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2013/05/30 第183回国会 参議院 参議院会議録情報 第183回国会 経済産業委員会 第9号
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2013/05/30 第183回国会 参議院

参議院会議録情報 第183回国会 経済産業委員会 第9号

#1
第183回国会 経済産業委員会 第9号
平成二十五年五月三十日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十九日
    辞任         補欠選任
     上野 通子君     石井 浩郎君
     中原 八一君     塚田 一郎君
     主濱  了君    はた ともこ君
 五月三十日
    辞任         補欠選任
     轟木 利治君     田城  郁君
     塚田 一郎君     江島  潔君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         増子 輝彦君
    理 事
                大久保 勉君
                安井美沙子君
                柳澤 光美君
                岩井 茂樹君
                松村 祥史君
    委 員
                田城  郁君
                直嶋 正行君
                藤原 正司君
                石井 浩郎君
                岩城 光英君
                江島  潔君
                佐藤ゆかり君
                関口 昌一君
                宮沢 洋一君
                長沢 広明君
                松田 公太君
               はた ともこ君
                荒井 広幸君
   国務大臣
       経済産業大臣   茂木 敏充君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣)     稲田 朋美君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        山際大志郎君
       財務大臣政務官  伊東 良孝君
       経済産業大臣政
       務官       佐藤ゆかり君
   政府特別補佐人
       公正取引委員会
       委員長      杉本 和行君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        奥井 俊二君
   政府参考人
       内閣官房消費税
       価格転嫁等対策
       準備室長     齋藤 哲夫君
       消費者庁審議官  菅久 修一君
       国税庁課税部長  藤田 利彦君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      糟谷 敏秀君
   参考人
       神戸大学名誉教
       授
       甲南大学法科大
       学院教授     根岸  哲君
       東京中小企業家
       同友会大田支部
       元支部長
       株式会社キタヤ
       マ取締役会長   北山 輝夫君
       日本チェーンス
       トア協会会長
       株式会社ライフ
       コーポレーショ
       ン代表取締役会
       長兼CEO
       国民生活産業・
       消費者団体連合
       会会長      清水 信次君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消
 費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特
 別措置法案(内閣提出、衆議院送付)
○連合審査会に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
    ─────────────
#2
○委員長(増子輝彦君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、主濱了君、中原八一君及び上野通子さんが委員を辞任され、その補欠としてはたともこさん、塚田一郎君及び石井浩郎君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(増子輝彦君) 消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法案を議題といたします。
 本日は、本案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。
 本日、御出席いただいております参考人の方々を御紹介申し上げます。
 まず、神戸大学名誉教授・甲南大学法科大学院教授根岸哲参考人でございます。
 次に、東京中小企業家同友会大田支部元支部長・株式会社キタヤマ取締役会長北山輝夫参考人でございます。
 次に、日本チェーンストア協会会長・株式会社ライフコーポレーション代表取締役会長兼CEO・国民生活産業・消費者団体連合会会長清水信次参考人でございます。
 この際、参考人の方々に委員会を代表して一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多忙のところ本委員会に御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。
 参考人の皆様からの忌憚のない御意見を拝聴し、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
 次に、議事の進め方について申し上げます。
 まず、お一人十五分程度で、根岸参考人、北山参考人、清水参考人の順に御意見を述べていただき、その後、委員からの質疑にお答えをいただきたいと存じます。
 また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることになっておりますので、御承知おきください。
 なお、参考人、質疑者とも御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず根岸参考人にお願いいたします。根岸参考人。
#4
○参考人(根岸哲君) はい、分かりました。
 それでは、簡単なメモを用意しておりますので、基本的にはそれによりたいと思います。
 本法案は、消費税が実質的に消費者が負担するというものであることに照らしまして、今回、二回にわたって消費税引上げに当たり、特に中小事業者による消費税の転嫁が円滑かつ適正に行われやすくするために、独禁法、下請法、景表法の特例法を平成二十九年三月三十一日までに限り制定しようとするものであって、基本的に賛成いたします。
 消費税の転嫁を確保するためには、独禁法、下請法、景表法によって対応することも考えられますけれども、いずれも、消費税転嫁確保に明確に特化した規制を行うことには困難な面があり、消費税転嫁確保に明確に特化した規制を行い、迅速かつ効果的に対応することにより、規制の実効性を確保する本法案の制定が必要となると考えます。
 ちょっとメモに書いておりませんが、より基本的なことを若干申し上げたいと思います。
 本法案につきましては、いわゆる自由な競争と公正な取引との関係ということが問題になると思います。この関係から見て、本法案は適切にこの関係を調和あるいは調整していると、こういう観点からも賛成いたします。
 この自由な競争と公正な取引というのは、場合によりますと矛盾しかねない側面がございますが、自由な競争を基本的に重視すると、こういうことでございますけれども、しかし公正な取引も自由な競争の基盤ということになりますので、日本では自由な競争を基本としつつ、しかし、例えば優越地位の濫用を独禁法によって禁止し、下請法で下請同士の公正を確保すると、こういう法律を作っておりまして、自由な競争と公正な取引との調和を図ると、こういう考え方に立っていると思われます。こういう観点から見て、本法案は限定的でかつ例外的である、かつ時限的であると。こういう観点から、この自由な競争と公正な取引との関係という観点から見ても適切である、こういうふうに考えています。
 まず最初に、特定事業者の遵守事項、三条に定められていることですが、とりわけ問題になるのは、あるいは減額、買いたたきかと思います。この買いたたきについて議論があるということを伺っておりますけれども、商品等の対価の額を通常支払われる対価に比べて低く定めることにより消費税の転嫁を拒否すること、この点につきまして議論があるというふうに伺っておりますが、これにつきまして、例えば独禁法で優越的地位の濫用としてもしこれを禁止しようとすると、優越的地位の濫用は正常な商慣習に照らして不当に不利益を与えると、こういう非常に一般的な規定でございますので、ちょっとこのようなものを規制するには困難な面がある。
 それから、下請法というのは、もちろん下請取引にしか適用がないということでありますが、この場合にも著しく低いという要件になっておりまして、これに比べますと、この通常支払われる対価に比べて低く定めることによりと、これはこの規制の実効性を確保する上で、このような規定であれば規制の実効性を確保できるのではないかと、こういうふうに考えております。
 この二の二と書いてあるすぐ下に星印を付けておりますけれども、星印の二番目に書いてございますように、例えば税率引上げ前の税込み価格に税率引上げ分を上乗せした価格を通常価格とし、特別の合理的な理由がなければ、本体価格を引き下げることにより税率引上げ後の税込み価格をこれより低い対価としていれば、通常支払われる対価に比べ低く定めることになると、こういうふうに解釈することが可能だと思いますので、規制の実効性という観点から見て適切であると、こういうふうに考えております。
 この三条では、減額、買いたたき、それから購入強制、役務の利用強制、不当な利益提供の強制、税抜き価格での交渉の拒否、それから報復行為と、これについて禁止というか、しているわけでございますが、これらの行為に対して検査、指導ということが定められておりまして、公正取引委員会、主務大臣、中小企業庁長官という人々が基本的にそれをやるということになっております。
 これらの規定についての規制の実効性という問題はあろうかと思いますけれども、基本的に、私は、従来、下請法の執行の仕組みというのが基本的に採用されていると、こういうふうに考えますので、下請法の執行の仕組みというのはかなり効果を上げていると私は理解しております。かつてはざる法だと言われていた時代もありましたけれども、しかし近年、この下請法の執行はある意味で目覚ましいものがあるというふうに思います。かつ、日本の企業は、勧告という、ある意味で法律的には行政指導なんですけれども、それを守るという日本の企業が圧倒的に多いということでありまして、下請法の執行の仕組みは効果を上げていると。これと同じような仕組みを採用しているということでございますので、規制の実効性についても適切であると、こういうふうに考えております。
 従来、下請法では、公正取引委員会と中小企業庁が書面調査に入るという形で下請法の禁止行為があるかどうかについて書面調査をする、そしてその後、指導、勧告すると。そして、勧告に従って例えば減額していればその部分を返すというようなことが、多分平成十六年からもう二百件あるいは三百件近くその事件があるということで、かなり効果を上げていると私は理解しております。したがって、これと基本的には同じような仕組みを採用しているので、規制の実効性についても適切であると、こういうふうに考えています。
 続きまして、メモの二枚目でございますが、消費税の転嫁を阻害する表示の是正、八条という規定がございます。
 取引の相手方に消費税を転嫁していない旨の表示、取引の相手方が負担すべき消費税に相当する額の全部又は一部を対価の額から減ずる表示であって消費税との関連を明示しているもの、このように修正されたというふうに伺っておりますが、そして、(3)として、消費税に関連して取引の相手方に経済上の利益を提供する旨の表示ということでございます。
 消費税の転嫁をしない、これはしていませんというような表示は、これは消費税というのは最終的に消費者が負担するという制度の趣旨に反する表示というふうに考えますので、消費者に誤認を与える表示ということになりますので、これは是正していただくということになろうかと思います。
 しかし、消費税の円滑、適正な転嫁のための必要最小限度の規制にとどめると、こういうことも必要かと思いますので、この観点から、より明確な消費者庁のガイドラインが必要ではないかと、こういうふうに考えております。
 続きまして、価格の表示に関する措置、十条、十一条であります。
 一番目は、いわゆるこの消費税法で定めている総額表示義務の特例措置ということで、消費税の引上げに際し、消費税の円滑かつ適正な転嫁のため必要があるときは、現に表示する価格が税込み価格であると誤認されないための措置を講じている限り、税込み価格を表示することを要しないと、これが総額表示義務の特例措置でありますが、その現に表示する価格が税込み価格であると誤認されないための措置を講じている限りは消費者に誤認を与えることはないと、こういうふうに考えます。近い将来というか、総額表示方向へ行くべしと、こういうふうには思いますけれども。
 それから、事業者が税込み価格に併せて、税込み価格を表示する場合において、税込み価格が明瞭に表示されているときは、景表法上の不当表示の禁止規定を適用しないということでございますが、税込み価格を表示する場合に、税込み価格に併せて、ごめんなさい、ちょっとそこは違うんですかね、十一条を見ますと、税込み価格が明瞭に表示されているときは、当該消費税を含まない価格の表示については景表法を適用しないと、こういうことでございます。ごめんなさい。
 これは、税込み価格が明瞭に表示されているときは不当表示にならないと、これはこのとおりだと思います。このような措置がとられていれば消費者に誤認を与える不当表示とはならないと、こういうふうに考えます。
 最後ですけれども、転嫁及び表示の方法の決定に関する措置と、十二条であります。
 転嫁の方法の決定に係るいわゆる転嫁カルテルにつきまして、公正取引委員会は届出制を取りまして、独禁法の適用除外とするというもの、それから、表示の方法の決定に係る表示カルテルについては独禁法の適用除外とする、こういう規定でございます。
 特に、(1)の方は、転嫁カルテルにつきましては、消費税の転嫁に限定したカルテルということでございますが、これが本体価格のカルテルにつながらないように監視する必要はあろうかと思います。本体価格のカルテルにつながれば、それは独禁法違反ということになろうかと思いますが、そうでなければ問題がないということであります。それに限定される限りは、転嫁カルテルでも表示カルテルでも本来、独禁法に違反しないと言えるかもしれません。しかし、それは事業者にとっては明確でありませんので、そのことを明確にする意味があるということでございますので、このような措置も必要かと思います。
 以上でございます。
#5
○委員長(増子輝彦君) ありがとうございました。
 次に、北山参考人にお願いいたします。北山参考人。
#6
○参考人(北山輝夫君) 中小企業家同友会という立場で、今週の月曜日に声が掛かってきたわけですけれども、ほとんど時間がありませんでしたので、私の資料もそれほどそろえることができませんでしたが、参考になるなというふうに思われる資料と、私が現在行っている活動の中で、現場の声を皆様方にお伝えするのが私の役割だろうというふうに思いますので、そういう視点で報告をさせていただきたいというふうに思います。
 なお、初めての委員会デビューですので、失礼があるかも分かりませんけれども、御容赦をしていただきたいというふうに思います。
 まず、二〇一二年二月から三月初旬にかけて会員の皆様に緊急のアンケートを実施いたしました。そのデータを少し御披露させていただきます。
 このときには、TPPの問題と消費税増税についての緊急アンケートということで東京同友会が各会員にアンケートを実施したんですが、三百四十六名、会員のこれは約一七%に当たりますけれども、回答が寄せられました。その中で、TPPのところについては今回割愛させていただいて、消費税のことについてのみ報告をさせていただきます。
 財務規律と消費税増税に関する緊急アンケートとして、問い一、現在の国債発行残高についてどう思いますか、グラフを添えてアンケートを取りました。問題ないと発言したのが十八名の五%、問題があるとの数字が二百九十三の八七%、分からないが十八の五%、その他、八の二%、無回答が九の三%です。
 問い二、消費税増税についてどう思いますか、これもグラフを添えてアンケートをしたところ、賛成が百三十五の三九%、反対が百五十五の四五%、分からないが十五の四%、その他、三十八が一一%、無回答が三の一%。
 質問七で、反対と答えた方はどうすればいいと思いますかという問いに対して、景気回復で歳入増を図るが九十四の六一%、歳出の削減を図るが百二十一の七八%、分からないが二の一%、その他が二十の一三%。
 問い四で、もし消費税が引き上げられた場合、販売価格に転嫁できますか、一、転嫁できると答えた方が百三十五の三九%、二、一定程度しか転嫁できない、これが百一の二九%、ほとんど転嫁できない、七十三の二一%、分からない、二十五の七%、無回答が十二の三%。
 同友会としての消費税率アップについての対応についてお伺いします、同友会として態度を明確にして発信すべきである、これが二百十九の六三%、同友会としては態度を明確にすべきでない、五十九の一七%、分からない、六十一の一八%、無回答が七の二%でした。
 ここのところが消費税のことについてのアンケートなんですが、これを総括した文書が出ております。
 消費税増税について、千兆円を超える現在の日本の国債発行残高については、八七%の方が問題があると答えました。消費税増税については、反対四五%、賛成三九%と賛否が分かれましたが、反対がやや上回りました。そのほかと答えた方が一一%ありましたが、歳出削減など増税の前にやるべきことがある、景気回復後の増税であれば賛成などの意見が多く寄せられました。反対と答えた方は、歳出の削減を図るが七八%、景気回復で歳入増を図るが六一%となっています。増税した場合の販売価格への転嫁については、三九%が転嫁できる、一定程度が二九%、ほとんど転嫁できないというのが二一%と分かれました。同友会としての対応については、六三%の方が同友会として態度を明確にして発信すべきであると積極的な回答を寄せました。
 総括としまして、上記のように、TPP問題についても消費税増税についても、会員経営者の関心は高く、数多くの御意見が寄せられました。政策渉外本部では今後、このアンケートを基に研究会などを開催し、中小企業への影響について情報を収集し、必要な対応を考えていきます。五月にはTPP問題についての第一回目の研究会を開催します。引き続き会員の皆様の御協力をお願いいたしますと、こういうふうに結んでいます。TPPの問題については今回は割愛させていただくと先ほど申し上げましたが、反対派、賛成派の先生をお二人ずつ招いて勉強会を展開をいたしました。
 私、ここに来る前に、うちの方の会社で、内税の計算で消費税を幾らになりますかということを新入社員候補の方に面接のときに聞いたりするところがあるんですけれども、内税で消費税がしっかり出せるというふうな方は実は余り多くないんですね。これは、例えば八%になれば、百八分の八を掛ければ内税が幾らという形で出るわけですけれども、すんなりさっと答えられる人は、うちの会社では、大変レベルが低いのかも分かりませんが、四〇%ぐらいしかいなくなりました。これはちょっとゆゆしき問題だなというふうに思っているわけですけれども。
 それから、税務署の方とも役員をしている関係で関係がありますので、法人会の方の担当をしている税務署の職員の話で、国税庁の資料、二十三年度の資料によりますと、源泉所得税の滞納が二百九十五億円、申告所得税の滞納が五百三十二億円、法人税が三百五十八億円、相続税が百三十八億円、消費税が一千九十三億円の滞納をしていらっしゃるというふうなデータが公開されておりますけれども、私たちの仲間の状況を聞いてみるにつけ、相当市場が冷え込んでいて、もう本当にぎりぎりだというふうな感触を持っていらっしゃる方がたくさんいらっしゃいます。
 しかし、日本の国の財政状態を健全な形に持っていくのに消費税がやむを得ない、あるいは社会保障の重要な財源としての消費税というふうな位置付けでこういうような形で進行していくんだというのであれば、その辺りのことがもう一つ見えていないというふうな印象も皆さん同時に持っています。社会保障をどういう枠組みでどういうふうにしていくのかということがよく見えてこなければ、消費税に対しては余り賛成できないというふうなことをはっきりおっしゃる方もいらっしゃいます。
 北欧のように、政府に対して信頼関係、国民と市民や政府との信頼関係ができていれば、何%の税率であったとしても還元感というのがありますから、その辺りのことで大いに期待をして喜んでお支払いをするというふうな形になるんでしょうけれども、早くそういうふうな状況になっていただきたいというふうに願ったりする一人でございます。
 ちょっと状況的に多少もう少し話をしてみますと、免税事業者が三千万から一千万に下げられましたが、ある私の近くの商店街の自転車屋さんが、決算間近になって一千万もう間近になっていってしまう、これ以上一生懸命やっても、一千万を超えると消費税を払わなければいけないので非常に厳しいんだよねというふうな言い方をされていました。要するに、一千万以内に抑えておいた方が自分の会社としては得策だというふうに考えるところが出てきております。これは本来の商売の形態ではなかろうかなと。これも、じゃ、一千万と三千万の間のところを取って、一千万を超えた部分については消費税を掛けたらどうだろうかとか、あるいは三千万に枠を広げたらどうだろうかとかというふうな話があるかも分かりませんけれども、いずれにしても、その辺りを何かシステムで救済していただけるようなことがあるといいかなというふうに思っています。
 それから、七〇%の中小企業が赤字だというふうに言われているわけですけれども、果たしてこういうふうな消費税アップが来年の四月に適当なのか。あるいは八%にアップした後、さらに翌年の十月だと聞いていますけれども、一〇%に上げるというのはもう少し猶予をもらえないだろうかというふうな声も聞かれています。
 軽減税率の方の話につきましては、食の安全だということとも鑑みて、一般生活必需品ですから、そういった意味では先生方の頭を悩まして非常に面倒な手続をしていかなければいけないのかも分かりませんけれども、その辺りの配慮もお願いしたい、こういうふうに考えております。
 例えば、極端な例ですけれども、先ほどの、これは北海道の同友会のメンバーがメールを送ってきてくれたんですが、北海道同友会というのは同友会に入るのが一つのステータスで、北海道地域の企業の方はかなりの多くの方が同友会に入っていらっしゃいます。そのある有力なメンバーの方から、これは会社名をちょっと伏せさせていただきますけれども、R観光の代表取締役の方からこういうメールが届いています。
 消費税(日本型付加価値税)は今五%です。一九八九年、消費税が始まったときは三%でした。R観光の消費税納税額累計を確認してみましたところ、二十四年間(二〇一一年度まで)でいうと三億六千九百万円(預かり消費税七億一千五百万円、仮払い消費税三億四千六百万円)でした。他の納税はどうかというと、二億五千七百万円(法人税、道・市・町民税、事業税、事業所得税合わせて)です。利益が上がった年度、そうでない年度があった結果ですが、やはり示された結果は重いものでした。五%以上の対応がとても大変なところが率直なところです。一〇%ということは年に千五百万が三千万になるわけですから。個々の企業のことで考えてもこれだけ影響の大きい問題です。これまでの日本政府(民主党政権、今の自公政権)、財務省は増税に納得いく体系立った説明はきちんと行っていないとしか思えません。どうしてか分かりませんが、残念な気持ちです。更に大きな論点も説明に入れていません。国債残高急増に歯止めは掛からず、たとえ一〇%になっても焼け石に水であることははっきりしていますし、国税収入での消費税割合は今既にヨーロッパの高税率国家並みになっていますと。
 こういうふうに、るるつづっていますけれども、これが全員の意見だとは思いませんが、そういう状況下にあって、先ほど税務署の資料をお話をしましたけれども、消費税の掛かる、弱者に掛かってくる割合というのは非常に大きな負担になって、すぐに四月以降掛かってくるということが懸念されますので、どうか今述べましたようなことを十分御審議していただきまして、よろしくお願いをいたしたいと思います。
 ありがとうございました。
#7
○委員長(増子輝彦君) ありがとうございました。
 次に、清水参考人にお願いいたします。清水参考人。
#8
○参考人(清水信次君) 消費税、この転嫁の問題、あるいは消費税そのものについて、今お二人の参考人からお話がありましたけれども、大体私どもの考え方もその中にほとんど含まれておりますけれども、ただ、消費税は今、全世界で百四十七か国、この制度を導入しておりますが、日本は比較的遅かったわけです。日本が導入したときは、たしか百三十か国前後だったと思います。
 それで、この転嫁問題の今日は御審議ですけれども、本来、私は、三十年前の大平総理の一般消費税、それから八年後の中曽根内閣における売上税、この二つの税制の導入について反対運動の先頭に立って運動をしたんですけれども、その過程で、世界のいわゆる消費税導入国の実情を、当時の大蔵省主税局の局長さんあるいは審議官の皆さんと一緒に議論したり、あるいは調査をしたり、あるいは現地に赴いていろんなデータを取ったりしたんでありますけれども、そこで、いよいよ竹下内閣で消費税を議論する段階になって、当時の山中貞則自民党税制調査会長あるいは加藤六月副会長辺りといろいろ折衝もやり、大蔵省の担当局の皆さんとも話し合ったんですけれども。
 これ思うに、やはり日本の安定した財政の税収という面において消費税の果たす役割が非常に各国とも大きいと。現状でありますと、消費税の税率がかつて、先ほどお話にもあったように、導入時三%であったんですが、橋本龍太郎内閣で五%に上げた。このときはちょっと時期と導入のやり方で余り結果は良くなかったと、かえって税収が減っちゃったというようなこともあって、なかなか消費税の税率アップというのは難しいなという感じを持ったんです。
 ただ、百四十七か国の税率を調べると、最低が現在五%で四か国しかない。その上は、七%が二か国あって、一〇%が十三か国です。あとは全部一三%以上で、最高が二七%。これはもう、どこの導入した国でも、国家財政の一番安定した税収という制度でこれをやっておられるんですが、それから見ると、日本の現在の国民生活、これは日本建国以来、こんな冷暖房完備で、水洗トイレで、ウォシュレットってお湯で排せつ物を処理するというような国は世界中、日本を除いてどこもない。ヨーロッパのどこへ行ったって、あるいはアメリカ、カナダも、最高のホテルに泊まって、スイート泊まったってウォシュレットなんか付いていなかったんですよね。
 それに、今、日本は世界一の長寿国になった。かつて、私は大正十五年生まれで、人口六千万でしたが、そのときの日本の平均寿命というのは大体五十何歳、六十歳ぐらいまでで、これは小さい人が亡くなるのが多かったんだけれども、今や日本はもう男女とも大体八十超えて八十五歳近い長寿国。私自体が今八十七歳。
 だから、世界一の生活レベルを持って、しかも世界一の長寿国で、しかも国民、生命保険、皆保険で、誰でもいつでも病院、医者にかかれる。こんな国は本当に世界にないです。イギリスだって非常に厳しく制限しておる。アメリカは皆保険何度もやろうとしたけれども失敗している。しかも今、世界百九十三か国で日本ぐらい安心安全で、こんな有り難い社会設備も整っている国で、消費税が五%が上がるのが高い安いということは、これはちょっと私もいかがなものかと。だから、民主党野田政権で三党合意で、自民党と民主党と公明党で三党合意で社会保障と税の一体改革ということでお進めになったと。
 これは従来ですと、私は今、日本チェーンストア協会の会長を務め、それから国民生活産業・消費者団体連合会会長、これは国民の生活と生命を守る、平和を守るというので、明治以後百四十五年でこんな団体ができたことはない。それを二年前組織して、今私が会長でやっておりますけれども。私はこの消費税問題について、一〇%までは、これはもうむしろ国民は誇りを持って喜んで対応すべきだと。
 ただ、先ほどからおっしゃっているように、日本は大企業と中堅企業と中小企業と零細企業等々ある。それは、三千万を一千万に免税点を引き下げるときも何の相談もなかった。これは、僕はあの制度を導入するときに、零細業者で、皆さん、町を車で走られりゃ小さいお店がいっぱいありますよね。それで、三千万ということは、毎日の商いにしたら十万円以下ですよ。それを一千万に引き下げるときに何の相談もなかった。この制度を導入するとき、僕は随分、先ほど申し上げた竹下総理を始め皆さんと相談して、免税点の問題、税率の問題、税率十年上げないと。それから税務調査は、従来のような税務署の過酷な調査、罰則を伴う調査はやらないと。指導はする、間違いとか分からぬ点があったときは指導はすると。それは、税率アップを十年間はやらないという約束は、九年で橋本さんがやっちゃったんで、一年ぐらいはまあ許容範囲だと思うんです。だけれども、この三千万を一千万に下げるという、そのときに当然我々に議論あってしかるべしで、我々に相談があれば絶対私は反対してこの引下げはやらさなかったと思うんだけれども、もう決まったからと。
 それから、総額表示、内税、これも何の相談もなかった。いきなり大蔵省、当時、大武健一郎さんが局長だった、企画官と二人で来られて、こういうふうに決めましたから協力してくださいと。これはちょっと私も幾ら、民主主義の原則からいうとちょっと容易には正直できないというんで大分議論したんですけれども、結局もうそれで決まって、手続は皆済んでいるなんということでやったんですが、やってみて、やっぱり国民が納める消費税の税額が全然分からないという総額表示はこれは間違いだと。ちゃんと商品の本体価格、それからいわゆるそれに掛かる消費税、一〇%なら一〇%、これはもう本体価格プラス税でいいし、また金額をそれに当てはめてもいいですけれども、だけど、外税というのはやっぱりこの税の原則なんですよね。国民がこれだけのものを国家社会のために払っているんだということを明示すべきだと思うんです。
 それからもう一つ、今、この消費税の今日の会議は、転嫁問題の、特別措置法によるこの問題点ですけれども、こういう消費税の適正な転嫁を確保するための転嫁を阻害する行為、それに関する是正等に関する特別措置法と、これは、本来からこんな細かい法律を作っている国は私の知る限りありません。
 だけど、本当はこれは国民とそれから関連する業者、業界が自ら自制あるいは影響する問題を自粛してやるべきで、日本は今から百四十五年、明治維新をやって、明治は四十五年、大正は十五年、僅か六十年間で、それまでいわゆる徳川幕府あるいは戦国時代を経て鎖国をしておったのが、僅か明治、大正六十年間で、当時世界百八十か国ぐらいだったけれども、それの第五位の国家に成長した。これは大変な革命的な日本の成長だったんですけれども。
 それでは、明治、大正、昭和二十年まで、戦争で敗戦、負けるまでの日本の実態はどうだったかというと、日本はこの狭い国土で、それでみんながそれぞれ自制して、いつも僕は申し上げているんですけれども、己を知り、足るを知って、のりを越えないということで、皆が、各業界がみんな、例えば黒川さんが、虎屋のようかんだけど、それ以外のことはやらないと。あるいはソースを作っておったブルドックソース、これは東京、関西はイカリソース、それ以外のものはやらないと。マヨネーズならキユーピーだと、ケチャップだったらカゴメだと皆決まっておったし、それから百貨店なら百貨店でほかの流通には手を出さないと。みんながもう己を知って、足るを知って、のりを越えていなかった。それが、戦争で負けてアメリカからいろんなあれが入ってきて、それでもう社会秩序はめちゃくちゃになった。
 それで、一番日本国家の形成に大事な家庭が、家族制度、家庭、戸籍が崩壊してしまって、家庭教育がまず崩壊してしまった。次には学校教育が、あの戦争前の、戦時中の右へ大きく振れた国家、これが戦争に負けて、自分の教えたいとし子が戦場に送られて三百万近く亡くなった。その反省から、教育が、これはアメリカの占領政策とちょうど合致した、反省から左へ針が吹っ飛んでしまって、それで戦後の教育は、日本の大事な歴史とか文化が全部破壊されて、家庭まで破壊された。だから、これはひとつ何とか早く取り戻してもらいたい。
 そういうことから見れば、本当は、せっかくこういう法律をお作りになったけど、こんなのなくてもみんなが、大は中小を思いやり、零細を思いやりして、それぞれが自分の分をわきまえてやればこんな法律要らないんだけど、今やアメリカの自由主義や民主主義が入って、こういう法律が要るようになった。だから、これについていろいろ議論はあったけど、法案もできて、衆議院も通って、これはこれでいいだろうと思います。ただ、運用については、ひとつ現場のいろんな実情や意見をよく考えて、あるいはよく見てもらって運用してもらいたい。
 以上をお願いします。
#9
○委員長(増子輝彦君) ありがとうございました。
 以上で参考人の皆様方の意見陳述は終了いたしました。
    ─────────────
#10
○委員長(増子輝彦君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、轟木利治君が委員を辞任され、その補欠として田城郁君が選任されました。
    ─────────────
#11
○委員長(増子輝彦君) これより参考人に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#12
○大久保勉君 民主党の大久保勉です。
 本日は、三人の参考人の皆様に非常に分かりやすく、そして簡潔な説明をいただきました。本当にありがとうございました。
 まず、根岸参考人と清水参考人の方に質問したいと思います。
 今日、自由な競争と公正な取引、この両方とも重要なんですが、二律背反する部分があるということで、これに関する質問をしたいと思います。具体的には、商取引は自由であるべきという考え方もあります。一方で、いわゆるスーパー等の特定事業者と特定納入業者との間に明らかに力の差があり、消費税転嫁を促進するためには事細かく規制を行うべしという考え方があります。
 今回の法案に関しましては、具体的に八条の方で、販売、セールス等の表示の在り方に関して規制しております。ここに関しましては、麻生財務大臣、森まさこ消費者担当大臣と、閣僚間でも当初は意見の相違がありました。衆議院におきましては、こういったこともありまして法案修正に至っております。
 そこで、根岸参考人と清水参考人の方に、消費税引上げ時の、例えば三%消費税還元セールが駄目であるとか、こういったことを法律で規制することに関して賛否をお尋ねしたいと思います。また、できましたらその理由をお聞きしたいと思います。
#13
○参考人(根岸哲君) じゃ、お願いします。
 清水参考人がおっしゃった、基本的にそのような考えであるべしと思いますけれども、しかし、日本では自由な競争は基本ではありますけれども、今議員がおっしゃったように、公正な取引も非常に重視しています。これは、例えばアメリカやヨーロッパにはない優越的地位の濫用の禁止とか下請法という法律があることが端的に示していると思いますので、今回、確かにこのような法案がなくてもうまくいくかもしれませんけれども、しかし、それは非常に何というか危なっかしいところがあって、このような法案はやむを得ないと考えております。
 表示の話でありますけれども、消費税に関連させた表示というか、消費税は転嫁しませんとか、消費税上昇分は値引きしますとか、消費税相当分は次回の購入のポイントに付与しますと、こういうことは、やはりそれはそれ自体が、消費税というのが基本的に消費者が負担すべきものであると、こういう観点から見ると、やはり好ましくないと考えます。それから、これを認めますと、結局転嫁をしにくくなるというか、そういう観点から、やはり消費税に関連させることをはっきりさせたようなそういう表示というのはやはり望ましくないと考えます。
 しかし一方では、消費税と直接関係がない、値下げするとかですね、そういうことについて、これを抑制するということは一方ではまずいと考えますので、今回消費税との関連がはっきりしているかしていないかということで区別するのは適切な方法だと考えています。
#14
○参考人(清水信次君) お尋ねの件ですけれども、消費税というものを対象にした値引きあるいは還元セールというのは、これは法律で本来縛らなくても慎むべきだろうと思いますが、まず、大企業と中堅企業と中小企業と零細企業と、それぞれ同じ食品の販売とすると、仕入価格やあるいは取引条件、支払条件、みんな違うわけですよね。それは、大量に仕入れてやっているところと零細企業と、これはやむを得ないと思います、運送費も違うし、諸掛かりも違うし。
 だから、その差額をもって大企業が消費税を対象にしたような値引き、還元セールをやるということは、やっぱり本来からは自らが自制し慎んでほしいということでありますけれども、いろいろ御審議の上、現在表示されておるような法律内容でこの特別措置をやられるということは、極めて私は、これはもう国民と業界の常識、良識に任せるべきだろうと思うけれども、慎重御審議の上お決めになったんなら、これはこれで我々容認して、それでこれがいい結果を生むように我々業界団体も努力しなきゃいけないと。また、その過程で、公正取引委員会、消費者庁、あるいは経済産業省、財務省の、あるいは総務省のお力をお借りしなきゃならぬようだったら、これはもうそれはそれで必要だと思います。
 また、不都合が生じれば、国会の方で改めてまたその件については御審議いただいて訂正していただくということをお願いしたいと思います。
#15
○大久保勉君 続きまして、根岸参考人の方に質問したいんですが、今日、私としてなかなか整理ができなかった問題として、独禁法、下請法、それと今回の消費税価格転嫁法、この役割分担がよく分かりました。
 そこで、消費税とは直接は関係ありませんが、国民生活に負担があるという部分で、輸入のコスト増の問題に関して質問したいと思うんです。
 例えば、消費税五%が上がりましたら十三・五兆円の増税です。例えば、アベノミクスによって為替の方が八十円から百円、二五%円安になっています。日本の輸入金額というのは大体七十五兆円で、外貨がそのうち八〇%です。単純計算で約十五兆円コスト増になっています。具体的には原油、LNG、あとは原材料、こういった十五兆円の負担増を誰が負担するのかと、こういった議論が出てくると思うんです。これも消費税の転嫁と同じように消費者まで持っていくのか、それとも中小企業者が負担するのか、こういったことで大きな問題になってくると思います。
 ここに対して、これまでの独禁法とか下請法だけで十分なのか、もしかしたら円安というのが、急激な円安が社会的に問題になった場合に消費税価格転嫁法と同じような特別措置法を作った方がいいのか、もし御意見がありましたらお聞きしたいと思います。
#16
○参考人(根岸哲君) 今おっしゃった問題は非常に難しい問題だと思いますけれども、税金はたくさんいろいろなものがありますよね。それについて全てそのような観点から議論すると、非常に広い網が掛かって、やはり、何というか、自由競争経済体制という観点から見ると問題が起こる可能性があると思います。
 今回は消費税ということで、消費税というのは最終的に消費者が負担するものだという、こういう位置付けになっていますので、この限りで、そして時間も限定して認めようということでございますので、同じような手法をいろいろな税について広げるということについてはちょっと私は賛成しかねます。それぞれが、その税金がどういう性格のものかということをまず考えなきゃならないし、そして、もしそれがこの消費税と同じようなものであるということであればそれはもちろん考え得ると思いますけれども、しかし、何というか、その網を非常に広げることについてはかなり問題が大きいと思います。
 私は、今回は消費税の転嫁というこの一点に絞って、かつ非常に限られた期間に例外的にやるということなのでやむを得ない法律だと考えていますが、ちょっとほかに広げることについては今のところ、もちろんもしそういう御提案が、十分考えますけれども、今のところは賛成しかねます。
#17
○大久保勉君 よく分かったような気がしました。今回の消費税引上げというのは、社会保障・税一体改革ということで、社会保障の自然増を賄う等もありますから国民全体で賄うという問題があったという点と、今回は付加価値税ではなくて消費税という形になっていますから消費者に負担していただくと、そういった観点から特別に転嫁対策特措法が必要なのかなという整理になりました。非常に論点が明確になりました。
 これで私の質問は終了したいと思います。
#18
○岩井茂樹君 本日は、お三方の参考人、本当に貴重なお話をありがとうございます。自由民主党の岩井茂樹でございます。
 まず、お三方に少し質問をさせていただきたいと思います。
 清水参考人の話の中でも、大平総理、中曽根総理のようなお話が、消費税導入のころのお話がありまして、反対運動をしてきたというようなお話がありました。また、北山参考人、中小企業家の代表というか、そういう中で、中小企業家の皆さんの要望、提言の中には、消費税税率の引上げは景気の後退を招くので反対だと、そんな話がありました。ただ、北山参考人のただいまのお話の中では、様々なアンケートを取られていて、景気がある程度回復したら導入もやむなしというような声もあったというようなお話があったかと思います。
 改正消費税法の附則第十八条三項のところで、二段階での消費税税率の引上げ前に、経済状況の好転について、名目及び実質の経済成長率又は物価動向等、様々な経済指標、その辺をしっかりと確認をすることとされております。状況がどうなったかというのはしっかり見極めましょうという話かと思うんですが、そこで各参考人に質問いたしますけれども、体感としてどのような指標がどれぐらいになったら景気回復の実感が持てると感じていらっしゃるか。細かい話があれでしたら漠然とでも構いませんので、その辺の指標と、税率の引上げが容認できるその見極めのラインみたいなものがあれば教えていただければと思います。
#19
○委員長(増子輝彦君) 北山さんですね。
#20
○岩井茂樹君 北山参考人からお願いします。
#21
○参考人(北山輝夫君) その辺りのことにつきましては、詳しくこういう形でという一つの指標というか、何をもって回復してきたかとか、その辺りは非常に難しいところですけれども、まず、為替が安定をするということがまず第一ですね。今、私の方の会社は、中国からコンテナで年間何本という形で輸入をしているんですけれども、非常に大きな打撃を今受けています。今、九十五円ぐらいで安定していただけると一番いいのかなというふうに個人的には今思っておりますけれども、その安定することがまず第一なんじゃないかなということが一つと。
 それから、各会社の給料といいましょうか、その辺りが実際に上がってくるというのも一つの指標ですね。今、私どもの関係の会社関係では、上げるという話はやっぱり余り出ていませんね。ごく一部の会社がそういうふうな形を取っているようですけれども、ほとんど余り出ていないと。むしろ、労働の方の自由化といいましょうか、TPPなんかが導入されますと、まさしく逆に厳しい状況になってくるというふうなことが目に見えていますから、その辺りも一つの逆行するような流れになるのかなというふうに思ったりしておりますけれども、今こうだから回復してきたとかというふうなことを実感としては余り今のところは感じられないということですね。
#22
○岩井茂樹君 同じ質問なんですが、根岸参考人、お願いできますでしょうか。
#23
○参考人(根岸哲君) いや、ちょっとそういうのに私が答える能力も資格もないですが、しかし、この消費税という問題は、私の観点からいえば、景気が良くなったから、悪くなったからということで決めるべき問題では私はないと思います。やはり社会保障の一体改革と、そういうことが必要であれば、それは一定の限度でやらなきゃならないということでありますので、それがこうなったからこうということで決めるべき問題では私はないと思っています。
#24
○岩井茂樹君 ありがとうございます。
 清水参考人、よろしいでしょうか。
#25
○参考人(清水信次君) これは消費税の税率アップの法案を通したときに附帯した条項でありますけれども、大体、先ほども申し上げましたように、我が国のいわゆる税制を見ますと、国税と地方税といろんな細かい税制を全部入れると五十二あるんですよね。多過ぎるんです。世界で五十二も地方税、国税の税収目があるというのはおかしいんです。
 その中で、もう細かいのはいっぱいあるんですけれども、この消費税については、一%が二兆五千億の収入ですから、一〇%になると二十五兆ですよね。そうすると、今は税収が四十兆をちょっと超えたところ。かつては六十三兆まであったんだけれども、最悪三十七兆まで落ちたんです。それがやっと今、四十二、三兆円になってきている。
 ただ、この消費税八%、一〇%。一〇%になると二十五兆の収入というのは、これは一番安定した収入。なぜかというと、ほかの税目は、法人税にしても所得税にしても相続税にしても、皆そのときのあれでアップダウンが非常に大きいんです。だから、この消費税という安定財源を確保するためには、国も国民も一致協力してやるべきだと。だから、一〇%までは僕は多段階もする必要はないし、それから、この間から見ていると、新聞が、いわゆる国会議員の新聞等の議員連盟とか、そんなのが、新聞は消費税税率を低い税率にすると。そんなばかな話があるかと。新聞というのは国民を啓蒙する義務を持っている、そのためにいろんな特典も与えられておる。それが、自分たちの消費税は税率下げろなんて、そういう陳情をやったり議員連盟が運動をやるというのは、僕はちょっと社会の木鐸たる新聞、通信の使命に反するんじゃないかと。むしろ率先して、消費税というのは国家経営、国民の生活を守り、生命を守るのに非常に必要な税制であって、これを負担するのは国民の誇り、納税者の誇りという、そういうことを国家もそれから報道機関もやるべきで、それを自分らが率先して下げろとか低い税率というのは僕は許し難いと。
 私はもう戦争で三回死んでいるのを助かっているから、まあ復員してあのやみ市からスタートしたんですけど、もうこの年になって、死ぬときにはあなた紙切れ一枚持っていけないのに、自分の損得勘定とか会社の損得勘定とか業界の損得勘定で物を言う、こんな悲しいことはもうやりたくない。だから、今回の税率アップの御相談も時の民主党の野田さんからあったときも、私は、反対運動は流通業界、僕が関連する十七団体では、それじゃやりませんといって、あれほど激しかった一般消費税・売上税反対運動を今回は流通業界やっていないんですよ、百貨店もあるいはチェーンストア協会も、専門店協会も。
 だから、もっとやっぱり天下国家を考えて、国会の皆さんも、相手はアメリカであり中国でありロシア、あるいはアジアの新興各国ですから、これを相手にこの国をどうするんだという議論をやっていただきたいんで、こんな小さい個別のものをやる時間があったら、本当に国会も行政官庁も本来の国家経営の根幹をやってもらいたいんで、こんなものは与党も野党もないですよ。だから、七百二十二名の衆参両院の議員さんがこの国をどうするんだと、その中のこれは一つですからね。何とか戦前の良かった歴史と文化と、日本を、半分は悪かった、確かに。半分は良かったですよ。だから、今何とかそれをやっていただきたいです。これをお願いします。
#26
○岩井茂樹君 本当に、国会への御提言もいただいたかと思います。また、先ほどのお話の中に、日本自体がのりを越えた、そこに問題があるんじゃないかと。また、家族制度の崩壊等々、様々なことを考える、もう少し基本を大きなところから考えなければいけないと、こう感じた次第でございます。
 非常に詳しいお話だったので、時間がそろそろなくなりましたので、これで終わらせていただきます。
#27
○長沢広明君 今日は、参考人のお三方、大変にお忙しい中、ありがとうございます。
 公明党の長沢広明でございます。
 最初に、企業の営業実態、取引実態に即して北山参考人にお伺いをしたいと思います。
 この法案の中に中小企業対策というのを非常に大きく盛り込んできたというふうに思っています。特に、例えば資本金の大小によらず中小事業者を保護の対象にするというようなことは、類似の法律から比べますと非常に広くその対象を取っているというふうに思いますし、商品を納入する中小事業者に対して買いたたきをしてはいけないということをきっちりこの柱にしているわけでございます。法律以外の面においても、税制改正の中で、例えばレジスターを、機器を取得する際の特別償却あるいは税額控除、こういうようなことも認められるということも含めまして、中小企業の状況に対して一生懸命配慮をしてきたつもりでございます。
 そこでお尋ねをしたいんですが、こうした中小事業者向けの対策に加えて、さらに設備更新に関する補助とか、税率引上げの局面の中で、中小企業が様々に負担しなければならないコストというものが生じてくると。こういうことについて、今のこの政府の対策で十分とお考えでしょうか。
 また、対策はもうちょっとこういうこともやってほしいということがあればお伺いしたいと思いますし、買いたたきということを防ぐために、この法律よりもう少しこういうことも必要だというようなもしアイデアがあればお伺いをしたいと思います。
#28
○参考人(北山輝夫君) 私がいただきました資料のこの冊子の中にA4の紙が一枚入っておりましたが、これは「消費税の転嫁を阻害する表示に関する考え方」ということで、ここの真ん中の後半ですね、「「消費税」といった文言を含まない表現については、宣伝や広告の表示全体から消費税を意味することが客観的に明らかな場合でなければ、禁止される表示には該当しない。したがって、消費税との関連性がはっきりしない「春の生活応援セール」や、たまたま消費税率の引上げ幅と一致するだけの「三%値下げ」といった表示が行われているだけで、このような宣伝等が禁止されることにはならない。」と、こういう文書が入っておりましたけれども、ちょっと違和感があるなというふうに、まず一点としてこれを感じるわけですけれども。
 現実的に私たちの商取引では、導入される間際になると、必ず見積り依頼が出てきます。そこには、手を替え品を替え、一切この表示、消費税ということはそこには隠されていて、そして価格を、協力するようなあるいはせざるを得ないような内容の要請が来るのが今までの一般的な実例ですから、それをどういうふうに対応するのかということが、今ここではもうそれが対応できないというのであれば、私たちは企業努力でそれを対応しなければいけないというだけになってしまうんですけれども、できたら、この消費税の転嫁を阻害する行為という中に、その範疇にしっかり入れていただいて、何かそういうものを、法案を作っていただければ有り難いというふうにまず思うことが一つですね。
 それから、例えば商店街の仲間に聞いてみると、レジを八%から一〇%にするというのは、一回経費を掛ければ、あとは操作で一〇%になったときにもすぐできるんだろうというふうな解釈ですが、いずれにしても、そこには一つの経費が掛かるわけですね。それを、例えば商店街連合会の方に、この件についてはどういう考え方を持っているかというふうに聞いても、今ほとんどそういう実感がまだありません。
 なおかつ、さらに一年半後に一〇%になるんだというふうなことの危機感を、やっぱり日ごろの生活に追われているのか、ほとんど持っていないというのが状況ですね。それを、もう少したったら多分、これどうしようかという話が多分議論として出てくるんでしょうけれども、今のところはそういうふうな感触は私のところには来ていないというふうに思っています。本来はそれじゃいけないわけですけれども、残念ながら、そういう実感を小規模小売店では余りまだ持っていないというふうなところじゃないかなというふうに思います。
 それから、私たちをもし救済していただけるようなこういうアイデアがあればということについては、特に今こういうふうな形でお願いしたいというアイデアは持ち合わせてはいません。
 以上です。
#29
○長沢広明君 ありがとうございます。
 やはりこれから先、実際に引上げ局面に向かっていく中でいろんな課題が多分出てくると思いますので、丁寧な対応をしっかり政府にも求めていきたいというふうに思っております。
 次に、清水参考人に伺います。
 私、昔、新聞記者をしていた時代に清水参考人が、いわゆる消費税反対運動の先頭に立たれて、様々な集会を開き、もう舌鋒鋭くその反対運動の先頭に立たれたことを大変懐かしく今思い出しております。
 この法案でいえば、いわゆるチェーンストア協会の皆さん方というのはどちらかというと規制を受ける側に入るのかなというふうに思います。行き過ぎた規制というものは創意工夫を奪いますし、結果的に消費者の利益にはならないので、この規制の程度というのは非常に難しいところだと思います。
 そこで、本来、メーカー、卸、小売、それぞれが適正な利益を確保できると、そして結果的には消費者にも適正な価格で商品が提供されるということが理想なんですけれども、この消費税引上げの局面の中でそうした理想な流れをつくるためには何が必要なのかということを、長年の御経験から、お考えがあればお伺いしたいというふうに思います。
#30
○参考人(清水信次君) 今おっしゃったように、消費財、食品も日用雑貨もそうですが、生産から流通過程において、例えばもう、私のところは食品スーパーですけれども、農産物とか水産物とか畜産物は五%から一〇%ぐらいの値段のアップとか値下がりとか、これはたくさん取れるとかあるいは不漁であったとか、あるいは天候異変があったとか、いろんな理由でアップダウンはしょっちゅうあるんですよ。だから、三%がどうだ、五%が高い安いといって大騒ぎするよりは、それは今、日本は世界一食料を廃棄している国家です。食料品、今、生団連で私やっているんですが、食料廃棄物の問題。恐らく日本で食料廃棄されているそのエネルギーあるいは物品の量からいうと、全部入れるとヨーロッパの中進国、大体人口一千万か二千万人の国家が一年間に必要とする食料ぐらいを捨てているんです。
 だから、もうこれは食品表示の問題もあるんです。今の若い人は消費期限過ぎるともう全部捨てちゃう。実際、私なんかは、牛乳にしたってほかの魚の乾物にしたって、あるいは肉に、畜産物にしたって、消費期限明示されておって、それからかなりの日数たったものを食べたって平気なんです。
 我々、子供のころ、育ったころはそんな消費期限や賞味期限なんてないですから、自分で、自分の舌でこれはちょっとおかしいということを皆、分別、自分で自分たちを守っておったんです。ところが、今の教育は、もう消費期限、賞味期限。若い人は消費期限と賞味期限の区別も付かない。だから、私の子供や孫や家内でもどんどんどんどん捨てちゃう。それで消費税上がるのはどうのこうのと言う。
 だから、これ国家も、はっきり言えば下手くそなんだ。もっと、税金というものはこういう大事な大切なもので、こういう役に立っているんだからということをもっとよく国民に分かるように説明して、税金を払うのは本当に我々が弱い人を、不幸な人を助けているんだと。この間、大阪で二十八歳の母親と三歳の子供が餓死している、二月に。電気もガスも止めている。それ何で、電気、ガス止めたら警察とか保健所とかあるいは民生委員に届けるとか、そういう法律を作っていないのかと。こんな消費税の転嫁問題よりそっちの方が大事じゃないかと。だから、いかに弱い人を守るか、助けるか、そういうことをやってもらいたいので、もう相場はしょっちゅう、野菜や果物なんかアップダウンはそんな三%や五%じゃなしに、一割、二割上がったり下がったりするのはもう常時なんです。
 だから、これは国民の意識改革せぬと、アメリカ占領軍にもう洗脳されて権利主張ばっかりで、それで義務とか責任を果たさないと。国民の三大義務、僕らがたたき込まれたのは、生まれて、教育を受ける義務、それから徴兵の義務、納税の義務。ちゃんとそれを守ってこの日本国は今日まで来られた。あの焼け野原からどうして復興できたか。あのときはもうこの国、駄目だと思った。それを、アメリカ占領軍のあんな横暴な占領政策の中、我々の仲間や先輩は、吉田さん、岸さん、鳩山さん、皆、池田、佐藤、それから中曽根、大平、みんな、アメリカ占領軍がいろんなことを言ってきたり、あるいは占領が終わった後、年次構造改革要望書と来るのをみんなけ飛ばしておったわけだ。それが最近になって、特に小泉内閣のときから竹中平蔵という学者が担当大臣になってめちゃくちゃにしちゃった、日本の金融問題とかあるいは郵政問題。
 だから、この参議院、一院問題が時々出ているけれども、あんな一院問題、衆議院だけで暴走したら誰がチェックして誰が止めるんですか。日本は総理大臣五人も殺してあの戦争をやった。国民は誰もあんな戦争、賛成もしていないし、やってもらいたくもなかった。あの戦争をやったのは本当に陸軍の一部の少壮と、それから、悪いけど、新聞、マスメディア、これがあおってこんなことになった。
 だから、ひとつここは、国民そのものの啓蒙、この国家をどうするかということを、あんな一院制なんてとんでもない、参議院でしっかりチェックしてもらって、この国を間違いのないようにしてもらいたい。お願いします。
#31
○長沢広明君 ありがとうございます。大変大きなお立場から御意見をいただきまして、ありがとうございます。
 もう一問質問しようかと思いましたが、根岸先生に実はお伺いしたかったんですが、ちょっと時間がなくなりましたので、申し訳ございません、これで終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#32
○松田公太君 お三方のお話、大変参考になりました。どうもありがとうございます。
 みんなの党の松田公太でございます。
 まず、根岸参考人にお聞きしたいと思うんですけれども、先ほど規制の実効性というところで、下請法の執行の仕組みが近年目覚ましいと、そういう意味では二百件の実績があるというようなお話もありましたが、個人的にはちょっと二百件って少ないのかなという印象も受けているんですね。
 本法案では、公正取引委員会のみならず主務大臣にも立入検査、指導権限、こういったものを付与されております。転嫁拒否等の行為に該当するか否かの判断というのは非常に専門性が高くて難しいんじゃないかなというふうに思っておりますが、公取と中小企業庁が採用を予定している六百人の臨時職員、こういった方々に対しても本当に監視能力、これが持たれるのかというところが非常に懸念しているところでございます。
 ほかの省庁についてもこれは更に当てはまるんではないかなというふうに思いますが、きちんとした執行体制が本当にこの短期間で構築できるようになると思われますでしょうか。
#33
○参考人(根岸哲君) おっしゃるような問題はもちろんあり得る問題だと思いますけれども、下請法につきましては、平成多分十六年四月からだと思いますけれども、勧告して公表するということになって、それから急激に事件、事件というか、公になったということもありまして、増えまして、それはもちろん実態を精査しなければなりませんけれども、私の、長年そういうことに携わってきた人間からいうと、目をみはるような執行体制だと私は理解しております。
 そして、かつ、日本の企業がその勧告という行政指導にそのまま多くの者が従っているということに、非常にある意味で大したものだと。多分アメリカの企業とか欧米では絶対に従わないと思いますが、争いますので、と思いますが、それが十分に従われている。だから、今回も下請法の執行の仕組みがそのまま引き継いで行われているので、基本的にはやはり日本企業のその対応の在り方ということも考えると、実効性は適切に確保されるのではないかと思います。
 ただ、もちろん数も多いし、隅々まで行くかどうかということについて懸念があるということはよく理解いたしますが、今回、公取とそれから中小企業庁がもちろんメーンでやると、これは下請法の執行体制ですよね。しかし、それ以外にも各事業所所管の省庁も含めて大規模な書面調査もやるということでありますので、その書面調査というのは、単に調査するというわけじゃなくて、情報収集して、かつ書面調査するということは牽制効果が非常にあると思いますので、やはり規制の実効性という観点から、それは一〇〇%完全というようなことはもちろん言えませんけれども、かなりの程度実効性は確保されるんじゃないかというふうに私は理解しております。
#34
○松田公太君 ありがとうございます。
 公取、中小企業庁というのは、今のお話ですと相当な執行能力を持っていらっしゃるということですが、そういう意味においては、特定事業者であったり特定供給事業者、こういった方々のデータベースをこれはしっかり持っていらっしゃるという御認識でいらっしゃいますでしょうか。
#35
○参考人(根岸哲君) いや、それはちょっと私存じません。それは存じませんけれども、これまで長い間共同でやってこられましたので、それなりのデータに基づいてやっておられると思います。おっしゃったようなデータベースがどの程度整備されているのか、ちょっと私分かりません。
#36
○松田公太君 ありがとうございます。
 それでは、北山参考人にお聞きしたいと思います。
 先ほど長沢委員のお話にもありましたが、その中で消費税還元セール等の表示、こういったものを禁止する措置があるというお話が出てきましたけれども、これは実際効果が出てくると思いますか、このような規制をすることによって。
#37
○参考人(北山輝夫君) 先ほど一番冒頭にデータをちょっと紹介をしましたが、消費税が引き上げられた場合、販売価格に転嫁できますかという問いに対して、ほとんど転嫁できないというのが二一%あるんだというお話をさせていただきましたけれども、これは商売の考え方として値ごろ感という言葉があるんですが、例えばニキュッパとかサンキュッパとかヨンキュッパとかという言い方をしますけれども、ヨンキュッパというと五百円よりも二円安いというふうな商品の値段になるわけですね。そうすると、その辺りで値段を決めていくというふうなことで、内税だともう当然、そういうふうな値ごろ感というので仕切られていくわけですね。私たちがそこに乗っかっていってしまうというふうな格好になるんですが、これはこれで致し方ない、消費者のこれ志向ですからしようがないなというふうに思うんですけれども。ですから、あくまでもこれはもう外税に切り替えるべきだろうというふうに考えています。
 もう一つは、軽減税率というのも、これもお手数ですけれども、それも考えていただきたい。
 それから、中小にとっては一千万という免税事業者の枠はやっぱり三千万に上げていただきたい、こういうふうにお願いをしたいなというふうに思っているところです。
#38
○松田公太君 ありがとうございます。
 それでは、今外税というお話が出ましたが、北山参考人と清水参考人にお聞きしたいというふうに思うんですが、私自身も一九九七年当時経営をしておりまして、会社のですね、飲食店だったわけですが、総額表示になって非常に苦労した記憶がございます。今お二方のお話を聞いていますと、外税というお話が何回か出てきておりますけれども、今回この転嫁法が、措置がたしか三年後まで続くということでございますが、これが終了した後でも外税方式を維持するべきだと思われるかどうか、つまり、総額表示に戻すべきではないというふうにお考えかどうか、お二方に簡潔にお答えいただければと思います。
#39
○参考人(北山輝夫君) 外税方式に是非移行していただきたい。しかし、その条件として、政府が国民や市民から信頼されるような政治をやっぱり行っていただいて、そしてどういうふうな税金になったとしても、それを気持ちよく支払っていけるようなそういう体制づくりをしていかなければいけないんじゃないかなということを同時にお願いをしたい。
 その中に、今回は特に消費税のことですから、社会保障の枠組みをどういうふうに国民の前に明らかにしていくのかということをまずしっかりとしていただいて、そしてその上で、私たちは合意の下にそのシステムを受け入れて、国のためにというふうな視点になることが大事なんじゃないかな、こういうふうに思いますね。
#40
○参考人(清水信次君) 今、北山参考人がおっしゃったのと全く一緒で、もうこの消費税のいわゆる一番大事なのが外税という、国民がちゃんとこの税金を負担しているということを誇りを持って認識する、そのために啓蒙運動をしっかりしていってもらわぬと我々もやりにくい。
 それから、自動販売機とかそれから駅売りの商品なんかはこれは無理ですから、これは例外としてそういうものは総額表示でやらぬと、自動販売機で外税、内税という議論できないんですよね、あれにコイン入れなきゃいかぬ。
 だから、そういうものは例外としてやってよろしいということで、あくまでも外税でやるというふうにしていただかないと、この税の本質が、あれは山中貞則さんが内税というのを、僕らに一言相談すれば駄目だと言ったんだけど、税の神様と言われておったけど、本当の姿は僕は親友だったから知っているけど、そうじゃないんで、そこのところであれは、あの問題は間違った。だから、これ直すのはやぶさかでないということにしてもらいたい。
#41
○松田公太君 ありがとうございます。
 ちょっと、今まで議論されてきた方向性と逆の方向性でお聞きしたいんですが、これは北山参考人にお聞きしたい、清水参考人にも是非お聞かせいただければと思うんですけれども、今のところ、中小企業を守るためこの転嫁を図るんだと、スムーズに図るようにしたいんだという話が出てきておりますが、例えば逆に、例えば値引き交渉というのは、これもう日々、これ毎日、この消費税が、増税があるからということじゃなくて、ずっと行われてきていることだと思うんですよね。
 今回、こういった転嫁法ができることによって逆にそれを逆手に取る、例えば中小企業が大規模小売事業者を、いや、実は、これはある意味ちょっと言葉は悪いですが、陥れる目的でこれを告発する、報告するということも私は多々出てきてしまうんではないかなというふうに思っておりますが、お二方はどのように思われますでしょうか。逆の立場でいらっしゃいますけれども、是非教えていただければと思います。
#42
○委員長(増子輝彦君) お二方はどなたですか。
#43
○松田公太君 済みません、北山参考人と清水参考人で。
#44
○参考人(北山輝夫君) 弱者の、弱者とか強者とかという分け方はおかしいかも分かりませんが、弱者の立場から大手の方の量販店なりを例えば訴えたりするような、そういうことが起こってしまうかと、こういう御質問だと思いますけれども、最近はやっぱりそういったことを、指してしまうというふうなケースというのは時々出てきておりますけれども、基本的にはほとんどの方が泣き寝入りということになるんじゃないかなと思いますね。
 先ほどもお話ししたように、二一%でしたか、転嫁できないというふうな、そういうふうなデータが出ていましたけれども、正面切って、対してそれと闘っていくということはなかなかできないというのが現状だというふうに思います。
#45
○参考人(清水信次君) 今おっしゃったように、中小零細の方は、もう仕入価格、仕入れ条件、皆違いますから、やはり本来いえば何らか中小零細の方が、日本のこの経済というか国家は中小企業が九〇%以上で支えているんですよね。これはもう町を車で走れば全部中小企業ですよ。だから、この人たちが何とか生きていけるように政治は配慮をすべきだということを申し上げたいのと、それから、日本の僕は食品流通業界だけれども、世界で一番大きなのはウォルマート、これは四十兆円の年商売上げで二兆円ぐらいの利益を上げているんですが、これが西友さんを買収して今、日本の食品流通業界を席巻しようとしている。ただ、その前に来ておった世界第二のカルフール、フランスの、これは八年間日本で日本の食品小売業界を席巻しようとしていたけれども、皆、我々も仲間と闘って、それで結局、これ撤退、追い返す。これはイオンさんが後片付けをやってくれている。それから、イギリス第一のテスコが日本へ来て、これも日本のいろんな中堅の我々の同業を買収して日本市場を席巻しようとしたけれども、これまた我々の仲間が一生懸命に闘って、これをこの間追い返して、その後始末をイオンさんが引き受けてやってくれている。
 だから、イオンさん、それから、セブンイレブンというのは御存じでしょうが、これはアメリカですが、アメリカのセブンイレブンの本社サウスランドを、日本のセブンイレブンの伊藤雅俊さんあるいは鈴木敏文さんがアメリカ本家を買っちゃってね、今世界のセブンイレブンを日本があれしていると。こういうふうに、日本の大企業も大変な国家貢献をしてくれているわけです。
 だから、これはもう我々の仲間ですから、何とか、我々ももうよく分かるんですよ。地方へ行って、例えば唐津へ行くとか、あそこへ行くと、郊外にショッピングセンターできると、市役所なんかがあった中央商店街全部シャッターで閉まっている。それは出雲もそうです。だから、地方の中小零細の方は、これは何とか、それは後継者の問題もあるし、世の中の移り変わりもあるし、あるいは流通機構の変遷もある中で何とか健全に生き残ってもらうということを、これをひとつ国会の方でも総力を挙げて、中小零細企業、この対策をやっていただきたい。
 ただ、これから少子高齢化が進みます。戦争が済んだとき、日本の人口は七千二百万だった。今、一億二千七百五十万になっている。五千五百万も増えている。それで、先進近代国家でこんな増えた国はないんですよね。だから、この減少化過程で日本のいわゆる政治あるいは経済機構がどう変わるかと、これをしっかり見定めていただいて、これはやっぱり国家政策ですよ。だから、憲法改正も必要かもしれぬ、あるいは集団的自衛権、これも下手するとアメリカの、いわゆるかつての日本軍の強いのをアメリカが使いたいんで、それに使われちゃたまったもんじゃない。
 だから、そういう点も含めて、ひとつ、この日本国の国家体制全部、政治、これは、永田町のこの国会は、大体日本の国をどうするかという法律、立法府なんですよね。行政は霞が関ですよ。だから、霞が関の官僚を、あれは世界一清潔で優秀な官僚だから、あの人たちはこの立法府の、永田町の七百二十二名の英知を絞ったやつを、これを実行するのが、法案作ってもらって実行するのが、それぞれの役目があるんで、そこをひとつお願いします。
#46
○委員長(増子輝彦君) 清水参考人、大変恐縮ですが、時間が来ておりますので、おまとめください。
#47
○参考人(清水信次君) はい。
#48
○松田公太君 大変有意義な話、どうもありがとうございました。
#49
○はたともこ君 生活の党のはたともこでございます。
 参考人の先生方、今日は大変貴重なお話をありがとうございます。
 私は、中小企業家同友会の北山参考人、また日本チェーンストア協会の清水参考人、お二人に伺いたいと思います。
 私たち生活の党は、四月二十二日の政策勉強会におきまして、中小企業家同友会全国協議会の瓜田政策局長から、アベノミクス、中小に及ばず、円安の影響で単価が大きく上昇し、採算が圧迫されているという内容のお話を伺いました。
 その直後の四月二十五日の予算委員会におきまして、私は日銀の黒田総裁に、円安にはメリットとデメリットがあると思うが、これ以上の円安は日本経済にとってむしろデメリットの方が大きいのではないかと質問をいたしました。これに対して黒田総裁は、為替水準のレベルや動きについては具体的にコメントすることは差し控えたいと思うがとの前置きの上、次のように答弁をされました。「例えば先週開かれました私どもの支店長会議でも、委員御指摘のように、中小企業を中心に仕入価格の上昇を懸念する声が聞かれたわけでございますが、その一方で、輸出企業の収益あるいは先行きの業況感が改善していて、全体として景況感は各地域とも改善したという報告がございました。今後、政府の各種の財政政策、あるいは日本銀行の量的・質的金融緩和によって、日本経済が全体として改善していくということが中小企業の業況の改善にもつながるというふうに考えておりまして、その動向は引き続き注視してまいりたいと思います。」という御答弁でございました。
 そこで、北山参考人と清水参考人に私は同じ質問をさせていただきたいと思います。これ以上の円安は日本経済にとってデメリットの方が大きいのではないかと思いますが、御見解はいかがでしょうか。
#50
○参考人(北山輝夫君) 先ほどお話をしましたが、為替は私の個人的な判断だと九十五円ぐらいで止まっていただくのが一番いいかなと、こういうふうに思っています。
 今中国の方から私どももコンテナで商品を輸入しているんですが、それ以外にいろんな関係の方との話を聞きますと、来月六月辺りから値段の値上げの話が一斉にやっぱり出てくると思います。これはありとあらゆる生活必需品に関するようなところはもうほとんどと言っていいほど値上げの話のオンパレードになるんだというふうに思っています。
 そうなってくると相当厳しいという局面に、弱者と言われているような方たちが実感として困ったなというふうになってくるんだろうというふうに思いますけれども、それにつけては所得が上がってまだこないというふうなところと併せてかなり厳しい状況だという認識をまず持っていただきたいのと、そういう中で今年の秋口から暮れにかけていい面が出てくるというのであれば、来年の四月の消費税導入のことについては仕方ないかなというふうな気持ちで受け入れられるでしょうけれども、当然厳しいこの状況が続けば、かなり反発なりそういうものが出てきたりしても仕方ないかなと、こういうふうに思っています。
#51
○参考人(清水信次君) いや、この問題は、日本だけで考えると間違うので、日本は世界相手に闘っているんですから、その中でどうすべきかと。
 前は、一千兆の日本は債務があるということを非常にマスメディアもうたい上げて、皆が行き先どうなるんだろうということでデフレ経済が二十五年も続いたんです。その反動で、今安倍政権が緩めておられるけれども、これは日本の経済史、金融史を見れば分かるんで、高橋是清さんがそれを一生懸命矢面に立ってやって、その必要性から軍縮をやったので陸軍の反発を受けて、八十二歳で、大蔵大臣六回もやって総理大臣やった人が射殺されたと。しかも、陸軍の現役将校二千人の麻布連隊動員してやったことだ。だから、こういう問題はなかなか難しいので、今日銀の総裁の話が出たけれど、かつては日銀の独立性、独立性と言ったけれども、そんなことはあり得ないんで、これはもう国家と運命共にすべき存在で、国が潰れて、あるいは国民が困窮して日銀が生き残るとか独立を保つとかそんなことはあり得ないんで、これはもう国家と日銀は一体であるというのが僕らが生きてきた歴史の証人。
 今、残念だけれども、国政やっておられる皆さん、まあ亡くなった総理大臣、年数えると七十代、八十代もおるんですよね。今は五十何歳でしょう。だから、僕らより三十歳も下だけど、残念ながら、経験とそれから、ハートもいいし頭もいいし、よく勉強しておられますけど、最後土壇場の、切った張った、生きるか死ぬか、勝つか負けるかのこの土壇場の度胸が欠けているんですよね、今の人。だから、ひとつ政治がしっかりしなきゃ国は駄目ですよ。幾ら経済がどうだ、あるいは行政官僚が優秀だといったって、ここの永田町の議員、衆議院、参議院がしっかりしてもらわなきゃ駄目なの。だから、もう値段がどうのこうの、税率がどうのこうのより、この国どうするかという議論をやっていただきたい、それをお願いします。
#52
○はたともこ君 では、北山参考人に伺いたいと思います。
 私は、将来の課題として、消費税、すなわち付加価値税を抜本改革をして複数税率とする、その場合は食料などを軽減税率とするのではなくて、インボイスを導入をして、例えば大企業は一〇%、中小企業は五%の軽減税率とするなどのことを検討すべきではないかと考えておりますが、北山参考人、この問題について改めて御見解を伺いたいと思います。
#53
○参考人(北山輝夫君) 私は、もちろんいろんな形のシステムがあるんでしょうけれども、まずその前提として、国の歳出削減をやっぱり国民に徹底的に開示して、そしてこういう形で向かうんだということをまずするということが条件じゃないかなというふうに思いますね。そこのところが十分説明をされれば、社会保障の方の枠組みはこういうような形で、消費税をこういう形で充てますよというふうな形で出てきて、そしてこういうシステムが、まあ食品のことについてもインボイスのことについてもいろんな方策が出てくるでしょうけれども、私はそれはいろんな形があってもいいというふうには思います。それについて私がどうのこうの言う今見解を持っていませんけれども、前提としてその辺りのことを期待したいというふうに、あるいはお願いをしたいというふうにまず思いますね。
#54
○はたともこ君 清水参考人に、細かいことで恐縮なんですが、伺いたいと思います。
 私は、適切な成長戦略と同時に、一方で月二万六千円の子ども手当ですとか月七万円の最低保障年金など、国民所得の向上に直接寄与する財政政策によって日本経済を前進させることが極めて重要であるというふうに考えておりますが、清水参考人の御見解はいかがでしょうか。
#55
○参考人(清水信次君) 成長戦略は、小泉さんも随分言ったけど結局できなくて、その後日本の経済は沈滞したんですが、成長、成長といったって、そんな口で言ったり文字で書くほど簡単な問題じゃないんで。
 それからもう一つは、国の借金の一千兆、盛んに、最近はおっしゃいませんが、ところが昨日の新聞でも、日本の在外資産は二百九十六兆あると。それから国民の金融資産が千四百五十兆あるんです。だから、それと日本の企業、個人、それから国家が持っておるいわゆる社会資本、これを全部合わせると八千兆ぐらいになるんです。だから、何をあんなに恐れて収支の問題言うか。それはアメリカなんかは日本の十倍の国家借金ですよ、一京三千何百兆です。だから、もうちょっと度胸を据えてやってもらえば、ただ、国民所得はパーヘッドで四百六十万ぐらいあったのが今減って四百二、三十万になっている、これはちょっと悲しい数字ですけれども。
 ただ、先ほどおっしゃったけど、国家の歳出の縮減とか削減言っておられるけど、これは国民がやっぱり高い生活水準の要求を次から次にされて、それで医療費だけでも四十兆円要るとか、あるいは先ほどの子ども手当の問題とか。本来子供は、昔はあなた、一家庭大体六人、十人子供あったって国家補助をもらったりそんなことで、賄えなくてみんなが歯を食いしばって助け合って。昔はあなた、そんな冷暖房もなきゃ水洗トイレもなかったし、皆家にお風呂もなかったので、今はそういうことじゃなしにこんな生活して、それでまず財政を削減せいと言ったって、国民が自覚して、それじゃ今の生活水準一〇%か二〇%倹約したらどうだと。宇宙から見て一番明るいのは地球じゃ日本だというぐらい明るい、使い放題照明も使っている。
 だから、いろいろ僕らが戦前、戦中あの苦しい生活やって、戦後のあの立ち上がりを、みんなが頑張って二十三年掛かって世界第二位を築き上げた。それから四十五年間、今こんないい平和な豊かな生活をして、いささかたがが緩んで、文句ばかり言って要求ばかりして、自分たちが努力しない、働き過ぎとかゆとり教育とかなんていって全部駄目になった。これをひとつ変えてほしいので、だから、そうしたらいろんな問題、皆解決しますよ。本来日本人というのは、本当に正義感が強いし、礼儀正しいし、勤勉で、こんないい国民ないんですから、これはもう政治でひとつもう一回新しい日本国をつくっていただきたい。そうしたらもう全て解決できると。あの負債の問題なんか問題じゃないですよ。
#56
○はたともこ君 終わります。ありがとうございます。
#57
○荒井広幸君 改革の荒井です。
 まず、根岸参考人に、先ほどはたさんからもあったんですが、法律としてこういう形をつくった場合、公正に公平に転嫁されるという意味ではインボイスというのもそういう意味では役立つんじゃないかと思うんですが、このインボイスということについての、幅広い見地からでも結構ですけれども、どのように考えていったらいいか、アドバイスをいただきたいと思います。
#58
○参考人(根岸哲君) いや、なかなか今言われましても適切な意見をちょっと述べるだけの用意もございませんが、先ほど御質問がございましたような形で、やはりこういう税についてどのように負担しあるいは転嫁していくかということについて、いろいろな方法があり得ると思いますので、おっしゃったような方法というのも選択肢の一つだと思います。ですから、それはそれぞれについてメリット、デメリットがございますので、それを十分検討の上採択するというのであれば、それはあり得る話だと考えます。
#59
○荒井広幸君 北山参考人には、はたさんからありましたので割愛させていただければと思いますが、清水参考人としてはこのインボイス方式というのはどういうふうに。
#60
○参考人(清水信次君) インボイス、はっきり言って必要ないです。複雑で手数が掛かって余分な経費が要るだけ。国民を信用していただければいい。我々業者は一生懸命やっているんで、信用していただければいい。あんなインボイスの、複雑、経費が掛かって手間暇掛かると、こんなものを、国と国民の信頼関係で解決すべき問題。
#61
○荒井広幸君 ありがとうございました。
 清水参考人には大変重々しいお話をずっとお話しいただいて、私も同感の部分が大変あるわけなんですが、特に国民との関係というのがお三方の参考人からも随分出ていました。国に信頼があれば国民も我慢するところはするんだよと、こういう御指摘があったろうと思うんです。
 どうしても私たちは、消費税と景気という観点で見ているところもありますし、しかし本来は、大久保委員からもありましたように、消費税と社会保障という観点が本来はスタートなんですが、その点、社会保障というのが見えないので、北山参考人からは、私は印象的な言葉だったんですが、消費税還元セールなどというような言葉が問題になっているように、何に使われるか、国民に戻ってくるんだという還元感がないんだという御指摘があったんですね。私はこれは大変意味合いとしてよく分かって、お三人の先生方に共通すると思うんですが、やっぱり何に我々は応分の負担をしているのかと。そういうことがあれば、それぞれの関係する皆様も、そしてまた国民も、まあ面白くはないけど仕方ないなと、こういうところに行くということに努力しなくちゃいけないと、清水参考人始め三参考人のお話を聞いて思っておったところでございます。
 そこで、最後になりますけれども、消費税は最終的に消費者が負担すると、こういうことになっていますが、しかし、そのメーカーから小売までそれぞれに負担も出るわけですよね。それが不当な不利益が出ないようにという意味で今回でございますけど、しかし、様々な手間暇やらそれから切替えやら、そういうものは出てくるわけでして、こういったところについても我々も対応する必要があるんだと、先ほど来からのお話を聞きましてそう思った次第でございます。
 そこで、最後に、清水参考人に御意見番としてお尋ねをしたいんですが、消費税、当初は反対であったが、今こういう形になってきていると。しかし、まあ何といいますか、内税と外税の話がございましたけれども、その内税と外税、総額表示ですね、この辺の工夫があれば、もっと創意工夫をして、国民にいい物、サービス提供できるんだと、何か具体的な例がございましたら、どちらかを使ってお示しいただければ有り難いと思いました。
#62
○参考人(清水信次君) 内税と外税の問題は、先ほど何遍も申し上げ、もう外税で決定してもらわないと、そんなどっち付かずの話ではいかない。ただ、自動販売機や駅売りの場合はこれは総額表示でいいと、それで一挙に解決。
 それから、この信頼関係の問題で、国と国民の問題、そうですね、昭和二十年の敗戦から昭和四十三年までのあの二十三年間は、政も官も民も一体感があって、それで一生懸命やりました、お互いに。ところが、達成した後、これはそれぞれが緩んでしまって、政治も駄目になった、行政もどこか、不祥事が起きたりしてそれが一般化してしまって、民間と飯も食ったらいかぬ、酒も飲んだらいかぬ、あんなばかなこと決めて、それでもう民と官は離れちゃうと。
 だから、これはやっぱり、先ほどから申し上げているように、この国をどうするか、全体から考えて、この消費税はもう必要な税で、これは払うことはもう国民の義務でもあり誇りでもあるということをきちっと定着させなきゃ駄目です。
 これ、もっと将来大事な税制になります。だから、そういうことをこれからもっと、いろんな政府の諮問委員会やいろいろあって、今見ていると、メンバーが、学者先生の方が学識経験者で多いんだけど、我々のような実際の現場を知っているのは、まあ今回、新浪さんが諮問委員会に入ったのでちょっと我々も、政府も分かってきたかなという感はあるけれど、もうちょっと、民間、現場の、実際闘っている連中で、ちゃんと物を、意識を言える人。ただ、自分の企業を利用したり自分の業界の利益を考える、こういう人では困る。
 だから、僕は今、生団連つくったのは、経団連さんも、まあ同友会、同友会さんは僕分からぬけど、経団連、商工会議所、商工会議所は全国の地方の商工業者の育成をやっておられるので、経団連はいわゆる重厚長大の大企業の代表というか、それをやっておられる。だから、国民の生活、生命を守るという、このような団体がなかったから僕はつくったんで、こういうようなのをもっと国会の皆さんも活用してそれでやっていただかないと、国民との距離が離れている、それを一体化する。それは、戦後、アメリカ占領軍にいじめられて、それでどうなるかという、あの焼け野原でできたやつが、達成したらばらばらになって、今はもう古代ローマの末期みたいなことになっている。だから、やっぱり国家の自立ということを考えなきゃ、それをお願いしたいんです。
#63
○荒井広幸君 終わります。
#64
○委員長(増子輝彦君) 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。
 参考人の方々には、長時間にわたり有益な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表して御礼申し上げます。
 午後一時十五分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時一分休憩
     ─────・─────
   午後一時十五分開会
#65
○委員長(増子輝彦君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、塚田一郎君が委員を辞任され、その補欠として江島潔君が選任されました。
    ─────────────
#66
○委員長(増子輝彦君) 連合審査会に関する件についてお諮りいたします。
 消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法案について、財政金融委員会及び消費者問題に関する特別委員会からの連合審査会開会の申入れを受諾することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#67
○委員長(増子輝彦君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、連合審査会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#68
○委員長(増子輝彦君) 異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ─────────────
#69
○委員長(増子輝彦君) 次に、連合審査会における政府参考人の出席要求に関する件及び参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法案審査のための連合審査会に政府参考人及び参考人の出席要求があった場合には、その取扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#70
○委員長(増子輝彦君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#71
○委員長(増子輝彦君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房消費税価格転嫁等対策準備室長齋藤哲夫君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#72
○委員長(増子輝彦君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#73
○委員長(増子輝彦君) 消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#74
○藤原正司君 ちょっとお時間くださいね。
 私は、電力村です、出身が。次の参議院選挙には出ません。だから、今日の質問が私にとってはもう最後になる可能性が強いと思います。
 我が会派以外でも、まっちゃん、松村さん、あっ、いねえな、今日は。関口さん。塚田さんが替わったんですね、今日は。牧野さん。それから、公明党は松さんがいてた、前、長い間ね。それから、みんなの党の松田さん。荒井さん、どこ行ったの、改革の荒井さん。私は、どっちかというと野党の方に、あるいは民主党以外の方に好かれました。ありがとうございました。済みません、ありがとうございます。
 そして、私は経済産業委員会が好きです。十二年参議院に籍を置きましたが、僅かちょこっとだけ内閣委員会におりましたけれども、ほとんどは経済産業委員会です。経済産業委員会というのは、本当は物を作ることを所管する省庁なんです。皆、物を使うのが省庁なんです。ところが、作るんです、お金をもうけるんです。自信を持ってくださいよ、皆さん。お金をもうける省庁は経済産業省以外ありません。みんな使っているんです。
 でも、この十二年の間、二年間だけはつらかった、本当。私が電力出身であることが、原子力に携わっていたことが、何が悪いんですか。私はずっと耐えてきました。そのことは決して従業員が、学卒なんてどうでもいいんです、高卒ですよ、みんな高卒が。被災者はまた復旧者なんです。復旧者はまた被災者なんです。被災しているのに、質問は全部、被曝した人の話ばかり。それは電力会社もいけない、いけないけれども、全部被曝した人の立場から物を言って、復旧しようとしている人を誰も言ってくれないんです。
 私は言いました。被災者もまた復旧者なんです。半径三十キロ以内にほとんど社宅、寮、現地採用、みんな、名前言うとおかしいけど、何とか電力会社ですよ、福島第一ですよ。いや、本当かわいそうなんです。
 それで、おまえのお父さん、会社どこやと聞くんです。それで、何とか電力やと言うた途端、付き合うてもらわれへん。お見合いでも、何とか電力言った途端、お見合いの話が消えるんです。そんなの何の罪があります、その人たちに。何の罪があるんですか、罪がないでしょう。
 そこに、福島に原子力発電所を造ろうと決めたわけでも何でもない。紙一枚の辞令だけで行っているのに、何の罪があるんですか。おまえのお父さんどこや。こんな社宅や寮の四文字は削っているんです。そのまま置いておったらやられるんです。これは福島県だけじゃないんです、供給エリア内全部です。
 私は、決して被災者、被曝者がいけないとか問題ないと言っているわけじゃないんです。でも、バランスを考えて言ってみてやってほしいんです。本当につらいんですよ、みんな。だから、いろんな政党を支持しようとか言いますけど、やめてくれ、民主党が一番いいよと言うんです、言うんです。
 で、一個だけ電気事業法についてお尋ねします。
 電事法は、私どもは来週の火曜日に態度を決定するということでまだ正式に決まっているわけではありません。電気事業法の中で、私、電気事業法を考える場合、その国の国情というものを考えてほしい。私、前職のとき労働組合でした。インドのバンガロールへ行ったんです。真っ昼間ですよ、朝はもう言うに及ばず、真っ昼間、非常用のディーゼル発電機がぼんとなった。インド電力あるでしょうと言ったら、当てになりませんと。そんなの日本語で言いませんけどね。そやけど、当てになりませんいうのはよう分かりましたわ、そういうことを言うんです。
 それで、私が二回目の選挙へ出る二、三年前かな、アメリカの北の方とカナダにかけて停電を起こしたんです。六千万キロワット、東京電力の夏のピークより多いかもしれません。それで、足掛け四日停電したんですよ。停電して、停電して電気がついて地下鉄が動いたら、オー・グレートと言って喜んでいますよね、姉ちゃんが。そんなん普通やったら初日に引きずり下ろされますよ、日本やったら。そういう国情というものを見て、国情に照らした、国情に合った電力のシステムというものを考えていただきたいと。
 私はもう辞めますから言いますが、何か電力システムを変えれば世の中が全部幸せになるみたいなことを考えている政党がおるとすれば、すればですよ、笑ってしまいますね。いや、本当に笑いますよと思ったんです。
 で、質問に入ります。電事法の関係でしたね。消費税の関係で、次、本来の質問に入ります。
 消費税は逆進性だと言われています。ほかにも逆進性いっぱいあるけどね。消費税の逆進性について、茂木大臣と稲田特命担当大臣にお尋ねします。
 消費税というものは、消費を基準の課税とするために非常に安定的であることは間違いないんです。逆に、収入の多い人も少ない人も同じ金額掛かってくるんです。これは逆進性と言える。この点について、政治家茂木さん、政治家、特命担当大臣にお尋ねしたいと思います。どうぞお願いします。
#75
○国務大臣(茂木敏充君) ありがとうございます。
 消費税の逆進性のお答えの前に、まず、藤原先生が議員になられる前から、そして参議員になられてからもこの経済産業委員会を中心に、エネルギー政策、そして特に電力の安定供給のために御尽力をされてきたことに心から敬意を表したいと思います。先生始め関係者の皆さんの努力が戦後の日本の国民生活の発展や経済成長を支えてきたと、このように考えております。そして、東日本大震災からの復興、そしてまたそれに伴う原子力事故、本当に、私も現場を訪れておりますが、多くの電力関係者の人、必死の思いで復旧、そして事故の収束に当たっていると。これを国としても全面的に後押しをし、さらには国が前に出てこの事故収束を図っていかなければいけない、こういう思いを強くしているところであります。
 消費税についてでありますが、所得が低いほど負担感が強いと、いわゆる逆進性が指摘されているのは当然のことであります。しかしながら、今回の消費税の引上げについては、その増収分全てをこれは社会保障の充実、安定に向けると、こういったことにしておりまして、社会保障給付によって還元されるということを考えると、その使途も含めて総合的に勘案していくことが必要ではないかなと思っております。
 当然、低所得者対策、これは極めて重要でありまして、税制の抜本改革法案におきましても、給付付き税額控除と複数税率、共に検討課題とされまして、八%の段階では、いずれかの施策の実現まで暫定的、臨時的に簡素な給付措置を実施するということで合意をされているところであります。三党合意に沿って、しっかりとこの低所得者対策もやっていくことが必要だと、このように考えております。
#76
○国務大臣(稲田朋美君) 藤原先生が、冒頭、次の参議院選にはお出にならないと、そしてこの二年間の思いを語られました。また、党は違っていても、いつも、お会いしますと、頑張れよと声を掛けてくださったこと、本当に有り難いと思いますし、この長年の先生の政治生活、御貢献に対して感謝と敬意を表しつつ、しっかりと答弁をしてまいりたいと思います。
 それで、今お尋ねの消費税の逆進性の問題ですが、私はやっぱりこの伸び行く社会保障を賄うために消費税を増税をしなければならないというふうに思っております。と同時に、今先生が御指摘のように、逆進性の問題、低所得者の方々に対する対策についてもきちんと取り組んでいかなければならないと思っております。
 今回の消費税の引上げ分については、全て社会保障の充実、安定化に向けられる、また所得税なども含めた税制全体による再配分効果、そして社会保障給付による再配分効果を総合的に勘案をしていく必要があろうかと思います。その上で、やはり消費税は公平、中立、簡素というその税の基本理念に沿ったものであると考えております。
#77
○藤原正司君 細部について承知しませんが、国民の方が政治家より詳しいかも分かりません。そんなん消費税上げなあかんやん、お父さんって嫁はんに言われまんねん。いや、借金ようけあるのやろ、返す金あるの、そんなんみんな知ってるでって言うてまっせ。それで、細かいことまで知っているかどうかは別にして、そんなん知ってるで、お父さん、そんなもん当たり前やんかって、こう言うんです。
 それで、私、前の前の衆議院選挙に応援で行きました。前の前ですよ。そうしたら、座布団持って公民館にじいちゃん、ばあちゃんが来るんです、じいちゃん、ばあちゃん。で、じいちゃん、ばあちゃんに、あんたどうする、年金なあ、あんた、じいちゃん、ばあちゃんの欲しい年金やろ思うたら、あんたの孫、ようけ保険料納めなあかんし、いけるかと言うた。ここら辺の祭り、上に乗っかっている人はいっこも変わらへんし、担ぐ人はどんどん減るし、大変やでと言うたら、ほんならちいとぐらい出してもええかと言うたら、ええと言うんです。
 皆さん、自信持ってください。皆さん、自信持ってください。私は、消費税問題は自信持ってやることです。私が、今から二十何年前かね、ギリシャへ行ったんです。めちゃめちゃ高いんです、負担。高いんですが、そんなことが、高いから安いからということを言うんじゃないんです。自信持ってください。
 それで、今、アメリカで大統領選挙が、民主党系の候補者は保険をよう言いましたね。ところが、なかなかうまくいかないんです。国民皆保険制度がうまく機能しているのは日本だけでしょう。その日本が危ない言うてるんです。さあ、どうしましょう。
#78
○委員長(増子輝彦君) 茂木大臣でいいんですか。
#79
○藤原正司君 はい。茂木大臣。
#80
○国務大臣(茂木敏充君) アメリカにおきましては、メディケア、メディケードという制度がありますが、御案内のとおり全国民をカバーしていない。まさに日本の皆保険制度、世界に冠たる制度だと、このように思っております。ただ、これだけやはり日本におきまして少子高齢化が進むということになりますと、それに伴う負担というのも極めて重くなってくると考えております。
 バブルの崩壊から二十年以上がたつわけでありますが、この間、日本の長期債務、大きく増大をしております。その要因を分析をしてみますと、確かに社会保障費の増大、これが非常に大きな要因でありますが、それ以上に経済の低迷によります税収の落ち込み、これが最も大きな原因になっております。そうなりますと、消費税も含めて財政再建を進めると同時に、強い経済をもう一度取り直す、こういったことが極めて重要だと考えております。
 先生の方からも、まさにこういったもうける話というか収益を上げる議論をするのは経済産業委員会だけで、ほかの委員会は全て給付する話、使う話という話でありましたが、まさにもっともだなと思っております。
 社会保障制度の効率化も進めていかなきゃなりません。そして同時に、強い経済を取り戻すために、我々としては今まさに三本の矢と、大胆な金融の緩和、そして機動的な財政運営、そして何よりも民間投資を喚起する成長戦略、これをしっかり進めることによって、経済の再生とそして財政の再建を両立していきたいと、このように考えております。
#81
○藤原正司君 ありがとうございます。
 やっぱり、財政も税収も全部一体となって頑張らな駄目ですわ。ほんまに金ないんやもん。金ないて、すんません、関東弁やのうてすんませんな。
 財政再建の問題について言いますと、今、借金の返済だけで二十二兆円だそうです。そのために四十三兆円の財源が要るんだそうです。これは大変ですよ、この借金は。こういう借金の中で、財政再建、どういうふうにしてやっていくんでしょう。特に最近は、株が下がったり、何か国債のレートが変わるでしょう、金利が。それがまともに響くんですが、いかがでしょう。
#82
○国務大臣(茂木敏充君) まずもって、財政再建に対する政府としての、国としてのしっかりした方針、これを堅持をしなけりゃいけない。二〇一五年までにプライマリーバランス、赤字を半減をして、二〇二〇年にこれを黒字化にする、こういった目標をきちんと堅持をしていくということが必要だと思っております。同時に、先ほども申し上げましたが、社会保障の中でも、効率化できる分をできる限り効率化をしていく、同時に、税収を上げるために経済の再生を図る、こういったことがどうしても必要になってくると、こんなふうに思っております。
 現在、政府の経済財政諮問会議におきまして、その実現に向けました骨太の方針、これも六月の中旬に取りまとめをしたいと、このように考えております。
#83
○藤原正司君 ありがとうございます。
 のみ行為って知ってはりますか。のみ、ばくちの、馬とか。あれは、買わぬと、のみ込んでまうんです。消費税が、私が、これも選挙の応援で行ったときに言われました。五%ぐらいだったらのんでまうて。そんなん、元請に無理言わぬでも、五%辛抱したらええのや、のんでもうたら。でも、八%、一〇%はのまれぬわと、そういう話をされるんです。正味やろ、正味の話ですよ、これ。のまれぬわって。もう、のもう思うてものめへんのやって。ほんまに、ほんま必死の思いですわ。必死の思いでのめませんって言われるんです。
 こういうことに対して、要は、消費税を転嫁できない中小企業、零細企業、そういうのに対して二人の大臣はどうお思いでしょうか。もう政治家としてのお気持ちで結構です。
#84
○国務大臣(茂木敏充君) 藤原先生のきれいな関西弁が完全に私理解できているかどうか分からないんですが、転嫁拒否行為と、こういうのが起こってくると、それによって、その負担が、特に立場の弱い中小企業、零細企業に及ばないようにしなければいけない、こんなふうに思っております。
 きちんと消費税というものは国がお預かりをして、それを社会保障といった形で国民の皆さんにお配りをすると、こういう性格のものだと、そのように考えておりまして、中小企業の場合、小規模企業の場合、なかなか取引先との関係で自ら転嫁拒否の情報を提供することが困難だと、こういう事業者もたくさんおられるんだと思っております。
 経済産業省としては、違反に関する情報収集、これを積極的に行っていきたいと考えておりまして、例えば、時間の関係もありますので一点だけ御紹介いたしますと、消費税転嫁の監視、取締りに特化したいわゆる転嫁対策の調査官を、本年度、全国に新たに四百七十四名配置をすると、こういうことにいたしました。また、事業者が相談をしやすい環境を整備することが重要であることから、中小企業四団体におきまして、全国二千三百三十六か所に相談窓口を設置をいたしまして、転嫁拒否行為の早期発見につながるような連携を図ってまいりたいと考えております。
#85
○国務大臣(稲田朋美君) 私は、やはり消費税というのは、きちんと国民全てが消費税を負担をしていただくということが何よりも重要だと思います。そういう意味におきまして、今先生御指摘の、のんでまうということではなくて、やっぱりきちんと転嫁をしていく状況をつくることが重要であって、今回の消費税率の引上げ、八%、一〇%になりますと、なかなか中小企業の方々が転嫁拒否が困難ではないかという声も寄せられておりますので、転嫁しやすい環境を整備することが重要であり、そのための今回の法案であるというふうに認識をいたしております。
#86
○藤原正司君 ありがとうございます。
 のむというのは、ちょうど無理やりのめるかなという水準なんですよ、五%というのは。八%ものめるかな、しんどいなという水準なんです。これが三〇%だともう絶対のめませんよ。そののめるかどうかというのが微妙なところなんです。この微妙さが、今日公取の皆さんも傍聴されていますが、この中で、下請法とか独禁法とかいうのがあって、要は下請をいじめちゃいけないよという法律がありますね。それと同じようなものが、例えば消費税はのんでしまえと。いや、のめとは言わぬけど、上げた分、俺知らぬでと言われりゃ、のまなしゃあないかというのもありますしね。それから、おまえ、消費税上げてもいいから、その代わり、手伝いに来いよと。手伝いに来いよと言われても困りまんがなと。困りまんがなって、東京弁で書いておいてくださいね。
 いやいや、本当にそういうことなんですよ。だから、そういうことに関して、まず大臣、両大臣、体制をもってこの消費税を上げ抜きましょうと、こういうことですわな。そういうことの決意を最後に聞かせてください。お願いします。
#87
○国務大臣(茂木敏充君) この消費税の転嫁問題も含めて、中小企業対策、小規模企業対策、経済産業省として責任を持って対応したいと思っておりますし、同時に、先生御指摘のように、しっかりした体制を組んで、この消費税問題、対応していくことが必要だと、このように思っております。
#88
○国務大臣(稲田朋美君) 先生から、消費税増税、自信持ってやっていけというお言葉でございました。私も、この本法案の十四条の中で消費税の必要性とか理念というものをしっかりと国民の皆さん方に広報していくとともに、この法案を成立させることによってきちんと中小事業者、零細事業者にも転嫁、円滑にできていく、そういう対策をきちんと取り組んでいきたいと思っております。
#89
○藤原正司君 理屈と米の飯はどこへでも付くんです。頑張ってくださいね。
 だから、消費税は、必ず上げれば問題は出ます、文句が出ます、上げても上げなくても出ます。でも、自信持ってやってください。お願いします。
 以上で私の質問を終わって、大久保さんに替わります。
 ありがとうございました。
#90
○大久保勉君 民主党の大久保勉です。
 先ほど、ベテランの藤原先生の質問を聞いておりまして、私もほろっとした気持ちです。特に、二年間の思いに関しては私も共有しまして、しっかりとエネルギーの安定供給等、私の方もやっていきたいと思います。
 さて、今日の議案に関しましては、消費税円滑化特別措置に関するものです。
 最初に、稲田大臣に、施行の時期と消費税引上げの時期に関して質問したいと思っております。
 参考人等はこれでよろしいでしょうか。委員長、ちょっとチェックをお願いします。
#91
○委員長(増子輝彦君) はい。稲田大臣だけになっていますね、大久保先生の場合は。
 速記止めてください。
   〔速記中止〕
#92
○委員長(増子輝彦君) 速記を起こしてください。
 稲田大臣以外は退席して結構でございます。
#93
○大久保勉君 今日は、消費税転嫁円滑化法、ここに法案がありますが、まず質問したかったのは施行の時期です。この施行の時期に関しましては、こちら、附則の第一条としましては、この法律は、社会保障の安定財源の確保を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税の一部を改正する等の法律の施行の日前の政令で定める日から施行すると。
 ですから、政令としてどのくらいを想定しているか、その点に関して質問したいと思います。
#94
○国務大臣(稲田朋美君) 今委員御指摘のように、附則の一条で、税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律の施行の日よりも前で政令で定める日というふうになっております。この法案については、この法案が成立後速やかに施行ができるよう準備をしてまいりたいと思っております。
#95
○大久保勉君 ですから、具体的にいつぐらいかということなんです。
 といいますのは、どうしてこの法律が今国会に出す必要があったのか。恐らく消費税は来年の四月からだから、臨時国会か来年の通常国会でいいんじゃないかと思うんですよね。そこでちょっと、これは施行の時期は結構重要だということであえてこの委員会に提出されたと。ですから、いつから施行するのかと。
 じゃ、分かりやすいように、まず消費税抜本改革法に関してはいつから施行されますか、その前ですから。
#96
○国務大臣(稲田朋美君) この社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律附則第一条において、この法律は、平成二十六年四月一日から施行をするというふうに書かれております。しかし、と同時に、その附則十八条において、この消費税率の引上げに当たっての経済状況の判断をするということも書かれております。
#97
○大久保勉君 二十六年の四月一日からということで書いていました。それ以前に施行するということで、どうして今、法律を審査し、そして通す必要があるかということなんです。
 といいますのは、恐らくはこの法律を先に進めて、消費税をちゃんと円滑化するための十分な時間が必要じゃないかということだと思うんです。この辺りを是非言ってもらったら、とんとんと話が進んだんですが、そういうことでよろしいですね。
#98
○国務大臣(稲田朋美君) はい。今委員が御指摘のように、本法案については、民間事業者において既に来年四月に予定されている消費税率の引上げに向けた様々な交渉や準備活動が始まりつつありますので、中小事業者等が買いたたきなどの被害に遭わないようにしっかりと監視していく観点から、できるだけ速やかに施行する必要があるというので本法案を提出させていただいている次第でございます。
#99
○大久保勉君 それだけ早くやらないといけない必要がある法律ということで理解します。
 そこで、前回ですか、質疑で、この第一条の方には、平成二十六年四月一日及び平成二十七年十月一日における消費税率の引上げに対して、消費税の転嫁を円滑化するための目的があるということで、あえて二十六年四月一日及び平成二十七年の十月一日、どうして日付を入れたんですかと、これを松田委員の方が質問されたと思うんです。その答弁はよく分からなかったので、もう一度お願いします。
 ほかのところは抽象的なのに、何でここだけ日にちが入っているのか。つまり、政府としてはこの法律を出す、閣議決定をしていますから、来年の四月一日からもう消費税を上げるということを決めたということであえてこの法律に日にちが付いているのかどうか、質問したいと思います。
#100
○国務大臣(稲田朋美君) 前回の松田委員の御質問は、その失効後、なぜこの確定的な平成二十九年三月三十一日限りという日付を書いているのかという質問であったかと思います。
 今、大久保委員からの質問は、一条においてなぜ平成二十六年四月一日及び平成二十七年十月一日という確定日付を書いているのかと。それは、もう消費税の増税を既に見越したものではないかという質問の趣旨というふうに伺ってよろしいでしょうか。
#101
○大久保勉君 はい、そうです。
#102
○国務大臣(稲田朋美君) はい。その点については、消費税の先ほどの増税の法律の一条に期限が書かれております。そして、それに合わせた形でここでも確定的な日付を付けているというふうに私は理解をいたしております。
#103
○大久保勉君 消費税、社会保障・税一体改革、抜本改革法によりましたら、恐らくは来年の四月一日の一定期間前に閣議決定をするということで実際に実施するかどうかになっていますが、このことに関して閣僚としまして、恐らく、こういった法律があるということですから、確実に閣議決定をして四月一日から消費税を上げるという理解でよろしいですか。
#104
○国務大臣(稲田朋美君) 今の御質問は確実に判断をするかどうかという御質問でありますか。
 確実かどうかは、その判断時期において、附則の十八条に従って、特定の経済指標ということではなくて、名目及び実質の経済成長率、物価動向等、種々の経済指標を確認し、経済状況を総合的に勘案して判断することになっておりまして、今の時点で確実ということではないかと思います。
#105
○大久保勉君 ここまではこれまでの各閣僚が答弁しているのと一緒と思います。
 これからの質問としては、あえて転嫁円滑化法を出しています。じゃ、もし閣議決定で来年の四月一日から消費税を引き上げないということでしたら、恐らく今回審議している法律の内容が変わってしまいまして、相当混乱が出てくるんじゃないかと思いますが、そこに対してどういう手当て、どういう問題が発生しますか。
#106
○国務大臣(稲田朋美君) 今の委員の質問は、仮に消費税の引上げ時期がずれたというか後倒しになった場合に、この法案を成立させているにもかかわらず、混乱が生じるのではないかという質問でよろしいでしょうか。
 それについては、やはりこの法案の中に日付が書かれておりますし、また、禁止される行為については、この中でも、平成二十六年四月一日以降に特定供給事業者から受ける商品の、役務の供給に関してというふうに書かれて、非常にこの日付が重要になっておりますので、この点については所要の法改正が必要になるかと思います。
#107
○大久保勉君 法律改正のことはもう十分です。それは必要条件であって、あえて一年前にこの法律を作って通す必要があったということですから、現場の混乱を阻止するために様々な施策をしていますよね。周知徹底するための広報もしているのに、急にこの法律が要らなくなったと、いわゆる転嫁防止の施策が少なくとも発動しなくてもいいということになりますから、何らかの混乱に対して是正しないといけないけれども、そのことに対して大臣はどういうリーダーシップを発揮されますかということです。
#108
○国務大臣(稲田朋美君) 消費税の引上げ時期が何年後倒しになるということを想定するかにもよるかと思いますけれども、私はやはり、二度にわたって消費税が増税されることは決まっているわけですから、きちんと準備をしていくと。そのスピード感に差はあれ、私は、準備をする必要があるし、きちんと、一応今の法律では四月一日となっているわけですから、それに間に合うべく準備を進める必要があるのではないかと思っております。
#109
○大久保勉君 消費税が、二回引き上げるのは決まっているということですね。
#110
○国務大臣(稲田朋美君) 確実ではありません。冒頭申し上げましたように、それぞれきちんと判断をしていかなければならないと思っております。
 ただ、延期されるにせよ、いずれにせよ、私は転嫁がされる状況をつくっていくために本法案の成立を急ぐべきだというふうに思っております。
#111
○大久保勉君 参議院選挙の前、この時期にしっかりと混乱を回避するためにこの法律、転嫁円滑化法を出すということでしたら、多くの場合は消費税を引き上げるというのが安倍政権の考え方であるという理解でよろしいですね。将来の景気動向によって変わる可能性がありますが、恐らくあえて法律を出す、それも一年前に法律を出して実施するということですから、そういうことですね。
#112
○国務大臣(稲田朋美君) 私は、この法案を提出することと、そして消費税を四月に上げるということを判断するということは全くの別物だと思います。しかし、いずれにせよ、そういう転嫁、仮に四月に消費税が上げられれば、きちんと転嫁できる、そういう状況をつくっていく、また消費税についての国民の理解を図っていくということをすることは必要であると思って本法案を今国会に提出をさせていただいている次第でございます。
#113
○大久保勉君 若干、認識若しくは厳密じゃない点がありますが、どこかと言いましたら、やはりこういった法律を通すんでしたら、いわゆる中小企業者を始めマスコミに対して、消費税が上がるそのための準備をしっかりしていると、万全を期すことをやっているということですよね。それなのに、準備をしたら急に消費税が上がらないということでしたら、更に混乱をします。そういう意味で、それだけの重みがある法律である。だから、これは重要広範だと私は考えています。是非そのために大臣の方もしっかりとそういった発信をしてほしいなと思います。
 続きまして、今回重要な概念として特定事業者と特定供給事業者というのがあります。ここはしっかりと通告しておりますが、まず自動車会社や家電メーカー等に個人や資本金三億円以下の業者が継続して商品や供給を行う場合、同法上、つまりこの法律上、どのような禁止がなされていますか。また、どのような処罰がなされているか。禁止行為と処罰の内容。
#114
○国務大臣(稲田朋美君) 今の委員の御質問は、資本金三億円以下の事業者が売手である場合、この法案が適用されて、どのような場合が禁止されているかという、そういう御質問でしょうか。よろしいですか。済みません。
 三条において禁止されている行為が列挙されております。一つは、減額、買いたたき、また二項で、購入の強制や役務の利用の強制、不当な経済上の利益を提供させること。三項で、消費税を含まない価格を用いる交渉を拒むこと、また報復行為でございます。
#115
○大久保勉君 あとはどういう処罰かということに関しては、これを公表するということであります。これは前回も委員の方で公表だけだったら抑止力がないんじゃないのということで、賛否両論があったことは事実です。
 そこで、いわゆる独占禁止法とか下請法、今回の転嫁円滑化法等に関して、全体の体系に関して是非意見交換をしたいんです。どうしてあえてこの法律、消費税転嫁円滑化法を作る必要があったのか。全部大臣が所管されておりますが、独禁法で十分じゃないの、若しくは自動車メーカーでしたら下請法で十分じゃないかと。それなのに、あえて今回の転嫁対策特措法を作った理由は何でしょう。
#116
○国務大臣(稲田朋美君) 今御指摘の、なぜこの法案をあえて下請法、独禁法があるのに作ったのかというお尋ねだと思います。
 それは、今回、下請法、独禁法で賄えない部分ですとか、また要件を明確にしている部分があるのではという意味があると思います。例えば、下請法の禁止行為と本法案の転嫁拒否行為は、禁止行為が行われる取引の範囲と、また禁止行為の類型の種類において異なっていると思います。また、独禁法のもちろん優越的地位の利用に含まれると思いますが、その類型などを書いております。また、公正取引委員会だけでなくて、主務官庁ですとかその大臣などにも権限を与えているなど、一般法と特別法の関係にあってより消費税を転嫁しやすい環境整備を図るために出している法案でございます。
#117
○大久保勉君 この点に関しては、午前中、参考人とも議論しまして大分私も理解ができましたし、大臣におかれましては法律家ということもありまして、非常に分かりやすい説明だと思います。
 そこで、次の問題といたしましては、特定事業者に関して、例えば国や地方公共団体も入るケースがあるのか、この点に関して質問したいと思います。
#118
○国務大臣(稲田朋美君) 特定事業者に国や地方公共団体が入るかですね。
 非常に難しい質問ですが、この中の特定事業者に入ると思います。
#119
○大久保勉君 そうなんですね。一定、定期的にいろんな調達をすると。そこで公共事業、公共調達との関係でいろんな混乱が出てくるんじゃないかと思っています。
 特に、大臣は公正取引委員会も所管されておりますから一例で申し上げますと、公取さんとしてはいろんな、文具とかいろんなものを調達されています。公共調達ですから、ある程度の量でしたら一般競争入札をしないといけないと。その場合、本当に消費税を転嫁できるのか。その場合、混乱が生じる可能性がありますよね。一般競争入札を重視するのか、それとも今回の転嫁円滑化法、この点に対してどういう整理をされていますか。
#120
○国務大臣(稲田朋美君) もちろん、公正取引委員会を含む国や地方公共団体もきちんと消費税の転嫁というものを上乗せをして支払わなければならないというふうに思っております。
 その意味において、国や地方公共団体、公正取引委員会においても消費税相当分を上乗せしないというような事態がないように、適切にもちろん対応していきたいと思います。
 その上で、今の委員の御質問は競争入札との関係でございますよね。それは税抜き価格で入札を行って、そしてその上で税金を、消費税相当分を上乗せした金額で支払うということにしており、消費税の引上げが適切に契約価格に反映されるような仕組みとなっていると承知をいたしております。
#121
○大久保勉君 そうですか。例えば公取で、公用車の運行業務とかいろんな文具に関しても全て税抜きで入札をしているということで間違いないですね。
#122
○国務大臣(稲田朋美君) 消費税が導入されて以来、国の入札手続においては業者は言わば税抜き価格で入札を行い、契約は入札金額に消費税相当分を上乗せした金額で行うこととしていると承知をいたしております。
#123
○大久保勉君 分かりました。
 是非そういったことも踏まえて、やはりまず公取の方で転嫁阻止を、転嫁ができないような状況をつくっていたら非常に問題ですから、やはり是非、公取としましてはしっかりと転嫁ができるような入札をしていく、若しくは調達をすると、率先垂範してもらいたいと思いますが、是非大臣の決意を。
#124
○国務大臣(稲田朋美君) 国がこうして法案を提出している以上、国、公取も含めてきちんと消費税を転嫁、上乗せをして支払うよう、国だけでなく地方公共団体にも要請をしてまいりたいと思っております。
#125
○大久保勉君 次に問題なのは、全て三%、五%から八%、三%消費税分が増えるということでしたら、例えば公共調達で、例えば戦車であったり若しくは土木でもいいです、数量が一定でしたらその分、公共調達の予算が増えないといけないはずなんです。その辺りに関して、これは大臣だけの問題ではないと思いますが、その辺りどういう形で対処されるかに関して質問したいと思います。
#126
○国務大臣(稲田朋美君) きちんと消費税が転嫁されることはもう大変重要で、その意味でこの法案を提出しているわけでありまして、政府としてきちんと消費税値上げ後の消費税分は予算に反映されてしかるべきだと思っております。
#127
○大久保勉君 ということは、全て、公共調達関係の予算は全て三%増えて、前年と同じというふうな考え方でよろしいんですか。つまり、その分、平成二十六年度の予算に関しては三%水膨れすると。
#128
○国務大臣(稲田朋美君) 委員の御質問を正確に理解しているかどうか分かりませんが、消費税三%上乗せする分、その分を予算に反映していくことは当然だと思います。
#129
○大久保勉君 じゃ、その財源はどこから持ってくるんですか。やはり消費税で増税するから、それを回せばいいということでしょうか。
#130
○国務大臣(稲田朋美君) というよりも、決められた予算の中できちんと消費税増税分は支払っていくと。当然のことだと思います。
#131
○大久保勉君 もう少し突っ込みたいんですが、その答えは、しっかりと合理化努力をして、いわゆるその分を転嫁してくださいと、こういうふうに少なくとも民主党と自民党と公明党さんの三党合意ではなっています。ですから、増税した消費税をいわゆる軍備予算に回すことはありませんと、公共事業に回すこともないということです。
 今回の法案は、議論しましたように、非常に重要な法案でありますから、特に、転嫁法だけは非常に、比較的単純ですが、その後ろ側にあります消費税を上げるということ、社会保障をしっかりと賄うということが重要ですから、大臣もしっかりと、この法案が重要である、また消費税に関する国民の納得を是非進めてもらいたいと思いまして、私の質問を終わります。
#132
○岩井茂樹君 自由民主党の岩井茂樹でございます。
 本日は、消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法案ということで、その審議ということでございますが、その前に、その前提といたしまして、消費税が本当に増税されるかどうかという、これ午前中の参考人質疑でも触れたんですけれども、大変重要なポイントだと私自身が思いますので、その点に関しまして質問をしたいと思います。
 消費税の増税に関しましては、昨年の八月十日に、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案、これが可決、成立をいたしまして、消費税率の二段階の引上げが決定されました。これが今までの経緯だと思います。
 しかし、同法の附則第十八条第三項におきまして、この法律の公布後、消費税率の引上げに当たっての経済状況の判断を行うとともに、経済財政状況の激変にも柔軟に対応する観点から、二段階での消費税率の引上げ前に、経済状況の好転について、名目及び実質の経済成長率、物価動向等、種々の経済指標を確認をし、望ましい経済成長の在り方に早期に近づけるための総合的な施策の実施その他の必要な措置を踏まえつつ、経済状況等を総合的に勘案した上で、その施行の停止を含め所要の措置を講ずるとされ、必ずしも消費税率の引上げが現状では決定したということではないという認識でおります。
 私自身、地元を回っておりまして、本当に多くの方に、それは企業経営者の方もいるんですけれども、個人の方もそうなんですが、今、消費税増税されると本当に困るんだよと、せめて一年、二年先送りできないかというような、そんな話を実は多く聞いております。
 そこで、質問でございます。
 消費税率の引上げに当たっての経済状況の判断のその基準及びその施行の停止を含め所要の措置、その具体的内容についてお伺いをいたします。
#133
○大臣政務官(伊東良孝君) ただいま岩井委員から御指摘いただきました点、私どもも多くの皆様から国民の声としてお伺いしているところでございますけれども、今般のこの一体改革によります消費税率の引上げにつきましては、増大する社会保障の持続性と安心の確保、国の信認維持のために行うものと、このようにされておりまして、政府といたしましては、民間企業の契約の都合など、大型の契約、これは例えば住宅等々でありますけれども、国民生活等への影響を考えまして、引上げの半年前に、これは本年秋を指すわけであろうかと思いますが、附則第十八条にのっとって、ただいま御紹介ございましたように、名目及び実質の成長率、物価動向等、種々の経済指標を確認し、さらに経済状況等を総合的に勘案して判断することとされております。
 また、お尋ねの附則十八条第三項の所要の措置につきましては、消費税率の引上げの停止や延期といった税率引上げの施行に係るもののほか、経済状況に応じて必要とされるこの経済財政政策等の実施など、幅広い措置が想定し得るところでございます。
 以上でございます。
#134
○岩井茂樹君 ありがとうございます。
 いろんな指標があろうかと思いますけれども、適切な判断を是非お願いしたいと思います。
 さて、消費税率が引き上げられたときに、やはり弱い立場にある者が理不尽な目に遭わないようにこれを準備しておくというのは本当に必要な重要なことだと思います。そのような観点から、この法案によっていわゆる買いたたき等を防止し弱い立場を守る、非常に意義のあることだと感じております。
 しかし、ここで質問なんですけれども、この法律案、規制する買いたたきなどの転嫁拒否等の行為、これ、先ほど大久保委員からも同じような質問があったかもしれませんが、独占禁止法、下請法といった現行法の枠内で対処できるものであるんではないかなと、こう考えているんですが、例えば、現に平成九年の消費税率引上げの際には特別措置法は制定されず、ガイドラインで対応しただけですけれども、特に大きな混乱が生じたということはなかったと、こう記憶をしております。それにもかかわらず、今回特別措置法を立案したという、この趣旨は何でしょうか、お伺いいたします。
#135
○国務大臣(稲田朋美君) 御指摘のとおり、下請法、独禁法でも買いたたき等を取り締まることは可能であるかと思います。そして、今までも、平成九年はガイドライン、そして独禁法、下請法に基づいて対処をしてきたところでございますが、今般の消費税の引上げは、一年六か月の間に二回にわたって引上げが予定されており、その際には消費税の転嫁拒否等の行為が集中的に多数発生するおそれがあるかと思います。そのため、本法案では、法律上の要件を形式的なものとして迅速な執行ができるようにすること、また公正取引委員会だけでなく中小企業庁長官や事業を所管する大臣にも調査・指導権限を付与すること、被害の回復をする措置をとることができるようにすること、下請取引や売買取引を含め広く取引一般を対象とした制度を設けることなどの特別措置を設けることによって、一般法と特別法という関係に当たり、そして転嫁を円滑に図っていこうというのが本法案の趣旨でございます。
#136
○岩井茂樹君 今回というのは、平成九年のときとは状況が違うと、段階的に上げていく等々、様々な状況に応じた今回の立案というふうに認識をしております。
 この観点からもう少し、一つだけ質問させていただきますけれども、この特別措置法は三年間の時限立法でございます。平成二十九年の三月の三十一日限りでその効力を失いますけれども、立場の弱い者を守る必要性というのは、これ実は恒久的に存在をすると、この時限立法が終わった後にもそのような立場の方々をしっかり守っていかなければ私はならないと思うんですけれども、このような手だてというんですかね、このような手当てというのは恒久的であるべきだと、こう考えているんですけれども、この時限立法が終わった後、どのような政府は認識をお持ちになっているか、お聞かせください。
#137
○国務大臣(稲田朋美君) 今御指摘のとおり、この失効後も、法律の期限が失効した後も、そういう優越的地位の濫用ですとか下請いじめが横行してはならないと思っております。
 ただ、先ほど述べましたように、この法律は今回の消費税の増税に伴う転嫁拒否等の行為を特別に措置をしたものであります。そして、この法案では、消費税率の引上げ前後に集中的に多数発生するおそれのある転嫁拒否等の行為に対して実効性のある監視、取締りを行う観点から、公正取引委員会や中小企業庁だけでなく広く事業所管官庁に調査・指導権限を付与し、そのため、厳しい財政状況の中で各府省庁において所要の人員体制を整備することにいたしております。
 二回の消費税率の引上げ後一年六か月を超えてもなおこうした体制を維持することは必ずしも適当ではないのではないかと思っております。本法案が効力を失った後は、公正取引委員会において、優越的地位の濫用など中小事業者に不当な不利益を与える行為について、独禁法及び下請法に基づき適切に対処することといたしたいと思っております。
#138
○岩井茂樹君 ありがとうございます。
 続きまして、書面調査について質問をしたいと思います。
 平成二十五年四月十九日の衆議院の経済産業委員会におきまして杉本公正取引委員会の委員長が答弁をいたしましたとおり、この法律案が成立し施行された後、本年度は公正取引委員会と中小企業庁合わせて十五万社を対象に書面調査が実施されるということになっておりますけれども、この十五万社という数は本当に莫大な膨大な、また長期的な作業だと思うんですね。それだけではなくて、その調査の結果を分析し、今後の施策に反映させていくためには、すぐにでも実行しなければ間に合わなくなるというおそれもあるのではないかなと、こう考えております。
 この書面調査を行うのは消費税率引上げ前か後か、その辺りのスケジュール感について、非常に重要なことだと思いますので、お聞かせください。
#139
○政府特別補佐人(杉本和行君) 消費税の引上げは平成二十六年四月に予定されておりますが、事業者間ではそれよりも早い時期に取引価格の交渉が始まるという実態がございます。したがいまして、この法律が成立いたしまして、この法律が施行されましたら、可能な限り早い段階で書面調査は実施をしたいと考えているところでございます。
#140
○岩井茂樹君 ありがとうございます。
 時間もなくなってまいりましたので、書面調査について、少しちょっと気になることについてお伺いしたいと思います。
 調査をきっかけとした情報提供者への報復行為の懸念があります。今から十年前ですか、二〇〇二年に雪印食品が国内産の牛肉の産地を偽装し、補助金を搾取するというような事件がございました。この事件は取引先の冷蔵会社が内部告発をして明るみに出たということなんですけれども、実はこの内部告発をした会社が、事件の影響から取引先の信用がなくなってしまい、一時期廃業状態に陥ってしまったと。このような正しいことを行った者が理不尽な目に遭うことは絶対あってはならないことだと思っております。
 この件は内部告発でありました。今回は書面調査と、状況が少し違いますけれども、この度の書面調査で漏えいしないと思っていた情報が漏えいした場合のその影響、非常に大きなものがあると私は考えております。
 そこで、この書面調査において情報提供者が特定されない何か仕組み、そのようなものを考えているのか、御答弁願います。
#141
○政府特別補佐人(杉本和行君) 委員御指摘の御懸念は大変重要な点だと思っております。
 本法案におきましても、十四条第二項におきまして、国は、この法律に違反する行為に関する情報の収集、当該情報を国等に通報した者の保護等に関し万全の措置を講ずるものとするとされておりまして、実際に調査を行う際には通報者が特定されないよう注意して調査を行うほか、情報管理を徹底するなどして、通報者の保護に万全を尽くすこととしております。
 また、書面調査や苦情相談への対応に当たりましては、消費税の転嫁拒否などの被害を受けた事業者がその事実を公正取引委員会に知らせやすいように、匿名での回答や相談も受け付けることとしております。
 さらに、本法案の第三条第四号におきましては、消費税の転嫁拒否などの被害を受けた事業者が、その事実を政府に知らせたことを理由として、取引の数量を減らしたり取引を停止したりするなどの報復行為を禁じておりまして、万が一報復行為が行われた場合には厳正に対処することとしております。
 これらの各種の措置により、情報提供者の保護に万全を期することとしているところでございます。
#142
○岩井茂樹君 時間が少しありますけれども、以上で質問を終わります。
#143
○長沢広明君 公明党の長沢広明でございます。
 今の岩井議員の議論と少しかぶるところございますが、我が党がこの法案の策定、立案に際しましていろいろとお願いというか申入れをさせていただきました中に、法律の運用に関する部分がございます。この運用について、こちらから申し入れたことに対してどのような対応になっているかを少し何点か確認させていただきたいと思います。
 まず一点は、今も議論がございましたが、消費者や事業者へきちんとこの中身について周知広報することは非常に大事ですけれども、同時に、広範なところから情報が上がってくるような相談窓口ということが非常に大事でございます。この相談窓口をどのように置くお考えか、伺いたいと思います。
#144
○政府参考人(齋藤哲夫君) お答えいたします。
 まず、周知広報についてお尋ねがございました。
 消費税の円滑かつ適正な転嫁等を確保していくためには、転嫁拒否等に係る事案が発生しないよう、消費者や事業者の方々が転嫁等に関する理解を深めていただくことが非常に重要であると考えております。
 このため、消費者の方々に対しましては、今般の消費税率の引上げの趣旨、税率引上げによる増収分は全額社会保障財源化し国民に還元するといった一体改革の意義と、それから消費税の性格、消費税が価格への転嫁を通じて最終的に消費者に御負担いただくことが予定されている税であるということ、それから今般の法案に盛り込まれている施策を含む政府の転嫁対策等の取組につきまして様々な機会をとらえ丁寧に説明してまいりたいと考えております。
 また、事業者の方々に対しましては、関係省庁と連携しつつ、消費税の転嫁等に関するパンフレット等を作成し幅広く周知するとともに、業界向け等の説明会を開催するなど積極的に周知広報を進めていきたいと考えております。
 次に、相談窓口についてのお尋ねがございました。
 事業者等からの相談につきましては、各省庁に相談窓口を設けるとともに、都道府県等に相談窓口を設けることを要請することとしております。加えて、今般の消費税率の引上げが二段階にわたり実施されることも踏まえまして、今回初めて政府共通の相談窓口として内閣府に消費税の価格転嫁に関する総合相談センターを設け、転嫁に関する幅広い相談に対応することとしております。この総合相談センターでは、消費税の転嫁拒否等に関する相談のほか、価格表示、広告宣伝、便乗値上げ等に関する相談につきまして、全国共通の電話番号及びメールにより受け付けることで相談者の便宜を図ることとしております。
#145
○長沢広明君 この相談窓口の対応が非常に大事で、きめ細かい対応と同時に匿名性をしっかり確保する。今、岩井委員からもありましたとおり、特定供給事業者の側としては報復行為というものがどうしても頭に浮かぶわけで、この報復行為をおそれて逆に相談というか、その転嫁拒否事案が上がってこないということもあるわけですね。したがって、この窓口の対応が非常に大事ということと、もう一つ、その一方で、政府の側、行政の側としても積極的に転嫁拒否事案の情報を吸い上げにいくシステム、仕組み、こういうことも大事だと思いますが、この点についての対応はどうなっていますでしょうか。
#146
○国務大臣(稲田朋美君) 御党から本年三月十三日付けで消費税転嫁対策の強力な実施に向けた提言をいただいておりまして、その中の運用に当たっての提言について今委員御指摘の点がございました。
 御指摘のとおり、消費税の引上げに当たっては、仮に弱い立場の中小事業者が消費税の転嫁を拒否されるなどによって被害を受けたとしても、自らその事実を申し出ていただくことが期待しにくいという側面がございます。
 このため、本法案では、公正取引委員会だけでなく中小企業庁や事業を所管する省庁にも調査の権限を付与するとともに、転嫁拒否等の被害者からの情報提供を受け身的に待つだけでなく、書面調査を実施するなど、政府一丸となって積極的な情報収集に努めることにいたしております。また、調査の際には違反行為の情報を提供した方が取引先に特定されないように注意して調査を行い、申告人の保護に万全を尽くしてまいりたいと思っております。
 なお、本法案では、被害を受けた事業者が、その事実を政府に申し出たことを理由として取引を停止するなどの報復行為を三条で禁止をいたしております。万一報復行為が行われた場合には厳正に対処をすることといたしております。さらに、違反被疑事業者に対しては、各種資料の提出を求めたり、立入検査など必要な調査を行い、違反行為の有無を確認することといたしております。
#147
○長沢広明君 よろしくお願いしたいと思います。
 この法律は消費税率引上げ局面における特別措置という形で立法されるわけですけれども、消費税率引上げ局面に関係なく、ある意味では今この現在も中小下請というのが買いたたきとかいう目に事実遭っているというのが現実だというふうに思います。
 したがって、この中小企業や下請側が圧力を受けないようにするということを、このために、下請法あるいは独禁法という既存の法制度の中でのその厳格な運用ということが、本当はそちらが大前提になるわけでございまして、このことについてどういうふうに考えているか、委員長、お願いします。
#148
○政府特別補佐人(杉本和行君) 今般の消費税率の引上げに際して、中小事業者の方々から消費税の価格転嫁への懸念が示されておりまして、消費税に価格転嫁しやすい環境を整備していくというのが本法案の趣旨でございます。
 先生おっしゃいましたように、それ以外にも、やはり中小企業の立場、いろんな買いたたき等の問題もございますので、下請法の適用等によりまして、こういった行為の是正、監視、取締りをやっていくことが必要だと思っておりますし、独占禁止法、下請法の既存の法律も併せて転嫁対策に万全を尽くしてまいりたいと考えているところでございます。
#149
○長沢広明君 是非お願いしたいと思います。
 最後に、転嫁カルテル、表示カルテルと言っても地域の商店街とかなかなか分からないと思うんですね。ですので、具体的な過去の事例とかそういうものをきちんとPRするということと、中小企業が対応しやすくなるような手続の簡素化というようなことも必要だと思いますので、この辺についての見解を示していただきたいと思います。
#150
○大臣政務官(山際大志郎君) 委員御指摘のとおり、ビジネスの現場においては本当に簡単にできますということは大変重要だというふうに認識してございまして、御指摘いただきましたように、具体的な事例を盛り込んだ形でのガイドラインというものをきちんと作りまして公表するのと同時に、パンフレット等々も作って、あらゆる説明会もしながらこれを行っていきたいと思ってございます。
 それと、また、二回今回上げますので、一回その手続等々をしたら二回目は必要ないとか、そういう簡素化、手続の簡素化も十分配慮していくつもりでございます。
#151
○長沢広明君 終わります。ありがとうございました。
#152
○松田公太君 みんなの党の松田公太です。
 まず、規制対象である特定事業者の情報データベースについてお聞きしたいと思います。
 先日の経済産業委員会で質問させていただきましてデータ公表の御依頼をさせていただきましたが、その理由としては、具体的な社名を見て考えた方がより具体的に問題点をあぶり出すことができること、そして、実際は自分たちも該当するんだということを確認した大規模小売事業者の皆さんが買いたたきや交渉の拒否、そして報復などを控えるという、そういった効果もあろうかと私は考えております。
 経済産業委員として正式に御依頼をさせていただいたのですが、その後公取委の担当者に来ていただいて、社数は平成十七年のものしかない、またそのときの社名のデータは全て破棄してしまったと、このような報告を受けました。大臣は、このことについてどのようにお考えでしょうか。
#153
○国務大臣(稲田朋美君) 松田委員が前回の質問で、八百五十社の小売事業者について公表すべきであるということをおっしゃいました。御指摘の約八百五十社の小売業者については、あくまでも平成十七年当時の大規模小売業告示の策定に当たる検討に当たって参考とするために把握したものというふうに承知をいたしております。
 今御指摘のとおり、企業名を記載したリストは現在存在しないということを聞いておりまして、公表はできませんが、いずれにいたしましても、大規模小売業告示の適用対象となるかどうかは、当該小売業者の売上高が一定額を超えるものかどうか等によるところ、これは変動するものでもございます。これらの小売業者の個別企業名を明らかにした場合は、あたかも公表の対象となった個々の企業が今後とも全て大規模小売業告示の規制の対象となるかのような誤解を招くおそれがあるのではないかなというふうに思っております。
 一方で、大規模小売業告示においては、適用対象を明確に規定しているため、各事業者にとっては自ら自分がその規制の対象となるかどうかを容易に確認することもできるのではないかと考えており、その観点から、公表するメリットはそんなにないのではないかと思っております。
 したがいまして、小売業者の個別企業名を明らかにすることは適当ではないのではないかと思っております。
#154
○松田公太君 おっしゃるとおり、売上げの増減はあると思いますし、MアンドAなんかもありますから、全てが当時のものとは思いませんけれども、ただもう一つ、この公表ということはおいておいても、破棄したということが事実であったとしたら、私はそれはすごくもったいない話じゃないかなというふうに思っております。
 公取は市場の番人でなくてはいけませんよね。そして、その公取が大規模小売事業者のデータを持っていないと。現在持っているのは、平成十七年、八年前の事業者数の内訳のみであると。個別の社名のリストは、せっかく当時集めたのにそれ全部破棄してしまったというのは非常にもったいないことだと私は思っております。昨日はいろいろ御説明も受けましたが、現状その程度なのかなというふうに思って非常に残念な気持ちになってしまったわけでございますが。
 ところで、国税庁にお聞きしたいというふうに思います。
 国税庁は各企業の収入のデータベースを持っておりますよね。
#155
○政府参考人(藤田利彦君) データベースという意味がちょっとあれなんですが、我々、申告書を納税者に出していただきまして、それを持っておりますので、今御議論になった、多分売上高だと思うんですが、それの添付書類で法人の場合は付いています。ただ、それをデータベース化しているというものはございません。
#156
○松田公太君 データベース化していないということかもしれませんが、今持っていらっしゃるというのは事実だと思います。
 法案の第十六条二項にも、公取も、必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、情報又は資料の提供その他の必要な協力を求めることができるというふうにありますが、私はその情報を提供していただければいいんじゃないかなというふうに思っております。杉本公取委員長は財務省の事務次官をされた方ですから、こんなときこそその調整役を是非やっていただきたいなというふうに思っております。
 現在、国会では、御存じのとおり歳入庁の議論も行われておりますけれども、こういう事態を見ると、個人的にやはり歳入庁の設置というものは必要不可欠じゃないかなというふうに感じております。杉本委員長は、トップとして財務省又は財務省じゃないサイド、両方の経験、両方を見てきているわけですから、いかが思われるか、ちょっと余談かもしれませんけれども、お聞きしたいなというふうに思いました。歳入庁、これは必要だというふうに思いますか。
#157
○政府特別補佐人(杉本和行君) 私は今、公正取引委員会の委員長でございまして、かつて財務省の事務次官ではございましたが、今の所管として歳入庁をどうするかどうかということではございませんので、そこの御質問に対するお答えは控えさせていただきたいと思っております。
 本法律の十六条第二項の規定の関係でございますが、本法律第十六条二項の規定によりまして、公正取引委員会等は、特定事業者の遵守事項又は事業者の遵守事項の規定に違反する行為の防止又は是正のため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対して、情報又は資料の提供その他必要な協力を求めることができるとされておりまして、この行政機関の長には国税庁長官も含まれると考えております。
 したがいまして、公正取引委員会としても、もし必要な情報がありましたら国税庁に提供をお願いするということになると思いますけれども、ただ、国税の方も、やはりこれは、課税資料というのは個々の納税者の課税のために集められた資料でございまして、その点に関しまして守秘義務もあるわけでございますから、その守秘義務を踏まえて国税庁の方としては対応していただくことになるのはやむを得ないと考えております。
#158
○松田公太君 ありがとうございます。
 今の杉本委員長の御発言で、この消費税の転嫁法の厳格な施行のためには国税からもしっかりと情報共有を要求するというふうに言っていただきましたので、そのように是非お願いできればと思います。
 転嫁拒否の行為に対する検査、資料等についてお聞きしたいと思います。
 特定事業者のデータベースも持っていないと、今現状はということですから、今後は特定供給事業者からの告発に頼らざるを得ないと思います。
 逆の角度から見ていただきたいんですけれども、特定供給事業者がこの制度を悪意で使おうと思ったら使えるんじゃないかなというふうに思うんですね。つまり、先ほどもちょっとお話がありましたが、値引きの交渉等は小売事業者がもう日常茶飯事で毎日行っているようなことでして、決して今回消費税が上がることだけをきっかけにしているわけではありません。
 しかし、その期間に同じことをしただけなのに、場合によっては訴えられて、公取の検査が入って、その対応で非常に時間も人も取られてしまう、経費も取られるということだと思うんですね。場合によっては弁護士費用も掛かってしまうかもしれない。結局、その後、何も問題がなかったということが判明して、公取によって名前が公表されなかったとしても、そのような場合、マスコミが嗅ぎ付けてしまって、ガサ入れがあったということだけでその社名が公表されてしまうということも考えられるわけなんですね。何も悪くないのに結局社会的な制裁をある意味で受けてしまうということにもなってしまいます。
 稲田大臣は、このようなことにはどのように対処するべきだと思われるか、教えていただければと思います。
#159
○国務大臣(稲田朋美君) 何も悪いことをしていないのに、買いたたきもしていないのに、そして独禁法の、今先ほど日常茶飯事で行っているという意味はややちょっと分かりにくかったんですけれども、この法律には該当しないけれども独禁法に該当するという意味なのかどうかは別にいたしまして、何も悪いことをしていなかった特定事業者がそういう公正取引委員会の立入検査、指導を受けて、その報道をされるというふうな場合どのように考えるかということでございますが、公正取引委員会としては、立入検査や指導等について自ら公表することはなく、独禁法の事件審査に関する情報は厳重に管理をしているものと考えております。
 本法案の執行におきましても、調査情報の厳重な管理の徹底が重要であると考えております。
#160
○松田公太君 いや、どちらかというと独禁法ではなくて、下請法に近いような話なんですね。
 例えば、値下げ交渉というのは小売事業者っていつもやっているんです。この期間に、例えば施行されて、この転嫁法が採決されて施行されたという状況において、いつもと同じような交渉をしているにもかかわらず、下請業者が、いや、実はこれは消費税の転嫁にかかわる問題なんだということで、ある意味、陥れると言ったら言葉が悪いかもしれませんけれども、悪意的にそれを使う可能性すらあるわけですよね。ですから、このようなことに対してどうお考えかということです。
#161
○国務大臣(稲田朋美君) どのような規制の法律、取締りの法律についても、今おっしゃるような反対に利用されるという場合もあろうかと思います。そういう意味において、この法案は非常に重要なものでありますし、禁止されている事実自体もかなり明確に記載もいたしておりますので、そのような無実のというか、全く悪くない人が疑われるというような取扱いがなされないようにしなければならないし、参考人の皆さん方のお話を聞いておりますと、反対に、本当は買いたたきは行われているけれども、せっかく法律で規定しても、その運用の実効性に問題があるという面も指摘をされております。
 両面において、この法案が適正に運用されるように対処してまいりたいと思っております。
#162
○松田公太君 終わります。
#163
○荒井広幸君 大臣、どうぞごゆっくりで大丈夫です。忙しいところ済みませんでした。
 表示に関する監視体制の強化についてです。
 先般の質疑、五月二十八日で、消費者庁の調査、指導等の権限の一部について、都道府県知事が行うことができるようにするということについての消費者庁としての見解を伺ったら、今のところはないと、こういうことなんですね。その理由は二つほど挙げていますが、時間の関係上理由は割愛しますが、まず、景品表示法は、著しく優良、著しく有利と消費者が誤認する表示、つまり優良・有利誤認を規制するものであり、消費税を転嫁していない旨の表示を規制するものではないということの話だったわけです。しかし、それをもって都道府県知事の役割に、特措法において都道府県知事の関与、これを求めないというふうにはならないと思うんです。また、都道府県の側からすれば、優良・有利誤認に加え、消費税を転嫁していないと消費者が誤認するおそれのある表示は同じ誤認であって、優良・有利誤認に加えて指示ができるようにすれば、それだけで事足りるんじゃないかと思うんですが、消費者庁、いかがですか。
#164
○政府参考人(菅久修一君) お答えいたします。
 消費税の転嫁対策でございますけれども、これは基本的に国で行う施策でありまして、また、本法案第八条につきましては、消費税の負担につきましての消費者の誤認を防ぐことによりまして、全国一律的に達成すべき消費税の円滑かつ適正な転嫁という本法案の目的に資することをその趣旨としておりますので、国として統一的な判断をすることが適切であると考えております。
 このため、本法案の執行につきましては、関係省庁と連携して政府一丸となって対処をしていくこととしておりまして、消費者庁の調査・指導権限を都道府県知事が行うことができるようにするということは予定していないということでございます。
 また、本法案の第十七条におきまして、都道府県知事を含みます地方公共団体の長は、本法案に違反する疑いのある情報に接したときは消費者庁等に通知するものとされておりまして、都道府県知事等からの情報も活用しまして、本法案の執行につきまして政府一丸となって対処してまいりたいと考えております。
#165
○荒井広幸君 そうすると、次の私の聞き方にもよるんですが、もう答えが見えているんですが。
 例えば、都道府県にはもう委ねるつもりがないと、そういう事例があったら国に上げてきてくれと、こういうことなんですよね。しかし、実際、平成二十一年に二十六件、二十二年度に三十六件、二十三年度に二十二件の指示を都道府県は過去に行っているんじゃないですかね。先ほども稲田大臣からも、運用というのはうんと重要なんだという意味でいえば、不正を見逃さないように、また誤解の生じないように、都道府県も一緒に合わさってやってもらった方が、今日は参考人の話で、競争の自由と公平性の担保なんだと、このバランスが難しいと言っているわけですよ。その理由にも私は合致するなと、こう思ってこの質問をしているんですね。
 つまり、優良、有利という誤認を見極める能力が都道府県には実態からしてあるんです。ですから、消費税を転嫁していないと消費者が誤認する表示であっても見極められると思うんです。監視に当たる職員の専門知識の確保が重要だとの指摘もありましたが、各都道府県を信用して、既に能力を持っている人もいるわけですから、その人材を使うべきがその公平性の担保に一番なるんじゃないかと思います。稲田大臣、どのようにお考えになります。
#166
○国務大臣(稲田朋美君) 今委員御指摘のように、都道府県知事を含む地方公共団体を活用することが本法案の運用にとって非常に重要であると考えております。そして、本法案十七条では、本法案で禁止する消費税の転嫁拒否行為や、消費税の転嫁を阻害する表示があると疑う事実があるときには、都道府県知事を含む地方公共団体の長は公正取引委員会や消費者庁長官に対してその事実を通知するものとされております。
 したがって、本法案において、都道府県の職員の能力、先ほど先生が御指摘になった、も活用して、違反の疑いのある事実に係る情報を公正取引委員会や消費者庁長官等に通知するものとしております。そして、当該情報に基づき、公正取引委員会や消費者庁長官等において、事案に応じて調査、指導又は勧告、公表の措置をとることができることとなっております。
 政府といたしましては、都道府県知事を含む地方公共団体の長から寄せられた情報も活用しながら、消費税の転嫁拒否行為や消費税の転嫁を阻害する表示などの是正について、政府一丸となって取り組んでまいりたいと思っております。
#167
○荒井広幸君 消費者庁に聞いても同じことだと思いますが、大臣、やっぱり、連携というのはよく分かるんですけど、もっと都道府県を信頼して権限を与えた方が私はもっと公平性が担保できるんじゃないかと思いますよ。
 今日は経産大臣にお越しいただきました。忙しいところ、やりくりありがとうございます。折り入って御相談があるわけです。
 今日の新聞、御覧いただくと、昨日参議院で成立いたしました、いわゆる福島原発事故賠償の時効の中断の特例なんですね。これ、今日の新聞やらニュースを御覧いただくと、まさにこの表示の誤認に当たるような表示なんですよ、見出しが。先ほどの消費税の転嫁でいうと、表示の誤認となるような話なんです。大体こういう見出しなんです。福島原発事故の賠償について、時効を過ぎても、時効を過ぎても原発賠償提訴は可能になる、時効を過ぎても原発の賠償について提訴は可能になると、こういうことですね。こういうことになると、これはかなり誤認するんです。
 それが、一見福島の方のためにいいと思って我々も賛成した法律なんですが、これは原発ADRに申し込んでいて待っている人に対しては朗報なんです。ところが、この間は、後で晩発性で出る、万が一あってはならないんですが、病気のお話しましたですね、これは大臣からもお話もらっている。それは民法の解釈である程度の幅はあるんでしょうが、限定はされていないところは残念ですよ。今回はそれはちょっとおきます。
 こういう事例なんですね。つまり、そこで、ちょっと今日東電に来てもらった方が分かりやすかったんですが、双葉町という例があるんですが、六千七百人、住民がおります。この六千七百人のうち九百人が実は東電から案内が来て、あなた、仮払い求めなさいよと。それで、仮払いはもらったんです。もらったんですが、本賠償の手続をしていないんですよ。ですから、本賠償で東電と折り合いが付かなくて原発のADRに行っているという、そこまで行っていないわけです。
 ですから、この方々は、そもそももう時効に当たる可能性は多大なんです。それで、東電側に、文科委員会でも、氏名は個人情報保護法でできない、これ問題がありますが、これまた別途。じゃ、人数だけ、全ての市町村の人数を書いてくれと言ったんです、出してくれ。東電側が仮払いをしなさい、どうぞと言って、しなさいじゃない、済みません、してくださいと仮払いしたが、本払いに行っていない人がどれだけいるか町村ごとに出してくれ。後ほど出していただけるものと思いますが、この六千七百人の双葉だけでも九百人なんですよ。かなりいるということです。この方々はこの改正法案では救済できないんです。ですから、事実誤認をしてしまうということです。
 そこで折り入って相談なんですが、東電を所轄されますから、氏名の公表は個人情報保護法で難しいとしても、その氏名の、名前を出せるような一工夫もさることながら、時間が待てませんから、やっぱり本人に出してくれませんかと、名前を開示してもいいですかと言えばそれで済むんです。本人が開示していいですよと言えば個人情報保護法が解除されますから、そういう作業を東電にさせることと、そして、その情報を市町村が一緒になって、ああ、ばあちゃん、何だ分かんねかったのかよ、入院していて、こういうことなんだよ、早く東電にしねえと駄目だよと、こういうふうに話できるような次に進む体制を取る。この二つですね。
 個人情報を開示していいかという相談を東電がする、一人一人に。二つ目は、その次に、そういうことになったら、市町村を含めて、国も併せて、どうなってんだい、どうしてこれやってねえのという確認をする、この工夫を是非東電と一緒に取ってもらいたいと。
 これは折り入っての相談です。いかがですか。お願いします。
#168
○国務大臣(茂木敏充君) 基本的に御要請、了解をいたしました。
 新聞の見出しにつきましては、私が付けているわけじゃありませんので何とも申し上げられませんが、御案内のとおり、個人情報保護法の二十三条は、個人情報の第三者提供について、原則として事前に本人の同意を得ることを定めているということでありますが、経済産業省として、まず東京電力に対して、本人の同意を速やかに得て、双葉町に情報提供できるよう最大限の努力をすべきと考えております。
 なお、このような努力をしても本人の意思確認ができないなど、同法の第二十三条第一項第二号には、財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるときに該当する場合には、本人の同意がなくても双葉町に対して当該情報を提供することは可能であると、このように考えております。
 いずれにしても、なかなかいろんな御事情の方がいらっしゃると思います。そういう方に対して丁寧に、こういうふうにした方があなたにとってもいいですよということをやっていくのは当然だと思いますから、そのように東電の方にも要請をしたいと思います。
#169
○荒井広幸君 どうぞ、双葉のみならず、広範囲の町村で同じことがあり得ますので、そのまま東電も知らないふりして、すうっとこれ時効になってしまったら大変です。今の姿勢でどうぞお願いします。
 終わります。
#170
○委員長(増子輝彦君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。
   午後二時五十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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