くにさくロゴ
2013/05/09 第183回国会 参議院 参議院会議録情報 第183回国会 環境委員会 第3号
姉妹サイト
 
2013/05/09 第183回国会 参議院

参議院会議録情報 第183回国会 環境委員会 第3号

#1
第183回国会 環境委員会 第3号
平成二十五年五月九日(木曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員長の異動
 五月九日委員長川口順子君は議院において委員
 長を解任された。
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十五日
    辞任         補欠選任
     小見山幸治君     小川 勝也君
     水野 賢一君     小野 次郎君
 三月二十六日
    辞任         補欠選任
     小川 勝也君     小見山幸治君
     小野 次郎君     水野 賢一君
 三月二十八日
    辞任         補欠選任
     青木 一彦君     武見 敬三君
 三月二十九日
    辞任         補欠選任
     武見 敬三君     青木 一彦君
 四月一日
    辞任         補欠選任
     小坂 憲次君     森 まさこ君
 四月二十四日
    辞任         補欠選任
     青木 一彦君     礒崎 陽輔君
 四月二十五日
    辞任         補欠選任
 ツルネン マルテイ君     大久保潔重君
     礒崎 陽輔君     青木 一彦君
     中原 八一君     武見 敬三君
 四月二十六日
    辞任         補欠選任
     大久保潔重君 ツルネン マルテイ君
     武見 敬三君     中原 八一君
 五月八日
    辞任         補欠選任
     長浜 博行君     松野 信夫君
 五月九日
    辞任         補欠選任
     松野 信夫君     長浜 博行君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    理 事
                西村まさみ君
                松井 孝治君
                中川 雅治君
                中原 八一君
    委 員
                小見山幸治君
                谷  博之君
            ツルネン マルテイ君
                徳永 久志君
                松野 信夫君
                青木 一彦君
               北川イッセイ君
                鈴木 政二君
                谷川 秀善君
                加藤 修一君
                水野 賢一君
                市田 忠義君
                平山  誠君
   国務大臣
       環境大臣     石原 伸晃君
   副大臣
       環境副大臣    田中 和徳君
       環境副大臣    井上 信治君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        島尻安伊子君
       環境大臣政務官  秋野 公造君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山下 孝久君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       由木 文彦君
       内閣府原子力委
       員会委員     秋庭 悦子君
       文部科学大臣官
       房審議官     山脇 良雄君
       厚生労働大臣官
       房年金管理審議
       官        高倉 信行君
       厚生労働大臣官
       房審議官     平山 佳伸君
       厚生労働省職業
       安定局派遣・有
       期労働対策部長  宮川  晃君
       農林水産省生産
       局畜産部長    原田 英男君
       環境大臣官房長  鈴木 正規君
       環境大臣官房審
       議官       星野 一昭君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    梶原 成元君
       環境省総合環境
       政策局長     白石 順一君
       環境省総合環境
       政策局環境保健
       部長       佐藤 敏信君
       環境省地球環境
       局長       関 荘一郎君
       環境省水・大気
       環境局長     小林 正明君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成二十五年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)、平成二十五年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)、平成二十五年度政府関係
 機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (総務省所管(公害等調整委員会)及び環境省
 所管)
    ─────────────
   〔理事中川雅治君委員長席に着く〕
#2
○理事(中川雅治君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 委員長が欠員となっておりますので、私が委員長の職務を行います。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、小坂憲次君及び長浜博行君が委員を辞任され、その補欠として森まさこ君及び松野信夫君が選任されました。
    ─────────────
#3
○理事(中川雅治君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○理事(中川雅治君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に中原八一君を指名いたします。
    ─────────────
#5
○理事(中川雅治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官由木文彦君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○理事(中川雅治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○理事(中川雅治君) 去る七日、予算委員会から、本日一日間、平成二十五年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総務省所管のうち公害等調整委員会及び環境省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○松野信夫君 民主党の松野信夫です。久しぶりに環境委員会で質問する機会をいただきまして、ありがとうございます。できれば正式な委員長の下でしたかったなと率直に思うところでございますが、今日は水俣病の問題について質問をしたいと思います。
 水俣病の問題については、去る四月十六日、最高裁の判決が言い渡されました。これは、公健法、公害健康被害補償法に基づいて認定申請をされ、棄却をされた患者さんたちが最高裁で初めて患者として認定をされたというケースでございます。私は非常に画期的な判断がなされたと思いますけれども、最高裁の判決を見ますと、極めて常識的な判決でもあったと思っております。
 水俣病は、昭和三十一年五月一日に公式確認がなされた公害の原点とも呼ばれている事件でありますが、五十七年たってまだまだ問題が解決できていない。しかも、公健法による認定行政が間違っていたということで、患者さんであるにもかかわらず、患者でないとして長いこと放置されたり棄却のままにされていた。それがようやく最高裁で覆されたということでありました。やっぱりこれまでの認定行政が間違っていたという指摘は、これは真剣に受け止めなければいけないと思います。
 大臣の方は、この最高裁の指摘、認定行政、どの点にこれまでの間違いがあったというふうに認識をしておられますか。
#9
○国務大臣(石原伸晃君) どの点が間違っていたか否かというようなことは政府委員の方から具体的にあればお話をさせていただきますが、長らく松野委員のようにこの問題に法曹界の代表として取り組まれ、そしてまた、このような中でこのような結果が出た、そして、五十七年という長い長い年月が掛かり、多くの方々がお苦しみになっているということに対しては、行政の長として本当に申し訳なく思っておりますし、この問題についてこの最高裁の判決の趣旨というものを十分に尊重して行政の長として仕事をしていかなければならない、こんなふうに考えているところでございます。
 詳細について、どのような点がどういうふうにあったかという点については部長の方から答弁をさせていただきたいと思っております。
#10
○松野信夫君 今日は大臣と率直に質疑応答ということで、役所の答弁求めないということで、当初質問レクのときから申し上げていたんで、その点はしっかり守っていただかないと困ります。まず、それは申し上げたいと思います。今日はあくまで政治家同士、大臣との答弁質疑という約束であります。
 どの点が間違っていたかというのは、私は端的に昭和五十二年、環境省の、当時は環境庁ですが、出された認定の基準、いわゆる判断条件、これがやはり裁判所で指摘をされたという点は非常に大きいと思います。
 この認定基準の問題はまた後ほどお聞きしますが、そのほかにも、この水俣病という認定は、まさに水俣病罹患があったかなかったかという客観的事実の確認だと。つまり、一定の疫学があり、有機水銀が摂取されて一定の障害が発症していると、そういう客観的事実の確認だということを指摘しておりまして、行政裁量の余地はないというこの点もこの最高裁の判断としては非常に重たいものがあると思っています。
 これ、率直に申し上げますと、これまでの認定審査会というものは必ずしも客観的事実の確認にとどまらずに、要するに、認定されますと補償協定を受ける、最低千六百万円という一時金が受け取れる。ですから、千六百万円に相当する程度の症状の組合せがないと駄目だと、こういうある意味では一種の裁量ないし配慮のようなものが認定審査会でなされていたというのが率直な実態ではないか。裁判所は、そういうようなものは駄目だと、きちんと、水俣病の罹患があればあると、有機水銀の影響があるならあるという客観的事実をきちんと確認すればいいんだ、千六百万が高いか低いかというようなことはある意味じゃ関係ないと、こういうことであろうと思います。
 ということは、逆に、これまでの認定審査会が余計なことまで配慮していた、裁量なされていたということではないかと私は思っておりますが、大臣の御認識はいかがですか。
#11
○国務大臣(石原伸晃君) 個々の患者さんの認定の基準に見合った審査会での内容がどうであったかということは、私コメントはできる立場にはございませんが、この判決を私も読ませていただいたことから、今、松野委員が御指摘の点は、水俣病の認定に関する行政訴訟における裁判所の審査の在り方、私もそこの部分の判決文を何度も読ませていただいたんですけれども、それについてこうこうあるべきであると述べているというふうに私は理解をさせていただいております。
#12
○松野信夫君 要するに、認定審査会の審査というものがきちんと、水俣病に罹患しているかしていないかというまさに客観的事実の確認だと、これをちゃんとやらなければいけないということを私は最高裁は指摘をしていると思いますが、この点は大臣も同じような認識でよろしいですか。
#13
○国務大臣(石原伸晃君) これは、総論という形で御答弁させていただくことになると思うんですけれども、私は個々のその審査会でどのようなことがどのようになされたかということについてはコメントのできる立場にございませんが、委員が今御指摘の点は、個々の具体的な症状と原因物質との間の個別的な因果関係の有無等を審理の対象として、申請者につき水俣病の罹患の有無を個別具体的に判断すべきものと解するのが相当であるという判決文でございますので、そういうことではないかと私もそのように考えているところでございます。
#14
○松野信夫君 そうしますと、やはりこれまでの環境省の認定審査に係る考え方というものがある意味で私は否定されたという理解をしておりまして、例えば、これは私も弁護士としてかかわっていたんですが、昭和六十年に水俣病の第二次訴訟の福岡高裁の判決がありました。
 これは我々は大体勝ったんですが、当時、私も環境庁といろいろ折衝いたしました。そのときの環境庁側の対応というものは、要するに、司法認定と行政認定は違うと、違っていて構わないんだと、ある意味では二種類の水俣病というのが存在して構わないんだと、こういうような答弁でございましたが、しかし、今大臣のお話あるいは最高裁の判決等々を見ると、やはり司法認定と行政認定は違っていて構わないんだと、こういう強弁はもはやこの最高裁判決が出た以上通らないというふうに言わざるを得ないと思いますが、この点も大臣の御認識は同じということでよろしいですか。
#15
○国務大臣(石原伸晃君) 申し訳ございませんが、昭和六十年の先生が取り組まれた訴訟の内容については、ちょっと今、私、手元に資料がないので分からないんですけれども、この最高裁の判決を読ませていただくと、昭和五十二年にかくあるべしという認定基準を行政の側が作って、その基準自体が間違っている間違っていないということは何も言及されていない判決文だと私は理解をさせていただいております。
 そんな中で、今委員が御指摘のとおり、行政判断と司法判断が二つあっていいという答弁をどなたがしたかは分かりませんけれども、私は、その答弁はやはりその当時としても本当にふさわしかったのかと言われれば、私は、詳細が分かりませんので、誰がどう言ったかということを、関係者がいたら大変恐縮なんですけれども、私は、その答弁がどこでなされたかは別として、また誰がなされたかということを別として、不適切な答弁なんじゃないかという印象を持ちました。
#16
○松野信夫君 認定基準の話を聞いたんじゃなくて、要するに、司法認定と行政認定は違っていていいというのは、これは昭和六十年の水俣病第二次訴訟判決のときだけじゃなくて、その後もずっと環境庁あるいは環境省の基本的なスタンスでありまして、だからこそ、裁判所で損害賠償の事件で認定されようとどうされようとも公健法の認定処分は間違いがないと、二つの水俣病があって構わないんだから公健法の認定申請処分は間違ってはいないということをずっと言い続けてきたわけで、別に昭和六十年のときにぽこっと言っただけでなくて、ずっとその後、環境省の基本的なスタンスが二つの水俣病があって構わないんだと、こういうことだったので、ただ、今の大臣の御発言ですと、それは必ずしも適当ではないというお話をいただきましたので、やはりこれから、そんな幾つも幾つも水俣病の種類があっていいとは私も全然思いませんので、そのスタンスで是非お願いをしたいと思います。
 それから、これはもう既に聞かれていることかと思いますが、熊本県の側、県知事の方は、この原告、遺族の方々に長いこと本当に御迷惑をお掛けした、大変な心労をお掛けしたということで謝罪をしておられます。
 ところが、聞くところによると、どうも環境大臣の方は遺族に謝罪するという意思がないように新聞報道等では出ているんですが、私はやっぱり、この二人の患者さんは本当に何十年も長い間放置されたり、あるいは裁判闘争というものを余儀なくされて、ようやく初めて最高裁で認定されたということでありますので、ほかの患者さんと比べると格段に違いはあると思っております。
 大臣も御出席されました、五月一日、水俣の現地で行われました水俣病犠牲者慰霊式の際にも、大臣に対して直接謝罪すべきだというふうな強い声も上がっていたかと思うんですが、この点、大臣はいかがでしょうか。
#17
○国務大臣(石原伸晃君) 今日の御質問の冒頭に私もう既にお話をさせていただきましたけれども、昭和三十一年、私の生まれる前でございます。そのときに公式に公害病として世にレジスターされて、そして五十七年たった今も残念ながらこの問題は解決に至っておりません。胎児性の患者さんあるいは小児性の患者さん、こういう方々の苦しみというものは、直接お手紙もちょうだいしておりますし、お会いをさせていただいております。
 全ての方に、本当にこの行政を預かる者の一人として、また私は、思いとしては、実は私の父も環境庁の時代に長官をさせていただいており、水俣に行きまして、いや、あんたのお父さんにも来てもらったことがあるんだよと、そんな話をいただいたところでございます。親子二代にわたって環境行政の長を務めていながら、問題を解決することができなかったということは本当に申し訳ないと私はその場でも申しておりますし、何をもって、謝罪というよりも、私は本当に申し訳ないという気持ちを持っているということは事実でございます。
#18
○松野信夫君 こういう場あるいは記者会見等々で一般的に申し訳ないと言われること、それはそれで私も大事なことだししっかり受け止めることだと思いますが、しかし、やっぱり今回のこの二人の患者さん、まあ実際には御遺族の方、こういう方に直接お会いになるなりして、そうした大臣のお考え、意思をしっかりと表明するということでやっぱり水俣病問題に関するきちんとした解決をしていくという国の姿勢が出てくるのではないかと。ただ県知事だけに任せておいて、県知事だけが謝罪をして、国の方は一般的に言うだけでとどまるというのは正直いかがなものかなと思いますので、この点、もう一度しっかりよく考えていただきたいと思いますが、いかがですか。
#19
○国務大臣(石原伸晃君) これは心の問題だと思います。
 私がどういう、何の言葉をもって謝っても、私は決して許されぬ問題だと。私が患者の立場であれば、当然そう思うと思います。現に苦しんでいらっしゃる方がたくさんいらっしゃいますし、末期を迎え、今静かに余生を全うされている方々にも実は個別にお会いしたことがございます。どういう形をもって、誰に対してどうするかではなくて、私、行政を預かる石原伸晃という環境大臣がどういう心を持っているかの方が私は大切だと考えております。
#20
○松野信夫君 心の問題も大事ですが、やっぱりしっかりと患者さんに具体的に伝わると、そうしないと、幾ら大臣が心の中で持っています、持っていますと言われていても、実際の患者さんは到底納得できないと思います。その点はしっかり検討していただきたいと思います。
 それから次に、今回この判決が下されて、現地熊本、私の地元辺りでは、救済の幅が広がる、あるいは昭和五十二年の判断条件も見直されて救済の幅が広がるのではないか、こういう期待もあります。と同時に、今回、例えば水俣病特措法に基づいて申請をされておられる方々についても、これは正直言って苦渋の決断だったわけです。どうせ公健法の認定申請していても今の狭い基準ではなかなか認められないということならば、もうやむなく二百十万円を受領するということで特措法にのっとると、こういう方も大変多い、これが現実だと思います。
 大臣も恐らくそういう御認識はあるかと思いますが、そうすると、まだ処分が出ていない、特措法に基づいてまだ結論が出ていないという人については、特措法の方の申請を取り下げて公健法の手続に乗り換えるということは、私は法律上は可能だと思いますが、この点はまず大臣、どういう御認識ですか。
#21
○国務大臣(石原伸晃君) 私よりもこの問題に長く取り組まれ、また法曹界に身を置く松野先生の御見識でありますので、私もそうなのではないかと思っております。
 もし、なぜそうであるのかということについて詳細を、役所としての見解をお求めであるならば、部長の方から答弁をさせていただきたいと思います。
#22
○松野信夫君 その点は恐らくそう異論がないと思うんですが、その次に、既に特措法に基づいて処分が出て、一時金二百十万円を受け取る、逆に公健法の認定申請は取り下げるという方もたくさんおられるわけ。そういう人たちも、今の公健法が狭い基準でやられていたので仕方がないと思っている人多いわけで。もう二百十万円をいざとなったら返上すると、きちんとやっぱり水俣病かどうか、公健法でしっかり判断してもらいたいと、こういう方が出てきても私は全然不思議ではないと思います。
 そうすると、そういう人たちは、錯誤ということで、二百十万返上してでもきちんとした公健法の認定をしてもらいたいというのであれば、それはそれで、その道は残しておかなければいけないのではないかと思いますが、この点はいかがですか。
#23
○国務大臣(石原伸晃君) この点は、やはり二度にわたる政治決断、最初は大島理森先生が環境大臣のときだったと承知をしております。そして二度目の、今委員が御言及をされている特措法は、私どもが政権を失うすぐ直前の麻生内閣時代に、これはたしか民主党も自民党も公明党も御一緒になって特措法というものを作られたと認識をしております。そんな中で、今お話のございました公健法に基づく認定、補償とは別に幅広い救済を行う。
 お話をさせていただきましたけれども、自分たちは対岸に住んでいたけれども、相手にもされていなかったと、しかしながら、この特措法を作っていただいたことによって私たちの考えというものを十分に酌み取っていただくことができたというようなお話も伺ったことでございます。そういう形において水俣病問題の解決を目指したものだと私も理解をしているところでございます。
#24
○松野信夫君 その大臣の理解はいいんですが、私が聞いているのは、要するに、二百十万円を受け取ったとしても、これは錯誤があったと、認定基準等々について錯誤があったということで、二百十万を返上して公健法上の申請をするということは、これは可能ですねという確認です。
#25
○国務大臣(石原伸晃君) 多分、今お話をさせていただいたように、私の理解の中で言うならば、政治決断というものがなされたときに現在の事態は想定されていなかったと考えるのが常識的な判断ではないかと思っております。
#26
○松野信夫君 いやいや、そのことを聞いているんじゃなくて、端的に、私の質問は、二百十万を返上して公健法の認定申請をするという権利行使をすることはこれは可能ですよねと、この確認だけです。可能なのか不可能なのかだけをお聞きしています。
 ちょっと、大臣と話しているんです。事務方とは答弁求めないということは既に質問レクのときにきちんと確認をしていますので、大臣の答弁をお願いします。
#27
○国務大臣(石原伸晃君) 何度も同じお答えになると思うんですけれども、政治決断というものがなされたときには、そのことによって問題を解決する。ですから、多分政治決断一回で終わったと、当時は、大島大臣のときは考えられたと思うんです。しかし、それでも事態が推移した。そんな中で、自民党、公明党、民主党の議員立法によって特措法を作り、現在申請を受け、その処理をしている最中。
 ですから、今の御質問は想定しなかったことがどうなのかという御質問であるから、当時はそれを想定していなかった。これからどうなるかということは、私には今予見を持ってどうするということを言う立場にはないんだと思います。
#28
○松野信夫君 私が質問しているのは九五年の大島さんが大臣しておられたときの話ではなくて、あくまで特措法という最近のことを聞いているんで、それについてどうもお答えができないようですので、ちょっと時間がもったいないです。
 答えがなかなか得られないということで、その次、昭和五十二年のこの判断条件、私は、最高裁はこの判断条件の見直しというものをやっぱり求めてきているというのが正しい読み方だと。やっぱり判断条件そのままで見直しをしないで、更に今後とも水俣病の認定処分の行政を行うというのはこれは不適当だと思いますが、大臣の御認識はいかがですか。
#29
○国務大臣(石原伸晃君) その前に先ほどのお話、私、政治決断の話を先ほどさせていただいたんで、九五年の政治決断があったときには特措法を予見していなかった、特措法を作ったときには現在の事態を予見していなかったから、委員の御質問の点は想定の外にある問題であるから、この場で私がどうこうということはコメントする立場にはないんじゃないか、これからの話ではないかというふうに御答弁をさせていただいた。特措法の話をしているつもりでありましたので、その点は是非御理解をいただきたいと思うんです。
 そして、後段の点は、私も実は、おい、これどうなんだと、環境省の弁護士の方なども交えて、その解釈ですね、判決に何が書かれていて、判決自体は一番分かる。主文があって、その判決は誰でも分かるわけです。じゃ、その中に書かれている内容は何を示唆しているのかということを私は問いただしたわけであります。そんな中で、その専門家の見解は、認定基準は否定されていないという解釈であると、そういうふうに説明をもらいました。そして、その説明が正しいかどうかを私なりに吟味をした結果、そういうふうに今度の判決文では言っているというふうに理解することが当然な判断、すなわち、今知り得る知見の中をもってするならば、その解釈が私は妥当であるというふうに理解をしたところでございます。
#30
○松野信夫君 ただ、最高裁の方は、大量に迅速に申請者を処分していくということで一定の基準を作るということはやむを得ないけど、ただ、多角的、総合的な検討というものについては不十分だと、こういう指摘があるわけで、そうすると、やっぱり総合的な検討というものがこの昭和五十二年の判断条件の中には十分に取り入れられていない。単に症状の組合せがないと駄目だと、そういうことになっていて、その意味では少なくとも不十分だし、どうやってじゃ総合的な検討というものを審査の中に取り入れていくのかということは、当然これは考えなきゃいけないことではありませんか。
#31
○国務大臣(石原伸晃君) ただいまの松野委員の御指摘のところは私も一番関心を実はこの中で持った部分でございます。
 すなわち、多角的、総合な見地からの検討、ここの部分に不足あるいは瑕疵があったんじゃないかということを読み取ることも可能ではないか。もしそうであるとするならば、この多角的、総合的な見地から見たらどうであるのか、具体的にどうであるのかということを示していくということが行政に求められているのではないかと私は考えるところでもございます。
#32
○松野信夫君 そうすると、総合的な検討というのがこれから大きな焦点になる。そうすると、今までは必ずしも総合的な検討というのが十分なされていなかったと、症状の組合せだけでただ認定するとかあるいは棄却するとか、そういうことになっていたと思われますので、これまでの処分について本当にきちんと総合的検討がなされたかどうか、これを残された資料等で再調査するというお考えはありませんか。
#33
○国務大臣(石原伸晃君) 今の前の点は非常に重要なので、少し正確にお話をさせていただきたいと思うんですけれども、五十二年の判断条件についての理解、評価ということなんですが、そんな中で、やはり水俣病にはいろんな症状が見られます。私もいろいろお聞きしたんですけれども、端的に言うと、体のしびれみたいなものが軽度の方である、あるいは歩行も困難になる。そこまで行けばはっきりする。しかし、単独では一般的に非特異的であると考えられることから、今御議論になっているいわゆる総合的な検討が必要であるというふうになっているわけでございますけれども、じゃ、その総合的という言葉は非常に総合的な言葉でございますので、その総合的あるいは多角的、多角的というのは文字どおり読めば幅広い視点に立って物を判断するということだと思いますので、そういうものについて、もしそういうふうに私の解釈が正しいのであるならば、その判決の趣旨にのっとって、具体的には、平たい言葉で言うと、どう運用すればいいかということを考え直すきっかけにしていかなければならないのではないかというふうに今回のこの判決を読ませていただいて、私は認識をさせていただいたところでもございます。
 そして、今御質問にございますように、判決の中には今御指摘をされたようなことに言及をされていることはないんだと私は理解しております。また、このことが可能なのか不可能なのかということも検討してまいらなければならない問題でありますし、カルテがもう既に存在しないという事実もあります。不可能なことを可能であると言うことは行政の長としてできませんし、そこは慎重に検討しなければ答えられない問題ではないかと考えております。
#34
○松野信夫君 時間がありませんので最後に一問だけ御質問したいと思いますが、今大臣も言われたように、これから総合的な検討というのをしっかりやらないとまた裁判で問題にされて、また、例えば公健法の認定申請、棄却された方がまた裁判所では認定されるということが繰り返し繰り返し出てくるわけで、総合的な検討というものが非常に重要になると思います。
 ただ、それはどこの場面で総合的検討をするというふうになるか。つまり、認定審査会、各県あるいは新潟市にある認定審査会の中で総合的な検討というものが行われるということになるのか、それとも最終的な処分を行う県知事の段階で、知事の段階で知事が総合的検討ということで、ある意味では一定の裁量の範囲の中で総合的検討の結果、認定をするということになるのか、この辺はどのようにお考えですか。
#35
○国務大臣(石原伸晃君) やはり、先ほど総合という言葉をちょっと私なりに総合という言い方で話をしたんですけれども、やはり私見みたいなもの、ある程度裁量みたいなものがなるべく排除して、より客観的に誰もが納得できるように総合的に検討していかなきゃいけないというのが私は基本的なスタンスだと思っております。
 じゃ、それを誰がやるのかという御質問であったと承知をしておるんでございますが、それは、やはり国が当事者を抱えられる県の方々と相談をしてそれを決めていくということが正しい道ではないかと考えているところでございます。
#36
○松野信夫君 まだまだちょっと質問したいんです。
 ちょっと最後の質問は、認定審査会のお医者さんたち、これは熊本の場合はお医者さんたちばかり、新潟の方はそれに弁護士まで入っている。そうすると、弁護士まで入っていれば総合的検討ということが私は可能かなと思いますが、お医者さんばかりの熊本のようなケースだと果たして総合的検討というものができるのかどうか非常に心配もありますが、もう少しその審査会を柔軟にやるというんであれば、メンバーも弁護士入れるなり、少し総合的検討ができるような体制をやっぱり取らなきゃいけないと思いますが、最後にこの点だけ大臣に確認したいと思います。
#37
○国務大臣(石原伸晃君) ただいまの点も、総合的な検討をいかに客観性を持たせ、思念、個人の判断みたいなものがなるべく排除された形でやる上で非常に重要な私は御提案であると思っております。
 公健法の中を読ませていただきますと、今委員の御指摘のその認定審査会の委員は医者に限るとはなっていないと思います。医学あるいは法律学等の学識経験者のうちから県知事さんたちが任命すると。ですから、総合的な検討のできる体制というものを任命権者がしっかり決めていくということが重要であるということを委員の御質問は示唆しているのではないかと私は理解をさせていただいたところでもございます。
#38
○松野信夫君 まだまだ質問をしたいですが、もう時間が参りましたので、今日はこれで終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#39
○西村まさみ君 民主党の西村まさみでございます。このような機会をおつくりいただきましてありがとうございます。
 まず冒頭、本日午前中、参議院本会議で川口委員長、前ですか、川口委員長の解任決議が採決され、そして通ったということ、私としては非常に委員の一人として大変残念に思っています。
 議員外交というものの趣旨というものは十分に私たちも理解をしておりますし、また委員長がそれを苦渋の選択をされたと理事懇の中でもおっしゃっていました。それについても十分な理解をすることはしておりますが、しかしながら、御自身がお決めになりました二十五日に行われるべきだった環境委員会、時間にすれば五分や十分だったかもしれません。しかし、お忙しい中、大臣を含め様々な、委員もそうです、様々な皆様に迷惑が掛かったということは間違いもない事実でありますし、ルール違反をしたということは、これは私は政治家の一人として、川口順子先生を政治家として、そして環境問題のスペシャリストのお一人として、大変残念な結果に終わったと思っています。
 これにつきまして、今日、大臣、副大臣、政務官とおいでになっています。もちろん質問通告をしているわけではございませんが、何か感想等ございましたら率直に、一言ずつで結構です、お聞かせ願えればと思います。
#40
○国務大臣(石原伸晃君) これは、二院制の中で参議院という院が決められた決断でありますし、事実は厳粛に受け止め、ただいま西村委員が御言及されたとおり、非常に残念であるというのが率直な感想でございます。
#41
○副大臣(田中和徳君) 今、大臣がお答えになったとおりだと思っています。
#42
○大臣政務官(秋野公造君) 大臣、副大臣がお答えになったとおりであります。
#43
○西村まさみ君 お三方の御意見、よく感想、伺わせていただきました。ありがとうございました。
 私たち環境委員としては、今回、地球温暖化の問題、それから様々な法律、参議院先議も二つ抱えておりますから、やはりこれから先は、委員長代理ということではなく新しい委員長の下で速やかに様々な問題を一つずつクリアしていかなければならないということをお願いを申し上げたいと思います。
 それでは早速ですが、私、本来質問したかったことは、前回、三月二十一日の一般質疑でちょっと御質問ができなかった点について伺いたいと思います。
 今までとはちょっと視点を変えまして、東日本大震災が被災地の動植物そして生態系に与えた被害、影響とその対策についてお尋ねします。
 福島第一原発事故による家畜や野生動物の放射線影響について、事故では大量の放射線核種が環境中に放出されたことは御承知のとおりだと思います。一般質疑でもお尋ねしたとおり、何よりも福島県にお住まいの皆様、そして福島県民の皆様の不安を取り除くということが第一であったことは十分に理解をしておりますが、しかし、人以外の家畜、私たちの口に入ることがあるだろう家畜も含めまして野生生物種、そして生態系への放射線影響のモニタリングの評価、対策は、もちろん私たち立法府にいる人間の非常に責任であると考えています。
 特に、二十キロ圏内の警戒区域では、畜産盛んな地域でありまして、福島県の資料では、当時、震災前、牛は四千頭、豚は三万頭、そして鶏は六十三万羽、馬百頭、それ以上と福島の数値では出されているものが飼育されていたわけでありますが、事故直後はその動物やペットも含めまして様々な報道で取り上げられてきました。しかし、今現在はどのような対応が最終的な状況として御承知されているのか、簡単に御報告をいただければと思います。
#44
○政府参考人(原田英男君) お答えいたします。
 原発事故発生時に警戒区域内に約三千五百頭の牛が飼養されておりまして、このうち、津波等で死亡した牛が千七百頭ございます。残りの千八百頭と事故後に生まれた牛がございまして、これにつきましては、所有者の同意を得て安楽死をしたものが千五百七十頭、同意が得られなくて移動や出荷の自粛など条件を置いて農家が継続飼養しているものが五月一日現在で八百四十三頭ございます。このほかに、目撃される放れ畜もおりまして、こうしたものについては、引き続き県と協力しまして捕獲に努めているところでございます。
 なお、警戒区域内の家畜につきまして研究利用もしておりまして、東北大学など三つのグループで屠畜前の牛肉中の放射性物質濃度を推定するなどの研究をしております。今後も、大学などの研究機関から実行可能性のある研究、具体的な計画が出された場合には、県とも協議しまして真摯に対応してまいりたいと思っております。
 なお、原発事故時に、ほかの家畜としまして豚は約三万頭、鶏が約六十八万羽おりましたけれども、これは事故などのためにほぼ死んだものと思っております。
 以上でございます。
#45
○西村まさみ君 ありがとうございました。
 私は、この中でも気になった方いらっしゃると思いますが、当時、福島県の酪農家の方が、あの事故さえなければ、福島の第一原発の事故さえなければということで自殺をされて、そして今、御家族、奥様が、日本の方ではありませんが、二人の小さなお子さんを抱えてその後をやっていらっしゃる姿を見たときに、やはり安楽死と簡単に申しましてもなかなか、それをなりわいとして一生懸命自分が本当に育ててきた家畜を安楽死させられなかった皆さんもいるということを聞いています。
 是非ともこれから、酪農家も含めまして、そういった動植物に関係してきた皆様のお気持ちも是非とも忘れずに、引き続きこの辺のところの調査をしていただきまして、また事あるごとに御報告をいただければと思っております。
 実は、先ほどのお答えいただきました原田畜産部長には三月の一般質疑のときにもお願いをしましたのに質問ができず、大変御無礼いたしました。今日も本当にありがとうございました。
 さて、日々の食事、食材、とりわけ私たち、放射線の影響については国民も極めて非常に高い関心があったと思います。農水省、厚労省などを中心に今でも、当然ですが、取組が継続をされています。
 厚労省発表の食品中の放射性物質の検査結果については、発災丸二年を過ぎた、最新では、昨日、五月八日付けで第六百三十五報と継続されています。また、五月七日現在でも、原子力災害対策特別措置法第二十条第二項の規定に基づき、福島県を始めとした全国十四県産、延べで約百七十品目を出荷制限をいまだ受けています。
 食品として食卓に上らないのであればどうでもいいというわけにはいかないということは当然のことと思いますし、野生動植物や生態系自体への放射線の影響について、これまで集積されました二年間の様々な主体による調査研究の結果から、この概要についてを教えていただきたいと同時に、また、当初より最も心配されていました遺伝子レベルでの影響や形態変化などの観察についても、もし御存じでありましたら御報告をしていただきたいと思います。
#46
○副大臣(田中和徳君) 御指摘のとおり、環境省のほか、研究機関、大学、NGOが野生動植物への放射線影響に関する調査を実施しておりまして、当省といたしましても、これらの研究者を集め、意見交換会を実施をいたしました。三月十四日には第二回を開催し、合計十七件の報告がありました。野ネズミや淡水魚の一部について、将来繁殖率の低下等の影響を受ける可能性がある被曝をしていたことが推定されたほか、チョウの羽の模様に変化が生じたとの報告もありました。
 報告を概括すると、現時点では自然環境への大きな影響は認められないとする意見が大勢を占めたところでございます。ただし、低線量で長期間にわたる野生動植物の被曝に関する知見は少ないものでございますので、今後長期にわたって継続したモニタリングが重要だと認識をしております。
 以上でございます。
#47
○西村まさみ君 ありがとうございました。是非ともやはり継続的な調査、またそれについて様々な研究を重ねていっていただきたいと思います。
 私たち人間のような、人のような大変複雑な形態を持った生き物、そしてもっと単純な中で生きているまた動植物、様々生き物にも種類があります。いずれにいたしましてもその放射線の被害を受けるということ、そしてこれから長期にわたってそれは継続的に見ていくということは、これからをやはり担う、将来を生きていく人間だけではなく動植物にも大変大きな問題であるだろう、重要なことであろうと思いますので、是非ともよろしくお願いをしたいと思います。
 動植物や生態系への影響について、もう一つ、福島原発の当初より、インターネット上で、例えば突然変異で種の減少ですとか、不安をあおるようなことというのはたくさん報道、また情報が飛び交っていました。このような情報社会だからこそ、精度の高い、そして確実なものが皆さんの耳に入っていかなければならないですし、またそうではないものに対してはきちっと排除していくというか、正しい情報を再度伝えていくということが必要だと思いますが、環境省は、今年度、平成二十五年度予算案の新規事業として、放射線による自然生態系への影響調査費六千百万円を計上されて、国、環境省としての取組が始められようとしていることと理解をしていますが、この事業の目的、そして事業概要、また事業計画等について御説明いただけますでしょうか。
#48
○副大臣(田中和徳君) 当省では、御指摘のとおり、放射線による自然生態系への影響調査費を平成二十五年度予算案に計上をさせていただいております。同予算では、福島第一原発事故による自然生態系への直接的及び間接的な影響の把握を目的としておりまして、主に国際放射線防護委員会、ICRPの定めた標準動物及び植物の考え方に基づき、指標種を採取し、直接的な放射線影響の調査をいたします。事故に伴う間接的な影響として、人間活動の減少による影響の調査、さらに、研究者等との意見交換会の開催などを実施することといたしております。
 また、同予算の執行に当たっては、今後の長期的なモニタリング体制の検討も進めることといたしておるところでございます。
#49
○西村まさみ君 是非とも有効に使っていただくことをお願いを申し上げたいと思います。
 今副大臣おっしゃいました国際放射線防護委員会、ICRPの定めた標準動植物というのは僅か十二種類です。レッドリストの評価対象数と比べて、例えば動物ですと約四万種、植物約一万六千種と桁違いに違う種数となっているんですが、被災該当地域の生態系を構成する生物に限るとしても、このICRP、国際放射線防護委員会の標準動植物十二種類でカバーできるのか非常に心配なところでもありますし、膨大な数の昆虫ですとか無脊椎動物、コケ類や菌類といった生き物、そういう短期的に影響を受けるものと、そうではなく長期的に受けるものと様々だと思います。是非ともその国民の不安にこたえるためにも、精度が高くて的確な情報提供を含めて、環境省にはしっかりとした取組の継続をお願いしたいと思っております。
 そして、もう一つ、今回、この国会で出そう、出すべきと思っているものの中に、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律の改正案と特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律改正案、審議されることとなっていますが、この被災地の動植物、生態系への被害調査と、生態系回復、保全に対する環境省の今の御認識、取組、経緯と方針についても併せてお聞かせいただけますでしょうか。
#50
○副大臣(田中和徳君) 環境省では、平成二十三年度及び二十四年度に実施した調査結果を基に、本年度から動植物や生態系に対する震災の影響について評価を行う予定であります。環境省としては、今後この評価を踏まえ、被災地の生態系の回復、保全に対し、地元の意向を踏まえつつ必要に応じて支援をしてまいりたい、このように思っておるところでございます。
#51
○西村まさみ君 ありがとうございました。
 生命というものは、先ほど言いました、人だけに限らず、この地球上にいる全ての生息するものに関してですが、この命というものが重いことは、これは誰も異論を唱えることはできないと思います。
 被災地の復旧復興というものは何よりも優先で取り組まれていますし、また、その上でなお人以外の動植物、生態系、一旦それが失われた場合、回復の困難性ですとか例えば不可逆性は種の保存法を持ち出すまでもなく明らかなことでありますし、さらに、動植物の地域的な絶滅やまた生態系の毀損というのは、震災よりも、震災以前に人が続けてきた環境改変からあるのかもしれません。
 しかし、復旧復興事業と環境アセスメントを始めとした手続との課題について、これは大変重い宿題として私たちはこれからも引き続き取り組んでいかなければならないと思いますが、今、数題お尋ねをいたしました。環境省から、そして副大臣からお答えをいただきました。本日お伺いしました、例えば原発事故に関係する野生動物、生態系への放射線の影響、津波、被災地の動植物、生態系の被害等の影響調査、生態系回復、保全に対する取組、そういったことを聞いておられました所管大臣であります石原大臣、もし何か御見解がございましたら、最後にお伺いをしたいと思います。
#52
○国務大臣(石原伸晃君) ただいまの西村委員と田中副大臣の議論を聞かせていただいておりまして、やはり多様で複雑で種の数も大変多い、そういう自然環境に対する原発事故の直接的な影響、これについては、総じて大きな報告はないけれども、副大臣の答弁ですと、その低線量の放射線が長期にわたってその生態系にどういう影響があるかについては知見が少ないというような御答弁であったと思うんですけれども、やはりその点を長くしっかりと見ていかなければならない、そんな印象を強く持たせていただいたところでございます。
 そのためには、もう言うまでもございませんが、大学、研究機関、民間団体、あるいはNGO、こういう方々の協力をいただきまして知見を集めて、環境省、行政の長である大臣がリーダーシップを発揮してこの問題、自然環境の保全と再生、政府を挙げて取り組んでいくということが重要であるというような認識を持たせていただいたところでございます。
#53
○西村まさみ君 大臣、ありがとうございました。
 私たち、東日本大震災以降、突然環境が変わったわけではないと思いますし、それまでも私たちは今まで便利だなと思っていたり、環境にとって優しいなと思っていたものが、長期化してみると意外とそうではなかったと。地球温暖化に対してそれが大変マイナスだったりプラスだったりと、ありとあらゆることがこれは長期にわたって調査した結果出てきたことはたくさんあると思います。
 だからこそ、今回もたくさんの法律の中での改正をしていったり、また新しく変えていくところは変えていかなければならないということに取り組んできたと思います。引き続き、私たち委員も含めまして、環境省とともにこれからの日本のそして世界の、地球の環境問題について取り組んでいただくことをお約束をさせていただきまして、質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
    ─────────────
#54
○理事(中川雅治君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、松野信夫君が委員を辞任され、その補欠として長浜博行君が選任されました。
    ─────────────
#55
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。
 地球温暖化の関係について質問をさせていただきたいと思っておりますが、中期的な目標としては、IPCCは科学的知見に基づいて先進国の責務として二五から四〇%、一九九〇年比でありますけれども、そういう削減を示されているわけであります。京都議定書の第二約束期間については我が日本は入っていないわけでありまして、そういう意味では、意味ある規制を本来は持つべきでありますけれども、それが、規制がなかなかされていないということで、ちょっと言葉が適切ではないかもしれませんが、丸裸状態であるというふうに理解をせざるを得ないわけでありまして、中長期的な目標の関係については、エネルギー基本計画の関係もございますので、すぐに策定ということは相ならないとは思っておりますが、ただ、長期的な計画の関係については、例えば二〇五〇年八〇%の削減ということについてはやはり十分考える余地があるんではないかなと、このように思っております。
 それで、国際社会における、いわゆるサミットの関係で、これ二〇〇七年の六月でありますけれども、ハイリゲンダム・サミット、第一次の安倍内閣のときでありますけれども、当時の安倍総理は、世界全体の温室効果ガス排出量を二〇五〇年までに半減するという長期目標、これが非常に大事であるということで、初めて世界に向けて提案をしたということでありますけれども、二〇五〇年までに半分以上ということは、先進国がそれなりのことを対応しなければいけない、すなわち、これは八〇%あるいは八〇%以上という話になってくるわけでありますけれども、そういう合意がG8の中で議長総括の中にも記載される形で合意がされた。さらに、二〇〇八年、翌年の七月でありますけれども、洞爺湖サミットにおいても同様であります。またさらに、二〇〇九年の七月、ラクイラ・サミット、これは麻生内閣のときでありますけれども、二〇五〇年までに少なくとも五〇%削減するとの目標を再確認、先進国全体として五〇年までに八〇%又はそれ以上削減するとの目標を設定したと。
 これは、工業化以前の時期と比べて二度Cを何としても平均気温超えないようにするという、そういう広範な科学的見地を認識していたという話に当然なってくるわけでありますけれども、これ、国際社会における合意と、合意をしたということ、それからもう一つは、環境基本法に基づく環境基本計画の中でもこれは二〇五〇年八〇%削減という言葉は入っているわけで、こういうことについては、環境基本計画のことについては閣議決定をしている。つまり、国際的な社会における合意ということと、それから内政的な面における閣議決定、これは非常に私は両方とも重たい意義を有しているなというふうに考えておりますけれども、この合意と、それから閣議決定と、この点についてどのようにとらえておりますか。
#56
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま加藤委員が御指摘された点が非常に重要な点でございまして、一昨年の三・一一の事故の後、原子力発電所が全て停止し、今現在大飯が稼働されておりますけれども、こんな中で、化石燃料を多く燃やすことによって環境に対する負荷というものが電力の供給の過程の中で増大してきている。こんな中にあっても、私どもは、ただいま委員が御指摘のとおり、一連の国際合意、サミットでの合意、また環境基本計画で示されているように、二〇五〇年に先進国で八〇%以上のCO2を削減する、こういうものをしっかりと政府を挙げて支持し、実現していくための施策を積み重ねていかなければならない、こんなふうに認識をさせていただいているところでございます。
#57
○加藤修一君 事務方にお尋ねしますけれども、そういうふうに環境大臣がおっしゃっていることについて私も同感であります。
 オバマ政権の第二期の関係で、これ一月二十一日の就任演説のときでありますけれども、気候変動の脅威に対処をする、それができなければ我々の子供や未来の世代を裏切ることになると、そういう形で話をしており、かつまた一般教書演説、これは二月でありますけれども、米国では熱波や干ばつ、山火事、台風など、記録的な異常気象が頻繁に発生しており、米国は手遅れになる前に更なる気候変動対策が必要だと主張したというふうになっております。
 なお、議会が温室効果ガス削減策を続けない場合には大統領権限を行使して対応するという方針も示しているということで、長期的な目標に対してかなり踏み込んだ形で発言をしているということでは、かなりオバマ大統領も危機感を持っているなということになるわけでありますけれども、改めて、二〇五〇年八〇%削減の関係に対して、この意味を明確にどういうふうに理解しているか、事務方から聞きたいと思います。
#58
○政府参考人(関荘一郎君) 委員御指摘いただきましたように、二〇五〇年八〇%削減というのは、G8サミットで、アメリカも含めまして、先進国として目指すべき目標ということで合意されたと理解しております。
 これは、産業革命以降の地球の平均気温の上昇を二度C以内に抑えるということを達成するためには、二〇五〇年で世界全体で排出量を半減する必要がある、特に先進国においては八〇%以上の削減が必要であると、こういう考え方に基づいて合意されたものと理解しております。
#59
○加藤修一君 今回、改正温対法が審議される予定になっているわけですけれども、これ、長期的な点について数字を入れて考えていくというのは非常に今の文脈で考えていくとありかなと、そうすべきだと、そのように思っておりまして、そういう意味での規制ということになっていくようにしなければいけないと。それは日本のやはり誠意であり役割として、見直し条項を入れたとしても、二〇五〇年八〇%削減、それを入れるべきであるというふうに実は考えているわけなんですけれども、なぜそういうふうな提案が今回の改正案の中になかったのか。どうですか、事務方。
#60
○政府参考人(関荘一郎君) 政府で御提案させていただいております温暖化対策法でございますけれども、現在の法文の中でも、第一条の目的規定に、従来から気候変動枠組条約の究極の目的でございます大気中の温室効果ガス濃度の安定化ということが明記されているところでございます。
 また、今回の改正法案の附則の第四条におきまして、政府は、平成二十七年までに、長期的展望に立ち、国際的知見を踏まえて施行状況を検討し、必要な措置を講じるものと、このように規定させていただいているところでございます。
 したがいまして、現行法及び今回の改正法案には長期的な視点や考え方が含まれていると、このように認識しているところでございます。
#61
○加藤修一君 これ、数字が二〇五〇年の段階で入るということが極めて大事なことだと思うんですね。抽象的な、定性的な意味合いで言われても具体的になりづらいというふうに考えざるを得ないんですね。やはり一定の規制措置をしなければいけないと。そういうドライブが掛かるような形でまず一つは考えるということが大事である。それから、日本の意思を明確に国際社会に向かって示すということにもなる。定性的なことは必ずしも具体性がないわけですが、逆に言うと分かりづらいということになるんで、数字が一番分かりやすいんですね、数字が。それと、COP19に対しても主体的に行動が取りやすくなると私は考えているわけなんですね。
 私はやはりそうすべきだと思っておりますけれども、重ねて、同じ質問になるかもしれませんが、今利点を挙げました。そういうことも踏まえて対応してほしいと思います。
#62
○政府参考人(関荘一郎君) 御提案させていただいております改正の温暖化対策法案におきましては、政府が地球温暖化対策計画を策定できると、こういうふうな改正でございますが、この改正法が成立いたしましたら、具体的な削減等の数値目標についてもこの法律に基づいて政府として決定していきたいと、このように考えております。
 なお、二〇五〇年につきましては、この改正法の中では明確に二〇五〇年のことについては触れておりませんけれども、先ほど御説明させていただきましたように、その趣旨というのは本来の現行の法制の目的の中に既に含まれていると、このように考えているところでございます。
#63
○加藤修一君 今の答弁の中にありました具体的な数値を示すというのはどういうことですか。それは、年次を示して、それに対応する削減数値ということになりますか。どういう意味ですか。
#64
○政府参考人(関荘一郎君) 本年当初に総理から御指示をいただいておりまして、現在の国際的な約束、いわゆるカンクン合意に基づく二五%削減という目標に代わる目標につきまして、改正温暖化対策法が成立しました暁には、その法に基づきましてその法の一部として目標を定めていきたいと、このようなことを考えてございます。
#65
○加藤修一君 それは法律に書くという話じゃないと思うんですね。
 それと、長期的な目標数値の関係について私が再三申し上げているのは、やはり数字を法文の中に入れるべきだというふうに言っているわけで、そういうことを前提にしたならば、また改正を含めてその数字についても私はしっかりとした形で入れるべきだと考えておりますけれども、その辺についてどうお考えですか。
#66
○政府参考人(関荘一郎君) 国際的な動向といたしまして、現在二〇二〇年以降に適用されます国際的な新たなルールということの協議が進んでおりまして、二〇一五年までに決着すると、こういう目標で進んでおります。
 その新たな国際ルールができました折には、当然、目標年次が何年になるかということは現在未定でございますけれども、我が国も含めまして交渉に参加している国というのは二〇二〇年以降の目標というのを定めて削減を進めていくと、このようになろうかと考えております。
#67
○加藤修一君 ちょっと法文の中にどう入れるかということについては明確に答弁していないように私は思っていますけれども、二〇五〇年に八〇%削減ということについては、先ほど、合意している話なんですから、我々国会に身を置く、つまり立法府の責任として、やはりそういうふうにしっかりと法文の中に入れるのが私は非常に望ましいと思っているんですね。
 それで、手元に持っている資料、これは温室効果ガス、二〇五〇年八〇%削減のためのビジョン、これは環境省が出したやつですよ。二〇五〇年八〇%削減のためのビジョン、平成二十一年八月十四日、これは自公政権のときで、当時の環境省のトップ、いわゆる環境大臣が出した文書ですよ。
 その中には、本年七月のG8ラクイラ・サミットにおいて主要先進国で支持されましたと、各国でも、例えば米国や英国で既に八〇%以上の削減を長期目標として掲げております云々といろいろあるんですけれども、このため私は政治的な決断としてと、政治的な話が入っておりますが、我が国自らも八〇%削減を達成すべきと考えます、そこで、将来の技術ポテンシャルを踏まえつつ適切な政策を行うことで八〇%削減は十分に可能であることを示すビジョンをまとめましたというふうになっているわけなんですね。
 この中には、エネルギー需要の変化、エネルギーの低炭素化、二〇五〇年排出量約八〇%削減ができるという、そういう数字的な検討、それから、どういう経路で二〇五〇年八〇%削減に到達するか、それから、その八〇%削減を実現する社会の姿としてどういうふうに考えていて、その経済発展の在り方、技術の進む具合、そういった面を含めてそれなりの検討を実は行っている話なんですよ。
 ここまで検討をやっているからこそ、逆に言うと二〇五〇年八〇%削減というのは決して夢という話ではないと。それなりの検討を環境省としてはやっている話でありますから、それは二〇三〇年の中期目標は中期目標として今後具体的な展開がなされると思うんですね。ただ、二〇五〇年八〇%削減の関係については、もう既にこういう今説明申し上げましたように相当の確度で検討されているし、英国、アメリカもそういう対応をしているわけですよ。なぜ環境省だけがそういう形にしないのかということなんですね。
#68
○政府参考人(関荘一郎君) 他の先進国、アメリカ等におきましても、それぞれの国内法におきまして明確に二〇五〇年八〇%ということを位置付けているわけではございませんけれども、それぞれの政府の責任者の間での合意ということで、目指すべき目標ということで二〇五〇年八〇%というのが位置付けられていると、こういうものでございます。
 なお、先ほど御指摘いただきました斉藤環境大臣のときの環境省内での検討というのは極めて重要だと考えておりまして、現在におきましても、引き続き、二〇五〇年八〇%を実現するためにいかなる措置が必要であるのか。これは一言で申し上げますと、大幅な技術革新がございませんと簡単に達成できないということでありまして、残念ながら、現時点ではどういう技術がどの程度、いつまでに実現するか等についてはまだまだ未確定なこともございますけれども、引き続き検討を進めてまいりたいと、このように考えております。
#69
○加藤修一君 いや、ほかの国がやっていないから我が国日本やらないんだという言い方ですよね、一つは。ほかの技術的なまだ阻害要因があるという話だと思いますけれども、ほかの国がやっていないというよりは、日本は何もやっていないという、規制の関係ですよ、規制の関係。丸裸って私先ほど言いましたけれども、そういう状況なわけですよ。
 だから、せめて長期的な展望の中で二〇五〇年八〇%削減ということぐらいは、ぐらいは法律の中に、それは見直し条項も含めてという言い方を私は再三再四しているわけですけれども、そういうことぐらいはあってしかるべきではないかというふうに言っているわけなんですよ。
#70
○政府参考人(関荘一郎君) 何度も同じ説明で恐縮でございますけれども、御指摘の趣旨というのは現在の法律の目的に既に含まれておると考えてございまして、法律でどう規定するかというのはまさに立法府の役割かもしれませんけれども、政府といたしましては、二〇二〇年及びその付近における温暖化対策を着実に実施するために、今回の改正法としまして温暖化対策計画を法的に位置付けていただくというものを御提案させていただいたものでございます。
#71
○加藤修一君 趣旨は私も十分分かっているつもりですよ。問題は数字だということを言っているんです。数字、数字なんですよ。具体的な数字をどうするのかということを聞いているわけであってね。
#72
○政府参考人(関荘一郎君) 法文上は具体的に二〇五〇年の目標というのは御提案させていただいておりませんけれども、政府といたしましては、環境基本計画で、目指すべき二〇五〇年の目標ということで八〇%ということを掲げさせていただいておりまして、それに向けて必要な検討というのは着々と進めておるところでございます。
#73
○加藤修一君 少なくとも、立法府がやろうとしていることについて特段の行動を取らないでほしいと。ちょっとかなり抽象的な言い方ですけれどもね。
 それでは、次にIEAレポートの関係について行きたいと思いますけれども、世界のエネルギー見通しの関係でありますけれども、これも当然、気候変動にかかわる話で、IEAが考えている内容として四五〇シナリオ、四五〇ppmの話になりますけれども、そのシナリオを考えていくというのはやはり気温上昇を二度C以内に抑えるということになるわけでありますけれども、そこで展開されている内容というのは、これは二〇三五年までに許容可能なCO2排出量、排出してもいいCO2の量として、四五〇ppmの関係から考えると、ある程度許容される排出量があると。
 ただし、これは約五分の四は既に既存の発電所、工場、建物などによってロックイン、固定化されてしまっているということなんですね。残り五分の一はまだ固定化はされていない、ロックインはされていない。ただ、二〇一七年までにCO2排出量の抑制策を講じなければ、許容可能なCO2排出量の全量がその時点でロックインされてしまうと、これは二〇一七年の話なんです。
 ですから、エネルギー効率の高い技術を急速に普及させなければいけない、あるいはロックインされる時期を二〇二二年まで先送りしようということも当然効率的なシナリオを考えていくならばできるというふうに、時間稼ぎをすることができるというふうに実は書いてあるわけなんですね。それで、私は何を言いたいかというと、固定化ということで考えていくと、極めてもう余裕がなくなってきているということになるわけですね。
 それで、石炭火力発電所の方に話を振りますけれども、これは百万キロワットの関係で考えていくと、年間五百五十万トンCO2ベースで排出されるというふうに言っている。これは、今から動かそうとすると、建築ということのリードタイムが七年とか十年とか掛かるでしょうから、そうすると、今は二〇一〇年と考えて、二〇二〇年前後で走り始めて、稼働年数が三十年とか四十年ということになるわけですよね。その間ずっと出し続けると。百万キロワット、二百万キロワット、もっと増える可能性も決してなくはない。
 だから、そういうロックインということが、もう余裕がない中で、なぜこういうことに対してやらなければいけないのかと。こういうことというのは、CO2が多く出る石炭火力発電所を増やすということになっていいのかと。これは非常に問題であるというふうに考えておりますけれども、環境省の立場もよく分かりますけれども、この辺についてどのように大臣はお考えでしょうか。
#74
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま加藤委員が前段でIEAのですか、ワールド・エナジー・アウトルックの中でのロックイン効果、造ってしまったものが長く稼働すれば、その間CO2を排出し続けるというような御指摘、現在の取組が長期にわたってCO2の排出を起因してしまうということはもうまさに負の影響が継続するということで、委員の御指摘のとおりだと思っております。そして、委員が今御指摘されました石炭火力等々の発電所については、計画的な整備と排出量の適切な管理がその結果として必要であるということは言うまでもないと思っております。
 我が国としても、長期目標の実現に向けて地球温暖化対策計画を策定し、着実に取組を推進させていく、この観点に立ちまして、先般、関局長が出ておったんですが、関局長と経産省の鈴木さんとの間で取りまとめた考え方というものは、電気事業全体でのCO2の排出というものはしっかりと抑制的に管理をしていこうと、これが前提でなければ駄目ですよというような形になっておりますので、今委員が御指摘されたような、ロックインされてどんどんどんどん出し続けるということのないように、これからもしっかりと注視をしていかなければならない大変重要な問題だと認識をしているところでございます。
#75
○加藤修一君 リードタイムを考えて仮に十年とすると、二〇一〇年、十年たつと二〇二〇年、そこから操業年数が三十年とすると、ちょうど二〇五〇年の頭になるわけですよね。うがった見方というか、当てずっぽうな言い方ですけれども、それと重なってくる話なんで、二〇五〇年に八〇%削減というのはどうなのかなという話はそこでちょっと議論になる可能性は出てくるということなんです。それの件も仮にあったのかなというふうに、私は、なぜこういう言い方をするかというと、二〇五〇年八〇%削減を入れるべきだと相当強くやってきたわけですよね、我々国会側としては。だから、それに激しく抵抗があったということについては非常に私は残念なんですけれども。
 それで、ちょっと質問の中身を変えます。
 それで、石炭火力が非常に安いという話もありますが、一方でLNGは高いと。ただ、何か総経費、全体の三十年、四十年というスパンで物事を考えていった場合に、必ずしもそんなに安上がりになる石炭火力発電ではないというふうにも聞いているわけなんですけれども、時間が押し迫っていてほかの質問ができなくなってしまいましたけれども、申し訳ございませんが、最後の質問になると思いますので、その辺の件、どういうふうにとらえているか。そういう議論をしたということも伝わってきておりますので、見解を示していただきたいということと、それは開示をすべきだと、もしそういう議論をしてシミュレーション等々をやっているなら開示すべきだと、それから、できるならば環境白書に掲載すべきであると、この三点についてよろしくお願いいたします。
#76
○政府参考人(関荘一郎君) 石炭火力とLNGの火力につきましては、様々な報道もされておりますけれども、先般、内閣官房長官を座長とした四大臣会議で、燃料コスト調達のアクションプランというのをまとめて公表されておりますけれども、その中の記述で、発電コストにつきましては、これは設備費等々も含めた全てのコストでありますけれども、現状では石炭火力はガスに比べて一割程度安い、ただしCO2は二倍排出すると、このように四大臣会議のアクションプランで取りまとめておりまして、これは既に公表されております。
 これが現在における両火力の政府としての評価でございます。
#77
○加藤修一君 時間が参りましたので質問やめますけれども、二〇五〇年八〇%削減というのは極めて重要なターゲットでありますので、具体的な展開を是非環境省としては取り組んでいただきたいことを最後に申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございます。
#78
○水野賢一君 みんなの党の水野賢一でございます。
 一昨年の原発事故、大震災に伴う原発事故の後、原子力政策がいろいろ問われるようになったわけですよね。これ、もちろん日本のエネルギー政策をどうやっていくんだとか、環境政策をどうやって進めていくんだという政策論の部分ももちろんあるわけなんですけど、それに併せて、原子力村という言葉に象徴されるように、いろんな癒着をしていたんじゃないかというような、そういうような疑念というか懸念というか、そういう問題も指摘をされていたということがありますので、ちょっと私もこれまで、今までここの委員会でも取り上げた経緯があるので、そういうことを今日取り上げさせていただければと思うんですが。
 あと、ちょっと質問通告がいろんな意味で遅れたこと、この委員会の混乱等々もあって非常に失礼したこともおわび申し上げまして、その前提でですから、率直な意見交換ができればというようなふうにも思っていますけれども。
 最初に伺いたいのは、大臣、昨年、原子力規制委員会というのができましたよね。原子力規制委員会というのをつくるときには、要するに、俗な言い方をすると、原子力村的な人が規制に当たるんじゃよろしくない、まあそれは当然ですよね。法律の中にもそういう、今原子力関係の事業に従事している人が同時に委員になれないと、まあ当たり前と言っちゃ当たり前なんですけれども、そういうことが書いてあるとか、法律ではないけど、政府は政府としてガイドラインとして、例えば過去三年間ぐらいに原子力事業者から年間五十万円ぐらいもらったりとか、要するにそういうような人というのは委員にしちゃいけないよというような、こういうような、選んじゃいけないよというような自主的なガイドラインみたいなのも政府が作っていますが、ちょっと事実関係として、やっぱりそういうふうな方針で臨んでいらっしゃるということですよね。
#79
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま水野委員が御指摘になりましたのは、原子力規制委員会の委員長並びに委員の要するに欠格要件ということで、一定期間、すなわち過去三年間に遡って一定の事業者から年間五十万円以上の金額を得ていた方は欠格ですよと、そういうようなガイドラインがあるものと承知をしているところでございます。
#80
○水野賢一君 まさに当然と言えば当然のことだと思うんですね。原子力規制委員会という去年できた組織は、去年できたわけですから、そういうような法律上も、若しくは法律によらないかもしれないけどガイドライン的にそういう一定の規制みたいなものをつくっているわけなんですけど。
 日本の原子力政策を進めていく中で重要な機関として原子力委員会というのがありますよね。今、私が大臣に聞いたのは原子力規制委員会の話ですが、原子力委員会というのはこれずっと昔からあるわけなんですが、こちらの方は昔からあるから、そういう意味では、新しくルール決めたわけじゃないから、そういう癒着的なところに対して厳しい目を光らせてはいない傾向がどうしてもあるわけなんですよね。私もこれ環境委員会でも随分追及したんですが、原子力委員会の委員に、典型的な例は尾本さんという、これは東京電力出身の人で、大震災の後も平然と東電から顧問料をもらっていて、これは本人も認めているんですから。顧問料をもらって、東電からお金をもらいながら原子力委員を同時に続けて、本人も認めているけど、ただ、もらっている、だけど金額は言えない、なおかつ金は返さないとかという、要するに原子力委員は辞めないってずっと言っていたんですけど、ようやくこの人も、自民党政権になってからですけど、二か月ぐらい前ですかね、辞めましたが、僕は辞めたのは当然だと思っているんですけど。
 何を言いたいかというと、尾本氏の問題は余りにもひどいケースだと思っていますが、似たようなことというのが、程度の差こそあれ、結構ほかにもあるのかなという懸念を持っているんです。
 実は、原子力委員というのは元々五人いて、一人辞めて、尾本さんも今言ったような経緯で辞めて、今三人いるんですけど、今日おいでいただいたのは秋庭委員、今の、現在の原子力委員の三名のうちの一名の秋庭委員においでいただいていますが、報道によると、簡単に言うとこういう報道があったんですよね。
 秋庭さんの関連の団体、秋庭さんが事実上創業者というんですかね、昔理事長を務めていたあすかエネルギーフォーラムという、今も顧問を務めていらっしゃるNPOですよね。秋庭さんと極めて深い関係にあるNPOが東電や電事連からずっとお金をもらい続けているという、簡単にはそういうような報道があったわけなんですが。
 それを受けて、秋庭委員のホームページ、ホームページって私的なホームページじゃなくて内閣府の原子力委員会のホームページの方に、そういう報道も、つまり、秋庭委員の関連団体が原子力事業者からお金もらっているじゃないかという報道があったりしたから、それに対する弁明というのか、反論というのか、こういうふうに書いてあるんですね。一部報道を受け、秋庭委員は電気事業者等から個人として資金提供を受けていたのか等の問合せをいただいておりますが、NPO法人あすかエネルギーフォーラム理事長時代及び理事長を退任して原子力委員に就任した後もそのような事実は一切ありませんと。これは分かりました。
 分かりましたが、ちょっと気になるのは、秋庭委員にお聞きしたいんですけど、この中で、個人として資金提供を受けていたということはつまり一切ないという話になるんですね、まあこれは分かりましたけれども。個人として受けていない、尾本さんは個人として受けていたから、これは私はっきり言ってアウトだと思うし、だからこそ辞任したんでしょうけど、個人として資金提供を受けていないのは分かりましたが、秋庭さんの関係の深いあすかエネルギーフォーラムが、そこが資金提供を受けていたということは、東京電力とか電気事業連合会から、これはあったというふうに理解してよろしいんでしょうか。
#81
○政府参考人(秋庭悦子君) ただいまの御質問にお答えさせていただきます。
 私は個人として受けていたことはありません。そして、私がそのNPO、前に理事長をしていましたNPO法人あすかエネルギーフォーラムにつきましては、三年前に私が理事長を辞めたのは、委員に就任するときに理事長は辞めておりますし、それ以降の運営とか経営には一切かかわっておりませんので、私としてはお答えのしようがないというか、知らないことだというふうに申し上げたいと思います。
#82
○水野賢一君 今現在、あすかエネルギーフォーラムとはどういう関係になるんですか、今現在は。つまり、秋庭さんが原子力委員に就任した後は、それまでは理事長だったわけですよね、それまでは理事長だったのは分かるんですけど、その後は、理事長を退任されて、今はどういう御関係になるんでしたっけ。
#83
○政府参考人(秋庭悦子君) 現在は顧問という名前をいただいています。顧問です。
#84
○水野賢一君 今のお話は、ですから、今は顧問だから、いわゆる理事長という運営をする責任者ではないから、それがどこからどうそのNPOがお金もらっているかというのは承知していないということですよね。それは分かりましたけれども、じゃ、ちょっと逆の言い方になりますけど、じゃ理事長だった時代、つまり三年ぐらい前の話ですよね、三年以上前の話ですね。だからもちろんそれは秋庭さんが原子力委員になる前ですけど、そのころというのは、理事長で運営に責任あったころというのは東京電力とか若しくは電気事業連合会からこれはお金はやっぱり、そのころのことは御存じですよね、だって理事長だったんですから。そのころはもらっていたんですか。
#85
○政府参考人(秋庭悦子君) そのころは様々なところから私たちの事業に対して委託事業として資金をいただいておりました。
#86
○水野賢一君 その様々なところというのは、委託事業とか、それは一定の理由があるのかどうかは別として、少なくとも当時においては東京電力や、その様々なところの中には電気事業連合会とか東京電力とかそういうところが含まれるというふうに理解してよろしいんでしょうか。
#87
○政府参考人(秋庭悦子君) 個別のことをどうお答えしていいか分かりませんが、また、現在、そのころはどうだったかという割合などは分かりませんが、その中に含まれていたと思います。
#88
○水野賢一君 それは、金額の細かい何円どうのこうのということは別として、含まれていたことは間違いないわけですよね。
 それで、あすかエネルギーフォーラムというNPO法人は、元々秋庭さんは理事長でいらっしゃって、今は顧問ということですけれども、そうすると、理事長として例えば報酬を受け取るとか、あすかエネルギーフォーラムさんからですよ、電力会社からじゃないですよ、自分の関係しているNPOから報酬をもらうとか、若しくは顧問であったって顧問料をもらうということはあり得るわけですので、そういうことというのは、つまり、あすかエネルギーフォーラムと秋庭さんの間の金銭的な御関係というのは、当時若しくは今はどうなんでしょうか。
#89
○政府参考人(秋庭悦子君) 現在については一切ありませんので、顧問という名前はいただいておりますが、それは、理事長をしていた者が、同じ会員というのは申し訳ないので顧問という名前にしたいというふうに言われたので、そういう肩書にはなっていますが、現在は全くかかわっておりませんので、それは全くいただいておりません。
 以前のことなんですが、以前のことは、先ほども御質問にありましたようなガイドラインのことなどはありませんでしたので、以前のことについてはお答えを控えさせていただきたいと思います。
#90
○水野賢一君 分かりました。
 そうすると、今現在は秋庭さんは、顧問っていろんなタイプがあると思うんですよね。それこそ本当にアドバイスをするだけというような顧問もあれば、実はさっきの名前出た尾本彰さんなんかは顧問という名の下に毎月推定百万ぐらいのお金を顧問料として東京電力からもらっていたんだから、これを単に顧問と言っていいのかというとあれですけど、秋庭さんのあすかエネルギーフォーラムとの顧問の関係というのは、相談、アドバイスをするとかというだけの関係ということなのか、それとも今もその会合にはかなり頻繁に出て、どういう関係だというふうに理解したらよろしいんでしょうか。
#91
○政府参考人(秋庭悦子君) 私は後者の方だと思っております。
 特に何かについて定期的に会合に出たりとか、そういうことはありません。たまに、お勉強会をよくやっていましたので、その講師をどういうふうにしたらいいのかと、誰かいい方はいないかと相談を受けることはありましたが、そういうときは私の知っている範囲で答えるということはありました。
 更に申し上げますと、会員であることをやめたわけではありませんので、研修会とか一般の会員が参加するような会に参加する場合もあります。もう一つ参加する場合は、特に講演を依頼されたときに参加する場合があります。それは、原子力政策について説明してほしいというふうに依頼があった場合は、参加して政策について説明させていただきます。
#92
○水野賢一君 分かりましたけれども、その中で、ちょっと私もきちっとした通告をしていなかったんで詳細のことはよろしいんですけど、今、例えば講演を頼まれたとかというので行くことがあるというおっしゃり方でしたよね。それはそれなんですけど、そういうものの頻度とかというのは、つまりどういうイメージなんでしょうかね。例えば年に一、二回というぐらいなのか、それとも年に十回ぐらいなのかとか百回ぐらいなのかとかって、どういうイメージだというふうに考えればよろしいですか。
#93
○政府参考人(秋庭悦子君) 申し訳ありません、詳しいことを調べてありませんが、三年間で、あすかエネルギーフォーラムそのもので講演することのほかに、いろんなグループとネットワークを組んでおりましたので、そういうグループからも頼まれるときがありました。そういうものを含めて、三年間で十五、六回だというように記憶しております。正確ではありません。
#94
○水野賢一君 そのグループもあるというふうにおっしゃられましたけど、そのグループと理解していいんですかね、石川県なんかで、北陸電力なんかを中心とする石川県の経済界が主催する講演会などに、秋庭委員は、原子力委員会の定例会が、これも二、三年前の話ですけれども、具体的に言うと二〇一〇年の七月二十七日ですから三年近く前というふうに言うのが正しいんでしょうが、原子力委員会の定例会、また臨時会もその日あったけれども、そのグループの会を優先して原子力委員会の定例会は欠席したという事実はございますか。
#95
○政府参考人(秋庭悦子君) まず最初に、先ほどの御質問に対する回数なんですが、十九回というふうに訂正させていただきます。
 そして、ただいまの御質問に対してですが、今おっしゃられた二十二年の七月なんですが、そのときには、おっしゃるとおり欠席して、これは石川エネの会の招きではなくて北陸原子力懇談会というところでしたが、そこの依頼で講演に参りました。
#96
○水野賢一君 島尻政務官に来ていただいていますが、今、秋庭委員とのやり取りの中にもあったんですが、秋庭委員御自身もおっしゃっていましたけど、原子力委員会の方はそういうガイドラインみたいなのがないからという話。つまり、さっき聞いた原子力規制委員会には、さすがに規制機関のところに原子力村のというか、電気事業者の人が規制機関に入ってくるというのは変だろうと、当然そういう声はありますね。だから、原子力委員会の方にはそういうガイドラインというのは、こういう人はなっちゃ困りますよとかという、そういうガイドラインは今現在は僕はないというふうに理解しているんですけど、いかがでしょうか。ちょっと確認させていただきたい。
#97
○大臣政務官(島尻安伊子君) まさに今、水野委員がおっしゃったとおり、原子力委員会についてはこのガイドラインはございません。
#98
○水野賢一君 そうすると、これも先ほど来言っているように、そんなに細かく通告していなかったんで申し訳ないんですが、政治家同士としての話として、やっぱり何らかのそういうガイドライン、それは程度をどのぐらいにするかといういろんな議論はあると思いますよ。それは、やっぱりこれだけ原子力行政に対して国民の、何というんですかね、不信というかいろんな議論がある中で必要じゃないかと。程度をどうするか議論があると思いますけど、どう思いますか、政務官。
#99
○大臣政務官(島尻安伊子君) 委員も御承知のことだというふうに思いますけれども、今この原子力委員会の在り方の見直し、先日も山本大臣も答弁の中で触れておられましたけれども、これをやはり早急に着手をすべきだと私ももちろん思っております。
 その中で、このガイドラインをまた設けてというこの可能性は十分にあると思いますし、人材の適材適所を図るという意味ではこの検討を行っていきたいというふうに思っております。
#100
○水野賢一君 今の話にも多少関係するんですけど、実は原子力委員会の、これは事務方でもいいんですけど、秋庭さんの本来の任期、原子力委員会って任期三年ですから、本来の任期というのはいつ切れているかというのは、これ、由木さん、分かりますか。
#101
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
 秋庭委員の任期は平成二十四年の十二月三十一日でございます。
#102
○水野賢一君 となると、つまり今年の一月一日以降は、本来は、失礼な言い方だったら申し訳ないけど、任期切れているわけなんですよね。ただ、もちろん法律の中に後任者を選ぶまでの間は職務継続規定みたいなのがありますから、そういう意味では、今職務継続規定の範囲なんだということは、別に僕は違法だとは言いませんよ、ただ、それは本来おかしいとは思っていますけどね。つまり、三年の任期で選ばれた人がずっとやり続けちゃっているという状況なわけですから。
 それで、ちょっと秋庭委員の方にお聞きしたいんですけれども、これ本来の、つまり国会で、国会同意人事ですから、国会で同意されたときというのは三年、つまり去年の十二月三十一日までということだったわけですけれども、それを超えて今やっていらっしゃるわけですよね。その中でどう感想を持たれますかね。もうこんなのは早く後任誰か決めて、もう懲り懲りだというふうにお考えなのか、率直なところで結構なんですけど。若しくは、もっと身分をきちっとしてもらうには、つまりこれ再任できるわけですから、政府にきちんともう再任なら再任という形で今からの身分も明らかに、明確にしてくれと。秋庭先生、どうお考え、感想として持たれますかね。
#103
○政府参考人(秋庭悦子君) 私は、昨年の十二月三十一日で委員が終了するものと思って私も任務に励んでまいりました。しかし、やむを得ない事情でこのような状態になりましたので、そこで私もいろんな思いはありますが、だからといっていいかげんな気持ちではなく、与えられている期間をしっかりと職務、公務に励みたいというふうに思っております。
 それでよろしいでしょうか。
#104
○水野賢一君 率直なお気持ちだったというふうに思いますけど。
 これ、島尻政務官、本来、任期切れて、いや、別に僕は秋庭さんがいいとか悪いとかという問題じゃなくて、いや、それは任期切れたら別に再任できるわけですから、後任を出さないから職務継続規定でということですから、後任を選んで、もし秋庭さんが適当だとお考えであれば秋庭さんも提示して、その上で国会の承認を受けるというのが、これ任期が三年である以上、これ当然のことだと思いますけれども、どうお考えでしょうか。
#105
○大臣政務官(島尻安伊子君) まずは、先ほども触れさせていただきましたけれども、原子力委員会の在り方に関する議論を進めるというのが大事だというふうに認識をしておりまして、その進捗を踏まえて適切な後任者を探して、できるだけ速やかに衆参の同意を得る手続を進めていきたいというふうに思っております。
#106
○水野賢一君 というか、それが例えば職務継続規定によって三年の任期が三年一か月だとかというようになっちゃうとかというのは、それは、そういうことは世の中何となく常識の範囲であり得るんでしょうけど、だって、原子力委員会が次どうなるかなんていうのは、今議論をし始めようという段階ですから、このままいったら三年の任期の人が職務継続規定で四年でも四年半でも続いちゃう状況ですよ。これはやっぱり政務官、ちょっとおかしいと、普通に考えてもおかしいと思いませんか。
#107
○大臣政務官(島尻安伊子君) 委員の御指摘のところは十分よく理解をするところではありますが、政府といたしまして、できるだけ速やかにこの見直しに対する検討の場をつくっていきたいと思っております。
 そして、山本大臣の指示の下で今事務方が鋭意準備を進めていると、努力をさせていただいているということでございますので、その御理解も是非賜りたいというふうに思います。
#108
○水野賢一君 それはちょっとなかなか、いろいろと立場で言える言えないがあるでしょうから苦しいところだと思いますけれども、ちょっとなかなか理解しにくいところだろうなというふうに思うのが常識だと思います。
 最後に、秋庭委員にちょっと確認だけさせていただければと思うんですが、原子力委員って公用車ありますよね。公用車使って、こういうさっきのあすかエネルギーフォーラムとか、そこら辺の関連の会合かもしれませんけれども、そういうのに行かれたことというのは、あるかないか、そこだけちょっと確認をさせていただければと、それで私の質問を終わりたいと思います。
#109
○政府参考人(秋庭悦子君) 行ったことがございます。それは先ほどもお話ししましたように、講演依頼があったときは公務となっておりますので公用車を使って行って、そして講演してまいりました。
#110
○水野賢一君 終わります。
#111
○市田忠義君 日本共産党の市田です。
 今日は、福島原発事故による除染事業に従事する労働者の労働条件あるいは安全衛生の状況はどうなっているかということを中心にお聞きしたいと思います。
 まず、福島労働局は今年の一月十八日、除染等業務を実施している事業者に対する監督指導の状況について公表しました。二百四十二業者の中で百八事業者が違反をして、違反率、実に四五%、違反件数は二百十九件となっています。労働条件関係では賃金不払などで三十一件、安全衛生関係では除染電離則違反が百二十三件などとなっています。
 この件について田村厚労大臣が一月二十二日の記者会見で、悪質なものは送検も含めて厳しい対応をしていくと述べられました。環境大臣も厚労大臣と同じ認識と考えていいでしょうか。
#112
○国務大臣(石原伸晃君) 同じ認識と考えていただいて結構でございます。
#113
○市田忠義君 この間、福島労働局は、環境省発注の除染業務等では下請を含めて全ての労働者について労賃に加えて特殊勤務手当、いわゆる危険手当ですね、これを支払うことが発注条件となっているということから、調査結果を基に環境省に情報提供を行ってきました。十一月二十六日に一業者通知、一月九日に七業者通知、今年の一月十八日には八業者の情報提供を公表しました。
 しかし、これについて環境省は、情報提供のたびに、断定できる情報ではない、既に改善されたとして、率直に言って詳しく調査してこなかった。やっと二月八日になって、特殊勤務手当の支給に関する状況というのを公表して、七事業で特殊勤務手当、いわゆる危険手当が作業員に不払になっている事例を元請の自己申告で確認をしました。
 大臣にお聞きしたいんですが、こういうことで厳しく対応しているというふうに言えるとお考えでしょうか。
#114
○国務大臣(石原伸晃君) 個々の案件についてどうであったかというコメントは差し控えたいと思いますが、そのような報告があって、それはどうなっているんだということに対しての報告は、既に現時点では今委員がおっしゃられた点については払われているという報告を受けました。これが非常に数がもっともっと多くて、それが組織的に行われているとしたならば、大いな問題点であると認識をしているところでございます。
#115
○市田忠義君 数百人規模になる可能性のある不払人数も把握されていません。あるいは手当抜取り業者名も公表していないと。こういうことで私は厳しく対応しているとは言えないと思うんです。
 例えば、ある一次下請の幹部はこう言っているんですね。元請ゼネコンが言ってきたのは一作業員当たり二万円弱から一万九千円前後、役所の決めた額から二千円から三千円を抜いていると。あるいは、こう言っている方もいる。元請は役所から本社経費や利益分も出してもらっている。にもかかわらず危険手当を労務費から抜くのは不当利益だと、こういう証言もあります。
 さらに、厚生労働省福島労働局が特殊勤務手当の不払を確認して環境省に情報提供した十一件の事案について、環境省の調査結果では、支払われていると報告があったものが九件、事業者において調査中と報告があったものが二件となっています。福島労働局は、労基法十五条の賃金等の労働条件の明示がないと、特殊勤務手当の不払事案だとして環境省に情報提供したと。環境省はこの福島労働局の不払事案は間違いだったという見解ですか、環境省。
#116
○政府参考人(小林正明君) 今御指摘ございました、福島労働局から環境省に対しまして、労働条件と一緒に特殊勤務手当の記載がないということで十一件の情報の提供がございました。これにつきまして、私どもの方では事業者に特殊勤務手当がちゃんと払われているかどうかという確認をいたしまして、おっしゃいましたように、二月八日の時点で九件が払われ二件が調査中ということを申しました。その後、年度末までに調査をいたしまして、十一件全部について支払われたという報告を受けているところでございます。
#117
○市田忠義君 それは事業者から報告を受けたのですか。それとも環境省が賃金台帳を直接調べるとか、具体的に環境省のイニシアチブでどういう調査を直接やられましたか。
#118
○政府参考人(小林正明君) 基本的には、事業者に責任を持って支払を確認するようにということでございます。そして……
#119
○市田忠義君 それだけでいいです。
 要するに、事業者の報告をうのみにしているということが明らかになったと思うんです。それだけでいいんです。
 私は、除染作業に従事した作業員から雇入れ通知書や給与支払明細書などを直接見せてもらって確認しました。お配りしている提出資料、これは、福島県労連労働相談資料、除染労働者からの相談、国直轄地域と市町村除染分の一覧表であります。
 このナンバー三を御覧いただきたい。このケースの人は、十月の日給が一万五千五百円の支払となっていたのが、労基署の指導の後の翌月の十一月では、特殊勤務手当を支払ったように見せかけるために、日給五千五百円、除染手当一万円の一万五千五百円が支払われています。これ総額は一緒です。ナンバー四のケース。十月の日給は一万円、諸手当六千円で一万六千円の支払となっていた。これも労基署の指導後の翌月の十一月では、特殊勤務手当、危険手当を支払ったように見せかけるために、基本給は六千円に減る、特殊勤務手当が一万円、合計額が一万六千円。これはその前の月と金額は変わらない。この二人のケースは、人と会社が違うにもかかわらずやり方は全く同じなのです。
 当時、設計労務単価は一万一千七百円。それに特殊勤務手当、危険手当一万円を加えると、二万一千七百円が適正な賃金でした。二人のケースは共通仕様書に規定された特殊勤務手当一万円の不払、これを隠して、設計労務単価に示されている一万一千七百円を大幅に切り下げて帳じりを合わせているという実態であります。こういうケースは私は適正な賃金の支給とは決して言えないと思うんですよね。中には、国が無償提供した宿舎なのに宿泊代を徴収していたという例もありますし、健康診断の費用まで天引きしていたという事実もあります。
 私は、発注者は環境省であるわけですから、こういう実態を把握して、適正な賃金があるいは手当が支給されるように是正する責任が環境省にあると。これは大臣の決断だと思います。大臣、いかがですか。
#120
○国務大臣(石原伸晃君) 個々の事案については詳細を承知しておりませんのでコメントを差し控えますが、不払防止策を強化し、これは労働基準局の仕事でありますので、厚生労働省と連携を密にして、今個々のケースで御紹介があったようなことのないように努めていく責務があると認識をしているところでございます。
#121
○市田忠義君 労働条件通知書が労働者にほとんど渡されていないというのが実態であります。私は、入口でのチェックが必要だと思います。
 提出資料のナンバー十、ナンバー十五、これに示されているように、会社からもらっていることにしてくれと言われたと、そういう証言がありました。それから、社長が、上から危険手当はもらわないという一筆を書かされたという証言もありました。人材派遣会社から一万六千円もらっていると念書を取られたと。おかしいと経産省に電話したら、その情報が会社に流れて、やくざから脅しを受けた。暴力団が絡む、これは山形で裁判になって、実際暴力団が絡んでピンはねしていたというのは大きく報道されています。暴力団まで絡む、言わば国が出している、税金によって出しているお金が暴力団が絡んでピンはねされているということも、これは実際の裁判でも行われている問題であります。
 さらに、三月十八日付けの環境省の「除染適正化プログラムを受けた共通仕様書の改訂について」によりますと、事業者と作業員の間で交わされる労働条件通知書に特殊勤務手当、いわゆる危険手当が記載されるよう、元請事業者がその旨を周知徹底するようにする、こう書かれています。
 しかし、提出資料でも示しておりますように、除染労働者一一〇番の調査によると、労働条件通知書や雇入れ通知書を渡された人は大体半分以下という状態です。同時に、雇用協定書は日給六千円、危険手当一万円とされているが、払われたのは一万円のままというのもあります。
 文書上は国の指導をクリアしているように見せながら、実際には全く改善していない、そういうケースが多々報告されている。こういうやっぱり事業者による不払を隠蔽するような実態を調査をして、大臣、先ほど、個々のケースは知らないからコメントできないと言われますが、こういう実態の調査もあるわけで、しかも暴力団も絡んで悪質化していると。こういう手口を是正すると、そういう必要があると思いますが、大臣、いかがでしょうか。大臣の見解をお聞きします。
#122
○国務大臣(石原伸晃君) 今委員が御紹介されたような事案が事実とするならば、このようなことを撲滅するために努力をしていかなければならないと認識をしているところでございます。
#123
○市田忠義君 国の直轄地域の労賃は国の設計単価で二〇一二年度一万一千七百円、二〇一三年度一万五千円、これに特殊勤務手当、危険手当、一万円がプラスされたものであります。しかし、実際は、除染労働者一一〇番によりますと、一万円から一万二千円という人が九人、一万二千一円から一万五千三百十一円が八人、一万五千三百十二円以上が九人。大半の労働者が福島の最低賃金下回っておると。除染労働者の雇用を安定させるためにも私は賃金を保障する管理監督が必要だと思います。
 そこで、環境省に、これは事務方で結構ですが、お聞きします。法令上、労働条件通知書は元請が下請に渡すように労基署が指導していますが、国の直轄地域で下請がどのぐらい通知書を提出しているか、つかんでおられますか。
#124
○政府参考人(小林正明君) 個別にどうかというところは定かでございませんが、逐次しっかり労働条件通知書で特殊勤務手当の支払をするようにという徹底をしてきております。
 特に、本年度からは共通の仕様書を改正をいたしまして、作業員との間で交わされる通知書にきっちり記載されるようにということを元請がしっかり下まで周知するようにと、こういうことを徹底しているところでございます。
 また、それを受けまして、特に元請事業者との契約に際しましては、厚生労働省と連携して通知書のひな形を作りまして、これを配付してしっかり周知するようにということを徹底しているところでございます。
#125
○市田忠義君 国直轄地域で、元請じゃないです、下請の事業所がどれぐらい労働条件通知書を出しているかを環境省はつかんでいますかという設問なんです。つかんでいるかいないだけでいいです。
#126
○政府参考人(小林正明君) 今申しましたように、共通の仕様書を改正してしっかり位置付け、やっておりますので、これはきっちりやってもらっているものというふうに考えているところでございます。
#127
○市田忠義君 元請人にその通知書の提出を徹底しているということを言うんですよ。しかし、全く実態をつかんでいないと。
 環境省、昨年六月、除染特別地域内における除染等工事に係る設計労務単価についての通知を出して、十月には除染関連業務の特殊勤務手当の適正な支給についてという通知を出しました。十一月には、これは前の環境大臣、民主党政権下でしたけど、前の環境大臣が元請十二社に要請を行っています。にもかかわらず、除染労働者の賃金、手当の不払が横行している実態があり、発注者としての環境省の責任が私厳しく問われていると思うんです。
 適正な労務単価を保障して雇用を安定させるということは、作業労働者のモチベーションを高めるだけではなくて、いわゆる手抜き除染なんかを防止して迅速な除染にも効果があると思うんですが、この点は大臣、同感でしょうか。
#128
○国務大臣(石原伸晃君) これは、物をつくるというよりも、除染の現場を私も拝見をさせていただきましたが、物をきれいにするという作業で、形としては、始まる前と、もちろん下草を刈ったり木を落としたりすると、成果として、ああ、これだけのことをやったなという姿が見えるんですけれども、大体は拭き取りとか大変地味な作業でございます。
 ですから、作業員の方のモチベーションというものをどれだけ保っていくかということが極めて重要であると。そんな中で、委員が御指摘のような事案が発生しておりますと、従業員の方々のモチベーションというものは高まりませんし、その結果として起こるような事案というものは想像付く話でございます。
 こういうことのないように、今日の委員会の質疑もいただきましたので、発注側はともかく元請としか接点がございませんので、発注側として元請業者にこの不払あるいは賃金の搾取等々のないような徹底を図っていくことが極めて重要であると、この御議論を聞かせていただいていて感じたところでもございます。
#129
○市田忠義君 私は、特殊勤務手当の法令上の根拠を明確にすべきだと思うんです。既に人事院規則九―一二九が二〇一一年六月に制定されて、警戒区域内での屋外業務の特殊勤務手当が一万円支給されることが明確にこれは人事院規則で規定されています。
 そこで、これ環境省、事務方で結構です。環境省の職員は特殊勤務手当の支給を受ける対象になっていますか。
#130
○政府参考人(鈴木正規君) 今御指摘のありました人事院規則によりまして、特殊勤務手当、支払われることになっております。昨年の五月に改正がなされておりまして、具体的には、帰還困難区域において行う作業については、屋外のものについては一日六千六百円、屋内については一日千三百円、また、居住制限区域において行う作業については、屋外が三千三百円、屋内が六百六十円、四時間に満たない場合にはそれぞれ〇・六を掛けるという形になっております。
#131
○市田忠義君 国家公務員は人事院規則に基づいて法令上危険手当支給されている、一般の除染労働者が未払になっていると。これ本当に論外で、こういう実態は私、直ちに是正する必要があると。
 そもそも、特殊勤務手当というのは、先ほども言いましたように、税金で支払われていると。下請を含めて、全ての労働者について労賃に加えて特殊勤務手当を支払うことが発注条件になっておるわけです。しかし、先ほど少し紹介しましたが、山形の地方裁判所の判決でも明らかなように、暴力団が介入をして、一人の作業員の日当から二千円から六千円もピンはねをして、除染作業はもうかると、こう言って繰り返し派遣し、常習化している、こういう実態が明らかになりました。
 私は、こういうことを指導して是正する必要があると。暴力団の介入や手当のピンはねなどの実態調査して、適正に支払われるように発注者としての責任を果たすべきだと改めて大臣に求めたいと思いますが、簡潔で結構です、決意をお聞かせください。
#132
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま委員が御開陳をいただいたような個々のケースに対して、そのようなことがあってはならないことであるということは、この議論を聞いていらっしゃる多くの方々の衆目一致する考え方でありますし、私もそのように考えておりますので、事務方を督励して、このようなことのないように徹底させていただきたいと思います。
#133
○市田忠義君 問題は、特殊勤務手当の不払だけではありません。環境省作成の除染等工事監督支援業務共通仕様書によりますと、「受注者は、雇用保険法、労働者災害補償保険法、健康保険法及び中小企業退職金共済法の規定により、雇用形態に応じ、雇用者等を被保険者とするこれらの保険に加入しなければならない。」とされています。
 事務方で結構です。環境省、間違いありませんか。
#134
○政府参考人(小林正明君) はい、そのとおりでございまして……
#135
○市田忠義君 それだけでいいです。
 しかし、雇用保険への加入実態はどうか。除染労働者一一〇番での聞き取りによると、加入率三六%にとどまっていると。厚労省、直ちに、これは厚労省ですね、お呼びしていると思いますが、直ちに改善すべきだと思いますが、いかがですか。
#136
○政府参考人(宮川晃君) 雇用保険の加入についてお答えさせていただきます。
 雇用保険の加入に当たりましては、事業主からの届出というのが非常に重要でございまして、事業主に対する周知、指導というのが必要でございます。その点で、除染事業を始めといたしましてハローワークで求人を受理する際には、雇用期間などを確認し、雇用保険の適用に該当する場合にはその加入手続を行うよう指導しておるところでございます。
 また、ホームページ、リーフレットによる周知、あるいは全事業所に対する加入に関する案内の送付、さらには、加入手続が適正に行われていない場合、そういう事業所を把握した場合には、あるいは労働者から被保険者となっていないという形でのお申出があった場合には、速やかに実態調査を行った上で、ハローワークによる加入の指導を行っているところでございます。
 今後とも、全国の都道府県労働局あるいはハローワークにおいて、引き続き未手続事業所の把握あるいは加入の指導を推進していきたいと思っております。
#137
○市田忠義君 実態を見て、加入していなければ直ちに指導していると、結論的にそういう話だったと思うんですが、実態はどうなっているかということなんですけれども、除染労働者一一〇番によると、半数以下でほとんど加入していない。雇用保険は少なくとも短期雇用特例被保険者に該当しているわけで、雇用期間が四か月を超えれば一般被保険者となると。雇用保険にすら加入させていないという実態を私は直ちに改善すべきだと思うんですが。
 また、健康保険はどうなっているかを見ますと、加入率一五%です。共通仕様書で「雇用形態に応じ、」とされていることから、適用除外に当てはまるとみなされかねないんです。しかし、除染労働というのは、一つの地域の除染が終わっても次の地域の除染に携わるという労働形態になっているわけですから、短期雇用じゃなくて常用的労働者として位置付ける管理監督が必要だと思うんですが、これは厚労省、いかがですか。
#138
○政府参考人(高倉信行君) 健康保険についてお答え申し上げます。
 ただいま委員御指摘いただきましたような常用的な雇用関係にあると認められる場合には、御指摘のとおり、健康保険の適用になるというべきものであると考えております。その適用をきちっと実現していく上では、基本はもちろん事業主様の方に届け出ていただくということが重要ではございますので、そのための周知、指導は徹底に努めておりますが、それだけではなくて、こちら側でのチェックということも大事と考えております。
 中小企業等が加入する協会けんぽの適用業務は、これは日本年金機構で行わせていただいておりますが、そこにおきましては、全ての適用事業所を対象とした定期的な確認を行っておりますが、加えまして、事業所の従業員あるいは第三者及び関係機関から情報提供があって、資格取得等に関しての不適正な扱いと思われる事業所がありましたら、臨時的な調査を実施して必要な指導を行うこととしております。
#139
○市田忠義君 国直轄地域以外のいわゆる市町村除染地域の賃金の状況というのは更に劣悪であります。私も田村市の担当者から直接状況を聞きました。市町村除染地域といっても、ホットスポットがたくさんあるわけで、むしろ国直轄地域より線量の高い場所も実際には存在します。それなのに、国直轄地域には特殊勤務手当を出すが市町村実施地域には出さないという公然とした差別に多くの県民は大変な不満を持っています。
 桜井南相馬市長、こう指摘しているんです。このままでは、国直轄地域には労働者は集まるが市町村実施地域には集まらないと、こういう状況が長く続くことになりかねないと、こうおっしゃっています。
 私は、福島県内の全ての地域の除染を促進していく上で、こういう除染地域の線引きといいますか差別といいますか、いわゆる自治体が責任を負うところであってもホットスポットはあるわけですから、全ての除染労働者に特殊勤務手当を支払う制度に改善すべきだと思いますが、大臣の決意をお聞きしたいと思います。
#140
○国務大臣(石原伸晃君) これは警戒区域、避難区域等々の議論のときにもあったと思うんですけれども、やはり線量に基づいて除染を行うとき、高放射線の汚染の激しいところを国直轄にするというデマケで今回の仕組みができ上がっているものだと思います。
 ただいまホットスポットという御指摘がございましたが、ホットスポットが点在して、それが大きな面積を示し、それが国が規定しております年間二十ミリシーベルト以上であるならば、そのような点があるところについては危険手当等々も考えていかなければならない、そういう問題であると認識をさせていただいたところでございます。
#141
○市田忠義君 時間が来たので終わりますが、環境大臣、線量の多いところはと、こうおっしゃったので、機械的な地域による線引きをやめて、実情に応じてきちんと危険手当を出すように改善していただきたいということを申し上げて、終わります。
#142
○平山誠君 みどりの風の平山誠です。
 私も、もう毎回ですが、質問も最後になりますので、かなり重複した部分もありますので、短い時間ですので省いてまいりたいと思います。私も基本的には大臣のお話を聞きたいということで、事務方の方のお話はなるべくないようにしていただきたいと思います。
   〔理事中川雅治君退席、理事中原八一君着席〕
 今、市田議員からもありましたが、除染に係ることからお聞きしたいと思います。
 大臣、本年度の除染、大臣、電話見ないでくださいよ。大臣、今年度の除染の予算はどのぐらいの金額でしょうか。大臣。
#143
○国務大臣(石原伸晃君) 数字を細かく言った方がいいでしょうか。
#144
○平山誠君 いや、大体でいいですよ。
#145
○国務大臣(石原伸晃君) およそ一兆五千億と承知しております。二年間、二十四年、二十五年。
#146
○平山誠君 ちゃんと答えてください。今年度、二十五年度。
#147
○国務大臣(石原伸晃君) 平成二十五年度予算案として、除染の推進、中間貯蔵施設の調査、検討などに必要な予算として、およそでございますけれども、五千億円。先ほどのお答えは、二十三年、二十四年の合計等々合わせて一兆一千億円になるということをお話をさせていただいたところでございます。
#148
○平山誠君 中間貯蔵のお金も入っていますが、じゃ、約、今年度で除染関係で五千億という莫大なお金が、税金が投入されるわけです。
 先ほども労働者のお話がありましたが、私の知っている労働者、大阪の方で被災者をケアしていましたが、福島出身ということもあり、立ってもいられず、我がふるさとを守ろうと、奥さん、お子様は大阪に置かれ、除染の作業に買って出て、今作業をしています。その方々のことを思うと、今環境省がやっているような元請や除染事業者に聞き取りをしただけでは実態は分かりません。
   〔理事中原八一君退席、理事中川雅治君着席〕
 私が思うのは、やっぱり第三者的な機関をつくって、ちゃんとそういう命懸けで除染をしている方々をケアすることが必要ではないかと思いますが、大臣、どうですか。大臣。
#149
○国務大臣(石原伸晃君) 委員のお気持ちだと、意見を聞かせていただいて感じたところでございます。私は、特に個々のケースについてどうすべきという考えは持ち合わせておりません。
#150
○平山誠君 大臣、それはね、除染に命懸けで、私の知っている人は、海外からも我がふるさと福島を守ろうと除染に来ている人たち、それは大臣、余りの言葉ですよ。大臣が一生懸命リーダーシップを取って第三者機関でもつくって、国のため、福島のために一生懸命働いている除染をしている人たちにもっとケアしてやるべきだと、私は思います。
 その人たちに聞きますと、こういう除染等業務特別教育書というのをくれるそうですよ。これやってないと除染のことをできないそうですよ。ただ、その人たちに聞くと、教育なんか受けた覚えはないと、一日目の帰りに、はいって、これくれたと。
 そういうようなこともあるので、私は、これ、悪いとかいいとかじゃなくて、一生懸命働いている方、もちろんお金が必要で働いている方もいますよ。でも、ふるさと福島を再生させようと一生懸命働いている人たちに、もうちょっと環境省としてケアをして第三者機関等をつくるべきではないかと。
 また、そういう人たちに聞きますと、除染をやるのに、要するにメーターの周りだけはきれいにして、また、きれいな砂を掛け数値を下げるといったようなことを聞きますが、大臣、そんなようなことを聞いたことはありますか。
#151
○国務大臣(石原伸晃君) 先ほど来御答弁させていただいておりますが、個別のケースについてはいろいろなケースがございますので、どのケースがどうであるということについてのコメントは差し控えさせていただきたいと思います。
#152
○平山誠君 これは除染をやっている人たちからお聞きしたんですけれども、ちょっとお見せしますね。(資料提示)モニタリングポストの、これは川内村の件ですけれども、モニタリングポストがあります。このピンクでやられたところに除染をしてきれいな砂をまいて〇・三三に落ちています。ただ、もう二メーター行くと〇・六マイクロシーベルト。こういうことが実態にあって、除染をしている方が現場のリーダーに、こっちもやりましょうよと言うと、余計なことを言ったと、おまえは首だと、そういうような扱いを受けているんですよ。
 大臣、個々の事案じゃなくて、僕は気持ちを、大臣のお気持ちを聞いているんですよ。大臣、そんなような扱いをされて、福島を、日本を再生させようとしている人たちのこと、もうちょっと優しい言葉をお聞かせいただけませんか。
#153
○国務大臣(石原伸晃君) 客観的事実に基づいて議論をする場でございまして、行政の長として、個々の案件について、それがどうであったか、またどうすべきであるとかということを議論する場では私はないと思っております。
 もし委員のようなことが事実とするならば、それはとんでもないことであって、そういうことは現場現場でそういうことのないようにするというのがこの除染のあるべき姿であると私は認識しております。
#154
○平山誠君 ですから、発注者である環境省が元請である事業者に聞くよりも、第三者機関をちゃんと立ててやっぱり監視するということが必要じゃないかと私は思うわけであります。
 その中で、大臣、覚えていますか、これ。大臣の所信のときに聞きました。学校の周りの中間貯蔵施設、そのまた準備のところで、ガイドラインで、除染したものを学校に置いたり家に置いたりするときは柵は要らない、看板は要らないという、大臣お答えいただいたのを覚えていますでしょうか。
#155
○国務大臣(石原伸晃君) そのような議論があったということを記憶しております。
 その点につきましては、井上副大臣の下でガイドラインの見直しを行っておりますので、どのようなことになったかという詳細につきましては井上副大臣の方から御答弁をいただければと思います。
#156
○副大臣(井上信治君) 平山委員の御質問に基づいて私どもの方、ガイドラインの改訂ということをいたしました。
 例えば、自宅や学校等の敷地内で行われる現場保管については囲いや掲示板について特段の措置は不要という記載について、設置は義務付けていないと修文をしたところでございます。
#157
○政府参考人(小林正明君) ちょっと、事実関係でございますので、お答えをさせていただきます。
 自宅、学校等について表示が不要であるというのが、さもやるなというような書き方になっていないかという御指摘でございました。これも踏まえまして、ちょっと現場の状況もございますので、義務付けてはいない、特に不特定の者が出入りし掘り起こしなどのおそれがある場合には、しっかり保管を行っているなどのことについては周知をすることが望ましいということで改訂をさせていただいたところでございます。
#158
○平山誠君 私が言っているのは、そういう部分を含めて、特段学校に要らないですよと書いてあることは直さなきゃ駄目ですよと大臣に言って、大臣も最後は直しますと言っていただいたと思うんですけれども、今、副大臣や事務方が言ったような言い方では駄目なんですよ。学校なんて不特定多数いっぱい入るんですよ。あと、先日も言いましたけれども、新しい入学の子供たちも入ってくるんですよ。そこに柵がないのはおかしいですよ。だから一生懸命柵を造るということを守って、命令というか指示をしてください。
 私がなぜこういうことを言うかといいますと、やっぱりあの原発から二年たって、復興、復興、経済復興というような名の下に、あの日被曝された子供たち、そして今、低レベルとはいえその福島に、ふるさとにとどまり暮らしている子供たち、このような子供たちをどうケアしているかという部分についてお聞きしたいと思いますが、聞くところによりますと、今月の二十八日にも、双葉町、帰還可能な避難指示解除準備区域と、あと五年間は戻れない帰還困難区域の二地区に再編成されると聞きましたが、大臣、このようなことはお聞きですか。大臣。
 聞いているかどうかだから、知らないなら知らないでいいです。
#159
○国務大臣(石原伸晃君) 承知しております。
#160
○平山誠君 これね、大臣、あれですかね、やっぱり避難指示解除区域というのは戻れるわけですよね、地元の方が。どういう方々が戻りたい、県外に出ている方、とどまっている方には申し訳ないですけど、出ている方に帰ってきてもいいよというときに、どういう方法で調査しているんでしょうかね。戻ってきてもいいよって、そういう希望がある、希望があるから、こういう戻れるようなこともするんじゃないかと思うんですけれども。
#161
○政府参考人(小林正明君) これは、復興庁あるいは生活支援チームの方で、内閣としてやっているものでございます。
 それで、住民の方の御意向については、アンケートを重ねてやっておりまして、帰還の御希望があるのかどうかというふうなことを確認しているというふうに承知をしております。
 それから、今双葉町の場合ですと線量が高いものですから全員避難をされているわけでございますが、今回の区域の見直しによっては、準備地域になるような比較的低いところは人口的には四%ぐらいというふうに承知をしております。そういう中で、我々もこれからの除染をしっかりやって、戻れる状況をつくっていきたいというふうに考えているところでございます。
#162
○平山誠君 ですから、町の住民の四%ぐらいのところが解除されても、今度は逆に少数の方々が帰ってきたことによって孤立化を招いたりすることがありますので、その辺もよく環境省としてお考えになって、要するにやっぱり地元やとかアンケートやとか東電とか、任せずに、やっぱり国がリードして、ちゃんとこの土地には、安全なのか、安全じゃないのかということを国として責任を持った方が私はよいと思います。
 私、先日、みどりの風として、伊達市の小国の小学校で、昨年の九月、側溝を調べてくれということで調べましたら、百七十九マイクロシーベルト・パー・アワーが出たと。そして、これはNPO法人で市民放射能測定所、CRMSという団体は、福島市の住民の依頼で四月二十九日から五月二日にかけて土の採取と測定を行ったそうです。そのときに、図書館や美術館などの公共施設から、二か所から最高で一キロ当たり四十三万ベクレルを超える高濃度の放射性セシウムが検出されたと。空間線量も毎時三・八マイクロシーベルト。これはちょっと安全じゃない値だと思うんですが、それを行政に言いましたところ、それは図書館の場合ですけれども、そちらで片付けてくれというようなことを言われたということがありました。何を言いたいかというと、やっぱり子供たちを守る方法はどうしたらいいかということですね。
 お手元に表があると思うんですけれども、これは、チェルノブイリから五年後にできたチェルノブイリ法で、五十ミリシーベルト超えは強制避難ゾーンで移住の義務がある、五ミリシーベルトから五十ミリシーベルト、チェルノブイリでは要するに住んじゃいけませんよと。
 なぜ日本だけ二十ミリシーベルト、避難解除区域になるんでしょうか、大臣。
#163
○国務大臣(石原伸晃君) これは、線引きでありますので、決めの世界なんですね。安心、安全は個人によりまして全然違います。一ミリシーベルトでも駄目だという方がいますし、ある首長さんは、その一ミリシーベルトというのはやめてくれと、我々はもっと線量が高くてもそこで暮らしたい。ですから、線引きであります。
#164
○平山誠君 線引きにしましても、日本は一ミリシーベルト以下だったわけですよ。一番基準は重かったわけですよ。それがですよ、事故後なぜ二十ミリシーベルトまで上げる必要があるのか。三十マイクロシーベルト・パー・アワーでしたっけ、上げる必要があるのか、そういうこと。ましてや、子供たちの場合でしたら、この値の四倍ぐらいの体に対する影響があるわけですよ。ですから、もう大人の二十ミリシーベルトは子供にとっては八十ミリシーベルトぐらいのダメージがあるわけですよ。
 そういうことも考えて、日本はやっぱり基準が厳しく、原発は神話があったわけですから、神話のときには非常に低い値で国民を守ろうとしていたのに、急に事故が起きてからこのように基準を上げるというのは、何かほかの考えがあるんじゃないかと私は思ったりします。
 そして、大臣、またこれも大臣の思いで構いませんけれども、当時、オペレーション・トモダチということでアメリカから多くの軍人さんが救助に来ていただきました。今アメリカで二十六名の方が賠償を、要するに、正しい情報をくれなかったので私たちは危ないところで作業をしたということで、二十六名の方が賠償請求をしているとのことです。この二十六名の方によって約一千億円の訴訟が行われていると。一人当たり大体四十億ぐらいの訴訟が行われているそうなんですが、大臣、このことはお聞きですか。
#165
○国務大臣(石原伸晃君) ニュースで見ました。
#166
○平山誠君 やはりアメリカでこれだけ従事された方が、尊い命の値段で一人当たり四十億も請求されている裁判があるんですから、もうちょっと日本人に、日本の方にあったかい国の考えがあっていただければと思います。
 そして、予算ですからほかのことも聞かせていただきます。
 石綿被害につきましてちょっとお聞きしたいんですが、石綿被害は、厚生労働省によりますと、肺がん基準が、石綿肺若しくは定量を超える医学的所見、石綿小体五千本以上、三つ目が、石綿作業、吸引歴、そのほか胸膜肥厚斑などの医学的見地の三つがあれば厚生労働省の労災制度で救済されるそうですが、労災に入っていない自営業者は環境省の救済給付制度に救済を求めるということになっているそうです。ただし、定量を超える所見、石綿小体五千本、この二つしか環境省の救済は認められていないということですが、大臣、このこともお聞きですか。
#167
○国務大臣(石原伸晃君) 聞いております。
#168
○平山誠君 この石綿の小体の五千本というのは非常に多い本数で、作業十年以上従事されてもなかなか肺を切除されただけでは検査し切れないということで、ヘルシンキ職歴補足ガイドラインというのは千本でできるというようなことですが、このようなことも変えるといいと思うんですが、特に、この三番目の胸膜肥厚斑というのは、肺を切ると、点在して石のような形にあるので非常に見付けやすいと。石綿の小体を一本一本、千本数えるよりは見付けやすいということですが、これを環境省の救済に入れるというのは、大臣、どう思いますか。
#169
○政府参考人(佐藤敏信君) お答えをいたします。
 今御質問のありました労災制度における制度の仕組みと、また今御質問のございました労災制度の範疇に入らない方を救済する仕組みでございますこの石綿健康被害救済制度とはやっぱり制度の仕組みちょっと異なっておりまして、したがって両制度の基準は異なっております。
 その中の一つは、労災制度の場合は作業従事歴の確認……(発言する者あり)はい、ができるということです。そういうことが、制度の違い、それから作業従事歴が決まるということが……
#170
○平山誠君 ごめんなさい、時間がないもので。
 私は、なぜこのことを言ったかというと、また先ほどの除染作業員と同じなんですよ。これは、なぜ石綿の害があるかというと、家を解体したりとか、やはり作業員に当たられている方、関係ないんですよ、環境省が管轄だろうが、厚生労働省が管轄だろうが。全てのそういう日本のために働いた方々に公正にケアしていくということが国として必要だと私は言っているのです。
 ましてや、こういうことを聞きます。先ほどの、石綿の繊維を調べる機関が独法で労働安全衛生総合研究所、厚生労働省の管轄だそうですけれども、厚生労働省の方の労災だとすぐ結論が出る。環境省の方の調査を出すと二年も掛かるそうです。その間に不幸なことになったらどうするんですか。この辺も大臣、御承知でしょうか。
#171
○政府参考人(佐藤敏信君) 石綿繊維の検出というのは大変困難を要するんだそうでございまして、また専門的な知識と経験が必要なんだそうです。
 私ども、この石綿救済制度の中でも、石綿繊維の検出に大変時間が掛かっているという要望がお寄せいただきましたので、平成二十五年度予算の中で約一・四億円を確保いたしまして、電子顕微鏡を購入して施設に供与することによって検出を容易にして時間を短縮するというようなことを考えておりますので、どうかよろしくお願いいたします。
#172
○平山誠君 ありがとうございます。
 そのように前向きにいろいろ考えていただく、答えをいただくと、作業で不意、不注意にもこのような事故に遭われてしまった方々の救済の明るい希望になると思います。
 何度も言うようですけれども、こういう二センチぐらいの大きさが肺の中にあるというのはその何とか顕微鏡を使わなくても見えるわけですから、なるべくこの三番目の厚生労働と同じようなシステムでプラーク、要するに胸膜肥厚斑が見付かったら認定するよということを是非入れていただきたいと思います。
 そして、最後に、時間がありませんが、種の保存の方の予算のことについてお聞きしますが、今、日本の中でレッドリストという絶滅のおそれのある種をまとめたリストには三千五百九十七種載っているそうですけれども、環境省が決めた国内希少生物種は九十種のみということで、これは大臣、少な過ぎませんか。
#173
○副大臣(田中和徳君) 今それぞれの種を専門家の皆さんに十分調査をしていただいて、その結果を受けて今後指定等も考えていくという状況にございます。
#174
○平山誠君 これは、いずれ環境省の方に、我々の委員会の方に閣法が下りてまいりますので、そこでゆっくりやらせていただきますが、聞くところによりますと、二〇二〇年には三百九十種、二〇三〇年には七百九十種と環境省の方も増やしていただけるということを聞いていますが、今までの時間、九十種にとどまっているのに、私が聞いているだけかもしれませんけれども、三百とか七百九十ということがこのような年度内に増やしていけるんでしょうか、大臣。
#175
○政府参考人(星野一昭君) 現在、レッドリストで三千六百種、絶滅のおそれのある種とされておりますけれども、このうち特に絶滅のおそれの高いものについて詳細な調査をして、その影響また現在の生息状況をつぶさに調べながら、順次法律に基づく国内希少野生動植物種に指定しているところでございます。
 今回、急を要する内容につきまして罰則の強化等法律の改正をお願いしているところでございますけれども、併せて希少種を保全するための戦略づくり、環境省として取り組むこととしております。審議会やNGO等の意見を聞きながら検討してまいりたいと思っております。
#176
○平山誠君 ありがとうございます。
 大臣、これは、閣法が出てきたらまた大臣にもお聞きしますが、海洋生物は入っていないそうなんですよ、守るという生物の中に。今一番危ないジュゴンなんというのはすぐ守らなければいけない一番絶滅のおそれの高い哺乳動物だと思うんですけれども、この辺をしっかり守れるような法案若しくは予算を使って正しい予算の扱いをしていただきたいと。
 また、最後に言いますが、やはり福島の三・一一、そして三・一二、一号機爆発、三・一四、三号機爆発、これはやはり人災であります。そこにおいて被曝した子供たち、福島、これはやはり国を挙げて守っていかなければ、また再興していかなければならないと思います。特にか弱い人方、声なき声の救済を環境省にお願いして、私の質問は終わります。
 ありがとうございました。
#177
○理事(中川雅治君) 以上をもちまして、平成二十五年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総務省所管のうち公害等調整委員会及び環境省所管についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#178
○理事(中川雅治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時四十分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト