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2014/11/07 第187回国会 参議院 参議院会議録情報 第187回国会 本会議 第6号
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2014/11/07 第187回国会 参議院

参議院会議録情報 第187回国会 本会議 第6号

#1
第187回国会 本会議 第6号
平成二十六年十一月七日(金曜日)
   午後零時二十一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第六号
  平成二十六年十一月七日
   午前十時開議
 第一 経済上の連携に関する日本国とオースト
  ラリアとの間の協定の締結について承認を求
  めるの件(衆議院送付)
 第二 感染症の予防及び感染症の患者に対する
  医療に関する法律の一部を改正する法律案(
  内閣提出)
 第三 鳥獣による農林水産業等に係る被害の防
  止のための特別措置に関する法律の一部を改
  正する法律案(農林水産委員長提出)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、特別委員会設置の件
 一、まち・ひと・しごと創生法案及び地域再生
  法の一部を改正する法律案(趣旨説明)
 以下 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(山崎正昭君) これより会議を開きます。
 この際、特別委員会の設置についてお諮りいたします。
 地方創生に関する総合的な対策を樹立するため、委員三十名から成る地方創生に関する特別委員会を設置いたしたいと存じます。
 本特別委員会を設置することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#4
○議長(山崎正昭君) 過半数と認めます。
 よって、本特別委員会を設置することに決しました。
 特別委員は、追って議長において指名いたします。
     ─────・─────
#5
○議長(山崎正昭君) この際、日程に追加して、
 まち・ひと・しごと創生法案及び地域再生法の一部を改正する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○議長(山崎正昭君) 御異議ないと認めます。国務大臣石破茂君。
   〔国務大臣石破茂君登壇、拍手〕
#7
○国務大臣(石破茂君) ただいま議題となりましたまち・ひと・しごと創生法案及び地域再生法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 まず、まち・ひと・しごと創生法案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
 我が国における急速な少子高齢化の進展に的確に対応し、日本全体、特に地方の人口の減少に歯止めを掛けるとともに、東京圏への人口の過度の集中を是正し、小さな村落から大都市まで、それぞれの地域で住みよい環境を確保して、将来にわたって活力ある日本社会を維持していくためには、国民一人一人が夢や希望を持ち、潤いのある豊かな生活を安心して営むことができる地域社会を形成すること、地域社会を担う個性豊かで多様な人材について、育成を含め確保を図ること、及び地域における魅力ある多様な就業の機会を創出することの一体的な推進、すなわち、まち・ひと・しごと創生が重要となっております。
 この法律案は、このような観点から、まち・ひと・しごと創生について、基本理念、国等の責務、まち・ひと・しごと創生総合戦略の作成等について定めるとともに、まち・ひと・しごと創生本部を設置する等の措置を講ずるものであります。
 次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。
 第一に、まち・ひと・しごと創生の基本理念として、希望に応じ、地方に住み続け又は地方に移住するなど、国民が個性豊かで魅力ある地域社会において潤いのある豊かな生活を営むことができるよう、それぞれの地域の実情に応じて環境の整備を図ること、日常生活及び社会生活を営む基盤となるサービスについて、その需要及び供給を長期的に見通しつつ、かつ、地域における住民の負担の程度を考慮して、事業者及び地域住民の理解と協力を得ながら、現在及び将来におけるその提供の確保を図ること、結婚や出産は個人の決定に基づくものであることを基本としつつ、結婚、出産又は育児についての希望を持つことができる社会が形成されるよう環境の整備を図ること、仕事と生活の調和を図ることができるよう環境の整備を図ること、地域の特性を生かした創業の促進や事業活動の活性化により、魅力ある就業の機会の創出を図ること、これらが行われるに当たっては、地域の実情に応じ、地方公共団体相互の連携協力による効率的かつ効果的な行政運営の確保を図ること等を定めております。
 第二に、政府は、基本理念にのっとり、まち・ひと・しごと創生総合戦略を定めるものとしております。
 第三に、都道府県は、まち・ひと・しごと創生総合戦略を勘案して都道府県まち・ひと・しごと創生総合戦略を定めるよう努めるものとしております。
 第四に、市町村は、まち・ひと・しごと創生総合戦略等を勘案して市町村まち・ひと・しごと創生総合戦略を定めるよう努めるものとしております。
 第五に、内閣総理大臣を本部長とするまち・ひと・しごと創生本部を内閣に設置し、まち・ひと・しごと創生総合戦略の実施を推進するとともに、その実施状況の総合的な検証を定期的に行うこととしております。
 このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
 次に、地域再生法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 地域再生は、地域の知恵を生かした自主的、自立的な取組を国が支援することにより、我が国の活力の源泉である地域の活力を再生しようとするものであり、これまで、全国各地で創意工夫にあふれる様々な取組が行われてきました。
 政府としては、少子高齢化が進展し、人口の減少が続く中で、地域の活力の向上及び持続的発展を図る観点から、地域産業の成長及び雇用の維持、創出を早急に対応すべき重要課題として位置付け、地域の活性化に取り組む地方公共団体の声を聞きつつ、国の地域活性化施策の制度改善に向けた所要の検討を行ってまいりました。
 今般、これらの検討結果に基づき、地域活性化関連の計画の認定等について手続のワンストップ化を可能とするほか、地方公共団体からの提案等に対して内閣総理大臣が一元的に対応するとともに、地方公共団体の要請に応じて内閣総理大臣が関係省庁間を調整する等の措置を講ずることにより、関係省庁が一体となって、意欲ある地方公共団体の主体的な取組を総合的に支援するため、この法律案を提出する次第であります。
 次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。
 第一に、地域再生計画の認定の申請をしようとする地方公共団体は、内閣総理大臣に対して、地域再生の推進のために政府が講ずべき新たな措置に関する提案をすることができることとしております。
 第二に、構造改革特別区域法の特定事業等に関する事項を記載した地域再生計画について、内閣総理大臣の認定をもって、当該特定事業に係る構造改革特別区域計画の認定等があったものとみなすこととしております。
 第三に、内閣総理大臣は、地域再生計画の認定を受けた地方公共団体が当該計画を実施する際、地方公共団体からの要請に応じて関係行政機関の事務の調整を行うとともに、関係行政機関の長に対し、必要な勧告を行うことができることとしております。
 第四に、認定地域再生計画に基づく事業に対する特別の措置として、地域農林水産業振興施設整備計画の作成及びこれに基づく農地等の転用等の許可の特例を追加することとしております。
 このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
 以上が、まち・ひと・しごと創生法案及び地域再生法の一部を改正する法律案の要旨であります。(拍手)
    ─────────────
#8
○議長(山崎正昭君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。中原八一君。
   〔中原八一君登壇、拍手〕
#9
○中原八一君 自由民主党の中原八一です。
 ただいま議題となりましたまち・ひと・しごと創生法案及び地域再生法改正法案につきまして、自由民主党を代表して質問いたします。
 東京一極集中に歯止めを掛けないと、地方は大変なことになります。これは間違いありません。
 私の地元新潟県の人口は約二百三十万人ですが、毎年一万人以上の人口が減り続けています。既に高齢化率が四〇%を超えている自治体も複数あります。しかし、東京圏への人の流れを止めることは、これまで成功していない大変に難しい課題であります。
 また、多くの若者が、大学に進学するとき、あるいは卒業後就職をするときに地方から東京に出てきます。自分の人生を懸けた選択の際は、東京に魅力や可能性を感じ地方から上京してくる、残念ながらこれが現状だと思います。
 このように、戦後何十年も続いてきた東京圏への人の流れを変えるということは並大抵のことではありません。この難題に向けて、安倍総理はどのような覚悟で取り組んでいくお考えでしょうか。まずは、地方創生の実現に向けた総理の御決意をお聞かせ願いたいと思います。
 続いて、地方創生のキーワードである、まち、ひと、しごとについてお伺いしたいと思います。
 まずは、「まち」について伺います。
 総理は、所信表明で、ないものはないがキャッチフレーズの島根県海士町を取り上げられました。町が設立した第三セクターが、特産品を次々と商品化して全国に販売をしております。また、島の高校に全国から生徒を集める島留学など、斬新な取組も行っております。いずれも、町が中心となった官主導の地域活性化のすばらしい成功モデルです。
 一方で、私が視察に伺った北海道の倶知安町は民主導の活性化モデルです。この町は、パウダースノーが人気で、外国人観光客が大挙して押し寄せています。一九九〇年代、町に定住したオーストラリア人が口コミで魅力を広めた結果、オーストラリア資本の旅行業者などが進出し、観光客が急増いたしました。
 このように、地方の状況や活性化の在り方は本当に様々です。町の人たち自身が町の魅力や特性を十分に生かし切れていなかったり、そもそも町の魅力に気付いていない場合もたくさんあると思います。
 そこで、地域の特性に即した課題の解決が重要でありますが、政府としてどのように支援していくのでしょうか、石破大臣のお考えをお聞かせください。
 次に、「ひと」に関して伺います。
 日本の総人口が減少している現在、東京への人口集中を止めるだけでは人口減少は止まりません。政府は五十年後に人口一億人という目標を掲げていますが、人口を維持するためには出生率の向上が不可欠です。出生率が低い東京圏に人が集まるので国全体の出生率が低くなっているという議論がなされます。しかし、地方の出生率も現状でいいのかといえば、そうではないのです。
 昨日決定された創生本部の長期ビジョン案においては、日本がまず目指すべき水準として、出生率一・八程度と明記をされました。創生本部として地方の出生率を向上させる方策が重要でありますが、どのように取り組むお考えか、石破大臣にお伺いをいたします。
 最後に、「しごと」に関して伺います。
 東京圏への人口集中を是正させるためには、地方に十分な量と質の仕事が必要です。仕事がないところには住もうと思ってもなかなか住めません。したがって、人だけではなく、良質な仕事の場を地方に創出することが必要になります。
 そのために、是非、企業が東京圏から地方に本社機能を移転する場合の税制上の優遇措置や移転を妨げる規制の改革など、大胆な支援措置をお願いしたいと思います。目に見えるメリットがなければ、企業としては移転という決断をするのは難しいでしょう。
 大胆な支援措置につきましては総理の御決断が必要です。この点について総理のお考えをお伺いして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
#10
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 中原八一議員にお答えいたします。
 地方創生の実現についてお尋ねがありました。
 人口急減、超高齢化という構造的な問題に対しては、景気回復の波を全国隅々に届け、安心して働き、子育てができる地域をつくることにより、人口減少を克服する道筋を描くことが必要であります。まち・ひと・しごと創生本部の下、国が方向を決めて枠にはめるという従来のやり方を転換し、個性あふれる地域づくりに政府を挙げて取り組んでまいります。
 企業の本社機能の移転についてお尋ねがありました。
 地方での工場立地支援だけでなく、本社機能の移転等により地方拠点を強化していくべきとの声は、地方自治体や民間有識者からもいただいています。
 今後、税制上の措置も含め、どのような政策手法が効果的であるかについて、創生本部会合や有識者会議の議論も踏まえつつ検討し、十二月に取りまとめる総合戦略に反映させてまいります。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣石破茂君登壇、拍手〕
#11
○国務大臣(石破茂君) 中原議員から、二問御質問いただきました。
 まず、地域の特性に即した課題の解決に対する支援についてのお尋ねであります。
 地方には、農林漁業、観光業など、地方ならではの魅力を備えつつも、その潜在力をまだまだ発揮できていない分野もあると考えております。地方の潜在力を十分に発揮するためには、地方自治体と住民が一体の意識を持ち、地域外の方やユニークなアイデアを持つ方などの協力を得ながら、地域の自主性と創意工夫に富んだ取組を進めていくことが重要と考えます。
 こうした地方自らの取組に加えて、国としても、いわゆるビッグデータの提供や日本版シティーマネジャー派遣制度、地方創生コンシェルジュ等の支援措置により、地域の魅力を引き出しながら、できません、なぜならばではなく、これをやるためにはどうすればできるかという姿勢で、地域特性に即した課題解決に向けて支援をいたしてまいります。
 次に、地方における出生率の回復についてのお尋ねがありました。
 一・八程度という出生率は、人口の現状と将来の方向性を提示する長期ビジョンの骨子案において、結婚や出産に関する国民の希望が実現した場合における試算として示したものであります。この水準は、OECD諸国の半数以上の国が実現しており、将来的には日本がまず目指すべき水準として考えられます。
 議員御指摘のとおり、人口減少克服のためには、出生率の低い東京から地方への人の流れをつくるとともに、地方を含め、我が国全体で若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえていくことが必要です。このため、十二月に取りまとめる予定の総合戦略におきましては、若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえるという観点から、若い世代の経済的安定、妊娠、出産、子育てまでの切れ目のない支援など、効果が高い政策を総合戦略に盛り込んでまいります。
 以上であります。(拍手)
    ─────────────
#12
○議長(山崎正昭君) 藤本祐司君。
   〔藤本祐司君登壇、拍手〕
#13
○藤本祐司君 民主党の藤本祐司です。
 会派を代表して、まち・ひと・しごと創生法案並びに地域再生法の一部改正法案について質問いたします。
 今年の七月二十六日のことです。総理は、メキシコ歴訪の際に、世界遺産のテオティワカン遺跡の太陽のピラミッドの頂上まで登りました。頂上で願い事をすれば必ずその願い事はかなうとペーニャ・ニエト大統領に勧められ、総理はデフレ脱却と地方再生を願ったと報道で知りました。
 正直、私は随分と内向きなお願いだなと感じました。世界に向けて発信できるチャンスでしたので、私は、当時の国際情勢に考慮して、世界が注目する課題の解決、例えばウクライナ問題やイスラエルとハマスの問題や拉致被害者の帰国をお願いするんだろうと想像していたからです。あるいは、メキシコ出身のアギーレ氏がサッカー日本代表の監督に就任することが決定した直後だったことから、リップサービスで、メキシコと日本が協力して世界を制覇してもらいたいとでもお願いするのかなと思っていました。ところが、総理の願い事はデフレ脱却と地方再生でした。恐らく、その頃は地方再生という言葉が頭から離れなかったのでしょう。
 一方で、それ以前に総理が地方再生を優先課題に挙げてきた記憶が私にはありません。二〇一三年一月発行の総理の著作である二百五十四ページに及ぶ「美しい国へ 完全版」でも、直接地方再生に触れたのは一ページあるかないか程度です。また、今年の通常国会の施政方針演説でも、地域活性化については申し訳程度にしか触れていませんでした。
 総理は、いつ頃から、また、なぜ地方再生が重要だと考えるに至ったのでしょうか。一つには、今年五月に発表された、いわゆる増田レポートがきっかけになったと認識していますが、そのレポートが発表される前は地方再生についてどのような認識を持っていたのでしょうか。
 皆さんは、このまち・ひと・しごと創生法案ってどんな中身の法案かよく御存じだと思います。この法案は、人口減少、東京一極集中の是正に向けて、各地域の独自性と自主性を重んじつつ、計画を作って実行しましょうね、そのためにまち・ひと・しごと創生本部を設置して、目標や基本方針、基本施策を考えていきましょう、でも、事業を国が支援するかどうかは自治体の計画の内容次第ですし、実際に事業を行うのは地方自治体ですよという、そういうことを決める非常に緊張感のないような法案でございます。
 委員会で議論すべきは、過去の施策の検証、人口減少や超高齢化、さらには東京一極集中を克服する長期ビジョンや基本方策などを含む総合戦略です。その肝腎の戦略は今国会が終わった後の十二月中旬に提示されるようです。東京一極集中は、明治、大正、昭和を経て今に至っています。となれば、地方創生を成し遂げるにも相当長い期間を要するかもしれません。少なくとも短期間で解決することではありません。
 一九六二年以降、全国総合開発計画などを通じて施策を講じてきても東京一極集中は是正されてきませんでした。それは、中央に予算と権限と人材と情報を集中させてきたことが大きな原因の一つです。しかし、そうした検証もしないままで委員会に臨むことになれば、思い付きの政策とお国自慢の品評会になってしまうおそれがあります。この課題は常設の委員会で丁寧に議論すべきだと思います。
 総理は、特別委員会の設置や議論の内容は国会でお決めいただくことだとおっしゃるかもしれませんが、政府の意向がなければ特別委員会を使って短期で審査することになっていないはずです。
 総理、大急ぎで特別委員会を設置させる理由を教えてください。あわせて、地方創生の審議の時期を過去の分析や今後の方向性が定まってからでは駄目な理由を説明してください。
 ところで、皆さんは、内閣に設置されている地域活性化推進に関する本部が五つあるということを御存じですか。それらは、都市再生本部、構造改革特別区域推進本部、中心市街地活性化本部、総合特別区域推進本部と地域再生本部です。これらの五つの本部会合は合同で開催され、その合同会議は地域活性化統合本部会合と称され、その事務は地域活性化統合事務局が担当しています。
 本日議題になりました地域再生法の一部改正案は、まさにその中の地域再生本部に関する法案です。その地域再生本部の本部長は内閣総理大臣、副本部長は石破大臣です。また、地域再生本部は、地域再生法という法律に根拠があって、縦割りを排除するために全閣僚が本部員とされています。これでは、今回提案されたまち・ひと・しごと創生本部と全く同じ構図です。
 既に法律で規定され、全閣僚から構成される地域再生本部があって、さらに、総理を本部長、石破大臣を副本部長とするなど構成メンバーも同様であるにもかかわらず、何ゆえ新たにまち・ひと・しごと創生本部を設置しなければならないのでしょうか。まち・ひと・しごと創生本部がなければ、東京一極集中の是正や人口減少などの課題に対して地方自治体は自主的、自立的な施策を実施することはできないのでしょうか、教えてください。
 国立人口問題研究所の推計によると、出生を高位、死亡を低位としても、二〇六五年の人口は九千百六十四万人です。生産年齢人口は、現在の七千八百万人から大幅に減少して、約四千七百万人とされています。
 政府は、五十年後に一億人程度の人口を維持することを目標に掲げているようですが、どのようなシナリオを描いているのでしょうか。恐らく私は五十年後にはこの世にいないと思います。ですから、日本の人口が一億人を維持しているかを見届けることはできません。せめてこの場で納得できるようなシナリオだけでも教えてもらわなければ、死んでも死に切れません。やればできるということでは納得はできません。異次元の大胆な施策の一端をお聞かせください。
 子供のいない家庭、子供が一人の家庭、二人の家庭、三人の家庭、四人以上の家庭などいろいろあります。子供がゼロと一人の家庭が一定数いる以上、人口減少を止めるには、四人、五人と子供を産んでくれる家庭を増やしていかなければならないという計算になります。
 民主党政権時代、子供は将来の日本社会を支えてくれるため、社会全体で子供を育てていく環境をつくり、子供を産んでくれる家庭を少しでも応援しようと子ども手当を支給しようとしました。ところが、自民党は、子ども手当はばらまきだと批判しました。
 総理は、「美しい国へ」の中でこんなことを言っています。幾ら少子化対策によって子育てしやすい社会をつくっても、家族とはいいものだ、だから子供が欲しいと思わなければ、なかなかつくる気にはならないだろうと述べています。
 仮に、仮にですが、総理のおっしゃるとおりだとして、家族はいいものだなと思って一人あるいは二人の子供を産んだとしましょう。その夫婦が、どれだけ強く家族はいいものだと思えば四人、五人と子供をつくってもらえるのでしょうか。私はやはり少子化対策が必要となると思いますが、人口を維持する妙案をお聞かせください。
 東京都の人口は、都の推計によると、十四歳以下は二〇一二年の百五十万人が二〇六〇年には九十二万人、生産年齢人口は八百九十八万人が五百六十万人へと減少する一方で、高齢者は二百六十八万人から四百二十三万人へと増加します。生産年齢人口が都市の活力を決定付けるとなれば、このままでは東京の活力も低下することになります。
 シナリオとして、地方の中枢的な都市の定住人口を増やせば、消滅する都市や町が多少は生まれても仕方がないし、東京の活力が低下しても仕方がないという考え方もあるかと思います。あるいは、少しずつ全ての都市で人口減少のマイナス効果を享受していきましょうという考え方もあるでしょう。恐らく全員が納得する正解はないと思いますが、少なくとも政府はどのようなシナリオを描いているのかを示す責任はあると思います。それが示されなければ、委員会でも議論がかみ合わない可能性があります。どのような未来予想図を描いているのでしょうか。
 また、人口規模が五万人以下の地方の都市や町からすれば、東京一極集中よりは地方の中枢的な都市への集中は距離的にも近いのでまだましだという意見があるかもしれません。一方で、大規模な震災を経験してみると、やはり地域の人々の共同性を支える基礎自治体の機能が充実していなければ安心して生活ができないという側面もあるでしょう。地方の中枢的都市に機能を集中させることは、大が小をのみ込むという点では東京一極集中と同じ構図になってしまうと思いますが、総理の見解をお聞きしたいと思います。
 地方創生に向けて、女性に地方にとどまってもらい、女性の東京への流出を止めるという方向性が示されています。もしそうなったら、大企業の四割が集中すると言われる東京に今後は優秀な女性が流れないことにつながるのではないでしょうか。クオータ制が良いか悪いかは別にして、大企業において二十歳代から三十歳代の女性が出産をした後に正社員として復職すると仮定しても、そもそも管理的地位に就く可能性がある女性の管理職候補のパイは十分なのでしょうか。もしまだ十分ではないというのであれば、女性の東京への流入を止めたら、更に大企業で管理的地位に就く可能性のある女性が足りなくなってしまうのではないでしょうか。大企業に地方へ移転するためのインセンティブを与えるということなんでしょうか。
 女性の活躍社会の構築と女性の東京への流入を止めること、さらには女性が地方創生の鍵になるという三つの要素を両立させるシナリオを教えてください。
 地方は、生産年齢人口の減少に伴って人手不足が深刻になるでしょう。人口が増加しているときは、失業率が低く有効求人倍率が高ければ地方の景気はいいと判断できると思います。しかし、生産年齢人口が減少する状況では、地方は慢性的な人手不足になり、雇用の場が一定であれば、当然失業率は低くなって有効求人倍率は高くなります。決して景気がいいからではありません。
 地方に魅力ある雇用の場をつくることが地方の人口流出を止めることは理解できます。ただ一方で、生産年齢人口が減少しているときは、魅力ある仕事に少ない人材が集中して、その結果、魅力ある仕事に就くことができない人は、結局職を求めて東京など大都市に流出してしまい、地方はやはり人手不足に陥るという悪循環に陥ってしまうのではないかと思います。総理の見解をお聞きします。
 一九六〇年代には、首都東京を中心にビッグプロジェクトが推進されたほか、地方から東京への人口流出が進みました。金の卵という言葉が流行語になったのもちょうどこの頃です。これでは地方の活力が低下してしまうということで、七〇年代には地方は積極的に工場誘致を進めました。八〇年代になると経済のグローバル化が進み、工場は徐々に地方からアジアへと移転し始めました。八〇年代から九〇年代にかけて地方経済は公共工事依存の傾向を強め、二〇〇〇年代には箱物維持の費用が増大し、地方財政を圧迫しました。
 これからは、あるがままの地域の姿や地域の魅力、地域らしさを再認識し、地方が無い物ねだりから決別し、主体性を持ってある物探しへと歩みを進めていく発展シナリオが地方の創生の鍵になると考えます。
 恐らく、ここにいらっしゃる議員全員の方々が地方の発展を願っていると思います。しかし、本法案が相変わらず国主導の上から目線であること、そして具体性どころかシナリオすら分からないということ、これは大きな問題です。更に言えば、本日は触れませんでしたが、東京一極集中を助長するような、例えば東京オリンピックや国際戦略特区などのビッグプロジェクトを推進する一方で東京一極集中を是正するという、政策間が大変ちぐはぐで、政策間の整合性のなさが目立つばかりです。まずは聞こえの良い美辞麗句を並び立てれば耳目を集めることができ、支持が集まるというさもしい意図が見え隠れします。
 地方創生は重要である上、一朝一夕で解決する課題ではありません。国会の場で、議員の英知を集めて、十分な期間、継続的に議論すべきであることを申し上げ、私の質問を終わりとします。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
#14
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 藤本議員にお答えをいたします。
 私がいつ頃から地方創生に取り組んできたのかについてお尋ねがありました。
 私のふるさとは山口県の山陰地方であります。中山間地と離島といった地方にお住まいの皆さんが、伝統あるふるさとを守り、美しい日本を支えてきた、初当選以来、私はそう訴えてまいりました。二十一年前、私が初めての選挙戦に臨んだ際、遊説カーに一人の農家の方が農作業の手を止めて駆け寄ってきてくれました。そして、私の手をしっかりと握り、応援しちょるけ、ふるさとを守っておくれよ、その彼の言葉を私は忘れたことはございません。
 日本が誇るべき国柄、それはすばらしいふるさとがあることです。消滅など絶対にさせるわけにはいきません。今後とも、元気で豊かな地方を取り戻すため、全力で取り組んでいく決意であります。
 特別委員会の設置等についてお尋ねがありました。
 特別委員会の設置は、国会における与野党の協議の上、決定されるものであり、政府として申し上げる立場にはないと考えます。一方で、人口減少克服、地方創生は待ったなしの課題であることから、まち・ひと・しごと創生法案及び地域再生法改正案について、本国会で御審議の上、できる限り早期の成立をお願いしているところです。
 地域再生本部とまち・ひと・しごと創生本部との違いについてお尋ねがありました。
 地域再生本部は、地域再生法に基づく基本方針や計画認定等に関する事務を実施する役割を担っております。一方、まち・ひと・しごと創生本部は、地方創生の司令塔として、多分野にまたがる政策の目標や基本的方向性等を明示し、各省の縦割りを排し、政府一丸となって取り組むため設置したものであり、異なる役割を果たすものであります。
 人口目標の達成のシナリオについてのお尋ねがありました。
 人口減少克服は待ったなしの課題であり、若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえるという観点から、効果の高い施策を力強く推進します。また、若い世代が地方から低出生率の大都市に移動することで人口減少に拍車が掛かることから、都市から地方への人の流れをつくってまいります。
 少子化対策と家族の大切さについてお尋ねがありました。
 様々な家族の姿がありますが、子供を家族が育み、家族を地域が支えるような社会であってこそ少子化対策が効果を発揮すると考えています。家族の日等を通じて家族や地域の大切さ等について理解を促進するとともに、国民の結婚、出産、子育ての希望をかなえるという観点から、総合的な少子化対策を進めてまいります。
 政府が予想する将来像についてのお尋ねがありました。
 地方創生により、地方から東京圏への人口流出に歯止めを掛けるとともに、中山間地域、地方中枢拠点都市圏、大都市圏等、それぞれの地域における地域課題の解決を図ることを目指します。個々の地域の実情に応じた処方箋を講ずることとしており、一部の地方が消滅してもよいといった考え方には立っておりません。
 地方の中枢的都市への機能集中についてお尋ねがありました。
 東京一極集中については、地方を支える人材が東京へ流出するとともに、出生率が低い東京への人口集中が我が国の人口減少につながっているという課題があると認識しています。一方、地方の中枢的都市への機能の集約は、生活サービス機能等の確保と効率的な提供を通じ、周辺市町村を含めた圏域全体の住民の暮らしを支えることにつながると考えています。
 女性の活躍推進と地方創生との両立についてお尋ねがありました。
 地域社会において、魅力ある就業機会の創出や多様な人材が能力を発揮できる環境の整備等を一体的に推進することにより、地方創生と女性の活躍が共に実現すると考えています。また、地域経済の活性化により女性の地方定住が進めば、東京一極集中の是正と人口減少克服にもつながるものであると考えています。
 人口流出に伴う地方での人手不足についてお尋ねがありました。
 地方からの人口流出に対応するには、地方に魅力のある仕事をつくり、雇用を確保することが必要であります。このため、地域産業基盤の強化や地場産業の振興に取り組み、地域で雇用の場を確保して、地域を支える人材の移住、定住を促進してまいります。これらを盛り込んだ総合戦略を年内に取りまとめてまいります。(拍手)
    ─────────────
#15
○議長(山崎正昭君) 横山信一君。
   〔横山信一君登壇、拍手〕
#16
○横山信一君 私は、公明党を代表し、ただいま議題となりましたまち・ひと・しごと創生法案及び地域再生法の一部を改正する法律案について質問いたします。
 公明党は、これらの法案に対し、人を中心に据え、人が生きる地方創生こそが重要であると一貫して訴えてまいりました。地方創生は人が要です。人が生きる地方創生を目指して、以下質問してまいります。
 総理は、景気回復の実感を全国津々浦々に届けていくことが安倍内閣の大きな使命と述べていますが、経済再生における地方の重要性や役割をどのように考えているのか、伺います。
 また、地方創生に取り組むに当たって最も困難な地域は離島と半島の条件不利地域です。とりわけ明年が半島振興法の見直しに当たっている半島地域は、置かれた状況や抱える課題が様々な中、地域資源を生かした産業の振興、棚田や森林の保全活動などによる交流人口の拡大などに取り組んでいます。そこで、地域の発意に基づく多様な取組に柔軟に対応できる支援策が必要と考えますが、総理の所見を伺います。
 政府は、地方創生の一環として自治体の取組を支援するための職員を派遣する日本版シティーマネジャー制度や、自治体が国に相談する際の総合案内役となる地方創生コンシェルジュ制度の導入を公表いたしました。
 日本版シティーマネジャーは、これまで職員派遣の少ない人口五万人以下の小規模自治体を対象にするもので、自治体が望む人材をどのように発掘しニーズに結び付けるかが重要と考えます。また、地方創生コンシェルジュは幅広く施策に精通した職員が必要になります。そこで、人材確保を含めたこれらの制度の具体的な取組並びに新制度の実施に向けた石破大臣の意気込みを伺います。
 まち・ひと・しごと創生総合戦略の策定に当たっては、中長期の政策目標を設定し、ばらまき型の投資を排するために効果検証を定期的に行うことになっています。地域の主導的な取組には、効果の表れ方も地域により様々と考えられますが、検証作業に必要な客観的な指標にはどのようなものを考えているのか、石破大臣に伺います。
 それぞれの地域ならではの資源や良さを生かすことにより、地方に仕事をつくることを重視すると総理は述べています。地域おこし協力隊はその有力な政策の一つと考えます。これは、過疎地域の振興策が物から人へと転換した画期的な制度との評価もあります。隊員の四割は女性、八割は二十代と三十代、任期終了後には六割が同じ地域に定住する。この制度は、総理が述べたように地域の活性化に大きな役割を果たしています。
 総理は、隊員数を三年で三千名にすることを指示されましたが、五年間掛けてようやく九百七十八名になった隊員を三千名にするのは、相当に意欲的な目標と考えます。どのように実現するつもりか、伺います。
 一口に地方に仕事をつくると言っても、インフラが未整備な地域での雇用は限られています。そこで、起業精神に富む意欲ある若者を地方に呼び込み、自らが仕事をつくり出せるような環境整備が必要です。しかし、幾らやる気があっても、地域に受け入れられなければ活性化にはつながりません。移住してきた若者に対するサポートをどう考えるのか、石破大臣に伺います。
 若者の地方への進出は、農林漁業の周辺産業にこそ注目すべきです。小規模自治体にも必ずと言っていいほど食品加工場があることを見れば、外食産業や食品関連流通業を合わせた食品産業は地域再生の重要な鍵になるものと思います。食品産業の就業者数は産業全体の一三%を占め、しかも、全製造業に占める従業員数の割合が多い地域は、第一位が沖縄、第二位が北海道、第三位が鹿児島と、いわゆる地方ほど食品産業に従事する割合が高くなっています。そこで、地方創生の上で今後の食品産業をどのように考えるのか、伺います。
 また、地方の食品加工場は中小零細が中心で、燃料の高騰、原料や労働力の確保などに苦慮しています。これらの課題に対し総合的な対策が必要と考えますが、農林水産大臣の所見を伺います。
 公明党が取りまとめた活気ある温かな地域づくりでは、国と地方が連携して地域の防災・減災対策を抜本的に強化すべきことを提言しました。とりわけ水道の老朽化対策は急務です。水道は国民生活に不可欠な社会基盤でありながら、人口減少や節水に伴う料金収入の減少により、その運営環境は年々厳しさを増しています。しかし、国庫補助額は大幅に減額され、老朽化した管路の更新率は〇・七七%にまで低下し、現状のままでは全ての管路を更新するのに百三十年も掛かってしまいます。世界一安全な水を供給してきた我が国の水道事業を維持するためには国の積極的な財政支援が不可欠と考えますが、総理の所見を伺います。
 公明党は地方議会から出発した政党です。それだけに、地方議員とのネットワークを大切にしながら地域に密着する中で国民の声を政治に届けてまいりました。これからも地方に生きる人が幸せを実感できる地方創生となるよう努力することをお誓いし、質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
#17
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 横山信一議員にお答えをいたします。
 経済再生における地方の重要性や役割及び半島振興についてお尋ねがありました。
 活力ある地方の実現なくして成長戦略の成功はないとの認識の下、地方の自発的で多様な発意を国が後押しし、それぞれの地域で住みよい環境を確保してまいります。
 半島振興については、半島振興法に基づき総合的な施策を推進してきたところであり、今後とも、地域の発意に基づく多様な取組に対し、政府として適切な支援を行ってまいります。
 地域おこし協力隊についてお尋ねがありました。
 地域おこし協力隊の皆さんは、昨年度、全国で約千人が活躍されています。また、公明党が策定された青年政策アクションプランにおいても、地域おこし協力隊事業の拡大を目指されていると承知しています。
 今後、国においても、本制度の周知や協力隊員同士の情報交換の場の提供などの支援に積極的に取り組み、拡充を図ってまいります。
 水道事業への財政支援に関するお尋ねがありました。
 水道事業においては、老朽化対策等に要する費用が増加する一方、料金収入の減少や運営基盤の弱い小規模事業者が多いという課題があると認識しています。
 政府としては、運営基盤強化を図るための広域化を推進しつつ、老朽化対策等を進めるため、引き続き、地方公共団体への必要な財政的な支援を行ってまいります。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣石破茂君登壇、拍手〕
#18
○国務大臣(石破茂君) 横山議員から、三問の御質問を頂戴いたしました。
 まず、日本版シティーマネジャー及び地方創生コンシェルジュについてのお尋ねであります。
 日本版シティーマネジャー制度は、原則人口五万人以下の市町村の御希望に応じ、強い意欲と能力を持った国家公務員や大学研究者、民間シンクタンクの人材を市町村長の補佐役として派遣するものであります。
 また、地方創生コンシェルジュは、地方公共団体が地域の地方創生の取組を行うに当たり、出身者や出向経験者等、地域に愛着や関心を持ち、意欲のある各府省の職員を当該地域の地方創生に対する相談窓口として選任をするものであります。
 これらの取組により、小規模な市町村を始めとした地方公共団体における地方創生の取組を加速させることができるものと期待しており、各府省とよく連携して人材を確保し、いわゆる上から目線ではなく、国と地方は対等であるとの立場に立って、実効性のある人的支援を進めてまいります。
 次に、客観的指標の内容についてのお尋ねがありました。
 今回のまち・ひと・しごと創生総合戦略の作成に当たっては、国は、中長期を含めた政策目標を設定の上、効果検証を厳格に実施し、ばらまき型の投資ではなく、限られた財源の中で効果の高い政策を集中的に実施することとしております。このため、まち・ひと・しごと創生法案では、第八条第三項及び第十二条第二号で、総合戦略の実施状況について総合的な検証を定期的に行うこととし、そのために客観的な指標を設定することを明記し、その確実な実施を担保することとしております。
 お尋ねの客観的な指標につきましては、厳格な効果検証のために大変重要なものであり、例えば雇用創出やUIJターンなど、地方への人材還流といった指標が考えられますが、今後、まち・ひと・しごと創生本部及びまち・ひと・しごと創生会議におきまして、その具体的な内容を議論し、結論を得てまいります。
 次に、移住する若者が地域に受け入れられるためのサポートについてのお尋ねがありました。
 移住希望の若者が地域に受け入れられていくことは極めて重要であり、そのためには、移住前に、どのような環境や生活慣習の中で暮らすのか適切な情報が得られるようにするとともに、地域においても円滑な受入れができることが望ましいと考えております。
 受入れ側では、例えば山口県周防大島町の無料島人紹介所や和歌山県那智勝浦町色川地域の移住希望者との面談など、各地域で様々な取組が行われております。このような事例も踏まえ、雇用、住宅、生活環境等の情報の総合的な提供、相談など、移住希望者が移住先の情報を十分に入手できる環境整備を図るとともに、受入れ側の地域に対しましても、参考となる円滑な受入れの事例を紹介する等、各地域と十分に連携した情報提供や移住支援を進めてまいります。(拍手)
   〔国務大臣西川公也君登壇、拍手〕
#19
○国務大臣(西川公也君) 横山信一議員の御質問にお答えいたします。
 地方創生の観点からの食品産業の振興についてのお尋ねがありました。
 地方創生のためには、地域の主要産業である農林水産業と強く結び付いた食品産業の活性化が不可欠であります。このため、食品の衛生・品質管理の高度化のための長期低利融資や所要の税制措置等を関係省庁と連携して講じることで、食品産業の総合的な振興に努め、地域のにぎわいを取り戻してまいります。(拍手)
    ─────────────
#20
○議長(山崎正昭君) 山田太郎君。
   〔山田太郎君登壇、拍手〕
#21
○山田太郎君 みんなの党の山田太郎でございます。
 私は、ただいま議題となりましたまち・ひと・しごと創生法案及び地域再生法の一部を改正する法律案、いわゆる地方創生二法案並びに関連事項につきまして、みんなの党を代表し、安倍総理に質問をさせていただきます。
 まず、冒頭申し上げますが、私たちみんなの党は、この地方二法案の衆議院議決に当たっては反対とさせていただいております。その理由は、まず、政府提出の地方創生二法案には道州制に関する規定が一切盛り込まれていないことがあります。
 我が国が地域から新しい成長を目指すのであれば、霞が関から権限、財源、人間の三ゲンを地方に移し、地方のことは地方で決める仕組みをつくることが当然の課題であります。私たちみんなの党は、そうした観点から、地域主権型道州制を制度化する道州制への移行のための改革基本法案も国会に提出してまいりました。しかし、今回の地方創生二法案には道州制の言葉すらないのは誠に残念であります。
 また、政府提出の地方創生二法案は、政府がまち・ひと・しごと創生総合戦略を作り、それに従って都道府県が総合戦略を作り、さらに市町村が政府と都道府県の総合戦略に沿った総合戦略を作ることになります。そして、地域再生計画も最後は国が認定します。これは、国に右に倣えの中央集権体制、国が地方に補助金や交付金を配分するという地方の疲弊のもととなった仕組みを温存するにほかなりません。
 さらには、地方創生二法案は、特別委員会を設置したにもかかわらず、対政府質疑は十七時間ほどしか行われなかった、審議不十分という問題点もございます。
 本院における地方創生二法案の審議に当たっては、十分な時間を取っていただき、中央集権的な法制度を改め、道州制の導入に向かって我が国の地方自治制度が少しでも前進するよう、建設的な審議ができるよう、政府・与党の皆さんにお願いさせていただきたいと思っております。
 では、地方創生二法案について幾つかの質問をいたしますので、安倍総理には是非とも前向きな御答弁をお願いしたいと思っております。
 まず、法案提出の前提となる事柄について質問させていただきます。
 従来、地域再生関連の政策は様々なものが進められてきましたが、こうした従来の地域再生関連の政策、政府はどのように検証、総括した上で今回の法案を提出されたのでしょうか。屋上屋を重ねることなく、スクラップ・アンド・ビルドの精神で政策を進めるべき点は地方創生というテーマにもちろん当てはまるものとは考えますが、総理の御見解をお願いいたします。
 また、今回の地方創生の二法案は、我が国の人口減少に歯止めを掛けられるということが一番の大目的であると伺っております。
 政府等の試算によれば、合計特殊出生率が現状のままでは二〇六〇年には人口が八千七百万人にまで減少するが、二〇二五年までに合計特殊出生率が一・八、二〇三〇年までに合計特殊出生率が二・〇七まで回復すれば、二〇六〇年には一億人程度の人口が維持できるとしております。
 今回の地方創生二法案は、まさに五十年後に我が国の人口一億人を維持することを目指したものと伺っておりますので、それには、二〇二五年には合計特殊出生率を一・八、二〇三〇年までに二・〇七にまで回復させる必要があります。
 そこでお伺いしたいのですが、この地方創生二法案の対策を進めると、どうして合計特殊出生率が現在の一・四三からあと十年で、たった十年で一・八、あと十六年で二・〇七まで高まるのでしょうか。この二法案が成立するとどうして飛躍的に出生率が高まっていくのか、そのロジックがさっぱり分かりません。合計特殊出生率が一・八を下回ってからもう三十年以上もたちますが、そんなに早く回復するものなのでしょうか。総理、分かりやすくお答えください。
 では、次に法案の具体的な内容について幾つか伺ってまいります。
 まち・ひと・しごと法案の心臓部となるまち・ひと・しごと創生総合戦略についてです。
 この戦略は、まち・ひと・しごと創生に関する目標を定めることになっておりますが、この目標は何を定めるのでしょうか。何を目標にするかによっては、もちろん我が党も前向きに取り組むべき場合もあると考えております。この目標には、例えば出生率や失業率、中小企業の廃業率といった数値目標が掲げられているのですか、総理、明確にお答えください。
 また、都道府県及び市町村のまち・ひと・しごと創生総合戦略は努力義務とされておりますが、都道府県や市町村は、総合戦略を定めると例えば補助金がもらえるなど、何かメリットはあるのでしょうか。単なる努力義務であれば中央集権的な色合いは薄まるとは思いますが、補助金などで誘導するのであれば逆に中央集権的な色合いは強くなると考えています。この法案の目指すところは中央集権なのか地方主権なのか、それを含めて、総理、分かりやすくお答えください。
 そして、地域再生法改正法案の関連では、百億円の地域再生戦略交付金の創設が予定されているようであります。この交付金は地方自治体にとって大変使い勝手が良い地域主権的な交付金と伺っておりますが、どのように使い勝手が良い交付金なのか、総理、分かりやすくお答えください。
 さらに、地域再生法改正では、地方公共団体の長は、地域再生計画の作成等で必要があるときは、内閣総理大臣に対して、内閣府その他関係行政機関の職員の派遣を求めることができるという規定が今回新たに盛り込まれることになっております。
 国家公務員は、定員削減や世間の評判の悪い天下りの代替措置として様々な独立行政法人などに在籍出向するようになっており、国家公務員の定員や人件費が不透明になってきているのはゆゆしき事態でありまして、今回のこの職員派遣の規定が新たな在籍出向先の開拓につながるようでは誠に残念な結果になることだと思います。
 そこで総理に伺いますが、この職員派遣の規定で派遣される職員の派遣期間や官職はどのようなものを想定されているのか、天下りとはどこが違うかも含めて明確にお答えください。
 また、地方自治体が地域再生計画の認定や事業実施の見返りに職員を引き受けさせられるようなことはないのか、どのような歯止め措置が講じられているかも、総理、お答えください。
 では、最後に、地方創生二法案の関連事項について幾つかお伺いいたします。
 まず、道州制についてであります。
 冒頭述べましたように、私たちみんなの党は、地域主権型道州制の導入が我が国の新しい成長を生み出す大きな力になると考えております。他方、安倍総理は、平成十八年の第一次安倍内閣では道州制担当大臣を置かれておりましたが、現在の第二次安倍内閣にはこの道州制担当大臣という方がいらっしゃいません。総理は道州制への思いを捨ててしまったのでしょうか。なぜ道州制担当大臣を置かないのか、その理由と総理の道州制の実現へ向けた決意をお聞かせください。
 次に、消費税についても伺っておかなければなりません。
 今、地方の経済は疲弊しており、ここで更に来年の十月に消費税を一〇%に上げたら、地方経済は破綻するところが出てくるのではないかと危惧をいたしております。私たちみんなの党は、もとより消費税の八%への引上げにも反対であり、一〇%への引上げを凍結する法案も衆議院へ提出したところであります。
 安倍総理は、来月初めにも消費税増税の判断をされると伺っており、有識者からの意見聴取も始められました。総理には是非とも消費税増税の見送りという判断をしていただきたいのですが、消費税増税見送りという判断は、失業率、賃金上昇率始め、どんな経済指標がどんな状況であれば消費税増税の見送りの判断をされるのか、お答えください。
 最後に、補正予算についてお伺いします。
 報道では、総理は、消費税増税も視野に今年度の補正予算を編成する方針を固められたやにも伺っております。消費税増税のために補正予算を編成するのは本末転倒のようにも思いますが、その検討状況と規模感について教えていただきたいと思っております。
 今回の臨時国会は、何か野党は揚げ足取りばかりをしているという世間の批判もあるようですが、みんなの党は、小さなこともやりますが、しっかりと大きな政策議論も重ねていきたいと考えております。安倍総理には真摯な御答弁をお願いいたしまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
#22
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 山田太郎議員にお答えをいたします。
 地域再生関連施策の検証、総括についてお尋ねがありました。
 今般の法案提出に当たっては、各省の地域活性化策に関する施策について関係閣僚会議で検証を行い、各種の施策をワンストップで運用できるように制度整備することとしたものであります。また、今後の政策の立案に当たっても、関連施策の検証、総括を行い、各省の縦割りを排除し、効果的、効率的な施策を実施してまいります。
 出生率の回復についてお尋ねがありました。
 政府においては、五十年後に一億人程度の安定した人口構造を保持することを目指しているところです。人口減少克服は待ったなしの課題であり、本法案に基づく総合戦略において、若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえるという観点から、効果の高い施策を盛り込み、力強く推進してまいります。
 まち・ひと・しごと創生総合戦略と地方版総合戦略についてお尋ねがありました。
 数値目標を含めた総合戦略の内容については、現在、創生会議等の場で議論を進めているところです。また、実効性のある地方創生のためには地方の発意が不可欠であり、各地方公共団体自らが危機意識を持って地方版総合戦略を策定していただく必要があります。国としては、地方版総合戦略の実施のために必要な支援策を検討してまいります。
 概算要求中の地域再生戦略交付金についてお尋ねがありました。
 御指摘の交付金は、既存の補助制度と一体的に活用することで効果が高まる事業を支援するものとして概算要求を行ったと承知しております。今後、予算編成過程において、地域の創意工夫による地域活性化策の実現を後押しする仕組みについて政府内で検討を進めてまいります。
 国家公務員の派遣についてお尋ねがありました。
 地域再生法改正案に盛り込んだ職員の派遣については、実際に現場を見ながらアドバイスなどを行うことが有効であることから、地域再生計画の作成から事業の実施に至るまでの各段階で、地方公共団体からの自主的かつ自発的な要請に応じて国の職員を地域に短期間出張させるものであり、御指摘のような事態になることはないと考えております。
 道州制と担当大臣についてお尋ねがありました。
 道州制の導入は、地域経済の活性化などを目指し、国と地方の在り方を根底から見直す大きな改革です。現在、与党において精力的に検討が重ねられており、議論が集約されていく過程において、政府としても、道州制を含め、地方に関するあらゆる政策を集中して所管する地方創生担当大臣を中心に連携を深め、取り組んでまいります。
 消費税率の一〇%への引上げ判断についてお尋ねがありました。
 消費税率の一〇%への引上げについては、冷静な経済分析を行った上で、どれくらい経済が回復しているか、さらに将来の見通しはどうか等について、経済状況等を総合的に勘案しながら、本年中に適切に判断するということに尽きると考えています。
 補正予算についてお尋ねがありました。
 補正予算については、まずは本年七―九月期のQEなど、各種の経済指標をよく見ていきたいと考えています。現段階で補正予算の編成を決定しているわけではありませんが、いずれにせよ、経済の状況等に慎重に目配りしてまいります。
 消費税率の一〇%への引上げについては、経済状況等を総合的に勘案しながら、本年中に適切に判断してまいります。
 以上であります。(拍手)
    ─────────────
#23
○議長(山崎正昭君) 儀間光男君。
   〔儀間光男君登壇、拍手〕
#24
○儀間光男君 維新の党の儀間光男でございます。
 会派を代表いたしまして、まち・ひと・しごと創生法等二法案に関して質問を行います。
 さて、顧みますと、我が国は池田内閣の下で所得倍増計画が実施されたことを機に、工業重視の政策が推し進められるようになりました。そのため、多くの労働力を地方に求めた結果、都市部への人口流入が大幅に増え、いびつとも言える一極集中型の社会が現出することになったと理解をいたしております。
 そんな中、昭和四十七年七月七日に誕生した田中内閣は、工業再配置と交通・情報通信の全国的ネットワークの形成をてこにして、人と金と物の流れを巨大都市から地方に逆流させる地方分散を推進することを主とする日本列島改造論を政策綱領として掲げ、国土の均衡ある発展を目指しました。日本列島改造論は、見方によっては地方創生の先駆的な役割とも言える政策だったと思います。
 また、昭和六十二年の十一月六日に誕生いたしました竹下内閣では、「素晴らしい国日本 私の「ふるさと創生論」」を政策のビジョンとしたことを思い出します。同ビジョンは、均衡ある多極分散型の国土の建設で、方法論としては、地方が知恵を出し、政府が助成することが基本とされておりました。
 今回、安倍内閣から提案されましたまち・ひと・しごと創生法を一読したとき、田中内閣の日本列島改造論や竹下内閣のふるさと創生論とオーバーラップをするものがありました。ただ、両論とも地方の創生は掲げてはいるものの、地方への権限の移譲や税財源に関しては全く明示されてなく、あくまでも政府主導による地方の創生だったと理解をするものであります。
 そこで、政府が提案いたしました創生法について考察をしますと、日本列島改造論やふるさと創生論と表現方法には違いがございますが、国土の均衡ある発展を図る意味では共通性があるのではないかと受け止めて理解しております。
 地方創生で最も重要な課題は、地方への統治機構の移譲と税財源の移譲ではないかと理解しておりますが、確かに、一九九三年、衆参両院の地方分権の推進に関する決議を受け、二〇〇〇年の地方分権一括法以降、少しずつではありますが、地方自治体への権限の移譲が進められてまいっております。
 本年の六月二十四日付け、地方分権有識者会議から出された「個性を活かし自立した地方をつくる 地方分権改革の総括と展望」の中で、改革は一日にして成るようなものではない、段階を追って積み上げていく、息の長い取組であるとの記述があります。また、同書の中のミッションとしては、個性を活かし自立した地方をつくるとされ、目指すべき方向としては、一、国と地方の役割分担の見直し(権限移譲等)を始め、五つの項目を挙げております。
 そこで、私が市長として地方自治に携わった経験から申し上げますと、創生法を実効あらしめるためには、先ほども指摘いたしましたが、地方への統治機構の移譲と税財源移譲が最も肝要だと思います。そのことについてどのような視点をお持ちか、考え方をお持ちなのか、安倍総理、石破大臣、それぞれ聞かせてください。
 今回提案されています同法案の概要を読ませていただきました。同法案の第十二条一項で、まち・ひと・しごと創生総合戦略の案の作成及び実施の推進に関することは政府が行うものと記述されております。
 そこで、同戦略の策定に向け、都道府県を含め市町村に至るまで、地域の実情はそれぞれ異なるものであります。ゆえに、同法案は地域の特性や特色を最大限に発揮できる仕組みでなければなりません。
 私は過去に、先ほど言いましたが、十二年間市長として地方行政に携わり、その基本は、地域が力を持つ、いわゆる地域力を掲げてまいりました。単体市における創生論であり、地域が良くなれば市町村が良くなる、市町村が良くなれば都道府県、国が良くなる、当たり前の論法であります。ここで言う地方主権だと考えております。
 以上の視点から、都道府県や市町村の意見が反映される仕組みになっているのかをお尋ねいたします。
 さらに、同法案の第九条は、都道府県は、それぞれ実情に応じた総合戦略を定めるよう努めなければならないとしております。したがって、創生法案の第九条の条文から言えることは、基本的には、政府の定めに基づき都道府県や市町村も総合戦略を策定することになりますので、都道府県や市町村からの意見聴取は極めて重要であると認識をいたしております。
 かかる観点から、政府の創生総合戦略は、都道府県や市町村の実情や実態に即し、柔軟性を持ち合わせるものと思うが、重ねて石破大臣の御答弁をいただきたいと思います。
 先ほども申し上げましたように、地方の創生を実現するには、地方への権限や税財源の移譲が伴わないと、政府依存型の地方創生事業になるのではないかと危惧します。
 思い起こせば、小泉内閣の下で行われた三位一体改革の目的は、一、国庫補助負担金の廃止削減、二、国から地方への税財源の移譲、三、地方交付税の見直しの三つの改革を同時に進める内容でございました。確かに、三位一体改革の中で地方自治体に対して三兆円の財源移譲はなされたものの、その反面、地方交付税は大幅に削減され、その影響で地方自治体が疲弊するという結果を招来したことは事実であり、記憶に新しいところでございます。
 また、当時、三位一体改革や地方分権に大きく関わったのは、現在我が党の片山虎之助当時の総務大臣でありました。その後任が現在の財務大臣の職にある麻生太郎議員でございました。
 後任の麻生大臣は、地方交付税を切り過ぎたという負い目があったのか、自ら首相に就任された二〇〇九年度予算の中に別枠で交付税を一兆円加算した経緯があります。地方への権限や税財源の移譲なくして地方分権や地方創生はあり得ないことを如実に物語っていると理解しておりますが、麻生財務大臣、当時を思い起こしながらお答えをいただきたいと思います。
 私は、真に地方創生を実現するのは、従来の画一的な施策では目的は達成できません。御承知のように我が国の地勢は縦長で、北海道から沖縄までそれぞれの文化や風土、言葉など多様に満ち満ちており、政府の画一的な施策では地方の特性を生かすことはできません。その結果がいわゆる金太郎あめとやゆされているところでございます。
 そのためにも、中央集権を排した地方分権と税財源移譲を積極的に進めることによってのみ地方創生は実現するものだと思いますが、安倍総理の所見を賜ります。
 政府が提案しております創生法の基本的視点は、政府の資料によりますと、一、若い世代の就労・結婚・子育ての希望の実現、二、東京一極集中の歯止め、三、地域の特性に即した地域課題の解決とされております。また、基本目標を実現するためには、一、地方への新しい人の流れを含め、五項目を集中的に検討を進め、改革を実行に移すとしています。
 確かに、過疎に歯止めが掛からない最大の要因は、まず、働く職場が乏しく、職を求めて地域から離れていくのが実情であります。遺憾ながら、地域ではなかなか産業が育たなかったのもまた事実であり、そのために過疎化を防止できなかったという実態もあります。創生法案を実効あらしめるために、省庁間でもかなりの方針や目標があると思われるが、それゆえに縦割り行政を排し、総合調整機能の強化や、必要に応じて権限の集中、あるいは権限の制限等々が必要とされる場合があると思われます。
 安倍総理はどのようなお考えをお持ちなのか、政府の方針と併せて御答弁をいただきたいと思います。
 最後になりますが、都道府県や市町村において創生事業を実現するためには、都道府県や市町村が主体性を持ち、自助努力でもって同事業に取り組むことが重要であり、決して政府主導であってはならないと私は認識いたします。
 政府の資料に目を通しますと、都道府県や市町村のまち・ひと・しごと創生総合戦略に関して、地域住民の参加、地方の発意と自主的な取組を基本とし、国がそれぞれ様々な面で支援していくとされておりますが、地方への権限の移譲と税財源問題を始め、政府における予算措置など、総理、政府の方針をお聞かせいただきたいと存じます。
 以上をもちまして質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
#25
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 儀間光男議員にお答えをいたします。
 地方への統治機構と財源の移譲についてお尋ねがありました。
 各地域の活性化策を推進するに当たっては、これまでの国主導のやり方ではなく、地方の個性ある取組を国が後押しすることを基本とし、地域への権限、財源等の移譲を促進するなど、地方分権改革についても力強く着実に進めていきます。地方への統治機構の移譲については、国と地方の在り方を根底から見直す大きな改革であると考えられ、更なる議論が必要であると考えます。
 地方分権と税財源移譲についてのお尋ねがありました。
 地方の創生は、地方の自主性、自立性を高め、地域自らの発想と創意工夫を生かし、地域の特性に即して課題を解決するという基本的視野に立って取り組む必要があります。安倍内閣では、地方の発意を重視しながら、国から地方への権限、財源等の移譲を促進するなど、地方分権改革を力強く着実に進めてまいります。
 地方創生を推進する上での総合調整機能強化等についてお尋ねがありました。
 地方創生を推進するためには、各省の縦割りを排し、地方の個性を尊重しつつ、国が支援するアプローチを取ることが必要です。このため、私の下に全閣僚をメンバーとするまち・ひと・しごと創生本部を創設しており、この本部で総合調整を行い、一元的、効果的、効率的に施策を推進してまいります。
 政府における地方の支援策についてお尋ねがありました。
 地方創生の推進は、自発的な発意に基づく地方の取組を国が後押しすることとしています。こうした観点に立って、地方への権限移譲を推進するとともに、財政面では、効果の高い政策を集中的に実施するため、地方自らが客観的な分析に基づき政策目標を設定し、政策目標の達成に向けた厳格な効果検証を行うことを前提に、必要な支援策を検討してまいります。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣石破茂君登壇、拍手〕
#26
○国務大臣(石破茂君) 儀間議員より、まち・ひと・しごと創生法案の実効性確保のための地方への統治機構の移譲と財源移譲についてのお尋ねをいただきました。
 地方創生を進めるに当たりましては、その地方のことを一番知っている地方自らが地域の特色を最大限生かした取組を行うことが重要であります。こうした取組に当たりましては、国による画一的な手法ではなく、地方の実態を踏まえた施策を支援することが必要であります。地方の取組を後押しするに当たりましては、地域への権限、財源等の移譲を促進するなど、地方分権改革につきましても力強く着実に進めてまいります。
 御指摘の地方への統治機構の移譲につきましては、民主党政権下の平成二十四年十一月、国の出先機関をブロック単位で移譲する法案が閣議決定されましたが、この法案に対して市町村から慎重な意見が表明された経緯があることも踏まえ、地方分権のみならず行政改革の視点も含め、何が地方にとって一番いいのかという観点から議論をいたしてまいります。
 次に、総合戦略についてのお尋ねをいただきました。
 まち・ひと・しごと創生本部において定めた基本方針では、地方の自主的な取組を基本とし、国はこれを支援することを基本姿勢の一つとし、個性あふれるまち・ひと・しごと創生のため、全国どこでも同じ枠にはめるような手法は取らないことといたしております。
 そのような取組に当たり、地方の御意見を十分に聞くことが重要であると認識しております。これまで、私の下に設置した基本政策検討チーム、私と地方六団体の代表者との間で開催した意見交換会、さらには国と地方の協議の場において、地方から様々な御意見を伺いました。また、私や副大臣、政務官などが積極的に地方へ赴き、現場の御意見をお聞きしておるところであります。本日午後には、政府主催で全国都道府県知事会議が開催されます。私も会議に出席し、地方創生の取組について全国の知事と懇談を行うことといたしております。
 今後も、様々な機会を捉え、地方公共団体の声に十分耳を傾けてまいります。
 なお、昨日の第三回まち・ひと・しごと創生会議で提示された総合戦略骨子案では、総合戦略を毎年定期的に見直し、必要な改訂を加えるとされており、必要に応じて柔軟に対応いたしてまいります。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣麻生太郎君登壇、拍手〕
#27
○国務大臣(麻生太郎君) 地方への権限や税財源の移譲と地方創生との関係についてお尋ねがあっております。
 現在、地方からの提案を基に権限移譲などの地方分権改革に取り組んでおり、こうした取組は地方創生にも大いに役立つと考えております。
 また、税財源の移譲との関係、いわゆる別枠加算についてのお尋ねがありました。これは地方分権への手当てというわけではなくて、あのときのリーマン・ショックによりまして地方税が大幅に減少する中、地方に配慮し、臨時異例の危機対応として通常の地方交付税に上乗せをしたものであります。
 その上で、地方創生の取組に当たって重要なことは、地方自らの創意工夫による自主的な取組を国が後押しすることを基本として、限られた税財源の中で効果的、効率的な施策を国と地方が協力して講じていくことではないかと考えております。(拍手)
    ─────────────
#28
○議長(山崎正昭君) 吉良よし子君。
   〔吉良よし子君登壇、拍手〕
#29
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。
 私は、日本共産党を代表して、まち・ひと・しごと創生法案及び関連法案について、総理に質問します。
 法案は、東京圏への人口の過度の集中を是正すべき課題として掲げ、総理は、地方を支える人材が東京に流出するとともに、出生率が低い東京への人口集中が我が国の人口減少につながっていると述べられました。
 ところが、衆議院での議論を通じて見えてきた真の狙いは、東京一極集中の是正などではなく、安倍内閣の成長戦略を進めるために、集約と活性化を掲げ、小泉内閣以来の地方構造改革を更に推進することではありませんか。
 具体的には、各地方に中枢拠点都市をつくり、そこに地域インフラや行政サービスを集約し、効率化の名の下で切り捨てる方向です。衆議院地方創生特別委員会による地方公聴会では、飯泉嘉門徳島県知事が、この間進められたいわゆる平成の大合併について、新しい市町村ができ上がった場合には中核部分と周辺部分ができる、その周辺部分が想定以上に疲弊をしてしまった、逆に合併をしなかったところはそれなりに頑張っていけたと述べています。石破大臣も衆議院で、数字を見れば事実と、合併が人口減少の原因であることを認めました。総理もこの事実を認めますか。
 これ以上集約と活性化が推進されたら、地方拠点都市への一極集中が進み、地域内格差は更に拡大し、中山間地の疲弊がより加速するのではありませんか。答弁を求めます。
 ここで、まず、地方活性化の基本である農業の振興について伺います。
 農業、農村は今、長く続いた自民党政治の下で崩壊の危機にさらされています。先進国で最低水準に落ち込んできた食料自給率はどんどん下がり、国土の荒廃が進んでいます。総理の言う農地の集積、企業の参入などを進めれば、農村集落は崩壊が進み、決して活性化することはありません。
 日本の農業と食料自給率を立て直すには、農家の選別をやめ、大小多様な農家の維持に全力を注ぐことです。それでこそ集落も農地も維持されます。こうした地域農業を支える担い手を応援すること、新規就農者を増やすための特別の努力を行うこと、農協や農業関係団体が農業振興と農村社会の維持に果たしている役割を正しく評価し重視すること、そして株式会社などの農地利用を厳しく監視することこそ必要ではありませんか。
 日々地域に向き合っている全国町村会は、産業としての農業の生産性や効率性の向上のみに着目した農業振興施策は、時として農村振興の阻害要因になり得る、水田農業において、規模拡大による大規模農業者への農地集約を無秩序に進めていくことは、地域の働く場やコミュニティーの場を喪失させることになりかねず、ひいては農村人口の減少を加速させることが懸念されると厳しく指摘しています。総理、これらの声にこそ謙虚に耳を傾けるべきではないのですか。
 まして、TPPに参加して、アメリカやオーストラリアなどの外国の農産物に日本の市場を明け渡すことは最悪の選択です。地方創生どころか日本農業は壊滅的な打撃を受けることは目に見えています。総理は、今こそTPP交渉からの撤退を決断すべきではありませんか。
 安心して地方に住み続けるためには、地域医療と介護の充実は不可欠です。ところが、さきの国会で成立した医療・介護総合法は、国の責任を地方に押し付け、住民をサービスから追い出そうとするものです。
 医療では、各医療機関からの病床機能報告を求め、医療圏ごとの必要量が地域医療ビジョンに示されようとしています。こうして地域を超えた病床、ベッドの集約が進められれば、これまで以上に必要な医療を受けられない地域が広がってしまうのではありませんか。
 介護についても、政府は、医療・介護総合法に基づき、要支援者の訪問介護、通所介護を介護保険給付から外し、市町村に押し付けました。その上、厚労省が示したガイドライン案は、費用の効率化の名の下に介護給付費の抑制を市町村に要求しています。これは、専門的な介護サービスをできるだけ受けさせないようにする認定に至らない高齢者を増加させるものです。既に予防モデル事業に名のりを上げた自治体で行われているように、要支援者はサービスからの卒業を強引に押し付けられる、介護からの強制退学を迫られようとしています。
 地域の医療・介護サービスを切り捨てて、地方の創生などあり得ないのではありませんか。答弁を求めます。
 総理は、繰り返し若者に夢と希望とおっしゃいます。しかし、九〇年代からの労働法制の連続改悪によって、不安定、低賃金の雇用、ブラック企業などが横行し、夢や希望を奪われているのが今の日本の若者です。内閣府の調査では、非正規雇用の状態にある若者ほど結婚や育児の将来像を持てずにいます。それでも、地方でなら人間らしく働きたいという願いを実現できるのではないかと地方回帰を選ぶ若者が増えているのです。今重要なのは、この若者の就労への不安を取り除くこと、労働者派遣法の改悪はきっぱりとやめ、地方における正社員雇用の増大や最低賃金の引上げに取り組むことではありませんか。
 法案では、結婚、出産又は育児についての希望を持つことができる社会が形成されるよう環境整備を図ると言いますが、出産一つ取っても深刻な事態になっています。
 日本産科婦人科学会によれば、産科医の不足が進み、福島県を始め九県では今後回復の見通しも立たない危機的状況に陥っていると指摘されています。さらに、日本産科婦人科学会と日本産婦人科医会の試算によれば、十年後の二〇二四年、お産を扱う施設で働く分娩医が急減し、態勢を維持することが困難と報じられています。産科医が全国で最も少ない高知県では、健診を受けるために妊産婦が五十キロも離れた場所から車で一時間以上掛けて高知市まで通う、場合によっては県外で出産せざるを得ない状況もあるのです。
 総理、この事態を打開するための具体的な計画と目標はあるのですか。それなくしてどうして結婚、出産、育児について希望を持つことができるのか、答弁を求めます。
 重要なのは子育て支援です。
 国の支援が不十分な中でも独自に努力している自治体もいます。島根県邑南町では、日本一の子育て村をスローガンに、第二子以降の保育料を無料にし、中学校卒業までの医療費無料などの取組で、若い世代、とりわけ子育て世代の三十代の移入が増え、注目を集めています。去る十月二十四日には、全国市長会が「目指せ出生率アップ!」を掲げ、全国一律に子供の医療費無償化、保育料、幼稚園授業料負担の軽減、産科、小児科等の地域医療の充実を求める国への緊急アピールを発表しています。
 総理、本気で地方での人口減に歯止めを掛けるつもりなら、こうした自治体の取組や市長会の要求に応え、保育料の無料化、子供の医療費の無料化に国として踏み出すべきではありませんか。
 最後に、消費税の一〇%への引上げについてです。
 消費税の八%への増税と今進行している円安による生活物資と燃料代の上昇は、地方で暮らす人にとって重い負担になっています。地方活性化に逆行する消費税一〇%への引上げは断念するよう強く求め、質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
#30
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 吉良よし子議員にお答えをいたします。
 集約と活性化による地域内格差の拡大等についてお尋ねがありました。
 地方創生は、中山間地、地方都市、大都市など、地域の特性に応じた課題解決を基本的な視点に掲げて取り組むこととしており、特定の地域の切捨ては考えておりません。
 また、御指摘の石破大臣の答弁は、市町村合併と人口減少の関係について分析が必要である旨を述べたものと承知しています。
 農業の振興についてお尋ねがありました。
 我が国農業の成長産業化を図るため、農地集積や担い手の育成確保などの改革を進めています。特に、担い手が不足している地域においては、リース方式で参入した株式会社を含め、担い手に農地を集積、集約化することによって、より効率的な農業経営の実現が図られると考えております。さらに、農協の抜本改革にも取り組んでまいります。また、日本型直接支払の実施により、担い手の規模拡大と同時に、小規模農業者も含めた地域住民が六次産業化に共同で取り組みやすくするものと考えております。
 こうした改革を通じて、農業を若者に魅力ある成長産業とするとともに、地域の活性化を併せて図っていきたいと考えております。
 TPP交渉についてお尋ねがありました。
 TPP交渉については、交渉が最終局面を迎えている中、交渉からの脱退について言及することは不適切と考えます。
 いずれにせよ、守るべきは守り、攻めるべきものは攻めることにより、国益にかなう最善の道を追求していく考えです。
 地域の医療・介護サービスについてのお尋ねがありました。
 医療・介護総合確保推進法では、国民が住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるよう、都道府県が地域医療構想を策定し、医療ニーズに応じた医療提供体制を整備することとしています。また、予防給付の見直しは、訪問介護等を地域の実情に応じて市町村が実施する事業へ見直すものであり、サービスの抑制ありきで行うものではありません。このように、地域の医療・介護サービスを切り捨てるとの御指摘は当たりません。
 労働者派遣法の改正等についてのお尋ねがありました。
 今回の労働者派遣法改正法案では、期間制限の在り方を分かりやすいものに見直すとともに、派遣労働者の雇用の安定、保護等を図るものであります。あわせて、キャリアアップ助成金等による正社員雇用の確保、最低賃金の引上げに向けた環境整備等を行うことにより、若者の就労への不安を取り除き、安心して働くことのできる環境づくりに取り組んでまいります。
 産科医の確保と保育料、子供の医療費の無料化についてのお尋ねがありました。
 産科医の確保については、地域枠を活用した医学部入学定員の増加、医師不足病院に医師の派遣等を行う事業等を通じ、地域の実情に応じた取組を進めてまいります。
 また、保育料や子供の医療費については、保育料減免や医療費自己負担の軽減等に取り組んできていますが、これらの無料化については、財源の問題もあることから、慎重な検討が必要と考えています。
 消費税率の一〇%への引上げについてお尋ねがありました。
 消費税率の引上げは、社会保障制度をしっかりと次世代に引き渡し、子育て支援を充実していくためのものであります。他方、引上げにより景気が悪化して、税収も増加しないという事態に陥ることは避けなければなりません。経済再生と財政健全化を両立させながら、景気回復の実感を全国津々浦々にまで届けてまいります。
 消費税率の一〇%への引上げについては、経済状況等を総合的に勘案しながら、本年中に適切に判断してまいります。
 以上であります。(拍手)
#31
○議長(山崎正昭君) これにて質疑は終了いたしました。
     ─────・─────
#32
○議長(山崎正昭君) 日程第一 経済上の連携に関する日本国とオーストラリアとの間の協定の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。外交防衛委員長片山さつき君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔片山さつき君登壇、拍手〕
#33
○片山さつき君 ただいま議題となりました日本国とオーストラリアとの経済連携協定につきまして、外交防衛委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 この協定は、我が国とオーストラリアとの間において、物品及びサービスの貿易の自由化及び円滑化を進め、投資の機会を増大させ、食料供給、エネルギー及び鉱物資源、自然人の移動、競争及び消費者の保護、知的財産、政府調達等の幅広い分野での枠組みを構築すること等について定めるものであります。
 委員会におきましては、本協定締結の経済的・戦略的意義、牛肉や砂糖など農産品貿易の自由化による我が国の農業への影響、食料やエネルギー・鉱物資源の安定供給に係る章が設けられた意義、本協定に定める特恵的な市場アクセス見直しの在り方、TPP交渉の妥結が本協定に及ぼす影響等についての質疑が行われたほか、農林水産委員会との連合審査会を開会いたしました。その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終え、討論に入りましたところ、日本共産党の紙委員より反対、自由民主党及び公明党を代表して自由民主党の三木理事より賛成する旨、それぞれ意見が述べられました。
 次いで、採決の結果、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#34
○議長(山崎正昭君) これより採決をいたします。
 本件の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#35
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#36
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十二  
  賛成             二百六  
  反対              十六  
 よって、本件は承認することに決しました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#37
○議長(山崎正昭君) 日程第二 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。厚生労働委員長丸川珠代君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔丸川珠代君登壇、拍手〕
#38
○丸川珠代君 ただいま議題となりました法律案につきまして、厚生労働委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、最近の海外における感染症の発生の状況、国際交流の進展、保健医療を取り巻く環境の変化等を踏まえ、感染症予防対策の推進を図るとともに感染症の蔓延を防止するため、中東呼吸器症候群の二類感染症への追加、感染症に関する情報の収集に関する規定の整備、一類感染症等の患者等からの検体の採取等の制度の創設等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、感染症に関する医療提供体制の整備の必要性、患者等からの検体採取等における手続の在り方、バイオセーフティーレベル4施設の稼働に向けた取組状況等について質疑を行うとともに、参考人より意見を聴取いたしましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#39
○議長(山崎正昭君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#40
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#41
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十一  
  賛成            二百二十  
  反対               一  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#42
○議長(山崎正昭君) 日程第三 鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特別措置に関する法律の一部を改正する法律案(農林水産委員長提出)を議題といたします。
 まず、提出者の趣旨説明を求めます。農林水産委員長山田俊男君。
    ─────────────
   〔議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔山田俊男君登壇、拍手〕
#43
○山田俊男君 ただいま議題となりました法律案につきまして、農林水産委員会を代表して、その提案の趣旨及び主な内容を御説明申し上げます。
 鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特別措置に関する法律は、鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための施策を総合的かつ効果的に推進し、もって農林水産業の発展及び農山漁村地域の振興に寄与することを目的として、平成十九年に制定された後、平成二十四年に一部改正が行われ、市町村による被害防止計画の策定、鳥獣被害対策実施隊の設置、鳥獣の捕獲等に関わる人材の確保、猟銃の操作及び射撃の技能に関する講習の特例等の施策が実施されてまいりました。
 この猟銃の操作及び射撃の技能に関する講習の特例は、銃砲刀剣類所持等取締法の猟銃所持許可の更新等の申請をした場合における同法の技能講習に係る規定の適用を除外するものであり、特定鳥獣被害対策実施隊員については、当分の間、適用を除外することとされておりますが、それ以外の被害防止計画に基づく対象鳥獣の捕獲等に従事する者については、本年十二月三日までの間、適用を除外することとされております。
 しかしながら、被害防止計画を策定する市町村の数は本年四月末時点で千四百一にまで増える一方で、鳥獣被害対策実施隊を設置する市町村の数は同月末時点で八百六十四にとどまっており、被害防止計画に基づく対象鳥獣の捕獲等を進めるに当たり、特定鳥獣被害対策実施隊員以外の猟銃を使用して捕獲等に従事する者に頼らざるを得ない市町村もいまだ少なくない状況となっております。
 本法律案は、このような現状に鑑み、特定鳥獣被害対策実施隊員以外の被害防止計画に基づく対象鳥獣の捕獲等に従事している者についての猟銃の操作及び射撃の技能に関する講習に係る特例の期限を二年延長し、平成二十八年十二月三日までとするものであります。
 以上がこの法律案の提案の趣旨及び主な内容であります。
 なお、本法律案は、農林水産委員会において全会一致をもって委員会提出の法律案とすることに決定したものであります。
 何とぞ速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#44
○議長(山崎正昭君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#45
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#46
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十一  
  賛成            二百二十  
  反対               一  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#47
○議長(山崎正昭君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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