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2013/02/06 第183回国会 参議院 参議院会議録情報 第183回国会 国民生活・経済・社会保障に関する調査会 第1号
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2013/02/06 第183回国会 参議院

参議院会議録情報 第183回国会 国民生活・経済・社会保障に関する調査会 第1号

#1
第183回国会 国民生活・経済・社会保障に関する調査会 第1号
平成二十五年二月六日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員氏名
    会 長         鴻池 祥肇君
    理 事         小西 洋之君
    理 事         徳永 エリ君
    理 事         藤井 基之君
    理 事        三原じゅん子君
    理 事         山本 博司君
    理 事         寺田 典城君
                石橋 通宏君
                金子 洋一君
                小林 正夫君
                斎藤 嘉隆君
                田城  郁君
                林 久美子君
                山根 隆治君
                蓮   舫君
                岸  宏一君
                鶴保 庸介君
                中原 八一君
                福岡 資麿君
                松村 祥史君
                山崎  力君
                魚住裕一郎君
                谷  亮子君
                平山  誠君
                荒井 広幸君
    ─────────────
   委員の異動
 一月二十八日
    辞任         補欠選任
     小西 洋之君     芝  博一君
     山根 隆治君     大久保 勉君
     平山  誠君     行田 邦子君
 二月五日
    辞任         補欠選任
     田城  郁君     牧山ひろえ君
     蓮   舫君     藤本 祐司君
     谷  亮子君     主濱  了君
 二月六日
    辞任         補欠選任
     牧山ひろえ君     田城  郁君
     主濱  了君     谷  亮子君
     行田 邦子君     舟山 康江君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         鴻池 祥肇君
    理 事
                石橋 通宏君
                斎藤 嘉隆君
                藤井 基之君
               三原じゅん子君
                山本 博司君
                寺田 典城君
    委 員
                大久保 勉君
                小林 正夫君
                芝  博一君
                田城  郁君
                徳永 エリ君
                林 久美子君
                藤本 祐司君
                牧山ひろえ君
                岸  宏一君
                中原 八一君
                福岡 資麿君
                松村 祥史君
                山崎  力君
                魚住裕一郎君
                主濱  了君
                谷  亮子君
                舟山 康江君
                荒井 広幸君
   副大臣
       内閣府副大臣   西村 康稔君
       財務副大臣    小渕 優子君
       厚生労働副大臣  桝屋 敬悟君
   事務局側
       第二特別調査室
       長        近藤 俊之君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官
       兼厚生労働省政
       策統括官     唐澤  剛君
       内閣府政策統括
       官        石井 裕晶君
       内閣府政策統括
       官        西川 正郎君
       財務大臣官房審
       議官       太田  充君
       財務省主計局次
       長        福田 淳一君
       財務省主計局調
       査課長      小宮 義之君
       財務省主計局主
       計官       新川 浩嗣君
       財務省主税局調
       査課長      宇波 弘貴君
       財務省主税局税
       制第二課長    住澤  整君
       厚生労働大臣官
       房審議官     平山 佳伸君
       厚生労働大臣官
       房審議官     鈴木 俊彦君
       厚生労働大臣官
       房審議官     西藤 公司君
       厚生労働大臣官
       房審議官     神田 裕二君
       厚生労働大臣官
       房審議官     蒲原 基道君
       厚生労働省健康
       局長       矢島 鉄也君
       厚生労働省職業
       安定局長     岡崎 淳一君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    岡田 太造君
       厚生労働省老健
       局長       原  勝則君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事の辞任及び補欠選任の件
○参考人の出席要求に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国民生活・経済・社会保障に関する調査
 (「持続可能な経済社会と社会保障の在り方」
 のうち、我が国経済の持続可能性、我が国社会
 保障の持続可能性について)
    ─────────────
#2
○会長(鴻池祥肇君) ただいまから国民生活・経済・社会保障に関する調査会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、横峯良郎君、小西洋之君、山根隆治君、谷亮子君、田城郁君及び蓮舫君が委員を辞任され、その補欠として芝博一君、大久保勉君、行田邦子君、主濱了君、牧山ひろえ君及び藤本祐司君が選任されました。
 また、本日、行田邦子君が委員を辞任され、その補欠として舟山康江君が選任されました。
    ─────────────
#3
○会長(鴻池祥肇君) 理事の辞任についてお諮りいたします。
 徳永エリ君から、文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○会長(鴻池祥肇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 この際、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 理事の辞任及び委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、会長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○会長(鴻池祥肇君) 異議ないと認めます。
 それでは、理事に石橋通宏君及び斎藤嘉隆君を指名いたします。
    ─────────────
#6
○会長(鴻池祥肇君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国民生活・経済・社会保障に関する調査のため、今期国会中、必要に応じ参考人の出席を求め、その意見を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○会長(鴻池祥肇君) 御異議ないと認めます。
 なお、その日時及び人選等につきましては、これを会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○会長(鴻池祥肇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#9
○会長(鴻池祥肇君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国民生活・経済・社会保障に関する調査のため、本日の調査会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官兼厚生労働省政策統括官唐澤剛君外十七名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#10
○会長(鴻池祥肇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#11
○会長(鴻池祥肇君) この際、本調査会の三年目の調査について御報告申し上げます。
 本調査会は、「持続可能な経済社会と社会保障の在り方」をテーマとして調査を進めており、一年目は社会保障、二年目は経済を中心に調査を行ったところでございます。
 最終年である三年目につきましては、経済社会及び社会保障制度を持続可能なものとするためには、一年目、二年目の中間報告の提言の趣旨を更に深化させることが重要との認識に基づき、理事会等で御協議いただきました結果、我が国における経済及び社会保障の持続可能性について調査を進めていくことといたしたいと存じます。
 委員各位の御協力をよろしくお願いを申し上げます。
    ─────────────
#12
○会長(鴻池祥肇君) 国民生活・経済・社会保障に関する調査を議題とし、「持続可能な経済社会と社会保障の在り方」のうち、我が国経済の持続可能性、我が国社会保障の持続可能性について、内閣官房、内閣府、財務省及び厚生労働省からそれぞれ説明を聴取いたします。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 まず、内閣官房、内閣府及び財務省から、我が国経済の持続可能性について説明を聴取いたします。西村内閣府副大臣。
#13
○副大臣(西村康稔君) 内閣府副大臣の西村康稔でございます。
 それでは、座ったままでございますけれども、緊急経済対策等による経済財政運営の基本方針について、私から説明をさせていただきます。
 お手元に資料をお配りをいたしております。内閣官房・内閣府、今日の日付が付いております。国民生活・経済・社会保障調査会提出資料という資料、横書きで、横紙でございます。その二ページをお開きをいただければと思います。
 まず、先月閣議決定をいたしました緊急経済対策につきまして御説明を申し上げます。
 この本対策の特徴、上のところにございます、申し上げたいと思います。日本経済再生のため、長引く円高・デフレ不況から脱却をし、雇用と所得が拡大する力強い経済を目指すということでありまして、このために三本の矢という言い方をよくしておりますけれども、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略、この三つの矢を一体として実行してまいります。
 本対策は、そのための政策パッケージの第一弾でございます。景気の底割れを回避し、持続的成長を生み出す成長戦略につなげるために、補正予算措置のみならず、あらゆる政策を動員をしております。日本経済再生本部と経済財政諮問会議を司令塔といたしまして、府省の壁を越えて、スピード感を持って間断なく政策を実現、実行していく所存でございます。
 本対策における日本経済再生に向けての考え方といたしましては、下のところにありますけれども、三つの柱がございます。
 まず、復興の加速を最優先をしまして、それと同時に事前防災、減災のための国土強靱化を進めてまいります。また、機動的な経済財政運営のために、二つ目のところですけれども、いわゆる十五か月予算との考え方で補正予算と二十五年度予算を合わせて、切れ目のない経済対策を実行してまいります。また、政府と日本銀行の連携を強化し、日本銀行が大胆な金融緩和を推進することを期待しております。物価目標については、日本銀行が一月二十二日に二%の物価安定目標を設定し、これをできるだけ早期に実現することを目指すとしたところであります。貿易立国と産業投資立国の双発型エンジンが互いに相乗効果を発揮する、いわゆるハイブリッド型、ハイブリッド経済立国を目指すなど、成長のための戦略を実行、実現してまいります。
 三ページ目を見ていただきますと具体的施策が並んでおりますけれども、ポイントだけ申し上げたいと思います。
 三つの柱がありますけれども、一つ目が、復興・防災対策として、東日本大震災の被災地の復興を加速させることを最優先するとともに、全国各地のインフラについて、命と暮らしを守るために緊急に必要とされるものを厳選し、老朽化対策、事前防災・減災対策を適切に行ってまいります。
 二つ目の、成長による富の創出として、先端設備投資の補助など将来の成長を先取りする分野への投資やイノベーションの促進を強力に進めると同時に、企業の海外展開の支援、ものづくりを行う中小企業支援、人材育成、雇用対策など、日本経済の成長力を強化する施策を盛り込んでおります。
 三つ目の、右側のところですけれども、暮らしの安心、地域活性化として、暮らしの安心確保のため、子育て支援のための保育士の人材確保、あるいは通学路の安全対策、こうしたことを行うと同時に、地域活性化を図るために、観光振興、農業の体質強化、地方都市のリノベーション、コンパクトシティーの推進などの取組を盛り込んでおります。
 また、潜在力の発揮を可能とする規制改革や為替市場の安定に対する施策も盛り込んでおります。
 四ページ目を御覧いただきますと、本対策の規模と効果でございますけれども、規模は、財政支出、国の支出が十・三兆円程度、地方、民間の負担も合わせた全体の規模を表す事業規模は二十・二兆円程度であります。
 また、この予算措置による経済効果を現時点で機械的に計算をするわけでありますけれども、押し上げの効果、実質GDP押し上げ効果はおおむね二%、雇用創出効果は六十万人程度と試算をしております。このほか、本対策に盛り込まれました規制改革、税制改正、金融資本市場の活性化等の施策やイノベーション促進、研究開発を始めとする成長戦略がこれから具体化をしていくわけですけれども、それによって民間投資や消費が喚起をされ、競争力の強化、所得、雇用の増大に伴う経済成長を期待しているところでございます。
 緊急経済対策の説明は以上でございます。
 続きまして、五ページ、白いところに表紙がありますが、我が国経済の持続可能性につきまして、基本的な考え方についてお話をしたいと思います。
 六ページのところにありますけれども、中期的な経済財政運営の基本的な考え方でありますけれども、安倍内閣におきましては、そこにありますように、強い経済の再生なくして財政の再建も日本の将来もないという考え方に立ちまして、先ほど申し上げた三本の矢、大胆な金融政策、そして機動的な財政政策、それから民間投資を喚起する成長戦略というこの三本の矢を一体として実行していくこととしております。
 また、中期的には、二つ目の丸のところですけれども、企業の積極的な投資が雇用と所得を拡大するという好循環を実現すると同時に、あわせて、財政再建の意思をしっかりと示していくということが重要と考えておりまして、経済再生と持続可能な財政構造の双方を実現する道筋につきまして、今後、経済財政諮問会議で検討を進めてまいることにしております。
 七ページを御覧いただきまして、この持続的な経済成長を実現していくための取組といたしまして、そこにありますように、あるべき社会像として、世界中から投資や人材を引き付け、若者もお年寄りも、年齢や障害の有無にかかわらず、全ての人々が生きがいを感じ、何度でもチャンスが与えられる社会、また、働く女性が自らのキャリアを築き、男女が共に仕事と子育てを容易に両立できる社会、中小企業、小規模な事業者が躍動して、農山漁村の豊かな資源が成長の糧となる、そうした地域の魅力があふれる社会、こうしたあるべき社会像を確かな成長戦略に結び付けることによって強い経済を取り戻してまいりたい、こういう方針でございます。
 財政につきまして、次の丸ですけれども、平成二十五年度予算編成の基本方針におきまして、二〇一五年度までに国と地方のプライマリーバランスの赤字を対GDP比二〇一〇年度の水準から半減をする、また二〇二〇年度までにそれを黒字化するという財政健全化目標を実現する必要があるとしております。平成二十五年度予算におきましては、財政健全化目標、この目標を踏まえまして、公債発行額をできるだけ抑制するということにしておりまして、税収額よりも国債発行額を少なくしたところでありますけれども、中長期的に持続可能な財政構造を実現していくこととしております。
 八ページを御覧いただきますと、これまでの平均成長率と潜在成長率の数字等がございます。御案内のとおり九〇年代に入りましてバブル経済が崩壊をいたしまして、九〇年代以降は物価が下落、いわゆるGDPデフレーターでありますけれども、下落基調にあると。その中で実質GDPの成長率も更に低下をしております。
 潜在成長率は経済全体の平均的な供給能力の成長経路を示す指標でありますけれども、九〇年代以降に潜在成長率が低下した要因を見ますと、労働時間の短縮、それからそもそもの労働力人口の減少、こうしたものを背景とした労働投入の減少、それから資本投入の伸びの鈍化、投資が少なかったわけでありますけれども、それからTFP、いわゆる生産性でありますけれども、全要素生産性の上昇率の低下が大きく寄与しておりまして、全体として低いものになっております。
 こうした要因を背景としまして、近年の我が国の潜在成長率は一%を下回る、二〇〇〇年代後半は〇・六と出ておりますけれども、そういう数字になってきておりまして、今後、持続的な経済成長を生み出していくために、若者、女性、高齢者の労働参加率の向上等を通じて労働投入の減少に歯止めを掛けるということと同時に、大胆な規制改革やイノベーション、IT政策の立て直し等によって生産性の向上をもたらして、生産性の向上が新たな民間投資を促進するという好循環を確立することが必要と考えております。
 日本経済は成長するという確かな期待を持てるような成長戦略を今年の夏までに取りまとめる予定にしておりまして、戦略の進捗とフォローアップを徹底し、政府が戦略の実行にしっかりとコミットすることによって持続的な成長の実現を図ってまいりたいと考えております。
 最後に、九ページを御覧いただきますと、各国の財政比較がございます。
 左側の基礎的財政収支、対名目GDP比でありますけれども、これを御覧いただきますと、九〇年代後半に財政収支を改善をさせてきたほかの国、他の主要国とは対照的に、二〇〇〇年代の初めの時点において、日本は対GDP比で見まして大幅な赤字を計上しておりました。その後、我が国の基礎的財政収支は改善傾向にあったわけですけれども、残念ながら二〇〇八年のリーマン・ショック以降の世界金融危機の影響によりまして、足下では再び悪化をしておるという状況であります。
 右側の債務残高、対GDP比を御覧いただきますと、基礎的財政収支が改善傾向にあった二〇〇〇年代半ばに増加ペースが一旦緩やかになりましたものの、世界金融危機以降再び増加傾向を強めまして、債務残高、対GDP比は、主要先進国と比較をいたしましても際立って高いという状況が続いております。
 このように我が国の財政は極めて厳しい状況にあり、今後債務残高が増大し続けた場合、国債費の増加による政策の自由度の低下など、様々な要因を通じて我が国の経済や国民生活に重大な影響を与えかねないわけであります。財政健全化の取組は極めて重要でありまして、中長期的に持続可能な財政構造を実現し、我が国財政に対する信認を確保することが必要というふうに考えております。
 私からの説明は以上でございます。ありがとうございました。
#14
○会長(鴻池祥肇君) ありがとうございました。
 次に、小渕財務副大臣。
#15
○副大臣(小渕優子君) 財務副大臣の小渕優子でございます。
 本日は、我が国の税財政につきまして御説明をさせていただきたいと思います。
 皆様のお手元に税財政についてという資料を用意させていただいていますので、そちらを御覧になりながらお願いをいたします。
 まず、一ページをお開きください。初めに、我が国の一般会計の歳出、税収及び公債発行額の推移を御覧ください。我が国の財政状況は、バブル経済崩壊以降約二十年の間、赤い線で示されている歳出が青い線で示されている税収を大きく上回る状態が続き、その差は年々拡大をしています。
 二ページです。また、慢性的に歳出が税収を大きく超過する財政運営を続けてきた結果、我が国の公債残高は年々増加の一途をたどっています。
 三ページです。ここでは、先月二十九日に政府で決定いたしました平成二十五年度予算概算の姿をお示ししております。平成二十五年度の予算は、予算の中身を見直して重点化し、公債発行額をできる限り抑制した結果、税収が公債金を上回る状態を四年ぶりに回復させるなど、引き締まった予算とすることができました。一方で、非常に厳しい財政構造は近年と大きく変わるものではありません。歳出面を見ると、社会保障関係費、地方交付税交付金、借金の元利払いに充てられる国債費が歳出全体の約七割を占めており、歳入面では、税収で賄われているのは歳入のうち五割に満たず、五割弱は借金に依存をしています。
 四ページです。主要先進国間で比較をしても、我が国の財政状況の深刻さは明らかです。左の表の財政収支を見ると、二〇〇八年のリーマン・ショック時に各国の財政収支が一斉に悪化した後、日本以外の国が順調に回復したのに対し、日本だけは財政収支悪化が継続をしています。右の表の債務残高を見ても、各国とは段違いの水準にあることが御理解いただけると思います。
 五ページです。御説明してきたような厳しい財政状況に陥っている我が国は、二〇一五年度までに国、地方のプライマリーバランスの赤字の対GDP比を二〇一〇年度の水準から半減し、二〇二〇年度までに黒字化するとの財政健全化目標を掲げています。この目標はG20サミット宣言等でも国際公約となっているところです。国債の信認を確保し、財政の持続可能性を維持するためには、この財政健全化目標を守り続けることが極めて重要です。
 六ページです。次に、我が国の財政のうち、社会保障が抱える課題について御説明をさせていただきます。
 我が国の社会保障制度が整備された一九六〇年代から七〇年代と現在では、経済成長率や人口構成が大きく変化をしています。特に、少子高齢化の進行により、社会保障を支える側と支えられる側の関係が激変をしています。一番下の二重枠で囲った数字を御覧いただくと、一九六五年時点では一人のお年寄りを九人の若者で支えていましたが、足下では二人から三人の若者で一人のお年寄りを支えるようになり、二〇五〇年にはおおむね一人の若者が一人のお年寄りを支える超高齢社会が到来すると見込まれています。成長率が高く人口構成も若かった時代に構築された社会保障制度について、経済社会情勢の変化に合わせて改革を行うことで制度の持続可能性を確保することが重要であります。
 七ページをお開きください。一般会計の主要会計別の支出額の推移を見ますと、少子高齢化の進展に伴って社会保障関係費が大幅に増加する一方で、公共事業関係費を始めとする経費が抑制をされています。
 八ページです。また、ここ二十年余りの公債残高の累増の要因を分析すると、左のグラフで見ていただくと、青い部分が表しますように、近年では社会保障関係費の増加が公債残高累増の主要因となっており、平成二年度末以降の公債残高増加額のおよそ三分の一は社会保障関係費の増加によるものとなっています。
 九ページをお開きください。さらに、社会保障支出とそれ以外の支出の規模について国際比較をすると、我が国では、この真ん中のグラフのように、社会保障支出の規模が低位から中位に上がる一方で、右のグラフは社会保障以外の支出はOECD諸国中最低の水準にまで減少をしています。
 十ページです。社会保障の給付を見ますと、急速な高齢化の進展により、給付が経済の伸びを大きく上回って増加している現状にあります。社会保障給付費は一九九〇年度から二〇一二年度で二倍以上に増加しており、その財源内訳を見れば、同期間で社会保険料負担の増加が約一・五倍にとどまり、社会保障給付費の伸びを下回っているのに対し、社会保障給付費の国や地方による負担である公費負担は実に二・五倍に達しています。
 このように、我が国の社会保障制度の特徴は、社会保険料による支え合いを前提とする社会保険方式を取りながらも、社会保険料負担の伸び以上に公費負担への依存が増している点にあります。しかも、公費負担の財源について、税収だけでは賄い切れず、特例公債を通じた将来世代への負担の先送りが続けられてきたことで社会保障が我が国財政に大きな負荷をもたらしています。
 十一ページをお開きください。加えて、今後も高齢化の進展に伴い社会保障給付は急激に増加することが見込まれており、厚生労働省の推計によると二〇二五年度には百五十兆円弱に達すると見られています。給付の増加は社会保険料負担や公費負担の増加につながり、税、社会保険料を通じた国民負担の増加に直結することになります。社会保障給付が際限なく増加することにより国民負担がいたずらに増加することを避けるためにも、税や社会保険料を負担する国民の立場に立って社会保障の重点化に取り組む必要があります。
 十二ページです。これまで述べた社会保障をめぐる課題も踏まえ、社会保障・税一体改革においては、消費税率の引上げを行い、その全額を社会保障財源化することにより安定財源を確保した上で社会保障の充実と安定化に取り組むこととしています。
 十三ページです。社会保障の充実については、消費税率引上げによる増収分のうち約一%程度、二・七兆円程度を用いて実施するという考え方がこれまで政府で説明されてきたところです。この二・七兆円程度の公費負担の追加については、社会保障の充実、三・八兆円程度と、社会保障の重点化、効率化、マイナス一・二兆円程度を併せて実施することが前提とされています。
 引き続き三党間の協議を進めるとともに、社会保障制度改革推進法に基づき、社会保障制度改革国民会議で精力的に議論をするなど、改革の具体化に向け取組を進めてまいります。
 以上が財政関係になります。
 続きまして、消費税率の引上げと国民生活の関係について御説明をさせていただきます。
 十四ページです。まず、経済動向との関係についてです。昨年八月に成立した税制抜本改革法では、二〇一四年四月及び二〇一五年十月に消費税率を引き上げることが決まっていますが、あわせて、経済財政状況の激変にも柔軟に対応する観点などから、いわゆる景気弾力条項、附則第十八条が設けられています。この規定による経済状況等の総合的な判断については、引上げ実施時期の半年前に行うこととしています。
 政府としては、予定どおりに消費税率を引き上げることができるよう、我が国経済を全力を挙げて立て直していく考えです。
 十五ページです。次に、国民生活への影響について、対消費者という観点で大きな論点は低所得者対策です。資料十五ページにありますように、税制抜本改革法では給付付き税額控除と複数税率が共に今後の検討課題とされ、消費税率八%段階から簡素な給付措置を実施することとされています。
 十六ページです。今般の与党税制改正大綱では、消費税率の一〇%引上げ時に軽減税率制度を導入することを目指すとされた一方、そのための様々な課題について速やかに協議を開始し、本年十二月までに関係者の理解を得た上で結論を得るものとするとの方針が示されたところです。
 この趣旨を踏まえて、低所得者対策に関する様々な課題について、与党における検討状況も踏まえながら、政府としても検討を行ってまいりたいと考えています。
 資料十七ページをお開きください。続きまして、事業者に与える影響という視点から転嫁対策について御説明いたします。
 今回の一体改革では、二度にわたり消費税率を引き上げることから、中小事業者の方々を中心に価格への転嫁に対する懸念の声が多く寄せられています。このため、次のページ、十八ページにもありますが、財務省としても、あらゆる機会を通じて、今後、消費税収は社会保障財源として国民に還元されるという一体改革の意義に加え、消費税は価格への転嫁を通じて最終的に消費者に御負担いただく税であるということを御説明し、国民に御理解いただけるよう、他省庁とも連携しつつ広報に努めていく必要があると考えています。
 また、公正取引委員会や中小企業庁などを中心に、力の強い事業者による転嫁拒否行為を取り締まるための立法措置、転嫁状況に対する大規模な調査など、転嫁拒否行為の防止に向けた種々の取組について検討が進められていると承知をしています。
 十九ページです。今般の与党税制改正大綱においても、強力な実効性のある転嫁対策を実現するとの方針が示されたところであり、今後、政府一丸となって、事業者の方々の不安を払拭できるよう、転嫁対策の具体化に全力で取り組んでまいりたいと思っております。
 二十ページです。このほか、消費税率の引上げと国民生活との関係では様々な論点がありますが、二十五年度税制改正法案の中で対応を行うことが決まっているものとして、住宅にかかわる対策があります。
 住宅については、税制抜本改革法において、消費税率引上げ前後の駆け込み需要とその反動を緩和する観点から対策を講じる旨が規定されていたところです。今回の税制改正におきましても、住宅需要の反動減が最も大きいとされる時期に過去最大規模の住宅ローン減税を実施することとしています。
 二十一ページ、そして二十二ページを御覧ください。また、例えば退職金などを使って自己資金で優良な住宅を購入する場合の減税措置や、省エネ、バリアフリー、耐震などのリフォームをする場合の減税措置についてもそれぞれ拡充をしているところであります。
 以上をもちまして、簡単ではありますが私の説明とさせていただきます。
 ありがとうございました。
#16
○会長(鴻池祥肇君) ありがとうございました。
 次に、厚生労働省から、我が国社会保障の持続可能性について説明を聴取いたします。桝屋厚生労働副大臣。
#17
○副大臣(桝屋敬悟君) 厚生労働副大臣の桝屋敬悟でございます。
 まず、社会保障全般に関する現状と課題について御説明させていただき、次に個別の取組状況と課題、今後の方向性について御説明をさせていただきます。
 厚生労働省の資料、クリップでとじてございます、資料一から順次御説明を申し上げます。
 資料一の一ページ、二ページは人口の推移についての資料でございます。我が国は今後一層少子高齢化が進行していくことが見込まれております。資料の三ページでございますが、急速に進行する高齢化に対して日本の社会保障給付費は増加を続け、現在では百兆円を超えております。四ページはその内訳でございます。給付は年金が五割、医療が三割を占めているわけでございます。五ページは国際比較でございます。実は、対GDP比でいえば、日本の社会保障給付費は先進諸国の中ではそれほど大きな規模ではありません。高齢化が急速に進展している中、社会保障が適切な規模になっているか、改めて考える必要があると考えております。
 しかしながら、六ページにあるとおり、社会保障給付費は今後も増加を続け、二〇二五年には百五十兆円近くにまで増加することが推計されております。また、七ページの国の一般会計における社会保障関係費を見ても、その金額は一貫して増加を続けております。これは主として高齢化が要因でございまして、構造的な問題となっているわけでございます。
 このような状況に対応するため、八ページでございますが、以前の自公政権下でも社会保障改革の議論が行われ、社会保障国民会議や安全社会実現会議を内閣総理大臣の下で開催しました。その報告書では、社会保障の機能強化のための改革の必要性や内容、消費税を含む税制改革の必要性について言及がなされ、その後、九ページでありますが、政権が民主党に移ってからも、民主党、自民党、公明党三党の合意の下に社会保障・税一体改革が進められ、関連法案が成立するに至りました。後ほど述べます社会保障制度改革国民会議も始まっており、今後、改革の具体化に向けた取組を更に進めていく必要がございます。
 資料の十ページは社会保障改革の全体像でございます。今後の我が国では、少子高齢化が進展する中で、安定財源を確保しながら持続可能な社会保障制度を構築するとともに、給付は高齢世代が中心、負担は現役世代が中心という現在の制度を見直し、日本の活力の維持のためにも、現役世代も含めた全ての人がより受益を実感できる制度を構築する必要があります。
 社会保障の安定財源の確保のため消費税を五%引き上げますが、資料の十一ページでございます、消費税収の使い道については、一%は社会保障の充実に、四%は社会保障の安定化に使うこととしております。
 資料の十二ページでございます。既に成立した一体改革関連法の一覧でございます。このうち、社会保障制度改革推進法につきましては、十三ページにその具体的な内容がございます。この法律で設置されることとなりました社会保障制度改革国民会議については、十四ページ、十五ページに概要がございます。昨年十一月から開催されておりまして、これまでに三回開催されております。三党間の協議も並行して行い、その状況も踏まえつつ、まだ具体的な内容が固まっていない医療・介護分野を始め、各分野について国民会議の場で議論をしていただき、改革の更なる具体化に向けて取組を進めていきます。
 資料の十六ページでございますが、社会保障は、現役、老後の安心を実現し、産業の拡大や雇用の創出につながることで地域経済社会に活性化などの効果をもたらします。安心の地域社会と経済成長の好循環を実現するのが社会保障でありまして、この観点からも持続可能なものとしていくことが重要であるということを付け加えさせていただきます。
 それでは、医療、介護、年金の各分野の現在の取組状況と今後の課題について、順番に御説明をしていきたいと思います。
 まず、医療分野における現在の取組状況と課題、今後の方向性について申し上げます。
 社会保障・税一体改革において、病院、病床機能の分化、連携とその機能に応じた医療資源の適切な投入による入院医療の強化、在宅医療の充実、地域包括ケアシステムの構築を一体的に推進し、どこに住んでいてもその人にとって適切な医療・介護サービスが受けられる社会を目指しております。このため、医療と介護分野が相互に連携して改革を進めることが重要でございます。
 十七ページには、医療分野の課題を一覧にしております。
 一つ目の課題は、健康の維持増進、疾病の予防及び早期発見であります。
 資料の十八ページでございますが、健康増進については、第二次健康日本21やがん対策推進基本計画に基づき、健康寿命の延伸やがん検診の受診率向上などの取組を進めてまいります。また、第二期医療費適正化計画に基づき、特定健診、保健指導の更なる推進による生活習慣病の予防と社会保障・税一体改革に沿った機能分化、連携や在宅医療、地域ケアの推進による平均在院日数の縮減を行い、更なる医療費の適正化を推進することが必要であると考えております。
 二つ目の課題は、医療サービスの提供体制の制度改革です。
 このうち、十九ページでございますが、機能強化の面では、病院、病床機能の分化、強化と在宅医療の推進を図ることが必要でございます。このため、医療機関から都道府県への病床機能の報告制度を設け、地域ごとのビジョンを策定することを通じて、病床機能の分化、連携を進めるとともに、医療計画や報酬、予算面から包括的に在宅医療の計画的整備を進めてまいります。
 二十ページの人材確保の面では、医師確保対策やチーム医療の推進を図ることが必要でございます。このため、医学部入学定員の増員や地域医療支援センターの拡充、地域医療再生基金の活用など、地域の状況に応じた取組を進めるとともに、看護師等の業務範囲の実質的な拡大を図り、効率的で質の高いチーム医療を実現することに努めてまいります。
 これらの制度改正を実現するため、今後、医療法等の改正法案を提出すべく検討を進めているところでございます。
 三つ目の課題は、医療保険の財政基盤の安定化等でございます。資料の二十一、二十二ページを御覧いただきたいと思います。
 財政基盤が構造的に弱い市町村国保については、平成二十四年、国保法改正で財政基盤強化策の恒久化と財政運営の都道府県単位化が行われました。まずはこの改正法に基づく措置を円滑に実施し、あわせて、市町村国保の低所得者に対する財政支援の強化をできる限り早期に実施することが必要であると考えております。また、協会けんぽにつきましては、平成二十二年度から二十四年度まで財政支援のための特例措置を講じてまいりましたが、これを平成二十六年度まで二か年度延長いたします。その他、保険給付の対象となる療養の範囲の適正化や高額療養費の拡充、難病対策についても引き続き検討してまいります。
 四つ目の課題は、個人の尊厳と患者の意思がより尊重される医療の確保であります。二十三ページでございます。
 疾病を抱えても自分らしい生活を続けられる環境整備のため、在宅医療や地域包括ケアを推進するとともに、国民の死生観に深くかかわる終末期医療の在り方について、国民的議論を喚起しつつ、丁寧に対応していくことが必要と考えます。
 五つ目の課題は、後期高齢者医療制度でございます。二十四ページでございます。
 後期高齢者医療制度は、制度施行から五年目に入り、制度は定着しつつあると認識しております。しかし、高齢化に伴う医療費の増大が見込まれる中、高齢者医療を安心して支えるため、支援金、保険料、公費負担の在り方などについて更に検討していく必要があると考えます。検討に当たっては、社会保障制度改革推進法の規定や三党協議の状況を踏まえ、社会保障制度改革国民会議の議論等を伺いながら対応してまいりたいと思います。
 医療分野に関する課題と検討の方向性については以上のとおりでございます。
 次に、介護分野について御説明申し上げます。
 資料の二十六ページを御覧いただきたいと思います。介護保険制度については、介護サービスの提供体制の整備を行うとともに、介護保険制度を持続可能なものにすることが喫緊の課題でございます。
 資料の二十七ページでございますが、地域包括ケアシステムの構築に向け、第一に、できる限り在宅での生活が継続できるよう、昨年の法改正等での取組を着実に普及、拡充し、介護サービス提供体制を充実していく必要があります。第二に、増加する認知症の人が地域での生活を継続していくため、認知症施策推進五か年計画に基づいて認知症施策を進めていく必要がございます。第三に、介護に必要な労働力を確保するため、一体改革の中で必要な財源を確保し、介護職員の処遇の更なる改善に取り組むとともに、キャリアパスの確立に向けた取組を進める必要があります。
 次に、資料の二十八ページでございますが、介護保険制度の持続可能性の確保に向けて、第一に、介護給付費が増加していく中、介護保険制度を持続可能なものにするためには、介護給付の重点化、効率化を実施することが必要です。第二に、増大する介護費用を世代間、世代内で公平に負担する観点からの制度的対応が必要となります。
 なお、介護保険制度の最後の部分でございますが、資料はございませんが、介護保険制度の改革を行うに当たりましては、制度改革の時期にも留意して進めていくことが必要であると考えております。介護保険制度は、原則三年を一期とするサイクルで財政収支を見通し、事業の運営を行っておりますので、制度改正は、二〇一五年から始まります次期計画に反映させていくことが適切と考えているところでございます。先月には、社会保障審議会介護保険部会を開催し、次回の制度改正に向けた議論が始まっております。今後も、社会保障制度改革国民会議と社会保障審議会介護保険部会においてしっかりと議論を進めていくことが必要と考えております。
 次に、年金制度について御説明をいたします。
 資料の二十九ページを御覧いただきたいと思います。現在の年金制度は、平成十六年の改革で制度の持続可能性を高める仕組みが導入されました。この仕組みを機能させつつ、定期的に給付と負担の均衡を検証することで制度の持続可能性を担保していると認識をしているところでございます。しかし、平成十六年の改革以降、この仕組みは、基礎年金国庫負担の恒久財源がなかったことや、マクロ経済スライド発動の前提であります過去に据え置いた年金額の特例水準が解消されていないなど不完全な状態にありました。また、国民年金制度の中に、非正規労働者や保険料未納者が増加しているという問題もありました。
 次に、資料の三十ページでございますが、社会保障・税一体改革では、こうした課題に対応するため、合計四本の年金関連法が成立しております。
 まず、消費税の引上げによる安定財源の充当により基礎年金国庫負担割合を恒久的に二分の一とするとともに、年金額の特例水準を段階的に解消することといたしました。これにより、平成十六年の改革による財政の枠組みが完成し、マクロ経済スライドの発動の前提が整ったことになります。さらに、短時間労働者に厚生年金の適用拡大を行うこと、年金の受給資格を二十五年から十年に短縮すること、年金制度の枠外で福祉的な給付を行うことなどにも取り組みました。できる限り制度の保障の網からこぼれ落ちる人を少なくし、より多くの人に制度に参画していただくこれらの措置は、制度の信頼感、安心感を高める意味で重要と考えているところでございます。
 資料の三十一ページを御覧いただきますと、今回実現した事項と残された検討課題が整理されております。今回の改革で年金制度を持続的に運営していく前提条件は整ったと考えておりますが、一方で今後引き続き検討していくべき課題も残されております。
 例えば、マクロ経済スライドについては発動の前提となる環境は整いましたが、物価や賃金の下落する局面では発動しないことになっております。デフレ脱却の努力はもちろんでありますが、将来起こり得る様々な経済情勢の変化に対応するためにもその在り方を検討していく必要があります。これらの課題は国民会議の議論も踏まえながら検討していくこととしております。
 あと、この資料一の残りの部分は資料編でございますので、御参考にしていただきたいと思います。
 ここまで御説明をいたしました分野に加え、社会保障には幅広い分野がございますが、持続可能な社会保障制度の構築に向けて、今後も検討を進めてまいります。
 さて、本日は社会保障の分野のうち孤立死防止対策と生活保護について更に詳しく説明をさせていただきたいと思います。
 資料の二を御覧いただきたいと思います。孤立死防止対策でございます。
 資料二の一ページ、二ページですが、孤立死の問題については、冒頭最近の孤立死の特徴をまとめておりますが、地域住民が互いに支え合う、いわゆる地域力の低下や生活に困窮された方の情報が行政機関に提供されにくいことなど様々な要因があるものと考えております。
 厚生労働省といたしましては、総合的な取組を推進するため、昨年、地方自治体に対して生活困窮者の情報を一元化することや関係者間の連携強化をお願いするほか、民間事業者等と連携する上で課題となる個人情報の取扱いにつきましては、個人情報保護法の適用外となる場合は、電気・ガス事業者を所管する資源エネルギー庁、あるいは個人情報保護法を所管する消費者庁と連携し、再周知をするとともに、地域の見守り等の取組の先進事例の紹介や、こうした取組への関係補助金の優先採択について周知するなど、こうしたことをワンパッケージにいたしまして、総合的な通知を出しまして対策を進めてまいりました。さらに、住宅供給事業者に対しても同様に、国土交通省と連携して通知を発出し、住宅供給事業者と自治体との連携した取組を進めているところでございます。
 今後は、これまで発出された通知等を受け、現場でどのような取組が進んでいるか、先進事例等の情報を収集して広く周知していくことを考えております。今後とも生活困窮者を早期に把握し、必要な支援に結び付けるための取組を自治体や関係団体とも連携しながら進めてまいりたいと思います。
 続きまして、資料三でございます。生活保護でございます。
 資料三の二ページは生活保護制度の概要についての資料でございます。生活保護制度の目的は、最低生活の保障と自立の助長の二つでございます。最低生活の保障という観点から、資産、能力等あらゆるものを活用してもなお困窮されている方については、その方の収入の不足分を保護費として支給しております。また、自立の助長という観点から、ケースワーカーが家庭訪問等を行うとともに、ハローワークとも連携しつつ支援を行っているわけでございます。
 生活保護基準の内容としては三ページのとおりでございますが、食費や光熱水費等のために支給する生活扶助を始めとして、住宅、教育、医療等の費用に応じて八つの扶助から成っております。
 生活保護受給者については四ページのとおりでございます。昨年七月に過去最高を更新して以降、増加傾向にありまして、平成二十四年十月時点で二百十四万人となっております。
 資料の五ページは毎月の保護開始者数、廃止者数と失業率の動きを見たものであります。これによれば、保護開始の動きと失業率には一定の相関関係があると考えられます。
 資料の六ページは世帯類型別の世帯数について十年前と比較したものでございます。これを見ると、稼働年齢層を含むと考えられるその他の世帯は四倍程度に増えていることが分かります。年齢階級別に見ますと、七ページのとおり被保護者の半分程度を六十歳以上が占めることが分かります。
 保護率を地域別に見ますと、八ページでございます、大阪や北海道などが高い一方、北陸地方は比較的低水準であるなど地域によって差があります。
 資料の九ページでありますが、生活保護に要する費用を見ると、来年度予算案で三兆八千億円でありまして、そのうち約半分は医療扶助が占めております。
 医療扶助の現状については十ページのとおりでございます。診療種別に見ますと入院の割合が六割を占め、年齢階級別で見ますと六十歳以上の割合が七割を占めるとともに、疾病分類別に見ますと精神関連疾患等が高いということが言えます。
 資料の十一ページでございます。医療扶助の適正化に向けた取組として、電子レセプトシステムの機能を昨年十月に強化し、指導対象となり得る者を容易に抽出できるようにすることにより、効率的、効果的な指導を推進しております。
 就労支援については十二ページのとおりであります。ハローワークとの連携したチーム支援や福祉事務所の就労支援員を活用した支援などを通じ就労支援に努めております。事業費以上の保護費削減効果を上げているところでございます。
 一方、ケースワーカー数については、十三ページでございますが、増加傾向にあるものの、被保護世帯がそれ以上に増加傾向にあり、近年一人当たりのケース数は上昇しておりましたが、平成二十四年には減少に転じているところでございます。
 不正受給の状況については十四ページのとおりでございます。年々増加しておりまして、平成二十二年度は約二万五千件、金額は約百二十九億円となっております。また、不正受給の内容としては、稼働収入の無申告が半分近くを占めております。
 生活保護制度の見直しについては、資料の十六ページのとおり、社会保障制度改革推進法に沿って生活困窮者対策及び生活保護制度の見直しに総合的に取り組むとともに、生活保護基準の見直しを行うこととしております。
 資料の十七ページから二十ページでございますが、生活困窮者対策及び生活保護制度の見直しについては、社会保障審議会生活困窮者の生活支援の在り方に関する特別部会において昨年四月から検討が行われ、今年一月二十五日に報告書が取りまとめられたところであります。
 その報告書の概略を御説明します。
 まず総論として、新たな生活困窮者支援制度の創設と生活保護制度の見直しを一体的に行うことにより、新しい生活支援体系を構築する必要があるとしております。次に、生活困窮者支援制度については、生活保護に至る前の段階で早期に支援を行うことで困窮状態からの脱却を図ることを基本的な考え方とし、生活困窮者の自立までを包括的、継続的に支える新たな相談体制を構築することなどを内容としております。次に、生活保護制度の見直しにつきましては、切れ目のない就労・自立支援とインセンティブの強化、不正受給対策、そして医療扶助の適正化などに取り組むこととされております。
 次に、生活保護基準の見直しについて御説明申し上げます。資料の二十二ページから二十五ページでございます。
 これについては、社会保障審議会生活保護基準部会が設置され、一昨年の四月から議論が行われ、今年の一月十八日に報告書が取りまとめられました。その中では、現在の生活保護基準額と一般低所得世帯の消費実態との均衡が適切に図られているかを検証することとし、具体的には、年間収入階級で見た第一・十分位と比較し、年齢、世帯人員、居住地域別に検証を行いました。その結果、二十四ページから二十五ページにありますような、現行の基準と消費実態との間にゆがみがあることが報告されているところでございます。
 次に、基準部会の報告書を踏まえつつ、厚生労働省として具体的に行った生活扶助基準の見直しの概要を御説明申し上げます。資料の二十六ページから二十八ページでございます。
 生活扶助基準につきましては、今回の基準部会の検証結果を踏まえた調整を行うとともに、平成二十年以降の物価の動向を勘案することとし、三年間で六百七十億円の適正化を図ることとしております。これに加え、期末一時扶助についても見直し、七十億円の適正化を図ることとしております。以上がマクロベースの効果でありますが、ミクロベースで見ますと、二十七ページの右下にあるとおりでございまして、約七割の世帯が削減額が五%以下となっているところでございます。
 資料の二十九ページを御覧いただきたいと思いますが、生活保護基準の見直しに伴い、他の制度に影響が及ぶという指摘がございます。これについては、それぞれの制度の趣旨を踏まえ、できる限りその影響が及ばないように対応するということを昨日閣僚懇において政府全体として確認したところでありまして、この対応方針によりしっかりと対応してまいりたいと思っております。
 その他に二十五年度予算で対応することとした事項として、資料の三十ページでございますが、医療扶助の件ですが、後発医薬品の使用を原則化することがあります。
 具体的には、現在、生活保護受給者の後発医薬品、ジェネリック使用割合は一般と比較して低い状況にあるため、医師が後発医薬品の使用が可能であると判断した場合には後発医薬品を原則として使用することとし、使用促進を図ってまいります。
 以上が生活保護に関する御説明でございます。
 最後になりますが、資料四、雇用の問題でございます。最後に、雇用の現状と課題について資料四を基に御説明を申し上げます。
 資料四の二ページを御覧いただきたいと思います。現下の雇用情勢についてでございます。リーマン・ショック後の非常に厳しい雇用情勢からは持ち直してまいりましたが、最近の動きを見ると横ばい傾向にございます。平成二十四年十二月は、前月と比べ〇・一ポイント悪化し四・二%、有効求人倍率は〇・〇二ポイント改善し〇・八二倍となっております。現在の雇用情勢は、持ち直しの動きが弱まっており、依然として厳しい状況にあります。
 資料の三ページは都道府県別の有効求人倍率の状況でございます。全国的に過去最低を記録した平成二十一年七月に比べ、直近の平成二十四年十二月の有効求人倍率は上昇しておりますが、地域によって差が見られ、有効求人倍率が一倍を超える自治体も幾つか見られるところでございます。
 資料の四ページは主要産業別の雇用者数、新規求人数についてでございます。雇用者数は、医療、福祉が前年同月比での増加傾向を維持しておりますが、製造業等で減少しております。新規求人数については、前年同月比で見ると、おおむね全ての主要産業区分で増加しておりますが、製造業は七か月連続で減少しているわけでございます。
 このような雇用情勢を踏まえ、厚生労働省といたしましては様々な雇用対策を実施しております。
 資料の六ページはハローワークにおける職業紹介の状況でございます。ハローワークの紹介により、平成二十三年度には百九十五万三千人の就職を実現しております。また、御覧のような対象者別の支援も実施しているところでございます。
 資料の七ページは若者の雇用対策についてであります。新規学卒者の内定状況が厳しいこと、また、未就職のまま卒業して一旦非正規雇用に固定されると正社員としての就職が困難になることから、新規学卒者やフリーター等に対する就職支援は大変重要でございます。今年三月卒の内定状況については八ページのとおり改善してきておりますが、厳しい状況にございます。また、中小企業への就職を希望する方は少なく、雇用のミスマッチが起きております。
 資料の九ページのとおり、新規学卒者につきましては、ハローワークと学校等の連携強化、ジョブサポーターによる未内定者と中小・中堅企業のマッチング支援の強化等によりまして、内定率の向上を目指してきめ細かな支援を行っております。特に、今年三月卒業予定者でまだ内定を得ていない学生に対しては、未内定就活生への集中支援二〇一三として文部科学省や経済産業省と連携して支援を行っているところでございます。
 また、フリーター等に対する支援については、十ページのとおり、わかものハローワーク等の支援拠点を整備し、きめ細かな職業相談、職業紹介を行っているほか、トライアル雇用の活用等により正規雇用での就職を支援しているところでございます。
 次に、資料の十一ページを御覧いただきたいと思います。地域の雇用対策についてであります。小さい図で大変恐縮でありますが、地域の雇用失業情勢が厳しい中で失業者等の雇用機会を創出するため、各都道府県に基金を造成し、地域の実情や創意工夫に基づき雇用の受皿をつくり出す事業を行っております。
 最後に、雇用のセーフティーネットであります雇用保険制度、求職者支援制度について御説明をいたします。
 資料の十二ページを御覧いただきたいと思います。雇用保険制度についてでございます。労働者が失業した場合等に、生活や雇用の安定そして就職の促進のため、雇用保険の失業等給付を支給しております。失業した方の年齢、被保険者期間、離職理由に応じた日数の間、基本手当として離職前賃金の五〇%から八〇%が支給をされております。リーマン・ショック直後の平成二十一年度は八十五万人が受給をしておりましたが、平成二十三年度には約六十二万五千人となっております。
 資料の十三ページは求職者支援制度についてでございます。非正規雇用で働いていた方や未就職のまま大学や高校等を卒業した方などで、雇用保険を受給できない求職者の早期の就職を支援するための制度でございます。就職に資する職業訓練を受講する機会を確保するとともに、一定の場合には訓練期間中に給付金を支給します。平成二十四年十一月まで約十一万八千人の方が求職者支援訓練を受講しております。訓練終了後の就職率は約七〇%となっております。
 今後とも厳しい雇用情勢の改善に全力で取り組んでまいりたいと思います。
 私からの説明は以上でございます。
#18
○会長(鴻池祥肇君) ありがとうございました。
 以上で説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 本日の質疑は、午後四時を目途に、あらかじめ質疑者を定めずに行います。
 質疑及び答弁の際は、挙手の上、会長の指名を待って着席のまま御発言くださいますようお願いをいたします。
 なお、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますよう、答弁及び追加質問を含めた質疑時間がお一人十分以内になるよう御協力のほどお願いをいたします。
 それでは、質疑のある方の挙手を願います。
 石橋通宏君。
#19
○石橋通宏君 民主党の石橋通宏でございます。
 副大臣の皆さん、今日は御説明をいただきまして、ありがとうございました。
 冒頭、会長から御説明がありましたように、今年は調査会の三年目ということで、最終的な取りまとめをさせていただく非常に大事な最終年でございます。
 私たちのテーマが経済と社会保障の持続可能性についてということで、今日もその趣旨に沿って御説明をいただいたわけでございますけれども、やはりこの調査会としては、経済そして社会保障、これを別々のものとしてもちろん検討するわけではなく、これを密接不可分の一体的なものとして、それぞれ関連し合う、作用し合うものとして、これからのまさに日本の経済、社会保障を中長期的な持続可能性について是非しっかりと議論させていただきたいと思っておりまして、今日もその観点から、是非、政治家の思いということで副大臣の皆さん中心に質問をさせていただきたいと思っております。
 その意味で、私、今回、今日御提示いただいた資料の中で、厚生労働省から御説明をいただきまして副大臣に御説明いただきました資料の一の十六ページがやはり非常に重要な意味合いを持っているというふうに思っているわけです。社会保障がやはりこの国の経済に非常に大きな影響を与えているんだと。逆に言えば、現在の日本の経済状況というのが、やはり残念ながら、この二十年の社会保障のある種崩壊といいますか不安定になってしまったということが非常に大きな影響を、作用してきたのではないかというふうに思うわけです。
 その意味で、冒頭、最初に厚生労働副大臣にお伺いをしたいのですが、そもそも、二〇〇〇年代に当時の政府が社会保障費の効率化という観点で毎年毎年二千二百億円の社会保障費の伸びを強制的に抑制をし続けた、それによって、残念ながら、とりわけ医療の崩壊が地方で起こってしまったと。これは恐らく国民の共通認識ではなかろうかというふうに思うわけです。その意味で、これからの経済と社会保障の持続可能性というものを議論させていただく際に、まず副大臣、是非、この二〇〇〇年代に行われた強制的に金額ありきの二千二百億円の社会保障費の伸びの抑制が行われたということについて今どういう総括をされているか、お考えをお聞かせください。
#20
○副大臣(桝屋敬悟君) この十六ページを重要視していただいたということは大変にうれしく思います。我が大臣も、この資料が大事なんだと、このページが大事だと、こう田村大臣も言っておりまして、その意味でも感謝申し上げたいと思います。
 その上で、私も例の二千億のキャップについてはずっと苦しんできた一人でありまして、ただ、相当その予算繰りに苦労し、その圧力によって、今委員が御指摘になりました、特に医療保険制度、相当苦しい運用、改革を強いられた。まあ診療報酬、三角を立てるというようなこともたしかあの時代にあったと記憶しているわけであります。医療現場で相当厳しいお声をいただいた。私、前、坂口大臣の下で副大臣も経験しまして、どこへ行きましてもあの時代大変厳しい御指摘をいただいた。
 ただ、あのときから今日種々申し上げたような社会保障給付費の増大ということは当然想定されたわけであります。したがって、給付の重点化、効率化ということは併せてやらなきゃいかぬ。ただ、それを、キャップをはめて進めるというあのやり方は今思い出しても大変苦しい思い出でありまして、できますれば、そういうことではない、むしろ社会保障全体の給付の、抑制という言葉は大変使いにくい言葉でありますが、しかしこれは消費税引上げも含めて多くの国民が期待をされていることでありますから、しっかりとこれから医療、年金、介護、福祉もそうでありますが、できるだけ合理的な給付の抑制と重点化ということは、これはもう努めていかなきゃいかぬなと思っている次第でございます。
#21
○石橋通宏君 ありがとうございます。
 苦しい胸のうちをしゃべっていただいたかと思いますが、その意味では、厚生労働省の資料の十八ページには適正化という言葉で書いていただいているわけです。まさに適正化を図っていくんだと、これは強制的に金額ありきで切り詰めるのではなくて、やはり医療費全体の適正化、もう適切なその医療の在り方をどうみんなで検討していくかということなんだと思うんです。
 ところが、今日、財務省の資料の七ページは、これは、ここには社会保障分野についてもこれを聖域化することなく最大限の効率化を図るという書き方をしてあるわけです。この財務省の資料の書きっぷりを見ると、どうも我々としては二〇〇〇年のあの強制的に二千二百億円のキャップをはめたことを想像してしまうんですね。
 これ、厚生労働省の資料では適正化と書いてある、財務省の資料では最大限の効率化、聖域なしと書いてある。この辺ちょっと、政府内で思いが、この厚生労働省の十六ページの資料にまさに安心を確保することが経済成長にも必要なんだという意味が、これ政府内で統一見解として統一されているのかどうか、ちょっと財務副大臣、御見解をお願いします。
#22
○副大臣(小渕優子君) 社会保障関係費について、今後、重点化、効率化をしていかなければならないということ、また、細かな分野において具体的にどこをどうしていったらいいのかということについて厚生労働省とも共に同じ方向を向いてやっているものというふうに承知をしています。
 ただ、今厚生労働副大臣からお話がありましたように、これから高齢化社会を迎える中で、ますます社会保障関係費というものは増大していく中で、しかし、安易にこれから社会保障関係費が増大していくからといって公費も安易に増大していったらいいということではないというふうに思っています。
 先ほど資料の中でも御説明させていただいたように、社会保障関係費についてはこの二十年間で二倍になっていて、保険料は一・五倍になっている、そして公費の投入は二・五倍になっている。そうしたことを考えたときに、やはりしっかりと社会保障関係費を抑制するというか、重点化、効率化していく、そのことについての重要性というものはしっかり訴えていきたいと思います。
#23
○石橋通宏君 むしろ我々は、まさにこの十六ページの資料にある安心を実現するためにどういう保障、社会保障、生活保障があるべきだ、そのための負担がどうあるべきだということをやはりみんなでこの調査会としてもしっかり議論をしていく、そういう方向だと思っているんです。
 まさに今、小渕副大臣がおっしゃいました。この社会保障というのを、一体、コストと見るのか、それともやはりこれが一つの、今超高齢化社会に突入する、これからますます高齢化は間違いなく進んでいく、そういう日本においてこの社会保障をコストと見たら削減対象になるわけです。ところが、一つの成長産業だと思えば、これをどう育てていくかという、むしろここで雇用をつくり、安心をつくりという、まさにこの十六ページに書いてあることが実現できるわけです。
 その意味で、西村副大臣、是非、これは成長産業として政府としても位置付けをいただいているのか、やはりここはしっかりと雇用をつくり、安心をつくり、そして経済を、とりわけ地域の経済を活性化させていくんだという意味合いでの成長産業として副大臣としてもお考えなのか、確認させてください。
#24
○副大臣(西村康稔君) ありがとうございます。
 まさにこの十六ページに、厚生労働省の資料にありますように、社会保障が安定すれば人々は安心して消費もできるわけでありますし、そもそも社会保障は、安心しないとみんな貯金に回って消費も増えないわけでありますから、ここにまさに書いてありますとおり、地域の需要を喚起するという、そういう側面が一つあると。
 それから、委員御指摘のように、私どもも、大きく伸びる産業の一つ、特に雇用は非常に吸収してもらえる分野の一つというふうに考えておりますので、政府の日本経済再生本部におきましても、医療分野、福祉分野含めて重点的に検討していこうということの一つの項目になっております。必要なところは規制緩和も行いながら、あるいは特区なんかも使いながら、成長産業としてのそうした側面、是非これは我々としても重点を置いて考えていきたいと思っております。
#25
○石橋通宏君 ありがとうございます。
 今、答弁聞かせていただいて、政府内でもこの十六ページの意識はしっかりと共有されているんだという思いでありますので、是非よろしくお願いいたしたいと思います。
 時間がありませんので最後になりますが、その意味では、その話また総合させていただくと、経済成長を今安倍政権で取り組んでいただいている、それがしっかりと、この経済成長がやはり働く人たち、生活者の人たち、皆さんにしっかりと行き渡って経済が循環していくことが必要です。ただ、我々が非常に懸念をしておりますのは、今残念ながら雇用全体の三五%が非正規雇用です。非正規雇用が三五%、三分の一を超えているということは、単純に経済成長が数字上行われても、それが自動的になかなか労働者の分担に回っていかないという現実があるわけです。これは二十年前と違うわけです。
 だからこそ、非正規の対策ということをしっかりとしていかないと、もう今政権が目指していらっしゃる経済の循環ということがとりわけ地方では成っていかないと思うんですが、残念ながら今日いただいた資料の中で、どこにも、いや、ちょっとだけありますが、非正規雇用、非正規対策、非正規をどうするんだという視点がないんです。
 この点について、これどうしていくのかというのを最後に厚生労働副大臣にお聞かせいただければと思います。
#26
○副大臣(桝屋敬悟君) 石橋委員が御指摘のとおりであります。非正規雇用は労働者全体の三分の一をもう既に超えていると。特に若年層で近年大幅に増加している。また、正社員として働ける機会がなく非正規で働いている者、いわゆる不本意非正規の割合が大変に上がっていると、こういう認識をしております。
 日本経済全体の持続的な発展のためにも、非正規雇用の労働者を人材として委員御指摘のように社会全体で育成し、付加価値を高めて処遇の改善につなげていくことが必要であります。そうしなければ経済は動いていかないというふうに我々も思っておりまして、こうした取組は企業の生産性の向上、経済全体の持続的な発展にもつながると、委員の御指摘のとおりだろうと認識をしております。
 このため、喫緊の課題であります若者への対応として、今年度の補正予算案に若年者への実践的な職業訓練の促進等による人材育成策、この強化を盛り込んでおります。それから、非正規雇用の労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、来年度予算案に包括的な助成措置の創設など総合的な対策を盛り込んでいるところでございます。
 委員御指摘のように、非正規雇用労働者、これをどれだけ人材として見て社会の中で育てていくか、その取組を改めて厚労省としても強く取り組んでまいりたいというふうに思っている次第でございます。
#27
○石橋通宏君 ありがとうございました。
#28
○会長(鴻池祥肇君) 藤井基之君。
#29
○藤井基之君 自由民主党の藤井基之でございます。
 三副大臣、ありがとうございました。調査会開催の決定から非常に短い時間ではあったんですが、多くのデータをうまくコンパクトに取りまとめて御説明をいただいたと思っております。当初我が方、会長から申し上げましたとおりですが、この調査がもう三年目になっております。ですから、最終年ということで、包括的なちょっと質問をさせていただきたいと思っています。
 テーマは、持続可能な経済社会といいましょうか、あるいは持続可能な社会保障と、そういうことがテーマ設定をして三年間研究をしておるわけでございますが、そうすると、持続可能性とかなんとかいうと、やっぱり将来どういう絵姿になるかということが明確に見えていないとなかなかかきづらい、そういうふうになると思うんですね。
 やはり日本の将来の状況というのが非常に正確にといいましょうか、かなりの高い信頼度で推定できる、推計できる、そのデータって一体何があるかというと、一番私は信頼度が高いのは人口推計だと思っております。それをベースにしたいろいろな経済的な推計等よりも、はるかにそのベースになる人口推計の方が信頼できる。これはなぜかというと、日本のそもそも基礎となるデータベースがしっかりしていること、そしてそれの調査が常に非常に十分な調査ができていること、それに尽きていると思っております。そんなことも考えながら三副大臣にお尋ねをしたいと思っております。
 まず、この人口推計が非常に信頼できるものだということを前提にしてお尋ねをします。
 現在、少子高齢化社会が到来したと言われているし、あるいは超高齢化社会へまっしぐらの日本社会であると、こう言われている。だから、それに対する対応が、財政的な面もこうなければいけない、社会保障もこうなければいけないということで今日幾つかの御説明をいただいたわけです。
 ただ、そういった持続性の問題をしゃべるわけですが、ちょっとアンチテーゼ的に、あるいは極論としてまず聞いていただいて結構なんですが、そもそも日本でこういうふうな高齢化社会が出てきたという絵姿を示してもらうというのは、今日幾つか資料、同じ出典なんですが、例えば、厚生労働省でいくと一ページ、二ページ、財務省の資料でいくと例えば六ページというようなことがあるわけですね。
 これ、特に二ページの図で見てお分かりいただけますように、日本の戦後の高齢化を引っ張っていったのは、総論的な高齢化社会の何とかというよりも、どちらかというと特定の戦後のスペシフィックな時期に多くの人間が誕生したこと、俗に言う団塊世代と。私もその一人なんで聞くわけじゃないんですけど、その非常に多くの数年間にわたって発生した日本人の人口爆発、これが実はその後の社会保障とか経済問題をずっと引っ張ってきているのであると私は認識をしているんです。
 ですから、そういった戦後のずっと動いている日本の経済問題とか社会問題のある意味でドライビングフォースになったのがいいも悪いもこの団塊の世代だったと思うんです。ですから、この世代が、私どもが子供のときは、学校へ行っても学級の中に机が少ない、大多数、多くの子供たちが詰め込まれた。そして、受験戦争がある、就職戦争があった。そして、その仲間がみんな高度成長期には企業戦士として活躍をする。そして、気が付いたらバブルが崩壊した。リーマン・ショックだと言われる、そしてデフレ不況だと言われる。で、気が付いたらそろそろ現役引退ですと、こういう状況に今なっているわけです。
 だから、ある意味で社会保障の問題に、どうでしょうか、大変ですというのは当たり前といえば当たり前なんですね。これらの人口バーストを起こした世代がそれだけエージングを経たから、だからこうなっているだけなんです。ということは、逆に言いますと、今これから将来の社会保障推計をやったとしても、このジェネレーションがいなくなったらどうなるか。それこそ厚生労働省二ページの図の一番右にありますように、二〇六〇年、これ書いてございます。二〇五〇年を書いてもほぼ同様なんですが、もうなくなっちゃう、ピークのあった山は。
 それから、逆に言うと、まさか意図的にそういうことを作ったと私は思いませんけど、財務省さんは、この二ページの厚生労働省が出しているところの左のもう一つ左を作っているんですね。一人を支えるのは九名以上だという一九六五年の数字を出している。一九六五年の数字を使いますと、先ほど言いました団塊の世代が生産者人口に入っているところなんですよ。だからそんな大きな数字になっている。
 私は、持続性の問題について、こういうアンチテーゼを言って申し訳ないんですけど、例えて言いますと、それだからこそ、今私どもは年金の問題に非常に大きな論点整理をしなきゃいけないし、介護の問題も解決しなきゃいけないと思っている。医療の問題についても当然のことなんですね。この団塊世代がエージングを経ていくプロセスに従って生活習慣病がターゲットになってきたし、高齢者医療制度がターゲットになっているし、これからいくと多分終末期医療がそうなるんでしょう。そして、入院で処理できないとなるから在宅医療をどうかしなきゃいけないと、こうなってくるんだろうと思うんですよ。
 先ほど石橋委員からも御指摘ありました、私は、こういうふうな非常に特定の集団がずっと動いている、そこを見たときに、これを含んだところを抑制して簡単にそんなことでできるか。逆に言うと、この世代がもしもいなくなってしまえばこの問題はなくなるかもしれないんですよ。
 そこで、お尋ねしたいんです。三副大臣にお尋ねしたいと思います。
 まず、順番が逆になって申し訳ないんですけど、厚生労働副大臣には、こういった状況ですので、これから先の社会保障という問題について、少なくとも、この団塊世代がある程度少なくなるまでは当然のこととしてこれに対する経費は社会で考えなきゃいけないと私は思うんですけど、どうでしょうか。
#30
○副大臣(桝屋敬悟君) いや、私も全く同感であります。
 実は、委員のお話を伺いながら、私もずっと福祉の現場で生きてまいりまして、この将来予測、人口予測というのは想定随分前からできたんでありますが、実はこれをブレークスルーする準備が、懸命にやったつもりでもなかなか後手後手に回ってしまったという感を私自身は持っております。
 したがって、これをブレークスルーするまでは、年金、医療、介護、福祉もそうでありますが、やはり厚労省の責任として、是非とも国の責任でこれを突き抜けていかなきゃいかぬと、こう思っている次第であります。
#31
○藤井基之君 ありがとうございました。
 続いて、財務副大臣にお尋ねしたいと存じます。
 今と同じいわゆる論拠なんですが、結果的にそういうふうになりますと、消費税の問題というのは三党合意がなされて、消費税は社会保障に使うというふうになっていくわけでございます。ただ、もしも社会保障費を先ほど御説明あったとおり、例えば増額された消費税を全てを社会保障費に使ったとしても、これは財源として当然十分なものとは言い難い。ですから、必要なものは適正化の対象にもしなきゃいけないというのはそのとおりだと思うんです。
 だけど、先ほどから繰り返しますけど、この世代が社会保障対象になってきたところ、これは今までと同じプロセスでやったとしても、財源問題厳しいのは私は当たり前だと思っているんですよ。だけど、この団塊がなくなれば、この世代がなくなったときにはこの問題は消えていきます。財務副大臣、そういったある程度長期的スパンで見たとき、どのようにお考えでしょうか。
#32
○副大臣(小渕優子君) 委員の御質問をお伺いをしておりまして、大変難しい御質問をいただいたと思っております。委員が団塊の世代とおっしゃいましたけれども、私はちょうど団塊ジュニアの世代でありまして、また世代間で思うところも少しずつ違ってくる部分もあるのかなということは思います。
 委員が今お話しになったように、確かに消費税を今回引き上げたとして、それを全て社会保障の目的税ということにしたとして、なかなかそれでも財政、難しい状況であるというのはもう御指摘のとおりであるというふうに思います。そんな中、しっかりと経済成長をしていくということ、その前にもちろん消費税が上げられる環境整備をしていくということ、そうしたことを一つ一つやっていく必要があるのだと思っています。
 そして、今後やはり世代間格差ということも考えたときに、これからますます本当にすごく増加をしてくるこの社会保障関係費に対して、やはり野方図にしているというわけにはいかない。先ほどのお話のように、重点化、効率化、これに関してはやはり目を光らせていかなければならないということは思うところであります。
 その中で、今後私は国民的な議論を持っていかなければならないと思っているのは、どういう社会保障の制度というものがいいのであるのか、それはしっかり御議論いただいて、その上で、財源確保を必要とするのであればどういう形で財源確保する必要があるのか、それも含めて考えていかなければならないと思っています。
#33
○藤井基之君 最後に、時間が少なくなりましたので西村副大臣に一言でお願いしたいと思いますが、今申し上げたように、現役から例えば熟練技術者等がリタイアするようなこういったときになってまいりました。いわゆる雇用の状況も必ずしも潤沢な状況でもありません。日本産業をこれからいわゆる復活させるために、内閣府として特にこの団塊世代の扱い等を含めてどういった政策を考えられているか、一言で結構でございます、よろしくお願いします。
#34
○副大臣(西村康稔君) 私、先ほど御説明した資料の八ページを見ていただきますと、まさに委員おっしゃっている成長率、成長していく経済の要素としての一つである労働投入、これが九〇年代、まあ八〇年代から非常にどんどんどんどん減少しておりまして、要は資本投入するか労働投入するか、あるいは生産性を上げるかということで成長が決まってくるわけですけれども、この八ページの一番下のところの数字を見ていただきますと、労働投入はもう九〇年代からずっとマイナスになっておりますので、要は成長の物すごい足かせになっているわけであります。これをどう全体として成長して税収を上げていかないことには、消費税を上げても更にまだ社会保障費含めて財政の健全化は難しいわけでありますので、そのために労働のところをどうするかというのが大きな課題であります。
 御指摘のとおり、今、経済財政諮問会議等でもこの辺りも議論を始めておりますけれども、まさに若者の、先ほど正規、非正規のお話もありましたし、若者の雇用、あるいは女性、よく言われるM字カーブで、結婚したときに落ちるM字カーブのMの減っている部分を上げる、あるいは御指摘があったとおり、高齢者でも元気な方が多いですから引き続き働いていただくと。こういうところで労働投入を確保していくということも非常に大事だと思っておりまして、そのための大きな枠組みの話を諮問会議あるいは産業競争力会議でこれから詰めていくことにいたしておりまして、委員御指摘のとおり、もう大事な論点だと思っておりますので、しっかり取り組んでいきたいと思います。
#35
○藤井基之君 ありがとうございました。
#36
○会長(鴻池祥肇君) 山本博司君。
#37
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 今日は、三人の副大臣の皆様、大変にありがとうございました。
 私は社会保障の個別課題ということで質問をしてみたいと思います。
 ちょうど三年目ということでございまして、一年目の社会保障のこの調査会に関しましても、四月に、生活保護、また生活困窮者の支援ということで、参考人の方々、三人の方々にお話を聞かさせていただきました。
 この国会でも議題になると思いますけれども、その中で、私含めて公明党で、新しい福祉社会ビジョンという、二年前に、こうした孤立から支え合いの時代ということでのこの問題も取り上げてきたわけでございますけれども、今削減ということの部分が光が当たっておりますけれども、やっぱり自立という、どう困窮者の方々を自立させていくかという部分で、私も、釧路にも参りましたし、宮城の被災地のパーソナルサポートセンターとか東京のNPO法人のふるさと、こうした中間就労であるとか学び支援であるとか、こういう、ちょうど十七ページのこの生活困窮者の特別部会で出されている内容そのもののことがやはり大変大事であろうと思います。
 そういう中で、それを法制化も含めて、やっぱり財源も含めた形でこうした自立の道をどうするかということも含めて、しっかりセットで出すべきであろうと思いますけれども、この辺り、副大臣の見解をお聞きしたいと思います。
#38
○副大臣(桝屋敬悟君) 山本委員からのお尋ねでありますが、今回、マスコミ等では生活保護の基準の引下げみたいなことばかりが報道されておりますが、委員がおっしゃったように、皆さん方の取組もありまして、公的扶助、生活保護の受給者が格段に増えている、こういう中で新たな支援策、地域における新たな支援策を体系的に整備しなきゃいかぬのではないかと。生活保護制度だけではない、その周辺部分に第二のセーフティーネットとして法律、体制をつくり上げるということが極めて大事だと。
 そういう意味では、おっしゃったように、生活困窮者対策、自立支援対策等を含めて一体的に今回、生活保護の適正化ということも当然でありますが、一体的な改革をしなきゃならないというふうに思っている次第でございます。
#39
○山本博司君 是非とも、その点を含めて推進をお願いをしたいと思います。
 二つ目の質問は、再生医療ということでお聞きをしたいと思います。
 ちょうど昨年の十月十八日の公明党の再生医療の推進プロジェクトチームに山中教授が来ていただきまして、今後の臨床研究ということでの臍帯血、ストック細胞という形で、いかに臨床研究に応じていくかということのお話等もございました。ちょうど昨年、全会一致で、造血幹細胞移植推進法という法律が、臍帯血の研究目的の利用ということが条文に載って、それも含めてこうした臨床研究の道筋というのができているわけですけれども、やはり今多くの方々、特に難病のパーキンソン病の方だとか脳疾患の方、また脊髄損傷とかそういう方々は、やはりこの再生医療に本当に希望を持たれていらっしゃるわけです。
 それをどう進めていくかという部分でのやっぱり厚労省の一つの取組という部分、それから、これはやはり成長産業ということにもなるかと思いますので、これは内閣府の西村副大臣にも、イノベーションということでのお話が先ほどございましたけれども、こういう再生医療を含めた成長産業に対してどのように取り組んでいくか、この点を御見解をお聞きしたいと思います。
#40
○副大臣(桝屋敬悟君) 再生医療についてのお尋ねをいただきました。
 再生医療につきましては、今委員がおっしゃったように、多くの難病の方々、期待をされているわけであります。ただ、安全面、倫理面の課題に留意しながら一刻も早く実用化を進める、こういう姿勢が大事だろうと思っております。
 そのため、厚生労働省といたしましては、再生医療製品の特性を踏まえた規制、制度の構築等を内容とする薬事法の改正法案や、それから再生医療の医療行為そのものの安全性等を確保するための新たな法案、こうしたものについて今国会への提出を目指して検討を進めているところでございます。
 また、平成二十四年度の予備費、補正予算、それから平成二十五年度の予算案においても、再生医療の臨床研究の基盤整備、それから細胞培養加工等の人材養成のための体制整備、さらには再生医療の実用化に向けた各種の研究の支援等に係る費用について順次予算を計上しているところであります。
 制度面、予算面の両方から再生医療の実用化に向けた支援をしっかりと進めてまいりたいと考えております。
#41
○副大臣(西村康稔君) 先般取りまとめました、一月十一日に取りまとめました緊急経済対策の中にも、委員御指摘のとおり、再生医療について規制改革をやっていこうということで盛り込んでおりまして、再生医療製品の特性を踏まえた特別な早期承認制度の導入を行うといったような見直しを、今、厚生副大臣御答弁ありましたけれども、まさに厚生省の方で取り組んでおりますこれを我々としても支援をしていくということでありますし、さらに、一月二十五日には安倍総理から規制改革担当大臣に対して、この分野、健康・医療分野、重点分野にするということで指示がございまして、健康を維持して長生きをしたいという国民のニーズにこたえていくと。そしてまた、世界に貢献し日本の国の国富拡大にもつながるということで、この部分の大胆な改革を推進するということを指示をしておりまして、重点分野の一つとしてこれからも内閣府としても取り組んでまいりたいと思っております。
#42
○山本博司君 是非とも、再生医療に関しましては政府挙げて取り組んでいただければと思います。
 最後に、難病支援ということで質問をしたいと思います。
 やはり、医療面、特にこうした治療法の分からない難病の方々の支援というのは大変大事でございまして、今、厚労省の方でも一月二十五日に難病対策委員会の提言が出されたと思います。
 そういう意味で、医療費の助成等に関して五十六疾病から三百近い形で広がるのではないかというふうな、公平で安定的なそういう医療費の助成の問題だとか、どこに治療を求めていったらいいか分からないという医療体制の問題とか、また難病の方々はやはり就労であるとか生活的な形での支援ということでも大変大きな課題がございます。
 この難病対策というのを今後どのように政府は考えて取り組もうとしているのか、この点、最後にお聞きしたいと思います。
#43
○副大臣(桝屋敬悟君) 委員御指摘のように、一月二十五日に難病対策委員会で取りまとめられました提言がございます。この提言の中身は、効果的な治療方法の開発と医療の質の向上、それから公平、安定的な医療費助成の仕組みの構築、さらには国民の理解の促進と社会参加のための施策の充実、この三つが改革の柱でございました。
 特に、委員からもお話がございました医療費助成につきましては、対象疾患を原因不明、効果的な治療方法未確立等の四要素を満たすものとして、給付水準を難病の特性を踏まえつつ他制度との均衡を図りながら設定することとされております。具体的な対象疾患や給付水準については、今後更に検討を進めてまいりたいと思っております。
 一月二十七日でありましたが、総務大臣、財務大臣、厚生労働大臣による三大臣合意では、法制化その他必要な措置について調整を進めること、これが合意されたわけであります。改革の実現に向けた道筋が示されたわけであります。
 今後は、難病対策委員会の提言あるいは三大臣合意も踏まえて、具体的な制度の内容について検討を進め、できる限り早期に総合的かつ安定的な難病対策を構築できるよう、法制化その他必要な措置について調整を進めてまいりたいと考えてございます。
#44
○山本博司君 以上です。ありがとうございました。
    ─────────────
#45
○会長(鴻池祥肇君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、主濱了君及び牧山ひろえ君が委員を辞任され、その補欠として谷亮子君及び田城郁君が選任されました。
    ─────────────
#46
○会長(鴻池祥肇君) 続いて質疑を。
 寺田典城君。
#47
○寺田典城君 みんなの党の寺田典城でございます。よろしくお願いします。
 持続可能な経済と社会保障ということで、果たしてこれを実行できるのかということを一つ聞きたいと思うんですよ。
 それで、資料としては内閣府の九ページ、それから財務省の十ページをちょっと基本にしながらお話を聞かせていただきたいと思うんですが。
 現在、例えば国と地方を合わせて社会保障費は約四十兆円公費負担ですというのが出ていますね、公費負担が。税収はどのくらいあるかというと、国で四十数兆円と地方で三十数兆円ですから、七十兆円とちょっとぐらいなんですよ。ところが、公費負担が四十兆円行って、それから国と地方の公務員の人件費だけで二十七兆円ぐらい行きますから、あと使える金というのは十兆円もないんですよ。
 これだけ借金が付くということは何かというと、簡単な言い方すると、国も地方も財政力以上というか、のサービスをしているとか、それから資産を持ち過ぎているとか、そういう形になると思うんです。このまま、皆さんの計画では国際的な約束で二〇二〇年になりますとプライマリーバランスが黒字化にしますということなんですが、財政力以上のものを持ち過ぎ。ですから、今、景気対策でこういうことをしますと、景気対策で五兆円とか、公共投資もしますとか、十兆円しますとか、それで二十兆円の効果があって二%の経済成長もしますなんていう、安倍さんが今の内閣が力のあるうちにやはりもう少ししっかりとした説明をしなければ、国民に説明しなければ、これ欺瞞になってしまいますよ、これ。日本の国、潰れますよ。私は、二〇二〇年になったら、近いうちに私は日本の国潰れてしまうんじゃないかなと、率直にそう心配しているんです。
 ですから、そういう中で、社会保障費は例えば五兆円削りますとか、それから必要でない資産は全部処分して、そのための、何というんですか、要するに公費も税金も使いますと、資産処分するために、コンパクトにするために。だから、新しい道路を一本造ったら廃道を一本するとか、そのぐらいのことをしていかなければ日本の国も私はもたないと思うんです。
 これ見てください。財政状況の各国比較で日本の国、このとおりなんですけれども、今でもGDPの八%ぐらい赤字なんですね。ところが、二〇〇六年、七年、八年というのは、これは小泉改革のとき、私たち地方も非常に頑張りました。プライマリーバランスが近づいて二%ぐらいの赤字で済むようになっている。このとおりなんですよ。そうなんです。地方もあのときは財政が絞られたものです、交付税を削られたものですから、地方もプライマリーバランスは取れました、あの当時は。だから、今の状況でいくと、ジェットコースターみたいにどおんと上がっていって、どどんと落ちるというような感じじゃないのかなと。私が市長になったときは、まだ二百兆円も借金なかったです。それでも、何というんですか、国債に対する金利が十兆円あったんです、金利が五、六%でしたから。今、七百兆円借りて十兆円ぐらいでしょう。これでインフレターゲット二%、金利が二%上がったらどうしますかということなんです。
 ですから、三副大臣に、この持続可能なことをやっていけますかと。それから、私、過去を悪く言うつもり、何もありません。四年、五年も八%ぐらい赤字、これは景気対策で、小渕さんが総理のときだったですよ。地方もこれに対応するには大変苦労しました。それで、要らないものたくさん、公民館造ったり何造ったりして、それを維持するのに大変だったんです。ですから、そういうことも含めて、今、今本当の話をしていかなければ日本の国もたないと思いますよ、マイナンバー制にするとか、税収はこうするとか、行革はこうするとか。
 それと、今、百二十万人近い、海外に在留邦人おりますね。永住権を持った人方が四十万人ぐらいだと言っています。私は、これから恐らくグローバルな社会の中で、それこそ海外との交流というので、経済交流というか対策というか、人材育成しなきゃならぬと思うんですよ、海外対応できる人間を。一年に何十万人とかです。言わば教育ですよ。これも一つも手を付けていないんですよ、こういうのは。それで持続可能な経済になっております。西村さん、そんなのいいんでしょう、そういうのは。お三方のお話聞きたいと思います、感想を。
#48
○副大臣(西村康稔君) ありがとうございます。
 まず、この九ページにありますように、相当日本は厳しい状況にあるという認識は同じであります。
 それから、二〇〇〇年代の前半に、先ほどの二千二百億の削減、社会保障費の削減の話がありましたけれども、相当無理をしながらも財政を改善させてきたというのも事実でありますし、他方、民間の主導によって経済成長がこの時期あったことも事実であります。
 その意味で、ただ、先ほど御議論ありましたけれども、社会保障費を無理やり強制的に削減するというところは我々は反省すべき点もあると思っておりますので、そうした過去のいろんなことも事例を見ながら、今後どういう道筋で経済成長して、民間主導で税収が増えていく、税収が増えてこないことには、もう増税しないことになりませんので、それをやっていく。そのための成長戦略をしっかりつくっていきたいと思いますし、まさに委員御指摘の、国、地方共に財政の効率化をやっていく、行財政改革をやっていくというところは、これは私どももその思いは同じでありますので、今回、予算の中で、国、地方で、これ大変申し訳ないんですけれども、国、地方の公務員の人件費を一・七兆円削減をいたしております。
 そうしたことも含めて、国と地方、あるいは都道府県と基礎自治体のダブりがやっているような行政があるのかないのか、そういうところも見極めながら、効率的な行財政運営を是非やっていきたいというふうに思っております。
 それから、景気が良くなってくれば当然金利も上がってくるわけでありますけれども、むしろ財政が悪いということで国債を売られて金利が上がるような悪い金利上昇にならないように、そこは実体経済がしっかり成長するような戦略を立て、それを実行を是非していきたいというふうに思っております。
 取りあえず、私からは以上であります。
#49
○副大臣(小渕優子君) 委員が御指摘をいただきましたように、確かに日本の今の財政状況というものは大変厳しい状況にあるということは承知をしておりますし、先ほどもそのことについては御説明をさせていただきました。安倍内閣におきましてやはり最重要課題は、このデフレから脱却をして経済を再生させていくということであると承知をしています。
 そんな中で、今回、二十四年度の補正予算、これを概算決定をいたしまして、その後、税制改正と二十五年度の予算ということで、切れ目のない形で経済の底割れをつくることのないように、将来の成長へつなげるような形での予算を作ったところであります。
 しかし、今後のことでありますけれども、もちろんこれで経済を再生させて活性化をさせていくということでありますけれども、やはり様々な歳出についてはしっかり見直しをしていかなくては将来へ持続可能な形になっていかないものと思っています。財政が持続可能でなければ、国民の経済、生活も、これもちろん持続可能ではなくなってくるということでありますので、しっかり財政の健全化、これに努めていかなくてはならないと思っています。
 また、先ほどお示しした資料の中で、委員が教育の重要性ということをお話をされていましたけれども、この先、しっかりと歳出削減をしていかないと、次の世代のやはり選択肢の自由度というものが大変少なくなってくる、教育にお金を掛けたくてもなかなかお金が掛けられなくなってくる、そういうような状況になってきますので、これ以上次の世代にツケを回すようなことがないようにしていかなければならないと思っています。
 取りあえず、以上です。
#50
○副大臣(桝屋敬悟君) 寺田委員の御指摘、本当に我が国の社会保障制度、持続可能性があると言えるのかと、こういう御指摘でありますが、危機感は委員と全く共有であります。大変厳しい状況にあると思っております。
 過去は言わないと委員がおっしゃったわけでありまして、今まで国、地方共に相当苦労しながら三位一体改革もやり、社会保障改革も、いろんなことをやってきたわけでありますが、しかし、経済の低迷とそれから社会保障給付費の増大、これは両方一緒に来ているわけであります。
 私は、これから先は、個人的見解でありますが、これを先ほどブレークスルーするというふうに申し上げましたが、王道はないんだろうと思っております。まずは、安倍総理がおっしゃっているように、経済を元気にするということは大前提、必要でございますし、それから、社会保障分野について言えば、重点化、効率化、これは営々として何度も何度も検討しながらやっていかなきゃいかぬ。ただ、これは、受給者や国民の皆さん、あるいは世代間の格差ということを踏まえながらも御理解をいただかなきゃならぬわけでありますから、先ほど御指摘がありましたように、安倍内閣としても国民の皆さんにその辺りをしっかり説明をしながら、王道はありませんが、一つ一つ取り組む以外にないと、このように思っている次第でございます。
#51
○寺田典城君 どうもありがとうございました。
 十兆円を今回補正で、十三兆円ですか、まあ十兆円の経済対策をする、だったら十兆円を削るぐらいのことを、対案もひとつ立てなければ、これは国際社会の信認も得られないと思いますよ。私はそれを望みたいと思います。それで本当の意味での経済対策になると思います。私からの意見なんですが。
#52
○会長(鴻池祥肇君) それでは、続いて、谷亮子君。
#53
○谷亮子君 生活の党の谷亮子でございます。
 今日は、西村副大臣、小渕副大臣、そして桝屋副大臣から持続可能な社会保障につきまして御説明をいただいております。私は、先日配付をされました社会保障制度を取り巻く現状と課題について、資料一の六十ページに基づきまして質問をさせていただきたいと思います。
 今回、子ども・子育て支援制度の新制度の着実な実施ということでございまして、これまで子ども・子育てというのは国家として非常に重要な課題として取り組んでこられました。また、子ども・子育て支援新制度の円滑な施行を始めとする子育て環境の整備ということで、一番目にございますが、この中で、これまでも、二〇〇三年七月に少子化社会対策基本法が成立をいたしまして、それから、この間いろいろな対策が行われてまいりました。そして、それから十年を経て、昨年、二〇一二年八月に子ども・子育ての三法案、三つの法律が新たに改正をされ、国会で成立をいたしました。
 この中で、この子育て支援、また子育てへの課題というのは非常に急いで、急務として取り組まなければいけないたくさんの課題がございます。そして今回、消費増税五%増に伴いまして、消費増税から、約七千億円から一兆円規模の財源を基に子育てに手当てをしていくということが発表されておりますけれども、国民側といたしましては、この消費増税が、税収として集められたお金が、この七千億円から一兆円が本当に子育てに対して使われていくのだろうかというような心配もされている声もございますので、しっかりとここは、どのような使い道、方向性を持って、どのような対策と課題について使われていくのかという点につきましてまずお伺いしたいと思います。
#54
○副大臣(桝屋敬悟君) 子ども・子育て関連三法案、あるいはその消費税増税に伴います、どのように使っていくかという。
 委員からもお話がありましたように、消費税関連経費、今までの三経費が四経費になったということは国民へのメッセージとしては私は大変大きかったなと。決められたときは私、浪人中でありまして、地方からこの作業を見ておりましたが、やはり保育の現場、幼稚園の現場、皆さん方が、あるいはそのサービスを利用される方が大変期待をされている、それは感じてまいりました。
 今回の関連三法案、これはまさに自公民の三党合意を踏まえて格段に取組を進めていこうと、こういうことでありまして、具体的な内容は、認定こども園、幼稚園、保育所を通じた共通の給付、施設型給付をやりましょうというようなこと。それから、認定こども園制度の改善、幼保連携型の認定こども園の改善、あるいは地域の実情に応じた子ども・子育て支援、これは放課後児童クラブなども対象でありますが、こうした事業をしっかり充実していこうと、こういうことであります。
 特に保育等については、いまだに、逐次保育園の整備をしてまいりましたが、整備をすればそのまままた待機児童が出るというようなことが繰り返されておりますから、今回、市町村において、しっかりした計画を、調査をして計画を作り取り組んでいくという、こういう大きな流れが始まったわけでありますから、そういう意味では、私は、地域の皆さん方にも実感をいただけるんではないかと、確かに使われているというふうに思っていただけるようにしなきゃならぬと思っている次第でございます。
#55
○谷亮子君 待機児童の問題につきましても、平成二十四年四月の時点での報告によりますと、まだ約二万四千人ぐらいの待機児童の方がいらっしゃると。そして、いろいろな問題に取り組んでいかなきゃいけない現状の中で、約五十万人近くの方たちが、待機児童として保育所には入れないからというような諦めにも似たような声が出ているという現状もございまして、やはりこの施策はしっかりと早めに取り組んで改善をしていかなければならないというふうに思っております。
 それから、今回のこの資料に基づいてもう一点伺いたいんですけれども、この中で、子ども・子育て支援新制度の着実な実施におきまして、平成二十五年四月に発足する子ども・子育て会議において制度設計の詳細を検討していくということで、新たにこういった会議が設けられるということでございますが、ここでは既に、人事についてはどのようなことで決まっていくのか、そしてまた、ここで議題となる検討案等が出ているようでございましたら教えていただきたいと思っております。
#56
○副大臣(桝屋敬悟君) 今御指摘のありました子ども・子育て会議、これは中央もそうですが地方自治体も是非やろうと、こういうことになっているわけでありますが、国に有識者、地方公共団体、事業主の代表、労働者代表、子育て事業者等がしっかり関与する仕組みをつくると、こういうことでございまして、これは厚生労働省だけではない、内閣府とも連携をしながらこれから人選等をしていくと、こういう状況でございまして、また委員の御指導等もいただきながらいい会議にしてまいりたいというふうに思っている次第でございます。
#57
○谷亮子君 分かりました。ありがとうございます。
 そしてもう一点。やはり子育て支援というものを充実していくことによりまして、女性の、母親の、お母様方の子育てと家庭を両立していくという非常に切実な、また大切な問題が今たくさん出てきているところでございますが、女性の働く環境の整備ということで、出産後にまた職場復帰をしたい、また再雇用を目指したい、また、そういったことに関しての取組というのがなかなか進んでいかないというような現状の声が私のところにもたくさん届いておりまして、やはりどうしても、出産後には六割の方たちが職場復帰したいんだけれども、なかなかそれが現実的に厳しいから諦めなければいけないという現状がございます。
 そういった中で、直近の調査では、女性の育児休業取得率は八七・八%、約九〇%の方たちが、育児休業制度の着実な定着が図られつつありまして、実際にその育児休業制度というものを利用しているということでございます。しかし、第一子出産後も継続就業している女性は三八%にとどまっており、仕事と育児の両立が大変難しいため、やむを得ず仕事を辞めたという女性も少なくないという現状がございます。
 こういったことに関しまして、これから女性が働く場が広がっていくことによりまして日本の経済成長というものも大きく期待をされているところがございますので、こういった母親が働いていけるような環境を整備していくというような制度をこれから国としてどのように考えて、そして実行していこうとお考えなのか、その点につきましてもお伺いしたいと思います。
#58
○副大臣(西村康稔君) ありがとうございます。
 まさに問題意識は同じでありまして、先ほども申し上げましたけれども、労働投入が減っている。特に女性の場合、おっしゃったようにM字カーブの、Mの部分ですね。戻れない、出産した後なかなか戻れないというところを何とかしようということでありまして、実はもう既に安倍総理から経済再生担当大臣、甘利大臣の調整の下に厚生労働大臣ほか関係大臣が連携をしまして、今月中に若者・女性活躍推進フォーラムという場を設けることにしておりまして、そこで働く女性の声もお聞きをしながら対応策を検討することになっておりまして、男性であっても女性であっても仕事と子育てを両立させて活躍できるように、必要な制度環境、支援体制、そしてまた企業の側の企業行動も確立していこうということで、これはもう既にそういう指示が出ておりますので検討を始めたところでございまして、委員御指摘のとおり、様々な制度についてこれから是非改革をしていきたいと思いますので、また御協力よろしくお願い申し上げます。
#59
○谷亮子君 フランスなどにおきましても、やはりこういった親が、また女性が働く環境の整備というのは非常に進んでおりまして、あらゆるライフワークに合った、そのニーズに合った施策を自分たちが国が示したものに対して選んでいけるというような種類が二十種類以上もあるということで、非常に幅広くそういった制度も設けられたりしておりますので、そういったことも是非日本でも、我が国でも実践してまいりたい。
 そしてまた、もう一つは、子育て支援につきましても、きちんとしたすばらしい法律が成立をしておりますので、この法律が今後実効性ある法律として機能していくことを望みまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#60
○会長(鴻池祥肇君) 続いて、舟山康江君。
#61
○舟山康江君 みどりの風の舟山康江です。
 今日はどうもありがとうございました。
 大きく三点質問させていただきます。
 まず一点目は、緊急経済対策についてお伺いいたします。この緊急経済対策、大きく言えば十兆円を投資して十兆円の経済効果を得るということだと思いますけれども、その中で、それが出ればいいんでしょうけれども、雇用創出効果が六十万人、雇用の拡大、労働分配の拡大というところで税制も通じてここに配慮をしているというのは非常に私も評価をしております。
 ただ、その一方で、先ほど石橋委員からも御指摘がありましたけれども、果たして今の問題は、正規雇用の問題もさることながら非正規雇用、非常にこの非正規雇用が多くなったという問題と賃金が低水準にとどまっているということだと思います。幾らその緊急経済対策で企業が潤っても、それがちゃんと労働者に分配されなければなかなか効果は現れないと思っているんですけれども、今回のこの対策でどれほど非正規への効果があるのか、具体的に教えていただければと思います。
#62
○副大臣(西村康稔君) 問題意識は我々も共有をしておりまして、経済対策の効果というのは、これは産業連関表に基づいて機械的に計算をしておりますので、どの分野に幾らのお金が投入されるから幾らの経済効果が生じる、あるいは何人の雇用が生じるということを積み上げたものでありまして、押し上げ効果として私どもここに書いてございます二%と六十万人という計算をいたしておりますけれども。
 これも御案内のとおり直ちに、今緊急経済対策を決定いたしましたけれども、これから補正予算の審議をいただいて、それが通った後に実際にお金が流れていくわけでありまして、これはできるだけ早く、手続も簡素化しておりますから、早く効果が出るようにと思っておりますけれども、実際にはそれが均てんしていく過程の時間、タイムラグがありますし、更に言えば、そのことによって企業の業績が良くなる、それによって賃金今度は上がってくるというと、また少しタイムラグがあるわけでありますので、そうしたことを前提にしながらも、私どもも、この既にスタートを切った金融政策も含めて、円高の修正が進んでおりますし、株高にもなっております。企業の業績も上方修正するようなところも出てきておりますので、そういう企業については是非働く方々の収入がアップするように、ベースアップができるのかどうか、これは国際競争の中でも、これは交渉もしておりますからなかなか簡単じゃないと思いますけれども、一時金での支給も含めて是非これは考えてほしいということを既に安倍総理から経済界にも、昨日の経済財政諮問会議でもこれはお願いもしております。
 それから、先ほどの御質問のあった正規、非正規のお話も、どうしてもこれまでの制度でいきますと正規か非正規かという、ゼロか一かという考え方になりがちでありますけれども、正規になりたいんだけれども日本全国あちこち転勤になるようなことは、自分はそれは家族の事情もあってやりたくない、したがって今は非正規のままでいるというような声もありますので、そこは、これは経済財政諮問会議の民間議員から御提案があったんですが、正規、非正規という一律の区分じゃなくて、その間に、例えば、地域を限定して正社員として、異動はあるけれども、日本全国どこへでも海外も含めて行くという正社員ではなくて、例えばそうした制度も考えられないかとか、幾つか御提案をいただいておりますので、この点についても是非、今後、もう既に検討いただいておりますけれども、そういう柔軟な働き方、さらに正規、非正規という一律的な区別じゃないことも含めて、どういう労働法制、制度がいいのかということについて検討していくことになっておりますので、できるだけ若い人たちも含めて能力を発揮できるそういう体制、労働環境をつくっていくべく制度整備をしていきたいというふうに思っております。
#63
○舟山康江君 今お答えの中に出てきましたけれども、経済財政諮問会議が自民党政権に替わってまた復活をしております。私、大変懸念しておりますのが、以前も経済財政諮問会議が非常に規制改革、規制緩和を推し進めた結果、例えばこういった非正規での大変劣悪な環境で働く人が増えてしまった、格差が大きくなってしまったと、こういった問題が大変顕在化したのではないかと思っております。
 今回に関しても、ある経済財政諮問会議の委員からは、労働に関する規制緩和をもっと進めるべきだというようなお話もありました。つまり、企業にとって便利な労働者をもっと増やせば競争力が上がるといった方向にも進みかねない議論になっていくとすれば、大変それを私は懸念しているんですけれども、この経済財政諮問会議が残した私は負の遺産がたくさんあると思うんですけれども、是非そういった部分を踏まえて、今後、何というんでしょうか、そういった問題を解決する方向にしっかりと議論を進めていただきたいと、これはお願いをさせていただきたいと思います。
 それから、社会保障制度の改革についてですけれども、社会保障制度については今までもいろんな御指摘ありましたけれども、私は、大きな方向性、細かい制度設計はもちろん必要ですけれども、大きな方向性として、よく言われる、例えば高福祉高負担でいくのか、自助を基本として低福祉低負担でいくのか、やはりこういった大きな方向性をきちんと定めていかなければいけないんだと思います。
 そういうことを決めるのが、果たして社会保障制度改革国民会議なのか国会での議論なのか、はたまた政府での議論なのか、その役割分担が非常に分かりにくいんですね。やはり本来は国会で大きな方向性は決めるべきだと思いますけれども、今回、昨年の三党合意の中でも国民会議で制度設計をするとなっておりますけれども、私は、その細かい制度設計ではなくて大きな方向性をどうするのかと、ここが定まらない限りやはり現場でも安心感は得られないと思いますし、まさに消費の拡大にもつながっていかないんだと思うんですね。
 そこはどういう役割分担になっていくのか、まず副大臣からお答えいただきたいと思います。
#64
○副大臣(西村康稔君) 御指摘の国民会議でありますけれども、既に法律が施行されております社会保障制度改革推進法の中で基本的考え方についてそこで示されておりまして、国民会議の場では大きな方向性について議論をするということになっておりまして、もう先ほど来お話のあった社会保障制度について議論をしていくことになっております。
 その上で、もちろん最終的には制度設計、具体的な法律を通していくのは国会でありますので、これはもちろん国民会議でいろんな議論をいただいて、それを受けて政府としていろんな提案をさせていただきたいと思っておりますけれども、最終的には国会を通らないことには法律もできませんので、国会でしっかり御議論をいただくということになると思います。
#65
○舟山康江君 国会での議論というのはやはり大事にしていただきたいと思いますし、今日いただいた資料の中でも、三党合意に基づいて三党で協議をするという言葉が幾つか出てまいります。国会の構成政党は三党のみならずほかにもたくさん政党がありますので、是非しっかりと国会の議論を大事にしていただきたいと、このことをお願い申し上げたいと思います。
 最後に一点ですけれども、これ技術的な問題ですので政府参考人からでも結構なんですけれども、先ほどの説明の中で、生活保護の医療費の中で、医薬品についてはジェネリックの比率が大変低いという現状がある、これを高めていきたいというお話でしたけれども、なぜ低い状況になっているのか。今、一般の医療でもできるだけ医療費の削減という中でジェネリックの使用を強力に推進しているはずなんですけれども、生活保護に限って低いというのはなぜなんでしょうか。
#66
○副大臣(桝屋敬悟君) 先ほど私の説明の中で低いと申し上げましたが、それほど大きな差ではないのでありますが、量的シェアでいきますと、医療全体で見ますと二三パーぐらいの方がジェネリックを御使用になっている。それに対して生活保護は二〇・九%、若干低いわけであります。
 これは、生保世帯であれ一般世帯であれ、委員も御指摘のようにみんな、私自身もそうでありますが、ジェネリック使おうという努力をしている中でどうしてこういう傾向になっているのか。そこはしっかり分析をしなきゃいかぬと思いますが、いろいろ言われておりますのは、やはり生保については自己負担が全く医療窓口でない、あるいはドクターの方も生保世帯であるということでジェネリックに対するインセンティブが働かない、あるいは指導がなされないということが安易に行われている可能性がある。したがって、今回ここは制度として見直していこうと、こういう今検討をしているところでございます。
#67
○舟山康江君 恐らく正規品の方が、何かその薬価差というんでしょうかね、そういった形で収入が多くなるということもかつてはあったかなと思うんですけれども、是非そこはしっかりとメスを入れていただきたいと思っております。
 最後に、私はこの社会保障の中で、税金によるもの、それから社会保険料によって賄うもの、やはりどういうふうに分けていくのかということをきちんと議論しなければいけないと思うんですけれども、日本の大きな問題は、社会保険料が再分配によって格差が縮まっていないというところにあると思います。普通は、税も再分配によってその格差の縮小、再分配機能というのがあると思いますけれども、社会保険料がなかなか、この再分配後の格差というのが日本においては拡大している傾向があるということが私は大きな問題だと思います。
 是非ここの部分もメスを入れていただいて、より良い制度設計に取り組んでいただきたいと。我々も国会議員としてしっかりとそれに参画をしていきたいと思っております。
 ありがとうございました。
#68
○会長(鴻池祥肇君) 荒井広幸君。
#69
○荒井広幸君 荒井です。今日は御苦労さまです。
 小渕副大臣、また桝屋副大臣、西村副大臣、おめでとうございます。
 気楽に聞いていただきまして、その代わり省内で検討していただきたいと、こういうことでございます。
 必要は発明の母とかいいますし、また知恵を出していきたいという言葉を使いますが、恐らく我々政治家としては政治技術が足りないと思うんですね。それはどういうことかというと、いわゆる知恵の創造という部分がかなり政治家としては必要なんだろうと思うんです。創造、知恵も創造していくということですね。もちろん、これは官僚の皆さんにも必要だと思うんですが、その辺がかなり、政治技術として私はとらえているんですが、劣化してきたと、こういうことだと思うんです。
 そこで、今日は三点ばかり御提案するので是非御検討いただければ大変有り難いんですが、これは古くて新しい提案をずっとしているんです。
 例えば、総理の主張や答弁で見えてまいりましたのは、いわゆる四本の矢を言っているんだなというふうに思うんですね。三本の矢では収まらない話でして、これは今日の本会議でも各党から言っているわけですけれども、最終的な一つの目標というのは、例えばアベノミクスの場合は雇用と所得というものを増やしていくんだということですよね。そうすると、雇用と所得を拡大させるという四本目の矢は必要なんですね。
 皆さんが織り込んでいるというのは、賃金を五パー上げたら控除するとか、それから今まで二十万円だったのを一人雇ったら四十万円までをこれをまた控除する的なものですね。これ一方ではあめなんですよ。やったらそれだと。ところが、経済同友会の長谷川代表まで、こんなまだまだ先が見えないときにやりますかねと、こう言うわけです。
 それならば私は、内部留保の流動性の部分に課税しますよと、それを、課税が嫌ならどちらかを選択してくださいと。それからもう一つは、配当ですね、配当で今も課税していますが、それに更に配当課税を重くする。こういうことをやっていかないと、結局、日本国民、株持っているのは百人のうち五人に満たないんですから、機関的投資家と海外の投資家が配当で持っていってしまうんですね、先ほど来から先生方からありました。
 それからもう一つは、内部留保で、いや、工場を持っていますから次の投資のためにと、いろんなことを言いますけれども、じゃ流動性の部分に掛けるというようなやり方もむちとして一つ持っていれば、どちらか選択してください、片方は課税だし、片方はこれは減税ですよと。こういうのも私は一つの、このアベノミクスの効果によって円安株高で、まあ是正されていると思いますけれども、誘導ではありません、是正されて評価が正しくなるというところですが、こんなところを併せて四本の矢にしていただきたいなと、四本目の。
 もう一つ四本目の矢は、総理御自身が病気から立ち直って再挑戦されているわけです。御説明にもあったと思いますけれども、そのチャレンジ、それでやっぱり総理もまたなったじゃないかと。そういうことは大きな勇気ですから、そのためにはやっぱりひとつ病気を含めて社会保障、それから、幾ら収入があっても、やっぱり年金分大変だもんなとか、家族が病気になったら使えませんよ、これも。
 ですから、四本目の矢の中には社会保障の充実ということで、雇用と所得の拡大と社会保障の充実という四本目の矢を是非放っていただきたいと。そういうことを総理は言っておられるんですね。それをどうも成長戦略の中に入れ込んでいるので、ちょっと分かりづらいんじゃないかというようなイメージでございます。
 それから次は、日本は災害課題先進国なんだと思うんです。あるいは、多くの幾多の災害、悲しみの中で子孫が乗り越えてきて今日に至っている。災害文化先進国と言ってもいいんだと思うんですね。
 ですから、そういうものを我々がつくるということは、これは、原発は国会事故調は人災、こういうふうにしておりますが、そういったものも含めまして、どのように我々が賢明に、減災、防災というのは当たり前のことでございますけれども、乗り越えていくかということを考えますと、例えばですよ、例えばほとんどの人が地震保険に入っていないんですね。我々も委員会で神戸に参りまして、フェニックス基金というのがありますよね、いわゆるあの震災のときにつくりましたですね。結局、兵庫県全体でも加入者というのは少ないんですよ。
 保険は、御案内のとおり分母が広くなければ、もう掛金は高いわ、それから保障は低いわということになりますから、これは私は第四の保険にする必要があると思うんです。地震含めました災害保険というのを、医療、年金、介護、そして第四の保険として、これを国民の皆様にも応分の負担をしていただきなら備えていく。この方が結果的には、頻繁に起こってまいりますこういう災害においては安心を、安心といいますか、ある程度の備えという安心と、それから万が一のときにこれらの対策について、そのときにまた国民負担をお願いするというようなことでないやり方で切り抜けられるということもあるわけですね。もちろん財政状況厳しい中ですが、これは是非とも御検討していただきたいところなんですね。こういう意味では、災害保険、これは民間圧迫ということになれば、民間が入って、そこにやり方というのは幾らでもありますから、こういうものもやっていく。
 それから、矛盾は、地震で例えば耐震化をした方は地震の場合耐えました。ところが、地震の対応をしていなかった方、ちょうつがいみたいなのをやっていたかやらないかみたいないろいろな例えば簡単なものがありますね。それで、壊れちゃうと今三百万円まで今度は支援するわけですよ。先行投資して大して壊れなかった方は支援がなくて、場合によっては何もしない方が三百万円いただける、つまりこういう問題点も含んでいるんです。
 是非この辺りは、既に国会に私どもも資料と考え方を提出してありますので、こういったものでの考え方、整理していただいて、災害保険、第四の保険、これはPPPの考え方でいいと思います、民間も入れてどうできるか、こういったところを御検討いただけないかと。
 最後になりますけれども、今日も質問があってなるほどなと思いました。どんどんお金増やしているじゃないかと、大丈夫ですかという中にあるのは、無駄や不正に使われないかというのもありましたよね。使いこなせるかどうかという問題ばかりじゃなくて、そういうものもありました。
 国民監査請求制度、これも我々がずっと言っているんですが、やっとみんなの党さんと法案を出すまでに至ったんですけれども、地方自治団体はお金の不正な支出です。政策選択、こういうものに使ったというものに対する政策選択には文句言えません、これはね。しかし、どうも流用されているな、不正に使われているな、無駄に使われているな。言ってみれば、民主党さんがいいことを一時やられたわけですけれども、政治家がいわゆる仕分人になるんじゃなくて、国民が仕分人にするということです。
 いわゆる住民監査請求制度を、これを国に創設して、憲法上の課題はあるといいますけれども、いわゆる仕組みとしてこれらを、まさにやり方としては国民が、国民が会計検査院にそれなりの書類と一緒に調べてくれ、こういう権限を与える。それで、その結果、うまくいかない、あるいはおかしいなと思ったらこれは訴訟までできる。こういう仕組みに、国民参加型にしていきませんと、ないお金をどう使うかといったときに、やっぱり多少なりともそういう無駄や不正が出てこないと、そういう仕掛けを加えていただく国民監査請求制度、会計検査院はこれはきちんとそこを通すということにしますが、そういった切り口は必要なんじゃないかと。そうやって初めて納税者側のある一定の理解を得られるのではないかと。こういうふうに思いますので、どうぞ、一点は国民参加型でいかないと苦しいときには知恵の創造は働きませんよと。国民監査請求制度というのは、それ自体で抑止力になりますよと、一億二千万人が見るんですから。そして同時に、地震文化あるいは災害全体の課題先進国としては、そろそろ共助の仕組みというのをつくっておく必要があるんじゃないでしょうかと。
 そして、先ほど言いましたけれども、安倍総理のお話を聞くとどうやら四本の矢も言っているんで、それは三本の矢なりから分離して、言ってみれば生活の矢と言ったらいいんでしょうか。雇用と所得と社会保障、こういったところにつながる矢を撃っていただくということが必要だろうというふうに思いますので、是非御検討をいただきたいなというふうに考えております。
 公明党さんが命と生活の公共事業と言っていらっしゃって、これは私も大変分かりやすいんです。そして、民主党さんが新しい公共とも言いました。これも分かりやすいんですが、私がずっと名付けて言っていましたのは、公共事業というのはこれはみんなの財産であるということで、みんなの財産というのを命と生活の公共事業、別な言葉で言えばみんなの財産と、こう言っていましたら喜美さんが喜んでいまして、みんなの財産だというんで、これもどんなものかなというふうに今は思っておりますが、公共事業というのはみんなの財産なんであると。こういう認識の持ち方をまたこういう宣伝もしていただければということで、お考えいただくという条件で御答弁は要りませんのでよろしくお願いします。
#70
○会長(鴻池祥肇君) 政府側から何か発言ございましたら、これを許しますが、どうでしょう。
#71
○副大臣(桝屋敬悟君) 久々に荒井先生の御高説を承りまして、すばらしいなと思いながら、できるかな、どうかなと、こう感じたわけでありますが、検討すれば許してやるということでありますから、しっかり検討したいと思っております。
 ただ、第四の矢については、それぐらいの決意で社会保障分野、雇用も含めて取り組まなきゃならぬと、こういう御指摘かと自覚をさせていただきます。
 ありがとうございました。
#72
○副大臣(西村康稔君) 大変貴重な御提案をいただきまして、ありがとうございます。
 四本目の矢ということで、まさに雇用、所得が増えるようにということ、あるいは社会保障が充実するようにというのは、気持ちは全く同じでありますので、それを、三本の矢は手段でありますのでちょっと種類が違うかなという感じもしますけれども……
#73
○荒井広幸君 目的だね。
#74
○副大臣(西村康稔君) ええ、少しどういう整理をしていくかはこれから考えたいと思いますし、ただ、乗り越えなきゃいけない課題、例えば内部留保も、一旦法人税が課税された後に残ったお金でありますけれども、もう一回そこに掛けるのかという税法上のいろんな議論もあると思いますので、いろいろ研究はしてみたいというふうに思います。
 我々も、企業の内部留保がしっかりと投資に向かうようにというところは、これは是非強く促していきたい、あるいは所得が増えるように促したいと思っておりますので、参考にさせていただきたいと思います。
 それから、災害についても、私の地元も、淡路島、まさに被災を受けたところでありまして、兵庫県の取り組んでいる保険もなかなか人が増えないというところは先生御指摘のとおりであります。防災、減災で相当今回予算も組んでおりますけれども、それから災害保険も民間で相当いろんな知恵を出されていると思いますけれども、これも研究課題として是非勉強したいと思います。
 それから、国民監査請求についても、情報請求の制度は相当拡大をしてきていると思いますけれども、どこが問題があって何が足らないとかという、これも一段と勉強させていただいてまた御議論させていただければというふうに思います。
 ありがとうございます。
#75
○会長(鴻池祥肇君) 斎藤嘉隆君。
#76
○斎藤嘉隆君 民主党の斎藤嘉隆でございます。
 今日は、三副大臣におかれましては大変貴重な時間をありがとうございます。
 まとめて私からのコメントというか質問も含めてまず述べさせていただきますので、後ほど御答弁をまとめていただければというふうに思います。
 率直に申し上げて、今日、経済それから社会保障の持続可能性ということで様々お話をお聞かせをいただきましたが、全体的に見て、やっぱり私は女性に対する政策というか、そういったものが本当に希薄ではないかなというふうに思います。
 先ほど谷議員からも女性の就労支援について話があったんですけれども、私、今の日本、様々な課題を抱えておりますけれども、女性が持てる力をこの社会の中で大いに発揮をしていただく、とりわけ先ほどから出ております就労を具体的に支援をしていく、このことが、例えば社会保障の面でいえば財政の面でプラスの効果が非常にやっぱり大きいわけで、そういった意味での持続可能性につながっていくと思うんですね。このことについて現段階で政府はどのようなビジョンを持っていらっしゃるかというのをまた後ほどお聞かせをいただきたいと思います。
 それから、女性の就労に関して言えば、女性の就労率が高ければ高いほど、例えば今、日本というのは大変少子高齢化というのが将来的な課題として大きくあるわけですけれども、例えばこの出生率の向上というのに、何か女性が働くと出生率が下がるんだというような見方が一方でされている場合もありますけれども、むしろ世界的な状況を見ると逆でありまして、働く女性が多いほど出生率も高いという状況はもう明らかなわけですね。根本的な少子化対策にこのようなことがつながってくるだろうと思います。
 そこで、先ほどM字カーブの解消の問題が西村副大臣からありましたけれども、僕は、ただ単にM字を解消するだけではなくて、やはり職場に戻ったときに正規雇用で戻るというのが大前提として必要だと思います。これはちょっと数字を調べたんですけれども、大卒の女性、まあ女性に限らず、大卒の方が、女性が就職をして定年まで働くと、この生涯で受け取る賃金、例えば途中で出産をして一回退職をして、例えば数年後、五年後、六年後に非正規という形で会社に戻った場合には、大体、失う生涯賃金というのは八割以上だというように言われているんですね。このことを考えても、大変な女性にとっての経済的な損失もありますし、日本社会にとっての女性の力を生かし切れないという意味での大変大きな経済的な損失もあると思います。この継続就業の問題について、いま一度今のスタンスというのをお聞かせをいただきたい。
 最後に、我が国のこれまでのいろんな状況を見てきますと、この社会保障というのがややもすると雇用の問題と切り離されて考えられてきたんではないかと。というのも、やっぱり男が外で働く、女性も含めて、そして男が女性も含めて家族を家庭の中で養っていく、そして会社は女性に給与を払っていく、例えばこの会社に対して、企業に対して国が公的な支援をしていく。こういう中でやっぱり雇用という問題が非常にある意味おざなりになってきていて、社会保障というと、どちらかというと高齢者向けの給付のこととイコールになってしまっているような状況があるんではないか。私は、これからはこの社会保障というのと雇用というのとをもっと密接につなげて考えていくべきだと。あわせて、望ましい家族の在り方というのもやはり根本的にもうそろそろ国内でも理念も含めて変えていくことが必要だと思います。
 このことについて、もし何かコメントがあれば是非お聞かせをいただきたいと思います。
#77
○副大臣(西村康稔君) 御指摘をいただきまして、ありがとうございます。
 まさに、先ほど申し上げましたとおり、今月中にも若者とそれから女性の雇用についてのフォーラムを開いて今後更に検討を深めることにしておりますけれども、御指摘のありましたとおり、一旦出産、子育てのために離れると今度なかなか戻れない、あるいは戻っても所得が落ちるということも我々認識をしておりますので、例えば、既に取り組んでおりますけれども、マザーズハローワークといった再就職支援、あるいは主婦層向けのインターンシップ、あるいは一旦家庭で子育てをしている間に例えばネットを使ってその間のいろいろ情報が遅れないようにするような仕組みとか、こうしたことも是非考えていきたいと思っておりますし、あるいは一旦離れても、またブランクのある女性に対して再就職支援あるいはキャリア教育、こうしたことを更に充実をさせていきたいと思っておりますし、御夫婦で子育てをするわけでありますので、一方で男性の育児休業取得の促進なんかも進めてきておりますけれども、こうしたことを、更に必要な制度改革あるいは支援策、是非考えていきたいと思っております。
 将来、例えば指導的地位に占める女性の割合を、役員になるとか、こういう割合を二〇二〇年までに三〇%にしようという政府の例えばそういう目標を作ってこれを達成するとか、あるいは就業率の目標を作るとか、その辺りもこれから是非考えていきたいと思っておりますので、先ほどの正規、非正規の議論もそうでありますし、是非またいろんな御意見聞かせていただきながら、我々としても議論を深めていきたいというふうに思っております。
#78
○副大臣(小渕優子君) 女性の力を発揮をさせていかなければならないということで、委員から大変大事な御指摘をたくさんいただいたと思っております。ありがとうございます。
 財務省という立場からどういうお話をしていいのかというところなのですが、やはり先ほどのお話の中で社会保障が雇用と切り離されているということがありましたけれども、この社会保障四分野の中で、先ほど谷委員からも御質問があった子ども・子育ての分野、この部分をやはりしっかりやっていくことによってまた女性の労働力というものが更に広がっていくという可能性もありまして、社会保障が持続可能性を持っていくためにはやはり支える側を強化をしていかなければならないということは、これは言うまでもないことではないかと思うところであります。それがやはりひいては財政の持続性につながっていくものと思っています。
 また、財務省としては、税制なども通じて女性をどのようにして社会でその力を十分に発揮をしていただけるのかどうか、そういうことも検討する必要があるのではないかと思いますし、私自身も日本において日本の再生の鍵を握っているのがやはり女性の力ではないかというふうに思っております。
 大事な御質問をいただきましてありがとうございました。
#79
○副大臣(桝屋敬悟君) 厚生労働省といたしましても、今委員の御指摘、これは単に生産年齢人口を補うという観点ではなくて、経済成長の観点からも、女性の活躍促進、極めて重要な課題であると、このように考えております。
 具体的には、ポジティブアクションによる女性の活躍の促進、あるいは育児休業等の両立支援制度を利用しやすい職場環境づくりの支援、さらに、先ほど出ましたマザーズハローワーク等で子育てをしながら就職を希望している人に対するきめ細かな再就職支援、こういったことを、各般にわたる対策を強力に推進していかなければならないと思っております。関係大臣とも連携しながら、更なる女性活躍促進策についてこれからも取り組んでいきたいと考えております。
#80
○斎藤嘉隆君 ありがとうございました。是非、共に知恵を出し合っていきたいなと思います。
 今日も前に七十人ぐらいの方座ってみえますけど、見たところ、女性は小渕副大臣も合わせて四名か五名しかいらっしゃいません。例えば、こういうことも含めて本当に、ポジティブアクションのお話も今ありましたけれども、もうまさにそういう時代、そういう節目に来ていると、そういう認識で共に頑張ってまいりたいと思います。
 どうもありがとうございます。
#81
○会長(鴻池祥肇君) 三原じゅん子君。
#82
○三原じゅん子君 三副大臣、本日は丁寧な御説明いただきましてありがとうございます。
 全体的に、我が国の経済そして社会保障の持続の可能性ということでお話をいただきましたけれども、社会保障費の中で最も給付の増加が著しいと思われるのがやはり医療費なのかなと、そんなふうに感じたところでございます。しかし、この全体見てみましても、私は、予防というところに着目した取組が非常に少ないのではないかなと、もっと増やすべきなのではないかなと、率直にそんなふうに感じたところでありました。
 医療費を削減すべきということは皆様方共通の認識だと思いますけれども、十八ページの方にもありますけれども、健康増進の総合的な推進ということで、第二次健康日本21ということで健康寿命というのがここで出ておりますけれども、今百歳以上の方々が我が国では四万七千人ぐらいいるとも言われておりますけれども、ここで問題なのがやはり寝たきりである方が八割ぐらいいらっしゃるということ、健康寿命というのはまた別の考えをしていかなければならないと思っております。
 その中で、今、日本のがん検診の受診率というのは二〇%から三〇%とここにも書いてございます。これを二十八年度までに五〇%に達成を目指すということでありますけれども、こういう取組ずっとやってきたと思うんですよね。しかし、残念なことに、この受診率というのは上がっていないのが現状なのではないかと、そのように思っております。これを欧米並みに六〇あるいは八〇というふうに増やしていくということは、これ、まさに視点を変えて、根本的にやっぱり私は見直していかなければそうは上がっていくものではないと。では、どうしていくべきかということを考えたときに、諸外国との差はどこにあるのか。これは、私は、子供たちに対するがんの教育ということが非常に重要なのではないかと常々訴えさせていただいているところであります。
 昨年閣議決定されたがん対策推進基本計画の中にもこういう点盛り込まれているかと思いますけれども、具体的にがん教育ということについて、副大臣、厚生労働省の方はどのようにお考えでいらっしゃるのか、そして、予防医学ということ、これをもっと進めていくということでどんな取組を具体的になさっていこうとお考えなのか、その辺をお伺いしたいと思います。
#83
○副大臣(桝屋敬悟君) がん対策についてお尋ねをいただきました。
 私も出身は公明党でありまして、我が党の女性議員から、特にがん対策について、これは地方自治体の協力も必要でございまして、今委員からなかなか受診率が向上しないのではないかと、こう言われているわけでありますが、地方自治体ともしっかり連携しながら、あるいはそれぞれの保険者、医療保険もそうでありますが、保険者とも連携をしながらこれを進めていく必要があると。特に、子供に対するがん教育の在り方まで今日は御提言をいただきました。子供の健康教育の中でがん教育を推進するということが極めて大事だろうというように思っております。
 御指摘いただいた昨年の閣議決定でこのがん対策推進基本計画の中にこの項目が入っているわけでありますが、私も副大臣で戻ったばかりでありまして、この中身を今日の御提言も踏まえてもう一回しっかり取り組んでまいりたいというように思っておる次第でございます。
#84
○三原じゅん子君 ありがとうございます。
 そして、少子化対策ということを考えたときにも、もちろん産んでいただくということも必要ですけれども、生まれてきてくれた命を大切にするということもこれまた大切な少子化対策なのではないかなと、そんなふうに考えております。そういう点でも、このがん対策推進基本計画にございますように、小児がんの拠点病院というのをつくるということで今回初めて小児がんについて政策が盛り込まれたということ、これは私もすごい進歩であるということは思いますけれども、そういう意味でも、もっともっと子供たちに対しての病気、そういうことをしっかりと私たちがフォローしていくということも大切なことなのではないかなと、そんなふうに感じております。
 そしてまた、その中にがんの方々の就労支援ということもまた盛り込まれてございます。もちろん、がんの方だけではなく、今回、四十四ページにもございます難病対策のことでも、これまた改革が三つの柱となっておりまして、この三つ目が非常に私はすばらしい画期的なものだなと思っておるんですけれども、国民の理解の促進と社会参加のための施策の充実、この中で難病患者さんが障害者福祉サービス及び就労支援の対象とされたということ、こういうことは非常に重要なことだと思っております。
 そこで、具体的に難病対策について、この就労支援、がんの対策推進基本計画の、がん患者のサバイバーの方の就労支援も併せて、具体的な雇用ということを考えても非常に重要な政策だと思いますので、どのような取組をお考えなのかなというところを是非お答えいただけたらなと思います。
#85
○副大臣(桝屋敬悟君) これもなかなか具体的なことを私はすぐお答えできる状況ではございませんが、難病それからがん患者、こうした方々に対する就労支援、この具体的な在り方が非常に大事だということでございます。
 難病については、実は今回、できるだけ早く結論を出したいと思いますが、それぞれの地方において難病の方々の相談窓口というのはなかなかまだ整備されていない。相当地域格差がある。難病相談センター等が地域に整備されておりますが、そうしたところと、委員御指摘のように、就労支援まで含めてハローワークと連携するというようなことはなかなかそうした状況まで至っていない現場の状況があろうかと思います。
 これから、がん患者、まあ相談・支援窓口は医療機関になろうかと思いますが、そしてハローワークと事業者、こうしたネットワークをどう構築することができるか、大変に難しい作業でありますが、御指摘のがん患者の分野、それから難病の分野、この二つについて委員から今日は相当踏み込んだ御提言をいただきましたから、これからの対策の中でしっかり検討してまいりたいと思っております。
#86
○三原じゅん子君 ありがとうございます。
 この社会保障というものを考えるときに、本当にお困りの方に手厚く考えていただくという、そういう政策、取組というものを是非お願いして、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#87
○会長(鴻池祥肇君) 藤本祐司君。
#88
○藤本祐司君 今日は質問は控えようかと思っていたんですけれども、時間もありますし、皆さんの質問を聞いていて、少し質問させていただきたいと思います。
 今日のテーマが持続可能性というキーワードでくくられているのでちょっとそのことに関連してお聞きしたいんですが、持続可能性、つまり持続性を維持していくためには、じゃぶじゃぶお金を掛けて経済効果を上げるんではやっぱり持続性は保てないだろうと。ですから、いかに財政出動を少なくして効果を上げていくかという、そこの観点を忘れてはいけないんだろうなというふうに思っております。
 三副大臣に一つずつお聞きしたいんですが、まず西村副大臣に、内閣府として、私も実は担当していたところなんですが、財政出動をしなくても効果が上がるという点で、規制改革、これは非常に重要な点なんだろうというふうに思います。規制改革は財政出動もしなくてもいいだろうというところもありますし、あるいはもう今、日本の中には時代遅れになって日本でしか使われていないような、日本でしか通用しないような規制というのがまだまだ残っていると。これをいかに撤廃して新しいものにしていくかという観点は必要だろうと思います。
 これは以前の自公政権でも我々民主党政権でもかなり取り組んできたことではあると思いますが、この辺りの重要性について、あるいはそれをどういうふうな道筋でやっていくのか、かなり抵抗もある部分も幾つかあるんだろうというふうに思いますので、ちょっとその辺りについてお聞きしたいというふうに思います。
 あとは公共事業についてさっき、荒井さんいなくなりましたが、みんなの財産というふうに言っていましたが、確かにそのとおりなんですが、公共事業について、内閣府の方でもいつも乗数効果を出していると思いますが、ひところと比べると公共事業の乗数効果というのは余り高くなくなってきているということも事実なんだろうというふうに思っていますので、その乗数効果が高い公共事業をどうするのかということは今後考えていかないといけないだろうなというふうに思っていく中で、最近よく議論になっているとおり、維持修繕費というのはこれ物すごい掛かるわけですね。新たに事業をやって新たに造っていくと、今は、短期的にはいいのかもしれないけれども、これは長い目で見て、十年、二十年、三十年とすると、結局それを維持修繕しなきゃならないということになってくると、もう莫大なお金が掛かってくるんだろうというふうに思います。
 小渕副大臣に、その辺り非常に難しいところだというふうに思いますけれども、この維持管理費が増えていくということで、公共事業のいわゆる持続可能性ということを考えたときに、財務省としてはその辺りどのようにお考えになっていけばいいとお思いかどうかというのをちょっとお聞きしたいんですね。公共事業、今予算付けるのは、まあ短期的にはいいんでしょうが、将来的にこれはかなり負担が大きくなる部分だろうというふうに思いますので、その辺りを少しお聞きしたいというふうに思います。
 それと、桝屋副大臣には、先ほど来、女性の社会進出のことが出てきていますが、財政出動をしないで済む話としては、実は時短というのがありますね。時短、フランスの例も先ほど谷委員からも話がありましたが、フランスも別に右から左にさっと女性が進出したわけではなくて、いろんな過程を経て女性社会進出が出てきていると。
 時短といえば、ミッテランが三十九時間から三十五時間にしたときに、仮に十人、三十九時間で十人いると三百九十時間、これを三十五時間にすると十一人必要になる。その一人をどこから入れていくかということで女性がだんだん入り始めたという、そういう経緯というのも一つの例としてはあるんだろうと思いますので、この時短を進めるということと、あともう一つ、有給休暇の取得なんですね。
 これ日本は四九%程度で、平成五年をピークにどんどん下がって、ほとんどもう五〇%以下なんですが、制度上、ヨーロッパと日本は強制付与かそうじゃないかというところの違いがあるとしても、ヨーロッパは一〇〇%取っていると。ある調査によると、有給休暇を完全取得すると十二兆円の経済効果で百五十万人の雇用創出効果が生まれるという調査もあるわけですね。これは、実はそれほどお金が掛かる話ではなくて、もちろん雇用を生み出すためのコストというのは何兆円か掛かりますけれども、プラスマイナスすると十兆円以上の経済効果が上がるということを考えれば、このところを何か制度を変えて進めていく必要性というのもあるのかなというふうに思っておりまして、その辺りについて、もしお考えがあればということでお聞きしたいと思います。
 最後に一点。先ほどジェネリックの話がありましたが、これは多分財務省と厚労省との見解が若干違うのかもしれませんが、先ほど若干気になったのは、やはり医師、お医者さんが許せばというか認めれば生活保護の方々に対しても強制的にジェネリックを、医師が認めればという前提がありましたよね。なかなかそこがお医者さんが認めないんじゃないかと。つまり普通の一般の診療をしている、生活保護じゃない方々の場合は医療費負担があるので、三割負担、一割負担があるので、少し安い薬でもいいやという話になるんですが、これは医療費全く掛からないものですから、だから、結局そこで逆のインセンティブが働いてジェネリックを使わないというふうに働いてしまうということもあり得るんだろうと思います。
 お医者さんも結局、医師の方も薬代が安いのよりも高い方が利益が上がるのでどうしてもそういったところに行ってしまう、あるいは薬剤師さんがこれ変更できるようにはなってはいるけれどもなかなかそこまで言えないというところがあるものですから、ちょっとここのところは、もう少し促進するためにはもう少し何か違った強制力のあるような何かがあってもいいのかなというふうに思うんですけれども、その点についてお聞きしたいと思います。
 以上です。
#89
○副大臣(西村康稔君) 委員御指摘ありましたとおり、今回財政出動やりましたけれども、金融緩和と相まって民間投資が喚起するような、そういうことを主として考えながら財政出動を行っておりますけれども、いつまでも財政出動に頼るわけにいきませんので、御指摘のとおり、民間が成長していく、そういう道筋を付ける中で規制改革というのは非常に大事だと思っております。
 既に総理から、先ほども申し上げましたけれども、規制改革担当大臣、稲田大臣に対して思い切った大胆な改革をやることという指示が出ておりまして、主として雇用、エネルギー、環境あるいは健康、医療の分野を含めて検討するようにという指示が出ておりますけれども、御指摘ありましたとおり、国際比較をするというのは非常に大事でありまして、国際先端テストということを導入していこうということを検討課題に入れておりまして、つまり他の先進国で規制がないのに日本に規制がある、それについて合理的な説明ができなければその規制はもうやめるという、そういう仕組みを入れていこうじゃないかと。そのテストの導入についても検討するようにということでありますので、是非、日本独特のいろんな理由があって規制がどうしても必要な場面、体格が違うとか体質が違うとか、医療の分野ではそういうのもあるんだと思いますけれども、そういう合理的な説明ができなければ改革を行おうという、そうした方針も出しておりますので、是非、そうした改革、規制改革を通じて民間主導の成長になるように努力をしていきたいと思っております。
 その際、いろんな抵抗、もちろん既存の分野でのいろんな抵抗があると思いますので、それは経済再生本部、全閣僚が集まったところで議論をして、是非、真の政治主導でそうしたことも実現してまいりたいと思いますので、また御指導をよろしくお願い申し上げます。
#90
○副大臣(小渕優子君) 今回の補正予算でも、公共事業費の中で、トンネルとか橋梁の緊急の点検ですとか補修、インフラの老朽化対策に対して〇・六兆円の予算が付いております。
 委員が御指摘のように、こうした老朽化対策ですとか補修ですとか、そうしたものが今後ずっとコストとして掛かってくるのではないかという御指摘でありますけれども、まさにおっしゃる点、大事な点でありまして、そうしたところも含めて、公共事業費、どういうふうにしていくのか、しっかり検討していかなければならないというふうに思っているところであります。
 社会資本整備に係る計画、設計、調達及び管理の各段階において考え得るべき具体的なコストの縮減方策をしっかり積み上げて取り組んでいく必要があるというふうに考えています。
 具体的に言えば、ICTの活用であるとか民間活力の導入、新たな技術や知見を取り入れた、計画段階、設計段階における思い切ったコストの縮減などを図っていくべきでありますし、あわせて、個々の事業の計画見直しによる事業費の節減についても、こうしたことについてもなお一層努力をしていかなければならないと考えています。
#91
○副大臣(桝屋敬悟君) 委員から最初に時短のお話をいただきました。私も前、厚生労働委員をやっているときにワークシェアリングで随分議論したことがございまして、委員の御主張もよく理解できるのでありますが、ここは経済界等とも十分協議をしなきゃいかぬテーマだなと。
 ただ、厚労省としても、一つは年次有給休暇取得促進等にしっかり取り組んでいかなきゃいかぬと。特効薬はなかなかございませんが、事業主に対する助成でありますとか、働き方・休み方改善コンサルタント、こうした方々にしっかり動いていただこうと、こう思っているわけでありますが、なかなか有休を取る、あるいはそうしたことが義務なのか権利なのかというようなことも含めて、我が国の雇用慣行というものを委員がおっしゃるような方向に我が省としても向けて取り組んでいかなきゃいかぬ、それがまた大きな経済効果を持つという御指摘をしっかり受け止めたいと思います。
 それから、ジェネリックは実は頭が痛いんであります、私も。決してこっちとこっちがぶつかってああいうふうになったというわけではございません。ただ、ここは医療扶助の現場で、やっぱりドクターの診察権といいますかドクターの御判断、ここが非常に大事ですし、一歩間違えますと診療抑制につながり、健康を害するということがあってはならぬというおそれは十分あるわけであります、我々に。
 だから、あとはドクターの御判断を第一にして、ジェネリックでいいよと、こういう御判断と、そして現場の薬剤師さんの協力等をいただいて、実態としてこのジェネリックの利用が促進できるように、それがいたずらに利用されないというケースがあるとすれば、これはしっかり医療指導していかなきゃいかぬと。こういうちょっと手間暇掛かる作業でありますが、ぎりぎりのところで取り組みたいと思っている次第でございます。
#92
○藤本祐司君 終わります。ありがとうございました。
#93
○会長(鴻池祥肇君) 次に、林久美子君。
#94
○林久美子君 民主党の林久美子でございます。
 本日は、三副大臣、お忙しいところ、どうもありがとうございました。三副大臣共に、お話を伺っていると、社会保障について大変思いを強く持っていただいているなということが分かって、実はほっといたしました。
 と申し上げますのも、安倍総理の所信表明の中では、社会保障についてはしっかりやりますという程度の触れ方しかされていなかったので、どうなるのかなと半ばちょっと心配をしておりました。と同時に、国民会議と同時並行的に、解散前の三党合意の際に、しっかりと自民党さん、公明党さん、そして民主党ということで、政治の側でも議論していく、三党協議をしていくということになっていたんですけれども、実は、ようやく今週末何とか一回目の協議の場が開かれそうですが、再三再四、民主党側から協議を求めていたにもかかわらず、なかなか積極的に応じていただけてなくて、社会保障について後ろ向きなのかなというようなちょっと心配をしていたということもありましたので、ほっとしましたということを冒頭申し上げさせていただきたいと思います。
 もう時間も僅かですので、三問、桝屋副大臣に二問と小渕副大臣に一問、お伺いさせていただきたいと思います。
 今更申し上げるまでもなく、今回の子育て関連三法案によって、医療、年金、介護に子供を加えた全世代対応型の社会保障制度に変えようと。先ほどから女性の社会進出のお話も仕事と育児の両立支援のお話もありましたけれども、待機児童の八割を占めるゼロ歳から二歳に関しては、保育ママとか、あるいは小規模保育所にもしっかりと国が財政支援をしていくことで量的にも広げていこうとか、いろんなことができるようになっているんですけれども、実は参議院で法案を通す際の附帯決議のときに、量の拡充とともに質の向上がやっぱり大事だねと。そのときに、例えば、保育所に関していえば、二十五対一の基準を十五対一にするとか、あるいは、ちょっと今日は文科の方いらっしゃいませんけれども、小学校一年生が三十五人以下学級になっているのに五歳児さんが三十五対一の基準になっているとかいうことも含めて、しっかりと数字を盛り込んだ附帯決議を付けたかったのですが、なかなかちょっとそこができなかったんですね。
 これは、小渕副大臣も子供を育てながらお仕事されているのでよくよく御理解いただけると思いますけれども、これは桝屋副大臣、是非、国民会議と三党協議をしっかりと見ていただきながら、配置基準の改善については必ず取り組んでいただきたいと、それについてのちょっとお考えをお伺いをさせていただきたいということが一点です。
 それからもう一つ、今の政府は、幼児教育の無償化ということをおっしゃっています。プレスクールのことなんか諸外国の状態を見ると決して悪いことじゃないんだと思います。
 しかし、やっぱり優先順位というものがあって、これだけ待機児童がいっぱいいる中で幼児教育を優先することの論理的な正当性というのがやや見当たりにくいと。むしろ、幼児教育の無償化の前に待機児童対策をしっかりやらないと、保育所とか幼稚園に行けた子供はただで行ける、あるいは保護者の方は就労もできて収入も得られると。じゃ入れなかった人は全く税の恩恵を受けれないということにこれ当然なってくるわけで、非常に税の使われ方として国民の理解を実際そうなったときには得にくいのではないかと私は思っています。
 ですから、これは、桝屋副大臣、是非、幼児教育の無償化も、本当に全部待機児童がゼロになったときには大いに進めていただければいいと思いますけれども、それよりもまず優先度として待機児童が先だということをしっかりとこれは明言をしていただきたいなということです。
 最後に、小渕副大臣にお伺いしたいのは、女性ももう今は専業主婦よりも働いている方の方がやっぱり多いわけですね。にもかかわらず、財務省のいつもの試算のモデルというのは、夫が正社員で妻は専業主婦で子供二人なんですよ。私これ何度も変えてくれと、もうちょっと実態に応じたモデルケースで計算をしないとおかしなことになるんじゃないですかと言い続けたんですけど、これなかなかできなかったということがありまして、是非、これは小渕副大臣だったらやっていただけるのではないかと思いますので、そのモデル世帯の見直し、多様になってきていますので、現状に応じたモデル設定、積算というのはやっぱり重要だと思いますので、御尽力をいただきますようにお願いをしたいと思います。
 以上です。
#95
○副大臣(桝屋敬悟君) ありがとうございます。
 子ども・子育て関連法案について、とりわけ附帯決議の思いを今日は聞かせていただきまして、私は浪人中でそこまで知らなかったものですから、ありがとうございます。大事にしていきたいと思っております。
 特に、今回財源を三党の合意で確保していただきましたから、今委員から御指摘がありましたように、量の拡充だけでなくて質の拡充、とりわけ配置基準、最低基準、この中身について思いを致せと、こういう御指導でございます。是非、職員配置の改善、それから保育士の処遇改善、これも含めて有効に財源を使ってまいりたいと。
 ただ一点、私、これもう個人的な見解ですが、最低基準等については、既に国が一律やるというよりも地方分権改革でそれぞれの自治体でこれは最低基準等はやる時代が今来ておりますから、地方団体としっかり連携を取りながら確実に進めてまいりたいというふうに思っている次第でございます。いずれにしても、今回の財源を有効に活用して、質の拡充に取り組んでまいりたいと。
 それから、幼児教育、これは実は正直申し上げて安倍政権の中で総理の強い思いでございまして、各省挙げて今から政府で取り組もうということでありますが、今委員からその大前提として待機児童ゼロが先だよと、こういう御認識をちょうだいいたしました。極めて重要な御指摘だと思っております。
 待機児童は、先ほども申し上げましたけれども、長き保育行政の中でずっと苦しんできたことであります。それはやはり制度的に市町村が保育所を整備できない構造的な難しさがあったわけでありまして、あの法案でその辺を思い切り変えていただきましたから、私はこれも、いただいた財源でしっかり取り組んでまいりたいと思っている次第でございます。
 ありがとうございます。
#96
○副大臣(小渕優子君) ありがとうございます。
 大変大事な御指摘をいただきました。私もまだ財務省に来てから一か月ほどでありますので十分に承知をしておりませんけれども、そうしたことも御指摘を踏まえて更に検討していきたいと思っております。
 ただ、今平成二十四年二月の税制主要統計資料というものがありまして、一応ここを見る限りいろんなパターンを、多分委員の御指摘を踏まえて少しずつ変えていっているのではないかというふうに思います。ここを見ますと、夫婦子二人とか夫婦のみ、夫婦一人という形で、いろいろなパターンもこちらとしても持つようにしておりますので、今後ともしっかり検討してまいりたいと思っております。
 ありがとうございます。
#97
○会長(鴻池祥肇君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後三時五十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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