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1951/08/18 第11回国会 参議院 参議院会議録情報 第011回国会 議院運営委員会 第3号
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1951/08/18 第11回国会 参議院

参議院会議録情報 第011回国会 議院運営委員会 第3号

#1
第011回国会 議院運営委員会 第3号
昭和二十六年八月十八日(土曜日)
   午前十一時四十一分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○運輸審議会委員の任命につき本院の
 承認を求めるの件
○日本銀行政策委員会委員の任命につ
 き本院の同意を求めるの件
○講和全権委員の任命につき国会の議
 決を求めるの件(二件)
○講和全権委員代理の任命につき国会
 の議決を求めるの件(二件)
○商品取引所審議会委員の任命につき
 本院の承認を求めるの件
○日本国有鉄道監理委員会委員の任命
 につき本院の同意を求めるの件
○領土権確保要望に関する決議案の委
 員会審査省略要求の件
○在外同胞引揚促進に関する決議案の
 委員会審査省略要求の件
○決算委員会提出の調査承認変更要求
 の件
○水産省設置法案に関する継続審査要
 求の件
○水産省設置法の施行に伴う関係法令
 の整理に関する法律案に関する継続
 審査要求の件
○行政機構の整備に関する継続調査要
 求の件
○国家公務員の給与問題に関する継続
 調査要求の件
○地方行政の改革に関する継続調査要
 求の件
○破産法及び和議法の一部を改正する
 法律案に関する継続審査要求の件
○会社更生法案に関する継続審査要求
 の件
○検察及び裁判の運営等に関する継続
 調査要求の件
○講和に関連する諸問題並びに国際情
 勢等に関する継続調査要求の件
○租税特別措置法の一部を改正する法
 律案に関する継続審査要求の件
○金融政策並びに制度に関する継続調
 査要求の件
○国立大学管理法案に関する継続審査
 要求の件
○公立大学管理法案に関する継続審査
 要求の件
○国立大学管理法及び公立大学管理法
 の施行に伴う関係法律の整理に関す
 る法律案に関する継続審査要求の件
○教育及び文化に関する一般継続調査
 要求の件
○社会保障制度に関する継続調査要求
 の件
○農林政策に関する継続調査要求の件
○水産物増産対策に関する継続調査要
 求の件
○通商及び産業一般に関する継続調査
 要求の件
○一般運輸事情に関する継続調査要求
 の件
○郵政事業の運営実情に関する継続調
 査要求の件
○電気通信事業運営状況に関する継続
 調査要求の件
○電波行政に関する継続調査要求の件
○労働行政の実情に関する継続調査要
 求の件
○労働関係法規改廃問題に関する継続
 調査要求の件
○河川、道路、都市及び建築等各種事
 業並びに国土その他諸計画に関する
 継続調査要求の件
○日本経済の安定と復興に関する継続
 調査要求の件
○昭和二十六年度予算の執行状況に関
 する継続調査要求の件
○昭和二十三年度一般会計歳入歳出決
 算、昭和二十三年度特別会計歳入歳
 出決算に関する継続審査要求の件
○特別会計、政府関係機関及び終戰処
 理費の経理並びに国有財産の処理に
 関する継続調査要求の件
○議院の運営に関する継続審査要求の
 件
○国会図書館の運営に関する継続審査
 要求の件
○在外同胞引揚問題に関する継続調査
 要求の件
○電力問題に関する継続調査要求の件
○公職選挙法改正に関する継続調査要
 求の件
○本委員会の運営に関する件
○桑港における講和会議に議員派遣の
 件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(山田佐一君) それではこれより開会いたします。
 商品取引所審議会委員の任命だけをあとに残しまして、運輸審議会委員の任命につき本院の承認を求めるの件の御協議を願います。
#3
○鈴木恭一君 自由党としましては、栢原語六氏、冨山清憲氏の任命は承認して然るべきものと考えております。
#4
○小笠原二三男君 社会党も同様であります。
#5
○赤木正雄君 緑風会異議なし。
#6
○兼岩傳一君 自由党にお尋ねしますけどね、一体こう続々出て来るものが一つも勤労者大衆的な感覚はないのですね。みんな官吏の古手やらそういうものばかりですね。やむを得んのですね、それは、そういうことなんですね。僕らはそういう意味において反対なんです
#7
○鈴木恭一君 お尋ねがあつたからお答えいたしますが、自由党は別に勤労階級とか労働者階級とかということにとらわれずに、政府の任命したことが妥当であればそれを承認する。
#8
○委員長(山田佐一君) それではこれは承認を与えることに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○委員長(山田佐一君) 御異議ないと認めます。さよう決しました。
  ―――――――――――――
#10
○委員長(山田佐一君) 次に日本銀行政策委員会委員の任命につき本院の同意を求めるの件を議題に供します。
#11
○鈴木恭一君 自由党異議ありません。
#12
○小笠原二三男君 日本社会党も異議ありません。
#13
○赤木正雄君 緑風会異議なし。
#14
○兼岩傳一君 異議あり、説明は省略。
#15
○委員長(山田佐一君) 御同意の方が……。
#16
○鈴木直人君 採決しなくてもいい。
#17
○委員長(山田佐一君) 採決せんでも御決定になつたらどうです。
#18
○兼岩傳一君 多数を以て……。
#19
○委員長(山田佐一君) 御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#20
○委員長(山田佐一君) 御異議ないものと認めます。さよう決しました。
#21
○兼岩傳一君 私の議長への質問は適当なときにどうぞ委員長が見られてできるときに一つ質疑させて頂きたい、議運で。
#22
○小笠原二三男君 共産党からの今朝の申入れは、当事者の議長が今御出席がありませんので、又商品取引所のほうの問題もその他の案件も又あろうと思うので、これは午後の議運に廻すことにして一時休憩するよう動議を出します。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#23
○委員長(山田佐一君) 小笠原君の動議のごとく決しまして御異議ありませんか。休憩するということに。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#24
○委員長(山田佐一君) それでは暫時休憩いたします。
   午前十一時四十五分休憩
   ―――――・―――――
   午後五時五分開会
#25
○委員長(山田佐一君) それでは休憩前に引続きまして会議を開きます。
#26
○事務総長(近藤英明君) この際御報告申上げます。内閣総理大臣から議長宛に講和全権委員代理の任命について国会に議決を求めるの件、これはお手許へ印刷物を配付いたしました通りのものを議長は受領いたしました。つきましては、これは昨日の講和全権委員任命について国会の議決を求めるの件同様、本議院運営委員会に付託になりましたことを御報告申上げます。
#27
○委員長(山田佐一君) それでは付託になりました全権委員代理の任命について国会の議決を求める件の御協議を願います。以前の星島さんと徳川さんと二人の全権委員と一緒に御審議をお願いいたしたいと思いますが、御異議
 ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#28
○委員長(山田佐一君) さよう決しました。官房長官から一応御説明頂けますか。……それじや全権代理につきまして官房長官の説明を求めます。
#29
○政府委員(岡崎勝男君) このたび講和全権委員代理に衆議院議員松本六太郎君、同吉武惠市君、参議院議員大野木秀次郎君、伊達源一郎君の四君を政府において任命したいのでありますが、同君らはいずれも国会議員でありますので、国会法第三十九条によりまして国会の議決を求めるために本件を提出いたした次第であります。右四君の経歴はすでに御承知の通りでありますから省略いたしますが、なにとぞ速かに御審議の上可決あらんことを願います。
  ―――――――――――――
#30
○小笠原二三男君 ほかに商品取引所審議会委員の承認の件があるのですが、その他承認を求めるというふうな案件がありましたらそれも出して頂いて、そうして全権関係以外のものを先に御審議願うように取扱い願いたいと思います。
#31
○事務総長(近藤英明君) 只今小笠原さんのおつしやいました、他に承認を求める件、これが只今お手許にやはり印刷物をお配りいたしました国有鉄道監理委員会委員任命について本院の同意を求めてこられたのが一件ございます。
#32
○委員長(山田佐一君) 本件に対して官房長官から説明をお願いいたします。
#33
○政府委員(岡崎勝男君) 只今の件を御説明する前に、商品取引所審議会委員南正樹君について一、二疑義がおありになりましたので、調査をしてからということでありました。そこで政府は種々調査をいたしましたが、只今のところお話のような疑念はないということを信じておりますのでその点を御報告いたします。
 次に日本国有鉄道監理委員会委員鈴木清秀君は去る五月三十一日任期満了いたしましたので、その後任として飯田精太郎君を任命いたしたく、両議院の同意を求めるため本件を提出いたした次第であります。
 飯田君は、お手許に差上げてあります履歴書で御承知のごとく、明治四十年大学卒業、鉄道院に奉職、鉄道省電気局長を経て昭和九年退官、翌十年十二月には貴族院議員に当選し、同十八年には運輸通信次官に就任、同十九年に依願退官してからは、社団法人鉄道電化協会々長、日本電設工業株式会社相談役等に就職、昭和二十二年四月には参議院議員に立候補して当選、三年の任期を終えた者でありまして、日本国有鉄道の能率的な運営、及びこれが発展に大なる抱負を有する者であります。何とぞ速かに御同意賜わらんごとをお願いいたします。
#34
○小笠原二三男君 昨日から案件になつております商品取引所の委員の任命については、社会党として異議がありません。又只今説明のありました日本国有鉄道監理委員会委員の任命につきましては、前例によりまして会派に持帰つてそののちに議運で諮られるようになつておりますが、我が党としましては事前の打合ができておりますのでこれ又異議がないのでありまするが、でき得べくんば各会派でも御相談の上ここで即決せられるようにお願いしたいと思います。
#35
○鈴木恭一君 自由党はこの商品取引所審議会委員の南氏の任命に対しては異議ございません。なお日本国有鉄道監理委員会委員として飯田精太郎君を任命するの件につきましても自由党といたしましては異議ございません。
#36
○鈴木直人君 緑風会も両件とも異議はございません。
#37
○委員長(山田佐一君) どなたも御異議ないようですから、承認を与えることに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#38
○委員長(山田佐一君) 御異議ないものと認めます。さよう決しました。
  ―――――――――――――
#39
○委員長(山田佐一君) それでは提案になりました全権委員及び全権委員代理、合計大名の方々について承認を与える件の御審議をお願いいたします。
#40
○小笠原二三男君 連合委員会で相当の質疑が交されておりますので、技術的な点についてお伺いしますが、それは聞くところによると首席全権委員というものがあり、又一般の全権委員があり、そして又全権代理があるというのですが、これは委任状等においてはどういうふうな事項が委任せられ、而もこの三者はどういう関係を持つことになつておるのであるか、その内容についてお伺いしたい。
#41
○政府委員(岡崎勝男君) 首席全権と申しましても、全権委任状には特にそういうことを書くのは慣例になつておりませんので、全権委員として幾人かの人が出ておられまして、そのうちで政府が首席全権として指名する場合もあり、それからそういう場合がなくても、事前に一般にこの人が首席全権であるというような取扱を受けることもありますが、いずれにしましても全権委員たるの委任状を持つて行くわけであります。それからなお付加えて言えばその中で或る人が首席全権ということになるのが通例であります。それから全権委員代理というものは過去においても事実上あつたのでありますが、只今の慣習及び過去においてもそうでありまするが、大体これは相手国に政府があらかじめその氏名を通告して、これこれの人が全権委員代理になる、こういうことを申入れ、本人は全権委員代理たることを証明する書類を打つて行きますが、それは全権委任状というようなものではなくして、政府の発行する全権委員代理たることを証する書面であります。
#42
○小笠原二三男君 質問いたしました第一点はお答えがなかつたのでありますが、そうしますと全権委員の五人なり何人なりかの複数の委員の方々の権限は同一であるのか。同一であるとすればそれは建前として何らかの決定を迫らるる場合には会議制という形になるものであるのか。その点と、全権委員と全権代理との権限の関係についてお伺いします。
#43
○政府委員(岡崎勝男君) 全権委員のほうは通例首席全権がありまして、首席全権の指示に従つて全権委員は行動するということになります。特に会議制というような規定はありませんし、又特に何といいますか、採決をして多数の決定に従うというようなことも実際上はないのが通例であります。それから全権委員代理につきましては、全権委員に事故がある場合には全権に代つて発言をし、若しくは投票することができる。これが普通の解釈であります。もつと詳しく言えば、普通は全権委員代理は文書に署名はしない、発言をし、若しくは投票をする、それは今度の会議でそういうことになるかどうか知りませんが、一般の多くの会議では投票することもあるのであります。そういう場合にはできる。併し成立した文書に対しての署名は全権委員がする、こういうことになります。
#44
○小笠原二三男君 次に全権委員が病気或いは政治的な見解を異にするというようなことがありまして、具体的には今回の場合は講和条約には調印するが、日米安全保障条約には調印しないというような場合もこれは法律的に認めれば認めることもでき、それで調印そのものは何人かが調印をしないにしても首席全権その他が調印しておれば有効である、こう了解してよろしうございますか。
#45
○政府委員(岡崎勝男君) その通りであります。
#46
○小笠原二三男君 次にちよつと内容に触れて率直にお伺いしますが、全権委員、又全権委員代理は今日中において他に又御提案になられるような予想を政府はお持ちになつておられますか。これきりでありますか。
#47
○政府委員(岡崎勝男君) 政府は他の或る党にも全権委員及び全権委員代理を出してもらうように話中でありますが、まだ回答がありませんからして、その点は何とも申上げられません。
#48
○小笠原二三男君 ではこれは臆測にもなりますが、他に衆参両院の外務委員長が政府の措置によつてサンフランシスコに行かれるやの話をいろいろ聞くのでありまするが、これは昨日官房長官の御答弁の中にありました国会の承認を求めることなしに、他に法律的に政府としてこういう措置ができる場合にはやるし、そうでない場合には取やめにするというものの中に入る方々でありますかどうか、その点をお伺いしたいと思います。
#49
○政府委員(岡崎勝男君) これは率直にお答えしますと、或いは国会が派遣する議員の中へ入るかも知れないというような様子もありまして、只今まだきまつていないようであります。
#50
○小笠原二三男君 私お伺いしますのは政府の措置を聞いておるのでありまして、国会で派遣するというようなことは私たち何ら国会において議長より話も受けておりませんし、又各会派において正規に何らの話もないのでありまして、そういうことでなしに、政府の今までの措置としてお伺いします。
#51
○政府委員(岡崎勝男君) 政府としても昨日申したようにいろいろ考えておりますが、若し国会で派遣するようになれば政府で派遣するわけに行かないのでありますから、国会の方でどうなるかそれを待つておるわけであります。
#52
○小笠原二三男君 それでは次に新聞で見ますと、昨日あなたと増田自由党幹事長とが民主党のほうに全権参加方の正式な申入れをしておるようでありますが、その後民主党側は吉田総理に会見を申入れ、特に一般質問に対する答弁の補足説明を求め、又は安全保障協定について特段の説明を求めたように出ておるのでありますが、このことは事実でありますか。
#53
○政府委員(岡崎勝男君) 先ほど申したように、政府は或る党に対して全権委員及び全権委員代理を派遣するように要請いたしております。併しながら私の立場から言えば、特定の党の名前を挙げてかれこれ申上げることは差控えたいと思います。
#54
○小笠原二三男君 それでは或る党としましてそういう事実が相当ありましたか。
#55
○政府委員(岡崎勝男君) それはありました。
#56
○小笠原二三男君 或る党に限つて或る特殊の事情の下に要請しなければならないということは、国会開会中に、国会議員に説明を十分に納得の行くまでするという前提に立つてこうして国会があるのに、或る党に対しては補足的な説明を望まれたからとは言いながら、しているという点は、これは又どこでもそれを望み或いは国会のあらゆる機関でそういうようなことを質問し、答弁の希望がある場合には、同じ程度の同じ内容の御答弁があるのですか。
#57
○政府委員(岡崎勝男君) それは時と場合によると思います。
#58
○小笠原二三男君 或る特定の政党に対しては説明はするが、一般に国会開会中に国会に対して政府が説明しないという点があるとするならば、これは我々として非常に重要な問題でありますし、又率直に申して明らかに不満であります。こういう点については国会なり或いは参議院なりというものをどうお考えになつて行動をとられたのであるか、この際お伺いしたいと思います。
#59
○政府委員(岡崎勝男君) 私は先ほど自分の知つていることを申上げたのでありまして。つまり或る党派に対して全権委員及び全権委員代理の要請をいたした、こういうことを申上げたのでありまして、今おつしやつたのは新聞に報道してある特定の政党の人に特定の説明をしたということがありますが、これらの問題については特定の人と特定の人との間の話合いでありまして、それまでどうこうと言われることはないと思います。
#60
○小笠原二三男君 その点は他にも或いは質問があるかも知れませんからその程度にとどめておきたいと考えるわけでありますが、最後に内容についてたつた一点、時間をとりませんお伺いします。
 先ほど羽仁委員の質問の御答弁の中に、中共が調印するならよし、調印しないというなら仕方がないという中共との関係についてそういう御答弁があつたのでありますが、そうしますと、その前提としましては、政府は今後中共が調印ということを望んで来るならば中共を相手として、中共を中國の担当者として肯定するという前提がなければならないと思うのですが、その点どうなつているのですか併せてお伺いしたい。而も吉田総理の御答弁の中には、和田議員の質問の場合に、中国の如何なる政権を撰択するかというその権利は日本側に与えられたということもこれはない、そういう事実を認めておらない、そうして未解決のままにあるやの想像をされる答弁があつたのにもかかわらず、本日はいろいろな仮定の問題もあつたでありましようが、ああいう答弁があつて、而も官房長官は最近仮定の問題には答えないというようなことで、非常に慎重に御答弁をなされているのにああいう答弁がありますために特にお伺いするわけであります。
#61
○政府委員(岡崎勝男君) 先ほどの御答弁は羽仁君の質問に答えてどの国でも、一国とでも多くしたいのだから調印する国があれば喜んでするという意味であります。そこで今後は調印する方の国の建前は、どの国のどの政府が、つまり承認問題によつてその国の政党の政府と認められ、つまり調印する資格のある政府と認められるかどうかということはこれは別問題であります。
#62
○小笠原二三男君 私聞いておつてそういう意味には解せない。非常に突張つた断定的な御答弁であつて、私は若しも中共が調印するならよし、調印しないなら仕方がないのだ、現状のまま行くのだというふうな具体的な事実と、その将来について結論をお話になつたように実は伺つたのです。それで非常に疑義を生ずるわけでありまするが。
#63
○政府委員(岡崎勝男君) 若しそういう疑義があるとすれば、私の言い誤りですから速記録を見て取消して直します。
#64
○兼岩傳一君 官房長官にお尋ねします。私が数日前に非常に明確に質問いたしましたところ、官房長官も明確に、この安全保障条約は調印するとおつしやいましたが、今日の総理の答弁によりますと、今調印するかというようなことは、これはいい加減なことであると、あなたも数日前に言われたことをこう言つておられますが、そんなふうに変更したのでしようか。若し変更したとするならばどういう事情でどういうふうに変更したのですか。
#65
○政府委員(岡崎勝男君) 別に変更はいたしておりません。総理が言うように安全保障条約は只今成文を急いでおりまするがこれはまだできておらないのですから、いつできるかできたときになつてみないとわかりません。我々は早くできることを希望しておりますができない場合もあるわけであります。
#66
○兼岩傳一君 あなたははつきり調印する、今度の会議に行つて調印すると言い、又外電は今日のニツポン・タイムズも九日にはこれは調印になるのだということを言つている。だのに総理がいい加減なことだと言つておられるが、この総理のいい加減なことだ、いつ調印するというようなことはいい加減のことであるという答弁は、どういうことからでありますか。
#67
○政府委員(岡崎勝男君) それはまだ調印の日取りは何もきまつておりませんから、若し日取りをきめた電報があるとすれば、それはいい加減なことである、こう言つているのであります。
#68
○兼岩傳一君 そうすればもう一度数日前の質問に遡つて、あなたは総理がいう調印するかということはいい加減なことだと言つておられるのは、今回この九月四日から開会されますこの会議の中で、或いは外でこれと継続して調印されるのですか、されないのですか。
#69
○政府委員(岡崎勝男君) その場合には或いはされない場合もあります。
#70
○兼岩傳一君 あなたはすると言われたのは取消されたわけですか。するということは速記録に明瞭です。誰でも明瞭です。
#71
○政府委員(岡崎勝男君) するとは言いません、私はするとは申しません。若し調印される場合にはその前に発表されるだろうということを申上げました。この条約は秘密はないのですから調印される前には発表される、こういうことを申上げました。
#72
○兼岩傳一君 そうすると調印するかしないかははつきりわからないということが正しいのですね。
#73
○政府委員(岡崎勝男君) それは何度も総理が繰返しておりますようにまだできておらない、できていないんです。できていないものはいつ作ると言つてあらかじめ言えたつてできていないのですから、これから作るのですからまだ日取り等は確定しておりません。
#74
○兼岩傳一君 それではこの全権及び政府の全権として行かれる、政府が、全権の資格でなくて政府の資格等において、どちらの資格において調印されるということを、若しもでき上るならばどちらの資格において調印されるということはわかつておりますか。
#75
○政府委員(岡崎勝男君) これは政府の代表であります。
#76
○兼岩傳一君 全権ではありませんか。
#77
○政府委員(岡崎勝男君) 政府の全権です。
#78
○兼岩傳一君 全権ですか、調印するとすれば全権ですか。
#79
○政府委員(岡崎勝男君) はあ。
#80
○兼岩傳一君 全権でございますか。それではもう一つお尋ねいたします。今度の招請状によるとイニシアル・コンフアレンスだというようなことを言われたと言いますが、そういうコンフアレンスなんでしようか。
#81
○政府委員(岡崎勝男君) 私はそうは考えておりません。
#82
○兼岩傳一君 そういう事項は招請状には扱つておらないのでございましようか。
#83
○政府委員(岡崎勝男君) 謳つてありません。
#84
○鈴木清一君 私は昨日からいろいろ皆さんが御質問になつて又答弁されて明らかになつておりまするので、ただ腑に落ちない点だけ二、三御質問申上げたいのです。
 先ず第一番にお尋ねいたしたいのは、今日総理がおいでならば結構ですがおいでになりませんので、総理が言つたということの話を聞くのですが、長官でお答えできると思うので御質問申上げます。それは過日ダレスさんとUSニユースの記者との会談の談話の中で日本でされたということを言つておられるようでありますが、たびたび総理は再軍備はしないということを言つておるのにもかかわらず総理とダレスさんとのいろいろ会議の中で、日本の首相は会談の際にこの方針を認め、且つ日本人が自衛のための義務を盡すべきことというその前に、安全保障の上にただ馬乗りをしておるというようなことは許されない、従つて我々の措置が日本が軍事協力と自衛をなし得るに至るまでの暫定的な協定として行われるのであるというようなことを言われたあとで、日本の総理はいわゆる決して馬乗りになつているとは思わない、やがてはその暫定措置が終えたあとにおいては、日本の再軍備のことも考えなければならないという含みを持つて話をしたということを発表になつておるようでありまするが、こうした点から考えますると総理が再軍備をしないというようなお言葉が我々にはちよつと解しかねるのでありまするが、総理の心境はおわかりにならないといたしましても、側近のあなたといたしまして総理がそういう心境でおられるかどうかということをちよつとお尋ねしたいのであります。
#85
○政府委員(岡崎勝男君) これは外電よりは、一国の総理大臣が国会において発言いたしましたことを御信用願いたいと思います。
#86
○鈴木清一君 我々は勿論日本の大臣と外国の人とどちらを信用するかといえば、勿論日本の大臣を日本人として信用いたしますが、その信用しておるところの総理大臣がより以上権力を持つといわれるダレスさんとの話の中ではそういうことを言つたと言いますので、疑義を持つてお尋ねしたわけであります。併しこれは総理が言つたことでしようからあなたにはただ側近としてのお話だけでありましようから、この質問はこの程度にいたしまして、今の兼岩君の質問にもからみまして安全保障協定についての調印は、若し全文が出たりすると、併し出なければしないかも知れないということでありまするので、そういたしますると講和後に保障協定については調印するかということになるということははつきりしておりますね。
#87
○政府委員(岡崎勝男君) 私の申すのは今度のサンフランシスコ会議の調印の前後に間に合うかどうかわからないということでありまして、何といいますか批准して効力を発生するのはまだ調印後かなりの日時を要すると思うのでありまして、その間には少くとも急いで草案を作り上げるつもりでおるのであります。
#88
○鈴木清一君 そういたしますとこの間の説明では、いわゆる講和会議を開く前に大体その草案が発表されるであろう、従つて講和後に行く全権も含めて、その中で調印するかも知れない、こういうお話だつたわけですね。そういたしますとこの今回の講和草案の内容から行けば、これを調印するということは日本の完全自主権回復であると、こういうふうに政府が解釈しておると申しましてもそれは、真実でありますか。
#89
○政府委員(岡崎勝男君) その通りであります。
#90
○鈴木清一君 そういたしますと、安全保障協定をお互いに協議する場合は、必ずしも完全に独立自主権を取つた日本の立場において、いわゆる双務的な立場においてこれを協議する権限、権利は同等である、こういうことに解釈してよろしいのでありますね。
#91
○政府委員(岡崎勝男君) それは先ほど合同委員会で繰返して御説明しておるのであります。
#92
○鈴木清一君 そういたしますると、少くとも今仮定の上に立つての全権に附与する国会から認める権限が、講和会議ばかりでなく安全保障協定にまで調印するかということを許すことについては我々としては疑義が生ずる。なぜかと言えば今の講和会議は先ほどいろいろ論議なされましたように調印に行くだけであり、敗戦国という下においての講和会議であるから、これは一方的であろうとも意見をさしはさむことができないということをたびたび言われておる。併しながら自主権が取れて対等の立場においてこれを調印するということになれば、ここで派遣する委員につきましては、我々は日本国民が認める権限というものはおのずから異なつて来ると思うのです。従つて草案がたとえ出されましても、仮定の上でなくして若し出されたといたしましても、それは一応帰りまして国民に、議会を通ずるなり又政府が世論を問う方法を講ずるなりして、国民の意思を中心として調印すべきであり、協議すべきであると思いますがその点はどのような解釈をされるのでありまするか。
#93
○政府委員(岡崎勝男君) 政府としては調印は政府の権限を持つた全権であるならば一向差支えないと考えております。但し総理も言われるように、調印後は国会に提出してその承認を求めるのであつて、そのときに国会でいやならば承認されないだけのものであります。
#94
○鈴木清一君 国際慣行上から行く批准条項云々の問題からの解釈で行きますと、そういうことは言えるかも知れませんけれども、少くとも各層に亘つての意見が統一されておりません。日本国民の中で、例えば我々にいたしますれば、安全保障協定なんかの内容は少くとも日本の憲法を侵しての再軍備を認めさせるのではないかという疑念があり、又その再軍備の形式如何によれば、日本はむしろ危い戰争に巻込まれる慮れがあるのではないか、という疑念を持つておる国民の層がある。それを又代表する国会議員があるわけであります。そういたしますと自主権を取りましたあとで、双務対等的な立場において双務協定の協議をしようという場合においては、少くとも政府の責任で云々するその前提は、国会の国民の意思を問うた後において責任を果すべきである。批准条項が入つておるから事後承認を求める、批准を求めるというような私は形式的な論議でこの問題を扱うべきでないと思いますが、その点どう思いますか。
#95
○政府委員(岡崎勝男君) 私は批准というものは決して形式的なものでない、最も条約の効力を発生すべき一番重要な事項と思います。決してそういう形式的なものと考えておりません。(「その通り」と呼ぶ者あり)
#96
○鈴木清一君 私もそういうふうに考えるからこそ、先ず国内批准の形式であえていわば国民の意思を問う、そうした措置を講じて後にその草案を政府の責任において解決すべきであつて、現在の敗戰国の今の状態において多数をとつておるところの、支持されておるところの政権であるからといつて自主権をとつたときまでそれがそのまま適用するとは考えられない。従つて私のいう国内批准の形式は、いわゆる国民にその前に聞いて、その後にその意思のあるところを留意して調印すべきである、政府の権限においてのみすることは許されない、こういう解釈であります。
#97
○政府委員(岡崎勝男君) 鈴木君の御解釈は御解釈として承わりますが、政府としては私の申したような解釈をとつております。
#98
○鈴木清一君 そういう御解釈が初めから基本となつておりますからこそ今回の措置が出たのだ、私は先ずその点了解いたしました。なぜなればそういうお気持があればこそ今回三十九条による国会の承認を求める前の前提といたしまして、国会議員を特別職、或いは一般職に、これをこの立法府が解釈しておることを何ら考慮に入れずして、政府が一方的の解釈によつてこれを一般公務員と扱つて、三十九条によるところの承認を求めて来たその措置自体が今あなたの言われた言葉を、独善的な考え方をはつきり裏書きしておると思うのでありますが、少くとも行政府の機関がこちらに何ら考慮を入れずして一方的に法律を解釈して今後実施するようなことがあるとするならば、これを若し承認する多数の政党人があるとしたならば、その人たちに対しましては少くとも立法府をあまりに軽視しておる人たちであると私は軽蔑せざるを得ない。そういう点について官房長官はどうお考えになるか。(「失言ではないか」と呼ぶ者あり)失言ではない。
#99
○政府委員(岡崎勝男君) 我々は法に基いて行動しておるのであつて、それ以外のことは何もいたしておりません。
#100
○鈴木清一君 法に基いて仕事をしておると言われるのでありますけれども、過日私が質問いたしましたのは、講和会議の論議は最近に起つた問題ではない、国会が開かれる前、少くとも半年前からこの問題は起つている、やがては調印の時期が来るのであろうということは御承認の上であつたはずである。それにもかかわらず人事院の総裁の答弁にいたしましても、政府の答弁にいたしましても、むしろ立法的特例法を設けるべきである、いわゆる單行法を出した際特例法を設けるべきであつたということは、私の仄聞する限りにおいては、意見局におきましても、又法制局におきましても、事務局においても、そういういろいろ御意見があつたということを聞いておる。これは仄聞でありますが、そういうことが期間が十分あつたにもかかわらずあえてこれをせずして、この重要ないわゆる日本の百年の大計を決定すべき重要な全権を委嘱するのに、特例法を設けずに一般公務員として扱つて来たということは、而もそれは法を曲解しておる。事実あなたがこれを過日申されました言葉の中にも法を設けるべきであつた、特例法を設けるべきであつたということについてはお認めになつておるはずである。そうしたことは国会議員の中にも多数ある。そうしたことが明らかであるのにもかかわらずこれを期間があつても処置せずに出して来たということについては私は明らかに立法府に対しまして、今日の行政府は立法府の考え方を曲解して、そのまま法律というものを、ただ権力といいますか、多数といいますか、そういう暴力によつてこれを蹂躙しておるということを言つてもあえて差支えないと思う。(「ノー、ノー」と呼ぶ者あり)こうした点その意味におきましていろいろまだ多くの方面で御質問申上げたいのでありまするが大体あと一点最後に御質問いたしたいと思います。
 従つて私どもは今回出されました承認を求められた人たちが、過日のあなたの御答弁では、全権代理も全権と同じ権利を持つておられるものだと言われておる。それにもかかわらずなぜ全権と代理とを切離してここに提出されたか、この点をお伺いしたいのであります。
#101
○政府委員(岡崎勝男君) 全権委員と全権委員代理が全然同じようなものならば区別して名前を付ける理由はないのであります。先ほど説明しましたように全権委員と全権代理とはおのずから権限も違つておるのであります。
#102
○鈴木清一君 そのお言葉だといたしますと、過日私が御質問申上げたことに対するあなたの答弁は矛盾しておるのだ。この点を心配いたしまして昨日私が連合委員会において聞きましたときには、例えば全権が若し故障があつてその人と同じ職責を果すときにおいては同じ権利を持つものである。そういう解釈なんだ。そうだとすれば最高の権限を行使するときが最高の責任であります。その最高の責任の同じである人については、代理であろうとも全権であろうとも同じであるという、そういう意味合においてのあなたの答弁として私は解釈しておつたのであります。そういたしますると昨日の答弁とは違つておるのであります。その点についてはどうお考えになるのですか。
#103
○政府委員(岡崎勝男君) 全権委員と全権委員代理の職務の違いは先ほど申した通りであります。
#104
○鈴木清一君 わかりました。それでは又後に。
#105
○兼岩傳一君 私もう一つだけ、これは政府にお尋ねするよりも或いは自由党にお尋ねすることになる、どちらでも結構であります。全権委員と全権委員代理を出される、それからオブザーバーを出そう、それでも足りないので某々々を誘つて国会として出そうというような考えがあられたようにちよつと聞いたのですが、これはどちらでも結構であります。これは政府にお尋ねするより自由党の責任ある御回答を得たいと思います。
#106
○鈴木恭一君 現在におきまして参議院自由党としては聞いておりません。
#107
○小笠原二三男君 この程度にして質疑の打切り動議を出します。
   〔「賛成と」呼ぶ者あり〕
#108
○委員長(山田佐一君) それでは質疑を打切ることに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#109
○委員長(山田佐一君) さよう決しました。別に御発言がなければ、これより討論に入りたいと思います。御発言のおありの方は賛否を明らかにして御議論をお願いいたします。
 それから念のために申上げまするが、全権委員と全権委員代理と、二件を一括して議題に供します。
#110
○菊川孝夫君 私は講和全権委員並びに全権委員代理の任命につき国会の議決を求める件について、承認することに賛成するものであります。併しこの際に明らかにしておかなければならん点が二、三ありますので、その点を更に申上げたいと思います。
 第一には、公務員法に基くところの特別職の性格がはつきりしておりまするところの講和全権につきまして、あえて一般職として取扱うということについては、非常な無理があるということは昨日来の質疑応答の中でも私ははつきりしておると思うのであります。なぜかと申しますと、こうした全権委員というようなものは、今後或いは航海条約、通商条約等の調印のために、たびたび今後派遣しなければならんことになると思います。なおその際にはこれはどの政党が政権を担当しておりましても、国会議員の中からそうした有能な人間を派遣するという必要が生じて来ることは想像にかたくないのであります。今後国際生活に日本が復帰する以上は当然起きることなのでありますが、その際にそれが今日のように臨時国会をたとえ三日でも四日でも開いてこういう処置を講じなければならんということにつきましては、将来の問題としてこのような取扱を一々やつて行くということについては、私は問題があろうと思うのであります。従いまして今後この公務員法の改正並びに国会法の改正というような点について配慮しなければならん、而もこの際にそれをやつておくのが、最も正しい行き方であり、又国のためにも、費用その他の点から考えましても一番正しい正当なるやり方ではなかろうか、我々はかように考えるのであります。それをあえて今日こういう処置をとられたということについて、極めて遺憾の意を表し、且つ将来におきまして政府はこの点十分なる考慮をされんことを強く要望するものであります。第二に申上げたいことは、今回の全権委員並びに全権委員代理は、日米安全保障条約にも調印をするということは官房長官の答弁でも明らかになつておるのであります。大体そういうふうになるだろうということは想像されると思うのであります。そこで日米安全保障条約については、それは平和条約につきましては草案も発表されておりますが、安全保障条約ということは、講和条約とは更にそれ以上に国民にとつて私は関心の深いものであろうと思うのであります。折角独立いたしましても外国の軍隊がとにかく日本に駐留するということになるのであります。従いましてその兵力並びに駐留の期間、それから費用の負担、且つ国内に外国の軍隊が駐留いたしまする以上、いろいろな私は事故も当然起るだろうと思うのであります。日本人が不用意に間違つて何か問題を起したときに、将来これは軍法会議に廻されるものであるか、日本の国内法によつて処罰されるものであるかということについても、日本人としてこれは独立国の国民として独立しながら、外国の軍隊の軍法会議に廻されなければならんということになるか、ならんかということは大きな問題であります。又そういうことは私はないと確信いたしますが、又不幸にして進駐軍と日本人との間に事故が起ることも考えております。そうした場合にこれを国内法によつて、日本人が何らかの被害を受けたときに保護され、処罰され、向うの連中を処罰できるかどうか、これに対して日本の警察権、行政権がどこまで及ぶかどうかということについては、日本人として私は重大な関心をお互いに持つておるものだと思います。従つてこの点につきまして詳しく御説明を承わりたい、国会を通じて国民が知りたがつておると思うのでありますが、この点についてお聞きいたしましたところ、大まかな構想はわかつておるけれども、具体的なところはまだきまつておらないと言つて、具体的な御説明はございません。併し構想がわかつておる以上は、私はそうした基本的な問題については、ダレスさんと総理との間においても、或いは現在米国政府との折衝中においても、大体私はわかつておるのではないかと思うのでありますが、今日までその説明を聞き得なかつた、聞き得ないままにこの全権委員の承認ということを議決しなければならんということは、国民と共に非常に悲しまなければならんと私は思うのであります。この点をはつきり申上げておきたいと思います。
 なお第三点といたしまして、今日の全権委員並びに委員代理の任命について国会の議決を求める件につきましては、これは單なる国会法第三十九条に基くところの承認であつて、若しこれが反対であるということになつたら、将来いろいろの会議に全権委員を国会議員から出すということ、国会議員を任命するということ自体を否認するということになりますので、従いましてこれは單なる今回の講和条約に対してこの委員を任命するという意味でなしに、将来のことも考え、将来全権として国際会議に出るという慣例は認めるべきである、こういう基本的な態度。又單に条約そのものと関連があるのでなくて、ここにもありますように、内閣の行政各部におけるところの各種の委員、これに国会議員が必要とあつた場合には参画できるものである、これに全然できんという慣例を作るのはおかしい。こういうような観点から、今回の承認に賛成するのは三十九条によつて賛成するものであつて、その他何ら政治的なものを含んでおるものでない(「その通り」と呼ぶ者あり)ということを我々はここにはつきりいたしまして、そうして賛成する次第であります。
#111
○鈴木恭一君 自由党といたしましては、只今提案せられました講和全権委員並びに講和全権委員代理の任命について国会の承認議決を求めるの件、提案せられました方々を承認議決することに異議ございません。
#112
○鈴木清一君 労農党は反対をいたします。理由は、三十九条の承認については別に異議を申しておりません。ただ問題は、三十九条まで持つて来る、いわゆる三十九条まで来る国会議員を一般職にした、今回の重要な全権委員を一般職に扱つたという点について反対いたします。従つてその反対は三十九条によつて扱うべきものでない、この意味において労農党は反対いたします。
#113
○兼岩傳一君 共産党は反対であります。これは單なる三十九条の承認云々という、そういう末梢的な問題でなく、日本の運命、アジアの繁栄、世界の平和という問題に徹底的に影響を及ぼします第一歩でありますし、且つ憲法にも違反すると考えておりますが、それらの討論の詳細は、私は問題の重大性に鑑みて本会議でいたしたいと考えておりますので省略いたします。
#114
○三浦辰雄君 第一は、この三十九条の單なる承認という意味で賛成いたします。
#115
○委員長(山田佐一君) 別に御発言がなければ、討論は終結したものと認めて採決に入ります。
 それでは講和全権委員の任命につき国会の議決を求めるの件、並びに講和全権委員代理の任命につき国会の議決を求めるの件、右二件について採決をいたします。
 内閣総理大臣の要求通り議決することに賛成の諸君の挙手を求めます。
  (挙手者多数〕
#116
○委員長(山田佐一君) 多数と認めます。よつて本件は内閣総理大臣の要求通り議決すべきものと決しました。賛成の諸君は順次本院規則により御署名をお願いいたします。
  多数意見者署名
   小笠原二三男  三輪 貞治
    菊川 孝夫  椿  繁夫
    大隈 信幸  三浦 辰雄
    森崎  隆  赤木 正雄
    川村 松助  中川 幸平
    鈴木 恭一  加藤 武徳
    木村 守江  上原 正吉
    片柳 眞吉  鈴木 直人
    高橋 道男  小宮山常吉
#117
○委員長(山田佐一君) なお本会議における委員長の口頭報告は委員長に御一任を願うことにいたしまして御異議ございませんか。
  (「異議なし」と呼ぶ者あり)
#118
○委員長(山田佐一君) では御異議ないものと認めましてさよう取計らいます。
  ―――――――――――――
#119
○小笠原二三男君 この際先ほどの兼岩君の質問に触れまして、社会党としても考える点がありますので、参議院議長に質問いたしたいと思います。その点は先ほど外務委員長のサンフランシスコ出張の質問の場合に、昨日のような答弁はしたものの、国会の方でも議員を派遣せられるというようなことになる際には、その方にも或いは廻るかも知れないので、それを待つておるのであるという御答弁があつたわけであります。そうしますと、政府においてそういうことがわかつておるということは、これは参議院議長において何らかそういう具体的な御計画を御発議になる御用意を持つて、それぞれに御連絡がなされておるのであるかどうか、この点お伺いしたいのであります。と共に自由党の方では何ら関知しておりませんと言つておるのですが、新聞紙上においても明らかに個人氏名まで出ておる。これは新聞記事であるからということでは余りにも新聞記者を侮辱するも甚だしい。而も又事実廊下その他において、或いは某会派等においてはそれぞれ御相談もあつたということについては私もその事実を知つておる。そういうことを率直に言えない今の段階であるとでもお考えになつて、政治的な御発言があることは誠に遺憾なのであつて、率直にこの点は自由党においてもその間の事情をこの際各会派に御表明頂き、そして今後においてどうなるものであるか。実は我が党においてはやはりその噂、情報等を根拠なしとせずして相当の論議を経ておるのでありまして、議運においてこの点については問題にもして、そうして不明朗、不可解な点は排除してそして処理したいという考えを持つておりますので、この際特に御答弁願います。
#120
○三浦辰雄君 途中ですけれどもちよつと発言させて頂きます。ちよつと前のこの三十九条による承認の際、私は私と言つたか第一と言つたか、まああれですが、若しも第一と言つた気もするのですけれども、その点御了解を得たいのは、御承知の通りの私の会派でございますから私はと一応直しておきます。(「了解、了解」と呼ぶ者あり)
#121
○事務総長(近藤英明君) 只今小笠原さんから議長に対しての第一の御質問の点につきまして、私の存じておりますことを先ず申上げさせて頂くことが、一応この場合において適切かと存じますのでお許し願いたいと存じます。と申しますのは、未だ参議院議長に対して何らさような協議が来ておりませんことは事実でございます。議員派遣というようなことについて衆議院議長から参議院議長に対して御協議の来ておらんのは事実でございますが、先刻こちらの委員会の始まりますより前でございますが、衆議院の事務総長から、ただこういう議が衆議院側にありますということで参考のために事務連絡がありましたことを申上げておきます。それは衆議院の方でまだ人数等がはつきり五とか、十とか、十二とか、いろいろ問題があるようにも聞いておりますが、衆議院の議院運営委員会におきましてこの全権、並びに全権代理というものと、又別に議員派遣という問題が議される模様であるから、その場合に議されるようになれば、いずれ参議院に対して公式に御協議申上げろときがあると思うから事務上御連絡申上げておく、こういうことが衆議院事務総長から私のところまでありまして、それを議長に御報告申上げてありますというのが現在の状況でございます。
 なお自由党の方では、或いは党としているいろいろお話があるのか、その点は存じませんが、そういう点で正式にまだ自由党としても恐らく公式の何がおありにならないという意味の御発言が先刻あつたのではないかとも存じますが、公式にお話があつたのかどうか私は実は存じませんが、議長に公式の申合せとか或いは御協議というものは受けておりません。ただ事務的な御連絡があつたことだけをこの際申しげておきます。
#122
○議長(佐藤尚武君) 只今事務総長から説明した通りの段階に今おるわけで、若し私の方に衆議院の議長から正式に申出がありましたならば、私は直ちにこれをこの議運にかけまして、そうして諸君の御意向を斟酌しその決定を待つて再び衆議院議長の方に回答するという段取りになるだろうと思うのであります。そのことだけ申上げておきます。
#123
○鈴木恭一君 先ほど兼岩君からもありましたし、重ねて小笠原君から御質問になつたかと思うのでありまするが、自由党の方でもそういうことを考えておつたのではないかというようなふうに疑問を持たれておつたように思います。個人的にはそういうふうなことも私は物理的には聞いてはおつたのですけれども、正式の党議に諮つたことも、又我々がこれを取上げてどういうふうにするということの決定までは勿論なつておりません。いずれそういうことがありますれば、正式に議運の議題になるであろうということを、私は小笠原君と同様な意味において感じておつたということを申上げておきます。
#124
○小笠原二三男君 党の事情がありまするから、この議運においては我々に対して政治的な御発言があり、而もそれも止むを得ないとは思いまするが、併し白を黒と言つておると申すのではないが、適当な話をすることによつて大体社会党も了解するであろうと考えられることについては、そうは考えないと思いまするが、不満であるし、而も世間は我々の技術的なそういう論議を抜きにして、直感的にこの問題を突如として聞く場合においては、全権委員、或いは全権委員代理の構成等の問題とからんで考え、それらの中に希望者多数あつたが、入れられないものがそういうところで救済される一種の策であろうと考えたりするものがないとも言われないので、こういう点についには、若しもどこかの会派において、或いは衆議院議長から参議院議長に対する協議等があります際においては、率直大胆にもう正道を踏んで事を進められるということを望むのでありまして、(「その通り」と呼ぶ者あり)その辺の廊下で、食堂で、或いは隅々でこそこそやるというようなことでなく明朗にこの点はお願いしたいと思います。(「同感」と呼ぶ者あり)併しこれに対する結論として、賛否について私は今論議をしておるのではありません。
 それで議長に重ねてお伺いしますが、外務委員長が国会議員の方から行く、行かないということの決定が若しも今日中においてなされないような場合においては、国会がなくなる場合に政府自体の措置においてやるということが不可能になる場合には、やはり昨日官房長官が言う通り行けないというような事情になつて来るのではないかと思うのでありますし、無論一般の国会議員については閉会中の場合はそれはそれぞれの措置がとられることはあるのですから、その部分は結構でありますが、この点について何ら議長の責任とかいう問題でお聞きするのではありませんが、早急に事を進められるように、参議院議長におきましてもこういう事実のようなものが上つておるのですから、非公式に衆議院側のほうと御連絡をとつて頂いて、そうして話合の段階というものは爾後の議院運営委員会等で今日中に御報告を願いたいと考えるのですが、如何でありましようか。
#125
○議長(佐藤尚武君) 只今小笠原君の御注意は至極適切な御注意と拝聴いたしました。議長におきましても早速今のお話の趣旨に副うて衆議院側と折衝することにいたしたいと思います。そうして後刻、若し先ほどから話がありましたごとく、衆議院側からいわゆる議員団派遣ということをこちらに協議して参ります場合に、只今のお話の外務委員長の渡米を如何にするかという問題もありましよう。それと同時に一括してこの議院運営委員会にかけるように何とか措置したいというふうに考えております。
#126
○兼岩傳一君 若しそういう議長のお計らいがない場合には、閉会中議長の独断でこういう重大なものを決定されることはないということを含んでおるわけでございますね。
#127
○議長(佐藤尚武君) さてそれは、閉会中は議員の渡米については……。
#128
○事務総長(近藤英明君) 議長の独断という言葉がちよつと……議長を輔佐する立場から申上げますが、いささかはつきりいたしかねますので何いたしますが、單に外務委員長とか或いは何何委員長という国会役員のかたで以て旅行されるような形式であるならば、旅行の形式で行かれるならば何ら議長も、議会の閉会中でありましても特に議会の承認の必要はなかろうと思います。
 それからいま一つ例えば何かの都合で委員長として工合が悪いのだという問題があつたとしても、これは閉会中に国会役員のポストをどうするかということはこれは国会法の定むるところによつて議長の権限においてできることであります。併しこれはそのポストに関係した問題だけでございまして、何も議長が独断でやられるとかいうような問題は少しも残らんじやないかと一応私は考えます。
#129
○小笠原二三男君 国会の費用で行く場合は。
#130
○事務総長(近藤英明君) 国会の費用で行く場合は、これは恐らく各派のかたと御相談するというか、或いは議院運営委員会を開いて御相談になるというようなことになるのではないかと私は想像いたしております。そういう意味の御質問かとお伺いいたしております。
#131
○鈴木清一君 そうするとその場合は、議院運営委員会だけで話をして国会予算を使うというようなものについては、本会議や何かを召集しなくともいいのですか。
#132
○事務総長(近藤英明君) 現在国会議員の外国旅費の費目はございませんが外国旅費の費目を設置してもらつて支出する、そのこと自身は議院運営委員会の承認は必要といたしません。事務総長が大蔵大臣と折衝してその費目から支出するのであります。但しその議員自身が御旅行なさるようなことが何らかの政治的意味、何らかの国会としての代表的な意味、かようなものを持つ場合であるならば、その旅行されることをどうするかということを議長が運営委員会なり或いは又各派代表者なりと御協議、御懇談の上決しられるものと、かように了承いたしております。
  ―――――――――――――
#133
○兼岩傳一君 昨日から今日にかけて、議長にお尋ねしようと思つておつたことですが、昨日大量の警察官が入つて来ておるのですけれども、如何ですか。大量の警察官が入つておりますが、平和な極めて切実な労働者の請願或いは陳情のために国会へ集られることに対して、あのようなものものしい大量の警官を議長の権限でお入れになつたのかどうか。今後もあのような大量な警官を入れられるのであるか。そうだとすればどういう理由で入れられたのか、簡單でいいですから、議長に御答弁願いたい。
#134
○議長(佐藤尚武君) 昨日デモ行進が催されるという報道を受けまして、それでこの国会の周囲においてそういうデモが行われるということであるならば、この国会内の秩序を維持するために適当な措置をとらなければならない。それは議長の責任でありますから、従つて必要数の警官をその秩序維持のために用意しておいたということは、これは事実であります。
 今後どうするか、昨日は幸いにそのことなくして平穏に散会することになつたのでありまするが、今後どうするかということにつきましては、あらかじめこういう場合にこうと具体的に申上げることは困難でありまするけれども、概括的に申しまして、同じようにそういうような事件が起るといたしましたならば、それ相当のやはり手段は講じなければならん、そういうふうに考えます。
#135
○兼岩傳一君 どういう事態が起ることを昨日は憂慮されたか、それから警官の数をああいうふうに何名とおきめになつたのはあなたが何名ときめられたのですか、何名という規定は一任されたのでしようか。この際どういう場合が起ることを昨日心配されたのですか。
#136
○議長(佐藤尚武君) 警察官の員数等はすべて議長の権限で以て私がきめました。
 どういう事態が起るかという想定の下にそういう手段をとつたかという御質問でありますが、それは平和的なデモンストレーシヨンならばそれに何ら干渉する必要はございません。ただ集会をした場合に、それが何か突発的な原因のために国会の構内で騒擾でも起きまして、そうして国会の議事の進行そのものが妨げられるというような虞れが全然ないとは限らないと考えたのでああいうような予備的の措置をとつた、こういうことであります。
  ―――――――――――――
#137
○委員長(山田佐一君) 次に決議案が二件出ております。決議案の委員会審査省略要求に関する件を議題に供します。
#138
○事務総長(近藤英明君) 本日社会党の内村清次君ほか五十六名から在外同胞引揚促進に関する決議案及び曾祢益君ほか五十六名から領土権確保要望に関する決議案の二件の決議案が提出いたされ、両決議案とも委員会審査の省略要求書が付いております。よつて委員会審査省略の件をお諮り願いたいと存ずる次第でございます。
#139
○中川幸平君 これまでこういうような決議案は大抵委員会で相談して、各派共同提案になつて出て来ておりますが、今聞きますと社会党だけの提案のように承わりますがそれに違いありませんか。
#140
○事務総長(近藤英明君) この署名者として決議案の発議者、並びに決議案の委員会審査省略を要求されておる方方のお名前は全部社会党所属の議員であられます。
#141
○鈴木恭一君 いずれもその決議案の趣旨そのものに、根本的に反対というわけではございませんが、まあ全権も決定しつつあるこの機会でありますから、全権団の意思を拘束するというようなことになると非常に重大な弊害があると思うのです。なおまだ条約もはつきりいたさない今日におきましては、いろいろ審議する方面でも考慮されなければならないと思うのです。この際は我々としては遺憾ながら決議案に賛成いたしかねるというような事情にあるのですが、如何でございましようか。
#142
○事務総長(近藤英明君) 念のためにお諮りしておる趣意を申上げたいと思います。これは本決議案の内容の賛否をここでお問いしようとするのではございませんで、この決議案は委員会審査省略要求がされておりますので、委員会審査省略をして直ちに本会議にかけるということが結構か、それとも所管の委員会に付託すべきかという御論議をお願いいたしてその御返事を伺いたい、かように存ずる次第でございます。
#143
○中川幸平君 そういう関係におきまして、当該の委員会において審議するようにお願いしたいと思います。
#144
○小笠原二三男君 自由党の鈴木さんのお話では、趣旨には賛成であるが決議案としてこれを可決するまでの賛成の域には達しないという残念な御答弁を頂いたわけですが、先ほども事務総長のお話の通り内容には触れておらんのであります。従つて自由党さんの方で趣旨に賛成であつて決議案に反対であれば、決議案に同調してくれということまでは私は申上げません。ただ中川さんのおつしやるように、今回は今晩の十二時限りで会期が切れるのでありまして、委員会に成規にこれを付託しましてもいわゆる今国会における議了はできないという見通しを私は持つのであります。従つて私のお願いしておきます中でもお願いしておきます点は、決議案に対する賛否はそれぞれの会派の立場において脚やり願うこととしまして、委員会審査省略の案件には賛成願いたいということなのであります。
#145
○鈴木直人君 今の二つの案件についての内容は知りませんが、題目を聞きますと引揚促進、領土権確保ということでありますから、これはやはり講和条約の内容にも触れるようなことになるのではないか。そういうような重要なものを委員会で十分審議しないで、直ちに本会議に持つて行つて、そうしてそれが仮に委員会で賛成数が多くて採決したのを、或いは否決されるということになりましても、各会派で審議する余裕はございませんから、そういうものは緊急質問のような意味でやりまして、そうして参議院としての正式な決議案という形式をこの際とらない方が大局的な見地から考えていいんじやないか。こういうふうに考えますから、これは決定的な意見ではありませんか、私どもの方としましては委員会の審査省略ということをしないというふうな方法で、若し必要あればもつと検討するというようなことにするか、或いは緊急質問の形でやるというようなことで取計らつた方が講和会議を前にした参議院として慎重な態度ではないかと思います。
#146
○小笠原二三男君 只今鈴木さんは講和条約内容に影響をするということですが、それは違いますので、講和条約草案内容に影響するのでありますが、鈴木さんが影響すると考える前提は、それは決議案が成立した場合のことなのでありますから、鈴木さんの御意見は、この決議案に御賛成の前提の上でいろいろの御考慮をなされたように私は伺つて誠に欣快に堪えない次第であります。(「ノーノー」と呼ぶ者あり)従つてこういうふうに鈴木さんも緑風会を代表して御発言せられて御賛成が前提としてあるのでありまして、鈴木さんの方は趣旨としては賛成でありますので、私たちは可決は望むが否決される場合もあるということも民主的な手続としてこれは当然であるという確認の下に、委員会審査省略としてお願い申上げておるのでありまして、その点は是非誤解のないようにして頂いて、社会党に御賛同願うようにお願いしたいのでございます。
#147
○鈴木直人君 実は小笠原さんの方が私の言つたことを誤解をしておられる。私の申上げましたのはその案をまだ見ていない、ですから賛成とも反対ということにもまだ結論が立たんわけです。併しその題目を読上げたところを見ますと引揚の促進であります。従つてその間に今小笠原君が賛成されても否決されてもいいというけれども、その内容はわかりませんが極めてこれは非常に重要な問題が否決されるということは、その内容を余り検討しない国民なり或いは外国の人は、その内容を詳しく見て行くならば別ですけれども、引揚促進というものが否決されたというのもこれは又影響されることが多いと思います。従つて賛成することがあるかも知れないが内容を見ないからわからない。そういう重要なもの或いは領土権の問題につきまして、国内的に或いは国際的に否決されれば非常に喜ぶ国もあるだろうし、或いは可決されれば非常に落胆する国民もあるかも知れない。そういうような重要な問題につきましては、これを本会議に委員会審査省略をして直ちにかけるということは、この際或いはやらない方がいいのじやないかとこう思つたのであります。
#148
○小笠原二三男君 よくわかりました。よくわかりましたのでこれは確かに愼重に各会派で御相談願う必要があるということをも了解できますから、これは一つその内容については皆さんも御認識の上で各会派に持ち帰つて御相談の上休憩後開かれる議運においてお取計らい願いたいと思います。
#149
○鈴木清一君 大分どうもお話が長くなつたようですけれども、これで知つておきたいのは、なんですか、私はもうすでに承認の件も議運で済み、話合が付いたので、決議案の問題だけを取上げるなら取上げて、それですぐ本会議を開いてもう終りたいとこう思つておつたのでありまするが、話がもやもやして……。この次の議院運営委員会というのは委員会をこれから開くのでありますか。
#150
○委員長(山田佐一君) 内容ははつきりわかりませんが、今の全権委員の追加もあるのじやないかと、こう思つております。
#151
○三輪貞治君 今の決議案についてそれぞれ意見がありまして、これは(「残しておいた方がいい。」と呼ぶ者あり)ちよつと待つて下さい。影響するところが大きいから決議案の形でなした緊急質問の形とかいろいろな方法でやつた方がいいじやないかというような御意見もありましたが、我々は全く影響しないことであれば何もそうおもしろおかしく決議することはないのです。影響するところあらんことを期待して決議するわけでありますから、影響しなければならないのです。又いろいろな方法について御忠告がありましたけれども、併し決議案を出すということは我々の国会対策委員会できまつて出しておることでありますから、これをば引込めたりすることはできないので。ただ先ほどからおつしやられておるように、委員会省略にするかどうかということだけを一つ各党に帰られたら御相談願えたらいい問題であります、念のために。
#152
○木村守江君 只今社会党から出されました委員会省略の話、引揚促進とそれから領土の問題の決議案ですが、これは非常に重大な問題だと考えるのです。而してこういう重大な問題を委員会の審査を省略するということそれ自体が私は非常に間違つておる問題だとこう思うのです(笑声)
 それからもう一つはこの委員会の審査省略というのは、原則的に各党が大体において承認した場合においてのみ(「その通り」と呼ぶ者あり)この議運で以て委員会審査省略を認めておるというような慣例から考えましても、これは委員会審査省略をここに承認すべきではないと私は考えます。
#153
○小笠原二三男君 次に、次回に廻すことを申上げたらそういう話があつたので、あれですから、委員長において事務局を以て一応内容だけは朗読させて、そして内容についてだけの御認識は頂いておきたいと思います。
#154
○委員長(山田佐一君) それでは事務総長。
#155
○事務総長(近藤英明君) それではお持ち帰りになりまして、各派で御相談になりますときの御参考のために朗読せよということでございますから御参考のために朗読いたします。
    (曾祢益君外五十六名発議)
   領土権確保に関する決議案
 日本は降伏文書に荒きその領土権が四大島と連合国の決定するその附近の小島に限られることを承認したが、一方連合国の共同宣言は、領土不変更の原則を確立している。よつて対日講和会議にあたり、歴史的、人種的、文化的にわが領土と認められる諸島即ち南樺太、千島列島及び北緯二十九度以南の南西諸島(鹿兒島県大島郡即ち奄美大島、琉球諸島及び大東諸島を含む)、嬬婦岩以南の南方諸島(小笠原群島、西之島及び火山列島を含む)並びに沖の島及び南鳥島の領土権を回復するよう政府において努力することを要望する。
 なおハボマイ諸島及びシコタン島は北海道の一部であることを確認せられるよう同じく政府において努力することを要望する。
  右決議する。
 それからもう一つは
  在外同胞引揚促進に関する決議案
  (内村清次君外五十六名発議)
 太平洋戰争の終了に伴い、海外にあつた同胞は、営々として築いてきた財産を失い、文字通り着のみ着のままとなつて、各地を放浪した。そのうち幸運なる者は、無事に母国に帰還することができたが、不幸なる者は遥かに母国を偲びつ、空しく異郷に骨を埋めたのである。しかも多数の生存せる者は、今なお主としてソ連邦、中国の領土内に残留して一日千秋の思いで帰国を待ちこがれているのである。アメリカを始めとする連合国におかれては、幸いにしてこの実状に深い配慮を払い、講和条約の中にこれに関する一項を挿入して国民の要望を容れられた。
 政府はこの連合国側の好意に応えて、引揚げ促進に関して一そう強力且つ適切な措置をとるべきである。
  右決議する。
 以上でございます。
#156
○小笠原二三男君 事務総長は次回の参考のためにという前提でお話になりましたが、私はそうではなくて先ほどの木村委員の特段な御発言があつたためにここでお読み願つて、内容のわからない問題ではないという前提に立つてお読み願つたのであります。従つて只今お読みになつた点についてはもう疑義を残す、質問の点等はないことと考えるのでありまして、それはそれぞれ内容に対する賛否のことは御自由でありますが、そのものが本会議に上程が可なりや否なりやということに対する態度の決定だけはできるかとも私は考えますので、この際この本問題については採決して頂くように願います。
#157
○中川幸平君 それから休憩後には……。
#158
○小笠原二三男君 採決願います。
#159
○鈴木直人君 向うのほうとこつちと比べてみて……。
#160
○加藤武徳君 委員会は審査省略だけで内容については……。
#161
○委員長(山田佐一君) 採決しますか。
#162
○小笠原二三男君 動議が出ておりまして我が党の賛成者があります。
#163
○中川幸平君 先ほど木村君から言うた通り、委員会で審議して各派共同提案で出したものを審査省略という……。(「小笠原君の動議に賛成」と呼ぶ者あり)
#164
○委員長(山田佐一君) それでは動議は成立しておりますから、只今から採決いたします。
 右決議案の委員会審査省略、(「一括」と呼ぶ者あり)二件一括して委員会の審査省略を与えるや否やということについて採決をいたします。
 要求通り審査省略を与えるという方へ賛成のかたの御挙手を願います。
   〔挙手者少数〕
#165
○委員長(山田佐一君) 少数であります。よつて否決されました。
  ―――――――――――――
#166
○小笠原二三男君 他に案件がなければ、本日はこれを以て議院運営を散会せられんことの動議を提出いたします。(「小笠原君の動議に賛成」「賛成賛成」「反対」「動議は成立しました。」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
#167
○委員長(山田佐一君) 静粛に願います。
#168
○事務総長(近藤英明君) 御参考のために申上げます。
 只今の御動議に関係することと存じますので申上げますが、他に案件がなければということでございましたが、事務的な案件を一応申上げます。
 調査承認の変更要求に関する件。継続審査要求及び継続調査要求に関する件、並びに閉会中における本委員会の運営に関する件等の案件がまだ残つておることを一応申上げます。
 なお先刻の委員会、当委員会におきまして官房長官から更に全権任命承認に関して当委員会に対して同意を、承認を求めて来るかも知れませんという御発言がありましたので、それが出ました場合には又当委員会にその問題が付議されることがあり得るということを念のために申上げます。
 それからなおいま一つは先刻申しました国会議員団の派遣という問題が衆議院から協議がありますれば、この委員会に御協議申上げなければならん案件かと、かように存じております。
#169
○小笠原二三男君 官房長官が、或いは或る会派から全権委員並びに全権委員代理を出すことになる場合には、その議決承認を求める案件は出すかも知らんということは、かも知れないことであつてこれこそ仮定の上に立つていることであります。而も三日間国会を開いておるのに今に至つて未だ出て来ないということについては、それならばなぜそういう状態になつておるのであるか。これは官房長官にお伺いして今後の議事運営の都合を考えなければなりませんので、官房長官の出席を求めます。(「賛成」と呼ぶ者あり)
#170
○三輪貞治君 賛成。なお小笠原君の動議は成規の賛成者を以て成立しています。採決をお願いします。
#171
○委員長(山田佐一君) 散会するということをですか。
#172
○小笠原二三男君 そういうことを申しますのは、我々参議院として案件の上程について確実なものがない限りは、参議院は参議院で独自の決定をして行きたい。それを政府の一官房長官の、かも知れないという程度のことで荏苒時間をとつているというようなことは本意とするところではないのでありまして、どこに原因があるかということはこれは究明もし、この時間延長になるということの責任はどこにあるかということを明らかにしなければなりません。従つて官房長官の出席を求めます。
#173
○委員長(山田佐一君) それでは官房長官の出席のあるまで休憩いたしたいと思います。(「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり)
#174
○三輪貞治君 先ほどから申します通り結果は……。
#175
○委員長(山田佐一君) 出席のあるまでです。
#176
○小笠原二三男君 このままの形で暫時待たないというと、官房長官はどこかに、やはり複雑な国会の通路でありますからいなくなる慮れがありますので、このままの姿で待つことにして頂きたい。(「暫時休憩異議なし」「休憩賛成」と呼ぶ者あり)
#177
○木村守江君 只今小笠原君からいろいろな御意見がありまして、どうも仮定のようなことでは……、暫くの間休憩せられんことの動議を提出いたします。(「動議提出」と呼ぶ者あり)
#178
○鈴木清一君 ではこうしましようや……。(「動議を先にして下さい」と呼ぶ者あり)
#179
○委員長(山田佐一君) 鈴木君に発言を許可いたしました。
#180
○鈴木清一君 委員長は公平だよ。このまま休憩しようと言つているのと、休憩しないというのといろいろありますが、休憩ということは差支ないとしましても時間を切つて休憩して下さい。それで以て時間はやはり両方の要望を入れてはつきり早くと切つて頂きたい。というのは本会議で傍聽者の人たちも多数おられます。そういう方がいつまでたつても帰れないということになるので、それを心配して私が先ほど出しましたので、私の希望としては十分間のうちに出て来て頂きたい。
#181
○委員長(山田佐一君) 官房長官とは只今連絡していますから、ちよつとその返事が来るまでそのままお待ちを願
 いたい。速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#182
○委員長(山田佐一君) 速記を始めて下さい。
 先ず調査承認変更要求に関する件を議題に供します。
#183
○参事(宮坂完孝君) 〇決算委員長岩男仁藏君から調査承認変更要求書が提出されております。本件は目下決算委員会で継続中の特別会計、政府関係機関及び終戰処理費の経理に関する調査の件について、これに国有財産の処理の件を追加して頂くのであります。
#184
○委員長(山田佐一君) 只今の報告通り承認をいたしまして異議ありませんか。
  (「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#185
○委員長(山田佐一君) 御異議ないものと認めます。
  ―――――――――――――
#186
○委員長(山田佐一君) 次に継続審査要求及び継続調査要求に関する件を議題に供します。
#187
○参事(宮坂完孝君) 只今お手許に差上げました書類の通り、各委員会二十四委員会、うち特別委員会三、それから件数三十五件、審査並びに調査の要求事件が提出されております。御審査をお願いいたします。
#188
○委員長(山田佐一君) 只今の報告の通り要求を承認いたしまして御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#189
○委員長(山田佐一君) 御異議ないものと認めます。さよう決しました。
  ―――――――――――――
#190
○委員長(山田佐一君) 次に閉会中における問題の取扱につきましては従来の例によりましてその他議院の運営について本委員会として議長から御相談を受ける場合、或いは職員の人事、給与等、本委員会の承認を要するものにつきましては、特に重要なものを除き、議院運営委員長又は庶務関係小委員長に御一任願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#191
○委員長(山田佐一君) 御異議ないものと認めます。さよう決しました。
 それではもうじきに官房長官が見えますから官房長官の来るまで速記をとめて雑談に入りたいと思います。速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#192
○委員長(山田佐一君) それでは速記を始めて下さい。
#193
○事務総長(近藤英明君) 只今内閣総理大臣から本院議長に対しまして、講和全権委員として苫米地義三君、それから講和全権委員代理といたしまして鬼丸義齊君、右両名をおのおの任命につき追加承認を求めて参られました。よつて本件につきまして御審議を願います。
#194
○鈴木清一君 先ほども私は長官にお尋ねいたしましたように、なぜ同じにいわゆる代理と全権とを出さなかつたか。同じやはり第三十九条の適用であるとするならば、同じ会期のうちにその問題は出されていいはずであるのにかかわらず、二回に亘つて出されたので、その点不審に思いまして私は最前お話を聞いたのでありますが、その気持はまだ変つておりません。たまたまここに二名出されました方々は第三回目ということになる結果になるのでありますが、なぜ政府はこのような二回三回といわゆる小刻みに出さなければならなかつたかという理由をはつきり闡明して頂きたい。と申上げまするのは、国会の会期の件につきまして、私どもが到底三日ではやり得ないだろう、いろいろの問題もからんでおるのでやり得ないだろうと要求いたしましたのにかかわらず、大多数の人たちがこの会期は三日ということに押切つたのであります。そうした面から考えますると、私どもは十分そのことは、会期を短くする根拠としてその問題はあなた方の方で、政府或いは与党のほうでスムースにこの問題を解決するということがあつての前提としての、私は会期を三日も主張されたように解釈しておつたので、たまたまそれに従つて残念ではありまするが今日までおりましたところ、二度、三度に亘つての承認を求める理由になつたのはどういうわけか。国民にこの点をはつきり明らかにするという意味においても一言その点に触れて御釈明を願いたいと思うのであります。
#195
○政府委員(岡崎勝男君) 政府は成るべく国会の各勢力を代表する方に全権になつて頂きたいと考えておりまして、適当に交渉し、要請をいたしておつたのであります。今般民主党から全権及び全権委員代理を派遣するという申入がありましたので、これを国会に只今提出したような次第であります。(「了承、了承」と呼ぶ者あり)
#196
○鈴木清一君 たまたま今はつきり今回民主党からということを申されたようでありまするが、数がはつきり最初からきまつておりまして、そして特に今回民主党からと言われたようでありまするけれども、数がきまつておつた上においての特に民主党という言葉を使われたという点につきまして、何故に特定なるところの一政党にのみそれを言わなければならなかつたかという点についても一言お尋ねいたします。
#197
○政府委員(岡崎勝男君) 全権の数はきまつておりません、全権委員代理の数もきまつておりません。
#198
○菊川孝夫君 私もちよつとお尋ねしたいと思いますが、第一にはこうして分けてお出しになるのですが、分けたのは何か権限においてその他において違いがあるかどうかということが第一。それから第二はこの次にもう追加はあるのかないのかという点が第二。それはなぜ申しますかと申しますと、今回追加されましたのは民主党の議員のかたであります。特に本委員会におきまして民主党の油井賢太郎君が、若しもこの講和全権委員は平和条約にだけ調印して日米安全保障条約には調印せずして帰つて來ることもできるかどうかというようなことを、油井賢太郎君が本委員会において発言されたことは皆さん御承知の通りであります。従つて油井君のこの間の質問にからみまして官房長官のお答えでは、全権委員は平和条約にも調印し且つは安全保障条約にも調印することを期待するとこうおつしやつておられました。従つて今回任命するの追加を求められる苫米地さんと鬼丸さんは一体どちらに属するものであるか、これは油井君の御発言とからんで私はそういう疑問が当然起るかと思いますので、その点について質問申上げます。
#199
○政府委員(岡崎勝男君) 全権及び全権委員代理の権限は前と後とで違いはありません。ただ全権にしても全権委員代理にしましても、私が講和条約のみならず安全保障条約の方にも調印されることを期待するというのは、そういうものが出た場合にこれに賛成して調印されることを期待するだけでありまして、調印されなくてもいいのであります。
#200
○菊川孝夫君 そうすると今まで承認したほかの全権委員は、日米安全保障条約が出たときに調印して来るし、苫米地さんだけは仮定でありますがそういうことをしてもしなくてもいいとおつしやるので、苫米地さんだけはそれには署名をせずに帰つて来るということもあり得るわけでございますか。
#201
○政府委員(岡崎勝男君) そういうこともあり得ますが、前に出されたかたでも調印しないかたがあるかも知れない。
#202
○菊川孝夫君 もう一つ、あともう追加はあるかないかということについて。
#203
○政府委員(岡崎勝男君) もはや追加はないはずであります。
#204
○菊川孝夫君 はずであるで大丈夫ですか、この前と違つてその前のもはつきりわからないが
#205
○小笠原二三男君 只今の菊川君の御発言も私は伺いたいと思つておつたことですが、そうすると日米安全保障協定ですか、条約は未発表のものでありますから、未発表のうちに全権委員並びに全権委員代理を決定しましたために御本人の意思がそれに調印することに肯じないという場合には調印しないで帰つて來てもいいという前提の下に、この全権委員というものの権限をお考えになられて政府が御任命になるのであるかどうかはつきりお伺いしたいのであります。
#206
○政府委員(岡崎勝男君) その通りであります。
#207
○小笠原二三男君 そうしますと任命する場合には講和条約にも調印し、日米安全保障協定にもそのときできております場合には調印するということを前提として任命はされるのでありましようが、而もその調印の自由はおのおの保持されるというようなことでこの全権を構成して、あえて全権団の中に不一致の意見があつてもよろしいというふうな、一つの内閣の任命による全権団が構成せられるということについてはどういうお考えでありますか。
#208
○政府委員(岡崎勝男君) これは今までの慣例によりましても形式が違つておりまして、つまり多数国と日本との条約が一方にあり、二国間の条約が一方にあると、そういう場合には全権委員もおのずから異なるのでありまして、その中ですでに調印するにふさわしい全権が調印すればそれでよろしい、そういうことになります。
#209
○小笠原二三男君 私はそういう前提の下にお話を伺つておるのではなくて、任命はどの全権も同じ権限によつて任命されている場合に、そういう全権委員に不統一があるかもしれないという可能性を認め、そういう前提の下に全権委員を吉田内閣が任命するということについて、内閣はどうお考えになつているかという所見を承わつているのであります。
#210
○政府委員(岡崎勝男君) それは過去の国際慣例に照して少くもおかしくないことと考えます。
#211
○小笠原二三男君 そういうことは少しもおかしくないとしましても、この事の成立ちは各会派の同調を求め、超党派外交を展開するという趣旨で、国民の総意を以て調印して来るという態勢をとりたいがための全権の構成であろうと考えているのであります。然るに慣例はどうであろうが結果としてどうなるかわからないということが予測せられながら、内閣がこれを任命するということについては私はわからんものがあるのです。この点についてお伺いするのであります。
#212
○政府委員(岡崎勝男君) これは今小笠原君が言われた通り、我々は社会党の全権も欲しいと思つたのであります。併し社会党は全権を出さぬとおつしやつた。そうすればやはり各会派を代表させたいと思つてもできない場合はいたし方ありません。それで日米安全保障条約についてもまだできてないものについてあらかじめどうということは言えないのでありますから、できたときの考えによる、併し権限としては調印もできる権限だけは与える。こういうことであります。
#213
○小笠原二三男君 法律的には趣旨はそういうことの御答弁であつて何ら差支えないでありましよう。併し実際問題として、内閣が任命する場合に、個人のそういう全権に任命される方の意思というものがあつて、両者に調印することを承諾の上で全権委員になる方もあれば、又片方だけを承諾の上で全権委員になるという方もあるでありましようし、何らその意思を聞くことなしに、ただ形式的に同行するというような意味合で初めからこの任命はなされるものとは私は考えない。従つて官房長官は、この苫米地さんについては両者について調印ということを前提としてこの問題は決せられたのであるかどうか。この間の経緯について御説明を願いたいし、若しもそれが不明である場合には、未発表な安全保障協定に対しては、これはどういう態度を以て御出張になられるのか、これは任命されるであろう御当人に聞かなければなりません。而も内容は発表されておりませんので、その抱負、建前、出張の基本的な態度については、御本人にお伺いしたいということを私は考えるのであります。官房長官がそういうことについて明快な御答弁のない場合には、任命されるであろう同僚国会議員苫米地さん並びに鬼丸さんにここに御出席を願つて、この問題についての御抱負について所見を承わりたいと思いますから、(「異議なし」と呼ぶ者あり)委員長においてもさようお取扱い願いたいと思います。
#214
○政府委員(岡崎勝男君) 今小笠原君は苫米地、鬼丸両氏のことだけを言われましたが、どの全権も同様であります。まだ何ら決定しておらないものについて、殊に各党派を代表して各党派の方が来られるのでありますから、個人だけの考でもいかんでありましようし、これはいずれ条約が出たときに研究してきめることになると思います。
#215
○小笠原二三男君 どう聞いても私は納得が行かない。(「どうかしているな」と呼ぶ者あり)少くとも日本を代表する全権団を構成する方々が、或る種の打合せなり、或る種の意見なり、或る種の態度において一致したものがなくてどうなるかわからないというものが全権委員として任命されるということは、一つの内閣の主張としてそういうことは愼しむべきことであり、あり得ないことだと思うのであります。これは素人論かも知れませんけれども、そういう方々に日本を代表する全権委員の資格を与えるということについては、国会の愼重な検討を要すると思うのであります。(「感覚の相違だ」と呼ぶ者あり)それらのことが不統一になる、そういうようなことの可能性を認めつも全権団を構成して行くということについては、必ずしも我々は同意できないものがある。もう少しこの点については、我々は納得しないとは申上げておりませんのでありまして、その間の経緯等をもつと率直に御説明になることによつて或いは了解できる点もあろうかと思うので、官房長官の御答弁はもう少し経過等をお話になつて率直に御表明願いたいと思います。
#216
○政府委員(岡崎勝男君) 私は非常に率直に表明しておるのであつて、要するにまだ条約案かできておらないものに対して賛否を言えといつたつてこれは無理であります。だからできたあとで考えて貰う。
#217
○小笠原二三男君 その点については、だから私申上げる通り、或る部分は法律論としては或いは慣行というのですから、素人ですからわかりませんからこういう点は率直に認めます。認めますが、併しながら基本的に今回の講和条約草案に対し、或いはどういう内容を持つかも知れないが、日米安全保障協定の構想等についても或る程度のことがわかりながら、細部についてははつきりわからんという前提で行くのでありまするから、少くとも基本的な態度その他においては総括して統一される態度というものがあつておいでになるのが、いくら未発表の今日においても当然のことではないかと思う。その点を官房長官がお答えにならないとなれば、各全権に任命される個々の国会議員の方々についてその抱負と所見というものについては一度お伺いしておきたいとさえ思うのであります。(「賛成」と呼ぶ者あり)併しこの問題についてもいろいろあると思うのですが結論として申しますと、こういうことが起つて来た以上は、私たちの会派としましては、この全権委員の任命に関して特段に今回追加になつた者に関してからこういう問題が起つたのでありまするから、これは会派に持ち帰つてそうしてわが党としても相談の上でこの議運に持ち帰らなければ、私は正式の態度表明はできないのであります。従つて若しも任命されるであろう方々の出席によつて抱負所見を聞けないということでありますならば、暫時の間休憩しまして、会派に持ち帰つて討議できるだけの余裕を与えて頂くように動議を出します。(「異議なし」「賛成」「進行」と呼ぶ者あり)
#218
○油井賢太郎君 先ほど来昨日私が発言たしことに関連した質問がありましたから、又更に私の属する国民民主党の立場を申上げて御了解を願いたいと思います。
 それは全権並びに全権委員代理の交渉を現政府から我が国民民主党にありまして、その点について先刻まで論議したのでありますが、講和全権といたしまして日米安全保障協定を含むのか含まないのかということを論議したのであります。その結果、日米安全保障協定というものについては我々はまだ内容もわからないのだからそれに対しては調印することは不可能である。そういう結論に達して、講和草案に対してのみの調印だけでよろしいかどうかということを現政府と打合いたしまして、その結果をそれでよろしいということになつたので、先ほど名前の出た苫米地、鬼丸両氏が出席することを我我が了承したのであります。そういう経過になつておりますから今日のこの議運の皆さんにおかせられましてもその点は御了察を願つて、この席に出て釈明するとか或いは決意を聞くということは時間の関係もありますからお省きを願うことをお願いいたします。
#219
○小笠原二三男君 そういう御意見で民主党の立場というものは明らかになりましたから先ほどの要求は撤回いたします。
 そうなりますと、重ねて官房長官に質問いたしますが、そうするとこの御両人のかただけは、この任命に関する委任状の内容といたしましては、講和条約草案に調印するだけの権限を附与するものと了解してよろしうございますか。念のためお伺いいたします。
#220
○政府委員(岡崎勝男君) 先ほどから言つておりますように、全権委任状は恐らく二つになるはずでありますから、安全保障条約に調印しないかたには安全保障条約に調印する全権委任状は附与しないことになります。
#221
○小笠原二三男君 了解しました。では会派に持ち帰つてという動議も撤回いたします。
#222
○兼岩傳一君 そうすると、日米安全保障協定には調印しないということを条件として賛成せられたというふうに了解してよろしいのですね、油井君に一つもう一遍。
#223
○油井賢太郎君 今兼岩君から私にというので回答しますが、先ほど申しましたように我が党におきましてはまだ日米安全保障協定というものの内容がわかつておらないのであります。従つてわからないものに対しては責任を負うことはできないのです。この一語に盡きると思います。
#224
○菊川孝夫君 我々の方は三十九条の承認ということになつておりますから、今の御説明を聞いて大体了解して、一つ次に進んで頂きたいと思います。(「異議なし」と呼ぶ者あり)内容その他については三十九条の委任でありますから。
#225
○兼岩傳一君 そうすると白紙という意味ですね。おすかもしれん、おさないかも知れん、その点はおすもおさないも権限を保留している意味ですか、おさないという意味ですか、油井君にもう一度伺います。
#226
○油井賢太郎君 内容がまだわかつておりませんから、白紙と言われれば白紙でありますが、現段階においては講和条約だけに調印するという形であります。
#227
○鈴木恭一君 質疑は大体終つたようでありまするから、この際議決をするや否やを御決定願いたいと思います。
#228
○委員長(山田佐一君) それでは前に御承認を願いました六名のかたに追加して二名のかたの承認を得るということに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#229
○委員長(山田佐一君) 御異議ないものと認めます。二名追加して御承認を得たことに決しました。それでは議運は暫時休憩いたします。
   午後七時二十六分休憩
   ―――――・―――――
   午後九時三十八分開会
#230
○委員長(山田佐一君) 休憩前に引続きまして会議を開きます。佐藤議長。
#231
○議長(佐藤尚武君) 先ほど衆議院議長から参議院議長に対しまして、今回の講和会議に際してサンフランシスコに議員団派遣のことについてお諮りをしたい、衆議院におきましては、派遣すべき議員団の数を衆議院、参議院併せて十二名、うち衆議院七名、参議院五名としたい、而して右十二名のうちには衆参両院の外務委員長を含めるということに衆議院の方では決定したということを先ほど私に通知して参りました。これによつて参議院側の御決定を願いたい。こういうことでありました。よつて議院運営委員会にその次第をお諮り申上げます。
#232
○鈴木清一君 そうしますとですね、何ですか、この衆議院の方でこういう取りきめをしたということは、議員の自発的発意によつてですね、この問題がこういうふうになつたのであるかどうかをお聞きしたいと思います。
#233
○事務総長(近藤英明君) 私からちよつと申上げますが、衆議院におきましては、形といたしましては議長からこういうことをしてはどうかということで、この議院運営委員会に御相談になつた形式になつておるそうでございます。それで議院運営委員会ではさようなふうに御決定になつて、その議院運営委員会の御決定に基いて衆議院議長から参議院議長にそのことについて御相談があつたと、こういうことに御了承願いたいと思います。
#234
○鈴木清一君 まあそうしますと人数の点を今言われたのでありますけれども、これはもとより決定しない前の話でありますけれども、聞いております範囲では何か員数についてはですね、特にいわゆる先ほど十人という話をちよつと聞いておつたのです。そういたしますと、その十人というように限定した上に両院の外務の委員長が加わつてまあ十二人とこう想定できるのでありますけれども、その数字の根拠も何か議長に心あつて出されたものかどうかの点について、こちらでは向うにお尋ねになつたのでありましようか。若し尋ねられたらその数字根拠について何らか向うで言われたかどうか。若し尋ねないとしたなれば、私は一応その数字の根拠をどうした観点から出されたかということをちよつと聞きたいのです。
#235
○事務総長(近藤英明君) その点については何らお話を承わつておりません。
#236
○鈴木清一君 又あとで聞きます。
#237
○事務総長(近藤英明君) 先刻議長の申されました通り、向うからのお話といたしましては、七名と五名、そのうちには外務委員長を含めてという、おのおの外務委員長を含めてというだけの説明でございます。計十二名でございます。
#238
○鈴木清一君 そうしますと、私の今の質問に対しましては勿論お答えがちよつとでき得ないことだと思いまするが、そういたしますと数字にこだわる、十名という人数に対しましてはあえて衆議院から出されただけであつて、こちらではその数字に対しましてはまだ意見があればこの議運の意見として向うに伝えて、これを又向うで考えて頂くということもでき得るということであるかどうかを先ずお聞きしたいと思います。
#239
○事務総長(近藤英明君) 衆議院からはすべての点を含めて参議院議長に、右のように当方では決しましたから参議院においても御相談願つて御協力を願いたい、こういうお申出と心得ております。
#240
○兼岩傳一君 衆議院のほうは七名のところ六名は、党派はどういうふうにきめられましたかということ、それと日程は何ほどの日程で滞在の費用はどのくらいかかつて、その支出はどこから出すか。我が方の五名のうち四名について何か特別な希望があるかどうか。そんなような事務的な説明をちよつと聞かして頂きたい。
#241
○事務総長(近藤英明君) 衆議院の割振りの内容についてはまだきまつたということを聞いておりません。費用の点でございまするが、これは国会みずからが派遣いたすのでございますから国会の経費で支弁すべきものじやないかと心得ておりますが、この点はまだ詳細の打合はいたしておりませんが、いずれこれはきまりますれば詳細の打合せをすることになると思います。但し国会の経費と申とましても、この前の議院運営委員会で申上げたと存じますが、国会の外国旅費の費目は現在ございませんが、外国旅費の種目を設置させるか或いは大蔵省からそういう金を出さす方法をとるか、それは予算技術に属する問題と考えております。
#242
○兼岩傳一君 それから額と滞在日数、それから目的、この三つを伺いたい。日数、どれくらいの費用をかけるか、それから目的この三つ。
#243
○事務総長(近藤英明君) 従いまして極めて急な話でございますので、一日幾ら、従つてどのくらいの経費になるかというような詳細な計算並びに外貨で支払わなければなりませんので、これらの経費全部を計算したものはまだできておりません。それから日数は何日かかるかということは……。
#244
○兼岩傳一君 日数はわからない。それから目的はどういうのですか。
#245
○事務総長(近藤英明君) 先刻議長が申されました通り、この講和会議に際してサンフランシスコにというだけでございます。
#246
○兼岩傳一君 参加というのですか、サンフランシスコヘ。
#247
○事務総長(近藤英明君) サンフランシスコへ派遣する。
#248
○兼岩傳一君 派遣する。
#249
○事務総長(近藤英明君) さようでございます。
#250
○小笠原二三男君 固苦しい論議にならないようにするために、手続上も形式上も議長から諮られたというふうになつておりまするが、衆議院の方でも議長お独りでおきめ願つたものではなくて、議運で御相談の上決せられてこちらへ御連絡があつたものと考えるので、そうしますと今の会派の勢力から申しますると、あれは衆議院の政府与党において十分お考えの上御発議になつておるものと考えていいのじやないかと思うのであります。そうでありますならば、参議院の勢力である自由党のほうからこういう点については率直にお話を頂いて、そうして内容を明らかにし、明らかにできない点は参議院独自の立場で明らかにして、その前提に立つてこの議員派遣の可否というものを決するというのが、私一番手取り早く而も皆理解が行くことと考えますので、一応知り得る範囲について御披露を願い、不備なる点については、この運営委員会自体で論議の上で十分問題を決して行つたらどうかと考える次第であります。
#251
○中川幸平君 今小笠原君の言われた通り衆議院で申しましても我が党は第一党であります。我が党としていろいろこの点について話があつたのは事実であります。先般議員総会において総裁が進んで発言して、議員諸君もせいぜい多数行かれてその光景を具さに見られることは非常に結構だと、併したくさんと申しましても敗戰の日本であるからあまりたくさんも又国際関係にどうかと思う、適当に一つ相談せられる方がよかろうというような発言もありました。その後わが党として各党、各会派に呼びかけて、議員団を組織するためには相当の人数が要るということでいろいろ心配しておりましたが、先ほど申しました通り敗戰日本として、はなばなしい態度をとつてはどうかということでいろいろ数をかれこれやつておりましたために、かようにまあ遅れたことと存じます。さようなことで、結局外務委員長を含めて十二名、そうして衆議院と参議院の派遣議員のうち七名を衆議院、参議院五名ということになると数が比例が取りにくくなりますので、これは前例とか何とかということでなしに、この問題だけは七名と五名にするというようなことで、まあ衆議院のほうの数がちよつと多く当るようなことに来たことと存じますが、さようなわけで各党各派に行き亘らないといううらみもあるかも知れませんが、今申し上げたような状態でありますのでこれで我慢するより仕方がないのじやないかというように私ども考えております。どうか適当にこの五名を、五名というよりも外務委員長を除いたほか四名適当に御相談願つて一つ御決定願いたい、かように思つております。
#252
○小笠原二三男君 そうしますと大体いろいろの構想を持たれて検討の末こういうことが正式のものになつたと了解していいように思いますが、それで一応は他の会派のかたも質問するのではないかと思われる点だけについてはつきりと、まあ質問いたしますので、わかつている点はわかることとして御説明頂き、わからん点はわからんこととしてはつきりして頂きたいと思いますが、
 第一は議員派遣の目的であります。
 第二は、この議員団のサンフランシスコにおける使命であります。
 第三は、この議員団を構成せらるるわけですが、団体行動としての制約の点であります。
 第四としましては、これは国会の意思で派遣するという建前で復命と申しますか、報告と申しますか、そういう点はどういうふうにしてやるものであるか、この点もはつきりして頂きたい。
 それから次に費用の点でありますが、どうされるのであるか。
 それからおよその日程についてはどうお考えになつておられるか。
 それから最後に五名という割当はいろいろな条件の下に考究せられて出て来た数字だろうと思いますが、そのうち外務委員長の分が一でありますが、あとの四というのは割振りにつきましては慣例による会派の勢力によつてやるということであるのか、又特段に根拠を持つてやろうとしたものであるか。これは私は固苦しく聞くのではなくて、初めの構想として一応伺つておき、不備な点は、ここで決する点は、最後的に可否を決するという建前でお聞きしているのでありますから決してやかましくどうこうというわけではありませんから自由に一つお話をして頂きたいと思います。
#253
○鈴木恭一君 この問題について政府与党としていろいろ参画もし、こういうところでいろいろ論議せられたであろう、こういうお話でございますが、又数項目に亘つての御質問でありまするが、与党としていろいろ話合のあつたことは事実でありまするが、自由党としてこの際申上げることは、そういう意味においては甚だ僭越だと思つております。併し今固苦しくでなく、お前はどう考えているのだという意味におきまして、私どもが考えておりますることを率直に申上げて御参考にして頂きたいと思います。併しこれも只今申されたような意味においてはつきりと話合つたことは実はないのであります。従つて一々私どもの考えで申上げるまでになつておりませんが、目的としましては今全権団が参る、これは勿論政府の行政事務として行くのであるけれども、この画期的な又特に今後の日本の運命を決すべき重大な条約の締結に際して、国会の独自の考えで国会議員としてその会議の模様を視察するということは、今後の条約を締結いたしまする上においても相当参考になるのではないだろうかというふうな意味において、議員団として向うに派遣する方がよろしくはないかというのが目的であり、或は動機であろうと思います。従つてその使命等におきましても、やはりそうした意味においてその使命があると言えば言えるのではないかと思つております。
 なおその構成等につきましては私はつきりと存じておりません。議員団として一つの団を構成いたしますが、そこに何らの私は拘束があろうはずがないように考えておりますが、併しやはり議員団でありまする以上は団長というものはできるかも知れませんが、それはお互いの間にできるのであつて、その行動そのものに特段の制約があろうとも私は考えておりません。復命はどういうふうな形でなされるかということ等につきまして私つまびらかにいたしておりません。
 又費用等につきましてもこれは当然国会が必要として外国に派遣されます場合の経費というものは、国会が決定いたしますれば現在外国旅費は参議院としてはなくとも、それは持ち得ることは御承知の通りでありまして、これなどもその必要に応じて出し得るんじやないか。
 なお割当についてでございますが、これも別に前以てこの五人の方が決定されるについて、割当がきまつて五人という方が決定に相成つたとは思つておりません。それはいろいろ恐らく関係方面とも私話合つたのではないかと思います。その結果大体十二人でございますか、その程度の者が決定されたと私は信じております。
 そこでこの各党の割当でありますが、それもここでおきめ願うべき事柄でありまして、我々の方からどうということにきめてかかつておるわけでは毛頭ございません。併し強いて私の方の考えを申上げれば、やはりこの五名というものを議員団として構成いたします以上は、従来のいろいろの慣例等も参酌いたしまして、現在の議会勢力に按分して行きたい、こういう希望を持つております。これは私の方の希望でございます。
#254
○小笠原二三男君 わかりました。
#255
○菊川孝夫君 今大体経緯を承わりましたし、これで一番やはり問題になりますのは、小笠原君からお尋ねいたしましたように、目的とそれからその議員団の使命ということは、これはあとになりまして或いは派遣することに決定しましても、いろいろ問題がある。或いはデリケートな、特に我が党なんかはこれに対する態度を決定するにつきましては、非常にデリケートな問題が起きると思いますので、そこで今鈴木氏が説明されたような構想に立つて、一応参議院としてはとにかく目的はこうである、それからその使命はこうであるということを一応確認してもらわなければ、今の説明ではわかつたようなわからんような、この速記録を読んでもなかなかわかりにくいと思いますので、わかりよく五行か、六行くらいでちよつとできたらこれでどうだということで、私は確認して置きたいと思います。と申しますのは、今あなた方お二人の説明でもどうもはつきりしないのですが、目的は何で行くのだ、行つたら使命はどういう使命だ、目的だけはわかれば目的だけははつきりしてこういう目的で以て議員団を編成するということだけはちよつと書いて、こういうふうだ、これでどうだということを一応議長の方から衆議院議長の方へ、我々としてはこういう目的で以て仮に応ずるということに決定したなれば、こういう目的を以て今ここであなた方の協議には応じましよう、こういう御回答を願つて、注文を入れろとか私はむずかしいことを言うのではないが、将来においていわゆるこれは違つているのだ、ああだ、今度の講和条約にまで影響するのだということになると(「するよ」と呼ぶ者あり)むずかしいと思います。
#256
○事務総長(近藤英明君) ちよつとここで御参考までに申上げておきたいと思いますが、衆議院議長の衆議院の議院運営委員会で発言されたときの議長の言葉でございますが、「お諮りいたします。講和会議で調印される条約は、当然国会の承認を付すべきものでありますから、国会独自の立場から国会議員が会議の実情を知悉しておくことが適切かと考えますので」こういう発言をなさつておりますことを御了承願いたいと思います。
#257
○小笠原二三男君 もう一遍事務当局にお伺いしますが、旧憲法時代でも今日の時代でもようございますから、海外に国会自体の意思によつて議員を派遣した場合のその方法なり、手続なり実際のそうした事項について、関係する部分についておわかりでしたらお知らせ願います。
#258
○事務総長(近藤英明君) 旧憲法時代も、帝国議会時代におきます国会議員の海外派遣という場合には、主として万国議員会議、連邦議会同盟会議、こういう国際議員会議に議員が派遣される場合でございまして、これは正式の派遣の手続というような形式は踏んでおりません。従つてその派遣という場合には、議員会議がありますと派遣に応じられる方がありますかということで各派に申入をする、各派から希望者かあればその希望者をことごとく皆揃えて出す。と申しますのは、その当時は現在のように国内において議員派遣ということが旧憲法にはございませんので、逆に憲法においては、議員を派遣し或いは人民を招待することができないとございます。そういう関係で議員派遣はございませんので、そこで議員派遣をいたしますのは病院慰問とか、占領地慰問に派遣ということがございました。従つて各派の議員の派遣というものは旧議会においてはございませんで、なお旅費も議会が全然支出……、僅かに補助金を出すというような形式をとつておりましたので、派遣についての先例となるようなものについて今日参考になるのがないと申上げる方がよかろうかと思います。
 それから新らしい国会になりましてからの海外派遣というのは、今回のように国会が全部独自の立場で日本側から派遣をする、こういう形式を踏みますのはこれが初めてだと心得ております。それから過去に派遣と申しますが、形式的な方法をとつておりますのは、国会側が正式にこういう派遣手続をとつておりませんので、アメリカ政府の要請に基いてこれはアメリカ政府からの招待という形式で昨年の一月から三月までに参りました第一回渡米議員団、続いて農林関係議員団、更には現在やつておられます三班から構成される、ごく最近議院運営の方がお帰りになりました、あの三班の例、こういう三つの例が新国会になつてからの例かと一応考えております。
#259
○小笠原二三男君 そうすると今回の場合は先例を開くことになると了承してよろしいものでありますか。
#260
○事務総長(近藤英明君) 国会が議決をしてこれがまあ衆議院のお申入のようにいたすといたしますれば、国会で議決をして派遣する、こういう形式になります。この形式は全然新例になるとかように存じます。お説の通りそれからその場合に参考のために、新国会になつてからの比較的公式派遣の方式、こういうものをとられたその場合の例、こういうものは現在ではそういうものが、海外に議員が出た例があるかという意味において、これは一つの先例がすでに出来ておる。こういうふうに言えるのではないか、かように考えております。
#261
○鈴木清一君 ちよつとお伺いします。先ほどの目的につきまして、目的ということよりもそれを示唆する意味においてか、衆議院の議運で議長が諮つたときに第一の言葉として出たのは……。
#262
○事務総長(近藤英明君) 私のさつきの言い方が少し今議事部長に開きますと誤つておるそうでありますが、ただ議長が言われたのではなくてこういう趣旨のことを言われたというのだそうでございます。
#263
○鈴木清一君 こういう趣旨のことを言われた。
#264
○事務総長(近藤英明君) その趣旨は、講和会議で調印される条約は当然国会の承認を経べきものでありますから、国会独自の立場で国会議員が会議の実情を知悉しておくことが適当かと思いますが、こういう趣旨のことを向うで議長が議運に諮つておられる。そこでこちらでかように本会議のとき議長が発言なさるとすれば、これを言葉にすればこういう言葉になります、それと同じじやないかというので、議事部長が書いた言葉を私がそのまま読んで、議長の言葉そのままをあたかも何か言葉の控えのごとく申上げたのでありますが、かような趣旨のことを申された、かように、御了承願いたいと存じます。
#265
○鈴木清一君 そうしますとそれを承認して、みずから目的というものを参議院で話したんだが、それは必然的なことになりますが、実はこういうことを言つていいかどうか。聞くところによりますと先ほどちよつと鈴木さんの発言の内容にあつたようですが、関係方面から何かこれに対しましての話があつたというようなことについて私は聞いておつた。そういうふうに若しこれを解釈していいんだとしますと、そうするとおのずからいわゆる目的というものに一つの制限が出て来ると私は思うのであります。先ず要件ということであるが、我々としては一つの制限ということになると思うので、従つて若しそういうことがあつたとするならば、その範囲において鈴木さん先ほど関係方面ということを言われたので、その点ちよつと。
#266
○鈴木恭一君 それは目的とか使命というのに対して私は申上げたのではないので、数が十二名になつたのはこういうことではないだろうかと、私は実は想像して申上げたのです。
#267
○鈴木清一君 私の言葉が悪かつたのですが、数の関係もそういう意味で討議したわけで、それをはつきり、それはあなたの想像ですね。
#268
○鈴木恭一君 そうでございます。
#269
○鈴木清一君 そうしますと、その数の点については別にこちらでも自由な見解で討議するということになるわけですね。
#270
○中川幸平君 先ほど申上げました通りで、総裁はどうか議員諸君の誠意という話で大変結構である、併しながらこの敗戰国としてあまりはなばなしく行けるかどうかということは考えなければならん問題だと思う。どうか適当に皆に話してその意味において各党会派においてよくお話になつて、我が党としては相当の人数でなければいけないということで非常に骨を折つておられたことは事実です。そこで鈴木さんの言われる通り関係方面に質して少しはなばなし過ぎるのじやなかろうか。まあ十二人としたのは各委員長と申合せて議院運営でやろうじやないかと。そのために今日まで延びたものと考えるのでありますが、どうやらこうやら外務委員長をまぜて十二名になつて、而もこの前の向うの視察と比率が合わないけれども、参議院では五名やろうじやないかというようなことに我々に聞えて参つております。
#271
○小笠原二三男君 いろいろ内容が明らかになつて来ましたが、菊川君からのこれは動議と考えていいような発言が出ておつたのですが、この点はいわゆる目的、その内容とするところはサンフランシスコの講和会議の調印の状況を視察する、それは何ら行政府と関連のない国会独自の行動として行われるものである、その他二、三付帶する部分があるなら付帶するとして、そういう目的をはつきり確立することが、この結論に対する可否の結論を出すのに最も大きな要素であろうと思うのであります。あと他は技術的な面なんでありますから、従つて私はこういうことは私らが未だ曾つて申上げたことはないのでありますが、今晩はこれからやりましても一時間と五十分しかありません。従つて私は賛否の両論はそれぞれの立場で、あるであろうけれども、この際この講和に対する国会の最終日であつて明日以後は国会がないのでありますから、ない間の閉会中の議長の権限、その他各会派の寄り合い、打合せ等をもつて、こういうことで先例を開くということは如何かと思いますので、少しこれは僭越であり不満の点もあろうかと思いますけれども、それはその賛否については如何であろうとも今晩はこの問題について結論を出すという前提でこの議事を進められるというふうにお願いいたしますし、而もそれにつきまして時間の制約がありますので、少くとも各種の論議があろうとも主目標が論議できました際においては、他の技術部門というものについては未解決の部分はそれはそれぞれの方法に譲る場合があろうとも、十一時頃を目安にして結論を出すというふうにやつて頂きたいというふうに、これは非常に強行のように聞えますけれども皆様方の御同調を願いたいと思うのであります。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
#272
○兼岩傳一君 何のために。
#273
○鈴木清一君 それで小笠原君に私お尋ねするのですが、そういう方法は別に私からも異議あつて言つておるわけじやない。ただ今小笠原君のは、いわゆる国会閉会中でも議長権限によつて行う措置もできる、だからハウスで以て決定する最大の事項は派遣するということを承認か、不承認かこういうことだと思う。ただ問題はそのとき人数に一つも触れでおらない、これはやはり重大な問題で人数も含めてハウスで一応決定する、この決定を十一時に出すということであるのか、その点だけをちよつと聞いて置きたい。
#274
○小笠原二三男君 先ほど来鈴木さんのおつしやる通り人数の問題は重要であつて、この目的内容にそのままついて同時に決して置かなければならん問題であると思いますので、従つて、鈴木さんのおつしやる通りに考えておる次第であります。
#275
○兼岩傳一君 ちよつと議長にお尋ねしたい、お調べ願いたいと思うのです。僕の聞いたところによると、シーボルト局長は、国会からどやどやとただ見に来てもらうというのでは困るので、やはり受入れる方としても、これを来て見る以上は見た人たちは委員外において最善を盡してこの条約の締結に協力する、こういう意味で来てもらうのだ、そういうことを言われたというふうに私は聞いておりますが、こういうことが非常に重要なことで、今ただ議長の言われた旨を総長が読めば、会議の模様を知悉するということで非常に言葉だけはきれいですが、そういう簡単なことでこの国際情勢のむずかしいときにそういうことを簡單に一国が考えることもないし、やはりそういうふうの御意見もありはしないかと思われる節が十分あるのですが、議長はその辺のところを御調査になつておられるか、若しまだ御調査になつていないならば、御調査をされてその点御報告願いたい。
#276
○議長(佐藤尚武君) 私は今までシーボルト局長が何を言つたかということは一切承知いたしません。又そういう点について調査をするという一体値打があるかどうかということについて私はいささか疑問に思います。
#277
○兼岩傳一君 そういうことが必要があるかどうかということです。
#278
○鈴木清一君 鈴木さんの言うのはわかつておる。そうしますと、先ず議事の進行について先ず一応小笠原君からそういう動議が出ております。その動議は賛成者もあつたようですからこれから先にきめて行つてもらいたい。その中には私の希望も動議の中に含まれているのでそれから先にきめて頂きたい。
#279
○委員長(山田佐一君) 小笠原君の動議の通り、十一時までに結論を出すということについては御異議ありませんか。
  (「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#280
○兼岩傳一君 結論を出すことには賛成だよ。
#281
○鈴木恭一君 その動議は、小笠原君の動議、抽象的にちよつと申された。更に具体的に鈴木君から人の数までというような話がありました。私は更に十一時までには具体的にその人まで決定して頂くことを希望いたします。
#282
○兼岩傳一君 人の名前まで……
#283
○小笠原二三男君 その人の名前の問題でありまするが、これは各会派の割振というようなこともあつて、人の名前を各会派が考えるということになるでありましようからそういう手続をとることにして、若しも可決せられるということになりましたら、そうしたら、今晩中には人名までも明らかになるように努力をするということにお願いしたいと思う次第であります。
#284
○鈴木清一君 そういうふうにあとからいろいろつけるのでなくして先にきまつたことでやつて頂きたい。というのは、私は先ほど来聞いておりますと、視察というような、目的というようなことについて、はつきりしておらん、而も関係当局からの一つの示唆があつてやつたということになつて来ると、非常に問題が又違つて来る。そういうようなことをいろいろ含めるのですから、これは十一時までに決定されるはずがない。そういつたことをあとから続けて行けば、十一時までに全部きめて行きましよう。ハウスできめましよう、可決しましようということの障害になつて来る。そういうものじやないのだ、ですから第一回に小笠原君の動議をあなた方が承認されたら、その範囲であるということだけできめて頂きたい。その進み方の一つとして先ほど菊川君の提案されておるハウスで文案するなり、議員のかたから文案するなり、箇条書としてはつきりしたものを作つて頂きたい。
#285
○小笠原二三男君 先ほど可決せられました動議は、人数を決定するまでの動議で、些末なる本会議の問題にならん部分というものはこれはあとでもよろしい、原則的なことを十一時までにきめる。きまつて、仮に行くとなつたならば、それは各会派に持ち帰つての相談でありまするから、そういう手続を踏んで、その後においてでも今国会中の本会議において可決せらるるよう努力しようという動議を出しているのであります。
#286
○鈴木清一君 努力しようという動議は、あとになつてしまつて……。
#287
○小笠原二三男君 それで第二の動議なんです。
#288
○委員長(山田佐一君) そういたしまするというと、大体の目的から一つきめて行きます。目的は先刻事務総長が朗読したように、条約には、結論は、国会議員が承認をしなければならんのだから、調印する所へ監視の意味において向うへ行く、そうして実情を知悉して来るという意味において国会議員を出すということで承認いたしまして御異議ありませんか
   〔「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり)
#289
○鈴木清一君 それは異議がある。というのは、いずれは国会で承認しなければならないということを言われておるのですから。
#290
○委員長(山田佐一君) 審議しなければならないとしておきましよう。
#291
○鈴木清一君 審議をするということで承認なんということはいけない、審議しなければならないから。(「賛成」と呼ぶ者あり)
#292
○委員長(山田佐一君) そうそう。そういうわけです。目的は、第一はそれで大体御承認を願つて沸きましよう。(「異議なし、異議なし」と呼ぶ者あり、鈴木清一君「まだ異議なしにならないよ。頭の悪い人は考える。」と述ぶ)そう行きつ戻りつして来ると……。実情を知悉すると、こういう意味です。
#293
○兼岩傳一君 知悉する、それ以外に何らの条件を含まない。
#294
○委員長(山田佐一君) それでは監視を知悉に直します。ではもう一遍ここで言いましよう。講和会議で調印された条約は、当然国会の承認を経べきものでありまするから、国会独自の立場から、国会議員が会議の実情を知悉しておくことが適切かと考えますので、という大体の目的であります。
#295
○小笠原二三男君 知悉する目的を以て国会独自で議員を派遣するということについて、ですね。
#296
○委員長(山田佐一君) そうです。大体どうです。この辺で承諾してもらつて。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり)
#297
○委員長(山田佐一君) じやさように願つておきます。而して議員の数は衆議院から五名としておきましたのですが、これに対しては如何ですか。(「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり)
#298
○鈴木清一君 というのは……、ですから私は先ほどから聞いておるのです。国会がですよ、国会が若し関係筋からこれ以上はいけないとか何とかいうことについてはつきりしたあれがあるならこれは一応別といたしまして、国会が独自の自主的な立場から人数を作つて行くということならあえて十名という原則はないはずです。例を申上げれば各派各党全部代表が一人ずつ行くとしましても、少くとも数は十分衆参合せてあるわけです。そうしたことを何ら考慮せず、何故に講和会議の目的と背馳するような人数のきめ方をしなければならないかということです。従つて私は向うからともかくそういう点について言われたというならば別問題、併し国会で自主的に人数をきめるのだということになるならば、それははつきり各党各派があるのですからその数も勘案して決定すべきで、例えば十人行つたから十一人行つたからといつてもさほど経費の問題にはあえてならん。
#299
○小笠原二三男君 先ほどからの御報告を聞いていますと、衆議院のほうから御連絡があつて衆議院は七名とせられておるやに伺つておるのであります。従つて外務委員長を除きますと六名でありますが、こちらはその場合には四名になる。この比率におきましては、一応参議院側は衆議院側よりは比率としてはいい部分になつておるのでありますし、今後こちらで何名かということに自由な決定をしましても、衆議院は外務委員長を除き六名とするという決定を動かさんということになりますと、この振合上から不可能な問題を生じて来ますので、そういう経緯を省略してそうして衆議院側と参議院側と或る数の均衡を見、とられておるという点において私はこの点については止むなく賛成するものでありまするから、御意見は御意見として承わつておいて御決定相成るように委員長にお願いいたします。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
#300
○鈴木清一君 私はとかく社会党からそういう言葉が出ることについては、もう聞いている範囲ですでに代表まで決定しているのだから止むを得ないかも知れないが、多少社会党として不思議な感覚からなされておると思います。と申しますのは、はつきり申上げますならば、今小笠原君の言われておる十人という数字に限定をつけて、それを承認の上の立場からすべてが論議されておられるからそういう言葉になつて来るのであつて、これを十人出すということは衆議院が決定したことでありまして、例えば衆議院がどういうふうに派遣すると決定しても、参議院が理に合わない場合は派遣しないと決定したつて差支えない。そういうことは我々は衆議院に拘束されることはない。従つて私が言いたいのは、何も衆議院が十名と決定されておるということにこだわる必要はない。何も、こちらから人数をきめて向うにやつて初めてそれでいかんと来たならば別問題ですが、まだそんなことがないにもかかわらず私は前提をもつて話す必要はない。従つて先ほども申上げましたように、目的そのものが、条約に調印して国民の批准を求めるために、国会の承認を得るときの必要からこれを知悉しようとするために派遣しようというならば、各党各派異なつたイデオロギーを持つておることははつきりしておるのですから、それが政党政治のあり方からして見て、あえて数は少いとか多いとかいうことは別問題といたしまして、各党各派のイデオロギーの立場からそれをはつきり見て来て、そしてこちらでもつて今度の条約を審議するときの参考にすることが、より政党政治としての立場からは私は目的がはつきりしておると思う。そういう意味でたまたま具体的に数字を申上げないで各党各派という点で言うておるのであつて、そういう意味から行くなれば私はずつと数までこだわる必要はない、参議院として独自の立場から今少し数を上げてもいいじやないかということを申しておるので、希望といたしますれば例えば参議院の場合は自由党、社会党、緑風会、民主党、第一、労農、共産で七名を出すことについても希望として申しても何でもないことである。こういう立場から私は申上げておるのであります。
#301
○菊川孝夫君 今鈴木さんの言われたことは誠に純理論としては尤もだと思います。ちよつと速記をとめて頂きたい。
#302
○委員長(山田佐一君) 速記をとめて下さい。
   午後十時二十八分速記中止
   ―――――・―――――
   午後十時三十七分速記開始
#303
○委員長(山田佐一君) 速記を始めて下さい。
 数についてお諮りをいたします。外務委員長を含めて五名でありまするが、客観情勢から見てこの数がふえるかふえないか、ふえないとすれば五名で承諾するよりしようがないだろう、これはいずれに決しますか。
#304
○小笠原二三男君 委員長、私は五名という内容について賛成の意見を申上げておるので、それに反対の意見等も懇談会等においであつたのでありますから、それだけを扱つて頂けばいいのであります。
#305
○委員長(山田佐一君) そうしますと五名という方に採決いたしましようか。
#306
○兼岩傳一君 先ほど小会派の両氏が正論を吐いておられる。併しその場合に全会派ということならば僕の共産党まで入る。ところが共産党は單独講和に出席しないことはわかつていますし絶対に行かないのだからこれは願い下げにしておいて、そうすれば話が余計しいいだろうと思うから、同じ小会派のために。それだけ一言言つておきますからそういう前提条件で話をお進め下さい。
#307
○委員長(山田佐一君) よくわかりました。五名で承諾するという方に御賛成の方の挙手を願います。
   〔挙手者多数〕
#308
○委員長(山田佐一君) それでは多数を以て五名を承諾することにいたしました。
 この五名をどういう工合に割当てるかということについて御協議を願います。
#309
○鈴木恭一君 私先ほど小笠原君の御質問と申しまするか、御意見のときに私から申上げました通り、私の方としましては、現在の政党の勢力によつて振分けるということにいたしたいと思います。
#310
○小笠原二三男君 それは具体的には各会派どういうふうな振分けになるか、お考えがあろうと思うので御発表願います。
#311
○鈴木恭一君 それでは数字は違つているかも知れませんが、現在自由党は八十一名、社会党が六十一名、緑風会が五十四名、民主党が二十八名、第一議員クラブは十四名、労農党五名、共産党が四名、無所属が一名ということになつていると思うのでありますが、その五名を会派別に割当てますと自由党が一・六二となりまして二、社会党は一・二二で一、緑風会が一・〇八で一、民主党が〇・五六で一、あとはまあ小会派は定数が足りません。そこで申上げますと自由党二名、社会党一名、緑風会一名、民主党一名、かような工合になります。(「反対、反対」と呼ぶ者あり)
#312
○鈴木清一君 私は今の案を鈴木さんが自由党から出されたことを不思議に思う。というのは、この前の議員派遣のときに各派代表理事会を議長室でやりまして、自由党からは大野木さんが出席しましたし、又社会党から和田さんも見えまして、そうしてお互いに話合をしたときに、私どもの意見といたしまして、若しそのとき丁度たまたま事務局から今申上げたように数字の割当が出た、これを今までの慣例上いつも扱つて数字の上から基礎を置いてやつておるようでありますが、若しそれをそのたびごとにやつて行けば、結論を申せば自由党の人たちが全部行つてしまつても小会派の人たちは一人も行けない。そういうようなことになる。そういうことの不合理はその前の理事会のときにすでに代表会議でも問題になつたのだから、今回からは気を付けようということを各派の代表がこの前はつきり確認したはずであります。従つてそのことは私は各派の代表の方々が帰られて御報告してあるものと解釈しておる。そういう解釈から行けば、今鈴木さんから直ちにそのような数字が現われるとは私は思わなかつた。何らかその前には前提の言葉があつて現われると思つたのですが、やはり事務局から出した数字そのものとして現われた点について不思議に思う。その点に若し御不審がありましたならば、大野木さんもそのときは賛成ですから大野木さんをお呼び願いたい。
#313
○鈴木恭一君 必要なし。
#314
○鈴木清一君 必要あり。必要なしというようなことでありますが、少くともあすこの会派でこの前行かれて、今度行かれる大野木さんであるから、それを認めておるかも知れませんが、併し少くとも理事会代表会議でそうしたことをはつきりと確認されたから、各党へ話をしてそうして皆様に徹底して、而もこれを代表する議運の方々が幾分その程度のことを知らないということは言えないと思う。そんな方法は、これは各党とつておるとは思われない。従つて私はその前の前提があつての話と解釈はできないような只今の発言には反対いたします。
#315
○小笠原二三男君 鈴木さんからの質問に答えた、それは自由党の意見としてさようやつて欲しいということに、これも結局あとで諮られるお気持もあるだろうと思いますので、それで私は單にそれに反対ということでなくして、私どもの方の意見というものも出します。で私の方の意見としましては、この目的が再三先ほどからお話に出、又第一クラブ或いは労農党のほうからもそういう御意見があつたのでありますが、これは広く各会派に亘るようにして頂きたいという強い希望を持つております。而もその場合に広く各会派と申しましても全体的な数の制約がありますので、社会党、緑風会、民主党それぞれ一名となつておつて、自由党だけ二名となつておりますが、自由党はいわゆる政府与党である、批准ということについて調印状況を知悉するしないにかかわらず、批准の態度というものは決定できるものであります。併しながらこれは比例の配分、こういうこともいろいろ議会運営上考えなければならないので、これは自由党に対する私たちの方からの話合ということになるわけでありますが、この二名というのを何とか一名を亘らない会派のほうに是非お譲りを願うということが今晩の話をまとめるのに都合がよいと考える次第でございます。それでただ單に政府与党であり、全権代理も出す、そうしてこつちも出ておるということなんでありますが、一名の割愛ということについてはやはり野党側から論議が出るだろうとして、明敏な皆さん方では党においても御相談があつたのではないかと思うのですが、一つお考えを承わつておきたいと思います。
#316
○鈴木恭一君 小笠原さんから非常に或る意味において行届いたお話を承わつて、私も勿論個人としていつてみますればよくわかります。又党内におきましてもそういうふうに考える者もないとはいえないと思うのであります。我が党といたしましては、やはり比率で出して頂く、勿論全権であるとか全権代理ということも一応考慮の対象にはなりますけれども、これは政府の行政事務を担当する者として承認したのでありまして、やはり議員団として構成せられるという場合には、こうした場合にいつでも採用せられますよう各派の現有勢力というものが一番妥当な措置ではないかと思います。勿論小笠原さんがそれを言われたのも、結局そういうふうな各会派の現有勢力というものを一応認めて、そうしてそういうふうな事情もあるから一つお譲りにならんかというお話でございますが、お気持はわかりますけれども、只今申しましたような意味においてどうも私どもとしましては御趣旨に副いかねることを非常に遺憾に存じます。
#317
○小笠原二三男君 念のために申上げますが、先ほどから社会党の動議として出しておるのではなくて、自由党の自主的な考えでお譲り願いたいということで、慣行になるような部分については一応今の話の場合には認めようとしておるのであります。而も念のために申上げますが、一名も出る必要なしと申上げておるのではなくて、やはり政府の立場とは形式上違うということで御一名出られるということはこれは結構である。併し二各とまでいわずもう一名はお譲り願えないか、こう申上げておるのであります。
#318
○鈴木清一君 それでこれは逆説になるかも知れませんけれども、最初の目的の考え方から行けば、これは逆論かも知れませんが、むしろこの講和条約の調印に際して反対を唱えておつた会派というようなものがむしろ先に中心になるべきだ、勿論賛成しておられるがためのところからは十分出ておられるのです。従つてその目的はおのずからすでに意思が決定しての結果がはつきりしておるのでありますので、その調印云々は私はさほど問題でないと思います。むしろ反対した側からそうした者が行くというようなことの方がもう少し純理論ではないかと思うわけです。そこで私は今社会党の小笠原君から出された自由党への懇請に対して、そういう意味からも是非自由党のかたもこの点は小笠原君の懇請を聞入れてもらいたいことを私もお願いいたします。
#319
○小笠原二三男君 これは屁理窟になるようですが、先ほど鈴木さんもおつしやつたのでみますと、たしかに自由党さんは一・六二〇、ところが社会党も一・二二〇で二二〇ある。緑風も一・〇八で〇八がある、民主党は〇・五六である、民主党のほうに自由党さんが〇・五六の部分を満たすために自由党さんの数をくれたというようなことになれば、これは他の小会派と社会党等が合せてくれる部分と、それから自由党さんがお譲りになる部分というものはこれは大同小異で、これは一名というものが何人か、四つの会派が固まれば一名になる部分の端数なんです。あなたの方は民主党さんのほうを引入れてというと語弊がありますが、御一緒願うために足りない分を民主党さんに讓つてそうして御一緒願うわけですから、必ずしも二人というまるまる要求するのではなくて、一の片足くらいの要求にしかならんものである。だからその点のところは話合でまとめて端数を小会派にみんなで讓つてやろうじやないかということはその程度の讓合はやつて欲しいものだと考えるのです。
#320
○鈴木恭一君 今のお話甚だ私は民主党のために片肌脱いだようなお話でございますが、私どもは別に悪い感情を持つておるわけではございませんが、一・六二のうちの或る部分を民主党に差上げたというような考えは私は持つておりません。ただ民主党さんが〇・五六で一になるということは当然なことでございまして、あとの六二で自由党は一を持つているのでございまして、それで私は頂戴できるものだと思つております。決して民主党のほうへ余計なものを差上げたようなことは毛頭ないのです。そこで第一、共産の小会派を合わせたところで〇・四六ですか。
#321
○小笠原二三男君 だからして社会党がそれに賛成しまして二二〇をやればあなたの方の六二〇というのはやれるのだ。それは私は前提だと申しまして屁理窟のようでございますが、という点なんで、厳格な計数でみんな数に入れてそうして勢力分配をやろうじやないかということになると、必ずしもそういうことではないので、何とかして再考願えないかということを再三懇請しておるわけなんです。
#322
○油井賢太郎君 先ほどからお話を承わつておるのですがね。今度の五人というのは外務委員長を含めてというようなお話であつて、本来ならば外務委員長というものは優先的にこれは別に考えなくちやならんと思うのです。而もその外務委員長というのは各派が寄り集つておる外務委員会の代表であつて、決して民主党の代表でないとさえ私どもは考えておる。併しまあいろいろの情勢からいつて外務委員長はたまたま私の方の党におりますし、まあそういういろいろの関係もあるから、両方の外務委員長……民主党の委員としてということもまあ納得できるんですが、そこで残つた四人の振合なんですが、この四人の振合を考えますというと成るほど自由党さんは少し余計かも知れませんけれども、第一クラブ並びに小会派の共産党或いは労農党というものを引つくるめた人数で割つて行くというと大体似たような数字になりはしないかと思う。そうなればこの際自由党さんは一人は小会派の代表の方方にお譲り願うということが円満に行くんじやないかと思うんです(「その通り」と呼ぶ者あり)そこで一遍お帰りになつて、この議運の方にお出でになつて即断願えれば結構ですが、一遍お帰りになつて御相談あつた方がなおいいんじやないかと思うんですが、そういうふうにお取り運びを願いたいと思う。
#323
○三浦辰雄君 自由党を除く各会派から非常に少数の小会派に御同情的な弁護を頂いているわけですが、このまましばらく黙つていた方が礼儀かも知れませんが、私はそれにかかわらず発言をしたいのは、この国会が自主的に出す、こういう感覚でおる。又その目的も先ほども何度も読んで再確認をされたようなあの目的でありながら、その割当の問題になると従来と何ら変らないところの数の問題だけで行こう、こういうこと自体が私はおかしいのだと思う。私は小会派というのじやなくて議運の一人として言いたい。又中川さんから、何か人を引出して恐縮ですが、前に総理との話でもつて、或る程度やつてもいいという話もあつたということが、どこかにこびりついている問題じやなくて国会の自主的な形において行くということならば、当然それらしい目的に合う形においてこれは行くべきです。私はそう思うのです。
#324
○小笠原二三男君 ちよつと休みましよう。
#325
○赤木正雄君 一度休憩しまして、このことは各会派の問題でもありますから、時間を限つて休憩して頂きたいと思います。そうして相談するということにしたいと思うのであります。
#326
○小笠原二三男君 十一時五分再開というくらいにして。
#327
○委員長(山田佐一君) 十一時十分まで休憩いたします。
   午後十時五十七分休憩
   ―――――・―――――
   午後十一時二十四分開会
#328
○委員長(山田佐一君) それでは休憩前に引続きまして会議を開きます。各派の割当の議について御協議を願います。
#329
○鈴木恭一君 先ほどの会議でいろいろ御希望もございましたが、御希望の点も我が会派でいろいろ諮つて見たのですが、やはり現在の現有勢力で配分するのが最も妥当ではないかということで、やはり自由党は計数の出て来る通り、二名にお願いしたいと思います。
#330
○小笠原二三男君 そう言えば自由党の御機嫌に触れるかと思いますが、私たちとしては条理を盡して申上げ、自由党の御配慮を願つたわけでありますが、そういう結論的なお話を承わつた上でなおこれを懇請する、或いは採決によつてこの議事を強行するということについては又相当の時間もかかり、異議もある点も感ぜられますししますから、先ほど動議を出しましたが、今晩中に人選できて本会議の決定を受けるように努力したいということは、只今の自由党の考えによつて水泡に帰したものではないかと思います。従つてこの際これだけ制約せられた時刻になりましたので、この問題は残念ながら議長に人選方は一任せられることの動議を出します。
#331
○鈴木清一君 私は動議の採決の前に、先ず動議に対しまして反対理由を申述べたいと思います。勿論国会法で行きまして、私自体が先ほど申し上げておりますように、いわゆる何といいますか、議長の権限によつての指名については、これはまあできることでありまするから異議はございませんが、若しそうだとするなれば、非常にこの議論を中心としてお聞きになられておつた議長としても迷われることであろうと思いますので、若し時間の制約もあるとするなれば、いま一回議運を日にちを改めて開いて、そうして決定するように成るべくして行つた方がいいのじやないか。という根拠は、先ほども申上げましたように、この前第一回の派遣のときに議論になり、第二回のときには各派代表理事会によりまして、各派の政党の代表の方がお集まりになつて今後こうしようじやないかということを議論されたわけであります。たまたま本日そのときに私は議論を申上げた結果からしまして、事務局ではその点をよく心得ておつたのだと思いまするが、割当の数字というものを本日示してくれました。これほど事務局もあのときの申合せに対しまして御協力を願つておるのであります。そういたしますると私は先ほども申上げた極端な例として、自由党の人たちが全部行つてしまつても小会派の人は一人も行けない、いわゆる十四名を持つ第一議員クラブといたしましては、最後まで行けないというような結論になるという矛盾は、少くとも参議院が存続する限りはこういうことをどうしても認めるわけに行かない。従つて私が先ほど主張しておりますことは、はつきり申しまして、小会派が云々というようなことは、必ずしも我が党が行くのだとか、或いは第一議員クラブが行くのだというようなことを前提として話しておるのではなくて、少くともルールというものをはつきり残しておきたいというのが私の念願でありまして、そういう意味から行きまして、この問題の解決は、私は本日は日にちがなければ、時間に制約があるなれば、本会議を直ちに解散してもらつたあとで委員会を開くか、さもなければ一日ひまをおいた後に開くか、早急のうちにいま一回議院運営委員会を開くか、理事会を開くということによつて、大体議長が若し指名される場合の一つの示唆というものを議運で出してやるべきである、こういうふうに考えるわけでありますので、小笠原君の動議にはちよつと賛成しかねるのであります。
#332
○小笠原二三男君 舌足らずでありましたが、私の動議の前提となるものは、昨日か本日か事務当局にお伺いしたのですが、閉会中においてそういうことのある場合にはどういう手続をとるかという場合に、事務総長は、各会派の代表と打合せるとか、議運に諮るとかすることであつて、議長の独断ということではあり得ないのだということであつたのでありまして、無論そういうあらゆる措置がなされ、各般の事情をお聞きの上、民主的に議長において御決定になるように善処せられるものとの前提に立つて動議を出しておるのであります。
#333
○鈴木恭一君 だんだん各派からの御意見が出たのでございます。そうして又前の会議におきまして我が党の考慮を求められたのでありますが、遺憾ながら御趣意に副えなかつたのであります。各会派の意見というものは大体出まして議長も曲含みになつておると思います。議長も又なかなかおきめにくいと思います。今のままでは。そこで本日本会議を開いて決定されるように努力するということで、我が党としてはやはりこの際きめて頂きたいと思います。
#334
○小笠原二三男君 私の動議が出ておりますので順序をもつてお取扱い願います。
#335
○委員長(山田佐一君) 採決いたしますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#336
○委員長(山田佐一君) それでは先ず小笠原君の動議から採決にかかります。
 小笠原君の動議は、本日は結論を出さずに議長一任ということでありますが、大体五角を派遣するということは本会議で決議して、この五名の人選及び割当は議長に一任するとこういうことでありますか。
#337
○小笠原二三男君 さようです。若しも念のために不備な点がありましたら申上げますが、今まできまつたことは本会議において議し、今きめようとすることが可決しますれば本会議に報告して頂いて、その他実際上の議員派遣については、閉会中のことでありまするから議長において実際取計らつて頂きたいということで申上げておるのであります。
#338
○委員長(山田佐一君) そうするともう一遍念を押しますが、目的と数とうことはきまりましてこの通りに行きます。而して各派の割当及び人選ということは議長に一任する。この議長は議院運営に諮るか、或いは各派の代表に諮るかとして御決定願う、そういうことですね。
#339
○小笠原二三男君 さようです。
#340
○委員長(山田佐一君) そういうことに御賛成の方の挙手を願います。
   〔挙手者少数〕
#341
○委員長(山田佐一君) 少数であります。否決いたしました。
 次に鈴木さんの即決論ですね。
#342
○鈴木恭一君 そうです。(「賛成」と呼ぶ者あり)
#343
○委員長(山田佐一君) それでは鈴木さんの原案のごとく、自由党二名、社会党一名、緑風会一名、民主党一名、右五名で……。
#344
○小笠原二三男君 鈴木さんの動議は、本日割当てまして決定せられんことの動議でありまして、どこの会派にどうということは、この動議が可決されたあとでそれぞれ会派から希望意見が出ると思いますから、そういうふうにお取扱い願いたいと思います。
#345
○委員長(山田佐一君) 五名の数がきまりまして、各派の割当を鈴木さんが出されたので。(「その通り」と呼ぶ者あり)
#346
○鈴木恭一君 この前徹底しなかつたかと思うのでありまするが、私は私どもが提案いたしました自由党二名、社会党一名、緑風会一名、民主党一名に対して更に考慮をせよということでございましたが、その考慮ができないということで原案の通り決定を願いたいという意味であります。(「賛成々々」と呼ぶ者あり)
#347
○小笠原二三男君 そういう動議でありますならば、その前提を本日おきめを願うということが反対解釈になつてですね、さつきの採決から言えばそれがきまつたという前提になるわけですが、私はこの議事はそういう取扱をした上でなければならんのではないかと思いますので事務局のほうに伺います。
#348
○鈴木清一君 動議の採決をどうですか。従つてあなたの方から改めて動議を出されるならいいのですが、それでない限り小笠原君の動議そのものが否決になつたというだけですから、
#349
○事務総長(近藤英明君) 只今仰せになつたことはこういうことじやないでしようか。鈴木さんの動議は、つまり自由党の御主張である二、一、一、一という内容をこの際きめてしまう、こういう御動議じやないですか。(「賛成賛成」と呼ぶ者あり)
#350
○小笠原二三男君 わかりました。社会党も動議を出します。それは原案に反対している動議でありまして、即ち自由党一名、社会党一名、緑風会一名、民主党一名、第一議員クラブ一名という割当にして頂きたいという動議を出します。
#351
○鈴木恭一君 私の方の動議が早いのですからその方を決定して頂きたいと思います。
#352
○委員長(山田佐一君) そういたしますと、鈴木君の動議を先にきめまして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#353
○委員長(山田佐一君) それでは鈴木君の動議の自由党二名、社会党一名、緑風会一名、民主党一名、右の動議に御賛成の方の挙手を願います。
   〔挙手者多数〕
#354
○委員長(山田佐一君) 多数であります。右の通り決しました。
 次に割当てられた各派におきまして人選を議長のもとまで御報告をお願いいたします。
 それで議事の取扱は小委員会を開いて……。
#355
○事務総長(近藤英明君) 本筋的に申しますと今日只今から小委員会を開くべきでありまするが、便宜この議院運営委員会で申上げてもよかろうと思います。と申しますのは、小委員会でお諮りいたします案件はございませんで、ただ議長がこれから本会議を開きますれば、只今議院運営委員会でお諮りになりました趣意に従つて、これをただ議場に諮るというだけかと思いますので、念のために申上げますが、議場で諮られます言葉といたしまして、すでに議院運営委員会では目的等について申合せがございましたので、議場において議長からは、来たる九月四日に米国サンフランシスコにおいて開催される講和会議に、本院から五名の議員を派遣いたしたいと存じます、なおその人選は議長に御一任願います、以上の議長の発言に賛成の諸君の起立を求めます、こういう諮り方でよろしうございますか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)そういたしますと、そういうふうに諮りまして、これを起立を求めます。よつて本件はこれこれ議長の発言の通り決せられました、こういうことになります。そこですぐそのあとに続いて指名が二、一、一、一という御決定の通り指名が出て参つておりますれば、これを直ちに、只今の議決に基いて派遣すべき議員を指名いたします。これにて散会、こういうことに議事がなる、かようにいたすのであります。
#356
○委員長(山田佐一君) 只今の点御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#357
○委員長(山田佐一君) 右の通り決しました。本日はこれを以て散会いたします。
   午後十一時三十九分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     山田 佐一君
   理事
           木村 守江君
           鈴木 恭一君
          小笠原二三男君
           鈴木 直人君
           大隈 信幸君
   委員
           上原 正吉君
           加藤 武徳君
           川村 松助君
           中川 幸平君
           菊川 孝夫君
           椿  繁夫君
           三輪 貞治君
           森崎  隆君
           赤木 正雄君
           片柳 眞吉君
           小宮山常吉君
           杉山 昌作君
           高橋 道男君
           境野 清雄君
           油井賢太郎君
           三浦 辰雄君
           鈴木 清一君
           兼岩 傳一君
  ―――――――――――――
   議長      佐藤 尚武君
   副議長     三木 治朗君
  ―――――――――――――
  政府委員
   内閣官房長官  岡崎 勝男君
   法制意見長官  佐藤 達夫君
   外務政務次官  草葉 隆圓君
  事務局側
   事 務 総 長 近藤 英明君
   参     事
   (事務次長)  芥川  治君
   参     事
   (記録部長)  小野寺五一君
   参     事
   (議事部長)  河野 義克君
   参     事
   (警務部長)  丹羽 寒月君
   参     事
   (委員部長)  宮坂 完孝君
  法制局側
   法 制 局 長 奧野 健一君
   参     事
   (第二部長)  岸田  實君
ソース: 国立国会図書館
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