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2014/06/05 第186回国会 参議院 参議院会議録情報 第186回国会 内閣委員会 第20号
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2014/06/05 第186回国会 参議院

参議院会議録情報 第186回国会 内閣委員会 第20号

#1
第186回国会 内閣委員会 第20号
平成二十六年六月五日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月三日
    辞任         補欠選任
     高橋 克法君     佐藤ゆかり君
     三宅 伸吾君     古川 俊治君
 六月四日
    辞任         補欠選任
     古川 俊治君     古賀友一郎君
 六月五日
    辞任         補欠選任
     山谷えり子君     北村 経夫君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         水岡 俊一君
    理 事
                上月 良祐君
                松下 新平君
                芝  博一君
                山下 芳生君
    委 員
                岡田  広君
                北村 経夫君
                古賀友一郎君
                鴻池 祥肇君
                佐藤ゆかり君
                山東 昭子君
                福岡 資麿君
                山崎  力君
                山谷えり子君
                大野 元裕君
                神本美恵子君
                蓮   舫君
                秋野 公造君
                江口 克彦君
                浜田 和幸君
                山本 太郎君
   国務大臣
       国務大臣     稲田 朋美君
   副大臣
       内閣府副大臣   後藤田正純君
       経済産業副大臣  松島みどり君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        亀岡 偉民君
       内閣府大臣政務
       官        福岡 資麿君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
   政府参考人
       内閣官房行政改
       革推進本部事務
       局次長      長屋  聡君
       内閣官房行政改
       革推進本部事務
       局次長      市川 健太君
       内閣府政策統括
       官        倉持 隆雄君
       総務大臣官房審
       議官       讃岐  建君
       財務省主計局次
       長        太田  充君
       文部科学大臣官
       房審議官     田中 正朗君
       厚生労働大臣官
       房審議官     大西 康之君
       経済産業大臣官
       房審議官     後藤  収君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○独立行政法人通則法の一部を改正する法律案(
 内閣提出、衆議院送付)
○独立行政法人通則法の一部を改正する法律の施
 行に伴う関係法律の整備に関する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(水岡俊一君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、高橋克法君及び三宅伸吾君が委員を辞任され、その補欠として佐藤ゆかり君及び古賀友一郎君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(水岡俊一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 独立行政法人通則法の一部を改正する法律案及び独立行政法人通則法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房行政改革推進本部事務局次長長屋聡君外七名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(水岡俊一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(水岡俊一君) 独立行政法人通則法の一部を改正する法律案及び独立行政法人通則法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○佐藤ゆかり君 自由民主党の佐藤ゆかりでございます。
 今日は、行政改革の一環としまして、この独立行政法人制度に関わる改革関連法案について質問をさせていただきたいと存じます。
 まず、独法通則法の方の改正の今回のポイントといいますのは、評価体制を見直しているということで、これまでは、それぞれの個別の独立行政法人の主務大臣が事業の目標を設定をするということに規定上なっていたわけでありますが、しかしながら、今回の改正で、主務大臣がいわゆる管理から評価を行い、そして最終的に必要があれば業務改善命令まで出すことができると。主務大臣の下で目標設定から評価、業務改善命令まで全て一貫して行うことができることによって、外部からの内部ガバナンスを引き出していくというようなポイントがあるわけでございます。また、当然、法人内部としてもガバナンス強化策として監事の機能の強化等がうたわれているわけでございます。
 本日の私の質問の方では、むしろこうした観点というよりは、少し個別法人の統廃合の日本貿易保険の件に焦点を当てまして、財政効率の観点から質問をさせていただきたいというふうに思うわけでございます。
 今回、改正案で個別法人、独立行政法人はこれまで百ございますけれども、統廃合等を経て八十七法人まで減らすということがうたわれているわけでございます。その一つとして、これは従来、数年前から話がずっとありました特会改革のターゲットの一つにこの貿易再保険特会の廃止論というものは以前からあったわけでございまして、今回この特会が廃止をうたわれることになりました。それに伴いまして、いわゆるNEXI、日本貿易保険というものも独法から特殊会社化するということがうたわれているわけでございます。
 今回は、やはり特殊会社化をして独法という形態を改める、そして特会も廃止をすると。その背景としましては、やはり行政改革で私どもが目指しているものは、行政の無駄をなくして、できるだけ国民の税金である財政の効率性を上げ、そしてまた提供している公益サービスの質も高いものに維持し、あるいは向上させていくということがこの行政改革の一つの大きな目玉で、目標であるわけであります。
 そこで、この貿易再保険特別会計の廃止の方針の下で、今後、特会で運営をしておりました資産と債務については、移行後は全額政府出資となります特殊会社がこの資産と負債を特会から継承するということになっているわけであります。継承する代わりに、この特殊会社には貿易保険金の債務に対して政府保証を付与するという立て付けになっているわけでございます。
 実は、これまでの制度では、いわゆる貿易再保険特会では、政府そのものが日本貿易保険で掛けていた保険に対して保険金の支払事由が出た場合に政府が再保険で保証をしていたわけでありまして、これは再保険の事案が発生すれば政府の負担、国民負担になるという立て付けになっていたわけであります。
 今後、特殊会社でこの資産と負債を継承して政府保証をそこに付けると。そうしますと、この日本貿易保険が特殊会社になって、保険金支払の事案が発生した場合には今度は政府保証で政府が賄うよという、こういう保証を付けている、立て付けになるわけでございます。ですから、これ財政の観点から申しますと、特会で再保険を政府がやっていても、特殊会社に移行した後、政府保証を付けても、結局この保険支払の事案が発生したときには政府の負担にいずれかの時点でなるということは変わりがないわけでございます。
 ですから、こういう意味で、行政改革という観点で、財政効率の観点で考えますと変わりがないこの政府債務の肥大化、その中にはいわゆる政府保証という偶発債務も、当然、私たちはこの肥大化というものは考え直していかなければいけないわけでありますけれども、この政府債務の肥大化を実質的に抑えるような制度改正というのは今回のこの貿易保険の特殊会社化ではならないというふうに見込まれるわけでありますが、この点は、稲田大臣、行政改革としてはいかがお考えでしょうか。
#7
○国務大臣(稲田朋美君) 今回の独法改革の趣旨については、委員が今冒頭でお話しになった、主務大臣によるPDCAサイクルをきちんと回す、そしてまた法人の内部、外部からのガバナンス強化、それによって質の向上、そのとおりでございます。
 また、今回新たに、統廃合等の組織の見直しによって御指摘の日本貿易保険は特殊会社化されることになりました。特殊会社化後の日本貿易保険に対する政府保証の具体的な在り方については今後関係省において検討をされることとなりますけれども、支援対象が資金調達を行う必要が生じた場合に、これを容易にすることができるよう政府が債務を保証することができる旨を法律で規定するのが通常というふうに理解をいたしております。
 御指摘の懸念でございますけれども、こうした規定を設けることで、政府は直ちに何らかの債務を負担するものではないものの、実際に政府が債務保証を行う事態が生じることのないよう、国の監督の下で日本貿易保険が自らの財政基盤を基に責任を持って制度を運営することが重要であるというふうに考えております。
 このため、昨年末の改革の基本方針の閣議決定において、主務大臣による指揮監督の措置を併せて検討することといたしたところでございます。こうした仕組みも活用して、御指摘の政府債務が肥大化することがないよう適切な制度設計がなされるべきものというふうに認識をいたしております。
#8
○佐藤ゆかり君 政府保証を付与することができるという、できる規定を設ける意向であるということをお伺いいたしましたので、必ずしもそれでは完全に、最初から政府保証を必ず付けるのだというふうには私は御答弁で今捉えなかったわけでありますが、できる規定というふうに御答弁をいただいたというふうに認識をいたしました。
 そこで、この日本貿易保険なんですけれども、リスク管理というのはやはり主務大臣の指揮監督の下でこれはきっちりやっていかなければいけないということは明白なことだと思います。ただその一方で、この貿易保険という制度そのものは、できるだけ民業圧迫をしないように進めながらも、やはりリスクの高い案件ですとか大型案件、資源の関係ですと確かに大型案件が出てくるわけでございまして、そういう日本企業の様々な海外展開において、やはりこの貿易保険という仕組みを政府としてもしっかり支援策の一環として展開をしていくというニーズはこれからますます重要になってくるのではないかとも思われるわけであります。ですから、その拡大するニーズと、ある意味拡大するリスクといいましょうか、拡大し得るリスクというものをどうバランスを取って運営をしていくかということが極めて重要であるというふうに私は問題意識を持っているわけであります。
 そこで、民間参入の方でありますけれども、平成十八年に施行されました行革推進法、こちらの方では貿易保険への民間事業者の参入促進を図るということになっておりまして、その結果、この数年民間事業者の参入は増えたんですけれども、やや勢いに欠けておりまして、微増が続いているというような状況でございます。一部には、その背景として、やはり貿易再保険特会というものを通じて日本貿易保険には政府の再保険制度がある、これがやはり民間に対して日本貿易保険の優位性の要因となっているのではなかろうかと、そのような御指摘をなさる方も中にはおられるわけでございます。
 その一方で、ある意味、すみ分けを民間と行っていくという動きとしては、今国会で成立をいたしました貿易保険法の改正がございます。日本企業のグローバル展開で多様化しておりますけれども、例えばテロ事件で海外で運営中の事業が中断をしてしまった、その間の費用負担が発生するというようなときに、やはり貿易保険でそれを対象化するですとか、あるいは大型プロジェクト、資源案件等、こうしたリスクの高いものに対する融資そのものの案件を保険対象に入れるなど、時代のニーズに合う形でこの保険の機能というものは拡充されたばかりでございます。
 そこで、このすみ分けについて、少し今後の方向性をお伺いしたいと思います。
 確かに、民間保険ですと、貿易保険でも比較的リスクの少ない短期的な包括保険の引受けというのは今後更に活発化をさせていく余地のあるエリアではないかと思われるわけでありますが、今後そういうエリアが民間の可能性としてある一方で、特殊会社として再スタートする日本貿易保険につきましては、日本企業の海外展開も、むしろ大型案件に更に進めていくような形で貿易保険の仕組みそのものを官民共同で重層的な支援体制を組んでいくということで、共同体制を組むというような戦略も必要ではないかと思われますが、貿易保険市場における官民の在り方について、今後の政府方針を松島経産副大臣にお伺いしたいと思います。
#9
○副大臣(松島みどり君) 佐藤委員がまさにおっしゃいましたように、今の日本経済の中で外国にインフラ輸出などを打って出ることが極めて重要であり、そして安倍総理自らこれを先頭に立って進めている次第でございます。
 そうした中で、おっしゃいましたように、今回の貿易保険法改正、この中で、昨年一月のアルジェリアの不幸な事件をもとにいたしまして、テロやそれから戦争、クーデター、そういった内乱、そういった際の、元々民間の保険というのは短期である上に物が大体対象でございましたけれども、こういった事案が発生したときに、プラントの仕事が長引いちゃって、一時中断して長引いて人件費もかさむ、倉庫代もかさむ、そういったところまで見る、これはまさに貿易保険、NEXIの仕事ではないかということで、こういうのを新たに増やしました。
 さらに、もう一つおっしゃいました金融のところで、これまでは海外進出するプラントに対して日本の銀行が貸し出しているものについてだけ貿易保険の対象としていたのを、現地通貨を調達するためにも海外の銀行あるいは日本の銀行の現法が貸し出す、それに対しても貿易保険を付ける、そういった形で、これまで民間の保険会社が対象としてこなかった部分を意識的に拡大をしたわけでございます。
 そして、これから、来年、また日本貿易保険を特殊会社にするために新たなやはり法改正も必要になってくると思っております。昨年十二月の閣議決定の中では、日本貿易保険、そしてまた特別会計につきまして、国の政策意図の反映など国との一体性を高めつつ経営の自由度、効率性、機動性を向上させるため、全額政府出資の特殊会社に移行するということが特に閣議で盛り込まれました。
 これを受けまして、私たちの貿易保険、私たちというか経産省所管のこの貿易保険につきましては、おっしゃるように、民間がやりにくい部分、そして、国の施策でございますから、資源の確保、私も昨年秋にアブダビに石油の採掘権の延長ということの要請に参りました。大臣も何度も参っております。そういう形とセットになる長いレンジの、長い期間の、そして危険性のある分野、こういったところは政府の関与する、政府の政策を生かした日本貿易保険がやる。そうじゃなくて、割とよく知られた国に物を出していくという短期のことで済む場合には民間が保険をやる。そういうような分け方を、おっしゃるとおり、これから国の日本貿易保険とそれから民間会社の意見ももっともっと聞きながら、そのすみ分けと補充、そして政策にかなった支援確保やインフラ輸出政策など、これは随分長い案件、何十年の案件、そして相手の国の体制もこれから変わるかもしれない、今交渉している相手とまた変わっていくかもしれないところに対応するのは日本貿易保険と、そういう形にする。そして、日本貿易保険の中でまた十分な財政基盤の構築など、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
#10
○佐藤ゆかり君 今まさに松島副大臣おっしゃられましたように、この貿易保険というものは、うまく官民を併せながら、そして、いわゆる長期、超長期、短期で官と民ですとか、あるいは高リスク、低リスクで官と民というような形でうまく組み合わせていくことが極めて運営上大事であるというふうに思っております。
 実際、そういう意味では、民間の保険会社と日本貿易保険とで共同保険を組んでほしいというような、そういう要望も実はあるんですね。パッケージとして、ここから先はこの保険、ここから先はこの保険というと非常に事業経営者からすればややこしい話になりまして、それを包括的に官民で共同保険というものを組成するとやはり使いやすくなってくるというような要望もありますので、そんなことも将来的には視野に入れながら制度構築というものを考えていっていただければというふうに思います。
 それでは、もう一つ質問させていただきたいと思いますが、このように、稲田大臣、貿易保険というのはやはり日本の海外進出をサポートする裏方としては重要であり、今後更に貿易保険に対するニーズは高まっていくと、エリアも広がっていくと思われますし、同時に、そういう意味では拡大するリスクをどうコントロールしていくかと。私も先ほど申しましたこのバランス維持というものが非常に大事になってくるというふうに思われるわけでございます。
 ところで、日本の財政の状況をそこで考えますと、国債の格付などは、日本の国債の債務残高というのは対GDP比で非常に上昇しているわけでございまして、地方の債務を入れずに国債の債務残高の対GDP比だけで見ましても、今年度末時点では一五六%という政府見通しが出ているわけでございます。これ非常に高い数値でございます。地方を入れればもう二〇〇%を超しているわけでありますけれども。今、日本経済は、デフレ経済から緩やかなインフレ経済に転じているという日本経済にありまして、今後この国の債務残高をやはりうまくコントロール、管理をしていきませんと、安定的な金利環境の維持ということにもやはり懸念が生じかねないということだと思います。
 この国債の格付ですけれども、左右する要因としては債務残高そのものもありますが、政府保証などの偶発債務というものがやはり肥大化していかないように、こちらの方の管理というものをやっていかなきゃいけないというのが今回の問題意識でございます。偶発債務は、平時は顕著化しないんですけれども、例えばいざ市場環境が急変したりそういう状況になりますと、累積している偶発債務が実現してしまって、そして国の存立の足下をすくわれるようなことにもなりかねないようなことになるわけであります。
 実際、貿易再保険特会で二十六年度の再保険費の予算というのは、昨年度に続きまして約二千億円でございます。この再保険費といいますのは、日本貿易保険で保険の支払事案が発生して、それをこの再保険特会から支払う再保険費の予算でございますけれども、二千億円程度。ですから、これが毎年毎年積み上がっていくと非常に大きな潜在的な偶発債務になり得るということだと思います。
 そこで、お伺いしたいんですが、この貿易再保険特会を廃止して特殊会社に日本貿易保険を移行した後、政府保証をできる規定で先ほどするというような、検討をするというお答えがございました。私は、一案として、経産大臣の指揮監督の下でこの政府保証を、例えば再々保険のような最後の一手として確保をするというようなことで、第一義的には、貿易再保険の機能を特殊会社が民間の再保険会社と契約をするというようなことで再々保険のような位置付けに政府保証の位置付けを持っていって、政府保証の弁済順位というものを遅らせることによって政府債務のスリム化というものを図っていくということも行革の一つとして考え得る一案だと思いますが、稲田大臣、この点、最後にお考えをいただければと思います。
#11
○国務大臣(稲田朋美君) 佐藤委員御指摘のとおり、債務保証の措置を講じる場合においても、実際に債務保証を行うということは最後の一手でございます。また、法律上も、先ほど答弁いたしましたように、できる規定になるものというふうに理解をいたしております。そして、日本貿易保険において、そのような事態の生じることがないように、まずは適切な業務運営がなされるべきだというふうに考えております。
 その上で、佐藤委員の御提案でございますが、民間再保険会社への再保険を御提案をいただいているところですが、巨額の保険金支払が集中して発生し得る貿易保険の特殊性等から、一般的には再保険を引き受ける民間再保険会社の確保は容易ではないのではないかというふうに理解をいたしております。
 いずれにいたしましても、貿易再保険特会廃止後の具体的な制度については政府債務が肥大化しないようにすべきであるという委員の御指摘はまさしくそのとおりであり、適切な制度構築をする必要があるというふうに考えております。
#12
○佐藤ゆかり君 戦争保険などの再々保険会社もたくさん世界にはありますので、そういったパッケージ化でできるだけ可能なことは御検討いただきたいと思います。
 これで私の質問を終わらさせていただきます。
    ─────────────
#13
○委員長(水岡俊一君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、山谷えり子君が委員を辞任され、その補欠として北村経夫君が選任されました。
    ─────────────
#14
○上月良祐君 自由民主党の上月良祐です。
 今日は、最初に、なぜ独法と呼ぶのかとお聞きしたかったんです。前からちょっと不思議で、余り独立していないのに独法、独立と言うし、行政をやっているのに全員が非公務員型だったりして、不思議だなと思っていたんですが、またそれは機会があったらにさせていただきたいと思います。もうちょっと聞きたいことがあるものですから。
 それじゃ、まず、資料を配らせていただきました。三分類に今回分けるということになっております。国立研究開発法人、研発はよく分かります。行政執行法人もよく分かります。私お聞きしたかったのは、中期目標管理法人って不思議な分類だと思うんです。これは法律ですから法制的に言って、要するに性格で分かれている二つに比べて、中期目標管理法人というのは中身の性格、コンテンツとは関係ないですよね。中期目標管理法人の中は、しかも見てみると、大学という名の教育機関もあったり、博物館、美術館があったり、研究所の研究機能のところもあります、金融機関みたいなところもある、北方領土問題対策協会などもある、ばらばらなんですね。それをこの中期目標管理法人と法律上、規定、よくできたなと、法制局がよく、あの堅い法制局の方がよく通したなと。
 これ、本当に不思議なんですけれども、なぜこういうふうな分類になったのか、教えていただきたいと思います。
#15
○政府参考人(長屋聡君) お答え申し上げます。
 現行制度では一律に三年から五年の中期目標管理を行う仕組みとなっておりますけれども、法人の業務の特性によりましては、より短い期間、あるいは長い期間での目標管理を行うことが適当であるものがございます。今回の法改正では、最適な目標管理の期間の違い、これに着目した目標管理の仕組みを導入するために法人を大きく三つに分類したということでございます。
 御案内のとおり、中長期の目標管理が適当なものは研究開発業務を行う法人とし、単年度管理が適当なものは国との密接な連携の下に正確、確実な執行が求められる業務を行う法人という観点からくくってございますけれども、中期目標管理法人につきましては、現行と同様、三年から五年の中期の目標管理がふさわしいものとして位置付けておりまして、法人の業務内容は御指摘のとおり多様となっております。
 こうした中期目標管理法人につきまして、更に業務の類型に応じた区分を仮に法定化するということになりますと、かえって柔軟かつ弾力的な運用を損なうことなどが懸念されるために、法制度上は業務内容に応じた細分化などは行っていないということでございます。
 他方、総務大臣が定める目標、評価の指針、こういった運用上のものにつきましては、業務の類型に着目した具体的な目標設定を行うということを念頭にしまして検討を進めているところでございまして、運用の中で業務の特性に応じて適切な対応を図っていくと、これがまた重要なことであろうかと思っております。
#16
○上月良祐君 ネーミングがじゃおかしいという話なのかもしれません。いろいろ私も言いたいことはありますが、要はきちんと、要するにばらばらなんですね、独法というのは。ですから、そのばらばらな独法に応じた管理をしてもらわなきゃいけない、このことを言うためにそういうふうにちょっと前触れでお聞きをいたしました。
 それで、じゃ、評価の効率化と適切なガバナンスをどうバランスしていくかということについて是非お聞きいたしたいと思います。
 実は私、大学の方で外部の人が入った経営協議会ということで経営に関わったことがございます。県にいた頃、充て職でやりました。そのときに、実はやっぱり評価というのがございます。評価の時期になると、こんなもう十センチ以上あるような資料がだあんと送られてくるんですね。これを、とても見れないような資料、一週間丸々徹夜して見なきゃ見れないような、まあそれでも一生懸命できるだけ見ました。やっているうちにこれがCD―ROM化されまして、CDで送られてくるんですよ。それを焼くこともできなければ、これを見ろというのも難しいぐらいだあんと送られてくるわけです。
 実は、それはどういうことかというと、結局そういうふうなやり方をしたら意見なんというのは余り言えないですよ。正直、意味ある意見は言えなくなります。だから、逆に言うと、そういうやり方をすれば意味ある意見は出なくて済むわけですよ。どこをどう変えろとか、どう変えるべきだみたいな意見を言わせないためには、そういうふうにすればいいわけです。ばあんともう山ほど資料を一週間前に配って、それを読んできたでしょうとぱっと説明して、一回でぱっと終わらせちゃう。それはもう委員の先生、どんなに優秀な人だって意見なんて言えないですよ。だから、そういう運用をすればそういうふうな第三者委員会になってしまうということだと私は思います。
 逆に言うと、独法の評価委員会を本当に機能させようと思ったら、そういう使い方をしたら意味がないんですよ。すなわち、論点をきちんと絞って、そこについて自分たちで、これはどう思って、どこが問題で、どう変えたいと思うかをきちんと第三者委員会に提示して、そしてきちんとレクもして勉強もしていただいて、そして意味ある意見を言っていただく。そして、一回じゃなくて二回やるとか、その状況に応じてきちんと動かさなければ、第三者委員会というのはお飾りみたいになってしまうわけですよ。
 行革をやるところがそういう意味のないことをやっていては一番いけないんだと私は思います。税金の使い方としては本当に無駄だと。時間もロジも物すごく掛かるわけです。大臣が来られて、何というんでしょう、前語りの部分されるとしても、大臣の時間だって忙しいわけですよ。そういう意味のないところにお金も時間も絶対使っていただきたくないと私は思うんです。
 そして、各省との関係でどういうふうにやっていくかということも重要だと思うんですが、的確な評価と的確なガバナンス、これをバランスするために、要するに押さえるつぼみたいなところがあるんだと思うんですね。薄く広く網を掛けて何か満遍なくばあっとやっているんではなくて、押さえるポイントをきちんと押さえて、そこをやるのが私は独法の制度全体を所管しているところの仕事だというふうに思います。
 そういう意味で、どういう点をどういうふうに評価する、それこそが一番最小の経費で最大の効果が出るような管理の在り方なのか、その点について、長屋次長の御意見をお聞かせください。
#17
○政府参考人(長屋聡君) お答え申し上げます。
 今回法制度の改正を検討するに当たりまして、確かに評価疲れとか現行の運用が効率的な評価活動になっているかという指摘もございました。
 現行の業績評価は、毎年度、各府省の独法評価委員会がまず一次評価ということで行い、総務省の政独委が二次評価ということで、多層的な仕組みをもって評価を行っているわけでございますが、今回の制度改正では、これを主務大臣による評価にまずは一元化する、それから、第三者機関である総務省の下の独法制度評価委員会は節目となる中期目標期間の最終年度に評価をチェックしていくということとしまして、毎年度の評価には基本的には関与しない仕組みとすることで法人の事務負担にも配慮した簡潔かつ実効性の高い仕組みとしているところでございます。
 この点につきましては、ルーチン的な意味での毎年度の関与は第三者機関は行わない、一方で、主務大臣による評価の結果が著しく適正を欠くと認められるような場合には第三者機関が意見を述べることができると、こういった仕組みを取ることとしているところでございます。
 また、ガバナンスの観点からは、法人の監事機能の強化、監事と独法評価制度委員会との連携などによってガバナンスの強化を図ること、それから総務省の行政評価・監視機能を必要に応じて活用すると、こういったことで評価事務の負担は軽減しつつ、法人の適切なガバナンスを効率的に確保していくこととしているところでございます。
#18
○上月良祐君 ありがとうございます。
 おおむねそんな感じかと思います。内部でやってもらうところは内部でやってもらう、各省でやってもらうところは各省でやってもらう、そしてそれを第三者的に総務省が横串を刺すべきところを刺す、そういうことだというふうに思いますので、効率とそして効果をきちんと考えてやっていただきたいというふうに思います。
 大臣に一点お聞きしたいと思います。今の長屋次長の御答弁をベースに、各省と総務省の分担のところをどういうふうにお考えになっていらっしゃるかということなんでございます。
 各大臣がまず評価をする、各大臣のことが強調されております。しかし、各大臣は省庁改革で半分近くになってしまったわけですね。それぞれの団体のことを細かく見るわけにはいきません。そんなことをやる時間よりも別のことをやるべき時間があるんだと思います、特に問題とかあれば別ですけれども。そうしたときに、実際、大臣が見るといっても、見るのは結局役所の人なんだと思います。そうすると、どうしてもお手盛りになりがちではないかと危惧されるところを総務省から横からチェックをする、行革担当大臣が見るということがやはり必要なんだと思います。
 じゃ、どこをどう見るのかということなんですけれども、そのときに、例えば研究開発法人、研発法人について、その長い目標とか、例えば理研、産総研がどうあるべきかみたいなことを、総合科学技術会議も絡む中で、また行革担当大臣がそういうところまでカバーして見るべきなんでしょうかと。私はそうは思わないんです。やはり日本のために成長するようなことは、そうやって何重にも管理されればされるほど芽が摘まれるんだと私は思います。
 行革担当大臣あるいは総務省が見るべきものは、やはり行革の視点、コンプライアンスなんかもそうですし、お金が無駄遣いされていないか、蓮舫先生が言っていたような団体の先にお金がたまっていないかみたいな、そんなことは地方団体だったらもうやっていると思います、私そんなことはやっていましたから。国の方がずっと私は遅れているんじゃないかと危惧します。そういう行革の目線で横串を刺してチェックをする。
 私は、何となく広くカバーしているよりも、そういうふうにきちんと論点を押さえて、つぼを押さえてやっていくことこそが本当の行革だと思うんです。行革のやり方を行革しなきゃいけないんじゃないかと私は思っているんですが、大臣の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
#19
○国務大臣(稲田朋美君) 御指摘のとおり、今回こうして改正することで、例えば今国立研究開発法人のことを御指摘をされましたけれども、一律的ではなくて、それを弾力的にその業務の特性に応じた規定をすると。そして今回は、独法が主務大臣の政策目的の実施機関であることに着目をして、きちんと主務大臣においてPDCAサイクルを回していただくと。
 じゃ、行革の立場、そして総務省は何をやるのかというと、やっぱり主務大臣ないしは各省庁が責任を持って法人を管理をするということを基本として、ある意味補充的に独法制度を所管する総務大臣、また第三者機関である総務省の独法評価制度委員会が主務大臣の適正な目標管理を担保する観点から、お手盛りにならないように横串を刺すというのが関与の在り方ではないかというふうに思っております。
#20
○上月良祐君 チェックにチェックを重ねるというようなことをついついやりがちなんだと思いますが、私は仕事を減らすのも大切な行革なんだと思っております。本来やるべきところに仕事が人が減る中で割けるように、時間が割けるように、人が割けるように、きちんと減らすべきところは減らす、そして重点化するということを是非お願いしたいと思います。
 太田次長、来られていただきまして、時間がありませんので、大臣の質問というより太田次長に直接お聞かせいただきたいと思います。
 一五%削減とか、五%、三%掛ける五年とか、独法の運営費交付金、これは大学も同じなんです、一%削減が積み重なっていって、まあ今は戻ってはおりますけれども。こういったことは真面目にやっているところほど苦しむわけですよ。真面目にやったら、もう減らすところがないのにまた次、五%、三%削っていけみたいな話になるとですね。そういったところがないように一個一個をちゃんと見ていただきたい。そして、お金のことだけじゃなくて日本の発展のために本当に見ていただきたい、きちんと見ていただきたいと思っております。五%、一%、三%、五%、一五%のオンパレードにならないように是非しっかり見ていただきたいと思いますが、その点についてお聞かせください。
#21
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
 今ほど先生から御質問いただいた点は、先生の御主張のとおりだと思っております。
 多少具体的にというか、申し上げますと、昨年末、独法の効率化の目標につきまして、閣議決定において、各法人の事務事業の実態やこれまでの効率化努力等を踏まえて、画一的、硬直的な目標ではなくて法人ごとに適切な目標を設定するよう努めるというふうにされています。
 運営費交付金の算定に当たってということになりますと、今ほどの閣議決定を十分踏まえてやっていきたいと思っていますし、付け加えさせていただければ、効率化目標、効率化効果ということだけではなくて、事業の進捗や政策的に必要となる経費を含めて総合的に勘案するということになってございますので、例えば平成二十六年度予算でも、研究開発法人を含めて実際に運営費交付金が増加している独立行政法人もございます。
 いずれにいたしましても、今ほど先生から御指摘いただいた、あるいは御主張いただいたとおり、真に経済成長なりなんなりに資する事業にはしっかりと対応していくと。一方で、もちろん独立行政法人として業務運営の効率化は当然図るんですが、今ほど御指摘いただいたようなことには十分注意して、予算査定、予算を最終的に作っていきたいというふうに考えてございます。
#22
○上月良祐君 是非よろしくお願いします。
 終わります。ありがとうございました。
#23
○大野元裕君 おはようございます。民主党・新緑風会の大野元裕でございます。
 特殊法人の時代から、この法人改革というものは我が国が取り組むべき課題として認識され、その度合いの違いこそあれ、最近のほとんどの政権が課題として取り上げてきたものと承知をいたしております。この意味からも、独法改革を実現させることを目的とした本通則法案は、不断に取り組むべき長期的な課題と考えています。この意味では改革の推進には賛成でありますけれども、現政権の政治姿勢と併せて考えれば、懸念もまだまだ残されていると考えております。その意味で、将来を見据えたような独法改革は、国のサービスの向上と財政負担の軽減の両立に力点を置くべきだと考えています。
 先ほど、佐藤委員の方から国の債務の話がございました。私も先般本を読んでおりましたら、経済同友会の発表だったと思いますが、二〇五〇年の我が国の債務は対GDP比で約六〇〇%、このままでいけば、それまでに恐らく国家の財政は破綻をするだろうと言われています。
 つまり、目先の今の政権の政策だけではなく、あるいは単に消費税を上げて体裁を繕うことではなく、将来の世代に対して責任を負うためにも、しっかりとした改革を担うということが我々政治家の任務ではないかと思っております。そのような観点から質問をさせていただきたいと思っております。
 まず、一昨日の参考人質疑でも専門家の先生からお話がございましたが、独法改革に際してゼロベースで見直すはずだったのが、省庁ごとの縦割りを排し統合に至らなかったようなところもございました。こういったところの理由というものをまずは大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。
#24
○国務大臣(稲田朋美君) 御指摘のとおり、参考人質疑の中で、省庁縦割りの壁が十分排除できていないのではないかというふうな御指摘もございました。
 今回の独法改革における組織の見直しは、自民党の公約に沿って、各法人のできるだけ特性を生かす、そして独法として維持をした上で政策実施機能の強化に資するという観点を重視しつつ、府省の縦割りにとらわれずに検討を行い、数合わせでない統廃合や法人間の業務連携の強化を図ったところでございます。
 今回の改革では、予断のない検討の結果として、府省を超えた統合の例が生じなかったのは事実でございます。他方、政策実施機能の強化の観点から、所管府省の枠を超えて法人間で業務実施の連携を行うこととし、一例として、今般の改革では、国際関係業務を行う法人間で海外事務所の共有化、近接化を進め、ワンストップサービスの提供を図ることといたしているところであります。
 いずれにいたしましても、シナジー効果が期待される場合には、所管府省という縦割りの枠にとらわれることなく、自律性を持って法人間で積極的に業務連携等を進めるべきであるというふうに考えているところでございます。
#25
○大野元裕君 ちょうど昨年の今日なんでございましょうか、独法改革に関する有識者の懇談会が報告書を出されておられます。そこではゼロベースの取組ということを強調をされておられると私は理解をしております。
 昨年の十二月の閣議決定を見てみても、確かに単一の省の所管内では、非常にその特性やプレゼンスを確保するという、そういう中身の文章はあるものの、しかしながら、国交省の中で、例えば海上技術安全研究所や港湾空港技術研究所や電子航法研究所、多分相当違うものの統合が進んだことは、これは事実だと思っています。
 しかしながら、よくよく見てみると、省庁横断的な措置がなされているようには私には見えないんですね。例えば、情報通信関係の独法ですとか、環境エネルギー関係の独法ですとか、少し、これ府省の間を考えてみると、効率化を実現できそうな独法も確かに存在がしています。
 大臣、今回の改革では、そこまでは結果として至らなかったというお話ではございますが、是非これ、お願いなんですけれども、将来における課題として、しっかりと取り組むことができるような何らかの担保、これ特に閣議決定で最初やられたわけですから、そこについて、是非大臣の御所見あるいは決意というものはいただけないでしょうか。
#26
○国務大臣(稲田朋美君) 今回の独法通則法改正案では、中期目標管理法人及び国立研究開発法人については、中期目標期間の終了時に業務及び組織の全般にわたる見直しを行い、必要に応じ業務の廃止や移管、組織の改廃を行うこととなっております。
 また、国民生活や社会経済など各法人を取り巻く環境の変化に対応して、中期目標期間の最終年度を待たずに、主務大臣の政策判断の下で目標の変更、また業務の追加、法人の個別法改正による業務の見直しや組織の変更を行うことも可能になっております。
 このような業務、組織の見直しの中で所管府省を超える統廃合が必要な場合には、政府として必要な取組を講じていくべきであるというふうに考えております。
#27
○大野元裕君 べきであるではなくて、大臣としてしっかりとお取り組みをいただきたいと私は思っております。
 こういった官僚の世界においては、こういった例からも見られるように、実は一旦壁とか枠組み、こういったものをつくってしまうと、それを取り払うというのは至難の業だと私は理解をしております。
 独法改革に取り組むのであれば、当然、簡素でなおかつ行政サービスあるいは国が支援すべき機関の未来、こういったものを見据えて取り組むべきものだと私は思っておりますけれども、その意味では、独法については我々は簡素な二分類を主張してまいりましたけれども、それでも国立研究開発法人という分類を新たにつくる、そこまでは理解ができます。しかし、特定国立研究開発法人なるものを法定化して別な枠とする意味が私にはよく分かりません。
 中期目標期間を長期化した上で総合科学技術会議が関与して研究開発成果の最大化を目指す、これは私も長年研究者をやっておりましたので、単年度でこれを結果を出せというのは難しいし、実は私の友人も某政府系の機関にいたのが、単年度主義の成果主義を出された瞬間に辞めて大学に移りました。そういった意味からいえば、大変ここについては分かるんですが、しかし、この特定法人を屋上屋を重ねるがごとく更に設定する、その目的というものをいま一度御説明いただけないでしょうか。
#28
○国務大臣(稲田朋美君) 委員御指摘のとおり、二十四年法案は二分類、そして今回は三分類にして中期目標管理法人、行政執行法人に加えて国立研究開発法人というものを設けたところでございます。
 その趣旨については、今委員からも理解ができるというふうに御指摘をいただいたところですが、なぜその上に特定国立研究開発法人を設けなければいけないのかというお尋ねでありますが、科学技術イノベーションの激しい国際競争の中で、世界トップレベルの成果を創出しながらしのぎを削っている国立研究開発法人について、国家戦略の観点から、主務大臣や総科技術・イノベーション会議により緊密な関与を確保しつつ、国際競争に適した制度運用の緩和等によりこれを後押しすることが不可欠ということを考えたわけでございます。
 なお、この制度の対象法人については、総合科学技術会議が本年三月に取りまとめた考え方において、我が国を代表する総合的な研究機関、世界トップレベルを標榜するにふさわしい極力少数の法人に限られることとなっているところでございます。
#29
○大野元裕君 かつて省庁がそれぞれの法律を作り、そしてある意味使い勝手の良い特殊法人というものをつくった、これが実は問題の、様々な課題が出てきたところの最初だったと思っています。その目的自体に悪いことはないんですが、別枠をつくって、そこで省庁が別法に従ってやったということが問題の第一歩だったと私は認識をしています。
 実際、これ第一ワーキンググループ座長の見解というものが出ておりまして、大臣よく御存じだと思いますけれども、別法化を認めれば、ほかの法人の離脱も否定し得ず、独法制度は崩壊のおそれ、特定法人の設立に関して相当に合理的な理由が必要となるが、その理由は見当たらないというのが結論でございまして、科学技術総合会議の関与や、あるいは国家戦略というものがこれらの国立研究開発法人についても実は一定程度担保をされているんです。
 それを新たに別法でおやりになるということについては、やはり私には分からないし、時代の逆行というふうに、改革の方向と逆行というふうにしか私には見えないんですけれども、大臣としてもそこのところはいかにお考えか、改めてお聞かせいただきたいと思います。
#30
○国務大臣(稲田朋美君) 独法の中の国立研究開発法人、そして特定研究開発法人、それをどのような位置付けにするかということについては大変な議論がありました。私も委員と同じように、それを全く別法にしてしまうというのでは、独法通則法の横串、ガバナンスというものを外れてしまうということは行革の観点から絶対にやるべきではないというふうに考えております。
 そこで、今回は、独法通則法の中から飛び出るというのではなくてその上に特別法という形で、独法通則法の横串、ガバナンス、規制は掛けた上でその上の特別法、飛んで出る別法ではなくて特別法という形で今回の特定国立研究開発法人を設けたということでございます。
#31
○大野元裕君 それは私は役所の便法だというふうに思っています。
 配付をさせていただきました横紙の資料を見ていただくと、十二月の閣議決定と今年三月の総合科学技術会議の考え方ということで、特定研究開発法人と国立研究開発法人のいわゆる目的だとかあるいは主務大臣の関与だとか、こういったところが定められています。
 これ見てみると、要するに、より強い国家戦略に基づいた関与だとか、あるいはその一番下の対象という段落にちょっと幾つか書いてありますけれども、その辺りが違うところとして顕著なところのように私には見えるんですが、これわざわざやっぱり特別法を設置するだけの理由には私にはいまだに見えないんです。例えばその中で、対象について、総合的な研究機関、我が国を代表するような、こういうところを抜き出してくるということで、二つの研究機関が例えばそこには書いてあります。そこで結果として出てきているのが産業技術総合研究所と、話題になってこの委員会でも何度も取り上げられました理化学研究所です。
 一々の事例を私はあげつらうことはしませんけれども、この対象の中の要件としてある、法人としてのマネジメント体制が整い、リスク管理等の状況が良好であることという、その幾つもある中から二つだけ出てきた中の一つが理化学研究所なんですけれども、大臣、法人の長のリーダーシップの下にマネジメント体制が整っており、リスク管理の状況が良好なのが理化学研究所だというふうにお考えでしょうか。
#32
○国務大臣(稲田朋美君) 本件については、まずその法案担当大臣であります科学技術政策担当大臣が本年三月に示された対象法人の考え方を踏まえつつ、また今回の問題に対する理研の対応も見極めながら法案作成までに判断されるものというふうに承知をいたしておりますので、私といたしましては、その検討状況というものを理研に関しては見守りたいというふうに思います。
 ただ、行革の立場から申し上げれば、特定国立研究開発法人については業務運営上の特別な措置等を定めることとされており、そうであるならば、当然のことながら研究成果の厳密な検証など、より強い責任も果たしていただく必要がある。すなわち、通則法の上に特別法を掛けて、通則法の規律がきちんと守られることはもちろん重要ですけれども、それ以上に大きな権限を与えられるのであれば、それだけ大きな責任も果たしていくべきであるということを常に行革担当の立場から申し上げてまいりましたので、その点はきちんとチェックをしていく必要があるというふうに思います。
#33
○大野元裕君 そのとおりです。
 大臣のお役目として、確かにこの法人の評価とか所管は大臣ではないにしても、横串を刺して、そして一番最初、冒頭申し上げました、未来に対して胸を張れるような政治の責任を果たされる中の、今、政府のトップが大臣でございますので、是非そこは、コメントは結構でございますので、将来的に特定法人が対象となることが決定するような際には、是非意見を申し述べて、しっかり頑張っていただきたいと応援をしております。
 さて、私どもの民主党案、みんなの党さんと一緒に出させていただきましたが、法人の長や監事の任命は原則公募として透明性を高め、国民の理解を得る、こういう規定にさせていただき、これは蓮舫委員からも前々回の委員会で御指摘をさせていただいたとおりでございます。しかしながら、今回の法案では、公募が努力義務として並列されている、こういう後退をしているということについても、これまでも衆議院でも指摘があったと私は理解をしております。
 この国立研究開発法人及び特定法人については、人材確保の競争もあり、次官よりも高い報酬を支払うことができるようにもなっています。その長を主務大臣が任命という形で、国民の透明性、これ説明責任は当然ありますけれども、透明性が低い中で任命できるようにするというのは、私は透明性に欠ける、バランスを欠いているというふうに思いますけれども、大臣、いかがお考えでしょうか。
#34
○国務大臣(稲田朋美君) 今、公募の規定については義務付けまでは本改正案ではしておりません。
 したがいまして、主務大臣が法人の長を任命する際に、公募を義務付けていないので、任命に当たって公募を行う場合と行わない場合が出てまいります。公募を行う場合、行わない場合のいずれも、高い今御指摘の報酬を設定しようとする法人は、国民の納得が得られるよう、総務省が定める予定の公表様式に従って説明責任を果たす必要があるということでございます。その際、当該人物の能力、経歴、実績等に照らしてその水準の報酬が妥当であるという説明も行う必要があろうかというふうに思います。
 このため、適切に説明責任が果たされるということは、公募を行わない場合にもより必要であり、透明性の欠けることがないように今の基準に従って説明責任を果たすことになるというふうに考えております。
#35
○大野元裕君 透明性と説明責任は私は違うと思います。そこについては、確保するために、そして公募というのは、より良い人材を広く募って、その上でみんなに納得してもらう。私も先ほど研究者だと申し上げましたけれども、残念ながら文系の研究者でしたので、すごい収入だなというのは正直羨ましいところはあります。
 しかしながら、そういうことではなくて、研究者というのは、自分が好きなことを課題に思って考えていて、それに対する熱意と能力と、そして、恐らく組織としては当然、上に立つ者としての組織運営の力、こういったものが必要になると思います。それを幅広く評価をするということ、そして様々な人材を求めるということは日本の国益にかなうし、私はこの報酬が駄目だと言っているんじゃなくて、それにきちんと見合う人材だということを、税金を財源とする、元々の、根源の、だとしても、そこは納得をいただくということが極めて重要だと思うので、説明したからいいのではないというふうにはお考えをいただきたいと思います。
 ちょっと時間がないので先に進みますけれども、この国立研究開発法人については、専門家とされる人々が構成する総合科学技術会議が目標の指針を設定します。しかし、別途各省に審議会を設けて見直し等の際に助言を行わせるという理由は何なんでしょうか。
#36
○国務大臣(稲田朋美君) 今回の法改正で、法人の業績評価は各省の評価委員会から主務大臣に変更されることとなります。その際、研究開発業務は、他の業務と比べてその成果の評価、目標設定等に高い専門的知見を有すること、研究開発に関する国際的な動向や水準等の観点を考慮する必要があることなど、研究開発の特殊性を十分に踏まえるため、各主務大臣の下に審議会を設ける仕組みとしたものでございます。こうした仕組みを設けることで、主務大臣が研究開発の特性を踏まえてより適切な評価を行うことが可能になるというふうに考えております。
#37
○大野元裕君 時間の関係で一つ質問飛ばしますけれども、先ほども大臣は、主務大臣の関与、そして今も適切な関与という話をお話しになったと思います。独法の独立性というのは私大事だと思うんですね。そこは確かに配慮する必要がある、これはよく承知していますが、しかし、その原資が税金であることに鑑みれば、適切な管理というものも当然不可欠だという意味では大臣のおっしゃるとおりだと思っています。
 この通則法案の三十五条の三では、不正行為の場合がそこに示されています。不正行為の場合等において主務大臣が必要な措置を講じることができるようになっています。これはこれでいいことだと思いますが、法人の業務運営が著しく適正を欠き、かつ、それを放置することにより公益を害することが明白である場合において、特にそれが必要であると認めるときは、当該法人に対し、当該行為の是正又は業務運営の改善のための必要な措置をとるべきことを命ずることができるものとなっている。
 公益を害することが明白であるのに、なぜその上に特に必要があると認めている場合のみに改善を求めることができる、そんなまどろっこしい法律になっているんでしょうか。これ、おかしいと思いませんか、大臣。
#38
○国務大臣(稲田朋美君) この三十五条の三、違法行為の是正については新設の規定でございます。そしてその要件は、今御指摘のとおり、法人の業務運営が著しく適正を欠き、公益を害することが明白な場合で特に必要があるときに是正改善を法人に命ずることが可能であると。
 なぜ特に必要な場合というところに限ったのかという御質問ですが、独法制度、法人の自主性、自律性を尊重した業務運営を基本といたしておりますので、不適正な業務運営の場合には、まず法人が自主的な改善に取り組むべきことを主務大臣がまず要請をするということが必要だというふうに思います。主務大臣の要請を受けてもさらに法人において改善が図られないという場合に、最終手段として、罰則を背景とした強力な是正措置として主務大臣が改善命令を行うこととし、その発動要件として、特に必要があると認めるときということを規定しているものでございます。
#39
○大野元裕君 適宜まず評価をする、そして不適切な可能性があるようなとき、私当然そういったときは要請とかするべきだと思いますが、ここでは明白であるという事態でございますので、明白であっても通常は放置されるというふうな私印象を与えると思いますので、そこはしっかり厳しく書くべきだと思っています。
 また、独法の役員又は会計監査人がその任務を怠ったときは独法に対して損害賠償責任を負うことが定められている、これは法律の中にあります。しかしながら、その一方で、一定の場合においてその責任の全部又は一部を主務大臣の承認等の手続を経て免除される、総務大臣との協議の上免除される、こういう規定にもなっています。
 これ、公募の原則を外して主務大臣が任命できるというふうになっている以上、安倍内閣、しばしばお友達人事をおやりになりますけれども、お友達が任命をされて、主務大臣の承認でその任命した大臣が損害賠償責任を免除をする、このような規定にも読めるわけですけれども、これ、会社法や公益法人制度の規定と比較しても、この独法の役員が責任を免除されるというのは若干緩い形になっていると思いますけれども、大臣はこれについて国民の理解を得られるとお考えでしょうか。
#40
○国務大臣(稲田朋美君) 今回の改正法で、二十五条の二、役員等の損害賠償責任を明記をいたしました。そしてその上で、主務大臣が総務大臣と協議した上で承認しなければ損害賠償責任を免除することができないというふうに規定をいたしております。
 この損害賠償責任の免除の規定については、一般社団法人、株式会社の損害賠償責任の免除の規定に倣ったものであって、事業の規模や特性により巨額なものとなり得る損害賠償額の全額を一個人に負わせることは、適切な人材が得られなくなったり役員が萎縮してしまうなどのおそれがあり、妥当ではないと考えられる場合もあるため設けたものでございます。
 損害賠償責任の免除に当たっては、政策の責任者である主務大臣が総務大臣と協議した上で承認することを条件とするものであって、主務大臣による法人の管理責任を原則としつつ、政府全体としての統一性ある制度運用が適切に行われるというふうに考えております。
#41
○大野元裕君 とすると、会社や公益法人の場合には適切な人材が得られない恐れがあると、そういうことに逆説的に言えばなるわけでございます。
 それから、大臣がおっしゃった、これは会社法の株式会社のところだと思いますけれども、これは会社法の免除権限は当然株主にあります。株主がオーケーと言えば免除されるんです。公益法人では総社員の同意というものが必要になります。しかし、考えてみてください。会社でいえば、代表の任命権限は最終的に株主総会にあります。株主が承認をして代表を選びます。そして、その不利益は、いろんな方が不利益を被るかもしれませんが、究極的には株主が被ります。
 今回の法案では、公募と並んで大臣の任命の話はいたしましたが、大臣が任命をする可能性がある、そしてその不利益は国民が被る、しかしながら、その免除は大臣が総務大臣と諮って決める。これを同じ形で私は規定すること自体が正直違和感があると思います。
 税金が原資になり、行政サービスを含めた不利益は国民が被る。だけれども、大臣が自分の、ちょっと先ほどの言い方をそのまま使えばお友達を任命し、そのお友達の責任は免除してやる、こういう形に私はなるのが制度として、制度としてですよ、現実には大臣がこれをおやりになるとは言っていません、現実にはどうかというのは別としても、制度としてこういう形というのは私はおかしいと思うんですけれども、大臣、いま一度お答えいただけませんか。
#42
○国務大臣(稲田朋美君) 主務大臣が一人でその免除を決めるわけではなくて、主務大臣と、あと今委員が御指摘になったような観点を踏まえて、政府全体の判断として総務大臣が承認することを条件といたしておりますので、主務大臣による法人の管理責任を、それをまた政府全体としての総務大臣の承認というものを加えることによって統一性のある制度運用が適切に行われるのではないかというふうに考えております。
#43
○大野元裕君 それを担保するのが先ほどからお話ししている横串、政府全体の話だろうと私も思っていますが、これをちょっとよく見ていても、例えば独立行政法人評価制度委員会においても、これまでの議論されてきたものよりも若干薄められていませんか。例えば、第十二条の七には委員会は、その所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、資料の提出、意見の表明、説明やその他必要な協力を求めることができるとなっていますが、これ自民党時代ですけれども、平成二十年の法案では、委員会は行政機関の長のみならず、法人の長や、そしてガバナンスを利かせるという意味から極めて重要な監事に対しても協力ができることになっていたんです。
 今回の法案ではこれは落とされていますよね。つまり、全体を見る横串を担保するというものも薄まってしまっているんです。なぜこれは落とされたんでしょうか。
#44
○国務大臣(稲田朋美君) 平成二十年の自民党の出した法案における評価の制度と今回の評価の制度とは異なっております。むしろ、今回の改正案は二十四年度の法案の体制を引き継いでいるわけでございますが、平成二十年の法案では、各府省の評価委員会と総務省の政独委を廃止をして、総務省の独法評価委員会が一元的に全て独法の評価を行う仕組みとしておりました。そのことに伴って、関係行政の機関の長のほか法人の長、監事に対しても直接資料提供の要求ができるというふうに規定をされていたというふうに承知をいたしております。
 これに対して、今回の改正では、主務大臣が評価を行う、そして総務省に置かれる独法評価制度委員会は、法人を直接評価するのではなくて、主務大臣の評価、業務、組織の見直しが適切かどうかをまさしく第三者的にチェックをするという仕組みといたしましたところから、必要な資料や情報は評価主体である主務大臣から提出を求めることが適当であるというふうに整理をいたした次第でございます。
 また、さらに、必要な情報がある場合には法人の管理に責任を有する主務大臣を通じて法人から資料を収集することが可能であるため、関係行政機関の長のみを協力の相手方たるというふうに考えているところでございます。
#45
○大野元裕君 主務大臣の関与がしっかりしなければいけない、そして、そこで一旦引き取って横串のところが再度担保される、この枠組みは私も分かるんです。ただ、先ほどからるる申し上げているとおり、主務大臣の関与についても、特に必要な場合はとか、あと横串のところも外されているとか、そこはやはり行政改革というものは一元的にまず進めて、そして足りないところも当然あって、多様性も判断しなければいけない。しかしながら、将来に対する責任を負うということのやっぱり制度的な担保というものが私は必要だと思うんです。
 今回の法案については、先ほどちょっと申し上げたとおり、公募の制度もそうだったんですけれども、賠償責任の話もそうでした。この法律に従って、うがった見方をしてしまえば、独法の役員は天下りだろうと大臣の裁量でまず任命をされますと。その報酬は次官よりも高い。著しく適性を欠き、公益を害することが明白になっても、特に必要な場合のみしか大臣の指導は、適切な措置はなされない。さらに、任務を怠ってもその責任は免除され、そして全体を見るところというものは後ろへ引いてしまうと。これ、幾つかの条項をもちろん悪いところばかり合わせたものですよ。しかし、これ制度的担保と私申し上げているわけですから、そこについては行政改革を進めたということでなければ独法改革の意味が私はないというふうに思いますし、国民の理解を得るというところからいえば、この法律作りましただけではなくて、そういったところにもしっかりと目をやっていただくということは私自身の懸念としてもお伝えをさせていただきまして、私の質問は終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#46
○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てますよう質疑をしたいと思います。
 おとといの参考人質疑におきまして、私は業務の質の最大化について伺いました。PDCAを回していくということでありましたが、ここで重要なのは、その客観的な評価の根拠というものをしっかりつくっておくということが重要だろうと思います。
 業務の質を下げましてもコストは減ります。業務の質を向上しているということをどう評価するかということで必要なのが管理会計の導入であろうと思います。質の向上を見える化をしまして、マネジメントの質の向上、マネジメントの向上、上げていく、その観点からまず総務省に伺いたいと思います。
 先月の参議院本会議におきまして、稲田大臣は、この質の向上の観点から、管理会計の導入について促進されるよう総務大臣と協力をして検討をしていくという御答弁がありましたが、今後、総務省としてどのように検討していくのか、まず伺いたいと思います。
#47
○政府参考人(讃岐建君) お答えいたします。
 昨年末に閣議決定されました独立行政法人改革等に関する基本的な方針におきまして、法人における管理会計の活用等により自律的マネジメントの実現を図ることとされているところであります。
 稲田大臣が先般御答弁されましたように、管理会計の導入を促進するためには、事業等のまとまりごとの会計情報の公表を進めることなど、昨年末の改革の基本方針に盛り込まれた取組を一体として進めることが重要であると考えております。
 総務省といたしましては、会計基準の見直しや目標、評価の指針の策定におきまして管理会計の発想を取り入れて、事業等のまとまりごとに業務実績とコスト等のインプット情報を明らかにした上で評価を行うことによって業務改善につなげられる仕組みとすることによって、各独立行政法人でのマネジメントの向上が促進されるよう検討を進めてまいりたいと考えております。
#48
○秋野公造君 指針に入れていただけるということで、力強い御答弁をありがとうございました。
 さて、国立研究開発法人については様々質疑もあっているところでありますが、基本的なことを確認をしたいと思います。
 中期目標を最大七年とされた理由について伺いたいと思います。五年ではいけなかったのか、六年、八年、十年では駄目だったのか、伺いたいと思います。
#49
○政府参考人(市川健太君) お答えいたします。
 独立行政法人の中期目標の期間は、法人に自律的かつ自発的に成果を発揮させた上で目標の達成状況を評価する必要があるため、業務の特性を踏まえて一定以上の期間を確保する必要がございます。他方、中期目標期間をいたずらに長期化すると、実績評価を業務や組織の見直しに反映する機会を逸し、その適切な管理が困難となり、かえって法人の機能を低下させかねません。
 このような観点を踏まえ、研究開発型の法人の実態を見ますと、近年、研究開発プロジェクトが長期化する中、現行制度の三年から五年の中期目標期間では成果の評価が十分にできないとの批判があった一方、文部科学省の協力も得て行った調査では、七年以下のプロジェクトが全体の八割を占めておりました。こうしたことなどから、今般の見直しにおきましては、研究開発型の法人の中期目標期間は最長七年、五年から七年とする方針としたものでございます。
#50
○秋野公造君 プロジェクト研究が最大八割をカバーすることができると、七年間にすることによってできるという御答弁かと思いますが、そういう国策を今後、成長戦略等を進めていく上での観点から七年とするということでは、それは妥当性があるんだと思いますが、今の御答弁、行政的研究というものが存在するということが抜け落ちているような感じがいたします。三類型においては、単年度管理の法人もつくったわけであります。行政的な研究というのは、やっぱりその年その年必要なものについてしっかりと結論を出していくということが、きっちり評価をしていくということが重要でありまして、延ばすだけでは足りない部分もあるかと思いますが、内閣府に伺いたいと思います。
 総合科学技術・イノベーション会議が研究開発業務に係る指針案を作成するということでありますが、この行政的研究は総合科学技術・イノベーション会議が作成する指針案の中で取り扱うことになりますか。お答えをいただきたいと思います。
#51
○政府参考人(倉持隆雄君) お答え申し上げます。
 いわゆる行政的研究、国民の安全等に係る技術基準等に関する研究等が含まれると思いますけれども、この行政的研究につきましても科学技術に係る研究開発に含まれるものと理解しております。したがいまして、総合科学技術・イノベーション会議が作成する国立研究開発法人に係る指針案における研究開発業務の対象範囲に含まれるものと理解しております。
 なお、総合科学技術・イノベーション会議におきましては、様々な国立研究開発法人の研究開発業務の特性を踏まえつつ、研究成果の最大化に向けて共通的に適用すべき指針の内容を作成することになりますけれども、これを踏まえて、個々の国立研究開発法人を所管する主務大臣におかれまして、当該法人の研究開発業務の特性を踏まえた具体的な目標策定や評価が行われることになるものと承知しております。
#52
○秋野公造君 ちょっと懐疑的でありまして、いろんな研究がありましょう、例えば建築基準の策定みたいな極めて行政的な、こんな研究業務もこの指針案の対象となる法人の研究開発業務の中に含まれるということになりましょうか。こういうことまで総合科学技術・イノベーション会議がやるということになりましょうか。
#53
○政府参考人(倉持隆雄君) 御指摘の建築基準の策定に資する研究、これもいろいろあろうかと思いますけれども、基本的には国立研究開発法人に関する指針案における研究開発業務のうちであるというふうに認識しております。
 繰り返しになりますけれども、総合科学技術・イノベーション会議におきましては、そういった様々な国立研究開発法人の研究開発業務の特性を踏まえつつ、研究成果をいかにして最大化するかということに向けての共通的に適用すべき指針というものを作成していくことでございますけれども、これを踏まえて、個々に主務大臣において具体的な目標設定が行われるということになろうかと認識しております。
#54
○秋野公造君 ちょっと定義を確認しておきたいと思いますが、総合科学技術・イノベーション会議が作成する指針案のこの研究開発とは一体何を指すのか、改めて伺っておきたいと思います。
#55
○政府参考人(倉持隆雄君) 今回の改正法案におきましても、第二条で「科学技術に関する試験、研究又は開発(以下「研究開発」という。)」というふうに定められておりますし、いわゆる研究開発能力強化法、研究開発システムの改革の推進等による研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推進等に関する法律におきましては、研究開発とは科学技術に関する試験、研究あるいは開発を指すものと整理されておりまして、こうした定義に基づいて運用を考えているところでございます。
#56
○秋野公造君 大臣に伺いたいと思います。
 今回の法改正では主務大臣の権限を強くしているというのが大きな目的だろうと思います。そういった意味では、総合科学技術・イノベーション会議が作成する指針案の内容は踏まえつつも、やっぱり実態に合った、最終的には主務大臣が責任を持って評価を行うべきであると考えますが、大臣の御見解を伺いたいと思います。
#57
○国務大臣(稲田朋美君) 今回の法改正で評価主体を各省の評価委員会から主務大臣に変更することといたしております。主務大臣が評価を行うに当たっては、総合科学技術・イノベーション会議が定める指針案の内容を適切に反映した総務大臣の指針を踏まえることとなりますが、御指摘のとおり、最終的には主務大臣が責任を持って法人の業績評価を行うこととなります。
#58
○秋野公造君 よく分かりました。
 様々な独法の統廃合の議論もあるわけでありますが、二つ三つの所管がなされている独法の見直し等も行っておくべきではなかったかとの観点から、例えば原子力機構が行う原子力の研究、開発及び利用における安全に関する業務でありますとか、あるいは、放射線医学総合研究所が行う放射線の人体への影響や障害の防止に関する業務、これは今原子力規制委員会と文部科学大臣との共管ということになっておりますけれども、省庁のレベルにおきましては原子力安全規制業務が原子力規制委員会に一元化をされているということを考えますれば、主務大臣の権限を強くするという観点からも、この共管となっている業務については切り離して原子力規制委員会が所管をする別の法人にするといったような考え方もあったのではないかと思います。
 今後、こういった観点から例えばこの両法人の組織の見直しは行われないのか、内閣官房に伺いたいと思います。
#59
○政府参考人(市川健太君) 平成二十四年に成立した原子力規制委員会設置法では日本原子力研究開発機構と放射線医学総合研究所の所管についても整理が行われ、両法人が行う業務のうち、原子力の安全研究や放射線の人体への障害防止に関する事項などについては原子力規制委員会と文部科学大臣などとの共管とされております。原子力規制委員会が共管となる現在の業務運営体制に移行してからまだ日が浅いこともあり、まずは関係主務大臣の関与の下で両法人の業務が円滑に実施されていくことが重要と考えております。
 その上で、組織の見直しでございますが、組織の見直しにつきましては、主務大臣が中期目標期間終了時に組織の全般にわたる検討を行い、その結果に基づき所要の措置を講ずることとされております。また、独法を取り巻く環境が変化した場合などには、主務大臣の政策判断により中期目標の最終年度を待たずに組織の見直しが行われることもあり得るものと考えております。これらの仕組みにより独法の組織の在り方についても不断の見直しが行われるものと考えております。
 以上でございます。
#60
○秋野公造君 最後に、大臣に伺います。
 今回の法改正で独法制度をより実効的に機能をさせていただきたいと思います。最後に大臣の決意を伺って、質問を終わりたいと思います。
#61
○国務大臣(稲田朋美君) 今回の独法改革は、独法制度を維持しつつ、制度本来の趣旨に立ち戻って、法人の政策実施機能の最大化、官の肥大防止化、スリム化を図る観点から抜本的に改正を行うものでございます。
 具体的には、画一的、一律のルールを見直して、法人を三つの分類をいたしまして、法人のPDCAサイクルをきちんと回して機能させるということと、あと法人の内外のガバナンスを強化するということでございます。こうした見直しで、法人が自主的、自律的にその特性を発揮し、主務大臣と適切に連携を図りつつ、与えられた目標にしっかり対応できるための環境が整備されたというふうに理解をいたしております。
 引き続き、現場の声も十分に踏まえながら、より実効性の高い独法制度になるよう取り組んでまいりたいと思っております。
#62
○秋野公造君 終わります。ありがとうございました。
#63
○浜田和幸君 新党改革・無所属の会の浜田和幸です。
 昨日から今朝にかけて、新聞紙上で理化学研究所の小保方ユニットリーダーのことが随分大きく報道されていますよね。例のSTAP細胞に関してネイチャーに掲載された論文を撤回するということのようなんですけれども、御本人は例の涙の記者会見以降、弁護士の方を通じて様々な、これはやはり自分ならではの言ってみれば研究のノウハウがあって実験に成功してきたんだということで、しかしそれに対して理化学研究所内部の方では不正があったんだというような観点で、何かよく分からないけれども、ある意味では外部からのいろいろな圧力ですとか、そういうようなことがあって、内部のガバナンスも余り利いていなかった中で、小保方さん自身が、言ってみればトカゲの尻尾切りじゃないけれども、何か内外の圧力の下でそういう方向に、自分の責任を未熟だったというような形で認めた上で論文を撤回すると。
 これが、やはり同じ研究所、あるいは今話題になっている様々な独立行政法人の中に入っている研究機関のいわゆる研究者の方々の独創的な研究に対する取組に対してある種萎縮させてしまうような、何かああいうことで袋だたきになってしまうぐらいなら、内外に向けた新しい研究の発表とかそういうことはしないで、今の中でやっている方が身の安全じゃないかということになりかねないと思うんですよね。
 せっかく世界最高の国際競争力のある研究機関として、今回も特定国立研究開発法人に理研と産総研が選ばれることになっているわけですから、中で働いている研究者の人たちの独創性をどう守っていくのかということもきっちり保障していかないと、と同時に、その研究機関の内部の言ってみればガバナンスですよね、倫理観ですとか、そういうこともしっかり押さえておかないと、何だ、日本の最高の研究機関がこんなことで評価を落としてしまうということになると、日本の持っている言ってみればお宝が腐ってしまいかねないと思うんですね。
 そういう意味で、今回の一連の騒動、どういう形で総括されて、今後の研究開発が更に前に進んでいくようにするにはどういう対策が必要だとお考えでしょうか。
#64
○国務大臣(稲田朋美君) 研究者が萎縮しないでその独創性をきちんと生かしていける、研究機関もそうですけれども、と同時に、やはりただすべきことはきちんとただして、法人のガバナンスの強化ということは必要であろうというふうに考えております。
 今回の法改正において、独法全体に共通する規律として、業務方法書に内部統制の体制整備についての記載を義務付けております。これは内部からのガバナンスの強化という意味でございます。そして、その遵守確保については、監事の権限や役員の責任を強化するほか、主務大臣に業務改善命令の権限を付与する等の規定を設けております。
 また、研究開発業務の特性を踏まえたマネジメントが可能になるよう、研究開発法人や研究開発業務に係る特則を措置をいたしております。例えば、総合科学技術・イノベーション会議が策定する指針案の中で、研究開発業務の適正確保等の観点が盛り込まれることが重要であるというふうに考えております。また、研究開発業務を含め独法の業務を適正に実施する体制については、目標、評価指針等の大枠をルール化し、その遵守をチェックする仕組みを整備したところでございます。
 これらを通じて、法人運営の裁量性を保持しつつ、より適切なガバナンスが構築できる、それによって、先生御指摘の研究者の、萎縮させず、独創性を伸ばしつつも、きちんとしたガバナンスの強化ということを図ることができるというふうに考えております。
#65
○浜田和幸君 理化学研究所を含めて特定国立研究開発法人に関して言いますと、やっぱり百近くある独立行政法人の中で二つだけを選び出して、これを世界と戦う一番最先端の研究機関として位置付けるということは、予算面でも十分な、何というか、応援体制を組んでいくということですよね。
 全体的な財政事情が厳しい中で、今、百を八十七に縮小していくというのも、ある意味では予算の有効活用という観点もあると思うんですが、ほかが全体がどんどん縮小する中で、この理研と産総研だけが優遇されていくということは、ほかの研究機関で働いている研究者の人たちにとっても、何だ、俺たちは余り期待されていない、評価されていないという意味で、逆の意味でまた萎縮してしまうということになりかねないということを危惧するんですけれども、その辺り、二つだけを応援するということと、ほかの研究機関たくさんあるんですけれども、その辺りのバランスというものをきちんと保障してあげないと、総合力として日本の研究開発を応援する上においてはマイナスの効果もあると思うんですけれども、その辺り、今ある百の研究機関の人たちに、なぜ二つだけが特別に優遇されて、自分たちはある意味ではそうじゃないのかという、何かそういう説明を、どういう形で説得されようとしているのか、考えをお聞かせください。
#66
○国務大臣(稲田朋美君) 今回、特定国立研究開発法人、まだ法案は提出はされておりませんけれども、それは特別法という形で独法通則法の適用の上に一つ特別法の適用になる法人をつくるわけでありますけれども、その趣旨は、先ほど来の答弁の中でもございましたように、日本のイノベーション、そして戦略的な立場からその二つの、二つというか、特定の国立研究開発法人に対して総科の関与を強化しつつ、そして柔軟な運用をすると。しかし、大きな権限があると同時に大きな責任もあるということでございます。今回の改正法で、国立研究開発法人自体についてもその特性に着目をした柔軟性、そして世界に向けてイノベーションを発揮していく研究開発法人の在り方ということも踏まえて改正をしているところでございます。
 委員御指摘の点は非常に重要なポイントでありまして、その選び方については、客観的な総科の基準によってきちんと誰もが納得する形での選び方をするということが必要になるというふうに思っております。
#67
○浜田和幸君 是非、関わっている研究機関の人たちだけではなくて、国民全体が納得できるような中長期的な国家戦略とおっしゃった、イノベーションというものが日本を強くしていく原動力だと思いますので、そういう意味で、今回の司令塔を国がある意味では押さえて応援していくということなんですから、国としてのイノベーションというものを推進していく。五年後、十年後、あるいは五十年、百年先のやっぱり国家としての中長期的な国家戦略というものをお示しになった上で、そのために今ある様々な人材あるいはその研究機関のネットワークを使ってこういう新しい日本をつくっていくんだということを国民にも示し、それが世界に広がることによって外からも優秀な研究者が日本にやってくるという好循環が生まれると思うんですよね。
 そういう意味では、担当の大臣として、やっぱり国家百年の計、五十年後、百年後の日本を本当の意味で世界に貢献できるイノベーション立国とするというのであれば、一体どういうところに力点を置いた研究開発の方向性を示すのかということがとても重要になってくる。そのゴールがあって、それに必要なルートとして、様々な百の研究機関が各々持っているものを出し合って、シナジー効果も入れながら、人材交流もしながら、そういう目標に向かって一致団結して進むということが必要だと思うんですけど、一番大本の最終ゴール、これはどういうことを今お考えになっているのか、是非お考えをお聞かせください。
#68
○国務大臣(稲田朋美君) 今もう先生の御指摘の中に本当に答えが入っていたかというふうに思いますが、この独法というのが、本当に政策の実施機関としてその機能を最大限発揮をすることで一体何を目指すのかと。もちろん、中期的な目標をきちんと明確に示すこと、そして最終的には日本の持っている様々な力でもって世界的な課題の解決にもこの独法が資していくということが重要ではないかというふうに考えております。
 全独法九十八法人の人員規模は約十六万人、また総予算規模は約五十三兆円に上ります。これだけのマンパワーが、世界と競う研究開発、文化、スポーツの振興、国際交流、国際協力、人材育成、公的使命を持った医療、福祉産業の振興など、実に幅広い分野において国の政策を実現する最前線の実動部隊として活動してきていて、独法には大変優秀な人材、そして知見の蓄積がございます。
 私は、こういった大きな力、公的な使命のために尽くす専門的な能力を持った集団の力を、やはり単にたたくとか締め付ける、萎縮ということではなくて、先ほどおっしゃったように、その潜在能力を引き出して伸ばすという視点が、国益のためにも、また世界の課題を解決に貢献していくためにも必要だというふうに確信をいたしております。今回の独法改革の基本精神というのはまさしくそこにあるというふうに認識をいたしております。
 そして、今回の改革では、主務大臣において明確なミッション、おっしゃいました明確な目標を示してその達成状況を評価してPDCAサイクルを自ら機能させる。また、法人においては、与えられたミッションを的確に遂行していくため、法人の長のリーダーシップに基づく自主的、戦略的な運営を行うことにより、これを促進するための制度、運用を弾力化するなど、各般の措置をしているところでございます。
 これによって、内閣が示すこの国の方向性、目標や戦略に基づいて、各主務大臣が政策を企画し、独法に明確なミッションを与えてその実施に移すという形を明確なものとして、その政策遂行に当たってPDCAサイクルを徹底して資源配分にもめり張りを付けていく、そういう取組を推進していきたいというふうに考えております。
#69
○浜田和幸君 ありがとうございます。やっぱり、十六万人、五十三兆円の言ってみれば人材と資源、これを最大限に有効に生かすということはとても大事だと思うんですね。
 それで、今週から経団連の会長が替わりましたですよね。東レの榊原さんが新しい会長になられた。開口一番、今の日中関係、これを、政治的に膠着状況であるけれども、打開するには民間の持っているそういった技術、特に環境、水といったものがとても重要になるんだということを榊原会長はおっしゃって、そういった日本の持っている技術の力で外交面ですとか国際関係を強力に後押ししていくんだと、そういう発言をされまして、大変心強いと思っています。
 そういう観点で、我が国の研究開発の方向性というものが新しい外交を応援していくという形でもうまく機動的に絡まっていくことが大事だと思うんですね。中国にしても、ロシアにしても、まあ北朝鮮にしても、様々な環境問題やエネルギー問題を抱えていますよね。そういう問題に対して、今この独立行政法人の持っている最先端の研究の成果ですとか人材といったものが有効に生かされる可能性は大変高いと思うんですね。
 そういう観点で、法人の統合についてはテーマごとの対応というものが述べられているんですけれども、一つ新しい視点として、世界の地域別に、例えば乾燥地を抱えている中東ですとか、そういうところに対して日本の持っているそういう環境や水技術を結集して当たっていくですとか、あるいは中国のPM二・五を始め汚染に対して取り組んでいくですとか、地域ごとの課題を十分把握して独法の持っている人材や技術を集中的に投入していく、そういう何か新しい、安倍政権の下で進めておられる積極的、平和的外交の中にこういった研究の成果をうまく絡めていく、そういうことも独法改革の理解が国民に広がる、また世界から注目を集めるという意味でもとても重要だと思うんですけれども、そういうような発想、そういう観点はこれから生かされるものなんでしょうか。
#70
○国務大臣(稲田朋美君) 先ほども御指摘いたしましたとおり、独法の優秀な人材、そして知見の蓄積、それを民間とも連携をしながらオールジャパンで様々な課題に取り組んでいくということは非常に重要で、そこで独法の持つ強みを今回の改正によって発揮することが望ましいですし、その独法の強みを生かすことによって、アベノミクス、そして今先生が御指摘になった地理的な問題も含めた外交戦略も含めて、そういった国の戦略、政策の実現に大いにこの改革が資するものというふうに考えております。
#71
○浜田和幸君 ありがとうございました。是非、そういう視点も入れてこの独法改革を進めていただきたいと思います。
 終わります。
#72
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 現行法では、独法の目標期間終了時までの見直しについて、独立行政法人の業務を継続させる必要性、組織の在り方その他組織及び業務の全般にわたる検討を行い、その結果に基づき、所要の措置を講ずるとしておりましたが、法案では、業務の廃止若しくは移管又は組織の廃止その他所要の措置を講ずるとなっております。
 業務の廃止、移管、組織の廃止を明文化した理由は何でしょうか。
#73
○国務大臣(稲田朋美君) 今回、改正法の三十五条でございますが、引き続き、中期目標期間の終了に際して主務大臣が組織及び業務の全般にわたる見直しを行い必要な措置を講ずるというふうにいたしております。これまでも組織の在り方を検討するということとしておりましたが、今回の法改正では、組織の在り方の検討においては、最初から組織が存続を所与のものとせず、主務大臣による厳しい見直しを促すため、組織の存続の必要性を検証すべきことを明示することといたしたものでございます。
   〔委員長退席、理事芝博一君着席〕
 また、これまで見直しの結果に基づき所要の措置を講ずると規定をしていたところですが、これについても主務大臣による厳しい措置を促すため、所要の措置の具体的内容として、これまでも当然にあり得るものとして想定をいたしておりました業務の廃止若しくは移管又は組織の廃止という措置を確認的に明示することといたした次第でございます。
#74
○山下芳生君 確認的にと言いますけれども、明示したというところに今改定の本質、狙いが示されていると思わざるを得ません。
 しかも、主務大臣が廃止、移管を決断できなければ、総理大臣が任命する独法評価制度委員会が主務大臣に勧告を行う、同時にその勧告についての報告を求める。さらに、総理大臣に、内閣法に基づいた措置、つまり閣議決定などが行われるように意見具申を行うという強烈な権限を与えられた評価委員会を導入するということになっているわけですが、これはなぜそういう制度をつくるんですか。
#75
○国務大臣(稲田朋美君) 今回の改正では、中期目標期間の終了時の主務大臣による見直しがいわゆるお手盛りにならないように、独法評価制度委員会が主務大臣の見直し内容を第三者的にチェックすることといたしておりまして、委員会は主務大臣に対して意見を述べ、更に勧告することができるというふうにいたしております。
 この場合、政策の実現に責任を持ち、その法人の事務事業を推進する立場の主務大臣の視点、そして第三者的な立場からチェックを行う委員会の視点はおのずと異なることから、事務、業務の存廃等に関する見解が対立する事態も想定がされます。こういった場合では、委員会が勧告を行ってもこれは直接の法的拘束力はなく、主務大臣が勧告内容に応じないこともあり得ることから、内閣総理大臣の指揮監督権の発動を促すため、委員会は内閣総理大臣に意見具申することができるようにしたところでございます。
#76
○山下芳生君 私は、主務大臣の評価をお手盛りというふうに評価すること自体が間違いだと思いますよ。
 有識者懇談会では、主務大臣は目標案、その変更案を作成する際に法人と十分に意思疎通を図ると。これはお手盛りじゃないんですよ。その法人が今どんな役割を果たしているか、職員がどんなモチベーションでどんな仕事をしているかを、ちゃんと現場の声を意思疎通を図って知るというのが主務大臣の一番大事な責任なんですよ。それをお手盛りといって逆に切り捨てるという評価をすること自体が私は間違いと思う。
 それから、そういう意思疎通をしながら評価をした主務大臣の判断を超えてこの第三者機関が判断するわけですが、要するに、主務大臣がどう考えようとこの委員会の判断が大きな影響を与える仕組みになっているわけですが、そうなるとこの委員会の人選、極めて重要だと思うんですが、どうするんですか。
#77
○政府参考人(讃岐建君) お答えいたします。
 独立行政法人制度委員会は、国家行政組織法第八条による合議制の機関、国家行政組織法八条には、国の行政機関は、学識経験を有する者の合議により処理することが適当な事務をつかさどるための合議制の機関を置くことができるとされているところでございまして、独法制度評価委員会も同条に定める合議制の機関でありますことから、その委員の人選に当たっても同条の趣旨にのっとって行うべきものと考えております。
#78
○山下芳生君 一般的にはそうなんですけど、さっき言ったように、主務大臣が現場側と十分意思疎通をしてその業務の継続性が必要だという判断をしたにもかかわらず、いや廃止せよということを勧告できるのがこの第三者機関なんですね。しかも、全ての府省に係る独法をそういう判断していくわけですよ。
   〔理事芝博一君退席、委員長着席〕
 そんな視野が広くかつ専門性が深い、そういう学識経験者はいるんですか、そんなことできるんですか。
#79
○政府参考人(讃岐建君) この評価制度委員会の委員の任命につきましては、審議会の運営に関する指針というものが平成十一年に定められておりまして、その指針においては、委員の任命に当たっては、当該審議会の設置の趣旨、目的に照らして、委員により代表される意見、学識、経験等が公正かつ均衡の取れた構成になるように留意するものというふうにされてございますので、その趣旨をよく踏まえて人選をするということを考えております。
#80
○山下芳生君 一般的に言ったらそうなるんですけど、具体的に、百ある独法一つ一つを、直接担当する主務大臣が継続の必要性ありと認めても、いや廃止だというような判断をする権限なんですよ。しかし、そんなことができる人がいるのかと。さっき上月理事が実際はこんな分厚いドキュメントを見せられてとても判断できないよというのを全ての独法に対してやる責任が負わされることになるんです。
 そうすると、私は、現実的には、やっぱり総理が任命する、その任命権者の意図に即した判断をする人が集められるということになりかねない、初めに組織の廃止、業務の廃止ありきということになりかねない、それを強烈に推進するための第三者機関になりかねないと、そう思わざるを得ません。
 そこで、そうなりますと、私は独法に関する統廃合に伴う雇用問題というのは非常に大きな影響が及ぼされると思っております。既に基本方針では、現在の独法百を八十七にするということが決められております。もう既にそのうちの二つは廃止されました。今後、十九の法人を八法人に統合するということになるわけですが、しかし、この十九法人に今勤めている常勤職員は約二万人に上ります。この二万人の雇用や身分に関わる問題がこれから出てくるわけであります。その可能性があるわけですね。ですから、これは今決まって推進されようとしているところだけですから、今後、独法の統廃合ということになりますと、そういう万単位の雇用問題が生じる、そういう大問題であります。
 そこで、この法改定で組織の廃止についての規定を仕組みも含めてさっき言ったように強化する一方で、その結果生まれる職員の雇用問題についてはどんな対応がされようとしているのかについて質問をしたいと思いますが、法案五十条で離職を余儀なくされていることが見込まれる者については密接関連法人への就職あっせん規制の対象にしないとしております。
 まず、この離職を余儀なくされることが見込まれる者とは一体具体的にどういう人のことか、お答えください。
#81
○国務大臣(稲田朋美君) 五十条の四項の第四号及び五号において離職を余儀なくされる者とは、職員本人の意思に反して自らが所属する法人の職員としての地位を失うことを意味しております。
#82
○山下芳生君 要するに意思に反してですから、これは独法の業務や組織の廃止ということに当たるんだと思うんですね。そういうことをもう前提にしてこれはそういうことを規定しているということですが、その点について少し細かく聞いていきたいんですが、その離職を余儀なくされる見込みのある者に対しての密接関連法人への就職あっせん規制の対象としないという場合の者の中に非正規、非常勤の方々は入るんでしょうか。
#83
○国務大臣(稲田朋美君) 四号及び五号いずれも、非正規職員や非常勤の職員はそもそも密接関連法人等への再就職あっせんの規制の対象外でありまして、あっせんは可能でございます。
#84
○山下芳生君 あっせんというのはどういうことでしょうか。例えば、百人、組織の廃止に伴って元の職場が奪われるということになった場合に、百人中百人ともきちっとあっせんする、再就職に責任を負うということでしょうか。
#85
○政府参考人(長屋聡君) お答え申し上げます。
 五十条の四の第二項の中では第四号と第五号と書き分けてございます。この場合、第四号の場合でございますけれども、その法人の毎年度の業績評価の結果に基づきまして法人の業務の縮小又は内部組織の合理化が行われる場合で、対象となる者は役員や管理職員を除いて一般職員を対象にするということで、あっせん規制の適用除外とすると。それから、五号におきましては、法人の組織、業務の見直しによって政令で定める人数以上の人員削減が行われる場合、これから政令を定めることになりますけれども、これは中期目標終了時の見直しの際でございますけれども、これにつきましては再就職支援が必要な全ての役職員を対象にということで四号、五号で書き分けて、このような対象となるものでございます。
#86
○山下芳生君 聞いていることに答えていただきたいんですが、あっせんというのは全員きちっと再就職させるということを意味しているんですか。
#87
○政府参考人(長屋聡君) お答え申し上げます。
 ここの点につきましては、衆議院段階の附帯決議でも、雇用の安定に配慮するということで附帯決議をいただき、また閣議決定の中でもそのような趣旨のことが書かれておりますので、そういった趣旨に基づきながら、それぞれの場合に応じて当局において対応していくということになろうかと思います。
#88
○山下芳生君 極めて心もとない御答弁ですが。
 さらに、あっせんを受けられる密接関連法人というのはどういう企業のことなんでしょうか。
#89
○政府参考人(長屋聡君) お答え申し上げます。
 これにつきましては、政令で具体的に定めることになっておりますけれども、資本関係、取引関係等が一定程度生じているものということで、具体的に施行までの間で政令で定められることになります。
#90
○山下芳生君 企業の規模の大小というのはどんなふうになるんでしょうか。
#91
○政府参考人(長屋聡君) その辺りもこれから政令の立案作業の中で明らかになっていくものと思われます。
#92
○山下芳生君 私、その点で心配するのは、密接関連法人の中に中小の企業も入ってくる場合があると思うんですね、そういう取引先が。その場合に、独法廃止に伴う職員のあっせんということを迫られた場合に、断れない中小企業が出てくると思うんですよ。そうするとその玉突きで、その企業で働いていた職員、労働者が玉突きで職を失うということだって、この間いろいろあったんですね。そういうことを考えると、この独法の廃止というのは非常に大きな影響を社会に与えるということもしっかり考えて、初めに廃止ありきの仕組みを強烈に進めるようなことは、私はこれはやるべきじゃないというふうに感じております。
 ちょっと角度を変えて聞きたいと思いますが、独法には各省庁から役員への相当の出向者が出ております。役員に占める各省庁からの出向者の人数と割合、どうなっているでしょうか。
#93
○政府参考人(長屋聡君) お答え申し上げます。
 国から独法の役員としていわゆる役員出向している者でございますが、平成二十五年十月一日現在でございます、総人数は百四十二人。全独法の常勤役員数、これは四百八十三ポストございますけれども、この割合は二九・四%。常勤、非常勤の役員も含めた全体の役員ポスト六百三十七に対する割合は二二・三%になります。
 以上でございます。
#94
○山下芳生君 役員に占める府庁の出向者、私、約三割だというふうに認識しております。
 それから、一般職員の中への省庁からの出向者は何人でしょうか。
#95
○政府参考人(長屋聡君) お答え申し上げます。
 御要請もいただきながら、今回、平成二十六年四月一日現在ということで調査いたしました結果でございますが、総人数は三千四百八十八人、全独法の常勤職員数に対する割合が二・一%となっております。
#96
○山下芳生君 役員の三割が中央省庁からの出向者。それから、独法ごとに見ても、一般職員で見ても、例えば国際協力機構には九省庁から三十七人、新エネルギー・産業技術総合開発機構には経産省から五十三人など五十七人、自動車事故対策機構には百八人、駐留軍等労働者労務管理機構には職員二百八十九人中、防衛省からの出向者が百二十四人などなど、ばらつきはありますけれども、中央省庁の出向者が独法で課長あるいは部長などをしている、財務省からもそれぞれ送られているという実態が広くあります。
 独法の業務の関係上、省庁との連携が必要なものももちろんあるでしょう。国交省、厚生労働省など、その知見の蓄積が独法でも求められるものもあるでしょう。しかし、そういう業務の目標や評価がそういう中央省庁からの幹部職員、出向組が中心になって作られ、縛られているという面は多いわけですね。だから、これは先ほどの議論にもありましたけど、独法の自律性、自主性というのは一体どうなっているんだと、名ばかり独法ではないかという実態があるわけです。そういうことだったら、もう国民の生活の安全、安心の質の確保が必要だからそうしているんだというんだったら、これはもう省庁の執行機関に戻せばいいのではないかということさえ私は考えるべきだと思いますが、逆に特殊法人だったところなんかは、天下り的な出向によって、その業務に精通しているプロパーの職員がなかなか幹部になれないという実態もあると聞いております。
 そういうことを前提にして、今日お聞きしたいのは、独立行政法人の事業、組織の廃止、移管が行われる際に、省庁からの役員や幹部職員などへの出向者の身分は一体どうなるのかというのをまずお聞きします。
#97
○国務大臣(稲田朋美君) 国から独法に現役出向中の者については、当該法人の廃止、統合がある場合には、国に復帰し独法での経験を政策の企画立案等の業務に活用すること、組織統合先や業務の移管先の法人の役職員として業務に従事することなどが考えられますけれども、個々の事案に即して、法人と出向元の府省との相談の結果により対応が決定をされるというふうに考えております。
#98
○山下芳生君 今答弁あったように、中央省庁からの出向者は当然雇用は継承されるわけですね。一般的には、出向先がなくなっても籍は出向元の中央省庁にあるわけですから、当然の原則であって、もしそれがやられなければこれ大変な問題になるわけですが、しかし、省庁からの出向者は職員であっても役員であっても雇用は継承されるのに、片や独法で働いている一般職員の方々、プロパーの方々は、逆に出向者をたくさん受け入れて、その人件費を出して、その役員の指示に基づいて仕事をしてきたにもかかわらず、若い職員の雇用保障は何ら約束されないというのは、同じ独法で働いている職員同士の中に溝をつくるんじゃないかと。役員はともかく、一般の若い職員を常に将来どうなるか分からないという不安の中で働き続けさせるのかと、こういう格差、差別は、私は不合理ではないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#99
○国務大臣(稲田朋美君) 出向者についても当然に国の復帰等が決められているわけではなく、個々の事案に即して、法人と出向者の府省との相談の結果により対応が決定をされるというふうに考えております。
 なお、昨年末の基本方針の閣議決定において、改革を推進するに当たっては、独立行政法人で現在働いている職員の士気の向上や雇用の安定にも配慮する旨を盛り込んでいるところでございまして、職員を雇用する独法やその所管府省においては、この閣議決定の趣旨を十分に踏まえて対応することが必要になろうかというふうに考えております。
#100
○山下芳生君 本省からの出向者の身分も分からないみたいなことは重大ですよ。そんなことは絶対にあってはならないんです。
 今聞いているのは、独法のプロパー職員の方々について聞いているんですが、今大臣は個別に各独法でそこはちゃんと配慮すべきだと言われましたけれども、私は、この通則法改定案において大量の解雇も想定されているわけです、離職を余儀なくされる者と。にもかかわらず、雇用の維持、権利義務の継承などを保障する規定が何らこの法案に設けられていない。あっせんという名前が入っているだけでありまして、これでは極めてバランスを欠くというふうに言わざるを得ません。
 参考人質疑の中でも、離職を余儀なくされる場合に備えてあっせんについて定めておきながら、雇用の継承について定めていないというのは、法の立て方としては不完全だという趣旨の御発言もありました。組織変動の態様として吸収合併や会社分割に類似するものでありますので、これは会社分割に係る商法や労働契約承継法というものがありますけれども、吸収合併や会社分割の例に倣って、この独法の改廃についても雇用の継承を通則法の中に定めておくのが当然ではないかという専門家の御指摘ですが、大臣、いかがでしょうか。
#101
○国務大臣(稲田朋美君) 独法通則法は法人の業務運営に普遍的に適用される共通基盤ルールを規定するものでございます。個々の法人の職員の採用、身分承継等の人事管理は、各法人ごとに個別法等において、個々の法人の業務の特性、組織、業務改変等に係る個別具体の事情などを踏まえ、必要事項を定めるべきものだというふうに考えております。その際、法人の組織、業務の改廃等に伴う職員の雇用の取扱いについては、雇用者である各法人において、労働法規や判例、いわゆる整理解雇の四要件などに基づいて適切に対応すべきものだというふうに考えております。
 また、過去、独法の統廃合などの大きな組織見直しが行われた際には、当該法人の置かれた状況を十分に勘案した上、必要な場合には法人間の身分承継など、職員の雇用に関する法的措置がなされているところでございます。このため、通則法に雇用の安定に関する事項は盛り込んでおりませんが、職員の雇用の確保の重要性に鑑み、昨年末の改革の基本方針の閣議決定において雇用の安定への配慮を盛り込んだところでございます。今後、組織見直しが行われる場合にはこれらを踏まえて適切な対応がなされるべきものというふうに考えております。
#102
○山下芳生君 個別に対応するということですが、実際、二〇一一年廃止された雇用・能力開発機構については、事業の大半は移管されたわけですけれども、雇用については法律で担保をこれは実際にされずに、一旦全員解雇、希望者の中から移管先に採用というやり方が取られました。また別の、万博の法人の場合も、地方に移管する際に改めて採用試験ということがやられて、解雇された労働者もいるわけですね。
 やっぱり、これは今度の通則法で独法の廃止ということが強力に推進される危険性があることを定めながら、それを個別法でその雇用については任せるというのでは極めてバランスに欠くと、そういうものを認めるわけにはいかない、引き続きこれは審議する必要があるということを申し上げて、終わります。
#103
○江口克彦君 みんなの党の江口克彦でございます。
 まず、お手元にお配りした資料を御覧いただきたいんですけれども、つくば国際戦略総合特区ということで、次世代がん治療の開発実用化への取り組みというこのパンフレットを大臣も見ていただきたいんですけど、これですが、先日視察した、私、筑波大学では、茨城県の東海村に京大とは別のタイプの加速器を使ったBNCT施設としてというか、BNCTの何の略かは二ページの上欄を見ていただいたらお分かりになりますので見ていただきたいと思いますけれども、いわゆる中性子最先端がん治療研究拠点を整備中でございまして、二十七年から臨床研究、それから再来年からは治験を開始するというふうになっておりますけれども、ここを大臣、この施設を視察されたということはありますでしょうか。
#104
○国務大臣(稲田朋美君) いまだ視察しておりません。
#105
○江口克彦君 そうなんです。聞きますと、世界でも最先端の研究をしているにもかかわらず、国会議員の視察ですら全く行われていないと。私が行きましたら、これは初めてだということなんですよ。大変びっくりしたんですけれども、総理始め閣僚、また国会議員の皆さんも、これ地道に研究に携わっている方々への激励の意味も込めまして視察、是非していただきたいと。行ったら、こんなものかと思われるかもしれませんけど、すごい、後でまた申し上げますけれども、装置なんです。革新的ながん治療につながる研究でございまして、閉会後にも是非、一時間四十分ですので、大臣、ちょっと、お忙しいと思いますけれども、行きますと、熊田博明先生とか吉岡正和先生が非常に丁寧に分かりやすく説明をしていただけますので、是非足を運んで見てあげていただきたいというふうに思います。
 これにつきましては、私、台湾の李登輝元総統からのサジェスチョンがありまして、それで確認をしたんですけど、もう驚くべき装置なんです。
 それは、その資料の二枚目の四番、中枠を見ていただいたらお分かりになると思いますし、更に四枚目のノンブル七を見ていただいてもお分かりと思いますけれども、これはもう今までのがん治療を全く覆すような、そして治療も一週間掛かる、あるいはまた二週間掛かるものを、僅か三十分で一回でこれ、がんを治してしまうというようなことで、世界でもう断トツにこの開発が進められているということは、四枚目のノンブル七の上の表を見ていただいたら、右側を見ていただいたらお分かりになると思います。
 ところで、これまで我が国は優れた先端医療技術、機械の開発と医療機器、サービスの国際展開を推進していると。このBNCTというものを含むがん治療装置についても実用化、薬事承認され次第、積極的に海外に展開を図っていくとのことでありますけれども、このような研究もある程度時間を必要とするわけですね。また、それに要する経費の確保が必要であるということであります。この装置は本当に、今、安倍総理が世界各国を回っていろんなこういう先端技術の売り込みということをやっておられる、私は非常にいいことだと思うんですけれども、これをやっぱり訴えていかないと。今台湾これ欲しがっているんですね。欲しがっているんですけれども、これ実際が分からないというようなことで、私に李登輝元総統からの質問があったんですけれども、私も分からない。今調べてこういうことが分かったんですけれども。
 このような研究はある程度時間を要する、経費も必要になってくる。筑波大学のこのBNCTの開発費は、五億円のうち、先日視察した直線型加速器の研究開発費、この加速器がポイントらしいんですよ、これに四億五千万円がNEDO、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構より交付されていると。この研究開発費なくしては十分な成果が上げられなかったと言っても私は過言ではないというふうに思うんですね。
 そこで、本日は研究開発を担う独立行政法人がその成果を最大限発揮できる制度設計、運用となるよう、国立研究開発法人の業務運営に関する事項を中心に、時間の許す限り、といったってもうこれで半分しゃべっちゃっているんだから我ながらしようもないなとは思っているんですけれども、質問をさせていただきます。全部御質問できないかもしれませんけどね。いずれにしても、すごい機械があるという認識を是非持っていただいて。
 これ、国立研究開発法人の業務運営の在り方について御質問を大臣にさせていただきます。
 研究開発の成果は一朝一夕にできるものばかりではありません。中長期的な視点に立って経過を見ていく必要がありますし、将来的な見通しの不確定な研究開発に対して多額な税金を投入することは、ある意味ハイリスクであると言えると思います。しかし、数年後、国民にとって多大な恩恵をもたらす可能性もあるため、研究開発法人の評価に際してはその特殊性に十分配慮する必要が私はあるのではないだろうかというふうに思うんですね。
 そこで、国立研究開発法人の成果が最大限発揮されるような業務運営の在り方について大臣の御見解を、申し訳ございません、私がべらべらしゃべって簡単にと言うのも申し訳ございませんが、ちょっとお答えいただきたいと思います。
#106
○国務大臣(稲田朋美君) 今先生から御指摘いただきましたこのBNCTの臨床実績、本当にすばらしいもので、国立研究開発法人の場合、リスクが高い、また時間も掛かるし、なかなか業績評価も難しいということはそうだと思います。また、国立研究開発法人といっても、その業務の内容は多種多様で、望ましい業務運営の在り方というのを一律に論ずることは非常に困難であろうかというふうに思います。
 しかし、一般的に研究開発、長期性、不確実性、予見不可能性、専門性といった特殊性があって、こうした特殊性に十分配慮した目標、評価、運営の仕組みを構築する必要があろうかと思います。
 今回の改正法案でも、課題解決型の目標設定を可能とする、目標期間を長期化する、将来の可能性等も勘案した科学的知見に基づく専門的評価を行う、柔軟な給与や処遇の必要性などを定めて、これにより、研究開発の特殊性を十分踏まえた制度設計を行っておりますが、運用の改善、弾力というものも必要であろうかというふうに考えております。
#107
○江口克彦君 ありがとうございました。
 それから、業務運営の改善方法についてちょっと御質問させていただきます。
 独立行政法人の政策実施機能を最大限に発揮させるには、評価結果を適切にその業務運営の改善に反映させることが重要である。その一方で、国立研究開発法人の場合、その特殊性から、研究開発に係る業績評価を業務運営の改善に反映させることは一見難しいように私は思うんですけれども、今般の法案においては、主務大臣に業務改善命令を付与することや、法人に改善状況を公表させることにより担保しようとされていますけれども、研究開発法人における業務改善を促すためにはどのような方法が有効であるというふうにお考えなのか、大臣、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
#108
○国務大臣(稲田朋美君) 研究開発法人の特殊性から業務改善も一律ではないというふうに考えておりますけれども、やはり国民の税金を使って公共のミッションを持った研究開発法人でございますから、きちんとPDCAサイクルを機能させる、そして国民に説明責任を果たしていくということは非常に重要であると思っております。
 例えば、個々の研究開発プロジェクトを進捗状況に応じ多様な角度から評価をし、将来性の見込みを勘案して、プロジェクトの軌道修正や継続、廃止等の判断を的確に行っていく。複数の研究テーマ、プロジェクト間で優先度を判断し重点化を図るなど、法人内において資源配分を最適化していくこと。こうした個々のプロジェクトの消長に伴い、組織、業務の体制を最適なものに見直していくことなどといった研究マネジメントを的確に行っていくことは大変重要であろうかというふうに考えております。
 また、業務改善については、研究不正を防止する体制の構築、情報システムの高度化や内部事務処理体制の再編、アウトソーシング等による業務実施効率の向上、施設設備の共同利用の促進、稼働率の向上、研究開発業務の的確な実施とバランスを勘案しながらの自己収入の拡大の努力といった、一般的な組織マネジメントでの不断の改革ということも必要になろうかというふうに考えております。
#109
○江口克彦君 もう最後になろうかと思いますけれども、法人の統廃合に際しての人材の活用について、大臣にまた御質問をさせていただきたいと思います。
 独法制度の見直しに伴いまして、昨年末の閣議決定に基づき独法の統廃合が行われることになったわけですね。その際には、各独法の職員、研究員が長年培ってきた経験、技能を無駄にしないために、新しい独法、新独法においても継続して活躍してもらうように留意すべきという面もあるのではないだろうかというふうに思うんでありますが、そこで、独法の統廃合に際しての人材活用の在り方について、大臣、御見解をお願いいたします。
#110
○国務大臣(稲田朋美君) 独法の中で培ってきた豊富な知識そして知見を、本当にその統廃合の後も生かしていくことが国益にも資するというふうに考えております。
 多くの職員、研究者が様々な経験を蓄積しながら技能を向上させてきたものを、意欲と能力のある人材を統廃合後の新法人の中で活用していくということも重要でありましょうし、また、研究開発の領域という意味ではイノベーション促進等の観点から人材を流動させていくことも重要であって、法人での経験を生かして更に外部に活躍の場を求めてキャリアアップしていくということも重要であるというふうに思います。法人の内外を通じて、いい人材、そして知見を生かしていくべきだというふうに考えております。
#111
○江口克彦君 最後に一言、お願いします。
 先ほど冒頭に申し上げましたホウ素中性子がん治療装置ですけど、これはもう絶対に世界がまねできない装置だと。特に加速器については日本しか作れない、日本人にしか作れないんだというようなことを言っておられました。是非そういう観点からも積極的に、日本発の最先端の、もう本当に、これですよ、六週間六回とか照射が必要なのに、三十分で済んじゃう、それで治療、がんが治るとかというような、そういうことでありますから、こういうものをもっともっと世界にPRして、今からもう予約取るぐらいに是非積極的に活動をしていただいたらいいのではないだろうかということをお願いします。国会議員の先生方も安心してがんになってください。
 終わります。
#112
○山本太郎君 政党要件は満たしておりませんでおなじみの、新党ひとりひとり、山本太郎です。
 独立行政法人通則法改正案について質問いたします。
 稲田大臣、掛けた予算の大きさに比べて成果がほとんど上がらない、大変な税金の無駄遣いとなってしまっている独立行政法人の事業を見直す、仕分をすることができる仕組み、今回の法案に含まれていますか。
#113
○国務大臣(稲田朋美君) 今回の通則法改正におきましては、第四十六条第二項におきまして、法人に税金等の貴重な財源で賄われる運営費交付金を適切かつ効率的に使用する責務を課しております。また、第二十八条、三十二条等によりまして、主務大臣が法人の業績を毎年度評価し、法人が評価結果を適切に業務改善に反映するとともに、必要に応じて主務大臣が法人に業務改善を命令できることにいたしております。さらに、第三十五条で、主務大臣は中期目標期間の終了時までに、業務の継続や組織の存続の必要性も含めて業務及び組織の全般的見直しを検討することといたしております。また、第三十五条第四項におきまして、総務省の独法評価制度委員会が、この主務大臣による見直し内容を点検し、主要な事務事業の改廃について主務大臣へ勧告することを盛り込んでおります。
 これらの規定により、委員御指摘の税金の無駄遣いを防止するとともに、実効性の高い業務、組織の見直しを図る仕組みといたしているところでございます。
#114
○山本太郎君 ありがとうございます。
 チェックだけではなく、実際に業務の改善命令まで行えるということがよく分かりました。
 独立行政法人日本原子力研究開発機構、JAEAの高速増殖炉「もんじゅ」なんですけれども、これまでに使った税金が約一兆円。今から二十年前の一九九四年四月の初臨界以来、発電で得た収入は一九九五年の三か月間、たったの六億円だけです。それ以来、二十年間、発電実績はありません。一九九五年十二月にナトリウム漏えい事故を起こし、十四年間と半年、運転停止となりました。二〇一〇年五月に試運転が再開されましたが、その僅か三か月後、炉内の中継装置の落下トラブルが発生、その後止まったままです。最近では、四万七千五百点の機器のうち一万四千三百点で点検漏れがあったということで、原子力規制委員会から運転再開の準備停止命令を受けています。中性子検出器や非常用ディーゼル発電機など、最高度の安全性が求められるクラス1の機器五十五点を含む一万四千三百点の点検漏れが起こる怠惰な体質の事業に毎日五千五百万円の血税がつぎ込まれるなど、異常です。それを正当化できるのは利害関係者のみだと思います。
 初臨界以来、二十年間で動いたのは約八か月ちょっとで、十九年以上、事故、トラブル、点検漏れで動いていない「もんじゅ」は、私は大失敗で、大変な税金の無駄遣いだったんではないかと思います。担当の文部科学省の見解、いかがですか。
#115
○政府参考人(田中正朗君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の「もんじゅ」につきましては、平成六年に初臨界を迎えましたものの、平成七年にナトリウム漏えい事故が発生いたしまして、その後、ナトリウム漏えい対策の強化等を講じ、平成二十二年に運転を再開いたしましたけれども、同じ年に炉内中継装置の落下のトラブルが生じました。既に当該装置自身は復旧しているわけでございますけれども、その後、平成二十三年の東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響や、その後明らかとなりました保守管理の不備の問題により、現在、運転が再開できる状況にはなく、研究開発が停滞していることは事実でございます。このような状況を真摯に受け止めまして、直面する問題を一つ一つ解決していく、あると認識しているところでございます。
 高速炉は、使用済燃料から使った以上の燃料を生み出し、百年程度で枯渇すると言われておりますウラン資源を三千年以上にわたって活用できることから、将来のエネルギーの選択肢を確保できるということ、原子力発電から発生する高レベル放射性廃棄物に関し、直接処分に比べ、有害度が天然ウラン並みになるまでの期間を約十万年から約三百年に短縮するとともに、体積を約七分の一に減らすことが可能であるという特徴を有してございます。このようなことから、フランス、ロシア、中国、インドといった諸外国におきましても、このような特徴を踏まえて、その開発に取り組んでいるところと承知してございます。
 「もんじゅ」は、このような特徴を有する高速炉を我が国が将来の選択肢として持ち続けるために必要な科学的データを取得するものでございます。このため、まずは、昨年九月に取りまとめました「もんじゅ」研究計画に示された研究に着実に取り組むことが重要であると考えてございます。
 文部科学省といたしましては、本年四月に閣議決定されましたエネルギー基本計画にございますように、まずは、これまでの取組の反省や検証を踏まえ、「もんじゅ」について、あらゆる面で徹底的な改革に取り組むことが重要であると考えてございまして、改革の達成に向けて責任を持って対応してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
#116
○山本太郎君 後半の部分だけで答えはよかったと思うんですけど、二分間使って答える答えではなかったと思うんです。ありがとうございます。
 稲田大臣、福井県の第一区が選挙区であられますけれども、同じ福井県の第三区にあるこの「もんじゅ」について、よく御存じだと思います。
 稲田大臣、行政改革担当大臣として、そして福井県民の命を預かる者として、一万四千三百点の点検漏れなどを起こす「もんじゅ」についての評価というのは、正直いかがでしょうか。
#117
○国務大臣(稲田朋美君) 委員御指摘のとおり、「もんじゅ」について、これまでナトリウム漏えい事故、また装置の落下など、点検漏れ、様々なトラブルが起きておりまして、大変遺憾に感じております。
 私の地元、選挙区ではありませんけれども、福井県民の理解、協力を得るためにも、「もんじゅ」の運営は安全を最優先に行われるべきものというふうに考えております。地元はもちろん、国民全体の安全、安心を確保するという観点から、緊張感を持って取り組んでいただきたいというふうに考えております。
#118
○山本太郎君 今年四月のエネルギー基本計画では、「もんじゅ」の発電実用化に当たる文言、これ消えていますよね。高速増殖原型炉の「もんじゅ」における発電の実用化計画、これはなくなったということでよろしいですか。
#119
○政府参考人(後藤収君) 今回のエネルギー基本計画では、前回のエネルギー基本計画に書いてございましたような、二〇五〇年より前に商業炉の導入を目指して経産省と文科省が連携して研究開発をするという文言については、今回のエネルギー基本計画の中には消えております。
 そういう意味では、今は、今の文言を申し上げれば、「もんじゅ」については、「もんじゅ」研究開発計画、先ほどお話ありましたけれども、それに示された研究の取りまとめを目指し、その実施体制の再整備や新規制基準への対応など克服しなければならない課題について、国の責任の下、十分な対応を進めるという形の書きぶりに直してございます。
#120
○山本太郎君 済みません。発電の実用化は諦めたということでよろしいんですね。
#121
○政府参考人(田中正朗君) お答えいたします。
 「もんじゅ」についてということでお尋ねであれば、エネルギー基本計画に示されておりますように、これは「もんじゅ」につきまして「もんじゅ」研究計画に従って進めるということでございまして、その中では三つの柱がございます。「もんじゅ」研究計画には、高速増殖炉・高速炉システムの成立性の確認、二番目に廃棄物の減容及び有害度の低減、三番目に高速増殖炉・高速炉の安全性強化というのを挙げてございまして、当然高速増殖炉・高速炉システム成立性の確認の中では、原型炉として発電システムの実証もするということを考えているところでございます。
#122
○山本太郎君 実証もするということは、取りあえず、じゃ今回のエネルギーの基本計画の中では看板は下ろしたと。実用化という看板は下ろして減容化という看板に付け替えているけれども、でも実はやっていくことは同じなんだよということですよね。はい、分かりました。
 今度、減容化の話に移ります。
 減容化のためには、まず使用済核燃料から超ウラン元素というものを分離しなければなりませんよね。それはどうすれば可能なんですか。もう既に可能になっているんですか。
 減容、低減の実用化のための研究開発にはどのくらいの期間と費用が掛かるのでしょうか。さらに、研究開発の後、実用化をするにはどのくらいの期間と費用が掛かるのか、文部科学省、経産省、端的にお答えください。ありがとうございます。
#123
○政府参考人(田中正朗君) お答え申し上げます。
 高速炉を活用いたしました廃棄物の減容及び有害度の低減に関する研究開発につきましては、「もんじゅ」を使用した研究開発としましては、アメリシウムを含んだ初期炉心特性の確認など、それから「もんじゅ」以外の研究開発といたしましては、超ウラン元素の含有燃料製造技術開発や分離技術開発といったものが挙げられているところでございます。
 これらの研究開発につきましては、研究開始から五年程度での基礎データの取得を当面見込んでございまして、必要な費用については「もんじゅ」を取り巻く状況が変化する中、研究開発を開始する段階での精査が必要でございまして、現時点で正確に見積もることは難しいと考えてございます。
 特に、超ウラン元素のうち、いわゆるマイナーアクチニドと呼ばれますプルトニウムを除いたものの分離につきましては、再処理工程におけるウランやプルトニウムの分離と同様、化学的工程で行われることになりますけれども、現在、原子力機構においては化学的に抽出する新たな溶媒の開発などの研究開発を行っているところでございます。
#124
○政府参考人(後藤収君) エネルギー基本計画の中で、高速炉につきましては今後米国やフランスとの国際協力を踏まえて研究を進めていくということでございますので、これらの国際協力の進展の状況、それから今お話がありました「もんじゅ」の研究開発の動向を踏まえた上で、そのスピード感等を検討していくということになるかと思います。
#125
○山本太郎君 これ、ごめんなさい、通告にないんですけれども、この超ウラン元素を分離しなければならない、超ウラン元素というのはどれぐらいあるんですか、何種類ぐらい。
#126
○政府参考人(田中正朗君) 超ウラン元素と申しますのは、ウランより重い元素の総称でございますので、ウランが原子番号92でございますから93以降というものになります。基本的には自然界に余り存在しないものというふうに考えてございます。
 その中で、特にこういう使用済燃料等の中で問題になっているものとしましては、いわゆるマイナーアクチニドと言われているものでございまして、アクチニド系列、いわゆる原子番号でいいますと89から原子番号103までのローレンシウムまでの元素の総称でございますけれども、その中からいわゆるプルトニウムを除いたもの、とりわけ、例えばアメリシウムですとかキュリウムといったようなもの、あるいはネプツニウムといったようなものが中心になるかと承知してございます。
#127
○山本太郎君 お聞きします。
 この超ウラン元素というものを抜き出せなければ、この次に向かう減容化というところには届かないわけですよね。
 じゃ、今お話しされていました「もんじゅ」に関わるこの超ウラン元素、幾つあるんだ、マイナーアクチノイドだ、89から103番までのものだとおっしゃいました。この全てがもう分離できるような状況にあるんですか。
#128
○政府参考人(田中正朗君) 高レベル放射性廃液からマイナーアクチニドの分離につきましては、現在、原子力機構の方でも様々な技術開発について取り組んでいるところでございます。
 例えば、様々な溶媒抽出試験をやったり、あるいは新規溶媒を開発したりということをやっている研究開発の途中でございます。
#129
○山本太郎君 世界で89番から103番までのものを分離できた国ってあるんですか。全てですよ、全て。
#130
○政府参考人(田中正朗君) 世界中での現在の研究開発の動向については、ちょっと申し訳ございません、現在私の手元にはそのデータはございません。
#131
○山本太郎君 御存じの範囲でも、ない。御存じない、全く。
#132
○政府参考人(田中正朗君) 申し訳ございません。事前にそこまでの通告がございませんでしたので、ちょっとそこまでのデータを今日は用意してございません。
#133
○山本太郎君 ありがとうございます。
 もうかなり難しい話だということを聞いています、この減容化というものに対しても。減容化をすることによって、より、前と同じだけのごみ、それ以上の核のごみが生まれるという、汚染も生まれるということを聞いております。
 この「もんじゅ」というものは、発電というものでも、二十年続いて一体何ができたのか。減容化というものに対してもまだまだ先が見えないという状況の中で、これを続ける意味というのは本当にあるのかなというふうに考えてしまうんですね。
 稲田大臣、連立政権の合意文書に、省エネ、再生エネ、火力発電の効率化などにより、可能な限り原発依存度を減らすと書いてあります。原子炉施設直下の断層、白木―丹生断層と連動する可能性が指摘もされております。有事には無尽蔵に毒物をばらまくおそれがあるわけですよね。何一つこの国に生きるものにとって有益なものは生み出さないのに、税金の無駄遣いの代表で、さらに税金の無駄遣いのダブルヘッダーをやろうとしていると、発電、そして減容化。
 何より、全国の電力会社がため込んだ核のごみを、リサイクル前提にすれば資産計上できるけれども、核燃料サイクル破綻がばれると瞬時に価値のないごみとして資産価値がゼロになってしまうと。原子力村の皆さんが絶対にやめないでほしい「もんじゅ」、これ、行政改革担当の稲田大臣の強力なリーダーシップで即刻廃止にしていただきたいんです。
 世界中が諦めた技術にしがみつくのではなく、JAEAを廃炉、バックエンド部門のスペシャリスト集団へと新たに導いてほしいんですよ。そうなれば、これこそ成長戦略の目玉じゃないですか。胸を張って世界にトップセールスできるものだと思うんですよ。大臣、いかがお考えですか。
#134
○国務大臣(稲田朋美君) 高速増殖炉、核燃料サイクルの在り方、また今御指摘のバックエンドの技術を成長戦略の目玉にすることについては、一義的にはエネルギー政策の中で判断をされるべきものであるというふうに考えております。
#135
○山本太郎君 これだけ大きな「もんじゅ」の問題が、無駄が行革においても大問題にならないなら、辞書にある行政改革という日本語の意味を別の意味に変更しなくちゃならないなと心配しているのは僕だけでしょうか。
 質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
#136
○委員長(水岡俊一君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより両案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#137
○山下芳生君 私は、日本共産党を代表して、独法通則法改正案及び関係法律整備法案に反対する討論を行います。
 独立行政法人制度は、行政における企画立案部門と実施部門を分離し、実施部門に運営裁量を与えることで政策実施機能の強化をうたうものですが、その一方、多種多様な公共的事業や業務を一つの枠組みに押し込み、その縮小や廃止の道具としても使われてきました。
 その結果、各独立行政法人には、整理統合や一方的な人件費削減目標、非正規化や養成期間の短縮など、微に入り細に入り目標が押し付けられ、その役割の発揮どころか、職員の不安定雇用と長時間労働などを進め、国民サービスの質と量の低下、事業や業務の遂行に支障すら生まれていることは重大であります。
 その一方で、役員として独法を渡り歩き、高額の報酬とその都度の退職金を支払うことへの規制は何らされておりません。研究開発や教育、国民の安心、安全確保、行政に密着した事業など、独立行政法人制度になじまないものまでも制度の下に置いたことの誤りは今や明白であります。大量の出向者を送り込んでいることなどからしても、行政自身の業務とするなどすべきであります。
 そもそも、制度の根本は法人の自主性の発揮にあります。しかし、本法案は、これまでその自主性を縛ってきた仕組みを改めるのではなく、むしろ主務大臣の役割強化や新しくつくる総理大臣任命の評価委員会に突出した権限を持たせ、時々の政権の政治的意図によってその場しのぎの組織の改廃をさせるための規定を強化するなど、全体として事業、業務の廃止、縮小に向けた制度強化となっており、容認できません。
 以下、具体的に反対理由を述べます。
 第一に、大臣自ら評価を行う制度への変更は、これまで以上に独立行政法人の自主的運営を阻害する主観的、画一的な目標を押し付けるものとなりかねません。
 第二に、組織の改廃に関する評価機関について、その任命基準に中立性、公正さを欠きながら、権限を強化し、独立行政法人の改廃を一層推進できるものとなっていることです。
 第三に、法案は、組織の改廃規定を強化し、離職を余儀なくする者が出ることを予定し、職業紹介をするあっせん規制から外すと定めておきながら、同じ通則法の中に吸収合併や会社分割類似の際には当然定めておくべき権利義務の継承などを保障する規定を何ら設けていないことは、法律の立て付けが不完全であります。昨年末の基本方針では職員の士気の向上や雇用の安定にも配慮するとしているにもかかわらず、法案は、むしろ士気を低下させ、雇用の安定を脅かすものとなっており、到底容認できません。
 政策によって改廃を進めることによって生み出される雇用問題は、政府の責任で解決すべきものであり、国が進める事業においてこのような不完全、無責任なことをやればたちまち社会全体の雇用責任におけるモラルハザードとなるものであり、本二法案は真の独立行政法人改革にふさわしいものとして再提出されるべきものであります。
 以上、反対討論とします。
 委員各位の御賛同を心からお願いするものであります。
#138
○委員長(水岡俊一君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 まず、独立行政法人通則法の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#139
○委員長(水岡俊一君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、独立行政法人通則法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#140
○委員長(水岡俊一君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、蓮舫君から発言を求められておりますので、これを許します。蓮舫君。
#141
○蓮舫君 私は、ただいま可決されました独立行政法人通則法の一部を改正する法律案及び独立行政法人通則法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、みんなの党及び新党改革・無所属の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    独立行政法人通則法の一部を改正する法律案及び独立行政法人通則法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。このため、主務大臣は、所管する独立行政法人において、次の諸点について適切な措置を講ぜられるよう求めるものとすること。
 一 各独立行政法人は、第二十八条第二項に基づき業務方法書に以下を記載すること等により、監事による内部ガバナンスの徹底に努めること。
  @ 独立行政法人の役職員は、他の役職員が不正の行為をし、若しくは当該行為をするおそれがあると認めるとき、又はこの法律、個別法若しくは他の法令に違反する事実若しくは著しく不当な事実があると認めるときは、直ちに監事に報告すること。
  A 監事がその職務を行うために文書提出又は説明を求めた場合、独立行政法人の職員もこれに応じること。
 二 独立行政法人の役員の任命に際しては、公務員OBの再就職に対して国民の厳しい見方があることを踏まえ、「独立行政法人等の役員人事に関する当面の対応方針について」(平成二十一年九月二十九日 閣議決定)に基づく公募は引き続き行うものとすること。
 三 独立行政法人の役員の報酬については、特に必要があり、事務次官の給与より高い水準の報酬を設定しようとする場合には、より一層の効果的な運営の実現、業務の効率化など、その必要性について、十分な説明責任を果たすこと。
 四 独立行政法人の主体的な経営努力を促進するインセンティブが機能するよう、運営費交付金の算定において適切な運用を行うとともに、実際の自己収入の額が見込みの額より減った場合には、法人の業務に対する国民のニーズが減少している可能性を踏まえ、その原因を分析し、事務・事業の見直しなど必要な経営改善を行うこと。
 五 独立行政法人は、毎事業年度、財務諸表を主務大臣に提出し、承認を受けるに当たっては、「独立行政法人の保有資産の不要認定に係る基本的視点」(平成二十二年十一月二十六日 行政管理局)に沿って、不要財産とみなされたものであって国の出資等に係るものについては、国庫納付するものとすること。
 六 独立行政法人が保有する財産をその業務の効率的な実施に必要な最小限度のものとするため、五の不要財産を除く独立行政法人の業務上の余裕金等について、その保有・運用実態を点検するとともに、適切な管理、処分等の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとすること。
 七 独立行政法人の統廃合等の組織の見直しに当たっては、当該法人職員の雇用の安定に配慮すること。また、独立行政法人の職員の給与等は、自主性及び自律性の発揮という制度本来の趣旨並びに職員に適用される労働関係法制度に基づき、法人の労使交渉における決定に基づき対応すること。
 八 独立行政法人の情報公開については、過度な事務負担とならないことを前提に、各法人は、業務内容別の職員数、関連法人との取引状況、会費等契約によらない支出の状況、交付金の使途や資産保有状況に係る情報等を含め、ホームページ等で自発的かつ定期的に行うとともに、総務省はこれらの情報を総括的にホームページで閲覧可能とすること。
 九 組織マネジメントの改善を推進するためには、現場を知悉する内部人材が改革を主体的・自律的に担うことが重要であることに鑑み、組織マネジメントの改善を担う内部人材についても登用・育成が行われるよう、必要な支援に努めること。
 十 非公務員化後の独立行政法人国立病院機構の業務運営においても、政策医療や災害時医療などが必要かつ十分に、常に停滞なく確実に実施、提供されるよう万全を期すとともに、その実施状況について適切に把握した上で業績評価を行い、その結果に基づき、必要な措置を講ずること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#142
○委員長(水岡俊一君) ただいま蓮舫君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#143
○委員長(水岡俊一君) 多数と認めます。よって、蓮舫君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、稲田国務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。稲田国務大臣。
#144
○国務大臣(稲田朋美君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨を踏まえ、配慮してまいりたいと存じます。
#145
○委員長(水岡俊一君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#146
○委員長(水岡俊一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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