くにさくロゴ
2014/06/17 第186回国会 参議院 参議院会議録情報 第186回国会 経済産業委員会 第17号
姉妹サイト
 
2014/06/17 第186回国会 参議院

参議院会議録情報 第186回国会 経済産業委員会 第17号

#1
第186回国会 経済産業委員会 第17号
平成二十六年六月十七日(火曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月十二日
    辞任         補欠選任
     宮本 周司君     大家 敏志君
     吉川ゆうみ君     滝波 宏文君
 六月十三日
    辞任         補欠選任
     大家 敏志君     宮本 周司君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         大久保 勉君
    理 事
                有村 治子君
                松村 祥史君
                加藤 敏幸君
                倉林 明子君
    委 員
                磯崎 仁彦君
               北川イッセイ君
                高野光二郎君
                滝波 宏文君
                宮本 周司君
                渡邉 美樹君
                小林 正夫君
                直嶋 正行君
                増子 輝彦君
                杉  久武君
                谷合 正明君
                小野 次郎君
                中野 正志君
                松田 公太君
   国務大臣
       経済産業大臣   茂木 敏充君
   副大臣
       総務副大臣    関口 昌一君
       経済産業副大臣  松島みどり君
       環境副大臣    井上 信治君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       磯崎 仁彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        奥井 俊二君
   政府参考人
       中小企業庁長官  北川 慎介君
       中小企業庁事業
       環境部長     松永  明君
       環境大臣官房審
       議官       鎌形 浩史君
       環境大臣官房審
       議官       三好 信俊君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    梶原 成元君
   参考人
       全国商工会連合
       会副会長     森田 哲夫君
       中小企業家同友
       会全国協議会会
       長        鋤柄  修君
       全国商工団体連
       合会副会長
       愛知県商工団体
       連合会会長    太田 義郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○小規模企業振興基本法案(内閣提出、衆議院送
 付)
○商工会及び商工会議所による小規模事業者の支
 援に関する法律の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(大久保勉君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十二日、吉川ゆうみ君が委員を辞任され、その補欠として滝波宏文君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(大久保勉君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 小規模企業振興基本法案及び商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、中小企業庁長官北川慎介君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(大久保勉君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(大久保勉君) 小規模企業振興基本法案及び商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 本日は、両案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。
 本日御出席いただいております参考人の方々を御紹介申し上げます。
 まず、全国商工会連合会副会長森田哲夫参考人でございます。
 次に、中小企業家同友会全国協議会会長鋤柄修参考人でございます。
 次に、全国商工団体連合会副会長・愛知県商工団体連合会会長太田義郎参考人でございます。
 この際、参考人の方々に委員会を代表して一言御挨拶を申し上げたいと思います。
 本日は、御多忙のところ本委員会に御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。
 参考人の皆様からの忌憚のない御意見を拝聴し、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
 次に、議事の進め方について申し上げます。
 まず、お一人十五分程度で、森田参考人、鋤柄参考人、太田参考人の順に御意見を述べていただき、その後、委員からの質疑にお答えをいただきたいと存じます。
 また、御発言の際は、挙手していただき、その都度、委員長の許可を得ることになっておりますので、御承知おきください。
 なお、参考人、質疑者とも御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず森田参考人にお願いいたします。森田参考人。
#6
○参考人(森田哲夫君) よろしくお願いをいたします。全国商工会連合会副会長を務めております森田でございます。
 本日は、私どもの意見を聞いていただく場を設けていただきまして、厚く御礼を申し上げます。私からは、中小・小規模事業者の立場から意見を述べさせていただきます。
 我々商工会は、全国の中小商工業者の集まりでありまして、その八八%が小規模企業であります。御承知のとおり、小規模企業を取り巻く環境は非常に厳しいものがございます。人口減少あるいは高齢化、需要の低迷、空洞化等々に直面し、現在の中小企業の数は三百八十五万社、この二十年間で百三十五万社の大幅な減少となっております。特に、直近の三年間では三十五万社も減少し、その減少幅は実に八・三%に達し、大変危機感を持っております。そして、最大の問題は、その減少のほとんどが二十人以下の小規模企業ということであります。
 申し上げるまでもありませんが、小規模企業は自営業者が極めて多いわけでありますが、我が国経済発展の原動力であり、また地域の防犯、消防団活動、また子育て・高齢者支援、祭り等伝統文化の継承など、地域社会の担い手でもございます。小規模企業の減退は、即地域コミュニティーの崩壊、我が国経済の衰退に直結をいたします。
 特に、商工会の活動エリアの多くは中山間地域でありまして、いわゆる田舎と言われるような地域であります。こうした地域では、人口流出やあるいは過疎化、高齢化が進みまして、一部の地域では買物難民とかあるいは限界集落など、既にコミュニティーが崩壊をしているところも現れてきております。小規模企業の振興と地域の発展は密接不可分、表裏一体の関係にあります。この視点は、小規模企業政策の展開の上で絶えず念頭に置くべきと考えております。
 私どもは、日本経済を再生させ、地域社会、コミュニティーの衰退に歯止めを掛けるために、中小企業の中でも約九割と、その大宗を占める小規模企業が将来に希望が持てますよう、国や地方自治体が小規模企業に対し政策の大きな光を当てていただくことが不可欠であると考えまして、組織を挙げて小規模企業基本法制定運動を展開してまいりました。昨年、全国の商工会で基本法制定署名活動を実施いたしましたところ、十一月、十二月の僅か二か月間で百万を超える署名が集まりました。これも、全国の小規模企業がいかに基本法に期待をしているか、期待の大きさの表れかと存じております。
 こうした中、昨年九月に中小企業政策審議会の中に小規模企業基本政策小委員会が設置され、本会の石澤会長が委員長を仰せ付かり、今年一月には小規模企業振興を図るための施策の在り方について報告書を取りまとめ、茂木経済産業大臣に答申をさせていただいております。こうした議論を踏まえ、小規模企業振興策を抜本的に強化するため基本法が国会に提出され、ここに御審議をいただいているところでありますが、これは全国の小規模企業にとって画期的なことであり、私どもは、いよいよ小規模企業に光が当たり始め、流れが変わりつつあるという大いに期待をしているところであります。
 基本法制定に当たり、中でも重要と考えていることを二点申し上げます。
 第一点は、中長期的な視野から政策を着実かつ効果的に実施するための基本計画の策定とその実施状況の評価が重要であります。小規模企業政策の計画、実施、検証、改善のいわゆるPDCAをしっかり回す仕組みをつくり、政策の継続性、一貫性を担保することが必要であります。
 第二は、国及び都道府県や市町村など、地方自治体の小規模企業振興についての必要な財源確保を含めた施策の一層の充実であります。
 平成十一年の中小企業基本法改定以来、小規模企業部の廃止など、国の中小企業政策の中でも小規模企業政策が後退してきた感がございます。地方自治体においても、小規模企業政策についての力の入れ具合にばらつきがあります。こうしたこれまでの政策の転換が必要であります。特に地方自治体の役割は重要であります。国が基本法を制定した後には、地方自治体においても、小規模企業に特化した振興条例の制定など小規模企業振興の実効性を高める新たな仕組みをつくることも必要と考えます。今後の国、地方自治体を挙げた取組強化を期待をいたしております。
 参考資料一ページを御覧ください。商工会は、昭和三十五年の商工会法制定以来、小規模企業を中心とした経営支援機関として、それぞれの地域において小規模企業振興や地域経済活性化のための活動を五十年間以上続けてまいりました。
 我々商工会は、全国津々浦々で常に小規模企業のそばに寄り添って支援をする非営利の団体であります。全国に約千七百の商工会があり、一商工会当たりの職員数は六・四人と決して大きな組織ではありませんが、「商工会は行きます 聞きます 提案します」をスローガンにして、全国約四千二百名の経営指導員が、専門家とも連携しつつ、徹底的かつきめ細かな巡回活動に継続的に取り組んでおります。
 商工会の会員数は全国で八十五万であり、経営指導員一人当たり二百事業者を支援をしております。経営革新や税務、金融、労働などの経営支援の実績は年間三百四万件、経営指導員一人当たり七百十六件の経営相談を行っております。こうした経営相談など直接的な経営支援だけでなく、後継者等の鍛錬の場である青年部や商業部会、工業部会など業種別に事業者が構成する部会活動や各種の町おこし事業の推進役など、様々な活動を行っております。
 今回御審議いただいている小規模事業者支援促進法では、改めて、商工会が取り組んでいる小規模企業の経営改善普及事業の一層の充実と地域活性化につながる面的支援への取組強化が求められております。商工会としてもその期待にしっかり応えるよう最大限の努力を行う所存でございます。
 また、今回、このような貴重な機会をいただいたところでありますので、若干のお時間をいただき、地域の小規模企業が抱える課題を踏まえ、率直な意見を申し上げたいと存じます。
 世間ではアベノミクス効果により景気が回復基調と言われておりますが、地方では依然として厳しい状況にあり、景気回復の実感がないのが現状であります。私どもの小規模企業景気動向調査でも、地域経済は依然として停滞ぎみで、過疎化、高齢化進行と相まって、アベノミクス効果は全く感じられないとか、仕入れコストは増加し売上げは減少傾向、何とか現状維持を目指すだけで精いっぱいなどなど、厳しい声が上がっております。それでも小規模企業は、商圏が小さく経営資源が乏しい中、絶え間ない努力を積み重ね、事業の維持、継続に必死に取り組んでいるところであります。
 今回の基本法制定は、こうした小規模企業の振興に本腰を入れて取り組むための基礎づくり、土台づくりであり、大変高く評価をしているところであります。と同時に、私は、この基本法制定は小規模企業に光を当てるスタートラインにやっと立てたとの思いでありまして、小規模企業振興策の抜本強化の出発点であるとの認識であります。
 実は、小規模企業振興基本法が議論される中で、商工会の会員から私に、会長、小規模企業の基本法ができることは大いに結構だが、法律ができて私たちの商売、経営はどう良くなるのかね、また、何かこれまでと違う新しい政策が生まれるのでしょうかねというような、素朴な率直な質問が寄せられております。こうした声にしっかりと応えることが何より必要だと思っております。
 今後、国におかれましては、多くの小規模企業が直面する課題を解決するため、日々歯を食いしばって頑張っている小規模企業が本当に基本法ができてよかったと実感できる新たな具体的な政策を是非早急に御検討をいただきたいと思っております。
 以下、具体的に何点か申し上げます。参考資料二ページを御覧ください。
 第一点は、非常に信用力が乏しい小規模企業にとりましては、日々の運転資金の確保、事業の拡大とともに増加する設備資金の手当てが大きな課題であります。今回、政策支援の対象とした経営の持続性を支援する新たな貸付制度の創設等、資金繰り支援の一層の充実が求められます。
 第二点は、小規模企業の廃業が進む中、その約半数は後継者不足によるものとされております。新たな後継者を発掘、育成するための事業承継支援への取組の強化が必要であります。
 第三点は、小規模企業の課題は、良いものがつくれてもなかなか売れない、すなわち販売力、市場開発力が弱いのが実情であります。例えば、地域共同販売拠点整備のような思い切った販路開拓支援が必要であります。
 第四点は、人口減少、高齢化等により地域経済の疲弊、地域コミュニティーの崩壊が進んでおります。地域経済活性化、地域コミュニティー維持のためには、地域課題解決型ビジネスの推進が効果的であり、その立ち上げ時支援等を期待をしております。
 第五点は、小規模企業者にとっては、現在の税、社会保障に関する負担感が大きいのが実情であります。現在、新成長戦略の目玉として法人税の実効税率引下げが議論をされておりますが、小規模企業に対する負担軽減等の特段の配慮が必要であります。
 本日は、非常に厳しい状況にある地域の中小・小規模企業の立場で意見を述べさせていただきました。日本の企業の九割近くを占める小規模企業の振興なくして日本経済そして地域社会は成り立ちません。中小・小規模企業が厳しい経営環境に耐えかねて廃業等が相次げば、我が国の経済、社会の基盤は壊れ、結果的に経済活動を沈滞させるとともに、地域コミュニティーの更なる崩壊につながってしまうのではないかと強く懸念をいたしております。
 最後に、繰り返しになりますが、今後の小規模企業振興基本法制定についての小規模企業者三百三十四万社の期待は極めて大きいものであります。安倍総理は、今回の施政方針演説におきまして、小規模事業者がどんどん活躍できる環境をつくるための基本法を制定し、小規模事業者支援に本腰を入れて乗り出しますと宣言をされました。どうか先生方には、小規模企業の現状と重要性をよく御理解をいただき、一日でも早い法案の制定、思い切った施策の新展開を再度お願いを申し上げまして、私の意見陳述を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。
#7
○委員長(大久保勉君) ありがとうございました。
 次に、鋤柄参考人にお願いいたします。鋤柄参考人。
#8
○参考人(鋤柄修君) この度、参考人に御指名をしていただきました中小企業家同友会全国協議会の会長の鋤柄でございます。
 まず、小規模企業振興基本法制定に向けての期待とお礼を申し上げたいと思います。
 この度の小規模企業振興基本法制定及びその具体化に関わる法案の改正は、一九九九年の中小企業基本法の抜本改正以降の中小企業を取り巻く環境の大きな変化に対応するもので、誠に時宜を得たものと歓迎いたします。大久保委員長を始めとする委員の皆様、経済産業省、中小企業庁の御担当の皆様の御尽力に敬意を表するものです。
 とりわけ、本法案が、二〇一〇年六月十八日閣議決定された中小企業憲章にうたわれた基本理念、中小企業は経済や暮らしを支え、牽引する、中小企業は社会の主役として地域社会と住民生活に貢献し、伝統技能や文化の継承に重要な機能を果たすということの具現化で、省庁を横断しての面的支援の実現に努めていただきたいと思います。
 続きまして、中小企業家同友会の紹介をさせていただきます。お手元の資料の一ページ目に概略が書いてございます。
 当会は、日本中小企業家同友会として一九五七年創立、一九六九年全国協議会が設立され、現在、四十七都道府県全てに存在します。全国会員数は四万三千名を少し超えたところで、おかげさまでこの五年間、最高の会勢を更新し続けております。企業規模は、平均資本金一千五百万円、従業員数約三十人となっております。ただし、最近の傾向といたしまして、従業員数が十名以下の小企業の入会が増えております。ちなみに、従業員五人以下の小規模企業は比率として約二七%ぐらいが会員の比率でございます。
 私は、名古屋で水処理のプラントの設計施工とか工場排水のプラントの設計施工、そういう意味でライフラインを守る仕事、また環境を守る仕事に携わっておりまして、そういう地域になくてはならないという仕事が、中小企業が地域と密着して存在感があるというふうに自負をしながら経営を務めておるところでございます。
 当会の経営環境改善の取組については、資料の二ページ目、二〇一五年度国の政策に対する中小企業家の重点要望・提言ということでお示しをしております。内容につきましては後ほどお読みいただければと思います。
 そのほかに、当会の経営環境改善の取組を御紹介させていただきますと、まず、二〇〇二年にヨーロッパに視察団を派遣しまして、小企業憲章の学びをしてまいりました。続きまして、アメリカの視察も行いまして、小企業育成策をアメリカから学びました。昨年にはドイツ、オーストリアで視察し、エネルギーシフトを学んできたところでございます。
 一九九〇年代後半の貸し渋り、貸し剥がしが横行し、まさしく存亡の危機に直面しました。そのとき、当会は、多くの方の助言もいただきながら、アメリカの地域再投資法に学びながら、仮称ですが、二〇〇一年、金融アセスメント法の制定を提唱し、国会請願署名を百一万筆、地方議会からの国への意見書決議を千九議会から提出していただきました。法案は成立しませんでしたが、リレーションシップバンキングの機能強化に関するアクションプログラムが作られるなど、中小企業の金融環境が大幅に改善されたことは皆様御承知のとおりであります。
 二つ目ですが、EUでは既に二〇〇〇年に小企業憲章を制定しておりまして、その理念はシンク・スモール・ファースト、まず中小企業を第一に考えよ、これを日本でも実現しようとEU視察団を派遣して運動に取り組み、二〇一〇年、閣議決定を見ることになりました。
 憲章運動と並行して力を入れてきたのが、各自治体における中小企業振興基本条例の制定です。振興条例の先駆けとなったのは一九七九年の墨田区の条例制定です。資料の三ページ目に中小企業振興基本条例制定の一覧表がございます。今年の三月現在で全国で百十六か所であったと思いますが、市町村で振興条例が制定されております。自治体においても従来以上に小規模企業施策に重点を置こうとしている姿が顕著になってまいりました。
 さて、四番目でございますが、小規模企業振興基本法令に関する幾つかの意見を申し上げたいと思います。
 まず一つは、今回の小規模企業基本法案の基本と中小企業基本法の基本が、二つ基本法が並んでおりますので、私なりに解釈しますと、理念である憲章がその上位にあって、憲章の精神をこの二つの基本法は酌んで運営がされるというふうに理解をしたいんですが、いかがなものでしょうか。
 それともう一つ、ちょっと言いにくいことですが、小規模企業活性化法案というのも昨年成立しております。我々、法律に疎い中小企業家にとっては、一体どの法律がどのように中小企業家に効果的な施策をしていただけるのか、多少迷いを生じているのが現状でございます。
 それと、次は消費税への対応でございますが、これも私どもの五月時点での調査の結果、大きな結果のところだけ申し上げたいと思うんですが、この消費税の影響に関するアンケート結果で六四%の企業に増税の影響が出ているという数字が出ております。今後は、私どもも追跡調査をいたしまして、この影響がどちらの方向に行くのか、我々の会の会員の意見ではございますが、調査は続けていきたいと、こんなふうに思っております。
 それから、創業支援をアメリカの例で少し引き出してみたいと思うんですが、政府も女性が活躍することが成長産業の一つだとおっしゃっております。アメリカも女性経営者が大変活躍しているということは実際に見てまいりましたが、そのときに、女性の経営者がいる起業、起こす方の起業ですが、起こした起業に対して、政府調達は最低五%は女性の経営者の企業に発注するようにというような一つの枠を決めてやっているようでございます。
 私どもの会では、全国的に見ますと香川や埼玉で女性の起業、起こす方ですね、起業育成の塾を開いたり、それから、今回の東日本大震災の被災地の一つであります陸前高田では、私どもの同友会の会員のメンバーが四十社集まって新しい企業を起こそうという動きも出ております。
 それから、例三といたしましては、中小企業の役割の大きさと大事さの位置付けを教育にという、こういうことを私どもは盛んに言っているわけでございまして、小中高で中小企業の何たるか、また中小企業の良さを教える先生の教育を、実は私どもの徳島同友会では、今年採用された徳島県の教員は夏休みの間に私どもの会員の企業にインターンシップといいますか実習に入っていただいて、そして中小企業の実態を学んで子供たちに教育をしてもらうというような取組も始まっております。それから、帯広では、先生もPTAも一緒になって地元の企業にインターンシップに入って企業の実態を学んでいただくというような動きもございます。
 それから、調査のことでございますが、法律の中に調査という項目があります。この調査に関して、私どもは各自治体に、作った条例の中に必ずこの実態調査をするようにお願いをしております。言わば企業の棚卸しといいますか、要するにその地域地域の企業の実態を定期的に定点観測するというようなことを是非やっていただいて、そしてこれを最終的には国で集計をして傾向値を出し、また指導していただく。私どもの、全国でも例えば宮崎県とか愛媛県でこのような動きを大学の先生と一緒になって行っております。言わば企業の経営でいえばPDCAを回していくということが、各々の地域で自治体の皆さんと企業が一緒になってやっていくことが必要かと、そんなふうに思います。
 最後になりますが、もう一度、中小企業憲章の国会決議を是非お願いしたいと、こんなふうに思う次第でございます。中小企業は、雇用は一人ずつやるぐらいのレベルでございますが、企業数は圧倒的に多いわけでございまして、そういう意味では、全国の各地域で一人でも多くの企業が雇用を確保するということが必要かと思います。
 その点に関しますと、今回話題になっております外形標準課税の中小企業への適用が、これが議論されておりますが、このようなことになりますと逆に雇用ができなくなるというようなことも起きます。どうかその憲章の精神を酌み取っていただいて、中小企業の声を聞いて政策を転換するということを図っていただきたいと、こんなふうに思うわけでございます。
 以上、私の意見を述べさせていただきました。どうもありがとうございました。
#9
○委員長(大久保勉君) ありがとうございました。
 次に、太田参考人にお願いいたします。太田参考人。
#10
○参考人(太田義郎君) 私、太田義郎と申します。私は名古屋市内の中村区で米屋を五十年やっております。言わば、町の米屋のおやじであります。食管法の時代から今日までずっとやっております。今回、自営業者の代表として意見表明の機会を与えていただきましたことに感謝を申し上げたいと思います。
 私は、全国商工団体連合会の副会長をしております。私どもの団体について、一言紹介をさせていただきたいと思います。
 私どもは、米屋だとか酒屋、肉屋、八百屋はもとより、町の飲食店から建設業者、そして物づくりに携わる町工場など異業種で構成をされており、全国に約二十万人の会員を組織しております。何よりの特徴は、五人以下の小規模事業者と個人事業者を中心に組織していることにあります。そのような小規模事業者と個人事業者の営業と生活、諸権利を守って、社会的、経済的地位向上を図ることを目的に六十四年間ずっと活動してまいりました。本委員会で議論をしていただいている小規模企業の実態や要望を最も良く理解しているのではないかと自負しているところです。
 これまでの中小企業政策は、どちらかといいますと中小企業の中でも上の部分、やる気と能力のある中小企業の支援が中心になっておりましたので、私どものような小規模事業者にはなかなか光が当てられておりませんでした。その点から、今国会で五人以下の小規模事業者と個人事業者への支援に光を当てた小規模企業振興基本法案の制定に御尽力をいただいていることにまず感謝とお礼を申し上げたいと思います。
 さて、小規模事業者の実態でありますが、御承知のように大変厳しい状態にあります。私の住む名古屋でも、自動車関連の下請の町工場がたくさんありますけれども、単価、工賃ですね、毎年下がってきております。その上、親企業の海外移転で仕事量は減少し、廃業が続いております。かつては韓国並み賃金と言われましたが、今やアジア賃金と言われて、政策支援から置き去りにされてまいりました。町工場が消えていくのではないかと危惧をしているところです。
 町も大きく変化をしてきております。商店街は空き店舗が増えて、何年もシャッターが下りたままの店舗が増えております。私の住んでおります中村区のすぐ家の近くのマンションには、一階部分が店舗なんですけれども、喫茶店、小間物屋、食料品、衣料品店が次々店を閉じて、今結局残っているのは美容院だけです。町の活力が失われて、町が日に日に寂れて死んでいくような寂しさを日常的に感じております。
 どうしてこのようなことになってきたのか、本日はこの原因についてあれこれ議論する場ではありませんので、今直面している問題に絞って申し上げたいというふうに思います。
 私どもは、年に二回、中小商工業研究所という附属の機関で、私どもの全商連の附属機関ですけれども、千四百三十社で営業動向調査というのを毎年年に二回やっております。この間、アベノミクスで一部の大企業では景気回復が伝えられておりますけれども、私たちのようなところではその実感はなく、むしろ原材料の高騰が収益を悪化させて、消費税増税が経営悪化の引き金になっております。小規模事業者の経営を困難にしている原因のベストファイブは、第一は仕事やお客さん、顧客の減少、第二は消費税の負担が重いこと、第三は競争の激化、第四は低い下請単価、第五は経費の増大だと。これが千四百三十社で行っていた最近の一番直近のアンケートの結果です。
 政府は消費税についての転嫁対策を講じているとおっしゃいますけれども、消費税が転嫁できるかどうかは市場における力関係なんです。厳密にいいますと、それは相対取引で付加できるのかできないのかが現実にはもう決まってくる。親企業や顧客からは価格の引下げを求められる、ちょっと安うしていけよと、こういう話です。同業者と価格競争ということもあって、うちだけ上げると客が減るのでないかという勝手な思い込みと、こちらの不安もあって、結局は同業者との価格競争という値引き合戦にさらされているのが現状なんです。消費税は結局、力の弱い者に負担が押し付けられる税金なのです。そういうこともあり、消費税の滞納が増え続けて廃業の引き金にもなっております。
 政府は、地域の中で取引が集中しているコネクターハブ企業への支援を救世主として切り札にしようということは言っておりますけれども、実は小規模事業者のコネクターハブの事業体というのは、〇・一%にも満たない三千六百社にすぎない企業への重点的な支援が地域の底上げになるのか大変疑問に思います。
 私どもは、このような小規模事業者をどうすれば元気にすることができるか、引き続き地域で役割を果たしていくことができるのかという点から、日本版・小企業憲章というものを提案させていただきました。お手元に行っていると思います。その中で、小企業、家族経営の役割の重要性や必要な政策方向を提起しております。資料としてお配りしておりますので、是非、後で御一読いただければ幸いかと思います。私は、この中から三点に絞って小規模企業振興基本法に基づく政策の具体化をお願いをしたいというふうに思います。
 第一は、仕事の確保についてです。
 金は天下の回りものという言葉があります。若い人はこんな言葉は聞いたことないとおっしゃられるかも分かりませんけれども、多少年配な方はみんな、金は天下の回りもの、この言葉が通用すると思います。
 しかし、この二十年、金も物も人も実は地域で循環しなくなってきております。大企業の海外移転や、少子化、高齢化で人口も少しずつ減少を始める、非正規雇用が広がってきている、どんどんと働く人の賃金も減り続けているなど、地域は疲弊をしております。価格だけで物を判断する新自由主義的な風潮が広がり、地域資源を生かし、地域の暮らしや生活に必要なものを供給することをなりわいにしている小規模事業者の出番もなくなってきております。金、物、人の循環は断ち切られて、地域の持続可能が失われてきております。
 今必要なことは、小企業、自営業者が自立できる環境をどうつくっていくのかにあります。その柱が地域での仕事おこしによる地域経済の振興策だというふうに思います。
 こうした中で、地域循環をつくる経済振興として注目されているのが住宅リフォーム助成制度です。秋田県や山形県、静岡、広島、佐賀の五つの県を含む全国で六百二十八の自治体、二〇一四年度ですけれども、これが実施されております。各自治体の試算では経済効果は実に二十三から二十九倍の効果があるということが、これは科学的に実証されております。私が大学で勉強した経済効果の経済法則からいうと、天文学的な数字なほど経済効果があります。住民に喜ばれ、業者の仕事も起こし、自治体の財政力も増やす、三方よしで大変歓迎されております。最近では、省エネルギー、バリアフリーの促進の上からも、少子高齢化社会への対応としても必要とされているもので、地域を元気にします。こうした地域循環の政策を全ての自治体が推進できるように、国が財政支援を含めて応援していただきたいと思います。
 第二は、消費税中心の税財政の構造から、憲法の理念を踏まえた応能負担原則の確立で小規模事業者の税負担の軽減を図ることだと思います。
 私どもの調査では、消費税を転嫁できない業者は、最も最近の調査で四九・四%になっております。事業規模が小さくなるほどその比率は高くなっております。消費税は事業者税となっているのです。外形標準課税などもってのほかだというふうに思っております。
 これは中小企業白書でも紹介されていることですが、個人の起業を促すために、起こす業ですね、フランスでは個人事業者制度を二〇〇九年に制定していますが、地方税が三年間免除されるほか、付加価値税の、日本でいえば消費税ですけれども、付加価値税の徴収も免除され、売上げがない間は所得税も社会保険料も免除されるとのことです。この制度の導入では起業は倍増したというふうに報告されております。このように、個人事業者に対する思い切った措置をお願いをしたいと思います。
 第三は、社会保険料の負担軽減と中小企業金融の円滑化についてです。
 社会保険料の負担軽減の必要性については、衆議院の附帯決議でも付されているところです。負担の軽減を図る効果的な支援策を是非実現していただきたいものです。
 そして、中小企業憲章では中小企業向けの金融を円滑化することが行動指針に入れられておりますが、円滑化法案終了後、信用保証制度の見直しなど憂慮すべき動きが強まっているように感じております。例えば、返済猶予を受けていた業者が、今年に入ってから元本含めて一括返済を迫られるというような動きも出てきております。
 小規模事業者にとっては金融は命綱です。町の中小業者は、物づくりの技術を生かした仕事を始め、地域の町内会、コミュニティーの中心的役割を担うなど、地域になくてはならない存在です。文字どおり、地域で営業していることで社会貢献しております。廃業をできるだけ少なくしていく金融対策が必要です。地域再投資法など、中小企業金融の円滑化の実現もお願いしたいと思います。
 さて、お手元に日本版・小企業憲章をお渡ししてあります。この四ページから五ページに向けてこういう文言が書かれております。
 小企業・家族経営は、強い独立心を持っています。そして、苦労をいとわず、経営努力を積み重ね、磨いてきた技術や技能、味やサービスを次代に受け継ぐという使命感や進取の精神を発揮しながら日本経済に活力を与えてきました。小企業・家族経営の存在が戦後の我が国の復興と驚異的な経済成長を支え、度々発生する大災害から地域を再生させるなど、大きな役割を果たしてきたのも事実です。地域の隅々に多様な小企業・家族経営が存在することが庶民の暮らしを豊かにします。そして、小企業・家族経営は多様で貴重な経済的、社会的役割を発揮しています。この役割を正当に評価し、事業の継承、発展を保障することこそ行政の責務だと私どもは考えております。
 小規模企業振興の基本法に基づき、私どものような小企業・家族経営を守り支援する政策を具体化、推進していただきますようにお願いをしたいと思います。
 どうもありがとうございました。
#11
○委員長(大久保勉君) ありがとうございました。
 以上で参考人の皆様の意見陳述は終了いたしました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#12
○宮本周司君 自由民主党の宮本周司です。どうぞよろしくお願いいたします。
 参考人の皆様には、それぞれの団体、組織、またお立場から貴重な御意見をお聞かせいただきましてありがとうございました。
 まず、森田参考人にお聞きをいたします。
 今回、この小規模企業振興基本法の議題と併せまして、商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律の一部を改正する法律案、小規模支援法、こちらの改正の方も議題となっております。
 こちらの内容では、単位商工会や単位商工会議所において、その会員である小規模事業者の経営資源の内容であったり、財務状況であったり、経営の状況を把握して、そして事業の持続的な発展を実現していく、このために、経営発達支援事業を計画、そして策定して、経済産業省、経済産業大臣の認定を受ける、こういう内容になっているかと思います。
 この内容に関して、事業を計画し推進していく上では、やはり経営指導員さんの存在というのが非常に大きなものと私は推察するわけでございますが、当然これまでも組織として小規模企業の支援に経営指導員の方々は多種多様な業務で携わってきたと思いますが、新たにこの支援法によってこのような事業の認定が発生する場合に、経営指導員さんが抱えている業務であったりその実績、実情、また今後想定される課題であったり対応、こういった部分に関しまして、具体的に御意見をお聞かせいただきたいと思います。
#13
○参考人(森田哲夫君) 先生が言われますように、おっしゃられますように、経営指導員としての本当に役割は大きいというふうに思っております。
 今、現在、全国に千六百七十一の商工会があるわけですけれども、これ、一都市商工会当たりにしますと六・四人の職員でございまして、しかもなおかつその中で経営指導員は二・五人が平均でございます。そんなことで非常に忙しいというのがまず第一点でございます。
 とにかく、巡回訪問を中心に置きながら、なおかつ記帳とかあるいは税務、金融、あるいは労務、労働等々、多くの経営改善事業を進めながらの巡回訪問をして、会員の皆様方あるいは非会員の皆様方のいろんな御意見を伺いながら、それを御支援に向けていくということでございますので、大変多くの時間が使われておりまして、もう本当に経営指導員一人当たり、一人何役ということで進めておるのが現状でございます。
 そんな中で、今般、経営発達支援計画ですか、そういうことで新たに支援の内容が強化をされていくわけでございますけれども、この期待に十分応えられますように我々も一生懸命頑張っていかなきゃいけないとは思っておりますのですけれども、何しろこの人員の少なさで本当にどこまでやれるのかなという、そういう危惧を持っておるのが事実でございます。
 ちょっと私の地元の方のことで一つお話しさせていただきますと、実は私は愛知県は豊明市の商工会の会長でもあるんですけれども、会員数が千二百なんですね。それで、人口は六万八千の町ですけれども、その中で、経営指導員が三名、それと局長を入れましては四名で主に走り回ってやっておるわけですけれども、訪問だけでも一人当たり三百件あるわけでございます。それだけの事業所を受け持っておるわけでございます。
 そういう中で、なおかついろいろと町おこし事業もやっておりまして、例えば、とよあけ花の街づくりであるとか、あるいは名物料理作りであるとかとか、いろんなそういうものは商工会が主になってやっておる事業でございますので、そういうものの活動だけでも大変でございます。
 もうそんなようなことから、本当にこの上に新たにそれが入ってくるということは、非常に重要なことではあるんですけれども、ひょっとするとあれもこれもになっちゃいまして、どれもこれもが何か中途半端になっちゃうおそれが、本当にちょっとそれが危惧されているところでございます。
 そんなような意味合いからも、人的資源の確保と申しますか、より一層経営指導員の資質の向上も必要でございますし、何よりも数的な面でのどうしても確保も今後考えていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに思っております。もしそれが多くなれば多くなるだけのきちっと効果を出していけると我々は自負を持っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 以上でございます。
#14
○宮本周司君 ありがとうございます。貴重な御意見をお聞かせいただきました。
 では、続いて森田参考人、そして鋤柄参考人、太田参考人、順番に皆様方からお伺いをしたいんですけれども。
 今回、この小規模企業振興基本法、これが議題となって、制定に向けた動きが高まっていると。それで、それぞれの組織、団体の中でもこれまでいろいろなものを掲げて推進をしてこられたと思います、先ほどの憲章のお話もございましたし。ただ、やはり地域、地方の現地、現場におきまして、いわゆる従業員数二十名以下若しくは五名以下の小規模企業、小企業の皆さんがしっかりと商売を実現をしていく、要はこの法律でうたわれておりますところの事業の持続的な発展、これを実現していく、このことにおいてやはり大きな課題となるのは、やはり円滑な資金調達であったりとか若しくは後継者難による事業承継の問題、この二点は特に大きな喫緊の課題じゃないかなと私は思っておるところでございます。
 もし、それぞれのお立場若しくは団体、組織としてのこれまでのずっと主張されてきた事業であったり、その思想でも結構でございますので、特にこの資金調達若しくは事業承継に関して、具体的にこういった施策はできないのか、若しくはこういったような制度はできないか、こういったイメージとか若しくは要望する内容がございましたら、順番に具体的にお聞かせをいただけたらと思います。よろしくお願いします。
#15
○参考人(森田哲夫君) 今回、小規模企業基本法の制定におきまして、いろいろと議論をし、感謝をいたしております。
 まず一番、一つだけお願いを申し上げたいのは、この基本法が制定された後に小規模企業振興のための予算が大幅に拡充をされまして、小規模企業振興に本腰を入れてくれたなと思ってもらえるように、まずどんと出していただきたい。是非、それだけは一つまずお願いがしたいというふうに思います。
 それから、先ほど意見陳述の中で五項目を挙げさせていただきました。その中で、今、資金繰りと後継者ということでございましたのでそれだけについて申し上げますと、資金繰りについては本当に一番の重要な課題でございます。事業を継続する上で、運転資金あるいは設備資金等、資金繰りの手当ては本当に切実な問題でありまして、特に小規模企業、非常に利益水準が低うございますので、結果として、担保やらあるいは自己資本を持っていないということで非常に信用力が乏しいわけでございます。そんな中で、今回二千万まで増額をいただきましたマル経融資、本当にこれは有り難いです。本当に使い勝手もいいですし、これは本当に会員の皆さん、大いに喜んで使わせていただいております。
 ただ、今後、また新たな設備投資等もございますし、また、小規模企業といえども、従来のこの二千万ではとても足らない新たなる設備更新であるとか設備投資等々も出てきてまいっておりますので、そんな意味合いではもう少し大きめのできたら資金が必要でございますので、そちらの方にもお考えをいただけると本当に有り難いと思います。これは小規模企業がちょっと一段上に上がるための大きなチャンスでございますので、是非そういう面ではお手をお貸しいただけると有り難いというふうに思っております。
 それからもう一つは、事業承継でございますけれども、本当に半分以上が後継者がいないということでございます。特に、息子さんとか娘さんがいましてもそれを継いでくれないというようなことも非常に最近多くなってきております。それで、その辺りの対策をしていくためにも、やっぱり後継者を求めている小規模企業と就業希望者とのマッチングを行うような是非とも仕組みが必要ではないのかなというふうにまず一つ思います。
 それからもう一つは、そういう後継者としてのやっぱり育成をしていく必要がございます。そんなことで、一定期間その経営の中に入っていただき研修をしていただく、社長と一緒になってそれを教えていただく、そういう期間は、給与等も非常に重要でございますので、また、それを払うだけのなかなか力もございませんので、できれば研修費等々の形で支援をしていただけると非常に有り難いというふうに思っておりますので、何とかひとつよろしくお願いをいたします。
#16
○参考人(鋤柄修君) 私どもの団体は任意団体でございまして、会員が自分たちの会費を納めて、その会費の中で会運営をやっていくというのが一つ特徴があります。それから、精神としては、自主、民主、連帯の精神を重んじております。特に自主自立、これをしっかり会員に理解をしてもらうことにしております。
 そういう面でいきますと、小規模企業の方、先ほども申し上げましたように、二七%ぐらいおりますが、たとえ小規模企業といえども自分の会社の実態が読める経営者になってくれということで、若い人から教育をしております。年に一回の税金のときだけ税理士さんに計算してもらうと黒字だよ、赤字だよというような、そんな丼経営では駄目だよというのが私どもの団体の合い言葉でございまして、そういう意味では、後継者が私どもの団体に若くして早く入って経営の何たるかを勉強するんだと、こういうことをずっとやってまいりました。おかげさまで、そういう意味では、五人以下の会社で同友会の会員になって、十人、二十人、三十人という、そういう企業に発展をした若者がたくさんおります。初めて私の話を聞いたときは三人の社員しか使っていなかったけど、鋤柄さん、三十人の社員を使う会社になりましたよというような、そういう企業が五人以下の中からも生まれてくるようなことを我々は自主的に考えながら、先輩が指導役になってお互いに会員同士が学び合うと、こういう仕組みでやってまいりました。
 それともう一つ、金融の問題ですが、これは先ほど申し上げたとおり、貸し渋り、貸し剥がしのときには、これは私たちはもう団結して国民に訴えて、そして金融政策を変えていただいたということもやりました。おかげさまで、今、各同友会に参りますと、必ず金融機関のトップかトップに準ずる人たちが来ていただいて、一緒になって企業を良くしましょう、こんなようなことも言っていただけます。政策金融公庫、こちらの方も全国に通達を出していただきまして、中小企業家同友会の会員とよく交流を深めて金融を円滑に行うようにというような、そういう御指導もいただいておりまして、大変有り難く思っております。
 それからもう一つは、教育の問題だと思うんですけれども、要するに、先ほど言いましたが、学校で中小企業の大切さ若しくは中小企業の面白さを語れる人がおりません。私どもの団体では、各県の理事クラスのまだ四十代、五十代の若い経営者ですが、学校に出向いて、出前教育と、こういいますが、ちょっとしゃしゃり出まして、学生に向かって、中小企業ってこんな面白いよ、起業、起こす起業ってこんなに成功したらみんなから認められてすばらしい人生を送れるんだよと。ただ、リスクもあるものですから、そのリスクの一つとして、個人保証という問題が大きくのしかかっておりました。ところが、今回、個人保証をある程度のハードルをクリアした企業には求めないという、こういうガイドラインも出まして、そういう意味では前進しているかなと、こんな感じでございます。
 以上でございます。
#17
○委員長(大久保勉君) 最後に、太田参考人、よろしくお願いします。済みません、時間が迫っておりますので、申し訳ありませんが、簡潔にお願いします。
#18
○参考人(太田義郎君) 御質問の大前提として、地方自治体の果たす役割が非常に大きいという点では、地方自治体への中小企業政策の御支援をまずお願いをしたいというふうに思っております。
 それで、金融支援については先ほど全体の発言の中で話をいたしました。特に事業継承の、次に問題ですけれども、基本的に中小、小規模なところが事業継承できるかどうかというのは、もうかっておる事業かどうかということなんですよ。その事業がもうかっておれば、それは誰だって自分のおやじの仕事を継ぎますわ。ところが、食っていけれぬから、仕方ないで、他人様の企業へ行って稼いでくると。それで、したがって、途中でも多くの人がやっぱりやめて、おやじの後を継ぐわといって、私の知っている人も、製本屋ですけど、おやじの後を継ぐといって、おやじさんは、息子、継いでくれるようになったで、うれしい、俺はもう年金だけでいいで、とにかく息子をと言っている。
 したがって、とにかくもうかるようなシステムをつくらなきゃいかぬ。そのために、じゃ具体的にどうするのか。例えば、女性の起業家、起業をしたいという女性、これはもう二十歳から六十になっても七十になっても女性の起業を目指す人、それから青年の起業を目指す人、それからシニアになって、定年後、商売をといってなる人、そういう人に是非、利息を五年間ぐらい国で面倒を見ましょうというような思い切った政策が必要ではないのかというふうに思います。
 群馬県の高崎では、店舗を改装したときに、最高百万円まで、その半分は補助するという、そういう政策も出してみえます、自治体で。そういう点でいうと、地方自治体の果たす役割は非常に大きいし、これから商売を始めたいという女性、青年、シニア、ここへのやっぱりインセンティブを国の方で保障してあげるということが事業継承へ大きくつながっていくのではないのかという点で今度の法律は非常に期待をしております。
 以上です。
#19
○宮本周司君 ありがとうございました。質問を終わります。
#20
○増子輝彦君 今日は、大変お忙しい中、三名の参考人の皆さんに御出席をいただきまして、ありがとうございました。民主党の増子輝彦でございます。
 今、それぞれ意見の開陳をいただきながら、なおかつ質問についてのお答えもいただきました。私の方からは、少し、もうちょっと細かいところに入っていきたいと思うんですが、今回の小規模二法案によって果たしてどのような形の中で小規模事業者や中小企業の皆さんが変わっていくのかということがまだ具体的なイメージとして私自身も湧いてきませんけれども、先ほども話がありましたように、特に商工会の関係の皆さん、極めて指導員の方々の数が少ない。そして、ある意味では、今までの継続事業を始めとしたいろんな事業の関わり合いに時間が忙殺されて、本当にしっかりとした今後の対策が講じられるのかどうかという問題が私はあるんだろうと大変心配しているわけであります。
 今回のこの小規模企業振興法に基づいて商工会が本当にこれを具体的に有効なものにしていくためには、現時点で、もう既に法案の内容もある程度御承知だと思いますが、今の時点で最も、せっかくいい法案ができた中で何が必要か、そこのところを既にお考えになっているか。ここがもっと、我々商工会としては、商工業者としては、小規模企業者としては足りないんだというものが具体的に今お持ちになっているものがあれば、商工会の森田参考人、教えていただきたいと思います。
#21
○参考人(森田哲夫君) 先ほど、経営指導員の非常に忙しさは目に余る状態でもあるぐらいですよということでお話をさせていただきました。そういう中で、新たにまた経営発達ということでの一つのものが入るわけですので、その中でちょっと逆に言うと心配をしておりますけれども、ですけれども、長年、従来から、どれもこれもみんな商工会事業としては大事なことで、会員さんにとっては大事なことでありますので、現実には、私たちも何とか少しそういう仕事の方を少しでも改善をしながら、時間をつくることも考えながらということで現実には進めております。
 ただ、いろいろとその中でやはり県とか国とかにいろいろとお願いを今からしていかなきゃいけないこともたくさん出てこようかというふうに思っております。といいますのは、非常にいろんな申請のためにたくさんの時間が掛かっておること等もございますし、そのような内部の事情のために結構時間を費やしておりますので、実際には、もうちょっとそれを生産的な時間に回すことはできないのかということで、実は改善提案的なことまで今現在やり始めております。ですから、そういうことを一つ一つ今から進めていきながら、時間をその中から捻出をしていくということにならざるを得ないのかなというふうに思っております。
 経営指導員を増やしていただくということもそんな簡単なことではございませんし、やはり、まずは現状の中から着実に進めていかなければいけないという思いがございますので、そういったことでは、今後、より一層我々自身がスリムになり、効率的な仕事を進められるように頑張って考えてまいりたいというふうに思っております。
 直接今先生の方へのお答えになったかどうかちょっと疑問でございますけれども、まずはそういう気持ちで現在はおります。
#22
○増子輝彦君 問題意識は全く一緒なんです。私は、かねてより、商工会議所、商工会の業務のやはり煩雑さとか広域にわたるということ、まさに今回も面的な展開ということになりますが、面的展開をすればするほど、実は経営指導員の皆さんや商工会議所のそういった関係の職員の数が余りにも少な過ぎるという問題意識を常に持っておりまして、今回のこのすばらしい念願の小規模企業振興基本法ができても、併せて商工会、商工会議所の支援法ができたとしても、そこにマンパワーがなければ、私は極端な話、絵に描いた餅になってしまうのではないかという大変心配をしているわけです。
 ですから、これは今日長官もお見えになっていますが、中小企業庁の皆さんにも、今遠慮されて人を増やしていただくということをすぐ言えることはできないような話をされておりましたけれども、むしろ、やっぱりマンパワーを思い切って増やしてもらわないと、これ本当にせっかくのいい法案が実施するときに絵に描いた餅になってしまうのではないかという心配をしておりまして、簡単に言いますと、商工会議所、商工会合わせると約二千をちょっと超える数ですが、ここに五人ぐらいずつ平均、人を導入していけば約一万人ぐらいになるんですが、このぐらいの人員を、マンパワーを逆に供給して、国で、あげないと、まず、これは何度も申し上げますが、せっかくのいい基本法が絵に描いた餅になってしまうのではないかというふうに思っているんです。これは地域の雇用にも、実はそういうマンパワーを導入すれば地域の雇用にもつながってくるという認識を強く持っているんです。
 そういう意味で、五人という数が適当かどうか分かりませんが、これは、国とそれから自治体、先ほど来出ております国と県と地方自治体のところとの関係も極めて重要な課題になってきますので、これを是非進めていかなければいけないと思っています。
 そこで、今申し上げたことにプラス、申し上げた国と地方自治体の、県の関係、ここについては十分今まで、県と、特に自治体の関係を商工会としてはどういう形で連携をしてきて、今後何が改善する必要があるかということを教えていただければ、森田参考人、有り難いと思います。
#23
○参考人(森田哲夫君) 非常に心強いお言葉をいただきまして、ありがとうございます。
 五人ぐらい増やしてくださいということをぱっと申し上げたいぐらいのことなんですけれども、どうしても長年補助金はどんどんどんどん減らされておる状況の中にありますので、そういう気持ちになかなかなれないのでございますけれども、ですけど、本当にそういう面では、商工会がしっかりともっと頑張っていけば当然周りの雇用にもつながってまいりますし、非常にプラスの作用がするんじゃないのかな、それだけは確実にそういうふうに理解をいたしております。
 それと、先ほど、今回から、面での支援活動ということを今回明文化をしていただきましたんですけれども、実は面での支援ということは従来からもう既に行っております。ただ明文化が直接なかっただけというようなふうに我々は解釈をいたしておりますけれども、これが一度きちっと明文化をされてきましたので、これをもって、今後、自治体とかあるいは国の方にしっかりとこちらからお願いをしたりとかお話をすることが非常にしやすくなったなというふうには思っております。
 それからもう一つ、今から本当に重要なのは、国から県への考え方は出たわけでございますが、県がそれを振興条例等によってしっかりと受け止めていただき、またそれを市町村としっかりと手を結んでいただいて、商工会と一体になっていろんなことをやっていくということが結果的には非常に大きなメリットを出していくんじゃないかと思っておりますけど、その辺りが非常に、全国の方から見ておりますと、県によって本当にいろいろとばらつきがございます。
 そんなことで、そういう面もこれはやはり国の方からしっかりと、地方自治体の方へ向かってもしっかりとそういうシグナルを出していただいて、同じ歩調をもって歩いていけるようにひとつ進めていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
 以上でございます。
#24
○増子輝彦君 ありがとうございます。
 時間が限られておりますのでお三人にお尋ねをさせていただきたいと思いますが、先ほど来、アベノミクスの問題やあるいは消費税の問題、いろいろ出てまいりました。これから最も中小・小規模企業者にとって重要な問題として出てくるのは、法人税引下げという安倍首相の成長戦略の大きな柱のこれ一つなんですが、これに伴ってその財源をどこで確保するかということが極めて重要な課題になってくるわけであります。
 これらについて、やっぱり先ほど来出ております外形標準課税というものの適用拡大、これは極めて中小企業、小規模企業にとっては大きな問題になってくると思います。これについてはさらっとそれぞれ皆さん、立場で触れられましたが、ひとつここは明確な皆さんの外形標準課税適用拡大についての見解を出していただければ、我々も今後の、これからの対策として大いに参考にさせていただきたいと思いますし、またそのことによって、これはもう多分、この中小企業政策については与野党の壁を超えて今まで一緒にやってまいりましたから、このことについてもまた一緒にやっていけるんではないかと思いますので、この法人税引下げに伴う財源確保のいわゆる外形標準課税適用拡大についての考え方を、もう一度お三方に改めてお伺いしたいと思います。
#25
○参考人(森田哲夫君) 基本的には大反対でございます。これは、現実に外形標準課税そのものが従業員の給与に掛ける税金でございますので、安倍首相の言われる給与を上げていこう、賃上げをしていこうということと真っ向から反対をすることでございまして、そういった意味合いからでもまずは大反対でございますし、それからもう一つは、特に中小は非常に厳しい状況の中で、なかなか利益が出せない状況の中で、たとえ赤字であっても外形標準課税でがちっと税金を持っていかれてしまう、これはもう会社の存続のことに関わってきてしまいますので、そういった面でも絶対にこれだけはやめていただきたいというのが願いでございます。
 どうぞよろしくお願いいたします。
#26
○参考人(鋤柄修君) 私も断固反対でございまして、私どもの団体も全国的に四十七都道府県にありますが、全都道府県で反対を表明し、またその反対の意思を国民の皆さんに理解していただこうという、そういう動きをしております。
 先ほども少し申し上げましたが、中小企業の場合、三次産業が結構多くありまして、労働集約型になっておりますので、社員の給料も、外形標準課税ですか、これの対象になってきますと大変苦しい状況に追い込まれる。消費税が三%上がったのに加えて、これがまた第二弾として企業を直撃すると、やはりもう企業としては諦めて、もう企業をやめようと廃業につながってしまうんではないかと危惧しております。
 以上です。
#27
○参考人(太田義郎君) 断固反対です。それは、今消費税の滞納もどんどん増えているんですね。実は、消費税の滞納も、赤字でも税が発生すると、消費税は納めなきゃいかぬと。相対取引の中で実際利益がなければ、結局、消費税が滞納される。そこへ更に外形標準課税で赤字でも掛かってくるということになると、結論として、そういった企業というのは市場から退場していただくと、きれいな言葉で言えば。要するに、商売やめなさいということになる。そうすれば、この法律の趣旨からいっても、大量の小規模事業者の市場からの退場、廃業を促すことに結果的につながるということで、この外形標準課税については私どもとしては絶対に反対というのが私たちの考え方です。
 以上です。
#28
○増子輝彦君 まだ時間が少しありますので、もう一点。
 税制改正の中で、もう一つ重要な軽減税率の適用という問題が、公明党さんから出るのかどうか分かりませんけれども、このことについて、この軽減税率をやはり取り入れるべきかどうかという見解については、お三方の参考人の皆さんの見解をお聞かせいただければ有り難いと思います。
#29
○委員長(大久保勉君) 時間の関係もございますので、簡潔にお願いします。
#30
○参考人(森田哲夫君) 基本的には、国民の生活の面考えていきますときには、やはりそれは必要かと思うんですけれども、しかしながら、非常に小規模企業にとってはこの軽減税率の事務負担が飛躍的に伸びてしまう。それでなくても忙しくてなかなか手が回らない中にありまして、一層それが誇張されてしまうわけでございますので、そういった面では、逆に言うと、違った方法でそういう軽減税率の部分に関してはやっていける方法がないのかなというふうに私自身は思います。
 よろしくお願いします。
#31
○参考人(鋤柄修君) 私どもの会ではまだ議論が煮詰まっておりませんので、ちょっと返答ができません。
#32
○参考人(太田義郎君) 私どもとしては、国民的感情としては、軽減税率、特に食料品は非課税にしてほしいという国民の要望については大変よく分かります。しかし、現実問題としてみると、小規模の事業者としてみると非常に実務が煩雑だしいろんな点でやっぱり負担が掛かってくるということで、これについては反対という見解です。
 それで、ただ、そういう点で、じゃ財源どうするのかという次なる問題だけれども、僕は、消費税はもう引き上げるべきではないというふうなのが私たちの見解です。
#33
○増子輝彦君 ありがとうございました。
 皆さんのお考えをしっかりと我々も受け止めて、これから中小企業、小規模企業のために頑張ってまいりますので、どうぞお三方も今後とも頑張っていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
#34
○杉久武君 公明党の杉久武と申します。
 本日は、参考人の皆様には貴重な御意見をお伺いいたしまして、ありがとうございます。
 私の方からも、一部重複をするような質問になるかもしれませんが、何点かお伺いをさせていただきたいと思います。
 今回の法律については小規模に焦点を当てた法律でありまして、本当に公明党もこれまで中小企業支援を重点を置いてやってまいりました、その中で、我々もこの法律に期待するところは非常に大きいものがございます。
 今回の法律におきまして、よろず支援拠点というものが各都道府県に設置をされることになりますが、このよろず支援拠点、各都道府県に一か所ずつ、またそのコーディネーターを一名ずつ配置をするということになります。この支援拠点が様々な中小企業の支援を行っていくことになりますが、まず、三人の参考人の皆様にそれぞれお伺いしたいんですが、このよろず支援拠点に対する期待、どういったことについてやはり期待をされているか、具体的にお話を伺えればと思います。
#35
○参考人(森田哲夫君) まだ、よろず支援相談室、スタートがされたばかりということで、私自身も余りまだ多くの情報を持っておりませんけれども、今までいろいろと伺ってきた状況の中で見ますと、やはり逆に、我々としては一つの専門家筋との話合いをする場所が増えたのかなという感じも持っております。
 と申しますのは、我々も商工会の中に多くの専門家を抱えておりますけれども、今回のよろず支援相談室もそういった面では非常に専門分野の方を抱えておられますので、そういった方とより専門性の高いところにおきましては一体となって連携をして進めていくことも可能ではないのかなというふうにも思っております。
 そんな意味合いで、今から少しずつそういう形ができてくるのかなというふうに思っておりますけれども、今現在のところではまだこれ以上のところを申し上げることはできません。
 以上です。
#36
○参考人(鋤柄修君) 私どもの会では、このよろず支援拠点の利用を、会員には大いに利用するようには勧めております。会員からの声は、ワンストップで、そこに行ったら中小企業の抱えているいろんな問題何とか全部解決できるのかねと、こういう声もありますので、受け止めていただきたいなと、こんなふうに思っております。
#37
○参考人(太田義郎君) よろず支店を、拠点をつくっていって、今、中小企業家同友会の方からあったような、ワンストップで、言ってみるなら、開業したい人、転業したい人、それから女性の人、シニアの人、それから記帳、税務問題等々、いろんなことがワンストップでやっぱり相談をできる場所が必要だというふうに思います。
 できたら、これは各市町村に置いていただきたい。例えば商工会や商工会議所という、そういうところに窓口が規制をされるというのではなくて、市町村ごとにちゃんと置いていただくというのが私どもの要望です。
 以上です。
#38
○杉久武君 ありがとうございます。
 私自身、このよろず支援拠点に対して非常に強い期待を設けている一方で、先ほど太田参考人からもございましたが、やはり各都道府県に一か所、コーディネーターが一名ということで、都道府県の規模にかかわらずそういった配置になっていますので、その点については私も若干危惧をしているところでございます。
 続きまして、先ほど来何度か質問にありましたが、経営指導員の話につきまして森田参考人にお伺いをしたいと思います。
 先ほど来幾つか他の委員の方から質問もございましたが、私は、この経営指導員、先ほど一人当たりの件数なり人員配置の今の状況なりお話しいただきましたが、私も前職が会計士、税理士ということで、やはり経営に携わる仕事をずっとさせていただいてまいりました。その中で、本当に寄り添って本当にその会社のためにアドバイスをしようと思うと、やっぱり一朝一夕ではできないと思います。その会社の歴史なり、業態なり、ビジネスモデルなり、様々なものを理解をしながら伴走して、どういうふうにアドバイスできるか。それはやはりなかなかその場限りでは対応できないことだと思います。
 また、経営指導員の方の役割という意味では、経理、会計のみならず、労務的なものから様々なやっぱり幅広い知識が必要になってまいりますし、そういった意味でも経験というものが非常に重要になってくるのかなと思います。
 そういった意味で、今の経営指導員の実態というものを少し教えていただきたいんですが、例えば、経営指導員の中でも高齢化が進んでいるとか、人材育成という観点でどういった問題があるのか、そういった点に焦点を当てて御意見をいただきたいと思います。
#39
○参考人(森田哲夫君) 経営指導員自身が伴走的な支援の仕方ができるというのが一番理想的な形でありますし、常に我々もそれを狙ってそうあるようにということで進めておりますけれども、それにはある程度経験とそれからそれだけの時間を掛けながらやっていく必要がございます。
 ですが、それとともに、もう一つは経営指導員の資質の向上だというふうに思っております。そのために今まで我々がやってきましたことは、まずは都道府県単位で人事の一元化を図ってまいりました。全国四十七都道府県のうち、おおむねが人事の一元化がやられるようになってまいりました。これは、まずは採用時の人材の確保でございます。従来は商工会単位で職員を採用しておりましたので、まあ中には縁故等々もございましたし、いろんな面でいろんな人たちが入っておりましたのですが、それが、こういう一元化を進めることによりまして、最近時では非常にまとまったいい人材が少しずつ入ってきていただいておりますので、これは先行きとしては非常にいいことだなというふうに思っております。
 それからもう一つは、カリスマ経営指導員というような形で我々も呼ばさせてもらっておりますけれども、中には非常に経験豊富で専門性も優れておるような非常にいい経営指導員も結構お見えになります。ですから、そういう人たちを広域な支援センター的な置き方をしまして、そこに新しい経営指導員等を必ず伴走させて一緒にさせまして、一緒に勉強させながら支援をさせていただくというような形によりまして、支援と同時に教育ということも併せてやれるようになってきております。
 それからもう一つは、現在、各種の公的な資格でございますけれども、中小企業診断士、全国で商工会で二百三十名現在所属をしております。これは主に経営指導員が持っておるわけでございますけれども、それだけの人たちがそれだけの資格を持っております。それをまずは今後とも増やしていくべく進めておりますけれども、まず現在、その前段階として、全国連が今推奨いたしております経営支援マネジャー制度というのを現在つくっております。これは通常の経営指導員と中小企業診断士とのちょうど中間ぐらいのところに位置をするのかなというふうに思いますけれども、まずはそこへ一旦上がってもらって、その上で診断士にまた上がってもらおうということで、非常にこの診断士になっていただくためにはお金と時間が掛かりますので、そういうステップをつくるためにこのようなことを考えておりまして、現在百二十名、全国でこの経営支援マネジャーが育ってきております、できております。
 それで、今後とも、今加速度的に増えておりますので、今後早急に、何百名という状況まで近いうちにもうなっていくと思いますが、それによって先ほど申されました伴走的な本当の支援、そういうものがもっとやりやすくなっていくんじゃないのかなというふうに実は期待をしているところでございます。
 以上でございます。
#40
○杉久武君 貴重な御意見、ありがとうございます。
 続いて、経営者保証に関するガイドラインについて伺いたいと思います。
 先ほど各参考人のお話の中でも出てまいりましたが、少し法案とは離れますけれども、経営者保証に関するガイドライン、個人保証を限定的にしていくという中で、ガイドラインが今年の二月ですかね、出されて、運用が進んでいると思いますが、分かる範囲で構いませんので、この経営者保証のガイドラインについて、もし現場の実態等、何か変化があったかどうかについて、もし分かる範囲で三人の参考人にそれぞれお答えいただきたいと思います。
#41
○参考人(森田哲夫君) 恐れ入ります。そのガイドラインという件につきまして、もう少し詳しく御質問していただけると有り難いと思いますが。
#42
○杉久武君 個人保証について、一定の要件を満たせば要求をしないということで、そういったガイドラインが今年出されたんですが。
#43
○委員長(大久保勉君) では、最初に太田参考人、いかがでしょうか。
#44
○参考人(太田義郎君) 私ども、前から、昔から、日本の経営が、要するに個人保証を、非常に個人保証で、銀行が保証を要求しているという点で、非常にそれは阻害をしているという意見が非常に強くて、外国との比較だとかというのも一時勉強いたしました。外国では日本ほど個人保証については要求していないというのが一般的なんですね。
 だから、そういう点でいえば、本来からいえば、大昔の日本の銀行というのは必ずしも数字や指標だけじゃなくて、経営者の社長の顔を見て、息子の顔を見て、この企業はいいとかというようなことを含めて、かなり英断的融資をやったんですね。ところが、最近、ここ二、三十年というのは、非常に数字、指標だけで決めてくるという点では、元々だから、したがって私どもは、個人保証についていえば、なるべく撤廃の方向に向かっていくべきだというのが見解でした。
 それで、今、この個人保証問題について、経営者の保証については新しくガイドラインも出て、動きとしては少しずつ我々の意見も取り入れられつつあるというふうに思っております。ところが、まだ、具体的にこのことについての成果だとか、具体的にどうなっているのかという点では、まだまだ今のところつかんでいないというのが実情です。
 希望としては、小さな小規模で、おやじさんの保証人に母ちゃんがなるというような、そういう言わばことはもうなるべくなくしていく方向で、近代的な経営という点でいえば考えたらどうかという点では、経営者の保証についてはこれから省いていくというのを非常に期待をしているところです。
 以上です。
#45
○参考人(鋤柄修君) 私どもの会では、実は金融プロジェクト委員会というのがございまして、もう過去から個人保証を取っていただく、こういうことの運動をやってまいりました。今回、金融庁と中小企業庁から出たガイドラインというのは非常に効果がありまして、私事で大変恐縮でございますが、メガバンクだけはどうしても保証を取らないと、もうとにかく形だけでも保証を取りたいと言っていたのが、このガイドラインですっかり手のひら返したように個人保証を取っていただきました。
 今、私どもの各県のトップリーダーに、早く個人保証を取っていただく実績をつくってくださいということで、今調査も始めましたし、実効といいますか、本当に効果が現れているという実例もございますので、大変いいガイドラインではなかったか、そんなふうに思います。
#46
○参考人(森田哲夫君) 基本的には非常に有り難い方向へ進んできておるなというふうに思っております。我々も今からいろいろとそういう面でも勉強していきまして、またそれを指導の中に入れてまいりたいというふうに思っておりますので。ありがとうございました。
 以上でございます。
#47
○杉久武君 以上で終わります。
#48
○小野次郎君 日本維新の会・結いの党の小野次郎です。
 私たちは、消費増税の前に、増税の前にやるべきことがあるということを言ってきました。今、八%に増税になりました。法律に書いてあるとおりいくと、来年の秋にまた一〇%に上がるということも想定されるわけですけれども、小規模事業についてよく知られている、知っておられる皆様方の目から見て、私たちは増税の前にやるべきことって何だというと、一つは行財政改革、政治家だとか役所の側が身を切る努力をしていないんじゃないかという指摘もしてきましたし、また、福祉の充実と増税が中身に入っていたはずなのに、ちっともその辺の方の見通しは立っていないじゃないかという指摘もしています。
 実際に増税の影響を直接受ける皆様方から見て、今の増税の状況、そしてまた、更なる増税の見通しについてどういう評価されているか、今日はここで何話しても役所からいじめられないようにちゃんと、これは大丈夫ですから、思う存分所見をお話しいただければと思います。森田さんから順番によろしくお願いいたします。
#49
○参考人(森田哲夫君) 元々商工会は、特に小規模事業者に対してなかなか転嫁をしていただけませんので、そういった意味合いでもう反対ということで従来から立場は表明してきております。
 ただ、国の方向でございますので、そうばっかりも言っておられないわけでございますけれども、基本的には本当に厳しい状況で、なおかつ、それが満遍なく平等に本当に消費税は掛かっていなきゃいけないものなのに、実態は、転嫁をできるところとできないところと大きく分かれてしまう、そして一番力の弱いところへその転嫁されない部分が行ってしまうという、これほど世の中で不公平なことというのはないなとつくづく思うわけでございますけど、そういった意味合いからいいまして、この消費税に対しては大変苦労しておるというのが現状でございます。
 ただ、今回も、今その言葉は、前回三から五%に変わりましたときには七〇%が転嫁できなかったんですね、小規模企業は。それが、今回は何とか、四〇%は転嫁がやっぱりできていないんですけど、六〇%は転嫁できたということで、従来に比べますと若干良くなってきておりますんですけど、ただただ、欧米のように、やはりそういう、消費税はみんなで払うものなんだというような、そういう意識が非常にまだまだ国の中には少のうございますので、もっともっと、そういった意味合いではそういう不公平感がないように、もっと国の方からいろんな情報を出していただきながら、みんなでやっていこう、やるべきものだよということの示唆をお願いできれば有り難いというふうに思っておりますので。
 以上でございます。
#50
○参考人(鋤柄修君) この消費税の仕組みが、転嫁をしていけばいいというものの、転嫁できないときには事業者がこの分を取られるという、日本流の消費税の欠陥といえば大変失礼でございますが、取る側にとってみたら絶対取りっぱぐれはないし、取れないときには今度は企業が大変苦しむという、この仕組みが一つ問題あるのかなと、こんなふうに考えています。
 それから、私ども、全国的にいろんな調査をしましたところ、私、先週は実は沖縄に行っていたんですが、やはり沖縄は自分のところに物づくりの産業がありませんので、あそこは仕入れを海外から仕入れるか本州から仕入れるということですよね。仕入れには全部消費税が掛かってくると。ところが、沖縄の県内で売るときにはなかなか消費税に転嫁できない、こういう地方の特徴がもう数字で明らかになっておりますし、私ども全国的にいろんな調査をしますと、比較的私の住んでいる愛知県というのは、何か新聞には一〇%ぐらいしか影響がないなんという見出しも出ちゃったりなんかして、ちょっとそれ、数字の読み違いじゃないのというような、そういうこともあるように、地方によって今、この消費税の転嫁の状況が少し差があるんじゃないかなと。
 それから、社会保障に関連するところは全くこの頃マスコミも余り報道しませんし、我々も、消費税の増税というのは社会保障の改革と一体でやると言ったのはちゃんと記憶しておりますが、どうも一体になっていないというのが私の感想でございます。
 以上です。
#51
○参考人(太田義郎君) まず、税金というのはどういうものなのかということです。国税庁の方から出ているパンフレットを見ると、税金というのは、国民から税を集めてそれを社会配分をして国民生活を言わば豊かにする、これが税の基本なんですね。したがって、そこの中には、生活費にはなるべく課税をしない、貧しい人からは税金を取らない、大金持ちは大金持ちのそれなりの税金をする、貧乏人からは少しの税金で済むようにすると。
 ところが、消費税導入をされた一九八九年以来、税金はほとんどフラットになってきたんですね、ありとあらゆる。例えば地方税でいえば全部一〇%ですし。そういう点でいうと、この税の仕組みというのは大金持ちも小金持ちも貧乏人もほとんど同じ税金の金額を払うというような形に近づいてきている。世界で、消費税や付加価値税を導入している国でこんな国はないんですね。フランスでも付加価値税たくさん取られるんだけれども、個人個人に社会福祉としていっぱい返ってきている、それで国民生活は豊かになっている。ところが、日本は消費税はそういう形で、たくさん収入のある人も、それなりに収入のある人も、ラーメン一杯の消費税は三十円なら三十円で同じ、五十円なら五十円で同じと。したがって、税がフラットになるということにまず問題がある。
 それから、消費税の問題について言うと、輸出したときに輸出戻し税というのが税法上これはシステムとしてあるんですね。したがって、トヨタ自動車は、年間二千億から三千億近い輸出戻し税をトヨタ自動車本社は国からもらっているんですね。だから、トヨタ自動車は消費税を払うよりももらう金額の方が大きいのが現状なんです。
 だから、消費税というのは非常に大きな欠陥があるし、したがって一〇%になればもっと国民生活は大変なことになるということで、私どもはそう思っております。
 以上です。
#52
○小野次郎君 次に、皆様方の団体で省エネルギー対策についてどのような施策、取り組んでおられるか、伺いたいと思います。
 というのは、大企業であるとかあるいは行政機関もそうなんですけど、今そういう省エネルギーの問題に大変取り組んでいるわけですね。ですけど、お話をいろいろ伺っていると、そういうことを専門に考える人的スタッフというのも限られているでしょうから、難しい面も状況が厳しい面もあると思うんですけれども、私たちからすれば、そうはいったって消費生活というか町のいわゆるサービスが低下するのも困るし生産能力が落ちるのも困る。ですから、皆様方はその土台になっているわけですね。
 だから、そういうところの、我々の生活のサービスの水準なり生産能力は落ちては困るんですが、一方で、そういった大企業や行政機関と比べればそういった省エネルギーに専念するスタッフや何かもいないと思うんですけれども、皆様方の団体からは電気料金引下げの要請なんというのも来ていますけれども、そういう要請は要請で承りますが、同時に、皆様方自身がどのような省エネルギーの施策に取り組んでおられるか、もしあればそれぞれお聞かせいただきたいと思います。
#53
○参考人(森田哲夫君) 我々、直接的なそういう省エネということでは、いろんな業種がございますし、商工会として云々ということでは余りないんですけれども、ちょっと答えにはならないかもしれませんけれども、ただ、非常に経営上にはエネルギー問題が大きく負担となって跳ね返ってきております。非常にこれだけ物が売れない時代にそういうエネルギー費だけはどんどんと上がってきておりまして、それが大きく経営を圧迫しておるというのが現状の状況でございます。そういった意味合いから、本当に抜本的なそういうエネルギー対策というものはやっぱり大きくもっともっとこれは考えていただくべきことではないのかなというふうには思っております。
 現状、現実には東北大震災がございましてこういう状況に一つはなってしまったという結果もございますけれども、そういうことも含めまして、抜本的にやはりいま一度考え直してみるべきではないのかなというふうに思っておりますので、今後のそういう先生方のいろいろ考えていただくところを期待をしているところでございます。
 以上でございます。
#54
○参考人(鋤柄修君) 私どもの会では、エネルギーシフトというキーワードで今年の会の全国総会の議案書にしっかり明記しまして、各県の同友会でもこのエネルギーシフトというキーワードの下に、先ほどの御質問の省エネルギーも含めまして、エネルギーをつくる方の創エネルギー、それから仕事づくり、こういうことを中小企業ができる範囲で大いにやろうということでスタートいたします。
 それから、やはり中小企業では学習をしないとよく意味が分からないという方が随分多うございますので、本部でこのエネルギーシフトに関する学習会を定期的に全国的に行って、これは多分仕事に結び付く、中小企業の新しい仕事づくりに結び付くんだよと、こういうことで今会員にも徹底を図っておるところでございます。
 以上です。
#55
○参考人(太田義郎君) 六年前に京都で私ども中小商工業研究所の夏期研修会というのをやったんですね。そのときに、日本のエネルギー政策について抜本的に、地産地消で、エネルギーを遠くから持ってくるんじゃなくて地域の持つ資源を有効に利用しよう、そういう研究会が行われました。
 そういう中で、今電力でいえばそれぞれ、例えば私の住んでいるところだと中電のエネルギーを使うわけです。エネルギーの基本は遠くアラブから石油持ってきたり、あるいはいろんな世界各地からいろんなものを持ってきたり、今原発は稼働しておりませんけれども、そういう点でいえば、いろんな国から持ってくるのを、自分たちの山、例えば森林というのはバイオ発電の宝庫なんですね。そういうことも大いに研究していこうと。森林組合と一緒になっていろいろ考えよう、地域でも会社もつくっていこうと。隣に見えます中小企業家同友会と私ども、一緒に会社つくって、今もう事業も始めております。
 そういう点でいうと、例えば省エネ住宅について、三層ガラス、ここのガラスもアルミなんですけれども、三層のガラスに、日本では生産しておりませんけれども、三層ガラスにするだけでエネルギーは物すごい節約になるんですね。そうすると、三層のガラス、これはドイツにじゃんじゃん造られて、ドイツは全部三層なんですけれども、省エネ住宅を改造して、うちの副会長が去年造ったんです。一年間の平均、夏冬関係なく二十八度で、灯油は一切使わなくてもいい、エアコンは三日しか動かずにやれる。結局、交換器を入れてそういう住宅を改造して造ったんです。
 したがって、多くの住宅関連の人たちと一緒に知恵を合わせれば、エネルギーを使わない住宅づくり。問題は、そのときの投資に一定の行政の側からインセンティブがあるかどうかというのが非常に大きいと思います。したがって、省エネ住宅や省エネを事業にするときにインセンティブを与えるような政策をやれば、大いに省エネのいろんなところができるんじゃないか。バイオ発電にしろ、それから太陽光、風力、いろんな地域にある資源を有効に利用する道というのが出てくるんじゃないかというふうに思っております。
 以上です。
#56
○小野次郎君 住宅の省エネの話はいろいろ話があるし、また大企業とか行政機関の場合にはそれ自体、組織の命運懸けてそういう努力されていますけど、是非、皆様方の団体においてもそういう御努力をいただく必要があるかなと思うし、そのときに何か政治の方でお手伝いできることがあればまた要望なり何かで上げていただければと思います。
 最後に、勉強のために森田さんにお伺いしたいんですが、商工会と商工会議所というのは昔からずっと二本立てみたいになって、地域地域が、市だったところは商工会議所があるわけですけれども、これいつまでも二本立てにしておく必要があるとお考えですか。それとも、この法律もそうですけれども、いろんなものが及びで並べているんだったら一個にしちゃえばいいんじゃないかという気もするんですけれども、そうはならないものなんでしょうか。
#57
○参考人(森田哲夫君) 従来から、商工会議所と商工会、一緒にならないのかというようなお話も議員の先生方からも出たこともございますし、そんなお話も出ます。ですけど、基本的には本当に難しいと思います。
 と申しますのは、商工会は基本的には二十名以下の小規模企業に支援をする機関でございます。商工会議所は大企業から中堅企業、中小企業、それから一部小規模企業もおりますけれども、それだけの幅広いその中でいろんな活動をしてみえるわけでございますので、どうしても我々から見ますと、これははっきりと申し上げてはいけないかもしれませんけど、どちらかといえばちょっと大きい方のための活動がどうしても主にならざるを得ない。とにかく、基本的には、会費そのもの一つ取りましても非常に大手さんは高い会費を出されてやられますので、その分だけ発言力が会費分だけ多いんですね。ですから、結局、小規模企業さんはその会費が少ないだけでももうほとんど発言力ないんです。
 そういう面から見てみますと、やはり小規模企業のための商工会であり、あちらの方ではどちらかというと、会議所の方はやっぱり中堅以上の大手さんが一緒になっていろいろ活動することによってより良くなっていく方向というように、大きくやっぱり分かれるんじゃないのかなというふうに我々は考えております。ですから、中には、従来、そういう商工会が会議所の中に一緒にやられるようになったところもございますけれども、うまくいっていないというふうに聞いております。なかなかそういう具合にはいかないんですね。非常に範囲が広うございますし、また、先ほど申し上げておりますように、経営指導員が伴走型で支援をするというようなシステムはとても商工会議所の方では取られてはみえませんので、そういった面にも大きな違いがございます。
 そんなことから、今後とも恐らく私は難しいと、小規模企業のためにはやっぱり商工会が非常に大事であるというふうに私は理解をいたしております。
 以上でございます。
#58
○小野次郎君 もう終わりにしますけど、私、こういう質問をしたのは、何年か前に夕張市商工会議所というのを見に行ったことがあって、どうして商工会議所があるんですかと聞いたら、いや、昔から商工会議所だったんだと言われたことがあるので、そういう町も結構日本中には多いですね。是非、それは政治の責任かもしれませんが、この二つ、日本の人口が全体で減り始めて、町の人口も減り始めた地域も多いところでいつまでもこの区別が必要なのかというのは、お互いに考えていきたいと思います。
 委員長、終わります、これで。
#59
○松田公太君 みんなの党の松田公太です。
 今日はどうもありがとうございます。大変参考になっております。
 お三方がこの小規模二法に対して大変期待をしている、また非常に政治に対していろんな御要望があるということは、本日お聞きをして理解もできましたし、政治で変えられる部分があればそれは是非前向きに変えていきたいと、このように私も思う次第でございますけれども。
 今日、違う観点といいますか、お三方にお聞きしたいのは、まずお三方がヘッドとなられている各団体、ここにどういうことができているのかと、逆に、国に対する要望ということではなくてですね。もう今、自主的にももちろんいろんなことはされているというのは分かるんですけれども、例えば、今現在、目に見えている大きなビジネスチャンス、これは中小企業に対しても小規模企業に対してもそうだと思うんですけれども、例えばオリンピックというものがあろうかと思います。二〇二〇年のパラリンピック・オリンピックですね。これを機に、東京オリンピックだからこれは東京だけのものじゃないかという考え方もあるかもしれませんけれども、いや、そうではないと、これはせっかくですから日本全体に波及効果、これをもたらすものにしようじゃないかという考え方もあるわけでして、各団体で例えばこのオリンピック・パラリンピックに対してはどのような取組、どうやってこれを今ビジネスチャンスに変えようとしているのか、それを是非教えていただければと思います。
#60
○参考人(森田哲夫君) 非常に大きなイベントでございますし、当然国のいろんなそういう経済的な面でも大きな影響力もありますので、そういった面では何らかのそういうことが必要になろうかというふうには思いますけれども、ただ、商工会の方としては、まだ現時点ではその辺りについては十分検討はいたしておりません。今からの中で何ができるのか、何をしていかなければいけないのかというのは今からのことになろうかと思いますけれども。
 ただ、いろいろと各企業さんが自分の会社をこうしたいああしたいというような、そういうことに対して、その希望に対して我々はどちらかというと御支援をさせていただくというような立場でございますので、先頭を切ってそのことを、オリンピックそのものをどうしようこうしようというところにはまだまだ恐らく行けないんじゃないかなというふうには思っておりますけれども。
 いずれにいたしましても、そういう関係が出てくることは否めませんので、それに対してどのように我々が支援をしていくのかということは今から考えていく課題だというふうには思っております。
 以上でございます。
#61
○参考人(鋤柄修君) 私どもの会も、まだ具体的な議論の俎上に上がっておりません。ただし、これはビジネスチャンスでございますので、我々企業家としては、大いにいろんな議論を経た中で会員の知恵を集めて新しいビジネスチャンスに向かっていきたいと、こんなふうに思っています。
#62
○参考人(太田義郎君) オリンピックというふうに限定をされると、これからまだ随分時間もあるというのがありますけれども、具体的にじゃどうなのかということについては今のところ何もありません。
 ただ、私、自己紹介のところで中村区というふうに言いました。中村区というのは、名古屋駅は中村区なんですね。あそこは巨大なビル群と同時に、そこにいろんな飲食店がいっぱい入っているんです。その飲食店の連中で、私どもの会員の若手、特に若い連中ばかりですけれども集まって、どういう形でお客さんをもてなしをして売上増につなげるのかということを昼間二時半から四時半ぐらいまで集まってみんな相談しております。私どもの全商連というのは、みんなで集まって商売の工夫をしたり情報交換し合ったり、みんなで集まってみんなで相談する、これが組織の原則にしております。
 したがって、商売のことから、こうやってうちはもうけているよと、こういう形で商売やっているよというようなことを飲食店のおかみさんやおとっつぁんやそういう連中が集まってお互いがやっぱり情報交換して、これからのビジネスチャンスどうやって一緒にやっていったらいいのかと、そんな商売やっとったらそれはあかんわということも含めて、とにかく商売を語る会というようなことも団体としては大いにやっている。そのことを、商工交流会という形で、それぞれの民商で、あるいは県で集まって、こんなことをやって商売につなげているよと。そういう点でいったら、例えばコミュニティービジネスというのもあるし、地域のコミュニティーどう考えるのか。自分さえもうかればコミュニティーどうなってもいいのか。そうじゃない。地域が良くならないと自分の商売もうまくいかないというようなことを含めて、ちゃんとした議論が私どもの団体の中では行われているということです。
 以上です。
#63
○松田公太君 ありがとうございます。
 それでは、オリンピックはちょっと先の話なんでまだ具体的なものはないということかもしれませんが、では、例えばIT技術、これを活用するということは、小企業、小規模事業者にとっても非常に重要なことだと私は思うんですね。これは中小企業白書にも出ていますけれども、例えばクラウドソーシング、人を集める、業務を発注するということでこれを活用する、若しくは、幅広く薄く資金を調達するためにクラウドファンディングを、これを使うということも考えられようかと思いますが、こういった点についてはどのような取組をされていますでしょうか。
#64
○参考人(森田哲夫君) 商工会の方では、現在、Eコマース推進ということで進めさせていただいております。まだまだ、今からの大きな活動のものになってくるところではございますけれども、現在スタートいたしておりますので、今後これを拡大していきたいというふうに思っております。
 以上でございます。
#65
○参考人(鋤柄修君) 私どもの会はもう既に会員が全てネットでつながっておりまして、今回また新しくクラウドを使って一つ新しいまたソフトを組んで、会員の情報交換がもうこのITによって瞬時にできる、こんなような仕組みを持っております。ですから、これを大いに利用して会内の情報の共有化に努めていきたいし、またビジネスチャンスをつかんでいきたい。
 私事で申し訳ありませんが、私も、水処理のプラントの運転管理の中にこのクラウドシステムを使って商品開発をして全国の上下水道にこういうものを設置していただこうと、こんなようなビジネスも考えていますので、多分このITを使った新しいビジネスチャンス、特にクラウドになってきますと一気に使い勝手といいますか使うエリアも広がってまいりますので、大いに活用したいと、こんなふうに思っています。
#66
○参考人(太田義郎君) まだ我々の団体は、クラウドを利用するというような研究や、そこまで行っておりません。ただ、私どもの団体の中でホームページみんな作って、全国が一つのホームページでつながっているというようなことで、一つホームページに行けば、ずっとたどってそれぞれありとあらゆる問題でつながることができるというようなところまでは来ている。
 ただ、IT技術のクラウドのシステムについてはこれからの研究課題で、大いに参考にしてこれから商売に生かしていきたいというふうに思っております。
 以上です。
#67
○松田公太君 ありがとうございます。
 ちょっと定義的な話をお聞きしたいんですが、例えばベンチャー企業という言葉もあるじゃないですか。そのベンチャー企業と例えば小規模企業、小規模事業者、中小企業、小企業、どこがどう違うと思われますか。各参考人から教えていただければと思います。
#68
○参考人(森田哲夫君) 済みません、小規模企業と……。
#69
○松田公太君 例えばベンチャー企業の差ですね。
#70
○参考人(森田哲夫君) ベンチャー企業等の違いということですか……。
#71
○委員長(大久保勉君) それでしたら、鋤柄参考人。
#72
○参考人(鋤柄修君) ベンチャーというのは、新しく起業を、起こす方の起業でね、何となく若々しい、新しい企業というイメージが強いんですがね、大変失礼ながら、小規模企業とか小規模事業者という日本語は余り何かイメージが良くないんですね。本当は、今度の法律なんかでも、ちょっと僕の個人的な意見ですが、もうちょっとネーミング何とか考えられないのかなという、ちょっと暗いイメージを持った日本語になっているんです。
 だから、実態は、多分起業をしっかりやっているという意味では共通項があると思うんですが、生い立ちとか歴史的なものから考えると、何となくイメージとしては二つは同じことになっていなくて、最近の若い人たちはやっぱりベンチャーだと、アントレプレナーなんという訳の分からぬ言葉をつくる、アントレ会なんというのが私どもの会にありましてね、そういう時代の変遷とともに言葉がちょっと変わっているというぐらいに私は考えております。
#73
○参考人(太田義郎君) 今おっしゃったとおりの状況です。
 私の感想的ですけれども、小規模事業者というのは、卸、小売で五人以下、そして製造関係で二十人以下という、言わばこの考え方というのは中小企業基本法の流れの中で決めているかなり日本的なネーミングだと思うんですね。外国でいえば、スモールビジネスという、小企業というのがどうも一般的なようなんです。
 ベンチャーというのは、いずれにしても、日本の社会の中から新しく商売を起こす、チャレンジをしていく、言わばスピリットのある、先ほど出た若々しいという雰囲気の人たちが一人からあるいは数人からみんなと一緒になって資金もない中で新しく立ち上げていくという、起業する人たちを意味しているというふうな認識を私としてはしております。そういう点でいえば、小規模事業者というのは、やぼったいといえばやぼったいけれども、極めて日本的概念ではないのかなというふうに思っております。
 以上です。
#74
○参考人(森田哲夫君) ベンチャービジネスそのものは非常に将来性がありますし、また新しいものに挑戦をするという意味合いも非常にその意味合いの中には含んでおると思いますし、希望も持てるわけですけれども、ただ、そのベンチャービジネス企業そのものも小規模企業であることも多分にあるのではないのかなというふうにも思います。
 ですから、従来から、昔からありますそういう小規模企業と、また新しいベンチャー企業として立ち上がってきた小規模企業、その辺りも非常に、小規模企業が今から脱皮をしていくために、新しく新陳代謝をしていくためにも、ある面では非常に考え方としては必要なことなのかなというふうに思っています。だから、従来の小規模企業がベンチャービジネスにならないのかというようなぐらいの思いもひょっとすると必要なのかなというふうにも感じさせていただきました。
 以上でございます。
#75
○松田公太君 それでは、最後の質問とさせていただきますが、先ほど小規模事業者、小規模企業という名前がちょっと暗いという話がありましたけれども、冒頭の皆さんの参考人としての御説明を伺っていても、どちらかというとやっぱりネガティブなお話が多かったのかなという印象を持っています。
 それ、例えば、廃業率が何%とか、従業員数がどんどん減っているとか、会員数が減っているとか、そういう話がありましたが、逆にお三方のトップを務められている各組織で、今回の小規模二法も含めて今後は反転攻勢を掛けるんだということで、積極的にやっていこうということで、PDCAという話も何回か出ましたが、例えば開業率を何%にするとか、事業者数を何社増やしていくんだとか、このような、例えば中長期的な目標でも本年度の目標でも結構ですし、何かあれば教えていただければと思います。
#76
○委員長(大久保勉君) 時間が迫っておりますので、答弁は簡潔にお願いします。
#77
○参考人(森田哲夫君) 基本的なその目標数字ということにつきましては、それぞれ県連単位でもって進めておりますので、全国的な面ではちょっと今ここに集計の数字を持っておりませんですけれども、非常にそういった面ではきちっとした年度目標を持ちながら、あるいは重点方策を持ちながら活動そのものは進めさせていただいております。
 内容的には、この厳しい世の中の状況でございますので、より高度な、専門的なそういった支援状況が非常に多うなってきてございますので、先ほども申し上げましたけれども、経営指導員をとにかくレベルアップをいたしまして、より高度な御支援が本当に伴走的にできるようにということで、より一層進めていくというところで頑張っておるところでございますので、よろしくお願いをいたします。
 以上でございます。
#78
○参考人(鋤柄修君) 私どもの団体では、開業率を一〇%ぐらいにしたいよなという希望的観測は持っているんですが、じゃ、その開業率を上げるためにどうしたらいいかというときに、先ほども少し触れましたが、大学に私どもの方の実業家が出かけていって、そして講義を通じて、中小企業ってこんなに面白いのよと、やってみたらこんなになるのよということを訴えておりますと、感想文の中に結構、あっ、自分もやってみたいなとか、そんな意見が多いんです。
 特に、中国の研修生はほとんど全員、国に帰ったら起業家になると書きます。日本の若者は数%で何となく寂しいんですが、これだけの若者の格差が生じてしまったのは何なのかなというときに、私どもは、やはり教育の場で中小企業ってすばらしいのよと、企業を起こして自分でやっぱり社会に貢献するという、そういう言い方をしてみたらどうかということを地道に続けていかなければならないんじゃないかと、こんなふうに思っております。
 以上です。
#79
○参考人(太田義郎君) 開業率をどれぐらいに上げるかという、それは私どもに対する要望ではなくて、むしろ官公庁の皆さんに開業率を上げるように目標を設定してやってほしいというのが率直な希望なんですね。
 昔から小企業のところというのは多死多産だったんですよ。大量に生まれるけれども大量に廃業していく。そういう中でどれだけ残っていくのかということが問題だと思うんですね。
 したがって、やっぱり新しく商売を起こす人、青年たちや女性やシニアの人たちにどれだけ、例えば利子補給を五年間してインセンティブを与えて、五年間頑張って商売やりなさいよと、頑張ろうというチャレンジ精神を生み出すような希望の持てる政策を行政、自治体が出せるかどうかに僕はむしろ懸かっていると。ひとつ、是非よろしくお願いをしたいというふうに思っております。
 以上です。
#80
○松田公太君 ありがとうございました。
#81
○倉林明子君 三人の参考人の皆さん、ありがとうございます。
 日本共産党の倉林明子でございます。最後となりますので、よろしくお願いいたします。
 私、京都選挙区から選出されてまいりまして、京都は古来から職住一体ということで住まいと職場が一体、家族経営中心で、製造業も、西陣、友禅が産地の西の方から流れてきて、東で商売、売られると。そのいずれの工程でも職住一体という形で発展してきたという経過がありまして、先ほどお話にも出てきたんですけれども、機械金属も同時に発展してきておりまして、その受皿の下請や孫請というのも実は家の中で、機械を持ち込んで職住一体でやってきたというようなところが大変多いんですね。そういうところに対して今回のこの法案が光を当てるという方向に大きくやっぱり中小企業政策の転換があるというふうに私も正直受け止めているんですね。
 その上で、先ほど太田参考人の方から、ああ、こういう話あったなと、こういう話聞いたなと思った事例をもうちょっと詳しくお教え願いたいと思ってお聞きしましたのが、町工場のアジア単価という競争の現状あるんだと。私、地元で市会議員しておりましたときに、今競争は中国単価だという話をよく機械金属のおっちゃんに聞かされてきていたんですけれども、今、愛知県名古屋の現場でどういったそういう町工場の現状になっているのかというところ、是非御紹介をと思います。
#82
○参考人(太田義郎君) 現実問題として、企業はやっぱり価格競争を現実にはやっているんですね。そうすると、どれだけ安い単価で下請から納入してもらうのかというのが必然的なやっぱり条件になるんですね。この単価でできないのかという話を持ってくるんですね。いやあ、その単価ではちょっと無理なんだよなといって言うと、いや、実はこの単価、ベトナムやタイ辺りから出てきている単価だと、これと同等ならおたくへ発注するけれども、高ければよそへ行くと、こういう話がやっぱり基本的に出てくるんですね。
 かつては韓国の単価が基準だったんですけれども、ひところ中国の単価というのもありましたけれども、今やもう韓国、中国関係なく、アジア地域全域の単価と比較して納入できるのかどうなのかという、やっぱり問いかけされる。そうすると、単価は合わなくても仕事が欲しいから、中小業者というのはもうそれでも生きていかなきゃいかぬわけだから、低い単価でも泣く泣く、まあしようがないですわ、やりますわと言って結局受けるという現状があるということなんです。
#83
○倉林明子君 本当にそういう意味でいうと、海外にどんどん出ていって、価格の競争ラインが国内に低く持ち込まれているという構造的な現状が全国各地で起こっているんだろうなということを改めて思うわけです。そういう末端で部品等も加工して頑張っている、技術も持っている日本の中小企業が、地域経済の担い手であるというだけじゃなくて、地域の文化やコミュニティーの核となっていると、これが小規模事業者だというふうに私ども思っているんですね。
 そこで、今回、今国会に提出された中小企業白書、大変ボリュームのあるものになっておりましたけれども、ここでも地域活性化と中小企業という視点での調査がされているということになっています。中小企業・小規模事業者が認識している地域が抱える課題ということで順番に挙がっているんですが、人口減少、少子高齢化、商店街・繁華街の衰退と、こういう順になっております。大規模工場等製造業の不在ということも小規模事業者からの回答に多いということで紹介をされております。背景にあるのは大規模製造業の海外移転、大規模小売店の郊外進出と、これ本当に大きな地域社会に影響を与えてきたというふうに思って見ているんですけれども、それぞれの立場で御見解を、実態も踏まえて御見解をお聞かせいただければと思います。
#84
○参考人(森田哲夫君) 今おっしゃられました、京都では職住が一緒になってやっておるのが非常に多いですよというような話、実は愛知県の場合も非常にそれが多うございます。本当に職と住が一緒になりながら、職といっても、本当に機械を一台、二台置いてこの製品だけをどんどん作って売ると。ただし、それだけでやってみえますので、結構安い単価でやってくれますので、それで十分お客さんの方も満足をしていただけておった。だから、そんな職住接近の家がざあっと並んでおったんですね、昔、ちょっと前までは。だけど、そういう量のあるものが全部結局はもう海外の方へ行ってしまって、そういう方たちの仕事がなくなってしまったというのが一番大きな変化のもとでございます。
 我々も、ある面で、私個人的にも自動車に関連をしておりますので、そういった面では、本当に泣く泣く、自分ところの主たる製品が海外へ行って取られちゃったとか、そのためにどかんと会社の中に穴が開いちゃったとか、そんなことも今までの中でもう何遍も経験してきております。ですけど、結果的にはやはりそれが大きなこういう、先ほどお話が出ております、最終的にはコスト、単価のことで最後決まっていっちゃうということが一つと、それからもう一つは、新興国もやはり自分の国で全て作らないと、自分の国で使うものは自分の国で作るんだ、自分のところの産業政策のためにも作るんだというところへ結果的には行ってしまいますので、結果的には、そういう面からも我々の仕事が、輸出をしておったものが自国内生産に切り替わっていってしまう、そういう流れが着実にこの二十年、三十年の間で進んできたんじゃないのかなというふうに思っております。
 ですから、本当に我々も小規模企業としてやっていく中では、本当に日本でしか作れない、特にいいものであるとか、高級なものであるとか、日本人特有の、日本人に好まれるものを作っていくとか、そういうものもどんどん今、逆に言うと出てきておるんじゃないかと思うんですね。恐らく、京都辺りはそういう方向へ今どんどん進んでみえるんじゃないのかなと。昔からの伝統をしっかりと踏まえつつ、なおかつ、やはりここのものはいいと、海外のものじゃ駄目だと言われるものを作ってみえるんじゃないのかなというふうに私は思っております。ですから、そういうところに、我々も小規模企業をやっぱり育てていくためにも、自分のところはいま一つ違ったものを作っていくんだ、違ったものを売っていくんだというようなその発想がやっぱり今後はますます必要になってくるのかなと。
 だから、逆に言うと、負けとりたくないと、大量生産して海外でどんどんできるものに全部負けとりたくないと。日本は日本特有のいいものをどんどん作りゃいいじゃないかと、量は少なくてもいいじゃないかという方向へやっぱり大きく我々は今現在転換をしておる最中じゃないのかなというふうに私自身は考えております。
 以上でございます。
#85
○参考人(太田義郎君) 私の隣の県の三重県にシャープという亀山工場があるんですね。市の財政、県の財政を百億近い金つぎ込んで、それで結局、まあ十年もせぬうちにぴゅっと行っちゃったと。税金、言わばもらうだけもらって出ていくと。そうすると、後どうなるかというと、雇用は失われる、そこへの物流がなくなってくる、当然そこの地域の商業者も含めて、人間がいなくなるわけですから、コーヒーなんて飲みませんよね。そうすると、一杯飲み屋さんから、ありとあらゆる生活必需品、スーパーマーケットからホテルから全部結局疲弊していくわけですわ。それで、補助金だけもらって、はい、さようならと、これはいかがなものか。結局、大企業の身勝手によってそういう形に結局なると。
 別にシャープだけの、これ、こんな会社名挙げていかぬのか。ちょっとこれ、ちょっともう一つ兵庫の辺りでも、何年か前にね、今のシャープちょっと削減してもらって、兵庫県で新しい白物家電のところが工場を造ったんですよ。これ五年も稼働しない間にぱっと出ていっちゃうわけ。もう大赤字だと、八千億も大赤字になると。結局、雇用はなくなるわ、物は売れぬわ、その地域経済というのはそれで全く成り立たなくなってくるわけですわ。そうすると、結局、そうなってきたら残されたのは誰なのかといったら、おじいちゃんとおばあちゃんと子供と中小業者だけが町に残るわけですわ。
 それで、じゃどうやって生きていったらいいのかというのは、これから日本の多くの小規模事業者に希望のある社会を目指して、行政がインセンティブも出しながら一体となって地域社会を守り、地域循環経済を守ろうというやっぱり運動をやり、地域社会の中で生まれて育ち、みんなが元気で過ごせられるような、そんな町をみんなでつくっていこうよというような言わば期待がこの小規模事業の基本法の中にあると思うんですね。
 そういう点でいったら、方針の転換がこれで図られて、ようやく日本の中小企業政策は潮目が変わったところに来ているのではないかという非常に大きな期待を諸団体お互いやっぱり持っている、今日そういうやっぱり意見が共通しているというふうに私は思います。是非大いに頑張っていただきたいと。
#86
○倉林明子君 ありがとうございます。
 先ほども質問で誰か触れられたんですけれども、外形標準課税の適用拡大の問題がありました。断固反対という力強い言葉をしっかり受け止めて我々も頑張りたいと思っているんですが、もう一点、消費税については、基本的な考え方等については御意見を伺ったんですが、いよいよプログラムを前提にすれば来年十月の一〇%ということになってくるわけですけれども、景気回復の認識については先ほど、アベノミクスで一部は上向き加減だけれどもまだ実感できないという率直な表明もあったと思うんですね。
 この時期、上げる時期について、増税について基本的なお考えを伺ったんですけれども、この時期についてはどのようにお考えかを最後伺って、終わりたいと思います。全員に。
#87
○参考人(森田哲夫君) 先ほど申し上げましたように、消費税そのものは商工会としては反対をさせていただいておりましたので、今後ともまた反対でございますけれども、ただ、どうしてもやられるという場合ですと、やはり本当に景気の状況をよく見極めた上でスタートしてほしいと。
 それと同時に、もう一点は、確実に小規模企業がしっかりと転嫁ができますように、その辺りの情報、あるいはしっかりとした法律的な何らかの歯止めを掛けていただきながら進めていただきたい。このままでいきますと、常にいろいろと、今年度も価格Gメンを例えば愛知県なんかの場合だとよういらしていただいて、全国ですね、これは、価格Gメンとかいろいろさせていただいても、それでもなおかつ四〇%の方が価格転嫁、現在されていない、できないという状況でございますので、もう一段とそういう面をしっかりと整備をしていただきながら進めていただきたいというふうに思っております。
 以上でございます。
#88
○参考人(鋤柄修君) 実は実態としまして、ある自治体が、消費税を払えぬというような自治体があるというのが我々の調査で、具体的なことは言いませんが、そういう認識なんですね。そういうところで八から一〇%に上げるという、これは何かもう既成路線の上を突っ走ってしまうというような感が否めないものですから、慎重に考えていただきたいと。
 それからもう一つは、社会保障と一体化ということが前提だったんですよね。そういう意味では、消費税だけが何かもう前進していっちゃって、社会保障はどうなるのかという、そういう疑問がありますので、私どもは今の時点では八から二上げるのは反対をしていると、そんなふうに思います。
#89
○参考人(太田義郎君) 私も八から一〇に上げることは絶対反対です。一〇になれば廃業する人がもうもっともっと増える。そうすると、この小規模事業基本法で新しく開業を増やして、商売やる人をたくさん増やして開業率を増やして、景気良くして日本の景気のエンジンにしていこうという法案を議論しているわけでしょう。そのときに一〇%になれば、当然廃業する人が増えて、どんどんどんどんとやっぱり景気は後退するだろうと。
 そういう点でいえば、今だって、私どもの調査でいうと、ほぼ五割の人が消費税への転嫁ができないと。議員の先生方は、転嫁できぬといって、そんなことがあるのかといって不思議にお思いだろうと思いますけれども、現実は相対取引で力関係だけなんですよ。そういう点でいうと、転嫁できない人が五割あるというのはやっぱり直視すべきだと。そういうところからもうどんどんどんどんと、とにかく払えない人が増える、滞納者が増える、廃業者が増える、景気はどんどんどんどんと冷めていくということになりますので、一〇%への、来年どうも、宣言して来年からというふうにアドバルーンを上げているようですけれども、断固反対をいたします。
 以上です。
#90
○倉林明子君 ありがとうございました。
#91
○委員長(大久保勉君) 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。
 参考人の方々には、長時間にわたり有益な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表して御礼申し上げたいと思います。(拍手)
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#92
○委員長(大久保勉君) 速記を起こしてください。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#93
○松村祥史君 自由民主党の松村祥史でございます。
 今国会も残すところ五日となりまして、ようやく小規模関連二法案が来たかと非常に喜んでいる一人でもございます。
 先ほどは参考人の皆さん方に貴重な御意見をいただきました。三人の方に統一して言えることは、この法案ができ上がって、今後非常に期待が持てるなというお言葉をそれぞれの発言の端々に感じたところでもございました。
 私も、国政に身を置かせていただいて十年になりますけれども、事あるごとにこの小規模企業政策の充実を訴えてまいりました。中小企業庁が嫌がるほどであったと思っておりますけれども、その思いが今しっかりと法案となって議論できることを大変うれしく思っております。
 この小規模企業という単語は、福田内閣、麻生内閣で復活をいたしまして、その後、政権が替わりまして民主党政権でもちいさな企業未来会議ということで、やっぱり真っ当なことにはしっかりと充実をしていこうということで引き継いでいただきました。その後、安倍政権になっていくわけでございますけれども、実は茂木大臣、私ども下野しておりましたときに我が党の政務調査会長をお務めでございまして、このときに実はJ―ファイル二〇一二に、今こそ小規模企業に特化した小規模企業基本法を制定をして、地域社会を、活力を取り戻すと、こんなJ―ファイルに文言を書き込んでいただき、そのスタートを切っていただいたのがまさしく今の茂木大臣でございます。
 私どもも党の中でいろんな議論を重ねる中で、大臣のリーダーシップでこのことが書き込まれたと思っております。そういう意味では、大臣にお骨折りをいただいた法案でございます。大臣も感慨深いことだと思いますし、私どもも大変この議論ができることをうれしく思っております。
 やはり、ここで、国会で法案を審議させていただくときに、私、二つの概念があるなと。一つは、法律というのは作用法という議論、法律の概念、それからもう一つは理念法という、やはりきちっとした理念の下に法案ができ上がり、その下にいろんな作用法が出てくるんだろうと思います。
 今日は、小規模企業振興基本法という理念法、それから小規模事業者支援法という作用法、この二つの法の審議でございますけれども、私は理念法の方を少し審議をさせていただき、同僚、宮本議員に作用法の審議をしていただければと思っております。
 それから、この法案というのは五十一年ぶりに閣法で出されます基本法でございます。聞くところによりますと、経済産業省の所管する基本法というのは三本しかないと。そのうちの一本は中小企業基本法という中小企業の憲法でございますが、この憲法の横に小規模に特化した基本法が閣法でできるというのは本当に歴史的な場であると思っております。そんな思いの中で幾つか質問をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
 さて、安倍内閣が発足をいたしまして一年半でございます。その間、景気は間違いなく回復をしつつある、そして活力を取り戻しつつあると、こう思っております。しかしながら、皆様方もそうでありましょうが、私どもも現場に行きますと、そこのアベノミクスの効果というのはやや限定的であったり、業種によって差がございます。これを今後いかに浸透させていくかが、やはり現政権与党、我々の役割であろうと思っております。そのときにできましたこの法律ですから、やはり意味が大きいと思っております。
   〔委員長退席、理事加藤敏幸君着席〕
 お手元に今日は資料を配付いたしましたが、若干、中小企業関連法制の変遷をお話をさせていただければと思います。
 顧みますと、かつて戦後間もない昭和二十三年に中小企業庁ができました。そして、一九六三年、私、昭和三十九年生まれでございますから、私の生まれる前の年に基本法が制定されたわけでございます。このとき、時はまさしく高度経済成長の真っただ中、その基本理念というのは、大企業と中小企業の二重構造の問題に対応し、不利の是正というのが基本理念でございました。
 そして、九九年に初めて改正をされるわけです。ここで基本法の理念が変わっていくわけでございますが、創業や経営革新、こういったものも必要だということで、やはり頑張る企業にもっと応援をしようという形になったのではないかなと。
 加えて申し上げるならば、最初にできました基本法というのは、やはり中小企業というのは弱い存在だよねと、それを守り育てることが大事だと。そして、九九年の改正では、もっと頑張る企業には応援をしなくちゃと、こういう言い回しではありますが、ここで実際伸びた企業も多数あると思いますが、その陰に隠れた小規模企業があったことも現実であろうと思っております。
 そして、この変遷とともに、それぞれに打ち出された政策というのは、これはこれで私はそれなりの成果があったと思いますし、現実、この十年で議論をさせていただいて、しっかりと浸透をし、その成果を見たものを自分でも確認をしております。
 こんな状況の中で、今国会でこの法案が成立をするために努力をしておるわけでございますけれども、やはりあの転換期が一つ小規模企業にとっては厳しい現状を招いたと言わざるを得ないのではないかと思っております。
   〔理事加藤敏幸君退席、委員長着席〕
 現実、数字を見ましても、平成十一年には四百八十四万社と、こう言っておりました。しかし、現在はどうかというと、百万社減りまして三百八十五万社です。十数年で百万社減ってしまっている。ここ数年で見ますと、二〇〇九年から二〇一二年までの三年間では三十五万社減っております。そのうち三十二万社が小規模事業者が減ったという現実でございます。このことを考えますと、やっぱりこの法案というのは期待されて、本当にいい法案になればなというところであります。
 他方、新聞の論調や、それから衆議院の議論をいささかちょっと見させていただきましたけれども、その中で、今回の小規模企業法案というのは社会政策に回帰するのではないかというような投げかけもあります。中小企業、小規模企業を甘やかすなと言わんばかりの論調でございましたが、私は、それはちょっと違うんではないかなと思っております。というのが、皆さん、下りのエスカレーターをイメージしてみてください。それを必死に上ろうとしてる方々、これはいつまでたっても、横から見ますとその場所を維持するしかないんですが、これが小規模事業者の現状だろうと思います。この中にこそ、やっぱり頑張る企業がもっともっと雇用や地域での密着度を高めて、根を張る企業として育っていく、こういう応援プログラムを今、日本はつくらねばならない時期に来たんだろうと思っております。
 大臣におかれては、先ほどの政務調査会の頃からのこの法への思いや、そして大臣になられてからのリーダーシップ、もう私が言うまでもなく一番御存じだとは思いますが、是非、大臣、三百三十四万社の皆さん方にこの法案の意義と、そしてメッセージを送っていただけませんでしょうか。よろしくお願いをいたします。
#94
○国務大臣(茂木敏充君) 商工会のエースの松村委員の方からの御質問をいただきました。
 今回の小規模企業振興基本法、我々が委員とも一緒に野党時代に、この小規模企業、これに光を当てた新しい基本法を作ろう、こういう思いで様々な議論をしてきた成果であると考えております。そして、松村委員がお生まれになる前の年、前回の東京オリンピックの前の年、昭和三十八年に中小企業基本法を作って以来、経済産業省としても戦後二本目となります基本法の国会提出と。一日も早い成立を図り、全国の小規模企業者の皆さん、大変厳しい状況の中にある皆さんに、一緒に頑張ろうと、こういう強いメッセージを送りたい、このように考えております。
 前回、平成十一年に、松村委員の方からも図表でお示しをいただきましたが、中小企業基本法改正をいたしました。当時、私は通産の政務次官をやっておりまして、格差の是正、こういう概念から新たにそれぞれの多様な中小企業を応援していこう、こういう思いでありましたが、その後の経過を振り返ってみますと、小規模事業者、これは人口の減少、高齢化、さらには競争の激化、そして地域経済の低迷、こういった構造変化に直面をしておりまして、売上げや事業者数の減少、そして経営層の高齢化、こういった大きな課題を抱えているわけであります。
 実際に、中小企業と比べてみても、小規模事業者、大変厳しい状況にございまして、二〇〇九年から二〇一二年の三年間で小規模事業者の数、これは三十二万社、九%減少いたしております。これに対しまして、それより規模の大きい中小企業の数は三万社、五・六%の減少にとどまっている。この数字だけを見ても、いかに小規模事業者が厳しい状況に置かれているか、このことをお分かりいただけるんじゃないかなと思っております。
 こういった状況を踏まえまして、昨年の通常国会では、小規模企業、小規模事業者に焦点を当てた八本の法案、これを一括して改正をする小規模企業活性化法、これを成立をさせていただきましたが、今回は更にこれを一歩前進させて、この小規模企業の振興を総合的かつ計画的に実施する新たな政策体系をつくろうと、こういう理念法として小規模企業基本法案、この国会に提出をしたところであります。
 ポイントにつきましては委員もよく御案内のところでありまして、国もしっかりと責任を持つ、そしてまた、地域地域の自治体であったり、さらには商工会や商工会議所、金融機関、関係機関も面的な支援の体制も整えていく、こういったことを行っていきたい、こういうふうに思っております。
 理念法であります。しかし、この理念法をスタートに、小規模企業が本当に元気になる、こういう時代をつくっていきたい。アームストロング船長は月に降り立ったときに、確かに一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな一歩であると。この基本法が全国三百三十四万の小規模企業者にとって大きな一歩となるように、全力で頑張っていきたいと思っております。
#95
○松村祥史君 大臣、力強い一言、ありがとうございました。小さな一歩、しっかりと心に刻んでおきたいと思っております。
 今日は総務副大臣、関口副大臣もおいでをいただいておりますが、副大臣にも我が党の自民党参議院、小規模企業を支援する参議院の会で三年前からこの議論には参加をいただき、法案についても熟知をなさっておられます。
 先ほど、参考人との質疑の中にも実はこんな議論がございました。ちょうど商工会代表の森田参考人に対してでございますけれども、これ御存じのとおり、財源が一般財源化されまして、今回の二法案で、現場を担う商工会、商工会議所の経営指導員の人件費と事業費は残念ながら平成七年から一般財源化されてしまいまして、減っております。商工会の調査では三割近く減っているのではないかというような御議論もあります。
 こういった現場のマンパワー不足、それから、三位一体改革で一般財源化されたことは、これは致し方ないにしても、やはりマンパワーが不足をして、こんな法案がせっかくできたのにやるべきこともやれない、こんな現実もあるのかなと思っております。
 どうぞ、この点を今後どのような観点で議論していただけるか、関口総務副大臣に御見解を伺いたいと思います。
#96
○副大臣(関口昌一君) まず、基本法の法案、今日成立ということで、私も関わってきた一人として心からお礼を申し上げたいと思う次第であります。
 今、松村委員からもお話ございましたとおり、経営指導員の人件費、また事業費等が含めて一般財源化になったということで、思うとおりの財源が行っていないということ、そうした流れの中で、交付税措置をするということでございますが、経営指導員の数に合わせて交付税措置をしてきたということで、毎年減額になってきているというのが現状であります。
 しかしながら、安倍内閣、地域の再生なくして日本の再生はないということを最重要課題として取り組んでおりますし、また、総務省といたしましても地域の元気創造プランを策定して、まず地域を活性化して、そして地域に雇用を生み出すということを全力で取り組んでいるところであります。
 そうした中で、地域の活性化を担うのにはこの小規模事業者の方々が中心的な役割を果たしていただかなければいけない、それは商工会の存在が大変大きなものであるということで認識をしておるところでございまして、今後も、同じ立場にあります、地域で同じ立場であります都道府県、商工会ともしっかりと連携を深めていただきながら、そして、いろいろ御要望もございました点も含めて取り組んでいきたいと思っておるところでございます。
 地方交付税措置を始めとした国の支援の充実、さらには小規模企業の支援が円滑に推進されますように、現場の意見、地方公共団体等の意見も伺いながら、経産省ともしっかり連携を保ちながら、委員の発言の趣旨も踏まえて適切に対応してまいりたいと思います。
#97
○松村祥史君 副大臣、ありがとうございました。
 現在、中小企業憲章を基に、また小規模企業活性化法を基に、それぞれの県で基本条例を作っている県もございます。今、総務省は、副大臣お答えいただいたように、地域の元気創造交付金であったり、頑張るところへのインセンティブを付けていらっしゃいます。もちろん、基準財政需要額の算定基準も見直し、これもやっていただきたいと思っておりますし、頑張る地域、条例を基にもう一歩小規模を振興しようという県に対しての指導を是非やっていただきますようにお願いを申し上げておきたいと思います。
 副大臣、またほかの委員会がございますので、退席いただいて結構でございます。
#98
○委員長(大久保勉君) 関口総務副大臣におかれまして、退席されて結構でございます。
#99
○松村祥史君 時間もそうございませんので、幾つか準備をしておりましたが、磯崎政務官にちょっと御質問させていただきたいと思っております。
 今回のこの法案の練り上げに際しては、非常に大臣のきめ細やかな配慮があったと思っております。それは、中政審、いわゆる中小企業政策審議会の下部組織として小規模企業のこの法案を審査する小委員会を設置いただき、十数回にわたって議論を重ねていただいたことだろうと思います。机上の空論よりも現場の意見を積み上げること、これが私は一番大きかったのではないかなと思います。そして、この委員会を今後も継続をし、法案の中で規定をされております調査規定でありますとかPDCA、こういったものをしっかり検証していくということになっております。
 実は、私、この中で是非議論をいただきたいのは、やはりこれからは地域経済学、こういうものを議論していく必要があるだろうと。こう言うと何かおこがましいんですが、単純でございます、地域マーケティングがなかなかできていないんじゃないか。
 例えば私の熊本県、大体、日本のGDPの百分の一といいます。GDPが五百兆であれば、九州は十分の一ですので大体五十兆だろうと。そして、それを基に熊本県は五兆だろうと。現実、地銀の皆さんとお話をすると、五兆六から五兆七千億ぐらいだね、そして県北でこの六割をつくっているね、こういうマーケティングができているんですね。
 ところが、ところが、それぞれの市町村に行きますと、こんな発想はございません。景気がいいだとか悪いだとか、アベノミクスがいいだとか悪いだとか、もっと、これから、せっかくこういう小規模な、法律を作り小委員会を実行してチェックをしていくわけですから、どの政策が地域にマッチングをし、どれが要らなくて、これはもっと、もっともっと推進していくべきだと、こういうPDCAをしっかりやっていく必要があると思っておりますので、是非この地域マーケティングを基にやっていただきたいということと、PDCAを今後どのように回していくのか。小規模委員会に欠かさず出ておられた磯崎政務官に御答弁いただければと思います。
#100
○大臣政務官(磯崎仁彦君) 今この審議をするに当たりまして、私は四年前に国会議員になりましたが、この経済産業委員会に初めて配属をされたときに、中小企業・小規模事業者、これを教わったのが松村先生でございますので、非常にそのことを思い出しております。
 答弁でございますけれども、今委員御指摘がございましたように、やはり小規模事業者、地域に根差した、そういう事業活動をしておりますので、地域事業者の振興のためには、やはり地域の人口動態でありますとか、あるいは顧客層の変動、こういった地域経済の動向を踏まえるというのが非常に重要だというふうに思っております。
 このために、今回、法案で導入をいたします経営発達支援計画、この中では、やはり商工会、商工会議所が地域の経済動向に関する情報、これをきちんと収集、分析を行うということにしております。また、基本法案の中にも、今委員御指摘ございましたように、十一条で調査を行う。この中では、具体的な政策を講じたり、あるいは政策の検証をきちんと行っていく、このためにはやはりこの調査にきちんと基づいてこういった政策を講じたり、検証を行っていくことが必要であるというふうに思っております。また、十三条では小規模企業振興計画を策定することになるわけでございますけれども、やはりこれに基づいて実際の施策を実行するに当たりましても、この調査を活用しまして、経営発達支援計画の実施状況がどうなっているのか、あるいは地域の経済動向についてもきちんと施策に反映をしていく必要があるだろうというふうに思っております。
 そういった意味では、施策につきましては、こういった調査に基づいた内容を踏まえてきちんと常に見直しをしていくという、そういうPDCAを回していくことが非常に重要だというふうに思っておりますので、この調査をきちんと充実をさせていきながらPDCA回していきたいというふうに思っております。
#101
○松村祥史君 ありがとうございました。
 是非いろんな議論をやっていただきながらチェックを回していただければと思います。また、基本計画五年がそれぞれの県にも浸透し、しっかりとこの政策が充実をしていくように、そして、この法案ができて、小規模事業者の皆さん方が小規模企業元年だったねと、あの法律ができたのがと、こう言っていただけるように政府一体になって、私どもも頑張ってまいりたいと思います。
 時間が参りましたので、質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。
#102
○宮本周司君 自由民主党、宮本周司でございます。
 小規模企業の未来を開いてきた松村先輩からバトンを受け、質問をさせていただきたいと思っております。
 私は、石川県で小さな造り酒屋を経営しておりました。もう小規模企業の経営者です。それが小規模企業基本法の早期制定を公約と掲げて、それで、初めていきなり国会に挑戦をして当選させていただいたのが昨年の夏でございます。その僅か一年後にこの基本法案が日の目を見たこと、これは大変うれしく思っておりますし、何よりも、茂木大臣を始めとする政務三役、そして経済産業省、とりわけ中小企業庁の関係各位には多大なる御理解、そして御配慮、お力添えをいただいたことを心から感謝をして質問に入らせていただきます。
 この基本法案が制定されれば小規模企業に対するいろいろな施策が充実をしてくるものと期待をしております。中小企業庁の方では、こちらの施策のいろいろな情報を盛り込んだパンフレットを御用意しておりますが、今回、今年の中小企業白書において、一つだけ残念なデータを確認してしまいました。それは、いろいろな中小企業に対する支援施策が、これまでもいろいろ発信をしてきたはずなんですが、この施策を理解をしている、その情報をしっかりとつかみ取ってきた、この数というのが大体五割なんですね。そして、実際にこの施策を活用したというのは全体の一割にすぎないんです。ただ、反面、この施策を活用した一割のうちの七割以上は高く評価をしている。このことを鑑みれば、今後、小規模企業にとって、その施策をしっかりと十分に把握をした上できっちりと活用していただく、これが事業の経営の持続的な発展を実現していく、こういうものであると私は信じております。
 そこで、今後、いかにしてこの有用若しくは有益な情報を地方の隅々、そして小規模企業に漏れなく伝えていく上で具体的な取組、アクションプランがあれば、是非お聞かせをいただきたいと思います。松島副大臣、よろしくお願いします。
#103
○副大臣(松島みどり君) まず第一に、宮本委員、この小規模企業振興基本法を公約に掲げられて僅か一年でこの成立に立ち会われること、本当におめでとうございます。私自身、同じような法律を公約に掲げて十二年掛かりましたから、本当にこの法律の意義というのは深いことだと思っております。
 今おっしゃいました知られていないということ、そして知れば非常に有り難がってというか、みんな有意義だと考えていただけるということ、もう本当におっしゃるとおりだと思っております。
 委員の御配慮で皆様の座席に配らせていただいているこの「中小企業・小規模事業者対策のポイント」、この冊子は三百万部作りました。そして、今年の一月から配ってきたところが、商工会議所やいろいろな業界団体、あるいは認定支援機関、そういったところを通じて配付をさせていただいております。ですが、実際に、例えば中小企業審議会のメンバーである方の中にも、自分も商工会議所の会員になっているけれども、電話が掛かってきたのは商工会議所の選挙のための電話しか掛かってきたことがないと、そうおっしゃる方もいらしたぐらいで、本当にこの浸透のさせ方というのは非常に難しいことだと思っております。
 そこで、私ども経済産業省、一つは、御存じかと思いますけれども、経済産業省のホームページの中でミラサポという中小企業専門のホームページのサイトに補助金や税制上の優遇措置などの施策情報を一括して掲載しております。
 さらに、今月末を目標にしておりますけれども、経産省だけじゃない、中小企業、小規模事業に役立つことをやっているのは、例えば厚生労働省が旧労働の部門で雇用政策とかいろんなことを、何歳以上の方を雇ったら、あるいは若い人を雇ったらこんな補助金があるとか、そういう政策ございますから、そういうのもまとめて全部読み取れるようなミラサポにしてまいります。国土交通省や農林水産省、そういった各省庁や各都道府県ごと、小規模事業の方から見ると、国の事業であれ都道府県の事業でも市区町村の事業でもいいわけですから、それも一括して載せられるような施策マップというサービスを今月末から提供いたします。
 そしてまた、インターネットに毎日アクセスするのは大変という小規模事業者の方には、最新情報をシンプルなメールで平日毎日お届けするメルマガのサービスも実施しているところであります。
 そして、これ実際には一番よく読むのは広報、市報とか区報、私のところですと区報ですけれども、町村、町とか村のそういった広報紙というのはよく読まれています。休日医療の当番がどこだとかいろんなことが書いてあるからよく読まれています。ここに是非載せてもらうべく、各経産局から自治体に、それは都道府県、そしてまた市区町村に一生懸命お願いをして、そういった広報にも載せていただけるように、小規模事業の方があまねく見ていただけるように今努力を続けているところでございます。
 さらに、今年度新たに、商工会議所や商工会の経営指導員千七百人の方を対象に全国の五十か所で経産省とそれ以外の省庁の施策を周知を含む研修を行ってまいります。
 平成二十五年度の補正予算事業から、中小企業及び小規模事業者の利便性を向上するために、さらに、これは補助金の申請書類は原則三枚以内に収めるようにといたしまして、まだまだそれでも難しいとか字が小さくなったという御指摘がありましたら、更に一層磨きを掛けてまいりたいと、そういったところでございます。
#104
○宮本周司君 ありがとうございます。是非この成果が達成されるよう、力強く推進、御指導いただけたらと思います。
 では、この理念法の小規模基本法、これに基づいて、今回、この趣旨を踏まえた作用法として小規模支援法、これを改正をしていく。商工会議所、商工会におきまして経営発達支援計画、これを策定し、経産省、大臣の認定を取っていく、このような形で地域にいろいろなその支援のスキームを構築していくという内容になっているかと思います。地域経済が疲弊する中でも過去からやはりこの中小企業、小規模企業を力強く応援をしてきた商工会議所、商工会にとって、また新たな役務が加わるということでございます。
 実は、先ほど参考人質疑の中でもございました、マンパワーが不足している、このことに関しましては増子先生からも同じく心配をする声をいただきましたが、今までやってきた業務に加えてまた新たにこの事業計画を策定し推進をしていく、そして不足するマンパワーを補っていく。
 実は、この支援法、いろいろと深く読んだんですが、いろいろなこの支援する側、される側に対するインセンティブというものに対する明記がなかったんですね。ですから、是非この支援法制定の暁には、これを力強く推進し、その機能、若しくは当初の目的を達成する上におきましては、何らかこのマンパワーを補充、拡充していく、若しくは経営指導員の能力を向上していくその支援、若しくは待遇改善に係る評価システムの導入など、こういった部分のインセンティブを用意する必要があるのではないか。そして同時に、その対象となる小規模企業、小規模事業者にとってもいろいろな挑戦をする中で、この成果を評価する形、ステップアップ型でも結構なんですけれども、やはり同じく先ほど参考人の中からは、資金調達に対する不安の声というものがございました。
 是非、資金調達に関する円滑化であったり、若しくはこれまで小規模企業を支えてきたマル経融資だけではカバーし切れない、そういった新たな融資制度、設備投資、そしてまた柔軟な使い勝手の良い補助金政策、そういった金融面での支援措置、小規模企業に対する成果型のインセンティブも必要ではないかと私は強く願うところでございますが、是非このことに関しまして、磯崎政務官に御所見をお伺いしたいと思います。
#105
○大臣政務官(磯崎仁彦君) 今委員の方から二点、御質問があったというふうに思っております。
 まず一つは、新しいこの支援法の中で、商工会、商工会議所、やはりこれまで機能させていくためにどういう体制強化をしていくのかという、そういう観点が一点目あったかというふうに思います。
 商工会、商工会議所も規模とか体制は様々ということでございますので、やはりそういった中でどうそれを機能させていくかということにつきましては、今回の支援法におきましては、まず一つ目としましては、商工会、商工会議所、これが他の地域の商工会、商工会議所、これと共同で経営発達支援計画の申請を行うということで、他の地域との共同で行っていくということで、やはり規模に差がある、体制に差がある、そういったことの是正をしていくということが一つございます。
 二つ目は、商工会、商工会議所が策定いたします経営発達支援計画、これはやはり他の機関と連携をしながらやっていくという、その促進も行っていくということも考えております。
 それから、全国レベルで支援するという観点では、全国団体であります全国商工会連合会、それから日本商工会議所等から商工会、商工会議所に対して情報の提供を行うということで支援を行っていくということとともに、中小企業基盤整備機構、こちらから商工会、商工会議所に対してノウハウの情報提供を行っていくということで支援をしていくということを行っていく状況でございます。
 それから、先ほどの参考人の中にも、やはり経営指導員の能力向上あるいはマンパワーというお話がありました。能力向上につきましては、今年度から年間千四百名を対象にしまして、販路開拓あるいは事業機会の拡大に向けて支援のノウハウを強化をしていくための研修を行っていくということを検討をいたしております。それから、マンパワーにつきましては、これはまさに先ほど、例えば地方公共団体に対する国のメッセージというふうな話もありました。また、やはり地方公共団体の役割というのは非常に大きいというお話がありましたので、それにつきましては、国としてきちんと理解を得るような働きかけを行ってまいりたいというふうに思っております。
 それから、評価システムにつきましては、既に多くの商工会や商工会議所で評価のシステムというのが導入をされておりますけれども、今後、小規模支援法の基本指針というものを改正をいたしまして、やはり経営指導員の方につきましても、いろんな観点で成果というものが反映をされるような、そういった仕組みを導入することが必要だというふうに思っておりますので、こういったいろんな観点から、まさに商工会、商工会議所が機能していくような、そういった体制強化を行ってまいりたいというふうに思っております。
 それから、小規模事業者に対する支援、インセンティブということでございますけれども、これにつきましても、先ほどマル経融資につきまして、参考人の方から千五百万から二千万にというお話がありましたけれども、まだまだやはりそれでも足りない設備投資というお話もございました。ただ、ほかに経営力強化資金貸付けでありますとか販路開拓を行っていく場合の小規模事業者の持続化補助金あるいはものづくり・商業・サービス革新補助金、こういったものも現在ございますけれども、やはり今回の法律を、新たに作ったものを契機としまして、今後やはり、経営発達支援計画、この認定を受けた商工会、商工会議所の支援を得た小規模事業者に対しては更なる何らかのインセンティブが設けられないものかどうかということにつきましては、今後検討してまいりたいというふうに思っております。
#106
○宮本周司君 ありがとうございます。
 この資金面であったりとか、いろいろ小規模企業にとっては課題も多いんですが、また大きな制約となっていることで社会保険等の事業主負担、これもやはり大きなものでございます。ただ、その中でも、やっぱり厳しい経営環境の中でも小規模企業は一生懸命頑張ってこの責務、負担を担ってきた。
 中でも雇用保険。雇用保険に関しましては、この事業主負担分が雇用安定事業若しくは能力開発事業に、この事業主の負担分だけで運用されているということがございます。
 しかし、これ実際どうなんだろうと、どれだけの小規模企業が加盟して、そしてどれだけ納めている、若しくはそのうちの、歳入額のうちどれだけのものがこの事業、サービスに使われているのか、厚生労働省にお伺いしたんですが、実はデータが取られておりませんでした。そして、国の中で唯一、能力開発基本調査というものもあるらしいんですが、これも元々、三十人以上の従業員を抱える企業を対象としてしか調査をしていないと。
 だから、いろんな統計も小規模企業に関しては取られていないんですね。取られていないのに負担分だけはしっかりと取られて、そして小規模企業の負担に見合うようなサービスが実現しているか、これは甚だちょっと疑問を感ずるところでございます。
 今回、小規模基本法十七条には、小規模企業に必要な人材の育成及び確保に関する規定がございます。これは、中小企業庁とそして厚生労働省の共管であるということは確認しております。やっぱり、必要な労働力、能力開発、そういった充実を推進していく、経営を担う人材の育成、確保、また課題でもあります後継者、この育成にもしっかりと尽力をする、そこに機能するようなサービスが提供されるべきと思います。
 是非、中小企業庁において、このことが共管であるのであれば、今後これらのサービスが具現化すること、その前提としてしっかりと統計調査であったりデータも把握した上で、これは厚生労働省にも強く進言もしていただきたいと思いますし、何よりこのことを総合的にやはり所管である中小企業庁が中政審若しくは小規模基本政策小委員会等で具体的にしっかりと議論をしていただきたい、このことを強く希望したいわけでございますが、北川長官、いかがでございましょうか。
#107
○政府参考人(北川慎介君) 委員御指摘の人材の件でございます。今回の基本法案十七条におきまして、小規模企業に必要な人材の育成及び確保、これを位置付けております。
 これまで、中小企業庁、経済産業省としても、あるいはまた厚生労働省としてもそれぞれ施策を打ってきておりますし、それも連携も図っておりますけれども、本日の御指摘もございます。これを踏まえまして、厚生労働省と連携を一層強化しまして、中小企業政策審議会及び小規模企業基本政策小委員会におきまして具体的に深く検討してまいりたいと考えております。
#108
○宮本周司君 ありがとうございます。是非ともよろしくお願いいたします。
 時間も少なくなってまいりましたので、最後に是非茂木大臣にお伺いをしたいと思います。
 今回、この支援法によって、商工会議所、商工会が地域の窓口機関となって面的な支援が充実、実現するものと期待しております。
 ただ、先ほどの経営発達支援計画、これ認定された商工会、商工会議所、若しくは認定されていない商工会、商工会議所、これによってやっぱり白地エリアが出る、このことも非常に心配をするわけですが、先般から都道府県レベルでスタートしたよろず拠点の事業もございます。いろんな似たようなサービスパッケージがある中、若しくは認定の可否によっていろいろ若しくはサービスの充実の度合いが違うんじゃないか、こういったことを小規模企業の皆様方も心配するような、そういう私も同様の危惧もしておるわけでございます。
 かねてより、地域、市、町レベルの小さい地域コミュニティーにおける面的な支援においては茂木大臣には深い御理解をいただいていると私は認識をしております。是非、地域地域に密着した小規模企業がその知恵と努力によってまた新たな挑戦をする、このことを面的な支援で力強く応援をしていく、そんな支援スキームの体系が、市、町レベルの面的な支援の充実した構築、確立、このことを強く強く願うところでございます。
 是非、最後に茂木大臣から御見解、またこのことを推し進めていただくということを信じた上での御決意をお聞かせいただけたらと思います。よろしくお願いします。
#109
○国務大臣(茂木敏充君) 商工会の三羽がらすの一番の若手の宮本委員から御質問いただいたところでありますが、まさに今回の法案、面的な支援を行っていく、これが一つの特徴でありまして、これまでも様々な形で小規模企業の経営指導等々を行ってきました商工会そして商工会議所が中心になりまして、地域の税理士の方であったり金融機関、さらには市町村、NPO、そして大規模企業、中堅企業などとも連携をして、市町村単位を基本にしながら面的な支援を行っていく仕組みもつくったところでありますし、より高度で専門性の高い経営課題に関しましては、今委員御指摘のいわゆる県レベルのよろず支援拠点、これを中心にしながら、そこがそれぞれの機関と連携をするという形でスムーズな連携の仕組みをつくっていきたい、こんなふうに今考えているところであります。
 是非、この基本法そして小規模事業者支援法、一括で成立をさせて、それによりまして地域地域の小規模企業が更に元気になるような形をつくっていきたい、是非制度を使っていただきたい、そのためにも我々も周知に努めていきたい、こんなふうに考えております。
 ダーウィンは進化論の中で、生き残る生物、これは最も大きなものでも最も強いものでもなく、最も環境に適応できる生き物だと、このように言っております。様々な支援策であったりとか支援の体制、活用していただいて、小規模事業者、これが地域の経済環境の大きな変化にしっかりと対応していくことを期待をいたしております。
#110
○宮本周司君 大臣、ありがとうございました。
 本当に地方や小規模企業に心を寄せていただく、そんな力強く温かい御発言、御答弁でございました。ありがとうございます。
 この基本法、支援法が地域の原動力となる、地域の元気を取り戻すその活力の源となる、このことを信じて質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
#111
○増子輝彦君 民主党の増子輝彦でございます。あと一時間お付き合いをいただきたいと思います。
 先ほど商工会のエースの松村先生、若手三羽がらすの一角を占める宮本先生、大変私どもと共通した意味での質問、本当に御苦労さまでございました。私も、中小企業に関わってもうかれこれ四十年以上になりますし、政治に出たときは、商工業、中小企業のために頑張ろうといって国会に出て二十四年でようやくこの小規模基本法が、振興法が制定されるということ。松島さんは十二年、十四年、宮本さんは一年二か月、それぞれの思いを持ってしっかりとこの法案を実現をしながら実施をしていきたいと思っております。
 しかし、中小企業を取り巻く、小規模企業を取り巻く環境は、もう私が言うまでもなく、大変厳しい状況は、先ほど来質問やお三方においでいただいた参考人意見陳述でも大変私たちも改めて再認識をしたところでございます。特に中小企業、小規模企業を取り巻く環境は本当に大変なものがあると思います。
 先ほど松村委員の方からも、この中小企業関連法制の変遷という参考資料も拝見させていただきましたし、私どもも、この中にあって、政権与党時代に、二〇一〇年の六月には中小企業憲章を閣議決定をさせていただきました。そして、二〇一三年には、私たちは、一二年には、ちいさな企業の未来会議を設置し、さらにそれを未来部会に格上げをしながら、小規模企業活性化法案を二〇一三年の三月に実はこれを作らさせていただいたわけであります。こういう状況の中で、成長本部もできました。小規模企業、中小企業に対する国挙げての体制をよりしっかりしていかなければいけないと思っています。
 また、私たちは、中小企業庁から中小企業省への格上げ、これだけ日本産業の中での九九・七%を占める中小企業、小規模企業、このための省があってもいいんではないかと、そんな思いも今も持っているわけであります。行財政改革で様々な問題はあるにしても、日本の中小企業、小規模企業を本当により良いものにしていくためには、松村委員たちと一緒になって中小企業のこの省の格上げ、設置を是非これからも目指していきたいというふうに思っております。
 そういう状況の中で政権が替わりました。アベノミクス、まさに三本の矢の中で今進んでおりますし、昨日は成長戦略の素案も発表されたわけであります。
 私ども、やはりいつも思うことは、大企業優先ではなくて、安倍総理も茂木大臣もよくおっしゃる全国津々浦々、まさに地方の中小企業、小規模企業にもこの効果がなければならないということをおっしゃっていること、まさに同感であります。しかし、現実の今状況を考えれば、今日の参考人の皆さんの御意見をお聞きしても、全くその効果はないというような状況であることが改めて意見陳述の中で私たちも再認識をしました。
 茂木大臣、このアベノミクスが本当に全国津々浦々、小規模企業、中小企業にどのような形の中で効果が今後も含めてあるかどうか、本当に大事なことだと思います。今回のこの法案をせっかく成立させても、アベノミクスとの関連等も含めながら、この効果がなければ、あるいは効果が受けられるような法案の実施というものもなければならないと思っています。
 冒頭にまず、中小企業を取り巻く、小規模企業を取り巻くこの厳しい環境の中で、アベノミクスがどのような影響、あるいは効果が今後期待されるのか分かりませんが、この見解を大臣からひとつ述べていただきたいと思います。
#112
○国務大臣(茂木敏充君) 安倍政権が発足をして一年と半年がたとうとしているところであります。アベノミクスの効果は様々なところに出ておりますが、中小企業そして小規模事業者を取り巻きます環境、まだまだ厳しい、本当の意味で全国津々浦々まで景気回復の実感を浸透させる、これは道半ばである、こんなふうに感じているところであります。
 ただ、統計的に申し上げますと、日銀短観、例えば中小企業の業況判断、昨年十二月に製造業では六年ぶり、非製造業では実に二十一年と十か月ぶりにプラスに転じまして、三月には更に改善を見たところであります。
 また、六月の四日に連合が発表しました春闘の回答状況によりますと、月例の賃金について、平均の賃上げ額、これは五千九百八十一円、賃上げ率は二・〇八%でありまして、組合員三百人未満の中小組合においても、平均賃上げ額は四千二百五十八円、賃上げ率は一・七八%と、過去十年で最高の水準でありました。
 このように、中小企業・小規模事業者にもアベノミクスに伴う景気の回復の流れ、現れ始めている、このように考えておりますけれど、では、大企業と比べて同じだけの恩恵を受けているかというと、冒頭申し上げたように道半ばでありまして、しっかりした対策を大きく三つの方面から取っていかなければいけないと思っておりまして、その一つがまさに法律であります。
 中小企業の振興を図りますためのこの基本法案、国会に提出をして御審議をいただいているところであります。この法案におきましては、地域で雇用を維持して頑張る小規模事業者の方々を正面から応援したい、こういう趣旨で事業の持続的発展を基本原則に位置付けておりまして、法案の一日も早い法律施行を目指していきたいと考えております。
 二つ目は、予算面であります。税もそうでありますが、様々な形で民主党政権時代も中小企業施策、応援をしてきていただいたところでありますが、我々が政権に就きましてからも、ものづくり補助金といった形で、最初の補正で一千七億円措置をさせていただきまして、二回目の補正でこれを一千四百億に拡大をいたしまして、対象分野も商業、サービス業に拡大をして、さらには試作品開発だけではなくて生産プロセス、業務プロセスの改善も支援をすることとしたところであります。
 三つ目は金融面であります。代表例は経営者保証に関するガイドラインでありまして、これは委員もよく御案内のとおり、経営者の個人保証、これに依存してきた従来の融資慣行を改める画期的な内容でありまして、二月から実際に運用が開始をされておりまして、金融庁と連携をして、融資現場の対応を目に見える形で変えていきたいと考えております。
 いろんな商工団体の会合で、増子委員、経済産業の政務もお務めになり、そしてまた経済産業委員長もお務めになられて、よくお会いすることも多いんですが、先日出た私の会合も、中小企業の会合でも、やっぱりここに来て地域の金融機関の対応が変わってきたと、こういう話も聞いたりいたします。いい傾向が生まれてきている。ただ、まだまだやらなければならないことがあるといった思いで、しっかり取組をしていきたいと思っております。
#113
○増子輝彦君 アベノミクスは大企業にはまさに大きな効果があると思います。今大臣いろいろお話をされましたが、中小企業、小規模企業はもうかなりの落ち込みですから、底から少し上がっただけであって、必ずしも十分な効果があるとは私はまだ認識をしておりませんし、これからどういう形になっていくか。今三つのことを話しされましたよね、法律、そして金融、さらにもう一つ予算ね。これは実はアベノミクスに限らず、従来、経済産業省、中小企業庁がやっぱり進めてきたことの延長線なんです。ですから、これは、より良いものに改めていくことは、改めていくということも継続してやっていかなければなりません。
 と同時に、アベノミクスの効果が本当に出てくるためには、今やや上向きである中小企業、小規模企業の継続的なやはり上昇気流に乗れるような体制もつくっていかなければならないと、そういうふうに思っているわけですから、ここは我々全く異存のないところで、本当に一緒になってしっかりと進めていかなければいけないという我々の立場も是非御理解をいただきたいと思っています。
 これ、先ほど資料を出していただきましたけれども、自民党さんの方は、中小企業庁のパンフレットに自分のシールを貼って、宮本さん、頑張っておられる。これ、どうぞほかの党の皆さんも大いに活用されたらいいんだと思うんです、これは自民党の特権のものではありませんから。これをどのぐらい中小企業庁作ったのか分かりませんが、こういう形で活用することについて、自民党以外の政党も利用することをもしお認めになるなら、それはそれとしてしっかりと対応していただかなければなりませんので、あえてこれは申し上げさせていただきたいと思います。
 と同時に、やはりこれから、今三つのことを大臣も話をされましたが、このアベノミクスの持続的なやはり効果を全国津々浦々に広げると同時に、今回の法案もできるだけ早く実施の段階に入っていくということも極めて重要なことでありますから、是非このことについては、私たちも、先ほど申し上げたとおり、一緒になって協力をしていきたいということで考えておりますので、ひとつ大臣、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 それで、今回この法案の中で幾つかのものが、私に質問させていただきたいことは、まず、先ほど来も話がありましたが、中小企業基本法が一九九九年、小規模企業活性化法が二〇一三年にある中で、今回の小規模企業振興法はある意味では屋上屋を重ねる部分があってはならない。昨年成立したこの小規模企業活性化法、これは、一部ここにダブっていないところもあるということも分かっていますけれども、しかし、屋上屋を重ねないように、今までのもので足らざるところを今回補うということと同時に、また積極的に今回の法案で、中小企業、小規模企業が全力で関係者とも伴走しながら大きな効果が上げられるようにしていかなければならないと思っています。
 是非、ここのところの違いを含めて、どのような今回のこの法案の成立によって効果があるのか、そこのところを、長官で結構ですから、お答え願います。
#114
○政府参考人(北川慎介君) お答えいたします。
 まず、中小企業基本法以来、どのような違いがあるのかということでございます。中小企業基本法、これは昭和三十八年にできた憲法のようなものでございます。これ、平成十一年、抜本改正がございまして、これは格差の是正という大きな目的から、多様で活力ある成長発展というふうに考え方を転換したものであります。その後、昨年の小規模企業活性化法におきましては、この中小企業基本法について一部改正を行いました。この際、小規模企業に焦点を当てまして、地域経済の安定と経済社会の発展に寄与すると、こういう意義をまず明確にしたところでございます。具体的には、幾つかの関連法令も作用法として改正してございます。
 今回提案してございます小規模企業振興基本法案でございます。これは、新たな政策体系をつくるということで、もう一段の政策の発展を図ろうということでございます。
 具体的には、中小企業基本法には記載がございませんが、小規模企業の事業の持続的な発展と、これを基本理念といたしまして、その下に基本原則を新たに定め、政策立案の指針といたしまして基本計画、これは中小企業基本法にはございませんが、基本計画を定めて、国会への御報告、そして毎年の進捗管理と、こういったものを定めているところでございます。
 この基本法という性格上、直ちに個別の施策が出てくるものではございませんが、様々な施策を実行していきたいと思います。
 具体的には、四点ほど考えてございます。一つが、多様な需要に応じた商品、サービスの提供ということでございます。これは、販路開拓を支援する補助事業、あるいは先ほど参考人質疑でもございましたマル経融資の上限の引上げ、あるいは投資促進税制と、こういったものを講じてございます。
 また、第二といたしまして、人材、経営資源ということでございます。これは、事業承継税制あるいはインターンシップの充実など、こういったことを進めてまいってございます。今後ともやってまいりたいと思います。
 三点目、地域経済の活性化に資する、地域全体で面的に活性化していこうと、こういう事業の推進でございますが、中小企業地域資源活用促進法に基づきまして新商品の開発あるいは販路開拓などを応援してございますし、商店街対策も講じているところでございます。
 最後に、支援体制の整備ということでございまして、改正法案、支援法の中で商工会、商工会議所の経営の支援を機能強化を図ることに加えまして、よろず支援拠点、これを強化いたしまして、重層的な支援対策を講じていくと、こういったことを併せて進めていきたいと考えております。
#115
○増子輝彦君 次に、やはりこれらを具体的なものにしていくためにも、関係機関の相互の連携協力というのが極めて今回の二法は大事だと思っています。
 そういう意味で、国、都道府県、市町村の連携をどのように具体的に進めていくのか。もちろん、これはワンストップサービスということもありますけれども、やはり中小企業、小規模企業の皆さんは、特に小規模企業の皆さんは、行政との関わり合いというのは特に得手ではないんですね。行政に行くことによっていろいろな、やはり少し一歩下がるような傾向があります。ここのところをどのような形で行政機関と関わらせるのか。と同時に、国と県と市町村というこの縦割り行政の中で、どのような形の連携をすることによって小規模企業に大きな効果ができるような体制が取れるか。
 かつて、空飛ぶ補助金という問題が一時提起されました。やはり、ある意味では、県を通さずに国と自治体あるいは中小企業が一体となってやっていこうということに対して県が、都道府県がかなり実は抵抗したということを記憶しておりますが、こういった空飛ぶ補助金ではありませんけれども、そういう自治体の連携、国と都道府県と市町村、ここのところが様々な観点から極めて私は重要だと思っていますので、ここのところをどのような形で連携協力をしていくのか、具体的なことも含めて、その見解をお答え願いたいと思います。
#116
○副大臣(松島みどり君) 増子委員おっしゃるとおり、連携というのが非常に大事だと思います。
 それで、経産省といたしましては、全国の知事会、市長会、町村会などと会合をこれから行っていきまして、個別の自治体に御理解をいただく、説明を通じて小規模企業振興の趣旨を地方自治体に伝えていく、そして各自治体が主体的に小規模企業振興策にも取り組んでいただけるように求めてまいりたいと思っております。
 また、各経済産業局がそれぞれの自治体に呼びかけて、市報や町村報、区報などにその情報を載せてもらう。そうやって身近に、なかなか小規模事業者が商工会議所を訪ねたり商工会を訪ねたり、まして役所、行政機関をなかなか訪ねられないところへ、積極的に説明をできる、そういう媒体を活用していきたいと考えております。
 そして、今年度新たに、こういった商工会議所、商工会の経営指導員千七百人を対象に、全国で、各省庁、経産省とそれ以外の省庁の小規模政策を周知を含む研修を行って、それぞれの経営指導員が、待っているのではなくて、小規模事業のところへ飛び込んでいくという、そういうことをしっかりとバックアップしていきたいと思います。
#117
○増子輝彦君 是非、そこのところはしっかりと連携をしていただきたいと思います。
 次に、経営発達支援計画、支援計画ですね、これが極めて重要だと思っています。これをどのような形で認定の基準をするのか。五年にまたがるわけですが、この支援計画を作るという体力と言ってはなんですが、それぞれの組織に本当にあるのかどうかということを若干心配しているんです。
 これは、先ほど来話が出ているマンパワーのことも含めて、かなりの計画を作らないと私は大変なもう影響が出てくるんだろうと。せっかくいい法案の中で、こういう計画も認定して、それによって支援をしていくということですが、この経営支援計画の認定の基準と、それを具体的に進めていくための様々な中企庁としての支援はどうしていくのか、そして今回これを設定したことによってどのぐらいの数の認定をする可能性、予定があるのか、この点についてお答え願いたいと思います。
#118
○政府参考人(北川慎介君) 御指摘の支援法に基づきまして商工会、商工会議所が策定いたします経営発達支援計画、これは、これに基づきまして、一つは、個々の小規模事業者向けの支援として売上げの増加あるいは持続的な経営のためのビジネスプランの策定と、こういったものの助言や指導、もう一つは、地域全体の活性化につながる取組として、自治体とも連携しながら地域のブランド化の推進あるいは商談会の取組などを行っていただくということを想定しております。
 御指摘の、できるのだろうかという点でございます。一つは、単会、様々な事情ございますので、それぞれの単会同士の連携も可能といたしまして、力を付けてもらいたいというのが一つでございます。それからもう一つは、全国的な組織がこれをバックアップして計画を作っていくというものも考えているところでございます。
 認定の基準といたしましては、その計画の目標、内容などが適切、また地域の状況について妥当であるか、あるいは、確実に実施できるものであるかということを要件として考えていきたいと思っております。
 今後どうなるかということでございますけれども、まずは新しい商品の開発の支援などを先進的にやっておられる商工会、商工会議所ございます。こういったところから認定が出てきて、そういったものを公表し広報するということで、先進的な取組が全国に横展開、普及していくということを考えてございます。今後数年間のうちに全国の商工会、商工会議所の半数程度は認定されるということをまず目標として、さらに将来的には全国津々浦々の小規模事業者が一定レベル以上の支援を確実に受けられるように、全ての商工会、商工会議所が認定を受けることを目指して進めてまいりたいと考えております。
#119
○増子輝彦君 長官、これについては、認定、経営革新等支援機関というのがありますよね。今、約二万一千ぐらいありますよね。こことの連携というのは全く考えていないのか。あるいは、ここをうまく活用していくということにしていくのか。せっかくこれだけの、二万一千を超える機関をつくったわけですから、更に増やしていくという考え方もあるんでしょうから、もし商工会、商工会議所が全国的な展開をしてもなかなか大変だなという問題が出てくるならば、こことの連携というのは現時点で考えているんでしょうか。
#120
○政府参考人(北川慎介君) 今御指摘の認定支援機関でございますが、これは二万を超えているところでございます。これ基本的には地域の税理士さんとか専門士業の方、あるいは信金さん始め地域金融機関というところに入っていただいておるんですけれども、今後は、商工会、商工会議所がそれぞれの地域の中核となって、そういった方々と連携しながら地域を面的に支えていっていただく、引っ張っていただくということを期待しております。
#121
○増子輝彦君 是非、私は、せっかくこれだけの機関があるわけですから、いい形で連携してもらえば、より充実したものができるんだろうというふうに思っています。
 そこで、これも先ほど来、私も参考人の皆さんの意見陳述のときにも申し上げました。自民党さんからも、ほかの政党の皆さんからも出ましたが、要は、これらを実施していくためにはマンパワーなんですね、大臣。やっぱりマンパワーがないと、せっかくいいものが、いい法律が絵に描いた餅になってしまうんではないかという大変危惧をしているんです。
 やっぱり商工会の体制、平均六人ちょっと、単一商工会ですね、経営指導員は二人ぐらいなんですよ。商工会議所も、東京商工会議所とか大都市圏の商工会議所は別です、地方の商工会議所はやっぱりなかなか、それほど専門的な知見を持ってこういうものに関われる人ってやっぱり少ないんですね。ですから、是非、これはもうかねてよりずっと私は申し上げているんですが、やっぱりマンパワーをどのような形の中で国が、このせっかく作る、すばらしいと私は思っているんですが、小規模基本法についてマンパワーを支援体制に組み込んでいくか。
 ざっくり言うと、商工会、商工会議所合わせて二千ちょっとです。平均で五人としても、約一万を超えるこういう新しいマンパワーをつくることによって、私はこういういい、全ての基本法の進捗が具体的に速いスピードで進んでいくんだろうと思っているんです。ですから、ここに予算措置も含めて、先ほど大臣も言ったとおり、やっぱり法律、予算、金融という三つの大事な要点の中の予算措置をこのマンパワーの中に是非私は与えていただいたら、本当にこの法案が絵に描いた餅ではなくてすばらしいものになっていくんだろうという思いを持っています。
 これはまた地域の雇用にもつながるんですね。やはり、それぞれの地域に商工会、商工会議所がありますから、そこで若い有為な人材を採用することによっての雇用の場ということにもつながっていきますから、是非このマンパワーを増やしていくということに、大臣のお考えと、できれば決意を述べていただきたいと思います。
#122
○国務大臣(茂木敏充君) 支援の中核たる商工会、商工会議所のマンパワーの充実、強化、極めて重要な点だと、そんなふうに考えておりまして、現在、全国の商工会、商工会議所が二千百九十三か所、それに対して経営指導員は七千六百五十五名という形でありまして、確かに、じゃこの数で十分かといいますと、いろんな形で、特に小さいところなんかでは様々な経営課題の多様化、変化に対応していくのが厳しい、こういう声も聞くところでありまして、こういった指導員に対する様々な研修、先ほど松島副大臣の方からも答弁をさせていただきましたように、年間千七百名の指導、研修を行うことにいたしております。
 さらには、単一の商工会、商工会議所でできないことを全国の連合会又は日本商工会議所、そして都道府県単位の連合会において経営のノウハウであったりとか情報の提供を行っていくということもやってまいります。
 そして、三番目に、財政基盤、これを強化をしていくということが重要だと考えておりまして、商工会、商工会議所の予算補助を行います都道府県に対しまして、小規模事業者の振興と地域活性化は表裏一体であると、こういう今基本法案の趣旨を丁寧に説明し、十分な支援人材の体制が確保されるよう、理解と協力を得るように働きかけていきたい、こういうことを基本としながらも、最終的には国が責任を持たなければならない部分については持つと、こういう心構えで今後の予算の在り方等々も検討していきたいと思っております。
#123
○増子輝彦君 もう大臣は既に御承知だと思いますが、商工会の皆さんや商工会議所の皆さんとの意見交換も十分やっているでしょう。今日の意見陳述の中でも、商工会連合会の副会長さんが、今の体制ではなかなか大変なんだと、もうこのことだけではない、ほかのことに追われて本当に大変なんだと切実な意見陳述がありました。
 ですから、今の現有勢力のスキルアップをしても、私はなかなかそう簡単ではないと思います。やはりこれを具体的にスピーディーに、小規模企業のために、せっかくの基本法ですから、やはり是非マンパワーを増やしていくということについて考えていただきたいと、再度お願いを申し上げておきたいと思います。
 この法案、我々も本当に念願の基本法ですから、もう大賛成でありますから、このことについては是非、中小企業庁、経産省挙げて、あるいは関係省庁、連携も必要でしょうから、是非お願いを申し上げたいと思います。
 そこで、今日の意見陳述の中にもいろいろ話が出ました。やはりこれからの税制の在り方、あるいは消費税の問題、それぞれ小規模・中小企業、皆さん、大変苦しみながら、また将来の不安を感じながら、いろいろ皆さんの意見もお聞きしましたし、また、それぞれの議員の皆さん、委員の皆さんも地元に戻れば税の今後の在り方についてはいろんな声が届いていると思います。
 特に、やはり法人税の引下げというまさに成長戦略の大きな柱の一つ、安倍総理のそれは思い入れも含めてということもあるのかもしれませんが、私たちも実は過去に法人税の引下げということをやらさせていただきました。しかし、残念ながら、震災によってこれが凍結になり、新たな復興財源として二%ちょっと上げたという経緯もあります。世界にやはり企業をどんどん呼び込んでいくというメッセージを送るため、あるいは企業の収益を上げる、その成長によって税収も確保する、様々な要素があると思います。それは私も大賛成であります。中小企業の税制も、もちろん一八から一五に下げましたけれども、我々は一一%ということを言い続けてまいりましたが、またこれもそう簡単ではないかもしれません。いずれにしても、法人税の引下げ、今後の日本の成長戦略の柱だと思っています。これについては全く同感であります。
 しかし、残念ながら、それに対しての財源の確保ということ、これはもう財務省のペイ・アズ・ユー・ゴー原則の中で、どうしても財源を持ってこいということが常に我々も言われ続けてきたわけであります。今、財政再建が先なのか、成長が先なのかという、この大きな二つの課題の中でいろいろと進めていかなければならない難しさもあると思います。
 そこで、是非、大臣には、今回のこの法人税の引下げ、これに伴っての財源の確保という観点からすれば、やはり一番最初に財務省が、あるいは関係者が考えているのは何かといえば、やはり外形標準課税の適用拡大という大変な実は税制の問題が出てくるんだろうと思います。これは七割が赤字企業で、税金を納めていないというところであれば、公平、中立、そして簡素化という税の観点からいっても、この適用拡大によって公平感というものも出していこうということもあるかもしれませんが、これ、先ほどの意見陳述にもありましたが、やっぱり労働される方々に対する賃金という面から考えても大変影響もあるということを含めて、是非、大臣、今後のこの税の在り方で、法人税引下げは大賛成でありますが、このしわ寄せが中小企業や小規模企業者に、そんなにやったら大変なことになりますから、是非ここのところは大臣にも頑張っていただきたいと。このことについての大臣のお考えと決意を是非この場で述べていただきたいと思います。
#124
○国務大臣(茂木敏充君) 六月の十三日に示されました骨太の方針の素案におきまして、日本の立地競争力、そして企業の国際競争力を高めるために法人実効税率を国際的に遜色のない水準まで引き下げる、このことを目指す旨が明記をされたわけであります。具体的に、数年でと、そして二〇%台、さらには来年から開始をする、こういう形でありまして、これを受けて、今度は企業も設備や人材に投資をして、更に収益を上げて税金も払っていただく、こういう好循環が生み出せれば最終的には税収増にもつながると思っております。
 具体的な財源の詰め、年末ということになってまいりますが、代替財源については税収、すなわちレベニュー・ニュートラル、これが世界的な考え方でありまして、税率、タックスレート・ニュートラルである必要は必ずしもないと、そういうふうに考えておりまして、法人税改革の姿を描く中で、課税ベースの拡大、そして租税特別措置の見直し、これに加えまして、アベノミクスの経済効果による増収分を含めてレベニュー・ニュートラルが図られるように検討してまいりたい。
 特に、御指摘をいただきました外形標準課税、これを中小企業に適用拡大することにつきましては、我々は今、賃金を上げていく、そしてそれによって消費が増え、さらにそれが生産活動につながる、こういう好循環を目指していきたいと考えているわけでありますから、この賃金上昇、雇用増加に悪影響をもたらすおそれがあると。さらに、今、中小企業は付加価値額の八割が従業員への給与、つまり労働分配率が八割ということでありますから、給与に対する課税をした場合の影響は甚大であると、このように考えておりまして、この外形標準課税の取扱いについては慎重な検討が必要であると、このように思っております。
#125
○増子輝彦君 是非、大臣には、そこのところを踏まえて、今後、財源の問題についても取り組んでいただきたいと思います。
 数年で二〇%台ということは、私の推測するところは、一年に二%、三年で六%、そうしますと二九%台になるんですね。そうすると、これ二〇%台のまず第一関門を突破するということになってくるんでしょう。そうすると、六%というときは、一%減税すれば約五千億と言われていますから、大変な、実は三兆円近くなるんですね。これを何で補うのか、本当に大事だと思います。
 今大臣がおっしゃったとおり、好循環型によって、まさにアベノミクスの好循環によって賃金も増える、企業の収益も出る、それによって税収が確保できるんだという考え方も、かねてより、私が自民党にいたときも成長と健全化のいわゆるいい意味での対立軸の中にずっと議論をした経過がありますから、ここのところを踏まえながらよく大臣にも考えていただいて、せっかく今回小規模企業法を作るわけですから、小規模企業者や中小企業者に過大な税負担があっては元も子もなくなりますから、是非そこのところはしっかりと考えていただきたいと思います。
 それで、次に、実は、もう早いものであの大震災、原発事故から三年四か月になります。大変な状況であります。本当に、福島の現状あるいは宮城、岩手の現状もまだいいものではないと言っても過言ではない。特に福島の状況は大変な状況であります。そういう中で、今日、井上環境副大臣にも来ていただいています。あるいは赤羽経産副大臣、浜田復興副大臣、この三人の副大臣には、本当に福島によく足を運んでいただいていること、私も心から感謝と敬意を表したいと思います。是非、前にも申し上げたとおり大臣にも、次の内閣改造でもし引き続き経産大臣をやるならば、今まで以上に福島に足を運んでいただきたい。ちょっと足りなかったですよね。ほんの数えるしか足を運んでいませんよね。是非足を運んでいただきたいというふうに思います。
 そういう中で、被災地の実は事業支援、これも極めて重要なんです。事業支援と雇用の確保、共産党さんにもお褒めをいただいている私ども政権時代に作ったグループ化補助金あるいは企業立地補助金、様々な施策を我々も震災のときにはやってまいりました。これも実は今後、特に福島県を中心として、この中小企業グループ化補助金、企業立地補助金の継続について、どのような現時点で考え方を持っているのか、このことについて。さらにもう一点、グループ化補助金の場合、グループが編成できない場合にはこの事業者の支援についてどのような考え方を経済産業省、中小企業庁として持っているか、このことについて見解を述べていただきたいと思います。
#126
○大臣政務官(磯崎仁彦君) 今委員から御指摘ございましたように、グループ補助金それから企業立地補助金、これにつきましては、被災地の事業の再生、それからやはり雇用の創出という意味では非常に大きな意味を持つ補助金だというふうに思っております。
 被災した施設設備の復旧を支援するグループ補助金につきましては非常に多くの活用を見ておりまして、もう御存じのとおり、累計で五百七十三グループ、九千九百四十三事業者に対して、国費と県費合わせて四千三百四十七億円の支援を行っているというのが現状でございます。
 ただ、やはり土地のかさ上げが遅れている、あるいは土地利用計画作成の遅れ等々がありましてなかなか着手ができていない事業者があるというのも事実でございますので、引き続き、平成二十五年度の補正におきましては二百四億円、平成二十六年度の当初予算において二百二十一億円を措置したところでございます。
 また、雇用の確保の場あるいは新規事業を推進するために企業立地補助金を創設をしておりまして、平成二十五年度、二十六年度の予算におきまして千七百三十億円の予算を措置をしまして、二百八十六件の採択をしているというところでございます。
 これらにつきましては、やはり今後、平成二十七年度以降につきましては、被災地の復興の実情、これを踏まえながら適切に対応してまいりたいというふうに思っております。
#127
○政府参考人(北川慎介君) グループ補助金におきましてグループを編成できない方をどうするかということでございます。これまでもいらっしゃいました、グループを創設するのが困難な中小企業・小規模事業者の方に関しましては、既に採択されているグループに新たに構成員として加わるということを可能とするということで柔軟に対応してきたところでございます。また、それで、追加で加わることがどこが効果的かというグループの選定、あるいは既に始められておられるグループの復興事業計画の見直し、これなどにつきましても、県庁と連携しながらきめ細かく支援をしていくという考えでございます。今後とも、一生懸命やっていきたいと思います。
#128
○増子輝彦君 本当に、グループ化補助金、企業立地補助金は、大変被災地にとっては効果のあった政策ですから、継続して、今お話しのとおり、しっかりと対応していただければ有り難いと思いますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 そこで、今日は法案の審査の中で、今国会最後の実は質問になりますので、是非福島の復興のことについて、環境副大臣においでをいただきました。何よりも大事なのは、除染と同時に、最終処分場まで至るこの仮置きから中間貯蔵施設の、やる流れであります。と同時に、一Fの収束という問題。大変重要な課題が山積しているわけです。先ほど申し上げたとおり、環境副大臣には、井上副大臣には本当によく福島に足を運んでいただいていること、本当に有り難く思っています。それがやっぱり被災者の皆さんとの信頼関係ができる第一歩なんですね。そのことによって、やっぱり我々の現状をよく知ってくれていると、何か言ってもちゃんと真摯に答えてくれるというこの信頼関係がないと、やはり今、原発というかつてないこの災害の中で苦しんでいる福島県民の中からすれば本当に大事なことだと思います。
 井上副大臣のように足をしっかりと福島に運んでいただいているならば、石原大臣のようなああいう発言は出ないと思うんです。最後は金目のものだと。幾ら釈明しても、これはやっぱり潜在的に、あるいは本心そういう問題を常に彼は抱えているのかなと。私と同期ですけれども、ああいうことを言う人じゃなかったんですね。なぜああいうふうになってしまったのか。やっぱり県民のその思いを、今の被災地における状況、そして被災をしている、特に原発で避難をしている人たち、土地を失われようとしている人たちのことを含めたら、やっぱり金で解決すれば全てだという発言は出ないと思います。
 明後日に環境委員会の集中審議がセットされたと聞いております。このときに改めて石原大臣とはやり取りをさせていただきたいと思いますが、今日は、井上副大臣と、ひとつ、今回の中間貯蔵施設の整備についての地元の実は説明会を中心として、ちょっとお尋ねをさせていただきたいと思います。
 富岡の民間管理処分場と併せて、双葉、大熊に要望している中間貯蔵施設の整備について、同意をどうしても取りたいという思いはよく分かります。しかし、それに行くまではやはり詰めなければいけない点がたくさんあります。そして、何よりもその前提は、やはり信頼関係なんですね。その意味で、今回説明会を十六回、延べでやっていただきました。私も、実は一回その説明会に参加をさせていただいて、その現場の声、生の声、雰囲気もしっかりと私も把握してまいりました。そういう状況の中で、共通して様々なやはり問題が出ているんですね、十六か所の会場で。もちろん、富岡町の民間管理施設も全く同じような状況であります。
 こういう状況の中で、是非、まず井上環境副大臣に端的にお答え願いたいと思いますが、住民の理解はこの十六回で得られたとお思いでしょうか。多分、副大臣は一回ぐらい出たのかな。出なかったら事務方の報告だけなんでしょうけれども、この地域住民の理解を今回の説明会である程度得られたという思いを持っているかどうか、見解を述べていただきたいと思います。
#129
○副大臣(井上信治君) 増子委員には、本当に地元福島の課題、大変御尽力、御協力いただきまして、また説明会にも御出席をいただいたということで、この場をお借りして感謝を申し上げたいと思います。
 その説明会でありますけれども、私どもの方からは様々な課題について丁寧に御説明をさせていただいたというふうに思っております。しかし、なかなかこれ、いわゆる迷惑施設でありますから、住民の方々からは賛否両論があり、そして様々な御意見をいただいております。ですから、これで完璧に住民の理解が得られたというふうに申し上げるつもりはありませんけれども、少しずつ住民の皆様と我々の考え方が歩み寄りつつあるというふうに認識はいたしております。
 この住民説明会でいろいろいただいた御意見、これをしっかり取りまとめて、私ども、なるべく応えられるように引き続き取り組んでいきたいと考えております。
#130
○増子輝彦君 具体的内容を幾つか申し上げれば、当然この問題については、従来から課題となっている国有化に対しての考え方、あるいは損失賠償の問題、あるいは法制化の問題、あるいは自由度の高い復興交付金の問題、様々な問題があると思います。それらの具体的なものと同時に、また、この住民の皆さんの思いは、ふるさとを離れなければならない、場合によっては。もちろん、土地も手放さなければいけない。墓地も実は失わなければならない。様々な思いが実はあるんですね。
 今回の環境省中心とした行政側の対応は、現時点ではそうなんでしょうけれども、全て、ほとんどが、検討します、後でという、何ら具体的なものはなかったということがこれ現実あるんです。私もこれいろいろまとめてその内容をいっぱい書いておきましたけれども、共通していることについては、まずこの説明会の進め方についての問題もかなり出てきているということ、そして、当然反対する意見もかなりあるということ、土地の線引きの問題、先ほど来申し上げているとおり、国有か賃貸借かという問題、様々な課題があります。まだ本当に第一歩に入ったというぐらいだと思うんですね。今回のこの説明会の中で十分な理解は得られているとは思えないということも当然でしょう。
 さらに、改めて説明会を今後開く用意はありますか。二十七年の一月に搬入を開始するという一つの目標というか、期限がある程度切っていますよね、環境省はね、国、政府は。それありきではなくて、十分理解を得て信頼関係を得られるために、しっかりと対話を重ねていく、説明会を重ねていく、そういうお考えはありますか。
 と同時に、それは、自治体の双葉町や大熊町の町長さんや議会の皆さんが判断材料とするために今回は全く話にならないと言っているという状況もお聞きだと思います。この点について、自治体の長の理解もどのような形で得られるようにするのか。この二点について。
 それからもう一点。副大臣は説明会には一度出たんですか、そこもちょっと教えてください。
#131
○副大臣(井上信治君) まずは、説明会の方には私は出席しておりません。大臣も私も出席をしていないんですが、基本的には詳細な話、事務的な話を丁寧に説明する機会だということで、事務方の、しかも課長、室長レベルということで対応させていただきました。あるいは、全国十六か所で開催したものですから、一か所だけ行く、あるいは数か所だけ行くということになりますと、じゃ、何でそこなのかという話にもなるということで、我々の方でそういう考えの下に対応させていただきました。
 全国十六か所、二千六百名もの方々に参加をしていただいたものですから、それが終わりましたのがおととい。ですから、まずは今までのこの十六回の説明会の結果を受けて、一体どういうことを住民の方々が言っておられるかということ、考え方をまとめて、そして我々どこまで対応できるのか、こういったことを整理をした上で、まずは県や町と相談をさせていただいて、今後の進め方を相談をさせてもらいたいと思っています。
#132
○増子輝彦君 是非精査をして中身を、その上で十分理解が得られていないという多分判断になるでしょうから、当然自治体の長ともそういう話合いになるでしょう。私は、二十七年の一月に搬入を開始するんだということにとらわれずに、しっかりとここは理解を得て、同意を得られるような努力をしてほしいなというか、すべきだということをあえて今日は申し上げておきたいと思います。
 そこで、この実は国有化の問題。これについては、当初は全く政府側もそんな考えは毛頭ないという話でしたが、県民からすれば若干国有化ではない方法も出てきたのかなというような受け止め方をしている方もいらっしゃいます。報道にもそういう部分があります。この国有化の問題、やはりそうではなくて、国有化になれば、県外に最終処分場が三十年以内にできるという保証は法制化といってもなかなかそう簡単ではないということになれば、最終的に国有化になれば最終処分場になってしまうんではないかという、やっぱり皆さん心配を強く持っているんですね。
 ですから、ここのところをよく踏まえて、今後の重要な課題の一つですから、これは更に進めていっていただきたいと思います。この答弁は求めません、今日は。私の方の考えを申し上げさせていただきたいと思います。
 あえて申し上げるならば、最終処分場、三十年以内に法制化をするということで、これから特殊会社を使いながらやっていこうとしているわけですが、これ現実、これ大臣にも一つお聞きしたいんですが、福島のいわゆる土壌だとか、除染土壌だとか指定廃棄物以外、この周辺で出た放射性廃棄物については、栃木県、宮城県、茨城県にもそれぞれの地域で何とか最終処分場をお願いをしたいということはもう既に環境省から出ているんですね。先般、私、予算委員会でこの話をしたとき、大臣、栃木もなかなか決まらないですよねと言ったら、いや、そんなことないというような感じのジェスチャーがありましたけれども、やっぱりこれ大変なんですね、地域住民の皆さんの反対ということになれば。
 大臣、この最終処分場、福島県のものではない、もっと実は放射性レベルの低い宮城や栃木や茨城、あるいはその周辺、今後出てくると思います。これらについて、栃木県で、多分大臣は既にこのことについてはいろいろな立場で相談も受けているのかもしれません、あるいはどういう形か分かりませんが、お考えを持っていると思います。三十年後に福島県の最終処分場と同じように周辺の最終処分場の問題が決着付くとは、私は到底なかなか思えない。栃木県の状況について、大臣、やっぱり原子力政策の主管のこの責任ある官庁としてのエネ庁を持っている経産省として、その大臣として、最終処分場はやっぱり今環境省がお願いしている、それぞれの県で出た指定廃棄物、土壌について造るべきではないかという積極的な立場でリードしていくお考えはありませんか。
#133
○国務大臣(茂木敏充君) あくまで所管は環境省という問題になります。
 そこの中で、栃木県でも様々な議論ございます。御案内のとおり、某党の議員の方は、福島から出たものは福島に返せと。我々はそう思っておりません。栃木県の大方の良識のある県民は、やはり栃木県のものは、なかなか難しい問題ではありますけれども、栃木県で処分できるように、場所を決めるというのはそんな簡単な問題じゃありませんけれども、福島に持っていく、こういう考えを持っている人は極めて少数であると、そのように思っております。
#134
○増子輝彦君 是非、大臣のお力も借りて、栃木県から発生した指定廃棄物、ひとつよろしくお願いします。努力をしていただきたいと思います。
 そこで、井上副大臣、この最終処分場、法制化をするという動きを今していますよね。実は順序が逆だということが、やっぱり福島県民からすれば、知事もそうです、当該の自治体の長もそうです、やはり法制化をしてから中間貯蔵施設の着工をすべきではないかという考えがあります。私もそう思っているんです。これは前の予算委員会でも同じようなことを質問申し上げましたし、いつもそう申し上げております。
 環境副大臣の立場として、これはやっぱり法制化を先にして、それから中間貯蔵施設の着工に入るべきだと私は思っているんですが、この件についてのお考えをお示しください。
#135
○副大臣(井上信治君) 知事を始め、先に法制化をすべきだという御意見があることは承知をいたしております。ただ、私どもとしては、これ三十年以内に県外で最終処分といった内容の法制化になりますから、言わばそれを先に法制化するということは、福島県に中間貯蔵施設を造るというそれありきで法律を作るということになると思っています。そうなると、現在、中間貯蔵施設の受入れをお願いしている段階で、その了解もいただいていない段階ですから、むしろ御了解をいただいた後、法制化をすべきだと、こういった考えです。
#136
○増子輝彦君 これは従来の答弁と全く変わりありませんよね。でも、なかなかそれでは大変だと思いますから、ここはまだこれからいろいろと議論をしていきながらまたお願いをしたいと思っています。
 それで、これはJESCOですか、いわゆる特殊会社、環境省の一〇〇%株を持っているPCBを処理するための会社があります。この会社に実は管理運営を任せるという方向性が打ち出されてきましたよね。ここに、法の改正をして管理運営をさせて、そして、ここで国の責務を実は入れてこの県外の担保をするという考え方ということをお聞きしています。それで間違いないんですか。
#137
○副大臣(井上信治君) はい、おっしゃるとおりです。
#138
○増子輝彦君 この実は特殊会社は、本来であれば、二十四年の十二月にPCB処理特措法の見直しということで、廃止かあるいは場合によっては民営化という方向が出されていたんですね。ところが、今回これは見直しを図って三十九年の三月まで延長するというふうになったというふうにお聞きしています。そうすると、例えば二十七年の一月に仮に搬入が開始されたとしたら十二年ですよね、この企業が、会社が存続する三十九年までは。そうすると、三十年以内ということでの県外の最終処分場ですから、十八年、実はそこに空間、会社が存続しない可能性が出てくるんですね。
 ですから、私はここは、仮にこの会社を活用するというか利用して、法制化を加えてこの担保をするというならば、むしろ今回、国の責務を入れるときに、改めて三十九年三月の延長ではなくて五十七年の一月、環境省が搬入を開始するという二十七年の一月から三十年間はきちっとこの会社で、やはり法律でこれも存続するということを決めていくことが私は必要だと思っているんです、もしこの会社が本当に使われればですよ。これは今後の検討課題でしょうからこれについても私の方は今日は答弁を求めませんが、是非、そういう考え方もあるのではないかと、この会社を利用する場合にはということで、頭の片隅の中に入れておいていただきたいと思います。
 そして、最後の質問、この会社を使うということ以外に、もう少し法制化をするという方法あるいはやり方はないのかというふうに思うんですが、福島特措法の中に県外に三十年以内に最終処分場を造るということの法制化をするということも私は一考だと思うんです、福島特措法がしっかり作られたわけですから、改正も行われたわけですから。是非、私は福島特措法の中で、この三十年以内に県外に最終処分場を造るということの、加えて法改正をした方がいいのではないかと。
 日本環境安全事業株式会社よりも、むしろこの方が私ははっきりと三十年以内の県外最終処分場ということが法制化されたことになるのではないかというふうに思っていますが、その私の最後の質問についての見解を、取りあえず、また後でやりたいと思いますが、今の時点での副大臣の考え方を教えていただきたいと思います。
#139
○副大臣(井上信治君) 私どもとしては、このJESCO法で改正をするということがベストな案だと考えて今検討を進めているところであります。
 縦割り的で大変恐縮なんですが、福島特措法となりますと、これ復興庁の所管となるものですから、そういう意味では復興庁の考えというものをお聞きいただければというふうに思っています。
#140
○増子輝彦君 大臣、今まさに縦割り行政なんです、今の答弁は。
 この問題は、国を挙げてやらなきゃいけない、環境省だけの問題じゃないんです。環境省が前面に立って頑張っていただいている、努力をしていただいている。しかし、環境大臣と復興大臣がこの問題については福島に行くじゃないですか。復興庁も当然そうじゃないですか。あるいは経産省も全くそうなんですよ。各省庁が横断的に横串を入れて連携をしていく、そのためにこの福島の復興というものがあるわけです。
 先ほど申し上げたとおり、事業の再開あるいは復活、あるいは企業を呼び込む、逃げていかない、様々な経産省のこの支援策ももらっているし、雇用もつくり上げていくということもそうなんですが、福島のこの問題は、余り縦割り行政で今のような答弁ではなくて、一緒になって横串を入れて連携をしていく、そのために福島のいわゆるあの場所にワンストップでできるという本部をつくったわけでしょう、大臣直轄。
 ですから、是非そこは、環境副大臣としていろいろ御苦労いただいていること、何度も申し上げますが、感謝を申し上げますから、是非もう一度、そういうお気持ちも持ちながら、今後この福島の復興再生のためにまた御尽力をいただきたいと思いますし、是非、今国会はこれで終わる予定ですので質問の機会が今回はありませんが、また様々な観点から我々もしっかりとやっていきたいと思いますので、よろしくお願いをします。
 以上で終わります。
#141
○委員長(大久保勉君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。
   午後五時八分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト