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2014/03/17 第186回国会 参議院 参議院会議録情報 第186回国会 国土交通委員会 第3号
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2014/03/17 第186回国会 参議院

参議院会議録情報 第186回国会 国土交通委員会 第3号

#1
第186回国会 国土交通委員会 第3号
平成二十六年三月十七日(月曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十四日
    辞任         補欠選任
     野田 国義君     大野 元裕君
     寺田 典城君     藤巻 幸夫君
 三月十五日
  委員藤巻幸夫君は逝去された。
 三月十七日
    辞任         補欠選任
     大野 元裕君     野田 国義君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         藤本 祐司君
    理 事
                赤池 誠章君
                渡辺 猛之君
                田城  郁君
                広田  一君
                魚住裕一郎君
    委 員
                青木 一彦君
                江島  潔君
                大野 泰正君
                太田 房江君
                北村 経夫君
                酒井 庸行君
                豊田 俊郎君
                中原 八一君
                野上浩太郎君
                森屋  宏君
                大野 元裕君
                田中 直紀君
                前田 武志君
                河野 義博君
                和田 政宗君
                辰已孝太郎君
                室井 邦彦君
                吉田 忠智君
   国務大臣
       国土交通大臣   太田 昭宏君
   副大臣
       国土交通副大臣  高木  毅君
       国土交通副大臣  野上浩太郎君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       坂井  学君
       国土交通大臣政
       務官       土井  亨君
       国土交通大臣政
       務官       中原 八一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 利幸君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      佐々木克樹君
       文化庁文化財部
       長        山下 和茂君
       厚生労働大臣官
       房審議官     古都 賢一君
       国土交通省総合
       政策局長     西脇 隆俊君
       国土交通省国土
       政策局長     花岡 洋文君
       国土交通省土地
       ・建設産業局長  毛利 信二君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        森北 佳昭君
       国土交通省住宅
       局長       井上 俊之君
       国土交通省鉄道
       局長       瀧口 敬二君
       国土交通省自動
       車局長      田端  浩君
       国土交通省航空
       局長       田村明比古君
       観光庁長官    久保 成人君
       海上保安庁長官  佐藤 雄二君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成二十六年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)、平成二十六年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)、平成二十六年度政府関係
 機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (国土交通省所管)
○国土の整備、交通政策の推進等に関する調査
 (水循環基本法案に関する件)
 (雨水の利用の推進に関する法律案に関する件
 )
    ─────────────
#2
○委員長(藤本祐司君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 議事に先立ちまして、一言申し上げたいと思います。
 本委員会委員藤巻幸夫君は、去る十五日、逝去されました。誠に哀悼痛惜に堪えません。
 ここに、皆様とともに謹んで黙祷をささげ、哀悼の意を表しまして、御冥福をお祈り申し上げたいと思います。
 どうぞ御起立をお願いいたします。黙祷。
   〔総員起立、黙祷〕
#3
○委員長(藤本祐司君) 黙祷を終わります。御着席ください。
    ─────────────
#4
○委員長(藤本祐司君) 委員の異動について御報告いたします。
 去る十四日、寺田典城君及び野田国義君が委員を辞任され、その補欠として藤巻幸夫君及び大野元裕君が選任されました。
 なお、藤巻幸夫君の逝去に伴い一名欠員となっております。
    ─────────────
#5
○委員長(藤本祐司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官佐々木克樹君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(藤本祐司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(藤本祐司君) 去る十二日、予算委員会から、本日一日間、平成二十六年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、国土交通省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 太田国土交通大臣から説明を求めます。太田国土交通大臣。
#8
○国務大臣(太田昭宏君) 藤巻議員の御逝去に心から哀悼の意を表したいと思います。
 国土交通省関係の平成二十六年度予算について、その概要を御説明申し上げます。
 まず、一般会計予算の国費総額につきましては、社会資本整備事業特別会計の廃止に伴う経理上の変更分約七千億円を除きまして、五兆一千六百十六億円です。
 また、国土交通省の関係事業として復興庁に一括計上した予算を含め、東日本大震災からの復旧・復興対策に係る経費として東日本大震災復興特別会計に五千三百八十五億円を計上しております。このほか、自動車安全特別会計及び財政投融資特別会計に所要の予算を計上しております。
 北海道、離島及び奄美に係る公共事業予算につきましては、他省関係予算を含めて、国土交通省予算に所要額の一括計上を行っております。
 次に、財政投融資計画につきましては、当省関係の独立行政法人等分として二兆九千九百十四億円を予定しております。
 それでは、平成二十六年度の国土交通省予算の全体方針につきまして御説明申し上げます。
 まず、東日本大震災からの復興に総力を挙げて取り組みます。また、大規模災害の発生の懸念、インフラの老朽化の進行に伴い、国民の命と暮らしを守る社会資本整備が大きな課題となっております。さらに、アジア諸国の成長が著しい中、激化する世界的な都市間競争に勝ち抜くための国際競争力の強化が必要となっています。
 こうした考えの下、東日本大震災からの復興加速、国民の安全、安心の確保、経済、地域の活性化の三分野に重点化し、各分野の施策の進展を実感していただけるよう効果の早期発現を目指します。
 それでは、主要事項につきまして御説明申し上げます。
 まず、東日本大震災からの復興を加速いたします。
 集中復興期間もその半ばを過ぎ、被災地の復興が山場を迎える中、政府一体となって、被災者が実感できる復興を強力に推進することとし、住まいの確保、復興に向けたまちづくり、これらの基礎となり産業振興にも欠かせない交通基盤の構築等を実施してまいります。
 次に、国民の安全、安心の確保の取組を推進いたします。
 国民の命と暮らしを守るため、ハード、ソフトの両面から計画的、総合的に防災・減災、老朽化対策等を実施します。特に、インフラの多くは地方公共団体により管理されていることから、防災・安全交付金等により、地方の自主的な取組をより一層支援してまいります。また、引き続き緊張の続く領海警備については、戦略的な海上保安体制の構築を図ります。
 さらに、経済、地域の活性化に取り組みます。
 民間投資を喚起するインフラなど国際競争力の強化に必要な基盤整備を推進し、経済の成長力の底上げを図るとともに、人口減少・高齢社会やエネルギー問題への対応、観光立国の推進等により、地域活性化と豊かな暮らしの実現を図ります。
 国土交通省としては、これらを始め、真に必要な社会資本整備や総合的な交通政策の推進に必要な各種事業・施策に全力で取り組んでまいる所存です。
 また、公共事業の早期かつ円滑な執行が確保されるよう、二月から引き上げた労務単価の適用など実勢に合った予定価格の設定、発注ロットの大型化など適切な規模での発注、柔軟な工期設定等により、万全の対応を行ってまいります。
 以上をもちまして、国土交通省関係の平成二十六年度予算につきましての説明を終わります。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
#9
○委員長(藤本祐司君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#10
○渡辺猛之君 自由民主党の渡辺猛之でございます。
 まず冒頭、先ほど皆様方で黙祷をささげていただきましたこの度の藤巻幸夫委員の御逝去に際しまして、心から哀悼の意を表するものでございます。
 藤巻委員におかれましては、本国土交通委員会におかれましても民間での豊富な御経験を基に様々な御提言をいただいたところでございまして、我が国の国土交通政策の発展にこれからもその豊富な御識見、お力を貸していただけると思っていた矢先の御不幸でございまして、大変残念に思いますと同時に、皆様方とともに心より御冥福をお祈りを申し上げたいと思います。
 さて、高木副大臣、金曜日の予算委員会、どうもありがとうございました。公共事業の経済波及効果ということで御質問をさせていただきましたけれども、私の地元の東海環状東回りルートの具体的な事例を挙げていただき、大変御丁寧な御答弁をいただきましてありがとうございます。
 その折には通告をしておりませんので、実は東海環状自動車道、東回りは完成をいたしておりますけれども、今、西回りルート、工事真っ最中でございます。予算委員会では御要望ということに止めさせていただきましたけれども、本国土交通委員会で改めてこの東海環状自動車道西回りルートについての見通しについてお伺いをしたいと思います。担当でございます野上副大臣にお尋ねをしたいと思います。
#11
○副大臣(野上浩太郎君) 東海環状自動車道につきましては、先生の御地元である岐阜県と、それから愛知県、三重県の三県の都市を連絡します高規格幹線道路でありまして、本道路の整備によりまして、取扱貨物量の日本一を誇る名古屋港へのアクセスが強化されましたり、あるいは物流の効率化やビジネス圏の拡大といったことが図られるといった効果が期待をされます。
 今お話ございましたとおり、これまでに全体の約五割が開通をしておりまして、残る未供用区間約七十一キロでございます、今お話がありました西回りルートということでありますが、これについては、今現在、国及び中日本高速道路におきまして用地買収及び工事等を推進しております。未開通区間のうち、新名神高速道路と連絡する三重県の東員インターチェンジと、それから四日市北ジャンクション間につきましては、これは平成二十七年度の開通を予定をいたしております。
 西回り区間につきましては、既に工業団地の構想があったり計画があったりということもお聞きをいたしておりますし、四日市、名古屋港への六十分圏内が拡大するといった本当に大きな効果が見込まれるところでございますので、引き続き地元の皆様の御理解、御協力をいただきながら、早期開通に向けて努力してまいりたいというふうに思っております。
#12
○渡辺猛之君 ありがとうございました。
 今、野上副大臣に御答弁をいただきましたように、地元といたしましても、名古屋をぐるりと囲んで四日市あるいは豊田と、まさに環状的に一つの大きなルートが形成をされるということで、非常に期待をしているところでございます。今後とも、予算の総枠確保に向けて絶大なる御尽力を賜りますことをお願いを申し上げたいと思います。
 東海環状自動車道については、今、野上副大臣御指摘をいただきましたように、地元としては経済的側面も大きく期待をしているところでございますし、そしてもう一つ期待をするところが観光の側面でございます。実はこの観光については、先ほどお話をいたしました藤巻委員も本当に熱心に取り組んでいただいておりまして、本日はその藤巻委員の御遺志も引き継ぎながら観光について数点質問をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
 まず初めに、昨年、史上初めて訪日外国人旅行者数一千万人を達成をされました。まずは、この要因をどのように分析をしているのかをお尋ねしたいと思います。
#13
○政府参考人(久保成人君) 昨年、日本を訪問された外国人旅行者の数が史上初めて一千万人を超えまして、年間では一千三十六万人となりました。オールジャパンの体制の下で関係者の皆様の御協力があって、その成果が実を結んだものと認識しておりますが、具体的には、プロモーション関係では、例えば訪日観光の魅力に関する海外向けの情報発信、あるいは海外のメディアや旅行会社を日本へ招請して報道を伝えてもらう、また海外旅行会社との共同広告によって販売を支援する、あるいは海外での観光PRイベントの開催といったことに加えまして、経済政策によってもたらされた円高の是正、そして東南アジア諸国のビザ要件の緩和などが大きく効果をもたらしまして史上初の訪日一千万人を達成したものというふうに分析、考えておるところであります。
 以上です。
#14
○渡辺猛之君 東日本大震災で一時的に落ち込みました外国人観光客、それを、まさに今御答弁いただきましたようにオールジャパンで取り組んでいただいた結果、一千三十六万人という訪日外国人観光客数を確保されたということで、改めて関係者の御努力に敬意を申し上げたいと思っております。
 この観光という面では非常に大きく期待をされております二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの開催でございますけれども、この東京オリンピック・パラリンピックの開催については、これは東京だけの喜びではなくて、やっぱり日本全体の喜びにしていかなければいけないということを思っております。ここに訪れていただく観光客、外国人観光客の皆様方にも、東京のオリンピック・パラリンピックを御覧いただくだけではなくて、そこから日本各地にわたるすばらしい観光地に足を運んでいただく、この点が重要だというふうに思っておりますが、この効果を東京のみにとどまらせず、地方各地に波及させることが重要だと私は考えておりますけれども、どうお考えでしょうか。
#15
○政府参考人(久保成人君) 委員御指摘のとおり、今回の二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催の効果を地方、地域にも波及させることは極めて重要であるというふうに考えております。
 まず、訪日のプロモーションに当たりまして、オリンピック・パラリンピックの開催国である日本という国際的な注目度を生かして、これまた一体となってオールジャパンの体制の下でプロモーションを実施することが重要であると考えておりますが、その際、東京のみならず全国各地域、地方の魅力を発信してまいります。
 例えば、二〇二〇年からちょっと時間を遡っていきますと、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックを観戦のため訪日される外国人に、観戦の前に東京以外の空港等から入ってその周辺ブロック等を観光していただく、また、観戦後に航空機、鉄道等を利用して他の地域に観光してもらうことのルートの開発だとかプロモーションの強化を行っていくことを考えております。
 また、二つ目に、聖火リレーだとか各国代表選手団の事前の合宿、あるいは各地域、地方において行われることが予定されております文化芸術イベント等の開催によって各地域に国内外から人々を呼び込むと。
 また、三番目ですが、開催国であるという知名度を生かして、スポーツイベントがいろいろ考えられますが、そういったスポーツイベントを含むMICE、いわゆる国際会議等の各地域における誘致、開催の促進。
 そして、四つ目ですが、外国人旅行者の受入れ、おもてなしに意欲のある地方、地域の取組を支援して、外国人旅行者に地方、地域を訪れて日本の各地の魅力あるいは田舎の魅力を体験してもらうと、これはなるべく早期にもう取りかかりたいというふうに考えております。など、もろもろの取組を進めていく必要があるというふうに考え、また、実行していきたいというふうに思っております。
 以上です。
#16
○渡辺猛之君 ただいま御答弁の中にございました、オリンピック・パラリンピックに遡ってしっかりと様々な観点から施策を進めていく旨の御決意を御披露いただいたところでございますけれども、我が岐阜県においても飛騨御嶽高地トレーニングセンター等々、事前の国内選手のみならず外国の選手も利用していただけるようなすばらしいトレーニング施設もございます。ただ、その施設につながる道路というものがまだいささか整備されていない側面もございますので、是非国土交通省としては、日本全国が誇るこのオリンピック・パラリンピックに合わせた観光地、あるいは外国人の皆様方が訪れていただけそうな拠点について、しっかりとしたアクセスの確保について全力を尽くしていただきたいと御要望をさせていただきたいと思います。
 さて、訪日外国人旅行者数一千万人を達成されましたけれども、目標としては今二千万人という大変壮大な目標を掲げていただいているところでございます。一千万人達成の御努力も、本当に関係者の皆様方の御努力というのは並々ならぬものがございましたけれども、これを今度倍に引き上げようというのは相当のこれまで以上の御努力を傾注していただかなければならないところであります。
 この二千万人という数字を達成していくために、私は一つのキーになるのが、今後とも成長が期待をされている東南アジアの国々からいかに多くの方々に日本に訪れていただくことを考えるか、これが一つのポイントになってくるのではないかなということを思っておりますが、東南アジアの国々ではムスリムの方も非常に多いと伺っております。
 イスラム教の中では食事やあるいは飲酒等々様々な制約があるわけでございますけれども、東南アジアから観光客の方に来ていただこうと思いますと、このムスリム旅行者への対応というものをしっかりと図っていく必要があると考えておりますけれども、具体的な取組についてお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#17
○政府参考人(久保成人君) 昨年も、一千万人を達成しましたけれども、ビザ緩和と相まって、御指摘のインドネシアだとかマレーシアなどイスラム圏からの旅行者も急増しました。今後とも、更なる成長が期待されます東南アジアを始めとするこういったイスラム圏の方々に訪問していただくことが観光政策上も重要であるというふうに考えております。
 一方で、日本においでいただくムスリムの旅行者の方々は、これも委員今御指摘のあった食の問題、あるいは礼拝場所の問題等で御不便を感じ、お困りになっていることも多いとも聞いております。ムスリムの旅行者の方々の声をしっかり把握して対応していくことが重要だというふうに考えているところであります。
 現在、私ども観光庁、またJNTOが中心となりまして、海外のムスリムの旅行者の皆様に対する情報発信と国内での受入れ環境整備の二つの視点で取組を行っているところであります。
 海外のムスリム旅行者の方への情報発信といたしましては、例えばJNTOのホームページでレストラン紹介等の情報発信、あるいは現地の旅行会社との共同PRだとか旅行博等への出展でプロモーションを行うということとともに、国内の受入れ環境整備としては、宿泊旅行業者の皆さん向けの講習会の実施だとか、食、食べ物、礼拝等の先進的なムスリム対応を行っておられる地域への支援、これをモデル事業で行っているところであります。また、日本の玄関口でございます成田空港だとか関西空港、あるいは大規模な商業施設、まあアウトレットモール等でありますけれども、そういった場所での礼拝室の整備の促進などにも取り組んでいるところであります。
 今後、更に一層関係の省庁とも連携しながら、ムスリムの旅行者の方々への受入れの環境を良くしていくという形で努力をしてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
#18
○渡辺猛之君 ありがとうございました。ムスリム旅行者の皆様方を始めとして、世界の様々な歴史、宗教、文化、あるいは言語等々、世界各国からこの日本に訪れていただきますように、まさに日本人のおもてなし、国土交通省が率先してつくっていっていただきたいなということを思っております。
 最後に、訪日外国人旅行者数二千万人の高みを目指して、太田大臣の御決意をお聞かせいただきたいと思います。
#19
○国務大臣(太田昭宏君) 一千万人、おかげで昨年の十二月二十日達成して、一千三十六万人という昨年は大変な成果を皆様方の御協力をいただいて達成することができました。次は二千万人だと、これ先生がおっしゃるように簡単なお話ではありませんで、等比級数的にいって計算をしますと、とてもそこには届かないということにもなります。ただ、東京オリンピック・パラリンピックがあるということを、むしろそこに追い風だけでなくて、我々の意識の中に取り込んで何とか達成をというのが今の私の強い決意をしているところです。
 今年の一月に政府として観光立国推進閣僚会議を開催しました。それは、一千万人達成だという余韻に浸っている場合ではないと、直ちに次のことにスタートしようということで一月中旬にさせていただいたところですが、外国人旅行者に不便な規制や障害の徹底的な洗い出しをするということと、そして観光立国に向けたアクション・プログラムの改定をするという二つを柱にして、総理からも意欲的な発言をいただいているところです。
 四点焦点はあるというふうに思っておりまして、一つは、日本ブランドのつくり上げと発信です。藤巻先生がずっと主張されていたように、我々がこれがいいだろうというよりも、外国の方の目線で日本ブランドのつくり上げというのをしていくということが大事であり、同時に、海外にそれを持っていって、テレビ放送や日本紹介番組等、むしろ向こうにも作っていただいて紹介していただくというようなメディアを使っての相当交流を図っていかなくてはならないと。そして、JNTOの現地事務所の充実強化という、出先機関をきちっとするということが大事でありまして、去年の暮れにはインドネシアでつくらせていただいたところでございます。
 二番目は、ビザ要件の緩和と航空ネットワークの充実です。ビザ要件の緩和は去年やらせていただきまして、これ相当効果があり、タイなどは特に増えてきたという感を深くしております。これを拡大していく。さらにもう一つは、何といっても日本の航空ネットワーク、その空港容量の拡大とLCCを始めとした航空ネットワークの拡充、ここに、なかなか困難さもありますが、ここを充実させる。それは全国の各地方の空港も含めて容量拡大、そしてネットワークの拡充を進める。
 三点目には、受入れ環境ということでありますが、無料公衆無線LAN環境の整備や多言語対応の改善強化、出入国手続の迅速化等々に努めたいというふうに思っています。
 また、先ほど長官からありました国際会議、MICEの誘致、開催の促進。この四つぐらいを大きな柱にして、何としてでも二千万達成に向けて今年はいいスタートを切らなくてはということを強く決意をしているところでございます。
#20
○渡辺猛之君 ありがとうございました。今後とも、大臣を先頭に関係各位の一丸となったお取組を期待をいたしまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
#21
○広田一君 民主党・新緑風会の広田一でございます。
 質問に入ります前に、私からも、藤巻幸夫議員の御逝去の報に接し、衷心より哀悼の意を表しますとともに、御遺族の皆様方に対しまして心からお悔やみを申し上げます。
 私も、藤巻委員に敬意を表するとともに、先ほどの渡辺理事の補足にはなりませんけれども、まずは観光振興、観光立国について御質問をさせていただきたいと思います。
 以前、私の会社の同期と話す機会がございました。彼は、今軽井沢のホテルの方で宿泊担当を行っております。彼の話を聞いて、今、日本の観光には大きく二つの流れがあるな、このように感じたところでございます。
 一つは、段々のお話がございますように、いわゆるビザの緩和などを通しまして東南アジアを始めとする外国人観光客の方が大幅に増えてきているということであります。これに対して、軽井沢の方では、先ほど観光庁長官の方からもお話がございましたように、いわゆるムスリム対応というものをこれからしっかりやっていかないといけない、礼拝施設の整備であるとか、さらには食事の面のサポート、こういったところに取り組んでいるというふうなお話がございました。
 もう一つの大きな流れが、いわゆる東日本大震災を受けて家族のきずなというものが本当に見直されているということであります。このことによって、いわゆる親子三代で旅行しよう、そういった雰囲気が出てきたということであります。ですから、そこのホテル等では、古くなったコテージというものを取り壊して、新しいコテージを造るんじゃなくて、例えば一週間とか二週間、親子三代で滞在できる、ミニ別荘ではありませんけれども、そういった施設の整備に今後取り組んでいくんだ、こういったような話を聞いたわけでございます。
 このように、今、日本の観光というものは大きな分岐点に立っておりますし、先ほど来議論がございますように、インバウンドを中心に、訪日観光客、旅行者の増加に向けて様々な取組、いわゆるオールジャパンで取り組んでいかなければならない、こういったことについては私自身も全く同感するところでございます。
 こういったことを受けて、先ほど渡辺理事の方からもお話がございましたように、昨年の訪日の外国人旅行者数は一千三十六万人と、一千万人の大台を初めて突破をしたところでございます。これは大変喜ばしいことだというふうに思いますけれども、同時に、先般、室井委員の方からもお話がございましたように、これは世界と闘うスタートラインに立ったにすぎないというふうにも思うところでございます。
 先ほど久保長官の方からは、この一千万人突破の要因についてのお話がございましたけれども、私の方からは、まず、この一千万人を突破することによって日本経済にどのような経済波及効果をもたらしたのか、どう推計しているのかについてお伺いをしたいと思います。
#22
○大臣政務官(坂井学君) 昨年の訪日外国人による日本国内での旅行消費額は一・四兆円と推計をいたしておりまして、この旅行消費額一・四兆円の経済波及効果につきましては、生産波及効果三・一兆円、その中で付加価値誘発効果一・五兆円と推計をいたしております。
#23
○広田一君 今経済波及効果についての御説明があったところでございますが、実は国際連合の観光機関が定めた算出方法では、二〇一一年の日本の国内の旅行消費額は二十二・四兆円というふうに言われております。これは、アメリカ、ドイツに次いで世界第三位ということでございますけれども、こういったことを聞きますと、先ほど御紹介がございましたインバウンド直接の経済波及が一・四兆円ということでございますから、逆に申し上げればまだまだインバウンドの弱さが目に付くわけでございますし、同時に、これは伸び代も大変大きいということが言えるのではないかなというふうに思います。
 本来でございましたら、昨年の目標、一千万人突破をしたということで大変喜ばしいことではありますけれども、実は目標は千五百万人でございました。これは東日本大震災の影響もあって達成することができなかったわけでございますけれども、本当にこの地震の影響の大きさというものが分かるわけでございます。
 しかし、その一方で、東日本大震災以降V字回復している、これももう歴然とした事実でございまして、この要因についてどのように分析をされているのか、お伺いしたいと思います。
#24
○大臣政務官(坂井学君) 二〇一一年、東日本大震災が発生したときは六百二十二万人という数字になりまして、かなり落ち込みました。
 その対策として、震災直後から空間放射線量等について正確な情報発信を行いまして、まずは海外の旅行者が不安に思う点に関して、しっかりその不安を払拭するような努力をさせていただいてまいりました。同時に、訪日外国人の口コミ等を利用した安全性のPRをさせていただいたり、また、海外のメディア、旅行会社を実際日本に来ていただいて、そして実際の状況を見ていただいて発信をしていただくというようなことで不安払拭に努力をしました。同時に、海外における観光PRイベント、商談会を開催をするなどして、積極的なこういった取組を行ってきたところでございます。
 昨年、二〇一三年は、これらの訪日プロモーションに加えまして、円高の是正でありますとかビザ要件緩和などを契機といたしまして、オールジャパンでこの取組を行った結果がV字回復につながったと考えております。
#25
○広田一君 この流れを是非とも続けていかなければならないということで、これも先ほど議論がございましたように、いよいよ二千万人の高みを目指して取り組んでいくということでございますけれども、これまでの傾向を見ますと、韓国、中国、台湾がいわゆる訪日外国人旅行者数の御三家であります。それに香港や、また、成長著しい東南アジアというところが今後伸びてくるだろうというふうに思うところでございますけれども、こういった中でこの二千万人の内訳というものを皆さんはどう設定しているのか、お伺いをしたいと思います。
#26
○副大臣(高木毅君) 今、二千万人について国別の内訳の御質問でございますが、現時点で国別の内訳を設定しているということはございませんが、今委員御指摘のとおり、やはり東アジアの近隣諸国、すなわち韓国、台湾、中国、そしてまた香港というところが過半数を占める、大きな役割を占めてくるんだろうというふうに考えておりますし、それに続いて、今も御指摘のとおりでございますけれども、東南アジア諸国及び欧米諸国といったカテゴリーが一定の割合を占めてくるんだというふうに考えております。そういうことでございます。
 以上でございます。
#27
○広田一君 今御答弁がございましたが、やはり、今内訳については設定はしていないけれども、これまでの傾向を見ると、先ほど申し上げたように韓国、中国、台湾を始めとして東南アジアを中心に伸びていくだろうというふうなことでございますけれども、私はやはりこの二千万人という高みを考えたときに、先ほど太田大臣の方から決意のお言葉もあったわけでございますけれども、具体的にどの地域がどれだけ伸びるのかというものをある程度設定した上で、そこについてビジット・ジャパンを含めて戦略的にいわゆる撃ち込んでいく、こういったことが私は必要ではないかなというふうに思うところでございます。
 今は設定をしていないということでございますけれども、是非、これは多少の時間が掛かるのかもしれませんけれども、二千万人の内訳についてどのような方向性を持って取り組んでいくのかということを是非検討をして答えを出していただきたいというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
#28
○国務大臣(太田昭宏君) 二千万という数値目標を出している以上、どこの国でどのくらいという見込みというのは当然出さなくてはならないというふうに思います。
 ただ、厳密な、動いている中でのものでありますので、厳密というより、私はそれは必要だろうと。特に東南アジア諸国、今、最初にお話のありましたムスリムということからいきますと、中東というだけでなくて、インドネシアというのは非常に大事だという認識をしておりますし、そしてまた中国、韓国は外交案件というようなこともあったりしまして減っているという、減ってはいないんですけれども、伸びがそれほどでもなかったというようなこともありますから、この辺の環境を整備するということは非常に大事なことだというふうに思います。
 アジア諸国から大勢の方が来ていただくということは二千万人の中で一番大事なことだというふうに思っておりまして、その辺については大いに努力をしたいというふうに思っているところです。
#29
○広田一君 大臣の方から御答弁がございましたが、この二千万人の内訳については是非検討していただきたいというふうに思います。大臣からお話がございましたように、目標を設定している以上、どこがどうなるのかということについては是非とも数値目標を掲げた上で戦略的に取り組んでもらいたいというふうに思うところでございます。
 こういった中で、平成二十四年と二十五年の訪日外国人数は、言われるように対前年度比で二四%も増加をしているわけでございます。しかしながら、その中で減少している国があるんです。それが、御三家の一つ、中国であります。対前年度比十一万五百人減、七・八%も減少をしております。これは、先週の木曜日も議論をしましたけれども、領海警備のところで出ました、尖閣諸島を含めた、今、戦後最悪と言われている日中関係の悪化、こういったものを反映しているというふうに思いますけれども、この減少の原因といったものをどういうふうに分析をされているのかということと併せて、藤本委員長が国土交通政務官時代、多分覚えていないだろうというふうに思いますけれども、私の質問に対しまして、今、世界は全て中国市場を狙っているので、ここで後れを取るわけにはいかないんだと、中国市場を第一の重点市場として考えるべきでありというふうな旨の御答弁がございました。この考え方に現在でも変更はないのかということについてお伺いしたいと思います。
#30
○副大臣(高木毅君) 中国からのインバウンドについては、今委員御指摘のとおりでございまして、若干残念な状況にあります。それはいろんな政治環境もあろうかというふうに思いますが、ただ、観光分野におきましては、国交省と中国当局、すなわち中国国家旅遊局との対話は継続して行っておりまして、まさに東京の出先機関と観光庁は日常的にもうほぼ毎日と言っていいほど連絡を取り合っておりまして、観光面においては中国側との関係は特段問題がないというふうに認識もいたしておるところでございますが、さらに日中観光交流の更なる拡大に向けて、引き続き日中当局、連携して取り組んでいきたいと思っております。
 言うまでもなく、先ほど来、韓国、香港、あるいはまた台湾の話出ておりますけれども、平成二十一年十一月十九日、国土交通委員会における藤本大臣政務官の御答弁にこれあるように、中国は非常に大事な市場だという認識、私どもも当然そのように思っておりまして、是非、先ほど申し上げたとおり、韓国や台湾、あるいはまた香港と並んで非常に重要な地域だというふうに考えておりますので、しっかり取り組んでいきたいと思っております。特に、言うまでもありませんけれども、経済発展も著しいわけでございますし、何といいましても十三億人の人口を抱えます大国でございます。そうしたことは非常に魅力だというふうに思っております。
 また、これからどうやって伸ばしていくかという話については、これまで団体というのが非常に大きいわけでありますけれども、これからは個人観光をしっかりと促進していく、あるいは大規模クルーズ観光の誘致というのも中国からのインバウンドが大きく飛躍していく大きな基だというふうに思っておりますので、そういったことを中心にしっかりと取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。
#31
○広田一君 藤本委員長の政務官時代の答弁を踏襲してもらっているということで、大変うれしく思うところでございます。
 一方で、お話がございましたように、非常に日中関係冷え込んでおりますけれども、事観光につきましては、日々交流を図り接触しているというふうな御紹介もあったわけでございます。
 私自身も、この尖閣の影響というのはほぼ解消したのではないかな、靖国神社の参拝の影響ということにつきましても思ったほど悪影響を与えていないのではないかな、こういうふうに思うわけでございます。といいますのも、今年の春節期間中の訪日数というものを見た場合に非常に大幅に増加をしているところでございまして、こういったところを見ますと、このマイナスの影響というものも最小限にとどめているというふうに思うところでございます。いわゆる日中の外交というものが戦後最悪な状況であるわけでございますので、やはりこういった観光を通じての草の根交流といったものが何とか日中友好の一助になるということを私自身も大いに期待をするところでございます。
 そういった中で、副大臣の方からはちょっと課題として挙げられなかったんですけれども、確かに上海の日本総領事館のこの春節期間中の日本向けのビザ発給の状況を見ますと非常に増えているということでありますが、ただ一方で、まだまだこのビザ発給の緩和については非常に不満というか課題があろうかというふうに思っております。このビザ緩和に今後どのように、特に中国向けについて取り組んでいく所存なのか、この点についての御所見をお伺いをいたします。
#32
○大臣政務官(坂井学君) ビザ緩和は、もうお話が出ていますように、大変有効な手段ではございます。ですから、関係省庁といろいろと議論もしていただいておりますし、また中国を含めて、様々今後よりどのような緩和ができるか、また現在の実情も含めて今議論をさせていただいているところでございますけれども、個別の案件に関して、そういった協議を行っているため、ちょっと答弁は控えさせていただきたいということでございます。
 なお、一月二十五日のインド人の一般旅券保持者に対する短期滞在数次ビザの導入が決定をしたというところでございます。
#33
○広田一君 今後もさらに問題意識を持って取り組んでいただきたいなというふうに思うところでございます。
 あわせて、今これから課題になっていくことの一つとして、これちょっと事実確認も含めてお聞きをしたいというふうに思うんですけれども、上海に事務所を出しているホテル業者の方にお話を聞きますと、ここでのPRについてはやってもいいけれども、セールスについては禁止をされている、こういうふうな実態があるというふうに聞くわけでございますけれども、これについて観光庁なり国交省の方で把握をされているのかどうか。もし今分からなければ、後ほどこの点について調べた上で御指摘をいただければというふうに思いますが、いかがでしょうか。
#34
○大臣政務官(坂井学君) 今の認識では、禁止まではされていないという認識ではございますが、委員御指摘の点もございますので、しっかり情報収集をして調べていきたいと思っております。
#35
○広田一君 是非、実態等把握をしていただいて、もし改善の余地等があればこれに取り組んでいただければなというふうに思います。
 続きまして、先ほどムスリム対応等々の話がございました。セミナーの開催とかモデル事業を設定をして、いわゆる国内の受入れ環境の整備を行っていきたいということでございます。
 冒頭私が紹介をしたホテル等々は、やっぱり独自、自分の力だけで礼拝施設を整備したり、また、食事等々のメニューの改善なんかに取り組めるわけでございます。しかしながら、やっぱり中小のホテルとか旅館であると、なかなかそういったところにも制約があるのではないかなというふうに思うわけでございまして、これについての財政的な支援も含めて、私はこれからムスリム対応にとっては重要だというふうに思いますけれども、この点についての御所見をお伺いします。
#36
○大臣政務官(坂井学君) このムスリム対応でございますけれども、先ほど渡辺委員の質問に観光庁長官も答弁をしておりましたが、今後大変重要になると思っておりまして、御指摘のように、実際にどのようなことが必要なのかということを検討した上で、必要であればいろいろな現状に合わせて施策を考えていく必要があろうかと思います。
 しかし、まずはムスリムの方々が実際に日本で観光するときに何が一番不満があって、どの程度それが改善されれば満足を得られるのかというところ、この調査をしっかりやって、それに併せて、そのための施設はどの程度の施設を整備したら要は御満足いただけるのかという、そこをまずはしっかりと検討していきたいと思っております。
#37
○広田一君 今しっかりと検討ということでございましたけれども、これはどういったニーズ等々があるかについてはもう十分把握をされているのではないかなというふうに私自身思うわけであります。厳格な方もいらっしゃれば、そうでもない方もおりますし、こういうふうな中で、先ほど言いましたように、料理のメニューをどうするのかというふうなこともさることながら、礼拝施設の整備等々をどういうふうにするのか、これはハードの話になるわけでございますので、ここはどういったニーズ云々というふうなことよりも、迅速に対応すればできる分野だというふうに思いますから、これらの点についても是非御検討していただきたいなというふうに思います。
 次に、先ほど太田大臣の方からもお話がございましたし、観光立国実現に向けたアクション・プログラムの中でも指摘をされていることの中で、無料公衆無線LANについてお伺いをしたいと思います。
 これは外国人観光客の誘致を進める上で大変重要だというふうなお話がございましたし、私も同感であります。これを進めることは喫緊な課題でありますけれども、いわゆる無料のLAN整備についてはいまだ四〇%の施設等々が未整備だというのを観光白書の中で書いておりましたのでちょっとお聞きをしたいと思いますけれども、あわせて、観光庁の資料を見ますと、こういったLANの整備には、自治体が行うケース、また商店街、交通事業者、飲食店などが行うケース、専門の民間事業者が行うケースというふうに大まかに分けて三つあるということでありますけれども、これらの支援策について来年度予算でどのような対応を取られているのか、お伺いをします。
#38
○大臣政務官(坂井学君) 無線LANの重要性というのは、海外の訪日外国人の方々のアンケートを取りましても、一番欲しいとか一番また困るといったところで最上位に上がってくるものでございまして、しっかり対応していくべきだと思っております。
 委員の御質問の予算でどのような手当てをということでございますが、そのようなことから、今本当に各施設やあちらこちらで無線LANの必要性がもう一気に高まっておりまして、今の状況であれば、民間事業者の方々もいろいろ工夫をされ、民間事業者というか通信会社の方々も工夫をされておりますので、今それぞれの観光施設また観光地や、また商店街等々がしっかりと通信業者さんと話をしながらこの整備は進めていけるのではないかということで、もちろん制度の方の検討もしながらではございますが、今その推移を見ているところであります。
#39
○広田一君 つまり、無料公衆無線LANについては来年度予算で予算措置をしていないということでよろしいんですね。
#40
○大臣政務官(坂井学君) 観光庁としては予算措置はしていないということでございますが、総務省の方が、連携をしまして、総務省の方でこのWiFiの整備等の予算措置を検討しているということでございます。
#41
○広田一君 太田大臣、先ほど大臣の決意の中で、これについては推進するんだというふうな話もありました。アクション・プログラムの中でもこれは重要なんだというふうな位置付けをされておりました。しかし、観光庁、国交省の予算でそれを応援する、裏付ける、担保する具体的な支援策がないんです。予算措置がされていないんです。これは私はいかがなものかなというふうに思います。
 是非ともこの点についての支援策ということをきっちり講ずるべきだというふうに思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
#42
○国務大臣(太田昭宏君) 全くそのとおりです。私は、北海道、去年の例えば七月に行ったときも、北海道の千歳始めとしてWiFiがないということが一番のネックでありました。
 そこで、これを直ちにやるようにということで総務省とも連携取ったりしているところですが、御指摘のように、もう少し予算面も含めて何ができるかということを考えなくてはいけないというふうに思ったところです。
#43
○広田一君 是非よろしくお願いをいたします。
 そして、来年度の観光庁の予算を見ますと、百三億円でございます。これ、〇・一%の僅かな伸びになっておりまして、この百三億というふうな額は、道路局のどこかの課の予算よりはるかに少ないんじゃないかなというふうに思ってしまうぐらいの額でございます。いわゆるインバウンド政策に限って見れば八十五億円でありまして、ちなみに、お隣の韓国は二〇一一年度で七百三億円、日本の約七倍であります。こういったことを考えたら、やはり観光に掛ける予算というものが、先ほどの無料LANの話ではありませんけれども、少な過ぎるんじゃないかなというふうに思うわけでございます。
 段々の話の中で、これから二千万人目指して頑張るんだというふうな掛け声の割には非常に少な過ぎるというふうに私自身思うわけでございますけれども、この点についての大臣の御所見をお伺いをできればと思います。
#44
○国務大臣(太田昭宏君) 少な過ぎるということを本当に思います。あれもこれもいろいろやらなくてはいけない国交省の予算ですが、海上保安庁、そして観光庁の位置付けは極めて大きいというふうに思っておりますので、充実に努力をしたいというふうに思います。
#45
○広田一君 是非よろしくお願いします。
 国土交通省の予算の中で、私は、見直せばかなり観光庁に回せる予算というものはあるんじゃないかなというふうに思います。鉄道・運輸機構、談合されていたわけでありますけれども、そういうところに莫大なお金を回す余裕があれば、是非とも観光庁に回した方が私は費用対効果の面からいっても非常に大きいんじゃないかなというふうに思いますので、是非ともお願いをいたします。
 こういう中で、ちょっと最後の質問にしたいと思いますけれども、いよいよ今年の四月から八%に上がるわけでございますけれども、これは消費の落ち込みというものは確実に発生をします。とりわけ、国内観光産業には大きな痛手になるんじゃないかなというふうに思うわけでございます。
 こういった中で、今、民主党の国土交通部門会議といたしましては、税制改正の考え方で年間五万円の所得控除をしたらどうかというふうな政策提案をさせてもらっているところであります。理由といたしましては、これは釈迦に説法でございますけれども、観光というのは生活産業であります。これに携わる方、本当に、従業員の雇用も含めて、地域の食材を購入する云々、非常に裾野の広い幅広い産業でございます。こういったことは地域経済の活性化にも本当に寄与しているわけでありまして、今の安倍政権、法人に対しましては非常に手厚い支援策があるわけですが、個人については私は弱いというふうに言わざるを得ません。
 特にこれから、冒頭申し上げたように、家族のきずなということでいわゆる親子三代での旅行というものも増えていくだろうということを考え合わせ、そしてまた来年十月の消費税増税一〇%というものを見据えたときに、私は、国土交通省として、行く行かないは別にして、財務省に対してこの所得税の減税について提案するということは私は意義のあることだというふうに思いますけれども、是非、大臣にこの点について検討していただきたいと思いますが、御所見をお伺いして、質問を終わりたいと思います。
#46
○国務大臣(太田昭宏君) この辺は今後の検討課題と受け止めていきたいと思いますが、まずは四月からの消費税上げについて反動減を抑えるという予算を組ませていただいたところでありますし、また来年度以降については、今先生の御指摘のことも含めて考えさせていただきたいというふうに思っているところです。
#47
○河野義博君 公明党の河野義博でございます。
 まずは冒頭、藤巻委員の御逝去に際しまして心から哀悼の意を表しますとともに、御遺族の方に心よりお悔やみを申し上げます。
 本日は来年度予算の委嘱審査ということでございますので、まずは私の方から、今後の公共事業の在り方と国土のグランドデザインに関しまして伺います。
 来年度の国土交通省予算案は、第一に東日本大震災からの復興加速、そして国民の安全、安心の確保、そして経済、地域の活性化といった課題に正面から取り組み、長期的な視点を含めて今後適切に対応していくことを目標に編成をされていると評価をさせていただいております。
 地域における社会インフラの在り方を見直すことと、防災・減災の観点から不可欠と思われる社会資本ストックの老朽化に対する維持管理を行っていくこと、そのために公共事業の在り方は長期的な視点に立って検討していくことが求められるところであります。
 予算にはおのずから制約があることは言うまでもありませんけれども、公共事業関係の予算の財源確保は今後も重要な問題であります。国土交通省は、今月末には二〇五〇年という長期的な視点に立った新たな国土のグランドデザインの骨子を示すと、そういうことでございます。先週の所信質疑の中で室井委員への御答弁でも、大臣は、二〇二〇年の東京オリンピックというのは一里塚なんだ、そこは目標ではないんだ、二〇五〇年に向けて長期的なビジョンを示していくんだと力強い御答弁を頂戴しておりますけれども、この国土のグランドデザインの中で公共事業をどのように位置付けていくのか、大臣の御見解をお聞かせください。
#48
○国務大臣(太田昭宏君) 我が国の二〇五〇年ということを考えると、いろんな指摘があるんですが、相当危機感を持って取り組んでいかなくてはならないと。人口が相当減少するという可能性がある。しかも、高齢化というのは、政治家にとりましては、間もなく二十歳以上の有権者の中の六十五歳以上の人と大体同じぐらいの数になって、投票率からいくと六十五歳以上の投票率の方が多いという時代が間もなくやってくるというようなことは、町のつくり方で相当違ってくると思います。
 そして、首都直下地震や南海トラフの地震等々、災害ということを考えますと、二〇五〇年というのは相当危機感を持って対応していかなくてはいけないという、この二〇五〇年のグランドデザインの設計に当たっては危機意識を持ってやるという、そこのところが物すごく大事なことで、現在の延長線上に二〇五〇年という国土づくりというのは位置しない、むしろ相当違う世界ということを想定しながらつくり直さなくてはいけないという思いでいっぱいです。
 その中で、人口減少の中での全国の各市町村におけるまちづくり、そして、高齢化の進展ということで、ニュータウンがオールドタウン化しているというようなことも含めて、介護や医療を含めてまちづくりをどうするか。そして、首都直下地震や南海トラフの地震ということに対して相当これは対応をしなくちゃいけない。全てにわたって、まちづくりといい、そして災害対策といい、公共事業、インフラというのは、安定的に持続的に戦略的にやらなくてはいけないというところだと思っております。そのほかにもエネルギー制約とか様々なものがございますから、公共事業は持続的、安定的に、そして見通しが利くようにということを考えているところでございます。
#49
○河野義博君 ありがとうございました。
 長期的なビジョンを実現していくためには、大臣の御答弁にも若干ございましたけれども、地方の発展、地方の意見もよく聞きながら、地方に焦点を当てた取組も是非お願いしたいと考えておりますが、その意味では地方の皆さんの意見を十分に聞いていただくこと、これが重要ではないかと考えますが、大臣の御所見を改めてお聞かせください。
#50
○国務大臣(太田昭宏君) 河野議員は離島等についても大変足を運んでいただいたりしているわけですが、奄美にも私は行きましたし、小笠原にも行かせていただいたりしましたし、災害の発生しているところにも行かせていただいたり、あるいは、津波対策で一番大変だと言われる三十四メーターが予想される高知の黒潮町にも行かせていただいて、その中で懸命に、防災ということとそして集落というのをどうやってみんなの利便性を確保しながらやっていくかということで、相当むしろ各地域に知恵がある。また、その知恵に従って、国のグランドデザインというのは、上から、永田町から、霞が関から見るのではなくて、現場の中で、財政制約の中で本当に頑張っているという、そこに知恵があるなということを実感しています。さらに、その辺は現場の意見をしっかり聞きながら考えていかなくてはならないというふうに思っているところです。
#51
○河野義博君 ありがとうございます。引き続き、地方の意見に耳を傾けていただいて、大臣の強力なリーダーシップを期待をさせていただきます。
 続きまして、何点か災害対策に関して伺います。まずは台風への対策に対して伺います。
 来年度、国土交通省の予算案では災害対策も大きな課題でございまして、私は昨年十一月に発生したフィリピンでの台風の被害を現地調査、視察に行ってまいりました。本年二月の予算委員会で、同様の被害の可能性がある九州、沖縄などの離島、島嶼部への対応にも是非今後注力をしていきたいと、そういう旨、大臣にお願いしたところでございます。
 また、今国会に提出されている奄美群島の振興開発特別措置法改正案においては、奄美群島の防災対策の推進について、規定が第三十一条に新たにこのように、国及び地方公共団体による適切な配慮を求めるという規定が新設されるなど、離島、島嶼部の防災に対する国と地方の責任も一層強くなってきていると考えております。
 今後、離島や島嶼部における台風対策について国土交通省の御所見を坂井政務官にお伺いします。
#52
○大臣政務官(坂井学君) 離島は四方を海等に囲まれているなど大変厳しい自然条件にありまして、一たび災害が発生をした際には孤立化等のおそれがあることから、離島の防災対策を推進し、島民の安全、安心な生活を確保することは大変重要だと認識をいたしております。
 奄美群島におきましては、近年、連続して大型の台風が襲来をし、農作物を始めとした被害が実際に出ているところでございまして、今国会で審議をお願いをしております奄美群島振興開発特別措置法第三十一条において、昨年度改正された離島振興法同様、防災対策の推進に関する配慮規定を新たに設けているところでございます。
 国土交通省といたしましては、奄美群島を含めた離島の防災対策をより一層推進していくために、従前から行っております公共事業の補助率かさ上げに加えまして、離島活性化交付金、奄美群島振興交付金などを活用して、津波避難タワーの整備等、離島の防災機能強化のための施設整備について新たに支援を行うこととしたところでございます。今後とも、委員御指摘の趣旨も踏まえまして、離島の防災対策の推進に努めてまいります。
#53
○河野義博君 ありがとうございます。
 昨年の十月の奄美を襲った台風二十四号の状況も視察いたしましたけれども、台風二十四号を奄美で見まして、また、フィリピンでスーパー台風の影響を見ました。このフィリピンのスーパー台風の影響というのがまさに本当に奄美や沖縄でも受ける可能性があるんだなということを強く実感をしておりますので、是非とも国交省の御指導を引き続き賜れればと思っております。よろしくお願いいたします。
 続きまして、今度は災害対策、豪雨災害でございますが、私の地元で一昨年七月に発生した九州北部地域の豪雨災害に関しまして伺います。
 今回、さきの豪雨災害で被災をした矢部川、これは河川が上から流れ込んできて堤防が決壊したという事故ではございませんで、河川水が浸透していって下から堤防が決壊するという重大な事象が発生をいたしました。
 この事件を受けまして、国土交通省はすぐに直轄管理にある全国百九の水系を堤防緊急調査をいたしまして、その結果は、対象九千二百キロメートルの堤防に関しまして、うちの二千二百キロメートルが要対策であるという結果が示されております。これが一昨年九月の点検結果でございますが、その後一年半が経過しております。現在の対策の進捗状況を教えていただきたいと思っております。
 また、直轄区域以外の河川に関しても、堤防の調査、これに関しましても結果等ございましたらお伺いをしておきたいと思います。国土交通省、よろしくお願いいたします。
#54
○政府参考人(森北佳昭君) お答えをいたします。
 委員御指摘のとおり、平成二十四年七月、九州豪雨によりまして、矢部川や筑後川支川の花月川等におきまして堤防決壊などが生じ、甚大な被害が発生をいたしました。
 その災害を踏まえまして、全国の直轄河川堤防の緊急点検、実施をいたしました。点検の結果、河川堤防の決壊の原因となります漏水等の対策が必要な延長、約二千二百キロとなりまして、現在、優先順位を付けて対策を実施しているところでございまして、今年度末までに約三割の対策が完了する予定でございます。
 また、直轄区間以外の都道府県等の管理をする河川につきましても同様に緊急点検が実施され、その結果に基づいて防災・安全交付金により重点的に対策が実施されているところでございます。
 今後とも、河川堤防の緊急点検の結果を踏まえまして、対策を着実に推進してまいりたいというふうに考えております。
#55
○河野義博君 今年度末までに三割の対策が完了とのことでございました。限られた予算と人員の中ではあるかと思いますが、引き続き積極的に進めていただきたいと思っております。
 九州北部災害で、先ほど申し上げたとおり、河川水が下から、地下から浸透して決壊をするという従来余り想定していなかったタイプの堤防決壊が発生をいたしまして、堤防の脆弱性が明らかになったわけでございます。これを教訓とするとともに、今後、社会資本に対する点検、そして維持管理、また更新といったメンテナンスの必要性が一層高まっております。地方公共団体のメンテナンスの能力も急速に対応しなければならない、スキルアップをしていかなければならないというのは大きな課題なわけであります。
 国は、直轄事業で今まで培ってきたノウハウや開発したメンテナンス技術を積極的に地方公共団体に伝達して地方公共団体の担当者の技術能力を図っていく、こういった努力が一層求められると思いますが、国土交通省の御見解をお聞かせください。
#56
○政府参考人(西脇隆俊君) お答えいたします。
 地方公共団体は、非常に多くのインフラを管理する一方で、技術力、それから人員等の体制、また財政力が非常に厳しい状況にございますので、国が老朽化対策を支援することが重要という認識でおります。これは先生御指摘のとおりでございます。
 昨年、社会資本メンテナンス元年として、一年間様々な施策を講じてまいりました。まず、技術面につきましては、維持管理に係ります基準やマニュアルを整備して提供する、それから相談窓口を地方整備局に設置しまして助言を実施しているところでございます。また、国土交通省では、従来から地方整備局の職員向けに研修は実施しておりますけれども、来年度からは、維持管理に関する研修内容を充実強化した上で、地方公共団体に対しましてもこの研修に積極的に参加するよう呼びかけてまいりたいと思っております。
 財政面につきましては、防災・安全交付金を昨年創設しておりまして、地方公共団体で活用が進んでいるところでございます。
 今後は、これらの支援を充実することはもとより、計画的な長寿命化を進めるために、本年春頃までに国土交通省のインフラ長寿命化計画を取りまとめて公共団体にお示しいたしまして、公共団体での計画策定の支援も併せて進めてまいりたいというふうに考えております。
#57
○河野義博君 ありがとうございました。
 財政的な支援はもとより、技術的な支援、ソフトの面での支援といったことも非常に重要と考えますので、引き続きよろしくお願いいたします。
 続きまして、もう一点、地元の観点から、福岡空港の第二滑走路の整備について伺います。
 福岡空港は、直近二年間非常に利用者が急増しております。LCCの発着が増え、また景気回復から人の往来が非常に増えております。また、都市圏から非常に近いところに立地をしておりまして、そのアクセスの良さから利用数が非常にここ直近増えていると。
 そういった中で、当然発着回数も増えておりまして、平成二十五年単年では十七万回を超えております。これは、円滑に発着できる回数というのが一般的には十四万五千回と言われているようですが、この回数を大きく上回っております。地元からは、長年、第二滑走路という強い要望がありまして、平成二十四年からは環境影響評価も実施しているわけでございますけれども、非常に混雑をしていると。空港まではすぐ行けるんですけれども、いざ飛行機に乗っていると三十分、四十分平気で待たされてしまうというような状況も続いております。
 また、安全性の確保からも一日も早い第二滑走路の整備が必要と考えておりますが、現在の進捗状況について国土交通省からお聞かせください。
#58
○政府参考人(田村明比古君) お答えいたします。
 福岡空港では、今先生御指摘のように、ピーク時を中心に発生しております航空機の混雑や遅延を解消するために、空港の処理能力の向上を図るために二つ大きな対策がございます。国内線側での平行誘導路二重化事業、それから滑走路増設、これらの検討を進めているところでございます。
 平行誘導路二重化事業は、狭隘な国内線側でターミナルビルのセットバックにより平行誘導路を二重化するものでありまして、本事業は平成二十四年度より事業に着手しております。早期完成に向けてビル会社と関係者と密に調整し、整備を進めてまいります。
 また、滑走路の増設につきましては、平成二十四年度から着手している環境アセスメントの手続を着実に進めてまいります。一方で、国の財政事情が厳しい中で、福岡空港の滑走路増設の事業化に当たっては、事業スキームの検討も必要となっております。あらゆる選択肢について検討を進めてまいりたいと考えております。
#59
○河野義博君 最後に、大臣からも御所見を賜りたいと思っておりますが、空港の能力向上に向けて一日も早い整備をお願いしたいと思いますけれども、御見解をお聞かせください。
#60
○国務大臣(太田昭宏君) 福岡空港は、町からも近くて非常に大事で、近年も、二十四年度ですと、旅客数が千七百万人余り、発着回数は過去最高の十五・八万回に達していると。滑走路一本では、これは旅客数、発着回数とも全国一なんですね。そういうことからいきまして、この滑走路と誘導路、こうしたことの連続的な改善案ということを進めていくということは極めて重要だというふうに思っています。
 仙台空港とも関係するんですが、コンセッションで更に使いやすいということを考えていたところでもございまして、この事業スキーム、利用者の利便性向上の観点から、今、地元の県、市におきましてコンセッションを含めた空港運営の在り方について検討が行われているという状況でもありますので、地元ともよく連携取ってこの福岡空港の充実強化というものを進めていきたいというふうに思っているところです。
#61
○河野義博君 ありがとうございます。
 地元としては、環境影響評価が終わります平成二十七年中旬、環境影響評価が終わりましたら速やかに着手したいというのが強い要望でございますので、今後とも、地方の、地元の意見に耳を傾けていただきながら推進をしていただきたいと思っております。
 ありがとうございました。終わります。
#62
○和田政宗君 みんなの党の和田政宗でございます。
 冒頭、藤巻幸夫委員の御逝去に哀悼の意を述べさせていただければと思います。
 藤巻幸夫委員の御逝去、私は無念でなりません。藤巻委員は、豊富な知識や経験を基に、日本の国土や観光を誇りあるものとしてどのように世界にアピールしていくか、それを真剣に心から考えていた方でした。私も、様々なことを身近に接し教えていただきました。私は、藤巻委員の遺志を継いで、日本の国土や観光が誇りあるものとなるよう、しっかり取り組んでいきたいと思います。心から御冥福をお祈りいたします。
 では、質問に移りますが、藤巻委員が特に積極的に取り組まれていた観光について私も聞いていきたいと思います。観光面から、全国の城郭やお城の再建について聞きます。
 外国からの観光客を増やすためには、二〇二〇年の東京オリンピックなど、大きなチャンスがあるというふうに思っております。外国人観光客が何を好むかという傾向を見てみますと、やはり日本の歴史や文化、伝統に関心があって、例えば神社仏閣というのは人気が高いですし、お城も特に人気が高い観光スポットです。
 しかしながら、江戸時代に火災で焼失したり、明治維新期に取り壊されたりして天守閣がなかったり、また、仙台城のように、残っていれば国宝とも言われる城郭の大部分が取り壊されてなくなってしまったところもあります。観光誘客の面からも、全国のそうしたお城の再建ができたらこれは私はとてつもない観光資源になると思いますが、観光庁の考えはどうでしょうか。
#63
○政府参考人(久保成人君) 委員御指摘のとおり、城郭というのは、観光客、特に外国人観光客にとって大変魅力ある観光資源であります。そういう意味では、強力な訴求力を有する観光資源だというふうに考えております。日本各地で現在も自治体さんや民間が主体となって城郭の復元を目指す動きがあるということも承知しております。
 私ども、特に外国人観光客に大変人気が高いということを踏まえまして、いわゆる訪日促進事業、ビジット・ジャパン事業の中で、地方と連携する、ビジット・ジャパン地方連携事業と称していますけれども、訪日プロモーションの事業を展開しておりますけれども、こういった城郭等を一つの題材として、外国のメディアを招請する際にもそれを一つのポイントとして、現地に帰って、自国に帰って報道してもらうような動きも強化しているところであります。
 例えば具体的には、熊本城がこれ復元をしますと、それまで年間八十万人ぐらいの状況だったのが二百万人ぐらいというふうに数字が増えたという実例もございますので、今後とも訪日プロモーションの一つの強力な題材として我々も支援をしていきたいというふうに考えております。
#64
○和田政宗君 なかなか観光庁が直接的にこの予算を付けるということにはいかないというふうに思いますので、そういった御答弁になろうかなというふうに思いますが、私は、お城の再建のためには、これ予算、国、各省が連携して付けるべきだというふうに思っているんですが、一方で民間の資金で再建しようという試みも全国各地にあります。
 そうした際に、どういった条件が整えばお城の天守閣の復元や城郭の再建が可能なのか、お聞きいたします。
#65
○政府参考人(山下和茂君) お答え申し上げます。
 遺跡の中で城郭などの歴史的建造物を復元することは、来訪者の方々にその遺跡の歴史や価値を理解していただく上で有効な方法の一つであり、地域の活性化の面からも有意義であると考えております。
 一方、国が指定をいたしました史跡の範囲内で歴史的建造物を復元するという場合は、文化財保護法に基づく現状変更に当たり、文化庁長官の許可が必要となります。
 その際、復元しようとする建造物の構造、意匠、あるいは復元方法等が十分な史料的根拠に基づくものとなっているかどうか、あるいは当該建造物の基礎部分によって石垣等の遺構が損傷、改変されないかどうかなどの観点からその可否を判断することとなります。
#66
○和田政宗君 これにつきましては、下村文科大臣も先日の文教科学委員会で、規制が余りに過剰にならないようにということで、どういうふうな緩和ができるのかとか柔軟な活用について勉強したいというふうに答弁されていますので、是非その方向で御検討をお願いしたいというふうに思います。
 このやり取りしていましたら、太田大臣、非常にうなずいていらっしゃいましたので、御答弁いただけるのでありましたら、是非こういったものの観光面での活用についての御所見を聞かせていただければというふうに思います。
#67
○国務大臣(太田昭宏君) 文化財保護等をそうした改修、復元というようなことの次元でやっていると、観光では、これ一番観光には有力なものなので、なかなかそうした観点からでは難しいなという思いがしまして、少し下村大臣とも話をして、どうすればこれできるかということについて、総務省とも関係があると思いますが、勉強させてもらいたいと思います。
#68
○和田政宗君 ありがとうございます。
 次に、歴史遺産の活用に関連して、被災地の復興や観光の観点から、宮城県の貞山運河について聞きたいというふうに思います。
 宮城県の仙台湾沿いにある日本最長の運河であります貞山運河、五十キロにも及びますけれども、一六一一年の慶長の大津波の後、仙台藩祖の伊達政宗公の新田開発ですとか、そこで取れた米を輸送するために造られた歴史的価値が高いものです。しかしながら、東日本大震災で大きな被害を受けまして、現在復旧が行われています。
 運河の再建の状況と利活用のプランについてお聞きをいたします。
#69
○政府参考人(森北佳昭君) お答えをいたします。
 貞山運河についてのお尋ねでございます。
 この貞山運河につきましては、東日本大震災で約二十四・七キロ余りで広域地盤沈下、また、津波によりまして堤防、護岸が流失をいたしました。このため、宮城県におきまして早期復旧に向けた災害復旧を行っているところでございまして、現在六・三キロで工事に着手をしております。また、残りの区間につきましても鋭意準備をしているところと宮城県から聞いているところでございます。
 この貞山運河につきましては、委員御指摘のとおり、宮城県が、昨年五月でございますが、貞山運河再生・復興ビジョン、策定をいたしました。その中で、具体的な施策の例といたしまして、運河沿いに桜等の植樹の実施、また、運河の利活用活発化を図るため、散策路、サイクリングロード、船着場、係留施設、河岸にはオープンカフェ、店舗の整備など、ビジョンに掲げられております。
 国土交通省といたしましては、地元自治体からの御意見を伺いながら、貞山運河にふさわしい景観の創出、利活用について必要な支援、助言、しっかり行ってまいりたいというふうに考えております。
#70
○和田政宗君 この再整備が成ったときには、貞山運河は観光資源としても活用できると思うんですね。例えば、フランスのボルドーでは、運河に観光船を走らせて、ワインを飲みながら風景を楽しむということが行われています。貞山運河は歴史的価値や風景面でも観光資源となると思いますし、震災学習の面からも活用しなくてはならないというふうに思っております。また、多くの人が訪れるようになれば復興にも寄与すると思います。
 そうした観点から、観光誘客面での活用など、観光庁の考え、いかがでしょうか。
#71
○政府参考人(久保成人君) 委員御指摘のとおり、この貞山運河、伊達政宗公のおくり名の貞山という名前を冠した運河でございますけれども、地域の歴史だとか景観だとか環境だとかで大変魅力を有する土木遺産とも言える資源かというふうに考えます。こうした地域の観光資源をほかの魅力とバランスよく組み合わせていけば観光客を引き付ける大きなポイントになるのではないかというふうに考えています。
 今御紹介がありましたビジョンにありますように、この歴史的な運河群を基軸として、人と自然と歴史、これが調和した地域づくりに取り組むということが必要だと思いますし、観光の面から魅力的でもございますが、結果として、多くの観光客が来られれば地域の復興にもつながる、また、運河を訪れる皆様に震災の教訓を伝えるような形で持っていけば、そういう今後の震災対応という形にもプラスになるのじゃないかというふうに考えます。
 私ども観光庁といたしましても、このビジョンの進展に合わせまして、地域からの御相談にきめ細かく対応して、地域の魅力を生かした観光振興につながる場所となるように応援をしてまいりたいというふうに考えております。
 以上です。
#72
○和田政宗君 是非強力に推進をしていただければと思います。
 次に、大地震に対する対策について聞いていきます。木造住宅の耐震補強です。
 全国で耐震補強が必要な住宅は一千万戸あるとされていますが、耐震補強なかなか進んでおりません。耐震補強の助成制度、これは拡充されてきているというふうには認識しておりますが、この助成制度を使っても住民の負担は生じるわけです。なかなか二十万円や三十万円を耐震補強に出資するというのは勇気が要るというふうに思います。ですから、更に助成制度を充実させましたり、固定資産税を数年間減免するなど、実質的に負担が生じないというメリットを担保しなければ、耐震補強なかなか進まないんではないかなというふうに思います。国土交通省の考え、いかがでしょうか。
#73
○政府参考人(井上俊之君) 現行制度の概要につきまして御説明をさせていただきます。
 まず補助でございますけれども、通常、百分の二十三という補助率で国、公共団体で補助していますが、今回、三十万円の上乗せ措置の延長を補正予算で行いました。それから、税でございますが、いわゆるローン減税の拡充に加えまして、固定資産税、これは二分の一、一年間でございますけれども、減額の措置を講じているところでございます。加えて、融資でございますが、住宅金融支援機構において住宅の耐震改修に対する低利融資行っているところでございますが、六十歳以上の高齢者の方につきましては、いわゆるリバースモーゲージ型の融資ということで、手持ち資金なしでも全額、補助との差額、御用立てできるような仕組みもございます。これを活用していただければいいのではないかというふうに思っております。
 これらの施策を含めて施策の総動員を図って、ちょっと遅れておりますけれども、耐震化を進めてまいりたいと思います。
#74
○和田政宗君 次に、首都のバックアップ機能について聞きたいと思います。
 首都直下地震などの巨大地震が起きたときに、首都東京、大きなダメージを受けると考えます。首都機能が失われたり甚大な被害を受けたときのことを考えて首都のバックアップ機能を担える都市が必要だと思います。政府の考え、いかがでしょうか。
#75
○政府参考人(佐々木克樹君) 政府といたしましては、政府のバックアップ機能も含めた業務継続を図るために、昨年十二月に政府業務継続計画案を定めたところでございます。代替としましては、内閣府の現在あります中央合同庁舎五号館、それから防衛省、立川広域防災拠点の三か所を定めたところでございますが、それ以外の代替拠点につきましても、特に平時から活用でき、発災時にバックアップ拠点として機能するという、発揮をするといった観点から、既存施設の活用等を念頭に置きつつ、同時に被災する可能性が低いことなど一定の要件を満たす都市を対象に今後検討を進めてまいりたいと考えております。
#76
○和田政宗君 是非検討を進めていただければというふうに思いますが、今の御答弁ですと、やはりこれからということになろうかというふうに思います。
 首都直下地震を考えた場合に、これ想定からはもういつ起きてもおかしくないという状態ですし、過去の歴史を見ますと、首都直下と間を置かず南海トラフの巨大地震が起きている事例というのもございます。そういった場合に、太平洋側の東京のみならず、名古屋ですとか大阪といった都市が大きな影響を受けるわけです。そうした場合、どういった都市がバックアップ機能を果たすかということを考えると、一つの例として仙台というのが挙げられるというふうに思っております。首都直下や南海トラフの地震でも大きな影響は受けないと考えられますし、首都と陸続きで、冬でも雪が少ないという状況です。
 昨年十一月二十六日の当委員会での大臣の答弁では、いざというときに備えて仙台空港に対しては諸施策を講じたいというふうに述べられておられますが、首都圏への人員や物資の輸送ルートの確保という点では仙台港の整備、活用も重要だと考えます。そうしたときに備えて仙台港の機能拡充を図るべきだと考えますが、国交省はどう考えるでしょうか。また、仙台圏から首都圏への人員や物資の輸送を強化するためのインフラも整備を強化すべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。
#77
○国務大臣(太田昭宏君) 首都直下地震が起きた、発災をしたというときに、空港でいえば仙台空港、そして福島空港、こうしたところは極めて重要になると、その構えを今からしておかなくてはいけないというふうに思っています。
 海は案外論議にならなかったんですが、実は海は物すごく大事で、日本海側の港に揚げて陸路で被災地に物資が運ばれたということを考えますと、仙台港を始めとする海路ということは非常に大事で、今首都直下が発災をしますと、そこのいわゆる災害対策の中心拠点は官邸や今あったところと防衛省、そして立川と、こうなっているんですが、現地対策本部としていろんな医療や物資ということをやるのは、有明にそれを造りました。そして、相模原等にもそうしたものを造らなくてはいけないということで、圏央道を使ってというふうにします。
 一方、海から来るという物資というのは、これは川崎港の東扇島地区の広域防災拠点に物資を集約すると、こういうことになっていますが、ここはもう一遍検討しなくちゃいけないですが、一応そういうことになっています。そこに、仙台港、そうしたところから行くということは極めて重要なことで、もっともっと海というものに活路を見出さないといけないんじゃないかということ、特に陸の方が発災をしているということからいきますと、海を使うというのは極めて重要な手段であるというふうに思っています。
 道路は、当然それについて整備を急がなくてはいけない。特に橋梁、橋がありますから、そこを耐震化を施していくということは大事なことだと思います。
#78
○委員長(藤本祐司君) 和田政宗君、時間が来ておりますので。
#79
○和田政宗君 終わります。
#80
○辰已孝太郎君 日本共産党の辰已孝太郎でございます。
 まず最初に、藤巻委員の御逝去に際し、心からの哀悼の意を表しますとともに、御家族の方々へのお悔やみを申し上げます。
 私は、先週に引き続きまして、三月の三日に富山県内の自動車サービスエリアにおいて高速乗り合いバスが大型のトラックに衝突して乗客、乗員二名の方が亡くなり、二十四名の方が重軽傷を負う、この事故について質問をいたします。
 私は、今日はこの運転者の勤務実態についてまずお聞きをしたいんですね。
 十一日連続勤務、二月の休みは三日だけだった、また、昨年の十二月から今年の一月にかけては、十三日連続勤務を一日の休みを挟んで三回繰り返していたと、こういう報道がされておりますけれども、これは事実でしょうか。また、今まで監査に入って、労働基準法や改善基準告示違反は明らかにはなっていないのでしょうか。
#81
○政府参考人(田端浩君) 事故の当日の勤務状況あるいはその前の勤務状況などにつきましては、現在、監査において詳細なところを調査をしているところでございます。
 現時点で明確なその当該日にちにつきましての違反というような、法令の違反というようなことは確認はできておりませんが、これは引き続き、その前の月、その前々の月なども調査をしなくちゃいけませんので、今後しっかり調査してまいりたいと思います。
#82
○辰已孝太郎君 重大な違反は、調査はしているけれども、なかったのではないかということであります。
 二年前の関越道のツアーバスの事故では、事故を起こした会社というのは重大な法令違反というのを繰り返しておりました。これが大変な問題にもなりました。しかし、今回、今のところ重大な法令違反は指摘をされていない、にもかかわらず事故が発生したということであります。
 私は、自動車運転者の労働時間等の改善のための基準、いわゆる改善基準告示、これを守っていてもこういう事故が起こったと。この改善基準告示では十三日連続で勤務することが可能だということであります。一日の拘束時間、一か月の拘束時間、これ最大どれぐらい認めているのかということを教えていただけますか。
#83
○政府参考人(田端浩君) 御指摘ございました拘束時間につきましては、改善基準告示におきまして、一日につき十三時間を超えないもの、延長する場合であっても最大十六時間、このようになってございます。また、この場合でも、十五時間を超える回数は一週間について二回以内とされております。
 また、四週間を平均して一週間当たり原則六十五時間を超えないと、このようにされております。ただ、これも労使協定がある場合は、五十二週間のうち十六週間までは、四週間を平均し、一週間当たり七十一・五時間まで延長することができると、このようにされております。
#84
○辰已孝太郎君 今日お配りした資料の一枚目なんですけれども、これが公表されているパンフレットですね。
 これ見ますと、例の一では、これ全部拘束時間を合計しますと七十五時間になります。月曜日は、朝の八時から、そして夜の二十四時までの十六時間拘束されると。翌日の火曜日は、朝の八時から二十四時まで。水曜日も、朝の八時から夜は二十三時まで。木曜日も同様であります。金曜日は、朝八時から二十一時までと。月曜日、火曜日は、仕事が終わってから次の出勤まで八時間しかありません。水曜、木曜は九時間ということであります。
 改善基準告示を守ればいいというんですけれども、しかし、その改善基準告示でもこれほどまでの長時間労働というのが認められているわけであります。
 大臣、本当にこれで安全が守られるのかどうかと。私はもうこの基準そのものを見直すべきだと思うんですけれども、どうでしょうか。
#85
○政府参考人(田端浩君) 委員御指摘の改善告示でございますけれど、これは旧労働省の委員会におきまして関係労使の同意を得て策定されたものでございまして、自動車運送事業の実情を踏まえたものとなっているものと認識しております。厚生労働省と連携をして、事業者への指導とか、あるいは悪質事業者の重点的な監査なども実施をしているところでございます。
 この関係の改善告示に関しましては、私どもといたしましては、引き続き、この事業の実態を、きちっとした労務管理がなされる、あるいは運転者の健康状態の把握というものをきちっと実行していくということを含めて、適切にこの基準の実効性を担保していくことを努めていきたいと考えております。
#86
○辰已孝太郎君 労務管理を幾らしても、この基準そのものが長時間労働を認めているわけですから、この基準そのものを見直す、そこに踏み出さなきゃいけないというのはもう明らかだと思うんですね。
 勤務が終わってから次の勤務まで、この資料にもありますが、これ休息時間八時間以上設けなさいということになっていますが、しかし、行き帰りの通勤時間、そして帰ってからの食事の時間、入浴の時間などを除くと実質睡眠時間というのは八時間取れないわけですよ、四時間、五時間というのがざらになってくる。そうなると、睡眠不足が常態化する、眠気に耐えて運転する、信号待ちになって寝てしまったとか居眠り運転を何度もしたというふうに私は何人もの労働者から聞きました。
 せめて、この休息時間について、今は八時間あればいいということになっていますが、休息時間を最低十一時間、これぐらいは取ろうじゃないかというふうに私やっぱり変えていかなきゃいけないと思うんですが、その点についてどうですか。
#87
○政府参考人(田端浩君) 委員御指摘の改善告示の関係、厚生労働省において定められております自動車運転者の実態に合わせた基準でございます。
 事業の実態あるいは勤務のいろいろな実情などは私どもも引き続き実態の把握に努めてまいりたいと思いますが、いずれにいたしましても、この休息の時間がきちっと取られること、ひいては、それに基づいて安全な運行が実施されること、これを私どもとして実効性が上がるためのいろいろな対策を取ってまいりたいと考えております。
#88
○辰已孝太郎君 いや、ですから、その休息、八時間あればいいという休息そのものが短過ぎるということを私申し上げているわけですね。ここに踏み込まないと私駄目だと思うんですよ。
 この拘束時間の中では全てが運転時間じゃないと、こういう話もあるんですが、休憩も挟むということですけれども、しかし本当にこれでちゃんと休息を取れるのかと。途中、中間解放という休憩時間を挟んで夕方から深夜まで働くケースもあります。しかし、家が近ければ家に帰ることもできるかもしれませんが、しかし遠い人は家に帰れずに会社の休憩室で過ごしていると。いずれにせよ、夕方から乗務しなければならないので、本当にそれで休めるわけではありません。
 さらに、私問題だと思うのは、この中間解放の時間、これが八時間を超えますと休息時間とみなされると。休息時間というのは拘束時間には入りませんから、結局、拘束時間のカウントがまたゼロからリセットされるわけであります。
 例えば、バスの業態の特徴として朝のラッシュ時間と夕方―夜というのがありますから、朝の六時から出勤して九時まで三時間の拘束があると、中間解放の八時間、休息時間ですね、これを挟んで夕方の五時から二十二時までの五時間の拘束という勤務の場合、実際には朝の六時から夜の二十二時まで十六時間拘束されているのに拘束時間としてカウントされるのは八時間と、こういう話になるわけなんですね。
 ですから、私はやっぱりこの休息時間の八時間というのは余りにも短過ぎると思いますし、ILOの勧告では、休息時間というのは十一時間以上というふうになっております。やっぱり、私はここの部分での改善基準告示は改善するべきだというふうに思いますけれども、是非、大臣か副大臣の御見解を聞かせてください。
#89
○委員長(藤本祐司君) 大臣、副大臣、よろしいですか。
 じゃ、取りあえず田端局長、まずは。
#90
○政府参考人(田端浩君) ただいま先生御指摘の拘束時間の中では休憩時間というものも含まれ、それで労働時間というのがございます。この休息時間は八時間きちっと前後取ると、このようになっているところについての御指摘というふうに認識をいたします。
 先生御指摘ありました運輸事業の勤務の実情、私ども、安全運行が何よりも重要な点ということを認識をしておりますので、事業の実態などについては、引き続き委員会その他の場なども活用して実態の調査には努めてまいりたいと思っております。
#91
○国務大臣(太田昭宏君) 長時間労働、しかも緊張してと。また、遠距離は二人体制とか様々なものでは配慮したりして安全ということについてこの一年間で相当変えて、仕組みも実は二年前の四月二十九日のあの関越道の事故の体制とはまたこれ全然変えて改善をしてきたところでありますけれども、また、今自動車局長答弁したように、こうしたこと、安全ということは一番大事でありますので、いろいろ委員会等を通じて検討するというふうにしたいというふうに思っています。
#92
○辰已孝太郎君 もう是非検討していただいて、改善基準告示の改定、八時間じゃない、十一時間、延ばすということをするべきだということを改めて訴えたいと思います。
 この改善基準告示というのは最低限の基準のはずであります。ところが、実際には、多くのバスの事業所では、ここまでは働かせることができるということで、この告示限度ぎりぎりのシフトを組んでいるという問題があります。これが長時間労働を助長するという基準になってしまっているわけであります。
 ある路線バス会社では、本来自由に休めるはずの公休日まで最初から出勤する前提で組まれていると。労働者も人手不足から断りにくいという状況があり、あるいは賃金が低いためにできるだけたくさん働いて残業代稼ぎたいと、こういう労働者も多いわけですね。
 ですから、こういう構造の中で、バスの運転手の二〇一二年の労働時間というのは、資料の三にありますが、二千五百四十四時間であります。全産業平均の、三百六十時間も多いという結果になっているわけですね。拘束時間というのは、結局、先ほどの八時間の休息がありましたから、実際にはもっと長いと、こういうことになるわけであります。ですから、運転中意識が遠のいて冷やりとした経験があると現役の運転手も証言をしております。たくさん聞きました。私は、実態をつかんでということが先ほど何度もありましたけれども、バス、タクシーなどの旅客運転手の労災認定率、これは脳・心臓疾患で全産業の四・八倍あるんですよ。これは政府の統計ですから。私は、この事実、実態からやっぱり出発する必要があると思うんですね。
 もう一つ、賃金の問題、ここも重要であります。バスの運転手の長時間過労運転の原因には、賃金が低過ぎる問題、これですね。賃金が低いから長時間働く、勤務が過酷なのに賃金が低いので運転者が不足するという悪循環が私は続いていると言わなければいけないと思います。
 宮城交通の労働者の話を聞きました。五十代の運転手です。公休は八日のうち六日は出勤する、休みは二日のみ、それでようやく給料は手取りで二十三万から四万、若い人はもっと少ないと、こう言っているんですね。
 最後に、大臣、聞きたいんです。労働者が長時間の過酷な運転をしないで生活できる賃金を保障しなければ、私は事故は繰り返されると思います。低過ぎる賃金を引き上げる対策、これが必要だと思いますけれども、どう考えますか。
#93
○副大臣(高木毅君) 今、委員の提出していただきました資料三、このような現状であるということでございます。
 運転者の賃金や労働条件につきましては、基本的には労働法規や安全規制の下で労使の合意によって決定されるべきものでございますが、今の御指摘のとおり、これらについて他産業との比較で厳しい状況が続いているということで、今後、職業としての魅力の向上を図ることで将来にわたり安定的に確保できるようにしていくことが喫緊の課題になっているというふうに考えているところでございます。
 このため、昨年十二月には、学識経験者、バス事業者、労働組合等に御参加をいただきまして、運転者の安定的な確保に向けた課題や対策を検討するための検討会を自動車局に設置したところでございまして、現在、事業者や運転者の、まさに委員よく御指摘なさいますけれども、現場の実情というものをきめ細かく把握をいたしながら検討を進めているところでございまして、現場の声にも十分配慮しながら効果的な対策を取りまとめた上で、官民が連携して実施していかなければならない、このように考えているところでございます。
#94
○委員長(藤本祐司君) 辰已孝太郎君、申合せの時間が来ていますので、まとめてください。
#95
○辰已孝太郎君 公共交通機関として公的に支える、労働者が安全運転で生活できる賃金、労働時間を保障する仕組みが必要不可欠だということを最後に述べて、私の質問を終わります。
#96
○室井邦彦君 日本維新の会の室井邦彦です。
 まず質問の前に、藤巻幸夫議員の御逝去に対しまして心から哀悼の意を表する次第であります。また、御家族の皆様方に心からのお悔やみを申し上げます。
 早速質問をさせていただきます。
 太田大臣、また予算委員会に御質問をさせていただきました一極集中の件でございますが、また似たような同じような質問になるかも分かりませんが、くどいようでありますが、阪神の震災の被災者として、やはり身をもって経験したことをしっかりと後世に伝えていく、これが私の務めである、このように思っております。どうか御理解をいただきまして、重複いたしますところもあるかも分かりませんが、ひとつ御回答をお願いを申し上げたいと思います。
 その前に、河野議員の一極集中の国土、まちづくりに対して、太田大臣は危機意識を持って対応していきたい、このように答えられておりました。私も力強く感じてお聞きをした次第であります。
 東京の一極集中を是正をさせるということが非常に私は喫緊の課題だ、このように思っております。首都機能を分散させておくことは、間違いなくこれから首都巨大地震が来る、三十年以内にということを今言われております。そういう中で、まれに見る火山国、地震大国である、こういうことでございますが、この東京に代わる機能を有する都市の建設をしておくべきである、このように私は思っております。
 ちなみに、一九九七年から二〇一二年、この十六年で、深さが百キロ以内のマグニチュード四・〇以上の地震がこの十六年間で一万九千六百回、この日本の国で起きております。一年平均にいたしますと千二百二十五回、このような大きな地震がこの日本の国で起きているという現実であります。そして、さらに三月十四日、四国電力、原発、伊方発電所の近くでマグニチュード六・一の地震が起きたと。私は身の凍るような思いがいたしました。そして今朝、チリで六・七の、マグニチュード、地震が起きたと。これに対して、日本に津波は寄せてこない、こういうことであります。
 常にこういう脅威にさらされながら我々は生きていかなくちゃいけない、こういう現状の中で、国土交通省は防災に強い国土づくりを視点にして、東京一極集中とならないようにするための国土政策をどのように絵を描かれておられるのか、考えておられるのか、是非お聞きをしたいと思います。
#97
○国務大臣(太田昭宏君) 東京圏には全国の人口、GDPの約三割が集中をしておりまして、その割合は近年高まっていると。全国が人口減少の傾向を強めておりますので、過度な一極集中を避けるということは災害に強い国土づくりの観点からも極めて重要だというふうに思っています。
 首都直下が起きた場合に、どうやって日本が、東京がというか、災害のないように防災・減災を施すかということもあり、最近は金融とか経済とか、あるいは株とか国債とか日本銀行とか、そういうことがいわゆるBCPの観点で壊滅的にならないようにということが、昔のリスボンのことがよく言われますが、あの時代とは違ってきているという、世界の中の日本、そして世界の中の経済という中で運営していくという上に、東京の首都直下地震というのは、人命を守るということの上に日本の機能がどうなるか、これは官と民と両方の観点が大事でございます。
 そうした観点からいきますと、この首都直下地震にどう対応するか。そして、南海トラフの地震にどう対応するか。また、併せて考えていかなくちゃならないのは、最近言われている富士山の噴火ということにどう対応するかということを想定外にしないで、今から最悪のシナリオというものを想定して対応していくということが大事だというふうに思っています。
 そういう意味からいきまして、首都直下地震ということを考えますと、何らかの形で全国にいろんな機能といいますか、今合意がされておりますのは、東京一極集中、そして首都機能移転という以上に、過度な一極集中は少なくとも避けなくてはいけないねということだけは同意をいただいている中での国土交通行政をやっているということでありますけれども、今度は災害というだけでなくて、全国の町が人口減少の中でどう生き抜いていくかという観点からいきましても、日本海側を重視するとか、東西が分断されないようにするんだとか、そして陸も空も、そして海もという対応をするということが大事だというふうに思っています。
 そういう意味で、過度な一極集中を避けるというためのあらゆる想定をして、研究をし、結論を出していかなくてはならないときに来ているというふうに思っています。
#98
○室井邦彦君 ありがとうございます。
 後々、あのときにああいう対応をしていたらよかったというような悔いの残らないように、ひとつ大臣の強力な指導力をもって推し進めていただくことを心からお願いを申し上げます。
 海上保安庁に関係する質問をさせていただきたいと思います。
 尖閣の問題になるわけでありますが、領海警備の体制強化のために、海上保安庁の十一海上保安本部が担当といいますか、されております。そこに巡視船を集結させ、そして警戒態勢を継続を今現在しているわけでありますが、平成二十七年度末を目標に大型の巡視船十四隻相当を配備する、このようなことも聞いております。専従体制を確立、さらにしていただき、更なる状況の変化にも対応し得る体制の確保をし、さらに戦略的に海上保安体制を構築するのが当然急務であります。
 そうした状況を踏まえて、以下の質問をさせていただきますが、これも、先ほど広田一議員の質問の中で海上保安庁と観光庁の予算が非常に低いと、それは大臣も認められ、これから前向きに考えていく、このような御回答をされておりましたから、私は次、質問をする内容についても本当に心強く感じておる次第であります。
 この装備面においても、平成二十五年度補正においては、燃料価格高騰による船舶・航空機燃料の追加として三十億、また、平成二十六年度予算案においては、尖閣領海警備運用費用として二十六億五百万を確保されているようであります。私は非常に少ないなと感じてこの質問をしようとしたんですが、大臣もしっかりとそれを御理解していただいているようであります。
 その点でもう一度、尖閣諸島の国有化後、中国の公船の領海侵入の頻度が増えました。ちなみに、その中国の領海侵入の頻度は、公船の領海侵入の頻度が平成二十三年から八十一回、まだ二十六年は五回でありますけれども、これからかなりエスカレートしていくような私は思いがあります。そして、中国漁船違法操業、これは衝突事件の少し前は違法操業が四百三十回ございました。それから今日まで相当数の中国の、平成二十三年は八回、平成二十四年は中国漁船の違法操業が三十六回、そして平成二十四年の後半が三回、そして平成二十五年が八十八回、今年二十六についてはまだ二回というところでありますけれども、こういう現状であります。そういう中で、また今、国有化後、中国の公船の先ほど申し上げましたように侵入頻度が増え、また、領海警備の出動回数も相当増加をしております。
 さらには、こういう中で、燃料の価格の高価という問題を抱え、運航に必要な燃料は十分に確保されておると思いますが、その予算の内容、また十分に海上保安庁の予算を確保されているのか、お聞きをしたいと思います。
#99
○政府参考人(佐藤雄二君) お答えします。
 海上保安庁の巡視船艇等の運航に必要な燃料費につきましては、平成二十五年度補正予算において、先ほど委員御指摘のとおりの金額が計上されております。また、燃料価格高騰により追加的に必要となった経費も計上したところでございます。また、平成二十六年度予算案においても燃料価格高騰を反映した経費を現在計上しております。
 海上保安庁では、尖閣諸島周辺海域における領海警備に必要な燃料費については、重要性が高いことから、優先的に確保することにより領海警備に万全を期すべく取り組んでおります。
#100
○室井邦彦君 この尖閣の問題でありますけれども、これはこういうことはあってはならないことでありますけれども、今の現状のルール、法制度ではなかなか厳しいものがあり、よく各先生方もこのような表現されますが、今も現在、中国の公船が尖閣に百名、五百名、上陸しているかも分からない、するかも分からない、そうなったときどうなるんだ、常に我々もそういう警戒心を持ちながら非常に問題意識を高めておる、気にしておるところでありますけれども。
 この中国の海警局が新しく創設をされました。日本の海上保安庁の、もう釈迦に説法でありますけれども、海上保安庁の船籍数、四百四十九隻、中国、これは組織が変わりましたけれども、海警、漁政、そして海監、そして海事局、合わせると船隻数は三千二百五十隻。そして、日本のいわゆる海上保安庁の保安官の方々、一万二千八百八人、中国は十六万七千人という、こういうことで尖閣を守っていこうと。
 私は、自衛隊に頼らずこの海上保安庁で抑え切ってほしい、このような平和的解決が必要だと、このように思っておりますが、この数字からいっても、この現状からいってもどうなのかな、こんな不安がありますが、優秀な能力を持った海上保安官の人たちを私は信頼をしておりますけれども、そういう中で、定年制となっている保安官、再任用されるという制度がありますが、時間も超過しておりますので、その件について、海上保安庁の対応、また人数に対してお聞かせいただきたいと思います。
#101
○委員長(藤本祐司君) 海上保安庁佐藤長官、申合せの時間が来ていますので手短にまとめてください。
#102
○政府参考人(佐藤雄二君) 海上保安庁には、現在約六百人の再任用職員が在籍しております。巡視船艇、航空機や全国の海上交通センター、海上保安部等において豊富な経験を生かして活躍しており、また若手職員の指導にも当たっております。
#103
○室井邦彦君 終わります。
    ─────────────
#104
○委員長(藤本祐司君) この際、委員の異動について御報告をいたします。
 本日、大野元裕君が委員を辞任され、その補欠として野田国義君が選任されました。
    ─────────────
#105
○吉田忠智君 社会民主党・護憲連合の吉田忠智でございます。
 藤巻幸夫議員の訃報に接しまして、改めて、五十四歳の若さで亡くなられて、極めて残念でございます。心から御冥福をお祈り申し上げたいと思います。
 藤巻議員は、質問のたびに、これまでの経験を生かして斬新な発想で様々な提案をしていただきました。私も様々に御教示をいただきました。改めて感謝を申し上げながら、少しでも藤巻議員の志を引き継いでいかなければならない、肝に銘じているところでございます。
 質問に入らせていただきます。
 まず、特定被災地域公共交通調査事業について質問をいたします。
 この特定被災地域公共交通調査事業は、地域公共交通確保維持改善事業の要綱改正で創設されたものであります。これは当初、事業期間が三年間とされ、今月いっぱいで終了予定でありましたが、被災者の強い要望もございましたし、社民党としてもその継続を求めてまいりました。今回、太田大臣を始め国土交通省の皆様方の決断によりまして、来年度予算で継続が決まりました。評価をし、感謝を申し上げたいと思います。
 この内容について、そして今後の見通しについてお伺いをいたします。
#106
○政府参考人(西脇隆俊君) お答えいたします。
 東日本大震災の被災地におきましては、仮設住宅にお住まいの方でマイカーを持たない高齢者の方などの日常生活の足として、仮設住宅から公的機関、病院、また商店などへの移動手段の確保が重要と認識しておりまして、今先生御指摘のように、二十三年度に特定被災地域公共交通調査事業を創設しまして被災地の生活交通の運行を支援しているところでございます。
 今年度までの三年間と時限措置となっておりましたけれども、被災地からの強い要望も踏まえまして、二十七年度まで二年間延長するということで予算案に盛り込まれているところでございます。
 また、延長に当たりましては、地域の声も踏まえまして、特に仮設住宅等の箇所数が多いとか、それによりまして多額の経費を要すると認められる地域におきましては、例えば補助限度額を六千万円に引き上げるなど、地域の実情に応じたきめ細かな対応が図れるように支援内容の見直しを行っているところでございます。
 私どもとしては、こうした被災地域の生活交通の確保につきましては、この予算案が成立いたしますれば、地元自治体とも連携しまして、地域の声をよくお聞きしながら、運用につきましても適切に対処してまいりたいというふうに考えております。
#107
○吉田忠智君 ありがとうございました。
 復興のこれからの状況にもよるんでありましょうが、まずは二年間延長ということで、このことについては評価をいたします。復興の状況を見ながら再延長についても是非また今後検討していただきたいと思いますが、そのことについて見解を伺います。
#108
○政府参考人(西脇隆俊君) 当然、被災地の復興というのは最重要課題でございます。二年間の延長でございますが、その後の状況につきましては、地域の声をよく聞いて対応してまいりたいと思っております。
#109
○吉田忠智君 よろしくお願いします。
 次に、シェアハウスについて質問をいたします。
 他人同士がリビングや浴室などを共用して暮らすシェアハウスは、敷金、礼金、保証人不要など初期費用負担が軽いこともあり、年々増加してまいりました。昨年来、シェアハウスのうち、特に脱法ハウス問題が注目を集めました。昨年もこの当委員会で辰已議員も質問をされておられます。これは、倉庫やオフィスに間仕切りを設置をして小さな居室にしたもので、窓がない、暗い、換気が悪い、防火対策や避難手段など安全面も不十分で、住環境としての条件を満たしていないと問題になったわけでございます。
 一口にシェアハウスと言いましても、大きく二つのイメージが混在をしています。一つは、比較的ポジティブな、戸建てや大きめの部屋に若者や高齢者など複数のシングルの方が入居して、住居費の節約だけではなくて、ある程度は居住者同士のコミュニケーションもあるような新たなライフスタイルを提供するもの。もう一つは、ネガティブ、ちょっと表現は難しいんですけど、ネガティブなもので、ネットカフェやタコ部屋よりはましだが、ハウジングプアを食い物にする貧困ビジネスとして批判されているもの。しかし、どちらも、程度の違いはあれ、いずれの側面も有しているというのがこの問題の難しい点だと思います。
 国土交通省は、昨年九月六日、違法貸しルーム対策に関する通知を出し、事業者が入居者の募集、管理等をする場合は建築基準法における寄宿舎に該当することを明らかにしました。これにより、窓や防火間仕切り壁、非常用照明などを備えないものに対して基準法違反として是正指導しています。ホームページでも公開されていますが、今年一月末時点で、調査対象が千六百三件、是正指導中が五百九十二件、是正済みが九件など、基準法違反が合計六百七十一件、そのほか既に閉鎖されたものなどが百六件となっており、調査対象の八割以上に違反が指摘されています。
 そこで、まず国土交通省住宅局長に質問しますが、これにより転居や立ち退きが余儀なくされた入居者はどのくらいいたのでしょうか。
#110
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。
 違反の六百七十一件というものに対応するまず戸数ということでお答えをしたいと思います。現地へ行きますと、中までなかなか入れないようなケースもあって、全て分かっているわけではございませんけれども、把握したものからの推計でおおむね一万室、一万室というか戸というか、というオーダーだというふうに思っております。
 それから、違法是正を行った上で退去済みのもの、これが八件、百二十七室、今後閉鎖予定ということで報告を受けているものが二十件、三百六十室、これらの合計は二十八件、四百八十七室ということでございます。
#111
○吉田忠智君 次に、厚生労働省に質問しますが、厚生労働省は、転居や退去させられた入居者数は把握していますか。また、こうした方々の住居を保障するためにどのような支援策があるか伺います。
#112
○政府参考人(古都賢一君) お答えを申し上げます。
 違法貸しルームから立ち退きをさせられた方々が生活に困窮している場合は、そのニーズに応じて必要な支援を行うことは大変重要であるというふうに認識いたしております。
 私どもは、生活困窮者に対しまして様々な生活支援を実施しておるところでございますが、まず、生活困窮者で新たな住まいへの移転費用が必要な方については、都道府県社会福祉協議会が生活福祉資金貸付事業で敷金、礼金等の費用の貸付けを行っております。また、離職し就職活動を行っている方々につきましては、福祉事務所設置自治体が就労支援と家賃相当額の有期の給付を併せて行う住宅支援給付事業を実施しております。さらに、生活保護を受給している方がいらっしゃった場合につきましては、生活保護制度の下で適正な住居への転居支援を行っているところでございます。
 具体の数につきましては私ども把握はいたしておりませんが、今後とも、生活困窮者が福祉事務所などの窓口にきちっとつながるように、福祉部局と建築部局と連携して対応してまいりたいと考えております。
#113
○吉田忠智君 ネガティブな方のシェアハウス居住者の多くはワーキングプアだと思われます。職はあるが低賃金で、住居費を低く抑えざるを得ない方々であります。住宅支援給付は失業により住居を失った方が就職するまでのつなぎであり、生活保護も住宅支援給付も職に就いている方は対象にならないんですよね。
 三月六日の予算委員会で国土交通大臣がこのような答弁をされています。既存の戸建て住宅を活用したグループホームについて、間仕切り壁の防火対策の規制を緩和することを検討したいということでありますが、こうしたシェアハウスについても同様の検討が可能ではないかと考えますけれども、いかがですか。
#114
○国務大臣(太田昭宏君) 三月六日、予算委員会で、国交省は建築基準法から物を見るということなんですが、この建築基準、グループホームなどの施設にスプリンクラーが設置された場合においては建築基準法の防火に関する規制を緩和するということを検討しているということです。
 具体的には、寄宿舎に該当する建物について、建築基準法施行令を改正し、スプリンクラー設備が設けられた場合、これ一つ。そして、規模が小さくて一階などで避難がぱっと外に出れるという、この規模が小さく避難が極めて容易な構造である場合が、これ一つ。この二点について、間仕切り壁の防火対策に関する規制を緩和することを検討しているところです。
 貸しルーム、いわゆるシェアハウスについては、グループホームと同様に建築基準法上寄宿舎として扱われておりますので、今回の規制緩和の検討対象に含まれます。建築物の安全の確保を大前提にしてどのような緩和が可能か、今後検討を進めていきたいと考えております。
#115
○吉田忠智君 一歩前進だと思います。違法なものに限らず、シェアハウスの分布や建築基準法上の課題、安全面での入居者間の意思疎通の有無などを含む住環境の在り方、仮に退去を余儀なくされた場合のその後の支援に必要な個々の居住者の生活、就労などの実態など、建物、居住者等にわたる正確な実態把握が必要だと思いますが、この調査を実施すべきだと思いますが、いかがですか。
#116
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。
 建築基準法への適合性、安全性の問題、これにつきましては、先ほど委員からも御紹介がございました是正指導を通じまして把握をできていることと思います。また、居住者の方の中で就労あるいは生活保護等で本当にお困りになって、公共団体の中でこれは大問題だというような事態は、今のところは、情報収集努めておりますが、聞いていないところでございます。
 その上で、シェアハウス全体についての概況をきちんと調査すべきだという御指摘でございますけれども、二十三年度に運営事業者のサイドからの調査を行ったところでございます。これにつきましては、比較的質のいいものについての回答に偏っているということで、全体像が必ずしも把握できていないのではないかというふうに考えております。また、二十五年度、首都圏のインターネットの登録、モニターの登録をされている方対象の調査を行ってございます。これ、まだ取りまとめ中でございますけれども、こちらの方もインターネット活用ということで偏りはあるのかなというふうに思っておりますが、しっかり二つの調査、重ね合わせて公表したいと思います。その上で、更なる調査の必要が住宅政策の観点からあれば検討してまいりたいと思います。
#117
○吉田忠智君 あれば調査を検討するという、調査をするというところまで行かないんですか。
#118
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。
 現在行っている二つの調査でも、例えば入居者の方で大体正社員の方が四割ないしは五割近くおられるとか、一定の把握はできていると思っていますんで、これもう一回ちゃんと分析した上で、その上で必要があれば更なる調査を検討したいというつもりでお答え申し上げました。
#119
○吉田忠智君 是非調査をしていただくように強く要請をいたします。
 国土交通省、厚生労働省は、既存の組織の中で懸命に取り組んでいただいているわけでありますが、何せ新しい住まいの形を旧来の枠組みに無理やりはめ込んでいるわけでありまして、市民や業界の側も、注文を付けられる行政の側も、双方に不満が募っているというふうに思っています。
 国内でも、低料金で保証人代わりになったり、敷金、礼金を無利子で貸し出す自治体もあります。また、英国やオーストラリアでは、シェアハウスに関して、物件オーナーの免許制度や市町村への物件登録制度なども制度化されていると聞きます。
 実態把握を前提に、寄宿舎か住宅かといった線引きの見直し、採光や換気、一定の広さ、火災等の避難方法などの最低限の居住条件の検討、居住者や所有者に対する支援など、シェアハウスを考える有識者と行政の検討会を設置すべきだ、これは、関係をする国土交通省、厚生労働省、また自治体も絡みますから総務省など、関係省庁も一緒になってそういう検討会を是非設置すべきだと考えますが、大臣、いいですか。じゃ、先に局長。
#120
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。
 今の御質問の中で、まず線引きの問題がございましたけれども、これは従来住宅と寄宿舎で規制の中身が違うということで、住宅に扱っていただけないかという御要望をたくさんいただいております。
 大臣からも答弁申し上げましたように、むしろ寄宿舎の方の規制を一定緩和するということをいたしますので、この線引きの問題については建築基準法の中でしっかり受け止めていき、また安全の確保もできるものだというふうに思っております。
 外国の制度を見ますと、火災を発端にしたりとか……
#121
○委員長(藤本祐司君) 時間が来ていますので、短めにお願いします。
#122
○政府参考人(井上俊之君) 安全の問題もあるようでございますけれども、住宅行政として今喫緊の課題としてこれ取り組まなければいけないというほどの認識は、正直今のところないわけでございますけれども、実は厚労省の施策とも御指摘のようにかなりダブってまいりますので、よく相談してまいりたいと思います。
#123
○吉田忠智君 一点だけ。
 時間が来ておりますが、大臣、是非国土交通省が音頭を取って検討会を設置をしていただきたいと思いますが、そのことを要望して、大臣の見解を伺って、質問を終わります。
#124
○国務大臣(太田昭宏君) 検討させていただきます。
#125
○吉田忠智君 よろしくお願いします。
#126
○委員長(藤本祐司君) 以上をもちまして、平成二十六年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、国土交通省所管についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#127
○委員長(藤本祐司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#128
○委員長(藤本祐司君) 次に、国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のうち、水循環基本法案に関する件を議題といたします。
 本件につきましては、理事会において協議いたしました結果、お手元に配付しておりますとおり、草案がまとまりました。
 この際、水循環基本法案の草案の趣旨及び主な内容について御説明申し上げます。
 水は生命の源であり、絶えず地球上を循環し、大気、土壌等の他の環境の自然的構成要素と相互に作用しながら、人を含む多様な生態系に多大な恩恵を与え続けてきました。また、水は循環する過程において、人の生活に潤いを与え、産業や文化の発展に重要な役割を果たしてまいりました。
 特に、我が国は、国土の多くが森林で覆われていること等により水循環の恩恵を大いに享受し、長い歴史を経て豊かな社会と独自の文化をつくり上げることができました。
 しかし、近年、都市部への人口の集中、産業構造の変化、地球温暖化に伴う気候変動等の様々な要因が水循環に変化を生じさせ、それに伴い、渇水、洪水、水質汚濁、生態系への影響等、様々な問題が顕著となってきております。
 本草案は、このような現状に鑑み、水が人類共通の財産であることを再認識し、水が健全に循環し、そのもたらす恵沢を将来にわたり享受できるよう、健全な水循環を維持し、又は回復するための施策を包括的に推進していくことが不可欠であることから、水循環に関する施策を総合的かつ一体的に推進するため、所要の措置を講じようとするもので、その主な内容は次のとおりであります。
 第一に、基本理念として、水循環の重要性及び健全な水循環の維持又は回復のための取組の推進、水の公共性及び水の適正な利用、健全な水循環への配慮、流域の総合的かつ一体的な管理並びに水循環に関する国際的協調を定めることとしております。
 第二に、国は、基本理念にのっとり、水循環に関する施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有すること等、水循環に関する施策について、国、地方公共団体、事業者及び国民の責務を定めることとしております。
 第三に、水の日を設け、これを八月一日とし、国及び地方公共団体は、水の日の趣旨にふさわしい事業を実施するように努めなければならないこととしております。
 第四に、政府は、この法律の目的を達成するため、必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講じなければならないこととしております。
 第五に、政府は、毎年、国会に、政府が水循環に関して講じた施策に関する報告を提出しなければならないこととしております。
 第六に、政府は、水循環に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、水循環基本計画を定めなければならないこととしております。
 第七に、基本的施策として、国及び地方公共団体は、貯留・涵養機能の維持及び向上、水の適正かつ有効な利用の促進等の施策を講じるとともに、流域の総合的かつ一体的な管理を行うため、連携及び協力の推進に努めること、また、国は、健全な水循環に関する教育の推進、民間団体等の自発的な活動の促進、水循環施策の策定に必要な調査の実施、健全な水循環の維持又は回復に関する科学技術の振興、国際的な連携の確保等に必要な措置を講じることとしております。
 第八に、水循環に関する施策を集中的かつ総合的に推進するため、内閣に水循環政策本部を置くこととし、当該本部の長には内閣総理大臣を充てることとしております。
 以上がこの法律案の草案の趣旨及び内容の概要であります。
 それでは、本草案を水循環基本法案として本委員会から提出することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#129
○委員長(藤本祐司君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたします。
 なお、本会議における趣旨説明の内容につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#130
○委員長(藤本祐司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#131
○委員長(藤本祐司君) 次に、国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のうち、雨水の利用の推進に関する法律案に関する件を議題といたします。
 本件につきましては、理事会において協議をいたしました結果、お手元に配付いたしておりますとおり、草案がまとまりました。
 この際、雨水の利用の推進に関する法律案の草案の趣旨及び主な内容について御説明いたします。
 近年、気候変動等に伴い、我が国において、一日の降雨量が百ミリメートル以上となる大雨の日数は長期的に増える傾向にあり、特に最近は局地的な豪雨が多発する状況も見られます。市街化が進んだ都市部では、流域で行き場を失った雨水が下水道、河川等に集中し、それらの対応能力を超えて流れ込む結果、地表に水があふれ、都市機能を麻痺させたり地下空間が浸水したりする都市型水害が多発しております。一方、そうした雨水を貯留させることができれば、水洗便所での利用、消火や災害時のための備蓄等への活用も可能となるなど、雨水は水資源として無限の潜在的価値を有しております。
 本草案は、雨水は、流せば洪水、受けてためれば資源との考え方の下、雨水の利用の推進に関し必要な事項を定めることにより、雨水の利用を推進し、もって水資源の有効な利用を図り、あわせて下水道、河川等への雨水の集中的な流出の抑制に寄与しようとするもので、その主な内容は次のとおりであります。
 第一に、国は、雨水の利用の推進に関する総合的な施策を策定し、及び実施することとしております。また、地方公共団体は、その区域の自然的社会的条件に応じて、雨水の利用の推進に関する施策を策定し、及び実施するように努めなければならないこととしております。
 第二に、国土交通大臣は、雨水の利用の推進に関する基本方針を定めなければならないこととしております。また、都道府県は、基本方針に即して、当該都道府県の区域内における雨水の利用の推進に関する方針を定めることができることとしております。さらに、市町村は、基本方針及び都道府県方針に即して、当該市町村の区域内における雨水の利用の推進に関する計画を定めることができることとしております。
 第三に、国は、国及び独立行政法人等が建築物を整備する場合における自らの雨水の利用のための施設の設置に関する目標を定めることとしております。
 第四に、地方公共団体及び地方独立行政法人は、国の目標に準じて、当該地方公共団体及び地方独立行政法人が建築物を整備する場合における自らの雨水の利用のための施設の設置に関する目標を定めるよう努めることとしております。
 第五に、政府は、特に雨水の利用を推進すべき建築物における雨水の利用のための施設の設置を推進するため、税制上又は金融上の措置その他の必要な措置を講じなければならないこととしております。
 第六に、地方公共団体は、その区域の自然的社会的条件に応じて、雨水を一時的に貯留するための施設の新設、不要となった浄化槽の当該施設への転用その他の雨水の利用のための施設の整備について助成を行うよう努めることとするとともに、国は、助成を行う地方公共団体に対し財政上の援助をするよう努めなければならないこととしております。
 以上がこの法律案の草案の趣旨及び内容の概要であります。
 それでは、本草案を雨水の利用の推進に関する法律案として本委員会から提出することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#132
○委員長(藤本祐司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、本会議における趣旨説明の内容につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#133
○委員長(藤本祐司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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