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2014/03/26 第186回国会 参議院 参議院会議録情報 第186回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第6号
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2014/03/26 第186回国会 参議院

参議院会議録情報 第186回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第6号

#1
第186回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第6号
平成二十六年三月二十六日(水曜日)
   午後三時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十五日
    辞任         補欠選任
     野村 哲郎君     石井 正弘君
     橋本 聖子君     大沼みずほ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         林 久美子君
    理 事
                島尻安伊子君
                二之湯 智君
                藤末 健三君
                河野 義博君
    委 員
                石井 正弘君
                石田 昌宏君
                江島  潔君
                大沼みずほ君
                鴻池 祥肇君
                長谷川 岳君
                三宅 伸吾君
                尾立 源幸君
                直嶋 正行君
                藤本 祐司君
                横山 信一君
                江口 克彦君
                紙  智子君
                儀間 光男君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策))  山本 一太君
   副大臣
       内閣府副大臣   後藤田正純君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       横山 信一君
   事務局側
       第一特別調査室
       長        岡留 康文君
   政府参考人
       内閣官房総合海
       洋政策本部事務
       局長       長田  太君
       内閣府政策統括
       官        井上 源三君
       内閣府沖縄振興
       局長       石原 一彦君
       総務大臣官房審
       議官       青木 信之君
       総務省情報流通
       行政局郵政行政
       部長       今林 顯一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案(
 内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(林久美子君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、野村哲郎君及び橋本聖子君が委員を辞任され、その補欠として石井正弘君及び大沼みずほ君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(林久美子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房総合海洋政策本部事務局長長田太君外四名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(林久美子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(林久美子君) 沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○島尻安伊子君 自由民主党、島尻安伊子でございます。
 本日は、沖縄振興特別措置法の一部改正案についてを中心に御質問させていただきたいと思います。
 山本大臣におかれましては、沖縄北方担当大臣としてもう大変に精力的にお働きをいただいているということに、まずもって感謝を申し上げたいというふうに思います。
 一方、大臣は、この沖縄北方以外に科学技術とか海洋とか領土とか宇宙、もっとあったかというふうに思いますけれども、どれも手抜きすることなく頑張っておられることに敬意を表するものでございます。
 沖縄を切り口にさせていただきますと、大臣はよく、御自分の所掌は全て沖縄の振興に共通し得るものだと、沖縄というものが横串を刺せばいいというふうにおっしゃっておられますけれども、私もそのとおりだと、この認識を一にするものでございます。そのような大臣の御発言は本当に沖縄の県民が大変励まされておりまして、山本大臣には是非その方向でこれからも御活躍をいただきたいというふうに思う次第であります。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 まず、この改正法についてお聞きをいたします。今回のこの法改正の意義について、大臣の御答弁をお願いしたいと思います。
#7
○国務大臣(山本一太君) 沖縄振興特別措置法改正の意義ということで、島尻委員の方から御質問がありました。
 沖縄は、東アジアの中心に位置するなど大きな優位性と潜在力を有しております。沖縄が日本のフロントランナーとして二十一世紀の成長モデルとなり、日本経済の牽引役となるように取組を進めていくと、このことをずっと大臣就任以来申し上げてまいりました。そのためには、多くの企業が沖縄に進出をし、沖縄での企業活動がこれまで以上に活発化していくことが重要だと考えています。
 このため、今般の改正においては、沖縄県からの要望を最大限踏まえて、一つ、経済金融活性化特区を創設して対象産業を多様化し、大幅に要件を廃止、緩和する。二つ、国際物流特区や情報特区においても常時従業員数要件を緩和する。三つ目、地域・地区指定権限、事業認定権限の県知事への移譲、あるいは投資税額控除における下限取得価額の引下げといった従来の支援措置を拡充する。四つ目、航空機燃料税の軽減措置を延長するとともに、沖縄県内の全路線を本土―沖縄路線並みに軽減率を拡大する。こうしたことを含めて、幅広く支援内容を充実をさせていただきました。これらの制度が効果的に活用されることにより、企業の集積や活動の活性化が図られ、沖縄の発展につながるよう引き続き沖縄振興策の推進に最大限の努力をしてまいりたいと思います。
 なお、島尻委員の方からもありましたが、私の所掌する海洋政策、IT政策、宇宙政策、科学技術イノベーション、全て実は沖縄振興に資するものだというふうに思っておりますので、そういうマインドをしっかり頭に持って振興策に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
#8
○島尻安伊子君 今まさに大臣からお話がありましたように、今回のこの特徴、税の改正だということでございまして、これらの税改正によってこの沖縄振興の観点から期待されることは何なのかということを具体的にお聞きをしたいと思います。
#9
○政府参考人(井上源三君) お答えをいたします。
 今回の改正により期待される効果ということでございます。
 まず、経済金融特区でございますけれども、今回、金融業のみならず多様な産業を集積の対象といたしました。また、専ら要件を廃止をいたしまして、常時従業員数の要件緩和、さらにエンジェル税制、創設をいたしたところでございます。この制度が効果的に活用されまして、特区での企業活動が活性化し、実体経済の基盤となる産業の発展と金融産業が車の両輪として沖縄の経済金融の活性化が図られることを期待をしているものでございます。
 次に、情報・物流特区でございますが、投資税額控除の下限取得価額の大幅な引下げをしておりまして、そのことによりまして特区内での設備投資が活性化すること。そして次に、常時従業員人数の要件緩和をいたしましたけれども、それによりまして所得控除の事業者認定が受けやすくなること。さらには、情報通信機器相互接続検証事業、航空機整備業の対象事業追加をいたしておりますけれども、これらの産業の立地が見込まれること。さらには、企業誘致を実際に働きかけ、進出予定企業の相談に当たっている県に対しまして、地域指定権限、事業者認定権限を移譲いたしまして、迅速な地域指定、事業者認定が見込めまして、機動的、効果的な企業誘致に資することが期待されております。
 最後に、航空機燃料税の軽減措置でございますけれども、これまでの沖縄と本土を航行する航空機に加えまして沖縄県内の各地間を航行する航空機を追加をいたしまして、そのことによりまして、運賃の低減、増便、そして県内航空路の利便性が向上するとともに、路線の維持に貢献し、沖縄の離島を訪れる観光客の増加が図られることを期待をしているものでございます。
#10
○島尻安伊子君 具体的にありがとうございます。
 この法改正に当たって県の要望をもう最大限にそれに応えようということで、大臣を始め沖縄担当部局の大変な御努力があったというふうに思います。この件に関して、沖縄選出の議員として感謝を申し上げたいと思っております。
 ただ、一方で、我々の仕事というのはよりいいものをつくっていくということにあるのだと思っておりまして、この改正がなされた瞬間から実はもう次に向けてのスタートが始まっているのだというふうにも思っております。例えば、先ほどお話がありました金融関連でエンジェル税制ということがございましたけれども、例えばこの投資をしたい方としてほしい方とのマッチング、こういったものもきちんと細かくやっていく必要があるというふうに思いますし、また、今回の改正に向けては我々自民党の沖縄振興に関する調査会でいろいろとヒアリングを行ってまいりました。一つそこで出された意見をお伝えだけはさせていただきたいと思います。
 これ、金融特区に入っている企業の方の御意見をいただきました。この方々がもう口々におっしゃっておられる、税の優遇というのは非常に有り難いんだ、ただ、この税優遇措置の対象になるのは十分な売上げを上げてからの話なんです、なので、私たちはむしろそこに至るまでのインキュベート的な支援があるとなお有り難いなということでございました。
 例えば、働き方の問題がありまして、例えば金融だと、もう市場は二十四時間オープンしている、相手は二十四時間なんだということであって、この働き方をもう少し柔軟なものになりやしないかという御意見がございました。例えば、ホワイトカラーエグゼンプションというふうなものは様々な議論があるわけでありますけれども、実際にこのようなニーズがあるということは、今後この特区制度の中での扱い方はいろいろな可能性があっていいというふうに私は思っているわけでありまして、突っ込んだ議論が今後できないかなというふうに思っております。様々な議論があるということは十分承知の上でこれを申し上げているわけでありますけれども、今後よりいいものを求めていく上で、是非お考えをいただければというふうに思います。
 次の質問に移ります。
 今回、この沖縄振興特別措置法、第五次が示されて約二年になります。いわゆる一括交付金が制定されてから二年だということでございまして、沖縄ではこの効果について一定の評価を得ているというふうに私は認識をしているわけでありますけれども、山本大臣にお伺いいたしますけれども、率直にどのような評価をなさっているのか、山本大臣にお伺いしたいと思います。
#11
○国務大臣(山本一太君) この沖縄振興の一括交付金については、島尻委員が政務官だった頃、チームを組んでいた頃も戦略的にもう少し活用できないかという議論をずっとやってきたわけですけれども、この交付金、ソフト交付金八百二十六億円、平成二十六年度ですが、これについては、観光や産業の振興、国際物流拠点施設の整備、また、これまで必ずしも行政のサポートが行き届いていなかった離島振興、あるいは福祉、これは高校のない離島出身者のための寄宿舎等の設置とか、離島住民等の交通コストの支援、あるいは離島における人工透析施設の整備など、幅広い分野に活用されていると考えています。県内の経済面に好影響を与えているという旨の指摘もありましたし、沖縄振興には私は大きく寄与してきたというふうに認識をしています。
 内閣府においても、昨年十一月に開催された沖縄振興審議会の議論において、交付金の事後評価に関しては様々な御議論をいただきました。基本的に一括交付金について高い評価がなされる中で、内閣府からは、県、市町村が重点的に実施している分野についてはより一層効率的、戦略的に事業を実施するべきではないかなどの論点を提示したところ、交付金は沖縄の将来が元気になる土台をつくるために活用すべきであり、そのために、特定の分野においては戦略的、体系的な使い方を工夫しつつ、県、市町村で連携して取り組んでほしいと、こんな御意見もいただいたところです。
 これまでの事後評価に関する議論等も踏まえて、予算のPDCAサイクルを適切に確保しつつ、沖縄の未来につながるような戦略的な事業にこの交付金が更に活用されることを期待をしておりますし、また沖縄が日本のフロントランナーとして日本経済活性化の牽引役になれるように、沖縄振興をしっかり振興してまいりたいと、沖縄振興をしっかり推進してまいりたいと思っております。
#12
○島尻安伊子君 ありがとうございます。
 大臣おっしゃるとおり、戦略的にどう使っていくかというのはすごく大事だというふうに思っています。それに対する各自治体の工夫だとか知恵だとか、それを持ち寄って本当に戦略的にどう打っていくのかというのが大変大事だと思っていまして、そのために、より良い使い方をするために一度立ち止まってといいますか、しっかりと議論をしていくということも、これ、私としては大事なことなのかなというふうに思っております。
 この県の一括交付金の活用の中で、県産品、特に農水産品の沖縄―本土の輸送費用の補助というものがなされております。地元の農家や漁業者からは大変有り難い話だというふうに喜ばれておりますけれども、ここに是非追加をしてほしい項目があるというような要望が上がっております。
 見ましたら、実はこの品目の中に畜産が外れておりました。なぜ外れたかということは私もよく分かっておりませんけれども、例えば石垣牛だとか肉用牛とかあるいはアグー黒豚とか大変ブランド化をしておりまして、地元が大変力を入れて売り込みを考えているということもあることから、大臣、是非早急にこの対象品目を拡充していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#13
○政府参考人(井上源三君) 今御指摘の県産農林水産物の県外出荷の輸送費補助でございますけれども、これは一括交付金が創設された二十四年度から実施されております。関係者に高く評価をされております。しかし、今御指摘のように、二十四年度におきましてはこの補助対象品目の中に牛肉、豚肉、そしてドラゴンフルーツなどは入っていなかったということでございます。
 しかし、今お話しのとおり、石垣牛等の肥育牛、アグー豚肉、またドラゴンフルーツなどの果樹、そうしたもののブランド化や生産拡大、沖縄県では近年強く推進をいたしておりますので、この輸送コスト軽減の要望が高まっております。
 そして、県としては、二十六年度の一括交付金事業におきまして、これらの品目を補助対象品目に追加したいとの意向がございます。内閣府といたしましては、この県の意向を踏まえまして、当該事業の早期の交付決定を目指して手続を進めてまいりたいと考えております。
#14
○島尻安伊子君 今の御答弁は極めて前向きな御答弁だったというふうに捉えさせていただきたいというふうに思います。先ほどもこの一括交付金の使い道ということで、戦略的に工夫、知恵が必要ということもありましたし、やはり地元からの要望もあるわけでありまして、是非この点よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 これまでの沖縄振興法というものが沖縄に提供してきたのは、主に社会資本の整備だったかというふうに思っております。本土に追い付け追い越せの合い言葉で、戦後、復帰後の遅れを必死に取り戻そうと、国も高率補助などの実行で大変に力を入れたというふうに認識をしております。儀間前浦添市長もおられるわけでありますけれども、本当に先輩方の御努力でここまでもう本当に沖縄は大変に発展してきたというふうに思っております。
 ただ、一方で、教育や医療、社会福祉というところが、まあ言葉はあれですけれども、置き去りにされてしまったという事実は私は否めないと思っておりまして、沖縄総合事務局の中に文科省あるいは厚労省が入っていないというのがその証左ではないかというふうにも思っております。先ほどもお話をさせていただいた第五次の沖振法の改正のときに、やっと待機児童の解消とか人材育成というものが沖縄振興につながるという観点からこの条文を入れることができて、予算措置の対象となったわけでございます。
 そこで大臣にお聞きをしたいんですけれども、子供の教育とか人材教育への一括交付金の活用について、その必要性や今後の在り方など、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
#15
○国務大臣(山本一太君) 沖縄県においては、沖縄の発展を担う人材を育成するために、沖縄振興の一括交付金を活用して様々な取組が行われているというふうに認識をしています。
 特に子供の人材育成、今、島尻委員から御指摘のあった点ですが、県内の大学生とか高校生を対象に、グローバルな視点を持った世界で主体的に活躍できるリーダーを育成するための海外留学、あるいは県の将来を担う若年者のキャリア形成支援等に取り組んでおります。また、小中学生に対しても、小中学校に学習支援員とか英語指導教員等を配置する、あるいはウエブ会議システム、これ私、与那国で見てまいりましたが、ウエブ会議システムを活用した町営学習塾を開催するなど、一括交付金は多岐にわたり活用されております。
 沖縄が日本のフロントランナーとして日本経済活性化の牽引役となるためには、やはり沖縄県の若年者に、若年層に対する投資が極めて重要だというふうに考えておりまして、引き続き沖縄県と連携をして、この沖縄振興一括交付金を活用して若年者の人材育成を図ってまいりたいと考えております。
#16
○島尻安伊子君 ありがとうございます。まさにIT大活躍ということだというふうに思います。
 さらに、医療体制ですね。教育もそうですが、医療体制というものもスピードアップして頑張っていかなければならないというふうに思いますが、特に離島の医療体制について政府としてどのように取り組んでおられるか、あるいは問題視するところはどういうところなのかということもお聞きをさせていただきたいと思います。
#17
○国務大臣(山本一太君) 今、島尻委員がおっしゃったように、離島、へき地の医療体制を確保する、安定的な地域医療を提供するということは極めて重要だというふうに認識しております。
 沖縄県では、一括交付金を活用して、離島住民が島内で専門医の診察を受診できるように専門医による巡回診療を行う事業、これ専門医派遣巡回診療支援事業と呼ばれていますけれども、こういう事業とか、あるいは離島診療所の医師、看護師が研修への参加により不在になっている期間、医療体制を確保するために代わりの医師、看護師を派遣する事業、これを代診医派遣事業あるいは代替看護師派遣事業と呼んでいますけれども、こういったことも実施しております。また、今後の離島、へき地の医療体制の確保及び医療レベルの向上のために、離島、へき地で勤務することを条件にですけれども、医師を専門医資格取得のための研修へ派遣する事業、これ、離島へき地病院勤務医師研修派遣事業と呼んでおりますが、こういうものも実施しております。
 内閣府としても、引き続き沖縄県と連携を図りつつ、離島、へき地の医療体制を確保し、安定的な地域医療を提供できるように努めてまいりたいと思います。
#18
○島尻安伊子君 ありがとうございます。
 医療というところの関連でお聞きをさせていただきたいんですけれども、この度、北部振興予算が、実は沖縄本島の北部にMESHサポートというNPO法人がございまして、これ、初めて民間が運営するドクターヘリのNPOなんですけれども、北部振興予算がこのMESHに実行されるということが決定をしました。これは本当に大臣に感謝申し上げたいというふうに思いますけれども、こういったことは是非継続をしていくことが重要ではないかというふうに思っておりますけれども、大臣、今後この継続という観点、いかがでしょうか。
#19
○国務大臣(山本一太君) このMESHの話は、島尻委員がもう随分以前から中心的に取り組んでおられる課題だというふうに認識しておりますが、沖縄県の北部地域は広い面積を有し、離島も抱えております。したがって、救急医療について、名護市内の基幹病院とか中南部の医療機関、迅速に搬送する体制を整備するということが大きな課題となっています。また、北部地域は産婦人科医師の数が不足をしております。ハイリスク妊娠とか異常分娩の受入れ体制が十分ではありません。住民にとってこれは大きな負担となっておりますので、医師の確保を始めとする医療環境の整備が求められているというふうに考えています。
 こうしたことから、先ほど言及ございましたが、今年度の北部振興事業で北部広域市町村圏事務組合が取り組む事業として民間救急搬送ヘリ、MESHサポートの運航支援、これは運航費用と医師、看護師委託費の助成ですけれども、運航支援及び医療環境の整備方策、医師確保対策等の検討業務について補助対象として採択をいたしまして、支援することといたしました。
 これらは、北部地域における安全、安心な定住条件を整備する上で大変重要な課題だというふうに認識しております。地元から来年度の北部振興事業においてもこれらの事業を継続して実施したい旨の要望が出されておりますので、できる限り早期に交付決定できるよう鋭意取り組んでまいりたいと思います。
#20
○島尻安伊子君 是非大臣、よろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。
 それでは、離島振興についてお伺いをしたいと思っております。
 この一括交付金の活用で離島振興に関する様々な取組というものが進められていると思いますけれども、この離島振興全般に関する御決意というものをお伺いしたいと思います。
#21
○国務大臣(山本一太君) 沖縄県は広大な海域に多数の島々が点在する我が国で唯一の島嶼県でございまして、離島地域の活性化は沖縄全体の発展にとって重要な課題だというふうに考えています。
 私も先日、先ほど申し上げましたが、国境離島の与那国島に出張した際に改めて感じました。離島は美しい自然や独自の文化などが大変魅力的である一方で、同時に、移動、物流コストの低減等による離島住民の負担の軽減とか定住条件の整備、産業振興による活性化等の課題もあるというふうに改めて認識をいたしました。
 こうした課題に対して、県とか市町村では、平成二十四年度に新たに創設された国の一括交付金を活用して、交通面でいうと、移動コスト低減のために離島住民等の交通コストの負担軽減を行う事業、情報通信面でいうと、情報格差を解消し、情報通信基盤の構築を行うために本島と離島を結ぶ海底光ケーブルを整備する事業、さらに医療面では、離島、へき地における医療体制の確保という観点から、離島における人工透析施設の整備、妊婦健診の運賃補助、さらに教育面でいうと、高校のない離島出身者のための寄宿舎等の設置、公営学習塾の実施など、様々な離島振興策を図っております。
 今後とも、離島の活性化を図るために、沖縄県や各離島市町村と連携をいたしまして、産業の活性化、交通、生活環境、情報通信基盤の整備等の取組への支援等に努めてまいりたいと考えています。
#22
○島尻安伊子君 ありがとうございます。
 ちょっと時間がせっておりまして、これ最後の質問にさせていただきたいと思います。
 副大臣にお伺いをさせていただきます。
 先日、沖縄に、台湾から三三会という団体が来られました。これは日本の経団連のような位置付けだというふうに聞いておりますが、台湾の大企業の執行役員がメンバーで、初めての訪問ということでございました。副大臣に大変お忙しい中御出席をいただいたわけでありますけれども、その印象と、これから沖縄の振興という中で台湾との連携、どのようにお考えかということをお聞きして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
#23
○副大臣(後藤田正純君) 島尻委員お話しございました、先般、これまた島尻委員のお取り計らいもあって、台湾の経団連、三三会の方がお越しになって、仲井眞知事と共々に参加をさせていただきまして、ありがとうございます。
 中国信託商業銀行の最高顧問を中心とし、また統一グループとか鴻海とかよく名前の聞くようなメンバーの入った会でございまして、その方々とのやはりこれからの沖縄との連携というのは大変重要だと思っております。引き続き、また島尻委員には御指導いただきたいと思っています。
 政府といたしましても、沖縄県とともに、台湾企業の沖縄立地の関心を高める機会とする経済特区沖縄セミナーと商談会イン台湾、この実施や、また日本の生産者とアジアのバイヤー、台湾七社が商談会を行う大交易会、これを開催等を実施しているところでございます。
 引き続き、近隣のアジアの経済発展、これを取り込んでいくという試みをしてまいりたいと思います。
#24
○島尻安伊子君 終わります。
#25
○尾立源幸君 民主党・新緑風会の尾立でございます。
 今日は、沖縄振興計画と関連税制について質疑をさせていただきたいと思っております。
 平成二十四年に沖縄が本土に復帰して四十周年、四十年の節目を迎えたわけなんですけれども、その際、沖縄の自立的発展と豊かな住民生活の実現を目指して現在の新たな沖縄振興特別措置法が成立したのは言うまでもございません。
 この二十四年度改正では、内閣総理大臣がこれまで決めておりました沖縄振興計画を改めまして、沖縄の主体性を尊重するということで、基本方針のみ内閣総理大臣が決め、沖縄県知事が具体的な施策などを定める沖縄振興計画を制定していくという制度に改めたことは御承知のとおりでございます。さらに、今ほど御質問にもありましたように、より使い勝手がいいような一括交付金の交付や観光地形成促進地域や産業イノベーション地域の地域指定については県知事ができるように、このように改めたわけでございます。
 さて、今回の改正案も、民主党政権下で行ったこの二十四年度改正の趣旨を踏まえ、より使い勝手の良い制度を目指しての改正だと思いますし、その中でも、例えば事業者の認定権限の移譲などは評価できると、そのように思っております。
 また、沖縄振興については国を挙げて取り組むべきと考えておりますが、その一方で、租税支出を含めて、限られたこの財政状況の中で常に費用対効果を考えながらいろいろと決定していかなきゃいけないと、そのようにも思っております。既に沖縄振興には平成二十四年三月末までに総額九兆二千百四十四億円の国費が投じられておりますし、また、安倍総理は、平成三十三年度まで毎年三千億円台の沖縄振興予算を確保すると表明されております。
 そこで、まず伺いますが、金融、物流、情報の三つの特区、地域について、これまでの企業の進出実績、雇用創出実績はどうなっているのか、お聞きしたいと思います。
#26
○政府参考人(井上源三君) お答えをいたします。
 沖縄振興特別措置法に基づきます各特区等のこれまでの状況でございます。
 まず、金融特区でございますけれども、十五社の企業進出、約五百人の雇用創出ございました。物流特区の関係でございますけれども、五十社の企業進出、約七百人の雇用創出ございました。情報関係でございますけれども、県全体で二百六十三社の企業進出、約二万四千人の雇用創出があったというふうに考えておりまして、一定の企業集積が進んでいるものというふうに理解をいたしております。
#27
○尾立源幸君 分かりました。
 今それぞれ金融、国際、情報の分野での企業進出実績等についてのお答えをしていただきましたが、それでは、今回も改正の中身になっております税制優遇措置の利用実績はどうなっているのか教えてください。
#28
○政府参考人(井上源三君) 沖縄振興特別措置法に基づきます各特区の税制上の措置の利用実績でございますが、まず、金融特区でございますけれども、所得控除の認定企業数は一社、投資税額控除の利用件数は三件でございます。物流特区でございますけれども、所得控除の認定企業数は七社、投資税額控除、特別償却の利用件数は二十三件でございます。情報特区でございますけれども、所得控除の認定企業数はゼロ社、投資税額控除の利用件数が二十六件となっているところでございます。
#29
○尾立源幸君 今お答えいただきましたように、企業の進出はある程度進んでいるんですけれども、一方で、この税制優遇措置の利用は進出企業数に比べて低調じゃないのかと私は思っておりますが、これはなぜなんですか。
#30
○国務大臣(山本一太君) 特区への企業進出、雇用者数に関しては先ほど統括官の方からも答弁させていただきましたが、一定の企業集積は進んでいると。他方、特区の所得控除の認定件数については必ずしも増えておりません。このため、沖縄経済の更なる活性化の観点から、沖縄県からも特区の制度の見直しに関する要望がなされておりました。
 内閣府においては、各特区、地域制度をどのように改善すればいいのかを把握するために、平成二十五年八月から九月にかけて、製造業、金融業、情報通信産業等の二十三社に対してヒアリングを実施しました。
 ヒアリングの結果、企業からは、進出の際には必ずしも大規模での進出は想定されないことも多く、所得控除の従業員数要件の緩和が望まれるとか、投資減税控除の要件が厳しくてなかなか使うことができないので投資税控除の下限取得価額の引下げが望まれるとか、あるいは専ら対象事業を営むという要件が厳しくて柔軟な企業活動を行うことができないのでこの要件を緩和してほしいと、こういう特区制度を活用するに当たっての各種の要件を緩和してほしいと、こういう声が多く聞かれました。
 こうしたヒアリングの結果、沖縄県の要望も踏まえつつ、沖縄経済活性化の観点から各特区、地域制度の在り方を検討して、先ほど申し上げたような中身の支援内容を充実させたということでございます。
#31
○尾立源幸君 この十一年間で先ほどのような、余り実績が上がっていないとこの利用については見受けられるんですけれども、ちょっと私の先の質問にもう答えられてしまったんですけれども、今回、この税制改正要望があってこの法案に盛り込まれています。その中には、今お話のあったような対象事業要件や人数要件、資産の価額要件等々、これを緩和する方向で全部要望が上がってきているわけなんですけれども、これは、今ちょっと聞き取れなかったんですけど、二十三社のアンケートによるものなんでしょうか。ちょっともう一度数字を確認させてください。
#32
○政府参考人(井上源三君) 今大臣から御答弁をさせていただいたところでございますけれども、まず、私ども、現在の制度、今委員御指摘のとおり、税制上の措置が十分使われていないということで、それはなぜなのかという問題意識を持っておりまして、そういう観点に立って二十三社、沖縄に立地している企業、また本土の企業も含めてでございますけれども、どういう問題点があるのかということをお聞きをしたところでございます。
 他方で、別途沖縄県からは、今回の税制改正要望について、これまでの制度がやはり十分使われていない、もっと使い勝手を良くしてほしいという強い御要望がなされたところでございまして、そういうことを踏まえて今回の制度改正をさせていただきたいと考えているところでございます。
#33
○尾立源幸君 そうすると、今お話を伺っておりますと、内閣府の方で二十三社のヒアリングをされたということで、そのもう一方で沖縄の地元からも声が上がったということでよろしいんでしょうか。
#34
○政府参考人(井上源三君) そういうことで結構でございます。
#35
○尾立源幸君 ちょっと私が聞いたところとは違うんですけれども。この要望は沖縄の地元から上がってきたというふうに聞いているんですけれども。
 じゃ、沖縄県自身は具体的にどこをどう直してほしいというようなことはなかったということなんですか。
#36
○政府参考人(井上源三君) 先ほども申し上げましたけれども、沖縄県からも強い要望がございました。じゃ、具体的にどの程度まで人数を減らしていくかとか、投資税額控除下限金額をどこまで減らすかということについては、まだ当初の県の御要望では具体的な数字が示されていたという状況ではございませんでした。私ども、もちろんその過程におきまして県当局とも十分いろいろ意見交換をいたしておりました。それから、企業からもヒアリングをいたしまして、どういうものであれば企業としては使い勝手がいいかというような御要望、御意見もお聞きをしながら税制要望を固めていったという経緯でございます。
#37
○尾立源幸君 ちょっとその中に今回のキャピタルゲイン課税をゼロにしてほしいというような要望も入っていたと思うんですけれども、これなどは、じゃ、どっちの意見だったんですか。
#38
○政府参考人(井上源三君) キャピタルゲイン課税につきまして、当初、県の方から要望が上がっておりました。私ども、当初、その要望につきまして具体的にどういうふうにするかと、様々な課題があるというふうに考えていたところでございまして、引き続き県との調整をしておりました。そして、ある程度このキャピタルゲイン非課税についての県の要望について理解をした上で財務省に対して要望をさせていただいたという経緯はございます。ただ、様々な課題、資産家優遇税制ではないかとか、課税逃れを誘発しかねない面があるのではないか、国際的な流れからして認められないのではないかというような議論がございまして、今回、キャピタルゲイン非課税につきましては制度改正として盛り込んでいないものでございます。
#39
○尾立源幸君 確かにキャピタルゲインの非課税というのは難しい話だと思うんですけれども、じゃ、これだけは具体的に非課税にしてくれということを沖縄県から要望があったということなんですか。
#40
○政府参考人(井上源三君) 今回の税制改正、基本ベースは沖縄県の要望があることはもう言うまでもないことでございます。その中で、具体的な税制として、これまでとは全く違う税制としてキャピタルゲイン非課税の御要望があったということでございます。
#41
○尾立源幸君 分かりました。
 じゃ、こういう改正を今回すれば今までの利用実績がどのように伸びていくのかというような見込みはどうなっているのでしょうか。
#42
○政府参考人(井上源三君) 私ども、今回の制度改正によりまして具体的にどのような形で企業立地が進むのかという、様々な企業ヒアリング等もいたしまして、そうした想定を立てているという部分はございます。
 ただ、今ここで具体的に、じゃ、この制度によって何社立地するということを今申し上げる段階でないというふうに考えておりまして、やはり今回の税制改正、そして法律をお認めをいただきまして、是非こういう制度があることを更に私たち周知徹底をさせていただいて、十分な活用がされるよう努力をさせていただきたいと考えているところでございます。
#43
○尾立源幸君 それじゃ、取りあえずやってみようと、緩和してみようということなんでしょうけれども、今お話がございましたように、これ財務省とやり取りをしたということなんですけれども、やはりもっと説得力のある形で要望しないと、ただただ緩和してくれ、おまけしてくれというような話だと、なかなかこれはやっぱり財務省もうんとは言わないと私は思うんですよね。だからこそ、内閣府なり沖縄県、一緒になってもう少し説得力のあるデータを提示をしながら議論するということが大事なんじゃないでしょうか。大臣から。
#44
○国務大臣(山本一太君) 尾立委員のおっしゃったことはしっかり受け止めなければいけないと思いますが、沖縄県側からはこのキャピタルゲイン非課税の要望は大変強いものがございまして、これについては沖縄県まで伺って、知事あるいは県の関係者の方々と実は相当議論をさせていただいて、今おっしゃったとおり、かなり細かいデータを踏まえて、こういうことなのでキャピタルゲイン非課税を認めてほしいと、そういうアプローチがもう少しできたらよかったなという反省はございますが、これは非常に沖縄県側の強い要望もございまして、しかしながら、先ほど統括官が申し上げたように、いわゆる課税逃れの問題等々これまでのいろんな流れも踏まえた上で、この非課税だけはなかなかこれは財務省側も対応ができないということで今のような形になったということでございます。
#45
○尾立源幸君 キャピタルゲイン課税に限らず、他の部分についてももう少し、二十三社のヒアリングって何かすごく心もとない気がするんですよね。もう少し力を入れてやっていただきたいなというのが私の思いですし、また冒頭に、予算がこれから三千億を超える毎年毎年支出が約束されているわけなんですけれども、沖縄振興というのはこの税制だけではなくて融資の特例やまた予算等々があると思うんですけれども、その中でこの税制改正、今回の税制改正とこういった融資、予算との政策ミックスはどのように考えていらっしゃるんでしょうか。
#46
○政府参考人(井上源三君) 今回の税制改正、まさに沖縄においての産業振興をどう図っていくかということが中心課題であったというふうに理解をいたしております。
 そして、先ほど大臣からもお話をいただいておりますけれども、一括交付金という制度がございます。これは離島とか子育てとか、そういうようなまさに福祉、教育部分に光を当てていくということが必要である反面、やっぱり産業振興、沖縄の将来をどのような形で持っていくのか、雇用の場をどう増やしていくのかというようなことが課題となっているわけでございまして、そういう観点から、沖縄県としてもこの一括交付金を利用して様々な形の産業振興策を講じておられるわけでございまして、私ども、この税制改正とそして一括交付金による産業振興施策、両方相まって沖縄の自立的発展を図っていきたいというふうに考えているところでございます。
#47
○尾立源幸君 問題意識としては、余り使われないような税制であればそんな大きな労力を掛けて改正をすることはないと思っておりますので、しっかりその辺り、政策ミックスの中でこの租税特別措置がいかに有効に使われるかということについては、しっかり山本大臣始めこれからPDCA回していっていただきたいと思っております。
 その上で、最後に均衡ある沖縄県の発展という点で一点御質問をしたいと思います。
 那覇以外にもということで、名護などについて発展を願ってやまないわけなんですけれども、そしてその取組がなされているわけなんですけれども、しかし、本島や八重山地域、宮古島地域ということになると、いろいろ同じ沖縄でも相当文化が違うんだろうと思います。一例を申し上げますと、八重山地方の人というのは那覇に行くときには沖縄に行ってくるというふうにおっしゃるそうなんですよね。そういう意味で、全体の均衡ある発展というのが私は大事だと思うんですけれども、その点について決意をお聞かせ願いたいと思います。
#48
○国務大臣(山本一太君) 沖縄県は広大な海域に多数の島々が点在する我が国唯一の島嶼県だということで、離島地域の活性化は沖縄全体の発展にとって重要な課題だと、先ほども申し上げたとおりでございます。離島地域においては、美しい自然、独自の文化、これは貴重な観光資源となっておりまして、これを一層活用するために、県、市町村が中心となって今様々な取組を進めております。
 八重山圏域、委員から御指摘ありましたが、新石垣空港開港の効果によって入域の観光客は今急増しておりまして、更なる航空路線の充実を図るとともに、世界有数のサンゴ礁、西表島の広大なマングローブの林などを活用したエコツーリズムも推進しております。宮古圏域では、全日本トライアスロン宮古島大会等島々の特性に応じた各種イベントの充実も図って、通り池などのダイビングスポット等を活用した海洋レジャー、自然観察など、多様な取組を推進しております。
 一方で、移動、物流コストの低減、離島住民の負担軽減、定住条件の整備等の課題もあると認識しておりまして、これらの課題に関して、県や市町村では、平成二十四年度、新たに創設された国の一括交付金で、交通面、情報通信面、医療面、先ほど島尻委員の御質問にお答えをしたような対策を図っております。
 今後とも、離島の活性化をしっかり図っていくために、沖縄県そして各離島市町村と連携をして、観光を始めとする産業の活性化、そして交通、生活環境、情報通信基盤整備等の取組への支援をしっかりと図ってまいりたいと思います。
#49
○尾立源幸君 よろしくお願いしたいということを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
#50
○藤末健三君 民主党・新緑風会の藤末健三でございます。
 私は、先ほど島尻委員そして尾立委員から話がございました離島のユニバーサルサービスについて、中心に御質問申し上げたいと思います。
 まず、その離島の問題でございますけれども、離島におけるユニバーサルサービスの現状、先ほど島尻委員からは医療の問題がございましたし、教育の問題、通信の問題、そして郵便や金融といったユニバーサルサービスがどうなっているかということが調査できているかどうかと同時に、離島の人口の推移、特に、私もデータは持ってございますけれども、高齢者の比率がどれだけ増えているかということについて教えていただけませんでしょうか。お願いします。
#51
○国務大臣(山本一太君) まず、離島の人口の減少の話でございますが、国勢調査によると、沖縄の離島における人口については、十二万九千人、平成十七年から、十二万六千九百八十五人、これ平成二十二年と減少しております。さらに、離島における人口のうち高齢者、六十五歳以上の比率については、平成十七年に二〇・九%だったものが平成二十二年には二一・二%と増加しております。
 このように、沖縄における離島の人口が減少している理由については様々な要因がありますが、八重山地域、石垣、竹富、与那国、与那国では大きく人口は減少しておりますけれども、これは藤末委員よく御存じだと思うんですが、移住ブーム等で石垣と竹富町では人口が増加しておりまして、全体的には一九八〇年から二〇一〇年で四万四千三百十四人から五万二千四百三十八人に増加しております。合計特殊出生率が他の地域に比べて高いことも人口増加の要因の一つではないかというように考えております。
 他方、宮古地域、宮古島と多良間では、一九八〇年から二〇一〇年、これは六万四百六十四人から五万三千二百七十人に人口が減少しておりまして、これは、農林水産業の従事者の構成比が県の平均を大きく上回る一方で就業者数は減少していると、就業の場の減少が転出増加による人口減少につながっているというのが要因の一つだと思います。
 南部離島地域は、ほとんどが人口千人未満の小規模離島、高齢化率も高いということで、久米島町を除いて……(発言する者あり)
#52
○委員長(林久美子君) 大臣、時間限られておりますので、コンパクトに御答弁お願いいたします。
#53
○国務大臣(山本一太君) 分かりました。
 そういう状況で、人口は減少しているということでございます。
 離島のユニバーサルサービスの現状については、先日の委員会で、役所から上がってくる数字だけではなくて実際に住民から話を聞いていただきたいという御指摘についてしっかり受け止めて、そのように取り組みたいというふうに考えます。
#54
○藤末健三君 大臣、簡単な数字を申し上げますと、離島、三十九あります。昭和六十年に人口が十三万人、それが平成の二十二年には十二万七千人に減っているということがまず一つ。一方で、沖縄全体を見ますと、昭和六十年百十八万人、平成二十二年百三十九万人。増えているんですね、沖縄全体は。一方で離島は減っている。
 一方、離島の高齢者の比率を言いますと、昭和六十年一二・六%、これは六十五歳以上です。一二・六%が平成二十二年二一・二%。五%上昇という状況でございまして、何を申し上げたいかというと、各島の細かい分析はいいんですよ、なぜ沖縄全体は増えているのに離島は人が減っているか。一方で高齢者は増えているんですよ。これが現状です、沖縄の離島の。
 その中において、先ほど申し上げましたユニバーサルサービス、特に島尻委員からは医療の話がございました。尾立委員からも離島のいろいろな経済の問題の指摘がございましたが、やはりユニバーサルサービス、人が基本的な生活を送るために、医療、介護、金融であり、そして通信、放送、様々なユニバーサルサービスがございますが、それを把握しなければ、恐らく私は離島の人口は減り続けると思います、これは正直申し上げて。
 一方、大臣、せっかくだからちょっとお見せしますと、これは離島振興法を持っている国土交通省が作っている資料なんですが、彼らはちゃんと離島の状況というのを調べているんですよ。そこに、この資料には全部、医療がどうなっています、教育がどうなっています、通信がどうなっていますかということを、ユニバーサルサービス、書いてあるんですよ、全部。じゃ、沖縄はどうなのというと、それは書いてない。大事なことは何かというと、離島振興法の対象からは沖縄の島三十九は外れてますからね、法的に。沖縄振興法が見なければ沖縄の離島は誰も面倒見れないんですよ、大臣。これを是非御理解、御返事は要らないです、理解いただきたい。
 私は沖縄振興局の方々とお話ししていますけれども、やはり先ほどの答弁みたいな形になっちゃうんですよ。小さい小さいところへ逃げちゃう。聞くと、いや、これはこうですこうですと言う。違う。マクロとして我々が沖縄という場所を見たときに、ほとんどがこの内容を見ると産業の振興であり雇用の振興であると書いてある。じゃ、どこが振興されているかというと、私はやはり沖縄に行くたびに思うのは、那覇はどんどん変わりますよ、那覇は。じゃ、島に行ったらどうですか。島はおじいちゃん、おばあちゃん、どんどん増えている。石垣の市長さんにお会いしたら、いや、もう今、目が届かないんですよ、おじいちゃん、おばあちゃんに、何とかしたいと。
 そういう声がやっぱり出てますので、是非、これは県の話じゃなく、国が先頭を切ってこのユニバーサルサービスというものをきちんと整理していただき、なぜ人口が減っているかということをもっと明確に分析いただきたいと思います。これはお願いですので、是非受け止めていただきたいと思っております。それがまず一つございます。
 次にございますのは、この離島の問題でございますけれども、やはり、いろいろ調べますと、先ほど申し上げましたように、離島振興法という法律がある中で、沖縄の離島三十九は沖振法で見てますと。私、調べてみまして、どういう法律がこういう日本全体の離島をカバーしているかということを見ますと、実は海洋基本法という法律がございます。海洋基本法の第二十六条の中に離島住民の生活基盤の整備、保全ということが書かれてございまして、実は、調べてみますとそれが一つのキーではないかなと。
 この海洋基本法に基づく海洋本部の話をさせていただきますと、実際にこの生活基盤の整備というものの中身を聞くと、余り濃ゆくない状況、また、いろんな役所がやっているものをこうやってまとめますよという話になっているんですね。ですから、実際にこの離島というものの生活基盤の整備ということを考えたときに、法的な、何というか、整備がされてないところがあるんじゃないかなというふうに私は思っておりますが、その点いかがでございましょうか。
#55
○政府参考人(長田太君) 先生御指摘の海洋基本法でございますが、これは平成十九年に成立いたしまして……
#56
○藤末健三君 簡潔にお願いします。
#57
○政府参考人(長田太君) はい。
 そういうことで、総合的な計画でございます。この海洋基本計画の中で、海洋に関する施策に関して政府が総合的かつ計画的に講ずべき施策として、離島に関する様々な施策を位置付けております。
 その中では、大きく分けまして、離島の保全、管理に関する施策と、先生御指摘の生活基盤の整備等々に関する、振興に関する施策ございます。
 保全、管理に関しましては、低潮線保全法等を制定をしまして、排他的経済水域の外縁の根拠となる低潮線の保全等を図っております。
 また、離島に関する施策といたしましては、交通通信の確保等のほか、先生御指摘の生活基盤の整備についても海洋基本法の中で明記をしているところでございますが、これらの具体的な取組につきましては、内閣官房の調整の下に、離島振興を所管する国土交通省、さらには沖縄振興を所管する内閣府等を中心として進められているというのが現状でございまして、今後とも、海洋基本計画に基づきまして、関係省庁と連携しながら政府一丸となってこの離島の保全、管理及び振興に関する取組を着実に進めてまいりたいと考えております。
#58
○藤末健三君 そういうことで、海洋基本法上は、これ山本大臣は海洋基本法担当の大臣でもあられるので、今日は沖振法の議論なんであれですけど、お答えいただく必要ないとは思うんですが、海洋基本法で、例えば、先ほど申し上げたように、離島の住民の方々の生活基盤の整備というのは大きな項目の一つでしかない。それも、各役所が行うものについて意見を集めているだけという状況になっておりまして、是非沖縄については、沖振法というものがありますが、やはり私は、大臣がイニシアチブを取られて今後の国境離島の保全、管理及び振興のあり方ということで中間提言を昨年六月に出されています。これ、僕読んでみましたけど、すごくよくできているんですよね。
 どういうことかと申しますと、後でちょっと御質問申し上げますけれど、先に提案を申し上げたいのは、今この離島の問題を見ていますと、カバーしている法律がないというのが大きな、全体をカバーできているものがないということ。
 もう一つ大事なことは、やはり、ここにございますように、離島というのは何かというと、多くの島々、やはり国の領土保全のために人が住んでくださっているという面は非常に大きいと思います、私は。尖閣諸島も、戦前はカツオの缶詰工場がありました。もしそれがずっとあれば、今領土問題が起きるわけなかったんですね。一方で今どうなっているかというと、いろんな島の方々が、人口が減っているという中、それはやはり、いろんな生活の基盤サービスが本島に比べ、本土に比べると劣化している、劣っているという、不便を掛けているという、その点を是非見ていただかなきゃいけないんではないかと思います。
 例えば、今日、総務省に来ていただいていますけれど、総務省が地方交付税交付金の算出において離島に配慮をしているというふうにおっしゃっているんですね。どういう配慮をしているかというのをちょっと簡単に御説明いただけますでしょうか。お願いします。
#59
○政府参考人(青木信之君) 地方交付税は、全国どのような地域にありましても一定水準の行政を確保するため、その必要な財源を保障する仕組みでございます。
 離島におきましては、ごみ、あるいはし尿の収集運搬経費、あるいは学校給食の経費、建設事業費、役場の旅費などが割高になります。したがいまして、こうした経費につきまして、普通交付税の算定におきまして、役場の所在地から県庁所在地までの距離や離島市町村内における交通事情等を勘案し、需要額の割増しを行って算定をしています。
 また、離島航路あるいは離島航空路の維持のために地方団体が負担している経費や、国の補助金を受けて実施する離島高校生の修学支援事業の地方負担額などの特別な財政需要につきましては、特別交付税による財政措置を講じているところでございます。
#60
○藤末健三君 もうちょっと簡潔にお答えいただきたかったんですけど。
 これちょっと申し上げますと、どういうことかというと、離島の生活を支える、離島に暮らす生活を支えるために交付税交付金を出しますという話なんですよ。どういうことかというと、離島に暮らしている人々の数が多ければ額は増えます。じゃ、減ったらどうなるかというと、減るんですね、これが。
 ですから、逆なんですよ。人が減ったら増やさなきゃいけない、逆に。もっと住んでくださいといって交付税を増やし、交付金を増やし、そしてお金が入る、生活がきちんと基盤ができるというのが我々は大事なことだと思うんですけど、今の考えは人に付随していますから、人が減れば、じゃ交付金は減りましょうという。じゃ、人が減って交付金は減りましたと、ますます生活やりにくくなる、それが今の交付金制度。私は、これはしようがないと思うんですよね。それは、総務省というのは地方自治を進めるという、人に付随する、人の生活を保障しましょうというのでしようがないと思う。
 ただ、一方で、何が大事かというと、人が住んでいないところにきちんと引き続き人に住んでいただく、この発想がなければ、私は離島をきちんと維持することはできないんではないかと思っております。特に、国境離島の保全、管理及び振興のあり方についてというこのレポートを読まさせていただくと、やはり立法的な措置が必要ではないか。特に無人島についても書かれておられますので、是非その点について、ちょっと大臣、お考えをお聞かせいただければと思います。お願いします。
#61
○国務大臣(山本一太君) 先ほどは失礼しました。丁寧に言おうと思って、長過ぎる答弁で御迷惑掛けました。
 もうざくっと申し上げますが、藤末委員の問題意識はよく私も分かります。沖縄振興特措法、離島振興法、海洋基本法、それから今言った交付金の仕組み、それぞれの法目的に基づいて離島の保全、離島振興についての施策が実施されているということで、おっしゃったとおり、沖振法、それから離島振興法、この離島振興法の規定は沖縄については適用しないということになっておりまして、一応、この両法のすみ分けはできているというのが今の状況でございます。さらに、海洋基本法についても、おっしゃったとおり、役割分担がなされているということですけれども、なかなか現実的にこれをどうするかというのは難しいところもありますが、横串を刺す観点から検討を行うという藤末委員の問題意識、これは私も十分理解できるところですから、そこはちょっと踏まえていろいろと考えてみたいと思います。
 内閣府としては、引き続き沖縄県とも連携を取り、幅広い観点で離島振興の方策を講じてまいりたいと思います。
#62
○藤末健三君 是非お願いしたいと思います。
 今は沖縄振興法の議論の中でちょっといろんな議論が拡大していますけれども、大事なことは何かというと、離島振興法という法律がある中で、三つの法律で、ある地域が外されています。
 それが一つが沖縄。全体で離島振興の対象というのは三百五あるわけでございますけれども、沖縄振興法で三十九島外れている、そして今国土交通委員会で議論しています奄美振興法、これで八外れている、そして小笠原振興法で四外れているということで、特に小笠原の場合ですと、国境また国土をつくる位置にありますし、また沖縄もそうでございます。また日本海側もそう。
 という形で、私は、この法律の体系がやはり振興というものを基盤に考えていますので、経済が発展すればいい、雇用が増えればいいという法律の立て付けになっていますので、私は、やはり国土の保全というまた別の視点の立法体系をしなきゃいけないのではないかと思っています。
 当然、立法の問題でございますので、我々立法府の人間が中心にならなきゃいけないと思っておりますので、そこは我々は活動させていただきたいと思いますが、同時に、やはり政府においても新しい視点でこの離島というものを考えていただかなければ、結局は那覇に行って県庁のお話をお聞きしましたと。で、一番人が多いやっぱり島に行っちゃうんですよ。私もそうです、反省しなきゃいけないのは。そういう島は人口が増えています、やはり観光が豊かで。一方で、人も観光客も来ないような離島に人が住まわれているというところもございますので、そういう現実を是非見ていただき、本当に離島を保全するということはどういうことか、それは、やはりきちんと生活していただく環境を我々が維持させていただくことになるのではないかと思います。
 特に、私が今日お話しさせていただきたいと思っていますのは、郵便局の話を次にさせていただきたいと思っていまして、ちょっと皆様のお手元に資料をカラーでお配りさせていただいていると思いますが、ちょっと見ていただいてよろしいでしょうか。
 これは、離島におきまして郵便局、二つの機能がございます。郵便のユニバーサルサービスと、もう一つございますのは、二〇一二年に改正されまして、郵政民営化法が、金融サービスを郵便局が行うというふうになっています。調べてみますと、実際に私が幾つかの島、竹富島とか伺ったわけでございますけれども、島に郵便局しかないというところが十二あります。この(う)と書いてあるところですね。二枚目に地図がございますので、ちょっと見ていただければと思います。そして、もう一つございますのは、(お)というのが書いてございますけれども、郵便局が島になく、最も近い島に行くと郵便局しか金融機関がないというようなところが四つある。ですから、合わせて十六、ここは基本的に郵便局しか金融機関を使うことができないという状況になっております。
 ただ、一方で、実際に島の郵便局などに伺いますと、利用者が一日に数人しかいないというところもございます。そこに例えば郵便貯金の端末、あと保険の通信の端末とか置きますと、あれすごいコストが掛かるんですよ。そうすると、恐らく一日数人しか人が使っていないところは、コストでいうととてももたないという状況になってくる。ただ、その郵便局が島からなくなると、おじいちゃん、おばあちゃん、年金どこで下ろせばいいのという話になっちゃうわけですね。
 今郵便局が企業の利益の中から支えてもらっていますけれども、ずっと民営化された郵政グループが二〇一五年には株式を上場して、今は国が株主ですから公共の仕事できますけれども、外資系なんかの人たちがやってきて、買って、いやもう株主に利益をもたらせよ、何でそんなところに局を造っているんだ、一局当たり一千万円以上の赤字じゃないかと言ったら、多分閉鎖せざるを得なくなると思うんですよ。そういうことを考えたときに、どのような手だてを総務省として考えているか、教えていただきたいと思います。お願いします。
#63
○政府参考人(今林顯一君) 先生がリードいただきました改正民営化法の中で、ユニバーサルサービスを確保するためにネットワークを維持せよと、こういうことになっております。具体的には、離島を含みます過疎地における郵便局ネットワークにつきましては総務省令で改正民営化法の施行の際の水準を維持するということになっておりまして、例えば、改正民営化法施行時七千八百二十二過疎地にあった郵便局数が、二十六年一月末では七千八百二十四ということで現に維持をされております。
 先生が御指摘になったとおり、現在のユニバーサルサービスの確保については、まずは日本郵政グループの方で経営の効率化などを進めることによって責務を果たしていくというものだというふうに認識しております。
 ただ、一方で、人口減少あるいはICT化の進展、郵政事業を取り巻く環境も激化しておりますので、将来にわたって郵政事業のユニバーサルサービスを安定的に確保するための方策を検討することが必要と考えておりまして、総務省では昨年十月に情報通信審議会に諮問を行いまして、今月の十二日に中間答申をいただいたところでございます。先生の御指摘も踏まえまして、今後、様々な御議論をまた来年七月の最終答申に向けまして審議会にお願いをしてまいりたいというふうに考えております。
#64
○藤末健三君 是非早くある程度指針を示していただきたいなと思っておりまして、何かというと、やはり皆さん上場をすごく心配しているんですよね。国が一〇〇%株式を保有していれば、やはり国という、改正された民営化法の七条の二の二に書かれている公益性、地域性というものを発揮してくださいねというのは担保できるであろうと、収益の中から回しても国が株主だから許してくれるだろうということで考えられますけれど、もし、このまま上場して株式が民間の方々に購入される。そうすると、株主に従わざるを得ないじゃないですか、会社というのは。
 その中で、例えば離島の郵便局、すごい赤字ですよといったときに、じゃ維持するという株主のインセンティブは多分ないと思います、ゼロだと思います。株主は利益を上げろ上げろと言ってくるという中で、来年のたしか早い時期にというふうになっていると思うんですけれど、来年度の早い時期にもう上場させようという話になっている中で、来年七月に方向性が出たとしても、やっぱり株式の上場前までにある程度の姿を示さなければ、働いている方々が安心できませんし、また、私は同時に、離島の方々が、このまま進んでいったら郵便局はなくなってしまう、年金どうやって下ろせばいいんだろうと、どこにお金を預ければいいんだろうというふうになってしまうんじゃないかと思うんですが、いかがですか、総務省として。
#65
○政府参考人(今林顯一君) 若干くどうございますけれども、先ほど申し上げましたように、法令、総務省令も含めます法令でその水準を維持することとなっておりますので、その法令に基づいて日本郵政の方できっちり責務を果たしていくものだと考えております。
 株主、確かに今一〇〇%政府でございます日本郵政につきまして、三分の一の保有義務というものがありますので、そういったところで日本郵政株式会社それから日本郵便株式会社の方に法令上の義務も掛かっておりますので、そういったところで確保されるものというふうに考えております。
#66
○藤末健三君 そのお言葉は力強いと思いますので有り難いと思いますけど、一方で、我々が作った郵政民営化改正法案の二条の二の三ってあるんですよ。国は支援する責務を負うと書いてあるんです、ちゃんと。それどう思われます、行政府として。
#67
○政府参考人(今林顯一君) ただいまは日本郵政グループにおいて責務を果たしていただいていると、しかし将来にわたってどうかということで、今から検討を始めようということで審議会の方でも検討を始めたところでございます。もちろん、必要に応じて私どももアドバイスをするなり、いろんな方策を考えてまいりたいと存じます。
#68
○藤末健三君 くどいかもしれませんけど、私の方も。例えば、イギリスは郵便局のネットワークを維持するために年間五百億円の予算を計上していると。大体、規模でいくと経済規模というのは三分の一ですから、我が国でいうと千五百億円ぐらいの予算を計上。そしてまた、アメリカにおいても、あれだけ民営化民営化言っている国が郵便は公社ですね、まだ官がやっていると。ほかにヨーロッパを見ても大体同じような状況になっているということを是非踏まえた上で議論をしていただきたいと。
 特に、皆様にお配りした一番最後のページにございますのは、これは何かと申しますと、ちょっと通信文化新報という新聞の記事を持ってきたんですが、これは鹿児島の話でございます。加計呂麻島という島にお住まいだった清田あずささんという高校生が弁論大会で空っぽのポストという演説をされたと、それが評価をされたというのが記事になっているものです。
 赤い線引いているところをちょっと見ていただきますと、何があるかというと、民営化されて、やはり郵便の配達の人たちが、島では大体皆さん顔は覚えていますので、年金とか貯金なんかのいろんな支払の業務をサポートしてやってくれた。それがもうなくなってきた。また、郵便の配達の方々も期間の雇用の社員になって、地域のことを全然知らない人が来るようになってきたと。また、貯金なんかの、郵便局以外の金融機関はないのに、例えばお金を預けるときに、もうお互いに分かり切っているのに本人証明書を出してくださいということを言われるようになって、何で、もう顔で分かっているじゃないかと、何で持ってこなきゃいけねえんだと言って怒られたりしたと。そんないろんなことが書かれてございます。
 やっぱりこの記事を読まさせていただくと思いますのは、いかにこの離島において、恐らく過疎地も同じだと思うんですけれど、郵便局というのがどれだけこのユニバーサルサービスに役に立ってきたかということ、そしてそれが今我々の、法律を改正しましたけれど、まだまだ私は不十分ではないかと思います。是非ともこのユニバーサルサービス、きちんと検討していただきたいと思っておりますので、山本大臣、いろんな所掌をお持ちじゃないですか、その中で横串刺して多分検討いただける立場であられると思いますので、是非よろしくお願いしたいとお願いを申し上げまして、質問を終わらさせていただきます。
 ありがとうございました。
#69
○河野義博君 公明党の河野義博でございます。
 本日は、改正沖振法の質疑でございます。この改正の内容は、地元の要望を耳を傾けていただきまして様々な使い勝手を良くしていただく、そういった内容でございます。地元の意見をたくさん聞いていただいた、御配慮いただいた内容であるとまずは評価を申し上げます。その上で、まず初めに、これまでの沖縄振興の振興策の評価について大臣に伺いたいと思っております。
 沖縄振興予算に関しましては、一九七二年の沖縄本土復帰以来四十年以上掛けまして、累計十兆円以上の国費を投じてまいりました。この四十年間を振り返った上で、今後新たな十年間を展望する、そういう時期に来ているかと思います。このこれまでの沖縄振興の政策をどのように評価し、今後どのような施策を打っていくのかということ、先ほど島尻委員のお話にもありましたが、立ち止まって一度考えていく時期であると思っております。私も何度も何度も沖縄に訪れて率直に感じますことは、残念ながらいまだに結果が出ていないという点がまだまだある。特に、失業率、賃金格差、教育格差、医療、福祉、そういった面でまた今後とも全力で取り組んでいかなければならない点もある。
 そこで、これまでの沖縄振興の評価と今後十年という観点から、大臣の御見解をお聞かせください。
#70
○国務大臣(山本一太君) 昭和四十七年、沖縄の本土復帰以来、初めは、委員も御存じのとおり、主として本土との格差是正を目的として、平成十四年度以降は民間主導の自立型経済の構築を目指して各種の施策を推進してまいりました。その結果、社会資本整備においては全国との整備水準の差が縮小するとともに、県内の総生産、就業者数は全国を上回る伸びとなっております。また、リーディング産業でもある観光については入域観光客数及び観光収入共に約四十年で十倍以上に増加するとともに、IT産業も着実に成長してきたというふうに考えています。
 一方で、委員も御指摘のとおり、一人当たり県民所得、失業率、平均賃金は全国最下位にとどまるなど、課題がいまだに存在するというふうに承知をしています。
 他方、沖縄は、東アジアの中心に位置する地理的特性、日本一高い出生率、こうした優位性、潜在力を有しておりまして、何度も申し上げますが、日本のフロントランナーとして二十一世紀の成長モデルとなり、日本経済活性化の牽引役となる可能性を秘めていると認識しております。沖縄振興の取組を強化するために、現行の沖縄振興計画期間、平成二十四年から三十三年度ですが、ここにおいて毎年三千億円台の沖縄振興予算を確保することといたしました。
 引き続き、沖縄のリーディング産業である観光リゾート産業、IT関連産業の発展を図っていくとともに、こうした優位性を生かした国際物流産業の集積、沖縄科学技術大学院大学を生かした知的・産業クラスターの形成、国家戦略として沖縄振興策を総合的、積極的に推進してまいりたいというふうに考えます。
#71
○河野義博君 沖縄は日本のフロントランナーであり、また沖縄の自主性にも配慮していただいて取り組んでいくということでございますけれども、当局にも一点伺っておきたいのが、東アジアの玄関口としてこれから沖縄に多面的な海外の交流を持たせていく、充実させていくということが重要だと思いますが、当局の見解をお聞かせください。
#72
○政府参考人(井上源三君) 御指摘のとおり、沖縄の地理的優位性を生かして人、物、情報、文化等の交流の拠点とする、そういうことが必要であるというふうに考えております。
 こうした観点から、沖縄県におきまして、一括交付金も活用いたしまして、外国人誘客等の推進、高校生等のアジア諸国、欧米への留学派遣と海外の学生の受入れ交流の推進、県内高校生のアジア太平洋地域のODA現場への派遣、成長するアジア市場を見据えたビジネス面での交流などを進めているところでございまして、二十五年度もそれぞれの事業として一定の人員の交流が進められているというところでございまして、成果が出てきているものというふうに考えております。
 内閣府といたしましては、沖縄が我が国及びアジア太平洋地域の発展に寄与する二十一世紀の万国津梁として発展していけるよう、県と連携してしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
#73
○河野義博君 県としっかりと連携をというお言葉でございますので、是非よろしくお願いいたします。
 法案の中身の質問に移らせていただきたいと思っております。
 今回の法案改正は、既存の特区制度が要件が厳しい、また使い勝手が悪い、そういった指摘を踏まえての改正案になったと認識をしております。これまでのなかなか使いづらかったという背景には、一方で省庁横断的な課題もあったというふうに認識もしております。なかなか難しいという問題もあったというのは十分認識はしておりますけれども、一方で、今後ともこれらの事業について検証を行っていくということは、やっぱり不断の努力を必要だと考えております。
 今後の経済金融活性化特区の地域制度についても検証を怠らずやっていただきたいと思っておりますけれども、認識をお聞かせください。
#74
○政府参考人(井上源三君) 御指摘のとおり、これまで特区制度ございましたけれども、税制上の措置等の活用、不十分であったというふうに認識をいたしまして、そういう観点に立って支援措置の拡充を行っております。
 私ども、制度の周知徹底を十分図っていきたいというふうに考えておりますけれども、そうした取組を進めながら、制度の定着状況を確認いたしまして、更なる課題があればその課題の把握、しっかりと行っていきたいというふうに思っております。御指摘の検証も含めて、こうした制度の推進に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
#75
○河野義博君 しっかり、よろしくお願いいたします。
 経済金融活性化特別地区と北部振興という観点から質問いたします。
 本法案において創設をされます経済金融活性化特別地区において、現行の金融業務特別地区と同様に名護市に設置をされることになる予定と承知をしておりますけれども、今後は本制度を活用して、金融面、そして実体経済の基盤となる産業、両面で活性化をしていく、そういったことで名護市を北部地域の振興の拠点にしていく、そういったことが必要だと考えております。
 山本大臣は、昨年の十二月、名護市の属する北部地域の振興事業を平成三十三年度までに少なくとも毎年五十億円の規模で、経費での継続支援を表明をしていただいております。経済金融活性化特別地区、この制度、また北部振興の事業といった面は今後北部振興にとって更に重要な制度になると考えておりますけれども、両制度の関係性、連携の必要性、そして一括交付金との連携も含めて、政府の方針をお聞かせいただければと思います。
#76
○政府参考人(井上源三君) 御指摘のとおり、経済金融活性化特区、沖縄県において対象地区を名護市と予定をいたしております。この経済金融活性化特区、まさにこれは税制上の措置が主たる措置となるわけでございますけれども、これが効果的に活用されまして、企業の集積や活性化が図られることを期待をいたしております。
 他方、北部振興事業でございますけれども、これは財政的な措置でございますが、県土の均衡ある発展を図るため、北部地域の連携を促進し、産業振興や定住条件の整備などに資する事業について支援を行うものでございます。これまで、例えば名護市におきまして、情報通信・金融関連企業の入居施設の整備等進めてまいりまして、雇用の創出を図ってきたところでございます。
 また、一括交付金でございますけれども、これは全沖縄といいますか、県そして各市町村が沖縄の自立的発展を図る観点から進めるものでございますけれども、賃貸工場の整備や人材育成支援事業など、企業集積のための様々な取組が行われているものでございます。
 経済金融特区による税制上の措置と併せまして、北部振興事業や一括交付金による企業誘致のための各種施策を効果的に活用し、企業集積に相乗的な効果を生み出すよう総合的な施策の展開に取り組んでまいりたいと考えているものでございます。
#77
○河野義博君 もう一点、北部振興に関して伺います。
 さきの衆議院の審議において、北部圏域の資源を活用した製造業などを沖縄県で振興を検討しているというふうな御答弁がございましたけれども、この北部圏域の資源を活用した製造業といったものが具体的にどういったことなのか、政府としてはどのように認識をされているのか、教えてください。
#78
○政府参考人(井上源三君) 今回の経済金融活性化特区の産業につきましては、対象産業につきましては県が定めるというものになるわけでございますけれども、現在、沖縄県におきまして、沖縄の北部地域の資源を活用した製造業などを検討していると聞いております。具体的には、この北部地域の資源、これは農林水産物加工の六次産業化を推進するというようなことが想定されているというふうに聞いているものでございます。
#79
○河野義博君 分かりました。引き続ききめ細かくフォローをしていただきたいと思っております。
 次に、沖縄科学技術大学院大学、OISTについて伺います。
 昨年十二月、大臣の御発言では、沖縄科学技術大学院大学、いわゆるOIST、OISTへの取組に力を入れていくと表明をされております。OISTを中心とした産学官の連携によるイノベーションの推進、これは国家戦略として位置付けられたものであると私は考えております。
 その意味で、沖縄県が提案する沖縄科学技術大学院大学リーディングイノベーション・プロジェクト、このプロジェクトは国家戦略特区として非常に有望なものと考えておりますけれども、大臣の見解をお聞かせください。
#80
○国務大臣(山本一太君) 今、河野委員からお話のあったOISTでございますが、これは、沖縄において世界最高水準の教育研究を行うことで沖縄の振興と自立的発展、世界の科学技術の向上に資するということを目指しております。このうち、沖縄の振興と自立的発展について、OIST等を核としたグローバルな知的・産業クラスターの形成を推進することにより、沖縄の地にイノベーション拠点をつくり上げるということが期待をされております。
 こうした目的の下でOISTは、一つには県内の研究機関、企業等との共同研究、研究協力を進めると同時に、県内の高校生を対象としたキャンパス訪問、OISTの研究者等による出前授業とか講演会等の沖縄の若者、子供の人材育成に資する活動等を今積極的に実施をしております。
 なお、今後、OISTが世界最高水準の教育研究を行い、イノベーションの国際的拠点として更に発展していくために将来の規模拡充は大事だというふうに考えています。このため、OISTにおける検討状況等を見極めつつ、OISTの規模拡充に向け、必要な財源の確保、教員の質の維持などの課題も含め、様々な観点から検討を行うこととしております。
 国家戦略特区についてですが、委員御指摘の沖縄科学技術大学院大学リーディングイノベーション・プロジェクト、これも含めて、沖縄県から沖縄の強みが生かせるような形で提案されているというふうに承知をしています。国家戦略特区の対象地域は、これは国家戦略特区諮問会議で必要な検討が行われているものと承知しておりますが、いずれにせよ、沖縄の強みを生かした形で沖縄が発展していくことが大事だというふうに考えております。
#81
○河野義博君 OISTは大臣も肝煎りの案件でございまして、力強いリーダーシップをいただいております。また、非常に大きな予算も掛けてすばらしい設備もできております。人員もすばらしいメンバーがそろいつつある。
 その中で、一方で、率直に申し上げますと、やや沖縄の地元からちょっと乖離した印象を持つ方々も多いというのが実態だと思っております。しっかり沖縄に根付いて、沖縄の他の学術機関とも連携をしながら、沖縄でベンチャーが興っていく、産業が興っていく、文字どおり産業クラスターとして、日本のフロントランナーとして切り開いていく可能性は十分に秘めていると思いますので、引き続きのリーダーシップを是非ともお願いをしたいと思っております。
 続いて、沖縄の子育て支援に関連して質問いたします。
 沖縄の待機児童数というのは全国ワースト二位、東京に次いで多いわけでございます。皆さん御案内のとおりでございますけれども、子育て世代の負担の軽減のためにも、沖縄において保育所の受入れ児童数は拡大、これは急務であると考えております。県も積極的に取り組んではおりますけれども、国としてはどういうサポートをしていくのか、山本大臣の所見をお聞かせください。
#82
○国務大臣(山本一太君) 議員御指摘のとおり、沖縄県の待機児童数ですけれども、厚生労働省による保育所関連状況取りまとめによると、平成二十五年四月一日現在で千七百七十七人、東京都の八千百十七人に次ぐ全国二位になっているというふうに認識をしています。
 また、沖縄県においては、離婚率の高さ、県民所得の低さといった経済的な理由などから、全国と比べて保育サービスに対する潜在的な需要が大きく、待機児童問題は沖縄県の長年にわたる懸案事項であると認識しています。
 このため、厚労省の安心こども基金の活用に加えて、県としても、沖縄振興一括交付金を活用した認可外保育施設の認可化の促進とか、あるいは認可化を目指す認可外保育施設への運営費支援などによる保育所の定員増とか、保育士・保育所総合支援センターの設置による保育士の確保等、多様な施策を実施することにより、潜在的な待機児童も含めた待機児童の解消を図ることとしております。
 内閣府としても、一括交付金などによってこのような県の取組を引き続き支援をしてまいりたいと考えております。
#83
○河野義博君 是非よろしくお願いいたします。
 通告させていただいておりますけれども、時間の関係で最後に一点、地元の要望をお伝えして、質問で終わらせていただきたいと思っております。
 先般、南大東島に行ってまいりました。沖縄から、本島から四百キロ東の絶海の孤島と言われている島でございます。
 その空港の問題なんですけれども、地元では手術ができる医療機関がございませんので、緊急の際には自衛隊機を飛んできてもらって対応しているわけでございますが、この空港には夜間照明設備がございません。どう対応しているかといいますと、ランタンを置いて対応しているという状況。切実な本当にトーンで相談をされまして、命の格差というのはあってはならないんですというような観点から、是非ともその照明設備の導入という御要望を承りましたので、最後に当局のお考えを伺って、質問を終わらせていただきたいと思います。
#84
○政府参考人(井上源三君) 南北大東村でございますけれども、自衛隊機による急患搬送が行われております。そして、そのうち二十四年度、夜間搬送は十七件でございました。
 御指摘のとおり、空港の夜間の発着陸に必要な照明設備につきましては、恒久的な航空灯火が整備されておりません。したがって、その都度、合わせて七十個のランタン灯火を出し入れしているという状況にあるところでございます。
 このため、南北大東空港の照明設備につきましては、両村長より早急に設置をしたいという強い要望がございます。それを受けて、県において、二十五年度に基本設計を行って、二十七年度内の完成を目指して取り組んでいきたいという意向があると聞いております。これにつきまして、一括交付金の活用を図って整備したいとの要望がなされた場合につきましては、離島住民の安全、安心を確保する観点から、その実現に向けて内閣府としても対応を検討してまいりたいと考えております。
#85
○河野義博君 よろしくお願いします。ありがとうございました。
#86
○江口克彦君 みんなの党の江口克彦です。
 山本大臣に御質問をさせていただきます。
 今般の法改正や税制改正では、沖縄の各特区の所得控除に関わる事業認定の要件緩和等が行われまして、これらの制度の使い勝手が改善されることにより課税特例措置の適用増加も期待されるということで、大変私は歓迎をしたいと、よかったなというふうに思っておるということでございます。
 他方、とはいえ、各特区に進出する企業の多くはベンチャー企業なんですね。そもそも法人税の課税対象ではない場合が多いんですよ。その意味で、企業が収益を多く上げて法人税課税の特例措置を受けられるよう、国としてベンチャー企業や中小企業に対する多様な支援措置を充実させるべきではないだろうかというふうに思うんでありますけれども、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#87
○国務大臣(山本一太君) 今、江口委員がおっしゃったことは非常に大事なポイントだというふうに私も思っておりまして、少し丁寧に、少し早口で答弁させていただきたいと思います。
 沖縄の企業、多くはもうおっしゃるとおり中小企業で、中小企業を中心とする産業振興というのは非常に大事だと思っていまして、新たな事業を創出しようとするベンチャー企業、これも日本経済の牽引役だというふうに考えています。しかしながら、ベンチャー企業みたいに創業間もない企業は優れたビジネスモデルを持っておりません。あっ、持っております。持っていても資金ニーズを満たせないということがあり得るということなんで、こういう企業への支援措置を充実させることは大事だと思っています。
 今回創設する経済金融活性化特区、委員御存じのとおり、特区に進出する企業の資金調達を容易にするという観点から、新たにエンジェル税制を措置することとしておりまして、通常のエンジェル税制よりも要件を緩和して使い勝手の良いものにすると、これがポイントだと思います。さらに、沖縄振興開発金融公庫で、新事業創出のための促進出資等で、新分野進出、新規事業進出などの多様な資金ニーズに今積極的に対応しております。
 沖縄県においても、一括交付金を活用して、新たな事業を行おうとする企業に対して、例えば研究開発の補助及びファンドによる投資、これ、おきなわ新産業創出投資事業というのがございます。さらには、経営コンサルティングによる支援、中小企業課題解決・地域連携プロジェクト推進事業というのもあります。こういうものをやるとともにインキュベーション施設の整備も行って、企業進出の支援も行っています。
 こういった施策を総合的に進めることによって、沖縄において元気のある有望な新しい事業が生み出される、特区制度も効果的に活用されていくと、こういうことを期待しております。
#88
○江口克彦君 ありがとうございます。是非ひとつ力強く推進していただきたいというふうに思うんですが、大臣、早口言葉ではないんで、ゆっくりでいいですから、気にされずにお話しいただいたら大変分かりやすく有り難いと思いますんで、気にされずにどうぞ。
 それから次に、普天間飛行場の跡地利用についてお尋ねをしたいというふうに思います。
 普天間飛行場の平成三十四年度の返還を見据えまして、沖縄県及び宜野湾市は跡地利用計画を策定中というところですよね。そこでは、公園とか緑地の整備を主体とし、いわゆる鉄軌道の敷設も視野に入れているというふうに承知しております。また、県と市は、平成二十五年から、一括交付金を利用してそれぞれの普天間飛行場の中の民有地の先行取得も開始していると。
 既に本格的な跡地利用の取組が始まっているというふうに私は聞いておるわけでありますけれども、こうした県や市の取組に対しまして、政府としても、跡地利用特措法の枠組みを活用しつつ、更なる財政上、税制上又は金融上の支援措置などを積極的に講ずる必要が私はあるのではないだろうかというふうに思うんでございますけれども、大臣、政府における検討状況、どうなのか、どういうふうになっているのか、お教えいただきたいと思います。どうぞごゆっくりお話しください。
#89
○国務大臣(山本一太君) 申し訳ありません。なるべく事務方に、幾らでも短くできるんですけど、丁寧にやれと言っていまして、ここで出たいろんな数字とかはすぐまた、この間もそうだったんですけど、打ち返して、資料を持ってこさせたりしているものですから。大変失礼しました。さっきちょっと藤末委員に御迷惑掛けちゃったんですけど、じゃ、ゆっくり、少し落ち着いて答弁させていただきます。
 普天間飛行場についてですが、昨年度、沖縄県と宜野湾市の共同で実は跡地利用計画策定に向けた全体計画の中間取りまとめというのを作成いたしました。その中身は、地下の洞窟とか水系等を勘案して、私も図を見せていただいたんですが、公園、緑地、幹線道路などのほか、居住ゾーンとか振興拠点ゾーン、都市拠点ゾーンなどを配置したものとなっております。
 また、御指摘のように、県及び市では、将来の跡地利用に向けて、今年度から跡地利用特措法に基づく公共用地の先行取得を実施しております。取得の財源については、これはもう実は一括交付金が活用されておりまして、地権者の譲渡所得については税制上の優遇措置が適用されるなど、先行取得が円滑に進むように今支援をさせていただいております。
 県及び市では、今年度、計画内容の具体化に向けた工程計画案というものを作成することとしておりまして、平成二十八年度には跡地利用計画の素案を策定することを目指していく予定だというふうに承知をしております。
 普天間飛行場の跡地利用は沖縄県の振興を図る上で極めて重要な課題だというふうに考えておりまして、政府としては、法律に基づく跡地利用推進協議会における意見交換等を通じて、引き続き地元と連携して跡地利用の推進に取り組んでまいりたいと思います。
#90
○江口克彦君 これで質問を提出はしておりませんけれども、普天間の跡地ですけれども、そこでは、じゃ普天間が辺野古に移ったからといってすぐに普天間を活用できるかというと、そうではないらしいですね。いろいろと化学的なというか、そういった物質が、あるいはまたそういう薬品がしみ込んでいるというような、あるいはまたいろんなものが普天間の基地の中に埋め込まれているというか、そういう状況で。
 ですから、そういうようなものを取り払わないといけないということはもう大臣も十分御存じだと思いますけど、そういう普天間の基地の中でいわゆるそういったものを取り除く計画というか、それは当然のことながらおありだと思いますけれども、それはいつから始めていつまでで終わるというような、そういうことは大体考えておられるんでしょうか。また、具体的にそういう計画は立てておられるんでしょうか。ちょっと、どうぞ、御質問させていただきます。
#91
○政府参考人(井上源三君) 平成二十四年に跡地利用特措法、これは抜本的に見直しをしていただいたところでございまして、様々な手続を決めていただいているところでございます。
 今委員から御指摘の土壌汚染でありますとか不発弾の支障除去をどうするかというような規定も置かさせていただいておりまして、この規定に基づきますと、日米合同委員会の返還が合意された後、国が返還実施計画を定めるという形としております。そして、この計画に基づきまして、土地所有者に引き渡す前に、跡地を利用する上で支障となるものを国が責任を持って、駐留軍の行為に起因するものに限らず、除去をするというようなこととしておるものでございます。その前に、駐留軍用地の立入りのあっせんを知事、市町村長から申請があった場合、国があっせんを実施するというような規定も置いていただいているというものでございます。
#92
○江口克彦君 予告していない質問をさせていただきまして、申し訳ございませんでした。にもかかわらず丁寧に答えていただいて、大変感謝申し上げます。
 最後に、再び山本大臣に御質問をさせていただきたいというふうに思います。
 尖閣諸島の問題でございますけれども、まず、我が国は、毅然とした態度で中国に対応するのは、私は当然なことではないだろうかというふうに思うんでありますが、今も続く尖閣諸島に対する中国の挑発行動を踏まえて、尖閣諸島を含む我が国の領土保全についてどのような方針で対処しているのか、対処しようとしていかれるのかをお伺いしたい。それから、その上で、大臣の領土保全に対する決意を直滑降でお答えをいただければと思います。
#93
○国務大臣(山本一太君) 領土保全そのものは、委員も御存じのとおり、一義的には外務省、防衛省の所管でございますが、領土、主権をめぐる内外発信を担当する、国内啓発を担当する領土担当大臣としての立場からお答えをさせていただきたいと思います。
 尖閣が我が国固有の領土であることは、これは歴史上も国際法上ももう間違いないということで、現に我が国はこれを有効に支配しているというのが日本の立場でございます。
 尖閣をめぐる情勢、厳しさを増しておりますけれども、これまで安倍総理は、我が国の領土、領海、領空は断固として守り抜くと、さらに、力による現状変更は決して正当化されないということで、中国に対しては事態をエスカレートさせないよう自制を求める旨発言をしております、これも委員御存じのとおり。と同時に、日中関係は極めて大事であると、戦略的互恵関係を再構築しなければいけないということで、対話のドアは常に開かれているということも何度も繰り返し総理が述べていることも、改めて申し上げておきたいと思います。
 私は、領土担当大臣として尖閣諸島をめぐる問題について対外発信もさせていただいておりますが、要は冷静に論理的にきちっと反論をしていくということが大事だというふうに思っておりまして、ポイントは、やはり日中関係はもちろん大事なんですけれども、力で現状を変更しようとしているのは中国政府の方だと、こういうことを分かりやすいコンテンツで第三国、国際社会に発信していくと。これは藤末委員の方からも前々回ぐらいのたしか委員会で御発言ありましたけれども、そういう形で毅然と、しかし冷静に論理的に分かりやすいコンテンツで発信をすることによってやはり国際社会に日本の立場を理解してもらうと、これが領土担当大臣として貢献できる分野だというふうに考えております。
#94
○江口克彦君 冷静に冷静に冷静に冷静にというのはもう随分とお聞きしているわけですけれども、冷静冷静と言っているうちにどんどんどんどん領土は侵略されるというか、あるいはまたそういう状況になっていってしまう、それが現状ではないかというふうに思うんです。
 しかし、一方で、やっぱり武力によるというのもこれは考えなきゃいけないというか、避けなければいけない。そういうようなことで、冷静に対応していくけれども、しかし同時に、国際社会に対して発信をしていくと、今そういうようなことをきめ細かくやっていかなきゃいけないというようなお話をというか、お答えをいただきましたけれども、具体的に今国際社会に対してどういうようなやり方で情報発信というものをやっておられるのか。何種類かいろんな情報発信のされ方をしているのか、あるいはまた、これを一つメーンにしてやっておられるのか。その内容について、ちょっと最後にお聞きしたいと思います。
#95
○国務大臣(山本一太君) 恐らく外務大臣にお聞きいただく方がいいと思うんですけれども、領土担当大臣、内外発信を担当する大臣の立場から申し上げますと、もう委員一番御存じだと思うんですけれども、様々、重層的な形で今発信をさせていただいているということで、例えば、先般は多言語の動画をユーチューブ上に公開をする、あるいはフライヤーを作ると、十二か国語ぐらいで作っていると思います。同時に、今世界各国の大使館で日本大使が日本の立場をアピールするために奮闘しておりますけれども、これも多言語のパンフレットを作って、在外公館を通じて各国政府とかいろんな機関に働きかけるということもやっていますし、あるいは、英語による発信が少ないという指摘も有識者懇談会でありましたので、そういうことに対しても対応しておりますし、シンクタンクとの連携強化とか、あるいは中国政府、韓国政府が領土、主権をめぐる問題について今実施をしていることに対してきちっとこれを打ち返していく、そういうことを外務省を中心にやっているということだと思います。
#96
○江口克彦君 その効果やいかに。具体的に効果がどうなっているかということは、もう時間がありませんので結構です。また次に質問させていただきます。
 これで私の質問を終わります。ありがとうございました。
#97
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 まず、沖縄振興特別措置法についてお聞きをいたします。
 我が党は、アメリカ占領下で形成された広大な基地が今なお県民生活と沖縄の経済社会に重大な影響を与えている下で、県民生活を維持向上させるための政府の支援というのはやはり必要だというふうに考えていますので、問題点は指摘しつつも、この法案には賛成の立場であります。
 その上で、幾つかお聞きしたいと思います。
 金融特区が創設された二〇〇二年度から所得控除の認定を受けた企業は一社のみと、これ驚いたんですけれども、なぜ一社にとどまったんでしょうか。
#98
○国務大臣(山本一太君) 紙委員御存じだと思いますが、従来の金融特区では、これまで十五社の企業進出、約五百人の雇用創出があって、一定の企業集積は進んでいるというふうに考えております。
 一方、おっしゃったとおり、所得控除の認定事業者が一社にとどまったということで、これについては、専ら対象事業を営むという要件が厳しくて柔軟な企業活動を行う上でのハードルになっていたとか、あるいは、進出の際には必ずしも多数の雇用者を見込むことが困難であるが、従業員数要件が厳しかった等が理由になっていたと考えております。
 特区の使い勝手を良くして特区を活性化していくという観点から内閣府においても企業ヒアリングを行い、先ほどいろいろ御指摘もありましたが、こうした分析を進めてまいりました。企業ヒアリングも踏まえて、今般、金融特区については経済活性化特区を創設して、対象産業を金融のみならず知事が設定する産業に多様化する、あるいは、同時に、所得控除について専ら要件の廃止、所得控除の人数要件の緩和、これ十人から五人、こういうことを措置し、さらには、特区に進出する企業の資金調達を容易にする観点から、江口委員の方からもあった話ですが、新たにエンジェル税制を創設することといたしました。
 こうして幅広い支援内容を充実いたしまして、これが効果的に活用されることにより企業の進出が進んでいくというふうに考えております。
#99
○紙智子君 縛りがきつかったということも言われているんですけれども、というよりは、私は、沖縄の実情にやっぱり合っていなかったんじゃないのかというふうにも思います。やっぱり呼び込み方式ではうまくいかないということもあると思うんですね。金融特区は破綻したと言っても過言じゃないと思います。
 失敗をばねにもっと幅広くということなのかもしれませんけれども、やっぱり対象を広げる、金融特区制度を見直して経済金融活性化特区にするということですよね。対象の産業を金融に限定せず多様化していくんだということになっているわけですけれども、現在、各地で地域資源を宝と位置付けて、それでやっぱり地域経済の活性化に何とか役立てるようにしようということでいろいろ試みはされていると思うんです。例えば名護市なんかでは、本当に沖縄の宝ということで、パイナップルとかシークワーサーだとか、こういう一次産業の分野も付加価値を付けられるような加工場を造るとか、こういう地域の特色ある資源として活用して六次産業化をしていこうというような取組もあって、そういうことにも大いに活用できるということになるんでしょうか。
#100
○政府参考人(井上源三君) 経済金融活性化特区の対象産業でございますけれども、これは、知事が計画を定めていただきまして、その対象とする産業を記載することとなっているものでございます。
 現在、沖縄県において、対象産業として、先ほども申し上げましたけれども、沖縄の北部地域の資源を活用した製造業などを検討しているというふうに聞いております。
 今委員の御指摘のように、北部地域、シークワーサー、パイナップルというようなことをお挙げになったわけでございますけれども、やっぱり沖縄独自、そしてヤンバル独自の農林水産物、多々あるというふうに理解しておりまして、そうした農林水産物の六次加工を推進するということもこの北部地域の資源を活用した製造業の中に含まれるものというふうに理解をいたしております。
#101
○紙智子君 金融特区の反省から、今度は本当に県民また住民が望む地域振興に役立つ制度にしていただきたいなと思います。
 次に、北方問題に話題を変えたいと思います。
 北方関連の振興策は、性格の違いはあるんですけれども、私は、沖縄の振興策と比べても非常に遅れているんじゃないかというふうに感じています。そこで、今日は漁業協力金などについてお聞きしたいと思います。
 一九七七年に二百海里経済水域が設定されて、根室の漁船はソ連水域からじわじわと締め出されています。北方海域で操業する際に各種の協力金等と称するお金を支払わなきゃいけないと。一つは日ロのサケ・マス漁業交渉の漁業協力費、それから二つ目に日ロ漁業委員会交渉の日ロ地先沖合漁業交渉の入漁料、それから北方四島安全操業交渉の資源保護協力金、それから四つ目に日ロ合同委員会が協議する日ロサケ・マス漁業交渉の有償入漁料、五つ目に日ロ貝殻島昆布採取協定の採取料などというのもあるわけですけれども、各種協力金等を徴収する根拠、並びに使途について端的に説明してください。
#102
○大臣政務官(横山信一君) お答えいたします。
 ただいま委員から御指摘がありましたように、日ロ間の漁業交渉には様々なものがございます。その交渉を大まかに分けますと、政府間協議、また政府と民間が交渉を行うもの、さらには民間が交渉を行うものというふうに分けることができるわけでございますが、政府間交渉におきましては漁業者が交渉に参加し、また民間交渉においては漁業者自身が交渉を行い、漁獲量等に見合う負担として妥当なものと漁業者が判断の上、一定の協力金等が定められているという現状でございます。
 なお、協力金等につきましては、現金で支払うものと調査研究用の機材を研究機関に現物で供与するものとがございます。現金で支払うものにつきましてはロシアの国庫歳入になると承知をしております。
#103
○紙智子君 三月の二十四日から日ロサケ・マス漁業交渉が始まっているわけです。それで、関係者は漁業協力費の引下げを求めていると。これは当然だというふうに思うんですね。二〇一三年の協力金などを総計しますと、これ二〇一三年ということでやったんですけれども、二十八億九千四百六万円ということになります。
 昨年、根室で意見交換会やったんですけれども、そのときに、一隻の船で数十万、数百万の入漁料を払っている、採算倒れで操業する船がいなくなってしまうんじゃないかと懸念している、二百海里以前の漁業生産は二百四十億円あったが近年は九十九億円に激減している、根室の経済が成り立たなくなっているというふうに出されました。魚価も下がっていて、経費も非常に今かさばっていると。そういう実態について、ちょっと大臣にどういう認識なのかなということをお聞きしたいと思います。
#104
○国務大臣(山本一太君) 北方領土の隣接地域一市四町、委員が一番御存じですが、領土問題が未解決であるということで望ましい地域社会としての発展が阻害されている面があるということでございまして、返還要求運動の原点の地という特殊な位置付けにあるということから、安定した地域社会として形成する必要があるということはもちろん認識をしております。
 特に、基幹産業である漁業は非常に重要だというふうに捉えておりまして、これについて、例えば隣接地域振興の一環として何かできるかというと、いろんな多分課題や議論、問題はあると思いますけれども、少なくともやはりこの漁業が基幹産業だということの認識は持っておりますので、必要に応じて水産庁と連携しつつ、北方対策担当大臣として、これは、これ以上はなかなか踏み込めないですが、関心を持ってしっかり見てまいりたいというふうに考えております。
#105
○紙智子君 根室の漁業でいいますと、春はサケ・マスなんですね、それから秋はサンマ、冬はタラと、このサイクルで成り立っているわけですよね。ところが、近年温暖化の影響もあってそのサケ・マスがなかなか、北の方にはいるんですけれども、来ないわけですよね。それで、やっぱりもうロシアの海域に入って捕らないといけないし、だから料金を払わなきゃいけないし、大変だけれどもあえてそれをやらなきゃいけないという状況になっているわけです。
 日ロ間で一定の協力金等が必要だというのは分かるんだけれども、この費用が漁業経営と地域振興の重荷になっているというふうに思うんですけれども、この点、大臣、いかがですか。
#106
○国務大臣(山本一太君) なかなか北方対策担当大臣の立場で今の質問に直接お答えするのは難しいんですけれども、紙委員のお話を聞いて、やはりこの基幹産業である農業について、非常に今いろんな課題があるということは改めて認識をさせていただきました。漁業です、済みません、漁業。
#107
○紙智子君 政府の農林水産業・地域の活力創造本部が昨年決めています農林水産業・地域の活力創造プランってありますけれども、ここでは、目標は水産日本の復活と、かつて世界一を誇った日本の水産業を復活させるというふうに言っているわけですよね。水産日本の復活にふさわしい支援を検討すべきじゃないかと。
 それから、協力金の負担に苦しむ北方隣接地域の振興策として、協力金と同額の支援策やあるいは事務負担の軽減を行うなど、沖縄振興に見劣りしない振興策を検討すべきではないかというふうに思っていまして、これについては、農林水産省とそれから北方大臣と、お二人にお聞きをしたいと思います。
#108
○国務大臣(山本一太君) 繰り返しになりますが、必要に応じて水産庁と連携しつつ、この問題についてはしっかり関心を払って見てまいりたいというふうに考えております。
#109
○大臣政務官(横山信一君) 水産日本の復活というお話がございましたけれども、その主な内容は、水産物輸出、そしてまた魚介類の消費量を増加をさせるということでこの水産日本の復活ということを目指していくわけでございます。
 他方、この北方海域での漁業の負担に関してでございますが、これも先ほど申し上げましたとおり、漁業交渉の中で我が国の関係漁業者がその水準を妥当なものと判断した上で決められているという現状がございます。そのような中、サケ・マス漁業に関わる日ロ漁業合同委員会に基づき協力金等としてロシアに対し調査研究用の機材を現物で供与する費用の一部は、我が国サケ・マス漁業の安定的継続や漁業分野における日ロ間の密接な協力関係の維持を図る観点から、また北方四島操業枠組協定及び貝殻島昆布協定に基づき我が国漁業者が北方四島の領海を操業する場合に生ずる追加的経費は、北方領土問題が未解決であるという観点から、それぞれ国が特別に支援をしております。
 今後とも、ロシアとの漁業交渉におきまして、協力金等の引下げに向けて努力をするとともに、関係漁業者の円滑な操業が継続できるように努めてまいります。
#110
○紙智子君 先ほども紹介させていただいたんですけれども、二〇一三年の協力金全部足すと約二十九億ですよ、二十九億。先ほどちょっとその懇談の中で出されたので言うと、近年九十九億円に激減しているということですから、この占める割合で見ると本当に大変なことだなというふうに思うんです。
 だから、確かに交渉の中で決めて、これ妥当な線というふうになっているけれども、実態は本当に大変だという中では、私は、やっぱり領土問題がもっと早くに解決していればこんなことにならなかったわけで、それがやっぱりずっと持続しているということを鑑みて、もうちょっと何とかこの支援を厚くするということできないものかということを常々強く思っておりまして、これに対して、あともうちょっと、一分ぐらいしかないんですけれども、一言もしあれば、大臣、お願いします。
#111
○国務大臣(山本一太君) 北方領土隣接地域への支援については、もう紙委員がずっとこの委員会で一貫して問題意識を持っておられるということもよく分かっております。
 今日のお話も改めて聞いて、基幹産業である漁業への支援は大事だということは私も認識をいたしました。
 ただ、これをどういうふうに連携をしていくか等々ということはなかなか軽々には言えないところなので、この問題は、しかし関心を持ってしっかり注意を払って見てまいりたいということは申し上げておきたいと思います。
#112
○紙智子君 終わります。
#113
○儀間光男君 日本維新の会の儀間でございます。
 最後を務めさせていただいて質問をいたしますが、日頃は大臣を始め沖縄北方問題に関する施策の展開に御尽力を賜り、地元の者の一人として感謝を申し上げたいと思います。
 今日は、沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案について、関連してお尋ねをしたいと思います。
 御承知のとおりですが、沖縄が祖国へ復帰したのは昭和四十七年のことでございます。その特殊性から、十か年を単位とする時限立法の沖縄振興開発特別措置に基づく施策として三次にわたる振興開発計画を実施し、本土との格差是正及び沖縄の自立発展のための基礎条件の整備を目標に、公共事業における高率補助や各種産業の保護、育成に向け様々な施策の展開をし、今日に至っているのは御承知のとおりでございます。
 それを受けて、更に平成十四年には、沖縄の自立的、持続的な発展のために、沖縄振興開発特別措置法に基づく十か年を期間とする沖縄振興計画を実施してまいっております。
 そんな中、沖縄県名護市を特別地区と定め、金融業務に特化したいわゆる経済金融活性化特区を実施してまいったのでありますが、多くの皆さんからも質問がありましたが、特に金融特区についてお答えいただければ有り難いと思います。この特区の効果について、いかようなものがあったのかをいま一度お聞かせいただきたいと存じます。
#114
○政府参考人(井上源三君) 金融特区についてのお尋ねでございますけれども、これまで、金融特区におきまして十五社の企業進出、約五百人の雇用創出がございまして、一定の成果があったものというふうに考えているところでございます。
 しかし、その一方で、それらの企業の多くはコールセンター等の金融関連の業務でございまして、融資等の金融業の中心となる業務を行う企業は数社にとどまっておりまして、必ずしも期待したとおりの効果が得られたとまでは言えない状況と認識をいたしております。
 また、これまでるる御議論ございましたけれども、所得控除の認定件数でございますけれども、約十年間で一社にとどまっているところでございまして、特区の各種の要件がハードルとなりまして、必ずしも制度の成果が十分ではなかったものというふうに考えているものでございます。
#115
○儀間光男君 ただいまの十五社五百名、以前から情報として知ってはいたものの、改めて言われてみるとびっくりと仰天ですね。こんな程度じゃなかったはずです。もっともっと何か、何がしかの原因があるのではないかというようなことに思われてなりませんが、金融に特定してまいったこれまでのものが、制度とあるいはニーズ、これがどうもミスマッチを起こして事が進まなかったのではないかと。あるいは、この制度上、十年経過する中、途中の見直し等はできるような状況にはなかったのかどうか、その辺について併せて尋ねたいと思います。
#116
○国務大臣(山本一太君) 今委員の方からも御指摘がございました。今日は各委員の方々からもいろいろと御意見をいただきましたが、金融特区が破綻したというふうには私は思っておりませんで、先ほど申し上げたとおり、一定の効果はあったと思いますが、委員の御質問の十分な成果があったのかということについては、十分ではなかったというふうに思いますし、もう御指摘は真摯に受け止めなければいけないと思いますし、新しい制度にしていくということですから、そこで一体どういう課題があったのかということは、今日もるるお話をいただきましたけれども、やはりきちっと検証して、今度の制度が必ず機能するように最大限の努力をしなければいけないというふうに思っております。
 今般の金融特区では、経済金融活性化特区を創設して、対象産業を金融のみならず知事が認定する産業に多様化をしております。ここがポイントで、実体経済の基盤となる産業の発展、これがなければいけないと。これと金融産業が車の両輪としてやはりないと経済金融の活性化にはつながらないということで、今回措置をさせていただきました。
 もう何度も申し上げましたが、専ら要件の廃止、所得控除の人数要件の緩和、こういったことも措置しましたし、エンジェル税制も創設をいたしました。今般、支援内容を充実いたしましたので、過去のいろいろな結果等も真摯に受け止めて、この新しい経済金融活性化特区の制度が効果的に活用されるように、ちゃんと企業の集積、企業活動の活性化が図られるように最大限努力をしてまいりたいと思います。
#117
○儀間光男君 ありがとうございます。
 そのとおりでありまして、今、企業の、産業の参加の多様化を図っていこうということで、金融に特定せず他産業に窓口を広げていく、そのことによって金融特区の活性化を図っていこうというような施策を今やって、改革をしていくわけでございますが、対象産業といってもいろいろあるんですね。観光業から、はたまた建設業等もあるんだろうし、いろんなのがあると思うんですね。あるいは農産加工物等、水産加工物等の産業がいろいろとあると思うんですが、それは具体的に縛りを掛けないで、沖縄県知事が上げてくるとオールオーケーという形のものになっていくんでしょうか。見解を賜りたいと思います。
#118
○国務大臣(山本一太君) 委員も御存じだと思いますが、簡単に仕組みを御説明させていただきますが、経済金融活性化特区においては、沖縄県知事が関係市町村長の意見を聞いた上で特区への集積を促進しようとする産業、これは特定経済金融活性化産業等を定めた経済金融活性化計画というものを内閣総理大臣に提出して、内閣総理大臣がこれを認定すると、こういう仕組みになっています。
 また、内閣総理大臣は、その計画について、まず基本方針に適合するものであること、さらに経済金融活性化計画の実施が経済金融活性化特区における経済金融の活性化に相当程度寄与するものであると認められること、さらには円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること、こういうことを確認した上で、関係行政機関の長との協議も経て認定をすると、こういう仕組みになっております。
 ですから、沖縄県知事が設定する対象産業については、これらの一連の手続を通じて経済金融活性化特区の趣旨に合うものとなるよう、その適切性が担保されていると考えております。
#119
○儀間光男君 ですから、申し上げたように、ピンからキリある職種が、あるいは産業種がありますね。これ、市町村や沖縄県知事がいろいろ語り合う中で決めた産業はほぼそれでオーケーということの認識でいいのかと言っているんですね。
 例えば観光もあれば、もちろん金融もあるでしょうけど、各種ありますよ。いろいろあるんですが、そこが関連市町村長から上がって、県との打合せの中でこれこれについては上げようというときには、全部、間口を全産業に広げておいていいと、こういうふうな理解でいいんでしょうか。
#120
○国務大臣(山本一太君) やはり地元の状況を一番理解していらっしゃる知事が市町村長等の意見も聞いた上で出してこられる計画ということですから、しっかりしたものが出てくるというふうに思っておりますし、さらに、先ほど申し上げたとおり、内閣総理大臣がこれを認定するという仕組みになっていますから、その計画が、そういうことはないと思いますけど、例えば基本方針に適合しないとか、経済金融の活性化に寄与しないとか、円滑に実施されないということはないと思いますけれども、こういうことがあった場合は必ずしも一〇〇%認定するということではありませんので、そこはきちっとした、何というんでしょうか、チェックが入るというふうに思っております。
 ただ、もう一回申し上げますが、地元の知事が市町村長の御意見も聞いて上げてこられる計画なので、きちっとしたものが出てくるだろうというふうに考えております。
#121
○儀間光男君 次の質問でも関連して出てくるんですが、この市町村長と県がなかなか折り合いが付かないというケースが度々出てくるんですよ。そのためにいろんなことで遅れてしまったということだってあるんですね。ですから、その辺危惧するんですが、ただいまのことはよく承知いたしましたから、引き続きひとつお願いしたいと思いますが。
 次に、賃貸の工場がありますね。国際物流拠点産業の集積地域うるま地域において賃貸をする特区がございまして、ここの賃貸工場や、あるいはその他の倉庫関係があるんですが、ここをちょっと見てみますというと、賃貸目的でつくられた社屋等がなかなか入居者が出たり入ったり定着をしない。その中で、全部、供給に対して需要が満たされていないというようなこと等が惹起をいたしておりまして、極めて不調子というか不完全な経営形態、運営にこれがなっているように見受けられるんですが、ここの実態に沿ったことはどういう状況になっているかをちょっと教えていただきたいと思います。
#122
○国務大臣(山本一太君) 今委員のおっしゃった賃貸工場ですが、これは、企業の初期投資の負担を軽減し、企業進出を容易に行えるようにするために整備をしているものでございます。賃貸工場に入居した後、事業が軌道に乗れば分譲地への移転が目標とされているところですけれども、事業が軌道に乗らない場合には賃貸工場からの撤退もあり得るということです。
 これまで、うるま地区の例えば賃貸工場への進出企業四十九社、このうち十九社が撤退し、現在三十社が賃貸工場に入居をしております。撤退した企業についてはいろいろと理由がそこにあると思いますが、現に立地している企業三十社、これは比較的長い期間企業活動を継続的に行っていると。例えば五年以上の企業十三社ということで四三%、三年から五年も六社ということですから、企業が安定して企業活動を行えるように、沖縄県とも連携をして、施策の推進にしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。
#123
○儀間光男君 例えば、今大臣指摘のあったように、一般賃貸工場、ここが入居がままならないんですね。これは目的としては初期投資を軽減して早期の操業をして利益を生むというのが目的でありますが、一番その初期投資を軽減して入りやすくしてあるところに多く残っている。これとの関係はどう解釈されるか。
#124
○政府参考人(井上源三君) 様々な御議論があろうかというふうに思っているわけでございますけれども、賃貸工場、今大臣がお話をされたように、企業の進出も容易に行えるようにするという、ある意味では事業が軌道に乗れば分譲地への移転が目標とされるというわけでございますけれども、軌道に乗らない場合は賃貸工場からの撤退もあり得るというふうに考えているものでございます。
 初期投資の観点からいたしますと、賃貸工場の賃料、それが高いのではないかというふうな議論もあり得ようかと思っておりますけれども、これは、県といたしましては平成二十四年度よりここは引下げを行っているというところでございます。現在、賃貸工場に入居する三十社のうち平成二十四年度以降に入居した企業は八社と多く、賃貸工場の賃料の引下げ効果はあったものだというふうに考えているものでございます。
#125
○儀間光男君 ここに資料を私持っているんですが、平成二十六年の一月現在、一般賃貸工場の入居者が二十七棟中十九棟で、八棟が空いているんですよ。これを地元関係者から昨日いろいろ電話なりして聞いたんですが、どうも関係市町村が推薦する企業を県がなかなかオーケーしてくれないと、恐らく条件が合わないんだろうけど。関係市町村の言い分は、県は自分のことを先にやって、自分のノルマを果たすために市町村を抑えていてこういう結果になっているんだというような声がゆうべ入ってきたんですね。これについてどうお考えかをお聞きいたして、質問を終わりたいと思います。
#126
○政府参考人(井上源三君) 今の儀間委員の御指摘、私ども十分調べさせていただきたいというふうに考えております。いずれ、この賃貸工場、有効に活用されるように県と連携を図って、様々な努力をしていきたいと考えております。
#127
○儀間光男君 ありがとうございます。終わります。
#128
○委員長(林久美子君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#129
○委員長(林久美子君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、藤末君から発言を求められておりますので、これを許します。藤末健三君。
#130
○藤末健三君 私は、ただいま可決されました沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、日本共産党及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の諸点に留意し、沖縄県と連携を図りつつ、今後の沖縄振興の推進に遺漏なきを期すべきである。
 一、沖縄における企業集積の進展と企業活動の活性化が、知事への権限移譲といった沖縄の自主性を尊重する取組とも相まって、沖縄経済の自立的発展に極めて大きな役割を果たすことを踏まえ、各特区・地域制度が企業に十分に活用され、産業集積が促進されるよう努めること。
 二、各特区・地域制度のこれまでの活用状況にかんがみ、企業の立地が一層促進されるよう、新たに創設する経済金融活性化特別地区をはじめとする各特区・地域制度の内容について周知を図り、今後の制度の定着状況の把握と公表に努めるとともに、必要に応じ課税の特例措置その他の制度の改善を検討すること。
 三、離島航空路は、離島住民の生活にとって欠かせない生命線として重要な役割を担っていることを踏まえ、沖縄における離島航空路の維持及び充実が図られるよう努めるとともに、航空機燃料税の軽減措置に関しては、県民生活や観光、物流その他の企業活動に影響を与えることのないよう、三年後の期限において、期限の延長等の必要な措置を講ずるよう努めること。また、鉄軌道その他の公共交通機関の整備の在り方について、鋭意調査検討を行うこと。
 四、米軍施設・区域の整理縮小に引き続き取り組み、その早期返還の実現に努めるとともに、沖縄の基地負担軽減に全力を尽くすこと。
 五、一括交付金制度が沖縄の自立的経済の発展に極めて重要な役割を担っていることを踏まえ、沖縄の実情に即し、今後さらに効果的に活用できるよう、使い勝手の改善を図り、一層の充実に努めること。また、沖縄振興予算の充実を図るとともに、社会的養護の充実、母子生活支援施設の整備、学童保育の充実等、次世代育成支援を総合的・積極的に進めること。
 六、さとうきびは沖縄農業の重要な基幹作物であり、関連産業も多数存在する状況において、関税の撤廃は沖縄経済や離島の維持存続に甚大な影響を及ぼすおそれがあることから、TPP交渉においては、農家が安心して生産に取り組めるよう重要五品目を自由化の例外とする日本政府の方針を堅持するよう努めること。
 七、産業振興や企業活動に関わる対策だけでなく、離島における地域住民の利便性向上を図る責務を果たすため、通信、エネルギー、郵便、金融等、ユニバーサルサービス提供の実態を調査・分析し、その上で、ユニバーサルサービスを確保するために必要な具体的な措置を講ずること。
 八、沖縄振興に関する各種施策の実施に当たっては、いわゆるPDCAサイクルを機能させるとともに、沖縄県や各市町村、県民、関連する企業・団体との意見交換や各種統計資料の収集・分析を行い、不断の検証・改善に努めること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#131
○委員長(林久美子君) ただいま藤末君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#132
○委員長(林久美子君) 全会一致と認めます。よって、藤末君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、山本沖縄及び北方対策担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。山本沖縄及び北方対策担当大臣。
#133
○国務大臣(山本一太君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
#134
○委員長(林久美子君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#135
○委員長(林久美子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時二十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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