なんです。娯楽施設利用税を廃止して、それで消費税導入したんですね。消費税導入するときに、娯楽施設利用税は全部二重課税になっていくから、やめようと。ほかは全部やめました。だから、パチンコもボウリングも娯楽施設利用税を全部やめたんです。唯一ゴルフだけ残したんですね。その残したときの理由が、ゴルファーはお金持ちが多いから担税力があるということと、ゴルフ場に対する行政コストサービス、今大臣が前段で言ったところなんですね。でも、先ほど言ったように、ゴルフは一般の人がやるスポーツです。もう子供から御老人までやるスポーツです。ですから、ゴルフをやる人だけがお金持ちで担税力があるというのはもう言えないんですね。
 それから二番目の、じゃ、この行政コストサービス、ゴルフ場に対するですね、これはかなり誤解があって、例えばゴルフ場を造るときに一般道から付け口の道路を造る。これはゴルフ場が造って市町村に寄附しているものも大分あるんですね。そこを一般の人たちも通るという道もあるんです。だから、逆に市町村に提供しているという例もありますし、ゴルフ場から出る一般ごみは市町村のお世話になっていません。事業系の一般ごみですから、自己責任で全部排除しているんですね。それから、水道だとかそういうインフラ、これは、ゴルフ場たくさん使って、それに管を造ってお金掛かっているじゃないかと。といいますと、どんな開発行為でも、別荘地開発するときでも、あるいは遊園地を過疎地に造るときでも、みんなそうやって行政は水道なりライフラインを付けるわけですね。じゃ、その人たちから特別な入場税を取っているかといったら取っていないわけです。こうやって、事ほどさように、こちらから反論すれば全部反論できちゃうようなことをいまだに言っているわけです。
 むしろ、ゴルフ場は開発した中で半分を森林に残さなければいけませんから、森林や里山が荒れた状態の、今、山多いんです。それよりもゴルフ場にして半分芝生、半分森林をきっちりと整備する方が里山機能も残せるんですね。そして、都市にあるゴルフ場は都市農地と一緒で、都市の緑にもなりますし、そして防災のときの避難場所にもなるんです。そうやって、むしろゴルフ場があることによって地域の住民は恩恵を受けているところもあるんですね。そういったところは全部無視して、ゴルフ場を造ったときにはコストが掛かったんだと、だからそれを取り返さなきゃいけないという発想のゴルフ場利用税というのはまさにもう時代から取り残されちゃっているんですね。
 それからもう一つ大臣に反論しますが、弱小自治体の大きな財源になっていると言いました。調べましたら、今、税収のうち一〇%以上がゴルフ場利用税という自治体は恐らく五つないぐらいだと思います。もしそういう自治体がゴルフ場利用税が入ってこなくなって本当に困るじゃないかといったら、それこそ政治の知恵なんですよ。
 交付税措置をして、私は時限でいいと思います。ずっとやっぱり市町村を甘やかしちゃいけません。昔からあった税制だから一生取っておかなきゃ許さないというんじゃ税制改革は何にもできない。時代遅れになった税収はちゃんと改革する、そしてそれが減る分はどこかで新しい財源を見付けてくる、そのために努力をする、それをやらないと自治体というのは成長していきません。何か足りなくなると交付税措置してくれ、税収が欲しい。これ、税制改革で少なくなりますよ、そんなの反対だ、全国知事会で、全国市町村会で反対運動をやろう、それをそのままにしていたら地方創生できないですよ。
 地方に財源が減るんだったら、その分どこで財源をつくるのか、どうやって地域を活性化させてほかの税収を上げさせるのか、それを指導するのが総務省の役割なんですね。だから、私に言わせれば、その弱小自治体の財源を守らなきゃいけないというんじゃなくて、弱小自治体の既得権を守らなければいけないとして総務省は動いているとしか思えないんですね。これはもう完全に世界から見るとガラパゴスであります。ヨーロッパのIOCの人も言っていました、ゴルフだけに課税をするなんということは意味が分からないと。オリンピックのレガシーをつくるとしたら、こういうところから改善をしていただきたいというふうに思います。
 さて、石破大臣、これまで各省庁大臣の見解を聞いてきたと思います。あっ、それからもう一人いたんだ、ごめんなさい、財務省、誰か来ていますか、財務省。
 消費税との二重課税、これはどう見てもゴルフをプレーするという、消費するときに、消費税が今度八パーから、まあいつ一〇%に上がるか分かりませんが、一〇パーになる可能性は大ですよね。ゴルフ場利用税は八百円から千円ですよ。今、ゴルフ場の平均プレー代金というのは、私も驚いたんですが、首都圏にいると一万円以上すると思いますが、全国平均にするともう六千円だそうです。もう徹底した競争で、そうしないと生きていけないわけだ。六千円のうち、一〇%六百円、消費税将来取られる。ゴルフ場利用税、標準税率で八百円取られる。千四百円取られるということは、一回プレーするのに何と四分の一、二五%が税金で持っていかれるんですね。こんな理不尽なことはないんじゃないですか、スポーツやるのに。ゴルフだけですよ。これを二重課税と言うんです。
 それで、政府は消費税を導入するときに二重課税をできるだけ解消しようということで、一番典型的なのは自動車取得税。これは、消費税もどんと上がる、自動車は大きい買物だから大変ですよ。取得税もそのまま残っていたら二重課税だと。だから、こういう二重課税は、もちろん業界団体からの陳情もあったでしょう、やめようということになったんですね。
 財務省も、税制全体を管轄する立場から、ゴルフ場利用税と消費税の二重課税、これはスポーツ振興の妨げにもなっているし、ゴルフ場の経営を本当に苦しめている。こういう課税はやめるべきだと思いますけれども、財務省の見解をお願いします。
#73
○大臣政務官(竹谷とし子君) ゴルフ場の利用税は総務省の所管ということで、先ほど来お話があるところでございますけれども、議員御指摘の二重課税との御指摘は、廃止を求める側からの御主張であると承知をしております。
 一方で、もう先ほど来話が出ているとおりでございますが、財源に乏しい山林原野の多い市町村にとってゴルフ場利用税というのは貴重な財源であるとの主張もなされていることから、双方の関係者の主張を踏まえて、税制改正プロセスの中で、所管する総務省の中で検討されるものと考えております。政府税調で議論すべきという御指摘をいただきましたが、まずは所管する総務省において御検討いただくべきと考えております。
#74
○松沢成文君 何か財務省ってすごく権力がある役所かと思ったんですけど、随分遠慮がちなんですね。
 総務省で検討していたら廃止にならないんですよ。だって、弱小自治体を守りたいと言っているんだから。でも、それでいいんですかという問題提起なんですよ。小さな自治体の財源を守るために一千万人のゴルファーが犠牲になっているんですよ。それがスポーツの振興をとどめちゃっているんですよ。それでゴルフ場の経営を厳しくしているんですよ。総合的な見地に立って、税制の在り方として財務省で検討してください。
 財務大臣は、麻生大臣は、ゴルフ振興議員連盟の会長で、この前、十月九日に、御自身のお名前でゴルフ場利用税は即刻廃止すべきだという決議をしていますからね。そういう大臣の下にいるんだから、しっかりとやってくださいよ、オリンピックを迎えるに当たって。それをお願いをしておきます。
 さて、最後ですが、石破大臣、大臣、地域を活性化させるというのが大臣の使命ですよね。このゴルフ場利用税というのは、ゴルファーにとっても本当に負担なんです。
 実は、数年前、ゴルフ場利用税の除外措置で、十八歳未満の青少年と七十歳以上の高齢者、ここは非課税にしたんです。そうしたら、その後、非課税にしたもので、ここの層のゴルファーはどんどんどんどん増えたんです。で、ゴルフ場利用税が掛かる、一番中間層の十八から六十までのゴルファーは増えていないんですね。これ一つ見ても、やっぱりゴルフ場利用税がゴルファーの負担になっていて、ゴルフの普及を妨げているというのが分かりますよね。
 それから、やっぱりゴルフ場の経営も本当厳しいです。これ以上ゴルフ場がどんどんどんどん潰れるようになっていくと、ここは雇用が失われる。それは雇用だけじゃないですよ。固定資産税だって入ってこなくなりますよ。税金だって入ってこなくなる。それから、物品を買ったり売ったりする機能もゴルフ場というのはありますから、それもなくなるし。遠くからお客さんが来るゴルフ場は宿泊でかなりのお金も使うんです。そうやって、ゴルフ場が潰れるということは地域の経済全体に影響をもたらすんですね。
 その全てとは言わない、一つの原因がゴルフ場利用税にあることはほぼ確実なんです。だからこそ、ゴルフ場の経営者たちは、こんな税制をどうにか早くやめてくれと言っているわけですね。
 ですから、こういう地域経済活性化、あるいはスポーツの振興、特にオリンピックに向けてのスポーツの振興を考えると、消費税と二重課税になっているゴルフ場の利用税というのは今しっかりと廃止の方向に持っていく。それで地域を活性化させて、むしろ消費税が上がってくれば、税率が上がるだけじゃなくて、経済を活性化すれば消費税も上がるわけですから、そうしたら地方消費税で地方にお金も返ってくるわけです。それは地方交付税の原資にもなるわけです。そうやってお金を回していけばいいじゃないですか。だから、そういう意味で、ゴルフ場利用税というのはもう完全に不公平で理不尽で時代遅れなんです。
 そこで、安倍総理も、これは総務大臣と真剣に検討しなきゃいけないなとおっしゃっていました。それから、麻生大臣も、オリンピックもやるのなら、まあ今やらなきゃいけないふうには思うなと、こう言っていました。大臣、是非とも政府税調の中で検討していただくなり、この問題を関係大臣とリーダーシップを取ってしっかりと廃止の方向で検討を進めていただけないでしょうか。最後に一言お願いします。
#75
○委員長(関口昌一君) 時間ですので答弁は簡潔に願います。
#76
○国務大臣(石破茂君) 御指摘ありがとうございました。
 要は、そういうところほど弱小自治体が多いわけで、そこの減収分をどうするんだということについて、これから先、総務省において議論が更に煮詰められるものだというふうに承知をいたしております。
 私の選挙区もそうですが、そういうところは本当に財政が苦しい。じゃ、それを交付税で見てくれということになりますと、じゃ、今度は国全体の財政としてどうなるんだというお話がある。ですから、委員が元知事の御経歴も踏まえていろいろな議論を展開をされました。勉強になりました。よくこれから先、研究させてください。
#77
○松沢成文君 ありがとうございました。
    ─────────────
#78
○委員長(関口昌一君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、江口克彦君が委員を辞任され、その補欠としてアントニオ猪木君が選任されました。
    ─────────────
#79
○寺田典城君 維新の党の寺田典城でございます。よろしくお願いします。
 質問を一番最後の方から行きたいと思います。少子化担当大臣、夢のある話を少ししたいと思いますので、ひとつ前向きに御答弁になっていただきたいと思います。
 私は一九四〇年生まれなんですよ。そうすると、七十四歳になるんです。少子化の歴史をずっと見てきました。昭和二十年というと、私が生まれたのは昭和十五年で、二十年から二十五年までは、それこそ千万人もの子供、第一次ベビーブームで、私の周りはもう本当に若い、子供だらけだったんですね。
 私は昭和四十一年に結婚したんですが、三人の子供がいるんですが、第二次ベビーブームとかで、企業経営を五十歳までやっておったんですが、それこそ女性に対して物すごく、社会が負担を掛けているなと、率直にそう思いました。
 ということは、学校を出て、大学でもいいです、大学を出ると二十二、三歳になるんでしょうけれども、専門学校を出れば二十歳になります。それからスキルというんですか、身に付けて仕事を覚えたと。そうなってくると、やはりなかなか結婚できないと。三十歳にもなっちゃった、三十五歳にもなっちゃったと、そういうことで、ああ、もう婚活しなきゃならないのかとか、いろんな障害があるんですね。そして、結婚すれば辞めざるを得ないと。
 うちの会社では何割辞めたのかと今見たりしているんですけれども、女性しか子供を産めないんです。だけれども、今の社会のシステムというのは、女性に仕事はしなさい、何というんですか、子供は産みなさいと。これ全部負担が多過ぎると思うんですよ。ですから、どのようにしたらそのことを解決できるかと。地方創生、これは全く考え方、社会の考え方変えていかなきゃならぬと思うんです。
 まずそれ、取りあえずその解決策を、出生率の低下の原因は少ししゃべりましたけれども、大臣からお聞きしたいと思います。
#80
○国務大臣(有村治子君) 生活実感のこもった寺田委員の洞察を拝聴いたしました。ありがとうございます。
 少子化の主な要因は、結婚や出産、子育ての希望が思うほどにはかなえられず、未婚化や晩婚化も挙げられるというふうに思います。また、それに伴って第一子の出産年齢が上がっていることも、これは率直に申し上げていかなきゃいけないことだと思っております。
 第一子を産んだとき、出産時のお母さんの年齢というのは、二〇一一年に初めて平均年齢で三十歳を超えました。直近の二〇一二年ですと、全国の平均で三十・三歳になっております。これは厚生労働省の人口動態統計から引用しておりますけれども、一九八〇年時の統計でございますと、第一子の出産年齢の平均は二十六・四歳なんですけれども、この三十年強で、第一子の出産年齢は三十・三ということで、三十年強で約四年も後ろに高くなってきているということが見て取れます。
 そもそもの第一子の出産年齢も高くなっていますし、さらに夫婦が子供を持つ、あるいは持ちたいと思う子供の数そのものも減ってきているということも原因に挙げられるというふうに考えております。
 その背景には、核家族化あるいは家族を取り巻く地域のつながりの希薄化による総合力としての養育をする力の低下、また子育て中の孤立感や負担感が大きいこと、先ほど委員が御指摘いただいたとおりです。それから、これはもう明確に男女の長時間労働など仕事と家庭の両立が困難であり続けてきていること、またそれから、雇用など若者世代の将来に対する不安ということなど、複合的な要因があるというふうに思われます。
 私自身は、やはりそれに加えて、特に都市部においては住宅問題、少子化問題はある意味では住宅問題であるともいうふうに思っております。
 その対応策ということでございますけれども、やはり少子化対策というのが持続可能な日本社会をつくっていくために最重要課題なんだということを国民の皆様と共有し続けて、時々の政権が少子化対策に本当にコミットして、思いと、それから予算と、そして施策を向けていくんだという強い姿勢を国民の皆さんと共有して、そして総合的な施策を打ち続けること、またそれを増加、強化することが大事だというふうに思っております。
 前大臣の時代に出産、育児というところだったところを結婚、妊娠というその段階まで広げてかなりの予算を投下したというのも、スタートとしては大変有り難かったことだと認識をいたしております。これからもこれを増強していきたいと考えております。
#81
○寺田典城君 全ての要件を出していただいた、そのとおりだと思うんですが、私はやはり、ある面ではもう少し、何というんですか、若いうちからというか、学生結婚でもという話ししました。だから、そういう点が、社会が許すとか、ある面では婚外子だってみんなでサポートしようよと。そういうことを、日本的な律儀なストイックな考えからもう少し脱皮できるような社会にしなければ、これは、私はずっと見てきて、ますます少子化というのは進んでいくんじゃないのか。今の条件を全部、例えば住宅があるとか所得が高くなるって、所得は高くならないと思います。だけれども、子育て支援をしっかりすれば大丈夫なんでしょうけれどもね。ですから、あと大学に入るときはどうするのかという問題もあると思うんですが。
 いや、何というんですか、そういうことで、私、女性の地位というのはもう少し、何というか、管理職に三割登用だなんて言うんですけれども、内閣府の人事課長を女性にしたらいかがですか。あえてそのことを聞きます。
#82
○国務大臣(有村治子君) 突然のお問合せでございましたのですが、人事課長が女性か男性かということではなくて、まさに働きやすい環境をつくっていくために国家公務員の制度と慣行の見直しをしていくというのは、各府省の事務次官級でもワーク・ライフ・バランスということで本腰を上げて正式な会をキックオフをさせておりますし、その職に男性か女性があるかというよりは、その影響力を持てる人たちが率先してまずは隗より始めよで国家公務員から始めていく、できるところはやっていくということを力強く後押しをしていきたいというふうに考えております。
#83
○寺田典城君 私、知事時代、二代続けて人事課長を女性にしました。一年は、余り男性は、女の下で働くのかということで、そのほかの課長もおりましたけれども、女性の課長もつくりましたけれども、二年目になったら、人事課長が女性なんだから言うこと聞かざるを得ないなということになってくるんです。だから、その辺が人事権を持つということは、いかにそれは強いかということだけは、あっちこっちに、少子化担当大臣は女性の地位の向上になれば、女性のシステムができていくんです。そうすると、はっきり言って長時間労働はさせないとか、子育ての時間のための休暇は取りますとか、そういうこともできるようになるんですよ。
 私は、だから日本の国というのは余りにもある意味で長時間というんですけれども、八千七百六十時間、三百六十五日あるんですが、例えば二千時間働いたって、あと五千時間以上の時間はあるということなんですよ。あとは自分の時間というのは、基礎的な時間を一日十時間とすれば三千六百五十時間ですから、そうなってくると、自分の個人的な時間、働かなくたっていい時間というのは、遊・学3000と書いたことあるんですけれども、三千時間ぐらい子育てだとか、社会活動だってできるんです。
 それを私は平成十一年の秋田県の発展計画に書いたことがあって叱られたんですけれども。特に自民党の先生方からは、こんな経済が、平成十一年です、不景気なときに遊・学3000なんか書くのはおかしいじゃないかなんということをよく言われたんですが、とにかく子づくりするには、やはりゆとりとか、所得のゆとりもあります、そういうことも含めて何かインセンティブを与えて、イノベーションというか、企業に対してだっていいですよ。学生結婚したと、社会もそれをサポートすると、保育所もその中にある、休学もオーケーだ。二年したら、三年したら、ちゃんと待っていて、二年でも待っていて、それからまた勉学し直してでもいいですから、そして職業、仕事に就けると。そうすると、二十代で二人、三人の子供は持てて、三十代から社会の活動ができるという、そういうことだってあり得るんですよ。ですから、要するに若いうちからそういう感覚を身に付ける時代になった方が、そういうことを何とか、大臣、考えてみてください。
 それと、一つ、何というんですか、少子化担当で規制改革の担当もやっているんでしょうけれども、私、幼保一元化というので認定こども園をつくったのは全国で一番先だったんですけれども、そうだったんですけれども、あれは平成十八年ですか。なぜそうしたかというと、幼稚園から小学校に入る人と、それから保育園から小学校に入るときで、学校の試験の差というのは五ポイントあるんですよ。だから、義務教育の出発点でその差が付いちゃっていると。幼稚園の方が上なんですね、やっぱり。だから、幼保一元化をやろうということで単純にやったことなんですが、それが秋田県の教育のある面でのレベルの高さにつながっていると思います。
 ですから、そういうことから含めて、子育てというのはトータル的なことなんで、それから、子供を産めるというのは、その意欲を持たせるということが物すごい必要だと思うので、ありとあらゆる規制改革をして子供を産めるような社会システムを、それ第一に、優先にしてやっていただきたいと思うんですが、大臣、その意気込みを聞きたいんですが。
#84
○国務大臣(有村治子君) 寺田委員にお答えいたします。
 先ほどの人事のトップを女性にされたという御紹介いただきました。まさに、私自身も、政治は人事、人事は政治そのものでございますから、政治的なリーダーシップを人事に反映するというのは一つの強力なリーダーシップだというふうに思います。
 内閣人事局は官房長官ということでございますけれども、私も国家公務員制度の担当の大臣でございますので、そこは両方の大臣を兼務しておりますから、意識して進めていきたいというふうに思っております。
 ありとあらゆるということでございますけれども、先ほど委員が御紹介いただきましたとおり、高等教育機関、なかんずく大学、大学院で、やはり海外でいますと、キャンパスで学びながら、受講をしながら、そのキャンパス内にある託児室なり保育所に行って、教育実習の先生方もそこに行けるという様々な機能がございますので、そういう国立大学、公立大学も出てきておりますが、そういうキャンパス内に託児所なり、あるいは育児支援ということを設けていただけるような、そういう施設が多くなることを私も期待し、また文部科学省にも働きかけていきたいというふうに考えております。
#85
○寺田典城君 次の質問に移らせていただきます。
 高齢化時代の健康な人づくりと尊厳死の在り方についてなんですが、石破大臣、一番最後の方に行きますので、ひとつよろしく。
 それで、この間、六十代、七十代の人と話し合っていましたら、もう長生きすると人に迷惑掛けるからという話をするんですね。長生きすると医療費も余計掛かるだろうし、それから介護も受けなきゃならぬというような話が出ているんです。そして、その次出たのは、だから迷惑掛けるから長生きできないなという悲しい話をしております。そして、子供がこの辺におったんですけれども、この人方らにはふびんだねと、こんなに日本の国が借金あるんだったら、もうこの子たちには年金も行かないよねというような、そういう話をしている。
 私は、そういう話もしたんです。確かに、二〇二〇年になりますと、日本の国、高齢化率が約三割近くなりますし、八十六歳の人生がもっと長生きする可能性も出てくるし、医療費も掛かってくる、介護も掛かってくる、毎年。そのときになると、恐らく医療費五十兆円、年金六十兆円とかという社会になっていると思いますけれども。
 それで、ある大きなところの病院の院長とも話して、こういう話されたんだよななんて話をしながら尊厳死の話をしました。それこそ、何というんですか、高度医療で最後まで管につながれて、そして生かされているというのはどんなもんでしょうねという話から出て、いや、それはドクターサイドからいうと、医療の在り方については、簡単に言うと国民が決めてくれることだと。国民が決めるというのは政治家が決めることなんで、そろそろそういう話もしなきゃならぬ時代に来ているんじゃないのかなと、そう思います。
 ということは、要するに、ヨーロッパとかあちらの社会に行くと、ある面では、寝たきり老人というか、そういう人は少ないと言われています。認知症でも、寝たきりになる人も少ないというんです。ということは、自分で食事ができなくなればこの世の務めを終えるというのが一般的な形で、ですから、ところが日本の死の感覚というと、最後の最後までやってくださいというのが、胃瘻まで入れてやってくださいというのがあれだけれども、今その話も、それは少しやり過ぎじゃないのとか、いろんな話出ています。
 恐らく、二〇二〇年になると医療従事者だって、地方はもう高齢化率四割近いところだと看護師、介護士、医師なんかもいなくなってきちゃっているんですよ。
 私は、やはりこれから力入れなきゃならぬのは、ぴんぴんころりというかぴんころというか、何というんですか、それこそとんと逝ってしまうような生き方の健康な人づくりというのは一番これから力を入れていかなきゃならぬところに来ているんじゃないのかなと。その健康な人づくりと尊厳死の問題について、大臣はどうお考えになっているか。
#86
○国務大臣(塩崎恭久君) 有村大臣には子育てということで、私には高齢化の話ということでありますが、私も子育ても一応、担当しておりますので、次回は是非そちらの方もよろしくお願いしたいと思います。
 それはともかくとして、今、健康づくりというか、と尊厳死のお話がございました。健康寿命を延ばすということが一番であって、やっぱり元気でいて、今先生PPKの話がありましたが、私も一年生議員のときには厚生委員会で視察に長野県に行って、ここがPPKだということで、佐久病院とかいろんなところに行って学びをいたしましたし、いまだに医療費の割合を見てみると、長野県は大変効率的な医療をやり、また元気な高齢者が多いというふうにも聞いているわけであります。
 したがって、我々厚生労働行政としても、やはり健康なまま長生きをしていくためには、やっぱり予防も健康づくりも、それから健康管理も必要だし、また今お話がありましたように、認知症の話が出ましたが、介護予防で介護にお世話にならなくていいようにするという方が一番なんだろうというふうに思います。そのためには多分、働く、あるいは生きがいを持っていくということで、そこはまた社会を変えていくために政治が動かなきゃいけないところであろうかと思うので、できる限り、六十五まで希望すれば働けるようになったわけでありますけれども、それよりも更に自分に合った仕事ができるような社会づくりをしていくということが、またこの生きがいを持って働くことが一番多分健康にも精神衛生上にもいいと私は思うんですね。ですから、そういうふうにやっていくことが非常に大事だというふうに思っています。
 これは保険者の言ってみれば責任でもあって、医療保険というのは病気になるためにあるわけでありますけれども、逆に病気にならないようにするためにも何をするのかということを考えるのが大事なことで、よく言う保険者のガバナンスというのがこれからますますもって大事になっていくということではないかなというふうに思っています。
 尊厳死の問題でありますが、これ、考え方も随分このところ変わってきてはいると思います。例えば、胃瘻は絶対に受け付けない、私の妻なんかもそう言っています。私が寝たきりになったら絶対胃瘻は嫌よと、こういうふうに言いますが、結構そういう人たちが、自ら選ぶということが増えていますけれども。
 尊厳死は、やはり過剰な医療を避けて尊厳を持って自然な死を迎えさせることと言われていますけれども、何が過剰か、何がいいことなのか、生命観、倫理観によっていろいろ違うので、なかなかこれ、先ほどは国民的な議論は政治が決めろという話でありますが、なかなか難しいことは難しいと思うんです。
 ただ、先生おっしゃるように、やはりこれは最後は政治が決めなきゃいけないことで、しかし、一義的にはやっぱり医療関係者から御意見を聞きながら最後は政治が決めるということかなと思っておりまして、今超党派で尊厳死法制化を考える議員連盟というのがあって、これは民主党の増子先生なんかも、こちらでも、自民党でも活発に議論をしていますけれども、関係法案の提出を含めて今活発な議論をしているというふうに聞いております。
 いずれにしても、医療従事者から適切な情報を得た上で患者が医療従事者と話し合って患者本人が自らの意思決定を進めるということが基本かなというふうに思いますので、そのフレームワークを政治がどう整えていくか、先生おっしゃるように大変大事なことだと思います。
#87
○寺田典城君 こういう尊厳死の話だとか、そういう話というのはなかなか議論できないところも日本的なところだなと思うんですが。
 私、地方自治体の時代、何というんですか、一番先に手を付けたのは自殺に対して予算付けたことが、これが秋田県スタイルというのでなっているはずなんですが、やっぱり人のプライバシーのことだとか、そういう人の心に行くというのはもう本当に、予算付けるときに清水の舞台から降りるぐらいの覚悟で、だから尊厳死の問題とか、そういう自殺の問題だとか、そういう問題を、もうこういう高齢化時代になって、こういう新たな社会になっていますから、思い切って、そういうものを少しでも予算付けて議論した方がいいんじゃないのかなと。まず法律もあるでしょうけれども、それを社会が議論するというような形で進めていただきたいと思います。
 それでは、石破大臣に聞きたいと思います。よろしくお願いします。
 私は、この年になると、何かというと一番心配なのは日本の行く末なんですよ。この前も言いました、二〇二〇年まで日本の国もつのかなと、財政的に。
 過去、日本の国というのは、こんな利口な国なんだけど、大きな間違いというのは二回してきていると思うんです。ということは、第二次世界大戦、みんなで走っちゃったと。それから、その次は安全神話の原発事故ですよ。これは私は、福島県の知事なんかと一生懸命この話で危ないよということを聞いても、ある一定の線まで行くと情報開示されなくなったんですよ、東電から全然出てこないんです。通産省も話してくれないし、マスコミも取り上げてくれなくなった。まあ、これがああいう大きい事故だった。
 三つ目は何かというと、政治の方々が危機感がないのは財政だと思うんです。今、安倍さんが何か消費税先送りだとかという、まあ、あの人が決めることでしょうけれども、私は経済なんかもう成長しない時代になっちゃったと思うんです。人口減少、高齢化、輸出が増えなければあとは無理でしょうと、なかなか無理ですよ。お米だって、石破さん、お米のこと詳しいんでしょうけれども、一年に八万トンとか消費が少なくなっていくというんですけど、私も今まで三杯食べれたのが二杯しか食えなくなる時代なんですよ。だから、そういう規模縮小というか、石破さんはどちらかというと、人口減少を設定した計画は立てられないとかの話もしておりました。
 それから予算を、マイナス予算というのはあり得ないと。ところが、小泉改革のときは間違いなくマイナス予算あったんです。地方財政もありました。あなたのお父さんはそれをやったんですよ。だから、このマイナス予算というんですか、交付税だって二十三兆円から十八兆円まで下げたんですからね。ああして町村合併も、みんなびっくりして、これからお金がなくなるから町村合併するしかないんだろうということまでいっちゃったんですよ。
 だから、功罪あるんですけれども、まず、とにかく財政を縮小して健全財政にすることから始まるんじゃないかと。でなければ、恐らく地方創生だってやっていけないですよ、これ。今、各町村はみんな地方創生来るよと。将来金がなくなるから今のうち取っていけというような感覚なんですよ。だから、いっぱい抱えて、部屋の中にいっぱい物を抱えたほかに、また物が入ってくるといったって、整理整頓してからでなきゃ駄目なんですよ、それ。ジャンパーは縮こまってから跳びます。カエルだって縮こまってから跳びます。だから、一旦縮小することを創生の大きな課題として考えられないか。
 それから、小泉改革についてどのように評価しているか、大臣から聞きたいと思います。
#88
○国務大臣(石破茂君) 先ほどの野田委員の御質問でしょうか、お答えをいたしましたが、お金はいつまでもどこまでもあるものではないというのは実際そうで、地方自治体にとって自由に使える交付金を増やしてくださいというのが御要望です。それはもうよく承っております。しかし、その財源をどこから持ってくるかということを考えたときに、じゃ、補助金を整理統合してもなかなか厳しいものはあるんだろうと思っております。それに対して地方の方も、いやいや、補助金も余り整理統合されてもらっちゃ困るよということがありとせば、両方満足しようと思えば国が借金するしかないねという話になって、次の時代がしんどい目に遭うわけでございます。委員御指摘のように、次の時代に責任を持たないような、そういう政治をしてはいかぬのだと思っております。
 そうしますと、考えられるのは、一つは、経済成長なんかないんだというふうに委員が長い御経験の下におっしゃいましたが、私は、地方において税収を増やしていただく努力というのはお願いをすべきだと思っております。地方においていろんな産業を活性化することによって、もう何でも国にちょうだいという話ではなくて、地方において地方税というもの、どのようにして増やしていくのかというのが産業の活性化ということだと思っておりまして、やはり地方において税収を増やす努力をしてくださいというお願いは私どもしていかねばなりません。総合戦略というのはそういうものだと思っております。
 しかしながら、もう一つ地方にお願いをしなければいかぬのは、我々もいろんな節約には努めていかねばなりません、冗費は切らねばなりませんが、地方においていろんな支出がございますけれども、その中で切れるものはないのかということは地方においてお考えをいただかなければなりません。自治体の長としては非常につらいことなんだと思います。委員も大変つらい思いをされたと思いますが、次の時代を考えるときに、地方においてこの分のサービスは何とか自助とか共助でお願いできないだろうかということは、財源を増やす努力と一緒にお願いをしていかねばならないのだと思っております。
 ですから、国も緊張感と責任感を持って臨みますから、共に、なれ合いというのか、もたれ合いというのか、次の時代に先送りというのか、そういうような政治はもうやめなきゃいかぬというふうに私自身思っておりますし、自治体の会合においてもそこは平にお願いをしておるところでございます。
 また、小泉改革についてどう思うかということですが、私も小泉内閣において閣僚を二年やりましたので、なかなか大変な総理でございました。本当にただの人ではないというか、すごい人というか、大変緊張感に包まれた二年間でお仕えをしたわけでありますが、やはり小泉改革というのは、今まで人が言わなかったこと、できなかったこと、そういうことをやったということで、小泉総理でなければできなかったことがたくさんあったと思っております。
 それから、郵政改革もいろんな御議論はありましょうけれども、小泉総理が殺されてもやると言われたときの迫力は私は圧倒されたところでございまして、政治家の信念として本当に一歩でも近づけたらいいなと思うことがありますが、とても近づけないなと思っておる昨今でございます。
#89
○寺田典城君 あと、時間になりましたので、小泉政務官にはまたの機会でお聞きして、またあれします。(発言する者あり)
#90
○委員長(関口昌一君) 御静粛に願います。
#91
○寺田典城君 それで、何というんですか、やはり国内の消費というのは拡大というのはなかなか現実的には無理だと思うんです。ということは、このとおり人が減ってきていますから、それから高齢化を迎えてきています。ですから、あとは世界に打って出るという、そういう人材をどうやって育てるかと。
 だから、私だったら、小中高全部一貫校みたいにして、高校四年のうち一年間海外へ行ってこいと。それから、中小企業にも、インターンでインドならインドにも行ってインドウエーを覚えてこいと、ジャパンウエーだけでは無理なんだと。だから、そういう人材育成に、やはり地方創生には徹底して金掛けるべきだと。職業能力開発と、それから職業能力大学校もあるでしょう、ああいうのも活用してひとつやっていただきたいと思います。
 長時間どうもありがとうございました。終わります。
#92
○辰已孝太郎君 日本共産党の辰已孝太郎です。
 まち・ひと・しごと創生法案及び地域再生法の一部を改正する法案について質問をいたします。
 これらの法案は、いわゆる東京の一極集中を是正することを目的の一つとしております。しかし、この間の政府の一貫した政策は、東京圏への人口集中を更に加速をさせるものでありました。例えば、二〇〇二年に制定され、二〇一一年に改正された都市再生特別措置法があります。ここでは、都市の国際競争力の強化、これを図るために必要な施策を推進し、整備計画を作成できるということとされております。
 まず、そもそもこの都市の国際競争力の強化とは何なのかということを政府に確認したいと思います。
#93
○政府参考人(小関正彦君) お答えいたします。
 都市の国際競争力は、国際的な都市の競争が激しくなる中で、海外の企業やそこで働く人材をその都市に呼び込んでくる力であると言うことができます。
 都市再生特別措置法におきましては、「「都市の国際競争力の強化」とは、都市において、外国会社、国際機関その他の者による国際的な活動に関連する居住者、来訪者又は滞在者を増加させるため、都市開発事業等を通じて、その活動の拠点の形成に資するよう、都市機能を高度化し、及び都市の居住環境を向上させること」と定義されております。
#94
○辰已孝太郎君 つまり、外資系企業又は人を呼び込んでいこうということであります。
 では、どこに呼び込んでいくのかということなんですが、二〇〇二年には都市再生緊急整備地域として六十二地域が指定をされております。二〇一一年の改正時には、その中でも緊急かつ重点的に市街地の整備を推進することが都市の国際競争力の強化を図る上で特に有効な地域として、特定都市再生緊急整備地域として十一地域が指定をされております。つまり、特にこれらの地域には予算も特別に手厚く措置をして、どんどん開発をして人を呼び込んでいくということであります。この十一地域のうち、実は四つが東京なんです。横浜、川崎を加えれば、十一地域のうち半分以上の六つが東京圏、関東ということになるわけでありますけれども。
 石破大臣にお聞きしたいと思いますが、これでは東京に更に人口が集中をして、一極集中が加速することになると思いますけれども、どうでしょうか。
#95
○政府参考人(内田要君) まず、事務的にお答えをいたします。
 都市再生緊急整備地域制度、まさに先生が御指摘されたような地区指定がされておるわけでございます。ただ、これは東京圏につきましても、人口の過度の集中は是正しつつも、先ほど国交省からお答えがありましたような都市の国際競争力を強化して、それによりまして、その経済効果を全国にも波及させていくというようなものと考えておりまして、東京、地方という対立構造ではなくて、幅広く全国の地方都市も含めて支援、波及効果を及ぼしていくものというように考えております。
 以上でございます。
#96
○国務大臣(石破茂君) 今、事務方からお答えを申し上げましたが、都市再生政策というものを考えますときに、これは東京に限らず、広く全国の地方都市も含めて支援をしているものだということです。
 今回の地方創生なる取組は、東京を更に安全で安心で活力ある町にしていくということも目標といたしております。都市対地方の二極構造をつくるとかそういう話ではありませんで、東京は日本全体の牽引役として、その特性を生かして、活力、安心、安全な都市としてよみがえるというか、強くなるというか、ということを企図しているものでございます。それをどうやって両立させるかということを考えていかねばなりません。
 ただ、現在の東京は集積の利益というものを超えておりますので、それは是正をしていかなければいけないし、もっと世界中から人を呼び込む、つまり、海外からの投資というのは対GDP比で見れば日本は世界百九十九か国中びりから四番目という有様でありまして、これは何としても日本経済の活性化のために是正をしていかねばならないものだと思います。
#97
○辰已孝太郎君 今回のこの法律が東京の一極集中を更に加速するのではないかという質問に対しては、明確にお答えはなかったのではないかと思っております。
 そこで、野村総合研究所がまとめた未来計画二〇二〇というのがあります。ここには、東京二十三区で今後二〇一七年まで、つまり三年後までにですが、開発される予定の大規模オフィスビルの総床面積、これは五百万平米あると。これは東京ドーム百個分ということであります。
 その中でも、品川駅・田町駅周辺地域の再開発を、これはJR東日本が進めようとしておりますけれども、これはどういうものか見てみますと、これは、報道では総事業費が五千億円以上、国際的なビジネス拠点として高さ百六十メートル前後のマンションが三棟、オフィスビルが五棟建つと。六本木ヒルズの三倍以上の十万人がこの地域で働くことになるということであります。物すごい開発なんですね。東京では、そのほか東京都心・臨海地域、新宿駅周辺地域や渋谷駅周辺地域などがあります。
 石破大臣にもう一度お聞きしますけれども、これだけ大規模の開発、再開発をやれば、更に物も人も東京に引き寄せられることになるんじゃないですか。どうですか。
#98
○国務大臣(石破茂君) それは、この地方創生というのは東京の魅力を減殺することを目的といたしておりません。東京は東京なりの魅力というものを高めるということは極めて重要なことであります。私ども地方の人間からすれば、羽田からレインボーブリッジを走るときに見る光景は、これは本当に同じ国だろうかと思う。我々の地方からすれば何か夢の都市みたいな気がします、それはひがみなのかもしれませんけれど。
 ただ、東京は東京で多くの問題を抱えておりまして、東京において職住接近というものを実現するというのは大事なことだと思います。東京の出生率が全国最低というのは故なしとしないのであって、私も東京で民間企業にいたことはありますが、片道一時間二十分から三十分掛かるわけで、往復それでやっているわけで、朝は六時台の電車に乗って、夜は終電以外で帰ったことはございませんでしたので、そうしますと、本当に東京の出生率を上げるということは、今、東京の品川であれ、あるいは汐留であれ、あるいは新宿であれ渋谷であれ、職住接近というものを実現するということは東京にとって重要なことだと思います。それと地方の再生、活力を増進するということが矛盾しないようにするのが今回の取組でございます。
#99
○辰已孝太郎君 東京を中心にした大規模再開発を推進する政策こそが、私は、東京一極集中を加速させてきたというのは、これはもう明白だと思います。
 加えて、品川の再開発は、これはリニア新幹線の始発駅ということで更に熱を上げております。東京都は元々作っていた品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドラインというのを作り直して、国際競争力の強化ということで力を入れております。政府も、国家戦略特区として更に規制緩和を進めよう、推進しようとしているわけであります。
 このリニア新幹線なんですが、国交省が今年の七月四日に取りまとめた国土のグランドデザイン二〇五〇には、リニア新幹線が東京、名古屋、大阪を六十七分、約一時間で結ぶことによって、スーパーメガリージョンを形成するということとなっております。これ、六千万人の一大都市圏ができるということなんですが、これはとてつもない規模の都市圏でありまして、これはもう世界トップであります。ちなみに、世界第二位となるのが中国の広州で三千二百三十万人、もう断トツのトップであって、日本の国民の半分がこの三大都市圏に集中すると、そういう都市圏ができるということであります。
 私は、十月十六日の国土交通委員会で、このリニア新幹線の建設に伴うストロー効果、ストロー現象ですね、これの検証がされていないんではないのかということを厳しく批判をいたしました。このストロー効果というのは、例えば東海道新幹線の開通によって、従来でいえば六時間ほど掛かっていた東京―大阪間を三時間以下に短縮するということで、大阪でも本社を置いていた企業がどんどん東京の方に本社機能を移していったと、こういうこともあるわけでありますね。
 石破大臣にお聞きしたいんですよ。リニアの新幹線、この整備によってストロー効果、ストロー現象ということになれば、更に東京一極集中が進むということにはなりませんか。
#100
○国務大臣(石破茂君) 国交大臣おいでですが、御指名でございますのでお答えいたします。
 それは、地方がそこだけ、ここだけというものをつくらないと、そうなります。ですから、先ほどお答えをいたしましたが、ほかの委員の御質問に、高速交通体系が整備されたことによって衰退したところは山ほどあるのであって、高速交通体系が整備されれば栄えるというのは、それは幻想でございます。
 ただ、それを生かした町づくりというものをやれるかやれないかは地方に懸かっているのでありまして、また委員は今御指摘にはなりませんでしたが、リニアの意義というのは多分にあると。非常に災害に対して強い乗り物であるということ、そしてまた東海道新幹線に仮にダメージが生じたときにそれを代替する、そういうような機能も持つものでございますし、そのリニアが走るということになれば、例えば羽田でありますとかあるいは伊丹でありますとか、そういうところの更なる活用の仕方というのはあるはずでございます。ですから、負の面ばっかり着目していても仕方がないのであって、正の面を生かしつつ、負の面をいかにして消すかということは、地域がどれだけ再生するかに懸かっていると私自身は認識しております。
#101
○辰已孝太郎君 大臣がおっしゃっているのは、地域に、例えばそこにないもの、そこにない人をつくるということというのは、例えば大都市と地方との関係でいえば、確かにそういう面は一面あるかもしれません。私が言っているのは、東京、名古屋、大阪なんです。これ、それぞれもう十分な都市機能を備えた大都市なんですよ。それを、じゃ、どうするかといえば、これリニアで六十分で結ばれるわけです。そこでそれぞれの特色だということを言っても、ストロー現象、ストロー効果が起こっていくんじゃないかと、これちゃんと検証するというのは大事なことだというふうに思っているんです。
 災害に強いという話がありましたけれども、私、決してそうは思いません。リニアは直線五百キロを出すということで、例えば中央構造線なり様々な地震の恐れがある地域などをそのまま突っ込んでいくわけですから、私は決してそうは思いませんし、いわゆる二重系化ですね、代替ということでありますが、これはJR東海自身が様々な工法を用いてこれから五十年、いや最大で百年ぐらい、今の橋などの大規模改修をやっていけばもつんだということを葛西会長も言っておりますから、そういうことも当たらないということは言っておきたいと思います。
 私、驚いたのは、例えば第二回国土のグランドデザイン構築に関する有識者懇談会において、JR東海の葛西会長がストロー効果は生まれないと、こう発言したことを、国交省はそのまま国土のグランドデザイン二〇五〇でもストロー効果が起きないという根拠にしているわけですね。これ有識者といっても、葛西会長は当事者ですからね、その人の言うことをそのまま載せていくと。私は、このリニアが東京一極集中を更に加速させることになるんじゃないかということを、検証もされておりませんし、このことを非常に政府関係者などが楽観的に捉えていることに警鐘を鳴らしておかなければならないということを言っておきたいと思います。
 ストロー効果以外にも問題はたくさんあるんです。リニアの中間駅の設置についてお聞きしていきたいと思います。本当に地方の活性化につながるのかということをシビアに見ておく必要があると思います。
 リニアの建設に伴う地方負担について具体的に聞いていきたいと思いますが、リニア新幹線の事業費は総額九兆一千億円ということです。JR東海が全額負担すると言われております。しかし、国や地方自治体の負担がないのかといえば、そうではありません。御存じのとおり、品川―名古屋の間に中間駅が、神奈川、山梨、長野、岐阜と、各、一県一駅ずつ造られるということになっております。
 元々この駅の建設費用については、JR東海は地元負担を予定して、このときは、一つの駅につき、大体地上の駅は三百五十億円、地下の駅、これは二千二百億円掛かると、こういうことを言っておりました。ところが、二〇一一年の十一月にはこの方針を変更いたしまして、JR東海の負担で駅の建設をすることになりました。ところが、JR東海は、こうなったときには建設費は徹底して圧縮すると、従来の形にとらわれずに、大胆に効率性と機能性を徹底して追求したコンパクトな駅を目指して、建設費ばかりでなく開業後の運営費も圧縮すると、こう発表をしたわけであります。
 どんな駅かということで、皆さんのお手元に資料をお配りをさせていただきました。駅にあるのは、改札とホームとトイレとエレベーターとエスカレーターだけです。切符の販売機も切符を売る社員もおりません。
 国交省に確認しますけれども、こんな新幹線の駅はほかにあるんですか。
#102
○政府参考人(藤田耕三君) 既存の新幹線の駅につきましては、切符の売場が設置されていないあるいは駅員が配置されていないという駅は存在しないものと承知しております。
#103
○辰已孝太郎君 ですから、JR東海は、自社が駅を造るということになったら、徹底的にコストを削減して必要最小限度の駅を造ろうとしているわけであります。
 標準的な駅からコンパクトな駅にすることで、じゃ、一体費用は幾らぐらい削減されるということになるんですか。
#104
○政府参考人(藤田耕三君) 駅の整備費用につきましては、先ほど御指摘のとおり、平成二十一年十二月に、JR東海が、いわゆる中央新幹線の標準的な駅については、地上駅は約三百五十億円、それから地下駅は約二千二百億円という値を公表しております。その後、二十三年十一月に、自らの費用負担により中間駅を建設するという方針をJR東海が発表いたしました。その際には、全般的に徹底した建設費の圧縮を行ってコンパクトな駅を目指すという方針を公表したところでございます。
 本年、工事実施計画を私ども認可をしたわけでありますけれども、その中央新幹線の建設費、品川─名古屋間、四兆百五十八億円とされております。それにつきましては、この四兆百五十八億円の建設費の中には、これは土木構造物の関係分でございまして、駅を含む開業関係の設備の建設費は含まれておりません。駅につきましては、今後申請される開業関係設備を含む工事実施計画の中で示される予定となっておりまして、いわゆる標準的な駅の費用と、それからコンパクトな駅の費用、この差というのは現段階では明らかになっておりません。
#105
○辰已孝太郎君 削減される額は幾らかと聞いたんですけど、それ幾らなんですか、削減される額。
#106
○政府参考人(藤田耕三君) 御質問の趣旨は標準的な駅とそれからコンパクトな駅の差ということかと思いますけれども、そのコンパクトな駅の費用というものが示されておりませんので、その差は現段階では明らかになっていないということでございます。
#107
○辰已孝太郎君 分からないということを一言で言っていただければいいわけですね。
 一方で、事業について検討した国の審議会ではどのような駅を造ることを想定してきたのかということなんですが、国土交通省の鉄道局は、二〇一一年二月の小委員会で報告をしております。整備効果拡大のために駅に期待される役割として、地域の玄関口としてふさわしい魅力のある空間の創造ということで挙げております。
 これ改めて政府に聞きますけれども、JR東海が整備する予定のコンパクトな駅は、皆さんがおっしゃる、こうした魅力のある空間を備えた駅になるんですか。
#108
○政府参考人(藤田耕三君) 御指摘の魅力ある駅空間の創造と、この項目につきましては、審議会の中で、リニアの駅の機能の検討に際して、一つの参考事例として事務局が示したものでございます。
 JR東海におきましては、中間駅についてはコンパクトな駅というイメージを公表しておりますけれども、地元が併設したいと考える設備につきましては地元等の負担を前提に検討するという方針を示しております。このため、中間駅の具体的な整備につきましては、JR東海と各地元自治体が地域にふさわしい駅となるように今後検討を進めていくことになるものと考えております。
#109
○辰已孝太郎君 JRが示しているのは駅の中に待合室も造らないと、こういうことなんですね。つまり、一丁前の駅にしようと思えば、必ず地元の負担が必要ということになってまいります。
 じゃ、地元の負担、どれぐらい掛かるんですか。
#110
○政府参考人(藤田耕三君) 具体的な地元の負担につきましては、今後JR東海と地元がどのような機能を備えるかということを協議してまいりますので、その中で決まってまいるものと考えております。
#111
○辰已孝太郎君 どれぐらい掛かるか分からないと。住民にはそれも明らかにされておりませんので、何か報道でもJR東海が全額負担という話がよく出ていますけれども、ちょっと私、それ違うんじゃないかなというふうに思っております。
 駅だけではありません。駅の周辺整備やアクセス道路の整備の費用は、これ地方自治体が行うということになります。そうなれば、地方だけの負担ではなく、交付金などで国の税金も投入されるということになります。
 駅以外の駐車場、駅前広場、アクセス道路などが予定されているこれらの関連事業費について、国と地方自治体の負担というのはどれぐらいになるというふうに政府は見込んでおりますか。
#112
○政府参考人(藤田耕三君) 駅周辺の整備につきましては、各沿線の自治体がそれぞれ駅をどのように活用するのかといったようなことを主体的に検討した上で計画に基づき進めるべきものと考えております。
 それぞれのプロジェクトにつきまして、それによって地方負担は異なってまいります。それぞれいろいろな既存の補助制度等を活用しながら、地域にふさわしい駅となるように地元において検討を進めていくことになると思いますので、現在の段階で、費用負担の割合、これはその結果次第であるということになると思います。
#113
○辰已孝太郎君 長野県では、長野県リニア活用基本計画というのを策定しております。新駅の周辺整備、高速道路と駅を直結させる、スマートインターチェンジを設置する、その上、高速道路の通行止めにも対応できるよう並行する国道百五十三号線も整備するということとしております。これでどれぐらい掛かるのかというのは、国の補助金も含めて五百億から七百億円の関連道路整備ということになるわけですね。
 ここで石破大臣にお聞きしたいんですけれども、リニア中央新幹線の整備に伴い、駅の周辺整備やアクセス道路の整備で地方自治体がどれだけ負担する予定か、また、その負担が地方の財政や経済、そこに住む住民、生活にどのような影響を与えるのか、きちんとこれ、検討、議論するべきではないかと思いますけれども、どうでしょうか。
#114
○国務大臣(石破茂君) そのリニアに当たりましてはいろんな議論があるということは当然のことでございます。
 リニアがもうとにかく東京からあっという間に大阪まで行くのは、大阪まで延伸するとしての話ですが、結構なことですが、今委員が御指摘の問題、駅といっても、要は入口があるだけの話ですから、駅自体は地下奥深いところにあるんでしょうし、そこにおいて人もいないわ、切符も売らないわというのはよく私は分からないんですけど、それをあとはもう自治体が負担しなさいということになると、それがかなり深いところにありますから、相当の御負担になるんでしょう。そしてまた、駅といっても入口があるだけの話なんでしょうから、その上に構造物を建てるとすればかなりの負担になるんだと思います。
 ですから、そこは自治体がどれだけの負担をするか。JR東海というのはかなり財政的に豊かな部類なのではないかという印象は持っていますが、そこはもう実態が反映するような形でJR東海とのお話合いともなるのかもしれない、それは所管外でございますので、国交省においてよくJR東海とお話しになることだと思います。
 あわせまして、そういう物すごい速いものができますと、在来線、要は今の東海道新幹線が在来線的な、そういうような役割ということになるんだと思います。そして、今の在来線はまた別の位置付けになるのだと思っておりまして、今の東海道新幹線の在り方、あるいは今の東海道線の在り方というものをどうするのか、そういうものは地方の発展という意味において、リニアをいかにして最大限に活用するかということは考えていかねばならない。所管外でございますが、感想めいたことを申し上げて恐縮です。
#115
○辰已孝太郎君 私が言いたいのは、こういった整備費用が過度な負担となって、結局後世にツケを、自治体の財政を悪くして回すことになるのではないかと、これでは地方の活性化にはならないだろうということを言いたいわけであります。
 第六回中央新幹線小委員会でヒアリングをされましたけれども、その中で藻谷浩介氏がこういうことをおっしゃってはりますね。岐阜羽島の駅や米原、三河安城などに代表される駅周辺区画整理には経済的な成功例というのはなかったと、それでも駅が郊外地に設置された場合には、周辺で大規模区画整理や過度の都市機能整備は行うべきではないと、こういう話をされているわけであります。
 しかし一方で、各自治体で様々な計画というのが策定をされているということであります。
 山梨県の横内正明知事自身がこう言っておりますね。二月二十四日、衆議院の予算委員会の地方公聴会で、リニア駅周辺整備やアクセス道路の費用についてこう言っております、本県の財政能力をはるかに上回る多額の資金を要すると。こうして国の交付金による支援などを求めております。この整備費用が多額になり、地元負担、国民負担が膨大になるということは私は明らかではないかと思っております。
 藻谷氏は、それだけではありませんで、今国交省が推進しているコンパクトシティーの関係についても、非常に意味深いこともおっしゃっておられます。藻谷氏は、途中駅は現存する在来線への併設とすべきだと、こういうふうに言っているんですね。つまり、新しいところに駅を造ると、結局その地域を郊外拡散型のものに変えてしまうというのが理由であります。
 ところが、甲府も長野も岐阜も、既存駅の併設ではなくて、比較的人口が少ないところにできるんですよ。実は、在来線の甲府駅、今ある甲府駅は既に、今ですよ、総事業費三百六十億円の区画整理、これ進行中であります。ところが、リニアの新駅というのは、この在来線の甲府駅から南に八キロ離れたところに造られるんですね。その結果、甲府駅と新駅を結ぶために、一キロメートル当たり五億円から七億円も掛かるバス専用レーン、BRTの設置が計画をされているわけであります。
 国交大臣にお聞きしますけれども、新たな都市拠点をリニアの中間駅でつくってしまっては、今国交省が推進するコンパクトシティーにも反するんじゃないか、どうでしょうか。
#116
○国務大臣(太田昭宏君) 国交省がグランドデザインの中で言っておりますコンパクトシティー・プラス・ネットワーク、高次地方都市連合、連携革命、こうしたことは、これからの国土づくりの基本的な物の考え方の言わば基軸という理念的なものも含めて、そういう話をしています。
 リニアというのは、かなりそうした全般的なものとは違うと私は思っておりまして、これは、その駅をどこに置くかということについては、地元の皆様も大変これに関与をされて、そして、リニアという性格上かなり真っすぐにこの路線というものがあるという状況かと私は思います。中間駅を中心に新たな町が形成されるということにもなっていきます。都市の機能をコンパクトに集約すると同時に、新しい拠点である中間駅と在来線等の既存の拠点の間のネットワークを確保することが重要であると私は考えています。
 このように、新たな拠点となる中間駅を中心に今後どのようなまちづくりにしていくかということが、これはそれぞれにとっては非常に大事なことだと考えておりますし、中間駅を在来線駅と異なる場所に整備すること自体がコンパクト・プラス・ネットワークの考え方に逆行することにはならないと考えております。
#117
○辰已孝太郎君 私は、人口減少社会が来るということで、これ以上の都市のスプロール化に歯止めを掛けようというのがコンパクトシティーの基本の理念ですから、これに明らかに反しているというふうに考えております。
 これらのいわゆる過度な道路整備等々が開発も含めて行われるに当たって、じゃ、リニア新幹線をどれぐらいの人が利用するのかという、この需要予測というのが非常に大事になってくると思います。これがでたらめだったり、過度、過大なものであれば、開発事業そのものの正当性が問われてくるわけであります。
 今日の資料の三枚目に付けました。中間駅に当たる各県がそれぞれの乗降客数についての予測を出しておりますけれども、これ見て私、面白いことに気付きました。リニアの定員は千人でございます。実は、これ全部足すとリニア新幹線一本につき千十四人が乗降するということになるんですが、朝から晩まで十八時間営業とすれば全ての便でこの数字になると、まあこれはなかなか考えられません。
 東海道新幹線でも実際の座席利用率というのがありますが、これ直近の二〇一三年の四月から二〇一四年の三月で六三・五%なんです、六割しか乗っていないんですよ。仮にリニアの乗車率が同率だとすれば、山梨県での乗降客の割合というのは、六百三十五人中六三・五%ですから、三百四十二人ですから、五四%にもなるんですよ。つまり、中間駅ある中で半分以上が山梨で乗降するということになるわけですよ。岐阜県駅では二百七十八人ですから四四%が乗降するということになります。
 石破大臣に聞きます。そもそも過大な需要予測だと私は思います。
#118
○委員長(関口昌一君) 時間を過ぎておりますので、おまとめください。
#119
○辰已孝太郎君 これらの需要予測を基に都市計画が策定されて過剰な投資が行われれば地方の活性化にもつながらないというふうに思いますけど、どうでしょう。
#120
○委員長(関口昌一君) 時間ですので、答弁は簡潔にお願いいたします。ルールは守りましょう。
#121
○国務大臣(石破茂君) リニアというものが地方の活性化に資するように、これから様々な議論をしていかねばなりません。
#122
○辰已孝太郎君 ありがとうございました。
    ─────────────
#123
○委員長(関口昌一君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、寺田典城君が委員を辞任され、その補欠として小野次郎君が選任されました。
    ─────────────
#124
○アントニオ猪木君 今考えているんですが、今日は許可をもらっていないので、いつもの挨拶は。いいでしょうか。(発言する者あり)じゃ、適当な声で、元気ですか。ということで、ありがとうございます。これをしないと自分自身も動けないものですから。ありがとうございます。
 国会というところは大変制約の多いところで、挨拶もそうですが、もう一つ、私、いつも世界中歩いてこのストールを巻いて勲章ももらったりしているんですが、今、同僚議員がいろいろ議論をされている。まあそれはともかく。よく写真を撮るときに、コマーシャルとか写真撮りが多いんですが、そのときにカメラマンが必ず言う言葉は、もうちょっと顎を引いてくださいと言う。ばかやろうと本当に言いたいんですけど、まさか議場に入るときにもうちょっと顎を引いてくださいという、そういうルールはないと思いますけどね。
 何か国会が、いつも思うんですが暗いんですね。もうちょっと明るくひとつ、不真面目かもしれませんけど、元気を発信しなきゃいけないこの日本の中心から、元気が発信できないということで。
 私も、ちょうど震災の後に、翌日、同僚が物資を持って入ってくれて、その何日か後に私もみんな選手を連れて行きました。本当に、行ったら岩手の体育館で皆さんが赤いタオルで迎えてくれたので、私もさすがにこの時期に赤い色はまずいかなと思って行ったらみんながそういう感じで迎えてくれて、で、元気ですかと言ったら、みんなが一遍に立ち上がって元気になってくれたということで。
 そんなわけで、本当に現役時代、四十年近く全国を回っております。各町の、あるいは村というようなところまで年間二百五十試合近くこなしたことがありますので、いろんな隅々まで人よりもそういうところを訪問して知っているつもりなんですが、この四十年間の間に相当な、町も変わってきたし、駅前が特に変わってきました。大臣の鳥取も駅前に温泉がありましたからね。
 そういう中で、この前行ったのは、いわき、相馬それから岩沼、石巻、気仙沼、大船渡、宮古そして青森と全部回って、避難されている方もずっと回ってきましたが、本当にひとつちょっと、市長さんたちとも話をする中で、やはり今やっていることが国と違うんじゃないかという、一つには気仙沼の今防波堤ですね、三十メートル近い防波堤。あの景観はどこに行ってしまうんだというほど、まあ町並みがこれからできたときに、そういう苦情もあります。現地に行ってみないと分からない。それから同時にまた、自然災害に対抗しても、例えば三十メートル以上の津波が来たらどうするんだと。そういうことも含めて、今回は地方創生特別委員会ということですから、その辺の私の経験を含めて質問させていただきたいと思います。
 まず、今回のまち・ひと・しごとというタイトルですが、私もこれも経験で、ブラジルに移民して、そして何にもないところに、あるときに金が出ました。そして、そこに人が寄ってくる。そして、寄ると当然そこにいろんな商売が入ってきて町ができ上がる。多分アマゾンのマナウスなんかもそんな経緯だろうと思うんですが、そういうような、このタイトルが逆じゃないかなと思いますが、そこについてはいかがでしょうか。
#125
○国務大臣(石破茂君) 理論的に言えば、まず仕事があって、そこに人が来て町ができると。理屈からいえばそういうことです。
#126
○アントニオ猪木君 理屈からいえばですね。実際はそうでないことが現実にあると思いますが。
 そして、地方創生の内容について、まあ私なりに新聞も読ませてもらいました、いろいろ。その中で、具体的にもっとこれだという優先順位というか、これも総理が言われているとおりですが、その辺についての質問をさせていただきます。
#127
○国務大臣(石破茂君) 済みません。理屈からいえばという何か切って捨てたようなことを言いましたが、要は、まち・ひと・しごとというのは、まあこれが一番言いやすいので、しごと・ひと・まちとか言うと何かこう、要するに言いにくいなというところがあって、まち・ひと・しごとと言っていますが、理屈からいえば、まず仕事をつくる。これは、るる答弁を申し上げておりますように、かつては企業というものがあり、そこで自動車ですとか電機ですとか、そういう雇用がありましたということですが、これはなかなかこれから先、難しい。工場の数は一番最盛期の六分の一ぐらいになっちゃっているわけで、日本国中公共事業という話にはなかなかならないし、またその維持、修繕に物すごく金が掛かるようになりますので、そちらの方に振り向けていかねばならないということでございます。
 また、海外に二万円か三万円で行けるようになりまして、国内で観光に行くよりは東南アジアだのハワイだの行きましょうみたいな話になってしまいました。そうすると、今までのモデルを全部変えていかないと地方の創生というのはないのだと。実は、第一次産業もずっと衰退をしてきたのだけれども、企業があり、そしてまた公共事業があるということで、その衰退が何となく覆い隠されているというか、糊塗されているというか、気が付かない間に結構大変なことになっておって、今までと価値観を変えてやっていかなければならない。
 そして、地方をどう再生するかというのは、例えば委員の御専門でいえば、スポーツを通じた地域活性化という観点ももちろんあるはずなんでございます。スポーツを中心とした地域活性化というときに、それはもう永田町や霞が関で考えても分かるはずはないのであって、日本国中いろんなところでいかなるスポーツを使って人を呼んでくるかということを一つ一つやっていかねばなりません。
 順番としては、まず地方に考えていただくと。そしてまた、中央はそれを考えていただくのに十分な支援を行うということであり、ましてや地方のそういう創意工夫を阻害するようなことはもってのほかだということだと思います。
#128
○アントニオ猪木君 先日、ちょっとスリランカに行ってまいりましたが、ちょうど安倍総理も私の前に行かれ、それでちょうど行っているときに習近平主席も来られて、裏話は余りしませんが、どちらが人が集まったかみたいな話を主席が、そういう立場の人がこんな感じの話をしているのかなということを感じましたが。
 まあ何はともあれ、やはりこれから、地域のそれぞれがみんな形が違いますから、その地域によって特異性というか、その独自な発想に立って、ここしかないというものを、私なりの自分のことを言えば猪木しかないという生き方を、そういうものを地域の人たちが研究されたら、そうすればやはり過疎化したもの、あるいはいろんな部分で、自分たちの発想で、逆に言えば我々が外から見て、こういうことなら町の活性化につながるよというようなアドバイスもできるかなと思いますが、その点について。
#129
○国務大臣(石破茂君) それは、中の人が気付かない魅力というのは、外から見ると分かるものだっていっぱいあるんだと思います。そこにいる人は何だろうねこれはと思っていても、外から見ると大変に価値のあるものだったりするということはございます。
 ですから、先ほど世界中から人が集まる居酒屋さんのお話をいたしましたが、最近の日本を見ていますと、何でこんなところに外国人がいっぱい来るのというのがあちらこちらにございます。委員はもう海外の御経験も長いのでよく御案内かと思いますが、外から見る視点というのも極めて大事だと思っております。
#130
○アントニオ猪木君 今言われた大臣の、ちょうどこの間、京都に行っていたときに、本当に、えっ、外人さんがこんなおそば屋さんに来るかなという、本当に昔風のおそば屋さんでしたが。そういう意味では、今言われた、本当に同感だと思います。
 そして、去年はちょうどネット選挙ということで、ネットで投票ができるような錯覚を起こすような、マスコミも書き立てました。実際に終わって過ぎてしまったら、日本人の熱しやすく冷めやすいという、ネットのネの字も出てこないという感じです。
 相変わらず、私はネットは発信しております。多いときは五、六十万あるそうですが、その中で今日は、拾った幾つかのあれがありますが、それをひとつ、私の考えというよりはネットの意見をちょっと御披露したいと思います。
 消費税は一〇%反対です、それよりも国会議員の数を減らしてほしいですね、訳の分からない議員は要らないですと。これ、私もその中かもしれませんが。多分、政治改革は、いつも言われていますが、我々が身を切る思いでやっぱり政治改革に取り組むべきだと思いますが、大臣の。
#131
○国務大臣(石破茂君) 訳の分からない人はいない方がいいのですが、それを選ぶのは有権者の方々がお選びになるのだと思います。
 これはもう、ここでお答えすることがふさわしいのかどうか存じませんが、議員の数をどう減らすかという議論は、数を減らせばそれでいいのかというとそういう話ではなくて、やはりそのそれぞれの地域の代表が少なければ少ないほどいいというのは、民主主義というものから考えてどうなのだろうか。大勢の人たちの意見が反映されるということは、それなりに重要な意味を持つのであって、議員の数が少なければ少ないほどいいというお話は、どんどん進めていくと議会なんかない方がいいという話に最後は逢着するのではないかという気が私自身しております。
 さすれば、多ければ多い方がいいのかというと、それはそういう話でもなくて、一体どれぐらいの数というものが国政において必要なのだろうか、そして衆議院と参議院はどういう役割分担をするのだろうかということを党利党略を抜きにしてお話をするというのは極めて難しいことだというのは、私、幹事長時代にいろいろな各党とのお話合いを通じてすごく感じたことでございます。
 ですから、私が政府の立場であれこれ申し上げるべきではありませんが、単に少なければいいという考え方に私はくみするものではございません。どうやって質の高い議論が行われていくか、あるいは二院制の長所というものをいかに生かしていくべきかということを各党においてよくお話をいただくということが肝要だと存じます。
#132
○アントニオ猪木君 今日は同僚議員もおられますし、この改革というのは大変難しいと思いますが、実際にいろいろ我々も憲法問題も含めて議論をさせてもらっています。
 それでは次に、今の経済がお金持ちをもうけさせ、お金持ちにお金を使ってもらって、そのおこぼれを貧乏人へという政策ですか、貧乏人は給与が上がらなければ景気が良くなった実感がありません、もう政治家だけが得をする政策をやめてもらえませんか。私の意見じゃありません、これは。ネットの意見ですから。
#133
○国務大臣(石破茂君) どの所得の層の方の所得を増やせば消費が伸びるかということにはよく注意をする必要があるんだと思います。やはり、所得が一千万を超えた方々の所得を増やしても、それはなかなか消費に回るものではございません。やはり、所得が二百万、三百万という、これから先、所得を増やしていただかねばならない層の方々の所得が増えると、その分は消費に回りますので、どの層の所得を増やしていくかということは、これから先の経済を語る上において、私は重要なことだと認識をいたしております。
 一方において、所得と同時に資産ということもございまして、要は、日本全体の個人資産の相当部分を高齢者の方々がお持ちであります。その高齢者の方々が消費を増やしていただくためにはどうすればいいだろうか、安んじて消費をしていただく、あるいは若い年齢の方々に資産を移転するというためにはどうしたらいいだろうかというお話をしますときに、これはやはり社会保障の在り方というものを議論せざるを得ないことでございます。
 やはりヨーロッパなどに行きますと、別に私、暮らしたわけじゃありませんが、物の本で知る限りは、やはりヨーロッパの方々というのは退職されたときが一番金融資産をお持ちであると。そして天寿満つるときはこの金融資産は相当になくなっているのであると。ところが、日本の場合には、退職されたときも天寿満つるときも資産というものは余り変動しない時期がございました、最近は資産を取り崩す方も増えていることはよく承知をいたしておりますが。
 ここをどのようにして考えるかということであって、お金持ちだとか「貧乏人」とか、そういう議論もそれは必要なのですが、それと同時に、どの層のどの方々の所得を増やし、どういう方々にどういうふうにして消費をしていただくかということは、これはかなり子細に議論しませんと、感情論ではいかないのは当然のことでございます。
#134
○アントニオ猪木君 大変参考になります。
 今の議会は政治と金の問題ばかりの泥仕合をしてそれこそ税金の無駄遣い、国民の暮らしが豊かになるため、地方創生のために議論をしていただきたい、一部の都市、大会社が景気回復しているだけで個人事業者や中小企業は変わっていない、その辺についていろんな新聞やそれぞれの意見があると思いますが、大臣の御見解を。
#135
○国務大臣(石破茂君) これは、純粋に数字だけで見ましたときに、これはいつかこの委員会でお答えをしたことがございますが、円安になって大企業がもうけておる、内部留保が多いではないかというお話をよくいただきます。数字から見ればそうなのですが、その内部留保なるものは、製造業とその他でかなり違いがございます。
 そして、内部留保を抱えておられるのは決して大企業ばかりとは限りませんで、中小零細も内部留保はお持ちであります。それは何も内部留保がたくさんあってそれを見て喜んでいるということではなくて、経済が悪くなったときに金融機関の支援等々がどれだけ受けられるか分からない状況では内部留保をきちんと持っていなければならぬということになるのでございまして、これをどのようにして有効に使っていただくか、あるいは大企業が持っておられます内部留保をどのように活用していただくかということも考えていかなければなりません。
 ですから、これは企業対個人という、そういうような対立構図で議論していてもなかなか先に行かないことでございまして、企業が内部留保を持っているにはそれなりの理由があるだろうと、それは何もお金を見てにんまりしていると、そういう話ではないと思っております。それを活用していただくためにどういう施策が必要なのかということは、更に政府としても子細に検討が必要でございます。
#136
○アントニオ猪木君 地域にしかできないこと、何か地域性を生かした、さっきちょっともう質問させてもらったんでここはカットさせてもらいますが、税金を貴重に使っていただきたいという声がありました。
 それで、私なりの体験ですが、いろいろ地方に行って、体育館、試合で、そうすると、新しくなると、体育館がずっと遠くの町から離れたところに造られる。結局、人は行っても行きにくいし、そこからまた散ってしまう。できれば町の近くにあれば、その人たちが、例えば五千人、六千人、そういう人たちが体育館に、あるいはミュージック関係でもいいんですが、そのときに必ず町に散ってお金を落としてくれるという、そういうようなことが、ずっとこの何十年見ていく中で、どんどん不便になるのと同時に町が元気がなくなっていく。これが、何か今の行政の、そこを見てないんではないかなと思いますが、いかがでしょうか。
#137
○国務大臣(石破茂君) 御指摘のとおりで、まだ人がたくさんいて元気いっぱいだった頃に、いろんなところにいろんな施設を造って、あの町に体育館があるんだったらうちの町も負けちゃならぬみたいなことでまた立派なものができる、そうであれば負けじと立派なものができる。だけど、人口が減っちゃうとなかなか使われない。これはもう体育館に限らずコンサートホールもそうであって、できたときはスタインウェイのピアノがあってコンサートが開かれていたのが今はカラオケ教室に使われているみたいなお話もないわけではありません。
 それは、そのことを今から責めても仕方のない話ですが、今の時代になってきますと、そういうものをいかにして統合していくかということも地方の行政経費の節減ということから考えていかねばならないことだと思っております。単に統合すればいいのではなくて、委員御指摘のように、それがどうやって地域の元気を創造するものになるか、あるいは、多様化します国民のスポーツ等々のニーズにいかにして的確に応えるようになるかということも必要だと思います。
#138
○アントニオ猪木君 最後に、選挙がうわさされております。選挙が始まったら、委員の皆さんにちょっと質問して、この委員会はどうなるのと、困った顔をしておりましたが。できたら選挙が終わってまた新しい政権の下に、是非力強く今議論されたようなことが行われるようによろしくお願いいたしまして、質問を終わります。
 どうもありがとうございました。
#139
○委員長(関口昌一君) この際、お諮りいたします。
 委員外議員又市征治君、浜田和幸君及び主濱了君から、まち・ひと・しごと創生法案及び地域再生法の一部を改正する法律案についての質疑のため発言を求められておりますので、これを許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#140
○委員長(関口昌一君) 御異議ないと認めます。
 それでは、まず又市君に発言を許します。又市征治君。
#141
○委員以外の議員(又市征治君) 社民党の又市です。
 最初に、委員外発言を認めていただきました与野党の皆さんにお礼を申し上げたいと思います。
 ただ、この案件は本来ならば総務委員会でということの案件だろうと思うんですが、であれば我々は、私も後ほど質問される生活の党の主濱さんも総務委員でありますから、もう自動的に質問ができるという状況なんですが、残念ながらそういう会派がこの特別委員会によって逆に発言ができないというちょっとおかしげな格好になっているわけで、その点については一言申し上げておかなきゃならぬと、こう思っています。
 そこで、まち・ひと・しごと創生法案でありますが、目的とすれば、少子高齢社会の進展に的確に対応すること、人口減少に歯止めを掛けること、東京圏への人口の過度の集中を是正することなどが挙げられております。これらは今日的な状況からいって当然の課題だろうと思うんですが、これへの対策を考える場合に、この事態が何ゆえに起こってきたのか、こういうことが検証されなきゃならぬ、こんなふうに思うわけでして、これまでも、一九七〇年には過疎地域対策緊急措置法が制定をされて数次の改定が行われてきている。また、竹下内閣でも、一九八八年からふるさと創生事業などが取り組まれてまいりました。
 しかし、これらによっても地方の疲弊に歯止めは掛からなかったというのが事実でしょうし、それどころかその後の、とりわけこの二〇〇〇年代に入って、市町村大合併や地方財源を大幅に削減をした三位一体改革などが地方のこの疲弊、衰退というものをむしろ加速をしたんではないのか、このように考えます。病気はその原因を突き止めて正しい処方を行わなければ治すことができないのと同じでありまして、これまでの政策のやはり検証の上に対策が講じられてしかるべし、このように思います。
 基本政策検討チームが自治体や各省庁からヒアリングを受けたということでありますけれども、どうも順序が違うんじゃないのか、私はそう思うんですけれども。
 そこで、大臣、今申し上げた点を含めて、これまでのやはり地方活性化策について、主な反省点、こんな点はどういうふうにお考えでしょう。
#142
○国務大臣(石破茂君) 今までやってきたことが全部間違いだったとは私は思いません。ただ、私は、昭和四十年代から五十年代にかけて、私の記憶では一時期地方がすごく元気だった時代はあったと思います。委員の御地元富山におかれましても、私の鳥取においてもそうですが、今ほど新幹線も、飛行機も、高速道路もなかったんですけど地方が元気だった時代というのはありました。そのときも自民党政権でございましたが。
 その後、いろんなことがありまして、私どもも無謬ではございませんで、委員御指摘の第二回まち・ひと・しごと創生会議に報告されました中間的な報告書におきましては、まず第一に、府省庁、制度ごとの縦割りによる重複、小粒な事業の乱立ということがあったことは否めないと。地域特性を考慮しない全国一律的な政策が実施されたことも否めないと。ばらまきというのは、すなわち効果検証を伴わないものだと思っておりまして、効果検証を伴わないばらまきがあったことも否めないと。地域に浸透しない表面的で単発的な取組があったことも否めないと。そして、中長期的な展望やプランを持たない短期的な成果を求める施策というものがあったという指摘がなされておりまして、それが報告をされております。
 私も長く議員をやっておりますが、これほど問題点を指摘した文書というのを私は余り存じません。やはりそういう点があったのだということをよく反省をし、認識をしながら、これから先、地方創生を行う上におきましては、自立性であり、将来性であり、地域性であり、直接性であり、結果重視、これ、もしお求めなら解説しますが、そういう反省を踏まえて、これから先、地方創生というのは、そういうようなばらまきでもない、単発的でもない、そしてまた他律的でもない、自立の反対の意味で申し上げておりますが、字が少し違いますけれど、そういうものをやっていかなければならないのだというのは今までの反省に基づいて考えておることでございます。
#143
○委員以外の議員(又市征治君) いや、今おっしゃったことは、全くそのとおり私も同感できる点ですね。
 でも、一方で、この地方創生やそのための課題を挙げられるわけですが、今現在の、じゃ政権の政策、主要な方向というのは何だろうかと、こう見てみると、内需産業の育成よりは、総理のトップセールスに見られるように、輸出産業、外需依存に走って異常なまでの円安を誘発をして、原材料や燃油高騰、こんなものを引き起こして、そして中小企業を疲弊をさせる、こういう格好があるだろうし、一方では、TPP加盟によって、家族や集落による農畜産業、ひいては地域のコミュニティーの破壊といった、そういう地域衰退を更に促進するような、こういう施策も一方ではやられているんではないのか、こういう気がして私はならぬわけですよ。おっしゃっていることそのものとちょっと矛盾している、こういう気がいたします。
 一方で地方創生を言い、他方で地方を衰退させる政策を打つ、つまり、アクセルとブレーキを一緒に踏むという、こんな格好ではうまくいくわけがないんじゃないのか。地方創生、本当に大事だと言うならば、私は、やはりこれまでの市場経済至上主義の政策というものを本当に大胆に見直す、こういうことが必要ではないか。先ほど挙げられた問題も含みますけれども、個別の問題よりもそうした大枠のところを考えるべきじゃないかと思いますが、この点の大臣の見解を聞きたいと思います。
#144
○国務大臣(石破茂君) 私はGDP至上主義には立ちませんので、その地域において数字には表れない幸せというのはあるんだと思っております。それはある意味GDPを拡大させないかもしれないけれど、その地域において人が定住し、そこで経済が循環しということは、それはあるんだろうと思っております。そういう価値観はやはり必要です。
 あわせまして、円高だと大変大変、日本が潰れる、円安だと大変大変、日本が潰れるというふうに、外的な要因によって日本国が左右される要素というのはなるべく減らしていかなければいけないと思っております。食料にしてもそうですし、エネルギーにしてもそうですし、食料とかエネルギーというものを、もちろんそれを全部、鎖国時代じゃありませんし、日本だけで回すことは不可能でございますが、そういう余り外的要因に何でもかんでも振り回されないような経済というものはつくっていかなければならないし、そのシーズは地方にあるというふうに考えております。
 その上で、私どもがやっております政策は、例えば輸出の振興というものをやっていきませんと、これから先、高齢化する地方において、農林水産業の、今、林業でも輸出をしておるわけでございますね、中国の住宅需要というものはかなり旺盛ですから、そういう輸出というものも考えていかねばならない。私どもはうそつきではありませんので、関税を全部例外なく取っ払うみたいな交渉はいたしませんが、さすれば農林水産業がこれから隆々とするかというと、決してそうではないということだと思っております。
 委員の御指摘は、もう首肯できる部分もございますが、私どもとして、今までにない日本国の形というものをつくる上において地方の創生にはいろんなシーズがあるというふうに考えております。
#145
○委員以外の議員(又市征治君) そこで、次に増田レポートにちょっと触れたいと思うんですが、増田さんそのものは財政諮問会議の専門調査会「選択する未来」委員会のメンバーとして、中間整理、「未来への選択」「人口急減・超高齢社会を超えて、日本発成長・発展のモデルを構築」の作成にも参加をされているわけですから、政権側としては相当に評価をされているんだろうと思います。しかし、他方で、この増田レポートに対して批判的な意見も結構あるんですね。
 そこで、このことについてちょっと三点ぐらい大臣に見解を伺いたいと思ってその点を述べますけれども、第一に、日本創成会議人口減少問題検討会分科会のレポートでは、三十から三十九歳の女性人口が各自治体において二〇四〇年にどのようになっているかを推計をした上で、現在から半減以上する自治体を今後消滅する可能性が高いと指摘をしているわけですが、このような若年女性の減少が都市への移動が要因であるかのように言われていますけれども、若年女性の減少は全国的な少子化も大きな原因であって、若年女性の都市への流出を原因とするには、これは無理があるという有力な意見もあります。
 二つ目には、平成の大合併の影響が考慮されていないではないかという意見です。というのは、せんだっての衆議院の地方公聴会で徳島県知事も述べられておりますけれども、若年女性の人口減少率とも密接に関わる問題として、全体として合併を行った旧町村部は行わなかった町村よりも人口減少率が高い、こういう御指摘がありました。全国的にそういうふうに言われています。このような点を今後の政策にどう反映すべきかというこの視点が増田レポートには弱いんではないのかということがあります。
 第三点に、地域が存続できるかどうかを定住人口だけで判断するのは一方的ではないかという意見です。確かに、進学あるいは就職の時代には住んでいる地域から出ていくということがもちろんありますけれども、一定の世代になるとUターンを考えたり、あるいは若年層でも近年地方への就職を希望するIターン傾向があったりします。
 そういう観点からも人口を動態的に見る視点が少し弱いのではないか、こういう点が三点目として言われるわけですが、こうした増田レポートに対する批判的見解、まあまあ、その他もあるんですけれども、多分大臣もお持ちだろうと思うが、今後の政策にとって大きな示唆をこうした意見は与えているんではないかと思うんですが、この点について意見を伺います。
#146
○政府参考人(山崎史郎君) お答え申し上げます。
 まず第一点でございますが、御指摘の地方における若年女性の人口の減少でございますが、これについては実際そういう現象が生じているわけでございますけれども、一般的には地方からいわゆる都市圏への人口流出、いわゆる社会減でございますが、社会減プラスそもそもの出生率の低下という自然減、この両方が関係しているというのが大体一般的ではないかと考えられる次第でございます。
 第二点目でございますが、合併に関する人口に対する影響でございますけれども、一部の論文におきまして、人口五千人未満の過疎指定市町村において二〇〇〇年から十年間の若年女性人口の増減率を見た場合に、合併を行った市町村と行わなかった市町村を比較しますと、概して合併を行った市町村の方が減少率が高いという、確かにそういう論文があるということは承知している次第でございますが、この減少の原因そのものがこれは合併によるのかどうかについては、これはまた更にいろんな要素があろうかと思っております。
 三点目でございますが、いわゆる人口推計でございますが、これは基本的には、ある基準年を置いて、その基準年の下で将来にわたるいろんな面の動向を反映させると、こういう形になるわけでございます。御指摘の日本創成会議の調査におきましても、平成二十二年の国勢調査の人口基準年においてその前の五年間の動向を反映したというふうに承知しております。
 いずれにいたしましても、それぞれの推計はそれぞれの基準年が違ってございます。したがって、直近のデータをどこまで利用できるかというようなことの結果において様々な結果も出てくると、こういう状況でございます。
#147
○委員以外の議員(又市征治君) 今の大臣の立場で余り増田レポートをずばり批判をするわけにはいかぬからそっちで答えたんだと思いますが、おおむね今言われたことが大臣の見解でもあるんだろうと思いますが、いずれにしましても、余り根拠の薄い数字を基に危機感だけあおるような話であってはいけない、私はそのように思います。むしろ、大臣もおっしゃっているように、地方をやっぱり元気付けていく努力を今やらなきゃならぬわけでありますから、その点は踏まえていただくということをお願いしておきたいと思うんですが。
 次に、先ほどありました四十年代、五十年代、地方は元気だったと。おっしゃるとおり、人口も増えていく、こういう状況も含めてありましたが、残念ながら、その後、長年のやはり自民党政権の下で地方の疲弊が進んできたことも、またこれは紛れもない事実なわけですよ。
 この間、しかし、地域で熱心な取組も進められていることもまたあります。このような動きはメディアでも、例えば田園回帰として注目されて報道されている問題もあります。私の目に触れたものだけでも、若年の移住によって人口増大を実現したあちこちの地域があったりする。山口県だとか島根県だとか、その他にもあります。そういう意味では、増田レポートで消滅可能性自治体と指定されている自治体でも移住者が増大をしている例もあるわけで、このような田園回帰現象ともいうべきものの背景、実態について、政府はどのように分析し、評価をされているのか、この点を伺いましょう。
#148
○国務大臣(石破茂君) それは、田園回帰をしておられる人々も幾つかの層に分かれるんだと思っております。
 これは前も御紹介したことがあるかもしれませんが、東京圏で地方に行きたいねという方を分析してみますと、五十代の男性というのが一番多くて五〇%。半分が地方に暮らしたいというんですから、かなりの数字です。五十代の女性は三〇%で、あなた行きたきゃ一人で行きなさいみたいなことで、かなり悩んでいるお父さんもいるやに聞いておりますが。
 その次が、何と十代、二十代の男性、女性が四七・八%だったと思いますが、それだけが地方に行きたいということを言っている。つまり、仕事がないので地方から東京に行くというような時代がありましたが、まだ点でしかありませんけれど、仕事をつくりに東京から地方に行くというのが若い方々なんだと思います。
 五十代の方々は、まだ定年には行かないんだけれど、もう一つ別の人生があるんじゃないだろうかという考え方。もう一仕事といいますか、五十代になり、まだまだ二十年、三十年働けると。そうであれば、元気なうちに地方に行って、あるいはふるさとに帰って、もう一つ人生の展開があるんじゃないんだろうかという方々がおられる。
 やはり、十代、二十代と五十代男性に地方回帰の現象が出ているのであって、それに対してどのようにして対応していくかということは、情報の提供であり、あるいは、せっかく行ってみたけれど、がっかりして夢破れてというようなかわいそうな思いをさせてはいかぬと思うのですね。そうならないように受け入れる側も十分な配慮が必要だと思います。
 もう一つは、長くなって恐縮ですが、やっぱり、ICTといいますか、テレワークといいますか、地方においても東京と同じだけの仕事ができるという環境は相当急速に進展しつつあると思っております。地方の方が回線がすいていますので速度が速いものですから、そういうところに人が移っていく。やっぱり、このICTの発達ということと地方回帰、田園回帰というものは、これはもう両方同時に起こっている現象でありまして、それをどのようにしてこれから最大限活用していくかということは大きな課題でございます。
#149
○委員以外の議員(又市征治君) そこで、地方創生に当たって大臣は、そのためのアイデアが重要であると強調されて、また、地方へ霞が関からも人も派遣をする、言い換えれば人材も供給をするよ、こういう発言をされています。
 そのことそのものは否定をしませんが、しかし、アイデアがあっても、それを実現するやっぱり制度的枠組みがなければこれはどうにもならぬわけでありますから、例えば、そういう点でいうと、地方公務員の給与を削減するようなことでは、労働意欲はそぎますわ、元々これで、もう役場しかそこには大きな産業はありませんという地域だってあるわけですよね。そういうところで、人が何年もいれないと、こんな格好ならばどんどん人口は減っていきますと、こういう問題も起こっている。そういう意味では、そういうところの賃金をまた今度は下げましょうなんという話をやると、逆に言えば優秀な人材はそこには居着かない、こういう問題もあるわけで、地方で人を育てるということにならないんだろうと思う。
 地方が自ら考え、それを実現するには、自分たちのことは自分たちで決めてやると言える、こういうような分権の推進、そしてやっぱりそのための自主財源の確保ということが非常に大事だと思うんで、これは全く異論はないと思うんですが、一言お願いしたいと思う。
#150
○国務大臣(石破茂君) おっしゃるとおりでございます。
 ですから、権限も財源も地方に渡す人間も、それは基本的にはそうなんです。そうなんですが、それと同時に責任も渡すということでなければいけませんで、どうやってその税金がきちんと使われたかという検証ができるかどうかというシステム、これは絶対に必要なものだと思っております。
 また、結局、地方にそういうお金をお渡しするがゆえに国としてはまた借金しましたということになると、結局次の時代の人たちが負担をしなきゃいかぬことでございまして、一連の議論の中で申し上げたことですが、地方においては地方において、お金下さいという話ばかりではなくて、どうやって地方税収を上げるかということに最大限のお取組はいただかなければなりません。
 そして、補助金のシステムの中で、その地域においてこれは優先し、これは劣後するということはお考えいただきませんと、母屋でおかゆで離れですき焼きみたいな話が随分昔にございましたが、やはりそれは余り健全な状況だと思っておりません。同じ日本国民でございますので、そういうようなことをかつて塩川財務大臣が御指摘になりましたが、そういう状況をどうするかということは本当にみんなで考えていかねばならないことだと思います。
#151
○委員以外の議員(又市征治君) 時間がだんだんなくなってまいりましたから、あと一問質問したかったんですが、意見だけ申し上げておきたいと思う。
 先日の総務委員会で、私は、内閣が地方創生を打ち出した今こそやはり交付税率の引上げのチャンスだというふうに申し上げました。総務省も二十七年度の概算要求においては交付税率の引上げを事項要求しているわけですが、地方創生を内閣の重要政策だというふうに言う以上は、やっぱり引上げは当然でありますし、引上げをしないとなれば、私は安倍政権の本気度も疑われるだろうと思うんですね。
 石破大臣には、総務大臣とやっぱり一緒に交付税率の引上げの先頭に立っていただきたい。このことの御注文だけ申し上げて、終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#152
○委員長(関口昌一君) 次に、浜田君に発言を許します。浜田和幸君。
#153
○委員以外の議員(浜田和幸君) 新党改革・無所属の会を代表して、西川大臣と石破大臣に質問をさせていただきたいと思います。
 まず、西川大臣、TPPと地方創生に関することについてまずお聞かせいただきたいんですけれども、やっぱり、今TPP交渉がもう十年超えているわけですね。毎年のように年末までにはということが言われながら、今年も、峠を越えたというような見方もあるようですけれども、実際にはなかなか交渉が妥結に至っていないと。
 やはり、地方創生ということを考えたときに、地域の基幹産業である農業、水産業、林業といったものとTPPは密接に絡んでいる話ですよね。だから、どうやってTPPという、自由貿易ですよね、関税を十年掛けてゼロにすると言っているわけです。米の関税、八〇〇%近いものをゼロにすれば、もう地域の農業は壊滅的な打撃を受けることは多くの地方の方々が危惧しているところですよね。
 そういう意味で、地方をどう守っていくのかということと、TPPで、国益を守る、五つの聖域を絶対守るということを総理始め皆さんおっしゃっているんだけれども、どうやって地方の不安に対して説明をされるのか。TPPの交渉自体が秘密交渉ということですから、我々も含めて実態が皆目やぶの中ですよね。これは、日本だけじゃなくて交渉加盟国十二か国みんな同じような状況に直面していますから、アメリカですらこういう秘密交渉というのは問題じゃないかという意見があるぐらいなんですね。
 ですから、今現状ではどういうようなTPPの交渉が進んでいて、地方創生の観点から本当にこのTPP交渉が日本の地域の経済のためにプラスになるのかどうか、そのことについての大臣の見通し、お考えをまずお聞かせください。
#154
○国務大臣(西川公也君) このTPP交渉でありますが、二〇〇六年に四か国で始まりました、チリ、ブルネイ、シンガポール、ニュージーランド。そういうような状況の中で、二〇一〇年にアメリカが入り、日本が入ったのは、昨年の七月二十三日に正式に加入いたしました。そして、そのときにほかの国と秘密保持契約を結んでおります。これが結んであるものですから、できる限り表へ出したいということでありますが、首相あるいは担当大臣あるいは首席交渉官が公式発表したもの以外はなかなか出せないでいると、これで御心配を掛けていると思います。
 そこで、私どもも日本の国益を守らなきゃなりません。特に農業関係は、重要五品目、五百八十六のタリフラインありますけれど、どうしてもこれを守り抜いて地方の農業が傷まないようにしなきゃならないと、こういう考え方でやっています。
 それで、日豪のEPA、おかげさまで国会の御評価をいただいて正式に条約が承認されましたけれども、さて、このTPP、どうやったら痛まないかということは、日豪という先に決められた問題がありますね、この中でも関税を下げてくると。
 例えば牛肉の問題、三八・五が、冷蔵で二三・五まで十五年で下げます、冷凍は一九・五で十八年間掛けて下げますと、こうやってきましたが、そこで私どもはセーフガードということを取って、数量が一定数量を超えたらまた三八・五に戻りますと、こういうことで極力地方に影響のない、こういう仕組みをつくったつもりでいます。
 このTPPも、今二十一の作業分野、こっちはルールの方ですが、大体二十八章ぐらいのルール立てになっていると思いますが、もう難しいのだけ残っています、はっきり言って。どんなものが残っているかというと、薬のデータ保護期間何年にするか、これは非常に難しいですね。それから、国有企業、国営企業の民営化、これも非常に難しいと思います。それから、原産地規則、これらについても難しいと。難しいけれども、ここを乗り越えていかなければそのルールができ上がらないと。
 そういう中で、一方で関税交渉をやっています。日本の関税項目、九千十八あります。そのうち、農業が二千三百三十五あるんです。この中で我々は、重要五品目で五百八十六を守り抜こうと、こういう考え方で交渉していますが、大詰めに来ていると総理も言っておりますが、私どもは、何としても地方を守り抜く、そういう着地点に持っていきたいと、こういうことで努力をしております。
#155
○委員以外の議員(浜田和幸君) ありがとうございます。
 今、大臣が二十八ぐらいの分野にわたって交渉が進んでいるということを御指摘いただいた。実際は二十九の交渉分野で、そのうち実際に農業ですとか経済、貿易に関するものは五分野しかないわけですね。それ以外は、今おっしゃったような知的財産権を含めて、割と教育とか放送とか法律とか、大変広い分野でのこれは交渉なんですよね。
 そういうことを考えますと、なぜ十年たってもなかなか合意が得られないかということは、やはりアメリカが主導しているこのアメリカ式のビジネスモデルに対して、最初の四か国、そしてまたそれ以外の国々も、大変やっぱり慎重にならざるを得ないという問題があるわけですよね。しかも、秘密交渉ということですから、実際よく分からない。
 そういうことを考えますと、なぜそういった自由貿易を標榜していながら秘密秘密でがんじがらめにしてしまうような交渉にあえて日本が参加して、なかなか進まない、地方からの不安もある。
 特に、農業関係でいいますと、今大臣お触れにならなかったけれども、遺伝子組換え、この問題についても、表示をしなくてもいいとか、緩やかにするというような中身になっているらしいということが、これがマレーシア政府の交渉テキストがウィキリークスに流れて、そういうところを通じて、我々はかすかに、おぼろげながらこの交渉の中身に対して注目をしているわけなんですね。
 遺伝子組換えもそうですけれども、BSEとか狂牛病、そういう問題も、生産地の表示の問題を含めて、薬の特許、いろんな分野で、結局何かというと、アメリカの巨大なアグリビジネスが闘わずして勝てるような、そういう枠組みをアメリカとすればつくろうとしているんじゃないか。そういう懸念や批判は、交渉参加国だけではなくてアメリカの国内でも結構大きく出ているわけですね。
 今回の十一月のアメリカの中間選挙でも、オバマ政権が大敗を喫しましたよね。その大敗を喫した、いろんな理由があると思うんですけれども、その一つには、このTPPというものが本当にアメリカの雇用を守ることになるのかどうか、今まで以上に産業の空洞化、途上国の安いところにアメリカの企業がもっともっと出ていってしまうんじゃないか、そういった意味での懸念、そういうものもあると思うんですよね。
 そういうことを考えますと、やはりここは、オバマ政権もレームダック化しているし、今まで民主党が進めようとしていたものがノーを突き付けられて、共和党、議会多数派になって本当にこのTPP交渉が来年以降順調に進むのかどうか、その辺りを我々も日本の国益という観点で冷静に情報分析をして判断するときではないかと思うんですが、今回のアメリカの中間選挙の結果、あるいは、民主党政権で共和党議会、ねじれだったのが上院、下院とも両方とも共和党になって、このTPP交渉、どう影響するのか。その辺りについて、大臣の見通し、お考えをお聞かせください。
#156
○国務大臣(西川公也君) 先ほど、浜田委員、十年たったのにと、こう言っておられました。しかし、P4は、二〇〇六年にスタートした方はうまくいっているんですね、産業が競合しませんから。そういう中で、巨大なアメリカが入り、日本が入ったと。こういうことでこの着地点が非常に難しくなっていると、ここは御理解いただきたいと思います。
 それで、進むのかどうかということですが、確かに共和党が勝利を収めたと、こういう状況の中、私どもはこれはなるべく早く決着をしたいと思っておりますので、進めばいいなという希望は持っておりますけれど、これはアメリカの事情でありますから、我々はこれは口を挟まないと、こういう姿勢で待ちを続けています。
 そこで、我々は常に、最終的には農林水産委員会の決議、これが守られたという評価をいただかなければ、どんなにいい交渉をやっても最後にこれが成立しないということになりますので、それを心掛けてあくまでもやっていると、こういうことを分かっていただければと思います。
#157
○委員以外の議員(浜田和幸君) そういうこともよく分かるんですけれども、先般も、北京で開かれたAPECの総会で、ロシアのプーチン大統領も中国の習近平国家主席も、このTPPに関してはやっぱりかなり否定的なコメントを出していますよね。
 これは、中国とロシアは今、エネルギー面でも様々な関係を強化している、そういう動きの中でアメリカ主導のこのTPPに牽制球を投げかけている、そういう側面もあると思うんですが、アジア太平洋という最も経済成長がこれから期待できる地域の中で、ロシアも中国もインドもインドネシアも入っていないこのTPP、これで果たして本当に日本にとって必要な利益があるものかどうか。逆に中国なんかは、もっと広い緩やかな自由貿易圏のRCEPというようなことを主張していますし、そういう点で、TPPが必要だということも一部分かるんですけれども、本当に日本の地域の創生のことを考えると、もう少し柔軟な取組の枠組みがあった方が日本の地域経済のためにはプラスじゃないか、必ずしもTPPだけにこだわる必要はないんじゃないかという意見もあるんですが、そのことについては、大臣、お考えをお聞かせいただけませんか。
#158
○国務大臣(西川公也君) これからの貿易考えますと、経済連携というのは避けて通れないと思うんですね。
 そこで、日本は各国ともこうやってきました。今、特に話題になっているのはEUとどうするかと、こういうことで七回の交渉を終えてきたと、これで将来どうすると、こういうことをやっています。
 TPPは世界の貿易量の三分の一ぐらい物が動きますね、この十二か国で。さらに、GDPで三八%から三九%ぐらいのを占めます、シェアを。そういう中で日本が経済連携に入っていかなくていいのかと、こういう議論には私どもはしたくないんです。どうしても入って、そして成長著しいアジアの国々と一緒になってやっていきたいと、こう考えています。
 RCEPのお話が出ました。これは、TPPとRCEPと両方がもし成立すると、日本のGDPに占める割合というのは物すごい大きな数字になります。ですから、それは経済連携は幾つも成立した方が日本の経済には効果的だと思いますが、これはアメリカの思惑、中国の思惑もあって、TPPとRCEPと両方同時進行できるかというのは非常に難しい問題を私は抱えていると思います。
 我々としては、当面TPPの着地点を目指して最大限の努力を続けさせていただきたいと、こう考えています。
#159
○委員以外の議員(浜田和幸君) 是非、TPPも、そしてまたRCEPも含めて、日本の地域の創生のためには、地域経済は世界と言ってみれば一体化しているという現実があるわけですから、その中でいかに地域の特性を生かした産業、雇用を増やしていくか、そういう観点での自由貿易交渉を成功裏に進めていただきたいと思います。
 次に、石破大臣にお伺いしたいと思いますけれども、今回の地方創生法案、これは第二次安倍政権の目玉だと思いますが、衆議院の解散・総選挙が近いということの影響があって、十分な審議、あるいは地方の公聴会を含めて本当に大事な地方創生のための議論が行われて法案の成立がこのまま進むのかどうか、一部には危ぶむ声もあるように聞いていますが、このような状況で衆議院の解散、本当に必要なんでしょうか。
#160
○国務大臣(石破茂君) 解散については、私が申し上げることではございません。
#161
○委員以外の議員(浜田和幸君) 法案の起草には、甘利大臣が中心になって進められた「選択する未来」委員会の最終報告ですとか、あるいは創生本部の取りまとめ、これも年内に完成するという具合に聞いております。こうした様々な取組が行われている中で、この地方創生法案と一体化して動いているはずなんですよね。そういったいろんな委員会での最終報告とか、そういうものを今どのようにこの法案の中に活用されているのか、なぜ様々な取組をもう少し待って、じっくりと議論をするということをやろうとされないのか、大臣のお考えをお聞かせください。
#162
○政府参考人(山崎史郎君) お答え申し上げます。
 今回のまち・ひと・しごと創生法案でございますが、これ自体は基本理念を定めたものでございます。あとは基本的な体制の問題でございまして、まち・ひと・しごとに関しましては、もう既に九月に私ども政府の方では基本方針を定めてございます。
 その中で、年内に国の総合戦略と長期ビジョンを定めると、こういう方針で今ございまして、他の検討会議とも連携しながらまさに進めているところでございまして、まさに喫緊の課題でございますので、そういった検討も併せて行っていると、こういう状況でございます。
#163
○委員以外の議員(浜田和幸君) そういう中で、いろんな報告書を見ても、共通している現状認識というのは、日本の少子高齢化、あるいは東京一極集中の弊害、そういうものをどうやって克服するかということなんですよね。報告書を見ても、ほとんどがそういうマイナス、危機感をあおるという意味でしょうけれども、マイナス面にスポットライトを当てている。
 しかし、地域の創生ということを考えれば、地域の持っている可能性、魅力、産業のポテンシャル、そういったものをもっと積極的に焦点を当てて、どうやって日本を地域から強くするかという発想が必要だと思うんですね。
 地方には水資源もあれば、森林資源、海洋資源、様々な可能性を秘めた、そういう産業の芽があるんです。海水の淡水化、あるいはナノバブル水、そしてバイオマス、メタンハイドレート、様々な日本が技術力を結集すれば地域の産業と雇用につながる、そういう可能性のある面もたくさんあるのに、そういう分野にもっともっとこの地域創生法案の中でも言及していくべきではないかと思うんですが、大臣、いかがですか。
#164
○国務大臣(石破茂君) それは、本日の一番最初の質疑が高野光二郎議員の御質疑でしたが、地域に本当にきちんと根を張り、地域にきちんとお帰りになり、そして地域のことを通暁せられた委員の方々からいろんな御意見が出ております。私ども政府が全て知っておるわけではありません。やはりこの委員会における御質疑というのは、それぞれの地域、地域のことに通暁せられた方々が地域におけるいろんな取組というものを御開陳になって、それを更に政府としては承りながらやっていくべきものだと思っております。
 私は、この委員会においていろんな御議論が出ました、本当に教えられることも多々ございました。基本的な認識として、与党と野党がそんなに異なっているというふうに思っておりません。それぞれの地域におけるいろんな芽というものを生かしていく意味におきまして、この国会の御議論というものを傾聴しておるところでございます。
#165
○委員以外の議員(浜田和幸君) 今回の基本法案、この一本の法案で地方の創生全てを賄うということは、これは容易ならざる技ではないかと思います、北海道と沖縄と鳥取では、みんな各々地域の情勢違うわけですから。
 そういった意味で、例えばですけれども、鳥取県、県の七〇%以上が森林であります。そういう森林の恩恵ということを考えた場合に、温室効果ガスの排出者や大都市圏の住民の人たち、全ての国民がこの森林の恩恵を被っているわけですから、そういう森林に対する言ってみれば保護、森林のための環境税といったような形の新しい取組も必要ではないかと思うんですけれども、森林整備という観点から大臣のお考えをお聞かせください。
#166
○委員長(関口昌一君) 時間ですので、答弁は簡潔にお願いします。
#167
○国務大臣(西川公也君) その前に、これは、十一月十三日、鳥取県森林組合連合会から御要請いただきました。それで、林道の問題でありますが、一律にやるのでなくて柔軟性を持ってやっていくと、こういうことでありまして、林業関係については一生懸命努力して地域の活性化につながるようにやらせていただきます。
#168
○委員以外の議員(浜田和幸君) ありがとうございました。
#169
○委員長(関口昌一君) 次に、主濱君に発言を許します。主濱了君。
#170
○委員以外の議員(主濱了君) 生活の党の主濱了であります。
 まずもって、関口委員長を始め各会派の皆様には、委員外の発言をお認めいただきまして、本当にありがとうございます。感謝申し上げます。
 早速質問に入ります。
 私の見解をまず述べさせていただきたいんですが、今、日本の最大の課題、これは早急に取り組むべき課題、これは人口減少問題であると、このように感じております。今すぐ取り組まなければならないし、かつ国を挙げて総合的な政策として取り組まなければ間に合わないと、こういうふうに思っております。
 先ほど来いろいろ話ありますけれども、発端はここじゃないかなと思っているんですが、国土交通省は平成二十三年の二月二十一日、これ、東日本大震災発災の二十日前なんですけれども、「国土の長期展望」中間報告を取りまとめております。これによりますと、日本の人口は二〇〇四年をピークにもう急減する局面に入ったと、それから二一〇〇年、今世紀末には明治時代後半の四千七百七十一万人の水準に戻る可能性があると、こういうことでございます。
 私は、当然にも、このような予測どおりになってたまるかと、こういうふうな思いでありますけれども。ただ、人口のピラミッドの動き、あるいは私も含めたその団塊の世代が平均寿命に近づいているということを考えれば必然でもあろうかとも考えるわけであります。
 極端な人口減が進みますと、経済成長はままならなくなります、国防にも支障を来します。世界における日本、これも埋没をしてしまいます。あるいは、地方の消滅が危惧されると考えるわけであります。このような中にあって、地方の活性化、地方の創生はその対応策の一つの手段になるというふうに思っております。出生率の向上もまたこれは大きな施策の一つであろうというふうに思っております。
 このように、最大限何を目標にするかと、こういう問題でありますけれども、この人口減対策をまずは最大の政策課題として掲げ、その具体策として地方の活性化、地方の創生や出生率の向上に関する様々な施策、これが連なるべきではないだろうかと、こういうふうに思っているところでありますが、いかがでしょうか。
#171
○国務大臣(石破茂君) その御理解で結構です。
#172
○委員以外の議員(主濱了君) まさに有り難く思っております。
 何といいますか、人口減対策を正面に据えるということがなかなか実は難しいことなんであります。個々人の問題も含まれます。様々な御意見があります。やはり慎重でなければならないということなわけなんですが、先ほど申し上げましたように、まずは人口減対策というのが大きな目標としてあって、その各論といいますか、一つ一つの施策として地方創生であり、出生率の向上である、こういうふうな立て付けがよろしいのではないかと。大臣もそのように思っておられるということでございますので、やはり今後進め方としてはそういう流れに持っていっていただきたいと、こういうふうに思います。
 先ほども又市議員からも発言があったわけですけれども、元総務大臣、前岩手県知事である増田寛也氏はその著書の「地方消滅」の中で、二〇一〇年から四〇年までの間に二十歳から三十九歳の女性人口が五割以下に減少する市町村は八百九十六団体、そして、これら自治体を消滅可能性のある都市としたと。で、消滅可能性のある都市のうち五百二十三の自治体はこのままでは消滅可能性が高いと言わざるを得ないとしております。
 端的に伺います。この地方消滅についての感想を伺いたいと思います。
#173
○国務大臣(石破茂君) それは、私は去年の十一月にこの増田さんのレポートの原型が雑誌中央公論で発表されたその日に読みました。で、翌年というか今年ですが、一番最初の衆議院の本会議の、私、幹事長として代表質問に立ちましたので、そこでも取り上げました。
 私、これはいろんな御意見はございますが、二十代、三十代の女性の数が二〇四〇年になれば何人になるかという点に着目したところは非常に画期的な視点だと思っております。と同時に、このまま何もしなければこうなりますよということを申し上げたのであって、この数字は間違いであるとかなんとか言っても仕方がなくて、これは一つの推計として根拠のあるものだと私は思います。このまま何もしなければこうなるのであって、こうなればよいとか、世の中を脅かそうとか、そんなことではありません。何をすればよいのかというのを考えるのが我々の責務だというふうに、私はあの論文を読んで思っておるところでございます。
#174
○委員以外の議員(主濱了君) 次、法案にまだ入る前に若干伺っておきたいことがあります。
 平成二十六年九月十二日の決定の件であります。
 ここで、基本方針の中の基本姿勢について、若干確認しておきたいと思います。
 この基本姿勢では、一つには、ばらまき型の投資などの手法は取らない、あるいは、各省庁の縦割りを排除し、ワンストップ型の政策を展開する、それから、人口減少を克服するための地域の効果的、効率的な社会経済システムの新たな構築を図り、税制、地方交付税、社会保障を始めとしたあらゆる制度についてこうした方向に合わせて検討する、それから四つ目として、地方の自主的な取組を基本とし、国はこれを支援するというふうにあります。
 具体的なものが残念ながら何も示されていないと、こういうことでありまして、何を想定しているのかという問題、それからここの基本方針あるいは基本姿勢がこの法案の中にどのように盛り込まれているのか、この点について伺いたいと思います。
#175
○政府参考人(山崎史郎君) お答え申し上げます。
 御指摘の基本方針でございますが、この基本方針はそもそも、この中で、年内に国の方において長期ビジョンと総合戦略を定めていくと、こういうことを一つの方向にしてございます。そして、委員御指摘のこのばらまき等の部分については、まさにその総合戦略を検討する際の基本的姿勢ということで、こういう形の五点挙げられているわけでございます。
 一方、今回のまち・ひと・しごと創生法案でございますが、これ自体は基本法的法律でございまして、基本理念とまさに総合戦略を策定していくと、こういう大きな枠組みを定めているものでございます。したがいまして、法律自体にはまさしく総合戦略に関する検討についてのこういう点は個々には書いてございませんが、今後、この法律を踏まえながら、総合戦略を検討していく際にはこういった基本姿勢を踏まえて更に内容を検討していくと、こういう形になるものでございます。
#176
○委員以外の議員(主濱了君) この点は後で総括してお話を申し上げたいと思います。
 今、地方創生を進める意義について伺いたいと思います。少子化とか人口減少、あるいは東京への一極集中、地域の活性化などは、歴代の内閣は重要な課題として取り上げてきたわけであります。なぜまた今、地方創生なのか、まず伺いたいと思います。
 また、これも先ほど又市議員からも発言があったわけですけれども、これまで進められてきた少子高齢化問題とか、人口減少問題とか、一極集中の問題であるとか、あるいは地方の活性化の問題、これについてどのように評価をしておって、何が不足で今回また地方創生という形で出てきたのか、これについて併せて伺いたいと思います。
#177
○国務大臣(石破茂君) 一言で言っちゃえば、世の中が変わったのにシステムが対応できていなかったからシステムを変えましょうというのが私は答えだと思います。
 つまり、二十世紀型の日本というのは、冷戦構造がありましたと。まさか中国の製品がこんなに山ほど入ってきて中国やインドと競争するということは、少なくとも一九八〇年代までは余り現実味を持って考えられなかったことであります。それはやっぱり冷戦のおかげというか、結果というふうなことでしょう。
 そして、海外にいろんな企業が出ていくようになりました。海外で物が生産されるようになりました。昔は東南アジアで、中古車は別として、日本の車がそんなに売れるなんということは考えられなかったことでございます。少なくとも私が当選した当時はそうでした。それが、海外に工場を造って、生産がそちらに移るようになりました。したがって、円が安くなっても輸出はそんなに伸びない、雇用もそんなに拡大しないということになりました。
 経済は成長していましたから、あれもこれもみたいないろんな矛盾した要求を何とか満たしたのは、経済の成長のゆえだったと思っています。そして、少子高齢化の反対の現象が起こっておりましたので、それは社会保障システムもそれなりにサステナビリティーがあったと思います。
 そういうようないろんな状況が全く変わってきました。例えて言えば、これはもう委員の御専門かもしれませんが、米の一〇〇%自給が達成されたときに私は食管制度は見直すべきだったと思います。それをきちんと指摘しなかったのは自分の不明を恥じます。そういうふうに、世の中が変わったときにシステムを変えなければいけなかったのに変えてこなかった、その分を先送りすることが一千兆円になんなんとする借金が積み重なったことの原因の一つだと私は思っております。
 今、システムを変えないでどうするんだということが地方創生であり、地方創生は日本創生だと申し上げているのは、少なくとも私はそういうつもりで申し上げております。
#178
○委員以外の議員(主濱了君) 地方分権、地方がもう全く変わっていないということではなくて、私は地方分権については、第四次地方分権一括法まで国と地方の関係はある程度見直されてきているというふうに認識をしております。
 今、地方創生に意義を見出すとすれば、やはりこれまでの経過からすれば、国と地方、地方と国の関係、この関係を抜本的に見直すことがまさに必要だというふうに思っております。
 まず、では、その答えの方ですね、地方と国の関係、役割分担をどのようにお考えになっているのか一つ伺いたいと思いますし、もう一つは、様々な課題がある地方を結局どのように変えていくか。国が変わるのか地方が変わるのか、それは別として、地方がどうあればいいのか、これも併せて伺いたいと思います。
#179
○国務大臣(石破茂君) これは道州制の議論とこんがらがると話がややこしくなるんですが、やはり国が本来やるべきは外交であり、安全保障であり、財政であり、教育の基本だと思っております。それ以外のことは、地方の方が地方のことをよく知っているわけですから地方がやった方がいいに決まっているわけで、そういうふうにしていかなければならないと思います。それが地方分権のそもそもの考え方だったのであり、今はその途上にあると認識をいたしております。
 と同時に、ナショナルミニマム的なものをどう達成するかということにおきましては、国の関与はございましょう。あるいは、三・一一のときに、国の機関、特に道路ですが、それがいろんな役割を果たしました。ですから、地方に全部移せばそれでいいというわけではありませんが、基本的な役割分担はそういうものだと思います。
 さすれば、権限、財源、人間の三ゲンをよこしなさいと、こういうお話になるわけで、よこしなさいというか、それがそうあるべきだろうというお話だと思いますが、それはそうとしたときに、それでは、それをお渡ししたときに責任というのはどうなるんだということだと思います。そして、今まで、これも何度も同じ答弁をしていますが、補助率の高い補助事業はどれでしょうか、どれだけ裏負担で見てくれるでしょうかということは、委員も県庁に長くお勤めでしたからよく御案内のとおりでございます、そういうようないろんな事業をやりましたが、その効果がどのように発現されたかという検証は余り行われておりません。
 やはり、地方と中央の役割をそういうふうに変えていきますためには、一つは数値目標を設定すべきではないか、そしてPDCAサイクルというものをきちんとワークすべきではないか、そして、地方においていろんなことをやった場合に、その責任というものが明確化されることが必要ではないかというふうに考えております。そういうことによって国と地方という関係は変わっていくのであり、そして、何でも足りないお金は中央から下さいというようなお話にはならぬのではないかと思っております。地方交付税が地方の固有財源であるということは十分承知の上で申し上げております。
#180
○委員以外の議員(主濱了君) 次は、法案の内容に入りますけれども、財政措置について伺いたいと思います。
 本法案の第七条では、「国は、まち・ひと・しごと創生に関する施策を実施するため必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講ずるものとする。」と規定しております。それから、先ほど紹介しましたように、基本姿勢において、ばらまきは取らない、縦割り排除、ワンストップ型にする、それから人口減少を克服するために効果的、効率的なシステムをつくる、あらゆる制度についてこういう方向に合わせると、あるいは、地方の自主的な取組を基本とし、これを支援すると、こういったような基本姿勢があるわけでありますけれども、これらをトータルした具体的な財政支援、これ、どのように考えているのか伺いたいなというふうに思います。
#181
○政府参考人(山崎史郎君) お答え申し上げます。
 これに関しましては、現在、まさに国の総合戦略の検討に入っている状況でございます。その際に、ここにあります基本方針のように、ばらまきではなく、加えて縦割りを排除したような、そして効果的な手法というものを今現在検討しているところでございまして、まさにそれを踏まえた上で具体的に財政措置を講じていくと。これは実際に予算編成等ございますので、その中で更に検討していくと、こういう形になるものでございます。
#182
○委員以外の議員(主濱了君) 先ほど、一括交付金等についてのお話がありました。
 一括交付金というのは、それぞれの地域が自ら考え、そして自ら決定をし、そして自らの財源で実現をする、さらに自ら責任を取らなくちゃいけないんですよ。こういうふうなものであったというふうに私は思っております。更に付け加えて申し上げますと、この一括交付金というのは、まさにそれぞれの省庁の縦割りを排して、そして地方の裁量が十分発揮される内容の交付金であったというふうに、こう認識をしております。
 いつもこれ、私、お話をしているんですが、何年か前に、大臣のときだったでしょうかね、何年か前に実は七つの玄関のある施設についてお話をしたことが、複合施設についてお話をしたことがありました。
 要するに、この問題言ったときは、地元の方に各省庁から、どこだどこだ、何だ何だと、こういった照会が随分地元の方に殺到したと、こういうことだったんですが、この委員会にも首長さんいっぱいいらっしゃいます。一つの施設を造るのに、これ大変苦労されているんですよ。この七つの玄関のある施設というのは、実は七つの補助金を合わせて一つの集合施設を造っていると、こういう工夫をされているんですよ。端的に言いますと、逆に言うと無駄なんですね。無駄もあるんですよ、この中には。この無駄を省く観点から、それぞれの地域が自ら考え、そして自らの財源で実現し、それから自らが責任を取る交付金、省庁の縦割りを排す、そして地方の裁量が十分発揮される、こういったような交付金を考えていただきたいと。
 これは、先ほど御答弁いただいて、まだこれから考えると、こういうことでありました。極めて残念ですよ。法案の中に、それが基本方向でも盛り込まれていなければ私は本来はいけなかったというふうに、こう思っております。
 最後に一言だけ申し上げさせていただきたいんですが、これは相原委員からお話、指摘があったわけであります。この地方創生というのは安倍政権が強く推し進めようとしている政策であると、こういうふうに見受けております。しかし、法案は、今申し上げたとおり、肝腎な内容が随分、多々欠落をしていると、こう指摘をせざるを得ないと私は思っております。更に時間を掛け、じっくり審議をするべきである、こういうことを申し上げて、私の質問を終わります。
#183
○委員長(関口昌一君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後五時四十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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