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2012/11/15 第181回国会 参議院 参議院会議録情報 第181回国会 厚生労働委員会 第1号
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2012/11/15 第181回国会 参議院

参議院会議録情報 第181回国会 厚生労働委員会 第1号

#1
第181回国会 厚生労働委員会 第1号
平成二十四年十一月十五日(木曜日)
   午後六時一分開会
    ─────────────
   委員氏名
    委員長         小林 正夫君
    理 事         梅村  聡君
    理 事         牧山ひろえ君
    理 事         石井 準一君
    理 事         中村 博彦君
    理 事         渡辺 孝男君
                足立 信也君
                大島九州男君
                川合 孝典君
                津田弥太郎君
                辻  泰弘君
                西村まさみ君
                柳田  稔君
                赤石 清美君
                石井みどり君
                衛藤 晟一君
                大家 敏志君
                高階恵美子君
                丸川 珠代君
               三原じゅん子君
                秋野 公造君
                川田 龍平君
                田村 智子君
                福島みずほ君
                谷岡 郁子君
    ─────────────
   委員長の異動
 十月二十九日小林正夫君委員長辞任につき、そ
 の補欠として武内則男君を議院において委員長
 に選任した。
    ─────────────
   委員の異動
 十月二十九日
    辞任         補欠選任
     大島九州男君     石橋 通宏君
     小林 正夫君     大久保潔重君
     辻  泰弘君     櫻井  充君
     西村まさみ君     小西 洋之君
     柳田  稔君     武内 則男君
     石井 準一君     藤井 基之君
     秋野 公造君     谷合 正明君
 十一月十五日
    辞任         補欠選任
     足立 信也君     小林 正夫君
     牧山ひろえ君     西村まさみ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         武内 則男君
    理 事
                大久保潔重君
                津田弥太郎君
                赤石 清美君
                中村 博彦君
                渡辺 孝男君
    委 員
                石橋 通宏君
                梅村  聡君
                川合 孝典君
                小西 洋之君
                小林 正夫君
                櫻井  充君
                西村まさみ君
                石井みどり君
                衛藤 晟一君
                大家 敏志君
                高階恵美子君
                藤井 基之君
                丸川 珠代君
               三原じゅん子君
                谷合 正明君
                川田 龍平君
                田村 智子君
                福島みずほ君
                谷岡 郁子君
   衆議院議員
       厚生労働委員長  長妻  昭君
       修正案提出者   岡本 充功君
   国務大臣
       厚生労働大臣   三井 辨雄君
   副大臣
       厚生労働副大臣  西村智奈美君
       厚生労働副大臣  櫻井  充君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       糸川 正晃君
       厚生労働大臣政
       務官       梅村  聡君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       厚生労働大臣官
       房年金管理審議
       官        高倉 信行君
       厚生労働省医薬
       食品局長     榮畑  潤君
       厚生労働省労働
       基準局長     中野 雅之君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       石井 淳子君
       厚生労働省年金
       局長       香取 照幸君
       厚生労働省政策
       統括官      唐澤  剛君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事の辞任及び補欠選任の件
○国政調査に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を
 改正する法律案(第百八十回国会内閣提出、第
 百八十一回国会衆議院送付)
○年金生活者支援給付金の支給に関する法律案(
 第百八十回国会内閣提出、第百八十一回国会衆
 議院送付)
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (臓器移植に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(武内則男君) ただいまから厚生労働委員会を開会をいたします。
 議事に先立ち、一言御挨拶を申し上げます。
 去る十月二十九日の本会議におきまして厚生労働委員長に選任されました武内則男でございます。
 本委員会は、年金、医療、社会福祉、雇用、労働問題など国民生活に密接にかかわる重要事項を幅広く所管をする委員会でございます。
 この度、委員長に選任され、その重大さを痛感している次第でございますが、皆様方の御指導と御協力を賜りながら、公正かつ円満な委員会運営に努め、重責を果たしてまいりたいと存じますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
    ─────────────
#3
○委員長(武内則男君) 委員の異動について御報告いたします。
 本日までに、秋野公造君、石井準一君、柳田稔君、辻泰弘君、大島九州男君、足立信也君及び牧山ひろえ君が委員を辞任され、その補欠として谷合正明君、藤井基之君、大久保潔重君、櫻井充君、石橋通宏君、小西洋之君及び私、武内則男が選任されました。
    ─────────────
#4
○委員長(武内則男君) まず、理事の辞任についてお諮りをいたします。
 梅村聡君から、文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(武内則男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 この際、理事の補欠選任についてお諮りをいたします。
 理事の辞任及び委員の異動に伴い現在理事が三名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(武内則男君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に大久保潔重君、津田弥太郎君及び赤石清美君を指名をいたします。
    ─────────────
#7
○委員長(武内則男君) 国政調査に関する件についてお諮りをいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、社会保障及び労働問題等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(武内則男君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
    ─────────────
#9
○委員長(武内則男君) この際、厚生労働大臣、厚生労働副大臣及び厚生労働大臣政務官から発言を求められておりますので、順次これを許します。三井厚生労働大臣。
#10
○国務大臣(三井辨雄君) 厚生労働大臣の三井辨雄でございます。
 厚生労働行政は、大変幅広く、国民の皆様の生活に密着した分野であり、多くの課題がございます。とりわけ、これから御審議いただく国民年金法等改正法案は、基礎年金国庫負担割合を二分の一とする重要な法案であります。
 委員長、理事を始め委員の皆様、国民の皆様に一層の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
#11
○委員長(武内則男君) 櫻井厚生労働副大臣。
#12
○副大臣(櫻井充君) この度、厚生労働副大臣を拝命いたしました櫻井充です。
 西村副大臣、糸川、梅村両政務官共々、三井大臣をお支えしてまいりたいと思っております。
 厚生労働委員の皆様の御指導を賜りながら一生懸命頑張ってまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
#13
○委員長(武内則男君) 西村厚生労働副大臣。
#14
○副大臣(西村智奈美君) 厚生労働副大臣の衆議院の西村智奈美でございます。
 武内委員長を始め、理事各位、そして委員各位の御指導の下、三井大臣をしっかりと支え、政務三役チーム一丸となって取り組んでまいりたいと思います。どうぞ御指導よろしくお願い申し上げます。
#15
○委員長(武内則男君) 糸川厚生労働大臣政務官。
#16
○大臣政務官(糸川正晃君) 厚生労働大臣政務官の糸川正晃でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
#17
○委員長(武内則男君) 梅村厚生労働大臣政務官。
#18
○大臣政務官(梅村聡君) 厚生労働大臣政務官の梅村聡でございます。
 委員長、理事の皆様、そして委員の皆様、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
    ─────────────
#19
○委員長(武内則男君) 続いて、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案及び年金生活者支援給付金の支給に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省年金局長香取照幸君外五名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#20
○委員長(武内則男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#21
○委員長(武内則男君) 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案及び年金生活者支援給付金の支給に関する法律案の両案を一括して議題といたします。
 政府から順次趣旨説明を聴取いたします。三井厚生労働大臣。
#22
○国務大臣(三井辨雄君) ただいま議題となりました国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案と年金生活者支援給付金の支給に関する法律案について、その趣旨を説明いたします。
 まず、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案について説明いたします。
 基礎年金の国庫負担割合については、平成二十一年度から平成二十三年度までは臨時の財源を活用して国庫負担割合を二分の一に引き上げましたが、長期的な負担と給付の均衡を図り、年金制度を将来にわたって持続可能なものとするためには、この基礎年金の国庫負担割合二分の一を維持することが必要であります。
 また、公的年金制度と各種手当制度については、平成十二年度から平成十四年度までは物価の下落にかかわらず年金額等を据え置く特例措置を講じてきました。世代間の公平を図るためには、この特例措置による年金額等の水準を本来あるべき水準まで適正化していくことが求められています。
 この法律案は、こうしたことに対応するため、平成二十四年度と平成二十五年度の基礎年金の国庫負担割合を二分の一とするとともに、年金額等の改定の特例措置についての段階的な適正化を定めるものです。
 以下、この法律案の主な内容について説明いたします。
 第一に、国庫は、平成二十四年度と平成二十五年度について、三六・五%の国庫負担割合に基づく負担額のほか、年金特例公債の発行収入金を活用して、この額と二分の一の国庫負担割合に基づく負担額との差額を負担することにしています。
 また、国民年金保険料の免除を受けた期間について、平成二十四年度と平成二十五年度も国庫負担割合の二分の一を前提に年金額を計算することにしています。
 第二に、年金額の改定の特例措置に基づく年金額については、前年の物価変動率等を基準とする改定と併せて、平成二十四年度は〇・九%、平成二十五年度は〇・八%の適正化が図られるような改定を行い、平成二十六年度以降は年金額の改定の特例措置は適用せず、本来の水準の年金額が支給されるようにしています。
 また、年金と同様の特別措置が講じられてきた児童扶養手当等の各種手当についても、これに準じた改正を行うことにしています。
 このほか、関係する法律の改正について所要の措置を行うことにしています。
 なお、この法律案については、基礎年金の国庫負担について、平成二十四年度と平成二十五年度は年金特例公債の発行収入金を活用することにしたことを受け、所要の修正を行っています。
 政府としましては以上を内容とする法律案を提出しておりましたが、衆議院で修正が行われました。
 以上がこの法律案の趣旨です。
 次に、年金生活者支援給付金の支給に関する法律案について説明いたします。
 国民年金制度の創設から五十年が経過しましたが、年金を受給しながら生活をしている高齢者や障害者などの中には、年金を含めても所得が低く、経済的な援助を必要としている人が存在しています。
 このような状況から、年金収入その他の所得の合計額が一定の基準以下の老齢基礎年金の受給者と、所得が一定の基準以下の障害基礎年金又は遺族基礎年金の受給者に対して、福祉的な給付として年金生活者支援給付金を支給することにより、こうした人たちの生活の支援を図るため、この法律案を提出いたしました。
 以下、この法律案の主な内容について説明いたします。
 第一に、年金収入その他の所得の合計額が一定の基準以下である老齢基礎年金の受給者に対して、老齢年金生活者支援給付金を支給することにしています。この老齢年金生活者支援給付金の額については、月額五千円の給付基準額を上限とする保険料納付済期間に応じた額と、老齢基礎年金満額の六分の一相当額を上限とする保険料免除期間に応じた額とを合算した額とすることにしています。また、老齢年金生活者支援給付金の所得基準を一定程度上回る所得の人に対しても、老齢年金生活者支援給付金の支給を受ける人との間で所得の逆転現象が生じないよう、補足的老齢年金生活者支援給付金を支給することにしています。
 第二に、障害基礎年金受給者又は遺族基礎年金受給者のうち所得が一定の基準以下の人に対して、月額五千円の給付基準額を基本とした障害年金生活者支援給付金又は遺族年金生活者支援給付金をそれぞれ支給することにしています。
 第三に、こうした年金生活者支援給付金の支給に要する費用は、その全額を国庫が負担することにしているほか、支払事務については日本年金機構に委任することにしています。
 最後に、この法律の施行期日は、一部を除き、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律による消費税の第二段階目の引上げの日に当たる平成二十七年十月一日としています。
 以上が二法案の趣旨でございます。
 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願い申し上げます。
#23
○委員長(武内則男君) この際、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案の衆議院における修正部分について、衆議院厚生労働委員長長妻昭君から説明を聴取いたします。長妻昭君。
#24
○衆議院議員(長妻昭君) ただいま議題となりました国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案の衆議院における修正部分につきまして御説明申し上げます。
 修正の趣旨は、第一に、年金額の改定の特例措置に係る規定を適用する期間の終期を平成二十七年三月末に繰り下げるとともに、年金額の改定の特例措置に基づく年金額の水準の適正化について、平成二十五年度及び平成二十六年度における適正化の割合を一・〇%に引き上げること。
 第二に、児童扶養手当等の手当額の改定の特例措置に基づく手当額の水準の適正化について、平成二十五年十月から平成二十七年三月分までの適正化の割合を〇・七%に引き上げること。
 第三に、年金額の改定の特例措置の段階的な解消等に係る施行期日を平成二十五年十月一日に繰り下げること。
 以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#25
○委員長(武内則男君) 以上で両案の趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#26
○川田龍平君 みんなの党の川田龍平です。
 内閣改造後、やっと初の委員会で、そして最後の委員会になりそうですが、冒頭確認しておきたいことがありますので、質問をさせていただきます。
 私は、薬害を起こすこの社会の仕組みを変えたいという思いで国会議員として活動してまいりました。超党派の薬害再発防止の制度実現に取り組む国会議員連盟を来週にも立ち上げる予定でしたが、衆議院があした突然解散されるということで設立延期を余儀なくされました。
 民主、自民、生活、公明、共産、社民、改革、大地、そしてみんなの党の各党の厚生労働分野での責任者格の議員に呼びかけ人になっていただき、こちらにいらっしゃる渡辺孝男委員、福島みずほ委員も、そして岡本議員にもこの呼びかけ人になっていただいておりますが、そして既に三十六人の入会申込みをいただいており、田村委員にも入会申込みをいただいております。ありがとうございます。
 また、本日、この傍聴席に薬害肝炎の原告団の方も見えることになっておりますが、三井大臣、櫻井副大臣、糸川政務官それぞれに、薬害をなくすために政府は今何をなすべきか、薬害被害者、当事者の立場に立って取り組めるのかどうか、御決意のほどをお聞かせください。
#27
○国務大臣(三井辨雄君) 厚生労働省の使命は国民の生命と健康を守ることであります。その中でも、薬害の発生を防止することは最も重要な任務の一つだと思っております。また、このため、命の尊さを心に刻みつつ、高い倫理観を持って医薬品の安全性と有効性の確保に最善の努力を重ねていくことが重要と考えております。
 二度と薬害を起こさないよう、医薬品等の安全性の確保に向けて引き続き努力してまいります。
#28
○副大臣(櫻井充君) 今、三井大臣からお話がありましたので重複しないようにお答えさせていただきたいと思いますが、薬害と言っても恐らく大きく二つに分かれるんではないのかと思っているんです。
 一つは、血液製剤にウイルスが混入していた、それからクロイツフェルト・ヤコブ病のように異常たんぱくが紛れ込んでいた、要するに品質の管理が十分でなかったがために起こってきた薬害と。これは品質管理をきちんと行っていくことで防いでいくということになるかと思います。
 それからもう一つは、誓いの碑にもありますように、サリドマイドとかスモンとか、いわゆる薬の副作用のことで被害が生まれてきているという問題があるのかと思っています。この場合については、治験をきちんと行ってくること、それからもう一つは、その販売後の研究といいますか、その安全性の確認をきちんと行うことによって被害者の方々をいかに少なくしていくのかということが我々の課題ではないのかと、そういうふうに思っております。
#29
○大臣政務官(糸川正晃君) お答えさせていただきます。
 私も重複しないようにと思いますが、まずは薬害の発生を防止する、抑えるということは最も私どもの重要な任務の一つでございます。そういう中で、国や事業者など、医療品、医療機器等の関係者の責務の明確化、こういうものを盛り込んだ改正薬事法案を次期の通常国会に提出すると、そういうことにできるよう検討を進めておりますし、また、医薬品行政を監視、評価する第三者組織の設置を迅速に進めるため、議員立法、これを提案するというようなことも聞いております。これが成立した場合にはしっかりと対応させていただきたいというふうに考えてございます。
 二度とこのような薬害が起きないように、医薬品等の安全性の確保に向けて引き続き私も努力をしてまいりたいというふうに思います。
#30
○川田龍平君 ありがとうございます。
 是非ともこの薬害再発防止のための、その制度をつくるための、これは、患者の立場からすると、やはり内閣提出の法律を出していただいて、しっかりそれを厚生労働省としてやっていただきたいと思いますが、それについてはいかがですか。
#31
○副大臣(櫻井充君) 済みません、これはちょっとテクニカルな話で大変恐縮なんですが、審議会をこれ以上増やさないようにということになってきておりまして、ただ、例外的に、議員立法でつくられてきたものについてはこれで対応してきております。そういう意味合いで、でき得れば、是非この観点から議員立法でお願いしたいということにしているところでございます。
#32
○川田龍平君 是非とも、これは患者の立場からすると内閣から提出いただきたいということを是非肝に銘じて、薬害の再発防止のために是非尽くしていただきたいと思います。ありがとうございます。
 それでは、年金法案の質問に入らせていただきます。
 まずは、衆議院で修正された民主党に対し質問いたします。
 国民年金法案の特例水準解消の実施時期と期間の問題です。みんなの党は、自治体の事務体制の準備や周知期間を含めて、四月一日まで待って解消を段階的に進め、消費税増税予定時期までに解消し切るべきだと考えておりますが、解消の実施を来年の十月一日にまで延期した理由をお聞かせください。
#33
○衆議院議員(岡本充功君) 御指摘のように、本案、民主党の方で修正案を出したところでございます。
 既に政府原案が施行時期を過ぎているという中で、委員御指摘のように、どのタイミングで施行ができるのかということを検討しました。現実的に、やはり四月と十月にいわゆるこの改定をすることはできるとしても、それ以外の時期に改定をするというのはなかなか物理的に難しいと。この四月、十月の中で、では来年の四月でどうなのか、これももちろん考えました。
 しかしながら、先ほど御指摘がありました周知期間の問題だとか、また様々な意味でのこういった実施に対してやらなければいけないこと等がございますので、そういったことを考えると、なかなか四月は厳しいなと。現に、この法律案も、政府案が本年の二月に国会に提出されて、四月前後に通る見込み、四月より前に通ればいいなというようなところ、ああ、失礼、三月末、年度内に通ればいいなと、こういうことで提出をしてきたわけでありますけれども、現に、実際に施行するのは十月という実施のものでありました。
 そういう意味では、この法案が通ってから四月というのはなかなか厳しいと、こういう中で十月の実施を今回お願いしているところでございます。
#34
○川田龍平君 ありがとうございました。
 議員には、もう退席していただいて結構です。
#35
○委員長(武内則男君) どうぞ退出していただいて結構です。
#36
○川田龍平君 次に、政府に対して質問させていただきます。
 国民年金の国庫負担分については一般会計から安定的に出し続けるべきですが、国庫負担を二分の一にするためにここのところ財源をころころと変えていて、非常に不安定で、安心した年金制度とは程遠いのが現実です。そして、今回の法案では、特例公債という例外的な規定による財政支援策であり、これで年金受給の安心が得られるのか非常に疑問です。財政規律をきちんとした上で年金制度を組み立てるべきではないでしょうか。
#37
○副大臣(櫻井充君) 川田先生がおっしゃるとおりなんだと思っています。
 これ、二分の一に引き上げた時点で、自公政権でも安定財源を確保することができませんでした。二年前に私、財務の副大臣をやらせていただいたときに、正直申し上げて、もう埋蔵金の限界がございました。そういう点で、安定財源をきちんとした形で確保するということがこれは年金制度を維持していくためにも急務であると、そう考えております。
 これは、消費税、今回引上げを国民の皆さんにお願いすることになりますが、このことをきちんと実現して年金財政を安定させていきたいと、そう考えているところでございます。
#38
○川田龍平君 これは、経済情勢により消費税が増税されないこともあり得ますが、その場合は国民年金の二分の一の国庫負担を確保するためにどのような手当てをするのでしょうか。その場しのぎで考えるのでは到底国民の信頼は得られないと思いますが、お答えください。
#39
○副大臣(櫻井充君) これは、まず大前提を申し上げておきますが、やはり一番大事なことは何なのかというと、消費税を引き上げられる環境をつくってくることなんだと思っているんです。これは、済みませんが、消費税を引き上げるために景気を良くしていくということよりも、今の政治家全員のこれは共通の課題だと思っていますが、いかに景気を良くしてくるのか、それからデフレをどうやって脱却するのかと、これは共通の問題だと思っています。
 ですから、これは繰り返しになりますが、年金問題を解決するためにこういうことを実施するということではなくて、今日本が抱えている最大の問題をまず先に解決しなければいけない。そのために、これは与野党共に一緒になって努力していくことなんだと思っています。
 しかし、その上で、仮に不幸にもそういう状況になった際には、その時点で改めて皆さんと御議論をさせていただきたいと思っています。
#40
○川田龍平君 次に、年金の給付を過払いしている特例水準の解消についてですが、この解消はデフレが続く現下の状況では必要とならざるを得ませんが、そもそもデフレ脱却のための的確な施策を取れなかった民主党政権の責任も大きいのではないでしょうか。年金改革を目玉にした民主党の政権交代で長妻元厚労大臣が就任して三年以上がたちましたが、一体この三年は何だったのでしょうか。
 財務副大臣もされた櫻井副大臣はどうお考えになっておられるか、伺います。
#41
○副大臣(櫻井充君) 済みません、これは本来は厚生労働省の所管ではございませんのでと、縦割りでこういう答弁をしたくありませんので、済みませんが、ある程度私個人の見解も含めてということにさせていただきたい、その点はお許しいただきたいと思います。
 まず、我々、政権交代をさせていただいたときに、可処分所得をいかに増やすのかと、このことが一番の課題だろうと思って、いろんな形でマニフェストで訴えさせていただきました。例えば、ガソリンでいうと暫定税率を廃止して、このことによって可処分所得を増やしてくる、それから子ども手当であるとか高校の無償化を実現するとか。
 残念ながら、その当時の経済の状況が非常に厳しかったものですから、例えば暫定税率の廃止を実現することができなかった、それからもう一つは、我々の十六・八兆円の財源が捻出できるのではないかと思っていたこの見通しが非常に甘くてこういった政策ができなかった。
 ですから、可処分所得を増やしていくという方向性は私は間違っていなかったんだろうと思っていますが、大変言い訳になって恐縮ですが、今のような形で実現できなかった、この点については素直におわびを申し上げたいと、そう思っております。
 その中で、厚生労働省としてじゃ今後一体何ができてくるのかというと、まず一つは、イノベーションによって新しい製品なりを開発していくことによって経済を活性化していけるんではないのかということ。
 それから、決してこの国の国民の皆さんはお金を持っていないわけではありません、一千四百五十兆円の金融資産がございますから。ただし、これはなぜ国民の皆さんがそれをお使いにならないのかというと、老後の生活資金であるとか、それから病気や不時の災害への備えであるとか、こういったものに対して不安がある、要するに将来に対しての不安があるからであって、厚生労働省として医療、年金、介護、この制度をきちんと実現していくということが国民の皆さんの安心につながって、そして、そのことによって支出をしていただいて経済が活性化していくことにつながると思っています。
 もう一点は、医療や介護という分野が雇用の今受皿になってきているということです。この十年間で、医療や介護の分野、福祉の分野と言った方がいいのかもしれませんが、二百二十万人雇用が生まれてきております。ですから、こういった雇用を創出することによって今後の経済を回復できるように努めていきたいと考えております。
#42
○川田龍平君 次に、年金生活者支援給付金の法案について質問をさせていただきます。
 消費税が一〇%になった上に、本当に困窮している無年金や低年金の方への給付金が非常に少なく、何のための給付金なのか分かりません。一体、民主、自民、公明の三党だけの合意があるという以外に理由があるのでしょうか。この給付金の政策意図が何なのかを御説明ください。
#43
○大臣政務官(糸川正晃君) この給付金制度は、例えば、現役世代に低所得であったため保険料免除を受け年金額が低くなってしまった方や、非正規労働で社会保険が適用されず、労働者であったのに所得比例の年金を受けられない方に対して給付金を支給し、年金以外の所得を合わせても基礎年金満額程度の所得しか得られない高齢者の生活を支援するものでございます。
 一体改革では、当初、低年金問題への対応として年金加算を行うことが提案されておりました。しかしながら、先生御指摘の三党協議の中で、保険料の納付意欲を損ない、社会保険方式になじまないというような意見が出されまして、年金制度の枠外の給付金という形とし、加えて、給付金の額を保険料の納付意欲に悪影響を与えないような納付実績に比例するということとされたところでございます。
 低年金対策としての効果とともに年金制度への影響の双方を考慮した結果このようなことになりましたということで、是非御理解をいただきたいと思います。
#44
○川田龍平君 先ほど国民年金の国庫負担二分の一のところでもお伺いしましたが、経済情勢により消費税が増税されなかった場合に、給付金はどう手当てするのでしょうか。
#45
○大臣政務官(糸川正晃君) 給付金法案の施行は、法律上、消費税率が八%から一〇%に引き上がる時点とされてございます。平成二十七年十月一日を予定しております。
 仮に消費税率引上げを停止ということになりましたら、これに伴って給付金の法案の施行も遅れるということになります。
#46
○川田龍平君 最近、生活保護が手厚過ぎるという批判が相次ぎ、生活保護の切下げが議論されています。現状の制度下では、生活保護は最後のセーフティーネットであり、最低限の文化的生活を送るために憲法が国家に要請している重要な制度であることには間違いありません。
 しかし、一方で、生活保護の方が年金よりも多くもらえるという逆転現象も起きており、少ない年金をもらうよりも生活保護を受けた方がいいからと年金を納付しない傾向も高まっています。
 そういう意味で、高齢者が安心できるように生活保護より前のセーフティーネットをしっかりと張る必要があると思いますが、そういう視点で年金制度を考え直す必要があるのではないでしょうか。
 厚生労働省は生活支援戦略を近く打ち出すそうですが、公平感を保ちつつ、それでいて高齢者が安心できるセーフティーネットを構築するために生活保護制度と年金制度をどう整理していくつもりなのでしょうか、政府の見解をお伺いいたします。
#47
○大臣政務官(梅村聡君) 今先生が御指摘いただいたように、安心感と公平感というバランスを取っていくということは非常に重要なことだと認識をしております。
 先生御存じのように、この生活保護というのは、年金も含めたあらゆる収入あるいは資産等を活用して、それでもなお生活に困窮されている方をしっかり救っていくということが生活保護の目的になっております。
 今回のこの生活支援戦略の中身も、生活保護は支援が必要な人に確実に保護を実施していくという考え方に変更があるものではありません。一方で、今先生御指摘いただいたように、生活保護制度と年金制度の中で、それぞれの役割、対象者、それから仕組みが異なりますけれども、その水準などについては様々な御意見があるということは十分承知をしております。ですから、こういった様々な視点からの検討が必要であるということも問題意識として持っております。
 今先生御指摘いただいたように、切下げの議論ということを言われましたが、切下げを目的とした議論を行っているわけではありません。今、生活保護基準については生活保護基準部会で、五年に一度実施される全国調査のデータ等を使いまして、現在の基準額と一般低所得世帯の消費実態との均衡が図られているかということを専門的かつ客観的に検証して実施をしているところでありまして、この点については今年末をめどに結論を取りまとめていきたいと。一方、年金については、これは三党あるいは国民会議等々できちっと結論をしていきたいと、このように思っております。
#48
○川田龍平君 ここで、年金制度全般について大臣に質問いたします。
 社会保障国民会議で民主党はどのような抜本的な年金制度改革を描こうとしているのでしょうか、財源とセットになった形で御説明ください。
#49
○国務大臣(三井辨雄君) 民主党の年金制度は、非正規労働者の増大などによりまして、特に第一号被保険者の所得分布が低所得に偏ることなどで保険料の未納が深刻となっております。また、年金受給額の格差が大きくなっていることなど、現行制度の抱える課題に対する一つの対応策といたしまして検討が進められているところでございます。民主党は、所得比例年金と最低保障年金の組合せによりましてこれらの課題に対応していく考え方を取っています。一方で、三党協議のメンバーである自民党や公明党は現行の年金制度を基本的に維持すべきだという考え方を取っていると承知しているところでございます。
 どちらの立場を取ったといたしましても、年金制度を安定的に運営していく上で先ほど述べました課題に対していくことは必要と考えております。また、必要な財源の在り方を含めまして、是非今後の公的年金制度の在り方について国民会議などで議論していただきたいと、このように考えているところでございます。
#50
○川田龍平君 次に、国民年金の納付率が依然として低水準のままですが、若者たちが年金制度を信頼して納付できるように、若者に対し責任を持って大臣御自身の言葉で説明していただけますでしょうか。
#51
○国務大臣(三井辨雄君) 年金制度は、成人して社会に出てから、高齢者となり、人生を終えるまでの半世紀以上の長い期間にわたる生活保障の仕組みであります。この間に社会、経済の状況は大きく変わりまして、それを正確に予測できる人は誰もいないと、こういう具合に思っております。それゆえに、若いころに保険料を納めて高齢者を支え、高齢者となったらその実績を基に給付を受ける、世代を超えて支え合う仕組みが形作られてきたものだと考えております。制度の長期的な安定を図り、この関係を世代を超えて受け継いでいけるよう努力していきたいと考えております。
 今回の特例水準の解消は、このような意味でもとても重要なことだと考えております。是非とも世代を超えて御理解をいただきたいと思います。
#52
○川田龍平君 最後に、衆議院の解散について一言申し上げたいことがあります。
 東日本大震災の地震、津波、原発事故という三重の苦しみからの復興が遅々として進まない中で、国会が今週で閉会してしまいます。東日本大震災復興特別委員会はもちろん、災害法制を多く所管する厚生労働委員会も閉会中審査をするべきです。
 全会一致で成立した子ども・被災者支援法の基本方針が閉会中に決まってしまう可能性も高いです。厚生労働省としても、子ども・被災者支援法に基づく施策をきちんと復興庁に上げなければなりません。
 被災者を置き去りにしていることに対し、政権としての責任をどうお考えになっているのかを、大臣の御見解をいただきたいと思います。
#53
○国務大臣(三井辨雄君) まさに川田先生がおっしゃるとおりでございまして、厚生労働大臣といたしましては、新内閣が発足するまでの間、しっかりと被災地の復興対策を始め職務に遺漏のないように努めてまいりたいと、このように考えております。
#54
○川田龍平君 特に櫻井副大臣におきましては、被災地の出身でもございますので、一言お願いいたします。
#55
○副大臣(櫻井充君) 被災地として、早く進んでいる、随分進んだところもあれば、それからまだまだ手付かずのところもあって、とにかく一日でも早く復興したいというのは、これはもう我々だけではなくて、地域の方々、そしてもちろんここにいらっしゃる国会議員の皆さん全員の願いだと思っております。
 そういう意味合いで、必要なことがあればもちろん閉会中でも審査をさせていただいて、一日でも早い復興が実現できるように努力をさせていただきたいと思います。
#56
○川田龍平君 委員の皆様にもよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
#57
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 昨日の党首討論で衆議院の比例定数削減を条件に十六日解散という動きが民主、自民、公明の三党でつくられて、そして、この党首討論の終了後、昨日午後六時ごろに突然本日の委員会開会をまたも三党の合意によって決定をいたしました。国民がどのようにして国会議員を選ぶかというのは、国民主権の根幹にかかわる非常に重要な問題です。その選挙制度の問題が解散の駆け引きに使われる、あってはならないことだと思います。そして、年金の問題というのは高齢者の生活の根幹にかかわる問題です。それを、十分な審議ができるような条件も与えられず、このような委員会のやり方で採決を行うということに私まず強く抗議をしたいと思います。
 提案されております国民年金法等の改定法案は、特例公債による歳入を財源として基礎年金の国庫負担割合を五〇%に引き上げるというものですけれども、この赤字国債は結局は消費税増税によって償還をすると定められていますから、とどのつまりは消費税増税をしなければ国庫負担の五〇%は実現できないと、こう言っているのと同じだと思うんですね。これ、年金のためと言えば何度でも国民に増税を求められると言わんばかりの政策だと私は思います。
 経過を振り返ってみたいと思うんです。
 自民党・公明党政権の下で、年金百年安心だと言われて、国庫負担五〇%のためだからと、二〇〇四年以降、所得税、住民税の増税が繰り返し行われました。二〇〇四年、所得税の配偶者特別控除の上乗せ部分の廃止、二〇〇五年、六十五歳以上の所得税の老年者控除廃止と公的年金等控除の引下げ、住民税の配偶者控除の上乗せ部分廃止、二〇〇六年、所得税と住民税の定率減税半減、翌二〇〇七年、定率減税廃止。これだけの増税を繰り返しながら、年金の国庫負担は、約束の二〇〇九年になっても、今日に至るも五〇%にならず、今度は消費税一〇%にしなければ不可能だという。これは、私は国民に対して余りにも信頼を裏切るやり方だと思います。
 三井大臣、こうした経過を政治家として、大臣としてどうお考えになるのか、お述べください。
#58
○国務大臣(三井辨雄君) 平成十六年の年金制度改革によりまして、年金制度は、平成二十一年度以降の基礎年金の国庫負担割合を二分の一に引き上げることを前提といたしまして、長期間の給付と負担のバランスを確保してまいりました。これまでは臨時的な財源によりまして国庫負担割合二分の一との差額を確保していましたが、このような状況を続けてまいりますと、非常に困難であり、将来世代に負担を先送りすることは適当でないと。また、このため、全ての世代の安心を確保することを目指す一体改革の一環といたしまして、あらゆる世代が広く公平に負担を分かち合う観点から、消費税率を引き上げ、必要な費用に充てることとしたもので、必要な措置であると考えております。
#59
○田村智子君 定率減税の廃止だって恒久的な財源だったわけですよ。年金財源だと言って、二兆八千億円、これ庶民増税を強行した。ところが、年金財源の拡充は僅か六千八百億円にすぎなかった。これは前政権のことですから、問題だって、民主党の政権、私、言ったっていいと思うんですよ。ところが、これが問題だとも言わない、反省の弁もない、そして消費税一〇%。これ、十三兆五千億円増税しても、また年金のためだとか財源が足りないとか、これで消費税の税率がまた引き上げられる、こういうことが繰り返されかねないと。私は大変そのことを危惧しております。
 しかも、今度の法案というのは、一方で財源確保しておきながら、来年度からは三年間掛けて年金支給額を二・五%引き下げると、こうしているわけですね。これは、物価スライドを凍結していたことでまるで今まで不当に高く年金を支給していたかのような説明が政府が行い、マスコミもそれを報道すると。私、これはとんでもないことだと思うんですね。実際には、年金の支給額はこの間ずっと減少を続けてきています。
 これは確認をしたいんですけれども、二〇〇二年度と二〇一二年度、国民年金の満額、それぞれ幾らか、年金局長、お答えください。
#60
○政府参考人(香取照幸君) 御答弁申し上げます。
 二〇〇二年度、平成十四年度の老齢基礎年金の満額は、月額六万七千十七円、年額ですと八十万四千二百円となっております。同様に、二〇一二年度、平成二十四年度の老齢基礎年金の満額は、月額六万五千五百四十一円、年額ですと七十八万六千五百円となっております。
#61
○田村智子君 この十年間で既に支給額は二・二%引き下げられています。実際の手取り額はもっと目減りしているんですね。年金から天引きされる介護保険料、国保や後期高齢者医療制度の保険料、値上げに次ぐ値上げです。介護保険料は、制度発足時の二〇〇〇年には、一号保険料、これ高齢者の保険料ですね、全国平均は二千九百十一円でした。それが今年度の第五期の改定によって四千九百八十二円、一・七倍にも引き上げられました。
 東京都では、今年度、介護、医療の保険料が一度に値上げされたということで、都内の自治体に十二万件を大きく超える苦情や問合せが殺到したというふうに聞いています。
 こうした社会保険料も税金も、これはほとんどが有無を言わせない天引きです。高齢者の方は、現実には年金を手にするとき既にもうこれは引かれている、生活に充てることのできる年額は既に大きく目減りをしてきた。
 大臣、こういう認識がおありかどうか、お答えいただきたいと思います。
#62
○副大臣(櫻井充君) 各種の保険料を特別徴収した後のデータは存在しておりませんが、今先生から説明があったとおり、介護保険料などの保険料が引き上げられておりますので、今御説明のあったとおりではないかというふうに推察されます。
#63
○田村智子君 これ、既に相当な目減りなんですね。
 私たち試算をしてみました。夫婦二人で月約二十五万円の年金を受給していたと、こういう世帯の場合、所得税、住民税、社会保険料が天引きされて、この間の増税でですね、実際に受け取れる年金額は十年前と比べると年二十八万円目減りをしました。一か月分の年金、それ以上が丸々消えたことになるんです。これ、率にすると九・四八%の減と。同じ時期の物価下落幅というのは四・七%なんですよ。既に物価スライド以上の収入減になっている。
 こういう、税金が増えたとか社会保険料が引き上げられたとか、これは物価に入らないんです。考慮されないんです。今の物価スライドというのを考えるときに全く反映されない。こうやって物価に反映されないものはどんどん値上げされて、年金は目減りしていく、にもかかわらず、物価が下がったといって、これは考慮しないんですよ、物価が下がったと、二・五%減額すると。さっき紹介した夫婦二人の世帯では、今よりも更に年七万円の減額になります。血も涙もないというのは私こういうことだと思うんですね。
 大臣、これでも二・五%減額をしなければ年金支給額は高過ぎるんだと、今の支給額は、こう言えるのかどうか。今度、大臣、お答えください。
#64
○国務大臣(三井辨雄君) 年金の支給額は、やはり今の高齢者の所得を見ますと、決して、デフレ影響下の受けている各世代とも減少傾向にありますけれども、しかし、その減少幅の最も小さいのが高齢者世代なんですね。すなわち、若い世代を含めて全ての世代を安心確保することが重要だと思っております。
 また、現行の特例水準によります年金額は、本来の給付水準と比較いたしまして毎年約一兆円の給付増となっております。これは、将来世代の給付を削って今の世代に回していることにほかならないと考えておりますし、また、社会保障と税の一体改革では、若い世代を含めて全ての世代の安心を確保することを目指しているところでございます。
 こうした点につきまして高齢者の方々にも是非とも御理解賜りたいと、こういう具合に考えているところでございます。
#65
○田村智子君 それは、現役世代の給与の減などが本当に問題で、国家公務員の給料もボーナスもどんどん減らしていくわけですよ。今度は退職金減らすといいますよ。それで今度は民間が公務員も減らしたんだからってまた減らすと。こっちに歯止め掛けないで、民間も減っているんだと、高齢者の下げ幅は少ないんだと、だからこの減額を我慢してくれと。こんなことをやっていたら日本の景気どんどん悪くなる、日本の社会どんどん悪くなる、そんなこと目に見えていると思うんですね。
 今、高齢者の方に我慢していただきたいと、現役世代のためだって言いますけれども、今度の提案見てみると、年金だけじゃないじゃありませんか。児童扶養手当、まさに現役世代ですよ。障害者、被爆者の皆さんの手当、これも今回の法改定で一・七%の減額だと。世代間の対立なんかじゃないです。もう収入の少ない苦しい立場の方の収入どんどん減らして、そういうことが全く関係ないような富裕層の方々、ここ何の影響もない。こうやって格差がどんどん広がる一方の政策を進めているだけじゃありませんか。
 特に児童扶養手当の減額、母子世帯の貧困に私は追い打ちを掛けるものだと思います、たとえ一・七%でも。直近の国民生活基礎調査、二〇〇七年のものを見てみますと、母子世帯の貯蓄分布、一番多いのは貯蓄ゼロです。二九・六%に上ります。その次に多いのは、五十万円未満の貯蓄だという方が一四・一%。これもう綱渡りのような生活実態がこの数字から見えてくるじゃありませんか。これ、定期的に収入として入ってくる児童扶養手当がこの母子世帯にとってまさに命綱だ、これ明白ですよ。
 子供の貧困率、厚生労働省やっと調べるようになって、二〇〇九年度一五・七%だという数字出した。数字出したけれども、じゃ、この貧困をどうやって解決するのかという対策は何にも出てこない。よりによって児童扶養手当を減額するという。これは政府の政策によって貧困率を更に悪化させることになるんじゃないかと思いますが、大臣、いかがですか。
#66
○国務大臣(三井辨雄君) 今の御質問でございますけれども、これは親の経済力やあるいは幼少期の生育環境によって人生のスタートラインの段階から差が生じて世代を超えまして格差が固定化されることがないように、子供に対する支援を進めていくことが大変重要と考えております。とりわけ一人親家庭に対する支援は重要であるということは認識しております。
 児童扶養手当のほか、子育て・生活支援、就業支援など、就業、自立に向けた総合的な対策に取り組んでいるところでございます。
#67
○田村智子君 これ、言っていることとやっていることが違うんですね。だったら、児童扶養手当の削減、これやめるべきじゃないんですか。大臣、どうですか。
#68
○国務大臣(三井辨雄君) 児童扶養手当等の各種手当は、これは年金での措置と同様に、平成十一年から十三年の間に物価が下落したにもかかわらず手当額を特例的に据え置いてまいりました。これは、母子家庭に関しては、死別の場合は遺族年金、離婚の場合は児童扶養手当が支給されております。その際、同じく母子家庭に支給される遺族年金と児童扶養手当のスライドの取扱いについて均衡に配慮したものでございます。このため、今回のスライドの特例分一・七%の解消につきましては、年金の特例水準の解消に合わせて対応する必要があると考えております。
#69
○田村智子君 もう聞いていてむなしくなるんですけれども、どこが本当にチルドレンファーストなのかと。もうこの言い方は、民主党の皆さん、やめていただきたいというふうに私思いますよね。今言ったみたいに、もう貯蓄もないんですよ。母子世帯の貧困というのは本当に今社会問題になっていますよね。それでも、物価が下がったと、そう言って下げていくと。
 今までやっぱり特例措置というのはなぜとられてきたのか。自民党・公明党政権のときでさえと言わせていただきますが、高齢者や社会的に弱い立場の方々にはやっぱり配慮が必要なんだと、だから年金やあるいは児童扶養手当のこういう手当額ですね、この手取り額の水準は維持しなくちゃいけないと。デフレで物価が下がっていたとしても、生活実態を見るならば特例的な措置が必要だって言ってやられてきたことなんですよ。
 こういうことはもう必要ないと、自民・公明政権の下でもやってきた政策はもう民主党政権は要らないと、投げ捨てると、そういうことでよろしいんですか。
#70
○副大臣(櫻井充君) これは、済みませんが、我々とて積極的に望んでやっていることではないんだということはまずこれ御理解いただきたいと思っています。これは、大臣も相当苦しい答弁なされておりましたが、誰だってこれ、給付を引き下げるとか、それから負担を上げるなんということをやりたくないわけですよ。
 ただ、これ、自公政権下で平成十二年から十四年の間になぜそうなったのかというと、これは経済的に一時的にこういうような状況になるのではないのかということを見ていた。その結果、そのことが結果的には継続してくるものですから、その後には特例水準で引き下げてきているはずです。
 まず平成十二年から十四年で申し上げますと、大体毎年六千億ぐらいの支給超過になっています。この十年間で約七兆円の支給増加になってきていて、この結果何が起こるかというと、年金財源、財政上非常に厳しくなってくるわけです。百年安心プランといってこの制度設計がなされていて、もう一つこれお考えいただきたいことは何かというと、持続可能な制度をどうやってつくっていくのか、年金制度に対する信頼感をどう生んでくるのか。それからもう一つは、国家財政上申し上げれば、今、債務残高でいうと約一千兆円、そして対GDP比で二〇〇%を超えて、日本の国債の信用はどうなんだと、そういう話も出てきているわけであって、こういった観点から考えてくれば、ある部分の財政的な措置をきちんとしていかなきゃいけない、財政規律も保っていかなければいけない、こういうところから生まれてきたものでございます。
 繰り返しになりますが、我々とてこれ望んでやっているわけではなくて、かなり財政的な面も含めて危機的状況になっているからこういう措置をとらせていただいているということでございます。
#71
○田村智子君 本当に国民の暮らしの危機には目を向けないのかというふうに言わざるを得ないんですね。だったら、格差の解消をやればいいじゃないですか、格差の解消を。富裕層とか大企業とか、求めるべきところいっぱいあると私たち提案していますけれども、今日はそういう議論には時間がないのでやりませんけれども、本当に冷たい政権だなというふうに言わなければならないというふうに思います。
 昨日の衆議院の審議でも紹介されていましたけれども、全日本年金者組合女性部が今年、女性高齢者生活実態調査を行いました。全国から一万八千四百八十一人の年金生活の女性からの回答を得た調査、これまとめられました。生活が苦しい、三〇・二%、何とか暮らせる、六六・三%、年金だけでは足りなくて貯金を取り崩して生活している、二七・九%。節約できるものは全て節約している、旅行や欲しいものは諦めて潤いのない生活をしていると、こういう記述もたくさんあります。
 高齢者の人口比率は高いと。確かに高いからこそ、高齢者の方が年に何回かは旅行も楽しめて潤いある生活を送ってこそ私は日本の経済も元気が出るはずだというふうに思うんですね。これやらなかったら社会保障の土台なんか築くことできないですよ。なのに、物価スライドのみに固執して年金の減額を行う、手当の減額を行うと。これ、やるべきじゃないということを重ねて強く主張したいと思います。
 今日もう一問聞きたいのは、年金については、女性の低年金、これ本当にもっと焦点当てるべきだと私は思うんですね。
 日本婦人団体連合会発行の女性白書、二〇一二年版というのを見てみますと、厚生労働省の資料を基にして厚生年金の男女格差というのを検証しています。男性は月額二十万円前後のところに受給者層の山があるんですね、受給者数の山があります。ところが、これに対して女性は十万円前後、これが圧倒的に多いんです。これは女性に努力が足りなかったからではないですね。今、年金生活の女性の皆さんは、給料ももらわずに農業や自営業で働いてきたとか、会社勤めしても結婚や出産で退職が当然と、こういう時代を生きてきた方々です。当然、年金受給額が少なくならざるを得ないと。
 これ、私、今も同じだと思うんです。女性の半数以上、非正規です。数も割合も今最多です。不安定な雇用、賃金も低い、こういう実態を変えるということが女性の低年金問題にとって不可欠だと思いますが、大臣、一言いかがでしょうか。一言でいいです、短くお願いします。
#72
○国務大臣(三井辨雄君) 御指摘のとおりでございまして、今先生のおっしゃるとおりでございますので、私たちもまたしっかり取り組んでまいりたいと、こういう具合に思っております。
#73
○田村智子君 そこで具体的に聞きたいんです。
 日本年金機構のアシスト職員、非正規雇用で女性が多いとお聞きしますが、このアシスト職員二千八人が来年三月末で雇い止めをされようとしています。二千八人の大多数は、機構発足時に通常の業務に必要だという職員一万五千人の中に含まれていた方々です。臨時的な仕事ではありません。社会保険庁のときも含めると五年、十年と働いてこられた方もいる。本人からも職場の正規の職員の皆さんからも、雇用の継続やってほしいという声が起きています。
 これ、なぜ雇い止めするのか。業務がなくなるからではありません。機構は、二千八人を雇い止めにする一方で、来年四月、同じ業務で新たに職員を雇用すると、こういう意向です。業務は継続するのに、一年契約、更新二回、これでしか労働者雇わない。その理由は何ですか。無期雇用に転換させないためのやり方ではないんですか。
#74
○大臣政務官(糸川正晃君) 日本年金機構では、有期雇用職員としてアシスタント契約職員というのを雇用しているということでございます。機構の人件費は予算補助の対象となってございまして、予算額も考慮しながら人員体制を確保する必要があるということで、アシスタント契約職員につきましては年度ごとに契約を更新する仕組みということになっております。
 雇用契約の期間というのは、現在、就業規則で更新回数、先生御指摘のように二回ということになってございまして、二十四年度末に雇用契約が満了となる者が約二千名生じる予定でございます。
 有期雇用職員の雇用契約につきましては、機構と本人の間で契約期間や契約更新等の諸条件を締結しているところでございます。今後、原則として雇用契約書に沿った対応を進めていくというふうに聞いております。
#75
○田村智子君 甘いと思うんですよ。さきの通常国会で労働契約法の改定やりましたね。五年を超えて有期雇用契約が結ばれた場合、労働者が求めれば無期雇用への転換が使用者に義務付けられるわけですよ。
 私、何度も聞きました。じゃ、五年前に更新の回数を上限定めて切られてしまう、そういうこと起きないのかと、こうただしたんですね。そのとき西村副大臣の答弁はこうですよ。「雇い止め法理が法律に明記されるということになります。使用者が合理的理由のない雇い止めを回避する行動を取ることがこれによって促進されるほか、その趣旨を考慮した労使の話合いが促されると、これも十分期待されることであります。企業の実情に応じた無期転換の自主的ルールの整備が進むことも期待されます。 改正法が成立した際には、法律に明文化されたこの雇い止め法理の趣旨と内容について周知徹底を図っていきまして、現場の労使にしっかりとそこは浸透させていきたいと考えています。」と。
 日本年金機構というのは一般の民間企業じゃないですよ。厚生労働省が指導監督権限を持っているんですよ。何で更新が二回までなのか、合理的理由は何なんだと、これ指導すべきじゃないんですか、どうですか。
#76
○大臣政務官(糸川正晃君) あくまでも日本年金機構と今雇用職員の契約につきましては民間対民間という考え方でございます。そういう意味では、機構と本人の間で契約期間や契約更新等の諸条件を締結しているという認識の下で労働法令に従って適切に対処されるというふうに考えてございます。
#77
○田村智子君 現に、もう三月に切ると言っているんですね、契約更新は二回までだといって。労働契約法改定の趣旨は何だったのか。労働基準局長、確認したいんですけど、これは合理的理由のない雇い止めをなくして雇用の安定を図るということが改定の趣旨だったんじゃないんですか。局長、短くでいいです、お答えください。
#78
○政府参考人(中野雅之君) 改正労働契約法におきまして十九条に最高裁判例で確立しております雇い止め法理を設けた趣旨でございますが、無期転換ルールと相まって五年の手前でも雇い止めが無条件に認められるわけではないということを明らかにするとともに、判例法理が法律に明記されることによりまして、使用者が合理的理由のない雇い止めを回避するようになり、規定の趣旨を考慮した労使の話合いが進むと期待されることから設けたものでございます。
 なお、更新回数の上限を設けることにつきましては、労働契約が合意により成立するという原則に立てば、労働者と使用者がお互いに真に合意して更新の上限を設定することを禁止したり、その効力を直ちに無効とすることは難しいと考えていることも労働契約法改正の際の議論の中では御答弁申し上げたと承知しているところでございます。
#79
○田村智子君 労使の対等な話合いで決めるということなんですけれども、元々弱い立場の人に、契約の更新は二回までですよ、それでもいいですかといってやること自体、私たちは法案審議のときに物すごく問題にしたわけですよ。それに対して、そういうことがなくなるようにと副大臣が答弁をしているわけですよ、期待されるところだと。期待なんて話じゃないんですよ、日本年金機構は厚生労働省が指導できる相手なんですから。法の趣旨を徹底する、契約更新の回数に上限を設けて雇い止めを行うことに合理的な理由があるのかどうかを聞く、そのぐらいのことできるんじゃないですか、どうですか。
#80
○大臣政務官(糸川正晃君) 日本年金機構につきましては、事業の効率的な運営を図りつつ、可能な限りの雇用の安定を図っていくということが大事であるということの点につきましては、これは先ほども御説明しましたが、一般の民間の法人と変わるものではないというふうに考えてございます。
 その上で、実際に雇い止めされるという事態が生じた場合には、単に就業規則の規定や雇用契約書の内容のみによって雇い止めが無条件に認められるのではなくて、様々な事情を総合判断して雇い止めの可否が決せられるのが裁判例の傾向であるということでございます。
 日本年金機構の有期雇用職員の雇用契約については、機構と本人との間であくまでも契約期間や契約更新等の諸条件を締結するなど、これまでも労働関係法令にのっとって対応してきましたが、今後とも適切な対応に努めてまいりたいというふうに考えております。
#81
○委員長(武内則男君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。
#82
○田村智子君 済みません。
 年金制度というのは非常に複雑で、やはり長く働いてもらう方、これ必要なんです。個人情報も扱います。責任持って働く方が必要なんですよ。国民の権利にもかかわる問題になってくるわけです。これ、お膝元のところでこんなことをやられたら民間に期待するなんて言えないですよ。是非、指導するということを強く求めて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#83
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 昭和六十一年の年金法改正の制度設計において、老齢基礎年金の額は六十五歳以上の単身無業者の基礎的な支出を保障するものとして月額五万円とされました。その基準となったのが総務省全国消費実態調査です。六十五歳以上の単身者の平均的生活費のうち、食料費、住居費、光熱費及び被服費に対する支出額で、当時合計四万七千六百十円でした。この金額は、二〇一一年現在、六万七千百八十四円となっております。これに対して老齢基礎年金は満額六万五千七百四十一円です。千四百四十三円のマイナスとなっております。この逆転現象はいつから起きているんでしょうか。基礎的支出すらカバーできていない基礎年金の現状は理念と乖離しているのではないですか。
#84
○大臣政務官(糸川正晃君) この基礎年金の水準につきましては、昭和六十年の改正による創設以来、単身無業者の基礎的消費支出を基に設定されました。しかしながら、平成六年以降は全世帯の消費水準の伸びや物価変動などを総合的に勘案して設定することとしております。これは、年金制度が全体として成熟化していく中で、高齢者の消費支出が増加し、その増加する消費支出を基に年金水準を設定いたしますと、更にそれが消費支出の増大を招いて現役世代の生活水準とのバランスを欠くというような問題が生じたためでございます。
 なお、平成六年以降で見ますと、基礎年金水準は単身高齢者の基礎的な消費支出を下回っているものの、夫婦二人で見ますと常に基礎的消費支出を上回る水準となってございます。
#85
○福島みずほ君 夫婦は上回っているんですが、平成六年から逆転している。「おひとりさまの老後」という本もありますけれども、単身世帯は多いわけで、結局、年金よりも実際支出、基礎的な支出の方がはるかに、はるかにというか上回っているわけです。結局、このことについて生活ができないという問題があって、基礎年金の給付額がやはりしっかり保障されることが必要ではないか。
 例えば、今後、特例水準の解消によって年金額は引き下げられますが、むしろ年金支給額は基礎的支出を上回るように制度設計をすべきだと考えますが、いかがですか。
#86
○大臣政務官(糸川正晃君) 年金は、現役時代に構築した生活基盤や老後の備えと併せて一定の水準の生活を可能とするものでございます。必ずしも年金だけで老後生活を賄うというものではございません。
 基礎年金の水準につきましては、給付と負担のバランスや長期的に年金財政が持続可能であるかなどの観点と併せて考えることが必要でございます。また、現行の特例水準による年金額は、本来の給付水準と比較いたしまして毎年約一兆円の給付増となってございます。これは、将来世代の給付を削って今の世代に回していることにほかならないわけでございます。
 この社会保障と税一体改革では、若い世代を含め、全ての世代の安心を確保することを目指してございます。こうした点につきまして、高齢者の方々にも是非とも御理解を賜りたいというものでございます。
#87
○福島みずほ君 高齢者というのは別なんです。でも、事前にもちょっとお聞きしていましたが、年金だけで老後の生活を支えるとは考えていないというのは、私は実は腰を抜かすほど驚きました。つまり、貯蓄のない人も増えていますし、非正規雇用の皆さんも増えているので、更に今よりも将来貯蓄のない人が増えると思います。結局、厚労省が年金だけで老後の生活を支えるとは考えていないと言っても、結局、貯蓄がなければ暮らしていけないんですよね。タケノコ生活というか、もう本当に大変。
 やはり世代間の格差の是正というのは必要ですが、もっと不公平税制の是正や、富裕層と貧困層をどうするかとか、もっと根本的にやらないと、年金だけで老後の生活を支えるとは考えていないと国民聞くときっと腰抜かすと思いますので。いかがですか。
#88
○副大臣(櫻井充君) もうこれ福島先生御案内のことかと思いますが、元々のこの年金制度というのは、夫婦が生活していることを前提としてつくられていたと思うんですね。これは、昭和二十五年当時の例えば三十五歳から三十九歳で結婚している割合が九十たしか七%ぐらいです。ですから、先ほど糸川政務官から答弁がありましたが、夫婦二人の場合にはこれは年金額の方が基礎的な支出よりも上回っているわけですよ。
 問題は何かというと、残念ながら今の社会では結婚しない方々がどんどんどんどん増えてきていて、それから、今、福島委員から御指摘があったように、パート労働者であるとかそれから賃金が低い人たち、こういった社会環境が随分変わってまいりました。
 ですから、そういったことに関してある程度きちんとした形でもう一度調査をし直して、それに適合するような制度設計、もしそこにきちんとやっていかなければいけないものがあるとすれば、これ考えていくところに来ているんではないのかなと、そういうふうに思っております。これは今回、ちょっと何人の先生方からこういう質問をいただく中で、ここはちょっと、今、省の中で少し議論を始めさせていただいているところではございます。
#89
○福島みずほ君 これは必要で、仮にカップルだったとしても、どちらかが亡くなればいずれ一人になるわけですから、一人で単身で暮らす、特に、正直言うと、女性にとって切実で、高齢者になれば女性の単身で暮らすことは非常にやっぱり増えているわけで、そこでやはり年金で暮らしていける、生活を支えるという設計にしなければならない。是非、今、櫻井副大臣がおっしゃいましたが、制度設計そのものをやっぱり見直す必要がある。例えば、単身世帯でどうかという、個人単位ということも必要ですし、是非その検討をよろしくお願いします。
#90
○副大臣(櫻井充君) ちょっと済みませんが、一足飛びに見直すということにはなりませんから、まず実態調査から始めさせていただければと、そう思います。
#91
○福島みずほ君 実態調査から始めていただいて、現時点ではやっぱりもうずれていますので、その点を是非よろしくお願いします。
 特例水準の解消によって基礎年金が段階的ではあるが引き下げられる一方で、消費税は八%、一〇%と引き上げられることになります。年金給付が基礎的支出を下回る中で、福祉的給付が満額五千円あったとしても、消費税による可処分所得の目減りは免れることはできません。福祉的給付は納付期間に比例して支給額が決まるため、年金額が低い人ほど支給額も低いと、生活支援効果は低いとも言われております。対策になっていないんじゃないでしょうか。生活できる年金にするために対策が必要ではないですか。
#92
○大臣政務官(糸川正晃君) この一体改革では、当初、低年金問題への対応として年金加算を行うことが提案されておりました。しかしながら、三党協議の中で、保険料の納付意欲を損なってしまい、社会保険方式になじまないというような意見が出たところでございます。この意見を踏まえて、年金加算については三党合意において年金制度の枠外で福祉的給付として実施されることになったところでございます。給付金の支給につきましては、こうした協議の経緯を踏まえまして年金受給者を対象としております。
 低所得者対策といたしましては、一体改革全体の中で、低所得者の保険料の軽減などの社会保障制度における低所得者対策の強化や給付付き税額控除の導入に向けた検討が行われるということで承知をしております。
#93
○福島みずほ君 給付付き税額控除は、これからいろんな制度がなければなかなか実現ができません、今政務官、うんうんと言っていただいていますが。ですから、やっぱり今対応を取る必要があるんではないか。国民年金加入の低所得者に対して、給付実績に応じて基準額五千円を加算することについて、年金制度の枠外の低所得者への福祉的給付としておりますが、事務手続を日本年金機構に委託するなど、実質年金と化しております。国民年金、基礎年金しか給付のない人にのみ加算されるのは年金制度の骨格をゆがめるのではないでしょうか。
#94
○大臣政務官(糸川正晃君) この今回の給付金制度は、例えば、現役世代に低所得であったため保険料免除を受け年金額が低くなってしまった方や、非正規労働で社会保険が適用されない方で、労働者であったのに所得比例の年金を受けられないというような方にとって、将来の安心を確保するために、低所得である年金受給者に重点的に給付金を支給するものでございます。この給付金につきましては、保険料納付実績に比例して給付金の額を計算することとし、年金制度における給付と負担のバランスに悪影響をなるべく与えないように配慮することとしております。
 低年金の対策としての効果とともに年金制度への影響の双方を考慮した結果としての判断であることにつきまして御理解をいただきたいというふうに思います。
#95
○福島みずほ君 逆転現象が起こるということについてはいかがですか。
#96
○大臣政務官(糸川正晃君) 払った方と払っていない方とのバランスというものがございますので、そこに悪影響を与えないようにしていきたいというふうに思っております。
#97
○福島みずほ君 国民年金保険料の納付率がどんどん下がっております。特に、増加する非正規労働者にとって、国民年金保険料などの納付は非常に負担となっております。その対策はどう手を打つのでしょうか。
#98
○大臣政務官(糸川正晃君) 平成二十三年度の国民年金の保険料の現年度納付率は五八・六%ということでございます。大変厳しい状況にあるというふうに認識をしてございます。
 納付率低下の原因としましては、納付率の高い高年齢の方の割合が低下しているということに加えまして、収入が低く安定していない臨時・パートの方の割合が増えていることと、また、被保険者の世帯の収入が減少していることなどが考えられてございます。この対応としまして、こうした所得の低い方が国民年金の未納者にならないように、所得に応じたきめ細かな免除の制度がございますので、平成二十四年度には、対象の方々への個別の働きかけを強化するなど、免除勧奨の取組を一層働きかけてまいりたいというふうに考えております。
#99
○福島みずほ君 前大臣への質問で、第三号被保険制度の見直しについて御質問をしました。この問題に取り組むということだったんですが、いつ見直しの法案が提出される予定なんでしょうか。
#100
○国務大臣(三井辨雄君) 今、第三号被保険者制度につきましては、所得のない専業主婦にも将来の年金を確保するという目的から導入されました。保険料の負担をせずに基礎年金を受けられることから、保険料を負担している単身女性や自営業の妻などと比較して不公平ではないかということをかねがね指摘されておりました。この問題につきましては、社会保障・税一体改革にありますように、短時間労働者への厚生年金の適用拡大を進めているところでもございます。
 税制におけます配偶者控除の在り方や新年金制度の検討を含めた今後の公的年金制度についての検討の中で総合的に検討してまいりたいと、こういう具合に考えているところでございます。
#101
○福島みずほ君 是非、これは前大臣も約束してくださったことなので、よろしくお願いします。
 薬害問題に対する第三者委員会について一言お聞きをします。
 閣法によって薬事法を改正し、薬害に関する第三者委員会をつくるという動きは一体どうなっているんでしょうか。この厚生労働委員会は、やはり薬害の根絶というのがやっぱり大きなテーマです。様々な薬害が起こっており、独立性の高い第三者委員会をつくって、政府が率先して薬害防止を努めるべきだと考えますが、いかがですか。
#102
○副大臣(櫻井充君) 先ほど川田委員にお答えいたしましたが、薬害を根絶するということ自体は、これは厚生労働省だけではなくて、国民全体としてきちんとした形で取り組んでいかなければいけない問題だと思っております。
 その中で、先ほども閣法でというお話があったんですが、先ほども御答弁申し上げたとおり、テクニカルで本当に大変恐縮なんですが、その審議会等をこれ以上増やさないと。これ、何か不必要なものを削ればいいじゃないかと言われるんですが、一応全部調べ直してみましたが、現状の審議会の数でやっていきたいと。そうなってくると、議員立法で提出していただければこれは例外として認められることなので、でき得ればこれを議員立法で提出いただきたいと思っていますし、それを速やかに成立させていただくことが重要ではないのかというふうに思っています。
#103
○福島みずほ君 やっぱり、それは合意に反していると思うんですね。
 審議会の数を増やせないというのは一応理解はしますが、これって本末転倒じゃないですか。重要なことについてはやっぱり審議会できっちり議論をして、政府が責任を持って、もちろん櫻井副大臣おっしゃるとおり、みんなでやるべきことですが、根本は政府が薬害根絶のための第三者委員会をつくるという覚悟を示していくことが必要じゃないでしょうか。
 議員立法で第三者委員会設置法案が出されておりますが、この議員立法の設置法案に関しては、薬害被害者から、自分たちが全く望まない内容の法案だ等を含め、たくさんの批判が出ております。当の薬害被害者が受け入れられないものをつくってどうするのかとも思っています。是非これは政府が責任を持って約束したとおりやっていただきたい。審議会の数がこのために増えたって、国会議員文句言わないですよ。よろしくお願いします。
#104
○副大臣(櫻井充君) これ、平成十一年の閣議決定事項なんです。この閣議決定事項をどう見ていくか。要するに、このことだけではなくて、ほかの閣議決定事項についてどう見ていくのかということはあると思います。
 これは福島委員のおっしゃることも重々理解して申し上げておりますが、じゃ、例えば何かほかのものも大事だと、そうすると、いろんなものが全部ルールを無視してつくられていくことになっていった場合にどうなってくるのかという、これはまた一方で御批判が出てくるんだろうと思っております。
 ですから、今、繰り返しで大変恐縮ですが、しかし、そうはいっても、国会がこれはお決めになることであって、国会がお決めになることの、私は、国会が決めていった方が内閣がやっていくことより実は上なのではないか。なぜならば、国会は国の最高機関であるというふうに、これはそういうふうに憲法で定められているわけですから、それはいろいろ考え方があるかもしれませんけれども。しかも、もう一つ申し上げれば、国会議員が主体となってこれをつくってくるということにこそ私は意義があるんではないかと、逆にですよ、逆にそういうこともあるんではないかというふうに思いますが。
#105
○福島みずほ君 市民立法や議員立法は本当に大事なものですし、国会は立法機関であることは間違いありません。
 ただ、当事者を含めみんなが望んでいるのは、やっぱり厚生労働省が申し訳ないが今まで薬害を生んできた、だからこの薬害を根絶するという決意を、いや、厚労省が生んできたというのはちょっと言い過ぎかもしれませんが、厚労省がその根絶がやれてこなかったので、政府としてやっぱりそれはやってほしいということがあるんです。
 審議会の数についておっしゃったわけですが、私は、不合理なものは閣議決定も含めて見直していけばいいというふうにも思っているんです。
 一番残念なのは、議員立法に関して当事者が不満を持ってこれは十分でないと思っている。そして、政府の側は、いや、閣法はいろんなルールがあるからできないと言っている。このままだと結局薬害根絶できないんですよ。是非、私は、厚労省が薬害根絶のために踏み出したというのは大きいと思うんです。
 例えば、私は消費者担当大臣のときに、事故調というのをやっぱり第三者委員会でつくると。今回、エスカレーターやシンドラーのエレベーターを含めて事故調査委員会が調べるというふうになりました。私はそれは大事なことだと思っているんです。
 役所がやっぱり第三者委員会をつくってきちっとやるぞという決意を是非示していただきたい。それこそやってください。いかがでしょうか。
#106
○副大臣(櫻井充君) ちょっと今のところです、一点、気になることがございまして、中身の問題なのか、それともその手続の問題なのかというところがあるのかと思います。
 中身の問題については、済みません、これ議員立法で検討されていることですから、もしそうであったとすれば、この議員立法の中での調整を是非お願いしたいことだと思います。それが政府の立場で申し上げることかどうか、そこは非常に差し出がましいことは重々承知しておりますが、そういうことです。
 それからもう一つ、繰り返しになりますが、仮にこれが閣法でなかったとしても、これは議員立法で第三者委員会が設置されるということが決まれば、今度はそれに沿ってきちんと行政府としてやっていくということでございます。ですから、これを、我々とすれば、基本的に申し上げれば、行政府というのはこれは執行機関ですから、執行機関として立法府がお決めになったことに対してきちんと対応させていただくと。これは厚生労働省としての決意でございます。
#107
○福島みずほ君 同じことを違うように議論しているようにも思いますが、議員立法の中身については、もちろん私たちも中身はしっかりやりたいと思います。ただ、閣法でつくるという当初の約束があったと思っていますので、やっぱり厚生労働省として責任を持ってやっていただきたいと。そうすれば、ちょっとさっき例を挙げて申し訳ありませんが、消費者庁が事故調をつくるのにかなり審議会を物すごくやって、今回も厚労省はおやりになっていますけれども、これはやっぱり、厚労省が薬害根絶のために閣法を作って頑張る覚悟をやっぱり示していただきたいというふうにも思っています。これは是非、今日強い要望ということで。審議会の数なんて、まあそれは瑣末なことであると。問題は、きちっとつくり、中身がいいものにすることであるというふうに思っておりますので。
 というのは、今日なぜこう熱弁を振るうかというと、みんながそれを望んでいるからなんです。私たちは、肝炎問題や、もちろん川田さんのHIVから始めハンセン病、いろんなこと全部含めてやっぱり、あっ、ハンセン病は違いますが、いろんな薬害も含めた問題に関してやっぱりピリオドを打つということを是非厚生労働省がやっていただきたい、そのことをみんなが望んでいるということを今日強く申し上げ、是非検討をよろしくお願いいたします。ありがとうございます。
 残った時間、原発労働者のデータベースの進捗状況がどうなっているか教えてください。
#108
○政府参考人(中野雅之君) 厚生労働省では、東電福島第一原発の緊急作業従事者の被曝線量や健康診断の情報を蓄積するデータベースを構築し、既に被曝線量の照会業務や健康相談業務を実施しているところでございます。また、緊急作業従事者に対し、データベースに登録されたことを証明する書面といたしまして、東電福島第一原発緊急作業従事者登録証を送付したところでございます。さらに、緊急作業従事期間中の被曝線量が五十ミリシーベルトを超える者に対しましては、健康診断結果や被曝線量を記載しました特定緊急作業従事者被ばく線量等記録手帳の交付準備を進めておりまして、十二月中には交付を開始することとしているところでございます。
#109
○福島みずほ君 この間、原発労働者の被曝量を測定する線量計の不適切な管理が明らかになりました。不適切な測定をされた労働者の線量はどのように訂正され、管理されるのか、全ての事業者を確認しているんでしょうか。
#110
○政府参考人(中野雅之君) 東電福島第一原発で線量計を鉛板で覆わせて作業をさせていた事案につきまして、他にも同様の事案が発生していないかどうかを確認するため、昨年の十一月まで遡って実態調査を実施いたしました。その結果、鉛板事案のように、意図的な不適切事案の確認には至らなかったわけでございますけれども、線量データの修正漏れや欠落、線量計のまとめ貸しなど不適切な事案を把握したところでございます。
 これを受けまして、十月三十日に東京電力と元方事業者に対しまして、被曝線量データの点検と修正、再発防止策の実施、電子式線量計の個人別借用の促進、胸部が透明な防護服の着用対象の拡大等について指導いたしまして、十一月末までにデータの修正を含めまして結果の報告を求めているところでございます。
 厚生労働省といたしましては、報告結果を踏まえまして、労働者の被曝管理がしっかり行われるよう、今後とも指導をしていく考えでございます。
#111
○福島みずほ君 除染労働者に危険手当が渡っていないという事実が判明をしました。数次にわたる下請が存在する現状があるにもかかわらず、厚生労働省からこれら下請企業への直接の指導が十分ではなかったのではないか。結局、環境省からゼネコンに対して契約を結ぶ、そのときは危険手当が入っていたとしても、それがだんだんだんだん下請に行くにつれて、そこまではチェックしていないので、危険手当が消えてしまう。でも、数次にわたる下請の実は現場が一番危険手当が必要なのに、現場には危険手当が行き渡らない。これは、環境省とゼネコンのところの契約だけをチェックするのではなく、やっぱり現場をやってもらいたい。これは建設現場などでもよく問題になりますが、この間、国土交通省と建設現場の問題に関しては、是非相談窓口でホットラインを、いろんな相談をやってくれということの要望をしたばかりです。
 こういう除染などに関する危険手当が消えていくという問題について、厚労省がしっかり指導していただきたい。いかがでしょうか。
#112
○政府参考人(中野雅之君) 除染等の作業現場に対しましては、定期的に監督指導等を実施し、下請を含めまして賃金等の労働条件についても確認しているところでございます。
 除染手当の支払につきましては除染業務の発注条件となっておりまして、発注元であります、発注者であります環境省において元請事業者を指導していると承知しておりますが、今回の事案が発生したということも踏まえまして、福島労働局長から除染業務を行う元請事業者に対しまして労働条件の書面明示等を確実に実施するよう要請を行ったところでございます。
 厚生労働省といたしましては、除染手当の支払が労働契約で定められておりますのに支払われていない場合には労働基準法違反となりますので、これにつきまして各事業所を労働基準監督署で厳しく是正指導をしていきたいと考えております。
#113
○委員長(武内則男君) 時間が来ておりますので、まとめてください。
#114
○福島みずほ君 どうか、これはしっかりやってください。
 新聞にも出ておりましたが、労働基準監督署の仕事が増えているにもかかわらず、労働基準監督官の数がとても少なく、削減をされている。こういう部門、ほかのところもそうですが、こういう削減は問題で、増やすべく社民党は頑張りますので、労働基準監督署、頑張ってこれをちゃんと指導してください。よろしくお願いします。
#115
○谷岡郁子君 本日、無所属議員の会派から新党を結成させていただきました、みどりの風の谷岡郁子です。
 先ほど来の質疑を聞かせていただきまして、本当に面白く、そして勉強になるという思いで聞いておりました。とりわけ、先ほど来副大臣とそして福島みずほ先生がおっしゃっていた、議員立法にすべきなのか言わば閣法でいくべきなのかというような議論を聞いていまして、なるほどなと。立法府がどこまで立法府であるのか、行政府はどこから行政府であるのか、そういうことを、この間、私たちはどういう議論をしながら、そしてその時代に合った形でやっていけるのかということについてどれほど国民に対して誠実であったのかということを私は今大変疑問に思っております。
 この厚生労働委員会、大変重要な問題を審議するということは皆さんもう御理解されているとおりであります。しかし、その一方、今年の通常国会から今日に至りますまで、明日は解散されるそうですが、どれだけの時間が実際委員会として審議がされたのだろうか、それは今差し迫るこれだけ大きなニーズに対して十分な審議時間であったのか、これはデータをひもといてみれば、振り返ってみれば多分明らかになるだろうと思います。
 私たちは、同じだけの給料をいただきながら、ずっと待機を続けながら、しかしながら委員会の時間というものが本当に十分に取れてこなかったのがこの通常国会であり、そして臨時国会ではなかったかと。これは今更誰の責任という、そう言うつもりはございません。しかしながら、私たちは実際に審議を十分にはしてこれなかった。その何よりの証拠は、今日こういう形でこの時間に、昨日突然、夜、もう理事の中にも、あるいはオブザーバーの中にも帰ってしまった方がいられたというような状況の中で突如この委員会が入れられて、ほとんど十分な準備の時間与えられずに私たちが今日ここに集まっているということだと思います。しかるに、本当に、それでもこれだけの準備をほかの皆様方がされたということは私はすごいことだというふうに思っております。
 でも、私たちは、やはり十分な審議時間ということをどういう形で取っていくのかということは問題にしなければならない。同時に、一方で、私はいつも大臣を拘束するということが正しいことだとも思っているわけではありません。ですから、そういう新しい国会のルールということに資する、そのつもりで私は今日は審議をさせていただきたい、幾つかの質問をさせていただきたいと思います。
 修正協議、修正案というものがこの委員会で今日、本日話題になるということであります。実は三党協議による修正ということが言われておるわけですが、このいわゆる三党協議あるいは三党合意と言われるものは一体どういうものなのか、修正者自身から御説明いただけますでしょうか。
#116
○衆議院議員(岡本充功君) 御質問いただきました。
 本日御審議されております国民年金に関するこの法律につきましては、我々民主党内で議論をし、そしてどういう修正案がいいのかということを議論をしてきて民主党で提出をしているという法律でありまして、先生が御指摘の三党協議というのがどういう定義かというのはちょっと私も理解不足かもしれませんけれど、本日御審議いただいている国民年金法の一部改正法について、提出者は民主党であるということを御理解いただきたいと、このように思っております。
#117
○谷岡郁子君 そうすると、いわゆる三党、自公民の三党というのはまるで関係ないというお答えでしょうか。
#118
○衆議院議員(岡本充功君) いや、まるで関係ないというのもちょっとあれなんですけど、民主党の中でどういう修正案があり得るかということは、確かに党内での議論はさせていただき、様々な御意見をいただいたところであります。
 今回提出した法律、確かに衆議院においては、私の記憶が正しければ自由民主党さんと公明党さんと維新の会も賛成されたんじゃないかと理解をしていますけれども、そういうほかの会派の皆さんにも御賛成はいただきましたけれども、そういった経緯でございます。
#119
○谷岡郁子君 その今申し上げた三党と言われるところの他の二党とは賛成をいただいたという話なんですけど、ではなぜほかの党の皆様には賛成をいただかれなかったんでしょうか。
#120
○衆議院議員(岡本充功君) 何で賛成をされなかったか。それぞれ、私の記憶が正しければ共産党さんと社民党さんはたしか討論に立たれたんじゃないかと思いますけれども、その討論の中で理由は開示をされていたというふうに記憶をしています。
#121
○谷岡郁子君 持ちかけられたんですか。
#122
○衆議院議員(岡本充功君) こういう修正案を出しますということはお話を事前にさせていただきました。
#123
○谷岡郁子君 そうしますと、三党合意とか三党協議とかいうのは、あくまでもマスコミがそう言っているのであって、そういう事実はないと、そういうことでしょうか。
#124
○衆議院議員(岡本充功君) 私の見た新聞では民主党、自民党がというふうな書き方がされていたような記憶があります、この法案に関しては。そういう意味では、三党協議という言葉が載っていた新聞があるのか、ちょっと私も記憶にないですけれども、私の見た新聞は、たしか民主党、自民党が合意したというような書きぶりをしている新聞があるなと思って見た記憶はございます。
#125
○谷岡郁子君 それは事実でないとおっしゃっているわけでしょうか。
#126
○衆議院議員(岡本充功君) いや、事実じゃないというか、何が事実じゃないということでしょうか。新聞に載っていたのは、民主党、自民党が合意をしたと書いてある、私もこれ定かじゃないですけど、そういう新聞があったような記憶があるということです。
#127
○谷岡郁子君 例えば、これは、じゃ、自民党さんと協議をなさったとかという事実はないというふうに伺ってよろしいんでしょうか。
#128
○衆議院議員(岡本充功君) ですから、委員会の前にいろんな会派の皆さん方にこういう修正案を出しますよというお話はさせていただきました。
#129
○谷岡郁子君 では、どこかほかの党によって、党の御意見によって、例えば皆さんの原案に対して何らかの修正が加えられたとか、何らかの調整がなされたとか、そういうことは一切ないとおっしゃっているんでしょうか。
#130
○衆議院議員(岡本充功君) 私がもちろん話をした範囲ではいろんな御意見があったと思いますが、どの方がどういう意見を言ったかということはここで明らかにするというつもりはございません。
#131
○谷岡郁子君 それは、じゃ、岡本委員、いわゆる皆様のところに御説明なさったりするのにどのくらいの時間を使われましたか。
#132
○衆議院議員(岡本充功君) いや、どのくらいの時間使ったか。いや、私、ちょっとその時間までは正確に覚えていないので、御答弁ちょっと御容赦いただきたいと思います。
#133
○谷岡郁子君 何人ぐらいの方と協議なさいましたか。
#134
○衆議院議員(岡本充功君) 何人の人と協議をしたかですか。私もそれも特段数えているわけではないので、委員会でお答えできるほど正確な数字はちょっと分かりません。
#135
○谷岡郁子君 例えばメモですとか議事録ですとか、そういうものをお残しになりましたでしょうか。
#136
○衆議院議員(岡本充功君) 残していません。
#137
○谷岡郁子君 国会というものの中に公式な協議と非公式な協議というものが一定あるということは、私もそのとおりだろうというふうに思います。
 しかし、その一方で、民主主義というのは、民主主義自身が一つの方向性や理念というものを持っているわけではありません。民主主義とは何かということをあえて定義付けるならば、プロセスであり、その経緯というものをいかにしっかりとつくっていくかということであり、それは言ってみれば手続論であると思います。
 同時に、それがいかに民主的に開示されているのか、公のものとなって多くの人々、ステークホルダーと言われるような人たちがそれに接することができるかということだと思っています。別に私は、ある意味で何もかもが全部さらけ出せばいいというふうに言っているわけではありません。しかし、それはやはりバランスの問題であり、そしていかにしっかりと公のところで議事録を残して、議論というものが確保され、そして人々にとって開示されたものになり、検証可能なものになるかということによって、やはり民主主義というルールというものはできていくんだろうというふうに思うわけです。
 そうしますと、この修正というものがなされて出てきていると。しかし、今日、私たちは先ほど申し上げたような経緯の中でこの委員会を開いている。大変大きな問題、既に同僚議員から指摘されておりますように、本当にこれでいいんだろうかということについては、これは様々私たちが検討しなければならない問題というのがある。そして、ここで議論されたことは全て議事録に当然残る、国民の検証もされる、メディア、そして場合によっては歴史的な検証もされるということだろうと思います。もっと私たちはそういう公の議論をしっかりしなければならないんではないのか。例えば、その小委員会がつくれるかもしれませんし、その他の方法があるのかもしれませんが、何か向かい合った質問と討論、答弁と、ある意味でその弁明と、これでお認めください、もうこれからは変わらないんですからと。
 本来は国会が表で修正すべきものが何かほとんどその裏へ隠れてしまっていて、実質の審議というものが実は密室の中で行われていて、表は単なるショーか形骸化されたような形になっている。それすらもほとんどこの一年間の国会で行われてこなかったということを私たちはやっぱり本当反省しなければならない状況にあるんじゃないかというふうに私自身は思っています。
 そこで、大臣そして副大臣にお尋ねしたいんですね。やはりもっと私たちは活発に委員会で議論すべきではなかったか、この一年のこの厚生労働委員会の開かれ方というのはやっぱり十分と言えなかったのではないかと私は思っておりますが、それについての御見解がおありでしたら教えていただきたいと思います。
#138
○国務大臣(三井辨雄君) 谷岡委員のおっしゃることもよく分かります。しかし、時間のない中で本当に、やはりこの消費税問題、社会保障の税と一体改革についてはやはり私たちも重要な問題と考えておりますから、その中で本当に御審議をいただきたいなというのは私の考えでございます。
#139
○副大臣(櫻井充君) 国会の御審議については、これは国会が決めることでございます。ですから、政府としてこのことについてどうかという意見を述べる立場には私はないと思っています。
 ただ、政府の人間としてではなく政治家個人としてという問いかけであれば、それについて何点かを申し上げたいと思います。
 元々、たしか私の記憶が正しければ、本会議だけで議会というのは運営されていたのではなかったかと思いますが、案件が増えたがゆえにこういう委員会が行われるようになり、つまり何かというと、審議の効率化のためにこういうことが行われてきたんだと思っています。
 そうすると、例えば、谷岡委員も経験されているかと思いますが、本当に御尽力いただきましたあの福島の子供たちの法案です。あれはどうだったのかというと、相当な部分が、これは与野党共にかなりの時間はこういう委員会の場ではなくてほかの場面で御議論されていたはずです。ですから、それをもってして私は全面的に否定されること自体が、否定されていないのかもしれませんが、そういうことには当たらないんではないのかと。
 それから、今の国会の状況の中で申し上げれば、これ衆参ねじれていますから、そうするとどういう形で進めていくのが一番合理的なのかということを考えてきたのが、基本的にはまず取りあえず三党間で骨格をつくることということだと思っています。これは全ての決定事項ではないと思っていまして、私は社保と税の一体改革の与党の筆頭理事をやらせていただきましたが、そこの中で問題点があるんであればそこの委員会の中で修正をしていきましょうと、そのことを実現していかなければ参議院の自殺行為になるんだと、これは多くの参議院議員の方々に同意していただいたことですし、それから何か問題があれば修正されるのは当然だと、これはたしか、私は総理はそういうふうに発言されていたんではなかったのかと思っておりますが。いずれにしろ、今回のことに関して申し上げれば、繰り返しになりますけれども、あるものを決めなければいけない、今の国会の状況の中でこういう知恵を出して私は今まで議論をされてきたことではないのかと、そういうふうに思っております。
 最後に、もう一度繰り返しになって恐縮ですが、国会のことはこれは国会でお決めになることであって、済みませんが、これは我々政府の関係者としての発言ではないということについては御理解いただきたいと思います。
#140
○谷岡郁子君 その点についてはもちろん理解いたしますし、同時にそこまで率直に政治家個人の御意見という形で述べていただいて有り難いというふうに思っております。
 そして、同時に、先ほど具体例として出されましたので申し上げておきますと、子ども・被災者支援法、これは福島の被害者たちを中心として原発事故の被災者たちのために作ったものでありますけれども、これは全ての与野党が入った状況の中で作られてきたと、そして議論されてきたと。ここにももう参加させていただいた同僚議員もいらっしゃいますからよくお分かりだというふうに思っていますけれども、そこでの議論というものはいつでもオープンにできるだけのものであったというふうに私は思っておりますし、多分同僚議員も賛同いただけると思っております。
 何が言いたいかといえば、私たちが、みんながこの委員会で同意して、そしてこの方々にじゃやってもらおう、それじゃ協議しようということを決めた上で入った協議、あれはまさにそういうものでした。それと、例えばごく一部の党だけが入って、そこに外の言わば野党、与党、与党はありませんね、野党、一部の野党は、例えばそこから入れない形で協議が進められるということがあるならば、それは国会内国会であり委員会内委員会になりかねないような危険性というものをはらむのではないだろうか。
 それについては、例えば修正協議の中でその辺についてはどんなふうにお考えになりながらおやりになったんでしょうか。
#141
○衆議院議員(岡本充功君) 今回のこの法律については、繰り返しになりますけれども、民主党の中で議論をして、ちょっと先ほど、語弊があるかもしれません、メモというのは何を指すかちょっと分かりませんが、党内でそれは討議用の資料はもちろん使っていますが、しかしあくまで民主党の中の内部での議論、確かにそうです。先生も民主党に所属されていましたから御存じのように、民主党の全ての議員にオープンにして党内での議論はしていると。それは党として案を作っていくためにはそういう過程を経るわけでありますし、結果としてできた案を様々な党の皆様方に御提示をして御賛同をいただけるということになる、それで成案ができる、これはこれで一つのステップなのかなと私は理解をしています。
#142
○谷岡郁子君 そのとおりなんだろうというふうに思います。
 その一方で、じゃ、先ほど冒頭の川田先生の質問じゃなかったかと思うんですけれども、本当に、閣法が提出したときからすごくずれ込んでしまって状況の変化があった、だからこれを修正という形でやったんだと。本来それはやっぱりやってはならなかったことだと思うんですけれどもね。本来、閣法が出てきて素直に審議されるというのが通常だと思うんですが、何が原因でそういう必要性が出たというふうにお考えになっていますか。
#143
○衆議院議員(岡本充功君) 国会の会期全体の話もありますし、ほかにもいろんな法律案がありました。
 そういう意味では、さきの通常国会でどういう、そのときも私、衆議院の厚生労働委員会の筆頭理事でしたから、どの法案をどういう順番で審議をしていくかというのは大変悩ましいところではありましたけれども、限られた時間、あの国会は社会保障と税の一体改革という大変大きなテーマがあり、厚生労働委員会に厚生労働大臣が必ずしも出席できないという状況が長く続きましたから、会期自体は長かったものの、厚生労働委員会が実際に開けた回数というのは必ずしも多くないと。こういう中で、どの法律案をどのように審議をしていくかというのはまさに国会が決めることであり、それはまさに理事会を通じて、また理事懇談会を通じて衆議院の中で議論をされてきたものでございます。
#144
○谷岡郁子君 どうしても解散前にはこれやっておかなければならないということで今日この時間に開かれているということからして、これはかなり重要な法案なのではないでしょうか。つまり、優先順位は高かったのではないでしょうか。
 そうしますと、じゃ、ほかの案件があったからというふうにおっしゃるんですが、それほど重要な案件がではなぜ今日ここまで置いておかれたのかといえば、特例公債法案との絡みがあったからということではないのですか。
#145
○衆議院議員(岡本充功君) 参議院の委員会がこの時間に開かれているということについて私がコメントする立場にはないとは思いますけれども、衆議院の方での、先ほどの繰り返しになりますけれども、審議の順番というのは、当然どの法案も重要だという中で、我々与党の中での議論もあり、また、先ほどの繰り返しですけれども、理事会、理事懇においての協議をしながらその順番を決めてきたと、こういうことでございます。
#146
○谷岡郁子君 そうかもしれません。
 しかし、そもそもやはり、これは今いらっしゃる皆さんと関係がないのかもしれませんけれども、民主党が予算案と特例公債法案というようなものを分けて、そして参議院に送付されなかったということの中で、もし送付されていれば、五月には恐らく返ったであろうと、そして六十日ルールを経てとっくに通っていたのであろうというものが、多分それができなかったという状況の中で今日のこういう状況につながっているんだと思います。
 だから、どの立場の人に言えばいいのか云々とかいうのではなくて、私自身は、やはり国会の在り方、国会と政府の関係、そういうものを含めてこれが国民の期待どおりに機能しなくなっている状態の中で、やはり我々はそういうことについても議論をしていくということをやらねばならないのだろうかということを申し上げたいし、そして、無理無理な形で、本来じっくり議論すべきことということが二時間の中で一通でという形でやっていかなければならない状況に陥ってしまっているということについて我々は何らかの改革というものをやはり求められているのではないかということを感じるのですが、それについてもし御見解ありましたら。なければこれは質問にはふさわしくないかもしれませんのでいいんですけれども、何か御見解があれば伺わせていただきたいと思います。ありませんか。
#147
○副大臣(櫻井充君) 谷岡先生から問題提起されました。
 これは、繰り返しになりますが、国会としてどういうふうに対応するのかというのは、国会でどう決めていくのかというこの決め事も含めて我々国会議員が考えていかなければいけないことなんだろうと、そう思います。
 済みません、私個人のことで大変恐縮ですが、私はできれば日程協議でもめないようにいつもやってきたつもりですし、問題は中身をどうしていくのかと。今日も、なるべく官僚が書いた答弁要旨ではなく自分の言葉で答弁させていただいたつもりですが、そういったことも含めての国会のありようというのは検討しなければいけないところは多々あるんではないかと。これは、済みません、個人の感想です。
#148
○谷岡郁子君 予算委員会等が開かれない中で、私としては不本意ではありましたけれども、今日、本来この委員会だけでは当然議論できないような問題というものを取り上げさせていただくことになりました。
 しかし、政治不信というものがなぜ起きているかといえば、国会が国会として国民の期待にこたえられていないという状況、これは私ども国会議員の責任の問題としても、でも、その一方で、やはり政府の様々なこの間の消費税法案の扱い等を含めての対応にしても、やはり問題があったということだろうというふうに私は思います。そして、このような国会運営の在り方というものは、国会が国会自身を自己否定するにもつながりかねないような状況、そして三党合意というような形で消費税や、また三年間要らないんだよというような形で国会のチェックをスキップするような法案を国会自身が認めようとしていること等を含めて、私はやはり国会が大きな岐路に立っているということを議事録に残したいというふうに思いました。
 その見解を申し上げまして、私の質問といたします。
#149
○委員長(武内則男君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案の修正について川田君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。川田龍平君。
#150
○川田龍平君 私は、ただいま議題となっております国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案に対し、みんなの党を代表して、修正の動議を提出いたします。
 その内容は、お手元に配付されております案文のとおりであります。
 これよりその趣旨について御説明申し上げます。
 年金制度を将来にわたって安定的に運営していくためには、基礎年金国庫負担割合を二分の一とすること、特例水準を解消することは当然に実施すべき事項であります。しかし、国庫負担割合を二分の一とする財源を消費増税分を償還財源とする年金特例公債に求めることは、我が党の立場からは容認できません。長引くデフレと不況という厳しい経済状況の中での消費税率の引上げや、逆進性の高い消費税を社会保障の財源とすることに反対です。基礎年金国庫負担の財源は、身を削る歳出の見直し等により確保できると考えます。また、世代間の不公平が生じている特例水準については、速やかに解消する必要があります。このような観点から本修正案を提出いたしました。
 修正の要旨は、次のとおりであります。
 第一に、平成二十四年度及び平成二十五年度の基礎年金の給付に要する費用について、その三六・五%の額と二分の一の額との差額に相当する額を国庫が負担するための財源として年金特例公債の発行による収入金を活用する旨の定めを削除すること。
 第二に、年金額の改定の特例措置に基づく年金額の水準の適正化について、平成二十五年度における適正化の割合を一・三%に、平成二十六年度における適正化の割合を一・二%に引き上げ、同年度において特例水準を解消すること。
 第三に、児童扶養手当等の手当額の改定の特例措置に基づく手当額の水準の適正化について、平成二十五年度における適正化の割合を〇・九%に、平成二十六年度における適正化の割合を〇・八%に引き上げ、同年度において特例水準を解消すること。
 第四に、この法律は、公布の日から施行することとするとともに、年金額の改定の特例措置の段階的な解消等に係る施行期日を平成二十五年四月一日に繰り上げること。
 以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#151
○委員長(武内則男君) これより両案及び修正案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#152
○田村智子君 私は、日本共産党を代表し、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案、年金生活者支援給付金の支給に関する法律案に反対の討論を行います。
 まず、この両法案は、消費税増税で合意した民主、自民、公明党が国会審議とは別の場で修正し、今度は解散で三党が合意したからと、昨日夕方、突然本日の委員会の開会を三党で決め、僅か一時間四十分の質疑で採決するというものです。国会、とりわけ参議院での議論を甚だしく軽視したこのやり方に強く抗議をするものです。
 法案に反対の理由は、第一に、国民年金法等改正案が年金の特例水準二・五%の解消を行うからです。この特例水準は、デフレ下では実質所得ではなく名目所得が重要であるとして、ほかに収入のない高齢者の生活保障のため年金額をできるだけ維持するという自公政権の小泉内閣時代に設けられた特例措置の結果です。
 特例措置期間中も年金額は維持されたわけではなく、十年間で二・二%引き下げられ、その間、介護保険料や国民健康保険料などの社会保険料、住民税の増税など負担増が押し付けられました。さらに、七十歳から七十四歳の医療費窓口負担を二割に戻すことも現在検討されています。特例水準の解消は、高齢者の生活を更に困窮に追い込むものと言わなければなりません。
 同時に、児童扶養手当などの各種手当にも連動させ給付を削減させることは、子供の貧困が大きな問題となっているときに、母子家庭などシングル世帯の生活を苦境に追い込むものであり、反対です。
 反対の理由は、第二に、年金財源を消費税増税に求めていることです。
 基礎年金の二分の一国庫負担は当然ですが、今年度から来年度の財政措置は引き続き特例であり、恒常的なものではありません。この財源措置は年金特例公債で確保し、その償還に消費税増税による収入を充てることにしています。低所得者ほど負担の重い逆進性の強い消費税は、社会保障の財源とすべきではありません。
 そもそも基礎年金の国庫負担二分の一は、二〇〇四年の改正で実施することが決まっていながら、附則によってその実施が二〇〇九年まで先送りされました。一方で、二分の一引上げに必要な財源だとして、定率減税の廃止や老年者控除の廃止、公的年金等控除の縮減など、高齢者、国民に負担を先に押し付けたのです。
 ところが、今日に至るまで二分の一国庫負担の恒常的な財源措置は行われませんでした。今回、また二分の一国庫負担を理由に消費税を引き上げることは、一枚の証文で二重に取立てを行うようなやり方であり、絶対に許すわけにはいきません。
 日本の年金制度の最大の問題は低年金、無年金であり、その解消は喫緊の課題でした。年金生活者支援給付金法案によっても無年金障害者の問題などは一切解決せず、その引換えに消費税の増税という低所得者への増税を行うことは本末転倒と言わなければなりません。
 みんなの党の修正案も、消費税財源を削減するものではありますが、特例水準の解消で年金給付を削減する点では同じであり、賛成できません。
 日本共産党は、消費税に頼らない財政再建を提案しています。大企業や富裕層に応分の負担を求め、予算の使い方を抜本的に改めることで安心の年金制度の実現、社会保障を拡充させることは可能であると、このことを申し上げ、反対討論を終わります。
#153
○福島みずほ君 私は、社民党を代表して、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案と年金生活者支援給付金の支給に関する法律案に反対の立場から討論を行います。
 まず、国民年金法の改正案についてです。
 本法案は、さきの通常国会で民主、自民、公明の三党による談合によって決まった消費税増税法による増収分を年金特例公債の償還財源に充て、基礎年金の国庫負担割合二分の一とするものです。デフレ下にある日本経済に更に悪影響を与え、逆進性の強い消費税の税率の引上げに反対の立場を取る社民党として容認できません。この消費税増税法については、参議院の意思として野田首相に対する問責決議として示されております。
 消費者物価指数の下落により公的年金の支給額は二年連続で引き下げられており、特例水準の解消分が加われば低所得の年金受給者の生活を直撃し、その影響は極めて深刻です。
 さらに、特例水準の解消がマクロ経済スライドの発動につながることも懸念します。マクロ経済スライドによる一律的な給付の実質カットは、特に老齢基礎年金のみの受給者への影響が大きく、高齢者の貧富の格差を更に増幅することになりかねません。
 次に、年金生活者支援法案です。
 そもそも年金制度の枠外での福祉的措置とされていますが、年金保険料の給付実績等に応じて給付額が決まるため、年金額が低ければ給付額も少なくなるため、生活支援としての効果は薄く、限定的です。月最高五千円という額の妥当性についても全く根拠がありません。
 さらに、逆転現象の防止とはいえ、低所得とされない人に福祉的な措置が行われることは道理に合わず、政策的効果に比べ事務的コストが大き過ぎます。そもそも、保険料に応じて給付を行うという現行年金制度の原則をゆがめることになりかねません。福祉的措置としながらも、年金保険料の納付実績等に応じた給付額のため、最も対策を打たなければならない年金額が最も少ない人たちへの救済効果は薄く、限定的です。
 以上で私の反対討論といたします。
#154
○谷岡郁子君 私は、みどりの風を代表して、本日提案されました両法案とその修正案に対して反対の立場から討論いたします。
 内容に対する反対ということではございません。それ以前の問題としてのデュープロセス、これが確保されていないことに対して反対いたします。
 この委員会がセットされた経緯、やり方というのは余りに乱暴なものであったと思います。私たちの十分な準備の時間、検討、そして審議に至る経緯といったものは保障されませんでした。幾つかの数の多いそのような党による合意、ほかの党を締め出された合意によって乱暴なプロセスというものが行われ、これまでの国会の伝統文化というものが否定されてきたというふうに思います。
 国民が民主主義の条件として透明性を求め、私たち国会議員自身が透明性を求めて議論する一方で、委員会内にブラックボックスの別の委員会がつくられているような状況というものに対して到底看過することはできません。民主主義とは、具体的な内容の理念ではありません。手続であり、プロセスにこそ民主主義の本質があること、そしてそのプロセスが開かれていること、そしてそこに国民が関与できる十分なチャンスがあるということが必要であると思っております。
 国会がデュープロセスを取り戻すということを心から望み、このやり方というものに対する抵抗の意味を込めて反対いたします。
#155
○委員長(武内則男君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 それでは、これより国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案について採決に入ります。
 まず、川田君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#156
○委員長(武内則男君) 少数と認めます。よって、川田君提出の修正案は否決されました。
 それでは、次に原案全部の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#157
○委員長(武内則男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、年金生活者支援給付金の支給に関する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#158
○委員長(武内則男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#159
○委員長(武内則男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#160
○委員長(武内則男君) 社会保障及び労働問題等に関する調査のうち、臓器移植に関する件を議題とし、三井厚生労働大臣から報告を聴取いたします。三井厚生労働大臣。
#161
○国務大臣(三井辨雄君) 臓器の移植に関する法律に関する附帯決議に基づき、臓器移植の実施状況等について報告します。
 初めに、臓器の移植に関する法律については、平成九年に法律が施行されてから先月で十五年を迎えました。この間、臓器を提供された方々や移植医療の普及に取り組まれた関係者の皆様に心から感謝を申し上げます。
 まず、臓器移植の実施状況について報告します。
 移植希望登録者数は、今年十月末現在、心臓の移植を希望されている方は二百三十一名、肺の移植を希望されている方は百八十七名、心臓と肺を同時に移植することを希望されている方は四名、肝臓の移植を希望されている方は三百九十二名、腎臓の移植を希望されている方は一万二千二百六十七名、肝臓と腎臓を同時に移植することを希望されている方は十一名、膵臓の移植を希望されている方は四十七名、膵臓と腎臓を同時に移植することを希望されている方は百四十九名、小腸の移植を希望されている方は四名となっています。また、角膜の移植を希望されている方は、今年九月末現在、二千二百八十四名となっています。
 また、平成二十三年度の移植実施数は、配付させていただいた報告書のとおりです。脳死した方からの提供や心停止した方からの提供を合わせて合計で千二百六十四名の提供者から千九百四十八件の移植が行われており、これらの提供者には厚生労働大臣名により感謝状を差し上げています。
 なお、平成九年の法施行から今年十月末までの間に、法に基づき百九十六名の方が脳死と判定されています。このうち、臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律が全面施行された平成二十二年七月十七日から今年十一月末までの間に法に基づき脳死と判定された方は百九名です。この百九名のうち、改正法により可能となった、本人の書面による意思表示がなく、家族の書面による承諾に基づき脳死と判定された方は八十九名となっています。このように、改正法の施行により、脳死した方からの臓器提供が増加しています。また、六歳未満の方からの脳死下での臓器提供が今年六月に初めて行われています。
 次に、臓器移植に関する普及啓発の状況について申し上げます。
 先ほど申し上げました改正法の施行を踏まえ、関係府省との連携の下で、医療保険の被保険者証や運転免許証に臓器提供に関する意思表示欄が設けられています。今後とも、社団法人日本臓器移植ネットワークとともに、臓器移植に関する知識の普及や、臓器提供に関する意思表示を行っていただくための啓発に努めていきます。
 次に、移植結果について申し上げます。
 平成九年の法施行後に実施された移植に関する生存率と生着率は、配付させていただいた報告書のとおりです。なお、こうした成績については、国際的に見ても良好であると考えています。
 最後に、脳死下での臓器提供事例については、脳死下での臓器提供事例に係る検証会議で一例ずつ検証を行っていますが、脳死下における臓器提供事例のうち、検証を終了した百二例の法的脳死判定や御家族の心情等を総括した百二例の検証のまとめを国民の理解に資するよう、今年の三月に公表しております。
 厚生労働省としては、今後とも、移植医療が法令等に基づき適正に行われるよう努めていきますので、委員の皆様には御理解を賜りますようお願いいたします。
#162
○委員長(武内則男君) 以上で……
#163
○国務大臣(三井辨雄君) 済みません、委員長。
#164
○委員長(武内則男君) 修正しての発言があるようですので、認めます。
#165
○国務大臣(三井辨雄君) 済みません。法律が全面施行された平成二十二年七月十七日から、二ページ目でございますけれども、今年十月、十一月末までの間に法に基づき脳死と判定された方は百九名です。十一月に訂正させてください。あっ、十月です、失礼しました。
#166
○委員長(武内則男君) 確認します。十一月との発言を十月に訂正ですね。
#167
○国務大臣(三井辨雄君) はい、そうです。
#168
○委員長(武内則男君) さよう取り計らいたいと思います。
 以上で報告の聴取は終わりました。
 なお、本日、厚生労働省から提出されております報告書につきましては、これを会議録の末尾に掲載することにしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#169
○委員長(武内則男君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後八時十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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