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2013/03/27 第183回国会 参議院 参議院会議録情報 第183回国会 総務委員会 第5号
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2013/03/27 第183回国会 参議院

参議院会議録情報 第183回国会 総務委員会 第5号

#1
第183回国会 総務委員会 第5号
平成二十五年三月二十七日(水曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十七日
    辞任         補欠選任
     岩井 茂樹君     石井 浩郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         松 あきら君
    理 事
                加賀谷 健君
                藤末 健三君
                藤川 政人君
                山本 順三君
                木庭健太郎君
    委 員
                江崎  孝君
                小川 敏夫君
                樽井 良和君
                難波 奨二君
                水岡 俊一君
                山根 隆治君
                石井 浩郎君
                衛藤 晟一君
                片山さつき君
                金子原二郎君
                中西 祐介君
                二之湯 智君
                寺田 典城君
                主濱  了君
                山下 芳生君
                亀井亜紀子君
                又市 征治君
                片山虎之助君
                森田  高君
   国務大臣
       総務大臣     新藤 義孝君
   副大臣
       総務副大臣    柴山 昌彦君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  橘 慶一郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩見 政幸君
   政府参考人
       総務省自治行政
       局選挙部長    米田耕一郎君
       総務省情報流通
       行政局長     吉崎 正弘君
       外務大臣官房参
       事官       山野内勘二君
       外務省領事局長  上村  司君
       文部科学省生涯
       学習政策局長   合田 隆史君
       経済産業大臣官
       房審議官     今林 顯一君
   参考人
       日本放送協会経
       営委員会委員長  浜田健一郎君
       日本放送協会会
       長        松本 正之君
       日本放送協会専
       務理事      塚田 祐之君
       日本放送協会専
       務理事      吉国 浩二君
       日本放送協会理
       事        冷水 仁彦君
       日本放送協会理
       事        石田 研一君
       日本放送協会理
       事・技師長    久保田啓一君
       日本放送協会理
       事        福井  敬君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を
 求めるの件(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(松あきら君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省自治行政局選挙部長米田耕一郎君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(松あきら君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(松あきら君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本放送協会会長松本正之君外七名を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(松あきら君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#6
○委員長(松あきら君) 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。新藤総務大臣。
#7
○国務大臣(新藤義孝君) 日本放送協会の平成二十五年度の収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この収支予算、事業計画及び資金計画は、放送法第七十条第二項の規定に基づき、総務大臣の意見を付して国会に提出するものであります。
 まず、収支予算について、その概要を御説明申し上げます。
 一般勘定事業収支につきましては、事業収入、事業支出が共に六千四百七十九億円となっております。
 一般勘定資本収支につきましては、資本収入、資本支出が共に七百十四億円となっております。
 次に、事業計画につきましては、平成二十四年十月より実施された受信料の値下げによる減収が見込まれる中、増収に向けた取組や経営の効率化により、収支均衡に向けて取り組むこととなっております。
 総務大臣といたしましては、この収支予算等について、おおむね妥当なものと認められるとした上で、その収支予算等の実施に当たっては、受信料を負担する国民・視聴者に対するサービスの低下を招かないよう配慮するとともに、経営改革の推進や新しいメディア環境への対応、大規模災害に備えた公共放送の機能の強靱化等の点に特に配意すべきであるとする意見を付しております。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
#8
○委員長(松あきら君) 次に、日本放送協会から説明を聴取いたします。松本日本放送協会会長。
#9
○参考人(松本正之君) ただいま議題となっております日本放送協会の平成二十五年度収支予算、事業計画及び資金計画について御説明申し上げます。
 平成二十五年度は、三か年経営計画の二年目として、公共、信頼、創造・未来、改革・活力の四つの重点事項を引き続き着実に実施していきます。
 昨年八月に、東海・東南海・南海地震の被害想定が見直されたことを踏まえまして、いかなる災害時にも対応できるよう、安全、安心を守るための公共放送の機能強化を一層拡充します。あわせて、東日本大震災からの復興を支援します。また、確かなニュースや世界に通用する質の高い番組、日本や地域の発展につながる放送を充実するとともに、世界に向けた情報発信を強化します。さらには、放送と通信の連携が一層進展する時代において、スーパーハイビジョンやハイブリッドキャストなど新たなサービスを開発します。
 協会の主たる財源である受信料については、二十四年十月からの値下げが一年を通して実施されるため減収影響が大きくなりますが、契約の増加による増収と経費の削減による支出の抑制に全力で取り組んでまいります。
 次に、建設計画においては、災害時に備えた公共放送の機能強化のための放送設備の整備を一層進めるとともに、安定的な放送サービスを継続するための設備更新等を実施いたします。
 以上の事業計画に対応する収支予算は、一般勘定の事業収支におきまして、受信料などの収入六千四百七十九億円、国内放送費などの支出六千四百七十九億円を計上し、収入の範囲内で支出を賄う予算としております。
 また、資本収支は、収入として減価償却資金など総額七百十四億三千万円を計上し、支出には建設費七百十四億三千万円を計上しております。
 最後に、資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に基づいて、資金の需要及び調達を見込んだものであります。
 以上、平成二十五年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、そのあらましを申し述べました。事業計画の一つ一つの施策を着実に実行し、視聴者の皆様の期待にこたえていく所存でございます。
 委員各位の御理解と御支援をお願いし、あわせて、何とぞ、よろしく御審議の上、御承認賜りますようお願い申し上げます。
#10
○委員長(松あきら君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#11
○山根隆治君 おはようございます。
 私も、予算委員会を除けば、常任委員会で質疑させていただくのは二、三年ぶりのことでございますので、緊張感を持って質問をさせていただきたいと思います。
 まず、今、NHKの会長の方からも御発言が既にもうあったところでございますけれども、受信料の問題でございます。数年前不祥事があって、徴収率が非常に心配をするような状況があったわけでありますけれども、その後、どのような努力を、経営改善されてきてその徴収率についてはどういうような推移となっているのか、まずお尋ねをいたしたいと思います。
#12
○参考人(松本正之君) お答えいたします。
 平成十六年の七月に不祥事がありまして、その影響によりまして受信料収入は減少いたしました。その後、全役職員が信頼回復に努めるということで、全力で取り組むと同時に、増収活動もやっております。平成十八年度以降、これが徐々に回復いたしまして、平成二十二年度にはその不祥事の以前を上回る受信料収入を確保いたしております。
 そういうことで来ておりますが、二十四年度の受信料収入でございますけれども、これは昨年の十月の値下げの影響によりまして、昨年度決算に比べて九十億円程度の減収、六千三百十一億円となる見込みでございます。ただし、これは相当営業努力をしているということで、二十四年度予算に対しては四十二億円の増収と、こういうことであります。
 平成二十五年度の受信料収入でございますが、現在六千二百二十一億円と見込んでおります。これは、値下げの影響が今年は通年化するということから、前年度予算に比べて四十八億円の減収になります。しかしながら、受信料契約件数の増加、あるいは放送やイベントを活用して全職員全員野球で収入に取り組むと、こういうことで、この値下げによる減収影響を少しでもカバーしていきたいということでやりたいと思います。
#13
○山根隆治君 受信料を徴収をされるということに際しては、やはり視聴者が納得できるような経営指針あるいはまた番組の提供と、こういうことが非常に大切になってくるんだろうというふうに私自身は思っているところであります。
 そこで、国際放送の充実強化についてお尋ねをいたしたいと思うんですけれども、NHKワールドTVについては、二十四時間、英語で世界に向かって発信をしていると。そして、その受信の可能な区域が、国が百三十にも及んでいるということも承知をいたしておりますし、二億人を超えるような人たちも受信可能な対象と、こういうことになっているわけであります。
 私、実はこの一年余りで三十三の国を訪問をしてきているところでありますけれども、そこで、ホテルでNHKのテレビを見ようとしてもなかなか実際のところは放映がされていないと、こういう実情があるわけでありますけれども、これらについての問題点、どのようなところが、那辺にそうした問題があるのか、お尋ねをいたしたいと思います。
#14
○参考人(松本正之君) お答えいたします。
 NHKの国際放送は、本当に顕著に充実されてきているというのは、見ておりますと、ここ四、五年と、こういうことでございます。平成二十一年にNHKワールドTVを二十四時間の英語国際放送チャンネルということで大幅に強化いたしておりますが、これは、CNNとかBBC、これは一九八〇年代、九〇年代からそういうことをやってきておりまして、そういうものから見るとその開始時期、スタートが少し遅いと、こういうことになります。ただ、この四年間で視聴可能な世帯は二億五千万ということで、三億五千万というのはBBCですけれども、まあそこにはまだ及びませんけれども、もうそこに追い付く形で、肩を並べる形ということで一定の水準のレベルまで来たというふうに思います。
 そういうことですけれども、これを今度、具体的にホテルなんかで見ていただくと、こういうようなことになりますと、これに対して、やはりホテルの中でそれを取り入れていただくとか、そういうような作業が要ります。そういうような作業については、日本国際放送というところと提携して、これは平成二十年に法定子会社として設立されておりますけれども、そういうところと連携しながら、各地の事情に応じまして、地域衛星、ケーブル局、IPTV、個別に働きかける、あるいは見本市で参加してプロモーションを行うというようなことで受信可能世帯の拡大に取り組んでいるところでございます。
#15
○山根隆治君 実際のところ、それぞれ各国の地元のケーブルテレビ局等の協力を得なくてはいけない、あるいはコストの問題もある、チャンネルの空きがないといったような問題も大きくあるんだろうというふうに思っております。やはりBBC等においてはそうした問題をどこでも抱えているわけでありますけれども、経費というものをどういうふうに捻出するかということについては、CMを取ったり、あるいはサービス料を取ったりというような工夫をされているというふうに承知をいたしているわけでありますけれども、こうした様々な手法というものをこれからも是非駆使されて、しっかりと、やはり実際にその映像を見ていただくということが大切ですので、更なる御努力をこの点については期待をいたしておきたいというふうに思っております。
 また、さらに、英語だけでありますけれども、ヨーロッパの放送局ではそのほか、ドイツ語だとかスペイン語だとか、様々な国の言語というものも放映すると、こういうことになっているわけでありますから、更なる御努力をこの点についてはお願いをして質問を締めておきたいというふうに思っているところであります。
 さて、実は私、三・一一東日本大震災のときに、在日の外国人の方、あるいはまた観光でおいでになっている皆さんがどのような状況に置かれて、どのように情報を取り、そして避難等の措置もとられたのかということについても非常に関心を持っていたわけでありますけれども、昨年、IOMのワークショップに私も出させていただきまして、その中でお話を聞いたところでは、外国人同士の方が非常に情報提供をお互いにし合って三・一一のときにはお互いに助け合ったと、こういうようなことを聞かせていただいたりしているわけでありますけれども、こうした災害のときに外国人の方々にどのようにNHKとして情報提供というものをされていくのか、あるいは前回、三・一一のときにされておられたのか、お尋ねをしておきたいと思います。
#16
○参考人(石田研一君) 東日本大震災に当たっては、NHKは公共放送として在日外国人にも震災関連の情報をできる限り提供するよう努めました。具体的には、地震の発災直後から総合テレビと衛星放送の副音声、それからラジオの第二で、英語、中国語、韓国・朝鮮語、ポルトガル語の四言語で大津波警報、津波警報を伝えて避難の呼びかけなどを実施しています。
 それから、その後、総合テレビでは朝昼夜の定時ニュースの時間に英語の同時通訳による二か国語放送を実施し、それ以外の時間帯には英語による外国人向けテレビ国際放送、NHKワールドTVの音声を副音声で放送しました。それから、NHKワールドTVの番組放送を希望する国内のケーブルテレビ局に対しては、緊急措置として、正式な契約を待たずに提供しています。
 それから、日本国内に滞在する外国人旅行者については、現在、観光庁が情報提供充実のためポータルサイトづくりを進めているということで、NHKはワーキンググループとして参加し、NHKワールドのホームページとリンクを張る方向で協力を進めていきたいと思っております。
 外務省との連携についても、必要に応じて意見交換しながら、大規模災害時の在日・訪日外国人向けの放送サービスの向上に努めてまいりたいと、このように考えております。
#17
○山根隆治君 外務省にお尋ねをいたしますけれども、IOMの国際会議も行われましたけれども、海外からどのような要望が出ていて、それに対して外務省としてどのように対応されてきているか、お尋ねをします。
#18
○政府参考人(上村司君) お答え申し上げます。
 外務省は、平成十七年より、今御指摘のような在日外国人に関するワークショップを九回開催しております。特にここ二か年は三・一一を踏まえまして、在日外国人の、特に大規模な災害時における、どういうニーズがあって、どういう対応が必要なのかということについて集中して議論をいたしました。昨年三月には、当時副大臣として山根先生も御出席になっておられます。これらのワークショップで出てきました問題といいますのは、やはり多言語、あるいは易しい日本語による情報発信ということでございました。
 特に今年二月に大田区と共催で行いましたワークショップでは、現実のケーススタディーといたしまして、ネパールあるいはアルゼンチンといった国籍の方で長く日本におられる方、これはもう日本語と母国語のいわゆるバイリンガルの方でございますが、こういう方々の存在も分かりました。彼らが、いざというときには在留のそれぞれのお国の人たちのハブの中心となりましていろんな情報を発信できるということも勉強させていただきました。
 したがいまして、大規模な災害が起こった場合には、もちろん多言語での発信というのは非常に大事だと思いますけれども、易しい日本語でNHKのような公共放送でいろんな情報を流していただくと、彼らにつながるネットワークを我々がそれを構築して、彼らからそれぞれのエンドユーザーに情報を伝えていただくと、こういうのが一番効果的ではないかということが分かってまいりました。
#19
○山根隆治君 分かりました。
 それでは、次に、国際共同制作の強化についてお尋ねいたしたいと思います。
 NHKが作られた「知られざる大英博物館」、これについては非常に評判が良く、評価も高かったというふうに承知をいたしているわけでありますけれども、この「知られざる大英博物館」について韓国の方でも放映をされて非常に評判高かったということでありますけれども、これは、申し訳ないです、ブログの記事なんですけれども、その韓国の放映の中で、一部、二部、三部があって、一部は「古代エジプト」、第二部が「古代ギリシャ」、第三部が「日本」ということになっているんですが、ここで日本の第三部だけが削除されて放映をされたということについて、韓国におられた日本人の方がこれは少し不自然じゃないかというような問題提起をされておられたりするんですけれども、こうしたことについて事実関係はどういうふうになっておりましょうか、簡単に御答弁ください。
#20
○参考人(石田研一君) NHKスペシャル「知られざる大英博物館」というのは、NHKグループ、NHKとNHKエンタープライズ、それと韓国KBSの国際共同制作で制作しました。
 それで、実は、国際共同制作の対象となったのは、第一集「古代エジプト」と第二集「古代ギリシャ」のみで、第三集「日本」については日本での放送を前提にNHKグループのみで制作をしました。KBSは、契約にのっとって、NHKスペシャルで放送された番組、第一集と第二集を受け取って、案内役の出演者、これは日本人の俳優だったんですが、その方の分を除いてほぼ同じ内容の韓国語版を放送しております。テロップなんかでも、KBS・NHK共同制作とあるのは国際共同制作の契約にのっとったものです。
#21
○山根隆治君 分かりました。
 やはり、韓国におられる日本人の皆さんが最近の日韓関係について非常に心配をされておられます。
 朝鮮日報、中央日報、東亜日報という三大新聞の中でも、私も今日も少し新聞見ましたけれども、日本に対してネガティブな報道が非常に多くあるということで、神経をとがらせている部分もあるんだろうと思います。ですから、そうしたブログが出てきたり、ブログでそうした意見が出たり、心配が出てきたりするんだろうと思うんですね。
 例えば、浅田真央選手の記事についても、羽が氷の上に落ちればほかの選手に被害を与えるのではないかといったような記事が中央日報に載ったりして、日本ではちょっと考えられないような報道の仕方があったりして、非常に神経質な感覚で受け取る方も非常に多いというふうに思っていて、そういうものが私は背景にあるのではないかというふうに思っているわけでありますけれども、こうした報道については、そういう意味では、日本は丁寧に報道していく、そして抑制心を持って報道していくということが大事だろうというふうに思うんですけれども、しかし、一方においては、韓国では連日のように日本批判の記事が非常に躍っていると、こういうような現実がありますけれども、この点について、大臣、どのような思いをお持ちなのか、ちょっとお尋ねいたしておきたいと思います。
#22
○国務大臣(新藤義孝君) 韓国は、現在において価値観を共有する我々の大切な隣国であると思いますし、長い間の歴史と文化、これもつながっております。そして、何よりも、これからもずっと隣の国であるわけであります。したがいまして、私は、日韓が真の友好、信頼、こういったものを築いていくこと、それが両国の繁栄にもつながりますし、また自分たちの安全にもつながっていくと、そのための相互理解が必要だと、このように思っております。
#23
○山根隆治君 それは当然のことなんですけれども、こうした今状況下、領土問題をめぐってある中で、やはりお互い報道については気遣うというか、そういったことが大事じゃないかというふうな視点からお尋ねしたんですけれども、その点について、ちょっと大臣、触れられていなかったので、どうですか。
#24
○国務大臣(新藤義孝君) 少なくとも、この日本の国内においてそのような恣意的なものは行われていないと。日本人は、冷静に、是々非々で、主張すべきは主張いたしますが、しかし受け入れるものは受け入れると、こういう形になっていると思います。ですから、韓国においても、そのような根拠のないようなものにおいて何か悪影響の出ないように、それは是非心掛けていただきたいと、このように願ってはおります。
#25
○山根隆治君 最後に、地元、大臣も副大臣も埼玉県の選出でございますけれども、NHKさいたま放送局が移転を、もう四十年も建物がたっていますので移転をすると、こういう計画が既に発表されましたけれども、さきに、さいたま市の方から、その移転計画、最初の計画では今年度から着工と、こういうことになっていたことがあるわけでありますけど、これが、この計画がまた更に二年延期されると、こういうことが発表されたわけでありますけれども、このことによって、NHKとして何か特別な対応をするようなこと、事態というものは生じているのかどうか、お尋ねをいたします。
#26
○参考人(福井敬君) NHKのさいたま放送局の移転計画ですが、さいたま市と平成二十二年五月から大宮駅の東口再開発の一環としまして協議を進めてまいりました。当初は、市の計画では平成二十五年度に再開発の着工を目指すこととなっておりましたが、現時点では二十七年度の予定となってございます。現在も、市とさいたま放送局の移転条件等について協議を進めてございます。
 それから、さいたま放送局につきましては、現在の場所で災害時に対応する機能強化の施策を進めておりまして、この計画の遅れによって業務に支障が出るということはございません。
#27
○山根隆治君 そうしますと、この数年で千葉放送局だとか横浜放送局は新しく建物ができたということでございますけれども、さいたまは少し遅れてくるということでありますけれども、もし首都機能が非常に麻痺するような大災害があったときに、それをサポートする局としてさいたま放送局が中核的な役割を担うというふうに承知をいたしているわけでございますけれども、このことについては、変わりなくさいたまがその役を担うということで確認させていただいてよろしいですか。
#28
○参考人(石田研一君) お答えします。
 東京の放送センターの機能が停止した場合などに備えて、東京にある千代田放送会館とか、千葉、横浜、東京周辺の放送局が、状況に応じて、活用して災害報道に当たろうということなんですが、千葉、それから横浜の局というのは大変海に近いところにございますので、さいたま局は内陸に位置して、津波とか液状化などの被害を受けるおそれが少ないと考えておりますので、そういう場合に重要な役割を果たすんだと思っております。
 それから、さいたまについては、関東地方など約二千万世帯にラジオのAM放送を届けている菖蒲久喜ラジオ放送所というのがすぐ近くにありますので、放送センターが機能停止した場合には、さいたま局から直接このラジオ放送所を使って放送を出すことが可能で、首都圏向けのラジオ放送を継続する重要な放送局だという具合に位置付けております。
#29
○山根隆治君 終わります。
#30
○加賀谷健君 おはようございます。民主党・新緑風会の加賀谷でございます。
 浜田委員長、松本会長始め、NHKの皆様には、放送法に基づく公共の福祉や表現の自由、健全な民主主義の発展はもとより、災害非常事態における迅速、正確な報道の遂行に日夜努力されていることにまず敬意を表したいと思います。
 また、今年度からは、受信料の値下げや新年度の職員給与制度の改革、そして役員報酬も今後反映するというふうに理解をしております。この委員会等での議論を踏まえた改革に取り組まれていることを評価をさせていただきたいと思います。このような観点から、建設的な質問をさせていただきます。
 まず、本題に入る前でございますけれども、今月二十日に、お隣の韓国では主要放送局や大手の銀行がハッカーの攻撃を受けました。大きな影響が出ているというふうに報道されております。
 そこでまず、NHKにお伺いいたしますが、NHKでも同じようなサイバーテロに遭う可能性というのはあるのかどうか。また、その対策はどのようにされているのか。そして、サイバーテロの被害を阻止できるという考えがあれば、その課題も含めてお聞かせをいただきたいと思います。
#31
○参考人(松本正之君) お答えします。
 韓国の事例を聞いて私たちも緊張したところでございますが、サイバーテロに遭う可能性というのは否定できないと、こういうふうに思います。これまでもNHKは攻撃を受けたことはありますけれども、様々な対策により大きな被害には至っておりません。また、部内でも、情報システム局というのがございますが、そこを中心に前段の委員会を設けて、短期、長期の対策というのを立てています。
 対策の詳細についてはセキュリティーに関することなのでちょっと申し上げられないんですけれども、いずれにしましても、次々にいろんなものが出てまいりますので、新たな脅威に対しましてその都度セキュリティー対策を迅速に行っているということでございます。
 また、今後も、官民で統一的に情報セキュリティー対策の推進を行っておられます内閣官房セキュリティセンターなどと連携をいたしまして、情報共有を図りながらこの対策をきちんと進めてまいりたいというふうに思っております。
#32
○加賀谷健君 いつ来るか分かりません。十分な対応を是非お願いをしたいと思います。
 次に、総務大臣にお伺いをしたいと思います。本当に毎日毎日御苦労さまでございます。今日で最後でございますので、一緒に頑張っていきたいと思います。
 最初に、地上波のテレビ放送、いろんな課題がありましたけれども、完全地デジ化に移行いたしました。今各家庭にあるテレビの装置にはほとんどB―CASカードというのが装填をされています。総務省にお伺いしましたところ、現在、普通のテレビに付いているこのB―CASカードだけで一億三千四百九十七万枚ということで、日本の人口よりも多くあるわけでありますけれども、カードの枚数でいえば恐らく日本一のカードの枚数だろうというふうに思います。
 ところで、このB―CASカードというのは一体どのようなものなのかというのが、なかなか理解している国民が少ないのではないかと思います。地デジ化でテレビを買い換えたらB―CASカードが付いている。どこに付いているかも分からないという方がたくさんいらっしゃると思いますので、このB―CASカードの目的、そしてこのことによってどういう利便性が国民にあるのか、その部分について大臣のお答えをいただきたいと思います。
#33
○国務大臣(新藤義孝君) まず、冒頭エールを送っていただきまして、ありがとうございました。
 その上で今の御質問でありますが、私の家にも何枚もありまして、子供が引き抜いたりなんかしております。
 それで、B―CASカードは、元々は有料衛星放送の視聴管理の手段として導入されたものでございますが、地上デジタル放送のコンテンツ保護、こういったものに使用されているということになっております。デジタル放送は高品質のままで何回もコピーができるということでありまして、これは著作権の侵害行為が容易に行われると、こういう危惧がされるところであります。このため、このコピー制限を行いましてコンテンツを保護することが必要と、そして、それによって視聴者に対して良質な放送コンテンツを無料で提供することが可能になる、ここがメリットだと、このように思います。
 このコンテンツ保護の仕組みを確実に担保するための手段として、放送事業者や受信機メーカーなどの民間の話合いによりましてB―CASカードというものが、利用することになったと、このように承知をしております。
#34
○加賀谷健君 ダビング10とかいろいろなことがございまして、著作権の保護ということでございます。まさに、今の機能とするとそこが主たる目的になっているのかな、当初大臣がお話にありましたように、有料放送をチェックするということの大きな目的があったわけですけれども、なかなか、電波がただだという発想からいうと、そういう点では普及していかなかったのかな、こんなふうに思うわけでございますけれども。
 実は、今やっている著作権保護、つまり不当なコピーの制限というのは、今いろんな技術が開発をされたといいますか、私もよく分からない部分もあるんですけれども、自由にコピーができるデジタルチューナーが出ている、あるいは海賊版のB―CASカードが流通をしていて余り役に立たなくなっているのではないかなというような話も聞いております。そのことは、昨年七月に出された総務省のデジタル・コンテンツの流通の促進等に関する検討委員会の答申の中でも、地上デジタル放送に関してはもう不要だとはっきり指摘をされております。
 私も、実は参議院議員になった当初からこのB―CASカード、大変興味がございまして、何回かこの委員会でも取り上げさせていただきました。今のままでは全く役に立たない盲腸のようなカードではないか。また、国民も、そういう意味で余り知られずに結果としてお金が掛かっているわけであります。その装置が付いている、あるいはB―CASカードそのものもお金が掛かっているわけでございますけれども、この状況について、大臣、いかがお考えでしょうか。
#35
○国務大臣(新藤義孝君) 地上デジタル放送において視聴者に良質な放送コンテンツを無料で提供する、そのためにはコンテンツの保護の仕組みが必要だと、これはまず基本にあると思うんでございます。その手法としての今この問題意識が提起されたわけであります。
 そして、情報通信審議会の答申におきましては、B―CASカードに加えて地上デジタル放送のコンテンツ保護方式について、受信機に内蔵されたソフトウエアを利用した新しい方式、こういうものも導入を進めてきております。しかも、今日、ちょうど本日から全国で運用を始めたところでございます。今後は、この新しい方式に対応したいわゆるそのカードの要らない携帯型、それからカーナビと一体となった受信機の普及が進むことが期待をされております。
 我々総務省といたしましては、セキュリティーを一層強化したコンテンツ保護、これに向けて積極的に取り組みたいと考えております。
#36
○加賀谷健君 是非そういうことを進めていただきたいと思います。
 私、今、盲腸みたいになっていると申し上げたんですけれども、このB―CASカードを今のままで有効に活用をする方法、これは是非とも考えていただきたいなと思いますけれども、これは、私はちょっと考えたんですけれども、このB―CASカードというのは視聴制限ができるわけですから、この制御機能を活用して、例えば、現在、大変NHKさんもお悩みであります支払率の向上、七四%前後でございますけれども、この受信料をお支払いいただけない視聴者に対して地上波でBSのようなCASメッセージを表示をすることができないのか、また、受信ができなくなるような仕組み、聞きましたところ、技術的には可能ではないかというふうに言われております。
 支払拒否者に対する不公平感というのは払っている人から見れば大変多いわけでございますけれども、また、今度の大臣意見の中でも、多様な手法を活用することによって未契約者及び未払対策を一層徹底することとしておりますので、是非このB―CASカードを活用をした支払率向上というものに取り組むことができないのかどうか、お伺いをしたいと思います。また、多様な手法というふうに大臣意見で付いておりますけれども、総務大臣、この辺についての御意見が、アイデアがあればお聞かせをいただきたいと思います。
 NHK会長と大臣にお願いいたします。
#37
○国務大臣(新藤義孝君) この支払率の向上の必要性、これは委員と私も共有をできることでありますし、今回、私の総務大臣意見の中にも付させていただきました。
 その上で今の御提案であります。これは大変にいろいろお知恵をいただいたと、このように思っておるんでございますが、ちょっとややこしいので少し長くなりますが、きちんとお話しさせていただきたいと思うんです。
 この地上放送に関してB―CASカードの視聴を制限する機能、これを活用するとした場合、まず一斉同報と。これ、放送の特性というのは一斉に放送されます。ですから、その場合の不払の受信者のみに対して視聴を制限する信号を送出することは技術的に不可能なんです。ですから、まず最初は全部出しちゃうわけですね。それに対して、一旦、受信料を正当に支払っているものも含めて一斉に視聴を制限する信号を付した上で、そして、受信料を支払っているものについてテレビ一台ごとに視聴を制限する信号を解除すると、こういう手続を経なければならないということなんであります。
 これに加えて、受信契約の単位が世帯ごとでございます。ところが、視聴を制限する信号の解除はテレビ一台ごとに行わなければなりません。全てのテレビのB―CASカード番号を把握して受信料の支払情報と突き合わせすると、こういう膨大な作業がNHKに発生することになります。
 それと、視聴を制限する信号を今度は解除するために、受信料をきちんと支払っている正当な受信者に対して余計なまた確認の負担を掛けなきゃいけないと、こういうこともありまして、支払率の向上の手段としてはなかなか、技術的なものは可能であったとしても、手間や負担、またこれに対する大規模な対応、対策ということを考えるとなかなか難しいんではないかと、このように思います。
 そして、支払率の向上というのは、これはもう、まずはNHKに対する信頼、そしてNHKの地道な努力、これが何よりだと思いますし、様々な手法についてはNHKにおいて鋭意取り組まれておると思いますし、いろんなお考えがあると思います。私は、それをNHKにきちんと推進していただきたいと、こういう立場でございます。
#38
○参考人(松本正之君) NHKでも、このB―CASカードの制御機能を地上放送にも活用できないかというのは検討したことがございます。ただ、今大臣のお話にもありましたように膨大な作業が出ると。それからまた、それを、その作業を解除する際のコールセンターの費用とか体制とかそういうことも、またこれ大変なことになるというような要素がございまして、結論として、その活用については難しいだろうというふうに考えております。
 支払率の向上とかそういうことについては、現行の中で営業の改革という要素、何というんでしょうか、一対一でやっている地道な積み上げなんですけど、それをいかに近代化していくかというふうなことで、いろんな改革をやっておりますそのこと、それから、営業だけじゃなくて放送の部隊も含めて、支払率を上げるためにどういう努力をしたらいいのかとみんなで考えると、全員野球ということも踏まえましてその努力をやっておりまして、ちょうど値下げがありましたので、値下げということについて逆に目標ができたということで、そのことを今一生懸命やっております。
#39
○加賀谷健君 大変技術的に難しいというお話でございました。素人考えで、新しくテレビが買われた、購入をされた場合に、BSの場合はメッセージが入っておりましたですね。新設というか、新規購入当時ならそういうことを出すことが可能なんだろうとは思いますけれども、取りあえず、その新しく買われたところからでも手を付けていくというふうなことも一つの方法かと思いますので、是非とも何とか検討していただければと思います。
 次に、NHKのセンターの建て替えについてお伺いをいたします。
 大臣の意見にも、適切に情報開示を行いつつ、財源の確保を含め、構想の具体化を進めることと注文を付けております。この計画について、まずお聞かせをいただきたいと思います。
#40
○参考人(松本正之君) お答えいたします。
 放送センターの建て替え、これはもう年数もたっておりますし老朽化も進んでおりますので、これを急ぎたいと、こういうふうに考えています。ただ、工期も相当掛かりますし、それから建設費も相当な資金が掛かると、こういうことなので、その準備をしていくという必要がございます。
 したがって、資金については、建設積立金というところで、二十四年度の予算に基づきまして、財政安定のための繰越金から四百億円をそちらの積立金に組み替えまして、そして、更にそこに努力分が貯金されていくということで、二十三年度決算における事業収支の改善額分、百三十億円も繰り入れております。したがって、現在五百八十三億円という形になっています。
 今後、借入れなしでやることは多分難しいと思いますけれども、できる限り少なくしていくということで、経営努力を更に積み重ねて、事業収支で収支を改善して生み出した分をそこにためていくということを一つの旗といたしまして、そこに向かってみんなで走ろうと、こういうふうに考えています。
 それから、あと具体的な計画についてはいろいろな関係のところもありますので、そういうところと詰めをしていきたいというふうに考えております。
#41
○加賀谷健君 これは、平成二十二年の三月の当総務委員会で、当時の福地会長は、五年、十年たつと大きな支障が出てくるということが言われておりまして、実はそれから三年もう経過をしているわけでございます。このNHKのセンター、大変古くなっていて、これが駄目になるということは大変な事態が発生するわけでございまして、あと、もうそういうことでいえば残り期間がだんだんだんだん少なくなってきている。積立金が六百億弱だということ、そしてさらに視聴料を下げている段階でなかなか難しいことだろうとは思うんですけれども、この努力はしていかなければならない。
 聞くところによりますと、建設費が千五百億とか千六百億とか、どこへ造るかも現在検討されているというふうに聞いておりますけれども、新放送センター建設検討事務局というのがあるというふうに聞いておりますけれども、この中ではどのように今検討されているのか、お聞かせいただきたいと思います。
#42
○参考人(松本正之君) この建設積立金の形をつくりましたときに、やはり事務局をつくって具体的に進めていくと、こういうことが必要だろうということで、役員にも建設担当の役員を指定いたしまして、そこで勉強をするということをしております。
 一つは、建設費の問題もあります。それから、いろいろな、放送施設ですので前提条件なんかもございます。そういう前提条件を整理して、そしてどういう形で具体的な計画を立てていくのかということを整理していると、こういう状況でございます。
 それから、さっき、二十三年度の決算で収支改善額百八十三億円ということを繰り入れたと、こういうことでございます。
 今、千五百億円程度の建設、建物の工事費が掛かるという想定はありますが、そのほかに放送設備の、どういう形にするとか、そういうこともありますので、そういうことも含めて具体的に検討を進めているということでございます。
#43
○加賀谷健君 大変なお金が掛かるわけでございまして、これも支払率が一〇〇に近づけばかなりな収入も増えてくるわけでございますけれども、NHKの懸案事項であるこういうことも含めて、これから一生懸命努力をしていただくことをお願いをいたしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#44
○藤末健三君 民主党・新緑風会の藤末健三でございます。
 本日、私は、NHKの経営につきまして二つのポイントでお話をさせていただきたいと思います。
 一つは、このNHK、どのような使命があり、そしてどのようなあるべき姿があるか。英語で言うとミッションとビジョンと言うわけでございますが、そのNHKのミッションとビジョンを是非会長からお話をお聞きしたいと思います。
 そして、二つ目にございますのは、やはりNHKが今まで果たした役割、一つはイノベーション、新しい技術をつくり、ハイビジョンであり、今回スーパーハイビジョン、またインターネットの対応をしていただいているわけですけれども、そのイノベーションを進め、また国際展開を進めるというイノベーションとグローバリゼーションをNHKはどのように担うかと、この二つについて質問をさせていただきたいと思います。
 その前に、私、実は一つ御質問したいのは、先週、中国、北京、天津と伺ってきました。その中で、今非常に話題になっていますPM二・五の話、大気の汚染の話ございますが、実際に北京市内を見て回りますと、日本でニュースを見ていますと、マスクをしている人ばっかりいるのかなと思って伺ったわけでございますが、ほとんどいないというか、私は見ていません、正直申し上げて、という状況でした。地元の日本人の方、そして中国人の友人に話を聞いてみますと、そういうマスクをした人はほとんど見たことがないとおっしゃるんですね。一方で、日本でニュースを見ますと、マスクをした人ばっかりが映っていると。実際に日本人の友人は、あのような場面はどうやって撮ったかよく分からない、相当人が集まっている、マスクしている人が集まっているところばっかりを見付けて、わざわざ見付けて流しているんではないかなという話がございました。
 そして、もう一つございますのは、私は割と中国に行く方だと思いますけれども、実際に反日デモが非常に激しかったときも同様のことを聞いております。実際、日本で反日デモの放送、ニュースを見ていると、すごいデモが起きているんではないかと。実際にその後にその場所に行って話を聞いてみると、いや、それほど人は集まっていないし、周りの中国人も、人がある程度集まっているなと、何やっているんだろうというぐらいの感じしかなかったよという話を聞いていますと、今、日本のマスコミが過度に中国に対するイメージが悪くなるような放送があるんではないかと私は危惧しております。
 このような状況につきまして、NHKとしてどう考えておられるかということをまず会長にお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。
#45
○参考人(松本正之君) NHKは、放送法によりましてきちんと事実を客観的にとらえて真実を伝えると、こういうことになっておりまして、これについては国際放送についても同じでございます。
 PM二・五というのは、呼吸器系の持病のある方あるいは子供さんの健康、これの影響を心配するということがありまして、視聴者の皆様から大変大きな関心を寄せられております。そういうことで、NHKでは正確な情報を冷静、迅速にお伝えすると、こういうことで考えております。
 中国政府でございますけれども、中国政府も深刻な大気汚染というのを重視されておりまして、汚染が悪化した日にどうしても外出する際にはマスクの着用を呼びかけるというようなことなど、対策を強化しております。また、北京では、大気汚染が悪化した日はマスクを着用する市民の姿が目立つということで、市民生活にも影響が出ていると、こういうことでございます。
 また、反日デモでございますけれども、去年九月のピーク時、九月十八日でしたが、これには百以上の都市で行われまして、一部の都市では日系スーパーや日系企業の工場が襲われるという事態になっています。
 こうした事実関係をきちんと多角的に取材して視聴者にお伝えしてきていると、こういうことで、今後も、ニュースの表現、映像の使用には細心の注意を払うことも含めて、適切な報道に引き続き努めてまいりたいと思います。
#46
○藤末健三君 会長には正面からちょっとお答えいただきたかったんですけど、そういう事実は存じ上げているわけですよ。事実関係を伝えるときに過剰な映像を使っているんではないですかという御質問を申し上げたわけですから、公正であり、そして本当にきちんとした情報を伝えるという、NHKとしてやりますと一言お答えいただければ、私はそれでお願いしますということで済んだわけでございますけれども、もうちょっと端的にお答えいただいた方がいいと思います。
 それで、次の話に移らさせていただきたいと思います。
 NHKのそのミッション、使命と、そしてビジョン、あるべき姿でございますけれども、読まさせていただきましたNHKのこの事業計画には、NHKが目指すものとして、公共性、信頼、創造・未来、そして四番目に改革・活力ということがございますが、NHKが本来あるべき役割、使命とは何ぞやということがちょっと余り明確に書かれていないんではないかと思います。
 私は、NHKはほかの民放とは違いまして、新しいやっぱり法的な位置付けが、放送法による法的な位置付けが明確にある公共的な組織でございますので、やはり日本の国の利益みたいなものを明確に書いていただいたらどうかと思うんですが、いかがでございましょうか。
#47
○参考人(松本正之君) 組織はそれぞれその設立の目的とか役割とかというものがあると思いますし、それぞれの会社でも経営理念ということでそれを作っております。私はNHKの場合もやっぱりそれが必要だと、いわゆるミッションといいますか、それは企業の経営理念に当たるものだというふうに思いますが、これは放送法に明記されているというふうに考えております。
 したがって、この理念に沿って行動するということをきちんとやるということによりまして視聴者の皆様からの信頼が得られると。その経営理念に基づいて、先ほどお話しになった四つの柱、これをきちっと立てて、そしてその柱の下に上から下まで一致結束して行動していくということをやっていくということでございます。
#48
○藤末健三君 会長、是非、私はNHKのミッションというか役割というのは放送法に明確に書かれていると思うんですね。そこには、放送法にはちゃんとNHKの、社団法人日本放送協会の目的ということで、公共の福祉のために、あまねく日本全国において受信できるように豊かで、かつ、良い放送番組による国内基幹放送を行うというのがまず一つございます。そして次にありますのは、放送及びその受信の進歩発達に必要な業務を行う、まさしくイノベーションを進めるということが書いてあり、そして三つ目に、あわせて国際放送及び協会国際衛星放送を行うということで、国際展開を図るということが明確に法律に書かれていますので、これをもっと明確に打ち出していただけたらと思っております。
 ちなみに、NHKと同様に公共性の高い放送としてはイギリスのBBCがございますが、BBCはそのミッションとして、「To enrich people's lives with programmes and services that inform,educate and entertain.」ということで、情報発信、教育、娯楽というものの番組とサービスで人々の生活を豊かにするということを明確に打ち出しています、これは。
 このようなミッション、使命の、ミッションの打ち出しということをお願いしたいと思いますが、いかがでございましょうか。
#49
○参考人(松本正之君) お答えします。
 まさに、四本の柱はそのことをきちっとやっていこうと、こういうことでございまして、そして、やっぱり一番の基本は、放送法にもこれも明記してございますけれども、公共の福祉ということのために公共放送としての役割をきちっと果たしていくと、こういうことだと思います。そういうことで現在進めているというところでございます。
#50
○藤末健三君 是非、この法律に書かれているミッションというのをやはりNHKの職員の方々に徹底していただくということが重要じゃないかと思います。
 また、海外がいいというわけではないんですけど、ちょっとBBCのことを参考に申し上げますと、先ほど申し上げましたBBCの使命ということの以外にアワビジョンというのを書かれていまして、それは何かというと、「To be the most creative organisation in the world.」ということで、我々は世界で最も創造的な組織であるということをビジョンに掲げている。ですから、人々の生活を放送で豊かにするということと、我々は最も世界で一番創造的であるということを掲げ、そして恐らく彼らBBCの社員の方はこれを共有していると思うんですね。それをやはりやっていただきたいなと。
 今、すごい経営の合理化などでいろんな取組をされているとは思うんですけれども、それだけではなく、前に向かって進む、基本は何かということをやはり職員の皆様に徹底していただきたいというのが私のお願いでございますので、よろしくお願いしたいと思います。
 そして、二つ目にございますのは、ミッション、ビジョンという話をしましたが、次にありますのがイノベーションとグローバリゼーション。先ほど申し上げましたように、NHKの目的という中に、法的に書かれています中に、イノベーション、放送及びその受信の進歩発達に必要な業務を行うということが書かれ、かつ、これは法律の中に、国際放送及び協会国際衛星放送を行うという、グローバルに展開しなさいということが法律に書かれてございます。
 その中で私が思いますのは、NHKはほかの民放、これは国際的にも違うというのは何かと申しますと、放送主体であるにもかかわらず技術研究所を有しているというところがございます。私は技術研究所を数年前に訪問させていただいて、もう実は数回伺っています。古くは、日本で初めてブラウン管放送の技術をつくって、そしてハイビジョンの技術をつくり、そしてこの間のロンドンのオリンピックではスーパーハイビジョンまで技術を開発されたのがNHKの技術研究所ということでございます。
 私がお聞きしたいと思いますのは、そのように日本のテレビの技術をどんどん引っ張っていただき、これ実は液晶テレビの日本のシェア、今どんどん落ちています。二〇〇三年に我が国の日系メーカーの液晶テレビのシェア、六二%ございました。二〇〇三年でございます、十年前。それが二〇一〇年になりますと何と二八%、恐らく最新データでいけば二〇%ぐらいになるのではないかと思っております。
 このように、非常に、日本のお家芸でありますテレビ、それがどんどんどんどん落ちている中、私はやはりNHKの技術研究所の力をまた使っていただけないかと思っております。特に、スーパーハイビジョンといった新しいハイビジョン技術のみならず、今、私は実際見て驚きましたのは、ハイブリッドキャストというテレビの放送とインターネットの情報を同時に表示できるような技術がございます。そのようなインターネット技術もどんどんどんどん進めていただいているわけでございますけれども、このインターネットの技術、ドッグイヤーどころかマウスイヤー、もうあっという間にどんどんどんどん技術が進む状況でございますので、そのような技術をどんどんどんどん進めていただきたいと思いますし、また政府も支援すべきだと思うんですが、その点につきまして政府の支援も必要だと思いますが、その点につきまして会長の御意見をいただきたいと思います。お願いします。
#51
○参考人(松本正之君) まず技術研究所でございますけれども、これはやはり日本の放送をリードした、あるいは世界の放送をリードしたという歴史を持っておりますし、この技術研究所を中心とした技術開発というのはきちっとやっていくという必要があると思います。
 そのために、一つの柱として創造・未来という柱を打ち立てています。そして、その中では、まずそこに価値を置く、継続する、結果を信ずると、この三つの柱でみんなで頑張るようにと言っております。
 それから、先ほどの放送と通信、インターネットを含めた連携サービスというのは時代の潮流として避けて通れないというふうに思っております。したがいまして、そういう中で、現在、ハイブリッドキャストという技術、あるいは更にそれを世界で一番先端をリードしてやっております8K、スーパーハイビジョンの技術というようなことを進めておりまして、それもスピードを速めてやってまいりたいというふうに思っております。
#52
○藤末健三君 是非進めていただきたいと思います。
 ちなみにNHKの技術研究所の研究予算をちょっと調べてみますと、平成十三年が九十四億円なんですよ、平成十三年。平成二十二年を見ますと九十四億円が七十七億円ということで、約二割減っているという状況でございます。
 是非、新しい技術を革新していくという意味ではすごくNHKが果たされる役割は大きいと思いますので、この予算もちょっと是非考えていただきたい。やはり緊縮すれば緊縮すると思うんですね。これだけ日本のテレビのメーカーが新しい技術を求めている中、やはりNHKの技術研究所がまた引っ張っていただくということをしていただきたいということをお願いさせていただきたいと思います。
 そして、最後でございますが、インターネットの技術のみならず、今NHKのテレビの国際放送をどんどんどんどん進めていただいているわけでございますが、より一層国際的な展開を進めていただくということとともに、また国内におきましてもインターネットでオンデマンドということでいろんな放送を見れるように進めていただいておりますけれども、これもまだ赤字の状況でございます。
 是非、今はもう民間のいろんなインターネット放送のビジネスが始まっている。そういうビジネスを見ながらNHKらしい新しいビジネスモデルをつくっていくべきじゃないかと思いますが、その国際的な展開そしてインターネットの展開につきまして会長の御意見をいただきたいと思います。
#53
○参考人(松本正之君) 海外向けの放送については、先ほど申し上げましたようにいろんな工夫をしておりますけれども、現在、国際放送のNHKワールドTV、これについてはインターネットを通じて世界中いつでもライブストリーミングで御覧いただけるようになっております。昨年から、NHKがアプリを開発いたしまして、それを無償で提供するという形でやっておりまして、それをダウンロードしていただく、あるいはインターネット環境があるということであればそういうことができるというふうにやりまして、これは大変大幅な革新だというふうに思っております。
#54
○藤末健三君 最後に新藤大臣に質問させていただきたいと思います。
 二つございまして、一つは、先ほど申し上げましたように、NHKのミッション、使命とは何ぞやということをやはりもっと事業計画に徹底していただきたいと思っております。それはあまねく日本国内で放送していただくこと、それも豊かでより良いもの。そして二つ目にあるのは、技術革新を進める。そして三つ目に、国際展開を進めるということが明確に法に書いてありますので、それをやはり総務省の方からも徹底していっていただきたいということがまず一つございます。
 そして、もう一つございますのは、私は昨年末まで総務副大臣をさせていただきまして、いろいろな放送の検討会をつくらさせていただきました。
 有り難いと思いますのは、新藤大臣そして柴山副大臣が引き継いでいただいたどころか、それをどんどんどんどん加速していただき、放送とそして情報通信の政策を進めて、検討を進めていただいているわけでございます。
 是非、新藤大臣、もし可能であれば柴山副大臣も御意見いただきたいんですが、一つは、このミッション、NHKのミッションをどういうふうに徹底していくかということ、そしてもう一つございますのは、放送を中心とし、情報通信などにおけるイノベーション、そして産業の、経済の発展をどうお考えかということについて御意見をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
#55
○国務大臣(新藤義孝君) 藤末委員が総務副大臣として大活躍をいただき、また副大臣を終えた後もこのように積極的ないろんな御提言をいただいていることは、これはもう極めて称賛に値すると、このように思います。そして、共に、いろいろこの話をいただきながら、この行政を進めていきたいと、このように思うんです。
 先ほどからのお話の、まさにこれはNHKだけじゃないんです、我が総務省もそうでありますが、日本の国自体が、じゃ、ミッションを認識しているのかと。今、政府、役所のやっていることはみんな手段しか書かないんですよ。ですから、IT化を進めますとか、IT化を進めるというのは手段であって、一体それによって何を生み出すのかという、そこの部分を共有しなければいけないという意味において貴重な御提言、またBBCなどは当たり前のようにやっているわけでありまして、我々もみんなで分かっているんだけど共有していないと。この部分を明確化させるという意味において、NHKにおいても、是非自分たちの役割を国民と職員が共有できるように、あと我々の方もお願いをしたいと、このように思います。
 その上で、私たちは、今、技術革新、イノベーションによって新しい物やサービスをつくる、そこから新たな産業を創出する、そしてそれは社会的課題の解決にもつながるものでなければならないと思いますし、それを世界に展開することによって世界中の暮らしを変えることができる、そしてそこに私たちのまた経済、ビジネスチャンスも戻ってくると、こういう連関があるんだと思います。
 ですから、今回、4K、8Kは、これは私、就任しまして、前倒しできて実用化が、早く進めるものは、予算さえ付ければ早くできるものは何だと総務省の中を全部見直した中で、一番可能性が高かったのが4K、8Kの前倒しであります。二年ほどこの時期を早まることにいたしました。
 それから、先生が今おっしゃっているハイブリッドキャスト、こういったものも、これを、総務省の中にICT成長戦略会議というのを新たに設けてその中で検討しております。これは、放送や通信だけではありません。iPS細胞を実用化させるための膨大なデータ処理は我が省に基本があるんです。いろんな、それから海洋資源の開発についても膨大な処理が必要です。こういうものを我々の基盤を使って世の中を変えていこうじゃないかと、こういう展開をさせていきたいということで取組を始めております。
 海外展開をしっかりするということは日本のプレゼンスを高め、そしてシンパシーを高めること、それが外交上極めて重要であり、それと併せて、日本の産業がセットになって海外展開できるように我々も取り組んでまいりたいと、このように思うわけであります。
#56
○参考人(松本正之君) 私の方からも、今の大臣のお話も踏まえて、ミッションあるいは技術開発等にはきちっと取り組んでまいりたいと思います。
 先ほど、アプリの開発、昨年と申し上げましたけれども、年も明けておりまして、二十二年からそういうことができるようになっております。よろしくお願いいたします。
#57
○藤末健三君 どうもありがとうございました。
 新藤大臣におかれましても、松本会長におかれましても、是非国のために仕事をしていただきたいとお願い申し上げまして、終わらさせていただきます。
 ありがとうございました。
#58
○難波奨二君 民主党の難波奨二でございます。
 会派に割り当てられました残りの時間、務めさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
 まず、会長と経営委員長の方にお伺いをしたいというふうに思いますけれども、三か年計画の来年度は中間年でございまして、当初計画では、二十五年度決算、四十七億円の赤字ということで見込まれておりましたけれども、今回、衛星契約へのシフト、あるいは増収対策、あるいは様々な効率化等縮減策を図られまして、収支均衡の予算を立てられたということでございますけれども、お二人の率直な御感想をお伺いしたいと思います。
#59
○参考人(松本正之君) お答えいたします。
 二十五年度は三か年計画の二年目ということで、計画を着実に実行すると、こういうことでございますが、今お話しのように、値下げの通年化で減収影響が発生して、経営計画ではやっぱり四十七億の赤字という組み方しかできなかったんですが、これを何とか収支均衡という形で組み上げたということでございます。
 ただ、その際には、災害とかそういう機能を落としてはなりませんので、むしろそれは増強するということで、前倒し拡大ということを頭に置きまして、そこはきちっとやることで全体を組み上がったと、こういうことでございます。それから、技術開発についてもそういうようなことをきちっとやっていこう、めり張りのある予算ということでこれに向かって全員で力を合わそうと、こういう覚悟でやっていくつもりでございます。
#60
○参考人(浜田健一郎君) お答えいたします。
 全役職員が一丸となって受信料の増収や経営の効率化に取り組み、収支均衡の予算を組んだことを経営委員会としては評価をしております。また、経営委員会では、二十五年度予算の議決に当たりましては、執行部に対し引き続き着実な受信料の確保と一層のコスト削減に取り組むよう要請したところでございます。
 以上でございます。
#61
○難波奨二君 今、浜田委員長の方からもございましたけれども、やはり役職員全員が頑張った結果だろうというふうに思いますし、今後も気を緩めることなく取組の強化をお願いしたいというふうに思います。
 次に、消費税関係でお伺いしたいというふうに思いますが、御案内のように、順調にまいれば来年の四月から消費税のアップと、こういうことになるわけでございますけれども、そうした形で引上げがなされた場合、NHKの経営への影響、そして受信料に対して消費税を転嫁されるお考えなのかどうかということをお伺いしたいと思います。
#62
○参考人(松本正之君) 現在の受信料制度そのものが、消費税法の施行令におきまして現在でも消費税が課されております。したがいまして、消費税率が上げられますとそれが上がっていくと、こういうことでございますので、この施行令に基づいて消費税も転嫁していくと、こういうことになります。
 そういうことですけれども、やはり周知活動とかそういう対応とか、視聴者の皆さんへの対応を丁寧に行いまして、そして収入あるいは経営全般に影響のないように努めてまいりたいというふうに思います。
#63
○難波奨二君 是非とも視聴者の皆さんが負担感が物すごく増えたというようなイメージにならないように、より一層公共放送としての任務というものを自覚されまして運営をしていただきたいと、このように申し上げておきたいというふうに思います。
 次に、東京スカイツリーへの送信の切替えの問題でございますが、本年の五月から送信切替えという予定のようにお聞きをしておりますけれども、受信障害等の現状、あるいは対策をどのようにNHKとして取っておられるのか、また加えまして、主管官庁でございます総務省としてどのような見解をお持ちか、お聞きしたいというふうに思います。
#64
○参考人(久保田啓一君) お答えいたします。
 東京スカイツリーに移転した場合、東京タワーを受信していたほとんどの世帯では問題なくデジタル放送をそのまま受信できます。ただ、一部の地域で受信障害が発生する可能性がございます。このため、NHKと在京民放五社で平成二十三年七月に東京スカイツリー移行推進センターを設置して、受信対策を進めているところでございます。
 スカイツリーからの試験電波を出しまして、受信確認テストと呼んでおりますけれども、これを視聴者の皆様に受信していただきまして、障害が発生した世帯からコールセンターに御連絡をお願いしております。この御連絡をいただいたところで事前の対策を進めているというところでございます。
 この受信確認テストでございますけれども、昨年十二月二十二日から開始いたしまして、放送時間帯をいろんな時間帯に置き、また時間長もだんだん拡大して進めてきております。これに伴いまして、放送番組あるいはチラシ、新聞広告などの周知広報も進めておりますし、NHK独自でやっていることといたしまして、視聴者の皆様のお宅に直接電話をお掛けして周知を進めているということもやっております。
 ということで、障害が発生する世帯の発見は進んでおりますし、五月に予定されておりますスカイツリーへの円滑な移行、これに向けまして事前の対策を確実に進めるということをNHKも全力で取り組んでおるところでございます。
#65
○大臣政務官(橘慶一郎君) 今回の東京タワーから東京スカイツリーへの送信場所の移転は、放送事業者の皆さんにより一層安定した受信環境の確保を図るために実施されるものでありますけれども、総務省といたしまして、この移転に係る無線局免許の変更許可をした際に、受信者保護の観点から、アンテナの方向調整等の受信対策が必要な場合に、その対策を適切に実施するように条件をあらかじめ付けているものであります。
 このため、スカイツリーからの、今ほど技師長からお話ありましたような試験電波を発射回数を増やして、そして移転前に受信障害が発生する施設をできる限り見付けて対策をし、混乱を生じないようにすることが重要であると考えております。もうあと二か月でありますので、この取組の加速かつ拡大をお願いをしているところであります。
 この五月に予定されている移転によって視聴者に混乱が生じないように、是非大いに周知をしていただき、大いに対策を取っていただいて、しっかりと移行を図っていただきたい、このように総務省としてもしっかり見詰めてまいります。よろしくお願いします。
#66
○難波奨二君 ありがとうございました。
 お話がございましたように、しっかりした対応を要請しておきたいと思います。
 最後の質問の項目になりますけれども、今回、人事給与制度の見直しをなされると、このようにお話をお聞きしておるわけでございますけれども、幹部登用の制度の見直しもやります、そして年功序列的な現在の賃金の制度の見直しもやりますよと。あるいは、給与削減のお話もあるようでございますけれども、今回行われますこの人事給与制度の改革ですね、なぜその改革をやるのか、そしてその改革をすることによってNHK自体がどのような変化になるのかということをお考えで今御検討なされているのか、お聞きしたいというふうに思います。
#67
○参考人(松本正之君) お答えいたします。
 今度の人事制度の改革は、やはりNHKが公共放送として将来にわたってきちっと公共放送の原点に立脚して役割を果たしていく、そしてその果たすことによって視聴者の皆様から信頼をいただくと、こういうことが中心になります。
 そのためには、やはりいい質の放送、いい仕事、そういうものに対してはきちっと評価できると、こういう形が必要なのだと思います。年功序列的な形で、年数が来れば一定のものがあるというような形では、やはりずっと同じような形が続くというふうに思います。したがって、今回、その年功序列的なところをそうじゃない形にして、そしてそういう努力をした人を評価することによってそれが積み上がっていくと、こういうような形にしていくということが必要だと思います。
 それから、一方で、そういうことをするためには評価をする方がきちっとした評価ができなければなりません。そうすると、やっぱり管理者にそういう素地をきちっと与えると。そういう意味では、管理職試験というものをきちっと設立して、そしてその上で管理職になった方がそういう評価もできる、そういう透明性の中で全体が意欲を持った組織に転換していくと、こういうことが必要だというふうに思います。
#68
○難波奨二君 会長はこれまでも民間企業の中で御活躍をされてきたわけでございまして、十分人に対する思い等は強いものがおありだというふうに認識をしております。働く皆さんが理解をした上で、そして組織の強化につながる、そうした制度を是非構築していただきたいというふうに思います。
 最後の質問になりますけれども、NHKの職員の皆さんの平均年齢が四十歳を超えられているというふうにお伺いをしております。四十・九歳ということでございますが、高い数値であるというふうに私思っております。
 今後の人材の育成や確保、そして高齢者雇用の課題も経営としてあるんでしょうけれども、どのように今後対処されていくというふうにお考えかお聞きいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
#69
○参考人(松本正之君) お答えいたします。
 やっぱり年齢層が高くなっていくということはNHKの給与全体を押し上げるということになりますので、今回、賃金カーブももう少し寝かせて、経営的にもきちっと安定的に、循環的な形にできるようにしていこうと、こういうことがあります。
 それから、もう一つ、NHKの仕事は大変、長期スパンで俯瞰いたしますと、人はかつて一万七千いたのが今一万です。そして、業務量は放送時間で三倍になっています。そういうことの中で、人の育成とか、そういうものに対する時間とかそういうものはなくなってきたり、あるいは病欠とかあるいは女性の育児とか、そういう問題についてもすごくひずみが来ております。したがって、そういうものを整正、きちっとする必要があるというふうに思っています。
 そういうことも含めて、トータルとしての職員それから組織の活性化というものを図ってまいりたいと思います。
#70
○難波奨二君 終わります。
#71
○藤川政人君 自由民主党の藤川政人でございます。
 まず冒頭、NHKにおかれましては、テレビ放送開始六十周年という節目を迎えられ、放送文化の向上、そして国民生活の向上のために寄与されたこと、まずもって心から敬意と祝意を申し上げる次第であります。
 さて、テレビ離れと言われて久しい中、受信料をもって成り立つNHKにおかれては、通信と放送、放送と通信が連携しなくてはいけない大転換期、そういう時代にふさわしい中において新しいサービスを用い、そして提供し、視聴者に還元をしていかなければならないという大きな責務があると思います。
 本日審議をいたします平成二十五年度のNHK収支予算、事業計画、昨年十月からNHK初となる受信料の値下げ、これで大きな影響がある中、収支均衡予算を保つために給与削減、そして、健康保険料率の事業主負担等々の見直しを行う中で予算を編成されたことは視聴者に対する強い決意の表れであると思いますが、JR東海という業界から全く異にするこの放送業界のNHK会長に就任され二年目を迎えられる松本会長に、改めて平成二十五年度の業務運営に向けての抱負を伺いたいと思います。
#72
○参考人(松本正之君) 鉄道と放送というのはよく似ていまして、公共的使命がございます。それから、二十四時間、三百六十五日動いています。そういうことから、やはり一番重要なのは、基本的な理念、価値観というものをしっかり全職員が持つ、こういうことだと思います。したがって、それにつきましては、放送法に明記された公共放送の原点に立脚すると、こういうことだと思います。
 それに基づきまして具体的な柱を四つ挙げております。公共という柱が一つです。これは公共の福祉、そして災害に強い、頼りになる公共放送の役割を果たすと。次の柱、信頼、これは放送そのもの、あるいは職員の対応を通じて視聴者の皆様の信頼を得ると。創造・未来、これは先ほどお話がありましたように技術開発、世界の先端に立つ、こういうことであります。改革・活力、これは組織、職員、全て活気ある職場に転換していくと、こういうことであります。こういうようなことを通じまして、新しい時代、新しいNHKの転換というのを図りまして、安定的、持続的な組織に改革をしていくと。そして、公共放送、NHKとしての存在感、信頼感というものを確立したいと、こういうふうに思います。
#73
○藤川政人君 それでは、早速質問に入らさせていただきますけれど、東日本大震災から二年を迎えました。昨年もこの場で受信料の関係でいろいろ質問をさせていただきましたが、実際、東日本大震災、その被災地においてのNHK受信料免除世帯の件数をまずもってお教えいただきたいと思います。
#74
○委員長(松あきら君) どなたかお手を挙げてください。
#75
○参考人(福井敬君) 東日本大震災の災害免除登録数は二十四・三万件となっておりまして、うち原発避難指示によりますものは四・二万件となってございます。
#76
○藤川政人君 受信料においては、これは申請、申告、これが原則であると思いますが、昨年も申しましたが、エリアとしてしっかりそれを職権で対応できないか。
 ただ、それも個人情報保護法の問題、条例の問題、いろいろ等々があってなかなか情報が出ない中で、NHKも一生懸命被災自治体に働きを掛けていただいて、免除対象の自治体数が百五十九団体と聞いておりますが、実際、自治体から名簿をいただけた自治体、いただけなかった自治体、その数字をもう一度確認させていただきたいと思います。
#77
○参考人(福井敬君) 災害免除の対象の自治体数は百五十九自治体ございまして、うち災害免除対象者の特定のために被災者の名簿を提供していただいた自治体の数は百二十二の自治体となってございます。残りの三十七の自治体につきましては、御本人による申請若しくはNHK職員の訪問活動により免除対象者を特定してございます。
#78
○藤川政人君 そうしますと、その名簿をいただけた百二十二自治体の中で、結局免除が確定できたところ、今おっしゃられたように、訪問によって十二・三万件が確定できたということですが、百二十二自治体で確認できた件数が十二万件、三十七自治体で十二・三万件ということは、要するに名簿の提出がいただけなかった自治体がかなり大規模自治体であったということですよね。それと同時に役所機能が喪失していたという、こういう事実がある。この自治体に関しては今ここで申し上げることはしませんけれど、三十七自治体で十二・三万件というのは、かなり大規模自治体というのはそういう瞬時の行動ができなかったかもしれない。
 それと同時に、やはり個人情報保護条例という、そういうことでプライバシーの保護で出なかった、そういう中でNHKの苦労があったと思いますけれど、本来そういう法律なり条例は個人の利益に供するものであるべきだと思うんですが、これから南海トラフの大地震等々が想定される中で、もちろんNHKの減災・防災、そういう責務とは、同時にやはりいざ発災というときには的確な対応ができる。申込みがなければ、申請をしなければ受信料はずっと引かれるという状況があってはならないと思いますが、そういう中で、個人情報保護条例の今後の運用の仕方、総務省として自治体にどういう働きかけが必要なのか、大臣並びに総務省から御見解を伺いたいと思います。
#79
○国務大臣(新藤義孝君) これは、委員が問題提起をしていただいて、またそういった意識を持っていただいていること、これは有り難いことだと思っています。
 まず、この個人情報保護条例、この規定の解釈、これをやはりしっかりとやるべきだということがあります。それは、自治体において解釈が、それぞれの解釈があるわけでありますが、災害時にどのような解釈をすべきかということ、これは是非自治体側で考えていただきたいと、こういうふうに思うんです。
 私は、こうした問題は、これ国の問題として、次の災害が起きたとき、大きな災害が起きたときに必ず発生する問題です。であるならば、こういうものを災害が起きたときにどう対処するかというものは、これは全政府的に研究すべきでないかと、このように思っているんです。私どもは自治体に対してのいろんな働きかけというのがありますが、そもそも災害対策のときにやるべきこととして、これは一つのリストに挙げられるものではないのかなと、こういう思いもいたします。
 ですから、政府内で研究をするべきだと思いますし、私もそれぞれの担当所管にこれを働きかけをしていきたいと、このように考えております。
#80
○藤川政人君 是非、積極的な働きかけ、また検討を行っていただきたいと思います。
 それでは、次の質問に移らさせていただきますけど、NHKの受信契約は、個人宅であればリビングや寝室、一台契約していれば全てオーケーということになりますが、よく言われるホテル、旅館業においては、客室があれば、稼働率が四〇%であれ五〇%であれ、それぞれ一〇〇%の契約が必要になってきます。この業界に対しても、今大変観光客離れ等々、外国からの観光客も減っている中で、大変苦しい中ではあります。そういう中においても、NHKにおいては、一〇〇%受信契約を行った場合、二台目以降を半額とする事業所割引制度などを新設されてみえると思いますが、今後、この件についてどういうお考えをお持ちなのか。
 また、観光立国を目指すこの日本において、武将観光、産業観光、医療観光、そして教育観光等々、やはり多く多くまだ潜在性、可能性があると思いますけれど、大臣、とにかく元気をつくる大臣でありますので、そういうことも考える中で、ホテル、旅館業、観光立国としての元気をつくる上で、産業としてどういうことをまたNHKと協議されるおつもりか、お考えを伺いたいと思います。
#81
○参考人(福井敬君) ホテル、旅館の受信料につきましては、平成二十一年二月から全契約をした場合に二件目以降料金五〇%割り引きます事業所割引を開始してございます。それから、二十一年四月から、業界団体が受信料を取りまとめることで、業界団体取りまとめの委託料ということで、これ一五%を支払ってございます。こういう形で、様々な形で実質的に負担の軽減を図ってございます。さらに、昨年の十月には受信料を値下げをしまして、平均で約五%の負担軽減を行ってございます。
 NHKとしましては、受信料体系について今後も不断の見直しを行ってまいりますが、ホテル、旅館の受信料の一層の割引については、受信料収入が減収が想定されるということから、NHK収支全体を考慮して慎重に検討をしてまいりたいと考えてございます。
#82
○国務大臣(新藤義孝君) この受信料の割引は、これは総務大臣認可の対象となるNHKの受信規約に規定されているということであります。これももう委員御承知だと思いますが、このホテル、旅館に関する割引率、これはイギリスより劣っています。でも、ドイツと同程度、フランス、韓国よりも高い水準で我が国の設定がなされていると。そして、我が国は、このホテルと旅館を含む事業所についての割引制度になっているということであります。
 ですから、まず、今お話がありましたように、業界団体とのしっかりとした話合いが重要だと思います。それは双方にとってメリットのあることになっていくと思いますので、まずこの当事者間の話合いをしっかり行っていただくこと、これを我々としては期待をしているところでございます。
#83
○藤川政人君 是非、積極的な推進をお願いしたいと思います。
 もう時間もなくなってまいりました。最後の質問になると思いますが、先ほどから出ております4K、8K、ハイブリッドキャストの開発についてお伺いしたいと思います。
 今回の予算の中には、現在のハイビジョンテレビの十六倍の画素数となるスーパーハイビジョン、いわゆる8Kや、通信と放送等の新たなサービスであるハイブリッドキャストの開発の項目がありますが、これがどのような形で視聴者や国の利益につながるのでしょうか、伺いたいと思います。
#84
○参考人(久保田啓一君) お答えいたします。
 NHKは、これまで新しい放送サービスの研究開発に取り組んでまいりました。今おっしゃいましたスーパーハイビジョンですとかハイブリッドキャストの実用化につきましては、現在、総務省の放送サービスの高度化に関する検討会にNHKも参加いたしまして、その推進を進めているところでございます。
 スーパーハイビジョンでございますけれども、これまでは二〇二〇年に実用化試験放送を目指すということで開発を進めてまいりましたけれども、技術の進展のスピードが大変速いこと、あるいは早期実現への要望が強いということを踏まえまして、二〇一六年のリオデジャネイロのオリンピックの時点で実用化試験放送ができないかと。そして、二〇二〇年には本放送が開始できないかということで検討を進めているところでございます。
 二〇二〇年でございますけれども、これは今、東京オリンピックの招致を目指しているところでございますけれども、先日、IOCの評価チームの皆さんが日本にいらっしゃいましたときに、このスーパーハイビジョンをプレゼンいたしまして、高い評価を得たところでございます。この高精細映像技術ですけれども、日本のお家芸でありまして、この実用化に取り組むことが日本の国益につながると思いますし、もちろん日本の映像文化、放送文化の活性化あるいは高度化ということにつながるということになると思っております。
 今までにない新しいテレビの開発、これが日本の放送業界、家電業界に新しい輝きを取り戻すのではないかというふうに考えているところでございます。
#85
○副大臣(柴山昌彦君) ありがとうございます。
 今御指摘があったように、これ、国際競争の観点からも他国に先駆けてしっかりと進めていくということが必要だと思っております。韓国、既にKBSが昨年、実証放送、4Kについては実現をしております。8Kについて後れを取らないように、今御指摘のあった検討委員会等を通じて、しっかりと補正予算の活用を含めて取り組んでまいりたいというように思っております。
#86
○藤川政人君 ありがとうございました。
 スーパーハイビジョン、毛穴どころか、しわどころか、全部映っちゃうという、俳優さんにとっては恐怖の時代が来るんじゃないかと言われていますけど、それが是非、家電メーカーも含めて、元気につながるようにしっかり推進していただくよう要望して、終わります。
#87
○二之湯智君 二之湯智です。
 限られた時間でございますので、答弁をされる方は簡潔に答弁をお願いしたいと思います。
 まず、NHKの給与体系の見直しについてお伺いいたします。
 NHKでは、従来の年功序列的な体系を見直して成果主義、つまり実績主義を導入するとして、現在、労使交渉が行われると聞いております。人を評価するのはなかなか難しいんでございますけれども、この成果を評価する基準をどうするのか。画一的な評価システムは、多様な価値観で成り立つ放送番組の幅を狭めたり、あるいは視聴率至上主義につながったり、あるいは番組の質の低下を招いたりする、そういうおそれはないかと、このように思うんでございますけれども、いかがでしょうか。
#88
○参考人(吉国浩二君) 我々が進めています給与体系の見直しですけれども、先ほど会長も答弁しましたように、年功序列的な要素を見直して本人の努力や成果をより幅広く的確に反映していくことを目的にしたものでございます。これは過度に成果競争をあおるという考え方ではございません。
 実際の評価ですけれども、経営計画の四つの重点目標などに示された公共放送の使命達成に各部局、各職員がどれだけ貢献したかという観点から判断されるべきものであると思っております。評価基準は部局により、また職種により様々な視点で設定されております。例えば放送現場では、Eテレの番組の中などに、まあ視聴率は取れないんですけれども、公共放送の使命達成には必ず必要なものがあります。そういったものもきちんと評価して、視聴率といった画一的な基準だけで評価することは決して考えておりません。そしてまた、そうした良質な番組とか将来的な成果や改善につながることが期待できる日常からの地道な努力なども評価要素に取り入れて、そういう形で評価を充実させていきたいと思っております。
 このように、各部局、職種がそれぞれの立場で目標達成に努力することが、結果としてNHK全体の放送番組の質の向上にもつながると考えております。
#89
○二之湯智君 質問よりも答弁をもっともっともっと短くしてもらわないといけませんね。
 地上デジタル放送の日本方式が二〇〇六年のブラジルでの採用を皮切りに、現在、世界十三か国で採用されておるわけです。現在、まだ方針が決定されていないアジア、中南米などに今働きかけているようですが、総務大臣意見にも国際展開に取り組むこととNHKの協力を要請しております。
 取組状況はどうなっておるのか、さらに日本方式が採用されると日本にとってどんな利益があるのか、その点をお伺いしたいと思います。
#90
○参考人(久保田啓一君) お答え申し上げます。
 日本方式の普及に向けまして、NHKは二〇〇九年からペルー、アルゼンチンなどの中南米、それとアフリカのアンゴラに、合計七か国ですけれども、延べ八人の専門家を長期に派遣してデジタル放送技術のノウハウの移転を行ってまいりました。
 現在、このほかにも、地上デジタル放送の採用を検討しているアジア、中米、それから新たにアフリカに対しまして現地でのセミナーですとか試験放送などに技術者を派遣するなど普及に向けた取組を行っております。こういったことにつきましては、これからも国やメーカーと連携して国際展開に努めていきたいと思います。
 それと、もう一つの御質問の、どういうメリットがあるのかということでございますけれども、これまでNHKはハイビジョンですとかデジタル放送といった最先端の技術を開発して、これを使って放送文化の発展を支えるとともに、世界に広めるということで世界の放送技術をリードして、かつその国の文化の発展にも貢献してきたというふうに思っております。さらに、例えばアフリカですと、デジタル放送を導入することで、教育テレビの我々が持っているノウハウを使って教育を更に進めることができるといったようなこともございます。そういった広い意味での国際貢献にもお役に立っているのではないかというふうに思っております。
#91
○二之湯智君 NHKの天気予報を見ていて気になることがあります。それは、今話題となっておる尖閣とか竹島が画面に出てこない、あるいは北方領土という文字が記載されておりませんですね。日本の領土を正確に画面に全体に映して、その地域の天気予報を知らしめることが国民に領土、領海の意識を認識させるためにも是非とも私は必要ではないかと思います。
 なぜ放送しないのか、その点についてお伺いいたします。
#92
○参考人(石田研一君) まず、天気予報の方なんですけれども、NHKは自らの天気予報というのはやっていないので、気象庁が発表する予報を伝えるということになります。
 それで、気象庁が定める府県予報区というのがあるんですが、これでは、北方領土は北海道の根室地方、それから竹島は島根県隠岐、それから尖閣諸島は沖縄県の石垣島地方に含まれるという形になっておりますので、今はそれぞれ、根室、島根県隠岐、石垣島の天気予報を伝えるということでそれぞれの領土の天気予報を伝えるというような形になっております。
 それから、北方領土は大きいので地図で見ると出ているんですが、竹島と沖縄県の尖閣諸島も島影は、ごく小さいんですけど、ちゃんと島影を表示しております。それで、その上で、ローカル放送でも、竹島は島根県域向けの予報画面に、尖閣諸島は沖縄県域向けの予報画面に表示しておりますので、御理解いただきたいと思います。
#93
○二之湯智君 私が言いたいのは、確かに地図の上では北方領土出ていますけれども、小さい子供たちがあれが北方領土と分かるように、あるいは竹島も尖閣もちゃんと、今話題になっているんですから、やはり文字で特に書いてあげるということが必要ではないかということを言っておるんです。
 次に、大河ドラマのことについてお伺いいたします。
 現在放送中の大河ドラマ「八重の桜」は予想以上の好評ですね。かなり高い視聴率を維持しているようです。最初、新島八重がNHKの大河ドラマのヒロインになるといったときは、私もびっくりいたしました。京都でもほとんど知名度がありません。生まれ故郷の会津若松でも知名度がなかったわけですね。なぜこの八重なのかと、こういうことになったんですね。これはさておきまして、恐らく脚本が良かった、主演の女優さんが大変良かったということもあるでしょう。
 それで、ドラマの主人公の活躍した場所というのは大変話題になって、観光地として本当ににぎわって、恐らく全国各地から我が町のこの人を是非大河ドラマに採用してほしいと、こういう要望が相次いでおると思うんですが、何を基準に持ってNHKは大河ドラマの主人公を選定するのか、その基準がどうも分からないので教えていただきたいと思います。
#94
○参考人(松本正之君) 大河ドラマについては、確かに今の委員のおっしゃるようにいろんなところから要望がございます。
 この企画は、各地の自治体とかあるいは視聴者の皆様からの要望で、その要望で直接企画が決まるということでは必ずしもありませんけれども、参考にさせていただいているということがございます。
 この決定に当たっては、視聴者のニーズとか、あるいは時代の動きですね、あるいは一年にわたって視聴者の興味をずっと引き付けられる主人公なのかどうかとか、そういうようなことを考慮して、かつ長期的視点も踏まえて総合的に判断しております。毎年の時代設定が偏るということも、それもしないようにという配慮もしてやっております。
 それから、今度の八重もそういうところがあるんですが、主人公の生き方を通して時代に即したメッセージを伝えていけるような題材を選ぶと、こういうようなことにしております。新島八重さんの場合は、会津、福島ということもありますし、それから、女性がああいう形で力強く生きていくというようなことで、トータルとして、今NHKの中では日本の元気というものをみんなで支援できることはないかということで努力しようと言っておりますけれども、そういう観点からもこういうテーマが選ばれたと、こういうふうに思います。
#95
○二之湯智君 次の私のことは、要りません、要望にとどめておきます。
 今の新島八重のことは、それはそれで大変結構でございます。ただし、NHKの大河ドラマは随分と京都がテーマになるんですね。別に京都の人がこれを誘致してくださいと言ったことはほとんどないんですね。「八重の桜」でも、京都の人がびっくりするほど突如としたNHKの企画だったんですね。
 ところが、地元京都からこれを是非採用してくださいと言うことはちっとも実現しないことがあるんですね。一つは、信長とか秀吉とか家康ですね、これはもうNHKでは再三取り上げられておりますし、もう大河ドラマの主人公になりました。ところが、信長そして秀吉それから家康、これ以外にやはり明智光秀を私は忘れてはならないと思うんですね。ところが、明智光秀は、徳川幕府の歴史観によるんですかね、あれは謀反人だと、あれは裏切りだということがもう非常に日本人に根付いておるんですね。
 ところが、明智光秀が支配していたといいますか城主であった京都府の亀岡市あるいは福知山市では、いまだに光秀まつりとか光秀をしのぶいろんな行事があるんですね。恐らく名君だったと、このように言われているんですね。
 そして、この光秀ゆかりの町が、京都府そして最近では兵庫県、十市一町が光秀を是非ともNHKの大河ドラマに採用してほしいと言って、誘致促進協議会をつくって盛んに運動しておるんです。もう十年以上これ運動しているんじゃないですかね。その間に一つも実現しない。
 是非とも、このNHKの会館が平成二十六年に京都でも新しくできるわけでございますから、そういうことで、明智光秀、光秀にまつわる細川ガラシャ、忠興、幽斎、こういうことも含めて是非とも大河ドラマに採用してほしいということを要望して、私の質問を終わります。
#96
○中西祐介君 自由民主党の中西祐介でございます。
 本日は大きく二つの項目について質問をさせていただきたいと思います。一つが放送と通信の融合、これからの展望について伺いたいと思います。そして、後段が国際展開について伺いたいと思っております。
 先ほど総務大臣の御所見の中でも、やはりこれからのNHK、サービスの質はもとより、新しいメディア環境への対応、あるいは大規模災害に備えた公共放送の機能の強化ということを挙げていただきました。まさに私も同感でございます。是非力を入れていただきたいと思います。
 質問に入る前に一つだけまず端的に伺いたいと思いますが、今日は、二十七日朝十時からそして三時までこのNHKの予算の審議をさせていただいているわけでありますが、放送していただいている枠は深夜十二時を過ぎて、まさに夜中に放送していただくわけであります。
 こういう時間枠になっている意義を端的にお答えください。
#97
○参考人(松本正之君) 放送の時間帯につきましては、この総務委員会、四時間余りございますが、漏れなく放送を全てするということを最優先に時間帯をということになるんですけれども、時間帯についてはいろんなニーズとか組合せとか、そういうものがあるものですから、そういう中で、四時間漏れなくやるということを最優先にして時間帯をセットさせていただいていると、こういうことでございます。
 そういうようなことでやっておりまして、いろいろ工夫をしながらやっておりますが、是非御理解、お願いしたいというふうに思います。
#98
○中西祐介君 ありがとうございます。
 工夫の仕方はいろいろあると思いますね。
 実は、NHKは今四チャンネルを保有をしております。地上デジタル波では総合そしてEテレ、またBSではBS1とBSプレミアムもございます。そうした中で、年にたった一回の予算審議、衆議院と参議院でそれぞれ四時間、五時間ずつだと。これぐらいの尺を何とか確保して、先ほど質疑あったように、公にNHKに対する要望をしっかりお伝えをさせていただいていることを広く認知をしてもらうためにも、放送枠、是非考えていただきたいと思います。
 そしてもう一つ、国会中継の中で、例えば予算委員会の質疑なんかの中継がございますが、例えばこの中継の中でも、質問者の名前であるとか、あるいは質問項目とか、あるいは質問者の略歴であるとか、こうしたことを実は今のテレビの機能の中では、dボタンというものを活用しながら放送の中でしっかりPRすることができると思います。
 NHKの放送の政治担当の記者さんか何かも含めまして、こうした放送の充実、とりわけ国会中継の充実を是非求めたいと思いますが、一言だけ御所見をよろしくお願いします。
#99
○参考人(松本正之君) いろんなツールを使って充実をしていくと、こういうことについてはこれまでも努めておりますけれども、そういうことも含めていろいろな検討はしてまいりたいと思います。
#100
○中西祐介君 ありがとうございます。
 是非前向きにこれから御検討いただいて対応いただきたいというふうに思います。
 それでは、本題に入りたいと思いますが、放送と通信の融合の話でございます。
 先ほどございましたように、今年はまさに公共放送が開始して六十年という大きな節目の年でございます。たまたま、私はふだん余りテレビを見ないんですが、三月二十二日の夜十時から、テレビをつけたときにNHKの総合でテレビ六十年の問いかけということで放送番組が行われておりました。私は見させていただきました。
 非常に印象的なシーンがありました。一人のおばあちゃんが出てきて、朝起きたときにテレビをつけて夜までテレビをつけている状況があります。同じ家族の中でも、お母さんは炊事をしながら液晶テレビを見ている。そして、お子さんはソファーに寝そべって、テレビ画面はついているけれども、携帯、スマホをいじりながら面白そうなところだけテレビに目をやると。そうしたことを考えると、テレビのこれからの役割って大きく変化するんではなかろうかなというふうに考えております。
 昔、例えば三種の神器と言われた時代、テレビ、洗濯機、冷蔵庫、そして新三種の神器の時代も、カラーテレビ、クーラー、カー、そして平成の時代は、デジタルカメラ、DVDレコーダー、そして薄型大型テレビということで、どの時代もやはり特徴的なのはテレビの変遷、機能の強化というのが挙げられるというふうに思っております。
 今の時代、インターネットとの融合はまさに重要でありますが、例えば、先ほどの番組の中で取り上げられておりましたけれども、SNSで情報交換をしながら面白そうなテレビだけをシェアして見るというふうな傾向が新しい世代にはあります。例えば、「ラピュタ」のテレビをやっているときに「バルス」という呪文を唱えて、その呪文を何かという検索をしたのがツイートでどんどんと、二万五千ツイートも一秒間に行われて、その結果、視聴率が五%上がると。そういうふうな使われ方もされる中で、これから、この節目である六十年、これから先の時代を見据えて、NHKの役割と、そしてこれからの放送、通信との融合の可能性について端的に伺いたいというふうに思います。
#101
○参考人(松本正之君) まさに、放送と通信、いろんなデバイスが技術革新の中で進んでいる中で、NHKも、テレビを中心としてそういう通信とどういう連携を取りつつその役割を果たしていくかということを考えております。
 そういう意味で、今お話の中にも少し出て関連がありますが、ハイブリッドキャストとか、そういう通信・放送連携という形の中で技術開発とかコンテンツの開発というものを進めてまいりたいというふうに思っております。
#102
○中西祐介君 ありがとうございます。是非よろしくお願いをしたいと思います。
 そして、これからの活用の可能性について少し提言も含めて申し上げたいというふうに思います。
 今、会長の方からスーパーハイビジョンの話あるいはハイブリッドキャストのお話をいただきましたけれども、まさに今日本が喫緊の課題としてとらえなければいけないのは、やっぱり日本を襲う大規模災害に対しての備えでございます。
 昨日の総務委員会での質問も挙げさせていただきましたけれども、例えば先日三月十八日に報道された政府の中央防災会議、その試算によりますと、南海トラフでマグニチュード九クラスの地震が起こるかもしれない、その結果、被害想定三十二万人の死者が出る、あるいは二百二十兆円の経済的損失被害を受けるかもしれない、こうした報道があったところでございます。我が徳島県でも、最大二十メートル、三十メートルクラスの津波に襲われるかもしれない。こうした中で、様々な角度からインフラ整備を進める必要があると、私はこのように考えております。
 その中で、放送の役割を是非伺いたいと思いますが、少し、お手元の資料を配らせていただきましたので、御提言も含めて申し上げたいと思います。
 例えば、この放送と通信によります情報の活用、これは災害が発生したときに報道機関としての放送局の役割を果たしていただくために、地デジ、地上デジタル放送完全移行後の現在、全国で一億二千万台以上、ほとんどの、テレビが家庭や職場にあり、そして同時に高齢者でも操作が簡単だということで普及をしております。その中で、テレビ受信機というインフラをしっかり活用すべきではないかというふうに考えております。そして、今申し上げた一億二千万台のテレビは、ほぼ全てがスマートテレビ、インターネットに接続が可能だというふうな状況でございます。
 旧来は放送局から視聴者へ一方的な情報の垂れ流しがメーンであったわけでございますが、これから放送局と視聴者双方との情報のやり取りが可能であるというふうにございます。まさにこのビッグデータの活用こそ、これから災害に対する備え、大きな武器になるんじゃないかというふうに考えております。
 少し解説をさせていただきますと、実際に地震が発生したと、そういう状況の中でいち早く避難をしなければいけない。そのときにこのテレビを通じて、スマートフォンは持っていなくても、例えばこういうビッグデータのやり取りができるならば、地震の情報をつぶさにその各個別の家庭のテレビに向かって避難指示、あるいはそのエリアでは具体的に何秒、何分後に来るかもしれないという情報を自治体からしっかり提供することも可能であるというふうな技術がもう既にございます。そうしたことをしっかり活用できますと、先ほど藤川委員のお話もございましたが、個人情報の部分を乗り越えまして、例えば避難誘導やあるいは安否確認、そしてまた消防や自衛隊の救援活動にしっかりサポートできる体制ができるのではないか。
 こうした中で、防災対策について、本件は既にJoinTVというSNSの、民間放送局の中でも検討されておりますが、技術的にももう実用段階に入っております。公共放送であるNHKは先頭を切ってこうした取組を推進すべきであるというふうに考えておりますが、御見解を伺いたいと思います。
#103
○参考人(久保田啓一君) お答えいたします。
 NHKが公共放送として、また指定防災機関として、非常災害時には、放送はもちろんインターネットも活用して多様な情報端末に情報をお届けするということをやっておりますけれども、さらにそれに付け加えまして、放送と通信を連携させた新しい放送サービス、ハイブリッドキャストでございますけれども、これを活用して、このハイブリッドキャストが非常災害時にどういうふうに使えるのかということを研究しております。
 例えば、二十四年度の総務省の委託研究がございましたけれども、ここで大災害時におけるハイブリッドキャストの活用方法につきまして、NHKと通信事業者とそれから仙台の大学と連携いたしまして、実証実験を行ってその有効性を確認しております。公共放送として信頼できる情報をいろんなやり方でお伝えすると、そのために新しいメディアですとか新しいデジタル技術を積極的に活用するということを進めてまいりたいというふうに思っております。
#104
○中西祐介君 ありがとうございます。
 平成二十四年度の補正予算でも、総務省の中で、ICTを利用した新たな街づくり実現のための措置ということで予算枠を設けていただいております。是非、NHKがそうした分野を牽引をしていただくように是非技術的にもお願いをしたいと思います。
 後段の質問に移りたいと思います。
 国際展開についての話題でございます。これからのコンテンツ等の海外展開について、NHKの御所見を是非伺いたいと思います。
 といいますのは、現状の日本のコンテンツ産業というのは世界第二位の規模がございます。その一方で、地上テレビの番組の輸出額というのは減少傾向にございます。数字で申し上げますと、二〇〇八年では九十三億円であったものが二〇一〇年には六十三億円まで減少している。
 こうした中で、近年アジアを中心に、韓国の韓流ドラマやあるいはKポップ、二〇〇五年には地上テレビの韓国の輸出額が我が国を既に逆転をしているというふうな状況がございます。さらに、二〇一〇年には、調べたところによると百六十五億円ということで我が国の二・六倍の輸出額を誇っていると、これが今現状でございます。二〇一二年放送の海外ドラマ、NHKの中でも海外ドラマ二十八本ありましたが、そのうちに韓流ドラマが六本、五本ということで大変国内的にも人気があるコンテンツでございますが、どんどん海外に対して戦略を持って取り組んでいくということを是非お願いをしたいというふうに思っております。
 ちなみに、海外の中で韓国が放送コンテンツの輸出を伸ばしているということの背景には、自国の市場規模が日本と比較しても格段に小さい中で海外に活路を見出さなければ大変厳しい状況になると。その中で、コンテンツ産業を育成するという政府の総合的な支援策が構築されております。例えば、韓国の韓流コンテンツの全分野を統括するコンテンツ振興院というものがつくられたり、あるいは国際競争力がある作品に対して金融機関への借入れをしっかり政府がバックアップするであるとか、あるいはその損失補填なんかを文化輸出保険ということを導入しながら政府が担保をしている、こうした取組があるからこそ、Kポップや韓流ドラマ、これは日本のみならずアジアや北欧に対してもアプローチを掛けることができる、そういう環境じゃなかろうかというふうに思っております。
 日本のテレビ放送の国内市場三・七兆円に占める地上テレビ番組の輸出割合はまだ〇・二%と低水準にございますので、これからの放送コンテンツの海外展開に対するNHKの努力とそして現状の経産省の取組についてそれぞれ伺いたいと思います。
#105
○参考人(吉国浩二君) NHKの場合、平成二十三年度ですけれども、三十六の国と地域に三百四十二タイトル、四千六百本余りのNHK番組を販売しております。ただ、まだまだそこがいろいろな形で不十分であるということは認識しておりますし、まだ競争力が十分に強いとも言い切れない状況であるとは思っています。
 一つは、確かに今委員もおっしゃいましたように、韓国の場合はそういった番組制作、外国版の制作、プロモーションなどの費用を国が負担してくれるとかそういったものもありますし、それからもう一つは、やっぱりテレビ番組、特にドラマを販売する場合に英語台本や試写用の外国版の制作、こういったもの、それから著作権の処理といったものにかなりのお金が掛かるということもあります。こういうことにつきましては、やはり私どもとしましても、関係する機関や団体と協議をしまして少しでも話が前に進むようにしていきたいと思っています。
 それからまた、独自の私どもの、とはいうものの、やはり今の状況の中でももっと輸出を増やしていかなきゃいけないと思っていまして、そのためにはやはり相手方のいろいろな形のニーズをきっちり把握する必要があります。そういう意味で、世界中の放送局やコンテンツバイヤーとのネットワークを広げまして、最新のトレンドについて情報を集めるとともに、テレビ番組の国際見本市といったところに子会社の販売担当者とそれから番組制作者、こういう者を派遣して、実際に海外にどんなものが、受け入れられやすい演出方式とか、それから番組の長さなども調べて、それを実際の番組の開発にも生かしていくというふうなことも考えておりますし、展開に当たりましては、相手方の意向を聞いてナレーションとか構成を作り替えると、相手方の視聴に合うようなものを作るとかいうことも考えております。
 こういう形で、何とか展開を更に広げていきたいと思っております。
#106
○政府参考人(今林顯一君) お答え申し上げます。
 放送コンテンツは、先生御指摘のとおり、日本の魅力を世界に発信する上で大きな役割を果たすものでございます。したがいまして、成長戦略の柱の一つとなっておりますクールジャパンの戦略の推進に当たりましても、その海外展開を支援することが私どもといたしましては重要と考えております。
 経済産業省といたしましては、二〇〇七年からJAPAN国際コンテンツフェスティバル、通称コ・フェスタと呼んでおりますが、これを開催いたしまして、日本のコンテンツを総合的に海外に発信してまいりました。他方、二〇〇二年には、一般財団法人のコンテンツ海外流通促進機構、CODAと呼ばれておりますが、これが設立されましたので、特に被害が深刻な国々を中心に海賊版対策を実施してきております。
 今般の補正予算におきましても、放送コンテンツの翻訳などの支援のために、総務省と合わせまして百七十億円を計上して、これをお認めいただいたところでございます。
 今後とも、クールジャパン戦略の推進にも重要な役割を果たします放送コンテンツの更なる海外展開につきまして、関係省庁と十分連携をいたしまして、その推進に努めてまいりたいと存じます。
#107
○中西祐介君 ありがとうございます。
 つい先日の放送で、二〇一〇年にペルーに地デジの日本方式を売り込んだということがございまして、その番組コンテンツの制作や売り込みを始めていただいたという報道を目にしたところでございます。総務省、経産省、そしてNHKがしっかりとタッグを組んで、これからの放送をしっかり引っ張っていただきたいというふうに思います。
 これで終えさせていただきます。
#108
○委員長(松あきら君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
   午後零時六分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#109
○委員長(松あきら君) ただいまから総務委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告をいたします。
 本日、岩井茂樹君が委員を辞任され、その補欠として石井浩郎君が選任されました。
    ─────────────
#110
○委員長(松あきら君) 休憩前に引き続き、放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#111
○木庭健太郎君 災害時に備えた放送機能の強化について今日は伺っておきたいと思います。
 平成二十四年度から三か年の経営計画では、安全、安心を守る公共放送の機能を強化するために、いかなる災害時にも対応できる放送設備と体制の強化の一環として、首都直下地震や首都圏の大停電等に備えて本部のバックアップ機能を大阪局に整備するということとされました。さらに、本部と大阪局が相次いで機能停止した場合に備えて、私の地元でございますが、福岡局が大阪局のバックアップ先と位置付けられております。
 そこで、まず、この二段構えのバックアップ機能と、こういう考え方について会長から御説明をいただいておきたいと思います。
#112
○参考人(松本正之君) 東日本大震災のときのあのときの教訓を非常に重要なことだということで痛感いたしまして、中ではいかなる災害のときにもNHKをきちっと機能させるということで体制を整えようと、こういうふうにいたしております。その内容を経営計画の中には盛り込んでいるわけですけれども、そういう観点から、万が一首都直下地震あるいは大停電等で渋谷の本部機能が停止した場合、あそこにはほとんどの機能が集中しておりますので、それをバックアップする機能が必要ということで、その場合には大阪局からBSを使って全国向けに放送を継続するということにいたしております。その準備と工事を今鋭意進めているところでございます。
 仮に大阪局が同時に駄目になった場合ということも一応頭に入れまして、これについては、地理的にも離れた福岡局、ここに衛星放送送出設備を整備して確実に放送を継続していくと。大阪局並みにはいかないんですけれども、それでも機能は継続するということを頭に置きまして整備をしているということでございます。
#113
○木庭健太郎君 自慢するわけじゃないですけれども、福岡は南海トラフに関しても少し被害という面では非常に受けにくい場所であり、首都直下からはもちろん離れておりますし、そういった意味では、そういういろんな機能を分散するときに、どこにどう置けばいいかということをそういった視点でやったことは本当に大事なことなんだろうと私は思っておるんですが、そういった視点もあったということで理解してもよろしいでしょうか。
#114
○参考人(松本正之君) そういうことでございます。
#115
○木庭健太郎君 また、平成二十五年度予算でございますが、先ほども議論があっておりましたが、南海トラフ巨大地震の被害想定の見直しを踏まえた上で公共放送の機能強化の前倒しを実施することとなっておりますが、どのような内容になるのかお伺いをしておきたいと思います。
 また、今もちょっとお話がありましたが、本部のバックアップ機能の整備に関連して、福岡局について二十五年度より、大阪局から放送衛星、BSにニュース等を送出することができない場合に備えて地上系の素材回線を整備するということですが、これで十分な対応ができるという理解でよいか、御答弁をいただきたいと思います。
#116
○参考人(久保田啓一君) 昨年八月の南海トラフ巨大地震の被害想定の見直しを受けまして、二十五年度は、浸水対策、それから電源設備の強化の対象をこれまでより拡大する予定で進めております。また、この機能強化でございますけれども、今後の新たな状況の変化に迅速に対応できるように継続的な見直しを進めていくことにしております。
 それと、福岡局から、大阪が機能を停止した場合に福岡局でバックアップすることに関してでございますけれども、そのために福岡局には、先ほど会長からもありましたけれども、放送衛星へ向けたアップリンクの設備を整備する必要がございます。これについては二十五年度に着工いたします。
 それと、そういったことの基礎となるのが電源でございますけれども、福岡局につきましては今年度から電源強化の取組を進めているところでございます。
#117
○木庭健太郎君 今お話をお伺いしたように、やっぱり本部の一番中核となるもののバックアップ機能というものをきちんと整備していく、それはもちろん基本中の基本でございますが、やはり放送というのはそれぞれ全国各地であっているわけであって、その意味では、大きな災害があったとしても、やはりそれぞれ各地の放送局をどう守っていって、災害が起こった中でもどう受け取る、この各地の放送局の設備を機能停止にならないようにどういう方法を取っていくのかということをまさに今検討し、南海トラフ地震の問題で想定も出たわけですから、首都直下についてもいろんな問題が指摘がされている。そういった意味でいけば、各地の放送局の機能強化という問題がこれからの近々の課題だと思っております。
 こういった点について、どのようにこの各放送局の機能強化という問題に取り組もうとされているのか、お伺いしておきたいと思います。
#118
○参考人(久保田啓一君) いかなる災害時にも放送を継続すると。このためには、本部だけではなくて、御指摘のとおり、各放送局の設備や実施体制を強化しなければなりません。その取組を進めております。
 例えば、津波の被害が想定される放送局では、高台に取材や伝送の拠点を設けるといったことをやっております。また、全国の放送会館あるいは放送所の電源設備の強化ですとか、地震の揺れや津波の状況をとらえるロボットカメラの増設などを進めているところでございます。そして、新たな被害想定の公表など、最新の知見も踏まえつつ、浸水対策などの必要な整備を図ることにしております。
 先ほどから話題になっております、本部が機能停止した場合大阪、大阪が機能停止した場合福岡からということで申し上げますと、本部が機能停止になった場合には、首都圏の情報を大阪局あるいは福岡局に送るための首都圏での取材、制作、伝送の拠点を用意する必要がございます。そのために、千代田の放送会館ですとかさいたま放送局の機能強化を進めているところです。
 いざというときにきちんと動けるようにするためには、設備だけではなくて、本部、放送局とも実践的な訓練を積み重ねて課題を洗い出し、実施体制の強化にも取り組んでいるところであります。
#119
○木庭健太郎君 大臣にも、こういった災害時の公共放送をどうやって守っていくかということは非常に大事な課題だと思っておりますし、特にあの東日本大震災のときにラジオが果たした役割というようなことも随分言われました。もちろん、消防のデジタル化とか、お抱えになっていらっしゃる問題をきちんとやっていくこともそうですが、やっぱり公共放送についてもこういった問題についてやはりきちんとしたことができるようにということを、大臣として、是非、どう取り組もうとされているか、お話を伺っておきたいと思います。
#120
○国務大臣(新藤義孝君) 大変重要な御指摘だと思います。
 それから、この東日本の大震災を経て、本当に大変多くの方が犠牲になりました。そういった犠牲の方々のためにもしっかりとした対策をもう一度見直さなければいけないと、私はこのように思っております。
 そして、その意味で、この公共放送の機能の強靱化、これを図っていかなくてはならないだろうと。こういう意味において、NHKにはその対応を万全期していただきたいということでお願いをしております。
 そして、ラジオが、災害直後、結局、電源が途絶えた中で唯一放送として受け入れられたのがラジオということでございまして、この有用性は再認識をされました。一方で、これはラジオの取り巻く環境は極めて厳しいものがあります。営業形態も厳しくなっておりますし、新たな施設、そういったものに対する取組も非常に厳しいものがあります。ですので、私ども総務省として、これはNHKとそれから民放連の皆さんも入っていただき、学者の皆さんと併せてこの放送ネットワークの強靱化に関する検討会、これを私、立ち上げさせていただきました。この中でしっかりと、ラジオの将来も含めて総合的な対策をきちんと検討していきたいと、このように考えております。
#121
○木庭健太郎君 是非、様々な面で取組を強めていただきたいということを要望しておきます。
 最後に一つ、前回の審査のときにもお尋ねしたんですが、実は、NHKは前の三か年計画において視聴者の皆様方に約束されたのは、受信料収入の一〇%還元という問題をお約束されました。受信料収入の一〇%還元を決めた当時の経営委員長や会長が、この受信料収入の還元は値下げというような認識もあったというふうに私は理解しているんですが、この前質疑したときに、現実的には、最終的には、この一〇%還元というけれども、一〇%全てを受信料の値下げの原資とはせずに結局七%分だけ受信料の値下げにしたと、残りはどうしたかというと、三%なんですが、経済状況の悪化による受信料の全額免除等の拡大による収入減少分と東日本大震災に伴う緊急の設備投資への還元分であるというようなことを説明されて、結局七%であの時点では終わっているんだろうというふうに認識をしております。そして、昨年十月より七%やっているわけですよね。
 ただ、よくこう見ていきますと、来年四月一日は何が起きるかというと、先ほど議論があっておりましたが、消費税が五%から八%、三%上がるわけでございます、ちょうど三%と三%と。もし、受信料のこういう収入の問題ですね、還元ということをお考えになるのならば、一番これに見合った額としては三%三%でとてもいいんじゃないかなというような思いはあるんですが、現時点でこの受信料収入の一〇%還元という問題についてどのように整理をされているかと。今後、長期的に見て受信契約やいろんなものが収入が伸びた場合、是非そういった視点、つまり消費税が値上がりする、今までのケースでいえば転嫁するのは当然のことですが、でも、こういった問題についてお考え、頭の中に一つ残しておくことも視聴者に対しては大事な視点ではないかなと思いますので、この点についてお伺いをしておきたいと思います。
#122
○参考人(松本正之君) 前の経営計画の際にそのようなお話があって、その中で一〇%還元の問題については、その前提条件に社会経済状況の変化など十分考慮すると、それで最適なものを選びなさいということになっていました。
 そういうことも踏まえて、私たちは現在の経営者として善良なる管理者の注意義務ということをきちっと果たすというのが経営者の義務であります。したがって、そういうものを前提としてきちっと整理をして、その中には先ほどお話がありましたような受信料の免除というのが年間十八万ずつ増えているんですね、そういうような状況とか、それから災害についても今もかなりのものをやらなきゃいけないんですけれども、そういうような状況があります。そういうようなことも踏まえて、そういうことに最小限のものを、何というんですかね、経済状況の変化とか社会状況の変化ということで取り入れて、そしてあとのものは全て値下げというか、ここで還元したということです。
 NHKの場合は、この受信料というのは公共料金がずっと上がってくる中で二十年程度全く上がっていない形で来ているわけですね。そこで値下げをするということで、その値下げについては今の中で大変ダメージを受けております。十月からの値下げでいうと、月ごとの収支でいうと赤字になるんですね。しかし、それをそうじゃない形でやっていかなきゃいかぬという経営状況を迎えております。これはやるつもりでありますし、今年の予算も収支均衡にしております。
 そういう中で努力をしていくと、しているという現状でございますし、また、この前の質問にありましたけれども、一番大きなものでいうと、災害対策でいうと、渋谷のセンターの建て替えとか、そういうこともきちっとやらないと、公共放送としてNHKを維持する、将来に向かって維持するということは大変難しいと思います。したがって、そういう準備もしなければならないと。
 今努力をさせていますけれども、それが、もし努力が実るならば、そういうところに充てていくというのが一番重要だというふうに考えております。
#123
○木庭健太郎君 いろいろ視聴者のことも考えていただいて、幅広い立場も持っていただきたいなということを御要望して、質問を終わります。
#124
○寺田典城君 みんなの党の寺田典城でございます。よろしくお願いします。
 昨年も高齢者向けの放送についてお聞きしましたけれども、また今回も少し取り上げさせていただきます。
 ちょっと視点を変えるんですが、今、例えば、都会地方というんですか、埼玉、千葉、神奈川はもちろん、愛知なんか、大阪も入るんですが、十年間で六十五歳以上の高齢者増加率というのは四〇%から五〇%近くなんですね。その中で、高齢者のエネルギーを活用していかなきゃ高齢化時代というのは過ごせないということですから、健康で文化的な、憲法二十五条じゃないんですけれども、そういうふうな中でNHKさんの役割というんですか、やろうとしていることを、これをひとつお聞きしたいと思うんですが。
#125
○参考人(松本正之君) NHKは、公共放送として、やはり幅広い世代の方々に質の高い多様な番組というか、そういうものを提供していくと、こういうことになります。
 そういう観点から、高齢者の方々についても、むしろ高齢者の知見とかエネルギーを活用したものを若者とコラボするとか、あるいは、本当に今高齢者と言われる方でも大変なノウハウとエネルギーを持たれている方も多くて、例えば、「九十歳が変える未来のテクノロジー」というような、これはもう既に放送しておりますが、あるいは眠れる日本の頭脳を掘り返すというようなことを、これは六十九歳で起業したベンチャーの方の成功の秘密、これから放送いたしますが、そういうような番組を作ったりして、そういう高齢者の方に光を当てるというかフォーカスするようなものをやっていくということにしております。
 また、教育テレビなんかでは、生涯教育の放送とかそういうものもきちんと位置付けてやっていこうということで、これは文部科学省の生涯学習の理念というものがございますけれども、そういうものにも符合した形で進めていけるというふうに思っております。
#126
○寺田典城君 例えば、今回は、東日本大震災等々などでは非常に地域のことだとか頑張っている姿だとかも放送されています。また、地方局では個々に取り上げて、私は秋田なんですが、例えば鹿児島だとか山形だとか秋田なんかは十年間掛けて高齢者が幾ら増加するって、一〇%ぐらいなんですね。こんなに格差のある社会なんですが、そういう中でやはり、先ほど生涯学習というか教育とかいう話も出てきたんですが、高齢化社会という中では一番大事になってくるのは生涯学習政策だと思うんですね。
 その中で、今日、文部省の方から、学習局の方からおいでになっていただいているんですが、どうやったら国民にこれを広く知ってもらえるかと、生涯学習が必要であるとか、そのことについて局長からちょっとお聞きしたいんですが。
#127
○政府参考人(合田隆史君) 高齢者の生涯学習についてのお尋ねでございますが、まさに御指摘のように、急激な高齢化の進展の中で今後の様々な社会的な課題を解決していくためには、多くの高齢者が生涯にわたって学び続けるということと同時に、それを通じてより一層元気に様々な場面で活躍していただける、そういう社会を築いていくということが大変重要であろうというふうに考えております。
 そういったような意味で、私どもといたしましては、公民館などにおけます多様な学習機会の提供の促進でございますとか、あるいは放課後子ども教室などを通じまして、そういった高齢者の方々が学びを通じて身に付けられた事柄を生かしていける、そういう活用の場の充実に努めているところでございます。
 高齢者にとりまして、生涯学習は高齢者御自身が健康で生きがいのある豊かな暮らしの実現に寄与するというだけではなくて、学習成果を生かした社会参画を通じて活力ある地域コミュニティーづくり、これを進めていく上でも大きく貢献をしていくといったような点につきまして、私ども、是非広く知っていただきたいと存じておりまして、私どもといたしましては、長寿社会における生涯学習推進政策フォーラムといったようなものを開催をいたしまして、そういったようなことを通じて周知に努めているところでございます。
 今後とも、長寿社会における生涯学習の重要性について周知を図るとともに、学習あるいは社会参加活動の促進に努めてまいりたいと考えております。
#128
○寺田典城君 どうもありがとうございました。松本会長も合田局長もそろそろ原稿がなくなると思いますので、また質問させていただきます。
 それこそ、高齢者増加率が十年間で五〇%にもなるというようなこと、簡単に言うと退職すると、そうすると、仕事はなしとか、それから行くところがなしと。私これ、市長なんかやっていて、市長の仕事って揺りかごから墓場ですから、どうするとかってよく市民からも、深刻な問題なんですよ、こういうのはですね。ですから、生涯学習だとかいろいろ。そうなってくると、どうするしかないのかというと、自ら行動するしかないんですね。そして、そこからが本当の人生始まると思うんです。
 ですから、恐らく松本会長だって合田局長だってまだリタイアしたことないし、全ての組織を後ろに背負って仕事してきていますから、それが一人になっちゃうということなんです。ですから、その中でどのように具体的に放送番組を作るかとか、生涯学習としてどうとらえて、例えばNHKさんとどういうコラボレーションやれるのか、その辺の考えを、思っていることを少しお聞きしたいと思うんです、お二方から。
#129
○参考人(松本正之君) やっぱり今のお話のように、一人になった場合に何をやるのかと、こういう、あるいは社会とのかかわりでどういうことができるのかということは、やはりそれぞれの方々の生きがいに通じることだと思うんですね。
 一つは、学ぶということが一つあると思います。そういう意味では、NHKの高校講座で、あるいは「おとなの基礎英語」というような語学番組とか、そういう教養番組とかそういう語学のものをやっています。大変これ高齢の方に人気がございます。そういうような番組を提供してそういう貢献をするとか、あるいは、「一〇〇分de名著」というのがありますが、この中の般若心経、これは大変世の中にはポピュラーなんですけれども、これを「一〇〇分de名著」で紹介したところ、大変な反響がありまして、このテキストがベストセラーになっています。というようなことで、そういう提供を行うことによって、学び、充実をする。
 それからもう一つは、世の中に貢献するというようなことでは、例えば健康に関するものとか、あるいはどういう形でそういう貢献ができるという御紹介とか、そういうふうないろんな形でやれるんだと思います。
 そういうような努力をしてまいりたいと思います。
#130
○政府参考人(合田隆史君) 私どもの方では、先ほどもちょっと申し上げましたですけれども、長寿社会における生涯学習政策フォーラムといったような場を通じまして、各地でいろいろと非常に創意工夫を凝らして取り組んでいただいている好事例を広く知っていただくということで、それぞれの地域の取組を応援をしていくといったようなことに取り組んでいるわけでございますけれども、また、日本放送協会さんそのものではございませんけれども、日本放送協会学園さんの方で俳句入門とか短歌入門とかいろいろ講座をしていただいておりますけれども、そういったようなものを社会通信教育として認定をするといったような仕組みもございまして、そういったようなことで、様々関係機関と連携を図りながら高齢者の生涯学習の促進に努めてまいりたいと考えております。
#131
○寺田典城君 一つの考え方としては、リタイアした人方の、自分たちばかりじゃなくて、リタイアした人方の、現在いる人方の意見もよく聞いて、放送に何々してくださいと言える立場じゃないんですが、そういうことも含めて高齢化社会の中の放送の在り方も検討していただきたいなと。それと、できますれば、やっぱり高齢者と若者のコラボレーションですか、こういうことも、いい例があったら、社会的な、もっと建設的な、ポジティブな話でもありましたら、いい例ありましたら放送していただきたいなと、そういう要望をさせていただきたいと思います。
 私、この前も、受動受信の話に移りますけれども、あれはそれこそ昭和二十五年に制定された放送法の中で、衛星放送だとか、そういう想定していない中で今受動受信の問題が出てきています。昨年も質問しました。総務省は、受信料体系の在り方を見直す、その対応するのが抜本的な解決方法だということで答弁しています。それで、昨年の川端総務大臣では、論点は尽きている、あとはどう判断するかと、国が答えを出さなければならない時期に来ているということで答弁もいただいています。
 大臣、この点をどうとらえますか。ひとつよろしく。
#132
○国務大臣(新藤義孝君) この受信料制度は、受信機の設置という客観的な事象のみに着目すると、こういうことが世界の主流になっているというのがこれは原点にございます。また、この受信者の意図という主観的な要素を勘案することが制度の安定性に影響を与えると、こういう、それが公平性の確保を阻害すると、こういう問題点もあることも事実です。一方でまた、本人の意思によらずに、まさに受動的なこういったものが起きていると。このことは、これはもう数度にわたってこの委員会で御議論いただいているということも承知をしております。
 そして昨年の、当時の川端大臣からは、答えを出す時期が来ていると、このような答弁がございました。そして、それを受けて、総務省といたしまして、NHKに対して再度要請を、この問題についてのですね、実施の可否を検討するように正式な要請をいたしました。その結果、NHKから、受信料制度の理念や営業活動への影響を考慮して実施は困難と、こういったことで、私ども九月に要請をしたのでありますが、年明けになりましてこのようなお答えをいただいているところであります。
 いずれにしても、まだまだ検討していかなきゃいけないんだと、このように思いますが、現状においては、今後、衛星放送の普及が相当程度まで進むであるとか、そういった状況変化があれば、またNHKにおいても検討が行われるのではないかと、このように認識をしております。
#133
○寺田典城君 要請したと、NHKの答えを待つと。それでは、国はどうするかということを考えなきゃならぬときに来ているんじゃないですか、恐らく。ですから、時間幾ら掛けてもいいというんじゃ、受動受信って、実際、現在存在しているんですから、ひとつ、法律でもNHKと受信契約を結ばなきゃならないというのはきちっと定まっているし、その辺を大臣、どうとらえますか。
#134
○国務大臣(新藤義孝君) これまでも再三にわたって検討がなされてまいりました。そして、この委員会での審議も踏まえた上で、我々としては再度要請をした。その結果、またNHKから回答をいただいたということであります。そもそもの実施主体であるところからのこの御意見、こういったものを尊重しながら、我々とすれば、こういった課題があるわけでありますから、それに引き続いて検討してもらいたいと、このように思っているところでございます。
#135
○寺田典城君 現に存在している受動受信の問題でエンドレスの論議なんかできるわけじゃないんで、国民のためにもひとつ確実に早く結論を出していただきたいと思います。
 以上でございます。時間ですから、これで終わります。
#136
○主濱了君 生活の党の主濱了でございます。
 早速質問に入りたいと思います。
 まず第一番、受信料についてお伺いをいたします。
 平成二十四年度予算で受信料収入、これは予算に対して四十二億円増収の見込みであると、こういうことでございます。まずはその努力に対して敬意を表したいと思います。大変な努力はもちろんのことではありますが、何がこの予算に対しての増収の要因だったか、まずここの分析をお願いいたします。
#137
○参考人(松本正之君) お答え申し上げます。
 十月から値下げをすると、こういうことで、それについては物理的に半年で二百四十億程度出ますので、それをいかに回収するかという、リカバーするかということで、一昨年の末ぐらいからそのチームを立ち上げて、これはNHKの副会長をトップにして八一〇運動と、八一〇というのは額なんですけど、そういう運動を全社体制でやると、こういうことにいたしました。これは全員体制でやるということで、営業だけでなくてほかの部門も少しでも収入を上げるために何ができるかということを考えようと、こういうことでやってきております。
 同時に、営業の今のシステムを改革していく、できる限りシステム化するということで、いろんな方法も考えて実行に移してきております。そういうようなことがトータルとして効果に結び付いているのではないかというふうに考えています。
#138
○主濱了君 八一〇運動を全員で行ったと、こういうことでございます。
 実は、二十五年度予算につきまして、この受信料、これが果たしてどうなるかということをちょっと考えてみたわけなんですが、値下げの時期は確かに十月から三月までですね、六か月間であると。これと比べて二十五年度は通年ではあります。でも、この二十四年度実績と比較をして予算を見ると、九十億円ダウンさせて予算を作っている。果たしてこれはどうなんだろうか、ここまでは行かないんじゃないだろうか、この努力があれば私は収入は過小ではないかと、こういうふうに思うんですが、いかがでしょうか。
#139
○参考人(福井敬君) 平成二十五年度の受信料収入予算でございますが、最近の実績を上回ります百三十四億円の増収を図ることとしてございまして、これ、これまで以上の受信契約件数の増加等に努力をしなければ達成できない計画となってございます。一方、去年の十月に実施しました受信料の値下げは一年を通じて影響するために、増収を上回る二百二十四億円の減収が発生する結果、二十五年度の予算は二十四年度の見込みより九十億円のマイナスとなっておりまして、これは、営業活動を強化するなど取り組んでいきますが、適正な見込みだと考えてございます。
#140
○主濱了君 御努力をお願いをしたいと思います。
 それで、受信料に関しましてもう一点だけ伺いたいんですが、支払率七四%あるいは収納率九六%、こういう見込みになっているところでございます。
 まず、その支払率とは何か、あるいは収納率とは何か、これを国民に分かりやすく説明をしていただきたいと思います。
#141
○参考人(福井敬君) まず、支払率でございますが、これは受信料をお支払いいただく対象となる世帯と事業所のうち実際にお支払いをいただいている割合を示した数値でございまして、受信料の公平負担の状況を表す指標として算出してございます。二十三年度は七二%、二十四年度末の見込みは七三%、二十五年度の計画は七四%と、毎年一ポイントずつ着実に向上をさせてございます。
 次に、収納率でございますが、これは受信契約を結んでいただいています支払対象となっています世帯と事業所のうち実際に受信料をお支払いいただいている割合でございます。収納率の推移で申しますと、二十三年度末は九五%、二十四年度の見込みは九六%、二十五年度の計画は九六%でございまして、これは口座、クレジットの支払方法の拡大を図りまして安定的な収入を図るということで、九六%を維持するということになってございます。
 それから、支払率と収納率につきましては、NHKのホームページ等で公表するとともに、経営計画においてもNHKが目指すべき経営目標などに定めるとして活用してございます。
#142
○主濱了君 実際に支払をいただいているのは支払率と、こういうことでございますので、支払率に限ってお伺いをしたいんですが、もしこの支払率に地域的な傾向があれば、その概略をお知らせいただきたい。そして、地域的傾向の原因あるいはその対策、そういうものがもしあるとすれば、それも併せてお知らせをいただきたいと思います。
#143
○参考人(福井敬君) 昨年の九月末に都道府県別の推定世帯支払率を公表しましたが、その内容で申しますと、大都市圏は全般的に支払率が低い傾向にあることがより明確になっております。
 その主な要因でございますが、世帯の移動が非常に多く転居先の把握が困難であるということ、それから単身赴任世帯が多いということ、それからオートロックマンション等の共同住宅の割合が大きくて非常に面接が困難であるということが主な要因でございまして、それによりまして、NHKの契約・収納活動が非常に困難な環境にあるということが影響してございます。
 このため、経営計画で掲げました訪問によらない契約・収納活動の促進、それから法人委託の拡大等による契約・収納活動の一層の充実を図りながら、受信料制度に対します理解を深める広報活動などを展開しまして大都市圏における支払率の向上に現在取り組んでございます。
#144
○主濱了君 本当に大都市、頑張っていただきたいなと、このように思うところでございます。
 次に、給与制度についてお伺いをいたします。
 一般にNHKは給料が良いと、こういうふうに言われております。一方、NHKの説明、まあ説明受けたわけなんですが、その説明によりますと、NHKの給与費一人当たりの平均は、在京民放と比較すると一、二割安いと。それからもう一つ、大手新聞社と比べてもおおむね低い水準である。もう一つ、大卒T種との比較では、二十四年度、二十五年度の給与減額の影響を除けば国家公務員とNHKは同水準であると、こういうふうな説明を受けているところでございます。
 今回、給与の適正化の中でこのような説明があるんですが、基本賃金を五年間で一〇%引き下げようとしているわけでございますよね。これはまさに、給料が高いと、こういう認識の下で進めているのではないかと、私はこういうふうに思っているんですよ。もちろん、全ての産業横並びで給料を決めようとか、そういうことは言ってはおりません。やはり業界の中での横並びと、こういうことも必要だと、こういうふうなことでございますけれども、やはり客観的に見てどうなのかということが最初にあって、それをどうするかと、こういうふうな順序立てが必要だというふうに思っております。
 それから、あわせまして、客観的なラスパイレス指数、これはまあ高くても低くても、その業界との関係もあるでしょうからよろしいんですが、もしあればお知らせをいただきたいと。お願いします。
#145
○参考人(吉国浩二君) 以前から御説明しておりますけれども、NHKの職員、非常に不規則勤務が多くて全国転勤も盛んに行われているという厳しい労働条件があります。それから、新聞社や民間放送などのマスコミと人材確保でも競合関係にありますので、こうした環境の下ではそうしたところの賃金水準を意識しなきゃならないというのは事実だと思います。
 ただ、今回の改定でございますが、その背景につきましては、一つはNHKの職員の構成が平成四年前後の大量採用の影響で今四十歳代の人数が膨らんでおりまして、その給与費への影響が年々強くなってきているということであります。それから、この職員給与を見ますと、やっぱり年功序列的な要素が強くなっておりまして、そういった努力し成果を出した職員が一層報われるような制度に見直して活性化を図る必要があるのではないかと。そういう観点からこうした制度改革を行ったものでありまして、こういう賃金の圧縮を図るだけでなくて、そういういい意味での競争原理を働かせて職員の意識を高めていきたいというのが狙いでございます。
 それから、ラスパイレス指数でございますけれども、これは当然、国家公務員等、公務員の給与比較などに活用されているわけですけれども、NHKは公務員とは様々な位置付けが異なっておりまして、単純な比較は困難だと考えております。それから、人事制度の体系や大卒比率等も大きく異なっておりますので、比較データも限られているため的確な算出ができないといった課題もありまして、そういった算出は行っていないというのが現状でございます。
#146
○主濱了君 目的とするところは分かったつもりですが、ラスパイレス指数につきましては、これは特殊法人等につきましては、十一法人に限っておりますけれども、きちっと出して、その上でちゃんと給与を決定をしていると、こういう状況にありますので、今の御答弁というのは当たらないのではないだろうかと。やはり私はきちっと客観的な数字を出すべきではないだろうかと、こういうふうなことを考えております。
 次は、最近の報道なんですけれども、NHK役員の報酬について高いと、こういう報道がありました。私も実はその後いろいろ調べさせていただいたんですが、千百六十四回目の経営委員会、そこの議事録とか、あるいはその後の、二週間後の記者ブリーフィングであるとか、あるいは内閣官房によります特殊法人の役職員の給与水準等を調べさせていただいたわけですが、この給与等につきましては、二十五年度NHK予算に付する総務大臣の意見の中で、「給与等について、成果・業績に見合うよう一層の制度見直しを行い、適正化に努める等、国民・視聴者に対する説明責任を十分果たしていくこと。」と、こういうふうに総務大臣は述べられております。私もまさにそのとおりだというふうに思うんですよ。きちっと説明責任を果たした上で進めていくべきだと、これはもう当然のことだというふうに思います。
 現在の役員報酬について、まずは大臣の御認識と、もし仮にNHKの役員報酬に対して何らかの御対応の予定があれば伺いたいと思います。
#147
○国務大臣(新藤義孝君) 今御案内を賜りましたが、私が今回付しました意見では、「給与等について、成果・業績に見合うよう一層の制度見直しを行い、適正化に努める等、国民・視聴者に対する説明責任を十分果たしていくこと。」と、このように付させていただきました。これはその前の意見書には書いてありません。
 私は、国民の声もいろんなものを聞きながら、そして公共放送としての使命を果たしつつ、こういったことに取り組んでいただきたいと。この役員報酬は放送法に基づいております。すなわち、経営委員会の議決事項としてNHKが自律的に決定されていることになります。したがって、当面はNHKの取組、既に御努力もあるわけでありますが、引き続きそれは注視してまいりたいと、このように考えております。
#148
○主濱了君 しっかり注視をしていただきたいと、このようにお願いを申し上げます。
 さて、残された時間なんですが、南海トラフ巨大地震を想定した公共放送機能の強化と、こういうことでお伺いをしたいと思います。
 この機能強化につきましては、ヘリ搭載機器の整備の前倒しとか、あるいは自家発電の充実と、こういうことが例示をされているところであります。私は、災害時に最も情報が必要なのは被災者であり、被災地であると、こういうふうに思うんですよ。ですから、放送の出し手と放送の受け手、被災地における出し手と受け手、特には受け手の充実といいますか、それが必要だというふうに思います。被災された皆様の情報収集手段についてはどのように確保されているのかと、この点についてお伺いしたいと思います。
#149
○参考人(石田研一君) お答えします。
 災害時に被災地の皆さんに被害の詳しい状況を伝えるとともに、生活を支える情報を届けるということが大変大切だと思っています。そのためには、まず被災地の放送局がしっかり機能を継続していなければいけないという具合に考えておりまして、今回の現計画の中でも、南海トラフ巨大地震による津波で被害が予想される放送局については取材、伝送の拠点を高台にも設置するなどということで、二十四年度には高知局と津、それから二十五年には和歌山、高松、徳島でこうした体制を整えたいと思っております。
 それから、被災地では、情報を届けるには停電時でも使えるラジオの機能がやはり大切だということがこの間の経験でも分かっていますので、各局では、災害時にラジオ放送を活用するため、ふだんから県域のラジオ番組の拡大などの取組を進めていますとか、それから、コミュニティーFM局との間で災害時にNHKの放送を無償で使うことを認める覚書を取り交わすなどして、きめ細かく情報を届ける体制を強化しています。
 いわゆるライフライン情報については、最寄りの避難所がどこだとか、水や食料はどこで手に入るのかということをテレビ、ラジオ、それからデータ放送、ホームページ、ワンセグなどあらゆるメディアを使って発信していきたいと思っていまして、そういうことに向けた体制、システムの整備とか、それから訓練ですね、訓練などもやって、そういう際に立派に、十分住民の方々にお役に立てるような体制を築いていきたいと、そのように考えております。
#150
○主濱了君 終わります。
#151
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 昨年の五月、數土文夫前NHK経営委員長が、東京電力の社外取締役を経営委員長のまま兼職しようとしたところ、国民視聴者から大きな批判を受けて、結局、経営委員長も経営委員も辞任することとなりました。批判の中心は、NHKの経営トップである経営委員長と原発事故の取材対象である東京電力の社外取締役との兼職は報道の中立性の観点から問題だというものだったと思います。
 そこで、浜田経営委員長に確認いたします。報道の中立性から見て、NHK経営委員長と東電社外取締役との兼職は成り立ち得ないとの認識はありますか。
#152
○参考人(浜田健一郎君) 非常勤の経営委員会委員は、放送法三十一条の三に該当するもの以外の兼職は認められております。また、放送法三十二条では、経営委員は個別の放送番組の編集その他NHKの業務を執行できないと定められております。会長以下の執行部とそれを監督する経営委員会の役割は明快に分かれておりますので、経営委員のNHK以外での役職がNHKの報道や番組に影響することはないと考えております。
 前経営委員長の件に関しましては、様々な御意見がありましたことは承知しておりますけれども、最終的には御本人が熟慮の上判断されたことであるというふうに思っておりますので、私の意見は差し控えさせていただきたいというふうに思います。
#153
○山下芳生君 私の意見は差し控えるでは済まないんですよ。公共放送の使命、報道の姿勢が問われる問題なんですよ、これは。
 言論・報道機関であるべきNHKの最高議決機関のトップが、未曽有の被害を与え続けている福島第一原発事故の直接の原因者であり、賠償問題、再稼働問題、電力供給や電気料金の値上げ問題など、今国民にとって最も厳しく批判と監視の対象となっている東電の社外取締役を兼職するというのは、これは公共放送の自主自律を危うくする、取材対象からの独立も、それから報道の中立性も保てなくする。私は、NHKにとってまさに自殺行為だと、こう思いますが、そういう認識全くないんですか。何の問題もないというのが浜田委員長のお考えですか。
#154
○参考人(浜田健一郎君) NHKの職員は、一人一人がジャーナリストとしての自覚を持って、視聴者、国民にとってより良い番組を制作することに取り組んでいると理解をしております。
#155
○山下芳生君 答えになっていないですよ。
 浜田新経営委員長は、NHKの経営トップが、取材対象あるいは権力の監視、国民からちゃんと監視されなければならない、その代表者として、公共放送機関として、公共放送として東電をしっかり見てほしいと視聴者は思っているんですよ。その経営のトップが東電の社外取締役になったら矛先鈍るじゃないかと思うのが当たり前ですよ。それを一人一人のNHKの職員はちゃんとやっていますと。職員はやっているかもしれないけど、経営トップがそういうことでいいんですかって言っているんですよ。それでいいんですか。
#156
○参考人(浜田健一郎君) 先ほども申し上げましたけれども、私は外から参った者なんですけれども、NHKのガバナンスの組織はきちっと分けられて機能しているというふうに思っております。
#157
○山下芳生君 大変残念な答弁ですね、これは。
 それで、私も、NHKの番組、ここで何度も評価してまいりましたよ。例えば、ETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図」、これは、原発事故から放出された放射性物質が、目に見えないけれども、どれぐらい拡散しているのかということを科学の目で、そして丹念に追って検証したものですよ。たくさんの賞を受賞していますね。
 しかし、こういう番組を作るスタッフが、その取材対象たる東電に経営委員長が行ったとしたら、これは幾ら、今、浜田委員長が、いや、自主自律で頑張りますと言ったって、人間ですからそんなことはやっぱり矛先鈍ると。だから視聴者から批判が起こったんですよ。それを木で鼻をくくったように、そんなことはないですと言っていたら、私は浜田さん自身の経営委員長としての資格が問われてくると思いますよ。
 NHKの放送ガイドライン見てください。一ページ目に「NHKは放送の自主・自律を堅持する。」と書いてありますから、改めてこういうものを肝に銘じていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 次に、今や、働く人の所得が減り続けてきたことがデフレ不況の原因であり、非正規雇用を拡大してきたことが所得低下の大きな原因であること、そして所得を増やすことが日本経済の好循環を取り戻す鍵であること、これは立場を超えて共通の認識になってきていると思います。
 二月十二日、安倍総理は、私ども日本共産党の国会での提案も踏まえて、経済三団体のトップと会談をし、賃上げの要請をされました。その後、一部の大企業の正社員に限られてはおりますけれども、賃上げの動きが起こったことは、労働者、国民の世論と運動の大きな成果だと思っております。
 ところが、先ほど来議論になっております、二月十二日、NHKが労働組合に提案した給与制度の改革についてという文書を見て私は驚きました。賃金カーブを抑制し賃金を圧縮します、基本賃金の一〇%を目安におおむね五年で引き下げることを見込んでいますと、こうありますね。
 今、みんなでデフレから抜け出すために賃上げをということを総理先頭にやっているときに、一〇%の基本賃金の引下げ、これはデフレ不況からの脱却に水を掛けることになりませんか。
#158
○参考人(松本正之君) お答えします。
 元々、NHKの賃金、これは、例えば採用ということを考えますと、マスコミ業ですから、マスコミとの間の採用競争になるんですね。そういう中で耐えられるかどうかと、こういうのが一つあります。それからもう一つ、NHKは受信料で成り立っております公共企業です。したがって、そういう要素もあります。
 そういう中で、NHKの賃金のレベルをどういうところに位置付けるかと。一番、何というんですか、目先にあるものは、やはり採用のときに、内定しても流れちゃうという、在京の民放に流れちゃうというようなこともありますので、やっぱりNHKの公共性、それからNHKで仕事をしたいというある意味のブランド性と、それからそういう賃金と併せて、民放と、あるいは新聞と対抗できるような人材の確保が必要だと、こういうふうに思っております。
 そういう意味合いでNHKの賃金を見てみると、やっぱり制度として、もう少し公共放送の役割を果たすために、人材育成も含めてきちっと整理した方がいいと、こういう観点で制度の改正もやる必要があると、そういうような必要性から今回の制度改正を行うと、こういうことであります。
 この改正が成り立つと、多分、NHKの中には採用が大変凸凹していますので、そこのところの山というのも崩さないといけないのですけど、そういうものに対する賃金カーブとしての整理とか、あるいはトータルとしての賃金レベルが対抗できる位置に位置付けられるとか、あるいは努力する人は報いられる、それから報いた人を評価する、評価する管理者を管理者としてちゃんと試験をやると、そういうような形の中でNHKの全体を活力化する、活力をもっと上げていくと、そういうことを考えてやっております。
#159
○山下芳生君 成果主義、活力の問題は後でやりますけど、私が問いたいのは、基本賃金一〇%引き下げるということになっているんですね、結果として。それで、在京民放各社、大手新聞社と比較して、決してNHKの賃金は高くないということ。それから、私、資料をいただいて、やっぱりこれは特殊な状況にあるなと思ったのは、残業代が非常に多いですね。月平均十六万円残業代が支払われていると。やっぱり長時間労働、クリエーティブな仕事ですから、そういう面もあるんでしょう。
 それから私が一番言いたいのは、やはり労働者の賃金が、これ十五年前と比べてずうっと下がり続けている。これは先進国の中で日本だけなんですよ。これが一番問題になっているときに、この下がり続けた低い労働者の賃金と比べて、あそこは高い、ここは高い、だからもっと引き下げよという、引下げ競争をあおるような議論というのは私は間違いだと思います。今やるべきは、労働者、国民、みんな団結して、どこの企業、どこの職場、どの労働者であったって、賃金が上がることはお互いに喜ぶ、賃金が下がることはお互いに怒ると。そうやってデフレ不況から抜け出すことが求められているときに、こういう一律に一〇%を下げますよというようなことをやっていいのかということを問題提起しておきたいと思います。
 それからもう一つ、時間があと残り僅かなんで、賃金一〇%引下げとともに、成果主義賃金の導入が示されているわけですが、成果主義賃金の害悪というのは既にかなりのところで明らかにされております。
 よく言われていることですけれども、一つは、成果や目標達成度の評価に対して、職員の納得が得られずに不満が高まるということ。二つ目に、評価を上げようとするために、評価されやすい仕事には力が入るが、評価されにくい仕事は軽視されるということ。三つ目に、目標をあらかじめ低く設定するということ。四つ目に、職場で競争相手の成果を低めるような行動を誘発し、組織としての生産性向上に逆効果を与える。
 例えば、やっても評価されない、残業代が多くなるということで、上司や先輩が後輩の指導もしなくなる例もあるなどなどがよく言われることでありますが、こうした成果主義賃金制度が公共放送を担うNHKの職場に持ち込まれたら、私は、放送の質の低下が起きる危険性があるのではないかと思いますが、松本会長、いかがでしょうか。
#160
○参考人(松本正之君) 今のような話は、一般的には言われているところがあることは存じております。
 しかし、NHKの給与体系とかそういうものを見ますと、やはり年功序列的な、硬直的な要素が多いと、こういうふうに思います。したがって、それを普通の形にすると、こういうことを考えております。普通の形にするだけでは足りませんので、さらにそこにみんなが意欲を持てるような、質のいい番組を作れば評価されるとか、そういうようなことをきちっとやっていくということが公共放送全体としての信頼のあるサービスを提供することにつながると、こういうふうに考えます。したがって、そういうようなことを踏まえてこの制度改革をやるということであります。
 それから、トータルの賃金レベルは先ほど申し上げたようなことなので、そういうところを踏まえてきちっと位置付けるということが大事だと思います。その後、経済がいろいろ動くということになれば、それはそのときにまたいろんな状況を見て考えていくと、こういうことになりますけれども、取りあえず、昨年のこの国会での附帯決議、あるいは大臣からの御意見等もあって、説明責任というものをきちっと果たすということをやる必要があるというふうに考えております。
#161
○山下芳生君 もう一つ、地域職員制度の新設というものがありますが、これは地域職員制度の項目を見ますと、地域水準を意識した給与としますとあるんですが、これは端的に聞きますけれども、これは賃下げするということですか。
#162
○参考人(松本正之君) 先ほどの話にありましたように、NHKの職員は、昨年もそうですけど、ほとんど大卒で、しかも大卒の東京採用という感じの採用の仕方をしております。しかし、やはり地域の放送のサービスとかあるいは地域に根差した職員とか、そういうものを、全国でネットを張るわけですので、そういうことが必要なのではないか。そうすると、その結果として地場賃金というものの反映もできると、こういうこともありますので、この制度を取り入れて、そしてそれを運用してみようと、こういうことであります。
#163
○山下芳生君 結局、採用の段階で全国職員と地域職員に分けて、これは給与などの処遇に格差を設けるということになりかねないと。同じNHKの放送業務を担っているにもかかわらず、意識の差が生まれる、地域性の高い放送番組や業務を軽んじる、そういう意識が生まれてしまうんじゃないかという心配を持っております。
 もう時間参りましたので、そういうマイナスの面がある、そして、自由かつチームが力を合わせる職場の気風を損なうことになりかねない成果主義賃金あるいは地域職員制度の導入は、私は許されるべきではないと、そういうことを申し上げて、終わります。
#164
○亀井亜紀子君 みどりの風の亀井亜紀子でございます。今国会から総務委員会に移りまして、NHKの予算審議に立ち会うのは初めてでございます。
 伺いますと、これまで全会一致で必ずNHK予算というのは通過をしてきたということでして、恐らく毎回附帯決議が付いて、そこにいろいろな注文が、本来追及すべき注文がたくさん付いているという、そのような形ではなかったかと推測しております。
 この附帯決議案、今こちらにございますが、四番のところで「放送の自律性、不偏不党性を確保して、正確かつ公平な報道に努めること。」とございます。この点について、昨今疑問に思うことが幾つかございましたので、今日は、まず公共放送の中立性という視点で質問をさせていただきます。
 まず初めの質問は、みどりの風がかかわることなのですけれども、「日曜討論」に関しまして、実は今年の一月からもう二か月ほどNHKさんとやり取りをしております。みどりの風が抗議をいたしまして、NHKの担当者の方が、初めはチーフプロデューサー、それからこの資料にございます報道局の方などお越しいただいて、意見交換をしてまいりました。
 何が問題になっているかと申しますと、これは一月にある方から指摘をされたのですが、なぜみどりの風は政党であるはずなのに各党に聞くという与野党の対談に出ていないのか、みどりの風は政党ですかと聞かれたことがあります。
 それで気が付きまして、NHKにその判断基準を聞きましたところ、公職選挙法上は、国会議員が五人以上か、又は国政選挙において得票率二%を獲得した、そのどちらかの要件をもって政党と認められるわけですけれども、NHKの場合はこの二つとも満たしていないと政党と認めないと。ですので、私たちは昨年十二月の衆議院選挙には参加しておりませんので、そちらの条件は満たしていないから討論には呼べませんという回答が来たんですね。
 それはおかしいではないかと。公職選挙法のルールとNHKの独自基準、なぜNHKだけが違う基準を設けるのかということでさんざん議論をしましたところ、これはNHKの編成権の範囲であると言われました。
 私たち、まだ納得をしていないんです。一月の時点では、社民党さんと私たちは衆参合わせて全く同じ規模の政党でして、残念ながら今一人減りましたから衆参合わせて社民党さんよりは一人少ないんですけれども、同じ規模の政党だったときに、片方が参加して片方は参加できないということに疑問を持ちました。
 もう一つ、私が他の政党に所属していたころに「日曜討論」にしばしば出させていただきました。そのころ、中継での出演は認められないと言われておりました。つまり、東京のスタジオで必ず参加をしなければならない。選挙中に政党幹部がその応援に行った選挙区から中継で参加するのは致し方ないけれども、ふだんは東京のスタジオでと言われたので、随分東京に拘束をされました。
 ところが最近、時々気が付くことは、例えば日本維新の会さんですとか、後ろにモニターで中継参加している政党があるんですね。一方で、NHK基準でみどりの風には声を掛けないというようなことが、どうしても公平で中立であると思えないんですけれども、その点についてどのように御説明をされますか。
#165
○参考人(石田研一君) 今申し上げた「日曜討論」のことなんですけれども、「日曜討論」に御出席いただいている政党については、今先生からお話ありましたように、公職選挙法における衆議院小選挙区の候補者届出政党の基準を尊重して、国会議員五人以上、直近の衆参議員選挙の選挙区か比例代表で有効票の二%以上を獲得した要件のいずれかを満たす政党を参考に、与野党同席の討論や党首インタビューなどに御出席をいただいております。
 みどりの風については、結党以来、十一月に二回、一月、二月にそれぞれ一回、合わせて四回、「日曜討論」に御出席をいただいております。
 また、ただ企画によりまして、放送時間や討論番組としての時間配分などの物理的な制約などから、国政選挙の結果や国政への参加の状況などを踏まえて総合的に判断して、この要件の二つを満たす政党に御出席いただいている企画もあります。また、更に言えば、企画によっては、与党第一党と野党第一党の幹事長の討論とか、それから閣僚と専門家による討論とか、様々な形で放送しています。
 「日曜討論」については、日本が直面する課題や政治状況に応じて総合的に判断し、与野党同席の討論とか党首のインタビューとか様々な企画を放送していくことにしておりますので、みどりの風につきましてもこれまで御出演していただいておりますが、今後も企画に応じて御出演をお願いしたいという具合に考えております。
 それから、先ほど中継の話がありましたが、放送を作る立場からすれば、なるべく同席の討論の場合にはスタジオに一か所に集まって討論していただいた方が、双方も、それぞれ出席者も討論がしやすいというようなこともありますので、私どもとしてはなるべく同席していただきたいと。どうしてもやむを得ない場合には中継ということもありますし、特に選挙中でいいますと、それぞれの党首、幹事長が遊説をしていますので、中継という場面もどうしても出てくるんですけれども、なるべくできる限りスタジオで御一緒に討論していただければという具合に考えております。
#166
○亀井亜紀子君 以上のことは、今日皆様にお配りしました資料に書いてございます。
 中継のことは先ほど急に申し上げましたけれども、やはりなぜ、確かに呼んでいただいたことはありますけれども、どうも参議院の幹部に聞くというような、参議院の中では政党として認めますけれども、全体で各党と広げたときには認められていないような、そういう印象を私たち持っておりますということを申し上げます。
 もう一点、ちょうど今発売をされている「ウイル」という雑誌に中山成彬先生、日本維新の会の中山成彬先生がお書きになっていらっしゃることが、やはり中立性という点で私も問題だと思いましたが、事実についてお伺いいたします。
 中山先生が衆議院の予算委員会において日韓併合、朝鮮総督府時代のことについて発言をされたところ、それが非常に話題になって、NHK国会放送の動画がユーチューブにアップされたそうです。それをNHKが著作権の侵害であるということで削除要請をして、削除をされました。ここまでは私も理解できます。
 ところが、問題とされているのは、同じ日の予算委員会で辻元清美先生が従軍慰安婦問題について質問したもの、これはユーチューブから削除をされていない。ということは、その削除要請の出るもの、実際に削除されるものの差は何なのか、なぜこの中山先生のものだけNHKが削除要請をしたのか、NHKの判断基準があると思われても仕方がありませんと書かれているんですが、これは事実でしょうか。
#167
○参考人(石田研一君) まず最初の御質問ですけれども、確かに二月は政府と参議院代表の討論という形でみどりの風に御出席願っているんですが、十一月と一月は党首のリレーインタビューという形ですし、十一月は十三党の政策責任者による討論という形で御出席願っているということです。
 それから、二番目の削除の件ですけれども、NHKが放送した番組が無断でアップされていることが確認されれば、その都度削除を要請しています。それは、著作権法で、放送した内容を録音、録画して複製する権利は放送事業者が専有すると明確に定められておりますので、NHKの国会中継の放送を無断で録音、録画してユーチューブにアップすることは違法だということです。その辻元先生のことについても、その後そういう事実が分かりましたので、同様に削除の要請を行っています。
 実際はかなりの数のそういう違法なアップがありますので、視聴者から指摘があればすぐ削除の要請をしていますが、完全に全部その日のうちに削除できるかというとなかなか追い付いていないというところが現状としてはあって、多分そういうことが、時間差が出ることになったんだと思っております。
#168
○亀井亜紀子君 著作権侵害で削除というのは理解できる話なんですけれども、やっぱり時間差が出るといいますか、そこの部分は私はどうしても釈然としないものがございます。
 時間がなくなってきたので次に行きたいと思います。
 政見放送について質問をいたします。
 実は、みどりの風は政見放送をインターネットで見られるようにしてはどうかという、その議員立法を考えておりました。ただ、今ネット選挙の解禁が超党派で議論されているので法案の作成を止めておりますが、そのような視点で政見放送について調べておりましたところ、今日お配りした参考資料が出てまいりました。
 私たちは、NHKの政見放送というのは公共放送なのでサービスなのか、あるいは非常に安く作られているものかと思っておりましたらば、政党の政見放送は一本当たり百七十万四千円、候補者の政見・経歴放送は候補者一人当たり三十八万二千円とありまして、大変驚きました。
 総務省にこれをお伺いいたしますけれども、この算定の基準はどのようになっているのでしょうか。民間とまずNHKは同じであるのか、何をベースに算定されているんでしょうか。
#169
○政府参考人(米田耕一郎君) この政見放送の基準でございますけれども、そもそも公職選挙法の二百六十三条第九号によりまして、政見放送に要する費用は国庫の費用とされているということがございます。これに基づきまして私どもの方で政見放送の経費の支払基準というのを定めまして、これでお支払いをしているという現状でございます。
 NHKに対する支払の基準、これは政党の方はNHKだけでございますので、今御質問ございましたように百七十万四千円でございますが、民放と共存するもの、これが候補者の政見放送でございます。NHKの方につきましては、これは支払基準三十八万二千円。それから基幹放送事業者、民放でございます、こちらの支払基準は三十六万円となっておりますけれども、基幹放送事業者にはこのほかに各放送事業者が公表している電波料として平均一人分で約十四万円が支払われていると、こういう格好になっております。
 それで、いずれにいたしましても、この基準につきましては、それぞれ人件費が幾ら掛かるとか、それから設備使用料が幾ら掛かるとか、そういうものを積算をいたしましてこの基準を作っているということでございます。
#170
○亀井亜紀子君 一点質問し忘れました。
 今回の参議院選挙において計上されている政見放送予算は幾らでしょうか、総務省にお尋ねいたします。
#171
○政府参考人(米田耕一郎君) 平成二十五年執行の参議院議員の通常選挙における政見放送の予算額でございますが、比例代表選挙につきましては四千七百六十一万五千円、参議院選挙区の選挙は四億四千九百四十四万三千円を計上しております。
#172
○亀井亜紀子君 政見放送というのは収録だけで編集を必要としていないので、随分高いのではないかという印象を受けているんですけれども、NHKさんは、これはほかの番組の制作と比較してどのようにお考えですか。
#173
○参考人(石田研一君) 政見収録しているスタジオにいるだけじゃなくて、それを放送に送出するまでにいろんな手続が技術のものから含めて掛かっていますので、それから、そういう中継所とか何かの維持とかいうこともありますので、確かにスタジオにいる人間は見ていると数人しかいませんけれども、裏の副調整室にはたくさんの人間がいて技術的調整なんかやっていますので、恐らく積算は選挙部の方でやられることだと思いますけれども、そういう費用も含めて総務省の方でお考えになっていらっしゃるんだと思います。NHKとしては、スタジオだけじゃなくていろんな形で費用が掛かっていることを御理解していただきたいと思います。
#174
○亀井亜紀子君 今日はとても時間がないので追及はできないんですけれども、皆様も御経験あるかと思いますけれども、選挙区の選出の議員の場合、二回収録のチャンスがありますけれども、ほかの民放の場合は二本撮って選択ができるんですけれども、NHKさんの場合は一本目に上書きをするので、もう一回やりますか、そのときには一本目は諦めてくださいということで、かなり迫られるんですね。それで、それは、NHKは公共放送なので、それこそサービスでやってくださっているのかしら、仕方ないのかしらと思っていたんですけれども、今回調べていったらこの費用が出てきたので、驚いたというのが実感なんですね。
 本当に時間がないので中身について追及ができませんけれども、今回、全体の予算について、例えば制作費の中の人件費の割合ですとか、いろいろ子会社のリストはいただきましたが、その子会社が使っている制作会社の制作費ですとか、いろいろ伺っているんですが何も答えが返ってきていない状態ですので、予算を見ておりますけれども、ちょっと判断が付かない、見えない部分が非常に多いということで、私は透明性について疑問があるということを申し上げて、今時間ですので終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#175
○又市征治君 社民党の又市です。
 大震災と原発事故から二年がたちましたが、復旧復興事業、残念ながらまだ遅々としているというのが実態であります。そして、被災され、親族やあるいは知人を奪われ、ふるさとを失った皆さんの心の傷というのは大変深いものが依然としてあるわけであります。
 NHKは当初、原発事故と放射線報道、これについては大本営発表の垂れ流しじゃないかという、そんな批判も受けたこともありましたが、その後、現在、かなりの時間を割いて被災者の声の報道やあるいは検証番組、ドラマ化なども続けられておるわけですけれども、この点については敬意を表しますとともに感謝も申し上げたいと、こう思います。
 そこで、この一年ぐらい、ちなみにどのぐらいの震災関係の放送時間を使っておられるのか、まずお伺いしておきたいと思うんです。
#176
○参考人(松本正之君) 平成二十四年三月十一日から昨日までの間で、総合テレビ、例えばNHKスペシャル東日本大震災あるいは「明日へ 支えあおう」等々、定時番組、特集番組合わせまして九百十三本を放送いたしております。
#177
○又市征治君 かなり大型の番組含めて九百十三本、大変な御努力をいただいています。引き続きその努力をお願いをしたいと思います。
 そこで、このNHK設立の三大原則の一つにも挙げられています健全な民主主義の発展に寄与する立場からすれば、多様な見解、これを伝えてこそ放送の真価だろうと思うんですが、たまたま私は、今は第二次の安倍内閣になりましたから、どうしても安倍さんが関与されたNHKのETV特集、従軍慰安婦、女性国際法廷の番組の事前チェック、内部の抑制問題をめぐって裁判になったことをついつい思い出すわけであります。
 そこで、NHKは、言論、表現の自由を守る意味からも、視聴者や局内の報道に関する闊達な議論というものを抑えることではなくて多様な意見を発信をしていただきたい、このように思いますけれども、まず初めに聞いておきたいのは、言論機関としての中立公正、そして不偏不党のNHKを守っていく、この決意について会長から決意を伺っておきたいと思います。
#178
○参考人(松本正之君) 私は、今この経営計画の中でしっかりみんなとやっていこうというのは、公共放送の原点、放送法の原点に立脚してきちっとやっていこうと、こういうふうに言っております。放送法とかそういうところにもきちっと明記してありますけれども、意見の対立している問題についてはできる限り多くの角度から論点を明らかにするということもありますし、また正確、迅速、公平公正、不偏不党と、こういうような事柄についてもきちっと立脚してやっていくということだと思います。
 また、大震災の報道ですけれども、これについても官房長官あるいは経産省の原子力安全・保安院、こういうような記者会見を中継するということに加えて、専門知識を持った解説委員、記者、様々な知見を持つ専門家の解説とか、幅広い視点から情報を提供してまいりました。
 こういう観点で、引き続き、視聴者の判断の素材というものを提供してまいりたいと思います。
#179
○又市征治君 それじゃ、次に総務省に伺いますが、大震災と原発事故ではパソコン通信やあるいは携帯電話など様々なミニコミ電波が被災者の助けになったということですね。そこで、頼りにならなかった全国放送と別に、我が町の情報手段を手軽にラジオで発信あるいは受信したい、災害時は情報を即時に細かく流し、平常時には住民が気軽に放送したり聞いて交流し、過疎化やあるいは高齢化にも立ち向かおうという、こうした市民の側からの放送づくりの要求がありますね。
 今、FMのコミュニティーラジオ局は全国で二百六十七局あるそうですけれども、この電波をパブリックアクセス、つまり公共的に開放し、住民が気軽に参加し、受信も発信もできる民主的な情報手段にすることが求められているんだろうと思うんです。
 総務省は、住民や地域の企業を担い手とする市町村レベルのラジオ局に対して、免許の取得であるとかあるいは技術の支援、経営支援、また既存局との仲介などを応援をしてほしいと思うんですが、この点はどのようにお考えでしょうか。
#180
○政府参考人(吉崎正弘君) 御指摘の市町村を放送エリアといたしますコミュニティー放送といいますのは、地域情報を流通させるという意味では非常に威力を発揮していると認識しております。
 総務省といたしましても、このコミュニティー放送局を推進したいということで、開設の手引を作成し、公開いたしております。また、災害時に開設されます臨時災害放送につきましては、特に臨機の措置、これは平時と違いまして極めて簡便な手続で開設できるようにいたしておりますし、それから平時のコミュニティー放送よりは大出力にできるようにするといった配慮もいたしております。また、自治体による開設も可能にするといったようなことで、いろいろと可能な措置を講じております。
 現在、総務省におきましては、放送ネットワークの強靱化に関する検討会というのを立ち上げていろいろと議論をしていただいておりますが、今申しましたような取組を更に加速させていきたいということで、今後議論を深めてまいりたいというふうに感じております。
#181
○又市征治君 先ほども大臣からもそんな御決意がありましたけれども、是非しっかりと進めていただくようにお願いしておきたいと思います。
 ところで、NHKは、先ほどもちょっと出たんですが、新たな職員制度として地域職員を設けて全国転職の職員との間に差を付けると、こういうふうにお聞きをします。今でも正規職員と非正規労働者の差がある上に、更に職員の間に格差をつくることになるのではないのかということが懸念されますが、それを聞く前に、今、地域スタッフという人たちがおりますね。これはどういう仕事と身分で、今どうなっているのか。NHKが首切り、つまり契約を中途解除して六百二十万円請求される裁判になっているわけですけれども、去る十二月に結審をして、この四月にも地裁判決の予定だったと思いますが、この件についてまず先にお聞きをします。
#182
○参考人(福井敬君) NHKと地域スタッフの関係は、雇用契約ではなくて、委託契約に基づきます受信料の契約収納業務の委託、受託の関係でございます。
 NHKは、効率的な業務体制の構築に向けまして、公開競争入札等によります法人委託の拡大を現在計画的に進めておりますが、地域スタッフに対しましても、その趣旨について十分に説明を行っております。また、業績確保に努力している地域スタッフにつきましては、一方的に解約するということは全くございません。
 今おっしゃいました前橋の裁判につきましては、極めて業績不振の地域スタッフの方についてやむを得ず委託契約を解約したものでありまして、法人への外部委託拡大との関連はないということでございます。
#183
○又市征治君 地域スタッフ、元々の外勤の集金員のことですよね。随分とこれはがたがたと問題になって、私も何回かこの問題はこの場でも指摘を申し上げたわけで、単に委託ですという話で済まない話で、経営側としてこれは当然のこととして義務がありますよ、それは。ちゃんと雇用主としての義務を果たしてもらいたいということを何度も申し上げてきたところでありまして、裁判も、これはこれで私も注視をしてまいりますが、そうしたNHKが余り誤解を生ずることのないようにしてもらいたいと思うんです。
 そこで、先ほど申し上げた新しい地域職員制度ですけれども、職場のやっぱり内部差別、対立をあおるのみならず、地方の視聴者の立場からすると、せっかく芽を出しているNHKの地域放送を軽んじる発想ではないのか、地域放送の質の低下につながらないか、こういう心配がもう出されているわけですね。やっぱり、地域放送には全国放送にない貴重な役割もあるわけであって、大震災の教訓でそのことは明らかになったと思うんですね。
 そういう意味で、地域職員制度にして、おまえたちは一段下だよと差別をしたんでは地域放送を守れないんではないか。差別、格差を設けてはいけません。このことについてどういうお考えなのか、もう一度はっきり答えていただきたい。
#184
○参考人(吉国浩二君) 我々が導入を目指しています地域職員制度でございますけれども、狙いは、地域に根差して活躍したい人材をきちっと確保したいと、そして地域サービスの充実につなげるとともに、その職員ができるだけワークバランスに配慮した運用をして、その実現に資するようにしていきたいということであります。
   〔委員長退席、理事山本順三君着席〕
 この地域職員、地域の賃金水準を意識するという部分は当然あります。それから、転勤の範囲は限定される、かなり範囲それから回数も限定されることになりますので、頻繁に転勤があります全国型の職員とは一定の職務差を設けているということでありますが、これまでどおり地域における放送サービスの充実を進めていく考えには変わりはございません。
 また、その地域職員につきましても、全国型職員と同様に、公共放送の使命を果たす人材としての育成を進めることにしております。これまでは、異動があるためにNHKに入るのを二の足を踏む人も多くありましたので、むしろそういった形で、地域密着の人材を確保するという形で、地域放送の質や視聴者に提供するサービスが低下するのではなく、充実を図っていきたいと考えております。
#185
○又市征治君 差別であるとか格差が生まないように、そういう意味では働き方の違いということなんだろうと思うけれども、その点の配慮はしっかりしていただきたいと思います。
 NHKは、この三十年で約六千五百人、人を減らしてきたわけですね。この間、ある職員の方の訪問を受けました。今後も、南海トラフ巨大地震に備えた放送体制の強化であるとか、あるいは首都直下型地震への対応、国際放送の強化、通信との連携、スーパーハイビジョン等の技術開発やサービスの実用化、障害者向けの字幕放送など人に優しい放送の充実など、業務はどんどん増え続ける、にもかかわらず、私らにはまたも人減らし、効率化、労働強化、そして賃下げが求められる、こんな話ないんじゃないのか、こういうふうにこぼしているわけでありますけれども。
 会長、業務は拡大するわ、人員削減は続けるわ、今度は賃金も下げますわという、こういう格好で労働者の意欲を萎縮をさせて、これはひいては良質な番組の質の低下になってしまうんではないのか、このことはもう限界に来ているんじゃないのか、こう思いますが、余り総務省の、総務大臣の顔色ばっかり見るんじゃなくて、ちゃんと自立してやってもらいたいと、こう私は思うんだけれども、この点についての見解を聞いておきましょう。
#186
○参考人(松本正之君) 地方に行きますと、NHKがいろんな地域の放送、あるいは、いい、質の高い放送を出しているという評価を受けることがあります。やっぱりNHKという公共放送、この役割を将来にわたってきちっと果たしていく、果たしていくというか、させていくということが重要だというふうに思います。
 今お話しのように、NHKの多分性格上なんでしょうけれども、いろんなものの仕事が積み重なっていくという要素があります。それは、普通のところですと、新たなサービスをやる場合には前のサービスを縮小するとかやめるとかという新陳代謝をするんですが、前の仕事はやめられない、その上に積み重ねていくというような要素が出てきて、そして業務量というのがそういう形になっています。そういうものは、本来、何というんでしょうか、きちっと整理をする必要があるというふうに思っています。
 したがって、今内部でやらせておりますのは、そういうものを棚卸しをするという形で、まず、これをやめたらどういうふうになるのかという観点から物を見て、そしてそういう余力を生み出して、余力を生み出した人間は、教育とか、あるいは、病欠の人のカバーができないで管理者とかそういう方が苦労しているとか、そういうことのないような形にしていくとか、そういうふうなことをやらなければならないというふうに思っています。
 したがって、業務そのものについても、今これから人を増やすという状況にはありませんから、そういうことではなくて、今の人からそういうものを生み出してそういう手当てをしていくという作業が必要だと、こういうふうに思っていまして、そういうことについてもこれから問題提起をしていきたいと思っています。
#187
○又市征治君 余り問うたことにいいお答えになっていないんですが、もう一つ本当は総務省に聞きたかったんですが、時間がなくなってしまいましたから、いずれにいたしましても、この効率化とか経費節減とか、こういうことばかりが問題にされて、社会にあまねく豊かな放送、良質な放送を送り届ける、こういう高い次元に立って物をしっかりと考えてやっていただく、このことを要請をして終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#188
○片山虎之助君 それでは質問を始めます。
 松本会長は、御就任、これで二年二か月ですよね。ちょうどあの東日本大震災の一か月半ぐらい前に御就任になった。それまでのNHKは、いろいろありましたよね。職員の不祥事が続いたり、コンプライアンスやガバナンスいうて、いろんな問題が私はあったと思う。それで、この二年ちょっとの間に大分落ち着いてきましたよね。そういう意味では正常化した。そこで、二年二か月のまず松本会長に御感想を聞きたいということが一つです。
 そういう状況になった中で、今回、私どもがいろいろ仄聞すると、松本会長のイニシアチブで職員給与を五年間で一〇パー下げるんですか、そういうことをおやりになって、いろんな今日は御議論がありましたように、今はまあどっちかというと上げようというんですよ、流行は。そういうときに敢然として下げられるというのは、これは会長のそれなりのお考えがあったに違いないんで、それはどういう観点での御発想なのか、それも併せて、まず伺いたいと思います。
#189
○参考人(松本正之君) NHKは、平成十六年ごろに不祥事の問題がありました。その後、福地会長になられて、不祥事の問題についてはかなりいろんな手を打たれて、いろんな仕組みとかそういうものは改善されてきているというふうに思います。不祥事とかそういうリスク管理については、結構落ち着いた形になっているのではないかというのが印象でございます。
 あと、三月十一日のあの大災害がありましたけれども、あれに関して思うことは、やっぱりNHKの放送機能を、災害機能をすごく強くしないといけないと、こういうふうに思いました。そのことは今やっております。
 それから、値下げの問題については、これはもう所与の条件ということなので、これを引き継いだ経営者として間違いなくきちっとやると。その際には、経営計画の中に示されていた前提条件、その後の変化というのをきちっと取り入れてやるということをやるつもりでそれを整理いたしました。
   〔理事山本順三君退席、委員長着席〕
 それから、あと、やはり一番大事なのは、公共放送NHKを日本の中で将来ともきちっとした形で、健全な形で維持をしていくと、そのために一番大事なのは何か。それは、やはり放送法の原点に基づいて、これは公共放送の原点だと思いますけれども、それできちっとした座標軸、門構えをつくって、そして公共の福祉というか、国民に有用な放送機関となって続けていくと、こういうことだというふうに思いました。そういう観点からやっております。
 それから、今度の給与改正についても、安定的、持続的なNHKの職員の制度、そして意欲がそこから出てきて質のいい放送ができるということのためにこれをやっていこうということで、これは私だけがやると言ってもやれないので、みんなで、役員全体で議論して、議論の上でこの方向で行こうと、こういうことで進めておるところでございます。
#190
○片山虎之助君 しかし、かなり理解力のある役員さんがそろわれたんですよね。
 やっぱりNHKの給料が高いか安いかと、これは議論ありますよ。しかし、こういうときに私はお下げになることがいかがかなと、こういう感じもやや持つもので、それは今後の実績でどういう形でそれが、どういう影響が現れるかということだと思います。
 今言われたように公共放送というのはいろんな面がありますけれども、一つは国民の受信料で支えられているということなんですよ。私はもう毎回受信料のことを言っているんだけれども、やっと今七三%でしょう、二十四年度が。二十五年度の目標が七四だっていうんですよ、プラス一%なんですよ。安倍さんだってインフレターゲットは二%ですよ。日銀が一%だったやつをやかましく言って、まあ脅かしたとは言わないけれども。私は一%で威張られちゃかなわないと思うので、むしろ今度給与を下げたのは、幾らやっても受信料の収納率が上がらないから、おわびのしるしに国民のために下げたのかと思いましたが、違うんですか。
#191
○参考人(松本正之君) 実際にNHKの受信料を営業の人が中心になって集めている形を見ますと、これは一%上げるのはもう並大抵ではございません。それは、一軒一軒、例えばマンションだと開かないわけですよね、そこを会っていただくということをして、そしてそのお話をすると。本来、これは法律で決められていることなので守らなければいけないことなんですけれども、実態がそういう部分が分からないというところがありますので、例えばマンションですと、マンションの管理者の方に防災の形のノウハウのある人がNHKにいますから、その人を連れていって、マンションの方にそういうお話をするということで集まっていただいて、門戸を開いていただいて、そこで話をした後、あるいは放送を見せた後、そういう話をするとか、そういう一つ一つの積み上げでやっているということがありますので、そう簡単に一%というのは上がらないと思います。
 しかし、やっていかないとトータルとしての収支とか、あるいは将来にやっていくべき災害対策とかセンターの設立とかできませんので、これは絶対にやるということで、やるためには全員野球でやるということをテーマにして今やっているわけです。
#192
○片山虎之助君 NHKが努力していることは私、認めますよ。それから、上がっていることは事実ですよ。ただ、なかなか我々が言う荒っぽい手をお使いになるのがお嫌らしい。例えば、行政処分ですよ、あるいは罰則の適用なんですよ。よその国はかなりやっているんだから。私は固定化しているんじゃないかと思いますよ、払わない連中は、このまま来たんだから。七三%というのは、二七%払わない人がおるということなんですよ。二十五年度は一パー上がっても、二六%はおるということなんですよ。払う人と払わない人は不均衡じゃないですか。私はけちだから余計そういうことを感じるのかもしれないけれども、毎回言っている。努力は認めますよ。いろんな訴訟を起こされたり、いろんなことをおやりになっているけれども、もう少し上げていただきたいと思いますが、いかがですか。
#193
○参考人(松本正之君) その努力を更に続けたいと思います。
 やっぱり、いろんな制度というのは各国で違います。それぞれの歴史を踏まえた形で受信料制度ができているというところがあります。
 日本はこういう形の制度ですので、その制度の中でできる限りそういう、単に接点だけを求めるということじゃなくてシステム化をするという、これ営業改革と称していますけれども、いかに人と人の接点を少なくして収入を継続させるかと、こういうシステム化を今図りつつあります。そういうことも含めて努力をしてまいりたいと思います。
#194
○片山虎之助君 それから、国際放送なんですよ。
 これも私は昔からずっと言っておりまして、平成十八年に政府・与党の覚書という、合意というのをやりまして、とにかく国際放送をもっとやらなきゃ駄目だと。日本はいろいろな意味で国際的に地位が下がるというので、子会社をNHKにつくってそこに委託していろんなことをやらせよう、民間も入れよう、国の補助金も入れようと、こういう仕組みつくったんですよね。
 だんだん、聞きますと、活動が広がっていて御同慶の至りですけれども、どなたかが質問があったけれども、外国に行くとなかなかお目にかからない、日本人がよく行く外国のホテルで割に見られないんですよね。私、不思議でしようがない。どういう進め方をしているかというのが一つと、特に営業体制がどうなっているのか、売り込み、そういうものを使わせるというあれ。どうぞ。
#195
○参考人(冷水仁彦君) 受信環境の整備については、この四、五年、特に力を入れて取り組んできた分野でありまして、今二億五千万世帯に広がりまして、これ、大体この四年間で九十倍以上に増えました。
 それから、ホテルについては、今アメリカとアジアで大体三十四万室余りで視聴可能となっています。これから、北米では更に現地の事情に詳しいNHKの関連会社と連携しまして配信の強化策を検討してまいりますし、ヨーロッパでも世界の主な国際チャンネルと連携してホテルに受信を働きかけていきたいと、このように思っております。それから、ホテルの受信に対してやはり結構経費が掛かりますので、どこまで受信料を投入できるのかといった問題も一方で出てまいります。
 したがいまして、NHKワールドTVはインターネットでライブストリーミングができる特徴があります。ほとんどのホテルがネット環境とかありますので、世界中、パソコンでもタブレットでもスマホでも、ワンプッシュでいつでもどこでも御覧いただけるという、そういうことも併せてPRしていきたいと、このように考えております。
#196
○片山虎之助君 中国と韓国、本気ですよ。競争しろとは言わないけれども、負けないようにしてくださいよ、少なくとも。よろしくお願いしますよ。
 そういう国際放送の関係で、経営委員長さんが何か諮問機関をおつくりになっていろいろ議論されているという、お考えのようですけれども、どういうことですか、経営委員会としてそういうことをおやりになるのは。
#197
○参考人(浜田健一郎君) 経営委員会としましては、国際放送の充実強化をすることが、結果として日本のプレゼンスの向上、成長戦略に資すると考えて諮問委員会を設置しております。
 内容的には、外国人向けの英語による国際放送、NHKワールドTVは平成二十年の四月の放送開始から五年が経過し、受信可能世帯は二億五千万世帯と広がっていますが、外国の方々にもっと見ていただきたいという思いから更なる充実強化に向けた検討をお願いし、五月をめどに提言をいただく予定になっております。
 主な諮問内容につきましては、普及促進、子会社、財源の三点でございます。既に三回の会合が開かれておりますけれども、諮問委員の方々から示唆に富んだ御意見をいただいておるというふうに思っております。
#198
○片山虎之助君 今回の会長は前の会長と違いますから、余り会長以下の執行部と衝突せぬようにしてくださいよ。やっぱりそれは調和をしてやっていただかないと。
 大臣も放送政策研究会か何かつくられて、百花繚乱だね、それも国際放送ですか、大臣。
#199
○国務大臣(新藤義孝君) とにかく、今NHKの国際放送、これが急速に展開したのは、片山先生がちょうど自民党にまだいてくれたころに、そのころに通信・放送産業高度化小委員会、この枠組みの中で、実は在外にいる日本人向けとそれから外国人向けの英語放送を分離しようと、これきっちりここで決めたんですよね。それから、そのための、足腰強くするための子会社つくれと、この枠組みがあって急速に展開しました。そして、五年たって、今法律の見直しが来ているということであります。
 これを受けて私たちは、更に海外展開するためのどういう工夫が必要かと、こういうことで今、鋭意研究、検討させているというところでございます。
#200
○片山虎之助君 是非、国際放送は進めていただきたいと、こういうように思います。
 それで、公共放送ですから番組のことをちょっと言いますと、これは毎回言っているんだけれども、民放と余り競争しないでくださいよ。あっちの方はもう視聴率ばっかりなんだから、でしょう。やっぱりNHKはNHKらしい、公共放送らしい番組やるんですよ、硬派の。視聴率低くてもいいんですよ。その代わり、長い番組でもいいんですよ。たくさん波を持っているんだから、特色を生かしてやってもらいたいと思いますよ。
 私は、もっと硬派の番組を作ったらいい。最近、軟派が多過ぎる。肉食系やってくださいよ、草食系ばっかりじゃなくて。どうですか。
#201
○参考人(松本正之君) 中で議論しているのはまさにそういうことでございまして、毎年の編成計画とかいろんなことがありますけれども、その中で、今委員のおっしゃったようなことを真剣に議論して、それを実行に移そうと、こういうふうに考えています。
 やっぱり、NHKでしかできない、NHKらしい、私はNHKブランドを大切にすると、こういうふうに言っておりますけれども、そういうことがやはりNHKの存立基盤でもあると、こういうふうに考えております。そういう努力をしたいと思います。
#202
○片山虎之助君 最近の私は日本人の知的レベルは落ちていると思いますよ。私は、かなりの部分、メディアの責任がある。メディアの筆頭ですから、NHKは。是非NHKから番組を直して、国民のあれを引き上げてくださいよ。是非お願いしたい。
 それからもう一つ、新放送センターという、今の放送センターは、私は、狭過ぎるし、古過ぎると思いますよ。やっぱり、日本の大NHKならもっと立派な放送センターがあってもいいので、私は新しいそういう建設構想を持つべきだと思いますよ。お金も、若干でもない、かなりたまっているかもしれませんが、どういう構想をお持ちですか。
#203
○参考人(松本正之君) NHKでいえば本丸ですし、日本の公共放送の本丸なので、それを我々の努力の旗にいたしております。それに向かって走れということで努力をいたします。
#204
○片山虎之助君 終わります。
#205
○森田高君 森田でございます。
 もうこれで最後ですから、新藤大臣、松本会長、お疲れさまでした。皆さん、お疲れさまでした。
 まず、いろんな話がありましたので、建設的に、NHKなり放送が日本のために何ができるかということに関して、問題提起もして、質問もさせていただきたいというふうに思います。
 まず、日本方式のデジタル放送の世界展開、午前中から多少質問が出てまいりました。自分も総務省で仕事をさせてもらった中で、アフリカ、モザンビーク、アンゴラ、ボツワナあるいは南アジアのモルディブ共和国なりに出張させてもらって、自分なりの努力はしてまいりました。その中で、中南米では十数か国が既に採用されていて、今次、ボツワナでもようやく日の丸が初めてアフリカに立つというような状況になったことは本当に喜ばしいと思っておりますし、その中で、もうこれは一年、二年じゃなくて、もう長い間関係者の方々が努力されてきたことに対して、又は現地の方々の御協力あるいは御理解に対して、本当に感謝したいというふうに思っているところです。それだけやっぱり放送の力というのは大きいと言わざるを得ないと思うんです。
 さきの大震災でも、ワンセグ一本で多数の人命が助かったということは日本人も知っていますし、海外でもそのことは知られています。日本の放送の正確性、あるいは技術陣、あるいはメード・イン・ジャパンへの信頼性、そういったものがこの日本方式の展開においては非常に大きな支えになっているというわけでございます。
 そういう中で、近くには経済効果、これはもうひいては、遠くには我が国の安全保障まで担保する、それだけの力が放送にあるということですから、もうこれから南米、中米はしっかり展開していく。名実共に中身を肥やしていくということ。そして、南部アフリカはボツワナが今採用されましたので、そこを起点に広げていくということ。そしてアジアでは、ヨーロッパ方式が割と多いんですが、モバイルで、ワンセグ放送の強みなりの経験がありますから、そこをしっかり普及していって、テレビを入口にしていって、情報通信なりの協力をパッケージで広げていくということが非常にこれからの日本の国益には大切になってきます。
 そういった意味で、新藤大臣のこれからの世界戦略あるいは御決意というものを聞かせていただきたいと思います。
#206
○国務大臣(新藤義孝君) まず、森田委員は長く総務大臣政務官お務めになられて、その間、今御案内がありましたけれども、いろんなところへ出かけていって、この地デジの展開、御活躍いただきました。モルディブも日本方式を決めていただいたのは、先生が頑張ったその結果だと思っています。
 そして、そういう中で、私もこれは是非、海外展開を果たしていこうと思っています。それは、日本のこの地デジ方式は、一つの送信機器でテレビと携帯と同時に受信できるのは日本方式だけです。したがって、災害時に極めて有効であると、こういう特色があります。
 それから、例えば南米はブラジルで最初に入れた。私もペルーに行って、EPAの交渉をやりながら、ペルーがEPAを日本と結びたいのならば、地デジを日本方式入れたらどうですかと、こういう総合的な交渉をやってペルー入れました。結果として、その後、南米全部埋まりました。このブラジル方式が今、ボツワナも行きましたが、ブラジル語だとかポルトガル語を使っている同じ言葉の圏域のところをアフリカはばあっと色を塗っていこうと思っています。そのように展開していくこと、結果が日本の機器が海外展開していくことになります。
 それから、日本の今おっしゃった信頼性が高まって、日本に対するプレゼンスが高まる、またシンパシーが高まる。加えて、これから4K、8Kを世界展開するんです。今の地デジ方式を入れたところにはそれなりの日本への信頼があるとするならば、私たちはこの先の海外展開も、今の展開をすることによって先の展開まで担保することができるんではないかと、こういう意味において大いに戦略的にやっていかなくちゃいけない。
 更にやらなきゃいけないのは、地デジのみでやるんではなくて、経協インフラ、経済協力、ODAやそれからインフラ進出させます。そういうものとセットにしてオールジャパンでやっていこうと。今、我々安倍内閣は経協インフラ会議というのを設けまして、そういう戦略的な展開をしていこうということを始めております。
#207
○森田高君 ありがとうございます。是非、御支援を。
 そして、NHKにも同じことをお伺いしたいんですが、やはり海外に行って思いますのは、NHKへの信頼というものがやはり非常に厚い。ある意味、もうNHKのおかげで日本方式の旗がいろんなところに立っているんだと思います。
 今話題になりましたアンゴラでも、生活が決して楽なところではないです。そこにもう長い間職員も派遣させてもらっていて、あるいはモザンビークなんかにも職員がもう何度も何度も往復されながら、そしてボツワナでは教育番組のサポートをされて、非常に感謝されています。ヘルスケアあるいは教育、そういったところへの、ソフトコンテンツのこれは要求というのは非常にやはり高いですし、NHKがもう大変期待されているということもあります。
 権利処理とか、いろんなことは大変なことは分かります。だけど、技術的なこと、これもNHKの役割。人を派遣して人材交流をするということも大きな役割。向こうのスタッフをNHKに留学させるということも、彼らのステータスにもなるし誇りにもなるし、日本方式との調和が更に高まることにもなるし、そして、コンテンツの供給もNHKの役割、たくさんこれは日本の公共放送としての役割がありますので、どうかNHKの御決意も聞かせていただきたいと思います。
#208
○参考人(松本正之君) 今お話しのように、NHKは最先端の放送技術の研究とか開発、先導的にやっていますけれども、このことを、我が国の放送文化の発展を支えると同時に、海外への展開といいますか貢献といいますか、そういうことも含めてやってまいるということですが、地上デジタル放送に関しましても、NHKの高い技術力とノウハウ、これを世界各国に様々な形で移転するというための技術支援とかあるいは人的貢献ですね、派遣を含めた、を継続的に行っていますし、いきたいと。
 今後も、スーパーハイビジョンという技術もございますし、最先端の研究開発を進めて世界の放送文化の発展に貢献するという観点から努力してまいりたいというふうに思います。
#209
○森田高君 ありがとうございます。
 本当に放送の力は大きいので、推進することは我が国にとって大きな国益につながりますが、同時に、競合する相手あるいは日本の足を純粋に引っ張ろうとする相手、世界にはいろんな人たちがおりますから、そういうものも含めて、国際社会での経済戦争を日本は勝たにゃいけません。勝たにゃいけませんから、まさに政府、NHK、二人三脚で進めていただきたいと思います。
 そして、今会長がおっしゃったスーパーハイビジョン8K、これも先ほど来話が出てきておりますが、技研で何度も私も見させていただきましたが、感動的な超高画質です。これはHDの今のハイビジョンの十六倍です。映画館の標準画質の四倍です。
 はっきり言うと、4Kのテレビを見ても心は、何というか、ぶれません。そんな感動しません。それは、私たちは子供のころから映画館で、シアターで映画見ているから、4Kの画質はずっと見ているんですよ。ところが、8Kというのはその四倍ですから、生まれてから見たことない画質が目の前にばあんと出てきますから、これは心が震わせられる。
 そういうものを日本のNHKがつくったということは、まさに誇り。そして、それを、放送技術を使って制約ある電波の資源の中で試験放送一歩手前まで来ているということは、まさにこれは希有なことであり、やはりこれはこれからの日本の可能性を示唆する大きな財産であると思います。
 はっきり言えば、KBSがやることや、LGやサムソンがつくれるものを日本がまねしても駄目なんですよ。日本人でしかつくれないものを、先端開発、とんがった技術を開発していって、それを世界の標準規格にしていって、これはもう米英との連携も不可欠だし、メーカーとの協調も大事、そういったものをNHKがやっていかないといけないし、これはもう日本人が、血税と同じです、これは、放送受信料というのは。そういうものを払って支えている公共放送のNHKだから、その国益とか日本人のこれからの将来というものを支える気概でやっていただきたいというふうに思いますし、コンテンツも、8K、4K、こんなものがばらばらになって墓場に入るようになったら終わりです。8Kのものは4Kにダウンコンバートしなければならないし、4Kのものは8Kにアップコンバージョンして使えるようにして、結局、4K、8K、規格が分かれていても、ちゃんと相互流動できるようにしていくということは、これからのやっぱり放送コンテンツの在り方を考えると非常に大事になってくるし、それがひいては8Kの、日本方式の世界制覇へのまず一里塚になってくると思います。
 NHK会長と総務大臣、御見解を。
#210
○国務大臣(新藤義孝君) もう今解説もしていただきましたので、そのとおりなんです。
 私たちが狙わなきゃいけないのは、日本の国家戦略として、コンテンツ産業は世界第二位の市場を日本は持っています。だけれども、そのうちの海外輸出比率は五%です。一位のアメリカは一八%。逆に言えば、我々は自分たちの産業、まだ三倍以上を海外に展開できる余地があると、このように考えております。そういった意味で、是非推進していきたいと思います。
 指してくれればうれしいなと思っていたんですが、余りそういうことは思いませんが、今回は思いました。というのは、先生、委員の皆様にもお知らせしておきますけど、せっかくですから、是非その4K、8Kを見ていただきたいと思っています。
 それで、砧に行かなきゃならないとかいろいろ手間がありますので、実は今週中で私の大臣室に4K、8K並べることにさせていただきました。そして、今の液晶もございますので、三パターン、今のと4Kと8Kと、全部三つ見られるようにいたしますので、また御案内いたしますから是非実感をしていただきたいと、このように思います。
 よろしくお願いいたします。
#211
○参考人(松本正之君) 先のロンドン・オリンピックのときに、スーパーハイビジョンのパブリックビューイングをロンドンでやりました。集まられたのは大体マスコミ関係の方々でした。もうほとんどみんなプロですから、その映像を見た瞬間に彼らは、これはすごいと、こういう話がありました。
 あと、パーティーがあったんですけど、そのときに私が聞かれたのはほとんど、いつ実現するんだと、その質問ばかりでしたね。したがって、できる限り早くということを言いましたけれども、プロの目で見てもそういうようなことだと思います。
 森田委員のおっしゃるとおりだと思いますので、NHK全体で努力してまいります。
#212
○森田高君 ありがとうございます。
 8Kは映画の四倍のポテンシャルがありますから、ハリウッドとの連携も是非御検討いただきたいと思います。
 家庭用はどれも、どの家も大シアターを家に造れるはずがないんで、当座は4Kで十分かもしれません。それにハイブリッドキャストをかぶせていけば、まずまず使い物にはなると思います。まずそれで現実的な落としどころというのはあるべきかもしれません。
 だけど、シアターは8Kを是非展開してもらうと、これはもう今までのレベルと全然物が違いますから、必ずこれは世界に受け入れられると。そして、8Kで皆さんの心をわしづかみにしちゃえば、おのずとその後の家電にも入ってくるだろうというふうに思いますので、そういう段取りというのも必要かなというふうに思います。
 そして、もう最後に一つまたお伺いしたいんですが、国際放送のことも先ほど来片山先生もかなり盛り上がった質問をされていらっしゃったんですが、御答弁もあったんですよ。NHKワールドはなかなかアクセスできないねと、ホテルに行っても。だけど、あれは元々日本人が行って見るテレビじゃないんです。英語でしゃべっているし、日本人が見てもつまらないですよ、日本を紹介する番組とかが多いわけだから。まあ、ニュースもやっているけど。
 だけど、みんなが、英語がぺらぺらな人ばかりがアメリカやヨーロッパやアフリカ行っているわけじゃないです。だから、やっぱり母国語の情報というのはオンタイムで欲しいという思いは誰もがやっぱり思う。だからNHKワールドプレミアムというチャンネルあるんですが、残念なことに更にハードルが高くて、まずもってNHKワールドプレミアムにお目にかかれるというのはないです。これは在外公館もしかりで、NHKワールドは見れるけどワールドプレミアムが見れない在外公館もたくさんあります。だから、これは結局ルーラルで、この前、アルジェリアでたくさんの邦人亡くなりましたけど、そういう方にもやっぱりいい情報をちゃんと届ける、あるいは心の癒やしにバラエティー見てもらうということは大事だと思うんです。
 だから、やっぱり、答えからいくと、ストリーミングを活用する以外にないんですよ、在外邦人向けには。アル・ジャジーラなんか世界中にもうオンタイムでストリーミングで流しています。
 やっぱりああいうものは是非参考にすべきだし、現実、受信料とのモラルハザードがありますから、国内は制限しても海外にはもう出しちゃっていいと、NHK総合放送のストリーミングをオンタイムで出しちゃう、それくらいはいいです。画像がちょっと、もしあれだったらワンセグ画質で出すとかやり方はあると思うので、モラルハザードにならないように上手に考えてもらって。でも、たくさん在外邦人は、もう厳しい厳しい、テレビの電波、電気なんか引けないようなところでパソコンでもしかしたら何らかの情報にアクセスしたいと思っている人がたくさんいると思う、ルーラルエリアに行ったら。海外青年協力隊でもいいし、そういう下請で行っている人たちもいっぱいいると思うし、だから、ストリーミング、ライブで総合放送、これを出してほしいということを最後お願いして、自分からの質問を終わります。
 ありがとうございます。
#213
○委員長(松あきら君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#214
○委員長(松あきら君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
 この際、加賀谷健君から発言を求められておりますので、これを許します。加賀谷健君。
#215
○加賀谷健君 私は、ただいま承認されました放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対し、民主党・新緑風会、自由民主党・無所属の会、公明党、みんなの党、生活の党、社会民主党・護憲連合及び日本維新の会の各派並びに各派に所属しない議員森田高君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対する附帯決議(案)
  政府及び日本放送協会は、協会に対する国民・視聴者の信頼の向上を図り、公共放送の使命を全うできるよう、次の事項についてその実現に努めるべきである。
 一、協会は、受信料の値下げにより国民・視聴者に対するサービスの低下を招かないよう配慮しつつ、業務の確実な実施及び更なる効率化等の取組を適切に行い、収支均衡の確実な達成に努めること。また、政府は、その取組が確実に実施されるよう配意すること。
 二、協会は、リスクマネジメントの観点からも、コンプライアンスの徹底に努めるとともに、公共放送を担う者として職員の倫理意識を高め、組織一体となって信頼の向上に取り組むこと。また、その取組の状況を広く国民・視聴者に説明すること。
 三、協会は、グループとしてのガバナンスを強化し、子会社等からの適切な還元を推進するとともに、重複業務の整理等を推進し、透明性の高い効率的なグループ経営を推進すること。
 四、協会は、放送が社会に及ぼす影響の重大性を強く自覚し、国民・視聴者の多様な要望に応えるとともに、放送の自律性、不偏不党性を確保して、正確かつ公平な報道に努めること。
 五、現状の放送では障がい者、高齢者に対し、必ずしも十分な情報が伝達されていないため、デジタル・ディバイドの解消が喫緊の課題となっていることから、字幕放送、解説放送、手話放送等の更なる拡充を図ること。
 六、協会が行う外国人向け映像国際放送については、我が国の文化・経済活動等に係る情報発信の拡大を図り、国際理解・国際交流に資するよう、番組内容の充実、受信環境整備の推進、認知度の向上等に努めること。
 七、地上デジタル放送への完全移行後の取組について、暫定的措置である衛星セーフティネットの終了に向け、混信対策及び新たな難視対策の着実な実施に努めるとともに、東京スカイツリーへの送信機能の移転に伴う受信障害に対し、万全の対策を講ずること。
 八、協会は、公共放送の存在意義と受信料制度に対する国民・視聴者の理解の促進と信頼感の醸成に努めつつ、公平負担の観点から、受信料支払率の向上に努めること。また、契約収納活動に要する営業経費の抑制に努めること。
 九、協会は、東日本大震災の経験を踏まえ、いかなる災害時にも公共放送として対応できるよう、放送設備の機能強化や体制整備に努めるとともに、東日本大震災の検証・復興に資する報道に努めること。
 十、受信料で運営されている特殊法人である協会は、役職員の給与制度や子会社等の運営の状況、調達に係る取引等について、国民・視聴者に対しその説明責任を十分果たしていくこと。特に、役員報酬については国民・視聴者の理解を得られるよう留意すること。
 十一、協会は、デジタル放送への移行後の新しいメディア環境へ対応するため、スーパーハイビジョン、スマートテレビ等の実用化に向けた研究開発等に積極的に取り組み、新しい時代の放送の担い手として先導的役割を果たすこと。また、受信料制度の在り方を含むデジタル時代の公共放送の役割について、国民・視聴者から広く意見を聴いた上で、その方向性を示すこと。
 十二、協会は、番組アーカイブ業務について、単年度黒字化の見通しが立たない状況を真摯に受け止め、早期に収支の改善が図られるよう、あらゆる策を講ずること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#216
○委員長(松あきら君) ただいま加賀谷健君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#217
○委員長(松あきら君) 全会一致と認めます。よって、加賀谷健君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、新藤総務大臣及び松本日本放送協会会長から発言を求められておりますので、この際、これを許します。新藤総務大臣。
#218
○国務大臣(新藤義孝君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
#219
○委員長(松あきら君) 松本日本放送協会会長。
#220
○参考人(松本正之君) 日本放送協会の平成二十五年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして御承認を賜り、厚く御礼申し上げます。
 本予算を執行するに当たりまして、御審議の過程でいただきました御意見並びに総務大臣意見の御趣旨を十分生かしてまいります。
 また、ただいまの附帯決議は、協会運営の根幹を成すものでございますので、これを十分踏まえて、業務執行に万全を期したいと考えております。
 三か年経営計画の二年目に当たる二十五年度も引き続き公共放送の使命を果たし、視聴者の皆様の御期待に全力でこたえてまいりたいと存じます。
 本日はありがとうございました。
#221
○委員長(松あきら君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#222
○委員長(松あきら君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時九分散会
ソース: 国立国会図書館
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