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2014/11/18 第187回国会 参議院 参議院会議録情報 第187回国会 厚生労働委員会 第10号
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2014/11/18 第187回国会 参議院

参議院会議録情報 第187回国会 厚生労働委員会 第10号

#1
第187回国会 厚生労働委員会 第10号
平成二十六年十一月十八日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月十二日
    辞任         補欠選任
     白  眞勲君     北澤 俊美君
 十一月十三日
    辞任         補欠選任
     北澤 俊美君     白  眞勲君
 十一月十七日
    辞任         補欠選任
     石井みどり君     島田 三郎君
 十一月十八日
    辞任         補欠選任
     島田 三郎君     酒井 庸行君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         丸川 珠代君
    理 事
                大沼みずほ君
                羽生田 俊君
                福岡 資麿君
                津田弥太郎君
                長沢 広明君
    委 員
                赤石 清美君
                木村 義雄君
                酒井 庸行君
                島田 三郎君
                島村  大君
                高階恵美子君
                滝沢  求君
                武見 敬三君
               三原じゅん子君
                足立 信也君
                石橋 通宏君
                西村まさみ君
                白  眞勲君
                藤田 幸久君
                山本 香苗君
               薬師寺みちよ君
                山口 和之君
                東   徹君
                小池  晃君
                福島みずほ君
   衆議院議員
       厚生労働委員長  渡辺 博道君
       発議者      盛山 正仁君
   国務大臣
       厚生労働大臣   塩崎 恭久君
   副大臣
       厚生労働副大臣  永岡 桂子君
       厚生労働副大臣  山本 香苗君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       橋本  岳君
       厚生労働大臣政
       務官       高階恵美子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林  仁君
   政府参考人
       警察庁長官官房
       審議官      荻野  徹君
       財務省理財局長  中原  広君
       文部科学大臣官
       房審議官     山脇 良雄君
       厚生労働大臣官
       房技術総括審議
       官        鈴木 康裕君
       厚生労働省医政
       局長       二川 一男君
       厚生労働省健康
       局長       新村 和哉君
       厚生労働省労働
       基準局長     岡崎 淳一君
       厚生労働省職業
       能力開発局長   宮川  晃君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       安藤よし子君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    藤井 康弘君
       厚生労働省老健
       局長       三浦 公嗣君
       厚生労働省保険
       局長       唐澤  剛君
       厚生労働省年金
       局長       香取 照幸君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (労働者派遣法改正案の内容見直しに関する件
 )
 (危険ドラッグ対策法案の依存症対策の対象薬
 物に関する件)
 (保険医療機関に対する個別指導の対象の選定
 基準の在り方に関する件)
 (一般財団法人日本遺族会に対する国有財産の
 無償貸付の在り方に関する件)
 (ハンセン病問題解決促進法改正案の立法意義
 に関する件)
 (女性医師の勤務環境改善に関する件)
 (介護保険における生活期のリハビリテーショ
 ンの在り方に関する件)
 (危険ドラッグに関する検査体制の在り方に関
 する件)
 (後期高齢者医療の保険料軽減特例措置の見直
 しに関する件)
 (社会保障制度改革に対する厚生労働省の取組
 方針に関する件)
○財団法人日本遺族会に対する国有財産の無償貸
 付に関する法律の一部を改正する法律案(第百
 八十六回国会衆議院提出)(継続案件)
○医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性
 の確保等に関する法律の一部を改正する法律案
 (衆議院提出)
○ハンセン病問題の解決の促進に関する法律の一
 部を改正する法律案(衆議院提出)
    ─────────────
#2
○委員長(丸川珠代君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、石井みどり君が委員を辞任され、その補欠として島田三郎君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(丸川珠代君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長二川一男君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(丸川珠代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(丸川珠代君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○津田弥太郎君 民主党の津田弥太郎です。
 資料を配付してください。
 もう既に周知の事実として、今日明日にも解散の具体的な話が出るということで、突然の事態になっているわけで、そういう事態を受けて、大臣にお伺いをしたいというふうに思います。
 労働者派遣法、通常国会では世論も反対をしている、それから条文の誤りもあったということで廃案になった。今回二回目、今回はまさに政府自らの判断で事実上この廃案が、まあ事実上確定しているわけであります。
 今日お配り申し上げております資料、日本経済新聞の、この地方創生のところじゃなくて、左下の「人材派遣会社など 「非常に残念」 市場拡大に逆風」、こういうふうに書かれているわけでございます。これ、安倍総理も塩崎大臣も、派遣法改正案は派遣労働者のための法案であると、人材派遣会社のための法案ではないというふうにこれまで繰り返しおっしゃってきたわけでありますが、この「非常に残念」というのは、人材派遣会社じゃなくて派遣労働者が残念と言わなきゃいけないのにそうなっていないという、これおかしな話でございます。
 同様に、今回の法案は規制緩和ではなく、派遣労働者が増えるかどうかも分からないというふうに繰り返しこれまで総理も含めて答弁をされてきておるわけでございます。しかし、安倍政権を応援しているこの日経新聞は、改正法案が成立すれば、派遣社員の受入れ期間の制限が事実上撤廃され、企業の導入が増え、市場が拡大すると見られていたから非常に残念という形になってくるわけであります。
 今回の政府案がもし通れば、派遣労働者は増えるに決まっているんですよ。だから、やっぱりこの法案は呪われた法案なんです。もう二回アウトに事実上なってしまったんですから、もし三回目やるんだったら、根本的に出直さなきゃ駄目。これ全面的に見直していただきたいというふうに思うんですが、大臣、いかがですか。
#7
○国務大臣(塩崎恭久君) 目下、衆議院の厚生労働委員会で政府提出法案の御審議をお願いをして審議をこれまで重ねてきたわけでございますので、私どもとしては、引き続いて御理解を賜るように努力をするしかないというふうに思っております。
#8
○津田弥太郎君 同じものをまた同じに出したら、これとんでもない話ですよ。これ呪われていますから、呪われないようにするためには中身を変えなきゃ駄目ですよ。そのことをしっかり申し上げておきたいと思います。
 もう一点、今、労働政策審議会で労働時間法制について議論されているわけです。ただ、解散総選挙があるということは、政権の行方が主権者に委ねられるということになるわけでありまして、与野党で賛否が大きく分かれるこの労働時間法制の問題については、少なくとも新たな首班指名が行われるまでは労政審の審議会を停止をして、その間は労使の共通の認識である長時間労働対策、これを抑制する議論をしっかりやっていただく、そういう指示を是非大臣にしていただきたいと思いますが、いかがでしょう。
#9
○国務大臣(塩崎恭久君) 津田先生から、先ほどの御質問も今の御質問も解散というのが前提になっているわけで、私どもとしてはまだ聞いていない話なものですから、先ほどのようなお答えをしましたが、仮に本当に、強いて仮の話に答えるとすれば、先ほどの派遣法についても、当然どのような対応が我々としてできるかは考えていきたいというふうに思います。
 今の先生から御指摘の新たな労働時間制度、これについては、元々、大事な労働政策に関する重要事項については公労使の労政審で議論をするということになっておりまして、検討中の労働時間法制についてはもう既に御議論を賜っているわけでございますので、我々としては、引き続いて御議論を賜りたいという気持ちでおるわけでございます。
#10
○津田弥太郎君 五分が経過したので終わりますけれども、呪われた法案についてはしっかり中身を変えて出直していただくことを強く要望して、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#11
○足立信也君 おはようございます。
 危険ドラッグ、これから採決されるというので、それを聞きたいと思います。
 まず、一番大事なのは、これは野党がある程度まとまって法案提出したと。で、与党案が出てきた。その折衷案といいますか、合わせたようなものが出てきましたが、その目的や理由等、私ども聞いたことないんですね、最後の案の。まず、立法するわけですから、その目的を聞きたい。
 残念ながら、本日は提案者が、提出者がおられませんので、代わりに法制局にという話をしましたが、提案者がいない以上、法制局は出席できないと言われました。厚生労働省が責任持って答弁するということですので、聞きたいと思います。
 この法律の目的は何ですか。
#12
○大臣政務官(橋本岳君) 本来、御指摘のとおりですと、新しい議員立法につきましての目的等、それは提案者の方が答弁されるべきことと存じますが、衆議院での議論等から私どもが感じておりますのは、現行の、様々な危険ドラッグによりまして事件、事故等が、危険ドラッグによると疑われる事件、事故等の報道がいまだやまないという状況において、なお有効な手だてを講じるためにどうすればいいのかという御議論をいただいて今回議員立法として御提出をいただき、そして衆議院で可決をされたというふうに承知をしております。
#13
○足立信也君 更に有効な手だてはないのかと、そういう話ですね。
 ということは、この法律がないと更に有効な手だてはできないということですか。
#14
○大臣政務官(橋本岳君) この危険ドラッグの対策につきまして、これはもうこれまで過去、度重ねて法改正も行っていただきまして、順次、現行法に至るまでも対策を重ねております。例えば、平成二十五年三月に包括指定を開始したとか、平成二十五年十月に麻薬取締官への取締り権限を付与したとか、平成二十六年四月に指定薬物の所持、使用の禁止といった法改正を行っていただいておりまして、それに伴い、累次取締りを強化しているところでございます。
 ただ、残念ながら、こうした取組にもかかわらず、今年六月に池袋駅で一人の方がお亡くなりになり、七人の方が重軽傷を負うと、こうした悲惨な事故が発生しておりますし、その後も最近に至るまで事故などが報道されていて、やはり危険ドラッグというものが完全には取り締まり切れていない、落ち着いている状況にはなっていないということも事実でございまして、本年七月に政府として緊急対策を取りまとめ、またそれ以降、厚生労働省としても、指定薬物の迅速な指定、指定薬物の疑いのある物品に対する取締りの徹底、インターネット販売店に対する削除要請等、強力に推進しております。
 その結果として、これまでの成果として、販売店舗の三分の二を廃業又は休業に追い込むとともに、国内インターネット販売サイトの約四分の三を閉鎖又は危険ドラッグの販売停止に追い込んでおりまして、一定の成果は上げているんだろうというふうに思っておりますが、なおその事故等が見られるというのも御案内のとおりでございます。
 そうしたところで、今回の議員立法として、指定薬物である疑いがある物に加え、指定薬物と同等以上に精神毒性を有する蓋然性が高い物である疑いがある物への規制対象を拡大するとともに、検査命令、販売等停止命令の効果を広域化することが可能となり、機動的かつ実効性のある取締りを行えるようになること、また、指定薬物に対する広告中止命令の創設に加え、プロバイダーに対する削除要請やプロバイダーの損害賠償責任の制限などの規定を盛り込み、インターネット対策を強化していることなどの対策を講じていただいておりまして、今後、これから御審議いただく法案が成立した暁には、これを受けまして私どもとしても、更に最大限に活用して危険ドラッグの撲滅に向けて取り組んでいきたいと、このように考えているところでございます。
#15
○足立信也君 特に平成十八年の改正が大きかったと思うんですが、様々なことは現行法制下でできる、できてきたと言っているわけですね。大臣も所信で、指定薬物の迅速指定、薬事法に基づく初めての検査命令、販売停止命令、販売サイトの削除要請などを強力に進めてきましたと、こうおっしゃっているわけです。できるわけです。じゃ、この法律があったら新たにできることは何なのかという話になってくるわけですね、それが必要だと言っているわけですから。
 ところで、例えばアメリカは、疑わしい、まあ指定薬物とアメリカが呼ぶかどうか分かりませんが、疑わしい物の分析の結果、幻覚や興奮など麻薬と似た症状を引き起こす薬物だと確認されれば、暫定的に規制対象になってすぐに取締りが可能になる、違法かどうかの判断はその後の裁判です。アメリカはこの対策について大変自信を持っている。
 このこと、今私が申し上げたことは現行法制下でできるんじゃないですか。
#16
○大臣政務官(橋本岳君) 御指摘ございましたアメリカの暫定指定の仕組みでございますけれども、これは、まず公衆衛生の差し迫った危険を回避する等、緊急の状況下において、原因と考えられる規制されていない物質を麻薬と同等の規制の下に置くものでございます。ただし、暫定指定を行うためには物質の特定がされていることが前提となっております。なお、現在その暫定指定の枠組みで指定された物質は二十八物質でございまして、その二十八物質とも全て日本では麻薬ないしは指定薬物ということに指定をされております。
 我が国におきましては、物質が特定されて、その物質が精神毒性を有する蓋然性が高いと判断され、緊急性を要し、審議会の意見を聞くいとまがないときには審議会の手続を省略して指定することができるということになっておりまして、実際に、池袋での六月二十四日の交通事故の加害者が使用した物質、例えばですけれども、これについてはこの手続の特例を用いまして、事故から三週間で指定物質に指定をしている、そういう形で、迅速な指定という形では現行の薬事法でもしているというところではあります。
 これに加えて、検査命令や販売停止命令を活用することで、物質が特定されていない場合や精神毒性が明らかでない場合であっても指定薬物である疑いがある場合には販売等を止めることが、これは現行の薬事法でもできるということになっておるわけでございます。
#17
○足立信也君 現行の薬事法でできるということなんです。アメリカはそれで自信を持っている。
 じゃ、日本とアメリカの違いは何なのかということを申し上げたいと思います。これは、そういう危険薬物あるいは指定薬物等々に慣れていないということなんです、日本人が。
 これ、最近、私嫌いになったNHKなんですが、番組は好きですけれども、違法薬物の生涯経験率というのが「クローズアップ現代」で七月三十日に放映されました。アメリカは生涯経験率が四七%です。オーストラリアは三八%、イギリスは三七%、日本は二・九%です。
 経験がなくて、そういうものに触れていないから分からないんです、その危険性もですね。そのことが、同じ規制対象、同じ内容であるのに、アメリカはこれで大丈夫だと、でも日本は同じことができるのにこれまでしてこなかった。これは行政の不作為もあるかもしれませんよ。池袋の事故以来急激に騒がれて、でも法改正はもう十八年にやっているわけで、その後も二十五年にもやっているわけで、できるんですよ。
 ということで、危険性の実感が足りない。じゃ、これをどうしたらいいのか。啓発とかあるいは広告等ありましたが、注意を喚起するためには、私は、やっぱり法律で定義することというのが極めて大事だと思っているんです。こういうものなんだということで、まずは、この国に法律上、危険ドラッグあるいは危険薬物というものは定義上存在するんですか。
#18
○大臣政務官(橋本岳君) 現行法の薬事法上、御指摘の危険ドラッグ又は危険薬物の定義は存在しておりません。今の薬事法でありますのは指定薬物の定義でございまして、中枢神経系の興奮若しくは抑制又は幻覚の作用を有する蓋然性が高く、かつ、人の身体に使用された場合に保健衛生上の危害が発生するおそれがある物として、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聞いて指定するものというものでございます。
 また同時に、現行法では、指定薬物の疑いがある物品に対して検査命令や販売停止命令を行うという規定がございまして、なお、今回御議論をいただいている改正案におきまして、指定薬物と同等以上に精神毒性を有する蓋然性が高い物である疑いがある物品も規制の対象に追加されることになると、このような形でございます。
#19
○足立信也君 危険薬物というものの定義はないということです。しかし、鳥取県を始めとして条例では危険薬物というものを定義してやっているわけですね。これがどういう問題を引き起こしてくるのかということについてこれから質問していきたいと思います。それはなぜかというと、薬事法、その後機器が入りましたけれども、今回の大本になっている法案ですが、これは物質に対する規制法なんですよ。そういう概念なんですね。そこに物質はこういうものなんだという定義がなかったら、対象をどう決めていいのか分からなくなってくるわけです。
 そこで、七十六条の六なんですが、これ改正されました。「指定薬物である疑いがある物品」というのが「指定薬物等である疑いがある物品」というふうになっていますが、その違いは何でしょうか。
#20
○大臣政務官(橋本岳君) 議員御指摘のとおり、現行法では、第七十六条の六の見出し、「指定薬物である疑いがある物品の検査等」となっておりまして、今度の改正案では、これが「指定薬物等である疑いがある物品の検査及び製造等の制限」となるようにされております。
 今回の議員立法におきましては、機動性かつ実効性ある取締りができるように、検査命令、販売等停止命令の対象範囲につきまして、これまでの指定薬物の疑いがある物品というものに加えまして、指定薬物と同等以上に精神毒性を有する蓋然性が高い物である疑いがある物品を追加をするということにしたということで、これによって「等」という言葉を追加をしたというふうなものということで承知をしております。
#21
○足立信也君 じゃ、今までは指定薬物という物質に対してこれを定義していたけれども、今回加えたのは、そういう物質ではなくて疑いのある物品を加えた、それが「等」だという意味ですか。
#22
○大臣政務官(橋本岳君) 答弁のとおりでございますけれども、これまでは指定薬物の疑いがある物品というものを販売停止命令、検査命令等の対象にしておりました。それを今度の改正案におきましては、指定薬物と同等以上に精神毒性を有する蓋然性が高い物である疑いがある物品ということで、そこの幅を広げるものとなっているものと承知をしております。
#23
○足立信也君 そのこと自体を僕は責めているわけではないんです。疑わしい物品、ものがあるからそれを何とか規制の対象にしたいということが趣旨だとさっき目的でおっしゃられたので、それは納得できるんです。しかし、それがこの後私が述べることに本当にふさわしいのかということを聞きたくて今言っているわけです。
 危険性の実感については、昨今の事件等々で日本国民のほとんどの方が共有できていると思いますね。そんな中で、この目的の中で一番強調されたのは、規制を強くするということでしたね、疑わしい物品に対して。でも、もっと必要なことは、買う側、買いたいと思う側の対策なんです。私は、現行の法律で足りないところはここだと思っています。強いて挙げれば、立法の必要性があるのはここだと思います。それは、買う側の対策、乱用を防ぐ、そして薬物依存症を治していく。
 これ、ギャンブル依存症の件で長沢理事がよくやられていますが、ギャンブル全体というものではなくて、薬物依存症というのは、その薬物、その物質に対する依存症なわけですね。これを治していかないと、多くの方々が友人等から勧められて、その友人は乱用している、もう依存の状態になっている、その人から勧められて買っていくわけです。四十万人というようなことを言われておりますが、その方々、もう乱用している、あるいは依存症になっている方々を救っていかないと、治していかないと、新たな人がどんどん出てきちゃうわけですよ。
 そこで、WHOの診断基準でもそうですが、世界中で、これ念のために申し上げておきますが、薬物乱用と依存症の違いです。薬物耐性、薬物に対する物すごい欲求、離脱症状とか、そういう身体症状が出る場合が依存症です。そうではない状況でどんどん使っている状況は乱用ということで、どちらもやらなきゃいけないんですね。
 そこで、七十六条の十一、十二あるいは七十七条あるいは附則三条、ここに書かれてある対象が「指定薬物等の薬物」となっているわけです。いいですか、これは教育、啓発、調査、そして依存症対策、全部「指定薬物等の薬物」となっているわけですね。
 指定薬物等の薬物とは何ですか。物品ではありませんよ、指定薬物等の薬物とは何ですか。
#24
○大臣政務官(橋本岳君) ただいま御指摘がございましたとおり、教育及び啓発あるいは調査研究の推進等の条文のところは指定薬物、例えば教育及び啓発の第七十六条の十一を申し上げますと、「国及び地方公共団体は、指定薬物等の薬物の濫用の防止に関する国民の理解を深めるための教育及び啓発に努めるものとする」ということになっておりまして、御指摘のとおり、指定薬物等ということになっております。
 この薬事法の規制をするということについての条文と、今回の教育及び啓発等ということで更に追加をしていただくということになるわけですが、薬事法の規制をするということに関しては、何というんですか、要するに、必要以上に広げて公権力の濫用ということになることは控えなければならないという立場もございますので、ここはできるだけ厳密めに規制をする必要がある。そして同時に、教育及び啓発といった、あるいは調査研究の推進というものについては、そこまで厳密ではなくて、広めにもちろん解釈していいんだと思います。
 したがいまして、今回、定義として指定薬物等ということが法律には書いておりませんが、一般的な法令上の用語の使用方法に鑑みれば、例示している指定薬物と同程度に保健衛生上の危害の発生を防止するためにその乱用防止を図る必要性が高い物質が含まれるものと私どもとしては理解をしております。
 ですから、指定薬物のほか、それに類するものとして、覚醒剤などの違法薬物一般、あるいは現在問題となっている危険ドラッグ全般も含まれると、このように考えております。
#25
○足立信也君 さっき政務官が答弁されたのは、今回の七十六条との違いは何か。指定薬物等である疑いがある物品、そこの説明で、これはそういう疑いのある物品を広めたのが違うんですと。しかし、私が今質問したのは、指定薬物等の薬物が対象になっているんですよ。物品じゃないんですよ、薬物なんですよ。
 今の答弁だと、疑いのある物質を全部広くと、それは一体どうやって指定するんですか。物質ですよ、薬物というのは。その薬物の定義もなく指定もないのに、疑いがある物質ってどうやって決めていくんですか。魔女裁判みたいなものですよ、これ。その規定がない、定義がないのにその物質をどうやって決めていくか。これは厚労省が決めるんですか。それも書いていないですよ。
 だから、指定薬物等の薬物というのは一体何なのかと聞いているんですよ。
#26
○政府参考人(藤井康弘君) 例えば、先生、附則第三条における依存症対策におきましては、先ほど政務官も申し上げたとおりでございますけれども、この法案におきまして確かに指定薬物等の定義はないわけでございますけれども、私ども、依存症対策の対象になり得るような薬物あるいは物品につきましては広くこの規定で依存症対策の対象になるというふうに考えてございますので、例えばこの附則第三条は、そういった先生御指摘のようなものを含めた薬物依存症対策を国と地方公共団体に求める規定として私ども受け止めております。
 したがいまして、依存症対策につきましては、厚生労働省といたしましては、この規定を踏まえまして、この規定を根拠にして、広く薬物依存症対策に取り組んでいくというふうに考えております。
#27
○足立信也君 質問に対する答えじゃないですね。
 指定薬物等の薬物とは何なのかと聞いているんです。物品を言ってもしようがないですよ。世界中で薬物依存症の対策、その対象になるものは薬物であって、物質ですよ。物品を対象にして広くそれを依存症対策しますと言ったって通用しませんよ、世界で。そのことを聞いているんです。指定薬物等の薬物とは何ですか。
#28
○政府参考人(藤井康弘君) 依存症対策の原因物質あるいは精神作用物質、様々なものが考えられるというふうに思います。
 まさに先生がおっしゃるような個々の原因物質なりあるいは精神作用物質を何がしか特定しての対策が必要な場合につきましては、私ども、この法律自体は法的に大変広い範囲で薬物依存症対策を規定をしていただいておりますけれども、私ども、これは当然でございますが、何がしか特定の精神作用物質につきまして個別の対策が必要な場合につきましては、この法案が成立いたしましたら、この法律の施行段階、運用レベルにおきましてきっちりとそこは考えまして、先般指定いたしました全国拠点機関等と相談、連携をしながら、全国にその対策を広げていくというふうなことを考えておるところでございます。
#29
○足立信也君 目的とやっぱり違ってきていますね。
 今おっしゃったのは、特定の物質を、やっぱり物質を特定しなきゃいけないんだと、そう今答えたじゃないですか。特定がないと、これからその物を厚生労働省で決めていくとかいう話をしましたが、そんなことどの条文に書いていますか。だから、今、物品を広く対象にしたいとおっしゃっている、それを規制の対象にするんだ、教育、啓発、それから依存症の対策にもするんだと言うけれども、それは何かと聞いたら、物質を特定してそれに対する依存症対策をやるしかないと今おっしゃっているわけでしょう。それはどうやって決めるのかも書いていない。
 実際、特定しないと、その物質に対する薬物依存症対策というのは講じられますか。整理して答えられますか、そこ。
#30
○政府参考人(藤井康弘君) 先生、改めてお答えをさせていただきます。
 この附則第三条に規定をしていただいております依存症対策、こちらにつきましては、指定薬物等の薬物ということで広くこれ解釈ができるものと考えておりますので、私ども、この法律を根拠にいたしまして、しっかりした依存症対策を進めてまいりたいと考えております。
 一方で、私、先ほど申し上げましたのは、先生、依存症対策におきましては、乱用者が摂取をした薬物が特定されればより効果的な治療につながると考えられるようなものもございます。そうした場合につきまして、これ、私、先ほど申し上げたことの繰り返しになりますけれども、そうした個々の精神作用物質を特定しての対策が必要である場合につきましては、私ども、運用レベルでこういう薬物についてはこういう対策が必要なんだということを考えながら検討していくということになろうかと思います。
#31
○足立信也君 今広く解釈できると言いましたよね、指定薬物等の薬物で。広く解釈できるんですか。さっき公権力の濫用に近づいてはいけないという話もありましたが、物質を特定しないで依存症対策ってできるんですか、本当に。これ、医療行為ですか。
#32
○政府参考人(藤井康弘君) 医療行為である場合もあると思いますし、物質を特定すると申しますか、依存症対策という行為そのものは、これはいろんな依存症、いろんな依存の対象というのがあるわけでございますけれども、それに対する治療行為ですとか対応する行為そのものは様々な手法がございますけれども、例えば認知行動療法、あるいはSMARPPと呼ばれるような認知行動療法のプログラムで申しますと、少なくとも、これまでのところの知見ではさほど薬物の種類によって対応が異なるというようなことはないわけでございますけれども、ただ、先生おっしゃるように、特定の物質によっては何か違った対応がまたあるような場合もあるかも分かりません。そういった場合には、きっちりとしたその物質への対応が必要であり、その必要である対策について具体的にまた検討していくということを私申し上げている次第でございます。
#33
○足立信也君 いろいろな依存症がありますなんて話、していませんよ、私。指定薬物等の薬物に対する依存症と書いているから、それはどうやって決めるんですかと聞いているんですよ。特定しなきゃできないでしょう。広く網を掛けると、さっき魔女裁判の話をしましたけど、どうやって物質に広く網を掛けるんですか。物質を決めなきゃできない話ですよ。政務官、答えありますか。
#34
○大臣政務官(橋本岳君) ここで指定薬物等としておりますのは、先ほどその取締りの云々という話もしました。(発言する者あり)ということでありますし、同時に、その調査研究、あるいはその依存症の治療、もちろん医学的な治療を行われるためには、個別に、現場によってその患者さんが何をどう使われたのか、そうしたことというのは必要な、それに基づいて治療を行われるべきであろうというのは、これは足立先生の問題意識は私ども理解できるところでございます。
 そして、ただ、こうしたもので、指定薬物については特定されています。それから、同時に、例えば指定薬物等というときにどういうものがなるのか、具体的には物品の形状、包装、名称等でそうなるだろうというもの、あるということを言うわけでございますし、そうしたものも、当然ながら依存症の治療の対象若しくは……(発言する者あり)依存症の治療の対象若しくは普及啓発等の対象ともしていくということも広げていかなければならないと思っています。そういう意味で「等」が入っているものでございまして、ここは今問題とされているような危険ドラッグ一般を含めてさせていただきたいと理解しているものでございます。
#35
○足立信也君 何でそう答え変えるんですか、僕の質問を。指定薬物等の薬物とは何だと聞いているのに、等は等はと説明したってしようがないじゃないですか。
#36
○大臣政務官(橋本岳君) これはもう御理解をいただいている上で御質問いただいているんだと思いますけれども、現在、様々な危険ドラッグ対策は、このように議員立法もいただいて御議論いただかなければならない状況になった背景といたしまして、様々な物質がどんどんどんどん次から出てきている、それに対して指定を追加をしていく、追加をしていくということの繰り返しになっております。そして、依存症対策あるいは教育、啓発等は、その対策の中でももちろん広くやっていかなければならないものでございまして、そうしたものも含めたいということでこの「等」が入っているということでございます。(発言する者あり)
#37
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#38
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
#39
○足立信也君 済みません、時間がもうあれなんですが。
 要は、条文に書かれている、「指定薬物等の薬物」とはっきり書かれているわけです。先ほどの答弁からずっと聞いていると、定義はありませんとはっきり言っているわけですよ。それをどうやって定めるんですかと。物質ですよ。物質が定まらないと依存症対策なんかできませんよ。どうやって決めるんだと、等の薬物とは何ですかという質問です。
#40
○政府参考人(藤井康弘君) 改めて整理をしてお答えをいたします。
 本法案におきます「指定薬物等の薬物」、確かに定義はないわけでございますが、私ども、その指定薬物のほかに、それに類するものとして、覚醒剤などの違法薬物一般や現在問題となっております危険ドラッグ全般も含まれるものというふうに考えております。
 一方で、教育及び啓発、あるいは……(発言する者あり)繰り返しになりますけれども、この指定薬物等の薬物の中には、指定薬物のほか、それに類するものとして、覚醒剤などの違法薬物一般や危険ドラッグ全般も含まれるというふうに考えられるものと思っております。
 その一方で、教育啓発ですとかあるいは依存症対策につきましては、これ、やっぱり取締りなどの国民に対する規制の内容を規定するような条項ではございませんので、余り外縁を厳密に定める必要はないというようなお考えの下に現在の法案のような規定になっているというふうに考えております。(発言する者あり)
 一方で、これ先ほど来、私、申し上げたとおりですが、個々の精神作用物質とかそういったものに対する対策につきましては、もちろんその個々の対応が必要がある場合もございましょうから、そこはもう現場でそういった対策を講じていただくとともに、私どもも情報収集をして、全国拠点機関等と連携しながら対策を進めていくということかと考えております。
 そこの何か、そこのすみ分けみたいなようなことになっているということを私ども理解をしております。
#41
○委員長(丸川珠代君) 足立信也君。
#42
○足立信也君 手挙げてないけど、じゃ、指名されたからいいですよ。
 さっきの答弁と矛盾ですよ。危険ドラッグは広く一般的にこれを物品として定めると言って、今危険ドラッグを広く薬物として入れると言っているわけですよ。今そう答えたじゃないですか。これは定義も定まっていないし、少なくとも依存症対策をするのであれば、危険ドラッグ等がこういうもので、その物質の疑いのあるものを依存症の対策にする、対象にするぐらいの指定がないと、できっこないですよ、こんなの。医療行為としてやっていくわけですから、診療報酬も付けていくわけでしょう。大きな矛盾だと思いますよ。
 これ以上は時間が延長してしまうのでやりませんが、何の解決もできていない。以上、申し上げます。
#43
○西村まさみ君 民主党、西村まさみでございます。
 今の大変重要なところがうまくいっていないのに、この質問を、私、用意した質問をすることが果たしてこの場にふさわしいのか、非常に疑問ではありますが、少し観点を変えてお話をさせていただいて、お尋ねをしたいと思います。
 そもそも今日、この危険ドラッグのことをするということ、決まっておりましたが、私は、答弁者に局長で、政務三役の方はお忙しいだろうから参考人の局長で結構ですと言ったら、局長は今インフルエンザだそうです。じゃ、局長がインフルエンザであるならば審議官でも結構ですよと言ったら、審議官は海外出張だということです。ですから、大変お忙しいのに恐縮ですが、大臣にお尋ねをしたいと思います。
 この危険ドラッグを入手する方法というのは、お店で買うだけではなくてネットを経由したり非常に簡単に入手する方法があるわけでして、これ、個人での密室での売買とか孤立化した環境の中で手を染めやすい、非常にそういう環境の中であるがために犯罪につながってしまうということ、大変残念な事故なんかも起きているということは、大臣もよく御存じだと思います。
 今回の七十二条の五第二項、そして七十六条の七の二の第三項、その辺のところでは、厚生労働大臣等はプロバイダーに対し指定薬物の違反広告があるときは情報の送信を防止する措置を講ずることを要請することができることとする、また七十二条の六、七十六条の七の三、プロバイダーが指定薬物等違法広告について送信防止措置を講じた場合において、情報の発信者に生じた損害については賠償の責めに任じないとなっているんです。
 これ、やっぱり撲滅していくということは非常に重要なんですが、このことだけでは非常に弱いんじゃないかと。これでは削除する業者があったり削除しない業者があったり、またそこに対しての厳しい法的な効力はないわけですから、私にとりまして非常に心配なんですが、この条文だけで実際に効果が上がるのか、実効性について大臣にお尋ねしたいと思います。
#44
○国務大臣(塩崎恭久君) この法律は、与党、野党一致した案として今回まとめをいただいたわけでございまして、まずもってこれまでの与野党の先生方の御努力に敬意を表したいと、こう思うわけでございます。
 その上で、今回の改正法案で出てまいりましたネット対策、今先生御指摘の点でありますけれども、この法案では、検査命令、販売等の停止命令等の対象になった危険ドラッグは告示によって全国的に販売や広告が禁止されるという規定が新たに盛り込まれたわけでございまして、その結果、ネット上の販売サイトについては、その対象となった広告を違法広告としてプロバイダー等に削除を要請できるようになるため、これを私どもとしては最大限法律が成立した暁には活用して、販売停止に追い込んでいくということをやっていかなきゃいけないということだと思います。
 今の点に加えて、専らネットで販売している危険ドラッグにつきましては、その形状とか包装とか名称等から総合的な判断をして、無承認医薬品の広告禁止違反に該当する削除要請を行うということになっていまして、この法案では、プロバイダーが違法情報を削除した際に損害賠償責任を負わないことを明確化することにしておりまして、プロバイダー等の削除に対する取組がこの規定によりまして更に進むのではないかということが期待をされているという法律立てになっているんだろうと思います。
 こうしたサイトの削除のほかに、店舗を持たない販売サイトに対する取締りにつきましては販売者を特定することが困難であることから、インターネットで販売サイトから危険ドラッグを購入した者から供述を得て販売者を特定して、その服用者から販売者に行き、さらに製造者に行くといういわゆる突き上げ捜査というのを実施をして、実効ある方法で取締りを徹底していくということになっておりまして、危険ドラッグをインターネットで容易に買うことができない状況を一日も早く実現できるよう今回の法律が作られ、また厚生労働省としても、今後ともネット対策に全力を挙げていきたいというふうに思っているところでございます。
#45
○西村まさみ君 大臣、ありがとうございます。
 私が非常に心配なのは、やっぱりネットで買うということは、年齢が非常に若い子供たちもこの被害に陥りやすいというか、買うことが結構簡単にできるということ、やはりここのところが大きな問題だと思うんですね。そして何よりも、違法性とかそういったことに気付かずにはまっていってしまうということ、これも非常に問題だと思うんです。だから、ネットの対策というものは、これは非常に重要なことなので、この法律が当然通った暁には、厚生労働省としては必ず取り組んでいただくということをお話しいただけたんだと思いますので、大臣、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 それから、もう一つ大事なことは、どんどんどんどん新しい新製品が次から次へと出ていってしまって、またそれがなかなか指定薬物への、指定薬物が何だかはっきり分かりませんが、指定薬物への指定が追い付かないというような問題も生じてくるだろうと。これはもうイタチごっこになってしまうんですが、この辺のところで、七十六条の十二で、取締りに資するものとか薬物乱用の防止に関係するもの、調査研究の推進に努めることをするというふうにも言われていますけれども、本当にこの調査研究というもの、これは非常に重要なものだと思っています。
 この調査研究についても是非とも早め早めの対応を取っていただくということ、そして、薬というもの、危険ドラッグの規制の難しさというものがあることは十分に認識していますが、新製品がどんどんできるからなかなか追い付かないということで済まされるようなことは絶対にないように、これはお願いを申し上げたいと思いますので、厚生労働省、法律が成立した暁には是非とも全力で取り組んでいただく、これをお願いしたいと思います。
 次の質問に入りたいと思います。
 最近公表された二十四年の国民医療費、歯科の医療費というのは二兆七千億円と微増にはなったものの、依然として非常に伸びが少ないんです。これは、やはり国民の皆様が自分の口の中の健康状態に対することが、興味を持っていて、知っていてもなかなか受診につながっていないということもあるでしょうし、若しくは、逆に言うと、歯や口腔の健康状態が、虫歯が少なくなったとか、様々な要因で改善したこと、これもあると思うんです。
 しかし、これからやはり健康寿命の延伸ということをしていく中で、口の健康が非常に重要だということは度々申し上げてまいりましたが、ここで必要なのは、いわゆる新しい歯科の医療技術というものが保険に収載されることは、これは国民にも私たち歯科医師にとっても両方にメリットがあり、良質な歯科医療を提供することができる。残念ながら、なかなか数が少ないというのが最大の今の欠点だろうと思っています。
 今回の改定で、通常国会でも質問を度々させていただいた、先進医療からCAD・CAMというものが保険導入されました。大臼歯まで是非ともやってくださいねというお願いも度々しましたが、この新しい歯科医療技術を保険導入するツールの一つの中に、歯科の先進医療は医科と比べて僅か三つしかないんです。ここのところに大きな問題があるんじゃないかと思うんですが、厚生労働省にお尋ねしたいと思いますが、今後、この新しい技術というもの、歯科の先進医療、今三つしかないものをもう少し幅を広げるというお気持ちがあるかないか、教えてください。
#46
○政府参考人(唐澤剛君) 今先生から御指摘いただきましたように、歯科の医療費は昔と比べまして割合が半分程度になっているという問題がございます。
 私ども、やはり医療の問題というのは、新しい医療技術というものを現場に普及させまして、それを医療サービスの向上につなげて国民の皆さんに還元をする、これは非常に大事なことでございます。確かに、歯科の点につきましては医科よりも特に先進医療の面では少ないという問題がございます。私ども、有効性、安全性の確立された歯科の医療技術、これを国民の皆さんに提供するという観点から、基本的に保険導入の推進をしていきたいと考えておりまして、関係学会等の御意見を踏まえまして、中医協において御議論をいただいております。
 現在は、日本歯科医学会分科会などから保険適用についての御提案をいただきまして、新規医療技術につきましては医療技術評価分科会で御議論をいただき、さらに、今先生から御指摘がございました先進医療につきましては先進医療会議で御議論をいただきまして、そして、そこでの検討の上で中医協で保険導入について検討いただいております。
 今後、診療報酬改定につきましては、二十六年度では新たに十三技術を歯科の分野で保険導入したところでございますけれども、今後とも、このCAD・CAM冠の御議論も踏まえまして、新たな医療技術の導入に努めてまいりたいと考えております。
#47
○西村まさみ君 是非よろしくお願いしたいと思います。
 かむこと、これは非常に重要なことです。食べること、これは人間にとって非常に、健康寿命の延伸につながるだけではなくて、食べることの楽しみ、話すことの楽しみ、こういったことは人間の根幹に関わる部分、是非ともそこのところに新しい技術で、そしてより良い快適な口腔内をつくるということを鑑みても、是非とも今お話をいただいたこと、積極的にやっていただきたいということをお願いしたいと思います。
 次に、この週末、仙台で日本障害者歯科学会というものが開催されました。私もこの学会員としてポスター発表を共同演者としてしましたし、医療保険委員会の委員としても、厚生労働省の田口管理官においでいただきまして、様々な議論をさせていただきました。
 その中で、私も、当選した翌年のときに、障害者加算というものは非常に名称として正しくないのではないかということを質問させていただきまして、二十四年度改定のところで、今まで障害者加算百七十五点は歯科診療特別対応加算というふうに名称の変更をしていただきました。これは大変、使いやすいと言ったら変なんですが、正しい選択だったと思っています。
 その上で、もう一つお尋ねしたいのは、今の現在の診療報酬では、処置とか手術とか歯冠形成などにはいわゆる通常の診療が困難な場合に百分の五十加算が認められています。しかし、何か処置をする前に必ずしなければいけないのが検査であり、そしてその検査の中には様々時間を要するものがあったり、何よりも画像診断、レントゲンの診断というものも必要になってきます。障害がある方、いろんな症状がある方いらっしゃいます。一つの状態を保っていられない方や口をずっと開いていられない方、そしていろんな動きが自分の意思とは別に出てしまう方、その方々を私たちはできるだけストレスを感じさせないように、決して押さえ込むことだけではなくて、時々休憩を取りながらですとか、審査、検査を行うわけです。ところが、その検査のところには、先ほど申し上げました百分の五十加算はありません。
 また、レントゲンを撮る、歯科の場合は、小さいレントゲンフィルムを口の中で押さえて撮る方法、それから顔の周りをぐうっと機械が回って撮る方法、大きく二つあるんですが、いずれにしても、障害がある方が御自身で口の中でフィルムを押さえることや、同じ体勢で立っていること、座っていること、これ非常に難しいと。そんな場合は、私たちが被曝するリスクを考えずに中へ入って適切な位置で固定をしたり、また、大丈夫なんだという、ストレスを感じさせないように安心感を与えるようにやっているわけです。
 ここのところに何らかの評価というか、正しい何かがあるべきことだと考えるんですが、厚生労働省としては、今の現段階で、今私がお話をしたことに対してどのようにお感じになり、また、それは致し方ないことなのか、私たちがやっぱり今それをやっていることは医療に携わる人間としては当たり前なんだよと思っていらっしゃるのか、是非お聞かせいただきたいと思います。
#48
○政府参考人(唐澤剛君) 先生が御指摘いただきました歯科診療で特別な対応が必要な患者さんに対する手当てでございますけれども、これは著しく歯科診療が困難な患者さんということで現在はこういうような名称にされているところでございます。これは、コミュニケーションがなかなか難しいですとか、あるいは姿勢の保持、開口の動作ができないとか、いろんな難しい状況があるわけでございますけれども、こうした患者さんに対する歯科診療報酬におきましては、今御指摘のございましたように、処置、手術、麻酔、歯冠修復それから欠損補綴の部の個々の技術につきましては、所定点数に百分の五十を加算をする、五割増しの点数にするということになっているわけでございます。
 検査や画像診断につきましては、まだこの加算の対象のところになっていないわけでございますけれども、ただいま御指摘いただきました点を踏まえまして、関係学会の御意見を参考にしながら、中医協でも御議論をいただきたいと考えております。
#49
○西村まさみ君 今の処置は全てやはり検査をしてから行うということが当たり前のようになってきているので、これ当然のことだと思います。先ほど申し上げました歯周病の検査というのは、ただ歯に汚れが付いているか付いていないかだけではありません。一本ずつの歯に、どのぐらいぐらぐらしている歯があるかだとか、例えばポケットを一本ずつの歯で測らなければならない。当然ですが、歯は二十八本、普通ですとあります。中には歯を失った方がいたとしても、上の奥歯から前歯まで同じような時間を掛けて健常者のようにやるということはほとんど不可能。今、東京都立の心身障害者口腔保健センターでも知的障害者に対する歯周病検査の消費時間ということを発表されています。明らかにどうしても消費する時間は違うんだということ、これが出ています。
 それでいながら、やっぱり声を掛けながら、そして時々休憩を取りながらやっている現状、そして先ほど言いました、レントゲンは絶対に欠かせないものですが、それを撮るために我々が被曝のリスクを負っているんだということ、是非ともそこのところはいわゆる矛盾点を改善していただきたいということで、何かそれを加算してくださいということではなくて、その矛盾点についてよくこれから議論を重ねていただきたいということを心からお願いをしたいと思います。
 もう一つお尋ねしたいと思いますが、前回の質問のときに最後に問題の提起をさせていただきました日弁連からの意見書が出ている指導・監査について、その後、小池委員から細かく御質問になられましたが、私は、その中でとりわけ指導についてお尋ねしたいと思います。
 指導そのものは、健康保険法の第七十三条、保険医療機関云々とあって、厚生労働大臣の指導を受けなければならないということ、この指導自体は行政手続法に基づいて、その三十二条で書かれているのが、指導の内容はいわゆるあくまでも相手方の任意の協力によって実現されるものであるということに留意しなければいけないとなっています。そして三十二条の二では、行政指導に携わる者が、相手がその指導に従わなかったことを理由として不利益な取扱いをしてはならないとも言われています。
 何よりこの指導というもの、これは私は絶対するべきことだと思っています。というのは、やはりなかなか、一人の人間がやっていくと様々な、間違えたり誤解をしたまま請求するということ、これはいけないことだと思いますから、正しい指導をしていただくということは十分必要なことだと思うんです。
 ここで、指導大綱には、指導とは、「保険診療の取扱い、診療報酬の請求等に関する事項について周知徹底させることを主眼とし、懇切丁寧に行う」とあるんです。
 ところが、今の現状はそうではないということを聞いておりまして、様々、昭和の時代からこの指導の対象が長くつながったことによって、ずっとやったことによって、医師、歯科医師の自殺者というものもいるということで、これは、この厚生委員会、昔でいう厚生委員会、そして厚生労働委員会でも大きな問題となっているわけです。
 是非ここをもう一度見直すべきだと度々申し上げてきましたが、その中で一つ、選定方法なんですが、今の選定方法は、いわゆる平均点数が高いところ上位から選ばれます。でも、何度も私も言いましたように、今様々なことが、例えば病院や施設から在宅へといって我々が訪問診療する、そうすると必然的に点数が高くなる、そうすると指導の対象になってしまうという矛盾というものは、これは是非改善していかなければならないことだと思いますし、大臣の御地元愛媛県でも、指導の対象になるのに大変厳しいというふうにお声を聞かせていただいています。
 大臣もよく御存じだと思うんですが、私は、この選定方法というものをやっぱり変えていかなければ、本来、国民のために診療した、それが正しく請求できていない今の仕組みということ、なぜ正しくできないかというと、平均点数が高くなってしまうからついちゅうちょしなければいけない、本当はやっていることも書かないというような現状ということが果たして正しいのかと思うんですが、大臣、この辺について御認識があると思うんですが、大臣が何か考えることがありましたら、お聞かせいただきたいと思います。
#50
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、愛媛県のことを言っていただきましたけれども、実は、今週末、この間の土曜日に愛媛県の歯科医師政治連盟の会がありまして、私ども自民党の国会議員は全員そろって先生方のお話を聞きました。
 幾つかありましたけれども、その中の一つが今先生御指摘の指導でございまして、個別指導のお話でかなりいろいろな御意見がございまして、今の日弁連の見解も配られて、五、六十人の先生方がお集まりになって、我々国会議員に対して御要望があったということでございます。その際に、やはり、今お話があったように、患者一人当たりの平均点数が高いことを理由に個別指導するということについての御異論が随分出されておりました。
 これについては、もちろん厚労省としては、個別指導の対象となる保険医療機関の選定に当たっては、中医協において決められた指導大綱に基づいて、公平で客観的な指標として、患者一人当たりの平均点数が高いことを一つの選定理由としているということになっているわけでありますが、今申し上げたように、現場の先生方には、私の親しい歯科医の先生も、もう大分前から在宅訪問診療、熱心な方がおられますけれども、その方も確かによく御指導をいただいているようでありまして、いろいろなお話を聞きます。
 この平均点数による指標については、本当にいろんな意見が、今回の話を聞くまでもなく、今、私もいろんな先生方から聞いておりますが、問題は、公平で客観的な指標として、より適切な指標の在り方について、保険者とか医療機関などの意見も聞きながらこれは検討しないといけないと思いますし、むしろ先生方の方から、じゃ、どういう基準だったらば御納得がいただいて、お互いの、言ってみれば保険診療の発展のためにどういうことをすればいいのか、その基準を是非御提案もいただきながら、あるべき姿ということを考えていくべきかなというふうに私は考えているところでありまして、先生方からも是非、どういう基準だったらば、いろんな意味で国民的にも納得できるいい基準だということになればいいんじゃないかなと思いますけど、いずれにしても、厚労省としても、より適切な指標の在り方については前広に検討していきたいというふうに思います。
#51
○西村まさみ君 大臣、ありがとうございます。
 私も幾つも案を持っているんです。是非一度聞いていただいて、本当に今、客観的に見てどういうふうにするかということ、そして双方がきちっと納得するようなことを提案しなきゃいけないと思っていますし、幾つか考えていることがありますので、一度聞いていただく時間をつくっていただきたいのが一つと、これはやっぱりいろんなことがあるんです。
 例えば、新規指導といって、初めて新しい医療機関に対しての指導をするとき、最初に指導するときに、そもそも間違っていたらすぐ返してくださいねというようなやり方を今しているんですが、やっぱり懇切丁寧に保険診療のやり方をしっかり教えるというのは、なかなか実は開業するまで学ぶときがないまま新規開業をして、集団で指導を受けて、その後、集団ではなく個別に新規の指導を受けるということ。ですから、通常の、点数が高いとか例えば不正をしているとかいう指導と、そして新規の指導というのは、たとえ個別であっても私は内容を変えて丁寧に丁寧にやって、その結果ということをやっぱり一つの段階として別にするべきだと思っているんです。
 だからこそ、いわゆる新規の個別指導で返還金を求めるということは、これは少し違うんじゃないかなとか、様々提議をしたいことがたくさんありますが、今日は二十五分という時間の中で質問させていただきますから、この程度に収めさせていただきまして、引き続き塩崎大臣に通常国会でも質問ができるよう、大臣にもいろいろ学んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 ありがとうございました。
#52
○藤田幸久君 今日はまず九段会館に関する日本遺族会に対する国有財産の無償貸付に関する改正法について質問したいと思います。
 これは、民間事業者が建築した高層建築物の一部を国が取得して、それを日本遺族会に無償で貸し付けるという、図を今お渡しをしておりますけれども、非常に複雑なスキームになっています。九段会館を日本遺族会に対して無償で貸し付けるという理由、それから、現在も、これから貸し付ける意義、必要性について確認をしたいと思いますので、お願いいたします。
#53
○国務大臣(塩崎恭久君) 藤田先生の御質問にお答えしたいと思います。
   〔委員長退席、理事福岡資麿君着席〕
 国としては、元の軍人軍属で公務によって亡くなられた方の御遺族を援護することは当然の責務だというふうに考えておりまして、種々の事情のために、戦後しばらくの間十分な対応ができなかったということがございました。こうしたことで、昭和二十八年に現行の法律を制定をいたしまして、日本遺族会に対して、遺族の福祉を目的とする事業の用に供する場合に限って九段会館を無償貸与するということで遺族への援護を図ろうとしたと、そういうものでございます。
 日本遺族会においては、九段会館の建て替え後も遺族の福祉を目的とする事業を行う方針でございまして、引き続いて無償貸与を行うことによってこれらの事業を支援をするという必要があると考えているところでございます。
#54
○藤田幸久君 それで、今回の急な議員立法ですけれども、今日は発議者いないのであれなんですが、一部報道によると、今度、選挙も近いので、かなり早めにこれを決めたんじゃないかという話もあるんですが、政治的中立性を維持するという観点がこれ重要だろうと思っておりますけれども、それは法律的に、政治的中立性ということについてはどういう担保がされておりますでしょうか。
 第四条に何か指導監督ということがあるようですが、それちょっと、間違いないですね。政治的中立性が損なわれた場合には。
#55
○国務大臣(塩崎恭久君) 第四条は監督というところでございまして、第四条に、第一条の規定により遺族会に対して特定施設が貸し付けられたときは、厚生労働大臣は、その貸付けの目的が有効に達せられることを確保するため、遺族会に対して次に掲げる権限を有するということで、報告徴求とかそういうことが定められているところでございます。
#56
○藤田幸久君 それをしっかり守っていただきたいと思います。
 実は、九段会館の周辺には、昭和館、それから戦傷病者史料館、千鳥ケ淵戦没者墓苑、平和祈念展示資料館等があります。所管する省の枠を超えて、こういった施設の連携を図ることが重要だろうと。
 やはり、訪問者や利用者にとって今まで便利だったわけですから、改善することが必要だろうと思うんですけれども、今回、再利用されて新たな建物が建築されるのであれば、今までの歴史や現状に配慮した歴史的な性格を持った建物にすべきではないかという点が一点と、それから、実はこれ、建て替えによって、以前この会館を利用していた方は遺族会の方だけじゃなくて、戦友会とか元抑留者の団体の方だとか、今、実は会合をする場合の会場探しに苦労されていると言われているんです。
 ですから、建て替えに当たっては、今回は要するに新しいビルの一部に日本遺族会の事務局だけなんですけど、私は、事務局だけじゃなくて遺族会の会員とか、ほかの関係団体の方々も利便性を維持をするような、そういう工夫というか配慮を是非政府にお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
#57
○国務大臣(塩崎恭久君) 今先生御指摘の、遺族会と思いを共にするような他の団体との言ってみればコラボというか、一緒にやったりする、そういうことのお話かなと思いますが、改正後の法律では、日本遺族会が遺族の福祉を目的とする事業であって厚生労働大臣の指定するものの用に供するときは、政府は九段会館の建て替え後の建物の一部を無償で貸し付けることができると、こうなっているわけでございます。
   〔理事福岡資麿君退席、委員長着席〕
 今の御指摘の点につきましては、このような法律上の用途の制限が設けられていることもあって、どこまで、どういう形でやったらばこれが実施可能なのかということにつきましては、他の関係省庁、財務省を始め協議をしながら、今後、先生の今の御指摘のような点について検討していきたいというふうに思います。
#58
○藤田幸久君 今財務省の話が出ましたので、こういうスキームによる国有財産の無償貸付けについて、国有財産の有効活用という観点から課題等があれば、併せて財務省にお聞きしたいと思います。
#59
○政府参考人(中原広君) 九段会館及びその敷地につきましては、先ほど御答弁にもありましたように、元の軍人軍属で公務により死亡された方々の御遺族の福祉を目的とする事業に用いるために、これまで法律によりまして日本遺族会に無償で貸し付けてきているものでございます。
 当該法律の改正法案におきましては、土地の高度利用と都市機能の増進に資するよう民間事業者に対し本地を貸し付けるという内容が含まれておりまして、遺族の福祉を目的とする事業の用に供するときは、その土地の上の建物の一部を国が取得して日本遺族会に無償で貸付けができると、そういう内容であると承知しております。
 国有財産当局といたしましては、本法案が成立いたした場合には法律にのっとって適切に対応するわけでございますけれども、一般に土地の高度利用を図っていく、これは国有財産の有効活用の観点からも重要なことであるというふうに考えております。
 なお、現在、九段会館本館建物につきましては、千代田区の条例によりまして景観上重要な位置付けを与えられているものと承知いたしております。
 こういった一連の諸事情を総合勘案しながら、今後の当該土地の具体的処理につきまして、地元自治体とも十分協議、連携して進めていくことが大切であると、かように考えております。
#60
○藤田幸久君 前回質問いたしました産婦人科について質問したいと思います。
 先週公表された日本産婦人科医会及び日本産科婦人科学会の調査によると、特に若手の産婦人科医師の地域格差が都道府県間で五倍以上の開きがある、厳しい状況にあるということです。にもかかわらず、先日申し上げましたように、平成二十六年度診療報酬改定で、帝王切開の手術料の点数が大幅に引き下げられたわけであります。
 この産婦人科の皆さんのお話を聞いてみると、要するに行政が我々の評価を格下げした、だからモチベーションを失ったと。ほかの科目に移ってしまった産婦人科医もおるということですけれども、大臣は、現在の産科医療の厳しい状況をどういうふうに認識され、それから、そもそも産科医の皆さんの存在意義をどう評価されているのか、お答えいただきたいと思います。
#61
○国務大臣(塩崎恭久君) 前回御質問があったのは、帝王切開の手術料の点数が下げられたという点についてのお話だったかと思います。その点に限って申し上げれば、具体的な診療報酬の点数の設定については、もちろんこれ中医協が決めていることでございまして、関係学会等も含めた方々の御要望を伺いつつ、医療現場、特に今先生御指摘の産科医療全体の問題としてお決めいただいているというふうに理解をしているわけであります。
 今のお話は、帝王切開に限らず産科医療の置かれている現状についてということでございますけれども、これについては、特に我々地方に住んでいる者にとっては、なかなかもう産科がないところが、地域が増えているということもあり、婦人科すらもないというような地域もかなり出てきておって、なかなか厳しい状況で、また、リスクを考えてみると産婦人科医になるなり手も医学部の学生さんの中で減っているというふうにも聞いているところでございまして、しかし、これは我々、これから子育て支援ということを言う限りは、むしろ子供を産んで育てることを支える一番のインフラとして産婦人科、特に産科については更に配慮をしていかなければいけないのかなというふうに考えております。
#62
○藤田幸久君 次期の改定まで一年半あるわけですが、それまでの間に、産婦人科支援のために地域医療介護総合確保基金を活用するというふうな考え方もあるわけですが、これは消費税率の引上げが先送りになると心配されるわけですが、次の診療報酬改定までの間に産科医療の現場をどのように支援していくのか、それから、先ほど申しましたモチベーションを維持するためにどんな方策を考えていらっしゃるのか、お答えいただきたいと思います。
#63
○国務大臣(塩崎恭久君) 今先生からもお話がございましたけれども、地域で安心して子供を産み育てることができるようにするためには様々なことを考えていかなきゃいけないというふうに思っておりますが、特に産科医の確保というのがまず第一に重要だということで、先ほど申し上げたとおりであります。
 それと、それに関連して言えば、今先生御指摘の地域医療介護総合確保基金、これをどう使うかということで、産科医の勤務環境整備を行うため、分娩件数等に応じた医師への手当、あるいは女性医師の復職支援などに係る事業等も実施できるということでこの基金の活用を慫慂しているわけでございまして、引き続いてこういった取組を通じて分娩取扱医師の支援に励んでいきたいというふうに思っております。
#64
○藤田幸久君 資料の二ページ目と三ページ目に、四月の二日、武見議員が同行して田村大臣に要望したという資料が出ておりますので、是非このとおりに進めていただきたいと思います。
 それで、時間がないので、GPIF、大臣の得意分野に移りたいと思いますが、これは資料の四ページを御覧いただきたいと思いますが、十月三十日の衆議院の予算委員会で、細野議員の質問に対して大臣は、アメリカは国債で全て運用しているというのは全くの間違いでありますと答弁しました。ところが、昨年、田村前厚生労働大臣は、衆議院の委員会で長妻議員の質問に対しては、一〇〇%国債で運用していると答えています。どっちが正しいんですか。
#65
○国務大臣(塩崎恭久君) 細野議員は、アメリカは公的年金を全部債券でやっていますとの御発言をされました。
 実は、米国は交付国債のような形で社会保障信託基金が国債を持っておりまして、市場運用はしていないために、細野議員の御発言だと、米国はあたかも市場で債券運用されているかのように聞こえまして、これを市場運用している我が国の年金積立運用とそのまま比較することは国民に誤解を与えるという意味で私は発言をしたわけでございます。
 ちなみに、今日先生がお配りをいただいています資料でございますが、これは細野先生がこの間お配りになった資料とちょっと違っておりまして、藤田先生のお配りのやつには、米国というところに、一番下に「債券、一〇〇%」と書いてございますけれども、細野先生がお配りになったときには、これは厚労省が配ったものだということでお配りになっていますけれども、そのときに、基本ポートフォリオのところには「債券一〇〇%」と書いてあって、その下に「全て非市場性米国政府証券」と書いてございます。
 ということで、私が今申し上げたように、米国は市場性の債券を、国債を持っている、市場運用しているというわけではないということで私は申し上げたわけで、田村前大臣が平成二十五年十一月二十七日の厚労委員会において、アメリカは一〇〇%国債で運用している旨の発言をしておりますけれども、これは長妻議員がその前提としてこう質問されております。アメリカの公的年金については、これは全部国債ですよ、市場じゃないんですよと発言をされたことを受けて、市場運用ではないことを前提としての御発言だというふうに考えております。
#66
○藤田幸久君 今の説明は議事録に載っていません。したがって、議事録という一番権威のある国会における記録とすれば、これだけなんです。そうすると、これだけで見れば明らかに矛盾で、塩崎大臣が正しければ田村大臣は正しくない、田村大臣が正しければ塩崎大臣は正しくないというのが国会上の記録です。ですから、これが一番間違いないわけですけれども、どちらが間違っていますか。
#67
○国務大臣(塩崎恭久君) 今も申し上げたように、米国で年金は元々ペイロールタックスという形で税で納められて賦課方式でやられているわけです。ですから、本来は納められた税がそのまま年金として払っていただければいいことですけれども、タイムラグがありますから、国債という形で一般会計に入れて、言ってみれば借金証書として社会保障基金が国債を持っているということでございます。
 そういう意味で、国債で市場運用をしているということではないということでありますし、それから、先ほど申し上げたように、長妻議員は、全部国債ですよ、市場じゃないんですよと言っておられたのに対して田村大臣は、一〇〇%国債で運用しているんだということを言っているだけのことであって、いずれも、我々が言っていることは何も矛盾しないということだと思います。
#68
○藤田幸久君 つまり、今の説明によってこの答弁を訂正しないと、未来永劫間違ったまま残りますね、田村大臣が正しいと思うんですけれども。じゃないと、この答弁そのものがこれ正しいということで未来永劫続いちゃうわけですよね。でいいんですね。すると、どちらか間違っているということになりますね、はっきり。だって、答弁訂正しないわけですね。答弁訂正する意図はないわけですね。
#69
○委員長(丸川珠代君) 塩崎厚生労働大臣、答弁をおまとめいただけますか。
#70
○国務大臣(塩崎恭久君) まとまっていると思いますので、今申し上げたように、市場運用をしていないわけであって、そういう意味で、アメリカは公的年金を全部債券でやっていますということでありますけれども、私は市場運用はしていないと申し上げましたし、細野先生のお配りになられた資料にも、これ厚生労働省の配った資料ですけれども、「全て非市場性米国政府証券」と明確に書いてあるわけです。したがって、その限りにおいては、おまけに、さっき申し上げたように、田村大臣がお答えさせていただいたのは、長妻先生が、アメリカの公的年金については全部国債ですよ、市場じゃないんですよということで、市場運用ではないことを前提としての御発言だというふうに私は申し上げているわけであって、何ら矛盾をしていないので、訂正もする必要もないし、現実にアメリカの制度は、何度も申し上げますけれども、市場性の国債を持っているわけではないのであって、そこのところは御理解をいただいておければ有り難いなというふうに思います。
#71
○藤田幸久君 アメリカは国債で全て運用しているというのは全くの間違いですという答弁で間違いありませんですね。イエスかノーでお答えください、時間ないので。
#72
○国務大臣(塩崎恭久君) 細野先生がお配りになったものにも全て非市場性米国政府証券で持っているというふうに書いてあるわけであって、それは私は、市場運用として国債で運用しているわけではないということを申し上げているわけでございます。
#73
○藤田幸久君 終わります。
#74
○石橋通宏君 民主党・新緑風会の石橋通宏でございます。
 ちょっと今の点も大臣全く答弁がはっきりしないので、私も更問いをしたいところですが、この後議題になりますハンセン病問題の解決の促進に関する法律の一部を改正する法律案について、残りの時間で質問をさせていただきたいと思います。
 本法案につきましては、ハンセン病療養所退所者給付金を受給しておられた退所者が亡くなられた場合に、生計を共にされていた配偶者等の方々に支援金を支給するという目的のためのものでありますが、この点については、長年にわたりまして当事者、関係者団体の皆様から切実な要望が上げられてまいりまして、この間、二つの超党派議員連盟の皆さんによる御尽力もあって、ようやく今国会に提出の運びとなったものでありまして、私の立場からも、会派を代表して、この間の皆様の御尽力に敬意を表したいと思っております。
 その上で、理解いたしますに、平成二十一年にハンセン病問題対策協議会における確認事項として、既にこの件については検討すべき事項としてきちんと明記をされ、厚生労働省としても当時、当事者として確認をされていたものでありまして、その意味でいいますと、この法案の成立を長年望んでおられた当事者、関係者の皆さんのお気持ちをしんしゃくいたしますと、ちょっと時間が掛かり過ぎてしまったのではないかなという気持ちも拭い切れないわけでありますけれども、まず、厚生労働大臣、塩崎大臣に、政府、厚生労働省として、この法案、どのように受け止めておられるのか。法案の意義、法案の意味合い、どのように受け止めておられるか、そのことについて御見解を伺いたいと思います。
#75
○国務大臣(塩崎恭久君) ありがとうございます。
 ハンセン病療養所退所者の御遺族に対する経済的支援制度の創設については、今お話がございましたように、平成二十一年に御要望があって、経済的な支援制度の創設について御要望いただいていたわけでございます。かねてから、統一交渉団からのこうした要望につきまして、これはもう当然重要な課題であり、今般の新制度創設によってその解決が図られるものだというふうに認識をしているところでございます。
 厚生労働省としては、当然、これは法律が成立をした際には、円滑な施行、これは平成二十七年の十月というふうに定められておりますけれども、適切に準備をそこに向けて進めてまいりたいというふうに思っております。
#76
○石橋通宏君 適切に対処いただけるということですが、今私が申し上げたのは、平成二十一年にもう既に確認をされていながら今日まで時間が掛かってしまったなということについて、厚生労働大臣の御見解もお伺いしたかったわけでありますけれども、いずれにしてもしっかり対応いただくということを前提に、これ、平成二十四年、二十五年に作業部会での検討を経て生活実態調査を行っておられます。その結果を踏まえてこの法案に結実をしているというふうに理解をしているわけでありますけれども。
 今回の法案に当たって議員連盟の方では、支給額については全国一律で月額十二万八千円という具体的な額もお示しになって提起をされているわけでありますけれども、今回の法律成立の暁には、この月額も含めて、十分この残された方々の生活支援が確保される水準ということで、予算措置も含めて確実に対応いただくということでよろしいでしょうか。
#77
○副大臣(永岡桂子君) 石橋委員にお答えいたします。
 先生おっしゃいますとおり、平成二十四年、二十五年、配偶者の方にアンケート調査を行ったところ、受給者の配偶者の収入におきましては、年収百万円未満と回答した方が全体の約八〇%いらっしゃいました。また、給与金の受給者の方が亡くなった後の配偶者の生活というのは、これ約二八%の方々が生活保護に頼らざるを得ないという、そういう考えであるという結果でございました。
 この支援金の金額、先生おっしゃいますとおり十二万八千円、月額ですけれども、これは生活保護などの二人世帯が一人世帯になったときの支給金額の算定方法を参考にして算出したものでございまして、退所者の給付金に扶養加算を加えました金額十九万二千百円に三分の二を掛けるということで算出したものと理解をしております。
 この金額につきましては、統一交渉団の方々にも御提示をさせていただいておりまして、関係者の合意を得たものと理解しているところから、不十分なものではないと考えております。
#78
○石橋通宏君 今御説明がありましたように、二八%の方々が生活保護の状態であったということも含めて、これは本当に皆さん待ち望んでおられたものだと思いますので、是非しっかりと対応いただきたいと思いますが。
 あと、今回の法案の附則の第三条の関係で確認をさせていただきますが、附則の第三条で、非入所者の方々の生活実態調査、そして遺族への支援策の検討についてということで規定をされております。
 今回の法案については退所者の御遺族の方々への支援金ということで、非入所者の方々の対応についてはこの附則で、今後の対応ということで規定をされているわけでありますけれども、これも現在の状況の実態調査を含めて迅速にこの附則を受けて対応を検討いただくということだと思いますが、厚生労働省としてしっかりやっていただくということをここで言っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか、大臣。
#79
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生今御指摘のこの附則第三条に定めております非入所者の生活実態調査、これにつきましては、今まで非入所者についての調査等を行った実績はございません。したがって、この法案が成立した後には、厚生労働省として、附則三条に基づいて速やかに非入所者の生活実態の調査をしっかりと取り組むということを考えているところでございまして、その調査に当たっては、プライバシーの保護、これにも十分留意をする必要がございますので、具体的な調査方法、その時期については、統一交渉団とも協議をして検討してまいりたいというふうに考えております。
#80
○石橋通宏君 大臣、これ、プライバシーに配慮をしながらということは今言っていただいたとおりだと思いますが、しかし、いろんな協議も必要だと思いますけれども、迅速に対応いただくということは、改めて、大臣、確認をさせてください。
#81
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生おっしゃるとおり、速やかに非入所者の生活実態調査に取り組みたいというふうに厚労省としても考えておりますので、よろしくお願いします。
#82
○石橋通宏君 是非しっかりとした対応をお願いします。
 もう時間がありませんので、国立ハンセン病療養所の職員定数問題について最後にお伺いしたいと思っております。
 この問題については、これもかねてより関係団体の皆様から体制充実の要望というのが繰り返し出されておりまして、私ども立法府といたしましても、衆参両院で国立ハンセン病療養所における療養体制の充実に関する決議ということで採択をし、政府にもしっかりとした対応を要望してきているわけでありますけれども、今、内閣人事局から、これ定員合理化計画で、平成二十七年度からの五年間で百二十九名の定員削減が示されていると理解をしております。一方、厚生労働省は、入所者団体の皆さんとの間では、御要望にお応えをして、平成三十年まで毎年増員一名を確保するということで合意をされていると理解をしております。
 この内閣人事局の定員削減案、それから入所者団体の皆さんとの増員の合意、これを踏まえて、これはやっぱりしっかりとこの増員については平成三十年まで確保していただくということで、これは確実に実現するということで、大臣、確認をさせていただいてよろしいのかと。その後についても、三十年で実現する水準を落とすことなくその後の対応もいただくということだと思っておりますが、そのことも併せて最後に確認をさせていただきたいと思います。
#83
○委員長(丸川珠代君) 厚生労働大臣、申合せの時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いをいたします。
#84
○国務大臣(塩崎恭久君) はい。
 結論から申し上げますと、まず、二十七年度から三十年度までの四年間、この定員を毎年度、対前年度で一人ずつ増やすということ、それから、平成三十一年度以降、これにつきましても、定員を継続的に減少させていきますけれども、その際の入所者一人当たりの定員については平成三十年度時点の水準を下回らない水準を維持するということを目指してまいりたいと思っております。
#85
○石橋通宏君 ありがとうございました。
#86
○薬師寺みちよ君 みんなの党の薬師寺みちよでございます。
 今日は、まず危険ドラッグについての質疑をさせていただきたいと思います。
 先日も私、ギャンブル依存症について取り上げさせていただきましたけれども、このような依存症の回復過程におきまして、自助グループというものの位置付けというものは大変重要なものだというふうに私は認識しております。
 まず、今政府として自助グループを支援する仕組みというものがあるのかどうか、教えていただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
#87
○政府参考人(藤井康弘君) お答えをいたします。
 先生御指摘の自助団体への支援につきましては、平成二十二年度から依存症回復施設職員等に対しまして、依存症に関する医学的な知識でございますとか、あるいは関係機関との連携に関する研修を行うことによりまして、依存症への対応力の強化を図っておるところでございます。
#88
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 私、先日御議論をする際に、こういう自助グループの皆様方、様々な方にお話を伺いましたら、これは本当に厳しい運営なんですよねというお話をいただくばかりなんですね。多くの皆様方がボランティア精神で支援をしてくださっておりますけれども、これから先ますますこの依存症についての対策が必要だということは、ボランティア精神だけに頼って自助グループというものを運営、運用していくことというのもかなり無理があるのではないかと思います。
 政府といたしましては、どうでしょう、もう少し支援をするような仕組みを増やすというお考えはないのか、済みませんけれども、聞かせていただけますでしょうか。
#89
○政府参考人(藤井康弘君) 先生御指摘のとおり、私どもも、自助団体は依存症から回復するに当たりましての大変これは重要な役割を担っていただいていると認識をしております。
 研修以外の支援についてどんなものが必要かということ、今後とも、関係者の意見をしっかり踏まえながら、支援の在り方について私ども検討してまいりたいと考えております。
#90
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 私もちょっといろいろと調べてみましたら、これは厚労省のホームページでも、ダルクだとかマックだとか断酒会、AA、NA、GAというものがございますけれども、各地で多くの皆様方がNPOを立ち上げられていたりというものも見受けられます。
 そこで、どういう支援の体制を取っていらっしゃるんだろうなと思いまして保健所の方にも問い合わせてみましたら、その地域でどのような支援団体があるのか、自助グループがあるのかということは私どもには分かりませんというようなお答えをいただいたことがございました。これでは、せっかく皆様方が活動していらっしゃっても、その活動というものを有効に必要な皆様方に届けることができないんですね。
 じゃ、政府としてどのような情報収集というものを行い、そして皆様方にどのような形で情報を提供していらっしゃるのか、教えていただけますでしょうか。
#91
○政府参考人(藤井康弘君) 私ども厚生労働省といたしましては、依存症対策に取り組む中で、各自助団体と連携を取りまして情報収集に努めているところでございます。そうした自助団体の情報につきましては、先生御指摘の、厚生労働省のホームページのみんなのメンタルヘルス総合サイトというところがございますが、こちらにおいてその周知に努めておるところでございます。
 今後も、自助団体と協力をしながら、各地域に対する情報提供なども含めまして、しっかりとした対策に取り組んでまいりたいと考えております。
#92
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 例えばの話でございますけれども、私が愛知県だから言うわけではございませんが、愛知県などはそういう冊子を作っているんですね、依存症の様々な団体を紹介する。広島におきましてもやっぱり同じようなパンフレット等作られております。しかし、その他の地域というものを私も一生懸命調べましたけれども、そういうところまで整備されていないような自治体もございますので、是非今後とも御指導のほどお願いしたいと考えております。よろしくお願いいたします。
 では、ちょっと質問を変えまして、今日は女性医師問題について取り上げさせていただきたいと思います。
 平成十六年度に新医師臨床研修制度というものが導入されてまいりました。それによって、いわゆる医局の人事制度というものの影響というものが低下してまいりました。大学卒業後、母校の大学病院で研修を受ける研修医の人数がとりわけ地方にある大学で激減するという結果に至ってしまいました。地方の医学部の各医局から関連病院へ安定的に医師を派遣するという従来のシステムがうまく機能しなくなりまして、各大学の関連病院の中でも、余り医師たちが行きたがらないというへき地、過疎地というものの医師数が急激に減りまして、医師の偏在問題というところまで呼ばれるようになってまいりました。現臨床研修制度というものは、今まで百年近く続いてきた医局制度の在り方を大きく変えたというだけではなく、医療現場の混乱というものも一方で招いたことはもう皆様方も御承知のとおりかと思います。
 私も医局の中で育ってまいりました。その医局制度というものを全面的に肯定しようという立場ではございませんけれども、やはりこうやって痛いところ、かゆいところに手が届くような人事制度というものを担ってきた医局制度というものが今ないということも、現状もう多くの皆様方が、私も愛知の過疎の地域の、離島の皆様方からもどうにかして医師を工面してもらえないだろうかというお話もいただいているところでございます。
 じゃ、この医局制度というものがどんどんどんどん崩壊して、安定的に人材を供給をするというこの医局制度の功という部分を代替をするために今まで政府はどのような施策を打ってこられたのか、局長、教えていただけますでしょうか。
#93
○政府参考人(二川一男君) 医師不足対策でございますけれども、ただいま御指摘ございましたように、医師臨床研修制度の導入によりまして、研修医の基本的な診療能力が向上した一方で、御指摘のように、地域の医師不足問題が顕在化したきっかけの一つになったと、こういった指摘があるというのも事実かというふうに思っておるところでございます。
 こういった医師不足問題に対しまして、厚生労働省といたしましては、都道府県に地域医療支援センターを設置する、県庁に置く場合と大学に置く場合とございますけれども、県の単位で地域医療支援センターを設置するといった形で大学や医療機関と連携した医師不足病院への医師の派遣と、こういったものを実施をいただいております。そういった取組を厚生労働省として予算面から支援をしていると、こういったところでございます。また、都道府県に設置されましたへき地医療支援機構におけるへき地診療所への医師派遣と、こういった取組も厚生労働省として支援しているところでございます。
 こういった取組によりまして、地域医療支援センターの実績といたしましては、平成二十三年度からの事業でございますが、この平成二十六年七月までの実績の総計で二千百七十名の医師が医師不足病院に派遣されていると、こういった実績も上げているところでございまして、こういった取組が医師不足地域への医師派遣について一定の役割を果たしてきたものと、こういうふうに考えているところでございます。
 また、平成二十年度からは医学部の定員増を行っておりまして、特に特定の地域での勤務を条件とした地域枠の医学生、こういった人が今後卒業してくるということでございまして、こういった医学生を派遣をするといったような形で医師の確保が更に可能になるのではないかと考えているところでございます。
 こうした取組全体を通じまして、医師不足地域に対する医師の確保対策に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
#94
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 実は、この問題、医師の偏在だけではなく、女性医師の就労問題に大きくつながっているということを御説明させていただきたいと思います。
 資料一、二、三、お配りいただいていると思いますので、御覧いただきながら聞いていただきたいんですけれども、女性医師の数というものは、現在、全体で二〇%程度だということが言われておりますけれども、実は、二十九歳以下の病院、診療所に勤務する全医師数のうち女性医師の割合は三五・五%、三人に一人は女性医師だという、これが現状でございます。
 診療科別で見ましても、資料二でございますけれども、小児科、産婦人科、今一番足りないと言われているところで女性医師の割合が高い。さらに、皮膚科、精神科、眼科、比較的勤務時間が短く緊急性の呼出しが少ない、ライフ・ワーク・バランスを取りやすい科が多いという傾向にもございます。
 その中で、資料三に示しておりますように、女性医師の産休取得状況、実は産休を取得しなかったというものが二〇・九%、そして育休を取得していない女性というものも六〇・八%に上ります。産休を取得しなかった理由の大半は、取得しづらく、休職、退職したという回答でございます。仮に、在職していながら産後休暇が取得できていないとしたら、これは法律違反という可能性もございます。
 厚労省は、女性医師の産休、育休の取得状況について調査をし、そして実態を把握していらっしゃるんでしょうか。教えていただけますでしょうか。
#95
○副大臣(永岡桂子君) 薬師寺先生御指摘のとおり、女性の医師が、それぞれの結婚、妊娠、出産、そして子育てと、ライフステージに合わせまして活躍できる環境というのは、この整備をするというのも、本当に医師確保の対策の観点からも大変重要なことだと考えております。
 女性医師の産休そして育休の取得者に関します調査というのは、実は厚生労働省では実施しておりません。日本医師会におきまして、これは女性医師の勤務環境の現状に関する調査というものを行っておりまして、こうした調査によりまして、女性医師の育休などの取得状況を把握しております。
 厚生労働省といたしましては、女性の医師が安心して働き続けられる、また、一度辞めても復職ができるよう、日本医師会などの関係機関とともにこれは連携を図りながら、女性医師の勤務環境の把握に努めまして、それぞれ、出産、育児、もう本当にライフステージに対応できるような、そういう支援を行ってまいりたいと考えております。
#96
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 私も女性医師として、女性医師の数が増えるということは本当に喜ばしいことなんですけれども、実は、産休、育休の間、医局から代替の医師という方がいらしていただいていたというのが私どもの時代でした。でも、今医局にどんなに要請しても人が出せないということは、現場で何とかしてくれということなんですよ。ということは、女性だけではなく男性医師の過重労働にもこれつながっている問題なんですね。
 さらに、大学の勤務医というものは、医局員と呼ばれますけれども、医局員は実は非常勤の方が半分以上です。ということは、非常勤であるがために、産休中に雇用期間が終わってしまうとそのまま退職に追いやられてしまうようなケースも多いです。
 実は、派遣法、今回議論されることはございませんでしたけれども、産休、育休中の医師、例外的に派遣会社を利用するということがこれは認められております。しかし、調べてみましたら、派遣会社を利用しているケースも少ないということで、現場は本当に大変な状況を抱えながら、女性医師が更に増え、産休、育休も取れないというこの状況を何とか国でも改善していくような施策を考えていただきたいと思います。
 そういう中で、私もちょっと一点明るい兆しを感じておりましたのが、今年の八月から、厚生労働事務次官が主宰をしまして、女性医師のさらなる活躍を応援する懇談会というものが開催されるようになってまいりました。懇談会の一環として開催されたシンポジウムで、女性医師からの要望として、厚生科研費に産休、育休の際の支援策がないため改善を望むという声がございました。私もその場に座っておりました。
 もうそろそろ検討が始まってもいいかと思うんですけれども、本当に産休、育休のために研究を中断するための支援策というものが科研費に今までなかったのかどうか、その事実関係を、済みません、厚生労働省の方から教えていただけますでしょうか。
#97
○政府参考人(鈴木康裕君) 厚生労働省の科学研究費における産休、育休を取得された研究者に対する支援策についてお尋ねがございました。
 厚生労働省の科研費におきましては、一部の研究課題において、若手研究者の育成のために応募資格に年齢の制限を設けさせていただいておりますけれども、産休や育休を取得された研究者の方々につきましては、年齢の上限の緩和をさせていただきまして、そうした休暇を取得されても不利にならないような配慮をさせていただいておるところでございます。
 しかしながら、一般的に言えば、厚生労働省の科学研究費は、例えば健康危機管理に関する研究などのように限られた期間内に研究成果を上げていただくという必要もございますので、そうしたことでは特別な支援策は設けていないというのが現状でございます。
#98
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 その彼女にその会が終わって話を聞きました。そうしましたら、友達は取れているんですよねという話だったんですね。同じ女性医師でもなぜ友達が取れていたのかというと、実は文科省の科研費を取っていたということがございました。
 今日は文科省にもいらしていただいておりますので、文科省でも科研費というものがございます。科研費を利用した研究を行っていらっしゃる皆様方に対して、産休、育休の研究中断についての支援策はあるのか、教えていただけますでしょうか。
#99
○政府参考人(山脇良雄君) お答え申し上げます。
 科学研究費助成事業、いわゆる科研費におきましては、平成十五年度から産前産後の休暇や育児休業による研究の中断を認め、研究を再開した際に研究費の支援を再開し、研究期間を延長することができる制度を実施しております。
 また、平成十八年度から、育児休業等を取得していたために所定の時期に応募できなかった研究者などを対象とする研究種目、研究活動スタート支援という種目を設けておりまして、育児休業等から復帰後に応募できるよう研究再開を支援しているところでございます。
#100
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 もう本当に大変充実した制度を文科省の方でも確立してくださっているということが分かりました。
 科研費といえば経産省もございますので、そちらの方にも尋ねてみましたら、主に企業の方に対して出しているということで、個人について研究費は出していないんだということも御指摘をいただいたところでございましたけれども、実は産総研の方でも、ダイバーシティーの担当の理事というものを置いて、科学技術研究において女性の皆様方がより研究しやすい環境というものを自分たちも整備に努めているということも御説明いただいたところでございます。
 大臣にお伺いしたいと思います。
 やはりこういうように、厚生労働省でございます、女性の就労支援、そしてさらに、いわゆるこれからの女性に対してこういう道も開けるという意味で、厚生労働省、どうでしょう、もっと充実していただきたいと思っておりますけれども、お言葉いただけますでしょうか。
#101
○国務大臣(塩崎恭久君) 研究においても女性が積極的に登用されるというのは大変大事な問題だと思っております。
 今お話を聞いておりましたが、今文科省の話もありましたけれども、この研究課題の中断については、期限内に研究成果を上げなきゃいけないというふうな対応が難しい場面もあるわけでありますけれども、長期的に取り組むべき研究課題などもありまして、そのような研究についてはどのような対応が可能なのか、今お話を聞いて、厚労省の方には特別の支援策は設けていないということでもありましたので、他省庁の先行例も参考にしながら検討をしていかなければならないというふうに思っております。
#102
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 是非、私どもに明るい光を大臣の方から差していただければ、これから、小保方さんのこともございましたけれども、女性として理系に進む者も大変多うございます、そういう者を支援していただきたいと私は願っておりますので、期待をいたしております。
 では、次も、済みません、大臣に質問させていただきたいと思います。
 実は、先ほど申しました懇談会でございます。懇談会、今までは二回開催をされ、先ほど御紹介しましたシンポジウムというものを一回開催されたにすぎないということを私、確認をいたしました。今後のスケジュールということで、あと一回懇談会を開催しましたら報告書をまとめるということを聞いております。
 この短期間で女性医師が働き続けやすい環境整備というものが本当にしっかりと議論がなされたのかということをちょっと疑問に思います。これだけ現場で課題が山積している中、女性医師の就労における諸課題解決というものを目指すのであれば、事務次官の私的な懇談会という位置付けではなく、厚生労働省の中に常設の検討会を設置し、あらゆる調査研究というものを行って実効性のある対策を講じるべきではないかと思いますけれども、御意見いただけますでしょうか。
#103
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生が今日お配りをいただきました資料の三などを見ますと、本当に産休、育休、産休はともかく、特に育休の方は大変寂しい状態になっていることがもう明らかでありまして、こういった、女性医師にとっては産休、育休がおぼつかないというか、そういうことの不安が当然あり、また、育児によって復職時の勤務形態がどうなるのかということも大変御心配だろうと思うので、そういった課題に対して、ライフステージに応じて活躍できる女性にとっての活躍の場、環境というものがなければいけないんだろうというふうに思います。
 厚労省では、復職支援の観点から都道府県に女性医師の復職に関する相談窓口を設置する、あるいは働きやすい環境整備の観点から院内保育所の運営等に対する財政支援、これも行うなどの施策を行ってきておりますけれども、今お話がございました懇談会、村木次官がやっていらっしゃることになっていますが、実際に出産や育児を経験された女性医師等の方々には、勤務体制とかあるいは保育環境、復職支援等の現場の課題や取組の工夫の仕方を検討をしていただいておるわけでありまして、今後、その結果を事例集としてまとめて、医療機関や都道府県、関係団体を通じて広く周知をしていきたいというふうに思っております。
 今先生御指摘の常設の検討会ということでありますけれども、ともあれ今はスタートしているわけでありますので、今後もこの懇談会の女性の医師や関係機関の御意見も伺いながら、女性医師が働きやすい環境の整備について努めてまいりたいというふうに思っております。
 取りあえずこの懇談会については何らかの形でまとめをし、今のように周知をすることによって意識を変えながら、さらに何ができるのかということを考えていくべきかなというふうに思います。
#104
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 事例集というのは一つの手かもしれませんけれども、背景が違ったり、地域によっては全くの支援体制とインフラが整備されていないようなところもございますので、ですから是非、政府の方におきましても検討を重ねる、そのためには是非常設ということもお考えいただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、ちょっと別の話題に移らせていただきますけれども、寒くなってまいりますと、私はすごく心配なことがございます。
 今、赤ちゃんポストといえば熊本のこうのとりのゆりかご、慈恵病院というものが有名でございますけれども、私も学生に生命倫理を教えてまいりました際に、一九八六年、群馬県に養護施設、鐘の鳴る丘少年の家というものがあったということがいつも学生に説明する点でございます。この中で、天使の宿と呼ばれる赤ちゃんポストと同じようなものが実は設置を既にされていたということなんです。残念ながら、一九九二年二月にその施設内に新生児が、赤ちゃんの、こうのとりのゆりかごのようなとてもいい施設ではなかったものですから、その母親が、若しくはその父親がただの小屋に置いて、そのままいなくなってしまったがために凍死をしてしまったというような事例が発生をしてしまって、ここは閉鎖となってしまいました。
 皆様方に資料四としてお配りいたしておりますけれども、棄児、そして置き去り児童の件数というものは一向に減ることもなく、二十三年度から二十四年度増えているという、これが現実でございます。寒くなってこんなことになってしまったら凍死するんではないか、それが私の、一人の母親としてのもう心配事でもございます。
 平成二十四年の福祉行政報告の例にこれはよっておりますけれども、これが出た際に、前厚生労働大臣の田村大臣の方から、夜働きに行って置き去りにされるとか、夜に何か急用ができて自宅に置き去りにされるのを、トワイライトステイ若しくはショートステイの充実を図りながら支援をしているという旨の記者会見での説明がございました。しかし、これだけでは十分な対応はできていないということも我々も分かっているので、有識者の方々に入っていただきながら、どういう対応の仕方があるのかということを今後検討するというふうに発言もいただいておりました。
 この発言を受けて、厚生労働省は、この間に棄児、置き去り児童の問題に対する施策を講じてきていただけたのか、済みません、大臣の方から御説明いただきたいと思います。
#105
○国務大臣(塩崎恭久君) 私も児童養護施設とか乳児院に長い間関係をしてきて、いろんなところ、場面を見ておりますけれども、子供さんを産んですぐ母親がいなくなってしまうみたいなところも随分お話を聞いたところでありまして、また、さっき出た赤ちゃんポストというのがちょうど第一次安倍内閣のときにできまして、随分議論になったことを記憶しているわけであります。
 児童養護の、要保護児童もそうですけれども、子供を置き去りにする、あるいは捨てるというようなことが生じる背景は、やっぱり親の様々な複雑な環境の結果としてそういうふうになる。それは個人のこともあれば、経済的なこともあれば、いろんなことがあるし、また望まない妊娠であるとか、そんなことも多々あるわけであって、支援が必要な方を適切に支援をしていく、あるいは児童が遺棄あるいは放置されるという前に何とかそれを止めるということが大事だというふうに思うんですね。
 そのために、妊娠、出産の悩みを持つ方の適切な支援につなげるための母子保健コーディネーターを配置する事業とか、悩みを抱えながら相談に赴かない方に対して市町村が行うアウトリーチ型の、こっちから出ていく相談支援事業とか、あるいは児童の養育が一時的に困難となった家庭の児童に対するショートステイとかトワイライトステイとか、こういった事業などを行っているわけでありますが、今、社会保障審議会の児童部会の下に児童虐待防止対策のあり方に関する専門委員会というのをつくったところでございまして、ここで妊娠期からの切れ目のない支援の在り方とか、あるいは初期対応の迅速化、あるいは要保護児童対策地域協議会の機能強化とか、児童相談所が虐待通告や子育ての悩み相談に対して確実に対応できる体制整備についてとか、あるいは緊急時における迅速な安全確認とか安全確保、こういうことをいろいろ議論をしていただいておりまして、この議論を踏まえて、厚労省としては、今先生御指摘の棄児、置き去り児童の未然防止につなげてまいりたいと思っておりますけれども、こういうのは子供に現れた、言ってみれば氷山の一角であって、社会の大きな問題はこの水面下にどっかりあるわけで、これをどうするかということをやるのが、乳児院にしても児童養護にしても最終的に解決するために必要な問題であるというふうに思っております。
#106
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 もう時間になりましたので、最後の質問をお願いに代えさせていただきます。
 実は、NPOにおきましてもいろんな支援というものを行われているんですけれども、最後の最後、もう子供を置き去りにしようかというときになって相談にようやくたどり着かれる方がいらっしゃる。相談窓口がどこにあるのか分からない、どこに助けを求めたらいいのか分からない、誰にも相談できないという女性が多いのが今の現実でございます。是非、国民に対しましても、相談窓口というものがどこにあるのかということを懇切丁寧に、特にこの年末、寒いときになってまいりまして、いろんな事件が起こりがちになってまいりますので、広報の方をお願いしたいということで、一問、済みません、お願いに代えさせていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#107
○山口和之君 みんなの党の山口和之でございます。
 連日、報道、テレビで解散するぞという話が飛び交っておりまして、その中で、何で解散するんですかという話がすごく多くあります。約七百億円ぐらいお金が掛かると。さらに、ストップすることによって、もしかしたら七百億円どころか何千億円の損失を生んでいるんではないかなというふうに思うところでもあります。そう考えていくと、その分のお金を社会保障の方に回していただければかなり充実したことがいろいろできるんじゃないかなと、自分としてはそう思います。
 また、今日が厚生労働委員会最後じゃないかという話もうわさされておりますので、介護報酬の在り方によっては、長寿社会の世界のお手本になるのか、あるいは豊かな長寿社会の日本になっていくのか、あるいは高齢者がお荷物になっていくのか、それによって大きく変わってくるところと思っております。
 今日は、その大事なところのリハビリテーションについて少しお話しさせていただきたいと思います。
 今まで、歴史の中で、リハビリテーションといいますと、病院、医療機関がほとんど行われていたんですけれども、なかなかそれも充実してきませんでしたが、最近になってようやく急性期、いわゆる入院して直後、病気を発症して直後のリハビリテーションというのが普及してまいりました。その後の回復期リハビリテーションというのは随分日本中広まってきており、これはいい傾向であることはあります。
 ただ、医療機関から地域に移行するときに極端にそのサービスの内容が変わってしまう、あるいは地域の中でリハビリテーションをやろうとしてもなかなか手薄の状況が続いていると。入院期間を短くして医療を残したまま地域の中でリハビリテーションを継続していこうとしても、なかなかスムーズにいっていない。不十分な連携体制と地域でのリハの手薄さということがまだまだ改善の余地はあるんだろうと思っています。
 そこで、まず質問なんですけれども、医療から生活期ですね、いわゆる慢性期と言われているものなんですが、この生活期へのリハビリテーションの連携について、現状と課題をどのように認識されているのか、お伺いしたいと思います。
#108
○政府参考人(三浦公嗣君) お答え申し上げます。
 医療保険のリハビリテーションから介護保険での居宅における生活期リハビリテーションへの連携による円滑な移行が重要であるという認識でございます。
 一方で、幾つかの課題がございます。要介護状態の患者さんの退院時に診療報酬や介護報酬での評価などを通じた支援があるものの、介護支援専門員、いわゆるケアマネジャーへの引継ぎがなされないまま生活期リハビリテーションを受けられないというような場合もあるというような課題、また、医療保険のリハビリテーションから適切な時期に介護保険のリハビリテーションへ移行されない場合があると、こういうような課題があるというふうに考えております。
 このため、今年度から、要介護状態の患者さんが退院して居宅に移行する際の介護支援専門員への引継ぎのルールを作成するモデル事業、これを九府県、二次医療圏でいいますと十の二次医療圏に相当いたしますけれども、ここにおいて実施しているところでございます。
 また、二十六年度の診療報酬改定におきまして、医療保険のリハビリテーションから介護保険のリハビリテーションへ移行した場合の評価が充実したところでございます。
 今後とも、医療保険のリハビリテーションから介護保険のリハビリテーションへの連携による円滑な移行に努めてまいりたいと考えております。
#109
○山口和之君 ありがとうございます。
 在宅の環境と病院の環境、医療機関の環境、大きく違っていて、しかも、手厚いリハビリテーションが医療機関で行われて高まった機能が在宅に行ったときにがくんと落ちてしまうと。よく聞く話ですけれども、在宅で何とか生活している方がちょっとショートステイに入所しただけで車椅子になってしまうとか歩けなくなってしまう、こういう状況の中でこの連携というのが非常に重要なところです。
 極端に、しっかりと医療機関から地域生活への引継ぎがなされないと、またゼロから立ち上げなきゃいけないような形になってしまうことがありますので、これも無駄といえばもう物すごい無駄ですし、その方の人生にとっては非常に大きなところだと思います。是非、その連携がうまくいくような介護報酬上の評価等々もお願いしたいと思っております。
 ただ、在宅に行きますと、医療保険よりも介護保険が優先されますので、介護保険を優先したときになかなかリハが選ばれないということもあるので、先ほどおっしゃっていましたケアマネジャーとの連携、これはとても大事なところですので、是非お願いしたいと思います。
 もう一つ、在宅に移行できた後、特に介護保険における生活期のリハビリテーションについての課題は何かということと、その課題を踏まえて、今後どのように対応しようかということを考えていらっしゃるのか、御意見をお伺いしたいと思います。
#110
○政府参考人(三浦公嗣君) リハビリテーションは単なる機能回復訓練ではございません。潜在する能力を最大限に発揮して、日常生活の活動を高め、家庭や社会への参加を可能にし、その自立を促すものだというふうに認識しております。
 一方、介護保険における生活期リハビリテーションの実施内容を私ども調べましたところ、心身機能に関するプログラム、こういうものが多くて、社会参加に向けたプログラムが少ないということが明らかになってきているところでございます。
 このため、私ども老健局の中に専門家などによって構成される検討会、これを設けまして、介護保険における生活期リハビリテーションの望ましい在り方について御議論をいただいているところでございます。この結果を踏まえまして、社会保障審議会介護給付費分科会などにおいて御議論をいただくこととしておりまして、介護保険における生活期リハビリテーションが要介護者などの心身機能や社会参加にバランスよく働きかけることが可能となるように、検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。
#111
○山口和之君 社会参加につなげていくということは非常に大事なことなんですが、ちょっと勘違いされるのが、地域ができていないと参加ができないんですよ。今までどこに参加していたかというと、デイサービスに参加することが社会参加なんですよ。それ以外はほかに何か参加する場所があるのというのは、ないんですね。だから、いわゆる互助、そういった体制を地域の中につくっていくというのが非常に大事なんですけれども、その地域の中につくっていくときに大事だったのが本来地域包括支援センターだったんですが、そこは介護予防で精いっぱいでお手上げで、何もできていなかったということなんです。
 活動と参加のリハビリテーションというんですけれども、その受皿ができていなければ、リハビリテーションもへったくれもないんですよね。だから、そこだけ突っ込んでいくと結局は同じことになってしまいますので、地域づくり、町づくりがその活動と参加には非常に重要なところであって、それがおろそかになっていたからそれができなかったという認識がないとまた同じことが繰り返されるので、是非御注意をお願いします。
 若干ですけれどもちょっと早くなるかもしれませんが、これで終わりたいと思いますが、介護報酬六%減という、財務省からあの言葉が出てからちょっと自分としては非常に不安で、日本の未来が非常に不安でおります。厚生労働省としては、しっかりと未来を描いて頑張っていただきたいと思います。
 以上です。
#112
○委員長(丸川珠代君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時十三分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#113
○委員長(丸川珠代君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、島田三郎君が委員を辞任され、その補欠として酒井庸行君が選任されました。
    ─────────────
#114
○委員長(丸川珠代君) 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#115
○東徹君 維新の党の東徹でございます。
 昨日は、大変残念というか、ショックなニュースが出ました。内閣府が十七日に発表しました七月から九月期の実質国内総生産、GDPが、事前の予想に反して二四半期連続のマイナス成長ということで、四月から六月期が年率換算でマイナス七・三、七月から九月が昨日発表されてマイナス一・六ということになりました。大変残念というか、ショックなニュースであったというふうに思っております。
 恐らく、こういう時期に消費税を上げていいのかどうかというふうな話になってくるんだろうと思うんですが、今日はちょっと質問の順番を入れ替えさせていただきまして、まずちょっと消費税の問題から入らせていただきたいというふうに思っております。
 予想に反してGDPがマイナス年率換算で一・六ということになりましたので、恐らくこういったときに消費税を上げるべきではないと。私どもももうかねてから、この十一月に入ってすぐにでありますけれども、消費税の凍結法案を提出をさせていただいております。やはりこういったタイミングに消費税を上げるべきではないということは我々もかねてから話を申してきておりました。もちろん、消費税、将来的にはこれは引上げは大事だというふうに考えておりますが、このタイミングはやめておくべきだというふうに思っております。
 そういう時期に、先週から非常に解散、解散、解散というふうなことが言われておりまして、今日もほかの委員の先生からも、こんな時期に何のために解散するのか分からないと。これは国民もそう思っているんだろうというふうに思っております。報道によると、消費税を先送りするということを信を問うために解散するんだというふうな報道もありますが、非常に分かりにくいなというふうに思っております。それは、消費税を上げることを先送りするのであれば、国民にとってはそれは是非そうしてほしいという方の方が多いのではないのかというふうに思っておりまして、非常に分かりにくい解散になるのかなというふうに思っております。
 まず大臣にお伺いしたいのは、今回、このGDPが七月から九月期マイナス一・六を受けまして、まずどういうふうにお感じになっておられるか、ちょっと御感想をお聞かせいただければというふうに思います。
#116
○国務大臣(塩崎恭久君) 経済については私の今は所管ではございませんので、経済情勢について云々は余りふさわしくないかなと思いながら、今回のGDPの数字というのは、それなりにやはり経済が踊り場に来ているというふうな見方もできるのかなということであります。消費税の引上げをしたということもありますし、異常天候ということもありますし、消費税の引上げ前の駆け込みが余りにも大きくて、在庫調整に入っているとか長引いているとか、そんなこともいろいろあってこういうことになっているんだろうと思います。
 ただ、基調的には、マインド的にも収益的にも、そう何というか基調が狂っているわけではないので、そこは余り心配をしておりませんが、しかし、短期的に景気循環をちゃんと正面から捉えた上でこれからの取るべき経済政策というのは考えていくべきだというふうに思っておりまして、ただ、同時に考えなきゃいけないのは、アベノミクスというのは短期的なことをやろうといって始めたことではございませんので、まさにこれは、恐らく維新の党も、経済構造を変えなければいけないということにおいて余り変わっていない認識を持ってやってきたことだろうというふうに思うんですね。
 その結果は、二十年ぐらい掛けてここまで来たことをもう一回つくり直そうという、言ってみれば経済のやり替えというのには少し時間が掛かるので、アベノミクスについては、私は、基本的にやるべきことをやっていかない限りはうまくいかないというふうに思っておりまして、基本的なその辺の認識は、つまり、構造的にこの日本の経済を変えていかない限りは国際的に生き残っていけないと。
 そういうことになれば、我々が一番心配をする社会保障の財源確保についてもうまくいかないということであって、消費税について上げる上げないの話はまだ、これ総理が決めることなので、我々は予断を持って語るわけにはいかないなというふうに思っております。
#117
○東徹君 おっしゃる中で、アベノミクスについてですけれども、私も、成長戦略、これをしっかりとこれからやっていかなきゃいけないというふうに思っております。
 ただ、今回GDPの結果がこういう結果になりまして、恐らくこういう時期に安倍総理も消費税の引上げについては、これは先送りにするのではないのかというふうに思っております。そうなれば、先送りすれば、一五年度だけでは一・五兆円、そして一六年度になると四兆円の規模の収入減ということになってくるというふうに言われております。
 そういうような収入が入ってこなくなるということになれば、厚生労働省としても、これまで掲げてきた、来年度から特に始まる子ども・子育て支援制度、これは保育士の増員など質の改善を予定しておるわけでありまして、これは一五年の十月に消費税が一〇%に引き上げることを前提にして計画してきたものであります。
 ここで、前に大臣に、じゃ、消費税が引き上げるのを先送りしたときはどうするんですかというふうにお聞きしましたら、たらればのことは今はというふうなちょっと御発言もありましたが、もうこれだけ解散も既成事実かのようになってきていて、消費税も恐らく先延ばしするだろうということもかなり報道等で既成事実化してきている中で、やはり大臣としても、ここはある程度のしっかりとした方向性を持っていなかったら駄目だというふうに思っております。
 前にも私は言わせていただきましたが、やはり消費税の先送りをするのであれば、国際的な信認を保っていくためにも、ここは歳出削減、こういったことに全体でやっぱり取り組んでいくべきだというふうに思っております。その中でも、やはり社会保障の制度も見直しをしていく必要性も出てくるだろうというふうに思っております。
 消費税一〇%への引上げが見送られる公算が現状では非常に強いわけでありまして、じゃ、どのようにして財源を確保して子育て支援策の拡充に取り組んでいくのか。これは、子ども・子育て支援制度では、質の改善だけで〇・七兆円、それでも量的拡充で〇・四兆円不足していると当初からこれは言われておって、合計一・一兆円掛かるわけでありますが、このことについて大臣はどうお考えなのか、お聞きしたいというふうに思います。
#118
○国務大臣(塩崎恭久君) 東先生、お言葉でありますけれども、やはり我々は報道で動くわけにはまいりませんので、やはり同じことを言わざるを得ないんだろうと思うんですね。
 一〇%への引上げについては、さっき申し上げたように、これは総理が最終的に決めるわけでありますし、社会保障の、特に今先生御心配の子ども・子育て新制度をどうするかというのは、四月からということで園児募集とかいろんなことが始まっているわけでありますから、大変皆さんが御心配になっていることは我々もよく分かっていますし、自民党の中からもいろんな声が私のところに直接寄せられたりして、先生と同じ思いでいる議員もたくさんいると思います。
 しかし、そうはいいながら、やはりこれは我々としては何らかの形で、社会保障と税の一体改革ということでやってきたこと、プログラム法もあり、そういうことをやってきたことの改革の中身は、我々哲学的にはやっぱり変えてはいけないと思っておりますが、しかし、予算的にどうするのかということについては、これは予算編成の中で決めざるを得ないのであって、御存じのように、二十七年度も八%であったら、いわゆる子育て支援、医療、介護、年金の機能強化に充てる額というのは、本来は一〇%に上がれば二十七年度は一・八兆円になっていたところですね。これがもし八%のままだとすると一・三五兆円ということになって、その差額をどうするんだと。そして、もしそのままだったらどうするのか、あるいは他の財源があるのかどうか、これについてはやはり予算編成過程の中でしっかり我々としては考えていかなければならないというふうに思っているところでございます。
#119
○東徹君 ここは前にも申し上げましたように、再増税が見送られれば、一五年で一・五兆円ですから、一・五兆円、一五年度分は何とか歳出削減でやっていこうかとか、そういうやっぱり意気込みがなかったら駄目なんじゃないのかなというふうに思うんですが、なかなか報道であるだけでは答えられないということでありますけれども、やっぱり大臣であればそういったことも想定して、是非しっかりとした考えを示していっていただきたいなというふうに思います。
 それでは、まず危険ドラッグの方から質問させていただきたいと思います。
 まず、危険ドラッグについてでありますが、もう皆さん御存じのとおり、この危険ドラッグを乱用している人が犯罪を犯したり重大な交通事故を生じさせたりするなど、非常に深刻な社会問題になってまいりました。その製造、販売等を規制することは大変重要であるというふうに考えておりまして、今回、法案を提出するということに至ったというふうに私も認識をいたしております。
 危険ドラッグに関する検査体制についてでありますけれども、その種類というのは、指定薬物、千四百種類程度あるというふうに言われておりまして、なかなか種類の多さに追い付いていけないというような状況にあるというふうにも聞いております。そもそも、各自治体では、単独でこの検査を行っていくというのは非常にこれ難しいというふうに思います。
 厚生労働省の平成二十七年度の予算要求を見ますと、約二億七千万円を掛けて国立医薬品食品衛生研究所で標準品の合成と分析法の開発を行って、都道府県向けの講習会を実施するということを予定しているというふうに聞いておりますが、果たしてそれで十分賄っていけるのかなというふうに思っております。
 例えば、危険ドラッグに関する検査の拠点というものを、東は東京とか、西はまた大阪とか、そういったところに置くとか、自治体と連携しながら検査体制を整備していくということが必要だというふうに考えるんですが、このことについてはいかがでしょうか。
#120
○大臣政務官(橋本岳君) 議員が今御議論いただきましたような検査体制の充実というのは大変重要な課題だというふうに認識をしております。
 現在、未規制の新たな物質を指定薬物に指定するためには、化学構造の正確な特定あるいは毒性試験による毒性評価、こうしたものを行う必要がございます。これらを実施できる高度な分析能力を持つのは、現在のところ、国立医薬品食品衛生研究所のみであると考えておりまして、当面のところ、検査の拠点というものはここになるべきだろうというふうに思っております。
 今後、国立医薬品食品衛生研究所が危険ドラッグ分析拠点としての機能を一層発揮できるように、検査命令により国が都道府県の協力を得て採取した危険ドラッグは全て同研究所に集約し分析をするということとしておりまして、まさにそういう形で都道府県との協力体制をつくると。また、この分析を迅速に実施できるよう、分析機器の追加整備等、同研究所の分析能力の強化を図ることとして、来年度の予算要求などにもしておるというところでございます。
 他方、都道府県におきましても、実際に売られている製品の買上げ調査を行い、地方衛生研究所において指定薬物に該当するか否かの分析も行われております。こうした都道府県の取組を強化するため、各都道府県の危険ドラッグ分析担当者に対する分析法の研修会の実施、あるいは地方衛生研究所による危険ドラッグの分析が困難な場合における国立医薬品食品衛生研究所による科学的な専門的事項に関するアドバイスや標準品の提供などの連携を図っているところでございまして、危険ドラッグ対策は、いろいろな物質がどんどん出てくるということでスピード感が求められておりますので、未規制物質の分析を速やかに実施していくということでございますし、その上においては自治体との連携というのが大変重要でございますので、意思疎通を図ってまいりたいと、このように考えております。
#121
○東徹君 今の答弁でありますと、国立医薬品食品衛生研究所、ここが拠点となって、各都道府県で集めてきた危険ドラッグを全部ここへ送って、ここで分析して、その結果をフィードバックしてということになるんだろうというふうに思うんですが、これでスピード感はアップするのかどうかというところが、非常に私はそこを大事に思っておりまして、今までこれだけ掛かってきたけれども、今度からはこれだけ短くなりますよというようなことがあるのかどうか、ちょっとその辺のところを詳しく教えていただければと思うんですが。
#122
○大臣政務官(橋本岳君) 具体的な数字を今手持ちで持っておりませんので、ちょっとそれは具体的に申し上げることはできませんが、ただ、先ほど二十七年度の予算の要求の中でというお話をしました。それによって、分析用機器が今一台であるところを二台増設して三台にするということを今要求をしております。また、民間への委託等も通じてその能力の向上を図るということは取り組んでいるところでございます。
#123
○東徹君 では、次に覚醒剤の取締り体制について伺いたいというふうに思います。
 危険ドラッグは、覚醒剤と比べると、今、安くて、高校生などが手に入りやすいということから、覚醒剤、麻薬等への入門薬というふうに言われておりまして、ここをしっかりとたたくというか、入手できないようにしていくということが非常に大事だということは理解をいたしております。
 ただ、この危険ドラッグから覚醒剤等へステップアップしていくことを防ぐ必要があるのはもちろんでありますけれども、覚醒剤の取締り、ここが不十分になってしまってはいけないというふうに思っておりまして、近年の覚醒剤取締法違反の検挙人数というのは、検挙人員ですけれども、一万二千人前後で推移しており、これは取締りに関するキャパシティーの限界であるというふうに言われております。
 この麻薬取締官というか、そういった方々を増やさないとなかなか検挙、これ以上増えていかないというようなことも言われておりまして、危険ドラッグ対策とともにこの覚醒剤の取締りをより強化していく必要性があるというふうに考えておりますが、この点についてはいかがでしょうか。
#124
○大臣政務官(橋本岳君) 御指摘のとおり、危険ドラッグの対策というのが今大変注目をされているわけでございますけれども、しかしながら、薬物事犯の検挙者数が最も多いのは覚醒剤の事犯でございまして、覚醒剤の取締りを強化する必要も当然あるというふうに考えております。
 地方厚生局麻薬取締部におきましては、末端乱用者の取締りや徹底した突き上げ捜査、要するに、使っている人から話を聞いて、誰から買ったんだということを聞いて、その買った人、その元をどんどんたどっていく、そういう形での捜査を突き上げ捜査と言うそうですが、そうした捜査などを通じまして、薬物密売組織あるいは暴力団に焦点を当てた取締りを実施しております。特に近年は、海外捜査機関との協力体制を構築するとともに、国内の関係機関と連携して覚醒剤の大型密輸入事犯の摘発に重点を置いた水際対策を強化しておりまして、その実績も種々上がっているところでございます。
 議員の御指摘も踏まえまして、今後とも、取引の実態や乱用の状況を踏まえ、めり張りの利いた取締りを推進していくことが可能と考えておりますし、なお、来年の予算の編成におきましても人員の増強なども要求をしているところでございまして、そうしたことも通じて、より強化をしていきたいと考えております。
#125
○東徹君 続きまして、危険ドラッグに関する規制の運用についてお伺いしたいと思います。
 この危険ドラッグ禁止法では、検査命令及び販売等停止命令の対象物品を拡大するため、七十六条の六第一項に「指定薬物と同等以上に精神毒性を有する蓋然性が高い物である疑いがある物品」ということで、蓋然性と疑いという二重な曖昧な文言を追加することによって対象を拡大をしておるわけですけれども、実際は対象物品でないものも販売している業者が、疑いがある物品を取り扱っているとして検査命令等を受けてしまう可能性もあるんじゃないのかなというふうに思っておりまして、これは、後でそうならないためにも、是非運用をしっかり見ておかないといけないんではないのかなと思うんですが。
 憲法二十二条の営業の自由という、一定程度制約するものであるため、過度な権利の制約に至らないようにしなければならないというふうに思うんですが、この検査命令等を出す際の実際の運用についてはどのように想定しているのか、お答えいただきたいと思います。
#126
○大臣政務官(橋本岳君) 御指摘のとおり、運用に当たって、もちろん過剰な規制にならないようにということは考えなければならないことだと認識をしております。
 今回御議論をいただく法案によると、指定薬物と同等以上に精神毒性を有する蓋然性が高い物である疑いがある物品というものに対する検査命令、販売等停止命令ということになっておるわけですが、これは、その物品の形状、包装、名称のほか販売場所等を総合的に勘案して運用していくことになるというふうに考えております。
 具体的に申しますと、いろんな物品の形で売られております。ハーブと言ったりお香と言ったりされて売っております。例えば、何とか十一というある包装の物品が指定薬物が含まれているということになっていたときに、後で何とか十二という品物が横に並んでいたと、これはまだ検査をしていないからどのようなものかよく分からないけれども、恐らく同じような包装、同じような店舗の中での陳列のされ方、名称も類似をしている、例えばそういうようなことで、今申し上げた指定薬物と同等以上に精神毒性を有する蓋然性が高い物である疑いがある物品ということにして検査命令等を掛けさせていただくということを想定しているものでございまして、検査命令等を実施するに当たりましては、事前に調査を行いまして、危険ドラッグの疑いがあるものが販売をされていることをきちっと確認をした上で、検査命令、販売等停止命令を実施することとさせていただきたいと、このように考えております。
#127
○東徹君 ちょっと時間がないので、最後、中央職業能力開発協会について質問させていただきます。
 まず、基金の状況でありますけれども、平成二十六年十一月の会計検査院の資料を見ますと、中央職業能力開発協会の緊急人材育成・就職支援基金の緊急人材育成支援事業に関し、新規申請が平成二十三年九月末までで終了したために、既に使用見込みがないと判断されている七百五十二億円をそのまま保有し続けていると指摘されて、平成二十五年十二月に国庫に返納しているという状況があります。
 また、成長分野人材育成支援事業に関しては、同基金から使用見込みのない額として約三百二十四億円を他の事業に配分変更するなどしていたというようなことで、これらの事実を踏まえると、中央職業能力開発協会、基金の管理、これは全くできていないというふうに思っておるんですが、この能力開発協会ですけど、基金の設置造成、もうこれはすべきではないというふうに考えるんですが、いかがでしょうか。
#128
○委員長(丸川珠代君) 厚生労働大臣、恐縮ですが、申合せの時間になりましたので、簡潔にお願いいたします。
#129
○国務大臣(塩崎恭久君) 今後の新たな基金の設置造成につきましては、本年六月に閣議決定をされたいわゆる骨太の方針で基金の創設は厳に抑制するというふうにされていることや、事業の趣旨等も踏まえながら総合的に判断してまいりたいと思います。
#130
○東徹君 時間が来ましたので、これで終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#131
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 危険ドラッグの規制強化は待ったなしであります。法案が与野党の関係者の努力で実ろうとしている、その努力に感謝をしたいというふうに思います。同時に、法治国家ですから、法的なプロセスをきちっと踏まえることが大事で、やはり前提となる検査体制の問題が問われるというふうに思うんです。
 十月十七日の衆議院の厚生労働委員会で参考人の国立精神・神経医療センターの和田清さんは、検査機関が危険ドラッグを検出するためには危険ドラッグの標準品が欠かせない、日本で一番弱いのが標準品の提供だというふうに発言をされているんですね。
 確かに、幾ら法律を作って制度をつくっても、違法薬物を検出できなければこれは裁判まで持っていけないということにもなるわけで、その状況が一体どうなっているのか。
 警察庁にお聞きしたいんですが、現時点で海外の試薬会社から買える標準品百八十一種類、そのうち現時点でどれだけ入手、配布できているのか。遅れているのであれば、その理由を簡潔にお願いします。
#132
○政府参考人(荻野徹君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、指定薬物に係る鑑定では、試料中の成分を特定するための鑑定用標準品が必要となるところでございます。
 鑑定用標準品につきましては、百五十一種類についてその時点で調達が可能であるということで調達の手続を取りまして、そのうち都道府県警察向けの小分け作業が完了した八十四物質について配布を終えておりまして、残り六十七物質についても早急に作業を進めていく所存でございます。
 また、来年度の予算、概算要求につきましても、調達可能と見込まれる百八十一物質分の鑑定用標準品を要求しているところであり、引き続き鑑定用標準品の整備に努めてまいりたいと思います。
#133
○小池晃君 八月の終わりに報道がありまして、そこでは、各県警に配布された標準品は八種類だけというふうに言われていました。今の答弁でようやく八十四種類、まだ入手できるものに比べると百種類近くが残っているんですね。小分けするのに、各県警に配る小分けに時間が掛かるって、ちょっと私、これ聞いたときは、何かそんなものなのかなとちょっとびっくりしてしまったんですけれども。
 新たな危険ドラッグ、これ、どんどんどんどんこれからも出てくる、今も出てきているわけで、これで対応できるんですか。ちょっと余りにもスローペース過ぎませんか。
#134
○政府参考人(荻野徹君) 危険ドラッグの取締りに迅速かつ的確に対応していくためには、御指摘のとおり、鑑定用標準品や鑑定に必要な資機材の整備を進めることが必要でございます。
 現時点でも、現在の取締りにつきましては、現有の装備、資機材等で一定の対応をしていると思いますけれども、危険ドラッグにつきましては指定されるものが多々増えますし、また世の中に出回るものもどんどん増えていくということでございますので、そういったものについて対応すべく、平成二十七年度の予算要求につきましても所要の要求をしているということでございます。
#135
○小池晃君 厚労省は二百五十種類持っているというんですよ。一方で、警察は八十四種類しか配布できていないという、そういう状況で、小分けするのに結構技術的に大変だから、今度は小分けしたものを直接何か輸入するとかやられるというふうに聞きましたけれども。
 ちょっと、もっともっと省庁を超えて連携をして、これはやっぱり検査体制の前提になる一番大事な問題なので、私は、政府を挙げて、もっと協力できるところは協力した方がいいんじゃないかというふうにこれは思うんです。
 これは要望にとどめておきますが、厚労省自体の体制も非常に心もとないと私は思うんです。
 先ほど答弁ありましたけど、来年度予算要求では機械を買うとかお話あったんだけれども、国立医薬品食品衛生研究所の研究補助員を二名から六名に増員をする、これが要求だと聞いていて、これで二名から六名。アメリカなんかの話を聞くと、国立の薬物乱用研究所があって、博士号を持った研究者が百人以上いるような体制ができているというふうにも聞いていて、やっぱりちょっとこれは余りにも分析体制、ここで日本中から集めて分析するといったって、これは大変でしょう。
 大臣、やっぱりこれ、こういう法律が作られようという中で、危険ドラッグ対策を、これは厚労省ももちろん、政府を挙げて、抜本的な、ちょっと桁を変えるぐらいの体制強化が必要なんじゃないでしょうか。いかがですか。
#136
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生御指摘のように、指定に向けての検査などについてはスピードも大事でありますし、しっかりした分析体制が大事だということはもうそのとおりだと思っています。
 今先生も御指摘のように、先ほど橋本政務官から答弁申し上げたとおり、分析機器の整備とか分析業務の一部の民間検査機関への委託などいろいろやっておりますし、補助員については二人を六人ということでありますが、今アメリカの状態と日本の状態についての比較もございました。
 国それぞれ、こういう危険ドラッグ的な問題についての置かれた状況というのはそれぞれでありますので、それは全く同じだけやればいいということでもないんだろうと思うんですが、しかし、我々としても、この財政厳しき中にあって、もう少しやっぱり増やさないといかぬという認識は先生の御指摘のとおりでございますので、今回のこの機器の増設それから補助員の増員あるいは民間委託等々で国立医薬品食品衛生研究所の検査能力はこれまでに比べれば格段に向上するというふうに思っておりまして、今回与野党がまとまって法改正に当たっていただいたわけでありますから、危険ドラッグ対策に資するようにしっかりした分析を行い、また撲滅に向けて危険ドラッグの体制を組んでいきたいというふうに思います。
#137
○小池晃君 重ねて申し上げますが、正当なやはり検出の過程を経てこそ法的にきちんと規制できるということだと思いますので、国、自治体、研究機関の連携で抜本的な強化を求めたいというふうに思います。
 在宅医療の問題について伺います。
 これはこの委員会でも何度も問題になってきたことですが、同一建物への訪問診療料の大幅減算問題。これ大規模な影響調査をやっているようですけど、その調査に踏み切った理由を聞きたい。
 それから、あわせて、八月から調査をやっているので、もう結果はほぼ出ているのではないかと思います。早く明らかにすべきではないでしょうか。
#138
○政府参考人(唐澤剛君) ただいま御指摘いただきました訪問診療でございますけれども、これは、高齢者が多く入居する住宅等におきまして、医療機関が患者紹介料を支払って患者の紹介を受け、通院困難ではない患者さんも含めまして過剰な診療を行うような不適切な事例が指摘をされたためにこの減算措置というものを実施したわけでございますけれども、この改定の影響というものはどうなっているかということをきちんと検証するということが中医協の附帯意見でも述べられております。
 具体的には、例えば、訪問診療の実施状況が改定前後でどうなったんだろうか、あるいは改定後はどのような診療対応を行われているかとか、あるいは患者さんの状態でございますとか事業所の経営への影響でございますとか、さらに、集合住宅等において医師の確保等ができているのかというようなことを調査、検証をする必要がございまして、調査を実施しております。
 この調査でございますけれども、こちらにつきましては、当初は八月に実施をいたしまして十一月末頃を目途に取りまとめを予定しておりましたけれども、大きな影響のある項目でございますので、中医協で、調査期間を少し延長すべきである、それから回収率を上げるためにも調査の締切りを少し延長すべきであるというような御指摘がございまして、現在は私どものところで調査、集計、分析をしているところでございます。できるだけ早期に中医協に報告をして公表できるようにしていきたいと考えております。
#139
○小池晃君 北海道の保険医会は、北海道の施設介護事業所二千二百九十五か所を対象にアンケートをやっています。
 これによると、介護施設に対して医療機関から訪問診療体制の変更、あるいは変更の打診があった施設が二四・二%。訪問診療の回数減少が八・一%、中止が七・五%。不都合があったと答えた介護施設が四五・三%、そのうち四一・一%は不都合解消のめどが立たないと答えています。
 今回の減算というのは、もちろん医療機関の経営に対する打撃であるだけでなく、複数の患者が居住する施設に一日一人だけを診察するという非常に不自然な、非効率な診療行為を強要するという点でも私は大きな問題があるというふうに思うんですね。
 大臣、不適切事例への対応は私は必要だと思うんですが、それがきっかけとなって、そのためにといって、実際に真面目に在宅診療に取り組んでいる先生方の医療行為が縮小する、撤退する、衰退する、こういうことがあってはいけませんよね。
#140
○国務大臣(塩崎恭久君) 元々、我々子供の頃なんかは訪問診療というのは当たり前にあったわけでありますけれども、久しく病院に行く、診療所に行くというのが多かったわけでありますけれども、今またこの在宅医療の大事さというのが再確認をされていると思います。
 平成二十六年度の診療報酬改定で、訪問診療の評価の見直しの中では、医療機関が同一建物において同一日に複数の患者に訪問診療を行った場合の評価を引き下げるということにしたわけでありますが、一方で、緊急の往診あるいは末期がん患者への訪問診療等は引き続き高い点数を算定できるようにというふうにしているわけでございます。
 また、本年二月には、集合住宅等で訪問を行う医師の確保が困難な場合には厚生労働省に報告するよう依頼をいたしましたけれども、報告があった事例でも、別の医療機関が既に訪問診療を引き継いでいることなど、必要な医療が確保されている状態であることは申し上げているとおり確認をされているので、いずれにしても、現在の改定の影響等の検証のための調査が行われているところであって、先ほど申し上げたとおり、調査結果を踏まえて対応を検討したいというふうに思います。
#141
○小池晃君 僕は、これで在宅医療が後退しちゃいけないでしょうという認識を聞いたんですよ。一切答えていないじゃないですか。イエスかノーかで答えてください。後退していいんですか、大臣。
#142
○国務大臣(塩崎恭久君) 最初に申し上げたのが大事だということを申し上げたつもりでございます。
#143
○小池晃君 だとすれば、田村前大臣は三月の委員会での私の質問に、医療を受けることができなくなるようであれば、年度途中で診療報酬改定したことはないことはないので、そういう状態になれば中医協に諮問すると、諮ると答弁されました。今やられている調査結果で訪問診療に重大な影響が出ている、介護施設への訪問診療に影響が出ているということになったら、これは年度途中でも中医協に諮問していただけますね。
#144
○国務大臣(塩崎恭久君) 診療報酬に関する今回の見直しについては、医療現場の実態とかあるいは医療関係者の御意見を踏まえた中医協における御議論を受けて決まったことでございまして、十分尊重されなければならないと考えております。
 現在、今回の改定の影響等を検証するための調査を、先ほど申し上げているとおりであって、やっているところであって、調査結果を踏まえて、見直しの必要性があるのかについても中医協において検討をいただかなければならないというふうに考えております。
#145
○小池晃君 検討するためにはやっぱり諮らないといけないんだから、そのイニシアチブを発揮していただきたいということですよ。やっぱりこれは調査結果を踏まえてきちっと中医協に諮っていただきたいというふうに思います。
 十一月十四日に社会保障審議会医療保険部会が急遽中止されました。この部会には、次の通常国会に提出される予定だった医療保険制度改革試案が示されるはずでした。その問題を聞きます。
 第一に、後期高齢者医療保険料の特例軽減の中止、すなわち保険料の大幅な引上げです。資料でお配りしているように、後期高齢者医療制度では、政令本則に定められた軽減に加えて、九割、八・五割などの特例軽減が行われております。
 保険局長、現在の後期高齢者医療制度の加入者数、そのうち特例軽減を受けている人の数、数だけ言ってください。
#146
○政府参考人(唐澤剛君) 平成二十六年度予算ベースでございますけれども、後期高齢者医療制度の被保険者数、これは千五百七十四万人と見込んでおります。そのうち特例軽減の対象者の合計は八百六十五万人と見込んでおります。
#147
○小池晃君 後期高齢者の約半分が特例軽減の対象になっているということになるわけですね、半分以上ですね。これはやはり、七十五歳以上の高齢者、六十五歳以上の障害者という年齢階層がいかに低所得、低年金であるかと、その実態を私は示している数字だというふうに思うんです。
 ところが、十月十五日の医療保険部会で、この特例軽減について厚労省は、世代間、世代内の公平性の観点から見直すべきだと、特例軽減を撤廃して後期高齢者に保険料負担の引上げを求めるという方向性を提示しています。
 局長、改めて聞きますが、この特例措置はなぜやったのですか。そして、今それを打ち切っていい理由は何ですか。
#148
○政府参考人(唐澤剛君) この高齢者の保険料の軽減特例でございますけれども、元々は本則で均等割の七割、五割、二割の軽減というのが設けられておりますけれども、制度施行当初の、この制度導入に対する非常に厳しい反発等のこともございまして、制度の円滑を図る観点からの軽減措置として特例措置が講じられたものと考えております。これは毎年度の予算措置で講じているところでございます。
 この具体的な軽減特例についてどのような見直しを行うべきなのか、行うべきでないのかというような内容も含めまして、現在、関係者の御意見を伺いながら検討をしているところでございます。
#149
○小池晃君 そういう曖昧なこと言っちゃ駄目だって。これは見直すと、世代間の負担の公平のために見直すと言っているじゃないですか、はっきり。激変緩和だということでやったんだと。喉元過ぎたら熱さは忘れているからもういいんじゃないかと、そういう議論でいいんですかということなんですよ。
 基礎年金の満額というのは、二〇〇八年当時は月六万六千円だったのが今は六万四千四百円になっています。消費税の増税、アベノミクスによる物価上昇、年金の実質価値はどんどんどんどん目減りをしています。まさに、そういった低年金層を直撃することに私はなってしまうというふうに思うんですね。
 例えば、東京都の後期高齢者医療保険料の均等割は四万二千二百円です。ちょっと確認しますが、八・五割減額の場合は保険料は六千三百三十円、これが七割減額に戻ると二倍の一万二千六百六十円になります。それから、九割減額の方の場合は今四千二百二十円、この特例措置がやめられて七割減額になった場合、保険料は一万二千六百六十円、現行の三倍になります。計算、間違いありませんね。
#150
○政府参考人(唐澤剛君) これは先生が御指摘の東京都の平均的な保険料というものを例えば仮に本則にしたということであれば、こういうことになるわけでございます。
 これは、ただ、私どもはそこは決めているわけではございません。
#151
○小池晃君 そういうことになるわけですよ、これやってしまえば。
 さらに、健保の被扶養者から後期高齢者医療制度に移られた方は、移らされた方は現在九割減額の適用を受けていますが、特例措置なくなると資格取得二年以内の方で保険料は五倍になる、それから資格取得後三年を超える人はケースによっては十倍以上になる、間違いありませんね。
#152
○政府参考人(唐澤剛君) これも私ども決めているわけではございませんけれども、被扶養者の方は元々本則は五割軽減を二年間という特例制度になっているわけでございます。ただ、全体の被扶養者の中では所得のない方がほとんどでございますので、本則では七割軽減、現在の九割軽減に相当する方が多いと思いますけれども、ただ、中には所得のある方もいらっしゃる可能性がありまして、そういう方はこういう方とは違った状況になると考えております。
#153
○小池晃君 非常に大幅な負担増にこれはなるわけですよ。
 現在、九割減額の適用を受けているのは基礎年金の満額以下、年金額月四万円台、五万円台と、こういう方の保険料三倍になるわけです。八・五割減額の場合は基礎年金の上に僅かな二階部分が乗っているだけの方、こういう人たちの保険料二倍になる。健保や共済の扶養家族だった人も年収百八十万円以下の低収入で扶養家族になっている、この人たちの保険料が五倍、十倍になる。
 大臣、これまさに低所得者、低年金者狙い撃ちにした大負担増になるじゃないですか。年金削減、物価上昇に低年金者は苦しんでいるわけで、こういうところにこんな負担増をかぶせたらば、高齢者の貧困を一層加速することになるじゃないですか。こんなことやっていいんですか、大臣。
#154
○国務大臣(塩崎恭久君) 後期高齢者の保険料につきましては私も導入のときからいろいろ関わってまいりましたが、先ほど申し上げたように、激変緩和の観点から九割軽減、八・五割軽減などを導入をしたわけであります。
 この後期高齢者の保険料については、骨太の方針、今年のですね、二〇一四、ここで後期高齢者医療の保険料軽減特例措置について段階的な見直しを進めることについて検討するということとなっておりました。これが六月段階であります。これを踏まえて、世代間の公平の観点、つまり、軽減をするということは必ずそれはどこかでどなたかに負担をしてもらっているわけでありますから、その本則から外れている場合には、ということで、保険料の軽減特例の見直しを検討しているところであったわけでありますけれども、これは今申し上げたように国民の負担につながる事項であって、所得の低い、そして弱いお立場の方々には、これはもう当然のことながら十分配慮をしなければいけないことはもちろんであって、その必要性には何ら変化はないと思っています。
 そのような観点から、具体的な内容を今検討中で、この間、いろいろ報道はございますけれども、我々は閣議で閣議決定をいたしました骨太の方針にのっとって検討をしているところであって、引き続いて丁寧に具体的な内容を含めて検討してまいりたいというふうに思っております。
#155
○小池晃君 検討している、検討していると言うけれども、だったらちゃんと示すべきですよ。
 先ほどからも議論されているけれども、これ本当に私はでたらめなやり方だと思っていて、世代間の負担の公平だといって高齢者の負担を増やすと言いながら、一方で、例えば入院食費の負担増について言うと、これは一般病床や六十五歳未満の療養病床入院給食費は一食二百六十円、高齢者は一食四百六十円。だから、現役世代の負担額の方が高齢者の負担額より安いから、こっちは高齢者に近づけようと。結局、世代間世代間と言うけれども、要は高い方に合わせて負担増していくというだけの話ではないだろうかと。
 しかも、それだけにとどまらないわけです。この間、検討されているのは、大病院受診の場合、紹介状なしの患者負担増、それから高齢者の自己負担の引上げ、協会けんぽの保険料の引上げ、国保料の負担上限の引上げ等々々、もう老いも若きもなんですね。
 何よりも、この十一月十四日の医療保険部会、中止されたのは、こういった案が選挙前に出るとマイナスになるから与党からストップが掛かったからだというふうに報じられているわけで、これ結局、政府・与党が結託して争点隠ししているということになるんじゃないですか。こんなやり方でいいんですか。
 大臣、国民の暮らしや命や健康に関わるこういう負担増を国民の目から隠したまま選挙を戦うって、フェアなやり方じゃないじゃないですか。堂々と国民に信を問うべきなんじゃないですか。こんなやり方をして信を得たなんて、そんなこと言うことは許されないですよ。こんなやり方でいいのかということを聞きたい。
#156
○国務大臣(塩崎恭久君) 我々は、選挙があろうとなかろうと、社会保障改革については、先ほど申し上げたとおり、社会保障と税の一体改革の道筋は付いていますし、プログラム法も通っているわけでありますから、それにのっとって粛々とやっぱり改革をやって、持続可能な社会保障制度にするということが大事だというふうに思っているわけであります。
 この医療保険制度改革についても、次期通常国会に関連法案を提出するということを目指して、申し上げたプログラム法等において掲げられた項目について社会保障審議会等で検討してもらっているわけであって、今回のことについてはいろいろな意見があって、それでもう一回出し直してこいということでありますから、今それを考えているので、それはいつになるかどうかは別にして、それは選挙に関係なく我々としてはやるべきことはやっていくということでなければならないし、何分にも、さっき申し上げたように、国民の負担ということをやっぱり我々は考え、それは弱い立場の方々の負担、それからそうではない方々の負担、両方を考えて、これについて今回は与党・自民党の方からいろんな御意見が出たということで、特に所得の低い、弱い立場の方々に丁寧に配慮をしろという声もあって、我々は更に検討を重ねるということにしたわけでございます。
#157
○小池晃君 今の答弁で、もう道筋は付いているんだということであれば、やっぱりこれをやるんだということだと私しっかり受け止めましたので。
 だから、そのことは、恐らく解散ということにこれからなるんでしょう。選挙ということになるんでしょう。高齢者に対する大負担増計画が実はあるんだということを、まあごまかそうとされているようで、与党からそういう声が出て部会は中止されたようですけれども、これはもう我々としては選挙の大争点の一つということで、こんな大負担増を許していいのかということを正面から選挙戦の中でも訴えていきたいというふうに思いますので、今日の大臣の、道筋は付いているんだというふうにはっきりおっしゃったので、これをやろうとしているんだということはしっかり選挙戦の中でも訴えさせていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
#158
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 ホワイトカラーエグゼンプションは、第一次安倍内閣のときに上程ができませんでした。私は、これは運動の成果で潰したんだと思っていますが、ホワイトカラーエグゼンプションが来年出てこないように、派遣法は、先ほど津田理事の方から、呪われた法案だということで二回潰れましたが、派遣法も出てこないように、改悪法案、そしてホワイトカラーエグゼンプションも出てこないように、今日質問したいと思います。
 なぜ年収の高い労働者が使用者に対してより高い交渉力を持つと言うことができるんでしょうか。
#159
○国務大臣(塩崎恭久君) もうこれは何度か答弁申し上げたと思いますけれども、一般的に年収が高い労働者はそうした年収に見合う高度な知識と経験を有していると、そういうことで、他の労働者と比べて相対的に有利な立場で、年収があるということはそれだけの力があるということで、有利な立場で労働条件に関する使用者との交渉を行うことができるのではないかというふうに考えられるところでございまして、こうしたことから、今回の新たな労働時間制度の対象者については、少なくとも年収一千万円以上という年収要件を盛り込んでいるわけでもありますし、また、これに加えて、単に年収が高いだけで仕事の進め方や分量についての裁量性がない労働者を対象から除外するために、職務の範囲が明確で高い職業能力を有するといった要件も示しているところでございます。
#160
○福島みずほ君 有期雇用のときの参考人で、経団連の鈴木さんは、年収だけで交渉力というものを考えるべきではないというふうに思っておりますというふうに言っています。
 年収が高いということと本人の能力とスキルは、関係ある場合もあるかもしれませんが、全く関係ないかもしれない、年収要件で考えられない。そして、専門的なというふうに今大臣おっしゃいましたが、派遣法は、できるときに二十六業種に限るとか、小さく産んで大きく育てるという形になっておりますので、とにかくメーデーの原点である労働時間規制を、たかだか年収がちょこっとだけ高いとか、ちょこっとだけ専門性があるように見えるかもしれないという理由で労働時間規制を取っ払うことは、労働法制そのものを厚労省がぶっ壊すことだというふうに思っております。ホワイトカラーエグゼンプション、出すべきでないということを強く申し上げます。
 次に、社会保障制度改革について私もお聞きいたします。
 厚生労働省は、十三日に予定していた医療保険改悪案の公表を中止をいたしました。なぜですか。
#161
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど小池先生にお答えをいたしたとおりでございますが、申し上げたように、この特例措置、軽減措置などについては、骨太方針でも見直すということが閣議決定もされていることでありますから、政府はやはり閣議決定には従うということは当然のことでございます。
 しかしながら、その作業の中で様々な意見が寄せられて、そして、特に弱い立場の方々、所得の低い方々の立場のことに特に配慮をした上で改革案を出してこいと、こういう声もございましたので、改めて検討を更に重ねるということになったところでございます。
#162
○福島みずほ君 十一日、自民党の会合で、後ろから鉄砲で撃たれるようなものだと言われたというのは確かですか。
#163
○政府参考人(唐澤剛君) 部会の内容については私からはお答えできませんけれども、今大臣からも御答弁がございましたように、やはり所得の低い方々については、負担能力というものを十分勘案をして丁寧な配慮を行うべきという御意見をいただいたところでございます。
#164
○福島みずほ君 お手元に資料をお配りしています。
 大臣は先ほどからも、道筋は付いている、改革は粛々とやっていく、閣議決定した中身ですからこれをやらなければならないというふうにおっしゃっているので、その言葉の重みをしっかり訴えていきたいというふうに思いますが、政府は社会保障改革の名の下、医療・保険分野で十四項目、年金分野で二項目、介護分野で一項目に関して国民負担増となり得る内容の検討を行っております。
 合計十七項目、一つ一つですが、これを実施するのかしないのか、実施するとすればいつなのか、答弁してください。
#165
○政府参考人(唐澤剛君) 十四項目、ここに先生からいただいた資料がございますが、私はまず医療と保険の部分についてお話しさせていただきます。
 全体的に、現在、先ほど申し上げましたように、案について検討中というのが現在の状況でございますが、まず簡単にお話しさせていただきますと、最初が、後期高齢者支援金の全面報酬割というのは、これは高齢者の方々の医療費の四割を現役世代の支援金で賄っていただいておりますけれども、その負担の仕方を、三分の二の加入者割を全部総報酬制に変更するという内容でございます。これは、健康保険組合などの方々は、所得の高い保険者の人たちは負担が少し重くなりますが、所得の低い方々については負担が軽減されるというものでございます。
 それから、協会けんぽの影響……
#166
○福島みずほ君 ちょっと済みません、中身は理解しているので、やるのかやらないのか、いつ……
#167
○政府参考人(唐澤剛君) これは……
#168
○委員長(丸川珠代君) 済みません、委員長の指名に従っていただけますか。
#169
○福島みずほ君 済みません、中身は分かっておりますので、この一つ一つについて、やるのかやらないのか、いつやるのかをお答えください。
#170
○政府参考人(唐澤剛君) これは、いつどのような内容で実施をするかということについて現在検討をしているところでございます。
#171
○政府参考人(香取照幸君) 年金については、御指摘二項目ございますが、この二項目いずれも、昨年の社会保障制度国民会議報告、あるいはプログラム法、さらには、実は民主党政権時代の一体改革の大綱の中でもそれぞれ検討課題として挙げられているものということになってございます。
 これらは、いずれも指摘の中では特にいつまでにという御指摘をいただいたものではありませんけれども、いずれも大変大きい課題ということで、現在、社会保障審議会の年金部会において審議を重ねているという段階でございます。
#172
○政府参考人(三浦公嗣君) 介護関係でございますけれども、特別養護老人ホームの多床室に入所する一定程度の所得を有する方々の居住費の在り方につきまして、現在、社会保障審議会介護給付費分科会で検討をいただいているところでございます。
 引き続き、低所得者の方への配慮を含めまして、様々な意見を踏まえて、平成二十七年度介護報酬改定に向けて御議論いただく予定としております。
#173
○福島みずほ君 唐澤局長、一から十四までありますが、この中で白紙撤回するもの、見直すものというのはあるんですか。あるいはこれは既定路線でしょうか。
#174
○政府参考人(唐澤剛君) これらの項目は、昨年成立いたしました社会保障改革プログラム法に検討が規定されているものや、あるいは骨太方針等に規定されているものが基になっておりますけれども、この中で最も期日がはっきりしておりますのは、三番の短時間労働者の適用拡大というのは時期がもうはっきりしておりますが、ただ、そのときに更に激変緩和のための措置を検討しなければならないというふうなことを考えているわけでございます。
 これは白紙撤回とかそういうことではありませんで、現在、全体としてのどのような案にすべきかということにつきまして検討を深めているところでございます。
#175
○福島みずほ君 ということは、この一から十四までの医療の負担増に関しては、細部は調整するけれども、基本的に骨太方針、あるいは閣議決定、プログラム規定、これの下にこれをやるということでよろしいですか。
#176
○政府参考人(唐澤剛君) これは、やると決めるときにはもう案ができているわけですから、まだ私どもは案を検討する途中でございますので、検討すべきだということは義務付けられておりますので、それがいろいろな方々に受け入れられやすいものにならなければなりませんし、丁寧な配慮も必要でございますので、そういうことを含めて検討中ということでございます。
#177
○福島みずほ君 三人の局長に答弁していただきましたが、白紙撤回するもの、検討した結果、やらないものというのはあるんですか。
#178
○政府参考人(唐澤剛君) これは何度も申し上げて恐縮なんですが、現在検討中という段階でございます。
#179
○福島みずほ君 しかし、先ほど局長は、骨太方針であり、閣議決定をしたものであり、かつプログラム法に載っているものであるから検討すると。検討というのは、やることはやるんだけれども、中身の検討でしょう。
#180
○政府参考人(唐澤剛君) 検討というのは、全体について検討というふうに私どもは受け止めておりますので、それは結果がどうなるかについては、まだ私がそんな予断を持ってこれはこうだと申し上げられませんけれども、もちろん、プログラム法なりあるいは骨太方針なりに記載されている趣旨を踏まえて検討するということでございますが、ただ、その際には、いろいろな配慮事項もございますし、例えば直ちにできるものもあるかないかというようなこともございますので、それはそういうものを含めて検討させていただいているということでございます。
#181
○福島みずほ君 先ほど大臣は、道筋は決まっている、粛々とやるというふうにおっしゃいました。
 こういうのは、私もこれは先ほどの同僚委員と一緒なんですが、極めて重要なことで、原発再稼働も、消費税増税も、社会保障の負担も、集団的自衛権の行使の法案がどうなるかも、一切明らかにしないで選挙をやるのは邪道中の邪道だと思います。
 少なくとも、この厚生労働委員会においてこういうことをきちっと明らかにすべきだと。少なくとも、これ、検討事項でやっているんですよ。今日の話で三局長とも、これを白紙撤回するものについては特に答弁がなかったというふうに理解をしております。負担増について、しっかりこれは明らかにすべきだと思います。
#182
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど来、小池先生も福島先生も一方的な断定をされるので、これはちょっと一言言っておかないといかぬなと思っておりますが、粛々、淡々とやると言っているのは、この今先生がお配りになっているものを全部ここに書いてあるとおりやるんだというようなことは一言も言っておりませんで、我々は内閣でありますから、内閣で閣議決定をしたものについてはやらなければいけないと言っているので、それは何と書いてあるかというと、例えば、後期高齢者医療の保険料軽減特例措置について段階的な見直しを進めることについて検討するとされている。
 検討するというのは、検討して、やるかやらないかを含めて、どうなるかは中身次第ですから、我々がやらなきゃいけないと言っているのは、粛々とやるのは検討をするということを言っているので、これらを全部やるかのようなことを一方的に言っていただくと、ちょっと私の言ったことを誤解されたかな、ひょっとしてと思って、明確にしておかなきゃいかぬと思うので、繰り返し申し上げますけれども、検討をするということは間違いなく検討をしているわけで、結論はどうなるかは全く分からないということであります。
#183
○福島みずほ君 じゃ、大臣、この中で白紙撤回するものってあるんですか。
#184
○国務大臣(塩崎恭久君) 検討をしていますから、それはどうなるかはやってみないと分からないということであります。
#185
○福島みずほ君 厚生労働省は十三日にこれ発表して、そして、選挙前ということもあって、それで中止にしたということです。私は、それは民主主義の立場からアンフェア、ちゃんと説明すべきだというように思います。
 次に、セクハラ、マタハラなどの実態について、派遣労働者など非正規雇用労働者の職場実態についてどう調査、認識をしているのか、今後このことについてどのように取り組もうとしているのか、教えてください。
#186
○政府参考人(安藤よし子君) 男女雇用機会均等法におきましては、セクシュアルハラスメント対策を講じる義務や、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いの禁止を規定しているところでございまして、都道府県労働局雇用均等室では、こうした事案につきまして労働者などから相談を受けているところでございます。
 平成二十五年度に雇用均等室に寄せられた労働者からの相談件数については、セクシュアルハラスメントに関するものが六千百八十三件、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いに関するものが二千九十件というふうになっておりますけれども、雇用形態別の内訳については取っておりませんことから、派遣労働者など非正規雇用労働者からの相談件数としては把握はしていないところでございます。
 いずれにしましても、こうした法の趣旨がしっかりと徹底されるように努力してまいりたいと考えております。
#187
○福島みずほ君 第十四回出生動向基本調査、結婚と出産に関する全国調査では、女性パート、派遣労働者の就業継続割合は一八・〇、育児休業制度を利用しての就業継続割合は僅か四%となっています。正社員が、この統計では五二・九%、育児休業制度を利用しての就業継続割合は四三・一%となっていますので、十分の一以下なんですね。格差が余りに大き過ぎる。
 それから、派遣法を出しながら、そこでどれだけ産休、育休が取れているか、その実態の数というのは分からないんですよね。改めてお聞きします。
#188
○政府参考人(安藤よし子君) 先ほど御答弁申し上げましたとおり、数につきましては現在は把握ができておりませんので、ただ、そうした実態につきましては、雇用形態別に把握できる調査をしなければいけないというふうには考えております。今その詳細につきまして検討中でございますが、いずれにしましても、施策の基礎資料となるような調査をしたいというふうに考えております。
#189
○福島みずほ君 派遣で働く女の人は産休も育休も取れないんですよ。有期契約の人たちは契約更新拒絶されるから、妊娠、出産、産休、育休取れないんですよ。物すごく低いですよ。中絶しろと言われた人もいれば、本当にそれで流産に遭った人もたくさんいます。そういう中で、だから派遣法の改悪に反対というか、一・八に出生率を上げようと言いながら、そういうふうに非正規雇用、とりわけ女性が増えるという状況は問題だと思います。
 厚労省がようやく実態調査をされるということで、その結果どうなるのか、それに対してどう対策を打つのか、だからこそ労働法制の規制緩和は間違っているという方向に厚労省として踏み切っていただきたい。間違ってもホワイトカラーエグゼンプションや派遣法の改悪法案三度目出すことはやめていただきたいというふうに思います。
 この間、この厚生労働委員会で視察に行きまして、労働局の視察を私も参加させていただきました。派遣会社がいろんな業務報告をする際に、女性、男性の産休、育休の取得率などを報告書に毎年報告させるなどというのは、よりその事業者の態度が分かるので必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#190
○政府参考人(安藤よし子君) 派遣労働者などの非正規雇用の労働者も含め、女性が安心して子供を産み育てながら継続就業できる環境整備、大変重要なものだと考えております。
 今御指摘のとおり、様々な実態については把握をした上で、期間雇用者の育児休業取得要件の周知徹底を始め、今後とも取り組んでまいりたいと考えております。
#191
○福島みずほ君 是非やってください。それは今でも法律改正しなくてもできることで、派遣で女の人が本当に産休、育休取っているのか、それの実態報告、割合をちゃんと事業者に命じてくださいよ。本当にどれだけ取っているのか。取れていないですから。是非そのことをやっていただくようにお願いをいたします。
 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案のことについてお聞きをします。
 ポジティブアクションの実効性が余りに薄いのではないか。義務付けが大企業のみであり、数値目標も企業側が自由に決められる規定になっております。達成できなかった場合の罰則もありません。ナイロビ将来戦略、二〇二〇・三〇という目標を切り下げることにならないでしょうか。
#192
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の法案では、事業主行動計画のための事務負担を考慮いたしまして、中小企業については計画策定を努力義務としました。中小企業主への支援も併せて行うということにし、中小企業にも取組を広げていきたいと、こう考えているところでございます。
   〔委員長退席、理事福岡資麿君着席〕
 なお、数値目標については、各企業がそれぞれの実態を分析をして、把握した課題を解決するのに最もふさわしい目標であるということが必要なために、その具体的な内容とか水準については一律の基準を設けるのはやっぱりふさわしくないんじゃないかということにいたしました。
 なお、数値目標が達成できなかったときの罰則についてでありますけれども、事業主における意欲的な目標設定を妨げる懸念があるということから規定はしておりませんけれども、数値目標を含めた行動計画全体が公表されるということになりますので、各事業主においては、目標達成に向けた努力がおのずとそういった意味でなされることになるのではないかと考えております。
 また、二〇二〇・三〇についてお話がありましたけれども、この二〇二〇・三〇、我が国の、政府のですね、については大変高い水準の政府目標と考えておりますけれども、本法案に基づいて女性の活躍推進に向けた取組が各企業において着実に進められることによって、社会全体でも達成を目指していきたいと、こう考えているところでございます。
#193
○福島みずほ君 女性の活躍というのであれば、男女雇用機会均等法やパート法を改正するのが先ではないでしょうか、大臣。
#194
○国務大臣(塩崎恭久君) 今パートタイム労働法の話などが出ましたが、女性が出産、子育てを通じて安心して働き続けて活躍できる社会の実現に向けては、まず、性差別とか妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いを禁止する男女雇用機会均等法や、それから均等・均衡待遇の確保を目指すパートタイム労働法、今おっしゃったとおりですが、を土台とした上で、新法によって、企業に対して女性の活躍推進に向けた状況把握、それから課題分析を踏まえた行動計画の策定等を求めていくということで、女性がその能力を十分に発揮できる環境を整備していくことが重要ではないかというふうに考えておるところでございます。
   〔理事福岡資麿君退席、委員長着席〕
 こういった枠組みによって、現に生じている男女間の格差是正を図るとともに、女性が活躍できる社会を構築するということに努めてまいりたいというふうに思っております。
#195
○福島みずほ君 女性の活躍というのであれば、パート法や男女雇用機会均等法の改正、そして間違っても派遣法の改悪などはしないことだというふうに思いますので、それはよろしくお願いします。
 ハンセン病の法案についてお聞きをいたします。
 超党派で努力をされた皆さんたちに心から敬意を表します。
 国立ハンセン病療養所の職員定数二千九百十三人と予算額三百二十七億円、いずれも二〇一四年度予算で、これを拡充すべきではないでしょうか。いかがでしょうか。
#196
○政府参考人(二川一男君) ハンセン病療養所の職員定数、予算のお尋ねでございますけれども、まず、本年八月十五日に、平成二十七年度以降における国立ハンセン病療養所職員の定員の取扱いにつきまして統一交渉団との間で合意書を締結したところでございます。この合意書に基づきまして、厚生労働省としては、ハンセン病療養所の職員定員を平成二十七年度から三十年度までの間、毎年度、対前年度比一人ずつ増とすることを目指しております。あわせて、療養環境の向上に資するための必要な予算額の確保にも努めていくこととしております。
 これらの対応によりまして、入所者の皆様が良好で平穏な療養生活を営むことができるよう、療養体制の充実に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
#197
○福島みずほ君 日本遺族会の国有財産の法律についてお聞きをいたします。
 今までの現行法では、これは、これまで政府が日本遺族会に直接行ってきた土地と九段会館の無償貸与を改め、民間事業者に対して営利目的の活動を許すものであり、問題があるのではないでしょうか。民間企業の営利事業解禁は法律の趣旨を著しく逸脱するものと考えますが、厚労省の見解、いかがでしょうか。
#198
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の改正後の法律においても、日本遺族会に対する無償貸付けは、引き続き遺族の福祉を目的とする事業、これに限定をされるわけでありまして、現行法の無償貸付けの趣旨は損なわれないというふうに考えております。
 なお、国有財産の活用の在り方、これにつきましては、財務省において適切な検討がなされるものというふうに考えております。
#199
○福島みずほ君 国有財産を使って、PFIを使ってばあんと建物を建てる。だから、遺族会が所有している部分については無償貸与で変わらないとしても、ほかの部分は今までの法律を逸脱している、問題があるというふうに思います。
 こういうことが許されるのであれば、じゃ、ほかのところはどうなるんだというのはまあ言いたいところなんですが、問題があり得るのではないかということを申し上げ、時間ですので、質問を終わります。
#200
○委員長(丸川珠代君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#201
○委員長(丸川珠代君) 財団法人日本遺族会に対する国有財産の無償貸付に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 発議者衆議院議員盛山正仁君から趣旨説明を聴取いたします。盛山正仁君。
#202
○衆議院議員(盛山正仁君) ただいま議題となりました財団法人日本遺族会に対する国有財産の無償貸付に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提出者を代表して、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 九段会館及びその敷地は、遺族の福祉を目的とする事業に用いるため、一般財団法人日本遺族会に無償で貸し付けられています。しかしながら、建物の老朽化及び東日本大震災の影響により、会館事業は廃止され、現状では効率的な利用が困難となっております。
 本案は、このような現状に鑑み、政府が、民間事業者に対し当該土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の増進とに資する建物の所有を目的として当該土地を貸し付けることができることとするとともに、その建物の一部を取得し、一般財団法人日本遺族会に無償で貸し付けることができることとする等の措置を講ずるものであります。
 なお、この法律は、公布の日から施行することとしております。
 以上が本法律案の提案理由及び内容の概要であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
 以上です。
#203
○委員長(丸川珠代君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#204
○小池晃君 私は、日本共産党を代表し、ただいま議題となりました財団法人日本遺族会に対する国有財産の無償貸付に関する法律の一部を改正する法律案に対し、反対する立場で討論を行います。
 戦争遺族の援護を行う遺族会の事務所を国の責任で存続させることは必要であり、理解できます。しかし、遺族会事務所の存続のために国有財産である九段会館の土地を民間事業者に貸し付けることについては、特定の民間事業者に対して遺族会事務所以外の部分を使用できるようにすることについて慎重な検討が必要です。遺族会事務所のみであれば、別の場所に確保し、無償貸付けを行うことも可能ではないでしょうか。
 法案は、貸付けを受けた民間事業者が高層建物を建てることを前提にしていますが、高層建物の建設においては、日照被害、風害、景観への影響等が懸念されます。また、九段会館は、千代田区景観まちづくり条例に基づく景観まちづくり重要物件の第一号指定物件であり、保存を求める意見もあります。九段会館の保存の余地についても慎重な検討が必要です。
 いずれにしても、これは国民の財産である国有地利用の問題であり、千代田区や地元住民も加え、徹底した情報公開の下、住民合意で今後の九段会館の在り方を検討することが必要だと考えます。
 以上申し述べ、討論といたします。
#205
○福島みずほ君 私は、社民党を代表し、ただいま議題となりました財団法人日本遺族会に対する国有財産の無償貸付に関する法律の一部を改正する法律案に対し、反対討論を行います。
 現行法は、国有財産たる九段会館とその敷地を日本遺族会に対して無償貸付けするに当たり、用途を厳しく制限しております。
 すなわち、同法二条において、遺族会は、前条の規定により貸付けを受けた財産を左に掲げる事業以外の事業の用に供してはならない。
 一、遺族に無料又は低額な料金で宿泊所を利用させる事業。二、遺族に無料又は低額な料金で集会所、食堂、理容所、洗濯所等の施設を利用させる事業。三、遺族に生活必需品を実費で販売する事業。四、無料又は低額な料金で遺族の生活及び結婚に関する相談に応ずる事業。五、遺族の育英を行う事業。六、その他遺族の福祉を目的として行う事業で厚生労働大臣の指定するものという規定を設け、用途制限を行っているわけです。
 ところが、今般の改正法案では、民間事業者がPFIの手法によって九段会館を取り壊した後、高層ビルを新築して営利活動を行うこととなります。現行法の基本的枠組みを大きく逸脱する改正であると言わざるを得ません。このような施設が必要であることは十分理解し、大事なことだと考えますが、法を逸脱するものではないでしょうか。
 国民、市民の共有財産である国有地利用についても十分な議論が尽くされないままです。高層ビル建設により、日照被害、風害、景観への影響なども懸念されています。千代田区や地元住民の声もしっかりと聞いた上で今後の在り方を決めていくべきだと思いますが、そのようなプロセスも全くありません。
 来年、我が国は戦後七十周年という節目を迎えます。二・二六事件の際の戒厳司令部、戦後のGHQによる接収など、日本の戦前、戦中、戦後を振り返る際、ファシズムと侵略戦争への反省を呼び覚ましてくれる貴重な歴史的建造物を安易に取り壊して新たな高層ビルを建て、営利事業に供することは、歴史に目をつぶることにならないでしょうか。
 以上述べた理由により、本法案に反対する旨を表明し、討論といたします。
#206
○委員長(丸川珠代君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 財団法人日本遺族会に対する国有財産の無償貸付に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#207
○委員長(丸川珠代君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、津田君から発言を求められておりますので、これを許します。津田弥太郎君。
#208
○津田弥太郎君 私は、ただいま可決されました財団法人日本遺族会に対する国有財産の無償貸付に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、みんなの党及び維新の党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    財団法人日本遺族会に対する国有財産の無償貸付に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
 一、九段会館が、昭和初期の建築様式を伝える歴史的に価値のある建物であることに鑑み、建物の保存、外観の活用等について検討する等その歴史を後世に伝えるよう努めること。
 二、一般財団法人日本遺族会に無償で貸し付けられている土地について、高度利用等に資する建物の所有を目的として民間事業者に対し当該土地を貸し付ける際は、地方自治体等関係者に対し丁寧な説明を行い、理解が得られるよう努めること。
 三、本法により国有財産を無償で貸与することに鑑み、政治的中立性の確保に取り分け配意すること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#209
○委員長(丸川珠代君) ただいま津田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#210
○委員長(丸川珠代君) 全会一致と認めます。よって、津田君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、塩崎厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。塩崎厚生労働大臣。
#211
○国務大臣(塩崎恭久君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力いたす所存でございます。
#212
○委員長(丸川珠代君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#213
○委員長(丸川珠代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#214
○委員長(丸川珠代君) 次に、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 提出者衆議院厚生労働委員長渡辺博道君から趣旨説明を聴取いたします。渡辺博道君。
#215
○衆議院議員(渡辺博道君) ただいま議題となりました医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容を御説明申し上げます。
 危険ドラッグは、心身に重大な悪影響を及ぼす毒性を有する薬物であります。使用者本人に死亡や依存症などの健康被害が生ずるのみならず、その家族も苦悩のふちに沈むことになります。さらに、幻覚等の症状に陥った使用者が引き起こした犯罪や交通死亡事故に巻き込まれた何の落ち度もない幼い子供を含む犠牲者は後を絶たず、御遺族の悲しみは計り知れません。一方、危険ドラッグの売買で法外な利益を手にする悪質な業者がはびこっております。危険ドラッグを我が国から一刻も早く根絶しなければならない、そのために実効ある対策の整備が急務であるとの思いは与野党共通のものであります。
 本案は、こうした状況に鑑み、危険ドラッグによる保健衛生上の危害の発生の防止等を図るため所要の措置を講じようとするもので、その主な内容は次のとおりであります。
 第一に、厚生労働大臣又は都道府県知事の検査命令及び販売等停止命令の対象物品に指定薬物と同等以上に精神毒性を有する蓋然性が高い物である疑いがある物品を加えるとともに、販売等停止命令の対象行為に広告を加えること。
 第二に、厚生労働大臣は、販売等停止命令の対象となった物品のうち、その生産及び流通を広域的に規制する必要があると認める物品について、これと名称、形状、包装等から見て同一のものと認められる物品の製造、輸入、販売、広告等を禁止できること。また、厚生労働大臣又は都道府県知事は、これに違反した者に対し、違反行為の中止等を命ずることができることとし、命令に違反した者に対する罰則を設けること。
 第三に、厚生労働大臣又は都道府県知事は、指定薬物及び無承認医薬品の広告禁止規定に違反した者に対し、違反行為の中止等を命ずることができることとし、命令に違反した者に対する罰則を設けること。
 第四に、厚生労働大臣又は都道府県知事は、プロバイダー等に対し、指定薬物等に係る違法広告があるときは、その情報の送信防止措置を講ずることを要請することができること。また、プロバイダー等が送信防止措置を講じた場合において、情報の発信者に生じた損害については、その措置が不特定の者に対する送信を防止するために必要な限度において行われたものであるときは、プロバイダー等は賠償の責めに任じないこと。
 第五に、国及び地方公共団体は、指定薬物等の薬物の乱用の防止に関する国民の理解を深めるための教育及び啓発に努めるものとすること。
 第六に、国は、指定薬物等の薬物の乱用の防止及び取締りに資する調査研究の推進に努めるものとすること。
 第七に、厚生労働大臣及び関係行政機関の長は、指定薬物等の薬物の乱用の防止及び取締りに関し、必要な情報交換を行う等、相互に連携を図りながら協力しなければならないこと。
 第八に、国及び地方公共団体は、指定薬物等の依存症からの患者の回復に資するため、相談体制並びに専門的な治療及び社会復帰支援に関する体制の充実その他の必要な措置を講ずるものとすること。
 なお、この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行することとしております。
 以上が本案の提案理由及びその内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
#216
○委員長(丸川珠代君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。──別に質疑、討論もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#217
○委員長(丸川珠代君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、大沼君から発言を求められておりますので、これを許します。大沼みずほ君。
#218
○大沼みずほ君 私は、ただいま可決されました医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、みんなの党、維新の党、日本共産党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
 一、危険ドラッグが覚せい剤や大麻と同等以上の作用を持ち、精神錯乱、死亡等の健康被害、事故等が引き起こされるなど、深刻な社会問題となっている現状に鑑み、危険ドラッグの販売・使用等の更なる実態把握及び調査研究に努めるとともに、インターネット監視体制の充実、関係機関の連携強化を行うこと。
 二、危険ドラッグの撲滅に向け、その危険性について一層の周知徹底を行うとともに、取締りのための人員及び予算の確保、簡易鑑定方法の確立等の検査体制の整備の推進を図ること。
 三、危険ドラッグを始めとする薬物全般について、濫用防止に関する国民の理解を深めるための教育及び啓発、依存症に関する自助団体への支援を行うとともに、濫用防止及び取締りに資する調査研究の推進を行うこと。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#219
○委員長(丸川珠代君) ただいま大沼君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#220
○委員長(丸川珠代君) 全会一致と認めます。よって、大沼君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、塩崎厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。塩崎厚生労働大臣。
#221
○国務大臣(塩崎恭久君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力いたす所存でございます。
#222
○委員長(丸川珠代君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#223
○委員長(丸川珠代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#224
○委員長(丸川珠代君) 次に、ハンセン病問題の解決の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 提出者衆議院厚生労働委員長渡辺博道君から趣旨説明を聴取いたします。渡辺博道君。
#225
○衆議院議員(渡辺博道君) ただいま議題となりましたハンセン病問題の解決の促進に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容を御説明申し上げます。
 現在、ハンセン病療養所退所者に対しては、その生活の安定等を図るため、退所者給与金が支給されています。しかし、退所者が亡くなられると退所者給与金が打ち切られるために、残された配偶者等の中には生活が困窮する方も少なくありません。
 本案は、退所者と労苦を共にしてきた特別な事情に鑑み、そのような配偶者等に対し、その生活の安定等を図るため、特定配偶者等支援金を支給しようとするもので、その主な内容は次のとおりであります。
 第一に、国は、ハンセン病療養所退所者給与金の支給を受けていた退所者の死亡の当時生計を共にしていた配偶者又は一親等の尊属のうち、退所者に扶養されていたことのある者に対し、その生活の安定等を図るため、特定配偶者等支援金を支給するものとすること。
 第二に、特定配偶者等支援金は、ハンセン病療養所退所者給与金の支給を受けていた退所者でこの法律の施行前に死亡したものの死亡の当時生計を共にしていた配偶者及び一親等の尊属にも支給するものとすること。
 なお、この法律は、一部を除き、平成二十七年十月一日から施行することとしております。
 以上が本案の提案理由及びその内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
#226
○委員長(丸川珠代君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。──別に質疑、討論もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 ハンセン病問題の解決の促進に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#227
○委員長(丸川珠代君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、長沢君から発言を求められておりますので、これを許します。長沢広明君。
#228
○長沢広明君 私は、ただいま可決されましたハンセン病問題の解決の促進に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、みんなの党、維新の党、日本共産党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    ハンセン病問題の解決の促進に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
 一、ハンセン病療養所退所者の死亡後に残された配偶者等に支給される特定配偶者等支援金については、当該配偶者等が退所者と労苦を共にしてきた特別な事情を重く受け止め、その申請手続や支給事務が円滑かつ滞りなく進むよう格段の配慮を行うこと。
 二、国立ハンセン病療養所については、その入所者の良好かつ平穏な療養生活のため、職員の確保に最大限努めること。特に医師の確保に当たっては、地方自治体等関係機関の協力を得て欠員補充に努めること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#229
○委員長(丸川珠代君) ただいま長沢君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#230
○委員長(丸川珠代君) 全会一致と認めます。よって、長沢君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、塩崎厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。塩崎厚生労働大臣。
#231
○国務大臣(塩崎恭久君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力いたす所存でございます。
#232
○委員長(丸川珠代君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#233
○委員長(丸川珠代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時三十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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