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2012/07/30 第180回国会 参議院 参議院会議録情報 第180回国会 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会 第10号
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2012/07/30 第180回国会 参議院

参議院会議録情報 第180回国会 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会 第10号

#1
第180回国会 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会 第10号
平成二十四年七月三十日(月曜日)
   午前十時三十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 七月二十七日
    辞任         補欠選任
     植松恵美子君     蓮   舫君
     中川 雅治君     古川 俊治君
     西田 実仁君     石川 博崇君
 七月三十日
    辞任         補欠選任
     川崎  稔君     林 久美子君
     西村まさみ君     田城  郁君
     白  眞勲君     大島九州男君
     長谷川 岳君     水落 敏栄君
     桜内 文城君     寺田 典城君
     山下 芳生君     紙  智子君
     吉田 忠智君     福島みずほ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         高橋 千秋君
    理 事
                大久保 勉君
                櫻井  充君
                吉川 沙織君
                石井 準一君
                衛藤 晟一君
                中村 博彦君
                荒木 清寛君
                中村 哲治君
    委 員
                相原久美子君
                梅村  聡君
                大久保潔重君
                大島九州男君
                岡崎トミ子君
                金子 洋一君
                川上 義博君
                鈴木  寛君
                田城  郁君
                林 久美子君
                蓮   舫君
                礒崎 陽輔君
                上野 通子君
                高階恵美子君
                塚田 一郎君
                中西 祐介君
                古川 俊治君
                水落 敏栄君
                宮沢 洋一君
                山崎  力君
                山谷えり子君
                若林 健太君
                石川 博崇君
                竹谷とし子君
                姫井由美子君
                桜内 文城君
                寺田 典城君
                中西 健治君
                紙  智子君
                福島みずほ君
                亀井亜紀子君
   委員以外の議員
       議員       平山  誠君
   衆議院議員
       発議者      長妻  昭君
       発議者      柚木 道義君
       発議者      白石 洋一君
       発議者      鴨下 一郎君
       発議者      加藤 勝信君
       発議者      西  博義君
       発議者      和田 隆志君
       発議者      泉  健太君
       発議者      江端 貴子君
       発議者      田村 憲久君
       発議者      馳   浩君
       発議者      池坊 保子君
       修正案提出者   白石 洋一君
       修正案提出者   長妻  昭君
       修正案提出者   柚木 道義君
       修正案提出者   加藤 勝信君
       修正案提出者   鴨下 一郎君
       修正案提出者   西  博義君
       修正案提出者   泉  健太君
       修正案提出者   江端 貴子君
       修正案提出者   和田 隆志君
       修正案提出者   田村 憲久君
       修正案提出者   馳   浩君
       修正案提出者   岸本 周平君
       修正案提出者   古本伸一郎君
       修正案提出者   竹下  亘君
       修正案提出者   野田  毅君
   国務大臣
       国務大臣     岡田 克也君
       総務大臣
       国務大臣     川端 達夫君
       財務大臣     安住  淳君
       文部科学大臣   平野 博文君
       厚生労働大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策))     小宮山洋子君
       国務大臣
       (復興大臣)   平野 達男君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策、科学技
       術政策))    古川 元久君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(男女共
       同参画))    中川 正春君
   副大臣
       財務副大臣    五十嵐文彦君
       財務副大臣    藤田 幸久君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       中根 康浩君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        五十嵐吉郎君
       常任委員会専門
       員        塩見 政幸君
       常任委員会専門
       員        大嶋 健一君
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       河内  隆君
       財務省主税局長  古谷 一之君
       国税庁次長    岡本 榮一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強
 化等のための国民年金法等の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
○被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年
 金保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
○社会保障制度改革推進法案(衆議院提出)
○子ども・子育て支援法案(内閣提出、衆議院送
 付)
○就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的
 な提供の推進に関する法律の一部を改正する法
 律案(衆議院提出)
○子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施
 行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本
 的な改革を行うための消費税法等の一部を改正
 する等の法律案(内閣提出、衆議院送付)
○社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本
 的な改革を行うための地方税法及び地方交付税
 法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院
 送付)
○公聴会開会承認要求に関する件
    ─────────────
#2
○委員長(高橋千秋君) ただいまから社会保障と税の一体改革に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日までに、中川雅治君、西田実仁君、植松恵美子君、長谷川岳君、川崎稔君、白眞勲君、山下芳生君及び吉田忠智君が委員を辞任され、その補欠として古川俊治君、石川博崇君、蓮舫君、水落敏栄君、林久美子君、大島九州男君、紙智子君及び福島みずほ君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(高橋千秋君) 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案、被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、社会保障制度改革推進法案、子ども・子育て支援法案、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部を改正する法律案、子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案及び社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律案、以上八案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○岡崎トミ子君 おはようございます。閣僚の皆様、本当に連日お疲れさまでございます。提案者の皆様も御苦労さまでございます。
 まず最初に、被災地への配慮ということについてお話をお伺いしたいと思いますが、現在、私は民主党の仮設住宅、民間賃貸住宅の生活支援の対策チームの座長をいたしておりまして、ほとんど被災地といいますと仮設住宅でお話をお伺いすることが多いわけですが、安住大臣とも御一緒に仮設住宅でお話を伺ったことがございました。
 被災地では、消費税率の引上げが復興の妨げになるのではないかという心配の声が根深くございます。仮設暮らしで税金を上げられるのはかなわないという年配の方の声も大分訴えを何度も聞いております。この委員会でも何度も取り上げられてきましたが、いま一度、被災地への配慮を忘れないことを確認をしたいと思います。
 また、消費税率引上げは二年後になっておりますが、この時期までに復興を加速させること、これが非常に重要だと思います。安住大臣としての役割は大きいと思っておりますので、この御認識と御決意をまずお伺いしたいと思います。
#5
○国務大臣(安住淳君) おはようございます。
 私もできるだけ被災地にお邪魔しようということで、先週の末も宮城、岩手とお邪魔をしてまいりまして、何か所か仮設住宅を歩いてまいりました。
 岡崎先生にも随分いろんなところを歩いていただいて、生の声を聞かせていただきまして、ありがとうございます。特に、追いだき機能の強化等については、先生から御指摘をいただきまして予算措置をいたしました。お話を聞くと、それぞれの自治体で既に入居者の皆さんに事情を聞かせていただいて、宮城の場合、大体入居者の六割ぐらいが追いだき機能が必要だということで、早速工事に入るということでございますので、県の方の対応にも感謝を申し上げております。
 さて、御指摘のありましたやっぱり住宅でございます。私も今回、昨日も南三陸町、石巻市でお話を聞いたときに、ちょうど家を建てるときに消費税の上がるときに重なるので大変なんですという話を聞いて、私は、まず申し上げたのは、土地取引とかそういうことは元々消費税が掛かっていませんと。ですから、そういうことは誤解もあるので、そういうことをまず説明した上で、ただし、新しい住宅をお建てになったり復興住宅をお買いになるというときに関しては、どうしてもそこは、建物やなんかは消費税が掛かってしまいます。ただ、政府としては、被災者の方が恒久的な住まいを確保するということはあの災害に遭ってでございますから、そうした点を考えたときには、やはり被災者の方々の負担の緩和というものを、より具体的に制度設計をして、八%の段階から特段の配慮というものを必ずさせていただきたいと思っております。
 なお、福島県の場合は、これも中長期的な視野を持ってやっぱり復興に取り組んでいかないといけないと思います。岡崎さんにとってはふるさとの話でもありますけれども、この福島県での風評被害も含めた被災地の要望をできるだけ吸い上げて、私ども財務省としては、税制面でも、住宅に限らず特段の配慮というものをしていきたいと思います。
 一年たって、しばらくぶりに伺ったところもあるんですけれども、やはり一年たって少し笑顔が皆さん出てきたなと。お買物なんかも、八百屋さんや何かが直接仮設に来てくれて、不便は去年よりはなくなってきたと。
 ただ、やはり本格的な復興というのはこれからだと思うんですね。ですから、そういう意味では、予算上の措置も急いで、私も、三陸道を含めてやはり早急にやることで、特に宮城県でいえば北部地域それから岩手県沿岸地域の被災地については、ハード面の整備等も、予算措置も急いでやることで復興加速を今まで以上にさせていきたいと思っております。
#6
○岡崎トミ子君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 そこで、度々寄せられております相談の中に、グループ補助金に関するものと、がけ地近接危険住宅移転事業の遡及適用の問題がございます。このグループ補助金は大変感謝されておりまして喜んでくださっておりますけれども、一方で、この事業から対象にならなかった人、この方々からは何でという強い声が聞かれております。
 がけ地近接危険住宅移転事業につきましては、自分で先行して土地を買って移転をしてしまった、しかしそれは対象にならないということについて、私は適用になるんだけれども、対象になるけれども、一生懸命頑張った人が対象にならないというのはおかしいということで、努力した人が報われないということについて我が事のように訴えておられる方が仮設住宅でたくさん見られました。
 そこで、やはりこうした皆さんの問題について、是非私は、この復興について、先行して頑張った方々に対して是非、熱意に対して水を本当に差しかねないような問題になってきますので、全体的なことについても申し上げたいと思いますけれども、全てお金とは申し上げません。しかし、財源の制約というのは非常に大きいと思います。そこで、やる気、元気につながるというようなところにはしっかりお金を付けていくという姿勢をしっかりと示していただきたいと思います。
#7
○国務大臣(安住淳君) グループ化補助金については、それぞれの地域で再生の切り札になっているということで評価をされていることは大変有り難く思っております。これまで第五次まで募集を掛けまして、本予算で五百億で一旦区切ると。
 ただし、私も今回伺って、岩手県でも強い要望を受けました。気仙沼や石巻等でもですね。福島県でもそうした要望があります。中小企業庁と最終的に話合いをさせていただきますけれども、被災地で漏れた、これまでに採用されなかったそうしたグループ化の中には、この補助金制度に適していない部分のものもあったと聞いております。ただ、ニーズが高いことも事実でございまして、被災三県から最も最優先の要望事項として上がってきておりますので、今後この復興の予算についてこうしたグループ化の必要性が更に高まってくれば、私どもとしてはやはりこの予算というものの措置も考えていかなければならないのではないかと思います。
 いずれにしても、それぞれの商工会、それから自治体、漁協、農協、それぞれにグループ化を今また、今まで採択されなかったところをやっていただいているようでございますから、その適格性、規模等をよく見させていただいて、被災地のニーズにこたえられるような努力というものはしていきたいと思っております。
 実は、仙台が特にそうなんですけれども、崖地の遡及の問題というのは大変、法律上も少し難しい問題がございます。そういうことで、国交省もこのことに関してはなかなか、事前に努力していただいて、本当にそういう意味では、自力でやった方々に対して遡ってということは法律上は難しいということでございます。
 しかし、いろんな意味で、住宅を立地したことを、例えばどこかにきちっと建てましたよと確認できれば、様々な支援のやり方については弾力的な運用をしますということになっていますので、この遡及が難しいとしても、何らかの方法でそれじゃ支援あるのかということは、今回伺ってもやっぱり自治体がいろいろ考えておられるようなんですね。
 それから、危険区域だと思っていたら再計画で実は地元の自分のところに住めるようになったと。ところが、移転のところは用地買収含めてお金は出るけれども、自分のところは全壊はしたけれどももう一回住んでもいいよと言われると、そこの人たちは全く支援のお金が出ないと。こういうところが実は大変規模の大きいところがあるんですね、石巻や気仙沼は。
 仙台市は財政力がありますから、そこに対してはどうも単体で支援をしますと、女川町も単独で支援をしますと。ところが、昨日、気仙沼に伺いましたら、やはりとてもそんなことができませんということで、地域間格差が生まれると決して県として私は好ましいことではありませんので、財政的にどうするか非常に難しい問題でありますけれども、ここはやっぱり県に入っていただいて、仙台でも石巻でも東松島でも、やはり被災に遭ってもう一回その場に住めるようになった方々に対しての対応というものは、県間調整をよくしていただいて、平等性を本当は確保していただければ有り難いということは申し上げてまいりました。
#8
○岡崎トミ子君 ありがとうございます。
 被災地における医療と介護の窓口負担、これ免除について全額国費で見ていただいたわけですけれども、九月の末に切れるということで、十月以降どうなるか注目をされていたわけですが、先週の火曜日に既存の制度を使って八割国が見るということになったわけですね。
 今後どうなるかという心配をしていたところ、八割国費で対応できるというふうに決まったのでほっとしましたが、一方で、今まで十割だった人が八割になってしまうという心配の声も聞いておりまして、介護の仕事に従事をされている事業者の方が先週国会の方においでくださいまして、もう年金暮らし、六十七歳から百歳までの方のいろんな声を私のところに持ってきてくださいました。仮設暮らしが続いているのに政府はもう支援の必要がなくなってしまったと思っているのかという、そういう声ですとか、大変心配の声がございました。
 そこで、十月以降のこの対応方針について、また、特に国の全額補助をやめるということについての理由を明らかにしておいていただきたいと思います。
#9
○国務大臣(小宮山洋子君) 市町村国保、後期高齢者医療、介護保険の一部負担金免除ですとか保険料の減免については、東電の福島原発事故に伴う国による避難指示などが行われた区域以外は今委員がおっしゃったとおり九月末までは減免に要した費用を全額国が財政支援をしてきましたけれども、これは阪神・淡路大震災のときは震災後一年間の減免措置を特別にしていたんですね。ただ、今回は被害が甚大だということから、更にそれを半年延長をしてきました。
 その中で、十月以降は、今おっしゃっていただいたように、減免に要した費用が一部負担金総額三%を超えるなど、財政負担が著しい場合に免除額の十分の八以内の額を財政支援する仕組みにしたということでございまして、このことについては、今おっしゃっていただいた七月二十四日に保険者に対して周知をいたしましたので、きちんと丁寧に御説明をしていきたいというふうに思っています。
#10
○岡崎トミ子君 利用者の方が不安がっている、事業者の方も心配をしている。一方で、自治体の方も戸惑っているという状況がありますので、まずは窓口負担のところで、利用者、事業者の方について、きちんとどうなっていくのか、どうなるのかについてきちんと説明をしていただく。自治体の方も、どんなふうにしていったらいいのかということについての説明、全部そういったことについてのフォローというのが大変大切になってくるというふうに思っておりますので、是非、何が変わるのか、自治体の方にしてさしあげることは何かについて是非お答えをいただきたいと思います。
#11
○国務大臣(小宮山洋子君) 今申し上げたように、二十四日に各自治体に対しまして、十月一日以降、東日本大震災によって被災した被保険者に係る一部負担金の免除及び保険料の減免に対する財政支援についてということで、かなり丁寧に書きました通知を出しています。その後も、引き続きこちらからも周知に努めますし、保険者からの相談などにはできるだけ丁寧に対応していきたいというふうに思っています。
#12
○岡崎トミ子君 是非、自治体の判断でもって、今まで十割だったものが八割国費でできて、あとの二割は自治体の判断でやれるんですよと。実は、その被災地の中でも、十分に余裕があるというところではそれができるでしょうけれども、大変厳しいところではそれができないということで格差が生まれてしまう、そうなっては大変に皆さんが心配されるということの状況を引き出してしまいますので、是非そうならないようにしていただきたいなということ、是非状況を把握していただきたい、そして是非フォローアップを強めてやっていただきたいということを強くお願い申し上げておきます。
 続きまして、今、被災地で地域支え合い体制づくり事業、社会的包摂「絆」再生事業、緊急雇用創出事業を組み合わせて、サポートセンターを通じて仮設住宅の入居者を始め被災地の皆さんたちに対しての支援を展開しているところなんですけれども、まだまだこれは有効活用が必要で、ずっと続けていきたいというふうに、民主党としても力を入れていきたいというふうに考えているところなんです。
 一方で、この地域支え合い体制づくり事業と社会的包摂「絆」再生事業は今年度までになっており、緊急雇用創出事業は二十五年度までお金が払われるというふうになっているわけなんですが、こうした事業を来年以降も続けてほしいという強い希望がございました。それから、仮設住宅から復興公営住宅に移ってからでも必要な支援については続けてやっていただきたいというのが自治体からも支援団体からも来ております。是非このことについて、切れるけれどもどんなふうになっていくのか。
 殊に緊急雇用創出事業については、せっかく雇用をして、大事な仕事をしていただいて、これからその人材を養成もしていきたいというところになっておりますので、ここで切られてしまっては大変だということで、四月一日から始まりました生涯現役・全員参加・世代継承型雇用創出事業に期待をしているわけなんですが、この緊急雇用創出事業につながる事業とこれ考えてよろしいでしょうか。
#13
○国務大臣(小宮山洋子君) おっしゃるとおりだというふうに思います。
 今、地域支え合い体制づくり事業では、仮設住宅にお住まいの高齢な方や障害をお持ちの方のために、総合相談ですとか見守り、デイサービス、配食サービス、地域交流サロン、子供の放課後活動など、総合的な機能を持つサポート拠点の設置、運営を推進していますし、社会的包摂「絆」再生事業では、独り暮らしの御高齢な方、障害をお持ちの方など、生活に困っていらっしゃる方のために社会福祉協議会などが巡回訪問をして見守りをする、総合相談をするという。おっしゃるように、二十五年度以降の取扱いについて自治体からも御心配をいただいていますが、これは今後の予算編成過程で、被災地出身の財務大臣もいらっしゃいますし、しっかりと獲得ができるようにしていきたいと思っています。
 また、緊急雇用創出事業、これは今のつなぎのものから、おっしゃるようにこれからの恒久的な仕事につなぐために非常に重要なところでございますので、これは三次補正で実施期間を延長いたしまして二十四年度末、今年度末までになっていたところを、この二十四年度までに開始をした事業については二十五年度末まで実施をできるということにしたところです。
#14
○岡崎トミ子君 是非、つなぐことができるようにお願いしておきたいと思います。
 仙台市の民間団体のパーソナルサポートセンターをお訪ねいたしました。ここは仙台市と協働で就労支援相談センターを運営していますが、そこでハローワークと民間組織、基礎自治体との連携について提案をいただきました。ハローワークのスタッフを民間で行っている就労支援の現場に、活動の場においでいただいて、是非連携をしてモデル的にもこの事業をやっていただきたい。ハローワークの人の派遣の問題でございますけれども、それを是非やっていただけないでしょうか。
#15
○国務大臣(小宮山洋子君) 御指摘のところでは、仙台市でホームレスなどの就職が困難な人ですとか被災者を対象に生活支援や就労支援などを行っていると承知をしています。現地の労働局、ハローワークでは、この団体が今年六月に仙台市と協働で仮設住宅入居者の拠点施設を新たに整備したことに併せて連携の在り方について話合いを行っていますが、現時点ではまだ常駐とか出張といったような具体的な支援は行っていないということですので、委員の御指摘もいただきましたので、この団体のニーズなどを改めてきめ細かく伺って、まずは試行的にハローワークから支援拠点への出張相談を行うことなどで支援の効果や課題を見極めながら、効果的な連携が図れるように努力をしていきたいというふうに思います。
#16
○岡崎トミ子君 是非、一、二回という試行的なことではなく、ある程度効果が見られるところまでやっていただけたら有り難いというふうに思います。
 続きまして、消費税の引上げには経済状況の好転が必要というふうにされておりますけれども、日本経済の再生の鍵として注目しておりますのは、女性の潜在力。そこで、小宮山大臣が、女性の活躍促進による経済活性化行動計画、働く「なでしこ」大作戦、取りまとめられました。今、オリンピックでは、サッカーのなでしこジャパンが金メダルを取る可能性を持って頑張っているところですが、是非私たちも、女性の潜在力というものをしっかり引き出して、働く希望を持っている人たちが働くことができる、そういう筋道をつくっていきたい、大歓迎の中でございます。
 そうした中で、実は厳しい状況にあるというのが、私は潜在力を発揮できないでいるのはDVの被害者ではないかと思います。私は、このところ党の中でも子ども・男女共同参画調査会の方でDVの問題についてきちんと取り上げていこうということになっておりまして、是非私は、この中で、社会的包摂サポートセンターが行っている、よりそいホットライン、DV関係の相談件数、対応をきちんと件数を出しておりますので、この点について小宮山大臣にお伺いしたいと思います。
#17
○国務大臣(小宮山洋子君) DVについては委員もずっといろいろやってこられましたし、超党派で立法などもしてきていますけれども、その現状に合わせて、よりそいホットラインでは、二十四時間三百六十五日、全国からつながる電話相談窓口を設置をしていまして、被災地を始め、暮らしにくさ、生きにくさを抱える人からの相談を受けて、具体的な解決につなげるためのよりそい事業を行うということで、今年の三月からこれはスタートをしています。
 このホットラインに寄せられた相談の中に、DVや性暴力に関係する件数が三月から六月までの間におよそ九万三千件もコールがございまして、そのうち相談に結び付いたものがおよそ一万件となっています。相談内容は、性暴力、虐待などで精神的な後遺症を抱えているという相談が多く見られまして、必要に応じてDV相談を受け付ける地域の相談窓口や支援機関につないでいるところです。
 DVは、本当にいろいろ複合的にもう人格が脅かされるというようなことですので、こうした非常に多くの相談件数が寄せられているという実態がありますので、しっかりと運用していきたいというふうに考えています。
    ─────────────
#18
○委員長(高橋千秋君) この際、御紹介いたします。
 昨日から参議院において開催中の子ども国会に参加しています子ども国会議員の皆さんが順次本委員会の傍聴に来ることになっております。ただいま最初の班が見えております。
 御起立の上、拍手をもって歓迎の意を表したいと思います。
   〔総員起立、拍手〕
#19
○委員長(高橋千秋君) ありがとうございました。
    ─────────────
#20
○委員長(高橋千秋君) 質疑を続けます。
#21
○岡崎トミ子君 質問を続けたいと思います。
 続きまして、川端大臣に、住民生活に光をそそぐ交付金、これDV関連の活用実績についてお伺いしたいと思います。
#22
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。
 住民生活に光をそそぐ交付金というのは、平成二十二年度の補正予算で臨時的に措置をされました交付金でございまして、一千億でございました。この交付金は、地方消費者行政、DV対策、自殺予防等弱者対策、自立支援など、住民生活にとっては大事であるけれどもこれまで光が十分当たっていなかった、そういう分野について自治体が地域の実情に応じて行う取組を支援するという趣旨でございまして、DV対策関連については、三百二十五団体において平成二十二年度に約二十億円強が活用されました。
 加えて、二十四年度までに十七億円強が基金として活用される予定でありまして、この交付金の効果に対し、自治体における取組状況に対する調査を行いましたところ、全国の自治体におけるDV対策担当職員数が二百四十四名、三・七%の増加、これは二十二年四月から二十三年四月でありますが、ということなど、体制強化につながっていると認識をしております。
 以上です。
#23
○岡崎トミ子君 九万二千件の人たちがアクセスをする、一万件を受け付けた。自治体でも千七百あるわけですから、そのうちの取り組んだところは喜んでおりますけれども、まだまだ不十分だということが分かりますので、今後ともそうした政策を応援していくということが非常に大事だというふうに思っております。
 そろそろ時間がなくなりつつありますので、ちょっと質問飛びますけれども、お茶の水女子大学の客員教授でいらっしゃいます戒能民江先生が、DV対策など、女性支援施策の効果的展開に関する調査研究というのを今年の三月に発表しておりまして、その中でいろいろな提案がこれにぎっしり詰まっております。そして、その最後の総括のところに、人材と財源確保が必要であると、これがなければなかなかできないんだと、自立支援まできちんとやっていかなければいけないということがございましたので、是非、男女共同参画担当大臣にこの辺についてお伺いできたらと思いますが。
#24
○国務大臣(中川正春君) ちょうど、配偶者間の暴力については、岡崎議員が大臣に就任されたときにパープル・ラインを進められて、それが今のよりそいホットラインという形で発展をしてきているということだと思います。
 御指摘のとおり、この配偶者暴力相談支援センターが着実に増えていくということ、これが何よりも大事なことだと思いますし、DVだけじゃなくて、その他自殺であるとか、あるいはまた、先ほどお話のあった就職活動の中で結果的にどうにもならないという人たちに寄り添っていく、そういうセンターであるとかというようなことを含めて、総合的に予算を伸ばしていくということについてしっかり対応していきたいというふうに思っております。
#25
○岡崎トミ子君 これまでの取組の中で、早期発見して早期対応する、ここまではできているんですけれども、緊急的に一時保護して、そして心のケアを十分行って、そしてその後、働くことができて自分は自立をしていけるんだというような希望が見えてきたときに初めて、私は、夫からこれはもう本当に逃げていかなければいけない、その決断をすることができるんだろうというふうに思っておりますので、これは超党派も含めて連携をしてこの問題について対応していきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 ありがとうございました。
#26
○相原久美子君 民主党の相原久美子でございます。本日はよろしくお願いいたします。
 まず、岡田副総理にお伺いをしたいと思います。
 私は、五年前に参議院選で、まさに与野党逆転というときに当選をいたしまして、十月五日、ちょうど福田総理に替わったときですけれども、代表質問をさせていただきました。そのときに指摘をさせていただいたのは、参議院でこの与野党逆転というのが起きたのは、小泉改革が、構造改革には痛みが付き物だとおっしゃったわけですけれども、実は痛みだけならまだ我慢ができるんですけれども、様々な格差が起きたわけです。非正規が拡大した、地方間格差で地方は切り捨てられたという状況に陥った。そのような状況の中で、国民は、もう政治変えてよと、そんな思いになって、結果としてあの与野党逆転が起きたんだと思うんですね。
 それで、私は、政権交代後、政府・民主党がやっぱりこの格差問題、貧困問題にしっかりとこたえていきたいという思いで社会保障の改革を行ってきた、検討してきた、それは私は評価すべきだと思っております。
 ただ、なかなか国民の皆さんにこれが周知されていかない。そこは何なのかといいますと、やはり国のあるべき姿、国家はこのようになっていくんだよと、そして、その下に社会保障の改革ですとか経済ですとか様々な問題をきちっと説明していく、それが必要なんだと思うんですけれども、なかなかそこが明確じゃない。
 この社会保障制度改革、そして税制の改革、これらの下にでき上がる国家ビジョンというのはどういうものなのか、お答えをいただければと思います。
#27
○国務大臣(岡田克也君) なかなか難しい御質問をいただいたと思います。
 まず、委員、今おっしゃった中で、小泉改革をどう評価するかと。私も、例えば社会保障費の一律削減などが特に弱いところに集中的になされた感があるということは事実だと思います。ただ、ある意味では、小泉改革というよりも、それも当然あるんですが、もう少し大きな世界の流れあるいは日本の中の構造の変化ということが今の状況をつくり出していると、そういうふうに基本的には認識をしております。
 世界的に言えば、やっぱり経済のグローバル化、これは日本だけではなくて各国で所得の格差を生み出しているというふうに思いますし、日本の中では、人口構成の大きな変化や雇用基盤の変化、これは経済のグローバル化とも関係していることではあります。それから、家族形態、地域基盤の変化、あるいは貧困・格差問題、こういったことが現実に起きていると。そういったことに対して、若い世代も含めて安心で希望と誇りが持てる社会を実現していくということが非常に重要なことであるというふうに思います。
 具体的に、今回の社会保障改革の中で、そういう基本的考え方に立って、一つは、その制度が出産、子育てを含めた生き方、働き方に中立的なものであること、そしてそういう中で選択できる社会、いま一つが、雇用などを通じて参加が保障され、誰もが居場所のある共生の社会、分厚い中間層が、これは総理がよく言われることですが、分厚い中間層が支える大きな格差のない社会、子供が家庭や社会とかかわり良質な環境の中でしっかりと育つ社会、地域で尊厳を持って生きられるような医療、介護の体制が実現した社会、そういったことを目指していく必要があるというふうに考えているところであります。今回の一体改革で、子ども・子育て支援あるいは若者の就労支援というところに力点を置いておりますのも、現役世代の社会保障を手厚くして全世代型の社会保障制度へと転換する、そこに一つの目的があるわけであります。
 一方で、負担の方も、消費税というのは、これは保険料やあるいは所得税はどうしても現役世代に負担が偏りがちで、高齢者も余裕のある方もいらっしゃいます、もちろん非常に厳しい、そういった生活に直面しておられる方もいらっしゃるわけですが、そういう余裕のある高齢者も含めて消費税の御負担をお願いするということで、世代間の公平ということも同時に目指すわけであります。
 こうした取組を通じて、高齢化が一層進んだ社会においても、できる限り世代間の公平を図り、現役世代の方々にもメリットを感じていただける納得感のある社会保障制度を目指していく、これが今回の社会保障制度の目指すべき方向性でございます。
#28
○相原久美子君 るる御説明いただきましたけれども、私はやはり、今食べられるということの保障が必要なんだと思うんです。それは、格差を縮小していくということだけではなくて、食べられないということにしっかりと目を向けていく、私はそれをまず基本として据えていただきたいなと思います。
 さて、今回の税制改正でございますけれども、この社会保障制度改革推進法におきましては、この一部改正附則第百四条の趣旨を踏まえてとございます。時間がなくなりましたので、もう端的にお伺いいたします。この制度改革法案の中に直接的な格差是正の記載はありません。しかしながら、附則の百四条の趣旨を踏まえるとしていることから、格差の是正に積極的に取り組むということの確認をしてよろしいでしょうか。民主党の発議者にお伺いをいたします。
#29
○衆議院議員(古本伸一郎君) お答えいたします。
 附則百四条に記載がございます、今先生から御指摘いただいた、格差の是正及び所得再分配機能の回復の観点から、各種控除及び税率構造を見直し、最高税率及び給与所得控除の上限の調整等により高所得者の税負担を引き上げると、こういうことになっております。
 今御指摘いただきました今回の改正法案の中に、附則の二十条、二十一条という形で、所得税につきましては二十条、資産課税につきましては二十一条で、法制上の措置を講ずるというふうにそれぞれきちんと結論付けております。その方向感も、所得税については、格差の是正及び所得再分配機能の回復の観点から、最高税率の引上げ等による累進性の強化に係る具体的な措置について検討を加えてやっていくということを書いています。
 資産課税も同様に格差の固定化の防止と書き込んでおりますので、今回結論が出なかったということについては、そういう意味では若干の誤解を招いているようでありますけれども、もう数か月後に迫っている来年度の税制改正、つまり平成二十四年度中に必要な法制上の措置を講ずると、こうしておりますので、数か月中にはただいま申し上げた方向感でやっていくということが今回の法律の中に書き込んでおりますことに加え、大事なのは、実は民主党政権になってから、もう既に税制改正三回を重ねておりますが、例えば給与所得控除の上限を設けるなどによりまして、既にいわゆる高所得層の方には御負担をお願いをしたり、それから、これは自民党、公明党の皆様と考え方が若干、それぞれ各党異なる部分がありますが、いわゆる年少扶養控除の廃止によって、国税で五千億、地方税で四千億の増収を既に始めておりまして、いわゆる高所得層の人には負担増も既にお願いをしておる中で、復興税もある中で、今回の改正に並行して行っているということで、是非御理解をいただきたいと思います。
#30
○相原久美子君 是非しっかりとお願いしたいのは、どうしても消費税増税が先行だという指摘があるからなわけです。これをしっかりと受け止めていただいて、結論を皆さんで導き出していただければと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、厚生労働省の方にお伺いしたいと思います。
 三月の二十七日、厚生労働省において望ましい働き方ビジョンが取りまとめられました。この策定は、昨年の十二月に閣議決定された日本再生の基本戦略を基に策定されたとされています。基本戦略においては、先ほど副総理がおっしゃいましたように、分厚い中間層の復活をテーマとして、雇用を軸とした社会生活基盤の構築を目標にしております。
 そうなると、やはり働く場の確保と、先ほど申し上げましたように、今の生活、これがしっかりと担保されなければ、国民の皆さんは、将来安心だ安心だと言われても、今が生活できるかどうかということのこの部分にやはり不安を持っているんだと思いますので、是非、社会保障改革、この中には雇用問題にしっかりと取り組んでいくんだという決意をお伺いしたいと思います。
#31
○国務大臣(小宮山洋子君) 今回の社会保障改革の中では、なかなかスポットが当たっていかないんですけれども、全員参加型社会ということで、それぞれがやはり能力を発揮して働いて、それぞれが自立をして生活することによって社会保障制度を成り立たせていこうということで、特に若者、女性、それから職業訓練、これを柱にした政策を盛り込んでいますので、御指摘いただいた働き方ビジョンを基にしまして、しっかり取り組んでいきたいと思っています。
 改正の労働者派遣法をしっかり施行していくということ、また、有期労働契約については、今衆議院で法案が上がりまして、参議院で審議をお願いしていますし、パートタイムについても、これはなるべく、均衡だけではなくて均等待遇を目指して、今法案を準備をしようというふうに思っています。
 そういう中で、おっしゃるように、非正規雇用が今四割にも増えてしまっている中で、それぞれがしっかりと働きに見合って処遇をされていくということは非常に重要だと思っていますので、可能な限り速やかに、取組を見える形でしていきたいというふうに思っています。
#32
○相原久美子君 そこで問題なのは、ここで、まあ省庁と言われますけれども、というより、やっぱり財源の問題だろうと思うんですね。
 貧困格差対策、雇用対策は消費税財源にはよらないものとされているわけですけれども、一体改革、これを進めるためには、何としても今おっしゃったような雇用、貧困、この対策がなければ、ある意味税収も上がらないわけですし、それから将来的に言うと、またいわゆる対策が必要な方たちになっていってしまうという状況があるわけですから、ここは財源確保が一番大事だと思いますので、決意のほどをお伺いしたいと思います。
#33
○国務大臣(安住淳君) 御指摘のように、国分の消費税収の充当対象に貧困・格差対策、それから今先生御指摘にあった、特に地方ですね、この雇用対策、こういうものは含まれていないわけであります。しかし、これらの政策というのは、言わば社会保障政策の中で非常に重要な柱の一つでありますので、もちろん我々としては、今様々な制度を厚労省もやっていただいております、総合支援資金貸付制度とか、それから住宅手当制度、求職者支援制度ですね。これで十分かというと、まだまだそれは必要だという御意見もあると思います。
 ですから、私どもとしては、大きな柱と位置付けておりますから、厚労省とも相談しながらでございますが、今後の予算編成過程において財源確保等積極的に取り組んでいきたいというふうに思っております。
#34
○相原久美子君 ありがとうございます。是非、よろしくお願いしたいと思います。
 そこで、私は、消費税を増税するに当たっての前提、ずっと先日来議論がされておりますけれども、やはり経済成長を確実なものにしていくというのは当然のことだろうと思っております。
 今までお答えいただいた中では、やはり優先順位等々とお話をされていました。それから民間の資金の活用等々。今、発想の転換をしなきゃならないと思っているんです。それは、今の産業社会構造の中で、なかなか雇用拡大に結び付いていくのは非常に難しい、やっぱり転換期に来ている産業が幾つかあるかと思います。もちろん、賃金の問題等々もありますし、それから市場の問題もあるかと思うんですね。
 それで、私、実は、いつでしたかね、経済学の教授の論文にちょっと興味を引かれました。それは、一九九八年から二〇〇三年にかけて米国政府がヒトゲノム解読のために三十八億ドルを投資したと、その波及効果というのが二百倍以上、七千九百六十億ドルに達し、三十一万人の雇用創出を生み出した。ただ、その視点は、単に雇用創出のみならず、ゲノム解読のコスト下落に公的部門が果たした役割、ここをすごく指摘していたんです。
 その意味では、先日来指摘されていますような医療の分野ですとか自然エネルギーの分野において、その効果期待できるのではないかと思っているのですが、政府はそのような積極的投資も視野に入れるべきではないか、これについていかがでしょうか。
#35
○国務大臣(古川元久君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、今お話がありました医療の分野であるとかあるいは自然エネルギーを始めとするグリーンの分野、この分野は二年前の新成長戦略でも新しい経済成長をグリーンイノベーション、そしてライフイノベーション、この二つの分野において集中的に取り組んでいく、この分野での新しい需要や市場の創出を図っていく、それによって新たな雇用や成長を実現していくということを打ち出してこれまでも取り組んでまいりました。
 それを、さきの原発事故がありまして、原発に依存しない社会をつくりたいという多くの皆さん方の思い、そうしたものも踏まえて、原発からグリーンへと、そうした原発の代わりの代替のエネルギーとしては再生可能エネルギーやあるいは省エネルギー、こうした分野を中心に是非これを広げていきたいと。それを、ただ受け身的にではなくて、むしろこの分野に投資を行うことによって新しい雇用やあるいは成長をこの分野から生み出していきたいということで、先日グリーン成長戦略というものをまとめさせていただきました。
 今、日本再生戦略、最終的な取りまとめのところでございますけれども、その中でグリーン成長戦略は最重要の課題というふうに位置付けさせていただいております。このグリーン成長戦略におきましては、徹底的な省エネに加えまして、洋上風力発電を始め思い切った再生可能エネルギーの普及拡大、それに向けて規制改革など、あらゆる施策を総動員して取り組んでまいりたいと思っております。
 同時に、医療の分野も非常に大きな可能性のある分野だと思っておりますので、これはグリーンと並んで、医療イノベーション、ライフイノベーションを大きな成長戦略のエンジンの一つというふうに位置付けておりまして、先日まとめました医療イノベーション五か年戦略などでは、創薬支援ネットワークの早期実現と強化、また臨床試験体制の強化、さらには医療機器等再生医療に係る規制の見直し、また研究開発の一元的な支援、こうしたことを重要課題として産官学挙げて取り組んでいく体制をつくって、それを実行に移していきたいというふうに考えております。
#36
○相原久美子君 是非積極的にお願いをしたいのですが、二兎を追う者はということもございますので、重点的なところをしっかりと研究をして、これはというところに積極的な投資をお願いしたいと思います。
 それでは、子ども・子育てについてお伺いしたいと思います。
 老朽化した保育所の改築、耐震化は早急に対処すべき課題であると思います。入所児童の四割は公立保育所に入所しておりますけれども、建て替えですとか耐震化が遅れております。もちろん、公立保育所の財源は一般財源化されたということは承知しておりますけれども、しかしながら、子供の安全というのは第一義的に考えなければならない。その観点から、地方自治体が積極的に改築できるように、例えば起債ができやすくするですとか、学校と同じく耐震化については補助金等を考えるとか、何か策はございませんでしょうか。
#37
○国務大臣(小宮山洋子君) おっしゃるように、公立保育所の財源というのは一般財源化されているので、私立保育所に比べて耐震化が少し遅れているということは認識をしています。
 これは、公立、私立にかかわらず、子供の安心、安全にかかわることですので、厚労省としましても、地方自治体が集まる会議の場などで、国土交通省の住宅・建築物安全ストック形成事業というのがございまして、これは三分の一国庫が補助をすることになっていますので、これを活用して、耐震化診断を行いながら、保育所の耐震化を更に進めるようにということを要請などしているところでございます。
#38
○相原久美子君 ありがとうございます。
 是非、積極的にそれを自治体の皆さんに周知していただいて活用していただくようにお願いいたします。
 放課後児童クラブについてでございますけれども、これは子供たちが──ごめんなさい、総務大臣にもちょっと今の点。申し訳ありません。
#39
○国務大臣(川端達夫君) 失礼しました。
 公立の保育所の耐震化を含む施設整備費については、先ほどお触れいただきましたように、いわゆる三位一体改革によって、財源が税源移譲に基づいて、地方公共団体が自らその責任に基づき設置していることに鑑み、一般財源化をされました。その事業費につきましては、一般財源化に係る地方債あるいは社会福祉施設整備事業債の対象としているところでありまして、具体的には、事業費のうち五〇%を一般財源化に係る地方債の対象として、その元利償還金の七〇%を地方交付税で措置する、残り五〇%のうちの八〇%を社会福祉施設整備事業債の対象としておりまして、最近の公立保育所の耐震化率につきましては、平成二十年度で五六%であったところを平成二十二年度では六六%と改善しておりまして、私立保育所が平成二十年度六二%が二十二年度で六九%でありまして、少し追い付いてきたという状況であります。
 さらに、東日本大震災以降、地域防災計画上の避難所に指定された公立保育所に係る事業費については、その全額を緊急防災・減災事業債の対象として元利償還金に対して七〇%を地方交付税で措置しているところでありまして、この耐震化は子供の安全確保のために重要であると認識しているところでありまして、今後とも、地方の意見を十分にお聞きしながら、公立保育所の耐震化や改築が進むように対応してまいりたいと思っております。
#40
○相原久美子君 ありがとうございます。失礼をいたしました。
 放課後児童クラブでございますけれども、児童福祉法の改正で、質を確保する観点から、職員の資格ですとか員数、それから施設、開設日数、時間等々について国が一律の基準を示すという形になったようでございますので、私はこれは評価していきたいと思っておりますが、今後の検討方向について明らかにしていただければと思います。
#41
○国務大臣(小宮山洋子君) 今委員御指摘のように、放課後児童クラブ、これは一定の質を確保することが必要ですので、職員の資格、人数、開所日数、時間などについて、国で省令で基準を定めまして、これによって市町村が条例で基準を定めること、これは児童福祉法に規定をしています。こうした基準を設定するに当たりましては、これまでも、地域の実情、やり方がいろいろありますので、それに応じた多様な形態で運営されてきたことに留意をして、それが困難にならないようにということも十分配慮しながら進める必要があると思っています。
 法案成立後は、地方自治体や現場の御意見も十分に聞きながら、地方自治体の施行準備期間を確保した日程で具体的な検討を進めていきたいと考えています。
#42
○相原久美子君 ありがとうございます。
 実施に当たりましては、是非、地方自治体、それから利用者の声というものを尊重していただければと思います。
 幾つかまだ質問を準備していたのですけれども、時間がなくなってしまいましたのでまた後日に回したいと思いますけれども、私は、今回の社会保障制度改革というのは、本当に国民にいかに安心した形でこの国で生活をしていただくか、そして税を納めるということに対して自分たち自身が納得できるという、そういう像を示すべきだと思っているんですね。その意味では、申し訳ないのですが、なかなかメディアの方でも、税の改正のみというよりは、消費税の増額のみとらえられているというのが残念だなと思っております。
 そして、子ども・子育てのみならず、やはり本当にトータルで社会保障というのがこの国の基軸として、将来こんな国になるんだよ、だから安心なんだよと思っていただけるような、そういう政府にも、そして我々もしっかりと議論を進めてまいりたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたしまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#43
○古川俊治君 続きまして、自由民主党、古川俊治の方から質問させていただきます。
 今回、政府が社会保障と税の一体改革ということで法案を出されてきましたけれども、この中に医療、介護が全く含まれていなかったというわけでありまして、さんざんこの委員会でもありましたけれども、一体改革の名に値しないということをずっと言ってきたわけですね。皆さんの政権のときに余り変なふうに決められるというのより、医者として申し上げれば、これから話合いに委ねていただいてかえってよかったんではないかと、私はそういう気がしているところもあるんですね。
 しかしながら、実は、今回のこの法案の中で一点だけ大変医療のこれからの実質的な内容にかかわってくるところがあるんですね。これが先に決まってしまったのは、全体が話し合われる前に一つのところだけが決まってしまったようであるのは大変これは残念である、看過できないと思っております。これが医療機関のいわゆる消費税の損税の問題でございます。
 これから、この点についてまず御質問申し上げますけれども、まず、財務大臣、原案の七条の一号のヘですね、これ消費税法案でありますけれども、修正案の第七条第一号のト、ここに、「医療機関等の仕入れに係る消費税については、診療報酬等の医療保険制度において手当をすることとし、」と書いてあるんですね。これは、何で医療機関等の仕入れに係る消費税というのを医療保険制度で対応するんですか。
#44
○国務大臣(安住淳君) おはようございます。
 古川さんからこの問題については、財務金融委員会でいち早く今年から取り上げてずっといただいてきた問題でありまして、私よりもずっと専門家でございますから、私として財務省の考えはお伝えしてまいりましたけれども、消費税が導入されたときに遡って平成元年のときから、言わば三%の段階においては診療報酬でその部分をカバーをしましょうということでスタートをして今日に至っております。そういう点では、制度としていえば、欧州諸国等もこの問題に関しては非課税ということを基本においてやっているというふうに財務省としてはいつも申し上げております。
 ただ、先生からるる私も教えていただきまして、その後、お医者様の出身の先生からもここで何度か質問をいただきましたが、診療報酬でこれを見るといっても、現実に本当のところはカバーし切れていない部分があったり、また、具体的にこことこことここという色が付いているわけではないので、上がった分のことがなかなかカバーできていないのではないかという御指摘を随分いただきました。
 私どもとしては、今回、実は三党合意の中でもこの部分については、今先生から御紹介があった七条のヘの部分をベースに、特にこれから病院の高額な投資に係る消費税の負担について、医療保険制度においてほかの診療行為と区分して適切な手当てを行う具体的な方法について検討し結論を得るという合意に至っております。まあ先生の考え方とちょっと違うとは思いますが、できるだけこの制度を前提として、負担の掛かる部分について診療報酬で手当てをしっかりしていきたいと思っております。
 なお今、目下、このことに関しては、厚労省の専門部会で議論が始まりました。それで、先週の金曜日にも活発な議論をしていただいて二回目になっておりますので、今後その議論等を見ながら我々としても具体的な対応を、じゃ、どうすればいいのかということを厚労省と相談していきたいと思っております。
#45
○古川俊治君 今長々と御説明あったんですけれども、一応この診療報酬で手当てするということにも限界があるということは御理解いただいているというふうに考えております。いろいろな推計があるんですが、日本医師会の推計では二千三百数億の損税が出ているという推計なんですけれどもね。
 今日ちょっと資料を示しましたけれども、平成元年と平成九年のときの改定率におけるこの医療費の消費税の対応の仕方ですけれども、残念ながら全く違う方法になっているんですね。これ何でこういう方法になったのか、そして、今回の診療報酬の基本的な対応においてどういった計算方法を用いるのか、この点について厚労大臣からお聞きしたいと思います。
#46
○国務大臣(小宮山洋子君) 平成元年度、それで平成九年度改定率の計算については、今委員御指摘のように違いがあります。平成元年度の改定率の計算の際には、医療機関の費用全体から価格低下品目や主要でない品目を控除をしまして、また在庫一か月分調整率を考慮しているんですが、平成九年度の改定ではこれを行っていません。それで、それぞれのところで医療機関の費用全体から人件費等の非課税の費用、消費税の影響を別途手当てする薬剤費、医療材料費などを控除をして、消費税非課税の影響を考慮する必要がある費用の割合を算出をいたしまして、消費税引上げに伴う物価への影響を加味して改定率をそれぞれ算出をしています。
 今回の引上げに当たりましては、検証の場でこの平成元年、平成九年の計算方法も検証した上で、これを参考にして対応をしていくということだと考えています。
#47
○古川俊治君 だから、この計算方法自体が全く論理的でないんですよね。だって、同じ前提で消費税を引き上げるということになれば、結局のところ同じ計算方法を使わなきゃこれ理論的に全く合わないんですよ。それを、大臣も何回も答弁されていますけれども、結局それでまた合わないと。で、また診療報酬ごとに次々にこれ改定でまた加味しているということなんですね。
 ですから、どのぐらいが一体医療機関の負担になっているということは最後まで分からないシステムなんですよ、このまま続けてもね。何でそういういいかげんなシステムなのにまた同じことをやろうと言うんですか、ここで。そのことはどうなんですか。これでうまくいくと本当に考えているんですか。
#48
○国務大臣(小宮山洋子君) なかなか難しい点があることは、委員御指摘のように承知をしております。
 今回も中医協で分科会をつくりまして、そこで現場からの御意見も伺っていますので、何とかより良い方法がないか、知恵を出していきたいというふうに思います。
#49
○古川俊治君 ですから、少なくとも一定の率でやっているわけですからね、それはたくさん投資をするところは明らかに損になるわけですよ。
 厚労省の説明によれば、余り投資をしないような医療機関はこれ得したことになるんですよね。これは絶対に公平とは言えないんですよ、このシステム自体が。
 今回、それで、投資をしているところ、そこについてはまた別途医療保険の中で対応するということが書いてあるんですね。この高額な投資ですか、この高額というのは幾らになるんですか。
#50
○国務大臣(小宮山洋子君) 幾ら以上が高額ということを今決めているわけではございませんので、これもやはりその分科会の中でやはり現場からの御意見を伺いながらどこの水準にするかを決めていくということだと思っています。
#51
○古川俊治君 消費税というのは高額でも低額でも掛かるでしょう。何で高額だけなんだと聞いているんですよ。ちゃんと論理的に答えてください。
#52
○国務大臣(小宮山洋子君) 論理的にと言われましても、これはやはり財源の方の問題がありますので、全てに手当てをできればもちろんそれにこしたことはございませんけれども、そうはいかない中で、特に負担が大きいと言われる投資を高額にして良い医療をしようとしているところにしっかり配慮をしようということでございます。
#53
○古川俊治君 だから、例えば一千万からやれば、九百万の投資は何で面倒見てくれないけど一千万だけ見るんだという話になるわけですよ。
 これ、税というのは、大臣よく御存じのように、これは中立、公正、簡素ですよね。全く違うじゃないですか、医療だけは。全くブラックボックスの中でいじくっているだけですね。また高額のところ、そこも分からないルールでやると今おっしゃっているんですよ。そんなことでこれどうやって、計算方法でまたもめますよ、ここで。問題解決になっていないじゃないですか、最初から。何でこういう方法を取るんですか、答えてください。
#54
○国務大臣(小宮山洋子君) もっと良い知恵が出ていないというのは現状としては申し訳ないと思いますが、やはり財源が限られている中でどのようにしたら本当に医療をより良くしようとしているところにより配慮ができるかということを考えながら、これは知恵をそれぞれの立場の方から出していただくしかないというのが今現状でございます。
#55
○古川俊治君 この高額の後に、また、一定の基準に該当するものというんですね。だから、その場においてころころころころまた変わっていくというのが目に見えているんですよ、大臣。
 それで、これから、今話合いが進んでいるようなんですけれども、この規定の、診療報酬等の保険制度において手当てをすることとし、その後に、医療機関等の消費税の負担について、厚生労働省において定期的に検証を行う場を設けるとともに、引き続き検討するという話になっているんですよね。この医療保険において、これ引き続き検討すると書いてありますけれども、どこでやるんですか。
#56
○国務大臣(小宮山洋子君) 引き続き検討するのは、やはりこの中医協の分科会で検討いたします。
 先ほどのあの高額投資のことですけれども、これについては、今後高額投資の実態について調査を実施することにしていますので、そうしたことも基にしてこれもまた中医協の分科会の方で検討していただきたいと考えています。
#57
○古川俊治君 この間、大臣、衆議院のこの特別委員会で、社会保障審議会で議論するという話がございましたけれども、中医協なんですね。確認です。
#58
○国務大臣(小宮山洋子君) 中医協の分科会でまずは御議論をいただいて、その結果を社会保障審議会に上げて、審議会で最後は決定をするということでございます。
#59
○古川俊治君 高額の投資は診療報酬とはまた別にやるということですね、これから。
 大臣、診療報酬でまず手当てをするんですよ。いいですか。それで、一応この消費税の問題はそこで対応すると書いてあるんですね、ここで。高額の投資についてまた別途対応したら、それ合わないんじゃないですか。何でそういうことをするんですか。だって、診療報酬で一度対応しているものをまた高額の投資で対応したらおかしいでしょう。その分、医療機関が得になりませんか。
#60
○国務大臣(小宮山洋子君) それは、先ほどから、なかなか御納得いただけませんが、答弁させていただいているように、その高額の投資をしてより良い医療を提供しようとしたところに消費税が、やはりより多く高額投資すれば当然多くの損税が出るわけですね。そこのところに何らかの手当てをするために、消費税に対する対応を、一般的なものに加えて、そこの部分は一層の何かの手当てができないかということでございます。
#61
○古川俊治君 そうすると、元々診療報酬で対応するということについてはもう不十分だということを前提にしているわけですね。そうですね。
#62
○国務大臣(小宮山洋子君) それは、診療報酬との組合せの中でそういうものを組み合わせて、より負担の大きいところに配慮をしていきたいということです。
#63
○古川俊治君 そうすると、小規模の、額が当然小さいですからね、小規模の医療機関は。それとか投資を比較的に行わない診療科ですよ、そういうところが明らかに損になるじゃないですか、その議論だと。いかがですか。だって、全体を見てそれで調整するようにするんでしょう。完全に損をする医療機関とか得をするタイプの医療機関ができるじゃないですか。
#64
○国務大臣(小宮山洋子君) それは一律に対応をするだけで十分だとおっしゃりたいのであれば、そういう考え方もあると思いますが、特に、先ほどから申し上げているように、高額に投資をしてより良い医療をしているところが多くのその損税を出さないようにということでこういう配慮もしているところです。
 それについては実態調査もして、現場からの方にも入っていただいた分科会で検討もしていただくわけですので、ここは、その一般的な対応に加えてそれをやろうということですので、そういう方針を今取っているということでございます。
#65
○古川俊治君 だから、もうこの場でこの法案でこういうふうにやるんだということを決められたら、幾ら専門家が話して、違うことを言ったって、それ認められないでしょう。今、実際、分科会で出ている意見は、違うこと、全くこの法案と違うことを言っている人はたくさんいるんですよ。だから、その専門家に委ねる前にこちらで決めちゃったのが問題だと言っているんですよ。今の、高額に投資をするところとしないところと、この不整合は絶対直りませんよ、この法案じゃ。いかがですか。
#66
○国務大臣(小宮山洋子君) 委員がそういう御意見であるということは承りますが、今こういう方針の下でやらせていただいているということです。
#67
○古川俊治君 じゃ、この後の引き続き検討するという中で、この前段と後半、「こととし、」それから「引き続き検討する。」ということですね。この関係というのはどうなっているんですか、財務大臣。
#68
○国務大臣(安住淳君) 私の立場で申し上げますと、この消費税だけを取り上げてやるということについての疑問というのは私も持っております。
 というのは、今、高額医療ってどこの線で引いているんだという御議論ありました、厚労大臣と先生で。例えば二十四年度に、医療提供体制推進事業費補助金というので見ますと、基準額を、例えばがんの診療の施設整備事業で三千百五十万で補助率出しているんですね。救急救命の場合であってもこうしたものがあります。重症外傷専用医療機器、私分からないですけど、先生、これ言えば分かると思いますけど、この六千万についても補助を出していると。
 つまり、補助制度の中からも医療に関してはこうしたものをカバーしていますと。つまり、消費税だけでなくてやっているということは事実です。その範囲が狭い、それで額も大きい、だからこぼれるものもあるかもしれないけれども、診療報酬でオンをしたもの以外にもこうしたものもあるということは事実だと思います。それから、医療機器の特別償却もやっていますね。
 だから、私どもとしては、もし、もしですよ、見ようによっては寄せ木細工のようにやっていてすっきり分かりやすさがないという意見もあることは事実なんです。それで、私も月曜日の実は会議の議事録を読みました。保険者側の意見も医療団体側の意見も見させていただいております。個人的な意見はあるにしても、今後、例えば税でいえば、じゃその概算経費率等も、全体を包含すれば、やっぱりお医者さんに対して国民の皆さんは配慮すべきだということで、こういう制度も残っております。こういうことも含めてトータルで、先生、消費税の負担だけでなくてトータルで、お医者様のこれから長く持続するこの医療体制について、税なのかほかでやるのかということを何らかの形でやっぱりパッケージとして議論していただくということは、私はあっていいと思っております。
#69
○古川俊治君 だから、パッケージとしてやらないで、これ決めちゃっているのが問題だってさっきから言っているんですよ。そのことを財務大臣同じことを言っているんですよ。
 それで、そのことで私が聞いているのは、これ、前段と後半の関係なんですよ。引き続き検討する中で何を検討するんだと聞いているんですよ。内容について言っています。
#70
○国務大臣(安住淳君) 先般ここで梅村議員と議論をしたんですが、最終的には、私は今政府税調の会長でございますけれども、厚労省の中で行われている今の審議を、一〇〇%そうなるかどうかは別にして、引き取らせていただいて、どういうやり方があるか、政府税調で引き取るということもあり得るかもしれません。
#71
○古川俊治君 ちょっと法案提出者の先生にも伺いたいんですが、この消費税の値上げの、医療に係る消費税をもう決めてしまって、やり方を、一応書いてあるんですね、診療報酬等で手当てするということで。これを、これからの社会保障改革国民会議での検討事項にしないでこちらに入れたというのは、どういう理由なんでしょうか。もう一個、別個に入れたとすれば、社会保障制度改革国民会議では、この医療機関の仕入れ、投資に係る消費税の問題というのは議論できないんでしょうか。
 ちょっと私の資料を見ていただきたいんです。三番目のスライドですけれども、実を言うと、論理的に可能な選択肢、この医療機関の消費税の対応問題、これは私が自分で作ったスライドですけれども、大体、六つのパターンが考えられます。それで、これらのうちから二番だけを取り立ててこれ選んでいるんですよね。私は、一から六の可能性を広く社会保障改革国民会議の中で話し合って、そして決めるのがよろしいんではないかと思うんです、専門家に。ところが、二の枠の中で話し合えということになっている。これが私が言っている問題なんですね。これ、野田先生、この法案提出者として、これをこの改革会議で扱うことはできますか。
#72
○衆議院議員(野田毅君) この六つの分類について今初めてここで見ました。だから、直ちにここでどれがいいとか悪いとかいうことはちょっと差し控えたいと思いますけど、先ほど来の御議論を聞いていまして、古川さんの御指摘は正しいと思っています。そのとおりです。ただ、今回、これは社会保障の中の医療制度の在り方をどうするかということが社会保障改革国民会議の中心課題でありまして、これに税でどう対応するかということはちょっと次元が違う、これは絡ませない方がいいと、私はそう思います。
 そこで、実はこれ、消費税を最初につくるときからの経緯があります。最初に非課税にすることの是非ということが実はございました。私どもは、非課税はやると必ず損税が発生しますよということは当時から御指摘をいたしておりましたけど、当時はそこまでの十分な認識が医療機関の皆様や厚労省の皆さんにも十分なそこまでの勉強は進んでいなかったように思います。そこで、結果として、診療報酬という体系の中で上乗せをするからええじゃないかという話があったので、取りあえずそういうことでスタートしました。
 しかし、事実上、診療報酬体系というものは、その医療事業の経営形態によって全く内容が違っていると。つまり、名前は消費税だけれども、実態は、前段階控除をすることによって付加価値税なんです。つまり、付加価値の発生の仕方は事業経営の内容によって全く違うわけですから、診療報酬の内容はその付加価値とは何ら関係なしに決めているのが診療報酬体系の在り方ですから、必ず本質的な誤差がそこに発生すると。
 ただし、そういう意味で、全部課税対象とすることになるとすれば、恐らく支払う側の診療報酬、総支払額は十分それをカバーする総額を支給しなきゃいけないということになって医療費全体が引き上がるということになるだろうし、自己負担部分もその部分引き上がるということになるだろうと思います。そういったトータルとしての財源との兼ね合いということもあって、十分な結論は今出ていないと。
 当面、そういう中で、今回の税制改正に当たって、これはそのままの基本税率で全部行くのか、あるいは、いや軽減税率をやるのか、そうではなくてどうするのかという話もトータルとしての議論があることですから、そういう意味で、当面八%にする段階では、むしろ軽減税率だとか、いわゆる給付付き税額控除とかいうよりも、まずは簡素な、臨時的なこの給付措置で対応しようということが基本的なベースになっているわけで、まだ本格的な軽減税率を適用するとかいう話までは、十分な、検討の一つではあるけれども、そこへ向かっていくということでは必ずしもないということでございます。
 長くなりましたけれども、そういう状況にあります。
#73
○古川俊治君 野田先生、ちょっともう一度だけ。
 確認ですけれども、この修正案の七条の一のロと、この同号のトの関係なんですが、これ八%に上がるまでにまだ軽減税率の余地があることになっていますね、この法案の中で。その場合に医療に対して、まあ一〇%まででいいです、一〇%まで段階的に上げていく段階と、この段階で医療について軽減税率をする可能性がありますね。適用ができますか。そこの関係なんですけれども、ちょっと教えていただきたいと思います。
#74
○衆議院議員(野田毅君) 論理的には検討の余地はあるということだと思いますが、実際に大筋からいえば極めて厳しいということだろうと、八%レベルということでは非常に厳しいということを率直に申し上げた方が素直だと思います。
#75
○古川俊治君 一〇%はいかがですか。済みません。
#76
○衆議院議員(野田毅君) まあ可能性は八%のときよりは大きいと思いますが、ただ問題は、そのことによって軽減税率をやるのか、あるいは基本税率そのままで適用するのかによって全く税収総額に大きな影響を与えるということは本質的な問題であります。
#77
○古川俊治君 財務大臣、もう一回今の法案提出者のお話、上がるとしてですが、八%適用の可能性という問題ですね、それも医療については軽減税率の可能性がありますね。
#78
○国務大臣(安住淳君) 全く可能性を、何をということをあらかじめターゲットを絞って話しているわけじゃございませんから、これから八%と一〇%で何を具体的にターゲットにするかということは決まっておりませんから、その点からいえば論理的には排除しているものではないということです。
#79
○古川俊治君 この医療機関の消費税問題ですが、これは実は軽減税率にした瞬間に医療機関の損税という問題は全部解消するんですよ、実は。ちょっと後で調べていただければ分かるんですが、一%でもって課税、ゼロ税率が患者負担を起こしませんから一番いいんですが、一%でも軽減税率にすれば全てなくなるんですよ。
 だから、これ私が今確認したかったのは、実は診療報酬で手当てするということと軽減税率の適用、この可能性を論じるということは両立しないんですね。片っ方が駄目になるんですよ、これ、この法案で。それが矛盾しているんですよ、実はこの中でですね、両方が立つということは。だから、今私がそこを確認したかったんで、これができたことは非常に幸いであります。
 そうすると、少なくとも軽減税率が適用された瞬間に、この法案の読み方としては、そこの同号の、修正案七条の一号のトは意味をなくしますから、それは私の本意でございますので、まあ有り難いなと。その可能性があったということをここで確認をさせていただきました。
 医療のこの非課税の問題でございますけれども、社会保険診療報酬に係る療養医療等が非課税なのは、六月六日の安住大臣のお言葉を借りれば、これは政策的配慮ということになっております。そして、この同委員会での小宮山大臣のお話からすれば、これは社会保険診療は国民に必要な医療を提供するという高度の公共性を持つからだというお話をされているんですね。
 ただ、何で高度の公共性を持つと非課税になるんでしょうか。これは、先ほど経緯をちょっと野田先生の方から御説明いただきましたけれども、いろんな考え方があったというわけですね。その結論として取りあえず高度の公共性なのかなという話で出てきたところなんですが、何で高度の公共性があると非課税になるんですか。
#80
○国務大臣(小宮山洋子君) それは消費税がどういう性格を持つのかというその根本的なところだと思いますが、先ほど野田提出者もおっしゃっていましたように、それは消費税を導入されたときにそういう形で、これはやはり影響が非常に、命にかかわるところに影響が大き過ぎてはいけないということで、これは公共性を持つからということで考えられたのではないかと思います。
#81
○古川俊治君 これは先日、安住大臣も諸外国でもそうなっているじゃないかとおっしゃられましたけれども、これはこの間の議論でもありましたけれども、日本はもうこれ民間が主体でやっていて、医療、公定価格でやられているから、これ全然話が外国と比較にならないわけですね。その中であって政策的配慮。これ政策的配慮と言うんだから、幾らでも正直言って変えられるというのが実際なんですね。
 現に、正常分娩ってどういう取扱いか御存じですか、正常分娩。消費税どうですか。自費でやっていますよね、あれ。社会保険診療報酬じゃないですよ。どうですか。
#82
○国務大臣(小宮山洋子君) はい、そのとおりです。
#83
○古川俊治君 正常分娩は消費税は掛からないんですよ。非課税なんですね、自費なのに。それで、特にこのお産は、作ったときは課税だったんですよ。ところが、途中から非課税になったんですよ、平成三年から。お産が平成三年から突然高度の公共性を持ったという話しかできないわけですね、そうすると。これもう余りに、これはまあ政策的配慮なんですよ、ですから。
 だから、そこへいくと、じゃ実際、医療が損をしているから、じゃ、どう考えようというのは、実際、非課税にするかどうかということは、もうそこから論じるべきなんですね、この日本の現状として。
 今、診療報酬で対応しているというお言葉ですね。先ほど私が申し上げましたように、かさ上げしている部分の診療報酬があるわけですよ。投資を少なめに行っている医療機関は、その診療報酬、税金として医療機関が払っている。だから、その税額分として補填をしている診療報酬のかさ上げ分ですね、それは結局のところ、患者さんたちが納める社会保険診療報酬の保険料とかあるいは自己負担分の中で税分としてかさ上げしているわけですね。そうすると、少ししか払わない、投資をしていない医療機関は、その税として払えるところが自分のポケットマネーに入っているんですね、それ。患者さんの負担している分ですよ。そんなことで本当に国民の皆さんに消費税の引上げをお願いできるんですか。財務大臣、どうなんでしょうか。
#84
○国務大臣(安住淳君) ですから、元年からこうした制度でやってきていまして、政策的配慮としかもう答えようがないんですが、その時々に応じて、今の分娩も含めてですけれども、非課税のものを決めたりしてまいりました。
 私も、率直に申し上げて、古川委員の財金から今日までの御主張には大変説得力があるとは思っております。
 ただ、制度として今三党で合意をして、取りあえず、取りあえずですよ、八%、一〇%になる中で、診療報酬のこのありようはやはり見直しましょうと、いろいろな意味で実態に合わないものについて、やはりそれを、消費税というものをカバーをするという趣旨に沿った診療報酬の在り方をまずそこで決めましょうと。その上で、その先のことについては、先ほど私が申し上げましたように、高額医療については補助金も出しています。しかし一方で、委員御指摘のように、実は小さな細かな診療については全く消費税分のカバーをされていないということを点数で、先般、梅村議員もここで指摘されたようなこともありますので、そうしたことを全体的にやはり見直さないといけない時期というものは早晩来るだろうというふうには思っております。
#85
○古川俊治君 安住財務大臣、医療をこの際だから課税にしようという考え方はどうですか、どう思われますか。
#86
○国務大臣(安住淳君) 一つの考え方だとは思いますが、その場合、患者負担がやはり増えるのではないかという御指摘等もございます。
 それから、その場合は、今、減免の事業者がお医者さんの場合、大体七割だと聞いておりますけれども……(発言する者あり)そんなにないですか。しかし、個人開業医の先生方等の扱いをどうするかとか、制度設計が多分時間が掛かりますので、しかし、決してそれを全く、財務省としても一切駄目だと言っているわけではなくて、ヨーロッパや諸外国の例等を見ながら適正な在り方というものは考えていかないといけないと思います。
#87
○古川俊治君 今、その軽減税率、先ほどもありました、医療従事者で、少なくとも、医者ですけれども、恐らく一割ぐらいですね、データありますけれども、歯科の先生で四割ぐらいだと思いますけれども、みんなやれば、今経費計算やりますよ、これ、損税なくしてくれれば。その選択をすることは、彼らは計算しながら、こっちが有利だからって実際申告していたりしますからね。
 その中で、大臣、さっき課税すると患者負担が増えるんじゃないかということをおっしゃっていましたけど、実際既にもうかさ上げされているんです、その分払わされているんですよ、患者さんは。だから、ちゃんと手当てができていればそんなに増えませんよ、別に。それは診療報酬全体には乗っていないかもしれませんけれども、そのかなりの部分はもう手当てされているわけだから、その部分は実際払っているわけですよ、患者さん、知らず知らずのうちにですね。非課税だといいながら、実際課税されて払っているんですよ。
 これがいよいよ一〇%になって、またどんどんどんどん膨らんでいくと、そして、更にそこから高額投資の分だけ乗せてまた医療保険の方から出していくと、こんなことになって、全く分からないところでいろんなものが進んでいる。診療報酬改定のたびにまた医療の経営実態調べてやって、直していくんですか。全く訳が分からないじゃないですか。
 この辺で患者さんが、実際医療の信頼も言われていますよ、どこまでが医療機関に払われている自己負担分でどこが税金なのか、これは明確に分かった方がいいじゃないですか。税の公平、中立、簡素、そのことからいっても、課税が最もこれふさわしいスタイルなんですよ、やっぱり。どうですか、大臣。
#88
○国務大臣(小宮山洋子君) 先ほどからの御議論の中で、私としても、いろいろ整合的でない納得のいかない部分があるということは御指摘のとおりだと思います。ですから、社会保険診療の課税の在り方も含めて、検討の場でしっかりと議論をさせていただきたいと思います。
#89
○古川俊治君 だから、患者さんのもし負担が若干でも増えるとすれば、その部分は少なくとも低所得の方にはほかでちゃんと手当てをするということにすれば、そんなに私は、医療機関の方も、半分以上は課税で仕方ないと、その部分しっかり窓口で説明すると言っているんですよ。それがまさに、今後やっぱりしっかりその部分も入れて、排除しないで今後の検討課題として検討していただく、お願いしますよ、それは。それだけ申し上げさせていただきます。
 時間も限られていますので、あと十分ぐらいですけれども、一点まずちょっと大臣、これも大変重要ですので。
 これからの税と社会保障の一体改革の集中会議のところで去年出されて、これから余り今まで考え方は変わっていないと思うんですが、急性期について、特に医療スタッフをどんどんどんどん増やして、そして在院日数を短くすると、こういう形でずっと議論が進んでいるんですね。
 ちょっと見ていただきたいんですけれども、私の二枚目のスライドで、七番のちょっとあれを見てください、形をね。いいですか。それ、実は法案がまだ一本も出ていない。将来の二〇二五年にかけてどういうような医療をつくっていくか、この法案がない時期、これから話合いをしていくというのに、診療報酬は実は先に動いちゃっているんですよね。もうそっちに向けて誘導が進んでいます。我々は、国会でまだ審議もしていないのに、何で診療報酬で厚労省が勝手に決めるんだという気がするんですね、もう動いていますから、既に。
 それで、これが診療報酬の今回の改定で出されたこういう図なんですけれども。この図、比べてください、七番の図ですね。これをどうやって模擬するかというと、私は、この七対一の上のところに小さく何らかのもう一つ上を付ければそれで形が一番合うと思うんですよ。今厚労省がやられようとしておりますのは、この七対一のところを少しずつ縮めようとしているんですね。それよりも上に乗せた方がきれいじゃないですか。厚労大臣、どう思います。
#90
○国務大臣(小宮山洋子君) 今、この医療の改革の中でまだ法案が出ていないのは事実でございます。これはやはり、医療計画とそれから診療報酬と予算の中で今やっているわけですが、医療法の改正についても整い次第提出をしたいと思っています。
 この七対一の上に付けたらどうかということですけれども、これは二十四年度の診療報酬改定で、七対一の入院基本料の算定要件のうち平均在院日数を十九日以内から十八日以内に短縮をして、一定以上の処置ですとか看護が必要な患者の割合を一〇%から一五%に引き上げて今こういう形になっているところでございます。
 ですから、多分委員の御質問の趣旨の、上に乗せるということが、今私がお答えしていることとは違うんですね。それは分かりますが、そこの、上に乗せるというのはどういうふうなことかをもう少しお話しいただけますか。
#91
○古川俊治君 七対一だから、例えばちょっと案としては五対一なんて話も出ているんですけど、今ちょっと看護師さんが不足しているんで、五対一にすると非常にその地域に大きな影響が出るんで、私は、七対一の中で少し要件を付けていって、そういったところにも更に手厚くすると。もう七対一に減らしていこうと今しているんですが、実際のところ、今でもやっぱり勤務医の状況は大変なんですよ、七対一の急性期病院で。それを今更どんどんどんどんまた縮小していったら、もっと厳しくなっちゃうじゃないですか。だから上に付けるべきなんですね。
 それで、ちょっと私の作ったこの下のグラフなんですが、見ていただきたいんですけれども、大体、病院って、診療のこの病床というのは、急性期ですけれども、急性期病床はもう九割ぐらいが一か月以内なんですね。それも、中央値。平均値で取るとまた違いますけれども、長い人がいますから。中央値で見ると、ほとんどがもう二週間あるいは長くても三週間ですよ、ほとんど、中央値で見ればですね。そういう中でやっているんですね。
 だから、この急性期のところが特にこの病床として非常に地域医療においては大きな役割を果たしているんですよ。だから、少なくとも、この六番のスライドで図が出ていますけれども、長期療養は違いますけれども、亜急性期なんかこう膨らんでいくと、こういうのは医療の実態としてあり得ないんですね。ほとんどが患者さんというのは、慢性病の途中でも何か起こって急性期の治療後帰っていくんですよ。だから、まさに急性期病床の充実、そこをつくっていくことがこれからの地域医療の本質なんですよ。その辺、ちゃんと認識していただきたいんですよ。
 ですから、今後、七対一を縮めるよりは、よりどういう要件にしてそこをつくっていくか、こういうことを考えていただきたいんですが、いかがですか。分かりましたか、私の言っている趣旨が。
#92
○国務大臣(小宮山洋子君) 今委員がおっしゃったこととも重なる部分もあるとは思うんですけれども、医療資源をなるべく今の財源の状況の中で有効に活用するために、厚労省としては、今こういう考え方の中で更に工夫をしながら機能強化をしたいというふうに考えていますが、地方によってはいろいろと実態が違いますので、そこはしっかりと配慮をしながら進めていきたいというふうに考えています。
#93
○古川俊治君 だから、今、地域医療計画ってもう既にあるんですよ、四疾患五事業でね。そういう積み上げも全然やっていないでしょう。そういう努力も全く厚労省はやっていないんですよ。それで、単に我々の社会保障国民会議のときにやってきた議論をちょっと手直しして出してくると。それで皆さんごまかされているんですよ、はっきり言って。これからちゃんと、本当は地域で積み上げ、疾患別の積み上げもうできる体制ですから、そういう努力してくださいよ。
 それから、もう一点言っておきますけれども、これだけ答えてください。医師の数、これからスタッフをどうするか、これ非常に医療界を今にぎわしている問題なんですね。
 平成十八年に厚生労働省が医師の将来推計のシミュレーションを出しました。平成二十年から医学部の定員を約一割五分増やしております。そして、現在、厚生労働省の見込みでこれ医師のシミュレーション、やっていないんですよ。何でやらないんですか。
#94
○国務大臣(小宮山洋子君) 今委員がおっしゃいましたように、二十年度から医学部入学定員、千三百六十六人増やしまして、二十四年度は八千九百九十一人と過去最大になっています。こうした取組によりまして四千人程度増加いたしまして、足りなかった産科とか外科などの数も増えてきています。
 それで、今後こういう形で……(発言する者あり)そのシミュレーションをやっていないということでございますけれども、それについては、必要なものはやるようにしていきたいというふうに思います。
#95
○古川俊治君 今何人増やしたって、彼らがこれから医療に来て働けるのは十年後なんですよ。いいですか。六年間少なくとも、医学部を出る、そして、これ順調にいってですからね、落ちる人もいますから。その後、臨床研修で二年取られると。それから普通は、医者になってしっかりその診療科、地方で働けるようになるまであと六年ぐらい掛かるんですよ、みんな。十年ぐらいやって初めて外に行って一人で活躍できるようになるわけですね。そういう過程を考えれば、今何人つくったという議論しても無意味なんですね。
 我々は、これから二〇二五年にかけて高齢者が増えてきます。しかしながら、二五年からこの高齢者の増える分はあっという間に止まるんですよ。ストック、このストックがもう潰せませんから、つくったら。だから、ちゃんとうまく乗せていかないと、将来のことが全く分からないブラックボックスになっちゃうんですよ。だからシミュレーションをやって出せと言っているんですね。
 いいですね。やってくださいよ。これ平成十八年以降やっていないんだから。
#96
○国務大臣(小宮山洋子君) おっしゃるとおりだと思いますので、それはやるようにしたいというふうに思います。
#97
○古川俊治君 余り時間もありませんので言っておきますけれども、ずっと皆さんの口から出てくる、民主党は診療報酬を二回、全体で引き上げたってずっとおっしゃってきましたよね。何回も小宮山大臣の口からもお聞きしましたよ。
 ただ、実際、前回というか、二〇一〇年の最初の診療報酬改定、これがプラス〇・一九ということですね。七百億の確かに医療費ベースの引上げをやっていただきました。ところが、余り政府こういうとき言わないんですよね。実は、別途、診療報酬外でそのときに六百億の引下げをやっているんですよ、薬剤について。二〇一二年、〇・〇〇四のプラスです。医療費ベースとして十六億円のプラスです。しかしながら、そのときには、長期収載品等の引下げで別途マイナス三百三十八億円です。いいですか、民主党政権になってから二回のトータル、この診療報酬改定時に医療給付費としては二百三十億下がっているんですよ。トータル二回ですよ。
 それで、皆さん言っているのは、我々は二回診療報酬、自民党政権と方針変えたと。これは明らかに虚偽ですよ、我々から言えば。同じじゃないですか、ずっと厚労省の言うように下げてきているんですよ、今までね。これは同じです。
 それで、これからまさに議論していくわけです、社会保障・税の中、一年間で社会保障制度改革国民会議の中で話し合っていこうと、一年間。それで、一年の間に法的措置まで講じるんですよ。どう考えたって、これからの社会保障制度をここで確実にすると、その後、国民の皆さんに消費税のお願いをするんですよ。いいですか。そうなってくれば、やっぱりこれからのことにしっかり、消費税増税まで責任を持ってやれる政権がこの社会保障国民会議の結論をまとめて法案を作るべきでしょう。いかがでしょうか。
#98
○国務大臣(小宮山洋子君) 今の御指摘ですけれども、長期収載品など薬価については、やはりジェネリックを推進するという意味からも、それは政策的な考え方もあって下げています。ただ、診療報酬上げたことによりまして、これまで足りなかった小児科も産科も増えてきていますので、そこはめり張りを付けてやっているというふうに思っています。
 今後のことについては、三党合意にもありますように、これは党派が違うからということではなくて、超少子高齢社会の医療のために各党各会派からいろんな方の御意見も伺って最大限知恵を出していくことは私も必要だと思っています。
#99
○古川俊治君 小宮山大臣、あなたがあとそこにどのぐらいいるか分かりませんけれども、将来我々がしっかりまた日本の医療を引っ張ってまいります。このことを申し上げて、私の質問を終わります。
#100
○委員長(高橋千秋君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時七分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#101
○委員長(高橋千秋君) ただいまから社会保障と税の一体改革に関する特別委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、桜内文城君及び西村まさみ君が委員を辞任され、その補欠として寺田典城君及び田城郁君が選任されました。
    ─────────────
#102
○委員長(高橋千秋君) 公聴会の開会承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案外七案の審査のため、八月六日及び七日に公聴会を開会することとし、公述人の数及び選定等は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、これに賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#103
○委員長(高橋千秋君) 多数と認めます。よって、さよう決定いたしました。
    ─────────────
#104
○委員長(高橋千秋君) 休憩前に引き続き、公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案外七案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#105
○山崎力君 自民党の山崎でございます。
 いろいろ質問したい項目があるんですが、私の場合はちょっと基本的な基礎的なことについて、精緻な議論をやっている最中で恐縮かもしれませんが、理解する上でも必要だろうということで質問させていただきます。
 今度の法案、社会保障と税の一体改革と、こうなっているんですが、この社会保障というものの概念ですね、そして今、今回出ている四つの項目というものとの関連性がいま一つはっきりしないんです。そういった点で、社会保障の概念、どういうふうに政府としては考えているのか。それに似た概念としての社会福祉というのがございますけれども、それぞれの区分けする定義のようなものを考えていらっしゃるのかどうか、ちょっとまず最初にお聞かせ願いたいと思います。
#106
○国務大臣(小宮山洋子君) 社会保障制度は、病気ですとか障害、それから老齢、失業、そうした人生で生じます様々なリスクに対して、国や地方公共団体の責任で社会保険又は公費を財源として現金、現物、様々な支援を行うもので、国民の皆さんの安心ですとか生活の安定を支えるセーフティーネットだというふうに考えています。
 社会保障制度の概念整理ということですけれども、様々な分類の仕方がありますけれども、社会保険、社会福祉、公的扶助、保健医療・公衆衛生、この四つに分けることができると考えています。これは昭和二十五年と三十七年の社会保障審議会の勧告に沿った分類です。
 このうち、社会福祉につきましては、障害者、母子家庭など、社会生活をする上でいろいろな困難を抱える人たちが安心して社会生活を営めるように公的な支援を行う制度です。具体的な社会福祉の例としては、障害者が円滑に社会生活を営むことができるよう、在宅サービス、施設サービス、これを提供する障害者福祉ですとか、児童の健全育成や子育て支援、母子家庭への支援などを行う児童福祉、こうしたものが挙げられます。
#107
○山崎力君 ちょっとそこについての質問の前に、今度の質問に先立ってというか、ちょっと資料をいろいろ集めさせていただいたんですが、そこでえっと思ったのが、いわゆる予算項目、これ財務省の方が主なんですかね、いわゆる社会保障関係費というくくりがあります。その金額、例えば年金が八兆一千億とか医療が八兆六千億とかと、こういうふうになっているんですが、今回の問題になっている社会保障四経費、こういうことが出ておりまして、それが年金が八・四兆、三千億増えている、医療が十・二兆、一兆六千億増えていると、こういうこの食い違いというのは、これは国費ベースの比較ですから、地方を抜いて比べているからいいと思うんですが、そこの違いというのはどういうところから来ているのか、まず説明していただけますか。
#108
○国務大臣(安住淳君) 先生御指摘のように、社会保障関係費と社会保障四経費の中には開きがあります。例えば、年金ですと、今先生御指摘のように、社会保障関係費の年金は八・一兆で社会保障四経費の年金は八・四兆ですから、差があります。この中身の主たるものとしては、国家公務員共済や私学共済に係る基礎年金国庫負担分の二千億円程度を上げたりしている、ですから、その分増えていますということでございます。医療費につきましても、八・六兆円というのが十・二兆になっております。この違いについては、これは生活保護の医療扶助、障害者に係る医療費等公費負担費ですね、公費負担医療費等がここに入っていると。介護につきましても約二千億円程度違うわけでございますが、生活保護の介護費や介護予防などの支援事業をここに入れていると。
 つまり、先生にもお渡しさせていただいておりますが、社会保障関係費の中の生活保護等のお金を取り出して、これを年金、医療、介護等の四経費に分けて積みますと、今私どもが提案している二十一・八兆の基になる八・四、十・二、二・五兆円になるということですから、恐縮でございますが、ここには差があるということを御理解いただきたいと思います。
#109
○山崎力君 その上でということになるんですが、今までの議論の中で余り取り上げていなかったのかもしれないんですが、いわゆる社会保障関係予算という項目の中に年金、医療、介護、保険給付費というのがありまして、二十四年度で十九兆何がしということで、うち年金、医療、介護と、こうなっているわけですね。ここに子ども・子育てというのはないわけです。そして、生活保護費というのは別にあって、恐らく今回の予算の中で少子化対策費というのは社会保障関係費にない項目で、恐らく主に社会福祉費の中から出てきている数字ではないのかなというふうに思っているんですが、この辺の考え方というのはどういうところから来ているのか。
 もっと言えば、今度の一体改革というのは、社会保障の対象、今までの概念でいう社会保障の対象に少子化を加えた形になっていると、これが特徴だと思うんです。この理念設計というのはどこにあるということか、御説明願えますか。
#110
○国務大臣(安住淳君) 私からまず金銭的なことを申し上げまして、理念的なことは厚労大臣からお答えさせていただきます。
 この少子化の一・八の内訳は何かと、どこから来ているのかということでございますが、先生が御指摘ありましたように、社会保障四経費の中には児童手当の一・二兆や保育所運営費の〇・四兆等が含まれておりまして、今先生から御指摘があった社会保障関係費の中の社会福祉費にこれは含まれている額でございます。
#111
○国務大臣(小宮山洋子君) 御承知のように、日本の社会保障給付、これは高齢者向けが給付費全体の七〇%を占めるのに対して、子供が四%ということで、これは先進諸国の中でも子ども・子育て支援が非常に足りないと。いつも総理もお話をしているように、給付は高齢世代中心、負担は現役世代中心という今の制度を見直して、より現役世代の、子育て世代の方にも受益感のある、そういうものにしたいということで今回少子化ということを含めました。
 それで、消費税収の充当の対象を三経費から子育てや高齢者以外の医療にも広げまして社会保障四経費とし、子ども・子育て支援の量的、質的拡充を図りたいと思っています。これは、自公政権時の平成二十一年度の税制改正法の附則百四条の考え方を踏襲したもので、社会保障目的税化と消費税の引上げを通じまして必要な社会保障の安定財源を確保して持続可能な仕組みをつくると。子育て分野を始めとしまして、社会保障の充実、安定化のための一体改革、これはしっかり取り組んでいく必要があると考えています。
#112
○山崎力君 という経緯のようでございます。私もそのように理解しているんですが、そのことが結局、今回の社会保障というものと消費税の関連から考えますと、普通の今までの社会保障という概念の中でくくられていた対策から子供を引っ張り込んできて、それで皆さん理解して消費税オーケーしてくださいと、そういうふうに見えるわけです。これ、果たしてそれでいいのかなと。
 言葉を換えますと、これは今の形では質問通告していないんですが、問三の絡みでいえば、社会福祉のままに子供の経費を項目を立てて、そこに消費税を使うということでなぜ悪いんだということですよ。要するに、四項目に限るということで、子供の社会福祉と社会保障の概念に対して、何というか、曖昧さがそこに出てきちゃったと。今までの社会保障の考え方からいけば、みんなで金出し合って、それで保険金を積んで、困った人にというか、それが必要になった人に分け与えましょうと、こういうことですよね。これは後で質問に絡んできますが。
 ところが、生活保護等は、そういうお金がない人にもそれなりの生活ができるようにということで、保険制度でないところでの予算の中から使っていたと、だけどそれは一つの考え方として社会保障関係費として入っていたと。それが、子供というものが別建てにして、しかも今度の四つの項目の中に入れたというのは、テクニックとして技巧的に国民の方に納得していただくためにはこれがいいんじゃないかという感じは分かるんだけれども、いわゆる税をどう使うかというための歳出項目の分類からいくと、いささか無理があるのではないのかなという気がするんですが、その辺についてお考えをお聞かせ願えますか。
#113
○国務大臣(小宮山洋子君) 委員が冒頭御質問いただいたように、社会福祉と社会保障の整理からすれば、理念的にはそういうことだと思います。
 ただ、今回の心としては、先ほど申し上げたように子ども・子育てに非常に支援が少ないと、そこにしっかりと財源を確保するという意味では、また御負担いただく世代の皆様にも御負担を納得いただくために社会保障の受益感を持っていただくためには、ちょっとそこから取り出した感はございますけれども、高齢者の三経費だけではなくて子供にも充てますよということを、そういう意味ではそこは見えやすくなっているかなというふうには私どもは考えています。
#114
○山崎力君 高齢者と言いましたが、医療は別に高齢者に限ったことではありません。そういった意味で、これ少し、この一体改革と言う以上は、少し理念系に戻って整理して、分かりやすい形で国民の方に税金をお納めいただくという姿勢が必要だと思うんですが、かえって今回のことで分かりづらくなっているという気がいたします。
 と申しますのも、地元に帰って一般の方と話すと、今度の一連の改革、我が党も賛成するということになったわけですから、細々したところのことはともかく、大筋ではどうのこうのと言うつもりはないんですけれども、一番の問題は、我々一生懸命稼いで税金払っていると、ところが生活保護の人たちは、この間マスコミでも報道されましたけれども、最賃で、最低賃金で一か月働いていて、それで同条件の人と比べたら働いた方が生活保護もらうよりも低いというところがあるわけで、これはもう今に始まったことじゃなくて、いろいろ事情あるのは知っていますし、我々の政権時代からの懸案でもあるわけですけれども、これは幾ら何でもひどいんじゃないというところがあります。
 それからもう一つ言えば、多少多くても、実収入が一万、二万多くても、その人にとっては人様の、何というか、下で働いて苦労もする、嫌な思いもしても、その稼ぎが一か月実質一万円だ二万円だったら働く気になるかという話なんです。その辺のところをどういうふうにこの生活保護制度と考えていくかというところが、今、今回の一体改革の中で一番私は陰で問われているところじゃないかと思うんですよ。
 その辺で一般の納税者に対して、不満を持たれているということが本当に政府側に伝わっているかどうか、その辺の対策どうするかどうか。これ、かつて同僚議員から生活保護の問題指摘されたことがあって、それはそれでお聞きしますが、まずその辺に対する考え方、構えというものをちょっとお伺いしたいと思います。どちらでも結構ですが。
#115
○国務大臣(小宮山洋子君) それは多くの御指摘もいただいていますし、やはり国民の皆さんに信頼できる制度にするためにも、これまでは政府側として、生活保護制度と最低賃金と年金はみんな違う制度なんだからという説明をしてきましたが、それではとても納得が得られないということで、一つは、五月に立ち上げましたけれども、低所得者の皆さんへの社会保障をどうするかという検討会、これは元々総合合算制度を考えるための研究会だったんですけれども、そこでその生活保護と最低賃金、また年金とのその相互の間の整合性を議論をいただくことにしているというのが一つございます。
 それから、おっしゃったように、最低賃金が生活保護を下回るというのは、これはどう考えても納得のいかないところですので、これは先日、中央最低賃金審議会で目安をまとめましたけれども、これから二年以内に計画的に解消に取り組んでいくということで、これからまた各地方でお願いをすると。
 それからまた、生活保護の基準につきましても、五年に一度のデータを基にした見直しを今年の末までに行いますので、そうしたことを併せてやっていきまして、また、生活支援戦略も秋には作って、なるべく生活保護の皆さんに働いてもらえるようなことを民間の皆さんの協力も得て伴走型でやりたい。その際には、働いたことがインセンティブになるように就労収入を積み立てる制度なども考えたいと思っていますので、そうしたことを総合的にやっていく中でそれぞれの制度が信頼いただけるものになるように努めていきたいというふうに考えています。
#116
○山崎力君 おっしゃっていることはそのとおりなんだけれども、それじゃ、実効性を期待できる答弁かといえば、全くそれは期待できない。なぜならば、今までもそういうふうなこと、正直なこと言いましてね、我々の先輩も似たようなことを言ってきたんですよ。そして、我々、しがらみがあったんでしょう、そういったことを指弾された部分もあって野党になったわけだけれども、いろいろおっしゃっていた、そして今、政府・与党になられた皆さん方も同じような対策しか取れていない。
 そして、しかも、今何が一番問題かといえば、消費税を上げないとこの国、もうもたないよということだと思うんですよね。だからこそ、今この問題まで考えないと、将来へ向かっての税制、あるいはこういった保障制度というんですか、社会保障制度あるいは社会福祉制度、もたないという感じが私、するんですが、その辺についての考え方というものが政府全体としてまとまった形で聞こえてこない。
 特に厚労省関係、今度、社会福祉のことなんですけれども、後でもまた質問させていただく予定ですけれども、午前中やった同僚議員の医療関係のことも含めて、総合的にという言葉が一番、僕、最近嫌悪感を感じることになりました。総合的というのは、個々具体的には説明が付かないから、丸めて何とか納得してちょうだいよというのと同義語なんですね。便利な言葉で、ほかに使いようの言葉も見当たらないものだから私自身も使うんですけれども、その総合的という言葉を使うときの自己嫌悪感というのは持っていただきたいなと思うんですよ、政府側に。
 そして、その一つの例として生活保護の医療費の問題です。
 一般の方々は、生活は確かに厳しいかもしれない、うちはそこそこやっている、だけど、生活保護の人っていうのはいいよねっていうのは一つこれなんですよ。今普通に暮らしていても、何か重病、大病になったら今の生活維持できるのか、これが一般の人たちの、特に中高年になった方々の不安の第一なんです。その点、生活保護はいいよねと、こうなるわけですよ。
 そこのところを含めて、この生活保護の医療制度、そこの不正受給、これはある意味非常に重大、まあもちろん教育費のあれとかありますけれども、一般の方から見ればそこが一番のポイントだと思いますので、その辺について考え方をお聞かせ願いたい。
#117
○国務大臣(小宮山洋子君) 今、増え続けている生活保護費の中で半分がこの医療扶助ですので、その不正を適正化していくというのは当然のことだというふうに思います。
 今何をしているかといいますと、診療日数が過度に多い人、これについてはその全員を対象に受診の指導を実施をしている。また、長期間入院している人についても、その全員を対象に入院の必要性を調査しまして、必要がない場合には退院を支援している、こうしたことをしています。
 また、今年度中に電子レセプトの機能強化を図って、その適正化の対象となり得る医療扶助受給者、医療機関を容易に抽出ができるような、そういう取組を新たに開始をいたします。
 そして、先ほども申し上げた今年秋をめどに策定いたします生活支援戦略の中で、こうした取組も含めて医療扶助の適正化策、これは、先ほどおっしゃったように、言うだけではなくて実効性のある取組を進めていきたいというふうに思っています。
#118
○山崎力君 私がこういうふうなことを申し上げるのもなんですけれども、そこの実効性あるというのは本当難しいんですわ。要するに、あるお医者さんに行って、どうもよく治らなかった、そのときに、別にいいお医者さんがいるよという言葉掛けられて、じゃ、そっち行ってみるか、そこでもうまくいかない、そうすると、自分の病気が治らなければいろんなところのお医者さんに行くことができるわけです、今の制度でいえば。そして、その都度医療費を払ってもらうといいますか、一般の方はある程度、三割なら三割負担するんだけど、生活保護の方はただですから、そしてもう一つ言えば時間もある方多いので、行かれると。それが医療費を膨らませている一つの要因になっているということは容易に想像付くわけです。そして、悪い人は、そこのところでもらった薬をため込んでネットで売るなんていう人も出てくると。まあ数は非常に、割合は少ないと思いますけど。
 ただ、それをどう規制するかというと、あなたは一回この病院なりこの病院に行って診察しなさい、そこでそこの診断を受け入れなさいと、こういうことを言わない限り、本当の意味での実効的な対策にならないんですね。
 ただ、これを本当にやっていいのか。生活保護なんだから、行くべき病院はしっかりした病院なんだから、そこでの診断に満足しなさいと。これは非常にある意味合理的です。だけど、日本の国民感情としてそこまでやれるのかね。じゃ、二つまでいい、やらせるかというようなことも考えることはあるんですけれども、僕は、この問題を考えたときに、そういったことを考えると本当に実効性がある対策取れるのかと。もう一種の故意犯といいますか、そういった人たちはこれは別ですけれども。
 そういったところと同時に、生活保護を専門にやっている医療機関というのは関西に結構あると。その最大の理由は何かと、取りっぱぐれがないからだと、支払が公だからだと。これも一つの現実でございまして、そこまで考えたときに、何が今の一般の医療機関で問題かといえば、取りっぱぐれがあるということなんですよ。そこまで考えていらっしゃるかどうか、制度として。
 というようなことを考えていきますと、先ほどおっしゃられたことがどうもお役人の言葉で、何とかこの場をしのいでいこうと。もちろんそれを実行したいという方いらっしゃるんだろうけど、今まで本当に苦労して、やり切れてこなかったという反省といいますか、自省の姿勢が見えない。それでいいんだろうかというのが現実に私の今の考えなんですけれども、その辺について何かお考えあるでしょうか。
#119
○国務大臣(小宮山洋子君) 今御指摘のあった医療機関につきましても、これまで取消しというようなことは余り行われていないんですね。ですから、指定の要件とか、有効期間を設けるとか、取消しもきちんと行っていくようなことも含めまして、今回はこの生活支援戦略の中にいろいろな柱を盛り込んでいますが、これは、いろいろと海外でもやっているような就労支援などについても、イギリスとか韓国でやっているようなNPOとか福祉的な事業を行っているところとも協働してやるとか、いろいろな実例も基にして実効性のあるものを立てていまして、それを国家戦略の日本再生戦略の柱としても入れていますので、これを形だけではなくて本当に政府を挙げて取り組めるように、国民の皆さんの御関心もこれだけ強いですし、社会保障の維持と充実のために御負担もお願いをしているという今のこの時点で、本当にそこは危機感を持ってちゃんと対応しなければいけないと、本当に私どもも考えているところです。
#120
○山崎力君 次の問題に移らせていただきたいと思いますけど、今、言葉じりの問題なんですけど、正直言って、実効性のあるプランを織り込んでおりますと言いましたですよね。本当に実効性あるのかどうか、保証の限りじゃないわけです。逆に言えば、今まで、本当にそれが実効性があるのなら、今まで何でそれがやってこれなかったかということを、それこそ、立法府の人間として、議員として、厚労省のつかさを担っていられる大臣としては、そこまで分かった上で実効性があるという言葉を使っていただきたいんですよ。僕は、とてもその辺、実効性があるということを、ただ大臣、これはこうこうしかじかで実効性がありますよと言われた、ああ、そうだねと納得して言われているような気がしてならない。
 それじゃ、なぜ今までそういう実効性のあるプランが実行されてこなかったのか、そこまでお聞きになりましたか。その最大の理由は何だと思いますか。まさか予算が来なかったからということじゃないと思いますよ。もし反論というかその辺あったら議論を深めてもいいんですけれども、そういうところまで質問通告もしていませんし、そういう言葉じりの問題ですから、これ以上こちらの方としては答弁求めません。それでよろしゅうございますか。
#121
○国務大臣(小宮山洋子君) どこまでやれば十分な議論をして十分に私が認識をした上で言っているかというのは、それは受け取り方によって違うと思いますが、このことについては省内で相当力を入れて今回やっております。私もその中に入ってやっていますので、そういう意味では、言葉だけということではなく、私としては全力を挙げてやっているつもりですが、それがどうなるかということは、やはりその結果を見ていただかないと御納得はいただけないのかなと思っています。
#122
○山崎力君 いや、この問題で時間取りたくないんですけど、議論されていること分かるし、実効性があるんだろうなと、実際にいい結果をもたらすんだろうなと思って議論されて出されたことについてのことを申し上げているわけじゃないんですよ。それは、その可能性十分あると思います、恐らく中身聞かなくても。
 だけれども、それじゃ、それがなぜ今回実効性を持つということを確信されたのか。ということは、以前そういったことがなぜできなかったのかということが分かって、その上でそのハードルを越えることができたから、今度、実効性が十分あるものだと断言できるようなことになると僕は思っていますので、その辺のところのことまで分かった上で言われているのかな。そうでなかったら、今度は実効性のあるもの出しました、今までは出していなかったんだねということになっちゃうわけでございますので、その辺を是非御理解願いたいと思います。
 時間の関係で、飛ばして次の方に行きたいと思いますが、今度は国と地方の関係についてお伺いしたいんですよ。
 社会保障、これ、現場は地方ですよね。文書を時間の関係で読みませんけれども、そういうふうな認識されております。そして、そうなったときに、今回も含めて、社会保障における国と地方の役割分担、関係というものについてどのようにお考えでしょうか。
#123
○国務大臣(川端達夫君) 全体として、国と地方の関係は、これは地方自治法にも書いてありますけれども、できるだけ住民に身近なところは地方自治体が責任を持ってやると、そしてそれができかねる国全体の部分は国がそれを補完するということで、対等の立場で、地方の自立性、自主性を生かした中で役割分担をするということが基本だということであります。そういう意味で、社会保障についても同じ考え方でありますので、国と地方公共団体が適切に役割を分担するとともに、地方公共団体の自主性及び自立性が十分に発揮されることが重要であるというふうに思っております。
 そういう意味で、今回も、今の四事業をどういう役割分担しているのかということで整理する中で、国と地方の協議の場を通じて、国と地方団体も十分な議論の中で、全国レベルのセーフティーネットを国が分担する、地方の実情に応じたきめ細かなセーフティーネットは地方がやるということで、お互いが支え合って社会保障を安定的に実施していくことを基本とするという考え方でやってまいりました。
#124
○国務大臣(小宮山洋子君) 今総務大臣お答えになったとおりでございますが、国と地方の協議の場でも非常にかんかんがくがく、大いに議論をさせていただいていまして、国としましては全国レベルのセーフティーネットの制度を設けると、それに合わせて、やはり現場である地方自治体がそれぞれ地域に応じた形で、その制度をどういうふうに生かして具体的な計画を設計をして実行するかという、そういう二重のセーフティーネットをつくっていくということだと思っていますので、今後とも、地方がとにかく現場ですから、御意見も伺いながら、そうしたことがスムーズに運ぶように努めていきたいというふうに思っています。
#125
○山崎力君 ちょっと次の僕の考えを言う前に、僕が感じていることの大きな問題意識というのは、国と地方ってよく言うわけです。ところが、地方というのは一つじゃないんですね。四十七都道府県もあれば、市町村もあるわけです。そして、それが国なら、少なくとも役所であれば一つの利益共同体みたいなところがあって整合性のある政策をやるんですけれども、地方はそうは言っていられない状況があるわけです。
 最初に、その点で、地方といった場合の、今、皆さん方、政府、国の立場から、地方といった場合の都道府県と市町村の役割分担というのはどうあるべきだと思っていますか。それとも、それはそれぞれに任せるべきだと思っていますか。
#126
○国務大臣(川端達夫君) 都道府県と市町村の役割も、先ほど国と地方というふうな考え方を申し上げましたけれども、まずは基礎自治体である市町村ができることは行っていただく、そして市町村でできないことは広域的な自治体である都道府県が担うという、これも補完性の原則を基本として都道府県、市町村がそれぞれの役割と責任を持って果たすことができるようにすることが重要であるという考え方でございまして、住民により身近な市町村にできる限り役割を担ってもらうというこの考え方は、社会保障における都道府県と市町村の役割分担についても当てはまるものであるというふうに考えております。
#127
○国務大臣(小宮山洋子君) 基本的には、考え方は今総務大臣がおっしゃったとおりですが、社会保障分野で具体的にどういうふうな役割分担をしているかということを少し申し上げますと、市町村は、一番身近な基礎自治体として、例えば介護保険や国民健康保険などの地域保険制度を運営をする、また、障害者や生活保護受給者などに対する福祉施策を実施をする、そして、母子保健や予防接種、健診などの保健対策などを主に担っています。
 都道府県は、広域自治体として、市町村間の広域調整ですとか技術的、財政的な支援を行うほか、病院や介護や福祉の入所施設などの整備、提供体制を確保するということ、児童虐待への対応などの専門性を持つ福祉施策を実施をすること、感染症対策などの専門性、広域性を持つ公衆衛生対策などを行っているというのが一応中での役割分担になっています。
 今回の社会保障制度は、私も子ども・子育ての制度設計などに実務として当たりましたけど、都道府県のお考えと市町村のお考えが違う部分も結構ございます。それがやはりそのサービスを受ける側にとってどういう役割分担をして相互に補完していただくのがいいかということを考えながらやってきていますので、それは個々についてきめ細かにそういうそれぞれの実情をお伺いしながら、整合性を持ってできるようにしていきたいというふうに考えます。
#128
○山崎力君 いわゆる総論としてはそのとおりだと思うんで、それ以上何も付け加えることも引くこともないと思うんですが、各論としてやっていく場合、じゃ、どういう方針でやっていくのというところが、今の答弁聞いて、県や市町村の担当者、分かるとはとても思えないんですよね。結局、ケース・バイ・ケースと言っているだけじゃないのと。違うんですか。
#129
○国務大臣(小宮山洋子君) ケース・バイ・ケースというか、例えば今回やる子ども・子育て支援のところでは、自治体がこういう役割を持ち、都道府県はそれをこういうふうにバックアップするというような具体的な制度設計をしています。そういう形で、個々違うといえばその制度によって違いますが、総体としては、やはり今先ほど申し上げたような考え方の下で、それぞれの制度がより良く動くように役割分担もしていただいているということだと思います。
#130
○山崎力君 そのときの地方自治体での働き、それから地方自治体におけるそれぞれの財政状況、そういったものをどう勘案するかというのが大きな課題になっているわけですね。
 例えば、まあ何でもいいんですけれども、保育所等の問題で待機児童という言葉がありますけれど、地方には余りないんですよね。やっぱり大都会の問題だと。青森県でもほとんどいない。一桁だとか十人単位で、百人はいないだろうというふうに言われています、全県で。そういうところにお金出すということは、大変だとお金出すということは、その分のお金が都会に行くということですよ、逆に言えば。
 子ども・子育てに関して見れば、それじゃそれに匹敵するような支援というものが地方に行っているだろうかという感覚を持たないといけないと思うんですね。これはある意味被害者根性だと言えばそう言われても仕方のない部分はあるかもしれませんが、これだけ子ども・子育てやります、こう言っていて、その中身の予算の行き先見たらほとんど大都会じゃないのと。ただでさえ人口の減っている地方においてどうするんですかというふうな考え方というか、受け取り方をされても致し方ないことだと思うんです。よっぽどその辺のところは区分けして考えなくちゃいけない。
 そして、現場で働いている、これはもう年金でもそうだし、医療でもそういう保険徴収の問題もそうなんですけれども、本当にそれじゃ、医療なんか、我が町で医療機関あるのというところもあるわけですよね。そういうところの格差をどうするの、そこまで面倒を見てくれないんだったら、どうして我が村がそういった人たちの国保なら国保のお金を徴収するのが必要なのと。もちろん、ほかの町へ行って、医療機関あるということになって、保険もちゃんと受けられるから、それはそんなこと言わないでということもあるわけですけれども、そういったところをどういうふうにするかというところまで今度の制度が踏み込んでいるかなというと、私はそうは思えないところがあるんです。
 それで、極め付きは、この反省あってのことだと思うんですが、これちょっと古い話で、それを基に反省したというふうにおっしゃるのは分かっていても、あえて嫌み半分で言わせていただきますけれども、平成二十三年六月十三日、国と地方の協議の場、平成二十三年度第一回議事録の抜粋、山田さんという全国知事会会長が冒頭の挨拶で、自民党政権のときの委員構成と今回の集中検討会議の委員構成を見ますと、どちらも学識経験者、経済界、労働界、そしてNPOを主体とするそうした方の代表者が出ておられると、一つだけ除かれたものがありまして、それは地方公共団体の委員でありますと。
 こういうのが出ておるわけですが、こういう引継ぎは、川端大臣、お耳に入っていますか。
#131
○国務大臣(川端達夫君) 今の経過だとか、そういうことの議事録を私も読みましたけれども、実情として申し上げますと、そういう中で、その間から含めて、先ほどおっしゃいました、国と地方が社会保障をどういう責任で支えているのかという議論に発展をしていって、そして結果として、実情を調べるということから、現実的に今、何をどう皆さんがやっていただいているという経過に行きましたので、その部分は私は実のある議論がちゃんとできたと思いますけれども、そういうことが、議論があったことは私も聞きました。
#132
○山崎力君 申し訳ない言い方をすれば、最初の出だしがこうだと、後で、しまった、ちゃんとそれやらなきゃと思ってリカバーしても、スタートの段階でそこまで思い及ばなかった政権だったという、これ古傷はやっぱり持っていただかないといけないわけで、そこのところで質問させていただきたいのは、お金のというか、税収といいますか、財政力の少ない自治体とそうでない自治体、もっと言えば、交付税の交付団体と不交付団体、そこの差で、本来であれば社会保障というのは差があっちゃいけないんですけれども、これはどうしたって出ざるを得ないわけですよ。余裕のあるところは、あるいは余裕がなくても、そこの政治的な部分で子ども・子育て支援をしましょうと。単独事業としてやっているところもある、やりたくてもやれないところもある。その辺のところをどうやっていくかというのはこれ本当に難しい問題だし、交付税措置でそこまでやれるのかという問題は当然あるわけですし、ただ、今度の消費税の値上げに関して見れば、そこのところにかかわってくる部分もどうしたって結果的には出てくるわけですよね。その辺の発信が全然というほど聞こえてこない。
 だから、今度の改正で具体的にうちの村には、町にはどういう形でこの制度が出てくるんだろうと、影響してくるんだろうということを、もちろん町村長会とかそういったところでは議論されているかもしれませんけれども、現場にはまだまだ下りてきていないし、理解も進んでいない、不安が残っている。その辺のところについてどういう日程感でこれからこの問題、地方のそれぞれの現場に下ろしていく予定なのか。ちょっとこれは質問通告していなかったんですが、日程感、これからの予定というものが分かれば教えていただけませんか。
#133
○国務大臣(川端達夫君) 法案審議中ということで一定の限界があるんでございますが、最終的にはこの社会保障の充実として二・七兆円程度ということが今度新たに一%分ということでありまして、これに伴って地方負担についても一定程度増加するということになります。
 具体的な充実の内容は更に検討していくことになりますけれども、あえて現行の国、地方の負担割合等を参考にして試算してみると、国が一・八五兆円に対して地方は〇・八五兆円程度になるということでありまして、こういう地方の負担増が具体的にどうなっていくのかということも含めて、これは当然予算編成のときにはしっかりさせなければいけない、これが一番大きな日程感としてはもうそれがリミットでございます。そこでは、その総額は地方財政計画に適切に反映すると、そして、どういう項目をどうするかというのも、これも詰めていく中で、基準財政需要額の算入方法についても十分検討して適切に算定していきたいというふうに思っております。
#134
○山崎力君 そこで、要望ですけれども、これはそれぞれ市町村、統治能力というと言葉硬くなりますけれども、差があるのも現実です。よくやっているところもあれば、どうしても問題があると言わざるを得ないところもある。それをまとめて面倒見なきゃならぬというのが総務省の役割で、そんなひどいところに国の予算を使っていいのかというのが財務省のあれで、お二人ともそこのところのちゃんちゃんばらばらはもう何十年来の争いを引き継いで来年度の予算編成に当たると思いますが、今回の社会保障というものの考え方を是非御理解した上で地方の現場に違和感のない形でやっていただくように要望したいと思います。
 そこで質問なんですが、これは民主党の、何というかな、スローガン主義というか、そういったところもあるんですけれども、我々は地方分権と言っていたんですけれども、地域主権という言葉使われました。その中で、今回の案における引上げ分の消費税収の地方分について、これは全部社会保障に使うんだと、こういうふうに言っておられる。それはそれで、現実はそうかもしれない。しかし、本来の趣旨からいったら、地域主権の趣旨からいったら、自由にその地域の考え方に基づいて何に使うかというのが、それが地域主権の基本的な考え方じゃないですか。それに反しませんか、この制度は、今回の制度は。いかがでしょう。
#135
○国務大臣(川端達夫君) 今回は国、地方通じて社会保障の安定財源の確保ということを主にして、財政の健全化ということでこういう消費税の改正をお願いをしているところでありますけれども、先生がおっしゃるように、地域主権改革を進めるという基本的な理念でいえば、地方団体の財政運営の自由度を可能な限り高めていくと、そして使途は限定しない形で地方税の充実強化を図るというのがこれ大原則であるというふうに思っております。こうした考え方があって、これまでも、先ほど山田会長のお話ありましたけれども、地方団体といろいろ意見交換する中でもしばしば地方関係団体からは地方消費税の充実を含む地方の一般財源の確保などを求める意見が述べられてきたことは事実でありまして、これが私は基本だと思っています。
 そういう意味で、今回の改革の趣旨、それから地方分の消費税収の社会保障財源化については、国と地方の協議の場などを通じて、地方団体に対して、今回はこういう背景だからということで十分説明をする中で御理解を得るべく努力をしてまいったところでございますが、法案成立後の運用に当たっても、地方団体の意見も踏まえて、地方団体の自主性、自立性にも十分配慮しながら対処してまいらなければならないと思っております。
#136
○山崎力君 総務大臣そういうことなんですが、もし財務大臣、反論があればと。これはやぼですか、聞くのは。
#137
○国務大臣(安住淳君) 余り正直に言うと大ごとになりますので。
 ただ、やっぱり地方も頑張って自分たちで税金をしっかり、アメリカとは言いませんけれども、それぞれの地域に応じていただくような努力も必要だと思うんです。今は、率直に言って、これは自民党政権でも本当に苦労なさっておられました。先生も政治部の記者としても長い間この政治の世界おられるわけですけれども、いろいろ言いますけど、最後はやっぱり国が増税をするところで何割かを地方へという形での財源移譲だったわけで、だから、そういう意味では、本当にそれぞれの自治体にとってとてもこの政治の担う役割が重くはなると思いますけれども、地方に、おっしゃるとおり、主権といいますか、そういうものがもし移るような時代を目指すのであれば、是非課税に対しても頑張ってやっていただくということもあってもいいかなと思っております。
#138
○山崎力君 この問題をやるともう時間が何分あっても足りない問題で、ただ、今の大臣の話をすると、本当、地方の首長さん、議員さんは、名目どうでもいいと言うんですよ、額増やしてくれと。補助金でもいい、自主財源なんてもうどうしようもないんだ、雇用がないんだ、人が減っているんだと。自分たち地元の事情を知っているから何とかそこで頑張ってというけど、地元の事情を知っているから悲観的になるんだという人がいるんですよ。
 私の個人の経験からすると、二十数年前、青森に帰って県内を回ったときの知り合いの町村長さんのお宅で、現在、人が住んでいないところが知っているだけで四軒から五軒あります。無人の家で、合併前も含めてですけれどもね。そういったところを考えてみて、そういうことをやっていくと、本当に、地方、特に郡部と言われているところの救済といいますか再生策は、言うはやすく行うは難しで、本当に頑張っている方もいらっしゃるんだけれども、そしてマスコミ等はその明るい、何というんだろう、ともしびとしてそういう人たちを取り上げるんだけれども、なかなか難しい。それで、地方自治といいますか、そっちの方を言っている方からすれば、頑張っている、大したものだ。大阪なんかひどいものですよ。あれでやっていて、頑張っていると言っていて、交付税ちゃんともらっているんですからね。
 そういうのが現状だということに対して、もう少し、何というのかな、現実に即した形の物言いをしていただかないと、とにかく選挙向けとは言いませんけど、国民の理解を深めると言いながら、全部これは、今度の消費税アップ分は社会保障に使いますと、こう言い切っちゃっていて、自分たちの言っていた柱の一つと矛盾していることをあえてというか、気が付いているのか気が付いていないかも分からない、指摘されるまでは頬かぶりしておく、この姿勢がちょっと私には納得いかないということをあえて苦言の形で申し上げておきたいと思います。
 最後に、時間の関係でちょっと短くなりましたけど、午前中、同僚議員が、古川委員が質問した医療費の関係で行きます。
 これ、どう考えたって、五%のときお医者さん方が、医療は消費という名前にそぐわないというので消費税を排除されたのはあれですし、恐らく実態からいえば、ただでさえ医療事務大変なのに、ここに消費税のいろんな計算その他の管理が入ってくると大変だと。
 そして、さっき言った電子カルテなるものを言ったときに、これ、関係者から聞いただけで確証は取っていませんけれども、カルテの管理にコンピューターを使うと。そのためには、まず鍵の掛かる、情報保護のためにしなさい、パソコンも指定されたものにやりなさい、そういうことをやって、それが嫌気差して辞めた八十過ぎの、細々とというか、長年やっていたお医者さんで辞めたという人を私は三人知っています、個人的に。紙でカルテを書いていて、そういうのは嫌だということで、そういうふうに辞めた方も知っています、その電子カルテ一つ取っても。若い方はいいんでしょうけれども。
 そういった中で、いつまで丸めるんですか、診療報酬に。もう専門家の方たちがいろいろ質問しているから細かいことは言いませんけれども、内科、外科、産科、そういった科目ごとに、それぞれに即した診療報酬なんて、アップなんて普通はできないというのは目に見えています。それを大ざっぱに丸めて、その中に加えて、それで最初のうちはまあまあやっていたのが、診療報酬改定でそこのところが抜きで改定されて、ぎゃっというふうになって、頭に来たというお医者さんがいることも御承知でしょう、大臣。
 そういった中で、今回の八%というものに対して、私は制度論からいって、医療に消費税を持ち込むいい機会だと思っています。これ、八%抜きにして一〇%行ったとき、普通税率その他でやるという手もありますけれども、やっぱりある程度、複数税率にしろ何にしろ、患者さん側からこれいただかないと、一〇%までいいよ、だけど我々の計算からしたらこれ共通項でしょう。何年もたすか分からないけど、よほどの経済の好転がない限り、一〇%じゃ消費税は収まらない、将来、十年先、二十年先はという意識からすれば、いい機会じゃないかというのが私の考え方なんですが、大臣、お考え、いかがでしょうか。
#139
○国務大臣(小宮山洋子君) もし必要があれば、また財務大臣からお答えいただければと思いますが、先ほども申し上げたように、今、中央の下に検証の場を関係者でつくっていますので、そこで社会保険医療に関する課税の問題についても併せて検討をしたいというふうに思います。
#140
○山崎力君 検討してということであれなんですけれども、それは先ほど同僚委員からの質問で詳しくなりましたけれども、基本的な税制の考え方として、今度は財務大臣にお聞きしたいんだけれども、今のまま丸めた形で診療報酬にぶち込む、これ、どこまで軽減税率、あるいはやるかどうかというような問題は別として、何というんでしょう、これは大きくやったから、大量のときは少し面倒を見るとか、そういう恣意的な部分でやるよりは、もうすっきりさせる、簡素化するというのはそういうことだと思うんです、誰でも分かりやすく。
 これから、医療に関しても消費税を払うと、払える人は払ってもらうと、問題のあるというか、払いづらい人は別途それに対して対応策を取る、これが一番分かりやすい税制じゃないかと思うんですが、財務大臣、お答えしづらい点は分かりますけれども、今のお気持ちをお聞かせ願えればと思います。
#141
○国務大臣(安住淳君) 率直な感想を申し上げますと、多分、三%や五%であれば、特にスタートの時点の三%であれば、特別、診療報酬に上乗せした方がある意味でお互い面倒もなかったし、いいでしょうというようなこともあったと思いますが、長年こうして御指摘をいただくと、確かに消費税がこれから例えば八%、一〇%に上がっていくと。我々としてはそれを基本に今回やらせていただきます。ですから、やらせていただく以上はかなり精緻な議論をやってはいただきますが、先生の御指摘のことは、これからもうそういう丸めるようなレベルでなく、もっと消費税というものの位置付けが大きくなったときに、そこで包含するのはもう難しいから、制度を変えた方がもっと分かりやすくすっきりするんではないかという議論だと思います。
 個人的には大変私も感想としては言いたいことはあるんですが、一度政府の中でやっぱり、実は私も省内でも、どこかの時点ではやっぱり考えないといけないときが来るだろうなということは申し上げておりますので、そこはやっぱり改めて、先ほど古川先生のお話もありましたけれども、様々な医療に対する制度を全部一度テーブルに入れて議論をするというのはそろそろあってもいいんではないかと思っております。
#142
○山崎力君 最後に、厚労大臣、御感想をと言いたいところですが、先ほどの答弁以上のことはなかなか出てこないと思いますので、私の方から質問は控えさせていただきますけれども、今まではこれ、今度の法律を、消費税という懸案を、上げるという決断をしていただいたということと、我が党を含めて関係者が本当に現時点での条件の中でしっかりしたといいますか、まあ最低限ここいらでは受け入れてもらえるだろうということでできた今回の案でございますので、賛成の立場で当然やっているわけですけれども、今日質問させていただいたとおり、肝心の基本的なところをぼやかしたまま、余りにも世間受けがいいようにというふうに、先ほど来申し上げた点を含めて、何というんでしょう、言わなくてもいいというか、正直じゃない。地域主権についてもですね。そういった形で今回出されているという御党の体質が残っているということだけは明確に指摘させていただいて、私の質問を終わらせていただきます。
#143
○石川博崇君 大変な猛暑の中、連日、長時間にわたる御議論、御苦労さまでございます。大臣の方々、また発議者の方々、お疲れかと思いますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 公明党の石川博崇でございます。今日は、このように質問の機会をいただいたことに、まず、冒頭感謝を申し上げたいというふうに思います。
 午前中、子ども国会議員の皆様方が、先ほど傍聴にもいらっしゃいましたが、昨日、今日と子ども国会が開かれまして、全国から百五十人の選ばれた子ども国会議員の皆様方がきずなというテーマを中心に熱心な議論をされて、先ほど宣言も採択されたというふうに伺っております。
 今議論されております社会保障と税の一体改革は、まさにこうした未来を担う、将来を担う子供たちのためにツケを残さない、しっかりと社会保障制度を安定化していくということで大変に重要な制度だというふうに考えております。
 私も若手国会議員の一人として、地元に戻って同世代の方々とこの今の消費税の議論の話をさせていただきますと、同世代の方々の多くの反応は、やはり将来にツケを残さない、たとえ国民の皆様に不人気な政策であったとしても中長期的な視点で決めることをしっかり決めていく、これは大変に重要なことだというふうな御意見が大宗かなという印象を受けております。もちろん、批判的な方々もいらっしゃいます。そうした方々にはしっかりと説明責任を果たしていかなければならないかと思いますが、そういう若い世代が今この消費税というものをどう考えているのか、社会保障制度をどう考えているのかということを、是非こうした御意見があるということを御認識いただければなというふうに思います。
 今、ロンドンでオリンピックが開催されまして、若手アスリートがまさに日本の全国民の期待を一身に背負って戦っておりまして、ついつい応援もしたくなって夜も遅くなり寝不足にもなってしまっている、私もその一人なんでございますが、ああやってやっぱり若手が活躍している姿に大変に勇気付けられます。こうした若者がしっかりと将来を担っていけるしっかりとした制度をこの社会保障と税の一体改革の議論を通じて築いていきたいというふうに考えております。
 私ども公明党といたしましては、今回、三党修正協議、そして三党合意に至るまでに、大変に重たい結論を議論の結果下したというふうに感じております。党内の議論の中でも反対意見、多数ございました。いや、大宗だったと言ってもいいかもしれません。
 そうした中にあって、やはり二〇〇八年、二〇〇九年の税制改正のときに、自公政権のときにしいた方針でございますし、大変遅くなってしまいましたが、この将来の安定的な社会保障制度を確立していく上では、また少子高齢化社会を乗り切っていく上では、これはもう進めざるを得ない政策であるということで、大変重たい、今野党の立場ではありますが、三党の修正協議に応じさせていただき、修正合意に応じたということでございます。
 こうした私ども取った対応については、地元でもずっと説明を続けさせていただいておりまして、やはり政党というのは、国民の民意を集約する機能、そしてけんけんがくがくの議論を行った上で、その集約した意見、議論について結論を一度下したからには、その結論について責任を持って国民の皆様に説明をしていく、これが政党の果たすべき意見集約の機能として、今のこの民主主義の社会の中で大変重要な機能を担っているというふうに、私はまだ新人の議員でございますが、政党の重要性というものを非常に強く感じているところでございます。
 そういう観点からいいますと、申し訳ございませんが、今の政権与党であられる民主党の対応について不満を申し上げざるを得ない状況であると私は感じております。
 特に、この社会保障と税の一体改革、今でこそ政権与党の皆様方、もう先送りできない待ったなしの課題であるということを、野田総理も政治生命を懸けてやらなければいけないということをおっしゃっておられるわけですけれども、これまでの御対応を見てまいりますと、二〇〇八年の税制改正、そして二〇〇九年度の税制改正のときにも民主党として反対を投じられて、岡田副総理おられますし、また安住財務大臣もおられますが、皆さんは、消費税を含む税制の抜本改革には反対の立場であられたわけでございます。そして政権交代が起こり、その後、鳩山内閣ではこの議論は完全に放置されてきて、一切手付かずの状況であったと。これによってこの期間の、鳩山内閣は一年でございましたが、社会保障・税の一体改革の議論が非常に遅れてしまった。菅内閣になりましてから、与謝野大臣を招き入れられて議論が進み始めたわけでございますが、やっと民主党政権になられて三年目になって今この状態になっていると。
 非常に時間が掛かってしまった、あるいは鳩山内閣当時に一切手を付けてこなかったこれまでの民主党政権の在り方について、岡田副総理、どのように感じていらっしゃるか、是非御答弁をお願いいたします。
#144
○国務大臣(岡田克也君) まず、今の質問にお答えする前に、今、この社会保障・税一体改革の必要性について、御党も支持をしていただく方々あるいは国民の皆さんに対して真剣に説明をしておられることに敬意を表したいと思います。我が党も同様に、今懸命に説明をしておりまして、最近の調査によりますと、民主党支持者の中では社会保障・税一体改革に対する理解が大分広がってきたように思います。ただ、まだまだ反対しておられる方もいると。もっと真剣に、特に我々は与党ですから、正面から向き合って、そして多くの反対の方々に対してもそれを説明をする責任が我々にはあるというふうに思っております。
 そこで、御質問にお答えいたしますと、我々は二〇〇九年のマニフェストで社会保障・税一体改革について何か触れたということはございません。もちろん、消費税、反対するとマニフェストに書いたわけではありませんが、四年間は上げないということも申し上げたわけで、そういう意味では、我々、政権交代してまずやらなければいけない仕事、その中にこの社会保障・税一体改革というものは入っていなかったということであります。
 そういう中で、鳩山政権はこの問題について取りかからなかったというのは、ある意味では当然のことだというふうに私は思います。ただ、そういう中で、菅さんが総理になられました。その前、財務大臣のときにギリシャ危機が顕在化してヨーロッパの経済危機が本格化した、そういう中で非常に危機感を持って、社会保障制度の持続可能性のためにも、あるいは財政の立て直しのためにも、これはやらなければいけないというふうに菅総理は決断され、そして今御指摘のように、与謝野さんを閣僚として据えて本格的な議論を内閣としても始めたと、これが経緯でございます。
 その間遅れたじゃないかという御批判はもちろん真摯に受け止めますが、我々の二〇〇九年のそのアジェンダの中には入っていなかったということであります。
#145
○石川博崇君 掲げておられたマニフェストの中に掲げていなかった、最優先課題ではなかったという御答弁でございましたが、これはやはり見通しが甘いというふうに言わざるを得ないのではないかというふうに思います。
 今いろいろ、この質疑でも御答弁されているとおり、今の日本の少子高齢化の状況というのは、当然、自公政権の時代からもう人口構造を見れば明らかでございますし、社会保障の必要な財源が年々必要になってきている、この状況も明らかな状況であったわけでございます。
 日本の予算措置、どういうふうに安定的な財源を確保していくのかという上で、消費税を含む税制の抜本改革というのはもう待ったなしの課題というのは、まさに二〇〇九年の時点からそうであったということを是非、恐らく当時反対された岡田副総理も、本音ではこれは必要な課題だというふうに思っていらっしゃったのではないかというふうに思いますが、その辺、いかがでございましょうか。
#146
○国務大臣(岡田克也君) 委員、これはやっぱり戦後初めての本格的な政権交代、これを掲げた選挙だったわけです。そして、それが実現したと。やっぱり、国民の期待は、今までのやり方を大きく変えてもらいたいというところにあったわけですから、我々はそのことにまず取りかかったということは、それは是非御理解いただきたいと思います。従来のテーマというのは、それはあったかもしれませんが、社会保障・税一体改革も重要なテーマであったかもしれませんが、我々としては、より違う観点で、政権交代の実をしっかり上げるということに専念したということであります。
 それからもう一つ、私がどうかということですが、そういうことに関して言わせていただくと、私が二〇〇四年の参議院選挙で、将来的な消費税の引上げ、直ちにとは言っておりませんが、三%の消費税引上げは避けられないというふうに申し上げました。そのときに、私は、もう鮮明に覚えておりますが、野党だけではなくて小泉総理御自身も、野党の民主党は消費税を上げようとしている、誠にけしからぬと言って、街頭演説でさんざん批判をされました。私は、もしあのときに、野党も言っているけれども、やはり財政の立て直しも重要な課題だからここは考えようというふうに、もし時の小泉総理が判断をされればこれほどに財政がおかしくなることはなかったというふうに思って、今でも大変残念に思っているところであります。いろんな事情があるにしろ、あれは一つの私は転機だったのではないかというふうに思っております。
 以来、個人的には、私、財政の立て直しということは常に頭の中に置いてまいりましたが、二〇〇九年については、先ほど申し上げましたように、それを超える政権交代という大きな出来事の中で、我々の政策の優先順位というのを決めさせていただいたということでございます。
#147
○石川博崇君 優先順位がここになかったという中で、政権交代直後の鳩山政権においても何ら手付かずで今ここに至ってしまったと。今、待ったなしの課題に我々取り組んでいるわけでございますが、当然、二〇一四年の四月から八%ということを考えますと、時期的にももうあと一年半、二年ないわけでございます。これをやはりできる限り早く成立をさせ、国民の皆様方が安心していただく、例えば経済対策であったり低所得者対策であったり、もちろん社会保障の全体像であったり、これは早く作業に取りかからなければならない。
 そういう中にあって、この法案、一日でも早くやはり採決をするべきというのが政府・与党のお立場であろうかというふうに私は確信をしておりますが、そこはいかがお考えでしょうか。
#148
○国務大臣(岡田克也君) 私はこの問題の責任者ですから、一日も早く成立をさせていただきたいと、そういうふうに願っているところであります。
 もちろん、ただ、国会の中で三党以外の政党もあります。いろいろな議論がまだ十分でないということであればそこはもう国会の中でお話合いをしていただくわけでありますが、私としては一日も早く成立することを期待しているということでございます。
#149
○石川博崇君 もちろん、国会の中でいろいろ御意見もございます。そこは国会の中で時期を決めていくということでございますが、政府・与党、まさにこの責任者であられる岡田副総理としては、一日も早く採決をすべきだと、すなわち、お盆前かお盆後かということでいうとお盆前だということでよろしいですか。
#150
○国務大臣(岡田克也君) これは国会の中で御議論いただくことなので、私が申し上げることではありません。ただ、なるべくできるだけ早くという思いは持っております。
#151
○石川博崇君 なかなか答えにくいのかもしれませんが、一日も早くやはり上げるべきだという政府の信念を持ったぶれない対応が大事だということを、是非とも強い立場で臨んでいただきたいと思いますし、残念ながら、今、民主党の中から採決を遅らすべきだというような雰囲気が出てきているというのは大変に残念であるということを私は申し上げたいというふうに思います。
 続きまして、消費税が二〇一四年四月から、あるいは二〇一五年の十月から上がるということについて、一番懸念を持っておられる方々への対策について質疑をさせていただきたいと思います。
 特に、私の地元大阪もそうでございますが、中小企業の大変多い、全国でもやはり事業者の九九%が中小企業でございますし、この消費税が上がることで価格転嫁の問題、表示価格の問題、様々議論ありますが、中小企業がもう消費税が上がるとやっていけなくなるかもしれないというような懸念を抱いているのは事実でございます。
 こうした中小企業の方々に対してしっかりと政府として、これから補正予算あるいは来年度予算編成の中でこの中小企業対策を万全に取っていくと、抜本的な見直しも含めて中小企業政策を取っていくという強い、力強いメッセージを発していただきたいと思いますが、いかがでございましょう、今日は経産政務官。
#152
○大臣政務官(中根康浩君) 石川委員にお答えを申し上げます。
 今回の消費税率の引上げによる景気への影響や価格への転嫁については、中小企業者の中に懸念の声も大きくあるということは承知をいたしております。
 これは直接の転嫁対策ばかりではありませんが、中小企業対策につきましては、今年度予算において、復旧復興経費を含めて前年度比で約千四百億円増の総額約三千四百億円を計上し、資金繰り支援を始め技術力の強化や海外展開支援など、中小企業の経営力を強化するための総合的な支援を実施しているところでございます。
 引き続き中小企業の声をしっかりと聞いて、消費税を引き上げる際の影響も考慮しつつ、万全の中小企業対策を切れ目なく講じてまいりたいと考えております。
#153
○石川博崇君 中小企業対策の中では、例えば金融円滑化法が今年切れることになってしまいます。
 また、中小企業の方々から大変評価の高いセーフティーネット保証、これもこの上半期で対象事業者これまで一〇〇%でございましたが、対象事業者を狭めるというマイナス要因がこれから先続いている中で消費税増税を迎えなければいけないという中にあります。特に融資を借りるに当たっては、やはり二年後、三年後の景況を見ながらそれぞれ業者の方々判断をされるわけでございます。
 これから一四年四月、もう一年ちょっとで来る、あるいは一五年十月というところを見越して今融資を受けようかどうかと悩んでいらっしゃる方々に対してそのセーフティーネット保証の幅を狭めると、この九月末で狭めるというのは、是非それを見直すことも含めて考えていただければというふうに思いますが、この辺いかがでございましょうか。
#154
○大臣政務官(中根康浩君) セーフティーネット保証五号についてお答えを申し上げます。
 本年三月に、平成二十四年度上半期は引き続き原則全業種指定の運用を継続をする、個別の中小企業者の状況にきめ細かく対応するという観点から、現在中分類で行われている業種指定については平成二十四年度下半期からは細分類で行う、細分類による業種指定を円滑に行うことができるよう、業況調査を実施する業所管部局、個別中小企業者の業種を判断する市区町村等に対して十分な周知を図ることを決定をしたところでございます。
 平成二十四年度の下半期の指定業種については、きめ細かく業況を見た上で判断をしてまいりたいと思っております。
 以上です。
#155
○石川博崇君 今政務官もっともらしくおっしゃられましたが、要は、上半期で一〇〇%対象であった業種を絞ってきめ細かくとおっしゃいますけれども、現在業況がいい数字が出ているところについてはもう対象にしないということを今決めていらっしゃるわけでございますよね。
 ただ、今、仮に景気が復興需要なんかもあって良くなっているかもしれなかったとしても、二〇一四年四月あるいは二〇一五年の十月の駆け込み需要やその後の反動なんかを考えて、やはり非常に不安感を持っていらっしゃる企業の方々もたくさんいらっしゃるわけです。そういう方々に対して、やはり今これを絞るというのは是非見直していただきたいというふうに思いますが、いかがでございますか。
#156
○大臣政務官(中根康浩君) 改めてお答えを申し上げます。
 絞るということを今の段階で決めているわけではありません。まさに、先ほど申し上げましたように、きめ細かく業況を調査をし、判断をしてまいりたいということでございます。
#157
○石川博崇君 是非、業況判断、調査の段階では、二年後、三年後の状況も含めた今この社会保障と税の一体改革の議論をしているわけですので、そうした消費税が上がる段階でどうかということをどう感じておられるか、そこも含めて丁寧に調査をしていただければというふうに思います。
 また、続きまして、中小企業の方々の中で特にやはりこの消費税増税に対して懸念を抱いていらっしゃるのが商店街の方々でございます。消費に対する悪影響が出るということで、駆け込み需要のときは若干上がるかもしれないけれども、その後の反動でもうもたないというお声を商店街を歩きますと大変たくさん伺います。
 平成元年に消費税を導入した折には、こうした商店街の対策として基金を組んで、商店街振興基金を創設してこの商店街の方々の懸念におこたえをいたしました。今、中小企業庁として、こうした商店街に対するこの消費税増税時にしっかりと商店街の方々が心配しなくていいような対策、取られているんでしょうか。
#158
○大臣政務官(中根康浩君) 今回の消費税率の引上げによる景気への影響や価格への転嫁については、商店街を構成する中小商業者の中には懸念の声もあるということは十分承知をしております。
 先生御指摘のように、消費税導入当時には、消費税の適正かつ円滑な転嫁を促し、商店街の発展に寄与することを目的として商店街振興基金を造成するほか、様々な対策を講じてまいりました。商店街は、小売業全体の年間販売額及び従業員数の約四割を占めるとともに、地域コミュニティーの担い手として地域経済を支える役割を果たしておられます。このような商店街を構成する中小商業者が消費税分を価格に転嫁しやすい環境を整備していくことは重要な課題であり、これまでの消費税の導入時、引上げ時を上回る十分な転嫁対策を実施すべく、具体策の検討を進めていくという考えでございます。
#159
○石川博崇君 いや、政務官、価格転嫁を円滑に図るというのは当然大事なことで、これまた後でやりますけれども、しかし、価格転嫁を円滑に図るということは、消費者から見ると値段が上昇するということですので、消費意欲が減退してしまうことになるわけです。そうした部分も含めて、しっかりと商店街の方々への対策を取っていただくということが大事なんだというふうに思っております。
 中長期的にはもちろん、これまで様々な質疑にもありましたとおり、社会保障を安定化させ、そして貯蓄から消費に回していくという中で経済の活性化ということが図られることは私も期待したいというふうに思っておりますが、ただ、いかんせんやっぱり短期的には、先ほどから何回も申し上げていますとおり、駆け込み需要、そしてその後の落ち込みということが非常に心配されるわけでございます。
 この短期的に起こり得る消費意欲の減退ということをどう防止し、こうした商店街の方々に対して安心感を与えていくかということを政府としても、これはもう中小企業庁のみならず政府全体として取り組んでいただきたいというふうに思いますが、古川大臣、この辺いかがでございましょうか。
#160
○国務大臣(古川元久君) 委員御指摘ございましたように、消費税の引上げに伴います駆け込み需要とかその反動によります影響、これは経済の視点からしっかりウオッチをしていかなきゃいけないというふうに思っています。そして、政府としてはこれは適切に対処していかなければいけないというふうに思っております。
 いずれにしても、具体的に今の時点でどうのこうのということを申し上げる段階にありませんけれども、その時々の経済動向とか先行きリスク等をしっかり注視して、必要な場合には様々に、政策も含めて柔軟にかつ機動的に対応していくというのが政府の基本的な考え方、スタンスでございます。
#161
○石川博崇君 その時々の経済の動向を確認しながらというのはある意味当然の話でございまして、この消費税増税に従って駆け込み需要が発生し、そしてその後の反動があるということはもう今から想定できる話でございますので、このとき何をするかというのをそのときの景気動向を把握してからでは遅いわけです。今の時点からこの二〇一四年四月に何をするか、二〇一五年十月に何をするかということを是非政府を挙げて取り組んでいただきたいというふうに思います。
 それから、先ほど来何度か話が出ておりますが、価格転嫁対策を何としてもこれ円滑に、また適正に行っていただくということが非常に重要でございます。今回の法案においても、独禁法あるいは下請法の法制上の措置を検討するというような条項も盛り込まれておりますが、実際、現場でやはりこの価格転嫁を万全に実施するというのは、現実問題、相当難しいものがあるというふうに感じております。
 そういう中で、中小企業の事業者の方々の状況、価格転嫁が円滑に行われているかどうかという状況をしっかりと確認をしていただく。転嫁Gメンというようないわゆる話もありますが、人員の強化ももちろんやっていただく必要がありますけれども、公取あるいは中小企業庁だけではやっぱりなかなか人員の面から、マンパワーの面からでも、全国津々浦々の中小企業業者の方々の状況を把握するというのは難しいものがあると思いますので、例えば、各地域地域にあります税務署や各県の労働局あるいは経済産業局、さらには地方自治体、こうした、もう政府、各自治体を挙げての取組が不可欠であろうかと思います。
 この辺についての御決意を是非、検討本部長であられます岡田副総理、よろしくお願いします。
#162
○国務大臣(岡田克也君) 転嫁対策の重要性については、委員御指摘のとおりであります。そして、これは直接の担当官庁である公正取引委員会や中小企業庁、独禁法や下請法、所管しておりますが、そこだけでは駄目だということであります。
 一つは、そういった公取や中小企業庁が自らしっかりと情報を集められる体制をつくる、そういう意味でGメンの話が出てきているわけですが、同時に、それぞれの所管業種について独禁法や下請法に違反すると思われる事例に接した場合における公正取引委員会への通報窓口を関係省庁に設置をして、効果的な情報の入手に努めることができる、もうそういう体制をしっかりとつくりたいというふうに思います。
 委員は地方自治体ということも言われましたが、そういうせっかくの御示唆でありますので、そういうことも含めてここは万全の対策を講じていかなければならない。
 消費税のこの引上げ、これ二回に分かれておりますので、一回目のときにうまくいかないと、次の一〇にするときにこれ円滑にできないということにもなりかねませんので、しっかりと、従来に比べてはるかに手厚い、そういう対策を講じていきたいというふうに考えております。
#163
○石川博崇君 是非とも、この点は非常に重要な点でございますので、よろしくお願いいたします。
 と同時に、やはり重要になってまいりますのが、今回、二回にわたって上がるということで、価格表示の在り方をどうするのかと。これも同じく検討本部の中で検討されておりますが、御案内のとおり、この消費税につきましては平成十六年の四月から総額表示方式になっております。それまで統一されていなかった内税にするのか外税にするのか、本体価格と税というのを別表記にするのかというのがばらばらであった中で、消費者の側からすると、やはり実際幾ら自分が払わなきゃいけないのかということが分かった方がいいということで、平成十六年の四月から総額、消費者が支払う方の額を必ず明記するということが義務付けられているわけでございます。
 これは、二〇一四年の四月の時点、二〇一五年十月の時点で二段階上げていく中で、引き続き総額表示方式ということを義務付けるとすると、二回この表示を変えなきゃいけない。それに係るコストも掛かってしまうということで、この結論を早く出していただきたいというふうに考えております。
 これまで政府の議論を拝見させていただきますと、二月にお示しになられた一体改革の大綱では、この今やっている総額表示の義務付けを基本とするというふうに明記されておられました。しかしながら、今回、元々三月に閣議決定された法案では、この総額表示の義務付けを基本とするという部分が削除されております。
 その後、民主党内の検討ワーキングチームで出されたペーパーでは、総額表示方式の維持が望ましいというふうに、今度また総額表示方式を出された上で、今現在、検討本部で出されております中間取りまとめでは結論が出ていないという、ぶれにぶれているという状況でございまして、これ実際現場でどうなるのかということに対する非常に不安の声が上がっております。
 これがぶれにぶれているという状況は、まさにいろんな御意見があるという表れかとも思いますけれども、これ早く決めていただかないと、平成十六年に総額表示方式が決定したときも、これやっぱり周知徹底期間を相当長く取らないと、実際にその価格の表示、バーコードのシステムの変更も相当時間が掛かります。二〇一四年の四月ということを、もう一年ちょっとで来るということを考えれば、早く決めて早く周知徹底していただくことが必要かと思いますが、本部長、副総理、いかがでしょうか。
#164
○国務大臣(岡田克也君) 今委員御指摘の総額表示の話、それからもう一つは表示カルテルの話というのがございます。
 総額表示につきましては、御指摘のように、先般政府の検討本部で取りまとめました中間整理におきましては、消費税率の引上げが段階的に実施されるため、事業者における値札の張り替え作業などの事務負担が増大することにも配慮し、書籍における例などを参考に、消費者に最終的な支払額を誤認させないための代替的な措置を講じていれば総額表示義務を弾力的に運用することを検討するというふうにしたところであります。この書籍における例というのは、書籍本体には本体価格幾ら、例えば千円なら千円プラス税というふうに書いてありまして、書籍に挟んである短冊には具体的な額を総額で書くと、こういうことでございます。
 それからもう一つ、カルテルの話がございまして、いわゆる表示カルテルにつきましては、これも必要に応じて独禁法の適用除外とするための法的措置を検討するという方針を示しているところでございます。
 政府といたしましては、各省庁を通じて事業者の要望を的確に把握し、各事業者の業態の特性に応じた弾力的運用の具体的方法について整理を行いたいと考えております。総額表示義務違反にならない事例をまとめたガイドラインあるいは事例集などを作成して周知徹底を行うことにより、事業者の税率引上げ時に値札の入替えなどを円滑に行えるよう、しっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。
 総額表示ということが原則ではありますが、その表示の仕方について、消費税引上げ時には、その前後には弾力的に運用することで手間を省き、混乱を防ぎたいということでございます。
#165
○石川博崇君 今、中間取りまとめということで検討本部で出されておりますけれども、最終結論を早く出していただきたいということを切にお願いをしたいというふうに思います。
 以上が中小企業の方々が抱えていらっしゃる御不安に関する質問でございました。
 続きまして、私は公明党におきまして学生局という組織に所属させていただいておりまして、様々な青年雇用対策、現場なんか行かせていただきながら取り組ませていただいております。昨年も、公明党の青年委員会として全国で青年層の方々、学生の方々、中小企業の方々に対するアンケート調査を行って、現場の様々なミスマッチ、よく言われる話でございますが、学生と中小企業の間の求人情報がリンクしていないという問題ですとか、あるいはハローワークであっせんする職業訓練の内容と中小企業自身が実際に求めている人材像、技術というものがリンクしていない、そういった様々なミスマッチがございます。そうした解消を、昨年末、政府にも提言をさせていただきました。
 今、政府におきましては、若年雇用戦略というものを取りまとめていって、これから具体策に結び付けて、この若年雇用戦略も様々な御批判が出ているようでございますが、しっかりと青年雇用、今は大変厳しい状況が引き続き続いているのは現実でございます、取り組んでいただきたいというふうに思っておりますが、残念ながら、今の社会保障と税の一体改革、柱としては入れていただいているんですけれども、具対策をどうするのかということが一向にない状況でございます。
 消費税を充てろとは申しませんけれども、予算措置あるいは様々な措置をやはり厚労大臣、先頭を切って組んでいただきたいというふうに思いますが、この点の今のお考えといいますか御所見等ありましたら、お聞かせいただけますでしょうか。
#166
○国務大臣(小宮山洋子君) 若者のためのいい御提言をいただきまして、ありがとうございます。
 現状は、この春、新卒者の内定状況を見ましても大変厳しい状況ではありますけれども、高校、大学共に前年を上回ってはいます。ただ、フリーターの数が百七十六万人と大変多いので、ここに対してしっかり対応を取っていくことが、これは労働界、経済界、教育界、なるべく連携を取って、省庁縦割りでなく、そこを取り組みたいと思っています。
 新卒者に対しましては、今、全国の新卒応援ハローワークなどでジョブサポーターがきめ細かに相談に応じる、職業紹介をするということをしていますし、フリーターなどに対しては、ハローワークでやはり就職支援、トライアル雇用、これがかなり効き目がございますので、これで正規雇用に向けた支援を実施していまして、平成二十三年度はフリーターのうち二十五万人が正規雇用に結び付いているということがございます。
 今おっしゃっていただいた若者雇用戦略、これで新たに施策を実行していきたいと思っているんですが、一つは、全ての高校、大学、専修学校などにジョブサポーターの全校の担当制を導入をすることですとか、大学の中にジョブサポーターの相談窓口、出張相談などを行うなど、若者については相当力を入れているつもりなんですが、御指摘のように、今回、消費税の増税の対象としてその財源をそこに明確にしていないということで、今回も就労支援の中で、若者、女性、そして職業訓練を柱にはしているんですが、そこにスポットが当たっていないというのは御指摘のとおりですので、全国歩きましても若い方たちからよくそういう御質問もいただきます。
 もっとしっかりと、どういうことをやっていく、これから、今は何をやっているということも含めて周知を図っていきたいというふうには思っています。
#167
○石川博崇君 私、先週、栃木県の宇都宮市に行かせていただきまして、現地で、これまで国が基金事業で実施されておりました総合支援センターが基金事業が終了したことによってなくなるという時点で県がこれを引き取りまして、ジョブモールというものをこの四月から開設されております。地方自治体が主導してやっておられるジョブカフェとかあるいはハローワーク、そうした連携を一か所で、ワンストップでできる事業ということで、非常に前向きな取組であるということを行って感じさせていただきました。
 その場で一つ指摘があった点を少し御紹介させていただきますと、栃木県は、実はこれからの産業振興政策として、重点分野、五つの分野に重点を置いて、自動車、航空宇宙、医療機器、光、環境というこの分野を知事が先頭を切ってこれから振興させていくという取組を力を入れていらっしゃるんですが、これは産業振興の世界で、雇用、ハローワークとか、まさに私の行かせていただいたジョブモールで、こうした産業振興の考え方が取り入れられていない。実際、こうやって進めようとしても、その分野にやっぱり求職者が集まるように雇用、就労支援の部分でも進めていくべきじゃないかという御指摘がありました。
 ハローワークのコンピューターのシステムは全国一律でございますので、なかなかその抜本的な制度改正というのは難しいのかもしれませんけれども、可能な範囲で、例えばハローワークのシステムの中に、その地域その地域が必要としている産業分野に求人が集まるような、そこに流れやすいような、そういう地域に根差した就労の在り方、雇用の在り方というのを、ハローワークとしてもやっぱり地域地域のニーズに応じて取り組んでいただくことが非常に重要なんではないかというふうに思いますが、この点、厚労大臣、何か御意見がありましたらお願いします。
#168
○国務大臣(小宮山洋子君) 委員御指摘のとおりだというふうに思います。
 栃木県のとちぎジョブモール、ここもハローワークの窓口を併設しまして県と連携をして就職支援をしているんですが、おっしゃったように、やはり先ほども申し上げた省庁縦割りといいましょうか、産業の方と連携をしないと本当に実際の就職に結び付くことが難しいということは、これは被災地の中などでも今産業政策と連携をしてやるという形でかなり効果を上げている点もございますので、今おっしゃったように、全国一律のコンピューターのシステムとかそういうことも含めまして、それぞれどのようにその地域の中で産業政策と連携をしながら、また県の方の取組と連動しながらできるかは、しっかりと対応ができるように検討させていただきたいと思います。
#169
○石川博崇君 時間もなくなってまいりましたから、ちょっと質問を飛ばさせていただきまして、続きまして、財務大臣に軽減税率について御質問をさせていただきたいというふうに思います。
 今回の三党修正協議におきまして、八%の段階で選択肢として軽減税率か簡素な給付措置を検討すると、一〇%の段階で軽減税率又は給付付き税額控除を検討するということになりました。
 この検討もやはり迅速に行っていく必要があるわけでございますが、この軽減税率について、やはり国民に分かりやすいとか様々なメリットがございますが、このメリット、デメリット、簡素な給付措置もデメリットも様々ございます。せっかく集めたのを返すんだったらもう最初から上げなきゃいいじゃないかというような不満もあったりもしますし、こうしたメリット、デメリット双方をしっかりと国民の皆様に提示をして議論を促進していただくのが政府の役割だというふうに私は認識しておりますが、いろいろ財務省の方にお越しいただいて軽減税率の話を議論させていただくと、デメリットばっかり強調されるんですね。もうこれが大変だ、あれが大変だ、そんなのやっぱり事業者からもこういう不満があるというデメリットばかりが強調されておりまして、これはやはり公平でない、公平でないと言ったら変ですが、やっぱりそれぞれのメリット、デメリット双方を出していただくということが必要なんだというふうに思っているんです。
 当然、この軽減税率導入のためにはインボイス、簡素な形で日本型インボイスという主張をされる学者の先生方もいらっしゃいますが、そうしたものを導入するインフラを整備していくことが不可欠になってくるわけですが、こういったインボイス制度を導入することによって、例えば税の公平性を確保する消費税の捕捉を確実にしていくとか、あるいは、帳簿方式ですけれども、今は、これをインボイスにすることによって、先ほど中小企業のときに話に出ました円滑な転嫁、しっかりと下請、元請の関係で転嫁をするということも、これが確実に進むことが期待をされます。
 こうした軽減税率のメリット、いろいろございますので、こうした部分もしっかり御認識いただいて、一方的に何かデメリットばかり強調されるんじゃなくて、双方しっかりと提示していただきたいと思います。この点、いかがでしょうか。
#170
○国務大臣(安住淳君) これから石川先生のところへ伺うときはちゃんとメリットも話すように指導してまいりたいと思います。
 一番のメリットは分かりやすさでございます。お買物に行かれた国民の皆さんが、ああこれは税率が安いなと、標準税率よりも低いんだなということが分かるということが一番でございまして、そのことが暮らしに役立つということが何よりも大きなメリットであります。
 デメリットというのは、結局、安く据え置くのはどういう品目で何にするかということについてのコンセンサスが短時間で得られるかどうかということだと思うんですね。あとは、やはりお金持ちも買いますから、そういう意味では、例えばある特定の食品にしたときには所得の低い方だけでなくて所得の高い方に対しても恩恵が被ることは結果的には税収の侵食ということもありますので。
 しかし、そうはいっても、やはりヨーロッパでなぜ導入しているのかということも考えなければなりません。率直に言うと、国会が落ち着いたら私も、ヨーロッパでどういうふうな複数税率を行って、また食品だけでなくて様々な品目で掛けているというのが、歴史的な背景等ありますからよく見て、その結果として、私どもが主張させていただいているこの簡素な給付ですね、八%のときは、これとやはりどちらが本当に国民の皆さんにとっていいのか、また我が国の税の将来性を見据えてどちらがメリット、デメリットあるのか、これ全部テーブルに並べて御報告をさせていただいて、その中で三党で是非話し合っていただきたいというふうに思っております。
#171
○石川博崇君 別に私のところだけじゃなくて全国民の皆様にそういうふうに対応いただければというふうに思います。
 また、これ導入するタイミングですけれども、八%のときがいいのか一〇%からがいいのか、様々御議論、御意見ございます。それぞれ確かに説得力のある、八%のときからやることについてのそれこそデメリット、メリットもありますし、一〇%からのメリット、デメリットもありますが、やはり八%のときから導入しないと、じゃ一〇%のときからまたシステムを変えて、周知徹底も含めてやっていくと。八%から一〇%のすき間の期間も一年ちょっとしかないわけでして、そうしたことも考えると、やはりこれはもう導入するんであれば様々なメリット、デメリット周知していただいて、提示していただいて、議論もした上で導入する、仮に導入するんであれば八%のときからやるということの方が事務コストとか考えれば望ましいんではないかというふうに思いますが、財務大臣、いかがでございましょうか。
#172
○国務大臣(安住淳君) 御指摘は、一〇%に上がってしまうと基準税率が一〇パーのところから下げることの方が大変であろうと。むしろ八でスタートして八のまま据え置くとか五のまま据え置いた方が分かりやすいしということだと思います。
 ただ問題は、やっぱり石川さんおっしゃるように時間との問題と、早い段階でのコンセンサスを得られるかということだと思います。様々な業界団体がかかわってきますので、その中で、我々政府もそうでございますが、与野党とも、本当にコンセンサスを得られるような結論が出られるかどうかということだと思いますので、実務的にも、複数税率に仮になるとすれば、御指摘のように、やはりインボイスというものの制度設計もやっぱり必要になってこようと思います。
 ですから、そういったことを考えると、やっぱり時間的には非常に慌ただしいし、大変なんですが、しかし、私は、申し上げているように、八%から全くこれを排除するものではございませんので、早急に欧米における、どういうことをしているのかを財務省としてしっかり調べて、その中で制度設計も含めて、もしやるとすれば急いでやらせていただきたいと思います。
#173
○石川博崇君 是非よろしくお願いいたします。
 時間もあれですので、最後に被災地への特例について御質問させていただきたいというふうに思います。
 安住大臣、宮城の御出身でございますし、被災地への思い入れ、人一倍強いというふうに考えております。この消費税が上がる段階が復興住宅への移転時期とも重なるという状況もございます。是非、これは強く進めていただきたいというふうに思いますが、あくまでもやはり被災地のニーズを踏まえた対応というものをしていただく必要があると思います。
 復興大臣、簡潔に被災地からどういうニーズがあるか教えていただけますでしょうか。
#174
○委員長(高橋千秋君) 平野復興大臣。時間が迫っておりますので、簡潔にお願いします。
#175
○国務大臣(平野達男君) 今、石川委員から御指摘がございましたように、消費税の上げる時期と住宅の再建時期が重なるということで、被災者が住宅の取得に当たって消費税を上げられるということにつきましては大きな不安を持っているという声が多々寄せられております。このことについては、総理からも被災地における住宅の問題に配慮するよう指示がございまして、いずれこのことについては、財務大臣等とも連携しながら、しかるべき対応が必要だというふうに思っております。
#176
○石川博崇君 以上で終わります。どうもありがとうございました。
#177
○姫井由美子君 国民の生活が第一の姫井由美子です。
 私も、今朝、この委員会が始まる前、十時十分まで子ども国会を傍聴してまいりました。きずなということをテーマに、各委員会からきずなについての報告を聞かせていただきました。その報告を聞いて、先ほどの石川委員とは全く違う感想を私は持ちました。特に、きずなの日というのをつくるという提案には傍聴を含む多くの出席者がうなずいておりましたけれども、つまりは、一日も早く被災地、被災者の復興、そして私たちはどうやって助けていくか、そこから日本の再生をどうするかということではなかったかと思いました。
 また、昨日はこの国会周辺を、大きなアクションがありまして、国会大包囲網といいまして、約一万五千人ぐらいの人たちが大規模な集会でこの国会を取り囲むという反原発の集会がありまして、実は岡山でも、昨日はこの七月二十九日の集会に合わせまして岡山デモということで初めての集会が行われました。私はそこのデモに参加をした後、この大包囲に参加をしてまいりましたけれども、長野県の中川村の村長さんが、あるいは被災地の方々から、本当に衝撃的なといいますか辛辣な、何とかしてほしいという訴えがあり、心を打ちました。
 つまり、今皆さんが口々に言っているのは、今本当に消費税をやっている場合なのか、増税の前にやるべきことはある、それは被災地、被災者のことをもっと先に考えてほしい、そして原発を何とかしてほしい、命が先ではないかという議論です。政府は、あるいは総理も、国民の声にしっかりと耳を傾けてほしいと思います。国民が本心では望んでいないことを先に進めているのが私は今回のこの消費税増税ではないかと思います。
 また、この課税権というものは国家権力と常に一体のものとして歴史的に発達してまいりました。私は、この議会制民主主義がなぜこれだけ必要とされ、発達してきたかということは、まさにこの課税、この正統性を何に求めるか、つまり、これを民主主義、国民の民意に求めることができるというためにこの議会制民主主義が発達してきたと思っております。つまり、どんなに権力を持っていたとしても、この何に課税するか、どれだけ課税を増税するかということは、常に常に私は国民の意思、国民の意思がその課税の権力の正統性を求めているものだと思っております。
 先ほど岡田大臣は二〇〇九年のマニフェストにはなかったと平然とおっしゃいましたが、実は私たちのこの政権交代は本格的な政策による政権交代だと私は思っておりました。だとすれば、マニフェストで掲げていないことをするときには改めて国民に信を問う必要があるのではないでしょうか、まずお尋ねしたいと思います。
#178
○国務大臣(岡田克也君) まず、委員先ほど言われた、被災地のことが先ではないかと。
 被災地に対してもうこれはでき得る限りのことをしなければいけない、これはこの野田政権の意思であります。しかし、それが先で消費税を今上げるのはおかしいと。被災地にもいろいろな御意見あることは承知しております。例えば宮城県知事は、消費税増税は是非やってもらいたいということを明確に言われているわけであります。
 ですから、いろんな意見があるということは申し上げておきたいというふうに思います。一つの声ではありません。私が仙台やあるいはいわきでこの対話集会開いたときにも、もちろん被災地のことが先ではないかという御意見も確かにありました、アンケートの中にもありました。しかし、これは是非これはこれで進めてもらいたいという強い御意見があったことも事実でございます。
 そして、二〇〇九年のときには確かに我々はマニフェストには社会保障・税一体改革について触れておりません。基本的には触れておりません。しかし、菅さんがよく言われるんですが、菅前総理が言われるんですが、財務大臣のときにギリシャ危機、これは二〇〇九年のギリシャの政権交代に端を発しているわけであります。そして、そこから広がったヨーロッパの経済危機、今も続いております。そういう中でこれは先送りできない問題だというふうに菅総理は判断をして与謝野さんを招いて、そして政府の中で議論を始めたわけであります。
 私は、そのことにもう一つ加えて、先ほどの東日本大震災、既に十八兆円の税投入をした、これからも更に必要だと私は思います。しかし他方で、それは二十五年掛けて所得税の増税で賄っていくとはいえ、当面国債の発行が増えることは間違いありません。やっぱりそれはいつまでも放置できない問題だと私は判断いたしております。
 つまり、二〇〇九年のときになかった新しい事態、大きな事態が生じたときに、それにもかかわらずマニフェストに書いていないからやらないんだというのは、私は与党として無責任な行動であるというふうに考えているところであります。
 大事なことは、あとは有権者の皆さんにそのことをいかに正面から真摯に説明をして御理解をいただくかということだと思います。最近の数字を見ると、理解できないという方と理解できるという方いずれもいろいろあるわけですけれども、次第に民主党の支持者の中には理解するという声が強まってきているというふうに私は思っております。
#179
○姫井由美子君 与党としてと言われましたけれども、一人一人の良心を持つ政治家の集まりの党として私は筋を通してほしいということをお願いして訴えているわけです。
 菅総理の話を出されましたけれども、あのとき参議院選挙は負けたじゃないですか。だとしたら、やるべきではなかったんじゃないでしょうか。そして、しかも今、宮城県知事は賛成している。それだけ自信があるなら解散・総選挙で国民に信を問えばいいんじゃないでしょうか。
 かつて中曽根元総理が最初にこの消費税、シャウプ勧告以来の抜本的な税制改革ということで消費税を導入する前に、一九八六年、その総選挙の前に、国民も党員も反対している大型間接税はしないと言って選挙をし、そしてその後、選挙をした後にその抜本的な税制改革に踏み出しました。つまり、うそをついて、うそをついて選挙をして、その後始めたということです。
 私たち、私たちじゃないですね、私はもう党を離れましたけど、民主党はいつから自民党のようなやり方をするようになったのでしょうか。私は、本当に自信があるなら国民に信を問えばいいんではないですか。そして菅総理が言った選挙では負けたということをどうお考えなのか、もう一度お伺いしたいと思います。
#180
○国務大臣(岡田克也君) 参議院選挙敗北の理由は、いろいろ分析はあるでしょう。言い方が非常に誤解を招いたということもあったのではないかと私は思っております。もっと信念に基づいてはっきり言われたら、私は違う結果になったんじゃないかというふうに思っております。その日のうちに若干こういう表現が変わったような印象を与えたことが、私は大きな痛手になったんじゃないかなというふうに思っているところであります。
 いずれにしても、あと我々の任期は一年ですから、どこかで選挙はしなければいけないわけです。そのときに国民の皆さんの審判を得るということであります。与党である限り、逃げずにしっかりと説明していきたいというふうに思っています。
#181
○姫井由美子君 先ほど、一日も早くというふうに言われましたし、もしかするとお盆前までにとも言われましたが、でしたら、今すぐ国民に信を問わなければ間に合わぬじゃないんでしょうか。
 先ほど、菅元総理が若干意見がぐらついたので国民がそれを支持しなかったというふうな言い方をされましたけれども、元々党内でこの問題について一度もしっかりと根本的に討議をしてなかった問題について、選挙が始まる直前にそれを出されて、しかも、選挙で負けたということの責任を全く取ってない方々が更にそのままこの消費税増税を推し進めようとしていく。これは、国民はどう考えても理解できないと思うんですが、いかがでしょうか。
#182
○国務大臣(岡田克也君) 具体的に何を言っているのかよく分からないんですが、いずれにしても、そのときは姫井さんも民主党の議員であったし、そういう意味では責任を免れるものではないし、そしてその後代表選挙もやっているわけであります。そういったことを踏まえて、一方的に何か物を言われることには私は非常に違和感を感じているところでございます。
#183
○姫井由美子君 代表選挙では消費税増税を言わない方に私は投票したつもりですし、またその代表選挙のときには、私が代表になったら消費税増税をしますとはっきり明言しなかったということも付け加えておきたいと思います。
 今日は社会保障・税の一体改革ですから、税の話を少し進めたいと思いますけれども、今回のこの社会保障と税の一体改革と言いながら、具体的に社会保障改革に関しましては実質的には先送りという懸念が拭い去れない面がありますけれども、つまり、税に関しても理念なき増税としか言えませんが、一体どんな理念をお持ちなんでしょうか。
#184
○委員長(高橋千秋君) どなたに、誰に質問をされているんでしょうか。
#185
○姫井由美子君 財務大臣ですね。我が国の税制における課税の基本原則、そしてどんな理念に基づいて今増税を行おうとしているのか、お聞きしたいと思います。
#186
○国務大臣(安住淳君) 政権交代以降、累次の税制改正大綱においては、納税者の立場に立ったとき、好ましい税制の在り方は、制度が公平で、かつ、制度の内容が透明で分かりやすく、その制度に基づいて納税することについて納得できるものである必要という観点から、これは、鳩山内閣のスタートのときからでございますが、税制改革の視点において、公平、透明、納得の原則を掲げておりまして、税制の在り方を考えるに当たっては、これらの原則を十分に念頭に置くべきものだと考えております。
 それから、先ほど、納税は憲法で国民の義務とされているという一方で、税制は代表なくして課税なしの言葉に象徴されるように議会制民主主義の根幹を成すものであると、重要ですよということですが、私も全くそうだと思っております。
 ですから、消費税を含む今回の税制抜本改革についても、国民の皆さんから選ばれた衆参両院の議員の皆さんの議決によってやはり成立を図って、同時に広く国民の皆さんに理解を得られるように説明を尽くしていくと。この一年のうちには副総理も申し上げましたように衆参共々に選挙があるわけですから、そういう中で審判もまた受けていきたいと思っております。
#187
○姫井由美子君 今、公平、透明、納得と言われましたけれども、直接税から間接税が入り、どうも本当に公平なのか透明なのか納得できない部分があるかと思いますが、現行の税制は、この直間比率の問題、また税の負担感を含めて、本当に公平で透明で納得いくものになっているのか。この直間比率の問題と、それから消費税導入後、この変化後も踏まえて、この三つの原則がそのまま生かされているのか、お伺いしたいと思います。
#188
○政府参考人(古谷一之君) お答えを申し上げます。
 平成元年に消費税が導入されまして以降の税体系の変化について、私の方から説明をさせていただきます。
 まず、御指摘がございました直間比率でございますが、消費税が導入された前の昭和五十三年度の税収、国税、地方税合わせまして、直接税が七八%、間接税が二二%でございました。これが現在、平成二十四年度の予算では、直接税が六九%、間接税が三一%となっておりまして、達観して申し上げますと、直間比率が八対二であったものが七対三に変化をして、間接税のウエートが大きくなっております。
 それから、内容について申し上げますと、六十三年度、個人所得課税がウエートとして三二%、それから資産課税が一六%、それから法人課税が三四%、それから消費課税が一八%でございました。これが現在では、個人所得課税が三二%、それから資産課税が一六%、それから法人課税が二〇%、消費課税が三二%ということで、この間、個人所得税や法人税、減税等いろいろございましたが、六十三年度とこの二十四年度を比較をいたしますと、法人課税のウエートが下がって消費課税のウエートが上がっておるということでございます。
 それから、国税と地方税の関係でございますけれども、昭和六十三年度国税は五十一兆円ほどございましたが、現在四十二兆円でございます。それから、地方税は六十三年度三十兆ほどございましたのが現在三十五兆ということで、六十三年度、ウエートでいいますと、国税が六三%、地方税が三七%。現在は国税が五七%、地方税四三%ということで、地方税のウエートの方が大きくなっているというのが現状でございます。
#189
○姫井由美子君 私は、とても公平の原則、そのまま踏襲していると思っておりません。また、この消費税は逆進性の問題が特に認識をされています。今回、先ほど直間比率のこともありましたけれども、この三党合意の中では、所得税、資産課税について先送りされ、法人税は議論の対象にもならなかった。この税というものは、ある意味、富の移転ですね、権力的に富を移転するやり方であり、どの分野に課税するかというのは大変な政策判断、つまり政治的な部分だと思います。
 今回、それを、消費税の増税のみが先行し、こういった十分な全体的なバランス、これを見るための税制改正が先送りされたというのが、私はどうもこの所得移転機能を著しく無視したやり方ではないかということで納得はできないんですけれども、この三党合意でなぜ先送りされたのかを修正案提案者の方からお伺いしたいと思います。
#190
○衆議院議員(野田毅君) 逆進性の問題についてはいろんな視点で判断する必要があると思っていますが、一つは、やはり何といっても歳出構造と歳入構造とのバランスをどう見るかという視点は欠かすことのできないポイントの一つです。
 特に、先般も申し上げたんですが、今世紀に入って高額療養費の頭打ち制度ということが非常に大きく歳出の増加につながっていると申し上げて過言でないと思います。そういったことを含めて、社会保障の経費の増嵩ということは、どちらかと言えば圧倒的にいわゆる所得の低い方々に対する給付を増やすということに傾いているわけですね。それとどういうふうに歳入構造と連動するかというこの視点なしで消費税だけ、単一の消費税目だけを取って論ずるというのはいかがなものかということが一つございます。
 もう一つは、税全体のバランスの中でどうとらえるかという課題があるわけです。そういう点で、先ほど主税局長からもお話がありましたが、かつての極端な高い直間比率といいますか、直接税に偏った税収構造では国際競争の中で一体いかがなものかということがあって、抜本改革ということで消費税が入ったわけですね。
 しかし、昨今の格差の拡大ということを頭に置いて、やはりこの問題は軽んずるわけにいかないということで、麻生内閣当時の所得税法改正の附則の中に既にそのことの方向性を明示して、今回の所得税、資産課税の税率構造を見直しをして累進度を高めるという方向性は出しておることはそのとおりです。
 そこから先は、この前どなたかにもお話し申し上げたんですが、具体的な税率の刻みの在り方あるいは控除の在り方について、えいやで決めるわけにいきません。そういう点で、しっかりと、国民の、納税者の負担に直接大きく影響するテーマでありますので、これらについてはもう少し時間的余裕がある中でしっかりとした責任ある結論を出していかなきゃいけない、しかし先送りはしないということで、来年度税制改正の際にはこれに対して我々は責任を持って結論を出すということで今回の取りまとめをしたということであります。
#191
○姫井由美子君 今、自民の提案者から伺いましたけれども、民主党の提案者からも伺えないでしょうか。
#192
○衆議院議員(古本伸一郎君) お答えいたします。
 民主党政権になってから政府・与党で、もちろん意思決定のいろんな変遷はございました。これは姫井先生も御案内のとおりでありますけれども、今年度の議論に関しては政府、与党、それぞれ一体となって議論をしてまいりました。党においては党税制調査会で議論をしてまいりました。
 その際に、今おっしゃっておられる所得の再分配機能の強化でありますとかあるいは資産の格差の固定化でありますとか、こういったものを片時も忘れたことはないですし、この議論はずっとやってまいりました。
 具体的に、三度にわたる税制改正を通じまして、給与所得控除の上限を設けることによりまして既に随分いわゆる高所得層の方には負担増になっておりますし、何より控除から手当へという議論、これはもう姫井先生も御支持いただけたんだろうと思っているんですけれども、年少扶養控除の廃止を既に決め、導入してございます。これによって、国税で五千億、そして地方税で四千億の負担増が既に始まっておりまして、言うならば、中高所得層の方に負担をお願いした分を低所得層に再分配するというものはもう既に随分機能しておると思っていまして、法人課税も御指摘いただきましたが、御案内のとおり、世界的な競争下の中でこれを四〇パーを三五パーに下げる等々、一方で中小企業については二二パーを一八パーに下げるという租特を更に一五%まで下げるということで、既に成立をしてございます。
 そういう中で、復興増税、復興税をお願いしなきゃいけないという、先生御指摘の言うならば直間比率をきちんと見直していこうということがかつての元年のときの税制改正の眼目であったと思うんです、税収中立という意味ですね。ところが、私たちは、今復興を何とかこの二十五年間で所得、法人でお願いしなきゃならないという問題を前に私たちはたたずんでいるわけでありまして、その意味では、本当に苦しいですけれども、直接も間接も共にお願いをしていく中で、何とかこの東日本の震災も含め、社会保障の立て直しも含めやっていきたいということで取り組んでおりますので、恐らく目指すところは何ら先生と変わらないというふうに思っております。
#193
○姫井由美子君 どちらも、この直接税、間接税両方のバランスが必要であるということを言われました。だとしたら、なぜこの協議で調わず先送りで、しかも自民党の修正案提案者の方からは、今後税率等の問題だと言われましたけれども、つまりは協議が調わないから細かい議論は先送りということで出されなかったのでしょうか。それではやはり消費税の増税だけを先行するというふうに言われても仕方がないのではないかと思います。
 そして、前回、消費税の問題では、消費税が一番未収が多い。しかし、安住大臣は、いやいや来年度、翌年には九〇%以上回収できているというふうに言われましたけれども、でもそれで問題が収まるんでしょうか。つまりすぐに払えないということは、すぐに払わなくもいい税金ではないはずなんです。半年から一年掛けて回収すると言われておりますけれども、つまり消費税というものは通期若しくは半期ごとに納税するケースが多い。それはなぜかというと、自転車操業であって、中小企業は運転資金にどうしても先に使ってしまったりする。つまり、納税分をストックしているんだけれども、それを使わざるを得ないという、今の現実の実情をしっかりと把握していただきたいと思います。
 翌年にはほぼ回収できるからいいという問題で済まされるのかどうかということを私は指摘したいですし、そしてこの中小零細企業が簡易税制制度で生じた僅かな益税ですね、益税で救われている企業も多いとも言われております。
 その益税ですけれども、いろいろ見直しをされていると言われました。でも、私が言いたいのは、大企業は価格転嫁ができる、中小零細以下は価格転嫁が厳しい。その中で、その中で一部は益税という救われる部分がある。では、価格転嫁もできない、益税でも救われないという本当の分厚い中間中小企業の方々というものを、私はどういうふうに救うのかというものも知りたいと思います。
 つまり、本当にこの今の消費税、このまま、今のこの現状で増やすだけで公平性が保たれるのかという観点で、この益税についてもう一度お伺いしたいと思います。
#194
○国務大臣(安住淳君) ちょっと直接的な御質問でなかったんで、私なりにお答えさせていただきますと、私は、この間お話ししたように、九六%強の支払で、督促をして大体一年で九九%台までいきますということで、一年で大体そういう点では収納していただいて、納税していただいていますという事実を申し上げたので、そのことだけまず申し上げておきます。
 それから、先生御指摘のように、みなし仕入れ率を例に多分出されて、益税等が発生すると。まあ、それ先生、今助かるとおっしゃいましたが、それは、益税とかはある意味では良くないことでございまして、適正なやっぱり納税と課税をしていただかないと公平性が保てないものですから、そういう意味で、卸から始まる仕入れ率について実態調査をして、その実態調査に基づいて仕入れ率が高い場合には、それは抑えますと。つまり、課税対象額を適正なものにしていくような調査をしていきたいというふうに思っているということです。
 それから、価格の転嫁のできないような本当に言わば下請の皆さんとか、そういうことに対して助けられないといけないんじゃないかということは全くそのとおりだと思っています。これまで二回の引上げをした段階でまあいろいろやったわけですけれども、しかし現在に至ってもそうした声がこうした委員会において姫井先生に限らずほかの先生からも寄せられておりますので、これは何度も岡田副総理から答弁させていただいておりますけれども、公取を含め、また法律改正等も含め、かなり強力な体制をしきまして、そうした中小企業の皆さんが言わば割を食うようなことがないようなことをしっかりやっていきたいというふうに思っております。
#195
○姫井由美子君 還付企業ということが、今取りざたされております。輸出企業の場合には、自分たちが仕入れるときには消費税を払うけれども、輸出をするときには基本的には消費税を掛けることができないということで、それが返ってくる仕組みがあるということで、これは輸出企業に限った統計が出されていないということでしたけれども、ある大学の教授が、いろんなことでそれを換算しておりますと、二〇〇三年度分だけでもその還付金の合計が六千八百億円、そして二〇〇九年でも八千億円に上ろうとしている。そして、上位十社であると、一企業が一千七百億円から二千億円、そして一千億円等々と、非常に大きな額の還付金があると。
 もちろん、これは正当なもらっていいお金ではあるんですけれども、先ほど言われましたように、一方で仕入れ業者が、今のデフレ下の中での過当競争、価格競争の中で、もちろん消費税は上げているかもしれませんけれども、消費税分、もしかすると値下げを強要されている可能性があるかもしれません。そういった部分、この還付金の制度というものも、正確に、正しく、だからこそしっかりと統計を取って、そして正確にしない限りは、これは非常に誤解をされるし、大企業だけが得しているんではないかと思われるし、しかも事実私はそうではないかなと思ったりもしております。
 先ほどのインボイス制度も含めまして、しっかりと透明で公平だという部分が保たれるかどうか、どのようにお考えか、お伺いしたいと思います。
#196
○委員長(高橋千秋君) 安住財務大臣。簡潔におまとめください。
#197
○国務大臣(安住淳君) もう御存じだと思いますが、輸出取引の関係については、輸入国側が輸入の際に課税する仕組みとなっておりますから、そういう意味ではこの制度というのは世界的に水際課税になっております。
 先生の御指摘は、輸出企業と下請企業の間の関係を含めてこの転嫁というものがうまくいかないと、大企業だけがこの言わば払ったものをそのまま益にしているんではないかという御指摘でございますから、そういうことに対しての御指摘に懸念を持たれないような対策というものをしっかり進めていきたいと思っております。
#198
○委員長(高橋千秋君) 姫井由美子君。時間が来ております。
#199
○姫井由美子君 まだまだ全く疑問が晴れませんので、これからも質問を続けていきたいと思います。
 今日は終わります。ありがとうございました。
#200
○寺田典城君 どうも、みんなの党の寺田典城でございます。
 私は今日、代打で出席させていただきました。私の場合は、総理同席なし、テレビ中継なしが出る役割じゃないのかなと、それでも感謝しながら質問させていただきたいと思います。
 それで、通告はしておりませんが、岡田副総理、それから安住財務大臣は秋田県出身の奥さんなんですが、野田毅法案提出者に、今回の消費税につきまして、奥さんは賛成しておりましたか。家族は。
#201
○国務大臣(岡田克也君) 我が家はコミュニケーションちゃんと取っておりますので、賛成しております。
#202
○国務大臣(安住淳君) いや、うちも賛成だし、秋田の実家のおじいちゃんも賛成だと言っています。
#203
○衆議院議員(野田毅君) 随分早くから提唱してきておりますので、大賛成であります。
#204
○寺田典城君 誠に申し訳ないんですが、家族のことですが、資料の一、見ていただきたいんですが、私、これは二〇〇七年の三月十七日の朝日新聞に載って、その周辺ずっと新聞あちこち出たんですが、「いいの? ダメなの? 子育て新税」ということで、うちの女房は、最初から、聞いたときすぐ反対ですと、反対されました。私は仕事一筋で子育ては私一人でしてきましたという話もこのとおり出ているんですが、息子はやっぱり政治家なんで、何というんですか、むにゃむにゃしたような、その点では反対ですというような答弁しているんです。
 要は、このことは、なぜこの子育て新税を私が提案したのかというと、あの当時、三位一体の改革、小泉改革で、それこそ平成十五年は二十三兆円の交付税があったものが二十一兆円まで、十六年に一回でやみ討ちに遭ったということで、それが地方自治体からすると、政府との信頼関係というんですか、やみ討ちで掛けられたということでトラウマ的になって、あの当時は物すごく課題になったんですが。
 それは、ちょっと資料二を見ていただけば分かりますが、その当時、平成十五年は二十三・九兆円、それから平成十六年、上の方ですね、二十一兆円となっています。一番厳しいときは、私が子育て税出した平成十九年の十七・八兆円、この程度まで交付税が下がっている、約二割減になっています。現在、リーマン・ショック後、民主党さん、麻生さんのときからぽんぽん上がっていって、現在は十七兆円プラス臨時財政対策債六兆円ぐらいで二十四兆円ぐらいになっていると。
 このまま行ったら、私は、税と社会保障で二十六兆円ですから、交付税だってもちろんルールで出しています、それは。プラスアルファで見て、そのほかに臨時財政対策債で見ているんですが、このまま行ったらやっていけないと思うんですよ。税を求める以上は、やはり歳出を減らさなきゃならぬだろうと。地方の方は、ある面ではうはうはしているんですよ。良かったってはっきり言っています。私も地方行政やってきたものですから。
 見ていただければ分かるとおり、一番厳しいときは、経常収支比率が九三ぐらいまで、平成十九年、二〇〇七年はみんな市町村併せてそうなっているんですが、現在九〇・五というふうに上がっています。現在はもっと、八八ぐらいまでになっているんじゃないでしょうか。そのぐらい地方財政はある面では回復してきているんですよ。
 ですから、賃金カット、公務員の給料八%をなさったということもあるんですが、やはりこれからの交付税の在り方で、それこそ財務大臣と総務大臣、総務大臣はやっぱり要求するサイドでしょうから非常に苦しいかも分からないんですけれども、やっぱり地方と、臨時財政対策債はやはり消費税で一・五四%ですから四兆円ぐらい地方に行くことになっていますから、やはりある面では真剣にこのことをとらえていかなければ、日本の財政というのは、恐らく消費税を上げなければ四、五年先に駄目になるんだろうというんで、今の自民党さんと公明党さん、三党組んで消費税五%アップにしたんでしょうけども、私たち反対する立場でも責任あります。だけど、歳出削減というのもやっぱり考えていかなきゃならぬと思うんですよ。
 その辺を財務大臣とそれから総務大臣からひとつ忌憚のないお話をお聞きしたいと思うんです。
#205
○国務大臣(安住淳君) 秋田での知事時代のるるの改革、私もよく存じ上げておりますので、本当に、ないお金を本当に絞るだけ絞って改革なさって財政を好転させたことは、本当に私も知事さん時代の寺田先生のことは高く評価しております。
 私は、一つだけちょっと申し上げたいのは、実は交付税のアベレージを見ていただければ、実は国からの財政的なことから申し上げますと、ほかの政策的経費はほとんど削っていますが、これはいろんな配慮もあって、地方交付税のやっぱり比率というのは国から見ればきちっとお渡しをさせていただいていると。これは結果的には国の赤字を増やしているような構造にもなっているとも言えなくもないんです。
 ですから、地方は大変、合併もして苦しい財源、限られた税収ですから、我々としてもできるだけ惜しみない支援をします。また、東京と秋田ではもう本当に大体世界が違いますので、そういうところの調整も喜んで我々今の制度である以上やりますけれども、国と地方ということだけで考えると、我々国が今、行革ももちろんやりますけれども、あえて申し上げますと、地方分の赤字も少ししょわされているような状況であるということも私どもから見ると少しあるので、そこは理解をしていただきたいなと思います。
 総務大臣は多分見解違うかもしれませんが、私どもとしては、そこについては是非御理解いただいた上で、更にしかし国としては歳出の削減については努力をしていきたいと思っております。
#206
○国務大臣(川端達夫君) 御案内のとおり、地方交付税というものの趣旨が、いわゆる地方間のそれぞれの財政調整機能を持つと同時に、一定の地方における行政サービスを提供するという部分に対しての財源を保障するという機能でございます。
 そういう意味で、国の財政が厳しいから財政調整の下に地方交付税を減らすというものは私は考えとしてはなじまずに、本来、地方の基本的な行政を提供するという部分に必要な額を算定したときに、結果としてそれの答えが地方交付税として出てくるものだというふうに思っておりますので、不断の見直しを含めて、それぞれ地方は御努力をいただいていますが、そういう状況の中でなお一層、国も頑張っているから皆さんも仕事の効率化や人員の定数や含めて今頑張っているので協力してくださいということはお願いは当然でありますけれども、地方交付税の算定自体は財政調整機能と保障機能というものに基づいてある意味では淡々とやるべきものであろうというふうに私は思っております。
#207
○寺田典城君 国会へ来てみて、やはり民主党さんも自民党さんももちろん、何というんですか、地方に金をたくさん送れってよく声では言って、スムーズにこの地方交付税の予算は通っているようなんですが、私、小泉改革の、全て小泉改革を肯定するつもりはございません、それこそセーフティーネットも設けなくてやり過ぎたところもたくさんあるんですが、いずれにしましても、その当時は、何というんですか、やっぱり地方は生き残らなきゃならないって工夫したものですよ。ですから、そういう中でいって、それから政権交代後、リーマン・ショック以降です、どんと増えているという形なんですよ。
 ですから、これの資料二の下の方を見てもらえば分かるんですが、要するに交付税が減れば減るほど、減ったとき、プライマリーバランスはあれですよ、日本の国は〇・五兆円とか八・七兆円と、十・二兆円、二〇〇八年はですね。そして、二〇〇九年、リーマン・ショックのところは三十兆円とか二十七兆円。今現在は、こっちの方は試算値なんですが、地方はプライマリーバランス、このとおり黒字なんですよ。
 ですから、税と社会保障で岡田さんは一生懸命やっていらっしゃる、副総理やっていらっしゃるんでしょうけれども、やっぱりその辺は副総理も覚悟して方向付けをしていかなきゃならぬと思うんですよ。その辺の考えをお聞きしたいんですが、岡田副総理から。
#208
○国務大臣(岡田克也君) 地方のことは地方で決めていただくという基本的な考え方はあります。
 ただ、私、常々申し上げておりますのは、今回消費税の引上げを国民にお願いしている。これは容易なことではない。そのことについて、その一部は地方にも行くということでありますので、国が自ら身を削る大いなる努力はしなければならないのは事実ですけれども、地方にもそれぞれの判断の中でしっかりお願いしたいということを申し上げているところでございます。
#209
○寺田典城君 先ほど一の資料の家庭に聞くという中で、私はこれは女房から反対されたとか息子から反対されたとかっていうんじゃなくて断念せざるを得なかったことは事実なんですが、簡単に言うと、このときは私に対して率直に言って県議会が不信任案でも出していただければ、解散打ってでもやってみたいなと率直に思いました。ところが、知事は解散権ないんですよ。不信任案プラスで解散権あるんです。
 ですから、面白い話が、二〇〇七年の九月に県議会が全会一致で新税に反対の請願を採択ってこれ記録に出ているんですが、請願に全会一致。だけれども、あなた、やめさせてくださいよと言っても、なかなかそれは一つの事案だからということであれだったんですが、このままの状況でいけば県政が潰れるということを、そこまで覚悟した時代ですよ、それは。
 だから、税と社会保障の中で求めるのだったら、もう少し執行部は、三党の中でやっぱりその辺は、何というんですか、もっと歳出の面でしっかり取り組まなきゃならぬと思うので、私ら反対する方も責任あると思います、ただ反対すればいいというものではないので、ひとつその辺を申し述べさせていただきたいと思います。
 それで、二番目の国の歳出削減の観点からあれなんですが、防災対策の名を借りた公共事業というのは私はやるべきじゃないと思うんです。野田さんには誠に申し訳ない、自民党さんはそういう、強靱化対策とか出ているようなんですが、私は、これからの時代は、もう近代化の限界は来ているんですから、ある面では社会も変わっている、そういうことでグローバル人材の育成だとか成長産業だとか、そういうこと、それから公共投資だったら、安全的な公共物に対するリニューアル事業だとか、やっぱり辛抱することを覚えなきゃならぬのじゃないのかなと。
 私はそのことをまず一つ提言したいと思いますので、これから来年の政権はどうなるか分からないですけど、借金していることは事実なので、安住大臣、消費税上がったから、あと財布緩くするなんという気はないと思うんですが、その覚悟を聞きたいんですが。
#210
○国務大臣(安住淳君) 全くありません。今回も、来年の予算、そろそろ概算が始まるわけですけれども、七十一のキャップはそのままにして、防災、減災の必要性は、大震災以降、それは私も重要だと思いますが、優先度は高いとは思いますが、消費税をばらまきに使うようなことは一切ございません。
 同時に、やっぱり財政再建の道をそれ出したら、これは消費税を納めていただく国民の皆さん、納得なさらないと思うんですね。ですから、知恵と工夫を出してしっかり、例えば、建設国債の議論もありましたけれども、私どもとしては様々な民間資金等を利用して、必要で、命を守るためのそういう事業で緊急なものについては配慮をしたり、非常に狭い道ですけれども、そこの両立を是非図っていきたいと思っております。
#211
○寺田典城君 それで、資料三ちょっと見ていただきたいんです。日経新聞の七月の十六日ですね。働けない若者の危機とか、明日担う力の陰りとか、百七十万人が正社員切望とかと書いていますね。この中で、一つは人材育成の停滞ということで真ん中ほどに出ています。隣が所得の低迷、正社員と非正規社員の方にこんな差があると。その次は真ん中で、要するに教育訓練の投資がこのとおり減少しているという。これはもう大きな課題だと思うんです。
 それで、例えば非正規の方々という人は、結婚したくても結婚できないとか、子供を持ちたくても持てないというのが現実で、この人方は、それこそ百七十万人ぐらいいらっしゃるそうなんです、推計される。百六、七十万人の人方を将来また、何というんですか、スキルを身に付けて、それこそ正規になれるように、そして税金も納めて年金も納められる、家庭も持てるというような形にすることがこれから一番大事だと思うんです。
 そういう意味で、要するに、私は文科省ともう少し厚生労働省が共同作業というんですか、コラボレーションする必要があると思うんです、教育について。その辺を、非正規雇用から脱却するということで、高等教育における職業教育とか訓練教育の実態はどうなっているか、ちょっと教えていただきたいんですが。
#212
○国務大臣(小宮山洋子君) 委員御指摘の、今、若者が非正規雇用が増えている中で、これまでのように終身雇用で企業の中でスキルアップができなくなっている中で、どのように職業訓練をしていって就職に結び付けるかというのは大変大きな課題だと私自身も思っています。
 もちろん、公的な職業訓練、これは民間にも委託している部分もございますが、おっしゃるように、教育機関で社会に出る前にしっかりとそういうやはり訓練も必要だと思いますし、今、ジョブサポーターとかも今年度から大学に入れて、大学にいる間からそのミスマッチをなくしていくような、そうしたこともやっていきたいというふうに思いますが、まだこれは大きな課題で、今、厚労省の中ではできる限りいろいろな形でコースなども整えていますけれども、十分だとは決して思っておりませんので、文部科学省との連携、また経済産業省との連携など、政府を挙げてやっていくべき問題だということを国家戦略担当大臣とも先日、私も話をしたところでございます。
#213
○寺田典城君 それで、隣に、これは少し自慢させていただくんですが、国際教養大学首位にって書いています。この大学は秋田にあるんですが、これは一回、二〇〇一年に議会から否決されて、もう一回出して、二〇〇四年から立ち上げた大学で、今まで過去の例にない、出口ベースでこれだけの人材育てようということでつくった大学で、それこそ文部省が普通求めているような大学じゃないと思います。
 突出した授業をしようよということで、就職率はそれこそ、申し訳ないですけど、公務員よりいい給料もらえるようなところばっかり行っている。それだけ何というんですか、就職のいいところなんですが、ただ、お金掛かります、これ。普通の大学の三倍ぐらいは掛かると思います。三倍、四倍です。お金くださいって言っているんじゃないんです、県でつくったんだから。お金が掛かります。
 これから、職業能力開発だって、それから文部省の言う教育だって、それから労働省の訓練だって、やっぱりもっとお金掛けなきゃならぬと思うんですよ。ところが、やっぱりその辺がコラボレーションしていないというか、例えば、職業能力開発大学校のカリキュラムと文部省の教育は違うんだって、単位互換だってできることだと思うしね。片っ方は教育、片っ方は訓練って分ける必要も何にもないと思うんですよ。
 ですから、そういう点では、平野大臣、今日は大変、何ていうんですか、オリンピックの帰りでお疲れでしょうけれども、小宮山さんと一回握手してみてくださいよ、一緒に。それこそ、これはこれからの時代にとっては、やっぱり教育訓練というのが一番大事だと思うんですよ。その辺を、意気込みをひとつ、共同、コラボレーションの話を聞きたいんですが。
#214
○国務大臣(平野博文君) 握手は別にいたしまして、先ほど先生から御指摘の部分については、私もある意味では認識を共にいたしているところでございます。特に、私どもとしましても、将来のやっぱり中間層になる人材、この人材がなかなか正規雇用につながっていないと、こういうことについては、私、大きな課題でありますし、我が国の経済活動、さらには地域の産業においても深刻な影響が出てくると、こういう認識でございます。
 したがいまして、どういう背景になるのかということでありますと、特に文科の立場でいきますと、教育機関が本当に社会のニーズに合った人材を出しているのかと、こういうこと、さらには、学校を出てから十分に堪え得る、リカバリーというんでしょうか、そういう新たなるリフレッシュの機会というものをどういう形で持っているのかということが課題として私はあると思います。
 したがいまして、これからは、大学は出ても、改めてそういうリフレッシュするための大学に大きな機能を持たせるということによって新たなる職業に就けるようにしていきたいと、かように思っていますし、先ほど小宮山大臣が申されましたが、そういう職業あっせん等々を含めて、しっかりと情報を学生にもっと与えていくとか、こういうことも大学の中でやっていこうということで、今やり始めているところでございます。
 そこで、先生、是非、正規の就職先として、非常に特筆すべきことは、調べてまいりましたが、高専というところがございます。ここは非常に、一〇〇%就職がなっているわけでございまして、その高専なんかも何回か私見てまいりましたが、必ず企業とのインターンシップをそれぞれ高専が取っておると、こういうことでございます。したがいまして、そういうことで、いかに企業のニーズをしっかり学びやの中に取り入れていると、こういうことでもございますので、先生の御指摘を含めてしっかりこれから対応してまいりたいと、かように思っています。握手はしませんが、気持ちは同じでございます。
#215
○寺田典城君 握手、だって求めていますよ。
 それこそ時間もないのであれなんですが、安住大臣、ひとつ、財務大臣、教育予算というのは、御存じになられているんでしょうが、あえて言いますけれども、国立大学法人は一兆一千億ですね。私学助成金は四千五百億です。大学関係、たかだか三千二百億なんですよ。それで、専修学校なんかいったら、これなんか二十七億です。こんな予算でやっていけといったって無理ですよ、それは。だから、ほか削ってでもですね。だから、税と社会保障の中で七千億プラス三千億の三千億ぐらい使って、やはりもう一度自分で出直すという人には、ちゃんとそれなりの意欲のある人には、資格取ったら奨学金出すよとかファンドを出すよとか、もっと具体的にそのことを勧めることを国家的にやっぱり進めなきゃならぬと思いますよ、それは。
 そうなってくると、ようやく、少子化とか子育てというふうな話の中で、子供だって育てられるよ、結婚もできるよというので出てくると思うんです。二十万人ぐらいずつそういう人を育てたら、いかに大事かというのは分かりませんか、それ。恐らく、一人二百万もあれば年間四千億でできることです。
 その辺、岡田副総理、ひとつ意気込みを聞きたいと思うんですが、安住さん、どうぞって、はい。
#216
○国務大臣(安住淳君) ちょっとお話しさせていただきたいんですが、大学の改革等については、昨年来、私は文部科学省の平野大臣にもお願いしておるんですが、一つ、先生、考えないといけないのは、人口が減少しているのにもかかわらず、五百校が七百七、八十まで増えているんですか。すると、じゃ、それだけ増えて、進学率は上がりましたといいますけれども、国際教養大学、本当にそういう意味ではうまくいっている方かもしれませんね。だけど、現実には、それだけの数を増やして何を目指すんですかということをあえて申し上げているんです、我々財務省は。
 ですから、もう少し、高専の例を大臣に出していただきましたけれども、本当に、ただ、大学はつくりました、とにかく金だけよこせではなくて、やはり例えばの話、国立大学このままでいいんでしょうかと。秋田大学も弘前大学も私どもの東北大学もみんな、このままで、人口が減少しているのに学生定員は変えないわ教授は替えないわ学科は再編しないわでは、私どもはどうかなと思っているんです。
 ですから、時代に合った選択と集中と重点化をしっかりやれば、それに対してやっぱり特化して、それこそ英語で二十四時間全ての教科授業をやればそれだけの人材が出ます。高専も時代に合った人が合うと。しかし、今は逆に、東京の、大変失礼ですけれども、私立大学の中では、出るだけ出たけれども専門学校に行き直している学生もたくさんいるというわけですよ。
 そういうことも考えれば、大変申し訳ありませんが、いいところと悪いところがありますから、お金を増やせば済むというほど、私は教育の状況というのは、やっぱりそれは更に改革をした上で選択と集中をして投資をしていくべき状況だろうと思っています。
#217
○寺田典城君 大学改革はしなきゃならぬと思います。ですから、教育とか、それこそ学術研究だとかと言うけれども、淘汰されますよ、黙っていても間違いなく淘汰されるんです、価値のない大学は、教育機関は。それは仕方がないです、それは。
 だから、そういう点について、ただ、そういう人材育成するという基本的な考えは、財務省だって、これだけ税を求めるんだったらやっぱり考えていかなきゃならぬですよ。私は、別に文科省と労働省をよいしょするつもりはないです。それから、経産省ですか、やっぱり人材育成ね、よく三大臣、あれしてもらいたいんですよ、本当にですよ、それは。社会へ出て見ていると、それがよく分かります。
 あと、子育てのことであれになったんですが、私、なぜ子育て、幼保推進課をつくって二〇〇四年にあれしたかというと、何というんですか、出発点から、小学校の義務教育に入るときから三から六%の差があるからと。だって、幼稚園は幼稚園の使命を果たしてきた、保育園は保育園の使命を果たしてきた。だけど、こういう幼保一体というのは、これは子供に目を当てた改革ですし、保護者に目を当てた改革。
 ところが、どちらかというと、待機児童の解消だとか何だかんだって、そういう論ばっかりしているんですが、幼稚園の先生と保育園の先生が一緒に働いてみて初めて分かるはずですよ。だから、初めて働くシステムを、家庭省とか子ども家庭省とかつくると言うんだけど、これは本当に、何というんですか、急いでやらなきゃならぬと思いますよ。幼稚園業界が反対しようと、保育園業界が反対しようと、やっぱり一緒になってやってみれば初めて子供のために幾らか役に立つというのが出てくるわけですから、そういう点については何とか、川端大臣、市町村行政に幼保推進課というのを早くつくってくれよとひとつ要望していただきたいんです、県はつくってあるんですけれども。それがあると、やっぱり幼稚園だの保育園だの手続全部が三元行政システムになりませんから。
 それを私は川端大臣に強く要望したいと思いますが、ひとつ川端大臣の考えをお聞きしたい。
#218
○国務大臣(川端達夫君) 仕組み上、地方自治体において幼稚園は教育委員会、そしてこちらは長という部分はありますが、いろんな工夫と仕組みの中で、先駆的に一体的にやっていただいている自治体はたくさんあります。そして、制度上も含めて、それぞれやる工夫のやり方も幾らもあります。
 そういう部分では、そういう、今回一体的な部分を進めているわけですから、いろんな事例を、参考事例を紹介する中で御工夫いただきたいということは検討してまいりたいというふうに思っています。
#219
○寺田典城君 私も七十二歳になりました。そろそろたそがれの年になってきているんですが、ひとつ、政治がしっかりしていただかないと、もちろん自民党さんも、何というんですか、二十兆円の強靱化対策を出すんだとかというと、これ通ると自民党もたそがれてしまうしね、それから民主党だってそのまま、何というんですか、止めどなく人が出ていくって、これ、出る人は出たっていいと思うんですよ。美空ひばりの「川の流れのように」という歌あります。緩やかに、それありますけれども、たそがれに染まることだけは、二つの大きな政党、何とか頑張ってやってくださいよ、日本の国家のために。
 以上で終わります。ありがとうございました。
#220
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 東日本大震災の被災者を対象とした介護保険料と介護サービスの利用負担の減免がこの九月末で終了いたします。岩手、宮城の両県だけで約十四万人の対象となっています。被災地では、生活環境の変化などで新たに要介護認定を受ける高齢者が増えていて、この延長を望む声が強く出されています。
 宮城県議会などで意見書が出されているというふうに思いますが、小宮山大臣に、これにどうこたえておられるのか、お聞きいたします。
#221
○国務大臣(小宮山洋子君) 先ほども答弁をさせていただきましたが、介護保険の保険料また利用者負担の減免については、東電の福島第一原発に伴って国が避難指示などを出している区域以外の被災者の方は、これは半年延長してきたものでございますので、今年の九月末までその費用の全額を国が財政支援することにしています。
 そして、十月以降は、これも御説明していますが、保険者の判断による利用者負担などの減免措置が行われて、その財政負担が著しい場合というのは、利用者負担総額の三%を減免に要した費用が超える場合など、財政負担が著しい場合に免除額の十分の八以内の額を財政支援をするという、この既存の介護保険制度の仕組みを活用して御支援をいただくように、自治体にも今そうした通知を出して周知を図っているところです。
#222
○紙智子君 特別の財政支援はやめるということですよね。
 それで、今お話あった、厚生労働省から事務連絡を出されて今のことを徹底したということなんですけれども、しかし、被災の大きな自治体ほどやっぱりこの免除の費用負担が増えて免除を打ち切る自治体も出てくるんじゃないかと、こういう危険性があることが関係者の間で指摘をされているわけです。
 それから、利用者にとっても、例えば石巻市の七十三歳の介護四の女性は、津波で家が水没をして、五人家族だったんだけれども、家族がその後、息子さんとお孫さんは市内に移転を、移居すると。現在は、ですから夫と二人暮らしという中で、デイサービスを週三回、ヘルパーを週三日、現在デイサービスの昼食代については約八千から九千円支払をやって済んでいると、減免されていたんでね、ということなんですけれども、今回、十分の八ですか、ということになったとしても、やっぱり負担は大変つらいものがあるという現状ですし、仙台市の若林区の八十六歳の介護三の男性にしても、自宅が全壊ですよね、津波で全壊をすると。農業をやっている長男夫婦と同居しているんですけれども、息子夫婦が田畑で仕事をしている間というのは、認知症もあり、一人にしておけないということで、デイサービス週に五回、ショートステイも利用しているわけです。やっぱり、ここも現在、介護保険利用料についていえば、このデイサービスの昼食代で済んでいるわけなんですけれども、やっぱりこれがなくなったら大変負担が重いと。しかも、田畑が津波を受けて、実際に今やっているのが三分の一しかやれていないわけですよ。だから、収入も減っていますし、この先の見通しもまだ付いていないという状況の中で、やっぱりこの介護保険の免除は本当に必要だというふうにおっしゃっているわけです。
 被災者の生活がこうやってぎりぎりですからね、継続してほしいという声が切実なわけで、やっぱりこれ今までどおり続けられるようにするべきじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
#223
○国務大臣(小宮山洋子君) 今委員から御紹介いただいたように、本当に被災者の皆様が大変な思いをされているということはよく承知をしています。ですから、阪神・淡路大震災のときは一年間のこの免除措置だったわけですけれども、今回はその被害が甚大であって、前年の所得が把握できないということもありまして、半年延長をいたしました。
 今回も、十月以降は現在の仕組みの中で活用してほしいと申し上げたんですが、保険料とか利用者負担の月額の上限は前年の所得に応じて設定をされていますので、そういう意味では被災をされた後のその所得で掛けているので、そこが無理がないようにということも配慮しながらやっていきたいというふうに考えています。
#224
○紙智子君 阪神・淡路のときは一年延長したと、だから今回は一年半ということ、そうじゃなくて、やっぱりなりわいも含めて本当に全部が再建していかないといかないわけですから、やっぱり、回復できていない自治体と被災者にとっては、これ二割ぐらいの負担だというふうにいっても、とてもやっぱり重いものなわけですよ。まだ復興は道半ばなわけでね。
 それで、平野復興大臣にお聞きしたいんですけれども、復興庁として、やっぱり従来どおりに、今支援は従来どおりになかなかいかないという話もあったんですけれども、何とかそこを、平野大臣も現地に行かれてよく御存じだと思いますけれども、何とかそこを従来どおりできるようにしていただけないかということなんですが、いかがでしょうか。
#225
○国務大臣(平野達男君) 今回の東日本大震災の被災というのは阪神・淡路とよく対比されますけれども、類似点もございますが、違いもございます。阪神・淡路は何といっても、被害は大きかったんですが、多くの方々は働きながら復旧復興に取り組むことができた。東日本大震災に続く津波につきましては、働く場所の確保をやりながら復旧復興しなければならないという違い等々もございます。
 そういう中で、委員から御指摘があったように、特に被災者の財政負担ということについて、復興庁としてはしっかりとした、大きな関心を持ってこれを見ていかなければならないというふうに思っております。
 この問題につきましては、負担率が十分の八、十分の十、いろいろあるかと思いますが、要は、自治体の負担に、過大な負担にならないようにする、そのために地方財政措置があるというふうに私どもは認識をしております。いずれ、厚労省さん、総務省さん、場合によっては復興庁も入りまして、その間の状況については推移を注意深く見ていきたいというふうに思います。
#226
○紙智子君 注意深く見ていくということなんですけれども、私は是非再延長するように求めておきたいと思います。
 次に、四月から介護ヘルパーの生活支援の基準時間を六十分から四十五分に短縮した問題についてお聞きします。
 北海道の民医連が、四十四事業所の利用者を対象に行った調査結果について発表しています。三月に比べますと、四月はサービスを七割の人が減らしていると。その特徴は、介護報酬改定による利用料の負担増や、訪問介護の生活支援時間、六十分から四十五分化になった影響による削減が挙げられています。
 この四十五分に削られた時間を取り戻そうとすると時間延長で利用料に響くために、調理を配食に替えたりおかずを減らしたりというようなこともやっています。それから、時間を短縮したことで利用者との会話の時間が取れないという声も出されています。ヘルパーさんは時間がないために利用者と会話もせずに買物に走ったり、帰って掃除、洗濯、食事ですね、利用者の方は話をしたいんだけれども声も掛けられないと、どちらもつらいという話なんですね。
 これについて、厚生労働大臣、どのように思われますか。
#227
○国務大臣(小宮山洋子君) 訪問介護の掃除、調理、洗濯、こういう生活援助サービスについての今回の報酬の見直しはあくまで介護報酬の評価を行うときの時間区分を見直すもので、四十五分以上の区分も設けていますので、本当に必要な人の場合は、ケアマネジメントでそういう形の設定をすればこれまでのように提供ができるようになっています。そのことがどうも現場になかなか届いていないという御指摘を受けていますので、全国課長会議やQアンドAなどで、適切なケアマネジメントに基づいて今のサービス、引き続いて行うことができますよということを説明をしてきまして、現状ではおおむねそれが周知をされてきたのではないかというふうに思っているところです。
 四十五分にそもそもしましたのは、いろいろ調査をすると四十五分以内に終わっている方もたくさんいらしたので、そういう方たちはこの四十五分で今までよりも安い料金で受けられるということもありまして今回こういう区分にしたところで、必要な方にはちゃんと長い時間受けられるということを更に丁寧に現場に説明をしていきたいと考えています。
#228
○紙智子君 長い時間受けられるようになっているんだと、それ今徹底しているという話なんですけど、四十五分を二回やっていいですよという話ですよね。そうすると、利用者の方は利用料が上がるということになっているんじゃないでしょうかね。これ、実は事業者にとっても、利用者のニーズや状況によって、一概に十五分増えた分について減らすわけにいかないということで、事業者自身が持ち出しというのが現実にはあるんだという話が出ているわけですよ。
 それから、もう四十五分ということで徹底されていなかったためにゆとりのない支援が行われて、そのこと自体がやっぱり精神疾患の方ですとか認知症の利用者の方の状態を悪くさせるということにもつながるということで、やはり孤立化しやすい高齢者にとってはコミュニケーション自身が大切なケアだというふうに思うわけですね。やっぱり話したくて待っているわけですよ。もちろん、話してばかりもいられないわけですけれども。でも、やっぱり顔を見て体調はどうだというところから始まるんだと思いますし、そういう疎通がなければ、相手は人間なんですから。ですから、私は、この四十五分ルール、もっとやれるというんだったら元に戻して変えたらいいんじゃないかというふうに思いますけれども、いかがでしょう。
#229
○国務大臣(小宮山洋子君) 今委員がおっしゃった、四十五分以上だったら倍の九十分になるということではなくて、ケアマネジメントで六十分もできるようになっていますので、それは今までと同じように必要な時間できるようになっています。そのことでいろいろ現場に混乱が起きたり誤解があったりしてはいけないので、それは利用料……
#230
○紙智子君 ちょっと時間が。
#231
○国務大臣(小宮山洋子君) はい。
 利用料、またお返事いたしますが、仕組みとしては、今までと同じように六十分必要な方は六十分できるようになっています。
#232
○紙智子君 京都のヘルパー協会とか、大阪の社保協とか、東京でも民間で、実は同じことを調査して同じことが指摘されているわけなんです。ですから、是非これ、厚生労働省として調査をしていただけませんか。
#233
○国務大臣(小宮山洋子君) それは、実態がどうなっているかはちゃんと調べたいと思います。
#234
○紙智子君 そもそも、介護保険法には高齢者の尊厳を保持した支援が目的というふうにされていたわけです。ところが、今、これは何のための介護なんだろうかというような、本末転倒になっていると言わざるを得ない状況があるわけですね。
 それで、次にちょっと税と社会保障の一体改革の問題でお聞きするんですけれども、四十五分ルールなどの生活支援や家事援助の問題が解決するのかどうか、この一体改革でですね、将来はどうなるのかということも聞きたいと思うんです。
 平成二十三年十一月の社会保障と税の一体改革における介護分野の見直しに関するこれまでの論点整理の中では、要支援者に対する給付はリハビリに重点化し、予防効果のないものは給付の対象から外すべきという意見が多くあったとされています。そこで、お聞きするんですけれども、今後、家事援助に対する給付というのは削減する対象にしているんじゃないでしょうか。
#235
○国務大臣(小宮山洋子君) 今回、社会保障と税の一体改革の中では、医療と介護サービスの提供体制の効率化、重点化ということで、在宅医療、在宅介護などを支援しようと思っていますけれども、今、この件のように利用者にとって本当に必要なサービスを一律に削減をするということではございません。
 先ほどの、よろしければ、前回と現在の料金のことをちょっとだけ申し上げたいと思うんですが、よろしいですか。
 六十分程度の生活援助の場合は、今まで二千二百九十円だったものが、今回、六十分から七十分だと二千三百五十円にはなりますが、二十分から四十五分の場合は千九百円程度と、そこは安くなるということです。それから、九十分程度の生活援助の場合は、以前が二千九百十円だったものが、今回は、おっしゃったように四十五分掛ける二ということで、こちらは三千八百円と高くなります。そういう意味で、長くなると高くなるけど、短い人は今までより安くできると、そういうことかというふうに思います。
#236
○紙智子君 いずれにしても、現場では非常にそこのところが混乱しているということがありますので、よく調査をして対応していただきたいというふうに思います。
 それから、生活援助、家事援助、これについては、元々はホームヘルパーが二時間程度掛けて高齢者の生活を支える援助ということでやられてきたわけです。ところが、介護給付を削減するために、二〇〇六年に三十分ごとの報酬加算を廃止をして事実上九十分に制限をしたと。二〇〇九年には六十分未満に減らしてきたわけです。この四月には四十五分未満ということで、だんだん短縮してきているわけですね。
 厚生労働省の宮島老健局長は月刊福祉五月号で、介護サービスの生活援助の部分は将来合理化されていくんだと、介護職員は家事援助中心ではなくて身体介護にベースを置くんだと答えているわけです。これは削除されていくんじゃないかという危機感を覚えるわけで、これ、生活援助や家事援助を自治体任せにせずに、国が責任を後退させることはないということでお約束できますか。
#237
○委員長(高橋千秋君) 小宮山国務大臣、時間が来ておりますので簡潔にお願いします。
#238
○国務大臣(小宮山洋子君) はい。
 それは、全体で効率化はしなければいけませんが、先ほどお話ししたように、これは自立して生活をしていく人を支えるための大切なサービスだと思っていますので、一律に削減をするという考え方ではございません。
#239
○紙智子君 国の責任を後退させないということでしっかりと取り組むように、これからも私たちも注意を向けていきたいと思います。
 終わります。
#240
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 社会保障制度改革推進法案九条が、これは国民会議の設置を規定しております。この国民会議は、十条において、国会議員を兼ねることを、国会議員と兼ねることを妨げないとあります。この国会議員は党との関係ではどのように整理されるんでしょうか。
#241
○衆議院議員(柚木道義君) お答え申し上げます。
 国民会議におきましては、具体的にどのような委員を選ぶかにつきましては、この改革推進法案の規定、そしてこの本院本委員会での法案審議、さらには三党協議なども踏まえまして、会議の運営方法などと併せてしっかりと検討していく必要があるとまず認識しておりますが、今御指摘をいただきました点につきましては、そもそも国会議員を委員に任命するかどうか、それから、任命を仮にする場合、御指摘の党との関係、あるいは具体的に何人どのように任命するのかなど、そういった具体的な点につきましては、そこは今後の検討課題であると認識をしております。
#242
○福島みずほ君 いや、やっぱり分からないんですよ。これ、党を代表して発言をするのか、個人として発言するのか、その国会議員はどういう立場で発言をするのか、そして全ての政党の国会議員が入るのか。一部の政党の国会議員しか入らなければ、それはとてもおかしいと思うんですね。
 日弁連もこの点に関して会長声明を出しておりまして、全国民の代表である国会において、全ての政党、会派が参加し、審議の全過程を国民に公開すべきであるとしています。スウェーデンは御存じのとおり、そしてかねて民主党の主張では、全ての国会議員が入って、そこでしっかり議論を超党派でして、年金制度についてやると。
 つまり、この国民会議が、国会議員を、と兼ねることを妨げない、でも、一部の政党の一部の国会議員がどういう立場で発言するのか。一部だと、それは国会が選挙によって選ばれた構成員の、選ばれているにもかかわらず、一部の人間の考え方しか反映されない極めて欠陥がある国民会議になると思いますが、どうですか。
#243
○国務大臣(岡田克也君) この国民会議は政府の機関でありますので、私からお答えをいたします。
 これは三党間の協議の中で出てきた話でございますが、具体的に今御指摘のような問題もございます。それから、本来、各党間でということであれば、国会でそういったものを設けるべきだという議論もございます。
 そういったことをよく踏まえて、三党と協議しながら、国会議員の扱いをどうするかという、そういう基本的なフレームワークについて検討していきたい、その上で各党に対してもお諮りをしたいというふうに思います。
#244
○福島みずほ君 ここは国会で、どういう国民会議をつくるか議論しているんですよ。三党で議論するというのは変ですよ。何でも三党でやれば済むと思ったら大間違いだと。民主主義は多数決ではないんですよ。過半数さえ取りゃいいって話じゃなくて、対話じゃないですか。対話をしていく、議論していく、そのときに三党でこの国民会議の中身を決めるというのはおかしいですよ。ここは国会で、どういう国民会議をつくるかが不明確だったら、だって、ここで社会保障制度を決めるわけですから、極めて重要じゃないですか。
 発議者の皆さんはここはどう考えていらっしゃるんですか。
#245
○衆議院議員(柚木道義君) 今、副総理から政府の機関ということでの御答弁もありましたが、今お言葉もありますように議員立法でということでありまして、先ほど申し上げましたように、これは本当にこれまでの三党協議における積み重ねの議論というのも大前提としては一つありますし、今のような質疑における御指摘もございますし、そして、それを踏まえて今後国民会議の在り方自体が協議をされていくわけですから、そこの中で、今のような御指摘も踏まえながら、そして、それぞれ今事例を挙げていただいたと思うんですね、諸外国のやり方あるいはこれ、例えば厚労省の社保審の在り方とか、あるいは年金のときの両院合同会議の在り方もあったと思うんですね。
 そういういろんな在り方もそれぞれ参考にさせていただきながら、これ、いずれにしても、本当に今後しっかりと議論をした上で、なるべく早い段階でそれが立ち上がっていくことが望ましいと思っています。
#246
○福島みずほ君 いや、つまり、国民会議の中身が分からないんですよ。国民会議の中には国会議員は入るんですか。
#247
○国務大臣(岡田克也君) その点についてはまだ決めておりません。ですから、私、先ほど三党でと言ったのは、三党の御意見も聞き、各方面の御意見も聞きながら政府としては最終的に決めていきたいと考えております。
#248
○福島みずほ君 いや、三党の意見聞くんじゃなくて全党の意見聞くべきだし、国民の意見聞くべきじゃないですか。どうしてそこで三党となるんですか。
 それと、私は、やっぱりこの法律やこの議論で問題だと思っているのは、社会保障制度がどうあるべきか、全党入って、スウェーデンのように、年金制度どうするか、けんけんがくがく、かんかんごうごう議論をして、こんなにお金が掛かる、これがあるというふうになった上で、じゃ、税がどれだけ必要なのか、その税の中で抜本改革で、相続税なのか、いや法人税なのか、いや所得税の最高税率変えなのか、やっぱりでも消費税なのかという議論をすべきなのに、順序が逆で、国民会議がどういう議論をするか今日の時点で分からないわけじゃないですか。そんなのやっぱり、だって、これが一番あんこというか、一番重要な部分ですよ。だって、ここで社会保障制度についてやるわけですから。
 報道の中には、国会議員を入れないというような報道も今日ちょっとなされているんですが、そういうのは単なる報道ですか、民主党の考えですか。
#249
○国務大臣(岡田克也君) まず、今おっしゃった消費税でやるのかほかでやるのかというような議論は今ここで御議論いただいている話であって、あの国民会議というのは、消費税法案始め関連法案がきちんと国会で決まった上で行うものですから、今委員のおっしゃったようなことまでを議論するものではないと。それは、消費税というものが国会で成立すれば、国民会議とこれをセットで議論している話ですから、国民会議ではそのことを前提に議論するのであって、改めて消費税でやるべきかどうかなどということを議論する場ではないということは申し上げておきたいと思います。
 その上で、私は、よく聞いていただきたいんですが、別に三党で決めていただくとかそういうことを言っているのではなくて、三党の意見、その他の意見も聞いて政府として最終判断をさせていただくということを先ほどから申し上げているところであります。
#250
○福島みずほ君 私は順番の話をしたわけです。
 それから、ここの今の法案は、消費税なのか法人税なのか所得税の最高税率にするのかという話になっていないじゃないですか。全部消費税以外は削除して先送りの検討ですよ。これは消費税増税法案を可決するか否決するかの話であって、消費税だけじゃないですか。
 まあ、それはともあれ、この国民会議には、もし国会議員が入るとして、一部の国会議員になるんですか、全党が入るんですか。
#251
○国務大臣(岡田克也君) 何度も申し上げておりますように、政府としてはそのことはまだ決めておりません。これからです。
#252
○福島みずほ君 発議者はどう考えていますか。
#253
○衆議院議員(加藤勝信君) 福島委員にお答えしたいと思います。
 そもそも、私ども自由民主党から社会保障制度改革基本法のときから出させていただきました。そのときには特段この規定はなかったんですけれども、しかし、有識者の中には当然国会議員も入るであろうというその可能性は別に否定したわけではなく、三党協議の中で、じゃ国会議員もと。そうすると、国会法というのがございまして、国会議員が兼職をする場合にはあらかじめ兼職できるような規定を設けておかないと、仮にそうなった場合に対応するには改めて両院の議決か何か要ると、たしかこういう仕組みになっていたと思いますので、そういうことを含めて実は入れていると。
 したがって、そこから先どうするかというのは、少なくとも三党間でこれまで議論してきたということではありませんが、ただ、社会保障制度改革国民会議そのものは、今回の社会制度改革推進法に基づいて、その目的とか、基本的な理念とか、基本的考え方を踏まえて議論していただく場ということになると思いますので、それにふさわしい形でその段階の政府の方がお決めになると、こういう仕組みになっているわけでございます。
#254
○福島みずほ君 国民会議をやるときに、国会議員が入るときに、一部の政党あるいは政党代表なのかどうかも分からない、国会議員の誰かが兼職禁止を超えてこれをやる、じゃそこに反映できない政党はどうなるのか。社会保障については、本来は、もし国会議員をやるとしたら全党が入ってどういう社会保障制度であるべきか、スウェーデン方式の方がベストだと思うんですよ。今日の時点で、それは国民会議を決めるときのお話ですと言われたら、一部の国会議員しか入らないのは、これは大問題だと思いますよ。いかがですか。
#255
○衆議院議員(西博義君) お答え申し上げます。
 今回のこの三党合意は、社会保障全体に対するこの一体改革の議論の中で私ども三党が議員立法として提案をした内容でございます。その議員立法を今後どうするかということについては、それは任命はこれは総理が任命されるということですから、最終的にどういうふうに判断されるかということは、当然政府に任せるということと同時に、今回のこの議員立法が可決されましたならば、国会で承認をされたと、既にこれは衆議院では承認をされてこの推進法案が参議院に回ってきているわけですから、民主的に賛否を問うていただいて、そして賛成であれば、それはその手続に沿って内閣が決めていただくと、こういうことになると思います。
#256
○福島みずほ君 だから問題だと思うんです。
 国民会議については、国会議員と兼ねることを妨げないと書いてあるだけで、国会議員が何人入るのか、入るのか入らないのか、どういう会議になるのか、この法文からは分からないんですよ。で、法案が成立すれば、あとは内閣がお決めになりますとなったら、本当に国会がきちっと議論をする場所になるんでしょうか。しかも、政党の一部がこの国民会議に入るとすれば、全部の、全国民を代表する、例えば、全ての政党は何らかの形で国民の意思を表しているわけです。例えば、ここに三党の国会議員しか入らないとか、いや、二党しか入らないとか、じゃ、どうやってそれを、線引きをどうするんですか。
#257
○国務大臣(岡田克也君) ここで、国民会議でいろいろな年金、医療、介護その他の重要な事項について議論するということになっております。で、重要な事項について議論して、それは当然法案の形になる、あるいは予算であれば予算案になる、それぞれ国会に出てきて国会で御審議いただき、そして可否を決めていただくと。こういうことで、全く何が問題なのか私にはよく理解できないわけであります。
#258
○福島みずほ君 これの何が問題なのか全く分からないというところが問題だと思いますよ。
 だって、これは、国民会議という名を打って、国会議員の全ての政党の全ての人が全て入ってかんかんがくがく議論をするなら、これまた分かります。有識者の人たちが有識者で集まって審議会みたいにして答申する、これならこれで分かります。しかし、一部の国会議員が入る、それが入るのか入らないのか、何人入るのか、政党を代表しているのか、全党が入るのか一部が入るのか、分からないわけですよ。そしたら、これは一体何なのか、この国民会議は。
 だって、ここにいる国会議員は、全て何らかの形で有権者の意思を反映しているわけですよ。全ての政党は何らかの形で、みんなの民意を体現しているわけです。この国民会議が重要だと思っているから、この質問をしているんです。ここで社会保障制度の在り方を議論するわけでしょう。だとしたら、全ての政党の国会議員がそこで議論するようにすべきではないですか。
 発議者、いかがですか。じゃ、長妻さん。
#259
○衆議院議員(長妻昭君) 今、貴重ないろいろ御意見いただきましたので、そういうことも念頭に議論をしていきたいと思います。
 御懸念は、何かその三党で決めて、そのまま何か突っ走ってしまうんじゃないかみたいな御懸念かもしれませんけれども、これは確かに三党で提出している議員立法でございますが、当然、法律が成立すれば、それは別に三党の法律ではなくて、これ日本国の法律になるわけでありまして、そこに基づいて総理大臣が任命しますので、適切に今の御意見も入れて公平に、本当に将来の社会保障を充実して最低限のものは維持したいと、こういう思いがありますので、御意見も承りながら我々は取り組んでいきたいと思います。
#260
○福島みずほ君 長妻発議者の御意見、ありがとうございます。
 これ、国会議員が入るとすれば、全ての政党が入らなければ、それはやっぱりおかしいですよ。(発言する者あり)いや、なぜならば、全国民を代表する国会の代弁者ってならないじゃないですか。それはおかしいですよ。どういう立場でこの国民会議があるのか、それは問題だと思います。(発言する者あり)
#261
○委員長(高橋千秋君) 御静粛にお願いします。
#262
○福島みずほ君 最後に、小宮山大臣にお聞きをします。
 保育士さんが非常に低賃金だというのを全国各地でお聞きまします。この公立、民間の保育士さんの平均賃金は、きちっと厚労省は把握していらっしゃいますか。年齢を把握していらっしゃいますか。
#263
○委員長(高橋千秋君) 小宮山国務大臣。時間が迫っておりますので、簡潔にお願いします。
#264
○国務大臣(小宮山洋子君) 保育士さんは、二十三年は三十四・七歳が平均で、これは二十二万三千円です。ちょっと時間がないので全部は御紹介できませんが、把握をしてありまして、今回、質を上げる中でしっかりと保育士さんの処遇の改善にも取り組みたいと考えています。
#265
○委員長(高橋千秋君) 福島みずほ君、時間が超過しております。
#266
○福島みずほ君 はい、分かりました。
 これは、しかし公立の場合は、福祉職の全部の平均値、私立の場合は……
#267
○委員長(高橋千秋君) おまとめください。
#268
○福島みずほ君 はい。
 障害児施設や母子生活支援施設と、全部合わせたあれなんですね。ですから、是非、公立、民営含めて保育士の皆さんたちの賃金、そして是非次回はこの保育士さんたちの賃金の問題、労働条件の向上についてお聞きをしたいというふうに思っております。
 終わります。
#269
○亀井亜紀子君 新会派みどりの風の亀井亜紀子でございます。みどりの風としては私の今日が初質問になります。
 御存じのとおり、私は長い間与党に、政権交代後ずっと与党におりまして、この社会保障の議論の最初からかかわっておりました。そして、この消費税の増税法案が原因で国民新党を離党することになりました。いろいろな思いがございます。私の基本的な考え方は、別に消費税を未来永劫上げてはいけないと言っているわけではありません。ただ、そのときの経済状況ですとか制度との一体性等々、いろいろな問題を解決した上での増税であるべきだと思います。
 まず、今日、私、お配りした資料がございます。一枚目。社会保障改革に関する集中検討会議で議論された内容を私の方でまとめさせていただきました。
 先ほど、福島議員が国民会議についてどういった構成になるのかという質問をされましたけれども、この社会保障改革に関する集中検討会議というのは与謝野担当大臣の時代につくられた会議でして、麻生政権のころの社会保障の会議に入っていた方々、学者の方々がかなりダブっておりました。そして、私は与党の政調会長として入っておりましたけれども、初めから、社会保障の費用の効率化ですとか後期高齢者医療制度は正しかったですとか、そういういろいろな有識者の方々の意見がございまして、頭から少々違和感がございましたが、真剣に議論しようと思って毎回出ておりました。一枚目のこの資料は、各種団体また新聞社等々がどのように社会保障制度を考えているかという意見でございます。
 私は二〇〇七年の参議院選挙当選組なんですけれども、そのときの世論が、消えた年金と後期高齢者医療制度に非常に関心があって、時の政権に怒っていた。それで第一回のねじれ国会が起きた、参院の与野党逆転が起きたと理解しております。ですので、社会保障改革と消費税の増税をするのであれば、この年金制度と後期高齢者医療制度がどうなるのか、そこの絵姿と一体となっていなければ理解が得られないだろうというふうに思っております。
 さて、民主党の年金制度は最低保障年金ということでございますが、これが集中検討会議でどのように扱われたかといいますと、ほとんど議論がされておりません。そして六月の段階で、各団体やメディア各社の論が出そろった後で、民主党案ということで発表がございました。そのときに各委員から試算を求められました。つまり、年収幾らの人まで最低保障年金七万円、満額もらえるのかという質問が発表者の大串議員に対してありましたけれども、それに対して、試算はないということで全く答えが出てこなかった。そこで制度設計の細かい部分には集中検討会議では入れませんでした。
 その後、メディアが報道したことがございまして、これが、二枚目の資料になりますけれども、今年、民主党が正式に試算を発表した後の新聞記事でございます。年収二百六十万円以上の人は減額されていって、六百九十万円でゼロになると。一方、年金を支払うことができない無年金の方たちも最低保障機能として七万円受け取れるようになるという試算でございまして、これは国民が聞いていたことと全く違うイメージですから、今回の法案に入れるのは無理があるということで私は反対をしたんです。
 ところが、二月の社会保障・税一体改革の大綱の閣議決定のときに、この最低保障年金、制度設計が全くできていない状態で入れてしまいました。それに私はおかしいのではないかと申したんですけれども、これは、なぜ平成二十五年通常国会に法案を提出するとまで書き込んで閣議決定をしたのでしょうか。本来は、やはり社会保障の将来像と必要経費と一体となって提出をするのが筋だと思います。
 また、昨年の七月のこの集中検討会議で成案を決定する際に、民主党の中からもかなりの反対がありましたから、私も国民新党として反対していましたけれども、民主党から長妻先生が出ていらして、そして増税を実施するときには景気弾力条項を入れる、それは数値目標をきちんと書くということと、もう一つ、この増税に際して国民の信を問うということ、その二点を与謝野大臣に確認した上で民主党は認めたというふうに私は記憶しております。
 ですから、そのときから一年たって、今、国民に信を問う前に増税を決めてしまおうと、しかも社会保障の絵姿はかけていないわけですけれども、長妻議員は今どのように整理をされていらっしゃるんでしょうか。
#270
○衆議院議員(長妻昭君) お答えを申し上げます。
 今複数のお尋ねがございましたけれども、一つはおっしゃっていただいた社会保障改革に関する集中検討会議、これ亀井先生も出席されておられて、例えば昨年の五月三十日の議事録でございますが、当時、大串さんが党の社会保障と税の抜本改革の調査会事務局長でしたので、資料を配付をしてかなり詳しく民主党の年金制度についても説明をしております。
 ここに議事録ありますけれども、九ページ以降は年金である、税を財源とする最低保障年金と保険料を財源とする所得比例年金ということを書いた、その内容を踏み込んで明らかにするということで、ということで、るる全部読みませんけれども、そこで発言をして、そこで何人かの委員の方からこの年金制度についての質問、議論というのがここでなされているところでございまして、全く異論がないというわけではありません。
 それと、民主党の中で議論をしたときに、この最低保障年金、国民年金も入れた一元化についてはやはり明記をするべきじゃないかと、そういう声もございまして、そういう形で閣議決定の中に入れさせていただいたと。
 財源の件でございますが、亀井さんがお配りしていただいているこの新聞記事のところにちょうど試算が出ているんですね、表が。そして、一番という黒塗りのものがある意味では一番手厚いものでございまして、手厚いものですら二〇三五年度の所要の額というのが消費税一〇パーの二十年後であっても現行の制度とほぼ変わらないということで、現行の制度が四・四パーだとすると一番の手厚いものが四・七パーということで、さらに四十年後については若干二パー程度現行制度よりも大きいわけでございますけれども、そういう意味では非常に先の話でございまして、新制度でありますので、そういう意味では今回の一〇%には直接の影響がないであろうというようなこともございまして、今回そういう判断をいたしました。
 最後の御質問でありますけれども、この信を問うということであります。当時もいろいろ議論がありまして、本当に法律を出す前に信を問うべしという議論もありましたし、法律を出して実際に実行する前に任期が来るような形で信を問えというような話もございまして、今回、今ここで議論しているのは、実際に消費税が上がる前には総選挙があるというような形で今現実にはなっているということであります。
#271
○亀井亜紀子君 年金の将来の姿というのはかけていないわけですから、それはもう国民にも明らかになっていることで、やはり百年先、百年安心と言った政府がありましたけれども、百年先のことまで見据えての制度設計をきちんと議論をして、その中で財源を割り出していくのが本来の道筋ではないかと私は思っております。
 次の質問に移りますが、三枚目にお配りした、この大綱が閣議決定されたときの閣議決定に付いていた一枚の紙でございます。この大綱を閣議決定したときに、その中に最低保障年金の二十五年度通常国会への法案提出という文言ですとか、本来立法府が決めるべき比例定数の削減、この八十も実現するというようなことを書き込んで閣議決定をし、それについて、「政府・与党それぞれが、連携・協力しつつ、その実現に取り組む。」と、こんな文書が付いておりました。閣議決定の本来の意味というのは、政府がその政策の実現を約束しますと、そういう意味で閣議決定をされるものだと当時国民新党としては理解しておりましたので、実現できないこと、決まっていないことが書かれているといって、それを私はNHKで発言したら、当時かなりの騒ぎになりました。
 ここで私は官僚の方にお伺いしたいんですけれども、今まで閣議決定をされたものの中で、このような文が一枚、政府・与党それぞれが連携・協力しつつ実現に取り組むというような文章が付いて閣議決定した例はあるのでしょうか。
#272
○政府参考人(河内隆君) 前文に文書を添えて閣議決定した前例があるかというお尋ねにお答えいたします。
 閣議決定の前文におきましてこのような文書を添えて閣議決定をした例は、閣議決定の数も膨大であり、全てに遡って網羅的に確認できているわけではございませんが、平成十三年の中央省庁再編以降、つまり直近の十年ほどの期間におきまして確認した限りにおいては、前例はございません。
 以上です。
#273
○亀井亜紀子君 かなり無理な閣議決定であったと思います。この閣議決定がされた背景は、つまり、与党内はまとまっていなかったのですが、早く自民党との協議を始めたいということで閣議決定が条件とされていて、それでこのような文書を付けて無理やり閣議決定をしたという経緯がございます。
 次の質問に移ります。
 消費税の使途についてですけれども、今までほかの議員の質問でも、この増税分が全て社会保障に使われるのかというような質問がございました。国民と政府の信頼関係がないというのが背景にございますけれども、例えば、定率減税を廃止したときに、それは年金の国庫負担三分の一を二分の一にするその財源に使うのだという理由で定率減税を廃止したはずです。このときに生じたその増収分というのはきちんと年金の財源、社会保障目的に使われたのでしょうか、お伺いいたします。
#274
○国務大臣(安住淳君) 平成十七年度、十八年度税制改正による定率減税の縮減、廃止に伴う所得税の増収分約二・六兆のうち、地方交付税分を除いた約一・八兆については、使途が法定されていない一般財源であるため厳密に特定することは困難でございますが、当時の与党の議論等を踏まえ、定率減税の縮減、廃止に関連付けられた歳出項目として、基礎年金国庫負担割合の引上げに約〇・三兆が充てられ、残りは財政健全化のため公債発行の縮減に充てられたものと承知しております。
 こうした対応は、各年度の予算編成過程においても、当時の与党における議論も得て決定されたものでありまして、結果として、基礎年金国庫負担割合は従前の三分の一から平成十九年度までに三六・五%まで引き上げられたわけでございます。
 今回の一体改革においては、国分の充当対象経費を消費税法に規定することにしておりますので、今回は、これにより消費税収分を基礎年金国庫負担を二分の一にするための財源とすることを含めて社会保障に充てることを制度として恒久的、安定的なものにすることにしております。
#275
○亀井亜紀子君 今の御答弁のように、全額年金財源に使われたわけではなくて、一部は公債に使われたりしているわけでして、やはりその目的のところに財政再建、財政健全化という言葉が入ると、それはあらゆるものに使えることになってしまいます。ですから、社会保障に全額使いますとおっしゃっても、それは気休めでしかないと私は理解しております。
 今日は五十嵐財務副大臣にいらしていただいたので、質問を一つ飛ばして、五十嵐財務副大臣にお伺いいたします。
 政府の税制調査会で、この消費税増税に関してかなり慎重意見がたくさんございました。そして、建設的な提言もありました。その中で私がよく記憶しておりますのは、福田昭夫前総務政務官が、価格に転嫁できない中小業者がたくさんあると、なので内税から外税に戻してはどうかという、そういう提案がございました。私はいい意見だと思ったんですけれども、政府税調の場では五十嵐副大臣がいつも司会をされていましたけれども、いろいろな提言が出る中で、すぐ、はい次の人と言って、そこの議論に入ることなく終わってしまったという印象なんです。
#276
○委員長(高橋千秋君) 時間が来ております。おまとめください。
#277
○亀井亜紀子君 ですので、この内税から外税に戻すということについてどのようにお考えか、お伺いいたします。
#278
○委員長(高橋千秋君) 五十嵐財務副大臣。時間が超過しておりますので、簡潔にお願いします。
#279
○副大臣(五十嵐文彦君) 昨年の十二月十四日の税制調査会で、確かに福田政務官と亀井委員からそういう御意見がございました。その後、十二月二十日から福田政務官も入った社会保障・税一体改革作業チームで詳しい議論をこれについて行っておりますし、また、政府税調の二十一日の二十八回会合でも資料を提示した上で議論をしておりますし、また、素案起草会合でもこのような議論をした上で、十二月三十日の税部分の素案決定では、福田さんや亀井さんの意見を入れて、今後検討するという項目も含めて素案を決定させていただいておりますし、また、外税と内税については……
#280
○委員長(高橋千秋君) おまとめください。
#281
○副大臣(五十嵐文彦君) はい。
 総額表示方式を基本としてやるという考え方に変わりがないということで、考え方は打ち出させていただいております。
#282
○亀井亜紀子君 時間ですので、終わります。
 ありがとうございました。
#283
○委員長(高橋千秋君) この際、お諮りいたします。
 委員外議員平山誠君から公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案外七案についての質疑のため発言を求められておりますので、これを許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#284
○委員長(高橋千秋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 それでは、平山君に発言を許します。平山誠君。
#285
○委員以外の議員(平山誠君) 本日は、当会での発言の機会を与えていただきまして、委員長並びに各党の理事、各会派の委員の皆さん、ありがとうございます。
 そうはいいましても、このような重要法案を三党の合意で無理なスケジュールで決めるということ、先ほども国民会議のこともありましたけれども、私たち国会議員は国民の信を得て国会議員という資格を得ているわけですから、政党会派が分かれた以上、一つ一つの政党会派から意見を聴いていただく機会を正式につくっていただきますように、各政党の皆様にお願いします。
 時間もありませんので、質問させていただきます。
 ここできちっと国民に説明する必要が民主党にはあると思うんですけれども、二〇〇九年の民主党のマニフェストで消費税ということが一切うたっていなかったことが、なぜ二〇一二年、今年になって消費税の増税案が出てくるのか。それは、やはり二〇〇九年の選挙で、マニフェストでうたって、私たちは、というか民主党さんの議員は国民の明るい希望というものを取って投票されたわけですから、そのときに書いていないことをなぜ今更出すのかということを、まず民主党さんから説明していただきたいと思います。
#286
○国務大臣(岡田克也君) このことは、この委員会でも何度も申し上げております。繰り返しになりますけれども申し上げますが、確かに二〇〇九年のマニフェストには消費税の増税ということは言っておりません。むしろ、四年間増税しない、消費税を上げないということを、マニフェストには書いていないとはいえ、いろいろな場で言ったことは事実であります。そういう意味では、国民の皆さんにその期待を裏切っているということは誠に申し訳ないことだというふうに思っております。
 ただ、二つのことを申し上げたいと思いますが、一点目は、菅前総理がよく言われたことですが、二〇〇九年、ギリシャの政権交代に端を発するヨーロッパの経済危機、まさしく世界の経済、金融が本当に厳しい状況になって、日本もそれは他人事ではなくなっている、客観的に見れば数字はそれ以上に悪いという中で、現時点は問題がありませんが、しかし、将来にわたってそのリスクを何とか減らさなければいけないと、これは与党としての責任であるというふうに時の菅総理は考えられたし、民主党の中でもいろいろな議論がありましたが、政府としてそのことを進め始めたということであります。
 もう一点は、やはり昨年の東日本大震災、三回にわたる補正予算、そして今年度の予算、合計合わせれば十八兆円という大きなお金が既に投じられています。まだまだこれでは十分ではないというふうに思います。万全を期していかなければいけません。しかし、その結果として、財政は非常に傷んだことも事実、元々厳しい中で更にプラスアルファの負担が掛かっていることも事実、そういった現実を見たときに、やはりここは先送りせずにしっかりと自分たちの責任でやるべきことをやらなきゃいけない。持続可能性のためにも社会保障・税一体改革という形で進めなければならないというふうに判断したものであります。
 最終的に我々の判断がそれが十分説得力があるかどうかということは、一年以内にある選挙の中で有権者の皆さんが御判断されることであるというふうに思っています。
#287
○委員以外の議員(平山誠君) 理解はできませんが、次に行きます。
 社会保障費の一兆円という部分が説明されておりますが、単純に私のもう低レベルの質問で大変申し訳ないんですが、来年一兆円、再来年一兆円、また三年後一兆円となると、いつまでこの一兆円を増え続けて、足りなくなったらまた増税なのかと。本来であれば、この一兆円を少しは、話の中では皆さん少なくする方法は考えていると思いますが、この一兆円ずつ上がっていくという理論の分岐点はいつですか、五年後ですか、十年後ですか、その辺を教えてください。
#288
○国務大臣(小宮山洋子君) 今、現実の問題として、急速な高齢化の中で一兆円ずつ増えているのは事実です。ただ、それは以前の小泉改革で行われたように、二千二百億円ずつ機械的に削っていったことによって、いろいろ医療難民とかそういうような話もあったわけですので、政権交代後は、まずこの自然増の分を認めてきました。
 今回の社会保障の一体改革の中で、もちろん充実する部分があると同時に、重点化、効率化もしていきます。例えば、年金の物価スライドの特例分を三年掛けて解消するとか、医療、介護についてもしっかりとそこのところは効率化、重点化を進めたいと思っていますし、また、七十から七十四歳の窓口の自己負担二割にということも来年度には取り組みたいと思っていますので、これはいつが分岐点かということですけれども、これから充実と併せて効率化、重点化も図っていったその過程を見ながら、またその五%の先の話というのは、どれだけ効率化ができたかは今いろいろな仕組みを変えてやろうとしているわけですから、それの経緯も見て判断をすることだというふうに考えています。
#289
○委員以外の議員(平山誠君) ということは、五%の先ということは、また七%、八%、一〇%と上がっていく可能性もあるかもしれないということなんでしょうかね。
 民主党がまずやってきたことは、やはり増税の前にやることがあるんじゃないかということで仕分も始め、国の隅々の無駄をなくす方法を探してきたんじゃないんでしょうか。
 野田総理が、二十七日ですか、無駄の定義というのが分からないと言っていましたが、そんなのは愚の骨頂であって、民主党のやるべきことは、この霞が関の中で、どの程度、あそこにもあるぞ、ここにもあるぞというのを探そうということで国民は政権交代をしていただいたんじゃないでしょうか。
 安住大臣、二〇〇〇年のときに、上田埼玉県知事と安住さんと番組で国会Gメンといって日本道路公団、国土交通省に突撃インタビューを番組でさせていただきました。そして、小宮山先生の参議院から衆議院に移るときの政見放送も私は作らせていただきまして、先生がお子さんたちに優しいと、これから子供たちのために、幼稚園の前でインタビューを撮って、それが政見放送で流れて衆議院に受かったのかなと、私も小宮山先生の今の地位の一役を担っているというところですが。
 要するに、国民に対して、安住大臣、仕分というのは何だったんでしょうか。なぜ増税とすぐ結び付けるようなことにするんでしょうか。
#290
○国務大臣(安住淳君) 政権を交代してから、実はそうはいっても、恒久財源としても三兆円近く毎年絞り出してきました。
 これは平山さん、一緒に国交省とか私よく行きましたけれども、私どものその額は、もちろんマニフェストに書いてあるものから見れば少ないんですけれども、実はこの三兆円近い恒久財源の捻出の額というのは、簡単に言うと、ちょっと乱暴ですけど、農林水産省と経済産業省と環境省の通常の一年分の予算なんです。ですから、それぐらいのことはやれたんですね。それから、いわゆるワンショットといって単年度に特別会計等から出してきた財源は、これは自民党政権下でもかなり小泉政権からはやってきましたけれども、我々の政権交代からは、例えば初年度でたしか十兆円近くやっていますので、実はやっていないわけではないんです。
 実は、何が一番そのネックかというと、ネックというよりも、やっぱりここで非常に厳しいなと思ったのは、先ほど副総理も申し上げましたが、昨年のやっぱり大震災で、本来こうしたやっぱり財源を、例えば法律上まだ決まっていない国民年金の二分の一国庫負担分の財源にしようと思っていたところ、大震災が起きまして、大震災のやっぱり財源を探すのに昨年は本当に与野党とも苦労しました。
 そういうことからいうと、大きな部分では相当なことはやりました。ただ、まだまだやらなければならない、やり続けなければならない問題です。人に言わせれば、ローマ帝国時代から行政機関がある限り永遠にこれは行革はやると。だから問題は、構造的にやっぱり社会保障のお金というのは、今一兆円の話がありましたけれども、これは黙っていても請求書がどんどんどんどん来ますので、ここにやっぱりある程度安定した財源を入れなければならないということだと思うんです。
 そうなると、やはり何かを充当しないといけないとなったときには、やはり安定財源としては消費税が一番ふさわしいであろうというふうに思って今回提案をさせていただきました。ですから、これは相矛盾するものだとは私は思っていません。
 我々自身も、不十分かもしれません、しかし、決して仕分を含めて我々が試みたことは無駄ではなかったし、そのことによって、逆に言えば自民党も触発されて、党内でたしかそういうことを、行政の無駄を省くような仕分をおやりになられたり、今衆議院の決算の委員会では、委員会でしっかり仕分をやり出したりしてそれを予算に反映しておりますから、こうした動きが衆参で出てきたということも、やっぱり民主党の政権交代の一つ要因、要因といいますか、いい方に出ているんではないかなと私は思っております。
#291
○委員以外の議員(平山誠君) 小宮山大臣、私の場合ですけど、私の父は一昨年、九十八歳で亡くなりました。様々な、戦争にもちょっと従事しましたので、様々な年金をいただいて、老後かなりの幸せな生活を送り、人生を全うしたと思います。
 私はそのとき思ったのは、やはり小宮山大臣は、先ほども幼稚園の前でインタビューをさせていただいてというのがありましたけれども、やっぱりこれから子供を産む、要するに今、三歳未満は預けてお母さんも働けるようにしますよ、若しくはシングルファーザーも安心して働けますよというようなことだと思うんですけれども、私思うんですけど、私の父の場合、私の家庭が裕福だったということじゃないですよ、たまたま年金をいただいていたり、戦争でたまたま違う年金制度があったりしたりしたんですけれども、やはり医療で大変国のというか、制度のお世話になりました。しかし、父が亡くなってたんすを開けてみたら、幾ばくかの、大層じゃないですけど、幾ばくかのお金がたんすの中にありました。
 これはやはり、次の時代の子育て世代に迷惑を掛けない、子を産める、子育てが楽にできるということは、ある程度お金を持っているお年寄りからいただけるという方法をやはり国として強く言うのも、消費税を上げて子育て世代を苦しめる、また被災地の皆さんを苦しめるということが考えられると思うんですが、その辺はどう思われますか。
#292
○国務大臣(小宮山洋子君) 平山委員には、さっきおっしゃっていただいたように、ディレクターをされていたときにいろいろと一緒に仕事もさせていただきまして、ありがとうございます。
 おっしゃっていることはそのとおりだというふうに思います。例えば、これは野党の方でもそういうお考えをお持ちの方ありますけど、例えば、自分で財産があれば、リバースモーゲージとかいろんな形ございますけど、それを使いながら何かできるような仕組みが考えられないかということも今超党派の議連でも話し合われているというふうに思いますし、それから、御負担いただける方に御負担いただくということは、世代間だけじゃなくて世代内を含めて公平を図っていくということで、そうしたことはいろいろな知恵を出して考えていかなければいけないというふうに私も思っています。
#293
○委員以外の議員(平山誠君) 是非とも、その強い国の態度という部分も、やはり税なくして国はやっていけないわけですから、やっぱりいただき方という部分も考えて、やはり未来ある人たちから多く取るよりも、もう卒業近い人たちから多少国に御寄附願うという方法も、態度として決して是ではないですが、そうしていただけると思う。
 話は元に戻ります。無駄です。
 野田総理大臣は、無駄というところで定義がなかなか難しいということありましたが、やはり無駄をなくすというのが民主党のマニフェストの一丁目一番であったわけですから、そのときの無駄というものを実際に考えていただきたいと思います。
 例えば、以前文科大臣だったと。文科省でいえば、まだ五十年もたってでき上がらない「もんじゅ」。要するに、最初五千億で計画したものが、二兆円掛けてもいまだ動かず。そして、燃料サイクルで「もんじゅ」にプルトニウムを提供する六ケ所村燃料再生工場。やはりこれも、一九九七年に六千億で計画したものが、二兆二千億掛けた今でも稼働していません。そして、今、事故の原因は、フランスからシステムを輸入して、ある一部だけ、ガラス固化剤のところだけつくばで研究した日本のシステムを入れました。その部分が動かなくて、二兆二千億掛けて動きません。
 これ、無駄じゃないですか、元文科大臣として。
#294
○委員長(高橋千秋君) 平野文部科学大臣。
#295
○委員以外の議員(平山誠君) あっ、ごめんなさい。済みません。
#296
○国務大臣(平野博文君) 今、文科省を担当している平野でございます。
 今、平山先生から「もんじゅ」について非常に無駄ではないかと、こういうことを御指摘いただいたわけでございます。
 文科省といたしましても、いろんな経過の中で、私はやっぱり将来のエネルギー問題を含めて、資源のない国でありますから、そういうことを含めた核燃サイクルを確立をすると、こういう流れの下に今日までやってきたわけであります。
 二兆円と言われましたが、私の聞き及んでいる部分でいきますと約一兆円弱と、こういうふうに理解をいたしております。ただ、大変予算が厳しい、こういう状況の中で徹底的に無駄を省いていこう、こういう流れの中で二十四年度の予算につきましては、少なくとも安全性を確保する、あるいは最低限の維持管理費のみを計上すると、こういう中での予算計上をさせていただいたところでございます。
 一方、今回の事案を含めて、改めてエネルギーの在り方については今後のエネルギー環境戦略と、こういうことでエネルギーミックスの大枠に応じて対応する、こういうことでございますので、その会議の結論を得て文科省としては判断をし対応したいと、かように考えています。
#297
○委員以外の議員(平山誠君) 大臣、大変失礼しました。私、川端先生のことが浮かんでいまして、川端先生にも「もんじゅ」のことを質問したものですから、大変申し訳ございませんでした。
 今、先生分かっていませんよ。やっぱり二兆円掛かっているんですよ。これは、核反応が起きるかどうかという、「常陽」という「もんじゅ」をスタートする前の、「もんじゅ」は今五本あるうちのここなんですよ、まだ。商業炉になるまであと二つ造らなきゃいけないんですよ。そのために動かないんですよ。
 だったら、私は毎回言っているんですけれども、一九八〇年代の車をどう考えたって、ハイブリッドカー、リッター三十キロ、電池とガソリンで動く車にはならないんですよ。だったら、一回リセットして、新しい形で未来へ通じる新しいものをつくっていくというのを考えないといけないですよ。
 やはり「常陽」から二兆円掛かっているということはよく理解しておいていただかないと。
 その中で、じゃ、通告していなくて大変申し訳ありませんが、もう一つ聞いてよろしいでしょうか。
 ちょっと長いんですが、原子力発電における使用燃料……(発言する者あり)大丈夫ですよ、処理等のための積立金積立て及び管理に関する法律って御存じですか。
#298
○国務大臣(平野博文君) はい。承知はいたしております。
#299
○委員以外の議員(平山誠君) これどういう法案でしょうか。
#300
○国務大臣(平野博文君) 電力に、それぞれ料金に一部御負担をいただいて、その部分を加算をしているというふうに私は理解しています。
#301
○委員以外の議員(平山誠君) 何のための積立金ですか。
#302
○国務大臣(平野博文君) 使用済燃料の処理という、こういうふうに理解しています。
#303
○委員以外の議員(平山誠君) 済みません、通告もなしに。
 これは六ケ所村の再処理工場のための、各家庭から、一キロワットアワー、東京でいうと二十四銭ぐらいでしょうか、関西電力でいうと三十四銭ぐらい、一キロワットアワー、今でもこれ、二〇〇五年から、使うと、一キロワットアワー、六ケ所村のためにお金を取られているんですよ。ただし、六ケ所村、まだでき上がっていないんですよ。動いてもいないんですよ。そして、これを八十年間お金を集金しなきゃいけないんですよ。六ケ所村、四十兆円のお金を積むためにやっているんですが、動いていないわけですよ。
 今、七年間ぐらいで二兆六千億ぐらいお金が、東京電力とか関西電力から集めたものがあります。そのお金を使って、もう六ケ所村はリセット、そして幾つかのお金を集めて今後のエネルギー政策に使うとか、若しくは、消費税を上げずに、東京電力を使っている方、各電力を使っている方に……
#304
○委員長(高橋千秋君) 時間が参りました。おまとめください。
#305
○委員以外の議員(平山誠君) 原発の廃炉のお金に使っていただくというようなことを考え、消費税の増税ということは、是非とも国民生活の安定のために反対ということで、是非不成立ということでよろしくお願いします。
#306
○委員長(高橋千秋君) 八案に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時五十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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