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2014/06/04 第186回国会 参議院 参議院会議録情報 第186回国会 消費者問題に関する特別委員会 第8号
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2014/06/04 第186回国会 参議院

参議院会議録情報 第186回国会 消費者問題に関する特別委員会 第8号

#1
第186回国会 消費者問題に関する特別委員会 第8号
平成二十六年六月四日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十八日
    辞任         補欠選任
     柘植 芳文君     西田 昌司君
     河野 義博君    佐々木さやか君
 六月四日
    辞任         補欠選任
     石井みどり君     羽生田 俊君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         行田 邦子君
    理 事
                青木 一彦君
                猪口 邦子君
                太田 房江君
                金子 洋一君
                魚住裕一郎君
    委 員
                石井みどり君
                尾辻 秀久君
                金子原二郎君
                島田 三郎君
                鶴保 庸介君
                西田 昌司君
                羽生田 俊君
                三木  亨君
                山田 修路君
                江崎  孝君
                加藤 敏幸君
                斎藤 嘉隆君
                森本 真治君
               佐々木さやか君
                清水 貴之君
                山田 太郎君
                大門実紀史君
                福島みずほ君
                主濱  了君
                谷  亮子君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全)
       )        森 まさこ君
   副大臣
       内閣府副大臣   岡田  広君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        福岡 資麿君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
   政府参考人
       内閣府消費者委
       員会事務局長   黒木 理恵君
       警察庁長官官房
       審議官      宮城 直樹君
       消費者庁次長   山崎 史郎君
       消費者庁審議官  川口 康裕君
       消費者庁審議官  菅久 修一君
       総務省自治行政
       局公務員部長   三輪 和夫君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○不当景品類及び不当表示防止法等の一部を改正
 する等の法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(行田邦子君) ただいまから消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る五月二十八日、河野義博君及び柘植芳文君が委員を辞任され、その補欠として佐々木さやか君及び西田昌司君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(行田邦子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 不当景品類及び不当表示防止法等の一部を改正する等の法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府消費者委員会事務局長黒木理恵君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(行田邦子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(行田邦子君) 不当景品類及び不当表示防止法等の一部を改正する等の法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○三木亨君 皆さん、こんにちは。自由民主党の三木亨でございます。
 本日はこのような機会を与えていただきまして、委員長を始め委員の皆様方、また我が自民党の皆様方に御礼申し上げます。
 早速質問の方に移らせていただきます。
 いよいよ、FIFAワールドカップ二〇一四ブラジルが近づいてまいりました。日本代表はC組での対コートジボワール戦、これが初戦でございます。たしか六月の十五日の午前中だったと思いますけれども、私は正午から予定があったので、それまで何とか見ようと努力しておるところでございますけれども、日本から見ますとちょうど地球の裏側になるブラジルで開催される熱い戦いに今世界中が目を向けているところでございます。
 また、我が日本においても、二〇二〇年には東京オリンピックの招致が決まるなど、既にこれに向けた準備が進められようとしております。この招致に際しましておもてなしという言葉が流行語になりましたが、私たち日本人はこのもてなしの心を非常に大事にしている国民であります。私は四国の出身でございますけれども、四国には遍路文化というものがございます。お遍路さんが八十八か所のお寺さんを回るんですが、その間に喉の渇いたお遍路さんにお茶をお出ししたりお菓子を食べてもらったり、これを我々はおもてなしと呼んでおりまして、お遍路さん文化にくっついて、このおもてなし文化、四国にも非常に深く根付いておるものでございます。
 そして、このような折の平成二十五年、つまり去年の十二月、日本人のもてなしの土台となっている和食が日本人の伝統的な食文化であるとして、ユネスコの無形文化遺産に登録されました。和食は自然を尊ぶという日本人の気質に基づいた食に関する習慣と位置付けられており、一汁三菜を基本とするバランスの取れた食習慣であり、今や日本食は世界中で注目を集めております。
 私の郷土徳島では、この日本食の代表となる食材の一つである、豊かな鳴門の海の自然の恵みにより育まれた鳴門わかめというものがございます。しかし、過日、この私の郷土を代表する食品である鳴門わかめのブランドを脅かす事件が発生いたしました。
 本日皆さん方にお配りさせていただいております資料の方に新聞記事ございますけれども、この鳴門わかめの加工業者が、価格が地元産ワカメの五分の一程度と言われる中国産のワカメを仕入れ、鳴門わかめと偽って産地を偽装して販売し、この事実をつかんだ県の告発を受けて、五月二十八日に景品表示法及び不正競争防止法違反の疑いで逮捕される事件が発生いたしました。
 現在、消費者庁におかれましても、景品表示法の改正への取組、また食品表示法の本格施行に向けて準備が着実に進められているところであると伺っておりますけれども、今回の徳島での逮捕事案の中に改善すべき具体的な問題があると考え、私自身調べてまいりました。
 内容を調べてみますと、平成二十一年に農林水産省徳島農政事務所、今の徳島地域センターでございますけれども、鳴門わかめとして売られているが外国産ではないかと情報提供があり、徳島県が問題となったワカメ加工品の安定同位体比分析による多変量解析等による産地判別分析を行ったところ、これが鳴門ワカメではないというふうな結果が出ました。県の方が検査結果に基づいて事業者の調査に入っても、事業関係帳簿や書類、とりわけ原産地表示の根拠になる書類を整備、保存していなかったために、再三にわたり指導を行ったようですが、聞き入れられないことから、JAS法に基づいて、平成二十三年六月と平成二十四年の十一月に表示根拠書類の整備、保存不備について指導、公表を県の方から行っております。しかし、再三の指導にもかかわらず、更に改善が見られないことから、二〇一三年の一月二十八日に県が警察当局にJAS法違反の疑いで告発を行っております。これを受けまして、徳島県警での捜査の結果、この五月二十八日、鳴門わかめ等の製造事業者の代表者ら三名がJAS法違反及び不正競争防止法違反の疑いで逮捕されたところでございます。
 現在のJAS法では、十九条の十三の一項又は二項の規定により定められた品質に関する表示の基準において表示すべきこととされている原産地についての虚偽の表示をした飲食料品を販売した者は、二年以下の懲役又は二百万円以下の罰金と定められております。
 また、不正競争防止法でも、法二十一条二項五号により、商品若しくは役務若しくはその広告若しくは取引に用いる書類若しくは通信にその商品の原産地、品質、内容、製造方法、用途若しくは数量又はその役務の質、内容、用途若しくは数量について誤認させるような虚偽の表示をした者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科するとされております。
 それぞれの法には不正を抑止するためにこのような定めがありますけれども、産地偽装により得られる不当利得が大きければ、このような罰則規定では十分な抑止効果が働きません。
 事実、今回のワカメ偽装事案においても、分かっているだけでも平成二十年から今年の一月二十五日までの約六年間に約三百七十トン、内訳でしますと、鳴門産のワカメも百三十トンあったそうでございますけれども、残りの二百四十トンは鳴門産以外、これが混入されていたそうでございます、を仕入れて、約三百トン、このうち販売しまして、三億円を売り上げていたと言われております。仕入価格は約五分の一と言われる中国産をこの鳴門産以外のところで使っていたとすれば、罰金額の数十倍もの利益を得ていたものと推測されます。これでは、五百万円の罰金を払ってでも、一生暮らせるような利益があるんだったら、犯罪に手を染めてでもと考えてこのようなことをする人がいても不思議ではありません。
 今回のワカメ産地偽装問題だけではなく、今、日本には次々といろいろな産地偽装に係る事件が発生して、それが後を絶ちません。法律で定める場合には、善良な事業者が故意ではなく知識不足の結果として偽装となる場合なども考慮が私は必要だとは思いますが、この問題を未然に防ぐためには、単に事業者の倫理、モラルだけに頼るのではなく、消費者目線できちんとこれを抑止する厳しい仕組みづくり、これが必要ではないかというふうに考えています。
 そこでまず、このような仕組みづくりについて今現在どのような検討が行われているのかということをお伺いさせていただきたいと思います。つまり、今現在、景品表示法の改正において、課徴金制度の導入に関する政府の措置として、課徴金制度の導入を目指し、森大臣直轄の下に制度導入の検討が行われていますけれども、今現在どういう状況にあるのか、いま一度御説明いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
#7
○国務大臣(森まさこ君) 委員御指摘のとおり、不当な利得を剥奪していく、このことによって、不当表示事案により違反事業者が得た利益を剥奪して不当表示への抑止力を高める仕組み、その一つとして課徴金制度が考えられます。この課徴金制度を積極的に導入したいと私は考えております。
 そのために、消費者庁設置以来初めてとなる諮問を消費者委員会の方にいたしました。その諮問に応える形で、現在、消費者委員会において専門調査会を設置をしていただきまして御議論をいただいております。課徴金制度について御議論いただいております。それと同時並行的に、消費者庁に大臣室直轄の課徴金制度検討室を置きました。こちらにおいて制度の詳細について検討をさせているところでございます。
 その検討の内容でございますが、課徴金制度の在り方に関し、消費者委員会においては、いわゆる不実証広告に対しても課徴金制度に見合った手続規定を設けることとしてはどうかですとか、賦課金額につき一定の算定基準を設ける、賦課要件に主観的な要素を盛り込む、違反事業者が自主的対応を取った場合に課徴金金額から一定額を控除するといった方向で議論が進んでおりまして、現在は取りまとめ案について答申に向けて大詰めの段階に入っております。
 消費者庁としては、その近々予定される消費者委員会からの答申を踏まえて、適切な制度設計となるように更に検討を加えまして、できる限り早期に課徴金制度導入に係る法案を提出したいと思っております。
#8
○三木亨君 ありがとうございます。
 早々に、様々な業界、また立場の方からの御意見を取りまとめていただいておると思いますけれども、早々にこの取りまとめを行っていただいて、やり得、また逃げ得を許さないような制度を一日も早く立ち上げていただきまして、国民の健全な消費生活の確保と優良事業者の育成につなげていただきたいというふうに考えております。
 最初に張り切って長く書き過ぎたので、自分でしゃべって半分も時間を使ってしまいました。少しだけ急いでやりたいと思います。もし最後までたどり着かなかったら、消費者庁の皆さん、ごめんなさい。行きたいと思います。
 では次に、今回の徳島における鳴門わかめ偽装事案については、問題の発覚から指導、告発に至る経緯が非常に時間が掛かっております。また、告発から立件、逮捕に至るまでについても非常に時間を要しているように感じられます。これについても、徳島県に私が聞きましたところ、偽装の手口が巧妙であるとともに、証拠となる書類、帳簿がなく、調査が難航したためこのように時間が掛かったんだというふうに聞いております。具体的な調査の裏付けを行うためには、これらの証拠となる書類あるいは帳簿を保管させるとともに、科学的な根拠というものも必要になってまいります。例えば、食品衛生法では食品の規格基準が明確に定められておりまして、その科学的な検査方法についても工程表として定めがあり、各検査機関がその工程表に基づき科学的検査を行うことができる仕組みがございます。
 そこで、このような具体的な事案から私は次の二点を提案させていただき、御意見を伺いたいと思います。
 まず一つ目は、食品表示法において、原料原産地表示をする書類の整備、保存を努力規定ではなく義務規定とするべきではないかと考えますけれども、御意見をお伺いしたいと思います。
 二点目といたしまして、さらに、産地偽装等を防止するためには、科学的な検査手法の確立を図り、法的な位置付けを行ってはどうかと考えますけれども、これについても御所見をお伺いしたいと思います。
 二点併せてよろしくお願いいたします。
#9
○政府参考人(菅久修一君) お答え申し上げます。
 まず、御指摘の事業者に対して取引書類の整備、保存を義務付ける制度ということでございますが、これはいわゆる食品トレーサビリティーと言われるものに当たることになりまして、現在、我が国では米と牛肉についてはそれぞれ個別法で義務付けをしているということでございます。一方、現行のJAS法では、今お話ありましたとおり、加工食品品質表示基準におきまして、事業者が遵守すべき事項といたしまして、その加工食品の品質に関する表示を適正に行うため必要な限度において、表示に関する情報、これが記載された書類を整備し、保存するよう、努力義務として規定しております。これは、表示の適正化の確保のための監視指導の際の必要性や、事業者の負担でありますとか実行可能性などを勘案して、事業者の努力義務としているというものでございます。
 また、科学的な検査手法についてでございますが、御指摘の産地を判別するための科学的な分析につきましては、独立行政法人農林水産消費安全技術センターが行っておりまして、農林水産省が産地偽装等の取締りの調査に当たりまして必要に応じてこうした分析結果を活用しているというふうに聞いております。このように、科学的な分析手法、これは産地偽装の検証に有効ではございますけれども、指示等の行政措置を講じる場合の根拠といたしましては、更にいわゆる必要な証拠書類、こうしたことを調査、確認する、そうした、社会的検証と呼んでおりますが、そうしたことも併せて実施することが必要になるものと考えております。このため、科学的分析、これは調査の有力な手法でございますが、これをどういうふうに法律上位置付けるかということにつきましては慎重な検討が必要かと考えております。
 消費者庁といたしましては、これからも引き続き農林水産省と協力いたしまして、表示の適正化に向けて適切な監視指導を行っていきたいと考えております。
#10
○三木亨君 ありがとうございます。
 現状での適正な運用の仕方とか、現在の法律もあるんでしょうけれども、過剰にやはり事業者に負担が掛かってもこれは私はいけないと思うので、零細でごく真面目に頑張っている事業者さんもいらっしゃると思うので、過剰な負担を掛けたり、あるいは非常に、何というのか、威嚇的な法運用になってもいけないと思いますので、またその辺はバランスを取りながら見ていただく。また、将来的にこれがなくならないとなると、もしかしたら義務規定ということも必要になるかと私は考えますけれども、よろしくお願いします。
 また、具体的な制度を導入していただきまして、国民の消費生活はもとより、真面目な事業者を守るとともに、そして何より今回の事案では鳴門わかめというブランドが問題になっております。このブランドを確立するためには、非常に長期間の努力と多くの関係者の熱心な熱意というものが必要になってきます。非常に長い年月が掛かりますけど、ブランドが崩壊するのは一日で済みます。こういったブランドの保護の面からもしっかりと具体的な制度を導入していただくことが必要かと思いますので、しっかりと取り組んでいただきたいということをいま一度お願い申し上げたいと思います。
 最初のブラジル・ワールドカップのくだりが本当に要ったのかどうか、必要だったのかどうか、自分で甚だ疑問になってまいりましたが、前を向いて行きたいと思います。
 次に、今般の景品表示法改正の一番のポイントは、都道府県に不当表示に対する措置命令権限を付与することだというふうに私は認識しております。これにより景品表示法の執行力の強化が期待されるところでございますけれども、先般の五月二十三日の当委員会の参考人質疑において、我が党の尊敬する青木理事の質問に対しまして神戸大学の中川参考人は、措置命令権限が付与されると、措置命令は訴訟の対象になるということで、むしろ都道府県が余り動かなくなるという心配をしている、ローカルなものは消費者庁がやってはいけないとは書いていないので、むしろ消費者庁が積極的に命令を打つことによって、県民がなぜうちの自治体は何もしないのかと世論で後押ししていくということで都道府県の執行レベルを上げていくこと、これも必要なのではないかというふうに述べていただいております。
 このような都道府県が措置命令の執行を控えるのではないかという懸念に対する消費者庁の見解と、都道府県が措置命令を執行する上での消費者庁の役割についてお伺いいたします。
#11
○政府参考人(菅久修一君) お答え申し上げます。
 都道府県知事に対しまして措置命令権限等を付与するということでございます。
 これにつきましては全国知事会からの要望に応えるものでもございまして、また本法案では、都道府県知事に対しまして措置命令権限とともに、措置命令の立証の負担を軽減いたします合理的根拠提出要求権限も付与することを予定しております。このことによりまして執行の効率化が図られることを期待しているところでございます。
 また、消費者庁としましては、本法案によりまして都道府県の意識の変化も期待できるということを踏まえまして、むしろ積極的に景品表示法違反に対処して消費者利益の確保に取り組んでいただけるよう、都道府県に対してより一層の支援を行っていく必要があると考えております。
 具体的には、過去の執行事例の周知でありますとか、消費者庁による研修の実施、また実際に事案を取り上げる際には具体的な審査手法や事務処理手続などの法執行に関するノウハウの提供、そうしたことに取り組んでいきたいと考えております。こうした取組によりまして、都道府県についての御懸念、そういうことが生じないようにしていきたいというふうに考えております。
#12
○三木亨君 コメントをいただいた分では心配ないということでございますけれども、しっかりと行く末を見守っていただいて対処していただきたいと思います。
 時間がないので、最後の質問に参ります。
 今般の消費者安全法の改正についてお伺いいたします。
 今般の改正により、高齢者の被害を防止するため、消費者安全確保地域協議会を設置して行政機関と民間機関が協働して高齢者の見守り活動を行うこととしております。地域協議会においては、被害を未然に防止する必要があるため、高齢者等の被害に遭いやすい方々の情報を構成員が共有することとなりますけれども、同時に、それらの情報が外部に漏えいしないようにしっかりとした情報保全策を取らなければなりません。
 五月二十八日の当委員会の参考人質疑におきましても、東京大学の山本先生から、この個人情報の保護と利活用のバランスの取り方は極めて難しい問題であるが、これは各自治体の現場で条例に基づいて議論をして決めるべき事柄であると思われる、国がサポートをし、自治体相互で情報、意見の交換をして克服していくべき問題ではないかと考えていると述べられておられますけれども、各地の自治体においては情報の活用と保全を両立しなければならないという難しい問題を解決しなければいけませんけれども、消費者庁はこれをどのようにサポートしていくお考えなのか、お聞かせ願いたいと思います。
#13
○政府参考人(川口康裕君) 見守り活動が適切に行われるためには、個人情報の利用と保護の双方のバランスを図ることが重要だと考えております。山本参考人が述べられましたように、これにつきましては各地方公共団体がその実情に応じて定めていただくべきことでございまして、本法案でも協議会の組織及び運営に関し必要な事項は協議会が定めるとしているところでございます。
 個人情報保護に十分注意を払う一方、必要な情報共有が行われるよう、消費者庁におきましてガイドラインの作成を行うとともに、先進事例の情報提供を行いまして、地方公共団体で適切かつ有効な取組が行われるよう支援してまいりたいと考えております。
#14
○三木亨君 私の質問は以上でございます。ありがとうございました。
#15
○江崎孝君 民主党の江崎でございます。
 私は張り切って質問をいっぱい用意してきましたので、早速入らせていただきたいと思います。
 まず、私は、消費生活相談員の新しい資格要件、試験制度含めて、それについて絞って質問させていただきます。
 まず、なぜ消費生活相談員の職を法定化する必要があるかということなんですけれども、私は、消費者庁には誰もがどこでも質の高い相談を受けることができるというまず体制づくりを全国で展開する責任がある、このことはもう御承知のとおり。つまり、相談、あっせんを円滑に行える環境を整えなければならないということですけれども、そのためには、相談員さんが相手事業者の方と対でやるわけですけれども、相談員の資格を法律で明確化した方が格段に相談員さんの活動がしやすくなる。一方で、相談員さんの数も少ない。そういう意味で質の向上と人数を確保しなければならない。
 以上言った二つ、三つぐらいの点、この目的、それをやらないと、消費者庁の、誰もがどこでも質の高い相談を受けることができるという、そういう体制づくりはできないと思うんですね。
 私はそういう理解をしておりますけれども、この職の法定化、新たな資格試験制度を創設するという意味合いにおいて、そういう理解でいいかどうか、大臣の見解をお聞きします。
#16
○国務大臣(森まさこ君) 委員御指摘のとおりでございまして、相談員の法律における資格の位置付けが不明確であるため、現場において事業者や消費者からどのような資格を有しているか問われても納得を得られない場合がありまして、十分なあっせん等を行えないなどの問題がございますので、そういった相談やあっせんをより効果的に行うということを目指しまして法律的に位置付けるとしたものが目的の一つでございます。
 また、質だけではなく量の確保も不可欠でございますので、資格試験として整備をし、質と量の両方を確保するという要請に十分配慮してまいりたいと思います。
#17
○江崎孝君 非常にそういう重要な目的があるわけですけれども、そうであるとするならば、相談員さんの質と量の確保という観点からいうと、試験制度そのものがどういう試験制度になるかというのが、やはり現在の相談員さん、あるいはこれから相談員になろうとする皆さんたちの一番の不安でもあるし、知りたいところだというふうに思うんですけれども、現行の消費生活専門相談員や消費生活アドバイザーという三資格ありますけれども、それらを取得する試験よりも新しい試験制度というのはどのような状況になるか、もっと難しくなるのかあるいは易しくなるのか、どういう状況で作成しようと思われているのか、お聞きします。
#18
○政府参考人(川口康裕君) お答え申し上げます。
 現在、消費生活相談員につきましては、内閣府令で消費生活専門相談員、消費生活アドバイザー、消費生活コンサルタントの三つの資格とその資格付与団体が限定列挙されている状況でございます。その資格が指定されるに足るとされました判断の要件、指定の手続、資格により確認される消費生活相談員に求められる知識及び技術の内容、資格付与団体に対する国の関与の仕組みは法令上定められていないところでございます。
 このため、本法案では、消費生活相談員の資格試験を内閣総理大臣の登録を受けた試験機関が行うことといたしまして、試験実施機関となるための要件、手続を法律で規定いたしまして、その要件を満たす機関であれば、あらかじめ数を定めることなく、試験を実施できることとしております。
 また、実施しなければならない試験科目、試験委員等を法律に規定することにより、いずれの登録試験機関による試験であっても、消費生活相談員に求められる知識と技術が確認され、適正な試験内容や水準になるようにするとともに、試験が適正に実施されるよう、内閣総理大臣による試験機関に対する監督等の措置を法定化したところでございます。
 今後の試験の実施方法を含めまして詳細な制度設計につきましては、有識者あるいは現在の資格付与団体などの意見を聞きながらしっかりと検討いたしまして、消費生活相談員の質と量の双方を確保できるようにしてまいりたいと考えております。
#19
○江崎孝君 まだ具体的な検討はこれからだということですけれども、現在の三資格の皆さんも、これから相談員になろうという皆さんも、どういう試験になるのか、どういうシステムなのかというのは本当に戦々恐々とされている部分があると思いますから、しっかり検討していただいて、早めに周知をしていただくことを要望しておきます。
 それで、問題は、現在の三資格を持っていらっしゃる方たちの取扱いというか考え方ということになるんですけれども。
 私は、この新しい試験制度が入ることによって、新しい資格を持った人じゃないと雇わない、だからこれまでの三資格の方は辞めてもらおうかという、ひょっとしたら雇い止めだって動くかもしれないと、非常にそれを危惧をしているんですけれども。
 まず、法施行の時点で三資格のいずれかを有していて、これは一定の職務経験を有していれば永続的に新試験の合格者とみなすという考え方がこれは入っています。これは本当に有り難いと思いますけれども、一つお聞きしたいのは、その一定の職務経験というのは一体どういうことかということが一つ、考え方としてですね。
 それと、新しい試験制度の合格者の方と今まで持っていらっしゃる三資格の間で知識や技術での、新しく、三資格を持っている方も一定の要件があれば新しい相談員になるということですから、そこと新しい試験を合格された方たちの間の格差の問題が僕は生じてくると思います。そういうときに、この二つの、みなし合格者というふうに言うのかどうかちょっと分かりませんけれども、適切かどうか分かりませんが、新試験合格者と三資格を持っていて新しい資格を付与された方たちとの差が生じないように、研修とかそういうことを具体的にやっぱりやっていかないといけないと思いますけれども、その辺どうお考えなのか。二つ質問します。
#20
○政府参考人(川口康裕君) 私から、一つ目の実務経験についてお答え申し上げます。
 本法案附則三条第一項は、消費生活相談員に関する現行の三つの資格の保有者のうち、実務経験を有する者に関する移行措置の規定でございます。
 実務経験の具体的内容といたしましては、地方公共団体における消費生活相談の事務、消費者団体の実施する消費生活相談の事務、企業のお客様相談室等における顧客対応の事務、国の行政機関や独立行政法人における消費生活相談の事務等に関する一定期間以上の経験を想定しておりますが、今後、関係者の意見を聞きながら精査してまいりたいと考えております。
#21
○国務大臣(森まさこ君) 後半の研修についてお答えを申し上げます。
 具体的に、このみなしの制度、二つ場合がありまして、一つは実務の、今のような経験を持っている者は新資格試験の合格者とみなします。もう一つの場合は、こういった実務経験に乏しい者についても内閣総理大臣が指定する者が実施する講習会を修了した場合には施行後五年に限り合格者とみなすということで、二つの場合があるわけです。
 しかし、後半の場合には講習を受けていただくことになるわけでございますが、前半の場合の方も、あるいは元々資格を持っている方も、それから新しく資格を持っている方も、全てやはり研修の機会を十分に確保する必要がございます。それはやはり、今後の消費生活相談の質を向上させるためでございます。
 そこで、本法案では、消費生活相談等の事務に従事する研修等の援助を国及び国民生活センターが行うことや、地方公共団体が研修の実施に努めるべきことを明記したところでございます。そしてさらに、資質向上のため、地方消費者行政強化作戦において都道府県ごとに消費生活相談員の研修参加率を一〇〇%に引き上げることを目標として盛り込んだところでありますので、国民生活センターも活用しながら、この研修制度の拡充をしっかりと図ってまいりたいと思います。
#22
○江崎孝君 以上、大臣お答えいただいたように、結構力を入れて消費者庁としてもこれを広げていこうというその思いが伝わってくるわけですけれども、一定の期間というのも、これも一定ですからどれだけかまだはっきりしないと思いますけれども、具体的に、今の三資格の皆さん、実際に働いていらっしゃる方たちがなるべく多くこの新資格の方に移行できるように、その辺の配慮は重ねてお願いをしておきます。
 先ほど私が指摘したとおり、この新しい制度というのが新たな雇い止めに結び付かない、これがもう絶対条件でありますから、消費者庁としてどういうふうに、今試験制度のお話されましたけれども、自治体は、そうはいっても新資格とこれまでの資格の間で雇い止めというのは往々にしてやっぱり動いてくる可能性が非常に高いと思いますから、その努力をどうやって、雇い止めがないようにどういう努力をされるのか、そのことは重ねて聞いておきます。
#23
○政府参考人(川口康裕君) 雇い止め一般につきましては、様々な機会に御説明しているとおり、適当でないということで各自治体にお願いしているところでございますが、この法案に基づく、新たな制度に基づく雇い止めにつきましては、まさにこの附則の趣旨を、ただいま御説明しました、大臣から御答弁申し上げましたような附則の趣旨をしっかり御説明いたしまして、これは合格者とみなすということでございますので、新たな試験をこれから合格する人と全く区別はないということをしっかり御説明して、そのことが新たな雇い止めを生まないようにしていきたいと思っております。
#24
○江崎孝君 本当に是非そこは力を入れていただきたいと思います。
 それで、もう一つの資格、新しい資格をつくる一つの目的としては、質と量なんですけれども、やっぱり質の問題としてはその処遇改善も併せて重要だろうと思います。
 例えば、処遇改善といってもいろいろありまして、例えば給与水準、あるいは手当の有無、あるいは勤務時間、あるいは更新回数の制限、まあ雇い止めの問題ですよね、様々な処遇改善というのは考え方があると思うんですけれども、一体どこを、優先順位ぐらい必要だと思います、全部が一遍にやれるわけはないわけですから。優先順位としてやっぱり何から付けていくかという、戦略的にやっぱりやっていかないといけない。
 そこで、大臣にお伺いしますけれども、消費者庁として、消費生活相談員の処遇を改善するに当たってどういう点に重点を置き、あるいは優先順位も含めてどのように考えているのか、お聞かせください。
#25
○国務大臣(森まさこ君) 優先順位というのは設けておりません。
 消費生活相談員の処遇の改善につきましては、これまで地方消費者行政活性化基金について、相談員の配置、増員や勤務時間、勤務日数の拡大に加えて報酬の引上げにも活用が可能となるように見直しをいたしました。そして、いわゆる雇い止めの解消につきましても、地方公共団体に通知を発出したり、それから研修の機会を確保するための研修カリキュラムの充実などをこれまで行ってきたところでございます。
 それに加えて、今般のこの仕組みの法定化でございますので、私としては、この法案が成立をいたしましたら、先ほどのような新資格と旧資格の格差をなくすという面も併せてですけれども、相談員の処遇改善に向けての通知を発出することを予定しております。
#26
○江崎孝君 それで、消費者庁は本当にそういう努力をしていただいて、私もこの間ずっとそのお願いをしていて、消費者庁からの発出もされているわけですけれども。
 そこで一つ、皆さん方にお配りしている資料があると思いますけれども、これ見ていただきたいんですが、実は、そうはいっても、前回の参考人であった中野区長さんにも処遇改善の話をしたときに、中野区長は非常勤職員というふうにもう決め付けていらっしゃるんですよね、生活相談員というのは。だから、処遇改善というのは自治体に下りていくとなかなか結び付かない。
 そこで、なぜそういう状況になっているかということを、ちょっと時間がないんですけれども、説明しますと、今お手元にお配りしたのは、昭和三十八年の四月二日、ちょっと古いんですけれども、最高裁の判決なんです。これ、確定をしていますので考え方としてはこういう考え方なんですけれども、アンダーライン付けました。これ、山形県の小学校において期限付任用が違法とされた事例なんです。
 これ、総務委員会の中でも説明した資料なんですけれども、三輪公務員部長はもう御存じだと思いますけれども、そこ、下線引いています。地方公務員法の下において職員の期限付任用が許されるかどうかについては、法律に別段の規定はない、ここが問題なんです。つまり、法律上別段の規定がないから、ずっとこの間ややこしい話になってくるんですけれども、その結果、下のアンダーラインですけれども、職員の任用を無期限のものとするのが法の建前である。別段の規定がないから職員の任用を無期限のものとするのが法の建前であると解すべきだと。しかし、右法の建前は、ここからなんです、職員の身分を保障し、職員をして安んじて自己の職務に専念させる趣旨である。つまり、常勤職員というのはそういうものだよと。職員の期限付任用も、それを必要とする特段の事由が存し、かつ、それが右の趣旨に反しない場合において、特に法律にこれを認める旨の明文がなくても許される。つまり、特段の理由があって、そして、なおかつ職員をして安んじて自己の職務に専念させねばならないんだと。こういう、これ、判決で決まっているんです。
 ところが、もう一つ資料を付けていますけれども、これは総務省が平成二十四年の四月一日現在で地方公務員の臨時・非常勤職員の実態調査というのをしました。その中の一部なんですけれども、現在、自治体は、特別職非常勤職員あるいは一般職非常勤職員、臨時的任用職員のこの三つしかないんです。この中で各自治体はどれを採用していくかといろいろ考えているわけですけれども、この中でこれだけ分かれています。
 その中で、採用する理由なんですけれども、一番多いのはD、特定の経験・知識、資格等を必要とする業務に専門的に対応するため。これは消費生活相談員、ばっちり当てはまりますけれども、だから非常勤職員でやらなきゃならないみたいに勘違いしている人たちもいっぱいいる。
 ただ、問題は、ここだけじゃなくて、その下、安んじて職務に専念させる義務云々あるんですけれども、ひどいのは、九番のところを見てください。地方公務員法上の規制が除外されており、弾力的な運用が可能である。つまり、これは、雇い止めを含めて首切ったりなんなりできるから、だから非常勤職員を雇っているんですよと、こういうことです。それとか、人材が不足しており、常勤職員としての採用が困難だと。これも言語道断な話なんです。一番問題は、十二番、人件費を削減するためと、こういう理由があるわけですね。
 ですから、非常に今自治体というのは法の立て付け上苦慮しながら非常勤職員というのが増えているんですけれども、事実上、処遇改善に全く結び付いていかないという状況があります。
 そこで、総務省にお聞きします。
 裁判所は、地方公務員法の下において職員の期限付任用が許されるかどうかについては法律に別段の規定がない、このことが法の建前として職員の任用を無期限のものとするという判断を招いていると思うんですね。さらに、任用においては、任用ですから常勤中心主義、地方公務員全体の処遇が常勤中心というよりも常勤限定主義になっているわけです。ここが非常に問題なんですけれども、しかし、今指摘したように、自治体における非常勤職員の現実は最高裁の指摘を逸脱して違法状態というところまで私は来ているというふうに思います。
 一方で、この法律ができます。法律ができると、国家資格としての消費生活相談員の質と量が確保しなきゃいけない。質も高めなきゃいけない、量も確保するということになると、そして総務省の今の法の立て付けでいくと、非常勤職員に入り込んでいってますます非常勤職員が増えていくという現実になります。
 もはやもう看過できないような状況だと思いますけれども、公務員部長、もう何回も言っているから分かると思いますけれども、この状況を総務省としてどう解決しようと思われているのか、それをお聞きします。
#27
○政府参考人(三輪和夫君) まず、地方公共団体の運営におきましては、公務の中立性の確保、職員の長期育成、そしてまた職員が職務に安んじて精励することを通じて能率性を追求して質の確保、質を担保すると、こういった観点から、お話しのように、任期の定めのない常勤職員というものが中心となるということを原則にいたしております。
 一方で、近年、地方公共団体の現場におきましては、多様な行政サービスへの対応の必要性とともに、働く人の側からも様々な働き方へのニーズが高まってきております。各地方団体におきましては、より良い行政運営のために、任期の定めのない常勤職員を中心とした公務運営を原則としつつ、臨時・非常勤職員を含めた任用・勤務形態の多様化に向けた様々な工夫が重ねられているものと、このように理解をいたしております。
 こうした中で、総務省としては、臨時・非常勤職員の任用などにつきまして、平成二十一年に発出をいたしました任用の在り方等に関する通知の中でその制度的な位置付けを改めて示した上で、例えばでありますけれども、特別職の非常勤職員については、職務の内容が一般職の職員と同一と認められるような職や、勤務管理、業務遂行方法において労働者性の高い職については、特別職として任用することが果たして妥当なのかという点について検証すべきであると、こういったような助言を地方団体向けにしておるところでございます。
 引き続きまして、地方公務員の臨時・非常勤職員について、制度の趣旨、勤務の内容に応じた任用・勤務条件が確保されるということを前提にいたしまして、様々な任用・勤務形態を組み合わせる中で適切な行政サービスが提供されるように、総務省としても必要な助言等を行ってまいりたいと、このように考えております。
#28
○江崎孝君 今るる説明されましたけれども、現状を追認しているだけであって、どうやって具体的に変えていこうかというのがいま一つ努力として、僕は総務省にもう一回そのことを是非頑張っていただきたいんですけれども。
 そこで、この新しい法律案ができて、消費生活相談員の質、あるいは処遇含めて本当にきちっと頑張っていかなきゃいけないと、そういうふうに思われていると思うんですけれども、地方自治体においてその職務と能力にふさわしい専門職としての適切な評価が得られ、処遇改善に結び付けたいというのがこの間の消費者庁の思いであることは私もしっかり承知をしています。
 しかし一方で、自治体の非常勤職員は手当ももらえない。つまり、非常勤職員であるがゆえに、正規職員との均等待遇も含めて全くそれが、法が担保されていないという、こういう極めて異常事態にあるわけですが、消費者庁の今の考えと併せて、一方で、総務省の所管の法律は非常勤職員の処遇改善に道を閉ざしたままなんですね。
 私は、ここまで言いたくないんですけれども、同じ内閣にあって総務省と消費者庁が全くそこでずれている、消費者庁の思いと、それを受け止めて総務省としてはどうするかということがずれてしまっている。現実のもので、何か変えなきゃいけない、そういう思いがあるんですけれども、まず森大臣にお聞きしますけれども、今の総務省の対応を考えられて、それをどう本当に変えていこうとされているのか、相当力が要ると思いますけれども、是非決意をお聞かせください。
#29
○国務大臣(森まさこ君) 今回の改正が実現すれば法的資格を持ったということになりますから、これについて改めて雇い止めの見直しを始め処遇改善に係る通知を発出することを考えております。具体的には、改正法の趣旨を十分周知し、新たな法的位置付けにふさわしい処遇を求めるということです。
 消費生活相談員というのは、先ほど御指摘あったように、新しい資格試験に受かったからそれが優秀なんだということでは必ずしもなくて、今までのやはり経験に基づいて、何回もそのノウハウに基づいたもので次の相談により効果を発揮するという特性がございますので、そういったことに対して自治体の認識を促していきたいと思います。
 あわせまして、雇い止めについて、地方消費者行政活性化基金の活用期間を短縮するペナルティーを科しましたので、これについては、まだその基金の始期と終期の関係、それから各地方自治体の条例の関係で、今、三自治体については効果が出ておりますけれども、これからの状況も見守りたいと思いますが、改めてこの点についてもしっかりと通知に明記をして、実効性のある運用を促していきたいと思います。
#30
○江崎孝君 本当に消費者庁の思いは伝わってまいります。
 先ほどから言っているように、今の法の立て付けからいくと、そういうふうにやっても、先ほど参考人の中野区長のお話をしたとおり、非常勤職員という限定がはまってしまうんです、がちっと。ところが、非常勤職員ですから、正規職員とは違うから、本当に手当てもできない、何も払えない、通勤手当だって払えないというところだってあるわけですね。
 そこで、もうこれ最後の質問にします。森大臣の強い決意を伺った上で改めて総務省にお伺いしますけれども、やはり、もうここまで来たら、何か新しい任用形態というのを考えていかない限りは自治体は僕は動かないと思います。法の建前からして、もう昭和三十八年に出たやつから流れが変わっていないわけでありますので、新たな任用形態を含めて、例えば任期の定めのない短時間公務員という、こういう考え方もあります。任期付きの短時間公務員はあるんですけれども、これは残念ながら最長五年ぐらいで決まっているわけで、なかなかこれ自治体は入っていかないという状況がありますから、どうなんでしょう、総務省、新しい任用形態をここから考えていく、あるいは今の状況を何か打破するために新しい今まで以上の考え方を持って各自治体に対して対応していく、そういうことというのを考えられないでしょうか。最後の質問にします。
#31
○政府参考人(三輪和夫君) まず、非常勤職員についての処遇の問題でございますけれども、私どもといたしましては、地方団体に対しまして、その費用弁償あるいは報酬について職務の内容と責任に応じて適切に水準を決定すべきであるというような助言をいたしておりますし、また、御指摘の通勤手当につきましても、これは費用弁償としての支給が可能であるということは明示をしておるところでございます。そういったようなことで、それぞれの地方団体におきまして、こういった助言を受けて適切な処遇の扱い等を決定をしていただければというふうに思っているところでございます。
 それから、もう一点御指摘の、新たな任用形態という御指摘でございます。特に任期の定めのない短時間勤務職員制度というようなことが昨今いろいろと議論をされているところでございますけれども、これにつきましては、長期的な人事管理に困難が予想されるというような御指摘があるなど、現時点では検討すべき様々な課題があるというふうに考えております。民間でも契約期間の定めのない短時間正社員制度のような雇用形態、これは現時点ではまだ一般的とは言い難いというふうに認識をいたしております。
 今後の民間労働法制の議論の動向、あるいは短時間正社員制度の普及状況、こういったものを踏まえまして、様々な観点から幅広く議論、検討をしていく必要があると考えておるところでございます。
#32
○江崎孝君 是非、消費者庁、総務省と一緒に連携組んで、この相談員資格ができるときにやはり何か突破口を開いていただきたい、このことを改めてお願い申し上げます。
 これで質問を終わります。
#33
○斎藤嘉隆君 民主党の斎藤でございます。
 この法案については本会議でも御質問をさせていただきました。今日は、本会議の折にちょっと詳しくお聞きができなかった点等について、特に消費者安全法に関わる部分について、中心に質問をさせていただきたいと思います。
 今回の改正の趣旨、改めて申し上げますけれども、地方公共団体あるいは地域が消費者の利益の擁護又は増進を図るための体制を整備をしていくということだと私自身捉えています。ただ、この体制の整備に関わって、一方、地方消費者行政に関連しての、四月十八日であったかと思いますけれども、総務省から出されています消費者取引に関する政策評価、これを見ますと実に様々な点について指摘がされているわけであります。衆議院の議論を見ても、あるいはこの委員会でも余りこの点について、この評価について余り議論がされていないようですので、今日はこの点、少しお伺いをさせていただきたいと思います。
 この消費者取引に関する政策評価の中で、地方消費者行政活性化交付金についてこのように述べられています。効果検証が不十分である、また指標も不正確、効果が疑わしい例もあるということで、交付金の効果検証の実施という勧告を実は受けているという状況であります。
 そこで、ちょっとこの点についてお伺いをしたいと思いますが、平成二十年度の第二次補正から始まりましたこの地方消費者行政活性化交付金、この交付金の活用状況、またその内訳について現段階でどのようになっているか、まずお伺いをしたいと思います。
#34
○政府参考人(川口康裕君) お答え申し上げます。
 これまで平成二十一年度から二十三年度までの三年間を地方消費者行政強化のための集中育成期間と位置付けまして、地方消費者行政強化に取り組む地方公共団体を集中的に支援してきたところでございまして、その後、基金の活用期間を延長いたしまして、平成二十六年度までに合計約三百五十六億円を措置してきたところでございます。
 基金を活用した事業実施に当たりましては、地域の自主的な取組を支援するため、国が提示する事業メニューを地方公共団体が地域の実情に応じて選択するメニュー方式を採用いたしたところでございます。二十五年度からは、国と地方とのコラボレーションによる先駆的プログラムといたしまして、国から先駆的なテーマを提案して、地方公共団体と連携して実施し、その成果を全国的な波及、展開につなげていく新たなプログラムも採用しているところでございます。
 平成二十一年度から二十四年度までのメニュー別の活用状況を集計いたしますと、まず、消費者教育、啓発が三七・二%を占めております。次に、消費生活センター、窓口の設置が二〇・一%。相談員配置、増員等、これは人件費でございますけれども、これが一六・一%。それから、相談員養成研修開催等が九・四%などとなっているところでございます。
 消費生活センターや相談窓口の設置への活用額につきましては、平成二十一年度から二十四年度まで四年間で、金額で申し上げますと四十八億円ということになっているところでございます。
 これまで、センターの設置、相談員の増員など着実な成果を上げてきたと認識しておりますが、今後も、地方消費者行政強化作戦の推進などによって全国的な整備に向けた地方の取組を支援してまいりたいと考えているところでございます。
#35
○斎藤嘉隆君 今御答弁いただいた中の、消費生活センターや相談窓口の設置に関するメニューとして、これ二〇%ほどだというふうに今答えていただきましたけれども、これはいわゆるメニューの中の消費生活センター機能強化事業と、それから消費生活相談スタートアップ事業、これを含めて二〇%だということだと思いますが、そこで、このセンターとか相談窓口の設置について少しお伺いをしたいんですけれども、相談の件数ですとか、あるいはあっせんの件数、あっせん解決の現状、これ二〇%の予算ということでかなりの額をこちらに投入をしているわけですが、それぞれが、この現状について少し詳しくお知らせをいただきたいと思います。
#36
○政府参考人(川口康裕君) 二十一年度初めから二十五年度初めまで四年間の実績ということでございますけれども、まず、センターの件数という意味では二百四十四か所増加しておりまして、平成二十一年四月の五百一か所から二百四十四か所増加したところでございます。また、相談窓口がそもそも設置されていないという未設置率でございますが、これは一六・九ポイント低下いたしまして、二十五年四月現在で未設置率が五・五%ということでございます。相談員はこの間、五百七十一人増加したということでございます。
 これらを背景といたしまして、相談、あっせん件数でございますけれども、あっせん率、あっせん率というものが、相談に占めるあっせんの割合でございますけれども、次第に増加しておりまして、平成二十四年度ということで七・五%ということになっているところでございます。これは全国平均ということでございます。
#37
○斎藤嘉隆君 今もありましたけれども、これ相談件数とかあっせん解決の現状をやっぱり見ると、報告書の中にもあるんですけれども、例えば、私が見たところでいうと、二十一年度、二十二年度にセンターを新設した八十八市町村、ここの二十三年度の相談件数を見ると、一割を超える十市町村で五十件以下ということになっています。それから、あっせん解決ゼロの自治体が五・七%というような数字も出ています。
 二十一、二十二年度に窓口を新設をした百市町村の二十三年度の相談件数について見ると、これは半数に近い四十八市町村で十件以下と。十件以下です。四分の三であっせん解決はゼロ件ということになっているんですね。
 この数字について、消費者庁としてどのように捉えていらっしゃるんでしょうか。
#38
○政府参考人(川口康裕君) 新たに設置されました消費生活センターということになりますと、そこの相談員の方もまだ御経験が浅い場合が多いわけでございます。ですから、まずは地元の方に消費生活センターというものを理解していただきまして、相談を受けて、適切に相談をするというところから出発をいたしまして、また、各種出前講座などもやっていらっしゃることが多いわけでございます。
 ただ、具体的にあっせんまで行くということになりますと、相当熟練を要するところでございますので、なかなかセンターを立ち上げたばかりのときに経験の浅い相談員の方があっせんをたくさんやっていくというのは難しいのかなというところを感じているところでございますが、相談員の方につきましては、都道府県からいろいろ指導をしたり、研修を受けていただくということであっせん率を上げていくということを、時間を掛けてあっせん率を上げていくということをお願いしているところでございます。
#39
○斎藤嘉隆君 こういう相談に、例えば、まだ開設をしたばかりで熟練度が高くないのでなかなかきちっと、きちっとしたというか、相談の機能が十分に発揮ができないんだという、理由としては分かりますけれども、やっぱり相談事、緊急を要するようなケースがたくさんあるわけで、余り悠長なことを言っているような場合ではないと思いますね。
 今のお話だと、時間がたてば少しずつ熟練度も増してあっせんに至る、解決に至るような事案も増えてくるというような御認識かもしれませんが、是非、ここのところ、例えば、基金の効果的な活用なんかを通じて少し、もう、いま一つの、何というか、指導というのか誘導というのか分かりませんけれども、が必要ではないかなと思います。
 バス広告、バスの中の広告などでこういうセンターの認知度を高めようというような活用のされ方もしているんですが、正直に申し上げまして、こういう数字を見ると、やはり認知度そのものがこの活用によって上がったとはやっぱり言いづらいと思います。効率的な基金の利用がなされているとはちょっと思えない。確かに総務省の言うとおりだなというようにも思うわけで、是非、こういった点について、今回の報告書を見て、何らかのやっぱり対策というのは検討していくべきではないかなと思いますが、いかがでしょうか。
#40
○政府参考人(川口康裕君) 地方公共団体の基金の活用に当たりましては、効率的、効果的に事業を推進していただきまして、消費者行政の充実を図るとともに、消費者行政予算の自主財源の充実に努めていただきまして、将来的にも地方消費者行政の体制の維持、充実を図っていただく必要があると考えております。
 今般、地方の自主・独自性を確保しつつ、地方消費者行政活性化基金を活用いたしました地方における計画的、安定的な取組を支援するため、地方消費者行政強化作戦というものを定めたところでございます。各都道府県に三つの政策目標と具体的な数値目標を示すとともに、二十六年中に自主財源化のための計画の策定を求めておりまして、その中でそれぞれの目標への具体的対応について記載を求めることとしているところでございます。
 これらに加えまして、消費者庁では、毎年、地方消費者行政現況調査というものをしておりますけれども、この調査の内容も、今回の勧告、政策評価も踏まえまして、見直し、充実をしながら指標というものを整備いたしまして、各都道府県に対するきめ細やかなフォローを行いまして、基金の効果的、効率的な執行を求めてまいりたいと考えております。
#41
○斎藤嘉隆君 是非お願いします。
 これは消費者庁の責任ではないと思いますけれども、どうしても先が見えない財政支援であって、相談員の配置なんか一個取っても二の足を踏むような自治体が少なくなかったと、こういったことも今の現状に結び付いている理由の一個だと思うんですね。
 自主財源化を将来的に図っていくという計画でありますけれども、熱心なところとそうでないところと、当然でありますけれども随分大きな差ができてきていますし、そもそも職員がいないというところでは予算措置もできないわけでありますから、地方消費者行政の強化というのはなかなか遅々として進まないという状況もあります。地方間の格差もなかなか解消が難しいという状況でありますので、将来の自主財源化もいいんですけれども、これだけではインセンティブというのはなかなか働かないと思いますので、私は、消費者行政、自治事務となっていることも含めてやっぱりちょっと検討もしていかなきゃいけないなと思いますし、本来国の責務として一定の額を地方に配分すると、こんな形もより効率的に予算配分をしていくという意味では効果的ではないかなというように思っています。
 恒久化を含めた財政措置の在り方、こういったことについても庁内でいろいろな面で検討を進めていくべきだと思いますけれども、この点についてはいかがでしょうか。
#42
○国務大臣(森まさこ君) 総務省の勧告ですね、四月にいただいたんですけど、平成二十四年の末に消費者庁、次は調査しようということを決めて、消費者庁できてからの二十一、二十二、二十三、二十四年度を調査をしたという結果がこの勧告に結び付いております。
 今御指摘のこの交付金についても、その間は主として、というかほとんど、補正予算でこの交付金が積まれてきたわけです。ですから、委員の御指摘のとおり、先が見えない中でなかなか地方自治体が踏み込めないといった観点はあったと思います。そこで、二十五年度当初予算の五億円、そして二十六年度はそこからまた大幅増額して六倍の三十億円を措置しまして、地方において計画的かつ安定的に消費者行政の維持、充実に取り組むことが可能となるようにしてきたところでございます。
 また、今出させていただいている法案の中でも、地方自治体の権限を強化しております。その強化をすることによって、地方自治体の意識をまた向上していただくと。消費者行政に対する理解とやる気を刺激をして、全体としてどこの場所にいても消費者がしっかりと救済又は被害の防止がなされていくようにということを目指しているところでございますけれども、いまだ地方行政の充実強化には道半ばの状況でございます。
 このため、当面は、基金を通じた政策目標を設置した地方消費者行政強化作戦、ここで政策目標を示しまして、そしてその効果を検証することによって、先ほどの基金の効果も検証をしつつ地方自治体の意識も向上していただいて、自主財源化計画の策定を求めていくことによって、将来にわたって地方消費者行政の充実強化に向けた計画的な取組を促していきたいというふうに思っております。
#43
○斎藤嘉隆君 本当に頑張っていらっしゃると思いますので、是非少しでも早期にいろんな意味で効果が出るように、やっぱり私、基本的に人材だと思います。軸となる人材が地方でどれだけ確保できてどれだけ育つかということだと思います。
 今回の消費者安全法の改正第十一条の三なんかを見ても、消費者安全確保のための協議会なんかが定められていますけれども、この取組自体は、高齢者被害の現状において相談一件当たりの非常に大きな高額化というのが広がっているような現状がございますので、必要なものだというふうに思いますけれども、これ、高齢者の見守りなんか一つ見ても、内閣府の国民生活局時代からずっと取り組んでいらっしゃったことで、現実的には一部の先進自治体にとどまり、なかなか定着をしないという状況もあるわけであります。
 消費者庁の意見交換の議論の中身なんかを見ても、軸になって調整する職員がいなかったというような指摘も庁内でもされているわけでありますから、何というか、メンバー間の連携をどう取るかとか、誰がリーダーシップを取って組織を前に進めていくかとか、やはり自治体が中心にならなければならないこういった課題についても多くの様々な参考人からも意見もいただいております。
 今回の法律のスキームも、やはりそこがポイントだというふうに思っていますので、是非、予算ももちろんそうですけれども、そういった観点でこれからも当委員会で議論をしていきたいと思っています。
 最後に、余り時間がありません。さっき江崎議員の質問の中でも、登録試験機関について話がありました。これ、公的な資格で試験機関が複数あるというのは、ほかにどのようなものがあるのでしょうか。もし把握しているものがあればお願いします。
#44
○政府参考人(川口康裕君) お答え申し上げます。
 私ども、今回の登録試験機関制度ということで参考にいたしましたものといたしましては、放射線障害防止法に基づく放射線取扱主任者という制度がございます。それから、屋外広告物法に基づく屋外広告士というものがございまして、いずれも法律に基づく登録試験機関制度を取っているところでございます。
#45
○斎藤嘉隆君 公的な資格ではないんですけれども、例えばファイナンシャルプランナーとか、幾つかの認定機関による資格があるんですけれども、レベルが随分高低があるものですから、最近は何々認定ファイナンシャルプランナーとか、そういったようなことをわざわざ名のらないとなかなか理解がしていただけないと、そういう実態もあります。
 これ、現在のこの施行規則の中で、八条でしたか七条でしたか、あの中で規定をされている三つの現行の試験機関、ここのいわゆる試験内容のレベルというのはある程度そろえていく必要があると思いますが、それは可能だという認識でよろしいんでしょうか。
#46
○政府参考人(川口康裕君) お答え申し上げます。
 現行のものにつきましては、消費者庁からその内容につきまして申し上げる手段もございませんし、中身も必ずしも正確に把握する手段もないという状況でございますが、今般の制度につきましては、御指摘のとおり、どの試験機関が実施する試験においても一定の水準を確保するということは、消費生活相談を行うために必要な知識と技術を有することを確認する上で重要であると認識しております。
 具体的には、御指摘のことができるような制度にいたしておりまして、登録試験機関制度におきましては、実施しなければならない試験科目、試験委員の要件等、試験内容に係る事項、それから二番目といたしましては、試験の実施に当たって試験機関が作成する試験業務規程は内閣総理大臣の認可を受けなければならないということ、それから三つ目に、試験業務が適切に実施されていないと認められる場合に行われる内閣総理大臣による改善命令等を定めておりまして、これに従わない場合は登録の取消しですとか試験業務の停止などを法律に規定しているところでございます。また、試験の受験手続その他の実施細目について内閣府令で定めることにしておりまして、試験業務規程におきまして試験業務の実施方法、試験の信頼性を確保するための措置、試験に関する料金その他内閣府令で定める事項を定めておかなければならないとしております。
 このように、様々な手段を用意しているところでございまして、また、内閣府令を適正に定めまして、試験の基本的な実施方法に差が生じないようにしてまいりたいと考えております。
 今後、試験の実施方法を含めまして、詳細な制度設計につきましては、有識者、あるいは現在ほかの制度も含めまして資格試験の実施機関などの意見を聞きながらしっかりと検討してまいりたいと考えております。
#47
○斎藤嘉隆君 最後に一点だけ。
 ちょっとイメージをお聞かせいただきたいんですよ。この相談員のいわゆる質を確保し、さらに量も確保するというか、そういうようなことですけれども、ということは、今回の資格試験というのは現状よりもより高度なものになるというような認識でいらっしゃるんでしょうか。ちょっとそこのイメージだけ最後にお聞きをしたいと思います。
#48
○政府参考人(川口康裕君) 難易度ということについて言えば、必ずしも方向性を法律で定めているわけではございません。ただ、今回のものというものは、法案によりまして新たに定める資格試験につきまして、消費生活相談を行うために必要な知識と技術を有することを確認するということを目的とするということ、それから実施しなければならない試験科目、試験委員の要件、試験の内容等に係る事項を法律に規定しておりまして、どの登録試験機関が試験を行った場合であっても適正な水準が確保されるようにしているということでございます。
 消費生活相談の質の向上に向けまして今後詳細な制度設計を進めていくに当たりまして、消費生活相談で求められる知識及び技術を実態に即して整理いたしまして、これをしっかりと確認できるように関係者の意見を十分聞きつつ、試験内容、方法を検討していくということでございますが、現在、消費生活相談が大変現場では商品、サービスが複雑化、多様化する中で高い専門性が求められておりまして、そうしたものも踏まえながら検討をしていきたいと考えております。
#49
○斎藤嘉隆君 終わります。
#50
○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。
 十五分時間をいただきましたので、早速何点かお伺いをさせていただきます。
 今月中旬に消費者白書が公表されると伺っております。先般、新聞にその内容が取材で分かったという形で紹介になったところでございますが、その内容、消費者相談が九年ぶりに増加に転じているということであり、また消費者庁は、健康食品の送り付け商法の被害、それからインターネット上の通信販売への苦情が大きく増えたためということと、それから六十五歳以上からの相談は高齢者人口の伸びを上回るペースで増えておるというような指摘が紹介されているところでございます。その上で、高齢者を地域で見守る体制を整え、被害防止に努めたいと、こういう記述があるというふうに紹介されているところでございまして、まさしくこの本法律案の内容になっていくなというふうに思っております。
 一方で、先般、安愚楽牧場の被害で農水省また消費者庁が訴えられるというような報道もなされました。適切な規制を怠ったためだと、早急に調査をし業務停止命令を出しておけば被害拡大が防げたというふうな趣旨で訴えられたということでございます。
 個別具体的な事件についてのコメントを求めようとは思っておりませんが、やはり消費者庁がつくられて、消費者被害を防止する、しっかり働いてもらいたいというのが趣旨で出発をしたと思っておりますし、またそれに見合うといいますか、事態に対処する、できるような権限を拡大をしていく、一方でまた、不行使であればそれに対する提訴もなされるということでございまして、いろんな日々増加する様々な手口の悪質商法に対してもしっかり対処をしていかなきゃいけないと思っておりますが、この消費者問題に対する消費者庁の姿勢といいますか大臣の決意というものをまず冒頭お聞きしたいと思います。
#51
○国務大臣(森まさこ君) 今御紹介いただきました消費者白書のとおりでございまして、相談件数は前年度に比べ六万件の増加となっておりまして、これは二〇〇四年度以来の増加であります。先ほどの総務省の勧告についても前の質疑で出ましたけれども、私としても、この勧告に先立ちまして、今までの消費者庁の消費者行政についてのレビュー、総ざらいを指示をして行っているところでございます。こうした消費者被害の防止について今まで消費者庁が何を行ってきたのか、そしてそこから反省すべき点を洗い出し、今後の更に効果的な消費者行政を行ってまいりたいと思います。
 わけても、高齢者の消費者被害、これは増加に歯止めが掛からない状態でございますし、被害金額も消費者被害の中で最高でございます。ですので、今回の法案にあるような地域の見守り体制の充実を始めとした、高齢者を始めとした消費者被害に遭いやすい類型の方にしっかりと焦点を当てた消費者行政を行ってまいりたいと思っております。
#52
○魚住裕一郎君 ますます期待される消費者行政でございますが、先般、参考人質疑で山本隆司参考人にお聞きしたのでございますが、この消費者庁の司令塔機能を発揮させるときに何が必要か。そうすると、一つはプロパーの人材を育てることだということと、それから消費者委員会がしっかり消費者庁を後押しすることだとおっしゃっておりました。
 確かに、各省庁から人員を派遣してもらって消費者行政を行っているわけでございますが、やはり二、三年したらまた元に戻るみたいな、そんな状況にある。そもそも消費者庁というのは、他省庁とけんかするような、そういう役割があるはずであって、そこのところを、やっぱりプロパーの人材しっかり育てていく必要があるのではないのか、この点について大臣にお聞きしたいと思いますし、また、消費者委員会も消費者庁をしっかりフォローするといいますか後押しする、そういう役割が期待されていると思いますけれども、その点について消費者委員会からお聞きしたいと思います。
#53
○国務大臣(森まさこ君) プロパー職員を増やすということについて、ずっと消費者団体等からの御要望があったわけでございますが、これまではなかなかプロパー職員がいなかったわけでございます。そこで、昨年度初めてプロパーの職員を一名採用し、その後中途採用で五名、そして今年度は四月に十一名を採用いたしました。今後もプロパー職員の確保に積極的に取り組んでまいりたいと思います。
 また、そのキャリア形成において様々な部署を経験させ、また先日、私FTCに行って人材交流についても合意をしてまいりましたが、こういった海外派遣を含む各種研修等を通じて消費者行政のプロフェッショナルをしっかりと育成してまいりたいと思います。
#54
○政府参考人(黒木理恵君) お答え申し上げます。
 消費者委員会は、独立した第三者委員会として各種の消費者問題について自ら調査審議を行い、消費者庁を含む関係省庁等の消費者行政全般に対して建議等を行うとともに、諮問に応じて調査審議を行う審議会としても活動し、消費者政策上の重要課題、特に中長期的課題や省庁横断的な課題あるいは制度改正事項等について適切な意見表明を行うことが期待されているものと承知しております。また、それに当たっては、消費者や消費者団体を始めとする関係者の声をしっかりと酌み取り、消費者庁を始めとする関係省庁の消費者行政に反映していくことが重要であると考えているところでございます。
 いずれにいたしましても、消費者政策が直面する課題に適切に対処するためには、消費者庁と消費者委員会が、良い意味で緊張関係を保ちつつも問題意識を共有した上で十分に連携することが重要であり、今後とも、消費者庁の取組をしっかりとサポート、後押しできるよう消費者委員会として積極的に調査審議を進めてまいりたいと考えております。
#55
○魚住裕一郎君 次に、商品先物取引法における不招請勧誘についてお聞きをしたいと思います。
 先般、主濱委員が鋭い質問をされていたわけでございますけれども、四月五日に農水省と経産省でパブコメに付したということでございまして、五月七日までが締切りだということは承知をしております。昨年の六月の閣議決定で、顧客保護に留意しつつ市場活性化の観点から検討を行うというようなことであったわけでございますが、しかし、余りにもちょっと高齢者に配慮がないような内容だなと私も思っておりまして、市場活性化は大事なんだけれども、高齢者の命金で市場活性化と、何かぴんとこないという、そんな思いがあるわけでございますが、この問題につきまして消費者庁の方からも申入れをされて、関係省庁担当課長会議も二回ほど、また六月になって三回目というふうにお聞きしているところでございますが、消費者庁として、今後どういう論点で議論をし、またどういう方向性に持っていこうとしているのか、御答弁をいただきたいと思います。
#56
○国務大臣(森まさこ君) 商品先物取引における不招請勧誘規制でございますが、これは平成十六年頃から長年にわたる深刻な消費者被害に対応すべく、国会において慎重な審議を経まして導入されたという経緯がございます。
 今御指摘の三省庁担当会議におきましても、こういった経緯をしっかりと消費者庁の方から説明をして、閣議決定をされました顧客保護というところをしっかり認識をしていただくように努めているところでございます。また、消費者委員会においても、深く憂慮し、その再考を求める旨の意見が出されております。
 現在でございますが、同会議を二回開催したところでございまして、消費者庁から両省に対して、消費者庁が整理した論点への回答を求めているところでございます。三回目が近々に開かれる予定となっております。
#57
○魚住裕一郎君 具体的なその今の論点というのをもうちょっと説明をしていただけませんか、事務方で結構でございますが。
#58
○国務大臣(森まさこ君) 論点が、たくさん示したんですけれども、その中の主なものを申し上げますと、商品先物取引市場をめぐる現状をどう認識しているのかということで、例えばその中で、商品先物取引に関する相談件数、そしてその推移、そしてその推移に対する評価をどのようにしているのか。商品先物取引業者及び外務員による勧誘の実態、営業における不適切な行為の実態、これをどのように捉えており、それをどのように評価しておるのか。又は勧誘におけるハイリスク取引の経験者というものをどのように確認をしているのか、その確認手法。
 また、高齢者におきましてですけれども、七十歳ということで熟慮期間等も設定しているようでございますけれども、年齢による基準を導入することの妥当性について説明をしてほしいでありますとか、七十歳を基準とするという根拠は何か、また勧誘における七十歳未満であることの確認手法をどのように考えているのか、また七日間の熟慮期間、こういったものに対する効果をどのように考えているか等々の論点を示して、回答を要請しているところでございます。
#59
○魚住裕一郎君 しっかり詰めていっていただきたいと思います。
 最後に、食品の機能性表示についてお伺いをしたいと思います。
 先般もテレビでやっておりましたし、最近も報道がなされているわけでございますが、来年の春導入を目指すということでございます加工食品及び農林水産物について、企業等の責任で科学的根拠を基に機能性を表示できるようにするということでございまして、アメリカではもうずっと前からで、かなり前に規制を緩和いたしまして、そのマーケットも四倍になったというふうな報道がなされていたところでございます。
 ただ一方で、やはり根拠が不十分であるとか、大規模な訴訟が起こされているというようなこともあったわけでございますが、やはりこの科学的根拠の実証責任をどう担保するのかというのが非常に大事かと思っているわけでございますが、大規模に行われる小さな詐欺というようなことにならないように、どういうような対応ができるのか、消費者庁としてどう考えているのか、御答弁をいただきたいと思います。
#60
○政府参考人(山崎史郎君) お答え申し上げます。
 御指摘の食品の新たな機能性表示の制度でございますが、昨年十二月に学識経験者等から成ります検討会を設置してございまして、今検討を進めてございます。その中で、御指摘の機能性の科学的根拠というのが大きな論点でございます。確かに、同様のアメリカのダイエタリーサプリメント制度ではこの機能性表示に関します科学的根拠が開示の対象になってございませんので、一部、いろんな指摘ございますが、科学的な根拠が不十分な製品が流通している可能性等について問題点が指摘されてございます。
 そこで、この検討会の中では、この機能性の科学的根拠に関しましては、最終製品を用いたヒト試験による実証又はヒトを対象とした文献レビューと、こういう実証のいずれかを企業等の責任において実施するわけでございますが、その根拠については情報開示を行っていただくということを一つの方向性として現在議論が進んでいるところでございます。
 今後更に検討会におきまして検討を進め、本年夏を目途にこの報告書を取りまとめる予定でございますが、消費者庁としましては、こういった結論も踏まえまして、消費者の自主的かつ合理的な商品選択に資するような制度設計を検討してまいりたいと、このように考えている次第でございます。
#61
○魚住裕一郎君 終わります。
#62
○清水貴之君 日本維新の会・結いの党の清水貴之です。よろしくお願いいたします。
 先日の参考人質疑ありましたので、そのときにお聞きした参考人の方々の意見、そして出てきた課題を中心に今日は質問をさせていただきたいと思います。
 まず初めに、消費生活相談員、この偏在、地域格差、この辺り、話に出てきたかと思います。相談員資格の保有者、現状ではやはり関東とか中部とか近畿、大都市圏に集中しているわけですね。窓口が置かれている自治体というのも偏っているというか、全ての自治体にやはり窓口が置かれているような状況ではないわけでして、この辺りの問題なんですけれども。
 まずは、そのため、消費生活相談員の質と量の確保が必要という話ありました。その新資格試験について、先ほど江崎委員、斎藤委員からも話があったんですが、この偏在をなくすためには、試験をそれこそ大都市でだけ行っていては、また大都市に資格保有者が集中してしまう結果になってしまうというふうに思いますので、今後の試験をどのように行っていくのか検討課題だという話ではありましたが、それを承知の上でお聞きいたしますが、新資格試験というのはどこで実施していく予定を考えていらっしゃるんでしょうか。
#63
○政府参考人(川口康裕君) お答え申し上げます。
 新たな消費生活相談員資格試験の実施に当たりましても、地方における試験の受験や講習の受講機会を十分確保するなど、地方においても円滑に資格を取得できるようにすることが必要であると考えております。
 新資格試験制度におきましては、改正法案の第十一条の十五の規定に基づきまして、登録試験機関となろうとする場合、試験業務規程をあらかじめ定め、内閣総理大臣の認可を受けることとしております。この試験業務規程におきまして、試験業務の実施方法等、内閣府令で定める事項を定めておかなければならないことと法律ではしているところでございます。
 この内閣府令の内容でございますが、法案成立後、関係者の意見を踏まえ決定することとしておりますが、試験業務を行う場所及び試験地に関する事項を定めることを想定しております。このような措置によりまして、受験者が適切な場所で試験を受けることができるようにしてまいりたいと考えております。
#64
○清水貴之君 是非、本当に消費者問題に積極的に取り組みたい、でも試験が場所によって受けられないとか、こういう残念な結果にはならないように配慮いただきたいと思います。
 その資格のレベルについても、先ほどもお話あったかと思うんですが、参考人から、やはり一定のレベル以上はこれは必要だろうと、たとえ知識の問題などで分からないことがあったとしても、何らかの形でフォローできるような状況をつくる必要があるという意見がありました。もう一つ、知識はもちろん大事だけれども、コミュニケーション力そして経験が大きく物を言うと、こういった指摘もありました。
 このコミュニケーション力そして経験値、これを試験で果たして見ていくことができるのかどうか、見るつもりなのか、若しくはペーパーだけの試験なのか、コミュニケーション力、経験値、この辺りの評価の方法を教えていただけますでしょうか。
#65
○政府参考人(川口康裕君) お答え申し上げます。
 ただいま御指摘がございましたように、現在の三資格の試験におきましてはコミュニケーションスキル等の実務に要する技術の担保が十分ではないとの指摘、これは従来からあるところでございます。こうしたことに鑑みまして、今回の改正法案では、具体的な科目の中に、十条の三第三項というところに定めておりますが、消費生活相談の実務に関する科目というのを設けることとしたところでございます。
 消費生活相談に求められる技術といたしましては、例えば聞き取り力、交渉力等を確認することを想定しておりまして、その確認の方法といたしましては面接試験等によって行うことが考えられると理解しております。その内容につきましては、今後、試験の実施や評価方法を始めまして、詳細な制度設計を定める一環といたしまして、関係者の意見を聞きながら更に検討してまいりたいと思っております。
 なお、現在の三資格でも面接試験を行っているところはございます。そうした経験もしっかり聞きながら、今回の法案の趣旨に沿うように、より適切なものにしていただきたいと思っております。
#66
○清水貴之君 そういった試験を踏んで相談員になられた後、資格の取得後ということなんですが、今度は、その後もやはり経験値であったりとかコミュニケーション能力といったものが大変重要に、実際に今度は実務をしていくわけですから大事になっていくと思うんですけれども、そういったものをどのように定量的に把握し評価をしていくのか、この辺りも先日参考人からも御意見として出てきました。その辺りについてのお考えをお聞かせいただけますでしょうか。
#67
○政府参考人(川口康裕君) 資格取得後も、まず、消費生活を取り巻く環境は変化いたしますので、これに対応するために、消費生活相談員には絶えず最新の知識を学び技術の向上に努めていただきたいということでございます。これにつきましては、この法案では十条の三第二項ということで消費生活相談員に対する努力義務として定めたところでございます。また、都道府県、市町村にも人材の確保及び資質の向上を図るよう努めるという義務を定めたところでございます。
 そこで、ただいまの御指摘でございますけれども、相談体制の質を維持向上するためには消費生活相談員が実務の中で知識の蓄積と技術の向上を図っていくことが必要というふうに考えております。ただ、消費生活相談員が実務経験により取得する知識や技術を定量的に評価するということは難しい面はございます。難しい面はございますが、客観的な能力を確認することで適切に評価されることは消費生活相談員の処遇改善を図る上で不可欠だと考えておりまして、各地方公共団体によって適切な評価がなされるよう働きかけてまいりたいと考えております。
#68
○清水貴之君 おっしゃるとおり、非常に頑張って優秀な相談員の方もいらっしゃるでしょうが、残念ながらそこまでのスキルがという方も出てくると思うんですね。ですから、そういう方を、これは別に評価して、じゃバッテンを付けるとかそういうためではなくて、もしスキルで何か不足部分があったらそこはフォローして、優秀な地域のためになる方々をどんどんどんどん育てていくというのも一つの大切な方策だと思いますので、是非お願いしたいと思います。
 その消費生活相談員、量の確保、人員の確保という話がありました。
 消費者被害に対する様々な行政や民間の取組、出前講座なども現時点でももう多数行われていて、そういったところの卒業者という方も多数いらっしゃるということなんです。知識はある、興味はある、でも消費生活相談員にはなかなかなれなかったりとか、御本人の意思でならなかったりという方がいらっしゃる。全く今興味のない方に働きかけていく、で、量を確保するよりは、こうやって少しでも興味を持っていろんなこういう消費者問題のセミナーなどに参加している方に働きかけていった方がより相談員の量の確保には近道じゃないかと思うんですが。
 まず、最初の質問としましては、これは難しい質問かもしれませんが、そういったいわゆる消費生活予備軍みたいな方、消費生活相談員予備軍ですね、どれぐらいの人数がどこにいらっしゃるのかというのは把握しているんでしょうか、若しくは把握しようとされているんでしょうか。
#69
○政府参考人(川口康裕君) お答え申し上げます。
 消費生活相談員として働きたいと考えている方がどの程度いるか、これを直接調査したものというのはございませんが、消費生活相談員の資格保有者のうち相談員として働いていない方、この数は把握しているところでございます。二十四年四月一日現在でございますが、消費生活専門相談員の場合三千百人、消費生活アドバイザーの場合一万二百人、消費生活コンサルタントの場合二千五百人となっているところでございます。
 この中には、既に年齢的に退職をされたという方も含まれているところでございますし、また企業にお勤めの方、あるいは子育て、介護のために消費生活相談員になれない方、それぞれいらっしゃるというふうには承知しておりますが、それぞれが何人かというところまでは正確には把握できていないところでございます。
 本年一月に定めた地方消費者行政強化作戦におきまして、地方公共団体に対して、都道府県ごとに管内自治体の五〇%以上に相談員を配置するという具体的な目標を示したところでございまして、本目標の実現に向けまして、各都道府県とともに消費生活相談を担える人材につきまして様々な働きかけを行ってまいりたいと考えております。
#70
○清水貴之君 今数字挙げていただいたのは、あくまでその三資格保有者で相談員になっていらっしゃらないという方で、そうじゃない、そのもう一歩手前にいらっしゃるけれども興味あるという方ですが、最後に様々な働きかけという話がありましたが、どうでしょう、実際にそういった方にも今後いろいろアピールしていく、働きかけをしていく、そういった考えはあるんでしょうか。
#71
○政府参考人(川口康裕君) 消費生活相談員の現在の三資格でも、これを取得するのは大変難しいということでございますが、もうちょっと手前のところで、各自治体、現在、今回提案しております消費生活協力員に当たるような方を養成するという講座はいろんなところでされておりまして、実際、養成が終わりますと、自分はこれからどう活躍したらいいのかということをお聞きになられる方も結構いらっしゃいまして、それは自治体ごとに把握していらっしゃいます。こうした方々に更に御努力いただきまして、消費生活相談員資格試験を受けていただくという方向で努力していきたいと思っております。
#72
○清水貴之君 次になんですが、中野区区長、参考人としていらっしゃいまして、中野区さんは非常に大変先進的な事例をされているということで、見守り対象者名簿というのを作って、それを配付できるように地域支えあい推進条例というのを作ったという話です。
 まず最初の質問は、そういった各自治体、自治体で、先進事例やっている自治体というのはたくさんあると思うんですが、そういった事例というのを消費者庁はどれぐらい把握しているものなんでしょうか。
#73
○政府参考人(川口康裕君) 消費者庁におきましては、全都道府県、全政令市及び全市区、したがって町村は含まれておりませんが、高齢者等の見守り活動に関するヒアリングをまず行ったところでございまして、この合計ということで、都道府県二十五を含みます三百五十六の地方公共団体が活動を実施しているとの回答をいただいたところでございます。このうち、幾つかの地方公共団体において先進的な取組が行われていると考えているところでございます。
 また、消費者庁では個人情報保護法も所管しているところでございまして、この立場から、地域見守り協定を締結するなど情報を共有しつつ高齢者の見守り活動を実施している取組について、主として孤立死対策のための取組でございますが、それについての取組事例集を作成し、先般五月、公表したところでございます。
 そういう意味で、必ずしも網羅的に現時点で調べているわけではございませんが、地域の実情に応じた取組を後押しするとともに、関係省庁、関係地方公共団体と連携いたしましてガイドラインを作成するとともに、更に効果的な先進事例を収集し、提供して、これを全国に普及していきたいというふうに考えているところでございます。
#74
○清水貴之君 その紹介という作業というのは非常に、さあ、どうしていいか分からないという自治体にとっては大変有効だと思います。
 紹介もいろいろな方法があると思います。今おっしゃったとおり、事例集を作って配付するというのも一つだと思いますし、例えばなんですけれども、この前の中野区長のような方に来ていただいて、そこに自治体の担当者に来ていただいて、相互の意見交換の場とか情報共有の場を設けていく、これも有効ではないかと思いますが、そういったことを進めていこうという考えはあるのでしょうか。
#75
○政府参考人(川口康裕君) 意見交換の場についてのお尋ねでございます。
 効果的な先進事例を積極的に提供するということで、地域の多様な担い手が参加する見守りネットワーク活動が円滑に進むよう様々な知恵を出していきたいと思っております。
 ただいま委員御指摘の件でございますが、消費者庁では、毎年度、都道府県等消費者行政担当課長会議というものを開催しております。また、消費者行政ブロック会議、これは地域別に課長会議を開催しているものでございます。また、ブロック別消費生活センター所長会議というものも開催しております。こうした場におきまして、取組事例について、参加した方々の相互に取組事例を報告し合い、意見交換をすると、そういう取組を進めていきたいと考えております。
 また、ただいま御指摘もございましたので、さらに、ゲストとして、ブロックを越えて、適切な事例があれば講師として御参加をいただきたいというふうに考えておるところでございます。
#76
○清水貴之君 もう一つ出たのが、地域協議会、この協議会の乱立であったりとか調整というところなんですけれども、地域協議会、いろんな種類があって、それは地域にとってそれぞれ必要なのかもしれないけれども、余り数があり過ぎたりしますと、地域の逆に負担になっていたり混乱につながっている、相談する人も、じゃ、どこに相談していいのか分からないなんてこともあるわけで、この調整というのも大変重要になってくるかと思うんですけれども。
 まずは、省庁間の調整についてお聞きしたいんですけれども、やはり各省庁によっても、いろいろ地域協議会、今地方大事ですから地域協議会をつくっていこうという話が出ていて、この省庁間の調整というのは行われているのでしょうか、どうでしょうか。
#77
○政府参考人(川口康裕君) 消費者が抱える様々な問題を解決するためには、他の行政分野、関係機関と連携することが不可欠であるというふうに考えておりまして、このため、各地域において関係機関との連携が円滑かつ効果的に行われるよう、消費者庁においても関係省庁や関係機関と連携をしてこの協議会のガイドラインを作成するというふうにしたいと思っております。
 既に、この法案を検討するに当たりまして開催いたしました「地域体制の在り方」に関する意見交換会には、厚生労働省及び警察庁からオブザーバーとして参加をいただいたところでございまして、消費者庁において見守りネットワークの法定化を行うということにつきましては、それぞれ関係省庁から地方の関係課長にも御連絡をいただいたところもあると伺っているところでございます。
#78
○清水貴之君 今のは省庁間の調整で、次に地域での調整ということについてもお聞きしたいんですけれども、この前も話出た中では、今度、地域協議会、新しく設置できるようになるということなんですが、いや、つくるのはいいけれども、じゃ、逆にといいますか、一方で、今ある既存の仕組みをしっかりと利用して、そこに消費者被害防止という観点を入れていったらどうだと。もう既にある、いろいろなそういう組織もあるわけですね。そこには様々な情報というのも集まってきているわけですから、多数の協議会をつくるより、コアになる協議会、その組織の上にいろんなものを乗せていった方がより有効な協議会ができるんじゃないかという話もありました。これについてはいかがでしょうか。
#79
○政府参考人(川口康裕君) 消費者安全確保地域協議会の運用に当たりましては、既存の地域ネットワークと一体となって見守り活動に取り組むことも可能であり、またそれが現実的と考えているところでございます。このため、既存のネットワークがある場合はその枠組みを活用いただきまして、高齢者等の消費者被害に遭いやすい特性を有する方の見守りを行っていただくなど地域の実情に応じた柔軟な取組が行われるべきと考えております。
 なお、五月二十八日の参考人質疑で、中野区の田中区長から、地方公共団体の役割として、住民の立場に立って行政を総合化することの重要性を述べられておりまして、すこやか福祉センターを中核として、高齢者、障害者、子育て中の方など、地域住民を支える包括的なサービスを提供し、そこに消費生活センターや警察署がしっかりと連携する、そういう実践の御紹介があったところでございます。このような取組も参考になるものだと考えておるところでございます。
#80
○清水貴之君 最後に、広域被害に対する消費者庁の役割、これをお聞きして質問を終わりたいと思うんですけれども、消費者被害というのは本当に市町村とか都道府県の境界を越えて発生する場合が大変多いということで、国民生活センター、都道府県、市町村、自治体同士が連携して消費生活相談に当たる必要があると思います。そこで、やはり国、消費者庁が果たす役割というのが大きくなってくると思いますが、その役割についてお聞かせいただけますでしょうか。
#81
○国務大臣(森まさこ君) 広域被害における消費者庁の役割という御質問でございましたけれども、広域被害の場合には、その情報をいち早く集約して、そして関係各所に提供すると、そのことによって、まだ起きていない地域も予防しますし、それから起きた地域も効果的な対策が立てられるといったことだと思います。
 情報の集約につきましては、全国の消費生活センターから寄せられる消費者からの相談情報等について、国民生活センターがPIO―NETを通じて収集、分析を行っております。これを基に、消費者庁において、消費者安全法に基づく事業者名公表を行う注意喚起などの消費者への情報提供や、特定商取引法や景品表示法等に基づいた厳正な法執行を行い、加えて、今御質問に答える形になると思いますが、司令塔役としてこういった注意喚起情報を提供して、消費者被害の拡大の防止に向けて国民生活センター、関係省庁、地方公共団体、消費生活センター等と連携を図ってきたところであります。
 今後は、地域の見守り活動等を行う幅広い関係者、関係機関に対しても、消費者庁から必要な情報を的確に提供できるように検討してまいりたいと思います。
#82
○清水貴之君 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
#83
○山田太郎君 みんなの党、山田太郎でございます。
 今日は、この消費者特、実質審議最後ということなので、一生懸命頑張ってやっていきたいと思います。
 思い起こせば、景表法、随分いろんな細かいところも含めてやらせていただきました。今日、質疑を皆さんのも拝見していると、やっぱり終盤、最後、体制についての話が非常に多かったかなということで、私もちょっとこの体制についてお話を今日質疑としてさせていただきたいと思っています。
 その前に、私もやっとこの消費者特、慣れてはきたんですけれども、だんだん分かってきて分からなくなってきたのが、消費者庁、消費者委員会、消費者センター、国民センターと、この四つがありまして、先ほど清水議員の方からもいろいろありましたけれども、またこれに地域の協議会があるということで、多分消費者は逆によく分からないのかなと。私も、専門で質疑をしている委員ですら、この四つの関係が何となく分かってみたり分からなかったりするので、その辺り、今日ちょっとこの法案をしっかり実現する執行機関として整理しておく必要があるかなと思って、この辺、ひとつ集中して質疑させていただきたいと思っています。
 国民センターについてまずちょっと触れていきたいと思いますが、これ、私、前回もちょっと質疑でやったんですけれども、民主党政権のときに、消費者庁と統合すると、こういうことの閣議決定が一度されたということであります。平成二十五年から国民センターは消費者庁の一つの機関として再出発するはずだったということでありますが、自民党政権になりまして、今度、逆にまた閣議決定が凍結されまして独法として存続すると、こういうことになったという経緯であります。
 私どもみんなの党としては、できるだけ独法は廃止して、国の機関としてダイレクトに戻すか、又は民間としてやるか、こういうことを目指しているわけでありますけれども、独法として存続する以上、きちっと機能していただくことも重要なので、そんな視点からも質疑したいと思うんですが。
 まず、お手元に今日資料を配らせていただいています。これ、国民生活センターの在り方の見直しに係るタスクフォース取りまとめという報告書からの抜粋を今日皆さんにお手元に配らせていただいていますが、民主党の政権のときに、どうして消費者庁と国民センターを統合するのか、当事者の消費者庁とまさに独法である国民生活センター自身が自ら検討して結論を出したと、これが内容なんですけれども、逆に言うと、存続させるということは、このときに指摘された内容がクリアされたからこそ存続するというふうに結論も出たと思っておりますので、その辺り、お伺いさせていただきたいと思います。
 そこで、お伺いしたいんですが、まず抜粋の一番上の部分になりますけれども、消費者庁と国民センターの業務が大半の分野で重複していて、別々に同じ課題に取り組んでいるという指摘があったんですね。内容は、消費者事故情報の収集、分析、注意喚起、消費者教育、リコール情報の発信、地方消費者行政の支援と、こんなところがあるかと思いますが、こういったことに関してどういう整理がされたのか、教えていただけますでしょうか。
#84
○国務大臣(森まさこ君) 民主党政権のときに、国民生活センターについては三回会議体が開かれました。それについては、何か同じような題名の会議体があって内容もころころ変わるんだというような御指摘がされていたところでございますが、今御指摘のタスクフォースはその一番目の会議体でございます。
 平成二十三年八月二十六日に、国民生活センター在り方の見直しに係るタスクフォースの取りまとめが出されました。その四か月後に、国民生活センターの在り方の見直しに関する検証会議というものの中間取りまとめがなされました。そのまた八か月後に、国民生活センターの国への移行を踏まえた消費者行政の体制の在り方に関する検討会報告書というのがなされました。
 今御指摘の大半の分野で重複という部分でございますが、私の意見としては、分野はもちろん消費者行政ですから重複するところもありますが、機能は別々だと思っております。この大半の分野で重複しているということについては、検討が、二回目の検証会議というものの中では、引き続き検討するという一行があるだけです。そして、三回目の検討会というものの中では、今度は、私の意見に近いんですけれども、消費者庁、消費者委員会、国民生活センターそれぞれの権限、機能があるというふうに書かれております。
 ですので、私としては、分野は重なる部分があっても機能がそれぞれ別でありますので、それぞれの機能をしっかりと生かしながら連携をしていくということが最も消費者行政の効果的な運用に望ましい形ではないかなというふうに思っております。
#85
○山田太郎君 そうすると、大臣は機能の重複というのは基本的にないという御認識でよろしいのでしょうか。
#86
○国務大臣(森まさこ君) 大半の分野で重複という御質問でございましたけれども、私は、機能のことについて申し上げますと、機能については別であるというふうに思っております。
#87
○山田太郎君 これ、自らの組織がそれぞれまとめたレポートでありますし、昨日を含めてレクで聞いても、どう聞いても、同じような業務が機能として重複しているんじゃないかなと。これ、お役所だけの話ならいいんですけれども、消費者行政をやっているわけですから、できるだけ消費者に分かりやすいという意味ではスリムにされた方がいいんじゃないかなというふうに思っています。
 もう一つ、まさに、類似事務を行政機関と密接に連携するには限界があるという指摘までこの中ではされているんですね。大臣も、昨年の十一月の本委員会で私の質問に対して、国民センターとは上下の関係にないので通知も出せないと、こんな答弁もされたわけであります。そうなってくると、消費者庁の機能強化のために、独法では、国民センターが独法では限界があると結論付けたのかどうか、ちょっとこの辺りももう一度お答えいただけますでしょうか。
#88
○国務大臣(森まさこ君) 今御指摘の委員配付資料の二つ目の赤線が引かれております類似事務を行政機関と密接に連携して行うには限界があるという点についての御質問だというふうに思いますけれども、機能がそれぞれ別でございまして、それを有機的に密接に連携して行うようにするというふうに判断したわけでございます。
#89
○山田太郎君 もう一個、今回の景表法改正の十五条の中に関係者相互の連携という規定が新設されているんですね。そして、消費者庁、それから事業所管の大臣、それから都道府県知事、国民センターという長が、まさにキーパーソンが集まって必要な情報交換、それから一般消費者の利益を保護するために密接な連携に努めると、こういうことが規定されているわけであります。
 情報交換といっても、今回の法律の改正で事業所管の大臣とか都道府県知事が消費者被害の現場とか調査とか、そういったところに入るようになるわけでありますから、今度は国民センターに蓄積されている被害情報なんかを速やかに所管の大臣や都道府県知事に提供することが重要になる。そうなってくると、国民センターとの速やかな情報連携、こういうことが重要になってくるかと思います。これ、どうやって独法等の間で連携を図っていくのか、プロセスがいまいち今回分からないんですね。
 せっかくPIO―NET等含めてたくさんの情報が集まっているものを活用する非常に重要な側面だと思いますので、御答弁いただけますでしょうか。
#90
○国務大臣(森まさこ君) 本法案において、国、都道府県、国民生活センターの密接な連携に関する規定として第十五条を設けております。具体的には、各機関の窓口担当者の間で景品表示法違反が疑われる事案について必要な情報交換を行って、より効率的な法執行を行うことや、景品表示法に関して、協力して普及啓発活動を行うなどの連携を想定しております。
 本法案成立後は、消費者庁において関係者に対して規定の趣旨の周知を図るとともに、消費者庁が中心となって一層の情報共有を進めるなどして関係者相互の連携を図ってまいりたいと思います。
 また、独立行政法人国民生活センター法で、国民生活の安定及び向上に寄与するため、総合的見地から国民生活に関する情報の提供及び調査研究を行うことは国民生活センターの目的とされておりまして、行政庁の依頼に応じて国民生活に関する情報を提供することは業務内容の一つになっております。そのため、国民生活センターは、景品表示法違反の未然防止や是正についても積極的に協力、連携していくものというふうに考えております。
#91
○山田太郎君 まさに大臣がおっしゃられたことを実現するのであれば、独立行政法人としてあるよりも、元々検討された形でもって、風通しがいいというか、一つ屋根の下でやられた方が消費者庁の理念からも近いんじゃないかなと、こんなふうにも思うわけでありまして、どうしてそんなに頑張って三つも四つも組織を維持しようとされるのかというところがちょっと気になるんでありますが。
 もう一つ、国民センターなんですけれども、相談とか研修のフロントオフィスの人数の割合というところもいろいろ調べさせていただきましたら、これ資料にもありますが、消費者センターで八一%に対して、国民センターは六三%ということなんですよね。こういったところも改善点だということは自ら認められています。
 それからもう一つ、商品テストの効率化ということに関しても、これ大変問題が大きいというふうに思っておりまして、これはなぜかといいますと、国民センターをつくった、あるいは維持している一つ大きな理由というか売りは、商品テストをするというところだと思います。
 ただ、これ資料見ていただきますと、実は経産省が所管しているNITEが、実際の外部機関へのテスト依頼のうち七割を占めているという実態でありまして、この国民生活センターのシェアは約、僅か六%と、こういうことになっているわけであります。余りこの国民生活センターの商品テストを信頼されていないのか、又は支持されていないのかということにもなるかと思っています。
 こういった問題点を抱えながら、今回、景表法の法律でもって消費者行政を始めるということなんですけれども、それぞれ、例えばフロントオフィスの人員の問題ですとか、この辺の、商品テストの効率化やガバナンスの課題ですとか、この辺り、大臣どのようにお考えでしょうか。
#92
○国務大臣(森まさこ君) 三つも四つも組織があるというふうにおっしゃいましたけど、四つってどれのことかなと思って考えていたんですが、消費生活センターの、地方自治体の組織でありますので、それだけは申し上げておきます。
 商品テストについての御質問でございますけれども、お尋ねのシェアについては、当時その算出根拠とした数値を継続的に調査をしていないため、お答えはちょっと、正確には分からないというふうに思います。
 製品評価技術基盤機構、いわゆるNITEでございますけれども、消費生活用品を対象として、製品安全関連業務を実施するに当たり、製品事故の再発、未然防止を図るため、消費生活センターから製品事故の情報を収集しておりまして、消費生活センターからの通知件数は、平成二十四年度五百三件、平成二十五年度は四百四十二件となっていると聞いております。
 他方、国民生活センターでは、衣食住、乗り物など、消費生活全般の幅広い分野の消費生活センターからの依頼に対し商品テストを実施しているところ、その件数は、平成二十四年度二百三十九件、平成二十五年度二百二十三件でございます。こういった商品テストを実施するに当たっては、地方公共団体のニーズを踏まえて、消費者被害の未然防止、拡大防止を図っていくような運用をしてまいりたいというふうに思います。
 人員の割合でございますけれども、この数は、七十九名という平成二十三年一月時点から平成二十六年の八十四名まで増えております。平成二十五年二月に策定された現在の中期目標におきまして相談業務等への重点配置など人員配置の適正化を指示しているところでございますので、事業を適切に実施できる体制が確保されるように取り組んでいただけると期待をしています。
#93
○山田太郎君 複雑な組織を抱えているとなかなか分かりにくいというところは出てくるでしょうから、そういう問題是非しっかりやっていただいて、問題はこの景表法に基づく消費者行政しっかりやっていただくことですので、引き続きよろしくお願いします。
 さて、消費者生活の相談実態ということ、これは斎藤議員の方も聞かれていたんですが、ちょっと関連で私の方もお聞きしたいと思っています。
 これも資料の方を見ていただきたいんですが、消費生活相談員というのが数として出ておりまして、平成二十五年四月一日で三千三百七十一名、年間の相談件数は九十二万件ということであります。これ、一人当たりの相談件数というので割り算をしますと、二百七十四件。大体、年間実営業日数二百二、三十日と考えれば、相談員一日一件と、こういう割合になるのかなと思いますが、これがちょっと多いのか少ないのか。私としては何となく、えっ、一人一件なのという、ちょっとそんな感じもあるのでありますけれども、その辺り、ちょっと御感想というかお考え、いただけますか。
#94
○副大臣(岡田広君) お答えいたします。
 山田委員が今御指摘がありました相談件数でありますけれども、数字は今委員がお述べになったとおりであります。
 この消費生活相談員の中には、週の開所日数が四日未満の消費生活相談窓口等の相談員や、相談員からの相談を受けるアドバイザー的立場の相談員も含まれています。よって、相談件数を相談員の人数と消費生活センターの開所日数で除することにより単純に一人の相談員の一日当たりの相談件数を算出することはできないんだろうと考えています。
 また、あっせんによる解決を行う場合には、契約書面等を相談者から入手した上で商品、サービスの内容や契約内容の確認、受領商品等の状態の確認、本人の意思確認、解約等に向けた申出書面の作成、事業者等の交渉などで長い時間を要するわけであります。これに加えて、近年は高齢者相談の増加で聞き取りや本人の意思確認等に従来よりも時間を要する傾向にありますので、ここも御理解をいただきたいと思います。
#95
○山田太郎君 そうであれば、単純に除したら分かんないよという話であれば、じゃ、出勤日数というものも加味した上で大体お一人がどれぐらいやっているのかというのはどうなんでしょうね。
 何でこんなことを聞くかというと、足りているのか足りていないのか、これから制度をつくって、試験制度もつくって増やそうとかと言っているわけですから、大体把握するというのがすごく重要なことだと思うんですよね。どれぐらい足りていないのか、忙しいのか、いやいや、もうちょっと相談件数を増やさなきゃいけないのか。政策目標にもなると思っています。
 そういう意味で、その辺はじゃどう把握されているんでしょうか。
#96
○副大臣(岡田広君) 今手元に資料がありませんが、委員御指摘のことは十分重要なことだと判断しております。
#97
○山田太郎君 別に敵対的に責めたりしているわけじゃなくて、どう改革しているかというのを導きたいので、是非その辺りしっかりやっていただいて、何が問題なのかということを解決していっていただければと思っています。
 それから、中身なんですが、相談件数九十二万件のうち、あっせん解決とあっせん不調を足しても八万件と、これは斎藤議員の方も少し指摘されていたと思います、大体全体で八%ぐらいだと。その他、九割以上は助言とか情報提供ということで、実際、あっせんとか問題の解決に踏み込まないで助言や情報提供で済んでいるということだと思うんですね。
 もちろん、生活相談員がそれで済ましているという面もいろいろあると思うんですけれども、このあっせん数がすごく割合的に少ないということに関してどのように見ていらっしゃるか、御感想でもいただけますでしょうか。
#98
○国務大臣(森まさこ君) あっせん件数でございますけれども、あっせん件数が多いか少ないかということは必ずしもなかなか比較というのができないかというふうに思っております。あっせんを求められる又はあっせんが適当である事案が生じたときにあっせんを行っているわけでございますので、その成功率というものと件数というのは必ずしもイコールではないというふうに思っておりますけれども、あっせん件数、そしてあっせん率が消費者のニーズに合わせてより上がっていくように、また努力をしてまいりたいと思います。
#99
○山田太郎君 何となく、私が森大臣に聞くと、何となく反論されちゃう構図がずっと続いているんですけれども、そうではなくて、であれば、これは適当なのかどうかという、もうつくったばかりの仕組みですから問題あるのは分かっていますし、だからこうやって質疑して、法律まで作って、相談員も国家資格にしてということなので、余りここで、別にやれ少ないじゃないかとかやっていないじゃないかということを言いたいわけじゃないんですね。
 どういうふうに把握されていて、もし把握されていないんであれば調べなきゃいけないし、把握されているんだったらそういう問題を解決していきましょうと建設的に質問しているつもりでありまして、何となくいつもかみ合わないことがあるんで、それが質疑なのかなという気もしているんですけれども、是非本当に、ゴールは何か与野党で責め合うんではなくて、私ども、この特に消費者特は消費者に向いてどうやっていくかということの場でありますので、是非そういう前向きな御答弁いただければなと思っています。
 そういう乗りで、他機関への紹介というのもやっぱり二万八千件あるんですね。これについても、悪く言うと、こういうふうに言うから反論したくなっちゃうかもしれませんが、たらい回しとも取られかねないと。こういうことでありまして、やっぱり他機関に対しても相談員が丁寧に引き継ぐとか対応が必要なのかなというふうにも思っていますが、ちょっとこの辺の実態ももし把握をされているんであれば、教えていただけますでしょうか。
#100
○国務大臣(森まさこ君) 消費生活相談は消費者にとって最も身近な相談窓口として消費者の安全、安心を確保するため重要な役割を果たしているところです。
 消費生活相談を受け付ける中で、そもそも消費生活相談になじまない案件が寄せられる場合もございます。その場合は本来の相談機関を紹介しているところでございます。また、消費生活相談であっても、専門の相談窓口があって、より適切な対応が見込まれる場合など、他の機関を紹介することでより相談者のためになる問題解決を図る場合もございます。例えばもう弁護団が結成されているなどの場合でございます。他の機関を紹介するに当たっては、委員御指摘のとおり、たらい回しにならないように相談者の要望を十分に確認した上で、できる限りその紹介予定の機関が適切か否かなどの確認を行い、たらい回しにならないような細心の注意を払うとともに、相談者の事情に適した具体的な解決が見込まれる機関を紹介するようにしているものと承知をしております。
#101
○山田太郎君 やっと大臣と分かり合えたかなという感じでありまして、もう一個行きます。
 九十二万件の相談のうち、助言して終わったというものが六十二万件なんですが、その後の処理結果が分からないというのが六十万件もあるんですね。ほとんどの相談結果をフォローしていないという結論も出ています。この辺りはどうでしょうかね。
#102
○国務大臣(森まさこ君) 相談案件の事後調査についてのお尋ねだと思いますが、消費生活相談を実施するに当たっては、消費者と事業者の間の情報の質及び量並びに交渉力などの格差に鑑みて、消費者の立場に立ってあっせんを積極的に実施するなどして、消費者トラブルを解決に導くことが求められるところでございます。
 相談対応といたしましては、相談者の自主交渉のための助言、情報提供、あっせん解決等が行われておりまして、あっせんをした場合には消費生活センター等がその経緯と結果を把握している一方で、助言、情報提供等を行うことで相談対応が終わったものについては、その後の個別事案に対するフォローが必ずしも十分には行われていないところでございます。
 消費生活相談がどのように役立っているかを把握するためには、できる限り事後的なフォローを行うことが有意義でございますので、困難な面もございますが、その方法については検討してまいりたいと思います。
#103
○山田太郎君 もう一つ、相談担当者の質とか試験とかという話も出たんですが、それというのは、どんないわゆる消費者生活相談をされているかというニーズ、内容が把握するということが必要なんだと思うんですね。その相談された方のニーズ、要望なんかをどう把握されているかということを昨日レクの方でも御担当者に聞きましたら、実はそういうことはやっていないと、こういう回答が来ました。
 私は、これから内容の充実をしていく、質的にも、相談員、どんなものを受ける確率が高いのか、こういったことを改善していくためにも、そういった調査をしっかりやられた方がいいんではないかなと、こういうふうに思っています。別に、相談したものに対してきちっと数を捉えていくということですから、全然難しい話じゃないと思いますので、その辺は今後の課題としてはいかがでしょうか。
#104
○国務大臣(森まさこ君) まず、消費生活相談については、その分析、統計は行っております。それが、そのレクのときに行っていないというふうに言ったというような御指摘でございますが、何か、確認をしてみますけれども、私の理解では、これは統計を出しております。
 さらに、消費者庁では、消費者問題の現状や求められる政策ニーズ等を把握する目的で、全国の十五歳以上の一万人を対象として消費者意識基本調査も実施しております。本年は一月に実施済みでございます。同調査では、消費者被害、トラブルの経験や、その被害等についての相談の状況等について尋ねておりまして、消費者相談へのニーズという意味では、こうした調査を通じ、潜在的な消費者被害、トラブルがどの程度あるのかを把握しております。
 平成二十五年に実施した消費者意識基本調査によりますと、この一年間に購入した商品や利用したサービスについて、何か不満を持ったことがある人は二六・一%、健康被害に遭った人が〇・五%、金銭的な被害に遭った人が一・一%となっております。
#105
○山田太郎君 ありがとうございます。大臣に言うと出てくるというのがちょっと不思議なので、是非、その辺も今後改善していただければと思っていますが。
 まさに大臣おっしゃるとおり、一般の国民に対する無作為抽出アンケートというのはやられているようなんですね。
 実は、消費者センターは信頼度が結構高くて、七八・七%の人が認知している、信頼していると、こういう回答は得ているようですが、中身をまた見ていると、名前だけは、そのうち名前だけは知っているのが六四・三ということで、じゃ、実際使ったかとか、それ以上詳しいことを知っているかというと、実は、名前も知っているんだけれどもそれ以上ではないというところでありまして、私は、まだまだアピールというか、認知度が低いんではないかなと。
 もう一つ続けて時間も迫っていますから行きますが、実際に健康被害とか金銭被害を受けた人というのが、ちょっとお手元の資料にもあるんですけれども、今回、基本調査ということで、百一人いたということですが、このうち消費者センターへ相談に行ったという方は二%なんですね。だから、認知はされているんだけど実際には相談に来てもらえない、知っているけれども余り頼りにされていないと、こういったこともあるかと思っております。
 内容の充実も重要なんですけど、やっぱり消費者に認知され、使われて初めてこの仕組みというのが生きてきますし、消費者行政というのは良くなってくると思いますので、その辺り、どのように対処、対応されていこうとされているのか、是非、大臣の方からお答えいただけますでしょうか。
#106
○国務大臣(森まさこ君) 御指摘の基本調査におきまして、消費生活相談等の相談窓口に相談したという方が二%にすぎず、誰にも相談したり伝えたりしなかったという回答が約三割というふうに、最も高くなっています。そして、その誰にも相談しない、伝えない理由を聞きますと、四割弱が、相談しても仕方ないと思ったと回答しています。これは困ったときに頼るべき消費者行政に対する信頼度が依然として余り高くないことに起因している可能性もございます。また、消費者教育というものをきちっと展開していく中で、消費者が消費者被害というものに関する認識を高め、そして消費者行政とともに、被害の回復、予防につながっていくように不断の努力を続けてまいりたいと思います。
#107
○山田太郎君 質問、最後になりますけれども、今回の法律がうまくいくためには、私はやっぱり箱というか仕組みがきちっとしていること、これ制度設計ということで何人かの委員も質問あったと思います。
 それから、中身のやっぱりこれは使えるなという認知、それによってどんどん良くなるし、どういうことを聞いているのかということが自ら把握して、いわゆる消費者庁さん、あるいは消費者センターの機能がどんどん良くなっていくということでうまく回っていくと思います。
 何となく、大臣に質問していると厳しく回答されちゃうんですけれども、是非、消費者庁の窓口はいろんな傷ついた方もたくさんいますし、是非、そういった形で優しく建設的に、一緒に考えて消費者行政頑張ってやっていこうと思っていますので、よろしく今後ともお願いします。
 これで質問を終わりにします。ありがとうございました。
    ─────────────
#108
○委員長(行田邦子君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、石井みどり君が委員を辞任され、その補欠として羽生田俊君が選任されました。
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#109
○大門実紀史君 大門でございます。
 既にもういろいろ議論がありましたので、私の方は、悪質商法の現場で今起きていることがこの法改正でどうなるのかということに絞って質問したいと思います。
 悪質商法犯罪に使われる名簿の問題でございます。これは業界ではカモリストというふうに呼ばれております。お手元に資料を配付しておりますけれども、この間の販売購入形態別での消費生活相談の数ですね、が消費者庁から発表されておりますけれども、網を掛けたところが増えている部分でございます。
 増えているのは、電話勧誘、通信販売、ネガティブオプション、訪問購入というところですけれども、ネガティブオプションというのはいわゆる送り付け商法ですね、注文もしていないのに商品を送り付けて代金を取ると。例えば、お葬式の当日に商品を送り付けて、これは故人が亡くなられる前に注文したものですと言ってお金を取っちゃうとか、そういうのがネガティブオプションですけれども。訪問購入というのは、この前もやりましたか、押し買いでございまして、貴金属などを買ってあげると言って、お年寄り相手に二束三文の値段で買うとか、そういうものが増えていると。特にこのところに、下の方が高齢者ですけれども、高齢者の被害が多いということでございます。
 この増えている部分ですね、いわゆる新手の詐欺商法のところに使われているのが、先ほど申し上げましたカモリスト、名簿でございます。中には、過去に被害に遭ったお年寄りたちが更に名簿に載っけられて被害者名簿になって、その被害者の人に被害金を取り戻してあげると言って更にお金を取るという二次被害ですね、そういう被害者リストまで出回っているという問題であります。
 警察庁は二年前から、この消費者被害事件で押収した名簿から約六十万件分の名簿を各都道府県の県警に配付をされて、消費者庁も特商法違反などの業者から大量の名簿を回収されておりますけれども、この回収した名簿を次の被害者を出さないために活用しなきゃいけないわけですけれども、なかなか活用し切れてこなかったということで、今回の消費者安全法の改正でいわゆる情報の提供がいろんなところとやれるようにするということになるわけですけれども、具体的に今回の安全法の改正でこの名簿の活用が被害者、被害防止のためにどのように進むのか、簡潔に説明をお願いします。
#110
○政府参考人(川口康裕君) お答え申し上げます。
 本法案による改正後の消費者安全法の十一条の二の第一項でございますが、内閣総理大臣は、地方公共団体の長の求めに応じまして、内閣府令で定める情報で、当該地方公共団体の住民に関するものを提供できることとしております。
 具体的には、消費者庁において、特定商取引に関する法律の執行で得られた情報のうち、当該地方公共団体の住民の情報を整理し提供することを想定しております。地方公共団体では、この情報を活用いたしまして見守りの対象を適切に選定することができるとともに、消費者安全確保地域協議会におきまして、その構成員が必要に応じてその情報を共有をいたしまして見守り等の取組に活用することを可能にしているところでございまして、消費者被害の未然防止、早期発見、拡大防止などにつながるものと期待しているところでございます。
#111
○大門実紀史君 今度設けられていく地域協議会によるお年寄りなどの見守り活動にそういう名簿を活用していくということでございます。
 警察庁に伺いますけれど、今まで警察庁は、押収した名簿ですね、都道府県の県警等にそれを六十万件ですか提供されて、その後、今現在ですね、その名簿が被害防止にどういうふうに今現在活用されているのか教えてもらいたいというふうに思います。
#112
○政府参考人(宮城直樹君) お答えを申し上げます。
 押収した名簿でございますが、一つ我々の取組といたしましては、その名簿を基に警察の方から、これは委託でございますが、いわゆる注意喚起の電話を差し上げるという形のものを一つやってございます。
 それからもう一つ、その名簿も含めてでございますが、一般的に、その被害の発生状況でありますとか、全国的な犯行の動向でありますとか、それから相談や被害申告の中から判明した手口、こういったものにつきまして関係地方自治体等に情報提供する、こんな形でその啓発を図ると、こういった作業をやっておるものでございます。
#113
○大門実紀史君 警察庁の方は、今回の法改正で、警察の名簿というのは、犯罪捜査上、捜査に使うものもありますから、これ、全て何でも提供できるものでないというのは分かっておりますけれど、今回の法改正に基づいてどのように協力されていかれるのか、ちょっと教えてください。
#114
○政府参考人(宮城直樹君) お答えいたします。
 今回の消費者安全法の改正案の中には、新たに消費者安全確保地域協議会、これをつくるということが含まれてございます。この消費者安全確保地域協議会は、その地方公共団体の区域におきます消費者の安全確保を目的とするということでございますので、恐らくでございますが、この構成員として都道府県警察でありますとか警察署長が入ることと考えております。
 そうしましたら、そこの中におきまして、先ほど申し上げましたですが、例えば、被害の発生状況でありますとか、あるいは全国的な犯行の動向でありますとか、それから相談や被害申告の内容から判明した手口、こういったものにつきましてその協議会を通じて情報提供を差し上げると、こういったことで協力してまいりたいと、このように考えてございます。
#115
○大門実紀史君 それで、この悪質商法に使われる名簿というのは、先ほど言いました過去の被害者のリストまであるわけですけれども、サラ金利用者の名簿とか、高齢者の名簿とか、商品購入履歴とか、年金生活者の名簿とか、あるいは特養ホームを待機している待機者名簿、こんなものまでいろいろ使われるわけですよね。使われるというのは実は売られているわけでございまして、こういう名簿を扱う名簿屋というのが存在するわけですね。先ほど言いました訪問購入とか送り付け商法など新手の詐欺は必ずと言っていいほどこの名簿が使われていると、名簿屋が動いていると。
 したがって、この今の、どんどん巧妙化しておりますけれど、この犯罪を相当根絶する効果があるのが、この名簿を遮断するということが非常に決定的だと思うんですけれど、今、この名簿というのは、警察情報によりますと、一人十円から三十五円ぐらいで売られているんですかね、そういうものでございます。この名簿というのは、いわゆる同窓会名簿とかを扱うような一般の名簿業者とはちょっと違って、この悪質の方は、カモリストを売る方は、いわゆる悪質名簿屋の方を取り締まらなきゃいけないわけですけれども、それが悪質商法の共犯者でありますので、この名簿屋をどうするかというのが具体的に今、目の前でお年寄りの被害をなくすために大変重要なわけでございます。
 この名簿屋を所管する官庁はあるのかと聞いたら、どこもないということなんですけれども、今のところ、この悪質名簿屋と現場で、犯罪の現場で対峙されているのは警察しかないと思うんですけれども、こういう悪質名簿屋に今までどう対処してこられたのか、あるいは検挙することができるのか、ちょっと教えてもらえますか。
#116
○政府参考人(宮城直樹君) お答えいたします。
 お尋ねの名簿販売業者でございますが、これについては、まず我々としては事件検挙、何とか検挙するということで取締りを図ってございます。本年でありますと、いわゆる送り付け商法、これも本犯に名簿を販売した者、これを詐欺、それから特商法違反の幇助犯という形で検挙してございます。このほか、この名簿屋から更に進んだ形で実はセンターというものがございます。これは要するに情報センターみたいなものでございますが、闇金業者に対しまして、その闇金業者からの照会に応じてそのお客さんの過去の返済状況、こういったものの情報を提供した者を、これはいわゆる貸金業法の無登録の幇助犯ということで検挙してございます。
 警察といたしましては、引き続き、こういった悪質商法、その本体のその実行犯はもとより、情を知ってその犯行の手助けをしている悪質な名簿販売事業者につきましてその共犯として検挙を図ってまいりたいと、このように考えてございます。
#117
○大門実紀史君 いわゆる、今のところ詐欺幇助というようなことでは立件できるけれども、意図的に詐欺に使われると分かって名簿を提供したかどうかというのは焦点になると思いますが、悪質名簿業者はみんな分かってやっていると、その立証が難しいのかなというふうに思いますけれども、頑張ってもらいたいと思います。
 そもそも、この個人情報が簡単に他人に売られていいものかということがあるんですけれども、これは個人情報保護法の下ではこういう個人情報、名簿を扱う事業者というのはどのように規定されていて、どのような規制を受けるということになっているか。これは消費者庁の方からお願いします。
#118
○政府参考人(山崎史郎君) お答え申し上げます。
 御指摘の個人情報保護法でございますが、この対象になりますのは五千人を超える個人データを保有する者を個人情報取扱事業者という形で、これに対しまして各種の義務を課してございます。この個人情報取扱事業者でありますと、原則として本人の同意なく個人情報を第三者に提供してはならないとされておりますが、一方で、本人の求めに応じて個人データの第三者への提供を停止することなどを通知し、又は本人が容易に知り得る状態に置いている場合は、本人の事前の同意なく第三者に提供できると、いわゆるオプトアウト規定が定められてございます。そういう形で個人情報保護法においては対応していると、こういう状況でございます。
#119
○大門実紀史君 これは本当に深い問題で、時間取ってやらなきゃいけないんですけれども、簡単に言いますと、個人情報保護法というのは五千人以上の名簿を扱う事業者が規定されていて、中小事業者といいますか一般私人は対象外ですから、そもそもこの横行している名簿屋のような存在は規制しようがないといいますかね、そもそも届出しているのかどうかというのがありますけれども、そういうことであります。
 したがって、今の個人情報保護法では、元々個人情報保護法はこういう悪質名簿業者を想定して作られたわけではないと思うんですよね。個人情報の方を中心に、個人情報を拡散させないということとか、過度に名簿を扱う中小事業者を取締りにならないようにとかあったものですから、この今、目の前の問題になっているような悪質名簿事業者の取締りという視点から作られたものじゃないと思うんですよね。
 したがって、今後の課題にはなると思うんですけれども、これが横行する限りはお年寄りの被害もなくならないと私は思っておりまして、今後の検討課題として森大臣に提起をしておきたいんですけれども、とにかく名簿というのは悪質商法をなくすためには一番の中心課題になっているということなんですね。一つ今回の法改正のように、今ある名簿を使って消費者庁とか警察が協力してもらって地域で見守りをやってもらうというのは大変重要なことでございます。ただ、それだけではこういう連中には対処し切れないというのがありますので、今後の課題なんですが、一つは、やっぱり警察が立件をどんどんしていってもらうということ、取り締まってもらうということと、やはり私は、個人情報保護法の体系が想定外のことが今起きているという点でいきますと、やっぱり個人情報保護法がこういう面では緩過ぎるという点もありますので、どういうふうにやっていくかというのはもちろん研究しなきゃいけませんけれど、このままだとやっぱり名簿屋が野放しになっていくんではないかと思いますので、ちょっと研究も含めて考えていってほしいと思いますけれど、いかがですか。
#120
○国務大臣(森まさこ君) 委員御指摘のとおり、名簿屋問題、二つ問題があると思っておりまして、カモリストの方については今般の法案でしっかりと見守り体制してまいりたいと思います。警察とも協力してまいりたいと思います。
 そして、御指摘の個人情報保護法の課題、個人情報保護法の見直しについては、本人がオプトアウトの申出ができるということについて知り得ない状況のまま情報が移転してしまう、そういうケースへの対応策を検討する必要があると考えております。現在、内閣官房のパーソナルデータに関する検討会において検討していただいているところでございますが、今後とも名簿を悪用した悪質商法による消費者被害を防止するために必要な対応を検討してまいりたいと思います。
#121
○大門実紀史君 具体的にはこういうことを解決していかないと、今回の法案の目的でありますお年寄りの被害をなくすということになりませんので、引き続き努力をお願いして、今日はこれで質問を終わります。
#122
○谷亮子君 生活の党、谷亮子です。
 本日の議題であります不当景品類及び不当表示防止法等の一部を改正する等の法律案につきまして伺ってまいりたいと思います。
 初めに、TPPとの関連で、輸入食品の表示と安全性についてお伺いさせていただきたいと思います。
 日本の食料自給率の実情につきましては、これは様々に紹介はされておりますけれども、農林水産省の食料需給表によりますと、現在、日本で消費する食品はカロリーベースで約六割がこれは輸入食品に頼っているという現状でございまして、先進諸国の中では自給率というのが大変日本は低く、また世界一の食料輸入大国とも言われている現況でございます。
 このような現況下にございまして、国民の皆様に届く食品や食品原料の大部分を輸入に依存している我が国におきましては、やはり輸入食品に対する安全性につきましては多くの消費者の皆様が大変な不安等を抱えていらっしゃる現況にあるというふうに思います。
 そこで、消費者庁にお伺いさせていただきたいんですが、現在のTPP交渉におきましては、食品の安全性に関するリスク評価の透明性の向上や、国際基準との調和や情報共有、そして政府間の紛争解決など、また衛生植物検疫のルールに関することが議論されていると伝えられております。
 また、TPP交渉の進展も今後あるということで輸入食品に対して消費者は高い関心を寄せておりますけれども、輸入食料品が国内で流通する過程で、輸入品特有の表示についてどのような指針が設けられているのか、また設けられていくのか、そして偽装に当たるのが、どのような場合がこれが偽装に当たることになるのかを御説明いただきたいと思います。
#123
○政府参考人(菅久修一君) お答え申し上げます。
 輸入食料品のいわゆる偽装ということでございますが、まず景品表示法で申しますと、景品表示法は、商品等の内容について一般消費者に著しく優良であると誤認される表示など、こういうものを規制しているということでございまして、輸入品の偽装表示、こうしたことにつきましては、それが食品が輸入であるか国産であるか、そういうことは問わず、こうした景品表示法の優良誤認表示に当たる場合にはこの景品表示法によって禁止されるということでございます。
 一方、加工食品、輸入の加工食品でありますれば、それは必要表示事項としてその輸入品又は原産国というものを表示するということが規定されているという状況にあるということでございます。
#124
○谷亮子君 ありがとうございました。
 今御説明いただいたとおりに今後それが進められていくというふうに思いますけれども、やはり今後におきましては、海外からの加工食料品等の輸入が、これは増減は様々にあると思いますけれども、拡大が予想されるわけでございます。そうした場合に、商品のパッケージであるとか、さらにはラベルなどの本体表示のみならず、あと各種広告や販売方法などもこれは含まれてくるとも思いますし、さらには品質以外の価格やその他の偽装や誤認等がされるおそれがあるという表示も前提として、是非国民の皆様に安心と安全が確保されている運用をお願いしたいというふうに思います。
 この価格に関しましても、海外から安価で、安い価格で入れて、それを国内で販売するときには高値で売っていくというような大変な心配もされているという声もありますので、そういったことも含めてお伺いさせていただきました。
 そして次に、輸入食品の偽装表示等についてもう少しお伺いしたいというふうに思います。
 輸入食品に有害物質等が含まれることを不作為で表示しないことは偽装に当たるのか。また、輸入食品に添加物が含まれることをこれは同様に不作為で表示しないことは法令違反にならないのか。そして、それぞれの予防策と対応策はどのように取られているのかをお伺いしたいというふうに思います。
#125
○政府参考人(菅久修一君) お答え申し上げます。
 最初の有害なものが入っているという問題でございますと、まず、有害ということが健康のような問題でございますれば、表示の問題という以前にその商品自体についての対処をしなければいけないということになろうかと思います。
 それから、もう一つの添加物の表示の方でございますが、食品添加物につきましては、食品衛生法に基づきまして、国産品、輸入品にかかわらず、原則として使用した全ての食品添加物を物質名で表示するということを義務付けているということでございまして、表示していない場合には同法、食品衛生法に違反するということになるということでございます。
#126
○谷亮子君 ありがとうございます。
 やはり国内産また海外から輸入したものに対しても物質名できちんと表示されるということでありますので、そこを更にしっかりと表示していただける取組というものをまた更に確保していっていただきたいなというふうに思っております。
 また、商品を購入する際に表示される情報というのは消費者の商品選択の重要な判断材料となります。やはり消費者にとってその判断を誤る原因となる表示義務というのが、ここでは非常に不作為についてしっかり監督をしていくということが重要であるというふうに思いますので、そこも重ねてお願いをさせていただきたいというふうに思います。
 そして、次の質問に入らせていただきますが、都道府県知事の権限強化についてお伺いさせていただきたいと思います。
 この度の景表法改正法案の第十二条十一項におきまして、消費者庁長官の権限のうち、政令で定める一部を都道府県知事に付与することができるとされた立法趣旨についてお聞かせいただきたいと思います。
#127
○国務大臣(森まさこ君) これは知事会の要望でもございましたけれども、それぞれ地元産品ブランドがございまして、三木委員からの鳴門わかめの質問もございましたけれども、現行法では、調査権限までしかなくて措置命令がないので、かえって非効率で抑止力もないなどの指摘がされているところ、都道府県の監視指導体制を強化することによって各地域の不当表示に迅速かつ厳正に対処することができるようになることは、行政の効率を向上させ、全体的な執行力強化に有効であるということから、このような規定を設けたものでございます。
#128
○谷亮子君 森大臣、ありがとうございました。
 都道府県の体制強化ということで、私もそこは期待を申し上げていきたいというふうに思っているんですが、そこで今回の改正法案では、消費者庁を中心とする体制の強化と都道府県知事の権限強化で行政の監視指導体制の強化を図るものと、今、森大臣がおっしゃられましたようにされております。また、都道府県知事に措置命令等の権限が委任されると、法執行の主体が広がることになりまして、都道府県ごとに運用が行われていくということにつながってまいります。その場合、都道府県ごとにそれぞれの現況が異なるわけでございますから、私は、ある意味統一された判断基準となるものや指針というものが、実際に起動させて運用させていくためには必要であるというふうに考えておりますけれども、消費者庁の御所見をお聞かせいただきたいと思います。
#129
○政府参考人(菅久修一君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、運用におきまして都道府県のばらつきが出てはいけないということでございますので、このため、景品表示法の執行の実務におきましては、現在でも消費者庁、公正取引委員会、そして都道府県が相互に連携いたしまして情報共有をする仕組み、これを整備いたしまして、これを活用して執行を行っているところでございます。
 そして、今後も都道府県に対しまして、法運用の考え方、また具体的な執行事例の周知、また消費者庁によります研修の実施、そうしたことによりまして的確な運用が行われるよう尽力していきたいというふうに考えております。
 また、さらに、本法案におきましては、国や都道府県等の関係者の間での密接な連携に関する規定も設けております。関係行政機関等の間で情報共有を一層密に行いまして、消費者庁におきまして十分な調整を行うことによりましてしっかりと対応していきたいと考えております。
#130
○谷亮子君 ありがとうございました。
 ただいまお話ございましたように、情報の共有、そして的確な運用の実施を期待されているということでございますけれども、続けて伺いたいんですが、都道府県知事に措置命令等の権限が委任されるとなっておりますけれども、改正案の権限の委任等、第十二条第十一項にございますけれども、第一項の規定によりまして消費者庁長官に委任された権限に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、都道府県知事が行うこととすることができるというふうにございます。
 また、これはある意味、監督責任を都道府県の長、県知事がこれはしっかりと責任を果たしていくということであると思いますし、まさに今、文教科学委員会の方でも、さらに地方教育行政の一部を改正する法律案ということで大きなこれは議論になっておりまして、そこではこれまで教育委員長と教育長を一本化して、さらに教育長を首長が任命することができる、また罷免することもできるといった権限、監督責任の明確化を今文教科学委員会の方でも大きな議論として取り上げられておりまして、さらにはほかの各省におかれましても、都道府県の長にその権限を移譲していくというようなことがたくさんあるわけですね。
 そうなってきて、今回の改正案でもさらに引き続きこうしたことが、都道府県の長にそうした監督責任が移譲されるということで、そこでお伺いしたいんですけれども、国の権限を自治体に移譲する場合、自治体で多くの案件をこれは抱えるということになりまして、様々な負担増が生じてコントロールできなくなる可能性も考えられておりまして、業務執行が遅滞する等の懸念が生じます。消費者庁はこのことについてどのように受け止めていらっしゃるのか、そしてどのように進めていく方針でいらっしゃるのか、お聞かせいただきたいと思います。
#131
○政府参考人(菅久修一君) お答え申し上げます。
 景品表示法につきましては、都道府県知事は、現在でもでございますが、景品表示法上に基づきます調査それから指示ということは行っております。したがいまして、都道府県は景品表示法の行政の執行に関しましては既に知見を蓄積しているものというふうに考えております。
 また、本法案では、都道府県知事に対しまして措置命令権限とともに、措置命令の立証の負担を軽減することとなります合理的根拠提出要求権限も付与することを予定しておりまして、これによって執行の効率化が図られるということも期待しているところでございます。
 また、都道府県における執行業務に対しましても、消費者庁として一層積極的に支援を行っていきたいと考えておりまして、このようにいたしまして、本法案につきまして、御指摘のような懸念が生じないようにしていきたいというふうに考えております。
#132
○谷亮子君 ありがとうございました。その期待にも是非十分に応えていっていただきたいなというふうに思うんですけれども。
 そこで、私も本委員会に所属させていただいておりまして、これまで、やはり消費者庁が、人員の拡大であったり、さらには財源の確保という意味ではしっかりとそれを行っていただき、さらにそれが実行されていくということを期待申し上げてまいりましたので、その点でいいますと、今回、消費者庁が人員を増員されて、さらには都道府県に常駐されて、国民の皆さんの、消費者の皆様に関わる大変な大きな法案でもございますので、そうしたことができないかなというふうに常々思っておりました。
 そこで、消費者庁における人員の増員は昨年度から本年度にかけてどのように行われたのかを伺いたいと思います。
#133
○政府参考人(山崎史郎君) お答え申し上げます。
 消費者庁は平成二十一年九月に発足してございますが、そのときは二百二名の定員でございました。昨年度は定員が、それが二百八十九名でございますが、今年度はそれに十二名ほど増員いたしまして、合計三百一名という形で今体制を組んでございます。この定員を基に各省からの人員を受け入れますとともに、最近はプロパー職員としまして、昨年度六名、そして今年度は十一名を採用しているところでございます。そういう形で専門性の蓄積を更に図っていると、こういう状況でございます。
#134
○谷亮子君 ありがとうございました。
 平成二十五年度は二百八十九人、そして本年度は三百一人になられたということで、十二人の増になられたということで、いいことだというふうに思いますし、予算の面につきましても、平成二十五年度は、一般会計、復興特別会計合わせて九十二億五千二百万円だった消費者庁の総予算、それが平成二十六年度では、一般会計そして復興特別会計合わせまして百二十二億百万円ということで、これは二十九億四千九百万円の増額であるということで、非常に期待と、そしてそれに応えていかなければならないという現況になっていると思います。
 そこで、そうしたことを、やはり今回の法改正では、都道府県の長にそうした調査や指示が移譲されるということでございまして、そこでお伺いしたいんですけれども、都道府県に措置命令権限委任によりまして監督指導体制が強化されることに実効性を持たせていくためには、人的にも、そして財政的にも手当て等が必要になってくると思いますけれども、今後その取組はどのように図られていくのか、方針をお伺いしたいと思います。
#135
○政府参考人(菅久修一君) お答え申し上げます。
 本法案によります都道府県における景品表示法の監視指導体制の強化ということでございますが、その実効性を確保するために、法改正によりまして都道府県の意識の変化が期待できるということも踏まえまして、都道府県におけます景品表示法の執行水準が全体的に向上するよう、都道府県における執行体制の整備、これを一層積極的に支援していきたいというふうに考えております。
 具体的には、過去の執行事例を周知すること、また、消費者庁によりまして研修を実施すること、また、実際に事案を取り上げる際に、その具体的な審査の手法でありますとか事務処理手続等の法執行に関するノウハウを提供すること、また、都道府県におけます研修等への地方消費者行政活性化交付金の活用、この促進、そうしたことにも取り組んでいきたいというふうに考えております。
#136
○谷亮子君 ありがとうございました。
 やはり今後は、国と都道府県の間でこれは重複的に権限行使が行われて混乱等が生じることがないように、そして権限を行使する主体ごとに執行等にもばらつきが出ることがないようにお願いを申し上げてまいりたいと、そして期待も申し上げてまいりたいというふうに思っております。
 そして次に、消費者安全確保地域協議会の設置につきましてお伺いしたいと思います。
 本法律案によりまして、高齢者等の見守り活動を行う関係者間で必要な情報を共有することを可能にする拠点としまして、この消費者安全確保地域協議会を設置できるといたしておりますけれども、さきの参考人質疑でお伺いさせていただきましたが、東京都中野区等で、既に一部の自治体が消費者安全確保地域協議会と同様の取組をこれは先駆的に実行されております。
 そこで、消費者庁として、このように先進的に取り進めている自治体があるということについてどのように評価されていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。
#137
○政府参考人(川口康裕君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、高齢者等の見守り活動につきましては、東京都中野区を始めとする一部の地方公共団体におきまして先進的な取組が進められているところでございます。消費者庁といたしましては、これらの先進的な取組は消費者の安全を確保するための地域ネットワークを整備していく上で極めて貴重なものだというふうに考えております。
 このため、本法案の策定に当たり開催いたしました消費者の安全・安心確保のための「地域体制の在り方」に関する意見交換会におきましても、静岡市、足立区、北海道からヒアリングを行ったところでございまして、中野区の例と併せまして本法案の消費者安全確保地域協議会の制度設計に当たっても参考にさせていただいたところでございます。
 中野区につきましては、先日の参考人質疑におきまして、田中区長が御説明された中で三点重要だというふうに考えたところでございます。
 一点目でございますが、個人情報の保護と利活用のバランスを取るという観点から、地域支えあい推進条例を制定され、個人情報を含む見守り対象者名簿を提供できるようにしつつ、併せて名簿の提供を受けた者に対し罰則を伴う秘密保持義務を定めていることでございます。二点目でございますが、すこやか福祉センターを中心といたしまして、関係部署や警察等との連携、町会、自治会等との町外連携が図られているということで実効的な活動が行われているということでございます。三点目でございますが、独り暮らしの高齢者等を地域で支える地域支え合い活動の中に消費者安全の確保を組み込むことで、より効率的で充実した活動ができるようにしているということでございます。これらは、今後、地方公共団体が消費者安全確保地域協議会を設立し、適切に運用するに当たって大いに参考になるものと考えております。
 消費者庁といたしましても、地域協議会のガイドラインを策定するとともに、中野区のような効果的な先進事例を提供することで地方公共団体における取組が円滑に進むよう働きかけてまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
#138
○谷亮子君 ありがとうございました。
 私も参考人の皆様に質問させていただいたんですけれども、やはり地域に根付いた、消費者にしっかりと寄り添った取組というのが、先駆的に、先進的に行われているという現況もございましたし、そうした取組の中では、やはり三百六十五日二十四時間体制で消費者に寄り添った受付を行っている、窓口を開いているというような現状もございましたので、この制度設計される途中であっても、いい参考、またモデルになると思いますので、是非とも取り入れて行っていくのがより良い効果を生むのではないかなというふうに考えております。
 そこで、続けてお伺いいたしますけれども、消費者安全確保地域協議会は、消費生活上、特に配慮を必要とされる御高齢等の消費者にとりましては身近な地域ごとに形成される必要があるというふうに思います。このことは地域の実情により様々であると思いますが、制度の発足当初から、協議会を地域で設立していくことはこれは容易ではないと、準備がどこまで行くか分からないと、どのように進めていったらいいか分からないというような場合も多いと今言われております。
 そこで、地域における協議会の設置が円滑に進むよう、消費者庁としてはどのような支援を行う方針でいらっしゃるのか、お聞かせいただきたいと思います。
#139
○政府参考人(川口康裕君) お答え申し上げます。
 改正法案の消費者安全法に定めます消費者安全確保地域協議会でございますが、これは地域の実情に照らし任意で設置していただくというふうにしているところでございます。しかしながら、高齢者の被害が深刻化する中で、消費者被害の未然防止、早期発見及び拡大防止など、消費者の安全を確保するための取組を効果的かつ円滑に行うため、この仕組みは有効なものであると考えておりまして、積極的に推進していく必要があるというふうに考えているところでございます。
 このため、消費者庁といたしましても、この法案成立、また公布後直ちに都道府県等に消費者安全法の改正の内容を周知するとともに、消費者安全確保地域協議会の活動の実施に資するガイドラインを示すとともに、先進事例等の情報提供を行うほか、他の見守り活動等の有機的な連携を促進するため、消費者庁から関係省庁や関係機関に対し連携強化の働きかけなどを実施いたしまして、協議会が全国各地で設立されるよう促進してまいりたいと考えております。
 また、制度の担い手の養成も重要なことだというふうに考えております。国民生活センターの機能も活用いたしまして、また都道府県の協力も得まして、研修カリキュラムの整備あるいは研修の実施等を通じまして、地方公共団体において関係部署、地域の関係機関との連携を進めることができる専門性のある消費者行政担当職員、またこの制度で新たに職が定められます消費生活協力員など、地域において協議会の活動を行う人材の育成等の支援を行ってまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
#140
○谷亮子君 御丁寧にありがとうございました。
 森大臣も初めにおっしゃっていらっしゃいましたように、各都道府県にふさわしい、また各都道府県に見合った、しっかりと連携が図られた形でその取組が運用されていくということを期待申し上げたいというふうに思っております。
 そして次に、最後の質問とさせていただきますが、インターネットオークションと景表法についてお伺いさせていただきたいと思います。
 現在、インターネットオークションサイトを利用した個人売買や業者による出品が普及いたしておりまして、これは二〇一二年には市場規模が年間約八千三百億円に及ぶと統計が出され現在に至っているわけでございますが、代表的なオークションは年間の利用者数は約七百万人とも言われております。このことから、消費する利用者がこの市場を安心して利用するためには、この景表法が適用される範囲を利用者が確実に理解をしておかなければならないというふうに考えております。
 そこで、消費者庁にお伺いさせていただきたいと思いますが、インターネットオークションに出品する個人が景表法にある事業者に当たるのか、私は、これは事業者に個人であっても当たると思うんですけれども、景表法の適用があるのか、さらにはまた、適用がある場合、表示方法に違反があれば誰がどのような指摘や指導等を行われるのかをお伺いしたいと思います。
#141
○政府参考人(菅久修一君) お答え申し上げます。
 景品表示法での事業者でございますが、これは商業、工業、金融業その他の事業を行う者ということでございまして、また、この事業でございますが、これは何らかの経済的利益の供給に対応して反対給付を反復継続して受ける経済活動を指すということにされております。また、その主体の法的性格は問わないということでございます。
 したがいまして、インターネットオークションに出品する個人でありましても、反復継続して出品を行うなど、経済的利益の供給に対応して反対給付を反復継続して受ける経済活動を行っていると認められるような場合、これは景品表示法上の事業者に該当するということになります。したがいまして、このインターネットオークションに出品する個人、これがこうした事業者に該当する場合、この場合にその景品表示法で禁止されております不当表示等を行えば、消費者庁がこの事業者であります同人、個人に対しまして措置命令その他の措置を行うということになるということでございます。
#142
○谷亮子君 ありがとうございました。
 やはり非常に幅広であるということで、反復経済活動を指すという場合には、個人であってもこれは事業者となり得るということであったというふうに思います。
 そして、インターネットオークションでは、これはリーマン・ショックの影響を受けまして市場規模の縮小傾向がずっと続いていたんですけれども、二〇一二年度からは緩やかな成長軌道に戻りまして、二〇一六年度で市場規模が約九千八百億円と予測するリサーチもございます。
 こうした新しい拡大市場におきましてもしっかりと取組を行き届かせていただきまして、是非とも消費者をお守りいただきたいということを申し上げさせていただきまして、質問を終えたいと思います。
 ありがとうございました。
#143
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 他の委員会との関係で順番を変えていただいたことに感謝をいたします。ありがとうございます。
 本案に入る前に一言、カジノ法案について質問をいたします。
 カジノの合法化を含めた法案が国会に提出をされております。この件について、私は四月十日、質問主意書を提出をいたしました。この中で、消費者庁と本当に関係すると思うんですが、「日本における多重債務者の問題について、政府の見解を明らかにされたい。」、「多重債務と自殺の関係について、政府の見解を明らかにされたい。」というふうにいたしました。
 消費者庁や他の政府の本当に頑張りで、森まさこ大臣も弁護士時代に多重債務の問題に関わっていらっしゃいましたが、多重債務を自殺の原因、動機とする自殺者数は、平成二十年六月に警察庁が公表した統計によれば、平成十九年に千九百七十三人であったのが、本年三月に内閣府及び警察庁が公表した統計によれば、平成二十五年には六百八十九人に減少しております。政府が努力をしてきたのだというふうに思います。
 多重債務の問題に関しては、多重債務は自殺の社会的要因の一つであると理解しており、多重債務者対策の推進は多重債務を原因、動機とする自殺者数の減少にも相当程度寄与しているものと考えているという答弁をいただきました。
 予算委員会でこのカジノについて聞いたときに、森まさこ大臣は、「カジノ合法化については、ギャンブル依存症や多重債務に陥った人への対策のほか、治安や青少年への影響といった負の側面への対策等を考慮する必要があると考えております。」というふうに答弁をされていらっしゃいます。
 だとすると、やっぱりカジノ、あれはギャンブルなわけですから、多重債務の問題、依存症の問題、あるいは青少年に対する問題、治安の問題、まさに消費者庁が扱うべきギャンブル依存症や多重債務、ひいては自殺につながる場合があるわけですが、徹底的にこれは議論すべきであり、消費者庁としてやっぱり意見を言ってほしいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
#144
○国務大臣(森まさこ君) 冒頭、多重債務と自殺について御指摘がございましたけれども、多重債務を原因とする自殺者が非常に減ってきております。これは、貸金業規制法から貸金業法に改正をされたことによる、また、その他の関係者の皆様のこれまでのお取組の成果であるというふうに認識をしております。
 そして、御質問のカジノの合法化の問題でございますが、さきの臨時国会において、カジノの合法化を含めた特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案が議員立法により提出され、継続審議となっていると承知しております。
 一般論として申し上げれば、カジノ合法化については、ギャンブル依存症や多重債務に陥った人への対策のほか、治安や青少年への影響といった負の側面への対策等を考慮する必要があると考えております。
 私としては、消費者担当大臣として、御指摘の多重債務問題等の問題を含め、そういった問題を悪化させないという観点からしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
#145
○福島みずほ君 是非、消費者庁として意見を言ってください。
 ギャンブル依存症に陥った当事者の話、何人もの話を聞いたり、集会で話を聞いたりしております。やはり、家族が崩壊する、離婚やあるいは仕事ができない、あるいは失職してしまう。本当に大変な中で、依存症をどうやって克服するかということも含め、大変な問題です。ですから、やはりみんなが安心して暮らせる、ギャンブル依存症をやっぱり減らして安心して暮らせる、多重債務者をやはりつくらない、あるいは、できたとしても自殺に追い込まれない、青少年への影響、治安への影響など、しっかりこれは考える必要があるというふうに考えております。
 消費者庁として、是非、今までも答弁され、今の答弁もそうですが、しっかり取り組んでくださるよう心からお願いを申し上げます。
 では、本案についてお聞きをいたします。
 先ほども他の委員からも質問がありましたが、不当景品類及び不当表示防止法の実効性を確保するため、都道府県の担当職員の配置及び研修の拡充など、必要な支援を行うことをどう考えていらっしゃるでしょうか。
#146
○国務大臣(森まさこ君) 本法案による都道府県における景品表示法の監視指導体制の強化については、その実効性を確保するため、法改正により都道府県の意識の変化が期待できることも踏まえ、都道府県における景品表示法の執行水準が全体的に向上するよう、都道府県における執行体制の整備を一層積極的に支援していきたいと考えております。
 具体的には、過去の執行事例の周知、消費者庁による研修の実施、実際に事案を取り上げる際の具体的な審査手法や事務処理手続等の法執行に関するノウハウの提供、都道府県における研修等への地方消費者行政活性化交付金の活用の促進などに取り組んでまいりたいと思います。
#147
○福島みずほ君 これまでも国は地方消費者行政活性化基金を地方に交付してきましたが、各自治体での本予算化がなかなか進まないという状況は、残念ながら変わっておりません。地方消費者行政活性化交付金が本予算で措置されることとなり、今まで以上に地方自治体で利用しやすくなったと思いますが、やはり年限がある問題であり、各自治体できちんと本予算化を進めていってもらわなくてはなりません。
 消費者庁として、これまで地方自治体での本予算化に向けた取組としてどのようなことを行ってきたのか、また、今後の取組としてどのようなことを行っていくつもりでしょうか。
#148
○政府参考人(川口康裕君) 消費者庁では、平成二十一年度から二十三年度までの地方消費者行政の集中育成・強化期間といたしまして、地方消費者行政活性化交付金を交付いたしまして、基金の活用期間の延長とともに、二十六年度まで合計三百五十六億円を措置してきたところでございます。
 平成二十二年度から消費生活相談員の人件費に基金が活用可能となるよう見直したことを始め、交付金を呼び水といたしまして、地方の消費者行政における自主財源、基金以外でございますが、これは、平成二十一年度の約百二十二億円から平成二十四年度の百三十五億円へと増加したところでございます。
 平成二十六年度予算におきまして、平成二十五年度当初予算の五億円から大幅増額いたしまして三十億円を措置したことにより、地方において計画的かつ安定的に消費者行政の維持、充実に取り組むことが可能となったことを踏まえまして、地方消費者行政強化作戦におきまして具体的な政策目標を示し、各都道府県にこの目標への対応を記載した自主財源化のための計画の策定を求めているところでございます。この自主財源化計画を策定することにより、消費者行政、消費生活相談体制の更なる充実強化を図る一方で、各都道府県、市町村におきまして自主財源化に向けた道筋を付けてもらいたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
#149
○福島みずほ君 ちょっと難しいかもしれないんですが、国民生活センターが介入して被害回復した額を各自治体でデータ化して、プライバシーの問題があるかもしれませんが、公表してもらうとか、相談者の感謝の声や、こういうふうに解決したとか、毎年集約して発表するなど、独自予算化を視野に入れた具体的な取組を例えば国として整理した上で地方に積極的に働きかけていくなんということはいかがでしょうか。
#150
○政府参考人(川口康裕君) 消費生活相談員の活動による被害回復額の集計等について、これを把握することができれば、相談業務の重要性を分かりやすい形で地方公共団体の住民において示すことができまして、自主財源の確保にも資すると考えられると思います。今後、相談情報を用いた被害回復額の把握につきまして、その可能性を含め、検討してまいりたいと思っております。
 様々な努力をそのほかにもしております。様々な努力を積み重ねることによりまして、地方消費者行政に係る自主財源が将来的に確保されるよう、地方公共団体に対して積極的に働きかけてまいりたいと思っております。
#151
○福島みずほ君 資格保有者の地域偏在の解消についてお聞きをいたします。
 新たな消費生活相談員資格試験の実施に当たっては、各地域における試験の機会を確保し、資格保有者の地域偏在の解消を図る必要があります。
 平成二十五年四月一日現在、六三・九%の市区町村等が消費生活相談員を配置しており、計二千四百二十二人の相談員のうち、千七百二十人が現行の三資格の一つ以上を保有しております。しかし、地域ブロックごとに資格保有者の割合を見ると、南関東は九五%、近畿は八六%と高い水準にあるのに対し、四国は五七%、東北は五一%、北海道では三七%にとどまるなど、資格の保有に地域的な偏在が見られます。
 このような資格保有者の偏在の原因について、どう認識し、どう解消されようとしているんでしょうか。
#152
○政府参考人(川口康裕君) 相談員の資格保有率でございますが、ブロック別には委員御指摘のとおりでございまして、私どもは更に各県別に資格保有率を把握しているところでございますが、大変ばらつきがあるという状態でございます。
 このため、本年一月、どこに住んでいても質の高い相談、救済を受けられる地域体制を全国的に整備するため、地方消費者行政活性化基金を通じた当面の政策目標といたしまして、地方消費者行政強化作戦を定めまして、その中で、都道府県ごとに消費生活相談員の資格保有率を七五%以上に引き上げることを働きかけるなど、相談員の資格保有者の地域偏在の解消に向け努めているところでございます。
 また、新たな消費生活相談員資格試験の実施に当たりましても、地方における受験や講習の受講機会を十分に確保するなど、地方においても円滑に資格を取得できるようにすることが必要であると考えておりまして、登録試験機関が定める試験業務規程を定めるなどの内閣府令を定める際にもこの点も配慮しながら適切に対応してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#153
○福島みずほ君 新たな消費生活相談員資格試験制度が創設された後も現行の三資格保有者が引き続き業務を担えるよう、円滑な移行措置を講じていただきたい。いかがでしょうか。
#154
○国務大臣(森まさこ君) 現在、消費生活センターなど消費生活相談の現場で活躍される相談員のうち、多くの方々は、内閣府令で相談について専門的な知識及び経験を有する者として列挙された三つの資格のいずれかを保有しており、新しい制度の下でもこうした方々に引き続き活躍していただくため、本法案の附則三条において経過措置を規定しています。
 具体的には、第一項で、内閣府令により消費生活相談等の実務の経験に関して基準を設け、その基準を満たす者については相談の実務に従事する中で消費生活相談員として必要な知識やコミュニケーションスキル等の技術が養われていると考えられるため、消費生活相談員資格試験合格者とみなしています。
 さらに、そうした実務経験に乏しい者についても、第二項で、内閣総理大臣が指定する者が実施する講習会を修了した場合は施行後五年に限り合格者とみなす規定を置いています。
 経過措置の詳細な制度設計については、有識者や現在の資格付与団体などの意見を聞きながらしっかりと検討し、現行の三資格を保有する消費生活相談員が引き続き円滑に業務を担えるようにしてまいりたいと思います。
#155
○福島みずほ君 この資格化の中で、待遇改善という思いや、それからやはり権限の強化ということを相談員の皆さんたちが願っているし、それが消費者行政を良くすることに本当につながるというふうに思っております。
 ただ、非正規公務員は女性の割合が高く、事務職とそれから消費者相談員と保育士さんの割合が非常に高いです。実際、消費生活相談員の七五・八%が非常勤職員等であり、常勤職員以外の者の八六・七%が一年間の期間で雇用されている中、一九・二%の地方公共団体が雇用期間の更新回数の制限、いわゆる雇い止めを設けているなど、依然としてやはり不安定な雇用の下でベテランで働いているという状況です。
 この点については、衆議院の消費者特別委員会で池本参考人が次のように述べていらっしゃいます。「消費者庁長官名で、あるいは、その前には大臣名も含めて通知を繰り返し出していただいているのですが、雇いどめがとまらない。これは、幾つか理由はあると思うのですが、やはり、一番大きいのは、自治体の中で、総務課とか人事の部署は総務省を向いている。」というのが出ているんですが。だから、もっとその自治体の中で消費者相談員の役割を重要視して、そして非常勤をやっぱり改善することや、あるいは雇い止めを繰り返す、雇い止めが止まらないということをやめてもらいたいということがあると。
 今回、その国家資格化とすることで待遇の改善がされると、ベテランの女性が圧倒的に多いわけですから、雇い止めはやっぱりもったいないと思うんですね。
 この点について、今まで消費者庁長官名で、あるいは大臣名で繰り返し通知を出していただいているわけですけれども、そこをやっぱり、待遇改善についての消費者庁としての決意を是非お聞かせください。
#156
○国務大臣(森まさこ君) 今まで通知を出してきたわけですけれども、なかなか雇い止めが減らないという状況にございます。
 そこで、私としては、この雇い止めについては基金の運用期間を縮小するというペナルティーも設けました。これについては、今後、その期間の、基金の始期からこの終期までの期間の間に地方公共団体で条例等が策定されると思いますけれども、その中でどれぐらい解消されていくか、その効果を見守りたいと思いますが、現時点で三自治体でこの雇い止めが解消されました。
 さらには、今回の法改正で法的資格を付与いたしましたので、その点も含めまして、今般の改正が実現をした暁には、改めて雇い止めの見直しを始めとした処遇改善に係る大臣名の通知を発出することを考えております。
#157
○福島みずほ君 この委員会でもよく出てきますが、消費者相談員の皆さんの給料が残念ながら高くないという問題があり、今回、法的資格を付与することで、やっぱりベテランでこの消費者行政に携わる人々の待遇がもう少し改善されないかというふうに思っております。
 非正規公務員の問題でもあり、女性の働き方の問題でもあるんですが、その改善について、副大臣と政務官がうんうんと言ってくださっているんですが、きっとやっぱりこれは変えなくちゃいけないと思ってくださっていると思うんですが、いかがでしょうか。
#158
○国務大臣(森まさこ君) 賃金の面も含めて、雇い止め、全ての処遇改善に向けてしっかりと地方自治体の意識を持ってもらうように、先ほど言及しました大臣通知を含め、しっかりと消費者庁から働きかけてまいりたいと思います。
#159
○福島みずほ君 自治体によって消費者行政が実はばらばらであったり、凸凹であったりしますが、消費者相談員の皆さんが全国にきちっと配置されて、そこである程度安定した職場としてベテランの皆さんたちが活躍できるように、是非、この法律が成立した暁には、消費者庁、今までもやっていただいていますが、より待遇改善、雇い止めを止めるために頑張っていただきたいと思いますし、国会の中でもそのことを応援していきたいというふうに思っております。
 課徴金制度の導入について、賦課要件の明確化及び加算・減算・減免措置等について検討し、消費者の被害回復をすべきだと考えますが、いかがでしょうか。
#160
○政府参考人(菅久修一君) お答え申し上げます。
 御指摘いただきました賦課要件の明確化、それから加算・減算・減免措置、そして消費者の被害回復の点でございますが、いずれも現在、消費者委員会で議論の対象になっているところでございます。
 最初の賦課要件の明確化につきましては、消費者委員会におきましては、例えば、不当表示がなされた場合には原則として課徴金を賦課することとし、不当表示を意図的に行ったものではなく、かつ、一定の注意義務を尽くしたことについて合理的な反証がなされた場合を例外的に対象外とすれば足りることとすること、また、課徴金額は一定の算定式により一律に算定すべきこと、そうした方向での答申の取りまとめに向けた議論がなされているところでございます。
 また、加算・減算・減免措置、これにつきましては、中間整理を公表した後に引き続き議論がなされておりまして、その議論を踏まえて、今後、消費者委員会から最終的な取りまとめが公表されるものと承知しております。
 また、消費者の被害回復の点につきましては、課徴金制度に、違反行為者が手にした不当な利得を剥奪しつつ、国庫に納付させる前に消費者に還元する手法を導入できないか検討しているところでございまして、すなわち、課徴金を徴収してから特定の目的に使用するのではなく、自主的返金により直接被害者に還元することを原則としつつ、それが困難な場合には寄附等を通じて広く一般消費者に還元することで被害の回復に言わば擬制する仕組みを創設できないか、消費者委員会で御議論いただいているところでございます。
 消費者庁といたしましては、このような消費者委員会における御議論をにらみながら、適切な制度設計となるよう、更に検討を進めていきたいというふうに考えております。
#161
○福島みずほ君 課徴金はやはり莫大なお金ですし、被害者に返還されるのは当然として、どのような制度をつくればより被害者への返還がなされるのか、あるいは、この課徴金を消費者団体や、あるいは有効に使うことによって消費者行政にも実は資してほしいというふうに思いますので、今議論中ですが、是非、国会の中で出た議論を反映する形で課徴金制度についてより前進が行われるように強く要請を申し上げ、私の質問を終わります。
#162
○委員長(行田邦子君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 不当景品類及び不当表示防止法等の一部を改正する等の法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#163
○委員長(行田邦子君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、金子君から発言を求められておりますので、これを許します。金子洋一君。
#164
○金子洋一君 私は、ただいま可決されました不当景品類及び不当表示防止法等の一部を改正する等の法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、日本維新の会・結いの党、みんなの党、日本共産党、社会民主党・護憲連合及び生活の党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    不当景品類及び不当表示防止法等の一部を改正する等の法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
 一、事業者が講ずべき景品類の提供及び表示の管理上の措置に関する指針を策定するに当たっては、事業者の規模及び業種に十分配慮するなど、実効性のあるものとなるよう消費者及び事業者からも意見を聴取し、これを反映させること。特に中小・零細企業が過重な負担を払わず実施可能なものとなるよう配慮すること。
 二、不当景品類及び不当表示防止法における消費者庁長官の権限の委任については、緊急かつ重点的に対処すべき事案等に即応できるようにするため、施行後速やかに、消費者庁は事業所管省庁に対して必要な措置を行うこととし、また、事業所管省庁は、連絡調整体制の確立、担当職員への研修の実施など必要かつ十分な体制整備を行うこと。
 三、改正後の不当景品類及び不当表示防止法の執行体制について、国と都道府県間、中央省庁間で重複的に権限行使が行われて混乱が生じることを防ぐため、必要な場合に消費者庁を中心とした適切な者が権限行使するよう十分に調整すること。併せて、権限を行使する主体ごとに執行にばらつきがでることのないよう適切な対応をとること。
 四、不当景品類及び不当表示防止法の実効性を確保するため、所要の体制を整備するとともに、都道府県の法執行体制の強化のため、担当職員の配置及び研修の拡充など必要な支援を行うこと。
 五、全国各地において消費者安全確保地域協議会の設立を促進し、また、地域の実情に合わせて同協議会が円滑に運営されるよう地方公共団体に対する財政支援、適切な情報提供、職員の研修機会の提供など必要な支援を行うこと。また、警察庁、厚生労働省等の関係機関は、同協議会における情報交換等が円滑に行われるよう積極的に協力すること。
 六、消費者の安全を確保するためには、消費者安全確保地域協議会の取組等に加えて、消費者自らが被害を回避し合理的に行動することができるようその自立を支援することが不可欠であることに鑑み、消費者教育の推進に関する法律で定める基本理念に基づき、地方公共団体における消費者教育推進計画の策定や消費者教育推進地域協議会の設置を促進するなど、地域における消費者教育に関する施策を強力に推進するよう支援すること。
 七、消費者安全確保地域協議会の場に提供される個人情報については、効果的な利活用と適切な保護を図ることができるようガイドラインの整備等を行うとともに、関係者が秘密保持義務を遵守しつつ、適切かつ円滑に消費者の利益の擁護・増進のための活動を行えるよう必要な啓発機会の提供等を行うこと。
 八、消費生活相談等に適切かつ迅速に対応する観点から、国民生活センターの業務の透明性・公平性を確保するとともに、地方公共団体において、消費生活センターの設置や相談員の適正な配置等の機能強化が推進され、雇止めの抑止をはじめとする消費生活相談員の待遇改善が促進されるような対策を講ずるなど、内閣府令で定める基準策定や財政的支援などを通じて積極的に支援すること。
 九、消費生活相談を通じて得られた情報は、消費者に対する注意喚起等、消費者の安全を確保するための措置を講じるに当たっての基礎となるものであることから、関係機関が相談情報を適正に利活用できる環境を整備するとともに、当該措置を適切かつ迅速に講じることができるようPIO―NETに係るシステムの向上を図り、相談情報の登録から活用までに要する時間を短縮するよう不断の努力を行うこと。
 十、新たな消費生活相談員資格試験の実施に当たっては、消費生活相談の全国的な水準確保のため、各地域における試験の機会を確保し、資格保有者の地域偏在の解消を図ること。
 十一、消費生活相談、あっせん等の質を確保するためには、消費生活相談員の実務経験に基づく知識及び技術が重要であることに鑑み、新たな消費生活相談員資格試験制度が創設された後も、現行の三資格保有者が引き続き業務を担えるよう、関係者の意見を十分に踏まえた上で円滑な移行措置を講じること。
 十二、課徴金制度の導入に当たっては、透明性・公平性の確保のための主観的要素の在り方など賦課要件の明確化及び加算・減算・減免措置等について検討し、事業者の経済活動を委縮させることがないよう配慮するとともに、消費者の被害回復という観点も含め検討し、速やかに法案を提出すること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#165
○委員長(行田邦子君) ただいま金子君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#166
○委員長(行田邦子君) 全会一致と認めます。よって、金子君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、森内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。森内閣府特命担当大臣。
#167
○国務大臣(森まさこ君) ただいま御決議いただきました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重してまいりたいと思います。
#168
○委員長(行田邦子君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#169
○委員長(行田邦子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時二十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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