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2014/06/05 第186回国会 参議院 参議院会議録情報 第186回国会 外交防衛委員会 第21号
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2014/06/05 第186回国会 参議院

参議院会議録情報 第186回国会 外交防衛委員会 第21号

#1
第186回国会 外交防衛委員会 第21号
平成二十六年六月五日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月三日
    辞任         補欠選任
     白  眞勲君     増子 輝彦君
 六月四日
    辞任         補欠選任
     増子 輝彦君     白  眞勲君
 六月五日
    辞任         補欠選任
     白  眞勲君     礒崎 哲史君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         末松 信介君
    理 事
                佐藤 正久君
                松山 政司君
                三木  亨君
                福山 哲郎君
                石川 博崇君
    委 員
                宇都 隆史君
                岡田 直樹君
                小坂 憲次君
                島尻安伊子君
                牧野たかお君
                脇  雅史君
                礒崎 哲史君
                北澤 俊美君
                白  眞勲君
                藤田 幸久君
                牧山ひろえ君
                山口那津男君
              アントニオ猪木君
                小野 次郎君
                中西 健治君
                井上 哲士君
   国務大臣
       外務大臣     岸田 文雄君
       防衛大臣     小野寺五典君
   大臣政務官
       防衛大臣政務官  木原  稔君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宇佐美正行君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       武藤 義哉君
       外務大臣官房審
       議官       和田 充広君
       国土交通省航空
       局安全部長    島村  淳君
       防衛大臣官房長  黒江 哲郎君
       防衛大臣官房衛
       生監       鈴木 康裕君
       防衛省防衛政策
       局長       徳地 秀士君
       防衛省運用企画
       局長       中島 明彦君
       防衛省人事教育
       局長       豊田  硬君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○防衛省設置法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(末松信介君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 防衛省設置法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官武藤義哉君外七名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(末松信介君) 防衛省設置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○宇都隆史君 おはようございます。
 早速質問に入らせていただくんですけど、その前に、今回のこの防衛省設置法、五つのいろんな改正の部分がセットになって出されているんですが、我々、野党時代にこれは強く反対をしてきたんですね。今回これを賛成しようということで変わったわけなんですけれども、大きく反対してきたことのポイントは二つまずありました。
 一つは、人員の削減に関してですね。前回の設置法は、前の大綱、中期防において人員を削減するというその延長上の中で防衛省設置法を改正します、定員を減らしますということだったので、これは賛成できないと。それともう一つ、防衛省をより良い組織にするために、UC混合、つまり制服組と背広組、これを本当に一体化として機能するような体制整備をしていかなければならないのではないかというのを前々から自民党として提言をしていたんですが、実際にこの改革案の中に出てきたのはその一番おいしいところだけをつまみ食いするような形で出てきていたので、それは許容できないということでの反対でありました。
 しかしながら、今回、そういう問題点の部分が若干軌道修正をされた中で提出されてきています。けれども、まだまだ本質的な解決しなければならないところが大きいのではないかという問題意識を私としては持っておりますので、今日はそういうところを中心とした質問をさせていただきたいと思います。
 まず、設問の一問目です。
 そもそも、今回この設置法の改正の中でメーンになるのは定数の削減ということで法改正をしなければならないんですけれども、防衛省・自衛隊だけが唯一、この設置法の中でユニホームの数、つまり制服の数というのを法律条項に入れ込んで、予算定数が決まるたびに毎年毎年法改正をする、果たしてそれが本当に適切なんだろうかという疑問を素朴に持たざるを得ません。
 約十年間を見据えて防衛大綱というのを作るわけですね、昨今の安全保障の環境であったり、そして国を守るために十年後どれぐらいの所要が必要なのかというわざわざ見積りをした上で。それをまたブレークダウンして中期防衛力整備計画、これの別表の中で五年間で整備していく数も決めていく。かつまた、毎年毎年の予算編成で定数で決めたものをこうやって法改正をしなきゃいけない。果たしてこういうのが本当に必要なんだろうかと。
 私は、もう少し戦略的に、NSS、大綱、中期防できっちりと決めた人数に基づいて防衛力整備をしていくというので十分なのではないかというふうに考えますが、この辺の防衛省の見解をお願いいたします。
#6
○政府参考人(徳地秀士君) お答えを申し上げます。
 自衛隊という実力組織、これは幾つかの要素で成り立っていると思いますけれども、まず第一に、自衛官、人、それから装備、それからそれらをつなぐ確立された指揮系統と、こうしたものが必要であるというふうに考えているところでございます。その中でも人の要素というものは極めて大きく、特に陸上自衛隊の場合には非常にそれが大きなものとなっているということもございますので、これまでも歴代の防衛計画の大綱におきましても、とりわけ陸上自衛隊の目指すべき人的な量的な水準はどれぐらいのものとすべきかということにつきまして、中長期的な視点に立って防衛計画の大綱という政府決定の中で規定をしてきたところでございます。
 それで、他方で、長期間防衛力整備をしていく上において、毎年毎年の予算との関係というものも出てまいります。そこで、文民統制の観点から、政府が適正と認める防衛力の規模の上限というものを、これはこれでまた人的観点から防衛省設置法において決めているというものでございますので、やはりその点も勘案しますと、まず法律上の定数、それから予算上の定員と、こうしたものが一致をしているということが望ましいものであるというふうにこれまで考えてきているところでございます。
#7
○宇都隆史君 私は、それが果たして望ましいのかなというところには疑問があるんですね。ある意味、シビリアンコントロールの観点から、毎年毎年こういうのをきっちり国会の中で法案を通すことによって国会が関与していくというのは半分納得する面もありますけれども、今言われたように、所要の額というものと、それから財政上の要請といいますか実現可能性、その二つを分けることによって逆にそこに乖離が生じているんじゃないか。もっと言うと、大綱、中期防というのが毎回毎回一つのスローガンに終わっているんではないか。結局のところ、毎年毎年の予算取り、そこに苦心をすることによってその達成し得ない目標を掲げ続けているんではないかという疑問を感じざるを得ないんですね。
 そこで、設問二問目になるんですけれども、大綱、中期防というのは、ある意味、我が国を守らなければならない所要数としてちゃんと能力見積りをして出している数字なはずなんですね。そういうふうに説明もされていますよね。にもかかわらず、この大綱、中期防で必要と認めている定数、それから、これ、各年度年度の予算定数でも定めた定数と、じゃ実際に人がどれだけいるのかという実員、この乖離が現在においてもありますよね。
 どういう問題があるのかというと、大体充足率九〇%というお話をしていますけれども、これ予算委員会でもしましたが、三つの部隊が、同じような規模の部隊があったとしたときに、例えば四百人規模の部隊があったとしましょう。充足率九割ということは三百六十人ぐらいずつしかいないわけですけれども、その部隊によって任務が違います、与えられた任務の優先順位が違います。そうすると、そこに人を集めて充足を増やすわけですよね、一〇〇にしていくわけです。A、Bの部隊を一〇〇にするということは、Cの部隊は必然的に七〇%になりますよね。そうすると、七掛けですから、四百の七掛けで、二百八十名で四百人としての部隊の機能を賄っていかなきゃいけない。これが地上部隊であればまだいいでしょうけれども、艦艇のような一回外に出てしまうとその本当に人数だけでしか賄えないような部隊になってくると、一人何役、隊員のロード、ストレス、大きくなるわけですよね。
 こういう問題が、部隊にもそうですし、あるいは後方関係の仕事の教育訓練であったり、あるいは研究開発、それから調査機関、そういうところにも余波が及んできているのが実際の部隊の現状なんではないかと思うんですが、この定数、実員、この乖離の問題点、防衛省としてどのようにお考えですか。
#8
○政府参考人(徳地秀士君) お答えを申し上げます。
 先ほど先生おっしゃられましたように、この自衛隊の定員というものは、自衛隊の任務遂行にどれだけの自衛官の数が必要かということを具体的に積み上げた結果として出てきているわけでございます。そして、他方、実員という概念でございますけれども、これは、かつて自衛官の募集、採用が非常に困難であった時代に、その定員分目いっぱい人件費、糧食費というものを計上をいたしましてもそれの執行が困難であったと、つまりそれだけ人が集まらなかったということで、予算効率化の観点から実員という概念が導入をされてきたわけでございます。この定員に対します実員の比率というものが予算上の充足率ということになっているわけでございます。
 定員は定員としてもちろん非常に重要なものでございますので、これを突破することはできませんので、年間の平均充足率ということで一〇〇%というのは相当難しいものがあるとは思います。
 と申しますのは、自衛官の場合には募集も年間を通じて行いますし、それから、基本的には定年日において退職でございますので、やはり年間を通じて常にその採用と退職というものが生じてまいりますので非常に人事管理上難しいところはあるんですけれども、ただ、やはり任務達成のためにこれだけの人が必要であるという枠がその定員、定数でございますので、それに合わせて実際の勢力を確保するということは、これは非常に重要なことだと考えておるところでございます。
 特に、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増しております。この自衛官の充足率の向上、できるだけ一〇〇%に近づけていくということは非常に重要なことだと思っております。平成二十五年度予算に引き続きまして二十六年度におきましても、南西地域における警戒監視態勢それから実効的な対処能力の充実向上を図るために七十一名の自衛官の実員、これを増員して充足を向上させることとしたところでございまして、今後とも、こうした厳しい安全保障環境を踏まえながら、任務、教育訓練を着実に実施できるように自衛官の充足向上というものに取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。
#9
○宇都隆史君 先ほど、定員を超えることはできない、そして自衛官の退官日というのは特殊なんですね。一定の時期に、三月、四月でごそっと辞めてもらわないために、誕生日が来たその日に辞めてもらうという制度を取っているものですから、その辺も実は問題があって、またおいおい別のときに議論をしたいんですけど。
 やはり、この定員と実員の乖離というのをいつまでも放置しているというのは、防衛政策上いかがなものか、非常に問題が多いんではないかというふうに思います。しかしながら、かつ、これは予算が絡んでくる話ですから、非常に政治的な力でもって乗り越えていかなきゃいけない部分が多いと思いまして、是非、大臣、それから今日は政務官にも来ていただいていますけれども、我々政治サイドの中で自民党が政権を取っている間にきっちりと解決すべき壁であるということを強く認識をして、更なる努力をお願いを申し上げておきたいと思います。
 三問目に入りますけれども、防衛省改革の中の今回の大きな目玉だと思いますが、防衛審議官というものを新たに設立されるというようなことで今回の法案に入っています。この防衛審議官のそもそもの意義、そもそもこの役職を新しく付けることによって何をやらんとしているのかということを改めて説明してください。
#10
○政府参考人(黒江哲郎君) 新設される防衛審議官の意義でございますけれども、これは、昨年末に策定されました国家安全保障戦略の中でも積極的平和主義という考え方が定められたわけでございます。防衛省といたしましても、この考え方に従いまして、各国の防衛当局間との密接な連携を保つ、これを積極的かつ多層的に進めていくということが非常に重要な課題であるというふうに考えております。
 とりわけ、特にハイレベルの各国との対話といった機会が非常に最近増えておりまして、ちょっと具体例を申し上げますと、閣僚会合のレベルでいいますと、同盟国の米国に加えまして、オーストラリアでありますとか、あるいはロシア、フランスといったところとの間でも、いわゆる2プラス2という形でのハイレベルの対話が行われております。また、その下の次官級の会合でいいますと、インドでありますとか、あるいはカナダといったところとの間の対話ということもございまして、過去五年間を取りますと次官級協議だけで七十回に上っておるという、そういう実態がございます。
 今回新設します防衛審議官につきましては、例えば災害救援でありますとか、あるいは海洋安全保障、テロ対策、あるいは防衛装備品の共同研究といったような、現在ございます様々な国際的な重要な課題につきまして各国の国防当局の事務方のトップレベルとの間で緊密な意思疎通を図っていく、対話の機会を確保していくということを考えておりまして、こういった業務を中心に、事務次官に代わりまして事務次官級の総括整理職として国際関係担当ということで置かしていただくという、そういう考え方でございます。
#11
○宇都隆史君 ありがとうございました。
 非常に時宜に合った形での創設であろうかというふうにも評価をしております。といいますのも、初めて我が国が定めた防衛戦略において、外交、防衛は基本的に表裏一体、一体化となって積極的平和主義を進めていくんだというのを、これをうたっている中で、新たに、今まで次官がやっていた対外的な部分について事務方のかなり高いレベルでの防衛交流というのをしっかりやっていこうという意味で新しく一つ設立するというのはあろう話かと思います。
 であれば、今まで次官がやっていたところが忙しくなってくるからそこを分けるんですよという、そういう後ろ向きな発想ではなくて、より外務省とも連携を含めた外交の一体化、あるいはその国、国における政治の情勢、経済の情勢、そういうことも把握をしていきながら、それから各国に武官が散らばっていますね、外務省に出向している、彼らとのまた緊密な連携をより強固にしていくんだというような、より積極的な審議官の在り方というのをやはり防衛省は運用しながら模索をしていっていただきたいと思います。
 ただし、一つだけ懸念がございます。次官がこれまで所掌していた監督義務等の海外における部分は分けるという形になる以上、その監督、掌握に対して一つの結節部がここでまた出てくるんではないかと。つまり、これまで次官に話をしておけばよかったことが今度は防衛審議官にもその話をしなきゃいけない、そのことによって下の業務がより煩雑化してくるんではないかという疑問の声も聞こえないわけでもありません。
 この辺りはどのように認識をされていますか。
#12
○政府参考人(黒江哲郎君) 御指摘の、特にオペレーション等に係る部分ということが先生の御指摘だと思いますけれども、先ほど申し上げましたように、基本は、防衛審議官につきましては、事務方の他国のトップレベルとの間での対話といいますか交流といったところ、ある程度時間に余裕のある業務といったものが主になるものと思っております。
 他方、オペレーションの場合には、これは具体的には、事務次官とそれでは新しい防衛審議官との間でどのような形で業務を切り分けるかといったことを今まさに検討をしております。これは、緊急の事態におきましては、これは他の職の人間も同じでございますけれども、極めて短時間の間に様々な情報を共有しないといけないということが前提でございますので、先生御心配のような、結節が増えて混乱するということがないような業務運営要領というものを定めてまいりたいと思っております。
#13
○宇都隆史君 審議官、それから次官の役割、それからどういうところを監督上求めていくのかというのをしっかりと分けた上で、運用しながら、俺は聞いていないぞみたいな話にならないように、そこのところを強くお願いをしておきたいと思います。
 問いの四に入りますけれども、このUC混合の一体化の中の一つの、何というんですかね、象徴的なものがこの防衛審議官だったわけなんですけど、一つ今回前進していただけたのは、いわゆる内局と言われる防衛本省の方に自衛官、制服組の自衛官の定数をきっちりと入れて、そこで制服組、背広組、一体になって仕事をしてもらおうということで、今回約四十名の、まず一段階目として制服組を内部部局配置としてきっちりと入れて、UC混合一体化の先鞭を着けようというお話をされているんですけど。
 これ、今回の条文の改正も読み解くと、かつてあった十一条がばっさりと削られて、じゃ、その内部部局配置になった自衛官というのを今後どのように育てていくのか、配置して求めていくのかというところが何か見えなくなってしまったような、うがった見方をすると、今回、二佐、三佐クラス、つまりもう私の年代と同じぐらいの比較的若い制服組を入れることによって、どちらかというと、内部部局の中で重要なポストは背広組、そして小間使の若い人間だけを入れて、何かこうUC混合の一体化というのをおためごかしのようにやったような形にしてしまうんではないかという心配もないわけではないわけなんです。
 今後どのようにこの内部部局に配置する制服組というのを育成していくのか、それからまた、その中での役職というか、管理職等に成長させていくような考えが防衛省としてあるのかどうか、その辺りのことをお聞かせください。
#14
○政府参考人(黒江哲郎君) 内部部局におきます自衛官の定員化の考え方と今後の方向性ということのお尋ねだと思います。
 この点につきましては、元々内部部局が行います政策の企画立案という段階の中に、もう早い段階から自衛官の持っておられる軍事専門的な知見といったものを活用していくというのが第一の今回の定員化の目的でございますけれども、それと同時に、こういう形で内局における自衛官の定員化ということを行うことによりまして、職員の間の意識の一体化といいますか共有化、特に事務官と自衛官との間の意識の共有といったものを進めてまいりたいというのが第二点目でございます。
 他方、この意識の共有につきましては、これ職員の意識の問題でございますので、なかなか時間が掛かるんだろうと。そういう意味で、段階的にこれを進めていく必要があるのではないかというのが、今年お願いしております法案の中で、まさに御指摘ありましたように、二佐、三佐クラスを定員化させていただきたいというのはそういう趣旨でございます。
 他方、高位級のポストにつきましては、これは昨年の八月に防衛省といたしまして、「防衛省改革の方向性」、基本的な方向性を対外的にも発表をしておりまして、その中に高位級ポストへの配置といったことも明示的にうたっておるところでございます。
 これにつきましては、今回の防衛省改革というのはあくまで第一弾でございますので、今年の夏以降にお願いをします概算要求等の中で、是非、こういった高位級ポストへの配置といったことも検討課題として是非実現に持っていきたいというふうに考えておりますので、御理解いただければと思います。
#15
○宇都隆史君 あくまで第一段階であるということをお伺いして、今後の推移を見守っていきたいと思います。
 確かに、組織を改編する、あるいは改造していくときというのは、余り大きな改革を始めからすると大きなやっぱりハレーションも起こりますし、防衛省のように実力組織は、そこに大きな組織的な何かひずみが出ると、現場に大きな影響も及ぼすとこれは問題ですから、徐々にやっていかなければならないというのもよく理解しますので、是非この第一段階というのをしっかりといい形でスタートをさせて、第二段階、第三段階にきちっとつながっていくような形を模索していただきたいと思います。
 今回、制服組が、いわゆるその内部部局という政策立案の方に四十名入れたわけですね。そうしたら今度は、いわゆる背広組というシビルの方、今までのこの内部部局員というのはどういう配置にしていったらいいんだろうか、そのままでいいんだろうかということをやっぱり考えるわけなんです。
 それで、昨年度までは、一部の部局員、若手の部局員を陸上自衛隊の総監部クラスに派遣をすることによって逆にそのオペレーションの勉強をしてもらうということを企画していると思うんですけど、私は今後どんどんこれを進めていくべきなんではないかなと思います。
 制服組の特色といいますか得意な部分は、いわゆるオペレーション、現場をよく知っているという部分ですね。逆に、内部部局員の得意なところ、何というんですかね、力を発揮できるところというのは、まさに政策の立案であったり、法的ないろいろな枠組みであったり、その解釈のところであったり、そういうところが強いと思うんです。
 今後、いろんな事態が発生するにおいて、現場のオペレーションを運用する指揮官が、その時々の事象、それから、今の現場で起きている何か、それがどういう法律に基づいてどこまでできるのかという判断をしていくというのは非常に重要なことであって、現場にやっぱり法制に強い人間というのがいるというのは必要になってくると思うんですね。
 今後、シビルの方、つまり内部部局員の現場での活用等々についてはどのようにお考えですか。
#16
○政府参考人(黒江哲郎君) まさに今先生御指摘の、文官と自衛官のそれぞれの専門性を生かしながら、お互いに相手方の経験といいますか、そういったものを積ませることで一体化を図っていく、それを通しまして大臣が行います意思決定に対する迅速なおかつ的確な補佐を行っていくという、これが我々考えておるところでございまして、自衛官につきましては今回法案の中で御要望いたしておるわけですが、他方、事務官を部隊等に派遣するということにつきましては、これはこれまで、御指摘ありましたように、陸上自衛隊の各方面総監部に政策補佐官を置いてございました、これは平成二十五年度まででございますが。本年度、二十六年度の予算におきましては、これに加えまして統合幕僚監部、さらに海上自衛隊、航空自衛隊の主要な部隊にも政策補佐官を置かしていただくということで、合計十七名、そのための要員といったものを予算上お認めをいただいておりまして、今回の法案、もしお認めいただければ、同じような時期にそういった施策を実施してまいりたいと思っております。
 今後とも、そういう形でUCのいわゆる混合の体制といったものの実現を図ってまいりたいと思っております。
#17
○宇都隆史君 ありがとうございます。
 付け加えて、これ是非検討していただきたいんですけど、より大きな範囲の演習ってありますよね。陸上でいえば米陸軍とやるヤマサクラ、YSであったり、海上であればリムパックであったり、航空であればコープノース・グアムとか、ああいう大きな演習、しかも米軍が絡んでくるような演習というのは、非常にためになるといいますか、防衛の現場を見るのに非常に適したチャンスだと思うんです。
 例えば、こういうところに若手であったり内部部局員、文官のいろんな研修を、どんどん行けというような形で、現場を見てこいという、そういう研修制度等もより活性化していっていただけると、本当の意味で頭を一つにして、それぞれの文官、武官、特性を発揮しながら一体化となって防衛省が力を発揮できるんではないか、このように思いますので、前向きな検討をまたしていってください。
 今法案に関しての最後の質問になりますが、早期退職募集制度、これの実効性を高めるための質問をさせていただきます。
 現在において、この早期募集制度、国家公務員退職手当法の五条三、八条二等で定められた退職手当の優遇制度等があるんですね。しかし、自衛官に関しては、事退職も元々早いというのもありますし、よりその再就職における何らかの優遇措置というのを考えていくべきなんではないか、これは私が常日頃考えている一つの大きな問題意識です。
 昨年定められた大綱においては、初めてだと思うんですけれども、この防衛省の退職する自衛官の再就職、就職援護に関しては、これは国の責務であるということが書き込まれたわけなんですけれども、今後、この就職援護、国の責務としてどういうような取組、努力をしていくべきなのか、あるいはこの早期退職者募集制度の実効性を担保する上でどのような試みをこれからされるつもりなのか、防衛省の見解を伺います。
#18
○大臣政務官(木原稔君) お答えします。
 退職自衛官の生活基盤を確保するということは重要であり、このような認識の下で、新防衛大綱また新中期防においては再就職支援について国の責務であるということを明記したところでございます。また、防衛省においては、このような重要性を踏まえて、私を長とする国防を担う優秀な人材を確保するための検討委員会、これは前任の佐藤正久委員から引き継いだものでもございますが、そこにおいて再就職支援等に関する施策について幅広く検討し、それらを実現できるよう鋭意取り組んでいるところであります。
 御指摘の早期退職募集制度は昨年十一月に施行されたところでありますが、防衛省としても、年齢構成の適正化を図る観点から、この早期退職募集制度を積極的かつ実効的に運用していくことが重要であると考えております。例えば、早期退職募集に応じて退職する若年定年制自衛官を就職援護の対象とするなどの施策を実施しているところであります。
 防衛省としては、今後も早期退職募集制度の実効性向上を図るために、同制度の運用状況を踏まえつつ、引き続き幅広い施策について検討を進めてまいりたいと考えております。
#19
○宇都隆史君 政務官、ありがとうございました。
 昨年の大綱においては、この就職援護等々に関しては、これまで隊員のある意味福利厚生といいますかプライベートの話での支援策というところで考えられていたんですけれども、今回の大綱からは変わったんですね。この再就職の援護も含めてこれは戦力発揮基盤の一環なんだと、そこの出口までしっかりと整えてあげないと優秀な人材は入ってこないよということで整えたわけですから、是非、フェーズは変わったと意識を持っていただいて、恐らく政務官がいられる間に全ての解決というのは難しいと思います。しかしながら、一歩でも二歩でも前につなげて、佐藤政務官時代からバトンパスをしていただいたように、次の方にバトンパスするときにはまた少し前に進んだよねということで、少しずつでも前に進めていただく努力を心からお願いを申し上げます。
 ありがとうございました。
 今回の防衛省設置法に関する質問は以上なんですが、関連の質問を残りの時間でさせていただきたいと思います。
 まず一つ目。前回のこの委員会の中で、自衛隊の操縦者の割愛制度に関しての質問をさせていただきましたけれども、その関連で国交省にまず一問質問をいたします。
 現在、この割愛をした操縦者の中で一つ大きなネックになっていることが資格の問題なんですね。計器飛行証明という資格が、これ飛行機を運用する上では必要なんですけれども、自衛隊は自衛隊の中の独自でこの資格を認可している絡み上、自衛隊を出てしまうとそれは国家資格として認められない、新たに取り直しになってしまう。割愛して民間で働くパイロットは、私が聞いているところ、大体五百万から六百万ぐらい掛かると。これを会社が出すのか、あるいは個人で出してから来てくれというのか、それが一つの大きな負担になっていて、ここが解決されると非常に割愛制度もうまくいくんではないかという話を聞いております。
 この辺りの計器飛行証明の取得、もう少し何か簡素化するような知恵がないものかと思うんですが、国交省としてどのようにお考えですか。
#20
○政府参考人(島村淳君) お答えいたします。
 自衛隊出身のパイロットが民間航空会社で操縦業務を従事するためには、御指摘のありましたとおり、航空法に基づく計器飛行証明の資格が必要となっております。このため、自衛隊を退職後、計器飛行証明を取得するための訓練が必要となっております。
 国土交通省では、割愛制度を有効に活用するため、自衛隊における飛行経験を考慮した上で、計器飛行証明取得のための訓練を簡素化するなどの自衛隊パイロットの負担軽減を図ることとしております。また、御指摘のありました訓練費用等の条件につきましては、航空会社ごとによって条件が異なっておりますけれども、これらについても、自衛隊パイロット側の負担軽減により割愛制度がより有効に活用されやすい環境を整備していく必要があると考えております。
 国土交通省としては、今後とも引き続き関係者間で更なる措置の必要性についても検討してまいりたいと考えております。
#21
○宇都隆史君 これは国交省のまさに管轄なんですけれども、この割愛制度というのはやはりお互いがウイン・ウインでなければいけないんですね。ですから、今ちょうどまさに調整をされていると思いますけれども、是非前向きに、実際は、計器飛行証明を、国家資格を持っていないといっても、同等の飛行を常にやってきたパイロットなわけですからもう能力は十分あるわけですね、技能もあるわけですね。あとは、その国家資格として幾つか足りない部分をしっかりと積ませることによって計器飛行証明を授ける等の措置を前向きに検討してみてください。
 私がちょっと事前に調査したところによると、その辺の簡素化をすると、五百万、六百万ぐらい掛かるこの予算というのが大体三割から四割ぐらいは減らせるんではないかというような意見もあるやに聞いております。そうすると、大体三百万とかそれぐらいになってくるわけですね。そうしたら、一部航空会社負担、一部本人負担、そして一部は、国の責務だと言っているわけですから、先ほどの再就職に関してもですね、そうしたら、国がある程度補助をそこに入れてあげるという一つのスキームも検討に値するんではないかなと思います。
 ただし、防衛省と国交省にはこれは強く念を押しておきますけれども、この簡素化の優遇措置はあくまで割愛に関わった話ですので、それを常態的にできるとなってしまうと不要な自衛隊パイロットの流出を招くというまた逆効果が出てきますので、あくまでお互いの信頼に基づいた割愛制度のスキームをもって出ていくパイロットに限定してこれを許容するような形という、制限の形というのをきっちりと担保していただきたいというふうに思います。
 次の質問に入りますけれども、今回の設置法の絡みの中で自民党として提言をしていた中で、抜けている部分、まだ達成できていない部分に、陸海空自衛隊の各幕僚長の認証官化についてというのがあります。
 これ、認証官化の法整備というのは、設置法において、各幕僚長は内閣が任命し天皇が認証すると一文書けばいいという、まあ文言的にはそんなに難しいものではないと思うんですが、ただし、次官は認証官ではありませんので、次官が認証官でもないのに、次官の監督下にある幕僚長が認証官にしていいものかという議論があるのも事実掌握はしております。あるいは、他省庁との横並びで、幕僚長を認証官にするんだったら、じゃ、海保の長官はどうなるんだとか、いろんな議論があるのもこれは承知はしておりますけれども。
 一つは、やはり命を懸けて、いざとなれば、事に及んでは危険を顧みず、災害派遣においてもそうです、各種事態においてもそうです、現場で命を懸けてやる自衛官のそのトップに対しては、やはりそれなりの、相応の国としての認証の形等があってしかるべきだと思いますし、また、シビリアンコントロール等の観点からも、各陸海空のトップは国会の承認案件にするというような議論もあってしかるべきなんではないかと私は思っているんですが、この辺りのことを防衛省として大臣、よろしいですか、お願いいたします。
#22
○国務大臣(小野寺五典君) 今御指摘ありました各幕僚長等の認証官化でありますが、これは自衛官の地位向上の観点からも重要な課題だと思いますし、今回の大綱、中期防におきましても、自民党からいただいた提言も踏まえ、「栄典・礼遇に関する施策を推進する。」ということで明記をさせていただいております。
 他方、今委員からも御指摘がありましたが、各省の事務次官は認証官ではありませんし、また大臣政務官も認証官ではありません。そういう様々なこととの関係をしっかり議論することも大変重要だと思います。
 いずれにしても、自衛官に対してのこのような議論をしていただくことは、自衛官の士気高揚につながる大変な議論だと思います。ありがとうございました。
#23
○宇都隆史君 引き続き検討をお願いします。ただし、各省庁の横並びの関連とかを余り考え過ぎて後ろ向きにならないようにお願いしたい。
 防衛省というのは特殊ですね。各省庁と横並びで考えなければならない行政機関の一面もありながら、かつ唯一の実力組織としての特殊性を持っているところがあるわけですから、その特殊性いかんというやはり訴え方、一つのロジックというのを防衛省側としてはしっかりと考えて、この認証官化というのは、これは党としても強く要望していることですので、政府側については真剣に取り組んでいただきたいと思います。
 最後になりますが、昨今、平時における警戒監視活動で非常に危険な飛行をされたというような事案がありました。前回の質問の中でも、この警戒監視活動を本来任務としていくべきなのではないかと。現在の調査研究項目も残しても構いません。しかしながら、やはり情勢緊迫度に応じては命令に基づく警戒監視活動、それに伴ってそれを警護するということがあってしかるべきではないかと思うんですが、改めて防衛省の見解を伺います。
#24
○政府参考人(中島明彦君) お答え申し上げます。
 今委員御指摘のとおり、自衛隊におきましては、防衛省設置法第四条に規定しております所掌事務の遂行に必要な調査及び研究を行うことということを根拠といたしまして、平素から我が国周辺の海空域における警戒監視活動を実施しているところでございます。
 こういう整理につきまして、現時点で、これまでの自衛隊の運用上支障が生じているということは考えてはおりませんけれども、他方、今御指摘いただきましたように、様々な状況におきます警戒監視活動等における隊員の安全確保、それから活動のより的確かつ効果的な実施につきましては、常にやはり研究、検討をしていかなければいけないものと考えておりまして、今御指摘いただきました制度面につきましても、今後も不断の検討を行っていきたいというふうに考えておるところでございます。
#25
○宇都隆史君 現在は支障なしということですが、常に状況は変化しているんだということを強く要望いたしまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#26
○藤田幸久君 おはようございます。民主党の藤田幸久でございます。
 今日は、防衛省設置法案、ここに座っている皆さん、特に自民党関係の皆さん、やっぱり公党の信義ということを考えていただきたいと思っております。
 たまたま当時、これは何回も出てきた防衛省設置法案の中身でございますが、今日いらっしゃる北澤防衛大臣、実はこの法案そのものが、たまたま今日もいらっしゃいますが、福山外交防衛委員長のときに大きく反対をされた皆さんが、同じ中身、そして反対した理由が実は変わっていないにもかかわらず出してきたということに抗議を申し上げながら、質問をさせていただきたいと思います。
 先ほどの質疑にもありましたが、最初の平成二十三年のこの設置法等改正案、自民党の方の反対の理由が、今日資料でお配りしておりますけれども、これは衆議院における岩屋議員の反対討論の中身でございます。参議院においては、そもそも審議すること自体を反対をして審議未了になってしまったという、まあ当事者の方々もいらっしゃるわけでございますが。
 先ほど来出ておりますが、定数の削減に反対というのが一つでしたけれども、今回の法案を見ておりますと、これは定数削減五百八十六名ということで定数削減になっておりますが、これは、防衛大臣、間違いございませんですね。
#27
○国務大臣(小野寺五典君) 間違いございません。
#28
○藤田幸久君 つまり、定数は削減されたんです。ですから、自民党さんが反対をしておりました定数削減をした上での今回の法案の提出でございます。
 しかも、実は防衛省が使ったこのポンチ絵を見てみますと、三ページ目ですね、三ページ目の一番上が今回の法律案、そして、真ん中と下は前回、前々回の法律案ですが、一番上の法律案、今回防衛省が使った資料の中で、「4 自衛官定数等の変更」、「定数等の変更」と書いておきながら、その下には「実員増を予定。」と書いてあります。
 実員ということについては、先ほど言い訳のような質疑がございましたが、これは法律とは関係ないわけですね。経緯はさっきいろいろおっしゃっておられて、その背景はもちろん分かります。しかし、法律案として出してきている定数等の変更に関して、定数ではない実員ということを書いていること自体が、これは、法律案としてこういうものを出すこと自体、防衛省、非常にこれはけしからぬ、ミスリーディングな資料だと思いますが、防衛大臣、いかがですか。
#29
○国務大臣(小野寺五典君) 全体としての御指摘ですので、御答弁をさせていただきますと、平成二十二年度から二十四年度までの自衛官の予算定員については、平成二十二年十二月に策定された前大綱に定められた自衛官定数の水準、これは陸上自衛隊編成定数十五万四千人に向けて段階的に削減を行ってきたところです。
 これに対して、当時の自由民主党は、立法府において、厳しさを増す我が国周辺の安全保障環境や東日本大震災の教訓に鑑み……(発言する者あり)
#30
○委員長(末松信介君) 静粛に。大臣の答弁をお聞きください。
#31
○国務大臣(小野寺五典君) 自衛官定数の削減についてはより慎重に議論すべきとの立場を取っておりました。
 自衛官定数については、一層厳しさを増す安全保障環境等を踏まえ、防衛計画の大綱の見直しの中で徹底的に議論を行い、新大綱においては、その水準が平成二十五年度末時点の自衛官の予算定数と同程度、これは陸上自衛隊編成定数十五万九千人ということになります、とされたこと、また、平成二十六年予算において自衛官七十一名の実員増を行うこととしていることから、平成二十六年度予算関連法案においては、新大綱に基づく平成二十六年度予算の自衛官の定員を反映するものとさせていただきました。
#32
○藤田幸久君 法律案とこの実員増というのは関係ないわけですね。その法律案の中の説明資料で、しかも、項目として「定数等の変更」、「等」は入っていますけれども、基本的には定数の話をすべきところを実員数が書いてある。本来ならば、この真ん中の資料、あるいはその下の百八十国会、平成二十四年、あるいは平成二十三年のように、定数等の変更については、この定数のこういう表を出さなきゃいけないものを、それを隠して、先ほど認められたように、実際は、今回、定数減であるのを出さないで実員増を出したというのは、これは法案の説明資料としてまずいじゃないかということを聞いているんです。経過を聞いているんじゃないんです。
 それについて答えてください。答えてくれなけば質疑をする意味がありませんので、今の私の質問だけについて答えてください。こういう表現をすること自体、法案の資料として間違っているんじゃないかと。正しいならば正しいと言ってください。
#33
○国務大臣(小野寺五典君) 予算関連の法案でございますので、当然、その実員という形で出すのが適当だと思っております。
#34
○藤田幸久君 いや、法律案の中にその実員増ということは書いてないでしょう。どこに書いてあるんですか。
#35
○国務大臣(小野寺五典君) 私どもとしては、予算関連もありますので、今回については、丁寧に議論をするためにこのような資料を出させていただいたということであります。
#36
○藤田幸久君 私は、資料に書いてあるけれども、法律案に入っていないじゃないかと聞いているんです。法律案のどこに入っているんですか。
#37
○国務大臣(小野寺五典君) 今、資料ございますが、提出していた資料の一番上の平成二十六年度、「4 自衛官定数等の変更」の丸の三つ目、「かかる実員の基礎となる予算上の定員に合わせ、法律上の定数等を変更。」という形でしっかり分かるように書いていると思います。
#38
○藤田幸久君 だから、法案の何条のどこに書いてあるんですかと聞いているんです。
#39
○国務大臣(小野寺五典君) 予算等が伴う内容でございますので、当然、こういう形で書くのが適当かと思っております。
#40
○藤田幸久君 法案のどこに書いてあるかを聞いているんです。法案のどこに書いてあるかを聞いているんです。
#41
○国務大臣(小野寺五典君) 繰り返しになりますが、このような実員の基礎となる予算上の定員に合わせて法律上の定数等を変更という形で記載をさせていただいております。
#42
○藤田幸久君 時間があれなんですが。とにかく、非常にこれは、私は、何か偽装のような資料だろうと思っておりますので。
 次に行きたいと思いますが、もう一つはいわゆる防衛審議官の話であります。
 これも、防衛審議官についてはさんざん反対をされて、先ほども出ておりました、いわゆるユニホームとシビルの混合化による組織改革が重要だと。それで、当時の自民党さんはポストだけの新設は認めないとかおっしゃっていたわけですが、今、防衛省設置法第十一条、既にありますね。これには、必要があると認めるときは、自衛官を内部部局において勤務させることができるとあって、既にこういう規定において現在内部部局に勤務する自衛官はかなりいるんじゃないですか。何人いるんですか。
#43
○国務大臣(小野寺五典君) 現在、内部部局は原則として法的、政策的見地に長じた文官職のみで構成し、自衛官については、防衛省設置法第十一条の規定に基づき、その知識、技能等を特に必要とする場合には勤務させることができるとされており、これは委員の指摘のとおりでございます。現在は約百名が勤務をしております。
#44
○藤田幸久君 つまり、既に制服の方がいらっしゃっているわけですから、実態としてのいわゆる文官及び自衛官の相互配置ということは実際に実態としてあるわけですから、その当時この法案を反対をした、定数の削減及び文官と自衛官の相互配置、それから、いわゆる防衛審議官についてのこの紙がありますけれども、先ほど来話が出ております日米同盟の深化、諸外国との防衛協力・交流の推進、対外関係業務等を総括云々と。これ、過去二回に出ている文書そのままですよ。何か前回も二十二大綱の話をしましたが、まさに昨日から今朝にかけても出ておりますコピペです、この新設の理由も。
 ということは、そもそも反対した理由が、二つとも大きな柱、これ崩れている中で出してきた理由をお知らせいただきたい。
#45
○国務大臣(小野寺五典君) まず、今委員がお示しした、これは衆議院の安保委員会での岩屋委員の指摘の中にも書いておりますが、防衛審議官の新設についてここで委員が述べられている内容については、審議官の新設に伴い防衛監察本部副監察監を廃止すること、このことは当時の防衛施設庁改革、様々ございましたので、その考え方に逆行するものであり、この措置には賛成できないとの御指摘がございました。
 今般の防衛審議官の新設につきましては、平成二十五年八月末に公表しました「防衛省改革の方向性」に基づき推進している防衛省改革の一環であること、財源については所要の調整を行い、先ほどありましたスクラップの財源としましてこの防衛監察本部副監察監ポストを利用しないということで対応した中での前回と違う対応を検討させていただきました。
#46
○藤田幸久君 つまり、岩屋議員が挙げた三つの理由のうちの二つは、私がさっき言ったように理由がなくなったので、この三つ目の話しか今されなかったということでありますけれども。
 ということは、私は、非常に今回出してきたこと、それから、今までニーズはあったにもかかわらず反対をされてこの防衛審議官の設置等が遅れたということについて、是非、その当時反対をされた皆さんは是非その責任と信義を感じていただきたいと。
 あと十分ちょっとしかありませんので、この日朝政府間協議の合意文書についてお話をさせていただきたいと思います。
 まず外務大臣、残念ながら伊原局長が今日いないので大臣に全部お答えいただきたいと思いますが、今回の合意文書、最終的に承認を日本政府としたのはこの伊原局長ほかがスウェーデンにいた間に確定をしたのか、それとも伊原局長が帰ってきた後、安倍総理との会談において最終的にこの合意文書を承認したのか、どちらでしょうか。
#47
○国務大臣(岸田文雄君) 今回の日朝協議の合意文書につきましては、五月二十六日から二十八日の間、日朝政府間協議で協議した内容を代表団が本国に持ち帰って報告した上で、四大臣会合において確認し、そしてこれを発表した、こういった次第でございます。
#48
○藤田幸久君 つまり、帰ってきてから、最終的な四大臣会議を含めて、最終的に安倍総理が確定をしたということだろうと思います。
 それで、今回の協議の北朝鮮側の実質的な交渉を担当してきたのは、もう時間がないので単刀直入に伺いますが、いわゆる国家保衛部なのか統一戦線部なのか、どちらなのでしょうか。
#49
○国務大臣(岸田文雄君) 北朝鮮側の交渉担当者につきましては、宋日昊外務省大使が団長を務めている、このことについては承知をしておりますが、それ以外の事項について私の方からお答えする立場にはないと考えております。
#50
○藤田幸久君 じゃ、知っているけれどもおっしゃれないということならば、実際にどの部局が担当しているかということは認識した上で交渉していたんでしょうか。つまり、認識して、宋日昊さんの下でどこが実際動いているかどうかという見極めが今後の、調査委員会の重みとか、何を北朝鮮が望んでいるのかということに極めて関係すると思うんですが、相手がどこが主に担当しているかと知って交渉されていたんでしょうか。
#51
○国務大臣(岸田文雄君) 北朝鮮側の交渉の体制について日本側から何か申し上げるのは控えますが、いずれにせよ、我が国と北朝鮮、政府間の協議を行っておりました。北朝鮮政府の考え方、これは当然のことながら、この団長であります宋日昊大使からしっかりと伝えられてきたと受け止めております。
#52
○藤田幸久君 その宋日昊大使の下で事務的に、実務的にどんな方がやっているかということは全然、全くノーアイデアでやっていたんでしょうか。それとも、ある程度こういう方々がということを知りながら交渉していたのか。
#53
○国務大臣(岸田文雄君) 向こうの交渉の体制については、様々な情報に接し、情報収集には努めていましたが、いずれにしましても、交渉自体は政府間の交渉であります。政府を代表しての発言をしっかり受け止めて交渉に臨んだという次第であります。
#54
○藤田幸久君 再調査それから国交正常化に向けていろんなプロセスがあるわけですが、この宋日昊大使が来日をする可能性、それから、この間もこの委員会で質疑に出ましたが、安倍総理がやがて訪朝する可能性、そして最後に、金正恩第一書記が日本に訪日をする可能性について、どうお考えでしょうか。
#55
○国務大臣(岸田文雄君) 調査を進める過程において、この宋日昊大使を含む北朝鮮関係者の訪日について何ら定まっていることはございません。そして、安倍総理の訪朝あるいは金正恩第一書記の訪日、こういったことについて現時点で検討しているというようなことも全くございません。
 前回、答弁の中で、私の方から、今はまず合意しました特別調査委員会の実効性を高めることが重要であると申し上げ、そしてその上でしっかり成果を上げることが大事であると申し上げ、そしてその上で、そのために最も効果的な対応を取るという答弁をさせていただきましたが、その際に、最も効果的な対応を取るという部分が随分前向きに捉えられ報じられたところもあったような気がいたしますが、今、現時点は、この立ち上げが合意されました特別調査委員会の実効性を高めることに全力を挙げるべき段階であると認識をしております。
 それ以後の具体的な取組については、今現在まだ論ずる段階ではないと考えております。
#56
○藤田幸久君 菅官房長官が宋日昊大使の来日の可能性について、必要であれば政府としては当然対応すると述べておられますが、これは実効性を高める上で非常に効果があると思いますが、いかがでしょうか。
#57
○国務大臣(岸田文雄君) まずは三週間程度をめどに特別調査委員会を立ち上げるべく全力で努力をしていかなければならないと存じます。そして、立ち上げに当たっては、この特別調査委員会の組織ですとか構成ですとかあるいは責任者、こういったものをしっかりと北朝鮮側から通知を受ける、こういったことについても合意をしております。まずはこの部分においてしっかり実効性を高めるべく全力で取り組んでいきたいと存じます。その上で、調査を進める中にあってより効果的なものを考えていきたいと考えます。
#58
○藤田幸久君 その関連で、今朝の報道によりますと、日本政府が平壌に政府の拠点を設けるということが公明党関係者に政府側からお話があったと出ておりますが、その平壌に日本の政府の拠点を設ける、設置をする、いつか、それから、今おっしゃったように、責任と構成については合意したということですけれども、どういう方々がその体制の中に入るのでしょうか。
#59
○国務大臣(岸田文雄君) 拠点を設けることで合意したという御指摘がありましたが、そういったことは全く決まっておりません。
#60
○藤田幸久君 その宋日昊大使ですが、日朝協議以降、いわゆる朝鮮総連問題は合意に含まれていると何回かおっしゃって、解決できなければ朝日関係を発展させる必要がないとおっしゃっておられますが、こういう合意が実際にあったんでしょうか。もしなかったとするならば、これは、そういうことを宋日昊大使がおっしゃっているということに対して是正を求めるべきだろうと思いますが、いかがでしょうか。
#61
○国務大臣(岸田文雄君) 総連の不動産の問題については、日朝の政府間協議におきまして議題として取り上げられ、議論は行われたわけでありますが、我が国の立場、司法の手続には介入することができないということにつきましては再三説明をさせていただきました。
 その上での今回の合意でありますので、合意の内容として総連の不動産の入札の問題は関わりがないと認識をしております。
#62
○藤田幸久君 説明をしたにもかかわらず繰り返しおっしゃられるということは、どこかの段階で、ちょっと違うんじゃないですか、合意と、ということを是正しなければ、宋日昊大使はこのことをこれからも言い続けるんじゃないか。何か繰り返し発言されていることに対して日本側からその是正等を求める動きをされたんでしょうか、北朝鮮側に対して。
#63
○国務大臣(岸田文雄君) 今回、政府間で協議をした上、一定の合意に至った次第であります。その過程において総連の不動産の入札の問題について我が国の立場をしっかり説明をさせていただきました。我が国として、司法の手続に政府として介入するということ、これはあり得ないということ、これはしっかりと説明をしてきておりますが、現実問題、そういった介入は行い得ないと考えております。
 そして、この合意文書につきましては、お手元に資料としてお配りいただいたとおりであります。このことについては、我が国として、今回の合意と関連ないということ、これはこれからもしっかりと説明をしていかなければならないと考えます。
#64
○藤田幸久君 合意文書、資料としても出しておりますけれども、四ページ目の上から六行目辺りですけれども、要は朝鮮側が行ってきた努力に対して「日本側が認めたことを評価」ということがございます。
 合意文書の上から六行目ぐらいですけれども、「日本側が認めたことを評価」とありますが、日本側の誰が、いつ、何を認めたんでしょうか。
 通告してあります。
#65
○国務大臣(岸田文雄君) 済みません。
 「過去北朝鮮が拉致問題に関して傾けてきた努力を日本側が認めたことを評価し、」という部分がございます。まず、過去北朝鮮側が拉致問題に関して傾けてきた努力……(発言する者あり)
#66
○委員長(末松信介君) 静粛に。
 御答弁願います。
#67
○国務大臣(岸田文雄君) この部分につきましては、二〇〇二年以降の、北朝鮮が拉致問題の存在を認めてきた以降の調査あるいは拉致被害者の帰国等の事実、これを事実として認めたということであります。
 この事実として認めたわけですが、これは決して調査の結果を受け入れたということではないという内容であります。こういった内容について、この部分について盛り込み、合意をした次第であります。
#68
○藤田幸久君 質問に答えてください。
 日本側の誰が、いつ、何を認めたかと聞いているんです。その前段のことは聞いていない。日本側が認めたというんですけど、日本の誰が、いつ、何を認めたかを聞いているんです。
#69
○国務大臣(岸田文雄君) この文書の内容については、政府間協議においてそれぞれの代表団が協議をし、そして文書をまとめたわけですが、それを本国に持ち帰りまして、我が国としましては四大臣会合において確認をしたということであります。
#70
○藤田幸久君 つまり、安倍総理ほかが認めたということだということですね。分かりました。
 それでは次に、ちょっと飛びますが、昨日、大臣は、ケネディ駐日アメリカ大使と夕食を共にされたということですが、今回の日朝協議についてのケネディ大使の反応はいかがでしたでしょうか。
#71
○国務大臣(岸田文雄君) 昨晩、私はケネディ大使と夕食を共にさせていただきまして、様々な課題につきまして意見交換をさせていただきました。その中で、当然、今回の日朝政府間協議についても大きな話題となりました。私の方から、まずもって、今回の協議の内容、そして合意に至った内容、そして我が国の姿勢、取組、こういったものにつきまして説明をさせていただきました。
 ケネディ大使は、こういった我が国の説明を受け、今後ともこの北朝鮮問題についてしっかりと連携をしていきたいということ、そして、さらには、日本と米国のみならず韓国も含めた三か国の連携が重要であるということ、こういった発言があったと記憶をしております。
#72
○藤田幸久君 時間が参りましたが、防衛省設置法案、反対をしておられた理由が満たされないにもかかわらず今回法案を出してこられて、この数年間遅れたということに関して、関係者の猛省を促して、質問を終わります。
#73
○石川博崇君 公明党の石川博崇でございます。
 今日は防衛省設置法の改正案についての審議でございますが、そもそもこの防衛省設置法の改正、不祥事の頻発を受けまして、平成十九年から防衛省改革会議が官邸に設置され、その後、様々議論を、その当時、自民党政権下でも議論されてきた、そしてその後、民主党政権下でも議論されてきた、そして今に至ってようやくこのような形で審議が行われていると、まあ日の目を見ることになったわけでございますが、率直に申しまして、やはり日本の国益、そして安全保障環境を考えれば、こうした進めるべき防衛省改革というものは、与党、野党、真摯に議論をしてしっかりと結論を出していくということが私は必要なのではないかというふうに思います。
 先ほど来同僚の委員の方々から様々な御意見が提示されておられますけれども、例えば防衛審議官の設置につきましては、財源の部分について当時の野党から懸念があった、そのことについて何らかの折り合う余地がなかったのか。あるいは、当時の野党の、あるいは自民党の主張でありました、全体のパッケージの中で防衛審議官を設置すべきだという主張もありましたけれども、進めるべきことは進めていく、これだけ国際社会の中で防衛交流を進めていくべきという中で、この防衛審議官の設置の必要性、これについては恐らく多くの政党の理解が得られることではなかったかというふうに思います。政局の混乱、政治の混乱が日本の安全保障環境に穴を空けてはいけないということを、是非、私自身も含めて、肝に銘じていかなければならないなというふうに思っております。
 そこで、今日はこの防衛省設置法改正案につきましての質疑でございますが、自公連立政権、再び誕生いたしましてから、小野寺防衛大臣、早速、防衛省改革の加速化ということを御指示をいただきまして、不祥事再発防止の観点はもとより、我が国を取り巻く厳しい安全保障環境の下、シビリアンコントロールを貫徹しつつ人材を有効に活用して自衛隊をより積極的、効率的に機能させることが必要だということ、そしてまた、中央組織における業務及び編成の在り方についても、東日本大震災の発生、北朝鮮ミサイル発射等の近年の事案への対応の教訓事項等も踏まえて、NSCの設置、安全保障に関する官邸の司令塔機能の強化の検討等とも連携しつつ必要な検討を実施することということは、昨年二月に御指示をいただき、防衛省内に設置されました委員会で精力的に議論が行われてきたというふうに認識をしております。
 昨年の八月末に、この防衛大臣の指示を受けて「防衛省改革の方向性」が示されたわけでございますが、この中で四点、大きな方向性を示していただいております。
 一つはUC連携、文官と自衛官の垣根を取り払っていくこと、そしてもう一つは部分最適化から全体最適化へ、そして三つ目として意思決定をより迅速に、統合運用も含めた話でございます、そして四つ目として、政策立案・情報発信機能の更なる強化へという四項目を示していただいたわけでございますが、この「防衛省改革の方向性」、大きく柱打ち出されたことを受けまして、今回審議をさせていただいております防衛省設置法改正案、ここにどのように反映をさせることができたのか、まず防衛省の見解をお伺いしたいと思います。
#74
○国務大臣(小野寺五典君) 先ほど来様々な委員のお話を聞く中で、やはり今回の防衛省設置法の改正につきましては、各党の御理解をいただいていることを改めて感謝を申し上げたいと思っております。
 今般の法律案につきましては、これは平成二十六年度に取り組むものとしておりました改革の中の具体化が重要だということで、まず、内部部局におきまして、自衛官ポストの定員化と防衛審議官の新設を盛り込ませていただいております。
 先ほど来お話がございますが、自衛官ポストの定員化につきましては、文官と自衛官の一体感の醸成が重要だということ、そして、政策の企画立案段階から自衛官の軍事専門的知見を活用することにより、防衛大臣の意思決定について迅速性、的確性を確保し得る体制、これが重要だということから、今回、御提案させていただいております。
 また、防衛審議官の新設につきましては、近年の安全保障環境の変化、そして様々な対外的な業務が多くなってきているということの中で、諸外国の国防当局の事務方トップレベルとの適時かつ対等に協議できる、そのような体制の構築ということで設けさせていただいております。
#75
○石川博崇君 様々詳細に防衛省の改革、今回打ち出していただいておりますが、その中で、平成二十六年度に取り組むべきとしている項目も多く掲げていただいております。その中で、特に私自身、これは重要だなというふうに感じましたのが政策立案機能の強化でございます。
 昨年年末にNSCが設立をされまして、外交、防衛、政府一体となってこの安全保障環境に取り組んでいくという体制も構築され、そのNSCとの連携強化をしっかりと図っていくためにも、防衛省としての防衛政策の立案機能を強化していくことは極めて重要だというふうに思っております。
 このことを平成二十六年度から取り組むということで、国家安全保障会議との連接を図ることも目的としつつ、防衛政策課及び調査課に要員の増員を平成二十六年度予算で付けていただいているというふうに認識しております。この人員の増に早速取り組んでいただいたこと、評価をしたいと思いますが、重要なことはこの政策立案でございますから、防衛政策、どういった観点から取り組んでいくのかということをしっかりと防衛省として検討をいただくことが重要ではないかというふうに思っております。
 この平成二十六年から取り組む政策立案機能の強化、具体的にどのようなことをイメージされているのか、御説明をお願い申し上げます。
#76
○国務大臣(小野寺五典君) 今御指摘がありました外交政策、防衛政策に関し戦略的な視点から考えていくことは、これは大変重要だと思っております。防衛省としましても、このことに対して積極的な役割を果たすため、国家安全保障会議等、一元的に調整を担う防衛政策局防衛政策課と国家安全保障会議に対する情報支援を担う同局調査課に所要の増員をいたしました。そして、国家安全保障会議との適切な連接を行うことにしております。
 また、近年、日豪、日米豪間におけます防衛協力が急速に深まっているということでありますので、今年四月に防衛政策局国際政策課に日豪防衛協力室を新設いたしました。日豪、日米豪間の防衛協力を戦略的に推進することは東アジアの安定にとって大変重要だと思っております。
#77
○石川博崇君 今大臣から、人員増あるいは体制整備については御説明をいただいたわけでございますが、政策立案、この機能、これについては中身をしっかり詰めていくことが重要だというふうに思っております。現下の日本を取り巻く安全保障環境、日中関係、そしてまた北朝鮮のミサイル・核事案、こうしたことに対してどのように防衛省として政策を立案していくのか、その内容については何か御見解というものは今ありますでしょうか。
#78
○国務大臣(小野寺五典君) これは、今回、昨年末に国家安全保障戦略というのがまとめられ、現在NSCで定期的な様々な情報交換をしております。特に、ここで強化された内容というのは、やはり外交、防衛一体となりまして安全保障に対しての様々な政策を行うということだと思っております。そのために、先ほどお話ししました、私ども、課の充実ということもさることながら、やはりその内容の充実のために全省を挙げて取り組んでいるということであります。
#79
○石川博崇君 是非、この防衛政策機能強化、防衛省に力を注いでいただきたいというふうに思います。
 先ほど宇都先生からの御指摘にもございました、今、政府として、安倍政権として地球儀を俯瞰する外交ということで、安倍総理も精力的に各国を回っていただいておりますが、中東アフリカ情勢あるいは欧州のウクライナをめぐる情勢、こうした国際社会の安全保障環境に日本としてどのように貢献していくのか。これは、外務省、防衛省、しっかり連携して考えていく、このことが重要であろうかというふうに思いますので、このことに平成二十六年度から早速取り組んでいただく、防衛省に御要望をお願い申し上げたいというふうに思います。
 その上で、今回設置されます、大きな目玉であります防衛審議官でございますが、先ほど来様々な質疑等ありましたとおり、この防衛審議官の新設に関しましては国会において長らく実現が見てこられなかったわけでございます。各党各会派の様々な意見を踏まえて今回政府として御対応されたというふうに認識しておりますけれども、今回どのような形で防衛審議官の新設を目指すことになったのか、御説明をお願い申し上げます。
#80
○国務大臣(小野寺五典君) 防衛審議官の新設につきましては、平成二十三年度以降、この必要性については各党一定の御理解をいただいていると承知をしております。その上で、当時の自民党から、防衛省における司令塔機能強化のための組織改革が不十分であり、防衛審議官だけを新設することについては納得ができない、防衛審議官の新設に伴い防衛監察本部副監察監を廃止することは当時の防衛施設庁改革の考え方に逆行するものであり、この措置には賛成できないとの御指摘をいただきました。
 今回の防衛審議官の新設につきましては、平成二十五年の八月末に公表しました「防衛省改革の方向性」、それに基づき推進している防衛省改革の一環であるということ、そして、財源については、所要の調整を行い、スクラップ財源として防衛監察本部副監察監ポストを利用しないということ、このことをもって前回いただいた指摘について私どもとしては対応させていただき、是非今回防衛審議官の新設についてはお認めいただきたいと思っております。
#81
○石川博崇君 この防衛審議官の設置、私は極めて重要であろうというふうに思います。先ほど御説明にもありましたが、年間七十件以上ですか、次官級の……(発言する者あり)あっ、五年間で七十件、失礼しました。次官級の各国との協議を行っている。また、2プラス2も様々な国との議論増えてきております。外務省にも外政審議官と経済審議官おりまして、それぞれ、例えばサミットに向かってのシェルパの役割を担ったりする機能も持っておりますが、是非この防衛交流をしっかり諸外国と進めていくということが、ひいては日本の安全保障環境を整え、また抑止力の向上にも私はつながるものと確信をしております。日本が積極的平和主義を掲げて国際社会の平和と安定に貢献しようとしている意思を、MM、ミリタリーの分野でも発信をしていく、そのような取組を是非この防衛審議官に精力的に担っていただきたいと思っております。
 今のところ防衛省としては、事務次官は今後国内的な様々な調整に当たっていただき、防衛審議官は対外業務に当たっていただくというふうに切り分けがなされると御説明されておられますけれども、昨今の我が国を取り巻く安全保障環境において、この対外業務を総括することになる防衛審議官にどのような役割を御期待されているのか、大臣から御所見をお願い申し上げます。
#82
○国務大臣(小野寺五典君) 御指摘のとおり、近年、各国との防衛交流が大変多くなっておりまして、ここ最近におきましても、これは米国に加えまして、オーストラリア、ロシア、フランスとの間で2プラス2が開催され、また防衛、外務の次官級協議もインド、カナダと定期的に開催をされる、また先般シンガポールでありましたが、シャングリラ・ダイアログ、あるいはASEANの防衛大臣が中心となるADMMプラス、こういう様々な対外的な状況が増えております。また、日英を含めて、防衛装備協力も増えておりまして、実は今日時点でも西事務次官は訪米をいたしまして様々な事務レベルの協議を行っております。
 このように、近年、防衛省・自衛隊としまして対外的に様々な協議をする場が特に事務レベルで多くなっております。その中で、例えば災害救援、海洋安全保障、テロ対策、防衛装備品等の共同開発・生産といった防衛省全般にわたる重要課題について諸外国の国防当局の事務方トップレベルとの間で適時かつ対等に協議するということ、そして防衛大臣を始めとする政務の補佐体制を万全にするということ、こういう国際業務を中心にこの防衛審議官には担当してもらい、そしてまた事務次官には従来どおり国内そして様々な事務の総括という形での対応をしてもらう形で、それぞれ分担をしっかりさせていただきたいと思います。
#83
○石川博崇君 是非、この防衛審議官に御活躍いただきたいというふうに思います。
 続きまして、防衛省設置法の改正案の中にあります内部部局における自衛官ポストの定員化について質問をさせていただきたいというふうに思います。
 文官と自衛官の一体感を醸成していくことは極めて重要な課題でございます。今回、内部部局に自衛官ポストを定員化するということをしていただいているわけでございますが、現行でも、先ほど来質疑にありましたとおり、今、防衛省設置法第十一条に基づいて内部部局における自衛官の勤務というものは行われているわけでございます。今回、定員化をあえて規定した意義というものを確認をさせていただきたいと思います。
#84
○政府参考人(黒江哲郎君) 内部部局におきます自衛官の定員化の意義というお尋ねでございます。
 本件につきましては、今委員御指摘のとおり、現行の防衛省設置法の第十一条に基づきまして、防衛大臣が必要と認めるときには自衛官を内部部局に勤務させるということは可能なわけでございます。我々、この条項に基づきまして、例えば期間を限ってプロジェクトチーム等を組まないといけないといったような、まさに必要と認める場合ということで自衛官に勤務をしていただいておるわけですが、昨今の安全保障環境の厳しさといったものを見ますと、防衛大臣の意思決定というのをより迅速になおかつその的確性を保ったまま行わないといけないという、そういう需要が増えてまいっておるという、そういう背景がございます。
 これにやはり応えるためには、先ほど申し上げました現行の制度におきます臨時的に必要があるときだけ勤務するということではなくて、恒常的に自衛官を内部部局に勤務をさせて、彼らの軍事専門的な知見といったものを政策決定にダイレクトに生かすということが必要ではないかと、そういう考え方で今回お願いをしておるということでございます。
#85
○石川博崇君 恒常的に制服組の方がしっかり内部部局で的確かつ迅速な意思決定をする、大臣を支える体制を恒常的に組んでいただいたという意義は大変大きいと思います。これまで可能であるという規定であったことから、臨時あるいは一時的な配置ということで、緊急事態になったらそこから引っぱがすことも可能であるということを逆に言うと読めたわけでございますが、そういう緊急事態であってもしっかり制服の方が大臣を支えられる、そういう体制も構築していただいたという意義もあるのかなというふうに思っております。
 ここでもう一点お聞きさせていただきたいのは、今回の「防衛省改革の方向性」では文官及び自衛官の相互配置ということが規定をされておりまして、防衛省設置法の改正、今回審議させていただいておりますが、これによって内部部局に二佐、三佐の自衛官ポストを定員化を行うとともに、統合幕僚監部及び各自衛隊の主要部隊にも新たな文官ポストを定員化する、シビルの方の、自衛隊部隊にも新たな文官ポストを定員化するとされておりまして、この相互配置が規定されているわけでございますが、今審議させていただいているのはその内部部局に対する制服の方の定員化でございますが、この相互化についてどのような現状なのか、御説明をお願い申し上げます。
#86
○政府参考人(黒江哲郎君) 今委員御指摘のとおり、我々の「防衛省改革の方向性」の中でも、文官と自衛官の相互配置ということでうたっております。
 まさに、平成二十六年度の予算の中でも、統合幕僚監部及び海上自衛隊、航空自衛隊の主要な部隊に、これまでは陸上自衛隊の方面総監部のみということで政策補佐官というものを置いておったわけですが、これを各自衛隊に拡大をするといったことを事業としてお願いをしておるところでございます。こういったことを通じまして、まさに現場における文官の経験といったものを拡大をしていきたいというふうに考えておるところでございます。
#87
○石川博崇君 ちなみにですが、これ、ちょっと済みません、通告していないんですが、今回、文官ポストの各自衛隊の主要部隊への定員化を法律案に盛り込まれていないわけですけれども、これは特に法案上、新たに何か規定を設ける必要というのはなかったんでしょうか。
#88
○政府参考人(黒江哲郎君) まさに先生おっしゃるとおりでございまして、事務官につきましては、各部隊も含めまして防衛省内の各機関に勤務することができるという規定が既にございますので、新たな法的措置は必要なかったという経緯でございます。
#89
○石川博崇君 ありがとうございます。
 今後、こうした形でUC連携をより強化していくと。内局におきましても、自衛官、そして文官の方々がそれぞれ持っている持ち味、能力を発揮して大臣を支えていただく、また、各部隊におきましても、あるいは統幕におきましても、文官の方が実務を担っていただいて、内局で培った政策立案能力であり、あるいは法的な側面であり、そうしたものの力を発揮していただくということでございますが、この文官、そして自衛官の方々の一体感を醸成していくという中で、それぞれの役割、あるいは、それぞれ文官、自衛官が果たさなければならない責任というものをどういうふうに考えていくべきかということについての防衛省の見解をお伺いしたいと思います。
#90
○政府参考人(黒江哲郎君) それぞれ文官と自衛官の役割ということについての御指摘でございますけれども、自衛官につきましては軍事専門的な見地から、また文官、事務官につきましては政策的な見地から、共に防衛大臣の意思決定を補佐するというのが防衛省内における我々の役割でございます。
 特に自衛官につきましては、これは隊務を担うということでございますので、実際に実力組織の中核として活動する、行動するということが自衛官の責務でありますと同時に、他方で、事務官につきましては、国全体の政策の中で整合性の取れた形で防衛政策というものは遂行されなければならないということでございます。そういった意味で、国内外の情勢というのをきちんと的確に捉えた上で政策を立案する、あるいは予算の編成業務に従事する、あるいは法令の立案といった作業に当たると、そういったところが文官として果たすべき、あるいは文官として発揮すべきプロフェッショナリズムといったものが期待されておる、そういう分野であるというふうに我々は認識をいたしております。
#91
○石川博崇君 私自身、個人的なことで恐縮ですけれども、二〇〇四年から二〇〇五年にかけて、イラクのサマワにおいて陸上自衛隊の駐屯地で勤務をさせていただきました。私にとっては、自衛隊の部隊のまさに現場で勤務をさせていただいたということは、外務省の職員としてもなかなか得難い経験をさせていただいたというふうに思いますし、まさに現場で部隊がどのように動いているのか、そしてどのような意思決定を、どのような隊形を組んで、また本国とも連携を取りながら行っていくのか、どのようなことに部隊の安全を守るために配慮していくのか、当時、佐藤正久隊長とも日々連携をしながら業務を行わせていただいたわけでございますが、こうした外務省の職員が実際に自衛隊の部隊の現場で働くという経験も大変重要な経験でございました。
 防衛省、外務省の間で人事交流もやっておられますが、そうした交流も是非今後も積極的に進めていただきたいということをお願いさせていただきたいと思います。
 時間が参りましたので、以上で終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
#92
○小野次郎君 元気ですか。今日は日本維新の会・結いの党を代表して小野次郎が質問いたします。
 まず外務大臣にお尋ねしますが、私は何度か国際贈賄容疑について指摘をしてきました。最近の報道では、外務省もベトナムとの関係では新規ODAの停止を通告して事実関係の調査と再発防止策の策定を求めたわけですけれども、このいわゆる不正リベート事案というんですかね、これに関しては、インドネシア、ウズベキスタン、両国についても挙がっておりますけれども、政府としてこの二国についてはどのような対応を求めているのか、お伺いしたいと思います。
#93
○国務大臣(岸田文雄君) まず、今般のこのJTCによる不正事案、これはODAに対する国民の信頼を損ねるという意味で大変遺憾なことであるとまず認識をしております。
 委員にはこれまでもいろんな委員会でこの事案につきまして厳しい御指摘をいただいてまいりました。こうした厳しい御指摘、これはもう当然のことだと思っております。各国政府に対しましては、今次不正事案に係るこの事実関係の調査ですとか、関係者に対する処置、あるいは不正防止策の策定等、強く求めていかなければならないと考えておりますが、その中で、今御指摘いただきましたように、ベトナムにつきましては、二日の日に石兼国際協力局長が現地に出張して、先方政府との間で第二回の協議会を開催して、不正が指摘された契約への円借款の貸付停止、必要な措置がとられるまでの新規案件の採択停止、こういった考え方を伝えさせていただきました。
 そして一方、御質問のウズベキスタンあるいはインドネシアに対する対応ですが、ウズベキスタンにつきましては、五月の二十九日、福島国際協力局審議官が現地に出張いたしまして、第二回協議を開催いたしました。先方政府に対しまして、ベトナムのケースと同様に申入れを行うと同時に、不正が指摘された案件及び新規案件に対する考え方を伝えさせていただきました。インドネシアに対しましても、二回目の協議の場、今調整中であります。是非、日程が調整次第、現地に外務省の担当者をしっかり出張させて、他の二国と同様、我が国の基本的な考え方、対応をしっかり伝えていきたいと考えております。
#94
○小野次郎君 石兼局長とはもう二十数年前に一緒に同じ職場で仕事をしたこともあるんです。まあ大臣の統率の下に適切に対応されているということを評価するとともに、二国についてもしっかりとやっていただくように私から改めてお願いしておきます。
 それでは、あとは防衛省の関係になると思いますが、制服組の幹部自衛官を私は広く行政各部、各省庁に出向させてシビリアンの経験を積ませることが有効じゃないかなと思っておりました。特に、エリートのユニホームの候補者についてはそういう機会を是非ある年齢までの間に与えるべきじゃないかと思うんですけれども、そういった機会を拡大させる考えはお持ちでありましょうかどうか。
#95
○国務大臣(小野寺五典君) 防衛省としましても、幹部自衛官の見識を広げることは重要な課題であると認識をしており、新防衛大綱及び新中期防におきまして、統合運用体制を強化するという観点から、関係省庁における勤務を通じ、政府の一員として各種事態に柔軟に即応できる人材を十分に確保することが大切だと明記をさせていただいております。
 これまでも、自衛官につきましては内閣官房や外務省といった関係省庁に出させていただいております。自衛官の出向先でありますが、平成二十六年度六月一日現在でありますが、幹部自衛官が二百十三名、准曹士が二十名、計二百三十三名でありまして、特に外務省には幹部自衛官百十一名、それから内閣官房には幹部八十六名、准曹士十七名、計百三名ということで、たくさん出向人員を受け入れていただいております。
 今後とも、国家安全保障局等の関係省庁等が今後更に活動を活発化する中で、自衛官の勤務がより一層求められるようになってきていることも踏まえ、関係省庁を通じて広い知識、経験を有する人材の確保、育成に努めていきたいと思っております。
#96
○小野次郎君 それじゃ駄目だと思うんですね。
 私も、もちろんそういう近いような仕事をしていましたから、ある程度想像付くんですが、NSCだとか内調だとか、そういう自衛隊の仕事に近い仕事に言わば組織を背中にしょって出向させた、あるいは派遣させたというのでは、いつもの経験の延長にすぎないと思うんです。
 むしろ、例えば戦前の経験なんかに即して言えば、やっぱり経済活動だとかそういうことについて余り軍人というかユニホームが経験や知識がないために、議論がかみ合わないというか、突拍子もない考えを持つに至ったということもあるわけですから、今の自衛隊の所管とむしろちょっと違うんじゃないかと思うような経済省庁だとか、あるいは警察にもいわゆる官僚の防衛省の方は見えますけれどもユニホームの方は来ていませんよね、多分。そういう、何かちょっと違う行政分野について、どっちかといえば一人で、単独で仕事をさせる仕事をした方が、むしろ本当のその人の、ユニホームの方の出世コースの中では非常に貴重な経験になると思うんですが、そういう機会を拡大するお考えはないですかという質問なんです。
#97
○国務大臣(小野寺五典君) 御指摘のとおり、現在、経産省は二名、国土交通省は一名、それから各警察関係は県警本部に出させてはいただいておりますが、御指摘のように幅広い形での経験を積ませるための出向という形では、それほど大きな視点を持っているわけではないと思います。
 委員の御指摘も踏まえ、内部でしっかり検討することは重要だと思いますし、いずれにしても、目的としましては幅広い知識、経験を持つ幹部自衛官が育つということが我が国の安全保障にとっては重要でありますので、そのために何が必要かということは、これからもしっかり検討をしていきたいと思います。
#98
○小野次郎君 僕は警察の中でも捜査二課というところの出身でもあるんです。警察の中でもそういう出身の生え抜きの方たちは、官僚を取り調べたり、中にはバッジの付いた議員なんかも取り調べるんですよ。そういう人たちとたまに十年、二十年ぶりに会うと、小野さん、偉くなりましたねって。何が偉くなったかというと、何というか、調べ室で調べる方は得意なんだけれども、答弁したり、何かそういうプレゼンテーションする方は、そういう方たちは得意じゃないんですね。
 だから、そういう意味でいうと、私はユニホームの方たちに国会答弁に立たせるという仕事も非常に有効なんじゃないかと思うんです。今まで二年ぐらい見ていますけれども、ユニホームの方は立てないのか立たないのか、立ちませんけれども、やっぱり人前で、まあ野党の質問、結構きついですけれども、そういうものにも耐えてみるというのは、結構、自分が優位なところで仕事をするんじゃなくて、自分がやられる、たたかれるところで仕事をするというのをやると、今まで文官の方が、あるいは大臣の方がやっていた仕事の苦労というのもよく分かると思うんですが。
 これは、防衛省の側が立てる立てないだけじゃなくて、むしろ議会の方が受け入れるかどうかという問題もあるのかもしれませんが、そういう可能性を考えてみたいとは思いませんか。
#99
○国務大臣(小野寺五典君) 小野委員にはいつも鋭い質問をいただきありがとうございます。
 ただ、私がこの仕事に就きまして日々感じておりますのは、自衛官に様々な経験等を積ませることはこれは重要だと思いますが、事、本来の一番の役割は、我が国の安全、国民の生命、財産を守っていく中で具体的な部隊の運用を中心に行うことになります。私どもとしては、できるだけ部隊の運用に専念できるような、そういう体制を取らせること、これが私どもの仕事かとも思っております。
 この議論は国会の中で議論されるべきことだと思いますが、できるだけ部隊の運用について支障がないような形での御理解も賜ることも大切だと思っております。
#100
○小野次郎君 今度は、いわゆる文官と言うと変ですけれども、官僚の方の話ですけれども、防衛官僚と警察官僚を比較して違うところ何かというと、私も警察官僚出身ですけれども、私たちは普通の警察官と同じことを一通り全部やるんです。僕は警視庁の教養課長というのを二十五年前やりました。教養があるから教養課長をやっているんじゃないんですよ。教養課というのは、柔道とか射撃だとか、あるいは礼式、教練なんかの担当の課長なんですね。だから、五万人の警視庁の教練の担当の課長を僕はやっていたんです。イチニ、イチニのやつですね。ですから、そういうことを、まあ射撃は個人的に得意でして二十二メーター離れて全弾命中させた、うちの議員会館の部屋来ていただけば分かるんですけれども、そういう標識も取ってあるぐらい射撃も一般の警察官以上に私やりましたけれども。そういう、何というか、ユニホームの方から見て、防衛官僚がそういういわゆる戦闘的なことに関して全く知らない、できないんじゃないかと思われているのは、やっぱり僕はまたうまくないんじゃないかなと思うんですね。
 その意味で、たしか自衛隊が発足した直後というか、昭和三十年代、四十年代には文官だった人が制服着て連隊長や何かやっていたという人事異動をやっていたと思うんですけれども、最近はそういう、さっきの同僚議員の質問は、文官のポストとして幕に行くという話ですけれども、私の言っているのはそうじゃなくて、たしか、でき上がって十年、二十年の間は、例えば警察官僚なんというのは、栗栖さんなんというのは警察官僚出身ですからね、そういうことで制服を着る仕事に文官だった人が行っていたりもしていたんですけれども、そういう人事異動を考えることはないですか、大臣。
#101
○政府参考人(黒江哲郎君) 突然の御指摘でもございますので、今御指摘あったような、当時の人事の配置等々につきましては我々としても研究が必要だというふうに思いますけれども、他方で、発足以来もうかなりの年限をたっておりまして、自衛官が自衛官として育つために、あるいは自衛官が自衛官としての特性を発揮するために必要な識能といいますか、その個人が身に付けないといけない分野というのはかなり多岐にわたっておる、これは非常に、極めて専門性の高い職域になっておるということが基本だと思います。
 ですので、なかなか我々が、例えば部隊に行ってそういったものをすぐに身に付けて、まさに一朝、まさにその瞬間に何か有事が起きたときに我々が使い物になるのかどうかといったところも、もし先生が御指摘のようなことを仮に考えるとすれば、かなり慎重に検討しないといけないのではないかと、これは組織を代表しての見解というよりは、私自身、文官としての感覚といいますか、それを申し述べさせていただきました。
#102
○小野次郎君 それは、黒江官房長、検討いただいていいと思いますけれども、最初は、例えば尉官の頃なんというのは、いわゆる職種というか、すごく分かれていると思うんですよ。ところが、陸でいえば連隊長とか旅団長とか師団長とかになってくれば、最後は危機管理と統率力ですよ。それが防衛官僚の方たちにも、全員やれとは言いませんよ、だけど、やっぱりやれと言われればやるんだというぐらいの人事交流をした方が、できる人はいるんだということにした方が、やはり私は、いろいろ御苦労されて今回そういう法改正までして内部部局にユニホームを入れるという、別に我が党は賛成ではあるんですけれども、もっと、何というか、肩もんでもっと柔っこい組織にした方が僕はいいんじゃないかなと思います。何かポストを何個ずつ文官とユニホームを譲り合うみたいなことじゃなくて、一人の人間がどっちでもやれと言われたらやりますよというようなことの方が僕は大事じゃないかということを指摘しておきたいと思います。
 次に、制服組の実員のうち、私は前から、一般の事務職、技術職で代えることができるものはできるだけ非ユニホーム化したらいいんじゃないかなと、この定員管理の中でですね、思うんです。それは、例えば警察の場合は、自衛隊と明らかに違うのは、会計職員というのは全部事務官あるいは事務職員の扱いなんですね。この数というのは、私、昨日、分かりますかと防衛省に聞いたら、すぐには全員の数まで分かりませんって、恐らく組織の規模からして二千名程度はいるんじゃないかと私は思います。一個連隊以上ですよ。なぜか旧軍の時代から、海軍経理学校とか陸軍経理学校とか、経理の方を制服でやってきていますけど、でもほかの行政組織は、いわゆる技術職が中心の役所でも会計はまた別ですし、それから警察みたいに警察官が職務するところでも会計は別なんですよ。
 だから、そういう意味では、それは戦時に戦地へ行ってということを考えれば、あらゆる職種についてそれはユニホームの方が必要だとは思いますよ。だから、全部ゼロにしろとは言いませんが、かなりの部分、非ユニホーム化できるんじゃないかと思いますが、今まで非ユニホーム化してきた実績について、大臣にお伺いしたいと思います。
#103
○政府参考人(徳地秀士君) お答えをいたします。
 先生御指摘の、まず会計の話でございますけれども、現在、陸上自衛隊でいいますと約千八百三十名ほどになります、全国で。それで、これはもちろん会計職種でございますので、予算とか決算とか契約ということでございます。実際、例えば給与の支払というようなこともございます。そこだけ見れば、事務官がやる業務とある意味ではかなり類似するところではございますけれども、他方におきまして、やはり自衛官、一線の部隊に随伴するということもございます。これは災害派遣であれ、あるいは有事であれ、現実的に役務の調達といったようなこともあるわけでございます。
 したがいまして、事務官と自衛官のいわゆる服務規律の違い、特に、例えば服制でありますとか定年でありますとか、あるいは居住場所の指定その他もありますので、その点について、必ずしも双方に互換性があるということではないとは思いますけれども、ただ、十八年度以降、いわゆる総人件費改革に取り組むといったようなことがありますので、会計だけではございませんけれども、これまで給食といったような後方分野を中心といたしまして業務の民間委託ということもいたしておりまして、合計で、自衛官の実員でいいますと約八千名を縮減をさせたところでございます。
 ただ、いずれにいたしましても、その会計も含めてですけれども、後方業務を担う自衛官の重要性、これはさきの震災の際も十分に再認識をされたところでございますので、自衛官としてのこうした職種につきましても、充足の向上ということは引き続き重要な課題であるというふうに考えておるところでございます。
#104
○小野次郎君 誤解がないように、私は別にユニホームじゃないと重要な仕事をしていないと言っているわけではないんですね。例えば警察の場合でも、一番ドラマでよく出てくる中の一つに鑑識課とか科捜研というのがよく出てくるじゃないですか。毎週ドラマありますけど、あの方たちは警察官じゃないんですね、多くの場合。だけど、最も警察で厳しい仕事もしているし、重要な仕事もしているわけで、今、国際的にも政治的にも、要するに実員、さっきからたくさん質問出ているみたいに定員管理を厳しく見られますよね、どうしても、ミリタリー的な組織については。だとすれば、私は内実を取るのであれば、なるべくほかで代えられるものは代えていった方がいいんじゃないかと言っているんで、別にユニホームでない方たちが重要な仕事をしていないんだという意味で言っているのではないということは申し上げておきたいと思います。
 同じことは、乗用車の運転担当、これも昨日説明聞いたら、それはいざ戦時になったらジープを運転したりするんだと言っていましたけど、それは建前は分かりますよ。でも、その辺の永田町とか霞が関で将官の方たちを送迎している人たちが、そんないきなり戦時になるわけでもない、戦時になっていきなりその同じ人がジープを運転するのかというとそうでもないと思うので、私はかなりの数が、ユニホームでない方に担当を代えれば、また数が浮いてくるんじゃないかなと思うんですが。
 一気に行きます。あとは、例えば検査技師とか薬剤師さんとか看護師さんなんかも、医療関係職もそうなんで、この医療関係職について申し上げたいのは、この人たちは上下関係で仕事をしているわけじゃないだろうということなんです、階級章で。だって、分かりやすく言えば、じゃ、薬剤師の佐官の方が尉官の医務官に対して指示するのかと。しないですよね、職種が違うんですから。だとすれば、恐らくその職場にやたら上下関係つくるほど何十人もいるという職場もないとすれば、課長とか係長とか係員というふうな区別で十分だろうと思うし、あるいは薬剤師さんとか検査技師という職だけでも十分に仕事できると思うので、そういったものを含めて、まだまだ厳しい定員管理の中でも、非ユニホーム化を進めることでいわゆる前線に出れる数を確保できるんじゃないかと思うんですが、その辺についてお考えをお伺いしたいと思います。
#105
○政府参考人(徳地秀士君) 先ほどの会計であれ、今先生おっしゃられた車両の操縦、あるいは医療関係、いずれもそうなんでございますけれども、平時の業務と、それから有事、災害等の派遣等も含めた有事の業務ということで、確かにそれぞれを比べれば業務の違いというのはあるわけですけれども、まさにこの自衛隊という組織は、全体として緊急事態にどのように行動していくかと、防衛省・自衛隊全体としてですね、そのことを常に考えながら教育もし、訓練もしているということでございますので、やはりその事務官、技官、あるいは民間への業務委託ということにはおのずから限界があると考えております。自衛官でありますれば、これはまさに二十四時間勤務でございますし、基本的に居住場所というものも指定をされているところでございます。そして、常に精強であるべく訓練、教育に励むということでございます。
 もちろん、防衛省・自衛隊の職員であれば、事務官であってもあるいは技官であっても似たようなことは言えるのかもしれませんけれども、自衛隊法に基づく服務規律というところからしても、おのずと違いというものがありますので、そういう意味で、いわゆる事務官、技官と、それから自衛官というものについて、そこの、何といいますか、元々の職責の差というものはあるということ、これは認識しておかなければいけないことだと考えております。
#106
○小野次郎君 まあ問題提起をしているだけで、検討いただければ、今日は取りあえず結構だと思っています。
 次に、防衛医大の医官養成の仕組みについてお伺いしますけれども、医官の充足率は定員の約七割にとどまるというふうに聞いています。
 私の考えは、前から、この医官について、せっかく防衛医科大学校で陸海空の区別なく統合教育して養成しているんだから、医官になってからも三自衛隊のいずれかに固定しないで共通のキャリアパスにする方が、船の上に乗る勤務も一生の間に一回か二回あるかもしれないけれども、いわゆる陸の大きな病院で勤務できるということもあるというようなことを繰り返した方がいいんじゃないかなと思うんです。
 私は、大先輩に聞いた話では、防衛大学校をつくるときに、やっぱりかつての陸士と海兵のライバル意識というのを意識したと、陸軍と海軍の仲が悪かったというのは、やっぱり教育のときから陸士と海兵に分けていたということが原因だということで、防衛大学校って一校にしたんだという話を聞いたことがあります。世界的にいえば、やっぱりアメリカでもウエストポイントとかアナポリスとか、陸と海は別とかという伝統はそうなんです、トラディションはですね。
 だけど、日本の防衛大学校は、そういう意味で一校にしたということは一つの僕は見識だったと思うので、防衛医科大学校もそうやってつくっているわけですから、今言ったように、医務官はやっぱり腕を磨かなきゃ駄目なんですよね、どんな医者も。だから、大きい病院で、かつ、私も専門じゃないけれども、いろんな症例があるところでやらないと医者として上達しないということからすると、風邪だ頭痛だというのをやっているだけでは、やっぱり医者としての医務官がなかなか満足しないということだと思うので、お辞めになる理由が、やっぱりその研修の機会、診療の機会が不足しているということを挙げるというのはそういうところにあると思うので、是非ひとつキャリアパスとして三自衛官、まあ配属されるときは陸だ海だと分ければいいですけれども、それを動かせるようにできないかというのが僕の考えなんですけど、これについては、お考えを、防衛大臣、いかがでしょうか。
#107
○政府参考人(鈴木康裕君) お答えいたします。
 自衛隊医官の養成について御質問がございました。
 自衛隊医官の人事管理というのは、やはり自衛官としての技能、それから医者としての技能、これをバランスよく維持向上させるということが必要だと思っておりますので、部隊と自衛隊病院との間で定期的に数年ごとに配置換えを行って、診療や勤務に偏りがないように配慮をしております。
 また、三自衛官の医官について、一緒にしたらという御提言もございましたけれども、一元的な人事管理を行うことについては、やはり三自衛隊それぞれで特性や任務が異なるということでございますので、求められる技能、キャリアが異なるということから、少し慎重に考えるべきではないかというふうに思っております。
 他方、やはり効率的な医官の養成や人材活用を行うという観点からして、初任の実務研修、これは三自衛隊合同で実施しておりますし、それから、御指摘もございました自衛隊病院、ここにおいては、三自衛隊の共同機関としてやっておりますので、陸海空の医官が自衛隊の垣根なく協力して診療に当たるという措置を講じているところでございます。
 いずれにしても、特性や人材管理の観点も踏まえながら、適切に対応したいというふうに思っております。
#108
○小野次郎君 ですから、その中央病院もそうやって統合機関にしているということもあるし、教育のときも統合しているんだから、人事自体も統合してやったらどうかというのがあれなので。
 大変恐縮ですけど、鈴木衛生監は防衛医科大学校の御出身ですか、それとも厚生労働省からの出向ですか。
#109
○政府参考人(鈴木康裕君) 厚生労働省から出向しております。
#110
○小野次郎君 森鴎外だって、考えてみればあなたのポストだったわけですからね。それぐらい大きく構えて是非医官の養成をやっていただきたいということを申し上げておきます。
 あと一問、時間が一分しかありませんが、大臣にお伺いしたいと思います。
 防衛省におけるシビリアンコントロール、私も大臣の、四月八日、四月十日ほかの委員会での答弁も見ました。私は、憲法で、六十六条二項で文民でなきゃ国務大臣になれないと書いてある、そのことだけでシビリアンコントロールが終わっているんじゃないんだと思うんですね。政治主導という意味でいえば、警察行政もそうです、検察もそうです、外交もそうだと。だけど、そうじゃなくて、なぜ防衛行政についてはシビリアンコントロールという言葉があるのかというのをしっかりとわきまえなきゃいけないと私は思うんです。
 何か今、最近の話は、大臣が決めるんだからあとはいいんだとか、国会がコントロールって、国会がコントロールするのは、だって、警察だって検察だって外交だって財政だってみんなそうなんで、なぜ防衛行政にはシビリアンコントロールという言葉があるのかというのは、私は意味は失っていないと思います。政治主導とまた違う、国会の民主的コントロールとも私は違うと思うんです。防衛行政におけるシビリアンコントロールってどういうものでなきゃいけないというふうに大臣はお考えなのか、お伺いしたいと思います。
#111
○国務大臣(小野寺五典君) 文民統制、シビリアンコントロールは、民主主義国家における軍事に対する政治の優先、又は軍事力に対する民主主義的な政治による統制を指すということであります。これは確保されなければいけない重要な原則だと思っております。
 そして、防衛省・自衛隊という実力組織を指揮する私どもの立場としては、現行の憲法に従い、法令に従って、しっかりとした対応を取りながら自衛隊という実力組織を動かしていくことが重要だと考えております。
#112
○小野次郎君 もう終わりにしますけれども、集落の近くに自衛隊のヘリコプターがおっこったということがありました、私が秘書官のときに。そうしたら、自衛隊からの報告は、不時着したけれども負傷者なしと言うんですね。ああ、よかったと。民家はどうなったんだと言ったら、民家の方は知りませんと言うんですよ。ですから、そういうふうに軍事組織というのはなりがちなんです。自分たちの方の被害があったかどうかだけが報告事項だと思っている面があるので、是非そういうときに、我々一般市民の立場からすれば、えっ、集落の近くにおっこったんだったら、問題は集落の方じゃないのかと思うんですね。
 大臣はそういう視点をお持ちだと思いますけれども、シビリアンコントロールの原点はそういうところなので、是非、中からだけ見るんじゃなくて、外から見る視点を持つような形で防衛行政をやっていっていただきたいということをお願い申し上げて、今日の私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
    ─────────────
#113
○委員長(末松信介君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、白眞勲君が委員を辞任され、その補欠として礒崎哲史君が選任されました。
    ─────────────
#114
○中西健治君 みんなの党の中西健治です。
 前回の質問のときも質問順位が後の方だと質問内容が重複するなということを申し上げましたけれども、できる限り私の方は、今日もこの防衛省設置法の改正、五つの柱について、多少ちょっとかぶるところありますけれども、違う観点から聞いていきたいというふうに思っています。
 一つ目です。これもかぶりということで、シビリアンコントロールについてお伺いしようということでありますけれども、今回の内部部局における自衛官ポストの定員化、UCの混合というのは結構なことだというふうに私は思っておりますけれども、このシビリアンコントロール、文民統制についての基本的な考え方、大臣にお伺いしたいと思うんです。
 我が国は、昭和二十七年、当時の大橋国務大臣が、武器を持った制服職員を監督指揮する文民の地位に関して文官優位制の制度の必要性と、これを唱えたことに象徴されますように、これまで政治による統制という側面を尊重しつつ、同時に防衛省におきましては、文官統制、つまり背広組が制服組を統制するということに主眼を置いてきたのではないかというふうに認識しておりますけれども、今回のUC混合というのはこれまでのこうした基本的な認識、基本的な考え方とは変わらないと、そういうことでよいのかどうか、お伺いしたいというふうに思います。
#115
○国務大臣(小野寺五典君) 文民統制は民主主義国家において軍事に対する政治の優先を意味するものであり、防衛省においては、文民たる防衛大臣が自衛隊を管理運営し、副大臣及び政務官が大臣を補佐するという体制によって担保されております。したがって、防衛省職員である文官が自衛官を統制するといういわゆる文官統制は文民統制には該当しないと考えております。
 現在の防衛大臣の補佐体制は、文官を中心とする内部部局が防衛省・自衛隊の基本に係る政策的見地から、自衛官を中心とする各幕僚監部が軍事専門的見地から車の両輪として補佐するものであり、適切な役割分担の下、防衛大臣による的確な統制を支えております。
#116
○中西健治君 ということは、文民統制であって文官統制というものではないと、こういう認識であるということでいいかどうか、確認させていただきたいと思います。
#117
○国務大臣(小野寺五典君) 文民統制の考え方につきましては、昭和四十年に当時の防衛庁としての考え方を国会に対してお示ししておりまして、その中では、政務次官や防衛参事官制度等、一部の現在の制度とは異なるものが含まれておりますが、基本的には、今お話がありました文民統制という考え方というのはあくまでも政治の優先を意味するというものでありまして、文官統制という、いわゆる文官が自衛官を統制するという、そのような考え方には立っていないというふうに考えております。
#118
○中西健治君 昭和二十七年当時とは、当然、自衛隊の在り方、自衛隊の考え方も違うということだと思いますので、今の文官統制が当たらないという、それはそれで納得できるということなんじゃないかというふうに思います。
 続きまして、防衛審議官の新設について伺いたいと思います。
 みんなの党は、行政改革、公務員制度改革を強く訴えておりますので、新たなポスト、特に高位のポストができる、新たな組織ができる、こうしたことに対しては大変慎重であるというのは大臣も御存じかもしれません。
 今回、防衛審議官が設置されるということでありますけれども、こちらのポストに、いわゆる制服組がその職に就くことも想定されているかどうか、お伺いしたいと思います。
#119
○政府参考人(黒江哲郎君) 防衛審議官につきましては、本日の審議の中でも度々御説明いたしておりますとおり、現下の安全保障環境に対応して、国際関係の業務を事務次官に代わって総括整理すると、あくまで事務次官の仕事の一部を総括整理するという、そういう位置付けでお願いをしておるところでございますので、したがいまして、防衛審議官ポストは文官のポストということで、自衛官が就くということはございません。
#120
○中西健治君 文官のポストということですので、そうすると、官房長及び局長経験者が主たる候補者となっていくという理解でよろしいでしょうか。
#121
○政府参考人(黒江哲郎君) 具体的な配置につきましては今後のことでございますけれども、一般的に想定されますのは、今委員御指摘のとおりでございます。
#122
○中西健治君 ちょっと意地悪な言い方をしますけれども、単にこのポストというのは、事務次官に手が届かない、そうした人を処遇するためのポストなんじゃないでしょうか。
#123
○国務大臣(小野寺五典君) 私ども、この審議官を提案させていただく中で、本当に最近、防衛省・自衛隊に関係する様々な対外業務が飛躍的に増えております。各国との2プラス2、あるいは防衛の事務レベルの協議ということが多くなっておりまして、そしてこのためには、相手側との、事務レベルのカウンターパートとの対等なクラスが必要になります。日本の場合には事務次官という、特に防衛省の場合には一本しかありませんので、もし次官級協議となりますと、今日も西事務次官が訪米しておりますが、事務次官が行かなければいけない。そうしますと、本来、国内での事務の統括という役割が果たせない、誰かに代行させる場合も多くなってまいります。
 今後、その対外的な様々な業務が増える中で、次官級ポストということで、特に対外業務中心の役割ということで是非この審議官については御理解をいただきたいと思っております。
#124
○中西健治君 法案を見ますと、今回の防衛審議官、新設された防衛審議官というのは防衛会議のメンバーにもなる、委員にもなるということのようでありますけれども、防衛会議のメンバーというのは、政務を除くと、政治家を除くと、これまでは背広組が七名、制服組が五名という構成になっていたかと思いますけれども、この審議官、文官ということでありますから、一人文官の方が増えるということになるかと思います。八対五という構成となりますけれども、七対五から八対五という構成になっていくわけでありますけれども、こうした構成について何か問題認識、おありでしょうか。これは、UCの混合ということをやろうとしている中でひょっとしたらちょっと方向性が反対の方だというふうにも見えないでもないということでもありますので、そこら辺の問題認識をお持ちかどうかということについてお伺いしたいと思います。
#125
○国務大臣(小野寺五典君) 防衛会議につきましては、設置法におきましてその委員というのは、大臣、それから副大臣、政務官、大臣補佐官、政策参与、事務次官、今度もしお認めいただければ防衛審議官、官房長、局長、統合幕僚長、陸上、海上、航空各幕僚長、そして情報本部長ということになります。
 そして、この目的というのは、これは防衛大臣の求めに応じてそれぞれの基本方針に関しての審議をする機関ということでありますので、議決機関とかではございません。あくまでも防衛大臣の求めに応じて補佐をする、そのような会議ということになりますので、大臣がしっかりシビリアンコントロールの考え方をよく理解し、そしてUC混合の考え方で両輪としての補佐を受けるという、そういう認識に立てば防衛会議に何か影響があるということはないと思っております。
#126
○中西健治君 続きまして、三つ目の項目の航空自衛隊の部隊の改編についてお伺いしたいと思います。
 この部隊の改編、要するに航空戦術教導団というものを設置するということであるというふうに理解していますけれども、趣旨自体は理解しますが、これは、また中身を細かく見てみますと、その配置の場所、それが、横田、新田原、浜松、千歳、入間、百里と、これまでの配置場所がそのまま温存されておりまして、実質的に変化がないように組織図の上から見えてまいります。こうなると、単に航空戦術教導団のトップのポストを一つ増やしただけというふうにも感じられてしまうわけでありますが、あえてこうした教導団を設置することで何を期待しているのか、改めて御説明いただきたいと思います。
#127
○国務大臣(小野寺五典君) 今回御提案させていただいています航空戦術教導団でありますが、航空総隊直轄の飛行教導隊、新田原にあります、それから高射教導隊、浜松、千歳にございます、基地警備教導隊、百里等にあります、この訓練、演習を支援する部隊並びに電子戦関連部隊を統合して、各部隊の所在地はそのままに司令部を新たに横田基地に置いて新編するということになります。
 これまで、実はそれぞれの各教導部隊は、主に戦闘機、地対空ミサイル等の装備ごとに全国各地の部隊に対して訓練の支援を行ってきました。ところが、最近の様々な状況を考えますと、例えば実際の戦闘におきましては電子妨害を受けるような状況で戦闘機部隊が活動を行う、あるいは地対空誘導弾部隊が戦闘するというような、そのような環境が実戦的には想定をされます。そうしますと、それぞれの状況に合わせて、これら各部隊が複合した形での様々な訓練等が必要ということになります。
 従前もこのような訓練は行っておりましたが、この教導部隊を一元化することにより航空戦術教導団が果たす役割というのは横断的な訓練を効率的に効果的に実施できるということですので、より実戦に合わせた環境下での訓練が更に深まるというふうに考えております。そういう意味で、今回、戦術教導団という形での新編を持たせていただきました。
#128
○中西健治君 四つ目の自衛官定数等の変更については同僚議員がもう質問していますので私の方からは質問はもういたしませんけれども、確かに、このポンチ絵の資料というのは極めてミスリーディング、分かりにくいということなんじゃないかと思います。法律上は、今、定数を減らすと言っているのに、このポンチ絵の資料では実員が増えるところだけ書かれているというのは、これ、ミスリーディングでないというのであれば、少なくとも大変分かりづらい資料になっているということだけは申し上げさせていただきます。
 そして、五番目の早期退職募集制度への対応ということでありますけれども、これも問題ありというふうに私は思います。それはどういうところかといいますと、給付金の支給というのは退職後の四月又は七月に全体の七分の二を払うということになっています。そして、退職後の翌々年の八月に残りの部分、七分の五を払う、二回に分けて支給するということになっているわけでありますが、これは、退職後に再就職して所得が一定額を超える場合には二回目の支給を行わないためというふうに理解していますけれども、二回に分けて支給している理由というのはそういう理解でいいんでしょうか。
#129
○政府参考人(豊田硬君) お答え申し上げます。
 先生御指摘の若年定年退職者給付金につきましては、一般の公務員よりも若年で定年退職となる自衛官の退職後の不利益を補うものということでございますから、退職後の所得が一定額を超えた場合には、若年定年による不利益を補うという給付金の趣旨から給付額の調整を行うこととさせていただいているところであります。
#130
○中西健治君 ということは、退職後一定期間は二回目の支給を得るために職探しをなるべくしないと、こうしたような逆インセンティブが働くという仕組みになっているように思いますけれども、それでいいんですか。
#131
○政府参考人(豊田硬君) お答え申し上げます。
 給付金の水準につきましては、大多数の再就職をする者の再就職賃金が退職前の給与の約四割程度という水準でございます。このため、給付金の水準につきましては、再就職賃金と併せて退職前の給与の約七割強程度の生活が平均的に維持できるよう給付金を退職前の給与の約三割強とさせていただいているところでございます。
 現実問題といたしまして、給付金の支給対象となります自衛官の方につきましては、いまだ出費がかさむ時期に定年を余儀なくされているものでございまして、退職後の所得による給付金の調整が行われるといったことをもって退職後の一定期間仕事に就かないといったような、再就職への意欲を失わせるような要因とはなっていないものというふうに私ども考えております。
#132
○中西健治君 防衛省設置法に関する質問はここまでとさせていただいて、あと一つか二つお聞きしたいと思いますけれども。
 火曜日には外務大臣にお聞きしたんですけれども、アジア安全保障会議、実際に行っていらっしゃったのは防衛大臣でありますから防衛大臣にお伺いしたいと思うんですが、今回、安倍総理が講演を行った、ヘーゲル長官が講演を行ったりした後、結局、中国からも反論があったりして、日本、アメリカ対中国の非難の応酬となってしまった、そんなような感もあるといったシャングリラ・ダイアログだったのではないかというふうに思いますが、小野寺防衛大臣、あちらにいらっしゃっていてほかの国々の反応というのはどうだったか、お伺いしたいと思います。
#133
○国務大臣(小野寺五典君) 国会のお許しをいただきまして、先週の金曜日の夜から日曜日にかけましてシンガポールの会議に出てまいりました。そこで全体のスピーチもさせていただきましたし、日米韓、日米豪の三か国会議、それから九か国との二国間会談をさせていただきました。
 昨年もこの会議に出させていただきました。二年連続の感じといいますのは、昨年のシャングリラ・ダイアログの場合には、日中での問題というのが全体として大変高い関心事だったと思います。今回の会議というのは、中国とASEAN、これは日本も含む中でありますが、かなり中国に対して、例えば力による一方的な変更の問題とか、あるいは対話の重要性とか、このことを日本だけではなく多くの国が共有した認識になっていたというふうに感じております。
 中国の代表団の方も、発言した部分、一部が大きく報道されておりますが、実際は、あの前段階のかなりの部分の中で、日本も含めて対話が必要だという、あるいは何らかの例えば枠組み、安全保障上のお互いのホットラインのような枠組みが必要だということにも言及をされたということでありますので、いずれにしても、日本だけではなく、今、ASEANを含めて多くの国が、中国に対しては法による問題の解決について同じ方向の意識を持っていると認識をしております。
#134
○中西健治君 どうもありがとうございます。
 今回のシャングリラ・ダイアログでも出てきた話かとも思いますけれども、報道によりますと、政府は、これまでインドネシアに巡視船を三隻供与し、今度はフィリピンにも十隻の巡視船を提供することを決めたというふうに聞いております。ベトナムにも供与する方向で四月に調査団を派遣したとも報道されていますけれども、この事実関係について明らかにしていただきたいと思います。
#135
○政府参考人(和田充広君) 御指摘のとおり、我が国は、二〇〇七年に無償資金協力でインドネシアに巡視艇三隻を供与いたしましたほか、昨年十二月にはフィリピンに巡視艇十隻を供与する円借款の交換公文に署名をし、供与に向けた準備を進めているところでございます。
 また、ベトナムにつきましても、ベトナムから海上法執行能力強化に関する協力要請があったことを踏まえ、昨年十二月の日越首脳会談におきまして、安倍総理から両国間で具体的な協議を開始する旨を表明をいたしました。また、本年三月、サン・ベトナム国家主席が訪日された際に、安倍総理から、巡視船艇供与に向けた調査団を近日中に派遣することを表明し、同三月下旬に調査団を派遣したところでございます。
 今後、巡視船艇の供与に向けて、ベトナム側と必要な調査、協議を続けていく予定としております。
#136
○中西健治君 最後の質問ですが、今の巡視艇の供与等ですが、インドネシア、フィリピン及びベトナムに対して、このような国々にこうした供与を積極的に行う理由をお伺いしたいと思います。どうしてこうした国々なのかという質問であります。
#137
○政府参考人(和田充広君) 今申し上げたインドネシア、フィリピン、ベトナムに対する支援につきましては、東南アジア諸国の法執行能力強化及び海難救助能力の向上を目的とするものでございます。我が国といたしましては、こうした取組を通じて、我が国及び地域の平和と安全にとって重要な南シナ海を始めとするシーレーンにおける法の支配や航行の自由と安全を確保することを重視しているところでございます。
 他方、ソマリア沖の海上犯罪取締りのためジブチに対しても巡視艇の供与を行っておりますし、ソマリア周辺国の海上保安機関関係者への研修なども行っておりまして、東南アジア地域以外の地域でも同様の協力を進めているところでございます。
#138
○中西健治君 分かりました。どうもありがとうございました。
 これで質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
#139
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 法案では、我が国周辺の安全保障環境が厳しさを増しているとして部隊改編を盛り込んでおります。その一つである航空戦術教導団を新編する理由は何なのか。そして、一月三日の産経新聞は、この教導団について、戦闘機と地対空誘導弾の戦闘技術を高める教導隊を集約し、北朝鮮の弾道ミサイル発射基地を念頭に敵基地攻撃能力の研究に着手すると、こういう報道をされておりますが、こういう研究をこの教導団で行うということなんでしょうか。
#140
○国務大臣(小野寺五典君) 新中期防においては、「我が国の防空能力の相対的低下を回避し、航空優勢を確実に維持できるよう、高度な戦術技量の一層効果的な向上のため、訓練支援機能を有する部隊を統合する。」とされております。
 これを受けまして、航空自衛隊において、航空総隊直轄の飛行教導隊、高射教導隊、基地警備教導隊等の訓練、演習を支援する部隊並びに電子戦関連部隊を統合し、各部隊の所在地はそのままに航空戦術教導団を新編することとしております。
 これにより、F15やペトリオットといった機能の異なる複数部隊を組織横断的に用いた部隊の運用方法である戦術等を継続的に調査研究するとともに、電子戦機能を含め各種機能を連携させた教導訓練により部隊運用能力を向上させ、各種事態により実効的に対処できることを目指すものであります。
 御指摘にありますような、報道されましたような敵基地攻撃の研究を念頭に置いた部隊ではございません。
#141
○井上哲士君 軍事に軍事で対抗することは、周辺諸国との緊張を高め、東アジアの平和的環境づくりに逆行するものになるということを私ども指摘をしてまいりました。
 関連して、無人機の問題を聞きますが、中期防では、新たに自衛隊として滞空型無人機の導入を盛り込んでおります。今年度予算には調査費として二億円が計上されましたけれども、これは主にはアメリカに委託して情報収集をするという費用ということでよろしいでしょうか。
#142
○政府参考人(徳地秀士君) お答え申し上げます。
 新しい中期防衛力整備計画におきましては、周辺海空域における安全を確保するとともに、情報機能を強化するために、滞空型無人機三機、これを新たに導入をすることとしておるところでございます。
 二十六年度予算におきましては、この導入に向けた検討を更に深化、加速させる必要がありますことから、アメリカ政府と情報取得のための役務契約を締結をいたしまして、一般的には入手困難な滞空型無人機の性能などに係る情報収集あるいは導入後の運用要領などに係る検討を実施するための経費として約二億円を計上しておるところでございまして、防衛省におきましては、平成二十七年度から滞空型無人機の取得に係る経費を計上するということを目指しまして、現在、その前提となる機種選定を行うために必要な作業など、滞空型無人機の導入に向けた検討を進めておるという段階でございます。
#143
○井上哲士君 基本的には米国政府に依頼しての情報収集ということでありますから、グローバルホークの導入が念頭に置かれているということだろうと思います。
 いずれにしましても、仮に導入した場合に、操縦はこれは日本国内で行うのか。また、米国のグローバルホークの場合は衛星を使っているわけですけれども、日本はどうするんでしょうか。アメリカと衛星を共有するということもあり得るんでしょうか。
#144
○政府参考人(徳地秀士君) 先ほど申し上げたとおり、防衛省といたしましては、現在、滞空型無人機、これにつきましては導入に向けた検討を行っておるところでございますので、特定の機種、これにするということをまだ決めたわけでもございません。
 そして、いずれの機種が選定されるにいたしましても、こうした滞空型の無人機でございますので衛星通信というものが非常に重要な要素であると、このことは恐らくどの機種にとっても事実だろうというふうには思っておりますけれども、ではその衛星回線をどのように確保するかというようなことにつきましては、これは今後の検討にもよりますので、具体的なことは現在申し上げられるところではないわけでございます。
 それから、これは自衛隊が我が国の安全確保のために情報機能を強化するということでございますので、日本国内において操縦するということが大原則であるというふうに考えておるところでございます。
#145
○井上哲士君 既に三沢基地に米軍のグローバルホークが配備をされているわけでありますが、自衛隊が保有をしたという場合には、この偵察活動について米軍との分担を行うということになっていくんでしょうか。
#146
○政府参考人(徳地秀士君) お答えを申し上げます。
 アメリカのグローバルホークの三沢への一時展開につきましては、これはアジア太平洋地域における米軍の抑止力の維持向上につながり、我が国の安全保障それから地域の安定にも寄与する、日米両国にとって極めて重要な取組であると考えておるところでございます。
 それから、また一般的な話でございますけれども、これまでもこの地域における警戒監視活動などにつきまして日米間の協力を深めるために様々なレベルにおいて議論をしてきておるところでございまして、日米間のいわゆる2プラス2の共同発表などにおきましても、日本とアメリカとの間で共同の警戒監視活動などの進展といったものについては検討を進めていくということとしておるところでございます。
 それから、自衛隊の滞空型無人機、これにつきましては、先ほど来申し上げておるように、特定の機種というものが決まったわけではありませんけれども、情報収集、警戒監視といった分野につきましては、先ほど来申し上げておるとおり、日米間の協力というものは大変重要なことであるというふうに考えておりますので、こうした情報収集、警戒監視活動につきましても、アメリカとの協力関係といったようなことをこれから具体的に検討をしていく必要があるんだろうと考えておる、そういう段階でございます。
#147
○井上哲士君 この分野でも米軍との一体化がより進展をするという方向が今出されたわけであります。一層地域の緊張を激化させるものにほかならないということを指摘したいと思います。
 続いて、集団的自衛権についてお聞きしますが、二十九日の当委員会で総理は、集団的自衛権行使の容認について、年末までの日米ガイドラインの改定に間に合わせたいという意向を示されました。
 政府は、仮にこの行使容認の憲法解釈へと憲法解釈を変えた場合には、ガイドラインにはどのような内容が盛り込まれることになるとお考えでしょうか。
#148
○国務大臣(小野寺五典君) ガイドラインの見直しにつきましては、厳しさを増す安全保障環境において、自衛隊、米軍の役割分担を見直し、更なる連携強化を図ることにより日米同盟の抑止力及び対処力を強化していくことが必要という考えの下で、本年末までに見直し作業を完了させるということが昨年の2プラス2合意で確認をされました。日米当局におきまして作業を進めているところであります。また、先般の日米首脳会談におきましても、本年末までにガイドラインの見直しをするということが両国間で確認をされたということであります。
 一方、集団的自衛権等につきましては、現在与党協議が進められているところでありまして、その結果に基づき政府としての対応を検討していくこととなりますので、現時点でお尋ねについて予断を持ってお答えすることは差し控えたいと思いますが、いずれにしても、今後新しい観点に立って安全保障政策を構築することが可能となれば、それを踏まえてガイドラインの見直し作業に反映をさせていくことになると考えております。
#149
○井上哲士君 この間、日米首脳会談も行われておりますし、先日は総理が米の海軍制服組のトップのグリナート米海軍の作戦部長と面談をしております。
 こういうような場を通じて、米国側からはこの日本の集団的自衛権行使容認とガイドライン見直しの関係についてはどのような求めがされているんでしょうか。
#150
○国務大臣(小野寺五典君) 先日、五月二十七日ですが、安倍総理がグリナート米海軍作戦部長の表敬を受けた際には、総理より、我が国が積極的平和主義の立場から集団的自衛権等と憲法との関係に係る検討を含む様々な取組を推進していることを説明し、地域と世界の平和と安定にこれまで以上に貢献する旨述べられたと承知をしております。これに対し、グリナート作戦部長から、北東アジアにおける安全保障の鍵である強固な同盟国との間でより効果的な運用上の協力を行う観点からも、日本における集団的自衛権の行使に係る憲法解釈の見直しの議論を歓迎し、支持する旨述べられたとの報告を受けております。
 また、日米防衛協力のための指針、ガイドラインの見直しに関しては、双方は引き続き年末までのガイドライン見直し等を通じ、日米同盟の抑止力、対処力の強化に努めることで一致したということは承知をしております。
#151
○井上哲士君 今、グリナート部長と総理との会談の中身が御紹介ありました。
 ただ、このグリナート氏は、それに先立つ五月の十九日にワシントンで行った講演ではもっとストレートに述べております。集団的自衛権の容認は海上自衛隊を空母打撃群やミサイル防衛パトロールに統合することが可能になり、自衛も含めた任務のほとんどの局面で実際に一つの部隊として共に作戦を行うことが可能になると、こういうふうにワシントンで述べておりますが、このように、米国からは集団的自衛権行使によって自衛隊が統合されて米軍と一つの部隊になって行動すると、こういうことを強く求められているというのが実際ではないでしょうか。
#152
○国務大臣(小野寺五典君) そのような報道について私はつまびらかに承知をしておりませんし、その場面にもいたわけではありませんが、少なくても、例えばヘーゲル国防長官と私どもの会談の中では、あくまでも今の議論というのは日本国内で日本が行うことでありまして、そのような議論をされていることについては、これは歓迎する、支持するというような発言はありますが、決して米側から求められているわけではなく、これは私ども、安全保障の中で何が重要かということを真摯な議論が今行われているというふうに承知をしております。
#153
○井上哲士君 米海軍の制服組トップがワシントンでしゃべった中身でありまして、私はアメリカ側の思い、狙いというのを非常に明確に示しているんだろうと思います。アメリカと一体となって海外で武力行使をしていくという道、私は、その方向が、今、安保法制懇報告を受けて行われている与党協議でも非常に浮き彫りになってきていると思います。
 今週、武力行使の一体化に関する新しい四条件が政府から提示をされております。現に戦闘行為を行っている他国部隊への支援、戦闘行為に直接使用する物品役務の提供、三つ目、他国部隊の戦闘現場での支援、四つ目、戦闘行為の密接な関係と。この四条件全てに当てはまる場合以外は戦闘地域での支援がオーケーだと、こういうことが提起をされたわけでありますが、なぜ、これまでの四条件を変える、その必要があるんでしょうか。
#154
○政府参考人(武藤義哉君) 安全保障環境が大きく変化をする中、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、例えば、国際の平和及び安全が脅かされ、国際社会が一致団結して対応するときに、自衛隊が幅広い後方支援活動等で十分に貢献できるような法整備をすることが必要でございます。また、後方支援活動等を今まで以上に支障なくできるようにすることは、我が国の安全の確保の観点からも極めて重要でございます。
 これまで、我が国による後方支援に際しては、我が国による後方支援が他国の軍隊の武力の行使と一体化することがないことを制度的に担保するための一つの仕組みとして、個別の法律において、自衛隊の活動地域は非戦闘地域あるいは後方地域に限るといった仕組みを採用してまいりました。
 政府といたしましては、武力の行使との一体化の考え方をもはや取らないとする安保法制懇の報告書の提言、これをそのまま採用することは、従来の政府の立場に照らして難しいと考えてございます。
 他方、従来から政府が示してきた判断基準をより精緻なものとして、具体的に何が武力の行使と一体化をする行為なのかを明確にして、どのような後方支援が可能であるか検討することは課題の一つと認識をしております。また、従来から、非戦闘地域、後方地域という概念については様々な議論もございまして、この点も含めた検討が必要ではないかと考えているところでございます。
 三日の与党協議会では、このような問題意識の下、政府として対応を検討していくに際しての考え方について御説明したところでございますけれども、いずれにしましても、今現在、与党協議が進められているところでございますので、具体的な結論を得ているわけではございません。
#155
○井上哲士君 元々、後方支援というのは武力行使と本来同一とみなされるものでありますが、いわゆる一体化論で、憲法九条の下で自衛隊の海外派兵をするためにこういう議論がつくられてきました。つまり、武力行使と一体でない後方支援があるということでつくられてきたわけですが、実際は、名古屋高裁判決が憲法違反と断じたように、戦闘地域の行動も行われてきましたけれども、先ほど、一体とならないための担保という言葉がありましたけれども、より精緻にするといいながらこれを大幅に広げるということは、まさに自衛隊が戦闘地域の最前線まで行って行動を共にすることになると思うんですね。
 具体的にお聞きしますが、この四条件全てが当てはまらなければ一体とみなされない、支援が可能ということでありますが、逆に言えば、その四項目の一つ一つは全てできるということになります。
 この中にある、戦闘行為に直接使用する物品役務というのは一体何でしょうか。
#156
○政府参考人(武藤義哉君) 三日の与党協議会では、政府としての対応を検討していくに際しての現時点での考え方等について、与党の求めに応じまして御説明をしたところでございますけれども、いずれにしましても、現在、与党協議が進められているところでございまして、具体的な結論を得ているわけではございません。
 いずれにしましても、政府としては、現在、具体的事例に即して進められている与党協議の結果に基づいて政府としての対応を検討していくということとしておりまして、現時点において与党協議の結果を予断するというようなことを申し上げることは差し控えさせていただきたいと思っております。
#157
○井上哲士君 いや、別に与党協議に出したものだと分かっていますよ。結果の予断でなくて、そこにあっている言葉の定義を聞いているんですね。戦闘行為に直接使用する物品役務というのが示されているわけですから、この定義をお聞きしているんです。
#158
○政府参考人(武藤義哉君) 与党の求めに応じて、三日の与党協議会で現時点での考え方等について説明したところでございますけれども、いずれにしても、与党の協議が進められているところでございますので、その内容の詳細を申し上げることも含め、差し控えさせていただきたいと思います。
#159
○井上哲士君 それはおかしいでしょう。別に協議の中身を言えなんて言っているんじゃないんですよ。これ、政府が示したんでしょう。与党に説明しているんでしょう。その中身を、既に全部報道もされているわけですから、戦闘行為に直接使用する物品役務とは何か、示した以上、その定義、中身ぐらいは言えるでしょう。なぜ言えないんですか。
#160
○政府参考人(武藤義哉君) 繰り返しになりますけれども、今現在、与党の求めに応じて現時点での政府の考え方等について御説明したところではございますけれども、与党協議がまさに進められているところでございますので、具体的な結論も得ておりませんし、その議論の詳細については控えさせていただきたいと思います。
#161
○井上哲士君 そんな国会に説明できないような与党協議をしているんですか。
 防衛大臣、そんなことでいいんですか。いかがですか。
#162
○国務大臣(小野寺五典君) 今の議論は内閣官房がお答えすることが適切だと思っております。私どもとしては、内閣官房の方からのお答えが必要かと思っています。
#163
○井上哲士君 大臣からも内閣官房からのお答えが必要だと言っていますよ。
 これ、定義なんですから。協議の中身聞いているんじゃないんですから。政府が出した以上、その定義ぐらい、元々こういう言葉は過去のいろんな協議の中で使われている言葉じゃないですか。別に特殊な言葉じゃないんですよ。こんなことで止めないでくださいよ。答弁してください。
#164
○政府参考人(武藤義哉君) 先ほど申し上げましたとおり、政府としては、武力行使との一体化という考え方をもはや取らないという安保法制懇の報告書の提言をそのまま採用することは従来の政府の立場に照らして難しいと考えておりますけれども、他方、従来からの政府が示してきた判断基準をより精緻なものとして具体的に何が武力の行使と一体化する行為なのかを明確にし、どのような後方支援が可能であるか検討することは一つの課題と認識しております。
 そういう中で、与党協議会の中で与党の求めがありましたものですから、現時点での考え方等について御説明をしたところでございますけれども、その内容を含めまして、いずれにしても、現在、与党協議が進められているところでございますので、詳細を明らかにすることは差し控えさせていただきたいと思います。
#165
○井上哲士君 国会で説明もできないような中身を与党協議でやっているということですか。おかしいですよ、それは。
 この四条件でいいますと、結局、この戦闘行為に直接使用する物品役務、武器弾薬、医療部隊の派遣ということだと言われておりますけれども、戦闘に直接用いられない場合であれば、食料や水、医療であれば現に戦闘行為を行っている他国部隊の支援も可能だということになりますし、現に戦闘行為を行っていなければ戦闘地域まで行って武器弾薬の提供も可能だということでありますから、丸ごと後方支援を前線まで行ってやって、そうなれば相手国の攻撃対象になります。結局、日本が戦闘に加わることになると、こういう方向を進むということは絶対に許されないし、まともな答弁をしていただきたいと改めて強く求めまして、時間ですので終わります。
#166
○委員長(末松信介君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#167
○井上哲士君 私は、日本共産党を代表して、防衛省設置法等の一部を改正する法律案に反対の立場から討論を行います。
 本法案は、安倍内閣が昨年末に閣議決定を行った国家安全保障戦略、防衛大綱、中期防の具体化を図るものであり、容認できません。
 防衛大綱に盛り込まれた敵基地攻撃能力の保有の検討は、憲法に係る従来の政府見解に照らしても許されるものではありません。
 北朝鮮の核問題は軍事によらない平和的手段で解決するべきであり、そうした方向での国際社会の努力とも相入れません。
 軍事に軍事をもって対抗することは、周辺諸国との緊張をますます高めるだけです。国家安全保障戦略、防衛大綱、中期防を撤回するとともに、東アジアに平和的環境をつくるための外交努力を政府に強く求めるものであります。
 法案に盛り込まれた水陸機動団の新編のための準備隊をつくり、検討を本格化させようとしておりますが、アメリカ海兵隊のような強襲揚陸能力の保有につながるものであります。
 また、内部部局の自衛官ポストの定員化は、文官から成る内部部局に自衛官を制度的に組み入れることによって、自衛隊の意向をよりストレートに反映させる軍事行政機構をつくろうとするものにほかなりません。
 さらに、防衛審議官の新設は、米軍などの諸外国との軍事当局間の連携協力を強化し、海外での日本の軍事的役割の拡大と武器輸出を推進するものであり、容認できません。
 以上、理由を申し述べまして、反対討論を終わります。
#168
○委員長(末松信介君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 防衛省設置法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#169
○委員長(末松信介君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#170
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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