2012/10/29 第181回国会 参議院
参議院会議録情報 第181回国会 東日本大震災復興特別委員会 第1号
#1
第181回国会 東日本大震災復興特別委員会 第1号平成二十四年十月二十九日(月曜日)
午前十時二十七分開会
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平成二十四年十月二十九日議長において本委員を
左のとおり指名した。
岡崎トミ子君
金子 恵美君
神本美恵子君
小西 洋之君
今野 東君
田城 郁君
田中 直紀君
玉置 一弥君
徳永 エリ君
浜田 和幸君
平野 達男君
福山 哲郎君
藤原 正司君
増子 輝彦君
蓮 舫君
愛知 治郎君
赤石 清美君
岩城 光英君
上野 通子君
岡田 広君
熊谷 大君
佐藤 信秋君
佐藤 正久君
関口 昌一君
高階恵美子君
福岡 資麿君
藤井 孝男君
森 まさこ君
山田 俊男君
秋野 公造君
石川 博崇君
渡辺 孝男君
平山 幸司君
藤原 良信君
川田 龍平君
寺田 典城君
山下 芳生君
吉田 忠智君
谷岡 郁子君
荒井 広幸君
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出席者は左のとおり。
委員長 玉置 一弥君
理 事
岡崎トミ子君
神本美恵子君
田城 郁君
愛知 治郎君
熊谷 大君
高階恵美子君
秋野 公造君
平山 幸司君
委 員
金子 恵美君
小西 洋之君
今野 東君
田中 直紀君
徳永 エリ君
浜田 和幸君
平野 達男君
福山 哲郎君
藤原 正司君
増子 輝彦君
蓮 舫君
赤石 清美君
上野 通子君
佐藤 信秋君
関口 昌一君
福岡 資麿君
藤井 孝男君
森 まさこ君
石川 博崇君
渡辺 孝男君
川田 龍平君
寺田 典城君
山下 芳生君
吉田 忠智君
事務局側
常任委員会専門
員 五十嵐吉郎君
常任委員会専門
員 櫟原 利明君
常任委員会専門
員 山下 孝久君
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本日の会議に付した案件
○特別委員長互選
○理事選任の件
○東日本大震災復興の総合的対策に関する調査
(派遣委員の報告)
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〔寺田典城君委員長席に着く〕
#2
○寺田典城君 ただいまから東日本大震災復興特別委員会を開会いたします。本院規則第八十条により、年長のゆえをもちまして私が委員長の選任につきその議事を主宰いたします。
これより委員長の選任を行います。
つきましては、選任の方法はいかがいたしましょうか。
#3
○愛知治郎君 委員長の選任は、主宰者の指名に一任することの動議を提出いたします。#4
○寺田典城君 ただいまの愛知君の動議に御異議ございませんか。〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○寺田典城君 御異議ないと認めます。それでは、委員長に玉置一弥君を指名いたします。(拍手)
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〔玉置一弥君委員長席に着く〕
#6
○委員長(玉置一弥君) 一言御挨拶を申し上げます。ただいま委員各位の御推挙によりまして本委員会の委員長に選任をされました玉置一弥でございます。
委員会の運営に当たりましては、公平かつ円満な運営に努めてまいりたいと存じます。委員各位の御支援と御協力のほどをよろしくお願いいたします。
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#7
○委員長(玉置一弥君) ただいまから理事の選任を行います。本委員会の理事の数は八名でございます。
理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(玉置一弥君) 御異議ないと認めます。それでは、理事に岡崎トミ子君、神本美恵子君、田城郁君、愛知治郎君、熊谷大君、高階恵美子君、秋野公造君及び平山幸司君を指名いたします。
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#9
○委員長(玉置一弥君) 東日本大震災復興の総合的対策に関する調査を議題とし、本委員会が先般行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。愛知治郎君。#10
○愛知治郎君 御報告いたします。去る十月二日、東京電力福島第一原子力発電所事故の収束に向けた取組状況等に関する実情調査のため、玉置委員長、岡崎理事、小西理事、西村理事、森理事、谷合理事、森委員、小熊委員、山下委員、吉田委員、谷岡委員、荒井委員及び私、愛知の十三名で福島県において調査を行ってまいりました。
以下、調査の概要について御報告いたします。
まず、福島県双葉郡楢葉町及び広野町にあるJヴィレッジを訪れました。Jヴィレッジは、本来、サッカーのナショナルトレーニングセンターとして知られる大規模なスポーツ施設でありますが、原発事故後は、作業員の放射線管理や人員輸送等のための拠点となっております。我々も、ここでホールボディカウンターによる測定を受けた後、大熊町及び双葉町にある東京電力福島第一原子力発電所に向かいました。その間、約三十分程度の行程の大半は、高線量の放射能汚染のため、立入が制限されている警戒区域の中でありました。このため、本来であれば、稲刈りの時期を迎えていたはずの水田は、雑草に覆われ、地震で被害を受けた建物は、補修ができずに震災当時のまま放置されている風景が続きました。改めて、今回の原発事故による周辺環境への影響の大きさを認識したところであります。
原発構内に到着すると、最初に廃炉に向けた作業の司令塔となっている免震重要棟において、概要説明を受けるとともに、緊急時対策室の視察を行いました。
東京電力からは、事故を起こした原子炉及び使用済燃料プールの冷却のため注水を継続し、安定的な状態の維持に努めていること、原子炉格納容器内の燃料取り出しには長期間を要すること、まずは、使用済燃料プールの燃料取り出しに向けた作業を開始していること、などについて説明がありました。また、新たな汚染水処理施設が近々本格運転する予定であること、増加している汚染水の貯留タンクの容量を増強すること等の対策を進めているとのことでありました。
次いで、防護服を着用のうえ、構内をバスで一周する形で、現場を視察いたしました。特に四号機原子炉建屋の脇では一旦バスから降車をし、状況説明を受けましたが、そこでの線量計は、毎時九十マイクロシーベルトを示しておりました。四号機は、事故当時、定期検査実施中のため、原子炉内の燃料は全て取り出されていましたが、建屋上部に大量の使用済燃料を保管している中、水素爆発が発生する事態となりました。このため、建屋倒壊の懸念がしばしば指摘されてきたところでありますが、東京電力の説明によれば、解析の結果、昨年三月十一日と同程度の規模の地震に耐えられるとのことであります。同機については、水素爆発により生じたガレキの撤去がほぼ終了したとのことで、プールから使用済燃料を取り出すためのカバーやクレーン等の設置に向けて、基礎工事が実施されておりました。また、三号機周辺は線量が高く、バスであっても急いで移動する必要があるとのことでありました。このほか、バスの車中から、今回特に重大な事故が発生した一〜四号機の全景、津波により流されたままになっているタンク、倒壊した夜ノ森線鉄塔などを視察し、今回の事故の甚大さを実感したところであります。
現場の視察を終えた後、Jヴィレッジに戻り、再びホールボディカウンターにより内部被ばくの測定を行い、全ての日程を終えました。今回の視察は、免震重要棟以外は、ほとんどがバスの車中からのものであり、それも一時間程度に過ぎなかったものでありましたが、身につけていた線量計を視察終了時に確認すると、累積で四十マイクロシーベルト程度に達しておりました。
以上が調査の概要でありますが、東京電力福島第一原子力発電所においては、防護服を着用しなければ、作業現場に立ち入ることができないなど厳しい作業環境の下、三千人もの作業員の方々による懸命の作業が進められておりました。
東京電力の説明によれば、各号機とも、とりあえずの安定的な状態は達成されたとのことでありますが、現地における作業の困難さを目の当たりにし、今後の厳しさを実感したところであります。しかし、今後、これら原子炉の冷却維持と廃炉に向けた作業を進展させていくことこそが、被災地の復旧・復興に大きな安心感を与えることとなります。安全確保を第一としつつ、日本の将来のため、着実な進展を願うとともに、重大な事故を引き起こした東京電力に対しては、真摯な反省と万全な対策を求め、報告を終わります。
#11
○委員長(玉置一弥君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。本日はこれにて散会いたします。
午前十時三十五分散会