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2014/03/12 第186回国会 参議院 参議院会議録情報 第186回国会 本会議 第8号
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2014/03/12 第186回国会 参議院

参議院会議録情報 第186回国会 本会議 第8号

#1
第186回国会 本会議 第8号
平成二十六年三月十二日(水曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第八号
    ─────────────
  平成二十六年三月十二日
   午前十時 本会議
    ─────────────
 第一 国務大臣の報告に関する件(平成二十六
  年度地方財政計画について)
 第二 地方税法等の一部を改正する法律案及び
  地方交付税法等の一部を改正する法律案(趣
  旨説明)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、永年在職議員表彰の件
 以下 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(山崎正昭君) これより会議を開きます。
 この際、永年在職議員表彰の件についてお諮りいたします。
 議員尾辻秀久君は、国会議員として在職すること二十五年に達せられました。
 つきましては、院議をもって同君の永年の功労を表彰することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(山崎正昭君) 御異議ないと認めます。
 同君に対する表彰文を朗読いたします。
   〔尾辻秀久君起立〕
 議員尾辻秀久君 君は国会議員としてその職にあること二十五年に及び常に憲政のために力を尽くされました
 参議院は君の永年の功労に対しここに院議をもって表彰します
   〔拍手〕
    ─────────────
#5
○議長(山崎正昭君) 溝手顕正君から発言を求められました。発言を許します。溝手顕正君。
   〔溝手顕正君登壇、拍手〕
#6
○溝手顕正君 私は、皆様のお許しをいただき、本院議員一同を代表して、ただいま永年在職のゆえをもって表彰されました尾辻秀久先生に対しまして、一言お祝いの言葉を申し述べさせていただきます。
 尾辻先生は、平成元年の第十五回参議院議員通常選挙において初当選をされて以来、連続して五回の当選を重ねられ、今日まで二十五年の長きにわたり本院議員として御活躍をしてこられました。
 この間、尾辻先生は、国民福祉委員長、選挙制度に関する特別委員長、個人情報の保護に関する特別委員長、行政改革に関する特別委員長、予算委員長及び参議院副議長等の重責を担われ、また、総務政務次官、沖縄開発政務次官及び財務副大臣を経て、小泉内閣の厚生労働大臣として国政の中枢に参画され、その卓越した政治手腕を遺憾なく発揮してこられました。
 このように、尾辻先生は、高い見識と豊かな政治経験に基づき、我が国の議会政治発展のため多大な貢献をしてこられました。
 ここに、我々議員一同は、先生の二十五年間の御功績に対しまして、深甚なる敬意を表しますとともに、本日、栄えある表彰を受けられましたことに対し、心から祝意を表する次第であります。
 現在、我が国を取り巻く内外の諸情勢は誠に厳しく、克服すべき諸課題が山積する中にあって、国民の負託を受けた国会の責務は重く、参議院が果たすべき役割に対する関心と期待は高まるばかりであります。
 尾辻先生におかれましては、どうか、今後とも御健康に留意され、国民のため、参議院のため、そして我が国議会制民主主義発展のため、なお一層の御尽力を賜りますよう切にお願いを申し上げまして、お祝いの言葉といたします。
 おめでとうございました。(拍手)
#7
○議長(山崎正昭君) 尾辻秀久君から発言を求められました。発言を許します。尾辻秀久君。
   〔尾辻秀久君登壇、拍手〕
#8
○尾辻秀久君 光陰矢のごとし。身の程も知らず、鉄幹に倣い、「ああ、我、ダンテの奇才なく、バイロン、ハイネの熱なきも、石を抱きて野にうたう、芭蕉のさびを喜ばず」と血潮をたぎらせ、身ぞ躍らせました若き日は、はや夢と過ぎました。先に逝った友垣が無性に懐かしく、彼らの我を呼ぶ声がかすかに聞こえてきそうな今日この頃であります。
 本日は、少しばかり長生きをした故をもちまして、表彰をしていただくことになりました。馬齢を重ねますと、恥をも忘れて、有り難く存じます。過分なお言葉を頂戴しました溝手顕正先生、先生方、皆様に御礼を申し上げます。
 私の父は、三十二歳で戦死をいたしました。母は、残された私と妹を女手一つで力の限り育ててくれましたが、四十一歳で力尽きてしまいました。母もまた戦死であったと思います。平和な時を生きた私は、父より四十年、母よりも三十年長く、まだ生きております。平和の有り難さをつくづく感じます。
 余りに、余りにも大きな犠牲を払って手にした今日の平和であります。戦争を風化させてはなりません。戦争の悲惨さを身をもって知る者は平和の尊さを語り続けてまいります。
 高校生の妹と二人きりになりました私は、必死で職を求めました。すがる思いで訪ねた会社で、片親でも仕事がないときに、両親のいない、高校を出たばかりのおまえに仕事があるはずがなかろう、我が社は慈善事業をしているのではないと言われました。
 私の政治の原点にある言葉であります。政治の世界に身を置くことになりましたとき、虫の目になると言いました。地べたをはいずり回って、光の当たっていないところに政治の光を当てたいと願ったのであります。ドミニカ移民問題にこだわったのは、そのためでありました。
 妹と渡りました世間は、嵐も吹きましたし、雨も降りましたが、私たちは、終戦の日に、耐え難きを耐え、忍び難きを忍ぶ覚悟をしたのであります。風の寒さやひもじさには慣れっこでありました。B29に丸焼けにされた片隅で、鉄くずを拾い、それを売って得た一個のコッペパンを皆で分けて食べました。
 その仲間は、今も、友の憂いに我は泣き、我が喜びに友は舞う、友の情けをたずぬれば、義のあるところ火をも踏む絆で結ばれています。親はいませんでしたが、仲間はいつもそばにいてくれました。おかげで、泡沫候補と言われた最初の県議会議員選挙以来、数多くの選挙を乗り越えてこれました。
 多くの先輩、恩人に助けていただいて、まさに今日この瞬間があります。振り返れば短く、顧みて長い二十五年であります。
 委員長として個人情報保護法を成立させましたときに、今日もこの議場におられる一人の先生に、審議を尽くしたとは言わないが、信義は守られたと思うと言っていただきました。
 山本孝史先生の追悼演説では、男は人前で涙を見せるなという薩摩の教育を受けた私が、不覚にも言葉を詰まらせてしまいました。先生方の拍手に助けていただいて全うすることができました。
 不敏なる私が二十五年間つつがなく勤めることができましたのは、先生方の御厚情のおかげさまであります。御恩をいただきました方に、恩返しをしたいと思うなら、私に返してくれなくていい、できるときに誰かに返しなさいと言われました。いまだ万分の一のお返しもできていないことを恥じております。義理と人情、浪花節の古い人間であります。
 老兵は死なず。去る日まで少しでも多くの御恩返しができますよう努めます。先生方の倍旧の御指導、御鞭撻を賜りますようお願いを申し上げます。
 この議場に妻と子供たち、そして妹を座らせていただきました。初めてありがとうと言って、お礼の言葉を結びます。
 生涯を通して、一つのパンは皆で分けるとおいしいと教えてもらいました。虫の目になる政治を全うしてまいります。
 本日はありがとうございます。(拍手)
     ─────・─────
#9
○議長(山崎正昭君) 日程第一 国務大臣の報告に関する件(平成二十六年度地方財政計画について)
 日程第二 地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案(趣旨説明)
 以上両件を一括して議題といたします。
 まず、総務大臣の報告及び趣旨説明を求めます。総務大臣新藤義孝君。
   〔国務大臣新藤義孝君登壇、拍手〕
#10
○国務大臣(新藤義孝君) 平成二十六年度地方財政計画の概要並びに地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の趣旨について御説明申し上げます。
 まず、平成二十六年度地方財政計画の概要について御説明申し上げます。
 本計画の策定に際しては、通常収支分については、極めて厳しい地方財政の現状及び現下の経済情勢等を踏まえ、国の取組と歩調を合わせて歳出抑制を図る一方、社会保障の充実分等を含め、社会保障関係費の増加を適切に反映した計上を行うとともに、防災・減災事業や地域の元気創造等の緊急課題に対応するために必要な経費を計上しております。
 あわせて、引き続き生じる財源不足については、適切な補填措置を講じることとして、地方の一般財源総額について、前年度の地方財政計画を上回る額を確保することとしております。
 また、東日本大震災分については、復旧・復興事業について、直轄・補助事業に係る地方負担分等の全額を措置する震災復興特別交付税を確保するとともに、全国防災事業について、所要の補助事業費等を計上しております。
 以上の方針の下に、平成二十六年度の地方財政計画を策定いたしました結果、歳入歳出総額の規模は、通常収支分については、前年度に比べ一兆四千四百五十三億円増の八十三兆三千六百七億円、東日本大震災分については、復旧・復興事業が前年度に比べ三千七百三十億円減の一兆九千六百十七億円、全国防災事業が前年度に比べ四百九十億円増の二千五百二十一億円となっております。
 次に、地方税法等の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
 現下の経済情勢等を踏まえ、デフレ脱却と経済再生の観点から、耐震改修が行われた既存建築物に係る固定資産税の減額措置の創設等を行います。
 また、税制抜本改革を着実に実施するため、法人住民税法人税割の税率の引下げ、地方法人特別税の税率の引下げ及びこれに伴う法人事業税の税率の引上げを行うとともに、自動車取得税の税率の引下げ及び環境への負荷の少ない自動車を対象とした税率の軽減等の特例措置の拡充、自動車の環境に及ぼす影響に応じた自動車税の税率の特例措置の拡充並びに軽自動車税の税率の引上げ等を行うこととしております。
 さらに、東日本大震災に係る津波により被害を受けた土地及び家屋に係る固定資産税及び都市計画税の課税免除等の措置の延長並びに国際課税原則の総合主義から帰属主義への見直しを行うほか、税負担軽減措置等の整理合理化等を行うこととしております。
 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
 平成二十六年度分の通常収支に係る地方交付税の総額について、十六兆八千八百五十五億円を確保するとともに、当分の間の措置として、地域の元気創造事業費を設けるほか、普通交付税の算定に用いる単位費用の改正を行うこととしております。あわせて、平成二十六年度分の震災復興特別交付税について新たに五千七百二十三億円を確保することとしております。
 また、地域間の税源の偏在性の是正等のため、地方法人税を地方交付税の対象税目に加えるとともに、交付税及び譲与税配付金特別会計に直接繰り入れることとするほか、当分の間の措置として、公共施設等の除却に要する経費に充てるための地方債の特例を創設する等の改正を行うこととしております。
 以上が、平成二十六年度地方財政計画の概要並びに地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の趣旨でございます。(拍手)
    ─────────────
#11
○議長(山崎正昭君) ただいまの報告及び趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。二之湯智君。
   〔二之湯智君登壇、拍手〕
#12
○二之湯智君 自由民主党の二之湯智です。
 私は、自由民主党及び公明党を代表して、ただいま議題となりました地方税法等の一部を改正する法律案に対し、関係大臣に質問をいたします。
 冒頭、一言申し上げます。
 東日本大震災の発生から三年が経過いたしました。改めて、亡くなられた方々に心から哀悼の意を表しますとともに、御遺族の方々に心からお見舞いを申し上げます。我々は、今後とも、政府・与党一体となって、被災者の方々に復興を実感していただけるよう、引き続き震災復興に全力で取り組んでまいります。
 それでは、質問に入ります。
 まずは、地方の景気回復についてお伺いいたします。
 アベノミクスの効果によって、多くの地方では景気が上向いてきております。内閣府の発表している地域経済動向でも、多くの地域で景気は回復又は緩やかに回復しています。ただ、都市部と比べると、まだ十分にアベノミクスの効果が波及しているとは言えません。最新の有効求人倍率も、全国平均では一・〇四倍、東京都は一・四六倍となっていますが、まだ一倍を切っている地域も多くあります。
 今後、どのようにアベノミクスの効果を地方にも波及させていくのか。全国的に景気が回復し、雇用も増え、給料が上がる、こういう状況に持っていくためには何が必要とお考えか、甘利経済再生担当大臣、お聞かせください。
 次に、地方の自立について伺います。
 安倍政権では、地方分権改革推進本部を設置して、地方分権改革の総括と展望を議論されています。地方自治体に十分な権限、財源が保障されておらず、真の意味で自立できていないことは、我が国の長年の課題であります。これまでも地方分権と銘打った改革は数多く行われてきました。その結果、地方自治体の権限が前よりも増えたことは間違いありません。しかし、権限に見合った財源がなければ、本当の意味での自立にはなりません。
 地方と国の仕事の配分は、地方が三、国が二、財源の配分は、地方が二、国が三だと言われています。仕事は地方の方が多く、財源は国の方が多いのです。安倍政権の地方分権改革では、この構造を改め、地方の財政的自立を達成すべきだと考えますが、新藤総務大臣、御見解はいかがでしょうか。
 また、政令市の在り方についても伺います。
 政令市と都道府県の二重行政が指摘され、総務省の地方制度調査会でも都道府県から政令市への権限移譲が提言されるなど、政令市の権限強化に向けた機運が高まっています。権限強化はもっともなことですが、その際には、権限だけでなく必要な財源の移譲を行うことも忘れてはなりません。
 今国会には、教職員の給与に必要な財源を都道府県から政令市に移譲する法案が提出される予定です。これまで、政令市は教職員の人事権だけを持っていて、給与は都道府県が負担するというねじれの状態にありました。今回の法案は、政令市に権限と財源を一元化するという良い先例になると思います。
 今後も、政令市への権限移譲は必ず財源とセットで行うべきだと考えますが、政府の方針はいかがでしょう。新藤総務大臣に伺います。
 次に、自治体財政について伺います。
 自治体の財政は、扶助費や公債費の増加によって硬直化が進んでいます。そのため、国の補助事業をやりたくても、自治体の負担分が出せないために事業を諦めるというケースも多くあります。
 このまま地方の高齢化が進めば、多くの自治体で政策的な経費が完全に底をつくという事態もあり得ます。既に京都市や大阪市では経常収支比率が一〇〇を超えており、財政に全く余裕がない状態です。これは、通常の収入では支出が賄えない、企業でいえば自転車操業の状態であります。
 政府の成長戦略や経済対策を進める上でも、自治体財政の硬直化は克服すべき問題であると思いますが、対応をどのようにお考えか、新藤総務大臣、お聞かせください。
 公債費についてもう一点。
 今、全国の自治体では臨時財政対策債の発行額が積み上がっています。多くの自治体は、血のにじむような努力をして歳出を削減し、臨時財政対策債以外の地方債を減らしています。その一方で、国が地方に押し付ける臨時財政対策債だけが積み上がっていくというのは、国の努力不足と言われても仕方ありません。全国の自治体が求めているように、臨時財政対策債をやめて地方交付税の増額を目指すべきだと考えますが、新藤総務大臣、いかがでしょうか。
 次に、過疎対策について伺います。
 昭和四十五年の過疎法制定から、既に四十年以上がたちました。その間の過疎対策事業債の発行は九兆円に上ります。過疎対策の成果はどうだったでしょうか。過疎化が止まるどころか、どんどん過疎が進んでいることは誰の目にも明らかです。
 さらに、今後数十年間、都市部への人口集中と地方の人口減少が進むと予測されています。厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所という機関が人口の将来推計を出しています。それによると、二〇一〇年から二〇四〇年までで、東京の人口は六%減りますが、秋田県の人口は三五%も減ります。
 政府の機関がこのような予測をするということは、政府自ら今後も過疎対策には効果がないと認めるようなものではありませんか。これからも都市への人口集中が続き、田舎からはどんどん人が出ていく。国の在り方としてそれでよいのでしょうか。これまでの過疎対策を根本から変えて、実効性のあるものにするべきだと考えますが、いかがでしょうか。新藤総務大臣の御見解を伺います。
 最後に、少子化対策について伺います。
 人口の減少は、地方の過疎化をますます深刻なものにするとともに、我が国の国力全体を大きくむしばむ大問題であります。
 私は昭和十九年生まれです。当時、我が国は戦火の中にあり、将来が見通せない状況でございましたが、七千三百万人の人口で、出生数はコンスタントに二百万人を超えていました。今、人口は当時の一・七倍となりましたが、出生数は半分以下です。国が平和で豊かであることと子供を産み育てることは全く別問題なのです。
 先日、宇宙開発の「はやぶさ」プロジェクトに関わった技術者のお話を伺いました。その方は、日本の科学技術はすばらしいが、それよりも我が国の最大の課題は少子化対策だ、なぜ国は本気で取り組まないのかと強く訴えておられました。
 我々政治家は、日々の政治課題に忙殺されて、我が国が直面する本質的な問題を忘れがちではないでしょうか。少子化は国の存亡に関わる問題です。
 少子化対策というと、すぐに働く女性のために保育所をつくるといった話になりますが、それだけでは足りないことは明らかです。人口問題研究所の調査では、二〇一二年、我が国の人口は一億二千七百五十二万人、二〇五〇年、九千七百八万人で、実に三千四十四万人減少します。政府が国民に対して、子供を産んで育ててほしいとはっきり言うべき段階に来ていると思います。このまま人口減少が推移すれば我が国は滅亡する、そうした危機感を本気で訴えるべきではないでしょうか。
 さて、社会には様々な問題があります。未婚の男女が共に五〇%以上結婚を希望しているのに、出会いがない、経済的理由のために結婚に踏み切れないと言っています。もう一つ、社会の変化による人の意識の変化も大きな問題です。結婚しているのに子供を持つことを望まない人たちが増えています。経済的理由だけでなく、自分が仕事を持ち働き続けることと、子供を産み育てることの意味を深く考えねばなりません。未来に対する責任はどこにあるのでしょうか。人なくして国はありません。
 こうした意識喚起をした上で、抜本的な少子化対策を求め、政府の見解を森少子化対策担当大臣にお伺いして、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣新藤義孝君登壇、拍手〕
#13
○国務大臣(新藤義孝君) 御答弁の前に、私からも、東日本大震災から三年が経過をいたしました。本当にたくさんの方々が犠牲になられて、それを思うだけで私たちは心が痛むわけであります。亡くなられた方々に心から哀悼をささげ、そして御遺族の皆さんにお見舞いを申し上げたいと思います。
 我々は、安倍内閣は、閣僚全員が復興担当大臣だと、そういう総理の方針にのっとって、そして、一刻も早く被災地の復興が進むように、私どもも自分たちの役割を果たしてまいりたい、このように存じておる次第であります。
 その上で、二之湯先生からは五点のお尋ねをいただきました。
 まず、国と地方の税源配分についてのお尋ねであります。
 国と地方の税源配分については、国と地方の歳出規模に応じた税源配分となるように、五対五とすることを目指して、これまでも個人住民税の三兆円の税源移譲などに取り組んできたところでございます。今後とも引き続き地方税の充実に取り組んでまいりますが、現在の偏在性の大きい法人課税の割合が高い地方税体系のまま地方税の比重を高める場合には、これは大都市部への税財源の集中が更に進み、財政力格差が拡大するおそれがあるわけであります。
 このため、今後、各地方団体の仕事量に見合った形で地方税の充実を図っていくためには、税源の偏在性の小さな税体系を構築することが重要であり、平成二十六年度税制改正においては、地方法人課税の偏在是正の措置を講じたところであります。
 次に、政令指定都市への権限移譲と財源措置についてのお尋ねでございます。
 今国会に提出予定の第四次一括法案による事務権限の移譲においては、昨年十二月に閣議決定をした見直し方針を踏まえ、地方公共団体において移譲された事務権限が円滑に執行できるよう、地方税、地方交付税や国庫補助負担金等により確実な財源措置を講じる方針でございます。
 県費負担教職員の給与等の負担等の権限移譲により、政令指定都市において国が義務付ける教育制度の運営に支障が生じないよう、義務教育費国庫負担金、個人住民税所得割二%の税源移譲及び地方交付税により財源措置を行う予定であります。
 今後も、事務権限の移譲を行うに当たっては、確実な財源措置を講じてまいります。
 次に、自治体財政の硬直化についてお尋ねをいただきました。
 地方公共団体の財政の硬直性を示す経常収支比率は、近年九〇%を超える高い水準で推移しており、硬直化が進んでいるものと私も認識をしております。これは、行財政改革の取組により人件費の抑制に努める一方、社会保障関係経費などの扶助費等が増加し、また、公債費等が高い水準にあることなどによるものと考えます。
 このため、地方公共団体においては、地域活性化による税収増や歳出の見直しなど、財務体質の改善に努める必要があるものと考えております。
 次に、臨時財政対策債についてお尋ねをいただきました。
 臨時財政対策債は、国、地方共に巨額の財源不足を抱える状況において、地方の財源不足を国と地方が折半して補填することとしたルールに基づき、地方の負担分について発行することとしているものでございます。本来的には、臨時財政対策債のような特例債に頼らない財務体質を確立することが重要であり、このためには、地方税収等の増収を図るとともに、歳出構造を見直すことで財務体質を強化することが必要であります。
 また、法定率の引上げ等による地方交付税の確保も重要であると考えています。現状では、国、地方とも巨額の債務残高や財源不足を抱えていることから、法定率の引上げ等は容易なものではないと考えていますが、引き続き政府部内で十分に議論をしてまいりたいと思います。
 最後に、過疎対策についてのお尋ねをいただきました。
 日本の人口減少の加速により、都市に人口が集中し、過疎地域では集落が維持困難になることが懸念されており、集落の維持、活性化のための対策として、地域の課題に応じたソフト事業がますます重要となっております。
 平成二十二年の過疎地域自立促進特別措置法の改正を受け、過疎対策事業債のソフト事業への活用が図られております。加えて、平成二十四年度補正から過疎集落等自立再生対策事業の交付金を新たに設け、地域資源を活用した地場産業の振興や日常生活機能の確保など、過疎集落等の維持、活性化に向けた総合的な取組を支援しており、平成二十五年度補正及び二十六年度当初予算でも引き続き計上させていただいているところでございます。
 今後の厳しい見通しを踏まえ、実効性のある過疎対策を進めるためにも、関係省庁で行っている地域活性化施策を横串で組み合わせて支援する地域活性化のプラットフォームを今般新たに構築をさせていただきました。過疎地域の活性化に向けて政府一体となった取組を更に加速させてまいりたいと、このように考えております。(拍手)
   〔国務大臣甘利明君登壇、拍手〕
#14
○国務大臣(甘利明君) 地方における景気回復に向けた取組についてのお尋ねがありました。
 地域経済につきましては、総じて景気回復の動きが広がっております。ただし、御指摘のとおり地域間でばらつきが見られることも事実であります。雇用についても、有効求人倍率は多くの地域で上昇しているものの、御指摘のように一倍を下回る地域もあります。
 政府といたしましては、思い切った税制措置を含めた経済政策パッケージを着実に実行するとともに、政労使会議において共通認識を取りまとめ、賃上げや処遇改善の実現に向けて確固たる土台を築いてきました。
 また、平成二十五年度補正予算及び平成二十六年度当初予算におきまして、景気回復が波及をしていない財政力の弱い市町村が行う地域活性化に向けた事業への支援、六次産業化の推進、地域独自の観光ブランドの確立支援等の政策を講じております。
 こうした取組を強力に進めることによりまして、地方を含めた幅広い国民の皆様方に成長の成果を行き渡らせてまいりたいと思っております。
 以上です。(拍手)
   〔国務大臣森まさこ君登壇、拍手〕
#15
○国務大臣(森まさこ君) 冒頭、私からも、東日本大震災の御遺族の方々に心からお見舞いを申し上げ、被災者の方々、今なお避難生活をしていらっしゃる方々に復興を実感していただけるよう、震災復興に全力で取り組んでまいります。
 少子化対策についてお尋ねがありました。
 議員に御指摘いただいたとおり、国立社会保障・人口問題研究所の推計では、三〇〇〇年には人口がゼロになるとされています。政府としては、我が国は少子化危機というべき状況に直面していると認識し、昨年六月に全閣僚による少子化社会対策会議を開催し、少子化危機突破のための緊急対策を策定いたしました。この緊急対策では、これまで取り組んできた子育て支援と働き方改革をより一層強化するとともに、新たに結婚・妊娠・出産支援を柱に加え、少子化対策三本の矢として取組を進めることとしたところでございます。
 この緊急対策に基づいて、希望する方の結婚、妊娠、出産、育児への切れ目ない支援を全国的に推進するとともに、地域のニーズに応じた地方の取組の支援を進めているところであり、今後もしっかりと取り組んでまいります。(拍手)
    ─────────────
#16
○議長(山崎正昭君) 藤末健三君。
   〔藤末健三君登壇、拍手〕
#17
○藤末健三君 民主党・新緑風会の藤末健三です。
 質問に先立ち、昨日で三年がたちました東日本大震災で亡くなられた方々に哀悼の意を表するとともに、今もなお避難生活を余儀なくされている方々に対し、心からお見舞いを申し上げます。
 それでは、会派を代表して、地方税法改正案外二件について、地方の税財政制度の在り方、日常生活に不可欠な電力、通信、郵便といったユニバーサルサービスの在り方、そしてアベノミクスに取り残された地方経済の在り方、三つの観点から質問を申し上げます。
 まず、一つ目のポイント、地方税、地方財政の在り方について質問します。
 先日、財務省は、税金や社会保険料といった国民負担率が来年度に四一・六%になると発表しました。これは今年度より一・〇%高く、過去最高になります。その原因は、四月からの消費税増税とともに年金保険料を引き上げるためでございますが、財政支出の徹底削減や議員定数の削減といった、政治家が自ら身を切ることもなく国民の負担増加が行われることについて、財務大臣の見解を伺います。
 そして、負担増を国民に強いるに当たり、税制については、政府税調といった公式の公開の場ではなく、与党の税制調査会という法的な位置付けがない組織が議論をし、公開もしないままに決めています。これでは納税者は納得できません。この点について、財務大臣と総務大臣のお考えをお聞かせください。
 ほかにも、地方税、地方財政そのものの在り方に対して全く考慮がされておりません。これらの法案においては、国と地方を合わせた税収のうち地方税は四五%を占め、一方、国と地方を合わせた歳出総額のうち地方歳出は五八%を占めています。この地方収入四五%と歳出五八%のギャップをなくすことが長期的な地方の税財政の課題と考えますが、この点について何らかの進歩があったか、総務大臣、お答えください。
 地方が国への依存をなくし、自立的な財政運営を行うことは、行政サービスの受益と負担の関係を明確にし、住民が税金の無駄遣いを監視するためにも、また地方経済の自律的な発展を図る上でも必要です。この点を総務大臣はどのようにお考えでしょうか。
 そして、消費税の引上げとともに、軽自動車税率を五〇%も増税すると決まりました。軽自動車は地域の生活の足であります。普及率が高い佐賀と鳥取では、百世帯に百台以上、つまり一世帯に一台以上の軽自動車があります。一方、東京都は百世帯に十一台と、その差は九倍あります。そして、軽自動車の用途は、八割は通勤そして買物といった、四人のうち三人が毎日軽自動車に乗っている状況です。このような地方の生活の足である軽自動車の税負担を増すことは、地域格差そして所得格差を減らすという税の基本原則に反するのではないでしょうか。総務大臣の見解を伺います。また、今後検討される環境性能課税においても軽自動車への配慮が必要だと考えますが、総務大臣、いかがでしょうか。
 次に、地域におけるユニバーサルサービスの維持について質問をいたします。
 国立社会保障・人口問題研究所によりますと、二〇一〇年に比べ二〇二五年に人口が増える地域は沖縄と東京都、二つだけです。最も減少する県では、何と二割の人口が減ると推計されています。
 このような課題に対し、太田国土交通大臣は、住民が少なくなっても、住み続けたいと思う人を大事にしたいとの考えの下、国土の新しいグランドデザインの策定に取り組んでおられます。山間部や離島などにお住まいの方々の日常生活に不可欠なサービスの提供について、どのような理念で臨んでいくのかを伺います。
 特に、福祉、通信、エネルギー、金融などのサービスの提供の在り方が各省庁ばらばらに議論されております。国土計画を所管する国土交通省が旗振り役となって、多岐にわたるユニバーサルサービスの在り方について、省庁の枠を超えリードしていくべきだと考えますが、いかがでございましょうか。
 また、個別の分野に目を向けますと、例えば、地域内にガソリンスタンドがない地方自治体は何と七町村あります。一つしかない自治体は六十町村。七つの町村では、車で数十分も掛け隣の町までガソリンを入れに行くという状況です。現在、事業者に対し、ガソリンスタンドの設備費用の補助を行っていますが、現状のこの政策で過疎地などにおけるガソリン供給サービスが維持できるのか、経済産業大臣の見解をお聞きします。
 また、この国会で電気事業法の改正案が提出され、今後、送電と発電の分離が行われる予定です。つまり、発電に新規企業が参入することにより、発電コストが安くなり、電気利用者の利便性は上がるとしていますが、一方で、送配電においてはユニバーサルサービスが課される計画です。
 私は、今までユニバーサルサービスを担ってきた電力事業制度改革の経緯や諸外国の電力自由化の失敗の事例から、送配電事業者が適切な設備形成やサービス提供を行うか非常に疑問に思っています。離島や山間部が多い我が国において、この改革は本当に電気料金の低下や利用者の利便性向上につながるのでしょうか。この点について経済産業大臣に伺います。
 一方、通信のユニバーサルサービスについては、NTTがその責務を負って加入電話の提供を行っています。加入電話はピーク時六千万回線ありました。今では三千万回線を割り、何と半減しています。この理由に携帯電話やインターネット電話の普及がございますが、また同時に、NTTのユニバーサルサービスの収支を見ると、何と年間で一千億円の赤字です。このような中で、特定の事業者が加入電話によりユニバーサルサービスを確保し続けることは合理的とは言えません。技術の進歩を踏まえ、経済合理性のあるユニバーサルサービスへ見直すべきです。総務大臣、いかがでしょうか。
 そして、通信とともに郵便のユニバーサルサービスも重要な課題です。世界的にも今郵便は年間三%ずつ減っています。実際に、我が国における郵便数を見ますと、二〇〇〇年度から二〇一二年度にかけ、二百六十二億通から百八十九億通と、何と三割も減っている状況です。イギリスでは、昨年、郵便局ネットワークを維持するために五百億円の政府が補助をすることを決めました。そして、アメリカにおいては、今、郵便は公社、民間ではなく官が行っています。郵便のユニバーサルサービスの維持に対する総務大臣のお考えをお聞かせください。
 また、二〇一二年に改正した郵政民営化法においては、貯金、保険といった金融サービスをあらゆる地域であまねく提供する義務を、ゆうちょ銀行、かんぽ生命といった金融二社ではなく、郵便事業会社と郵政持ち株会社に課しています。金融機能を持たない郵便会社と持ち株会社が金融ユニバーサルサービスをいかに維持し、そして提供し続けるか、総務大臣の見解を伺います。
 特に現在、情報通信審議会郵政部会でユニバーサルサービスのコストを分析しておりますが、この結果が出るのは来年の七月と聞きます。それでは遅いです。是非とも、郵便と金融のユニバーサルサービスを、郵政グループによる郵便、貯金、そして生命保険という三事業一体を前提に早急に議論していただきたいと考えますが、総務大臣、いかがでしょうか。
 なお、郵政については、二〇一二年に改正した郵政民営化法の第七条の二の二項において、「郵便局ネットワークの活用その他の郵政事業の実施に当たっては、その公益性及び地域性が十分に発揮されるようにするもの」としました。しかしながら、民営化された郵政事業が単に採算至上主義になれば、それは地域の切捨てにつながります。特に、来年株式上場が予定されていますが、株式が上場されれば、過疎地の郵便局は採算に合わず、株主価値を毀損するとして切り捨てられる可能性がございます。
 郵政グループの皆様の努力により局ネットワークは維持されていますが、やはり政治的な決断が必要です。是非とも、郵政の現場を鋭意回られ、そして理解をされている新藤大臣に、郵便局ネットワークの維持のための支援策や、公益性そして地域性の発揮について大きな方針を是非とも示していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
 このように、通信、エネルギー、郵便、金融といったユニバーサルサービスは地域の人々の生活になければならないものです。しかしながら、担当省庁が多岐にわたり、個別に議論がされています。是非とも、将来を見据えた、省庁の枠を超えた検討を進めるべきだと重ねて申し上げますし、また、太田大臣には是非やっていただきたいと思います。
 三つ目のポイントであります地域経済の回復について質問いたします。
 景気回復の実感を全国津々浦々にまで届けると安倍総理は述べられています。しかしながら、景気回復は地方にはほとんど及んでいません。実際に、地方の税収はリーマン・ショック以前のレベルに全く回復していない状況にあります。しかしながら、今回、地方交付税の別枠加算額が何と四千億円も減額されている。総務大臣、是非ともこの削減の理由を伺いたいと思います。
 そして、安倍政権においては、地方経済対策が公共事業偏重に戻っています。補正において五兆円の公共事業を行いましたが、予算の急増により、資材は高騰し、そして人手が不足し、数多くの公共事業の入札の不調があります。これでは地方を公共事業中心の経済に戻すだけではないでしょうか。
 我が民主党が唱えるように、地方でニーズが高い介護、医療、教育、子育てといったこのようなサービスを地方で充実させ、そして、これらの分野で十分な所得がある仕事を増やすことが地域の経済活性化につながると確信します。経済財政担当大臣、いかがでございましょうか。
 私は、滋賀県で職を失い宿を失った若者と会いました。彼は、東京で生まれ、そして高校を卒業した後に派遣会社に入り、まず初めに長崎の工場に派遣された。長崎の工場が景気が悪くなり、次に大分の工場に移され、大分の工場も景気が悪くなり、そして滋賀の工場に移された。そして、最後に滋賀の工場で解雇されたと言っていました。そして、彼は私に、こんなに真面目に働いても夢も希望も持てないと言っていました。今でも心に残っています。今、円安で輸出型産業は最高益を出していますが、国内に工場が立地されなければ、このような若者はますます増えてくるはずです。
 昨年の鉱工業生産指数を見ますと、円安にかかわらず、長崎県はマイナス八・五%、茨城県はマイナス五・六%、愛媛県、鳥取県はマイナス三・一%と、工業出荷が落ちています、円安にもかかわらず。是非とも、企業が国内に、特に地方に雇用を生む工場を造るような大規模な補助金、大規模な税制措置を行うべきではないでしょうか。財務大臣と経済産業大臣に見解を伺います。
 アベノミクスは、人、物、金といった資源の配分を市場メカニズムに委ね、資源が大都市に集中し、地方は衰弱してしまうのではないかと懸念しています。実際に、昨年の人口移動統計を見ますと、人口転入がプラスだったところは、東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知、大阪、福岡、宮城といった大都市だけで、ほかの府道県は全てマイナス、人が出ている状況にあります。人、物、金といった資源を地方に回す政策がいかにあるべきか、甘利経済財政担当大臣に伺います。
 最後に、我が国が目指すべきものは、地域が自立的な税財政の下に多様性を発揮し、そして地域の人々が全て安心して暮らせるサービスを受けることができる地域社会であることを申し上げまして、質問を終わらさせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣新藤義孝君登壇、拍手〕
#18
○国務大臣(新藤義孝君) 藤末議員から十点のお尋ねをいただきました。
 まず、税制改正の決定プロセスに関するお尋ねであります。
 税制は国民に広く負担をお願いするものであることから、政治家が中心となって議論することが必要だと私も考えております。その過程において、政府、与党が緊密に連携し、与党における議論を踏まえた上で、政府は具体的な税制改正案を閣議決定し、法案を国会という公開の場で御審議いただいているところであります。したがって、税制改正プロセスに問題があるとは考えておりません。
 次に、国と地方の税源配分についてお尋ねをいただきました。
 国と地方の税源配分については、国と地方の歳出規模に応じた税源配分となるよう、五対五とすることを目指して、これまでも個人住民税の三兆円の税源移譲などに取り組んできたところであります。
 今後とも、引き続き地方税の充実に取り組んでまいりますが、現在の偏在性の大きい法人課税の割合が高い地方税体系のまま地方税の比重を高める場合には、大都市部への税財源の集中が更に進み、財政力格差が拡大するおそれがあるわけであります。
 このため、今後、各地方団体の仕事量に見合った形で地方税の充実を図っていくためには、税源の偏在性の小さな税体系を構築することが重要であり、平成二十六年度の税制改正においては、地方法人課税の偏在是正の措置を講じたところであります。
 次に、地方の自立的な財政運営と自由度の拡大についてのお尋ねをいただきました。
 地方分権改革を推進し、地域における受益と負担の関係を明らかにする観点からは、各地方団体が自らの財源である地方税を中心とした財政運営を行うことが望ましいものと考えております。
 このため、今後とも、税源の偏在性の是正を図りつつ、地方税の充実に取り組んでまいります。また、地方団体が新たな行政ニーズに対する財源確保や政策インセンティブの手段として法定外税などの課税自主権を一層活用されることが望ましいと思っております。今後とも、わがまち特例の拡大なども含め、税制面での地方の自由度の拡大に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、軽自動車税の見直しについてお尋ねをいただきました。
 軽自動車が公共交通機関の不十分な地域などで生活の足として使われているということは私も理解をしております。一方で、地方においては、自動車に関連する道路や橋梁の整備、維持管理などの財政需要も大きいものがあります。また、軽自動車と小型自動車について、税負担の均衡を欠くのではないかという指摘もかねてからあったわけであります。
 今回の軽自動車税の見直しは、このような様々な観点も含め、地方財政審議会の検討会報告書、そして地方団体の御要望等も踏まえまして、与党税制調査会における議論を経て決定されたものであります。その内容としては、自動車取得税において、軽自動車に係る税率の引下げを行った上で、軽四輪車に係る新税率適用を平成二十七年四月以降に取得される新車からとするなど、様々な形での配慮がなされたものとなっております。
 また、環境性能課税における軽自動車の取扱いや軽自動車税における軽課の在り方については、平成二十七年度税制改正に向けて検討してまいりたいと考えております。
 次に、電気通信のユニバーサルサービス制度の見直しについてお尋ねをいただきました。
 総務省では、世界に誇れるICT基盤を実現するために、去る二月、情報通信審議会に二〇二〇―ICT基盤政策特別部会を設置して、十一月を目途に結論を得るべく審議をしているところであります。ユニバーサルサービス制度の在り方につきましては、審議事項の一つにさせていただいておりますし、御指摘の点も含めて検討させていただきたいと、このように考えます。
 次に、郵便のユニバーサルサービスの維持についてお尋ねいただきました。
 郵便を含む郵政事業のユニバーサルサービスについては、まずは日本郵政グループにおいて、収益構造の多角化、経営の効率化等を進めることによってその責務を果たしていくべきものと認識をしております。
 総務省といたしましては、引き続き、郵政事業のユニバーサルサービスの安定的な確保が図られるよう、日本郵政グループの経営努力等を注視しながら適切に監督をしてまいりたいと考えております。
 次に、金融のユニバーサルサービスの提供、維持についてのお尋ねをいただきました。
 金融のユニバーサルサービスの提供につきましては、平成二十四年十月の改正郵政民営化法により、日本郵政株式会社及び日本郵便株式会社の責務として課されたところであります。
 その具体的な提供方法に関しては、日本郵便株式会社法において、日本郵便株式会社は、自ら選定する金融機関との間で、金融の窓口業務、日本郵便が銀行代理業、保険募集等を営む契約を締結することにしております。同社では、現在はこの契約をゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険との間で結び、金融のユニバーサルサービスを提供しているところであります。
 次に、情報通信審議会における郵政事業のユニバーサルサービスに関する議論についてお尋ねがありました。
 郵政三事業のユニバーサルサービスについては、まずは日本郵政グループにおいてその責務を果たしていくべきものであると認識しております。
 一方で、将来にわたって郵便、貯金、保険の郵政三事業のユニバーサルサービスを安定的に確保するための方策の在り方を検討するため、総務省において、昨年の十月、情報通信審議会に諮問を行って、現在、有識者の方々による御議論をいただいているところであります。具体的には、本年度中にユニバーサルサービスコストを算定するための手法等を整理した中間答申をいただいて、それを踏まえて、総務省においてコスト算定を行った上で、同審議会において郵政三事業のユニバーサルサービスの確保方策の在り方について御議論をいただくことになっております。
 次に、郵便局ネットワークの維持の支援策や公益性、地域性の発揮についてのお尋ねをいただきました。
 郵便局ネットワークについては、改正民営化法において、国民が郵便、貯金、保険の基本的サービスをあまねく全国において公平に利用できるよう、ユニバーサルサービスを行う郵便局ネットワークを維持することとされております。具体的には、総務省令において、過疎地において改正民営化法の施行の際の水準を維持することと規定をしておりまして、その現に水準は維持をされているわけであります。
 公益性、地域性については、これまでも、日本郵便株式会社が住民票の写しの交付などの地方公共団体受託事務や高齢者に対する声掛け、集荷、これをひまわりサービスと言っておりますけれども、こういったサービスを行ってきておりますが、昨年十月からは新たに郵便局のみまもりサービスというようなものも開始をしているところであります。
 私は、平成二十四年の十二月、総務大臣を拝命いたしましたけれども、北海道旭川から西は長崎の対馬まで各地の郵便局を訪問して、地方に出る場合はできる限り郵便局の局長さん方ともお話をさせていただいております。先週末には、仙台中央郵便局において、東日本大震災で自らも被災されながら復旧活動に当たられた局長方のお話も聞かせていただきました。いろんなまた御提案もいただいているところであります。
 今後とも、日本郵政グループにおいては、地域や関係者の声によく耳を傾けながら、地域のニーズに応じた多様なサービスを展開するなど、公益性、地域性を十分に発揮されることを期待をしております。
 最後に、地方交付税の別枠加算の減額についてお尋ねをいただきました。
 別枠加算は、リーマン・ショック後の景気低迷により税収が大きく減少したこと等により、財源不足が拡大し、その状態が続いていること等から継続されてきたものであります。平成二十六年度においても、地方税収はいまだリーマン・ショック以前の水準まで回復をしておりません。大幅な財源不足が生じることから、別枠加算については、リーマン・ショックにより大幅に落ち込んだ地方税収の回復の程度を勘案をして、一定の縮減を図った上で必要な額、六千百億円を確保したところでございます。その上で、地方が自由に使える財源である一般財源総額については、対前年度六千五十一億円の増として、平成二十五年度を相当程度上回る額を確保させていただきました。
 今後とも、地方が安定的に財政運営を行うことができるよう、地方交付税を含めた必要な一般財源をきちんと確保してまいりたいと思います。
 以上であります。(拍手)
   〔国務大臣麻生太郎君登壇、拍手〕
#19
○国務大臣(麻生太郎君) 藤末健三先生から三問頂戴をしております。
 国民負担の増加についてのお尋ねがありました。
 二〇一四年度における国民負担率の増加は、消費税率引上げなどによる租税負担率の増加が主たる原因となっておりますのは御存じのとおりです。この消費税引上げは、世界に冠たる社会保障制度をしっかり次の世代に引き渡すとともに、子ども・子育て支援を充実させていくためのものであります。
 その上で、御指摘の歳出の抑制につきましては、社会保障につきましては、昨年成立したプログラム法に沿って不断の改革を進めつつ、社会保障制度全体の効率化、自然増の抑制に取り組むとともに、その他の歳出につきましても、予算編成における施策の洗い直しや重点化などにしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
 また、政治家自身が身を切るべきとの御指摘につきましては、これは国会で御議論をいただくべき事項であり、政府としてコメントをいたすことは差し控えさせていただきたいと存じます。
 税制改正の決定プロセスに関するお尋ねがあっております。
 税制は、国民に広く負担をお願いするものであります。したがって、政治家が中心となって議論することが必要であろうと考えております。その過程において、政府、与党が緊密に連携し、与党における議論を踏まえた上で、政府は具体的な税制改正案を閣議決定し、その法案を国会という公開の場で御審議をいただいているところであります。したがって、税制改正プロセスに問題があると考えているわけではありません。
 最後に、地方の工場立地への支援策についてのお尋ねがあっております。
 補助金による支援につきましては、経済産業省において、企業立地促進法に基づき、企業が地域に工場等の生産拠点を設置するための設備投資支援などの取組を行っておられるものと承知をいたしております。
 また、平成二十六年度税制改正におきましては、生産性の向上につながります設備投資を促進する税制の創設や、中小企業の投資を促進する税制の拡充などを行うことといたしております。このような取組を通じ、地方を始め国内の工場立地が促進され、地域の雇用を生んでいくものと期待をいたしております。
 以上です。(拍手)
   〔国務大臣太田昭宏君登壇、拍手〕
#20
○国務大臣(太田昭宏君) 新たな国土のグランドデザインについてお尋ねがありました。
 今後、急激な人口減少と高齢化が進むことにより、国土を一平方キロのメッシュで切りますと、二〇五〇年には約六割の地域で人口が半減し、そのうち約二割は無居住地になるという試算もございます。
 私は、多様な地域をふるさととして愛する国民が、その地域に住み続けたい、親しい人と共に生きていきたいということを大事にしていくことが国土政策の基本ではないかと考えています。このためには、医療や福祉、買物など、日常生活に必要な機能をコンパクトな拠点に集約し、それをネットワークでつないでいくという考え方が今後の基本になると考えます。例えば、御質問にありました山間部や離島などでは、商店、診療所など日常生活に不可欠な機能を集約し、周辺の集落との間をデマンドバスなどで結ぶ小さな拠点を形成することが有効だと考えます。
 今月末には、このような考え方を盛り込みました新たな国土のグランドデザインの骨子を示すこととしております。この考え方を関係省庁と共有し、連携しながら、地域で生活する上で不可欠なサービスを維持し、地域に住み続けることを大事にする国土づくりに取り組んでまいります。
 以上です。(拍手)
   〔国務大臣茂木敏充君登壇、拍手〕
#21
○国務大臣(茂木敏充君) 藤末議員にお答えをいたします。私には三問です。
 最初に、過疎地におけるガソリンスタンドの維持についてでありますが、東日本大震災以降、災害に備えた石油製品供給網の強靱化の必要性や、地域のエネルギー拠点であるガソリンスタンドのライフラインとしての重要性が改めて認識をされております。他方で、過疎地においてはガソリンスタンドが減少傾向であり、日常生活でのガソリンの給油や高齢者の方々への灯油配送などに支障が生じることが懸念をされます。
 このため、平成二十六年度予算案において、過疎地におけるガソリンスタンドの地下タンクの設備更新支援の補助率を引き上げるとともに、小型で安価な地上燃料タンク内蔵の給油機の導入支援も行うこととしております。さらに、ガソリンスタンドを所有する自治体も補助対象に追加します。これからも地方自治体等との連携を強化しながら、こうした対策をしっかりと講じることにより、過疎地におけるガソリンを始めとした石油製品の安定供給の確保を図ってまいります。
 次に、電力システム改革についてでありますが、エネルギー制約の克服に向けた改革の中心を成す電力システム改革は、新規参入の促進や競争環境の整備による電力の低廉かつ安定的な供給のために必要不可欠な、まさに待ったなしの取組であります。電力料金については、改革により、電気事業者間の競争の促進や新たな発電事業者の参入、全国レベルでの低廉な電源から順に使用することによる発電コストの低減等により、料金が最大限抑制されることが期待をされます。
 また、改革により、電力会社、料金メニュー、電源等を選びたいという需要家のニーズに応えるとともに、送配電事業者に対して、離島の需要家に対して他の地域と同等の料金で電気を供給すること、山間部等においても送配電網の建設、保守を行うことを義務付け、投資回収を保証すること等により、地方の利用者にとっても利便性の維持向上を図ることといたしております。諸外国の改革の教訓も踏まえ、安定供給の確保や需要家の保護の手当ても講じながら、引き続き、改革を着実に進めてまいります。
 最後に、地方への工場立地を促進するための補助金や大規模な投資減税についてでありますが、委員御指摘のとおり、アベノミクスによります成長の果実を全国津々浦々に届けていくため、地方における企業の新規立地や雇用確保にもつながる国内での生産活動の活性化は重要な課題であります。
 このため、企業収益の改善を通じて雇用創出につながる設備投資減税は重要であり、平成二十六年度税制改正において、地域経済を支える中小企業・小規模事業者に広くお使いいただいている中小企業投資促進税制を、よりインセンティブが高く、より広い範囲をカバーする仕組みとしております。
 また、ものづくり補助金を一千四百億円確保した上で拡充し、一万一千社を超える中小企業・小規模事業者の試作品開発や生産プロセス、業務プロセスの改善を支援し、新たな事業展開を応援していきます。
 さらに、地方公共団体の計画に基づく企業誘致に対しても、企業立地促進法により税制面や金融面での支援を行っております。これらの施策に加え、新たな市場の創出につながる規制改革等を通じて我が国の事業環境を整備し、世界で一番企業が活動しやすい国を目指してまいります。(拍手)
   〔国務大臣甘利明君登壇、拍手〕
#22
○国務大臣(甘利明君) 地域経済の活性化策、地方でニーズが高い介護、医療等のサービスの充実についてのお尋ねがありました。
 地域経済の活性化を図るためには、成長戦略の実行の効果を地域経済や中小企業等に浸透をさせ、成長の実感を日本全国津々浦々に届けていくことが重要であります。地域ブロックごとに開催をされております地方産業競争力協議会から得られました全国各地の生の声を、御指摘の点も踏まえまして、成長戦略の実行に反映させてまいります。
 医療、介護に関して、日本再興戦略では、戦略市場創造プランとして、高齢化を始めとする世界の国々が直面する重要な社会課題を先駆けて解決をし、それをばねに新たな市場を創造していくことを掲げております。具体的には、医薬品・医療機器開発や再生医療の実用化の促進、規制・制度改革や技術開発政策の強化を図ってきているところであります。
 子育て支援の充実につきましては、我が国最大の潜在力である女性の力を生かすという点で成長戦略の面からも重要な課題でありまして、待機児童解消加速化プログラムの実行等に取り組みます。
 このような医療や介護、子育て支援などの分野につきましては、制度の持続可能性を確保しつつ、その成長産業化に取り組んでまいります。
 本年一月には、成長戦略進化のための今後の検討方針を取りまとめました。同方針に基づき検討を進め、年央を目途に行う成長戦略の改訂では、これまで成長産業とみなされてこなかった医療・介護分野を成長エンジンとして育成をしていくとともに、女性の活躍を支えるための子育て支援を推進をし、成長の果実を地域へ波及させてまいります。
 人、物、金といった資源を地方に回す政策の在り方についてお尋ねがありました。
 地域再生を牽引をする強い地域経済構造を構築していくことは重要でありまして、経済財政諮問会議におきまして、産業競争力会議との連携も図りながら、地域特性を生かした地域づくり方策や、人と活動の集積促進策などについて検討してまいります。
 また、現在、経済財政諮問会議の下に「選択する未来」委員会を設置をいたしまして、人口減少などの構造変化を見据えて、地域づくりの在り方も含め、我が国経済の中長期的な発展を実現するための議論を進めております。
 今後、こうした議論も踏まえつつ、地域の課題の克服に向けた取組を進めてまいります。(拍手)
    ─────────────
#23
○議長(山崎正昭君) 渡辺美知太郎君。
   〔渡辺美知太郎君登壇、拍手〕
#24
○渡辺美知太郎君 みんなの党の渡辺美知太郎です。
 冒頭、一言申し上げますことをお許しください。
 昨日で、数多くの尊い命が失われ、未曽有の被害をもたらした東日本大震災から三年を迎えました。改めて、大震災で犠牲となられた方々に哀悼の意を表しますとともに、現在も不自由な避難生活を余儀なくされている皆様の生活が一日も早く安定されますこと、私たちも党派を超えて全力で震災復興に取り組んでまいります。
 それでは、みんなの党を代表し、ただいま議題に上がりました地方税法等の一部を改正する法律案、地方交付税法等の一部を改正する法律案並びに平成二十六年度地方財政計画について質問をいたします。
 私たちみんなの党は、地方を元気にするために、国民に最も身近な地域が主体となり、地域住民のための政治を行っていく地域主権型道州制をアジェンダに掲げております。
 まず、地方交付税法等の一部を改正する法律案について伺います。
 今回の改正において、消費税が八%に引き上げられることに伴い、地方交付税の不交付団体である東京都などの税収が増え、その他の地方公共団体との間で税収格差が発生すると見込まれることから、法人住民税の一部を国税化し、その税収を地方交付税として配分するものです。
 政府は、国から地方への権限、財源の移譲を促進する地方分権改革に取り組んでいるとのことですが、このように国が召し上げて地方に分配する方式は政府の地方分権改革への取組に逆行するのではないのでしょうか。今後もこのような方法を取るのでしょうか。新藤総務大臣に伺います。
 今必要なのは、自治体の自立を促す改革です。地方に財源を移す抜本的な改革が必要です。使い道が自由なお金が増えてこそ、創意工夫を競う環境が整います。
 みんなの党は、安定財源である消費税を全額地方税化することを提案しております。
 消費税の全額地方税化について、これまでの新藤総務大臣の答弁では、地方への社会保障負担を理由に慎重な姿勢が見受けられます。しかし、日本は本来、給付と負担の関係が明確な社会保険方式で社会保障を運営しているはずです。税金の投入を当てにし続けると、給付と負担が不明確になり、社会保障費は膨らむ一方です。多額の税金を投入する前に、歳入庁などの設置により、十兆円は取りっぱぐれていると言われている保険料の徴収対策を更に徹底すべきであります。
 消費税の全額地方税化は荒唐無稽な話ではありません。菅官房長官は、総務大臣でいらしたとき、地方消費税の拡充を提言なさっていました。
 菅官房長官に伺います。
 長官が総務大臣のときは、地方への税源移譲について、偏在の少ない地方消費税を基幹税とすべきとおっしゃっていました。しかし、平成二十六年度地方財政計画における地方税の税収内訳では、地方消費税は地方税全体の八・六%にすぎず、基幹税とは到底呼べるものではないと思います。
 菅官房長官は、今も地方への税源移譲の基幹税は地方消費税であるべきとお考えですか。もしそうであるならば、消費税を社会保障目的税化する社会保障・税一体改革に基づいた今回の消費増税についていかがお考えですか。また、消費税の全額地方税化についていかがお考えですか、伺います。
 次に、交付税に関連して、地方の財源不足を補填するいわゆる国と地方の折半ルールについて伺います。
 臨時財政対策債を使う折半ルールは、平成十三年度に制度化され、当初は平成十五年度までの三年間の措置とされました。しかしながら、これ以降も度々継続され、平成二十六年度についても折半ルールを平成二十八年度まで継続されることとなりました。
 臨時財政対策債については、後年度に元利償還金全額が地方交付税に算入される、言わば交付税の後払いとしての性格を持ちます。しかし、システムとしては元利償還金全額を地方交付税の算定に用いられる基準財政需要額に算入するため、基準財政収入額が増えればその分地方交付税は減額となり、臨時財政対策債全額が地方交付税で戻ってくる保証はありません。
 また、臨時財政対策債は各々地方自治体が発行する債券であり、国債や国の借入金と比べ信用力が劣るため、通常、スプレッドという利回り格差が付きます。そのため、国の借入金で調達していた地方交付税特別会計借入れに比べると、スプレッドが付く分、負担が増えます。
 臨時財政対策債に頼る折半ルールについては、以上のような問題が指摘されます。折半ルールはいつまで続けるおつもりですか。折半ルールの代替案を具体的にお示しいただくことは可能ですか。新藤総務大臣に伺います。
 また、スプレッドに関しても伺います。
 スプレッドは、償還期日や発行団体などの条件によりまちまちですが、例えば奈良県と岡山市が発行している債券で償還期日が類似した国債の流通利回りに対するスプレッドは、〇・五%から一・五%の間のものがあります。その間を取って例えばスプレッドを一%とすると、平成二十五年度の臨時財政対策債の見込み残高が四十五兆円でありますので、四千五百億円地方交付税特別会計からの借入れより負担が増えることになります。
 総務省は、こうしたスプレッドによる負担増を把握していますか。把握している場合は、幾らの負担増になりますか。新藤総務大臣に伺います。
 恐らく、今回質問した地方に財源を移す抜本的な改革や折半ルールの代替案について、国民が期待している具体的な数量や期日を挙げての御答弁はいただけないものと思います。それは、地方税の財源として有力視されていた消費税を、地域主権とは全く関係のない社会保障・税一体改革により、中途半端な社会保障目的税にしてしまったからであります。
 地方が自立するためには、三位一体改革では不十分であった財源移譲への道筋を立てなければなりません。四月からの消費増税は、経済だけでなく、このように国と地方のグランドデザインをも狂わせてしまいます。
 昨年の参議院選挙でねじれ国会は解消されました。もう財務省を気にする必要はありません。やはり消費税増税を凍結すべきであります。私たちみんなの党は、結党以来ずっと増税の前にやるべきことがあると訴えてまいりました。みんなの党は消費増税凍結のためなら協力を惜しまないことを申し添えまして、私からの質問といたします。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣新藤義孝君登壇、拍手〕
#25
○国務大臣(新藤義孝君) 渡辺議員からお尋ねをいただいております。
 まず、地方法人課税の見直しについてのお尋ねであります。
 税制抜本改革法の規定を踏まえて、地方消費税の充実による地域間の財政力格差の縮小を図るため、偏在性の大きい法人住民税法人税割の一部を国税化し、その税収全額を地方交付税原資に繰り入れる措置を恒久措置として講ずることとしております。
 また、今回の見直しは、地方消費税の税率引上げにより地方の税財源が拡大する中で行うものであること、また、法人住民税の税率引下げ分に相当する額は、その全額が地方の固有財源である地方交付税の原資となり、地方の貴重な税財源の充実につながり、財政運営の自主性、自立性が高まることからも、地方分権に資するものであるというふうに考えております。
 総務省としては、引き続き、地方税の充実と併せて、偏在性の小さく税収が安定的な地方税体系の構築に向けて努力をしてまいりたいと、このように考えております。
 次に、折半ルールについてのお尋ねがありました。
 折半ルールは、国、地方共に巨額の財源不足を抱える状況において、地方の財源不足を国と地方が折半して補填することとし、国は一般会計からの地方交付税の特例加算、地方は臨時財政対策債の発行により対応すると、このようにしてあるわけであります。
 本来的には、臨財債のような特例債に頼らない財務体質を確立することが重要であり、具体的には、国と地方で折半して補填すべき財源不足が解消されて、財源不足による新たな臨財債の発行が行われなかった平成十九年度及び平成二十年度の状況、こういったものをなるべく早期に実現することを目指しているわけであります。
 このためには、まずはアベノミクスの効果を全国津々浦々に届けて、地方税収等の増収を図るとともに、歳出構造を見直すことで財務体質を強化することが必要であり、その実現に向けて努力をしてまいりたいと、このように考えております。
 最後に、臨時財政対策債の発行による金利負担の増をどのように把握しているかと、こういうお尋ねをいただきました。
 仮に平成二十五年度末の既往の臨財債の全てを交付税特会借入金により調達することとした場合には、この利子負担金と平成二十六年度地方財政計画で見込んでいる臨財債の利子負担を比較すると、この臨財債の発行による方が利子負担が約〇・四兆円程度増加するというようなことが、これは仮定の上での想定であります。そして、これは足下の金利環境を前提とすると、十年などの長期で調達することが一般的な臨財債の金利の方が短期で調達している交付税特別会計借入金の金利よりも高いことなどによるものであります。
 多額の地方債残高を踏まえると、金利動向には細心の注意を払わなければならないと、これは私たちも当然考えておるわけであります。地方財政に対する市場の信認を維持するためにも、引き続き、国と基調を合わせた地方財政の健全化に取り組んでまいりたいと考えております。(拍手)
   〔国務大臣菅義偉君登壇、拍手〕
#26
○国務大臣(菅義偉君) 消費税の地方税化についてお尋ねがありました。
 社会保障・税一体改革においては、地方消費税の充実などにより、税源の偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系を構築をすることといたしております。
 一方、消費税全体の使途については、社会保障・税一体改革において、現行の地方消費税収一%分を除いて全額社会保障財源化されることになっておりますと同時に、年金、医療、介護、子育てといった社会保障における役割分担に応じて国と地方でそれぞれ配分することとされております。
 この消費税を全額地方に移管するのであれば、社会保障について地方に大きな責任を担っていただく必要がありますが、これは結果的には大きな地域間格差を生じさせることにもつながりかねない、そう考えますので、慎重な検討が必要であるというふうに考えます。(拍手)
    ─────────────
#27
○議長(山崎正昭君) 吉良よし子君。
   〔吉良よし子君登壇、拍手〕
#28
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。
 私は、日本共産党を代表して、地方財政計画外二法案に関連して、総務大臣に質問します。
 初めに、東日本大震災と原発事故から三年、復興と被災者の生活となりわいの再建のため、震災復興特別交付税の継続と拡充など必要な財政措置を政府に強く求めます。
 地方自治体の役割は、住民の福祉、暮らしを守ることです。安倍内閣は、国民の声に背を向け、消費税増税と社会保障改悪、大企業本位の規制緩和に突き進んでいますが、憲法がうたう地方自治の本旨に沿って地方自治体が住民を守る役割を豊かに発揮させられるかが正面から問われています。
 以下、具体的に質問します。
 第一は、地方財政の危機打開の問題です。
 現在の地方財政は、そもそも小泉内閣の三位一体改革で数兆円もの地方の財源が奪われたことで一気に危機に陥りました。さらに、リーマン・ショックによる景気後退が重なって一層危機を深めています。政府は、地方財政を危機に陥れた三位一体改革への反省をしていますか。
 何より、政府が毎年一兆円を超える歳出特別枠を措置したのも、財政危機に陥った地方から厳しい批判を受けたからではありませんか。歳出特別枠は、特別な歳出などではない、自治体の経常経費そのものだというのが地方の訴えです。総務大臣も同じ認識をお持ちでしょうか。であれば、なぜ社会保障を始め住民サービスを支える三千億円もの経常経費の削減に踏み出したのですか。さらに、来年度以降も削減方針を進めるというのでしょうか。お答えください。
 安倍内閣が四年ぶりに復活させた昨年六月の骨太の方針では、経済再生に合わせ、危機対応モードから平時モードへの切替えを進めるとし、政府はこれを歳出特別枠削減の理由にしています。しかし、どの世論調査を見ても、アベノミクスによって景気が良くなった、また今後良くなると考えている人は少数です。大半の自治体が経済再生の途上にあるという結論は、一体どんな具体的根拠に基づいているのですか。平時に戻すというのなら、三位一体改革で地方から奪った地方交付税を抜本的に復元すること、そして交付税の法定率を引き上げることこそ必要なのではないでしょうか。
 第二は、地方行革の推進のために地方交付税を補助金化しようとする問題です。
 政府は、一三年度、国家公務員給与を平均七・八%削減し、要請という形で地方公務員の給与削減を強要し、その分の地方交付税をあらかじめ縮減するという前代未聞のやり方を取りました。これは、自ら被災し、家族を失い、それでも寝食を忘れて復旧・復興に尽力する被災自治体にも押し付けられました。これに地方団体から厳しい批判が出るのは当然です。
 ところが、政府は、一四年度から、職員定数や給与削減等の行革努力分を交付税に反映する地域の元気創造事業費を設けるとしています。地方の固有財源である地方交付税に、なぜ行革努力分というひもを付けるのですか。地域の元気創造事業費三千五百億円のうち三千億円が行革努力分です。これでは、財政力の弱い自治体ほど行革が迫られるのではありませんか。仕事量は減っていない、職員も給与もこれ以上削減できないという地方自治体の実態をどう認識していますか。お答えください。
 また、一四年度の算定は、昨年七月からの給与削減分を基にしていますが、なぜですか。給与削減の要請に応えなかった自治体にペナルティーを科すためではありませんか。さらに、補正予算で設けたがんばる地域交付金の配分にも給与削減分が反映されていますが、交付税や地方への交付金支出などの機会を捉え、事あるごとに行革努力分を押し付ける、これが安倍内閣の地方に対する姿勢なのでしょうか。
 政府は、地方財政計画の一般行政経費の中で、今後、地域の元気創造事業費の枠を拡大するとしています。総務大臣は、衆議院の審議でこの点を問われ、行革指標に係る割合を高くして、各地方団体に更なる行革を促すことを考えているわけではないと答弁されていますが、行革努力分による額、率の引上げはないと断言できますか。
 第三は、公共施設等の除却問題です。
 安倍内閣は、公共施設を民間のもうけの対象とするPPP/PFIの抜本改革に向けたアクションプランで、今後十年間で十二兆円の事業を重点的に推進するとしました。その対象となる公共施設の大半は、地方自治体の公共施設等なのではありませんか。
 老朽化した公共施設の除却自体は、地方自治体にとっても切実な課題です。その意味では、除却にも地方債を充当できる特例を新設することは当然です。しかし、その地方の声を逆手に取って、地方自治体の公的資産を事業規模先にありきの民間開放路線に委ねるなら、公共サービスの後退、公務リストラの加速につながらざるを得ないのではないでしょうか。大臣の認識を伺います。
 また、地方自治法の改正に向けて、市町村間、市町村と都道府県間の新たな連携が強調され、フルセットからの脱却、集約とネットワーク化の方向が打ち出されています。市域を越えた公共施設等の適正配置は、新たな自治体再編、道州制に向けたてことなるのではありませんか。
 公共施設等の老朽化対策は、住民と自治体が主体となって進めるべきであり、それを支援する財政措置の拡充こそが必要ではないでしょうか。
 第四は、消費税増税に関わる問題です。
 四月からの消費税増税は、東日本大震災からの復興、被災者の生活となりわいの再建に大きな障害となります。地方に係る各税目には、地方自治体が住民の実情を考慮し独自に減免できる仕組みがあります。しかし、消費税は税の性格上、独自の減免措置がとれないのではないでしょうか。地方自治体が復旧・復興、被災者の生活となりわいの再建のために消費税増税の影響を遮断、軽減する方法があるのか、伺います。
 二つ目は、軽自動車や原付、オートバイ等への大幅な増税です。軽自動車の需要増加は、長年にわたる国民所得の低迷から、価格でも維持費でも安価な軽自動車を選択したためであり、庶民の自衛策の結果です。ところが、政府は、自動車取得税は二重課税という自動車業界の要望には自動車取得税の税率引下げで応える一方で、その穴埋めに軽自動車税の大幅増税を行うというのです。圧倒的な国民にとって消費税増税に加えた二重の負担増になるという認識はお持ちでしょうか。とりわけ、公共交通機関が衰退に追い込まれた地方では、軽自動車、原付、オートバイは、通勤通学を始め、若者からお年寄りまでの欠かせない交通手段です。軽自動車等の税率引上げが地方の経済と雇用、生活全体に及ぼす影響は重大であり、中止すべきではありませんか。
 もう一つは、地方消費税の引上げにより拡大する自治体間の税収格差を是正するとして新設される地方法人税です。地方消費税の増収分が不交付団体にはそのまま入るのに、交付団体では増収分が減らされるという矛盾を解消するために、地方の固有の財源である法人住民税から一部を国に吸い上げて配分し直すというものです。しかし、消費税の増税がなければこうした措置は必要ないし、本来、自治体間の税収格差の是正は、地方交付税の財源保障と財政調整の両機能の強化で行われるべきではありませんか。
 消費税増税は、国民に耐え難い負担を押し付けるだけでなく、国民の暮らしを壊し、景気を悪化させ、地方の財政にとっても税収減とゆがみをもたらす最悪の選択です。四月からの消費税増税の中止を強く求め、質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣新藤義孝君登壇、拍手〕
#29
○国務大臣(新藤義孝君) 吉良議員から確かに二十一問お尋ねをいただきました。
 まず、震災復興特別交付税についてのお尋ねであります。
 震災復興特別交付税については、昨年一月の復興推進会議において、平成二十三年度から二十七年度までの集中復興期間中はその財源を確保することとしており、まずは平成二十七年度までの復興の加速化に取り組んでいくことが必要と考えております。集中復興期間後の震災復興特別交付税の在り方については、全体の復興財源フレームの中で検討されるものと考えております。
 次に、三位一体の改革についてお尋ねがありました。
 三位一体の改革については、かねてより地方から要望があった三兆円の税源移譲の実現による地方の自主財源の強化、補助金改革による地方の自由度の拡大により、地方の自立や地方分権の進展に資するものであり、分権改革の実現に向けた大きな前進であったと認識をしています。
 しかし一方で、結果として、地方交付税の削減が急激に行われたこともあり、特に財政力の弱い団体には厳しいとの声があったと認識をしています。また、国庫補助負担金改革において、単なる国の負担率の引下げによる、地方の自由度や裁量の拡大につながらないものが含まれるなどの課題もあったことと認識をしております。
 次に、歳出特別枠については五点いただきました。
 歳出特別枠は、リーマン・ショック後の景気低迷が続いていること等を踏まえ、地方が地域の活性化や地域雇用の創出等の施策に取り組めるよう地方財政計画に計上したものであります。
 総務省としては、地域経済は、アベノミクスにより初動の効果は上げているものの、本格的な回復に至っておらず、地域経済の活性化等に要する歳出の計上が必要というふうに考えたわけであります。
 こうした認識を踏まえまして、平成二十六年度の地方財政計画における歳出特別枠については、地域経済活性化に向けた地方団体の取組を息長く支援する観点から、歳出特別枠のうちの三千億円を地域の元気創造事業費として経常的な一般行政経費の中に振り替えて計上し、その振替分を含めて前年度水準を実質的に維持したわけであります。この歳出特別枠については、経済再生に合わせて削減したという認識は持っておりませんが、今後とも、一般財源総額の確保などの観点を踏まえつつ検討してまいりたいと考えております。
 次に、三位一体改革で削減された地方交付税の復元と法定率の引上げについてのお尋ねでございます。
 三位一体の改革においては、平成十五年度から平成十八年度の間に地方交付税が二・二兆円の減となっておりますが、その後の地方財政対策により様々な措置を講じた結果、平成二十六年度の地方交付税を含めた一般財源総額については六十・四兆円を確保して、三位一体改革前の平成十五年度と比較して一・九兆円の増となっているところであります。
 今後とも、地方が安定的に財政運営を行うことができるよう必要な一般財源をきちんと確保するとともに、地方交付税の本来の役割である財源調整機能と財源の保障機能が適切に発揮されるようにその総額を適切に確保してまいりたいと存じます。
 次に、地域の元気創造事業費についてであります。
 この地域の元気創造事業費は、通常の普通交付税の算定に加えまして、各地方団体が地域活性化に取り組むための財政需要について、人口を基本とした上で、行革努力の取組と地域経済活性化の成果指標を反映することにしたわけであります。その際に、各地方団体が行革により捻出した財源を活用し、地域経済活性化の取組を行っていると考えていること、また、地域経済活性化に積極的に取り組み、成果指標を全国標準よりも伸ばしている地方団体は、地域経済活性化に全国標準よりも多く取り組んでいると考えられることなどを踏まえまして、全国的かつ客観的な統計データが存在する指標を用いて各地方団体の努力を多面的に反映することにしたわけであります。
 したがって、行革努力分というひもを付けているであるとか、それから、財政力の弱い団体ほど行革が迫られる、ペナルティーを科す、あるいは行革努力を押し付けているとの御指摘は当たらないというふうに考えております。これまで各地方団体が行政サービスを効率的に提供していくために、定員管理や給与の適正化などの行政改革を進めてきたという実態を踏まえたものというふうに認識をしているわけであります。
 また、がんばる地域交付金についても、行革努力に応じて加算をしているものでありまして、これは御指摘は当たらないと、このように考えております。
 なお、平成二十五年度の給与水準については、平成二十五年一月の閣議決定における地方公務員に係る給与削減の要請を踏まえ、同年七月から国家公務員と同様の給与削減措置を実施することを前提として地方財政計画の策定などが行われたことを考慮すれば、これは七月一日時点の給与水準を基本として用いることが合理的であると、このように考えております。
 また、地域活性化分の算定額については、今後、地域経済活性化の成果指標の反映度合いが増していくのに合わせて増額することを検討することとしております。したがって、行革指標に係る割合を今後更に高くすること等を特別に考えているわけではございません。
 いずれにしましても、地域の元気創造事業費の具体の算定方法については、本年夏の普通交付税の決定までに地方団体からの意見なども踏まえた上で決定をしてまいりたいと、このように考えております。
 次に、アクションプランについてのお尋ねをいただきました。
 PPP/PFIの抜本改革に向けたアクションプランにおいて、今後十年間で十二兆円に及ぶPPP/PFI事業を推進するとの目標を設定しました。この目標は、民間の提案、イニシアチブを最大限尊重することから、具体の事業計画を精緻に積み上げたものではなく、各府省による取組の推進やインフラ投資市場の活性化等が図られることを前提にして、官民で共有するべきものとして設定したものであり、国や地方公共団体といった事業主体別の事業規模目標は定めておりません。
 次に、公共施設等の除却問題についてのお尋ねがございました。
 総務省では、地方公共団体における公共施設等の老朽化対策が地域の実情に応じ長期的視点から総合的かつ計画的に行われ、財政負担の軽減、平準化が図られるよう、公共施設等総合管理計画の策定を要請する予定であります。この計画の策定に当たっては、民間による類似のサービスの提供の状況や民間所有施設を利用しての公共サービスの提供の可否等を検討し、地域の実情に応じ民間活力の活用も積極的に検討することは重要であると、このように考えております。
 また、道路網や交通機関の整備が進み交通ネットワークが発達した地域においては、隣接する市町村を越えて住民の経済活動や交流が活発に行われている状況もあります。こういった市町村間や都道府県と市町村との連携の下で計画を検討することも重要ではないかと、このように考えているわけであります。
 最後に、消費増税についてのお尋ねをいただきました。
 一点目、東日本大震災の被災者にとって消費税率の引上げの影響を遮断、軽減する方法はあるかとのお尋ねであります。
 消費税の仕組みに鑑みますと、特定の地域や特定の者に配慮した特例を設けることは執行面や課税の公平性の観点から困難ではないかと、このように考えています。東日本大震災の被災者については、国税、地方税を通じ課税免除等の税制上の特例措置を講じているところでありますけれども、今後とも、予算など税制以外の施策も含めて、引き続き政府一丸となってしっかりとした支援をしてまいりたいと、このように考えています。
 二点目は、軽自動車税の見直しについてのお尋ねであります。
 軽自動車税の見直しは、自動車関連税制において自動車取得税廃止やその代替財源等が大きな課題であったところ、車体課税の不均衡の是正を検討すべきという地方財政審議会の検討会報告書、そして地方団体からの要望、こういったものも踏まえて与党税制調査会における議論を経て決定されたものであります。
 軽自動車が公共交通機関の不十分な地域などで生活の足として使われているということは私も理解をしております。今回の改正内容は、自動車取得税において軽自動車に係る税率の引下げを行った上で、軽四輪車に係る新税率の適用を平成二十七年の四月以降に取得される新車からとするなど、様々な形で配慮がなされたものとなっていると考えております。
 三点目、消費税の引上げとそれに伴う税源偏在の是正についてのお尋ねであります。
 今回の消費税と地方消費税の税率引上げは、国と地方を通じて社会保障に係る支出の増大が続く中で、社会保障の安定財源の確保と財政健全化の同時達成を図るものであって、地方税財政にとっても必要不可欠な措置であると、このように考えています。
 また、地方消費税の充実により生じる交付団体と不交付団体間の財政力格差については、交付税制度では調整することが困難であります。そのために、税制抜本改革法の規定に基づいて、地方消費税の増収の範囲内で、偏在性の大きい法人住民税法人税割の一部を国税化し、その税収全額を地方交付税原資とすることにより地方団体間の財政力格差の縮小を図ることにしたわけであります。
 そして、最後のお尋ねであります消費税率、四月からの引上げを中止すべきではないかと、こういうことであります。
 この消費税率の引上げは、地方の社会保障の充実、安定化、さらには地方財政の健全化に寄与するものであります。消費税率八%の引上げに当たりましては、これに伴う影響を緩和し、その後の経済の成長力を底上げするための好循環実現のための経済対策を着実に実行し、政府一丸となって経済再生と財政再建の同時達成に取り組んでまいりたいと考えております。(拍手)
#30
○議長(山崎正昭君) これにて質疑は終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時五十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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