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2013/12/05 第185回国会 参議院 参議院会議録情報 第185回国会 本会議 第12号
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2013/12/05 第185回国会 参議院

参議院会議録情報 第185回国会 本会議 第12号

#1
第185回国会 本会議 第12号
平成二十五年十二月五日(木曜日)
   午前零時十一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第十二号
  平成二十五年十二月五日
   午前零時十分開議
 第一 民法の一部を改正する法律案(内閣提出
  、衆議院送付)
 第二 戸籍法の一部を改正する法律案(小川敏
  夫君外七名発議)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、日程第一及び第二
 一、議院運営委員長岩城光英君解任決議案(前
  川清成君外三名発議)(委員会審査省略要求
  )
 一、内閣委員長水岡俊一君解任決議案(松下新
  平君外二名発議)(委員会審査省略要求)
 一、経済産業委員長大久保勉君解任決議案(松
  村祥史君外二名発議)(委員会審査省略要求
  )
 一、常任委員長の選挙
 一、消防団を中核とした地域防災力の充実強化
  に関する法律案(衆議院提出)
 一、持続可能な社会保障制度の確立を図るため
  の改革の推進に関する法律案(内閣提出、衆
  議院送付)
 一、薬事法及び薬剤師法の一部を改正する法律
  案(内閣提出、衆議院送付)
 一、厚生労働委員長石井みどり君解任決議案(
  津田弥太郎君外二名発議)(委員会審査省略
  要求)
 一、研究開発システムの改革の推進等による研
  究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推
  進等に関する法律及び大学の教員等の任期に
  関する法律の一部を改正する法律案(衆議院
  提出)
 一、農地中間管理事業の推進に関する法律案(
  内閣提出、衆議院送付)
 一、農業の構造改革を推進するための農業経営
  基盤強化促進法等の一部を改正する等の法律
  案(内閣提出、衆議院送付)
 一、特定秘密の保護に関する法律案(内閣提出
  、衆議院送付)
     ─────・─────
#3
○議長(山崎正昭君) これより会議を開きます。
 日程第一 民法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 日程第二 戸籍法の一部を改正する法律案(小川敏夫君外七名発議)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。法務委員長荒木清寛君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔荒木清寛君登壇、拍手〕
#4
○荒木清寛君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、法務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、民法の一部を改正する法律案は、民法の規定中嫡出でない子の相続分を嫡出である子の相続分の二分の一とする部分は憲法違反であるとの最高裁判所決定があったことに鑑み、当該部分を削除するものであります。
 次に、戸籍法の一部を改正する法律案は、子の出生に伴う戸籍に関する事務の処理において、出生の届出に係る届書に嫡出である子と嫡出でない子の別を記載させることは不可欠でないことに鑑み、嫡出でない子の権利の保護を図る観点から、当該届書の記載事項から嫡出である子又は嫡出でない子の別を削除するものであります。
 委員会におきましては、両法律案を一括して審査を行い、民法第九百条制定の経緯及び同条の合憲性に関するこれまでの判例、違憲立法審査権をめぐる司法権と立法権の関係、最高裁の違憲決定前に民法改正を行うことができなかった理由、嫡出でない子に対する差別の実情、国際条約との関係及び国連からの勧告等に対する対応、生存配偶者の保護の在り方を始めとする相続法制についての検討の必要性、嫡出という用語の見直しの必要性、戸籍法改正を政府が見送った理由及び改正の必要性、嫡出でない子の出生の届出に係る運用の実情、選択的夫婦別氏制の導入を始めとする平成八年の法制審答申で示された事項についての検討の必要性等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、順次採決の結果、民法の一部を改正する法律案は全会一致をもって、戸籍法の一部を改正する法律案は多数をもって、それぞれ原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#5
○議長(山崎正昭君) これより採決をいたします。
 まず、民法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#6
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#7
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十四  
  賛成           二百三十四  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#8
○議長(山崎正昭君) 次に、戸籍法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#9
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#10
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十五  
  賛成             百十七  
  反対             百十八  
 よって、本案は否決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#11
○議長(山崎正昭君) この際、お諮りいたします。
 前川清成君外三名発議に係る議院運営委員長岩城光英君解任決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○議長(山崎正昭君) 御異議ないと認めます。
 よって、本決議案を議題といたします。
 まず、発議者の趣旨説明を求めます。前川清成君。
    ─────────────
   〔議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔前川清成君登壇、拍手〕
#13
○前川清成君 私は、参議院奈良県選挙区から国会に送っていただいております前川清成でございます。
 議院運営委員長岩城光英先生に対する解任決議案の趣旨説明をさせていただきます。
 私は、二〇〇四年七月十一日の選挙で初当選をいたしました。初当選直後、二〇〇四年の十一月十日、いわゆるADR基本法に関して本会議質疑をさせていただく機会に恵まれました。その後、二〇〇六年十一月二十二日にも信託法案に関して本会議質疑をさせていただき、二〇〇七年五月十四日に国民投票法に関して反対討論をさせていただきました。二〇〇七年六月二十九日にも政治資金規正法改正案に対して反対討論をさせていただきました。初当選後、三年間で四回もの本会議登壇の機会をちょうだいしたことは、民主党の先輩、同僚議員のおかげであり、感謝をいたしております。
 ところが、二〇〇七年六月二十九日以降は、二〇一〇年七月十一日の再選後も、経済産業委員長としての委員長報告を除いては、この本会議場のこの演壇に立つ機会に恵まれませんでしたが、何と六年五か月ぶりの本会議登壇が、このように岩城光英議院運営委員会委員長の解任決議に関する趣旨説明となってしまったことが誠に残念でなりません。
 私は、さきに申し上げました国民投票法の反対討論の締めくくりに、与野党を問わず、同じときにここ参議院に議席を置く同僚議員、参議院の仲間の皆さんに次のとおり訴えました。
 言うまでもなく、良識の府という言葉は、私たち参議院議員自らが声高に叫ぶゆえに冠されているわけではありません。あたかも審議時間を積み重ねれば足りるかのごとき審議だけで、衆議院から送付された法案を丸のみしていたならば、参議院なんか要らないとの声が国民の間に沸き上がることは必至です。これから行われる採決において、私たち参議院の存在理由と私たちの良識が問われます。それゆえ、私たち民主党は、この国民投票法案には強く反対することを訴えて、私の反対討論といたしますと述べました。
 しかし、(発言する者あり)初当選された自民党議員の皆さん、真面目に聞いてください。参議院の存在理由が今問われようとしているわけです。しかし、今、あのときよりもはるかにひどい状況にあります。議論から逃げて、ただ数の力で野党を押し倒そうとする乱暴な議院運営に声を上げなければ、また参議院なんて要らないの声が燎原の火のごとく沸き上がることは必至です。それゆえに、私は今この場所に立っています。
 今国会は、十月十五日に召集されて、十二月六日までの五十三日間です。この短い国会において、昨日も四回、議事に関することが議院運営委員会の委員長の職権をもって議院運営委員会に諮られ、問答無用の多数決で強行採決されました。
 議院運営委員会における強行採決がこれで何度目か、皆さん御存じですか。とりわけ、今やじっておられる自民党の若い議員の皆さん、御存じですか。既に、既に十一回目です。僅か五十三日間で十一回目です。まさに議院運営委員会が開催されるたびごとに強行採決が行われています。
 しかし、言論の府、国会がなすべきことは議論を尽くすことです。議論を避け、何から何まで多数決で押し切ってしまうのであれば、衆議院に四百八十人、参議院に二百四十二人もの国会議員を選挙で選ぶ必要はありません。選挙でただ一人選べば足りるはずです。そう、ただ一人の独裁者を。
 政府・与党には政治を動かす責任があります。したがって、私も、議論を尽くした後に、最終的には議院運営委員会において採決によって議事を決すること自体、否定するつもりはありません。
 私たちが政権を預かっていたときも、議院運営委員会委員長が職権をもって議事に関する採決をお願いしたことがあります。しかし、私たち民主党は、そして民主党出身の議院運営委員会委員長は、良識の府、参議院のレーゾンデートルを失わせる危惧に配慮し、極めて抑制的に委員長職権を行使してまいりました。
 自民党、公明党の皆さん、思い出してください。民主党政権下で、委員長職権で議事が委員会に諮られたことが何回ありましたか。僅かに三回です。
 私たちは……(発言する者多し)私たちは……(発言する者多し)
#14
○議長(山崎正昭君) 御静粛に願います。(発言する者多し)御静粛に願います。
#15
○前川清成君(続) 私たちは、特定秘密保護法案や高校授業料無償化法案のように、到底賛成できない法案でも審議拒否しておりません。私は、高校授業料無償化も子ども手当も、所得制限を設けるべきではないと考えています。この点は哲学です。
 所得で支給対象を制限すると、受給する人たちは困っている人たちとみなされるようになるおそれがあります。受給すると肩身の狭い思いをし、受給できない人は自分たちの税金の使われ方に不満を持つかもしれません。こうして社会の階層分化を生み、損か得かに焦点が当たるようになり、社会は分裂しやすい構造を抱えることになります。したがって、私たちは、決して譲れない政策である所得制限であっても、審議を拒まず、本会議、委員会で議論を尽くしました。
 与党は、会期末が近いことを理由に強行採決を繰り返しますが、そもそも、私たち野党は、いつまでも国会が召集されないことに業を煮やして、九月二十五日、憲法五十三条に基づいて国会召集を要求をいたしました。しかし、政府・与党はこれを無視して、十月十五日に至ってようやく国会が召集されました。もしも九月下旬にでも召集されていたならば、強行採決の繰り返しは防げたはずです。
 政策や理念に関して各党に隔たりはありますが、議院運営委員会において合意すべきは政策や理念ではありません。主権者である国民からの負託に応じて公明正大な議論を尽くすことであり、この点には、民主党も自民党も、そして各党共に思いは同じであるはずです。
 十一月二十七日、議院運営委員会の席上、私は委員長に申し上げました。聡明な委員長が公正円満な委員会、理事会運営に苦慮されていることを理解できないわけではありませんと。しかし、かくも委員長職権を乱発し、強行採決を繰り返したならば、委員長のお名前を汚すことにならないか、私は憂慮いたしますと。そして、とうとう私たちは委員長解任決議案を提出せざるを得ませんでした。
 岩城委員長、委員長職権はあくまでも伝家の宝刀にとどめ、与野党の合意形成にこそ注力していただくべきではないでしょうか。
 与党の皆さん、委員長に御負担と御苦労を押し付けることなく、与党の知恵と懐の深さで与野党が合意を成立させるべきではないでしょうか。私たちも決して反対のための反対はいたしません。
 与党の皆さん、議院運営委員会だけではなく、NSC特別委員会においても強行採決が繰り返されています。しかし、強行採決の繰り返しが、逆に自らの首を絞めて自縄自縛に陥っているとまだお気付きになりませんか。
 例えば、十一月二十二日、私たちの求めに応じて社会保障プログラム法案の本会議質疑に応じていただいていたならば、その後つるしはスムーズに下りていたはずで、以降の強行採決の繰り返しは防げたはずです。僅か一時間の審議を拒んだゆえに、その何倍もの時間を空費してしまっています。
 十二月二日も同様です。私たちは、農地二法の本会議質疑を求めました。仮に民主党の質疑だけなら、質疑と答弁と、二十分ほどで済むはずです。なぜ二十分の時間を惜しんで、二十分の議論から逃げて、何倍もの時間を空費するのでしょうか。
 結びに、竹下登元総理に関して触れます。
 竹下元総理は、国会運営は、野党の言い分を七割聞き入れて、野党にげたを履かせる、与党は三割でよいとおっしゃっていました。
 だから、現在経産大臣の茂木当時の政調会長は、平成二十四年五月三十日の記者会見によって、やはり与党は謙虚な国会運営が必要なのだと思います、かつて竹下総理は、七割は野党に譲る、そうすると国会運営はうまくいくと話されたことがありましたが、そういった姿勢が全く見えないと思います。茂木当時の政調会長はそうおっしゃいました。
 竹下元総理は、私たち民主党の先輩ではありません、自民党の先輩です。茂木さんの発言をそのまま自民党の皆さん方に差し上げて、私の趣旨説明といたします。
 ありがとうございました。(拍手)
    ─────────────
#16
○議長(山崎正昭君) 本決議案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。三原じゅん子君。
   〔三原じゅん子君登壇、拍手〕
#17
○三原じゅん子君 私は、自由民主党、公明党を代表して、ただいま議題となりました議院運営委員会岩城光英委員長に対する解任決議案について、反対の立場から討論させていただきます。
 現下の我が国の情勢を見ますと、少子高齢化が急速に進み、経済活動や社会の仕組みも大きな変革が求められております。安倍政権が進めるアベノミクスによる三本の矢によって、経済活動を活性化させ、日本経済を回復、拡大基調に乗せていく重要な局面に来ています。
 また、民主党政権の三年有余の間に失われた我が国の大切なものを取り戻すため、国を挙げて取り組まねばなりません。国民はそのことを重々承知しており、昨年の衆議院選挙、そして夏の参議院選挙において、自民党、公明党に大きな期待を寄せ、衆参のねじれは解消したのであります。真っ当な政治、真っ当な政策を果敢に断行する安倍内閣の真骨頂が遺憾なく発揮される環境が整ったのであります。
 参議院選挙後のこの臨時国会は、アベノミクスの各般の政策、法案を取りまとめ、成立させ、実行につなげていく極めて重要な国会であることは言をまちません。岩城委員長は、参議院での国会運営の要である議院運営委員会において、国民が期待と願いを込めて待ち望んでいる法案を、十分な時間を掛けて真剣に議論し、しかるべき時期に結論を出すべく毎日毎日大変な努力を重ねてこられたのであります。そのことは、野党の諸君も十分了解されており、岩城委員長に対しては感謝と尊敬の念を抱いておられると言って過言ではありません。
 今回、解任決議案を提出したのは偏屈な民主党で、社会民主党と生活の党も加わってはいますが、他の会派の諸君は、民主党のこうした独り善がりの横暴な行為を冷ややかな目で見ているのであります。民主党はそのことを全く分かっておらず、周りからは蔑みと嘲笑を買っていることをこの際強く認識すべきであります。全くあきれるばかりであります。
 民主党は、解任決議案の中で、「野党の意見を封殺する一方的な議事運営を繰り返した。」と述べていますが、全く事実に反する、ためにする批判と言わざるを得ません。委員長は、各会派の意見を十分過ぎるほど聞きながら円満な委員会運営を心掛け、この臨時国会の会期と法案の重要性を鑑みながら、最終的には採決によって委員会付託という手法で法案審議を進めようとしたものであります。
 このことを理解していない、また分かっていても党利党略のみを優先して岩城委員長を意図的に難詰するのは、さすが国民からそっぽを向かれた民主党と言わざるを得ません。衆議院選挙と参議院選挙で民主党がどのような評価を国民から下されたのか、どうして国民から相手にされなくなったのか、全く理解せず、何の反省もしていません。こうした民主党のやり方に対しては、怒りを通り越して、情けなさと悲哀を感じているのが民主党以外の政党と有権者、国民なのであります。
 改めて言います。民主党の皆さん、恥を知りなさい。
 また、民主党は、解任決議案の理由の中で、「「社会保障制度改革プログラム法案」の本会議での趣旨説明・質疑を求めた際には、衆議院とのバランスを理由に拒否する与党の言い分のみを採用し、本会議での趣旨説明を聴取しないまま、議院運営委員会での採決によって法案を厚生労働委員会に付託した。これは本院の存立を危うくする行為であり、さらには野党の質問する権利を封殺する暴挙である。」と言っています。全く的外れな指摘であり、本院の存立を危うくしているのは、岩城委員長ではなく、あなた方、民主党の存在そのものであります。
 民主党は、独り善がりの質問権を振りかざし、三本もの法案に関し、一党だけで本会議質問を強行したのであります。今国会での重要広範議案と言われる法案は五本であり、衆議院ではそれに関して本会議質問がなされ、参議院でも登壇物とすることが当然でありました。しかし、その慣例を無視して、また、他の会派の意向や要望を考慮もせず、民主党は自らの党利党略のみで三本も単独で質問したため、他の全会派が必要性を認める登壇物の法案はなくなってしまったのであります。
 岩城委員長は、残る会期と法案の重要度合いを考慮し、苦渋の選択をされたのであります。今回の行為を例えれば、民主党は、浅はかにも、衆目の現前で自分の首を自分の手で締め付け、苦しみもがく演技をして、岩城委員長が首を絞めている、助けてくれと叫んでいるのであります。その滑稽さとばかさ加減に気が付かないところが、まさに民主党の民主党たるゆえんであります。
 岩城委員長は、その温厚な人柄であり、全議員に親しみと尊敬の念をもって知られる存在であります。委員長の職責は、一党一派に偏ることなく、中立公平な運営を行うことで議会政治の本筋を守ることにあります。委員長は、その責任を十全に果たし、委員会運営を円満かつ平等に進められてきました。岩城委員長に解任決議を突き付ける民主党の軽挙妄動は、我々がこれまでに与野党の分け隔てない協力の下、地道に営々と築いてきた議会運営の王道を破壊するものであります。まさに断腸の思いであります。
 最後に、我々参議院議員は、今後とも、良識の府を標榜し、正常な議会運営を心掛け、真摯に審議を積み重ねる姿勢を終始一貫して貫いていくことを国民にお約束します。
 以上、我々は、民主党には反省して事態を改善する自浄作用も倫理観も良心のかけらもないことを知りつつ、あえて今回も、民主党に対して、度重なる党利党略、与党のみならず他会派の意見を全く聞かない議会制民主主義にもとる見苦しい暴挙に対して猛省を求め、岩城委員長の解任決議案への反対討論といたします。(拍手)
#18
○議長(山崎正昭君) 浜野喜史君。
   〔浜野喜史君登壇、拍手〕
#19
○浜野喜史君 民主党・新緑風会の浜野喜史であります。
 ここまで政府・自民党、傲慢になれるのか、暗たんたる思いであります。その気持ちの上で、ただいま議題となりました議院運営委員長岩城光英君解任決議案に対し、会派を代表して、賛成の立場から討論をさせていただきます。
 国会における議院運営委員長は、議会運営に責任を持ち、一党一派に偏らず、各会派の主張に十分に耳を傾け、公正中立の立場で円満な議事運営に当たることが求められています。当然のことであります。
 しかしながら、岩城委員長は、数の力に物を言わせて、一方的かつ強引な議事運営を繰り返してまいりました。委員長の職権の濫用とも言える対応により、議会制民主主義を揺るがしかねない、ゆゆしき事態が生じているところであります。
 以下、解任決議案に賛成する理由を申し上げます。
 岩城委員長解任の第一の理由は、議院運営委員会理事会の合意を得ず、委員会の採決で法案を付託する回数、本数が余りにも多いことにも表れておりますように、議事運営が一方的かつ強引であるということであります。
 岩城委員長は、十一月五日を皮切りに、十一月二十二日までに三条約四法案を、さらに、十二月二日には一日で九本の法案を委員会に付す採決を理事会での合意を得ず行うという前代未聞の議事運営に出ました。さらに、本日夕刻、二法案の委員会付託であります。これで八委員会十八本の法案、条約が強引な委員会採決によって付託されたことになります。さらに、本日の委員派遣や議事についても全くもって強引な採決であります。与野党間で信頼形成、合意形成をする努力を怠り、短い期間にこれだけの本数の法案、条約を強引な採決により付託するという行為は、数の力に頼った余りにも不誠実な対応ではないでしょうか。
 これまでも採決で法案を付託することはありましたが、終盤国会で審議日程が過密になった際にやむを得ず行うことが通例でありました。今国会は重要法案が多数提出されることが想定されるとともに、懸案事項が山積しているため、我々野党は早期の国会召集を真摯に求めてまいりました。国会の責任として充実した審議を行うためであります。
 野党の真っ当な要求を拒否して、召集を遅らせて短い会期を設定したのは政府・与党であり、審議時間が窮屈であることは当初から誰もが分かっていたことであります。それにもかかわらず、今になって、審議時間が足りなくなりそうだから、理事会合意を得る努力もせずに次から次へと採決で法案を付託して審議入りさせるなど言語道断であります。自縄自縛に陥った責を野党に負わせるなど、責任転嫁も甚だしい、政府・与党としての責任感が欠如していると断定せざるを得ません。
 法案の取扱いについては、与党らしい真摯な対応が取られれば、我々としても柔軟に対応し、審議促進に協力することはやぶさかではありませんでした。むしろ、審議促進とも言える建設的な審議日程を提案してまいりましたが、一顧だにされませんでした。強引な採決によって法案を付託することで与野党の信頼関係を壊し、さらに採決に頼らざるを得ないという負の連鎖をつくった責任は一方的に与党の側にあり、これにくみした岩城委員長の責任は重大であります。
 岩城委員長が解任に値する第二の理由は、職権を濫用し、野党の質問する権利を強引に奪ったことであります。
 言うまでもなく、国会における法案審議は我々国会議員に課せられた最重要任務であります。特に、国民生活に重大な影響を及ぼすと考えられるものについては、様々な視点からの徹底的な検証を行った上で、足らざるを補い、必要な修正を加え、問題のあるものは廃案にすることが求められているはずであります。
 社会保障プログラム法は、今後の国民生活に直結する重要な法案であることから、野党は一致して本会議での趣旨説明と質疑を求めましたが、岩城委員長はこれも認めず、強引な採決によって厚生労働委員会に付託してしまいました。
 本会議での重要法案の趣旨説明、質疑を求めることは野党の当然の権利であり、与党がこれを認めることはこれまでの通例ではなかったのでしょうか。岩城委員長は、どのような理由でこの通例を破棄したのでしょうか、野党の質問する権限を奪ったのでしょうか。余りにも強引な運営であり、断じて容認できません。
 結果として、厚生労働委員会は紛糾し、社会保障プログラム法の審議は遅れてしまっております。この責はひとえに岩城委員長にあることは明白です。
 さらに、衆議院に比べて本会議にて趣旨説明、質疑を行うものが多いなどという言い訳にもならないような与党側の理由にくみすることは、本院の存在をおとしめることになり、これを唯々諾々と認めた岩城委員長が本院の権威ある議院運営委員長の職にふさわしくないことは、誰の目にも明らかであります。
 今、自民党及び公明党は、国会改革を打ち出しながらも、国会審議を形骸化させようとしていると考えざるを得ません。国会改革というなら、丁寧かつ慎重な審議ができる環境を与党として真摯に整備しようとすることこそ真の国会改革ではないでしょうか。
 与野党の信頼関係をあえて崩し、数の力に頼って、政府・与党の思うままに、政府・与党の求める法案のみの審議を進めることが自民党、公明党の求める国会改革なのでありましょうか。国会改革どころか、議会制民主主義を壊そうとしていると言われても仕方がないと考えますが、いかがでしょうか。
 言うまでもなく、国会は、多様な民意を反映させるために各会派間の合意を基に運営されてまいりましたし、今後ともそうあらねばなりません。とりわけ参議院は、良識の府、熟議の府であることが国民から求められており、我々はそのことを誇りに思うとともに、責任を持ってそれにこたえていかなければなりません。
 今後とも、民主党・新緑風会は、今日まで先人が積み上げてきた我が国の議会制民主主義を大切にし、充実した審議を徹底的に求めてまいります。
 これまで申し述べましたように、岩城委員長は、御自身の良心に従わず、結果的に政府・与党の要求に一方的に追随するのみであります。岩城委員長が議院運営委員長として全く不適格であることは明々白々であります。
 健全な国会運営を求める良識ある議員諸君には、政局のみを念頭に置いたかのような議会運営にはくみせず、所属する党派を超えて、自らの良心と真っ当な判断に従って、この議院運営委員長解任決議案に御賛同いただきたい、そう願って、私の賛成討論といたします。(拍手)
#20
○議長(山崎正昭君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────
#21
○議長(山崎正昭君) これより採決をいたします。
 足立信也君外五十七名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。
 現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。
 よって、表決は記名投票をもって行います。本決議案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#22
○議長(山崎正昭君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#23
○議長(山崎正昭君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
#24
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百三十六票  
  白色票           九十四票  
  青色票          百四十二票  
 よって、本決議案は否決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#25
○議長(山崎正昭君) この際、お諮りいたします。
 松下新平君外二名発議に係る内閣委員長水岡俊一君解任決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#26
○議長(山崎正昭君) 御異議ないと認めます。
 よって、本決議案を議題といたします。
 まず、発議者の趣旨説明を求めます。佐藤ゆかり君。
    ─────────────
   〔議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔佐藤ゆかり君登壇、拍手〕
#27
○佐藤ゆかり君 私は、自由民主党、公明党を代表して、ただいま議題となりました内閣委員長水岡俊一君に対する解任決議案について、提案の趣旨を説明させていただきます。
 現下の我が国の状況を見ますと、少子高齢化が進み、経済活動や社会の仕組みも大きな変革が求められております。こうした中、昨年十二月に誕生した安倍内閣では、この一年、日本経済を回復から拡大軌道に乗せるため、アベノミクスと言われる政策を断行してきたところであり、経済活動は順調に回復し、デフレからの脱却も近づいております。一方、政治におけるねじれ現象は解消し、法律や政策が執行しやすい環境も整ってきております。
 国会においても、衆参を問わず、与野党を問わず、今こそ一丸となって国民生活の向上に資するために鋭意努力する議員活動が求められているのです。
 そして、この臨時国会も残すところ数日となり、限られた時間の中で重要法案の審議、採決を行う必要性が高まっていた中、特に参議院での内閣委員会では、アベノミクスの最重要法案の一つである国家戦略特別区域法案の審議が急がれておりました。
 しかし、民主党は、この法案を重要法案として本会議登壇物として要求したにもかかわらず、委員会の定例日が二日にわたって開会せず、いたずらに審議を空転させたことでゆゆしき事実となったのであります。法案審議が遅々として進まず、その成立が遅れれば国民生活に多大の支障が出ることが懸念されているのです。
 内閣委員会では、委員長を先頭に、与野党の理事を中心に、審議日程の調整と採決までの段取りをしっかりと描いて、委員会を継続して開催し、同法案の採決ができるよう最大限の努力をすべきでありました。しかしながら、以下に述べるように、委員長はその努力を怠り、まさに法案潰しとしか思えないような対応を繰り返してきたのであります。
 そもそも、内閣委員長は、国権の最高機関たる国会において、委員会運営において責任を持ち、その運営に当たっては公平中立に職務を遂行することが求められているのであります。また、付託された法案に関して、十分な審議を尽くした上で迅速に採決することも求められているのです。
 しかしながら、水岡委員長は、我々自民党を始め、民主党と共産党を除く各会派の委員会開会の要求を踏みにじり、委員会の最高責任者としての指導力を発揮せず、党利党略に加担するかのごとく、いたずらに法案審議を遅らせてきたのであります。
 十二月二日、自民党、公明党、みんなの党、新党改革・無所属の会は共同で、今国会の最重要法案の一つである国家戦略特別区域法案の委員会審議を求める委員会開会要求書を委員長に提出いたしました。さらに、同三日にも、直接委員長に会い、強く委員会の開会を求めたところであります。それまで筆頭理事間で何度も委員会開会に向けて働きかけを続けてまいりましたが、民主党は聞く耳を持たず、話合いの機会を受け入れようともしないため、最後の望みとして委員長に事態の打開を懇願したのであります。
 しかしながら、水岡俊一委員長は、民主党の筆頭理事には伝えておくので理事間で協議を進めるようにと、まるで他人事のように返答するだけで、自ら指導力を発揮せず、委員会開会に向けて何ら努力もしなかったのであります。
 言うまでもなく、国家戦略特別区域法案は、アベノミクスの成否を握り、日本経済を回復から拡大に向かわせる政策が盛り込まれた最重要法案であり、国民誰もがその早期の成立を強く望んでいるものであります。法案の審議、採決をかたくなに拒否する委員長の姿勢は、国民への背信行為であり、十分解任に値するものと考えます。
 内閣委員長水岡俊一君が行った行為は、本院において多くの先輩が努力され積み上げてこられた議会制民主主義を根底から覆すものであり、良識の府たる参議院の権威を踏みにじるものとして断じて看過できないのであります。
 最後に、我々参議院議員は、今後とも、良識の府を標榜し、正常な議会運営を心掛け、真摯に審議を積み重ねる姿勢を終始一貫して貫いていくことを国民にお約束をいたします。
 以上、水岡内閣委員長に対して解任決議案を提出する理由を申し上げ、本決議案に対して議員各位の賛同が得られますよう声を大にお願いをして、私の趣旨の説明を終わらせていただきます。(拍手)
    ─────────────
#28
○議長(山崎正昭君) 本決議案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。
 ただいま理事が協議中でございます。しばらくお待ちください。しばらくお待ちください。
 本決議案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。神本美恵子君。
   〔神本美恵子君登壇、拍手〕
#29
○神本美恵子君 私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となりました水岡俊一内閣委員長の解任決議案につきまして、反対の立場で討論いたします。
 まず、ただいまの趣旨説明で内容を間違うなど、言語道断であります。こんな解任決議など、それだけで認めるわけにはまいりません。
 水岡委員長は、去る十月十五日に委員長に選任されて以来、与野党が激しく論戦を展開する中、中立かつ公正な立場で委員会を運営してこられました。その強い責任感と一党一派に偏らない姿勢は、委員の皆様のみならず、広く知られているところであります。また、皆様も御承知のように、理事会につきましても、与野党のコンセンサスの下に運営され、予定の時間に沿った委員会の開会、散会に絶えず御尽力されております。さらに、スムーズで分かりやすい委員会審議のために、所信や質問等の発言、あるいは採決において、出席者の同意を求めつつ的確な交通整理を行ってこられました。
 私には、なぜこのような水岡委員長が解任されるべきなのか、先ほどの趣旨説明ではさっぱり分かりません。私には、解任されるべき委員長がいるとすれば、それはまさに今審議されている国家安全保障特別委員会の委員長こそがその対象となるべきであります。
 私も委員の一人として、NSC法案の審議、特定秘密保護法案の審議に参加しているところです。NSC法案の審議のときはまだしも、現在審議中の特定秘密保護法案の審議に入ってからは、理事会打切り、野党理事の発言封じ、理事会合意なしの職権による委員会強行開催、理事会休会宣言もせずに、勝手に委員長席に座って……(発言する者多し)よく聞いてください、委員会開会を宣言し、理事も質問者も出席していないのに、空席の質問席に向かって質問してくださいなどと、まるでエア委員会のように、そんな場面もありました。その間にも、質問者の持ち時間の時計は回りっ放し、速記を止めてくださいという理事の要求も無視、能面のように与党席を向いて質問をしてくださいを繰り返し、その間、質問者の質問権を奪っていることを全く考慮せず、奪われた時間の復元もいまだ行われておりません。
 まだまだあります。NSC特別委員会の皆さんは御承知のことと思いますが、信じられない一昨日の出来事であります。
 NSC特別委員会の午前中は、三人の参考人の方をお招きしての委員会でありました。三人の参考人のお二人は、余りに多くの懸念事項や欠陥事項があり、国民の情報へのアクセス権や、言論、表現の自由、プライバシーなど、国民の基本的人権を侵害する重大な問題をはらんだ法案であるので、一部修正や手直しで済むものではない、廃案にするべきという意見を述べられ、当初は法案賛成と述べられていた与党推薦の参考人でさえ、お二人の意見を聞き、質疑を聞いて、やはり慎重に審議すべしとの御意見を表明されました。私は、参考人質疑を聞きながら、まだまだ、いえ、更に審議を続ける必要性を実感したところでありました。
 ところが、そこでNSC特別委員会委員長及び与党理事が取った行動は信じられないものでありました。もう一昨日になりましたが、夕方、一方的に委員会を再開し、民主、みんな、維新、共産、社民など全ての野党理事と私たち委員の抗議の声を全く無視して、昨日の地方公聴会を決められました。
 言うまでもなく、私たち国会議員は、国民の選挙によって選ばれ、その代弁者としてこの場におります。議会制民主主義で大切にされなければならないことは、多数決の前に、少数者の意見が最大限尊重され、合意を図っていくことであります。
 大声で絶叫する委員長、まるで石像のように空を見詰めて、委員長が御起立くださいと叫ぶのをじっと待つ与党席の理事と委員の皆さんの姿には、官邸の駒と成り下がったむなしささえ漂っておりました。そこにあったのは、国民の代表たる自覚も責任もみじんも感じられない情けない姿でありました。
 議会政治のルールを無視し、相次ぐ委員長職権で質問の時間を奪ってしまってまで、なぜそんなに急いで特定秘密保護法案を強引に成立させようとしているのか。国民の不安や懸念は、今や安倍政権に対する疑念に変わってきています。国民のための秘密保全と言いつつ、本当は別の狙いがあるのではないかという疑念であります。この声は、国内外の各界各層から上げられ、日に日に高まっております。
 その一つが、十一月二十日に出された国際ペンクラブの会長声明であります。国際ペンクラブは、第一次大戦後、悲惨な戦争を繰り返さないことを願い、作家、文筆家の表現の自由を確立しようとして設立された百年近い歴史を持つ団体であります。この反対声明では、国にとって差し迫って必要でも、公益を守るためのものでもない、政治家と官僚が、過剰な秘密保全の考えに隠れて、自らに権力を集中させようとしていると述べられています。また、日本のニュースを世界に発信する日本外国特派員協会は、報道の自由及び民主主義の根本を脅かす悪法と批判いたしました。
 国内では、日弁連など法曹界、報道関係者、宗教界だけでなく、白川英樹、益川敏英氏らノーベル賞受賞者など、何と二千六人もの学者、そして、一昨日三日には、吉永小百合さんら二百六十九人の映画人が反対の立場を明らかにしています。
 このような広範な反対の声を押し切って、何が何でも成立させようとする自民党の皆さんの姿勢は、石破幹事長のあのデモとテロを同一視した発言に象徴されております。
 こういう法案であるからこそ、委員長は公正なルールで、与党の皆さんは石像にならず、十分な審議ができるような委員会運営を行うべきなのであります。解任すべきは、水岡内閣委員長ではなく、特別委員会の委員長であります。
 冒頭述べましたように、内閣委員会の審議における水岡委員長の強い責任感と公平な姿勢、少数会派や新人の初めての質問に立つ議員の皆さんへの温かい配慮、また、適切な議事進行と的確な采配は見事であり、その委員長の下で重ねられてきました審議は充実したものでありました。絶えず冷静に状況を判断し、スムーズな委員会運営に努めてこられた水岡委員長に対する……
#30
○議長(山崎正昭君) 神本君、時間が超過しております。簡単に願います。
#31
○神本美恵子君(続) 解任決議案には何一つ正当な理由はなく、断固反対であることを申し上げ、私の反対討論といたします。(拍手)
#32
○議長(山崎正昭君) 石井浩郎君。
   〔石井浩郎君登壇、拍手〕
#33
○石井浩郎君 私は、自由民主党、公明党を代表して、ただいま議題となりました内閣委員長水岡俊一君に対する解任決議案について、賛成の立場から討論させていただきます。
 現在の日本の情勢は、少子高齢化が急速に進み、経済活動や社会の仕組みも大きな変革が求められております。安倍政権が進めるアベノミクスによる三本の矢によって、経済活動を活性化させ、日本経済を回復、拡大基調に乗せていく重要な局面に来ております。
 また、民主党政権の三年の間に失われた我が国の大切なものを取り戻すため、国を挙げて取り組まねばなりません。国民はそのことを承知しており、昨年の衆議院選挙、そして夏の参議院選挙において、自民党、公明党に大きな期待を寄せ、まさに国益を損ねてきた衆参のねじれは解消したのであります。まともな政治、まともな政策を果敢に断行する安倍内閣の真骨頂が発揮される環境が整ったのであります。
 参議院選挙後の初のこの臨時国会は、アベノミクスの政策、法案を取りまとめ、成立させ、実行につなげていく極めて重要な国会であることは言うまでもありません。国会においては、衆参を問わず、与野党を問わず、一丸となって国民生活の向上に資するための努力をすることが議員としての責務であります。
 ただ、この臨時国会も残すところ僅か数日となり、限られた時間の中で迅速に法案の審議、採決を行う必要性が高まっております。特に参議院での内閣委員会では、アベノミクスの最重要法案の一つと言われる国家戦略特別区域法案の審議が進んでおらず、その成立が遅れれば国民生活に多大なる支障が出ることが懸念されます。
 本来ならば、内閣委員会では、委員長を先頭に、与野党の理事を中心に、審議日程の調整と採決までの段取りをしっかりと描いて、委員会を継続して開催し、法案の採決ができるよう最大限の努力をすべきであります。しかしながら、以下に述べるように、委員長はその努力を怠り、まさに法案潰しとしか思えないような対応を繰り返してきたのであります。
 そもそも、内閣委員長は、国権の最高機関たる国会において、委員会運営において責任を持ち、その運営に当たっては公正中立に職務を遂行することが求められているのであり、また、付託された法案に関して、十分な審議を尽くした上で迅速に採決することが求められております。
 しかしながら、水岡委員長は、我々自民党、そして公明党の法案審議の要求を踏みにじり、委員会の最高責任者としての指導力を発揮せず、いたずらに法案の採決を遅らせてきたのであります。
 十二月二日、自民党、公明党、みんなの党、新党改革・無所属の会は共同で、今国会の最重要法案の一つである国家戦略特別区域法案の委員会審議を求める委員会開会要求書を委員長に提出いたしました。さらに、同三日にも、直接委員長に会い、強く委員会の開会を求めたところであります。それまで筆頭理事間で何度も何度も委員会開会に向けて粘り強く要求し、話合いを続けてきましたが、民主党は受け入れようともしませんでした。最後の望みとして委員長に事態の打開を懇願したのであります。
 しかしながら、水岡俊一委員長は、民主党の筆頭理事には伝えておくので、理事間で協議を進めるようにと、まるで他人事のように返答するだけで、自ら指導力を発揮せず、委員会開会に向けて何ら努力もしなかったのであります。
 言うまでもなく、国家戦略特別区域法案は、アベノミクスの成否を握り、日本経済を回復から拡大に向かわせる政策が盛り込まれた最重要法案であり、国民誰もがその早期の成立を強く望んでいるものであります。法案の審議、採決をかたくなに拒否する委員長の姿勢は、国民への背信行為であり、十分解任に値するものと考えます。
 内閣委員長水岡俊一君が行った行為は、本院において多くの先輩が努力され積み上げてきた議会制民主主義を根底から覆すものであり、良識の府たる参議院の権威を踏みにじるものとして断じて看過できないものであります。
 ここで一言、十二月二日に民主党が提出した岩城光英議院運営委員長に対する解任決議案に関して、強く抗議の念を申し述べます。
 岩城委員長は、残る会期と法案の重要度合いを考慮し、社会保障制度改革プログラム法案のつるしを下ろすという苦渋の選択をされたのであります。また、岩城委員長は、温厚な人柄でもあり、全議員に親しみと尊敬の念をもって知られる存在であります。
 委員長の職責は、一党一派に偏ることなく、中立公平な運営を行うことで議会政治の本筋を守ることであります。岩城委員長は、その職責を十全に果たし、委員会運営を円満かつ平等に進められてきたことは誰の目にも明らかであります。岩城委員長に解任決議を突き付ける民主党の軽挙妄動は、我々がこれまでに与野党の分け隔てない協力の下、地道に営々と築いてきた議会運営の王道を破壊するものであり、まさに断腸の思いであります。我々と民主党の本質の違いを皆さんによく分かっていただきたいと思っております。
 以上、水岡内閣委員長に対して解任決議案を提出する理由を申し上げ、また水岡内閣委員長を生んだ民主党の本質的な問題点を指摘させていただきました。
 本決議案に対して、会派を超えた多数の賛同を強く求めまして、私の討論といたします。(拍手)
#34
○議長(山崎正昭君) 水野賢一君。
   〔水野賢一君登壇、拍手〕
#35
○水野賢一君 みんなの党の水野賢一です。
 ただいま議題になりました水岡俊一内閣委員長解任決議案に対し、断固反対の立場から討論を行います。
 本決議案は、自民党と公明党議員によって提出をされました。両党が本院において占める議席数からいって、採決になれば可決される可能性が高いでしょう。しかし、六十年以上にわたる参議院の歴史の中で、常任委員長の解任例は過去にただの一例しかないという極めて異例のことです。水岡委員長が、一体、いつ、どこで六十年に一人という委員長にあるまじき行動を取ったのでしょうか。
 与党は、委員会を開催しないからけしからぬと言います。しかし、与野党が開催で合意をしていない中、委員長が丁寧に合意点を探るのは当たり前のことじゃありませんか。合意がないのに職権で委員会立てをすることの方がよっぽどおかしいんです。与党側は、最近、合意がないままに職権で委員会を立てることに慣れっこになっていますが、それこそ横暴であり、批判されるべきことなんです。水岡委員長の運営の方がはるかにまともではないですか。
 そもそも、六十年でただ一人解任をされた自民党の川口順子環境委員長は、本人が前代未聞の問題行動を起こしたからこそ解任をされたんです。
 川口委員長は、国会審議よりも中国要人との面談を優先して、自ら設定した委員会をすっぽかしたんです。国会に対して二日間の海外渡航ということで許可をもらっていながら、勝手に中国滞在を延長したんです。だからこそ、同じ自民党の岩城議運委員長からも厳重注意をされたんじゃないですか。
 しかし、厳重注意をされたにもかかわらず、本人は反省をするどころか、自分の行動が国益のためだと勝手な言い分を並べ立てていました。しかし、幾ら本人が国益を連呼しようと、明らかになっている事実は、中国側の都合に合わせて川口氏が日本の国会のルールを無視したというだけのことではありませんか。これのどこが国益だったんですか。もちろん、彼女の中国滞在の結果、具体的にどのような国益が守られたのかの説明は全くありません。こうした態度だからこそ解任をされたんです。
 こうした悪質な例のときに初めて委員長解任ということになるべきなんじゃないですか。今回の水岡委員長の場合は全く次元が異なるじゃありませんか。今回は委員長が問題を起こしたわけではありません。ただ単に与党が自分たちが通したい法案のために、そのためには水岡委員長が邪魔だから解任するというものです。これのどこに道理があるんですか。これを数の横暴と言わずして何が数の横暴ですか。
 会期末までに法案を通すためならばめちゃくちゃなことでも何でもやるという与党の数のおごりに満身の怒りを込めて、私の反対討論といたします。(拍手)
#36
○議長(山崎正昭君) 山下芳生君。
   〔山下芳生君登壇、拍手〕
#37
○山下芳生君 私は、日本共産党を代表して、内閣委員長水岡俊一君解任決議案に断固反対する討論を行います。
 反対理由の第一は、政府の提出した法律案を始め、付託された案件を慎重に審議することは委員会の最も重要な使命であり、その点で水岡委員長には一点の瑕疵もないからであります。
 提案者が問題にする国家戦略特区法案は、衆議院では、三日間の質疑と参考人質疑、総理出席の審議など二十二時間以上を充てているのに対し、参議院の内閣委員会では、まだたった一回、五時間程度しか審議できておりません。
 審議が十分にできていない最大の原因は何か。そもそも、五十三日間しかない今臨時国会であるにもかかわらず、政府が内閣委員会に関連する重要法案を多数提出したことにあります。
 こうした中でも、各会派の代表が充実した審議のためによく協議するように頻繁に促すなど、民主的ルールにのっとった委員会運営を進めていた水岡委員長を解任することは、国民生活に重大な影響を及ぼす政府提出法案を多数の横暴で成立させようとするものであり、断じて認めることはできません。
 この間、政府・与党は、国家戦略特区法案を重要法案と位置付けながら、一方で、本来内閣委員会で審議すべきが筋である国家安全保障会議設置法案と特定秘密保護法案を強行するために特別委員会を設置し、内閣委員会と並行して特別委員会の開会をごり押ししてきました。衆参のNSC特別委員会の開催を理由として、与党は、特区担当大臣の新藤大臣の特別委員会への出席を優先しようとしたり、あるいは、内閣委員会の所管大臣である森まさこ大臣、菅官房長官などの内閣委員会への出席を拒むなどしてきました。
 加えて、安全保障会議設置法案の採決強行や、秘密保護法案の衆議院での強行採決、参議院での審議入りと、与党による乱暴極まる運営の中、内閣委員会での十分な審議を確保するための理事間の協議を調えることが困難になったのであり、その責任を水岡委員長に一方的に課すことは余りにも理不尽と言わなければなりません。むしろ、強引な運営を進めてきた政府・与党、自民党国対の内閣委員会軽視にこそその責任が問われているのであります。
 反対理由の第二は、戦略特区法案が国民にとって極めて重大な影響を与える内容であり、反対の立場の会派だけでなく、賛成の会派にとっても慎重な検討が不可欠であるにもかかわらず、委員長解任でその委員会の任務を放棄し、多数の横暴で押し通そうとしているからであります。
 戦略特区法案は、戦略特区での様々な分野における規制緩和を、国家の意思として、地域指定も含めて上から一方的に国民に押し付け、全国区に広げるものであり、規制緩和のメニューを次々と加えていくためのシステムを創設するものです。まず規制緩和ありきで、国民の中に一層の格差と貧困を進めるものにほかなりません。
 とりわけ、戦略特区計画を議論する戦略特区諮問会議について、総理、官房長官などとともに民間有識者を起用するとしていますが、その民間有識者として、小渕、小泉両内閣の主要閣僚を歴任し、雇用の規制緩和を推進し、非正規雇用労働者を急増させた上に、政治家、大臣を引いた後は、その雇用の規制緩和で大もうけした人材派遣会社最大手パソナ会長に収まっている竹中平蔵氏を起用しようとしていることは到底認めることはできません。
 私は、竹中平蔵氏の諮問会議への起用について、十一月二十二日の本会議質問で、利害関係者を入れるべきではないと厳しく追及しました。自民党の皆さんを含めて大きな拍手が返ってきたことを覚えております。
 ところが、甘利経済再生担当大臣は、翌十一月二十三日、慶応大学での講演会で、戦略特区諮問会議に竹中平蔵氏を起用することを公言したのであります。参議院での法案審議が始まったばかりであり、特区諮問会議も設置されていないにもかかわらず、また担当大臣でないにもかかわらず、この発言は国会と国民を余りにも軽視したものであります。
 十一月二十六日の内閣委員会で、当然のことながら、この甘利発言をめぐって激論となり、自民党理事の対応能力不足により理事会が混乱したところを水岡委員長が交通整理を行い、委員会を予定どおりに開催することができ、委員会の中で甘利大臣より陳謝の発言を行うことになりました。しかし、甘利大臣は、竹中氏起用を発言した事実は認めた上で、誤解を与えたことを陳謝するとしたもので、そもそも、人材派遣会社会長の肩書を持ち、解雇特区を提唱してきた使用者側代表、この国に貧困と格差を拡大させた張本人を再び経済政策の重要会議のメンバーとすることの問題点を根本的に認めるものではありませんでした。
 このような看過できない問題を持つ法案を政府・与党の都合で不十分な審議のまま強行することは断じて許されません。
 先ほど、提案者は、民主党以外の全ての会派が共同して提出した委員会開会要求書と説明しましたが、それは事実と異なります。理事の一人である私にも、自民党筆頭理事より共同提案のお誘いを受けましたが、委員会を開催しようにも、その条件である理事協議が先ほど述べた政府・与党の横暴によって調わない下で、いたずらに委員長に開会要求書を提出しても事態を打開することはできないのではないですかと、理を尽くしてお断りをした次第であります。事実に基づく討論、とりわけ院の役員の解任を要求するような重大な討論については、なおさら正確な討論がなされなければなりません。
 党利党略ではなく、数の横暴で進めるのではなく、徹底した審議のルールを貫くことこそ参議院の存在意義であります。そのルールを踏みにじり、自分の意のままにならない委員長は多数を頼みに首にする、そんなノンルールの参議院にすることなどあってはなりません。
 以上をもって、内閣委員長水岡俊一君解任決議案に対する反対討論といたします。(拍手)
#38
○議長(山崎正昭君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────
#39
○議長(山崎正昭君) これより採決をいたします。
 足立信也君外五十七名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。
 現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。
 よって、表決は記名投票をもって行います。本決議案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#40
○議長(山崎正昭君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#41
○議長(山崎正昭君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
#42
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百三十六票  
  白色票          百三十一票  
  青色票            百五票  
 よって、本決議案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#43
○議長(山崎正昭君) この際、お諮りいたします。
 松村祥史君外二名発議に係る経済産業委員長大久保勉君解任決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#44
○議長(山崎正昭君) 御異議ないと認めます。
 よって、本決議案を議題といたします。
 まず、発議者の趣旨説明を求めます。岩井茂樹君。
    ─────────────
   〔議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔岩井茂樹君登壇、拍手〕
#45
○岩井茂樹君 私は、自由民主党、公明党を代表して、ただいま議題となりました経済産業委員長大久保勉君に対する解任決議案について、提案の趣旨を説明させていただきます。
 現下、我が国の状況を見ますと、少子高齢化が進み、経済活動や社会の仕組みも大きな変革が求められております。昨年十二月に誕生した安倍内閣では、この一年、日本経済を回復から拡大軌道に乗せるため、アベノミクスと言われる政策を断行してきたところであります。アベノミクスにより経済活動は順調に回復し、デフレからの脱却も近づいています。一方、政治におけるねじれ現象は解消し、法律や政策が執行しやすい環境が整ってきています。
 このように、経済、政治においては、長期にわたる停滞状態から脱却できるまたとないチャンスが巡ってきております。したがって、国会においては、衆参を問わず、与党、野党を問わず、一丸となって国民生活の向上に資するために鋭意努力する議員活動が求められております。
 ただ、この臨時国会も残すところ数日となり、限られた時間の中で重要法案の審議、採決を行う必要性が高まっております。特に参議院での経済産業委員会では、アベノミクスの重要法案の一つと言われる独占禁止法案の審議が進んでおらず、その成立が遅れれば国民生活に多大の支障が出ることが懸念されます。
 経済産業委員会では、委員長を先頭に、与野党の理事を中心に、審議日程の調整と採決までの段取りをしっかりと描いて、委員会を継続して開催し、同法案の採決ができるよう最大限の努力をすべきであります。しかしながら、以下に述べるように、委員長はその努力を怠り、まさに法案潰しとしか思えないような対応を繰り返してきたのであります。
 経済産業委員長は、国権の最高機関たる国会において、委員会運営において責任を持ち、その運営に当たっては公正中立に職務を遂行することが求められております。また、付託された法案に関して、十分な審議を尽くした上で迅速に採決することが求められます。
 しかしながら、経済産業委員長大久保勉君は、我々自民党、公明党の法案審議の要求を踏みにじり、委員会の最高責任者としての指導力を発揮せず、いたずらに法案の審議、採決を遅らせてきたのであります。このため、会期も残すところ僅かとなり、今国会の重要法案である独占禁止法案の成立が危ぶまれている状況です。
 我々経済産業委員会の与党理事は、何度も粘り強く委員会開会に向けて話合いを続けてまいりましたが、民主党は全く受け入れようとしなかったのであります。大久保勉委員長は、委員会での法案審議の重要性を軽んじ、自ら指導力を発揮せず、委員会開会、法案審議に向けての努力を怠ったのであります。
 言うまでもなく、独占禁止法案は、アベノミクスの成否を握る重要法案の一つで、国民誰もがその早期の成立を強く望んでいるものであります。その法案の審議、採決を拒否する委員長の姿勢は、国民への背信行為であり、十分解任に値するものです。
 経済産業委員長大久保勉君が行った行為は、本院において多くの先輩が努力され積み上げてきた議会制民主主義を根底から覆すものであり、良識の府たる参議院の権威を踏みにじるものとして断じて看過できません。
 以上、大久保経済産業委員長に対して解任決議案を提出する理由を申し上げ、私の趣旨の説明を終わらせていただきます。(拍手)
    ─────────────
#46
○議長(山崎正昭君) 本決議案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。加藤敏幸君。
   〔加藤敏幸君登壇、拍手〕
#47
○加藤敏幸君 民主党・新緑風会の加藤敏幸でございます。
 経済産業委員長大久保勉君の解任決議案は、全く理解に苦しむものであり、民主党・新緑風会を代表し、断固として反対の討論を行います。
 まず、最初に申し述べたいことは、本国会における経済産業委員会の運営は、大久保委員長の下、極めて円滑に行われたということであります。具体的には、経済産業大臣の所信的挨拶に対する質疑、また、さきの通常国会で廃案となった電気事業法改正案の審議、採決、また、内閣が掲げる日本再興戦略の中心となる産業競争力強化法案の審議、採決において、大久保議員は、委員長として十分な審議時間の確保と委員会の円滑な審議、そして法案の採決に御尽力されました。
 また、大久保勉議員は、金融政策や産業政策などに関する幅広い知識を生かし、二〇一二年十月からは野田内閣での財務副大臣を務められ、また、さきの通常国会では、参議院経済産業委員会の筆頭理事として、法案の審議、採決においてリーダー的な役割を果たされました。特に、通常国会では、エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する等の法律案を始めとする七本に及ぶ重要法案の可決、成立に理事の立場で御尽力されたことは記憶に新しいところであります。
 さらに、本臨時国会前では、大きな社会問題となった東京電力福島第一原子力発電所汚染水の問題に関し、これを閉会中審査として取り上げ、汚染の実態把握と安全対策を政府や東京電力に強く求めてこられました。
 以上のことからも、大久保委員長は、今期国会で、持っておられる専門知識を生かされ、我が国の産業の発展、財政の健全化、エネルギー問題への対応等に大きく貢献されてきた議員であり、今国会における委員会の運営でも何らの問題にすべき点はありません。
 また、本国会における経済産業委員会の運営は、慣例に従い、各会派の合意の下、粛々と進められ、短い会期にもかかわらず、電気事業法改正案、そして産業競争力強化法案という重要法案を成立させました。すなわち、閣法の審査に当たり、定例日を空けることなく精力的に審議を指導されるなど、まさに委員長のかがみとして評価されるべきで解任に当たるものではありません。これらは、話合いを大切にするという経済産業委員会の伝統の上に、大久保委員長の良識とバランス感覚、そして中立公正なる運営指導によるたまものであります。
 今回議論となりました十二月五日の委員会立て、すなわち、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案の委員会付託については、産業競争力強化法案の委員会審議について合意確認後、同法案議了後の委員会運営について理事間折衝協議に着いたやさき、十二月二日、議運委員会における数を背景にした強行採決により、本会議の趣旨説明を省略し直ちに委員会付託という、現場の理事としては全く考えられない事態が発生しました。本件は議運委員会での出来事であり、その扱いをめぐり与野党が激しく対立する中で強引な付託決議が行われたわけでありますが、野党理事としてはこれをどのように扱うのか、苦しみ、悩みました。
 これは、十二月三日、産業競争力強化法案採決後の趣旨説明の可能性を模索するやさきの強行策であり、この強行決定の結果、十二月三日は議題となった法案の採決にとどめざるを得なくなったわけであります。なぜこんなことになるのか、全く理解ができません。かかる不可解な状況の下で、引き続き筆頭間協議を続ける中、打開に向けてそれぞれの立場で努力を重ね、十二月四日の理事懇談会開催となったわけであります。
 この間、大久保委員長は、十二月四日の理事懇談会の設定を指導され、円満なる話合いを促されるなど大いなる努力をされると同時に、本理事懇談会における議論の中で、会期末である十二月六日の早朝審議を行うことの提案を含め、あっせんの労を取られました。しかし、事態は、御承知のとおり、野党の主張を封殺するがごとき前例のない運営の中で、委員会開催に至る環境整備ができませんでした。
 すなわち、協議が調わない結果として、委員長としては、過去、円満に運営されてきた経済産業委員会の伝統に基づき、議が調わない以上、委員会立てはできない、職権での委員会立てを行わない旨の決断をされたにすぎないわけであります。この決定にいかなる非がありましょうか。私は断じて解任決議に反対いたします。
 環境整備に力及ばなかった私としては、大久保委員長に大変申し訳なく思う。無念であります。環境整備は与野党共同作業であります。共に汗を流された理事の方々の非を打つ気はありません。国会の情勢は複雑であります。立場の違う者同士が火花を散らしてぶつかり合う無情の現場であります。しかし、だからといって、委員会立ての調整で努力をしている委員長を強引に解任することが良識の府のやることでしょうか。私は、実に切ない。やるせない思いであります。経済産業委員会の同僚委員の皆様方も同じ思いでありましょう。このような理由で解任を迫る皆様方も、ひょっとして同じ思いかもしれません。
 大久保委員長は、先ほど産業競争力強化法案につき委員長報告を行われ、本案は可決、成立いたしました。立派に職責を全うされた成果です。その同じ本会議で委員長解任決議とは、一体いかなることでしょうか。許し難い暴挙と言わざるを得ません。
 また、議場に入場したときに、机上に配置された理由書きを見て愕然といたしました。いわく、「各会派の法案審議の要求を踏みにじり」とある、この各会派とはどの会派のことですか。私は、委員長解任決議を、理由書を書くならもう少し事実を照らしてしっかりと書いていただきたいということを是非ともお願いを申し上げます。
 私は、議員の皆様方にお願いいたします。本院のためにも、ここに会する私たち議員の名誉のためにも、本解任決議を否決し、良識の府、再考の府の誇りをすがすがしく取り戻そうではありませんか。このことを深甚よりお願い申し上げ、私の反対討論といたします。(拍手)
#48
○議長(山崎正昭君) 若林健太君。
   〔若林健太君登壇、拍手〕
#49
○若林健太君 私は、自由民主党の若林健太でございます。
 私は、自由民主党、公明党を代表して、ただいま議題となりました経済産業委員長大久保勉君に対する解任決議案について、賛成の立場から討論をいたします。
 昨年末の総選挙で、我が自由民主党、公明党は三年四か月ぶりに政権与党に復帰することとなりました。安倍政権が誕生して、積極的な財政政策、そして大胆な金融緩和によって、今、日本は二十年続いたデフレ環境から脱しつつあるわけであります。重たい扉が今まさに開こうとしているということだというふうに思います。
 私たちのこのアベノミクスの政策は多くの国民の皆さんに受け入れられ、そして夏の参議院選挙で支持をいただいて、ねじれ国会を解消する結果となったわけであります。今国民が求めているのは、アベノミクスを、第一本目の矢、第二本目の矢、第三本目の矢、しっかり打ち込んで日本の経済を再生する、そのことをまさに求めているんだというふうに思います。
 私たちは、衆参両院でねじれ状態にあった国会、その状況を解消し、安定した政治環境の中でその運営ができる、そのチャンスを国民からいただきました。しかしながら、言論の府の国会では、ねじれ解消におごることなく、我々与党は、真摯に、丁寧に議論を積み重ねてまいりました。今後とも、国会においては、衆参を問わず、与野党を問わず、一丸となって国民生活の向上に資するために鋭意努力をする議員活動が求められています。
 しかし、この臨時国会も残すところ数日となり、限られた時間の中で迅速かつ丁寧に重要法案の審議、採決を行う必要が迫ってまいりました。特に、参議院で、経済産業委員会では、重要法案の一つである産業競争力強化法案は採決いただきましたが、もう一つの独占禁止法の審議が進んでおらず、その成立が危ぶまれております。
 本来ならば、経済産業委員会では、委員長を先頭に、与野党の理事を中心に、同法案の審議日程の調整と採決までの段取りをしっかりと描いて、委員会を継続して開催し、同法案の採決ができるよう最大の努力をするべきであります。しかしながら、委員長はその努力を怠り、まさに法案潰しとしか思えない対応を繰り返してきたのであります。
 そもそも、経済産業委員長は、国権の最高機関たる国会において、委員会運営において責任を持ち、その運営に当たっては公平中立に職務を遂行することが求められています。また、付託された法案に関し、十分な審議を尽くした上で迅速に採決することが求められている。
 しかしながら、大久保勉君は、我々自由民主党、公明党の法案審議の要求を踏みにじり、委員会の最高責任者としての指導力を発揮せず、いたずらに法案の審議、採決を遅らせたのであります。このため、会期も残すところ僅かとなり、今国会の重要法案である独占禁止法の成立が危ぶまれる状況になってまいりました。
 経済産業委員会の与党理事は、何度も粘り強く委員会開催に向けて話合いを続けてきましたが、民主党は全く受け入れようとしなかったのであります。さらに、直接委員長に会い、強く委員会の開会を求めてもきました。しかし、大久保委員長は、自ら指導力を発揮せず、委員会開会、法案審議に向けて何ら努力もしなかったのであります。この法案の審議、採決をかたくなに拒む委員長の姿勢は、国民への背信行為であり、十分解任に値するものであります。
 経済産業委員長大久保勉君が行った行為は、本院において多くの先輩が努力され積み上げてきた議会制民主主義を根底から覆すものであり、良識の府たる参議院の権威を踏みにじるものとして断じて見過ごせません。
 以上、大久保経済産業委員長の委員会運営における大きな問題点を説明し、同時に独占禁止法成立の必要性を訴え、解任決議に対する賛成討論といたします。(拍手)
#50
○議長(山崎正昭君) 倉林明子君。
   〔倉林明子君登壇、拍手〕
#51
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
 私は、日本共産党を代表して、大久保勉委員長の解任決議案に断固反対の立場で討論を行います。
 ただいま議題となりました大久保委員長の解任決議案は、その理由で、委員会開会、法案審議に向けて何ら努力をしなかったとしていますが、全く事実と異なっており、到底、正当な理由があるものとは言えません。
 与党は、今国会の会期末まで数日しかない下で、各会派の合意を得ないまま、議院運営委員会の多数決によって強引に独禁法案を経済産業委員会に付託しました。それは月曜日、委員会定例日は残すところ一日、火曜日だけでした。いたずらに法案審査を遅らせたという指摘は全く当たりません。
 大久保委員長は、同法案の付託を受け、その質疑について各会派の意向を尊重し、合意を得るために、理事懇談会、与野党筆頭理事の協議などを重ね、民主的な委員会運営に徹してこられました。こうした協議が不調に終わり、合意に至らないまま、委員会は開催できないとされた委員長の判断は極めて適切なものだと言えます。
 重要法案の一つで、十分な審議を尽くすことが求められるというのであれば、十分な審議日程の確保こそ求められており、与党の横暴な議会運営こそ国民への背信行為であります。
 今回の委員長解任は、会期内に同法案を成立させることを目的に行った与党の暴挙であり、厳しく抗議します。自分たちの思いどおりにするために邪魔になる者の首を強権的にすげ替えてでも強行する、こうした行為こそ議会制民主主義を踏みにじるものではないでしょうか。
 言うまでもなく、国会は国権の最高機関であり、議院内閣制は立法と行政の抑制と均衡、協働を求めています。三権分立の下で唯一の立法機関であり、強大な行政権力を監視すべき重大な任務を持った国会が、衆参それぞれ、共に多様な民意を反映しながらその役割を発揮することが必要であり、参議院が今注目されている下で、この暴挙は国民から批判を受けるものである、このことを指摘し、私の反対討論といたします。(拍手)
#52
○議長(山崎正昭君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────
#53
○議長(山崎正昭君) これより採決をいたします。
 足立信也君外五十七名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。
 現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。
 よって、表決は記名投票をもって行います。本決議案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#54
○議長(山崎正昭君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#55
○議長(山崎正昭君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
#56
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百三十五票  
  白色票           百三十票  
  青色票            百五票  
 よって、本決議案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#57
○議長(山崎正昭君) ただいま欠員となりました常任委員長の選挙を行うのでありますが、投票準備のため、午前三時十五分まで休憩いたします。
   午前二時三十九分休憩
     ─────・─────
   午前三時十六分開議
#58
○議長(山崎正昭君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 この際、欠員となりました常任委員長の選挙を行います。
 常任委員長の選挙の手続につきましては、議長選挙の例によることとなっております。
 まず、内閣委員長の選挙を行います。
 投票は無名投票でございます。議席に配付してあります無名投票用紙に被選挙人の氏名を記入して、白色の木札の名刺とともに、御登壇の上、御投票を願います。
 氏名点呼を行います。
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#59
○議長(山崎正昭君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#60
○議長(山崎正昭君) これより開票いたします。投票を参事に点検させます。
   〔参事投票及び名刺を計算、投票を点検〕
#61
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百三十六票  
 名刺の数もこれと符合いたしております。
 本投票の過半数は百十九票でございます。
  山東昭子君        百三十一票  
   〔拍手〕
  水岡俊一君          百五票  
 よって、山東昭子君が内閣委員長に当選されました。
   〔拍手〕
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#62
○議長(山崎正昭君) 次に、経済産業委員長の選挙を行います。
 投票は無名投票でございます。議席に配付してあります無名投票用紙に被選挙人の氏名を記入して、白色の木札の名刺とともに、御登壇の上、御投票を願います。
 氏名点呼を行います。
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#63
○議長(山崎正昭君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#64
○議長(山崎正昭君) これより開票いたします。投票を参事に点検させます。
   〔参事投票及び名刺を計算、投票を点検〕
#65
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百三十六票  
 名刺の数もこれと符合いたしております。
 本投票の過半数は百十九票でございます。
  北川イッセイ君      百三十一票  
   〔拍手〕
  大久保勉君          百五票  
   〔拍手〕
 よって、北川イッセイ君が経済産業委員長に当選されました。
   〔拍手〕
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#66
○議長(山崎正昭君) これにて休憩いたします。
   午前三時五十四分休憩
     ─────・─────
   午後九時二十一分開議
#67
○議長(山崎正昭君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律案(衆議院提出)を議題とすることについてお諮りいたします。
 これに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#68
○議長(山崎正昭君) 過半数と認めます。
 よって、本案を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。総務委員長山本香苗君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔山本香苗君登壇、拍手〕
#69
○山本香苗君 ただいま議題となりました法律案につきまして、総務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、住民の積極的な参加の下に、消防団を中核とした地域防災力の充実強化を図り、もって住民の安全の確保に資するため、地域防災力の充実強化に関し、基本理念を定め、並びに国及び地方公共団体の責務等を明らかにするとともに、地域防災力の充実強化に関する計画の策定その他地域防災力の充実強化に関する施策の基本となる事項を定めようとするものであります。
 委員会におきましては、衆議院総務委員長高木陽介君から趣旨説明を聴取した後、消防団員の惨事ストレス対策等について質疑が行われました。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#70
○議長(山崎正昭君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#71
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#72
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          百七十八  
  賛成            百七十八  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#73
○議長(山崎正昭君) この際、日程に追加して、
 持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律案
 薬事法及び薬剤師法の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題とすることについてお諮りいたします。
 これに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#74
○議長(山崎正昭君) 過半数と認めます。
 よって、両案を議題といたします。
     ─────・─────
#75
○議長(山崎正昭君) この際、お諮りいたします。
 津田弥太郎君外二名発議に係る厚生労働委員長石井みどり君解任決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#76
○議長(山崎正昭君) 御異議ないと認めます。
 よって、本決議案を議題といたします。
 まず、発議者の趣旨説明を求めます。津田弥太郎君。
    ─────────────
   〔議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔津田弥太郎君登壇、拍手〕
#77
○津田弥太郎君 民主党・新緑風会の津田弥太郎です。
 私は、提出会派を代表して、ただいま議題となりました厚生労働委員長石井みどり君解任決議案の提案理由を説明させていただきます。
 まず、決議案の案文を朗読します。
  本院は、厚生労働委員長石井みどり君を委員長の職より解任する。
   右決議する。
 以下、良識ある議員の皆様に、提案の趣旨を説明いたします。
 解任決議案を提出した最大の理由は、石井君の委員会運営が与党による与党のための委員会運営そのものだからであります。まさに、終始一貫、徹頭徹尾、過去の厚生労働委員長とは比較にならない極悪非道な委員会運営でありました。
 振り返れば、十一月五日、与党は数の力に頼り、議院運営委員会において、採決で生活保護法改正案、生活困窮者自立支援法案を厚生労働委員会に付託しました。これら二つの法案は、石井君が委員長に就任以来、初めて審議を行う法律案でありました。私たち野党は、石井君が、野党の主張に耳を傾け、当然に丁寧な対応を行うものだと信じておりました。しかし、その期待は見事に裏切られ、石井君は、有無を言わせず、職権で法案の趣旨説明を強行したのであります。
 極め付けは、十一月二十二日以降のいわゆるプログラム法案をめぐる独善的な委員会運営であります。同法案については、政府・与党は厚生労働分野の最重要法案と位置付け、衆議院でも本会議における趣旨説明、質疑を行い、不十分でありますが、一定の時間を掛けた委員会質疑が行われてきました。だからこそ、参議院でも、日本維新の会についてはいざ知らず、私たち民主党を含む他の野党は、一貫してプログラム法案の本会議における趣旨説明、質疑を求めてきたのであります。
 しかし、与党は、法案の趣旨説明、質疑を拒み、十一月二十二日の金曜日に、再び議院運営委員会で、採決という強硬手段を用いて法案を委員会に付託したのであります。こうした事態を受け、早速、私と与党筆頭理事の間で協議が行われ、週明けの月曜日に理事懇を行うことがおおむね合意をされました。ところが、事もあろうに、そうした合意の直後に、石井君は与党と日本維新の会の理事懇メンバーを非公式に委員長室に集め、翌週の委員会運営に関する協議を行いました。こうしただまし討ちを平然と行うことで、石井君は与野党の信頼関係を瓦解をさせたのであります。
 石井みどり君、この場であなたに改めて問いかけを行いたい。週明けの十一月二十五日に開催された理事懇の場で、なぜあなたは公正中立な委員会運営を行わなかったのですか。あなた自身の独断によるものですか。それとも、悪名名高い会派の幹事長など、執行部の言いなりになったのですか。
 結果として、当日の理事懇談会では、石井君は、民主党自身が本会議における趣旨説明、質疑を外したのだという与党理事の一方的な主張を迷うことなく採用し、翌日の理事会及び委員会を職権でセットいたしました。
 そもそも、本会議の趣旨説明が最大五本などという与野党合意は全く存在しません。そのような合意があれば、誰でもいい、是非私の前に合意文書を持ってきていただきたい。持ってこれるものなら持ってこい。
 衆議院と参議院では、本会議での趣旨説明、質疑案件についてのルールが異なるのです。多くの閣法は、当初衆議院に提出されますので、衆議院にあっては、国会の冒頭に各会派の本会議の登壇本数を定めることが可能であります。しかし、参議院は、衆議院から送られてきて初めて審議のめどが立つのです。ですから、これまでの伝統は、野党第一党が本会議において趣旨説明、質疑を求めた法案については、与党の良識としてそれを認めていただいてきたわけであります。こうした主張は、十一月二十二日の議院運営委員会において、我が会派の筆頭理事から心を込めて与党に対しても訴えさせていただいたところであります。
 皆さん、考えてみてもください。仮に、国会の冒頭で登壇本数を決定してしまったら、会期途中で重要な法案を政府が提出した場合に、本会議での趣旨説明、質疑が行えないことになります。あるいは、衆議院では本会議での趣旨説明、質疑が行われなかった法案について、衆議院の委員会審議の過程で重大な問題が浮上した場合はどうでしょうか。そのような場合、当然に参議院だけで登壇することがあり得るでしょう。
 大切なことは、趣旨説明、質疑を行う法案を本数で制限するのではなく、国民にとって重要な法案は漏れなく本会議における趣旨説明、質疑を行って、丁寧かつ充実した国会審議につなげていく、そのことに尽きているのです。石井君は、こうした小学生でも理解できることさえ分からずに、野党理事の主張に一切耳を傾けず、強引な委員会運営を加速化させました。
 本来、厚生労働委員会は、与党理事四名、野党理事一名で構成されているはずなのに、実質は与党理事五名、野党理事一名の状況が生じたわけであります。言うまでもなく、中立なはずの石井委員長自身が最強最悪な与党理事の役割を務めたからであります。
 石井みどり君、思い出してください。あなたは、八月七日の厚生労働委員会における委員長就任の挨拶で、「皆様方の御指導、御協力を賜りながら、公正かつ円満な委員会運営に努め、重責を果たしてまいりたい」と述べられました。公正とは公平で偏っていないことであり、円満とは調和が取れていて穏やかなことであります。あの挨拶は全くのでたらめだったのでしょうか。それとも、委員部の作成した原稿を丸読みしただけで、そもそもそのような気持ちが皆無だったのでしょうか。
 議場に集う皆さんは、委員長がどのような委員会運営を行うべきか、その答えは分かっているはずであります。与野党の主張が異なる場合には、委員長は、自らが所属する側に対し、まずは再考を促すべきなのであります。特に厚生労働委員会は、国民生活に最も身近な政策課題を扱うことから、与野党の対立が先鋭化する場合もございます。だからこそ、与党から厚生労働委員長が選出された場合は、軸足を野党に置きつつ、最大限に丁寧な委員会運営を行う必要があるのであります。
 石井君、あなたは、昭和五十五年に広島市中区にみどり小児歯科クリニックを開設されました。あなたの活動の原点は、地域の歯科医療の充実にひたむきに取り組むことにあったはずであります。残念ながら、今のあなたにはその面影を見出すことはできません。何があなたをそのように変えてしまったのでしょうか。
 石井君の好きな言葉に、「愛は近きより」というものがあります。よもや、この言葉の意味を、自らが所属する与党に愛情を注ぎ、与党の立場で委員会運営を行うことと誤解されているのではありますまい。そうであるならば、まさにマザー・テレサが草葉の陰で泣いていますよ。
 また、あなたは自己紹介で自らの性格を正義感が強いとしています。この上もないほどのブラックジョークに対し、私たちはどのように反応したらいいのでしょうか。過去幾多の国際紛争においては、侵略紛争を仕掛けた側も正義を主張しているのだということにいま一度思いを致す必要があります。石井みどり君、正義の名の下に行われる妄信的な暴挙こそが最も怖いことであります。
 さて、石井君については、当初から、委員長としての適格性を疑問視する声がありました。
 ここで、朝日新聞社の報道を紹介いたします。
 八月二十八日、自由民主党の党本部前で石井みどり厚生労働委員長が記者団に語った言葉であります。何と、みんなの党を私たちは喜美の党と言っているが、あんなファッショは自民党ではあり得ない、まさに驚きの発言であります。参議院厚生労働委員会には、野党第二党であるみんなの党から二名の委員がメンバーに加わっております。それにもかかわらず、同党をここまで侮辱する発言を行った石井君に対し、公正中立な委員会運営ができるのかとの危惧がありました。今回、そうした危惧が不幸にして的中してしまいました。ファッショとは議会制民主主義の基本的な制度に拒否反応を示すものですが、現在の石井みどり君の委員会運営、すなわち、野党第一党を排除して顧みない姿勢こそまさにファッショと言わざるを得ません。
 恐らく、石井君を擁護する立場からは、選挙で勝利したのだから好き放題やっても構わない、そうした声も聞こえてくるのかもしれません。しかし、言うまでもなく、少数意見に丁寧に耳を傾けることこそが民主主義の根幹であります。
 また、今回の発端は議院運営委員会に帰するものだとの主張もあるでしょう。しかし、いかに議院運営委員会や国会対策委員会が横暴であっても、さらには、いかに厚生労働委員会の与党筆頭理事に重大な欠陥があっても、委員長には現場の責任者として実りある審議を可能とさせる絶対的な権限が与えられているのであります。少なくとも、石井君に僅かながらでも良識というものがあれば、本日の厚生労働委員会におけるプログラム法案の強行採決は絶対に行われなかったと断言できます。石井君を取り巻く周辺事情は、委員長としての責任を回避させる免罪符とは到底なり得ません。
 以上、石井みどり君は、議会制民主主義のイロハのイさえ分からぬままに、憲政史上に汚点を残す委員会運営を行っているものであります。石井君におかれましては、直ちに厚生労働委員長の職責を離れ、人として、国会議員として研さんを積むことに専念していただきたい。
 石井みどり厚生労働委員長の横暴な委員会運営に断固抗議し、改めて猛省を促すとともに、与党の皆様には、むしろ、この解任決議案の可決こそが石井君自身が生まれ変わるための貴重なチャンスになることをお訴え申し上げ、私の提案理由の説明を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
    ─────────────
#78
○議長(山崎正昭君) 本決議案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。古川俊治君。
   〔古川俊治君登壇、拍手〕
#79
○古川俊治君 自由民主党の古川俊治です。
 ただいま議題となりました石井みどり厚生労働委員長の解任決議案に、自由民主党と公明党を代表して、反対の立場から討論いたします。
 本臨時国会中、厚生労働委員会には八つの法案が付託されましたが、民主党以外の各会派は全ての法案で議論を行い、全て平穏なうちに採決が行われました。民主党の委員の皆さんには、委員会開催日ごとに度重なる出席要請をいたしましたが、自らの職責を放棄して欠席を繰り返したものであり、非があるのはあなたたちの方です。がん登録等推進法などは、むしろ民主党が主導して法案完成に至ったにもかかわらず、一緒に法案提出ができなかったのは誠に残念であります。
 この解任決議案は全く道理に反するもので、単なる審議、採決の先延ばしを目的にしたこそくな行為であり、時間と労力を浪費するだけで、皆大変に迷惑しております。
 議員各位に速やかな否決をお願いして、私の反対討論といたします。(拍手)
#80
○議長(山崎正昭君) 森本真治君。
   〔森本真治君登壇、拍手〕
#81
○森本真治君 民主党・新緑風会の森本真治です。
 私は、会派を代表して、ただいま議題となりました厚生労働委員長石井みどり君の解任決議案について、賛成の立場で討論をいたします。
 成長戦略実行国会と虚勢を張って強がっていた安倍総理も、ついに化けの皮が剥がれ、今国会は秘密保護国会と化してしまいました。野党の声を全く聞くこともなく、力ずくで全ての物事を強引に決めてしまう。この国は民主主義国家なのか。国権の最高機関である国会の場を、ルール無用の無法状態に陥れたこと、強い憤りを覚えます。
 昨年、歴史的とも言える社会保障と税の一体改革における三党合意。我が国の社会保障を再構築すべく、政党の枠を超えて政治がその責任を果たしていこうと約束された。しかしながら、このことについても、与党の今国会の、数のおごり、傍若無人な行動により、完全に信頼関係は失墜してしまいました。
 今国会の厚生労働委員会におきましても、津田議員による提案説明にもありましたように、石井委員長は、公平公正な委員会運営どころか、最初の法案審議から強硬な委員会運営を行いました。しかも、各委員に資料の配付を行う前から大臣に説明をさせる。津田理事の抗議によって直ちに大臣も説明をやめましたが、その後の委員会は円滑に進むのだろうかと不安いっぱいの中で委員会スタートとなりました。
 そして、安倍総理自らも所信演説で述べられた社会保障制度改革を進めるためのプログラム法案。中身についてはそれぞれの立場で見解が分かれるのも致し方ない。しかしながら、社会保障制度については、国民が最も関心を示し、また、今の暮らし、さらには将来に向かって重大な影響を及ぼすものであり、与野党問わず様々な観点から、疑義のある部分については政府から丁寧な説明をしてもらう、足らざる部分については建設的に補っていくことが必要だったわけです。
 これまでも多くの議員が繰り返し述べてきております。私たちは、決して審議拒否をしているわけではない、むしろ審議促進とも言える建設的な審議日程をこのプログラム法案において提案していたのではないですか。
 来年からは社会保障に関する各論の議論が本格的に動き出します。現段階で負担増と給付の引下げばかりが先行する社会保障改革論議において、それこそ参議院が良識の府、熟議の府として国民の期待にこたえるためにも、厚生労働委員会の責任は極めて重大であります。しかしながら、今国会の石井委員長の采配を見ていると、残念ながら石井委員長をリーダーとする厚生労働委員会では国民の期待にこたえていくのは困難であると考えます。
 石井委員長、あなたは、ある意味被害者かもしれない。社会保障の充実には何ら関心をお持ちでない安倍政権においては、不正常な状況に置かれた厚生労働委員会を正常化させるため、お上から何の指示もいただけなかったのでしょう。
 いや、むしろ経済財政諮問会議での議論でも明らかなように、社会保障は我が国のお荷物だと言わんばかりに大幅に削減を目指そうとする安倍政権。規制改革会議や産業競争力会議などの場で人を物や金と同列に置き、働く者が人たるに値する生活を営むためのワークルールを岩盤規制と非難し、労働規制の緩和は成長戦略の本丸だとうそぶく安倍政権にとっては、ある意味、厚生労働省と厚生労働委員会を抵抗勢力とみなし、厚生労働委員会が不正常であることを望んでいるのかもしれません。
 よって、石井委員長は、与党国対の言われるままに、与えられたシナリオをただただ読むだけの司会者にならざるを得なかった。自ら正義感が強いと述べられている石井委員長としては、さぞかし悔しくてお疲れになられたことでしょう。しかしながら、石井委員長の心の片隅に僅かでも正義と公平という政治家としての信念が残っていたのであれば、委員長としての職責を全うしていただきたかった。安倍政権の強引な国会運営に唯々諾々と従うのみでなく、野党の声に真摯に耳を傾けることのない者に本院の委員長の重責を担わせるわけにはいきません。
 石井委員長、あなたがいま一度、正義感にあふれた本来の姿にお戻りになるのであれば、ここで委員長の職責を離れ、初心に戻られるべきです。石井委員長、あなたは、ここで一委員となられ、御自身の専門分野を中心として、深い御見識に基づいて積極的に御発言をされることが国民のためにもなることです。これはまさに建設的な御提案です。この建設的な御提案に対しては、議員各位にも御賛同をいただけるものと信じて、私の賛成討論とさせていただきます。(拍手)
#82
○議長(山崎正昭君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────
#83
○議長(山崎正昭君) これより採決をいたします。
 相原久美子君外五十七名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。
 現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。
 よって、表決は記名投票をもって行います。本決議案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#84
○議長(山崎正昭君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#85
○議長(山崎正昭君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
#86
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百三十四票  
  白色票           八十三票  
  青色票          百五十一票  
 よって、本決議案は否決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#87
○議長(山崎正昭君) まず、委員長の報告を求めます。厚生労働委員長石井みどり君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔石井みどり君登壇、拍手〕
#88
○石井みどり君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、厚生労働委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律案について申し上げます。
 本法律案は、社会保障制度改革国民会議における審議の結果等を踏まえ、社会保障制度改革について、その全体像及び進め方を明らかにするとともに、その推進に必要な体制を整備すること等により、これを総合的かつ集中的に推進するとともに、受益と負担の均衡が取れた持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革を推進しようとするものであります。
 委員会におきましては、社会保障制度改革のプログラムを法律とする意義、法案の第二条に規定される自助・自立の考え方、消費税増収分の使途及び社会保障の持続可能性、質の高い医療提供体制の構築の在り方等について質疑を行うとともに、参考人より意見を聴取いたしましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、みんなの党を代表して川田龍平委員より反対、日本共産党を代表して小池晃委員より反対、日本維新の会を代表して東徹委員より反対の旨の意見がそれぞれ述べられました。
 討論を終局し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、薬事法及び薬剤師法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本法律案は、一般用医薬品のインターネット販売に関する最高裁判決等を踏まえ、医薬品及び薬剤の使用に際しての安全性の確保を図るため、医薬品の区分として要指導医薬品を新設し、その販売に際しての薬剤師の対面による情報提供及び薬学的知見に基づく指導を義務付ける等の医薬品の販売業等に関する規制の見直しを行うほか、指定薬物による保健衛生上の危害の発生を防止するため、その所持等を禁止する等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、一般用医薬品のインターネット販売における安全性確保、薬局医薬品及び要指導医薬品の販売方法を対面に限る理由、薬事監視体制の強化の必要性等について質疑を行いましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局しましたところ、みんなの党を代表して薬師寺みちよ委員より、一般用医薬品以外の医薬品の販売等の実施方法に関する規制の在り方等について、合議制の組織の意見等を踏まえ、必要な措置を講ずる旨の規定を加えることを内容とする修正案が提出されました。
 次いで、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して小池晃委員より原案に反対の旨の意見が述べられました。
 討論を終局し、順次採決の結果、修正案は否決され、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#89
○議長(山崎正昭君) ただいま委員長報告がありました議案のうち、持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。川田龍平君。
   〔川田龍平君登壇、拍手〕
#90
○川田龍平君 みんなの党の川田龍平です。
 私は、みんなの党を代表して、ただいま議題となりました持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律案、いわゆる社会保障制度改革プログラム法案に対して、反対の立場から討論を行います。
 まず冒頭、与党による本法案の審議の進め方に対し、強く抗議いたします。
 本法案は、政府によれば、今後の社会保障制度改革の全体像と進め方を明らかにすること等により、受益と負担の均衡が取れた持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革を推進することを目的とするものであります。我々野党としても、法律の形式とすべきか否かはともかく、今後の社会保障制度改革に当たり、その姿を国民の前に明らかにしながら議論を進める重要性については認識を同じくするところであります。
 そうであるからこそ、衆議院においては、本会議で趣旨説明及び質疑が行われ、厚生労働委員会では、まだ不十分とはいえ、参考人質疑を含めておよそ二十五時間の審査が行われました。
 そして、法案の送付を受けた参議院では、野党各会派も、審議拒否ではなく徹底した審議を求めました。当然のことながら、衆議院と同様に参議院本会議においても趣旨説明が行われるものとして、質疑の準備を進めていたところであります。
 にもかかわらず、与党は、議院運営委員会理事会で合意を得ることなく、あろうことか、本会議での趣旨説明及び質疑を行わずに厚生労働委員会への付託を採決により強行しました。この与党の行動は全く理解できるものではありません。政府の言うように、この法案が今後の社会保障制度改革の全体像と進め方を国民に示すためのものであるならば、全議員が出席する本会議においてその趣旨を説明することは法案の目的の実現そのものであります。ところが、法案の成立を目指すはずの与党自らがこの機会を放棄しました。これを矛盾と言わずして何と言うのでしょうか。
 さらに、衆議院本会議において趣旨説明を行う一方で、参議院ではそれを不要とする理屈が分かりません。与党からはこれについての納得できる説明がないまま厚生労働委員会での審査が行われました。我が党は、充実した議論を行うべきとの立場から法案に対する質疑は行いましたが、最後まで進め方についての明確な説明がない状態で、日程だけを先走って決めていく与党のやり方には憤りを禁じ得ません。猛省を促します。
 それでは、本法案に反対の理由を申し述べます。
 みんなの党は、一貫して、増税の前にやるべきことがあるという主張を続けてまいりました。社会保障改革に当たっても、まずは徹底した無駄の削減と不公平の是正を行った上で、それでもなお足りないのであれば、どの程度の額が掛かり、どの程度の負担が必要なのかを明らかにして論じるべきであると考えています。
 ところが、政府は、平成二十六年度や二十九年度における消費税率の引上げによる増収額と大まかな使途の内訳を示すだけで、それが果たして本当に必要なものに充てられるのか、効率的に使われるのかについては明らかにしておりません。しかも、これらの額と使途にしても、法案には記述はなく、政府全体として明確に固められたものではありません。
 その一方で、法案には確かに医療、介護を中心とした検討項目が並んでおりますが、個別の項目についてただしても、政府からは、現在審議会で検討中であり、方向はまだ決まっていない旨の答弁しか返ってまいりません。これでは実のある議論はできません。
 そもそも、与党自ら本会議趣旨説明も必要ないと考えている法案が、果たして法律として必要なのでしょうか。社会保障と税の一体改革の一環として、消費税率引上げに見合った社会保障制度改革を示そうとするのがこの法案であれば、それは不十分と言わざるを得ません。
 この法案は、元々、昨年の民主党政権下において、民主、自民、公明の三党から提出された社会保障制度改革推進法を出発点にしております。ところが、その後、衆議院選挙及び参議院通常選挙を経て、国会の会派は大きく変わりました。当初の三党協議すら形骸化しているようですが、社会保障改革に当たっては、党派を超えて協議を進めることが必要であります。
 このため、政府・与党には、丁寧な説明と明確な情報開示、徹底した審議の環境づくりを求めてまいりましたが、それがかなわないまま、本法案の採決を迎えてしまいました。このことに強く遺憾の意を表し、私の反対討論を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
#91
○議長(山崎正昭君) 小池晃君。
   〔小池晃君登壇、拍手〕
#92
○小池晃君 私は、日本共産党を代表して、持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律案、いわゆる社会保障プログラム法案に断固として反対する立場から討論を行います。
 本法案は、衆議院での採決強行に続き、参議院においても、本会議の趣旨説明、質疑を求めた野党の要求を無視し、付託が強行されました。そして、厚生労働委員会においても、不正常な委員会の状態のまま、僅かな審議時間で採決に付されようとしております。
 こうした経過については、もちろん与党に一義的な責任がありますが、本法案の土台となった三党合意を推進し、委員会審議に欠席を続けた民主党もその責任を免れるものではありません。たとえ法案への賛否に違いがあったとしても、参議院として審議を尽くすことが全ての会派に対して国民から負託された責任である、そのことを私は改めて強調するものであります。
 反対理由の第一は、本法案が、国が講ずべき社会保障制度改革の基本を自助・自立のための環境整備と規定したことであります。社会保障制度改革国民会議の八月の最終報告にあった自助、共助及び公助という言葉すら消えうせてしまいました。これは、憲法二十五条に基づく社会保障という考え方を完全に放棄し、国民を無理やり自助に追い込む宣言にほかなりません。歴代政権の悪政によって国民の貧困と生活苦が深刻化する中、その解決を自己責任に押し付けることなど、断じて許されるものではありません。
 反対理由の第二は、本法案が、医療、介護、年金など社会保障の全分野にわたる制度改悪の実行を政府に義務付けていることであります。本法案でスケジュールが法文化されている内容は、国民の暮らしと健康に深刻な打撃を与える改悪のオンパレードとなっています。
 医療では、七十歳から七十四歳の窓口負担増が、高齢者を更なる生活苦や深刻な受診抑制に追い込むことは必至であります。入院給食費を保険給付から外せば、数千億円に上る患者への大負担増になりかねないことも明らかになりました。国保加入者の貧困化が深刻になる中、財政の都道府県単位化によって国保税の値上げを迫る政府の姿勢が矛盾を一層深刻化させることも間違いありません。
 介護保険では、利用料の二割負担への引上げが、一部の高所得者とは到底言えないような広範な利用者に襲いかかること、要支援者の介護サービスの切捨てや軽度者の特養ホーム入所制限が、必要な給付を抑制して高齢者の要介護度の重度化を招きかねない問題点も明瞭であります。
 年金では、今年度から三年間掛けて実施される約一兆円の支給削減に続き、マクロ経済スライドの発動で連続的な支給削減のレールが敷かれた上、年金の支給開始年齢の先送り、年金課税の強化も検討されています。
 子ども・子育て支援新制度が保育の現場に深刻な影響を与える問題点も参考人質疑などで指摘されました。
 本法案は、政府が決めた社会保障の全分野にわたる大改悪の以上のようなスケジュールを国会に可決させ、政府にお墨付きを与えるものとなっています。このような自作自演の既成事実化は断じて容認できるものではありません。
 反対理由の第三は、本法案が目指す社会保障制度改革なるものが、消費税の増税分を社会保障にという一体改革の偽りの看板すら投げ捨て、社会保障の理念と制度を根底から掘り崩す社会保障解体路線にほかならないということであります。
 本院の審議の中で、今後、政府が実施を予定する医療、介護、年金の負担増、給付削減の総額が、明らかにされている分だけでも年間三兆円を超え、消費税増税による充実分と宣伝された二・八兆円を上回ることが明らかになりました。
 昨年成立した社会保障制度改革推進法では、社会保障の公費負担は消費税収を主要な財源としていましたが、本法案では消費税収を社会保障給付に活用するという規定にとどまり、同時に、社会保障の給付の重点化及び制度の運営の効率化などによる社会保障費削減を行うこととしています。消費税は社会保障のためなどという議論は、もはや完全にほごとされているのではないでしょうか。国民には消費税増税を押し付けながら、社会保障は縮小、解体する。まさに、国民生活と日本経済の土台を根底から壊す道を進むわけにはまいりません。
 同時に、委員会審議でも明らかになったように、本法案は医療、介護、年金などの制度改悪の枠組みだけを決めるという異例なものであります。したがって、それぞれの改定内容は、広範な国民の意見を聞き、当然のことながら、今後の徹底した国会審議によって決定されるべきものであります。
 日本共産党は、安倍・自公政権の社会保障解体路線と全面的に対決し、消費税に頼らずに社会保障を再生、充実する対案を掲げ、国民的共同を広げて闘う決意を述べ、反対討論を終わります。(拍手)
#93
○議長(山崎正昭君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────
#94
○議長(山崎正昭君) これより採決をいたします。
 まず、持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律案の採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#95
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#96
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          百七十八  
  賛成            百三十六  
  反対             四十二  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#97
○議長(山崎正昭君) 次に、薬事法及び薬剤師法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#98
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#99
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          百七十七  
  賛成            百四十四  
  反対             三十三  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#100
○議長(山崎正昭君) この際、日程に追加して、
 研究開発システムの改革の推進等による研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推進等に関する法律及び大学の教員等の任期に関する法律の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題とすることについてお諮りいたします。
 これに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#101
○議長(山崎正昭君) 過半数と認めます。
 よって、本案を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。文教科学委員長丸山和也君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔丸山和也君登壇、拍手〕
#102
○丸山和也君 ただいま議題となりました法律案につきまして、文教科学委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、研究開発システムの改革を引き続き推進することにより研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推進を図るため、研究開発法人、大学等の研究者等について労働契約法の特例を定めるとともに、我が国及び国民の安全に係る研究開発等に対して必要な資源の配分を行うことの明確化、研究開発法人に対する出資等の業務の追加、研究開発等を行う法人に関する新たな制度の創設に関する規定の整備等を行おうとするものであります。
 委員会におきましては、研究者等の雇用の安定、我が国及び国民の安全に係る研究開発の具体的内容等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して田村委員より反対の意見が述べられました。
 討論を終わり、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#103
○議長(山崎正昭君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#104
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#105
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          百七十七  
  賛成            百四十五  
  反対             三十二  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#106
○議長(山崎正昭君) この際、日程に追加して、
 農地中間管理事業の推進に関する法律案
 農業の構造改革を推進するための農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する等の法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題とすることについてお諮りいたします。
 これに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#107
○議長(山崎正昭君) 過半数と認めます。
 よって、両案を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長野村哲郎君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔野村哲郎君登壇、拍手〕
#108
○野村哲郎君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、農林水産委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、農地中間管理事業の推進に関する法律案は、農業経営の規模の拡大、耕作の事業に供される農用地の集団化、新たに農業経営を営もうとする者の参入の促進等による農用地の利用の効率化及び高度化の促進を図るため、農地中間管理事業について、農地中間管理機構の指定その他これを推進するための措置等を定めようとするものであります。
 なお、衆議院において、市町村は、当該市町村内の適切と認める区域ごとに、当該区域における農業の将来の在り方等に関する事項について、定期的に農業者等による協議の場を設け、その協議の結果を取りまとめ公表すること、政府による本法律施行後五年を目途とした検討の対象を農地中間管理事業及び関連する事業の在り方全般とし、その検討結果に基づいて講ずる措置を法制上の措置その他の措置とすること等を主な内容とする修正が行われました。
 次に、農業の構造改革を推進するための農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する等の法律案は、望ましい農業構造の実現に向けた農業の構造改革を推進するため、新たに農業経営を営もうとする者に対する支援の充実、遊休農地の農業上の利用の増進を図るための措置の強化、投資事業有限責任組合による農業法人に対する投資の円滑化等の措置を講じようとするものであります。
 なお、衆議院において、農地中間管理事業の推進に関する法律案に対する修正に伴い、必要な技術的な修正が行われました。
 委員会におきましては、両法律案を一括して議題とし、参考人を招致してその意見を聴取するとともに、政府及び衆議院修正案提出者に対し、衆議院における修正の経緯とその趣旨、担い手へ農地集積を進める必要性、農地中間管理機構による農地の貸付先の選定の在り方、農地中間管理事業への農業委員会の関与の必要性、農地中間管理機構関連予算の考え方と地方負担の在り方等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知を願います。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、みんなの党を代表して山田太郎委員より両法律案に反対、日本共産党を代表して紙智子理事より両法律案に反対する旨の意見がそれぞれ述べられました。
 討論を終局し、順次採決の結果、両法律案はいずれも多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両法律案に対して附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#109
○議長(山崎正昭君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#110
○議長(山崎正昭君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#111
○議長(山崎正昭君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          百七十七  
  賛成            百四十三  
  反対             三十四  
 よって、両案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#112
○議長(山崎正昭君) この際、日程に追加して、
 特定秘密の保護に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることについてお諮りいたします。
 これに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#113
○議長(山崎正昭君) 過半数と認めます。
 よって、本案を議題といたします。
 本日はこれにて延会することとし、次会は明六日午前零時十分より開会いたします。
 これにて延会いたします。
   午後十時三十九分延会
     ─────・─────
ソース: 国立国会図書館
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