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2013/06/21 第183回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第183回国会 決算行政監視委員会第四分科会 第1号
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2013/06/21 第183回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第183回国会 決算行政監視委員会第四分科会 第1号

#1
第183回国会 決算行政監視委員会第四分科会 第1号
本分科会は平成二十五年六月十八日(火曜日)委員会において、設置することに決した。
六月二十日
 本分科員は委員長の指名で、次のとおり選任された。
      菅野さちこ君    國場幸之助君
      白石  徹君    武村 展英君
      松本 文明君    村上誠一郎君
      古川 元久君    西岡  新君
      伊藤  渉君
六月二十日
 松本文明君が委員長の指名で、主査に選任された。
平成二十五年六月二十一日(金曜日)
    午前九時開議
 出席分科員
   主査 松本 文明君
      菅野さちこ君    國場幸之助君
      白石  徹君    武村 展英君
      村上誠一郎君    古川 元久君
      前原 誠司君    西岡  新君
      伊藤  渉君
   兼務 瀬戸 隆一君 兼務 中野 洋昌君
    …………………………………
   法務大臣         谷垣 禎一君
   国土交通大臣       太田 昭宏君
   国土交通副大臣      梶山 弘志君
   国土交通副大臣      鶴保 庸介君
   国土交通大臣政務官    赤澤 亮正君
   国土交通大臣政務官    松下 新平君
   国土交通大臣政務官    坂井  学君
   会計検査院事務総局事務総長官房審議官       浅尾  裕君
   会計検査院事務総局第三局長            堀部  貢君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 伊奈川秀和君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 木下 賢志君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 萩本  修君
   政府参考人
   (法務省入国管理局長)  榊原 一夫君
   政府参考人
   (水産庁増殖推進部長)  香川 謙二君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房総括審議官)         花岡 洋文君
   政府参考人
   (国土交通省土地・建設産業局長)         佐々木 基君
   政府参考人
   (国土交通省水管理・国土保全局長)        足立 敏之君
   政府参考人
   (国土交通省道路局長)  前川 秀和君
   政府参考人
   (国土交通省住宅局長)  井上 俊之君
   政府参考人
   (国土交通省鉄道局長)  滝口 敬二君
   政府参考人
   (国土交通省港湾局長)  山縣 宣彦君
   政府参考人
   (国土交通省航空局長)  田村明比古君
   政府参考人
   (国土交通省国際統括官) 稲葉 一雄君
   政府参考人
   (観光庁長官)      井手 憲文君
   政府参考人
   (運輸安全委員会事務局長)            玉木 良知君
   政府参考人
   (環境省自然環境局長)  伊藤 哲夫君
   法務委員会専門員     岡本  修君
   国土交通委員会専門員   宮部  光君
   決算行政監視委員会専門員 平川 素行君
    ―――――――――――――
分科員の異動
六月二十一日
 辞任         補欠選任
  古川 元久君     前原 誠司君
同日
 辞任         補欠選任
  前原 誠司君     古川 元久君
同日
 第一分科員瀬戸隆一君及び第三分科員中野洋昌君が本分科兼務となった。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 平成二十一年度一般会計歳入歳出決算
 平成二十一年度特別会計歳入歳出決算
 平成二十一年度国税収納金整理資金受払計算書
 平成二十一年度政府関係機関決算書
 平成二十一年度国有財産増減及び現在額総計算書
 平成二十一年度国有財産無償貸付状況総計算書
 平成二十二年度一般会計歳入歳出決算
 平成二十二年度特別会計歳入歳出決算
 平成二十二年度国税収納金整理資金受払計算書
 平成二十二年度政府関係機関決算書
 平成二十二年度国有財産増減及び現在額総計算書
 平成二十二年度国有財産無償貸付状況総計算書
 平成二十三年度一般会計歳入歳出決算
 平成二十三年度特別会計歳入歳出決算
 平成二十三年度国税収納金整理資金受払計算書
 平成二十三年度政府関係機関決算書
 平成二十三年度国有財産増減及び現在額総計算書
 平成二十三年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (法務省及び国土交通省所管)
     ――――◇―――――
#2
○松本主査 これより決算行政監視委員会第四分科会を開会いたします。
 私が本分科会の主査を務めることになりました松本文明です。よろしくお願いいたします。
 本分科会は、法務省所管及び国土交通省所管についての審査を行うことになっております。
 なお、各省庁の審査に当たっては、その冒頭に決算概要説明、会計検査院の検査概要説明及び会計検査院の指摘に基づき講じた措置についての説明を聴取することといたします。
 平成二十一年度決算外二件、平成二十二年度決算外二件及び平成二十三年度決算外二件中、国土交通省所管及び法務省所管について審査を行います。
 これより国土交通省所管について審査を行います。
 まず、概要説明を聴取いたします。太田国土交通大臣。
#3
○太田国務大臣 国土交通省所管の平成二十一年度歳入歳出決算につきまして、概要を御説明申し上げます。
 まず、一般会計につきまして申し上げます。
 収納済み歳入額は四百五十二億八千万円余であります。支出済み歳出額は八兆一千四十一億七千四百万円余であります。
 次に、特別会計につきまして申し上げます。
 まず、社会資本整備事業特別会計でありますが、治水、道路整備、港湾、空港整備及び業務の五勘定を合わせて申し上げますと、収納済み歳入額は七兆一千三百九億一千四百万円余であります。支出済み歳出額は五兆八千九十三億三千八百万円余であります。
 このほか、自動車安全特別会計並びに財務省と共管の特定国有財産整備特別会計がございますが、これら特別会計の決算の概要及び各事業の詳細につきましては、お手元に配付いたしました平成二十一年度決算概要説明書をごらんいただきたいと存じます。
 引き続き、国土交通省所管の平成二十二年度歳入歳出決算につきまして、概要を御説明申し上げます。
 まず、一般会計につきまして申し上げます。
 収納済み歳入額は一千五百三十五億二千三百万円余であります。支出済み歳出額は五兆六千八百六十五億四千四百万円余であります。
 次に、特別会計につきまして申し上げます。
 まず、社会資本整備事業特別会計でありますが、治水、道路整備、港湾、空港整備及び業務の五勘定を合わせて申し上げますと、収納済み歳入額は四兆六千九百七十七億四百万円余であります。支出済み歳出額は四兆一千九百四十九億八千万円余であります。
 このほか、自動車安全特別会計並びに財務省と共管の財政投融資特別会計がございますが、これら特別会計の決算の概要及び各事業の詳細につきましては、お手元に配付いたしました平成二十二年度決算概要説明書をごらんいただきたいと存じます。
 引き続き、国土交通省所管の平成二十三年度歳入歳出決算につきまして、概要を御説明申し上げます。
 まず、一般会計につきまして申し上げます。
 収納済み歳入額は一兆五千二百十七億六百万円余であります。支出済み歳出額は六兆三千九百四十六億四千八百万円余であります。
 次に、特別会計につきまして申し上げます。
 まず、社会資本整備事業特別会計でありますが、治水、道路整備、港湾、空港整備及び業務の五勘定を合わせて申し上げますと、収納済み歳入額は三兆九千四百五十億八千万円余であります。支出済み歳出額は三兆六千五百十二億六千八百万円余であります。
 このほか、自動車安全特別会計並びに財務省と共管の財政投融資特別会計がございますが、これら特別会計の決算の概要及び各事業の詳細につきましては、お手元に配付いたしました平成二十三年度決算概要説明書をごらんいただきたいと存じます。
 なお、各会計の歳入歳出決算には、東日本大震災復旧復興関係経費を含んでおります。
 何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。
#4
○松本主査 次に、会計検査院の検査概要説明を聴取いたします。会計検査院堀部第三局長。
#5
○堀部会計検査院当局者 それでは、最初に、平成二十一年度国土交通省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 まず、不当事項でございますが、会計経理が適正を欠いていたもの、施工が適切でなかったものなど計百六件につきまして検査報告に掲記しております。
 次に、意見を表示しまたは処置を要求した事項でございますが、国営公園の維持管理業務に係る委託費の精算等に関するもの、街路事業における用地の再取得に係る補助対象事業費の算定に関するものなど計十六件につきまして検査報告に掲記しております。
 次に、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項でございますが、船員食卓料に関するもの、官用車に係る車検等請負契約に関するもの計二件につきまして検査報告に掲記しております。
 続いて、平成二十二年度国土交通省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 まず、不当事項でございますが、会計経理が適正を欠いていたもの、設計が適切でなかったものなど計二十九件につきまして検査報告に掲記しております。
 次に、意見を表示しまたは処置を要求した事項でございますが、鉄道事業者に工事を委託する場合の管理費の精算等に関するもの、キュービクル式の受変電設備に係る移転補償費の算定に関するものなど計十一件につきまして検査報告に掲記しております。
 次に、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項でございますが、滑走路等の舗装工事の実施に関するものにつきまして検査報告に掲記しております。
 続いて、平成二十三年度国土交通省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 まず、不当事項でございますが、会計経理が適正を欠いていたもの、設計が適切でなかったものなど計三十八件につきまして検査報告に掲記しております。
 次に、意見を表示しまたは処置を要求した事項でございますが、道の駅の整備及び維持管理に関するもの、補助事業における消費税の取り扱いに関するものなど計十二件につきまして検査報告に掲記しております。
 次に、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項でございますが、巡視船艇等に搭載されている無線設備に関するもの、道路整備事業に伴う単独処理浄化槽の移転補償費の算定に関するものなど計三件につきまして検査報告に掲記しております。
 以上、簡単でございますが、説明を終わります。
#6
○松本主査 ただいまの会計検査院の指摘に基づき講じた措置について説明を聴取いたします。太田国土交通大臣。
#7
○太田国務大臣 平成二十一年度決算、平成二十二年度決算及び平成二十三年度決算における会計検査院の御指摘に対しまして、国土交通省のとった措置について御説明申し上げます。
 所管事業に係る予算につきましては、その適正な執行を図るよう常に努力しているところでありますが、平成二十一年度、平成二十二年度及び平成二十三年度の決算検査報告におきまして、不当事項等として御指摘を受ける事態を生じましたことは、まことに遺憾であります。
 御指摘を受けた事項につきましては、直ちにその是正の措置を講じたところであり、今後このような御指摘を受けることのないよう指導を一層徹底し、事業の適正かつ効率的な執行を図ってまいりたいと存じます。
#8
○松本主査 この際、お諮りいたします。
 お手元に配付いたしております決算概要説明等のうち、ただいま説明を聴取した部分を除き、詳細な説明は、これを省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○松本主査 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
#10
○松本主査 以上をもちまして国土交通省所管についての説明は終わりました。
    ―――――――――――――
#11
○松本主査 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。前原誠司君。
#12
○前原分科員 おはようございます。民主党の前原でございます。
 今まで行ってこられた国土交通行政につきまして、フォローアップの意味で幾つか質問させていただきたいと思います。三十分で十五問ということで、多岐にわたっていますので、簡潔に御答弁をいただければと思いますし、事務方でも答弁は結構でございます。
 まず、羽田の国際化について、その問題意識と背景についてもう一度確認をしておきたいと思います。
 内際分離という羽田と成田のすみ分けを行っていることが、歴史や経緯は理解をしておりましたけれども、それが、結果的に、例えば地方空港から海外に行くときには仁川経由で海外に行くということで、日本の地方空港のハブが仁川にどんどん奪われていった、こういった問題点があったわけでありまして、羽田の国際化を推進していく、また、そのことによって成田空港とのいい意味でのライバル関係、協調関係というものが生まれてきているんだろうというふうに思います。
 そこで御質問いたしますけれども、今まで羽田空港の国際のスロットの割り当ては年間六万回ということでございましたけれども、ターミナルビルの拡幅というものが順調に進んでいるのか、そして、四十四・七万回の中での九万回というものが着実に進んでいるのかということについてお尋ねをいたします。
#13
○田村政府参考人 お答え申し上げます。
 近年の航空行政、空港行政におきましては、羽田空港と成田空港の両空港につきまして、我が国の成長の牽引車としての役割を十分に果たすために、発着枠の増加を初めとする機能強化を図ってきたところでございます。
 このうち、今御質問の羽田空港につきましては、平成二十五年度末に国際線発着枠を三万回ふやすということで、現在の六万回から九万回にする予定で今着実に準備を進めているところでございます。
 これに伴いまして、アジアの長距離路線、欧米路線を含めた高需要・ビジネス路線が、二十四時間、羽田から発着できるようにする予定でございまして、これにあわせて、今、国際線のターミナルビルの拡幅も、工事は順調に進んでいるという状況でございます。
 以上でございます。
#14
○前原分科員 ぜひ、九万回、そしてさらなる首都圏の機能強化というものにつながるように取り組みを継続していただきたいというふうに思っております。
 次に、オープンスカイ協定と、今後の地方空港の公設民営化についてであります。
 まずは、今の執行部に御努力をいただきまして地方空港の公設民営化の法案が成立しましたことに、敬意を表し、お礼を申し上げたいというふうに思います。
 そもそも、この問題意識の発端になりましたのが三月十一日の東日本大震災でございまして、御承知のとおり、仙台空港が水につかりまして、死者も出るという痛ましいことがございました。東日本全体で被災をされた地域、お悔やみを改めて申し上げたいと思います。
 この復興をどうしていくのかということの中で、民間の知恵と力というものも取り入れてはいかがかということの中で、この取り組みが法案化をされて、そして成立したということは大変よかったというふうに思います。
 二〇一〇年に、アメリカが第一号でありましたけれども、オープンスカイ協定が結ばれて、短期間に二十三カ国・地域とのオープンスカイ協定が結ばれたということも、私は、大変御努力をいただいたたまものだと敬意を表したいと思います。
 そこで、今後の地方空港の公設民営化と、そしてもちろん、首都圏のオープンスカイ協定、首都圏空港の活用も当然でありますけれども、これをどう結びつけていくかということ。つまり、地方空港の民営化を、仙台空港のみならずいろいろ広げていくということの大切さをどうお感じになっているかということと、民営化を進めるための取り組みとオープンスカイ協定とを結びつけるための取り組み、両方の取り組みが必要だと思いますが、どのように取り組まれていくのか、その点についてお答えをいただきたいと思います。
#15
○田村政府参考人 今御質問の、民間の能力を活用した国管理空港等の運営等に関する法律案、これは一昨日成立させていただきまして、ありがとうございました。
 現在、航空行政につきましては、三位一体の政策を進めているということでございます。
 国際的には、今御質問にもありましたオープンスカイを各国との間で積極的に推進してまいる。二十三カ国、今そういう枠組みができ上がっておりますけれども、それで、地方空港を含めて、新規路線の開設等の効果というのは実際にあらわれてきているところでございますし、そういう意味では、今後ますます自由に開設できる環境が整っているところであります。
 それに、その担い手であります航空会社につきましては、航空機の燃料税の軽減措置等、国際競争力の強化でありますとか、あるいはLCC等の新規企業の参入促進、こういうものを実施しておりまして、利用者にとっての選択肢をふやしていく、こういうことでございます。
 そして今、その中で、受け手となります空港について、先ほど申し上げました法律等を活用いたしまして、空港の経営改革というものを進めていく。
 三位一体で、新しい航空サービスというものが開設しやすい環境というものを整備し、それによって地域の活性化につなげてまいりたい、こういうことでございます。
#16
○前原分科員 太田大臣に一言だけお伺いをしたいと思います。
 今、田村局長がお答えされたことをしっかりとやっていくためには、航空局も今まで大変御苦労をいただいているわけでありますけれども、この公設民営化の法案が通った中で、また後で質問いたしますけれども、関空、伊丹も含めて、これから公設民営化というものをしっかりとフォローアップしバックアップしていく。そしてまた、先ほど申されたように、LCCあるいはオープンスカイ協定、こういったところと結びつけていかなくてはいけないということでありますけれども、このバックアップ体制をどういうふうに国土交通省航空局としてされていくおつもりなのか、その点についてお答えをいただければと思います。
#17
○太田国務大臣 法律ができても、まずそこで手を挙げてきて、そして、今度は単なる交通の接点というだけではなくて、面的に広げて、地域活性化も含めてという角度を持っています。そういう意味では、そこの地域との協力関係、そして、そこに手を挙げてくる民間企業、そして、今まであるというところの、駐車場とかいろいろなことをやっている企業、そうした合意を形成するということがすごく大事なことだというふうに思っております。
 そういう点では、そこの合意を形成して、この法律がそのまま具現化するようにということの中心に国土交通省が立って、いろいろな話し合いを進めていくということが大事だと思っておりますので、法律を生み出して、あとはどこかでやってくれというようなことであってはならない。むしろ、これからが大事なことだというふうに思っているところです。
#18
○前原分科員 心強い御答弁、ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。
 先ほど田村局長が若干付言された航空機燃料税でありますけれども、特例措置が切れるということになります。
 確かに、日本航空も全日空も過去最高益を出しているということでありますが、私が申し上げるまでもなく、例えばテロであるとか、リーマン・ショックのようなときとか、あるいはSARSなんかが流行するということで、国際線を抱える航空会社というのは極めて外的な要因による脆弱性を抱えているということで、今がいいから航空機燃料税の減免措置というものを引くということは、私はいかがなものかというふうに思います。
 したがって、私はこれは継続をすべきだと思いますが、この点について今どうお考えなのか、お答えをいただきたいと思います。
#19
○太田国務大臣 二十三年度から競争力強化ということで三〇%引き下げをしてきたということで、大変な経済的な衝撃から何とか航空事業が立ち上がってきたという経過があるんだというふうに思います。
 航空機燃料税は空港整備のための財源でもありまして、老朽化施設の更新、改良や空港の耐震化というようなことも大事ですし、前原先生が今おっしゃったように、何が起きるかわからない、外的な要因もあるということもありまして、ある程度の利益も含めていくということが私は大事なことだというふうに思っています。
 航空機燃料税の軽減措置は今年度で終了という形になっておりますが、現在、交通政策審議会航空分科会の基本政策部会、ここで議論をしているところでありますけれども、前原先生がおっしゃったように、続けるということも含めて検討というのが現在の状況でございます。
#20
○前原分科員 ここは、大臣が財務省としっかりと話をされる、そして、航空機燃料税の軽減措置というものが、国際競争力を高めるために、また、変動があったときの脆弱性に打ちかつために大変重要なんだということをしっかり踏まえていただき、継続を力強く進めていただきたいということをお願いしておきたいというふうに思っております。
 それから、関空、伊丹の問題でありますけれども、これを一体化、公設民営化していくということであります。LCCの導入、またフェデックスの誘致、さまざまな形で取り組みをしていただいていることに敬意を表したいと思います。
 あわせて、関西三空港といいます、神戸空港ですね、おとつい成立をした公設民営化法も含めて、神戸空港も含めた一体的な運用をすることが、コンセッションで何十年間の運営権を売却するに当たってはより高い価値を生むということにつながる可能性があると思いますけれども、神戸空港の位置づけとおとつい成立した法案の位置づけについて、何かこれについて前向きにお考えになっているかどうか、その点についてお答えをいただきたいと思います。
#21
○田村政府参考人 関空、伊丹につきましては、昨年七月に新関空会社のもとで経営統合がなされまして、一体運用されているところでございます。
 その新関空会社のもとでいろいろと、今御指摘もありましたような、貨物ハブ空港戦略だとか、それからLCCの拠点化というようなことで、昨年度の発着回数は開港以来最高水準の十二・九万回ということでございますし、旅客数は過去十年間で最高の千六百八十万人に達しております。
 伊丹の方も、昨年度は一昨年の大震災の影響から回復をいたしまして、発着回数、旅客数ともに増加をいたしました。
 ということで、新関空会社の関空、伊丹を合わせた経常黒字というのは、過去最高の百八十億円というふうになっております。
 この二空港についてはコンセッションの前段階にあるわけでございますけれども、両空港の事業価値の増大を図って、できる限り速やかにコンセッションを実現することが大事であるということで、今目指しているわけであります。
 そこで、御質問の神戸との関係でございますけれども、平成十七年の関西三空港懇談会の地元合意におきまして、関西三空港の役割分担や運用のあり方というものは決められておりまして、この合意に従って運用されております。そういう意味では、運用に変更を加えるということになりますと、地元による新たな合意というものが必要でございます。
 ただ、その新たな合意の形成に、今御指摘のような、一体的な運用ということが一つの選択肢として考えられるということは事実だというふうに考えております。
#22
○太田国務大臣 神戸空港は、八年前の合意の時点と、若干、新しい段階にしたいという意向があるようです。それが、コンセッションというこの機会にどうするかという話し合いが、あくまで十七年の地元の懇談会合意ということは大事なんですけれども、神戸空港の周りのところに、医療的な施設のゾーンとか、いろいろな新しい展開をしたというようなこともありまして、この機会にもう一度、地元合意ということが、話し合いが始まるということは大事なことではないのかなという、これは印象ですけれども、そういうふうに認識をしております。
#23
○前原分科員 この問題意識の背景には二つ大きな問題があって、一つは、有利子負債あるいは無利子負債を含めて一兆円を超えている大きな負債があるということで、補給金に毎年毎年頼っているということから脱却しなきゃいけないということが一つありました。
 もう一つは、今大臣がおっしゃったように、あるいは航空局長がおっしゃったように、せっかくつくったものをうまく使う。そして、三空港一体となってうまく使うということの中で、民の力というものを入れていこうということ、それが、ひいては関西エリアの発展にもつなげていこうということが、大きな二つの目的としてあったと私は思っております。
 そしてまた、コンセッションの価格、価値を上げていくためには、今御答弁があった神戸をどううまく入れていくかということも付加価値の一つになってきて、ひいては高く売れるということにつながると思いますので、懇談会には航空局長もメンバーに入っておられるわけですから、ぜひそこはうまく、関空、伊丹をまとめられた、これは大変な御努力だったと思いますけれども、その延長線上で努力していただきたいということを申し上げておきたいというふうに思います。
 航空行政ばかりをやっていてもあれなので、ちょっとほかの質問に行かせていただいて、もし時間が、ないと思いますけれども、あれば戻ります。
 港です。
 これもコンセッションで、京浜、阪神を一体化する中で、国際コンテナ戦略港湾ということで指定を透明な手続の中でしていただいたわけでありますけれども、とにかく釜山や上海にとられていた荷物を取り返していかなきゃいけないということになれば、この二つの港というものを徹底的に公設民営によって、インフラについては国が集中的に、例えば深掘りするということで大きな競争力、コンテナの単価の安い船が泊まれるようにするとか、あるいはしゅんせつをするとか、そういうことは国が協力をしながら、しかし、運営については民間にしっかりと任せる中で競争力強化を図っていくという方向が正しいというふうに思っております。
 この取り組み、特に京浜につきましては、川崎も含めた今後の取り組みをどういうふうに進めていくのかということと、これをどううまくテークオフさせるかということ、やはりこれも継続することが力になりますので、これをどうお考えになっているかということをお答えいただきたいと思います。
#24
○梶山副大臣 今委員から御指摘がありましたように、我が国の港湾の国際競争力を強化するために、平成二十二年八月に阪神、京浜両港を国際コンテナ戦略港湾として選定しまして、港湾運営会社制度の創設を含む港湾法の改正を翌年の通常国会で制定いたしました。
 その後、昨年には大阪港、神戸港及び横浜港において特例港湾運営会社の指定を行ったところでありまして、東京港、川崎港においても指定申請に向けた準備が今進められているところであります。
 特例港湾運営会社による港湾運営は緒についたばかりですけれども、民間出身の社長や現場に根差した専門的な知見を有するスタッフの登用により効率的な港湾運営が行われるなど、政策の効果が少しずつ出てきております。
 これから荷物を集める、貨物を集めるということが大切なことでありまして、先般、港湾管理者を集めまして、そういったこの政策の趣旨のお話もさせていただきましたし、これから経営統合による一体運営が早期に実現できるように、国がリーダーシップをとって努力をしてまいりたいと思っております。
#25
○前原分科員 今まで林田、山縣両局長初め港湾局の方も頑張っていただいて、取り扱い荷物もふえてきている、さまざまな取り組みをされているということでありますが、とにかく国際競争力をもう一度高めるということで、この二港を徹底的に集中と選択によって競争力アップをしていくということで、政治のリーダーシップを引き続きお願いしたいと思います。
 それから、海外インフラ輸出につきまして、これは新たな取り組みのお願いです。
 高速鉄道と都市鉄道につきましてはJBICの政令改正を行う、それから、上下水道については水PPP協議会というものをつくって取り組みを進めていただいていると思います。
 国交省にかかわるところでいうと、こういった鉄道とかあるいは上下水道、道路とか港もそうですけれども、あとODAについても、こういうものを結びつけるということで見直しを行っておりますので、大事なことであります。
 こういった分野でさらに海外の受注がしっかりとやれるということを推進するために、新たな取り組みとして何が必要なのかということで、今国交省で考えておられることがあれば。
 さっき私が申し上げたJBICの政令改正、これは国交省のみではありません、ODAについてもそうでありますけれども、今までそういった取り組みがなされてきている中で、実態につなげていくためにどういう取り組みがさらに必要と考えておられるのか、その点についてお答えをいただきたいと思います。
#26
○梶山副大臣 委員が国交大臣のころ、大変な御努力をされたということも十分に承知しております。
 トップセールスの実施、相手国政府との日常的な接触、さらには今お話にありましたように、民間との一体化をするためのPPP、PFI等々、いろいろな取り組みもしておりますけれども、資金面でどういう条件を提示できるかということも途上国については大変大きな課題であると思っております。そういったことも含めて、今、事務レベル、各級レベルでそういう話し合いをしているところであります。
 先般訪日されましたインドのシン首相が、安倍首相との会談の中で、高速鉄道の一路線につきまして共同調査をやっていきましょうと、事業化に関する共同調査をするということも決定いたしました。また、先般、ベトナムの都市交通、ホーチミンの一号線でも信号、車両の受注をいたしました。またさらに、下水道ということで、下水道分野でバーレーンとの協力覚書が交わされたわけでありますが、そういった不断の努力を続けていくことによって成就されるものと思っております。
#27
○前原分科員 トップセールスもこれから御努力をいただくと同時に、民間の企業ともしっかり対話をしていただいて、例えば鉄道ではコンサルというものをつくったわけであります。これも国交省の皆さんが努力をされてできたわけでありますけれども、やはり実際に受注につながっていくためには何らかの努力というのがまだまだ必要なんだろう、私はこう思っていますので、そういう面での密接な対話と、そして積極的な取り組みというものをこれからもお願いしたいというふうに思います。
 高速道路についてでありますけれども、償還計画の見直しということで、償還期間をさらに長くするということ、私はこれは仕方がないと思います。
 ここはある意味での提案なんですけれども、維持管理のみならず、今後はやはり、かなり長い間、高速道路ができて約五十年近くたっているものもございます。そういう意味においては、大規模改修というものが発生をしてくるわけでありますけれども、そういうものも踏まえた償還計画の見直しのようなものがもう一度あってもいいのではないか。それについては、国民の理解は必ず得られると私は思います。
 したがって、今までつくった費用の償還あるいは維持改修を含めての償還のみならず、今後発生するであろう大規模改修も含めた新たな償還計画の見直しというものが必要だと思いますが、大臣はどうお考えになられますか。
#28
○太田国務大臣 成長時代につくった、慌ててつくった、東京オリンピックに間に合わせようとつくった首都高を初めとして、老朽化したり、大規模な改修、更新が必要だということは間違いない事実だと思います。
 どういう負担のあり方かということにつきましては、国土幹線道路部会で幅広く検討をいただいておりまして、そして、先般は中間答申をいただいて、十年から十五年程度を目安とした、料金徴収期間の延長による財源確保も含めて議論をされているということで、そこには、償還満了後も維持管理の負担を利用者に求め続けることも検討という表現になっています。
 償還は償還として終わるけれども、その後の負担のあり方ということについては、これはこれからよく検討して、どういう形でやったらいいか。いずれにしても、そういうような形が必要であろうということで、内容についてはこれからになりますけれども、よくその辺の検討というものに我々も加わりながら考えていきたいというふうに思っているところです。
#29
○前原分科員 今までの償還計画のベースになる債務、それから大規模改修に必要になってくるお金、こういったものを分ける中で今考えることもというお答えだったと思いますけれども、ただ、四十五年以上、今までの債務にもかかるわけですね。大規模改修というのは、もうこれは待ったなしでやらなきゃいけないものが迫っているということになると、切り分けるのはなかなか難しい。お金がやはりすぐ要るし、計画の中でちゃんと財源を確保するという意味においては、あくまでもこれは提案です、お考えをいただきたいわけでありますが、今の償還計画の中に大規模改修も組み入れる中で、新たな償還計画というものをしっかりやって、受益者負担の中でどういう通行料金を取るのかというようなこともぜひお考えいただきたい。これは提案でありますので、お考えをいただければというふうに思います。
 時間がやはり足りません。太田大臣には、これは亡くなられた冬柴大臣が御苦労された公益法人の問題です。
 例えば、駐車場整備推進機構とかあるいは道路保全技術センターとか、そういったものの見直しはなされてきました。そして同時に、各地方整備局の建設弘済会、建設協会、こういったものはちゃんとやっていただけているという説明を受けております。これはぜひ進めていただきたい。
 お願いは、必要なものは必要でいいんですけれども、これは政治がリーダーシップを持って、公益法人の見直し、民間でできるものはやはり民間にやらせるべきです。私は、そういう原則を持ちながら、公益法人について、本当にこれは公益法人でやらなきゃいけないのか、あるいは民間に任せることができるのか、あるいは公益法人をスリム化することができるんじゃないか、そういうことをもう一度点検していただきたいんです。
 それについて、大臣の御答弁をいただきたいと思います。
#30
○太田国務大臣 無駄な公共事業はやめる、必要な公共事業はやる、そして国交省の関連している公益法人等々についてこれを常に見ていくということは、私は大事なことだというふうに思っているところです。これは私の考え方という中で、どういうふうにこれを、よくまず調べていくようにしたいというふうに思っています。
#31
○前原分科員 国交省所管の公益法人というのは数がかなりたくさんございますので、時間をかけて精査していただき、そして、かなり大きなところから手をつけてきましたけれども、小さなものを含めてぜひ手がけていただきたい。また一定期間がたったらどうなっていますかと伺いますので、ぜひしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 最後に、これは私の要望でありますけれども、要望とともに御答弁をいただきたいわけでありますが、リニア中央新幹線、これの名古屋から大阪までのルートについて、今のところJR東海のルート設定においては京都を通らないということになっているわけでありますが、五千万人の観光客が毎年来ます。世界に行って、東京とあわせて、若干、京都選出の議員として生意気な物言いですけれども、京都のことを知らない人というのは余りいません。それだけ京都というのは、古都であり、千二百年の都であり、そして、ほかの地域にもありますけれども、日本が誇る伝統文化、そして遺産というものがたくさんある。そういう意味においては、京都を通らない手はないだろうと私は思うわけです。
 きょう、京都市がつくりました地図を、ちょっと大臣、見ていただけますか。そうすると、京都駅ルートの方が実は路線の長さについては短くて済む。直線ではありませんので、そういう意味では所要時間はかかります。ただ、建設費もかかるけれども、利用者便益とか事業者便益とか経済波及効果については上回っているんですね。
 もちろん、JR東海という完全に民営化した会社がやられることでありますけれども、これは国家プロジェクトです。国家プロジェクトの中で、百年の大計というものを見失わないために、やはり京都を通すということは大変重要なことだと私は思いますので、ぜひこれはJR東海ともしっかり話をするということで進めていただき、できれば関空までリニア、私が大臣のときも、大阪と関空の間をリニアで結べないかという話を検討したこともあります。
 そういう意味においては、こういった形で、四十四、五万回のものを、先ほど田村局長は、過去最高でも、それでもまだ十三万弱ですよ。まだまだ使える空港ですから、そういう意味においては、これをしっかり活用するという意味において、この京都ルートというものを真剣に検討していただきたいんですが、大臣、いかがでしょうか。
#32
○松本主査 大臣、タイムオーバーですので、よろしくお願いします。
#33
○太田国務大臣 はい。
 京都の重要性は、私も七年間もおりましたので、よく認識をしているつもりです。
 ただ、ここの中央新幹線につきましては、基本計画及び整備計画ということで、奈良市付近を主要な経過地点とする整備計画とすることが適当という答申をいただいているところでございまして、現在の時点で申し上げれば、現在の計画どおり必要な手続を進めていくことが適当である、このように考えております。
 先生の御指摘は、御指摘として受けとめておきます。
#34
○前原分科員 しつこくこの問題については取り上げたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 質問通告をして、また、お越しをいただきながら質問できなかった方々にはおわび申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#35
○松本主査 これにて前原誠司君の質疑は終了いたしました。
 次に、國場幸之助君。
#36
○國場分科員 本日は、大変貴重な機会をありがとうございます。沖縄一区の國場幸之助と申します。
 私は、ふるさと沖縄のすばらしさを生かし、そして日本の国力を高めていくためにはどのような国づくりをしていくべきなのか、そういう問題意識を絶えず持っております。えてして沖縄と中央政府というものはぶつかり合う側面がたくさんあるんですが、そうではなくて、沖縄のすばらしさを生かすということが日本の国益にも直結するんだ、このことを示していかなければいけないと絶えず問題意識を持っているんです。
 その中で、これからの日本は、海洋国家そしてまた観光立国という部分を基軸とした国づくりに努めていかなければいけない、このことがふるさとを生かし、日本を変えていくことにつながる、そのように考えておりまして、その観点から、本日は、沖縄観光を通して日本の観光政策がどうあるべきなのか、こういう点について質疑を行いたいと思います。
 まず、沖縄観光の課題について。
 安倍内閣の骨太方針の中で、沖縄は、成長するアジアの玄関口に位置づけられるなど、大きな優位性と潜在力を有しており、日本のフロントランナーとして日本経済活性化の牽引役となるよう、国家戦略として沖縄振興策を推進すると明記されております。このことは非常に大きなことであると考えております。従来の格差是正の対象である沖縄から、日本の経済を引っ張っていく沖縄という、大変大きな一歩であると考えております。
 その中で、国土交通省が、沖縄観光の今後の振興策を協議する場として、沖縄観光振興会議を設置し、初会合が開催されたと伺っております。そして、その会議には太田大臣が大変に熱心に力を入れているとお聞きしておりまして、心から感謝をしておりますが、沖縄の観光にはたくさんの課題があります。観光客の平準化であるとか、そして観光に従事する、雇用されている方々がなかなか安定した職場の待遇が確保されていない、そういった面も問題があるんです。
 この会議を通して、太田大臣がどのような沖縄観光の可能性とまた課題克服に取り組んでいこうとしているのか、まずこの点をお聞かせください。
#37
○太田国務大臣 御指摘のように、海洋国家そして観光立国ということは、本当にそのとおりだと思います。東京がエンジンになる、そして沖縄もエンジンになる、こうした、楕円形でいいますと二つの焦点ということだと私自身は思っています。
 そういうことから、さまざまな要請を聞いていて、那覇空港の第二滑走路ということもありますし、あるいは沖縄でMICEの特区をということもございますし、また港湾整備ということもございますし、海外LCC就航の促進ということもありますし、いろいろな点でバックアップをしていかなくてはいけない。
 私は、沖縄観光振興会議を立ち上げるということの要請も受けまして、そのとおりだと思ったのは、東京と沖縄という離れたところにいるよりも、中央の観光庁自体が現場に行って一緒に考えるということが大事だろう、沖縄からの声を東京にいて聞くんじゃない、一緒になって考えて、沖縄の観光振興に頭を悩ませて、何か突破口を切り開くということが我々の役目であろうというふうに思っています。
 この会議をさらに進めながら、まさに今先生がおっしゃった、海洋国家、観光立国、そうしたことの大事な大事な大事な沖縄をバックアップしたいというふうに思っているところです。
#38
○國場分科員 大変力強い大臣の御答弁、ありがとうございます。
 今大臣の方からもありましたが、那覇空港の沖合展開、これは大変重要な事業でありまして、沖縄はアジア太平洋の真ん中にある、そういう地理的な優位性を持っております。そして、不利性は何かといいますと、やはり東京から遠いというところなんです。島嶼県であり、物流コストの問題や、離島県であるがゆえのさまざまな課題というものを持っております。
 沖縄は、十三の空港を持つ、日本で一番空港の多い県なんですが、そういう離島空港の、幹線空港も那覇空港でありますし、平行滑走路事業というものは太田大臣も大変に力を入れておりますが、これの早期の完成と、そして地元経済界の方からは六割という数字もあったかと聞いているんですけれども、どうにか地域に優先的にこの事業にコミットさせていただきたい、そういうような要請もありますけれども、那覇空港の事業に対しての大臣の御決意、お考えをよろしくお願いします。
#39
○太田国務大臣 現地を私も見てまいりましたが、波との関係で工事期間というのがなかなか制限されるというようなこともありまして、技術力も大事だというふうに思っておりますが、天候とかそうしたこともございますものですから、地元の企業の方々というのは非常に大事だというふうに思っているところです。
 昨年の沖縄振興特別措置法の採択時の附帯決議におきまして、「政府は、沖縄県における直轄事業の実施に当たっては、地元企業の受注機会の拡大に十分配慮すること。」とされておりまして、国土交通省としても、地元企業の受注機会の拡大は重要な課題と認識をしています。
 現在、工期短縮を受けまして具体的な施工計画を検討中でありますけれども、今後、施工計画を受けて発注計画を検討することとなります。その際、地元企業の受注機会の拡大に十分配慮してまいりたいと考えております。
#40
○國場分科員 ありがとうございます。
 ふるさとの空港はふるさとの人間の手でつくり、そしてふるさとの人間で生かし守っていき、日本に貢献していく、このような流れで、受注機会の拡大をぜひともよろしくお願い申し上げます。
 続きまして、世界自然遺産と観光に関しての質問をしたいと思います。
 今、カンボジアの方で開催されておりますユネスコの世界遺産委員会におきまして、富士山が世界文化遺産に登録される動きが進んでいると伺っております。
 沖縄の方でも、ことしの一月に、世界遺産条約関係省庁連絡会議におきまして、奄美・琉球が世界自然遺産の暫定リストに掲載される、記載することが決定したと伺っております。しかし、ユネスコの方からは、奄美・琉球では対象地域が広過ぎるということで、今後、対象地域の特定が行われると聞いております。
 そこでまず、世界自然遺産における奄美・琉球の進捗状況というものをよろしくお願いします。
#41
○伊藤政府参考人 奄美・琉球につきましては、先生御指摘のとおり、本年一月に世界遺産暫定一覧表へ記載することを政府として決定いたしまして、必要な書類をユネスコ世界遺産センターに提出いたしました。
 ユネスコの方からは、暫定リストに掲載するに当たり、具体的な地域とその位置に関する情報について明らかにしてほしい、こういうふうな照会がございました。
 こういったことも踏まえまして、現在、具体的な推薦地域について、学識経験者で構成される科学委員会を設けまして、年内を目途に絞り込みを行うべく、科学的、専門的見地から、検討を進めていただいているところでございます。
 その結果を受けまして、関係自治体や地元の方々との調整を丁寧に進め、できるだけ早期に世界自然遺産登録ができるよう頑張っていきたいというふうに考えているところでございます。
#42
○國場分科員 科学委員会の場で年内に絞り込みをしていくという御答弁でありました。
 その中で、沖縄にはいろいろ貴重な自然環境があるんですけれども、座間味村という島がありまして、ここはスキューバダイビングで大変に有名なスポットでもあります。サンゴ礁を含め、貴重な生態系があるんですけれども、この地域と、あと石垣市の方からは、尖閣諸島を世界自然遺産に登録することができないのか、こういう要望が上がっておりますが、沖縄のどのエリアが対象になっているのか、わかる範囲で教えてもらえませんでしょうか。
#43
○伊藤政府参考人 沖縄は、御指摘のとおり、さまざまなところに非常に豊かな自然、世界に誇るべき自然があるというふうに考えております。一方で、世界自然遺産というのはかなりハードルが高いということで、現在、科学委員会において絞り込みを行っているということでございます。
 具体的にどの地域を推薦するのかというのは、これから科学委員会の中で、それぞれの地域を全部拾い上げまして、どういった自然環境があるのかといったことを評価した上で決めていきたい、こういうふうに考えているところでございます。
#44
○國場分科員 続きまして、観光庁の方にお尋ねしたいんですが、世界自然遺産を活用した観光振興についてお尋ねしたいと思います。
 私は先日、屋久島の方に行ってまいりました。屋久島は世界自然遺産に登録されてちょうど二十年になると伺っておりまして、周辺の島々は二〇%近い人口減の島もある一方で、屋久島の方は世界自然遺産に登録をされて、人口が維持されている。つまり、このことは、交流人口というものが定住人口に直結をすることのあらわれであるとも考えております。
 やはり、今、離島における人口の減少を食いとめていくためにも、何らかの新しい施設をつくるのではなくて、これだけすばらしい貴重な自然環境があるということでより多くの地域を指定し、その地域に住む人に誇り、気概を持たせることが、日本全体に光を当てていくことにもつながっていくと私は思います。
 そこで、今環境省の方は世界自然遺産に登録するさまざまな取り組みをしておりますが、今度、観光庁として、貴重な自然遺産をどのように生かしていくのかということについてお尋ねしたいと思います。
 そしてまた、その中で、沖縄の琉球王国のグスク及び関連遺産群というものは、二〇〇〇年に文化遺産に登録をされております。しかし、残念ながら、日本国内の十六件の世界遺産の中で認知度が一番低い。これは、もちろん沖縄県側の努力もあるんですけれども、やはり、観光庁はいろいろな役割がありますが、私は、観光庁の役割は三つしかないと思っているんですね。
 一つは、基礎的データ、統計というもの。これは、観光という領域が、政策立案する前提として、基礎データが、アカデミズムの分野も含めてまだ未成熟であるということ。この部分をしっかりと整備していく。二つ目には、日本という国そのものをブランドとして世界に発信していく。三つ目が、この世界遺産を含めて、日本にあるさまざまな貴重な資源、宝というものをしっかりと把握し、アピールをしていくことだと思うんですね。
 ですから、せっかく世界文化遺産として登録されている首里城や、これから登録されようとしている奄美・琉球群をいかに観光庁としてアピールしていくのか。この点の御答弁を、長官、よろしくお願いします。
#45
○井手政府参考人 お答えさせていただきます。
 委員御指摘のとおり、グスクと関連遺産群は、平成十二年に世界文化遺産として登録されてございます。
 十六件の中で知名度がという御指摘がございましたが、少なくとも、世界遺産に十二年に登録されて以降、こちらを訪れている入場者の数は随分ふえております。十二年の段階で二百四十万人程度訪れておられたわけでございますが、近年は、常時三百万人を超える、約百万人程度入場する方もふえておりますので、そういう意味では、かなり知名度も上がっているということは言えると思います。
 そこで、こういった世界遺産についての観光庁の取り組みでございますけれども、御指摘のとおり、情報の発信ということが大変大事でございます。したがいまして、私どもとしても、ビジット・ジャパン事業の中で海外の旅行会社を招聘したり、あるいは海外で広告宣伝をしっかりやっていくというふうなことを通じまして、沖縄を含む世界遺産には多くの旅行者が外国から来ていただけるように、しっかりと取り組んでいきたいと思っております。
#46
○國場分科員 井手長官、ぜひともよろしくお願いします。
 世界自然遺産の部分と、あと、私の選挙区に渡名喜村という大変小さな島がありまして、これは人口四百人、日本で二番目に小さな村、自治体です。渡名喜村は、毎週月水金、週に三回、朝の六時三十分から、村民がみんなで清掃活動をするんです。これはいつからやっているかといいますと、大正七年から九十四年間続いているんですね。これは、大正時代には日本全国のいろいろな集落で行われていた地域共同体の、お互いに元気かということを確認し合ったりコミュニティーを維持していくための仕組みだったんですが、今、全国で渡名喜村にしか残っていないと聞いております。
 ですから、これは、人口四百人の小さな村ですので、なかなか観光をPRしていくツールというものは限られているんですね。新しいものを探すというものではなく、古きよき日本の伝統文化、そして、まだそういうような風習が沖縄の離島にあるわけですので、そういったものをPRしていくような地域発掘型の観光資源の調査と申しますか、データというものをどれだけストックしているのかをお聞かせください。
#47
○井手政府参考人 お答え申し上げます。
 委員が御紹介いただきました渡名喜島の大正からの早朝の掃除の話、残念でございますが、御指摘いただくまで、データとして我々自身は把握できておりませんでした。
 そのほかに、全部把握できていないということでございますけれども、各離島に残っております伝統的な五穀豊穣なり豊漁を祈る風習、あるいは海の安全を祈る風習、例えば小浜島でのシチイなど、かなりのものをリストアップはしておりますが、残念ながら、沖縄のそういった古い風習を全部リストアップできるわけではございません。もう少し勉強をこれからもしていきたいと思います。
#48
○國場分科員 よろしくお願いします。
 続きまして、クルーズ船観光についてお尋ねをしたいと思います。
 従来、クルーズ船観光というものは一部の富裕層の観光であったと言われておりますが、近年、格安のクルーズ船というものが普及し始めております。一泊四、五万した費用から、十日間で十二万円という、これはアメリカのある会社でありますけれども、日本の小樽、横浜、神戸を母港として、このクルーズ船が今急速に普及しつつあります。
 従来、観光というものは飛行機が中心だったんですが、船を利用して観光する形態が、このマーケットが今急速に大きくなろうとしております。そして、このことは、観光立国実現に向けたアクションプログラムや日本再興戦略、成長戦略の中においてもクルーズ船の振興というものが日本経済に寄与する可能性が非常に高いと記されておりますが、観光庁として、このクルーズ船観光についてどのような可能性や経済波及効果というものを考えているのか、まずこの点を明らかにしてください。
#49
○井手政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、最近、七万トン、あるいは、場合によっては十何万トンといった船で、一室当たり、例えば食事つきで割りますと一泊一万円台、そういう安価な、手ごろなお値段で楽しめるものがふえてきております。従来は、例えば日本近海でやっているクルーズというのは、一泊当たりにすると四万円とか、そういうことでございましたけれども、退職した方に限らず、若い人あるいは家族連れなどで楽しめるような機会がこれからますますふえてくると思っております。
 そういう意味での経済効果は大変大きいものだと思っておりますので、先ほど御指摘ございましたような、プリンセスクルーズの例だと思いますけれども、そういったものの日本近海でのクルーズ、こういうものをしっかり振興していきたいと思っております。
#50
○國場分科員 クルーズ船の振興、そして、これはまた日本の国際観光のあり方にもつながってくるかと思うんですが、今、日本に来る海外からの観光客は、中国、韓国、香港、台湾と、近隣のアジアが約六六%を占めていると統計で見ました。しかし、近隣諸国との友好親善、観光交流というものは極めて大切ではありますけれども、歴史認識や領土をめぐって、観光客がふえたり減ったり、そういうような事態があるのも現実であります。
 ですから、例えば東南アジアや北欧、世界じゅうから、バランスよく海外からの誘客をしていくべきである。つまり、観光の誘客の平準化というものを戦略的にやっていくべきであると私は考えておりますし、それにのっとったクルーズ船のポートセールスを進めていくべきであると考えております。
 沖縄の方にもクルーズ船、全国でも大変上位に位置づけられておりまして、ボイジャー・オブ・ザ・シーという大きな船が、これは一回の寄港で三千人ほど乗っているんです。滞在時間が大体十時間ぐらいなんですけれども、その間の平均消費額が四万円近いんですね。物すごい経済効果があるんです。これが、ことしは本来十二回、那覇港の方に入港する予定であったんですが、昨年尖閣諸島の国有化が宣言されまして、それ以降、二回か三回に減っているんですね。これもやはり政治的な理由なんです。
 ですから、そういうようなことを今後起こさないためにも、観光庁として、国際観光の誘客のあり方について、ポートセールスと絡めて御答弁をよろしくお願いします。
#51
○井手政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、今、シェア的に見ますと、東アジアからのお客さんが大半を占めております。おっしゃるように、東南アジア、そういうところはもう少しふやしていくべく、しっかりやっていかなければいけないと思っております。そういう意味では、ちょうどことし、日・ASEAN友好協力四十周年でございますけれども、東南アジアに特に力を入れて、今プロモーションを展開してございます。また、ビザの緩和などもやって、追い風になっていくというふうに考えております。
 それから、ヨーロッパからのクルーズ船というお話もございましたが、これは東南アジアだけに限らず、世界じゅうからクルーズ船が来ていただくということが大事でございますので、私どもとしましては、必ずしも東アジア、特に中国からのクルーズ船だけに依存するということではなくて、アメリカからも、あるいはオーストラリアからも、あるいは東南アジアからも寄港できますように、例えばマイアミで世界で一番大きなクルーズ見本市がございますが、そういう見本市に出展をしたり、また海外のクルーズ船の会社のキーパーソンを日本に呼んできて、いろいろな遠隔地からも日本に寄港していただけるようにという取り組みを進めていきたいと思っております。
#52
○國場分科員 ぜひともよろしくお願いします。
 続いて、大型クルーズ船の就航に伴いまして、これは法務省だと思いますが、入国審査の迅速化というものも大きな課題として挙げられております。入国管理行政を所管する法務省の方に、このような大型クルーズ船来航の、そしてまたクルーズ船のカジュアル化、大衆化の時代における審査の迅速化についての取り組みをお聞かせください。
#53
○榊原政府参考人 お答えいたします。
 入国管理局におきましては、クルーズ船に対する上陸審査の迅速化を図るため、これまで、事前に船上で上陸審査の準備を行ったり、全国からの審査要員の応援派遣を実施したりしているほか、個人識別情報の取得を最小限とするなどし、審査の合理化を図ってきたところでございます。
 また、入国審査体制の充実強化として、平成二十四年度補正予算及び平成二十五年度予算におきましても、出入国審査機器の増配備、あるいは福岡入国管理局の増員、また全国的な審査要員の応援派遣のための旅費をお認めいただきまして、さらに入国審査の迅速化への取り組みを強化しているところでございます。
 近年一層大型化するクルーズ船の寄港が各地の観光業等を活性化していることについては十分認識しておりますので、今後とも入国管理局におきましては乗客に対する円滑な入国審査に努めてまいりたいと考えております。
#54
○國場分科員 ありがとうございます。
 ちょっと時間の関係もありますので、続きまして、離島のインフラ整備、これは航空のインフラなんですけれども、二点質問したいと思います。
 私の選挙区に南大東村という島がありまして、その島からの長年の要望が一つあるんです。南大東村という島は医者が一人しかいなくて、急患が出ますと自衛隊機が沖縄本島から飛んできて病院まで搬送します。しかし、自衛隊機というものは目視で島の空港に着陸をしますので、夜間に近づく時間帯は滑走路の照明が十分でないということで着陸できないというケースが生じるんです。実際に、天候が悪くて自衛隊機が着陸できず、本島に飛行機が引き返してしまって亡くなったという方もいらっしゃいます。
 現行の補助制度の中では、夜間の定期便の就航がなければ照明設備は整備していくことができないという現状があるんですけれども、航空局長、この課題に対しての御所見をお願いします。
#55
○田村政府参考人 お答え申し上げます。
 ただいま御質問の南大東島、北大東島も同じなんですが、沖縄本島から四百キロ以上離れておりまして、夜間の緊急患者輸送を安全に行うということは極めて重要な課題であるというふうに認識しております。
 この件に関しましては、平成二十一年度に、沖縄特別振興対策調整費で、いわゆる可動式の灯火、ランタンでございますけれども、これを明るくし、かつ増設したというようなことがございまして、これでかなり事態は改善したというふうに伺っております。
 ただ、本日、先生から地元の御要望をお聞きいたしましたので、まず空港の設置管理者である沖縄県からも詳細を聞いた上で、より安全でより効率的な航空機の着陸、そういう方策がないかどうかということについて関係省庁と検討してまいりたいと考えております。
#56
○國場分科員 あと、久米島と那覇の離島空路が、本日から一日六往復から四往復に減便されるんです。これは限定的なものであるんですけれども。
 この理由というものが、LCCにパイロットが転職をしている。そして、今、粟国と那覇の間で、また大きな航空機を購入しようとしているんですが、さまざまな航空機の購入の補助であるとか燃料税の補助があるのはありがたいんだけれども、パイロットがいないということを言っているんですね。
 ですから、これだけ航空需要というものが拡大していく中におきまして、日本というのは離島国ですから、このパイロット不足というものに、もちろんこれは民間ベースの話かもしれませんけれども、国としてどのような対策を講じていこうとしているのか、この点をお聞かせください。
#57
○松本主査 田村航空局長、時間が迫っていますので、短く。
#58
○田村政府参考人 はい、わかりました。
 御指摘のとおり、我が国では、これは世界的にもそうなんでございますけれども、LCCの参入、あるいは航空機を小型化し多頻度で運航する、そういうことによりまして、航空会社でのパイロット不足といいますか、新たな需要の増加ということが起きております。
 このようなパイロットの需要増大に対応していくために、短期的には、航空会社において定年を迎えた操縦士の再雇用、それから外国人操縦士の活用、こういうものが進められるように技術基準の見直しというのも行っております。それから、航空会社の副操縦士の効率的な養成を目的としまして、新たに准定期運送用操縦士資格というものを昨年から創設いたしているところでございます。
 また、中長期的には、航空大学校において操縦士を安定的に供給するとともに、私立の大学などの民間養成機関、こういうものの活動を支援していくというようなことで、全体としてパイロットの供給の増加というのを図ってまいりたいというふうに考えております。
#59
○國場分科員 ありがとうございました。
#60
○松本主査 これにて國場幸之助君の質疑は終了いたしました。
 次に、瀬戸隆一君。
#61
○瀬戸分科員 香川県の瀬戸隆一でございます。
 本日は、質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
 まず、本四高速道路の料金と、それに密接に絡むJR四国の経営状況について、質問をさせていただきたいというふうに思います。
 先日、「国土幹線道路部会 中間答申(案)」が出されました。その中で、海峡部等特別区間に関する記述の中に、他の交通機関との関係について言及している部分があります。
 これについて、ちょっと長いですけれども、読み上げさせていただきます。
 海峡部等特別区間についてですが、「普通区間等に比して大きな差とならない料金水準とする。」また、「具体的な水準については、当該海峡等を横断するフェリーの運賃などと比較することにより定めるべきである。」フェリーと比較して定めるべきだと。そして、「その際、特に本四高速については、緊急経済対策として休日千円をはじめとした割引を導入した際に、他の交通機関に影響があったことに鑑み、現行の割引の縮小を図るなど、割引を含めた実質の料金水準に留意すべきである。」とあります。
 そこで、まずお聞きします。
 高速道路料金につきまして、平成二十一年に緊急経済対策として休日千円を初めとした割引を導入した際に、JR四国の輸送量及びその経営状況にどのような影響があったのか。また、休日千円割引等が終了した際、その影響はどうなったのかについてお答えいただきたいと思います。
#62
○滝口政府参考人 委員御指摘のように、平成二十一年三月から、高速道路料金は休日千円などの割引が開始されたところでございます。
 JR四国の、まず輸送量への影響でございますが、三月でございますので、二十一年度が一体どうなったかということでございますけれども、人キロベースで見ますと、二十一年度は対前年度比マイナス七%と大幅に減少いたしております。休日千円割引が終了いたしましたのは二十三年の六月でございましたが、その六月以降も、鉄道輸送量はほぼ横ばいで推移をしている、このような状況でございます。
 また、経営状況への影響でございます。
 JR四国の経営状況でございますが、平成二十一年度の鉄道運賃収入は、対前年度比マイナス九%と大幅に減少いたしております。その後、平成二十二年度からは、二年連続いたしまして経常赤字を計上したところでございます。
 なお、二十四年度は、鉄道運賃収入は微増いたしておりまして、その後の経営安定化に対する支援措置と相まって、経常黒字に回復しているところでございます。
#63
○瀬戸分科員 大体、乗客量ベースでいきますと、マイナス七%の影響があったということでございます。一度減った利用者が容易には戻らないということが見てとれるんだと思います。
 そこで次に、JR四国に対する支援策についてお聞きしたいと思います。
 先ほどお話がありましたけれども、JR四国の過去五年間、平成二十年度から二十四年度の営業損益、そして経常損益についてちょっと見てみたいと思います。
 先ほどお話があったように、緊急経済対策として、休日千円を初めとした割引の導入がありました。この五年間で、営業損益については十六億円の減少、約二〇%の減少となっていました。しかし、経常損益については、平成二十一年度はゼロ円でありましたが、二十四年度は二十二億円の黒字ということであります。
 営業損益については減少となったにもかかわらず、経常損益が黒字になっているということでございますが、これは平成二十三年度に新たな支援策が実施されたためということもあります。
 そこでお聞きします。
 平成二十三年に、JR四国に対して、従来の支援策に加えまして、新たに鉄道・運輸機構の利益剰余金等を活用した支援策が追加されましたが、平成二十四年度におけるJR四国への支援額は幾らでありましたでしょうか。
#64
○滝口政府参考人 委員御指摘のとおり、平成二十三年度から、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構の特例業務勘定からの支援が実施されております。これは大きく分けて二つございまして、一つが、実質的な経営安定基金の積み増しといった効果を持つものがまずございます。この関係では、平成二十四年度は三十五億円の支援に相当するものが行われております。
 また、もう一つが、老朽化した車両、設備の更新を初めといたします経営基盤の強化を着実に進めるため、二十三年度から十年間で二百億円の助成金、また、二百億円の無利子貸し付け、十年間で計四百億円ということでございますが、こういった支援を行うこととしております。平成二十四年度分といたしましては、十一億二千万円ほどの支援が実施されております。
 以上が鉄道・運輸機構からの支援でございますが、御参考までに、一般会計からも、いわゆる瀬戸大橋線の耐震補強をするという必要がございまして、このうちの鉄道側の負担分につきまして、平成二十四年度の補正予算におきまして七億五千万円の助成が行われているところでございます。
#65
○瀬戸分科員 先ほど、二十四年度から三十五億円の支援があったという話がありました。
 それまでに、JR四国に対して、経営安定基金運用益についてもあるんだと思います。それが平成二十三年で大体七十三億円ほどあったということでございますので、両方足しますと、大体合計で百十億円ぐらいが支援されたということでよろしいでしょうか。
 はい、もう既に合計百十億円ぐらいの金額が支援されているということでございます。
 そこで次に、来年、本四高速の料金改定があります。それのJR四国への影響に絡むことについて質問したいと思います。
 国土幹線道路部会の中間答申を受け、本四高速の料金が来年の四月には改定される予定になっていると聞いております。現在、早島インターチェンジから坂出インターチェンジまでの基本料金は四千百円、それが休日等の割引で千九百円になっているというところであります。
 現時点の中間答申案を鑑みまして、海峡部分等の区間を伊勢湾岸道路並みに、そして普通区間を高速自動車国道並みの料金水準にした場合に、瀬戸大橋の通行料金について、基本料金は二千二百円になるという試算結果もあると聞いております。
 そこで、仮に、もし二千二百円になったものが休日において五割引きとされた場合、千百円となるということでございます。つまり、平成二十一年度の緊急経済対策の際の千円とほぼ同額になってしまうということでございます。JR四国やフェリーの交通機関に与える影響は大きなものになるんじゃないかというふうに思われます。
 そこで、お聞きします。
 今回改定されます本四高速の料金が大幅な削減となった場合、例えば休日割引で千円程度になってしまった場合、JR四国の経営に大きなマイナスの影響を与えると考えられますが、その際、政府としてどのような対応を考えていらっしゃいますでしょうか。
#66
○滝口政府参考人 まず、JR四国にとって瀬戸大橋線が一体どのような意味を持つのかということについて、御説明を申し上げたいと存じます。
 瀬戸大橋線というのは、言うまでもなく、本州と四国とを結ぶ唯一の鉄道路線でございますが、JR四国の鉄道運賃収入を見てみますと、この瀬戸大橋線を使って、本州サイドと、四国の幾つかの駅がもちろんございますので、そういったところまでこの路線を使っている方の運賃収入というものを見てみますと、同社の鉄道運賃収入の約四割を超えるものであるということでございます。これだけ瀬戸大橋線というのが同社の経営上重要な役割を果たすということを意味いたしております。
 先ほど来委員御指摘の取りまとめに際しましては、JR四国の方からも意見を聞いていただくというような機会を実は設けていただいておりまして、そういったようなことを踏まえながら今回の取りまとめを行っていただいたという経緯が実はございます。
 なお、具体的に本四高速の料金は一体どうなるかということについては、来春に向けて詳細な検討が進んでいるというふうに実は承知いたしております。
 したがって、現時点において、具体的にどうなるかということについては、仮定の問題ということでございますのでなかなか明確に申し上げることは実はできませんが、今後、そういった議論が進んでいくんだろうと思っております。その過程におきまして、本四高速料金がJR四国の経営に一体どのような影響を与える可能性があるのかといったようなことについて、私どもも十分関心を持って見守ってまいりたいと思います。
 その上で、状況に応じて、何らかの対策を検討する必要があるのかないのか、そういったことも含めて適切に対応を考えてまいりたいと思っているところでございます。
#67
○瀬戸分科員 これから検討されていくということでございますが、既に年間百十億円近くの支援をしている上に、二十三年度からまた新たな支援が加わったということでございます。すぐにまた支援をするというハードルはなかなか大きなものがあるんじゃないかというふうにも思われるところであります。そうなりますと、本四高速道路における料金によって勘案するしかないのではないかというふうに私は思っているところでございます。
 そして、こういった配慮が必要な事業者については、JR四国だけではないということでございます。
 次に、大型車両の料金についてお聞きしたいと思います。
 瀬戸大橋のたもとの坂出市には、倉庫業等の会社がたくさんあります。つまり、一旦四国に入ってきたところで備蓄しておいて、それは瀬戸大橋の料金が高かったということもあるんだと思います、そこで倉庫に備蓄するということになっているということでございます。それらの業者の方々の中には、瀬戸大橋の料金について、特に大型車両の料金が大幅に下がることについて懸念を示している、そういった業者の方々がいらっしゃいます。
 本四高速の大型車両の料金が大幅に下がってしまうと、坂出地区等の倉庫業などの業者の方々は、ちょうど橋の向こうですけれども、岡山の水島地区との競争にさらされてしまい、ストロー現象が起きるリスクがあるんじゃないかというふうな懸念をされています。
 そこで、お聞きします。
 本四高速の大型車両の料金が大幅に下がった場合、香川県の坂出地区等の倉庫業等の業者が本州との競争にさらされ、ストロー現象が起きるリスクがあります。このようなストロー現象のリスクについても勘案しながら、大型車両の料金を検討する必要があると考えておりますが、いかがでしょうか。
#68
○前川政府参考人 本四高速の料金につきましては、国土幹線道路部会から、先日、中間答申が出たところでございますけれども、その答申に至るまでの議論の過程におきまして、物流関係ということで、各種経済団体、またフェリー協会、JR貨物からのヒアリングも行うなど、丁寧に議論がなされてきたところでございます。
 委員御指摘のとおり、本四高速の料金水準につきましては、陸上部はNEXCO普通区間と同等とし、海峡部は海峡部等特別区間ということで、普通区間に比して大きな差とならない料金水準とするわけでありますが、具体的な料金水準については、フェリーの運賃などと比較することにより定めることとされたところでございます。
 また、料金割引については、現行の割引の縮小を図るなど、他の交通機関への影響を勘案して、実質の料金水準に留意するというふうになされたところでございまして、御指摘のような物流に関する大きな変化が起きる可能性も考えられますので、大型車の料金につきましては、今後、国土幹線道路部会の中間答申を踏まえまして、国土交通省と本四会社、また関係の諸団体とよく調整をして決めていきたいというふうに考えております。
#69
○瀬戸分科員 もちろん、観光客をふやすという観点からしますと、本四高速の料金水準について、伊勢湾岸道路並みとかそういったところまで下げるということは重要だというふうに思っております。来年四月の改定に間に合うように、ちょっとおくれぎみとも言われておりますので、速やかな検討をお願いしたいというふうに思っております。その際、道路、鉄道、フェリー等から成る総合交通体系の維持についてもという観点も忘れないでいただきたいというふうに思っております。
 次に、本四高速料金の島民割引についてお聞きしたいと思います。
 本四高速沿線の離島、幾つかありますけれども、住民の方々は日々の買い物にも瀬戸大橋を利用せざるを得ない、そういった状況にあります。瀬戸大橋の通行料金は、そういった方々にとって大きな負担になっているということであります。
 今回の料金改定で、ある程度基本料金が下がることを考えますと、あと少し国の負担をふやせば島民割引料金を無料ということもできるんじゃないかというふうに考えておりますが、いかがでしょうか。
#70
○前川政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、本四高速道路の通っている離島、具体的に言いますと、櫃石島、岩黒島、与島、馬島、四島ございますが、そこにお住まいの皆様方に対しましては、島民生活の安定でありますとか福祉の向上の観点から、本四高速会社と地元の香川県、坂出市の協力のもとに、通常料金の八割引きとなる島民割引を実施させていただいております。また、委員御指摘のように、全体の料金水準が下がれば、それに応じてその八割引きの料金も下がるということで、一層利便性が向上するのではないかと思っております。
 ただ、料金を無料とするということになりますと、現在御協力をいただいております香川県、坂出市にさらに御負担をいただくということにもなりかねませんので、そのあたりについては、本四高速会社と関係の自治体との間で十分検討していく、その際には、地方自治体の意向もよく確認する必要があると考えております。
#71
○瀬戸分科員 関係地方自治体とよく議論していただきたいというふうに思っております。
 本四高速の料金は、四国にとって、やはり観光、交通機関、産業等、いろいろな面に影響を与えるというふうに考えております。大胆でありながらも慎重な検討をお願いしたい、そのように思っております。
 次に、坂出北インターチェンジのフル化について質問を行いたいと思います。
 瀬戸大橋から四国に入ってすぐの位置に坂出北インターチェンジというのがあります。その坂出北インターチェンジは、片側のみのハーフインターチェンジとなっているところであります。つまり、坂出北インターにおいては、本州側方面へのアクセスのみが可能ですが、四国方面へのアクセスはできないという状況にあります。
 坂出市は瀬戸大橋による四国の玄関口でもあります。重点港湾である坂出港は海上物流の拠点にもなっているということでございます。
 南海トラフ大地震が発生した際に、四国内の物流輸送は高速道路を利用した陸上輸送が主になるというふうに考えているところであります。高速道路へのアクセスがよい坂出港の地理的優位が効果を発揮するのではないかというふうに思っているところであります。
 しかし、坂出港より最も近い坂出北インターチェンジは、本州とのアクセスを重視したハーフインターチェンジのままであるという状況でございます。
 そこで、お伺いいたします。
 南海トラフ地震等の災害時における物資輸送を円滑に行う、そういう目的から、従来のインターチェンジの設置基準に必ずしもとらわれることなく、坂出北インターチェンジのフルインター化をする必要があるのではないかというふうに考えておりますが、いかがでしょうか。
#72
○太田国務大臣 瀬戸中央自動車道の坂出北インターチェンジは、四国で最も本州寄りのところにある。そして、本州寄りのインターチェンジで本州向きのハーフインターチェンジとなっていて、南側にフルインターチェンジの坂出インターチェンジが隣接する、距離が結構短いということもお聞きしておりますが、ここをフルインターチェンジにしてほしいという地元の声もお伺いをしているところでございます。
 四キロ以上離れているというのが一応の基準になっているんですが、全国から見ますと、一・八キロぐらいのインターチェンジというのもあるんですね。そういう点では、ここは縛られるというようなことではないというふうに私は思っています。
 地元の方が本当に要望してということが強いという意思があり、そして、地元の自治体、坂出市等が中心となって、利用の分担や効果等を踏まえて、必要性を検討して、合意形成をしていただく必要があるというふうに思っています。
 そういう意味では、地元でしっかり合意を形成していただいていくということになれば、地元の検討ということについて、国交省としては必要な協力を行っていきたい、このように前向きに考えているところでございます。
#73
○瀬戸分科員 大臣から前向きなお話をいただきまして、本当にありがとうございます。
 地元におきましても、インターチェンジのフル化について要望する声がさらにまた盛り上がっているところであります。協議会の設置につきましても、今ちょうど、坂出市等を含め、いろいろ議論させていただいているところでありますので、またよろしくお願いしたいというふうに思っております。
 現在、坂出市においても、あらあらの調査はしているところというふうに聞いております。南海トラフ地震の際の緊急輸送の確保、そういう観点から、坂出北インターチェンジのフル化について、御検討を切にお願いしたいというふうに思っているところであります。
 以上、質問を終わります。
#74
○松本主査 これにて瀬戸隆一君の質疑は終了いたしました。
 次に、中野洋昌君。
#75
○中野分科員 公明党、兵庫八区、尼崎市選出の中野洋昌でございます。本日は、どうかよろしくお願いいたします。
 では、早速質問をさせていただきます。
 まず、最初の質問として、ハート・プラスマークについて質問をさせていただきます。
 御承知の方もいらっしゃらないかもしれませんので、少し説明をさせていただきますと、内部障害者という方々がいらっしゃいます。これは、身体障害者のうち、体の内部に障害がある人、具体的に言いますと、心臓、呼吸器、腎臓、膀胱、直腸、小腸、あるいは免疫機能、こういったところに障害がある方、これを内部障害と総称しておりますけれども、厚生労働省の調査では、全国に約百万人以上の方がいらっしゃる、こういう結果が出ております。
 こうした内部障害者の方々は、見た目には障害があるということがわからない、こういうわけでありますから、例えば、優先座席を使おうとしたとき、あるいは障害者用の駐車場を使おうとしたとき、こういったときに利用をとめられたりする、大変な御苦労をなさっているケースもあるわけでございます。ですので、私は、そもそも、この内部障害者という方々がいらっしゃる、こういう認知度をもっともっと上げていく必要があるのではないか、このように考えております。
 公明党といたしましても、この内部障害者の方々をあらわすマークとしてハート・プラスマークというものを使っている方々がいらっしゃいまして、こういったものを推進してまいりました。地方自治体によっては、このマークの設置が進んでいるところもございます。例えば、東京都では、都議会議員の皆様の御尽力でこのマークの設置が進んでおりますし、私の地元の尼崎市においても、市営バスにこのマークを設置させていただいたところであります。
 そこでお伺いいたしますけれども、このハート・プラスマーク、あるいは内部障害者を示すこういったマーク、これを国としてももっともっと広く周知あるいは啓蒙していくべきではないか、このように考えますけれども、政府参考人の御意見を伺います。
#76
○伊奈川政府参考人 お答え申し上げます。
 障害者に関するマークにつきましては、いろいろな団体、民間団体も含めまして、つくられているところでございますけれども、先生御指摘のハート・プラスマーク、特にこれらの方々は、内部障害ということで、外見からは必ずしもわからないということでございますので、そういったマークの必要性というのは非常に高いのではないかと認識しております。
 私ども内閣府におきましては、こういった障害者に対する理解、その一環としまして、こういったさまざまなマークにつきましてもホームページで紹介をしておりますし、また、障害者の白書を私どもつくっておりますけれども、そちらの方でもこういったハート・プラスマークも含めまして紹介をしているところでございます。
 私どもの方、いろいろな形で今後とも、こういったマークについて、広く国民そして事業者の方に普及するように努めてまいりたいと考えております。
#77
○中野分科員 ありがとうございました。
 このハート・プラスマークにつきましては、自治体で取り組みが進んでいるところもございますけれども、やはり、物によって、自治体によって、場所によってかなり温度差があるところもございます。国としてもしっかりとこの周知啓発というものをしていただきたい、このように考えますので、どうかよろしくお願いをいたします。
 続きまして、私の地元でございますけれども、尼崎の公害訴訟に関して一つ質問をさせていただきます。
 この訴訟は、皆様御承知のとおり、大気汚染を原因として、一九八八年、尼崎の住民の方々が、国、阪神高速道路公団及び企業、これを被告として訴えた公害の裁判でございますけれども、二〇〇〇年に和解が成立をいたしまして、以来、意見交換がずっと行われてきておりました。六月の十三日、和解条項をめぐるこの意見交換、これが終結をすることになりました。
 十二年にわたる大変に長い意見交換でございましたけれども、今回それが終結したことについてどのような所感を感じられているのか、国土交通省にお伺いをいたします。
#78
○赤澤大臣政務官 委員御指摘のとおり、平成二十五年六月十三日、尼崎訴訟連絡会におきまして、原告の皆様と近畿地方整備局及び阪神高速道路会社の間で、平成十二年に締結をした和解条項の履行確認を終結する旨の合意に至ったところでございます。
 今委員御自身がお話しになりましたけれども、平成十二年に和解が成立してから既に十二年と半年ほど、その後、平成十五年六月の公害等調整委員会のあっせんが成立してからちょうど十年、さらにさかのぼれば、昭和六十三年の四百九十八名の原告の皆様の提訴からすると二十四年と六カ月という大変長い時間がたっております。そういう意味で、今回の合意について、私ども、大変大きな感慨を覚えるところでございます。
 これまでの間に、尼崎市域において国道四十三号等の沿道環境対策を推進してきましたが、一定の進捗が図られたことが原告の皆様から一定の評価を得られたのではないかというふうに認識をしております。
 今後とも、近畿地方整備局、そして阪神高速道路会社としては、関係機関と連携を図りながら、よりよい沿道環境の実現に向けて努力してまいりたいというふうに考えております。
#79
○中野分科員 ありがとうございます。
 訴訟の開始から、先ほど御説明していただきました、約二十五年、意見交換も十二年でございます。大変長い道のりでございましたけれども、この間、国としてはどのような政策を講じてきたのか、そしてどのような成果を得られたのか、これについて政府参考人にお伺いをいたします。
#80
○前川政府参考人 先ほど政務官から、一定の進捗が図られたということでありますが、その内容について詳細に御説明を申し上げます。
 国道四十三号及び阪神高速三号神戸線におきましては、和解条項等に基づきまして、沿道の環境改善を図るため、国道四十三号の車線削減、環境施設帯の整備、低騒音舗装の敷設、遮音壁の設置、さらには、阪神高速の高架部分への裏面吸音板の設置等を進めてまいったところでございます。
 あわせまして、平成十三年より、環境負荷の大きい大型車を対象に湾岸線へ利用料金を割り引いて誘導するという環境ロードプライシングを実施しております。また、平成二十四年からは、国道四十三号通行ルールということで、環境レーンを設定いたしまして、大型車の皆さんにはできるだけ住宅から遠いところ、いわゆる中央寄りの車線を通っていただくというキャンペーンをドライバーの皆様にやるような、関係機関とそういう連携を進めてまいっております。
 これらの対策によりまして、近年の二酸化窒素及び浮遊粒子状物質においては環境基準以下の数値となっておりまして、尼崎市域における国道四十三号沿道の大気環境は改善傾向にあるものと認識をしております。
#81
○中野分科員 ありがとうございます。
 国のさまざまな取り組みによりまして、一定の成果が得られて、今、環境基準そのものを下回っている、そういう数値にある、そういう現状であることを説明していただきました。
 尼崎市といいますのは、かつて阪神工業地帯の中心的な場所でもございました。多くの環境問題を抱えてきた町でもございます。その多くは、現在は、先ほど御説明があったように、いろいろな改善がなされてまいりました。先日も、尼崎市は環境省の方から環境モデル都市ということで選定を受けまして、新しい歩みを歩んでいこう、こういう段階でございます。
 私は、意見交換は終結をしたものの、国道四十三号線の道路環境の問題を初め、環境問題について今後もしっかりと国として取り組んでいく必要があるのではないかと考えておりますし、阪神間の道路ネットワークの整備も含めて施策を推進していく必要があるのではないか、このように考えております。
 そこで、今後、環境の改善へ向けてどのような政策を将来的に講じていく予定なのか、これを政府参考人にお伺いしたいと思います。
#82
○前川政府参考人 お答え申し上げます。
 確かに和解条項の履行確認は終結いたしましたが、これまで効果が見られました環境ロードプライシングでありますとか国道四十三号の通行ルールにつきましては、引き続き実施をしてまいりたいと思っております。
 また、これら関係機関と連携した沿道環境対策とともに、大阪湾岸道路でまだ未整備の区間もございますので、そういう湾岸道路の整備など、周辺の道路ネットワークを強化していくということも効果があると思いますので、そちらの方にも取り組んでまいりたいと考えております。
#83
○中野分科員 ありがとうございます。
 さまざまな政策を推進していただける、ネットワークの整備も含めてしっかり前向きに取り組んでいただく、こういう御答弁をいただきました。地元の大きな課題でございますので、しっかりと対策が前に進んでいくように私自身も引き続きまた努力してまいりたい、こう思いますので、どうか今後ともよろしくお願いいたします。
 続きまして、少し話題はかわりますけれども、建設業のデフレの脱却に向けた政策、これを御質問させていただきたいと思います。
 皆様御承知のとおり、建設業は公共事業費の削減などを受けまして今大変苦しい経営環境にある、こういう認識をしております。
 私もかつて国土交通省の職員をさせていただいておりまして、そのときは入札の担当をさせていただいておりました。
 当時何が問題になったかと申しますと、建設業者さんの数そのものが減少している、特に若手を中心として職人さんも非常に不足をしている、また、機材も不足をしている、こういう状況がありまして、例えば、急に豪雪があった、こういうときに除雪作業が迅速にできない地域が出てきてしまっている、あるいは災害の復旧をしようとするときに迅速な行動ができなくなってしまっている、地域にとって不可欠な事業が請け負えない、そんな地域が出てきているんじゃないか、こういう課題がございました。
 私は、災害の多い日本にとって、この建設業というものが地域の維持に必要不可欠な存在である、このように改めて認識をさせていただいたわけでございます。
 その建設業にとって今大きな問題は何か。私は、賃金の大幅な低下というものが一つの大きな問題になっているのではないかと考えております。
 今回、党としても、さまざまな建設業の団体の皆様と意見交換をさせていただく機会を設けさせていただきました。職種によっては、職人さんの賃金が一番高かった時期から何と四分の一ぐらいまで低下してしまった、こんな御意見もいただいたところであります。これを何とか反転させないといけない、現状の賃金が余りにも低過ぎるのではないか、こういう認識がございます。
 今回、太田国土交通大臣にも大変な御苦労をいただきまして、今年度の労務単価について全国平均で約一五%引き上げていただく、こういう大変な御決断をしていただいたわけでございます。
 この措置を受けまして、業界団体側からも、例えば日本建設業連合会からも、適正価格の受注をしっかりやっていこう、こういうお話がありました。しかも、公共工事だけではなくて、民間工事も含めてしっかりと適正価格の受注をしていこう、こういう決議がなされたわけでございます。
 しかし、民間工事の適正価格受注は大変に難しい問題であると思っておりまして、なぜかと申しますと、発注者がまずその現状を理解していただかないとなかなか前に進まない、これは明らかでございます。
 そこで、国として一体どういう政策がとれるのか。例えば、民間の発注者に対してこうした要請を行っていく、あるいは民間工事の発注額について国としてしっかりと注視をしていく、監視をしていく、こういったことが考えられるのではないかと考えますけれども、この民間発注者に対する何らかの取り組みができないか、これについて政府参考人の御見解を伺いたいというふうに思います。
#84
○佐々木政府参考人 お答えいたします。
 お話のありました労務単価は、これは公共工事において設定されておりますので、工事全体の六割を占めています民間工事においてはこういう制度はないということでございます。
 しかしながら、特にこれから若年の建設技能労働者を確保していかなきゃいけないというふうなことを考えますと、何とか民間工事におきましても賃金を上げていっていただきたいと思っているわけでございます。
 そういう観点から、労務単価を引き上げたときに、三月二十九日でございますけれども、主要な民間発注者の三十七団体に、必要な経費を適切に見込んだ請負契約を締結していただきたい、あるいは、法定福利費を適切に支払っていただきたい、こういったことを文書で要請したところでございます。
 また、直近でも、これらの趣旨を徹底するために、経団連でございますとか、あるいは幾つかの大手のディベロッパーに対しまして、個別に要請も行っているところでございます。
 民間同士の契約に関しまして、私どもでできることというのは限られている側面もあるわけでございますけれども、確かに、こうやっていろいろ話をしてみますと、そもそもこういう建設技能労働者の置かれている状況について御存じないとか、そういうこともあるわけでございますので、私ども、そういった点も含めまして、これからいろいろな調査も行いたいと思っておりますので、そういったものも含めまして、さらに民間発注者にどう対応していくかということを考えていきたいと思っております。
#85
○中野分科員 ありがとうございます。
 確かに、公共工事は国や地方自治体が発注者でございますので、自分自身の取り組みとしていろいろなことができるわけでありますけれども、民間の契約というのはあくまで民民の契約でありますので、国として何ができるのかが大変難しい、こういう現状を私も重々承知しております。その中でさまざまな取り組みをしていただいているということを御説明いただきましたし、今後も、調査も含めて、どういう状況にあるのか、どういう改善政策がさらに考えられるのか、こういうことをしっかりとまた対応していただければと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
 デフレの脱却に向けましては、やはり賃金が上昇しないと意味がない、このように考えております。公明党も、次の参議院選挙の重点政策の中で、デフレ下で失った平均所得一〇%、これを取り戻す、こういう政策を掲げさせていただいたわけでございます。
 私は、今まで現場で、公共工事の労務単価を引き上げてきた、こういう取り組みを紹介させていただいておりました、実績として大きく訴えてまいりましたけれども、しかし、現場からはこういう御意見もございます。確かに労務単価自体は上げていただいた、しかし、契約をしていく中で、下請の一番最前線の現場の職人さんの給料が本当に上がるのか、こういう疑問の声も非常にあったわけでございます。
 そこで、これはぜひ太田大臣にお伺いをしたいんですけれども、労務単価、確かに国の発注の段階ではこれを引き上げることができました。しかし、この引き上げた労務単価が、実際に一番最前線の現場で働いている職人さんの給料まで本当にお金が回っていくのか、反映されていくのか、これをしっかり国としてこれから担保する、あるいはしっかりと監視をしていく、こういう必要があるのではないかと考えております。この点についてどういう政策を講じられていくのか、太田国土交通大臣にお伺いをいたします。
#86
○太田国務大臣 まず、三月の終わりに上げることを決めたものですから、四月十八日に、建設業四団体の代表に、業界を挙げて取り組むよう要請した。この四団体は、その団体の中で決議をして、そして反映できるようにした。
 さらに、四団体を含む五十団体以上に、そうした決意表明がなされていく、また、これからなさるところもありますが、ほぼなされてきているという状況にあります。
 六月十二日に、一週間ほど前でありますけれども、各地方整備局に、賃金水準の確保に関する相談窓口となる専用ダイヤルを設置しました。そして、この相談窓口を通じて、元請、下請、技能労働者など、さまざまな立場の方々の情報収集、そして普及啓発に努めていく。
 さらに、七月から、全国的にアンケート調査を実施して、賃金の支払い状況を把握していく。
 さらに、例年十月に実施している労務費調査とは別に、賃金水準の実態について、さらにきめ細かな実態調査を同じく七月に実施する。
 一つ一ついろいろな角度で調査をして、適切に賃金が上がるというところに反映するようにということを思っております。
 以上でございますけれども、冒頭に質問がありましたハート・プラスマーク。先般から、私は、高速道路や鉄道というところでマタニティーマークを普及するという運動を開始してきました。また、この六月になりまして、特にベビーカーについて協議会を設けて、鉄道を初めとする機関が対応できるようにしたという状況にあります。
 鉄道事業者を初めとして、満員の列車の中で、心臓とか呼吸機能とか、そうしたことで外からなかなかわからない方たちが大変な状況にあるということを承知しておりまして、国交省としても、関係の公共交通機関にハート・プラスマークの普及ということに努めていきたいというふうに思っております。
#87
○中野分科員 ありがとうございます。
 大臣の大変力強い御答弁をいただきました。建設業の団体の皆様も、大臣の今回の取り組みに対して本当に期待を寄せていらっしゃいますし、団体の皆様だけではなくて、やはり、働かれている最前線の職人さん、こういった皆様も本当に、今回の太田大臣のもとでこの取り組みがなされていくことに非常に期待をしている。私は、現場を回らせていただいて、それを痛感しております。
 今後とも、私もまた、国交省で建設業の担当でずっとやってきた人間としても、しっかりとこの問題について応援をしてまいりたい、こういう決意でございます。
 また、大臣、ハート・プラスマークについても力強いお話をいただきまして、ありがとうございました。私も、地元の尼崎で、公共交通の事業者にこういったマークを設置していただくなど、地元自治体でもそれぞれ取り組みを進めております。また、国としてもしっかりと応援をしていただければと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
 続きまして、また話はかわりますけれども、ちょっと河川の関係の問題の質問をさせていただきます。
 私の地元の尼崎市には、猪名川という河川がございます。この猪名川は、歴史的にも、台風や集中豪雨などによりまして水害が何度も発生をいたしまして、治水工事も行われてまいりました。最近では平成十六年に台風もございまして、地域の住民の方からも、水害に対する備えを万全にしてほしい、こういう御要望があるわけでございます。
 そこで御質問なんですけれども、前回の衆議院選挙におきましても、我が党は防災・減災ニューディールということを訴えさせていただきました。とにかく防災の総点検をしていく、総点検をして、弱くなったところにしっかりと補修をしていく、こういうことを訴えさせていただきました。
 現状、猪名川における堤防の安全性の点検について、どのように行われているのか、また、結果がどうだったのか、これをお伺いしたいと思います。
#88
○足立政府参考人 お答えをいたします。
 堤防の点検につきましては、昨年の災害を受けて行いました緊急点検と、日常的に行っております安全点検の二つがございます。
 一つ目の緊急点検でございますけれども、昨年七月の九州北部豪雨を受けまして、福岡県の矢部川でパイピングと呼ぶ基礎地盤からの浸透による堤防決壊、熊本県の白川では流下能力不足による堤防から水があふれてしまうという越水、大分県の花月川では洗掘という、河岸が掘れてしまって侵食されるというような被害が生じまして、大きく分けますと三つのパターンで堤防に被災が生じたというところでございます。
 このため、国土交通省では、全国の堤防の緊急点検を実施いたしております。委員御質問の猪名川につきましては、平成二十四年の七月から八月にかけまして緊急点検を実施いたしてございます。流下能力の不足により越水等が生じた際に堤防の安全性が確保できない区間、これが四・七キロあることが判明いたしましたが、ほかの浸透だとか洗掘、こういったものによって安全が確保できないという箇所はございませんでした。
 一方、日常的な安全点検でございますけれども、これにつきましては、毎年、梅雨期を迎える出水期前それから台風期に目で見て確認するという目視、これによりまして堤防の点検を行うほか、週二回、巡視を行っております。これによりまして、堤防などが傷んでいたり変状を起こしておるというような場合には、必要に応じて補修などを行うことによりまして堤防の安全を確保しておるところでございます。
 以上でございます。
#89
○中野分科員 ありがとうございました。猪名川について、どういう点検をしていただいているのか詳しく説明をしていただきました。
 続きまして、こうした点検の結果も踏まえて、では、今後の取り組みとしてはどのようなことをされていくのか、これについても質問いたしたいと思います。
#90
○足立政府参考人 先ほど申し上げました緊急点検により猪名川で判明をいたしました四・七キロの要対策区間、これにつきましては、既に二十四年度の補正予算によりまして、下流部の主に尼崎市、伊丹市、こういったところの二・六キロの整備を今進めているところでございます。また、今年度、二十五年度の予算で、上流部の川西市や池田市、こういったところの二・一キロにつきましても対策を行うこととしてございまして、四・七キロ全区間の対策を完了する予定でございます。
 なお、日常的な河川の維持管理につきましては、今国会におきまして河川法の改正を行わせていただきまして、河川管理者が施設を適切に維持修繕すべきことをしっかり法律上明確化するとともに、点検や維持修繕に関する技術的基準を政令で定めることとさせていただきました。
 この基準によりまして、国の管理区間の堤防のみならず、都道府県が管理する区間の堤防につきましても、基準に基づいた維持管理を実施していくことが可能となりますので、流域全体の維持管理水準の確保が図られていくのではないかというふうに期待をいたしておるところでございます。
 以上でございます。
#91
○中野分科員 ありがとうございます。
 猪名川は、私の地元の尼崎ですと、途中で藻川というものと分かれて、そして、その川の間の中州のようなというか、そういった地域もございまして、やはり水害に対して逃げるところがないというか、地域住民の方は大変不安に思われている、そういうところもあります。
 今回、しっかりと点検もしていただく、また、補修もしていただいた、これから維持管理の方策についてもしっかりと規定を決めて、国、自治体ともに対応していく、大変に力強い御答弁でございます。地域の住民の皆様が安心して生活ができるこうした防災対策、これを引き続きやっていっていただきたいと要望させていただきますので、どうかよろしくお願いいたします。
 そして、最後でございます。
 猪名川の防災の話をさせていただきましたけれども、実は、水質についてもいろいろな御意見がございまして、この猪名川、近畿地方の中でも、水質で見ると余りよくない、こういった評判、不名誉な結果でございますけれども、これをいただいているわけでございます。ただ、上流部を見ると大変な清流の川であることもございまして、この猪名川の水質の現状というのがどうなっているのか、また、現在どういった取り組みを行っているのか、これを最後に政府参考人にお伺いしたいというふうに思います。
#92
○足立政府参考人 お答えをいたします。
 猪名川につきましては、委員御指摘のとおり、高度成長期に周辺部の開発、都市化、こういったものが進展をいたしまして、水質悪化が進行いたしました。特に下流部におきまして、昭和の四十五年ごろには、河川の水質の指標であるBOD、これが五〇程度を記録したということで、大変な問題が生じたというふうに承ってございます。
 このため、その後、工場排水に関する上乗せ規制、それから下水道の整備、こういったものを進めまして、近年では、猪名川直轄区間の全域で環境基準を満足するようになってきてございますし、特に上流部では、BODが一を切るようなとても良好な水質となっているというふうに承ってございます。
 猪名川流域の水質問題につきましては、地域全体でこれまでも取り組んでおりまして、昭和四十四年に、河川管理者と流域の自治体で神崎川の水質汚濁対策連絡協議会というのを設置しました。猪名川もこの中に入ってございますけれども、そうして水質改善に取り組んでまいりましたけれども、さらなる水質改善が必要だということで、平成二十二年の二月でございますけれども、住民団体の皆さんも加えまして、猪名川の分科会というのを設置したということでございます。ここでは、水遊びができるような水質にしようとか、人が集まる水辺にしようだとか、そういう具体的な水質管理の目標を掲げて、地域を挙げて取り組みを進めているというふうなところを聞いてございます。
 国土交通省といたしましても、こういった取り組みと一体となりまして、猪名川の水質改善に引き続きしっかり取り組んでいきたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
#93
○中野分科員 以上で終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#94
○松本主査 これにて中野洋昌君の質疑は終了いたしました。
 次に、武村展英君。
#95
○武村分科員 自由民主党の武村展英でございます。
 本日は、決算行政監視委員会での質疑の場を頂戴しまして、まことにありがとうございます。
 それでは、質問に入らせていただきたいと思います。
 まず、JAL問題について御質問をいたします。
 二〇一〇年の十二月、そしてまた二〇一一年の三月十五日、この二回の第三者割り当て増資につきまして、これまで衆参の予算委員会、そしてまた国土交通委員会の中で、必要のなかった増資ではないか、こうした指摘がこれまで繰り返し行われてきたところでございます。
 この問題は、増資が行われた正当性、このこと自体についても大変疑義が大きい問題であるというふうに考えますが、それに加えまして、私は、特に二〇一一年三月十五日の増資、この第三者割り当て増資が有利発行であったと言われても、こうした批判は免れないというふうに考えています。
 まず、二〇一〇年十二月一日、そしてまた二〇一一年三月十五日に行われたこの二回の第三者割り当て増資につきまして、株式価格を二千円とした経緯、根拠についてお伺いをいたします。
#96
○木下政府参考人 委員の御質問にお答えいたします。
 第三者割り当て増資が実際どういう形で行われたかというのをまず申し上げてから、二千円の根拠ということを申し上げたいと思います。
 第三者割り当て増資につきましては、御指摘のように二回行われておりまして、第一回目は、JAL役員が経営陣として再生への主体的取り組みを示すことを主眼に、平成二十二年の十二月二十四日に計二十名の方に割り当てをしております。二回目は、イベントリスク等に対します耐性強化の観点で行われたものでございまして、平成二十三年三月十五日に、計八社でございますけれども、割り当てをしております。
 いずれの増資につきましても、会社更生計画の内容を踏まえまして、JALの管財人の申請によりまして、裁判所の許可を得て実施されたものでございます。
 第三者割り当て増資の発行価格二千円でございますが、機構が二十二年の十二月一日に三千五百億の出資をいたしましたときの基準単価が二千円だったということでありまして、それが、第三者割り当て増資の時期が、機構による出資の時期と同一の事業年度、特に第四・四半期という、非常に近接をしていたことから、機構による出資の際の株価と同額にすることが公平性の観点からも妥当であるという考え方に基づき決められたものでございます。
 しかも、その際に、第三者割り当て増資に係る勧誘につきましても、発行価格を定めた上で、機構による出資とほぼ同じ時期、平成二十二年の十二月ごろから行われたと聞いておりまして、年末年始を挟んで、引受先の企業の意思決定ということにも時間を要しましたので、結果的には同じ額になったということでございます。
 さらに、その額のもともとの根拠でございますが、機構による日本航空に対する出資、一〇〇%減資の直後の出資であるということで、株価水準自体に大きな意味はないわけでございますが、単位株の平均的な金額であります百株当たりおおむね二十万円程度となるように、出資総額三千五百億円を前提に一億七千五百万株、二千円としたと聞いてございます。
#97
○武村分科員 ありがとうございました。
 先ほど私の質問の中で、十二月一日についての増資、第三者割り当て増資と申し上げましたが、済みません、ここは訂正させていただきます。十二月一日の方は出資であったということで修正をさせていただきます。
 今の御答弁の中で、まず十二月一日の出資については単位株の平均であった、そしてまた、三月十五日の第三者割り当て増資につきましては時期が同一であった、公平性の観点からそのように考えるのが妥当であった、こうした御説明でございました。
 それでは、二〇一一年三月十五日に行われました第三者割り当て増資につきまして、これが有利発行でないというふうに考えられる、その根拠についてお伺いをいたします。
#98
○木下政府参考人 今の議論のように、第三者割り当て増資につきましては、機構による出資と同額の一株二千円ということで割り当てられてございますけれども、これにつきましては、先ほど申し上げたように、第三者割り当て増資の時期が機構による出資の時期と同一の事業年度で近接していたということから、同額とすることが公平性の観点からも妥当であるとの考え方に基づき決められたものであります。そういう意味では、有利発行でないというふうに理解されていたものとも伺っております。
 なお、未上場のもとで、企業価値から見て株価をどういうふうに評価していくのかということにつきましては、なかなか難しい点もございますが、例えばBS上の純資産額をベースとして一株当たりの純資産額を求めますと、平成二十三年の三月末の時点で約千九十五円となっております。こうした点から比較をしても、委員御指摘のように有利発行ということにはならないのではないかなというふうに考えてございます。
#99
○武村分科員 ありがとうございました。
 それでは、有利発行は何かということからまず明らかにしていかなければなりません。そしてまた、有利発行をする場合には、なぜ会社法のもとでは厳格な手続が要求をされているか、そうした趣旨を考えなければならないと思います。
 まず、有利発行とは、第三者割り当て増資などを行う場合、社会通念上妥当と考えられる価格以下で行われることを一般には言うと思います。そして一般的には、妥当な価格との乖離幅が、約一〇%が目安であろうということも言われております。
 重要なのは、その趣旨でございます。会社法では、有利発行が行われると、他の株主、既存の株主の持ち分、価値というものが希薄化される、そういった株主保護の要請から厳格な手続が要求されているわけです。
 ですので、この場合考えなければならないのは、当初の三千五百億円の出資者、この既存株主と、三月十五日の第三者割り当て増資が行われた場合の株主、この比較が大変重要であるというふうに思います。先ほどの御答弁では、時期が同一であった、そういうふうに御答弁をいただいております。
 重要なのは、この十二月一日の出資から三月十五日までの増資、これは三カ月と十五日ということで、この間にどういうことが起こっているのかということであります。
 確かに、短い期間というふうに思われるかもしれません。しかしながら、上場企業は四半期決算を行っているわけです。四半期決算の会計期間は三カ月ということで、これを超える、一つの会計期間を超える期間だということがまず第一点であります。この四半期というものが経過するにつれて、当初計画していたリストラだとか経費の節減、こうした状況が徐々に明らかになっていくわけであります。
 ですから、結果として、これは二〇一一年の三月期、これは四カ月の決算でございますが、連結ベースで見ると、営業利益四百十二億円、そして経常利益は四百二十億円。こうしたものは三月末日を終わってから実際には明らかになりますが、実務上は月々の月次決算、これを経営者の方々は見て会社の状況を判断するわけですけれども、三月の増資時点ではこうした結果がほぼ明らかになっていたわけです。これは年ベースで見ると、この四百十二億円というのは千二百億円以上、こうした大きい利益を上げることが月次決算の様子を見ていてほぼ明らかだったわけですね。
 当時の経営成績から、財務状況が好転する、こうしたことがほぼ明らかに判明していたにもかかわらず、時間が経過していることによる価値の修正、つまり、時点修正だとか、第三者による株式価格の評価、これを行わなかったことの理由。そして先ほどは、時期が同一であったので公平性の観点から同じ価格にした、そうした御答弁でございましたけれども、私は、この時間軸の間に価値が大きく変動をしているというふうに思っています。このことについて考慮をしなかった、この理由について御見解をお伺いいたします。
#100
○木下政府参考人 お答えいたします。
 先ほども申し上げましたけれども、当時、二十二年一月十九日に更生手続の開始をしておりますけれども、更生計画自身は、二十二年十一月三十日、ちょうど機構による出資が行われた直前に承認を受けております。
 そういう中で、特に時間的にも一年もたっておりませんし、それから将来の不確実性、特に航空業界については固定費が非常に大きいということで、さまざまなイベントリスクがいつ起こるかわからない、そういう中で非常に不確実性が依然高いと認識されておりまして、更生会社でありましたため制約もある中、短期的な収益向上を恒久的に続くものと想定して株価に反映することはなかなか難しかったというふうに聞いております。
 したがいまして、先生が御指摘のように、当時、月々の経営状況を見て時点修正することなく、また、第三者による株式価格の評価を行わず、平成二十二年十二月の機構による出資の株価と同じ価格を提示することが妥当と判断されたものと承知をしております。
 また、当時の状況を考慮いたしますと、二十二年十二月に第三者割り当て増資により出資した者と、翌年の三月に出資をした者との間での公平性については、必ずしも問題があったというふうには当時は認識しておりません。
 いずれにしても、今御議論がございましたように、第三者割り当て増資を含みます一連の日本航空に係る再生支援につきましても、いろいろ論点として指摘を受けているわけでございますので、そういった点も含めて、機構を初めとする関係者からヒアリングをするなどにより、検証をしてまいりたいと思っております。
#101
○武村分科員 ありがとうございました。
 先ほど、御答弁の中で、二千円とした根拠、そしてまた有利発行でなかったと考える根拠について御答弁をいただきましたが、そのときは単体ベースで、一株当たり自己資本が千九十五円であったというふうにお答えをいただいております。(木下政府参考人「純資産」と呼ぶ)一株当たり純資産ですね。一株当たり純資産が千九十五円であったと。
 しかしながら、私は、これは連結ベースで判断をすべき問題であるというふうに思っています。連結ベースで見れば千二百四十七円ですね。そしてまた、新規上場申請時の有価証券報告書からのデータですが、十二月一日段階で連結ベースでこれを見ると、もちろん、その後、増資三千五百億円と債権放棄が五千二百十五億円行われておりますので、これはあらかじめ予見できる事象ですので、そうしたものを加味すると、大体九百六十三円というふうになっています。ですので、これは結果的に見れば、かなりの違いがあったというふうに私は思います。
 この場は決算の審議をする場ですので、一つ御指摘をしておきたいというふうに思いますが、これは小さいことかというふうに思われるかもしれません。しかしながら、この三千五百億円というのは、これは血税なんですね。それが希薄化されないかどうか、これを株主の立場から常に意識を持っておく、チェックをしておく、このことが最も重要であるというふうに思います。当時、そういう意識があったのか、株主の立場から検討がなされていなかったのか、会社法の世界ではごくごく当たり前のこと、こうした意識があったのかどうか、大変疑問に思っています。こうしたことはこれからも私はチェックをしていきたい、このように考えています。
 それでは、次の質問に移りたいと思います。
 二〇一二年九月という異例の早さでJALを再上場させようとした理由についてお伺いをしたいというふうに思います。
 特に、国による出資額が三千五百億円、売却価格と比べますと、投下資本を回収しているようにも見えます。売却価格、総額六千六百三十二億円ということで、これが回収されているかのように思えますが、国民から見た場合には、政投銀だとか国際協力銀行による債権放棄、これが五千二百十六億円、それから政府保証履行損失、これが一千億円、こうした国民負担となっている金額も考慮をすべきであるというふうに私は考えています。
 この点について、政府の御見解をお伺いしたいというふうに思います。
#102
○木下政府参考人 お答えいたします。
 まず、JALの再上場、なぜ異例の早さでさせたのかという点でございますが、企業再生支援機構は、法律上、支援決定から三年以内に支援を完了する、いわゆるエグジットをするというふうに努めることとされております。そういう意味で、二〇一〇年、平成二十二年の一月に支援決定を行いましたJALにつきましては、二〇一三年、平成二十五年一月がその期限となっておりました。
 こうしたことを踏まえまして、再上場の時期につきましては、機構及びJALにおきまして判断されたものと考えておりますが、その再上場につきましては、JALが将来の資本需要を満たすために資本市場へのアクセスを必要としていること、あるいは、海外を含めた幅広い投資家を対象といたしました客観的で透明性の高い入札プロセスでありますし、そういう意味で、国内投資家に幅広く公平に投資機会を提供するものである、そういったことから、最も適切なエグジット手段として選択されたものと承知をしております。
 さらに、御質問の中で、特に三千五百億円と比較した場合におきまして、政府系金融機関による債権放棄ですとか、あるいは債務免除益による得べかりし税収が国民負担となっているのではないかということについての御質問でございますけれども、まず、当時の状況といたしましては、特に当初の融資枠ですとか債務保証の枠につきましては、これを確保しないと日本航空自体が運航停止をするという非常に危機的な状況にあった。そしてまた、主要債権者から更生計画への合意を得る前提として、特に債務超過を解消するということが求められておりましたので、そういう意味で、機構による出資というのが三千五百億円が必要となっていた、そういう非常に緊迫した中でのぎりぎりの判断で出資をしたと思っております。
 その出資に関して、特に短期間で事業再生が順調に進みまして、JALが上場したということで、結果として、出資に関しましては、売却収入が六千四百八十三億円で、三千五百億円を引きまして、大体三千億円の売却収入を得ているわけでございますので、その意味では、国民負担を生じさせることなく支援を完了できたと思っております。
 一方、先生御指摘の、政府系金融機関による債権放棄あるいは政府保証履行損失につきまして、額については若干異議がございますけれども、JALの再生に関して、もちろん国民負担を極力生じないようにするということは非常に重要でございますけれども、特に債権放棄は、裁判所における会社更生手続の中で、負担の衡平性ですとか手続の透明性を確保しつつ行われたものでございまして、JAL支援決定時の厳しい状況に鑑みれば、政府系金融機関による債権放棄による国民負担という点につきましては、やむを得なかったのかなと考えられます。
 一方、債務免除益に係る得べかりし税収の免除という点につきましては、これは、こうした日本航空のみに適用されるものではなく、一般的な税制上の措置でございますので、これについて国民負担が生じているというところは、なかなか認識しがたいのではないかなと思ってございます。
#103
○武村分科員 余りに早い再上場、そしてまた再上場すべきであったかという議論も、当時、大変大きな疑問を呈したわけでございます。
 これも税金の使い方にかかわっているというふうに思います。出資以外にも国民の負担で巨額の支援を行っているということは、このことは国民の目から見ても当時明らかになっているわけです。ですので、国民の立場から見るとどのように感じるのか、これはそれぞれの立場を超えて重く考えなければならない問題であるというふうに御指摘をさせていただきます。
 異例の早さで再上場を行ったJALですが、JALを再上場させることによって、航空会社間の著しい競争力の不均衡の問題が表面化しているところでございます。この点について政府の御見解をお伺いいたします。
#104
○田村政府参考人 お答えいたします。
 御質問の件につきましては、航空局におきまして、昨年の八月十日付で、日本航空の企業再生への対応についてという方針を発表しております。
 この方針に基づきまして、日本航空が我が国の航空ネットワークの維持発展に貢献する企業として適切かつ確実な再生が図られているか、また、公的支援によって航空会社間の競争環境が不適切にゆがめられていないかを確認するために、新規投資や路線計画等の状況を監視して、必要に応じ指導助言を行っているところでございます。
 また、今先生御指摘のように、日本航空の再生が、多くの関係者の理解、協力により行われた経緯というものを踏まえまして、国民に不可欠な路線の維持や地域航空会社への支援も含めまして、利益の社会的還元について、日本航空に対して検討を要請しているところでございます。
#105
○武村分科員 ありがとうございました。
 国民の皆様から理解を得られる対応、そしてまた公正な競争を実現していただきたいというふうに思います。
 国際間の航空間の競争環境が大きく変化している状況、そしてまたアジア諸国の空港間の競争、中東の航空会社の台頭、こうした状況にございますが、これらを踏まえて、国内の航空産業そしてまた空港施設の今後のあり方につきまして、政府の御見解をお伺いいたします。
#106
○田村政府参考人 世界の航空市場は、今御質問にもありましたように、中東の航空会社が著しく躍進をして機材を大量に投入して、アジアやヨーロッパの空港がゲートウエーとして果たしてきた機能を吸引することで、既存の航空会社のシェアが低下してきているというような状況がございます。
 それから、例えば仁川空港が、アジアと北米等の間の長距離航空需要の乗り継ぎ需要を取り込んで、成田空港を上回る国際航空旅客数を取り扱うなど、アジア諸国の空港が急速に競争力を高めております。
 このような状況下で、旺盛な世界の航空需要を我が国に着実に取り込んでいくためには、我が国の航空会社や空港の国際競争力を強化することが喫緊の課題であるというふうに考えております。
 このため、我が国の航空会社が拠点を置く首都圏空港の発着枠拡大を行いまして、それを背景として、各国との交渉で、できるだけ我が国の航空会社が自由にビジネスを展開できる環境というものを整備する枠組みを設定していく、それから、航空機燃料税の軽減等によりまして支援をし、受け手となる空港の方も運営の効率化等を進める、こういったことで、全体として日本の航空会社それから空港の競争力というものを高めていくということに現在取り組んでいるところでございますけれども、そうした政策の拡充を今後も図ってまいりたいというふうに考えております。
#107
○武村分科員 ありがとうございました。引き続き、そうした取り組みを続けていただきたいというふうに思います。
 続きまして、法務局の統廃合について御質問をさせていただきます。
 私の選挙区である滋賀三区、これは琵琶湖の南部に位置する湖南四市というふうに言われておりますが、草津市、守山市、栗東市、野洲市、四市から成る地域です。この地域に法務局の出張所が、現在、草津市と守山市、それぞれ一カ所ずつ、二カ所ございます。この二つの出張所を大津市の法務局に統合するという案、これが、地元の首長さん、そしてまた関係団体の方々に御説明がなされているところであります。
 しかしながら、この四市というのは、地域的に大変緊密、一体としての地域性を持っている、そういった地域です。地域の実情としましては、例えば野洲市から大津の法務局にまで行く、この距離は大変大きいものとなっていまして、地元の御理解というのを得るのは大変厳しい状況にございます。
 こうした法務局の統廃合につきまして、その趣旨をお伺いいたします。
#108
○萩本政府参考人 登記所の適正配置のために進めている統廃合は、行政改革の一環として行っているものでして、組織を統合し業務を集約することにより、事務処理の効率化及び人的体制の合理化を図ろうとするものでございます。
 法務省では、これまで、行政改革に関する複数の閣議決定等を踏まえて登記所の適正配置に取り組んできたところでして、平成八年当時には約千庁であった登記所数が、本日現在では四百二十八庁にまで縮減しております。
 しかしながら、なお、比較的小規模な登記所や、隣接登記所までの所要時間が短い登記所が、全国に相当数存在している現状でございます。政府の方針である行政改革の必要性や国の厳しい財政事情等に鑑みますと、利用者の利便性を確保しつつも事務処理の効率化を図り、質の高い行政サービスを提供していく必要性は引き続き高いものと認識しておりますので、今後とも必要な統廃合を実施することにより、登記所の適正配置を図ってまいりたいと考えております。
#109
○武村分科員 ありがとうございます。
 私は、行政改革というものは、この厳しい財政状況の中で、どうしてもやっていかなければならない重要な問題だというふうに思っています。しかしながら、その大前提としまして行政サービスの利便性を低下させない、こうしたことが重要であるというふうに思います。
 そこで、法務局のサービスを維持するための取り組み、特に湖南地域という地域性に配慮した特別な配慮が必要だというふうに考えますが、法務省の御見解をお伺いいたします。
#110
○萩本政府参考人 登記所の適正配置を実施するに当たりましては、委員御指摘のとおり、統合によって地域住民の利便性をできる限り低下させないように、統合の対象となった地域の実情や必要性に応じて、適切な代替サービスを講ずる必要があるものと考えております。これまでの登記所の適正配置に当たりましても、廃止する登記所の状況や地元からの御意見等を踏まえ、必要に応じ、さまざまな代替サービスを実施しているところでございます。
 幾つかの例を申し上げますと、登記申請、これは登記所に行かなくてもオンライン手続で申請することが可能になっておりますけれども、登記所の統廃合とあわせて、地域の方々を対象にオンラインによる登記申請手続の利用説明会を開催して、オンライン手続の利用促進を図る方策を講ずるなどしております。
 また、登記所が統廃合される場合、地元市民から、身近な場所で登記についての相談をすることができず不安であるとの声が聞かれることがございます。そこで、統廃合後に、最寄りの登記所職員が、その廃止庁の管内の市役所等に出向いて、地元市民からの登記相談に応ずる登記相談会を定期的に実施するなどしております。
 また、さらに、登記所に来庁される一般市民の方は、不動産や会社に関する登記事項証明書を取得する目的のことが多い実情にございますので、登記所を統廃合する場合、一定の要件のもとで、廃止庁の管内の市役所内などに登記事項証明書を取得することができる機械を新たに設置することもしております。
 このように、地域住民の皆様の利便性の低下をできる限り少なくすることに配慮した上で、登記所の適正配置を推進しているところでございまして、委員御指摘の草津それから守山、これらにつきましては、関係自治体などから、統合によって地元の登記行政サービスが低下することに対する不安の御意見をいただいているところでございます。
 したがいまして、今後とも、そういった地元の声にも十分耳を傾けながら、また、委員御指摘の湖南地域の特殊性や実情にも十分配慮しつつ、統合に向けた説明とともに、代替サービスの充実に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。
#111
○武村分科員 ありがとうございました。
 最後に、もう一点だけ質問をさせていただきたいというふうに思います。
#112
○松本主査 いや、もう時間オーバーしていますので。
#113
○武村分科員 はい。
 私の地元である琵琶湖について、これは世界有数の古代湖としてさまざまな価値を有しているというふうに思います。一つの県だけでは到底取り組めない、国を挙げての取り組みが必要だというふうに思っています。
 そこで、琵琶湖の環境改善に配慮した瀬田川洗堰の水位操作の取り組み、そしてまた、カワウ除去、これを広域で連携して対応を強化する取り組み、そしてまた、外来生物であるオオバナミズキンバイを早急に特定外来生物に指定することの必要性について、お伺いをいたします。
#114
○松本主査 もう既に時間は経過いたしておりますので、要望ということで、終わってください。
#115
○武村分科員 政府参考人の方々には、御対応いただきましたにもかかわらず、大変申しわけありません。御要望ということで、お訴えをさせていただきます。
 ありがとうございました。
#116
○松本主査 これにて武村展英君の質疑は終了いたしました。
 次に、西岡新君。
#117
○西岡分科員 日本維新の会の西岡新でございます。ラストバッターということで、時間をきっちり守りながら、質問をさせていただきたいと思っております。
 きょうは、決算行政監視委員会の第四分科会の質問という機会をいただきまして、まことにありがとうございます。
 今国会も会期末、あとわずかとなっておりまして、この分科会も時間を大幅に短縮しての開催ということであります。この委員会も、締めくくり総括質疑までは、やはり日程的にもかなり厳しいのかなというような思いもございます。しかしながら、三年分の決算審議がたまっているという現状もあります。秋の臨時国会には二十四年度の決算も出てまいる予定でございますので、こういった問題については、ちょっと国の仕組みについても考えないといけないと思っております。
 例えば、衆議院は、やはり解散があるということで、どうしても予算重視になりがちでありまして、一方で、参議院は六年の任期があって、しかも半数のみの改選ということでありますので、我が党も一部主張をしておりますが、予算の衆議院、決算の参議院というすみ分けによってこの二院を有効に活用していくというようなことも、今後決算審議のあり方として必要だと私自身も思っております。
 今回は、分科会ということでありますので、国土交通行政に関する質問をさせていただきたいと思っております。
 まず、四国新幹線についてですが、四国四県とJR四国が一千万円の費用を負担して、今月から新幹線導入に向けた基礎調査を実施することになりまして、来年三月までにこの調査結果を取りまとめるということであります。
 四国新幹線は、御承知のように、国が昭和四十八年に基本計画として決定してから、大阪から徳島、高松、そして松山付近を通って、海底トンネルを通りながら九州の大分まで行く四国新幹線と、岡山―高知間の四国横断新幹線の二つが基本路線ということでありますが、整備計画に格上げされることなく、平成二十年に調査が打ち切られているというような状況であります。
 昭和四十九年度より三十四年間にわたって調査費がつけられてきましたが、この調査の打ち切りに当たっては、どのような経緯で判断されたのか。また、調査費の総額はどれぐらいであり、それまでの長い年月をかけて資金を投入して得た調査結果というものはどういうものがあるのか。お聞かせいただければと思います。
#118
○滝口政府参考人 ただいま委員御指摘のように、四国新幹線については、全国新幹線鉄道整備法第五条に基づく調査指示が行われております。
 大きく二つの調査が行われておりまして、一つが、松山市付近と大分市付近、いわゆる豊予海峡のトンネル部に係る地形、地質等の調査、もう一つが本州と淡路島間における同様の調査というものの指示が行われているところでございます。
 このうち、松山市付近―大分市間につきましては、四十九年度に指示が行われ、昭和六十三年度に調査結果が取りまとめられておりまして、あくまでもこれは技術的な観点ということでございますが、技術的には青函トンネルで開発した海底トンネルの施工技術を活用すれば、豊予海峡トンネルの建設は可能との調査結果が取りまとめられております。
 一方、本州―淡路島間につきましては、昭和五十八年度に調査指示が行われておりましたが、その後、平成十九年度まで調査を行っていたものの、当面早期に四国新幹線着工の見込みがなく、直ちに調査の進捗を図る必要が薄いということで、平成二十年度に調査が中断されておるということになっております。
 なお、それまでの調査費でございますが、二つの調査を合わせて総額で約四十億円、こういうふうになっております。
#119
○西岡分科員 ありがとうございます。
 四十億円の調査の結果が今後どうなるかということもございますし、一方で、今建設中の北陸新幹線の建設目的の一つとして、日本経済の大動脈である東海道新幹線の代替機能を果たすという意味合いを持っているということでありますが、先月、徳島県による国への要望に合わせて、徳島県知事が山陽新幹線の代替機能としての四国新幹線の重要性について言及されています。山陽新幹線の代替機能として想定される四国新幹線の役割というのは、国はどのように考えているのか。
 また、全国でも、四国は二百キロ以上の高速鉄道インフラが欠けているという現状もございまして、このままだと、四国は日本の国土軸から外れて、都市部の成長から取り残されるのではないかというような意見もございます。
 私自身は、無理をして高速化を進めずに、区別をしていくというのも一つの方向性だというふうに思っておりますが、国として、国土の均衡的発展という観点から、その課題に対して、この点についての御見解もあわせてお伺いできればと思います。
#120
○滝口政府参考人 委員御指摘のように、こういった高速鉄道ネットワークにつきましては、いわゆるリダンダンシーといったものを考えるべきではないかという議論があることは承知しております。
 一方、山陽新幹線と四国新幹線ということを並べてみたときに、いずれも瀬戸内海に面する形でつくられるというようなことが想定されます。それは、御案内のように、今の計画では淡路島をいずれにしても通るというようなことになっておりまして、こういった面から、いわゆる大規模な地震等を考えたときに、どのようなリダンダンシーとしての機能があるかについては、いろいろな意見があるのではないかと思っております。
 一方、高速鉄道のネットワーク自体については、もちろん我が国の国土の発展ということを考えた場合に、そういったネットワークの拡充を進めていくことについては原則的には必要であるというふうに考えておりますが、一方で、それぞれ整備をするという段階になりましたら、建設費が一体どうなるかということも十分考えながら、あるいは需要がどうなるかということも十分考えながら検討を進める必要があるだろうと思っております。
 こういった点から申し上げますと、先ほど委員御指摘のように、現在は全国新幹線鉄道整備法に基づく基本計画路線として四国新幹線は位置づけられているところでございますが、これを整備計画に格上げするということになる際には、交通政策審議会において、その整備の必要性につきまして、多角的に議論を行っていく必要があるわけでございます。
 この際、特に建設費については、先ほど地形等の調査を行っているということを申し上げましたが、豊予海峡等二つの大きな海峡トンネルをつくらなきゃならぬということで、莫大な建設費がかかるんじゃないかといったような点もございますので、こういった点も踏まえながら考えていく必要があるだろうというふうに考えております。
 それからもう一点、現在、私どもといたしましては、新幹線ネットワークに関しましては、北海道新幹線、北陸新幹線、九州新幹線の長崎ルートという、いわゆる三区間の新規着工路線というものを昨年着工したばかりでございます。まず、新幹線ネットワークという観点につきましては、これらの区間についてしっかり着実な整備を進めていく必要があるだろう、このように考えているところでございます。
#121
○西岡分科員 九州新幹線についてですが、平成二十三年に九州新幹線の鹿児島ルートが全線開業してから、このルートに関しての総事業費及び開業以降の収支、そして開業前に試算されていた利用者予測と実際の利用者実数について、それはどのような数字であって、しかも、仮に四国新幹線が実現した場合に、効果はどういうものを想定しているのか。現時点では難しいと思いますが、国としてのデータがあればお答えいただければと思います。
#122
○滝口政府参考人 まず、九州新幹線の現在の開業しております鹿児島ルートでございますが、鹿児島ルートの建設費の総額、ちょっと手元に数字がございません。申しわけございません。
 一方、輸送需要の動向でございますが、御案内のように、鹿児島ルートにつきましては、新八代と鹿児島中央間、そしてまた博多と新八代間と、実は段階的に施工したということでございまして、利用予測も実は別個に行われております。これをまとめて換算したということですから、一つの目安ということでお聞きいただきたいと思います。
 鹿児島ルート全体として、総需要、これは輸送密度でお答えを申し上げますが、約一万五千人と見込んでいたところでございます。一方、実績でございますが、実績も、JR九州が発表しているものを輸送密度の方に換算をいたしまして御報告申し上げますが、開業一年後の平成二十三年の実績というのは約一万七千人ということでございます。これは、当然のことながら、開業一年目の誘発効果などがあったものだというふうに考えております。なお、平成二十四年度の実績は一万六千九百人程度ということになっておるところでございます。
 なお、四国新幹線の効果についてどのように考えるかということでございますが、現在までのところ、四国新幹線につきましては、先ほど御説明を申し上げました、地形、地質等に関する調査を行っておりますけれども、それ以上の輸送需要等々といった開発効果等についての調査は行っておりませんので、現時点について特段御説明を申し上げることはできません。
#123
○西岡分科員 九州新幹線の好調もあって、四国で新幹線についての機運が盛り上がってきたという現状もございます。しかしながら、先ほど局長もおっしゃるように、やはり海底トンネルを通さないといけないとかそういったことを考えると、私は非現実的であるのではないかというふうに思っております。
 もし国交省が、四国新幹線をつくった場合の建設費用というのは大体どれぐらいかという数字が手元におありであれば、お教えいただければと思います。
#124
○滝口政府参考人 まだ、建設費等の推計などを行っておりませんので、そういった数字はございません。
#125
○西岡分科員 それともう一つ、調査費が復活するというようなことは考えられるんでしょうか。
#126
○滝口政府参考人 先ほど御説明いたしましたように、当面の早期の着工の見込みはないということ、それから、そういったことから直ちに調査の進捗を図る必要性は薄いということから、二十年度以降調査を行われていないわけでございまして、一方、新幹線のネットワークにつきましては、先ほどの新規着工三路線を着実に進めるといったことが必要だろうと考えております。
 こういった中で、直ちに調査の再開をすべき状況にはないというふうに認識しているところでございます。
#127
○西岡分科員 ありがとうございます。
 これはJR四国と四国四県が今基礎調査をやっているようですから、その調査結果を受けてまたいろいろ御相談をさせていただければと思っております。
 新幹線とあわせて、フリーゲージトレーンというのも四国ではかなり言われておりまして、その実用化をした場合に、JR四国によると、新大阪から愛媛県の松山の間で従来三時間三十九分の所要時間がかかっていたものが二時間一分と大幅に時間が短縮されるという試算をJR四国は出しているんですね。
 ことしも愛媛の松山から香川の多度津間でのフリーゲージトレーンの試験走行をするなど、こちらの方が実現性はより高いというふうに思いますが、まだ在来線のレールの整備を初め、さまざまな課題があると思います。
 今年度も、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構に対して二十八億円の予算が投じられて、フリーゲージトレーンの実用化に向けて取り組まれておられますが、この実用化のめどというのは立っているのか。また、四国でフリーゲージトレーンを仮に導入するに当たって、残されている問題というものはどのようなものがあるのか。お教えいただければと思います。
#128
○滝口政府参考人 ただいま委員御指摘のように、フリーゲージトレーンにつきましては実用化に向けた技術開発が進んでいるところでございます。今念頭にございますのは、三十四年度を予定いたしております九州、長崎ルートの開業に向けて、この長崎ルートというのはフリーゲージトレーンを活用することになっておりますので、それに向けて現在技術開発が進められております。
 技術上の課題といたしましては四つございまして、安全な軌間変換ができること、それから新幹線区間では、時速二百七十キロで安全、安定走行ができること、それから在来線区間では、直線部で時速百三十キロ、また曲線部は現行特急車両並みの速度で安全、安定に走行できること、そして耐久性の分析、検証、こういった四点の目標がございます。
 既にこれまでも専門家から成る技術評価委員会で審議をしていただいておりまして、ただいま申し上げた四つのうち、最後の四番目、耐久性の分析、検証以外はクリアできるということになっております。
 そこで、耐久性の分析、検証を行うための走り込みが必要なわけでございまして、委員御指摘の、現在JR四国予讃線で在来線区間としての試験走行を行っている、こういったような状況でございますが、二十六年度からは、九州新幹線の新八代駅近傍で、新幹線そしてまた軌間を変換して在来線という、いわゆる三つの軌間、三つのモードを通しで走り込みを行う試験というものを開始する予定でございます。
 こういったことを行うことにより、着実にフリーゲージトレーンの開発を進めてまいりたいと思っております。
 一方、このフリーゲージトレーンを四国に導入する場合、一体どういう問題があるのかという御指摘でございます。
 当然のことながら、新幹線から在来線にかわる際にアプローチ部分というものの建設が必要となります。新幹線というのは大体高架が非常に多うございますので、高架部分から在来線、これは大体平場におりておりますが、多分四国の場合には岡山駅あたりにそういったような工夫をする必要がございますが、このアプローチ線の部分の整備が必要でございます。
 また、在来線区間につきましては、当然のことながら電化されているということが前提になるとともに、フリーゲージトレーンの効果を生かす一定のスピードで走行するためにはロングレール化や急曲線の改良といったことが必要となるというふうに考えております。
 個別の問題については、今後検討してまいりたいと思っております。
#129
○西岡分科員 ありがとうございます。
 耐久性の問題というのも確かにあると思いますが、そもそもフリーゲージトレーンを導入した場合に、これは在来線と同じような扱いになるというふうにお聞きしております。そういった場合に、費用に関してはJR四国や利用者が負担をすることになるということでありましょうが、そうなれば、そちらの方が手が出にくくなるというようなおそれがあるのではないかと思っておりまして、この点、国の財政支援スキームというか、そういったものというのはどういうものがあるのか。もし、詳しくわかればお教えいただきたいと思います。
#130
○滝口政府参考人 現在でも、いわゆる幹線鉄道の活性化というようなことは助成制度がございますが、必ずしも十分な助成制度ではないというふうにも考えております。したがって、こういった在来線の活性化につきましては、今後、いろいろな御意見を伺いながら、検討してまいりたいと思っております。
#131
○西岡分科員 ありがとうございます。
 時間も、委員長は早くしろということでありますので、急ぎながら質問させていただきたいと思います。
 次に、本州四国連絡高速道路についてでありますが、これは一昨年の高速道路のあり方検討有識者委員会によって、中間取りまとめの中で、全国共通料金化が示され、平成二十六年度からの導入を目指すというようなことになりましたが、その結論が平成二十四年度末までに出すというような話でありましたが、まだ結論が出ていないというような状況であります。この結論については、一体いつぐらいに出るような予定なんでしょうか。
#132
○前川政府参考人 お答え申し上げます。
 本四高速の料金の取り扱いにつきましては、平成二十四年の二月に、関係する地方自治体とも調整を行いまして、基本方針を取りまとめたところでございます。
 この基本方針の中では、本四高速の料金について、全国共通の水準とすることを基本といたしまして、二十六年度から導入を目指すとされておりますし、スケジュールにつきましては、具体的な実施方針を平成二十四年度末を目途に取りまとめるよう検討を進めるとされたところでございます。
 このため、昨年の十一月から、この本四高速料金を含めました今後の料金制度のあり方について、寺島実郎氏に部会長をお願いしております国土幹線道路部会において、これまで十回にわたる丁寧な議論を重ねてきたところでございます。二十四年度末からは三カ月ほどおくれておりますが、今月、六月七日に中間答申の案が示されまして、現在、この案をとって、中間答申に向けまして、部会長に最終的な確認をいただいているところでございます。
 国土交通省といたしましては、この答申をいただいた後、具体的な検討を進めまして、新たな料金の周知等に必要な期間もございますので、二十六年度からの導入に支障が生じないよう取りまとめてまいりたいと考えております。
#133
○西岡分科員 その料金について、少し危惧しておりますのは割引制度でありまして、これは今現在でも、休日や時間帯、早朝や深夜において割引制度が導入されていますが、その恩恵で物流コストの低減や観光振興など大きく寄与していただいておりまして、全国料金制度によってこの割引制度がどうなるかというのが一つ知りたいところでもあります。
 巷間聞くところによると、海峡部の中で一番料金が安い伊勢湾岸道路を目安として考えるということも聞いておりまして、それだと、しまなみ海道を今治から尾道まで渡ると大体二千七百円というふうに言われております。そうなれば、現在の割引制度で、最大で二千三百五十円というところが三百五十円割高になるというようなことも考えられますが、この点については大丈夫なんでしょうか。
#134
○前川政府参考人 お答え申し上げます。
 六月七日に、先ほど中間答申案と申し上げましたが、その中におきましては、整備重視の料金から利用重視の料金に軸足を移すということで、高速道路の料金体系を、普通区間と大都市近郊区間、さらに海峡部等特別区間の三つの料金水準に整理するということにされたところでございます。
 本四高速の料金水準については、陸上部はNEXCOの普通区間と同等とし、海峡部は、海峡部等特別区間でございますが、普通区間に比べて大きな差とならない料金水準とすることといたし、具体的な水準については、フェリーの運賃などと比較することにより定めるとされたところでございます。
 また、委員御指摘のように、料金割引、本四高速についても多額の料金割引が入っておりますけれども、これは、緊急経済対策のため導入された利便増進事業による割引でございまして、これが平成二十五年度末に終了するため、今後は、民営化時の割引の範囲内を基本として見直すべきとされたところでございます。特に本四高速につきましては、他の交通機関への影響などから、現行の割引の縮小を図るなど、割引を含めた実質の料金水準に留意すべきとされたところでございます。
 具体的な料金水準については、中間答申を踏まえまして、国土交通省と本四高速会社等で調整を進めていきますので、現時点で、現在の水準から上がるのか下がるのかというところはまだ決まっておらない。今後検討させていただきたいと思います。
#135
○西岡分科員 わかりました。
 もちろん、そういった背景は理解しているつもりでありますし、一方で、これまで地方が建設費として多額の出資を行ってきたという実績も考慮していただいて、ぜひ、割引との兼ね合いについても、さらに御検討いただければと思っております。
 最後に、本四架橋の一つでありますしまなみ海道について、関連して大臣に御質問させていただければと思います。
 このしまなみ海道は、世界でも珍しい、自転車でも走ることができる、海の上のサイクリングを体感できるサイクリングコースでもあります。
 自転車は、もともと環境や健康、交通、そして経済の面からも非常にすぐれた交通手段でもあります。私も、あした、このしまなみ海道で仲間とともにサイクリングをやる予定でありまして、来年には、広島と愛媛、両県主催で、瀬戸内しま博覧会、瀬戸内しまのわ二〇一四と題したイベントを開催する予定となっております。
 その際にも、世界的サイクリング大会を予定しておりまして、ことしの十月二十日にはそのプレ大会も実施されます。こうしたイベントを一過性に終わらせるわけではなく、しっかりと実にしなければいけないというふうに思っております。
 今、愛媛県は、このしまなみ海道を中心として、愛媛マルゴト自転車道という、県を挙げて自転車を活用した地域の活性化に取り組んでおりまして、例えば、西日本一高い石鎚山の山岳コースや、日本一長い佐田岬半島のメロディーラインのサイクリングコースだとか、中級、上級者向けに十一のコース、そしてファミリー向けに十五のコースを設けておりまして、総延長は約千三百キロというサイクリングコースを設定しております。
 それに関連して、現在、サイクルトレーンやサイクルバス、そして観光案内板とか休憩所の周辺整備を進めておりまして、また、ブルーラインと呼ばれるものがありまして、これはしまなみ海道で車道の左側に設置する幅二十センチの青色のピクトグラム、目印であります。このブルーラインを引くことによって、自転車の安全な運転や、自動車ドライバーへの注意喚起などの効果もあって、安全確保に努めているところであります。
 これについては、県道や市道などでは当然整備を進めていくわけでございますが、特に、海岸線を走る、景色がいい国道百九十六号線とか、そういった国管理の国道でもぜひ御協力をお願いしたいところであります。
 そして、何より先般の国土交通委員会でも大臣に質問をさせていただきましたが、しまなみ海道の自転車の無料化、これについては、料金徴収の人件費のコストとか、無料化によって得られる経済効果などを考慮しますと、無料化により、より多くの観光客を取り込めるというような可能性も考えられます。
 もう既に地元の自治体を初め、各方面から要望が大臣のもとにも行っておると思いますが、地元も応分の負担をしなければならないというふうに覚悟しておりますが、改めて大臣の御所見をお伺いできればと思います。
#136
○太田国務大臣 いろいろ御努力されていただいてありがとうございます。
 しまなみ海道の自転車の無料化につきましては、各方面から要望を伺っております。私も大変関心を寄せています。地方自治体から、観光振興のためのサイクリングイベントの開催、あるいは費用負担などの具体的な提案というものがあれば、本四会社を含めて、国土交通省としてもよく検討してまいりたい、このように考えております。
#137
○西岡分科員 ぜひよろしくお願いします。
 本当に、自転車は健康にも非常にいいですし、どうぞ皆さんもよろしければ自転車をやっていただいて、しまなみ海道にお越しいただければ、私が御案内をさせていただきますので、その際には御連絡をいただければと思います。
 委員長の仰せのとおり、時間どおり終わらせていただきますので、私の質問はこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。
#138
○松本主査 これにて西岡新君の質疑は終了いたしました。
 以上をもちまして国土交通省所管の質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――
#139
○松本主査 これより法務省所管について審査を行います。
 まず、概要説明を聴取いたします。谷垣法務大臣。
#140
○谷垣国務大臣 平成二十一年度法務省所管一般会計及び登記特別会計歳入歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 まず、一般会計の決算についてであります。
 歳入につきましては、歳入予算額は八百十七億七千三百十二万円余であります。
 これに対しまして、収納済み歳入額は七百七十七億二千九十一万円余であり、歳入予算額に比べますと四十億五千二百二十万円余少なくなっております。
 次に、歳出につきましては、歳出予算現額は七千六百四十二億二千二百八十二万円余であります。
 これに対しまして、支出済み歳出額は六千七百二十七億七百四十二万円余であり、翌年度へ繰り越した額は七百八十六億三千百二十九万円余であり、不用額は百二十八億八千四百九万円余であります。
 次に、登記特別会計の決算についてであります。
 収納済み歳入額は千七百五十七億四千八百二十一万円余であり、支出済み歳出額は千五百八十九億四千九百五万円余で、差し引き百六十七億九千九百十五万円余の剰余を生じました。
 この剰余金は、特別会計に関する法律第八条第二項の規定により十一億円を平成二十二年度の一般会計の歳入に繰り入れることとし、残額百五十六億九千九百十五万円余は、同法附則第六十七条第三項の規定により読みかえて適用される同法第八条第一項の規定により翌年度の歳入に繰り入れることとして、決算を結了いたしました。
 次に、歳入につきましては、歳入予算額は千七百六十八億五百六十七万円余であります。
 これに対しまして、収納済み歳入額は千七百五十七億四千八百二十一万円余であり、歳入予算額に比べますと十億五千七百四十六万円余の減少となっております。
 次に、歳出につきましては、歳出予算現額は千七百十四億九千二百十万円余であります。
 これに対しまして、支出済み歳出額は千五百八十九億四千九百五万円余であり、翌年度へ繰り越した額は五十三億七千七百八十九万円余であり、不用額は七十一億六千五百十五万円余であります。
 以上をもちまして、平成二十一年度決算の概要説明を終わります。
 引き続きまして、平成二十二年度法務省所管一般会計及び登記特別会計歳入歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 まず、一般会計の決算についてであります。
 歳入につきましては、歳入予算額は七百九十三億六千二百五十五万円余であります。
 これに対しまして、収納済み歳入額は七百五十三億八百三十四万円余であり、歳入予算額に比べますと四十億五千四百二十万円余少なくなっております。
 次に、歳出につきましては、歳出予算現額は七千六百七億七千八百万円余であります。
 これに対しまして、支出済み歳出額は六千六百九十五億九千四百八十二万円余であり、翌年度へ繰り越した額は五百八十二億四千六百二十六万円余であり、不用額は三百二十九億三千六百九十一万円余であります。
 次に、登記特別会計の決算についてであります。
 収納済み歳入額は千六百三億八千五百四十八万円余であり、支出済み歳出額は千四百九十二億三千四百二十九万円余で、差し引き百十一億五千百十九万円余の剰余を生じました。
 この会計は、特別会計に関する法律附則第六十七条第一項第十四号の規定により平成二十二年度末までの設置であったので、この剰余金は、同法附則第二百五十八条第三項の規定により一般会計に帰属することとして平成二十三年度の一般会計の歳入に繰り入れることとし、平成二十二年度の末日においてこの会計に所属していた権利義務は、同法附則第二百五十八条第三項の規定により一般会計に帰属させることとして、決算を結了いたしました。
 次に、歳入につきましては、歳入予算額は千五百八十八億二千三百八十二万円余であります。
 これに対しまして、収納済み歳入額は千六百三億八千五百四十八万円余であり、歳入予算額に比べますと十五億六千百六十六万円余の増加となっております。
 次に、歳出につきましては、歳出予算現額は千六百三十三億九千八十七万円余であります。
 これに対しまして、支出済み歳出額は千四百九十二億三千四百二十九万円余であり、翌年度へ繰り越した額は十四億六千六百八十九万円余であり、不用額は百二十六億八千九百六十八万円余であります。
 以上をもちまして、平成二十二年度決算の概要説明を終わります。
 引き続きまして、平成二十三年度法務省所管一般会計歳入歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 歳入につきましては、歳入予算額は千二百二十六億八千六百十九万円余であります。
 これに対しまして、収納済み歳入額は千百五十六億五千九百七十六万円余であり、歳入予算額に比べますと七十億二千六百四十二万円余少なくなっております。
 次に、歳出につきましては、歳出予算現額は八千二百十五億三千七百七十五万円余であります。
 これに対しまして、支出済み歳出額は七千七百六十三億四千八百四十三万円余であり、翌年度へ繰り越した額は百五十三億千三十一万円余であり、不用額は二百九十八億七千九百万円余であります。
 以上をもちまして、平成二十三年度決算の概要説明を終わります。
 何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。
#141
○松本主査 次に、会計検査院の検査概要説明を聴取いたします。会計検査院浅尾審議官。
#142
○浅尾会計検査院当局者 最初に、平成二十一年度法務省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 まず、不当事項でございますが、刑務所の常勤医師が正規の勤務時間中に兼業を行っているのに、これにより勤務しなかった時間に係る給与を減額することなく給与を支給していたもの、物品の購入等に当たり、虚偽の内容の関係書類を作成するなど不適正な会計経理を行って庁費等を支払っていたもの計十八件につきまして検査報告に掲記しております。
 次に、意見を表示しまたは処置を要求した事項でございますが、社会復帰促進センターの運営事業における食材費に関するものにつきまして検査報告に掲記しております。
 続いて、平成二十二年度法務省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 まず、不当事項でございますが、保護室棟等新営工事に当たり、翌年度にわたる債務負担の承認以前に事実と異なる工期で契約を締結して実質的に翌年度にわたる債務負担を行うなど不適正な会計経理を行っていたもの、刑務所の常勤医師が、許可を受けて行うこととされていた外部研修を全く行っておらず、正規の勤務時間中に勤務していなかったのに、この勤務しなかった時間に係る給与を減額することなく支給していたものなど計七件につきまして検査報告に掲記しております。
 次に、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項でございますが、病院移送における戒護職員に対して支給される宿泊料に関するもの、刑事施設等における脳波計の整備に関するものなど三件につきまして検査報告に掲記しております。
 続いて、平成二十三年度法務省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 まず、不当事項でございますが、刑事施設等の常勤医師が、許可を受けて行うこととされている外部研修を行っておらず、正規の勤務時間中に勤務していなかったのに、勤務しなかった時間に係る給与を減額することなく支給していたもの、職員の不正行為による損害が生じたもの計六件につきまして検査報告に掲記しております。
 次に、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項でございますが、刑事施設の被収容者を外部医療機関で受診させる場合に関するもの、刑事施設における業務委託契約に係る予定価格の積算に関するもの計二件につきまして検査報告に掲記しております。
 以上、簡単でございますが、説明を終わります。
#143
○松本主査 ただいまの会計検査院の指摘に基づき講じた措置について説明を聴取いたします。谷垣法務大臣。
#144
○谷垣国務大臣 法務省の平成二十一年度、平成二十二年度及び平成二十三年度の予算の執行に関し、各年度の決算検査報告において、会計検査院から御指摘を受けました事項につきましては、極めて遺憾でございます。
 御指摘を受けました事項については、真摯に受けとめ、是正に向けた措置を講じたところでありますが、今後、この種の事例の発生を未然に防止するため、より一層指導監督の徹底を図り、予算の効率的かつ適正な執行に努めてまいる所存でございます。
#145
○松本主査 この際、お諮りいたします。
 お手元に配付いたしております決算概要説明等のうち、ただいま説明を聴取した部分を除き、詳細な説明は、これを省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#146
○松本主査 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
#147
○松本主査 以上をもちまして法務省所管についての説明は終わりました。
 これより質疑に入るのでありますが、その申し出がありませんので、法務省所管については終了いたしました。
 これにて本分科会の審査は全て終了いたしました。
 この際、一言御挨拶申し上げます。
 分科員各位の御協力によりまして、本分科会の議事を無事終了することができました。ここに厚く御礼を申し上げます。
 これにて散会いたします。
    午後零時二十分散会
ソース: 国立国会図書館
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