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2013/05/31 第183回国会 参議院 参議院会議録情報 第183回国会 経済産業委員会、財政金融委員会、消費者問題に関する特別委員会連合審査会 第1号
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2013/05/31 第183回国会 参議院

参議院会議録情報 第183回国会 経済産業委員会、財政金融委員会、消費者問題に関する特別委員会連合審査会 第1号

#1
第183回国会 経済産業委員会、財政金融委員会、消費者問題に関する特別委員会連合審査会 第1号
平成二十五年五月三十一日(金曜日)
   午前十一時二十分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
   経済産業委員会
    委員長         増子 輝彦君
    理 事
                大久保 勉君
                安井美沙子君
                柳澤 光美君
                岩井 茂樹君
                松村 祥史君
    委 員
                江田 五月君
                轟木 利治君
                直嶋 正行君
                藤原 正司君
                岩城 光英君
                佐藤ゆかり君
                関口 昌一君
                牧野たかお君
                宮沢 洋一君
                長沢 広明君
                松田 公太君
                浜田 和幸君
   財政金融委員会
    委員長         藤田 幸久君
    理 事
                尾立 源幸君
                金子 洋一君
                西田 昌司君
                野上浩太郎君
                竹谷とし子君
    委 員
                石橋 通宏君
                大塚 耕平君
                玉置 一弥君
                古川 俊治君
                松村 龍二君
                脇  雅史君
                山口那津男君
                中西 健治君
                広野ただし君
                大門実紀史君
                川崎  稔君
   消費者問題に関する特別委員会
    委員長         加藤 修一君
    理 事
                金子 洋一君
                斎藤 嘉隆君
                中西 祐介君
                二之湯 智君
                山本 博司君
    委 員
                小川 敏夫君
                尾辻かな子君
                大河原雅子君
                樽井 良和君
                白  眞勲君
                前川 清成君
                松井 孝治君
                石井 準一君
                上野 通子君
                片山さつき君
                末松 信介君
                藤井 基之君
                松下 新平君
                渡辺 猛之君
                川田 龍平君
                谷  亮子君
                大門実紀史君
   国務大臣
       財務大臣     麻生 太郎君
       経済産業大臣   茂木 敏充君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全)
       )        森 まさこ君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣)     稲田 朋美君
   副大臣
       財務副大臣    小渕 優子君
       農林水産副大臣  加治屋義人君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  北村 茂男君
   政府特別補佐人
       公正取引委員会
       委員長      杉本 和行君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        五十嵐吉郎君
       常任委員会専門
       員        小野 伸一君
       常任委員会専門
       員        奥井 俊二君
   政府参考人
       内閣官房消費税
       価格転嫁等対策
       準備室長     齋藤 哲夫君
       消費者庁審議官  草桶 左信君
       消費者庁審議官  菅久 修一君
       財務大臣官房審
       議官       太田  充君
       国税庁課税部長  藤田 利彦君
       経済産業省経済
       産業政策局長   石黒 憲彦君
       中小企業庁事業
       環境部長     鍜治 克彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消
 費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特
 別措置法案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
   〔経済産業委員長増子輝彦君委員長席に着く〕
#2
○委員長(増子輝彦君) これより経済産業委員会、財政金融委員会、消費者問題に関する特別委員会連合審査会を開会いたします。
 先例によりまして、私が連合審査会の会議を主宰いたします。
 消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法案を議題といたします。
 本案の趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明につきましては、お手元に配付いたしました資料により御了承願い、その聴取は省略いたします。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#3
○尾立源幸君 民主党・新緑風会の尾立源幸です。おはようございます。
 今日は、経済産業委員会の皆様には、この連合審査の機会を設けていただきまして、ありがとうございます。
 それでは、早速質問に入らせていただきたいと思いますが、この法案の趣旨は、公正で自由な競争環境を大前提としつつ、消費税率の引上げに際して消費税の転嫁拒否等の行為を是正すること、すなわち、大手事業者に対して立場が弱い中小零細事業者をしっかり守ろうという趣旨だと思っております。
 衆議院における審議の結果、値引きセールのうち禁止されるのは消費税増税との関連が明示されているものに限られることになりました。このことは自由な経済活動を推進する上で大変重要なことであると考えておりますが、一方、やはりこの消費税引上げの前後というのは事業者にとっては大きなビジネスチャンスでもございます。そういう意味で、セールが何らかの形で行われる可能性は非常に高いと思っております。その際、重要なことは、このセールを中止するのではなく、中小零細の納入事業者などが不当な扱いを受けないような措置を講ずることであると思っております。
 そこで、まず、現在でも中小零細の納入事業者というのは様々なセールのときに協力を求められることが多いと思いますけれども、その実態はどうなっているのか、茂木大臣にお尋ねしたいと思います。
#4
○国務大臣(茂木敏充君) 様々なセールにおきまして協力を求められるケース、あります。
 昨年、中小企業庁が下請取引以外の取引に関して行った実態調査によりましても、受注側の中小企業と発注側の小売業者との取引において、発注側の自己都合により協賛金等の負担要請を経験したことがある企業は全体の五・八%、そしてまた、従業員の派遣要請、セールのときに手伝いに来てくれと、こういう派遣要請を経験したことがある企業が全体の四・五%でありました。さらに、取引慣習によるものも合わせますと、協賛金等の負担要請は二三・六%、従業員の派遣要請は一七・九%と、こういう調査結果でありました。
 また、最近、中小企業の団体から聞き取りを行いますと、大手企業は創業祭であったりとか季節セールなどで協賛金を求めてくる、さらに、取引上の立場が強い小売業から納入額の引下げ圧力がある、こういった声が寄せられております。
 こういった現状を踏まえまして、経済産業省として、不当な取引に関する情報収集を積極的に行い、厳正に取り締まっていくことが重要だと考えております。このため、今般の消費税転嫁についても、監視、取締りに特化したいわゆる転嫁対策調査官を本年度中に全国に新たに四百七十四名配置をすることにいたしました。電話での聞き取り、そして個別訪問を行うことによりまして、積極的かつきめ細かく中小企業、小規模事業者の生の声を集めていくことで、違反の状況を的確に把握し、効果的に取締りを行っていきたいと。なかなか中小業者の方から、自分の方から言い出しにくいということもありますので、こういった体制も組んでいきたいと思っております。
 これに加えまして、違反に関する情報収集を効率的に実施するために、平成二十五年度には、公正取引委員会と連携をいたしまして、転嫁拒否行為の被害を受ける可能性がある十五万社の事業者に対しまして書面調査、これも実施をする予定であります。さらに、事業者が相談しやすい環境を整備することが重要でありますことから、中小企業四団体とも相談を申し上げまして、この四団体におきまして全国で二千三百三十六か所相談窓口を設置しまして、生の声を引き続き聴取をしていきたいと思っております。
 こういった取組をすることによりまして、消費税の円滑かつ適正な転嫁を含めた中小企業の取引が適正に行われるよう、厳正に監視、取締りを行っていきたいと考えております。
#5
○尾立源幸君 ありがとうございます。
 今お聞かせいただきますと、様々な形で協力ということで利益の提供が求められているということが分かってきましたけれども、それでは稲田大臣、こういった実態に対して公取を所管されている大臣としてはどのように取締りをされ、また今後どうされるのか、お聞きしたいと思います。
 たまたま、昨年ですか、ガソリン販売等に関して公取もすばらしい働きをして、経済産業委員長も御指導いただいた中でやってもらったんですけれども、公取の動きはどうでしょうか。
#6
○国務大臣(稲田朋美君) 現在の実態についてまずお答えをいたします。
 公正取引委員会では、下請法の運用として、平成九年以降、明確に消費税に係るものとして二十件の指導を行っております。また、本法案で規制する転嫁拒否等の行為の類型である減額、買いたたき、購入・利用強制、不当な経済上の利益の提供要請、本法案の三条に規定されておりますが、については、平成九年以降、四千六百七件の勧告、指導を行っておりまして、この中には消費税の転嫁拒否に関する行為も含まれていると考えております。独禁法の運用に関しては、消費税に関し過去二件の警告を行っております。
 本法案では、消費税の転嫁を受け入れることと引換えに、先ほど先生御指摘のような経済上の利益を提供させる行為は規制対象としております。御指摘のように、消費税引上げに際して、大手のスーパーマーケットの特定事業者がセールを行うことなどを口実に納入業者に経済上の利益を提供させるなどの行為は、合理的な理由がない限り、転嫁を拒むものとして本法案三条第二号によって規制されております。
 政府としては、本法案により、納入業者により経済上の利益を提供させる行為などに対して実効のある監視、取締りを行ってまいりたいと考えております。
#7
○尾立源幸君 ありがとうございます。
 昨年のそのガソリンの問題、廉価販売についても非常に公取の皆さんの力が発揮されました。やはり公取が動くということになると非常に、これはやっぱり緊張感が走りますし、抑止効果も働きます。そういう意味で、経済産業省としっかり連携を取って、この公取をしっかり機能させるということを改めて決意をお聞かせいただきたいと思います。
#8
○国務大臣(稲田朋美君) 自由でかつ公正な競争を確保するために、公正取引委員会、本法案の早期の成立とその実効ある実施に向けて頑張ってまいりたいと思います。
#9
○尾立源幸君 それでは次に、より価格に転嫁しにくい事業者、とりわけ漁業をやっていらっしゃる方々について質問したいと思います。
 漁業者は今大変苦しんでおられます。先日もデモがあったかと思いますけれども、アベノミクス効果で、逆効果なんでしょうけれども、円安、それで、御案内のとおり、燃料費等々が非常に値上がりをしております。
 例えば、イカ釣り漁業というのは非常に話題になっておりますけれども、この漁業の売上げに占める燃料費の割合というのはどのぐらいか御存じでしょうか。多分御存じないと思いますので申し上げますと、実は二七%もこの燃料費が掛かるということです。一方、例えばタクシー、トラック等々も燃料は使いますけれども、タクシーでいえば七%、トラックでいえば四%なんです。そういう意味で、このイカ釣り漁業を含めた漁業者の皆さんの負担は非常に大きいということでございます。
 それに加えて、直接の燃料費だけでなく、さらに石油関連製品もたくさん漁業では使います。例えばロープだとか漁網だとか発泡スチロール等々、こういったものも二〇%程度値上がりしているというような報道もあるんです。そういう意味で、今漁業者の方々は、燃料費の高騰に加えてこういった製品の高騰というダブルパンチなんです。
 さらに、この消費税が負担を今度四月から増えるということになりますと、競りという特殊な形態になっておりますので、更に下げ圧力が高まるのではないかということで非常に危惧をされております。
 そういう意味で、これは農林水産省にお伺いしたいんですけれども、今このような漁業者に対してどのような対応を取られているのか、お聞きをしたいと思います。
#10
○副大臣(加治屋義人君) 今先生御指摘のとおり、この燃油について漁業者にとっては大変厳しい状況にあるということは私どもも重く受け止めさせていただいております。
 御承知のとおり、漁業用燃油につきましては、漁業者と国が積立てを行って、価格が高騰したときに補填するという事業を二十二年度から実施をさせていただいております。したがいまして、最近の円安等による燃油価格の高騰を踏まえまして、この現行制度に加えて、一定の価格を超えた部分について国の負担割合を高めるという特別の対応を今検討させていただいております。漁業者の皆様の意見を聞きながら、この六月中にはしっかりしたことを皆さんにお示しできるのではないかと、そのように思っております。
 また、同時に、新たな需要を創造することによって、漁業者の所得の増大を図るための、これまで余り利用されていなかった、魚を加工したり消費者のニーズに合わせた商品や売り方を工夫するなどの取組に対しても支援をしてまいりたいと、そのように思っております。
 以上でございます。
#11
○尾立源幸君 しっかり対応をお願いしたいと思います。
 それでは、稲田大臣にお聞きしますが、なかなか、先ほど申し上げましたように、競りという仕組みを取っておりますので、この消費税の転嫁というのは、要は競り値を下げることでその分を吸収するというような思考が働きますので、非常に難しいと思いますが、このような問題に対してどのように対応するか、お考えをお聞かせください。
#12
○国務大臣(稲田朋美君) 漁業者が競り、入札制度を通じて海産物等を販売するに当たっては、買入れ側の事業者が言わば税抜き価格で入札を行い、落札価格を確定させた上で、当該落札価格に消費税率相当分を上乗せした金額を最終的な取引価格とすることとされており、消費税の転嫁という面では税率の引上げが適切に契約価格に反映される仕組みになっているものと承知をいたしております。
 いずれにせよ、漁業者も含め、消費税の円滑かつ適切な転嫁が行える環境を整備するため、政府一丸となって取り組んでいくこととしており、また、燃料、資材の価格の高騰により漁業者の所得に悪影響が及んでいるという問題について、私の地元でもイカ釣り漁業の方がそういったこと、困難な状況におられますので、ただいま農林水産省により御答弁申し上げましたように、政府として適切に対応を行っているものと承知をいたしておりますが、このような対応をしっかりとしていくことが必要であると考えております。
#13
○尾立源幸君 それでは次に、本法案第十条に関することでお聞きをしたいと思います。
 本法案では、消費税込みの価格であると誤認されないための措置を講じている場合に限り外税表示が認められることとなっております。まず、そういう意味で、これは事業者の利便性というのはあるんですけれども、逆に消費者の視点からお伺いをしたいと思います。
 この消費者の視点ということで考えていただきたいんですが、例えば同じ商品が、A商店では、まあホウレンソウかお菓子でも何でもいいんですけれども、A商店では従来どおりの税込み価格で表示されています。B商店では税抜き価格で表示されている場合、消費者にとっては価格の比較が非常に困難になるのではないかと私は思っております。
 そんな中で、まず、この法案の中に書いてございます「誤認されないための措置を講じているときに限り、」のこの具体的な内容を、何をもってすれば誤認されないための措置を講じているということになるのか、まずそこをお聞かせください。
#14
○国務大臣(稲田朋美君) 元々、この十条の特別の特例は、二段階にわたって消費税が増税されるところから、値札を張り替えたりとかそういうことが非常に困難で大変であるというところから規定をされております。今委員御指摘のように、そうすることによって、そもそも外税方式によって、保護しようとした消費者の方の価格が幾らか、最終的価格が幾らかということが分からなくなってしまうのではないかという御指摘ですが、今回のこの法案では、平成二十九年三月三十一日までの間においては、表示価格が税込み価格であると誤認されないための対策を講じていればよいと、そして、消費者への配慮の観点から、事業者はできるだけ速やかに税込み価格に表示するように努めるとしているところでございます。
 今お尋ねのどうして消費者の混乱や不便を防止するのかということについては、事業者など関係者の御意見を聴取した上で、誤認をされないための値札表記の具体例などを今後作成するガイドラインで分かりやすくお示しするとともに、消費者及び事業者への広報活動にしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
 例を申しますと、消費者に誤認されないための表示の例として、例えば、値札やチラシ等において百円(税抜き)、百円(本体価格)、百円プラス税といった表示を行う方法や、値札には本体価格の百円とだけ表示した上で、商品の陳列棚や店内の目の付きやすい場所に明瞭に、表示価格は税抜きですと、消費税八%は別途いただきますといった表示を行う方法などが考えられると思います。
#15
○尾立源幸君 それでは、ちょっと具体的に先ほどの商店を例にとってお聞きしたいと思いますが、例えば、A商店で税込みで二百九十八円、税抜きで二百八十二円、どっちが高いんですか。
#16
○国務大臣(稲田朋美君) ちょっと数字に弱いんですが、税込みで二百九十八円、そして……
#17
○尾立源幸君 税抜きで二百八十二円。八%ね。
#18
○国務大臣(稲田朋美君) 税抜きで二百八十二円ですね。消費税八%ですね。八%だと。税込み二百九十八円、二百八十二円ですね、税込みの方が、済みません、ちょっと、済みません、緊張いたしております。
 失礼いたしました。
#19
○委員長(増子輝彦君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#20
○委員長(増子輝彦君) 速記を起こしてください。
#21
○尾立源幸君 別に何か困らせようという話じゃなくて、私は。私が言いたいのは、このような価格表示が二つあった場合に、なかなか、消費者からすると、えっ、どっちが安いんだろう、高いんだろうということが判断付かないということを私はお示しをしたかったわけでございます。そういう意味で、この両方を認めるというのは私はおかしいと思うんですよ。そういう問題提起を今させていただいておりますが、いかがですか。
 実際にお買物を今される立場に立ったわけですよ、大臣が。私も分かりません、はっきり言って、こんなぱっと言われて。電卓がないと多分分からないと思うんですよ。こういうことを主婦の方は日々直面するわけなんですけれども、こんなことが町場で起こりますし、私、実際、大阪の八百屋さんをやっていらっしゃる方に聞きましたところ、ここが一番困ると。やっぱり隣同士でやっているわけですよね、商売を、スーパー等々で。それが一番困るということをおっしゃっているので、ここは是非統一をしてほしいということを言っておられました。いかがですか。
#22
○国務大臣(稲田朋美君) 御指摘のように、今委員が御指摘になった金額、すぐには八%足したら幾らになるか分からない、私が数字が弱いこともありますけれども、分かりません。そういう意味において、そういう場合には括弧の中できちんと税込みの価格を記載をするというような工夫も必要になるのではないかと思います。
#23
○尾立源幸君 そうすると、おっしゃっていることは、誤認されないための措置を講じているということに、税込みの価格もやっぱり書くんだということですかね。私、それやってもらえば非常に消費者にとっては有り難いし誤認されないと思うんですよ。ただ単純に税抜きだけですよということだと今のような問題が生じると思うんですが、いかがですか。
#24
○国務大臣(稲田朋美君) 本条は事業者の値札の張り替え等の利便を考えたものでありますが、委員御指摘のように、消費者が結局どちらが高いか安いか分からないという問題も生じ得ると思います。その事業者の利益と消費者の利益のやっぱりバランスを取るという意味において、きちんと誤認がされないための措置にどのようなものがあるか、きちんとガイドラインで記載をしていく必要があるのではないかと思います。
#25
○尾立源幸君 今の例でいうと、事業者に配慮をし過ぎた私は制度ではないかと思っております。そういう意味で、今大臣がおっしゃったように、税込み価格も又は税は幾らプラス必要ですよということも書くというようなこともガイドラインに盛り込むことを検討するということでよろしいんですか。
#26
○国務大臣(稲田朋美君) 今委員が御指摘になったような非常に紛らわしいような、すごく計算が難しいようなケース等についてそのバランスを取っていくということは必要だと思います。
#27
○尾立源幸君 計算が難しいというのは、先ほど大臣がおっしゃった、まあ百円とかというと非常に分かりやすいですよね。じゃ、どの程度だと計算が難しいというような御認識なんですか。
#28
○国務大臣(稲田朋美君) ケースによって違うのではないか、また計算のしにくいような、今の、先ほどの数字だと非常に紛らわしいと思います。
#29
○尾立源幸君 それと、八百屋から変わりまして、今度は、電化製品とか例えば行くと、イチキュッパというのがよくあると思います。ここで例えば税抜きでイチキュッパと、一万九千八百円というふうにあります。そして、一方、税込みで隣は二万一千円というふうに表示したとしましょう。もうこれ八%掛かるということが前提ですけれども、どうしても一万九千八百円は安いなと思いますよね。でも、実際これ税込みに直しますと二万一千三百八十四円ということになります。そうすると、二万一千円、お隣の方が実は全体では安いんですよ。こういう逆転現象があちこちで起こるわけなんで、是非、こういうことが実際にお買物をする場合には一億二千六百万の方が直面するということを御認識をいただきたいと思います。改めて答弁をお願いします。
#30
○国務大臣(稲田朋美君) この十条自体は、事業者が二度にわたって値札を張り替えることの不便さ等、事業者の利益を図っていると同時に、消費者が誤認されないための処置を講じなければならないというふうに書いておりますので、そのバランスはきちんと取っていかなければならないと思います。
#31
○尾立源幸君 それじゃ、しっかり、どんなガイドラインをお作りになるか見ておきますので、よろしくお願いします。
 次に、事業者間の表示の在り方について伺います。
 これは、例えばイギリス、ドイツ、フランスではこのBツーB、いわゆる事業者間については全て外税表示が原則となっております。現在、BツーBの取引について特段ルールはないというふうに認識しておりますが、逆に、これについては外税表示を原則とすれば消費税分が転嫁しやすくなるので中小事業者等の利益に私はつながると思うんですが、どのようにお考えですか。
#32
○国務大臣(稲田朋美君) 事業者間の取引における価格の表示については、個々の事業者ごとに外税、内税のいずれの方法も可能となっておりますが、一般的には外税の取引が主流になっているものと承知をいたしております。
 事業者間取引における価格の表示については、多くの事業者から規制を設けるべきではないとの意見が出ているところでもあり、また事業者によって業種、業態や事業規模、商慣習などは様々であるため、一律に特定の表示方法を義務付けることは困難であると考えております。
#33
○尾立源幸君 それでは、なぜこの付加価値税、日本でいう消費税がヨーロッパで外税になっているんでしょう。稲田大臣、私は、五%、八%というその税率の問題もありますが、やはりヨーロッパはもっと高いですよね、二〇%前後になっています。こういうときのやっぱり私は一つの知恵なんじゃないかと思っておりますけれども、そういうことを、他国の例を見るとそういうことが分かると思いますが、いかがでしょうか。
#34
○委員長(増子輝彦君) 稲田大臣、時間がありませんので速やかに御答弁願います。
#35
○国務大臣(稲田朋美君) ヨーロッパについてはインボイスが導入をされていて、また日本ではそうではないというような状況も関係しているのではないかなと思います。
#36
○尾立源幸君 何でインボイスがあれば外税と内税が一本に統一されて、日本のようにないと両方あっていいんですか、全く分かりませんが。もういいです、いいです、いいです。
#37
○国務大臣(稲田朋美君) 外税、内税については、日本では内税という消費者保護を図っているという、そういう制度にしているということだと思います。
#38
○尾立源幸君 いや、今、事業者と事業者の話をしているんですけれども。
#39
○国務大臣(稲田朋美君) 今答弁をいたしましたように、事業者間において外税の取引が主流となっているものの、規制を設けるべきでないという意見も多く出ていて、当事者間の自由に任せて、一律に特定の表示方法を義務付けることは困難であると考えております。
#40
○尾立源幸君 じゃ、今回の法案を策定されるに当たって、どういうヒアリングをされて、どういう方々からこの一律に規制すべきでないという御意見があったのかということをお聞かせいただきたいのが一点と、もう時間もないので、将来、先ほど言いましたように、二〇%、例えば、例えばの話ですけれども、そういうことも将来的にはヨーロッパの例を見るとあり得るわけなんですけれども、こういう場合はどう考えるべきかというのをちょっと、基本的な方向性をお聞かせください。
#41
○国務大臣(稲田朋美君) BツーBの取引での価格表示の採用についてアンケートの調査をして、その結果を参考にはいたしているところでございます。
#42
○尾立源幸君 アンケートなんですか。それはどの程度の対象で、どういったタイミングで、どういう質問をされたんですか。
#43
○国務大臣(稲田朋美君) 現在、BツーB取引で内税方式、外税方式のいずれを採用しているかという質問について、二〇一二年四月から五月に経産省が実施した消費税の価格表示に関するアンケートを基に集計したものでございます。
#44
○尾立源幸君 今回はそういう仕組みを採用されているということですけれども、私自身は、やはりこれからの様々なことを考えると、しっかり統一しないと、今申し上げましたように消費者の間でも混乱が生じるような立て付けになっている。また、事業者間でもどっちでもいいと。これだったらすごい複雑な制度になってくるんですね、日本のこの消費税というのは。
 だから、しっかりそこは、やっぱり消費者のまた立場プラス今おっしゃった事業者の立場、両方しっかりバランスさせるように、曖昧じゃない形で決着を私は付けていただくことを希望して、質問を終わらせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
#45
○金子洋一君 お疲れさまでございます。民主党の金子洋一でございます。同僚の尾立委員に引き続きまして、なるべく重ならないような御質問をさせていただきたいと思います。
 まず、企業の消費税転嫁の問題につきまして、その環境につきまして、つまり政策論に入る前に環境についてマクロ的にちょっと議論をさせていただきたいと思います。
 まず、この消費税の転嫁ということ、今回の転嫁を考える上で一番大切なことは、これまで二回の消費税の導入そして引上げ、二回ございましたが、このときには、その年度で見ますと、引上げ分と引下げ分というものが直間比率の是正ということでプラス・マイナス・ゼロでございました。ところが、今回は五%引き上げると、そしてそのうちの一%は社会保障の増強、残り四%は平たく申しますと財政再建に向けられるということになっております。となりますと、純粋な増税という部分がはるかに大きいということになりますので、今回は転嫁をすることが非常に難しい環境になるということが言えると思います。
 転嫁を考える上で大事な要素が幾つもございます。例えば需要の量がどのくらいあるのかということ、あるいは価格自体が上がりやすい環境にあるのかそうでないのかということ、そういったものがあると思います。あるいは、同時にほかのものも転嫁するということになったら、これはなおのこと難しいというような、そういった三点あると思います。
 まず最初の需要についてですけれども、これは要するに、我が国の成長率がどうなるのかということに言い換えられると思います。内閣府に短期日本経済モデルというのがございまして、その最新版二〇一一年版によりますと、消費税率の一%引上げは実質GDP成長率を〇・三二ポイント一年目に引き下げるというふうに書かれております。名目で見ましてもたしか〇・三六でほとんど同じだと思いました。五%でしたらマイナス一・六%、つまり約八兆円の需要が減るということになります。
 これ、これまでの政府の試算を見てまいりますと、例えば経済財政の中長期試算などで見ますと、平たい言い方を申しますと、いや、そんなことないよと、長い目で見るとすぐ成長軌道に戻るんだというようなことが書いてありますけれども、この短期日本経済モデルというのは、もう純粋に、こういう変数を動かしたらこういうアウトプットになりますよという、言わば投入と産出の関係を、その係数を示しているものでして、一方のこの中長期試算というのはそれプラスアルファがあるということであります。
 どういうプラスアルファなのかということで、これは質問答弁書から引用をいたしますと、社会保障・税一体改革による消費税引上げは、国民が広く受益する社会保障の安定財源確保に向けたものと明確に位置付けられていることから、消費税率引上げの前後の期間でならして見ると、経済への影響は限定的になると考えられると書いてあるわけです。恐らくこの試算の中には非ケインズ効果を入れているんではないかなと思います。これ、役所との議論の中でどういう試算なんだとお尋ねをしましてもなかなか明確に出てきませんので、恐らくそういったものが入っているんだろうと思います。
 この非ケインズ効果というのは、理屈の上ではありますけれども、実際、じゃどこの国であったのかというとなかなかその実例がない。IMFなんかも、昔は北欧の小国でそういう効果があったというふうに言っておりましたけれども、それでもその同じ報告書の中に統計学的には有意ではないというような書かれ方をしておりました。そういう非ケインズ効果というようなものに頼っている可能性のある試算よりも短期マクロ経済モデルの方が頼りになるんじゃないかと思います。つまり、日本経済全体として見ますと需要は減るということです。
 あと、もう一点、価格そのものです。
 これは、デフレの環境にありますと価格転嫁というのは非常に難しくなります。これは経済白書にたくさんそういった実証研究が載っておりますので引用はしませんけれども、簡単に申しますと、価格が全体としてどんどん上がっている状態ですと、自分の販売をする品目について、例えば五%上乗せをするということにしても、まあ周りも上がっているんだから自分の売っているものも上げられるというような感じになるわけです。これ、逆の言い方で申しますと、デフレの環境にあるとそういった価格転嫁は難しいということになってまいります。しかも、先ほど申しました第三点の点なんですが、消費税の上昇分の転嫁だけではなくて、今回は円安による原材料費の上昇というのもあって、これもきちんと転嫁をしないと事業者の皆さんは大変なことになってしまうということであります。
 これは、アベノミクスで結果的に円安が進んでいる。アベノミクスについては、私、株高になっているということで高く評価をいたしますけれども、全体としては非常にいいことだと思いますが、同時に、この円安による輸入物価の上昇というのは消費者あるいは中小企業に対して非常に悪い影響を持っております。先ほども議論の中に出ましたけれども、漁業関係の方、あるいはトラックですとかタクシーですとか、そういった運輸関係の方々が大変お困りになっているということがあるということになっております。
 そういったことで、全体的な需要も大きく下がると。そして、価格転嫁自体もデフレの環境の下にあると非常に難しい。そして、原材料費の高騰が、これは政策的な判断に基づいて円安が結果的に生じてそして輸入物価が上がってしまっているということから、これも非常に厳しい環境にあるということになっております。これ、消費税の新規発生滞納額というのが二十三年度ですと三千二百二十億円あります。大体例年三千億円台ありますけれども、こういった滞納額がもっと増えるんではないかなと私は思っております。
 そこで、麻生財務大臣、副総理と申し上げた方がいいんでしょうか、この場合には。この消費税導入時と比較をして、あるいは一九九七年と比較をして大変厳しい状況にあると、そしてかつデフレの環境にあるということ、それでかつ円安で原材料費が上がっている、輸入物価が上昇をしているという環境でこの転嫁というのが十分できるんでしょうか。そして、御自身は、国内の物価上昇率二%の実現というのは当面難しいのではないかと発言をしておられますが、そうなりますと、やはりずっとデフレが続いてしまうと、どうしても難しい環境が続いてしまう。企業にとって非常に厳しいということになりますが、そういった環境の中でどういうふうな形で転嫁対策を打たれるのか、お答えをいただきたいと思います。
#46
○国務大臣(麻生太郎君) 誠に御指摘しておられる点は、一番重大な点が、これまでこの種の質問の中で最も重大な点を今まで誰も語られませんでしたので、初めて伺った見識だと思って、正直、はあ、初めて出たなというのが正直な実感です。まず正直に申し上げておきます。
 今般のこのいわゆる税制改革というか、この消費税の値上げに関しましては、元は何かといえば、増大する社会保障というものに対して、これに対して安心に、これは大丈夫なんです、対応できるんですよという持続性とか、また国家として債券を大量に発行しておりますが、そういうものに対する国としての信認の維持とか、そういった大前提がこの消費税の値上げにつながっている一番大きな背景としてあるというのはもう御存じのとおりだと思いますが、今回は、仮に三が五ということで、五でいきますと十三兆ぐらいのものになろうかと思いますが、これは全額社会保障の財源化にいたしますという前提でこれをスタートさせておりますのは、これ最初に、まず国として申し上げておかねばならぬところだと思っております。
 九七年と比べてと言われる話をされましたけれども、確かに一九九七年、三%から五%に値上げをさせていただいたときには、たしか増減税一体ということもこれあって、五%の消費税によって得られる五兆円程度の増収が、現実問題としては法人税それから所得税等々が減収になりましたために、結果として四兆円、プラスマイナスで、四十一兆から三十七兆まであのとき落ちましたので、約四兆円落ちたという結果、プラスマイナス九兆円の差が出たということになったというような点を言っておられるんだと思いますが、これはもう間違いなく事実であります。
 ただ、翌年、第一・四半期が終わりました後、その次の四半期からは一応元に戻って、いわゆる駆け込み需要の反対側が起きましたので、一挙にまたそこは上ってきたというのがあのときの経過ですが、今回の場合の一番違うのは、これは金子先生、何といってもいかにもデフレーションというものがはっきりしている。あのころでもデフレは始まっていましたよ。始まっていましたけど、今回の場合の方がデフレーションというのははっきりしていると思っておりますので、ここが日本銀行と私どもと一番話をさせていただいて、二%のいわゆるインフレターゲットというものをきっちりしていただくというのが我々として最も強く要求したところであります。
 ほかの国も、二%ターゲットという、インフレターゲットをやっているではないかと言うけど、それは四%とか六%を二%に下げるというのと、マイナスのものをプラスにして二%でという話はこれ全然話が違いますので、そういった意味では、日銀の金融緩和等々は避けて通れぬというところなので、ここのところを非常に強くお願いしたところですが、まずはインフレターゲットとして二%になるべく早くしていただくということが、我々としては、消費税というものをお願いするに当たって一番肝心なところはこのインフレが一番大きなことになると、私どもの立場ではそう思っております。
#47
○金子洋一君 ありがとうございます。
 つまり、二%にするということがこの引上げの上で非常に大事なことなんだとおっしゃっているというふうに受け止めさせていただいたんですけれども、となりますと、なかなか来年の四月までに二%にきちんと到達できるのかどうか。多分二%そのものじゃなくてもいいんだと思いますけれども、少なくともデフレから脱却できるのかどうかというところは大変大きな論点になろうと思います。
 となりますと、そういった形で、少なくともデフレから脱却ができる見通しが立つということがこの消費税の引上げの条件になるというふうに麻生大臣はお考えになっていると受け止めてよろしいでしょうか。
   〔委員長退席、財政金融委員長藤田幸久君着席〕
#48
○国務大臣(麻生太郎君) これは附則に書いてある内容、何か難しい話がいっぱい、皆さん方で作られたんでしょうけど、訳の分からないことがいっぱい書いてあるでしょう。普通の人が読んでも全然分からぬことが書いてあるのはもう御存じのとおりで、あなたみたいなプロが見ても、これ何が言いたいのかなというのは、私も、余り長い文章で、これ誰が書いたんですって申し上げたことがあるんですけれども、みんなで作ったらこうなったというお話だったんで、へえと思ったんですけれども。あの三党合意を見られて、皆さん、ここに責任者の方も随分いらっしゃるんだと思いますけれども、簡単に言えば、景気が良くならない限りは上げないということが書いてあるんだと、私なりにはそう理解をしております。
 したがいまして、常識的にいきますと、長期契約やら、いろんなものに転嫁する値札の張り替えとか等々を考えますと、少なくとも半年前までにはということで、目安としてこの十月ということになっておりますので、残り約六か月ぐらいあろうかと思いますけれども、このまでの間にどれほど国民の気分として、ああ、これは景気が良うなってきたなという感じを現実感じていただけるかどうか。何とか指数がどうたらこうたらいろいろ書いてありましたけれども、あのほかにもCPIもあるでしょうし、コアコアCPIもあるでしょう。いろんなものを考えていかなければならぬところだと、私どももそう思っておりますので、私は今の二%がとかインフレが絶対とか言うつもりはありませんけれども、少なくともそういったものになっていくという条件を、ある程度これはまあしようがないかなという感じになってもらっているかどうか、そこらの判断は今から、これを最終的に十月ごろさせていただくに当たって一番大事なところとして考えておかねばならぬので、いろいろな経済指標を勘案して決めさせていただかねばならないことだと思っております。
#49
○金子洋一君 ありがとうございました。
 ただ、九月か十月ごろに総合的に御判断になるということになるという御発言、今の御答弁はそうだったかと思いますが、先ほどは物価を二%目指して持っていくことが大変重要だとおっしゃっているわけですから、是非とも、最低限デフレから脱却、デフレというのは、要するにCPIがゼロ%よりも上に上がることで脱却と言えるんだと思いますが、最低限そこに至らないと引き上げませんよというようなことでお考えはいただけないんでしょうか。
#50
○国務大臣(麻生太郎君) これも先生、私一人だけの意見で決まるわけではありませんので、これはいろいろそういったことにお詳しい方々がみんなで知恵を出し合って結論を導いていくんだと存じますが、デフレがこのまま続いているだろうなという状況はなかなか難しいであろうなとは思いますので、これは間違いなくインフレの方向に行くなという雰囲気には最低限ならないと難しいだろうということを言われたいんだと思いますが、その点は私、個人的にはそう思います。
#51
○金子洋一君 是非そこのところを言い切っていただきたいというのが正直なところでありますけれども。
 と申しますのも、これ、長い間のデフレからの脱却というのはなかなか世界の歴史の上でもありません。ただ、一番先進国でということになりますと、我が国ですとかアメリカの世界大恐慌からの脱出というところがありました。特に、アメリカの例で見ますと、一九二九年から世界大恐慌が始まって三三年に当時のルーズベルト大統領がきちんと取り組み始めたと。ああ、これはいいあんばいだな、いい調子になったなというところで、一九三七年に気を緩めて経済を引き締めてしまったわけですね。そうしましたら一気に一九三八年に悪くなってしまったというのがあります。
 これに陥ってしまっては絶対にいけないわけでありまして、これはそういった時代の研究家はいろんな言い方をしますけれども、大恐慌から得られる今日の政策への教訓ということで、非常に財政の状況が厳しいといっても、景気が十分良くならないうちには引き締めてはいけませんよというようなことを言っておられる学者が大勢おります。これは別に日本国内じゃなくて、海外に大勢いるわけでして、そこのところをきちんとやっていただきたいなと思います。
 その代表例が、大恐慌の研究をしているクリスティーナ・ローマーという学者で、この人が今年の三月十一日にオクラホマ大学で講義をしていまして、こんなことを言っております。
 財政赤字の削減は痛みを伴うという一九三八年からの教訓からは、諸国は自国の財政赤字をコントロールしようと試みるときに注意深くあるべきだと示唆されます。合衆国のような国々は長期の財政問題に取り組む必要があります。私たちは持続不可能な経路を取っており、これを解決せねばなりません。ですが、そのやり方は賢くなくてはいけません。増税と支出削減は成長をそぎ失業率を高める傾向があることを理解すれば、赤字削減を徐々に進めるよう調整した方がよいことになります。他の要因が回復を強化し始めるようになってから進めていく方がよいでしょうというふうに言っておられるわけです。
 また、内閣官房参与の浜田宏一先生も、消費増税の延期を、これは四月九日のロイターの記事ですけれども、消費増税先送りも選択肢だというふうに言っておられます。
 また、最近、これは閣内にはいらっしゃいませんけど、自民党の石破先生も、消費増税は景気次第だというふうに言っておられるわけであります。
 せめてこの、また再度お尋ねしますけど、名目GDPが実質GDPよりも上になる状態ですね、そこまで持っていってから消費増税と、例えば来年の四月ではなくて次回、本来でしたら一〇%に引き上げるときに一遍にやるとか、そういうようなことを御検討をなさってはいかがかと思うんですが、特にそうした方が今の政権も長く続くんじゃないかと思いますけれども、大臣の所見をお願いいたします。
#52
○国務大臣(麻生太郎君) 政権が長く続くかどうかは時の運もあろうと存じますんで何とも申し上げられませんが、先ほど引かれました一九三〇年というのは、御存じのように二九年のウォールストリートの株の大暴落に始まって、時はフーバーという人が大統領、アンドリュー・メロン財務大臣がそのままほっとけと言うので、我々中学校の学校教科書で習うレッセフェールそのままに、結果としてアメリカは大恐慌ということになり、GDPは半分、失業率二四・九%という史上空前の大恐慌ということになりました。
 当時、日本にもそれが波及してきて、政権が替わって、犬養内閣に替わったんだと記憶していますが、そのときに、政友会の総裁でもあり日銀総裁でもありました高橋是清を、他党からいきなり自党の内閣の大蔵大臣に登用しております。この人は、デフレにはデフレ対策ですと言って、徹底して社会資本の充実とか雇用対策とかいろんな形で財政出動をやった結果、基本的に三年目でこれを、デフレという不況から脱却するのに成功し、ウォール・ストリートという雑誌だか新聞に、今次不況より日本は世界最初に脱出するに成功せり、これはウォール・ストリートという新聞に載ったんですが。
 これを読んだのが多分フランクリン・ルーズベルトという時の民主党の大統領候補だったんですが、この大統領候補はそれを読んで、これだというんで、それを丸々採用して、ニューディールという風呂敷に包んで出して見せて、一九三二年、三三年のころには間違いなくGDPは元に戻し、そして失業率はたしか一二・五%まで下げたんだと記憶しますが、そのときには財政がどうたらこうたらといって当然反対党から意見が出た。それで彼はそのときに、言われたんで、しようがないから財政再建の方に一回かじを切った途端にばあんとまた落ちたというんで、慌ててまた元へ戻して元に変えたのが三九年だったと記憶しますが。
 そういったのはどこの世界でもあるんだと思っておりますが、少なくともこの方は民主党だったんですが、自分が選挙でしゃべったマニフェストどおりにきちっと政策を実行されたというところが一番大事なところだと。別に皮肉のつもりで感じられるか感じないかは別、それは個人の気持ちの問題だから。だけど、それが民主党という政党だからたまたま申し上げているだけであって、そういったことが歴史的には言えるんですな。
 だから、その点は確かに、その三八年というときに、あのときにどういうアメリカの世論だったかというのは、読むと非常に、やっぱり反対党からは、財政再建じゃないか、おまえ、こんなやってどうしたって、わんわんわんわん出て一回下げたらというのを多分浜田先生は読まれたんだろうし、オクラホマの方も読まれた上での話なんだと思いますんで、あのころの記憶が生きていてある人はおられませんので、全部議事録で読まれた結果そういうことになったんだと思いますんで、なかなかそこらのところの判断としては、どういうところで決められるかというのは、なかなかこれは判断の難しいところで、一概にこれというお答えは今私が持っているわけではございません。
#53
○金子洋一君 ありがとうございました。これ以上やっておりましてもちょっと本題から外れますので。ただ、この消費増税の法案自体は民主党政権のときに成立いたしましたけれども、決定は自公政権のときですので、是非とも賢明な御判断をいただきたいと思います。
 一点、先ほども社会保障改革のためにというお話がありましたのでお尋ねをさせていただきますけれども、全食料品に対して軽減税率を適用するというような議論が行われていると思うんですが、仮にこの軽減税率を全食料品に及ぼした場合、これCPIで見ますと約四分の一あります。この四分の一あるものに軽減税率を掛けた場合、その財源というのはどこから賄ってこられるんでしょうか。
 三党合意あるいはその後の法案の説明で見てまいりますと、社会保障は一%分向けるということになっておりますので、まさかその社会保障の一%分をカットされるというようなことはないだろうと信じておるんですが、その場合にはどうされるのか、御答弁いただければと思います。
#54
○副大臣(小渕優子君) 平成二十三年度決算における消費税収は約十二・七兆円であります。このうち食料品の割合については、食料品の範囲や統計の取り方によって異なることに留意する必要はありますけれども、大体五分の一から四分の一程度と推計をされています。この推計を基に、消費税率を一〇%に引き上げた際に、仮に食料品の税率を五%に据え置いた場合の減収額を機械的にこれ試算をいたしますと、おおむね二兆円台半ばから三兆円台前半となると推計をされています。
   〔委員長代理藤田幸久君退席、委員長着席〕
 現在、与党の調査委員会において、軽減税率を導入するに当たっての課題についても議論が行われているものと承知をしておりますが、この財源の問題についても重要な検討課題の一つと認識をしているところであります。
 いずれにいたしましても、本年二月の三党合意において、この低所得者対策につきましては引き続き協議を行うとされておりますので、与党及び三党間での議論を踏まえた上で、関係者の意見にも十分に耳を傾けて検討を行っていく必要があると考えております。
#55
○金子洋一君 ありがとうございました。
 これはまた大臣に申し上げたいんですけれども、社会保障に向けるその一%分を削るということは絶対にやっていただきたくないんで、そこのところだけは守るということでお約束をいただきたいんですが。
#56
○国務大臣(麻生太郎君) 軽減税率の話で食料品の話等々、どれくらい具体的に税調なり与党、三党なりなんなりでやっておられるか、ちょっとその詳しい経緯を私どもの方では知らないんですけれども、少なくともこれは法律できちんと社会保障ということを決めておりますんで、その意味においては御趣旨に沿って事は進んでいると思っております。
#57
○金子洋一君 どうもありがとうございます。安心をいたしました。
 それでは進めさせていただきます。
 まず、今回の転嫁法案につきましていろいろな側面からもう議論がされておりますので、なかなかもう残されているところというのは少ないと思うんですが、私が一番気になりますのは、こういった転嫁を促進する法案がビジネスをしにくくするものであってはならないと、つまりアンチビジネスであっては絶対ならないと思っているわけであります。
 その観点からちょっと二、三問お尋ねをしたいと思うんですが、まず、この法案の第八条の部分ですけれども、解釈については、私どもが聞いておりますと何となく二転三転をした感じはいたしますけれども、結果的には、セールについては消費税というような文言を使わなければできるというふうになっているというふうに思いますが、ただ、企業の価格、セールをやるときのその価格の、まあ価格は同じなんですけれども、その表示の仕方について、結局同じ金額で売るんでしたら、そこのその表示ぶり、言いぶりについてまで口を突っ込むのは、いささか政府としてちょっとパターナリスティック過ぎるというか、ちょっと、何と言えばいいんでしょうね、物を言い過ぎるという気がいたしますけれども、これはどなたにお尋ねをすればよろしいんでしょうか。稲田大臣にお尋ねをするのか。じゃ、森大臣、お願いいたします。
#58
○国務大臣(森まさこ君) お答えいたします。
 八条でございますけれども、消費税分を値引きする等の宣伝や広告は、消費税の負担について消費者の誤認を招き、納入業者等に対する買いたたきを生じさせたり、周辺小売業者等の転嫁を困難にするものでございます。そういった趣旨から、八条の規定は、このような広告宣伝を禁止することにより、消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保を図るものでございます。
 なお、同条の規定は、あくまで消費税分を値引きする等の宣伝や広告を禁止するものであり、事業者の企業努力による価格設定自体を制限するものではございません。
#59
○金子洋一君 ありがとうございます。事業者の方がどうお受け取りになるかという点があるんだとは思いますけれども、なるべく、それぞれこういう厳しい環境の中で頑張っておられる事業者を足を引っ張るようなことというのは避けていただければと思います。
 また足を引っ張るという感じの話になってしまうんですが、大規模小売店舗、大規模小売事業者についてかなり厳しい法案になっているんじゃないかと思います。もちろん、消費税の転嫁拒否とか、そういったことはやってはならないというのは当然だろうと思いますけれども、大規模小売業者だけ取り立ててそこに上げるということにどれほどの意味があるのかと。だから、そういうことはやっちゃいけませんということで皆さんに言えばいいんじゃないかと思うんです。
 こういう表現を見ていますと、昔の大店法のように、何か特定の方々を利して特定の方々にマイナスを押し付けるというようなものであるかのごとく聞こえてしまいます。それとも、大規模だということで優越的地位の濫用があり得るというふうにお考えになっているんでしょうか。そこのところを、これは稲田大臣にお尋ねをいたします。
#60
○国務大臣(稲田朋美君) 今回の法案は、消費税の引上げに際して中小事業者等が消費税を価格に転嫁しやすい環境を整備するということが極めて重要であるということから、転嫁拒否等の行為について効果的な取締りが可能な制度を設ける必要があると考えております。
 今御指摘の第二条の特定事業者に大規模小売事業者を規定をしていることの趣旨でございますが、公正取引委員会が過去に独禁法上の優越的地位の濫用として法的措置をとったものの多くが大規模小売事業者によるものであったこと、当該優越的地位の濫用行為の相手方には大企業も少なくないことから、大規模小売事業者については全て特定事業者とし、これらのものに対する納入事業者等については、資本金等の規模にかかわらず特定供給事業者として保護の対象としたものでございます。
#61
○金子洋一君 ありがとうございます。特定の、特定というか、あるジャンルの皆さんに過剰に不便を掛けるような形では運用をしないようにお願いをしたいと思います。
 最後の質問になると思いますが、先ほど稲田大臣は、二度にわたって値札を替えるというふうにおっしゃいました。確かに大変に事業者にとって負担が大きい今回の八%、一〇%への引上げだろうと思います。
 私は、先ほどの尾立委員とちょっと意見が違うんですけれども、やはり総額表示ではなくて外税表示にしておいた方が、そういった消費税率の引上げを考えましても、全部外税になっておればそれは横並びで比較をすればいいわけですから、そういった方式の方がいいんではないかと思います。(発言する者あり)だから一本化ですね、そうですね。だから、どちらかに一本化すると。私は外税に一本化していただければいいと思うんですけれども。その方が、こういうデフレの状況で転嫁をするということがより楽になるという声もあります。是非とも外税一本化というようなことで恒久的に措置をするという方向の政策を考えていただければと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
#62
○国務大臣(麻生太郎君) 一本化の方が便利、話が早いというのはもう当然のことであって、前もそれで内税にしたわけですが。
 今、外税一本化という話ですけど、仮に外税にしたら、多分、金子先生、ビールは飲まぬよ、俺はそう思うね。ビールは、あれは半分税金だろう、飲むかな。そういうことになっちゃうと、やっぱり、消費税で、それでまたプラスだから……(発言する者あり)分かる、分かる、分かる、それは今分かりやすい例で言っているんだから、それ。あれが酒税で消費税じゃないぐらい俺でも分かるから大丈夫。
 それを言っているんじゃないけど、何となく私ども外税の方に、外国に長い方だとみんな外税の方でいいじゃないかと。みんな慣れているし、日本人計算速いし、お釣り間違えないし、そういった意味で外税の方が早いんじゃないんですかと、私はかなり一回目のときに言った方だったんで、一回目というのはこれ、三%にするときの話で、そのときに言った記憶があるんですけれども。
 内税ということになりましたけれども、内税にして、あのとき週刊誌が百円だったものが百三円にはならなかったんですよ、内税で百五円になった。二円お釣りくれって言ったら、麻生さん、そんなけちなことを言うのはあんただけですよって当時言われた記憶がありまして、ずうっと前の話です、初めてできたとき。内税の方が乗せやすいということは確かなんだと、そのとき自分で実感でそう思ったんですけれども。
 これは、いずれにしても、なるべく速やかにこれ一本に、内税一本にという方向で事を進めるための次善の策として、八%、一〇%というような形でいくということになると、値札の張り替えがたくさん商品並べてあるところではなかなか手間が掛かる等々のことを考えてこれやらせていただいたというのがその背景だと思いますので、基本的には一本でいくというように、なるべく早い時期に一本化した方がいいという点に関しては、私どももそう思っております。
#63
○金子洋一君 どうもありがとうございました。
 もう時間になりましたが、是非とも、きちんとした事業者がきちんと営業がしていけるような形で、しかも転嫁が促進できるという形でやっていっていただきたいと思います。
 どうもありがとうございました。
#64
○中西健治君 みんなの党の中西健治です。毎日のように誠実に答弁いただきまして、本当にどうもありがとうございます。
 まず、麻生財務大臣にまた昨日に引き続いてお伺いしたいと思いますが、先ほども出ていましたけれども、消費税増税法の附則十八条第二項、こちらで、消費税増税実施前に経済状況等を総合的に勘案して、そして施行の停止もあり得るというふうに書かれているわけでありますけれども、今回の転嫁法案については、日付が明示されている、平成二十六年四月以降の行為ですとか、平成二十九年三月末にはその効力を失うと、こう日付が明記されておりまして、もう増税の判断は行われてしまったのかなと、こんなようなことを思ったりもするという法案の立て付けになっておりますけれども、まず増税の判断は行われていないということの確認と、この二つの法律の立て付けについて財務大臣はどのようにお考えになるか、お聞かせください。
#65
○国務大臣(麻生太郎君) 今、いろんな表現は、少なくとももしそういうことになったときのことをあらかじめ考えてやっておるというのが、立て付けと言われましたけど、建前としてはそういうようなものだと御理解いただければと存じおります。
 いずれにしても、今回の消費税の引上げをするに当たっては、来年、三党合意で来年の四月ということになるんであれば、少なくともいろいろなことを影響が出ますので、値札の張り替えとか長期契約とかいろんな部分が出てまいりますので、少なくとも半年前にはということになりますと、今年の十月ということになろうと存じますが。
 少なくとも八%に引き上げるというのに当たってはということで昨年の八月に三党で合意をいたしておりますので、これに伴いまして、我々としては、今年の十月をめどにするに当たっては、附則でいろいろたくさん書いてありますのは御存じのとおりなので、そういったものを勘案して、今後、約半年ぐらいありますけれども、その間にきちんと決めていかねばならぬとは思っておりますが、そのような状況に、上げてもいいような状況にするべく、経済が上向きになるように、インフレが、ある程度デフレからインフレ傾向に変わっていくようにというようなものがはっきり見えてくるような経済の数値が出てくるように、予算等々いろいろな意味で我々としては考えているというのが現状でありまして、今、十月に上げるということを決めていないということは確かであります。
#66
○中西健治君 稲田大臣にお伺いします。
 では、なぜ本法律では、消費増税実施時にとか増税実施から三年間といった表現にしないで、具体的な日にちで実施時期等を明記しているのでしょうか。
#67
○国務大臣(稲田朋美君) 本法案は、消費税引上げ時に集中して発生すると考えられる転嫁拒否等の行為に迅速かつ効果的に対応するためのものであり、平成二十六年四月一日以降の商品又は役務の供給について行われる転嫁拒否等の行為を平成二十九年三月三十一日までの間、規制することといたしております。条文の三条の中に、平成二十六年四月一日という確定の日付が入っております。
 仮に税制抜本改革法で定められた消費税率の引上げの延期を行う場合には、同法について立法措置が必要になると認識をいたしております。また、税率引上げの延期の立法措置に併せて、本法案についても、失効日の改正、また三条に記載されている日付など所要の措置をするものと認識をいたしております。
 今委員お尋ねの、なぜ本法案において失効日を確定日付としているのかということについてでございますが、それは税制抜本改革法において二段階目の引上げ時が平成二十七年十月一日と確定日で定められているため、本法案の失効日もこの一年半後である平成二十九年三月三十一日と規定をしているものでございます。
 なお、消費税率の引上げについては、実施時期の半年前に、税制抜本改革法附則十八条にのっとって、様々な経済指標を確認し、経済状況等を総合的に勘案して判断することといたしております。本法案はこうした枠組みを変えるものではございません。
#68
○中西健治君 是非、時間も限られておりますので、端的に簡明にお答えをいただきたいと思います。
 施行された際にはとか書けばいいというふうに私は思っているんですが、消費税増税法そのものはまだ施行されていないですよね。
#69
○国務大臣(稲田朋美君) はい、施行されておりません。
#70
○中西健治君 施行されていないのであれば、やはり増税の判断をしないということで、この新たな法律がどうで立法措置がどうのこうのということをおっしゃられましたけれども、この法案の効力を止められるようなことができるのではないかというふうに思います。
 この増税法の施行日自体は平成二十六年四月一日、来年の四月一日ということでありますが、この転嫁法についてはいつ施行するということになるんでしょうか。
#71
○国務大臣(稲田朋美君) 本法案の施行日に関しましては、附則一条で、本法案は社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律の施行日の前の政令で定める日から施行することといたしております。
#72
○中西健治君 そうしましたら、増税法施行日の前の政令で定める日ということでありますから、施行を決めると、増税をするということを判断、来年の四月一日増税するのであればその前のどこかということでありますけれども、これ施行自体は、政令で定める日というのは、増税の実施をするかどうかの判断を待つということですか。
#73
○国務大臣(稲田朋美君) 本法案の趣旨は、四月一日に増税されるということがあった場合に備えて転嫁拒否を防ぐという環境づくりをするという、そういう趣旨でございますので、この法案が成立をして、そして速やかに準備をした上で施行日を決めることになるかと思います。
#74
○中西健治君 そうしますと、確認ですが、政府は十月ごろに消費税増税を実施するかどうか判断すると言っていますが、それを待たずにこれは施行するということでしょうか。
#75
○国務大臣(稲田朋美君) そういうこともあり得るかと思います。
#76
○中西健治君 そういうこともあり得るというのは、ずっと後になるということもあり得るということなんですか。十月以降になるということもあり得るということなんでしょうか。
#77
○国務大臣(稲田朋美君) 早くこの法案を成立させていただいて、そして準備が整い次第ということでございます。
#78
○中西健治君 できる限り早くということで、特に十月を待たないということでよろしい、確認です、これは。
#79
○国務大臣(稲田朋美君) 十月を待つということではございません。
#80
○中西健治君 この本法案の適用開始日に関してちょっともう一つお聞きしたいんですけれども、稲田大臣は、法案提出に当たって、もう既に来年の消費税の引上げを見越して、様々な交渉それから準備活動が始まりつつあります、中小事業者等が買いたたきなどの被害に遭うおそれが既に始まっていると思うと、こう述べられておりますけれども、こうした認識がありながら、なぜ本法案の適用開始日は四月一日以降となっているんでしょうか。
#81
○国務大臣(稲田朋美君) 本法案は、今回の二度の消費税に関連をして、買いたたき等の優越的地位の濫用ですとか、そういう行為が行われることの、言わば独禁法、下請法の特別法という関係にあるものですから、四月一日以降のものについて適用するということにいたしている次第でございます。
#82
○中西健治君 本当ですか。
 じゃ、四月一日前の行為については罰せられないということですか、適用されないということですか。
#83
○国務大臣(稲田朋美君) 本法案については、三条、特定事業者は、平成二十六年四月一日以降に特定供給事業者から受ける商品又は役務の供給に関しての規制をしているところでございます。それに該当しないものは罰せられないのかという質問ですが、それは一般法である独禁法や下請法の対象になるかと考えております。
#84
○中西健治君 そういう法の理解なのかどうか、ちょっと、私は条文しっかり読んでいるつもりですけれども、今行われ、今というか、この法律が効力を持った後、政令で施行された後買いたたきが行われて、四月一日の前に買いたたきのようなことが行われたものについては効力は及ばないんですか、本当に。
#85
○国務大臣(稲田朋美君) 四月一日以降に特定供給事業者から受ける商品又は役務の供給に関してという条文になっております。それに関して事前交渉が行われた場合には、四月一日以前でも適用になります。
#86
○中西健治君 それを私は伺おうと思っていたんです。要するに、四月一日より前に行われる交渉などにおいても、四月一日以降に上へ提供される役務やサービスであったらこの法律の対象になる、法律の効力は及ぶと、こういう理解でよろしいということですね。
#87
○国務大臣(稲田朋美君) さようでございます。
#88
○中西健治君 是非とも始めからそのようにお答えいただきたいというふうに思います。
 それでは、では稲田大臣は、今でもこうした買いたたきのようなおそれが起きているということをおっしゃられましたけれども、今の行為については効力は及ぶんですか。
#89
○国務大臣(稲田朋美君) 今のお尋ねは、今の行為とはどういう趣旨でしょうか。
#90
○中西健治君 中小事業者等が買いたたきなどの被害に遭うおそれが既に始まっていると思うというふうに稲田大臣がおっしゃられていたので、今こういったおそれが既に始まっているのであれば、そのことについては効力は及ぶのかどうかということをお伺いしております。
#91
○国務大臣(稲田朋美君) 今、そういう買いたたき行為が始まっていて、相談窓口を設け、相談者も来ているところでございます。そして、その問題について適用があるのかとおっしゃられれば、この法案が今審議されて成立がしていないわけですから適用はないわけであります。その意味からも、早く成立をさせていただきたいということでございます。
#92
○中西健治君 要するにあれですよね、施行される前の行為というのは効力は及ばないと、こういう理解でよろしいわけですよね。
#93
○国務大臣(稲田朋美君) 施行後に効力が及ぶということでございます。
#94
○中西健治君 同じことを言っているんだというふうに思います。
 それでは、表示についてお伺いしますけれども、表示についても、例えば、来週四月一日から一か月間消費税還元セールをやりますと一週間前に新聞広告で大々的に告知した場合に、本法案で対応することになるのでしょうか。
#95
○国務大臣(森まさこ君) 第八条に、「事業者は、平成二十六年四月一日以後における自己の供給する商品又は役務の取引について、次に掲げる表示をしてはならない。」というふうになっておりますから、それについての広告であれば適用があると考えます。
#96
○中西健治君 ありがとうございます。
 そうしますと、買いたたきにしても表示にしても、四月一日以降に提供される商品やサービスについては全て適用されるということだと思います。
 この表示に関する罰則規定というのはどのようになっているでしょうか。
#97
○国務大臣(森まさこ君) 表示に対する罰則規定はございません。
#98
○中西健治君 表示に関する違反を行った業者については、ではどのようなことをするのでしょうか。
#99
○国務大臣(森まさこ君) 済みません、今質問をちょっと聞き漏らしておりまして、申し訳ございません。
 御質問を確認させていただきますけれども、表示に、違反に対する罰則はございませんというふうに答弁した後、表示に対する違反があった場合ですね、はい、勧告等の行政指導を行います。
#100
○中西健治君 勧告等の行政指導の中には名前の公表というものが含まれているというふうに理解しておりますが、この罰則としてスーパーなどの事業者名を公表するということであれば、むしろ、消費税を還元して安売りしていることを国自らが宣伝してあげるということになりますけれども、それについてはどのようにお考えでしょうか。
#101
○国務大臣(森まさこ君) 違反行為をした事業者名を公表をすることが、国がその行為を宣伝してあげることだというふうにはとらえておりません。
 法律に違反するものとして、行政庁から勧告等を受け事業者名を公表されるということは、事業者に対して相当の抑止効果もあり、事業者が消費税の転嫁を阻害する表示を行うことを未然に防止することに資するものと考えております。
#102
○中西健治君 そのような考え方も当然あり得ると思いますけれども、もう確信犯的に、もう大々的に消費税還元セールをやりますよと言って、それを後から国がまた公表してくれるということであればなおさら有り難いと、こんなふうに考える業者もないとは言えないだろうというふうに思います。
 もう一つ、表示とはまた別に、この法律の立て付けというか、なぜ特別措置法なんだということについて、稲田大臣にお伺いしたいと思います。
 過去の消費税増税時に、買いたたきで下請法違反となったケースは一件もなかったというふうに伺っておりますけれども、実際に買いたたきは発生していなかったと考えていらっしゃいますでしょうか。
#103
○国務大臣(稲田朋美君) まず前半の、なぜこの特別措置が必要かというお尋ねですが、これは何度も答弁をいたしておりますように、二度消費税の増税がございますので、そのときに集中して起こり得るであろうところの転嫁拒否を取り締まるというか、転嫁がしやすい状況をつくるというのが本法案を特別法として成立をお願いをしている趣旨でございます。
 そして、今の買いたたきはなかったという認識ですかというお尋ねについては、買いたたきというのは、なかなかその認定をするのが難しいという側面もあろうかと思います。買いたたきはあったと思います。
#104
○中西健治君 買いたたきはあったけれども、摘発されたケースは、あったと思うけれども、事実としては摘発されたケースは一件もなかったということになっているわけでありますけれども、これこそが問題なんじゃないかなというふうに思うんです。結局、力の弱いところというのは買いたたかれてもなかなかそれを訴え出るということができないということだと思いますけれども。
 では、今回、こういう特別措置法を作ったらなぜ改善できるというふうにお考えになるのか、実効性をどのように担保できているとお考えになるのか、教えていただきたいと思います。
#105
○国務大臣(稲田朋美君) 本法案を特別措置する趣旨と重なるかと思いますけれども、特定事業者を規定をし、また特定事業者が遵守すべき事項、減額、買いたたき、購入強制、役務の利用強制、不当な利益の提供など類型を明示した、そして公正取引委員会だけでなくて主務大臣にも権限を与えたというところに実効性の確保のための規定をしているところであり、本法案成立後、この法案が実効あるように実施に取り組んでまいりたいと思っております。
#106
○中西健治君 最後にいたしますけれども、なぜ下請法の改正じゃいけないのか、下請法ではいけないのかということに対して、下請法は一定の委託取引のみを対象としているからということを御答弁、これまでもされておりますけれども、それであれば、下請法を改正して通常の売買も含めていくということが本筋なのではないかと思います。でないと、三年後にこの特別措置法がまた効力を失った後では元の下請法に戻ってしまうということになりますが、それについてのコメントだけいただいて、私の質問を終わります。
#107
○国務大臣(稲田朋美君) この法案の趣旨はるる述べてきたとおりでございまして、こういったこの法案の有効的な実施を通じて買いたたきが減るということも目指してまいりたいと思います。
#108
○中西健治君 どうもありがとうございました。
#109
○大門実紀史君 大門でございます。
 この法案の中心のテーマは、立場の弱い事業者が強い事業者に対して消費税の転嫁ができるかどうかというところにあると思いますけれども、そこで伺いますが、法案の中の、特定事業者が、つまり大きな立場の強い事業者が消費税の転嫁を拒否してはならないという中に、商品又は役務の対価を通常支払われる対価に比べて低く定めることにより消費税の転嫁を拒否してはならないというところがございます。
 これは具体的にどういう例を指すのか、具体例でちょっと分かりやすく説明してください。
#110
○国務大臣(稲田朋美君) 本法案は、第三条第一号において、商品又は役務の対価の額を同種又は類似の商品又は役務に対し通常支払われる対価に比し低く定めることにより消費税の転嫁を拒むことを買いたたきとして禁止をいたしております。
 ここで言う通常支払われる対価とは、特段の事情がない限り、消費税率引上げ前の税込み価格に税率引上げ分を上乗せした価格であり、税率引上げ後の税込み価格をこれより低く定めることは買いたたきに該当すると考えております。
#111
○大門実紀史君 それはその法文を解釈しただけで、もっと具体例で聞いているんですけれども。
 じゃ、私の方で言いますけれども、こういう理解でいいですか、もう大変分かりやすくシンプルな話にいたしますけれども。メーカーがあって部品を納入する業者がいたとしますね。今まで、分かりやすい話で、百円で部品を納入していたと。五%消費税が上がったんで、本来ならば百五円メーカーからもらわなきゃいけないということになったけれども、メーカーは消費税分を払いたくないと拒否するというわけですから、その百五円のうち五円は払わないで今までどおり百円にしてくれと。ただ、そのやり方として、単に五円を値引くんじゃなくて、元の百円、これを下げさせて、例えば逆算すると、百円ですから九十二円何十銭になると思いますけれども、下げさせて、それに五%オンして結果的に同じ百円にさせると。これは結果的には消費税五%分を拒否したということに当たるので、そういうことをしてはいけないと、そういう理解でいいんですか。
#112
○国務大臣(稲田朋美君) 今御指摘の例、税込み、税率引上げ前の税込みの取引価格が百五円、そして税率引上げ後に税率分、税率引き上げずに百五円。済みません、百円のものが百五円あったのを百五円のままということですね。済みません。本体価格が百円のものについて、税金を上乗せすれば百五円であるときに、税率引上げ後に本体価格を引き下げて全部で百五円にするという例だったと思います、御指摘の例は。済みません。
 それは、本体価格を引き下げる特段の事情がない限り、買いたたきに該当すると思います。
#113
○大門実紀史君 ちょっと大臣お疲れのようですけれどもね。百円のままという話なんですね。まあ、いいです。
 要するに、多分、僕が言ったような例のことをおっしゃったと思いますので、その場合ですけれども、例えば、そんな消費税を引き下げる、拒否するために本体価格を百円だったのを九十二円ぐらいに下げさせたということが、実際問題、現場でどうやって証明できるのかなということを現場の取引を見ると思うわけです。
 例えばですよ、例えばメーカーの方は納入業者に、消費税が上がった分下げろと絶対言わないで、うちの経営も大変になったから、今まで百円だったけれども九十二円に下げてくれと、それでのんじゃったと。これを意図的に消費税を拒否するためだというふうに証明するのは、これ、公取がもしその現場に入ってもなかなかこれは難しいですよね。だから、私は、実際問題、こういうことは無理なんじゃないかと、現場を知っている人なら誰でも分かりますけれどもね。
 だから、今、中小企業団体の方々が、この法案、アナウンスメント効果としては、つまり消費税拒否しちゃいけないよというアナウンスメント効果は分かるんだけれども、一個一個、経済の現場ではそんなことは難しいというふうにおっしゃっているのはまさにそのことだというふうに思うんですよね。その辺、ちょっと御認識いかがですか。
#114
○国務大臣(稲田朋美君) 衆参の参考人質疑の中でも、この法案の意義は認められつつも、実効性をどう担保していくかということが重要だというお話がございました。そういう意味において、今委員が御指摘のような点もあるかと思います。
 ただ、買いたたきに該当しない特段の事情というのは、例えば原材料価格が客観的に下落をしていて、当該原材料価格の下落を反映した価格交渉が行われた結果、取り決めた単価が従来の単価よりも低くなる場合。特定事業者と特定供給事業者との間で包装資材の簡素化や配送頻度の縮減など共同して事業の効率化を図る取組が行われ、これにより特定供給事業者にとって明らかにコスト低減効果がある場合に、当該コスト低減効果を反映した結果、価格が従来の価格よりも低くなる場合。かなり特段の事情だと思います。そして、その特段の事情は、特定事業者の方が説明責任を負っていると思います。
#115
○大門実紀史君 それは私も読みましたけれどもね。それは紙の上で書いた話でございまして、その価格を下げさせる時期が消費税増税されてから三か月後かも分かりません、半年後かも分かりません。だから、そういうことを事実上証明するのは非常に困難であって、私は、はっきり申し上げて、ほとんど実効性のない法案だと思います。
 実は、税と社会保障の特別委員会のときに、当時は民主党政権でございましたけれども、当時の岡田副総理とこの議論をいたしまして、私はこの根本の、先ほど中西さんからもありましたけれども、今の下請法とか独禁法があっても、これだけ買いたたきがやられる、値引きがやられるこの世界を変えない限り、消費税だけ取り出してうまいこと転嫁をやるというのは事実上あり得ない話だということを指摘したんですけど、岡田当時の副総理は、いや、やれるんだと、消費税だけ取り出して転嫁することはできるんだというふうにおっしゃって出てきたのがこの法案なんですね。
 ところが、今申し上げたように、現場の経済を考えますと、私はほとんどこれは実効性ないと言わざるを得ないというふうに思っております。やってみれば分かると思います。公取が入っても、今おっしゃったようなことを証明するのは、個々の関係で、言った言わないの関係になりますし、それぞれの言い分もありますし、ほとんど難しいというふうに思っております。
 それで、もうそういうことよりも、私はやっぱり独禁法、下請法の改善そのものに踏み込むべきだと思っておりまして、その点で少し問題提起も含めてお話ししたいと思います。
 資料をお配りいたしましたけれども、一枚目が、今現在、日本でこういう、公取、少ない人数で頑張っておられるのはよく承知しておりますが、日本が今、公取が下請法にかかわって勧告、指導している件数です。そのうち消費税に係る指導件数というのはこの程度の数字でございまして、ほとんど分からないですね、消費税だけで、転嫁の問題といえば。
 これが現状ですけれども、二枚目見ていただきまして、これは隣の韓国です。韓国と日本の違いなんですけれども、日本は、告発とか是正命令というのはほとんどありませんで、先ほど言いました勧告、指導止まりですね。ところが、韓国の方は、告発、課徴金、是正命令という大変厳しい処分が多くなっております。警告も多いです。中小企業の数は、日本が四百万ちょっとですけど、韓国は三百万ちょっとという数字を頭に入れながらですけれども、かなり韓国はこういう下請保護に厳しい姿勢で臨んでいるということが言えると思います。
 是非研究してもらいたいんですけれども、今日は時間の関係でもう結論だけ申し上げますと、何が韓国と日本が違うかといいますと、もちろん国の姿勢が違います。もう徹底的に下請保護だということでこの間頑張っておりますし、もう一つは法律が違いまして、適用範囲が大変広うございます。今回の転嫁法の程度、下請法そのものは広くなっています。今、中西さんからあったように、下請法そのものを、転嫁法の方が広くなりましたよなんて本会議で答弁されていましたけれども、下請法そのものを広くすべきなんですね、本体の方ですね。それをもう韓国はやっておりますし、親業者の義務というのはかなり厳しくなっておりまして、書面交付も、下請が書類でくれと、契約書くれと言っても親業者がうんと言わないですから、親業者の方に書面交付義務を課すとか、あるいは発注者責任まで規定しているとか、様々厳しい内容になっております。
 運用基準も、日本の方は親業者の禁止行為についていえば運用基準止まりが多いんですけれども、韓国の場合は法定でなっています。法律で定めておりますので争う余地がないケースにしているわけですね。課徴金も下請代金の二倍取るというふうに厳しくなっておりまして、様々こうあるわけですけれども、いずれにせよ、ここのところの本体の下請法なり独禁法を抜本強化することなしにこの消費税だけ転嫁するというのは現場知っている人ならあり得ない話でございますので、是非、公取担当の大臣として、今回のこの転嫁法にとどまらず、下請法の抜本強化あるいは独禁法の抜本強化、ここのところに踏み出していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#116
○国務大臣(稲田朋美君) 今委員が御指摘になったように、韓国の下請法では、適用範囲が我が国とは違って、建設委託も対象になる、そして下請事業者も義務を課せられておりまして、書類の保存ですとか建設下請契約における履行の保証等、様々違いがあろうかと思います。また、一方で、我が国の下請法においては、例えば建築委託については建設業法で規制が行われているように、我が国の法制度全体としては遜色がないという部分もあるのではないかなというふうに思います。
 いずれにせよ、公正取引委員会において、まずは我が国の下請法をしっかりと運用して、下請事業者の保護を適切に図ってまいりたいと思います。
#117
○大門実紀史君 建設の下請こそざる法になっておりまして、大変ひどい法律でございます。元請責任がきちっとしておりません。
 したがって、日本の法律というのは大変遅れているんですよ。韓国は一九八四年に決めましたけれど、もう十二回も改正してどんどん厳しくしているんですね。日本はもう遅れたままずっと放置されているという関係でございます。
 こういう中でこの消費税の増税をやると、ただでさえ転嫁できないのに、中小事業者は大変なことになります。経済のこと、いろいろなことを考えても、消費税の増税こそまずやめるべきだということを申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#118
○浜田和幸君 無所属の浜田和幸でございます。
 今日は、消費税の転嫁対策法案につきまして、その関連の中で還付金制度について麻生大臣並びに財務省の方々に質問をさせていただきたいと思います。
 税金というのは、やっぱり払える能力のある、そういう方々にきちんと払ってもらうというのが大原則だと思います。ところが、事、消費税に関して言いますと、払える能力があるにもかかわらず全く消費税を完全に免除されている、その上、輸出補助金という名前の還付金を受け取っている企業もたくさんあります。一例を申しますと、昨年度のケースでいきますと、トヨタ自動車は千七百億円の輸出補助金を受け取っております。これだけ円安、そして輸出が大変好調で一兆円を超える売上げがある。ところが、消費税に関しましては一銭も払わず、この数年間、二千億、三千億、昨年の場合は千七百億円ですけれども輸出補助金を受け取っています。また、日産自動車も九百八十億円、ソニー、パナソニック、みんな六百億円を超える輸出補助金を受け取っているわけであります。総額でいきますと二兆五千億円、一昨年は三兆三千億円。
   〔委員長退席、消費者問題に関する特別委員長加藤修一君着席〕
 これまで議論になってきた消費税に関しまして、一人一人の消費者は一円でも安く節約をしようという状況にありながら、これだけ大きな利益を上げている大企業が消費税を全く払わなくても済んでいる。これはどう考えても税の公平という観点から不公平ではないでしょうか。この還付金制度、これを見直す必要性があるんではないかと思いますが、まず、麻生大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
#119
○国務大臣(麻生太郎君) これはもう浜田先生よく御存じのところだと思いますが、消費税というのは国内の消費者というものが、最終的な負担を求める税と。輸出されている場合は国内で売れているわけではまずない。大前提であろうと存じます。
 したがいまして、この輸出取引に関しましては、これは免税ということであって、輸入国側が輸入する際に当然のこととして課税する仕組みになっておるというので、これは、付加価値税とか消費税とかいろんな言い方しますけど、大体国際的には皆同じルールであって、トヨタが特別なルールに浴しているというわけではない。もう御存じのとおりだと思います。
 加えて、輸出企業の場合は消費税の還付を受けていますが、これは輸出取引が、いわゆる輸出国側では免税されておりますが、仕入れの際に払ったいわゆる消費税分を控除した結果として還付が生じておるということもよく御存じのところなのであって、トヨタに何か恨みがあるような言い方ですけど、いや、そんなんじゃなくて、現実として、国内で事業を行っている企業というのは、当然のこととして輸出企業が特に得をするというような仕組みになっているわけではないと。これは国際的にこういうルールで事はこれまでも動いてきていると存じます。
#120
○浜田和幸君 麻生大臣がおっしゃるのはまさにそのとおりではあるんですが、ただ、今の国内の経済状況を鑑み、そして消費税の増税という議論がこれだけ大きな注目を集めている中において、やはり輸出企業は、国内で物を買ったときに当然消費税が発生しているわけですが、たまたまその分を海外で輸出するときに上乗せすることはできないので、その分を補助するという今の仕組みは、確かに国際的にはそういうのが常識化しているかも分かりませんけれども、今の日本の国内状況を鑑みて、企業間の格差ということを考えれば、やはりこれだけ多額の利益を上げていながら消費税を全く、結果的には一円も払わなくて多額の還付金、これをもらうというのは、どう考えても納税者からすると不公平感が否めないんではないかと思うんですね。
 しかも、これから消費税が八%、一〇%に、高くなればなるほど大企業、輸出企業は還付金増えるということになるわけですから、この点に関しましてはやはり新たに検討する必要性があるんではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#121
○国務大臣(麻生太郎君) 感情論として面白くないという話と、私どもの置かれている立場は全然違うんでありまして、基本的には、きちんとした、世界中標準的に行われている国際ルールに従って行われるべきものなんだと思っております。当たり前のことだと存じますが。
 したがって、これだけもうかっているというトヨタは、これまでの間、ずうっと国内の生産率を下げませんでした、トヨタは。各社が皆二割だ何だに国内生産比率を落としている間、トヨタは四割を維持しましたから。これによって、トヨタは六十万人、六十三万人ぐらいのたしか雇用を維持するということをやっております。その分だけトヨタ本社は赤字という状況がずっと続いておって、今回、仮にこれが円安になっているとして、この三月で切るでしょうけれども、じゃ、それで幾ら税金を納めるかといえば、僕は、これまでの累積の赤字分をやって、さあ、ゼロか、まあチャラぐらいまでしか戻っていないんであって、のが現状、まだちょっと三月決算をどういう形で、もう少ししばらく掛かる、出てくるまで時間が掛かりますけれども、チャラぐらいのものじゃないかなと私は、予想ですけれども、これは全くの予想なんであって、もう少し含みがあるのかもしれませんけれども、少なくともそんなに今やたらもうかっているというわけではないというのが現状だと存じます。
#122
○浜田和幸君 トヨタに限らず、輸出産業が日本経済に大きな貢献をしていることは間違いないと思いますし、これからも日本経済、アベノミクスでどんどん景気を良くしていくために必要だと思いますが、しかし、一般の消費者の感覚からすると、やはりこれはちょっと大きなギャップがあるんではないかという気がするんですね。
 そして、今先ほど議論の中で、来年の四月から本当に上げるかどうかというのは、半年前の今年の十月ぐらいに最終的に判断をする。時間の余裕があるわけですよね。しかも、議論にありましたように、内閣官房参与の浜田宏一先生も、一年ぐらいはアベノミクスの効果をきちんと判断してからでも遅くないんじゃないか、昨日は自民党の石破幹事長さえ、この先送りということも言及されています。
 それだけもし余裕があるのであれば、その間にこういった輸出還付金の制度の在り方についてももう一度見直す、国際的にはそういうことが一般化しているかも分かりませんが、逆に日本が新しい仕組みを提案していくという可能性はないんでしょうか。
#123
○国務大臣(麻生太郎君) 今の話は一か国で決められる話ではありませんので、とてもではありませんが、例えば、今話題になっております、国際的にはもっと話題になっているのでいえば、アップル、グーグル、そうですね、アマゾン・ドット・コム等々を始め税金を払っておらぬ。巨大な利益が出ているはずですよ。この日本でも巨大な仕事をしていますから。巨万な利益をここから稼いでいるけど、日本はもちろん、アメリカでも一円も税金払っておらぬという方をもっと問題にされてもおかしくないんじゃないかと。国際経済にお詳しいんだったら、そちらの方が今問題になっているというように、私どもはそう思っております。それがまず一点です。
 二つ目に、今の段階として消費税を上げる時期の話につきましては、これは今から、まだ途中の話でありまして、今の段階で十月とか延ばすべきとか、いや、必ず断行しろとか、いろいろ御意見が分かれているところでありますけれども、これは社会保障と税の一体改革と昨年の三党合意に基づいてこれまでやってきております。
 この種の税の話というのは、与野党、常に難しいのは、これはもう世界中皆同じ中にあって、日本は少なくとも三党合意が与野党の間でできたということに関しましては、これは日本の民主主義の成熟度合いとしては世界に誇れるものだと、私はそう思っております。
 その上で決まった話でありますんで、私どもとしては、税が上げられるような形にしておかないと、今後、社会保障とかいろんな意味で、私どもが抱えております急速な社会保障の増に対応していくためにも、いろんな意味でこの税金はきちんとしておくということは日本の信用にかかわってくる大事なところだと思いますし、国債に限らず国家の信用にもかかわる大事なところだと思っておりますんで、きちんとして対応しておかねばならぬと思っております。
#124
○浜田和幸君 今、大臣からアップルの話ですとかアマゾン・ドット・コムの話が出ました。
 日本でも、今の様々な商取引はネットを通じて海外から税金を全く払わないで物を買うことができる。例えばゴルゴ13のアニメのデジタル情報をアメリカ経由で買えば、日本で払うような消費税がなくて済む。
 そういうこれからの商取引の在り方を考えたときに、日本の消費税論議というものがやはりちょっと抜け穴があるんではないか。海外を迂回した取引に関して消費税が発生しない、こういう状況に対して、何かこの抜け穴を防ぐような方策、これを検討されていると思うんですが、その現状についてお聞かせください。
#125
○委員長代理(加藤修一君) 麻生財務大臣、手短にお願いいたします。時間が来ております。
#126
○国務大臣(麻生太郎君) 過日のG7でこの種の話題が次第に上がっております。
#127
○浜田和幸君 時間が参りましたので、以上で終わります。ありがとうございました。
#128
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子です。
 消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法案について質問させていただきます。
 本法案は、昨年八月に成立した社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の改正による来年からの消費税増税が二段階にわたるものであることもあり、中小・小規模事業者を中心に消費税の価格転嫁が懸念されており、転嫁しやすい環境の整備が求められていることへの対応です。
 事業者が転嫁に御苦労される背景には、消費税以前に、取引上優越的な地位にある大手事業者からの値引き圧力に対して、不況下にあって、中小・小規模事業者が価格交渉力を持てないという実態があると思います。また、小売店も、価格を上げるとほかの安い店にお客様が取られてしまうという厳しい競争にさらされている実態もあります。
 転嫁対策を法として整備すると同時に、景気回復を図り、物やサービスの需要がしっかり生み出され、事業者がコストを価格に適正に転嫁しても売上げが逃げないという経済環境をつくっていくことが何より大切であると考えます。
   〔委員長代理加藤修一君退席、委員長着席〕
 さて、この消費税がそもそも何に使われているかということについて、国民の皆様への周知広報が足りないのではないかと私は感じます。消費税はこれまでも年金、医療、介護のために使われることになっており、予算総則にも明記されています。昨年の税と社会保障一体改革では、増税する消費税は年金、医療、介護、そして子育て支援など少子化に対処するための施策にも使途が拡大されています。
 国の一般会計を見ますと、平成二十五年度の社会保障支出は国費負担だけでも二十九兆円、これに地方負担分があります。消費税を仮に現行のまま一〇%にした場合でも、国と地方分合わせて約二十五兆円ということですので、まだ不足するくらいの社会保障費が国民に給付されているということ、そしてそれは少子高齢化に伴い年々増大していくと予想されているということ、そしてこの増大する社会保障費を、六十年先まで負担させる赤字国債の発行に依存するのではなく、広く国民全体で負担していこうという消費税率引上げの意義、目的、政府はまず国民の皆様にしっかりお知らせしていかなければならないと思います。
 そして、その上で、消費税を御負担いただくのは消費者であり、事業者はそれをお預かりして国に納税するという役割を負っているということもしっかり認識していただき、社会保障のための消費税引上げが決まっている以上は、これまでの価格に消費税増税分が適正に転嫁されるように事業者の皆様に御協力をお願いしていく必要があります。
 この点について、国民の皆様への周知、事業者の方々への周知、これが大変重要です。本法案に関連する各省庁で取り組まれていると思いますが、縦割りでばらばら、あるいは重複など、非効率的な形にならないように、政府として一体感を持って、できるだけ分かりやすくお伝えできるように工夫し、取り組む必要があると考えます。どのように取り組まれるか、内閣官房消費税価格転嫁対策準備室にお伺いいたします。
#129
○政府参考人(齋藤哲夫君) お答えいたします。
 消費税の円滑かつ適正な転嫁等を確保していくためには、先生御指摘のように、消費者や事業者の方々が消費税の転嫁等に関する理解を深めていただくことが非常に重要であると考えております。
 このため、消費者の方々に対しましては、今般の消費税率の引上げの趣旨、税率引上げによる増収分は全額社会保障財源化し国民に還元するといった一体改革の意義と、それから消費税の性格、消費税が価格への転嫁を通じて最終的に消費者に御負担いただくことが予定されている税であるということ、それから今般の法案に盛り込まれている施策を含む政府の転嫁対策等の取組につきまして、様々な機会をとらえまして丁寧に説明してまいりたいと考えております。
 また、事業者の方々に対しましては、関係省庁とよく連携を取りつつ、消費税の転嫁等に関するパンフレット等を作成し、幅広く周知するとともに、業界向け等の説明会を開催するなど、積極的に周知広報を進めていきたいと考えております。
 いずれにいたしましても、消費税の円滑かつ適正な転嫁等を確保するため、関係省庁とよく連携しながら、政府一丸となって徹底した広報を進めてまいりたいと考えております。
#130
○竹谷とし子君 ありがとうございます。
 政府が一体となって、また分かりやすい周知広報をお願いしたいというふうに思います。
 続きまして、価格交渉力の弱い中小・小規模事業者を守るための買いたたき防止について伺います。
 衆議院における審議の中でも、過去の消費税増税の際、中小事業者が増税分をなかなか転嫁できなかったとの指摘があります。消費税だけではなく、過去の原油価格の上昇のときにも多くの中小事業者が転嫁できなかったという実態があります。その分、賃金を下げ、利益を吐きだして対応せざるを得なかったために、労働者の四人に三人を占めると言われる中小事業者の労働者の方々が賃金、可処分所得が下がってしまい、これがデフレ不況の原因となったと考えております。その意味で、買いたたき防止策というのは、中小事業者の方々を守ると同時に、不況を防止して国民経済全体を守っていくために大きな意義があると私は思います。
 一方で、何が買いたたきであるかという判断基準は、自由な価格交渉における消費税とほかのコストとの線引きは実際には大変難しいことだとも思います。これも、衆議院の参考人質疑において、判断するためには専門的な行政職員の育成が必要という問題提起もありました。また、買いたたきがあったと中小事業者の方が声を上げるというのは取引の関係からなかなか難しいという、そういった実態もあります。
 本法案では、転嫁拒否の取締りだけではなくて書面調査等を行うことにもなっています。本法案において、買いたたきを防止するために、また中小事業者の声なき声を吸い上げていくためにどのような取組が行われるか、公正取引委員会委員長にお伺いいたします。
#131
○政府特別補佐人(杉本和行君) お答えさせていただきます。
 委員御指摘のように、消費税率の引上げに当たりましては、たとえ立場の弱い企業の方々が消費税の転嫁を拒否されるという被害を受けたとしても、自らそういう事実を申し出ていただくということはなかなか期待しにくい面があるというのが実態でございます。
 このため、本法案におきましても、政府といたしましては、転嫁拒否等の被害者からの情報提供を受け身的に待つだけではなく、積極的に情報収集を行うため、事業者に対して書面調査を行うということを考えております。また、書面調査の実施、それから苦情相談への対応に当たりましては、消費税の転嫁拒否などの被害を受けた事業者がその事実を公正取引委員会に知らせやすいように、匿名での回答や相談というのも受け付けることとしております。
 一方、どのような行為が本法案で言う消費税の転嫁を拒む買いたたき等の違反行為に該当するかにつきましては、公正取引委員会においてガイドラインを作成、公表し、具体例を盛り込むなどによりまして事業者の方に分かりやすい形で示すことを予定しております。
 転嫁拒否等の行為によりまして被害を受けたと思料する事業者は、ガイドラインも参考として、書面調査への回答や電話による相談を通じて、公正取引委員会や関係各省に対して積極的に情報を提供していただくことを期待しているところでございます。
#132
○竹谷とし子君 ありがとうございました。是非この転嫁対策が実効性あるものとなるようにお願いをいたします。
 この転嫁対策のための法案は非常に重要であるというふうに思います。それとともに、やはり事業者が価格に転嫁しやすい経済状態をつくるための景気回復がもう一つの重要な転嫁対策であるというふうに思います。それを実現する決意で私も取り組んでまいりたいと思います。政府もよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
#133
○広野ただし君 生活の党の広野ただしでございます。
 予算委員会等でも社会保障と税の一体改革の附則をめぐりまして、今日午前中もありましたが、どういう状況の中で引上げをするかということが、やっぱり総合判断をするということだと思います。これもずっと麻生大臣とやってきておるんですが、やっぱり日本経済、少しは良くなったというようなことを言われますが、実体経済は非常に厳しいものがあります。
 そういう中で、今年、補正予算等もあってそれなりに良くなってくるかもしれません。しかし、それは簡単に言うと病み上がりの経済だ、まだふらふらしているんだということだと思うんですね。そこに三%上げますと、所得控除等の圧縮等もありますから、年間八兆円、九兆円の重荷をぐっと持つと、国民に負担を掛けると、こういうことになりますので、病み上がりの方にそういう重いものを持たせるとまたふらふらといくというのがこの生きた経済の根本だと思うんですね。ですから、やっぱり今年の一―三月が良かったからとか、そういう話じゃなくて、元気になるためには、一、二年しっかりと元気になったとみんなが実感することがそういう重い荷物も担げる大事なことなんじゃないかなと、こう思っているわけであります。
 結局、九七年の橋本内閣のときもそれでふらふらと、アジアの信用危機もありましたけれども、そういうことになったということでありまして、私は、一、二年延ばして、しかも国民会議で社会保障等のビジョンをしっかりと詰めるということが非常に大切なんじゃないかと思っております。八月までにこの国民会議で本当に成案が得られるのかどうかということを併せて伺いたいと思います。
#134
○国務大臣(麻生太郎君) これはもう広野先生と、これまで財金等々、予算委員会等々で何度かこの話につきまして御議論をさせていただいたところですけれども、この消費税を上げるということは、増大し続けております社会保障に対するきちんとした対応ができる、そういった意味での安心の確保とか、また国家としての信認の維持等々を考えた上で、昨年の八月、三党で合意をされたということで、この種の税金を上げるという話を与野党で合意をできたということは、これは他国でなかなかできておらないことなんであって、私どもは、民主主義の成熟度合いとしては、おたくらにはできなかったのがうちはできたというのははっきり言えることなんだと思っております。
 ただ、消費税の引上げ時期につきましてはいろいろ御懸念のあるところで、九七年の例も引かれましたけれども、あの年、あのときは確かにアジアの金融危機もありましたし、また、日本の中におきましても、十一月には、金融システムとしてはとにかく、三洋証券、山一証券、北海道拓殖銀行、長期信用銀行、不動産銀行等々大手の銀行、数多く、金融不安というようなものをあおるほどのえらい騒ぎになった等々がありましたので、そういったものも手伝って税収が大幅に落ちたという面は事実だと、私どももそう思っております。
 ただ、あのとき、消費だけを見ますと、消費が下がりましたのは、上げた年の三月、四月に上げて、四―六の分がマイナスの三・五に個人消費等民間消費が落ちておりますけれども、それ以外は余り落ちず、〇・一とか、〇・一上がったり下がったり、ずうっと大体それくらいのもので消費行きましたので、事、個人消費だけに関して言わせていただくとそういうことであろうとは存じますが。
 あのときやっぱりもう一つ大きく落ちたのは設備投資だった。設備投資が四月以降、マイナス三・五とかマイナス二とかいうことになりましたので、そちらの方がGDPの中に占める比率が大きいものですから、そちらの比率も大きく足を引っ張ったのは歴史的事実でありますので、我々としてはそれは十分に考えておかねばならぬところだと思っておりますけれども、それに対しまして、需要の前倒し等々でわあっと出てくるであろうその前の月、前の年の後半、第三・四半期、第四・四半期のところの分を考えましても、その翌月の第一・四半期、翌年の第一・四半期辺りのところからきちんと対応していくということを考えてやっていかねばならぬと思っております。
#135
○広野ただし君 国民会議はどうでしょう。
#136
○国務大臣(麻生太郎君) 国民会議につきましては、今いろいろなことが進んでおるということは存じておりますけれども、内容を詳しく説明するのはちょっとこの場ではいかがかと存じますが、結構いろいろ議論が進められておると理解をしております。
#137
○広野ただし君 八月までにまとまりますか。
#138
○国務大臣(麻生太郎君) まとめるつもりで頑張ってやっているのが現実であります。
#139
○広野ただし君 それともう一つ、この消費税制度の不備、欠陥という点であります。簡単に言うとタックス・オン・タックスの話がありますが、ガソリンについても、石油税のほかに揮発油税、地方揮発油税というような形に、それにまた消費税が掛かると、こういう話になりますし、ディーゼル油もそうですし、今問題になっている漁船の燃料油、あるいは離島航路の燃料油というような点、このタックス・オン・タックスについて見直すべきではないかと、こう思いますが、まず経産大臣の見解を伺います。
#140
○国務大臣(茂木敏充君) 石油関連のタックス・オン・タックスは以前から問題になっているところであります。
 今後、平成二十六年度の税制改正等々におきまして、積み残した課題におきましては税調においてしっかり議論されるものだと理解をいたしております。
#141
○広野ただし君 税調、もう一つ踏み込んで、石油関係の担当大臣なんですから、タックス・オン・タックスはおかしいという観点がありませんか。
#142
○国務大臣(茂木敏充君) 基本的な考え方としては、シンプルな税制と、これが望ましいと思っております。
#143
○広野ただし君 やっぱり消費税の仕組みに不備があればそれを見直していくというのが非常に大切なんじゃないかと、こう思います。
 それと、ずっと話題になります食料品関係の軽減税率、複数税率の観点です。ヨーロッパ等でも、イギリスもフランスもドイツもみんなそういうところを入れております。やっぱり消費税の逆進性ということを考えると、何としてでもそれを解消する手だてを考えなきゃならない。
 公明党さんとの間で、来年の四月まではちょっと難しいけれども、再来年の十月までには複数税率を入れるというようなことも考えると、こういうふうになっているようですが、その点、麻生大臣、どういうふうに考えられますか。
#144
○副大臣(小渕優子君) 軽減税率についてでありますけれども、昨年の六月の三党合意を踏まえた税制抜本改革法において、給付付き税額控除と並んで低所得者に配慮する観点からの検討課題とされているところであります。
 この軽減税率については、与党の二十五年度税制改正大綱におきまして、消費税率の一〇%引上げ時に軽減税率制度を導入することを目指すとされている一方で、財源の問題、また区分経理に伴う中小事業者の事務負担のこと、対象となる品目をどう線引きするかなどの課題があると承知をしています。
 いずれにいたしましても、低所得者対策につきましては、本年二月の三党合意において引き続き協議を行うとされており、政府といたしましても、与党及び三党間での議論を踏まえた上で、関係者の意見にもしっかり耳を傾けて検討を行っていく必要があると考えております。
#145
○広野ただし君 食料品は、これは主婦の方々始め、毎日毎日のことなんですね。もう非常にやはり、何円何銭、何円というようなことを気にしながら買物をされるということなので、何かそういう役所的な答弁ではなくて、やっぱりしっかりとそれを導入していくと。
 来年の四月、これは経済情勢によりますけれども、時間がちょっとということはある程度理解できるかもしれません。しかし、食料品関係の方のインボイスをきちっとすればできるわけですからね、全面的にやるわけじゃないんですから、ということですとか、前向きにもっと国民の立場に立って答弁いただきたいと思います。
 麻生大臣、どうでしょう。
#146
○国務大臣(麻生太郎君) これは今お答えを小渕副大臣からいたしましたように、これはこれまでの三党なり二党なりいろいろな話の中からこの問題は出てきているんですが、やっぱり税源をどうするかとか、その分だけ税収が落ち込んだ分どうするかという財源の問題と、これはいい、これは駄目というのの線引きは物すごい難しいというのは、これはイギリスで一五%に上がったときでしたが、上がったときにたまたまそこにおりましたので、何でこれが、黒パンがバツで白パンはいいんだとかいろいろ、わやわやわやわや言っておられたのを、何の話をしているのかさっぱり、当時は消費税というのは理解がなかったものですから、そういった記憶があるのは、この区分は結構面倒くさいなというのはあのときの印象としてあります。
 もう一つは、事務手続に関しましては、それは日本人なら、日本人だからそれぐらいできないはずがないという御意見はよく聞かれるところなので、私どもはこの点に関して、大変だろうなというのが感じることではありますけれども、これができないかといえば、それはできないことはないと思いますけれども、今それが八%の段階でやるかという話で、今の段階はなかなかちょっと考えにくいかなという感じが正直な実感です。
#147
○広野ただし君 いや、よくその食料品でキャビアの話も出ますけれど、そんなのはもう極端な例であって、これはもう麻生大臣の性格からいえばぱっと決めていけばいい話であって、それでどうしてもおかしければ後でまた一年後とか見直せばいい話なんだと思うんですね。ですから、難しい難しいと言っている限りはなかなかできないというようなことだと思います。
 それともう一つ、これも消費税体系の中でのやはり見直しのことではないかと思います。先ほどお話がありました輸出還付税、輸出戻し税と言われます。
 私は、それが不当というより、そんなことではなくて、輸出関連業者にインボイスを入れて、納入業者がいるんですね、部品メーカー、部品メーカーも言わば輸出に当たっては還付を受けてもいいんじゃないかと私は思うんですね。完成品メーカーが、本来インボイスがあれば、部品メーカーにも戻すことが可能と、こういうふうに思うんですが、いかがでしょうか。
#148
○副大臣(小渕優子君) 先ほども大臣の方から答弁をさせていただきましたけれども、そもそもその消費税というものは国内の消費者に最終的な負担を求める税であります。このために輸出取引については免税ということになっておりまして、輸入国側が輸入の際に課税する仕組みとなっておりまして、これは消費税の国際的なルールであります。
 輸出企業は消費税の還付を受けていますけれども、これは輸出取引が免税とされ、仕入れの際に支払った消費税分を控除した結果として還付が生じているものでありますので、国内で事業を行っている企業と比べて輸出の企業が得をするという仕組みになっているわけではありません。
#149
○広野ただし君 そのことを聞いているわけではないんですね。それは輸出品ですから掛からないからというのは当然のことであります。しかし、納入業者、部品メーカーも納入して、輸出関連に納入をしてまいります。ですから、そういうときにインボイスがあれば、それだけ部品メーカーにも戻すことができると。完成品メーカーが全部取るんではなくて、そういうことが可能だと私は思うんです。麻生大臣に伺います。
#150
○国務大臣(麻生太郎君) インボイスの話なんだと思いますが、これは通常、本体価格と税額というのはいわゆる別記されておりますんで、インボイス制度を導入すれば消費税等、いわゆる転嫁が容易になるのではないかという指摘が、これはいろいろ昔から聞かれるところなんであります。他方、これ中小の団体から、あれからいいますと、事業者間取引で現在用いられておりますBツーBでやっておりますものは、請求書におきましても本体価格とそれから別記で税額というようにされる方式が一般的になっておりますんで、その意味では、価格表示の方法と、それと転嫁のしやすさは関係ないという意見があることは、間違いなくそういうのはあろうと存じます。
 また、このインボイスの導入については、いろいろ中小団体から事務負担が増加するということに対して懸念することが、懸念される声が多く上がっておるのも今現実ではありますけれども、いずれにしても、この問題につきましては検討していかねばならぬ問題の一つだと思っております。
#151
○広野ただし君 貿易関係、特に輸出関係をやはり担当しておられる経産大臣に、その部品メーカーの立場からいって、やっぱり戻ってきたもの、輸出の還付してきたものが部品メーカーにも入る、入ってしかるべきではないかと思いますが、その点、いかがでしょうか。
#152
○国務大臣(茂木敏充君) システムの問題としてどうできるかということについて今財務大臣の方からお答えありましたが、考え方としては、広野先生おっしゃるような考え方というのは十分理解できると思います。
 また、今メーカーですね、ある程度もう発注する段階から国内のもの、それから海外のもの、分けております。そういったことを考えると、必ずしもシステムが整っていなくてもある程度の還付をすることは可能なんではないかなと思っておりますけれども、制度的にそうなっておりませんから、あとはメーカーと、それからまた関係の間の言ってみますと仕切りということになってくるんだと思います。
#153
○広野ただし君 やはり輸出関連の部分だけでもインボイス取引にしてやっていけば、部品メーカーにも戻す部分があり得ると、全部戻すというよりも、そういうことがあり得るんではないかと、こう思います。
 それで、これもまた先ほどありましたけれども、この独禁法と下請法、そしてまた景表法の強化をきちっとやりませんと、消費税転嫁法の実効性について先ほど話がありました。私はやっぱり、独禁法、この自由な競争、そして公正な競争、こういうことの考え方、そしてまた下請法は下請取引だけになって、下請というか委任取引だけになっていますけれども、通常取引においてもきちっと広げる、そして課徴金ですとか是正命令、そういう、警告、それをもうきっちりやると、強化するという考え方がまずあるべきではないかと思いますが、まず委員長の見解を伺います。
#154
○政府特別補佐人(杉本和行君) 今回の消費税の引上げにつきましては、消費税の税率引上げが二回にわたるということ、それから広範に起こる可能性があるからということで、下請法で使うような手段を更に簡素化しまして各省庁にも権限を与え、しかも範囲を委託以上のものに広げるということをやっているところでございます。
 下請法それから独禁法に関しましては、従来からこれの厳正な適用を図っているところでございまして、下請法におきましても、十五年度に改正いたしましてその範囲を拡大したといったような改正を行っております。独禁法につきましても、優先的地位の濫用についても活用するように法改正も行われているところでございます。
 そうした法改正もございましたので、そういうものを踏まえて下請法、独禁法の厳正な適用ということはこれからもしっかりとやってまいりたいと考えているところでございます。
#155
○広野ただし君 最後にしますが、例のカルテルのときにも、リニエンシーのことを経済産業委員会で私も一緒になってやらせていただきました。やっぱりそういうことによって独禁法、非常に効果を持つということになりますので、是非、独禁法、下請法そして景表法の実効あるために強化をいただきたいと思います。
 終わります。ありがとうございます。
#156
○上野通子君 自由民主党の上野通子でございます。
 本日の三委員会の特別委員会連合審査会の最後のバッターとなりました。長時間にわたります委員会、誠にありがとうございます。多くの質問が出て、もう出尽くしたというところもありますが、是非とも最後の確認も含めて御丁寧な御答弁をよろしくお願いいたします。
 また、本日、私は消費者問題に関する特別委員会に所属しておりますので、消費者基本法の目的である国民の消費生活の安定及び向上を確保させることを念頭に置きながら質問させていただきたいと思います。
 言うまでもなく、消費税は最終的なサービスを受ける消費者が負担するべき税であり、大手企業が中小事業者を犠牲にして消費税還元セールを行うという行為はもちろん禁止すべきであり、また、過去二度の経験を踏まえれば、特別措置法を制定することには賛成でございます。しかしながら、実施に当たっては幾つかの問題点、課題もあると思いますので、確認させていただきます。
 まず、書面調査についてお伺いいたします。
 本法律案では、第三条において買いたたきなどの行為を禁止し、続く四条ではそれらの行為を防止するため指導や助言を行うことを定め、十五条で立入調査や報告、そして徴収をすることができるというのが基本的な仕組みだと思います。そして、本法案で定める転嫁拒否等の違反行為を取り締まるため、今回は大規模な書面調査を行うと伺っております。
 本日も含めてこれまでも議論され尽くされたわけですが、再確認のために委員長にお伺いしたいと思うんですが、二十五年度の調査の規模及び二十六年度以降の計画、さらに、今般の書面調査が消費税を導入した平成元年と消費税率を引き上げた平成九年の調査と異なる点がありましたら、その点についてお答えいただきたいと思います。また、具体的には今回の調査は何社に対して行うかということも改めてお聞きしたいと思います。公正取引委員長、よろしくお願いいたします。
#157
○政府特別補佐人(杉本和行君) お答えさせていただきます。
 書面調査の件でございますが、平成二十五年度は公正取引委員会と中小企業庁を合わせまして約十五万社の書面調査を実施することとしておりまして、平成二十六年度におきましては更にそれを上回る書面調査を実施することを考えております。
 これらはこれまでに例を見ない規模の書面調査でございまして、消費税導入時の書面調査は七万三千社でございましたし、五%への引上げ時は六千社でございました。
 これらの一連の調査によりまして、できる限り多くの中小事業者が調査対象に含まれるよう工夫していきたいと考えておるところでございます。
 さらに、今回の調査は、下請法の運用対象でございます委託取引だけではなく、売買取引を含む取引全般を対象として消費税の転嫁拒否等に係る情報を収集するために調査をするものであるのに対しまして、平成元年及び平成九年の書面調査は、委託取引だけを対象に消費税の転嫁拒否に係る下請法違反についての実態把握のため実施したものでございまして、今回は、そういう意味ではその面も範囲が広がった書面調査をしたいと思っております。
#158
○上野通子君 ありがとうございます。
 今までに比べたらかなり大規模だということなんですが、十五万社。しかしながら、日本の中小企業者は全体で四百二十万社あるといいますから、これはいかがなものかというところもあると思うんですが、日本商工会議所の調査では、平成九年に消費税率が三%から五%に上がった際、年商千五百万円以下の事業者の三分の二が転嫁できなかったと答えたそうですし、また同年以降に行われた還元セールでは、中小事業者が原材料や仕入れ時に支払った消費税分を納入価格に上乗せしないよう大手から圧力が掛かるいわゆる下請いじめが問題化したとも言われています。
 そこで、私も栃木県出身なんですが、栃木県の地元の方に当時のことをちょっと状況をお伺いしてまいりました。
 地元の中小事業者の皆さんの話では、まず、特に大企業の下請の場合、当時二%上乗せできずに従来の価格のまま納品していた。その分、借入れを行っていた業者もあった。下請業者は元請に対し食べさせてもらっているという意識が強く、実際には泣き寝入りの状態であった。納税準備金を積み立てなくてはと言っていた事業者もいたが、現実にはそのような余裕はなく、消費税を支払うために借入れしていたことも多かった、していた業者も多かったなどの声があったようです。また、地元の中小零細事業者は、大手企業等の発注者から一次下請、二次下請、三次下請のようにどんどんどんどん下請が重層構造になっていった場合、発注者が適正な転嫁を促したとしても中間段階で搾取されてしまう場合があったそうです。中には、発注者が適正に発注していても、一次下請の業者の方で適正に対応したとは限らずに、今回もこのようなケースが続発するのではと大変懸念しているところです。
 調査をする際には是非とも、単純に親事業者から第一次の下請事業者をたどるだけではなく、下請が連鎖していることにも注意して、慎重な取組をしていただきたいと思います。
 また、まだ地元の声としては、発注者からの注文に対し忠実に部品や機械を作る地場の工場の存在が重要であり、いわゆる日本の物づくりを支えている地域の中小企業者、自分たちのことをよく考えてくれと。しかしながら、他の会社はこの値段でやってくれると言われてしまうと、やはりよほどの覚悟がない限り、仕方ないと泣き寝入りをしてその値段でやってしまったということが現状でした。
 つまり、まとめると、公正取引委員会の調査に正直に答えるのは不安である、公正取引委員会の調査に協力すると取引の機会を失うかもしれない、取引相手が限られており、調査に協力すれば必ずばれてしまうなどと考える中小零細企業者は、書面調査を例えばしてほしいといっても、そこに正直に答えるとは思えません。恐らく正直に答えられないと思います。
 もちろん、公正取引委員会は調査に当たって真摯に取り組んでいるとは思いますが、それでもなおやはり不安は中小企業者になればなるほど残りますので、先ほども言いましたが、約四百二十万社と言われておる全体の中小企業者の数ですね、この数に比べて今回は大分多いよというお話でしたが、十五万社ということで、これは十分であるかというと、いかがなものでございましょうか。
 今申し上げた中小企業者の書面への不安、それから調査の適正な規模、それから執行段階において柔軟な対応、これらをきちんとしていただかないとやはり不安が多いと思うので、ここで何回も皆さんお聞きしていると思うんですが、改めまして大臣の所見をお伺いしたいと思います。
#159
○国務大臣(稲田朋美君) 今、上野先生の御地元のお話がございました。同じような状況が私の地元でも、また全国でも発生をいたしております。
 消費税の引上げに当たって、立場の弱い企業の方々が消費税の転嫁を拒否されるなどの被害を受けたとしても、それを自ら事実を申し出いただくということが期待しにくいという実態があります。このため、政府としては、転嫁拒否等の被害者から情報提供を受け身的に待つだけではなくて、積極的に情報収集を行うため、事業者に対して書面調査を実施することといたしております。
 先ほど少な過ぎるというお話がございました。平成二十五年度は、公正取引委員会と中小企業庁と合わせて約十五万社の書面調査を実施する予定でありますが、平成二十六年度はそれを大幅に上回る数の書面調査を実施する予定としており、これらの一連の調査によって、できる限り多くの中小事業者が調査対象に含まれるように工夫してまいりたいと思っております。
 また、書面調査や苦情、相談への対応に当たっては、情報管理を徹底するとともに、消費税の転嫁拒否などの被害を受けた事業者がその事実を公正取引委員会に知らせやすいよう、匿名での回答や相談も受け付けることにいたしております。
 さらに、本法案の第三条四号では、消費税の転嫁拒否などの被害を受けた事業者がその事実を政府に知らせたことを理由として、取引の数量を減らしたり、取引を停止したりするなどの報復行為を禁止しており、万が一報復行為が行われた場合には厳正に対処することといたしております。
 これら各種の措置によって情報提供者の保護に万全を期すこととしており、転嫁拒否の被害を受けた事業者が安心して政府に情報を提供できる環境の整備に努めてまいる所存でございます。
#160
○上野通子君 ありがとうございました。
 やはり、全国各地で泣き寝入りをしてしまったという前回の例もありますので、今回、今年度は十五万社、その次は更に増やしていただけるということなので、よろしくお願いいたします。
 次に、表示規制についてお伺いしたいんですが、これも今日も多くの委員からの質問がありましたので簡潔にさせていただきたいと思うんですが、もし来年四月一日の新聞折り込みチラシに全品三%値下げセールですとか還元三%などといった文言があった場合は、明らかに消費税という文言が含まれていないので問題はないと判断してよろしいのでしょうか、森大臣。
#161
○政府参考人(菅久修一君) お答えいたします。
 本法案第八条の規定は消費税分を値引きする等の宣伝や広告を禁止するものでございますので、御指摘の表示だけでは消費税分を値引きする等の広告や宣伝であるとすることは難しいと思われますことから、この表示のみをもって第八条により禁止されることはないと考えております。
#162
○上野通子君 森大臣にお答えいただきたいと思いますが、今、消費税と表示していなければオーケーということです。じゃ、例えば、春の生活応援セールや、広告表示なしに価格を据え置くとか、そういうのはセーフでよろしいんですか。
#163
○国務大臣(森まさこ君) 消費税というふうに表示していないものは、原則としてそれのみをもっては規制をされることがないということです。もちろん、表示というのは広告全体を見て判断するものでございます。
#164
○上野通子君 ありがとうございます。
 取りあえず、消費税という言葉がなければよいという考えが近いと思うんですけれども、それもまだまだ地元の方々からは、分からないという、大変不明瞭であって早く線引き、速やかにしてほしいという声も上がっているんです。特に還元セールと、通常セールにも影響するんじゃないかということ、お話もありまして、実際のところ私も、本当にすみ分け、これからしていくの大変だなと思います。
 なぜなら、四月一日に三%引き上げられる、来年の。ということは、誰しも消費税のことを連想するということに、分かっている、決まっているじゃないかと思うからでありまして、消費税と関連性がないとするのはいささか無理が来るのではないかと思われます。でも、このことには、今までも皆さんの答弁されているのを聞いていましたからここでは触れませんが、その代わりに、どんなセールの文言なら問題ないのかを示すガイドラインを、もうちょっと前向きなガイドライン、今どの辺まで進んでいるかとか、そういう内容はどうするかとか、グレーゾーンのところはどこですみ分けするかとか、そういうことが今の段階で分かれば一歩踏み込んだ答弁をいただきたいんですが、森大臣、お願いできますか。
#165
○国務大臣(森まさこ君) 表示の規制は、御存じのとおりその表示のみによって規制するものですから、その文言を見て何を連想するのかというところまでもって規制することはできません。
 この法律の目的は、消費者の方に消費税を御負担いただく、このことに誤認がないように、それから周辺の小売業者が値下げを追従しないようにする、それから買いたたきなどの誘発を防ぐ、こういった目的をこの表示の規制とほかの規制と全体で趣旨を全うしていくというものでございますから、連想するからといって規制をすることは、表示を規制をする、ほかにも景品表示法等ありますけれども、その原則からするとそれはできないのです。
 しかも、消費税のことを連想したといっても、その連想の内容が、私は消費税を負担しなくていいんだというふうに誤認する方の連想なのか、いや、これはその三%を企業努力によって切り詰めていただいたんだなと、消費税は私がちゃんと、消費者が負担するんだなというふうに思っているかもしれませんので、その心の中の内容にまで踏み込んで規制をすることはいたしません。文言のみによってこれは法の趣旨を全うするということでございます。
 そして、御質問のガイドラインでございますけれども、先ほどの財務大臣の御答弁にもあったとおり、消費増税法案が四月一日とされておりますが、それをするかどうかということの判断が秋ごろになされるであろうというような御答弁を踏まえて、そしてそれまでにこの本法案が施行をされなければならないという御答弁がございました。
 それを踏まえますと、施行の前に、なるべく早い段階でガイドラインを策定し、周知期間を確保しなければなりません。また、そのガイドラインの策定の前にパブリックコメント等の所要の手続を行っていくということを考えますと、この法律が公布された後、なるたけ早く作業をしていくというふうになって、スケジュール感は持っているところでございます。
#166
○上野通子君 ありがとうございます。私もそれは重々分かっているんですが、やはり消費者の皆さん、国民の皆さんはそこのところがまだ不明瞭で、いささか疑問に思っていることもあると思いますのでお聞きしました。
 ここで、発言通告はしていないんですが、二大臣、せっかく女性の大臣がいらっしゃいますのでお伺いしたいんですが、お二人ともバーゲンセールは好きですか。
#167
○国務大臣(稲田朋美君) 行きたいなと思っております。
#168
○国務大臣(森まさこ君) 同じです。
#169
○上野通子君 ありがとうございます。
 私も主婦で子供もいますので、やはりバーゲンセールのチラシが入っているとついつい見てしまって、特に生活必需品は、これは女性にとって本当に魅力的で、大変なときは子供と並んで開店前に並ぶこともあります。
 このように、消費者は誰もがバーゲンセールの言葉には大変魅力を感じて期待も持っている、さらに消費する気持ちをそそられる、私たち、そそられることによって経済は、地域の経済は回ると確信しているんですけれども、今回のこの法案もそういった意味で、バーゲンのことが関係あるということを耳にした多くの消費者は、今ここで行っているこの議論もダイレクトに伝わるわけです。
 是非とも、この表示の規制もきちんとした形で、ガイドラインも作っていただいて発信していただけたら、私たち消費者の一人としても大賛成、きちんと消費税も払う、まして、もっと広告の仕方とか公表の仕方、悪徳業者のですね、そういうものもしっかりと消費者が分かるようにしてくれれば、こういう悪徳事業者のものは買わないということも、姿勢も明らかに消費者としてできると思うので、今後ともよろしくお願いいたします。
 短かったですが、これで終わりにします。ありがとうございます。
#170
○委員長(増子輝彦君) 他に御発言もなければ、本連合審査会はこれにて終了することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#171
○委員長(増子輝彦君) 異議ないと認めます。よって、連合審査会は終了することに決定いたしました。
 これにて散会いたします。
   午後二時一分散会
ソース: 国立国会図書館
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