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2014/06/05 第186回国会 参議院 参議院会議録情報 第186回国会 厚生労働委員会 第18号
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2014/06/05 第186回国会 参議院

参議院会議録情報 第186回国会 厚生労働委員会 第18号

#1
第186回国会 厚生労働委員会 第18号
平成二十六年六月五日(木曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月四日
    辞任         補欠選任
     熊谷  大君     大家 敏志君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石井みどり君
    理 事
                高階恵美子君
                西田 昌司君
               三原じゅん子君
                津田弥太郎君
                長沢 広明君
    委 員
                赤石 清美君
                大家 敏志君
                大沼みずほ君
                木村 義雄君
                島村  大君
                滝沢  求君
                武見 敬三君
                羽生田 俊君
                足立 信也君
                相原久美子君
                小西 洋之君
                西村まさみ君
                森本 真治君
                浜田 昌良君
                東   徹君
               薬師寺みちよ君
                山口 和之君
                小池  晃君
                福島みずほ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   田村 憲久君
   副大臣
       内閣府副大臣   後藤田正純君
       厚生労働副大臣  土屋 品子君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       高鳥 修一君
       厚生労働大臣政
       務官       赤石 清美君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林  仁君
   政府参考人
       厚生労働省医政
       局長       原  徳壽君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    岡田 太造君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    蒲原 基道君
       厚生労働省老健
       局長       原  勝則君
       厚生労働省保険
       局長       木倉 敬之君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○地域における医療及び介護の総合的な確保を推
 進するための関係法律の整備等に関する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(石井みどり君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、熊谷大君が委員を辞任され、その補欠として大家敏志君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(石井みどり君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長原徳壽君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(石井みどり君) 地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○津田弥太郎君 民主党の津田弥太郎です。
 まず、前回あるいは衆議院も含めて全ての野党から繰り返し指摘をされてきた点、これは、本法案について、性格が本当に異なっている十九本という法案を無理やり一括して提出されているという問題、まずこれを取り上げさせていただきたいと思います。
 四月二十三日の衆議院の厚生労働委員会で、田村大臣はこのように答弁をされました。別のときに出ていれば別の法案だったのでありましょうけれども、ここ重要ですよ、軌を一にして、この時期にまとまってまいったというわけでございます。まとまってくれば、それぞれの法案がそれぞれの立場からの、側面からの見方が出てくるであろう、いろいろな御議論をいただけるのではないか、こういうことで、一本化させていただいて提出をさせていただいたということでございます。これ、覚えていますよね。そういう答弁されました。
 田村大臣は、衆議院議員として六期十八年、もう国会審議では大ベテランでございます。大臣のこれまでの経験の中で、別のときに出ていれば別の法案だったものが、一本化して提出され、そのことにより側面からのいろいろな御議論が国会で行われ、別々の法案で審議するよりもよかったという好事例が、具体的に何年の何法についての質疑であったのか、是非教えていただきたい。私も、当時の審議を勉強して今後の本委員会の審議に役立てたいと思いますので、是非そういうものがあれば教えていただきたいと思います。
#7
○国務大臣(田村憲久君) もちろん、他のときに一本出ていれば、そのときの議論というものはそれしかないわけでありますからそうなるわけでありますが、今国会、そのときにも私申し上げましたけれども、やはりこういう機運というものがある中において、全体としていろんな今まで議論がまとまらなかったものがまとまってきた、それは大きな改革というものがある中において、やはり軌を合わせてそういうものがまとまってきたと。それは、そういうような大改革でありますから、言うなれば影響をしてくるわけであります。
 そういう意味で私は申し上げたわけでありますが、多いという意味からすると、平成十三年、これは通常国会でありますけれども、二十七本、この法律を一本化しました障害者に係る欠格事由の適正化等を図るための医師法等の一部を改正する法律案でありますとか、平成十七年の常会に十本の法律を一本化いたしました国の補助金等の整理及び合理化等に伴う国民健康保険法等の一部を改正する法律案等々があるわけでございます。
 ただ、これは、今言われたような本数が多い少ないというだけの問題ではないんではないかというような御趣旨でおっしゃられたと思いますが、今国会にも、ちょっと私、今記憶はありませんが、こういう趣旨で御説明されると思っていなかったものですから用意しておりませんが、多分違うところに出れば二本を一本として御議論するというものではないというものもあったというふうに記憶いたしております。たしか、母子寡婦法との絡みだとかで今回もあったと思います、ちょっと今調べさせておりますので。やはり、軌が同じであったから関連するという形で二本、三本を一緒に出させていただいている法律というのは、今までもあろうというふうに認識いたしております。
#8
○津田弥太郎君 好事例と私言っているんですよ。今大臣が言った医療制度改革関連法案、これ衆議院、参議院とも強行採決なんですよ。これ好事例とは言わないですよ。
 だから、ないんですよ。こういう十、もう二桁の法律を一つにまとめて、そしてそれが非常に審議の中でもよかったと、それはまとめた方がよかったというのはないんですね。そのことが、やはり今回無理を来している大きな問題ではないのかなというふうに思うんです。
 この一括提出の問題で私が何よりも問題としているのは、審議の問題、これ審議の問題もあるんですけれども、以上に採決の問題なんですよ、採決の問題。性格の異なる法案が仮に一括で審議されるという場合でも、参考人質疑の持ち方などで特定の法案に焦点を絞って審議を行うことは一定程度可能だと思います、一定程度。しかし、法案が一括提出されている以上、採決については一回で行わざるを得ないんです。
 これ、先月、本委員会で難病新法と児童福祉法、小慢の一括審議が行われた。これ、もう皆さん御記憶に新しいところだと思います。この法案は、難病と小慢という極めて関係性の深い法案。ほかの院のことを言いたくありませんけど、附帯決議まで一本でまとめてほかの院はやったという、当院は別々にやっておりますけれども、やったぐらいですね。しかし、これほど密接な関連を持つ二法案でさえ、御案内のように採決は別々に行っているんですよ、別々に。
 ですから、複数の法案を一つにする場合は、少なくとも同一の物差し、同一の価値観で賛否の判断が可能となる範囲に限定すべきなんですね。今回の法案において、介護保険の見直しに関する賛否の判断基準と医療事故調に関する賛否の判断基準、これどう考えても共通点ないんですよ。これ、ここにいる方は全員お認めになると思う。共通点ない。
 これ、原老健局長にお尋ねするんですが、あなたの所管する介護保険の見直し、例えば利用者の自己負担二割への引上げ、これと医療事故調とは具体的にどのような関係あるんでしょうか。両者の関係を明確にお答えいただきたいと思います。もちろん、無関係という答弁も歓迎です。どうぞ。
#9
○政府参考人(原勝則君) この度の医療制度、介護の一体改革法でございますけれども、国民会議での御意見を踏まえまして、また昨年のプログラム法に基づきまして法案を提出したものでございます。
 我が国において、医療提供体制の改革というものが長らく求められておりました。しかし一方で、その受皿となる地域での介護の体制、ここも不十分だということもあってなかなか進まなかったという経緯がございます。この度は、やはり医療提供体制改革を進めると同時に地域の受皿である介護体制も強化する、すなわち地域包括ケアシステムというものを同時につくっていくことで医療制度そしてまた介護保険制度の充実を図っていくということが狙いでございまして、その意義についてはこれまでも大臣等からも御説明があったと思います。
 今御指摘ございました事故調でございますけれども、これは医療提供体制あるいは医療制度、これを改革していく上で、これを支える、あるいはそれに関連する医療サービスを良くしていくというための制度改革でございますので、私、所管外ではございますけれども、これもやはり一体として御議論いただいた方が有効ではないかと考えているところでございます。
#10
○津田弥太郎君 全然説明になっていない。医療事故調と利用者の自己負担二割、これどういうつながりあるか。風が吹けばおけ屋がもうかるという話じゃないんですよ。全然つながっていないんですよ。今、全然説明になっていなかったですね。皆さん、もう与野党共に認識できるわけです。
 これを採決を一遍にやれというのは無理なんですよ。これ、この十九本の法案をまとめたのは一体誰の指示なのか、私は知りません。しかし、原局長、本来ならば原さんは、私の所管する法案と医療事故調とは到底一緒の法案にすることはできないというふうに主張すべきなんです。抗議をしなきゃいかぬ。とてもとても一緒にやれるようなものじゃない。介護保険の見直しと医療事故調とが同一の法案になるとするなら、言ってみれば、現在、社会保障審議会で検討中の国保の保険者の都道府県への移行、この問題と、予防接種の拡充、これも一緒にやるかと。一体どうやって関連性あることになるんだろう。こんなことやっちゃ駄目ですよ。
 旧厚生の法案は旧厚生という共通点があるからみんな一緒でもいいという話になっちゃう。これ、立法府をばかにするのも程がある。これ、できるだけ多くの法案をまとめるので、さっさと国会は法案を通せ、そういう厚労省の国会軽視の姿勢が、前回もやりましたけれども、文書問題等々出てくるんですよ。気の緩み、つまり所詮立法府というのは採決するだけのものだという認識が厚労省にあるんじゃないか、私はそのことについて厚労省に猛省を促したいというふうに思うんです。
 そういうことを申し上げた上で、法案に関するそもそも論についてお尋ねをしたいと思います。
 昨年八月に取りまとめられました社会保障制度改革国民会議の報告書及びさきの臨時国会で成立したあの悪名高きプログラム法と本法案とはどのような関係にあるか、大臣、御説明ください。
#11
○国務大臣(田村憲久君) 社会保障制度改革国民会議でありますが、御承知のとおりといいますか、皆様方がおつくりをいただいて、その後、政権交代後、今の自公政権の下でそれを運営をしてまいりまして、結果、報告書というものをお出しをいただきました。
 中身は、まさに今までの、病院完結型といって、そういう表現の仕方をされておられますけれども、そのような医療体制から地域完結型の医療また介護というものに移していく、そのためには、例えば医療提供体制の見直し、これをすること、さらには地域包括ケア、これの整備を進めること、このような内容でございまして、更に幾つかあるわけでありますが、それをプログラム法の中にいつどのような手順で進めていくかというようなことを書き込んで、結果、そのプログラム法にのっとって、今般このような形で法律を提出をさせていただいてきておると、こういう関係でございます。
#12
○津田弥太郎君 ただいま大臣答弁されましたとおり、これらは密接な関係を有しておるわけでありまして、社会保障制度の根幹であります自助、共助、公助の位置付けに関しましても、今回の法案は国民会議の報告書やプログラム法を踏襲した、今大臣もおっしゃいました、ということが言えるでありましょう。つまり、自助自立の優先ということであります。この点は月曜日の本会議で足立議員も厳しく安倍総理を追及したところであります。総理の答弁は、社会保障制度の改革に当たっては、自助自立を第一に、共助と公助を組み合わせというものでありました。
 私は、田村大臣を始めとした政務の皆さんや心ある厚労省の官僚の皆さんに改めて問いかけを行いたいと思うんです。本当にそれでいいのか。
 国家や社会の基本が自助である、あるいは自立である、それは分からなくもありません。しかし、社会保障というものは、そうした自助自立による生活が困難な方に対して命を守り、人としての尊厳ある生活を実現させていく、そのためのものではないでしょうか。これ、まさに社会保障の哲学の問題です。
 田村大臣は、国民会議のメンバーは民主党政権時代に選んだんだから民主党が文句を言うのはおかしいと思われている。思われている、そうじゃない、そこは否定しません。しかし、何党、何政権であれ、間違っているものは正していかなきゃいけないんです。
 改めて大臣にお尋ねするわけですが、社会保障において自助が第一であり、公助は自助、共助の補完の役割にすぎない、政府のそうした方針は私は変えていくべきではないか。大臣の良心をお聞かせいただきたいと思います。
#13
○国務大臣(田村憲久君) 社会保障制度国民会議でございますが、これに関しては、もちろん民主党の政権下にお立ち上げをいただいたわけでありますが、私もその経緯に参加しておりました。それぞれのメンバーは、自、民、公、それぞれが意見を出し合いながら、その中において三党が協力をして構成を組み上げた、そういうような会でございますから、決して民主党がやったから民主党の責任だと言うつもりはございません。三党がそれぞれ協力をし合いながらの会議であったというふうに思います。
 今の点でございますが、やはりこれ、まさに社会保障制度改革推進法第二条、一昨年まさに三党合意で作った法律でありますけれども、この中で、自助、共助、公助が最も適切に組み合わされるよう、このような形で留意するということでございまして、自助という意味からすれば、誰しもが自分で頑張るというのは当たり前の話であって、その程度はあると思います、その程度の中において共助、公助というものが組み合わさっていくわけでございますので、決して自助自立だけでやれなんて言っているわけではないわけでございます。要するに、それぞれが適切に組み合わさる、これこそが重要であるわけでございまして、そのようなことを念頭に置きながら、特に弱い立場の方々にはしっかりと対応できるような、そのような制度でなければならないと、このように考えております。
#14
○津田弥太郎君 総理と田村大臣のトーンが全然違うんですね。素直に言ってくださいよ。これはもうまさに哲学の話ですから。
 これ、去年の十一月の七日の本委員会で、そこにいらっしゃる羽生田委員、質問も私の考えと完全に同じでありました。羽生田委員の発言を引用させていただきます。
 今、政府の方向性とするとやはり自立ということを非常に大切に思っておりまして、これはいわゆる自助、共助、公助という順序で物事が進められるのかなというふうに思うところでございますけれども、社会保障に関しては私は順序が逆であって、公助、共助、自助ということによって自立を促すというのが社会保障の根幹ではないかというふうに思っているところであります。すばらしい。まさにそのとおりなんですね。
 これ、厚生労働省もまさにその考えに立ってこれまで行政を行ってきたはずなんですよ。確かに財源という問題は様々な制約ありますよ。私もそれは理解できる。しかし、目標とするところは、社会保障はそういう考え方でいかなければいけない。政務三役の中には、それではおかしいと思っている人も私はいるんだというふうに思うんです。
 ここで、平成二十一年四月二十二日、衆議院の厚生労働委員会における高鳥政務官の発言も御紹介したいと思います。会議録を読み上げます。
 毎年二千二百億の社会保障費の伸びの抑制が医療経営を圧迫し、医療の現場を崩壊させてきたということについては、やはり反省や見直しをすべき点があると思います。これ、高鳥政務官、自民党が与党のときの発言です。うちじゃないですよ。
 この政務官の発言は、間違いなく高鳥さんの発言ですよね。イエス、ノーでお答えください。
#15
○大臣政務官(高鳥修一君) しばらく前の発言でありますが、議事録に残っているということであればイエスだと思います。
#16
○津田弥太郎君 我々が小泉改革の反省として学ばなければならないことは、公助をないがしろにして予算の削減ありきで物事を進めると、社会保障の根幹が危機的な状況に陥るということであります。
 高鳥政務官、社会保障において自助が第一ではないのだということ、公費、公助が重要であるということを是非、厚労省内、政府内で強く主張をする、これ平成二十一年の四月ではまさにそのことをおっしゃっているわけですよね。
 残された任期がどのぐらいあるか知りませんが、そういう勝負をしてみませんか。いかがですか。
#17
○大臣政務官(高鳥修一君) 突然の、通告なしのお話でございましてちょっと返答に窮するところもありますが、気持ちとしてはその当時の気持ちと変わっておりませんので、委員の御指摘も受けながら、しっかり職責を最後まで務めてまいりたいと思います。
#18
○津田弥太郎君 いい発言をされました。頑張ってください。
 この公助と自助、共助との関係は、この本法案はもとより、今後厚労省が立案する様々な法案に大きく影響を及ぼすんですよ。取り返しの付かない事態に追い込まれる前に、政務三役や心ある官僚の皆さんは是非とも一旦立ち止まって社会保障の在り方を考えていただくことを私は強く要望したいと思うんですが、そう思っている方は是非うなずいてください。福島みずほ流でやりましたけど、皆さんうなずいていただきましてありがとうございます。
 それでは、我が党が最大の問題と考えている事項、いわゆる要支援切りについて質問をいたします。
 まず、議論の前提として、訪問介護と通所介護において専門職がボランティアよりも一般に質が高いサービスを提供できることはこれは間違いない、これは全員の共通認識です。これ、衆議院においても田村大臣は当たり前の話だという極めて、極め付きの答弁をされているわけでございます。
 そうしますと、現在でも保険外のサービスではボランティアの活用事例もあるわけですが、今後は保険給付として行われてきた領域に関してどの程度専門職からボランティアなどへの適切な誘導が可能かどうか、ここ極めて重要な点でございます。この点、衆議院では最後まで擦れ違いでした。この最大の原因は、専門職がそれ以外へと置き換わる規模感、これが分からない、規模感が。これははっきりさせないといけないと思うんです。
 大臣、およその数字で結構ですので数字をお答えいただきたいと思うんですが、本法案が施行をし、例えば三年が経過した場合、三年ですよ、現在は要支援として訪問介護、通所介護において専門職によるサービスが提供される状態像、これについて一体どのような変化が見込まれるか。これ、市町村によって違うとか、そういう答弁は要りません。全国平均で結構ですので、およそ専門職が何割、そしてボランティア、NPO、事業体による労働などがおよそ何割になると推定されておられますか。
#19
○国務大臣(田村憲久君) 専門職の方々が担われるサービス、もちろんそれを否定しているわけではないわけでありまして、正確なお答えをするとするならば、それはそれぞれ状態像等々、これをケアマネジメントしていただく中において判定をしていただくということになろうと思います。
 でありますから、割合がおよそ三年後どれぐらいというのはなかなかお答えしづらいわけであります。
 ただ、どういう方々が専門職のサービスを受けるような方々であるかというようなことは、明確には申せないところもありますけれども、例えば、認知症という側面から見れば、日常生活自立度の二の方々、この方々は完全には自立されない中において、いろんなお手伝いがあれば自立ができるという方々であられるわけでありますけれども、こういう方々は、要支援一、二の中において、要支援一で八%、要支援二で七・七%という形でございますので、こういう方々の一部は専門的なサービスを受けられる方々になってこられようというふうに思います。
 ただ、これももちろん全体の中においてどれぐらいかというと、それ以外に運動機能等々が低下される中においてサービスが必要になってこられる方々もおられようと思いますから、そういう方々も一定程度はおられるというふうに思います。
 割合といいますと、申し訳ないんですけれども、しっかりと判定をしていかないことにはなかなか分からないわけでございますので、その点はお許しをいただきたいというふうに思います。
#20
○津田弥太郎君 これ、肝の話なんですよ。
 委員長にお願いしたいんですが、これ、本法案の採決をする前までに、厚生労働省が今私が申し上げた資料を提出することを求めたいと思います。
#21
○委員長(石井みどり君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。
#22
○津田弥太郎君 我々が今回のこの要支援切りの問題を大きく取り上げておりますのは、介護保険の本質に重大な変化が生じてしまうのではないかというおそれを持つからであります。この介護保険制度が発足をし、老後も国による質の高いサービスが提供されるだろうという信頼の下で、国民は保険料を納めてきた方が多数だと私は思います。
 大臣は、権利という言葉には抵抗あるようですが、私はやはり権利性というのはあるだろうというふうに思うんです。予防給付が質的にも重要である、費用ベースでも介護保険の骨格となっていることは指摘をされてきたことであります。その中において、訪問介護と通所介護が給付から切り離されるということは、介護保険制度が決定的に変容してしまうことになる。そうした危惧を我々も多くの国民も持っているわけであります。
 私は、現在専門職によって提供されているサービス、本人同意の下にその一部をボランティアなどに誘導していくことは全く不可能ではないと思いますよ、一部行われている自治体があるわけですから。しかし、いかにケアマネジメントが行われようとも、ぎりぎりのところでは、利用者がその決定に承服できないケースが間違いなく出てくるだろう。このケアマネジャー自身が、当該地域における専門職とボランティアとの使い分けの経験に乏しい、あるいは地方において顔見知りの御近所の方に関与してもらいたくない、いろいろ考えられるわけであります。深い事情があるんです。
 大臣は、そもそもこのケアマネジメントに対する本人の同意が前提なので、意に反してボランティアがサービス主体になることはないというふうにこれまで何回も答弁をされてきているわけでありますが、この制度上は、本人が同意しない限りボランティアによるサービスがないだけでなく、専門職によるサービスも含め一切のサービスが提供されないというのが、この制度上の正確な表現なんです。これって、大変なことなんです。
 これ、大臣、是非、我が介護保険に対する国民の信頼を失わせないためには、ぎりぎりのところで本人が求めれば間違いなく専門職のサービスが提供されるんだという、ここを明確にしていただきたいんですよ。いかがですか。
#23
○国務大臣(田村憲久君) 御本人、今まで受けてこられた方々は継続して受けるような形で、これは我々も配慮していかなきゃならぬというふうに考えております。
 新しく要介護認定等々受けられる方々で、専門職のサービスじゃなければ嫌だと。ただし、ケアマネジメントする中において、そうではない、専門職から受けないサービスを受ける、あなたは、べきでありますよというのは、それなりの理由がやはりあるわけであります。
 本来は、御本人の意見をしっかりとお聞きをいただきながら、やはりケアマネジメントを行う過程において専門職の方が判断をしながら御説明をしていただいて理解をいただくと。場合によっては、その中において専門職のサービスというようなこともあるのかも分かりません。
 ただ、専門職のサービスを受ければ余計に状態像が悪くなるというようなこともないことはないわけでありまして、そういうことも含めて、要するに専門職のサービスを、そういうサービスを受ける必要がないという方ですよ、そういう必要がないという方々、もっと言うとボランティアのサービスも受ける必要がないという方々だと思います、家事支援等々。そういう方々に対してそのようなケアマネジメントをやったときに、それを受けることによって、自分が生活をする中において余計に動かなくなって状態像が悪くなられると、そういう判断もされることもあるわけであります。そういうところは、しっかりとそのケアマネジメントの中において十分に御理解をいただくような説明をしていく必要があるのではないかと、このように認識いたしております。
#24
○津田弥太郎君 今委員長が言ったのは、それは認定の問題ですよ。認定に問題がある場合にはそういうこともあるかもしれない。(発言する者あり)ああ、ごめん、大臣が言ったのは。ちょっと興奮しちゃった。
 だけど、それ認定の問題をここで取り上げてもしようがないことですよ。その認定が正しいかどうかという問題をここで議論してもどうにもなりませんよ。私が言っているのは、ボランティアによるサービスがないだけでなくて、専門職によるサービスも含めてサービスが提供されないケースが出てくる、つまりケアマネと本人の合意が、同意がないとそういうケースが出てくるということ、これは大変重要な問題ですよと。これはもう、そもそも入口論、そもそも論のところでありまして、この問題を更に今後しっかり追及していきたいというふうに思います。
 私の質問は以上で終わります。
#25
○足立信也君 おはようございます。民主党の足立信也でございます。
 今、津田理事の質疑聞いていて、機運ということを大臣おっしゃいましたけど、これ物すごく僕は違和感あるというか、思うのは、機運が何かというと、今だったら何でも通るぞという機運ですね。
 これは、例えば診療報酬改定を例に取ると、二〇一〇年、一二年、一四年と、これはまずは医療崩壊を食い止めようと、今大変な状況にあるところをまずそれは救わなきゃいけない。次の改定、一二年のときは、その後方のところも助けないとなかなかうまくいかない。そして、これからは地域へ、家庭へと。これ、実は二〇二五年までを見越したスケジュールであったわけですよ。それに法律が伴わなきゃいけないから、法律を合わせて作っていこうと、この機運はもうずっとあったわけですよ。後ろにいらっしゃる方々も、やっぱりこの法案提出は大分遅れた部分があるなと思っていますよ。そういう機運は、当然のことながら医療崩壊が言われた頃からあって、それで一旦今その言葉はもうほとんど使われなくなっている。これはそういう機運でやってきたからであって、今の機運は何かというと、何でも通るぞと、まさにそこですよ。私はそう思っています。
 今までの衆議院とか、あるいはこの委員会の議論、始まったばかりですが、割とテーマが絞られてそこにばかり集中するようなところがあって、十九本も法案があって、これは国会としては素通ししちゃいけないようなところというのはできるだけ確認していかなきゃいけないということで、まあ余り私、質問回数ないかもしれないけれども、どこからやろうかなと相当考えましたけれども、この法律案の一ページ目から行こうかなと、順番に。それがいいのかなという感じで質問をしたいと思います。
 まず、病床の機能の報告制度と地域医療ビジョン、これについてお聞きします。
 御案内のように、病床機能を機能分化していくと、これは診療報酬にも反映されているわけで、高度急性期と急性期、回復期、慢性期とあるわけですけど、もう赤石政務官とかは御案内のように、それでは分けられない、医療資源が乏しいところ。医療資源の豊富なところはネットワークをつくるのは簡単ですよ。でも、この国、この今の日本の状況で、それだけの機能分化ができない。例えば、急性期、回復期、慢性期は、これを一体的にやるところが地域包括ケア病棟というふうにつくっているわけですね。これが実は地域の医療を支えているわけです、この部分が。今申し上げたように、高度を除いて三つの機能をほぼ持っているわけですね。
 じゃ、この報告制度で、その地域包括ケア病棟というのは一体どの機能で報告するんですか。三つ持っているんでしょう、機能を。一体どの機能で報告するんですか。
#26
○政府参考人(原徳壽君) お答えを申し上げます。
 地域包括ケア病棟入院料につきましては、急性期後の患者を受け入れる、いわゆる回復期機能に相当するもの、また、在宅患者を急変時に受け入れる軽症の急性期機能、これなど地域包括ケアシステムを支える多機能な病棟を評価するために設けられたというふうに承知しております。今回の病床機能報告制度では、一応病棟単位に、この医療機関が主としてどういう機能を担っている病棟かということを御判断をいただいて報告をいただくことと考えております。
 したがいまして、地域包括ケア病棟入院料を取っている病棟のそれぞれにおいて、主としてどういう機能を担っているかは場合によっては異なることも考えられますので、そこは医療機関の御判断で、恐らく多くは回復期機能というものを選択されるのが多いのかと思いますが、そこは実際の入院されている患者さんの状態に応じて出していただくということになるということでございます。
#27
○足立信也君 今、私、三つの機能のところを申し上げましたけど、この報告制度には有床診療所も入るわけですよね、十九床以下。これ、本当に機能別に報告したら、三病棟なきゃいけないですよ。まず有床診は三病棟ってないと思いますよ。一体どこで報告するか。恐らくは慢性期だろうと。となると、報告で集めたら慢性期病棟ばかり多くなるじゃないですか。そこを制限しなきゃいけないねという話になるじゃないですか。これ、一定の基準がないと、どこで報告していいか分かりませんよ。
 まずそこで、やっぱり基準があって、こういう地域包括ケア病棟という場合は、どこに、どの機能で報告すべきであるという一定のやっぱり基準がないとこれはできないという、その点はどうかというのが一点。
 それから、じゃ、その報告した機能が、例えば十九床あって、今、恐らくは回復期が五床ぐらいだと、慢性期が十床ぐらいだと、急性期が四つぐらいだと、そういうふうにあるんだけれども、報告は回復期だと。実態と合わないじゃないかというのはどうやってチェックするんですか。その二点、お願いします。
#28
○政府参考人(原徳壽君) まず、御指摘のありました有床診療所につきましては、例えば急性期を担っている有床診療所もございますので、そういうところは例えば急性期機能という報告があると。そのほかに、御指摘のように多機能な有床診療所ございますので、有床診療所については一括してその有床診療所としての報告みたいな形で求めようというふうに今検討を進めております。
 それから、実際がどういう患者が入っているかということがやはり最終的にはどういう機能を担っているかということとつながっていくというふうに考えております。それにつきましては、この報告制度の中で、取りあえずどの機能を担っているか、まずはそれぞれの御判断でいただくことになりますけれども、それに併せて、そこでやられている医療の内容あるいは患者さんの状態像とか、そういうものをいただくことになっておりますので、そういうものを分析しながら、その地域の中でどういう機能が担われているか。また、行く行くは、その機能の報告に当たりまして、どういう機能はこれこれの患者さんというような形のものを、具体的な定量的な基準がいずれ示していかなければならないとは考えております。
 現段階においてはまだその全体像が、状態としてはまだ情報収集しておりませんので、今、取りあえずは定性的にまず御報告をいただくということから始めたいというふうに考えております。
#29
○足立信也君 取りあえずはといって、この十月から始まるわけでしょう。
 今、有床診は一括と言いましたよね。でも、この地域包括ケア病棟というのは、急性期も回復期も慢性期も、それをやっているからでしょう。じゃ、一括で、さっきも言いましたけれども、この病院は、あるいは診療所、有床診は急性期だとなったら、急性期ばかりが集まるじゃないですか。その点が私は、恐らく報告する側も非常に困ると思いますよ。
 それから、今、実態がそれにそぐわないかどうかとおっしゃいましたが、じゃ、報告訂正を求めるんですか、調べて。
#30
○政府参考人(原徳壽君) その点については、まずは定性的と言いましたけれども、この四つの機能、それぞれの言葉で今現在書いております。それに対して、もう少し具体的に、どのような状態の患者さんをこの急性期の患者さんと見るかとか、そういうことはこれから示していきたいと考えております。その上で、それぞれの病棟においてどのような患者さんを主として担っているのかというところを医療機関で判断をお願いをした上で、その報告をいただくということになろうかと思います。
 それからさらに、先ほど御質問にありましたように、いずれ定性的なものから定量的な基準で物事を考えていく必要があると考えておりまして、その際に、急性期の機能というふうに例えば報告があったけれども、実際には慢性期の患者しかいないじゃないかという場合には、そこは訂正を求めていくことになろうかというふうに考えます。
#31
○足立信也君 基準は、十月からスタートするのに、いつ作るんですか。そして、報告の訂正を求めると言いましたが、それはどの機関がやるんですか。
#32
○政府参考人(原徳壽君) 十月から始めます報告制度においては、まずは先ほど言いましたように定性的な形でお願いするということで、報告に必要な考え方については、法案成立後、示していきたいと考えております。
 その上で、報告をいただいた後、全国のそれぞれの病院や診療所におきます患者さんの状態像、あるいは医療行為がどういうふうに行われているかというものを分析しながら、その中で定量的な基準を示していきたいと。平成二十七年度以降になろうかと思いますけれども、その上で、平成三十年からの医療計画の次のステップのときには定量的な基準でもって示していけるような形を考えているところでございます。
#33
○足立信也君 ということは、ビジョンの策定は、今の次の医療計画に合わせるんですか。
#34
○政府参考人(原徳壽君) お答えを申し上げます。
 ビジョンにつきましては、一つは、患者さんがどうなっていくか、例えば二次医療圏なら二次医療圏で将来の患者数がどれくらい生じるであろうかということについては、これは人口の推移を考えますと一定のシミュレーションができると。ですから、その地域に必要な医療の必要量といいますか、需要はそこで出されるわけであります。
 ビジョンというのは、それに合わせて具体的にそれぞれの病院がどのような機能を担っていくかを示すことになります。それをできるだけ精緻にするためには、先ほど申し上げましたように定量的な基準が最終的には必要になりますけれども、今回は定性的な基準でもって報告をいただいた上で、それぞれの医療機関の意向などを踏まえながらビジョンを描いていただくということになるわけでございます。
#35
○足立信也君 一定のシミュレーションはできると簡単に言いますが、そんなことできると思っている人はいませんよ。報告制度が定量的に正しいかどうか、それを訂正も求めるという話の中で、その報告制度に基づいたビジョンを作るということができますか、その報告制度が確定しないのに。それは、できると言うのは簡単ですけど、現場はできないと思いますよ、私。
 今、それに関連して聞きますけど、これ機能報告制度は最後にしますが、病床機能報告制度と書いてあるのに、何で病棟ごとなんですか。
#36
○政府参考人(原徳壽君) これは、まあ様々な議論がございましたけれども、例えば医療法の中では病棟という概念は実はございません。したがって、その病床のグループを報告いただくことを考えております。
 その上で、病床単位といいますと、一つ一つのベッドにどういう患者が入っているかというのは、これは時と場合によって、急性期の患者が入る場合もあれば、慢性期の患者が入る場合もありますので、病床ごとのというのは恐らく報告制度には合わないだろうと。その上で、医療機能を考える場合は、やはり人的な面での配分といいますか、人的な資源での濃淡を考えるとすると、看護師の働く単位としての病棟というものの単位の中でそれぞれの機能を考えていただく。そういう意味で、病棟単位で機能報告を求めるということとしたわけでございます。
#37
○足立信也君 先ほど有床診療所は一括してとおっしゃいましたね。急性期と回復期と慢性期で病棟でやるなら少なくとも三病棟なきゃできないわけですよ。だから、さっき言いましたように、五床、十床、四床という例を挙げましたけれども、それは病床ごとに決めないとできない話だし、これから実態調査して本当にそれが数が要るのかどうか調べると言ったじゃないですか。その調べるのは病床ごとでしょう。何人いて何人いてじゃないんですか。この病棟、例えば、急性期といっているのに回復期が一人でもいたらアウトということですか。
#38
○政府参考人(原徳壽君) 病床ごとといいますか患者数としてはどういう状態の患者がいるかというのはそういう形で推計ができるというふうに考えているわけでありまして、それから、病床機能の中で、先ほども言いましたが、例えば慢性期の機能の病棟に、じゃ急性期の患者がいてはいけないのかと、そういうことは全くないわけでありまして、それぞれの病棟の中に患者は交じるというふうには当然ながら考えております。ただ、その中でどのような患者を主として診る病棟か。だから、そういう患者さんにふさわしい例えば人的な配置なども考えていく必要があるわけですので、主としてどういう機能を担っているかということについての報告を求めるということでございます。
#39
○足立信也君 主としてとか、紛れ込んでいても構わないとかで、それで推計ができるんですか。物すごくアバウト過ぎますよ、言っていることが。
 じゃ、これは本会議でも言いましたけれども、社人研の推計では、国土の二割が新たに無人になると。日本創成会議の発表では、三十年間で二十代、三十代の女性が半分以下になる自治体が約半分、五百二十三の自治体は人口が一万人以下になる、将来消滅する可能性がある。これはもう新聞等で皆さんも、傍聴されている方も皆さん御存じですよ。二次医療圏の見直し、二次医療圏とはどういう機能を持つのかというのを国がまず示さないと駄目だというふうに私、本会議で言いましたが、その辺に対しては大臣の発言はありませんでした。
 今、二次医療圏は幾つあるんですか。
#40
○政府参考人(原徳壽君) 二次医療圏の数につきましては、平成二十六年四月一日現在で三百四十四でございます。
#41
○足立信也君 二次医療圏に一つということを目途にがん診療拠点病院というのをつくってきました。それから、この前審議されました難病、小慢でも二次医療圏には一個以上と、そういう拠点になるところをつくるとありました。がん診療拠点病院がない二次医療圏は幾つありますか。
#42
○政府参考人(原徳壽君) 同じく平成二十六年四月一日現在でがん診療連携拠点病院のない二次医療圏の数は百八となっております。
#43
○足立信也君 百八がないんですよ。その二次医療圏は、先ほど申し上げました地域包括ケア病棟というところが急性期、回復期、慢性期まで診ているんですよ。そこで、報告で、いや、急性期の人が入っていても慢性期で出してもおおむね主たる人たちはその状態だ、それでいいんだということを言われると、じゃこの先推計がどうやってできるのかと非常に疑問に思うと思いますよ。というか、そういうアバウトな言われ方をするとやっぱりできないと思いますね。
 じゃ、これは難しいかもしれませんが、先ほど五百二十三の自治体が今後消滅する可能性があると。その五百二十三の自治体を含んでいる二次医療圏ってどれぐらいあるんですかね。
#44
○政府参考人(原徳壽君) 御指摘の五百二十三の自治体が含まれる二次医療圏の数は百八十三でございます。
#45
○足立信也君 二次医療圏とは何なのか、どういう機能を持たなきゃいけないのか、そして、そのためには都道府県としてどういうその二次医療圏の設定ですかね、枠組みをつくらなきゃいけないのかということを示さないと、その中での病床機能、どのような機能のものをどれぐらい将来必要になってくるかということはできませんよ。百八十三もやっぱりないわけでしょう、というか、将来消滅する自治体を含んでいるというわけでしょう。ここを国が示さないで都道府県で決めてくださいよというのは、地域主権かもしれないけど、丸投げですよ。これは、ある意味これは国あるいは内閣、政府としての、私は、何というかな、覚悟だと思うんです、将来こうなる可能性が高いからと。
 今、少子化対策のまた会議等ができて、それは悪いことではありませんけれども、でも、現時点ではこういうふうになり得ると、だから都道府県は、あるいは市町村はこういう体制で臨んでもらいたいというのをしっかり示さないと、これは難しいことをそのまま丸投げされたと。今、私が都道府県の職員等に聞くと、一体どうやってやればいいんだろうと皆さんそうおっしゃっていますよ。この点について、どうなんですか、どこまで示してくれるんですか、厚生労働省としては。
#46
○政府参考人(原徳壽君) 多分御承知の上での御質問なんだと思いますけれども、地域医療ビジョンを出していただくためには、それぞれの、今言いましたように、どのような患者が将来出てくるのかという、そういうような需要予測などが必要になってまいりますので、そのことにつきましては地域医療構想策定のためのガイドラインを今後示す予定でございます。
#47
○足立信也君 皆さん御案内のように、二〇二五年の医療需要予測、入院・外来別・疾患別患者数、二次医療圏ごとの医療機能別の必要量、これを定めるわけですよ、都道府県が。そして、今その基になる報告制度は何か曖昧で、それで将来推計もこれだけ厳しくなる、五百二十三の自治体が消滅する可能性があると言われていて、じゃ、二次医療圏はどういう機能を持ってくれとガイドラインで示すと。
 これ、ガイドラインは極めて大事ですよ。本当にこの国の二十年後、三十年後を見据えたようなガイドラインになりますよ。そこまでの覚悟をしっかり持って、ここは大臣、どれだけのガイドラインを作るかと。これは全て任せるというものではなくて、三次医療圏、二次医療圏、そして初期の段階はどういう機能でどれを少なくとも満たしてほしい、そういうようなものを提示しないと私は決められないと思いますので、このガイドラインへの取組、そこで必要なこと、思いがあったら、そこを是非おっしゃってください。
#48
○国務大臣(田村憲久君) この地域医療構想策定のためのガイドラインというのは、もちろん都道府県、それから医療関係者、保険者の方々に入っていただいて、その中で検討会を設置して御議論をいただいて作っていくわけであります。
 今も局長から話がありましたが、二〇二五年の医療の需要量といいますか必要な医療量、これぐらい需要があるなという医療量、それからまた目指すべき医療提供体制、どういうものかという、そのようなもの、それからそれを実際問題実施するための施策等々を示していかなければならないわけでありまして、今言われたような将来の人口推計というものも、それぞれの地域でお作りをいただくためには、やはり国として一定程度示していかなきゃなりませんし、それからまた年齢階級別の入院数というもの、これも推計でありますけれども、さらには外来の受診率というようなもの、これは全く精緻なもの、これが全てですというのはなかなかこれは推計しづらいわけでありますけれども、一定の人口の推移というのは分かるわけでありまして、そういうものを中心に、そのような形でお示しをさせていただきながら各地域地域で医療構想をお作りをいただくということになります。
 いずれにいたしましても、ガイドラインが大変重要なものでありますので、我々としては、示せるものはしっかりと議論をさせていただきながら示してまいりたい、このように考えております。
#49
○足立信也君 できる、いや、できないと言ってもしようがないので、ガイドラインにはこういうところがあるべきだということは私もできるだけ意見申し上げたいと思いますので、そこが非常に大事だと思います。
 そのビジョンに基づいて、これ、新たな協議の場で実際にそれを実施するような協議をしていくわけですよね。その協議会と今ある都道府県の医療審議会の役割がちょっとよく分からないんです。協議の場でそれは協議が調えばそれはそれにこしたことはないですよ。しかし、さっき申し上げたように、がん診療拠点病院すらない二次医療圏がいっぱいあるような中で、二次医療圏ごとの、それぞれ自分たちでやりたいというのが出てきますよ。協議が調わないというのは往々にしてあると思う。その協議が調わない場合には、その医療審議会の役割ってどういう役割を果たすんですか。
#50
○政府参考人(原徳壽君) まず、協議の場でございますけれども、基本的には、例えば、先ほど言っている構想を作る区域ごとにその協議の場をつくっていただく。これはその区域の、おおむね二次医療圏に通常は考えられるわけですけれども、二次医療圏の中である医療機関がそれぞれどういう役割を担うかをそれぞれの関係者で御議論をいただく、そういう場でございます。
 医療審議会の場合は、都道府県に一つあるわけでありまして、これについても法定事項が審議をするということになっておりますので、そこで全てのことを決めるというわけではないと。基本はそれぞれのつくられますその構想区域における協議の場、そこでのお互いの話合いということが中心になるということでございます。
#51
○足立信也君 今、新たな協議の場は主に二次医療圏ごとにとありました。やはりそこで二次医療圏というものの性格が極めて大事になってくるんです。後につながっていきますけど、二次医療圏間の格差という問題がまた出てきます。そこは医療審議会になってくるのかもしれませんが、それはどうやって格差が生まれてくるかというのは、私は基金の使い方によってそうなってくるんだろうと、つながっていくんだと思いますから、その話を続けていきます。
 その前に、このビジョンあるいはその協議の場のメンバーの中にも、在宅医療支援診療所とか在宅医療支援の病院とかその数、あるいはその医師や看護師さんの数というものもビジョンの中あるいは協議の場としては入れるんですか。
#52
○政府参考人(原徳壽君) 具体的に、そのビジョンの中で具体的に何を書くかは今後しっかりと決めていきたいと思いますけど、御指摘のような、例えば在宅医療を進めるという場合に、それに必要な医療機関なり、あるいは例えば訪問看護ステーションの数とか、そういうものは一つの要素にはなろうかと思います。
#53
○足立信也君 要素になるということですけどね。
 今の報告制度がちょっと曖昧だけれども、それに基づいてビジョンを作って、こういう形に二次医療圏ごとにしていこう、それに協議の場をつくろうと。この決め方が私一つ懸念なのは、硬直的になり過ぎちゃいけないんです。例えば、私の後輩なんですけど、車一台で在宅医療、みとりも含めて、支援を始めましたよ。今物すごい数です。
 こういうものはそのとき全く考えていなかった、新たな診療科とは言いませんが、診療をやる考え方、全く今思いも付かなかったようなことが出てくる可能性があるんですよ。そこが排除されないように、ビジョンでこうなって、あなたのやろうとしていることは入っていませんよということにならないようにしていかないと本当に硬直的になってしまいますよ。
 この点についてはどうですか。新たなものが入れる、あるいは柔軟性、ビジョンの柔軟性、そういうものについてはどうやって担保するんでしょう。
#54
○政府参考人(原徳壽君) お答え申し上げます。
 医療ビジョン、地域医療構想と言っておりますけれども、これについては医療計画の中の一部であるというふうな位置付けをしております。その上で、例えば在宅医療に関わる部分につきましては医療計画も今般三年ごとにその部分は見直そうと、介護保険事業支援計画と併せてですね、そういうことを考えておりますので、計画が毎年毎年ころころ変わるようでは計画的に物事を進められませんので。ただ、今御指摘のような新たな要素というものが入ってきた、そういうサービスが一方で出てきた場合には、それも加味した上で次のステップに行くというふうに考えておりますので、そういう意味では地域の実情に応じて柔軟に考えられるような要素はあろうかというふうに考えます。
#55
○足立信也君 じゃ、先ほど言いましたように、その構想に基づいて実際に実施していく主体、協議の場があって行われるわけですね。そこに今回新たな財政支援という、いわゆる基金がかなり私は必要な財源として重要な役割を果たすと、そのように思います。
 ちょっとお聞きしたいのは、この四条二項二号のロ、「公的介護施設等の整備に関する事業」というふうに法律上書かれてあるんですが、公的介護施設って何ですか。
#56
○政府参考人(原勝則君) お答えを申し上げます。
 この法律の四条、御指摘のありました規定されている公的介護施設等でございますけれども、これは、地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律の二条三項において定義がございまして、「地域において介護給付等対象サービス等を提供する施設その他これに類する施設又は設備のうち厚生労働省令で定めるもの」と定義されております。
 これをちょっとまた解説しますと、介護給付等対象サービス等というのは、介護保険法に規定する介護給付等対象サービス及び老人福祉法に基づく福祉サービスのことでございます。また、厚生労働省令で定めるものということでございますが、これについては、現在、その他、地域における創意工夫を生かしつつ、当該地域の実情に応じ、主として高齢者が当該地域において自立した日常生活を営むことができるよう支援する事業に係る施設又は設備と定められているところでございます。
#57
○足立信也君 ということは、公的介護施設というものは介護給付の対象であって、その設立の母体といいますか、それは問わないということですね。
#58
○政府参考人(原勝則君) そのとおりでございまして、介護保険は、当然、民間事業者もいろんなサービスをやっておりますので、民間事業者が運営する施設等についても、介護保険法に規定する介護給付等対象サービスを提供している場合などについては、ここでいう公的介護施設等に該当するということでございます。
#59
○足立信也君 その基金の使われ方ですけれども、この部分は本会議で質問はしたんですが、大臣の答弁をちょっともう一度読み返しますと、私が申し上げたのは、その基金は何の目的で、そして何に使った結果どういう結果に資するのかと、そのチェックの仕組みがないんではないかという話をしたんですね。大臣の答弁は、その計画の段階の透明性とかいうことはおっしゃったんですが、私はその結果のことを言っているんですね。
 そこの結果のチェック、そしてそれが実際に何に効果があったのか等々はどうやって評価するおつもりなのか。あるいは、そのチェック機能をどこに持たせるのかも含めて、計画の段階は分かりますよ、後の方、PDCAでCのところですよね、その部分はどうなっているのかというのが御答弁になかったのでちょっとお聞きしたいと思うんですが。大臣じゃなくても結構です。
#60
○政府参考人(原徳壽君) 基金を使いました事業につきましては、最終的には事業報告を国の方にいただくことになろうかと思います。
 その上で、最終的なチェックは、国でいきますと、その関係者、たくさんいろいろな様々な立場の関係者を集めた協議会を今回設置しようと思っておりますので、その場での検討ということ、チェックになろうかと思います。
#61
○足立信也君 そこでチェックして、その反映、PDCAのAですけど、どう反映されるんですか。
#62
○政府参考人(原徳壽君) お答え申し上げます。
 全国でそれぞれ様々な事業が行われますので、一つ一つについて全部その次のプランに国がタッチしていくということは、恐らくできないだろうとは思います。
 ただ、全体として、じゃ、その都道府県全体としてどういうような成果が上がったか、あるいはその全体としての成果が上がったかどうかというのは、恐らく基金の配分の際にも考慮すべき事項になろうかというふうに考えます。
#63
○足立信也君 その配分のところなんですけど、今回、新たな基金を使う事業、五十四ですか、三ですか、出されていますよね。その中で、今まで補助金事業で行われていたものが結構入りますよね。今まで補助金事業でやられていたものって、多分、多分ですよ、新たな基金を使うようにしたら、いや、自分たちはこれやってきたんだからこのままやりたいぞと、既得権のように必ず主張されると思います。
 今まで補助金事業でやられていたものが、今回新たな基金が使える事業としてどれぐらいの、ちょっと表現難しいですけれども、今まで補助金事業としてやられていたものがどれぐらいそこの中に組み込まれる、肩代わりといいますか、それは答えられませんか、今。
#64
○政府参考人(原徳壽君) お答え申し上げます。
 平成二十五年度まで既存のいわゆる補助金でやっていたもののうち、今回の基金の目的に照らして、その基金の中でより充実あるいは自由度を加えて実施できるというものについては、この基金の中で実施していただくことを考えております。それにつきまして、したがって、既存の補助金事業はその分なくなるわけでありますが、その分につきましては、平成、ちょっと額の細かいところは覚えておりませんけれども、二十五年度分で約二百八十億程度だったというふうに記憶しております。
#65
○足立信也君 たしか私もそれぐらいの額を聞いたような気がします。
 事業として新たな財政支援、基金で対応することが可能となる事業、これざっと見ただけで、そうですね、二十五ぐらいはありますね。ここは必ず私は既得権のように主張されると思うんです。
 それとは、ちょっとおきますが、私は、こういう事業をやる場合は、その事業主がどれだけの覚悟を持って、どれだけ将来も続けてやっていくかということについては、事業主の負担が私個人はあった方がいいと思っているんです。この事業主負担については今どのような議論の過程になっているんでしょうか。
#66
○政府参考人(原徳壽君) 事業例としてお示ししているもの以外にも、都道府県で様々な工夫の事業を考えておられるというふうに聞いております。
 その上で、この基金を活用した事業について、例えば全てその事業に必ず実施者の負担を求めるかどうかという点でございますけれども、内容によっては、例えば小児患者のいわゆる電話相談の体制を取ろうという場合には、これは事業主負担というよりは全額公的な形でお願いをしていくということになろうかと思いますし、そのほか一般的な、例えば病院の整備でありますとかいろんな整備とかにつきましては一定の事業主負担は当然あろうかと思います。
 したがいまして、その事業によってそれぞれどのような負担をいただくかということは、都道府県のヒアリングなどを通じて考えていきたいというふうに考えております。
#67
○足立信也君 これは、この夏から基金事業という話が出てきますが、事業主の負担を求めるかどうかはこれからヒアリングしながら決めていくというのは、もう間近に、成立すると仮定して間近に来ている中で、まだその段階の議論ですか。ヒアリングして決めていく、それは事業主負担やめてくれというのは多いんじゃないでしょうかね。
 これは、スケジュール的にはどうですか。もう、恐らく七月、国会が終わって、そうですね、七月ぐらいから恐らく始まるんでしょう。そのときに、事業主負担どうするかと決めていないと、それは対応できないんじゃないですか。
#68
○政府参考人(原徳壽君) お答え申し上げます。
 基金の事業でございますので、今までの国から出している補助金とは違いますので、それぞれ都道府県で事業内容を固めていくということになるわけであります。その際に、先ほど言いましたように、県がそれぞれお考えになる、最終的には都道府県が決められることになろうかと思います。
 ただ、私どもとしては、事業全体の規模等はヒアリングなどを通じてその中で考えていきたいというふうに考えているわけでございます。
#69
○足立信也君 今おっしゃったことは、事業主負担は最終的に都道府県が決めると。これは議事録に残りますから、ちょっと大変な話だろうと思いますよ、与党の先生方。というところでこれはとどめますが。
 さっきの話なんですが、医療資源の乏しいようなところというのは、その二次医療圏はほぼ同じような問題抱えているんですよ。この事業が、こちらの二次医療圏はできて、こっちはできない、そうなると、物すごい二次医療圏間の格差が出ますし、公平性は保てない。
 そういう、当然のことながら、全県下全ての二次医療圏でやるべきことだねと、ありますよね、そういうものは。あとは二次医療圏独特のといいますか、特色のある事業も当然ありますが、全体としてこれは必要だねというものと、そうじゃないものという区分けが必要ですし、全体として必要だなとなった場合に、本当に全部でそれができるのかなと。さっきの二次医療圏の捉え方にも帰するわけですけれども、それがないと、私はまたまた二次医療圏間での相当な格差が生じるんじゃないかなと思うんですけれども、その点について何かこうしたらいいなというのがございますか。
#70
○政府参考人(原徳壽君) 先ほどから出ております二次医療圏は、基本的には医療法の中で通常の入院医療が完結するエリアというような下につくっていくということが大原則であります。したがって、それぞれのその完結するエリアをどのように捉えるかという場合に、当然ながら地理的な条件や交通事情、それから現在存在している医療機関の配置等々を考えながら、一定のまとまり、入院医療としてこの範囲でほぼ完結できるだろうというものを想定しながら都道府県でつくっていただいております。
 その中で、じゃ、それぞれの医療圏、確かに完璧な医療圏というのはございませんので、それぞれの医療圏、足らない部分はそれぞれまちまちではございましょうし、ある医療圏にとってはかなり他の医療圏にその医療を依存している場合もあろうかと思います。その間をどう調整していくかはまさしくその都道府県のお考えだと思いますし、その部分で足りない機能を、じゃ、Aという医療圏にこういう機能を付けよう、Bという医療圏はこういう機能を付けようというところは、都道府県がその中で十分にその地域の中で関係者とお話をしながら考えていっていただいて、今回の基金事業などについても活用をいただけたらというふうに思います。
#71
○足立信也君 私、大臣に、熟議の協議会である必要があると、そこの委員の構成等もしっかりモデルみたいなものを示してほしいということを本会議で言いました。
 この基金の話が出てきたときに、うちの大塚政審会長は地下室で宴会と言っているわけですが、これは有力者がいるところのつかみ取りになっちゃうんじゃないのという心配がやっぱり一番先にあったわけですね。そういう方が、腕力のある方がいるところとそうじゃないところで物すごく差が生じちゃうんじゃないかという心配が真っ先にやっぱり皆さん浮かんでくる、当然だと思うので、この協議会、その熟議の在り方等についてしっかりこれ担保しないとやっぱり危ない。公的保険ですからね、それで皆さん受けているわけですから、日本の誇りなんですから。
 それに関連して、ちょっと順番変えますが、津田理事の先ほどの質問の中で、私、これも本会議で、要介護認定の話です、介護が必要だと認定しているわけですよね、要介護あるいは要支援、つまり要ですから必要だと認定しながら給付対象から外す、これは共助である社会保険を根底から覆すものだと私は申し上げました。大臣の答弁は、要介護認定は、全国一律の基準に基づき高齢者の介護等のニーズを客観的に認定するための仕組みと、そう答弁されているんですね。でも、介護保険法の第二条は、「介護保険は、被保険者の要介護状態又は要支援状態に関し、必要な保険給付を行うものとする。」。これは、大臣のおっしゃる必要なニーズを確認するための仕組みではなくて、要介護状態なのか要支援状態なのかを決めて、介護給付のためにやると書いてあるんですよ、第二条に。これは私は違うと思いますよ、認識が。だから、社会保険が危ないとおっしゃる方がいっぱいいるわけですよね。
 この大臣が答弁されたことと介護保険第二条、要介護状態又は要支援状態に関し必要な保険給付を行うものとする、ここはどちらが正しいのか、どちらが介護保険をつくったときの趣旨、本来の考え方に近いのか、是非答えてもらいたいと思います。
#72
○国務大臣(田村憲久君) 私、要介護認定制度は、全国一律の基準に基づき高齢者の介護等のニーズを客観的に認定するための仕組みと、こうやって申し上げました。
 この言っている意味、介護等のニーズというのはまさに介護の必要度というものを意味しているわけでありまして、それを一定の基準の下に必要度というものをしっかりとここで認定をする、客観的な中において認定するということでありますから、それによって言うなればサービスを受けるという形であります。
 言われている趣旨が私もちょっと分かりづらくて、要は介護等々の必要度をニーズというふうに置き換えておりますので、そういう意味で申し上げたということであります。
#73
○足立信也君 もう一度読みますね。「被保険者の要介護状態又は要支援状態に関し、必要な保険給付を行うものとする。」が第二条。つまり、大臣のおっしゃる要介護状態、要支援状態を認定するのが介護認定ですね。その状態の者に必要な保険給付を行うのが介護保険制度です。
 そこから外れると、要支援状態だ、あるいは要介護状態だと認定されているのに外すということがこの介護保険第二条の規定に反しているんじゃないですかということを申し上げているんです。
#74
○国務大臣(田村憲久君) 必要なでございますので、そういう意味では要支援者に対しても介護保険給付というものはあるわけであります。
 今般の考え方の中において、一定程度の方々に関してはそれ以外に地域支援事業を受けるという形に変えるわけでありますけれども、要は必要な保険給付を行うものとするということでございますので、そのような形の中において、要支援者の方々は必要なサービスというもの、つまり保険給付というものは今般の改正の中でも受けていただけるということになろうというふうに思います。
#75
○足立信也君 大臣には珍しく、声がだんだん小さくなって、この答弁で本当に大丈夫かなという感じがありありとうかがえますが。
 では、今回、給付対象から外すということは、それは不必要な保険給付だという認識でやっているということですね、今の答弁ですと。不必要な保険給付だと判断したと。
#76
○国務大臣(田村憲久君) 今般、介護保険給付の中から要するに地域支援事業というもの、総合事業の中にありますが、こういうものを要支援者の方々に対して新たな形の中でサービスを提供するわけであります。そういう意味では、介護保険というものの中においての給付範囲というものは変わるわけでありまして、そのような意味からいたしますと、必要な給付、介護保険の給付という中からは今回は外れるわけであります。
 ただ、それはそれで、その方々が必要であるならば今までのように、御承知のとおり、受ける方々はおられるわけでございます。それは、例えば訪問看護のような形で給付を受ける方々はおられるわけでありまして、そこはこの法律の規定のとおりであります。状態像に応じて、必要なサービスといたしましては、それは新たな地域支援事業の中において対応させていただくということでございまして、その中においてやはり財源の問題がありますから、財源は介護保険から同じ構成で出させていただくと、こういうような立て付けになっております。
#77
○足立信也君 まとめると、財源を考えて不必要な保険給付だというものが出てきたと。(発言する者あり)いや、今のお話ですと、そうなりますよね。
 この問題は恐らくこれから同僚議員の方々が質問されると思いますので、今日、資料を用意してきたものとかは全部、医療事故の調査に関するものを用意してきたんですけれども、多分、参考人とか中央公聴会等でまたその件については質問する機会があると思いますので今日は省いておきますが。
 私が、原局長、もう何度もこれまで言ってきました。死亡診断書、死体検案書の記入マニュアルが問題なんですよ。このことが実は、今内閣府の方で死因究明の推進のための最終報告が検討会から出て、これを閣議決定すると言っているんですけれども、その中に、死亡診断書、死体検案書記入マニュアルに沿ってと書かれてあるんですよ。これは物すごく大きな問題で、今までの最高裁の判例やあるいは田原課長の発言と、この記入マニュアルの内容が私は違っていると思いますよ。幾ら訂正してくれと言っても訂正しない。ここが、けど、これを基に本当に閣議決定するかどうか私は疑問ですけれども、するという話になってきて、民主党の方に今説明に来ている、自民党の議員が。こうなったら、今ある、大きな間違いだと言われているマニュアルが、これを参考にやるんですよというふうに閣議で決められるという話ですからね。大変な問題を持っていることを今日予告しておいて、次にその問題をしっかり議論したいと思います。
 終わります。ありがとうございます。
#78
○西村まさみ君 民主党・新緑風会の西村まさみでございます。今日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 何といっても、十九本もの法律を一つにして出してくるという大変無謀なものについて、しかも単純な、そして絶対にやってはいけない、あってはならないミスで審議する時間が始まるのが遅くなったということ、まずもって信頼回復にしっかりと努めていただきたいということを冒頭申し上げまして、今日、法律の質問に入る前に、昨日から六月の十日までは、私の分野であります歯と口の健康週間ということであります。
 日本全国、歯科医院に行くとこういったポスター、(資料提示)委員長や島村委員も御存じだと思いますが、貼って、国民の皆様にお口の健康というもの、しっかりと守っていただきたいというようなことをお話をさせていただいています。そこで、私もこの委員会で度々、歯科と全身の健康の関わり、それから健康寿命の延伸には非常にお口の中をきちっと整備すること、これが大事だということ、これを度々お話をさせていただいています。
 そこで、大臣にお尋ねしたいと思うんですが、その前に、平成十五年、今から十年以上前に、当時の櫻井充参議院議員が坂口厚生労働大臣に、健康診断、非常に歯科は重要ですねというようなお話をさせていただいています。その中で坂口大臣も、何よりも歯科の健診を進めていきたいというお話もされています。
 そこで、大臣にお尋ねしますが、大臣はここ一年の中で歯科の健康診断をお受けになられたことがあるでしょうか。
#79
○国務大臣(田村憲久君) 今日は入念に歯は磨いてまいりました。
 その上で、歯科健診なんですけれども、残念ながらこの一年受けておりません。ただ、この半年間、歯科にずっと、歯科医に通っておりまして、今も治療をさせていただいております。まだ完全に治っておりません。
#80
○西村まさみ君 歯科というのに半年も通って治らないということは、その前に歯科健診をきちっとしていればそんなことはきっとなかっただろうと思いますし、また、しっかりと治ったところでおしまいではなくて、歯科健診を大臣自らお願いをしたいと思います。
 そこでお尋ねしたんです、厚生労働省に。厚生労働省としては、この歯と口の健康週間の間に何か取組をしていますかとお尋ねしましたら、厚生労働省の中では四千人近い厚生労働省の職員の皆さんに歯の健康相談を実施していると、毎年この時期に。平成二十四年が相談希望者が四百二十二人、昨年が三百九十七人、今年度は、今やっている途中ですが、三百七十九人と。何となくだんだん数が少なくなっていることが気になるのが一つと、一割にも満たない人しか歯に気持ちがないのかなと思うと、今まであれだけ厚生労働省に向かって歯は大事ですよと言ったことと随分違うんじゃないかなと思いますので、しっかりと取組をしていただきたいと思いますし、今日資料でお配りしました、これだけ歯科は、真ん中がぽっかりと空いているんです、歯科健診。だからこそ、歯科口腔保健法という法律が、大臣のお部屋にも行って説明させていただいて、全会一致で成立したわけです。
   〔委員長退席、理事西田昌司君着席〕
 前回の労働安全衛生法でも薬師寺委員から産業歯科健診って非常に重要ということを言われましたが、残念ながらこの中に丸が付くことはありませんでした。
 そこで、毎度毎度で恐縮ですが、局長にお尋ねします。
 この推進室の取組、私、以前も聞きました。あのときはまだ特段ありませんとおっしゃいましたが、今まで、あの質問から今日までの間に会議を開いたか、開かないか。また、開いていないなら、どうしてあれほど言ったのに開いていないのか、お知らせいただきたいと思います。
#81
○政府参考人(原徳壽君) お答え申し上げます。
 前回、今年の四月十日に御質問いただきました。その後、実際、室員全員を招集した会議は残念ながら行っておりません、正直なところ。
 ただ、歯科口腔保健の推進のためには、もちろん歯科保健課のメンバーがその推進室の中心になっておりますが、そこでの当然ながら事務打合せとか、あるいは、例えば、特に母子保健課等、児童の母、子供たちの問題等については母子保健課、また高齢者については老人保健課等々がメンバーになっておりますので、必要に応じて頻繁に事務的な連絡は行っているというふうに承知しています。
#82
○西村まさみ君 局長、あの推進室は、当然あの法律の中に、切れ目のない健診事業をしっかりとやるということが盛り込まれているわけですから、この資料を見ていただいて分かるように、全然切れ目だらけなんですよね、もう一番肝腎なところが全くないと言ってもいいぐらい。ですから、是非この衛生週間だからこそ集めて、しっかりと、どこから埋めるか、まずどこに向かっていくか、いつまでにやるかということを具体的に是非お示しいただきたいということをお願いして、次回それは質問をさせていただきたいと思いますので、次回までにしっかりとした回答をよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、本題に戻ります。
 二〇〇二年、健康日本21、これを積極的に推進するために法的基盤を整備するとして健康増進法が制定されました。栄養改善法の一部改正とされたその結果、本来であれば、例えばWHOの健康概念等に沿って都市環境や食の安全、そんなことも含めて基本的な健康のための環境づくりを第一にということが、必要なことが明記されるべきが何も記載されていない。その結果として、大変すばらしい法律を作ったはずなのに、何となく生活習慣予防対策法になってしまったような気がします。
 今回のこの基盤整備促進法も一部改正しているだけですけれども、なぜ新しい法律にしなかったんですか。どうしてここだけ改正というか、やっぱり大きな法律、大きなことをするためにはきちっと法律を新しく作り直すということも必要じゃなかったかと思うんですが、その辺についていかがお考えかをお聞かせいただきたいと思います。
#83
○国務大臣(田村憲久君) 今言われた法律、基になっている法律でありますけれども、地域における公的介護施設等の計画的な整備等の促進に関する法律、元々はゴールドプランが策定された、その中においてウェルエイジングコミュニティー構想、こういうものを基にこの法律が、WAC法と呼んでおりますけれども、これができたわけでありまして、その中の目的で、国民の健康の保持及び福祉の増進を図り、あわせて国民が生きがいを持ち健康で安らかな生活を営むことができる地域社会の形成を資すること、こういうことになっておるわけであります。
 法律の目的にもそぐうわけでありますが、あわせて、平成十七年に、これ、整備をしていくために基金等々をつくってそこから施設整備等々のお金が流れていったと、こういうような流れがあるわけでありまして、今般の立て付けとやはり同じ立て付けであるということがございまして、そういう意味で、医療と介護、これ、国民の健康も書いてありますので、この法律の趣旨、目的にそぐっておりますし、形態も非常に似ておるということもございます。そういう中において、この法律を使わさせていただくのが一番介護と医療を融合させながらその地域のいろんな資源等々を整備していくという意味ではいいのではないかという中においてこの法律を使わさせていただいたと、改正をさせていただいたということでございます。
#84
○西村まさみ君 大臣のおっしゃること、そのとおりだと思うんですが、一部改正法ですよね、でも、ほとんど改正されているに近いようなものであるなら、やっぱりよく議論をして、審議をしてやっていかなきゃいけないことだと思いますので。
 もうそのとおりだと思います。この法律、土台となる法律を改正していってより良いものにしていくと。でも、そうすると必ず昔の何か、もう大分前で今とは随分違うなというものも必ずどこかに残ってしまう、こういうことも懸念されるわけですから、そういうことがないように、改正するのであればしっかりと隅々まで見て、そして隅々までみんなで議論をするということが大事だということで、是非とも審議時間はしっかり確保していただきたいということを与党の皆様にお願いをしたいと思います。
 そして、この地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律案と、この法律案で確保しようとするものは一体何なのか。余りにもいろんなことが書き込まれていますから、何となく逆に分かりにくくなっていると思うんですね。例えば、私が個人的に思うには、これだけいろんなことをやるのであれば、わざわざ確保を促進なんてしないで確保法じゃ駄目なんですか。
#85
○国務大臣(田村憲久君) 医療提供体制の見直しでありますとか、また地域包括ケア、こういうようなシステムの中に必要なものをしっかりと整備していく、そういう意味での確保を目指しておるわけでありますが、これ、確保法というのは、つらいのは、主体的に各自治体にやっていただくわけでございまして、なかなかこのような形の場合は、確保するというような形で強制的にといいますか、そういう言いぶりにするのが非常に難しいという部分がございます。他の法律でも、例えば障害者差別解消法なども、国は意見を聴くとなっておりますけれども、やはり地方の方は関係者の意見を聴くように努めるというような形になっておりまして、どうしてもそういう中において、今般このような確保を推進するというような形にさせていただいておるということでございまして、御理解いただければ有り難いと思います。
#86
○西村まさみ君 ということは、心の中では大臣は確保だと、確保するんだよということで、うんとうなずいていただきましたので、そういうことだということでよろしいですね。
 やっぱり、確保を推進すると、それ確かに各自治体にお願いするわけですから、お願いというかやってもらうわけですから、国から強制的にというふうにはいかないと、また後でも聞きますが、というふうにおっしゃいましたけれども、でも、ある程度しっかりした方向性を国として持っていないと、先ほど来皆さんが心配する、各自治体によって、その各自治体の力、力というのは経済的な力とか人間的な力とか、その差によってやっぱり格差ができてしまうということは、国民であり、また要介護、要支援と、支援や介護が必要な皆様にとって非常に不利益になると、そう思ってしまいがちです。ですから、是非とも確保と、確保を推進するんだけれども、心の中では絶対に確保するんだという気持ちでやっていただきたい、そう思います。
   〔理事西田昌司君退席、委員長着席〕
 それから、法律の目的についてもちょっとお尋ねしたいんですが、第一条「目的」で、「効率的かつ質の高い医療提供体制を構築」と書いてあるんです、一番最初に。でも、これも私見で恐縮ですが、やっぱり私は、その後に書いてある「良質かつ適切な医療の効率的な」提供体制の構築があってからこそ、これがまずの目的であって、その後、いわゆる効率的でかつ質の高い医療提供体制を構築というふうにするべきで、順番が逆じゃないかなと。これ、厚生労働省が出している法律なのに、何か財務省が作ったみたいな法律にここだけで取られてしまうんじゃないかと思うんですけれども、どうでしょう。
#87
○国務大臣(田村憲久君) これは、プログラム法の規定を踏まえてこのようにしたわけでありますが、しからば、プログラム法はなぜそうなっておるのかといいますと、これは、社会保障制度改革推進法第四条の規定に基づく法律上の措置の骨子について、これ昨年の八月二十一日に閣議決定したものでありますけど、これを踏まえてそうなっておると。
 しからば、それはどうなっておるんだという、なぜそうなったんだという話でありますが、決してこれ、効率的がもうすごく強くてという話ではなくて、「かつ」でございますので、どちらが前に来てどちらが後ろでも差はないわけでございまして、両方とも重要なことであるということでございまして、委員のお気に召さなければこれは申し訳ない話でありますが、決して効率的が一番ですよという意味ではないわけでございますので、これはよほど重要だということでこのような形になっておりますので、御理解をいただければ有り難いというふうに思います。
#88
○西村まさみ君 どちらも大切というのであれば、やはり厚生労働省としては医療を提供するという方が先に来るべきじゃなかったかなと私は思います。
 やっぱり、これ主役というか主体というか、これを必要とする皆さんの気持ちを考えたときに、目的って結構大きいと思うんですよ、私は。ですから、是非とも、今からでも間に合わない、間に合う、これはまた別として、これもやはり相手が誰なのか、この目的を必要とする人が誰なのかということをよく考えていただいて是非ともお願いをしたい。
 プログラム法の話、今ちょっと大臣から出ました。私、実は先週の決算委員会でプログラム法について麻生財務大臣にもお尋ねをしました。
 そこで、大臣にも同じ質問をさせていただきたいと思うんですが、まず平成二十一年の所得税法等の一部を改正する法律の附則の第百四条、これは麻生政権下でありました。それから、民主党政権下であの三党合意で行われました中で、自民党さんの強い要求で作られた社会保障制度改革推進法、これは平成二十四年度。それから、安倍政権下、昨年の秋、臨時国会で強行された持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律。そして、今回のこの地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案。そして、これから出てくるであろう国民健康保険法、健康保険法、高齢者の医療の確保に関する法律などなど、プログラム法案と言われるものがどんどん出てくるわけですが、やっぱりプログラム法というのは、麻生大臣もおっしゃっていました、厳密な定義はないけれども、やはりある程度のプロセス、中期的な目標とか持ってしっかりとやっていくことは非常に大事だというふうにおっしゃっていました。
 しかし、プログラム法というのは、やっぱり中期とか長期とかにわたってのしっかりした計画を立てていくわけですから、それなりにしっかりと議論をしないで進めると、結局中倒れをしてしまったり、途中でどうなってしまったか分からなくなったりすると思うんですね。
 大臣は、このプログラム法について、いい面も悪い面もよく御存じだと思いますが、どういったところがいい面であって、そしてどういったところは今までの経緯も含めて改善していかなきゃいけないというふうに御理解いただいているか、教えていただけたらと思うんですが。
#89
○国務大臣(田村憲久君) プログラム法の性格という意味でございますか。とするならば、やはり必要な、制度改革も含めていろんな医療の整備はしていかなきゃいけないわけで、医療だけじゃありません、介護も含め社会保障の整備をしていかなければならないわけでありまして、そういうものを何もせずにおけば、どんどんどんどん、特に嫌なこと、時の政府にとってマイナスなことは後ろの方に持っていこう、持っていこうというような、そういうような、マイナスというのは国民にとっては必要なことでありますけれども、時の政府の人気にとってはマイナスかなというようなことに関しては後ろの方へ持っていこう、持っていこうというようなことも起こらないとは限らないわけでありまして、そんな中において、やはり検討をする項目でありますとか、また実施や、また法律作る、そういう時期を、一定の時期というものを明記をしていくというものは、これは必要なものを必要な時期にしっかりと行うという意味ではメリットがあるんであろうというふうに思います。
 マイナスのところというのは、そうですね、それによって何か状況が変わったときに縛られないということは考えなきゃならないんだというふうには思いますが、いずれにいたしましても、一つ覚悟を示しながら国民の皆様方にそのプロセスをお示しするという意味では必要性というものはあるのではないかという中において昨年提出をさせていただき、成立をいただいたということであります。
#90
○西村まさみ君 成立いただいたというか、成立させたということで、私たちはその、あれに入っていなかったので何とも、審議に、一致していませんから、何ともあれですが。
 今大臣おっしゃいました。時の政権によってマイナスになることをちょっと後ろ向きって、もうそれは、やっぱり決めたことはきちっと着実に計画どおりにやっていくことも大事ですし、そのときそのときの経済状況とか、いろんなことがあったときには、やはり法改正が必要になったとき、またあると思います。そのときもやはりきっちりと議論、審議を重ねて、国民にとって一番いい方法をそのときそのときの政権がきちっと担っていただくということがこれはプログラム法の一番大切なところであり、それは守らなければいけないところなんだと思います。是非ともそこの部分を忘れないでお願いしたいと思います。
 何といっても、これ、負担する側も受ける側も全てやっぱり国民なわけですよね。ですから、国民に対する丁寧な議論って必要ですよということを私は毎回お話をさせていただいています。
 何となく今回も心配でたまらないのは、衆議院は四月一日に本会議で趣旨説明があって、僅かな時間で審議が、私たちの言葉からすれば審議は足りないのに強行採決をしてしまった。そして参議院に送られてきた。せっかく参議院で、じゃ審議をしようと思ったときにああいったことが起きて、ずれてしまったと。ここで心配なのは、また同じように、まだ審議が足りていないのにこれでおしまいというふうになってしまうと、これはやはり国民の皆様に不利益が生じるわけですから、改めて、先ほども言いましたし、皆さんもきっと同じだと思いますが、きっちり審議時間を取っていただきまして、そしてきちっとした形で採決をしていただくように、委員長を含め与党の皆様にお願いをしたいと思います。
 それでは、今回の法律の中身についてちょっとお尋ねするんですが、今回、歯科衛生士法の一部改正というものがあります。この中身について質問するわけではないんですが、今、衛生士、歯科衛生士、私たち歯科医師の仲間であります歯科衛生士は、実は非常に伸びているんです、歯科衛生士のなり手が。私、案外少ないと実は心の中で思っていたんですが、平成二十四年ですと、もうずっと右肩上がりで上がっていて、十万八千百二十三名となっています。
 今回の法律で、衛生士というものは女子だけに限らず男性もいます、僅か四十九人と〇・〇二%ではありますが、いるんです。ですから、この「者」、「女子」というものを「者」というものにしていただきましたし、歯科医師の直接の指導というものも連携をきちっと取るというふうになった、なったように改正する法律が出てきています。
 ここで、ちょっと心配なのでお尋ねしますが、今回の法律改正で歯科衛生士の働く場、活動する場が狭くなるということはありませんか。
#91
○大臣政務官(赤石清美君) 私も大臣と同じように歯が悪くて、二週間に一遍、歯科衛生士さんにコントロールさせていただいておりまして、非常に感謝しております。
 今の御指摘がありましたように、保健所等が行う乳幼児健診等において歯科衛生士が予防処置としてフッ化物塗布等を行う場合に、現行法では歯科医師の直接の指導、立会いですね、が必要となっておりますが、地域によっては歯科医師の確保が困難で、直接の指導ができないため事業の実施に支障が生じている例があるという意見がありました。このような現場の意見や、歯科衛生士の修業年限、最初、スタート時は一年でありましたが、現在は三年になっておりますので、この修業年限の延長による歯科衛生士の資質の向上の状況も踏まえ、歯科衛生士が予防処置としてフッ化物塗布等を行う場合は歯科医師の直接の指導、立会いまでは要しないとして今回削除することとしております。また、これに併せて、歯科衛生士がその業務を行うに当たり、歯科医師その他の歯科医療関係者と緊密な連携を図り、適正な歯科医療の確保に努めなきゃならないというふうにしております。
 なお、更に言いますと、新たに規定される緊密な連携につきましては、歯科衛生士が病院、介護施設等において予防処置、歯科診療の補助、歯科保健指導の業務を行うに当たり、歯科医療に関与する者と情報等を共有することができる体制を確保するなどの緊密な連携を図るようにするものであります。
 したがって、この改正によって看護師等が歯科衛生士に指示できるようなものになるわけではありません。さらに、先ほど議員からもありましたけれども、歯科衛生士法の本則では女子に限定されている一方、附則でも男子も取得できることになっているが、今回の改正で本則上も女子に限定しない改正を行うということになっております。
 以上です。
#92
○西村まさみ君 ありがとうございました。
 本当に歯科衛生士の仕事、業務内容というのは非常に大切なものでありまして、今政務官もおっしゃいました、彼女たち、彼らたちが働く場というものが狭くなるんじゃないかという心配がちょっとあったものですからお尋ねしましたが、今のお答えで大変安心をいたしましたし、またこれからも更に更に拡充していっていただいて、国民の皆様に良質な歯科医療体制をきちっと構築できるようにすることと、またその補助をしていただく大事な役割ですから、よろしくお願いをしたいと思います。
 もう一方で、介護人材についてちょっとお尋ねしたいんですが、介護福祉士、当然大切な役割をしています。御承知のように、病院だけではなく様々な施設にもいるわけですが、介護福祉士は、平成十九年の法改正のときに、いわゆる養成所でしっかり勉強してきて、そこを卒業すると国家資格をもらえるというやり方と、実際に実践してきて、それで年数をきちっと担保したら国家試験の資格が取れるということがありましたが、一本化するはずだったと思います。しかも、それも先延ばし先延ばしで、いよいよ来年からということになっていたはずが、今回また延ばして二十八年からという声が出ているんですが、それはなぜか、教えていただけますか。
#93
○政府参考人(岡田太造君) 介護福祉士の資格取得方法につきましては、資質の向上を図る観点から、全ての者が一定の教育課程を経た後に国家試験を受験するという形で、資格取得方法の一元化をする法律改正を平成十九年に行いました。
 大きな内容といたしまして、養成校卒業者に対して新たに国家試験を受けていただくということと、実務経験三年で国家試験を受けられたのを、それに加えて実務者研修を受けていただくというようなことが大きな柱になっているところでございます。
 この見直しにつきましては、平成二十四年四月から施行する予定でございましたが、実務経験者に新たに課せられた実務者研修を受講しやすくするなどのきめ細かな配慮が必要であること、それから介護福祉士によるたんの吸引などの実施が可能となったことに伴いまして教育内容を再編する必要が生じたことなどから、平成二十三年に法律改正を行いまして、施行期日を平成二十七年の四月まで三年間延期させていただいたところでございます。
 その後、近年の労働力人口の減少であるとか、昨今の経済状況の好転によりまして他業種への人材流出の懸念が強まり、介護人材の確保が一層厳しくなっている中で、養成施設入学者の減少をもたらすのではないかというような御意見、それから介護現場で働く方に過重な負担を課すものではないかというような懸念があることを踏まえまして、幅広い観点から介護人材確保に向けた方策を早急に検討することに合わせまして、施行を一年間延期させていただくというような形で今回の法律案に盛り込まさせていただいているところでございます。
#94
○西村まさみ君 二十四年から三年というのは、今の、例えばたんの吸引とか、そういうことの、ちょっと分かったところ、分かったとは言いにくいですけど、仕方ないのかなと思います。
 しかし、二十七年から二十八年のこの一年間というのは、いろんな話が出てきていますよね。いわゆる介護の現場にも外国人の技能研修の皆さんが入ってくるとか。そこと関係は絶対にありませんか。
#95
○政府参考人(岡田太造君) 先ほど御説明いたしましたように、介護人材の確保が非常に一層厳しくなっているという状況の中で、例えば養成校の卒業者に対して試験を課すということによって入学者が減少しているんじゃないかというような声がございます。それから、介護の現場で働く方に実務者研修という研修を受けていただくということで、一定期間現場を離れるということが施設の運営をされるような方からは非常に懸念をされるというようなことがございまして、そういう観点から今回の見直しを行うことにしたものでございまして、外国人の関係とは全く関係ございません。
#96
○西村まさみ君 全く関係ないと今おっしゃいましたので、皆さん聞いてくださったと思います。全く関係ないそうです。
 人材が厳しいと今おっしゃいましたけど、人材確保が厳しいのは、国家資格を試験をすることによって厳しいんではなくて、処遇が悪いからなり手がいないというのは、これはあると思うんですよ。確かに、国家資格になって試験勉強しなきゃいけないということだと、ちゅうちょする方もいると思います。
 でも、今どう見ても、介護関係の皆さん、処遇が改善されなければ、私もこれは委員会で質問をしました、結婚するために、介護の現場で働いていては家族を養うことができない、また家庭を持つことができないから辞めなければならないという現実がある中で、処遇の改善をきちっとしないからこそ人材の確保というものが難しいということは絶対にあると思うんです。
 そのためには、やはり今の若い人、これから仕事をしよう、これからああいう職業に就こうと、例えば高校を卒業したとき、中学を卒業したとき、いろいろ皆さん思うわけです。そのときに、やっぱり資格というものに対する思いは若い人だってあるわけです。国家資格というものは、国家資格です、国から認められた資格、この国家資格がきちっとあるかないかということは非常に大きく関係すること。特に、介護に関わる皆さんがいろんなルートがあって、今まではよかったでしょう、でもこれからもっともっと必要とするのであれば、処遇の改善をすると同時に、しっかりとやはり国家資格というものは、決めたんですから、二十七年からやってほしいというお願いをしたいと思うんですが、どうしても二十七年からじゃ駄目なんですか。
#97
○政府参考人(岡田太造君) 今回延期したことに至りました事情は先ほど御説明したとおりでございます。
 先生御指摘のように、介護人材の資質をいかに向上させ、いかに魅力を高めていくかという意味で、資格取得方法の見直しというのは重要だと思いますが、今後幅広い関係者の皆様から十分な御意見を伺いながら精力的な検討を進めていきたいというふうに考えているところでございます。
#98
○西村まさみ君 じゃ、この一年間でどういうことをなさるのか、具体的に教えてください。
#99
○政府参考人(岡田太造君) まず、今回は、介護の人材確保全般について検討をさせていただくというふうにしていまして、それの中で介護士資格の制度の在り方についても検討したいというふうに考えております。
 介護人材の確保につきましては、先生御指摘のように、介護報酬をどう上げていくのかというのも非常に重要だというふうに認識していますが、それ以外にも、例えば介護のイメージアップをどう図っていくのかというような問題とか、そういう意味で、新しく入ってこられるような参入を促すような仕組み、それから、やっぱり将来に向けてキャリアアップしていくような仕組みをするというようなことで、資質の向上と、この中で資格制度の問題も大きな論点になろうかと思います。
 それから、処遇の改善、それから雇用管理政策の環境改善というようなことで、こういうのを一体的に取り組んでいく必要があるというふうに思っていまして、具体的には、福祉人材の確保のために有識者の方にお集まりいただきまして検討会を開くことにしておりまして、昨日、その第一回目の検討会を開いたところでございます。そういったところで関係者の御意見を聞きながら、人材確保の方策について検討をしていきたいというふうに考えているところでございます。
#100
○西村まさみ君 今、ずらずらっとすばらしいことをおっしゃいましたけど、一年でできるんですか、今言ったこと全部。
 これは、また二十八年を二十九年、三十年とならない、今おっしゃったことは、当然今までしておくべきことだったと思うんですよ。それが足りない、できていないから、この一年掛けて、有識者の会議を昨日開いたかおととい開いたか分かりませんが、この一年間で今おっしゃったこと、全部できるとお思いですか。
#101
○政府参考人(岡田太造君) 介護人材の不足の問題は、私どもの認識としては緊急性を要する問題だと思っておりまして、そういう意味で一年間という期限を切って、やっぱりそれなりの対応をやっていく必要があるということを考えまして、一年という形にさせていただいたものでございます。
#102
○西村まさみ君 じゃ、二十八年からは必ず実施していただけるんですね。
#103
○政府参考人(岡田太造君) 一年間延期して、関係者の御意見を聞きながら、その結果に基づいて実施をしていきたいと思っています。
#104
○西村まさみ君 関係者の御意見といっても、当事者、現場で働いている皆さん、これから介護士になろうとしている皆さんは望んでいるわけですから、その方々がもちろん一番の関係者ですよね。
#105
○政府参考人(岡田太造君) 済みません、昨日から福祉人材確保対策ということで有識者の方にお集まりいただいて検討を始めたところでございます。その結果がまだ出ておりませんので、そういう意味でちょっと申し上げたということでございますが、その結果を踏まえて、一年間の間に適切な対応をしていきたいというふうに考えているところでございます。
#106
○西村まさみ君 適切な対応は必ずしていただきたいと思いますし、何度も言いますが、皆さん国家資格を取るために一生懸命この道を選んで、そしてこれで一生食べていこうと思って若者はなるわけです。ところが、いつまでたっても、よく分からない資格になってしまったり、若しくは処遇がいつまでたっても改善されないようだと、これからますます必要とする介護人材不足というのはもっともっと増すと思いますから、一年という期間をきっちり決めて、二十八年からしっかりやるということでお願いをしたいと思います。
 介護福祉士の仕事って大変重要なんです。例えば、食事の介護とかお布団とか入浴とかと、そういうことだけではなくて、朝からその方と会話、直接実際にやり取りができないとしても、顔色を見たり、季節のことをお話ししたり、そういった心と心のつながりがあるわけですから、こういう細かいことをするのに到底外国人はなじむこととは思えませんが、先ほど外国人の技能研修とは全く関係ないというお言葉をいただきましたので、これ以外のことはまた次の機会にしたいと思います。
 次、またちょっと違ったところから御説明して、そして質問をしたいと思うんですが、一九八五年第一次医療法改正から二〇〇六年の第五次医療法改正まで、それぞれ参議院における審議時間を教えてください。
#107
○政府参考人(原徳壽君) 公表されている議事録等により計算しましたけれども、それによりますと、第一次医療法改正では、参議院の社会労働委員会、ここで七時間程度、それから第二次医療法改正では、これは厚生委員会になりましたけれども、十六時間程度、それから第三次医療法改正につきましては、介護保険法案、それから介護保険法施行法案と一括審議で合計で三十八時間余り、それから第四次医療法改正につきましては、これは健康保険法等の一部を改正する法律案との一括審議で合計で二十四時間、それから第五次の医療法改正につきましては、これも健康保険法等の一部を改正する法律案と一括で合計で三十四時間となっております。
#108
○西村まさみ君 ありがとうございます。
 今までの事例で、この正式な委員会の審議時間が単純に実際の審議過程を示すものじゃないことは十分に理解をしていますが、一九八五年の第一次医療法改正案、一九九〇年の第二次医療法改正案は、政府による提出後、提出されても国会までの審議に数年要したりすることもあるわけですよね。だから、そんなこともあったと私は記憶しているんですが、簡単にそういったときの経緯を教えていただけますでしょうか。
#109
○政府参考人(原徳壽君) お答えいたします。
 第一次医療法改正案につきましては、第百一回通常国会、昭和五十九年四月四日に提出をされました。それで、衆議院の社会労働委員会で同年八月七日に提案理由説明を行いました。その後、継続審査となり、第百三回通常国会において、これは昭和六十年十一月十四日に衆議院社会労働委員会で質疑が開始され、同年の十二月二十日に成立していると、こういう経過でございます。
 また、第二次医療法改正法案につきましては、第百十八回特別国会、平成二年五月二十五日に提出と。その後、同国会から百二十二回国会まで五国会にわたり継続審査とされておりました。審議につきましては、その翌第百二十三回通常国会において、平成四年四月九日に衆議院本会議での趣旨説明質疑から開始されまして、同年六月十九日に成立しております。
#110
○西村まさみ君 ということは、やはり簡単に審議が終わることもないでしょうし、きちっと議論をしようと思えば長く長くすることもできるんだというふうに理解をしたいと思うんですけれども、やっぱり十九本って普通じゃない。もっと多いのありましたとおっしゃっていましたけど、これやっぱり、私たちの生活、国民の生活に大きく関係する法律なだけに十九本というのは本当に大変な量だと思うんです。
 ですから、何度も何度も申し上げますが、私もまだあと何回か質問の機会をいただけると思っています。ですから、その中で細かいことについてはお尋ねをずっとしていきたいと思いますけれども、何よりも、やはり国民の代弁者で我々は国会に出させていただいています。国民の皆様の声をお伝えする貴重な場を是非とも確保していただくことを改めてまたまたお願いをしたいと思います。
 やっぱり、いろんなことがこの社会保障関係ってあったと思うんですね。例えば、一九五六年、もう六十年近く前なんですが、社会保障制度審議会、医療保障制度に関する勧告や、一九五七年の厚生省医療保障委員第二次報告、医療提供体制の抱える問題点としていろんなことが挙げられているんです。六十年近く前です。病院と診療所、公私医療機関の機能未分化、専門医制度の確立と家庭医との連携、医療機関の地域的、医師の地域的、診療科による偏在、看護婦、当時ですから、看護婦の不足と免許所有者に対する実働率の低さ。これ、何も変わっていないような気がしてならないんです。時代はこれだけ変わって、まあちょっとずつは変わっているかもしれません、しかし大きな枠組みの問題点としてこれは変わっていない。
 しかし、それでいて、日本は世界に類を見ない高齢社会に突入して人口減少にもなるだろう、子供は少なくなる。これに対して、この六十年間、一体何をしてきたんだということは我々も含めて反省をしなければならないと思うんですが、例えばこれ以降も、第一次医療法改正以降もですね、法改正で様々な是正は行われてきていることは、これはもう十分誰もが承知していると思います。でも、何でこんなに進まないのか不思議でたまらないですし、もちろん厚生労働省の皆さんがこの六十年前から同じことをやっているわけじゃないと思います。
 大臣、これ、どうして進まないと思いますか。
#111
○国務大臣(田村憲久君) 一九八五年ですか、第一次の医療法改正のときに、要は病床自体規制を掛けようということであったわけでありますが、かえって駆け込み需要があったというような事情もあったと思います。
 いずれにいたしましても、全く何もやっていないわけではなくて、進んできているわけでありますから、あえて申し上げれば、日本は世界に冠たる公的保険制度の下で平均寿命、健康寿命というものが非常に世界の中で高いレベルにあるわけでありますから、その意味では一定程度は成功してきたんだというふうに思っておりますが、ただ、やはり求める理想というものから比べると、どうしてもそれを十分にかなえられてこなかったという反省はあるんだと思いますし、それはいろんな利害の問題もあるでありましょう、財政的な問題もあったでありましょう、いろんな問題が絡んでいるんだと思います。
 ただ、今般は今までと状況がかなり違うのは、やはり二〇二五年という大きな一つのターゲット、これはまさに団塊の世代という大きな人口の塊が、七十五歳という、言うなれば介護においても医療においても非常にサービス量が増える方々、サービスの需要が増える方々が一遍に来るわけですね、波が。それに対して、今まではそれぞれ、今言われたような医師の偏在でありますとか、看護師自体が免許は持っているけれども実際問題実働されておられない、つまり率が低いというような、そういう問題でありますとか、様々な問題があっても何とかかんとかみんなが無理しながらそれを乗り切ってきていただいた、医療人材、医療関連職種の方々が大変な御苦労をいただいて乗り切ってこられたわけでありますが、もうそれがこのままではそうはいかなくなってしまうわけでありまして、今回の制度改正、法改正というものの意味は非常に大きいと思っております。これがうまくいかなければ、二〇二五年、十数年後でありますけれども、日本は医療、介護の面で大変な状況になっているんだろうという覚悟を我々は持っております。
 でありますから、先ほど足立委員からも、本当にこんなのできるのかというような厳しい御指摘もいただきましたが、それをやっていかなければならないわけでございまして、そういう覚悟を持って今般臨んでおるということを御理解をいただければ有り難いというふうに思います。
#112
○西村まさみ君 そうなんです、二〇二五年になったら大変なんです、今のままだと。でも、もう十一年しかないですよ。六十年間余り変わらないのがこの十一年でどれだけ変えるかということは、これはもう厚生労働省だけの問題じゃないと思うんです。私たちもそうでしょうし、国民の皆様もそうでしょうし、多くの皆様に御理解いただいて、そして二〇二五年という一つの団塊の世代が全員が後期高齢者になるとき、ここでよりたくさんのことをやっていくためには、始めていくためには、もうやっぱり準備をしなければならないでしょうし、強いリーダーシップが必要だと思います。
 是非とも、田村厚生労働大臣におかれましては、もう分かっているわけですから、数字が出ているわけですから、二〇二五年になったら何人の人がどういうふうになって、子供はどうなのかと。だから、それまでにでき得ることを最大限やっぱりやらなければいけない。そのために私たちもきちっと協力するところは協力をしなければいけない。国民の皆様に御理解をいただかなきゃいけないところもあると。だからこそ、今般の四月の消費税増税をお願いをしたわけです。ですから、一〇%になるとき、そのときも今まで以上にきちっとした説明をしないと、国民の皆さんは、それじゃ納得しない。
 今回の法律、いいところもたくさんあることは分かります。でも、先ほどの足立委員、そして津田筆頭も申し上げました、それから火曜日の議論の中でも出ました。心配なことばかりが先に出ていて、いや、実は違うんです、違うんです、そんなことはありませんといっても、本当に今までと同じサービスを同じ状況の中で受けることができるか。
 また、今の人はいいでしょう、絶対できるとおっしゃってくださっていることを信じたとして。でも、要支援、要介護、やはり年を取るにつれて出てくる方が増えるわけです。その新しく要支援一というふうに判定された方、認定された方が、今までの要支援一の方と同じようなサービスが、地域の実情に合ったという言葉で書いてありますが、できるのかという、これは大変な心配。だから元気でいなきゃいけない、できるだけ自分のことは自分でできるようにしなければならないと思って皆さん頑張っているわけです。
 ですから、地域の実情に応じてとあちこちに書いてありまして、大臣も衆議院でも今回の審議の中でもおっしゃっていますけれども、やっぱり地域の実情というのは、その地域によって格差が出てしまうんじゃないかという心配を拭い去るためにも、やはり多分これからもまだまだ審議の中で要支援切りという言葉も含めて出てくると思うんですが、そうではないんだというアピールを必ずどこか、例えば委員会の場だけではなくて、国民の皆様に向かって絶対にするべきだと思うんです。
 毎回言いますが、厚生労働省は広報の仕方が下手くそだと。だから、コマーシャルで、例えば大臣がこの間ちょっとNHKの討論で七十五歳とちょっと言うだけでもあれだけ反響があるわけです。だったら、厚生労働省としてきちっとコマーシャルを作って流すとか、何か例えば、方法は幾らでも知恵を出せば、優秀な方が多いんだからできると思うんです。だから、国民の皆さん、大丈夫なんですよということぐらいをしていただかないと、やっぱりどの皆さんも心配で心配でたまらない。当事者はもちろん、家族もそう。それから、我々だって将来必ず年齢を重ねていくと支援が必要になってくるわけです。
 だから、どこに、限りある財政が、お金が幾らでもあるわけじゃないことは十分に承知していますが、今一番必要なのは国民の皆様に対する理解を得ることだと、そう思っていますので、是非何か知恵を出していただいて、しっかりと安心して皆さんいてくださいと、この法律が通ったからというぐらいしていただかないと、到底納得はいかないわけです、我々は。だから、そこのところを是非お願いしたいということが一つと。
 最後、もう時間もなくなりましたので、最後にちょっとだけお尋ねしたいのは、先ほどもちょっとありました国の義務規定、国がやることに対しては義務規定だけれども、都道府県ではやはりその義務規定じゃない、努力規定というところ、やっぱりここも、文章としてはそうだけれども、実はきっちりやってもらわなきゃ困るんですよということも都道府県にしっかりと発信していただかないと、幾らこの場で大臣がやりますと、厚生労働省がやりますといっても、やはり都道府県ではできないところ、自治体ではできないところ、やりたくてもなかなか今までどおりにできないなと思うところがあるかもしれません。
 そういったところに対する側面的な支援というものを必ずやっていただきたいというお願いと、基金についても先ほどありました。この基金もなかなか、今の状況を聞いて、ヒアリングをしている最中だということもありますが、これも本来であれば公平に行き渡るべきものがその都道府県によって違ったりする。そこで一番困るのは私たち医療に関係する人間でも誰でもないんです。一番困るのは国民なんです。
 ですから、そこのところをよく御理解いただきまして、大臣、最後にもう一度、絶対に今までのサービス、受けていたサービスは変わることがないということ、そして、これから要支援、要介護になる人たちが例えば増えてきますよね、高齢者が増えてくれば。でも、そこのところの歯止めもするのも厚生労働省の役目だと。予防が大事だと、健康寿命の延伸をすることも大事だということも再三申し上げてまいりましたので、是非とも、大臣、国民が一番心配なのは今のサービスを引き続ききちっと受けることができるのか。要支援切りなんという言葉は絶対にないのかということを聞きたいと思いますから、最後にそのお話だけさせていただきまして、時間となりましたので、私の質問としたいと思います。
#113
○国務大臣(田村憲久君) 先ほどの地方自治法との絡みで努力義務でしか書けないという部分はありましたが、しかしこれはやっていただかなければならない話でございますので、厚生労働省もしっかりと各自治体にその点はお願いをさせていただくというと、またお願いなのと言われるかも分かりませんが、やらなければ、これ各自治体も大変なことになってしまうわけでありまして、その点、御理解をいただきながらやっていただくようにいたします。
 それから、要支援のところ、大変御心配いただいております。これは今までのサービスと同じものというよりかは、そうではなくて、もっといいものを受けていただくという前提です。じゃなければ、要支援者の状態を今よりも良くする若しくは悪くさせないと。結局、この給付の伸びのところを高齢化率の伸びに抑えるような形で目標設定しておりますのは、それはまさに悪くならない若しくは良くなっていただく方が増えるということの中において給付の伸びが収まるということが大前提でございますので、そういうようなサービスでなければ、逆に言えば、いつもお叱りいただきますとおり、将来もっと介護費用が掛かってしまうということになって、何をやっているのかよく分からないということになりますので、その点しっかりと我々対応してまいりたいというふうに思っております。
#114
○西村まさみ君 ありがとうございました。
 今の大臣の答弁に対してもう一回質問したいと思いますが、次回に回したいと思います。
 ありがとうございました。
#115
○委員長(石井みどり君) 午後一時十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時九分休憩
     ─────・─────
   午後一時十分開会
#116
○委員長(石井みどり君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#117
○羽生田俊君 自由民主党の羽生田でございます。
 今日は、今日の朝の、午前中にまずお褒めの言葉をいただきまして大変恐縮をしておりますけれども、あの考えは私の考えとしてはそのとおりでございますので、それは変わっておりません。
 今回、私は、いろいろある中で、やはり現場として非常に心配をされるという言葉が私のところにも入ってくるものですから、まずその現場からの心配の項目について質問させていただきたいというふうに思います。
 医療の安全の確保のための措置ということで、いわゆる事故調ができると、医療事故調査・支援センターですね、この法案について、特に産婦人科の先生から大変心配だというお言葉が入ってきておりますので、その辺をしっかりと確認をし、こういうことだということで、そういうところをはっきりとお答えをいただきたいというふうに思っているところでございます。
 まず、医療事故というものの定義でございますけれども、これは今回の第六条の十において医療事故の定義について、これは括弧内に書いてありますけれども、これがまず定義だろうというふうに理解をするわけで、いわゆる当該病院に勤務する医療従事者が提供した医療に起因し、又は起因すると疑われる死亡又は死産であって、当該管理者が当該死亡又は死産を予期しなかったものとして厚生労働省令で定めるものをいうということになっておりまして、ここに今回のいろんな議論の中では当初入っていなかった死産という言葉が入ってきた。
 これを非常に産婦人科の先生方が心配をしているということでございまして、死産という言葉が入ってきた一番最初のその理由をまずお聞かせいただきたいというふうに思いますけれども。
#118
○政府参考人(原徳壽君) お答え申し上げます。
 この医療事故の調査についての検討会の中において、助産所も含める、また有床診療所も無床診療所も含めると、こういう中で死産というものが入ってきておりまして、法案を作成する途中ではなくて、法案作成については当初から死産も含めておりました。
#119
○羽生田俊君 一番基になるのは、いわゆる医師法二十一条では死産という言葉が入っているわけですよね。ですから、そういった意味でもこの中にそういう形で入ってきただろうというふうに思われるんですけれども、この死産というのが、大体今、厚労省でどの程度の数が死産というのが一年間に出るというふうに推計をしていらっしゃいますか。──これ質問に入っていなかったっけ。
#120
○政府参考人(原徳壽君) 済みません。死産の数につきましては、これは平成二十四年人口動態統計によりますと、死産が二万四千八百という数になっております。
#121
○羽生田俊君 ありがとうございます。これは質問出してなかったでしたっけね。
 いわゆる妊娠が、今生まれる方が百万をちょっと超える程度ですから、その上に妊娠ということですと約百二、三万か五万ぐらいだろうと。大体一%が死産ということに言われていますけれども、昨年の統計ではちょっと多かったのかなというふうに思いますが、少なくとも一万人は死産ということがあるわけですね。
 実は、産婦人科の場合には死産のときには死産証書というものを出すことになっていて、これを必ず出しているわけですね。数からいうと、診療所、病院等でお産をされているところは三千ちょっとぐらいですかね、もうちょっとあるのか、一万二千ぐらいでしたかね、産科を扱っている医療機関は。そうすると、大体、少なくとも平均最低一年に一回はこれは死産証書を出すということになるんですけれども、この死産というものが、この定義から、いわゆる医療事故の対象として死産が扱われるのかどうかということが非常に産婦人科としては問題になる。
 既にその死産証書というのを出しているわけですけれども、これがいわゆる事故調の中にこの死産ということが組み込まれると、全て調査に入られるということになるわけですから、そうなると、今、産婦人科がただでさえ非常に少ない中でそういったことに対応しなければならないと、これは証書を出すだけで済む話じゃないので、そこを非常に心配しているということで、いわゆる、文書をよく読むと、医療に起因し又は起因すると疑われる死産ということになるわけで、その辺のこれに対象になる死産の定義というものをいま一度はっきりとお知らせいただきたいというふうに思います。
#122
○政府参考人(原徳壽君) お答え申し上げます。
 先ほどの死産の数でございますけれども、これは死産全体の数で申し上げました。先生、多分、自然死産、いわゆる人工妊娠中絶などを含む人工死産というのがありますので、それを引きまして、自然死産としては約一万一千ということで、御指摘のとおり約一%ということ。
 その上で、今回、届出をするといいますか、医療事故と考えられ得る死産がどうなのかということでございますけれども、今し方申しましたように、まず人工死産は当然含まれないわけでありますが、自然死産のうちでも、先ほど御指摘のように、医療に起因するものがどれぐらいかと、この辺りはちょっと、今現在その数がどれぐらいかは想定はしておりませんけれども、今後、医療事故をどう考えるかというのは死産に限らずございますので、具体例も含めながら、ガイドラインの中でしっかりと判断していただけるような形でお示しをしていきたいと考えております。
#123
○羽生田俊君 そうすると、医療事故の対象になる死産もそこにカウントするということも、そういう可能性があるというお答えですか、今の答えは。
#124
○政府参考人(原徳壽君) お答え申し上げます。
 妊娠の経過中、いろいろと診療、医療行為もございますので、もし万一それによって例えば流産して、死産ですね、死産になった場合については、それは今回の、通常は予期しなかったけれども残念ながら死産、死胎で、死亡した胎児として生まれてきてしまったという場合には対象になり得るものもあるのではないかと考えます。
#125
○羽生田俊君 今、医療事故の調査といいますか、登録をしている医療機能評価機構に聞いたんですが、実は死産という報告はほとんどないと、医療事故としての、そういう回答を得ているんですね。統計上取っていないので幾つという数は言えないけれども、実際に医療事故の登録を見ている限り、医療事故による死産というものはほとんどないと、報告が、そういう回答なんですね。ただ、実際には一万ちょっとあるわけで、それがその死産証書という中で出てくる。
 これが医療に起因するかどうかという、医療本体、医療そのものというのは、妊娠途中ですから医療そのものを行うこと自体がまずは少ないわけで、その死産証書に書かれる原因は、ほとんど原因不明ということで書かれている。中には子宮などに、子宮内感染症であるとかそういったものが起きて死産に結び付くというものもあるんですけれども、その場合も、子宮内感染が起きた理由が原因不明ということで、それを含めるとほとんどが原因不明ということで死産証書が出されているということですから、そういう経過からして、いわゆる普通の死産、自然死産の場合に、医療事故による死産というふうに考えないというのが、普通に考えるとそういうふうに思うんですけれども、そういった考え方でよろしいかどうか。いわゆる死産証書を出している、今まで出していたものがいわゆる医療による死産というふうに取られてしまったら産婦人科は大変なことになって、ただでさえ少ない産婦人科がもっともっと少なくなってしまうという危惧がされるわけで、そういういわゆる死産、自然死産が医療事故に起因することはほとんどないという考え方で是非考えていただきたいので、その点、よろしくお願いします。
#126
○政府参考人(原徳壽君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおりだと思いますけれども、多くの場合は母体側の要因とかその妊娠経過の中での要因が多いんだろうと思いますけれども、ただ、子宮内操作とかいろいろありますので、医療に起因しないものばかりではないということもありますので、その辺りは専門家の御意見も踏まえながら検討していきたいと思います。
#127
○羽生田俊君 これ、衆議院の厚生労働委員会であべ俊子さんが質問されて、総理大臣がガイドラインにしっかりと書き込むという御返答をされているので、その辺、ガイドラインを作るときに、産婦人科に負担が増えない、それを十分に考慮していただきたいと、これ大変心配しておりますので、その辺をくれぐれもよろしくお願いいたします。
 それから、これも産婦人科に関係するんですが、実は日本医療評価機構では産科補償制度というものがあって、これが今現在稼働しているわけですね。この間、掛金を下げたりいろいろ金銭的な問題がありましたけれども、この制度自体はやはり脳性麻痺が起きた子供さんに対して、あるいはその家族に対して非常に大切な制度であるというふうに思っているわけですけれども。
 今回の医療事故調査・支援センターの法律の中には、公表はしない、行政機関に報告もしないということがしっかりと書かれているわけですけれども、実は産科医療補償制度についてはインターネットで公表するというふうになっているんですね。これは、医療事故というのはあってはならないんですけれども、これに関係した方、もちろん遺族の方、それから医師、該当する医師ですね、それから医療機関、そういった方々が当然みんなで情報を共有して、原因を究明し、再発を防止するということが非常に大切なわけですけれども、なぜかこの産科医療補償制度についてはインターネットで公表されるんですね。
 これも産婦人科の先生から、インターネットで調べたときにどこの医療機関かというのは見れば書いていなくてもすぐ分かるということで、そこに風評被害が起きて産婦人科の医院を畳まなければならない、ここのうちはこういう医療事故を起こしているんだよという風評がいろいろ言われて産科の医療機関を畳まなきゃならないというようなことが現実に起きているという話もあって、今回のにはそういったインターネットとか、いわゆる公表はしないとわざわざ法律に書かれている。これを、いわゆる日本医療機能評価機構の医療事故の対応にこの法律を是非同じように当てはめていただきたい。関係のない方々が知る必要はないわけですから、それを是非進めていただきたいと。
 今回の法律とは別ですけれども、今回、しっかりとそのように書かれている法律なので、それを適用できないかということで、今後の方向性としてもしそういったことを考えていただけるということであればそうしてほしいんですけれども、その点、いかがでしょうか。
#128
○政府参考人(原徳壽君) 産科医療補償制度につきまして、公益財団法人日本医療機能評価機構が医学的な観点から原因分析を行って、報告書を家族及び分娩機関に送付をしております。その上で、同機構に聞きましたところ、再発防止に資することを目的にこの報告書の要約版をインターネット、ホームページ上に掲載をしております。その際には、医療機関名や個人が特定できる情報は公表していないというふうに聞いております。
 ただ、御指摘の点につきましては、個人情報への配慮が必ずしも十分でないことも考えられますので、この個別の医療機関が特定されることへの懸念がないように、今後とも十分に留意してもらうようにしていきたいと考えます。
#129
○羽生田俊君 是非、その点を考慮していただきたいというふうに思います。
 それから、この医療事故調査・支援センターの中に、第二節六条の十七、ここに、この医療事故を当該医療機関あるいは家族、遺族から調査の依頼ができるということになっているんですけれども、実は家族からの依頼があって調査が始まるということになると、これまたいろいろ大変な問題が起きてくる。
 ですから、この文言の、この文章の解釈、これが非常に大きな解釈だと思うんですけれども、その点、改めてこれを、解釈を教えてください。
#130
○政府参考人(原徳壽君) お答え申し上げます。
 この医療事故調査・支援センターが調査をする場合は、確かに病院などの管理者又は遺族から調査の依頼があったときとありますが、この時点に至るまでに医療事故がという場合に、医療事故が発生したかどうかにつきましては、その当該医療機関の管理者が判断をしていくことになります。
 したがいまして、まずはそこで医療機関の管理者が予期しない死亡であったと、医療に起因する予期しない死亡であったというふうに判断した場合には、まずもって院内での調査をすると。それをもって、その結果を御遺族に説明をする、同時にこの調査・支援センターにも報告をするわけでありますけれども。その上での話でこの条文に入るわけでございますので、医療事故が起こったかどうかの判断はまず医療機関にしていただくと、その上でのことであるということで、遺族側が例えば独自に判断をして、これは、今回のは医療事故だと思って調査・支援センターに調査してくださいという仕組みを今回つくるわけではありませんので、その点についてはPRも含めて十分に周知をしていきたいと考えております。
#131
○羽生田俊君 そこの文章からは、医療事故という定義に当てはめて、それがスタートラインだということですね。医療事故だということを、当該医療機関の管理者が第三者機関なり院内事故調をつくって、初めてこの文章が遺族からの依頼も受けるということにスタートするということで、医療事故に関係ない、医療事故となっていないものについては、家族からの依頼があっても何もしないと、もちろん訴えになれば別ですけれども、という解釈でよろしいわけですね。
#132
○政府参考人(原徳壽君) そのとおりでございます。
#133
○羽生田俊君 大臣来られたんですが、実は、医療事故調査・支援センターのいろんな文書の中で、死産という言葉が一つ入ってきて、これまでの議論の中では余り文言として入っていなかった。入ってくる理由はよく分かるんですけれども、これが入ったことによって産婦人科が非常に心配をしている。死産というのは、年間に大体一万、自然死産がですね、一万を超える、大体一%に起きているということですので、これが非常に心配だということで、その取扱いというものを十分考慮していただきたいという、これは全部もう一〇〇%死産証書というものを出すことになっておりますので、そういうものを既に出しているということも配慮いただいて、安倍総理は衆議院の厚労委員会で、今後検討、検討するというか、ガイドラインにしっかりと書き込むというお答えをいただいたということですので、その辺を十分配慮してガイドラインを作っていただきたいということで、よろしくお願いをいたします。
 それから、実は今回の法案ではないんですけれども、規制改革会議からいろいろと医療関係の提案がされている。
 一つ前に申し上げましたけれども、医学部の新設ということ。これは、医師不足ということで、今回東北に一つできるということで、これはいわゆる国際特区ということとは別に、東北の震災のため、そして東北が元々が医師不足であったということで医学部を一つつくるということがスタートしたわけですけれども、それとは別に、国際医療特区でどこかに一つつくるという話も一緒になって動いている。
 ただ、その目的が、いわゆる国際的に通用する医師、研究者を養成することを目的とするというのが大きな目的として書いてあるんですけれども、そういったものを、新しく医学部をつくって世界に通用する能力のある方々が実際に受験をするのかという、私は非常に疑問を持っている。元々そういう能力のある方は、東大とか京大とか、そういったところを受けて、その方がずっと国際的に通用し、活躍している方も今いっぱいいらっしゃるわけですから、そういったことになるのではないかという、つくる意味があるのかと。そしてまた、そういう目的ですから医師不足とは全く関係ない話で医学部をつくるという話になるので、非常に問題、心配をしているといいますか、危惧をしているという点でございます。
 もう一つは、これは御回答は結構でございますけれども、今回出た基金、九百四億円の基金の使い道として私今一つ提案しているのは、医師、看護師の代替制度。この代替制度というのは教員だけ制度としてあるわけですね。いわゆるお産や何かでお休みしたときに代替教員が来て担任をやる。その制度は教員にはあるんですけれども、ほかにはない。医師あるいは看護師、特に看護師さんは、お休みを取りたい、産休それから育休、あるいは介護の休暇を取りたいというときに、一番心配するのはほかの人に迷惑を掛けるということを一番心配するんですね。
 ですから、今回の基金で代替制度というものをつくれれば、非常にいわゆる勤務環境の改善、それから医師不足、看護師不足、いろいろな形で幾つもの項目に掛かって改善が見込まれるというふうにも思うので、その点がこの基金でそういったものをつくれるかどうかだけちょっとお答えいただければというふうに思うんですけれども。
#134
○政府参考人(原徳壽君) お答え申し上げます。
 事業の仕組み方の問題が一つあろうかと思いますけれども、御指摘のような形でその地域に必要な医師の確保という観点で工夫をすれば、基金の事業として取り組むことも可能ではないかというふうに考えております。
#135
○羽生田俊君 できるだけそういった形で医師不足に、あるいは看護師不足が解消する方策を考えていただきたいというふうに思います。
 最後に一つ、今日わざわざ後藤田副大臣に来ていただいたんですけれども、実は規制改革会議から一つ選択療養という言葉が出て、これについていろいろ一度内閣委員会でも御答弁いただいたんですけれども。実は、もう約半年前に大臣が、こういうのが選択療養の例だといってある教授を連れてきて話をさせた。その規制委員会で、そういうのが選択療養の一つの例ですかということで皆さん聞かれたわけですが、その後、先進医療として登録をして、やっているその先進医療のいろいろな条件に、これを誤っている、そして大学の倫理委員会も通っていない、最後には実験、治験をしている方の中から死亡例が出たにもかかわらずそれの報告もしていないというようなことがあったということで、これは非常に大きな問題ですね。
 選択療養という、いわゆる医師と患者との合意があればいろんなものに使えるという、言っていることは分かりますけれども、そういった非常に危険が増えていくだけであって、何の患者のためにもならないというふうに思うわけでございまして、そのうちにだんだんだんだん安全性、有効性を担保するということになってきて、そうすると、いわゆる選定療養とどこが違うのかなということになってきてしまっているということでございますので、その点、まだこの選択療養という言葉は消えていない、ですからその辺をどのようにお考えか、ちょっとお聞かせいただければと。
#136
○副大臣(後藤田正純君) 委員とは先日もこの議論をさせていただきまして、本当にありがとうございます。
 我々、規制改革会議のミッションというのは、安全性、有効性というものを国民の皆様に担保する一方で、利便性というものも担保する、これを両立するという、この難しいミッションをしながらも、しかし国民生活を向上させていかなければいけないという思いで規制改革会議はやっておりますが、その中で今回、選択療養という提案をさせていただきましたのは、委員おっしゃるように、安全性、有効性につきまして、これは、先ほどの例はいわゆるカフェイン化学併用のお話なのかとは思うんですけれども、あの問題はやはり制度の云々というよりも、やはり医学者といいますか研究者の規範の問題だと思っておりますので。
 それは別にいたしましても、今回我々の思いは、やはり今までも評価療養の中の先進医療ということで委員おっしゃるように一つの方向を示されておるんですが、やはり利便性という意味で、もう一刻の猶予もない、一刻を争う患者さんをどう助けていくかという、このミッションにどう応えるかというのが大前提となっています。それが起点でございます。先進医療は、その一人一人の患者が申請できない、起点が医療機関であるということもございますが、今回の選択の方は一人一人の患者による申出が可能と、いわゆる患者起点ということになっています。
 それで、やはり一番言われておりますのが、いわゆる対象患者さんの範囲が実施計画の対象患者に限られるとか、申請から承認の期間が六か月から七か月掛かっていると、これを何とか縮めてあげることはできないかというのが、これはもう行政府のみならず立法府のやはりミッションなのかと思います。
 その中で、一つの提案をさせていただいたわけでございますが、お示しした規制改革会議の提出資料の中にも、その仕組みの中で、エビデンスに基づく安全性、有効性を申請の前提条件として、合理的な根拠が疑わしい医療等を除外すると、そしてまた、全国統一的な中立の専門家が迅速に確認することにより診療の安全性、有効性を確保すると、このことも明記しておりますし、また、患者の選択といっても、患者とお医者さんの非対称性という問題がございますので、それを埋める仕組みとしても、全国統一的な中立の専門家による評価を受け、また、その評価結果を患者に情報提供する、こういった担保もしながら、何とか一刻を争う患者のニーズにお応えすることはできないかと、これはもう政治家として、また行政府としてはそのことに対応していきたいと、こういう思いでございます。
#137
○委員長(石井みどり君) 時間を過ぎておりますので、質疑をおまとめください。
#138
○羽生田俊君 はい、済みません。時間になってしまいました。
 今のお答えは、結果的には評価療養をもう少し近づけるという、その方が手っ取り早いし確実であるというふうに思います。非常に優秀な方々が、民間の議員が集まっている会議ですから、私はそんな選択療養みたいなくだらないことを言っているよりも、少子化対策はこうあるべきだ、そのぐらいのことを言っていただきたい、これを是非委員の方に言ってください。
 以上で終わります。
#139
○長沢広明君 公明党の長沢広明です。
 前回は医療の側面からの質問をさせていただきましたので、今日は介護の側面から質問をさせていただきたいと思います。
 介護保険制度が大変果たす役割が重くなってきているということで、平成二十二年に内閣府が実施した介護保険制度に関する世論調査というのがございます。
 この調査を見ますと、介護保険制度が始まったことにより、介護の状況は良くなったと思うかという問いがございます。それに対して、良くなったと思う人の割合は五一・三%、良くなったとは思わないとする人が二八・八%、分からないと答えた人が一三・二%ということで、良くなったと思うと答えた人に、良くなったと思われることは何かと聞いたところ、家族の負担が軽くなったと挙げた人が五五%、介護サービスを選択しやすくなったというのを挙げた人が五〇%と、そういう数字が出ています。ところが、これ、良くなったと思わないという人も、聞くと、良くなっていない、思わないのは何かというと、経済的な負担が減っていない、あるいは家族の負担が軽くなっていない、こういうような答えが返ってきているわけでございます。
 ただ、全体として、良くなったと思うという答えが五〇%を超えているということを見ますと、総じて制度はこの十年以上の間で広く普及して定着をしてきたというふうに思います。
 そこで、まず前提として大臣にお伺いしたいんですが、我が国のこの介護保険制度がこれまで果たしてきた役割ということをどう捉えて、介護保険制度の現状をどのように認識されているか、どう評価をされているかという点も含めて、大臣のお立場からの御見解をお願いしたいと思います。
#140
○国務大臣(田村憲久君) 高齢社会に入り、いよいよ介護というものが社会的に問題になってきておる中において、二〇〇〇年でありましたけれども、介護保険制度がスタートいたしました。
 当初は、保険料あってサービスなしだとかいろんなお話があったわけでありますが、おかげさまで、サービス量、当時の三倍ぐらいに増えてきておるわけでありまして、そういう意味では、スタート当時、七十五歳以上、九百万人であったのが、足下千五百万人、二〇二五年には二千万人を超えてくるという状況の中において、今までのところ、一定の私は役割というものをしっかり果たしてきていただいておる。今委員がおっしゃられましたとおり、家族の負担というものも一定程度少なくなってきておると。また、独居で御生活される方も状況に応じて介護サービスを受けられながら生活できるようにもなってきておるということであろうと思います。
 そういう意味では、もし今なければどのような状況だったのかなと、もう想像したくないような、そういうような役割を果たしてくれてきているのかなというふうに思います。
 ただ一方で、これから、先ほど言いました、二千万人を超えていく七十五歳以上の方々に向かって、やはり地域包括ケアシステムというものをしっかりとしたものにしていかなければならないわけでありまして、医療、介護、予防、住まい、そして家事支援、このようなものを、生活支援というようなものをしっかりと整備できるような、そのようなこれから環境をつくってまいらなければならない、このように考えております。
#141
○長沢広明君 そういう意味では、これまで定着してきた介護保険制度に更にやはり改良を加えながら進めていくと、また更に浸透させていくという意味で、今回のこの地域包括ケアシステムの導入というのは非常に大事な点だというふうに思います。
 ただし、介護費用は二〇一二年で九・一兆円、二〇二五年には二倍以上の二十一兆円に達すると、こういうふうに見られておりますし、景気の回復は目指しながらも、しかしかつてのような大幅な税収増は見込めないと。こういう中で、介護保険制度の運営というのは、ある意味では財政的には綱渡りを余儀なくされる、これはもう仕方がない。そういう中にあれば、介護保険制度の不断の見直しということも当然必要ではあるけれども、やはり持続可能性をきっちりと担保していかなければいけないというふうに思います。
 今後、厳しい財政状況の中でこの介護保険制度を運営していくに当たって、大臣にまたこれも御見解をお伺いしたいんですが、将来にわたって介護保険制度のここの部分はやっぱり守っていかなければいけないと、こういうところを守って、それはこういう理念でこういう方向性で、この部分は様々見直しはあるとしてもここは守って更に深くしていかなきゃいけない、強くしていかなきゃいけないと、こういうような部分をどういうふうに考えているか、御見解を伺いたいと思います。
#142
○国務大臣(田村憲久君) 地域包括ケアシステムというもの、これはまさに介護のサービスのみならず全体の体制の強化という意味でありますから、そういう意味では充実を進めていかなきゃならぬのでありますが、一方で、やはり高齢者の方々増えてまいられるわけであります。そんな中において、当然のごとく利用量が増えてくれば負担というものも増えてくるわけであります。保険料というもの一つ取っても、このままでいくと本当に負担能力を超えてしまうような、そんな保険料になったときに、これは介護保険制度自体が持続可能でなくなるわけでございまして、そうならないようには、やはり効率化、重点化するところはやっていかなければならぬわけであります。
 一つ、今制度改革の中においても考え方の中に入っておりますが、負担能力に応じた負担ということはお願いをしていかなければならぬわけでございますので、そういう意味では、所得のある方々には二割負担、まあ小池先生怒られますけれども二割負担という話、それからまた資産のある方々には特養の補足給付、こういうものに対して考え方を変えていかなければならないというようなことも提案をさせていただきました。
 持続可能であるため、つまりそれは財政的にもであります。そのためにはどのような方法を考えていかなきゃならないのか。これはいろんな知恵の出し方があると思いますが、そういうことも含めて、将来に向かってこれからも議論をしていかなければならない点であろうというふうに思っております。ただ、それによってサービスが劣化をするということは、これは介護保険の給付を受けておられる方々にとっては幸せな話ではございませんので、その点はしっかり担保していく必要があろうというふうに考えております。
#143
○長沢広明君 今日、時間が少し短いので、当初通告した質問を少し順番を変えさせていただきます。
 在宅移行と住まいの確保の問題をちょっと伺いたいと思いますが、高齢社会の中で、私たちもやっぱり生活の基盤である住まいの確保ということを非常に重視して考えています。
 先日、本会議で我が党の同僚議員が取り上げた、紹介したこともありますけれども、いわゆる所得の低い方の住まいの確保と、こういうことで、鹿児島県の日置市といちき串木野市を例に挙げました。ここは、独自の家賃減免制度を、サービス付き高齢者向け住宅いわゆるサ高住に家賃減免制度を導入しているんですね。サービス付きの高齢者向け住宅でありながら、国民年金だけの人でも入居が可能なところまで費用をがくんと下げております。五万円台です。そういう工夫をしているところができております。
 こういう低所得者向けのサービス付き高齢者向け住宅の整備、これは今後大きな課題になると思うんですね。特に、都市部で本当はニーズが高くなる可能性がある、単独世帯が都市部で増えますから。高齢単独世帯が都市部で増えていくと、やはり見守りというか、いざというときの対応も含めた住まいの確保、これはもう非常に大事な課題になると思いますが、しかし、この低所得者向けの住まいを確保するというのは、都市部だからこそ難しくなるという面も両方あります。ですので、こういう事例をある意味ではよく研究をした上で、どう展開できるかということを参考にしてもらいたいと思うんですね。軽費老人ホームというやり方も、低所得高齢者向けの住まいとしては軽費老人ホームもあります。しかし、本当にある意味ではサービス付きというところがきちんとできると、これはやっぱり有り難いと思うんですね。
 低所得でも入居できるサービス付き高齢者住宅のほか、軽費老人ホームの普及を進めると、こういうことも含めて、できるだけ低い費用で利用できる住まいを多く確保すると、こういうことについて、当然国交省との連携も必要ですけれども、高齢者の見守り、そして安心の社会をつくるという意味で、政府の対応、今後の厚生労働省としての整備の基本的な方針、これを明らかにしてもらいたいと思います。
#144
○副大臣(土屋品子君) 委員がおっしゃっているように、まさにこれから低所得者に対する住まいの確保、非常に重要だと考えております。今でも、国交省と連携をして補助制度を通じてサ高住、サービス付き高齢者向け住宅を供給しているわけでございますけれども、また、そのほかにも軽費老人ホーム、無料又は低額で提供された高齢者向けの住まいもありますが、経済的な理由等によって在宅での生活が困難な高齢者のための施設としてその確保を図ることは、まさにおっしゃるとおり大変重要だと考えております。
 今後、低所得者を含めて、それぞれの高齢者のニーズに応じた多様な住まいの確保に努めていきたいと思いますし、また、どういう形があるかというのも今後いろいろな意見を聴取して、いろいろな事例を集めて考えていきたいと思います。
#145
○長沢広明君 いろんな事例が、やっぱり現場の知恵というのを出して、それぞれ地域でいろんな工夫をしているんですね。今の鹿児島の日置市の例もそうなんですけれども、やはり関係者が集まって、どれだけ費用を安くするにはどういう工夫ができるかということを現場でかなり工夫して実行に移しております。こういうことをもっと広めていくことも必要だと思うんですね。
 先日の本会議で我が党の同僚議員も提案をしたいわゆる例えばURのような公共的住宅、これを活用すると。昭和三十年代から四十年代は各地に公団住宅が建って、当初はニューファミリーと呼ばれた世代がたくさん入って、いわゆる憧れの住宅だったと。しかし、それがもう四十年たって、超高齢団地になり、あちこち空いて、建て替えを進めなきゃならないという状況も生まれていると。
 そういう中で、先日の当委員会で視察した柏の豊四季台団地もそうでしたね。いわゆるそういう団地を活用する中で、逆に、在宅医療、看護、介護のサービス拠点をそこに設け、生きがいの就労の場をつくったりというプロジェクトも進められていると、こういうこともあります。
 世田谷区では、既存の区立の高齢者センター、これを使って、そこ、区立の高齢者センターを民営化して、デイサービスやショートステイを併設した都市型の軽費老人ホームをオープンしたという工夫がございます。なおかつ、都営住宅の建て替えの跡地に、そこに整備される特養ホームに、その中に都市型の軽費老人ホームを併設するとか、いろんな工夫をしています。
 既存の社会資源を有効活用しながら、特に都市部において住まいの確保はどうしても既存の資源を活用するという観点に立たないとどうにもなりません。そういう中で、必要に応じて医療や介護を追加する、そこに併設する、こういうセットをするということで地域包括ケアシステムの有効な拠点、資源がそこにでき上がっていくということもあります。
 そういうことをこれから進めていく上では、今例に挙げた柏のこともそうですし、世田谷のこともそう、鹿児島のこともそうです、こういう事例を、こういう元々の社会資源がある場合はこういう工夫ができる、あるいはこういう空き家や空いている住まいを活用する例としてはこういうことができるということを各地域、地方の市町村でも参考にできるようなカタログ化して、それぞれパターンによって、どういう社会資源があるかによってきちんとそろえてカタログ化して他の地域にも広げると、こういう工夫を、情報を現場に流していくことが、ある意味では現場のやり方を、工夫を促す材料にもなるんじゃないかというふうに思うんですが、御検討いただきたいと思います。お願いします。
#146
○政府参考人(原勝則君) 議員御指摘がございましたように、いろんな対応の仕方があって、いずれもすばらしい取組だと思っております。
 私たちも、特に都市部でございますけれども、空き家が非常に多くなっているということで、そうした空き家を活用した低廉な家賃の住まいの確保と生活支援を組み合わせた事業ということで、今年度から低所得高齢者住まい・生活支援モデル事業というものを予算を取りまして始めているところでございます。
 また、厚生労働省におきましては、カタログ化という話がございましたけれども、地域包括ケアシステム構築に向けた全国の好事例集というものを先般まとめまして、都道府県等に提供しております。こういう中で、例えば空き家の改修による居住支援に生活相談や安否確認等の生活支援を併せて実施し、必要に応じて医療介護サービスの提供が受けられるような事業というような事業をやっているような自治体もございます。
 例えば、東京都の新宿区でNPO法人がやっているとか、あるいは鳥取県の南部町で、これは南部町の東西町地域振興協議会というところが取り組んでいますけれども、こういった事例が入っておりますので、今後とも、もっといいものがないのか私たちも収集をして、情報提供に努力してまいりたいと考えております。
#147
○長沢広明君 是非、全力でお願いします。
 終わります。
#148
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。
 今日、冒頭、津田委員の方からも、今回の医療事故の調査制度のことについての質問がありました。原老健局長からの答弁を聞いていても、やっぱり納得できないですね。やっぱりこの十九本の、地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案の中にこれが入っているって、一番やっぱり違和感のあるのがこの事故調査制度でして、これを紛れ込ませてこれ一括して通そうとするやり方というのは、やっぱり本当にこれひどいですよ、本当に。
 こういう、確かに二〇二五年に向けて医療及び介護を確保していく非常に大事な時期というふうなことは本当に分かりますけれども、やっぱりこういう医療事故調査制度というのは非常に大事な制度でありますし、やはり遺族の方にとっても、これが本当に信頼できるものなのかどうかとか、そういう制度なのかどうかということを本当に、これはやっぱりしっかりとここで審議して議論していかないといけない課題であるというふうに思っていまして、やっぱり今日の原老健局長の答弁を聞いて、やっぱりこれおかしいなと、もう改めてまた思いましたし、前の代表質問のときも、田村大臣からの答弁聞いても、やっぱりこれだけは納得できないなと本当に思うわけでありまして、これはやっぱりひどいですよ。やっぱり、これ本当にこういうところに紛れ込ませて出しておきゃ、衆議院でも参議院でも与党で過半数あるし、もう通るだろうというふうな感じで出したんじゃないんですかというふうに思うんですけれども、あえて答弁はもらいませんが、それは本当にこれちょっとひどいやり方だなと、本当にもう改めて思います。
 ちょっと質問の順番を入れ替えて、事故調査制度に関する法案について一つ質問させていただきたいんですが、今回のこの医療事故調査制度の法案については、民間の第三者機関が一定の医療事故の調査を行う仕組みが医療法に位置付けられるということでありますけれども、現在、公益財団法人日本医療機能評価機構というのがありますが、この公益財団法人日本医療機能評価機構が医療事故の情報収集事業というのを行うということで、この法案の第三者機関と同じような事業をやっておるわけですけれども、この機構における事業の実施状況と、なぜ今回のこの仕組みを医療法に新しく位置付ける必要があるのか、これを活用すればいいんじゃないのかなと思うんですが、その点についてはいかがでしょうか。
#149
○大臣政務官(赤石清美君) 東委員にお答えいたします。
 この医療事故情報収集事業は、現在、特定機能病院及び国立病院機構の開設する病院等を対象に、医療機関から報告された医療事故情報を、先生御指摘の日本医療機能評価機構において集積、分析した結果を広く医療界等へ情報提供することによりまして、医療安全対策に有用な情報を共有し、医療安全対策の推進を図るものであります。対象は、したがって、二百七十四施設、現在、報告件数が二千七百件ほど報告があります。全施設ではありませんので、そこが違うと。
 一方、今回提案している医療事故調査制度は、医療の安全を確保することを目的としまして、医学的に医療事故の対象と判断される事例について、これは全ての医療機関において、まずは調査を確実に行い、さらに遺族又は医療機関から依頼があった場合には医療事故調査・支援センターにおいて調査を行うものであります。
 このように、医療事故調査制度は、医療機関又は医療事故調査・支援センターによる調査を前提にしている点で、単に事例の収集、分析を行う医療事故情報収集等事業とは異なる制度でありまして、今回の法案では、全ての医療機関に対して調査を義務付けること、そして、中立性、専門性等の観点から医療事故調査・支援センターについて厚生労働大臣が指定することなどについて医療法に位置付けるものであります。
#150
○東徹君 聞いてあきれるんですけれども、この公益財団法人日本医療機能評価機構と今回の第三者機関で行われる医療事故調査制度とは、今回の法案のやつは全ての医療機関が対象であって、今既にある公益財団法人日本医療機能評価機構というのは特定機能病院、二百七十四施設があるということですけれども、それだったら、ここを活用して、ここを充実させてやれば十分できるわけじゃないですか。別に新たにつくらなくても、今までここでやってきた、これは何年前からこの制度があるのかどうか、ちょっと私も分かりませんが、報告件数からいうと、二〇〇九年では千八百九十五件、ずっとその後、二千百八十二件、二千四百八十三件、二千五百三十五件、先ほど政務官が言われた二〇一三年度は二千七百八件も報告が上がってきているわけですよね。それで、やっぱり既にここにはそれなりの情報が集積されているわけでして、じゃ、ここを活用してここが全部の医療機関を調査するような仕組みにすれば、何も新たにまた別につくる必要はないというふうに思うんですが、いかがなんでしょうか。
#151
○大臣政務官(赤石清美君) 先ほど私が言いましたように、日本医療機能評価機構というのは、特定機能とか本当に中核病院を対象として、これは事故ももちろんそうですけれども、ヒヤリ・ハットも含めて報告をしてもらってデータベース化をしているということでありまして、そういう意味での、本当の医療事故という意味での対象がちょっとニュアンスとしては違うんではないかなという感じがします。
 今回の法案では、制度の検討段階におきまして、その目的を医療の安全を確保するための措置として、原因究明のための調査を行い、再発防止に資することとしたため、医師法二十一条や責任追及と切り離して議論を行ったところであります。
 このため、医療機関が医療事故の届出や調査報告を行う第三者機関は民間であることが望ましく、かつ第三者機関から行政機関等への通報は行わないことで関係者の合意が得られたものでありまして、個別の調査に行政は関与しない仕組みになっております。
 この内容につきましては、関係者により長きにわたり協議を重ねてこられ、この結果を反映したものでありまして、医療事故調査の取組を前進させる観点からも是非御理解をいただきたいと、このように思っております。
#152
○東徹君 その答弁も前に一度聞きましたが、それもちょっと非常に納得しないところであるんですけれども、それはそれでまたちょっと改めて本当は聞きたいところではあるんですが、言っていますこの公益財団法人日本医療機能評価機構ですけれども、それだったら、この公益財団法人ですね、これもうこの医療事故情報収集等事業というのは、これはやめたらいいんじゃないですか、これ。
#153
○政府参考人(原徳壽君) 今、赤石政務官の方からもお答えいたしましたが、この医療事故情報収集等事業につきましては幅広く医療事故を集めております。
 今回の御提案しておりますのは、診療に、当該医療機関の医療関係者の医療に起因したと思われる予期しない死亡事例、これを集めることとしておりまして、集める事例が違うということ。それから、集める対象医療機関が、先ほどもありましたように、特定の大規模な医療機関に限っていたものと、今回は全ての医療機関、病院、診療所及び助産所を対象としていると。そういう意味で趣旨が異なるという意味で、単純な拡大にはならないかと思います。
 ただ一方で、いわゆる第三者機関をどこにお頼みするかという視点においては、当然ながらこの評価機構も対象になり得るものでありますけれども、どこにお願いをするかはまだこれから検討していきたいと思っております。
#154
○東徹君 いや、この評価機構も、死亡事故はこれ対象とするんでしょう。
#155
○政府参考人(原徳壽君) 当然入っております。
#156
○東徹君 だから、それだったら、これは二重に同じ死亡事故を取り扱うこともやっぱりあるわけですよ、ケースとしては。それだったら一本化したらいいと思うんですけれどもね。これ簡単な話だと思うんですけれども、これはもうここでは医療事故情報収集事業等をやめて、この第三者機関に一本化するべきだと思いますけれども。
#157
○政府参考人(原徳壽君) 今回の制度は、予期しない死亡事例に対して当該医療機関が自らしっかりとした原因究明の調査を行うと。そのために、例えば専門家が必要な場合はそういうサポートする体制も今回定めることとしているわけであります。そういう意味では、当該医療機関が自ら詳しい調査をしっかりやっていただくということも一つの眼目であります。
 先ほどからの医療事故情報収集等事業は、こういう死亡事例がありましたという、それだけでは、ある程度の原因究明はされるかも分かりませんけれども、事例の収集ということでやっているものでありますので、大きく言えば目的が違うということであります。
#158
○東徹君 もうその答弁聞いて、やっぱりこれはもう要らないなと思うんでね。この第三者機関のこの今回の制度ができれば、公益財団法人日本医療機能評価機構の医療事故情報収集等事業はやっぱり要らないというふうに思いますので、是非検討していただきたいと思います。
 続きまして、次の質問でありますけれども、今回の法案によって、国際水準の臨床研究や医師主導治験の中心的役割を担う病院が臨床研究中核病院ということで医療法上に位置付けられることになっております。
 その中核病院の候補となる病院が、現在、予算事業である早期・探索的臨床試験拠点に選ばれている病院であろうというふうに思われますが、その中に東京大学医学部附属病院があります。東大はアルツハイマー病の研究プロジェクト、J―ADNIの代表研究者である教授も在籍しているということで、今回のJ―ADNIに関するデータ改ざん疑惑について、これが仮に真実であれば臨床研究に対する信頼を自ら揺るがしており、東大に臨床研究の中心的役割を果たすことなど期待できないのではないかというふうに思いますが、御見解をお伺いしたいと思います。
#159
○国務大臣(田村憲久君) 今委員おっしゃられたのは、J―ADNIというような形で研究を今進めておる、言われたとおりアルツハイマー等のいろんなデータを集める、そういうような中においての観察、評価といいますか、そういうものを行っておる、そういう研究であります。でありますから、新規に、何かの薬に対して、どっかの製薬メーカーが作った薬に対してどうのこうのというような研究ではないわけであります。
 ただ、そうであったとしても、今般のこの研究自体が信頼性のないものであったらそれは許されない話であります。特に、新規の薬物を人に初めて投与していろいろとその状況を研究するというような、そういうようなファースト・イン・ヒューマン試験というようなものをやっておるわけでありまして、そういう意味からいたしますと、この早期・探索的臨床試験拠点というような中において今指定をされておるわけでありますが、仮にこの事業、補助金等々もあるわけでございますので、今般のJ―ADNIの研究が、今調査中でありますけれども、問題があれば当然のごとくそれに対して対応はしていかなければならない問題であろうと思っております。調査の結果次第で、我々といたしましても厳正な対処を考えておるような次第であります。
#160
○東徹君 このデータを書き換えさせていたということが報じられておるわけですけれども、内密にてという口止めもあったとか、そういうメールもあったというふうな報道になっておるんですけれども、この報道によると、二十七日にも、五月の二十七日だと思うんですけれども、これ厚生労働省が教授から事情を聞くというふうな方針というふうになっているんですけれども、これ事情は聞かれたんですか。聞かれたんだったら、その結果、どのような結果だったのか教えていただきたいと思います。
#161
○国務大臣(田村憲久君) 事情はお聞かせをいただいております。ただ、いろいろと主張をされるところがありますので、今それに基づいての調査を続行しておるということでございまして、ちょっと内容に関しては控えさせていただきたいというふうに思います。
#162
○東徹君 これ東大ですからね、東大。本当にこういう、誰もが、東大でこういう研究していて、こういうのが発表されたら、東大でこういうふうなのあったんだったら、非常に本来なら信頼性のあるところだろうというふうに思うところが、こういうデータ改ざんがあったといったら、本当に何を信じていいのかなというふうに思ってくるわけですけれども、是非とも徹底した調査をしていただきたいというふうに思います。
 医療情報データベース基盤整備事業が平成二十三年度から五年計画で実施されていますけれども、現在では国費十億円と製薬企業などの拠出する安全対策拠出金十億円の、合わせて約二十億円程度を用いてレセプトデータや電子カルテデータなど、データベースを全国十か所の拠点病院に構築し、データを収集した上で、PMDAにおいてそのデータを分析するということになっております。
 この事業については、データベースの規模や達成時期、費用負担などの抜本的な見直しが必要と、政府の行政改革推進会議によって行政事業レビューで指摘されているところであります。この事業を実施する必要性や事業の効果について、厚生労働省はどのように考えているのか。この事業によって集められたデータは将来的にも研究にも活用されるというふうに思いますが、今回の法案にある臨床研究中核病院による研究推進への取組との連携はどのようになるのか。それともう一点、全国十か所の拠点病院には、ディオバンに関する研究データ改ざん問題となった千葉大学、東京大学、それから徳洲会もこの中に含まれておりまして、データ収集に対する国民の信頼を確保するために、この十か所の拠点病院も、これも見直すべきじゃないですかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
#163
○大臣政務官(赤石清美君) 質問が多分三種類にわたったと思いますので。
 最初の一つ目の質問でありますけれども、この医療情報データベース事業は、レセプトやカルテ、投薬等の大規模なデータベースを活用して、薬剤疫学的な手法によりまして、副作用の調査、分析を行い、医薬品等の安全対策を推進するものであります。政府の成長戦略でも、これを利活用できる十分な情報を確保すべきとされているところであります。
 他方、平成二十五年度の厚生労働省の外部有識者による行政事業レビューでは、データベースの規模や手法、それから費用負担の在り方などの検証を念頭に見直しを行うことが必要との指摘を受けております。このため、厚生労働省では、昨年十二月より医療情報や統計、薬剤疫学などの有識者から成る検討会を立ち上げまして、本事業の進め方や課題などについて検討を行っております。これまでの議論では、本データベースは、現在の副作用報告の限界を補い、医薬品等の安全対策をより一層進めるために有用であること、こうしたデータベースの有用性を積極的に示すとともに、早急に構築すべきであるとの意見が多いとのことであります。
 厚生労働省では、この検討会の結論を踏まえまして、今後の本事業の進め方に反映してまいりたいと、このように思っています。
 二つ目の質問でありますけれども、このデータベース事業については、現在システムを試行的に稼働させ、データの信頼性の検証等の作業を始めたところでありまして、この試行期間中に医薬品の安全対策及び今後の活用方策に関する課題について検討することとしております。
 他方、データベース事業の十拠点病院には四か所の臨床研究中核病院等、これは東大、東北大学、九州大学、千葉大でありますが、試行作業の中では、医薬品の安全対策以外にもその病院のデータを自らの研究に利用することも可能な取扱いとしております。今後、試行期間の中で研究事例を積み重ねることにより、データベースの有効かつ適正な利用が図られるよう検討していきたいと、このように思っています。
 三つ目の質問でありますが、医療情報のデータベース事業は、レセプトやカルテ、投薬等の大規模なデータベースを活用して、薬剤疫学的手法により副作用の調査、分析を行い、医薬品等の安全対策を推進するものであります。このため、厚生労働省では平成二十三年にデータベースを構築する拠点病院の選定に当たりまして、大規模な病院で電子カルテシステムの稼働実績があり、相当規模の医療情報の保有実績があること、そして医薬品の安全性に関する疫学調査、研究、人材育成の取組の実績があり、今後とも実施すること、そして地域の医療機関と協力してデータベースの構築と維持に取り組む、これらの条件を満たす病院を公募し、選定したものであります。
 御指摘の臨床研究の不正につきましては、我が国の医療施設の推進の前提となる研究の信頼性を揺るがすもので、あってはならないものだというふうに考えております。こうした研究不正の対策については、現在検討会で検討しているところであります。本事業で取り扱うデータにつきましても、安全対策に用いることが目的でありますが、各病院の研究で利用する場合は適正に利用するように求めていきたいと思っております。
 なお、十か所の拠点病院では、二十三年度以降データベース構築に取り組んでおり、既に各病院のシステムの構築は終了しているところであります。このデータの信頼性の検証等の段階に入っていることから、御指摘の事案を理由にこの拠点病院を見直しすることは大変難しいというふうに考えておるところであります。
 以上です。
#164
○東徹君 これは、国費が十億円と製薬企業などで安全対策拠出金十億円も合わせて二十億円ということで、税金も掛けて取り組んでおるわけですけれども、今回こういった研究データの改ざんが明るみに出て、千葉大学とか東京大学とか、徳洲会ですよね、これはちょっと見直すべきだと思いますけれども、これ変えれないんですか。なぜ変えれないのか、ちょっともう一度御答弁お願いします。
#165
○大臣政務官(赤石清美君) これは、なかなか難しいというのは、既に相当なデータの蓄積をしておりまして、システムも既に構築仕上がっているものですから、今これをいじりますと大変なまたコストが掛かって、その能力がそんなに高いところがいっぱいあるわけではありませんので、再編成するということは相当なコストが掛かることから大変難しいというふうにお答え申し上げたわけです。
   〔委員長退席、理事高階恵美子君着席〕
#166
○東徹君 そうしたら、本当にこのデータが確かなものなのかどうかというのは、千葉大学とか東京大学、徳洲会では、一回ちょっときちんとこれ調査する必要があるんじゃないでしょうかね。
#167
○大臣政務官(赤石清美君) ここで言う医療情報データベースがおかしくなっているということではありませんので、それはあくまでも、ここのを一部使っているかもしれませんけれども、そこのある研究、一部の研究室がそういうメーカーと手を組んで臨床研究をやったということで、そういう意味でのメーカーと癒着みたいなことがあったということでありまして、この根本になる大学全体の情報データベースが何か侵されている、そういうことではないので、そういう御心配はないというふうに思っております。
#168
○東徹君 非常にやっぱりこういう信頼が揺るぎかねないことが起こっていますので、やっぱりそこはチェックをしっかりとやっていただきたいなというふうに思います。
 続きまして、医療機関の勤務環境の改善についてお聞きいたしますけれども、今回の法案の中でも、国の指針に基づいて都道府県ごとの医療機関への総合的な支援体制を構築するということでありますけれども、具体的にはどのようなことを行うのかというふうなことを、まず一点お聞きしたいと思います。
 本来、こういった勤務環境の改善というのは医療機関が自らやっぱり行うべきでありまして、実際に医療機関も既に自らいろいろ取組を行っているところもあると思いますが、なぜ都道府県が介入するような形で、基金を活用して取り組まなければならないのか、その点についてお聞きしたいと思います。
#169
○大臣政務官(赤石清美君) 今回の法案におきましては、医療機関の勤務環境改善を促進するために、国の定める指針に基づきまして各医療機関がPDCAサイクルを活用して計画的に勤務環境改善に取り組む仕組みを導入するということでありまして、都道府県ごとに医療勤務環境改善支援センター、これは早いところは今年の十月からスタートすることにしております、を設置するなどしまして、勤務環境改善に取り組む医療機関に対して、医業経営面それから労務管理面の双方から専門的、総合的な支援体制を構築することとしております。当然やられている機関もあるわけですが、それはそれで、更に推進するようにしていくということになろうと思います。
 さらに、こうした支援を効果的に行うために、都道府県が中心となり、医師会、看護協会、病院協会などの関係団体や関係行政機関との連携体制を構築しまして、各関係団体による取組と連携するなど、地域の医療機関の実情に応じ、そのニーズに合った効果的な医療機関に対する支援を行うことが必要だと考えております。
 医療機関の厳しい勤務環境は、医師、看護職員を始めとした医療従事者の離職の大きな原因の一つになっております。こうした中、医療機関の勤務環境改善は離職防止、定着促進を通じた医療従事者の確保対策はもとより、医療の質や医療安全の推進の観点からも重要であり、基金での対応や都道府県の関与を含めた政策的な支援が必要である、このように考えております。
#170
○東徹君 じゃ、具体的には、具体的にですよ、例えばどういうような、勤務環境改善に向けて、どういったことをする分についてはお金を、この基金を活用しますということになるんでしょうかね。
#171
○政府参考人(原徳壽君) お答え申し上げます。
 具体的には、例えばこの勤務環境改善支援センターでアドバイスをする、社会保険労務士の方を使ってやるような場合はその方々の人件費等にも使っていただけますし、あるいは、先ほどから申し上げていますように、各都道府県でやり方、いろいろ工夫がありますので、例えばその支援センターの仕事を病院団体に委託することもできます。それが例えば病院団体の委託費にも使えると。その中身としては、例えば今言ったようないろいろな相談に乗る方々の人件費等々に充てられるようになるわけでありまして、そういうような形を考えております。そのほかにもいろいろ、都道府県の工夫によっていろいろな形があろうかと思います。
#172
○東徹君 今のことから推察すると、社会保険労務士さん、多分どこの病院にもおるとは思うんですけれども、社会保険労務士とか医業経営とかコンサル系ですよね、そういったところということですか。
#173
○政府参考人(原徳壽君) 必ずしもそれにこだわる必要はないとは思いますけれども。
 例えば、やはり病院というのは、例えば従来は日本は主治医制度でやってきた。医師の働き方として、一人の患者を持つと、ある方々は、やはりその方が例えば非常に状態が悪くなれば夜を徹して当然ながら診療もしている。そういう働き方が普通ですけれども、例えばそれを交代制で主治医・副主治医制を取ってそれぞれの負担を軽くするような働き方があるとか、そういうアドバイスはそれぞれのところがノウハウを持っておりますので、そういうようなものも含めてアドバイスをしていく。それは必ずしも社会保険労務士であるとか医業経営コンサルタントであるとか、その職種に限定しているわけではありませんけれども、そういうノウハウも私どもが持っているものは広く提供いたしますし、都道府県でそういうものもお互いに共有をしていただくというような事業にも使えるのではないかと思います。
#174
○東徹君 やっぱり本来は病院、医療機関自らがこれ行っていなきゃならないことだと思うんですよね。それを何か都道府県ごとにこうした医療機関に対する総合的な支援体制を構築するということ自体が、ちょっと今まで、じゃどうだったんですかと、こういうふうに思ってしまうわけですし、わざわざ税金を使ってこれやるべき、どこの職場でも勤務環境の改善というのは当然やっているわけでして、こういった医療機関だけがどうしてもやれないというわけでもないと思いますので、ちょっとこの点については非常に、なぜやらなきゃいけないのかなと非常にちょっと余り納得のしないところではあります。
   〔理事高階恵美子君退席、委員長着席〕
 続きまして、今回の法案の中に、二〇二五年には年間で百五十万人以上が死亡するというふうな予測をされているデータがあります。終末期医療の適正化についてでありますけれども、地域完結型の医療サービス提供体制を改革する上で重要であるというふうには思いますが、終末期医療の在り方、これをどのように考えているのか。
 一番ピークである二〇二五年には、もう一度申し上げますが、年間で百五十万人以上が亡くなるわけですよね、百五十万人以上が。今までだったら、大体の方は病院で亡くなるのが恐らく当たり前というか、今の時代はですよ、昔はそうじゃなかった時代もあったとは思いますが、今は病院で亡くなるというのが大体だと思うんですけれども、病院機関もそういう終末期において本当に受け入れられるのかどうか、そういった状況にあるのかどうか。じゃ、病院が受け入れなかったら在宅へお返しして終末期を在宅の方で迎えるのか、そのときに提供できる医療体制というのが本当にあるのかどうか。この辺についてどのように考えておられるのか、お聞きしたいと思います。
#175
○国務大臣(田村憲久君) 大変大きな問題でありまして、この委員会に所属されておられます高階委員も、以前、大変そのような大きな課題ということで、共に自民党の中で、私も、看護の小委員会というのがございまして、そこでいろんな議論をさせていただきました。
 まさにそういうような流れの中において、今般、やはり在宅でのみとりというものも一つ大きな役割をこれから担っていただかなきゃならないと。そのためのやはり医療資源、体制の整備、こういうことも進めていかなければならぬわけでありまして、このようなことも含めながら、今般の地域医療構想等々含めていろんな整備というものを進めていかなければならないわけであります。
 もちろん、病院で亡くなられる方々もおられますが、多くは在宅で生活をされていくという流れの中においては、これから在宅でのみとり医療、これはなかなか難しい課題もあります。しかし、それを乗り越えていかないことには、言われるとおり、どこで百五十万人、百六十万人の方々が亡くなられるんだというような大きな課題でございますから、そのような方向を見据えながらこれから政策を進めてまいりたい。
 あわせて、終末期という話になりますと、今自民党も含め超党派で終末期に関する考え方、いろいろ取りまとめていただいております。どのような医療を終末期に提供するか、これはまさに、何もかもフルスペックでやれば大変な医療費が掛かるという話はありますが、それ以上に、御本人が本当にそのようなものを望んでおられるのかというようなこともあるわけでございまして、これは医療従事者がやはり情報提供をしっかりやっていただきながら説明を十分にしていただいて、その上でやはり、ガイドラインというのは実は平成十七年に厚生労働省で作りました、あ、十九年です、作りました。ただ、これが十分に皆さんに御理解いただいていないということがございます。実は私も、この間、とある講演の帰りに新幹線に乗っておりましたら、とあるお医者様がやってこられまして、政府は何もやっていないじゃないかと言われまして、いや、実は十九年にガイドライン作ったんですと申し上げたんですが、そんなものあるわけがないと、私が知らないんだからというようなお叱りをいただきました。
 今年度は全ての医療機関にそのような形でこのガイドライン等々をしっかりと報告できるようにやってまいりたいというふうに思っておりますし、あわせて、相談員、これは直接相談をされるときの相談員、相談に乗る相談員でありますけれども、そのような相談員を配備するモデル事業のようなことも今年度やってまいりたいと考えておりまして、そちらの方の終末期に対するいろんなアプローチというものもこれからしっかり進めてまいりたい、このように考えております。
#176
○東徹君 何か全然安心できないふうに聞こえるんですけれども。
 これは、社会保障制度改革国民会議の報告書、平成二十五年八月六日のなんですけれども、超高齢社会に見合った地域全体で治し、支える医療の射程には、そのときが来たらより納得し満足のできる最期を迎えることのできるように支援すること、すなわち、死すべき運命にある人間の尊厳ある死を視野に入れたQOD、クオリティー・オブ・デスを高める医療も入ってこようと。病院完結型の医療から地域完結型の医療へと転換する中で、人生の最終段階における医療の在り方について、国民的な合意を形成していくことが重要であり、そのためにも、高齢者が病院外で診療や介護を受けることができるような体制を整備していく必要があるというふうにあるんですけれども。
 これから、本当に独り暮らしの方というのがますます恐らく増えていくでしょうし、そんな中で、本当に地域で地域完結型というのができるのかなと本当に思うわけでありますが、やっぱりここは、ある一定、二〇二五年には年間で百五十万人の方が亡くなるということで、病院にいてると、次、患者さんが来て、やっぱりもう治療することがないからということで、できるだけ在宅でというふうなケースも恐らくたくさん出てくるんだろうというふうに思いますので、ここは本当にしっかりと、どういうふうにしていくのかという、これこそガイドラインを示すべきだというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
#177
○国務大臣(田村憲久君) 以前は自宅でお亡くなりになられる方々が圧倒的に多かったわけでありますが、戦後、急激にそれが逆転して、病院等で亡くなられる方々が多くなってきたと。
 いろんな、確かにあります、そのお亡くなりになられたときに主治医がおられなかったときにどのような形で、死亡診断書を書くときにどのような状況で作るのか、いろんな課題があります。しかしながら、そういうものも含めて対応していかなければならないことは事実でありまして、訪問看護ステーション等々も活用しながら、いろんな形でそのみとりに向かって、これ、みとりというのは亡くなったときだけではありませんから、みとりに向かってのプロセスというものをしっかりと医療的にもフォローしていくというような体制をつくるということは我々もこれから大きく取り組んでいかなければならない、今般の一つの考え方の中にもそういう考え方があるわけでございますので、しっかり我々対応してまいりたいと考えております。
#178
○東徹君 これはもう本当に深刻な課題だというふうに思いますので、是非ともこれについて、具体的にどのようにしていくのか、また示していただきたいなというふうに思います。
 次の質問でありますけれども、非常に最近、地域医療の中に、接骨院というか、柔道整復師さんですよね、これが本当にどんどんどんどんと増えていって、商店街でも、何か空き商店街になったなと思ったら接骨院ができたりとか、非常にこれ多くなってきておるわけですけれども、この柔道整復師の数というのもすごくどんどんどんどん増えていっているんですよね。平成十八年では三万八千六百九十三人だったのが、平成二十四年度では五万八千五百七十三人ということで、本当にこの伸び率というのは物すごくあるわけですが、この柔道整復師の数と療養費、これがどのように推移していっておるのか、これに対してどのようなことを検討していっているのか、是非お聞かせいただきたいと思います。
#179
○政府参考人(木倉敬之君) お答えいたします。
 柔道整復師の方々、御指摘のように、数は、先生御指摘のように、二年ごとの調査でございますけれども、二十年の四万三千人余りから二十四年では五万八千人余りということでございます。
 療養費の方、保険の方で支払っています療養費についてでございますけれども、この五年を見ますと、十九年度で三千八百三十億、二十年度で三千九百三十三億、二十一年度で四千億台に乗りまして四千二十三億でございますが、その後はそんなに伸びておりません。二十二年度四千六十八億、二十三年度四千八十五億ということで、小さな伸びでございます。
 しかしながら、適正に療養費も使っていただく必要があるということで、柔道整復師に係る療養費の適正化につきましては、昨年五月の療養費の改定におきましても、社会保障審議会で御議論いただきました。部位ごとに施術をしていただいていますが、たくさんの部位に施術されている不適正な例もあるんじゃないかということで、三つ目からの部位、三部位以降の施術につきましては従来から逓減制を取っておりまして三割減ということでございましたが、これを四割減というふうにさせていただいたと。
 それから、やはりこれは外傷性の、急性期の治療を主に行われるということでございますので、三か月を超えて頻度の高い施術を行ったような場合には、その部位ごとの経過、あるいは頻回に施術を行った理由を記載した文書を申請書に添付をして請求をしていただくような対応をしております。
 柔道整復師の方々の御活用をきちんといただきながらも、適正化に努めてまいりたいということで、しっかりとまた御議論させていただきたいというふうに思っております。
#180
○東徹君 急激に伸びていって、今はちょっと一定、横ばいというふうなことでありますけれども、これやっぱり養成校が物すごく増えたと思うんですよね。それがために、非常に柔道整復師さんの数も言ってみれば倍近く増えてきておるというふうなことになっているわけですけれども。
 養成校、これ、ちょっと見直していくというふうな考えはあるのかないのか、お聞かせいただきたいと思います。
#181
○政府参考人(原徳壽君) 柔道整復師等の養成所の数については、一定の基準に満たされているものについてはその許可を与えなければいけないということになっておりまして、その点でコントロールを直接的に行うのは大変難しゅうございます。
#182
○東徹君 ちょっと時間になりましたので、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。
#183
○薬師寺みちよ君 みんなの党の薬師寺みちよでございます。
 十九本という大変複雑に入り組んだ今回の法案の中で、今日は私、一本のみに絞って質問をさせていただこうと思っております。自分でも何をやっていいのかがまず分からないということで、優先順位第一番、特定行為に係る看護師の研修制度、しっかりと議論させていただきたいと思いますので、局長、今日もよろしくお願いをいたします。
 実は、この特定行為に係る看護師の研修制度、平成二十一年三月三十一日に閣議決定をされました規制改革推進のための三か年計画の中に、専門性を高めた新たな職種の導入について、医療機関等の要望や実態等を踏まえ、その必要性を含め検討する。今が平成二十六年の六月でございますので、五年以上掛かってようやく出口が見付かった。しかし、本当にその出口が正しいものなのかどうか。私どもも弱小政党でございますので、これを全部変えてくれというわけにはまいりませんけれども、少しでも国民の皆様方のために何か大きな成果がここでつかめればと考えております。
 なぜこのような看護師の業務の範囲を拡大しなければならないのか。これは私が論ずるまでもございません。医療は高度化が進みました。専門性の程度というものも幅広く私ども医師に求められてまいります。それを全て一人の医師がカバーする、到底これは難しい。そんな時代の中で、医療従事者の役割分担を見直す、これは今回、看護師だけではありません、ほかの職種についてもその業務範囲の見直しも行われておりますけれども、シームレスな医療を提供していくことが必要だということは、今までも検討会、例えば安心と希望の医療確保ビジョン、五つの安心プラン、こういうものについてもしっかりと書き込まれて、報告書の中でも指摘をされておりました。
 しかし、なかなか具体化してこない。それを待っているうちに、何と一方では人口の高齢化が急速に進みました。私も登壇をいたしましてお話をさせていただきましたけれども、医療の地域格差というものはもう一年一年広がる一方です。でも、私どもは皆保険制度を持っております。国民は平等に医療を受ける権利がございます。しかし、公平に今医療が受けられているのかということなんですね。地域によって安全、安心、公平、効果的な医療サービスをタイムリーに提供できる体制、これを整備していく一環として私は今回のこの法案の改正があるというふうに認識をいたしております。
 では、少しずつ質問に移らせていただきたいと思います。
 まず、この看護師の皆様方に関わる法律としまして保助看法というものがございます。この保助看法で定められている看護師の業務というものはどのようなものか、教えていただけますでしょうか。
#184
○政府参考人(原徳壽君) 保健師助産師看護師法第五条に、「「看護師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。」とありますので、看護師の業務というのは、傷病者若しくは褥婦に対する療養上の世話又は診療の補助、これを看護師の業務というふうに考えられます。
#185
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 この保助看法ができましたのが昭和二十三年でございます。じゃ、この昭和二十三年からこの看護師の業務に関して何か変更ございましたでしょうか。
#186
○政府参考人(原徳壽君) 法律上の業務の定義については改正はされておりません。
#187
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 では、この昭和二十三年当時、大学・大学院卒の看護師の人数、そして最近の人数というものをちょっと比較して教えていただけますでしょうか。
#188
○政府参考人(原徳壽君) 昭和二十三年の時点において学士や修士を持った看護師の人数というのは、ちょっと分かりかねます。現在においては、いわゆる看護大学等の大学を卒業して看護師国家試験受験資格を取得した者、このうち合格された方は今年の春では一万五千九百三人というのがいわゆる大学卒の看護師の数ということになります。
#189
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 全く業務が変わっていない、いつまでたっても療養上の世話と診療の補助。しかし、昭和二十三年って、これ大学があったんでしょうか、大学院があったんでしょうか。ちょっと、局長、教えていただけますか。
#190
○政府参考人(原徳壽君) 看護に関する大学としては、制度としては昭和二十五年に短大、昭和二十七年から大学ということで、大学卒の看護師は昭和三十一年が初めてというふうに聞いております。
#191
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 これって矛盾を、皆さん、感じませんか。大学もなかった時代のまだまだ役割と、今や、調べましたら、看護系の大学院の入学の定員というものは、修士課程において、これは専門職大学院も含むんですけれども、二千四百八十三名、博士課程は五百五十名ぐらいいらっしゃる。こんなに高学歴になって、国もそれのために予算費やしているわけですよね。
 しかし、一向に変わらぬこの療養上の世話と診療の補助という中で、どのような環境で働いていらっしゃるのか。それは劣悪だということは登壇しても申し上げました。
 平均のこれ基本給与額ですか、これは日本の看護協会の、二〇一三年報告されておりますけれども、二十四万円、全くここ最近変わっていないんですよね。離職率が高いのも当たり前です。自分たちが一生懸命勉強をして、それでようやく看護師になれました。しかし、結局は診療の補助とそして療養上の世話と変わらない。劣悪な環境の中で、夜も眠れず夜勤。どんなにつらいか、私も当直したことがありますので、分かります。そんな中で、女性が多い職場ですので、体調を崩し、ホルモンのバランスを崩し、そして結局は辞めざるを得ない。今は常勤のナースで一〇・九%、新卒では七・五%が離職をしていると。この現状です。
 私は、せっかくこれを役割を拡大していくんだったら、もっと魅力的な職場としてこの看護師の市場というものをつくり上げていく必要があるのではないかという今日は提案をしていきたいと思うんです。
 平成二十一年八月、大変私どもにとりましても大きな会議が持たれました。チーム医療の推進に係る検討会、看護師の役割拡大というものが検討されるようになってまいりました。
 では、チーム医療というものの中で看護師の役割拡大が検討されるのであれば、チーム医療というのはどういうものとして国は設定したんでしょうか、教えていただけますか。
#192
○政府参考人(原徳壽君) チーム医療については、多種多様な医療スタッフが各々の高い専門性を前提として目的と情報を共有して業務を分担する、それとともに、互いに連携、補完し合い、患者の状況に的確に対応した医療を提供する体制であると考えております。
#193
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 私、思うんです。チーム医療といいながら、今この日本の医療というのはグループ医療なんですよ。職種がいればいい。その職種が何職か集団として集まればグループとなる。しかし、チームというものは、本来は共通の使命、価値観、そして信念、ビジョンを持って患者様を、若しくは患者様の家族をケアしていこうじゃないか、治していこうじゃないかと。
 アメリカではなぜこのチーム医療というものが進んできたのか。それは、多くの今ドクター、アメリカに留学していらっしゃいますですよね。帰ってきたドクターから私も何人も話を伺いました。どうして日本ではチーム医療ではなく、いつまでたってもグループ医療を脱することができないんでしょう。回答はこうでした。看護師はもちろん、薬剤師なども医師と変わらぬような医学的知識を持っているんだ、だから対等に議論をして、いい医療をつくり上げていくことができる、だからこそチームが組めるんだと。
 私は、まさに今の日本の医療に足りないのはこれだと思います。医師だけがヒエラルキーの中でトップでリーダーシップを取るというものではなく、やっぱりフラットな組織の中で、多くの職種もボトムアップをして知識を得ながら議論をし、そして本当にいい医療とは何なのかというものをその現場でしっかりと議論をする、その環境整備だと思っております。
 ですので、このチーム医療をしっかりつくり上げていく上でも、今法案の中でも特定行為というものを行う看護師の存在というものは大きくなってくると思います。
 じゃ、今回、この特定行為を行う看護師というもの、名称独占ができるんですか。ちょっと教えていただけますか。
#194
○政府参考人(原徳壽君) 今回、ちょっと法律、ややこしくなりますけれども、今回の研修制度は、特定行為を明確化をして、手順書により特定行為を実施する場合、それの研修の受講を義務付けるというのが法律上の流れでございます。
 したがいまして、特定行為を行う看護師さんについて名称の独占というようなものを、特段の資格を付与するということを考えているわけではございません。
#195
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 では、特定行為を行う看護師、手順書に基づいて特定行為を行う看護師というものに業務独占が許されているんでしょうか。
#196
○政府参考人(原徳壽君) 業務独占といった資格を付与するものは当然ないわけでありますが、今ほどの言われたように、手順書によって特定行為を実施する場合は研修を受けていただくというのが法律の流れです。端的に言うと業務独占ではないということでございます。
#197
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 では、局長がおっしゃっている特定行為とは一体どういうものを指すのか、教えていただけますか。
#198
○政府参考人(原徳壽君) 今回の法案の中で、保健師助産師看護師法の三十七条の二の第二項第一号で特定行為について定めております。それにつきまして、そこでは、診療の補助であって、看護師が手順書により行う場合には、実践的な理解力、思考力及び判断力並びに高度かつ専門的な知識及び技能が特に必要とされるものとして厚生労働省令で定めるものをいうということになっております。
#199
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。ちょうど私もそこのページを開いて読んでおりましたけれども。
 じゃ、この特定行為というものは、医療行為なんでしょうか。
#200
○政府参考人(原徳壽君) 特定行為は、先ほど言いましたように、診療の補助の一部であるわけでございますので、そういう意味では診療の補助の一部であることから医療行為であるというふうに考えております。
#201
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 では、医療行為を許されているのは看護師だけではございませんですよね。他の医療専門職種にも許可されているはずでございます。しかし、ここだけは絶対に医師にしか許されていないというような絶対的医行為と呼ばれるものもあるかと思いますが、その範囲について教えていただけますか。
#202
○政府参考人(原徳壽君) その表現方法は、法律でいきますと、医師法第十七条で、「医師でなければ、医業をなしてはならない。」と定められております。この中で、看護師等の医療関係職種については、医師の指示の下、診療の補助行為としてその一部の医行為が行うことが認められていると。そういう意味で、医行為のうち、常に自ら行わなければならないほど高度に危険な行為について絶対的な医行為と呼ばれておって、診断や手術、診断書、処方箋の交付などが該当するとされております。
#203
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 だから、そこだけはほかの職種ではできない、診療の補助でもできないという確認でよろしゅうございますか。
#204
○政府参考人(原徳壽君) そのとおりでございます。
#205
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 では、現時点で想定している特定行為というものが幾つかあるんだと、ワーキンググループでも多く話し合われている材料ではございますけれども、どのようなニーズから想定していらっしゃるのか、教えていただけますでしょうか。
#206
○政府参考人(原徳壽君) この特定行為の議論をしてくる中で、様々な場面で様々な方々から御意見を聞いてきております。
 そういう中で、具体的には、例えば在宅医療などの場面で、在宅療養中の、例えば脱水を繰り返す高齢の患者さんに対する補液といいますか、それに対する対処、あるいは逆に、病院の中で集中治療室に入院している患者に対して、手順書によって看護師が一定の検査結果や呼吸状態の改善を確認して、いわゆる人工呼吸器からのウィーニングですね、離脱をやっていくと、そのようなことを考えているわけでございます。
#207
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 もう少し具体的に、特定行為、どのような内容を想定されていらっしゃるのか、今の在宅以外にも何か例があれば教えていただけますでしょうか。
#208
○政府参考人(原徳壽君) 最終的には、法案成立後、特定行為をまた審議会の議論を経て決めていくことになりますけれども、これまでの議論の経過の中である程度絞られてきた今四十一行為を特定行為の案としてまとめていただいております。
 その中には、例えば人工呼吸器モードの設定条件の変更でありますとか、これは呼吸状態によって変えることができる、それから気管カニューレ、ここのカニューレの交換でありますとか、動脈穿刺、直接動脈穿刺による採血、それから胸腔や腹腔のドレーンの抜去、それから脱水の程度の判断と輸液による補正、これは先ほど申し上げました、また胃瘻チューブの交換などが挙げられているところでございます。
#209
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 以前、私は、局長にも伺ったことがございます。皆様方、資料一に、これ皆様方にもお渡ししておりますけれども、日本外科学会から、「特定行為に係る看護師研修制度の早期法制化を」という要望書が上がっております。
 その真ん中のパラグラフのところにも出てまいります。外科医労働環境アンケート調査を行ったと。労働時間は週七十七時間から七十八時間、年々、悪くもなければ良くもない、過労死レベルを超えたまま。二十代、三十代の外科医では優に九十時間を超えた状況というものが続いていると。当直開けの手術も、いつもある、しばしばあるを合わせた割合が五七から六一。先日も登壇して言わせていただきましたけれども、医療安全というのを論じるその以前の問題ではないのかと。手術ミスを起こすなというんであれば、しっかりこういう状況から改善していかなければならない。そのためには、日本外科学会からは、一刻も早く特定行為に係る、少しでも自分たちの医業をパートナーとしてやってもらえるような、そういう職種つくってくれないかと。
 十二月の三日に私は局長に聞かせていただきました。このような要望書が上がっている、じゃ、この要望書の内容に沿ったような出口が準備できているのか。局長のお答えでは、「今回取り上げた特定行為の中にもその外科学会からの要望のある程度の部分は入っておりまして、」とお答えをいただきました。
 今回、本当にこの外科学会の要望に合致したような想定がされているのでしょうか、教えてください。
#210
○政府参考人(原徳壽君) 外科学会からは、例えば硬膜外チューブからの鎮痛剤の投与、投与量の調整というような具体的な御提案もいただいておりますし、その行為についての病状の確認項目をこうしろというような追加的な御意見もいただいているところであります。
 外科学会からの御要望も大変切実な御要望だと承知しておりますし、できるだけ先生のおっしゃるようなチームとしてできるような環境を整えるのが非常に重要なことかとは思いますけれども、まず今回のステップとしては、診療の補助の中で手順書によって任せていける範囲を定めて、それを広げていこうという、ステップをまず踏ませていただきたいと。そういう中で、外科学会等からの御要望についてもお答えする部分があるということでございます。
#211
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 現在想定されている特定行為というものは、日々進化をする医療界の中においても年々古くなっていく可能性もございます。審議会で議論をしますよということでございますが、今回この法案の見直しというものは年々行われません。ですので、ガイドライン等で示されていくと思うんですけれども、一年一年しっかり、この行為についてはガイドラインの見直しも必要なんではないでしょうか。大臣、御意見がございましたら、お伺いしたいと思います。
#212
○国務大臣(田村憲久君) 特定行為の内容は今ほど来局長から話がありましたとおり、法律成立後、審議会等々、今までの議論のいろんな経過、これも含めてでありますけれども、この中で検討をしていくということであります。その後、特定行為等々が行われるようになった場合に、その状況等々を判断して、次いかなるものが必要かということも含めて議論していくわけであります。
 具体的には、これ五年の検討規定がございますので、その中において議論をしっかりやっていくということになってこようというふうに考えております。
#213
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 法律は五年ごとですが、ガイドラインはもう少し短く、本当タイムリーな形で見直しをお願いをしていきたいと私は考えております。
 先ほど局長よりお答えいただきました業務独占でもなければ名称独占でもない、では、以前も看護師というものは医師の指示があれば、今回特定行為と想定されるようないわゆる医療行為、可能だったのか、教えてください。
#214
○政府参考人(原徳壽君) 御指摘のように、先ほど、診療の補助の中の一部ということで、今回その中の一部を取り出して特定行為と言っておりますので、当然ながら医師の指示を受けて実施することは従来も可能であったということでございます。
#215
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 じゃ、法改正がなされたということになった後のことをお伺いします。
 医師の指示があれば、研修を受けなくても特定行為を行うことは可能なんですね。
#216
○政府参考人(原徳壽君) おっしゃるとおり、医師の指示によって、先ほども申し上げましたように、従来も可能でありましたので、その行為をすることについては特段の変更がないということで可能であるということでございます。
#217
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 本法案における特定行為、大体想定されていますよという話、またこれからももちろん練っていくんだという話も伺いましたけれども、どのような調査を行ってそのような想定、絞り込みをしていったのか、教えていただけますでしょうか。
#218
○政府参考人(原徳壽君) 特定行為を現在四十一を候補として今考えておりますけれども、平成二十二年度の厚生労働科学研究による看護業務実態調査の結果、これによってどのような行為が行われているか、それから、関連学会や関連団体から累次にわたる募集した意見、これらを参考としつつ、当初は例えば二百ぐらいの行為がありましたけれども、その中で精査をしながら組合せを考えながら、最終的に四十一を今現在候補として持っていると、今後これについて更に増やす減らすも含めて、審議会の中で検討していきたいと考えております。
#219
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 今回想定されている特定行為というものを、先ほどおっしゃいました調査の中で、実際に看護師何%ぐらいの方が行っていらっしゃるんでしょうか。
#220
○政府参考人(原徳壽君) お答えいたします。
 これはなかなか行為によって随分違いますので、何とも言えませんけれども、例えば経口、経鼻の挿管チューブの抜管を看護師に指示を出してやらせているかどうかということについて、指示を出す医者側の回答では約一割、一〇・九%、それから実施する側の看護師による回答では六・〇%という形になっております。
#221
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 これ、私聞き及びましたところ、最初は二百三行為というものが実態調査によって抽出をされた。そして、四行為を追加して、二百七行為というものの中から、第二十二回チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループで提示をされた。この二百七行為のうち技術的な難易度、判断の難易度が高いと考えられる九十四行為を特定行為の分類に該当する可能性があるものとして、また次のワーキンググループに提示をしている。
 誰でも簡単にできるものじゃないんですよね。私も、この四十一項目、今手元に表がございます。人工呼吸器鎮静の管理ですね。ペースメーカーの操作、管理も入っております。腹腔ドレーンの抜去、胸腔ドレーンの抜去、心嚢ドレーンの抜去。これ、新人の医師でもどきどきしてしまいますですよね。かなり、局所だけが分かっていれば何かできるといったものでもございませんし、病態に応じたインスリン投与量の調節、こういった、いわゆる、先ほども局長お答えいただいたように、これは医療行為です。医療行為の中でも、やはり外科的にも本当に危険度が高いんじゃないかなと思われる。
 この実態調査の結果も私、見させていただきましたけれども、これドクターとナースではかなりパーセンテージが違うんですね。実際にやらせているんだ、やっているんだと。その中の、多分これは看護師の回答の方が正解だと思いますので読ませていただきますけれども、例えば腹腔ドレーン、二・六%の方しかやっていらっしゃらない。胸腔ドレーンは〇・七%です。心嚢ドレーン抜去は〇・三%で、ほぼやっていないに近いんですね。創部、いわゆる傷のドレーンの抜去は〇・六%。なぜやらないのか、怖いからですよ。その怖い行為というものを、先ほどお答えいただきました、研修はやらなくても医師の指示の下、可能となる、あるということを更に広報もしようというようなところで、この附則の二十九条には書いてございます、「妨げるものではないことの内容の周知その他の必要な措置を講ずるものとする。」。本当にこれでいいのか。
 今回の特定行為の、医療行為の危険性というものを、特定行為に係るですね、危険性というものをどのようにお考えなのか、大臣の方からもちょっとお言葉をいただきたいと思います。
#222
○国務大臣(田村憲久君) 今般の特定行為の案は、今ほど来も話ありましたけれども、医師や看護師やそれぞれ専門家の方々が入っていただいたチーム医療推進会議、ここで議論をいただいたわけでありまして、これは医政局長の下につくった会議であります。言うなれば、一定の能力があって、その上で手順書にのっとってそれを、行為を行えばリスクというものが抑えられるというような観点からまとめていただいたわけであります。もちろん、この法律が成立後、審議会で御議論いただいて最終的な決定はしてまいるわけでありますが、そのような意味からいたしますと、そのような手順書にのっとって行うということでございますから、義務付けておるのがしっかりとした研修を受けるということでございまして、これは標準化した研修を受けていただくということになります。
 ただ一方で、この制度が動き出したとしても、当然その看護師の方の能力、さらには患者の方々の病状、こういう状況において、医師としてこれはなかなか任せられないというふうに考えた場合には、医師が自らこの特定行為を行うわけでございます。ですから、そのような意味で、医師の判断の下でこの特定行為を行わせるわけでございますから、リスクというものはその中において抑えていくと。
 ただ、今おっしゃられたのは、そうではなくて、今現状も行われているような、手順書にのっとらずに研修も受けずに医師の指示において行っている特定行為になるようなものに関してリスクはどうなんだというようなお話だったと思いますが、それは医師が、それだけの経験、能力というものをその看護師が持っておるということを御判断をなされて行われておられるということでございますので、現行も行われているその行為に関しまして、法律の中でそれは決してやっちゃいけませんよということは言わないということを法文に書かさせていただいておるということであります。
#223
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 先ほども何度も出ております、いわゆる医師の指示の下ということがここでしっかりと解釈をしていかなければならないと思いますけれども、医師の指示の下というものはどのような指示を示すんでしょうか。
#224
○政府参考人(原徳壽君) 今回の特定行為の研修制度に係る部分に関しましては手順書によって特定行為をさせるということになってきますので、この手順書で書かれているもの、それが医師の指示の形であるというふうに考えております。
#225
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 しかし、医師の指示の下であれば、結局、手順書がなくてもできるんですよね。
#226
○政府参考人(原徳壽君) 御指摘は、法律ではそのとおりでございます。
#227
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 ということは、手順書は医師の指示ではないんですか。
#228
○政府参考人(原徳壽君) ここで改めてその手順書というものをわざわざ示しておりますのは、当然ながら医師の指示の部分として手順書というのは存在しているわけでありますので、それは指示の一部であるというふうには考えておりますけれども、これは文書として、文書といいますか形としてしっかりとしたものを明確に定めていくと。特定行為としての中身をどの手順でやるかということをしっかりと形にしていくということが重要だ。口頭であれこれやる指示とはまた違う形である。ある意味でいえば、例えば在宅の場面でいくと、医師の目から離れたところで行われますので、そこら辺を手続等も含めて手順を明確にしたい。それを、医師の指示のやり方としての方法としてその手順書というのを考えているということであります。
#229
○薬師寺みちよ君 じゃ、本法案にある手順書とは一体何なんですか。具体的にどのようなことを書き込まれているんですか。
#230
○政府参考人(原徳壽君) 今回ここで言っております手順書につきましては、例えば看護師に診療を行わす患者の病状の範囲でありますとか、診療の補助の内容等が定められるということでありますが、具体的にはまたこれは省令で定めることになってまいりますけれども、ここでいいますと、患者のある状態像のときにどうするかというような、そういう手順を具体的に書いていくと。それは、特定行為においてそれぞれ形違ってまいりますし、病院によって少しずつ書く内容は変わってくる場合も当然考えられます。ただ、省令の中で、どういうことをその手順書に書くべきかというものは明確に定めていきたいというふうに考えております。
#231
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 ですから、かなりきめ細やかな手順が書いてある、プロセスが書いてあるというふうに私は今の説明で理解をいたしました。かなり詳しく、そして看護師も理解しやすいように病状に合った手順書が手元にある。それを基に特定行為をやろうと思ったら研修を受けなければならない。
 じゃ、一方で、電話一本であれやっておいてねというようなドクターの指示、それを受ける人間は研修も必要がなく、そして医療行為もできるんだ。そこ、矛盾が生じないのかなと私自身がこの法案を読ませていただいて感じたところでございます。
 そこはゆっくりと説明をいただくというところで、私も、その説明をどのようにするんだろうということで、厚労省から説明を受けました。そのときに、具体的指示と包括的指示という言葉が出てきました。この二つの言葉について説明していただけますでしょうか。
#232
○政府参考人(原徳壽君) 今回の制度の中ではその具体的、包括的というのはちょっと曖昧な部分もありますので使っておりませんけれども、一般的に言いますと、具体的指示といいますと、ある特定の患者さんに対して何かをするときに、特定の患者さんに具体的に何をするかということを看護師に指示をする、こういうようなのが具体的な指示であろうかと思いますし、包括的指示というような場合は、例えば一般的に通常の余り、何といいますか、重症でない患者さんに対して、例えば夜間に熱が出たときはこれこれの薬をあげてくださいというような指示をやっておくと、それに基づいて看護師が薬、解熱剤を投与すると、そういうようなものが包括的な指示ということになろうかと思います。
#233
○薬師寺みちよ君 包括的指示というものが今回手順書が表すんだというような説明だったんですけど、その説明に対してはいかがですか。
#234
○政府参考人(原徳壽君) お答えします。
 包括的な指示という意味では、ある特定の患者さんに対してだけ定められているものではございませんので、手順書全体としては。ですから、そういう意味では、言わば今の分類でいくと包括的な指示というような形でも考えることはできると思います。
#235
○薬師寺みちよ君 指示の話はちょっとこちらに置いておきまして、その具体的な指示を受ければ一定の医療行為というものが可能となっている職種がほかにもございます。どのような資格の方々が医療行為というものを医師の具体的な指示を受ければできるのか、教えていただけますでしょうか。
#236
○政府参考人(原徳壽君) 多くの医療関係職種、これが診療の補助として医行為ができることになっております。
 具体的には、業として行うことができるのは、助産師、看護師、准看護師を始めとして、診療放射線技師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、言語聴覚士、義肢装具士、臨床工学技士、救急救命士、歯科衛生士の十四職種ということでございます。
#237
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 本当に多くの皆様方が医療を支えてくださっているのが今の話からもよく分かると思うんですけれども。
 先ほどもちょっと申しました。医師の指示というものは遠隔でもよろしいんですか。
#238
○政府参考人(原徳壽君) 遠隔というのはどれぐらい遠隔かという問題もありますが、例えば、在宅医療で訪問診療に行って患者さんの状態がこうこうだと、だから、例えばその訪問看護師にあれこれしてくださいというのを指示書を書いて、手順書じゃありません、指示書を書いて、訪問看護ステーションにファクスで送ってお願いすると、こういうことはよくあることですので、直接面と向かってやらなければいけないということではございません。
#239
○薬師寺みちよ君 今の説明、ちょっと納得いかないんですけれども。
 例えば、遠隔でそのような指示を出す。先ほど申しました。この特定行為というものはかなり難しい行為ですよね、看護師が独断でやるには。そういった遠隔の指示があった場合に看護師がそこで単独ができると、その医療行為ができるんだということになりませんか。
#240
○政府参考人(原徳壽君) 今の場合は、普通の行為の話をちょっと考えて申し上げました。
 特定行為でも手順書を、ちゃんとそれに、患者の状態をまずは医師が診察をする、その下で特定行為、特定行為というのは一つの行為じゃなくて、一旦、例えば脱水症状かどうかの判断を看護師にもさせますので、それを含めて輸液をするということになりますので、その一連のものが特定行為と言われるものですので、そういうことを看護師にやらせていいかどうか、それはまずは医師が判断をすると。その上で決められた手順書にのっとって、以降は、例えば必要な場合、脱水の状態の場合に輸液をしてくださいという、手順書に書かれた指示を出すということになります。
 ですが、その場合に、元々その手順書にあってチームでやる場合に、元々違う医療機関と訪問看護ステーションであっても、そこはしっかりとしたコミュニケーションをまずは持っておいてもらう必要があると。ただ、具体的な形についての指示について遠隔を必ずしも否定するものではないということであります。
#241
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 ということは、看護師がアセスメントを行っていいということですよね。そのアセスメントを基に医師は指示を出すわけですよね。今の答弁はそうだったではないですか。結局、看護師がアセスメントをして、それを聞いた医師が指示を出し、医療行為を単独で看護師がそこで行うことになるわけですね、在宅であれば。
#242
○政府参考人(原徳壽君) 例えば、ある意味では先生のおっしゃったこともそうなんですが、診療の例えば特定行為、先ほどからの例で、脱水になった場合に輸液をするという、こういう行為を手順書によってお願いをする場合に、手順書の中では、患者の病状が、例えば脱水になりますと脈が速くなったりとか、あるいは倦怠感が出ているとか、尿量が減少するとか、あるいは皮膚が乾燥しているとか、そういう症状が様々出てまいりますので、そういうような患者の状態を看護師が確認をします。その状態になったら、じゃ例えばこれこれの輸液をしましょうと、そういう手順書になるわけです。
 それにのっとって、この患者さんについてはその手順にのっとってやっていいですよということで、医師が前もって診察をした後、その手順にのっとっていいということを指示を出す、手順書によって指示を出すと、こういう形になるわけですので、看護師が勝手にあれこれ、医師の判断なしに、医師の診察なしに看護師が勝手に判断するというわけではないと。前もって、あらかじめ患者の状態像というのはある程度想定できますので、そういう状態かどうかというのを看護師が判断をするということであります。
#243
○薬師寺みちよ君 ちょっと議論がかみ合っていないんですけれども。
 私は、手順書によって行うんであれば、研修を受けているからより高度な知識の中で判断をしていただける。しかし、局長がおっしゃっているのは、結局研修を受けなくても医師の指示があれば単独でできるんだ、看護師がアセスメントを行って、結局は医行為というものを電話一本で、これやってくれよという指示の下、行える、そういうことですよね。
#244
○政府参考人(原徳壽君) ちょっと、どこでそう擦れ違ったかちょっと分からないんですけれども。
 私が言っておったのは手順書に基づいてやる場合ということであります。それから、遠隔による指示という、それは特定行為と離れて、遠隔による指示というのもそれは当然ながらあり得るということは幾つか前の質問にお答えしたわけでありますけれども、基本的には、特定行為に関して言いますと、今言ったような形でやっていくということなので、御理解いただきたいと思います。
#245
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 一番私が心配なのは、手順書をしっかりと守る、手順書によって行う看護師は研修を受けます。ですから、アセスメントの能力も高いでしょう。そこでしっかりと、どのような状況が起こっているかも総合的に判断ができるでしょう。しかし、手順書によらなくても、その同じ医行為というものが看護師には許されます。その看護師に許される医行為というものは、かなり危険度が高いものです。
 しかし、先ほど局長おっしゃいました、在宅でもそうだと。在宅に行って、結局看護師が、状態が悪いです、先生どうですかという電話を掛けます。じゃ、ちょっとこうしておいてくれよと、かなり危険度が高い医行為を看護師に要求するわけですよね。でも、これは医師の指示の下ですから、具体的指示ですよね、ですから看護師がそこで医行為をやらなければならないということになるんじゃないんですか、そういう危険性があるんじゃないんですかと私は尋ねております。
#246
○政府参考人(原徳壽君) 手順書がない場合という御質問なんでしょうけれども、その場合において、それは看護師が訪問看護をして、そこで患者さんこういう状態になっていますと。通常であれば、その連絡を受けた医師が普通は状態を確認に行くはずだとは考えます。ただ、行かずに、その看護師さんの判断を受け取った医師が、何といいますか、それを信用してといいますか、それを、状態は、その看護師さんを信用しているわけですから、その人の判断を踏まえた上で指示を出すということはあり得るというふうに思いますけれども、それは、個々のケースにおける医師と看護師との関係が非常に重要な形ではないかというふうに思います。
#247
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 まさに地域医療で行われていることはそういうことじゃないですか。訪問看護ステーションから看護師が行き、結局看護師さんがそこで判断をしていかなければならない。ドクターが毎日その人をケア、診療できるかというとそうじゃないわけですよね。だから、そういって手順書だ、具体的指示だ、包括的指示だと、こうやって現場を惑わせることにもなります。
 逆に、そういった研修も受けていない、本当は不安かもしれない、そういう看護師が、結局医師の指示の下で何でも許されると、かなりグレーゾーンの色の濃い部分まで今回はできますよというお墨付きを与えてしまうと、やらなきゃいけなくなってしまう場合もある。
 私も、時々当直に病院を回っておりましたけれども、当直医というものはアルバイトですよね。本当にそこの現場の看護師さんの能力も分からない。それにもかかわらず、結局これをやってくださいねといつもの病院のように指示をする。でも、その看護師さん、そういう能力がないかもしれない。でも、医師から言われたからやらざるを得ないという現場も生じてきます。であれば、しっかりと医行為のグレーゾーン、かなり濃い部分まで踏み込むような行為なのであれば、研修を行い、本当に安全に医療を提供していく。それが今回この法案の中には、魂には織り込まれていないんですよ。それが私はおかしいと言っているんです。
 私は、しっかりと、今回の医療行為というもの、医療行為をやるからには、皆さん研修を受けられます。次の質問に移りますけど、救急救命士の場合、やはり様々な医行為というものを行うことになっておりますが、どのような研修を行うのか、教えていただけますか。それから、テスト、そして技能に関する確認というものがあるのか、教えてください。
#248
○政府参考人(原徳壽君) お答えいたします。
 救急救命士につきましては、救急救命士法の中での特定行為というのはございまして、この特定行為を行う場合は、医師の具体的な指示で行うということになっております。
 当初は、半自動式の除細動器による除細動などが定められておりましたけれども、そのほか、心肺停止状態に対する輸液等々も定められるようになってまいりました。これにつきまして、当初から定められておりますものにつきましては、当然ながら、養成課程の中で当初から研修なり座学をしているということでございます。
 今の質問としてはそこまでです。
#249
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 ですから、救急救命士も医行為を行うに当たっては研修を行うんですよ、義務付けられているんですよ。
 じゃ、介護職種についてはどうですか。喀たん等についてもかなり拡大されたと思いますけれども、教えていただけますか。
#250
○政府参考人(岡田太造君) 介護福祉士などの介護職員などについて、一定の研修を受け、事業所内において医療との連携を図られていることなど一定の条件を満たした上で喀たん吸引などの業務を行うことができることにしておりまして、そのために講義とシミュレーションを使った演習を内容とします基本研修と実地研修で研修の課程を定めております。
 具体的には、不特定多数の方を対象とするものにつきましては、五十時間の講義に加えまして、演習については、それぞれの行為につきまして各五回以上、また実地研修については、口腔内の喀たん吸引を十回以上、それ以外の行為については各二十回以上行うというようなことを決めさせていただいております。
#251
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 資料二、資料三、資料にまとめさせていただいたんですけれども、では、局長、済みません、教えてください。今回のその研修、手順書によれば、義務付けられます。試験というものはあるんでしょうか。
#252
○政府参考人(原徳壽君) 今回の研修につきましては、その内容をこれからまた定めることに、それぞれの行為によって違いますので、定めていきますけれども、それらについて研修の受講の修了ということの確認はいたしますけれども、特段の試験というものを想定しているわけではございません。
#253
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 その確認の仕方もおかしいんじゃないかと思うんです。
 実は、平成二十三年十一月の時点では看護師の特定能力認定制度というものを考えようじゃないかとなっておりました。当たり前です。先ほど聞いていただいたように、救急救命士も介護士も医行為をやるんであれば研修を受けて、しっかりテストを受けて、その技能が身に付いているということを確認をします。
 ということは、今回、研修受けっ放しでいいですと、ちょっとそれは余りにも無責任過ぎると私は思います。それも医療行為のかなり危ない部分で働いてもらわなきゃならない方々。ですから、そのいろいろな試行も行われているかと思いますが、現在どのようなカリキュラム案というものを考えていらっしゃるのか、ワーキンググループでも挙がってきたと思いますので教えてください。
#254
○政府参考人(原徳壽君) お答えいたします。
 特定行為については、先ほども言いましたように様々な種類がございますので、一定の単位ごとに研修を組み立てていただきたいと思います。
 その上で、それぞれ看護師の教育の中でいろいろな基礎医学的なことは学びますけれども、それは看護に必要な部分でありますので、もう少し臨床的に必要な臨床推論であるとか臨床病態生理、あるいは臨床薬理学の知識のまず座学も必要になってまいります。そういう座学をどれぐらいするかという一定の医学的な知識の付与。それから、それに基づいて、あとはそれぞれの行為に付随するような具体的な、何といいますか、シミュレーターを用いた実習といいますか、そういうものも含めた形での研修を考えております。
#255
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 その研修は医学的な教育なんですよね、大臣。
#256
○国務大臣(田村憲久君) 患者の病状がその手順書の範囲の中に収まっているのかどうか、それを確認しなきゃいけないわけでありまして、ですから、今局長が申し上げたとおり、臨床推論、臨床病態生理学、臨床薬理学などの医学的な知識を身に付けていただくということであります。
 具体的な内容は、法律が成立後、その後、医道審の方で御議論いただくということになっております。
#257
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 ですから、こういったしっかりとした研修が医療行為を行うには必要なんですよね。
 資料の六、資料七に付けております。もう既に七校が日本ではNP教育というものを行っております。それで、なぜこのNP教育というものが行われるに至ったか。やはり過疎地の医療をどうにかしなければならないと、そういった思いで多くの看護教員の皆様方の中、心ある皆様方がこの大学院というものを立ち上げ、大学院レベルの教育の中で行っております。
 最後に付けました八もそうです。世界各国でももう既にNPの教育が始まり、もう現場で多くの皆様方が活躍していらっしゃいますが、大学院修士レベルでの教育を求められております。それだけ慎重にしなければならない。かつ、看護教育では教わってこなかった医学的な部分、3Pと申しますけれども、資料六に付けております、アセスメントに関する科目、臨床薬理に関する科目、疾病のその病態に関する科目、そういうものが医療行為をやるには必要です。
 これだけ難しい知識を得て、手順書の下で患者様の医療行為に当たる。ですから、私はこれが本当だと思うんです。このような研修を受けずに抜け道のようにして、医師の指示の下でできないことはないんだと、研修を受けなくても、それだけ危ない行為も医師の指示というものがあればやっていいよというお墨付きがどうして今回与えられたんでしょうか。その点、ちょっと大臣、教えていただけますか。
#258
○国務大臣(田村憲久君) 今までも行われていた行為の範囲であります。新たなものを入れるというわけではなくて、今までも医師の指示の下で行われていた。全てじゃありませんよ、医師がその看護師の能力それから経験等々を踏まえた上で行えるということを判断をされてやってきておるものであります。今般は、それを一定の制度の中で、研修というものを受けていただいて、やれるようにしたわけでございます。
 ですから、今までどおり医師の判断でしっかりとそこはやれると判断をいただければ、そのような形ではやれるわけでありますが、ただ、そうはいっても、もちろん看護師の皆様方も自ら能力を高めるために学んでいただかなきゃならない。これは法律にそう書いてあるわけでありますし、また医療機関もしっかり研修の確保をしていかなければならないわけであります。
 そういう意味では、手順書がなくて研修を受けない、医師の指示において特定行為を行う、そのような看護師の方々にもやっぱり一定の研修というものをこれは受けていただきたいわけでございまして、それは施行通知等々を通じてそういうことは伝えてまいりたいというふうに考えております。
#259
○薬師寺みちよ君 それ、しっかり伝えていただけるんでしょうか、本当に。そこもまた最後に聞きたいと思うんですけれども。
 ですから、安全性が担保できないという点が一番今回問題なんですね。じゃ、その安全性を担保するために何が図られていくのかということ。
 私は、現場の声を聞きました。そんなに何か月、何年も研修に出して、手順書という難しいものまで作るよりも、自分たちがぽっと電話一本すればやってもらえるんだったらそっちの方が簡単じゃないかというような声もあるんですね。
 研修を受講した、医師の指示の下いわゆる手順書にのっとって特定行為を行った方とそうでない方に、何か差を付ける、インセンティブを付ける等々の何かアイデアはないんですか、大臣。
#260
○国務大臣(田村憲久君) その行為を受ける患者の皆さんは同じ医療を受けるわけですよね。ですから、そこで点数に差を付けるというのは、なかなかちょっと選択としてはないんであろうなというふうに思います。
 いずれにいたしましても、この研修というものを義務付けるというのは、要は、それをやってもらわないとやはり一定の行為、医師の指示の下で手順書にのっとってやる行為というものにちゃんとした安全性が確認できない、だからそれを学んでいただくという研修であるわけであります。それは、とにかく、やらせないためじゃなくてやっていただくための研修であります。
 一方で、今もやっておられて、やる能力のある看護師の皆様方は、医師がそれがやれるというふうな判断をされているわけでありまして、やはりやれる能力をお持ちなんだろうと思います。やれる能力のない方に、あなた、やりなさいというようなことになれば、それは医師が責任が負うわけでありますし、そこのところはやはり医師が適切な判断をする。
 ただし、我々としては、そうはいっても一定のやっぱりことを学んでいただきたいという思いがありますので、そういうことも含めて、施行通知等でそういうことを周知してまいりたいというふうに考えておるわけであります。
#261
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 今大臣がお答えいただいたんですけれども、もしそれが裁判になったような場合に、差が生じてこないようだったら、これは問題なんですよね。
 ですから、しっかり研修を受けた方は安全にできる。でも、研修を受けなかった方が何か起こしたときには、それは看護師にも大きな被害が及んでしまう、若しくはその加害責任が及んでしまうようになればまだよろしいんですけれども、そこで同等に裁かれてしまうと、何のために、じゃ、研修受けるんだ。研修って、今ワーキンググループで言われていましたのが、八か月だとか二年だとか、そのぐらいのスパンのものができるんですね。だから、それを受けて安全にできるようになるべく近づけていく必要があると思うんです。
 その四十一行為というものを狭める必要はない。四十一行為という難しいことをやるんだったらしっかりと医学教育を看護師さん方が学んでいただいて、安全にできるような法整備にしていただきたかったんだけど、もうどうしても、申し訳ございません、その附則のその二十九条のところにございますように、先ほど大臣もおっしゃいました、ドクターがその行為をやっていいんだということを認定をすれば研修を受けずしてもその行為ができてしまう。だから、そのドクターが、じゃ、どれだけそれの認定ができるのか、その看護師の力量というものが分かるのかということも私は疑問でございます。
 ちょっと皆様方にも御紹介をしたいんですけれども、日本でこういうことが行われるのは初めてではありません。医介輔というような制度が沖縄にはございました。医介輔というのは、昔の衛生兵の方ですね、第二次世界大戦の衛生兵の方が、結局は今回の論じているような特定行為をやるという職種として特別に沖縄に認められたものでございます。
 実は、二〇〇八年十月、本当にごく最近なんですけれども、その十月に宮里善昌さんという方が最後の診療所を閉鎖されるまで地域医療を守り抜いたんですね。皆様方、もしかしたら御存じかもしれませんけれども、「ニセ医者と呼ばれて」というテレビ番組にまでなりました。
 ですから、医学教育を受けていなくても、そこの中で衛生兵として働き、ある一定の知識の研修を受け、地域の中に根付きながら、ドクターからも、本当に家族構成から食生活まで患者の生活全般を知った上で診療に当たる、この姿勢というものは自分たちも学ばなければならない、地域医療にも求められている姿だ。やっぱり、これだと思うんですね。
 ですから、私は、医師だけが全て医療を担うのではなく、多くの職種の皆様方がしっかりと研修を受け、安全な中で医療提供をしていき、本当のチーム医療というものをこの日本で確立していかなければならない。そのためには、今回、残念なことに、二十九条付いてしまいましたけれども、大臣おっしゃっていただきました、本当に努力義務ぐらいまでは高めていただきたいなと思っておりますけれども、やっぱり安全、安心に代えられない、それだけのものを、私ども、制度の中に書き込んでいかなければならないと思うんですね。どんなに時間が掛かろうと、どんなに手間が掛かろうと、それは人の命には代えられないものでございます。
 ですから、私、今回は特定行為に係る看護師の研修制度という中で議論をさせていただきましたけれども、皆様方に御紹介させていただきましたこの七校という大学院、NP教育大学院ですね。もう中間職種に向けて大きく試みを始めていらっしゃいます。共通のカリキュラムの中で、そしてしっかりとした試験制度もつくりながら、自分たちの中でその試験をクリアできないと卒業できないんだよというぐらいまで厳しく人材を育成していらっしゃいます。やっぱりこういう姿が一方でございます。
 大臣、最後にちょっとお伺いしたいんですけれども、このような中間職種というもの、看護師と、そしてドクターの中間職種を今後つくっていかなければ、先ほども東委員よりもございました、二〇二五年、百五十万人以上の方が亡くなられる、病院だけではないと思います、在宅医療もそうです。
 そして、先ほど私が読み上げさせていただいたように、外科学会からももう悲鳴が聞こえてきております。ですから、多くの皆様方の手を借りながらやはり医療というものをしっかりと守っていかなければ、何のための皆保険制度なのかということにもなります。そうさせてはならないんですよ。
 ですから、この中間職種についても今後御検討いただける余地はあるのか、ちょっとお聞かせいただきたいんですが。
#262
○国務大臣(田村憲久君) チーム医療という意味で多職種の医療関係の方々が協力されて質の高い医療というものを提供いただくということ、大変重要なことだというふうに思います。今般、そういう中において、この特定行為に対する研修制度を始めチーム医療に関連する幾つかのものを出させていただきました。
 今、そんな中において、中間的な専門性を生かされた医療行為に対するいろんなアプローチというものがあるのではないかというお話でございましたが、それをやろうとしますと、当然のごとく全体の教育体系というものに入らなければいけないわけであります。
 チーム医療の重要性というものは我々も認識しておりますが、まずは今般のこの研修制度、特定行為に関する研修制度、これにおいて医療というものの質を高めていっていただきたい、このような考えでございまして、まずはこのような形で今回は提案をさせていただいたということであります。
#263
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 私は、ちょっとこれを第一歩だと考えたいんです。先ほど御紹介させていただいた医介輔という職種の皆様方は、第二次世界大戦の衛生兵だというふうにも申し上げました。しかし、アメリカでベトナム戦争のときに衛生兵だった方はどうなったのか。今はフィジシャンアシスタントという中間職種として、きっちりとポジショニングを得ながら収入も得ながらと。やっぱり私はそれに学ぶべきだと思うんです。
 これからの日本というものを本当に支えていく一番大きな産業となる医療、介護、もう一度根底から考え直していく必要があるということで、今日の議論をまた次に続けさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
#264
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。質疑時間への御配慮、ありがとうございます。
 前回、私は、介護利用料の二割負担は可能だと言ってきた厚労省の今までの説明に問題があるんではないかということを指摘をいたしまして、御検討いただいたようなので簡潔に説明してください。
#265
○政府参考人(原勝則君) 今、お手元に資料が配付されているかと思いますが、これに基づきまして簡潔に御説明申し上げます。
 資料の一ページ目でございますが、このモデルは、一定以上所得者に該当する方のいる夫婦世帯で、年金収入を三百五十九万円、夫が今回の基準と考えています二百八十万円、妻が七十九万円でございますが、仮定しまして、そこから税、保険料を控除した可処分所得三百七万円と、家計調査の年間収入二百五十万から三百四十九万円の区分の世帯の消費支出を対比しております。昨年の社会保障審議会における審議のために作成し、以来、対外的な説明資料として使用してまいりました。
 ここにあります消費支出は、モデルである年金収入三百五十九万円の世帯における消費支出を記載したものではなく、あくまでも二百五十万から三百四十九万円の階層の消費支出を比較対象としたものですが、この点の記載や説明が不十分で誤解を招く結果となったことから、資料の補足修正を行いましたので御説明をさせていただきます。
 上の四角の二つ目の丸の部分でございます。
 まず、消費支出については、モデルの年金収入の世帯の消費支出を平均的な年金を受給している世帯の消費水準、すなわち年金収入二百四十七万円の世帯を含む二百五十万から三百四十九万円の階層の消費支出の水準まで何とかやりくりをしていただければ、モデル収入の可処分所得との差が出てきて、負担割合の引上げに伴う負担増もお願いすることが可能になると考えられるということを記載しております。そのような考え方がこれまでこの図では記載されていなかったことから、図の右側、左側、それぞれに、矢印のところでございますが、その趣旨も少し丁寧に書かせていただきました。
 さらに、二ページ目では、無職高齢者単身世帯の収支状況についてモデルで比較したものです。
 無職単身世帯については、家計調査においては収入階層の区分が平均の一つしかありませんが、夫婦世帯と同様の趣旨から、資料について補足、修正させていただいております。
 また、四ページをお開きいただきたいと思います。
 一昨日の委員会で議論になった家計調査における各年間収入階級別の実収入、消費支出、可処分所得等の状況を記載しております。
 さらに、五ページ、六ページでは、それぞれ収入階級が二百五十万から三百四十九万円の世帯、三百五十万円以上の世帯について、四ページでお示しした家計調査における収支状況を図にしたものでございます。実収入のほか、個人・企業年金の受取、預貯金の取崩し等により消費支出が賄われていることが分かります。
 以上ですが、私どもにおける資料作成や説明が不十分で、小池議員を始め委員会の皆様に御迷惑をお掛けしたことを深くおわび申し上げたいと思います。
#266
○小池晃君 私は、元の資料も配っているんですが、今までの説明というのは、この二つの棒グラフは同じ世帯での年金収入と消費支出を比較したものだったという説明だったんですが、実はそうではなくて別の集団の収入と支出を並べたものだとおっしゃるわけですね。
#267
○政府参考人(原勝則君) これは、この資料は、例えば右の方は、上の四角の丸、これは最初からここに書いてございますけれども、こういうモデルを、要するに今回私どもは、年金収入二百八十万円以上という、ここを一つの基準の提案をしておりまして、そういう限界ラインの基準のところのモデル世帯というものを収入として想定して、このところの消費支出のデータがなかったものですから、これに代わるものとして、消費支出の中で二百五十万から三百四十九万のところを取らせていただいたということでございまして、この点はもう当初から、資料ではちゃんとこういう階層の収入であるということは明記をしておりました。
#268
○小池晃君 そういうでたらめ言っちゃいけないよ。だって、これを比べて六十万余裕があるからと言っていたわけですから、この右のグラフと左のグラフは同じ集団の収入と支出だという前提で議論をしていたじゃないですか。そこのところだけ認めてください。これは、今までは同じ集団だというふうに言っていたけれども、今は別だと説明されるんですね。イエスかノーかで、もうくどくど言わずに言ってください。
#269
○政府参考人(原勝則君) 明らかに、右は三百五十九万円、左は二百五十から三百四十九ということで、数字的にもこれは合いませんので、これは別のものでございます。
#270
○小池晃君 そういうことをよく平気で言うね。今まで、だって、これが同じだと、二日前だって、近いからこれ使ったって言ったんですよ。言っていたじゃないですか。だから、これ違うわけですよ。
 しかも、今までの説明というのは、二割負担する余裕があると言っていたわけですけど、そうじゃないんですね。やりくりしていただければって、私、こういう言葉初めてこういう場で聞きましたけれども、要は、うんと切り詰めれば負担できないことはないということを言い出したわけですよ。全然説明違うんですよ、これ。はっきり言って。誰だって分かる、これは。
 だから、今までは、同じ集団、ほぼ同じ集団ですよ、これが一番近いんだといって、この年金収入に対応する消費支出はこうだと。その差額は六十万円あるから余裕はありますよと、そういう説明を審議会でもやったし、衆議院でもずうっとやってきた。
 ところが今、違うんですね、これは別の集団ですと。この年金の、これだけちょっと高めの年金もらっている人が、平均の年金のところまで頑張って節約してくれれば、そうしたらばこの分の差額が出てくるって、全然違うじゃないですか。
 ということは、最初に配られた資料は、これはやはり間違っていたと、誤っていたということですね。これ、認めていただきたい。言葉が足りないとか、そうじゃないですよ、これ違うでしょう。全く違う考え方ですよ、これ。いや、数字が違うだけじゃなくて、ロジックが全然違うんだ。だって、余裕があるというのと、やりくりしていただければそういうお金が生み出されますって、全然違うじゃないですか。だから、最初の説明は間違っていたということですね。認めてくださいよ、これは。
#271
○政府参考人(原勝則君) 私どもの比較の考え方は、これは考え変わっておりません。ただし、説明が不十分であったということです。そこは是非御理解いただきたい。
 それで、近いというのは、結局その三百五十九万というモデル年金世帯の収入そのものの消費支出というのがないものですから、あくまでも消費調査の中のところでこれを選んだということでございまして、そこの集団が違うということは始めから明確にしておったつもりでございます。
#272
○小池晃君 大臣は、四月二十五日の衆議院の厚生労働委員会でこう言っています。この二百八十万というのは個人単位ですが、その方の個人の収入に対してその方がどれくらい平均として支出を使っておられるか、そういうものを見たときに、二割負担にしても、一定程度、生活においては何とかできる、こういう中で出させていただいたと、こう言っているんですよ、その方の収入に対してその方がどれだけ支出しているかと。明らかに同一の世帯集団を想定して二割負担は可能だと説明をしているじゃないですか。
 今日の説明は全くロジックが違う。全く違いますよ、これ。違う説明していることは、大臣、お認めになりますか。衆議院で答弁したことと今局長が答えたことは違いますよね、これ、考え方が。だって、やりくりしてなんて衆議院では一言も言っていませんよ。
#273
○国務大臣(田村憲久君) いや、何とかと言っておりますので、それは、やりくりは何とかやりくりをするので、ただ、これはそういう意味で申し上げているんです。全く余裕があるというよりかは、これ出しているのは、モデルケース自体、これは平均的な年金生活者の方々のモデルでもあるわけでありまして、先ほども言いました、ここに元から書いてあるのは収入二百五十万から三百四十九万、明確にこれ書いてあるわけですね、この方々のこれは消費支出であると。こちらは三百五十九万、年収と書いてありますから、当然これとこれ見ていただければ、これが違うということが分かるわけであります。ただ、これに対する支出がないわけでありますので、要は一番近いものを使ったということでございまして、そのような意味で私は申し上げたわけであります。
 あわせて、何とかというのは、やりくりと私はほぼ同義語だと思うんですが、努力をしていただいてという意味でございますので、それはやっぱり当然収入の多い方は消費支出は多いわけでありまして、収入の少ない方と収入の多い方を見れば、これは歴然と傾向は、収入の多い方々の方が娯楽費やいろんなものも多く使われるわけでありまして、それだけ余裕があられるわけでありますから、そこは一定収入の方々に関しては、今般は負担能力があられるということで、お助けをいただきたいということでございまして、二割負担というようなお願いをさせていただいておるわけであります。
 ですから、一般的なモデルケース、平均的な支出よりかは、仮にこの六十万というのは、今般、二割負担になっても余裕があるというような形の中で御提案をさせていただいておるということであります。
#274
○小池晃君 いや、ちょっと、私も十三年目にそろそろなりますけれども、これだけ無理のある答弁は、私初めて聞きますね。これどう考えたって、だって今まで言ってきたことは、この年金収入、可処分所得三百七万円、それは一致するものはないというふうに言っていたかもしれないけれども、それに相当する消費支出は大体これだと。だから、その差額で六十万円あるから、だから二割負担で上限まで行ったって負担可能ですよと言っていたのに、今度は違うでしょう、全く違う。
 これ、だから、年金収入で三百五十九万円、可処分所得三百七万円の世帯とこの左の世帯、これは何を言っているかというと、二百四十七万円の年金だということは全く母集団が違うじゃないですか。全く母集団違うものを比較をして、こういう年金暮らしの方まで頑張って節約してもらえば、そうしたらば差額が生まれますよという話で、うなずいているけれども、それ全然違うじゃないですか、論理が。今までの説明と全く違う説明を始めましたよ。
 こういうことを言っていたのでは議論になりません。ちょっと、これは認めていただかないと、これ以上議論できない。
#275
○委員長(石井みどり君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#276
○委員長(石井みどり君) 速記を起こしてください。
#277
○政府参考人(原勝則君) 六十万円の余裕があるというような言い方についてはちょっと誤解を生むかと思いますので、この六十万という数字は落とさせていただきたいと思います。
#278
○小池晃君 六十万円の余裕があるということは、撤回するんですね。
#279
○政府参考人(原勝則君) 資料からは数字は落とさせていただきたいと思います。
#280
○小池晃君 駄目ですよ。だってこれ、ずっと答弁だってしていたんだから。
 六十万円余裕があるという答弁は撤回、答弁というか、それは、考え方は撤回するんですねと。イエスかノーかで、認めてください。
#281
○政府参考人(原勝則君) 余裕があるというような言い方は、ちょっと、私どもの方、やりくりをしていただきたいという趣旨からいくと、やっぱり余りふさわしくない表現だと思いますので、そこは直させていただきます。
#282
○小池晃君 撤回すると素直に言ってください。
#283
○国務大臣(田村憲久君) 月々三十万円、夫婦で収入があられるという御家庭であります。その中で、このモデルというようなものを出したものでありますから、六十万というような形で余裕のあるような見え方になってしまったわけでありまして、この六十万というような書きぶりは、これはもう撤回をさせていただきます。
#284
○小池晃君 この六十万が、二割負担が可能な根拠だったんですよ。それを撤回するということは、審議会での議論、そして衆議院の議論、全部これは振出しに戻りますよ。
 二割負担が可能だという根拠は、六十万円の余裕があるというのが根拠だった、それを撤回するとおっしゃった。私、これ重大だと思いますよ。これ、衆議院議員だって、これ聞いたら怒りますよ。だって、みんなそんなふうに理解せずにきっと多分議論してきたはずだ。それが違っていたんだという話になるわけですから、これは極めて重大だというふうに思います。
 趣旨説明のときの事務的なミスと違いますよ、これは。やっぱり六十万円という数字ありきで、これ二割負担が可能だということを、これ、やっぱりデータを捏造したというふうに言われたって仕方ないですよ。
 だって、大臣、違う違うというけれども、二日前に大臣は何と答弁したかというと、より近いところの数字を使わせていただいた、実態に近いところの数字を使わせていただいたと言っているわけだから、まさにこの年金収入三百五十九万円に、実態に近いところの数字を使ったというふうに言っているわけだから。だから、それで差額があるから六十万円余裕があるという議論をしてきたわけで、それはおかしいというふうに思います。
 しかも、私、今回の説明だって納得いかないのは、これは、左側のグラフは何で使ったかというと、平均的な額の年金を受給した世帯の消費水準だからというふうにおっしゃるわけですね。年金の平均額、厚年と国年の合計が二百四十七万円だから、二百五十万円から三百四十九万円の世帯の消費水準に合わせたというわけですけれども、私が配付した資料の三ページ目を見ていただきたいんですね。
 家計調査というのは、これは前年の収入でそれぞれ階層別に出しますから、その年の収入とは若干違ってくるわけです。詳しく中身も出ていまして、公的年金という項目は中にちゃんとあるわけです。それを見ていただきますと、年収二百五十万円から年収三百四十九万円の間の公的年金の収入額は二百十四万円なんですよ。だから、二百四十七万円という平均値より大幅に低い年金しかもらっていない方々なんです、これは。
 じゃ、平均というのであればどれを取るべきか。このデータでいえば、この高齢者無職世帯全体の平均の公的年金受給額は二百四十三万円ですよね。だから、もしも厚生年金と国民年金の平均額を受給した人をモデルとして消費支出を対照するというのであれば、これは二百五十万から三百四十九万円の層を使うのではなくて全体の数字を使うべきなんですよ。言っていること分かりますか。そうすると、全体の平均消費支出は二百八十九万円ですから、そうなるとモデル世帯の年金の可処分所得との差は約二十万円ですよ。だから、結局やりくりしたって六十万円なんて生まれないんですよ。二十万円なんですよ、二十万円そこそこなんですよ。
 この今回の、新たに、多分、一晩ゆっくり考えて、どうやって言い逃れるかということで、もう無理やりこういう理屈を編み出したんだと思うけれども。いや、そうでしょう。でも、そういう理屈を編み出した結果を見たって、これは平均の年金と違うでしょうと。そこはどうですか。
#285
○政府参考人(原勝則君) 私どもは、まず提案している合計所得金額百六十万円というものの基準について、そういう世帯、それから奥様が基礎年金を七十九万もらっていると、そういうモデル世帯がどの程度今回で二割負担で負担可能かということで、この図をお示ししておりまして、現実の家計調査における年金収入の額とその消費支出を何か直接比較するとか、そういうことではないと理解しております。
#286
○小池晃君 一旦うそをつき始めると、こういうふうにうそにうそを重ねなきゃいけなくなるんですよ。
 おかしいじゃないですか。だって、百歩譲って、年金の平均額の消費支出までやりくりしていただければ何とか六十万円生まれますと、そういう議論なんだけれども、その年金の平均支出じゃないんです、この二百四十七万円というのは。平均年金額じゃないわけですよ。言っていること分かりますか。
 だって、家計調査見てくださいよ。大体、これ見ていただくと分かるのは、三百五十万円以上というのは、大体五〇%か半分ぐらいはこうなっているわけですから、二百五十万から三百四十九万が真ん中に来るわけがないわけですよ。真ん中より下になるわけです、この層は。だから、あなたたちがまた言っているこの二百四十七万という消費支出の人たちの年金というのは平均より少ないんですよ。だから、平均的な年金よりももっと少ない年金の人たちまでやりくりすれば六十万円出てくるという、そういうことになるわけですよ。
 ちゃんと答弁するんだったら、じゃ答弁してください。
#287
○国務大臣(田村憲久君) これは、おっしゃられておられるのは三百五十万円以上というこのカテゴリーですよね。
#288
○小池晃君 そんなこと言っていないです。平均を使いなさいと言っているんですよ。
 平均値があるんです。これ、全体と書いてあるのは全部の平均なんです。高齢者無職世帯全体の平均なんです。高齢者無職世帯の平均の公的年金の受給額が二百四十三万円ですから、だから、皆さんが言っている厚年と国年の平均額の合計に一番合うのはこの数字じゃないですかと言っているんですよ。そうすると、これは消費支出は二百八十八万円でしょうと。そうすると、この差額は二十万円しか出てこないじゃないですかと言っている。
 ちょっと分からないみたいですから、また止めてください。
#289
○政府参考人(原勝則君) 私どもが家計調査における二百五十から三百四十九万円の世帯の消費支出をなぜ取ったかということだと思います、先生がおっしゃっているのは。
 それは、一つは、モデル収入の三百五十九万円に近いところというのが一つありますけれども、もう一つは、現在の国民年金と厚生年金の平均年金額の合計額が二百四十九万円と。確かに、この家計調査における実際の年金額の平均とは少し差はありますけれども、要はこの階層をなぜ取ったかというところで、私どもはそういう現実の、国民年金、厚生年金の平均額が大体二百四十九万でしたので、この階層を選んできたということを申し上げているのでございます。
#290
○小池晃君 私には全く理解できませんので、これももう一回整理してください。
#291
○委員長(石井みどり君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#292
○委員長(石井みどり君) 速記を起こしてください。
#293
○小池晃君 ちょっと何かよく理解していただけないようなので、私が言っていることが。私は極めて事実に基づく冷静な議論をしているつもりなんですが、ちょっと整理していただいて、ちょっと今日のところは何かもう回答不能みたいなので、改めて答えを出していただくということで、進めたいと思います。
 それで、前回も私申し上げましたように、私が本来求めたのは、この年金収入のいわゆるモデル世帯に対応する消費支出の数字を出してくれと言ったので、それは結局、今日は出てきていないわけです。別のロジックで言い出しているわけですね。
 だから、委員長には、引き続きその資料を厚労省に出すように理事会で協議をお願いします。
#294
○委員長(石井みどり君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。
#295
○小池晃君 六十万円の余裕が出たということを撤回した以上、私は、この法案の根本的な誤りを認めたことになるので、法案も撤回すべきだということを申し上げたいと思います。
 引き続きこれは議論したいと思います。
 今日ちょっと本来やる予定だった要支援の問題について聞きます。
 先ほどから要支援外しのことが指摘をされてまいりましたけれども、本法案が実行されれば、要支援一、二の人が訪問介護、通所介護を保険給付では受けられなくなるということになるわけですね。新事業のサービスの多くはこれは地域のNPOとかボランティアによって担われるわけで、これは地域包括支援センターの判断で既存の介護事業所によるサービスが受けられる場合があるというふうにこの間言っていますけど、それは一部だけだと思います。一方で、要介護一以上なら引き続き保険給付がされるわけです。
 ところが、これは介護保険部会の委員からも疑問があったように、要介護認定の公正・妥当性についてはいろんな疑問の声がありまして、今日、私の方の配付資料の四枚目を見ていただきたいんですけれども、これ、地域による認定率のばらつきです。要支援の認定は、一番低い茨城県が二・八%に対して、一番高い長崎県は七・六%、実に三倍近い格差があるわけですね。それから、要介護一も、一番低い栃木県が二・六%で、一番高い長崎県が四・四%。地域の事情で多少のばらつきはあったとしても、このばらつきは、特に要支援の認定率のばらつきはこれは非常に大きい、大き過ぎる。これでは、結局同じような状態像にある人が、ある地域では要介護一、別の地域では要支援というふうになってしまう。
 今までは要介護度によって支給限度額とかサービス内容が違っても、同じ保険給付の中の世界でした。ところが、この法案が実行されると、これによってその保険給付から外れてしまうということになるわけです。
 大臣、要介護認定の地域格差がこれだけある中で、ある地域では保険給付になる、ある地域では外れる、これで私は介護保険制度に対する信頼性が保たれるのかと疑問に思いますが、いかがですか。
#296
○国務大臣(田村憲久君) 一般的に、介護ニーズというものは高齢化の率に比例していくものであります、一定程度でありますが。ただ、要支援となりますと、その地域での高齢者の方々の社会への参加でありますとか、また予防に対しての取組、こういうものでばらつきが出てくるわけでございまして、そのような側面も多々あるというふうに認識いたしております。
#297
○小池晃君 そういう面ももちろんあるでしょうけれども、要支援でいうと三倍近い格差があるわけですよ。私は、これは、そういうものだけじゃなくて、やっぱり認定そのものに地域によるばらつきがあることは間違いないと思うし、それによってある地域では保険給付なのに、ある地域では、今までもそれはあったと思うんですが、保険給付から外れるかどうかということが決定的だと私は思う。
 しかも、要支援二と要介護一というのは、これはタイムスタディーが三十二分以上五十分未満で同じなわけですよ。これを分けるのは、認知症の日常生活自立度ですね。日常生活自立度が一、すなわち、日常生活は家庭内及び社会的にほぼ自立していると判断されれば要支援二になる。日常生活に支障を来すような症状、行動、意思疎通の困難さが出てくると二以上になって、そうすると要介護一になる。
 厚労省の認定審査会委員テキストを見ても、認知症高齢者の日常生活自立度は慎重な吟味が必要だと、総合的に判断というふうにされていて、極めて微妙だということは厚労省も認めているわけですね。
 局長、こんな微妙な部分で保険給付かどうかという境目ができちゃうというのは、これは問題があると思いませんか。
#298
○政府参考人(原勝則君) 要介護認定、要支援認定については、全国画一の基準で公正にやるということはもうそのとおりでございまして、一応、要介護一と要支援二との関係は、今議員がおっしゃいましたように、要介護認定等基準が三十二分以上五十分未満である状態又はこれに相当すると認められる状態と判定された場合には、続いて状態の維持・改善可能性に係る審査判定を行い、最終的に要支援二又は要介護一の判定を行うということでございます。
 この状態の維持・改善可能性に係る審査判定は、認知機能の低下、状態の安定性の観点から判定を行っておりまして、その際、介護認定審査会資料、特記事項、主治医意見書の記載内容を基に認知症高齢者の日常生活自立度がおおむね二以上である状態と判断した場合を要介護一と判定をしておりまして、要は一次判定とそれから審査会で二次判定できちんと適正にやっているところでございます。
#299
○小池晃君 それが適正にやれるんですかと言っているんですよ。今の仕組みのことは私だってよく分かっているんです。しかし、そこが非常に微妙な線引きになっているじゃありませんかと、そのことは厚労省だって認めてきたことでしょうと言っているわけですよ。
 大体、私、認知症というのは、これは医学的に言えば記憶障害や理解能力の低下などで生活に支障が出てくる進行性の疾患なわけで、そもそも認知症というふうに診断された時点でやっぱり見守り支援が必要なはずなんですね。だから、認知症の人と家族の会などは、もう日常生活自立度などという区分で区切るのはやめて、全ての認知症患者はやはり要介護者と扱うようにと言っている。私はこれは当然の要求だというふうに思いますよ。それほど微妙なさじ加減なわけです、この要支援二と要介護一の間というのは。
 ところで、聞きますけれども、厚労省は衆議院の議論の中で、訪問・通所介護が地域支援事業になっても既存の介護事業所からサービスを受けられる例として、一次判定のときに日常生活自立度が二以上と判断された人が要支援二の中に七・七%いると、これ例示しているわけですけど、現行制度では日常生活自立度二以上だったらば要介護一になるはずですよね。なぜ日常生活自立度二以上で要支援二になっている、そういう人がいるんですか。
#300
○政府参考人(原勝則君) お尋ねでございますけれども、要介護度別にこれは一次判定時の認定調査結果における認知症高齢者の日常生活自立度二以上を集計したものは、御指摘のように要支援二では七・七%ということでございます。介護認定審査会における状態の維持・改善可能性に係る審査判定では、認知症高齢者の日常生活自立度がおおむね二以上と判断すれば要介護一と判定されるわけでございますが、介護認定審査会資料、特記事項、主治医意見書の記載内容から総合的に判断するために、必ずしも一次判定時の認定調査結果がそのまま審査会で同じ結論になるということはない場合もございまして、介護認定審査会の判断が異なる場合があるということでございます。
 したがいまして、介護認定審査会は、認知症高齢者の日常生活自立度二以上とは判断せずに、要支援二と判定した高齢者のうち、その方の一次判定に遡って見たときの、その認定調査結果を見たときに、二以上の方が七・七%あったということをお話ししているわけでございます。
#301
○小池晃君 だから、これはいかにこの境が微妙かということを示しているわけですよ。本人と直接会った認定調査員は日常生活自立度二以上と判断したけれども、認定審査会でやったらば意見が違ったから要介護一にならなかったというわけじゃないですか。このぐらい要支援二と要介護一というのは行ったり来たりするわけです。微妙なんです、さじ加減なんです。だから、実際にも認定更新のたびに要支援二になったり要介護一になったり、行ったり来たりという人がいるわけですよね。
 大臣に聞きますけど、私は、この線の引き方そのものが、やっぱり極めて恣意的なことになりかねない微妙な、本当に微妙な線で引いてしまう。そして、それによって保険給付になるのかならないのかでもう天国と地獄のように違ってくる。そうなりますよ、それはこれから議論するけれども。保険給付かどうかというのは権利擁護の点で全く違うわけですから。だから、私はこういう線の引き方には大変問題があると、大きな無理があると思いますが、大臣、いかがですか。
#302
○国務大臣(田村憲久君) 要支援二と要介護一が恣意的に決定できるというものではないわけでありまして、これはもう委員も、もう中身は言いません、よく一次判定、二次判定御理解いただいておりますので言いませんが。そういう意味で、言うなれば、確かにここは一つしか境がありませんから、そういう意味では要介護になられる方もおられますし要支援に戻ってこられる方もおられるのは、それは間違いのないことであります。
 ただ、申し上げるのは、要支援二であれば全く同じようなサービスが受けられないかといえば、それは今般、地域支援事業の中でも専門性のあるサービスというものはしっかりとそのまま残れるようになっておるわけでありますから、決して要支援になったからといって、今まで受けておったのと同じようなサービスが受けられないというわけではないということでございますので、要支援の中において今まであった、予防給付の中においてあったサービス、既存事業等々に関しても要支援のまま行うことができるというわけでございますから、適切なサービスを受けていただければ結構だというふうに思っております。
#303
○小池晃君 行ったり来たりはあるということはお認めになったし、これは微妙なんですよ、極めてこの線は。でも、地域支援事業になってもこれは必要なサービスは提供されるんだ、地域の実情に応じてできるんだ、適切なケアマネジメントを行って既存の介護事業所からサービスを提供する余地も残すんだ、さんざん言われてきました。しかし、現実に今、全国から私、聞いている声でいうと、もう要支援者のサービスはやめます、撤退しますという介護事業所だっていっぱい出てきているんですよ。それが実態だと。
 実際に、大丈夫だ大丈夫だというけれども、今回の制度改変によって訪問・通所介護と地域支援事業の給付費の総額を後期高齢者の伸び率に抑えるという目標を持っていらっしゃいます。現行制度のままでいうと、通所介護、訪問介護は五から六%で増加していくけれども、それを後期高齢者の人口増加率の三から四%に抑えるというわけですね。
 局長、もう簡潔に、五から六%と三から四%、直近四年間で具体的な伸び率を言ってください。そして、要支援者への訪問・通所介護の給付費の直近の数を言ってください。
#304
○政府参考人(原勝則君) まず、いわゆる給付費の伸び率でございますが、直近四年間で申しますと、これは二十一年度から二十四年度まででございますけれども、五・六%でございます。予防訪問介護と予防通所介護の給付費合計の直近の四か年でございますけれども、十九年度から二十二年度までで五・六%でございます。済みません、ちょっと訂正させていただきます。
 また、後期高齢者数の近年の伸び率の平均は三・七%でございます。また、平成二十四年度における予防訪問介護と予防通所介護の給付費の合計は二千四百九十五億円でございます。
#305
○小池晃君 もう二〇一二年度の二千四百九十五億円を出発点にして、今の数字をいただいたので計算してみました、単純にこの伸び率を掛けたわけですが。要するに、五・六%の増加で今までどおり増え続けた場合と、三・七%に抑制した場合です。
 五・六%増であれば、訪問・通所介護の給付費は、二〇二五年度で五千六十六億円、三〇年度で六千六百五十三億円、三五年度では八千七百三十七億円です。一方、三・七%増の場合は、二〇二五年度で四千二百二十五億円、二〇三〇年度で五千六十六億円、三五年度で六千七十六億円、こういうふうになるわけですね。
 これ、数字間違いないですね。確認、事前にしてありますので、イエスかノーかで答えてください。
#306
○政府参考人(原勝則君) 機械的に計算すればそういうことでございます。
#307
○小池晃君 こうなると、二〇二五年度で八百億円の給付費の抑制です。二〇三〇年度では千五百億円です。二〇三五年度は二千六百億円の給付費の削減になるわけですね。
 大臣、大丈夫なんだと、今までどおりなんだというふうに盛んにおっしゃるけれども、これだけの給付費削減をサービス後退させずに一体どうやって実行するんですか。
#308
○国務大臣(田村憲久君) 高齢化の伸びというものを一つ出しているわけでありまして、それに抑えるといいますか、それを目指していくという形ですよね。(発言する者あり)いや、目指していくんです、これは。目指す、目指すんです。
 それを目指していくんですが、本来ならばその目標数値というものになるはずであって、本来は、本来はですよ、いや、質を落とさずにですよ。だって、というのは、その分だけその方々が新しく要支援に入ってこられるわけでありますよね。ですから、その分だけ今の同等程度のサービスを受けておられれば、高齢化の伸びに給付がなるわけですよね。
 それ以上に今伸びておるというのは、我々は、本来もっと違ったサービスを受けていただいた方がその方々にとってはいいという方々がおられるわけであります、全員じゃありませんよ、要支援者の。そういう方々は適したサービスを受けていただくことによって、本来、高齢化の伸びの中に収まっていくはずのものがそれ以上に伸びておるということを分析したときに、本来受けていただかなくていいようなサービスを受けておられる方々もおられる。それしかないから今受けざるを得ないという現状があるわけでありますので、適したサービスというものに変えていただく。それは、その状態像に応じて、その方が、要するにその状態像を悪くしない、若しくは改善する、悪くなったにしても今までよりも悪くなる度合いを緩める、このような形を提供いただこうということでございます。あわせて、それによって悪くならなかった分もこれまた改善分になるわけであります。
#309
○小池晃君 しかし、いろいろおっしゃるけれども、法案ではちゃんと予算の枠決めているわけですよ。今後、自治体が地域支援事業に使える予算の総額について、七十五歳以上の被保険者の数を勘案して政令で定める範囲というふうにしております。今の制度は、これは地域支援事業の総事業費を政令で給付費の三%以内としているわけですね。
 これ、局長、新制度では、政令でこれは各自治体の後期高齢者の人口増加率の範囲に収めるような総額を設定するという意味なんでしょうか。
#310
○政府参考人(原勝則君) 現在は、給付費に連動した上限管理になっておりますけれども、私どもとしては、こうしたいろんな多様な主体による多様なサービスというものの充実を図りながら、将来的に、結果的に介護の費用というものを効率化していきたいということで、そのための指標としては、その市町村の七十五歳以上、後期高齢者の伸び率等に合わせた方が合理的ではないかということで、一応、法律ではそういうことを書かせていただきまして、具体的にはこれから検討して政令で定めていきたいと思っています。
#311
○小池晃君 いろんな、これから基準、政令で出すんだというけれども、確認しますけど、個別事情を勘案するとか、何かバッファーもつくるとかというふうに今まで答弁されていますけど、国がいろいろ決めた基準、すなわち基本は後期高齢者の増加率だと、しかし地域の事情も勘案すると、バッファーも置くと、それを超過した分には国庫補助は出るんですか、出ないんですか。
#312
○政府参考人(原勝則君) 上限の範囲内であれば、これはもちろん義務的経費でございますから、現在でもそうですけれども、ちゃんと精算をしております。
 上限を超えた場合には、これはまさに個々の事情を市町村からいろいろお聞きしまして、そして、そういったやむを得ないような事情がある、例えば急にサービス事業所が増えたりして、予想もしなかったような事業所が増えたりというような、いろんな事情が考えられますけれども、これを、具体的にはこれからよく市町村なんかの御意見も聞きながら決めていきたいと思いますが、基本的には上限の範囲内でやっていただくということになります。
#313
○小池晃君 これ、やっぱり保険給付と決定的に違うわけですよ。保険給付というのは対抗給付が保証されるわけですからね。これは予想以上に給付が伸びた場合は、きちっと国庫補助出るわけですよ。
 しかし、やっぱり地域支援事業になったらば、いろいろおっしゃるけれども、結局、上限設定されて、そこを超えたらば国からお金出なくなる、自治体の持ち出しになる。そうなったらば、結局これはサービス単価減らす、利用を制限する、利用者の自己負担を増やす。大臣、大丈夫だ、大丈夫だ言うけれども、結局そういうことに、まあ、すぐに始まってその年からそうなるとは言いませんよ、しかし、この仕組みが始まっていったら必ずそういったことが自治体で起こってくるのは間違いないじゃないですか。いかがですか。
#314
○国務大臣(田村憲久君) 今と同じような率で今と同じようなサービスを受けておられる方々が、七十五歳以上の人口が伸びていく、その伸び率の中で収まるはずですよね、これは。それはそうですよね。そういうことでしょう。言っている意味、御理解いただけますか、ですよね。ですから、それ以上に伸びておる原因は一体何なのかということを我々としては分析をしなければならぬわけであります。
 そのときに、本来、要支援者の方々が受けられるサービスというもの、受けてその方にとっていいサービスというのはどういうものだろうということを総合事業やモデル事業で我々はいろいろと検討してきたわけでありまして、その中において、効果のあるそのような事業というものを今回総合事業の中で提案をさせていただくわけであります、地域支援事業の中で。
 そういうものを使っていっていただければ、改善もしてまいりますし、当然、本来は御本人も受けたくないという方もおられるかも分かりませんけれども、そのサービスを受けざるを得ない方々にとっては、自分たちにもいいわけでありますし、実際それだけのものを必要にならないわけでありまして、必要なサービスをつくっていくことによって全体を抑える。
 ただ、そうならない、今言ったように、事業者が何かの理由でわあっと増えちゃったという、増えちゃうということが本当にあるのかどうか分かりませんが、そういう場合にどうするんだというのは、それは個別事案で御相談に乗ります。少なくとも、掛かったものでございますから、それに対しては一定程度こちらも御相談に乗らさせていただきますけれども、ただ、その次の年に対してどうするかというのは、やはりそこでいろいろと話をさせていただきながら、なるべくいい方向にこちらとしてもなっていただかないと、こちらが望んでいる方向、もっと言うと利用者の方々にとっていい方向、そうじゃない方向に行ってしまうということ自体は我々の狙いではありませんので、それはいろいろとその後のことも含めて御相談をさせていただくということであります。
#315
○小池晃君 私は、給付費が伸びているのは、何か後期高齢者の伸び率以上に伸びているのは、やっぱり現状のサービスがまだまだ足りないからだと、介護サービスがやっぱり十分されていないから、必要に応じて、やっぱり皆さん、そんな不必要なものを使うなんて実態はないですよ。
 それがやっぱり根本にあるんだというふうに思いますし、同時に、今大臣おっしゃるような、そんなきれい事でいかないんじゃないのというふうに思うんです。結局、サービスの質を低下させる、効率化するというようなことになるんじゃないか。
 例えば、四月に厚労省の老健局の振興課の課長補佐が都内で介護関係者を相手に講演しているんです。私ども、この中身を入手しています。その中ではどういうことを言っているかというと、こういう効率化です。
 まず、既存の訪問介護事業所に、これまでのプロのヘルパーによる介護サービスとは別に、地域支援事業に参入するための、例えばヘルパー一人にボランティア三人による新サービスの看板を掲げてもらってはどうか。あるいは、今、要支援二で週二回ヘルパーによる身体介護を受けている人がいたとすると、週二回の身体介護だと負担限度額いっぱいになるけれども、それをヘルパーとボランティアのサービスに変えて、身体介護を週一回にして、あとはボランティアによる掃除と洗濯にすれば、人件費安いので単価は低くなる、こうした手法をオールジャパンで実現すれば給付費の抑制ができると。こういうことを厚労省の課長補佐が講演しているんですよ、こういうふうにやりなさいと。
 結局、給付費を減らすためには、手厚いサービスを少ない回数にとどめて、人件費の安いサービスに置き換えようということに実態としてはなっていくし、厚労省の官僚がそれをやりなさいとレクチャーをしているんですよ。これが実態なんですよ。
 大臣、こんなことを日本中でオールジャパンで始まったらば、要支援者に対する介護の質が保たれるとお考えですか。いかがですか。
#316
○国務大臣(田村憲久君) いや、ですから、専門職の方が提供をされなければならない、そういうような状態像の方、これはケアマネジメントの中で、そのような形でケアマネジメントをしていくわけであります。
 そうではない方々に関しては、それで費用が抑制すると、そこの部分だけ捉えておっしゃっておられますが、その前段、後段、私はどういうことを言っておるか分からないので何とも申し上げられませんが、そういう部分が確かに必要なものとしてそのようなサービスが必要な方々に対して提供すれば、その部分は確かに給付抑制になる部分はあります。
 ただ、それが主眼ではなくて、我々は、そもそも状態像が改善したり悪くならない、若しくは悪くなる度合いが遅くなる、こういうような形の中において要は給付の伸びというものを抑えていくというのが我々の一番の眼目でございますので、それに向かって提案をさせていただいておるということであります。
#317
○小池晃君 私は、これでは介護の質は保つことは当然できない、要支援者に対するサービスの質が低下する。そうなれば、結局、介護度が悪化して介護保険財政にだって私はマイナスに働いていくという、本当に悪循環になると思います。
 そもそも、やっぱり根本的な考え方がおかしいと思うんです。保険給付でなくしてしまうことを何か大臣は、いや、それは大丈夫なんですよ、地域支援事業でも同じようにやりますよと言うけれども、権利保障という点では、これは保険給付とそうでないのは決定的に違うじゃないですか。現行制度では、要支援者に対するサービスは保険料を負担したことに対する対価として、これは保険給付としてやられているわけですよね。
 もう一回確認しますが、厚労省に、現行制度ですよ、要支援者が予防給付のサービスを予測以上に利用して予算が不足した場合は、今の保険制度ではどう対応するんですか。
#318
○政府参考人(原勝則君) 現行制度におきましては、介護給付費と予防給付については、当該年度に見込んでいた費用を結果的に超えた場合については、翌年度に公費及び二号保険料による精算が行われる仕組みでございます。
#319
○小池晃君 要するに、保険給付ですから、義務ですから、要介護認定という担保があれば、そういった方への給付を予算がないですからといって打ち切ることはできないわけですよ。要介護認定されて適正なサービスであれば、たとえ当初予算を上回っても保険者が追加負担をして給付を保障しなければいけないわけです。それが保険制度の根本的な考え方ですよね。
 それが地域支援事業になったらどうなるか。これは、訪問・通所系サービスは市町村が予算の範囲内で行う事業になるわけです。訪問・通所系サービスの利用者、希望者が予測を超えて地域支援事業に掛ける予算が足りないというふうになった場合は、これは原理的にサービスの縮小、事業の打切りが可能になりますよね、イエスかノーかで答えていただきたい。
#320
○政府参考人(原勝則君) そこはいわゆる上限管理の問題として、先ほど来言っていますように、市町村のいろんな事情なんかを個別にお聞きして判断をさせていただくということでございまして、やむを得ない事情で限度額を超えてやってしまったような場合には、これはきちんと手当てをしていきたいと思っております。
#321
○小池晃君 それは、だから恣意的な解釈が行政によって可能になるわけですよ、これはやむを得なかったのかどうかって。
 今まではもう自動的に給付されるわけですよ。だから、もしそれで上限超えれば、それでそのやむを得ない事情なるものが厚労省が認めなければ、そこでそれは打切りになりますよね。イエスかノーかで答えてください。
#322
○政府参考人(原勝則君) それは、あくまでもやっぱり個別で御事情を聞かないと一律には申し上げられませんけれども、もちろん、全く何も理由がなくて、ただ上限を超えてしまったような場合は、これはやっぱり、制度的にはそれは、それ以上は国費としてはお付き合いできないわけでございますけれども、そこはあくまでも個別にいろいろ御相談をさせていただきたいと思っております。
#323
○小池晃君 やっぱり、サービスの縮小は絶対しませんとは言えないわけですよ、これは保険じゃないから、保険給付じゃないから。そこは、大臣笑っているけれども、保険給付かどうかというのはやっぱり権利擁護という点では全く違うわけですよ。そこは結局、行政のさじ加減になるわけですよ、最終的には。それで権利が守られるのかということですよ。
 しかも、予防給付であれば、認定に不服がある場合は介護保険審査会という不服申立ての仕組みがあります。市町村事業にはそうした行政不服審査の仕組みはないと思いますが、いかがですか、局長。
#324
○政府参考人(原勝則君) 確かに、介護保険審査会の要介護認定処分、これは処分でございますから、現行制度では不服申立ての対象になっております。
 一方、現行制度においてでもでございますけれども、サービスの利用に当たって給付をやるわけでございますけれども、これは利用者の意向や状態像等を踏まえたケアマネジメントに基づきましてサービスが提供されているということでございます。更に言えば、御本人が同意の上で提供されておりますので、その過程においていわゆる行政処分というのは現行制度におきましてもございませんで、不服申立ての対象となっておりません。また、したがいまして、地域支援事業に移行後もそこは同じことになろうかと思います。
#325
○小池晃君 実態は変わらないというけど、現行の義務的給付ならば、法定された給付が実行されないという場合は、当然これは不服申立ての対象になりますよね。当然そうだと思うんです。
 しかし、訪問・通所サービスが地域支援事業で予算の範囲内の事業というふうになって、予算不足などを理由にして市町村の判断でこれはサービス内容を変えたという場合に、介護保険審査会に不服申立てできるんですか。
#326
○政府参考人(原勝則君) 地域支援事業におきましては不服申立ての対象ではございませんが、現行制度の介護給付あるいは予防給付におきましてもサービスの給付については、これは行政処分ではございませんので不服申立ての対象にはならないということを申し上げております。
#327
○小池晃君 ちょっと時間が来ちゃったんで。
 ですけど、やっぱり、保険給付かどうかということの違い、やっぱりきちっとこれは、だって介護保険つくるときには利用者が選択できる制度にするんだと言いましたよね。パターナリズムではなくて、措置制度ではなくて、それぞれの利用者がやっぱりニーズに応じて使えるように保険制度を組んだわけでしょう。そこから何で外してしまうのか。これは外すということはやっぱり決定的に違うと思うんですね。やっぱり給付権が保障されなくなるわけですよ。個人の権利としての保障がないような経費に個人の保険料を充てるということ自体も、私は、保険料の目的外使用だという指摘もありますけれども、そういう指摘だってこれは生まれてくるというふうに思いますよ。権利保障の財政的裏付けが全くなくなってしまうわけですよね。
 だから、これは実態として、私は、サービスの低下ということが起こってくるだけじゃなくて、やっぱり個々人の、加入者としての権利が、やはり地域支援事業ということになることによって守られなくなってしまうという制度の根本的な改悪だと、これ歴史的な改悪だというふうに思います。
 今日は冒頭で利用料の二割負担の問題を取り上げましたけれども、あれも本当にでたらめな説明だったと思うし、全く根拠がなくなったというふうに思いますし、今日の議論を聞いていても、やっぱり医療計画の問題も、本当にこれ実行不可能だというようなことが盛り込まれているというふうに私も聞いていて本当によく分かりましたし、そういう点では、これを短期間でこの歴史的な大改悪の法案を通してしまうなどということは絶対やってはいけないというふうに思います。もっともっと徹底した審議で中身を深めていくということを参議院としてはやるべきだというふうに思いますし、今国会では廃案という選択を取るのが一番だということを改めて申し上げたいというふうに思います。
 終わります。
#328
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 前回、介護保険について聞きました。今日も介護保険について聞いた後、医療についてお聞きをしたいというふうに思っております。
 私は、今回の改正案が要支援一、二の通所サービスと訪問サービスを保険給付から外すということが、なぜ行うのか。費用削減という図を前回示しましたけれど、費用抑制のためだけにこういうことをやるんじゃないか。サービスは変わりません、変わりませんというのであれば、何でこういうことをするのか。私も、保険給付から外すことがそもそもやっぱり問題だというふうに思っています。これは保険詐欺じゃないですか。
 私たち、四十歳からずっと介護保険料を払い続けて、実際自分の親が、あるいは自分が介護のお世話になるとき、要支援から始まるわけですよね。訪問サービス、通所サービス、百万人の人が両方で合わせればお世話になっている。そのときに、保険給付から外すんだったら、介護保険の仕組み改悪じゃないですか。これって保険詐欺というか、保険金詐欺とは言いませんが、保険詐欺だと、約束していたことと違うじゃないかと思いますが、どうですか。
#329
○国務大臣(田村憲久君) 制度は不断に今までも見直してきているわけでございまして、そういう意味では保険詐欺ではないんだと思いますが、サービスとしてはしっかりと提供させていただくということでございます。
 サービスが変わらないって、変わるのは変わる、見ていただければ分かりますとおり変わるわけでありまして、その変わり方というのが、より御本人にとっていいようなサービスを提供をするというような形の中で要支援事業という、保険ではありませんからいろんな工夫ができるような制度の中において提供をいただくということであります。
#330
○福島みずほ君 いや、適したサービスとか良いサービスと言うけれど、今までの介護保険の訪問サービスとそれから通所サービスで、要支援で何か問題があったんですか。
#331
○国務大臣(田村憲久君) いや、ですからそういうサービスも残ります。全くなくなるわけではないわけですね。
 しかし、本来そういうサービスよりも他のサービスを受けられた方がいい方々に対しては、そのようないろんなサービスをニーズに合わせて提供をさせていただくということでございますので、決して言われているみたいに、今あるものが、サービスの内容ですよ、保険給付ではなくなりますけれども、サービスの内容としてなくなるというわけではございません。必要な方々にはしっかりとサービスを提供するということであります。
#332
○福島みずほ君 地域移管して多様なサービスが各自治体で保障されるとはとても思えません。これは衆議院の議論でも山井さんが質問をしておりますが、物すごい大チェンジをやるわけですよね。そのときに、平成二十四年度に導入した介護予防・日常生活総合事業を発展的に展開、つまり今、和光市などでやっていることを全国に広げるという。要支援の高齢者が和光市で何人ぐらいこの事業に参加しているのかと聞いたら、五人という回答なんですよね。
 つまり、多様なサービス、いいサービス、今よりも適したサービス、いろいろ受けられますというけど、それはうそで、実際、要支援の一、二の通所と訪問を地域移管してどうなるのかというモデル事業や、何人ぐらいがどうなって全国の全ての自治体でそれが可能なのか、厚労省は検証したんですか。
#333
○国務大臣(田村憲久君) 和光市だけじゃなくていろんな事業がありますので、そういうものを参考にさせていただいたわけでありますが、もう委員御承知だと思いますけれども、要支援者の一歩手前という言い方がいいのか、要支援者になられる前の方々、二次予防事業対象者の方々、こういう方々も含めた総合事業等々いろいろと中身を見てまいりますと、この二次予防事業対象者の方々のかなりは、状態像としては要支援の方々と同じだというような方々が結構入っておられます。これはどこの市の調査かちょっと覚えておりませんが、七十数%、実際問題、中を見てみれば、状態像を調べてみれば要支援であると。
 ですから、要支援の状態像の方々が必ずしも介護認定して要支援ではなくて、そういうところにもおられるわけでありまして、そういう方々に対する事業等々を実施した上において、改善でありますとか悪くならなかったりでありますとか、また、悪くなり方が緩まったりでありますとか、いろんな事例があるわけであります。
#334
○福島みずほ君 いや、それは一体どこの話ですか。今議論しているのは、要支援一、二における通所サービスと訪問サービスの人たちの今まで受けられていたきちっとしたサービスが権利として保障されるかという議論なんですよ。今の大臣の答えは、いや、要支援一、二に認定されなかった人でも同じような状態の人がいて、いろんなサービスが受けられるって、問題が違うじゃないですか。
#335
○国務大臣(田村憲久君) いや、同じ状態像の、要介護認定されれば要支援だというような方々で、要支援、つまり要介護認定されずに二次予防事業対象者の中に含まれた方々が、我々がいろいろと総合事業の中で検証する中において、いろんなサービス、我々が今回提案しているような内容のサービスも含まれております。そういうものを受けられたときの、データとしてですよ、その方々が悪く余りならない、若しくは今のまま、若しくは改善するような、そのようなデータはあるわけでありまして、そういうものを勘案してそれを行えば効果が出るであろうということで、今回の提案をさせていただいておるということであります。
#336
○福島みずほ君 いや、意味が、やっぱりそれはごまかしですよ。つまり、要支援一、二の通所サービスと訪問サービスは、人々はやっぱり受けたいわけですよ。プロによってきちっとやっぱり通所サービス、訪問サービスを要支援一、二で受けたいんですよ。そういうサービスが受けられなくなるじゃないかという議論をしているときに、いや、いろんなサービスが、要支援一、二じゃなくても受けて改善した例があるという答えはやっぱりごまかしていますよ。
   〔委員長退席、理事西田昌司君着席〕
 それは、そういう人もいるかもしれないけれど、介護保険で何かといえば、要支援一、二の通所・訪問サービスがちゃんと受けられるか、権利として、全ての地域でという議論をしているわけですよ。でも、大臣、だってそれはどこにどういうデータがあるんですか。
#337
○国務大臣(田村憲久君) そのデータは、要介護二から二次予防事業対象者まで入っておる、そういうような事業のデータであります。でありますから、要支援者も入っているわけでありますが、要支援者だけでいきますと数というものが一定程度になりますので、数が少ないではないかというお話がございましたので、そもそも二次予防事業対象者という方々はどのような状態像であるかということの中において、ある市で調査した中でありますけれども、七割以上の方々が要介護認定すればそういう方々は要支援に相当するという方でございますから、そういう方々も含めて、全体で要支援と思われる方々も、先ほど来言っておりますとおり一定の効果があるということで今回提案させていただいたと。
 それとは別に、受けなければならない方々が今委員がおっしゃられたようなサービスを受けるということは、これは今回の制度の中でもしっかりそのように受けられるというふうになっておりますので、そういう方々がサービスを受けること自体を全く我々として排除しているわけではないということを申し上げたわけであります。
#338
○福島みずほ君 議論しているところがやっぱり違うんですよ。要支援一、二の人が通所サービス、訪問サービスを今までどおり受けられるのか。それで、何で保険給付から外すのか。
 保険給付であれば、先ほども議論がありましたけれども、やっぱり給付として受けられるわけですが、その保障が、地域に移管して各自治体で全部受けられるかというとすると、それは受けられなくなるんじゃないかというように思っているんです。その立証が、費用抑制から全部入ってくるので、実際それはできなくなるのではないかというふうに思っています。
 でも、逆に大臣、要支援一、二と認定されてもサービスの種類によっては保険としてのサービスが受けられなくなる、これでよろしいですね。
#339
○国務大臣(田村憲久君) 訪問看護等々保険の給付として受けられるサービスはあるわけでございますので、保険のサービスも受けられます。
#340
○福島みずほ君 介護保険給付としてのサービスとしては受けられなくなりますね。
#341
○国務大臣(田村憲久君) 介護保険給付のサービスとして受けられるということであります。
#342
○福島みずほ君 じゃ、今までの介護保険から外して何で地域移管するんですか。
#343
○国務大臣(田村憲久君) いや、ですから、通所介護でありますとか訪問介護に関しましては、それは保険給付から外して地域支援事業という枠組みの中で提供すると。一方で、訪問看護のようなサービス、こういうものは今までどおり保険給付の中で要支援者に提供するということでございます。
#344
○福島みずほ君 なぜ要支援の訪問介護と通所サービスだけを介護保険の給付から外すんですか。
#345
○国務大臣(田村憲久君) それは、やっぱり保険という性格上、一定の基準等々をクリアしなければならないわけでありまして、言うなれば一律的なサービスになってしまうと。その細かい内容は、もしよろしければ局長の方から、どういう理由で保険の給付だと一律性があっていろんなバリエーションがつくれないか、一方で、地域支援事業であればいろんなバリエーションがつくれるかという、もしよろしければ老健局長の方から答弁させます。
#346
○政府参考人(原勝則君) 今回、予防給付の中で通所介護と訪問介護だけを地域支援事業に移行させたことの理由につきましては、まさにこの移行の理由でございますように、こうした軽度な方あるいは要支援認定までに行かないような二次予防事業対象の方々を含めまして、やっぱり必要とされているサービスというものが生活支援サービスが中心であると。また、これから大事なことは介護予防でございますけれども、介護予防のためには、やっぱり地域の中にいろんな社会参加の場、居場所と出番みたいなものをつくっていくと。
 それで、両方とも、生活支援サービスも社会参加も、これは実は介護保険事業所だけが提供しているわけじゃなくて、地域の中でいろんな多様な主体が多様なサービスを提供しているんです。そうであるならば、それを、一番事情が分かっているのは市町村でございますので、市町村がマネジメントしながら、あるいはその資源を開発しながら効果的、効率的に事業展開できるんじゃないかということでその二つを移しました。
 一方、訪問看護等のサービスは、これは専門職種の方がかなり関わっておりますので、その多様化の余地が少ないだろう、あるいは市町村の事務負担ということもやっぱりございましたので、今回は対象からは外させていただいたということでございます。
#347
○福島みずほ君 訪問看護が極めてプロの仕事であることは理解しますが、訪問サービスも通所サービスもプロの仕事じゃないですか。もちろん様々なサービスがあっていいですよ。予防があってもいいし筋トレがあってもいいです。しかし、訪問サービスも通所サービスもプロの仕事じゃないですか。それ以外のサービスを望む人もいるが、それを介護保険給付として望んで、みんなそれでやってきたわけじゃないですか。それだけを何で外すんですか。
#348
○政府参考人(原勝則君) 私、一言も専門家によるサービスがなくなるなんと申し上げておりません。多様な主体による多様なサービスの中に当然今でも専門職によるサービスというのはありまして、これは引き続きやっていただくわけでございます。恐らくこれが多分一番主力になるかもしれません。
 ただ、それ以外に、やはり地域の中で、例えば体操教室でございますとかあるいはサロンみたいな場をつくっていただいて、あるいは見守りだとか配食サービスだとか、いろんな方々がやっているわけでございます。
   〔理事西田昌司君退席、委員長着席〕
 これは、画一的な給付でやるよりもやっぱり事業としてやった方がうまくこれできるんです。それは市町村だからこそできるんだと思いますけれども、したがって、私どもはそこを一体にして市町村にお願いをしたいと。したがって、専門的なサービスは引き続き、これはもう市町村のケアマネジメントでしっかりと判断をしながら、そういう方にふさわしい方が、専門的サービスをしっかりと確保していきたいと思っております。
#349
○福島みずほ君 要介護一、二、三、四、五もどれも重要であり、要支援の訪問サービスも通所サービスも極めて重要です。配食サービスやサロンや見回りや、それも重要ですが、それは今でもNGOや地方自治体はやっています。なぜ介護保険制度の中で保険給付として大事とされていた要支援一、二の訪問サービスと通所サービスを何で切り分けて給付から外すのか、理由になっていないですよ。
 私は、父も母も、介護保険の、本当にヘルパーさんが来てくれる、女の独り暮らし、男の独り暮らし、そんなことが可能なのは、そういう人が地域にいて、介護保険のお世話になってあるからこそできるんですよ。もちろん見回りだって配食だってあったらいいけれども、これを国の責任としてあった介護保険給付から外すから理解ができないというふうに言っているんです。外す理由がないじゃないですか。いろんなサービスがあるとして、なぜそれだけ外すんですか。
#350
○国務大臣(田村憲久君) 先ほど来申し上げておりますとおり、多様なサービスというものを提供する、その中にはそのようなサービスも入っているわけでございます。立て付けとして、やはり通所・訪問系、これはいろんなサービスがこれから増えてくると思います。それと同じカテゴライズされているわけでございますので、そういう意味で、この専門職におけるいろんなサービスに関しましても今回要支援の方に移させていただいたというわけでございます。そのサービス自体がなくなるわけではございませんから、必要な方々には受けていただければいいわけであります。
 あわせまして、これから本当に多様なサービスがないと、とてもじゃないですけれども、多様なサービスは多様な担い手がそれを提供いただくわけでございまして、それがないと、これからの大高齢化社会の中において、この介護、要支援というものを十分に対応できないわけでありますので、そのような意味で、そのようなお力もお貸しをいただこうということで今般このような提案をさせていただいております。
#351
○福島みずほ君 いや、理由が全く分かりませんよ。多様なサービスが必要である、それはそのとおりです。でも、今までの介護保険制度を維持しながら、いろんな多様なサービス、NGOや、いろんな活用すればいいじゃないですか。全く理解ができないのは、今まで介護保険給付として実現されてきた要支援一、二の通所サービスと訪問サービスをなぜか切り離して、そして地域移管にするというのは理解が全くできません。これはもう介護保険を壊すものだと思います。
 前回も質問しましたが、全国一律の保険サービスから市町村事業に移すことで、市町村間でサービス、内容、基準、単価などに大きな差が出るのではないかということを前回も御質問しました。市町村事業は条例で定めますよね。厚生労働省は、本当に全部基礎自治体に投げて条例作らせて、ちゃんと維持できると思いますか。
#352
○国務大臣(田村憲久君) これ、前回も申し上げましたけれども、いきなり全てが完璧にでき上がるということはまずあり得ないわけであります。それぞれの市においても、その市の中においてそのようなサービス、つまり地域のコミュニティーが強かったりだとか意識の高いところ、そういうところは早く我々が目指しているようなサービスをおつくりをいただけると思います。
 一方で、新興住宅街でありますとか、コミュニティー、まあそれは新興住宅街でもコミュニティー強いところはありますから一概に言えませんけれども、なかなかそういう意識が低いところ若しくはコミュニティーが強くないところ、そういうところはなかなかそういうサービスができない部分もあると思います。
 そういうまだら模様の中で、一つの市においても、そういうところは今までの既存のサービスしかありませんから、当初は既存のサービス中心なんでありましょうけど、まだら模様の中でだんだんだんだん、隣の町にそういうものができる、それを見て、隣の方々が喜んでいる姿を見て我々もつくろうという話になってくる、そういうふうに時間を掛けながら、このようなサービスというものは増えていく、多様なサービスは増えていくと我々は思っておりまして、それを支援をするために、いろんな事例集でありますとか、またコーディネーター等々も育成をしなければなりませんので、そのような意味では財政的な支援も含めて対応をしてまいりたい、このように考えております。
#353
○福島みずほ君 予防給付に比べて地域支援事業はサービス単価が安く設定されるため、介護事業者は要支援分野から撤退するんではないかというふうにも思います。そして、いろんなサービスがあって、いろんな多様なのがあっていいんですよ。だけれども、極めて重要な介護保険のイの一番である要支援一、二の訪問サービス、通所サービスを地域に丸投げすることでやっぱり介護が壊れてしまうというふうに思って、この法案には大反対です。
 介護保険に入る理由がないじゃないですか。突然、だって要介護五になるわけじゃないんですよ。まず、自分が要支援になっていろいろ不案内になったときに通所で来てほしい、訪問サービスを利用したい、ここが地域によって非常に貧弱になる可能性があるんだったら、介護保険給付に対する信頼感がなくなってしまいますよ。こんなの、介護保険を厚労省自ら壊そうとしているとしか思えません。
 でも、時間がもったいないので次にちょっとずんずん行きますが、前回もNPO、ボランティアを活用するという話がありました。NPOやボランティアが潤沢にないところはどうなるのか、第一点。第二点、要支援一、二の訪問サービスと通所サービスでボランティア、NGOを使うということはあるんでしょうか。
#354
○国務大臣(田村憲久君) 通所介護。
#355
○福島みずほ君 通所サービス。
#356
○国務大臣(田村憲久君) 通所サービス。それは、通所サービスというカテゴリーをどう考えるかでありますが、先ほど申し上げました、例えば体操教室でありますとかサロンでありますとか、そういうものも、通所サービスといえば、通う場所でありますから、通う場所という意味からすれば、そういう中において、NGOなのか、また地域のボランティアなのか分かりませんが、そういうことはあると思います。
 併せて申し上げれば、前から言っておりますとおり、ボランティアが中心になるとも思っていない。もちろんボランティアも大きな担い手でありますが、ボランティアだけでできるわけがないわけでありまして、そこは先ほど来言っております事業者の方々のサービスもあれば、NPOが雇用をして行うサービスというものもあると思います。
 でありますから、多様なそれぞれの立て付けの中で、例えばボランティアがいないところであっても、雇用という場で、雇用という形態でサービスを提供するのであるならば当然そこでは収入があるわけでございますので、働ける方々がおられれば、そういう中において働いていただいていろいろなサービスを御提供いただけるということはあろうというふうに思います。
#357
○福島みずほ君 体操教室は確かにいいかもしれないけれども、それは元気な人が行く体操教室ではなくて、要支援一、二の人が訪問サービスへ行ったりとか、そこでの体操とかやったりしていますよね。
 私が聞きたいのは、今ある要支援一、二の通所サービスと訪問サービス、この部門においてNGOやボランティアを活用するということはあるんですかという質問です。
#358
○国務大臣(田村憲久君) 今ある通所サービスの中においてですか。
 それはそういう立て付けを禁じているわけではございませんので、そのような形でやることはあり得る。やってはいけないということではないというふうになっておると思います。
#359
○福島みずほ君 結局、地域移管して、地域包括センターにすると、要支援一、二の今まであった通所サービスそれから訪問サービスがぶわっと薄まって、体操教室もあります、何とかもありますだけれども、十分にいかないんじゃないか。
 そして、今の答弁でも、今の通所サービスや訪問サービスでもNGOやボランティアでやることもあるという答弁でしたよね。私は、NGOやボランティアの役割を否定するものではありませんが、今、介護保険給付で行われている要支援一、二の訪問サービスや通所サービスは本当にプロ的な、本当に大変な仕事ですよ。家に来てくれるのは、やっぱりそれは特訓を受け、研修を受け、そして来てくれるわけで、今の大臣の答弁は、それは通所サービス、訪問サービスを地域移管する中でボランティアやNGOも使いますということであれば、今のようなサービスが本当に維持できるのか。そして、ただでさえ労働条件の悪い介護労働者の労働条件が、更にボランティアやNGOもやれる仕事だということで低くなるのではないかということを大変危惧をしています。
 次に、特養老人ホームに入る要件が要介護三以上となることについての問題点についてお聞きをいたします。
 要介護一、要介護二の人々の現在の割合はどれぐらいでしょうか。また、待機者がどれぐらい減ると試算をされているんでしょうか。要介護一、要介護二の人々はなぜ現在特養老人ホームに入っているのか。実態調査はなされているのか。教えてください。
#360
○政府参考人(原勝則君) まず、現在、特別養護老人ホームに入所している要介護一、二の方の割合でございますけれども、平成二十五年十月時点で一一・八%であり、うち要介護一の方は三・一%、要介護二の方は八・七%でございます。
 それから、待機者でございますけれども、これは平成二十六年の三月に都道府県から集計をしたものでございますが、入所申込みをしている方の全体の数としては五十二・四万人でございます。その中で、私ども、特に在宅の方で要介護四、五ぐらいの方が非常に優先度が高いんじゃないかと思っておりまして、その方の数としては八・七万人ということでございます。
#361
○福島みずほ君 要介護五の方がやはり特養老人ホームに入る必要性が高いというのはよく理解ができます。しかし、現在でも特養老人ホームに入っている人の中で一一・八%は要介護一、二の人です。つまり、要介護一、二だけれども、特養老人ホームに入る必然性があって入っているわけですよね。もちろん、例外的に特養老人ホームに入る要件を今回も決めていますが、極めて例外的な場合です。
 これ、何で要介護三以上にするのかというのが分からないんですね。特養老人ホームを増やすことがまず必要なことであって、あるいは待機者の数を減らしたいのか、どうなんでしょうか。
#362
○政府参考人(原勝則君) 先ほど御質問に対してお答えを忘れましたので。
 三点目の御質問でございますけれども、現在、特別養護老人ホームに入所している要介護一、二の方の入所理由、これは関係団体が二十四年に調査をしたものがございまして、それによりますと、介護者不在、介護困難と、あるいは認知症その他の理由による判断力の低下、喪失、あるいは独居で身寄りなしと、いろいろ様々な理由が挙げられております。
 また、実際に私ども、特別養護老人ホームの施設長などに対していろいろ、なぜ、要介護一、二の方の入所が必要と考えられる理由につきましていろいろ聞き取り調査も行いましたけれども、認知症等以外の理由として、家族によるネグレクト、経済的・身体的虐待の存在でございますとか、精神障害、知的障害等により生活維持能力や生活意欲が著しく低下しているといったようなことが理由として挙げられております。
#363
○国務大臣(田村憲久君) 今局長が申したような理由がありますので、そういう方々含めて、一定の要件の方々は三以上でなくても一応入れるということになっておるわけであります。
 なぜ中重度というところに今回重点化するかということでありますが、もちろん特養が余るほど今あれば、それはそういう方々も入っていただければいいんだろうと思いますが、実態は、もう御承知のとおり、四、五の方でもたくさんの方々が待機されておる。もちろん、三以上であればそれ以上の待機者がおられるわけであります。やはり、重い方々から入っていただく、これはやはり国民の皆さんに一定程度御理解いただけるのではないかと。同じ状況なら重い方々に入っていただく、こういうことでございますので、まずはこの中重度化ということを今回提案をさせていただきました。ただし、理由がある方々は一、二であっても入っていただけるということであります。
#364
○福島みずほ君 ただ、先ほど局長が答弁したように、要介護一、二でも入る必然性がある人たちはいるわけですよね。今回も例外を認めているけれども、それは極めて限られています。
 私は、特養老人ホームを増やすことと同時に、やはり一、二ではもう原則として入れませんよとすることで、やはり本当に必要な人が、例えばネグレクトや虐待やとさっきおっしゃいましたよね、そういう人たちがそもそも特養老人ホームの待機リストに入れないというのは問題ではないかと思いますが、いかがですか。
#365
○政府参考人(原勝則君) 本当にそういう必要な方が入れないようになってはこれは困りますので、やはりきちんとした入所判定というんでしょうか、そういうものが求められると思います。
 それで、またどういう場合がそういうやむを得ない事情に当たるのか、これも更に我々いろんな方々の御意見を聞きながら、そしてきちんとガイドラインみたいなものを作りまして市町村にお示しをしていきたいと思っております。
#366
○福島みずほ君 だったら、要介護三以上なんてやる必要ないじゃないですか。今までと何が違うんですか。だって、今だって例外的にしか入れないわけで、例外的に入れるというんだったら、こんな三以上なんてやらなくていいじゃないですか。これ、何でやるのか。やっぱり待機者の数を減らしたいんじゃないか。あるいは、私は、要介護一、二の人を介護している家族はもう特養老人ホームに入れないと思ってしまうという、もう本当に、何か最後命綱がなくなるというか、もうみんな要介護三以上にしてくれというふうに認定のときに実際思ったり、頼んだりというのはなかなか難しいかもしれないんですが、そういうことが起きるんじゃないか。要介護三以上とする必然性はないし、もし今までと変わらないんだったらこんなのやめてくださいよ。
#367
○政府参考人(原勝則君) 変わらないと申し上げているわけじゃなくて、我々が、今現在一、二で入っている方でやむを得ない事情だと思われるのが先ほど言ったような理由でございます。
 あとは、もう一つ、この見直しをしたきっかけは、要介護一、二の割合、先ほど約一二%と言いました。これ、全国平均では一二%なんですが、結構都道府県で差があります。これ、さらに、データでお示ししていませんけど、市町村あるいはその施設ごと、随分差が出てまいります。ですから、その辺は具体的にどこがどう悪いとかいうわけじゃありませんけれども、やはり我々としては、基本的な考え方をここでお示しして、やっぱり在宅の重度の方をより優先的に入れられるようにすること、そのためにはやっぱりこういう考え方をきちんと示していくことがやっぱり大事じゃないかということでございます。
#368
○福島みずほ君 私は、多分、みんな事情がそれぞれ様々なので、単に要介護五と三でどうかだけれども、必然性が強い人をやっぱり特養老人ホームに入れているんじゃないかというふうに思います。先ほどもあったように、ネグレクトや虐待のケースや、独居だとしたら要介護二でもやっぱり入れようという判断を現場がしているのであって、それを要介護三以上にしろとすると、じゃ、入れない人はどうなるのか。
 じゃ、逆にお聞きしますが、要介護一、要介護二の人々で今後特養老人ホームに入れない場合、どのような援助をされるおつもりでしょうか。
#369
○国務大臣(田村憲久君) 基本的には、入る必然性がある方々は今般も排除しているわけではありませんし、今入っておられる方々は要介護一、二でも出ていただくというわけではありません。
 同じ状況であるならば、やはり要介護認定度の重い方々が先に入っていただくというのは、これは国民の皆様方としては御理解をいただける部分だというふうに思って我々としては今般提案させていただきました。今までも各自治体には重い方々中心にというお願いはさせてきていただきましたが、それでも自治体や施設によってばらつきがかなりある。これは、理由は我々も細かく詳細には分析しておりませんが、いろんな理由があるんだというふうに思います。そういうことを考えますと、ここでやはり国が基準をしっかりお示しをするべきであると。
 入れない方々はどうするんだということでありますが、基本的には、そのためにも在宅での介護のサービスというものを充実するために、地域包括ケアシステムというものを今一生懸命整備をさせていただいておりまして、例えば定期巡回・随時対応型サービスでありますとか、訪問介護・看護でありますとか、それからまた、サービス付き高齢者向け住宅でありますとか、さらには、軽費老人ホーム、いろんなものがあると思いますが、そのようなものの中において対応をしてまいるということになろうと思います。
#370
○福島みずほ君 厚労省は、特養を利用している要介護一、二には、これから低所得高齢者の住まい対策で今後対応するということなどを言っています、今おっしゃったように。しかし、社会福祉法人やNPOが運営主体となり、空き家などを利用した高齢者ハウスで生活支援サービスを提供し、介護や医療、みとりなどには必要に応じて外部サービスを提供すると言うが、現実的なのか。やっぱり、特養老人ホームと空き家で暮らすというのは、やっぱりそれはレベルが違いますよね。なぜか局長がうんうんと言ってくれているんですが。
 だとしたら、私はやっぱり、様々な特養に訪問に行ったりしますが、いろんなグループホームであったり特養であったりするわけで、今、在宅でやれとか、それから低所得高齢者の住まいでやるとか、それではやっぱり足りないんじゃないか。いかがでしょうか。
#371
○政府参考人(原勝則君) 私どもも特養はもう要らないとか言っているわけじゃなくて、特に都市部なんかではなかなか特養というのはできない状況がございます、土地の問題等がございまして。だから、これからも市町村の介護保険事業計画に基づいて必要な特養は整備していきたいと思っております。
 ただ、都市部なんかではなかなか供給不足があるものですから、そこを補完するものとして、例えば今考えておりますのは、空き家の活用も一つ確かにございます。これは、今年度の事業で少しモデル事業をやっていきたいと思っておりますけれども、せっかく限られた資源が今地域の中にあるわけでございますので、そこを社会福祉法人とNPOが生活支援をしながらそれを活用するということは、並行してそれはやっぱり進めていってもいいんじゃないかと考えているところでございます。
#372
○福島みずほ君 あらゆるいろんな生き方があってもちろんいいとは思うんですが、ただ、要支援、要介護一、二の人で、独居で、そして空き家でというのが本当にうまくいくのか。例えば、関西の方で、ワンフロアにたくさんの部屋を置いてそしてやって、貧困ビジネスではないかということでもう非常に問題になりました。そういうことが横行するんじゃないですか、どうですか。
#373
○国務大臣(田村憲久君) そうならないように進めていかなきゃならぬと思っておりますが、要支援の方々はまだ要介護の方々よりかは状態像としては軽いわけでありまして、要介護の方々に対してもそのような対応を我々はしていかなければならぬわけでございますから、とにかく総動員、特養もまだつくっていきます、もちろん。ほかのいろんなものも整備してまいります。しかし、それだけでは足らないであろうと思われる高齢化のピーク、これに向かって、我々は総動員をして、そのような状況の下でもそれぞれが尊厳を持って生きられるような、そんな環境整備をしてまいらなきゃいけないわけでありまして、努力してまいりたいと思います。
#374
○福島みずほ君 特養老人ホームを要介護三以上にするということには私は反対です。やはりそれは必要があれば要介護一、二の人も入れるようにすべきだし、来るなというか、要するに待機者リストにそもそも入れないということそのものが問題だと思います。
 二割の負担増について今日もずっと議論になっておりますが、二割、二倍の負担増になる人々はどれぐらいいるのか、また家計に占める割合がどのような割合になるか、様々なケースを含め試算をしているんでしょうか。
#375
○政府参考人(原勝則君) まず、二割負担で実際に影響を受ける方、一応基準は被保険者全体の所得分布の上位二〇%ということでございますが、実際、介護になられてサービスを受けられる方は相対的に所得が低いものですから、実際に影響を受ける方としては在宅サービス利用者で約一五%ぐらいです。それから特養で約五%、それから老健施設で約一二%程度と見込んでおります。
 また、具体的にどのくらいの方が二倍になるのかというようなことについては、これはちょっとなかなか推計が難しゅうございまして、そういった数字は持ち合わせておりませんけれども、しかし、自己負担額については高額介護サービス費というのがございまして、一般世帯であれば月額三万七千二百円でございますから、二倍になったとしても、それは今現在一万八千六百円ですか、以上の方が最大二倍になる、上限に到達するということで、一番その引上げ幅が多くなるというようなことはございますけれども、ちょっと数量的に何人の方が該当するかというところまでは推計しておりません。
 また、上限に達するかどうかという見方をすると、施設居住系サービスについては元々その介護給付額が大きゅうございますので、そういう意味では、二割ということになりますと上限に達する方は多いと。それから居宅サービスについても、例えば最も負担の重い要介護五で見れば約六二%ぐらいの方が上限に達するというようなことは見込まれるかと思います。
#376
○福島みずほ君 上限があるんですが、しかし、二割になるということは二倍になるわけです。
 私が聞きたかったことは、様々な、たくさんいますのでモデルケースというのはあり得ないけれども、例えば、今、年金の保険料が上がる、年金が下がる、そして保険料が上がる、医療の負担が増えるという状況で、電気、ガス、光熱費で電気代が少し上がっているとか、震災復興のお金の税金が掛かるとか、いろんなケースでどれだけ負担増になって、どれだけかみたいな試算は厚労省はされたんでしょうか。
#377
○政府参考人(原勝則君) そこまではやっておりません。
#378
○福島みずほ君 いや、私は素朴に思って、誰を標準にするかは難しいけれど、そういうのをやるべきだと素朴に思っているんです。例えば、こういう年金でこういう人は、まあ電気、ガス、水道、人によっても違うけれど、どれぐらいの負担になってどうなるのか。ですから、事前に厚労省に聞いたら、そういう試算はしておりませんということだったんですが、でも、みんな生身の生きている人間で、どれだけの負担になるのかというやっぱり実感も必要ですし、是非そういう試算をしていただきたいというふうに思います。
 そういう試算はしていないというので、グロスでどうかという話ではなくて、是非、どういう人たちは二割負担になってどれだけ困るのかという実感をやってもらって、こういう制度設計をしていただきたいというふうに思っています。
 実は、今日は医療をやろうと思ったら、何かずんずん介護保険ばかりになってしまってちょっと申し訳ないんですが、今日の議論でも、というか、医療についてで、策定のためのガイドラインの具体的内容って明らかになっていないんですよね。これは是非、本来ならば明らかにすべきだと思います。
 都道府県はビジョンを策定するとありますが、二〇二五年の医療需要、二〇二五年に目指すべき医療提供体制、目指すべき医療提供体制を実現するための施策などを、都道府県はビジョンを策定すると。しかし、都道府県や市町村に対して十年以上先を見越した詳細な需要予測を行わせることに意味があるんでしょうか。確度の高い予測を果たして期待できるのか。いかがでしょうか。
#379
○政府参考人(原徳壽君) 医療の需要につきましては、簡単に言いますと、病気の量がどれぐらいになるかということをどう推測するかですけれども、人口の推移がある程度分かりますと、それに対して性・年齢階級別の疾病の量というのが推計できますので、それを掛け合わせることによって十年後のおおよその患者像というのが見えてくると、ここはある程度の確度を持って言えます。
 それに対して、その患者さんに対してどのようなサービス、例えば入院医療ならどのような入院施設で対応していくかと、これが今度は施設側のビジョンになるわけですね、それをどうマッチさせていくかというのが将来出てくるわけです。当面は、今どういう機能を担っているかというのを出していただいて、将来的にそれぞれの医療機関がその必要であるべき患者さんをどういう形で診ていくかというのをビジョンとして出していく。
 したがって、その患者さんのニーズ、需要量についてはおおよそのところは確度を持って推計できるというふうに考えております。
#380
○福島みずほ君 国の医療政策がころころ変わる中で、十年先のビジョンを国、市町村が責任を持って作れるのかというふうに思っています。
 今朝の午前中の議論でもありましたが、高度急性期機能、急性期機能、回復期機能、慢性期機能の四つの医療機能から病棟単位で一つの医療機能を選択させる、こんなの無理じゃないですか。四択、無理でしょう。
#381
○政府参考人(原徳壽君) もう一度申し上げます。
 それぞれの病棟が、例えば急性期機能の病棟だと、こう言うと、その中にいろいろな、急性期の状態にある患者さんもいれば、回復期になっている患者さんも当然おられるわけです。それは、回復期の患者さんを急性期機能と報告した病棟から追い出せと言っていることは少しもないわけです、追い出せと言っているわけじゃないんです。要するに、主として急性期の患者さんがその病棟におられるならそこの病棟は急性期の機能を持っているとした報告を下さいと言っているわけです。
 ですから、そのおっしゃっている意味は、主としてどういう患者を診ているかという観点でそれぞれの医療機関で判断をいただくということであります。
#382
○福島みずほ君 私が病院だったら困りますよ。だって、中小病院だったら、地域の全部の機能を持っていたり、回復期機能かなというところに丸をしますよね。四択の中で選べと言われたって、これ非両立じゃないから選べないですよ。しかも、多くの病院が回復期機能に丸を付けたら、どうやってこれを調整するんですか。こんなことを答えさせてどんな意味があるのかというふうに思っています。
 例えば、これに従わないというか、だから、病院側の要請と、いや、うちは急性期を増やしたい、この県では。応じない病院は一体どうなるんですか。
#383
○政府参考人(原徳壽君) 基本的には、十年後に急性期の患者が例えば五百人おられるのに、急性期の病棟を一千床持っても意味がないわけですね。それは、だから、その病棟にそれぞれどういう患者がおられるかを見ると、おのずからその病棟の機能というのは出てくるわけです。
 ですから、そのときに、将来に急性期の患者が例えば五百人おられる、収容すべき病床が必要だというような医療圏があったとして、そこに例えばA、B、C、D、Eという医療機関で急性期機能を持ちたいというような例えば希望として千床あったと。だけれども、実際的には、そこは話合いをしていただく中で、五百床に相当する患者を診ていっていただくことを話合いで決めていく必要があると。だから、全部が千床分をつくったとしても、患者さんは、それにふさわしい患者がいないわけですから……
#384
○委員長(石井みどり君) 時間を過ぎておりますので、答弁は簡潔に願います。
#385
○政府参考人(原徳壽君) そういう意味では、協議の場というのは非常に重要だというふうに考えております。
#386
○福島みずほ君 たくさん疑問があります。そういうふうにきれいにできるものか、上からのそういう押し付けで医療が壊れるんじゃないかと思いますが、また続いて質問します。
#387
○委員長(石井みどり君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後五時九分散会
ソース: 国立国会図書館
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