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1951/08/18 第11回国会 参議院 参議院会議録情報 第011回国会 電力問題に関する特別委員会 第1号
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1951/08/18 第11回国会 参議院

参議院会議録情報 第011回国会 電力問題に関する特別委員会 第1号

#1
第011回国会 電力問題に関する特別委員会 第1号
昭和二十六年八月十八日(土曜日)
   午後一時四十一分開会
  ―――――――――――――
昭和二十六年八月十六日議長において
本委員を左の通り指名した。
           秋山俊一郎君
           石坂 豊一君
           石原幹市郎君
           岡田 信次君
           小野 義夫君
           尾山 三郎君
           古池 信三君
           重宗 雄三君
           高橋進太郎君
           栗山 良夫君
           清澤 俊英君
           島   清君
           椿  繁夫君
           三輪 貞治君
           山田 節男君
           吉田 法晴君
           奥 むめお君
           加賀  操君
           野田 俊作君
           溝口 三郎君
           山川 良一君
           結城 安次君
           岩木 哲夫君
           小川 久義君
           境野 清雄君
           西田 隆男君
           東   隆君
           佐々木良作君
           水橋 藤作君
           須藤 五郎君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○委員長の互選
○理事の互選
○継続調査要求の件
○電力問題に関する調査の件
 (電気料金体系に関する件)
 (電気需給調整規則の改正に関する
 件)
○本委員会の運営に関する件
  ―――――――――――――
   〔年長者石坂豊一君仮委員長となる〕
#2
○仮委員長(石坂豊一君) 私成規によりまして最年長者の故を以ちまして座長の席を汚し、只今より委員会を開会いたしたいと存じます。
 早速委員長の互選をいたしたいと存じますがその方法を如何いたしましようか。
#3
○結城安次君 委員長の互選は先例もありますことですから、成規の手続を省略し、座長に一任することの動議を提出いたします。
#4
○仮委員長(石坂豊一君) 只今の動議に御異存ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○仮委員長(石坂豊一君) それでは結城君の動議は成立をいたしました。御異議がないと認めまして私より西田隆男君を委員長に指名いたします。(拍手)
   〔仮委員長石坂豊一君退席、西田隆男君委員長席に着く〕
#6
○委員長(西田隆男君) 只今皆様の好意によつて再び私委員長に選ばれました。誠に不束者でございますがこの上とも御協力をお願いいたします。
  ―――――――――――――
#7
○委員長(西田隆男君) 早速皆様にお諮りいたしますが、理事の互選をいたしたいと思います。その方法をどうしたらよろしゆうございますか。
#8
○結城安次君 理事の互選は先例もございますことですから、成規の手続を省略いたしまして、理事になる方の指名を委員長に御一任いたしたいと思いますが、如何でございましようか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
#9
○委員長(西田隆男君) 御異議ございませんければ只今の結城君の動議は成立いたしました。御異議ないと認めます。前例によりまして理事の数を七名とし、その割振は従前の例にならいまして委員長から各党の理事諸君を指名いたします。自由党石原幹市郎君、古池信三君、社会党栗山良夫君、三輪貞治君、緑風会結城安次君、第一クラブ佐々木良作君、労農党水橋藤作君、以上七名の方を指名いたします。
  ―――――――――――――
#10
○委員長(西田隆男君) 次は継続調査に関する件ですが、電力問題に関する継続調査要求の件についてお諮りいたします。本国会は会期も三日間という極めて短期間でありますために十分な調査をいたすことができない状態でございます。電源開発問題を始め割当問題、帰属問題等なかなか途中で調査をやめ得ない問題がたくさん残つておりますので、閉会中も引続いて調査をいたすように調査要求書を提出しておきたいと存じますが御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(西田隆男君) 御異議ないと認めます。それではさように決定いたします。
  ―――――――――――――
#12
○委員長(西田隆男君) 本日は専門員のほうで電気料金の地域差に関する件と電気需給調整規則の改正に関する件について調査を進める準備をいたしております。いろいろ本会議等の関係もあつてお忙しいと存じますが、この調査を本日も継続したいと思いますが、どうでしようか。
   〔「異議なしと呼ぶ者あり〕
#13
○委員長(西田隆男君) それでは公益事業委員会から事務総長、経理長、技術長がお見えになつておりまして政府委員室で待つておられるそうですから、出席を求めて調査を進めることにいたします。先ず第一電気料金改訂の件について調査を進めます。電気料金の改訂は八月二日に認可されまして、十三日から実施を見ております。当委員会としましては、七月十七日までの状況は調査いたしておりますが、その後の経過並びに最終決定料金の概要について中川経理長の御説明を願いたいと思います。なお最終料金決定に当つては水火力調整金のほかに再評価の程度に差違を付けて調整されているように承知しておりますが、その詳細についても御説明を願います。
#14
○説明員(中川哲郎君) では料金改訂のその後の経過について御説明申上げたいと思います。七月の中旬に全国各地におきまする聴聞会を終えまして、七月の二十日に委員会といたしましては料金の認可の案を一応決定いたしました。それに基きまして各社から書類を出して頂きまして、別途関係各省と打合をするとともに、更に司令部にもそれの承認方を申出たのでございます。この間司令部におきましては内容審査の上、委員会の査定案に対しまして一部の修正を命ぜられたのであります。その点につきましてはおおむね原価に盛りました項目のうち、従業員の給料手当のうちの賞与金についてこれを原価として計上することは不適当であるということ、並びに原価の配分と料金形成につきまして、家庭用の電燈料金と産業用の電力料金との間のバランスの問題についても指示がございました。その結果これに基きまして委員会の案を再検討いたしまして、七月の末そのできました案を更に司令部に提出いたしまして、八月一日付を以ちまして正式に承認を得た次第でございます。従いまして、八月の二日にこの承認の指示に基きまして一部の部分的な変更を加えた点もございまするが、総括原価等には変更なく、それに基きました会社の申請を八月二日付を以ちまして認可いたしまして、十三日より実施いたした次第でございます。最終的に決定いたしました料金の案は只今お手許に配付いたしました概要について御説明申上げます。
 全国改正電気料金一覧表という印刷物に横の数字が出ております。これが決定を見ました各配電会社の使用料金の認可した案でございます。その二枚目には改定料金用途別値上率という印刷物がございます。これは標準料金のみならず追加料金をも含めました現行料金に対する値上率であります。倍率を示したものであります電燈の計の欄において全国平均一・三四七という数字が出ております。即ち三割四分七厘の電燈の値上率、そのうち定額電燈においては一番上にあります通り四割四分三厘という値上率 従量電燈においては二割九分五厘でございます。一方電力料金については電力の計二割六分六厘ということになりまして、あらゆる電力を併せまして全国の値上倍率は一・三〇一即ち三割一厘ということであります。これは中間的に一応委員会の認可案として一時決定を見ておりました二割一分六厘という案に対して若干の減額を見たのでございまして、この際電燈方面にやや値上倍率を高く、電力方面の値上倍率を低く抑えたものであります。
 三枚目の印刷物は、その決定いたしましした料金の標準料金のみの値上倍率を示しておるものであります。火力料金を基礎といたしまして、いわゆる標準料金のみで以て見ますと、電燈の計の欄において四割四分一厘、電力の計において三割二分一厘、合計して三割七分にこの案はなつております。
 それから別にお配りいたしましたものに電気料金改訂申請案査定方針という印刷物がございます。これは最初に認可を与えまして原価計算の査定方針をまとめたものでございまして、これの計数は別途総括原価計算比較表という数字の入つた表がございます。これを御覧頂きながら委員会の出されました原価構成の内容について御説明申上げます。この計算の比較表に基きまして認可されました料金の総括原価査定の概要について御説明いたしたいと存じます。この印刷物にありますP・U・C案というのは公益事業委員会の認可した案でございます。(B)の欄が会社案でありまして、三番目にその差引額を掲記してございます。申請されました会社案は聴聞会にかけた案でございますが、(B)の欄でございます。この委員会の査定をA欄として掲記したものであります。役員報酬等については会社の申請はそれぞれの地区の実在の役員を基礎にして計上いたしてございますが、委員会としては各地区間の構成を見まして或る程度地区別のその会社の規模等を勘案いたしまして、人員の配置等を原要素としては必要であると認めまして、かような意味合からいたしまして、大体申請単価としましては一人当り常動については九十万円、非常勤については四十五万円という單価を以て査定いたしたわけでございます。その結果九千七百六十九万四千円から九千三百六十万円に査定減をいたしたわけでございます、給料手当につきましては総額で二十九億三千万円の査定減となつた次第でございます。これの概要は賞与の二カ月分を削除したということでございまして、その他の点につきましてはおおむね会社案を妥当と認めまして、それぞれの人員と現在の電産の賃金ベースを基準にいたしましてこの額をとつた次第でございます。それからその他大きい項目を申上げてみますと、石炭費でございまするが、これは会社の申請案は六百五十八万五千トンでございまして、石炭の単価が全国平均いたしまして四千五百八十五円でございまして、これを委員会におきましては、本年度の需給計画に即応いたしまして、石炭消費トン数は六百五十万二千三百万トンと抑えまして、その平均単価は全国をならして見まするときに四千四百八十六円という程度に査定いたしたのでございまして、地区別に見ますると、主といたしまして北海道と九州並びに北陸の地区におきまして、いずれも会社の申請単価を査定減いたした次第でございます。
 それから需用開拓費という項目がございまするが、ここで四億六千万円の査定減をいたしております。これは会社の申請がいずれも二十五年度の実績を基準にして一定の物価騰貴等を見まして計算いたしておりましたが、需用者開拓費の中には、幾分経費の監査の結果実績におきましても妥当でない点がございましたので、かようなものを削除いたしまして、一定の基準で物価騰貴等を見まして査定減をいたしたわけでございます。
 それから殖えました項目といたしまして、次に研究費という項目がございまするが、新会社発足の趣旨からいたしまして、技術の研究を相当力を入れてやるべきであるという見解は、当委員会においても御意見がごさいました点でございますが、委員会といたしましては、大体各電気会社の総収入の〇・三%程度を目標にいたしまして研究費を計上しまして、これについては指導を強化いたしまして、それぞれこの際妥当な電気技術の向上についての研究をさせたい。こういう意味合で査定をいたしております。
 次は修繕費でございます。会社の申請では二百十億でございますものを、今百六十二億六千八百万、約四十七億の査定減をいたしたわけでございます。これにつきましては会社の申請はそれぞれ過去の修繕不足の取戻しとか、或いは建設費勘定に計上すべきものを修繕費として支弁されているというような点がございましたので、さような点を除きまして各地区間が一定の基準を設けて大体再建設費額の一%、基準年度におきまして一%というめどに基きまして、各設備別に尺度を設けまして査定いたしました数字でございます。若干東北、東京北陸の地区は地域差料金の関係上幾分会社の申請の範囲内において、これの基準を補正いたした点がございます。いずれにいたしましても四十七億円の削減をいたしたわけでございます。
 それから四つ目ほどに諸費という項目がございまして十五億円の査定減をいたしてございます。これも二十五年度の実績を基準にいたしまして会社が申請いたしましたものを、二十五年度の実績を検討いたしまして、諸費中にはまま不適正な経費の計上がございますので、この分を査定減いたしまして修正いたしたものであります。
 それから減価償却費でございまするが、これは会社の申請が二百五十一億円でございましたものを百八億七千万に修正いたしまして、差引百四十三億円の査定減をいたしております。これは専ら償却方法の差異でございまして、聴聞会等の意見に徴しまして、定率法で償却する或いは再評価の限度を一〇〇%再評価するという点についてはこの際慎重に検討を要すべきものと考えまして、再評価につきましては一般地区におきましては限度額の九〇%、それから料金の値上率が相当高くなるという関係で融資状況の苦しい地区におきましては、中国、四国、九州、北海道、この四地区におきましては、再評価限度額の七〇%というものを再評価額といたしまして計算いたし、償却方法といたしましては残存年限内に定額法をもつて償却するということにいたしまして、これだけの査定減を見たわけでございます。
 なお次の支払利息につきましては、それぞれの会社の申請の年度内の拡充部門の計画等を査定いたしまして、五億六千万の支払利息の削減を見ております。
 大きな項目といたしましては大体それでありますが、なおこの際一番下の建設営業関連費振替勘定といたしまして、十一億の削減をいたしておりますが、これは会社の申請におきましては、建設営業関連費を建設費に振替えて勘定をいたしておりませんものを、委員会といたしましては、会計規則の趣旨に照しまして建設費分担を割くことを適当と認めまして、十一億の査定減をいたしたのでございます。
 結果におきましてその他収入を控除いたしまして、総括原価額千四十一億六千万ということにいたしまして、会社の申請額の千三百五億に対しましで、総額にいたしまして二百六十四億の削減をいたしました。
 他面供給量につきましては会社案はそれぞれ現在の平水べースの供給力に対しまして、ロス等におきましては現状より相当のロスの改善力を見込んで、総販売電力量二百七十七億九千万というものを申請いたしておつたわけでございますが、委員会におきましては委員会の本年度の需給計画に則り、電力損失におきましても二六%を平均やや一〇%程度のロス率に査定をいたしまして、販売電力量を二百八十一億二千六百万と抑えまして、販売料金の決定をいたさしたわけでございます。その結果会社の申請案の六割三分二厘の値上倍率に対しまして、総原価におきまして三割一厘の値上案といたしたわけでございます。以下の印刷物には例の会社別の数字が載つておるわけでございますが、総括原価額では大体会社の申請案を査定いたしました。概要は以上の通りでございます。なお地域差の問題につきまして御説明を加えたいと思います。別途資料といたしまして、地域差比較表という印刷物をお配りしてございます。これは只今御説明いたしました方法によりまして、各地区の原価査定をいたしたものでございますが、地域差につきましては、水火力調整金表という印刷物が別にございますが、各社間で協定いたしました水力の調整金並びに火力の調整金の契約を尊重いたしまして、水力につきましては一キロワツト三千五百円の調整金単価による。火力の調整金につきましては全国平均一キロワツト時一円五十八銭の追加調整金ということを前提といたしまして、それぞれの追加調整で単価のコストの補充をいたすほか、先ほど御説明いたしましたように、再評価の限度と差異を設けることによりまして、この間の調整を更に加えたわけでございますが、結果におきましては若干の地域差は認めざるを得なかつたわけでございます。今決定を見ました地域差料金を、全国の指数を一〇〇といたしまして、各地区のそれぞれの総合販売電力料の生産単価を基準といたしましてこれを見た方がこの地域差がわかると思います。一番上の欄から御説明いたしますと、裸原価単価という数字がございまして、水火調整金を外し、且つ又再評価の限度率を一律に九〇%とした場合の裸原価キロワット当り単価を出しますと、ここた掲げられましたように、北海道が四円八銭七厘から九州の四円六十九銭六厘まで、全国平均三円七十二銭六厘という数字になるわけでございます。これに対しまして決定を見ました改訂料金単価は、第三番目の欄にございまする三円六十九銭六厘の北海道から九州の三円八十四銭四厘までございますが、三番目の欄は旧料金単価、即ち現在までの料金の単価でございまして、全国平均二円八十四銭五厘、本年度の暫定に見ました結果の全国平均単価でございます。これを全国平均を標準といたしまして地域差の率を出しますと、その次の地域差率でございます。裸原価におきましては北陸の五〇・一というものから一番高い四国の一四八・四という数までございまするが、今回決定を見ました改訂料金単価をこの数字で見まと、北陸の五四・六から四国の一三五一というまでの数字になるのでございまして、現行料金単価はこの三番目の欄に掲げられておりますように、北陸五七・三から四国の一二九・二でございます。裸原価指数と比べまして現行料金単価の指数の差の半分以下、三分の一程度に改訂額の地域差指数をとどめるようにしようとしたわけでございますが、併しながら現行の地域差より若干上廻るということでございます。なお旧料金の単価に対する倍率を見ますと、裸原価で見ますると全国平均で三割一分の値上倍率になるわけでございまして、この際九州におきましては六割九分五厘という値上げ倍率になるわけでございますが、改訂料金単価といたしましては、水火調整金による調整と再評価の倍率を変えることによりまして、九州を三割八分七厘にとどめたわけでございます。以下各地区それぞれの地域差があるわけでございます。地域差を可及的に維持し、現在より地域差を更に拡げるということは極力避けたい方針で処置いたしましたが、他面におきましては原価計算の事情が非常に異なるために今まで通り完全に調整をするということは非常に至難なことでありまして、できるだけの処置を講じましてこの程度でとどめたいという、こういう次第でございます。以上新料金の概要を御説明いたしました。
#15
○委員長(西田隆男君) 只今までの中川経理長の説明に対して御質問がありましたら御発言願います。御発言もないようなら次に移ります。……吉田君、今中川経理長から地域差料金につきまして御説明がありましたが、あなたは御質問があるということですから御質問がありましたら。
#16
○吉田法晴君 まあ要望を含みます質問になるかと思いますけれども、従来の地域差を以てしても、九州その他関西の各地域は相当、例えば東北その他に比べまして化学産業等についてハンデキャップが付いて困難を感じておつたわけでございまするが、再編成の際にこれはこれより以上の地域差は付けないと申しますか、そういう少くとも初めて再編成が行われ、或いは今度の料金改訂も行われたと思うんでありまするが、実際には最後案になりますと今までの地域差よりも更に大きい地域差がこれは金額だけでなくて率においても違つて来たわけであります。そうしますと、化学産業の中におきましては到底九州等において立つて行けない産業が出て参つたわけであります。或いは大牟田の電気化学のごときこれは前の発電所の問題もございますけれども、この料金問題について或いは特別契約を認めるというか、とにかく地域差を今度の料金改訂によるそのままでは到底立つていけない、そこで何とかして貰いたいという要望が出ておるわけであります。若しこれがいけなければそれでは発電所を返して貰いたい、こういう議論もなされておるわけでありまするが、これらの地域差の問題についてどういう態度でおられますのか、その点公益事業委員会にお尋ねをいたしたいと思います。
#17
○説明員(中川哲郎君) 地域差問題については再編成とからみまして非常に問題の多かつた点でございますが、従いまして地域差は、過渡的に電気事業が再編成されましたその瞬間におきましては現状を忖度いたしたわけでありますが、料金改訂という問題とからみますると、或る程度会社の独立採算ということも再編成後の会社といたしましては一つの大きな眼目でございます。従つて地域差の拡大を極力防ぐということは過渡的扱いとしては勿論、この方向には委員会といたしましても異存はないわけでございますが、一面におきましてその現実のコストというものと睨合せまして、いつまでも従前のような完全プール計算という色彩でこれを維持することは、新会社の今後の運営に非常な支障を来すわけでありますので、急激な変動は避けまするけれども順次地域差というものは本来の姿に戻すことが本筋である、かような考えで委員会といたしましてはその間の事情を勘案いたしまして今回の料金の決定をいたしたわけでございます。今も御説明いたしましたように完全の姿の地域差とはまだ相当の開きのある程度にとどめておるわけでございます。一面におきまして九州等の問題につきまして、成るほどこういつた地区におきましては、化学工業のごときはこの経営がほかの地区に比べまして非常に苦しい事情はわかつておるわけでございますが、その工場の数も現状におきましては比較的少いものでございますので、こういう点については個々の実情に即してこれをやつて行きたい、かように考えておるわでけございます。例えば電気化学の問題にいたしましても自家発電等の問題もございますが、現行料金でどうしてもやつて行けないかどうかという点につきましては十分検討を要するものと考えます。電気事業におきましてもかように出撃う会社においてすら地域差の調整をいたしておるのでございます。まして同じ会社で工場を分けて持つておるというような会社におきましは、工場間の或る程度のバランスの調整というものも可能かと存じまするが、具体的問題につきましてこの影響を緩和して会社側と工場側と十分その点は更に検討して頂きたいものというふうに考えております。必ずしも採算上、工場閉鎖をしなければならんほど困つたかどうかという点につきまして委員会といたしましても検討はいたしました。いろいろこれに対しまして措置を加えるべきものを放つてあるのじやないという感じもいたしております。
#18
○吉田法晴君 この地域差問題については考慮したけれども、独立採算という問題もあつて実際にそうなつたのだ、それから工場によつては新らしい地域差の拡大によつて困難を来たす所もあるのだろうが、閉鎖をしなければならん工場があるかどうかはわからん、よく調査をして実際に即して電力会社と当該生産会社と相談をしてというお話のように聞いたのでありますが、すでに従来の地域差を以て、九州において日産化学の鏡工場、その他閉鎖をしておる事実は御承知であろうと思います。それが更に地域差が拡大いたしますというと、今すぐに閉鎖を明日からする工場というものが出て来るかどうかということは、これはわかりません。併しながらそういう困難に逢着する会社が出るだろうということは、今日言えると思うのであります。
 それから今実際に即して会社間において相談をすることに任せると、こういうお話のようでありましたが、その中には例えば特別料金の問題についても会社間の相談に任せる、こういうお話であつたとするならば、私は先ほど御質問をいたしました要点は、公益事業委員会としてどう考えるか、こういう点を申上げておるのでありますから、重ねてこの点を御答弁を頂きたいと思うのであります。問題は倒れてしまつてから、閉鎖してしまつてから考えたのでは、これは遅いのであります。地域差が拡大されて困難が生ずるということは、これは明らかだと思うのであります。それからそれが具体的に数字として何千円の違いになるか、或いはそれが経営の面でどういう状態が出て来るか、或いは人員整理等も伴つて来やせんかという問題は、正確な数字はとにかくとして、大体の方向はこれは今日明らかに調査し得るところだと思うのです。現にすでにそういう話が出ておるのでありますから、私どもとしては、公益事業委員会がこの問題について具体的にどうされるか、どういう態度をとられるかという点を御質問申上げておるわけであります。その点両会社間の協議に任せるということだけでなくて、その点について公益事業委員会としてどういう方向で調査或いは勧告その他をされるか、こういう点をお尋ねするのであります。最初或る筋から言われましたような、足らん所では工場を電力の安い所に移せばいい、こういう議論もなされましたけれども、それは今日の現在あります工場をそれでは電力の安い所に移すことができるかできんか、これを考えれば明らかだと思うのです。曾つて、前の電力委員会のときに村上さんでありましたか、それでも人間は移せるじやないか、こういう御質問がございましたけれども、やめて移つたらいいじやないかということは、私は暴論じやないかと思います。一応ありますものが立つて行くようにはいたさなければならん、併し人員整理をしなくても済むようには、これは公益事業委員会としてして上げなければならないというような、そういう問題になりますと、公益事業委員会はこの行政委員会としての性格を抜けて、第三者的な工場に逃避せられようとするのでありますが、行政委員会として、この公益事業委員会として、それが政府の機関でありますならば、そういう問題についてははつきりした政治的態度をお出しになるべきである、又今日の段階においてはよく調査してとか 或いは双方の調停を待つてという段階ではないと思います。大勢はすでに明らかでありますし、具体的な態度をお示しを願いたいと思います。
#19
○説明員(宮原清君) この点につきましては私ども自分で多少仕事をした経験から申して、当初から非常に難儀なことと深く憂えておりました。そうしてどうしても値上を必要とする電力の事情とすれば、地域差というものを成るべく従来より多くしないようにという事柄は必然的でありますが、料率の違いの上におけるすでに根本が違う以上は、金額にしても、率にしても、勢い何割とか何分とか上げれば、それに伴うだけの差等が殖えて来るという自明の理は同時に心得ておりますので、相当地域差を如何にすべきやということは十分な論議はいたしました。併しお仕事に対して一々の場面の想定までに十全なところまで行つておりません。但し九州における原価の問題につきましては、すでに業者からも縷々お話もあり、又その御関係の他の方面における工場との対比上の御説明も承わつておりましたが、甚だ難儀なことであると、実は広く私ども自身としての同情をその点に注いで、できるだけこれを小さくすることについての努力は相当にいたしますもりでございます。その要旨が、結局根本におけるすべてに値上の差を縮めるということに全力を注がなければなりませんので、勢い評価における割合等の差等をもつけた、こういうような事情であります。今その一々の結果に対する問題を現実に生じた場面に対しての処置をあらかじめ十全にしておつたとは、私どもから申上げられないような実情だと思います。併しながらこれについては先刻経理長からもお話を申上げましたように、或いは発電所の返還問題等に関する問題などを特に大きく取上げるべき一番の題目であると考えております。併しまだその点まで行つておりません。併し公益事業委員会の根本のことはどうだというお尋ねに対しては、これはやはり原価主義に徹底して行くという会社の方針を再編成以来の鉄則としております以上は、この差等についての取捨の工夫がおのずからできる時期はあるかも知れませんが、例えば今後の値上についての問題、或いは逆に下げる場合の問題、その変化に応じて多少の工夫を加えて、その間隙を成るべく小さくするというような努力はできると思いますが、誠にこれは従来我々の仕事や、こういうことの行政面についての自己の抱負ではありませんが、現れたところの結果を見れば、余り差等をつけないことが原則であつたのでありますが、併し再編成の建前における原価主義論がすでに鉄則である以上は、勢いこの程度における結果をけだし免れ得なかつたということだと思うのであります。委員会の根本方針はどこにあるかという切実なお尋ねに対しては、少くとも私の了解しておるところは、原則的には止むを得ないという考え方をいたしております。
   〔委員長退席、理事栗山良夫君委員長席に着く〕
ただこれが然らばどうだという改めての話題になつたときに、他に考慮の方法があるかないかということは、追つて改めての論議を的確にしなければならない。それは今すぐ直ちにというわけには行かないでありましようが、甚だ要領を得ない御返事でありますが、実際問題として気持の上において、結局かような結果になることを非常に残念に思います。ただ一つの方針を立てて、それはつまりこの編成のあとあとの始末をするという建前から申せば、結果として生ずることに対しては、或る部分に対しては実に遺憾ながら止むを得ない、こういうことにならざるを得ないことになると思うのであります。これが即ちその一つのまあ今御質問のような場合のことが事例になつておることは遺憾でありますが、これはおのずからときを改めてでなければ、今すぐに直ちに如何なる方針を以てこれに対処して、即座にそれを解決し得るやということは、まあ御返事ができないわけであります。尤も先ほど中川経理長も申したように、いろいろの面における会社内の甲地、乙地の工場の移し換えというような事柄は、すでに原価主義をとつて、所在の電気料が違うのだという建前があるときには、会社の経理者としておのずからこれに善処しなければならないことになる、過去における或るものをそういうふうに置き換える結果になるということは、公益事業委員会がすべて責任を負うことではないかも知れませんが、誠に遺憾に存じております。併し方法論としての的確なるものは今持つておるわけではございませんことを私として御返事申上げます。
#20
○吉田法晴君 今の御答弁は、原価主義によつて地域差ができるということはこれはまあ仕方がないという、大体の御答弁であつたかと思うのですが、勿論問題はその基本問題になりますけれども、お尋ねをしておるのは、もつと具体的に当面の問題についてどうされるかということをお尋ねしておるわけでありまして、端的に結論を申上げますというと、特別契約でありますが、特別料金の契約をするという方向で、そういう問題を解決せられる方針なのか、或いはそれとも例えば電気化学のごとく、特別の事情のある所、電源を返してくれという所に対しては返すということによつて、この事態を解決しようという御方針なのか、その点を承わつておるのであります。今度の料金改訂によつて、従来より以上の地域差が出て参つたということについては甚だ遺憾の意を表します。これは原価主義云々ということに対立して参ると思うのであります。それは併しここで議論をしても実効はないでしよう。又今後の問題について次の機会その他において考慮しようという、まあお話でありますから、それはもとよりのことでありますが、もう少し一応こういう地域差が出て来る、それに対して原価主義だからしようがないのだと、これはもう見送るのだと、こういうことでなくて、公益事業委員会としても、これは電気事業委員会じやないのですから、公益という立場にお立ちになるならば、電力会社のこともあるが、なお他産業のことも考えられなければならない。そうすると、その調整というものも公益事業委員会としてはお考えになるべきであるが、その調整の具体的な方法についてどういうようにお考えになつておるか。さつき経理長は実際に即して云々というお言葉でありましたが、その実際に即して云々の具体的な方法の、少くとも方向だけでも承りたい、こういう質問なのであります。
#21
○説明員(宮原清君) 事柄が非常にむずかしいことでありますので、お答えが截然としない点をお許し願いたいと思いますが、今お話のような如何なることに処置せらるべきやということは、委員会自身が需用者と供給者の間に立つてかれこれの指図をいたすつもりはないのであります。併しただ委員会の方針といたしてあらかじめこういう料率を決定する時分にそういう難儀の事柄に対し善処せられるということで、こちらがたつてかれこれ由さないような気分は伝えておるのであります。今お話のことは、公益事業委員会が裁量して命令をすべきことではございませんで、電力会社とその方々とのお話合に余地があればあるわけだと思うのであります。而もそういう趣旨のことは、今お話のような特別契約のことについては再考を要する問題で、実際問題としてはさまで計算をしなければならんというところまでは行かないだろうという感じを申上げた意味もそこの辺にひつかかりがある、かように御了解を頂きたいと思います。
#22
○吉田法晴君 先ほど申しましたように、問題は電力会社と会社との間に任せて、公益事業委員会としては、方針としては指示することはないと、こういうまあ御説明に聞くのでありますが、その辺をまあ問題にしておるわけでありますが、この電力会社の立場だけを考えれば、公益事業委員会としての使命はすむと、こういうことならば、私はそれでもいいと思うのであります。併しそうはこれは言われないのであります。そうすればその具体的な調整方法といいますか、解決方法について、積極的に一般方針を伝えるということはなくても、それではそういう問題については委員会としてはこういう方法で解決せられる途があるというか、或いは解決せられるべきであるというのか、その問題の調整についてはおれは知らぬということではないと思うのであります。その辺の具体的な方向、特別契約なり、或いは発電所を返さないという問題については、それの両社の話合ということに待つて云々ということかも知れませんけれども、それではそういう話しが出て参つた場合に、公益事業委員会としては全然いかんという立場に立つのか、或いはそういう話が或る程度進んだならば、公益事業委員会としても認めるという方針であるのか、私はこれは政府機関として電力行政についておやりになるならば、そういう方向について何もないということはない。かように考えますので、方針と申しますか、これは相談があつておらん、併し公益事業委員会としては問題を解決するということについては当然の責任があると思いますので、その方向を承わりたいと思います。
#23
○説明員(宮原清君) 先刻ちよつと触れて申上げたつもりでありますが、委員会自身は進んでそういう指示をしないということは、両者の間にあつた話について行きがかりが成立もにくいことがある場合、いつでも委員会に訴えられた場合に、委員会はそれについての或る程度の双方の申出をお聞きしてよろしく従い得る範囲、つぶさない範囲においてやつて行く、そのことは常時その他の事項にもすべてそうであります。従つてそういう意味で御了解を頂いておきましたならば、絶対にしないのはそれは不都合じやないかということについては当らないかと考えております。
#24
○吉田法晴君 それでは、一般的には了解をいたしましたが、特別料金契約の問題についても私はもう少しこれを地域差の激しい場合に、そして工場が或いは立つて行く、立つて行かないというところまで行かなくても、人間を減して生産を落す方法をとる以外にないといつたような事情の場合に、特別契約を行うことについて方針がまとまるならば認めるというのか、私はまあ問題の解決としても、そういう方針も方向もあり得るというくらいの方針が立てられるべきだ、積極的に方針を出されて然るべきだと考えるのでありますが、その点についてはどういうお考えでありますか。
#25
○説明員(宮原清君) 成べく原則的な御返事を申すということは私の立場でも少し度が過ぎておると思いますが、併しすでにそれぞれそういうお話はないでしようが、実は私も一向知りませんのですけれども、案外当事者の間にはそういうことにつきましてはお話があるかのように推測し得る事情もあるのであります。従つて今申上げた通り、一般原則的に言えば、その枠をはずすことのできない領域がございますから、それをも曲げてまでということは困難だろうと思いますが、可能度についてはお互いにその処置よろしきを得るところまで行くはずだと考えます。従つて今御質問のように、天下にその原則を掲げて一々皆さんのお話を受付けるということについては、すでに個個に皆事情が違うのでありますから、程度についても議論があるし、又電気会社自身がその電気会社自身のためだけではなしに、一つの方針のためにできないということをどうも曲げてすることはできないと思います。併し電気会社のためにこれがあるわけではないのであります。その辺をどうぞ御了承願います。
#26
○吉田法晴君 大体了承いたしましたが、大体申出があつておるはずだ、それについて公益事業委員会としてはあえて反対をするものではないという程度の御答弁でありますが、余りそれより以上個々の突込んでのお話は困難かと思いますが、大体の態度を了承しました。仕方がないので了承をいたしました。もう一点伺いたいのでありますが、それは九州の地域差が激しいことからするこれは対立だと思うのでありますけれども、先般来今度の料金改訂問題について公益事業委員会の最後の線が出ます最中或いは陳情に参りさしたのはその後かと思いますが、九州の各需用家を以て組織いたしておりますこの電力料金問題についての反対協議会といいますか、そういうところでこれはあの地域差の大きい電気料金、それから率の点についてもそうでありますが、九州全体としては値上絶対反対ということを言つておりましたが、或いはその中で福岡県のごときは県議会で十何%でありましたか数字を出しておつたかと思いますが、総合いたしまして九州として公益事業委員会で出されました結論について反対である。そこでこれは料金の供託による不払をも含めて今度の料金改訂の問題について反対を続ける、こういう態度を決定いたしましたことは御承知のところだと思うのであります。その後の事態の推移は詳しくは存じないのでありますが、或いは都市の或る部分を選んでそういう方法をとる、こういう結論も出ているわけであります。これは出ました結論について不満である、或いは地域差の拡大されたこの結果に対して不満であつてあくまでも修正されることを求めて闘争をやるということでありますが、この運動に対して公益事業委員会として再考せられるや否や、或いは何らかの修正の意図ありや否やということを重ねてお尋ねいたしておきたいと思います。
#27
○説明員(宮原清君) 私はどうも一向、数日用のために役所を離れておりましたから承ることをいろいろ承知いたしておりませんが、併しそういう種類の事柄のために、それあるゆえに態度を改めるかという御質問に対しては、恐らく一方面のことを改めるということでそれが済むわけではありませんから、そういうことは遺憾ながらお引受けできません。改めるということは、必要があることには或る程度同感しても、調整の措置としてはそう軽々しく改めるということはできないことだと思います。
#28
○吉田法晴君 なお一点補足して伺つておきますが、これは九州電力会社の態度にも私はよつたのだと九州に参りまして感じたのでありますが、非常に遅れて案が発表せられた。で私と小野委員でありましたが現地に参りまして意見を伺いましたときにも、それまでに正式の会社の案が十分周知されておらなかつた。そこで一般的な議論しか出て来なかつた。細かい数字に亘つての検討、その他御意見は出なかつたわけでありますが、そこでその後電力会社に、これは公式でありませんが、非公式に参りましたときに申上げたのでありますが、とにかく大体九州電力会社として、九州の事業界の協力を得なくては立つて行かん九州電力会社がどちらを向いているかわけがわからん。これは或いは全国の会社と相談して、或いは公益事業委員会の後援といいますか、指図と申しますか、お打合によつてこういう方法で1〇〇%再評価して云々、こういう方法で需用者に向つておられるように印象を受けて参りましたが、そういう態度は間違つているのでありますと、今後電力会社として九州でやつて行くのに非常に困難を感ぜられる、或いは今後の値上をしなければならんような事情に立つても、恐らく協力は求められないだろうということを今申上げて、向いている方向が間違つているということを申上げて、それはそういう点もございましたろうというお話もあつたのでありますけれども、これは基本的なやり方の問題なんです。或いは本質論でもありますけれども、そういう点についてはこれは公益事業委員会としてこの反省の材料として私は申上げておきたいと思うのであります。なおその結果、今後いろいろな問題がなお起こるだろうということが想定せられるのであります。公益事業委員会としてはよく事情がわかつておらん今日として、そういう御答弁以外には頂けないかも知れんと思います。恐らく会社について、或いは公益事業委員会についても反省を求めるいろいろな措置が起つて参るということだけを申上げて質問を終りたいと思います。
#29
○理事(栗山良夫君) 他に御発言はございませんか。
#30
○古池信三君 ちよつと小さいことを一つ伺います。この総括原価計算比較表の中に、需用開拓費として七億六千五百万円が計上してありますが、これは非常に供給が多くて逆に需用が少いという場合には、需用を開拓するために相当経費をかけるということは話はわかるのでありますけれども、現在のように供給力がむしろなくて需用は黙つておつても開拓せんでも幾らでもあるときに、こうして経費を使つてまで需用を開拓せんならんのかということの事情がちよつとわかりかねるのでありますが、それについてちよつと御説明願いたいと思います。
#31
○説明員(中川哲郎君) 需用開拓という科目の名称がやや適当でないと存じますが、これは今まで昨年度の科目といたしましては需用者指導費という名目になつておりました。実質の内容は電力調整上のいろいろ協力を仰ぐような内容、更に電力の使用の問題等も主な内容でございますが、その指導費ということは如何にも不適当だというのでこの計算上におきまして開拓費という科目を便宜用いたわけであります。内容はそういう性質のものではございませんので御了承願います。
#32
○古池信三君 只今の御説明を伺いますと、それならばこうして世人に誤解を招くような需用開拓費という名前をやめて、もう少し実際に即したように需給調整費とかその他の適切な名前に代えられる方がいいのではないかと考えます。それからその次に特別費という科目がありますが、これにつきまして今各地方団体の方では水利使用料の値上というようなことを研究しているようでありますが、公益事業委員会としてはどの程度の水利使用の値上を考えておられるか、或いは又これについて建設省なり又は地方財政委員会等ともお打合になりましたかどうかこれをちよつとお伺いしたい。
#33
○説明員(中川哲郎君) 水利使用料の値上の問題につきましてはいろいろ高率の値上が要求されているように聞いております。委員会の原価査定におきましては、一応昨年度の実績の五割増というものを基準といたしまして原価を弾いたわけでございます。現在のところこの水利使用料の増徴につきましては物価庁が承認を与えなければ実施できないことになつておりますので、具体的にはまだ県と委員会の方と折衝ということはいたしておりませんが、成るべく高率にならないように希望いたしたいと存じております。
#34
○三輪貞治君 今の水利使用料は昨年の実績の五割増で計上されておりますね、今年のは。では五割までは上げ得る枠があるわけですね。
#35
○理事(栗山良夫君) 次に電気需給調整規則に移りたいと思いますが、その前に只今御説明の点で私から一点だけお伺いをしておきたいと思います。今度の料金の策定をせられる中心になりますものは原価、料金の単価が勿論問題でありますが、それと同時に販売電力量が問題になるわけであります。只今頂きましたこの説明の表のおしまいから二枚目の表を拝見いたしますと標準分のキロワットアワーというものが各社別にずつと出ております。二百五十八億八千九百二十四万一千キロワットアワーというのが総合計になつておりますが、この標準分の電力量が確保されるということが電力の消費者の側から見れば今度の値上の率が保証されるということになるわけだと思います。従いまして私が伺いたい点は、そういう前提の下からしまして二十六年度に非常な渇水が来ました場合においてもこれだけの標準分のキロワットアワーは、公益事業委員会として消費者に保証をせられるかどうか。いわゆる石炭を相当標準分の中に繰入をしなければなりませんが、そういうことをおやりになるかどうか。そのときに事業者には収益計算に非常に狂いが生じて来るわけでありまして赤字が出ると思いますが、そういうものはどうして始末をなさる御予定であるか。それから逆に異常豊水が参りましたときにはこの標準分の枠だけで参りまするとこれは事業者に非常な収入増を来たすわけであります。従いましてそういうものをどういう工合にして処理される御予定でありますか。これは前々から私が最も中心になつて考えておる問題でありまして、先国会の終までにはまだはつきりと具体的な公益事業委員会のお考えを伺う段階になつていなかつたのでありますが、ただ火力渇水電力制度を置くとか置かないとかいうよなことでは若干の御意見を伺つておりますが、具体的には伺つていない問題であります。従つてその点を伺つておきたいと思います。
#36
○説明員(中川哲郎君) 標準分の販売電力量二百五十八億八千九百万という数字につきましては、委員会の需給計画で定めました標準割当量の推算値でございます。こにれつきましては渇水の場合にもこれだけの供給が保証できるかというお尋ねでございまするが、年間を通じて見まして本年度におきましても四、五、六、七月までは平均いたしまして豊水状態でございますが、現在八月におきましてはやや相当の渇水を見ておりまするが、大体上半期から推しましても標準量の割当を下げなければならんほどの渇水ということは、よほど下期になつて相当大きな支障が起きない限り必要は起きないかとかように委員会といたしましては考えておるわけであります。渇水の場合におきましても、電力の制限をいたしましても、主として全体の供給力の困難から休電日を設け、或いは緊急制限等の措置をとりましても、この際抑えられますのは火力の超過料金を抑えて行くのが至当でございますので、標準電力量までの供給もこれを割るというような事態は大体それほどの窮状は起きないのではなかろうかとかように考えておるのであります。さような場合において電気事業者として超過料金の収入がなくなる、一方渇水によつて火力は相当焚くということで勿論事業の経理は相当悪くなるわけであります。いわゆる欠損の状態を示すわけであります。これは現在の現地の問題としてはやむを得ない事情であろうと思います。さような異常渇水の場合におきましては収支が欠損を生ずるということはやむを得ないわけでございます。従いましてかような豊水渇水をならす経理上の安定措置といたしまして、渇水のための準備金を引当てるということを会計規則に設けまして、でき得べくんばこれを調整金として共用したいと、こういうつもりで現在臨んでおるわけであります。渇水準備金の引当制度につきましてはその後におきましても大蔵省と折衝を続けておりまして、最近におきましてはややその実現方について希望が持てる状況でございます。大体の案はできまして、現在大蔵省にこの実現の可能性の援助を求めつありまして、或る程度の了解は現在願つているつもりであります。いずれにいたしましても、これは新しい去る三月に作りました会計規則が九月十四日までに一応効力を失しまするので、委員会の聴聞会を経ました正規の会計規程として新発足いたしますに際しまして、この規定を織込みたいとかように考えております。従いまして渇水準備金制度によつてその間の調整を本質的に図つて行くという態度で企業の収支を安定させ、かたがた電気需用家に対しましても一般の安い料金の確保をさせるということで処置いたしたいとかように考えております。
#37
○理事(栗山良夫君) そうしますと九月の十四日までに現在の規則が一応効力を失するので、その機会を利用しまして新規則に渇水準備金制度の調整規定を織込む予定である、こういうことでございますか。
#38
○説明員(中川哲郎君) さようでございます。
#39
○理事(栗山良夫君) 了解いたしました。それからもう一つ伺いたいのは恐らく今度の値上問題をめぐりまして、この需用家の間からは、これは特に電力部門でありますが、割当の標準料金分の枠の拡張運動が相当熾烈に行われるのではなかろうかと思うのであります。恐らく通商産業省の関係などではそうした方が産業政策上好ましいわけでありますから主務省としてもこれには支援をされるであろうと思います。そういうような立場になられたときに公益事業委員会としてはどういう態度で臨まれる御予定でありますか。又恐らく今日の電力の割当の権利は定安本部なり通産省なりにあるわけでありますから、料金制度の認可の決定は公益事業委員会がやられましても、その運用の最も中心であるアロケーシヨンの決定は他の役所にあるわけであります。これが全く調整をとられないで両者で指導せられるということになりますと、需用家のほうも甚だ迷惑である、事業者も甚だ迷惑であるというような状態が起きて来ると思いますが、その点はどういう工合にお考えになりますか。
#40
○説明員(松田太郎君) 只今のお話はこの次の需給調整規則の問題にも非常に関係が深いのでございますが、お話のように現在三千キロワット以上の電力の割当をいたします場合には、経済安定本部のほうと十分協議をいたしまして、現在のところでは経済安定本部で決定されました需用別の枠に従つて委員会としては決定をすることにいたしておるのであります。確かに只今御指摘のありましたように毎月通産省或いは経済安定本部のほうから、本年度の当初の委員会といたしまして一応年間の計画を立てましたそのときの割当量よりも増加すべき要求が、必至なんであります。勿論委員会としましても、水の状況或いは火力発電、それにも関連しての石炭の状況等を勘案して増加し得る見通しが確実につくような場合には、すでに四月、五月、六月等におきましても割当を多少増加することはいたしておりますが、特に最近のごとく渇水が非常に甚だしく、又過去の実績等から見てこれ以上割当をすることが困難であるというような場合には、全体の枠に対する増加は安定本部とも十分打合をいたしまして、これを極力動かさないようにはいたしております。併しながら今申しました三千キロワツト以上の需用者に対する割当につきましては安本で考えておられますが、これも結局産業別にその重要度、或いは過去の実績等から勘案せられてこの割当をしておられるのでありまして、自然そこには電力料金問題と密接な関係はついて来るのでありますが、併しながら只今のところ、電力の割当の問題を通して電力料金の調整をどういう工合に図つて行くかという観点には立たないで飽くまでも必要とする電力の割当というものを安本のほうとしては考えておられるわけであります。従つて料金の問題とこの割当の問題との組合せによつて、特に従来私鉄その他からは絶えずやかましい御要望があるのでありますが、結局それは全体の枠が殖えるかどうかというところに結論か出て参るのであります。割当の全体の枠が殖えません以上は、その間の需用度の必要性に応じて、又先ほど申しましたような過去の実績等に応じて安本としても割当をせざるを得ない、又委員会としても結局それに従わざるを得ない、まあかように考えておるのであります。ただ先ほどお話のようなこの結果或いは水の出が偶然にもよくつてその間に料金に対して必要以上の収入がありましたような場合には、渇水準備金の制度によつて需用者のほうに御迷惑かけないようにいたしておるつもりでありますが、いずれにいたしましてもこの割当の問題と料金の問題については不可分り関係はあるとは申すものの、その点を考えて割当を云々するということは恐らく経済安定本部としてもむずかしいでありましようし、又我々としましてもその点は十分了解をせざるを得ない、又それに待つて決定せざるを得ない、こういう関係になつて参るのであります。従つて割当の問題に関連していろいろ需用者側のほうには御要望なり又御不満の点が或る程度生ずるかと思いますが、併し従来の長い実績を基礎にいたしておりますので、さほど今度の問題に関連いたしまして、従来と格別出違つたような問題が特に生じて参るということもないかとかように考えております。
  ―――――――――――――
#41
○理事(栗山良夫君) それでは続きまして電気需給調整規則の問題に移りたいと思います。この規則につきましては従来から各種の意見がありまして、本日配付いたしました日産協の調査によりましても存続論、撤廃論或いは各種の改正意見が出ております。かような状況下におきまして公益事業委員会は調整規則を如何なる程度に改正される予定でありまするか、又改正の予定期日はどのようにお考えであるかを御説明願いたいと存じます。
#42
○説明員(松田太郎君) この電気事業調整規則は、御承知のように委員会が発足いたしました際には、従来の規定を一々その際に新らしく委員会規則として公布いたします時間的に余裕もございませんでしたために、一応従来の規則をすべてそのまま踏襲するという委員会規則を第一号として公布施行いたして参つたのでありますが、その後三月のたしか十四日に従来の調整規則を大体踏襲いたしました電気需給調整規則を公布施行いたしたのであります。併しながらこれは先ほどの会計規則と同じように九月の十四日を以ちまして施行いたしますので、この際需給調整規則に或る程度の改訂を加えまして、今回聴聞会にかけまして、九月十四日までには新しい改正された規則として公布施行したい、かように考えておりまして、今月の十日に電気需給調整規則の改正を告示いたしまして、更に今月の三十日に聴聞会を東京において開くということに相成つておるのであります。今度の改訂につきましてはいろいろ先ほどお話のように経団連とか或いは日産協とか、その他関係団体のほうにもいろいろ御意見を徴し又積極的に御要望を頂きましたところもございますし、それから又安本、通産省その他聞係官庁のいろいろ意向も聞き、又討論もいたしたのでございますが、根本の問題といたしましてはこの需給調整規則というもの、言い換えればこの電力の割当というものが、今日の電気の需給関係からいたしまして、どうしてもやはりこの割当制度は存置せざるを得んじやないかというので先ず根本の問題としまして存置論を決定したのであります。
 それから第二の問題といたしまして、この内容につきましてはいろいろの見解もあり、又見方もあるのでありまして、従つてそういう意味では相当内容的には改正をしなければならん点もあるかとも存ずるのでありますが、併しながらこの問題と先ほど来お話のような料金問題とも密接な関係を持つておりますので、従つてこの改正の結果によつて再び直ちに又料金の改訂をせざるを得ないような結論になることは現状としまして面白くございません。又そこまで改訂をしなければならん必要も今日ないと考えまして、いろいろ事務局或いは委員会といたしまして検討を慎重に続けたのでありますが、結論におきましては従来の規則と実質的に殆んど新らしく加え或いは又新らしい見地で改訂をいたしております内容はないのであります。特に申上げて置く点といたしましては、この第三条に謳つてある点でございますが、いわゆる電力の割当につきましては標準料金によりましての適用せられます電力の割当量以外に、それ以上に使われた場合にいわゆる追加料金として火力料金制度によつて料金を頂戴するというこの制度がございましたわけです。この点についていささか電気料金算定基準の問題と、厳密に申しますというと、矛盾をするというような点がございますので、その点をこの際解釈上は或いは当然言えるかも知れませんけれども、その点を特に明らかにする意味におきまして、第三条に火力料金というものを電力料金としてとることができる、そうしてこの電気需給調整規則というものが、その意味で算定基準に対しては優先的な扱いをなし得ることができるのであるという明文を加えたのであります。
 その外いろいろの問題の点といたしましては、例えば期の半ばにおいて特にこの水の出方が殖えたために電力の割当を追加するというような方法等をとることができないというようなことが、特に産業界からは強く要望として調われておつたのでありますが、この点につきましてもいろいろ事務局或いは委員会といたしましても検討を重ねたのでありますが、何分にも水の出方というものにつきましては、一応科学的な根拠によつて検討をしなければならんのであつて、ただ最近特に水が殖えたから又その次に水が必ず出るということも言えないのであります。従つてその辺は過去数年の実績によつて水量を考える。又各水力発電所或いは火力発電所の修理なり又その現在の運行状態等を考えて、いわゆる水の利用率をどう見るかというような点は相当の過去の経験から推し、又最近の各発電所の修理状況と又修理計画等も考えまして一応立てて参つておりますので、従つてそれをいたずらに水が出易いとか、或いは将来の渇水期等の問題を度外視して、この際火力発電所をフルに動かしてしまわなければならんというような強引な手を打つこともできないのであります。そういうような点からして仮に月の前半は非常に豊水であつたからといつて直ちにそれを月の下期に対して調整をする意味で電力の追加割当をするということは、技術的に見ましても又実際の運営上から見ましても相当疑問がございますので、そういう点はすべて先ほど申しましたような渇水準備金の制度によつて調整をして参るというような考えをとつたのであります。
 その外一、二細かな点につきましてはいろいろ検討もいたしたのでありますが、いずれもその筋ともいろいろ検討を遂げまして一応先ほど申しましたような数字を明らかにした点を中心といたしまして、実態は殆んど従来と変らない案を委員会としましては聴聞会にかけることといたしております。勿論聴聞会といたしましては、すでに六十数カ所からの意見の陳述の御要望が出ております。いろいろこの点につきましては各方面から御要望があろうと思いますが、そういう点につきましては、聴聞会を経た上におきまして十分委員会としましても慎重に検討し、相談すべき筋にはそれぞれ相談しまして最後の結論を出したいと思つておりますが、現在一応聴聞会にかけます点は、今申しましたような実質的に殆んど変つておらない現行の規則そのままと申してもいいようなものを聴聞会にかけるようになりましたのであります。その経緯をお話し申し上げましてなお細かな点につきましては需給調整課長も参つておりますので、必要ならば御質問に対しましてお答え申上げることにいたします。
#43
○理事(栗山良夫君) 御質疑はございませんか。
#44
○古池信三君 ちよつと一つお尋ねしたいのですが、料金とが極めて密接不離の関係にあることはたびたび言われておるところであります。そこで料金の制度は極めて明確にきめられておりまして、需給調整規則その他を見れば一目瞭然になつておるわけでありますが、併し割当量のきめ方如何によつてはこれは全く大きな変化を来たすのであります。基準の割当があつて、これに対して標準料金を払い、それ以上のものに対しては火力の料金が徴収されるわけでありますが、只今御説明がありましたように、水力の出方というものはいろいろなデータを取つて予想されても、現実の月々の出力というものは非常に違つて来ることはこれは止むを得ないから、その場合に会社側として見れば打算の上から言えば成るべく割当量を少くしておいて、超過した分は火力の料金として徴収する、こういうふうにすれば会社の利益が上るわけであります。又需用家側からすれば成るべく許す限りにおいて基本の割当を殖やしておいて、できるだけ火力料金を支払う範囲を狭くする、こうすれば需用家の利益になるのであります。そこで両者の利害が相反する立場になるのであります。その場合に実際の数字を扱うのは電力会社でありますから、需用家はとかく電力会社の数字というものが果して絶対的に信頼できるものかどうかということについて多少の疑問を持つておる人が少くないように仄聞しておるのであります。従つて正直に月々の実績をこれだけ水力が殖えた、或いはこれだけ石炭を焚いて、火力料金がこういうふうにして収入となつて入つたというその計算の経過が極めて明白に公表されるというような組織になつておりますならば、需用家も安心して信頼し得るのでありますけれども、その方は電力会社が勝手に自分で計算して自分で料金を徴収し、需用家は一向その内容を正確に把握することができないのであります。そういう機会を得ないということでありますと、只今のような割当制度と料金制度の建前から行きますると、甚だ不安な感なきを得ないと思うのであります。でありますからこういう点は両者の中間に立たれまして公益事業委員会が極めてその事理を明白にし、計数的にも月々はつきりと実績を示し、こういう実情であり、こういう出力状態であつたから基本の割当はこれこれであつて、従つて超過料金としてはこれだけ取る、又火力はこれだけたいたということを会社別にはつきりされて需用家に公表されるならば、今申上げましたような諸般の疑も解けて極めて明朗にその間の運営ができるのではないかと思うのであります。これについて公益事業委員会としてはどういうお考えでございましようか、一つお伺いしたいと思います。
#45
○説明員(宮原清君) 只今お尋ねの御趣旨は極めてあり得る場合でありまして、そして皆様の御希望のようにしなければならないことは当然だと思います。同時にそのこと自体に他の電力事業の従来の経緯に徴してもしばしば話題になつておりますが、つまり不明朗であるということの、あらゆるものがすべての検査を経なければならないというようなことでなしに、進んで自分の現在しておる事柄はどうだということを解明するような態度を業者に慫慂しておるのが公益事業委員会の立場でありまして、これは今後再編成が生ずる非常に大きな收穫となるべき一番大事な題目だと思うのであります。料金値上の問題等につきましても幾多の疑問を世間から投げられておりますが、併し実質的にやはり会計規則の命ずる明瞭な数字のいわゆる証憑に属するものが今まで的確なものがなかつたのでありまして、これは公益委員会が判定する上においても相当に苦労し或る意味からいえばそれであるが故に十分な電力会社の御希望に応じ得なかつたという事実もあるのであります。只今お話のようなことは将来とも適当な方法を以て明瞭に表示するというようなところまで到達するようにしたいと思つております。同時にこの種類の事柄がただ各電気会社の心がまえに属することであるとすると、まあこれは当然そういういい加減なことはないわけでありまして、一面においては帳簿や組織せられたる計数的な紅海の類が九月以後は明瞭になる。同時にそういう点を御考慮下さつて、今回の電気会社に対する不信を一掃する意味において制度の上においての改善を特にお認め願つて、そうしてその行儀作法についての御批判を十分に知つて頂くということが、ひいて電気事兼自体を明瞭にし、そうしてひいてこれは建設的にこれをどうしなければならんかということを皆様の御意見を受けるような事態に達し得る一番近道だと思つております。この注意を承わつて十分努力したいと考えております。
#46
○古池信三君 只今宮原委員から方針としての御意見を承わりまして、誠に御尤もだと存ずるのであります。実際問題といたしますと、電気事業は極めて計画的な事業であり、その数字は極めて明瞭に算出さるべきものであり、又計画されるものと私は信ずるのであります。従いまして、あらかじめ計画されました水量が現実の問題としてそれを上廻つて出る場合もあり、或いは又下廻る場合もあるのであります。その辺の数字ははつきり出て来ると考えるのであります。そこで当初に予定されました標準出力に対しまして火力を焚くような場合にその数字もはつきり出て来ると思うのであります。これらの内容は現在の制度として会社側から何か一般に公表されるような仕組になつておるでありましようか、どうでしようか。ちよつと事務的な問題でありますから御説明願いたいと思います。
#47
○説明員(松田太郎君) 只今電気協会におきまして毎月そういつた点について調査月報というものを出しております。聞きますというと、その月のものが必ずしも余計に出るということはむずかしいようであります。一、二カ月は遅れてはいるようでありますが、それを一般に公表しておるようであります。なお只今、原委員からもお話ございましたように、会社側としても又委員会としてもその点は全く同感であると思います。更に周知いたしまするによい方法があれば我々といしたましても研究いたしたいとかように考えております。
#48
○古池信三君 只今電気協会の方でそういう資料を集めて公表しておるというお話でありましたが、電気協会ができることでありますならば願くは公益事業委員会でそういう資料を至急お取り集めになつて、公益事業委員会として公式な権威のある数字として御発表になることが、国民としても一段と信用をもつてそれを調べることができると思うのであります。是非そういうふうにおやり下さることを希望いたしたい。
#49
○理事(栗山良夫君) 今日は各会派とも大変御多忙のようであろうと思いますから、委員会は成るべく早く閉じたいとかように思いますが、まだこの次に委員会を開会いたしまする日取りなり、その案件等についても御相談を申上げたいと存じますので、一応電気需給調整規則につきましてはこの程度で本日は終りたいと思いますが如何でございましようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#50
○理事(栗山良夫君) 私電気料金のことでただ一点だけもう一度お伺いしたいのでありますが、その電気料金制度の中における電気の工事の寄付金と申しますか、あの制度があるのでありますが、あれについてお伺いをいたしたいと思います。勿論会社が営業いたすのでありますから、採算のとれないような工事をいたしまする場合に、その補填の意味で消費者が工事の寄附金をいたすということは、これは社会通念上ガス、水道等にもあり得ることでありまして、私はこれを否定しようとは思いませんが、ただ最近私が二、三地方へ廻りまして耳にいたしましたことは、普通の家庭生活を営むのにはどうしてもなくてはならないいわゆる電燈用の電気を引きます場合に、相当過重な工専寄附金が課せられておるということを聞くのであります。成るほど私どもずつと前にこういう問題に関係しておりましたときのことを考えますと、普通電燈の引込をいたしますのに工事寄附金を出したというような例は殆んどなかつたと思います。又そういうことがあります場合には一々当時の逓信局へ伺を業務者が立てまして、許可がなければ寄附を受付けることはできなかつたのであります。ところが最近は甚だしいのになりますとポールを一本立てて引込みまするとすでに数千円或いは一万円の工事寄附金になるのが殆んど例のようであります。そうい場合にバラツク等の家を造りまして畳を入れることすらとの次にしようというような工合で計画をしておる消費者が、非常に多額のこういう寄附金をしなればならんというので、なかなか深刻な訴えをしておられるのがあるのであります。こういうことは物価の非常に高いときのことでありまして、採算のことから考えまするとなかなか解決が困難な問題でありますが、そういうことを公益事業委員会としてお考えになつたことがありますかどうか。そうして又お考えになつたことがあるといたしますならばそういう問題を社会政策的にどういうふうにお考えになつておるか、この点を伺いたいと思います。
#51
○説明員(中川哲郎君) 工事負担金の問題につきましてはいろいろ問題点が多いわけでございます。現在までにおきましては戦時中非常なインフレ状態等もございまして、且つ一般の施設の拡充についての資金難という事情もございまして、戦前から見ますといろいろな意味において工事負担金が需用家に転嫁されているという事実は否めないと存じます。現在までのところは物価庁におきまして大体工事負担金の規則がございまして、これによつて動いているわけでございますが、今回の覇気料金の改訂に伴いましてもこの負粗金規程は電気供給規程の一部にもなります関係上、実は時間が許せばこれについても詳細の検討審議を経まして、新らしい負担金規程を作成するのが妥当だというふうに考えておりましたが、時間の関係上こういう点について十分の審議を見ませんために、負担金の額をきめます基準になる收入の点につきまして、新料金收入でこれをおきかえて、それを以て便宜新らしい工事負担金の算定の基礎とするという程度の改正に供給規程の方をとどめまして、認可いたしているわけでございまするが、根本的ないろいろな点の問題は委員会といたしましても、十分漸次経済状態も治まつて行くという事態に即しまして、この点の再検討をするのが適当だというふうに考えておりますが、おつかけましてこの点につきましては再検討をしてみるつもりで現在用意いたしております。従いまして供給規程と一貫いたしまして取りあえずの暫定措置といたしましてそういうような若干の補正で認可いたしておりますが、内容的に引続きまして十分検討を加えて適当な指示によりまして会社側に転嫁して参りたいと、かようなつもりでございます。
#52
○理事(栗山良夫君) まず大抵工事負担金を負担し得る能力を持つておられる方は現在のこういう経済状態でありますから或いは無理でないかも知れません。それから県営住宅とか市営住宅の集団住宅についてはこれはやはり市なり、県なりで或る程度考えておられると思いますので、個々の消費者の負担になつていない。私が一番心配いたしますのは県営住宅にも市営住宅にも籤に漏れて住宅がない、止むを得ないからというのでやりくり算段をしてバラツク等を作られるような人にまで、ジエネラル・ホームでもつて多分に工事負担金をかけられるのは如何かと思う。そういう点をこれは特別な例でありますが会社の方からすれば、そう大した負担にはならないと思いますので何らかの途を開かれて、そういうものについては工事負担金の軽減を図るように根本的に、原則と同時に方法をお考えを願わなければいけないのじやないか、こう考えるわけであります。大体中川経理長から緊急に研究をしたいということでありましたから、そういう点を一つ加味せられて成案を出すようお願いをしておきたいと思います。
 それでは公益事業委員会側にお尋ねいたしますことはこの辺で打切つてよろしうございますか。……それでは次回の委員会の案件並びに日取りについてお諮りをいたしたいと思いますが、実は通産委員会が八月二十八日に開催せられる予定でありましたが、九月の上旬にちよつと延期になつたようであります。そういたしますと只今説明を求めました電気需給調整規則も聴聞会を終りましてその結果もわかることでありますので、日取りとしましては九月の上旬、五、六日頃が適当ではないかと考えるのであります。そういうようなお含みで案件の方で特別な御希望もございましたならば御発言を頂きたいと思います。案件の方は如何でございましようか、今年の秋場から冬にかけての電力事情は非常に急迫するだろうと私は個人的に見通しを立てておる次第でございますが、秋から冬にかけての電力需給の見通しを数字的に或る程度研究をして成案を得たものを御説明願う、これを第一にしてもらいたい。
 第二といたしましては、見返資金を大分放出をせられまして電源の開発を進めつあるようでありますが、こういう問題も今までは五カ年計画とずつと一緒に来ておりましたが、来年の春豊水期までに完成されるような発電所、或いは出量増になるような発電所を中心にいたしまして、ここ一カ年間ぐらいの発電量の増減量の状態が特に細かくわかるような説明を願つたら如何かとこう考えます。それから石炭事情がやはり相当窮屈なようでありますから、今度の料金制度に織込まれました石炭というものは果して確保できるのか、これから先来年の豊水期までの間における貯炭の目標と、或いはその他これに関連いたしましたようなことを計数的に調査をいたしておいた方がよくはないか、こう考えるのでございますが、その三点程度を取上げてこの次の委員会でしたら如何でございましようか。
#53
○山川良一君 OCIとの話がついたように新聞に出ておるのですが、ああいうことを含めて今の見返資金、ほかに外貨、或いは国内の金融で、具体的にどこまで進んでおるのか、最近では大分進んだような話も聞くのだけれども、あれの実際を、途中なら途中でもかまわないから、あなたのさつき言つた見返資金と関連して、中には話の進行中のものは、はつきり言うと工合が悪い点があるかも知れんけれども、一応それはそれとしてかまわんから関連して聞きたいと想う。
#54
○理事(栗山良夫君) それは今私お話申上げたので、専門員のほうでもそういう工合に、電源開発の調査といいますと、今までは五カ年とか何とかいつてずらつと列べて 一応その程度でなく、もう少し部分的に細かくわかるような工合に公益事業委員会に連絡をとつて頂きたい。
 それでは、只今私は今冬の電力の需給状況の問題、従いまして火力用炭の需給調節の問題、更に電源開発の問題等を次の委員会の案件にいたしたいということをお諮りしたわけでありますが、更にその他電力需給調整規則も聴聞会を終ることでありますので、そういう点を含めて委員長に御一任を願いまして九月の上旬に委員会を開催する、こういうことにいたしたいと思います。よろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#55
○理事(栗山良夫君) それではさよう決定をいたします。本日はこれにて散会いたします。
   午後三時三十八分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     西田 隆男君
   理事
           石原幹市郎君
           古池 信三君
           栗山 良夫君
           三輪 貞治君
           結城 安次君
           水橋 藤作君
   委員
           秋山俊一郎君
           石坂 豊一君
           岡田 信次君
           吉田 法晴君
           奥 むめお君
           溝口 三郎君
           山川 良一君
           須藤 五郎君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       林  誠一君
   常任委員会専門
   員       渡辺 一郎君
  説明員
   公益事業委員会
   委員      宮原  清君
   公益事業委員会
   事務総長    松田 太郎君
   公益事業委員会
   経理長     中川 哲郎君
ソース: 国立国会図書館
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