くにさくロゴ
2013/12/02 第185回国会 参議院 参議院会議録情報 第185回国会 国家安全保障に関する特別委員会 第11号
姉妹サイト
 
2013/12/02 第185回国会 参議院

参議院会議録情報 第185回国会 国家安全保障に関する特別委員会 第11号

#1
第185回国会 国家安全保障に関する特別委員会 第11号
平成二十五年十二月二日(月曜日)
   午前十時二十一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月二十九日
    辞任         補欠選任
    佐々木さやか君     荒木 清寛君
     真山 勇一君     山田 太郎君
 十二月二日
    辞任         補欠選任
     室井 邦彦君     清水 貴之君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         中川 雅治君
    理 事
                佐藤 正久君
                島尻安伊子君
                西田 昌司君
                芝  博一君
                福山 哲郎君
                石川 博崇君
    委 員
                猪口 邦子君
                岩井 茂樹君
                宇都 隆史君
                江島  潔君
                北村 経夫君
                上月 良祐君
                佐藤ゆかり君
                二之湯武史君
                松山 政司君
                三宅 伸吾君
                大野 元裕君
                神本美恵子君
                白  眞勲君
                藤田 幸久君
                牧山ひろえ君
                荒木 清寛君
                山本 香苗君
                小野 次郎君
                山田 太郎君
                井上 哲士君
                仁比 聡平君
                清水 貴之君
                福島みずほ君
   委員以外の議員
       議員       主濱  了君
   衆議院議員
       修正案提出者   中谷  元君
       修正案提出者   桜内 文城君
       修正案提出者   山田  宏君
       修正案提出者   大口 善徳君
       修正案提出者   畠中 光成君
   国務大臣
       総務大臣     新藤 義孝君
       法務大臣     谷垣 禎一君
       外務大臣     岸田 文雄君
       防衛大臣     小野寺五典君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    古屋 圭司君
       国務大臣     森 まさこ君
   副大臣
       内閣府副大臣   後藤田正純君
       内閣府副大臣   岡田  広君
       厚生労働副大臣  土屋 品子君
       経済産業副大臣  赤羽 一嘉君
       国土交通副大臣  野上浩太郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        五十嵐吉郎君
       常任委員会専門
       員        矢嶋 定則君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       由木 文彦君
       内閣官房内閣審
       議官       能化 正樹君
       内閣官房内閣情
       報調査室内閣審
       議官       鈴木 良之君
       内閣官房内閣情
       報調査室内閣衛
       星情報センター
       次長       河邉 有二君
       内閣府大臣官房
       総括審議官    幸田 徳之君
       総務大臣官房審
       議官       上村  進君
       外務大臣官房参
       事官       山田 滝雄君
       防衛大臣官房長  黒江 哲郎君
       防衛大臣官房審
       議官       吉田 正一君
       防衛省防衛政策
       局長       徳地 秀士君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○特定秘密の保護に関する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
    ─────────────
#2
○委員長(中川雅治君) ただいまから国家安全保障に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日までに、佐々木さやか君、真山勇一君及び室井邦彦君が委員を辞任され、その補欠として荒木清寛君、山田太郎君及び清水貴之君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(中川雅治君) 特定秘密の保護に関する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○藤田幸久君 おはようございます。民主党の藤田幸久でございます。
 官房長官、今日はお出ましいただきまして、ありがとうございます。
 もう既に二十分過ぎておりまして、会見の時間があるというので、順番を入れ替えて官房長官から御質問をさせていただきます。
 まず、通告をしておりました質問でございますけれども、これまでも政府はいわゆるテロリズムについての定義というものを表明されております。一方、本法案におけるテロリズムの定義というのが違っておりますけれども、今までの定義と、それから本法案の定義との違いについて、官房長官、お答えいただきたいと思います。
#5
○国務大臣(森まさこ君) それでは……(発言する者あり)本法案の定義だけ……(発言する者あり)
#6
○委員長(中川雅治君) 菅内閣官房長官。
#7
○国務大臣(菅義偉君) 一般的にテロリズムとは、特定の主義主張に基づいて国家等にその受入れ等を強要し、又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為、これについて、従来のテロリズムの見解はこのとおりでありました。
 そして、本案のことについては、「政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動」をいい、一般的な意味におけるテロリズムの意味するところと違いはないと考えておりますけれども、あえて本案との違いを申し上げれば、本案におけるテロリズムというのは、法律で規定するためにより厳密に定義付けられたと、このように考えます。
#8
○藤田幸久君 大きな違いがあると思います。
 今までのテロの定義に加えて、今回の法案における定義で変わったところが幾つかございます。
 一つは、政治上その他という言葉が入っています。二つ目は、国家だけではなくて若しくは他人ということも入っています。三つ目は、恐怖ばかりではなくて不安ということが入っております。四つ目は、殺傷しの後に、重要な施設その他の物を破壊すると。ですから、大きく今までの定義と比べて今回の法案の定義は広がっているわけでございます。
 大臣、この不安を与えるということでございますけれども、このテロに関して、石破幹事長がブログで市民のデモについてもテロ行為とその本質において余り変わらないと言っておりますが、この考え方は、官房長官、どうお考えになりますか。
#9
○国務大臣(菅義偉君) まず、与党幹部の発言でありますので、政府としてはコメントすることは差し控えたいと思いますけれども、御本人が、誤解を招かぬように一部撤回など真意をきちんと説明をしておられるというふうに思います。
 いずれにしろ、デモについて、法令の定める範囲内で行われる限りというのは、やはり言論の自由だというふうに考えます。
#10
○藤田幸久君 まさに、この法案が不安という言葉とか政治上という言葉とかいったことをまさに石破さんは言っているわけですね。したがいまして、今までのテロよりも、一般の方若しくは他人という言葉も入っておりますし、したがって、非常に大きな違い、つまりテロの解釈を拡大をして今回の法律ができていると。したがって、その石破さんのような発言が出てきているというふうに思われますが、その点について、官房長官、いかがお考えでしょうか。
#11
○国務大臣(菅義偉君) 幹事長は、このことに誤解を与えないようにという形の中で取消しをしたわけでありますので、そこは従来と私は何ら変わることはないというふうに思います。
#12
○藤田幸久君 それからもう一つ、実は私、二〇〇七年に福田総理に、テロは犯罪かという質問をいたしました。それに対して福田総理は、「テロ行為に該当するものについてはこれを犯罪とし、」と言っております。ということは、デモに参加をする方はこれ犯罪者というふうに石破発言は取れるわけですが、そう思われませんか、森大臣。
#13
○国務大臣(菅義偉君) デモについては、法律の範囲内で行われる場合はこれは全く問題ないわけでありますし、これは幹事長の発言もそこまで私は言及していないというふうに考えます。
#14
○藤田幸久君 そこで、今、石破幹事長の発言、それから今までの発言を整理をいたしますと、今回の法律は、まずテロの解釈を拡大しています。つまり、政治上という修飾語が入っています。それから、他人に対してというのが入っています。それから、恐怖だけではなくて不安ということが入っております。
 ところで、今朝の新聞見ますと、今回の法律で秘密情報が広がることを不安に感じるという世論が七八%という数字が出ています。ということは、むしろこの法律そのものが多くの人々に不安を与えているのではないでしょうか。森大臣、いかがでしょうか。
#15
○国務大臣(森まさこ君) まず前提として、テロの定義が広がったのではないかという御指摘でございますけれども、これは自衛隊法のテロリズムの定義と全く同じでございまして、これまでの定義を広げたものではございません。また、今までも御説明を申し上げていますとおり、前段の目的を持って人を殺傷し、重要な施設その他の物を破壊する行為、これをテロリズムとしておりますので、一般の方のデモはこのテロリズムには該当いたしません。そのことで皆様に御不安を与えるといっているところはないと思いますし、政府としてもしっかりと説明を申し上げてまいりたいというふうに思います。
#16
○藤田幸久君 官房長官は、今までの定義と今回のは違うとおっしゃったんですね。ところが今、森大臣は同じとおっしゃったと。今までの定義と明らかに違いますよ。
 私は、実は議事録見ましたけれども、今まで、つまりこの法案が出るまでの各種の答弁は、先ほど長官がおっしゃったように、特定の主義主張に基づき国家などにその受入れを強要する、又は社会に恐怖を与える、そういう目的で行われる殺傷行為と、もう全部答弁が来ているんですね。今回は明らかに違っているんです。先ほど、四つ具体的に申し上げました。これ全く同じじゃないじゃないですか。さっきは官房長官は違うとおっしゃって、森大臣は同じとおっしゃって、これ政府間で統一見解を出してください。
#17
○国務大臣(菅義偉君) 私の答弁、誤解をされていられるんじゃないかなというふうに思います。
 私は先ほど、本法案のテロリズムとは、政治上その他の主義主張に基づきという感じの中で、国家若しくは他人に強要する、又は社会に不安若しくは恐怖を与える、その目的で人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動をいい、一般的な意味におけるテロリズムの意味するところと違いはないと考えられるが、あえて違いを申し上げれば、本法案におけるテロリズムには、法律に規定するためにより厳密に定義付けた、そのように先ほど申し上げました。
#18
○藤田幸久君 厳密にとおっしゃいますが、四つとも随分違ったことがこの法案に入っているわけですから、長年テロに関する定義と言ってきたこととまるで違った言葉が入っているわけですね。ですから、違う中でこういう言葉が出てきたがゆえに多くの人々が不安を覚えている。
 つまり、テロの定義を拡大をしたわけですね。ということは、この秘密の対象も拡大をすると、これだけ大きく拡大をするということになっているわけです。ですから、それが大きな不安を与えているわけですから、実際に文言上これだけ違っているじゃありませんか。(発言する者あり)
#19
○国務大臣(森まさこ君) いえ、これ官房長官の答弁書でございませんで、自衛隊法の条文でございますけれども、自衛隊法の八十一条の二に記載してありますとおり、「政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で多数の人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊する行為」というふうに、これは自衛隊法の条文でございますけれども、本法案の条文を見ますと、この定義と、いたずらに拡大したものではないということがお分かりをいただけると思います。
#20
○藤田幸久君 今までのテロに対する定義のいろんな質問主意書その他に対してはそういうことを一言も言っていませんよ。それを、今回あえてその法律の条文を変えたということは大きな違いがあるわけですね。それが、このまさに石破さんがおっしゃっているテロ行為とその本質について余り変わらないということと全く一致をするんです。
 つまり、石破さんは、この市民の主張をテロと同一をしたというのは、政治上のということを実は石破さんの発言の中でも言っているわけですね。つまり、主義主張を実現したければ、己の主張を絶叫し、そして多くの人々の静穏を妨げるような行為というふうに言った上で、そして、単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質において余り変わらないと言っているわけですね。ですから、主義主張と、まさに今の条文そのものを、つまり前半のこの法案の定義そのものを石破さんは言った上で、それはテロ行為だと言っているわけですね。全くそのとおりじゃないですか。この法案の前半そのもの、テロの定義の前半そのものが石破さんが言っていることそのものじゃないですか。
 ということは、テロということをこの法律は、石破さんと言っていること同じですから、認めるということじゃないんでしょうか。
#21
○国務大臣(森まさこ君) テロの、テロリズムの定義としては、これまでも私が国会、委員会等で御説明を申し上げてきましたとおり、先ほどの条文に書いてある二つの目的、そしてその後に書いてある、人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動、この目的を持って人を殺傷し、以下、又は重要な施設その他の破壊活動、これをしたときをテロリズムに該当するというふうに説明を申し上げておりまして、そのとおりでございます。
 また、自衛隊法に、もうこれは条文に、既存の法律できちっと規定をしてあるわけでございますから、この自衛隊法の条文を読んでいただければ、この定義をいたずらに拡大をしたものではないということがお分かりをいただけると思います。
#22
○藤田幸久君 この石破発言の、つまり、テロ行為とその本質において余り変わらないということについて、いろんな政党の皆さんにお伺いしたいと思いますが、桜内議員はいかがお感じになりますでしょうか。
#23
○衆議院議員(桜内文城君) 今のテロリストの、石破幹事長の発言についてだとお伺いいたしますが、他党の幹事長の御発言ですので、私が特にコメントをするのはふさわしくないと考えております。
#24
○藤田幸久君 では、政府でもない、他党でもない中谷議員は、御党の幹事長でございますが、どうお考えになりますか。
#25
○衆議院議員(中谷元君) テロリズムという定義はこの法案の条文に書かれているとおりでありまして、通常、法律に従ったデモというのはテロに該当しないと考えております。
#26
○藤田幸久君 では、岸田外務大臣、どうお考えになりますでしょうか。
#27
○国務大臣(岸田文雄君) 基本的には、先ほど来、政府としての立場、官房長官そして森大臣から御答弁させていただいておるとおりだと思います。デモにつきましても、法令の範囲内で行われる限り言論の自由だと考えます。
#28
○藤田幸久君 小野寺大臣はいかがですか。
#29
○国務大臣(小野寺五典君) 同じく、法令の定める範囲内で行われている限り、これは言論の自由だと思っております。
#30
○藤田幸久君 ということは、法令の範囲内でということがありましたけれども、このテロ、つまりデモそのもののテロとの関係については今まで発言が出てきておりませんけれども、それを石破幹事長が断定をしたと、つまり、法律の範囲内等と言わずに断定をしたということは、これはある意味ではこの法律の立て付けの目的の部分と全く一致していると、それに関してテロと断定したわけでございますから、法案そのものが非常に不安を与えて、他人に対していろんなことを強要していると。そういう意味で、意見を国民が発表すること自体を、その方法論は別にいたしまして、テロと断定したということについては、この法案そのものについて、そういった国民に不安を与えているということになりませんか。森大臣、お答えいただきたいと思います。
#31
○国務大臣(森まさこ君) これまで国会審議等、記者会見等の中で、デモ行為についてはどうですかという御質問をいただいたときにも、私は、これはテロリズムに当たりませんというふうに明快に答えてきております。また、国民の皆様に御不安をお与えしないようにしっかりと説明をしてまいりたいと思いますけれども、御指摘のような市民のデモ活動は、これはこの本法案のテロリズムに該当するものではございません。
#32
○藤田幸久君 ということは、自衛隊法以上に今までのテロリズムの定義というふうに政府答弁で言ってきたことを大きく変えて、この法案に、つまり、政治上その他という言葉を入れ、若しくは他人あるいは不安ということを入れたということは、自衛隊法であったにしても、これは最も大きな根本的な法律でございますから、ある意味ではこの国家の社会、安全保障全体に対する法律に関してこれだけ大きく拡大をしたと、それが多くの皆さんの不安を与えているということでありますから、この法案のその目的の部分自身が国民に対して秘密の拡大をする、あるいは恣意的な解釈があるというふうに不安を与えているということでございますから、その定義を変えたこと自体について自衛隊法以外のやっぱり説明が必要だろうと思うんですが、森大臣、いかがでしょうか。
#33
○国務大臣(森まさこ君) これは、既存の法律である自衛隊法に書いてあるものを使っているわけでございますから、これまでの解釈を拡大したものではございません。そして、今まで回答をしている解釈についても拡大をしたということはございません。
#34
○藤田幸久君 ということは、今後、政府答弁におけるテロリズムというのは、今回の法律のテロリズムの定義に変えるということですか。
#35
○国務大臣(森まさこ君) 本法におけるテロリズムの定義は、ここでお示しをしているとおりでございます。
#36
○藤田幸久君 したがって、政府におけるテロリズムの定義というものは元に戻すんですか、それとも、今回のこの本法案の定義が今後日本国政府におけるテロリズムの定義として定着するんですか。どちらですか。
#37
○国務大臣(森まさこ君) 私は、この本法案におけるテロリズムの定義として今お示しをしている定義、これは変わりはございません。
#38
○藤田幸久君 ということは、本法案だけこの定義でやっておいて、今度、法案が通った後のNSC等については元々のテロリズムの定義で対応するというふうに、この法案後の担当者になり得る官房長官、そういうことですか。法案成立後はテロリズムの定義を今までどおりの政府見解のままでいくんですか、それとも、この法案で出ている定義に今度政府見解を変えるんでしょうか。
#39
○国務大臣(菅義偉君) 法案成立後に、所管大臣というのはまだ実は決まっておりません。そういう中で、私、官房長官として今の立場で答えるならば、テロリズムとは、特定主義主張に基づき、国家等にその受入れ等を強要し、又は社会に恐怖を与える目的で行われるとの殺傷行為をいうという、これが今までの政府見解であります。このときも自衛隊法があったわけでありますから、この法案ができたということでこの基本方針は変わることはないというふうに考えます。
#40
○藤田幸久君 ということは、今までも自衛隊あったわけですね。なのに、それをあえて入れていなかったわけですよ。それを今回入れたということは、変えたということじゃないんですか。
#41
○国務大臣(菅義偉君) そこは、今までのこのテロリズムの見解、これは質問主意書に対してのこれですから、これは各内閣としての見解であります。このときも、同じように、自衛隊法の中にうたわれていたものはあったわけでありますから、そのときもこれでいっていますから、今回の法案が成立させていただいたということでも見解は変わらないというふうに考えます。
#42
○藤田幸久君 ということは、この特定秘密に関してだけ解釈を拡大をし、そしてこの他人とか政治上とか不安ということを入れて、ということはその特定秘密の特定をこの法案に関しては非常に拡大をすると、秘密とかテロとかいうことに対して。そして、この法案が成立した後は、元の、通常の、自衛隊法にかかわらず、今まで定義していたことに、より狭い形でのテロの定義に基づいて対応するということですね。
#43
○国務大臣(菅義偉君) 私、先ほどの質問の中で申し上げましたけれども、テロリズムの意味するところと違いはないと考えているということをさっきの答弁で申し上げました。
 そして、あえて違いを申し上げるならば、本法案に、テロリズムは法律に規定するためにより厳密に定義付けられているということを先ほど来答弁をしているところであります。
#44
○藤田幸久君 法律ごとに政府の用語が、定義が変わるんですかね。
#45
○国務大臣(菅義偉君) テロリズムの意味するところは変わらないということを私は冒頭申し上げております。
#46
○藤田幸久君 今法案についてのみこのテロリズムの定義を変えたと。そして、このことによって石破幹事長が昨日も、先ほども官房長官おっしゃったように、一部は撤回したという話ですから、全面的に撤回していないわけですね。撤回したかのようなことをおっしゃるけれども、その上で人が恐怖を感じるような云々、絶対にこれを許さない、本当に民主主義にとって正しいことなのかということは、まさに今回の法律において定義付けられた文言そのものを石破さんがおっしゃっているような流れであります。
 ということは、この本法案そのものが非常に一般の人々に対して不安を与えると、これは世論調査でも出ておりますから、その不安を与えるような法律というもののその定義が私は問題だろうと思うんですけれども、したがって、ということは、その自衛隊の定義そのものが一般の政府のテロリズムに対する定義以上に拡大をしていろんな修飾ができているということは、これ自衛隊のそういったその行為、定義付けそのものが一般の方々に不安を与えていると、そういうふうに取れませんでしょうか。
#47
○国務大臣(森まさこ君) 法律に規定をしてあるテロリズムの定義を拡大するものではございません。今までの政府による説明と違いはございません。これは法律に規定する、つまり自衛隊でも法律に規定をしています、本法案でも法律に規定をします。条文に記載するに当たってよりその意味を厳密に記載したということであって、その範囲を拡大したり意味を拡大したりしているわけではございません。
#48
○藤田幸久君 これまで国会の様々な議事録読んでいましても、自衛隊法があったときのテロリズムの定義にこういったことが入っていないんです。なぜ今までの定義にそういったことを入れなかったんですか。
#49
○国務大臣(森まさこ君) 済みません、御質問の、様々とおっしゃいましたか。
#50
○藤田幸久君 今までの議事録幾つか見ていますと、いろんな答弁がテロリズムの定義というものに、その政治的とか他人であるとか不安とかいうものは入っておりません。当時も自衛隊法はあったわけです。にもかかわらず、テロリズムの定義にそういったことを入れていなかったのはなぜですか。
#51
○国務大臣(森まさこ君) これは、条文に記載する場合には、例えば特定の主義主張に基づきという、その特定のというのは何かということをより厳密に書くために、政治上その他の主義主張というふうに書いております。
#52
○藤田幸久君 質問の意味は、今回の法律ではなくて、今までの政府答弁になぜそういった文言が入っていなかったんですか、自衛隊法があったにもかかわらず、ということを聞いています。
#53
○国務大臣(森まさこ君) 例えば、国会の今までの答弁でも、今私は平成十三年の参議院の外交防衛委員会の答弁を見ておりますけれども、自衛隊の八十一条の二を引用しまして、このような定義でございますというふうに述べておりますので、これが今までの政府答弁を拡大したということではございません。
#54
○藤田幸久君 明らかに、この法案について、今までと……
#55
○委員長(中川雅治君) ちょっとよろしいですか、官房長官の退室。
#56
○藤田幸久君 時間表がないんですよね。(発言する者あり)
#57
○委員長(中川雅治君) 済みません。じゃ、ちょっともう一度。
 官房長官、じゃ、退室、よろしいですか。
 じゃ、藤田幸久君。
#58
○藤田幸久君 長官が記者会見行かれるので、最後に質問いたしますけれども、これは、今までの政府答弁で、定義付けがある法案だけ違った定義付けで出して、そしてそれ以外はその違った定義付けを行わなかったという法律はあるんでしょうか。官房長官。
#59
○国務大臣(菅義偉君) 先ほど来申し上げていますけれども、このテロリズムそのものについて、質問主意書があって政府見解を出させていただいていますから、そういう中で、この答弁書を出したときに自衛隊法があって、今回もそういう意味では私は変わらないというふうに考えます。
#60
○委員長(中川雅治君) 官房長官、退室よろしいですか。
#61
○藤田幸久君 会見でしょうから、はい。また次回よろしくお願いします。
#62
○委員長(中川雅治君) じゃ、官房長官、退室ください。
#63
○藤田幸久君 それでは、ちょっと順番変わったので、少し順番を変えたいと思いますけれども、十一月の十八日だったと思いますが、私、この委員会で森大臣に、この特定秘密保護法案の英訳はありますかと聞きましたところ、概訳がございますという答弁でございました。その後、私は内閣の方にその概訳の英文を出せと言ったところ、ありませんと、そして今作成中ですと。
 金曜日に実はこの件について質問いたしますということを言いましたところ、内閣の方から、まだ作成中でございますと、来週に準備をいたしますという電話がありました。金曜日の十一時ごろです。ところが、金曜日、少なくとも私の秘書は十時ぐらいまで私の事務所におったんですが、その後に、この英文が私の事務所に投函されておりました。そして、その日付が十一月二十九日と書いてあるんですね。ということは、そもそもまず十一月十八日の段階における森大臣の答弁はうそだったということですか。
#64
○国務大臣(森まさこ君) この英訳については、この部分のものは当時からございます、ございました。
#65
○藤田幸久君 私、その後いろいろ官邸に何回もお電話をいたしました。ところが、存在が分かりませんと、ありませんと。それから、一番最近は金曜日の十一時ごろ、現時点では作成されていないと、つまり作成を検討しているということでございました。ということは、なかったわけですよね。
#66
○国務大臣(森まさこ君) 事務的な連絡については承知いたしておりませんが、当時からこのポンチ絵の英文はございますので、先生のお手元に迅速に届かなかったことはおわびを申し上げますが、当時からこのポンチ絵はございます。
#67
○藤田幸久君 情報調査室が十一月二十九日、それまで何回も私電話していました、内閣の方に。そうしたら、ない、ないと言っておりまして、そして金曜日の段階でも、英訳については作成を検討しているけれども現段階ではないということでした。ということは、その事務方がうそをついたんですか。
#68
○国務大臣(森まさこ君) 英訳の、その概要の英訳はございました。もちろん、条文の全訳はございません。そのように答弁を申し上げております。
#69
○藤田幸久君 これ概訳です。
#70
○国務大臣(森まさこ君) はい、概訳です。概訳は当時からございます。
#71
○藤田幸久君 概訳がない、概訳がないと言っておりました。概要の英訳がないとずっと言っていたんです、内閣の政府関係者は。
#72
○国務大臣(森まさこ君) 藤田委員のお問合せにしっかりと対応できなかったことはしっかりと注意をしておきますけれど、私の方で藤田委員からのそのお問合せについても承知をしておりませんでしたけれども、当時から概要はございました。
#73
○藤田幸久君 英訳はいつ作成したんでしょうか。英訳の概訳、概要資料。
#74
○国務大臣(森まさこ君) 十月の中旬ぐらいからございまして、それから修正案を反映したものを随時リニューアルをしております。
#75
○藤田幸久君 十一月十八日以降、私は政府にこの概訳を出すようにと、大臣の方から答弁があったからと言って二日に一遍ぐらい連絡をしておりました。そして、最終的に、二十九日金曜日の午前十一時、内閣情報調査室、固有名詞は言いませんけれども、固有名詞は分かっておりますが、電話がありまして、この概要の英訳については作成を検討していましたが、現段階においてはまだ公開するかどうか検討しているところですと。来週になって提出できる可能性もありますと言っておきながら、金曜日の少なくとも夜十時過ぎにこれが入れてあったんです、概要。
 ですから、その十一月十八日の段階でできたならば、すぐ翌日にも出していただくべきこと、なかったんじゃないですか。
#76
○国務大臣(森まさこ君) 当時からございまして、それに修正案を入れたものを随時リニューアルをしておりましたので、最終案ができていなかったのかもしれませんけれども、当時はございましたので、迅速に藤田委員のお手元に届かなかったことは厳重に注意をしておきます。(発言する者あり)
#77
○委員長(中川雅治君) 藤田幸久君。藤田幸久君。藤田幸久君、質問をお願いいたします。(発言する者あり)
 じゃ、速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#78
○委員長(中川雅治君) 速記を起こしてください。
#79
○国務大臣(森まさこ君) 事実関係を確認をしてお答えをしたいと思います。
#80
○藤田幸久君 事実関係はもうはっきりしているわけで、うそをついたか、なかったかの二つしかないわけですから、お昼までに返答いただきたいと思います。よろしいですか。過去のバージョン全部、それから、いつそのリニューアルをしたのか、つまり衆議院の通過段階なのかどうなのか、それも含めてお願いします。
#81
○国務大臣(森まさこ君) 午前中に調べてお答えをしたいと思います。
#82
○藤田幸久君 私の方でどんな方に電話をしていたかということも分かっています。二日に一遍ぐらいですから、度々連絡をしておりました。それが、しかも私が事務所を出た後に投函をされていた。実は、御政府の方々、私の携帯電話に何回か電話をしてきたぐらいでありますから、私が月曜日の朝前に見るということが必要であるならば電話連絡も来たはずですが、あたかも今朝まで私の手元に届かないような形での投函の方法でありました。それはやっぱりおかしいんじゃないですか。
#83
○国務大臣(森まさこ君) 私の方に報告がございませんでしたので、事実関係を調べてお答えをしたいと思います。
#84
○藤田幸久君 同じように、概訳だけではなくて全部の英訳、それから韓国語あるいは中国語等も、大変隣接諸国が心配されておられるんでということを十一月十八日に質問いたしました。検討いたしますということでございましたが、全訳及び韓国語、中国語訳についてはどうなっているんでしょうか。
#85
○国務大臣(森まさこ君) まずは英訳から着手をしておりますけれども、その他言語についても検討してまいりたいと思います。
#86
○藤田幸久君 着手をということですが、まだ着手していないということなんでしょうか。あれからもう十日以上たっていますし、衆議院を経て今参議院に来ているんですけれども、まだ着手していないということですか。
#87
○国務大臣(森まさこ君) 英語以外の他の言語についても事実関係を確認をしてお答えをいたします。
#88
○藤田幸久君 いや、英語の全訳そのものもそうなんですが、いかがでしょうか。
#89
○国務大臣(森まさこ君) 全訳については、法案が成立をいたしましたら、これを作成をし公表するつもりでございます。
#90
○藤田幸久君 第三者機関の位置付けについてお伺いをしたいと思います。
 これは先週、福山議員の質問に対してですけれども、いろんな政党が違った言い方をされました。
 第三者機関の位置付けについて、まず桜内議員、どんな立場でしょうか、お答えいただきたいと思います。──じゃ、山田委員。
#91
○衆議院議員(山田宏君) 答弁者、今、桜内が退席いたしまして、私、提案者の一人でございます維新の会の山田宏と申します。
 今、藤田先生からお話ございましたこの第三者機関につきましては、附則の方で盛り込まれた内容につきましては、我々としては、政府の中であっても、独立した公平な立場で秘密指定というものが基準どおり行われているかどうかというものを監察し、検査をし、そして必要があればこの秘密指定はおかしいのではないかということを勧告できるような、そういった機関を想定をしております。
#92
○藤田幸久君 そうしますと、前回、桜内議員は首相の指揮監督とは別の観点からとおっしゃっていましたが、変わっていますね。山田委員。
#93
○衆議院議員(山田宏君) 先日、桜内委員の方からお話を申し上げましたように、首相の指揮監督権とは独立した立場での監察機関という点で変わっておりません。
#94
○藤田幸久君 ただ、先ほど山田さんは政府の中であってもとおっしゃったんで、違いますよね。
#95
○衆議院議員(山田宏君) 政府の中でありましても、独立した公平な判断ができる機関というのはあろうかと思います。
 私も杉並区の区役所で働いておりましたけれども、中には監査委員会事務局というものがありまして、それぞれ、これは区役所の中にはありますけれども、役所の中の様々な仕事につきまして監査をしていくと、こういった独立した立場でやっている機関がございますので、同じようなことを考えております。
#96
○藤田幸久君 では、みんなの党の畠中さんはいかがでしょうか。
#97
○衆議院議員(畠中光成君) お答えします。
 委員御質問いただきましたこの第三者機関につきましては、我が党についても、設置についてもちろんよいものであるというふうに考えておりまして、その形につきましては、今、山田議員からお答えいただいたとおりであります。
 それから、この本法案成立後、内閣官房に準備室が設置されてこの附則九条に基づいて本法案の適正な運用を図るための方策について検討が開始されるというふうに承知しています。この機関の形、専門性あるいは公正さ、カウンターインテリジェンスの観点、あるいは民主的な度合い、こういったことを踏まえてどういったものが適切かということが検討をされていくものと承知しております。
#98
○藤田幸久君 みんなの党は意見がないような話でございましたが。
 この件に関して、土曜日ですか、礒崎首相補佐官がこの第三者機関の位置付けについて、完全な独立ではないというような発言をされているようですが、森大臣、それでよろしいんでしょうか。
#99
○国務大臣(森まさこ君) 礒崎補佐官の御発言の詳細について確認をしておりませんが、政府としては、行政機関の内部であっても、この条文に書いてありますように、独立した立場で、公正な立場で監察する、そういう機関を想定をしております。
#100
○藤田幸久君 公正は当たり前ですけれども、要するに政府から独立をしていないということが、やはりよく例に出されます、あるいは今回も対応しておりますアメリカ等と違っているということでございますので、それでは第三者的なというふうにはならないんじゃないでしょうか、大臣。
#101
○国務大臣(森まさこ君) 米国においても省庁間上訴委員会などの行政機関の内部で独立した立場で公正に監督をしている機関があると承知をしておりますので、そういった機関を参考にして設置を検討してまいりたいと思っております。
#102
○藤田幸久君 アメリカと今おっしゃった中身とはまるで違っておると思いますので、その点を指摘しておきたいと思います。
 時間の関係で、もう一つ森大臣にお聞きしたいと思いますが、消費者行政についてであります。
 これは、森大臣の方が消費者行政も担当しておりますけれども、まず、消費者庁には特別管理秘密というのは何件あるんでしょうか。
#103
○国務大臣(森まさこ君) 特別管理秘密はございません。
#104
○藤田幸久君 ですが、森大臣は、十一月二十八日の委員会において、消費者行政に関する特定秘密の指定の可能性について、食品の中に毒物を入れるようなテロ情報はあり得るというふうに答弁されておりますので、違うんじゃないでしょうか。
#105
○国務大臣(森まさこ君) 小野次郎委員に対する答弁を引用なさっていると思いますが、そのときにも御説明申し上げましたけど、消費者行政と食品の安全は担当大臣、別でございますので、私もそのときにも申し上げましたが、消費者行政とはまた別にということで御説明をさせていただいた後に、食品の安全ということで申し上げれば、食品の中にテロが毒物を入れるということで、この議事録のとおりに御答弁申し上げております。
#106
○藤田幸久君 要するに、消費者行政に関して特定の可能性があるわけですね。
#107
○国務大臣(森まさこ君) 藤田委員御存じかと思いますが、消費者行政は食品の表示については担当しておりますけれども、食品の安全は別でございまして、私、内閣府特命担当大臣として食品の安全担当大臣も行っております。そこで、消費者行政の方でいえば、今特別管理秘密はゼロであるということを申し上げました。
#108
○藤田幸久君 じゃ、食品に関しては特定秘密があり得るということですか。
#109
○国務大臣(森まさこ君) 食品の安全について言えば、別表に該当する場合には、このテロの関係でございますけれども、特別管理秘密になると思います。
#110
○藤田幸久君 じゃ、今あるんですか。
#111
○国務大臣(森まさこ君) 今現在あるかないかということで申し上げれば、今現在はございませんけれども、食品の安全に関しては、これは現行の特別管理秘密でも食品の安全についてはテロの危険がある場合には指定をされることになっております。
#112
○藤田幸久君 ということは、これからどんどん増えるということが想定されるわけですか。
#113
○国務大臣(森まさこ君) いえ、そうではございません。現行の特別管理秘密、つまり特管秘、現行の特管秘でも食品の安全については、これはテロのおそれを常にはらんでおりますので、これは該当する可能性がございますので、それ以上に特定秘密が広がるということはございません。現行の特管秘のその中に特定秘密が規定をされるということでございます。
#114
○藤田幸久君 ということは、今日一貫して分かることは、今回の法律に関しては今までの政府答弁と違った形でのこの定義についても拡大をし、そしていろいろな意味で特定秘密が拡大されるおそれがあり、それを国民の皆さんが不安に感じていらっしゃる。
 そうした中で、この合法的ないわゆるデモという国民の意思表示をしているものに対して、閣僚経験者でもあり政府・与党の中心である方が、そして防衛大臣経験者でもある方がテロと同じような発言をされたということは、私は大変大きな問題だろうと思っておりますけれども、これ、森大臣、あるいはほかの閣僚の方もいらっしゃいますが、官房長官は退席されましたけれども、これは与党の言わば中核にいる方がそういった発言をされたということに対してこのままほうっておいてよろしいんでしょうか。つまり、法律そのものの拡大解釈あるいは形容詞が増えた部分に呼応するようなこの石破幹事長の発言だろうと思いますけれども、このまま放置しておかれるんでしょうか。
#115
○国務大臣(森まさこ君) 石破幹事長の御発言については政府としてコメントをする立場にはございませんし、いずれにせよ、本法案においてテロリズムの定義は今までの既存の法律の定義を拡大をしてはおりません。また、現行の特別管理秘密を拡大をするものでもございません。
#116
○藤田幸久君 拡大していくと先ほど例示の場合にはおっしゃって、そして実際に法文そのものの定義に関して今までの定義と全く違った増やした定義になっているということは、この法律だけでそういった形で形容詞を増やして、そしてまた法律が通った後はテロという定義をまた元に戻してしまうということで、この法案を通すためにいろんな形容詞を増やして法案成立を狙っているということで大変危険だろうと思いますけれども、もう一度確認をいたしますけれども、この法案が通った後はテロの定義というものは元に戻すんですか。それとも、この今回の法案の定義が今後、日本政府の定義として定着するんでしょうか。
#117
○国務大臣(森まさこ君) 先ほど官房長官からも御答弁申し上げたとおり、今回のこの法案のテロの定義は今までの政府の答弁のテロの定義と違うところはございません。法律の条文に規定するに当たって、それをより厳密に規定をしたということであり、何ら拡大もしておりません。また、例示についても拡大するというような答弁をしたことはございません。
#118
○藤田幸久君 厳密に言って、厳密に法律の定義が変わっているんですよ。だって、文章が増えているんですから。これ厳密に言って、文章が変わっているわけですから定義が変わっているんじゃないですか。法律によって今回は明らかに今までのテロという定義と違った表現が文言上も増えているんですよ。だから、違っているんじゃないですか。
#119
○国務大臣(森まさこ君) これは、今までの定義をより厳密に説明をしているだけであって、拡大をしているわけではございません。
#120
○藤田幸久君 説明ということは、だけど、これは法案に入っているわけですから、定義のことについてのいわゆる説明じゃなくて、法案の定義そのものが変わっているわけですよね。法案に対する説明書についてこう書いているんなら別ですけれども、定義付けそのものが大きく変わって増えているわけですから。
 ということは、今後もテロに対する定義付けというものは、説明も加えた、つまり定義が拡大をした大きな定義が今後は政府の答弁になるんでしょうか。
#121
○国務大臣(森まさこ君) 今までの政府の答弁を法律に規定するに当たって厳密に記載をしたということで、何も拡大はしておりません。
#122
○藤田幸久君 記載をしたということは、変わっているということですよね。記載されて、定義上に変わっているわけですから。記載をした分変わっているわけですよね。
#123
○国務大臣(森まさこ君) いえ、拡大をしておりません。
#124
○藤田幸久君 あえて違いを言えばというふうに先ほど官房長官もおっしゃっておりましたし、そしてその実際の定義そのものが、実際に文章が違うわけですから。
 ということは、政府として、今後もテロの定義が変わったのかどうかについて統一見解を要求したいと思います。
#125
○委員長(中川雅治君) ただいまの御要請につきましては、後刻理事会で協議いたします。
#126
○藤田幸久君 ありがとうございました。
 官房長官いらっしゃらなくなって残念でございますけれども、非常に定義そのものが大きく変わったということでございますので、政府の方でしっかり統一見解を出していただきたいということを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
#127
○大野元裕君 民主党・新緑風会の大野元裕でございます。
 会派の皆様には大変御配慮を賜り、三日目の審議で三回目の質問に立たせていただくことになります。
 まず最初に、先ほど同僚の藤田委員の方から話がございましたけれども、自民党の石破幹事長の発言について、まずは自民党の中谷提案者にお伺いをさせていただきたいと思うんです。
 というのは、このテロの定義というのは元々、私もテロ情報とか取り扱うような業界におりましたので、元々実は必ずしも確固たるものはありません。学界でもそうでございます。そんな中で、この法律の中に指定としてテロリズムの防止等が入っている、そこがやはり国民の皆様の懸念を呼ぶ私は一つの理由だったのではないかと思っています。
 中谷提案者は、この件に関して実は衆議院の方からもさんざん御苦労をされてこられました。そういった懸念を持たれるものであるにもかかわらず、同じ与党内の、しかも幹事長という立場の方からその懸念をあおりかねないような御発言があったというのは、私としては大変残念ではないかと拝察をいたします。
 先ほど答弁の中で中谷提案者が、法律に従ったデモは本法の処罰の対象にならないという趣旨のことをおっしゃられましたが、法律に従ったその指定そのもの、最初に懸念を抱かれている、それに火に油を注ぐようなこういった自民党の幹事長の発言は、中谷提案者としていかにお考えでいらっしゃいますでしょうか。
#128
○衆議院議員(中谷元君) 私の立場からいたしますと、テロリズムの定義というのはこの条文に書かれたとおりでありまして、特にその適用等につきましては、結果として人を殺傷して、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動ということでございます。
 したがいまして、通常、我が国の法律等に基づいたデモをする限りにおいてはこの条文には該当しないということで、そういうふうに認識しております。
#129
○大野元裕君 私は、それはもう少し厳しく考えるべきだと思います。というのは、この特定秘密保護法案自体が国民の知る権利についてよく議論があります。ところが、これは必ずしも憲法に明文された規定があるわけではない。ところが、デモ等における発言というのは、それどころか憲法で明文としてはっきりと保障されている表現の自由にかかわる私は大問題だと思うんです。だとすれば、十分に配慮、慎重に配慮してもし過ぎることはないと私は思っています。
 だからこそ、余り与野党協議の中身を言ってはいけないのかもしれませんが、与野党協議で自民党さん、公明党さんとやらせていただいたときにも、我々はテロリズムでは余りにも広過ぎると。国境を越えたテロリズムとアメリカの、実はこの関連法案でも書いてあるんです、テロリズムではなくて国境を越えたテロリズム。なぜならば、恣意によってテロリズムというのは幾らでも解釈されかねない、そういう印象を仮に国民に与えるとすれば大きな不安を与えるからだということを私申し上げたと思っています。
 その段階で、その審議のさなかに幹事長がこういう御発言をされたということは、私は大変遺憾でございますけれども、改めて党としてもう一度お考えをいただいて、テロリズムという指定をより明確に、より小さく限定をしていくことは、そして提案をし直すということは、中谷提案者、いかがでございましょうか。
#130
○衆議院議員(中谷元君) この法律の目的は、特定秘密の指定、その管理を定めるものでございますが、目的の中で、安全保障という中でも「国の存立に関わる外部からの侵略等に対して国家及び国民の安全を保障する」というふうに定義をいたしております。
 今から十二年前にニューヨークで九・一一同時多発テロ事件が現実に起こりまして、我が日本人の方も数十名犠牲になったわけでございまして、やはり新たな脅威という、テロというのは従来の安全保障の中でも新しい現象でございまして、海外におきましても日本人の安全という見地におきましてはそういう情報の入手も必要であるし、国内においてもその対応をしなければならないということで、このテロに対する秘密規定が漏れないようにするということは必要だと思います。
 そこで、このテロリズムの定義を適用するわけでございまして、要は、表現の自由、言論の自由、これはしっかり担保をしなければなりません。デモも公然と認められるものでございますが、そのデモの中でも、人を殺傷し、また物を破壊する行為、こういったものはテロリズムに当たるというふうに考えておりまして、そういう中で判断をしていくものだと思っております。
#131
○大野元裕君 いや、おっしゃるとおり、国民の安全や安心ということに対して我々否定しろという話は全くしてございません。ただ、今お話しになったニューヨークの九・一一事件においてもという話がございました。あるいはそれに関する外国との情報。国際テロリズムでいいじゃないですか。我々、そういうふうに民主党案では、対案では書かせていただいているんです。
 国内における様々なデモ等について懸念をあおるような御発言もありました。あるいはそういった国民の皆様も懸念もあるから、だから、より小さく限定をすることが、この情報保全をするということ、この目的はおっしゃったとおり特定秘密の保護かもしれませんが、森大臣御自身が何度も衆議院で国民の皆様の知る権利等についてどう配慮するかということにも苦労されたというふうに答弁されていますので、もうこれ以上繰り返しませんけど、もう一度お考え直しを是非いただきたいということを、端的に一言いただけませんでしょうか。
#132
○衆議院議員(中谷元君) 我が国におきましても地下鉄サリン事件が起こりました。これは、国際的に見ても生物化学兵器が使用された殺傷行為でありまして、断じて許すわけにはまいりません。したがいまして、私たち、国内においても外国のテロリスト、またオウム真理教の事件のような事態も起こり得るわけでございまして、そういう点におきましては、国として国民の生命、そして国の安全を守るという見地で、その目的を達成するためにその情報収集というものは必要ではないかなと思っております。
#133
○大野元裕君 何ら情報収集については否定しておりません。立法事実として、国際的な情報共有等の重要性を私は指摘をさせていただいていることでございます。余りこれ議論しても長くなってしまいますので、是非よろしくお願いをさせていただきたいと思っています。
 さて、森大臣にお伺いをさせていただきます。
 森大臣は、幾度もこの特定秘密の取扱いについて、三十年たったら全部廃棄されてしまうのではないか、特定秘密にされていたものが公開される前にやみに葬り去られてしまうのではないかというような御懸念が私の元にも寄せられておりますけれども、特定秘密が記録されている文書について保存期間が満了した場合には、他の行政文書と同様に、国の機関の政策の検討過程、決定に関する重要な情報が記録された文書、つまり、歴史的な利用価値がある文書については、国立公文書館に移管をされます、それ以外の文書については、内閣総理大臣に協議をして、同意を得た上で廃棄をするという手続になっていますので、文書が勝手に廃棄されるというような御懸念は当たりませんと述べておられますが、保存期間が満了する前に特定秘密が記録された文書は破棄されないということでよろしいですか。
#134
○国務大臣(森まさこ君) 公文書管理法の適用を特定秘密が記録された文書についても受けますので、保存期間が満了するまで保存をしなければならないというふうにされております。そして、そのことは保存期間を記載した記録にされまして、例えば文書管理課などの各省にあるところにファイル名、それから保存期間が記録されますので、保存期間満了前に文書が廃棄されることはないものと考えております。
#135
○大野元裕君 それは、公文書管理法の規定も含めて他の行政文書と同様にというふうにおっしゃったのは、特定秘密だけではなくてほかのことも含めてだと思いますが、私、ほかの行政文書は廃棄される余地があると思っていますけれども、特定秘密に限って言えばそれが破棄されないというような条項というのはどこかにあるんでしょうか。
#136
○国務大臣(森まさこ君) そのような記載はございません。
#137
○大野元裕君 政府参考人にお伺いします。
 内閣官房にまずお伺いしますけれども、公文書管理法第十一条第四項の歴史文書に当たらないもので、なおかつ一年未満のもの、外交文書とか防衛文書、そういう文書があると思うんですけれども、そういったものについては破棄されることが総理大臣の許可を得なくてもできるんではないでしょうか。
#138
○政府参考人(幸田徳之君) お答え申し上げます。
 公文書管理法におきましては、行政機関の長は、歴史公文書等に該当する行政文書ファイルにつきましては、国立公文書館等に移管しなければならない旨を定めておりますけれども、一方、公文書管理法施行令の八条三項におきまして、行政文書が歴史公文書等に該当する場合には一年以上の保存期間を設定しなければならない旨を定めてございます。
 したがって、歴史公文書に当たる場合には一年以上の保存期間を設定して確実に公文書館に移管することとされております。
 その一方でございますけれども、一年未満の保存期間の文書でございますけれども、これは例えば別途正本とか原本が保存されているような行政文書の写しのような文書でございますが、これらにつきましては、内閣総理大臣決定によりまして行政機関に廃棄の同意をあらかじめ与えておりますので、個別には廃棄協議は要しないというふうにされているという例がございます。
#139
○大野元裕君 それだけじゃないんじゃないんですか。
 そもそも一年未満のものについては行政文書ファイルにすら記載されないものが多々あるんではないかと思いますし、各省においてその基準というものは、これいろいろ別添で、防衛省もそうだし、内閣府もそうですし、外務省もそうですし、決まっているはずで、そこには、別途マスターファイルがあるようなものだけではなくて、それ以外のものも一年未満の行政文書として入っているんではないんですか。
#140
○政府参考人(幸田徳之君) お答え申し上げます。
 今委員御指摘のとおり、行政文書ファイル管理簿につきましても、保存期間が一年未満の文書につきましては管理簿に登載する必要はない旨、公文書管理法施行令に定められてございます。
 ただ、一年未満の文書の例示につきましては、先ほど申し上げましたように、総理大臣の通知によりまして、原本がほかに存在するような行政文書の写し、これ、役所には大量にそういった文書がございますけれども、そういったものにつきましては、ファイル管理簿への登載、あるいは個別の総理大臣への協議は必要がない旨、総理大臣決定により基準が定められているところでございます。
#141
○大野元裕君 二つ大事な点があると思います。
 まず、ファイルについては、先ほど全ての文書について森大臣はファイル等が文書課等にされているとおっしゃっていました。これとまず話が違うこと。
 それから、二つ目には、これ、今おっしゃったように、いわゆる写しですか、そういった文書についてはと。それ以外はないですね。それは大変重要ですよ。ないですね。言明できますね。
#142
○政府参考人(幸田徳之君) 総理大臣決定におきましては、例示として写しということが記載されております。したがって、ほかにもある可能性はございます。
#143
○大野元裕君 外務省にお伺いしたいんですけれども、外務省の行政文書の管理規則については行政文書の保存期間の基準等が定まっていると、まあほかの省庁も皆さんそうだと私は理解をしていますけれども、外務省に取りあえずお聞きをしますけれども、そこで、まずこの外務省行政文書管理規則、これと別表、それに従ってそういったことがなされているということでよろしいでしょうか。
#144
○政府参考人(山田滝雄君) 公文書管理法及び施行令、その運用につきましては、ただいま内閣府の方から御答弁あったとおりでございます。外務省としましては、その方針に従って適切に管理しております。
#145
○大野元裕君 これでいいんですかと聞いているの。文書管理規則でいいんですかと聞いているんです。
#146
○政府参考人(山田滝雄君) 外務省の中の文書管理規則、済みません、先生お手持ちのものを今私見ておりませんが、外務省の文書管理規則に従って整合性を取りながら対応しております。
#147
○大野元裕君 そうすると、この別表に定まったものが保存期間等を、先ほどの例としてということで、明確な例ではありますが、ほとんどカバーしていない例をいただきましたけれども、その一方で、外務省においてはこれ、基本的にいろんなものがここに、山田さん、入っていますよね、別表一で。
 ところが、その別表一の中を見ると、細かいので余り全部読みませんが、法律の制定又は改廃とか、あるいは条約その他の国際約束、政令の制定、省令その他の規則の制定とか、閣議の決定又は了解とか、関係行政機関の長で構成される会議云々といったものが書いてあって、例えば外国から提供されたいわゆる情報収集、こういったものについては規定がないんですね。規定がないということは、ここに従うと、公文書管理法における期限を定めて、定めたものについては、歴史文書はそれは除くんだけれども、それ以外については速やかに廃棄若しくは保存の措置を講じるということに係るんではないかと思うんです。
 つまり、特定秘密保護法案に入っているような外交上の情報を例えば外国から得た、ここに当てはまらないものについては一年未満で処理されているものが私は可能性として大いにあるし、これからもあるのではないかと思いますけれども、山田参考人、いかがですか。
#148
○政府参考人(山田滝雄君) お答え申し上げます。
 外務省の文書管理規則の中に別表がありまして、そこに子細に管理期間等について記載が設けられているのは先生御指摘のとおりでございます。
 基本的に政府全体の方針に従って書いておりますので、情報収集云々という規定がないのも先生の御指摘のとおりでございますが、先ほど内閣府からもございましたように、まず第一に、歴史的な価値を持つ文書、これらについては施行令において一年以上の保存期間を定めなければいけないとしておりますので、それ以下の保存期間を定めているものにつきましては、あくまでもそれには該当しないという判断をしているものでございます。
#149
○大野元裕君 ということは、以下の判断のものについては行政文書ファイルにすら実は載っていない。行政文書ファイルを削除するときにそれも実はとどめなければいけないのに、そこにも入ってこない。ということは、一年未満のものは文書ファイル名すら、その存在すら跡形もないように消される可能性があるということではないんでしょうか。山田さん、いかがですか。
#150
○政府参考人(幸田徳之君) 制度の一般論について御説明申し上げます。
 先ほども御説明いたしましたが、公文書管理法の施行令の八条の三項で、別表に載っているような行政文書以外の行政文書もたくさんあるわけでございますが、それらにつきましても、歴史公文書等に該当する場合には必ず一年以上の保存期間を定めることとされておりますので、歴史公文書であるとすれば、一年以上の保存期間が定められて、公文書館に移管されるというふうに考えております。
#151
○大野元裕君 委員長、ちょっと注意してください。一年未満の話しかしていないですよ。しかも、さっきから僕言っているとおり、歴史的文書に該当しない場合であってと聞いているのに、訳分からないことを途中で、外務省に聞いているのに、政府参考人、違う話していますよ。
 私が言っていることは、歴史公文書に該当しない、なおかつここの公文書管理法あるいは外務省でいえばこの別表に該当しない、そういったものについて、文書ファイルすら作成される義務がない、存在すら最終的には分からない、一年未満で廃棄される可能性がある、これはこういう可能性はあるんだろうし、これからもあるんじゃないんですかと聞いているんです。
#152
○政府参考人(山田滝雄君) お答え申し上げます。
 一年未満の保存期間の行政ファイル等につきましては、歴史公文書等に当たらないため、総理大臣への廃棄協議は要しないこととされておりまして……(発言する者あり)
#153
○大野元裕君 そのとおり。総理大臣に協議も要さない、行政文書ファイルすら入らない。
 森大臣、ちょっともう一度お伺いしますけど、大臣何度もおっしゃっているんです、何度もおっしゃっているんです。特定秘密にされていたものが公開される前にやみに葬り去られてしまうのではないかというような御懸念が私の元に寄せられておりますけれども、歴史的な利用価値がある文書については国立公文書館等に移管をされます、また、それ以外の文書については、内閣総理大臣に協議をして、その同意を得た上で廃棄するという手続になっておりますので、文書が勝手に廃棄されるような懸念は当たりません。当たるじゃないですか。それ以外のものがあるじゃないですか。おかしいんじゃないですか。
#154
○国務大臣(森まさこ君) 大野委員の御指摘ですと、その保存期間が一年未満である場合に、例示で、写し等の場合には総理大臣の同意を得ずに廃棄ができる、そういう場合があるではないかというような御指摘でございましたけれども、特定秘密は、その原本は廃棄をされないと思いますし、それ以外の場合で、特定秘密が歴史的な公文書に該当せず、又は原本であっても廃棄をされるということはほとんどないと思いますし、さらには、特定秘密は指定をしたときに記録をされるようになっております。そして、その有効期限、保管期間などを記録し、それが有識者会議に定期的に報告をされますし、国会の方にもそれが、総理が報告をしなければならないように修正がされました。ですので、そこでしっかりチェックをしていくことになると思います。
#155
○大野元裕君 写しの話は分かりましたが、今具体的例を挙げて外務省に、外国からもらったような情報についてはここに実はないんです、該当しないんです。公文書管理規程によると、さっき、私改めて先ほど聞きました、ほかの行政文書と同様にと言うから、そういうことですねと聞いたら、そうですとおっしゃっていました。それで、この中に該当しないんです、そもそも。該当しない上に、なおかつ、先ほど申し上げたとおり、国際的な機関や外国からもらったような情報、特定秘密ですよね、それは。該当するものありますよね。でも、それをあえて私は話をさせていただいたのに、随分違うじゃないかと聞いているんです。
 その上にもう一つ不思議な話がありました。原本はほとんど、ほとんど廃棄されない。ほとんど以外何でしょう。
#156
○国務大臣(森まさこ君) 訂正をいたします。原本は廃棄されないと思います。
#157
○大野元裕君 よく分かりません。先ほど、廃棄される可能性はあるというふうに明言をされておられました、外務省の場合には。外務省だけ特別ということでよろしいんでしょうか、森大臣。
#158
○国務大臣(森まさこ君) 外務省が一般的な行政文書について御説明を申し上げたと承知しておりますが、特定秘密に指定をされるものがその保存期間が一年未満であり、さらにそれが原本であって、写しは廃棄される可能性がありますが、原本であっても廃棄をされるということはないというふうに承知をします。
#159
○大野元裕君 ほかの行政文書と同様に、私は先ほどお伺いをさせていただいたとおり、公文書等の管理に関する法律に従うんですねとお伺いしたら、そうですとおっしゃったんです。特定秘密の場合にほかにどこかで規定はあるんですかと聞いたら、ございませんとおっしゃったんですよ。話、全然違うじゃないですか。どっちが正しいんですか、言ってください、もう一回。
#160
○国務大臣(森まさこ君) 特定秘密が記録された文書についても、公文書管理法の適用を受けることは他の行政文書と同じでございます。
#161
○大野元裕君 今の現行の制度に従って、公文書等の管理に関する法律について全て一緒だとおっしゃっていましたので、私それで外務省に聞いたんですよ。それで、基準まで全部示して、外国から来た情報、これ秘の情報ですよね、今の現行のものでは。特定秘密に入るものも当然あると思いますよ、情報については、当然の話だと思いますけれども。それをあえて聞いているのに、大臣の御答弁、私違うと思いますよ、先ほどと。
 もう一度明確にお答えをください。特定秘密についてだけ何らかの規定があるのか、それとも、ここに当てはまるとすれば、外務省の言っていることがおかしいのか、大臣の今までの御答弁がおかしいのか、もう一度明確に教えてください。
#162
○国務大臣(森まさこ君) 外務省の御説明は、まず、歴史公文書に該当する場合は一年以上の保存期間になりますというふうに答えたというふうに承知をしております。特定秘密に指定するものは歴史的な価値があるというふうに総理の方もこれまで御答弁を申し上げてきたところでございますので、その保存期間が一年未満になる場合というもの、私はほとんど考えられないと思います。
 そして、その場合にあって、それが写しであれば、それは一年未満で写しであるから廃棄をされるということがあると思いますけれども、原本であって、かつそれも廃棄するということはほとんどないというふうに、原本の場合はないと、ほとんどではなく、訂正いたします、原本はないというふうに考えております。
#163
○大野元裕君 特定秘密の場合には、それが歴史的な価値のある文書になる、先ほど私規定についてもう一回聞いたじゃないですか。ほかに別に規定があるんですか。ここに三十年とか十年とか五年とか、保存するべき期間書いてあるんです。扱いについても、その後歴史文書にするべきとか、こっち、もう一つの別表には書いてあるんですよ。これ、ほかの行政文書と同様に指定されるとおっしゃったじゃないですか。だから聞いているんですよ。それと別に、特定秘密だけは歴史文書に当たるから廃棄されないんだと、どこに書いてあるんですかと、それも私、聞いたんですよ。聞いた上で話しているのに。外務省が言ったのは、しかも一年のものは云々と話したのは、あれは内閣官房の方です。こちらの方が外務省でございますので、山田さんはそういうのに該当するものはあると言っているんです。
 私、それ全部聞いた上で話聞いているのに、だからこそ、大臣に、今までと話が違うんじゃないんですかと私聞いているんですけど、もう一度明確に御答弁をください。
#164
○国務大臣(森まさこ君) 私、今まで御答弁しましたとおり、ここのその廃棄について、特に特定秘密について、別に法律に規定はございません。しかし、私が答弁をしましたとおり、特定秘密に指定されるものが、それが歴史公文書でないとしまして、保存期間が一年未満になるというような例が、それはそんなに考えられないと思いますし、それが原本であって、かつそれが廃棄されてしまうというような事態はないというふうに考えております。
 しかし、それは御懸念がそういうふうに寄せられておりますので、今申し上げましたように、特定秘密の指定については記録をします。そして、件数を公表します。そのときに、保存期間、それから指定の有効期間を併せて公表いたします。そのときに一年未満だったら一年未満と分かるんですよ。そういうことによって、それが国会にも報告されますので、チェックが及ぶと思いますというふうに御答弁を申し上げているわけでございます。
#165
○大野元裕君 ところが、これについても、済みません、その前に、今お話があったとおり、そういった歴史文書に当たるものはほとんどないと思うと。あちらはあるとおっしゃっている。(発言する者あり)平文書ではありません、秘文書の話をしています。それはまさに話が違うと思っています。
 その上で、なおかつもう一つ申し上げると、これが記録をされて出ていくんですという話ですけれども、今までの例でいうと、文書管理ファイルそのものが例えば防衛省などでは秘に指定をされています。ということは、出てこないという可能性もあるのではないかと思っていて、私、ここで何度も実は二回の質問の中でお話をさせていただきました。この法律というものは国民が懸念を持っている、ここまでは多分事実なんだと思います。だとすれば、我々は、政治家の責任として、最終的に秘密に隠されるものがあるとすれば、そこはそうじゃないような制度をつくることで担保しないと国民の皆様の不安は払拭できないと何度も言っているんです。ところが、こんなころころころころ訳分からないように変わる答弁、さらには、基準についても書いてあるものと違う。ところが、ほかの行政文書と同じように扱うという森大臣の発言。私は、正直言って全くもって理解ができません。
 その辺については、明確にすることによって国民の皆様に御理解をいただけるというのが本来の法律の趣旨であるということを申し上げて、もう一度これ、私、是非議事録を精査させていただいて、森大臣とお話をさせていただきたいと思っております。
 最後に、あと三分しかないんで、実は三回来ていただいているんです、国家公安委員長、申し訳ないです、いろいろこちら側の、国会側の不手際で、特に与党側の不手際で、委員長とこうやって私三回に分けて質問をすることになっていて、大臣のところまで行き着いていないんです。
 お話をちょっと伺いたいんですけれども、森大臣、まずちょっとお伺いしますが、寺田委員とこの委員会でちょっと話があって、特定秘密に該当する情報が取り扱われ、そうした情報に基づいて対策本部長が避難命令の指示を出した場合についてのやり取りが前のNSC法案のときにあったのは覚えておられると思います。そのときに、行政機関の長が当該指定を速やかに解除した上で当該情報を関係都道府県の知事に提供することになるというふうに聞いています。これは適性評価を受けていない都道府県知事などの場合にはこういう扱いになるということで、まず、よろしいんでしょうか。
#166
○国務大臣(森まさこ君) はい、そのとおりでございます。
#167
○大野元裕君 ところが、これ、警察もそうかもしれません、消防庁のいわゆる地方消防もそうかもしれません、さらには地方自治体の長もそうかもしれないんですけれども、例えば、外国、仮にA国としましょう。A国から我が方の外務省に対し、我が方政府に対して情報提供があったと。そのときに、是非漏らさないでくださいよというような条件で、日本の国内に例えばダーティーボムのようなもの、放射性物質のようなものがもう持ち込まれていて危険であると、こういう情報がもたらされたときには、私、これ、特定秘密に当たるんではないかというふうに思います。そういった情報が、例えば○○市のどこどこにあると。これ、具体的に、もう公安委員長は御存じだと思いますけれども、かつて新潟の新発田でフランス国籍のデュモンというアルカイダの人間がいて、その情報を外国から渡されてきたはずです。
 そういった情報について、すぐに処理しないと間に合わない、だけれどもその情報が特定秘密に当たる、こういった状況について、提供した方は罰せられるんでしょうか。まず、森大臣、いかがですか。
#168
○国務大臣(森まさこ君) その秘密が行政機関の長によって特定秘密に指定をされて、その後、緊急な処理のためにそれを提供しなければならない場合には、速やかに解除をして提供することになります。
#169
○大野元裕君 これは、そうすると、全てそういったことは解除されるということでよろしいですね。
#170
○国務大臣(森まさこ君) はい、速やかに解除をして提供することになりますが、これは解除をできるような状況にない場合も考えられます、例えば大臣に連絡が付かないなどですね、その指定権者に。その場合には緊急避難の法理が適用されるというふうに思います。
#171
○大野元裕君 済みません、時間があれなので、よく分からないので是非教えていただきたいんですけれども、そうすると、外国から来た情報、これ、何で外国が秘密にするかというと、私もかつてそういった情報を扱っていましたので分かりますが、仮にA国がC国からそういったものを日本に渡した、それをばらしたら、どういうことかというと、C国は、ダーティーボムなりをもたらした、我が国に危害を加えようと思っている国は、A国に対して敵意を抱いて、下手すると戦争状態になるかもしれないんですよ。そういう状態の中で、大臣は、緊急避難というんですか、で、これを、特定秘密を外に出すということでよろしいんですね。
#172
○国務大臣(森まさこ君) 今、大野委員は外に出すと言いましたけれども、それは外向けに公表するという意味ではございませんで、私が申し上げたのは、緊急に処理しなければならない場合というふうに大野委員がおっしゃいました。この特定秘密というのは指定権者が解除をすることになりますけれども、原則的には速やかに解除をして、それは保全措置が講じられている地方自治体などの相手に提供する、これが十条に書いてあります。しかし、それは例外が一切ないのか、ということでよろしいですねという大野委員の御質問がございましたけれども、それは一切ないということは言えないと思います。これ、緊急事態はあり得ると思います。そのときには、その避難とかその対処に必要な範囲でそれは提供する。公表することではございませんで、それは自治体が必要な時点で提供を受けるということになると思います。
#173
○大野元裕君 済みません、外に出すというのは、これは情報公開法をやっているわけじゃないですから、外に出す話じゃないんです。適性評価を得ていない人に対してそれを出すかどうか、提示するか、提供するかという話であって。
 国家公安委員長、済みません、最後の最後になって、お伺いしたいんですけれども、緊急避難的に出すときに、地方警察を含めて、こういうときにはこういう情報は出ても逮捕するなよというのは、わっと皆さんに共有される、あるいはその地域住民、これは提供されて、それをその人が、いや、まずいんだってさ、うちの横にダーティーボムがあるんだってさと電話した人を逮捕しない、そういう指示を国家公安委員長出されるということでよろしいんですね。最後にこれをお伺いしておきます。
#174
○国務大臣(古屋圭司君) 今、大野委員の質問の趣旨は、警察が保有する特定秘密について、例えば都道府県民の安全保持のために不可欠であるというふうに判断をされる場合は、これは当然のことながら、その情報、当該情報の提供を解除して、今、森大臣も答弁をされたようですけれども、都道府県知事と共有をするということになるというふうに考えています。
#175
○大野元裕君 解除をしてというところについてのまた議論はありますけれども、ちょっと時間が、私に許された時間がもうこれで終わってしまいますので、改めて御質問をさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
#176
○牧山ひろえ君 民主党・新緑風会の牧山ひろえです。よろしくお願いいたします。
 私がこの特別委員会の委員として感じるのは、この法案は非常に国民的関心が高いということです。多分ほかの議員さんも同じだと思いますけれども、この法案が問われて以来、本当にひっきりなしに、私の事務所もこの問題に関する御意見のファクスですとかEメール、お電話、御訪問が殺到しております。ファクスなどは一日数百件にも上るぐらい、あっという間にファクス機のトナーがなくなってしまうほどです。
 また、国会前でも、連日遅い時間までこのテーマに関するデモが行われています。参加者も、ちょっとよく見てみたんですけれども、会社帰りの方々、あるいは恐らく台所から出てきた主婦の方々、あるいは学生の方々、もう姿を見るだけでも、本当に一般の人たちが何か言いたい、その思いでいっぱいで、もうこの方法しかなくて国会の周りでデモをやっていました、連日夜遅くまで。これは市民の政治への貴重なアクセスであったにもかかわらず、テロ行為と表現されております。この考えについていかが思われますでしょうか。
 このテーマに関するデモ行為、これは私は選挙だけが市民の意思表示だとは思いません。やっぱり何とか本年中に成立させたい、この思いが毎日伝わってきますけれども、この一年間、二回の国政選挙がありました、衆議院選挙と参議院選挙。どうして堂々と、この参議院選挙が終わったら、今のような、すなわち行政が基準を決め、行政が秘密を指定して、そして秘密の解除も行政が行い、行政が秘密の取扱者を決める、こういった内容の特定秘密保護法案を成立させますと、どうして堂々と宣言しなかったのか。どうして争点とすべきことを争点としなかったのか。それを正面から宣言した場合、今の国民のリアクションからして、私は自公両党に投票していたとは到底思えないんですね。恐らく後悔している方たくさんいらっしゃると思う。そして、十分な情報を与えられないまま投票したと思います。それは重大な責任だと思います。
 ただ、それだけではなくて、私の持論ですが、先ほども申し上げたように、選挙だけではなかなか主権者である国民の真の民意をすくい取れない。政治の任に当たる者は、国民と政治のチャンネルをなるべく多様に確保して、かつ尊重しなければならないと思っています。藤田先生も先ほどおっしゃっていましたけれども、この考えについていかがでしょうか、官房長官。そして、石破幹事長が民意のチャンネルであるこのデモ行為をテロと位置付けたことについていかがでしょうか。
#177
○国務大臣(菅義偉君) まず、衆参二回の選挙でありますけれども、私たち自民党は、やはり何といっても経済の再生、そして東日本大震災の一日も早い復興、さらには国家の安全保障が極めて厳しい中にあってこの危機管理の徹底、こうしたものを選挙の重要政策として掲げて戦わさせていただきました。それぞれの政党に様々な考え方があろうというふうに思いますけれども、個々の部分だけをということでなくて、全体のそうした、それぞれの政党には国民の皆様に訴える政策というのがあると思いますので、そういう中で私たちは選挙を戦わせていただいたということであります。
 さらに、今、石破幹事長の発言についてでありますけれども、私は、先ほども申し上げましたけれども、デモについて、日本は法治国家ですから、法令の範囲内で行うことは、それは当然自由なことだろうというふうに私は考えています。
#178
○牧山ひろえ君 私は、今のは十分な回答ではないと思います。国民の怒りがデモとなりファクスとなりいろんな形で表れたんだと思います。そういう回答はないと思います。
 そして、制度的にも、ほかにも例えばパブリックコメントがありますが、通常、パブリックコメントの募集期間というのは平均して二十七日間ですけれども、今回は異例の二週間でした。これだけでもひどいと思います。このパブリックコメントですけれども、九万件の意見が寄せられました。この九万件の国民の声はどのように政策に反映されたんでしょうか、森大臣。
#179
○国務大臣(森まさこ君) お尋ねの意見募集については、平成二十五年九月三日から九月十七日の間までに実施をして、合計九万四百八十件の御意見が寄せられました。その内容としては、秘密を守ることは必要であるとの賛成の立場からの御意見のほか、反対の立場からの御意見としては、特定秘密の指定が恣意的になされるのではないか、また国民の知る権利や報道の自由が侵害されるのではないかといった御意見がございました。
 これを基に私のところで条文に、公明党の御意見もいただいて、知る権利を条文に規定をして、それから報道の自由、表現の自由の尊重についても規定をさせていただきました。また、特定秘密の指定が恣意的になされるおそれがないように、有識者会議の設置についても新たに規定をさせていただきました。その場に様々な、報道機関その他の方を有識者として入っていただいてチェックをする機関を定めさせていただきました。そのほかに、また修正協議を経て様々にこのような御懸念に配慮するような修正がなされたというふうに承知をしております。
#180
○牧山ひろえ君 私は、十分に反映されていなかったと思います。二枚紙にまとめられて、そしてほとんど修正案に盛り込まれていない。また、国民の声を聴いたというアリバイにすぎなかったんではないでしょうか。
 アリバイづくりといえば、公聴会もそうです。二十五日に行われた、福島市で開かれた衆議院特別委員会の公聴会、ここでは地元の首長や学識者、弁護士ら七人の方々が、ほとんどの方々が反対意見を言いました。そして、今国会の成立への賛成ではなく、この法案について慎重審議あるいは廃案を求めていたということです。
 この公聴会の皆さん方の御意見を重く受け止めていれば、審議に十分な時間を掛けて慎重に検討するという選択肢しかなかったと思います。ですが、結果的に、翌日、強行採決がなされています。これでは公聴会の意味はどこにあったんでしょうか。この公聴会の結果のどこをどのように参考にしたんでしょうか、森大臣。
#181
○国務大臣(森まさこ君) 今ほどの、パブリックコメントの方が全く反映されていないとの御指摘でしたけれども、原案をお示しをしてパブリックコメントの御意見をいただいてから、その原案に知る権利の条文、それから有識者会議の条文を新たに加えて御提案をしておりますので、御理解いただきたいと思います。
 そして、今ほどの御質問の公聴会の件でございますけれども、公聴会では、特定秘密に指定される情報の範囲が不明確であり、原発事故情報も隠されるのではないか、情報公開を進めるべきである、本法案を国会で慎重に審議すべきである等々の御意見をいただきました。本公聴会は非常に貴重な場であったというふうに認識をしております。
 そして、公聴会の翌日また審議が開かれまして、そこで、公聴会の御意見も踏まえて、私の方から、原発事故情報はこれは特定秘密にはならないということをはっきり言った上で、さらに、有識者会議の基準でそういったことを明確化していくということをお約束をさせていただきました。また、今ほど出た様々な御意見にこたえた形で修正案が提案をされまして、その修正案が成立をいたしましたので、いただいた御意見を真摯に受け止めてこの修正案が衆議院で通ったというふうに思っております。
 政府としては、御意見を真摯に受け止めて、また参議院の審議でも様々な御懸念を払拭できるようにしっかりと御説明をしていきたいというふうに思っております。
#182
○牧山ひろえ君 意見が十分反映されなかった、その怒りの結果がデモとかファクスとか、いろんな方々の怒りなんじゃないでしょうか。私は、公聴会を聴いたという結果だけが欲しくて、意見を聴く場をアリバイ的に設けただけだと批判されてもおかしくないと思います。
 国民の声をなるべく多様に反映するどころか、国会の審議さえも全く尽くされていない、速度のみ重視する乱暴な議事進行が目立ちます。例えば衆議院側の日本維新の会とみんなの党の修正合意も、衆議院で僅か二時間しか審議されなかった。そもそも、そのような衆議院の駆け足審議ですら二十日間要したんです。
 これだけの重大な影響があって、かつ数多くの欠陥、数多くの問題点が指摘されている法案を参議院で僅か実質一週間の審議で決めてしまおうとしています。良識の府である参議院での質疑進行はどうでしょうか、皆さんもテレビ等で御存じのとおりです。また、指揮監督権のある主管大臣を事前に指名しているのにもかかわらず官房長官は出席しないとか、こんな状況は私も初めての経験で、思わず委員長席に詰め寄ってしまいましたけれども、これらの経緯について、参議院軽視との報道もされています。私は、参議院軽視ではなくて国民軽視と言うべきだと思います。
 このような今回の秘密保護法案をめぐる一連の経過は国民軽視としか言いようがないと思いますが、政府を代表して、官房長官、この私の思いについて御意見をお聞かせいただきたいと思います。
#183
○国務大臣(菅義偉君) 本法案に限らず、法案は国会においてしっかりと慎重に審議されるのがこれは当然のことだろうというふうに思います。
 この法案においては衆議院でかなりの時間を掛けて審議をしており、今般、与野党間の建設的な議論を踏まえて修正案が合意をされて、本案というものがより良いものになってきたというふうに思っています。
 いずれにしろ、政府としては、御理解をいただいて、早期成立ができるようにお願いをしたいというふうに思います。
#184
○牧山ひろえ君 議事録とかビデオに残っていますので経過を見ていただければ分かると思いますが、つまり野党や国民と向き合わない御方針ではないでしょうか。とにかく時計だけを進めようとしている。何でこんなに急ぐ必要があるんですか。官房長官などの答弁指定者が忙しいなら、出席できる委員会日程を組めばいいじゃないですか。アメリカなどとの情報交換のために秘密保護法制が必要だと御説明されていますが、今でも重要情報は日本に伝えられているんじゃありませんか。
 これだけ乱暴かつ拙速な審議で事を急ぐ必要がどこにあるんでしょうか。理由について御答弁ください、官房長官。官房長官、お願いします。官房長官。
#185
○国務大臣(菅義偉君) 衆議院でも、国会でこれは与党だけでなく与野党の中で修正合意を至るということは、法案の中ではそれなりの私どもは御理解をいただいたというふうに思っていますので、それは是非その辺も御理解をいただきたいというふうに思います。
#186
○牧山ひろえ君 法案の概要が公表されたのは九月です。これだけの重要法案について、参議院で僅か数日前から議論を始めて、この国会で成立を図ろうとすること自体、元々無理な話なんです。与党には、まずは姿勢を改め、誠意を持って審議に当たることを誓約していただきたいです。いかがでしょうか、森大臣。
#187
○国務大臣(森まさこ君) 衆議院では四十五時間以上の審議をして丁寧に御説明を申し上げてまいりました。民主党の委員の先生からも大変建設的な御質問をいただいて議論をしてまいったというふうに思っております。
 そして、参議院におきましても、国会運営は国会の方でお決めになることでございますが、私はいつも質問に対して真摯に御答弁を申し上げておりますので、是非、御理解の上、大切な法案でございますので、しっかりと審議をしていただいて、早期に成立をしていただけるようにお願いをいたします。
#188
○牧山ひろえ君 誠意を持って審議に当たるとのことですので、これからはお願いいたします。
 衆議院における修正で、基準の運用状況についても、毎年、有識者会議の意見を聴き、政府は、その意見を付して、特定秘密の指定、解除及び適性評価の実施状況について国会報告し、公表するものとするとされています。
 運用状況、すなわち基準が適切に運用されているということはどのように検証するのか。有識者会議は、何を素材にして、どのような内容で検証するのでしょうか。有識者が求めれば、政府は、特定秘密の内容も含め、開示していただけるのでしょうか。森大臣にお伺いしたいと思います。
#189
○副大臣(岡田広君) お答えいたします。
 有識者会議に対し特定秘密そのものを提示することは予定しておりませんが、省庁ごとに別表の項目ごとの特定秘密の指定、更新、解除の件数を報告することを予定しております。こうした特定秘密の指定状況等の報告や各省庁からのヒアリングにより、有識者会議は特定秘密の指定等の運用状況を把握することができるものと考えられ、これらを踏まえ運用基準が適正か検討することが可能と考えております。
 さらに、衆議院で修正がなされまして、十八条四項に、内閣総理大臣は、特定秘密の指定及び解除並びに適性評価の実施状況に関し、適正に行われているかどうかを指揮監督する権限が明記され、内閣総理大臣が必要と認めるときは改善指示ができる規定が修正によって盛り込まれましたので、御理解をいただきたいと思います。
 以上です。
#190
○牧山ひろえ君 ここで公表される実施状況とは、具体的に何を意味するのでしょうか。つまり、どのような情報が公開されるのでしょうか。また、国会報告のための調査とか確認は政府のどこで行うのでしょうか。提案者。
#191
○衆議院議員(大口善徳君) 牧山委員にお答えをさせていただきます。
 この修正協議の結果といたしまして、政府は、毎年、特定秘密の指定及びその解除並びに適性評価の実施の状況について、これに対する有識者の意見を付して国会に報告すると、そしてまた国民にも公表するということにしております。そして、このことによりまして、国会の関与を明らかにして、実施状況について公表することによって民主的統制を確保するのでございます。
 そして、実施の状況につきましては、特定秘密の指定の件数、指定してきたものが別表のどの事項に当てはまるか、その有効期間がどれくらいあるか、その期間内に解除したものの件数、適性評価の件数、それから統一的な運用基準の変更ということも、これは有識者会議の意見を聴いておりますので、こういうもの、要するに、統一的な運用基準の変更があった場合についてはそれについての説明、あるいは総理は改善すべき旨の指示を十八条の四項でやることができます。そういう点につきましても、この報告を国会に対して、そして一般国民に対してやるということでございます。これは十九条で修正協議によって盛り込まれたものでございます。
#192
○牧山ひろえ君 そもそも、有識者の人選についてですが、政府が行うこととなるため、政府にとって都合のいい人選となり、基準そのものが政府に都合のいいお手盛り会議とならない保証はありますでしょうか。
 有識者会議の第三者性、中立性をいかに担保するか、このことについてお伺いしたいと思います。官房長官、お願いします。官房長官、お願いします。官房長官。
#193
○国務大臣(菅義偉君) 是非御理解をいただきたいんですけれども、施行までは森大臣が担当大臣としてこれを行うことになっています。そして、それ以降についてはまだ明らかになっていません。
 いずれにしろ、法案を成立させていただいたら二年以内に施行ということでありますので、そこまで森大臣が所管であられますので、実際、森大臣の下で行われますので、森大臣から答えさせてください。
#194
○国務大臣(森まさこ君) 有識者会議の第三者性をいかに担保するかというような御質問でございましたけれども、この有識者会議は、国民の皆様のこの特定秘密が行政の恣意によって行われるのではないのかという御懸念におこたえする大切な会議でございますので、ここには報道機関の関係者の皆様、それから司法関係の法曹界からの皆様、それから安全保障に関する専門家の方や公文書管理の専門家の方など、様々な分野から幅広く選任をいたしまして、その選任についても国民の皆様にお示しをしながら、その構成が中立公正なものとなるように配慮をしてまいります。
#195
○牧山ひろえ君 それだけでは私は中立性は担保できないと思います。様々な職業の方とか、そういう方々がいますということを示すだけでは何の中立性も担保されないと思います。実際、NHKの同意人事では、総理がよく知っている方だけを任命しているではないですか。ほかでこういう事例があるのに、どうしてその懸念にこたえようとしないのでしょうか。
 では、有識者会議の記録、議事録についてはどのようなお考えでしょうか。
#196
○国務大臣(森まさこ君) 会議の議事要旨は会議終了後速やかに公開をすること、そして、会議における配付資料も原則として公開をすることといった方策を講じることを検討しておりまして、これらにより透明性を確保してまいりたいと思います。
#197
○牧山ひろえ君 配付したものを公開するのではなくて、会話をちゃんと議事録として公開してほしいんですね。私が申し上げているのは、公開の問題ではなくて議事録、記録です。
 NSCの審議の際にも申し上げましたけれども、公開に問題があるとしても、記録をしなければ状況の引継ぎとか事後の検証につながらない、そのことも申し上げました。また、選任した有識者が本当に偏りがない人なのかどうか、また、偏った判断をしていないかどうかについても確認する必要があると思うんですね。記録の保存については是非前向きな御検討をお願いします。
 また、政府案では、秘密指定の基準作りに有識者の意見を聴くとするだけで、秘密指定の妥当性、すなわち特定秘密としての指定が適正かどうかというチェックは全く考慮されていません。時の政権が恣意によって政府の都合が悪い情報を特定秘密として指定する場合、それをどのように防ぐおつもりでしょうか。
#198
○国務大臣(森まさこ君) 本法案では、その行政の恣意を防ぐために様々な重層的な仕組みを設けておりまして、その中にも、例えば国会の秘密会への提供等もございます。さらに、本法案の附則九条で、政府は、行政機関の長による指定が真に安全保障に資するものであるかどうかを独立した公正な立場において検証し、及び監察することのできる新たな機関を設置するというふうにしておりますので、これによってしっかりと行政の恣意を排除する仕組みを設けてまいりたいと思います。
#199
○牧山ひろえ君 私は今のでは不十分だと思います。悪意のある行政府の長の恣意性を排除することはできるとは思えません、何しろ、基準が適切に定められたかどうか、指定が適切かどうかの中身の判断を行わないわけですから。
 また、衆議院側の修正案で、秘密の指定に対する首相の指揮監督権が明記されています。行政の長による恣意的な指定を防ぐために、行政の長の中の長である総理大臣がチェックすると書いてあります。チェック、監督には言うまでもなく第三者性が必要です。それなのに、行政の長の直属の上司である総理大臣にその機能が果たせるわけがない。
 また、数十万件にも及ぶ特定秘密の妥当性をどうやって総理がチェックするんでしょうか。首相が監督するというのであれば、それをどういう仕組みでどこが、具体的にどの組織が運用するのでしょうか。具体的に御説明ください。
#200
○副大臣(岡田広君) 本法案の附則第七条によって、内閣情報官が特定秘密の保護に関し総合調整を行うこととしており、政府部内においては、内閣情報調査室において本法案の運用に関する総合調整を行うことを予定しております。このような総合調整の一環として、内閣情報調査室が本法案の第十八条、先ほど答弁をさせていただきましたが、第十八条の第四項に基づき内閣総理大臣の指揮監督に関する事務も行うものになるものと考えられます。
#201
○牧山ひろえ君 今聞いている限りでは、政府案には、適切な秘密指定を行うための十分な動機付け、中立的な仕組みが全く設定されていないと思います。ブレーキの付いていない暴走車のようなものです。
 法律は全てそうですが、このような劇薬ともいうべき法制度においては特に性善説ではなくて性悪説、必ず不正の指定があるのだという前提で制度設計が行われなければならないと思います。政府はこの辺りについてきちんと検討したんでしょうか。
 政府原案第三条では、行政機関の長が指定できる権限のみ記されています。しかし、最低限、特定秘密に指定してはならない情報、すなわち指定禁止事項を法文上に明記する必要があります。そして、私は、秘密保護規定に違反した方は裁く法律が必要であるのと同時に、秘密指定の誤用、濫用、具体的には、不必要に秘密指定がなされた場合や行政の過ちを隠すためなど不正な目的があった場合は、その行った方やそれをチェックした機関にも同じようなペナルティーが必要なのではないかと感じます。そのぐらいの仕組みがないと、指定を抑制的に行おうというモチベーションが全く生じないんじゃないでしょうか。
 指定禁止事項の法定と不正指定に関するペナルティーについて、政府の御所見をお聞かせください、森大臣。
#202
○国務大臣(森まさこ君) 本法案は、別表に限定列挙をしておりますので、限定列挙をされた事項以外のものは、これは指定すると違反であることが明白でございますので、法令違反等に関する情報を指定禁止するということを法定をすることは考えておりません。
 また、本法案では、特定秘密は法律の別表に限定列挙された事項に関する情報に限って指定をした、その指定を有識者の意見を反映させた基準に基づいて行うこととするなど、特定秘密の恣意的な指定が行われることがないような重層的な仕組みを設けております。
 また、この法令違反に関する情報等についての禁止規定に対する罰則も定める必要はないというふうに考えております。
#203
○牧山ひろえ君 そもそも定義自体物すごく広く、無限に広く取ってあって、そして、それに禁止と言えるような状況を与えない。そして、ペナルティー、今ペナルティーについての質問だったんですが、全くペナルティーについては触れませんでした。それはやっぱり考えていないという証拠だと思います。
 では、不正指定に対する抑制は必要ないとお考えなんでしょうか、それとも基準の設定だけで行政の恣意が生じないと言い切れるんでしょうか。
#204
○国務大臣(森まさこ君) ペナルティーについては、先ほど答弁の最後に申し上げておりますけれども、そこについても考えていないということを申し上げました。
 恣意的なことについては、先ほど申し上げましたように、様々な重層的な仕組みを設けております。最初の別表でございますが、無限な範囲というふうな御指摘でございますけれども、諸外国に比しても非常に限定的な列挙になっております。さらに、そこを有識者の会議で基準を更に細目化して明確化をしていくことになっております。さらに、その指定をされた件数、それから有効期間、それから解除をされた件数等を定期的に有識者会議に御報告をし、それをまた総理が国会に御報告をするという仕組みになっております。
 また、秘密の中身を見れないのではないかというような御指摘でございますけれども、秘密会やそれから司法の場でのインカメラ制度など、しっかりとした制度を規定をしておりまして、そこで秘密の中を見て第三者がチェックをする仕組みを設けておりますので、恣意的な指定が行われないように様々な仕組みを設けております。
 さらに、附則の九条におきまして、第三者機関、これが指定の中身まで見ることとなると承知しておりますので、そこで恣意的な指定を排除するという仕組みになっております。
#205
○牧山ひろえ君 無限に近い定義、それから誰が違反だか分からないような仕組み、それから第三者とか有識者とか、どういう方が第三者か有識者か分からないようになっている、だからみんな怒っているんですよ。
 では、行政内部で特定秘密とされた個別情報が、特定秘密にするのは不適切との意見が取扱者の一部に出た場合、どのように対応するんでしょうか。
#206
○国務大臣(森まさこ君) 特定秘密を指定した後に当該指定の妥当性に疑義が生じることがあった場合ですけれども、必要に応じて検討が行われ、最終的に指定が適当でないと判断に至れば、速やかに指定を解除することになります。
#207
○牧山ひろえ君 私は具体性を今の答弁では感じません。政府はそういうことを全く想定してはいないのでしょうか。こちらについても、行政の内部で本当に秘密指定が必要なのかということについて異議申立てがしやすくなる、促進する制度や仕組みが必要なのではないでしょうか。そのためには、中立的な場をつくって、かつ申立て者にマイナスにならないようにしなくてはならないと思います。
 例えば、秘密指定の異議については、仮に指定が妥当だとしても、申立て者に不利益な扱いをしないようなことを法文に明記する。また、その上で定期的に不適切な指定がされていないかのチェックをする。これは、調査票を秘密取扱者全員に配って、その上で、これは絶対に匿名を保障しなければなりませんが、必ず記入の上全員に返信させる、こういった制度ですね、匿名通報制度、しかも定期的なもの。そして、匿名といっても直属の上司あてでは意味がありませんので、民主党提案のように、行政内部からの申立てをする先、判定する先として中立的な第三者機関を設立するという三点を提案しますが、これらの提案についてはいかがでしょうか。もし否定的な御意見でしたら、行政内部から秘密指定についての建設的な議論が行われるような仕組み、この制度についてどのようなお考えでしょうか。
#208
○国務大臣(森まさこ君) 秘密指定の異議を申し立てやすいようにする制度をという御質問でございますけれども、これについては、しっかりと行政機関の中で異議の申立てをした者には不利益な取扱い等はされないようにされているものというふうに考えております。
 第三者機関の設置につきましては、附則第九条に基づき、本法案の適正な運用を図るための方策について検討を開始することにしております。
#209
○牧山ひろえ君 衆議院修正によって加えられた、今おっしゃった九条によって、独立した機関、第三者機関の設置の検討規定が設けられました。しかし、どのような権限を持つ機関となるのか、いつ設置されるのか、そもそも設置されるのか否か、まだまだ不明点が多いです。
 今までの御答弁では、安倍首相は、二十六日の衆議院国家安全保障特別委員会で、私は設置するべきだというふうに考えていると。そして、森大臣も、施行までに設置できるように努力したいと述べられております。また、昨日の報道では、礒崎首相補佐官が、設置を約束する、施行までにやりたいと述べられています。
 これは、施行までの設置を政府として確約したということでよろしいでしょうか。
#210
○国務大臣(森まさこ君) 附則第九条の第三者機関については設置をいたします。この時期でございますが、施行までに設置ができるようにしてまいりたいと思っております。
#211
○牧山ひろえ君 それでは、本文に明記していただけますか。
#212
○国務大臣(森まさこ君) 今、私が御答弁をしたとおりでございます。
#213
○牧山ひろえ君 施行までの設置を附則とかではなくて是非本文に明記していただきたいんですが。
 政府案の決定的な欠陥は、行政、政府の恣意を防ぐ仕組みが欠落しているということ、基準を決めるのは政府、秘密を指定するのも政府、そして秘密の取扱いを決めるのも政府、また解除するのも政府、よくここまでともうあきれていますよ、皆さん。政府の中で手続が全部完結してしまう、徹底的にでき得る限り立法府や司法府を排除しようとする制度設計です。
 ですので、秘密指定を監督、検証する中立的な第三者機関の存在を否定することは、秘密保護法制のベース、根幹となります。文明国の秘密に関する法制度は、秘密保全と監察制度がセットにならなくてはいけないんです。その上、十一月二十六日の衆議院の特別委員会において、総理は、第三者機関に関し、必要であれば法的措置に持っていくと答弁されております。つまり、法改正マターと言っているわけです。しかも、政府として法施行までの設置をお約束されている。それなのに、法律案の本文に明記されていない、この理由は何なんでしょうか。
#214
○国務大臣(森まさこ君) 第三者機関の設置をすることは、今答弁をしたとおり、設置をいたしてまいります。そして、施行までにという設置期間についても御答弁をしたとおりでございます。
#215
○牧山ひろえ君 じゃ、何で書けないんでしょうか。
#216
○国務大臣(森まさこ君) 今、附則に書いてあるとおりでございまして、それについて設置をするということでございます。
#217
○牧山ひろえ君 ますますみんな……(発言する者あり)そうです。信頼欠けると思います。本当に約束するんだったら本文に書きなさいとみんな思っている。与党の方もおっしゃっています。
 条文を読む限り、指定及びその解除に関する基準などを検証し、及び監察することのできるとされ、結局基準の妥当性を検証するにすぎない機関となりかねません、この第三者機関ですね。これでは行政機関の長の恣意的な指定を防ぐことなどできません。指定の適否にまで踏み込むことの可能な秘密指定や解除の監督を担う第三者機関を設けるべきではないでしょうか、官房長官。
#218
○衆議院議員(桜内文城君) お答えいたします。ここは、附則九条は我が党からの修正提案ということで、私からお答えをいたします。
 この附則九条におきまして、新たな機関の権限ですけれども、これは条文にも書いておりますとおり、「独立した公正な立場において検証し、及び監察することのできる新たな機関の設置」という文言がございます。特に監察というところに意味がございまして、監察というのは、個々のその秘密指定の在り方あるいはその解除等について、その適正を確保するためにこれを個別具体的に見ていく、監視、監察、監査する権限を意味しておるというふうに私ども考えております。
#219
○牧山ひろえ君 アメリカでは機密指定の裁量の濫用を防ぐために幾つもの機関や制度が設けられています。まず、議会には、議会は上院及び下院にそれぞれ独立委員会があります。また、機密指定に関する行政機関内部からの異議申立て制度、そして情報保全監査局長による機密解除請求、それから必要的機密解除審査、それから国立公文書館内に新設された国家機密解除センター、それから省庁間機密指定審査委員会などです。
 これぐらいあって私は重層的な取組と言えると思うんですけれども、首相、森大臣もさっき重層的とおっしゃっていましたけれども、政府は今回の法案を作成するに当たり、こういった本当の意味での重層的な取組をしている国の事例とか経験をきちんと検証したんでしょうか。
#220
○国務大臣(森まさこ君) 本法案の立案過程におきましては、御指摘のあったアメリカの諸制度を始め、諸外国の秘密保全制度の検証を行いまして、各国との情報共有が促進されるよう、また我が国の法体系やこれまでの秘密保全体制に適した形の法律となるように努めてまいりました。
 例えば本法案におきましても、国会への、秘密会への特定秘密の提供について規定をしましたし、また特定秘密の指定が通じて三十年を超える場合には、行政機関の長の判断に加え、内閣の承認を要することとするなどの規定を設けたところでございます。
 また、今後、附則第九条に基づく第三者機関の具体的な姿や権限等の検討に当たっては、有識者の御意見を伺うとともに、諸外国の制度、特に米国の省庁間上訴委員会や情報保全監督局を参考にしてまいりたいと思っております。
#221
○牧山ひろえ君 私は各国の事例を十分に検証したとは思えません、今の仕組みでは。重層的、重層的とおっしゃいますけれども、アメリカのこの何段階にも及ぶ、そしてこれだけのいろんな機関が監査、監察している、こういった仕組みがない限りは私は重層的という言葉は使ってはいけないと思います。
 続いて、秘密指定期間についてです。
 五年の指定期間は行政の判断だけで更新でき、内閣の承認があれば三十年を超える指定、六十年までの指定が可能です。この六十年という指定年限にも例外があり、国民は半永久的に真実を知ることができなくなってしまうおそれがあります。六十年といえば半世紀以上です。この六十年の根拠を教えてください。
#222
○衆議院議員(大口善徳君) まず、三十年を超えますと内閣の承認が要ります。なぜ三十年なのかといいますと、行政文書は保存期間が最長三十年だからでございます。そして、この三十年を超えた場合は内閣の承認が必要なわけでありますが、更に例外があるわけですね。
 例えば、某国の日本に対して情報を提供していただく方がいらっしゃると。この方が二十歳だとしますね。三十年後は五十歳です。こういう方は、もし名前が明らかにされますと国家反逆罪で死刑になる可能性もある。家族もいると。こういうことですから、三十年でもう全て公開するということになりますと、そういう状況になったら、もう日本に対して有用な情報提供をしていただけません。
 かといって、やはり三十年を超えてその先ずっと、じゃ半永久的に秘密にされるのかと、こういう御心配もありまして、維新の会の方から、やはり更に区切りをしっかり付けるべきではないかということで、アメリカも二十五年、その後は五十年、そして七十五年超、イギリスは百年というようなことなわけでありますが、この倍のまず六十年を超えた場合につきましては、もう例外、七項目の例外以外は、例えば今の人的情報源等もそうなんですが、その例外以外はこれは公開をすると、こういう立て付けになっているわけでございます。
#223
○牧山ひろえ君 最初与党は三十年だったのに、一部野党の同意を得るために単純に倍にした印象を受けます。多くのファクスがそういうふうに書いてあります。この期限、その取扱いについては非常に問題があると思います。
 諸外国の例を挙げますと、アメリカでは自動機密解除として十年未満に、定めがない場合は十年、それで例外があっても二十五年、三つの区分があります。そして、大量破壊兵器の設計概念を開示することなど、非常の高いリスクが明白かつ確実に予想される場合に限って五十年又は七十五年の期限設定が可能です。イギリスでは、二〇一〇年に三十年から二十年に改正されたわけです。フランスに至っては、二〇〇八年の改正で三十年原則が廃止されました。この世の中の流れ、そして世の中の人々の、いろんな方々の意見に私は反していると思います。この流れに全然沿っていないと思います。
 私は、是非この参議院の良識の府、党の方針、幹部の判断に委ねるのではなくて、本当にこの内容でいいのかどうか、国民の代表として胸を張れる判断なのかどうか、いま一度よく皆さんお考えいただいて、そして、森大臣も私と同様に母親ですから、次世代にとっていい法律なのかどうか、そのことをよく考えて、親としてもよく考えて、この法律を検討していただきたいと思います。
 ありがとうございました。
#224
○委員長(中川雅治君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時二十分まで休憩いたします。
   午後零時三十三分休憩
     ─────・─────
   午後一時二十分開会
#225
○委員長(中川雅治君) ただいまから国家安全保障に関する特別委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、特定秘密の保護に関する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#226
○山田太郎君 みんなの党、山田太郎でございます。
 本日は、特定秘密保護法案に関する質疑ということで、各大臣、関係者、それから法案提出者の方々、それぞれに質疑させていただければと思っております。
 今回の法案、秘密を守るというのはいいんですが、やはり国民の知る権利を制約する可能性があるということで、大変重要な問題も抱えた法案だというふうに思っております。特に、国民の知る権利を侵害しない、それから、行政の暴走、秘密化を進めない、それから、行政官それから国民、市民に対する萎縮効果が起こらない、こういう三点をやはり確認してこの法案をきっちり質疑していく必要があると思っておりますので、その点で今日は質疑を進めていきたいというふうに思っております。
 まず、知る権利というまさに憲法二十一条に関する話でございますが、権利を制約するという観点におきましては、明確性の原則というのがあるかと思っております。法律の条文解釈が明確であるということが極めて重要でありまして、また刑罰の方は刑罰法定主義、罪刑法定主義に基づいて、これも憲法三十一条で極めて明確性の原則が当てはまるというふうに考えております。そういった意味で、行政の恣意性が起こらないということが極めて今回重要だというふうにも考えておりまして、この明確性の原則は最高裁でもこれまで積み上げられてきた極めて重要な原則だと、こういう認識であります。
 そう考えるのであれば、今回、明確性の原則をまさにこの委員会それから法文で質疑しているわけでございますけれども、ここが明確に担保されないものはそもそも無効であるというふうに考えていいのかどうか、その辺り、弁護士でもありましたし法律に詳しい森大臣の方からまず伺いたいと思います。よろしくお願いします。
#227
○国務大臣(森まさこ君) 条文の明確性、これは担保されることが必要であるというふうに考えております。
#228
○山田太郎君 それでは、その明確の原則に基づいてこれからいろんなことを明確にしていきたいというふうに思っております。まず、法律の成り立ち辺りから少し質疑をさせていただきたいと思います。
 今回の法律は、情報の一次漏えい者を処罰しようということで立て付けられた法律だと認識しております。そこでまずお伺いしたいんですが、政府が以前発表いたしました五つのいわゆる漏えい事件といったものがあるかと思います。その五つの漏えい事件のうち、秘密の情報の取扱者から直接情報が漏れた件は何件あるのか、その辺り教えていただけますでしょうか。
#229
○国務大臣(森まさこ君) 御指摘の事件が発生した当時、本法案は存在をしませんのでこの取扱者というものの概念はございませんけれども、例えば中国潜水艦の動向に係る情報漏えい事件については現行の防衛秘密が漏えいした事件でありまして、漏えいをいたしました一等空佐は漏えいした防衛秘密の取扱いの業務を行う者であったと承知しております。
#230
○山田太郎君 重要な法律であれば情報の取扱者は限定されているべきだというふうに思うんですけれども、当時も含めて今もそうではないんでしょうか。森大臣。
#231
○国務大臣(森まさこ君) 今、自衛隊法では取扱者が規定をされております。
#232
○山田太郎君 そうしたら、ちょっと質問を変えたいと思いますが、本件も含めてこの主要五つの漏えい事件なんですが、なぜ漏えいが起こったというふうに考えているのか、その原因分析を少し伺いたいと思います。よろしくお願いします。これも森大臣、お願いします。
#233
○国務大臣(森まさこ君) なぜ漏えいが起こったかは個々の事件によって様々な状況があると承知をしておりますが、本法案を提出したその背景には、こういった漏えい事件が起こったこと自体遺憾でありますので、漏えいが起こらないようにしっかりとその取扱いの保全措置を定め、そしてそれに罰則を科したということでございます。
#234
○山田太郎君 この法案の趣旨ということで、もう一度遡りたいと思いますが、要は、この法案は保管を取り扱う人から漏れることを防止するというのが趣旨だと考えております。ただ、私の見立てでは、この漏えい事件のうち少なくとも三件は、そうでない、本来情報を取り扱われない人から漏れたということでありまして、立法の趣旨から外れると。このいわゆる特定機密保護法を仮に作ったとしても、政府が元々立法の基礎としている事案、事件に関しては当たらない可能性が高いんではないかと、こういうふうにも考えていますが、その辺はいかがでしょうか。
#235
○国務大臣(森まさこ君) 保管をしている本人から漏れた場合以外も、そういった情報が保管をすべき場所以外のところにあり、他者が入手をできたというその状況自体が遺憾なことと考えておりますので、しっかりとした保全措置を法律で定めることは必要であると思います。
#236
○山田太郎君 今回は、法律を指定するとともにその罰則を決めているにすぎないんですが、まさに今、森大臣がおっしゃったことは、どちらかというと管理、オペレーション上の問題ではないかというふうに思っています。
 であれば、それと同時に、秘密を指定してこの罰則を強化するということだけで今回の秘密漏えいがないのか、今後も起こらないのか、この辺りについての所見をいただけますでしょうか、森大臣。
#237
○国務大臣(森まさこ君) 本法案におきましても、その取扱者が漏えいをしたことについて罰則を科すということのほかに、この保管についての記録を作成したり、それから様々な表示、それから通知等の保全管理体制についても定めているところでございます。
#238
○山田太郎君 つまり、誰を特定するかということを今回の法律の中では定めていくようですけれども、関連の多くの人たちも特定秘密に触る可能性があるわけでありまして、この法案の立て付けそのものの中身に実運用上耐え得るのかどうか、そもそもこの法案のスタート、趣旨が本当に意義、意味があるのかどうかをちょっと疑わざるを得ないなと、こんなふうにも思っております。
 さて、ここ言っていても水掛け論になりますので、次の文書の破棄、早期公開という辺りについても少し質疑をしていきたいと思っております。
 秘密の破棄の問題は、今回の委員会でも随分いろんな委員が取り上げております。恣意的な運用をされないということで、まさにこの特定秘密が捨てられないということが極めて重要だということと、どこかでこれは原則公開されるものなのだということ、それによって恣意的な運用がされない、一定の歯止めが掛かると、こういうふうに考えております。これまでの質疑でも明らかになっていますけれども、この秘密保護法の施行後も、公文書管理法の規定に基づいて公文書のいわゆる破棄、それから保存ということが運用されていると思います。
 行政文書の管理に関するガイドライン、総理大臣決定という文書がありまして、これはお手元の方に配られているというふうに思いますけれども、この基準に基づいて何が歴史文書なのかということで、公文書館に移管する文書の基準が定められているということになります。
 ここには極めて重要かついいことが書いてありまして、国及び独立行政法人等の諸活動や歴史的事実の記録である公文書が、健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源として、主権者である国民が主体的に利用し得るものであること、及び国及び独立行政法人等の有するその諸活動を現在及び将来の国民に説明する責務が全うされるようなことと、まさに理想的なことが書いてあるわけであります。
 そこで、防衛大臣に少しお伺いしたいと思いますが、先日、二〇〇七年から二〇一二年までの六年間の間で四万二千件の防衛秘密を破棄していたということが明らかになりました。ところが、秘密文書の破棄の規定に関しては、現在の公文書管理法の特例として適用除外になっています。今回捨ててしまった四万二千件の文書の中に、公文書管理法の一から四までの基準に照らし合わせると破棄するべきではなかったんではないかという書類は含まれているのかどうか、破棄の決裁は、そしてそれは課長が行ったのかどうか、その辺りも含めて教えていただけますでしょうか。
#239
○国務大臣(小野寺五典君) 防衛秘密の文書の管理の規定は、自衛隊法、自衛隊法施行令等に定めており、平成十四年十一月の同法施行以来、厳格な保護措置を講じてきました。また、防衛秘密は、文書のみならず、図画や物件も含めて厳格かつ一体的に管理をされております。
 平成二十三年の公文書管理法の導入に際し、このように特に防衛秘密文書等の管理が厳格に、かつ図画や物件も含めて一体的に管理していた実態に鑑み、防衛秘密を規定する自衛隊法、自衛隊法施行令の規定は公文書管理法第三条に規定する特別の定めに該当するものと整理され、防衛秘密文書等は公文書管理法ではなく自衛隊法等に基づき管理することとなりました。このため、防衛秘密文書等の保存期間が満了したときは、自衛隊法等に従って防衛秘密管理者等、局長、幕僚長、課長等の承認を得て廃棄することとしており、法令上の問題はありません。
 しかしながら、先月二十五日に閣議決定された特定秘密保護に関する法律案が成立、施行された場合、防衛秘密が特定秘密に統合され、防衛秘密文書の管理は特定秘密文書の管理に従うことになり、防衛秘密の文書の管理の方法が見直されることが想定されることになりますので、私から、防衛秘密の文書について原則破棄しないよう大臣通達を出しております。
#240
○山田太郎君 つまり、防衛秘密も、今後、特定秘密保護法によれば公文書管理法の中に運用が含まれる可能性があると。そうなると、もう一度質問なんですけれども、その捨てられた文書の中にこの公文書管理法に基づく基準でもって破棄するべきでなかった文書があったのかなかったのか、この辺りについてどうだったのか、もう一度御答弁いただけますでしょうか。
#241
○国務大臣(小野寺五典君) 繰り返しになりますが、防衛秘密に関しましては公文書管理法第三条に規定する特別の定めに該当するものと整理をされておりますので、防衛秘密文書等は公文書管理法ではなく自衛隊法に基づき管理することということになっております。
#242
○山田太郎君 それでは、もう一度違った角度で質問したいと思います。
 現在ある防衛秘密の中で、この公文書管理法に移管していくわけですから、そうなってくると、捨てるべきじゃない文書がどれぐらいあるのか、その辺りについて、防衛大臣、御見解いただけますでしょうか。
#243
○国務大臣(小野寺五典君) 現在、私ども、廃棄につきましては現在の自衛隊法の定めによって対応させていただいております。そして、今回、この特定秘密の法案が成立後に防衛秘密は特定秘密に移管されることになりますから、特定秘密の今度は範疇というのが公文書管理法の適用を受けるということになります。その時点で検討していきたいと思います。
#244
○山田太郎君 それでは、防衛大臣の方が今、防衛秘密を捨てるなというふうに指示したということは、これから中身を整理して、どれが歴史文書に当たるかどうかを精査しているということでよろしいんでしょうか。
#245
○国務大臣(小野寺五典君) 現在、この法案を審議していただいている最中でありますので、これらの作業というのは法案が成立した後に対応すること、検討することになるんだと思います。
#246
○山田太郎君 公文書管理法に基づけば、実は課長レベルでも文書を破棄することができるということで、まさに官僚が都合が悪いものとして捨てられるという危険性を持っているわけですね。
 そういう意味で、今回の秘密保護法、行政のトップが指定するわけですから、公文書管理法との不整合というんですか、この辺りはしっかり今後、公文書管理法の改正に基づいてしていく必要があるかなと、こんなふうにも考えております。
 それから次になんですけれども、保存期間満了後の特定秘密情報が記載された情報を破棄することができるかということを、これ森大臣、お願いします。
#247
○国務大臣(森まさこ君) 保存期間が満了した場合には、これは他の行政文書と同様になりまして、特定秘密の指定が解除をされておりましたら、歴史的公文書等については国立公文書館等に移管をされ、それ以外の文書については、廃棄するに際し内閣総理大臣に協議し、その同意を得ることになります。
#248
○山田太郎君 もう一つお伺いしますが、国立公文書館に移管されたいわゆる歴史公文書というものは、それではこれは破棄できないものなのかどうか、この辺り、森大臣、教えてください。
#249
○国務大臣(森まさこ君) これは、私、公文書管理法の担当ではございませんけれども、破棄をしないものと承知しております。
#250
○山田太郎君 又はそれ自身を公開しないということはあるのかどうか、その辺りも、森大臣、御認識を教えていただけますでしょうか。
#251
○国務大臣(森まさこ君) 個人情報等については公開しないことがあると承知しております。
#252
○山田太郎君 これ、実は個人情報だけではなくて、条文によれば、公にすることにより、国の安全が害される、他国若しくは国際機関との信頼が損なわれるおそれ又は他国若しくは国際機関との交渉上不利益を被るおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報に関しては出さなくていいという規定が実はこちらにもあるんですね。そのことを認識されずに大臣は今御答弁されたということで、この全体の法律の立て付けを担当大臣が御理解されて、その後の文書の管理がどうなっているかというのをちょっと存じ上げていないということは驚きなんでありますけれども、ちょっと先に進みたいと思いますが。
 それでは、お伺いしたいと思うんですけれども、現行の運用ルールでは、文書の破棄について判断を行う場合に、文書が公になっていないこと又は文書が防衛、外交、テロ、スパイ等に関する情報であることで判断しているのか、それとも、あくまでも先ほど示した一から四の基準で破棄することを判断するのか、これは公文書担当の後藤田副大臣にお伺いした方がいいかと思いますので、よろしくお願いします。
#253
○副大臣(後藤田正純君) 公文書担当の内閣府でございます。
 今のお尋ねでございますが、特定秘密が記載された文書の取扱いにつきましては、今回の法律と、そしてまた法案に基づく運用において必要な措置がとられる形で対応されると認識しておりまして、我が公文書管理を管轄する立場としては、引き続き国民の皆様、そしてまた将来の皆様方にしっかりと公開できるようにするというのが私どもの責務でございます。
#254
○山田太郎君 質問は基準を聞いているんですけれども、この一から四の基準で破棄することを判断しているのかどうか、これを聞いているんですが、御答弁いただけますでしょうか。
#255
○副大臣(後藤田正純君) 先ほども申し上げましたとおり、これは法案に基づく運用において必要な措置ということでございますが、今回、法案の修正案につきまして、三十年を超えての秘密指定を延長することにつきましては閣議承認、これが得られなかった場合は当該秘密が記録された文書を国立公文書館等に移管しなければならないということが法案において書かれております。また、さきの総理答弁におきまして、三十年を超えての指定を継続した秘密が記録された文書は、行政機関自ら指定を解除する場合であっても歴史公文書等として国立公文書館等に移管されるよう運用基準に明記する方針が示されたものと承知をしております。
#256
○山田太郎君 後藤田副大臣は公文書管理法の担当大臣なんですから、公文書管理法の観点で考えた場合に、まさにこの公文書がどういう基準でもって破棄されるのか、このことを正確に御答弁いただきたいと思います。よろしくお願いします。
#257
○副大臣(後藤田正純君) 今のお尋ねでございますが、これも、内閣総理大臣の破棄同意におきまして、対象となる文書を破棄するのが妥当かどうか、すなわち、歴史資料として重要な文書に該当しないかどうかの判断は、これ有識者で構成される公文書管理委員会の了承を経て、内閣総理大臣決定により定められたガイドラインの基準に基づいて行われるということでございます。
#258
○山田太郎君 そうしたら、公文書管理法を今御答弁があったように後藤田副大臣は改正されるという認識でよろしいんでしょうか。つまり、公文書管理法によれば、特定機密であるかないかにかかわらず、まさにお配りした基準でもって機密が破棄されてしまう可能性があるというふうに読めるんですけれども、いかがでしょうか。
#259
○副大臣(後藤田正純君) 先ほどもお話ししましたとおり、またこれからの運用につきましては、先ほども防衛大臣もお答えあったように、公文書管理法は五年に一度見直しを行うということでございますので、またさらには、今回の特定秘密に対する文書のこの運用基準につきましては、やはり様々なこれから議論があろうかと思います。
#260
○山田太郎君 もう一度お伺いしますが、それでは、今後の公文書管理法における内容は、五年の見直しを目途として、要は捨てさせない、それから原則開示していくという、この委員会では何回かそういったことも特定機密の方に関しては確認されているんですが、そのように改正していく方向であるということでよろしいんでしょうか。
#261
○副大臣(後藤田正純君) 現時点では、今後の改正につきまして、関係各部局でこれから議論がなされると思います。もちろん、立法府においてもであります。
#262
○山田太郎君 これは、機密保護法を施行するには極めて重要なポイントでございまして、今後というのは、その施行に合わせていつまでに検討され決めるのか、御答弁いただきたいと思います。現実的に、このいわゆる公文書管理法を今答弁あったように変更するということであれば、次の通常国会に法案を出していただいて直さなければ変更ができないというふうに認識していますが、いかがでしょうか。
#263
○副大臣(後藤田正純君) これから来年の通常国会に向けてということで具体的なお話ありましたけれども、今回の法律も含めて、また移管の判断基準につきましても、これからこの法案を通じて、また課題があれば立法府を含めて我々行政府としても検討していくということであります。
#264
○山田太郎君 もう一度質問します。
 中身を理解していただいているかどうかが極めて重要なんですけれども、特定秘密保護法でずっと議論されているこの委員会、国会で話されている内容と、それから公文書管理に関する実際の法律の立て付けの差が今あるということを後藤田副大臣は御認識いただいての答弁なんでしょうか。
#265
○副大臣(後藤田正純君) 基本的に、今回特定秘密の文書を、我々原則は公文書管理法を適用するということでございますが、委員も先ほど来御指摘のように、公文書館への移管の判断基準、これにつきましてのガイドラインがまだ明確ではないということの中で、先ほど申し上げました三十年を超えるものにつきましては、公文書館にいわゆる移管が認められなかった、廃棄ということになったものについては、廃棄でもございません、解除となったものにつきましては法律上移管と明記をしておりますし、そしてまた、総理答弁でありますけれども、三十年を超えて秘密指定を延長して、その後解除した文書につきましては、国立公文書館への移管を運用基準に明記すると。そして、秘密指定が三十年を超えない文書につきましても、これにつきましては、通常の行政文書と同様に廃棄協議で判断する。そのガイドラインを内閣官房においてこれから検討していくものと承知しております。
#266
○山田太郎君 移管された後の公文書管理法としてどういうふうに保管されるのかということを聞いているんでありまして、移管された後の話なんですけれども、それについてはいわゆる公文書管理法に基づいて保存の方法又は破棄について運用していくのかどうか、これを聞いているんですけれども、いかがでしょうか。
#267
○副大臣(後藤田正純君) 移管後の公文書館における在り方につきましては、これは、歴史公文書等の永久保存、十五条でございますが、そういうことをやるかどうかということもこれから、今ある公文書管理委員会等でいろんな意見を聴きながらやっていく、また利用決定だとか異議申立てに対する決定、これは公文書館に移管された後のいろいろな立て付けがございますので、その中で判断していくということでございます。
#268
○山田太郎君 ちょっと答弁が的を射ていないように思うんですけれども。
 それでは、ちょっとまた形を変えて質問したいと思うんですけれども、この移管された後の公文書はどなたの判断で捨てる捨てないということが可能なのか、どなたが破棄の判断をされるのか、公文書管理法の担当副大臣としてお答えいただけますでしょうか。
#269
○副大臣(後藤田正純君) お答えします。
 原則廃棄はできませんが、内閣総理大臣の廃棄同意において対象となる文書を廃棄することが妥当かどうか、すなわち歴史資料として重要な文書に該当しないかどうかの判断は、先ほど申し上げましたが、有識者で構成される公文書管理委員会の了承を経て、内閣総理大臣決定により定められました行政文書の管理に関するガイドラインの基準に基づいて行われております。
#270
○山田太郎君 公文書の方として公文書館に保管を既にされた歴史文書となったもの、なるものについてどうかと聞いているのであって、秘密保護法の観点において三十年以上保管するかどうかの総理大臣等の判断を私はさっきから聞いているわけじゃないんですけれども、御質問の趣旨は分かっていらっしゃるでしょうか。
#271
○副大臣(後藤田正純君) 公文書館に移管された後のお話ということでございますが、先ほども申し上げましたとおり、歴史公文書等の永久保存をどうするかということもそうですが、またいろんな利用請求に対して利用決定をどうするか、また異議申立てに対してもそういったものに対する決定、そしてまた同時に中間書庫による保存だとか、様々な決まりの中で公文書館の中において管理していくものと承知しております。
#272
○山田太郎君 ちょっとその答弁は驚きなんですけれども、公文書管理法の中では明確にいろんなことがきちっと書いてあるんですけれども、申し訳ないんですけど、副大臣、法律読まれたことあるでしょうか。
#273
○副大臣(後藤田正純君) 先ほども一条につきまして、民主主義の根幹であるということと、将来に向けての教訓、戒めということも含めて読んでおります。
#274
○山田太郎君 じゃ、私の方から説明しますと、公文書管理法によれば、公文書管理課長がこのいわゆる公文書に関して破棄する判断というのは実はできる立て付けになっているんですね。そういった意味で、実は何が言いたいかといいますと、公文書管理法の方にこの特定機密の文書が移ってきたとしても、必要な、極めて重要な情報を一般の官僚が破棄することが可能だという法律の立て付けになってしまっています。
 そういう意味で、先ほどから各大臣が御答弁しているような、もし特定機密をそのまま歴史文書として保管をする、政治判断としてそれを破棄するのか保存するのかを決めていくということであれば、秘密保護法とそれから公文書管理法の法律の立て付け、ずれをしっかり正していくということが本来この国会での議論、又はそれが間に合わないんであれば次の国会において議論していくことが重要だということを私は訴えているんですけれども、後藤田副大臣、いかがでしょうか。
#275
○副大臣(後藤田正純君) 先ほど来の答弁になりますけれども、やはり今回の特定秘密に関する文書につきましての運用、これは確かにガイドラインでは定められておりませんので、それにつきましては、先ほども申し上げましたとおり、三十年と三十年を超えてにつきましては法律と総理答弁で明確になっておりますが、それを超えない文書につきましてはこれからガイドラインを含めてしっかり決めていくということでございます。
#276
○山田太郎君 官房長官に少しその件もお伺いしたいと思うんですが、まさにガイドラインということで、この公文書管理法の五番というのを立てていただいて、まさに特定秘密の文書は歴史文書とすることというのを是非立てていただきたいんですけれども、御所見いかがでしょうか。官房長官になると思います。
#277
○国務大臣(森まさこ君) その点も含めまして、運用基準で明らかにしてまいるよう検討してまいりたいと思います。
#278
○山田太郎君 公文書管理法の所管は森大臣じゃないと思うんですけれども、なぜ森大臣が答弁されたんでしょうか。
 森大臣、森大臣は公文書管理法の主務大臣ではないということでの何回か御答弁もいただいているんですが、どうして答えられたんでしょうか。また、なぜ官房長官は答えていただけないんでしょうか。
#279
○国務大臣(菅義偉君) 私も所管ではありませんけれども、ただ、今の委員の質問の提案も含めて、その運用の中で考えていきたいというふうに思います。
#280
○山田太郎君 内閣府と、これは今回の秘密保護法に関する話で複数省庁がまたがる内容ですので、これは官房長官が答えるのが、主務じゃないというふうには言えないと思うんですが、もう一回、官房長官にこの五番に関してもう一度お伺いしたいと思うんですけれども、特定秘密の文書は歴史文書として指定して、公文書所管のガイドラインの五として位置付けて明記していくということについて、是非していただきたいんですけど、いかがでしょうか。
#281
○国務大臣(菅義偉君) まず、私が申し上げたのは、所管は私ではないということです。これは稲田大臣が所管をいたしています。ですけれども、そういう意味で今、森大臣じゃなくて私ということでありますので答えさせていただくと。
 今委員から提案のありましたことは、それは十分そこは考えて対応していきたいというふうに思います。
#282
○山田太郎君 是非、それではこの特定秘密が行政の恣意的に使われないように、まさにこのガイドラインの中に入れていただくということを考えるというふうに御答弁いただきましたので、是非そのようにしていただければと思っております。
 次に、七類型、三十年間の文書移管の適用に関してお伺いしたいと思いますが、実はこれ、総理の方も、三十年でいいんじゃないかというような話があったかと思います。このような修正の趣旨から、三十年を超える指定の延長についても内閣の承認が得られる場合には七つの事項に関する情報である場合に限ることを基本とし、現段階ではそれ以外の場合を想定していないものと考えておりますという答弁を安倍総理がされているんですが、であれば、この際、法律を修正して、六十年ではなく三十年を超える指定の場合についても七つの事項のみに限定するということを明記いただけないのか、これは森大臣の方にお伺いしたいと思います。
#283
○国務大臣(森まさこ君) 総理の御答弁も踏まえまして、今後、運用基準に盛り込んでいきたいと思います。
#284
○山田太郎君 修正提案者の、これは桜内さんの方になるんでしょうか、御答弁いただけますでしょうか。
#285
○衆議院議員(桜内文城君) お答えをいたします。
 修正協議の中で七項目について限定列挙をしていったわけですけれども、これ、基本的には内閣の承認を得て期間延長をする場合であったとしても、やはり六十年という上限がどこかにないといかぬだろうという趣旨でございます。
 その際、そうは言ってもそれを超えて秘密の有効期間を設定する必要が全くなくはないという形で与党の方から御提案があって、七項目を決めていったという経緯がございます。
 その経緯に鑑みれば、御指摘のとおり、三十年を超える際にもこれを、七項目というものを原則とすべきだというふうに総理に答弁をいただいているところでございまして、その趣旨を生かした運用基準というものを作っていっていただければというふうに我々も考えているところでございます。
#286
○山田太郎君 是非、法律の修正という形で明記していただければなというふうに思っておりますので、これはお任せしたいと思います。
 あともう一つ質問があるんですが、今回、知る権利と秘密の保全ということが対極の中で語られているわけですけれども、これは森大臣それから菅官房長官にそれぞれお伺いしたいんですが、知る権利と秘密保全とどちらかを取らなければならないといったらば、どちらが大事か是非お答えいただきたいんですけれども、いかがでしょうか。
#287
○国務大臣(森まさこ君) 秘密の保全というのは、国民の生命と国家の存立を守るためのものであり、究極的には国民のためでございます。国民の知る権利も、国民がその行政行為によって何が行われているかを知る権利ということで、国民のためでございます。
 両方とも国民のためでございますので、どちらが重要ということではなく、その両方をいかにバランスを取るかということがこの法案で一番苦労した点でございます。
#288
○山田太郎君 菅官房長官も是非お答えいただけますでしょうか。
#289
○国務大臣(菅義偉君) そこは今の森大臣と一緒です。
#290
○山田太郎君 まさに秘密保全と知る権利のバランスということが大事だという答弁いただきましたので、それではお願いがあるんですが、まさに知る権利をいわゆる保障する法律としては情報公開法、それから、先ほどから申し上げている文書を破棄させない意味においては公文書管理法というのがあります。本来、これをなぜセットで今回の秘密保護法と一緒に議論しなかったのか、その辺り、森大臣にもお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
#291
○国務大臣(森まさこ君) 今回、情報公開法、これは、この特定秘密保全法に適用があります。また、公文書管理法も適用があります。その二つの現行法をしっかりと運用をしていくということであります。さらに、この特定秘密保護法案の中で、国民の知る権利について規定をいたしました。全ての条文の解釈、運用の指針になると思っております。
#292
○山田太郎君 もう一つ、それではお伺いしたいと思うんですが、先ほどから、そごの問題ですね。公文書管理法と秘密保護法、今回の答弁、それから後藤田副大臣の方も答弁があったと思うんですけれども、多分そごが、不整合が起こっていると思うんですが、これを早急に解消して、この委員会、それからこの国会で語られていたように、きちっと秘密保護の、公文書に関しては保存するという辺り、公文書管理法の方を改定していくということについてはいかがでしょうか。森大臣、よろしくお願いします。
#293
○国務大臣(森まさこ君) 委員の御指摘の点については、しっかりと運用基準に規定をしてまいりたいと思います。
#294
○山田太郎君 その法改正、もし森大臣がここで辞められてしまうと担保が取れませんので、官房長官も是非、情報公開法と公文書管理法、秘密保護法と全体に整合を取れるように、最優先課題として次の来年の一月から開かれる通常国会で審議を、取り上げていくということをいかがか、是非官房長官の方、お伺いしたいと思います。
#295
○国務大臣(菅義偉君) 総理は、この施行まで、この法案については森大臣の担当ということを正式に発表をいたしておりますので、そこは森大臣の答弁で私は十分だと思います。
#296
○山田太郎君 それでは、ちょっと次に、だんだん時間も過ぎてきましたので移りたいと思います。
 総理の監督権、第三者機関という辺り、少しお話ししたいと思っています。
 この修正の第十八条四項に、内閣総理大臣が内閣を代表して云々という文章を修正として出させていただいています。そこで、森大臣にお伺いしたいと思うんですが、総理はどこまで特定秘密の指定、解除、適性評価の運用について関与していくことになるのか、これ具体的にお答えいただけますでしょうか。
#297
○国務大臣(森まさこ君) 総理は、この十八条のリーダーシップを発揮をしていくために、指定の内容、それから期間、更新、解除等について、これは全体的に有識者会議の報告も受けながらリーダーシップを発揮をしていく、そして、これは改善すべき点があるというふうに考えれば改善の指示も出していくということになっております。
#298
○山田太郎君 ちょっとリーダーシップという曖昧なことではよく分かりにくいんですけれども、例えば、総理が主体的に特定秘密の中身にまで立ち入って指揮命令するということはあるのかどうか、この辺りも森大臣、お願いします。
#299
○国務大臣(森まさこ君) それは当然ございます。
#300
○山田太郎君 例えば、運用基準のルールの中に、総理がどこまで主体的に関与するかということで、例えば各省に対して年に一回ぐらい抜き打ちテストをするというようなこともあるのかどうか、その辺りも是非森大臣にお伺いしたいと思います。
#301
○国務大臣(森まさこ君) 総理の指揮監督の方法については、有識者会議の御意見も聴きながらしっかりと定めてまいりたいと思います。委員の御意見もまた尊重してまいりたいと思います。
#302
○山田太郎君 本件も法案提出者にお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
#303
○衆議院議員(畠中光成君) まず、委員の質問にお答えする前に、みんなの党が、総理が第三者機関かのような誤解が出ましたけれども、そのような主張をしたことはないということを、委員御承知のことかと思いますが、まず申し上げておきたいと思います。
 その上で、委員御承知のように、みんなの党が主張しておりましたのは内閣の情報一元化、こういったところから総理の指揮監督権というのを明確化したわけでありまして、それが、具体的には、内閣の首長たる内閣総理大臣が特定秘密の指定及びその解除並びに適性評価の実施に関し統一的な運用を図るための基準の案を作成すること等、こういったのが十八条、あるいは四項の中で具体的に盛り込まれたものだと承知しております。
 例えば、我が党が主張していた内閣の一元化を図っていくために、防衛大臣とか外務大臣が特定秘密の指定、解除等が適切に行われているか否かを有識者の意見を踏まえた上で内閣の首長たる総理大臣がチェックすることにするということが規定されたわけでありまして、そういった意味で一定の機能を果たすことが可能だと考えております。
#304
○山田太郎君 法案提出者にもう一度お伺いしたいんですが、同じ質問になりますけれども、特定秘密の中身まで立ち入って指揮命令ができるという解釈でよろしいんでしょうか。
#305
○衆議院議員(畠中光成君) お答えします。
 まず、この特定秘密、約四十二万件ほどあると言われておりまして、これら全てを総理がチェックするというのは現実的ではないと思います。しかしながら、こういった規定を設けることによって一定の効果というのも指揮監督権という観点から生まれてくると思います。
 また、この前提として、この十八条の話と附則九条で出てきた第三者機関の話というのは切り分けて考えていただくことが必要かと思いまして、総理の答弁でもありましたように、例えば米国の省庁間上訴委員会あるいは情報保全監督局、こういった形で何らかのチェックをする機関を設けていくことによって、併せてこういった効果を期待することができるというふうに考えております。
#306
○山田太郎君 まさに第三者機関の設置という話になりましたので、ちょっとそこについても触れていきたいと思いますが、これは、総理も先日の衆議院の委員会の方で、第三者機関の設置については私は設置すべきだというふうに考えておりますと力強い答弁をいただきました。
 そこで御質問したいと思いますが、諸外国のどのようなモデルを参考につくられていこうとされているのか。何人かの委員が同じようなことを聞いたかもしれませんが、もう一度確認の上、森大臣にお伺いしたいと思います。
#307
○国務大臣(森まさこ君) 第三者機関の内容については、米国の省庁間上訴委員会や情報保全監督局を参考にしてまいりたいと思っております。
#308
○山田太郎君 その第三者機関の機能なんですけれども、基準やルールのみのチェックをするのか、又は個別の秘密情報の中身についても踏み込むことができる機関なのか、その辺りの機関の立て付けはいかがでしょうか。森大臣、お願いします。
#309
○国務大臣(森まさこ君) 米国の省庁間上訴委員会は、行政機関からの自動秘密指定解除の適用免除についての申請に対し、その認容、棄却等を行っているものと承知をしております。また、情報保全監督局は、秘密指定の実施等が適切に行われているかについて監査等を行っているものと承知をしております。
 これら二つの機関をモデルにすることを前提といたしますと、やはり場合によっては秘密の中身まで見ることも考えられるかと思いますが、いずれにせよ、詳しい中身についてはまた今後準備室を設けて検討してまいりたいと思います。
#310
○山田太郎君 その機関を設定した場合に、今後立法措置というのはとられていくんでしょうか。
#311
○国務大臣(森まさこ君) これについても、これまでもほかにも御質問いただいたところでございますが、その内容がどうなるか検討した上、その内容によって法的措置が必要か否かについても併せて検討してまいりたいと思います。
#312
○山田太郎君 この省庁間機密指定審査委員会等を含めて、森大臣の方は随分研究されているということを何回か答弁でもお伺いしているんですが、それではお伺いしたいと思うんですけれども、例えば、この審査委員会がいわゆる審査請求した場合、どれぐらいの情報が最終的に開示されたのか、その辺の比率については御認識ありますでしょうか。
#313
○国務大臣(森まさこ君) その数については、調査の上、お答えをいたします。
#314
○山田太郎君 実は、この委員会は、二〇一二年、約八二%の文書に関して全部又は部分的な機密解除を行っているんですね。請求がありましたのが三十七万二千三百五十四ページ、そのうち何と二十七万一千四百五十六ページ、全部機密解除をしていると。八万六千五百八十七ページに関しては部分機密解除ということであります。これぐらい私の方でも情報、手元にあるわけですから、今後のスタディーではなくて、これを総理に進言されたということなんですから、是非きちっと中身を早急に詰めていっていただきたいなというふうに思っています。
 さて、第三者機関としては、もう一つ重要なのは、国会にその機関を置くということでございます。アメリカでは、連邦議会の中に上院情報特別委員会及び下院常設情報特別委員会が存在しております。こういう機関を国会の中につくる必要があるかどうか、これもいろんな委員が聞いてはいるんですが、改めて確認をしたいと思います。これは官房長官、よろしくお願いします。
#315
○国務大臣(森まさこ君) 国会の方でどのような委員会を設置するかについては、国会で決められるものというふうに承知をしております。
#316
○山田太郎君 菅官房長官も是非御答弁いただけますでしょうか。
#317
○国務大臣(菅義偉君) そこは政府から申し上げるのではなくて、国会についてはやっぱり国会ということに尽きると思います。
#318
○山田太郎君 もう一つ、総理の有識者会議というものも検討され議論されているようですが、この第三者機関の一つであると認識されている有識者会議ですが、これも秘密情報の中身まで踏み込んでチェックをするという形を取られるのかどうか、これは多分運用上の問題ですから菅官房長官になるかもしれませんが、御答弁いただけますでしょうか。
#319
○国務大臣(森まさこ君) 十八条に規定をしております有識者会議についての御質問だと思いますけれども、これについては、基準又は指定の件数、それから解除の件数、それから秘密の期間等をチェックをすることを想定をしておりまして、秘密の内容までは見ることを想定をしておりません。
#320
○山田太郎君 そうすると、余りこの有識者会議というのは、いわゆる第三者のチェック機関としてはどれぐらいの効果が発揮できるのかなというのはちょっと疑問の残るところでございます。
 さて、それでは、防衛、それから自衛隊が本件を運用するというところについても少し話を進めていきたいと思います。
 今回、秘密保護法のベースには自衛隊法というものも一つあると思いますが、本当に多くの秘密を自衛隊特定機密として扱っているかと思っています。今度、その中で、NSCで国家安全保障戦略、いわゆるNSSだと思いますが、これを策定するというふうに聞いていますが、それ自身はどのレベルまで国会並びに外部に開示されるお考えなのか、ちょっとその辺り、防衛大臣にお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
#321
○国務大臣(小野寺五典君) 国家安全保障戦略の話ですので、私が所管ではなく、官房長官なりが適当かとは思いますが、今検討されている内容につきましては、基本的に、これはこのような方針でいくということで対外的に公表することを前提に議論をされているというふうに私どもは承知をしております。
#322
○山田太郎君 その中身については、それでは全て開示していくということで、官房長官、よろしいでしょうか。
#323
○国務大臣(菅義偉君) 全て開示の予定です。
#324
○山田太郎君 次に、開示の問題でもう一つ踏み込んでいきたいと思うんですが、過去に情報提供、開示されていた情報が突然秘密指定されて情報開示がされなくなる可能性があるのかどうか、ちょっとこの辺りについてもお伺いしたいと思います。
 例えば、私がかつて、年間、自衛隊がスクランブル発進をどれぐらいしているのかという情報を入手したところ、細かく、どこ向けの国に対して何年度何回発進したということを実際数値としていただいているんですね。このように、一度でも国会並びにその他に対して開示したようなカテゴリー、内容のものに対しては、今後、これが突然秘密指定されて今後は出ないなんということがあるのかないのか、その辺り、これ森大臣の方にお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
#325
○国務大臣(森まさこ君) これは、第三条の「公になっていないもの」、つまり非公知性の要件を欠くと思われますので、一度開示したものはならないと思います。
#326
○山田太郎君 つまり、例えば、二十五年の第一・四半期まではスクランブル発進の回数は出ているんですが、例えば平成二十六年とか、今後、二十七年にわたって、この数字が突然出なくなるようなことがあるのかないのかということをお伺いしたいと思います。
#327
○国務大臣(小野寺五典君) 全体のことについては森大臣かと思いますが、今スクランブルのお話がございました。これは、現時点では防衛秘密には入っておりません。そして、防衛秘密はそのまま特定秘密に入りますので、現在入っていないということは今後もそういう秘密には入りませんので、私どもとしては公開をしていくことになると思います。
#328
○山田太郎君 今のような御答弁、大変これは重要だと思いますけれども、森大臣、そのとおりでよろしいんでしょうか。つまり、今まで行政が発表していた文書、情報の同じ内容のもの、同じカテゴリーのものは一切特定秘密として今後指定することはないと、これでよろしいのかどうか、御答弁いただけますでしょうか。
#329
○国務大臣(森まさこ君) 今まで発表していた文書については特定秘密になることはありません。
#330
○山田太郎君 もう一つ、本件でお伺いしたいと思います。
 過去、開示、提示されていた事実を指定すれば、仮に官僚等が間違えて特定秘密にしてしまった場合に直ちに解除されるのかどうか、この辺りも森大臣にお伺いしたいと思います。
#331
○国務大臣(森まさこ君) 間違って特定秘密に指定してしまった場合には、直ちに解除することになります。
#332
○山田太郎君 次は、特定秘密の武器使用についても少しお伺いしたいと思います。
 小野寺防衛大臣にお伺いしたいと思うんですが、自衛隊の装備品の中には、多分いろんなハイテク品だとか武器がありまして、特定秘密に該当するものも多くあると思います。ただ、そういった武器を扱う隊員というのは適性評価を受ける必要があるのかどうか、この辺りもお伺いしたいと思います。
#333
○国務大臣(小野寺五典君) 使う装備は様々ありますが、装備の中で特に特定秘密に指定されるべき装備については、それを扱う隊員については、今委員御指摘のように、それなりにクリアランスが必要だというふうに思っていますし、現在もそのような対応をさせていただいております。
#334
○山田太郎君 それでは、今度、有事の際には多くの自衛隊員が作戦に参加することになると思いますが、この場合は一体どのように適性評価されていくんでしょうか。
#335
○国務大臣(小野寺五典君) 防衛省は、基本的に様々な状況に応じて対応することが求められております。ですから、今委員が御指摘がありました有事の際にもしっかり、防衛秘密を扱うような装備、防衛秘密に類するような装備を扱う者に関しては対応できるような、そのような有資格者の範囲を指定してクリアランスを行っております。
#336
○山田太郎君 有事はまさに有事で起こるわけですから、それでは、有事が起こりそうなときにオペレーションする隊員については事前に適性評価を全てしておくという判断なんでしょうか。
#337
○国務大臣(小野寺五典君) 基本的に今おっしゃるとおりであると思います。有事が発生した場合、どのような部隊がどのような行動を起こすかという中で私どもとしては必要な対応を取りますし、その必要な対応の中で、当然そのような秘密を扱う者に関しての範囲を私どもとしてはしっかり把握をし、対応しているということであります。
#338
○山田太郎君 そうすると、それぞれの防衛装備に対して、特定秘密にされているそれぞれについて、全ての隊員の名前をいわゆる当てていくとか、そういった具体的オペレーションが本当にできるんでしょうか。
#339
○国務大臣(小野寺五典君) 一般論としてお話をしますと、例えば、防衛秘密に指定するような装備というのは、それはかなり、当然それを扱う者に関しては専門性が必要だということになります。その専門性を有している者が、今お話しされたような、それぞれの秘密を守れるようなクリアランスを受けているということだというふうに思っております。
#340
○山田太郎君 時間がなくなってきましたので、次行きます。
 萎縮効果について少しお話ししたいと思いますが、いわゆる未必の故意というのがこの委員会でも話題になっているかと思います。
 取得しようとしたものが特定の秘密であることを知らなかった場合はその情報を入手してもこの法律では罰せられないということなんですが、まさに未必の故意ですね。この法律では、情報取得行為についてこの未必の故意が成り立つのかどうか、その可能性はあるのかどうか、森大臣、お伺いしたいと思います。
#341
○国務大臣(森まさこ君) 特定秘密を不正に取得した罪に問われる場合には、取得者は自らが取得したものが特定秘密であることを認識していなければなりません。
 一般に、故意は犯罪事実が実現されることが確定的なものと表象しておりますが、犯罪事実の発生そのものを不確実なものとして表象しつつ、かつ、これを認容している場合、いわゆる未必の故意でも足りるとされております。
 したがって、例えば、特定秘密を取得するかもしれないと認識しつつそれを認容して不正アクセスを行う場合には、本法第二十四条の不正取得罪となり得る場合もございます。
#342
○山田太郎君 つまり、未必の故意はあるというふうに理解してよい、可能性はあるということでよろしいんでしょうか。
#343
○国務大臣(森まさこ君) 未必の故意も故意でございますので、もちろん認識はなくてはいけませんけれども、未必の故意というのは通常の故意に含まれますので、これはあり得るということです。
#344
○山田太郎君 知らなくても未必の故意が成り立つと罰せられちゃうということなので、これは大きな萎縮効果だというふうに思っております。
 それからもう一つは、うその秘密指定がされた場合ということも少しお伺いしていきたいんですが、これは特定秘密だから答えられないと、うそあるいは誤った発言をした場合にどうなるのかということであります。取材する側からすれば、真実を確かめられない以上、近づくと罰せられる可能性があるわけですから、その情報になかなか近づけないというふうに厄介なことになるかと思います。
 こうした件、もしうそ又は誤った発言をした場合、何か罰せられるんでしょうか。森大臣、よろしくお願いします。
#345
○国務大臣(森まさこ君) 御指摘のように、虚偽の発言をした場合は、特定秘密の取扱いの業務に従事する者は、本法案により処罰規定はございませんけれども、状況に応じ、国家公務員法の信用失墜行為をしたものとして処分されることがあるものと考えます。
#346
○山田太郎君 懲戒処分の理由として信用失墜行為というのがあるだけで、刑罰としてはほかにないのかということが非常に重要だというふうに思っています。
 片や特定秘密にアクセスしようとしたらもしかしたら懲役十年になる可能性を持っていて、片やそれが特定秘密であるとうそをついても何の刑罰もないということでは、やはり相当な取材する側が萎縮、バランスが欠いているんではないかなと、こういうふうにも思っております。
 是非そういった意味でお願いしたいのは、国家公務員の倫理規程の中に、特定秘密でないものを特定秘密であると言うことを、誤った発言又はうそをつくことの禁止事項をきちっと定めていただきたいなというふうに思っているんですけれども、いかがでしょうか。
#347
○国務大臣(森まさこ君) 特定秘密の取扱者に対する倫理規程については規定をしていく方向で検討しておりますので、委員御指摘のことについてもしっかりと検討してまいりたいと思います。
#348
○山田太郎君 これは施行までに必ず、萎縮効果は大きく関係しますので、是非お願いしたいというふうに思っております。
 さて、裁判で特定秘密を解除するケースというのも少し質疑したいんですけれども、インカメラ審査ではなく、公開法廷に対して特定秘密を解除して、弁護士も含めて情報を提供する可能性があるかどうか、そういう具体的なケースは可能性としてあるのかどうか、森大臣、お伺いしたいと思います。
#349
○国務大臣(森まさこ君) 例えば、インカメラ審査を経た後、証拠開示命令が出された場合には、証拠として開示をされることになります。
#350
○山田太郎君 是非、裁判を受ける権利、国民がこの法律によって裁かれる状態になった場合にそういうことがないように、インカメラ審査では、何によって裁かれているのかは裁かれている人、弁護士もさっぱり分からないままで裁判が進むということであります。是非それは、総理大臣の方で解除命令を基本的にやっていくんだというような立て付けにしていくのが私はいいと思いますが、その点、森大臣、いかがでしょうか。
#351
○国務大臣(森まさこ君) 特定秘密は、国民の生命と国家の存立のために公開することが困難であるということで特定秘密に指定されているわけでございますので、公開の法廷に出すということが非常に難しい中で、裁判官がインカメラ審査をして、裁判官がまず秘密の中を見て、そして証拠を開示するかどうかを決めるわけでございます。そのような場で、司法の自律権の中で、裁判官が証拠開示命令を出した場合には証拠が開示をされると、そういう手続になっているものと承知をしております。
#352
○山田太郎君 時間になりました。
 まさにこの法案、最初に述べましたように、国民の知る権利の侵害、それから行政の暴走あるいは秘密化を進めない、行政官、国民に対する萎縮効果をさせないということで質疑でただしてまいりましたが、どうもいまいち、なかなかそのようになっていないなということを残念に思っております。
 私の方、これで質疑を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
#353
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 本法案で大きな問題になっているのが特定秘密を取り扱う者への適性調査であります。そこで、現在自衛隊で行われている秘密を扱う隊員に対しての秘密取扱適格性確認制度についてお聞きいたします。
 まず、防衛大臣、これはどういう制度なんでしょうか。
#354
○国務大臣(小野寺五典君) 防衛省におきましては、政府としての方針でありますカウンターインテリジェンス機能の強化に関する基本方針を踏まえ、秘密取扱者適格性確認制度について必要な事項を定め、実行しております。
#355
○井上哲士君 中身がさっぱり分かりませんが。
 この秘密取扱適格性確認制度で、対象者に身上明細書というのを提出をさせております。陸上と海上自衛隊のそれぞれのものが我が党の赤嶺衆議院議員のところに内部告発で寄せられまして、これを基に衆議院で質疑をいたしました。この度、航空自衛隊の身上明細書についても寄せられまして、その中には、資料は空自のものです、現役自衛官なので個人情報は出せません、御容赦くださいと、こういうメモも入っておりました。この陸海と空自を比較しますと、基本的な同じ中身ですので、この三つの告発が真実のものだと一層確かなものになりました。
 この身上明細書を見ますと、十九項目にわたって個人情報を記入する欄があります。本人だけではなくて、家族や親族、同居人、友人、外国人交友者の名前や住所、職業、勤務先などを詳細に書き込むようになっております。また、薬物や精神面、アルコールなどを原因とする治療又はカウンセリングの有無、それから負債なども項目が並んでおります。さらに、所属団体については、政治、経済、宗教等の団体を過去に遡って記入をするということになっておりまして、思想、信条など洗いざらいのプライバシーを調査をするものになっております。
 防衛大臣、明らかにこれは人権侵害に当たるのではないでしょうか。
#356
○国務大臣(小野寺五典君) 今委員が御指摘の、あるいは赤嶺委員が御指摘、過去されました身上明細書としている文書は、防衛省として対外的に明らかにした文書ではないことから、その真贋を含め、当該文書についてお答えすることは差し控えさせていただきます。
#357
○井上哲士君 昨日の新聞報道に、このものに基づいて、関東地方の駐屯地に勤める五十代の佐官が登場しております。出すか否かは自由というが、出さないと資格がもらえず、出世や配転に響くという声を寄せて、外国人妻がいる同僚や宗教団体に入っている部下が不適性とされる事例を幾つも見てきたと、こういうふうに述べておられます。
 陸海空それぞれから私どものところに寄せられたというのは、今でもこれだけの問題があるのに、このまま新しい法律になったらどうなるかという危機感から出されているんですね。あるいは、衆議院でも聞きました、もう報道もされているわけですから、きちんと答えていただきたいと思うんです。
 この新しい内部告発の中には、身上明細書及びその記入要領とともに、適格性の確認にかかわる関係書類の作成等についてという、制度の対象者に向けた書類作成の手順を述べた文書も付いておりました。それによりますと、まず、適格性有効期限の十二か月前ぐらいから作成準備期に入って、身上明細書を日付、押印なしに鉛筆書きをして、戸籍謄本などを役所から取り寄せることとしておりますけれども、なぜこの有効期限の一年も前からこういう準備を始める必要があるんでしょうか、お答えください。
#358
○国務大臣(小野寺五典君) 委員が御指摘されております身上明細書としている文書は、防衛省として対外的に明らかにした文書ではないことから、その真贋も含め、当該文書についてお答えすることは差し控えさせていただきます。
#359
○井上哲士君 手順について聞いているんですよ。一年前から調査の準備を始めるということになっているんじゃないんですか。
#360
○国務大臣(小野寺五典君) 御指摘の身上明細書としている文書は、防衛省として対外的に明らかにした文書ではないことから、その真贋も含め、当該文書についてお答えすることは差し控えさせていただきます。
#361
○井上哲士君 今から秘密だらけで、一体新しい制度になったらどうなるのかと、本当に国民の危惧があるわけですね。何で一年も前から準備をする必要があるのかと。
 その次の手順が、情報保全隊による事前点検時と、こうなっているんですね。つまり、情報保全隊が事前点検をする。鉛筆書きの身上明細書の写しや配偶者が外国人の隊員の場合の外国人登録証の写しなど、関係書類を提出をするとしておりますけれども、情報保全隊というのはどういう事前点検をするんでしょうか。
#362
○国務大臣(小野寺五典君) 御指摘の点については、防衛省における秘密取扱者適格性確認制度の具体的運用にかかわる事項であり、これを明らかにすることにより、他国情報機関等から対抗・妨害措置を講じられ、防衛省の情報保全に支障が生じるおそれ、ひいては国の安全が害されるおそれがあるため、お答えを差し控えさせていただきます。
#363
○井上哲士君 さっぱり分からないですね。これで何もかにも全部秘密にしているんですよ。
 今日、じゃ、参考人にも来ていただいていますから聞きますが、二〇〇九年七月二十九日の防衛省訓令を見ますと、カウンターインテリジェンスに資する情報に係る隊務を行うという旨が指摘をされております。情報保全隊がこの秘密取扱適格性確認制度にかかわるというのは、これは間違いないということでよろしいですね。
#364
○政府参考人(徳地秀士君) お答え申し上げます。
 まず、情報保全隊についてでございますけれども、我が国の平和と独立を守り、国の安全を確保するという自衛隊の任務を適切かつ円滑に遂行するためには、隊員が特定の個人や団体の影響を受けて規律違反等を行ったりすることがないよう未然に防止する必要がございます。このような観点から、情報保全隊では、外部からの働きかけ等に対しまして部隊や隊員等を保全するために必要な資料、情報の収集、整理を行うことを任務としているものでございます。
#365
○井上哲士君 つまり、秘密取扱適格性確認制度にかかわっているということで確認してよろしいですね。
#366
○政府参考人(徳地秀士君) 繰り返しの答弁になって恐縮でございますけれども、情報保全隊におきましては、外部からの働きかけ等に対しまして部隊、隊員を保全するために必要な資料、情報の整理、収集を行うということを任務としているものでございまして、それ以上の事柄につきましては、事柄の性質上、お答えを差し控えさせていただきたいと考えております。
#367
○井上哲士君 訓令に、「カウンターインテリジェンスに資する情報に係る隊務」と書いてあるんですよ。そういうことも答えられないのかと。
 そして、実は民主党政権の時代に、この情報保全隊が自衛隊OBの佐藤正久参議院議員の講演に潜入をして、現役自衛官が参加しているかどうか監視していたということが大問題になりました。当時、佐藤議員は質問主意書を出されておりますが、それは、憲法に保障されている思想、良心の自由を侵害するものだと、こういうふうに指摘されているんですね。私は、身上明細書をチェックをして情報保全隊が身辺調査をするということは、まさに思想の自由の侵害になると、こういうことだと思いますよ。
 もう一個聞きましょう。この事前点検の終了時に、次の手順が、申請に伴う防衛部情報班への提出となっております。身上明細書をこの段階でボールペン書きにして、本人署名の年月日を記入、押印して防衛部情報班に提出をするとしておりまして、さらに、誓約書についてもこの時点で日付を記入して提出をするとしております。この秘密取扱適格性確認制度で誓約書を提出するということは、情報公開でいただいております、真っ黒塗りでしたけれども。
 改めて確認しますけれども、誓約書を提出するということについては間違いないですね、衆議院でも言っていましたから。ちゃんと答えてください。
#368
○国務大臣(小野寺五典君) 情報公開請求により誓約書については出しておりますが、中身については公表させていただいておらないということであります。
#369
○井上哲士君 誓約書を出すということであります。
 その誓約書の中身についても今回改めてありました。この文書を自筆で書き写してそこにサインをしろというものでありますが、その中を見ますと、誓約書の中で、情報保全部署から求めがある場合には、携帯電話通話記録と自己に関する個人情報を提出するほか、保全事故が発生した場合に行われる調査や捜査に対しても、ポリグラフ検査の受検を始めとした必要な協力を行うことを併せて誓いますと、こういう誓約書ということだと思うんですが、携帯電話の通話記録なども提出させることになっているんじゃありませんか。
#370
○国務大臣(小野寺五典君) 誓約書の中身については非公表ということになっておりますので、今委員が御指摘の内容について、真贋も含めてお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。
#371
○井上哲士君 なぜ答えないんですか。問題がないと思ったら開けたらいいじゃないですか。なぜ携帯電話の通話記録やポリグラフ検査のことを明らかにするのが外国からのいろんな影響になるんですか。ちゃんと説明してください。
#372
○国務大臣(小野寺五典君) 誓約書については情報公開請求により提出をさせていただきましたが、中身については非公表とさせていただいております。委員が御指摘の内容につきましては、真贋も含めてお答えを差し控えさせていただきます。
#373
○井上哲士君 あなた方は、外国並みの情報保全制度をつくると盛んに言われていますね。アメリカでは、こういう法令に基づくクリアランスのひな形、日本でいう身上明細書などのひな形は全部公開されています。ネットでこれ全部出ていますよ。全部、何もかも出ていますよ。
 アメリカと同じ制度をつくると言いながら、何で日本は出せないんですか。防衛大臣、答えてください。
#374
○国務大臣(小野寺五典君) 御質問の点については、防衛省における秘密取扱者適格性確認制度の具体的運用にかかわる事項であり、これらを明らかにすることにより、他国情報機関等から対抗・妨害措置が講じられ、防衛省の情報保全に支障が生じるおそれ、ひいては国の安全が害されるおそれがあるため、お答えを差し控えさせていただきます。
#375
○井上哲士君 じゃ、何でアメリカは全部出しているんですか。あなた方は言っているじゃないですか、外国並みの情報保全制度だと。
 これは全ての省庁にわたったものがアメリカは出ておりますけれども、森大臣にお聞きしますけれども、全ての省庁でこういうやり方が行われているはずでありますが、是非これはアメリカ並みに、諸外国並みに公開をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#376
○国務大臣(森まさこ君) 本法における適性評価の項目については条文に記載された事項に限られますし、その内容については有識者会議でしっかりと基準を決めて公表をしてまいりたいと思います。
#377
○井上哲士君 私、聞いていますのは、現在行われている制度について明らかにするべきだということを申し上げました。今のこの秘密取扱いの適格性の確認制度が一体どうなっているのか、その中で果たして人権侵害がないのか等々を明らかにしてただすことなしに、新しい制度、新しい法律なんてとんでもない話なんですよ。
 この身上明細書や出されている誓約書など、当委員会に資料として提出することを求めたいと思いますが、委員長、よろしくお願いします。
#378
○委員長(中川雅治君) 後刻理事会で協議いたします。
#379
○井上哲士君 必ず出していただきますように強く求めまして、質問を終わります。
#380
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。
 私から、冒頭、石破自民党幹事長のブログ上での発言について断固として抗議をするとともに、官房長官に認識をお尋ねしたいと思うんです。
 この暴言の最大の問題は、この秘密保護法案反対、絶対阻止という声を敵視して、テロ行為とその本質において変わりないと決め付けて市民を威嚇しているというところにあるんですよね。絶叫戦術などと石破幹事長はやゆしたつもりかもしれませんけれど、とんでもない、あなた方の暴挙に対して腹の底から噴き上げている怒りがあの声なんですよ。
 今日、石破幹事長がブログで「お詫びと訂正」なるものをしております。これ見ますと、本来あるべき民主主義とは異なるという表現に改めるんだというんですね。ちょっと読みますと、テロと本質的に変わらないと記しましたが、この部分を撤回し、本来あるべき民主主義の手法とは異なるように思いますと改めます。改めると言いながら撤回にも謝罪にもなっていないじゃありませんか。
 大体、本来あるべき民主主義と異なるというなら、それはほかならぬこの法案なんじゃないですか。憲法原理を乱暴に侵害し、行政の恣意的な濫用で、何が秘密かも秘密と。そうしておいて、国民を重罰で威嚇し、集団的自衛権の行使を始めとして戦争国家体制をつくろうという、そうした法案やあなた方の政策の中身でも、そしてこの国会の強行でも民主主義を踏みにじっている、そこが大問題なんだと思うんです。
 石破幹事長の元々のブログでは、主義主張を実現したければ、民主主義に従って理解者を一人でも増やし、支持の輪を広げるべきだと述べている部分もあるんですが、私、怒りを通り越して滑稽だと思いました。広がっているのはこの法案断固反対の声と輪なのではないでしょうか。世論調査をやるたびに反対の声が急速に広がって半数を超え、賛成は減るばっかりじゃありませんか。この強行は許されないという国民の皆さんの声をしっかり受け止めて心を砕くのが政府の役割なんじゃありませんか、官房長官。
#381
○国務大臣(菅義偉君) 石破幹事長の発言は、私ども、与党幹部の発言について政府として一々コメントすることは差し控えたい、これは冒頭申し上げた。ただ、御本人が誤解を招かぬように一部撤回をされるなど、真意をきちんと説明をしているという、そういうように私は思っています。また、先ほど申し上げましたけれども、デモについては、法令の定める範囲内で行われる限りここは言論の自由だというふうに思います。
 そして、この法案については、衆議院において、与党はもちろんですけれども、野党との修正も成り立った中で今この審議がされているところであります。そういう意味で、その法案が理解をされて成立をするように求めるのが、これが政府の役割だと思っています。
#382
○仁比聡平君 今、この国会の周り、あるいは議員会館の前でもいいですけれども、ここで行われている市民の声を本来あるべき民主主義とは相入れないとまだ言うんだったら、そしてそれが今官房長官がおっしゃったように石破幹事長の真意だというんだったら、とんでもない話ですよ。この法案はとんでもない憲法違反の代物であって、徹底審議の上、断固廃案にするしかないと、そのために私どもは国民の皆さんと力いっぱいこれからも頑張り抜いていきたいと思うんです。
 森大臣がちょっとお戻りになれないのですけれども、よろしいですか。
 先ほどの井上議員の質問に続いて、適性評価について、私、今日まずお尋ねしたいと思うんです。
 それで、先ほどの井上議員の質問でも、あるいはメディア紙上でも、情報保全隊が洗いざらいの身辺調査、思想調査を行っていることは、私、もう明らかになっていると思います。この法案十二条の四項は、まず、行政機関の長が当該行政機関の職員に評価対象者本人若しくは知人その他の関係者に質問させ、本人に資料提出を求めるというふうになっているわけですよね。この本人に対する質問あるいは資料提出というときに、情報保全隊が行っていると私は思いますけれども、少なくとも、指摘されているようなのと同じように、異性関係だとか宗教や政治団体への加入だとか、アルコールや薬物、精神疾患に関する治療又はカウンセリングの状況、こういった立ち入った質問も行われるのではありませんか、森大臣。
#383
○国務大臣(森まさこ君) 適性評価につきましては、法に記載されてあります事項を調査をいたしますけれども、その手法は次のように予定をしております。まず、本人に対して同意を取った上で質問用紙に記載をしていただく、そして、その記載をしていただく事項につきましては、有識者会議に諮って細目を決定し、公表をしてまいります。プライバシーの侵害がないようにしっかりと配慮してまいりたいと思います。
#384
○仁比聡平君 すると、七項目、法定の七項目以外は有識者会議がやるまで分からないというようなことなんでしょうかね。
 ちょっと伺いますと、評価対象者本人にどんな資料の提出を求めるのかと。先ほど井上議員も指摘をした自衛隊の身上明細書のような資料が、先ほど森大臣のお答えになった用紙に記載をさせると、そういうものになるんでしょうか。
 また、自衛隊は、携帯電話の通話記録の提供だとか、保全事故が起こった場合にはポリグラフ検査を行うことを事前に包括的に同意をさせるということを誓約をさせているわけです。こうしたこともその評価対象者に求めるということになるわけですかね。
#385
○国務大臣(森まさこ君) 自衛隊の調査については承知をしておりませんけれども、例えば本人に提出をさせる資料としてはパスポート等を想定をしておりまして、それ以外のことについては、プライバシーの侵害にならない範囲でするように、有識者会議にお諮りをした上で細目を決定し、それを公表した上で行ってまいりたいと思います。
#386
○仁比聡平君 いや、有識者会議に諮ったところで、プライバシーの侵害になるかどうかなんて決められるものじゃ全然ないですね。有識者会議がいいと言ったらプライバシーの侵害にならないなんという、そんな理屈はどこにもない。
 十二条の二項の七項目ある調査項目なんですけど、例えば飲酒についての節度というのがありますよね。これ、飲酒についての節度は、例えば本人が、いや私は飲みませんとか強いですとか、そういう申告をしたからといって、それをうのみにするとは思えないんですけど、これ、知人らに聞き込んでみたり、あるいは必要なら例えば居酒屋なんかに尾行したりするんですか。
#387
○国務大臣(森まさこ君) 飲酒の節度については、それをもって特定秘密を漏らすおそれがあるかということに関して必要な限度で調査をいたします。その知人というのは、具体的には同僚や上司を想定をしております。
#388
○仁比聡平君 やっぱり、そうすると同僚や上司に、あの人はお酒は強いんですかねとか、酒に酔ってぺらぺらしゃべったりしませんかねとか、そんなことを聞くんだというわけですよね。
 借金などの信用状態についてなんですが、先ほどの航空自衛隊の身上明細書の書き方の紙を見ますと、住宅や自動車のローン、銀行や組合からの借入れ、消費者金融など、負債の債権者、加えて残高、また返済月額などを本人に申告させるようになっているんですよ。こうした情報の裏付けに、関係の金融機関だとか信用情報機関だとかに照会をするということになるんじゃないんですかね。
#389
○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。
 信用状態につきましては、委員御指摘のように、借財の状況につきまして、まず調査対象者から自己申告していただきますが、必要に応じまして関係の指定調査機関等に照会する場合もあります。
#390
○仁比聡平君 大臣、何で答弁振ったのかよく分からないんだけど。
 例えば、あれですか、消費者金融のブラックリストなど、そういう信用情報に照会を掛けるわけですね、大臣。
#391
○国務大臣(森まさこ君) 過去の自発的な情報漏えい事案には経済的な事情を動機とするものがあったことに鑑みますと、一般的な、住宅とか車両の購入といった一般的な目的とは異なる目的で不相応に多額の債務を抱えている状況を、またほかの状況とも総合的に考慮をする必要があるということで調査の対象事項にしております。どの部分まで調査を掛けるかについては、その個別具体的な事案によるというふうに承知をしております。
#392
○仁比聡平君 そういうブラック情報に照会するということ自体、否定をされないわけですね。そういうものを行わないと実際にその借金が取っかかりになって秘密を漏えいしかねないかどうかという評価のしようもなかろうと思うんですよ。
 十二条の四項に戻りますと、この対象者の本人あるいは知人その他の関係者に対する質問や資料の提出に並んで、又は公務所若しくは公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができるというふうにありますが、ここに言う公務所というのはまず何を指しているんですか。担当者として想定しておられるものを全て挙げていただきたいと思うんですが。
#393
○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。
 公務所というのは、国の行政機関及び地方自治体の行政機関を指しまして、一例としましては、犯歴調査におきましては市町村等に照会をする場合もございます。
#394
○仁比聡平君 というくくりならば、国の行政機関あるいは地方行政機関だったら全て当たり得るという、そういう話になるわけですよね。
 公私の団体というのは何なんでしょうか。これまでもちょっと話に出ている、関係の金融機関だとか信用情報センターだとか、あるいはアルコール依存だとか薬物の影響、精神疾患に関する調査事項に関してはすぐに病院とかクリニックとか、そういうところを想定するんですが、含まれるんでしょうか。
#395
○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。
 公私の団体でございますので、およそ全ての団体が対象となりますが、一例としましては、先ほど申しました信用調査機関であるとか法人格を持っている病院等が含まれると考えております。
#396
○仁比聡平君 結局、大臣、ちょっと様子分かったでしょう。およそあらゆる団体に対して照会を掛け、そして二十条によれば協力を求めることも恐らくできるんだろうと思うんですけれども。
 それで、森大臣、そうした形で、例えば情報保全隊からこの人の精神疾患にかかわる事項について病院に調査が掛かったとして、そのときに、いや、患者さんとの信頼関係にかかわる、守秘義務があってこそ、この私、主治医である私にしか語っていないことがあるというような理由で拒むことができるんですか。
#397
○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。
 十二条四項におきまして照会権限が国の行政機関に認められておりますので、照会を受けました団体におきましては回答する義務があると考えております。
#398
○仁比聡平君 回答義務があると言っている、審議官は。実際、皆さんあれでしょう、この特定秘密の保有が許されるかどうかという評価のための調査をするわけだから、安全保障上重要な調査なんだと、そうやって行うわけでしょう。それだけで関係先は言わば威圧された状態にあるわけですけれども、それで法律上も義務があるということになるなら、もう患者さんは主治医にも信頼して打ち明けることもできなくなるというふうに、そんな話になるのかと。
 先ほどの、大臣、これはもうさっきの審議官の答弁で明らかですけれども、この公務所の中には公安警察だとか公安調査庁あるいは情報保全隊も含まれますね。
#399
○国務大臣(森まさこ君) 国の行政機関は含まれます。
#400
○仁比聡平君 本会議で総理も否定されませんでしたし、大臣、今お認めになりました。
 この委員会でも話題になってきた十二条の二の一号、いわゆる家族や同居人に対する調査、氏名、生年月日、国籍、これは過去に有していた国籍を含むとされています、及び住所ですが、この四事項について、これ、大臣、どうも調べるだけだからというような御答弁を、私もし誤解していたら申し訳ないんですけれども、この委員会でも聞いてきたように思っているんですけれども、元々これは特定有害活動及びテロリズムとの関係に関する事項として調べるわけですよね。なぜ氏名、生年月日、国籍、住所だけで特定有害活動だとかテロリズムとの関係が明らかになるのかと。それはならないわけですよ。これ、調べた上で、どこか公務所あるいは公私の団体から何らかの報告を求めるということを想定しないと、その評価項目に結び付いていかないんじゃないんですか。例えば、公安当局が持っているデータベースとかいわゆるブラックリストとか、そういうことと照合するということが前提なんじゃないんですか。
#401
○国務大臣(森まさこ君) 家族については、条文に記載をしております氏名、生年月日、国籍、住所のみでございます。
#402
○仁比聡平君 いや、だったら、その四項目を調べて単に取っておくんですか。それを調べるのは、事実として調べるわけでしょう。それを調べた上でどう特定有害活動やテロリズムの関係があるのかどうかというところに結び付けた評価をするわけですか。
#403
○国務大臣(森まさこ君) 家族や同居人については、今申し上げました四項目以外については調査をしませんし、公務所等への問合せもいたしません。
 なぜこの四つの人定事項について調査をするのかというお尋ねでございますけれども、評価対象者の直近の家族や同居人は評価対象者と密接な関係があることから、その家族等に外国籍の者がいる場合には、外国の情報機関等が当該評価対象者に情報提供を働きかける可能性も否定できないため、最小限度の人定事項である氏名、生年月日、国籍及び住所のみを調査をし、それを参考とすることとしておるものでございます。
#404
○仁比聡平君 全く信用ならないんですよね。
 まず一つ、公務所への問合せもしないと今答弁されたんですが、それはこの法律上どこにも書いていないでしょう。逆に、先ほど来、公務所若しくは公私の団体にはおよそあらゆる行政機関が入る、あらゆる団体が入る。で、照会先にはそれに答える義務もあると審議官答弁したし、二十条には相互に協力するという規定だってあるわけですよね。あれですか、この四項目については公務所への問合せはしないというのは、これは何か法的な担保がどこかありますか。
#405
○国務大臣(森まさこ君) 評価対象者の調査については七項目がございますけれども、これらについての調査を行うため必要な範囲において、第四項で、評価対象者に、本人に質問をしたり、知人に質問をしたり、また資料の提出を求めさせたり、公務所等に報告を求めることとしております。なお、これは評価対象者に同意を得た上で行うものでございます。
#406
○仁比聡平君 いや、それは分かっていて聞いているんですけどね。つまり……(発言する者あり)いや、筆頭理事、お間違いになっておられませんか。評価対象者本人についての七項目なんでしょうけれども、その第一の項目は、特定有害活動、テロリズムとの関係に関する事項として、対象者の家族、配偶者、父母、子、兄弟姉妹、これらの者以外の配偶者の父母及び子及び同居人ですよね、の先ほど来の四項目をまず調べるわけですよ。その調べる手法はいろいろあるにしても、そこで出てくるデータ、プライバシーというのは、これは家族や同居人のものですよね。
 この件について、公務所への問合せもしないという根拠は先ほど来の議論の中では出てきませんよね。だって、十二条の四項を見ても、その第二項の調査を行うため必要な範囲内においてはそれぞれ質問だとか照会だとかするわけでしょう。第二項の調査そのものじゃないですか、大臣。
#407
○国務大臣(森まさこ君) この評価対象者の家族の氏名、生年月日、国籍及び住所については、通常の人事管理者の管理事項として本人から申請をさせるものでございますので、それ以上の調査をすることを予定しておりません。
#408
○仁比聡平君 いや、それがよく分からないんだけど、先ほど二点目におっしゃった、外国籍の者がいる場合には不当な働きかけがある可能性があるからという、そういう御答弁も繰り返しているんですけど、そういう不当な働きかけがあるということを想定するんだったらば、どんな働きかけがあるのかとか、働きかけがある可能性がある人なのかどうなのかとかということがあなた方の関心になるんじゃないですか。
#409
○国務大臣(森まさこ君) それは、評価対象者について働きかけがあるかどうかということは調査をいたしますけれども、家族についてはここに書いてある四つの事項以外は調査をいたしません。
#410
○仁比聡平君 いやいや、家族や同居人なども含めて、わざわざ、国籍、過去に有していた国籍を含むという調査をされるわけでしょう。それをずらっと親族図みたいなのを作って、この人は、こういう親族は外国籍だとかいうことを調べるわけでしょう。それ調べたら、その事実について、特定有害活動及びテロリズムとの関係に関して何か評価の上でいろいろ検討すべきことがないかというのを考えるというのが、まあちょっとこの法案の組立てからすれば素直だと思うんですけど、いかがです。
#411
○国務大臣(森まさこ君) 先ほど来御答弁をしているとおりでございまして、本人については、本人に質問をしたり知人その他の関係者に質問をさせる等々、四項の調査を予定しておりますが、家族については、氏名、生年月日、国籍及び住所以上のことを調査をする予定にはなっておりません。
#412
○仁比聡平君 集めるだけでためておくというあなたの答弁を、いや、国民は本当に信用するほど甘くはないと思いますよ。
 そこで、二十条で、適性評価の実施について関係行政機関の長は相互に協力するものとするというふうにしていることからも、公安当局に調査が広範に任されて、まるでこの法案によってお墨付きを得たようにプライバシーを根こそぎ恒常的に調べることになるのではないのかという強い疑問が国民の中に大きく広がっています。こうした仕組みがつくられたら、これまで自衛隊の情報保全隊を軸にして行われてきた恐るべきプライバシー侵害と監視があらゆる行政機関や民間の契約業者、その下請も含む労働者や派遣労働者とその家族、その知人、関係者らにまで広がっていくということになるんじゃないんですか。
 しかも、これまでは情報保全隊の活動について法的な根拠がなくて、国民に対する監視活動は仙台地方裁判所では違法とされました。ところが、この法案によって、第三者である知人等の関係者に対する質問権だとか関係機関への照会権だとか照会先の協力義務、先ほど審議官明言されたような、そうしたものまでが法定されて強化されることになるんじゃないんですか。森大臣、担当大臣としてどう考えているんです。
#413
○国務大臣(森まさこ君) この適性評価の運用がしっかりとプライバシーに配慮して行われるように、有識者会議等の御意見を聴いて基準をしっかり定め、それを公表してまいります。そして、十八条によりまして、内閣総理大臣は、その適性評価の実施の状況に関し、適正を確保するため、行政各部を指揮監督するものとされております。そして、有識者会議からの報告を受けて、また適性評価の実施について、行政機関の長に対し改善すべき指示をすることもできます。さらに、この条文に、この法律の適用に当たって、国民の基本的人権を不当に侵害するようなことがあってはならないと明示してありますので、これが全ての条文の解釈指針になりますので、適性評価の実施に当たっても、これが国民の人権を不当に侵害することがないように運用をしてまいりたいと思っております。
#414
○仁比聡平君 法律家出身とは到底信じられない答弁だと思いますが。
 知人その他の関係者にも質問するとあるんですよね、十二条に。この知人その他の関係者というのは、行政機関の長はどうやって知るんでしょうか。自衛隊の場合は、その対象者本人に子供のころからの知人ってずらっと出させているんですけど、この法案に言う適性評価でもそうやって本人に知人、関係者の名簿を出させるわけですかね。
#415
○国務大臣(森まさこ君) 自衛隊については承知をしておりませんけれども、本法案につきましては、調査を実施するために必要な範囲内で本人又はその上司、同僚等の関係者に質問をすることを予定しております。これは全て本人にその手続の内容も説明をした上で、同意を得た上で行ってまいります。
#416
○仁比聡平君 結局、知人や関係者というのは、部下の知人や関係者ってみんな分からないじゃないですか。まして、大臣が発注先の企業の労働者の知人、友人なんて知るわけないじゃないですか。それ、出させるしかないでしょう。で、出させるのかということと、それから、その知人らへの質問というのは、調査者の身分だとか調査目的を明らかにしてやるんですか。それから、質問を実際にしたときには、評価対象者らには、あなたの知人の何とか君に質問をしたからねというふうに知らせるわけですか。
#417
○国務大臣(森まさこ君) 適性評価は、調査対象者の本人の同意を得た上で、まず評価対象者に調査事項が記載された質問票を提出をしていただきます。その内容について、必要な範囲内において公務所又は公私の団体等へ照会をしていくということをするわけでございます。ですので、その質問票に記載をされた範囲において知人等にも調査をするということになっていくというふうに思います。
#418
○仁比聡平君 いや、答えていない。何で、こういう法案をこうやって提出する以上、その法案に皆さんが提案している用語じゃないですか。この十二条の四項に関して書いてあるそうした概念について、とりわけ今の知人、関係者らはどうやって把握するのかについて、次回の委員会までに明確な御答弁をいただけるように、あるいは資料を提出していただけるように理事会で諮っていただきたいと思います。
#419
○委員長(中川雅治君) 後刻理事会で協議いたします。
#420
○仁比聡平君 そういう中で、結局、そうやって身辺調査をどんどんやるということになれば、疑心暗鬼で友達もなくす、デートもできない、そういう適性評価ということになるんですよ。
 それで、先ほど来、何度もそれは本人の同意があるからいいんだと繰り返して言うんですけど、プライバシーという権利のデリケートさを考えたときに、こうした洗いざらいのプライバシーを包括的に事前に放棄する、何でも調べてくださいと、そんな同意なんてあり得ないですよ。何の事実について明らかにするのかということを限定した、本当に本人の真意に基づく真摯な同意でなければそれは無意味でしょう。法的には無効なんじゃないですか。にもかかわらず、同意を強要してプライバシーを洗いざらい侵害されるか、その仕事を奪われるか、これ理不尽極まりないと、大臣、思いませんか。
#421
○国務大臣(森まさこ君) 特定秘密については、国民の生命と国家の存立を守るために特に秘匿する必要のある秘密、その特定秘密を保全するために、本人の同意を得て、そして、かつ、この条文に規定をされている七つの事項に限って調査をするわけでございます。また、その調査方法等については、本人のプライバシーを侵害することがないように、しっかりと有識者会議の御意見などを賜った上で、細目を明らかにし公表してまいりたいと思います。
   〔委員長退席、理事佐藤正久君着席〕
#422
○仁比聡平君 国家の存立のために、プライバシー権あるいは知る権利は侵されても構わない、踏みにじられても構わないという、そういう考えで成り立っている法案だからこそ、国会の周辺に大きな怒りの声が噴き上がっているわけですよ。そのこと、ちゃんとわきまえるべきです。
 しかも、大臣の言う同意というのはあくまで評価対象者本人のものでしょう。たとえ家族であっても、他人の、別の人格のプライバシー権を他人が放棄できるはずはないんですよ。家族や質問対象とされる知人や関係者は何の同意もしていない。その包括的な調査なんて許されるはずがないと私は思います。
 そうした調査をどんな体制で行うのかということにかかわって、これ官房長官にお答えいただけるのかどうかなんですけど、総理は、せんだっての本会議で私の質問に対して、こうした適性評価が具体的にどのような体制で行われ、収集した情報はどのように扱われるのかという質問に対して、各行政機関においてこれを担当する部署を定めて行うこととしており、適性評価により収集した情報は、適性評価を実施する部署で管理責任者を定め、適切に保管し、保存期間経過後、確実に廃棄することを検討しておりますと答弁されているんですね。
 この検討しておりますというこの検討は、どの所管大臣の下でいつまでに行われるわけでしょうか。
#423
○国務大臣(菅義偉君) 総理の発言はこれ極めて重いと思いますので、これから施行まで、森担当大臣が第三者機関とか様々なものについてこれから実際実行へ移していくのでありますので、それについては森大臣から答えさせていただきたいと思います。
#424
○仁比聡平君 ということは、これ森大臣なんですか、この検討は。
#425
○国務大臣(森まさこ君) はい。適性評価で得た情報の管理、保存期間を満了した上での適切な取扱い等についても私の下で検討してまいります。
#426
○仁比聡平君 運用についてもそうなのかということと、それから、本法案は、この適性評価の問題のみならず、質疑をすればするほど、元々広範かつ曖昧な秘密指定だったり、その提供の要件だったり、重罰の法規だったり、この適性評価のありようだったり、その危険な本質があらわになって、修正協議の事項も含めてたくさん検討課題というのがあるわけですよ。
   〔理事佐藤正久君退席、委員長着席〕
 次々に毎日毎日検討事項が山積みになっているみたいになっているんですけど、この法案及び国会答弁において、これからの検討事項というふうにされているものは今までに結局何件あるのか。どんな検討事項なのか。そのうち政令に委任されるとされる事項はどんなものが何件あるのか。その検討はそれぞれどの大臣の所管の下でいつまでに行われるのか。これ、資料を提出をいただきたいと思うんですが、これの所管はどちらになります。
#427
○国務大臣(森まさこ君) 例えば、特定秘密を指定した際に作成する記録でございますが、条文に規定してあります事項以外の細目、特定秘密の保護に関して必要な事項、また適性評価の、今御質問の適性評価の運用の指針、また特定秘密の指定等に関する統一的な基準の内容、基準の公開、策定スケジュール、それから有識者会議の設置やメンバー、第三者機関の設置等について検討をしてまいります。
#428
○仁比聡平君 私の問いは、何件、どんなものがどれだけあるのか、それぞれどの大臣の所管の下でいつまでに検討が行われるのかということなんですよ。
 これについては、森大臣の責任になるのか、省を超えて官房長官の責任になるのか、というか所管になるのか私分かりませんけれども、委員会に一覧表の形できっちり提出すべきだと思います。
 委員長、よろしくお願いします。
#429
○委員長(中川雅治君) 後刻理事会で協議いたします。
#430
○仁比聡平君 それで、そうした今後の検討においても、官房長官、法案の附則六条で内閣法の二十条が変えられて、特定秘密の保護に関する事務は内閣情報官の所掌に属するというふうにこの法案自体でなっているわけなんですね。すると、さきに成立、強行された国家安全保障会議の下で、国家安全保障局の言わば事務局的にも動くことになる内閣情報調査室に、この国家安全保障に関する事項や実質的な権限とともに、この秘密保護法に関する秘密だったりその運用だったりということが集中していくという、そういうことになるわけでしょうか。
 加えて、例えばこの間からここの委員会で議論になっている、修正附則九条に独立公正な新たな機関など必要な方策を検討するというのもあるんですが、それはこの内閣情報官や情報室が主導というか、事務を担っていくと、そういうことになるんでしょうか。
#431
○国務大臣(菅義偉君) この法案が成立をした中で、その秘密保護法の保護全体については内閣情報室で所管することになっています。これは今委員の御指摘のとおりであります。ほかの現在の情報収集、分析、そこについては従来どおり行っていくということであります。
#432
○仁比聡平君 いや、よく分からないし、そうした内閣の下で検討されるということになったら第三者でも何でもないんじゃないかという元々の疑問も改めて出てくるわけですけれども、ちょっと今日時間がないので、その議論については、先ほどの検討事項の資料を是非いただいて、じっくり検討させていただきたいと思うんです。
 それで、この法案の刑罰規定の適用に当たってのことについて最後伺いたいと思います。
 令状、起訴状、あるいは判決に、特定秘密の情報そのものが罪となるべき事実としては記載されないと。したがって、攻撃防御対象が明らかでないまま捜査、公判の危険にさらされることになるではないかというのは前回の質疑で私はっきりしたと思うんですけれども、特定秘密の情報そのものについて、森大臣はこれまで何か刑事裁判の中で明らかになるかのようにおっしゃってきたわけです。ですが、インカメラというのは、あくまで非公開で、裁判官が、証拠開示の手続の手順として、検察官の手持ち証拠を提示してくださいという命令を掛けて裁判官だけが見るという手続ですよね。しかも、例えば平成二十四年度の証拠開示請求事件の裁判所の実績を見ますと、弁護側が最後まで証拠開示を争った事件というのは百件あるんですが、このうち裁判所が全面開示決定をしなかったのが七十七件。つまり、弁護側の要求は八割方退けられているわけです。
 事が特定秘密の開示が争われるということになれば、これは検察官は徹底して争うでしょう、絶対に明らかにしないと。という下で、証拠開示手続において裁判所が被告人側に開示する決定をしない限り、被告人や弁護人には分からないでしょう。そうした下で、行為の可罰性、当罰性、あるいは法令やその刑罰適用の違憲性判断をまともに争うことは私できないと思うんですけれども、森大臣、違うんですかね。
#433
○国務大臣(森まさこ君) これまでも御答弁させていただきましたとおり、秘密漏えいに対する罪、これは現行法でも国家公務員法、自衛隊法等がございますが、これに対する例えば刑事訴訟の裁判については、これは秘密でございますので、これを明らかにすることが難しいという一つの秘密保全の要請、それからやはり被告人の防御のために開示をするという要請、その二つがございまして、インカメラにより証拠開示を争うという制度があるわけでございます。
 これによって、裁判官が証拠開示命令を出した場合には、これは証拠が開示をされまして、その秘密の内容が、明らかにして、そこを争うことになります。それが明らかにされなかった場合は、これは検察官の方にそれが秘密であるという立証責任があるわけでございますので、明らかにしない上で立証して、それで罪を争うことになりますので、これは一般的には被告人の防御権を侵害するものではないということで外形立証という、そういう立証方法が取られているわけでございます。
#434
○仁比聡平君 谷垣大臣、ちょっと一問だけなんですけど、先ほど私、質問の中で申し上げたんですが、そうした事件、特定秘密保護法違反刑事被告事件ということになったら、検察は、私、弁護側がどれだけ情報を明らかにせよと迫っても、断固として争われるでしょう。
#435
○国務大臣(谷垣禎一君) 特定秘密に指定されているわけですから、通常はそれに対して検察官は争うと思いますね。ただ、最終的に、もちろん裁判所の判断として、証拠を開示すべきだという判断が下ることはあり得ます。その場合は、政府部内におきまして、司法判断を尊重して、関係機関の長において当該決定の理由を踏まえて特定秘密の指示を解除することになる、こういう手続ですね。だから、その場合は検察官はその解除をもって特定秘密を被告人側に開示することになると、こういうことだろうと思います。
#436
○仁比聡平君 たとえ特定秘密の保有者の証人尋問が実現しても、ちょっと場面が違いますが、紙としての証拠じゃなくて、秘密の保有者の証人尋問が実現をしたとしても、事実は明らかにならないんですよね。
 例えば、情報保全隊の違法性をめぐって今仙台高等裁判所で元情報保全隊長の証人尋問が行われているんですけど、これ、元隊長は、その当時の報告書面を見たことがあるかという問いに対して、防衛大臣の承認が得られていないため守秘義務の観点からお答えできませんという答弁をされ、原告代理人の質問に対して、業を煮やして裁判長が一般市民に調査が及ぶことがあるかどうかをイエスかノーですかと聞いても、守秘義務上お答えできませんなんていう、そんな答弁になっているんですよ。本当に真っ暗な、こんな裁判で万が一にも有罪にされることなんてあってはならないということを私の思いとして求めて、質問を終わります。
#437
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず、官房長官、石破幹事長のブログでの発言、その後の発言について強く抗議をいたします。単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質において余り変わらないように思われます。これに、石破幹事長、場合によっては、自民党が、表現行為、秘密保護法違反、何とか反対、あるいは慎重審議、場合によっては廃案にしてくれという国民の声をテロ行為と同視しているということに強く抗議をしたいと思います。
 御存じ、このテロ行為については、この法案上どう解釈するかというのが非常にもめています。条文でははっきりしない。それを森大臣は、後の方にも係るから、単に人に強要するというのはテロ行為ではないのだと、殺傷行為まで入ると言っておりますが、テロ行為とその本質において変わらないというところに今の石破幹事長、場合によっては自民党の考え方が出ていると思います。テロ行為を、あるいはテロ行為に対しては闘うということですが、表現行為、例えばデモや表現行為を弾圧する、あるいは、うるさい、なきものにしたい、そういう意思があるんじゃないですか。官房長官。
#438
○国務大臣(菅義偉君) まず、与党幹部の発言について、政府として逐一コメントは、これは差し控えたいというふうに思います。
 そういう中で、本人が誤解を招かぬように一部撤回をされるなど、真意をきちんと説明しておられるのではないかなというふうに思います。
 そして、デモについて、法令の定める範囲内で行われる限りは、これは当然、その言論の自由だというふうに考えます。
#439
○福島みずほ君 表現行為、憲法二十一条の表現の自由によって保障されている権利です。それをテロ行為と同視をするから強く抗議をしているんです。どうしてこんな発想が出てくるのか。テロ行為と闘う、あるいは、この法案はテロ行為が何かということがとても問題になっています。弾圧したい、なきものにしたい、うるさい、そういう見解があるんじゃないですか。官房長官、お願いします。
#440
○国務大臣(菅義偉君) 私は、石破幹事長の名誉のために申し上げますけれども、本人はまさに常日ごろから今委員の指摘したような考え方はないということを私は申し上げたいというふうに思います。本人自身も誤解を招かぬように撤回され、今真意を説明しているんだろうと思います。
#441
○福島みずほ君 駄目ですよ。つまり、表現行為に関してテロ行為というような考え方でやっぱりこの秘密保護法案を提起をしている。この秘密保護法は、まさに表現の自由や国民の民主主義の問題が問われているんですよ。表現行為、デモは主権者である国民の権利じゃないですか。それをテロ行為ということに、この法案を提案する資格はないと思いますが、どうですか。
#442
○国務大臣(菅義偉君) これは先ほど来申し上げますけれども、与党の幹部の発言でありますから、それについて政府が一々コメントすることは差し控えたい。
 しかし、先ほど来委員が石破発言について度々言及するものですから、私は日ごろ石破幹事長とは極めて懇意にさせていただいていますので、本人の発想からはそういうことはあり得ないということをこの場で申し上げたいと思いますし、本人も誤解を招かぬようにという形の中で撤回されて、説明をされているんじゃないでしょうか。
#443
○福島みずほ君 表現行為をテロ行為と同視する、それはやっぱりこの法案が、多くの国民、主権者である国民が危惧しているとおり、表現行為が侵害されるんじゃないか、弾圧されるんじゃないか、弱められるんじゃないかということのまさに不安に的中する、ど真ん中ですよ。やっぱりそう考えている。この発言は撤回しただけでは駄目です。秘密保護法案提案する資格はない、そう強く申し上げたいと思います。
 ところで、お手元に各行政機関における特別管理秘密文書等の件数があります。内閣官房は三十一万八千八百八十六と多いんですが、これの特別管理秘密文書の経緯と廃棄している件数を、官房長官、教えてください。
#444
○国務大臣(菅義偉君) まず、平成二十四年末の政府全体の特別管理秘密文書等の件数は四十二万件、そのうち内閣官房が保有する件数は三十二万件であります。そして、その中で三十一万件が画像であります。そういう中にあって、特別管理機密文書等の廃棄件数については、統計を取っていないため現時点では明らかになっておりません。
#445
○福島みずほ君 特別管理秘密はとても重要なものだと思うんですね。だとすれば、それぞれの年における件数と廃棄をしたかどうかぐらい明らかにしていなければ、廃棄した件数は把握しておりませんなんて言われたら、これ本当に、じゃ、何を一体いつ廃棄したのというのが分からないし、報告すらできないんですよ。それ、ひどいと思いませんか。
#446
○国務大臣(菅義偉君) 今申し上げましたように、廃棄した統計を取っていないために現時点では明らかになりませんけれども、各省庁が保有する特別管理機密文書等は、防衛省が保有する特別防衛秘密及び防衛秘密に関するものを除いて他の行政文書と同様に公文書管理法の適用を受けることになっておりますことから、この保存期間が満了した場合は、歴史公文書等について国立公文書館へ移管され、それ以外のものについては内閣総理大臣の同意を得て破棄されているものと考えます。
 ただ、委員からのこれ要請でもあります。私がここで答弁をする以上、やはり正確な数を回答する必要があるというふうに考えておりますので、御指摘の廃棄件数の確認作業、これは加速して正確な回答をさせていただけるようにしたいと思います。
#447
○福島みずほ君 それはよろしくお願いします。
 問題にしたいのは、資料要求をそれぞれ、総務省、厚労省、国土交通省、そして経済産業省、内閣官房にこの特別秘密の件数と毎年どれだけそれがあるか、廃棄した件数について聞いたんですが、廃棄した件数については、これは経済産業省が四十件、総務省が百九十二件というお答え、国土交通と厚労は廃棄はないということなんですが、どの省庁もそれぞれ件数を把握していないんですね。
 それで、今日は副大臣に来ていただいていますので、お聞きをします。
 経産省、厚労省、国土交通省、総務省、それぞれ特別管理秘密、どんなものなんですか。
#448
○副大臣(赤羽一嘉君) お答えさせていただきます。
 経済産業省は、平成二十四年末現在保有する特別管理秘密文書の件数は三百七十件、これは資料で出させていただいているとおりでございますが、その中身につきましては十二項目にわたりまして、安全保障関係と核物質防護関係ということでございます。
#449
○副大臣(土屋品子君) 厚生労働省は、平成二十四年末現在、厚生労働省が保有する特別管理秘密文書の件数は百三十六件でございまして、中身といたしましては、病原体等管理に関する文書でございます。
#450
○副大臣(野上浩太郎君) 国土交通省が保有する特別管理秘密文書等の件数は、国土交通省が六百二件、海上保安庁が七千五百十六件でございまして、その推移は整理をしておらず、現時点でお答えすることは困難でありますが、破棄をしているものはないということであります。
 以上であります。
#451
○福島みずほ君 どういう内容。
#452
○副大臣(野上浩太郎君) 中身につきましては、これは他省庁からの情報の受入れということであります。
#453
○国務大臣(新藤義孝君) 総務省におきます特別管理秘密、これは防衛省の機構・定員要求書等、それから在日米軍が使用する周波数に関する情報であってシークレットとして提供されているもの、それから武力攻撃事態等対処に関する情報のうちの他省庁が特別管理秘密に指定した情報、さらに情報収集衛星から得られる画像情報と、こういったようなものでございます。
#454
○福島みずほ君 お話を聞いていると、これが特定秘密に移行するのではないか、例えば厚労省の病原体の話はテロリズム対策とかになりかねないというふうにも思います。
 また、経済産業省にお聞きします。先ほど、安全保障と核防護とおっしゃいました。この委員会の中でも、原発は特定秘密になるかどうかという議論がありました。核防護、安全保障ということであれば、経済産業省が持っている情報は特定秘密になる可能性が高いんじゃないですか。
#455
○副大臣(赤羽一嘉君) 特定秘密につきまして、特別管理秘密よりも更に対象範囲が限定されていると思いますが、この現行の特別管理秘密がどの程度特定秘密に該当するのかということについては、現時点で確たることを申し上げることは困難でございます。
#456
○福島みずほ君 いや、それは困るんです。行政の長が勝手に決めるので、決められたら、私たち、秘密の中身を知ることができないんですよ。何が一体秘密になるのか。これは、核防護と安全保障、経済産業省が持っているのは秘密になるんじゃないですか。
 厚生労働省は、病原体持っているのは秘密になるんじゃないですか、どうですか。
#457
○副大臣(土屋品子君) 今の時点では、今経済産業省の方からの答弁と同じようなお答えしかできないと思います。現時点で確たることを申し上げることは非常に困難でございます。
#458
○福島みずほ君 今でも何が秘密か教えてもらっていないんですよ。どうしてこの役所にこういうものがあるのか。しかも、今日明らかになったとおり、内閣官房は廃棄したものがあるかどうか分からない。廃棄したものは、例えば総務省は廃棄しているんですが、廃棄したということを私たちはたまたま教えてもらうだけで、中身は分からないんですね。
 この法案の十九条、「国会への報告等」には、「特定秘密の指定及びその解除並びに適性評価の実施の状況について国会に報告する」となっておりますので、廃棄について国会に報告するわけではないということでよろしいですか。
#459
○国務大臣(森まさこ君) 廃棄についても、有識者会議の御意見を伺った上で検討してまいりたいと思います。
#460
○福島みずほ君 だから駄目なんですよ。条文には解除としかなっていないので、条文に従ってじゃないですか。この法案、検討検討だったら、法案出し直せですよ。きちっと検討事項を有識者会議に付して、もう一回やり直して、法案出し直してくださいよ。私たちは、法案に従って行政が行われる。廃棄というのが条文に入っていなかったら、廃棄について出てこないんですよ。検討した結果出しませんとなりかねない。
 そして、答弁では分かりにくいが、はっきりしているのは、三十年前に行政が廃棄をしたら、その後どんなに情報公開しても出てこないということなんですよ。今でも特別管理秘密は、勝手に特別管理秘密となって廃棄をされている。していないところもあります。廃棄をされている。いつの間にか廃棄をされている。同じことがよりひどい形でこの秘密保護法案が成立したら起きますよ。だって、廃棄について報告しなくていいんだもの。三十年前に廃棄してもいいわけでしょう。
 今大臣は検討すると言った。検討だったら、検討してから出し直せですよ。廃棄についてすら、国会に報告することには現状の条文ではなっておりません。
 そして、修正案で見ていて、修正で第一条、「我が国の安全保障(国の存立に関わる外部からの侵略等に対して国家及び国民の安全を保障することをいう。以下同じ。)」。この安全保障の定義は、後の別表における安全保障と同じものであるということでよろしいですか。
#461
○国務大臣(森まさこ君) はい、そうです。
#462
○福島みずほ君 この安全保障の定義は、「国の存立に関わる外部からの侵略等に対して」と、極めて、非常に狭まっているような形になっております。別表の議論のときに、政府は、四十一、二万件より少なくなるだろう、礒崎補佐官は三十万件台だと言っていましたが、この修正で変わったことによって、この別表のこの秘密の指定は変わるんでしょうか。
#463
○国務大臣(森まさこ君) 別表の指定については、定義が明確化をしたということでございますので、当初のとおり、別表の指定が変わるということはございませんが、より明確化をされたというふうに理解しております。
#464
○福島みずほ君 いや、違うでしょう。安全保障の定義が変わったんだから、別表の中身の秘密指定が変わるでしょう、先ほどからもありましたが、じゃないんですか。
#465
○国務大臣(森まさこ君) 安全保障の定義がより明確化をされたというふうに思っておりますが、それに従って別表該当性を確認をしていくということになると思います。
#466
○福島みずほ君 だから、変わったんですよ。があっと本当は狭まらなくちゃいけないのに、答弁では、この間、私は金曜日、これは秘密に当たるかどうかという質問をしました。国の存立にというほどではないものも、分からない、答えられないですよ。それから、礒崎さんも含めて三十万件台だと言ったけれど、今日だって、行政の長が秘密指定する、秘密になるかどうか現状でお答えできませんと言っているじゃないですか。じゃ、一体何なんですか。何なんですか。どうして三十万件、四十万件という話が出て、秘密に当たるかどうか答えられない、分からないとなるんですか。
 では、金曜日の段階で秘密は何かというのを聞きましたが、再度お聞きをいたします。
 済みません、その前に、安全保障について、原子力基本法に「安全保障に資する」という文言が新たに入りました。原発と安全保障、これがリンクされたわけです。先ほど、核防護に関して、経済産業省、特別管理秘密だとおっしゃいましたが、原発と安全保障と特定秘密の関係はどうなるんでしょうか。この安全保障をめぐって教えてください。
#467
○副大臣(赤羽一嘉君) 現時点で、この同法案に挙げられております四つの分野、防衛に関する事項、外交に関する事項、またいわゆるスパイ活動の防止に関する事項、テロリズムの防止に関する事項の四類型に照らして考えますと、経済産業省において、原発施設及び原発事故に関しては、この特定秘密に該当する情報は保有していないと考えております。
#468
○福島みずほ君 いや、違うんです。原子力基本法の中に、平和利用のはずの原子力基本法の中に「安全保障に資する」というのが入りましたよね。ですから、この安全保障という、じゃ、原子力基本法の安全保障という概念とこの秘密保護法の安全保障という概念は同じなんですか。森大臣。
#469
○国務大臣(森まさこ君) 本法案における安全保障については、条文に記載されているとおりでございます。
#470
○福島みずほ君 質問に答えてないですよ。
 安全保障と原発と秘密保護法の関係を知りたいんです。安全保障ってこの秘密保護法の中にも出てくるが、原子力基本法における安全保障とこの秘密保護法の安全保障は同じか、違うか。
#471
○国務大臣(森まさこ君) 原子力保護法についての安全保障の定義は、確認をしてお答えします。(発言する者あり)原子力基本法です。済みません、言い間違えました。原子力基本法についての定義については、確認をしてお答えをいたします。
#472
○福島みずほ君 いや、これはとても大事で、私たちは、原発は秘密に当たらないと言うけれども、安全保障と原発はリンクしているんですよ。現に、経済産業省は核防護と安全保障がこの特定管理秘密だって言ったわけでしょう。安全保障というのがあるから、原発がこの安全保障あるいは核防護、つまり、テロリズム対策あるいはスパイ防止あるいは外交・安全保障で秘密になることがあるんじゃないかと思っているんです。
 だから、原子力基本法の安全保障はどうか。経産省どうですか。安全保障の定義を教えてください。原子力基本法の安全保障の定義を教えてください。それは秘密保護法と同じかどうか、教えてください。
#473
○副大臣(赤羽一嘉君) 済みません、事前に通告いただいておりませんでしたので、いいかげんなことも答えられませんので、確認をしてお答えさせていただきます。
#474
○福島みずほ君 いや、これは安全保障と原発と核防護、つまり、経済産業省が行政の長として指定するに当たっては、何が安全保障で何が原発で、原子力基本法から見てどうか、最大重要課題じゃないですか。各役所は、秘密保護法を通すのであれば、これは何かって議論すべきですよ、行政の長が決めるんだから。こういう安全保障に関する重要なことについて政府が答弁できないというのは問題だというふうに思います。
 次に、共謀についてお聞きをいたします。
 この法案の中で、共謀、教唆、それから扇動について、それの条文があります。この共謀と扇動と教唆については、主体の限定も、目的の限定も、それから手段の限定もありません。あるいは、これに対して配慮するというものも一切ありません。
 共謀について、これをやれば処罰されるということでよろしいですね。
 例えば、ちょっとその共謀の前に一つ質問をします。この間、金曜日、密約について質問をいたしました。債務負担行為における密約問題、これはあの西山太吉さんの事件で大変問題になったわけですが、沖縄返還時における債務負担行為の密約、これは秘密となるんでしょうか。
#475
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のいわゆる密約問題も含めて、四つのいわゆる密約問題につきまして、平成二十二年三月、外務省としては調査報告書を提出しております。あわせて、三百の関係文書を公開しております。
 よって、御指摘のいわゆる密約問題につきましても、既に公表されておりますので、これは特定秘密には該当しないと考えております。
#476
○福島みずほ君 そういう質問ではないんです。これは、もし当時、秘密保護法があれば、これは特定秘密になるのかという質問です。
#477
○国務大臣(岸田文雄君) 仮定の御質問にお答えするのは控えなければならないとは思いますが、外交につきましては、先ほど御紹介させていただきました外務省のこの調査報告書と併せて有識者による調査報告書が公表されておりまして、その中にも、外交における秘密につきましては、一概に論ずることは難しい、当時の国際情勢ですとかあるいは様々な事情を勘案した上で、国益等を検討し判断するべきものである、こういった報告書の中身があります。
 このように、御指摘の点につきましても様々な観点から判断しなければならないと思いますし、仮定の問題にお答えするのは控えなければならないと思っています。
#478
○福島みずほ君 密約問題を国会でずっと追及してきました。密約は一切ないと答えたのは、安倍官房長官、麻生外務大臣です、当時の。だから、こだわります。これは秘密になるのか、ならないのか。
 今日の答弁でも密約になるかならないか答えないということは、密約になるという可能性もあるということじゃないですか。これはなるんですか。じゃ、逆にこう質問します。沖縄返還における債務負担行為のこの密約は、秘密となる場合もあるということですか。森さん、どうですか。
#479
○国務大臣(森まさこ君) 過去の事件についてはお答えをしておりません。
 具体的な事案につきましては、別表に該当する場合に行政機関の長が指定をすることになります。
#480
○福島みずほ君 いや、金曜日に言ったときに、すごく私は、本当にこんなことではこの秘密保護法の審議できないと思いましたよ。だって、どの答えも別表に当たるかどうか検討します。そんなの別表読めば何書いてあるか分かりますよ。
 でも、国民にとっては、国会議員にとっては、何が秘密となるのかですよ。あの密約が秘密になるのかどうか。秘密になるんだとしたら、出てこないじゃないですか。廃棄したら出てこないですよ。同じことの繰り返し、あるいはもっとひどくなりますよ、重罰化されますから。どうなんですか。
#481
○国務大臣(岸田文雄君) まず、御指摘のいわゆる密約問題につきましては、既に公表をされています。
 そして、今仮定の御質問をいただきました。これにつきましては、有識者による調査報告書の中にあっても、これは一概に判断するのは難しいと、やはり外交において一定の秘密は付き物である、さらには、その判断として、国際環境ですとかあるいは国益ですとか、様々な観点に照らして判断しなければならない、こうした有識者の判断もあります。
 こうしたことを考えますときに、仮定の問題で御指摘のこの密約についてどうかというのを今の時点で申し上げるのは適切ではないと考えます。
#482
○福島みずほ君 いや、違いますよ。極めて重要な問題ですよ。密約が秘密になるんだったら、いつの間にやら秘密指定されて、廃棄されて出てこないじゃないですか。それはしかも重罰化だから。今までの自民党が密約はありませんとうそぶいてきたことの、うそを言ってきたことよりもっとひどくなるということじゃないですか。
 しかも、じゃ、岸田外務大臣、お聞きします。修正案によって、我が国の安全保障は、国の存立にかかわる外部からの侵略等に対して国家及び国民の安全を保障することをいうわけでしょう。とても限定しました。この密約、債務負担行為の密約は、国の存立に関する外部からの侵略等に対してと言えるんですか。
#483
○国務大臣(岸田文雄君) 本法案におきまして、安全保障というものを国の存立にかかわる外部からの侵略等に対して国家及び国民の安全を保障することを意味する、このようにしてあります。
 御指摘の密約がこれに当たるのかどうかという御質問ですが、それにつきましては、当時の状況、国際環境、さらには国益等、様々な点を勘案しなければならないと存じます。今の時点で仮定で申し上げるのは適切ではないと考えます。
#484
○福島みずほ君 これから多くのことが起こるからですよ。オスプレイについて、あるいはクラスター爆弾について、廃止するために国会で質問してきた、なかなか情報出ない、更に出なくなるんじゃないか。イラクの問題について資料要求する、なかなか出てこない、より出てこなくなるんじゃないか。密約が今日の時点で秘密ではないって、出ないのが問題ですよ。
 今回の修正案は、一条で「我が国の安全保障」、「国の存立に関わる外部からの侵略等」というふうに規定をしています。しかし、別表はこれが全部係るはずです。だから私は、政府がこれは秘密に当たらない、これ国の存立の、この一条の「国の存立に関わる外部からの侵略等に対して国家及び国民の安全を保障することをいう。」に関する情報のうち特に秘匿することの必要な、とても限定しているように一条では見えます。
 でも、この間、金曜日、これは秘密か、これは秘密かって聞いたら、どれも明確に答えられない。唯一秘密だと言ったのは、原発事故の直後に衛星で撮った福島原発事故の写真、あれは秘密となり得るでしたが、あと全てについて分からないということの答弁でした。
 でも、一条の国の存否にかかわるだったら、これが全部別表に係るわけでしょう。だったら、密約はないじゃないですか。だから、別表に全部、一条の国の存立にかかわる云々が係っているにもかかわらず、なぜ答えられない。
 それから、もう一つ言いたい。森大臣はずっと違法なことは秘密とはならないとおっしゃっていました。でも、国会の債務負担の承認を経ずして国の債務負担をした密約は憲法違反、違法です。この密約は、だから秘密指定できないということではないんですか。
#485
○国務大臣(森まさこ君) 違法な事項を特定秘密として指定することがあるんではないかという御指摘でございました。
 この法案には、別表に該当するものに限り行政機関の長が特定秘密指定をするということにしてありますので、それ以外の事項を指定した場合には違法になります。そして、その違法な指定は無効になります。ですから、私は、違法な事項がもし仮に特定秘密に指定をされた場合には、それは違法であることが分かったら、それは無効であるし、解除されるということ申し上げております。
#486
○福島みずほ君 そうずっと答弁してきました。だったら、沖縄返還のときの密約のうち、とりわけ債務負担行為を勝手にやるというのは、国会の承認なくして、予算の承認なくして債務支出をしているわけですから、違憲でしょう、違法でしょう。だったら、秘密指定できないじゃないですか。
 一方で違法なものは秘密指定できませんと言いながら、ここで沖縄のあの密約は秘密かどうか聞いたら、それは答えられないと言うから、だから秘密になり得るということじゃないですか。言下のうちに否定していただけないんだったら、違法なものは秘密にできないんだったら、債務負担行為勝手にやった密約は明確に違憲、違法なんだから、秘密指定なんかできないじゃないですか。
 口当たりのいいことばっかりその都度言っているが、でも、この法律が通ったらあれもこれも秘密になりますよ。だって、政府は分からないって今言っているんだもの。どうですか。
#487
○国務大臣(森まさこ君) 違法な事項があれもこれも勝手に特定秘密にされてしまうのではないかというような御懸念でございますけれども、指定された件数、それから別表の何番で指定されているかということ、それからその有効期間、保存期間、それから解除の件数、そういったことが定期的に有識者会議に報告をされます、国会にも報告をされます。その上で、また国会がこれを提供をしてくださいということでありましたらば、それは秘密会に提供をされる仕組みになっております。
 また、さらに、附則九条の第三者機関によって恣意的な指定が行われないようなチェックもできるようになっておりますので、御懸念のような恣意的な指定がないように、しっかりと重層的な仕組みでチェックをしてまいるというふうに思っております。
#488
○福島みずほ君 問いに対して答えていないですよ。
 密約四つありますが、例えば債務負担行為を勝手にやった密約の問題、これは憲法違反。じゃ、森大臣、これは、債務負担行為に国会承認なくして条約を結ぶというのは、これは違憲ですよね。
#489
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の密約について、当時、この報告書の中を確認いたしますと、交渉経緯につき詳細な説明がなされなかったのは事実であるが、三億二千万ドルについては高度の政治判断により決定されたものである旨、当時の国会で説明されているという内容になっております。
#490
○福島みずほ君 だから問題なんじゃないですか。高度の政治判断で、そして、これをきっちりとこういう国会で、はっきりこういう条約がある、こういう協定がある、こういう合意を結んだ、だから通してください、これならオーケーですよ。しかし、これを出さずに全部丸めて支出をしたわけだから問題でしょう。
 私は、森大臣が繰り返し違法なものは無効ですと言っているけれども、今日の時点であの密約は秘密になります、なりませんと言うべきなんですよ。そういう違法なものは無効ですからなりませんと。しかし、この間の質問でもどれもそういうもの出てこないじゃないですか。今の時点でお答えできませんというものばっかりですよ。しかも、一見狭めたように修正でなるけれど、別表の範囲が全然明らかではないんですよ。それは問題だと思います。
 では、先ほど共謀についてお聞きをすると言いました。
 共謀については何の限定もありません。じゃ、私と福山哲郎さんが沖縄の密約問題に関してこれは債務負担行為をこうやっているのは非常におかしい、きっちり調べよう、下調べをして二人でやります。これって共謀になって処罰されるんじゃないですか。だって、今日の時点でこれ秘密か秘密ではないか分からない。もしこれが秘密とされていたら、これ共謀じゃないですか。
#491
○国務大臣(森まさこ君) 特定秘密であることを認識した上で取得をするということを計画して共謀した場合でありますし、また、取得罪にも目的が付いておりますので、記載してあるような目的を持って取得をする、そのことを認識をして共謀をしたときにだけ成立をいたします。
#492
○福島みずほ君 いや、これ共謀と教唆と扇動は、公務員が持っているものを漏えいするように働きかけることも入っているわけですよ。私とある国会議員が、いや、この沖縄の密約、だって今日の時点でこれは秘密か秘密ではないか分からないわけでしょう。秘密かもしれない、秘密でないかもしれない、でも、秘密であっても構わない。これ未必の故意で、故意ですよ。だとしたら、私がある国会議員とこの沖縄の返還問題に関して、債務負担行為に関してきちっと調べよう、チームをつくろうとなって、これを持っている公務員に対してしっかり働きかけて出してもらおうということ、漏えい行為に関して共謀すれば、共謀罪じゃないですか。
#493
○国務大臣(森まさこ君) 適正な手続を経て国会の秘密会への提供を要請をするということは犯罪に当たりません。
 この取扱者が特定秘密を持っている、特定秘密を保有しているということを認識をして、それを法に反して漏えいをさせる、その犯罪を実行する決意を具体的に計画をして、それに足りる行為を行ったときに成立をする場合でございます。
#494
○福島みずほ君 だから、しっかり成立するんですよ。
 共謀罪は二人の合意と若干の下調べで足りるというのが答弁です。そして、あるAという国家公務員がこの沖縄の返還について持っている、例えば吉野文六さんは今退任されて私に話してくれましたが、彼が現役のときに、この人に働きかけてやっぱり話してもらおう、これは秘密かもしれないが構わない、重要なことだ、これでもう共謀罪ですよ。
 ハウスとして秘密会で出してもらうというのはあると思います。しかし、国会議員として言いたい。秘密会は国会としてやるものです。でも、国会議員は一人の国会議員として国政調査権を持ち、一人の国会議員として政府の持っている情報の中でこれは暴くべきだ、必要だ、国民に知らせるべきだと思えば、それを果敢に追求するのが国会の国政調査権、国会議員の使命じゃないですか、それが共謀ですよ。
 Aという公務員が、例えば何か経済産業省でこれを持っている、秘密かもしれないが、秘密でも構わない。だって、未必の故意でもいいわけですから。だって、この間の答弁でも今日の答弁でも秘密かどうか分からない、これから検討しますだったら、私たち国会議員は一生懸命仕事をすればするほど、国に対して迫ろうとすればするほど、何にも漏えいしていなくても、何にも取得していなくても共謀罪ですよ。
#495
○国務大臣(森まさこ君) 単に打合せをしただけではその犯罪行為の具体的な共謀をしたということにもなりませんし、国政調査権はそもそも適法な行為でございますので、犯罪には当たりません。
#496
○福島みずほ君 じゃ、国会議員は国政調査権を持っているので、国会議員は常に秘密保護法から除外されるんですか。
#497
○国務大臣(森まさこ君) 国会議員が特定秘密の取扱者に対して、それを犯罪行為たる漏えい行為を、それを教唆するようなことを行ったということになれば、それは構成要件上は該当すると思いますけれども、不逮捕特権、免責特権があることは言うまでもありません。
#498
○福島みずほ君 ふざけるなと言いたいですよ。不逮捕特権、免責特権は、国会で言ったことが免責特権でしょう。不逮捕特権というのは、たかだか会期中に逮捕されないということじゃないですか。だから、不逮捕特権や免責特権というのは全然ミスリードですよ。
 国会議員が、この公務員は情報を持っている、しかし、このことは重要だ、これを暴いてもらおう、ちゃんとやるべきだ、秘密かもしれない、でも秘密であっても構わない、大事なことだと思って迫っていったら、これは共謀になるじゃないですか。
#499
○国務大臣(森まさこ君) 特定秘密かもしれないということで問合せをして、特定秘密であるというふうに回答がされまして、それでも犯罪行為を行った場合には、それは構成要件には該当すると思いますけれども、通常、国会議員が問合せをするとか打合せをするとかいうことが犯罪態様に当たるとは思えませんので、一般的な、今、福島委員が御指摘のようなことで国会議員が逮捕されるとか処罰されるとかいうことはございません。
#500
○福島みずほ君 今のおかしいですよ。だって、特定秘密だと言って断るんじゃないでしょう、情報は出せませんと言うわけでしょう。一々特定秘密ではありませんと言うんですか。しかも、私たちは特定秘密だと言われたら引き下がらなくちゃいけないんですか。その指定そのものがおかしいと思うじゃないですか。
 私が言いたいことは、構成要件にまさに当たるんですよ。森大臣は、構成要件に当たるが、しかし国会議員の行為ですからと言うけれど、構成要件に当たれば処罰されるのは当たり前じゃないですか。私は、国会議員はすごく分かりやすいと思います。でも、今、市民だって、市民活動家だって役所に対してこの情報を出してくれということたくさんあるじゃないですか。これは答えられませんと言って、あっ、これはじゃ秘密なんだと思いながら、でもこれを明らかにしてくれと迫る行為が共謀になるんですよ、まだ何もやってなくて。でも、共謀は迫らなくても共謀なんですよ。だって、私が誰かと合意すればいいわけで、この構成要件でいったら誰だって処罰されますよ。誰だって処罰されますよ。この法律は根本的に問題があるということを強く国民の皆さんに言いたいです。
 それで、赤羽さんが答弁してくださるということで、短くお願いします。済みません。
#501
○副大臣(赤羽一嘉君) 原子力基本法におきまして、我が国の安全保障に資するという文言を加えた背景は、これは原子力基本法における基本的な考え方が変わるものではなくて、原子力規制委員会の設置法の改正の際に、原子力安全規制、核セキュリティー及び核不拡散の業務を一元的に担うという観点から原子力基本法の目的に規定されたものでございまして、これは一般的な安全保障という用語を用いたものでございます。
#502
○福島みずほ君 どうも副大臣、ありがとうございます。
 今のでは、この秘密保護法の安全保障の定義とは違うということが分かりましたが、そのことも含めて、また後日、是非質問したいと思います。
 終わります。
#503
○清水貴之君 日本維新の会の清水貴之と申します。よろしくお願いいたします。
 我々日本維新の会は、この法案の修正案、共同提案者となっておりますので、この法案の必要性というのは非常に大きく認識しているわけなんです。ただ、やはりこれだけ報道でも伝わってきていますように、国民の皆さんが多くの部分において不安に思っているその不安が解消されていない中で、どんどんどんどん議論が進んでいく。そして、こうやって毎日何時間も掛けて、一応審議はしていますけれども、回答が、検討しますとかそういった回答でしたら、本当に議論になっているのかも分からない、結果がきちっと出てきていない法案が少しでもいい方に向いていっているのかも今分からない状態にある、この辺にはやはり異議を唱えていきたいと思っております。
 これだけ大きな法案を世に出していこうとするわけですから、大きな重要な法案を世に出していこうとするわけですから、やはり国民の皆さんの不安を少しでも取り除く努力をして、やはり、ああ、いい法律ができたんだというふうに思ってもらえるように、こうやって一緒に協力していきたいというふうに思っているわけなんですけれども、そこでまずお聞きしたいのが、この法案が出てくるのが非常に遅かったというふうに私思っております。
 閣議決定がこれ、私の認識では十一月の初め、衆議院の本会議に送られたのが十一月七日だというふうに思っております。これだけやはり審議に時間が掛かっている。これ、当初からきっと分かっていたことだと思うんです。いろいろ恐らく詰めていけない部分がたくさんあるということが分かっていたはずなのに、提出が遅かった。そして審議を急いだ結果、このようにやはり皆さんの不安が全く解消されない状況になっている。
 ここがなぜだという思いがありまして、まず最初にお聞きしたいのは、この法案、十一月七日、衆議院本会議、送られました。我々、この臨時国会開会、十月十五日でしたけれども、なぜ十一月七日本会議、このように、スケジュール的にもっと早くできなかったのか、このタイミングでの提出になったのか、お聞かせください。
#504
○国務大臣(森まさこ君) 秘密保全に関する法制については、様々政府内におきまして検討してきたわけでございますけれども、平成二十五年十月二十五日に閣議決定に至ったわけでございます。それまでの間、国民の知る権利や取材の自由というものに十分に尊重しつつ、また法案概要に対するパブリックコメントや関係団体へのヒアリング等を通じて国民各層の御意見を伺いながら法案作業を進めてきて、御指摘のような期日の提出になったということでございます。
#505
○清水貴之君 今、閣議決定、十月の末という話がありました。私、先ほど十一月初めというふうに申しましたので、済みません、認識が私が間違っておりました。これは、済みません、訂正させていただきたいと思います。
 今、パブリックコメントという話がありましたけれども、パブリックコメントは何日間募集期間というのはあったんでしょうか。
#506
○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。
 パブリックコメントにつきましては十五日間でございます。
#507
○清水貴之君 十五日間です。やはりこれだけ重大な法案で、十五日間で告知もして、そして皆さんから意見を聞いて、意見もらうだけでは意味がないわけですから、それをそしゃくして反映させていかなきゃいけないわけですから、私はとてもとてもその時間が十分取られているとは思っていません。
 続いて、そもそもなんですけれども、現時点なんですが、この法案が成立する以前ですから現時点ですね、いろいろ世の中には秘密にしなければいけない部分もある。これは理解しているわけなんですが、どのような法律で秘密にすると、そしてそういった情報というのは決定されているのか。どのような法律で今秘密が決められているのか、これをまずお聞かせください。
#508
○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。
 これまでは、防衛分野以外の安全保障に関する秘密につきましては一般的な国家公務員法でございますが、防衛分野につきましては自衛隊法等で規定されております。
#509
○清水貴之君 特別管理秘密というのも、先ほど福島委員からもありました特別管理秘密についても教えていただけますでしょうか。お願いします。
#510
○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。
 カウンターインテリジェンス推進の基本方針に基づきまして各省庁の申合せ事項としまして特別管理秘密というのが設けられておりまして、全ての省庁を対象にして設定されております。
#511
○清水貴之君 また、もう一つお聞きしたいんですけれども、今言葉でカウンターインテリジェンスというのが出てきました。済みません、これも説明していただけますか。お願いします。
#512
○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。
 カウンターインテリジェンスというのは、一般的には外国の情報機関等の働きを防止して我が国の秘密情報を守るような意味を指しております。
#513
○清水貴之君 その今目的をお聞かせいただきましたが、構成員などは、どのような構成員でその協議会というのが開かれているんでしょうか。
#514
○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。
 カウンターインテリジェンス推進会議自体は各省庁で構成され、全ての役所で構成されております。
#515
○清水貴之君 今なぜこういうことをお聞きしているかといいますと、特別管理秘密なんですけれども、当該機関の長が指定をするということになっているわけなんですね。
 今回の特定秘密保護法案、これも行政機関の長が指定するわけですから同じなんですけれども、結局、これだけたくさんの情報、先ほど特別管理秘密、経産省、厚労省などは数百件という話が出てきましたが、やはりもっともっとたくさんの数を持っている省庁もあるわけです。そういったところが本当に全てのその情報をきっちりと精査して、そして各省庁、その行政機関の長がこれ認定できるのか、ここにも疑問があるわけなんですね。結局は、やはり官僚の皆さんが上げてきた秘密の、これは秘密にというその認定を、言ってみたら全部これ精査するのはなかなか難しくて、ある意味、素通りされてしまうんじゃないかと。
 これが何が怖いかといいますと、これ秘密にしようか、これどうしようかとなったときに、やはり少しでも多く網をかぶせてしまう傾向があるんじゃないかと。こういったやはり皆さんの、我々でもそうですけれども、これどっちかなというときに、少しでも安全な方に、安全な方にという、こういった思いというのはあるんじゃないかなというふうに、これがやっぱり不安になっている部分なんですけれども、どうでしょう。
 大臣が実際に、最終的に決裁をされる行政機関の長、実際には上がってくる情報を全てチェックできるのか、それともやはりある程度といいますか、かなりの部分、官僚の皆さんに頼らなきゃいけないのか、この辺り、どなたでも結構です、教えてください。
#516
○委員長(中川雅治君) どなたですか。指名してください。
#517
○清水貴之君 そうしたら、まずは森大臣、お願いします。
#518
○国務大臣(森まさこ君) 行政機関の種類にもよると思いますけれども、多くの特別管理秘密を保有している省庁も現行でもございます。そのような場合には、大臣が全ての、多数の特定秘密の内容に一つ一つ全て目を通すということはなかなか現実的には難しいというふうに思います。その場合については、やはり行政機関内部の適切な指定の部署が基準に従って指定をしていき、それを大臣に報告上げるということになると思います。
#519
○清水貴之君 同じ質問です。岸田大臣にもお聞きしてよろしいでしょうか。
#520
○国務大臣(岸田文雄君) 外務省におきましては、政府統一のこの方針に基づいて、外務省としての規則を設けております。
 そして、御質問の特別管理秘密につきましては、そのルール、規則に基づきまして、秘密管理者、局長以上になりますが、そうした秘密管理者を指定しております。具体的なその指定は秘密管理者に大臣から委任するという形になっております。そして、大臣自体は、その規則、ルールを大臣が承認するという形で、その全体を掌握するという形でその秘密保護体制を管理する、こういった体制で臨んでおります。
#521
○清水貴之君 岸田大臣、もう一度お聞きしたいんです。
 ということは、その委任している方がこれはオーケーと言ったら、委任しているわけですから、そのまま特別管理秘密になるわけですよね。じゃ、その特別管理秘密が本当に正しい特別管理秘密なのかどうか、そうなのか、そういった検証というのはどのようにされているんですか。
#522
○国務大臣(岸田文雄君) まず、具体的なこの秘密の取扱いにつきましては、今のルールに従って委任した秘密管理者が行う、こうしたことであります。そして、大臣としては、そのルール、規則を自ら承認する形でこの全体を掌握する、こういった形で外務省としての秘密保全の体制を掌握していく、こういった体制で臨んでおります。
 外務省のその秘密に指定される文書、資料等につきましては、公文書だけで年間二百万を超える、そして全体としては数百万という単位になります。こうした膨大な数の様々な情報を取り扱うということで、今申し上げました仕組みでこの秘密保全について対応していかなければいけない、これが実情であります。
#523
○清水貴之君 確かにおっしゃるとおり、それはそれは膨大な数ですから、全部全部、一件一件チェックして目を通してというのは、これはかなり難しいのは分かるんです、理解できるんですけれども、一方で、じゃ、だったらいいのかと、何でもかんでも言われたまま秘密になってしまってこれはいいのかというところに問題があるというふうに思っておりまして、だからこそ、やはり我々は、先ほどからも質問でどんどん出ていますけれども、第三者委員会というようなものが特に大切になってくると思うんです。これまでにも各委員から質問出ておりますけれども、やはり私も第三者委員会について、ここでもお尋ねしていきたいと思っています。
 当該の省庁から離れて中立的に判断できる第三者機関、これ第三者機関ですね、済みません、第三者機関必要だと考えておりますが、本来ならこのような機関というのは最初から法案に入れておくべきだったんじゃないかなと思うんですが、手前みそではありますが、維新との修正協議というのもありまして、附則にこの設置、検討することを規定した附則の九条になるわけですね。
 そこには、独立、公正な立場で検証、監察する機関ということなんですけれども、これどんな機関かというのはこれから検討という話が、法の施行までにという話が先ほどからも出ていますので、まだはっきりしたことが言えないのかもしれませんが、週末のテレビ朝日の番組で中谷議員は、首相の判断に資するために首相に進言する組織と発言をされております。礒崎首相補佐官も同じ番組で、検討してこれつくるというふうに明言されています。施行までにやるというふうに明言をしているんですが、こういった意見も踏まえまして、今の森大臣の見解、お聞かせください。
#524
○国務大臣(森まさこ君) 第三者機関の設置はいたします。施行までに設置をするよう迅速に準備を進めてまいります。
 具体的には、本法案成立後、内閣官房に準備室を設置をいたしまして、附則第九条に書いてあるとおりに、独立した公正な立場において検証そして監察することのできる機関というものをつくってまいりたいと思います。
 その具体的な内容につきましては、有識者の御意見を伺うとともに、諸外国の制度、特に米国の省庁間上訴委員会や情報保全監督局を参考にしてまいりたいと思っています。
#525
○清水貴之君 これから設置するというふうにはっきり明言されましたので、できるんでしょう。
 その第三者機関なんですけれども、この附則の九条には、簡単に言いますと、政府は、行政機関の長による特定秘密の指定及びその解除に関する基準等が真に安全保障に資するものであるかどうかを独立した公正な立場で検証し監察するということで、読んでいきましても、ここには総理大臣、総理という言葉は全く入ってこないわけですね。この第三者機関に対する総理のかかわり、関与というのはどうなるんでしょうか。
#526
○国務大臣(森まさこ君) 第九条における第三者機関は独立した公正な立場にあるものというふうに理解をしておりまして、法案の十八条に記載をしております総理大臣の指揮監督権とはまた別のものというふうに考えております。
#527
○清水貴之君 そうなんです。十八条には内閣総理大臣の関与というのがしっかり書かれているわけなんですけれども、九条には書かれていない。ということは、今のお話でしたら、附則の九条でつくっていく第三者機関には内閣総理大臣関与しないと、総理からは全く離れた部分でつくられた第三者機関というふうにとらえていいわけですか。
#528
○国務大臣(森まさこ君) この第三者機関の設置の在り方につきましては、先ほど申し上げましたとおり、米国の省庁間上訴委員会や情報保全監督局を参考としてまいりたいと思っておりますので、そのような機関にしてまいりたいというふうに思っております。
 また、その詳細な内容については、また準備室を設け、また有識者の皆様の御意見も聴きながら詰めていきたいというふうに思います。
#529
○清水貴之君 これ何で聞いているかといいますと、本条の十八条の方では、内閣総理大臣の、特定秘密の指定及びその解除並びに適性評価の実施の状況に関し、適正を確保するために、行政各部指揮監督すると、総理大臣の監督というのは、これは明記されております。ということは、ある意味、総理大臣がルールを作っていくわけですね、ルールを作る立場なわけなんです。
 今度、附則の九条というのはそれを検証する機関ですから、もしここに総理がかかわることになりますと、ルールを作った本人がそのルールが正しいかどうかを見ていくことになるわけなんですね。これは非常に矛盾があると思いまして、これはやはり離れていないと、ルールを作った人間がルールを正しいかどうか見るというのは、そんなこと、どれだけでもルールだって自由に作れたりするわけですから、ここは必ず離していかなければいけないと思うんですが、その辺がまだどうもはっきりは、もちろん明記はされていませんので、そこをしっかりとお聞きしたいなと思っているんですけれども、附則の九条でできる第三者機関は内閣総理大臣の関与からは全く離れた組織であるというふうにとらえていいわけですね。
#530
○国務大臣(森まさこ君) よくこの問題が、十八条と混同したような質問がいただくことがございますけれども、はっきり申し上げておきたいのは、十八条と附則九条は別だということです。
 そして、先ほどから申し上げているとおり、九条の機関の在り方については、それが行政機関の内部かどうかということも含めてそれは検討してまいりますし、米国の制度も参考にしたいと思っております。例えば、米国の情報保全監督局長は国立公文書館長が大統領の承認を得て指名をいたします。ですので、様々なところで米国の制度は参考にはいたしますけれども、これは十八条とは別であり、独立した公正な立場において検証、監察することができるという、そういう機関であるという認識です。
#531
○清水貴之君 まさに今大臣がおっしゃっていただいたように、附則の九条と十八条を混同している話というのがよく聞こえてくるもので、そこを私はもうはっきりとこれは違うんだよと、離れたものなんだよというのをしっかりともう一度認識を新たにみんなで持ちたいなと思ったので聞かせていただきました。今そういう認識だというふうにお聞きしましたので、しっかりその方向でお願いできればというふうに思っています。
 これも繰り返しの質問になるかもしれませんが、その第三者機関のまずはメンバーなんですけれども、メンバーとその設置の場所ですね。これも同じ週末の番組ですが、礒崎首相補佐官は、完全な独立ではないと政府内への設置を示唆したということなんですが、その設置する場所とメンバーについてお願いいたします。
#532
○国務大臣(森まさこ君) この第三者機関の設置は行政機関の内部か外部かも含めて検討をしてまいりたいと思いますけれども、維新の会から御提案があったときも、行政機関の内部に、例えば米国の制度のように行政機関の内部に設置したとしても、それは独立性を担保し公正な立場で監察をするという機能が、これが重要なんだということでございますので、行政機関の内部であれ外部であれ、そのような公正な立場で、独立した立場で監察できるというところをしっかりと確保してまいりたいと思います。
#533
○清水貴之君 今話がありました附則九条の独立、公正、検証、監察、この部分は本当にしっかりと守っていただきますようお願いしたいと思います。
 そして、続いて、秘密の範囲という話もこれまで出てきておりますけれども、これについても私もお聞きしたいと思っています。
 秘密の範囲なんですけれども、これも例えばの話になるんですが、今、研究者、学者の皆さんの中から、この秘密保護法ができることによって日本若しくは世界の研究の進展が妨げられてしまうんじゃないか、そういった懸念の声が出ているということなんですね。
 これも例えばなんですけれども、ウイルスですね。安全保障上の内容に限られるとはいっても、例えば生物兵器というものが軍事上の兵器としてあるわけなんです。ウイルスや細菌の研究で研究成果の発表が制限されれば、感染症から人々を守る公衆衛生面でもこれは支障が出かねないということになってきます。
 もう一つ、これも例なんですけれども、ミサイルや軍事と共通の技術が使われるのがこれ宇宙開発の分野です。小惑星探査機の「はやぶさ」ですとか固定ロケットのイプシロンなど、平和目的の技術も非公開になると、これは、科学技術研究成果を論文や学会で発表しまして、それをほかの研究者がまたそこに発展させ、どんどんまた発表させ、発展させというサイクルでどんどんどんどん進歩していくものですので、その進歩が停滞するおそれがある。
 こういった不安の声というのが研究者、学者の皆さんから出ているということなんですけれども、この辺りについて見解をお聞かせください。
#534
○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。
 民間部門が保有している民生技術については、原則として別表に該当しません。ただ、民生技術といっても今は汎用性が高まっていまして、物によっては防衛装備品等に使われることはあると思いますが、防衛装備品の中にそういった技術が組み込まれ、それがそういう性能として特定秘密の要件に該当するような場合については特定秘密として扱われる場合があろうかと思います。
#535
○清水貴之君 そうですよね。特定秘密となる場合があるんじゃないかと思います。
 で、お聞きしたいのが、それに対する不安の声なんですね。特定秘密に指定されるのはある意味仕方がない、それぐらい大変、国防上とかそういったもので重要な研究をされているわけですから仕方がないかもしれませんが、それによって研究が停滞してしまうと。その兼ね合いの部分というのはどう考えていらっしゃるのでしょうか。
#536
○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。
 この特定秘密というのは基本的に行政機関が保有している情報でございますので、行政機関が保有している範囲内でそれが指定されて秘密管理が行われますので、基本的にそれによって民間の民生技術がそういう特定秘密になるということはございません。
#537
○清水貴之君 先ほど可能性はあるとおっしゃいませんでしたっけ。
#538
○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。
 その民生技術の汎用性に着目して、例えば防衛関係の研究開発において、装備品にそういった技術が組み込まれ防衛技術となれば、物によっては特定秘密になり得ると申し上げました。
#539
○清水貴之君 ということは、あるワクチンができたとします。それが生物兵器になったとしたら、そのワクチンは生物兵器になる可能性があるわけですから、防衛秘密になってしまうわけですね、特定秘密になってしまうと。とすると、このワクチンはもしかしたら非常に日本の医薬界に貢献するかもしれないけれども、特定秘密になったがためにこれ以上もう使えないとなってしまったら、それはそれで、そっちの分野、医薬の分野、それがストップしてしまうわけですけれども、これについてはどうなんですか。
#540
○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。
 民生技術がそのまま直にその状態で、同じ、同一性の技術としてそれが防衛技術になるというのは通常なかなかちょっと想定し難いんですが、私が先ほど申し上げたのは、その技術を基にして防衛用の技術になった場合に防衛技術として秘匿されるということを申し上げておりますので、そういった場合は、基本的には、基の技術としてそういう民生技術に派生したとしても同一性はないんではないかと思います。そういう意味では、そういう民生技術の研究に影響はないと考えております。
#541
○清水貴之君 同一性はないと思いますという、でも絶対では僕は決してないと思いますので、その辺もしっかりと考慮していただきたいなと思うんですけれども。
 続いて、知る権利の部分もお聞かせいただきたいと思います。特に、私、報道機関に長いこといましたので、取材との兼ね合いですね、この辺も大変大きな一つのテーマだと思いますけれども。
 森大臣ですけれども、二十八日の答弁ですね、みんなの党の小野次郎委員から、公務員と報道関係者の接触は倫理規程から除外されていると、整備する必要があるかと問われて、何らかの規範を設けることは重要だ、様々な観点から検討したいと、このように答弁をされています。しかし、翌日、二十九日の記者会見では、特定秘密を扱う国家公務員と報道関係者の接触を何らかの規程で制限する考えはないことを強調したと答弁を修正されたということなんですが、これ、どちらなんですか。
#542
○国務大臣(森まさこ君) 私は、報道機関の報道の自由を制限することがあってはならないというふうに思っております。小野次郎委員からはかねてより、情報収集をする場合の倫理規程について、全般的にそういった規範を整備すべきだというふうに御質問をいただいておりました。それに対して私は、一般的に、全般的には規程を整備をするということを申し上げましたけれども、報道機関について規制をするという意味ではございません。
 報道機関については、その報道の自由、取材の自由は、この条文に書いてありますとおりしっかり保障されなければなりませんので、その倫理規程に何も書かないという、そういう方法もありますでしょうし、この条文のように、「十分に配慮しなければならない。」と、報道の自由、取材の自由に十分に配慮しなければなりませんよということを倫理規程として書くということもあると思いますけれども、全く書かない方がよいという御意見もあると思いますし、それはよく検討して、いずれにせよ、趣旨は、国民の知る権利に資する報道の自由、取材の自由はしっかり守っていかなければならないということで、その意味で、私は、原案からわざわざこの二十一条第一項を明文化したわけでございますので、しっかりとこれを徹底をしてまいりたいと思っております。
#543
○清水貴之君 ということは、明文化するかもしれないし、しないかもしれないと。結局、でも、報道機関にはしっかり配慮をするというお答えなんですけれども。
 その取材の方法なんですけれども、著しく不当な方法と、これに当たるかどうかというのも非常にこれ難しいところだと思います。私も取材をする立場でしたので、いろいろなシチュエーションがあります。もちろん、ルールとかマナーとか、それは非常に重視しながら取材をするわけなんですけれども、でも、やはりそのぎりぎりのところというのもあるわけですね。このぎりぎりのラインというのがどうなるのかと。
 これが、例えばこれ、十二日の衆議院の特別委員会で自民党さんの議員さんから示された十一の例の取材方法、全て当たらないとされているわけなんですけれども、例えばこうやって具体的に質問に答える形で示されていまして、何かガイドラインを示されたわけではないんですね、現時点では。一個一個、これの場合はどうですか、この場合はどうなんですかと聞いたら、それに対する答えは返ってきますけれども、そもそもこれは駄目、これはどうなんだと、その形が著しく不当な方法というこの一語だとは思うんですけれども、これがやはり取材する側からしたら非常に曖昧であって怖いなと思う部分だと思うんですけれども、この著しく不当な方法について、そのまた認識を聞かせていただけますでしょうか。
#544
○国務大臣(森まさこ君) 著しく不当な方法とは、最高裁決定で指摘されております、取材対象者の個人としての人格を著しくじゅうりんするような態様のものがこれに当たるものというふうに考えております。
#545
○清水貴之君 ということは、一つ一つこうですよという例示をするような、ここまでは、ガイドラインを定めるようなことはもう今のところはされる思いはないということですか。
#546
○国務大臣(森まさこ君) 具体的な事案につきましてはコンメンタール等で明らかにする方法を検討したいと思います。
 いずれにせよ、先ほどの倫理規程もそうですけれども、その規定をするというふうに私答弁したら、それが規制する方に、つまり規制を掛ける方に規定するんじゃないかというふうに大変皆さんが御懸念をお示しになりました。それぐらいやはり皆さんの御懸念が大きいというふうに思いますので、これは報道の自由、取材の自由がしっかり確保されるんだということをはっきり明確化できる形で、そういったコンメンタール等で分かりやすくお示ししてまいりたいと思います。
#547
○清水貴之君 公益通報者についてはいかがでしょうか。やはり公益通報者が守られなければ公務員が萎縮して情報が出てこないと、取材するに当たってもそこには支障が出てくると、ひいては、その行政機関の、若しくはその通報によって何か健全じゃない部分が健全になるかもしれないのに、それがかなわなくなる可能性があるわけなんですけれども、公益通報者について、森大臣、お聞かせください。
#548
○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。
 特定秘密につきましても公益通報者保護法が適用されまして、公益通報対象事実が特定秘密の場合について公益通報された場合についても公務員は保護されます。特定秘密の内容であったとしても、対象事実が公益保護法の対象事実の犯罪行為であるとか法令違反行為に該当する場合については、その通報者は保護されます。
#549
○清水貴之君 次の質問なんですけれども、秘密の解除の部分にも質問させていただきたいと思います。
 政府案では、三十年を超えて秘密指定の有効期間を延長した場合、内閣の解除後、歴史的に重要なもののみを国立公文書館等に移管すると、そのほかは破棄することとされていたんですが、修正の結果、有効期間の延長に関する内閣の承認が得られなかったときは、全ての情報を国立公文書館などに移管し、秘密指定の是非を含め検証可能な仕組みに、これ四条六項ですけれども、変更しました。しかし、これは三十年以内の場合です。以内の場合、通常の文書管理規程に従いまして、特定秘密指定の解除後、歴史的に重要なもののみ国立公文書館などに移管し、それ以外は何ら歴史的検証を経ないまま破棄される可能性が残っていると。
 これもここまで質問出ているとは思うんですけれども、これ、六十年、たしか三十年だったものが六十年、一定の例外を除いてですね、は守られ、それ以降は解除になるということで、六十年、長いんじゃないかという声もあるんですが、ただ、その一定の例外を除いては六十年たてばオープンにはなるわけなんです。
 でも、この逆のところ、三十年以内に逆に解除された部分というのは、これ、ずっともう破棄されてしまったらオープンにならないわけですね。こっちの方が問題じゃないかと思うんですけど、秘密の指定が解除されたらすぐにでも明らかにする、公の下にさらすというのが筋じゃないかなと思うんですけれども、これについてはいかがでしょうか。
#550
○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。
 修正されました第四条の第六項におきまして、三十年目の承認を得られなかった文書については全部公文書館に移管するということで、お尋ねはその三十年未満の場合の取扱いでございますが、これもこれまで御答弁申し上げていますけれども、そうした文書が長期間特定秘密として指定されていたという歴史的価値を踏まえまして、今後適切なルールを作ってまいりたいと考えております。
#551
○清水貴之君 今後適切なルールというのは、破棄されずに全てオープンにされる、若しくは国立公文書館などに移管されて三十年たったら明らかにされるということでいいんですか。
#552
○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。
 三十年未満の文書については、一年の文書もございますし、二十九年の文書もございますので、それぞれ、指定されていた期間、そういったものに応じまして、そういった文書の価値を踏まえまして適切なルールを作っていきたいと考えております。
#553
○清水貴之君 問題は、破棄されるものが多い、ここなんですよね。破棄されているものが多い。その破棄されているものについてはどう扱っていくんでしょうか。
#554
○政府参考人(鈴木良之君) 破棄につきましては、これまでも御答弁していますけれども、公文書管理法を三十年未満の文書については適用されますので、破棄される前については内閣総理大臣と協議して同意しますが、三十年の承認を得られなかった文書については、公文書管理法の適用ではなくて、全ての文書を移管するという今回の修正の趣旨を踏まえまして、三十年未満の文書につきましても、その文書の指定期間の長短を踏まえまして、その歴史的価値を考慮した適切なルールを考えていきたいと考えております。
#555
○清水貴之君 具体的には、いつごろまで、どのように考えていくんでしょうか。
#556
○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。
 施行までに基準を設けたいと考えております。
#557
○清水貴之君 続いて、秘密会、国会の秘密会との関係もお聞きしたいと思っています。憲法五十七条一項、両議院の会議、公開とされていますが、出席議員の三分の二以上の賛成という厳しい要件を課して秘密会を開くことができるとされています。
 法案の十条一項によりますと、行政機関の長は、我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすと判断すれば結局この秘密を提供しないことも可能としているんですが、森大臣は記者会見で、国会の秘密会から特定秘密の提供を求められた場合には原則提供すると、このように話されたと聞いています。外国から閲覧者を限定することを条件に提供された情報などごく一部を除いて全て提供する方針を示されたということなんですが、まずは、これはそのとおりでよろしいでしょうか。
#558
○国務大臣(森まさこ君) 御指摘のとおり、一部の場合を除いて原則として提供することになります。
#559
○清水貴之君 秘密会で、そこから漏れる情報漏えいについてお聞きしたいと思います。
 秘密会に提出された特定秘密を知った国会議員が他人に知らせること、国会議員ですからもうしゃべるの得意な人もいっぱいいますので、他人に知らせることもこれ二十二条二項に該当し、漏えい罪として五年以下の懲役に処せられるのかどうかということなんですけれども、秘書にぽろっと話をする、若しくは自分の政党に持って帰るとか、専門家、研究家のところに行って話を聞くと、そういったことも十分考えられるんですが、これについても処罰の対象になるんでしょうか。
#560
○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。
 本法案十条に基づきまして国会に特定秘密の情報を提供する場合に、国会におきまして知る者の範囲をお決めいただくことになると思いますが、その知る者の範囲以外の方に情報を提供した場合には漏えいとなり、罰則の対象になろうかと思います。
#561
○清水貴之君 その情報を秘書が聞きました、この秘書がまた同じように誰かにしゃべりました、そういった場合はどうなるんですか。
#562
○政府参考人(鈴木良之君) お答えします。
 その秘書が知る者の範囲外の人の場合、国会議員の方が知る者の範囲であってその秘書が知る者の範囲外の場合は、その国会議員の方は漏えい罪になりますが、その秘書がまた第三者に情報を提供した場合は漏えい罪になりません。
#563
○清水貴之君 特定秘密かどうかはっきりしない重要な情報がもたらされる場合ももちろんありまして、これ特定秘密かどうかというのも、国会議員であろうとなかなか判断が難しいところもあります、秘密会の場合はもちろんこれ特定秘密としてもう決まっているわけなんですけれども。ですから、この辺の線引きもしっかりとお願いしたいと思うんですが。
 時間がなくなってきました。最後の質問です。
 適性評価、これも今日度々出ていますけれども、適性評価についてなんですけれども、これも現場での声といたしまして、まず小野寺防衛大臣に一つお聞きしたいんですけれども、防衛産業の、産業の方ですね、防衛省のかかわる人ではなくて、防衛産業の対象者の数、調査中と今までお答えされていますが、そのお答えは今も変わっていないですか。
#564
○国務大臣(小野寺五典君) 現時点で、防衛省の場合には防衛秘密ということになります。防衛秘密に関して防衛省と契約を締結をしている企業は現在三十社ですが、その取扱いをする業務に従事する役員及び職員の人数は約三千三百人程度ということになります。
#565
○清水貴之君 何が言いたかったかといいますと、もう時間がないので最後まとめますけれども、海外で地雷撤去したりですとか、テロ関連情報にも触れ得るODAなどで活躍している方とかNGOなんかで活動している方がもしかしたらそういった情報に触れてしまうかもしれないと参加するのをちゅうちょしてしまうと、そういったまたこれも懸念の声が現場から出ているということですので、この辺りにも配慮いただければと思います。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
#566
○荒木清寛君 私は、衆議院での修正部分を中心に、したがって修正案提出者を中心にお尋ねいたします。
 まず、本法案は安全保障に関する秘密保護を目的としておりまして、この立法目的、立法趣旨自体は私は多くの方に理解される、このように思っておりますが、しかし、秘密の範囲が無制限に広がるのではないかという懸念は各地域で行われているところであります。
 そこで、衆議院で、第一条の安全保障の定義について書き込み、及び第三条第一項の別表についてその他重要な情報という文言を削除したという修正が行われましたが、この修正の狙いといいますか、趣旨について、提案者から御説明願います。
#567
○衆議院議員(大口善徳君) 荒木委員にお答えをいたします。
 これにつきましては、修正協議で、やはり安全保障の定義あるいは別表で列記した事項の内容が曖昧であるため特定秘密の範囲が無制限に広がるのではないかと、こういう御意見がありました。そして、そこで、日本維新の会からは、安全保障の定義を明確にすべきだ、また、みんなの党よりは、外延が不明確な「その他の重要な情報」という文言を削除すべきだと、こういう御提案がありまして、そして、具体的には、安全保障の方は「国の存立に関わる外部からの侵略等に対して」という形になり、また別表で、「その他の重要な情報」というものを、これを削除いたしまして、「国民の生命及び身体の保護、領域の保全若しくは国際社会の平和と安全に関する重要な情報」という形に書き換え、あるいは「国民の生命及び身体の保護に関する重要な情報」という形に書き換えて明確化させていただいたということでございます。
#568
○荒木清寛君 さらに、この特定秘密を指定できる行政機関を限定すべき、こうした意見も強いわけでありますが、関連しまして、附則第三条が加わったこの理由についても説明を願います。
#569
○衆議院議員(大口善徳君) お答えいたします。
 附則第三条でございますけれども、これは、修正協議によりまして、やはり指定権限を有する行政機関をできるだけこれを限定をすべきだと、こういう意見が日本維新の会さんからございました。そこで、今回、この附則によりまして、これは限定をするということにさせていただきました。内閣総理大臣が有識者会議の意見を聴いて、それで特定秘密を保有する必要が新たに生じた機関として政令で定めるものを除くものとして明確にしたということでございます。
#570
○荒木清寛君 以上の修正によりまして、無制限に広がるのではないかというその懸念についても歯止めが掛かりましたし、また、これは刑罰の構成要件にもなるわけでありますから、この構成要件のより明確化にも資する修正であった、このように私は考えます。
 第四条の秘密指定の有効期間についても修正が行われました。午前中での議論もありましたが、今回の修正で、逆に、「通じて六十年を超えることができない。」という規定もできたわけで、随分長いなと、かえってこれは秘密指定の期間が延びたんではないかという、一見そういう見方もできるわけでありますけれども、この第四条で修正をしましたこの意義、また狙いについて説明をお願いします。
#571
○衆議院議員(大口善徳君) まず、第四条の三項で、「指定の有効期間は、通じて三十年を超えることができない。」と、こういうふうに明言をしております。四項で、ただ、三十年を超える場合については内閣の承認を得なきゃいけないと、こういうことでございます。しかし、内閣の承認を得ればこれは半永久的に指定が更新され続けるんではないかと、こういう不安があるということでありまして、そこで、六十年を超える場合の区切りを付けたわけでございます、六十年を超えることは基本的にはできないと。
 ただ、列挙された事項は例外だと。それが、武器等あるいは交渉に不利益を及ぼすようなそういう情報、あるいは人的な情報源に関する情報、これは、スパイ、何といいますか、情報提供者でありますね、それから暗号等々でございます。
 そして、私どもこれ、私は実は総理に十一月二十六日に質問いたしました。六十年を超えるときの基準というのは三十年のときも妥当するんではないかということでございます。それに対して総理の方から、三十年を超えて延長する場合においてもこの七つの事項に関する情報に限ることを基本とする、そして現時点ではそれ以外は想定はしていないと考えると、こういうことでございます。三十年、六十年で絞る、それで三十年を超えましたら五年置きに内閣の承認を得なきゃいけないという形にしたと。これは、アメリカは二十五年、五十年、七十五年と、こう絞っているわけですけれども、我々もそういう形でしっかり絞っていくということでございます。
#572
○荒木清寛君 今回の衆議院での修正、また先ほどの総理の答弁を踏まえますと、三十年以上の秘密指定がされる場合は原則この七類型というもう極めて制限的なケースにのみ延長される、このように理解をし、評価できるところであります。
 そこで、第四条第六項も修正をされました。この趣旨は、この三十年以上の延長が認められなかった秘密は全部公文書館に移管をして公開をする、こういう趣旨と考えてよろしいんでしょうか。
#573
○衆議院議員(大口善徳君) 荒木委員にお答えします。
 第四条の六項に書いてあるわけでございますけれども、三十年を超えて内閣の承認を得られないものにつきましては全て、この特定秘密と指定されたもので通じて三十年を超えるものについては、内閣の承認を得られないものは全て国立公文書館等に移管すると。
 ただ、例えば、三十年の超えのときには内閣の承認を得たと、しかし三十五年目に内閣の承認を得る前に自らこの特定秘密を解除した、こういう場合はどうなのかということも十一月二十六日に私が質問しまして、総理から、その場合もこれは全て国立公文書館に移管すると、そのための運用基準を作ると、こういう答弁をいただきました。
#574
○荒木清寛君 そうしますと、秘密指定が終わった文書について国立公文書館に移管をされる、したがって公文書管理法が極めて重要になるわけですが、今回の衆議院の修正の議論の過程で、この公文書管理法の改正とかについては特段何か議論になったんですか、四党の間で。
#575
○衆議院議員(大口善徳君) 公文書管理法の改正問題につきましては、政府と公明党で協議をさせていただいたときに、実は、内閣制度が発足した一八八五年からですか、閣議の議事録が作成されていないと、こういうものは作成義務を課すべきじゃないか、三十年たったら公表すべきじゃないかと、こういう公文書管理法の改正について提案しまして、これは総理がその改正をしますと、こういうことを我が党の山口代表に答弁をしているところでございます。
#576
○荒木清寛君 そこで、森大臣にもお尋ねしますが、十月十八日の参議院本会議で、安倍総理は我が党の山口代表の質問に答えまして、これは閣議及び閣僚懇談会について議事録を作成すると、そういう意味での公文書法の改正について検討を行った上で提出する、明言されているわけです。
 したがって、公文書法改正をするわけですから、そのときに併せて、先ほども様々議論があったわけですから、国民主権に資するという観点で更に改正すべきではないか、こうしたことも政府できちんと検討すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
#577
○国務大臣(森まさこ君) 御指摘の点については、担当大臣にもしっかり伝え、政府全体として検討してまいりたいと思います。
#578
○荒木清寛君 次に、第十八条の第二項、第三項、第四項についても大きく修正されました。もちろん、内閣法第六条では「内閣総理大臣は、閣議にかけて決定した方針に基いて、行政各部を指揮監督する。」と、そういう行政各部に対する指揮監督権は当然あるわけであります。にもかかわらず、この第十八条で統一基準の作成等に総理が関与するという、こういう修正をした意味、またこれによってどういう効果が期待できるのか、お尋ねします。
#579
○衆議院議員(畠中光成君) お答えします。
 政府原案においては、政府が特定秘密の指定等の運用基準を作成、変更の際には有識者会議に意見を聴くものとしておりましたが、四党による、私どもみんなの党も含めて、特にみんなの党、強く主張した点であるわけでございますが、修正協議の結果、各行政機関における秘密の指定等、本法の運用について内閣総理大臣の関与を明確にすることによって恣意的な運用を排除するということを確保することとしました。
 つまり、内閣総理大臣が運用基準の案を作成すること、それから、その運用基準については閣議により決定することとするとともに、内閣総理大臣は特定秘密の指定などが運用基準に従って行われていることを確保するため行政機関の長に対して改善すべき旨の指示をすることができることとし、行政全体を統べるという立場から、内閣総理大臣が指定などについて指揮監督を行うことを明確にしたものです。これは十八条の四項に具体的に記載をさせていただきましたが、こうした取組の中で内閣総理大臣がリーダーシップを発揮できる、発揮するということを期待しております。
#580
○荒木清寛君 今ありましたように、内閣総理大臣が秘密の指定、解除等に対する案を作成して閣議に諮るということでございます。その際、有識者会議の意見を聴いた上でというふうにありますが、ここでもやはり有識者会議の議論が重要になってまいります。
 今日、午前中の議論で、有識者会議の議事の概要については、あるいは提出資料については公表しますということでありましたが、やはりここは議事録についてもきちんと公開すべきと考えますが、大臣の見解を尋ねます。
#581
○国務大臣(森まさこ君) 先ほど御答弁申し上げましたとおり、有識者会議の議事要旨は会議終了後速やかに公開をすることを予定しておりますが、議事録についての荒木委員の御指摘を踏まえ、更なる検討をしてまいりたいと思います。
#582
○荒木清寛君 附則の第九条、いわゆる第三者機関について、これは自民党、公明党、みんなの党、各党からお尋ねします。
 といいますのは、今日の議論で相当整理はされているんですが、衆議院の議論で、この第三者機関は一体政府の中に置くのかあるいは国会等行政の外に置くのか、ここがちょっとやはりそごがあったことは確かでありますので、この点につきまして、修正発議者各位の見解をお尋ねします。
#583
○衆議院議員(中谷元君) 経緯からお話をしますと、法案の修正につきましては、みんなの党、そして日本維新の会からいろいろと御提案をいただきました。十八条につきましては、先ほどみんなの党の修正者からお話がありましたように、総理のリーダーシップという観点で修正をいたしましたが、しかし、日本維新の会から、これに加えて新たなチェックをする機関を検討することが必要であるという提案がありまして、この附則九条を定めまして、それが独立した公正な立場において検証、監察する新たな機関の設置ということでこれを設置するということでございます。
 中身につきましては、内閣官房に準備室が設置をされまして、統一基準の原案の作成等の本案の施行の準備とともに、この附則九条について、本案の適正な運用を図るための方策について検討が開始されるというふうになりましたので、これは、他国の例も含めまして、いかなる組織が適切であるのかどうか、有識者の意見も聴きまして内閣で決定されるというふうに思っております。
#584
○衆議院議員(大口善徳君) 附則第九条の趣旨につきましては、今、中谷議員がおっしゃったのと同意見でございます。そういう点で、これは有識者会議、我が党が提案したものでありますが、しっかりとここの御意見を伺って、そして、アメリカのそれこそ省庁間の上訴委員会や情報保全監督局を参考にしてしっかりチェックする機関を、これをつくっていかなきゃいけない。これは、この法律の施行には間に合わせるようつくっていくと。
 そして、やはり第三者機関というのは国会によるチェックというのは非常に大事ですね。ですから、十条あるいは附則の十条でちゃんと、保護措置はもう国会で、国会法あるいは規則で決めて、それにのっとって、これはもう国会が要求すれば提出するものとするということで義務化されておりますので、しっかり国会によるチェックというのが大事だと思います。
#585
○衆議院議員(畠中光成君) お答えします。
 基本的に前のお二方と同じ意見でございますが、委員御質問の第三者機関のイメージでございますが、この法案が施行後速やかに検討されていくというふうに思いますが、その際に、専門性、それから中立性、あるいは民主的かどうかとか、こういった観点を総合的に考えて、いかに特定秘密の指定及びその解除をチェックするかということが大事だと思っております。
 先ほど大口議員がおっしゃっていただいたように、こういった省庁間上訴委員会あるいは情報監察局のような米国のようなものもいいと思いますし、あるいは民主的統制の観点から国会でもそういったことがチェックできるようにすると、すなわち重層的にチェックできるということが大切かとイメージしております。
#586
○荒木清寛君 午前中、維新の会の山田提案者からも、政府の中であっても独立した公平の立場でそうした機関を検討する、このように言われておりましたので、四党の見解は一致していると思います。また、国会のチェックも更に大事である、こういう答弁もございました。政府も同じ考えでこの第三者機関を設置いたしますね。
#587
○国務大臣(森まさこ君) はい。政府は修正提案者の皆様の言ったのと同じ意見でございまして、独立した公正な観点の機関を設置をいたしてまいります。
#588
○荒木清寛君 終わります。
#589
○委員長(中川雅治君) この際、お諮りいたします。
 委員外議員主濱了君から特定秘密の保護に関する法律案についての質疑のため発言を求められておりますので、これを許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#590
○委員長(中川雅治君) 御異議ないと認めます。
 それでは、主濱了君に発言を許します。主濱了君。
#591
○委員以外の議員(主濱了君) 生活の党の主濱了でございます。委員外発言を三たび認めていただきまして、本当にありがとうございます。感謝申し上げます。
 早速質問に入りますが、前提として、独立国家として漏らしてはいけない守るべき秘密を保護すること、これはもう当然であると、こういうふうな考えを持っております。ただ、私どもは現行法の見直しで国家秘密の保護は十分であると、こういうふうに考えているものでございます。
 では、まず最初の質問ですが、法案の第三条第二項関係について、行政機関の長は特定秘密を指定することができるとされております。文書、図画、電磁的記録は具体的にどのような形で特定秘密として表示されるのか、また、表示が困難な場合は特定秘密の取扱者にどのような形で通知されるのか、まずこれを伺いたいと思います。
#592
○国務大臣(森まさこ君) 行政機関の長は、特定秘密の指定をした場合、その範囲を明らかにするため、御指摘の第三条二項に基づいて特定秘密である旨の表示又は通知を行うことになります。
 具体的な表示、通知の態様については今後定めていくこととしておりますけれども、特定秘密が文書、図画、電磁的記録媒体等である場合にはその見やすい位置に特定秘密の表示を示すこととし、特定秘密が画像データであるなど電磁的記録である場合にはそのデータ上に特定秘密の文字データを付すことを検討しております。
 また、例えば特定秘密が記録されている物件が小さ過ぎて表記を付すスペースがない場合など、特定秘密の表示が困難な場合には、その表示を取り扱う者に対し、その情報が特定秘密であることを文書で通知をすることを検討しております。
#593
○委員以外の議員(主濱了君) 次、国民や特定秘密の取扱者でない一般の国家公務員、この国民とか一般の国家公務員が、あるいは他の行政機関の特定秘密取扱者、そういう方々は、そのとある行政機関の長が特定秘密として指定したこと、具体的に特定秘密に指定された文書、図画あるいは電磁的記録及びそれ以外の特定秘密を特定秘密として指定したと、こういうことを知ることができるんでしょうか。
#594
○副大臣(岡田広君) お答えいたします。
 特定秘密の取扱いの業務については、本法案第十一条により、適性評価において特定秘密を漏らすおそれがないと認められた者でなければ行ってはならないこととしており、行政機関の職員の中でも一部の者に限定されると考えられます。
 また、本法案第五条により、特定秘密の指定をしたときはその取扱いをさせる職員の範囲を定めることとされていることでありますから、ある情報が特定秘密として指定されたことを知る職員は更に限定をされるものと考えます。
 したがって、ある行政機関の長が特定秘密に指定したことを知る者はその行政機関の職員の中でもごく一部に限定されると考えられ、その他の公務員や国民がこれを知ることは通常ないものと考えられます。
 以上です。
#595
○委員以外の議員(主濱了君) それじゃ、ちょっと今の件について重ねてお伺いをいたしたいんですが、特定秘密の取扱者、これ、当該行政機関内の特定秘密はもちろんのこと、他の行政機関の長が指定した全ての特定秘密は取り扱えないというふうに今理解したわけですが、その理解でよろしいんですか。
#596
○国務大臣(森まさこ君) はい、それで間違いございません。
#597
○委員以外の議員(主濱了君) たまたま特定秘密に接し、特定秘密とは知らずに特定秘密を漏らした一般の国家公務員あるいは他省庁の職員、これは本法に違反して本法の罰則が適用されるかどうか、これについてはいかがでしょうか。
#598
○副大臣(岡田広君) お答えいたします。
 本法案においては、第二十三条により、罰則の対象となる情報漏えいの主体を、特定秘密の取扱いの業務に従事する者と、提供された特定秘密について当該提供の目的である業務により当該特定秘密を知得した者に限定しており、いずれの者にとっても何が特定秘密であるかは明確になっておりません。
 他方、これに該当しない公務員については、仮に特定秘密とは知らずにそれを漏らすことがあったとしても、本法案による罰則が適用されることはないと考えます。
#599
○委員以外の議員(主濱了君) この特定秘密保護法案を俯瞰をいたしますと、要するに、刑罰をもって関係者に精神的な圧力を掛けて、そして国家秘密を守ろうと、そういう組立てになっているというふうに思っております。ここの精神的な圧力の部分は、刑罰であって、行政内の行政処分ではないわけです。はっきり刑罰なわけであります。
 そこで、この刑罰との関係で、罪刑法定主義との関係をお伺いをいたしたいと思います。
 罪刑法定主義も、もう皆さん御存じのとおりなんですが、改めて申し上げさせていただきますと、どのような行為が犯罪に当たるか、これをあらかじめ国民に知らせておかなければいけないと、こういったような一つの要件があります。もう一つは、何を罪とし、その罪にどのような刑罰を科すか。これについては、国民の代表で組織される国会で法律で定めるという、こういう罪刑法定主義があると、このように私は認識をしているのであります。
 それで、はっきり言ってこの法案は罪刑法定主義に反するのではないか、こういうふうな疑いを持っているのでございます。また、これは、憲法三十一条では、「何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。」と、こういうふうに規定をされておるわけであります。
 今回の犯罪、秘密を漏らすことは犯罪である、犯罪の中心の中心、構成要件の中心部分である特定秘密、これを行政機関の長、行政が指定をするんですよ。これは罪刑法定主義に違反しないですか。しっかりとお答えをいただきたいと思います。
#600
○国務大臣(森まさこ君) 特定秘密が行政機関の長によって指定をされ、取扱者はそれが特定秘密であることを知らされます。その認識の上において、漏えいをした場合に、それが処罰されるというふうになっております。
 したがって、本法案におきましては、特定秘密の漏えい等の犯罪とこれに対する刑罰が法律で明確に規定されておりますので、いわゆる罪刑法定主義に反するものではないと理解をしております。
 また、特定秘密の漏えい等をした者は、他の犯罪を犯したものと同様に、刑事訴訟法等の法律に定める手続によって処罰されるのであり、憲法三十一条にも反していないというふうに理解をしております。
#601
○委員以外の議員(主濱了君) ちょっと納得できないわけであります。
 何が構成要件なのか、何が罪なのか、それを行政の長が指定をする、行政が指定をするんですよ。さっき申し上げましたように、その罪刑法定主義の二番目の要件といいますのは、何を罪とし、その罪にどのような刑を科すかについては、国民の代表で組織される国会で法律で定める、これが基本だというふうに思いますが、これに反しませんか。もう一回、お願いいたします。
#602
○国務大臣(森まさこ君) 本法案の漏えい罪につきましては、特定秘密を漏えいをした場合に罪となります。この特定秘密については、例えば自衛隊法の防衛秘密と同じように行政機関の長が指定をしますが、それについては取扱者に知らされて、それを認識をしております。ですので、これが明確になっております。
 ですので、構成要件の明確性を欠くのではないというふうに考えております。
#603
○委員以外の議員(主濱了君) やはり私は手続的な面を欠いているというふうに思っております。
 自衛隊法で防衛秘密というのはこれは防衛大臣が指定するというのは承知しておりますが、この案件について、もし裁判例で憲法に違反するかどうか争われたケースはありますでしょうか。
#604
○国務大臣(森まさこ君) 御質問の趣旨は、この件でというと、本法案ではなくて自衛隊法でということでございますか。
 自衛隊法については、お調べをして回答をしたいと思います。
#605
○委員以外の議員(主濱了君) 終わります。
 是非とも次回も委員外発言をお認めいただきますよう、よろしくお願いいたします。
 終わります。
#606
○委員長(中川雅治君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#607
○委員長(中川雅治君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 特定秘密の保護に関する法律案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#608
○委員長(中川雅治君) 御異議ないと認めます。
 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#609
○委員長(中川雅治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時十七分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト