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2013/04/11 第183回国会 参議院 参議院会議録情報 第183回国会 消費者問題に関する特別委員会 第3号
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2013/04/11 第183回国会 参議院

参議院会議録情報 第183回国会 消費者問題に関する特別委員会 第3号

#1
第183回国会 消費者問題に関する特別委員会 第3号
平成二十五年四月十一日(木曜日)
   午後一時三十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月五日
    辞任         補欠選任
     徳永 エリ君     小川 勝也君
 四月十日
    辞任         補欠選任
     小川 勝也君     大野 元裕君
     渡辺 猛之君     宇都 隆史君
 四月十一日
    辞任         補欠選任
     石井 準一君     岩井 茂樹君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         加藤 修一君
    理 事
                金子 洋一君
                斎藤 嘉隆君
                中西 祐介君
                二之湯 智君
                山本 博司君
    委 員
                小川 敏夫君
                大河原雅子君
                大野 元裕君
                樽井 良和君
                白  眞勲君
                前川 清成君
                松井 孝治君
                岩井 茂樹君
                宇都 隆史君
                上野 通子君
                末松 信介君
                藤井 基之君
                松下 新平君
                川田 龍平君
                谷  亮子君
                大門実紀史君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全)
       )        森 まさこ君
   副大臣
       内閣府副大臣   伊達 忠一君
   事務局側
       庶務部長     美濃部寿彦君
       常任委員会専門
       員        五十嵐吉郎君
   法制局側
       第一部長     長野 秀幸君
   政府参考人
       内閣府食品安全
       委員会事務局長  姫田  尚君
       内閣府消費者委
       員会事務局長   原  早苗君
       消費者庁次長   松田 敏明君
       厚生労働大臣官
       房審議官     鈴木 俊彦君
       厚生労働省医薬
       食品局食品安全
       部長       新村 和哉君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○消費者問題に関しての総合的な対策樹立に関す
 る調査
 (消費者行政の基本施策に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(加藤修一君) ただいまから消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、徳永エリ君及び渡辺猛之君が委員を辞任され、その補欠として宇都隆史君及び大野元裕君が選任されました。
 また、本日、石井準一君が委員を辞任され、その補欠として岩井茂樹君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(加藤修一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 消費者問題に関しての総合的な対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、政府参考人として、理事会協議のとおり、内閣府食品安全委員会事務局長姫田尚君外四名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(加藤修一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(加藤修一君) 消費者問題に関しての総合的な対策樹立に関する調査を議題とし、消費者行政の基本施策に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○金子洋一君 皆さん、お疲れさまでございます。民主党の金子洋一でございます。今日は五十分間のお時間をいただきまして、お尋ねをさせていただきます。
 まず、森まさこ大臣に特定商取引法についてお尋ねをして、それから森大臣の政治姿勢についてお尋ねをさせていただきます。
 まず、特定商取引に関する法律、特定商取引法の改正された新法がこの二月に施行されました。大臣は、午前中の我が党の郡議員に対する答弁で、衆議院ですけれども、良質な業者が抑圧され悪質な業者がのさばるのではいけないということで、消費者行政の真髄を言わば一言で表現をされたんではないかなと私は思いました。
 この新たに施行された特定商取引法、特商法がややそういった意味で行き過ぎたところがあるのではないかなと思いまして、お尋ねをさせていただきたいと思います。
 まず、訪問購入の規制の導入がありました。これは、いわゆる貴金属の押し買いに対する規制を厳しくすると。そして、そうしたことで、特に御高齢の、そしてお宅においでになることが多い女性の皆さんに対して被害が及ばないようにという意図で当初作られたというものでありました。それが、国会での審議を経まして、それ以外の品目にも及ぶようになったというふうに承知をしております。
 この最初の閣法の時点で、貴金属の押し買い業界、これを、その法案の精神としては、これ、伸ばす方向の法案だったんでしょうか、それとも抑える、抑圧する方向の法案だったんでしょうか。ちょっと自明のことですが、お尋ねをさせていただきたいと思います。
#7
○国務大臣(森まさこ君) 御質問ありがとうございます。御指摘のとおり、今日は午前中衆議院の消費者特がございまして、午後参議院と、一日に二つやるのは初めてだということで、頑張ってやってまいりたいと思いますが。
 御指摘のとおり、郡委員に御答弁をいたしました。今の御質問に対しても全く同じ答えでございますけれども、一つの業界を伸ばすとか抑えるとかいうことではなくて、悪質な業者を市場から撤退していただき、良質な業者は市場に残っていただいて、消費者とともに適正な市場の中でお互いに利益を上げていく、そういう趣旨でございます。
#8
○金子洋一君 ありがとうございます。済みません、午前午後で大変お忙しいと思います。これも、この日程は別に野党が押し付けたわけではございませんので、御容赦をお願いをいたします。
 御答弁いただきましてありがとうございます。
 元々この法律の作り自体が貴金属に対する押し買いを防止をしようというものでありましたので、そこで規制をされる業界あるいは行為に対しては抑制的なものであろうというふうに私は受け止めております。
 ところが、今回の国会、これは国会での修正です、国会での修正で、それ以外の品目にも非常に大きく広がっていった、もちろん適用除外の品目がたくさんございますけれども。その結果、そのほかの品目を取り扱う業者さんに対しても、仮に皆さん方が善意の良質な業者さんであっても、そういった方々に対してもそのカバレッジが広がってしまって、結果的に、押し買いをする、貴金属の押し買いをするような方々に対するものと同じような、同種の規制が掛かってしまったというところがあって、ここは私、問題点が出てくるんじゃないかなと思っております。
 具体的にお尋ねをさせていただきたいんですけれども、まず適用除外品目について、これをどうやって判別をするのかということでございます。
 例えば、家庭用電気機械器具のうち携行が容易なものは除くとなっております。例えば、十インチのテレビと五十インチのテレビがあるとすると、十インチのテレビでしたら普通は携行できるでしょう。でも、かなり大きいもの、例えば三十二とか四十とか五十とかになったら、極端なことを言えば、業者がこれは携行できませんねということを言えば適用除外となってしまうわけではないでしょうか。
 つまり、境目はどこにあるのかと。高齢女性と一般男性で境目というのは、これは違うんじゃないかと思います。お年寄りのいかにも小さな女性と、私のような縦も横もあるというような人間ですと、これは持ち歩けるものの重さに倍以上の差がございます。三十キロ、四十キロでしたら、私、持って歩いて行きますけれども、普通の女性だったらそうはいかないんだろうと思いますが。
 また、そのほかのものでも、自動車について、二輪は適用除外だということになっていますが、では原動機付自転車はどうなるのかと。法律によってこれ、五十t以下の車両の定義が違ってまいります。その場合、どれが正しいのか、どっちを取ればいいのかと。しかも、そういうものについて、いや、これは実はこうなんですよとお決めになっていたとしても、それをどういうふうな形で周知をしておられるのか。
 そういう点について、いかがでしょう。
#9
○政府参考人(松田敏明君) 先生御指摘のとおり、昨年、特定商取引法の改正によりまして、政府案、原案では、この訪問購入に係る規制対象、これを指定物品ということで、いわゆるポジリストで、具体的な被害が確認できるもの、これを念頭に、貴金属類等を念頭に法案を提出したものでございます。
 審議の過程の中で、やはり今までの訪問販売の方がむしろ押売の方でその指定物品というのが繰り返し繰り返し来たということで後追いの歴史であったというお考えの下に、むしろネガリストにして基本的に適用除外にすべきものは除外をするという形で、ポジとネガを逆転すべきであると、こういった御修正がございまして、私ども、その昨年の八月に成立いたしました改正特商法に基づきまして、半年後の施行ということで、本年二月二十一日、ぎりぎりのタイミングでこの政令を公布したところでございます。
 その除外の中で、適用除外の考え方、幾つかあるわけでございますけれども、御指摘の家庭用電気機械器具はどうなるのかということでございます。売主である消費者がほぼ毎日使用に供しており、売買契約締結に向けた意思が確定的でないまま契約を締結してしまうおそれがないということで、法律で定められている、今申し上げました適用除外の要件であります消費者の利益を損なうおそれがないことを満たしていると認められるということで、この大型の家庭用電気機械器具、これを除いたわけでございます。
 携行が容易か否かというところはあるわけでございますけれども、やはり大きいものは引き取ってもらうという消費者の利益がございまして、これがあるがゆえに、簡単に持っていけるもの、それは別に押し買い規制から除く必要はないだろうと。やはり、引き取ってもらいに来る、訪問購入の一つの購入という事業の対象として消費者の利益になる、こういうものを除外した関係で携行が容易でないものを抜いたということでございまして、事業者が当該家電製品を消費者宅から引き取る際に搬送要員を始め特段の準備を要する、こういうことがあるか否かによって判断をいたしたものでございます。同じ種類に属する物品でありましても、その大きさや重さ、多種多様でございますが、種類ごとに大きさや重さで規制の有無を更に区別すれば規制内容が非常に複雑になってしまいまして、売主である消費者及び事業者双方の予見可能性が確保されないということで、今回、政令では今申し上げましたような携行を除くというような表現になっておりますけれども、本年二月に公表いたしました通達におきましては、規制対象外となる家電製品の具体例を物品名別に明示しているところでございます。
#10
○金子洋一君 どういうものが除外になるのかということを、十分消費者にも事業者にも周知徹底を是非お願いをいたします。
 また、続きましてお尋ねをしたいんですが、クーリングオフの規定がございまして、それが適用になるということであります。これ自体はもう本当にいいことですけれども、問題は、通常、クーリングオフと申しますと、消費者が事業者から物を買うという場合であります。ところが、この場合では消費者が事業者に物を売るわけでして、通常のクーリングオフとはいささか性質が異なってまいります。
 例えば、このクーリングオフの規定を利用をいたしまして引渡しの拒絶というものがございまして、八日間は手元に置いて冷静に考えたいというような考え方で、消費者の方が一つの業者に売るといって、その価格で売りますと、ただし八日間は法の規定に基づいて私の手元に、消費者の手元に置いておいてくださいということが、これができるわけです。ただ、それができますので、ほかの業者にとっては、その消費者さんの持っている品物が既に売れてしまったものか、契約をされたものなのか、契約をされていないものなのかが、これは分からないわけです。
 となりますと、消費者さんの方からは、まずAという業者を呼んで契約をしたと、幾ら幾らでしたと。で、Bという業者を呼んだと、Bという業者が付けた値段の方が高かったと、じゃ、ここでも契約をしたと。で、Cという業者を呼んだと、そしたらまたAよりもBよりも高かったと、で、契約をしたということが、まあ、本当はそんなことをやっちゃいけないんでしょうけれども、少なくとも業者からはそういうふうに多重契約みたいなことをやっても分からないわけなんですよね。そうなりますと、これは逆の方から見ますと、消費者から見ると在宅で逆オークションができるということになってまいります。
 こういったことを避けるために、例えば、出張査定と同時に品物を引き渡すんだったら一万円と。しかし、八日後に売ってくれるんでしたら、これはもう一遍来て引き取って、そして軽トラなりなんなりに乗って来なきゃいけないので、その手数料が掛かりますので八千円というようなやり方をした場合に、これは問題があるんでしょうか、恐らくあるんだと思いますけれども。もしあるとしたら、それ以外に、消費者の側から今申し上げたようなAという業者に契約をする、Bという業者にもまた契約をする、Cという業者に対してもまた契約をするということを避ける何らかのいい方法はあるんでしょうか。そこのところについて、お考えを伺います。
#11
○政府参考人(松田敏明君) お尋ねのこの押し買いにおけるクーリングオフ制度の導入、これにつきまして、制度導入につきまして一番大きなポイントになったところでございます。
 委員御指摘のとおり、訪問販売におきましては同じ品がたくさんあるものですから、クーリングオフしたらその品を返せばよい。ところが、この訪問購入の場合は、本当におばあさんからの唯一の形見の品、こういったものを持っていかれた、その特定のものをクーリングオフするというのは一体どういうことなのかと。これが、訪問販売と似たような規制類型で置きましたけれども、非常に我々にとっても大きな問題で、課題でございました。その特定の貴金属類をどうやったらじゃ取り戻せるかというような話になってまいります。
 したがいまして、八日間のクーリングオフ期間内に引渡しをいたしますとやはり非常に難しくなる。だから引き渡してはいけませんとやっても、またそれで、じゃ実際引き渡した場合がどうなるのかということまでやはり規定せざるを得ないということになりまして、規定上は、どうしても引き渡してしまった場合で、そのクーリングオフ期間内に善意の無過失の第三者以外にしか対抗できないといったような規定がありまして、そのクーリングオフ期間に引き渡した場合は第三者に通知をする義務がありますとか、そういう、売り渡したよということを売主に通知する義務がある、そういう規定を加えまして、要するに善意の第三者にできないような制度設計を置いて、できるだけ売主たる消費者の保護といったような設計をしたところでございます。
 今先生から、委員から御指摘の、じゃ、その八日間の間に幾つもやったらどういうことになるんだというお尋ねでございまして、ちょっと頭の体操でございますが、要は、八日間は契約をして留め置くことができるけれども、八日後には引き渡さなければならないと思います。したがいまして、引き渡すときに、実は途中でBの方が高かったからやめたということは理論的には可能かと思いますが、オークションまでできるのかどうかはちょっとやや疑問でございまして、確かに理論的にはあろうかと思いますけれども、八日間でクーリングオフ期間が過ぎるまでに契約解除の意思を表明すれば撤回できる、その範囲内で見比べて気が変わったということは、これはあり得ることかなとも思います。
 ただ、今先生から、委員から御質問ございました、ではどうするんだということでございます。最初、即渡せば一万円、それで、後からなら値引きしますよというようなことは、そもそも八日間留め置くということでありますから、まさに契約の対象額というのを定めて、それで契約をしていただく、それも書面交付義務を課してきちっとやるということでございますので、それを壟断するといいますか、一種の訪問購入取引特有の消費者被害を防止するための措置を、契約内容から想定できない話だと思っておりますので、売主が不利となるような契約となりますので、これはやはり特商法違反ということになるのではなかろうかと、基本的にそういうふうに考えております。
#12
○金子洋一君 ありがとうございます。
 次長の御説明、やはり貴金属のような、この世にほかにはないような、もう本当にそういう大事なものについては本当に当てはまることなんだろうと思いますが、それ以外のものになりますといささか、それ以外の、何というんでしょうね、特性というものが関係をしてくるんではないかなと思いまして、ちょっと納得ができないところもございます。
 ただ、やはり最初に、貴金属の押し買いを何とかとどめたいという意図で作った法律を構成をしたわけですから、それと、本来想定をしていない形で範囲を広げてしまったというところにやはり矛盾点というものがあるんではないかなと、私は個人的には思います。
 そこで、この見直し規定がありますので、こうした欠点についてまた根本的に見直されてはいかがかと思うんですが、大臣、いかがでしょうか、この辺り。
#13
○国務大臣(森まさこ君) 対象の範囲については国会審議を尊重していきたいとは思うんですけれども、私、就任のときから、やはりこの対象については双方向からいろいろな御意見をいただいています。もっとたくさん入れるべきという意見と、いやいや、入れ過ぎた、そもそもの貴金属の趣旨と違うんじゃないか、様々な御意見をいただいておるところでございますが、そもそもの立法の趣旨に立ち返りつつ、大事なことは消費者の保護、これが消費者庁の役目でございます。
 今、消費者庁に寄せられている被害、苦情の中で一番金額がトップなのが高齢者の皆様の被害なのでございます。高齢者の皆様がやはり十分な判断をする機会や時間がないままに自分の意に沿わない形で契約をしてしまう、それが取り返しが付かないことになるということを防止するというのがそもそもの法の趣旨だと思いますので、今後の見直しの機会をとらまえて、その趣旨の徹底と、それから良質な業者を萎縮させていないか、きちんと悪質な業者を排除できているかという観点からしっかりと見てまいりたいと思います。
#14
○金子洋一君 どうもありがとうございました。
 また具体的にいろいろと御検討を、いろんな、こちらからもこちらからもお話を聞いていただいて、そしてより良いものを作っていただければと思います。よろしくお願いします。
 続きまして、大臣の政治姿勢について数点お尋ねをしたいと思います。具体的に申しますと、大臣のホームページに書いてあります政策などについてお尋ねをさせていただきたいと思います。
 まず、大臣は御自身のホームページの中で政治資金の透明化についてこういうふうに記述をしておられます。国民に選ばれた国民の代表である政治家は、国民の信頼を裏切らないクリーンな政治をしなければなりません。そのためには、政治資金の透明性を高めるとともに、政治活動の情報を公開しなかったときは罰を科すべきです。政治資金報告書への領収書の添付は、金額にかかわらず透明性を高める上で大切なことです。私は、形式にとらわれず、政治資金を積極的に公開し、説明責任を果たしていきたいと思っていますと書いておられますが、これは間違いないでしょうか。
#15
○国務大臣(森まさこ君) はい、間違いございません。
#16
○金子洋一君 いや、実は最近いろいろ政治家をめぐる迂回献金だとかなんとか、そういう資金のお話がありまして、ちょっと大臣にもその関係で、いささか失礼ではございますが、数点お尋ねをさせていただきたいと思います。
 政治団体の自由民主党福島県参議院選挙区第四支部、福島県いわき市にあります。そして、代表者の氏名が三好雅子さんということになっておりますが、これは森大臣のお持ちの政治団体ということでよろしいでしょうか。
#17
○国務大臣(森まさこ君) はい、代表者は私でございます。
#18
○金子洋一君 これ今、私、平成二十一年分の政治資金収支報告書を手元に持ってきておりますけれども、これはもちろん記載内容に間違いはないというふうに思ってよろしいでしょうか。
#19
○国務大臣(森まさこ君) はい、間違いございません。
#20
○金子洋一君 甚だ恐縮なんですけれども、覚えておられるでしょうか。平成二十一年当時の公設秘書のお三方のお名前をお教えいただけるでしょうか。
#21
○国務大臣(森まさこ君) はい、田原さん、岩崎さん、田村さんです。
#22
○金子洋一君 平成十六年には秘書給与法、国会議員の秘書の給与等に関する法律が改正をされましたが、大臣はその内容を御存じでしょうか。イエスかノーかで結構でございます。
#23
○国務大臣(森まさこ君) はい、存じております。
#24
○金子洋一君 それでは参議院法制局にお願いをいたしますけれども、国会議員の秘書の給与等に関する法律の第二十一条の三について、どうなっているのか教えていただけますでしょうか。
#25
○法制局参事(長野秀幸君) お答えいたします。
 国会議員の秘書の給与等に関する法律第二十一条の三は、何人も、議員秘書に対して、当該国会議員がその役職員又は構成員である政党その他の政治団体又はその支部、これには当該国会議員に係る後援団体が含まれますが、これらに対する寄附を勧誘し、又は要求してはならないと規定しております。
 以上でございます。
#26
○金子洋一君 ありがとうございました。
 この福島県参議院第四支部の平成二十一年の収支報告書にはその今お名前を挙げていただきました公設秘書お三方からの献金がございますけれども、この点については間違いないでしょうか。
#27
○国務大臣(森まさこ君) はい、間違いございません。
#28
○金子洋一君 今、二十一条の三ということで読み上げていただきました給与法が改正された後にこの献金は行われているわけでありますけれども、この法の趣旨を逸脱して、よもや大臣御自身が献金を要求をされたということはありませんか。
#29
○国務大臣(森まさこ君) ございません。
#30
○金子洋一君 このコピーをちょっと読み上げさせていただきますけれども、まず、田村良一さんという方、この方は会計責任者でもいらっしゃいますけれども、平成二十一年の一月十三日に十万円、二月十二日に十万円、三月十一日に十万円、四月十日に十万円、五月十一日に十万円、六月十日に五万円、七月一日に十五万円、七月十三日に五万円、八月十三日に五万円、九月十日に五万円、十月十三日に五万円、十一月十三日に五万円、十二月十日に二十万円ということで、平成二十一年には百十五万円献金がございました。
 そして、岩崎さんですね、岩崎さん、これも秘書の方ですけれども、一月二十八日に十万円、二月二十四日に十万円、四月十五日に五万円、五月十八日に五万円、六月十六日に五万円、七月三十日に十万円、九月十日に五万円、十二月十四日に十万円、合計六十万円御寄附がございました。
 そして、田原さんですね、これも秘書の方ですけれども、七月の三日に三十万円ございました。
 これは、合計しますと二百五万円ということでありまして、大変大きな金額でありますけれども、私には甚だ不自然に思えるんですが、大臣、いかがお考えでしょうか。
#31
○国務大臣(森まさこ君) 大変大きな金額の寄附をいただいたと思っておりますが、勧誘等いたしておりませんので、不自然に思いませんかという質問には、いいえと答えさせていただきます。
#32
○金子洋一君 特にこの公設第二秘書の田村良一さんは、先ほどお読みいたしましたように、大体その月の中旬に毎月決まった金額、前半では十万円、後半では五万円という形で、しかも、ボーナス月には、ボーナスの直後にはその寄附額が増えるという形になっていまして、まず、この先生のほかの司法書士さんや弁護士さんといった方々からの献金の金額に比べてこれははるかに大きい金額になっております。
 これは大変失礼な申し上げ方ですけれども、田村さんと大臣の間によもや雇用についての、公設第二秘書の雇用についての何らかの献金の取決めといったようなものがあるということはないんでしょうか。
#33
○国務大臣(森まさこ君) いえ、ございません。
#34
○金子洋一君 ありがとうございます。
 それでは、事務局にお尋ねをいたしますけれども、公設第二秘書ということで、勤続三年未満の者、そして勤続十一年の者、このそれぞれの給与の月額とおおよその年収というのは幾らぐらいになるんでしょうか。
#35
○参事(美濃部寿彦君) お答えいたします。
 例えばでございますけれども、二十三歳で採用され、勤続三年未満の公設第二秘書の給料月額は三十一万四千五百八十八円。これを年額にいたしまして期末・勤勉手当を加えますと、おおよその年収は五百十四万円余り。同じく、勤続十一年の秘書の給料月額は三十八万三千五百円、おおよその年収は六百三十四万円余りでございます。
#36
○金子洋一君 五百十四万円若しくは六百三十四万円ということで、仮に五百十四万円といたしますと、大ざっぱに計算をしますと、大体その八割ぐらいが手取りであろうと思いますから、まあ四百万円ぐらいと。四百万円の手取りで百十五万円の献金というのは、これは三割近いということで非常に大きな比率であろうと私は思います。
 そもそも、この秘書給与というのは、それで生活をするという性質のものでありますから、普通に考えますと、これだけ大きな金額の献金をなさっているとすれば、これは雇用主である大臣と何らかの取決めがあったんではないかなというふうに思うんですが、これ邪推かもしれませんけど、もう一度お答えいただけますでしょうか。
#37
○国務大臣(森まさこ君) いえ、一切ございません。
#38
○金子洋一君 では、確認なんですが、この平成二十一年以前、それより前に公設秘書の方から献金を受けたという事実はありますか、ありませんか。
#39
○国務大臣(森まさこ君) 平成十九年に当選してから今日まで、御指摘の平成二十一年以外に前の年の平成二十年に献金を受けております。
#40
○金子洋一君 先ほど大臣のホームページを読み上げさせていただきましたけれども、私は、形式にとらわれず、政治資金を積極的に公開し、説明責任を果たしていきたいと思っていますというふうに書いておられます。二十一年は今ここに公開されている分ですからございますけれども、それ以前の収支報告書につきましても御提出を願いたいと思いますが、いかがでしょうか。この委員会に御提出をいただきたいと思いますが。
#41
○国務大臣(森まさこ君) 今、金子先生がお持ちでないという趣旨ですか。
#42
○金子洋一君 持っておりません。二十一年しか持っていません。
#43
○国務大臣(森まさこ君) そうですか。
#44
○金子洋一君 二十一年までしか公開されていない。
#45
○国務大臣(森まさこ君) そうですか。分かりました。それはもちろんすぐお見せいたします。
#46
○金子洋一君 これ、こういう申し上げ方というのは余り私も好きじゃないんですけれども、これは委員長にちょっとお願いをしたいんですけれども、この件は、報告書の会計責任者でもある方が大変大きな金額を寄附をされているということでありますので、国会議員の秘書の給与等に関する法律に違反をしている可能性がある大変重大な事案であると思います。
 ですから、田村良一さんを、今どうなさっているのか分かりませんけれども、参考人としてこの委員会で意見を聴取をしてはいかがかと思いますので、お取り計らいをお願いできればと思います。
#47
○委員長(加藤修一君) ただいまの件につきましては、後刻理事会においてその取扱いを協議したいと思います。
#48
○金子洋一君 ありがとうございます。
 それでは、別の政治姿勢についてお尋ねをさせていただきたいと思います。
 農業についてなんですが、農業県ということで、農業の保護をどんどんやろうというふうに書いておられます。私も、私は神奈川県ですけれども、農業というのはこれからの日本で非常に競争力を得る可能性がある有望な分野だと思っておりますので、競争力のある次の世代の農業づくりのためにいろんな形でサポートしていくことは必要だろうと思います。ただ、大臣、消費者庁の御担当でありますので、消費者の観点というのもこれはお忘れになってはいけないというふうに思います。
 これは昨日通告をさせていただきまして、ちょっと細かいことで恐縮なんですけれども、OECDによる生産者支持推定量という、農業保護にどのくらいお金が使われているのかという指数がございます、PSEと申しますけれども。これを御覧になって、消費者への悪影響が随分出ているんじゃないかなと思うんですが、大臣のお考え、御所見を伺いたいと思います。
#49
○国務大臣(森まさこ君) 私は現在消費者担当大臣でございますから、消費者の利益を最大限擁護し増進する、裏返せば、消費者の負担をできる限り軽減するように努めてまいる立場にございます。
 委員の指摘は、消費者の利益や負担を測る際の一つの指標として生産者支持推定量、PSEも活用すべきという御指摘かと思います。それは一つの御見識であるとは思います。
 なお、私のホームページに掲げた政策は、六年前、一議員として立候補するときに掲げた政策で、是非推進していきたいと考えている施策を掲げたものでございますけれど、この政策についても、先ほど申し上げました大臣としての職責と調和させながら、できる限り実現していきたいと考えております。
#50
○金子洋一君 ここは農水の委員会じゃございませんので余り細かいことは申し上げませんけれども、その生産者支持推定量の二〇一一年、これが最新です、OECDの数字がございまして、日本とEUと米国の比較がございます。これで見ますと、日本の農業生産者の総収入のうち、これが総収入が九・四兆円になるんですけれども、そのうちの消費者負担になっている部分、内外価格差の部分が三・七兆円で約四〇%ございます。農業収入の四〇%が実際には消費者からの移転であるということであります。
 じゃ、EUや米国はどうかということになりますと、EUは、同じくEUの農業生産者の総収入の僅かに二%が消費者の負担です。内外価格差分です。残り一五%が財政負担ですね。米国はどうかと申しますと、〇・八%が消費者負担、六・八%が財政負担ということになります。
 これで見ていますと、消費者から、農業の、農家と申しますか農業生産者に対して非常に大きな所得の移転が行われているということが、これは客観的に明らかだろうと思います。こういう状況を、これは変えていかなきゃいけないと、少なくとも消費者を中心とした観点ではなってくるんじゃないかと思いますが、大臣のお考えはいかがでしょうか。
#51
○国務大臣(森まさこ君) 詳しく通告をいただいておりませんが、今委員の質問を聞いておりまして私が思いますには、やはり財政負担でするのか、それとも消費者からの直接負担なのか、そこのバランスなんだと思います。そのバランスをどうするかということと、小規模の農業者がやっぱり日本の中で中山間地も多く抱える中であるという中で、その農家を保護するかどうかということとはまた別の観点の論点かなと、今思いました。
 いずれにしましても、私は現在消費者大臣でございますので、消費者の利益を推進してまいりたいと思います。その中で注意すべきことは、もちろん価格が安ければ安いほど消費者はうれしいのではございますが、価格だけではなく、その中身、質の点も目を配りながら消費者の保護に努めてまいりたいと思います。
#52
○金子洋一君 ありがとうございました。
 日本の場合、農業生産者の総収入の四〇%が消費者の負担、そして一二%が財政負担ということになります。EUは二%が消費者、一五%が財政負担です。EUの方が日本よりも財政負担は、つまり政府が出しているお金というのは多いわけですね。こういうような形で農業をきちんと育てていくという方法もあるんじゃないかというふうに私は思います。ちなみに米国は、〇・八%が消費者負担で財政負担も我が国やEUの半分ぐらい、六・八%です。いろんな道はあると思いますが、是非とも消費者の利益を十分に踏まえた政治活動をやっていただければなと思います。
 では、次の点に参ります。あと十分程度になりましたが、円安の消費者への悪影響についてお尋ねをしたいと思います。
 今回、安倍政権が誕生しそうだということで、十一月の半ばから円安が急速に進みました。これは、大胆な金融緩和をすることによって円安が生じるだろうという期待が世の中にできまして、それで大幅な円安が進んだということになろうと思います。つまり、この円安というのは政府が望んで引き起こした円安だということになります。
 円安になりますと、輸出は伸びますけれども、逆に輸入品の価格は高くなってまいります。円建てで見ますので、円建てでは高くなってまいります。その結果、何が起きたのかというと、例えば輸入小麦の価格が四月から売渡価格が九・八%引き上がった。これ、昨日、レクのときにお尋ねをしましたら、昔は小麦の価格というのは経済企画庁に連絡が来ておりましたけれども、最近は消費者庁には来なくなったということですので、ちょっと消費者庁の管轄から外れるのかもしれませんけれども、そういった小麦の価格が上がるなり、あるいはエネルギーの価格が円建てで非常に上がるなり、そういうことが起きました。
 この価格上昇というのは、石油ショックのときと違って、我々の政府が望んで引き起こしてしまったものであります。しかも、十一月の時点からこういった円安による輸入価格の高騰というのは予想できたわけです。
 となりますと、一月に経済対策が閣議決定をされました。これはもう二か月たっていたわけですね。二か月もたっていたのに、その内容を拝見をいたしますと、円高対策と全く中身が同じでした。何で二か月もあったのに円安対策というものが入らなかったんでしょうか。つまり、輸入小麦の売渡価格、あれは公定価格ですからそこに補助金を入れるとか、あるいはガソリンの当分の間税率、昔でいう旧暫定税率の分もこれは減税をしてしまう、外してしまうとか、そういった手は幾らでもあったと思うんですが、何でこうした円安に対する、そして消費者が直接損害を被るような事柄に対して手が打たれていなかったんでしょうか。
#53
○国務大臣(森まさこ君) 円安等による原材料等価格の上昇により燃料価格等が上昇すること、小麦等が値上がりしつつあること、御指摘のとおりでございます。経済政策について所管外でございますが、価格の急激な高騰は国民生活に与える影響が大きいものでございますから、関係省庁と連携をして努めてまいりたいと思います。
#54
○金子洋一君 これ大臣、ホームページ拝見しますと、消費者庁をつくりましょうということを、六年前のことですけれども、されていまして、こういうふうな計画でやりましょうということを、図を載っけておられます。恐らく、消費者庁づくりの過程では、大臣の御意見、当時の参議院議員森まさこ先生の御意見というのはかなり反映をされたんだと思うんですね。でも、その当時の先生のおかきになった図の中にも、どう見ても物価のことというのは一言も入っていないんです。
 これ、そうなりますと、この消費者庁というのが、元々消費者の生活に直接に関係をしてくる物価高というものに対して何ら反応できていない、対応する手段を持たないということで、設計ミスだったんじゃないんでしょうか。どう思われますか。
#55
○国務大臣(森まさこ君) 委員御存じだと思いますが、消費者庁というのは物価の価格について政策をつくるところではございませんで、消費者が消費者取引をするときに損害を被る、だまされたとか、製品に損害が、瑕疵があったとか、それから生命、身体に対する安全性で問題、今の製品もそうですけれども、それ以外の生命、身体に対する安全の問題、役務の提供を受けるときのトラブル等について所管をする省庁でございます。消費者に関係するものが全てというと、例えば消費税なども入りますし、これは古くからそれぞれの省庁で行ってきたことでございます。つまり、国民全体が、全員が消費者なんでございます。この消費者庁ができたそもそもの趣旨というのは、生産者と消費者の取引の中で、消費者が情報力やそれから政治力、それから司法の場で闘うための情報収集力などが非常に劣っているというところから、そこを行政がしっかりと守ってあげましょうというところで出てきました。ですから、物価のところを政策として見ていくというのは最初から入っておりません。
 そして、私の最初の図まで見ていただいて大変うれしいんですが、実はその案がそのまま導入されませんで、民主党さんの様々な意見で修正もされて、与野党でたくさん審議時間を経て消費者庁ができましたが、その中でも物価政策というのは入ってきておりません。表示の点では入ってきておりますけれども、そういう意味で担当省庁にしっかりと、消費者にとって不安な部分があるもの、それから表示の点で問題があるものについては、大臣としてしっかりと意見を申し上げていきたいと思っております。
#56
○金子洋一君 おっしゃることは承りましたが、私、実は一九九〇年から九二年まで旧経済企画庁の物価局におりました。物価局が今消費者庁の方に吸収をされたというふうに解釈をしております。となりますと、当時の物価局の中には、物価調査課とか物価調整課とか、公共料金の査定をしたり、あるいは今後物価が上がりそうだからこういう物価対策をしましょうと。例えば半端物の農産物を、普通は流通をしないんですが、これに流通をさせる補助金を出して食べてもらいましょう、そして生鮮食品の価格を下げましょうというような取組をしていたわけです。その部分が吸収をされているわけですから、消費者庁でじゃそういった物価問題について取り組まないとおっしゃられましても、それは本当かなというふうに思います。
 まあ仮に、もしそういうふうに今なってしまっているとしたら、これは是非とも消費者庁の中で、そういった生活に密接に関連をする物価上昇などについてはきちんと監視をする、できるだけのことをしていく。先ほど申し上げましたような農産物の流通を促進をするようなことに予算を付けるですとか、あるいは、ですから予算を付ける、そして人員を増やすとか、そういったようなことをしていく必要があるんじゃないんでしょうか。いかがお考えでしょう。
#57
○国務大臣(森まさこ君) 農産物の流通を促進するようなことに予算を付けるなどの政策をすべきでないかというような御指摘を受けましたので、現在、総合調整機能の方は移管されておりませんけれども、委員の御指摘を踏まえまして検討をしてみたいと思います。
#58
○金子洋一君 農産物だけじゃありませんけれども、そういった輸入産品の物価上昇というのは、これはもう既に起きているわけです。
 その一方で、アベノミクスによる景気の好転というのは、もちろん株式の上昇とか地価の上昇、設備投資が出そうだというようなところでは出ておりますけれども、まだなかなか我々の、我々というのは消費者ですね、消費者の体感できるところまで行っておりません。これがなるべく早く体感できるようなところまで行きませんと、特に所得の低い皆さん、例えば若い方、フリーターのような方ですね、そういった方々の生活が大変厳しくなってしまう。生活は厳しくなる、物価が上がるから厳しくなります。しかし、じゃそんなに雇用は増えていないんじゃないかなということになりますと、これはやはり大変です。是非ともそういったところに対する目配りをお願いをしたいと思いますが、再度、大臣、いかがでしょうか。
#59
○国務大臣(森まさこ君) 物価の安定ということに対してしっかりと目配りをしていきたいと思います。
 公共料金等の政策については消費者庁として意見を言えるわけでございますので、引き続き物価の安定のための政策ということをしっかりと注視をしてまいりたいと思います。
#60
○金子洋一君 私の質問は以上でございます。ありがとうございました。
#61
○大河原雅子君 民主党の大河原雅子でございます。金子議員に引き続きまして、民主党二人目のバッターで立たせていただきます。
 森大臣と私は〇七年当選組ということで、この消費者庁ができるときにも、私は野党の立場から、森議員は与党の立場から、この消費者行政をしっかりと前に進めたいという思いで議論を積み上げる、そこに参加をさせていただきました。その森さんが今大臣になられたことで、私はそういう意味では、元々弁護士でいらして、しかも消費者問題が御専門の弁護士さんということで、非常に期待をしております。
 そしてまた、ここ六年たつ中で、森議員の様々な活動、御発言なども見させていただいているわけですけれども、ちょっと金子議員のさきの質問であらっと思うところもたくさんございまして、余りここで、何というんですかね、そのことをいろいろ言うのも良くないなとは思っているんですけれども、弁護士さんというのは元々基本的人権、そして社会的正義を実現するということがお仕事なわけですから、その点についても、先ほどの秘書さんからの多額の寄附問題についてもクリアにしていただくということを改めてお願いをさせていただきたいと思います。
 大臣所信ということで質問させていただくわけですが、私は、実は森大臣が初代野田聖子大臣のお言葉を挙げられたことについて、少しがっかりといいますか、私にとっては、当選させていただいて翌年の一月十八日でしたか、福田総理が施政方針演説をなさったときの、消費者庁をつくるというその理念が非常に印象深かったものですから、少しがっかりをいたしました。
 福田総理はそのとき、ちょっと引用させていただきますと、国民に新たな活力を与え、生活の質を高めるために、これまでの生産者、供給者の立場から作られた法律、制度、さらには行政や政治を国民本位のものに改めなければなりません、国民の安全と福利のために置かれた役所や公の機関が、時として国民の害になっている例が続発しています、私は、このような姿を本来の形に戻すことに全力を傾注したいと思います、今年を生活者や消費者が主役となる社会へ向けたスタートの年と位置付け、ずっと書いてあるわけです。消費者が主役、このことが私はやはり消費者庁のもう唯一と言ってもいいぐらいの、これが目指すべき姿であり、このことこそが理念だと思っております。
 改めて大臣の決意を伺いたいんですが、いかがでしょうか。
#62
○国務大臣(森まさこ君) 大河原雅子委員と同期でして、大河原雅子委員が消費者問題を携わるNPOの方から出てこられて、私は消費者弁護士から出てきて、お互いに、自民党が与党のとき、そして民主党が与党のとき、そしてまた自民党・公明党政権になったわけでございますが、その中でずっと消費者問題にかかわってきた、国会の中でかかわってきたということで大変尊敬をしております。
 私が所信表明で野田聖子大臣の所信を引用しましたのは、この委員会で大臣から述べられた言葉だということで野田大臣の言葉を引用しました。冒頭、引用して、あとは私が私の意思で文章を書きましたけれども、あの福田総理の方の就任演説、実は私が下書きしました。それを総理が全部使ってくれて、削除することなく使ってくださって、消費者が主役ということもあの本会議場の壇上の上で読み上げてくださったときは本当に私も胸が熱くなった思いです。やはりこれまで産業に偏りがちだった政府の政策を大きく、消費者に目線を向けた大きなパラダイムシフトがあのときに行われたと思っておりますので、あのときの福田康夫総理の就任演説を今、大河原雅子委員が紹介をしてくださって、大変うれしく思っております。
 私は、消費者庁ができて三年半たちまして、その間、大臣も十人ぐらい替わりまして、ちょっとがたがたしましたけれども、与野党を通じて一生懸命に消費者の保護に向けて走ってきた、そこの良いところはずっと継承をしていきたいと思っています。そういう意味で、福田総理が一番最初に消費者庁をつくったときのその決意を、そこにもう一度立ち返ってやろうということで、私が大臣になったときの様々なインタビュー等では福田総理の御挨拶も引用をさせていただいております。
 私は、先ほどの質問者にも御回答申し上げて、午前中も衆議院でも述べさせていただきましたけれども、過去の我が国の行政は、敗戦してから、そこから立ち上がるための経済成長のためにということで、産業界中心の縦割りの、業種ごとの縦割りの仕組みの中で、事業者優先の発想の下で行われてきたと認識をしております。そのことで経済成長もしましたので、もちろんそれは一定の役割を果たしてきたと思いますが、そこで忘れ去られていた消費者問題、これが、経済社会がどんどんと大きくなって複雑化してグローバル化する中で、消費者問題が深刻化してきてしまったということがあったと思います。
 そこで、消費者庁ができましたので、消費者が、やはり大きくなった事業者との間で、持っている情報、情報収集能力が非常に小さいということ、それから資金力も非常に小さいから弁護士をなかなか頼めない、そのような状況、それから行政にもきちんとした保護する法律がないという状況、それを行政の方がしっかりと認識をして法律を作ってあげる、それから司法の中で闘うための、今度訴訟法案というのを出しますが、闘うための機能を整えてあげる、そういったことを、消費者庁が司令塔機能を発揮して、各省庁縦割りになったところにぐっと消費者という目線で横串を通していく。
 そもそもは、本当はその産業の省庁が消費者のことまで、自分の業種の消費者のところまで目配りをしなければならないんですが、そうなっていないところにきっちりと意識付けをするとともに、その省庁と省庁とのすき間のところは直接消費者庁が行っていくということを設立当初の理念に立ち返って徹底してまいる、それが私の大臣としての一番大きな目的でございます。
 もう一つは、やはり今まで救済ということは、個別の法律がちょこちょこ、後追いではありますができてきた中で、防止というところが置き去りにされておりましたので、消費者教育ということを徹底して、消費者が自立していただいて自分で自分を守れるようにということで、消費者教育にも力を入れてまいりたいと思っております。
#63
○大河原雅子君 今もやっぱり不思議に思ったんです。
 今御決意を伺ったわけですが、この中で、消費者の利益とか、消費者を保護、擁護する、そういうこともおっしゃいました。もちろん、この消費者法ができてきた中に、消費者庁ができた中に、今おっしゃったような日本の殖産興業の時代から企業が残した負の遺産を、消費者が被害を被ってきた歴史があって、情報もお金もない消費者をしっかりとやはり守るために、そのために消費者自身の権利を認める、その消費者の権利を守るということがこの消費者庁の大きな役割だと思うんですが、権利という言葉が一度も使われませんでした。
 先ほど、福田総理のスピーチライターをされたということですが、御自身の今回の所信表明は自ら筆を執られたんでしょうか。この権利という言葉を使われなかった理由を教えてください。
#64
○国務大臣(森まさこ君) はい、所信はもちろん私が書きました。
 消費者の権利、当然のことでございます。三月十五日には、世界消費者権利デーがありましたけれども、このときにも私が自分で書きまして、消費者の権利を実現し、消費者の自立を支援するために消費者行政に全力を尽くすということで、消費者の安全を確保すること、商品やサービスを自主的かつ合理的に選択できる機会を確保すること、必要な情報や教育の機会を提供すること、万が一消費者に被害が生じてしまった場合には適切かつ迅速に救済できるようにすること、その際には消費者の意見が反映されることといった消費者の権利を実現すべく消費者庁がしっかりと機能するように全力を尽くすというメッセージを出しております。
 言葉じりをとらえてどうのこうのということではなく、私は、やはり一つ一つの結果をしっかり出して、泣き寝入りする消費者が一人もいないようにしてまいりたいと思っております。
#65
○大河原雅子君 言葉じりをとらえるというよりは、少し滑らか過ぎて、消費者の権利、よく八つの権利とか七つの権利とか言われますけれども、改めて大臣に、消費者庁として実現、守っていく消費者の権利、どのようにお考えでしょうか。どんな権利をどういうふうに守っていくのか、それぞれにお答えをいただけるでしょうか。
#66
○国務大臣(森まさこ君) どんな権利をどのように守っていくかというのは、今お答えをしたわけでございますけれども、例えば、今一番から五番まで挙げました。ケネディのときは四つの権利でございましたが、私、五つにいたしましたけれども、消費者の安全を確保することということは消費者の取引法の分野と安全法の分野に分かれますけれども、消費者安全法というのを最初、消費者庁をつくるときに……
#67
○大河原雅子君 法律のあれはいいです。
#68
○国務大臣(森まさこ君) いや、具体的に何をしていかれるのかという御質問だったのでそのお答えしているのでございますけれども、質問の趣旨に沿っていないようであれば、もう一回御質問していただければと思います。
#69
○大河原雅子君 消費者が持っている権利として、知る権利、そしてそれに基づいて選ぶ権利、知らされる権利、教育される権利、いろいろあるわけです。おっしゃったとおりなんですね。それに基づいてやはりできてきた法律はそのことを一〇〇%実現をするためにフルで活用されなければならないし、法の整備も穴があってはいけないというふうに思います。
 大臣は、まあその点では消費者問題の御担当でしたから、これ以上その点について伺うということはいたしませんが、副大臣、いかがでしょうか。消費者問題、初めて担当されることになるんじゃないかと思いますが、消費者の権利についてどのようなお考えでしょう。
#70
○副大臣(伊達忠一君) 消費者の権利ということでございますが、消費者の権利の重要性については、私は大臣と認識を同じくしているところでございます。
 平成十六年に改正された消費者基本法において、基本理念の中で消費者の権利が明記されたことは我が国の消費者行政の発展にとって重要な意義を持つものであったと認識をしております。また、消費者庁の発足により、消費者の権利を実現するための体制が一層整備されたものと考えております。
 こうしたことを踏まえつつ、私としては、森大臣とともに消費者の権利の実現に向けてこれからも努力をしてまいりたいと、こう思っております。
#71
○大河原雅子君 それでは大臣、副大臣、恐れ入りますが、消費者の権利が侵害されているなというふうに思われる事例は、お一人ずつ、何か事例、お答えいただけますでしょうか。これまでの御自分の経験の中から一つずつお願いします。一つでも二つでもいいですが。
#72
○国務大臣(森まさこ君) 消費者の権利を侵害されている事例というと、たくさん、たくさんたくさんございます。
 例えば、私がさっき五つ述べたのはケネディのあの権利をかみ砕いたものでございますけれども、消費者が安全であるということで申し上げれば、先般、事故調、いわゆる事故調、消費者安全調査委員会ができましたけれど、私が弁護士のときに取り組んでいたときには、消費者事故の原因を調査するような国の仕組みは一つもなかったんです。そして、国交省の中にあるもの、それから警察での事故調ありますけれども、消費者のまたもう一つの権利でございますが、情報を知らされる権利、情報も一切いただけないのでございます。そのことによって、消費者は、被害を受けたので司法の場で、私は弁護士なので司法の場にいたんですが、そこで裁判をしようと思ってもその武器さえない、情報さえないという状態で泣き寝入りをする事態がずっと続いておりました。
 事故でいえば、シンドラーエレベータ事故、パロマガス事故等がございますが、取引の方の訴訟でいえば、私がかかわったのは、ココ山岡、宝石の詐欺の事件でありますとか、それから邵錦被害事件といって、邵錦と名のる中国人の女性が難病の方々から高額な治療費と名のるものを搾取して中国に全部送金をしてしまうのですが、そういったものも情報が一切ないという中で、最終的には邵錦を宣伝したテレビ局を訴えて和解をしてもらったわけですが、そのように訴訟をして被害額が取り戻せる場合というのは極めてまれでございまして、裁判で勝訴判決をもらっても、結局被害金額は返ってこない、取り戻せない、人生さえ取り戻せないという状態がずっと続いてまいったというふうに認識しております。
#73
○副大臣(伊達忠一君) 今大臣からお話しされたとおりでございまして、これについては、もうかなり広い範囲で私はあると思うんです。
 一例を挙げれば、私自身も体験したゴルフの会員権のあれなんかは私はそうだと、こう思っておりますが、こういうもの、しっかりと、下手に弁護士さんを雇うと弁護士費用に食われてしまうというようなことから、の方が高くなってしまうというようなことから、こういう訴訟法だとかなんかもこれからもしっかりと守っていくような方向にしていきたいと、こう思っています。
#74
○大河原雅子君 ありがとうございます。
 本当に消費者って弱い立場に置かれてずっと来ました。情報もない、一人では何もできない。そういう意味では、この消費者基本法ができて、消費者基本計画ができて、あらゆる分野での消費者被害をなくす、消費者の安心、安全をしっかりと確保していく。その中心は、やはり消費者の権利をしっかり守り切る、こういうことだと思うんですね。その消費者の権利という立場を守る守護神だということを是非御自覚をいただいて、これから先の監督役、司令塔役をお願いしたいと思っております。
 大臣、就任に当たられまして、特に、食品と放射能に関する消費者理解増進チームというのをおつくりになりました。食品と放射能に関するリスクコミュニケーションの強化を進めて、風評被害の防止を図るために設置されたというふうに伺っておりますけれども、具体的には何をなさるんでしょうか。
#75
○国務大臣(森まさこ君) 就任当日に総理からの指示書で、食品と放射能に関するコミュニケーションの強化を進め、風評被害の防止を図ることというふうに具体的に指示されたことに基づいて、食品に関する風評被害の担当を消費者担当大臣と明確化をしていただいたことは大変有意義なことであると思っております。そこで、私が大臣就任直後に庁内に御指摘の食品と放射能に関する消費者理解増進チームを設置をいたしました。
 チームでは、これまで現場の意見を把握する観点から、三月十一日を目標に急いで頑張ったんでございますが、一月に設置して、三月十一日に結果を公表いたしました消費者の意識調査を全国で行いました。そして、その三月十一日の公表の後は、生産者を含めた事業者、また小売店などに対する調査を進め、実態把握を進めているところでございます。そして、今月をめどにその実態把握の結果等を踏まえて施策を発表したいと思っております。
#76
○大河原雅子君 二月に緊急にやられた消費者の意識調査、これも見せていただきました。
 これから事業者の皆さんとということなんですが、リスクコミュニケーションをしようとしている。何をリスクコミュニケーションしようとしているんですか。何を伝えたいんですか。消費者に何を理解してもらいたいと思っていらっしゃるのか、その点をお聞かせください。
#77
○国務大臣(森まさこ君) 食品と放射能の安全性に関することですから、まずは基準値がどこにあるか。福島県を始めとする被災地においてはこの基準値に大変敏感なんでございますが、実は基準値自体を御存じない遠隔地の消費地もございます。
 基準値をまず理解していただく、そして基準値の持つ意味も理解していただく、基準値以下のものは国として安全というふうに認めております。その内容を理解をしていただくということを目標にミニ集会の開催促進などを図ってまいりたいと思っています。
#78
○大河原雅子君 基準値以下のものは安心である、風評被害を防ぐというふうにおっしゃっているんですが、風評被害というふうにおっしゃる、この風評被害というのはどういう意味で使われておられますか。
#79
○国務大臣(森まさこ君) 風評被害とは、安全なもの、消費者に被害を与えないものであるのに、消費者が安全ではない又は被害を被るというふうに思って商品を買わない等の事実であるというふうに認識しております。
#80
○大河原雅子君 風評被害というのは、間違った情報とか意図的なデマ、あるいは根拠の不確かなうわさとか曖昧な情報をきっかけにして生じる経済的な損失のことというふうに私は理解をしておりますけれども、この放射能の問題というのは、現実にあのような大事故が起きて、そして日本中にというか世界中に放射性物質がばらまかれた、汚染をされたことは厳然とした事実でございます。そして、そのことをやはり知って選ぶ。そして、そのことは、お一人お一人の消費者の皆さんの状況によって選択の幅というものは出てくるわけです。
 今伺っている大臣の御答弁は、皆さんの理解が、基準値以下なんだから、大丈夫なんだから食べてほしいのよと、そのことがどうして進まないのかしらと。消費者の選択というところについてはどのようなそごがあるというふうにお考えなんですか。
#81
○国務大臣(森まさこ君) 今、大河原委員がおっしゃったとおり、間違った情報、曖昧な情報、またもう一つ付け加えるならば、政府が発表している数値に対する不信感、そういったものを基に消費者が選択をしているということだと思います。
 ですので、正しい情報を伝える。先ほど私が冒頭申し上げたとおり、正しい情報、基準値があるということ、また、その基準値が幾つかということを伝える。そして、曖昧な情報をなくす。その基準値の持つ意味で、今政府は基準値よりも以下のものは安全であるということで基準値というものを発表しているわけですから、そのことを伝える。伝えた上で、選択するのは消費者でございます。それはもちろんでございますので、私はそれをきちんと認識した上で選択をしていただきたい。それをすることが風評被害の払拭だというふうに思っております。
#82
○大河原雅子君 食品が汚染をされて、チェルノブイリの例を見れば、長く長くその汚染は残って、いまだにいろんなものから出てくるわけです。日本も当時、輸入する加工食品からも出てきたことから、非常に気を使って食べ物を選ぶという御家庭が増えていることは確かでございます。しかし、これまで、改めてこの理解を進めるチームをつくられたという中には、これまでのそのやり方がなかなかうまくいってなかったと反省もあるでしょうし、成果もあるとは思うんです。
 それで、先ほど、政府が出している数値に信頼が得られなかったということも大臣おっしゃいましたけれども、現状、どのようなことで御理解をいただく、そのことはどういうふうに思っていらっしゃるんでしょうか。現状、もう今定めた基準がありますよね。
#83
○国務大臣(森まさこ君) 御質問は、現状の基準についての評価ということだと思いますが、基準は厚生労働省が定めております。基準を定めたときには前政権でございましたけれども、私は政府が定めた基準というものをしっかりと国民に認識をしていただくということで進めてまいりたいと思っています。
 基準自体は、私が、決める厚労大臣とは別の立場でございますけれども、基準自体については安全なものだから政府がそのように定めたというふうに認識をしております。
#84
○大河原雅子君 今の基準値も、もちろん今の現在で最善を取っているというところにはあるんですけれども、それが絶対かといえば、そういう意味ではそれぞれの方々がお考えをいただくということが大事でございます。
 それで、リスクコミュニケーションって本当に難しいと思うんですが、先日見せていただいたその緊急の意識調査の中には、政府が調査をしている、検査をしているということを知らないという方たちがおられるとか、そういったことを知る手段がない方たちとか、むしろこの増進チームが、安全だから、基準値以下ですから食べてくださいと言うことよりも、安全だという言い方自体に、それは今のところ政府がそういうふうに一応のものは出しているけれども、チェルノブイリ以降、この福島の事故があっても、いまだ世界中にこれが正しいんだということは何一つないんですね。
 今、食べ物から、あるいは水から、空気から体が汚染をされる、その蓄積がどういう影響を及ぼすかについては本当に知見がないんだということをやはりみんなが自覚をしなきゃいけない。そのことをしっかり伝えながら、現状の基準と、そして全て今流通しているものについては安全ということで市場を流通させている。でも、私たちの生活の中でいろんなことがあるわけです。ホットスポットもある。あるいは、自家製の何か菜園で作っているものを食べる方たちもいらっしゃる。ふるさとから送ってくるものもある。だから、いろいろなものが、何というんですかね、大きなクエスチョンマークの中に消費者がいると思います。
 ですから、そういう意味でも、このリスクコミュニケーションの取り方について、安心を得るようにという、言わばこの教訓としては、言いたいところは分かるんですけれども、そこは非常にそのお一人お一人の選択に資するということを第一に考えていただきたいし、そういう知る手段がない方に対してのアプローチ、そういったものもきちんと考えていただきたいというふうに思っています。
 それで、市民は特に、もう被曝をみんなしたんだと、大臣御自身もそうですよね、私も程度の差はありますけれども被曝をしたというふうに自覚をしています。でも、その中で生きていかなきゃならない。だから、そういうときに私たちのこの食生活から日常の活動、生活までどういうふうに自分が選んでいくのか、そういうことこそが、そういうことをうまく合理的に考えられるように、その不安にこたえられるようにしていくのが、難しいけれども消費者庁の役割だというふうに思っています。
 この時代に生きている私たち全員の問題ですから、これは何が先に体に起こるかは分かりません。ですから、基準値以下だから、安心だからという言い方は、私は、これから先、いろんなところで集会も開かれ、これまでパンフレットなども配られてきたんですけれども、いまだに御理解いただけないところはたくさんあって、それは一〇〇%誰からの理解も得られるというふうにはなかなか思えません。そういう意味でも、市民の、消費者一人一人の生活の中から、身近なところで検査ができる、市民が自分たちで測り始めているということもありますので、そういった、知って食べる、そういうことをしっかり確実にできるように是非していただきたいと思いますが、子ども・被災者支援法の中心的な立案者でございましたので、その点では、いま一度、リスクコミュニケーションのことについても大臣どうお考えか、お答えいただけるでしょうか。
#85
○国務大臣(森まさこ君) 今委員おっしゃったとおり、選択をするためにまず知るという情報提供、そして選択をする機会、そしてその情報の意味を理解するための消費者教育というものを併せて行っていくために、今、実態把握を進めておりますので、一月から実態を把握をしてきて、四月に施策を取りまとめるときには今の委員の御指摘を取り入れた形で取り組んでいきたいと思います。
#86
○大河原雅子君 リスクコミュニケーションということですので、安心だけではなくて、本当にリスクをみんながどのように理解をし、それを承知で選ぶということなんですね。非常に難しいことだと思いますが、しっかりとやっていただきたいと思います。
 それで、消費者の権利についてということなんですけれども、食品表示、これについては様々な偽装表示があり、様々な食品事故がありました。そして、閣議決定されました新しい食品表示法、これについて、消費者に対しては必要な情報が提供されることが消費者の権利であることを尊重するという書き方なんですね。もちろん、消費者法に出ている言い回しなんですけれども、もう少し、権利であることを尊重すると権利であるということは同義語なんでしょうか。少し何だか緩まった感じがするんですが、その点どうでしょう。
#87
○国務大臣(森まさこ君) 今、国会に提出している食品表示法案の条文の文言のお話の質問でしょうか。
 ここには、基本理念の中に、消費者の権利を尊重するとともに、消費者の自立を支援するということが書かれております。第三条に書かれております。消費者の権利であるということを緩めたということはないというふうに認識をしております。
#88
○大河原雅子君 大臣の御出身の日弁連からは、この点についても、消費者の食品表示にかかわる権利というものはもっとはっきりと書いてほしいということを言われておりまして、大臣、そのことを重々御承知だと思うんですよね。この食品表示については、検討会が長く長く続けられてきましたけれども、消費者が望んでいるそうした中身について、例えば原料原産地表示や、あるいは遺伝子組換え食品の表示、その他についても積み残された議論になっていて、新法の中には一緒に議論されなかったということがあるんです。
 この表示方法については今度法案が出てきたときにきちんと議論をさせていただこうと思っていますけれども、やはり食品表示について、これこそ食品事故で大きな被害が起こったりしてきた歴史もございますし、これから先の海外、特に日本は食料純輸入国でございますので、その意味でも表示でしっかりと消費者が分かるということが大事です。この食品表示に懸ける消費者の権利について、もう少し踏み込んだ御答弁をいただけるように期待をしたいと思います。
 次に、何度もお答えになっているかもしれないんですが、TPP、これは、私は純食料輸入国の日本にとって、先ほども金子委員の中にも御質問ありましたけれども、日本は、福島の事故が起こるまで、放射能の問題を除けば、日本の食べ物は非常に高い技術で作られていて安全だという評価がございます。
 しかし、例えばアメリカでは、私たちの国でやっているような牛肉のトレーサビリティーもありません。そういった意味で、かなりBSEの月齢とか既に緩和をしてしまっておりますけれども、どんどんほかのところから入ってくるということについて、やはりしっかりと日本の安心していた基準が守られるように、緩和は受け入れるべきではないというふうに思っているわけですが、森大臣、いかがでしょうか。
 昨年は野田総理の訪米のときにTPP参加は表明はしてはならないと一緒に反対の署名をした仲でございますが、どうでしょう。
#89
○国務大臣(森まさこ君) TPPに関しては、当時、民主党政権下でのTPPの参加表明について、聖域を全く認めない形での参加表明は反対するという立場でございました。現在、我が国は安倍総理がTPP交渉への参加に向け調整を行っているところではございますが、私は、国民の食品の安心、安全、そして食品の表示のところはしっかりと消費者に資する形になることを閣内でも求めて全力を尽くしてまいりたいと思います。
#90
○大河原雅子君 昨年の一月に、私、TPPの調査ということでワシントンDCに行ってまいりました。バイオ産業の業界の皆様とお会いしたときに、遺伝子組換えの日本での一部表示義務付け、こういうものはTPPに入れば全く必要がない、そういうものになるだろうと。要するに、表示はやめさせるというふうな強い意志を感じて帰ってまいりました。是非、この点は消費者が強く求めておりますので、しっかりと御自覚をいただき、消費者を守る立場から、TPPの御判断も閣内で是非反対の、慎重の声を上げていただきたいというふうに思います。副大臣も共に慎重なお立場だったと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それで、消費者大臣の、消費者庁の重要なカウンターパートとして消費者委員会がございます。消費者の声をしっかりと受け止めて、透明性の高いところでございますので、これまで消費者委員会ができてから次々と建議もされてきました。このことについては所信の中でも、これからもどんどん建議をしていただきたいというふうに大臣も御発言でしたけれども、今日は消費者委員会の事務局長に来ていただいておりますので、これまでの消費者委員会からの建議がこれまでどう施策に生かされ、今後どのように連携をしていくか、是非お聞かせください。
#91
○政府参考人(原早苗君) お答えいたします。
 消費者委員会においては、これまで十一件の建議、またそれから数多くの提言を関係大臣あてに発出してきております。
 具体的にというお話でしたけれども、委員会の建議を受けて、有料老人ホームの前払金の取扱いを明確化するための老人福祉法の改正や、無登録業者による未公開株等の取引を無効化するための金融商品取引法の改正等、各種の制度改正が行われたほか、様々な消費者問題に対処するための法執行の強化や運用の改善が図られております。公共料金についても、昨年の二月に横断的な課題ということで建議を出しておりまして、消費者の参画とかそれから情報の開示、こういったことについて横断的な提言を出したところです。その後、具体的には、各電力会社の値上げ問題、電気料金の値上げ問題に、その視点、消費者庁が作成されたチェックポイントにも生かされて、今、電気料金の値上げ問題には取り組んでいるということになります。
 それから、建議については、一定期間置いたところで半年後ぐらいに、その実効性を上げていただくために関係省庁に取組状況を委員会の場で御報告をいただいております。第一回目の建議は自動車のリコールについて出したんですけれども、年明け、三菱自動車のリコールの問題が起こりましたので、これについても、三月に国土交通省にお越しいただいて、実態がどうなっているかということをお話をしたりしております。
 それから、建議とか提言についての今の状況については、現在の状況ということで、消費者委員会のホームページのトップページのところからバナーを設置しておりまして、どういう建議内容であって今どういう状況にあってというところを情報を開示しておりますので、そちらも見ていただければというふうに考えております。今は投資詐欺に取り組んでおります。よろしくお願いいたします。
 以上です。
#92
○大河原雅子君 消費者庁のスタートに当たっては、このカウンターパートとなる消費者委員会の事務局に十分な人員が配置をされて、そして予算ももちろん十分に付いてというふうに期待を持ってきたんですが、私たちの民主党政権のときも、それをもっともっとというふうにはできませんでしたし、今度の安倍政権になって、そういった意味で、消費者庁がこのカウンターパートをどのようにしっかりと連携をしながらということは大臣に懸かっているというふうにも思っておりますので、この点からも是非連携をしていただきたいというふうに思います。もちろん第三者機関ですから、連携といっても、監視の機能を持っているので、消費者委員会の皆さんへの期待は、大臣にももちろん大きな期待をいたしますが、それ以上の期待が掛かっております。
 そして、大臣にいま一度伺いたいと思いますが、こういう消費者に一番近いところの委員会から監視をされながらしっかりこの行政を回していかなければならないわけですけれども、先ほどから現場が重要とずっと言ってこられました。なかなか現場をしっかりと見ていくことはお忙しくなられましてできないかとも思うんですけれども、どのように現場の声を反映されていこうとなさっているのか。
 私は、消費者庁現長官はそれこそ消費者運動の中から育ってこられた方だと思っております。その点についてもいかがでしょうか。しっかり連携していただきたいと思いますが。
#93
○国務大臣(森まさこ君) まさに私も現場から来て、大河原委員も現場から来て、現場の意見を国に届けたいなという思いで来ましたけれども、今は行政の立場に来まして現場の意見を毎日聞くということがなかなか難しく、弁護士のときは毎日毎日被害者と相対していたわけですから、そのときと同じようなアンテナをいつも持っていたいと思っています。
 そのためには、今委員御指摘のとおり、長官ですとか、それから原事務局長、そして消費者委員の方々、また様々な審議会の中にいる消費者により近い方、消費者そのものの方、それから相談員の方、消費者団体の方、弁護士の方、そういった意見をしっかりと聞いてまいりたいと思います。
 そういう意味でも、国民生活センター、一年間凍結させていただいて検討しているんですが、国民生活センターの中にあった直接相談という機能がやはり現場の意見を吸い上げるとても良い機能を持っていましたので、その機能を今後ともずっと生かしていくような形が何かできないかなと思っておりますので、また先生の御意見をいただいて検討してまいりたいと思っております。
#94
○大河原雅子君 安倍総理は経済成長最優先ということなので、消費者は被害に遭う可能性が実はあるんじゃないかなというふうに危惧するところです。どうぞしっかりと消費者の権利を守るというそのお立場から御活動いただきますようにお願いして、質問を終わります。
#95
○中西祐介君 自由民主党の中西祐介でございます。
 本日は、午前の衆議院の質疑、そして午後、大変長時間にわたりまして、森大臣におかれましては大変お疲れのところ、お疲れさまでございます。今日のこの我々の質疑時間において、政権与党としてこれから取り組もうとされている中身についてしっかり表明をしていただき、また広く国民の皆様に対してPRもしていただきたいなというふうな思いがしておるところでございます。
 森大臣におかれましては、現安倍内閣において、消費者の担当大臣は言うまでもございません、少子化担当大臣やあるいは男女共同参画の担当大臣ということで、大変多くの職務も兼ねて今お仕事をなさっているわけでありますが、とりわけ私にとってはこの消費者問題、これまでの活動の経緯も踏まえてこれからの方向性を改めて示していく大事な時期にあるんではなかろうかなというふうな思いを個人的には持っておるところでございます。
 といいますのは、私もこの消費者特別委員会、委員にさせていただいて二年がたつところでありますが、当初、福田内閣でこの消費者特別委員会、消費者庁ができてからですね、この委員会の質疑の中で、担当の大臣が大変多く替わる事態がありました。これはもう自民党の内閣のときからも含めて考えますと、野田聖子大臣、そして福島大臣、平野大臣、荒井大臣、岡崎大臣、蓮舫大臣、細野大臣、山岡大臣、松原大臣、小平大臣、そして森大臣ということで、今十一人目の大臣就任ということになります。とりわけこの三年三か月の間、これはもう与党、野党ということではなくて、立法府、行政府の責任として考えた場合に、九人の大臣が替わった、同時に平均在任が四か月という状況でございました。ちょうど地元の地域の消費生活センターあるいは消費者団体の皆さんと意見交換をしておりますと、例えばそれぞれの大臣が所信を述べられなかった方々も実は四人いらっしゃったんですね、そのほかの五人の大臣の所信も、実は所信表明の演説自体もほとんど中身は変わらないまま話をされたということを地域の皆様から御指摘をいただいたところでございます。
 そうした中で、原点に立ち返って、やはり我々自民党が政権であったころに、福田内閣のころに消費者庁を設立した、その当初の理念、その理念を、まさに先ほどの委員からの御指摘で御答弁あったように、森当時議員がしっかり御尽力をなさった、当初の、福田内閣時につくられたこの消費者庁、この設立の当初の理念について改めて今どのように考えられるか、大臣から見識を伺いたいと思います。
#96
○国務大臣(森まさこ君) そうですね、おっしゃるとおり、消費者大臣が十一人ということで、平均四か月、ちょうど私がその期間に当たりますので、今交代ということだと、自分がやりたい施策、チームをつくって今調査をしていることも実現できない、自分が予算を組んで要求することもできない、その予算を執行することもできないうちに、大体の勉強終わったときに交代ということになっているんだと思います。それがやっぱり国民にとって、消費者にとっては大変不幸なことだったのかなと思います。そして、ころころと替わったことによって、消費者から見たときに、消費者庁って何なのか、消費者の保護って何なのかということが分かりにくくなってしまったのではないかなという思いを強くしているものですから、私は就任直後から消費者庁設立時の理念に立ち返ってということを口を酸っぱくして言ってまいりました。職員への訓示のときにもそれを申しました。職員も大変混乱をして、国民生活センターが廃止の方向になったりとか、いろいろなことで政策が動きましたので、職員自体も大変混乱をしているものでございますから、そこをしっかりと設立当初の理念に立ち返るということが大事なんだと思います。
 実は私、参議院議員に立候補するとき、まだ一期目でございますが、最初のその立候補のときに消費者庁を設立すべしということを公約集の中に書いて立候補したんですが、そのときには第一次安倍内閣でございました。そして、当選してすぐに安倍総理に、総裁でもあったわけでございますが、自民党の中に消費者問題調査会という調査会を初めて、自民党の歴史の中で初めてつくっていただいたんです。それで、安倍総理は今回、私がそのときに非常に強く消費者問題を述べていたということで消費者大臣に選んだのかなと、まだ聞いてはおりませんが、思っているんですが、そういうことで第一次安倍内閣のときに自民党の中に消費者問題調査会というのがつくられました。調査会というのは、自民党の中でも、部会の中でも一番最高の重い委員会でございますから、そこの会長を野田聖子元郵政大臣がなさって、私が事務局次長を務めていたんですけれども、そのときの理念というのが、先ほどから申し上げているとおり、産業界中心の縦割りの行政にやはり埋もれてきた消費者の目線で横串を通してやると。ただ、横串を通すだけでは、省庁は強い権限を持っておりますのでなかなか言うことを聞きませんので、消費者庁に司令塔機能というものを持たせてきちっと各省庁のおしりをたたけるような仕組みをつくっていくこと、そして省庁と省庁とのすき間に落ち込んだ事案については消費者庁が直接に行政機能を発揮できるようにすることということが一つの目的でございました。
 そして、それを国だけでするのではなく、実はやはり地域の消費者行政というのが大変重要でございますので、そちらの方を活性化させる、国としても応援をするという地方消費者行政というところに目配りをして、その後の福田総理のときに消費者庁ができまして、地方消費者行政活性化基金、これを造成しようということになりまして、実際には麻生総理がこの基金を最初につくってくれたわけでございます。その基金が今でも地方消費者行政を支援をしているところでございます。
 注意しなければならないのは、人は皆消費者であり事業者でもある、又は供給者の一部でもあるということです。これは消費者法の生みの親と言われる竹内昭夫教授の「消費者保護法の理論」という本に書いてありますけれども、消費者が弱者であって、事業者が強者であって、その対立だということではなくて、悪質な業者を市場の外に退場していただいて、適正な市場の中で経済成長と消費者活動がウイン・ウインの関係で行われていくということを目指して消費者庁が創設されたということでございます。
#97
○中西祐介君 ありがとうございます。
 今お話しいただいたとおり、この分野につきまして大変な熱意を持って取り組んでいただいておりますし、同時に、弁護士時代から含めて、この分野のエキスパートとして、改めて有権者というか国民の皆さんから見たときに、この消費者行政がしっかり根を張ってきたなというふうな実感を持っていただけるような取組を、しっかり腰を据えて長い間取り組んでいただきたいなというふうなことを御期待申し上げるところでございます。
 続きまして、国民生活センターの在り方について伺いたいというふうに思います。
 森大臣におかれましては、昨年の十二月の二十六日に安倍内閣が誕生して、そして、二十八日、もう翌々日という物すごくスピード感を持った早いタイミングでこの国民生活センターの在り方について言及をしていただきました。
 就任時に、まず一つは、平成二十五年度は国に移行せずに独立行政法人として活躍してもらうこととする、そして二つ目が、今後の在り方は国への移行も含めてあらゆる選択肢を排除せずに一年を掛けて検討する、そして三つ目は、この国民生活センターの機能を強化をなさるというふうなことを、まず冒頭、就任早々に表明をなさいました。この御決断について大きな多分判断があったと思いますが、その御真意について伺いたいというふうに思います。
#98
○国務大臣(森まさこ君) 国民生活センターは、四十年以上にわたり、消費者行政の推進に当たって極めて重要な役割を果たしてきました。今後、同センターについては、その機能を更に充実強化させていくことが必要です。
 民主党政権の三年半の間に国民生活センターの在り方について様々な検討がされてまいりましたけれども、国民生活センターが廃止をされるんではないかということで、会議が開かれてはがっかりしということがずっと続いてきた中で、消費者団体の皆様方がもう疲れてしまって、とにかく国民生活センターのことについてはしっかりとした方向を打ち出してほしいという声が非常に強かったものですから、就任早々に、国民生活センターの廃止、既に民主党政権の下で決まっていたものを一旦凍結をさせていただいて、一年の間にこの在り方をしっかり検討して、一年でもう結論を出す、今までずっと、もう疲れてしまってきているので結論を出すということでいきたいと思っております。
 これに際しては、今言った国民生活センターのすばらしいところを生かしていきながら、ただしこれが、在り方が問題となってきたことは様々なやはり原因があるわけでございます。そちらの方をしっかり有識者の方々の率直な御意見を伺って、私自らが参加しておりますので、今後政府全体の方針の中でしっかりと立場を決めてまいりたいと思います。
#99
○中西祐介君 ありがとうございます。
 今おっしゃっていただいたとおり、本当に、地域のいろんな消費者団体の皆様が政権の、時の政権のいろんな判断によって物すごく揺さぶられているという状況が現状ではなかろうかなというふうに思います。一月二十四日の安倍内閣での閣議決定、予算編成の閣議決定の中身で一旦凍結をするということを踏まえて、一月二十九日には行革推進本部で、独立行政法人改革に関する有識者会議を開いていただいて検討もしていただくということになっております。
 ただ、この国センの在り方について議論を深めることは私は有益であろうというふうに考えております。経緯をひもときますと、平成二十一年の九月には、消費者庁そして消費者委員会の設置に伴う更なる整備を図る観点からこれからも検討を加えるということを当時の内閣で決定をしていただきました。そして、その後政権交代が起こりまして、平成二十二年四月には独立行政法人の事業仕分が行われたわけでありまして、その結果、十二月の七日の閣議によりまして、国民生活センター、一元化をして、そして廃止をするということと、そして直接の相談やそして研修制度を廃止をするということが決定されたわけであります。
 国に移管をするのか、あるいは現状の独立行政法人のままで置いておくのか、双方ともこれは議論があってしかるべきだと思いますが、仮に国に移管する場合、そのときのメリットとデメリットについて大臣の中で今どのように整理をなさっているか、所見を伺いたいというふうに思います。
#100
○国務大臣(森まさこ君) 現在、有識者会議を開いておりまして、私が最初から最後まで参加をして議論をしているんでございますけれども、国へ移行した場合、国民生活センターが持つ現場の情報を政策に直結させるというこのすばらしい機能が、これが薄まるんではないかというような危惧がございます。今もうなくされてしまったんですが、直接相談という仕組みがございまして、国民生活センターで直接に相談を受けるということがございました。これが本当に現場の感覚を国において持つということに非常に寄与していたところがございます。
 また、研修の機能もございました。今、研修のその使う会場が駄目だということで事業仕分されまして、そこが使えないためにもっと高いお金を出してほかのところを借りて研修をしなければならないという状況になっていたということも聞きまして、そこを改善させなければいけないなと思っておるんですけれども、そういった国民生活センターが持つ機能をしっかり生かしながらしていかなければならないというふうに思っております。
 一方、独立行政法人であるということで様々な弊害等も指摘されておりましたが、確かに独立行政法人ではありますけれども、独立行政法人として指摘されたような弊害は、国民生活センターの場合には比較的小さいのではないかと思っております。
 ただし、今後の予算の確保と、また人員という点では、非常に不安があるところでございます。国に移行した場合に、そちらの人事面での独立性も確保しつつ、先ほどの相談、解決や国への提言機能を維持した形で移行することができればよいと思っておりますが、有識者の先生方のお知恵を今結集をして一番良い方法を考えているところでございます。
#101
○中西祐介君 消費者行政の分野において、この国センの在り方をしっかり定めるということは、大きな行政組織の位置付け、方向性だというふうに思います。そんな中で、大臣が就任早々に期限を切って方向を決めるという発言をなさったのは評価に値することだろうというふうに思いますので、引き続き是非審議を深めていただきたいというふうに思っております。
 続いて、風評被害のことについて伺いたいというふうに思います。
 安倍総理から、もう直接、風評担当大臣ということで森大臣にも職責があるわけでございますが、もう御承知の、まさに大臣御地元の東京電力福島第一原発の事故によりまして、食品の風評被害、いまだに続いております。現状として、消費者庁の取組について御報告をいただきたいというふうに思います。
#102
○国務大臣(森まさこ君) 大臣就任直後に、消費者庁内に食品と放射能に関する消費者理解増進チームを設置しまして、消費者庁、大変人員が少ないものでございますから、全員が兼務で頑張ってくれまして、一月に設置して、三月十一日に絶対出そう、三・一一の日にということで、二年後、事故後二年後の、震災後二年後の三月十一日に結果を公表をまずいたしました。これは消費者の意識調査について結果を公表いたしました。その後、生産者を含めた事業者に対するヒアリングをして実態把握を進めているところです。
 そのように、消費者側、そして生産者側、広くヒアリングを行った実態把握の結果等を踏まえて、今月をめどに、リスクコミュニケーションの強化を始めとする効果的な施策を取りまとめたいと思っています。
 例えば、子育て世代向けのミニ集会の開催を促進したりとか、それから被災地から遠く離れた消費地で、全く関心がなかったり理解がなかったりするのに、もう期限切れの商品と一緒に端の方に置かれていたりするその場に生産者の方々が出かけていく、又は風評被害Gメンというようなもの、説明をできるスキルを持った方が出かけていって消費者にきちっとその内容を御説明をする、また検査機器の貸出しも今増やしておりますので、そういったことで、消費者がきちんと学んで、そして見て選べるということを推進してまいりたいと思っております。
#103
○中西祐介君 ありがとうございます。
 各地でミニ集会のお話がございましたが、小さなところから本当に熱心に取り組んでいただいておりますので、是非現地の方々についても寄り添う形で取組をいただきたいというふうに思います。
 ちょうど時事のニュースで、まさにこの四月の十日に子牛の初競りが行われたということでございます。その際に、当時、原発の事故が起こってから十万円近く値が下がったようでありますが、今年の競りにおいては事故の前の水準を上回る値が付くということで、しっかり被害から回復をしているというふうな状況もたくさんあると思うんですね。
 例えば、今日、産経のニュースでもございましたが、東京大学の早野教授らが福島県などで二万二千人の内部被曝の調査をした結果、九九%でセシウム137が検出されなかったというふうな調査結果も出ておるところでございます。もちろん、言い尽くせないほどのまだまだいろんな影響が残るわけでありますが、二年たってから初めて、こういう部分はしっかり安全確保できた、あるいはここはまだ十分調査が進んでいない、こういうことも正確に伝えていくことが何よりも風評被害対策につながるんではなかろうかなというふうな思いがしておりますので、継続して是非お願いをしたいなというふうに思います。
 この風評被害の取組について、もう一点だけ観点を別にして伺いたいと思いますが、実は復興庁も同じように風評被害対策、横断的に取り組むということをもう表明をいただいているところでございます。
 復興庁では、原子力災害による風評被害を含む影響への対策パッケージということを早速取りまとめをいただきまして、復興庁で風評被害対策を集約するということを表明いただいております。その中で、復興庁が担うべき対策パッケージの中身として、検査をしっかり改めて徹底をする、そして、広く国民の皆様あるいは国外に対しても情報提供をしっかり行っていく、そして、農産物を始めとする商品開発そして販路開拓、あるいはこれから開発をするということに対する支援をしっかり行う、そして、何よりも現地に誘客をする、言わば観光も含め、現地に足を運んでいただけるような体制づくりを行うということを、対策パッケージを復興庁から出していただきました。
 消費者庁はまさに、先ほど理念のところでありましたが、省庁横断的に消費者に寄り添ってということが原則だと思いますが、復興庁とそして消費者庁のこれからの風評に対する取組の立ち位置の違いといいますか、役割分担について伺わせてください。
#104
○国務大臣(森まさこ君) 復興庁の根本大臣のところでパッケージが発表されました。これは私が実は提案したものでございます。一月に、就任直後にすぐ増進チームをつくりまして全国調査を実施していたんですが、私の担当は実は食品の風評被害のところだけでございまして、風評被害は観光の面もございますし、それから輸出ができない。輸入を今規制掛けている国がございます。残念ながら、日本製品はノーとか、福島県のものだけはノーとかいう国がございます。そうなりますと、今度は外務省も関係してくるということで、省庁横断的に風評被害の対策を練る必要性を感じておりましたので、一月二十九日に、官邸で行われております復興対策本部、東日本大震災からの復興対策本部、これは全閣僚がメンバーでございます。そこで私が発言をいたしまして、私は食品についてこれをやっております、ただ、ほかの省庁も横断的に取り組んでもらわないと、これは風評被害、払拭できませんので、是非復興庁、根本大臣のところで取りまとめをして、チームをつくってくださいというふうに申し上げました。
 そうしたら、根本大臣がすぐそれにこたえてチームをつくってくださいました。これが風評被害払拭のための政府のタスクフォースというものでございます。ここに私たち消費者庁は参加をして、自分たちの取組を紹介し、食品の取組を紹介しつつ、他省庁に関係するものについては情報提供を行いました。それを全ての省庁が意見交換を行いまして取りまとめましたのが、四月二日の原子力災害による風評被害を含む影響への対策パッケージでございます。この中の食品の風評被害の対策の部分、特に放射能と食品の安全のリスクコミュニケーションの部分が我が省が担当する部分でございまして、これが先ほどの最初の質問にお答えしたとおり、私どものチームが取り組んでこれからやっていくリスクコミュニケーション施策ということにもなりますし、もう一つ付言させていただきますと、地方自治体の方で取り組む風評被害の対策について、基金の方、又は当初予算にも要求しておりますので、そちらの方も併せて支援することで、国と、全省庁横断の国とそれから地方、これが一体となって風評被害の払拭対策を進めていくことになると、そういうことでございます。
#105
○中西祐介君 全く同感でございます。
 大臣におかれましては、間もなくゴールデンウイークも近づいてまいりますが、外遊の予定はございますか。
#106
○国務大臣(森まさこ君) 今のところ何の予定も立っておりません。
 済みません、先ほどの答弁を修正させていただきますが、復興対策本部と言ってしまいましたが、復興推進会議でございますので、訂正させていただきます。
#107
○中西祐介君 我々自民党の中でも、青年局の活動で毎月被災地にも足を運ばせていただきました。つい二月の十一日も福島に入りまして、自治体の皆さんや、あるいはいまだに仮設でお暮らしの皆さん、御招待をして交流をさせていただきました。
 現地の方々は、先ほど大臣がくしくもおっしゃいましたが、例えば外国の国々にとって、やっぱり農産物等の輸入制限があるということをいたく心配をなさっております。そういう市町村の要望にしっかりこたえるためにも、もし機会があったら、特に被災地福島出身である大臣の口から、海外の皆様に対してあるいはメディア対策も含めてPRする機会を是非いただきたいなと、そうした取組を是非、我々は与野党共に、問わずバックアップをしなければいけない、そういう日本復活のまさに旗印として大臣にはこれからますます頑張っていただきたいというふうな思いがしております。
 懸案がたくさんございますが、是非これからの消費者行政に対して道筋を示していただくべく頑張っていただきたいということを意見として申し上げまして、私の質問を終えさせていただきます。ありがとうございました。
#108
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 本日は、大臣の所信に対する質疑ということで、四月五日の大臣所信の中でも優先順位の高い課題としてとらえていらっしゃると思います地方消費者行政の充実に向けた取組ということに関しまして、基本的な考え方に関しまして確認をしたいと思います。
 平成二十一年九月に消費者庁及び消費者委員会が発足してから三年半が経過をいたしました。その発足当初から取り組んでこられたのがこの地方消費者行政の充実という課題だと思います。政府では、どこに住んでいても消費生活相談を受けられる体制づくりと、こういうことで、消費者の権利を守る社会基盤の整備を推進するための地方消費者行政活性化基金、これを設けて、以前の自公政権時代である平成二十年度の第二次補正予算から総額二百三十一億円を掛けて、途中政権交代もございましたけれども、継続的に推進をされてきたわけでございます。
 この間、市町村におきましても、この消費相談窓口であるとかセンターの数、これも増えてまいりましたし、消費生活相談員の増員ということも含めて、地域住民の消費者問題解決のための未整備自治体の対策、こういうことでこの基金というのは私は一定の効果があったと、こう評価しているわけでございます。
 私も地元の愛媛県の松山市の消費者センターにも行ってお話を伺いました。一階がちょうど消費者情報プラザという形で、消費者生活に関するパンフレットであるとか図書であるとか、オープンスペースでもう自由に閲覧ができる、また視聴覚の、そういう消費者教育に役に立つようなものもそろえてございました。また、一階の事務所では、非常に相談員の方、もう頻繁に電話と対応ということで、相談員の方は九名、全員非常勤の方でございますけれども、九時から夜七時まで本当に一生懸命やっていらっしゃるわけでございます。まさしく地域の消費者行政のセンターという形の実感をしたわけでございます。
 ただ、非常に財源がもう苦しい中でいろんな工夫をされていたわけでございますけれども、そこで大臣に、これまでのこの活性化基金、この果たしてきた役割について大臣はどう評価されていますでしょうか。
#109
○国務大臣(森まさこ君) 自公政権時代に麻生総理に地方消費者行政活性化基金を造成していただきました。公明党さんのもう多大な御協力をいただいて、ないものからつくるというのは本当に大きなエネルギーが要ったわけでございますが、当時の野田聖子大臣、大変頑張られてつくり上げました。この基金がずっと活用をされてきまして、政権交代をまたいで充実強化、活用されてきたものと評価をしております。
 その結果、平成二十一年度から二十三年度の三年間で、消費生活センターは二百二十三か所増加、消費生活相談員は五百九十一名増加、延べ三百四十三の自治体で相談員の報酬が引上げされました。そして、相談窓口、これはセンターを含みますが、その未設置率も低下をしておりまして、着実に効果が表れております。
 一方、小規模な自治体では基金の依存度が高い状況でございまして、今後も持続的な充実を図っていくために、積極的に取り組む自治体へインセンティブを与えて、財政支援を含めていくということを検討していくことが必要であると認識しております。
 この基金ができたことによって、お金も行ったんですけど、私は、当初の狙いの一つにあったのは、地方自治体の特にトップの方に、消費者問題というのがあるんだ、大事なんだという意識をしてもらう、消費者基金というものがあることによって、それがやはり浸透してきたのではないかというふうに思っております。
#110
○山本博司君 今大臣がおっしゃられたとおり、この基金が果たしてきた役割というのは大変大きいものがあると思いますけれども、今回、二十四年度の補正予算におきまして、この基金の取崩し可能期間、これ、二十五年度末まで延長をされて六十億円を上積みされております。このことでどのような効果を狙っているのか、この上積みをした理由についてお聞きしたいと思います。
#111
○政府参考人(松田敏明君) お答え申し上げます。
 この二十四年補正予算でございます。二十五年度の概算要求以降、地方自治体におきまして、これまで基金によりまして充実強化されてまいりました消費生活相談体制、相談員さんの任用等あるいは二十五年度に実施予定の事業、特にもう昨年成立いたしました消費者教育推進法を受けました消費者教育の推進などの消費者行政の逆に見直しが行われていると、こういう声が寄せられたわけでございます。
 要するに、基金が一旦終了するということで、二十五年度は、基金でこれまで増員した相談員さんの契約の終了でありますとか、あるいは事業規模を縮小するでありますとか、新規事業の実施を見送りする、こういったような二十五年度からの事業実施を見直すというような動きが見受けられました。
 そこで、こうした状況を踏まえまして、喫緊で必要となる額につきましては二十四年度補正予算により要求をすると。こういうことで、二十四年度から翌年度の二十五年度にかけて、越年で切れ目なく円滑に計画的な事業実施ができるよう、単年度の交付金で新たに措置ということではなくて、複数年度にわたって、すなわち翌年度まで使用可能な基金ということで上積み措置を行ったものでございます。
#112
○山本博司君 この基金、様々な改善が行われているわけですけれども、その中において大きなものの一つというのは、人件費への活用というのがあると思います。特にこの消費生活相談員の配置、処遇改善ということに取り組んでこられていると思いますけれども、これをどのように取組を進められているのか、御報告をいただきたいと思います。
#113
○政府参考人(松田敏明君) 冒頭、大臣からも御紹介がございましたけれども、消費生活相談員の処遇改善につきましては、地方交付税措置におきまして、相談員の報酬単価、これを平成二十一年度からそれまで年間約百五十万円でありましたものを約三百万円に倍増すると。それから二点目が、この地方消費者行政活性化基金につきまして、これは平成二十二年八月でございますが、使用方、基金の使い方につきまして、それまでの相談員の配置あるいは増員、これに加えまして処遇改善にも使ってもいいということを新たに追加的に見直しまして、そういったような処遇改善のための措置を行った、きたわけでございます。これまで、基金を活用していただき、平成二十一年度から二十三年度までの三年間で、延べ三百四十三自治体におきまして相談員の処遇改善が行われてきたと報告を受けております。
 基金につきましては、二十四年度補正予算案におきまして、今申し上げましたように、二十五年度まで延長し、六十億円の上積みを措置しておりまして、自治体におきまして引き続き相談員の処遇改善に活用していただくということを可能といたしておるところでございます。
 また、これは昨年の、二十四年の七月に地方消費者行政の充実・強化のための指針というものを取りまとめましたけれども、その中でも相談員の専門性に配慮した処遇改善の取組事例などを挙げておりまして、これを参考に自治体において取り組んでいただくことをお願いしております。
 やはり、非常に経験を積み重ねて、法律知識等、あるいはあっせん等の様々な消費者の皆様の相談に応じる、こういう御経験、経験に積み上げられた専門性、こういったものに着目してちゃんと取り組んでいただきたいということをお願いしているところでございます。
 さらに、いわゆる雇い止めの問題につきましては、実態として非常勤職員の行う業務の中にも恒常的な業務がある、それから二点目といたしまして、任期ごとに客観的な能力実証を行った結果として同一者の再度任用は排除されないという二点につきまして、制度を所管いたします総務省と認識を共有しておりまして、この点につきまして昨年夏から三回にわたり消費者庁長官から自治体首長あての通知等を発出することによって働きかけをいたしておりまして、雇い止めしないようにということで要請をしておるところでございます。
 さらには、本年二月に自治体向けに発出いたしました基金等の活用期間に関する一般準則、これは、今後も消費者庁として基金等財政措置を講ずるとした場合の考え方というものが準則と申しておりますが、この中で、自治体が相談員の雇い止めをしている場合には一部の事業についての基金等の活用期間を短縮するといったようなことで、私どもとしてはそういうことは望んでいないということを明らかにしながら、自治体の雇い止め抑止に向けた取組を促しているところでございます。
 引き続き、総務省と協力しながら、消費生活相談員がその専門性に配慮された任用あるいは処遇というものを受けられるように取り組んでまいりたいと考えておる所存でございます。
#114
○山本博司君 今、処遇改善ということで相談員の方々に対する対応ということをお話しされましたけれども、やはり私も鳥取、島根とか四国を回りまして、相談員の方々との意見交換もさせていただきますけれども、大半が非常勤で、ほとんど、九割が任期一年ということで、この雇い止めの問題等も出ていらっしゃるということでの今の指針にもつながると思いますけれども、やはりこの相談員の方々は、幅広い法的な業務のことであるとか、様々なそうしたことも含めてやっているんですけれども、ベテランの十年以上経験でも日当で一万一千円とか時給千円ぐらいのところも現状あります。
 そういう意味で、この消費者行政の地方の充実ということを考えますと、やはり相談員の方々の処遇改善、それがひいてはスキルアップとか人材育成につながっていきますので、地方の消費者行政にも充実につながっていくと思いますから、ここは大臣、しっかりとした形でやっていただきたいと思います。
 その上で、この相談員につきまして、消費者安全法の中で、消費者から苦情相談やあっせん等に従事する、相談について専門的な知識及び経験を有する者と、こういう規定がされております。この規定を受けまして、消費者安全法施行規則の中でも、専門的な知識及び経験を有する者ということで三つのタイプ、消費生活専門相談員、また消費生活アドバイザー、また消費生活コンサルタントのこのいずれかの資格を有する者か、若しくは同等の経験、知識を有する者という規定がありますけれども、実際、具体的にはそういう規定がはっきりしていないために自治体によって処遇の対応も違うしばらばらであるということが、これはもう全国いろいろ言われている部分がございます。
 その意味で、この法的資格の設置を強く求める声もあるわけでございまして、今、消費者庁では検討会を設けて、この法的位置付けの明確化ということの取組をされているということでございますけれども、この点、報告いただきたいと思います。
#115
○政府参考人(松田敏明君) 今委員御指摘でございました、情報や交渉力等においていろいろ事業者と格差のある消費者を支える、これがまさに現場におられる相談員さんでございまして、その水準の確保と質の向上、こういったものは本当に、消費者の権利の尊重、そして自立支援、このために不可欠であると考えております。
 今御指摘のとおり、現状では消費生活相談員資格の法律における位置付けが不明確でありますことから、事業者に対して保有している資格を伝えても納得を得られずにあっせんにおいて支障が出る等の問題が生じておりまして、重要な課題であると認識をいたしております。
 今御指摘ございました検討会でございます、消費生活相談員資格の法的位置付けの明確化等に関する検討会、こういうものを昨年開きまして、におきまして、こうした問題意識に立ちまして、相談員資格を法律に位置付ける必要性等について中間報告をまとめられたというふうに承知をいたしておるところでございます。
 で、昨年夏までのそういった経緯を受けまして、今後でございます、消費生活相談業務の一層の質の向上と体制の整備を図るということで、相談員資格の法律への位置付け等の具体化に向けまして、いろいろこれ法制的な検討事項がございます、相談員資格の法律への位置付け等の具体化に向けて、更に必要な事項につきまして、関係者の意見も伺いながらできる限り早期に法制化できるよう引き続き検討してまいりたいと考えております。
#116
○山本博司君 大臣、今お話がありました相談員の方の処遇改善を含めた法的な対応ということも含めて、大臣は弁護士でもいらっしゃいます、そういう意味で、この問題に関して大臣としてどうとらえていらっしゃるんでしょうか。
#117
○国務大臣(森まさこ君) 弁護士時代に生活相談員さんの使うマニュアルを作ったりしておりましたけれども、そこで相談員さんと意見交換させていただいておりますと、その当時から今現在に至るまでやっぱり悩みはずっと一緒でして、どんなに勉強して、そしてどんなに相談を聞いてそれを業者の方にぶつけても、もう業者がそれを真剣に受け取らないということで、無視をされたり、改善の兆しが見られない、また、そのうちに行方をくらましてしまって被害はそのままということで、相談員の皆様は一生懸命やればやるほど喪失感を持っているわけでございます。
 そんな相談員さんの資格の法制化、本当に重要な課題であると思いますので、また、この中間報告、まとめられておりますけれども、それではどのような形で法制化するのかという具体的な問題に向けてはまた様々な難しい問題があるところでございますが、しっかりと一歩ずつ前進してまいると。本当に我が政権は結果を出してまいる、いろいろ言うよりは結果を出してまいろうということを思っておりますので、本当に大きなこの三つの資格の間の様々な問題もございます。そこを乗り越えて、皆様方の、まあ多少それぞれの皆さんの意見が食い違っている部分もあるので御不満も出てくるかもしれませんが、やはり消費者のことということを考えて、みんなで一歩踏み出そうよということで頑張ってまいりたいと思います。
#118
○山本博司君 生活相談員の方の待遇、処遇ということも含めて、やはり大事になってきますのは、定期的なこうした方々に対する研修の充実ということが大事だと思います。この相談員の方々の研修体制、また充実という点、どのような形で取り組んでいらっしゃるんでしょうか。
#119
○政府参考人(松田敏明君) お答え申し上げます。
 国民生活センターにおきましては、消費生活相談員を対象といたしまして、相談業務に必要な知識や技法を習得するための基礎的、専門的な研修を実施しております。平成二十四年度におきまして、延べ七十コースの研修につきまして延べ五千九百一名の相談員が受講しておられます。
 また、自治体が相談員を研修に派遣するための費用や、自治体が独自に開催する研修等に係る費用につきまして、地方消費者行政活性化基金が活用できるように定めているところでございます。この二十一年の基金設置以来、この基金を活用した形で相談員さんの研修が本当に充実しているというふうに受け止めておるところでございます。
 引き続き、消費生活相談の現場におけるニーズを把握しながら、研修内容の一層の充実に努めてまいりたいというふうに考えております。
#120
○山本博司君 私も国民生活センターでこうした研修の状況を聞きに参りましたけれども、平成二十三年度は七十八コースで、かなりの体制でやっていらっしゃった部分、かなり国民生活センターの予算も削られてきましたので、いわゆるe―ラーニングを含めた、集合教育から変わってきているという実態もあります。なおかつ、そういうレベルアップも含めた事例のコースも、これも取り組まれておると思いますけれども、やはりなかなか東京等に参加できない方々もいらっしゃいます。そういう意味で、きめ細かくやはりそれを見ていただくということは大変大事だと思います。
 私もいろんな情報、聞かさせていただきましたけれども、まだまだそういう部分では不足しているのではないかな、もっと更にこの研修ということに関して充実してもらいたいと思いますけれども、この点いかがですか。
#121
○政府参考人(松田敏明君) もう委員御指摘のとおりでございます。
 研修には、いわゆる座学で、いわゆる基礎的な法律知識なり、考え方なり、消費者の皆様への接し方なり、そういった座学でやれるところもございますけれども、やはりロールプレーイング方式で、こういうふうにやった場合はこうやるとか、そういったある程度長時間を掛けたやり方、あるいは相談員さん同士のいろんなネットワークをつくる意味でも、泊まりがけとか、かつてあったような研修もいいじゃないかといったようなニーズがあることも確かでございます。
 他方、現場の実情もあるわけでなかなか、抜けるために、一つは抜けられた後をどうするか、あるいは研修を受けるための旅費等をどうするのか、こういった研修の充実に当たりましてのいろんなネックがあったわけでございますが、経費面では今申し上げましたような基金を活用する形で少なくとも担保できると。
 もう一つは、どんな形がいろいろ研修としてあり得るのか。これは、本当に多彩な金融知識もありますし、今委員から御指摘のありましたe―ラーニングでやれる範囲、それはどういうふうな限定して、それをどう発展させるのか、様々な工夫があり得ると思います。きめ細やかにコース、コースを設定し、そしてニーズに合わせた研修をどういうふうに組んでいくか。場所をどうするか、それから研修期間をそれぞれコースに合わせて何日間設定するか、短期にするのか、ある程度長期を構えるのか、今申し上げましたロールプレーイング的な、そういう体験的なものまで含めた内容の充実を図るか、そういったような様々なことを含めまして、今委員御指摘のような形できめ細やかな研修コースの充実ということを図るべきだというふうに考えておりますし、また国民生活センターもそうした工夫をやっていただけるというふうに思っております。
#122
○山本博司君 是非ともこの点、大事でございますから、お願いをしたいと思います。
 この研修も含めて、この一連のもの、人件費ということで基金が活用されており、地域の基盤づくりということでは大きく進められているわけでございます。基金の一四・七%が相談員の配置や増員などに活用されているという調査結果もございます。一方では、いまだに相談窓口が設置されていない市町村は百十九市町村ございます。自治体全体の六・九%が未設置ということで、相談体制の整備ということはまだ道半ばであるというふうに私は実感をするわけでございます。
 こういう中で、基金を一年延長したとはいえ、今年度末に基金が終了することになるわけでございまして、やはりこの基金の終了というのが、先ほどの人件費に活用されているということですから、地方の消費者行政に対しては大きな影響がございます。その意味では、非常に消費者団体とか地方の職員の方々からは懸念の声が上がっているわけです。ですから、明確な継続をして、地方のこうした、消費者行政が充実強化するための財源をどう確保するか、こういうことがすごく大事だと思います。
 大臣にお聞きしますけれども、この目標達成に向けて今年度末までに整備が完了できるのか、若しくは、来年度以降の対応ということをこの財源ということと併せてどう考えていらっしゃるのか、見解をお伺いしたいと思います。
#123
○国務大臣(森まさこ君) 今、ちょっと一つ前の研修でございますけれども、大事でございまして、研修、いろんな方法、e―ラーニングもいいんですけど、やっぱり宿泊して、一晩語り合う中で経験のある方からいろんな話を聞いたりとか各地のネットワークができて、その後のネットワークにつながるんです。
 ところが、現在、宿泊ができた研修施設、事業仕分で切られてしまいまして、使えない。じゃ、それを国有財産としてどこか売って予算を獲得するのかというと、地続き、建物もくっついているのかな、売るに売れないんですよ。だから、やっぱりああいうところは活用して、あそこが使えないものだから別のところをお金を出して借りているんですね。
 そのような予算の無駄、まずそこをきっちりなくしていって、そういう意味での予算獲得もしっかり頑張りますし、来年度以降の予算の獲得に向けても全力で頑張ってまいりたいんですが、消費者大臣がころころ替わるようなことだけはないように、しっかりと予算獲得の時期まで頑張りたいと思います。
#124
○山本博司君 私もIBM時代に研修を担当していまして、実践の、やはり合宿型の研修というのは大変大事だと思います。
 そういう意味で、この国民生活センターの在り方というのは非常に大事であると思いますし、この地方消費者行政の活性化ということでは大変大事でございますので、この国民生活センターを含めた在り方と、この地方消費者行政の活性化ということを最後に質問して、終わりたいと思います。
#125
○国務大臣(森まさこ君) 国民生活センターは四十年以上にわたり消費者行政の推進に当たって極めて重要な役割を果たしてきたのは、先ほどの別の委員の質問に答えたところでございます。特に、消費者行政における中核的な実施機関として、センター・オブ・センターと私ども言ってまいりましたが、地方消費者行政の推進にも大きく寄与してまいりました。
 この国民生活センターについてはその機能を更に充実強化させていくことが必要だと思いまして、この観点から、国民生活センターの在り方については、消費者庁、消費者委員会の機能の充実といった消費者行政全体の在り方を検討する中で、消費者庁創設時の理念に立ち返りつつ、しかるべき時間を掛けてしっかりと検討していってもらうために、就任直後に廃止という方針を凍結させていただいて、一年で結果を出していくということで、今、有識者とともに私が入る形で消費者行政の体制整備のための意見交換会を開催しまして、様々な立場の有識者の方々の率直な御意見を伺っているところでございます。
 あらゆる選択肢を排除せずに、国民生活センターのすばらしい機能を維持する形で結論を出してまいりたいと思っております。
#126
○山本博司君 以上で終わります。しっかり頑張っていただければと思います。
#127
○川田龍平君 みんなの党の川田龍平です。
 今国会初の特別委員会の質疑ということで、森大臣、そして伊達副大臣、就任おめでとうございます。遅くなりました。
 森大臣は、十二歳のときにお父様が全財産をなくされ、弁護士に救われたことをきっかけで弁護士になられ、日弁連の消費者問題対策委員会の委員もされ、米国留学を通じて、消費者問題に取り組むには資金の流れや企業の会計を理解し、金融の専門知識を持たなければならないとの思いで金融庁に入り、官僚も経験されました。米国で学んだ被害者救済制度について論文を書き、それが日本でも一部立法化されるなど非常に大きな成果もあり、これほど消費者担当大臣として適任の大臣はいないのではないでしょうか。森大臣に敬意を表しますとともに、改めて御就任おめでとうございます。
 また、森大臣とは一昨年前から、今、日本の子供たちの健康と安全にとって最も重要な子ども・被災者支援法成立のためにずっと一緒に仕事をさせていただきました。原発事故から五か月後の一昨年八月、漏れ続ける放射性物質から子供や妊婦を守るこの法律をみんなの党から発案した際に、この同じ時期に森大臣も策定していた子ども保護法、これを一気に一本化することで成立への道筋ができたのです。そして、その後、さらに民主党の被災者支援法と合体させ、昨年六月に子ども・被災者支援法が成立しました。
 被災地の子供たちの健康を誰よりも案じる森大臣が交渉に尽力してくださって成立にこぎ着けた子ども・被災者支援法はこれからが本番ということで、立法者の意思を議事録に残し、超党派議連を立ち上げ、被災者の意見を反映させた基本方針を政府に決定させることを皆で約束をしました。
 しかし、政権交代も挟み、いまだに基本方針が作成されておりません。子ども保護法案では、官僚の経験がある森大臣のこだわりで、議員立法だからと官僚に無視されないように、政府は基本計画を作る法案となっておりました。与野党協議で基本計画ではなく基本方針と変更になりましたが、当時の野党側の議論では子ども保護法案にかかわる部分は計画が作れるという主張をしており、計画も含むとの文言を条文に入れ込みました。にもかかわらず、いまだに基本方針の骨子案すら出てきません。
 基本方針策定に先立ち、同時並行で行う事業として、三月十五日に復興庁が原子力災害による被災者支援施策パッケージを発表しました。各省庁にわたる事業が列挙されておりますが、そのうちの幾つか、特に消費者にとって極めて関心の高い事業について具体的中身を確認させていただきたいと思います。
 パッケージでは、食の安心、安全という項目の中で、食品中の放射性物質に係る検査計画、出荷制限等の品目、区域の設定、解除の考え方の決定という施策が内閣府の被災者生活支援チームの施策として挙げられています。この具体的な中身について御説明ください。
#128
○政府参考人(新村和哉君) お答え申し上げます。
 御指摘の食品中の放射性物質に係る検査計画、出荷制限等の品目、区域の設定、解除の考え方につきましては、原子力災害対策本部におきまして、地方自治体が検査計画を策定するための考え方及び出荷制限の指示、解除の条件を示したものでございます。この考え方は、厚生労働省のほか、消費者庁や農林水産省など関係省庁が作成し、政府内で調整の上、原子力災害対策本部において公表されているものでございます。
 昨年四月以降一年間の検査結果では、食品から検出される放射性物質のレベルは一般的に低下しておりまして、基準値を超える食品も水産物、キノコ類、山菜類、野生鳥獣肉などが中心になっているということでございます。このため、これらのデータを踏まえて、検査対象品目、出荷制限解除の考え方等について三月に必要な見直しを行ったものでございます。
#129
○川田龍平君 これは決定すべきことのリストを挙げているだけで、どのような基準で決定するのかが全く決まっておらず、実施担当者もいないし、予算も一切付いていないと、これが内閣府の被災者生活支援チームの担当者から聞いた実態です。
 被災者の意見を国が聞くこともせずに、議事録も公開されない各省連絡会議をして、この施策の事務局が厚生省だと。つまり、施策の中身をどうするかはこれから検討するが、検討や調整する連絡役は厚生省にしましょうということが決まっただけで、誰がどう実施するかは全く決まっていないのだと理解しました。そういうものが堂々と施策パッケージとして掲げられていることに憤りを感じます。
 実は、この施策について内閣府に事前通告したところ、復興庁内にあるので復興庁だと言われ、復興庁に通告したら、所管大臣は茂木大臣なので経産省だと言われ、経産省に通告したら、食品のことは厚労省だと言われました。これが、施策を実行する担当者がいないどころか、どこも責任を持っていないことのあかしです。
 次に、厚生労働省の安心こども基金で、給食用食材の放射性物質検査機器の補助を始め幾つかの施策が掲げられていますが、この基金による事業が具体的にどういうものなのか、御説明ください。
#130
○政府参考人(鈴木俊彦君) お答え申し上げます。
 今先生御指摘のありました被災者支援施策パッケージに、安心こども基金の関係では三つの事業が含まれてございます。
 一つ目が、御指摘のありました児童福祉施設等での給食用食材の放射線検査機器の整備費用などの補助でございます。これ、具体的に給食用の、例えば保育所の給食用の食材について放射線検査をする機器、これの整備の補助、それから、実際に給食として調理された後の放射線のモニタリング検査の費用でございます。これを補助しております。
 それから二点目が、遊具の設置あるいは遊びのイベント、これの開催に対する支援でございます。御案内のように、屋内を中心といたしまして子供の安全な遊び場を確保する意味で遊具を備え、かつその中で具体的な遊びの取組をイベントとして行われる場合、これに対する支援をやってございます。
 三つ目が、親を亡くしたお子さんたちへの相談、援助事業でございまして、これ各市町村が都道府県と一緒になりながら心のケアを中心といたしました相談、援助事業を展開している、これに対する支援ということでございます。
#131
○川田龍平君 このほかにも、施策の中には最も大切な健康管理を始めとして各種の基金によって行われるものがありますが、基金事業は国として責任を持って施策の実施をしておらず、基金に丸投げで、その運用や評価は県に任せっきり。県に評価をする機能がないものも多いです。国がしなければいけないことを自治体に丸投げしているのが実態で、それが施策パッケージの大半を占めるのではないかと危惧をしています。子ども・被災者支援法では国が実施する責任があると明示しているにもかかわらずです。
 また、国が責任を持たないために、伊達市では今年度から給食の食材を地産地消でするということです。低線量被曝を続ける中で、内部被曝を避け、子供の安全を少しでも守るために、線量の低い地域の食材を高くても買い求めることに必死の保護者の方々もいらっしゃる中、不安を押し付けることになっているのが今の現実なのです。
 ここで、子ども・被災者支援法の発議者の一人でもある森大臣はこの施策パッケージをどのように評価しているのか、伺います。また、食の安心、安全、また消費者庁担当分についてどのように評価しているのでしょうか。
#132
○国務大臣(森まさこ君) 川田委員と一緒に子ども・被災者支援法、作りました。本当にありがとうございます。
 当時、子育て中のお父さん、お母さんの意見を聞いてくれる場がないということで、私たちが、議員が集まってお母さんたちの意見を聞き、この法律をまとめました。そのときに、どの範囲の方を救済していくのか。これは日本全国としたら広過ぎますし、福島県だけというと狭過ぎる。今おっしゃった健康管理、つまり健康診断のようなものでございますが、健康調査ですね、これは福島県だけに基金が行っている。それでは不十分じゃないかということで、国がやろうということで、私たち取り組みました。その支援対象の範囲を決めるために基本指針を作ろうということになりました。
 また、様々な施策も決めていくんですが、施策の主なものは八条に挙げましたけれども、その指針ができたのが夏ごろ、六月でしたか、六月。それから政権交代の十二月まで、半年、全然出てこなかった。そこで、政権を交代して、どこまで進んでいるのかなと思って私の方で復興庁に聞いた限りでは、何もありませんでした。ですので、私は早くこの指針を作るようにということで閣内で意見を言っております。
 ところが、それと並行して国会審議が始まりましたら、その基本指針が一ミリシーベルトなんだというような質問が野党の皆様の方から出てきました。私はびっくりしたんです。一ミリシーベルトというふうに決めると、福島県で入らない地域が出てきてしまうんです。私の住んでいるいわき市もそうですし、それから会津若松市などは今こことほとんど変わらない放射線量でございます。先生方が座っているその椅子の周りの放射線量と変わらない地域でございます。それでも、やはり子供たちを不安の中で子育てをしているという現状は福島県においては変わりがないので、私は、やはりあの当時の認識としては、福島県は少なくとも入る、だけど、それプラスという認識であったと思うんですが、そのスタートの時点で擦れ違いが今出てきております。
 私は、政府の中で、そのような野党さんの御意見も考えながらではございますが、やはり福島県は全部含める形で指針を作ってくださいと言っているので、またそれが指針を遅らせている一因になってしまっているのかもしれません。ただ、指針というのはやはり救われる人を決める基準ですから、きちっと決める、それも早く決めるべきだと思います。
 ただし、それを決めている間に、民主党政権の間の半年とそれから安倍政権の間の三か月で、九か月も待たされているわけでございますから、被災者にとって、言い訳はできません。それでこのパッケージができたわけです。具体的な施策は先に打っていこう、指針を作りながらも打っていこうということでできたわけです。
 そういう意味では、私はこのパッケージ、実は私が官邸の復興推進会議で発言をして作ったものですけれども、評価をしております。そのうちの食品の部分は、消費者庁が担当するリスクコミュニケーションの部分でございますけれども、私自身が担当して行っている施策でございますので、検査機器の貸出し等を積極的に行うということでしっかりと進めてまいりたいと思います。
#133
○川田龍平君 是非、福島県だけではなく、今日いらっしゃる上野委員の栃木県も、それから宮城県も、本当に被災地域は広いと思いますので、これは国を挙げてしっかりやっていただきたいというふうに思います。
 私の子どもと妊婦を守る法案とこの森大臣の子ども保護法案を合体する際に、みんなの党からの要望である、子供のみならず妊婦も対象とすること、内部被曝の明記、未然防止原則、放射線量の細かい徹底した測定と国民への公開、子供の一時避難の支援、除染や食品検査に専門家の助言、情報提供等をする者の派遣、国民の意見の反映や決定の透明性、三年後の見直し規定の八個の施策を自民党側が盛り込んでくださいました。内部被曝や未然防止を始め、子ども・被災者支援法として成立した法律の趣旨、当時の森大臣や自民党の方たちの意思決定とずれがある施策パッケージだと言わざるを私は得ません。
 次の質問に移らせていただきますが、四月二日に復興庁は、原子力災害による風評被害を含む影響への対策パッケージを発表されました。この中に、「食べものと放射性物質のはなし」という国民向けの啓発資料があり、自然放射性物質も人工放射性物質も同じ線量ならば健康への影響は同じだと説明されていますが、その根拠をお示しください。
#134
○政府参考人(姫田尚君) お答えいたします。
 自然放射性物質であれ、人工放射性物質であれ、それらから出される放射線の種類は、例えばヘリウム原子核の粒子線であるアルファ線、電子の粒子線であるベータ線、電磁波放射線であるガンマ線などであり、それらが細胞内のDNAの一部に損傷を与えることなどにより人の健康に影響を及ぼすという仕組みは異なるものではありません。
 例えば、今回の東京電力福島第一原子力発電所事故で発生したセシウム134及び137と自然放射性物質であるカリウム40は、いずれもベータ線及びガンマ線を放出します。これらの放射線による人体の全身への健康影響の程度を表す実効線量はシーベルトという単位で表されますが、御指摘の資料においては、このシーベルトが同じであれば人の健康への影響の程度は同じであることを記述したものです。なお、実効線量とは、放射線を受ける組織、臓器による人体への影響の差や、放射性物質の体内での動態や減衰等を加味して計算されるものでございます。
#135
○川田龍平君 そういう学説や御意見もあると思いますが、しかし違う学説や意見も同時にあります。
 人工の放射性核種は、ほとんどが微粒子として集合体を形成し、この微粒子から継続して密集した放射線が放出され、この微粒子の周囲には大変高い被曝領域状態が出現するのです。一方、自然放射性物質は微粒子を構成して集合体になることはなく、放射性原子が同じ場所に固まっていることはありません。自然放射性物質の被曝と人工放射性物質の被曝とは、リスクが全く違うのです。科学的に解明されていないからこそ未然防止が必要だと法律で規定しているのに、一方の意見しか掲載していないのが今の政府の対応です。
 消費者庁でも森大臣が就任されて風評被害対策に取り組まれておられますが、この原子力災害による風評被害を含む影響への対策パッケージを森大臣はどのように評価されていますか。
#136
○国務大臣(森まさこ君) 復興庁が取りまとめた原子力災害による風評被害を含む影響への対策パッケージは、私が一月二十九日の官邸における復興推進会議において提案をいたしまして、根本大臣がそれを受けて三月二十一日に原子力災害による風評被害を含む影響への対策タスクフォースを開催いただき、このパッケージを四月二日にまとめたものでございます。
 このパッケージは、私が担当する食品のみならず、観光や農産物輸出の面や、被災地の農業、観光業の振興策も含めた総合的な風評被害対策のパッケージとなっておりまして、これは被災地の復興に資するものと考えております。
 ただし、今御指摘の委員のお話を聞いておりますと、消費者が正しい知識を提供される権利という点で若干疑問が提示されたというふうに思いますので、事務方の方によく調査をさせてまいりたいと思います。
#137
○川田龍平君 ありがとうございます。
 次に、これは私が震災の年から各委員会で主張し続けてきたことなのですが、北欧などにあるような省庁を横断した形での放射線防護庁が必要だと考えています。日本においては消費者庁がその役割を果たすべきではないでしょうか。そうしないと、さきに指摘したように、内閣府、復興庁、経産省、厚労省とたらい回しされるような事態があちこちで発生しますし、震災以来、こういうたらい回しがたくさんありますが、いかがでしょうか、伊達副大臣。
#138
○副大臣(伊達忠一君) 放射線防護庁的な役割を消費者庁が果たすべきでないかということですが、放射線への対策については、昨年九月に発足した原子力規制委員会による調整の下で、各省庁が分担をして実施しているところでございます。こうした体制の下で、各省庁における施策が、それぞれの所掌、専門性に基づき、各省庁が厳密な連絡を図り、すき間が生じないよう引き続きしっかりと実施してまいる必要があると思っております。
 消費者庁としては、消費者が安心して安全で豊かな消費生活を営むことができる社会の実現に向けて、各省庁との連携をしっかりしつつ、引き続きリスクコミュニケーションの実施を始めとする食品と放射能に関する消費者の正確な理解の増進のために施策を取り進めてまいりたいと、こう思っております。
#139
○川田龍平君 時間が参りましたので質問を二つちょっと飛ばしますが、みんなの党の法案で自民党案に合体していただけなかったものに、食品の放射性物質の汚染について、原則全量検査を行い、表示をすることがあります。全量検査は難しく、また表示を義務化するのも難しいかもしれませんが、消費者庁が音頭を取って、表示を推進する制度やガイドラインを作るべきではないでしょうか。それでこそ国民一人一人が、対立する諸学説や考え方がある中でリスクに対する意識を高め、消費行動を選択するのではないかと考えます。
 最後に、この食品と放射能に関するリスクコミュニケーションはどうあるべきだと森大臣がお考えか、大臣就任後も福島で御自身の子供たちの朝食やお弁当を作っている母親としての立場も併せて森大臣の実感を伴う形で、また、子ども保護法案を策定する際に放射能汚染の中でどう生き抜いていけばいいのか思い悩み集まっているあらゆる福島県内の団体から集めた声を思い起こしながら、お答えください。
#140
○国務大臣(森まさこ君) 食品の全量検査という御提案を確かに当時みんなの党さんからいただきました。それが理想であると私も思います。ただ、現実に全量検査をすることが非常に難しいですし、米などのように袋の上からピッと測って分かるならいいんですけれども、現在それ以外の農作物は全部細かく切って検査をしておりますので、全部検査してしまうと売りに出せなくなってしまうので、そのような機器の開発等ということも考えなければいけないと思います。
 ただ、リスクコミュニケーションというのは、消費者がその食品の放射能の値を正確に知り、そしてその出している情報の意味を理解した上で選択をする権利を確保するためのものです。選択するのは消費者の自由でございますが、そのための情報、そして知識を消費者庁は与えていくものだと思います。ですので、与えられた職務をフルに今発動しまして、消費者のそういった権利の確保のためにリスクコミュニケーションを頑張ってまいりたいと思います。
#141
○委員長(加藤修一君) 時間が来ていますので。
#142
○川田龍平君 超党派で皆で協力して子供の命を守るために仕事ができるよう努力することをお誓いして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
#143
○大門実紀史君 大門です。
 森大臣、お疲れさまでございます。やっぱり大臣は大変でしょう。人を追及する方が楽かと思いますけれども。消費者関係の弁護士さんも消費者団体の方も大変期待をされておりますので、頑張ってほしいというふうに思います。
 まず、私がずっと取り上げてきてまいりましたマルチ商法について伺いますけれども、このマルチ商法というのはほかの問題商法とは違いまして被害者が加害者になると。つまり、マルチで物を売ると、誰かに売った途端、自分も加害者になってしまうという、こういう複雑なものがありまして、なかなか問題として顕在化しないし、弁護士さんが取り上げるというところには至らないわけですが、かなり深刻な問題を引き起こしているということで取り上げてまいりました。
 これは、消費者団体の方もこういうインターネットとかも見られておると思いますので申し上げておきますと、大変脇が甘くて、こういうマルチ商法の関係団体のところにのこのこ出ていくというふうな消費者団体の方もおられるぐらい、なかなかまだ理解されていない問題でございますが、これはマルチ商法の、一旦入ってしまいますとノルマ達成のために多重債務に陥るとか、あるいは家庭崩壊ということで、大変な社会問題を実は潜在的にたくさん引き起こして、国民生活センターにはかなり相談が来ている問題でございます。
 これは森さんも取り上げられたように、ピラミッドの頂点の人だけがもうかるという話で、この仕組みそのものがイカサマな仕組みでございます。これは森大臣も山岡大臣のときに厳しく、もう残酷なほど厳しく追及をされておりました。マルチはもう悪徳商法だということですね。
 それで、その森さんが大臣になられたわけでございますから、私はこのマルチ商法対策、前進するんではないかと期待をしております。どのように取り組まれるか、伺いたいと思います。
#144
○国務大臣(森まさこ君) 大門委員も同じように厳しく追及していた記憶がありますが、マルチ商法問題。
 実は、このマルチ商法問題、大門委員がおっしゃったとおり、被害者が加害者になるので自分から申告できなくなってしまうという点が一番表に出にくい、そして最後は自殺等の、命を落とすまでの非常に悲惨な被害を生み出している原因でございます。
 これが、海外にも今はやっておりまして、一つ、スカイビズ事件というのがございましたけれども、今広まっているインターネットによる消費者被害、インターネットを利用したマルチ商法、マルチまがいかな、あれは、ということで、あのスカイビズは実は日本人が一番被害金額が多かったんですけれども、アメリカ発でございました。これと類似するような被害がまた海外で起こっていまして、これが日本の方にも飛び火してきそうだという情報、実は数日前に私も得たところでございます。マルチ商法問題は、今言ったような深刻な側面がございますので、しっかりと規制をしていかなければならないと思っています。
 消費者法の生みの親である竹内昭夫先生の「消費者保護法の理論」の中に、竹内先生が国会で参考人に出たときの言葉が書いてありますけれども、マルチ商法の、良質なマルチ商法というのは無害なペスト、コレラに等しいというようなお言葉だったと思いますが、良質なものはないのだということをおっしゃっていたと思います。そのことを肝に銘じて、しっかりと取締りをしていきたいと思います。
#145
○大門実紀史君 ちょっと具体的に提案をしたいと思いますけれども、松原大臣のときだと思いますが、ずっとマルチ商法の問題を取り上げてきましたので、啓発の、国民生活センター通じて啓発のパンフレット、宣伝物、こういうものを一遍やめようみたいのがあったんですけれども、きちっと出してもらうようにまでは行ったんですけれども、これはヨーロッパでは禁止されておりまして、アメリカでもうるさくなったんで日本に、大臣おっしゃったように、日本に出てきたという関係であります。
 これは法的にどういうふうに対応するか、どのように規制なら規制していくかということはちょっと研究しないと、実態をよく研究しないと、法的な措置をとるといってもいろいろあるわけですね。
 そういう点で、是非、啓発まで来たわけですから、消費者庁の中で、このマルチ商法についてちょっと研究する、いろいろ調べる、調査するグループなり担当を決めていただいて、国センの方にはいろいろ情報がたまっておりますので、国民生活センターとも協力しながら、具体的に何ができるのかといいますか、何が今実際日本で起きているのかということも含めて、ちょっと消費者庁の方も今忙しいと思いますけれども、大事な問題ですので、そういう部署というか、研究、調査してもらう部署というかグループとかもつくってもらいたいなと思うんですけれども、それはいかがでしょうか。
#146
○国務大臣(森まさこ君) マルチ商法に関する消費者相談は、現状、平成十七年度二万一千七百件あったものが、平成二十四年度で九千四百四十二件ということで、表に出ておる相談件数は大分減っております。
 大門委員の御指摘を踏まえて、このような啓発パンフレット、チラシを作っております。「マルチ商法にご用心 拙者が成敗いたす 甘い誘いを一刀両断」という、そういうチラシでございまして、今全国の消費生活センター等に配布をしているわけでございますが、御指摘のとおり、現状どのようなことかということを調査をする必要性は非常に高いと思います。
 ただし、本当にここにいらっしゃる委員の皆様に御理解いただきたいのは、消費者庁はもう仕事がいっぱいでございます。私は消費者庁の職員の命も守らなければならないという、今、消費者委員会もそうなんですが、消費者安全調査会もそうですが、大変過重労働になっております。ですので、私は大臣として、まず予算、人員の確保ということを努めてまいり、そして更なる調査等に推進してまいりたいと思います。
#147
○大門実紀史君 それを言っちゃいけないと思うんですよね。消費者庁ができて、いろんな課題があって、今日もいっぱい出て、私、ある意味じゃ森さんよりも、彼らがどれぐらい深夜まで働いているか知っております。それは手を打たなきゃいけませんけれど、過重労働はありますので、まず人は増やしてもらわないと、これができない、あれができないということはやっぱり言うべきじゃないと。むしろ、やるために人を増やすんだということを言ってもらわないと、マルチだけじゃないですよね、いろんな問題起きていますよね。それを全て、今の現状知っております、知っていますけれども、それでやっちゃうと、もうこの委員会の議論はできなくなりますので、それはちょっと違うんじゃないかと思うんですね。
 むしろ、この問題は、国民生活センターにノウハウと今までの情報と、あるいは対処方法も彼らの方が、彼女たちの方がよく分かっている場合もあるんですね。そういうことはきちっと把握するべきだと。今それさえされていないから、言われたから、大臣の指示があり、僕が指摘して、大臣の指示があったからパンフレットを作りました、こんな程度なんですよね。そうじゃなくて、調べるぐらいは当たり前ですから、そこはやらせてください。いかがですか。
#148
○国務大臣(森まさこ君) 私、今答弁で、調べるために人を増やしますと言ったつもりでございます。大門委員と認識を共有しておるということをしっかり申し上げたいと思います。その上で、国民生活センターに保有している情報をしっかりこれは提供を受けたいと思います。
#149
○大門実紀史君 じゃ、よろしくお願いします。
 もう一つは、これこそ森大臣、森まさこ議員と一緒に取り組んできた問題ですけど、サラ金の貸金業法の問題でございます。
 これは、多重債務対策というのは消費者庁もきちっとやるということになっておりますので、この委員会でも取り上げてまいりましたけれど、まず、二〇〇六年のあの貸金業法改正のときは金融庁にいらっしゃって、私は国会の場でありましたけれど、とにかくみんなであの改正を勝ち取ったというふうに思います、現場の被害の実態がひどかったですから。
 それで、利息制限法でいきますと一五%から二〇%の利息でということにはなったんですけれども、ちょっとどうなんですかね、今これだけのゼロ金利で、大胆な金融緩和から異次元の金融緩和に入っているわけですね。こんなときに一五%も二〇%も利息取る方がおかしいと私は思っておりますけれど、当時から一緒にこの問題でやってきた森議員、森大臣として、今のその一五パー、二〇パーの利息制限法のこの上限金利、これいかが思われますか。
#150
○国務大臣(森まさこ君) 多重債務問題、一緒に取り組ませていただき、金融庁で、貸金業法改正の当初、ただ一人の課長補佐でございましたけど、それこそ多方面に働きかけて、だんだんと人員を増やし、仲間を増やし、実現をしたことを今思い出しました。消費者庁をつくったときも同じでございます。まず、皆さんの認識を共有していくということが大事なんだと思います。
 自殺の件数が今年、三万人を切りましたけれども、東京新聞が指摘をしてくださいましたけれど、経済問題が原因の自殺の数が減ったと、それが貸金業法の改正が一助となったのではないかという御指摘もいただいたところでございますので、やはり効果があったということではないかと思っております。
 金利についてのお尋ねでございますけれども、三年目途の見直しの項目が入っておりまして、見直しの中でそういった金利についても議論に上がるのかなと思っておりますけれども、私の立場は、やはり消費者の保護という立場で見直しをするとしても、消費者に悪影響が生じないようにということで検討してまいりたいと思っております。
#151
○大門実紀史君 私は、今申し上げたように、今の一五パーから二〇%の金利も高過ぎて、これが許されていることもおかしいと。今はもう事実上、ゼロ金利どころか調達によってはマイナス金利だって調達できるような世界ですので、いまだまだ一五―二〇%はおかしいと思います。
 ところが、それがおかしいどころか、自民党の議員の一部と民主党の議員の一部、全員、全部じゃないと思っておりますが、その中でわざわざ、みんなで一生懸命いろんなことをやって下げた金利を引き上げよう、議員立法で引き上げようというふうな動きが出てきておりますし、残念ながら、この前の自民党の政権公約にも上限金利規制を見直すと、これ、上げるという意味ですよね、で、総量規制も見直すというのが政権公約に、自民党の、載りましたけれど、もう論外の話でございまして、これ恐らく自民党全体とか民主党全体になると、こんなものやめた方がいいんじゃないかと、こんなこと今やるべきじゃないという意見が多いと思いますけれど、一応こういうものが出てきているわけですね。
 この動きについて私は厳しく批判してまいりましたけれど、大体そんなことで動いている中心人物は、みんな貸金業界からパーティー券買ってもらったりお金もらっているわけですよ。そんなんでこんなことで動いていいのかとまさに思いますけれど、これは消費者担当大臣、つまり多重債務をなくす責務がある大臣として、この動きについてはいかが思われますか。
#152
○国務大臣(森まさこ君) 私は、先ほど申し上げたことに尽きるんですけれども、消費者保護の立場から、この見直しのときにも、消費者に悪影響が生じない形で、消費者を守るという立場で全力を傾注してまいりたいと思っております。そのためにも、自殺数のことを申し上げましたけれども、貸金業法改正の効果といった面についてもっと積極的に、この貸金業改正を全会一致で採決したこの国会の場においても貸金業法改正の効果というものについて検証をしていただくこともまた望みたいなと思います。
 私の、政府の消費者庁の中でも、貸金業法規制の効果の一つとしてやはりそのような自殺者数の低下が生じたというふうに認識しておりますので、そのことをみんなで認識を共有することがまた一つこの見直しに向けた一つの参考になるのではないかと思っております。
#153
○大門実紀史君 是非、なかなか、自民党の政権公約にまで入っちゃっていますから言いにくいところあると思いますけれど、別に全部実現するわけじゃないんだから、こんなの実現しなくていいわけですよね。やめた方がいいなということを思います。
 もう一つだけ端的にお聞きしたいと思いますが、カジノの合法化、賭博場を合法化するという話もこの間いろいろ出てきておりまして、昨日、ほかの皆さんにも言ったかも分かりませんが、超党派のカジノ議連、前からあるんですけど、国際観光産業振興議員連盟入会の訴えというのが回ってきて、よりによって私のところによく送ってきたなと思いますけれど、私はこのカジノ、賭博場については一貫して、これ予算委員会で取り上げて、テレビの前で取り上げて、野田さんのときでしたけど、民主党政権でしたけど、被災地にカジノを造ろうというばかなおぞましい計画があって、立ち消えになりましたけれど、またぞろ維新の会が一生懸命、橋下さんが言っているみたいなこともあって出てきているわけでございます。
 このカジノというのは、本当に何も知らないのかなと思いますけれど、韓国でどんなにひどい事態になっているのかと。治安が悪化して、マフィアが、あるいは暴力団が絡んできて、売春組織が網の目のようにつくられたり、大変な事態になっているにもかかわらず、のうてんきに日本で外国からお金持ちを呼び込んでお金もぎ取ろうみたいな、ばかな愚かなことを考えている人たちがいるわけですけど、これも中心人物は、カジノを造りますとマシンが必要ですよね。あのマシンというのは、今の日本でいえばパチスロメーカーが造るわけです。ですから、パチンコ業界、パチスロメーカーからお金をもらっている議員が中心になって動いています。
 もう一つは、国際観光施設というリゾート施設を造るという話があるので、地場のゼネコンの要望で動いている人もいますけれど、これも民主党も公明党の方もいますけれども、自民党の方もいますが、一部の議員でございまして、これ議員全体で、各党全体で賛成みたいにならないと私は思っておりますけれど、ただ、その超党派議連で頑張って造ろうみたいになっておりまして、これ大変問題だなと思っております。
 この前、自民党の石原議員が、あれはパチスロメーカーですよね。つまり、そういうパチスロメーカーとかの関係でみんなこのカジノは動いているということでございまして、これも、お金との関係が出ると、本当にこんなこと許していいのかという世論が高まると思いますけれども、非常に経済効果があるとか、もう何か訳の分からないことでやっていますけれども、韓国などの実態を見てもらいたいと思いますが、これは多くを説明する必要ありませんで、非常に多重債務を生む最大の、自己破産、家庭崩壊を生む最大の問題がこの賭博場の問題でございます。
 これはまた詳しくは取り上げますけれども、森大臣としてはいかがお考えか聞いておきたいと思います。
#154
○国務大臣(森まさこ君) その超党派議連の内容をちょっと存じ上げないのですが、一般的にカジノについては、ギャンブル依存症や多重債務に陥った方への対策や、治安とか青少年への影響といった負の側面ということをしっかりと認識、検討していく必要があると思います。
#155
○大門実紀史君 終わります。ありがとうございました。
#156
○谷亮子君 生活の党、谷亮子でございます。本日は質疑の順序の御配慮をいただきましてありがとうございます。大門先生、ありがとうございます。
 引き続きまして、先日の大臣所信につきまして質疑をさせていただきたいと思います。
 今日は、午前中から衆議院、そして午後から参議院ということでございまして、森大臣始め、そして消費者庁の皆様には、また引き続きまして、最後のバッターとなっておりますが、よろしくお願いしたいと思います。
 昨年十月に消費者庁内に消費者安全調査委員会が設置をされてから半年が経過をいたしました。消費者庁全体の予算額といたしましては九十二億五千万円、そしてそのうちの一億六千四百万円がこの消費者安全調査委員会の予算額であるという現状がございますが、この消費者安全調査委員会は月一回のペースで開催をされておりまして、これまで六回開かれたという現況でございますけれども、改めまして、この消費者安全調査委員会が設置をされたその目的と理念につきまして確認をさせていただきたいと思います。
#157
○国務大臣(森まさこ君) これまで、政府における事故を調査する仕組みはあっても、消費者の生命、身体に対する事故の原因を科学的に究明し、有効な再発防止につなげる仕組みは不十分でありました。その中で、例えば皆様御存じのシンドラー社エレベーター事故でありますとか、パロマガス瞬間湯沸器事故、平成十七年と十八年の事故でございます。長い間たってもなかなか原因が究明されない、その間にまた再発事故も起きていくという、そういう事態でございます。
 そういった事故から教訓を得て、繰り返さないための新たな仕組みを整備するために、消費者安全法を改正して、この改正法に基づき昨年十月一日に消費者庁に消費者安全調査委員会が設置されました。
 この調査委員会には、科学的、専門的な知見を存分に発揮していただき、事故の原因究明や再発防止に向けた提言などを通じて消費者安全の確保に貢献いただくことを期待しております。
#158
○谷亮子君 今御説明をいただきましたその理念の下に消費者安全調査委員会が設置をされているわけでございます。
 そして、この消費者安全調査委員会の中には事故調査の申出制度というものが設けられております。この中で、やはりその申出事案が調査の対象となったものとその調査の対象にならなかった事案というものがございますけれども、この件につきまして、調査事故選定の基準や、そして条件、そしてまた制度というのはどのようになっているのか伺いたいと思います。
#159
○政府参考人(松田敏明君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の事故等原因調査等の申出制度でございますが、生命又は身体の被害に係る消費者事故等につきまして、被害の発生又は拡大の防止を図るため、事故の原因の究明が必要と思われる場合はどなたでも消費者安全調査委員会に調査を行うよう申し出ることができる制度でございまして、施行が昨年の十月でございまして、二十四年度七十三件の申出がございます。
 この申出された事案につきましては、調査委員会で事故等原因調査等の対象、つまりそこに本格的に調査等に掛かるかという選定指針を策定されておられまして、この指針に基づいて、公共性あるいは被害の程度、多発性、それから単一事故の規模でありますとか、消費者による回避可能性でありますとか、あるいは子供、高齢者等々の要配慮者への集中でありますとか、そういった要素を総合的に勘案した上で、調査委員会が事故究明の必要があると認めるときは調査を開始することとなるという制度になっているところでございます。
#160
○谷亮子君 今、調査事案の選定の御説明、また現況を伺いましたけれども、やはり消費者側といたしましては、非常にスピード感が足りないのではないかという意見もたくさん出ている現状もございます。そして今、やはり消費者安全調査委員会がもっといろいろな調査をしっかりとやっていかなければいけないと判断した際にはしっかりと踏み込んで調査をしていくという御答弁もいただきましたけれども、それはそれでしっかりと丁寧に、そしてまたスピード感を持って、そういったことを念頭に置いて取り組んでいただきたいと引き続き思っております。
 そして次に、調査事案選定をしている専門委員につきまして引き続き伺いたいんですけれども、消費者安全調査委員会が設置される前に、本委員会で、前大臣のときでございましたけれども、私質疑をさせていただきまして、消費者安全調査委員会は八条機関での制度設計だということでございました。しかし、私は、当初から申し上げていたのは、三条機関としてしっかりと独立性を担保した形で、本気でやはり消費者の皆様の生命と身体とそして財産を守っていく国の責務を果たしていこうとされるのであれば、しっかりと独立性の高い三条機関への制度設計をすべきではないかと申し上げてまいりました。
 そういった中で、やはり八条機関での制度設計というのは、今現在、現況を見てみましても、非常勤での委員の方。しかし、三条機関になれば、これは常勤として常にその調査に当たっていけるというようなすばらしい点もございましたので、そういった観点から、人員、委員を今後またその必要性に応じて増やしていく必要がきっと生まれてくると思いましたので、私は、その制度設計をしっかりと三条機関への移行をすべきではないかということを申し上げてまいりました。
 しかし、その中で、そういった質疑をさせていただいたんですけれども、前大臣は、やはり八条機関でも独立性をしっかりと担保できるというようなことをおっしゃっていらっしゃいましたので、そのとおり制度設計がなされたわけなんですけれども、今現況を見てみますと、やはり専門委員としての人員が非常に不足をしていると。なぜ不足をしているのかというと、やはりその人選に非常に時間が掛かっているというような現状があるという報告を受けました。
 しかし、当初は、本委員会での質疑のときには、この専門委員を百人をめどに、設置をして任命をしていきたいというようなことをおっしゃっていたんですけれども、現在、今専門委員は二十四人ということでございまして、やはりこういったことも調査へのスピード感が足りないところにつながっている一つの原因ではないかと私は感じているわけでございます。
 こういったことを含めまして、やはり今そういった専門委員の現状、非常に消費者側としてはもっとスピード感をという中で、現在その調査に当たる専門委員が非常に不足をしている。そういったことをどのように今、森大臣は御認識をされているのか、御所感を伺いたいと思います。
#161
○国務大臣(森まさこ君) 谷委員のいろいろな思いを伺いました。
 現在は二十四名の有識者が任命をされているところでございますが、私が大臣になったときにまだ専門委員は任命されておりませんでしたので、そこからスタートして任命をして急いできたところでございます。また、どの案件を調査するかというところも今の体制の中で精力的に選定をしていただいていると思っております。
 私は、もう少し消費者の皆様にその中の動きが見えるような形にした方が、一切知らされていないので大変遅いのではないかというような不信感を持ってしまうのではないかと思って事務方とも相談をしているところでございますが、現在のところは、法ができて、年末はいろいろな、政権交代等がございまして、年明けから体制整備を行ってきたという事務方の説明でございました。
 今後は、待っている消費者の皆様にも分かりやすい形にしていきたいと思いますし、それから百件という、年間百件という目標が前政権のときに掲げられたようでございますが、私よくそれを聞かれるんですけれども、もちろん数も重要でございますが、やはり質もしっかり確保しながら、当初の本当に消費者の生命、身体の安全について再発を防止するということがしっかり機能していく形にしてまいりたいと思っております。
#162
○谷亮子君 ありがとうございます。
 やはり、消費者安全調査委員会の委員の人数は、その根拠法に基づいて人数が決められていることから上限はきっとあると思うんですけれども、やはり各種委員の中の専門委員につきましては、これは調査等の必要性があるときには、各種人員の上限はございませんので、しっかりとその調査体制、そして今、森大臣からも御答弁ございました、その質も重要なんだということで、これは重ねて整えていただきたいなというふうにお願いを申し上げたいところでございます。
 そして、やはり今後、大臣としてその運用体制をどのような方向性を持って取り組んでいかれるのかを改めて伺いたいと思います。
#163
○国務大臣(森まさこ君) 運用体制という御質問の趣旨が必ずしも分かりかねたので、もう少し質問していただけますか。
#164
○谷亮子君 運用体制というのは、その専門委員も含めまして、やはりこれからその質も、人数だけではなくしっかりとその質も合わせ技で取り組んでやっていかなければいけないということでございまして、今非常に遅れが目立っているというような現状がございますので、やはり消費者に寄り添った運用体制といいますか、取組を今後どのように改善していかれるのかという点につきまして改めて伺いたいと思います。
#165
○政府参考人(松田敏明君) 今、様々な御指摘が委員からございました。
 一つは、親委員会の委員七人に加えまして、臨時委員それから専門委員という形で広範な消費者の事故に対応できるようにすることといたしております。
 確かに百名という話はあったわけでございます。ただいま専門委員は二十四名でございますけれども、臨時委員は十九名で、もう四十名余でございまして、更に増やす予定でございます。
 そうした中で、今申し上げました、非常に広範でございます。その分野につきましては、例えば工学、それから医学、化学、組織心理学その他と、大ざっぱに分けてこうでございますけれども、例えばエレベーターとエスカレーターではこれは態様が違います。したがいまして、その事件の態様によりまして専門委員をむしろ追加採用していく、こういったようなことも今追っかけでやっておるというのが実態でございます。
 それから、大臣から出ましたように、一月から本格的に専門委員の任命事務に取りかかったということも影響しておるのも、ちょっと言い訳となりますけれども、申し上げさせていただきます。
 それから、冒頭ございました常勤か非常勤かという点もあるわけでございますけれども、これ常勤でございますとほかの、兼職できませんので、もうほかは辞めて来てくださいということで、とても集まることがないということで、こういった非常勤の形で人材を一応プールしまして、それで、できるだけ多様な事故の調査に対応できるという形を整える、ここから始まったわけでございますが、何回も申し上げますが、昨年の夏、八月に法ができまして、十月に委員だけは、親委員だけは立ち上げましたけれども、いろんな基礎的な考え方でありますとか、それからこの申出につきましても、本当に寄り添う形、どういうお答え方をするんだと。単に消費者事故じゃありませんという答えも一つありました。それから、消費者事故なんですけれども、それ以上多発性が見込めないとか、これ以上調査ができないということで丁寧なお断り書きをする、その断り書きにつきましても委員の中で議論ございました。
 そういったものを、なかなか個別事案を扱うということでオープンにされない中での議論であったわけで、そういったものが見えない中で、半年で五件選んだけれども一つも成果が出ないじゃないかと、こういった批判につながっておるのは非常に残念でございますけれども、私ども、あくまでスタートラインが事実上年明けだったというような実態上の、準備期間を引けばまだ始まって三か月程度だということも是非御理解をいただきたいと、この際お願い申し上げておきたいと思います。よろしくお願いいたします。
#166
○谷亮子君 現況は分かりました。ありがとうございました。やはり引き続きしっかりとその体制を構築して取り組んでいただきたいと、森大臣の下、取り組んでいただきたいというふうにお願いを申し上げたいと思います。
 次に、時間ももう迫ってきているわけなんですけれども、大臣所信にございました消費者教育推進会議について伺いたいと思います。
 平成二十四年八月十日に消費者教育推進法が成立をいたしまして、平成二十五年三月六日に第一回消費者教育推進会議が開催をされております。そして、続きまして第二回も四月五日に開催をされておりますけれども、やはりこの消費者教育推進会議の理念と目的の下にしっかりと今後取り組んでいかなければならないと思っているわけですけれども、ここで伺いたいのは、今後、大臣所信の中にもございました、文部科学大臣との緊密な連携をしっかりと構築して、その連携協力を図っていくというようなことが明記されておりましたけれども、消費者教育を総合的、一体的に推進していくとございましたが、どのような取組をなされていくのか、文部科学大臣と森大臣がどのような具体的な推進をしていかれるのか御説明をいただきたいと、具体的にお願いしたいと思います。
#167
○国務大臣(森まさこ君) 消費者教育の推進に関する法律第九条において、政府は消費者教育の推進に関する基本的な方針を定めることとされており、その基本方針の案を文部科学大臣とともに作成することとされております。現在、その策定に向かって会議でやっているわけでございますが、具体的に申し上げますと、消費者教育というのは、家庭でも学校でも地域でも、また就業先でも、様々な場において取り組むことが重要でございますので、学校教育や社会教育を所管する文部科学大臣との密接な連携、これが大変大事なんでございます。
 現在は、大学、家庭、地域における消費者教育の在り方について検討を行う文部科学省の有識者会議に消費者庁の担当課長を行かせまして、そこに委員として参画をさせまして、消費者庁の担当課にまたさらに今度は文部科学省より職員を出向していただいているということで、密接に連携をしてまいるところでございます。
 それぞれの年齢別に合わせてでも、幼児のうちから、また小学生、中学生、高校生、それぞれの場面で消費者教育というものをきちっと入れ込んでいって、消費者が自立して自分自身を守っていく知識を身に付けるようにしていきたいと思っております。
#168
○谷亮子君 ありがとうございます。
 やはり教育の現場からもしっかりと消費者に寄り添った、また消費者教育というものを今後しっかりと構築していかれるということで、私も大賛成でございますし、やはり一つ心配なのは、どうしても、縦割り行政とよく言われますけれども、意思の疎通であったり情報の共有であったり、そういったことを消費者庁に聞いても文部科学省に聞いても一貫してその答えが瞬時に御回答いただけるようなことを目指していただきたいと思うんですけれども、森大臣、いかがでしょうか。
#169
○国務大臣(森まさこ君) 消費者庁に聞いても文部科学省に聞いても一貫した答えがそこで返ってくるということですね。先ほどの川田委員の復興政策でも同じことでございます。そうしたことを目指して、省庁間の連携を更に深めてまいりたいと思います。
#170
○谷亮子君 ありがとうございました。
#171
○委員長(加藤修一君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後五時散会
ソース: 国立国会図書館
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