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2014/03/26 第186回国会 参議院 参議院会議録情報 第186回国会 災害対策特別委員会 第4号
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2014/03/26 第186回国会 参議院

参議院会議録情報 第186回国会 災害対策特別委員会 第4号

#1
第186回国会 災害対策特別委員会 第4号
平成二十六年三月二十六日(水曜日)
   午後一時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十二日
    辞任         補欠選任
     尾立 源幸君     那谷屋正義君
     田村 智子君     仁比 聡平君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         竹谷とし子君
    理 事
                小坂 憲次君
                松下 新平君
                牧山ひろえ君
                西田 実仁君
    委 員
                磯崎 仁彦君
                高野光二郎君
                柘植 芳文君
                長峯  誠君
                羽生田 俊君
                馬場 成志君
                舞立 昇治君
                吉川ゆうみ君
                那谷屋正義君
                野田 国義君
                森本 真治君
                吉川 沙織君
               薬師寺みちよ君
                仁比 聡平君
                室井 邦彦君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        古屋 圭司君
   副大臣
       内閣府副大臣   西村 康稔君
       国土交通副大臣  高木  毅君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        亀岡 偉民君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 利幸君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        日原 洋文君
       内閣府男女共同
       参画局長     佐村 知子君
       消費者庁審議官  河津  司君
       復興庁統括官   岡本 全勝君
       総務大臣官房審
       議官       南  俊行君
       総務省総合通信
       基盤局電波部長  富永 昌彦君
       消防庁国民保護
       ・防災部長    室田 哲男君
       厚生労働大臣官
       房審議官     鈴木 俊彦君
       厚生労働省医政
       局長       原  徳壽君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    蒲原 基道君
       農林水産省農村
       振興局整備部長  室本 隆司君
       国土交通大臣官
       房審議官     広畑 義久君
       国土交通大臣官
       房技術審議官   森  昌文君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        森北 佳昭君
       国土交通省道路
       局次長      谷脇  暁君
       気象庁長官    羽鳥 光彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○災害対策樹立に関する調査
 (地域の防災拠点としての郵便局の活用に関す
 る件)
 (災害時の情報伝達手段に関する件)
 (防災気象情報のレベル化への取組に関する件
 )
 (災害に備えた医療資機材の備蓄及び医療救護
 体制に関する件)
 (消防・防災ヘリ及びドクターヘリの連携に関
 する件)
 (平成二十五年七月の大雨等の被災地における
 復旧事業の進捗状況に関する件)
 (地球温暖化による異常気象に対応した防災・
 減災対策の在り方に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(竹谷とし子君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十二日、田村智子君及び尾立源幸君が委員を辞任され、その補欠として仁比聡平君及び那谷屋正義君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(竹谷とし子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府政策統括官日原洋文君外十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(竹谷とし子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(竹谷とし子君) 災害対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○柘植芳文君 自由民主党の全国比例の柘植芳文でございます。よろしくお願いいたします。
 今日は、まず冒頭に、さきの集中豪雨その他今回の災害におかれましてお亡くなりになられました皆様方の御冥福を心からお祈り申し上げたいと存じます。
 また、被害に遭われ、被災に遭われました方々には、一日も早い復興が成りますよう心からお見舞い申し上げたいと存じます。
 今日はいろんな形で大変自分自身も緊張いたしておりますが、実は今日、防災担当の古屋大臣がお越しでございますし、古屋大臣は私が生まれ育った岐阜県恵那市の出身のお地元の大臣でございます。ですから、今日はその辺りを中心に、過疎地で限界集落の私のところの地域防災のありようについて本当は質問したいんですけれども、そうばかり言っておりますと大変御迷惑掛けますので、しかし、それなりに私がずっとやってまいりました郵便局の経験を生かして、地域防災というのがいかに大切かということと、あわせて、中央での防災の関係につきましては、災害対策基本法なんかでかなり綿密に練られておる状況でございますが、そういったことが末端の地域住民まで来ますとそれほど浸透していないと。特に情報関係、あるいはそれを幅広く広げていく地域の中での対応が若干乏しいじゃないかという観点から少し質問させていただきたいと思います。
 御承知のように、日本は、豊かな自然に恵まれた国である一方、環太平洋火山帯に位置することから、地震や火山噴火等、また台風の通り道にもなっておりますので、非常に風水害の災害が多発いたしております。中でも、三年前の東日本の大震災の記憶はいまだに新しいところがございまして、それによりまする地震、津波は未曽有の大災害を起こしました。また、さきの大島の局地的な豪雨による地すべりや、先月には山梨県、群馬県あるいは長野県などで、気象庁が観測を開始して以来これまで経験したことのないような豪雪による被害も発生いたしております。
 私は、先ほど申しましたように、長きにわたります郵便局長の経験から、地域における防災、あるいは災害発生時における対応等につきまして、今、指定公共機関である日本郵便株式会社及びその傘下にある二万の郵便局が、ふだんから連携をしながら様々な事態を想定した取組を展開しています。このことは、防災上極めて有効であると考えております。災害発生時に電話回線が損傷したり、あるいは固定電話や携帯電話は回線がふくそうし、東日本大震災の際においても固定電話等で最大約百九十万回線が被災に遭い、また携帯電話におきましても基地局が二万九千局が停止、通信が集中して、平常時の約五十倍を超える通信量が発生して使えなくなったと、このことにより安否の情報だとかそれぞれの情報がうまくいかなかったと、こういうことでございます。
 こういったことにつきましては様々なところでその対策も講じられた経緯がございますが、改めて本日この関係で、何点かを再確認の意味も含めて質問したいと思います。
 それでは、最初の質問でございますが、今回の質問に際しまして、情報というのがいかに大事かという観点から、電波法というものを初めて読みました。その電波法の第七十四条の中に非常の場合の無線通信、及び第七十四条の二に非常の場合の通信体制の整備の規定に基づき、総務省が中心となりまして、消防庁、内閣府、警察庁、防衛省、国土交通省、気象庁、海上保安庁、日本放送協会、都道府県、市町村、その他電気通信業者など、非常通信に関係の深い人たちによって構成されている非常通信協議会なるものが中央と地方のブロック単位に設定されておると聞いております。
 まず最初に、非常通信協議会の活動内容等につきましてお伺いしたいと思います。
#7
○政府参考人(富永昌彦君) ただいまお話のありました電気通信事業者のネットワークにつきましては、東日本大震災以降、耐災害性向上に向けた取組が行われているものの、御指摘のとおり、災害時に被災して利用できなくなることもございます。また、災害対応を十分考慮している防災行政無線につきましても、災害の規模によっては機能が失われる場合もあり得ます。そうした事態に備え、非常時に迅速かつ円滑に通信を確保することを目的に、国、地方公共団体、放送事業者、電力事業者、ガス事業者等の公益事業者などの防災関係機関から構成される非常通信協議会を中央及び各地方に設置いたしまして、非常通信計画の策定ですとか通信訓練の実施などに取り組んでおります。
 具体的な活動といたしましては、協議会構成員の通信施設を用いた非常通信訓練の実施、訓練結果の検証に基づくより有効な通信ルートの確保の検討、非常通信に関する周知啓発のためのセミナーの開催などを平時から行っております。
 総務省といたしましては、今後とも、非常通信協議会の活動を通じまして、非常時における通信の確保に取り組んでまいりたいと考えております。
#8
○柘植芳文君 大変ありがとうございました。
 ただいま回答がありましたように、平時から非常時を想定した取組は極めて重要であると考えておりますので、今後も総務省として、より多くの関係団体に参加を募るなどして、活動の活発化をよろしくお願いしたいと思います。
 次に、被災地域の通信確保を目的に、全国約十一か所の中で備蓄基地に簡易無線や衛星携帯電話などを配備をされておると聞いております。これらを地方自治体に貸し出したり、そういった形で特別にこの機器を利用しながら対応しておるということも聞いておりますし、去る三月に災害対策特別委員会で雪害地の長野県と群馬県の視察に行った際に、地元の首長さんから、災害対策用の移動通信機器を貸し出していることすら知らなかったというような話もお聞きしました。せっかく体制を取っても、貸出しの仕組みだとかそれがうまく活用されない状況ではこの施策が有効に活用しないと思っておりますので、総務省として、災害対策用の移動通信機器の備蓄あるいは貸出しの充実も含めて周知徹底をどのようにされているのか、お伺いしたいと思います。
#9
○政府参考人(富永昌彦君) 総務省では、災害情報の収集、伝達や応急復旧を迅速、円滑に行うために必要となる通信体制を確保するため、災害対策用移動通信機器といたしまして、業務用無線、簡易無線、衛星携帯電話を備蓄し、被災した地方公共団体等に対して無償貸与しております。
 災害対策用移動通信機器の台数につきましては、平成七年に整備して以降、随時拡充を行っておりまして、現在、業務用無線二百八十台、簡易無線千五百台、衛星携帯電話三百台を保有するに至っております。この機器を全国十一地域にある総合通信局等に備蓄いたしまして、都道府県、市町村等からの要請に迅速、的確に対応できるよう努めております。また、地方公共団体の要望をお伺いし、貸出実績を踏まえた上で機器の配置を柔軟に見直すこともしております。
 さらに、災害が起きた際に災害対策用移動通信機器を活用していただけるよう、毎年、各地域で行われる総合防災訓練におきまして、その搬入訓練を実施し災害時における実効性を高めるとともに、訓練の成果を公表することにより周知にも努めております。
 総務省といたしましては、非常時における通信の確保は人命、財産の保護に不可欠なものであると認識しておりまして、引き続き以上のような取組の充実を図ってまいりたいと考えております。
#10
○柘植芳文君 ありがとうございました。
 実は、過日、山梨県の豪雪に遭われた、また孤立化した関係の郵便局長さんたちといろいろ話をお聞きしてまいりました。そのときに、今話がございましたように、何が一番必要かということをいろいろ聞いたわけでございますけれども、やはり情報関係で、様々な形で情報手段があるんですけれども、いわゆる停電だとか、そういったものが使えなくなったときに使えるのが一番いいのは無線だということを言っておりました。
 したがいまして、今話がございましたような形で、無線機器の整備だとか配備というのは極めて大事だと思っておりますし、是非そういったところに力を入れてほしいと思いますし、そのときに局長さんたちが話をしておったのは、実は一週間ぐらい雪で動けなかったと。そのときに、非常に外に向かっての情報だとか、今ちょうどあのときはまだ電気が付いておりましたので、電気もできましたし、その関係上、携帯電話は使われたんですけれども、そういうことが使われなかったときにすごく不安になるということで、各地域に少なくとも貸出し用の専属の無線を作ったらどうかというような意見がございましたが、なかなかこれも無線の許可等で厳しいと思いますけれども、そういった点についても、これから十分に配慮していただければ大変有り難いと思っております。
 次に、そういった形の設備でございますけれども、新しく時代も変わりまして、アナログからデジタルに変わってくる、あるいはその機器が十年、二十年たって非常に老朽化しておるということも聞いております。もう少しこういった面で機器だとか、そういったアナログからデジタルに移行する形の設備投資だとか、そういった関係で機器の充実が図っていくことが極めて大事だと思っておりますので、その辺りのところにつきまして、消防庁、あるいは緊急に配備するそういった機器がどのような形で今進捗されておるのか、お伺いしたいと思います。
#11
○政府参考人(富永昌彦君) 今御指摘のとおり、老朽化などによりまして災害時に無線通信設備が機能しないということは許されませんので、総務省としても常日頃、市町村や消防本部に対しまして様々な機会を捉えて日常的に維持管理や機能の確認を努めるように求めております。
 アナログ方式の無線設備では、老朽化問題とともに保守、修理に必要な部品の調達が困難になっているという現実がございます。したがって、デジタル化方式への移行に着実に取り組むことが災害時の通信機能の確保に不可欠であると考えております。無線設備のデジタル方式への移行をより円滑に進めるため、財政的に整備が難しい団体に対して整備費用の一部を補助することを目的といたしまして、平成二十五年の電波法改正により電波利用料の使途が追加されておりまして、これによって防災行政無線及び消防救急無線のデジタル化への支援を総務省としては行っております。
 また、地方公共団体のデジタル化に向けた取組が進展するよう、二百六十メガヘルツ帯デジタル移動系防災行政無線として簡易な方式が導入できるよう制度を見直すこととしておりますし、また六十メガヘルツ帯デジタル同報系防災行政無線の低廉化のための技術的条件を策定することといたしております。
 総務省といたしましては、このような取組を通じまして、積極的にデジタル化ですとか低コスト化に努めてまいりたいと思っております。
 以上でございます。
#12
○柘植芳文君 ありがとうございました。
 今お話がありましたように、地方財政も大変厳しい状況でございますので、是非国としてそういった面にも十分な形で御支援を願ったり、一番最新の機械を配備しながら十分、災害、防災時に対して活用願えれば有り難いと思いますので、これからもよろしくお願いしたいと思います。
 次に、災害が起きたときに一番、何の形で情報機器として使うかという、実はこれは総務省さんが東日本大震災のときにアンケートを取られた経緯がございまして、そのときに見ますと、ラジオが一番多いという形でございます。約半分、五〇%以上がラジオによりまして安否の確認だとか様々な情報を入手した、また発信したということを聞いております。事ほどさように、ラジオというのは大変、今のようにテレビがあり、パソコンがあり、いろいろある状況ではラジオというものが余り重要視されないんですけれども、一つ災害が起きますと、一番頼りになるのがラジオであると私も思っております。
 そういった観点からしまして、果たしてラジオというのが現在、どこの地域行っても、どこの場所でも十分に受信できるかといえば決してそうじゃないわけでありまして、まだまだ難聴地域もたくさんございますし、話を聞きますと、ラジオをやる送信所というのは大変広い敷地が要るそうでございまして、海岸線だとか山間部だとか、極めて設置場所が限定されると。そういうところにおいては、例えば津波だとか地震が来ますと一番被害が大きいところでございますので、またこうしますとラジオの発信ができなくなってしまうという形で、これから先恐らく、南海トラフ地震とか首都直下型地震だとか様々な形で災害が想定されておりますし、その対策も十分これから練っていかなきゃならぬと思っておりますが、ラジオがどこへ行っても聞けるためには、やっぱり安心して壊れない基地をしっかり造っておくと、通信基地を、これも極めて大事だと思っております。
 そういった形で、ラジオの送信所の安全性だとか、そういったものをしっかりと担保できるような形のものを是非お願いしたいということと、それから、いわゆるラジオがうまく聞けないという地域がたくさんございます。
 これは直接災害には関係ないんですけれども、私は夜ずっとラジオを聞かないと寝れない性格でございますので、一晩中ラジオを聞いております、大変皆さん方の評判の悪いNHKだけしか聞いていないんですけれども。そのときに、私は麹町の宿舎にいますけれども、実は宿舎の一室がNHKのラジオが入らないわけでありまして、これ、よくいろいろ聞きますと、いや、壁がしっかりしておるから入らないとかいろいろおっしゃいますけれども、もしあそこで寝ておって災害が起きたときに何も聞こえなかったらどうなるだろうかということで不安を覚えるわけでございまして、別に麹町の宿舎の難聴を解消しろとは言いませんですけれども、そういったところが恐らくたくさんあると思っております。
 ましてや、これから訪れる様々な地震の想定地域は都市部が多うございます。そういった観点で、例えば東京都内でも、あるいは名古屋においても、ビルの谷間だとかそういうところへ入ればラジオが聞けないという地域がたくさんあると思っておりますので、こういったことにつきまして十分な対策をまずお願いしたいということと、それから、いわゆるAM業者さんによりましてFM放送の補完局の整備促進が強く求められているということも聞いております。ラジオ放送の機能強化というのはもう私は喫緊の課題だと思っておりますので、是非この辺の取組についてお聞きしたいと思います。
#13
○政府参考人(南俊行君) お答え申し上げます。
 東日本大震災において改めて認識されましたことは、やはりラジオというのが災害時を含めていつでも安定的に利用できると、しかも一般の乾電池で非常に長もちをするという特性も有しておりますことから、やはり災害時において非常に手軽で簡便なメディアとして極めて有用であるということが認識として深まったというふうに我々も考えてございます。
 他方、若者のラジオ離れでありますとか、あるいは広告収入の減少といったことに加えまして、先生御指摘のように、建築物が堅牢化していたり、あるいは電気雑音が非常に増えるということに伴いまして都市難聴と言われる実態が生じてございます。あるいは、津波等の被害を受けやすい水辺に多くの送信所が立地されているというところの予備の送信所をどうするかといったような防災対策の強化の必要性もあると。こういう様々な課題に私ども直面しているというふうに考えております。
 そのため、総務省では、昨年、放送ネットワークの強靱化に関する検討会というものを開かせていただきまして、そこで、先生御指摘のように、AMラジオがそのままですと建物の中で聞こえにくうございますので、FM方式に変換してお伝えすることによって部屋の中でもクリアにお聞きできるような、そういう新しい手法を導入するという提言もいただいたところでございます。
 このため、現在取り組んでおりますのは、ラジオの難聴対策あるいは災害対策を強力に進めるという観点から、古屋大臣の御指導もいただきまして、ラジオ事業者による難聴解消ですとか、あるいは災害対策を前倒しで進めていただくための補助金の創設、あるいは予備の送信所を造る際の税制上の支援措置といったものも創設をさせていただいているところでございます。AM事業者がその同じ番組をFM方式に変換して提供するということになりますと新たに中継局を整備いたさないといけないということもございますので、そのための私どもとして周波数の新たな追加の割当て等の準備も今進めさせていただいているところでございます。
 いずれにしましても、いざというときにいち早く正確な情報をお伝えするというラジオの社会的使命というものを十分に私どもも認識した上で、こうした取組を前進をさせてまいりたいというふうに考えてございます。
#14
○柘植芳文君 ありがとうございました。
 古屋大臣御承知のように、私の生まれ育ったところは山間部でラジオすら入らないときもある状況下でございますので、多分、古屋大臣はそういった観点からすればすごく関心の深いことだと思っておりますので、こういった方が防災担当をやってみえることは大変心強く思っておりますし、是非そういった本当の過疎地だとかそういったところに対しても、防災という観点から様々な機器が配備され、そういった方々が救われる道を是非模索したいと思っております。
 次に、ちょっと視点を変えまして、私はずっと災害の発生だとか、あるいはその後の対策だとか、様々なところを見てまいりました。また、あの東日本大震災の発生直後も被災地に入りまして、様々な郵便局長さんたちから状況等もお聞きしました。
 そういった中で、それ以降、災害が発生してから何が一番大切かということをよくいろいろ話が出るわけでございますが、今、三陸沖の防潮堤の問題もありまして、高い防潮堤が必ずしも良くないというような声が地元の方々が言ってみえます。何が一番大事かといったら、どういう形で避難をしていくかと、災害発生時における避難するところがしっかりできておれば多くの方々があのときでも救われたというようなことを話を聞きます。
 そういった観点からすれば、私は、自然災害というのは一〇〇%防ぎ切れるものじゃないと思っておりますし、今回、群馬県の南牧村にお邪魔したときでも、あの地形を見たときに、私どもは、もう全国各地でああいう地形がたくさんあるわけでございます。一本しか道路が通ってなくて、ここが土砂崩れで遮断したらもうすぐ孤立化になるという山間へき地、過疎地はたくさんあるわけでございます。もうそういったところを全部網羅しながら防災対策をやるということは極めて困難であると思っております。
 起きたときにどう生き延びながらやっていくかということが極めて大事なことだと思っておりますが、そういう観点からしますと、私は、地域の中で、いわゆる地域コミュニティーがどういう形で防災に対して効力を発揮するかということをもう少し真剣に考えながら議論することが極めて大事だと思っております。
 過日、山梨県へ行ったときも、そのときの郵便局長さんたちが話をしてみえました。地域のコミュニティーがあるから災害があって孤立化しても寂しくないと、お互いに近所同士の方が助け合ってやっていただいたと。その局長さん方も、こっちのうちへ来てお風呂に入ってほしい、こっちへ来て夜御飯食べてほしい、こういった形で本当に親切にしていただいたと、この方々の心の温かさとぬくもりが、自分たちが大変苦しい思いをしてそこで頑張って、孤独でその局に寝泊まりしてやっておったことも忘れてしまったということを言っておりましたが、メンタル面においてもすごく大きな効果があったと言っておりました。
 それを私が育った今現在おる名古屋市で、今日、薬師寺先生お見えになりますけれども、地域の中で、名古屋市というところで見てみますと、三十年前と比べると大きく地域が様変わりをしております。私はいつも様々なところでそういう話をしますけれども、本当に地域のコミュニティーが壊れておるわけであります。こういうときにもし災害が起きたときに、じゃ隣の人に対して誰が助けてくれるだろうかと、隣にはどういう方が住んでみえるかということをほとんど知らない状況が今都市部には現実にあるわけでございます。過疎地の方について、例えば離島については先ほど申しましたようにまだまだ地域のコミュニティーが十分息をしておりますので、十分対応できると思っております。
 そういうことを考え合わせますと、昔、私どもが若い頃、向こう三軒両隣といって近所同士が助け合ってやってきたという経緯がございます。私はこのことは、ちょっと防災と関係ないんですけれども、実は福祉政策においても非常に大きな貢献をなすだろうと。医療費が上がった、介護が上がった、こういうときでも、こういったことがしっかり構築できておれば無駄な金を使わなくたって近所同士で助け合ってやっていける、こういう地域社会が何とかできないだろうかということをいつも思っておるんですけれども、これも災害というものに照らし合わせると極めて大きいと思っております。
 地域のそういったコミュニティーが壊れた要因はたくさんあると思っております。これは後からまた御質問させていただきたいと思いますけれども、その中にあって、今、先ほども話がありました非常通信協議会という協議会の中に実は郵便局も入っておるわけでございます。郵便局も入って、その中で様々な連携を保ってやっておりますし、現実に郵便局でも、地方公共団体と災害支援協力に関する覚書というのを締結をしながら、事一つ災害が起きたときに、郵便局としてその地域にどういうことができるかということを様々な角度で実は検討しておるわけでございます。
 そういった関係から、もう一つは、郵便局長さんたちは、約六千人か七千人ですけれども、消防団員としてこれは地域で活躍しておるわけでございます。これは西村先生のところの大臣の管轄かも分からないですけれども、これは総務省の管轄だと思うんですけれども、そういった形で、消防団の活動だとか、もう一つは、防災士という資格を実は取っておるわけでございます。私も、防災士の資格を始めたときに、早々に防災士の試験を受けて合格させていただきましたが、そういった資格もたくさん持っておる方が全国各地におるわけでございます。
 いろいろ考えていきますと、なぜ地域防災という国が一番今大事にしなきゃならぬというところに郵便局というのがコミットしていけないのかということをいつも考えるわけでございます。だから、先ほど申しましたように、日本郵政グループというところが地域でそういった協定も結んでおりますし、こういったことについて一番郵便局に造詣の深い古屋防災担当大臣に一言所見をお伺いしたいと思っております。
#15
○国務大臣(古屋圭司君) 柘植委員とは同郷で、もう昔から御指導いただいておりますので、気持ちはもう全く共有をしておりますね。特に今の防災に関する視点というのは非常に私も共通点がございます。
 それで、郵便局のネットワークを使っていくべきであると、これはよく言われることですけど、やっぱりその前提にあるものは、一つ、興味あるアンケート結果が今年の二月九日発表をしました。それは、十二年ぶりに防災に関する国民の意識、内閣府が調査したんですが、十二年前と比べて、公助に頼るべきだという割合が三分の一になりました。それに比べて自助、共助、これが極めて重要であるという認識がぐっと上がったんですね。これはやはり三・一一の災害の教訓というのもあろうかというふうに思います。
 自助、共助という面での取組で、私は、重要な役割を今まで果たしてきたのは郵便局でありますし、これからもそういった郵便局の人的なネットワーク、あるいは二万四千あるそういった郵便局のネットワーク機能、それからもう一つ、やはり郵便局の局長さんというのは、最近は民営化になって、どちらかというと若い、地域に余り根差していない方が新たに入られるケースも多くなりましたけど、やはりかつてはもう地域の名士さんとかそういう人がなっていますから、向こう三軒両隣の、ある意味で個人情報と言われているものまで全部頭の中に入っているんですね。これは、その地域の防災計画とかを作っていくときに本当に重要な役割を担っていますね。
 最近は、今御指摘があったように防災士のような資格も取られて、そういう専門的な知識もそれに併せ持とうということでありますから、是非私は、柘植先生には逆にお願いしたいことは、特定局長会の会長としてそれだけの御経験を積んでこられましたので、やっぱりそういういい意味での伝統ですよね、地域にしっかり根差していく、こういった活動は民営化になっても是非やっていただきたい。特に、防災活動をどうするかというのは、これは一切ルールありませんので、全部郵便局長さんの自主性、これに任せられているのが今の経営形態になっても変わっていませんよね。やっぱりそういう取組を是非していただくことを私も期待をいたしております。
 それから、災害支援協力に関する覚書と、今御指摘があった、こういったものでやっぱりしっかり地方公共団体と連携していく、あるいは地域のFM等々とも連携をしていくということが大切だというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、今、柘植委員から御指摘があったように、この日本が生んだ世界に誇る私は人的ネットワーク、地域ネットワークの一つだと思います。前島密さんが百四十年も前に最初に立ち上げたこういうシステムをしっかり活用していく、そのことで是非、柘植委員におかれましても先導的な役割を果たしていただくことを期待をいたします。そのことが地域の防災力を高めていくことになりますね。
 こんなものでよろしいでしょうか。
#16
○柘植芳文君 ありがとうございました。逆に激励されまして、本当に感謝申し上げております。
 私も、こういった形で議員として活動する限りは、今大臣がおっしゃったように、地域というのを命にして、自分が最後まで何ができるかと、地域に対して、頑張っていきたいと思っております。
 そういった形では、地域というものは極めて大事だということが様々なところで実証されておりますし、それから、地域の中における郵便局の存在というのも大きくこれからクローズアップされてこなきゃ私はおかしいと思っております。
 今回の改正民営化法の中には、旧来、前の民営化法の中ではなかった、地域に貢献をしながら、また公共的な使命をしっかり果たしていくというのが条文として入ったわけでございますので、国の傘下にある我々郵政グループとしましては、やっぱりそれをしっかり守っていきながら、今度は、国の防災あるいは地域のコミュニティーの発展に郵便局が最大限に努力をしながら国のために役に立つという気概で頑張っていけたらいいと思いますので、そのことをしっかりこれからも私どもも肝に銘じながら頑張っていきますので、大臣からもまた御指導賜りますようよろしくお願いしたいと思います。
 では、続きまして、いま一つ、先ほどちょっと申し上げました、これも今回の防災については直接関係ないと思いますけれども、地域のコミュニティーが壊れた要因はたくさん僕はあると思っております。様々な要因があると思っておりますけれども、その一つに個人情報保護法の関係が私は若干あるんじゃないかと思っております。
 実は、この個人情報保護法ができた直後から、様々なところで個人情報が多くの形の人間関係を壊したというようなこともたくさん聞いております。個人の情報をしっかり守っていく、個人の情報をしっかり保護する、これは極めて大事なことで、これを否定するものではないんですけれども、様々なところでそれが行き過ぎまして、過剰反応しまして、地域のコミュニティーを壊しておる。
 例えば、自治会の名簿を作るにしても、当時、私どもは、自分たちの金を出し合って地域の方々の名簿を作りながら、自分のところの地域にはどういう方が住んでおるかということを作り上げて、その名簿をベースにしながら様々な地域のコミュニティーを図っておった。学校でも同じでございます。幼稚園でも同じでございます。子供会でも一緒でございます。そういった形で、地域の個人個人の方々の名簿をしっかり作りながら、それをベースにしながら地域コミュニティーをつくっておった。しかし、今日、何か一つありますと、いや、個人情報保護法がありましてそれはできませんという形でみんな逃げてしまっております。
 私は、様々なところで、個人情報という本を買ってきて読みますと、それほど厳しい決めはないんですけれども、一般の市民の方々、私どもはそういった形ですごい拒絶反応を示されて強い衝撃を受けるわけであります。事実、郵便局で仕事をやっておりましても、何か一つ話をしますと、いや、これは個人情報に抵触するだろうと、どこからこの名前を聞いてきたといってすぐお叱りを受けるわけでございまして、もう事ほどさようにそういったことが、人と人とのコミュニケーションを、うまくいかないということでございます。
 私としても、このメンバー、災害特別委員会のメンバーでも、全然知らなければ何も関心を持たずに過ぎていってしまいますけれども、皆さんそれぞれいろいろな手法を使いながら情報を取って人間関係をつくっていくわけでございます。そういった関係上、地域のコミュニティーをつくっていく上において、その個人情報保護法というのが私は行き過ぎておるという感じがすると思っておりますけれども、その運用方法等についてお聞かせ願えれば有り難いと思っております。
#17
○政府参考人(河津司君) お答え申し上げます。
 個人情報保護法でございます。これは消費者庁が所管をしておりますが、そのほか、各事業者に関しましては事業所管大臣がそれぞれまた所管をするという立て付けになってございます。
 個人情報の取扱いに関しまして今委員御指摘の点、いわゆる過剰反応と呼ばれる問題であると理解をしてございます。この過剰反応と言われることにつきましては、今お話にございましたとおり、自治会における名簿の問題、あるいは学校における名簿、特に緊急連絡先をまとめる、あるいは民生委員、児童委員に情報を提供していいんだろうかというような問題、まさに地域コミュニティーの問題としてよく取り上げられる問題でございます。
 個人情報保護法、施行されましたのが、全面施行が平成十七年でございまして、私ども、それ以来ずっといろいろな説明会などをやってきております。この過剰反応というのは施行後話題になりまして、平成十九年からはその説明会におきましてもこの過剰反応に対して、まさに過剰であると、実際は多くの場合問題なくできることであるというようなことを中心にずっと説明をしてきてございます。そもそも、この個人情報保護法、個人情報の有用性に配慮して個人情報を保護していこうということがそもそも法律の第一条にも入っておりまして、私どもとしましても、大変この過剰な反応を結果的に引き起こしてしまっていることに対しては大変残念に思っておりまして、そういう意味で、先ほど申し上げましたとおり、平成十九年以降、過剰反応であることの御説明、どうすればいいかということの御説明をずっと続けてきているところでございます。
 最近で申し上げますと、平成二十五年度、今年度でございますが、全国で十二会場で説明会をしてございまして、二千五百人の方に、自治体の方でありますとか、今申し上げました民生委員の方でありますとか、学校の関係者でありますとか、県や市町村からの御案内をいただいてお集まりいただいてということを毎年続けております。平成十九年以降で申し上げますと、全部で百五十九か所、数えてみましたら四万人の方にお集まりいただいております。そういう意味では一定の御理解は賜っているんだろうとは思っておりますけれども、しかし、まだまだ、現場といいますか、自治体のところ、あるいは学校でまだまだ過剰な反応が残っている面もあろうかと思います。
 そういう意味では、私どもも引き続きいろいろな形でこの法の正しい理解を広めていただこうと思っておりまして、今の説明会に加えまして、パンフレット、リーフレット、ウエブページ、もちろんございます。特に、ちょっとお配りができておりませんけれども、こういうようなチラシ、それぞれ、例えばこれは学校の緊急連絡先について、裏表で、もう見れば分かると。民生委員につきまして、あるいは自治会の名簿についてというような形で、手に取っていただいて、見ていただければすぐ分かるような形で、いろいろ御説明をしているところでございます。こういうものを引き続き続けながら、少しでも過剰反応なくなっていくように努力してまいりたいと思っております。
#18
○柘植芳文君 ありがとうございました。
 今御説明があったように、こういったような、「個人情報保護のしくみ」といったような簡便で分かりやすいのもインターネットを開くと出ます。しかし、これは、中央の方はそういう形で理解をしてくれるけれども、末端のところまで行きますと、全てその個人情報という名の下に全部様々なことがうまくいかないということもありますので、御理解を賜りたいと思っております。
 最後になりますけれども、実は、この災害というのは極めて今大事な要素でございますが、私が素人なりにつれづれ考えますと、災害対策基本法というのが実はありまして、その中には多くの省庁、あるいは関係指定団体、また指定機関とか、こういったものがたくさんやられております。大変仕組みとしてはすばらしいと思いますが、起こるとき、起こる予想、防災をどうするかという、様々な形ででき上がっておりますけれども、起きたときにどう助け合うか、私はこのことが一番大事だと思っております。
 そのことに対する対策だとか、よく長峯先生がおっしゃいますけれども、地方公共団体の首長さんたちがそういったことを、じゃ、全部の市町村の首長は全部それをマスターして知っておるかといったら、決してそうじゃないと思っております。ですから、首長が替わりますとそれがうまく引き継いでいけない、だから緊急時が起きたときに対応する力がない、こういうことがありますし、地域の中にあっても、そういった訓練がそれぞれ地域の中でしっかり浸透させていないことを考え併せれば、まさに研修、訓練というものは極めて大事だと思っております。
 これは古屋防災大臣がいつも口を酸っぱくして言ってみえますけれども、研修、訓練を怠ったら必ず次の災害を引き起こすということをよく言ってみえますけれども、まさにそのとおりだと思っておりますので、そういった基本をしっかりやることがやはり私は災害とか防災に対して極めて大きなことだと思いますので、大変、今回こういった機会を与えていただきまして、勉強させていただきました。心から感謝申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#19
○吉川沙織君 民主党の吉川沙織でございます。
 今日は、災害時等における情報伝達手段に係る課題、それから前回も質問申し上げましたが、地方公共団体における防災体制の在り方という観点から質問をさせていただきます。
 中央防災会議の災害時の避難に関する専門調査会の下に設けられた津波防災に関するワーキンググループの資料に、近年、津波避難における情報の入手手段について、過去のアンケート調査をまとめたものがございます。
 これによると、東日本大震災において、津波警報を見聞きした割合は四二・四%、避難指示等を見聞きした割合は二三・一%という結果になっています。平成二十二年のチリ中部沿岸の地震では津波警報は九八・四%、避難指示等が八四・九%、平成十九年の千島列島東方の地震では津波警報が八一・二%、避難指示等が六五・三%と高い結果を示しています。これらに比べますと、東日本大震災において住民の皆さんが津波警報や避難指示等に接した割合は低くなっています。
 東日本大震災においては大規模な停電が発生しました。このことからテレビ等による情報入手手段が断絶されていたと思いますが、国としてはこれをどう分析されていますか。
#20
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、東日本大震災におきましては、地震の揺れに伴う広域的な停電や通信網の途絶等によりまして、テレビ、ラジオ、携帯電話等を利用した住民等への情報の伝達は困難となったことでございます。
 通常でありますと、テレビを見て情報を入手するという割合が五割から高ければ八割ぐらいまで上がるんですけれども、東日本大震災におきましてはテレビを見てという方が非常に低くて、逆に防災行政無線に頼った方が半分を超えるというような状況になってございます。
 こうしたことから、迅速かつ的確な避難に向けまして、情報伝達を行う場合には、情報の受け手の属性に留意しつつ、防災行政無線、Jアラート、テレビ、ラジオ、携帯電話などあらゆる手段を活用することが重要であろうと思っておりますし、また繰り返し伝わるための努力をすることが必要だと思っております。
 また、特に避難という面に着目しますと、極めてアナログ的ではありますが、近所の方から一緒に逃げようという声を掛けていただくことが大変重要でございますので、そういった意味でも、そういう共助も含めました地域防災力を高めるということにも努めてまいりたいというふうに考えております。
#21
○吉川沙織君 今御答弁いただきましたように、テレビの割合は低かった、代わりに防災行政無線から聞いた、これを課題として、多様な伝達手段ということもありますが、今引用した資料によれば、東日本大震災、北海道南西沖地震においては、やっぱり停電の影響によってテレビで情報を入手した割合が低く、防災行政無線からの音で避難をした割合、情報を入手した割合が高うございました。また、大きな停電はなかったけれども、チリ中部沿岸の地震や十勝沖地震においても防災行政無線は主な情報入手手段となっており、防災行政無線の重要性が再認識されます。
 ただ、東日本大震災において、避難の呼びかけを防災行政無線からはっきりと聞き取ることができたと回答されているのは約半数です。また、総務省の災害時における情報通信の在り方に関する調査結果においても、防災行政無線の音が聞こえたとする回答結果は約四一%となっておって、同じような傾向を示しています。
 なぜ防災行政無線が届かなかったのか。重立った理由として考えられますのが、地震によって倒壊して故障した、バッテリーや燃料が切れた、そして地理的な理由、反響や何やらで音が聞こえなかった、こういうものが考えられます。
 それぞれ今申し上げた課題等についてどのように克服していくつもりか、消防庁に伺います。
#22
○政府参考人(室田哲男君) 大災害時におきまして住民へ災害情報を確実に伝達するためには、第一に防災行政無線自体を強化すること、第二に一つの手段に頼らず、複数の情報伝達手段を組み合わせることが重要であると考えております。
 この第一の防災行政無線自体の強化につきましては、東日本大震災の際に、委員御指摘のようにバッテリー切れとなったスピーカー等があることを踏まえまして、非常電源の強化等が行われているところでございます。また、屋外スピーカーだけでは届きづらい地域におきましては、高性能なスピーカーや戸別受信機を組み合わせた整備が行われているところでございます。
 また、第二の情報伝達手段の多様化につきましては、市町村はそれぞれの実情に合わせ、防災行政無線のほか、緊急速報メール、コミュニティーFM、ケーブルテレビ等の複数の手段を組み合わせて整備をしているところでございます。
 消防庁といたしましては、こうした市町村の取組に対しまして、ガイドライン等を示すことによりまして技術的な助言を行っているほか、専門家の派遣や緊急防災・減災事業債等の整備に係る必要な財政措置等により支援を行っているところでございます。
#23
○吉川沙織君 一昨日の二十四日、東日本大震災の津波で宮城県名取市閖上地区の多くの住民が犠牲になられましたこの問題で、第三者検証委員会は、地震による防災行政無線の故障について市などに猛省を促す最終報告書案を取りまとめた、こう報道されています。
 機器の仕様、設計や災害が発生したときの運用面への努力が欠けていたとされていますが、いま一度、今申し上げたことでこれらの課題は克服できるとお考えでしょうか。
#24
○政府参考人(室田哲男君) 委員御指摘のとおり、そういったハード面の整備とともに、やはり維持管理をしていただくと。特に、市町村によっては、これ屋外スピーカー、相当な数、数百に及びますので、その一つ一つが常時鳴る状態になっているかどうかというような点検がしていただく必要があろうかと思っておりまして、消防庁といたしましては、Jアラートの訓練のときにそういった防災行政無線のスピーカーが鳴るかどうかについても点検していただくというようなことで、そういった今委員御指摘のような維持管理の面でもしっかり機能するように助言等をしてまいりたいと考えております。
#25
○吉川沙織君 今も重ねてありましたけれども、非常電源の強化というところで少しお伺いしたいことがあります。
 それは、防災行政無線の屋外拡声子局はバッテリー内蔵をしていて、その稼働時間は現在の時点では七十二時間というものが多うございます。これは、平成七年に発生をした阪神・淡路大震災のときに三日以内に大体のところが復電したということ、この経験からこういう設計になっていると思いますが、東日本大震災ではこれを上回る長期の停電が発生しました。これについて、応急復旧期、これに対応したのは人海戦術で、バッテリーを背負って山頂にあるスピーカーのところまで燃料を取替えに行った、こういう状況があります。
 ですから、こうやって何とか電源を保つ努力はされましたけれども、著しく労力が掛かるだけでなく、二次災害の発生も懸念されます。ほかの方途が開かれることが望ましいと考えますが、これについて何かお考えございますか。
#26
○政府参考人(室田哲男君) 非常電源の強化につきましては、七十二時間を、例えば市町村によってはそれを、時間を倍にするような強化を行っているところもございますし、また一部の市町村におきまして、太陽光発電でそういった充電もできるような形で整備しているところもございまして、そういったものを我々としても後押ししてまいりたいというふうに考えております。
#27
○吉川沙織君 今、太陽光発電とありました。太陽光発電や風力の関係もいい手段の一つとは思います。ただ、これ台風や豪雨のとき使えないですが、そのときはどうされますか。
#28
○政府参考人(室田哲男君) 確かにそういう問題はございます。ただ、太陽光発電にこれ蓄電機能を設けて、そういった悪天候あるいは夜間でも使えるようにというのが理想でございますので、コスト等の関係もございますけれども、できる限りそういった形で進むよう助言をしてまいりたいというふうに考えております。
#29
○吉川沙織君 これまでの災害で様々な課題が明らかになり、それを克服される、こういう取組の中にあるということは伺いました。
 先ほど冒頭お伺いしましたとおり、防災行政無線は、テレビが使えない場合、住民への避難を呼びかける本当に大事な手段の一つであることに間違いありません。防災行政無線は、これも国の方針で、期限は定められていませんが、デジタル化することとされています。これも課題の一つですが、まずその整備率が問題であると思います。東日本大震災などで発せられた津波警報、そして今朝ほどもありましたが、ミサイル発射等の武力攻撃事態においては、国民に正しい情報をいかに早く伝えるか、これが極めて重要となります。同報系防災行政無線の最新の整備率について伺います。
#30
○政府参考人(室田哲男君) 全国の防災行政無線の整備率につきましては、平成二十五年三月末現在、七八・三%となってございます。
#31
○吉川沙織君 最新の整備率、二十五年三月末現在で七八・三%と、こうお答えをいただきました。その一年前はどうであったかと申しますと、七六・六%、まだまだ大体二五%のところが整備がされていない。これは公の資料として出ています。
 もう一つ、これは毎年伺ってまいりましたけれども、市町村合併が行われた形での今はこれ整備率です。これ、市町村合併前の市町村数に置き換えた場合、A市とB市が合併をして、A市は整備済み団体でB市は整備済み団体でなかったとします。でも、これが合併することによって、B市にはなかったけれどもA市に整備済みだったからといって、その効果によって整備率が見かけ上、上がっているということもございます。ですから、この市町村合併の効果を抜いた形の防災行政無線の最新の整備率について教えてください。
#32
○政府参考人(室田哲男君) 多くの市町村合併が行われる前の平成十六年三月末での市町村数、これ三千百五十五市町村でございますが、これを基に二十五年三月末時点の整備率を個別に確認し、改めて整備率を算出いたしますと、整備率は七四・四%となっておりまして、平成十六年三月末の整備率六七・八%より六・六%増加しているという状況でございます。
#33
○吉川沙織君 今、十六年三月末、これは市町村合併が行われる前の整備率をおっしゃっていただきました。二十五年三月末だと市町村合併効果を抜いた率は七四・四%、こういう御答弁も併せて伺いました。ただ、その一年前に確認したとき、二十四年三月末現在の市町村合併効果を抜いた整備率は七三・四%、これも別の委員会ですけれども答弁をいただいています。つまり、この一年の間で一%しか実質の防災行政無線の整備率は上がっていません。つまり、これ、七五%に届かないということは、地方公共団体の四つに一つの割合で緊急時の情報を伝える手段がないということになりますが、これについていかがお考えですか。
#34
○政府参考人(室田哲男君) おっしゃるとおり、今四分の一強の市町村で防災行政無線が整備されていない状況でございますので、消防庁といたしましては、これをできるだけ整備率を上げていきたいということで、今特に緊急防災・減災事業債という非常に有利な起債がございますので、これを活用してできる限り早期に整備するよう働きかけているところでございますし、また未整備の間、これで住民に情報が伝達されないという事態は招かないように、先ほど申し上げましたように、緊急速報メール等々、他の伝達手段を組み合わせて伝達するように助言等を行っているところでございます。
#35
○吉川沙織君 今地方財政は厳しい折ですから、有利な起債ができるといったとしても借金をしづらい状況ですから、ここは国としてもできることはやっていかなければいけないという思いであります。
 津波警報や緊急地震速報、ミサイル発射情報などはJアラートによって全国の自治体に伝達され、同報系防災行政無線を受信したものを自動起動して、防災行政無線によって瞬時に国民の皆様に届くという、こういうシステムになっています。自動起動が未整備の団体においては、情報の伝達にどうしてもロスが生じますし、場合によっては誰かが指令台にずっと張り付いていかなければなりません。自治体におけるJアラートの整備状況と自動起動の整備状況について伺います。
#36
○政府参考人(室田哲男君) Jアラートの自動起動機の整備率につきましては、今年度末に九三・二%、来年度の二十六年度末に九九・七%となる見込みでございます。
 ここで残っております未整備の団体、六団体につきましては、これは防災行政無線の整備と併せてJアラート自動起動機の整備を予定している団体でございますけれども、二十七年度末には全ての市町村で整備が完了する見込みでございます。
#37
○吉川沙織君 自動起動については来年度末を目途としてほぼ全ての地方団体でできるということでしたが、防災行政無線はまだ二五%ぐらいの団体で整備ができていない。そうなると、瞬時に情報を伝えることができません。
 これは前回の委員会でも指摘をさせていただきましたけれども、最近も夜半に四国の沖の方で地震がありました。今朝も二時過ぎに北朝鮮から中距離弾道ミサイルが発射をされました。Jアラートからの受信を瞬時に受信したとしても、防災行政無線を自動起動して情報伝達が行われなければ、数十秒で国民の皆様に緊急を要する情報が届かないということになります。
 今も申し上げましたが、自動起動とその先の防災行政無線がない団体に関しては、誰かが二十四時間そこにいなければ情報を伝達することができません。この運用状況についてどうなっていますでしょうか。
#38
○政府参考人(室田哲男君) まず、自動起動を整備したところで、確かに防災行政無線につないでいるところが非常に多うございますけれども、このほか、緊急速報メールでありますとか、あるいはCATVでありますとか、コミュニティーFMでありますとか、そういったものを自動起動させるという団体もございまして、それも複数の手段につないでいるところもございます。
 今自動起動ができない団体につきましては、先生御指摘のとおり、職員による手動対応ということになりますので、例えば職員等による宿日直、あるいは災害が予想される場合には待機をする、あるいは緊急参集をすることによってできる限り迅速な情報伝達を図っているということになりますけれども、極めて緊急を要する事態におきましては、手動対応の場合、時間的ないとまがない中で人為的なミス等の懸念がないかとか、あるいは市町村の緊急参集体制で迅速な対応ができるかといった問題もあることから、地方公共団体と連携し、Jアラート自動起動機の全市町村における整備を速やかに図ってまいりたいというふうに考えております。
#39
○吉川沙織君 そこで、今御答弁にもありましたとおり、課題の一つとなりますのが、昨年十一月十三日のこの委員会でも指摘をさせていただいた地方公共団体における防災体制になります。
 地域防災計画の策定においても、避難勧告等に係る具体的な発令基準の策定等においても、また実際の災害対応においても、意識や知識の問題だけでなく人手の問題があるのではないかということを申し上げてきました。まずは市町村の防災体制の現状がどうなっているのか、これを把握する必要性について、これまで国会の場で三回お伺いしてまいりました。昨年十一月のこの当委員会における政府側の答弁は「現在調査中でございます。」、こういう御答弁でありましたが、調査結果、教えていただけますでしょうか。
#40
○政府参考人(日原洋文君) 消防庁におきまして、地方公共団体における総合的な危機管理体制に関する調査という調査を行っていただきまして、それによりますと、まず危機管理専門幹部、いわゆる危機管理監とか防災局長とか防災担当理事とか、何かそういう部局長クラスの組織を設けているものが、都道府県及び指定都市においては一〇〇%設置しておりますけれども、一般市におきましては二九%の設置にとどまっておるところでございます。
 また、危機管理担当部署の組織規模につきまして、都道府県、指定都市、中核市、特例市、特別区などにおきましては九〇%以上が課あるいは室のレベルで設置されているのに対しまして、町村におきましては部署としては設置せず、兼任職員を配置されている団体が町では三六%、村におきましては六三%となっている状況にございまして、小さい市町村におきましてはやはり体制が不備であるという状況にございます。
 ただ、いずれにいたしましても、限られた人的資源の中で防災力を強化するということでございますので、それぞれの自治体で努力していただくと同時に、発災時に自治体間の連携において対応していくことも大変重要であると認識をしております。一昨年六月の災害対策基本法の改正におきまして、公共団体間の相互応援業務の充実強化に関する規定を盛り込んだほか、必要に応じて国や都道府県職員による応援も行うこととしたところでございます。また、研修につきましても充実するということで、今年度から地方公共団体の職員に対します研修を実施しているほか、市町村長に向けます研修につきましても消防庁と一体となって進めているところでございます。
#41
○吉川沙織君 本当はもっと今の答弁に対してやり取りをさせていただきたいんですが、大臣に最後に一つ伺いたいと思います。
 今月三月十一日、避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドライン検討会で、これ私も、平成十七年に策定されたものは今の災害の対応に合っていないから見直しをすべきであるということを申し上げてまいりました。その結果、三月十一日にその素案が示されました。これを策定して、市町村がそれに倣いながら様々な取組をすることによって、例えば避難勧告等の具体的な発令基準が未策定の団体はまだ残念ながら多く残されています。これは確実に進む、こういうことについて一言いただけますでしょうか。
#42
○国務大臣(古屋圭司君) 御指摘のように、いわゆるマニュアルは平成十七年ですね。それで、今改定作業を進めていまして、これはやはり過去の災害の教訓、いろんな要望とか、それから実際にうまく機能しなかった部分がございますので、そういったものを精査をして、今、最終的には四月の初旬には正式に発表してお示しをしたいというふうに思っています。
 今回はある意味でフルモデルチェンジになると思います。不断の見直しをいつもしていく、マイナーチェンジをやるんですけれども、フルモデルチェンジ。そこの中のまず大きな点は、やっぱり避難勧告等の判断基準を分かりやすくするということとともに、やっぱり市町村が発令をする避難勧告は空振りを恐れないという考え方、これを徹底をしていきたいというふうに思っております。
 こういったガイドラインをしっかり市町村に周知徹底をして、それに基づいて訓練を含めて対応していただくということが極めて重要だというふうに思っています。
#43
○吉川沙織君 同時に、避難勧告や避難行動に対する啓発活動についても実施されていくというこういう報道に触れておりますので、是非それも併せてやっていただければと思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。
#44
○牧山ひろえ君 民主党の牧山ひろえです。よろしくお願いいたします。
 まず、ここ数か月に生じました大きな災害で浮き彫りになった問題点について質問したいと思います。
 気象庁による特別警報は、昨年の八月に運用が始まりました。その後、昨年九月の台風十八号に伴う集中豪雨が福井県と滋賀県、それから京都府で起きました。そこで発表されました大雨の特別警報が地元市町村から住民にしっかり伝わらなかった、それから府県単位の発表範囲と地元の気象状況や避難勧告との関係が問題となりました。
 十月に伊豆大島で大規模な土石流災害が発生した台風二十六号の大雨では、二つ問題点がありました。一つは、特別警報には府県の広がりという基準がありまして、離島での大雨という事態には対応できなかったということ、それから二つ目は、避難勧告などを出す自治体首長との情報伝達の在り方、これらの二つが問題となりました。
 そして、今回の大雪でも、各地で幾つかの典型的な問題がありました。一つは、観測史上記録を更新する積雪の深さ、それから多数の孤立集落の発生、皆さんで一緒に見に行きましたけれども。道路上で立ち往生する車両の大量発生、それから雪に不慣れな地域での除雪作業中の事故ですとか、あるいはカーポートや建物が雪を想定していなかった規格だったための事故、カーポートで倒れたものなんかは私の地元の神奈川県でも、また東京でも幾つか見かけましたけれども、こういった事例がありました。直ちに命を守る行動を取る必要性を訴える状況であったにもかかわらず、結局特別警報は発令されませんでした。
 雪を要因とする特別警報の基準は二つございます。一つは、府県程度の広がりを持った五十年に一度の積雪であること、これが一つ目。それから二つ目は、五十年に一度の積雪の後も警報級の降雪が丸一日程度以上続くこと、この二つが要件とされますけれども、今回は、この二つ目の五十年に一度の積雪の後も警報級の降雪が丸一日程度以上続くこと、これに値しなかったため、警報が出されなかったんですね。
 そこで、大臣にお伺いしたいんですが、大雪関係の警報がどのような仕組みになっているか、分かりやすく御説明していただけますでしょうか。
#45
○国務大臣(古屋圭司君) 警報の出し方はこちらで、それで、あとその問題点とかがあれば私の方でお答えさせていただきます。
#46
○政府参考人(羽鳥光彦君) 大雪警報あるいは特別警報等の発表についてですが、これにつきましては、自治体と事前に相談しまして、先ほど先生御指摘のような基準を定めて運用してございます。今般の大雪については基準に照らして発表しなかったという結果になったわけなんですが、いずれにしても、こういった基準、自治体との連携というのは極めて重要ですので、この点につきましても、自治体からの要望等を踏まえつつ、しっかりと改善は進めていきたいと思います。
 特に、気象庁としては、まず基盤としての予測技術の改善、こういったものを進める必要がございますが、加えて、やはりその伝え方、あるいは自治体の対策との連携の在り方、こういった点で、先生御指摘の全ての事例についても自治体にヒアリングに参りまして御意見、御要望等を承ってございますので、引き続き、こういった事例を教訓として改善を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#47
○委員長(竹谷とし子君) 古屋国務大臣、御発言はよろしいですか。
#48
○国務大臣(古屋圭司君) 今、警報の出し方の基本的な考えは長官から御答弁されたと思うんですけれども、今回あるいは十月、御指摘があった大島の災害等々の教訓をもう一度改めて検証してみますと、やはり国民の皆様が、この特別警報というのは基本的に、気象学的には私正しいと思うんです。しかし、現実には国民の皆様がこのことを正しく理解をされていない、あるいは誤解をされているというところがあって、特別警報が出なければ避難はしなくていいと、こういうような、ある意味で誤解を生んでしまっているなというのは、私どもを含めて問題点だというふうに認識をしております。
 だからこそ、今、どういう形にすべきかということを、早速こういった教訓を踏まえて再検討をさせていただいておりまして、やはり災害に対する対応というのは、例えば災害対策基本法も常に、災害が起こるたびにもう既に五回改正していますけれども、やっぱりこういった災害に対する取組は不断の見直しをしていくということが極めて重要でございますので、その視点に立って私どもも対応していきたいというふうに思います。
 それと、やはり特別警報の有無にかかわらず、先ほども私ちょっと答弁させていただきましたけれども、首長さんができるだけ避難勧告あるいは避難指示を出していただく、そのときに仮に空振りになったとしてもそれは幸いであったというふうに考えていただく、そういった住民意識というものを持っていただくことも大切だというふうに思います。
#49
○牧山ひろえ君 大臣は災害対策の御専門家だと思いますし、司令塔でいらっしゃるので、あらゆる警報ですとか注意報を正確に把握していらっしゃるかと思いますけれども、気象警報の分かりづらさというのは、私も以前、質問で取り上げましたけれども、伊豆大島の台風被害に関してですが、大雨注意報ですとか大雨警報、記録的短時間大雨警報、土砂災害警戒情報、特別警報、もう本当にいろんな警報、注意報とかいろんなのがあるんですね。雪に関してでも、私が調べましたら、同様に分かりづらくなっております。暴風雪警報、大雪警報、暴風雪特別警報、大雪特別警報、大雪注意報、まだあるんですけれども、風雪注意報、雪崩注意報、着雪注意報、融雪注意報、まだあるんですよ。これを正確に説明できる人って専門家以外にどれだけいるのかなと思ったんです。とにかく現実に起きている気象状況の激しさと予想される被害の広がりの問題の整理が付いていないということが問題だと思うんですね。
 また、やはりこういった警報が流れるときに、子供でも分からなくてはならない、子供が聞いても分かる、そういうふうにすることが必要だと思うんです。災害時の情報提供は直感的に理解できるということも非常に大事だと思うんです。すなわち、一般の住民に分かりやすいようにシンプルで効果的なものである必要があるかと思います。
 親が子供を迎えに行くべきかどうか、私も小さい子二人いますけれども、これは学校に任せるべきか、あるいは私がすっ飛んで迎えに行くべきか、あるいは介護中の親御さんがいらっしゃる場合は親を迎えに行くべきかどうか、同じような懸念があると思うんですけれども、とにかくアクションの判断、それぞれがその警報を聞いたときにどのような行動を取ればいいか、高いところに物が置いてあったらそれをどかすとか、何かこういうふうに置いてあったものをこういうふうに直すとか、どういうアクションを取らなきゃいけないのかというのは、もう即その警報を聞いた途端に分からなきゃいけないと思うんです。そういう情報を皆さん望んでいると思うんです。
 この問題に関し、私は既に昨年十一月の一日の災害対策特別委員会において、既存の注意報や警報を整理して、そして災害の種別は問わず、危険度、危険レベルを数値化する。具体的に、例えば自然災害の警戒情報の中で一番国民に浸透しているのが地震のレベルだと思うんです。七段階に分けて、一だったらこれぐらい、七だったらこれぐらいと、もう小さい子でも分かる、危険度を七段階レベルにするということを私は提案いたしました。私の提案は、災害の種別は問わない、それから言葉で説明するのではなく共通の数値でリスクを表現する、それからそのレベルは地震に倣って七段階で使う、整理するとその三つの提案でございます。
 その際に、気象庁からはこういった答弁がございました。防災気象情報の改善に関する検討会というものがあります。有識者から構成されているものです。この検討会、二〇一三年の九月にある提言があったんですけれども、それは防災気象情報を重大な災害発生のポテンシャルで階級分けしたレベル化を導入したらどうかという提言でありました。これに対し、気象庁はこう答弁していました。これはメディアも含めて周知をしていく必要があるので、そこら辺についてじっくりと時間を掛けて丁寧に対応できるように今後進めていきたいというふうに答弁していたそうです。
 それから四か月以上たちましたけれども、自然災害というのは待ってくれません。ですから、気象警報は災害を防ぐことができませんでした。遅くとも今年の梅雨、台風シーズン前までに国民に分かりやすいレベル化案を示す必要があるかと思いますが、検討状況とか問題点、方向性などについてお伺いしたいと思います。大臣、お願いします。気象庁長官。
#50
○政府参考人(羽鳥光彦君) 警戒レベルというものについて有識者の検討会で検討いただきまして、昨年提言をいただいてございます。これにつきましては、大雨を中心としてまず警戒のレベル、ポテンシャルということで提案をいただいたわけなんですが、先ほど先生御指摘のように、気象に関わる災害の情報の中には、暴風、大雪、あるいは積乱雲による局地的な大雨、竜巻、雷、あるいは先ほどの融雪ですとか様々な情報がございまして、これらについて警戒レベルという提案をいただいているんですが、これについて更に具体的に精査を進める必要があるということで気象庁で今整理をしているところでございます。また、関係機関、有識者等にも御意見を伺いつつ最終的な整理を進めているところでございます。
 いずれにしましても、当初この警戒レベルの導入というものは火山噴火で最初は始まっていまして、火山噴火について注意報、警報等も含めて五段階のレベルで表現していまして、このような考え方を気象の方にも導入すれば、より先生から御指摘のように分かりやすくなろうということで、我々は現在整理を進めているところでございます。
 なお、この警戒レベルの導入に際しましては、特別警報の導入と違いまして、かなりシステム的な改修、さらには自治体や報道機関の受け手側のシステムあるいはソフトの改修、また周知が必要ということで、短期間にちょっと実現するのは困難と考えていまして、二年ないし三年時間をいただけたらと思ってございます。
 以上でございます。
#51
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。
 現在の特別警報は、大雨についてはこうですとか大雪についてはこうと定義を厳密に定めておりまして、正確かもしれないんですけれども、国民に危険度を伝えるという肝腎の機能を果たせていないと思うんですね。
 とにかく専門用語だけではぴんときませんし、また、緊急時には辞書を引いている場合じゃないので、聞いた途端に、さっきも言いましたけれども、一秒で判断とアクションに結び付けられることが重要だと思うんです。そのためには、地震だろうと、台風だろうと、竜巻だろうと、豪雪だろうと、自然災害の種別を問わず、危険度という一点で共通した数値化をして国民に分かりやすくリスクを伝える、その機能に特化することが被害の最小化につながるのではないかと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
#52
○国務大臣(古屋圭司君) 委員御指摘のように、受け手から見ても分かりやすくて理解されやすい情報、極めて大切ですよね。ですから、今、羽鳥長官からも、この気象情報のレベル化については今検討している、そして危険性がより分かりやすくなるようなことを今検討しているという、こういう答弁ございましたので、私ももう全くこの検討は加速化をしてやっていただきたいなということで、改めて関係者にも要請をしたいと思っています。
 そして、もし今後こういった気象情報がレベル化されていくということになれば、その運用に伴いまして今度ガイドラインを御承知のとおり発表いたしますけれども、そういったガイドラインも、そういった中身を反映させてまたモデルチェンジをしていくというような対応をしていかなくてはならないという、そういう認識でおります。
#53
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。
 また、先ほど、多数の孤立集落の発生ですとか立ち往生する大量の車両ですとか、除雪作業中の事故、またカーポートの下敷きになった方々の事故ですとか、今回の豪雪災害で特徴的な点を五つほど挙げさせていただきました。
 これら一つ一つの事例は、統計を見ますと、一つの地域だけではなくて、ほかの地域でも同じようなことが起きているということが分かりました。ですから、典型例だと思うんですね、私が申し上げたのは。ですので、これらのトラブルの一つ一つに合わせた丁寧な対応と対策が必要となってくるかと思うんです。この点についていかがでしょうか、大臣。
#54
○政府参考人(羽鳥光彦君) 今般の大雪、少雪地域ということで様々な被害が発生してございますが、例えば国土交通省の住宅局、ここでは体育館の問題ですとか、今技術的な精査を進めています。
 気象庁としましても、我々の気象情報という立場だけではなくて、こういう技術的な検討にも当方の予報課長が参画していまして、今後、そういう技術的な検討を踏まえて、我々がどういう情報を発信をするべきか、工夫すべきかということを考えていきたいと思いますので、例えば住宅あるいは道路といった関係機関とも連携して、より適切な情報の発信ができるように最善の努力をしていきたいと思います。
#55
○国務大臣(古屋圭司君) 今、長官の答弁に尽きると思うんですが、やはり正しい情報、理解されやすい情報を速やかに伝達をし、そしてそれに対して対応していただく、これが一番重要でございますから、そういうプロセスに取り組んでいけるように内閣府としてもしっかり検討して、その実施に努めてまいりたいというふうに思います。
#56
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。
 頻度が少ない災害であっても、一度起こってしまったらもはや想定外とは言えないと思いますので、是非ケースに合わせた丁寧な対策をお願いしたいと思います。
 防災・減災のためには、国土強靱化という名の下の公共事業だけではなくて、先ほども述べました気象警報ですとか災害情報の整理も含めたソフト面の対策が重要となってくるかと思います。
 今年二月の大雪では、ふだん雪が少ない地方に多くの雪が降り積もったため、高速道路ですとか国道の通行止め、それから立ち往生が頻発して混乱を極めました。
 そうした中で、百十四センチもの積雪を記録した甲府では、国土交通省甲府河川国道事務所が積極的にツイッターで除雪作業情報ですとか交通規制情報などの情報発信を行って効果を上げたと聞いております。また、先日、私も含め委員の皆様方で訪れた長野県の佐久市でも、市長がツイッターの個人アカウントを活用して募った地域の道路情報を市内各地の除雪対応に生かしたということを伺いました。
 一方で、本府省によるソーシャルメディアを使った情報発信の動きは余りなくて、内閣府防災担当のツイッターが投稿を始めたのは何と大雪から三日もたった十六日の午後と聞いております。その後の発信数も余りなかったということです。
 この動きの鈍さの原因はどのように認識されておりますでしょうか。また、国や自治体のソーシャルメディアの利用を促進する取組についてもお伺いしたいと思います。大臣、お願いします。
#57
○国務大臣(古屋圭司君) SNSの活用、これは正しく活用すれば有力なツールになりますね。
 今回も、今我々がフェイスブックを開設したのは十六日からで遅いという御指摘もございましたけど、実はこれは開設をしてそれなりの効果というかメリットはありました。それから、内閣府が開いたフェイスブックだけに限らず、例えば山梨県ですと、現地の実際雪で閉じ込められている方、あるいは地元選出の国会議員の皆さんからツイッター等々でメールで重要な具体的な情報がたくさん来ましたね。
 例えば、国道四百十一号がこうこうこういう状態になっているからこれはこの対策をした方がいい、あるいは国道百四十号が除雪がこういう状況になっているからここを早くやった方がいいと。あるいは、JRが物資の輸送はしていただいているけれども、ガソリンとか灯油の車両がないので、これによって相当現地のスタンド等々で不足が生じているというような非常に具体的な情報をいただいて、ちょうどずっと頻繁にその会議を全省庁集まってやっていますので、そこで入ってきた場合にはすぐ関係省庁に伝えて、例えばJRだったらすぐJRに伝えてください、あるいは国土交通省に関係者もいますから、その除雪隊、だからそれによって数時間後にはもう現地で取組が始まったという具体例もございまして、そういう意味では、このフェイスブックやツイッターというソーシャルメディアツールは極めて重要だと思います。
 やはり、いろんなツールを多様な手段を通じてやっていくということが大切であります。先ほどの質問の例えばテレビとかラジオとか同報無線とか、あるいは消防団が持っているトランシーバーだとか、こういったものを、もうありとあらゆるものを多様的に使ってやっていくと。
 首長さんで、千葉の市長さんなんかはこのSNSを非常に効果的に活用して、今回も、千葉も結構雪が降ったんですけど、そういう対応は速やかにできたというようなことを報告で聞きましたので、これからも内閣府としても、このSNSの活用というものは重要なテーマの一つとして検証しながら、取組を積極的に推進をしていきたいというふうに思います。
#58
○牧山ひろえ君 大臣がおっしゃるように、やはりいろんな方法で災害情報を伝達するというのは非常に重要となってくると思います。それから広範囲に、それから素早くですね。
 私も前回の質問時にPHSのサービス提供会社にも緊急速報メールを提供するべきだと要請しましたけれども、株式会社ウィルコムによるPHS版緊急速報メールのサービスがその後開始されることになりました。本当にこのことについては、災害情報の伝達という点で大きな前進と受け止め、非常に感謝しております。最近はソーシャルメディアの利用者が非常に多くなっているので、PHSにおけるのと同様、前向きな対応を是非よろしくお願いしたいと思います。
 さて、その一方で、現段階ではソーシャルメディアを多く利用しているのは若い人たちがほとんどだと思うんですね。その反面、自然災害で被害に遭われる方、お亡くなりになる方はほとんどが御高齢の方々が多いと聞いております、逃げ遅れですとか。高齢者の方は、携帯電話で御家族や御友人様にメールや電話をするということはあると思うんですけれども、なかなかエリアメールですとかソーシャルメディアまで使いこなせている方はそんなに多くはいないと思うんですね。
 こういったことを考えると、やっぱり高齢者の方々の利用者目線に立った、高齢者にも利用されやすい防災情報の提供が重要だと思いますが、その点のお取組についてお伺いしたいと思います。
#59
○国務大臣(古屋圭司君) やはり防災情報は、ソーシャルメディア、SNSに限らず、多様な手段をしっかり確保すると、極めて重要ですよね。特に、高齢者の皆様は日頃から余りパソコンとかスマホとか、もちろんフェイスブックやツイッターをやっておられない方は大勢いらっしゃいますので、やはりそういった方々はテレビとかラジオだとか、日頃から使い慣れた機器によって情報を入れているという実情はあると思います。
 今回の豪雪の教訓として我々は八項目の項目を挙げたんですけれども、そのうち、いかに直後に国民への情報提供をしていくか、そして一方では、NHKのような指定公共機関、こういったメディアの皆様の報道の在り方をどうしていくべきなのかというようなことでもう早速我々は検証を始めています。やはり、そういったお年寄りの方で特にSNSをなかなか使いこなせない方に対する対応というのも同時にしていく必要がありますし、また、いわゆるテレビの報道も当初は余り報道が多く流れなかったということもありますので、やっぱりこれはどういうところに問題があったのかというようなことも含めてしっかり検証して、そしてより良き方向に持っていくような努力は徹底的にしていきたいというふうに思っています。
#60
○委員長(竹谷とし子君) 牧山ひろえ君、時間ですのでおまとめください。
#61
○牧山ひろえ君 はい。
 ソフト面での対策も重視して、いかに限られた予算の中で賢く命を守っていくかというのが重要になってくると思います。
 質問を終わらせていただきたいと思います。
#62
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。
 今日は、まず初めに災害時医療につきましてお尋ねをしたいと思います。
 今、首都直下あるいは南海トラフ等大規模な自然災害に備えて様々な備蓄が各地で進められております。それらの備蓄の多くは衣食住の生活必需品、例えば毛布とか紙おむつでありますとか粉ミルク、乾パン、飲料水、さらに発電機や通信機器、仮設トイレ、テント、こういった生活必需品が主に備蓄の対象としてなされているわけでございますけれども、今日私が御質問をこの後させていただきたいのは、例えば地域のお医者さんが手ぶらで避難所に、手ぶらというのは、被災した場合ですから、何か持ってというわけでもなく避難所に駆け付けても直ちに医療救護活動に入ることができる、そういう体制づくりが必要ではないか、そのためには災害用の医療資機材の整備を地域で進めていく必要があるのではないか、こういう問題意識を持って質問をさせていただきたいというふうに思います。
 昨年の十二月に中央防災会議の首都直下地震対策検討ワーキンググループがございまして、そこでまとめられました中にも、災害時医療ということで次のような記載がございました。
 大量の発生が予測される重傷者等への医療活動についても、外部からの救援部隊の投入には時間を要することを前提に、まずは地域医療者の協力も含めて、地域でできる対応策を検討し、体制づくりを進める必要があると。また、各医療機関のほか、地方公共団体も協力して医薬品の備蓄等を進める必要があると、こういう中央防災会議ワーキンググループでの報告もございました。
 そこで、まず大臣にお聞きしたいと思いますけれども、この災害用医療資機材、具体的には、例えば包帯材料、あるいは蘇生器とか吸引器とか、あるいは気管挿管用具や注射輸液用具、助産用具等々のこうした防災、災害用の医療資機材、この備蓄を進めていくことが必要ではないかという私自身の問題意識につきまして、大臣の御認識はいかがでございましょうか。
#63
○国務大臣(古屋圭司君) 今委員御指摘のことは極めて重要な視点だというふうに認識しております。特に、昨年末の首都直下地震の検討ワーキンググループの最終報告にもそういった趣旨のことが記されておりました。したがって、大きな災害が発生をしたときは医療資材の備蓄であるとか調達体制をあらかじめ整備をしていく、極めて重要な視点であると認識をいたしております。
 防災基本計画においては、国とか地方公共団体において、負傷者が多人数に上る場合というのを想定をして、応急救護用の医薬品であるとか医療資機材の備蓄、それから拠点病院における医薬品の備蓄等の充実に努めるというふうになっております。
 こういった考え方に基づきまして、都道府県は、まずは地域の関係団体、業者との協定締結によって医療資材が災害時に災害拠点病院に優先的に供給される体制を整備をする、災害用の備蓄医薬品等の確保方法などを内容とする計画をあらかじめ策定をする等々に努めていただくということになっておりまして、厚生労働省においてもそのための必要な助言やあるいは支援を行っているところでございまして、防災担当大臣としても、引き続きこういったきめ細かな取組が推進をされるよう、私としても支援をしてまいりたいというふうに思います。
#64
○西田実仁君 ただいま大臣からは、こうした防災災害用医療資機材の備蓄は極めて重要であるという御認識が示されました。
 こうした、災害時に小型で移動も可能であり、また多数個の救急医療資機材が必要不可欠である、こういう今の大臣の御認識を地域の隅々にまで広めていく、そうした認識の普及ですね、また、それを共有していく、こうしたことは言うはやすく、なかなか進めていくのは難しい問題であろうかと思いますけれども、こうしたことを推進していく推進力というのはどこがどう担っていくのかということについて、厚労省にお聞きしたいと思います。
#65
○政府参考人(原徳壽君) お答え申し上げます。
 避難所へ備品を直接配備するということについては、基本的には地方公共団体が行うことであるというふうに考えております。ただ、私どもとしては、そういう地方公共団体がそうした体制を検討する際に、地域で救命活動を行う医師の便宜等を踏まえて、このような救急用の医療資機材を避難所等に配備することも一つの方法であるというふうには認識しております。
 ただ、私どもとしましては、災害時の医療提供については、災害拠点病院を整備すること、また迅速に医療資機材を持ち込める災害派遣医療チーム、DMATを整備することで体制を構築してきているところでございます。
 この災害拠点病院におきましては、地域の医療機関への応急用資機材の貸出し機能を有することとしているほかにも、ふだんから地域の第二次救急医療機関とともに定期的な訓練を実施すること、あるいは災害時に地域の医療機関の支援を行うための体制を備えていることなどを要件としているところでございます。このように災害拠点病院を核とした地域全体の災害対応能力の向上を図ってきたところでございます。
 しかし、いずれにしましても、災害時の医療提供については、資機材の配備を行う方法であっても、この災害拠点病院との連携した資機材供給の方法であっても、地域の実情を踏まえた対応ができることが重要と考えておりまして、厚生労働省としても必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
#66
○西田実仁君 是非、DMATとか災害拠点病院の整備等、これは当然大事でありますけれども、ここだけを別に厚労省はやるわけではなくて、まさに地域で実際に災害拠点病院に行けないで避難している中に重軽傷者がたくさん発生するのが大規模な自然災害でありますから、そこでの治療をどうするかということについて、住民意識の啓発も含めて、是非厚労省にきちんとその推進母体としての自覚を持って進めていただければというふうに思っております。
 そこで、三つ目に質問でございますけれども、平成二十六年度の国土強靱化関係予算の中には、元々、国土強靱化計画はこの五月に立てるわけでありますけれども、四十五の起きてはならないリスクというのを掲げて脆弱性評価をずっと行ってきていただいたわけでありますが、その中に、事前に備えるべき目標の一つとして、このような災害時医療に関連したことが掲げられております。大規模自然災害発生直後から救助・救急、医療活動等が迅速に行われる必要があると、こう掲げられておりまして、救助や救急、あるいは医療活動等の機能不全が起きないようにそれを回避するという政策目標を掲げているわけでございます。
 そういう意味では、今私が申し上げてきたこの災害時の救急医療の資機材の備蓄ということもその中に当然入ってくるだろうというふうに思いますが、その備蓄をどこに備蓄するのか、あるいはその納入ルートはどうするのかとか、あるいは備蓄した後の医師に対する研修をどうするのか、こういうトータルな計画がなければ、やはりこれ実際に災害が発災したときには十分に機能しないんだろうというふうに思うわけであります。
 大きな自然災害が起きたときには医療資源そのものが限られているわけでありますから、重傷者に限られた医療資源を充てる一方で、軽傷とか中傷の場合はそれぞれの地域でそれを対応していくということが大変重要になってくる、そういうことの住民意識の啓発も当然必要になってくるというふうに思います。
 そこで、大臣に再びお聞きしますけれども、医療救護計画、あるいは医療救護体制、拠点ごとの医療救護機材の効率的整備、備蓄など、国全体としての考え方を含めた計画を立てた上で、それぞれの地域の防災計画に具体的な計画として盛り込んでいくという作業の流れが必要になるんではないかというふうに思うわけでありまして、この国土強靱化計画、五月に立てると聞いておりますけれども、災害時医療の地域における体制づくりということもきちんと位置付けて推進していくべきと考えますけれども、いかがでございましょうか。
#67
○国務大臣(古屋圭司君) 今委員の御指摘、極めて重要な課題というふうに認識いたしております。
 昨年十二月に決定した国土強靱化大綱の中でも、まずは、資機材、人材を含む医療資源の適切な配分を通じた広域的な連携体制の構築、これが一つ。二つ目、救護所を設置する市町村や災害拠点病院等地域の医療機関に必要な資機材の配備、こういったことを、保健医療・福祉分野の推進方針としてしっかり記させていただいております。
 この方針は、今委員からも御指摘をいただいた、五月に策定をさせていただく予定の国土強靱化基本計画の中にもしっかり反映をしていきたいというふうに思っておりまして、またその後に、都道府県、市町村による国土強靱化地域計画も作っていただくことになりますので、そういった地域計画の中にもこういった考え方は是非盛り込んでいってほしいというふうに考えています。
 そうした、こういった計画の中で、やはり大規模災害時を想定した国全体としての医療救護体制の検討を進めるということと同時に、やはり地方公共団体においては地域の実情がございますので、その実情に応じて地域防災計画にしっかりまとめて体制の整備を努めていっていただくように私どもからも働きかけをしていきたいというふうに思います。
#68
○西田実仁君 今大臣から五月の国土強靱化基本計画にこうした災害時医療の国としての考え方、また地域における体制づくり、これをきちんとしっかり反映していくという御決意をいただきました。大変にありがとうございます。
 次に、液状化対策につきましてお聞かせをいただきたいと思います。
 先般、独法の研究所とともに関東学院の若松教授らが液状化の実態調査というのをまとめられました。論文の名前としては、東北地方太平洋沖地震による液状化と過去の液状化履歴ということでございましたけれども、東北も含んで大震災の液状化の実態が明らかにされたという点では大変貴重な調査であろうというふうに私も思っております。
 そこで、お聞きしたいと思いますけれども、この国の調査では、国も先行して調査を行っていました。国の調査では、例えば関東地域では三千三百三十二の区域で液状化が発生したというふうに二〇一一年の段階で公表しております。しかし、今回の改めての調査におきましてはその二・七倍、九千近い液状化が発生したという新たな事実も判明いたしました。かなりの違いがございまして、もちろんその後の時間の経過とかいろいろあるんだと思いますけれども、なぜこれだけ大きな違いが生じているのかということをちょっとお聞かせいただきたいと思います。
#69
○政府参考人(森昌文君) お答えいたします。
 先ほど委員から御指摘ございましたように、国土交通省、二〇一一年に三千三百三十二か所の液状化の調査の報告をさせていただいております。一方で、平成二十六年でございますが、関東学院大学を中心に九千六百七十八地点の報告があったということでございます。
 私どもの国土交通省の調査でございますが、元々、私どもの関東地方整備局の管内で特に被害を受けた施設の早期復旧、これをどういうふうにやっていくのかとか、あるいは既存施設の対策をどんなふうに進めていくのかという、まさしく耐震化のための調査ということで行わせていただいたものでございまして、特に私どもとしては、報道がされたもの、あるいは自治体からの通告があったものということで、現地に赴いて砂が噴き出ているという場所を見てきたというところがその調査の結果の数でございます。
 したがって、私どもの方としては、道路から入れない場所だとか、あるいは初期に情報がしっかり送られてこなかった場所といったようなところについては調査は行っておりません。そういう意味では、抽出されなかった地点があるということは私どもとしても認識をしているところでございます。
 加えて、関東学院大学の調査におきましては、エリアを東北まで広げておられるということ、そしてさらには航空写真から得られた情報なんかもその中に入れ、また加えて、学会から受けた被害報告といったようなもの、そういったものも抽出して調査をされたというふうに聞いております。
 そういう結果、私どもの国がやった調査と大学で行われた調査、かなり大きな開きがあったというふうに認識をしております。
 以上でございます。
#70
○西田実仁君 ありがとうございます。
 そういういろんな手法等の違いがあってこれだけの結果に違いが生じているわけでありますけれども、今後に備えて全国的な液状化の発生し得る危険度というものをきちんと点検していく必要があるのではないかというふうに思います。
 とりわけ、平成二十七年度には、住宅の性能表示制度の中に液状化に関する情報、例えば液状化の履歴とか、昔この土地が何に使われていたのかとか、そういう旧土地利用等々についての情報が希望すれば提供できる仕組みづくりというのが今整備されているというふうにも聞いておりまして、そのためにも、当然のことながらこうした液状化の起こり得る全国的な危険度の点検ということが必要になってくるのではないかというふうに思うわけでありますけれども、こうした点検の現状等についてお聞かせいただきたいと思います。
#71
○政府参考人(森昌文君) お答えいたします。
 委員御指摘の液状化の危険度の把握、そしてそれを調査していくということで、極めて重要な話でございます。今御指摘のありました平成二十七年度から行う予定にしております住宅性能表示制度、これ自身は任意の取組として液状化に関する参考情報を国民の方々に提供するという仕組みになっておりまして、ただ、そういう仕組みではございますが、そのための液状化の全国的な危険度点検というのを行っているというわけではございません。
 しかしながら、国民の方々への情報提供って極めてこれ重要な話でございますので、私どもの方も、地方公共団体が液状化マップを実際に策定、公表しておりますので、それを私どもの方としても技術指針を作ってあげるとか、あるいは液状化マップを作っていくための予算の支援をしてあげるとか、あるいは私どもの方、国が自ら行った調査データ、それを公開、提供してあげるといったようなことを行って、幅広く調査をやっていけるよう支援していきたいというふうに考えております。
 以上でございます。
#72
○西田実仁君 是非、積極的な御支援をお願いしたいと思います。
 実際に私、地元で、埼玉ですけれども、久喜市というところは液状化の被害に大変遭って今も苦労しているわけでございますが、ほかの地域も同じでありますけれども、この液状化が起きますと、敷地の境界が動く、あるいは基準点等が大変に混乱をして、どこまでが正しい敷地なのかということが、土地境界が大変に不明になると、これをどう修復していくのかという問題が生じております。
 当然、公共の道路と民地との境界はもう既に確定をしているところが多いわけでありますけれども、民民にはなりますけれども、住宅の一つのブロックの中でどこを土地の境界線にしていくのかということについて、大変に住民同意をつくり上げていくというのは難しゅうございまして、なかなか進んでいないというのが現状でございます。
 仙台などでは復興交付金を用いて専門家を派遣して住民合意を取り付けるというふうなことが進んでいるということもちらっと聞いたりしますけれども、それが実際、法務局としてどうそれを受け止めるのかということはまだ不明だということも聞いております。
 平成二十四年の三月になりますけれども、国交省では、被災地における一般損失補償に係る調査手法等用地取得事務に関する調査業務というのが行われております。この中には、土地境界不明地の現行の確定方法を整理して、そして過去の災害における事例調査等を実施して、今後起こり得る土地の境界確認の際に留意すべき事項ということが非常にうまくまとめられてございます。
 その一つに、自然災害による地殻変動で移動した土地、これをどう確定をしていくのかという手法、メニューですね、例えば筆界特定制度がありますよとか民間ADRを使えますよとか、あるいは境界確定訴訟、集団和解方式、あるいは国土調査法に基づく地籍調査、あるいは関係所有者間での筆界調整等々、そうした手法が示されているわけでございますけれども、住民同士、今手探りで、この埼玉の久喜市でも、またその他の液状化が起きた地域でも同様だと思いますけれども、この土地境界の確定方法がどのプロセスを取るのが一番よろしいのかという、相談する窓口も要ははっきり正直言ってしておりません。
 しかも、これは複数の省庁に関わる問題にもなってきておりまして、どうやったらトラブルになる前にこの土地境界の確定を住民合意をつくりながら進めていけるのかということで大変に困っている状況でございまして、ここはやはり、複数の省庁にまたがる問題でもございますので、国がそれなりの方向付けをしていってあげて、今後また起こり得るであろう液状化の場合にこうやって解決していくんだということを、大変難しい問題であるんですけれども、住民合意をつくるために国が汗をかいていく必要があるのではないかという問題意識を持っておりまして、この点について大臣から御所見を賜ればと思います。
#73
○国務大臣(古屋圭司君) 災害が起きたとき等々、この土地の境界の確定って極めて重要ですよね、三・一一の教訓もありまして。だから、ふだんから境界の確定作業を進める、極めて重要だという認識を持っています。ただ、大都会では御承知のように極めてその進捗率が低いということはもう委員も御承知のとおりですよね。
 かつて、十数年前に都市再生本部で取り組んでいこうということで始めました。御党も非常にこの関係については御熱心に取り組んでいただいているという私も認識を持っておりますが、やはり国土交通省が管轄している測量士のいわゆる調査と、法務省が管轄をしております土地家屋調査士が上手に連携をして取り組んでいくということが大切だというふうに思っております。
 そういった視点に立つと、特にそういった大都会、地図混乱地域と、よく十七条地図とか言っていますけれども、こういった地区をやはりしっかり重点的にまず取り組んでいくと同時に、国交省との、測量士さんとの連携も取りながら取り組んでいく、このバランスを取っていくことが大切だというふうに思っております。
 まだ最近の調査では、いわゆるDIDですね、デンスリー・インハビタント・ディストリクト、人口集中地域では全国平均で二十三年度末でも二二%しかできていないという、こういう調査も出ているようでございますので、都市部等において五割程度までまず引き上げるという目標が十か年計画にも記されていますので、そういった取組を進めていくことが大切だというふうに思っております。
 私どもも、南海トラフ地震やあるいは首都直下地震、こういったものが仮に生じた場合、そういった土地の確定というのは極めて復旧の視点から重要なことでございますので、国土交通省とあるいは法務省ともしっかり連携をして、この土地の境界確定に向けた取組を一層推進を図ってまいりたいというふうに思っています。
#74
○西田実仁君 大臣から大変力強く言っていただきましたので、是非、どうしたらいいか分からないというのが正直言って、住民が全員、じゃやろうと言えば簡単なんですけれども、ある家はやるけれども、ある家はそんなの先でいいよというような話になって、なかなかその合意をつくって一緒にやるのが難しいわけですから、その調整をするのはどこに相談したらいいのだろうかという問題点がありまして、省庁にまたがる問題でもありますし、今大臣からも大変力強く推進していくというお話もいただきましたので、また御相談をさせていただきたいというふうに思います。
 最後に、道路や橋の補修ということについてお聞きしたいと思います。
 今週末にパブコメの受付が終了いたします道路法施行規則についてでございますけれども、この道路法施行規則、今週末にパブコメを締め切りまして、七月一日に施行というスケジュールで意見聴取が行われております。その中身は、点検をしていくという、一言で言えばそういうことで、大事なことでございます。
 トンネル、橋その他道路につきまして、遠くからではなくて近くで、近接目視ということで、五年に一回の頻度で行うことを基本とするという、道路幅二メートル以上の道路につきましては五年に一回近接目視ということが義務付けられるという、そういう施行規則の変更でございます。
 そこで、お聞かせいただきたいと思いますけれども、地元からも、この点検の必要性というのは当然感じているわけでありますが、正直言って、なかなか点検するにふさわしい専門的人材がどうしても欠けていると。七月以降にやると言われても、そんなの今更スムーズにそろえることはできないと。国あるいは県からの支援がなければ、とてもではないけれどもスタートは切れないと。こういうふうな声も上がってきているわけでございまして、しかしながら、そうはいっても点検をきちんと近接目視でしていただかなければ安心も得られないという事情もございます。
 七月以降ということですけれども、全国の市町村の二メートル以上の道路幅の点検を近接で行うということをいつぐらいまでに全部やろうというスケジュール感を持っていらっしゃるのか、その中で国はどのような支援をしてそうした目標期間の間にそれを達成しようと考えているのか、具体的にお聞かせいただければ、少し市町村の方も安心をして計画的に進めていこうということになるんではないかと思いますので、お聞かせいただきたいと思います。
#75
○政府参考人(谷脇暁君) 橋梁の点検についてでございます。
 今お話ございましたように、橋梁の老朽化が急速に進んでいるということでございまして、全国で七十万の橋がございます。こういったものにつきまして、安全の確保でございますとか地域の活力維持という観点から、市町村を含めまして、維持、修繕、更新にしっかりと取り組んでいっていただかないといけないというふうに考えております。
 そのために、今お話ございましたように、省令を改正をいたしまして、近接目視によりまして、頻度としては五年に一度の頻度を基本として点検を行っていただくということをルール化すると、こういう省令の改正を三月の末に公布をいたしまして七月の一日から施行をするという、今お話のありました予定で進めてございます。
 今お話ございましたように、この際、特に橋、トンネルの損傷状況を的確に把握をいたしまして点検の質を確保するというためには、やはり基本的な取組といたしまして近接目視を実施するということが非常に重要であるというふうに考えてございます。
 こういう状況の中で、市町村が管理する橋が五十万橋ございます。そういう意味で市町村の役割と責任は非常に大きいというふうに考えておりますけれども、一方で、お話ございましたように、市町村には技術面での課題があるということも認識をしてございます。
 そういうことでございますので、現在、私どもの社会資本整備審議会の中で具体的な支援策について御議論をいただいているところでございます。今後、この審議会での議論なども踏まえながら、何点かの支援策を検討していきたいと考えております。
 一つは、いろいろな支援方策を活用、調整する、そのために、国、都道府県、市町村から構成いたします協議会というようなものを設置しようということが一つでございます。二つ目といたしまして、市町村単位よりもより広域の単位で一括発注をする、あるいは複数年の契約をするといったようなことで効率的な発注方式を導入するといったようなこと。三点目といたしまして、特に社会的な影響の大きい路線でございますとか構造が非常に複雑だといったような部分につきましては、国の職員による技術的支援というようなことも実施をしていきたいと思っております。さらに、市町村の職員の皆さんを対象といたしました研修の充実というようなことも図っていきたいというようなことを思っておりまして、こういったようなことについて検討を進めていきたいというふうに考えているところでございます。
#76
○西田実仁君 終わります。
#77
○薬師寺みちよ君 みんなの党の薬師寺みちよでございます。今日もよろしくお願いいたします。
 先ほど古屋大臣からも、国民の自助、共助の意識がアップしてきたんだという御答弁をいただいたところでございました。私も同様に考えております。
 まず、防災の基本は、自分の身は自分で守り、自分たちの町は自分たちで守る、この原則を守らなければなりません。しかし、そうはいっても災害時でございます。自分の力では及ばないことも多々起こってまいります。実際に、この二月の雪害の際にも孤立集落が発生いたしました。その際に、透析が必要な患者さんが災害ヘリによってつり下げられながら病院に運ばれたこの姿は皆様方の心にも残っている光景ではないんでしょうか。また、東日本大震災の際にもこの防災ヘリによって多くの尊い命が救助されたことは誰しもが知るところだと思っております。
 そこで、お尋ねをしたいと思います。
 消防防災ヘリの設置目的とそれから設備状況について、その設備状況で本当に十分なのかということを消防庁の方からお答えいただけますでしょうか。
#78
○政府参考人(室田哲男君) お尋ねの消防防災ヘリコプターにつきましては、上空からの災害情報の収集、人命救助、救急搬送、空中消火等の多様な任務を果たすため、全国四十五都道府県に七十六機配備されているところでございます。
 例えば、東日本大震災におきましては、緊急消防援助隊としてヘリコプター五十八機が平成二十三年三月十一日から五月三十一日までの八十二日間で八百六十回出動し、千五百五十二名の方の救助、救急搬送等を行ったところでございます。
 また、平成二十四年の活動状況は、全国で六千三百九十三件出動しまして、内訳は救急三千二百四十六件、救助二千三十五件、火災九百二十五件のほか、情報収集、搬送等百八十七件となってございます。
#79
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 消防防災ヘリと同様に東日本大震災で大活躍したのがドクターヘリでございます。日本では、救急医療用ヘリコプターを用いた救急医療の確保に関する特措法というものが平成十九年に制定されて以来、各地で導入が進んできております。東日本大震災でも、ドクターヘリが広大な被災地より患者を搬送し、津波、地震によって幹線道路が寸断された被災地にあって、空から患者搬送ができる手段として活躍をいたしました。
 先ほどお尋ねをいたしました消防防災ヘリと混同されやすいのですが、ドクターヘリはどのような目的によって配備されているのか、教えていただけますでしょうか。
#80
○政府参考人(原徳壽君) ドクターヘリにつきましては、傷病者の救命率の向上や後遺症の軽減を目的に、救命救急センターに配備されております。このドクターヘリにおきましては、救急医療に必要な機器また医薬品を装備をしまして、さらに救急医療に精通した医師及び看護師等が同乗した上で救急現場等に向かうと、それから医療機関に搬送するまでの間、患者に救命医療を行うことのできる、そのための専用のヘリコプターであるというふうに認識をしております。
#81
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 では、このドクターヘリの配備状況及び今後の支援体制について、お知らせいただけますでしょうか。
#82
○政府参考人(原徳壽君) ドクターヘリにつきましては、平成二十六年三月一日現在、三十六道府県に四十三機が導入されているところでございます。
#83
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 では、このドクターヘリの運営上の課題について、多くの報道もなされておりますけれども、厚労省の方ではどのように把握なさっているのか、お知らせくださいませ。
#84
○政府参考人(原徳壽君) 平時におけるドクターヘリの運営上の課題につきましては、昨年開催をしておりました救急医療体制等のあり方に関する検討会、この報告書の中で、ドクターヘリ要請の増加や出動依頼の重複に伴う応需不可の増加に対応するため、隣接都道府県間で協定を締結してドクターヘリの効率的運用を行っている地域があるものの、全国的に行われるに至っていないと指摘されているところでございます。この報告書では、国としては、都道府県が協定を結び隣接の都道府県間で協力ができるような、そのための指針を出すことなどが提案されておりまして、現在これを踏まえて、そのための指針を出すべく検討をしているところでございます。
 また、災害時における課題につきましてですが、先般の東日本大震災において、全国から十六機のドクターヘリが被災地に参集して患者搬送等を行いましたけれども、この際は、消防防災ヘリなどの他機関のヘリコプターとの連携が不十分であったとの御指摘もございます。これに対しまして、国としましては、このドクターヘリの運用を行うDMATの要員を都道府県災害対策本部に設置されるヘリコプターの運航調整部門に配置することで連携を強化する取組を進めていきたいと考えております。
#85
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 今、原局長よりも御答弁いただきましたように、東日本大震災におきましては、警察や消防ヘリとは違いまして、公的な補助金というものを得ながらも民間の運航会社というものが運航委託されている事業であるがために、現場では臨機応変な対応がなされておりませんでした。経由地である飛行場での給油というものも優先をされない、燃料費は、じゃ一体誰が負担すべきなのか、そのような議論もあるということが課題が浮き彫りになったかと思いますので、今後検討をこちらでもさせていただきたいと思いますし、厚労省の中でも御検討いただきたいと思っている案件でございます。
 ドクターヘリの派遣というものは、先ほども御答弁いただいたように、都道府県が行う事業でございます。地理的に隣県のドクターヘリによるアクセスの方が早い地域であったとしても、隣県のドクターヘリによって救急活動を行うことが実に困難な状況というものもございます。都道府県を超えたドクターヘリの効率的な運用について全国的に行われていないということは、今、原局長よりも御報告いただきました。
 東日本大震災の際は、消防防災ヘリとドクターヘリの連携がうまくいかずに混乱が生じたというふうにも多くの報道がございました。実際に、私も、久留米大学のドクターヘリ、せっかく被災地の皆様方を助けようというところで、もう長期にわたり派遣をされてもいませんが、自主的にその現場に急行した、しかし、どこに何を尋ねても何も分からない、これでは我々は何のために行ったのかというような話も伺いました。災害時こそ連携、効率的な運用というものが重要かと思います。
 そこで、消防庁にお伺いをしたいんですけれども、現在の被災時の消防防災ヘリとドクターヘリの連携体制、整備状況についてお知らせいただきたいと思います。
#86
○政府参考人(室田哲男君) 大規模災害発生時におきましては、消防、警察、自衛隊、海上保安庁、ドクターヘリといった関係機関から多数のヘリが出動し、救急搬送や救助等の多岐にわたる活動を展開することから、これらのヘリの連携調整が極めて重要だというふうに考えております。
 御指摘のように、東日本大震災では、ヘリの運航につきましては、宮城県や岩手県の災害対策本部に設置されました航空運用調整班により調整が実施されております。そこでは、消防を始め自衛隊、警察、海上保安庁のヘリの活動につきまして、市町村等からの救助や救急の出動要請の窓口を一本化いたしまして、活動任務や活動区域の調整が図られたところでございます。しかしながら、ドクターヘリにつきましては、この航空運用調整班に加わっておらず、DMAT直轄で運用されていたため、発災直後は離発着情報等の共有が図られなかったというふうに聞いております。
 消防庁といたしましては、東日本大震災でのこのような教訓を踏まえまして、各都道府県に対し、大規模災害発生時におきますヘリの受援計画におきまして、航空運用調整班を設置し、ドクターヘリを同班のメンバーとして位置付けるよう促すとともに、全国の各ブロックで実施しております緊急消防援助隊の訓練におきまして、ドクターヘリも参加していただき、連携強化を図っているところでございます。
#87
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 では、次に、災害時の医療提供体制についてお尋ねをしたいと思います。
 大災害、大事故の現場に急行いたしまして災害現場で被災者の救命に当たる医療組織、先ほど西田委員の質問の御答弁にもございましたいわゆるDMAT、災害派遣医療チーム、テレビドラマでも「Dr.DMAT」としてその活躍ぶりが放映されまして一躍有名になりましたけれども、現在のDMATの現状、今後の養成、拡大に対する国の支援体制についてお知らせいただきたいと思います。
#88
○政府参考人(原徳壽君) 災害派遣医療チーム、DMATにつきましては、平成十七年三月から厚生労働省の研修事業により整備を開始してきております。平成二十五年四月一日現在で千百五十チームを養成済みでございまして、今年度、更に百六十八チーム加えまして、現時点では千三百十八チームを養成しているところでございます。また、平成二十六年度予算におきましては、チームの養成と欠員補充に対応するために、隊員八百名、百六十チーム相当の養成のための予算を確保したところでございます。
 さらに、予想されます南海トラフ巨大地震の被害想定を踏まえまして、現在、厚生労働科学研究費によりまして、DMATの必要数を含めた対応計画について研究を行っておりまして、この研究結果を踏まえながら厚生労働省として必要な予算を確保しつつ、DMATを計画的に養成してまいりたいと考えております。
#89
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 東京都の災害医療センターより発表されました南海トラフ巨大地震の必要なDMATの試算というものがございます。最悪の想定をいたしますと、八百五十一チームが必要、そのチームを編成するためには現在の二倍以上のDMATが必要だということでございます。もう早急にやはり連携体制というものを取りながら、厚労省が主導してこの事業行っていただきたいと思います。
 さらに、災害時といいますと、先日、私も質問させていただきましたけれども、メンタルケアというものが欠かせません。DMATと違いまして、DPATの存在が余り知られていないのではないでしょうか。災害派遣精神医療チーム、DPATの現状、今後の養成、拡大に対する国の支援体制についてお知らせいただきたいと思います。
#90
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。
 先生お話ございましたDPAT、これは災害派遣精神医療チームということで、頭文字を、D、P、A、Tを取りましてDPATというふうに称しているものでございます。これは自然災害等が発生した場合に、当該被災地域の精神保健医療のニーズを把握するとともに、専門性の高い精神科医療の提供を行うと。こうしたために、被災都道府県の要請に基づいて支援を行うチームということでございます。
 これまで、東日本大震災の際に、各都道府県なり政令指定都市が心のケアチームというものをつくって派遣をして、被災地の心のケアを担ってきたわけでございますけれども、こうしたチームにつきましては、もう少し幅広く、災害全体を対応するということがやっぱり望まれますし、そのためにも質の向上をすることも大事だということで、実は昨年の四月にDPATの定義あるいは具体的な活動マニュアルを定めて、さらに今年の一月に具体的な活動マニュアルというのを定めたと、こんな状況にございます。
 養成についてでございます。ここに参加する専門家の方々については、まずは国レベルで核となる人材を養成することが大事でございまして、国立精神・神経医療センターに設置いたしました災害時こころの情報支援センターにおきまして、例えば都道府県等の精神保健福祉センターの長の方、あるいはチームリーダーとなられるような精神科医の方々に対して実践的な研修を行っております。今年の一月に開催した研修会においては、四十七都道府県二十指定都市から合計百八十八名に参加いただいたと、こういうことでございます。
 また、こうした核となる人材が基礎となって各自治体で言わばチーム自体の養成を図るということにしておりまして、これに対して、各自治体におけるその養成に対する補助というのを国として行っているということで、平成二十六年度の予算の中では、地域生活支援事業四百六十二億円の一部として、災害派遣精神医療チーム体制整備事業ということで計上いたしております。
 引き続き、これらの支援を行いましてDPATの体制整備というのに尽力していきたいと、こういうふうに考えてございます。
#91
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 安倍総理が本年の三月十日の会見の際に、これからはハードの面の復興だけではなく、心の復興に一層力を入れていくという御発言もいただきました。東北の被災三県では、東北大学や九州大学の調査結果から、心の病の方がいまだに増加していることも分かっております。実は、日本では被災地のメンタルケアに大変歴史が浅いものでございますよね。ですから、更に一層その研究が進んで、被災地には、若しくは長期的にはどのようなケアが必要なのかという研究も更に厚労省で進めていかなければならない事項だと考えております。
 そのような体制、長期的なメンタルケアについて支援を行っていらっしゃるのか、現状をお知らせいただけますでしょうか。
#92
○政府参考人(蒲原基道君) 先ほどDPATについて御説明申し上げましたけれども、DPATは原則として一週間程度の活動期間ということになってございますけれども、必要があれば数週間から数か月程度継続して派遣するということも想定しておりまして、まずは長期的な支援にやっているというのが一つございます。
 また、地域住民に対する長期的なメンタルヘルスケアにつきましては、これは地域の精神保健業務を行う保健所あるいは市町村の保健センター、精神保健福祉センター等の行政機関の役割がやはり重要であるというふうに考えてございまして、一番住民に身近なところで支援を行っております保健所あるいは市町村の保健センターにおいては、面接なり電話方式で健康相談を行ったり、あるいは実際に出かけていって御家庭での訪問指導を行っているということをやっているわけでございます。
 また、都道府県単位に原則一か所設けられてございます精神保健福祉センターにおいて、保健所、市町村の業務を後方から支援するということをやっておりますし、難しい事例については自分でやるということをやっているわけでございます。
 また、先生お話ございましたけれども、だんだん災害後の時間がたっていく中で、やっぱりコミュニティー自体が壊れてきて、居場所がないだとか人と話せないとかいうこともあると思いますので、そうしたコミュニティーの再構築みたいなところもいろんな手法で担当していると、こういうことでございます。
#93
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 現在もPTSDに苦しんでいらっしゃる皆様方、大変多うございます。昨日、岩手県、そして福島の心のケアセンターにお電話をさせていただきました。そうしましたら、実際に今、ますます新たに心のケアが必要な方、新患と呼びますけれども、新患さんが増えてきているような状況だという、これが現状でございます。
 ですから、もちろんそのときに必要な手当て、そして中期的に、長期的に、様々な場面で様々な手当てをこれからこのような大規模災害の際には必要だということを厚労省の中でも、そして私どもでも検討させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 では、さらに、残念なことに、このような被災時というものは、女性、子供、そして高齢者という被災弱者の皆様方の社会的なひずみ、大変大きく影響しているかと思われます。被災時の女性の悩みや暴力に関する相談事項について、被災時の避難所における妊婦、出産から間もない女性の対応などについて、内閣府の方からお話を伺いたいと思います。
#94
○政府参考人(佐村知子君) お答えいたします。
 東日本の大震災被災地におきましては、長引く避難生活や生活不安などの影響によるストレスの高まりなどから、女性の方々などが様々な不安や悩みを抱えること、また女性に対する暴力が懸念されるところでございます。このため、内閣府では、被災地の三県、岩手県、宮城県、福島県におきまして、地元の自治体と共同して相談窓口を開設し、電話相談、面接相談に加えて、仮設住宅などを訪問して直接相談を受け付けるなどの相談事業を実施しております。
 本事業につきましては、平成二十四年度において五千五百件を超える相談が寄せられており、平成二十五年度においても月四百件程度の相談が寄せられておりますので、来年度も継続していきたいと考えております。
 また、もう一点、避難所における妊産婦への配慮などお尋ねがありましたが、東日本大震災におきましては、物資の備蓄提供や避難所の運営について女性や子育て世帯に十分な配慮がなされずに、様々な段階で問題が現れてきたということもございました。
 こうした経験を基に、昨年五月に、予防、応急、復旧復興等の各段階において地方公共団体が取り組むべき基本的事項を示した男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針というものを作成いたしました。取組指針の中では、避難所の衛生、保健に関する事項として、妊婦や母子専用の休養スペースを確保したり、食事や保温等の生活面の配慮を行うことを記載しております。また、取組指針の解説や事例集の方では、東京文京区が区内の四大学と協定を締結して、災害時に妊産婦や乳児等が避難をする妊産婦・乳児救護所を設置することとした事例なども掲載しております。取組指針については、関係府省と連携をし、様々な機会を活用して周知を図ってまいります。
 いずれにしても、今後ともこういった取組をしっかり私どもやってまいりたいと思います。
#95
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 では最後に、被災者に対する健康・生活支援に関する施策パッケージについてお尋ねをしたいと思います。
 この度の東日本大震災の復興によりまして、省庁縦割りの弊害というものを取り除くために、復興庁が調整役となりましてパッケージ化して行っていく事業が現在執行されていると伺っております。現在の状況、そして今後の政策評価、どのようになさっていくのか、復興庁、済みませんけれども、お知らせいただけますでしょうか。
#96
○政府参考人(岡本全勝君) 御指摘のように、避難の長期化が見込まれますので、被災者の方の健康、生活支援が非常に重要な課題となっております。
 阪神・淡路の際の経験も踏まえまして、昨年、復興大臣の下で関係府省庁の局長から成りますタスクフォースを立ち上げまして、十二月に御指摘の施策パッケージを取りまとめたところでございます。その際には、被災地に参りまして関係者からヒアリングするほか、現場から寄せられました課題あるいは現状を把握いたしまして、次の五つの項目でパッケージを取りまとめております。
 一つは、仮設住宅入居者などの避難者に対する健康支援が一つ目。二つ目、特にその中でも子供に対する支援。三つ目が医療、介護人材の確保、被災地で人材が不足しておりますので、これが三つ目。四つ目は、この後、恒久住宅が整備されまして仮設住宅から移っていただきますが、その移っていただく際の課題、これも阪神・淡路のときに経験をしております。それから五つ目は、市町村そのものの業務負担が大変になっておりますので、この支援をどうするかという、この五つのテーマで取りまとめまして、現在ある施策のほかに、足らないものは二十六年度の予算でも要求し、予算を作ったところでございます。
 現状でございますが、このようなパッケージに基づき、また各県、市町村もそれぞれ工夫をしていただきまして、NPOなどと協力しながら具体的に現在取り組んでいただいているところでございます。
 この後、私ども復興庁といたしましては、関係者からまたヒアリング等をさせていただきまして現場の課題を吸い上げて、市町村の現場を支援してまいりたいと思っております。
#97
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 復興予算の執行はハードに偏りがちだという批判もございます。ハードだけではなくソフトの充実、まさに被災者本位のケアが行われることをお願いをいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#98
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。
 今日は、昨年七月末の経験のない集中豪雨を始めとした被災に襲われました山陰の豪雨被害からの復旧について質問をいたしたいと思います。
 災害から八か月がたちながら、生活の基盤である住まいやなりわいの再建という視点から見たときに、私、極めて深刻な状況が続いていると思います。
 お手元に先週の被災現地の写真をお配りをしておりますけれども、一枚目、これは萩市の須佐という地域で、須佐川の氾濫によって周辺の住家がこのように濁流によって破壊をされたわけですが、多くの家屋の再建に手が着いていないという事態です。
 大洪水に襲われた農地の多くは、二枚目、島根県の津和野町の一つの例を紹介をしましたけれども、この土砂に覆われているところは田んぼなんですね。大量の土砂やあるいは流木が流れ込んだまま、用水路やあぜが壊れたままという、そうした農地が数多く、もう無数と言っていいほどあって、今年の作付けができないという事態にあります。
 三枚目は、同じく津和野町の氾濫した川の写真ですけれども、氾濫した河川は橋だとか橋脚あるいは道路が流されたまま手が着いておらずに、次に大雨が来たらどうなるのかと、とにかく六月までには、つまり出水期までには何とかしなければという住民の皆さんからの不安が大変募っております。
 四枚目の山口市阿東地区を流れる阿武川の様子も同じですけれども、御覧のように護岸が全部持っていかれている、その向こうにある田畑には全て土砂が流れ込んだままと、こういう事態にあるわけですね。
 そこで、水管理・国土保全局長に、まず具体的な被災からの復旧について先にお尋ねしたいと思うんですけれども、五枚目の写真は島根県の江津市の桜江というところにある糸谷川なんですが、これは一級河川の江の川の支流に当たりますけれども、ここが御覧のように氾濫によって建物の敷地までが大きくえぐられているわけです。更に大雨が来たら一体どうなるのかと住民の皆さんは不安で仕方がなくて、せめて土のうくらい積んでくれと市に申入れをしているわけですが、県の復旧事業が始まるまではできないといった回答しかいまだいただけていないという状況のようなんですね。これは一体どうするんでしょうか。
#99
○政府参考人(森北佳昭君) お答えを申し上げます。
 委員御指摘の島根県の糸谷川における被災箇所についてでございますけれども、島根県からは、この四月までに応急的に大型土のうを設置する予定であるというふうに聞いております。さらに、本復旧工事につきましては本年六月末までに完了させるという見込みであるというふうに聞いておるところでございます。
 これ以外の他の河川につきましても、県の方は今後早急に総点検を実施をいたしまして、緊急性の高い箇所につきましては今年の出水期までに大型土のうの設置など応急対策を実施する予定であるというふうに聞いております。
#100
○仁比聡平君 国土交通省からきちんと尋ねていただいたことによってそうした前進が図られているのだろうと思います。これを本当に大切にして、こうした箇所がたくさんあるわけです、他県も含めてですね。ここをどう手を打つのかということが今問われていると思うんですね。
 もう一件、山口市の先ほどの阿東地区阿武川ですが、朝早橋、朝の早い橋という橋があって、ここが、濁流で流されてきた流木が、せき止められてしまって、この橋も壊れて堤防も決壊したと。ところが、この壊れてしまった橋脚は川の中にまだそのままになっている、堤防も決壊したままになっている。この橋脚は撤去してくれと、これはもちろん復旧を進めてくれということなんですが、この見通しはどうか。そして、その橋の再建を元のとおりに復旧するということになると、同じように大水で流木がせき止められてしまうじゃないかと、間隔を広げてくれという声もあるんですが、これはいかがですか。
#101
○政府参考人(森北佳昭君) お答えを申し上げます。
 委員御指摘のこの朝早橋につきましては、管理者、山口市でございますけれども、山口市によりまして、被災した橋梁の撤去工事、これ既に発注をされておりまして、この五月末までに撤去するよう今関係機関と調整中であるというふうに聞いております。
 また、その橋梁の復旧につきましては、委員御指摘のように、河川の改修と併せまして、例えばその橋脚の数を減らすことや、また橋の高さを上げる、そういったことなど、改良して復旧するということを検討しているというふうにも聞いております。
 国土交通省といたしましては、この災害復旧が迅速に行われますよう技術的な助言を行うなど、自治体支援を行ってまいりたいというふうに思っております。
#102
○仁比聡平君 そうした二つの例を挙げましたけれども、災害復旧事業全体の数字で見ますと、ようやく査定が終わって、それでも工事の発注がなかなか進まずに、つまり、現場ではやっと今工事が始まったというところなんだと思うんです。
 そこで、山口県の山口市、萩市、それから島根県の江津市、津和野町という四自治体の関係において、査定の全体数、工事の完了数、発注済みの件数及び未発注の件数とその見通し、これ局長に明らかにしていただきたいと思います。
#103
○政府参考人(森北佳昭君) お答え申し上げます。
 お尋ねの三市一町の災害復旧工事の進捗状況と見通しについてのお尋ねでございます。
 まず、山口市におきましては、災害復旧工事、百九十一か所ございます。そのうち八か所が完了済み、百六十二か所が発注済みで現在工事中ということでございます。未着手のうちの七か所につきましては四月に発注する見込みでございますし、また残りの十四か所につきましては本年九月末までに発注する予定というふうに聞いております。
 萩市では五百二十四か所ございます。そのうち七か所は完了済みでございまして、二百六十二か所工事中ということでございます。未着手のうちの二百三十五か所につきましては本年六月までに発注する見込み、また残りの二十か所については本年九月末までに発注する予定というふうに聞いております。
 島根県江津市では四百八十か所ございます。そのうち九十三か所は発注済みで工事中ということでございます。未着手のうちの三百三十六か所につきましては本年九月までに発注する見込みでございますし、また残りの五十一か所につきましては本年十二月末までに発注する予定と聞いております。
 島根県津和野町では二百二十一か所ございます。そのうち八十五か所で発注済みで工事中ということでございます。未着手のうちの百七か所につきましては本年九月までに発注する見込み、そして残りの二十九か所につきましては、平成二十六年、今年の年末でございますが、十二月末までに発注する予定というふうに聞いております。
 国土交通省といたしまして、今後とも迅速に行われるよう、しっかり支援してまいりたいというふうに考えております。
#104
○仁比聡平君 御紹介のように、深刻な数字だと思うんですよ。
 つまり、完了したのは山口市、萩市合わせても十五か所しかなくて、未発注が萩で半分、津和野で六割、江津で八割に上るわけですね。この発注の見通しが九月だとか十二月だとかいうことになってしまうと、これはもう住民の皆さんの不安は本当に募るばかりなんですね。現場の自治体の職員の皆さんが頑張って、もう猛奮闘しておられるというのは私もよく承知をしておりますし、地域の建設業の疲弊ということも背景としてあるわけですけれども、この復旧が進まなければ手を着けられない田畑だとか護岸、道路なども多数あるわけですね。これ、合理的にどう進めるのかということが極めて大事だと思います。
 局長、一言、その決意も伺いたいと思うんですが、いかがですか。
#105
○政府参考人(森北佳昭君) 委員御指摘のとおりでございまして、河川災害におきまして、破堤など甚大な被害が発生した場所につきましては、住宅や重要な施設、背後に控えている被災箇所については早期にやっぱり応急対策を行う必要がありますし、激甚な被害を受けた地域では復旧箇所多数あることから、被害の大きさ、背後地の状況などから優先順位を付けて復旧していかざるを得ないということでございます。
 そういう状況の中で、国土交通省といたしましては、被災自治体の復旧計画等を十分にお伺いして、災害復旧事業を早期に完了するように助言、支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
#106
○仁比聡平君 自治体を本当に全力で支援をして、先ほどの見通しも前倒しで行われるように是非強く求めたいと思うんです。
 厚生労働省にお尋ねをしたいと思うんですが、須佐川の川べりにある市立須佐保育園というのがございます。ここ、先ほどのような濁流で建物の中まで川が流れて、幸い日曜日で子供たちはいなかったわけですけれども、建物そのものが平家で逃げる場所もないということもあって、保護者の皆さんからは現地建て替えなどでは危なくて通わせられないという強い声も上がりまして、萩市の方では高台への移転を決めたわけですね。ここで国からの補助が出るのかということが課題になっているそうなんですが、私は、高台移転というのはもっともなことであって、現地復旧でなくても当然補助事業とすべきだと思いますが、いかがでしょうか。
#107
○政府参考人(鈴木俊彦君) お答え申し上げます。
 今御指摘のありました被災した社会福祉施設の災害復旧でございますけれども、御案内のように、実地調査を行いまして被害額を確定し、それで復旧に要した費用の一部を予算の範囲内で補助を行うと、こういうスキームでございます。
 実地調査によりまして復旧費を算定する際でございますけれども、今御指摘ありましたように、被災前の位置に被災施設と形状、寸法、それから材質の等しい施設に復旧する、いわゆる原形復旧が原則ということではございます。ただし、原形に復旧することが著しく不適当であって、その施設に代わるべき必要な施設の新築を必要とする場合など、こうしたときにはこうした原則によらずに災害復旧事業の対象とすることは可能でございます。
 ただいま御指摘のありました須佐保育園のケースでございますけれども、このケースが、原則によらず、移転改築工事を災害復旧事業の対象とすることができるかどうか、これは諸基準に照らして現在精査をしているという状況でございます。
#108
○仁比聡平君 是非、補助がかなうように頑張ってもらいたいと思うんです。
 次に、農地、農業用施設の復旧について農水省にお尋ねします。
 まず、島根県、山口両県について、災害復旧事業の査定と着工及び査定前着工の件数はそれぞれ幾つでしょうか。
#109
○政府参考人(室本隆司君) 島根、山口両県におけます災害復旧の進捗状況でございますが、まず、島根県では、津和野町、江津市などにおきまして五千四百六十八か所、被害額としては約九十二億六千万ということでございます。山口では、萩市、山口市などにおきまして三千九十三か所、約六十五億一千万という被害額となっております。
 災害査定の状況でございますが、両県とも昨年の十二月中には完了しておりまして、件数でございますが、島根においては約一千四百か所、山口におきましては約九百か所という状況でございます。
 災害復旧工事に着工した件数でございます。島根県におきましては約四百か所、山口県におきましては約百四十か所という状況になっております。
 最後に、査定前着工の件数でございます。島根県、山口県両県とも六件ずつという状況になってございます。
#110
○仁比聡平君 私はこの査定前着工を強く求めてきたわけですけれども、各県で僅か六件ずつしか行われていないですね。どうすればもっと査定を迅速、合理的に行えるか、ここからどう教訓を引き出すかということについては、ちょっと今日時間が限られていますので別の機会に議論をしたいと思うんですけれども、この被災現地でいいますと、とにかく査定は終わっているわけですから、この現場でこれからの復旧をどうすれば早く進められるのかと、これが本当に急がれると思うんですね。
 例えば、萩市の田万川あるいは小川という地区では、例年であれば三月下旬の今は田んぼの荒起こしや用水路の掃除が始まって、五月には田んぼに水を張って、五月十日頃には田植をするという大事な作付けの季節になるわけです。ですから、遅くとも四月いっぱいに仮復旧ができなければ、仮復旧もできなければ丸一年棒に振ってしまうということになるんですね。何としても間に合わせなければならないと思いますけれども、部長、どんな構えで進めていかれますか。
#111
○政府参考人(室本隆司君) 一つ、今回の豪雨災害の特徴としては、張り付いている農地が河川の近傍にあるといったところが結構ございまして、その復旧に当たっては、例えば河道の変更を伴い、下流から順次復旧を進めていく、そういったところが非常に多うございます。こうした規模の大きい他の復旧事業との調整が必要な箇所につきましては、関係機関と密に連携をしながら計画的に復旧を進めていく必要があると考えております。
 それと、補助災害復旧を中心にやっていくわけでございますけれども、市町村が単独事業で取り組めるよう、私どもとしてもしっかり連携を図りながら営農再開が可能な必要最小限の対応も含めて積極的にやっていきたいというように考えております。
#112
○仁比聡平君 今、御答弁の中にも出た市の単独事業についてちょっと紹介をしたいんですが、萩市では、重機のレンタルだとか揚水ポンプをレンタルする、あるいは流入土砂を集落がみんなで力を合わせて取り除く、小河川を復旧すると、こういった共同作業にもおおむね二十万円を補助するということによって被災農家や集落自らの力で復旧作業を行うと、ここを柱にした制度が大変活用されてきました。地元の農家には建設土木業の経験がある人も多くて、技術や能力はあるわけですね。査定が現実には進まない、発注もままならないという下で、小規模の被災箇所なら集落で力を合わせて復旧に当たれるという、これは農業収入の見通しが立たない生産者の意欲をつないでいく上でも極めて大事だと思うんです。
 その事業と併せて、幾つかの集落や集落営農法人では、みんなで意見を出し合った上で、中山間地域等直接支払交付金だとか農地・水保全管理支払交付金の積立てを活用して、例えば時給千円といった日当を出すようにするということによって一層その集落の力を合わせるという、そういう取組も行われているんですね。こうした交付金というのは災害復旧に必要な共同作業の日当としても活用できると今度のことで明らかになってきた、私も学んだんですけれども、これ、もっと活用するべきじゃないかと思いますが、部長いかがでしょう。
#113
○政府参考人(室本隆司君) 委員御指摘の中山間地域等直接支払、それから、私ども別途、農地・水保全管理支払というのをやっておりまして、こういった中では洪水、地震等の発生時におきまして地域の共同活動による農地あるいは農地周りの水路、農道等の見回り、あるいはその畦畔の補修等の応急措置に係る活動についても支援対象としております。
 一方、中山間の直接支払の交付金につきましても、これは本来制度の趣旨が平地地域との生産条件の不利を補正するものでございまして、集落協定等に位置付けることによりまして、委員御指摘の災害時の応急復旧等にも活用することが可能となってございます。
 このように、今申し上げた両交付金を活用することにより災害発生時における農地等の迅速な復旧や二次災害の発生防止に資することが可能と考えておりまして、今後とも災害発生時におきまして両交付金の活用が促進されるよう周知を図っていきたいというふうに考えております。
#114
○仁比聡平君 大臣に最後に、決意と、また御提案も実はありまして、一つは出水期や作付け、これに何としても間に合うように、そうなると四月いっぱいがまず大きな勝負なんですよね。間に合わせるためにあらゆる手を打つという決意で是非臨んでいただきたいということと、それから、今交付金のお話いただいたように、コンクリートの作業まではできなくても、被災農家自らが行える、そういう復旧に向けた事業というのは現実にあると思うんです。農業収入が絶たれる中で、この災害時にそういう集落に日当としても活用できるような交付を行うとか、あるいは請負施行で行われる補助事業で地元農家の就労機会の確保を本当に進めていく上で、請負業者にこの施工管理の負担がかさむことも踏まえたインセンティブにもなる上乗せ、そういうこともやっぱり含めて考えて、できることは何でもやるという観点で臨むべきではないかと思うんですが、いかがでしょう。
#115
○委員長(竹谷とし子君) 古屋大臣、時間を過ぎておりますので、御答弁、簡潔に願います。
#116
○国務大臣(古屋圭司君) はい。じゃ、一言。
 国交省並びに農水省からもう答弁ありましたように、できるだけ早く復旧をさせていくということで取り組んでいただいているというふうに思います。
 内閣府としても、引き続き、できるだけ早く取り組んでいくように督励をしてまいりたいというふうに思います。
#117
○仁比聡平君 ありがとうございました。
#118
○室井邦彦君 日本維新の会の室井です。よろしくお願いいたします。
 我が国においては、国立環境研究所、この研究班により、地球温暖化の影響で強い雨の頻度が増加することになるため、日本の年間の洪水被害額は、二十世紀末には年間二千億円だったが、二十一世紀末には三倍以上の六千八百億円に達することになる。特に、東北、中部、近畿、四国では二倍を超える可能性が高まりました。また、海面は約六十センチ上昇し、その結果、高潮被害額は最大で年間約二千六百億円に増えると、この研究成果を発表いたしました。
 そこでお尋ねをいたしますが、地球温暖化の影響によって、ゲリラ豪雨、巨大台風や高潮等の水、土砂災害が起こる可能性は、御承知のとおり、年々増加をしております。想定外の自然災害、予知できない自然災害の対応を念頭に、何とか人命だけは最小限にとどめることができるような防災・減災対策を進めなくてはなりません。どのようなことを重視し、その対策を講じるべきか、お考えをお聞かせをいただきます。
#119
○国務大臣(古屋圭司君) 確かに、委員御指摘のように、異常気象が続いているということは十分認識をいたしております。その上で、やはり、まず東日本大震災の教訓を生かすということはもとより、やっぱり過去の災害履歴にとらわれずに柔軟な発想であらゆる災害を想定をして防災・減災対策を講じていく、重要だという認識でおります。南海トラフ地震とか首都直下地震等の地震が、あるいは大規模水害対策、大規模火山対策、こういったものも想定されますので、基本計画とか大綱に基づいてしっかりと取り組んでいく必要があるというふうに考えております。
 また、地域における防災対策、その実情をしっかり踏まえて対応する必要があります。例えば、気象情報とか河川の水位情報の、防災情報の収集、それからそういった情報に基づく避難勧告とか避難指示の方法、それから障害者等の要配慮者の把握、そしてその避難方法、こういったことをあらかじめ検討して平時から訓練しておく、こうすればいざというとき役に立ちます。
 それから、命を守るという視点も今指摘ございましたけれども、やはり空振りを恐れないこと。市町村長が避難勧告をしっかり空振りを恐れず発令をする、極めて重要だというふうに思っております。そのためのマニュアルの大規模改正、四月の初旬にはさせていただきたいというふうに思っております。
 いずれにしても、委員の御指摘のように、あらゆることを想定をしながら対応していく、今後ともしっかり努めてまいりたいと思います。
#120
○室井邦彦君 ありがとうございます。
 大臣御承知のとおり、今、日本で開催されるのは初めてなことなんでありますが、気候変動に関する政府間パネルIPCCが、第三十八回総会がこの二十五日から二十九日の間、横浜で行われております。
 この総会では、現在作成作業中の第五次評価報告書のうち、特に温暖化の影響、適応、脆弱性に関する最新の科学的見解を取りまとめ、報告書が公表されるというふうに、発表されるということになっておりますが、是非この結果を十分に参考にされながら、ひとつ強靱な国土づくり、また防災・減災のために積極的に進めていただきたい、このような思いもございますし、さらに、こういうタイミングの中で、仙台で今度は平成二十七年三月に第三回国連防災世界会議が行われるということを耳にしております。この災害の多発する日本の国でこのような会議が、国際レベルの会議が行われるということはこれはすばらしいことであり、またそれだけ災害に対する見識又は認識が国民の間にもますます高いものになっていく、このように期待をしております。是非よろしく対応をお願いをしたい、このように思います。よろしくお願い申し上げます。
 それでは、次の質問に移らせていただきます。
 先ほど来申し上げております、この地球温暖化によると思われる想定外の自然災害に対し、ハードの面だけで防護するのは不可能であります。東日本大震災を始め、大型化する台風や記録的な豪雨による災害発生は後を絶たない。災害対応において、行政の責任は極めて重いと思います。しかし、行政による対応には限界があると思います。要するに、災害対策の推進に当たって公助、共助、自助を基本とする取組が重要である、このように考えております。
 そこで、公助、共助、自助を基本とする災害に強いまちづくりを推進するためには、地域の防災力の向上に努めることが重要であると考えております。市民レベルで根本的な防災対策が築かれていない現状を見て、防災教育の向上が大きな役割を有すると思われます。そこで、何が課題で、今後どのように取り組むべきと考えているのか、お聞きをいたします。
#121
○国務大臣(古屋圭司君) 今委員御指摘の、自助、共助、公助、このバランスですね、極めて大切ですよね。特に、今から十二年前に世論調査をした防災関係の国民意識と、つい過日、二月八日発表した世論調査では、大きく変わった点が一つあります。それは、公助に期待するという割合が三分の一以下になっているんですね。自助、共助のバランスを取っていくということが極めて、皆さん、今委員御指摘のように、市民レベルでの根本的な防災対策をしていくことが極めて大切だという認識を持ち始めているということですね。
 だからこそ、地域が主体となった防災訓練だとか物資の備蓄だとか、それから、やはり地域の高齢者の皆さん、いわゆる要援護者、要配慮者ですね、こういった方々に対する様々な取組、今行われていまして、また内閣府でも、過去の災害教訓を基にしたDVDを作ったり、それから優良の事業例、事例ですね、優良事例なんかを発表して、そういった防災教育を充実を図ってきています。
 それから、昨年、災対法を改正をいたしましたけれども、居住者による防災訓練とか物資とか資材の備蓄、災害時の居住者等の助け合い等、コミュニティーレベルでの防災活動の促進を内容とする地区の防災計画、こういったものを位置付けたところでございまして、今後とも、そういった取組を通じて防災教育の充実を図っていきたいと思っております。
 特にそういった日頃の訓練というのは重要ですので、例えば一月十七日は防災ボランティアの日、九月一日は防災の日、もうそれぞれ皆さんよく御存じですよね。今度、十一月五日が津波防災の日なんですが、意外とこれは知られておりませんので、平成二十五年度の補正と二十六年度の予算で二億円を計上させていただいて、その啓蒙活動に努めていこうと思っています。それは政府でも主催をしようと思っておりますし、それぞれの対象の地方公共団体とも連携をして、そういった啓蒙活動、訓練等々をしていきたいというふうに考えております。
#122
○室井邦彦君 是非よろしく御指導のほどお願い申し上げます。
 火災防災という、火災予防の件に関しては、随分日本の国は年末の特別警戒とか、そういう意味においては、消防団、消防局との連携とかいうことはよく古くから、江戸時代から続いたことでありますので、そういう防火対策はかなり地域の徹底はしておるようでありますけれども、それ以外の自然災害についてはまだまだ認識不足というようなところもございますので、是非御指導賜りますように、各自治体にも通達をしていただくようにお願いをしたいと、このようにお願いを申し上げます。
 続きまして、これも温暖化に関する質問でありますが、我が国では最初に亜熱帯化するのは九州地方と、科学的にもこのように聞いております。熱帯や亜熱帯に属する国々の自然災害の教訓に基づく防災・減災対策の検討は、今後の異常気象に対する有効な手だてにつながるものと考えております。我が国の防災・減災対策に海外の教訓がどのように生かされているのか、まずお聞きをしたいと思います。
 もう一点、続けて質問をいたしますが、また、我が国の防災に対する優れた技術や知見を生かした防災・減災対策を海外へ展開させて、新興国の防災機能の向上に寄与することもこれは非常に大切なことだと思います。
 平成二十五年九月、私は参議院のODAの調査に参加をし、インドネシアのメラピ火山周辺の土石流に対する防災事業を視察をいたしました。桜島や雲仙・普賢岳における火山砂防への防災技術が導入されている実情を見てまいりました。
 我が国における防災に関する海外展開の取組状況について御説明をしてください。
#123
○国務大臣(古屋圭司君) 我が国はいろんな自然災害経験していますので、そういう意味での防災技術、防災ノウハウ、かなり蓄積されてきていますので、そういったものを海外にしっかり伝えて国際貢献をする、極めて重要だと思います。委員もそういった取組をされたというふうに承りました。
 また、今までもODA等を通じた開発途上国にも適用し得る技術移転、あるいはアジア防災センターを通じた災害情報の共有とか人材の育成、それからICTとか衛星技術を活用した支援、あるいは国を越えた企業活動のBCPの確保等々、相手国側の防災機能の向上のための連携協力、こういったものを推進してきています。
 先ほども委員御指摘がありましたように、来年は日本で十年ぶりに国連防災世界会議が開会をされますので、こういったところで、途上国を始め世界の方々が来たとき、お互いの情報を共有しつつ、なおかつ私たちが蓄積してきたそういったノウハウを積極的に開示をすることによって国際的な連携をしていく、極めて大切だという認識を持っております。
#124
○副大臣(高木毅君) 委員の今の御質問、後段の部分でございますけれども、海外展開に関して、特に新興国についての御質問かと思いますけれども、新興国等の防災機能の向上に寄与するということを大変重要だと考えておりまして、特に新興国の国民の生命、財産を守る、あるいはまた経済社会の発展にはその基盤となる防災対策が不可欠だと考えておりまして、いろんな形で貢献をさせていただいているというふうに考えております。
 例えば、ODAを通じた協力も含めて、人材育成や技術協力などを実施してきましたが、例えば今委員御指摘をいただきましたが、インドネシアのメラピ火山におきましては、土砂災害対策の専門家を派遣して、日本の技術、経験を生かした施設整備や警戒避難体制の整備等の支援を行いましたし、また土木研究所に設置されております水災害・リスクマネジメント国際センター、いわゆるICHARMと呼んでおりますけれども、海外研修生の受入れなども行っておりまして、既に約千名の研修生を輩出しているところでございます。
 さらに、昨年からは産学官が一体となりまして継続的な協力体制を構築する防災協働対話、そうした枠組みをミャンマーやあるいはベトナムなどのアジアの新興国を中心に展開をしているところでございます。今後とも、防災協働対話の枠組みなどを通じた国際協力や海外展開を進めていきたいと、このように考えているところでございます。
#125
○室井邦彦君 ありがとうございます。
 二〇一一年にタイの洪水がありました。随分工業団地で日本の企業が甚大な被害を受けたということでありました。また、ちょうどその当時、私も国土交通関係の政務官をさせていただいておりましたもので、日本の国土交通省には優れたポンプがございまして、ちょっと数字を間違っているのかも分かりませんが、二、三分、三分、五分で二十五メーターのプールの水を全て吸い上げてしまうというような優秀なポンプをタイに送り込んだということもございまして、非常にタイは日本の国の行為に対して感謝をしておられたということを私も聞いて分かっておりますので、特にこういう東南アジアというのは、フィリピン、またそういう国々は、日本と国との産業経済の太いパイプにつながっておりますので、こういうことを、日本の防災に対する知識、技術をこういうところでしっかりと対応していただければ、東南アジアの国々との信頼関係が更に構築され、中国や韓国が一歩先に東南アジアに進出しておる現状をよく聞きますが、こういうところでまた逆転をしていただけるように、特に協力のほどお願いを申し上げたいと思います。
 四時二分までということでありますので、じゃもう一点だけ、ちょっと視点を変えて最後の質問をさせていただきたいと思います。
 これは豪雪に関することであるんですが、この除雪をした大量の雪の処分が、これに困ってしまって除雪ができないというような現状を私お聞きしましたので、この件に関して御質問を、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
 一月の二十二日に秋田県の湯沢、横手市に現状の把握のために視察をしてまいりました。一月のことでありましたけれども、大変な状況でありました。また、これから二月になって更にひどくなるということを現場の方々、知事、また湯沢市長、横手市長からその一月の段階でお聞きをしておりまして、その時点で既に道路にある流雪溝に雪を流すことができない。これだけの大雪が降るということを想定していなかったので、流雪溝に雪を流すことができなくなってしまった。そして、大量の雪を片付けるために道路の除雪した雪を雄物川に捨てるわけでありますけれども、その結果、雪が川に堆積して雄物川の川幅を狭くしてしまう、そして川の流れを遮断してしまった。さらには、除雪した雪の中に、雪をかき分けますから、アスファルトのかけら、そしてビニールとかごみが雪の中に一緒に混合されて川に捨てる、ですから川が汚染されるという、こういう状況でありました。
 そしてまた、その除雪した雪を片付ける、処分するところがないもので、特に幹線道路は、二車線が一車線になっているんですが、雪を除雪して山積みに歩道に積み上げておりますもので、交差点には、もう右折する左折する、見通しが利かないから車の頭を出す、そうするとがちゃんと事故を起こしてしまうという、こういう相談を受けました。何とかしてほしいと、こういうことでありました。
 そういうところで、国がどのような、自治体と対応して、まあそこまで国ができるかということになるのかも分からないですが、非常にこれはそれぞれの市民生活も弊害が出てきておりまして、そういう雪の処分、これをどうすべきなのかということであります。是非……(発言する者あり)そうですね、はい、そういうことでありますので、是非、国の対応、もしありましたら一言……(発言する者あり)あっ、じゃ、それでは、時間がありませんから手短に。
#126
○副大臣(西村康稔君) まさしく委員御指摘のとおり、それぞれの自治体、雪の捨場には苦労しながらも一生懸命やっておられるわけでありまして、私も横手、あるいは今回も山梨、秩父、群馬、長野とずっと見てまいりまして、それなりに工夫しておられますけれども、要請があった場合には、国交省において、河川敷に、そこに捨場として使っていただくということをやっておりまして、御指摘のように、川に直接捨てるとせき止められたり、あるいはいろんなものが流れますので、基本的には河川敷を使っていただいてやるということで対応していただいているということでありますので、もう雪の時期は過ぎるのかもしれませんけれども、引き続きしっかり対応していきたいと思います。
#127
○室井邦彦君 終わります。
#128
○委員長(竹谷とし子君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時二分散会
ソース: 国立国会図書館
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