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2012/03/28 第180回国会 参議院 参議院会議録情報 第180回国会 東日本大震災復興特別委員会 第5号
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2012/03/28 第180回国会 参議院

参議院会議録情報 第180回国会 東日本大震災復興特別委員会 第5号

#1
第180回国会 東日本大震災復興特別委員会 第5号
平成二十四年三月二十八日(水曜日)
   午後三時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十七日
    辞任         補欠選任   
     友近 聡朗君     西村まさみ君
 三月二十八日
    辞任         補欠選任   
     大河原雅子君     行田 邦子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         池口 修次君
    理 事
                岡崎トミ子君
                小西 洋之君
                藤原 良信君
                米長 晴信君
                愛知 治郎君
                佐藤 信秋君
                森 まさこ君
                谷合 正明君
    委 員
                大久保潔重君
                金子 恵美君
                行田 邦子君
                斎藤 嘉隆君
                田城  郁君
                谷岡 郁子君
                轟木 利治君
                西村まさみ君
                白  眞勲君
                平山 幸司君
                広田  一君
                藤原 正司君
                増子 輝彦君
                赤石 清美君
                岩城 光英君
                上野 通子君
                岡田  広君
                熊谷  大君
                佐藤 正久君
                高階恵美子君
                藤井 孝男君
                牧野たかお君
                山田 俊男君
                石川 博崇君
                渡辺 孝男君
                小熊 慎司君
                桜内 文城君
                山下 芳生君
                吉田 忠智君
                亀井亜紀子君
   衆議院議員
       修正案提出者   近藤 洋介君
       修正案提出者   梶山 弘志君
       修正案提出者   吉野 正芳君
       修正案提出者   高木美智代君
   国務大臣
       文部科学大臣   平野 博文君
       農林水産大臣   鹿野 道彦君
       経済産業大臣   枝野 幸男君
       国土交通大臣   前田 武志君
       環境大臣
       国務大臣     細野 豪志君
       国務大臣
       (復興大臣)   平野 達男君
   副大臣
       外務副大臣    山根 隆治君
       厚生労働副大臣  辻  泰弘君
       農林水産副大臣  岩本  司君
       経済産業副大臣  柳澤 光美君
       防衛副大臣    渡辺  周君
   大臣政務官
       財務大臣政務官  三谷 光男君
       財務大臣政務官  吉田  泉君
       厚生労働大臣政
       務官       藤田 一枝君
       厚生労働大臣政
       務官       津田弥太郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        五十嵐吉郎君
       常任委員会専門
       員        櫟原 利明君
   政府参考人
       復興庁審議官   大森 泰人君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○福島復興再生特別措置法案(内閣提出、衆議院
 送付)
    ─────────────
#2
○委員長(池口修次君) ただいまから東日本大震災復興特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、友近聡朗君が委員を辞任され、その補欠として西村まさみさんが選任されました。
 また、本日、大河原雅子さんが委員を辞任され、その補欠として行田邦子さんが選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(池口修次君) 福島復興再生特別措置法案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○森まさこ君 自民党の森まさこでございます。よろしくお願いします。
 福島再生法でございますが、早くこれを審議してくれという声が政府から、そして福島県から寄せられてきました。私も早く審議をし成立をさせたいと思います。しかし、中身はいかがでしょうか。中身が百点ならば私ももちろん早く成立をさせてほしいと思いますが、中身は私は全く満足をしておりません。百点満点中二十点だと思っております。
 例えば、企業に対する政策ですけれども、企業に対する税金は一〇〇%免税するぐらいの思い切った政策を取って、それを一定期間でもいいんですよ。そうしないと福島県がこれだけ理不尽な苦しみを背負わされてこれだけ大きな負担を、さらに、中間処理施設などなど押し付けられて代償を払った挙げ句これだけかということで、全く納得をできていないということを冒頭申し上げて、質問に入らせていただきます。
 この法案をざっと見てみますと、まあ皆さんがおっしゃいます、玉虫色だね、経済政策も玉虫色、子供の医療費も玉虫色、与党の議員さんからももっと頑張れなかったのかという声を私もお聞きしました。財務省に押し切られたの一言に尽きる法案だと思います。
 その中でも、一つだけ具体的なものが書いてあります。これが課税優遇措置でございます。
 そこで、大臣にお伺いします。
 この福島再生法はさきに成立した特区法、特区の中の特区だと言われましたけれども、特区法における課税優遇措置と今回のこの福島再生法の優遇措置、どこに違いがあるんでしょうか。
#5
○国務大臣(平野達男君) まず、福島復興再生特別措置法案においてでありますけれども、課税の特例を受ける主な地域として、復興特別区域では東日本大震災により多数の被災者が離職を余儀なくされた地域とされているところ、福島県の全ての地方公共団体が復興特区の課税の特例を含む復興推進計画の作成を可能となるように地域要件を緩和すると、それから、加えて、事業用設備に係る即時償却期間を、復興特別区域制度では平成二十六年三月三十一日までとされているところ、二十八年三月三十一日までと延長することとしていること、それから、避難解除区域における独自の措置として、震災時に避難対象区域に事業所が所在していた全ての事業者に対して県の確認だけで事業設備等を取得等した場合の即時償却等や、被災者を雇用した場合にその給与等支給額の二〇%を税額控除することができる措置を講じることにしているということであります。
#6
○森まさこ君 今大臣が二つのことをおっしゃいました。一つは福島県全体の地域のこと、もう一つが避難解除区域のことでございます。
 避難解除区域については確かに新規の課税優遇措置が二つ入りました。しかし、避難解除区域って限られております。それ以外の市町村についてはどうだったのか。まず、大臣がおっしゃった福島県の全地方公共団体が含まれるように要件を緩和したとおっしゃいましたが、それでは特区法でどれだけ入っていて、今回の再生法でどれだけ増えたんでしょうか。お答えください。
#7
○国務大臣(平野達男君) 福島県の被災の自治体の数が今ちょっと手元にありませんが、その数と指定されていない自治体があるという差が今回の拡大の範囲だというふうに理解していただければいいかと思います。
#8
○森まさこ君 私の理解では変わっていないというふうに思いますけれども、今、後ろで官僚の方が一生懸命調べておりますので、次の質問を先にさせていただきたいと思います。
 そして、特区法では、先ほどの福島県の一般的な避難解除区域以外の市町村のことでございますけれど、何が特区法に比べて福島再生法で良くなったんですか、その質問に対して一点だけ大臣がおっしゃられました。機械又は装置の即時償却期間が平成二十八年まで延長されたということでございます。
 税制優遇措置というのは特区法で四つほど、分類しますと四種類ぐらいありました。そのうちの一つの更にその一部の事業用設備等への投資の中の機械又は装置のところだけが特区法の二十六年より二十八年に二年延長しただけなんです。それだけなんです。二年延長して何かいいことがあるんでしょうか。
 例えば、津波地域で、避難区域ではないけれど原発の影響もあるような地域で、これから堤防を造って土地をかさ上げして、そしてそこをグループの認定をして、さあいらっしゃいって、それを二年間でできるとお思いですか、大臣。
#9
○国務大臣(平野達男君) 個別のケースによっていろいろな状況が変わってくると思いますけれども、少なくとも適用期間の延長をしたということについては、その可能性がやっぱり増えてくるということだと思います。
 それからあと、やっぱり今回の特区制度の中でやっぱり重点を置いたのは、警戒区域の見直しに伴う避難解除区域における産業復興ということを強く意識した法律であるということは申し上げておきたいというふうに思います。
#10
○森まさこ君 ということなんですね。結局、避難解除区域のところが重点的にされている。重点的といっても、二つの新規の課税優遇措置があって、それ選択的で、どっちか一つしか選べないんですね。それ以外の地域についてはほとんど特区法のときと変わりがないということで、私は大変残念に思っているということを申し上げたいと思います。
 これを言いますと、すぐこういう答えが返ってくるんです。いやいや、後から福島県が何でも意見を言えるんだ、今回はこれで成立させてくれ、とにかく早く成立させてくれ、三・一一までにやったということで成立させてくれ、だけど後から福島県が意見を言えるようになっていると言うんです。
 ところが、条文をよく読んだら、後から県が意見を言えるのは、特区法のときからあるんですよね。これはどういうことなんでしょうね。特区法でも復興特別意見書を提出するということが修正の中で追加されました。福島再生法にも福島復興再生特別意見書を提出できると書いてある。これがとても大きく宣伝されている。福島県のマスコミの方なんか、やあ、提案権ができた提案権ができたと。それは前からあるんじゃないですかと私は思っているんですが、大臣にお伺いしたいんです。特区法の意見書と再生法の意見書の相違点は何ですか。
#11
○国務大臣(平野達男君) 福島復興再生特別措置法の特別意見書の制度というのは、復興特区法に盛り込まれた復興特別意見制度と同様の制度をこの法に取り込むものであり、新たな規制の特例措置その他の福島の区域における産業の復興の円滑かつ迅速な推進に資する措置について福島の創意工夫に基づく提案の実現を図るためのものであるというのが答弁ということになりますが、要は、あとは福島の特殊性、置かれたこの過酷な状況の中でこの特別意見書というものを我々政府が、あるいは県が、県と連携してどのように取り扱っていくかという、その姿勢の問題になるというふうに御理解いただければよろしいかと思います。
#12
○森まさこ君 姿勢の問題と言われますと、私たち大変疑心暗鬼になってしまいます。姿勢の問題が大変福島県でも問題視されているわけでございますけれども、なぜ福島復興再生特別意見書は福島県知事のみが提出できることにしたんでしょうか。先ほどの特区法は市町村も提出できるんです。ところが、福島再生法になると福島県の知事しか提出できない。これでは特区法よりも後退したんではないかと思うんですけど、いかがですか。
#13
○国務大臣(平野達男君) それは全体の計画を福島県が作るという建前になっていることからくるところの帰結だというふうに御理解いただければいいかと思います。
 当然のことながら、各市町村と県が連携して様々な計画を作りますし、それから意見書の提出に当たっては県が各市町村の意向を十分に踏まえて出すということは、これは当然のことかというふうに思います。
#14
○森まさこ君 実際問題、市町村の首長さんは、なかなか福島県に意見が通らない、国の方が良い予算を立てても県のところで詰まっちゃう、昨日もある首長さんが陳情に来て、そういうことをおっしゃっていました。
 その問題点、きっと平野大臣はお耳に入っていると思いますが、今回の福島再生法で知事にだけ提案権があって、市町村と被災者の意見が出せないということになっていることについて、問題意識がおありになるんだったら、今後どのようにそれを改善していかれるのか、お聞かせください。
#15
○国務大臣(平野達男君) 今、私というよりも復興庁、あるいは復興局含めて、どちらかというと被災している自治体、市町村単位の自治体に足しげく足を運びながら、自治体のニーズをできるだけ酌み取って対応するという姿勢をこれまでも取ってきましたけれども、これからもこの姿勢は大事だというふうに思っています。
 そして、県が市町村の中でコミュニケーション不足という御指摘がございましたけれども、そうならないように、その間に立って国が動くという、どうしても目詰まりがするようなことがあれば、その間の潤滑油として国が役割を果たすということも大事だというふうに思っております。
#16
○森まさこ君 一年たって、福島県、本当に復興が進んでない現状にあります。被災三県の中でも本当に一番元気がない状況です。そのような中で、やはり私はこの福島再生法が本当に一縷の望みでございました。ですから、先ほど申しましたように、例えば企業に対しては、一〇〇%全ての税金を免除するよ、短期間だけどそれで頑張ってという、みんなの元気が出るような大きな目玉が欲しかった。そして、提案権も知事だけだ、市町村の意見通らない。しかも、知事が提案をしても、総理が拒否する権利が入っているんですね。そういうような仕組みであること、大変残念だということを申し上げたいと思います。
 さて、ここで一つニュースを読み上げさせていただきたいと思います。通告していないんですけど、今朝の新聞に出ていたんですよ。「福島二号機 格納容器内七万二千九百ミリシーベルト 六分で人死ぬ量」と書いてあります。この値の場所に六分ほどいるだけで人間は一〇〇%死亡すると。メルトダウンした核燃料が原子炉を壊し格納容器にまで溶け落ちていることが高線量の原因だと。昨日、格納容器に開けた穴から線量計を入れて計測して、初めてこの状態が明らかになりました。通常、原子炉が停止した状態では、格納容器内の線量は〇・一ミリシーベルト。それが、今回分かったのが七万二千九百ミリシーベルトですから、いかに異常な状態だったかということが分かると思います。この線量ですとロボットの作業も困難であるということなんです。
 そこで、平野大臣、政府は、昨年の暮れ、収束宣言をいたしました。ステップ2が完了したと言ったんです。しかし、この事態が判明した以上、収束宣言は撤回すべきと思いますが、いかがですか。
#17
○国務大臣(細野豪志君) 格納容器内の状況というのは、通常であれば原子炉の中にとどまっていますので、本来であれば通常の状態に近い線量であるわけですが、東京電力の福島第一原発の場合には実質的に原子炉そのものと近いぐらいの汚染が出ているということで、極めてその面では深刻だというふうに受け止めております。
 この事態というのは、昨年の十二月、第二ステップが終了して原発のサイト自体の事故が収束をしたということを私どもが発表いたしましたときに、原子炉、さらには格納容器も含めてこういう状態であるということは考えておりました。したがいまして、再び皆さんに避難をしていただくという必要がないという意味で、サイト内の事故が収束したことは、これは判断を変える必要はないと考えております。
 ただ、その一方で、こういう厳しい状況ですので、特に溶融をした燃料の取り出しというのは非常に困難を伴うということは改めて認識をいたしました。今日、昼、中長期の対策会議もございましたので、改めてこの中長期のロードマップの更なる改定ということも含めてしっかり体制をつくり直すように指示をしてきたところでございます。
#18
○森まさこ君 今日は福島再生法の会議です。原発が収束しなければ再生なんかあり得ないんですよ。
 私、作業員さんから電話が来たんです、このニュースが出たときに。あそこの現場で作業をしているのは福島県民なんですよ、ほとんどが。福島県の若い二十代、三十代の作業員です。政府が収束宣言をして、その作業員さんたちがどうなったと思いますか。細野大臣、御存じですか。
#19
○国務大臣(細野豪志君) 私も作業員の皆さんとは複数のルートがございますので、様々な御意見をいただいています。一部に懸念をする声として、事故が収束をしたということで、なかなか、例えばお金を掛けられないのではないかとか、さらには人がちゃんときちっと配備をされるのかというような懸念を言われる方もおられましたので、そういうことがないようにということは、東京電力や保安院、さらには資源エネルギー庁に対して私の方から伝えているところでございます。
 一方で、昨年末、ステップ2が終了した段階で、比較的現場のサイトの前向きな方の声として私が聞きましたのは、これまでスクランブル態勢でとにかく慌ただしく作業をしていたのを、着実に一歩一歩進めることができるようになったという、そういう声も、年明け、作業員の皆さんからいただきました。
 いろんな声がありますので、複数のルートをしっかり確保して、そうした声一つずつを丁寧にしっかりと受け止めて対応してまいりたいと考えております。
#20
○森まさこ君 全く把握されていませんね。作業員さんたちは、収束宣言をされた後、危険手当が切られているんです。つまり、お金が安くなっているんです。
 細野大臣、今、お金がちゃんと払われるのかという懸念がありますと。懸念じゃないんですよ、現実なんです。そして、それを東電に指示していますと。指示しても直っていないじゃないですか。細野大臣の能力がないとしか言えませんよ。
 作業員さんたちの危険手当が切られて日当が下がっているんです。だけれども、実際こんなに危険だということが分かって、それも、作業員さんたちも作業員の出している会社の社長もニュースを見て知ったんですよ。
 毎日毎日、作業員が現場近く、この二号機の周りで働いていますよ。私は三月五日に第一原発の中に入ってきて二号機の横も三号機も四号機も見てきましたけれども、作業員さんたちが瓦れきの撤去や配線の作業をしていますね。しかし、これニュースで知って、何も知らされていないから対応のしようがない、今日は夜みんなで集まってどうしようか話し合うけれども、きっとみんなもう来ないだろうというような電話が来たんですよ。
 私はこの危険手当のことも前から申し上げておりましたけれども、ちっとも改善されませんし、大手ゼネコンを入れて、ゼネコンの下にペーパーカンパニーが何社も入って、一番下の孫請の福島県の作業員の会社には少ししか行かなくて、更に危険手当も切られると。このニュースがあって、その貴重な人材の彼らも、安全の対策がきちっとされていない、こういう情報がニュースで知らされるような状態ではもう来なくなるんではないかということが懸念されます。
 そんな状態で原発の中が収束できるんですか。再生の大前提のこの収束についてしっかりと対応していただきたいということをお願いをしたいと思います。
 さて、これは今朝のニュースでしたけれども、再生法の質問にまた戻らせていただきますが、修正者に質問をしたいと思います。
 附帯決議が付いておりますが、附帯決議の六に、産業活性化のための産業集積を行う際、円滑に事業展開が行えるよう、区域指定等について特段の配慮をすることということが規定されています。このことについて、具体的に何を意味しているのか、お答えください。
#21
○衆議院議員(吉野正芳君) 森議員にお答えを申し上げます。
 ここは福島県に元気を付ける、これが福島県の再生にとって一番大事なところなんです。先ほど平野大臣も答弁あったんですけれども、解除準備区域、ここだと課税の特例が設備投資すれば全員受けられるんですけれども、それ以外の土地、以外のところはやはり特区法案の規定が準用されるわけです。そうすると、全ての市町村、福島県は特区法案を利用していいですよという規定になっておりますけれども、現実にその特典を受けるためには産業集積区域というエリア指定します。そして、市町村が個々の企業に復興に役立つ企業だよという指定をします。この二つの条件がそろわないと課税の恩典受けられません。
 そういう意味で、エリア指定は、県と市と協議して出すもの、また市町村が独自に出すものあるんですけれども、現実に、過去、仙台市の方で出したんです。全部工業団地だけだったんです。それでは何もならない。福島県で事業を営んでいる方々が全員この課税の恩典を受けることができて、そして元気が出るような、そんな制度でなければならないわけでありますので、その産業集積区域のエリア指定ではなかなか厳しい部分がありますので、特段の配慮をしてほしいということでこの附帯決議を入れさせていただきました。
 以上です。
#22
○森まさこ君 今のこの附帯決議の趣旨、修正者から説明がありましたけれども、大臣の方はこれに対して取り組む決意をお聞かせいただきたいと思います。
#23
○国務大臣(平野達男君) 福島の今の状況、風評被害等々で産業も、一次産業を始めとして全ての産業がかなりの打撃を被っております。その復旧復興に向けて全力で取り組むという姿勢で臨みたいと思います。
 ちなみに、森委員にも一つだけ御報告させていただきますけれども、福島県では、中小企業庁等が中心になりまして、一社一社訪問をして、その各会社の状況を把握しながら、今の経営状況、それからあと今後の経営の見通し等々踏まえて、できる支援は何かということをきめ細かに今対応しているということもちょっと申し上げさせていただきたいというふうに思います。
#24
○森まさこ君 中小企業庁のお話出ましたけれども、今日は時間ないので質問しませんが、グループ補助金、中小企業庁の経営支援課がやっていますけれども、福島県の認定が非常に少ないので、是非もっと頑張っていただきたいと思います。
 次の質問ですけれども、二十九条に除染のことが書いてありますが、これは雇用を頑張れと書いてあって、資機材のことについては規定がございません。代わりに、附帯決議の八項目めに資機材のことが書いてあります。
 これについて修正者から御説明願いたいと思います。
#25
○衆議院議員(吉野正芳君) 森議員にお答え申し上げます。
 法律で、除染に関しては雇用は福島県の方々を雇用しなさいという、法律できちんと規定をしていただいております。本当に有り難いことであります。これも、福島県はどう元気が出るかという、こういう大きな命題の中から出てきているわけです。
 ただ、原材料、除染については原材料、資機材、機材、資材等々調達をしていかなければならないわけですので、この資機材も私は法律で、法文で規定してほしかったんですけれども、衆議院の方ではなかなか修正協議の場でまとまらなかったわけでありますので、附帯決議の中で福島県から資機材も購入するということを入れさせていただきました。このことによって福島県の県民の事業者のところにお金が入る、そして元気が出る、こういう形になりますので、是非参議院の方で法文の方で取り上げていただくことができれば、私としてはお願いをしたいと思っております。
 以上です。
#26
○森まさこ君 ありがとうございます。
 次に、六十八条の質問をしたいと思いますが、子供の医療費、これについて与党の先生からも質問がありました、衆議院でもありましたので。ただ、聞いている人は分からないと思います、非常に分かりにくいシステムを使っているから。
 十八歳以下の福島県の子供の医療費免除してほしい、福島県民全員の願いでした。これに対して、総理大臣が一月七日だったかな、来たときに知事がお願いして、それは大変重要な問題なので検討しますとおっしゃった。福島県民、本当に期待しました。しかし、その後、平野大臣がいらっしゃって、これはのめませんというふうにおっしゃったんです。そのときに、その理由がいろいろと今福島県民の間でも取りざたされております。他県との不公平になるんだと言われたんだという人、それから、いやいや、因果関係がないからだと言われたんだと。もうとにかく今でもその話題で持ち切りです。
 平野大臣、どうしてあのとき、国が福島県の十八歳以下の子供の医療費を免除できなかったのか、その理由をもう一回説明していただけますか。
#27
○国務大臣(平野達男君) 十八歳以下の医療費の無料化ということにつきましては、福島県から言われたのは、被曝の影響による将来に対しての様々な心理的な不安、あるいは心理的ストレス、こういったもので子供が普通の子供よりは頻繁に病院にかからなくちゃならない、そういう意味において医療費が掛かるということで、何とかこれを国の助成でもって無料化できないかというお話でございました。
 これにつきましては、因果関係というよりは、そういう制度であればむしろ基金の活用という考え方もありますねということで、この基金についてはもう委員も御承知のように国からの助成でもってつくった基金でございます。何とかそういう考え方であれば県の制度でやった方がいいのではないかというお話をしまして、一方、国の方につきましては、これを今の段階で無料化をするということであれば、医療費の無料化ということについては様々な検討が必要だということで、今の段階ではできかねるということで了解をいただいたということでございます。
#28
○森まさこ君 今の理由では全く納得ができません。何で県がやらなきゃいけないのか。広島、長崎の被爆者援護法では国が医療費を免除しているんです。
 今回、福島県の基金でやるということで、前の九百六十二億とさらに二百五十億で、健康調査も含めですから、医療費の免除をしていくと四、五年で財源が枯渇するんじゃないか、その場合には後からまた入れますよということ、この国会で何回も確認をされたんだと思います。ただ、私はそんな口約束で確認をするんじゃなくて、元々がやっぱり原子力政策、国が進めてきた、そして原発が爆発して、SPEEDIのこともあります、国に大きな責任がある中で、しっかりと法律で国が子供たちの医療費を責任を持つということを書く必要があると思います。
 さらに、もう一つ質問させていただきますと、十八歳以下の医療費の無料化とは別に、それでは十九歳以上はいかがなんでしょうか。十九歳を超えた場合でも、当時もしかして被曝をしたということの影響が十年後、二十年後に出ると言われる方もおられます。もしそういうことがあった場合に国はどういう責任を取っていただけるんでしょうか。
#29
○国務大臣(平野達男君) まず、福島県民につきましては、全県民対象としての健康調査を実施するということでございます。その上で、その年齢にかかわらず、将来的に、被曝との因果関係という言葉をどうしても使ってしまいますけれども、そういうものが明らかな病気が発症した場合には、これは今の制度上は東電に求償するということになっております。
 しかし、その求償するということが、本人にそういうことを求償しなさいということでいいのかどうかということについては私自身もちょっと問題意識を持っております。ここの仕組みをどうするかということについては、政府内でもこれはもうちょっとしっかり検討する必要があるというふうに考えています。
 ただ、今の制度上は、いずれそういった形で発症についての因果関係があった場合には、東電に求償し、東電に負担をしてもらうということができるということになっているということでございます。
#30
○森まさこ君 東電に求償して払うわけがございません。今だって、指針に載っているものだって大変な事態なんです。
 こういった医療訴訟というのは、私も弁護士でございまして、被害者側の立場で長年やってまいりましたけれども、医療訴訟というものはほとんど勝てないんです。最後、マスコミが騒いでくれて、そして世論を巻き起こした一部の医療問題だけが国と和解ができるというような大変な状況です。因果関係の立証なんかできないんですよ。だから、国が起こした事故、国が進めてきた原発だからこそ、これは法律で立証責任の転換をしていかなきゃいけないんです。
 自民党を始めとした私ども野党七党は、その観点から、原発被害から子供たちを守る子供救済法をこの国会に提出しておりますので、その審議がいち早く行われることを願いたいと思います。
 さて、次の質問に入らせていただきますが、皆様のお手元に資料が配られております。その一枚目でございますが、これは自衛隊の方が大熊町にありましたオフサイトセンターの入口に張っていった紙の写しなんです。それを、オフサイトセンターから誰もいなくなった後、福島県の県議会が見に行ってこの紙を持ってきました。自衛隊が張ったその紙をその張った本人に渡したら、いや、もうこれ要らないので取っておいてくださいと言って、原本がいまだあるんです。
 これがどういう意味を持っていますかといいますと、双葉病院の患者の置き去り事件がありました。高齢患者が二十一人犠牲になり、その双葉病院の院長が患者置き去りといって週刊誌でたたかれましたが、これ全くの間違いでございました。このことが福島民報、二月十日に大きく真実が載りました。
 一回目の爆発があり、自衛隊が来て患者を運んだけれども、まだ患者が残っている。そのうち二回目の爆発があった。しかし自衛隊の第二陣は来ない。院長は、緊張が高まる中、自衛隊の隊長が本部に戻らなければならないと切り出してきたと語っています。オフサイトセンターで指示を受けてすぐ戻るから病院の車を貸してほしい。病院の車に乗って自衛隊の隊長、つまりこの紙に書いてあるヒウラ三尉、病院の車で去っていって戻ってこなかったんです。
 院長は、このことを自衛隊に何度も質問をして、このヒウラ三尉に会わせてくれと。あのとき病院の車を貸した。病院の車は、全てが収束した後、三日ぐらいして戻ってきたらしいです、車だけがね。でも、ヒウラ三尉からの説明もない、自衛隊からの説明もないんです。何で戻ってきてくれなかったんですか。車で、そうですね、五分か十分ぐらいですよ、双葉病院からこの大熊町のオフサイトセンターまで。ちょっと行ってすぐ戻ってくると思った、オフサイトセンターから指令を出してもらって戻ってくると思ったけど、戻ってこなかったんです。
 この張り紙はヒウラ三尉がそのときオフサイトセンターに行って張った紙なんです。ここに何て書いてありますか。派遣したバス部隊、相双に向けて前進、事後の事態掌握できず、双葉病院内、患者九十人、職員六人取り残されている、警察我らを残置し全て帰還済み、私については病院職員の私有車を使い郡山ステーションへ前進する、化学隊の準備せよ、十二旅団ヒウラ三尉より、伝えてください、お願いします。つまり、この時点でオフサイトセンターに人がいなかったということになります。
 政府の正式発表では、私の質問主意書に対する内閣総理大臣の回答では、十五日の午前十一時過ぎにオフサイトセンターにいた副大臣始め官僚二十人ほどが移動したというふうになっていますが、どうしてこれ誰もいなかったのか、どうして紙を張らなきゃいけなかったのか。十四日の朝ですよ。
 このことについて、双葉病院の院長も、病院の車も持っていかれて、そしてその後、自衛隊に車に乗せられて院長先に移動しますが、その後患者はすぐ第二陣来ますからと言って、すぐ近くのトンネルまで移動していた。それを置き去りにされたと報道されて、大変な被害を被っています。
 防衛省、今日は防衛大臣来ていただけなくて残念ですけれども、このことについて事前に通告をしています。この自衛隊の隊長はなぜ帰ってこなかったんですか、説明してください。
#31
○副大臣(渡辺周君) この事案につきましては、私も鈴木市郎院長と双葉病院でお目にかかりました、昨年。そして、今委員が指摘されたような、自衛隊が到着したときには誰もいなくて患者が置き去りだったという報道について、私もそのことをうのみにして一度テレビで発言したことがございました。その謝罪も込めて伺ったわけでございます。自衛隊が到着したときには院長を始め病院関係者がいたことは、まず冒頭申し上げておきたいと思います。
 それから、オフサイトセンターに向かうために車を借りた、ところが、オフサイトセンターからそのまま車に乗って自衛隊員が元の持ち場に戻ったということでございます。ただ、その隊員は第四陣で再び救出に帰ってきております。
 車については、その後、持ち主の方が福島県を離れてよその土地に避難をしていたために、知人を通して別の機会に時間がたってから返したということでございましたけれども、院長を始め関係者の皆さん方には、乗り逃げをした、持ち逃げされたというような不信を抱かれたことにつきましては、大変これは遺憾なことであったというふうに思っております。
 この点につきまして、私も院長と、また週刊ポストやあるいは単行本にもなっていました、森功さんというノンフィクションライターの方が間に入って、このことについて随分真実を書かれておりますので、こういうジャーナリストのその後の検証も含めて、私どもとして、もしこの後、もう少し真実が必要であると先生からの御指摘があれば、当時の関係者にもう一回思い起こしていただいて真実の追求に努めたいと、そのように考えております。
#32
○森まさこ君 当時の御発言について、真実は語ってくれましたが、謝罪がございませんでした。
 私、昨日、鈴木市郎院長とお話もしているんですが、この自衛隊の方には会わせていただけないし、どうして帰ってこなかったかという説明も一切今までないということを伺っております。今後、しっかりと説明をしていただきたい、お願いをしたいと思います。
 次の質問ですけれども、汚染稲わらの問題でございます。
 汚染稲わらが昨年の六月ごろ問題になったのは皆様御記憶に新しいかと思いますが、あれから何か月たったでしょうか。この汚染稲わら、皆様今どこにあるとお思いですか。汚染稲わらが、六十万ベクレル・パー・キログラムとも言われている大変高濃度の汚染稲わら、まだそこにあるんです。農家の庭にあるんです。どういうことですかね。私、今月の中旬に、三月中旬に見に行ってまいりましたよ。
 再三私は農水省にお願いをしている。質問主意書も出しました。自民党の部会から意見書も出しました。しかし、一年近くたった今、まだ汚染稲わらがその農家の庭にある。この農家が刈り取った稲わらじゃないんです。買ったものなんですよ。ほかから知らないで買ったものですよ。それが大変高濃度のもので、しかし持っていってももらえない。
 政府の方が見にくるときには全身防護服ですって。白くて、マスクも付けて、そしてこうやって測って、そして何ベクレルかも教えてくれない。十万ベクレル・パー・キログラム以上ですとしか教えてくれない。しかし、売った元の人は、六十万ベクレル・パー・キログラムあるんだと言っている。そのぐらいあるんでしょう。その汚染稲わらにビニール掛けたくらいにして、それだけです。そして、周りにロープが張ってあるだけです。
 その農家さんのお宅は、まあ何軒もありますけれども、私が見に行った農家さんのお宅は幼稚園の女の子もいるんですよ。四人お子さんがいるんです。そこのお宅に置きっ放しで、それは仮置場が見付からないのかもしれませんよ。だけど、普通に除染して出てくる汚泥と、八千ベクレル以上とか言っているのと単位が違うでしょう。六十万ベクレル。政府が言っているのだけでも十万ベクレル、キログラム当たりですよ。全然違うこんなに高濃度なものをどうしてそのまま野ざらしに置いておくんでしょうか。最近、山火事もあったんですって。山火事の火がもしそこに来たら、ビニールに燃え移ってその汚染稲わらが燃えてしまうじゃないですか。大変心配していました。
 置き場所を早く決めてほしいですし、細野大臣、置き場所が決まらないんだったら、せめてそんな高濃度のところはコンクリートで覆うとか、一年もたったらそれぐらいできるでしょう。何でそれが進まないんですか。お答えください。
#33
○副大臣(岩本司君) 森まさこ委員にお答えをいたします。
 今月の福島県農林水産業復興大会にも御出席いただきました。福島県の県民の皆様は、自民党、民主党、切磋琢磨はしても最後は協力して頑張ってくれるんだと。勇気をいただいたと私も思っております。
 冒頭、全体的な説明からさせていただきます。
 汚染稲わらは八県に約七千トン保有されていると推定されておりますけれども、これまで、十万ベクレルを超える汚染稲わらにつきましては、住民の安全な生活にかかわることでもありまして、農林水産省において隔離一時保管を実施しておりまして、全四十三戸のうち四十戸で作業を終了をいたしております。
 それ以外の汚染稲わらにつきましても、県や市町村におきまして保有農家の経営地内での隔離やパイプハウスによる共同隔離保管の取組が実施されておりまして、作業の進捗率は、処理済みが約二割、保管場所の確保済み及び隔離施設の設置作業中が約四割、全体で約六割という状況であります。
 残念ながら、福島県は手付かずというのが現実であります。福島県の十万ベクレルを超える稲わら一千百トンを除きますと、福島県を除きますと、処理済みが二〇%、作業中等が五〇%、合わせて七〇%の進捗状況であります。また、岩手県、宮城県、栃木県ではラッピングをほぼ終了をいたしております。
 福島県では、米や牛肉などの様々な原発対応上の課題に加えまして、瓦れき等も含めた汚染廃棄物全体の仮置場選定が難航しているのは現実であります。福島県の汚染稲わら千二百トンにつきましては、牛に過って給与することがないように、県がシート等による封印、保管を指導してきたところであります。さらに、国が指導しまして、高濃度の汚染稲わらの隔離一時保管のモデル実証、これ十一戸でございますけれども、これ十万ベクレルを超えたものでございますけれども、これも行ってきたところであります。
 しかしながら、他県に比べまして汚染稲わら対象戸数ですね、量が多いことに加えまして、除染など原発事故対応にかかわる様々な課題もございまして、対応が遅れていることは本当にこれはもう事実でございます。誠に申し訳なく思っております。
 また、現在福島県は各市町村と予備費、これ県基金でございますけれども、これを活用しました隔離一時保管等の計画協議を行っておりますけれども、一部市町村におきまして計画作成や協議の遅れも見られるところでございます。このために、農林水産省の担当官が福島県や環境省とともに関係市町村に出向きまして、一時保管の具体的な進め方や処分の方法等について直接意見交換することとしまして、既に十二市町村で延べ十二回実施したところであります。
 引き続き、他の市町村にも出向き、協議する予定でございます。今後とも全力で取り組んでまいる所存であります。
#34
○森まさこ君 県の農業大会に出られたということでした。私もあれに出て、その足で汚染稲わらを見てきたんですよ。見てきたんでしょうか。ビニールに覆われているだけのもの、手付かずでございます。
 つまり、福島県のものは全く手付かずなんです。福島県は、手付かずのもの、たくさんありますよ。法テラスの出張所も、これ法律相談、無料でできるところです。宮城県、岩手県には四か所出張所がつくられましたが、福島県には一か所もつくられておりません。
 汚染牛もそうです。牛が汚染稲わらを食べて、そしてもう屠殺もできない、それから売ることもできない。農家の牛舎の中にいるいわゆる廃用牛、これについての処分、これは岩手県と宮城県は集中管理ということで、公用牧場にもう移したんです。ところが、一年たっても福島県はそういった処理がなされていない、集中管理進んでいない、公用牧場に行っていない。農家の牛舎の中にいて、生きているから餌もやらなきゃいけないし、農家の経営を圧迫しているんです。新しい牛を仕入れることもできないんです。このことについてずっと農業大会でも要望がされているじゃないですか。
 何もしていない、何も進んでいない。何が福島再生法かと怒りが込み上げてくるばかりでございます。
 次の質問は、東京電力株式会社からの賠償金への課税についてお伺いをしたいと思います。
 賠償金への課税について、農業団体からもそれから病院協議会からも様々な要望が政府の方にも出されていると思いますが、ここのところ政府は一貫して賠償金は収入ですから課税しますと言っています。しかし、この賠償金といっても、平時の収入と同じ時期に同じだけの額が入ってくるわけじゃないんです。交渉に交渉を重ねて、値切られて、それも半年以上遅れて入ってくるもので、それでどうして普通の営業ができるんですか。
 しかも、例えば病院でしたらば、看護師さんを始め職員さんが多くいなくなっている中で必死の経営を、人繰りをしているわけです。新たに人を雇うにはお金も掛かります。そして、現金は、借入金返済、この借入金返済も、後で二重ローン救済法のことを言いますが、今までどおり返済しなきゃいけない。そして、退職金の支払ですよ。たくさんの方が退職したから、今までどおり平時で一年に何人かずつ辞めていくんじゃないんです、一遍に何十人、これを現金で払うんです。そういうものにこの賠償金を充てていますから、通常で課税されても払えないんです。潰れろと言われているのと同じなんですよ。
 これについて何とか特例措置をとれないでしょうか。大臣のお考えを。財務省、来ているんですか。
#35
○大臣政務官(三谷光男君) お答えいたします。
 今回、東京電力が支払う賠償金については、避難生活等による精神的損害に係る賠償金など、その大半のものが非課税となっています。ただ、御指摘の営業不能、営業ができなくなったことなどによる逸失利益の補償として受け取るその賠償金につきましては、被災がなかった場合には本来課税対象となるべき収入を補填するものであること、また被災者であっても事業の継続や転業、転職により収入を得ている場合にはこれは事業収入として認められること、これらのバランスを踏まえまして事業所得等の収入金額とされています。しかしながら、その収入金額からは必要経費や各種控除等を差し引くことができます。必要経費については、今回の被災に関し発生した費用などについて、各々の実情に応じて計上することもできます。被災に伴う雑損控除等の適用に当たっては、累次の震災税特法に基づく各種の特例も適用されることになります。このような仕組みの中で、被災された方々の税負担の軽減には十分配慮をしております。
 以上です。
#36
○森まさこ君 全く現場からの情報が上がっていないことが分かりました。
 私、この質問をするに当たって、随分前から財務省の担当官の方に来ていただいて、実際の病院の数字で示しているんですよ。もう必要経費についていろんな配慮していますと言ったって、経費が掛かってないんですよ、人もいなくなって。だから余り意味ないんです。そして、通常のいろいろな特例措置を挙げてこられたけれども、これ適用あるんですか、適用あるんですか、全部数字を当てはめていったって無理なんです。それが担当の方にはお分かりいただいていますが、政務三役まで上がっていないからそんな教科書どおりの答弁をするんですよ。私は実際に南相馬の病院の経理の方と会っていただいてやっているんですよ。避難区域を解除しておいて、さあ人が戻ってきなさいと言っておいて、病院に潰れろというようなこんな課税をして、やっていることが矛盾しているじゃないですか。この先、病院が倒産するようなことになったら、これは本当に政府の大きな責任であるということを申し上げておきたいと思います。
 次に、先ほども出ました二重ローン救済法の運用状況についてお伺いをしたいと思います。
 この二重ローン、大変企業が苦しんでいるということで、野党が法案を提出しました、昨年のうちに。政府は、いやいや、現行法どおりの制度で十分なんだということでなかなか審議もしていただけませんでした。しかし、政府の方のシステムはワークしませんでした。やっと昨年の年末に野党の法案が通りまして、この三月五日から二重ローン救済制度がスタートしたわけでございます。現在の運用状況について御説明いただきたいと思います。
#37
○国務大臣(平野達男君) 支援機構、五日に業務を開始をいたしました。本店は仙台ということで今営業を開始しておりますけれども、そのほかに産業復興相談センター、これと窓口を一体化しておりまして、その産業復興相談センターにおいて申し込まれた案件を支援機構それから産業復興機構、これが共同で、あるいは分けてそれに対応するという仕組みになっております。
 本格的な始動というのはこれからということになりますけれども、その一方で、委員も御案内のように、中小企業グループ化補助金等々が今使われているということ、それから地元の金融機関も償還猶予をまだしているというようなこともございまして、まだ債権の買取りが産業復興機構の方でもなかなか進んでいないという実態もあります。しかし、これから本格的な復旧復興が始まりますと企業の方も動き出しますので、是非とも、この再生支援機構、それから産業復興機構、この二重ローン問題の解決に是非とも活用していただくよう、我々も積極的に働きかけていきたいというふうに思っております。
#38
○森まさこ君 現場の例を申し上げます。
 いろんな企業さんが行っているんです。グループ補助金だってもちろん申し込んでいます。でも、全然通らないんです。そこで、この二重ローンで何とか、オールドローンを機構に買い取ってもらって、そしてニューローンを借りて、そして新たにやろう、一生懸命、福島県に残って、被災地に残って仕事しようという経営者の方々ですよ。この方々がたらい回しにされないように私たちお願いをしてまいりましたが、現実には、この復興センターの窓口に行っても、ここは元々復興機構の方をやっていましたから、支援機構の方を使いたいんですと言っても、いやいや、それについてはまだ勉強していないからよく分からないということで、復興機構の前のでやってくださいよ。しかし、前のでは、銀行さん、うんと言わないんです。さらに、それでも、この支援機構、新しいのを使いたいんだと言った人には、そんなもの、銀行がオーケーしてくれないと我々だって受けられませんから、銀行に行っていらっしゃいと。これ、たらい回しですよ。
 これは、支援機構さんが銀行さんと話し合って、債務者に銀行に行かせたって、力関係で言えるわけがないんですよ。それでも勇気を奮って行った方は、これ浪江の方ですよ。先週こんなことがあったんです。支援機構を使いたいといって福島の復興センターに行った。どうしても支援機構を使いたいんなら銀行からオーケーもらってこい。銀行に行った。そうしたら、銀行が怒って、こんな制度使ったらもう次からうちの銀行は使わせないぞというふうに怒られた。こういう例があるんです。
 大臣、こういうことがないように、新しいこの支援機構、新しい制度もやりたいという企業には一生懸命お世話をしてほしい。そして、銀行との間の相談も、ちゃんと支援機構の人が前に立って、やる気のある企業を守りながらしていただきたいと思います。いかがですか。
#39
○国務大臣(平野達男君) 産業復興相談センターが今二つの窓口を兼ねているということで、その一方で、先般もここに支援機構の相談で行ったら全く相手にされなかったという御指摘をいただきまして、この点については、私の方で担当の方に実態をよく調査してしっかり当たるようにという指示を出しております。
 委員の御案内のようにたらい回しがあってはならない、それから、もうやる気のある方々をとにかく支援するというのがこの支援機構それから産業復興機構で、そういう目的で設立されておりますので、その目的に沿った方向でしっかりこれは活動していただかなければならないというふうに考えております。
 その一方で、ここに来て新たにちょっと感じたのは、まだまだ地元ではこういう二重ローン、債権の買取りの手段を活用することで、かつてのRCCみたいに、RCCに行ったことで債権の買取りをした企業というのは駄目だというのが一時盛んに言われました。そういう雰囲気がまだ地元の方にあるというのもちょっと実感として出てきています。今回はRCCとは全然違うと思います。災害で要するに被災した企業の再生であると。しっかりとした再生をやるんだということについてのアピールというか宣伝もしっかりこれはこれからやっていかなくちゃならないというふうに考えております。
#40
○森まさこ君 次の質問ですが、資料の二枚目です。これ、JR東日本にいただいたんですけど、常磐線です。南相馬の原ノ町から仙台まで通勤する方も通学する方もたくさんいるんです。ところが、この震災で鉄道が、ここの図にかいてありますように、相馬―亘理間が不通になっています。現在行こうと思ったら、原ノ町から相馬までまず電車で行って、そこで代行バスに乗り換えて、そして亘理から仙台までまた電車に乗り換えていくということ、雨の日も雪の日も、大変この乗換えも不便ですし、もちろん時間も掛かります。そして、本数も少なくなった。さらに、料金が非常に高くなったんです。JR東日本の運賃のところを見ていただくと分かりますとおり、現在千二百八十円でございますけれども、定期だったら、学生さんの定期だったら二百四十円で片道行ける距離だったんですが、今、学生さんもこれだけのお金を払って、そして不便な思いをして通勤、通学をしているという現状がございます。
 ここを急いで復旧復興してほしいということをお願いして、それは進んでいていただけると思っていますけれども、それでも三年、四年掛かると聞いています。その間、やはり何とかこの部分、料金面でも工夫をしていただきたい。国の支援をいただきたいと思いますし、それから、代行バスを原ノ町から仙台まで通すとか、これがJRさんに聞きましたら、鉄道が通っているところは代行バスというのは代行じゃないから出しちゃいけないという決まりになっているというんです。
 この部分について、大臣のこれからの取組の御方針を伺いたいと思います。
#41
○国務大臣(前田武志君) これ、確かに委員御指摘のとおりでございます。仙台に通勤をされていて、この間がどうやら浸水のために山側に経路を掘らにゃいかぬということで時間が若干掛かるということでございますから、その間は代行バスを走らせるということで、復興調整会議、自治体とJRが参加するこの復興調整会議を設置してこの間のことについて促進を図っているわけでございますが、JRが調査を実施しつつ具体的な復旧方針を策定中と、こうは聞いておるんですけど、御指摘のとおり、代替交通の利用者利便の観点から、自治体とそしてJRと一緒に入って、この間の直行代行バスというものが何とか、委員がおっしゃるような、もう少し時間も短縮し利便性が上がるように調整をしてまいります。
#42
○森まさこ君 今国交大臣にお答えいただきましたけど、そんなに金額の高い話でもないですし、復興庁が入ってこんなことはすぐ簡単にできると思ったのが、できないんです。先ほど言ったとおり、県、今自治体と大臣はおっしゃいましたけど、自治体が何を意味しているのか。県と国でやっているとこういう細かい市町村の実態に即した手当てができないんですね。そのままずるずると時間が過ぎているんです。
 私、附帯決議にも書かしていただきたいと思っているんですけど、今度の再生法、県が計画を立てることになっていますけど、是非、市町村の意見を尊重して全ての施策について前向きに迅速に取り組んでいただきたいということをお願いしたいと思います。
 最後の質問ですけれども、細野大臣に質問したいんです。
 三月十一日、私、仮設住宅に泊まっておりました。去年のことを朝からテレビでやっていました。浪江町の皆さんと一緒にテレビを見ていたら、NHKに細野大臣が来ていたんです。原発事故後のSPEEDIの情報について、なぜそれが浪江町の皆さんに、飯舘村の皆さんに知らされずに被曝してしまったのか、そのことについて細野大臣がテレビの中で、官僚が当時マニュアルどおりにやったんです、だから仕方ないんですというように発言をされました。是非それを撤回していただきたい。
 私は、六月三日の予算委員会で指摘をさせていただきました。マニュアルではできたんです。原子力安全委員会の環境放射線モニタリング指針の第四章の四―三―一のKの二の(1)に書いてあります。これは、事故発生直後の初期段階においては放射線の情報を把握することは困難であるから、単位放出量で計算を行って避難者を避難させると書いてあるんですよ。
 このマニュアルどおりにやれば、ワンベクレルで計算したあのSPEEDIの値が爆発八時間前から一時間ごとにつくられていたんですから、あれを避難者に知らせることができたんです。それは、SPEEDIを使っていた原子力安全センターの方も、つくっていた方もおっしゃっているんですよ。このマニュアルは、国家防災計画の第三節で引用されているものです。撤回していただけますか。
#43
○国務大臣(細野豪志君) 森委員の御指摘は、恐らく「報道二〇〇一」というフジテレビの番組の方ではないかというふうに思います。そこで私はこういうふうに申し上げました。放出源の情報が分からないとそれが動かないというマニュアルにもなっていた、そういう前提でつくられていたんです、ですから逆に言うとマニュアルどおりに彼らはやったんです、でもそれは間違いだったというふうに言っています。
 ですから、マニュアルどおりにやったからそれで正しかったとは言っておりませんし、みじんもそういうふうには私、思ったことはございません。むしろ、しっかりと、放出源情報が分からなくてもお知らせをすべき情報があったので出すべきだったというのは、これは私の痛恨の思いでございますので、そういう気持ちはみじんもないということをまず申し上げたいと思います。
 その上で、先ほど森委員がお引きになったのは、環境放射線モニタリング指針でございます。モニタリングの際はそうやって放出源情報を参考にして、ここをモニタリングをしなさいという指針になっています。私がここで申し上げたマニュアルは、原子力災害対策マニュアルでございまして、ここにはこう書かれています。直ちにSPEEDIネットワークシステムを緊急時モードとして、原子力事業者又は安全規制担当省庁からの放出源情報が得られ次第、放射能影響予測を実施するよう指示すると書かれているんです。
 ですから、このマニュアルがあったので出さなかったという論争を私は当時、文部科学省とさんざんやったんです。そのことを申し上げたんです。ただ、私がそこで彼らに言ったのは、放出源情報が分からなくても予測できるはずだと。なぜなら、ある程度モニタリングはできているわけですから、モニタリングができていればそのモニタリングのデータから逆に放出源情報を推定できるじゃないかと。できたら、推定したその放出源情報を基にSPEEDIを回したら国民の皆さんにお知らせできるじゃないかということをさんざん政府内で私やったんです。そして、ようやくSPEEDIの情報として公開することができたのが三月二十三日という経緯でございます。
 以上でございます。
#44
○委員長(池口修次君) 森さんの時間が過ぎていますので、簡潔に。
#45
○森まさこ君 全く納得できませんが、時間ですので、終わります。
#46
○高階恵美子君 自由民主党の高階恵美子です。
 私は、健康的な暮らしの安全、安心、安定という観点から、特に国が責任を持って実施すべきと考えられる事項について質問させていただきます。
 初めに、かねて問題となっております医療福祉人材の確保困難について平野大臣にお伺いいたします。第十七条の生活環境整備事業、ここでは、避難解除等区域でのサービス再開に必要な人材確保に係る経費、これが例示されておりますが、当初予算四十二億円の内数で総額幾ら程度を見込んでおられるでしょうか。どういった実施体制と規模で安定的な人材配置が実現される計画なのか、お伺いいたします。
#47
○国務大臣(平野達男君) 避難解除区域の住民の方々が原子力災害の被災前と同等の生活を営むために必要な環境整備を図る事業を生活環境整備事業として福島特措法に位置付けております。
 対象事業としましては、長期避難により放置された医療施設の内部の清掃や機器点検のほか、医療施設の再開に必要な医師、看護師の確保のための募集経費や一時的な住居確保等に活用することを想定しておりまして、これは別途、委員も御承知のように、基金が設置されておりまして、そっちの基金の方をメーンにしておりますが、それを補完するような、そういう事業としての位置付けというふうに御理解をいただければ幸いでございます。
#48
○高階恵美子君 医療機関とか介護保険施設というのは結構準備にも時間が掛かりますし、そこでしっかりしたサービス設計をするためにはスタッフもそれなりにシミュレーションをして動きをマスターしないといけない、こういうふうな状況にあると思うんです。ですから、是非とも実効性のあるような、そういう担保をお願いしたいという趣旨でございます。
 一年が過ぎまして、被災地内の施設あるいは県単位での求人努力ではもう実際の人の張り付けが難しいということが明白となってきておりますし、関係団体への協力要請と申しますのも、一時的な派遣調整にとどまるという点では根本的な解決には至りません。周辺の地域ではサービスの提供をもう断念せざるを得ないという話も出てきておりますので、なぜ直接乗り出さないのかというのが私の大きな疑問なんです。これまでのルールにとらわれ過ぎではないかと。
 さきの三月十九日の予算委員会では、D難度の医療人材派遣体制の創設を提案させていただきました。国が人材を確保して、身分を保障した上で、中堅どころの人材を民間の施設などへ五年間といった一定の期間派遣する、こういう新しい思い切った支援の仕組みであります。
 厚労省では既にその体制を整備し始めたと伺っていますが、いつから派遣が可能となるでしょうか。どういった分野について、何人程度、どのような手続でそれを利用することができるか、御説明いただきたいのです。四月からの診療を断念しなければならない事態に陥っている施設の場合には、もう来週から勤務できる人の派遣を待っているんです。いかがでしょうか。
#49
○副大臣(辻泰弘君) 被災地の看護職員の確保につきましては、十二月一日の福島県知事からの東日本大震災復興対策本部長に対する御要望、重点要望の一つに、国が開設する病院・診療所等から医師、看護師等の派遣を行うなど、人的支援を行うことが掲げられているところでございます。
 この御要望を受けまして、全国の医療関係団体で構成する被災者健康支援連絡協議会の構成員である日本看護協会から各看護関係団体に対し支援の依頼を行っていただいていると同時に、厚生労働省といたしましても、都道府県及び看護関係団体に対して、重ねて被災地への看護職派遣についてのこれまでの支援策を周知するとともに、更なる支援の検討をお願いしているところでございます。
 また、先ほどの福島県からの御要望、また委員がお話しになりました三月十九日にいただきました議員の御提案も踏まえつつ、国立の医療機関からの派遣の取組を進めさせていただいているところでございまして、本年四月上旬より厚生労働省所管の国立医療機関から南相馬地域の病院へ看護職員を派遣するという方向になっておりまして、現在、最終的な調整を行っているところでございます。
 今後とも、復興庁を始め他省庁による支援の取組を調整させていただいて、被災地における看護職員の確保に努めていきたいと、このように考えております。
#50
○高階恵美子君 特に産科領域、精神科領域、療養病棟ですぐに勤務できる人材が求められておりますので、対応をお願いしたいと思います。
 同じく、防衛大臣にもこの日お伺いをいたしました。真剣に取り組むというお答えをいただいたわけですけれども、十九日以降の防衛省における協議の状況をお答えください。
#51
○副大臣(渡辺周君) 三月十九日の参議院の予算委員会で、田中直紀防衛大臣が、地域との連携で更なる協力ができればと思いますので、私も真剣に取り組んでいきたいと思いますと答弁をされました。
 この点につきまして、防衛省としましては、今どこにどの程度医療職員が不足をしていて、どの程度の期間対応する必要があるかということを、関係省庁、厚生労働省と相談をして、防衛省の医官等の任務に支障がないかどうかそれも見極めながら、今、先生の御指摘をいただいて検討しているところでございます。
#52
○高階恵美子君 防衛省ならではの技術というのもお持ちと思いますし、技術協力という点ではこれからに備えるということも是非念頭に置いていただければというふうに思います。
 今、お二方のお話を、取組をお伺いした上で、平野大臣は実効性の担保のために更なる取組、復興庁としてどんなふうにやろうと思っておられるか、決意をお伺いします。
#53
○国務大臣(平野達男君) 医師の確保、看護師の確保、特に看護師の確保ということについては被災自治体から本当に強い要望を受けております。今、厚生労働省あるいは防衛省も今独自の取組をやっておりますけれども、こういった取組と併せまして、被災者健康支援連絡協議会の協力を得て医療機関ごとのニーズに合わせた医師等の派遣調整を行っておりますけれども、引き続きこういった取組もしっかりやっていただくよう、原中会長始め関係者にもお願いをしていきたいというふうに思っております。
 特に、看護師の派遣ということについて、不足というのはかなり深刻でございますので、高階委員もいろんな形で御支援いただいていると思いますけれども、引き続きよろしくお願いしたいというふうに思います。
#54
○高階恵美子君 保険証があっても必要な医療が受けられないとか、保険料を支払っているのに介護サービスがない、こういった矛盾を福島から解消する、このぐらいの気概でもって政策運営に当たっていただきたい、またそういうふうに向かって取り組んでまいりたいというふうに思います。
 保健、医療、福祉サービスが担保されない地域での暮らしには常に不安が付きまとうことになります。ふるさとに安心して戻れる、このことを保障することも大切なのですが、実はそれだけではなくて、この地域に住んでみたい、ほかの地域からも福島へということで移り住む方のことも是非考えていただいて、福島の再生を共に考えていく、こういうスタンスをお持ちいただければというふうに思います。将来的な人口構成の展望を見据えながら現実的な試算を立てていく、こういうことをこれからやっていただきたいなという思いであります。
 ところで、厚労省に確認をさせていただきたいんですけれども、第四章のこれは三十六条でいいでしょうか、実施される施策の中には地方自治体が行う地域保健あるいは公衆衛生活動を強力に後押ししていく、こういった視点も盛り込まれていると理解しておりますが、それでよろしいでしょうか。
 健康管理調査を始めとする健診は実施しただけでは意味を成しません。付随する保健指導はもちろん、必要な健康教育、危険物の除去といった対物サービスまでを含めた地域保健そのものの実施体制を強化していくことが必要なんです。明示的な書き込みがないだけだろうと思うんですが、いかがでしょうか。
#55
○委員長(池口修次君) 速やかに答弁してください。
#56
○副大臣(辻泰弘君) 失礼いたしました。
 三十四条におきまして、国は、被害により福島における医療及び保育、介護その他の福祉サービスの提供に支障が生ずることのないよう、福島の地方公共団体が行うこれらの提供体制の整備その他の取組を支援するために必要な施策を講ずるものとされているところでありまして、この趣旨に沿って対応していきたいと考えております。
#57
○高階恵美子君 そうすると、しっかり本来行政がやるべき公衆衛生活動もバックアップをするという理解でよろしいということですので、その点についてもお忘れなくお取り組みいただきたいというふうに思います。
 それから、続きまして調査研究の分野に関する御質問をさせていただきたいと思います。
 低線量の放射性物質による長期の被曝影響については、人体はもとより、動植物など生態系への影響評価、この結果を一連のものとして集積して、健康被害の低減、あるいは除染その他の施策、対策に生かす取組が不可欠であります。こうした知見は、国内のみならず世界的にも極めて科学的な価値が高くて、国際社会へのこれからの知的貢献が期待されると考えます。原子力安全委員会でも、緊急被ばく医療機関の体制に関する提言の中で放医研の整理も含めた体制の見直しを既に指示しているところです。国としてこれからのことについて何らかの構想をお持ちか、平野大臣にお伺いをいたします。
#58
○国務大臣(平野達男君) 原子力それから放射線に関する知見の充実ということの御質問だったというふうに思いますけれども。
 まず、今年度の三次補正予算におきまして、放射線に関する環境再生のための研究拠点の整備の予算など関係する事業費を福島県の基金に組み入れる予算を講じたところでございまして、この実施に向けて、県としっかり連携を取りながら取り組んでいきたいというふうに思います。
 それから、放射性物質の自然界への飛散状況については、政府内に文科省が中心となったモニタリング調整会議を設けているということでございまして、関係府省から様々なデータを集め、一元的に見ていく仕組みをつくっているところでございます。
 さらに、国際会議への質問はなかったのでありますけれども──後でいいですか。失礼しました。
#59
○高階恵美子君 ありがとうございます。
 データのみならず、原子力、放射線の関連分野の頭脳を集めていって、そしてアジア環太平洋地域の原子力、放射線関連の学術研究あるいは技術開発の拠点として優れた成果を輩出していくことは可能ではないでしょうか。まさか単発で国際会議を誘致するという考えではないと思いますが、将来的な展望と福島の誇りの高揚につながっていく政策であってほしいと願います。例えば、IAEAのリージョナルオフィスを置いて、ポスドクの若手研究者の育成、養成も行えるようにするとか、研究者、技術者の養成、育成ということも検討しておりますでしょうか。この国際会議の誘致と併せてお答えいただければと思います。
#60
○国務大臣(平野達男君) 国際会議につきましては、玄葉外務大臣がIAEAの会議を十二月ごろに福島県内で開催することを表明しておりまして、復興庁としましても、福島の原子力災害からの復興及び再生を進めるため、関係府省と連携しつつ、国際的な情報発信にも取り組んでまいりたいというふうに考えております。
#61
○高階恵美子君 この質問をするに当たりまして実は文科省の担当の方々にもお話を伺ったんですけれども、文科省では福島が言ってきたものについて研究費を付けるだけであって、ほかのことには対応しないんだと甚だ冷淡な回答だったんです。それで、じゃどこがこのことについてお答えいただけるのかというふうにお伺いしましたところ、平野大臣というふうなことで、本日お受けいただいたという経緯がございました。やっぱり文部科学省はもう少し積極的に学術的な研究とか技術開発に責任を持ってお仕事をしていただきたいというのがこの質問に関連しての私のお願いであります。
 それから、次の質問ですけれども、昨年十月に、今お答えいただいた中にもございましたとおり、IAEA日本支部の設置について、ウィーンへの要望が福島から出されて、政府も先方への打診を伺ったとされています。協議の進捗、実現の可能性についてお伺いできればというふうに思います。
#62
○副大臣(山根隆治君) 既に福島県から、昨年から三回御要望書をちょうだいいたしておりまして、今御指摘の点についても御要望いただいております。そしてまた、県からはIAEAの事務局にも要望書が出されているというふうに承知をいたしているところでございますけれども、研究機能の移転につきましての御要望ということでございますけれども、これらについては、玄葉大臣も直接、天野IAEAの事務局長にも要望をいたしたところでございまして、今検討を積極的にさせていただいているという状況でございます。
#63
○高階恵美子君 是非前向きな検討をお願いします。
 続きまして、学校給食のことについて文科大臣にお伺いをいたします。
 学校給食に係る検査の事項がこの中に含まれておるんですけれども、放射線の人体への影響及び除染等の措置の中でこれ書かれているわけですが、子供の成長を支えるという視点での厚みのある施策の検討というのをお願いしたいんです。と申しますのも、食というのは生きるための行為でありまして、共に生きる私たちの文化あるいは伝統を育む行為でもあります。給食に供される材料等の線量測定にとどまらず、実施目的や結果の見方、あるいは健康や暮らしとのかかわり、県産品のすばらしさ、生産供給に携わる方々のことなど、子供たちは食を通して学ぶことができると思うんです。安全に食べることと食を楽しむこと、感謝することを教育の中で工夫をしていただきたいというお願いでございます。
 食品安全の視点、地場産業への理解を深める、こういった食育を体系的に進める取組が重要と考えておりますが、お取組状況はいかがでございましょうか。
#64
○国務大臣(平野博文君) 先生から先ほど、文科省が随分失礼なことを言っているようでございますので、今日戻りましたら、しっかり確認をしておきたいと思います。非常に大事な、国際的にもそういう原子力に対する情報を取っていくということは大事なことでございますので、文科省の役割の中で私はきちっと前向きにとらまえたいと思っていますので、大変失礼を、事実であれば、大変失礼をいたしました。
 さて、今の御質問ですが、私はやっぱり子供たちが安心して食事を楽しめる、これはもう先生御指摘のとおりでございますし、我々としても、そういう意味で今回の放射線の問題を含めてしっかりと教えていかなければならないというふうに思っております。加えて、先生、もう一つ別のテーマとして、郷土の持っている特性、料理とか、そういうところについても食育の中でしっかり教えていくという二つの観点があろうかと思っています。
 まず、これ食品の安全については、規制値を超えるものが出回らないように、やっぱり出荷段階、さらには出荷制限等々の措置でまず一つは歯止めになっておるわけであります。しかし、このことを前提として、より一層安心、安全の観点から、検査体制に加えて学校給食の検査に関する事業をしっかりとまずやらせていただくと、こういうことであります。加えて、今、先生からの御指摘でございますから、食品からの放射線等の人体への影響を含む放射線に関する副読本を今作成をいたしておりまして、関係者に放射線等に関する教育への取組をしっかりやってもらいたいということで配付をさせていただいているところでございます。
 加えて、先生が申されましたように、学校給食法において、学校給食の目標として、我が国や各地域の優れた伝統的な食文化をしっかり理解をしてもらいたいと、こういうことを今挙げているところでございます。したがいまして、いろんな地域によっていろんな食文化があると思いますから、安全ということに対しての、しっかり子供さんに教えていくということと加えて……
#65
○委員長(池口修次君) 簡潔に答弁をお願いします。
#66
○国務大臣(平野博文君) はい。
 栄養教諭を中核とした食育推進事業において、学校給食への地場産業や郷土料理の活用について理解を深めるように取組をいたしておるところでございます。
#67
○高階恵美子君 丁寧に御説明いただきましてありがとうございました。
 先ほどの話は、大勢入った会議室の中での出来事でございますので、御確認いただければと思います。善処を期待申し上げます。
 続きまして、一般の方々に対する広報、普及あるいは子供たちへの教育機会の提供という観点からお尋ねを申し上げます。
 この事故の被害についての正しい理解を促す、そのための広報とか教育活動が不足しているのではないかという思いです。事故後、痛ましい話が相次ぎました。婚約破棄されたとか、妊娠したが出産は諦めた、こういった声は内陸部の方々からも届いています。避難所でのいわれない中傷、あるいは現職閣僚からの非人道的というか不規則な発言もございました。社会一般の放射性物質の被曝影響に関する理解、これを高める必要があると思います。どこに住んでいようとも、同じ時代に、同じ国に生きる国民として、福島の人々が直面した恐怖、絶望、その苦しみの片りんを僅かずつでも共感できるようにする取組が必要ではないでしょうか。修正案の協議にかかわっていた議員の方からお答えをいただければと思います。
#68
○衆議院議員(吉野正芳君) 高階先生にお答え申し上げます。
 先生のおっしゃるとおりです。放射線は正しく理解して、そして怖がる、これが放射線に対する私たちの前向きな対応の仕方だと思います。
 私は、全ての日本国の試験に、高校入試、大学入試、司法試験、全ての試験に放射能と放射線の違いを答えろ、みんな受験生は勉強します。放射能と放射線の違いが分かっただけでも国民の放射線に対する理解度は高まる、このように思っています。そういう意味で、これがずっと十年間言い続けてきたんですけど実現しなくて、この事故を迎えてしまったんですけど、本当に残念な思いをしております。
 私たち修正者としては、第二条に基本理念を掲げてあります。ここを大分修正しまして、まさに第二条の第五項に、正しく理解するという、正確な情報の提供をきちんと行うということを修正の中で入れさせていただいたこと、これがまさに放射線を正しく理解して、正しく怖がること、このことに通ずるものというふうに理解をしております。先生のおっしゃるとおりでございます。
#69
○高階恵美子君 ありがとうございます。
 事故の発生した当時十歳だった子供たち、十年後には成人を迎えます。福島の子供たちもそれ以外の地域で育つ子供たちも同じように成長していくわけです。
 例えば、福島の地域以外に住んでいる子供たちには、今、今回の事故の深刻さや自分とのかかわり、あるいは同世代の子供たちの体験、これからどのように対応していくのが必要かといったようなこと、教育がなされているでしょうか。将来を担う子供たちが正しい知識を持ち、互いに支え合うことのできる、こういう環境を醸成するためにも、福島の地域以外に住む子供たちに教育の機会を提供していただきたいと思います。具体的には、相互交流とか、あるいは福島を訪ねての臨時学習など、多様な教育プログラムを提供し得ると思います。まずは国が率先して企画あるいは実施をしていただけませんでしょうか。
#70
○国務大臣(平野博文君) 先生御指摘の、その人的な交流を通じてしっかりと同じ認識、共有するということも大事でございます。
 私どもの立場で申し上げますと、ただし先ほど先生から、提案者の方から御回答ございましたけれども、放射線についての正しい知識をしっかり児童が学ぶということと同時に、教える教員もしっかりそのことを身に付けるということが必要であろうということに思っております。
 したがいまして、今回の放射線の性質と利用ということについて、平成二十三年度からその指導を行っておりますし、副読本を使いまして各学校に配布をいたしているところでございます。
 したがいまして、そういうことをしながら、各教育委員会においても、放射線にかかわる教員研修をそれぞれやっていただいていると、こういうふうに認識をいたしておるところでございます。例えば、私どもも、平成二十三年度のセミナーでは百四十回やらせていただいておりまして、約五千人弱の人がその研修に参画をいただいております。
 文科省としては、教育委員会等の説明会など、引き続きより一層周知徹底を図るとともに、できるだけ多くの教員の方々にもこういう機会に触れていただくように十分な指導を各学校にしてまいりたいと、かように考えているところでございます。
#71
○高階恵美子君 現地に入っての教育プログラムというのも是非御検討いただければというふうに思います。
 それから、先ほどの学術研究とか技術開発ということにまた関連しての質問をさせていただきたいと思うんですけれども、重粒子線治療など放射線治療、この最先端技術をしっかりとそこで研究開発をして、そしてサービスを提供していく治療の拠点としての体制整備、こういうことも併せて取り組む必要があるというふうに思います。
 学際的な取組を喚起していくことによって、地域全体に、より放射性物質の被曝影響や放射線に関する科学的な理解が秀でた環境をつくっていって、その最先端技術を駆使した医療も福島の中で利用できる、そういうことを一体のものとして考えて政策を講じていただきたいというふうに思います。
 お答えいただけますでしょうか。
#72
○副大臣(辻泰弘君) 放射線治療も含めました専門的な質の高いがん医療の提供やがんに対する相談支援、情報提供等を行うため、これまで全国にがん診療連携拠点病院を三百八十八か所指定しているところでありますが、福島においては八か所を指定させていただいているところでございます。
 今後、福島県も含めまして、がん診療連携拠点病院における臨床研究機能の強化を図るなど、放射線治療に関する研究開発で生まれました新たな研究成果が実用化につなげられるように努めてまいりたいと考えております。
#73
○高階恵美子君 以上で質問を終わります。
 ありがとうございます。
#74
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。
 福島県民が自らの生活や事業等の復興再生に資する法律として期待が大きい福島復興再生特別措置法案並びに衆議院で可決されました修正部分につきまして質問をさせていただきたいと思います。
 質問の時間の関係上、まず福島復興再生特別措置法案原案に対します衆議院で可決された修正部分を中心に質問をいたします。
 本法案の目的に、福島の復興及び再生が国の社会的責任を踏まえて行われるべきである、これを追加した理由について、衆議院の発議者高木美智代議員にお伺いをしたいと思います。
#75
○衆議院議員(高木美智代君) 渡辺議員におかれましては、修正案の原案作り、また取りまとめに向けましても御尽力をいただき、感謝を申し上げます。
 ただいまの御質問につきましては、国にこれまで原子力政策を推進してきた社会的な責任があるのは事実でありまして、今般の原子力災害による深刻かつ多大な被害を受けた福島の復興再生につきまして、国がそのような社会的責任を踏まえて可能な限り最大限の措置を講ずるのは当然のことであるというのがその趣旨でございます。
 提出者といたしましては、原賠法による法的な賠償責任を負う東京電力とともに、国もこのような社会的責任を踏まえて、本法に基づく諸施策を迅速かつ確実に実施すべきであり、それによって一日も早い福島の復興再生が図られるよう、今後とも国会審議等を通じて見守り、推進してまいる所存でございます。
#76
○渡辺孝男君 公明党が福島県民の声を反映をしまして盛り込んだ国の社会的責任について、今答弁ありましたけれども、平野復興大臣の所見を伺いたいと思います。
#77
○国務大臣(平野達男君) 政府案におきましては、福島の復興再生は国が責任を持って推進すべきとの考え方に立ちまして、国は、原子力災害からの福島の復興及び再生に関する施策を総合的に策定し、継続的かつ迅速に実施する責務を有するとの規定を盛り込んだところであります。
 当該、今回の修正の規定でございますけれども、これまでの原子力政策を推進してきた国の社会的責任を認識した上で、それに基づく今後の責務として条文上盛り込んだものでありまして、修正案においてはその認識を一層明確にしていただいたというふうに考えております。
#78
○渡辺孝男君 やはり国にも大きな責任がありますので、しっかり福島の復興再生に努力をしていただきたいと思います。
 次に、本法案の基本理念に四項目、一つは、住民一人一人が災害を乗り越えて豊かな人生を送ることができるようにすることを旨とする、そして二つ目は、福島の地方公共団体の自主性及び自立性を尊重する、三つ目は、コミュニティー維持に配慮をする、四つ目は、放射性物質による汚染の状況及び人の健康への影響等の正確な情報の提供に留意すると、そのような内容でございますけれども、これを追加修正した理由につきまして、高木議員にお伺いをしたいと思います。
#79
○衆議院議員(高木美智代君) お答えいたします。
 元の政府案に定められた基本理念は、その制作過程におきまして、福島県知事の御意見を踏まえることにより福島県民の思いを凝縮したものになったと伺っております。本修正はそうした思いが込められた基本理念を維持しつつも、私ども直接、議員も、県知事からも、また多くの県民の方たちからも御意見、また思いを伺ってまいりました。それを基に更に敷衍し、より一層本法案が福島の復興及び再生に資するものとなるよう、御指摘の四項目を追加したものであります。
 それらの趣旨につきましては、まず、新二条二項におきまして住民一人一人が災害を乗り越えて豊かな人生を送ることができるようにすることを明記したその趣旨は、福島の復興及び再生が物理的、物質的な復旧復興にとどまることなく、一人一人の人間に光を当てて行わなければならないという、いわゆる人間の復興の趣旨を明確にいたしました。
 次に、第三項の地方公共団体の自主性及び自立性の尊重は、元の政府案においては、国の責務として定められていたものです。しかし、国だけでなく、福島県においても県内市町村の自主性及び自立性を尊重する必要性があるとともに、福島の復興及び再生に関する施策全般を通じた基本理念として位置付けることといたしました。
 第三に、第四項に定める地域のコミュニティーの維持につきましては、福島の復興及び再生に際して地域のつながりが分断されることのないよう、きずな等につきまして細心の注意を促すものです。
 最後に、第五項ですが、実は福島におきましては、残念ながら政府に対して、SPEEDIの情報公開の遅れや事故初動態勢の混乱等によりまして、政府の発表は信じられないというお声を私ども多く聞いております。そうした政府の対応の反省の上に立ちまして、福島の復興再生に対する施策が講じられるに当たっては、住民や関係者等に対しまして、放射性物質による汚染の状況及び人の健康への影響等に関する正確な情報の提供に特に留意されなければならないことを基本理念として加えたところでございます。
#80
○渡辺孝男君 大変重要な修正部分だと、そのように私は思っております。これをしっかり受け止めて復興大臣には対応していただきたいと思いますが、その中でも公明党が強く主張しております人間の復興の趣旨が盛り込まれた、住民一人一人が災害を乗り越えて豊かな人生を送ることができるようにすることを旨とすると、そういう考え方につきまして、平野復興大臣の所感を伺わせていただきたいと思います。
#81
○国務大臣(平野達男君) 福島の復興再生は、産業の復興とかあるいはインフラの復興とか、そういうものにとどまるのではなくて、何といってもやっぱり一人一人の気持ちの問題であり、健康の問題であり、生き方の問題であり、そういったものの復興だという姿勢をこの条文は打ち出したものだというふうに思っています。そのとおりだと思います。この修正案が成立した際には、この基本理念に沿ってしっかりと支援をして、国としての責務を果たしてまいりたいというふうに思います。
#82
○渡辺孝男君 次に、修正追加しました第七条第二項第六号では、将来的な住民の帰還を目指す区域における避難指示の解除後の当該区域の復興及び再生に向けた準備のための取組が加えられ、また第六十四条には、これら避難解除区域に戻り再び居住する方々の生活の安定を図るための必要な措置を講ずるものとすると、そのようにありますけれども、そのためには戻る住民の生活空間の放射性物質による汚染を効果的に除染することが必要と考えております。
 その方法につきまして、細野環境大臣に伺いたいと思います。
#83
○国務大臣(細野豪志君) 除染は福島の復興の鍵を握ると考えております。今御審議いただいております福島復興再生特別措置法におきましても迅速に実施をすべき旨が規定をされているところでございますので、改めてその趣旨を踏まえてしっかりと対応してまいりたいというふうに思っております。
 除染につきましては、既に様々なところで始まっておりますが、より効率的に、そして最新の知見に基づいた効果的なものにしていかなければならないというふうに考えております。モデル事業であるとか技術の実証事業などを通じまして知見が徐々に出てまいりましたので、それを現場に投入をするということをこれからしっかりとやってまいりたいというふうに思っております。
#84
○渡辺孝男君 私はこの三月に福島県内の企業が開発をしました道路などに付着した放射性物質を効果的に除染する機器を視察をさせていただきました。このときに地元企業が自力で開発している除染技術とか機器などが十分に評価されておらない、資金的な支援も不十分だという指摘をいただいたわけであります。
 そこで、除染に活用されている技術とその評価、また新たに開発された技術やそれを活用した機器の普及のための支援策について細野環境大臣に伺いたいと思います。
#85
○国務大臣(細野豪志君) 先日、三月二十六日に、除染のモデル実証事業、これは主に警戒区域内で行ったものでございますけれども、これを福島市内で報告をさせていただきました。除染の効果的な実施であるとか必要な技術の実証試験などでございまして、例えば雨どいの除染については、剥ぎ取りであるとか高圧の水の洗浄というものを比較をいたしまして、効果については顕著な違いは見られませんが、汚染水が飛散をしないなどの点で作業性においてやはり剥ぎ取りが優れているのではないかと、そういったことをこのモデル事業で報告をいたしました。
 また、こういう比較的もう既にやられている方法を検証するというだけでは十分ではありませんので、やはり先進的な事例をしっかりと実証試験をしていくということが極めて大事であるというふうに思っております。
 内閣府が行った技術実証実験の事業の結果というのがほぼ出そろいましたので、更に具体的な御提案があったものについては環境省の下で技術の公募を行いまして、二十二件の提案を採択をしたところでございます。個別の事業の評価については、これは科学的に客観的にしなければなりませんので、私自身はどの事業を試験をするのかということについて一切口を出さないようにしておりますが、一つだけ注文を付けております。それは、地元福島で前向きに御提案をいただいたものはできるだけ採用しようと、そしてそれが効果があるものであれば現場にできるだけ使っていこうということは私が方針を出しておりますので、この二十二件の中にはそういった方向の下で福島のものも採用されているということでございます。まだまだ見落としているものがあるかもしれませんので、是非、福島の方で前向きな御提案があれば是非環境省までお知らせをいただきたいというふうに思っております。
#86
○渡辺孝男君 今、高圧高温での洗浄で、要するに汚染物質が飛び散ってしまうので、これは問題があるというお話もございました。先ほど紹介した企業の方は高温高圧で洗浄するんですが、それで飛び散らないように吸引をしてそういう汚染された物質を取り入れるということ、外に出さないという、そういう機器でありましたので私も関心を持って見てきたわけでありますけれども、そういう技術、機器を福島県内で開発しておりますので、そういう企業に対してきちんとした支援をしていただきたいと思います。
 次に、福島県民の健康管理並びに健康支援について質問をさせていただきます。
 公明党は、福島県民が求めていました原発事故による放射線被曝による健康被害を防止するための全県民の健康管理とともに、安心して暮らせる生活環境の実現の一環としまして、十八歳以下の子供の健康支援のための医療費無償化を実現するための努力をしてまいりました。残念ながら国費で直に行うことは認められておりませんでした。しかし、次善の策として、衆議院での対応としまして、福島県が設けた住民の健康を守るための基金を活用して、福島県内の地方自治体が独自に十八歳以下の子供の医療費無償化を行う場合には国が財政支援を行うことができると明確にしたと、そのように修正で行われたと考えておりますけれども、この点に関しまして、高木議員から答弁をいただきたいと思います。
#87
○衆議院議員(高木美智代君) 御指摘のとおり、政府案に盛り込まれず、引き続き福島県から強い御要望がありましたのが、十八歳以下の子供の医療費無償化でございました。これは、福島県で放射能被害の不安と向き合いながら育つお子さんたちに対して何らかの支援がしたいという福島の強い御要望でございます。
 それを踏まえまして、福島県が基金を活用して十八歳以下の子供の医療費無償化事業を実施する場合、国が基金に対して財政上の措置を講ずることにより、結果的に十八歳以下の子供の医療費無償化事業に対する財政的支援ともなり得ることが明確になったものと考えております。
 修正案提出者といたしましては、福島県の実情を踏まえ、子供たちを始めとする住民が安心して暮らすことのできる生活環境の実現のために、財源が不足することなく、必要かつ十分な予算上の手当てが行われることを期待したいと思います。
#88
○渡辺孝男君 そのほかに、子供の健康管理調査の面でも衆議院の修正で付け加えられた部分があるわけでありますけれども、この点につきまして、高木議員の方からお伺いをしたいと思います。
#89
○衆議院議員(高木美智代君) お答えいたします。
 チェルノブイリ原発事故後に明らかになった健康被害といたしまして、放射性沃素の内部被曝による子供の甲状腺がんがあります。福島県においても、子供の健康を長期的に見守るため、十八歳までを対象に甲状腺がん検診を既に実施しております。
 今回、子供に対する甲状腺がんに関する検診を健康管理調査の例示として明記することによりまして、甲状腺がん検診が国の技術的な助言、情報の提供、その他の措置の対象となり得ることがより明確になり、福島県が現在行っている甲状腺がん検診の後押しになると考えております。
#90
○渡辺孝男君 公明党は、そのほかに修正で追加した部分としまして、子供ばかりでなくて、全県民を対象とした被曝に起因する健康被害に関しまして、保健、医療、福祉にわたる総合的な措置を盛り込んだわけでありますけれども、六十五条でありますけれども、これを盛り込んだ趣旨につきまして、高木議員にお伺いをしたいと思います。
#91
○衆議院議員(高木美智代君) 本修正で、まず第一条に明記いたしました国の社会的責任の具体化の一つとして、第六十五条におきまして、将来福島の住民に健康被害が生じた場合には、保健、医療、福祉にわたる措置に関し、国が必要な法制上、財政上の措置を講ずるべき責任を負うことを条文上明記いたしました。
 この、国は努めるものとするという言い方ではなく、講ずるものとすると言い切っておりますことに、放射線被害の不安と向き合いながら生活をしていらっしゃる住民の方たちに対し国の責任を果たすという姿勢を明確にしたものと考えております。
#92
○渡辺孝男君 この第六十五条が入ったことを受けまして、今は放射線被曝に起因するとは断定できない健康被害が将来医学的にこれに起因するものと明らかになった場合には、保健、医療、そして福祉にわたる措置を総合的に行うことが財源を含めて担保されると、そのように考えております。
 この点に関しまして、枝野経済産業大臣並びに財務省に確認をさせていただきたいと思います。
#93
○国務大臣(枝野幸男君) お答え申し上げます。
 もし万が一今回の事故による被曝に起因する健康被害が将来生じることがあれば、いずれにしろ政府として、保健、医療、福祉にわたる措置を総合的に講ずる責任は負っているものというふうに考えておりますが、まさに健康被害の不安をお持ちになっている皆さんからは、こうしたことが明文化され明記をされたということは非常に大きな意味があることだと思っておりまして、これに基づいて万が一そういったことが生じた場合には対応してまいりたいと思っております。
#94
○大臣政務官(吉田泉君) 御指摘のように、将来であれ現時点であれ、ある健康被害が放射線被曝が起因であるということが明らかになった場合は、当然この第六十五条が適用されるというふうに思います。すなわち、国は、保健、医療及び福祉にわたる措置を総合的に講ずるため財政上の措置を含む必要な措置を講ずるものというふうに考えております。
#95
○渡辺孝男君 今はまだ明らかでない放射能による健康被害を見逃さないためには、東日本大震災時の原発事故で放射線被曝を受けた可能性のある全県民の健康管理調査を行って、健康状態の経過をきちんと把握をしていくことが非常に大事であります。また、放射線被曝に関しての医学や、あるいは放射性物質を含む環境、そしてまた食品等の影響に関する科学研究の推進も重要と、そのように考えております。これらをしっかり支援していく決意を平野復興大臣にお伺いをしたいと思います。
#96
○国務大臣(平野達男君) 健康管理をしっかりやっていくこと、それから将来、本当に起こってほしくないことでありますけれども、今回の事故に起因した疾病が、病気が出てきたという場合に対する対応、これは国が責任を持って対応するということでございます。
#97
○渡辺孝男君 このような健康被害があるかないか、起こるかどうかというような調査研究、あるいは場合によっては診療も必要になる、そのような役割を担う重要な機関が福島県立医科大学に新設される放射線医学県民健康管理センターなどが含まれる施設でございますけれども、これがこれから建設されるという見込みになっておるわけであります。この施設に対して長期的な財政支援というものが大事だと、そのように考えております。
 福島県立医大は、基本的には福島県が県民から様々な税金等をいただいて応援していくということがメーンかと思っておりますが、それだけでは長期にわたる支援というのは大変厳しいわけでありまして、今回の原発事故を背景にした健康被害の調査でございますので、これはしっかり復興庁としても支援をしていく必要があるというふうに考えておりますけれども、復興大臣の見解を伺いたいと思います。
#98
○国務大臣(平野達男君) 政府といたしましては、放射線医学・最先端診断に係る研究開発拠点の整備や県民健康管理調査の実施費用などに対する今支援を行っているところでございまして、これからもしっかりとフォローアップをしていかなければならないというふうに考えております。
 これらの事業は、福島県に造成された福島県原子力災害等復興基金や福島県民健康管理基金を活用して実施しているということでございまして、ある程度の期間にわたって、ある程度のというよりもやはり長期にわたってというふうに言った方がいいかと思いますが、財政確保がされなければならないというふうに認識をしております。
   〔委員長退席、理事岡崎トミ子君着席〕
 ちなみに、事業を実施するセンター建設というお話がございましたけれども、これにつきましては、事業を実施する福島県の動向等も見極めながら、センター建設といった更なる支援が必要かどうかについては、これはちょっと検討してまいりたいというふうに考えております。
#99
○渡辺孝男君 次に、東京電力福島第一原発事故による警戒区域や計画的避難区域の避難者で仮設住宅や雇用促進住宅に避難している方々が大勢いらっしゃるわけでありますけれども、地元の被災地の復興がまだまだ遅れているということであります。そういう認識を持っていると。
 また、地元市町村の近隣に仮の町をつくる、あるいは地域内の別のところに復興ニュータウンを建設するという、そのような構想も提案をされておるわけでありまして、新たな住居確保に関しては、こういう計画等を考えますと、あと一年で可能かどうかと。仮設住宅を出る、あるいは雇用促進住宅を出るということが可能かどうか、これは大変難しいのではないかと、そのように思っておりまして、特に今避難をされている方々が、原発周辺地域で避難をされている方々には特に柔軟な対応が必要というふうに思っておりますけれども、この点に関しまして厚生労働省にお伺いをしたいと思います。
#100
○大臣政務官(津田弥太郎君) 渡辺委員にお答えを申し上げます。
 仮設住宅の使用期間の延長につきましては御党の石田議員よりも御質問をいただいておるところでございます。
 基本的に、仮設住宅というのは被災者の一時的な住まいということでございまして、その提供期間は原則として二年ということになっております。ただ、被災者の皆様にとっても、なるべく早期に今委員が申されましたようなニュータウンであるとかそれらの復興住宅に、恒久的な住まいですね、そちらの方に早く移っていくことがまず望ましいことでございます。しかし、政府としてはその早期の恒久的な住まいというものに全力を注ぐわけでありますが、さりとて、それがすぐに実現をするかということについては御指摘のような心配があるわけでございます。
 その上で、民間賃貸住宅や雇用促進住宅を借り上げた場合を含めて、仮設住宅の提供期間については、住宅の復興状況あるいは被災自治体のお考えなど、実情を踏まえ柔軟に対応していきたい、つまり必要があれば延長も考えていきたい、そのように考えておるところでございます。
#101
○渡辺孝男君 衆議院での修正部分についての質疑はもうございませんので、退席しても結構でございます。
 次に、被災地の雇用対策につきまして質問をさせていただきます。
 修正した第六十四条には、避難区域に再び居住する者の雇用の安定を図るための措置を講ずるとあります。この施策の推進について、厚生労働省にお伺いをしたいと思います。
#102
○大臣政務官(津田弥太郎君) お答え申し上げます。
 帰還される方々の生活の安定を図るためには、働く場の確保を図ることが非常に重要な課題の一つでございます。これまでも、雇用創出基金事業を活用しまして避難している方々を自治体が直接雇用するなど、地域ニーズを踏まえた雇用の場の創出を図ってきたわけでございます。
 今後は、安定雇用を本格的に創出するためには、「日本はひとつ」しごとプロジェクト、フェーズ3によりまして、一つは、産業政策と一体となった雇用面での支援を行う事業復興型雇用創出事業、これは大変現地では評価をいただいておるわけでございます。二つ目には、高齢者から若者への技能伝承、女性、障害者の活用などといった雇用モデルの創造のための生涯現役・全員参加・世代継承型雇用創出事業を推進していくということでございます。
 また、産業政策や復旧復興事業で生じる求人をハローワークで開拓、確保し、一方で、担当者制などによりまして、個々の帰還される求職者に応じたきめ細かな職業相談の実施、職業訓練への誘導、これを実施してまいりたい、そのように考えております。
 さらに、除染やインフラの復旧とともに、雇用確保、産業振興についても厚労省、復興庁、経産省などの関係局長による検討を開始しておりまして、政府の雇用対策がお一人お一人に届くよう、雇用の場の確保に向け全力を尽くしてまいりたいと考えております。
#103
○渡辺孝男君 まだまだ被災地、ほかの県も含めまして、なかなか雇用の確保というのが大変難しいという状況にございます。
 そこで、農林水産大臣にお伺いをしたいんですけれども、水産業に携わっておられる漁業者は当面、瓦れき処理などの臨時の仕事で生活の糧を確保しておるわけでありますけれども、これはあくまでも一過性のものだということになります。地震、津波、そして何よりも東京電力福島第一原子力発電所事故による放射能汚染、そしてまたそれに伴う風評被害により、いまだ漁業者に関しましては操業再開、水産業の本格的な復興がままならない、そういう状況であります。それでは将来の生活設計ができないということになりますので、これは農業に関しても林業に関してもやはり同じような状況にあるのではないかと、そのように考えておるわけであります。
 そこで、農林水産業の方々の事業の復旧復興や雇用の確保についての対策について鹿野農林水産大臣にお伺いをすると同時に、本法が成立した場合のメリットにつきまして平野復興大臣にお伺いをしたいと思います。
#104
○国務大臣(鹿野道彦君) まさしく今、福島県におきまして、何とか一日も早い農林水産業の再生というふうなものに向けて取り組んでいかなきゃならないと、こういうふうなことでございます。そういう意味で、私自身も何回かにわたりまして福島県に参りまして、漁業者あるいは農業者の関係の方々ともお話をしてまいりました。
 先生おっしゃったとおりに、一時的には何とか、この今の状況というものは、放射性物質の検査の結果を踏まえて、沿岸漁業、底引き網漁業、操業を自粛していると、こういうふうなことでございまして、大変厳しい状況に置かれております。
 そういうことから、お話しのとおりに漁場復旧対策支援事業ということで雇用の機会を提供を行っているわけでありますけれども、更に具体的に、例えば操業開始に向けて、いわゆる検査の結果、数値が低いというふうな結果も出ておる浮魚ですね、いわゆる表層を泳いでいる例えばコウナゴとかあるいはシラスとかという、そういう浮魚というふうなものを何とか操業できないかどうかというような、こういう可能性に向けて今関係者の方々とも取り組んでおるところでございます。
 また、農業の復旧につきましては、何といっても農地の除染、これが必要でございまして、そういう意味で、飯舘村と川俣町におきまして除染の実証試験を今、事業を行っているところでございますけれども、何とか環境省の行う本格除染につながるようにというふうなことで今取り組んでいるところでございます。
 今後の農業が再開されるまでの雇用の確保につきましては、除染後の農業経営の再開に対する支援、あるいは周辺地域の農業法人等が被災農業者等を雇用する場合の支援、周辺地域におけるところの雇用の受入れ情報の提供、こういうようなことによりまして今取組をさせていただいているところでございます。
#105
○国務大臣(平野達男君) 本法案におきましての農林水産業の復興及び再生のための考え方でありますけれども、まず、福島県が作成した産業復興再生計画を認定することにより、種苗法に基づく地域ブランドの品種登録出願に関する出願料、登録料を軽減する特例を適用可能とすること、それから福島の地方公共団体が行う消費拡大のためのPR活動や加工用施設の整備、農林水産業を担うべき人材の育成確保等の支援、農林水産物やその加工品の放射能濃度の測定等の実施のための支援等の措置を一応法案には明記してございます。
 そのほか、土地改良事業の代行措置、漁港漁場整備事業の国の代行措置、こういったことの規定もございます。こういった規定と併せて、基金、既に福島県には造成していただいておりますけれども、そういった活用とセットでこの復旧復興に取り組んでいくことが大事ではないかというふうに思っております。
   〔理事岡崎トミ子君退席、委員長着席〕
#106
○渡辺孝男君 やはり先ほどの、私の方も発言をしましたけれども、福島県の漁業に関しましてはやはり放射能汚染の問題が大変深刻であります。ただ、それは消費者の方も大変、何といいますか、関心を持ちながらいるわけで、なかなかそういうことでは、消費者の信頼を得ない限りは操業して安全な魚を捕ってもなかなか購入していただけないという、そういう厳しい状況にあるので、この対策というのは非常に重要だと、そのように思っております。
 それで、福島県の漁業の復興再生は、ただ単に漁業だけの問題ではなくて、福島にはメヒカリとか現地の目玉商品、お魚があるわけですけれども、あるいはアンコウもあるかもしれません。そういうものは観光業にとっても大変重要な資源であるわけでありまして、この漁業の復興再生というのはそういう観光業の方々にとっても大変重要であると、そのように認識をしているわけであります。
 この漁業の復興再生のためには、やはり魚介類の放射線の検査、あるいは海洋の海水、あるいは海底の土壌の検査、そういうものも必要だと。また、浜の方ですね、海浜の方の検査も必要だと、貝類等がありますのでそういう検査も必要だと。しかし、担当する省庁がもういろいろ違うんですね。漁業であれば農林水産省もやれば環境省もやるというふうなことで、こういうものをきちんと統一的に検査をして、それを情報発信をするということが大事であろうと。
 また、例えば先ほど除染の話もありましたけれども、除染につながるような研究をしていくということが大変重要だと、そのように思っておりまして、こういうきちんとした放射能汚染の情報を集めて提供すると。そういうことがきちんと正確になされていけば消費者にも安全であると認識をしていただいて、そしてまた、福島を復興再生するためには安全ならば購入してあげましょうという、そういう流れができるんではないかと、そのように思っておりますけれども、そういう省庁枠にとらわれない、放射能汚染の海洋の状況、魚の状況、そういうものを一括して総合的に調査研究、そしてまた情報発信をするような研究機関が福島県にあれば非常に有り難いと、そのように思うんですが、こういう研究機関を福島県に設置する考えにつきまして、平野復興大臣にお伺いをしたいと思います。
#107
○国務大臣(平野達男君) これから様々な風評被害の解消、それから福島県全体の復旧復興を図っていくためには、放射線についての正確な情報をきちんと伝えるということがまず大事だというふうに思います。
 委員御指摘のように、今モニタリングについては、文科省、それから農林水産省、それから環境省等々、それぞれの持分を決めてやっております。こういった情報がばらばらに発信されることなく、また相互に関係も持たなく発信されることなく、これにつきましては復興庁がきちっと全体の状況を見ながら、できるだけ整序立ててといいますか、政府として一つの情報を発信しているというような状況は是非つくっていく必要があるというふうに思っております。
 それから、そういったものについての研究機関ということにつきましては、これは今、細野大臣も研究機関の設置ということでいろんなことを考えておられますけれども、委員の御指摘も踏まえて、そういったことについての必要性等々も踏まえて検討してまいりたいというふうに考えております。
#108
○渡辺孝男君 次に、原発事故による風評被害も考慮して、あるいは放射能汚染を制御できるような考えで、植物工場、あるいは最近ですとアメリカも注目をしております微細藻類ですね、微細藻類を使ったバイオエネルギーの産業の推進、そういうことも考えられておるわけでありますけれども、私も、植物工場につきましては、福島県だけとは限らずに宮城県でも推進をしたいというような方々、企業の方々と現地の方々との勉強会等にも参加をしたことがございます。また、微細藻類の研究等も日本で専門家の方々も大勢いらっしゃるということでありまして、そういうものであれば何とか放射能の影響を受けずに安心な野菜を作っていただく、あるいは藻類を使ったバイオディーゼルのエネルギーを作っていただく、そういうことが可能なのではないかと思いますけれども、そのような福島県での取組の現状と、そしてまた今後の展望等につきまして、平野復興大臣にお伺いをしたいと思います。
#109
○国務大臣(平野達男君) 福島県内におきまして、農業の再開に向けて、放射性物質の影響を受けにくい植物工場での栽培や作物のバイオ燃料化を推進しようという動きがあることは承知をしております。放射性物質の影響を受けている地域において、水耕栽培を行う植物工場等に係る取組も復興の有力な手段だと認識しております。
 しかし、その一方で、今委員から御紹介があった微細藻類を活用したバイオ燃料化、あるいは米からのエタノールの製造、現在のところ様々な取組がされておりますけれども、コスト面でまだかなり問題があるということは、もうこれは委員の御承知のとおりかと思います。このため、今、農林水産省等々でも更なる技術開発、コスト低減化に向けての研究開発、取組が行われておりますけれども、その事業の可能性も踏まえつつ、支援の在り方についてはこれはしっかり検討していきたいというふうに考えております。
#110
○渡辺孝男君 今、ガソリンの値上げで大変国民も苦しんでおると、そして世界の状況もなかなかそういう原油を確保するというのは厳しい状況になっていると。新たな再生可能なエネルギーをやはり開発していく必要性があるので、そのような提案がありましたらきちんと対応していただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。
#111
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 まず、保育所の給食の放射線検査について質問します。
 政府は、来月四月から小中学校給食の放射線測定を行う自治体への財政支援を決めました。申請があれば福島県以外の自治体も支援する方向だと承知をしております。
 しかし、保育所の方はどうかと。福島県内の保育所数は三百三十一か所。小さい子供ほど放射線に対する感受性が強いわけですので、私は、保育所の給食においてもしっかり測定をして、食べ物から内部被曝することへの不安を解消できるようにすべきだと思いますが、厚生労働省、いかがでしょうか。
#112
○大臣政務官(藤田一枝君) 保育所の状況でございますけれども、福島県が実施をいたしました調査では、県内の十八市町村で既に給食用の食材の検査を実施している保育所がございます。また、文部科学省が安全・安心のための学校給食環境整備事業によって整備する検査機器が五台、そして福島県原子力被害応急対策基金を活用して整備する検査機器二百六十台がございますけれども、これを自治体の判断によって保育所の給食用食材の検査に充てることも可能でございます。
 しかし、県内の保育所の独自の取組を支援をする観点から、厚労省といたしましてもこの間検討を進めてまいりました。その結果、昨晩、安心こども基金を活用した検査機器の整備が可能である旨を福島県あてに連絡をさせていただいたところでございます。
 今後とも、福島県と連携を密にして、子供たちの食の安心、安全の確保に努めてまいりたい、このように考えております。
#113
○山下芳生君 一歩前進だというふうに思いますが、是非これは、もう漏れがあってはならないわけですから、平均値で測るんではなくて、全ての子供たちに心配がないように、これは大人の責任でやるべきだと思いますので、今回の答弁を一つのステップにして、私たち力を合わせて子供の内部被曝の不安解消のために前進をしていきたいと思っております。
 次に、福島復興再生特区法案の問題で修正案提案者の皆さんに質問したいと思います。
 まず、法案第一条、修正部分ですが、法案の目的に、福島の復興及び再生が、これまで原子力政策を推進してきたことに伴う国の社会的責任を踏まえて行われるべきことということが追加されました。その意義について伺いたいと思います。
#114
○衆議院議員(近藤洋介君) お答えをいたします。
 先生御存じのとおり、国は原子力発電を基幹エネルギーとしてこれまで位置付け、そして原子力政策を推進してきたわけであります。したがいまして、その社会的な責任を国が持つのは当然の事実だろうと、こう思っております。
 今般の原子力災害による深刻かつ多大な被害を受けた福島県の復興、再生につきまして、国がそのような社会的責任を踏まえて可能な限り最大限の措置を講ずるのは当然のことであるというのが今改正の趣旨であります。原賠法による法的な賠償責任を負う東京電力とともに、国もこのような社会的責任を踏まえて、本法に基づく諸施策を迅速かつ確実に実施すべきであるというのが立法者の意思であります。
#115
○山下芳生君 今の答弁を聞きましても、私はこの修正部分で法案に魂が入ったと、そう思っております。
 そこで、それを踏まえて、引き続き修正案提案者の皆様に質問します。
 修正された法案第二十六条、健康管理調査の実施、及び第六十八条、住民の健康を守るための基金に係る財政上の措置の規定に関係して質問しますが、私は、住民の健康調査、それから健康を守るための措置、さらには不安を解消して安心を創造するそういう措置、これは本来、国が直接責任を持って行うべきではないかと、こう考えておりますが、いかがでしょうか。
#116
○衆議院議員(近藤洋介君) お答えをいたします。
 先生御指摘の健康管理調査や住民の健康を守るための措置の実施に当たっては、住民のニーズに応じたきめ細やかな対応が特に重要であるということに鑑みれば、住民に身近な地方公共団体である福島県が第一義的には実施主体となることが望ましいと考えております。
 国は、第二条第三項に追加した地方公共団体の自主性と自立性を尊重するとした基本理念を踏まえ、そのような観点から、事業を行う福島県の自主性及び自立性を尊重しつつ、国として行い得る可能な限りの最大限の支援を積極的に行うべきであると、こう考えております。
 すなわち、第二十八条において、国は健康管理調査の実施に関し技術的な助言、情報の提供その他必要な措置を講ずるものとするとともに、新たに第六十八条を新設して、国は住民の健康を守るための基金に係る財政上の措置を講ずることとしたのはこのような趣旨からでございます。御理解をいただければと思います。
#117
○山下芳生君 関連してですが、私、現在行われている健康調査について、その検査内容の充実あるいは検査体制の拡充、これを求める声が非常に強いと承知しております。例えば、ホール・ボディー・カウンターの増設でありますとか、それを扱う専門家の確保などでありますが、特に子供たちの安全、安心を確保するための措置については、できることは何でもやると、できるだけやろうじゃなくて、できることは全部やるということが必要だと思っております。
 健康調査について、検査内容の充実、体制の拡充について、これは自治体任せじゃなくて、もちろん自治体が第一義的にという姿勢は理解するんですが、やっぱり国が国の責任で取り組んでいく、そういう姿勢が大事だと思いますが、いかがでしょうか。
#118
○衆議院議員(近藤洋介君) お答えをいたします。
 先生御指摘のとおり、健康管理調査、特に子供の安全と安心を確保するための措置は、御指摘のとおり、できることは何でもやるという姿勢が必要なのはそのとおりであろうかと思います。
 先ほど申し上げましたとおり、実施主体としてはより身近な地方公共団体である福島県が望ましいと考えますが、同時に、また国はこれに対して行い得る可能な限り最大限の措置を積極的に行っていくべきであると、このように考えております。
 すなわち、第二十八条において、先ほどと重複しますが、国は健康管理調査の実施に関し技術的な助言、情報の提供等必要な措置を講ずるものとするとともに、第六十八条において、国は住民の健康を守るための基金に係る財政上の措置等を講ずるとしており、決して自治体任せにはなっていないと、このように考えております。
#119
○山下芳生君 今の答弁、重要だと思うんですね。
 それを踏まえて、復興担当大臣、いかがですか。
#120
○国務大臣(平野達男君) 政府の認識も、今、近藤修正案提出者の考え方、発言、一致しているというふうに思っております。
#121
○山下芳生君 続きまして、法案第五十三条の修正部分、農林水産業の復興及び再生のための施策において、地域資源を活用した取組の推進ということが追加されました。これ、どのような思いが込められているのか、具体的にどのような施策の実現が求められているのか、修正案の提案者に伺いたいと思います。
#122
○衆議院議員(吉野正芳君) お答えを申し上げます。
 福島県では今年の春から作付けしちゃいけないという田んぼもございます。もし作付けしなければ、そこは賠償で、農家の方は賠償金いただいて暮らすんですけど、賠償金もらってずっと暮らす、こんなのは本当に拷問だと思います、農家の方々にとって。また、田んぼ、畑を荒らしている。生物多様性の観点からいって、ミミズがきちんといて、カエルが鳴いて、そしてそれを捕る小鳥がいて、これが生物多様性なんです。この畑、田んぼは大きな役割を果たしているんです。
 ですから、もし万が一放射能があっても、生物多様性を守るという意味でも、そして農家の耕作意欲をつくる上でも、食料生産の農業というとなかなか販売に厳しい部分があるんです。だったらば、例えばお米を作れば、そこから米焼酎を造る、簡単に言うとエタノールを造る。このエタノールを利用して福島県の車を走らせるとか、またエタノールで電気を起こす。ここに来ている電気、放射能があるけど、売れないですかというと、売れるんです、電気に切り替えれば。そして、今再生可能エネルギーで固定買取り制度ができました。FITです。福島県のエタノール発電は、きちんと食料と同じ値段で買えるくらいお米を高く買う。できるんです。高く買えばいいんです。そうすると、これは全国の電気料金でプールされて、全国の国民がその高いエタノール発電の電気を買うわけですから、ある意味でプールされてならされるわけなんです。そんな形で、食料の生産の農業からエネルギー生産の農業へ切り替えることもできると思うんです。
 例えば、これから帰れる地域、帰れない地域が四月半ばからには線引きされます。帰れる地域でもほとんど全部農村なんです。じいちゃん、ばあちゃん、帰るんです。昨日と同じ農業しないと、帰っても意味がないんです。帰っても意味がない、だから帰らないという、こういう新たな問題がこれから生じる恐れがあります。
 ですから、農村地帯でお米を作ってください。そこはエタノール発電します。エタノールの車を走らせます、E3で、という形に切り替えていけば、双葉郡内の帰れる地域においても農業を続けることができる。そんな思いを込めて、この地域資源の活用という項目を入れさせていただきました。ありがとうございます。
#123
○山下芳生君 大変思いが伝わってまいりました。
 私も昨年末、福島市、伊達市、伊達市の農村地域も訪ねさせていただきまして、もう田んぼが汚染されているということですけれども、農家の方中心になって非常にメッシュの細かい、自分で放射能の値を測定されて地図を作っておられました。いかにしてこれを減らして、またいかにしてここで米を作ることができるかと。そのために自分たちで集まって、お金を出し合って、研究者を呼んで、そういう測定までしてマップを作っておられました。
 そこで聞いた話は、今のお答えと本当によく似ておりまして、米を作りたい、生産物を作りたい、作ってこそ私たちの存在意義があるんだという思いでした。一方で、除染が進めば進むほど一トン袋に除染されたいろいろな土壌だとか草木がたまって、それがずらっと並ぶと。私、なるほどなと思ったんです、これは放射能の見える化だというふうにも聞きました。それが、バッグが積まれれば積まれるほど非常に、もうここに戻ってこれるだろうか、ここでもう一度米作りできるだろうかと不安が起こってくると。だから、それを乗り越えるためにも積極的な、また頑張って農業をやれるようにしようよという、そっちの意欲の見える化が必要だという声も聞きました。
 私は、今の一つの御提案がそれになるだろうと思いますし、それから、そこで聞いた、伊達市の農家の方から聞いたのは、そのためにはやはり研究機関が必要であろうと。伊達市のこの農村地帯にどうすれば土壌、田んぼや畑がよみがえって再び農業ができるようになるのか。ここに研究所をつくってもらって、そして農家の方も一緒になって研究して、そしてこういう方法があるよ、ああいう方法があるよということを一緒になって道を開いていくことによってまた意欲も持ててくるんじゃないかという御意見でした。
 そういうことも、これは漁業についても一緒だと思いますが、この地域支援を活用した取組の推進に当たっては、やはり試験研究機関を現地につくって地域の生産者と一緒に方途をいろいろ研究していく、それが非常に大事じゃないかと感じたんですが、この点、いかがでしょうか。
#124
○衆議院議員(吉野正芳君) お答え申し上げます。
 山下議員、本当に同じ考えであります。やはり農家は作って何ぼなんです。作ることによって自分の生きがいが感ずることができるわけでありますので、この地域資源の活用をしていく上で、私先ほど言ったのはほんの一例でありますので、もっと研究機関を造ればいろんな方策で作った農産物の活用を図ることができると思いますので、是非そういう方向で私も努力をしていきたいと思っています。
 本当にありがとうございます。
#125
○山下芳生君 次に、法案第六十九条、復興大臣による適切かつ迅速な勧告、これが追加をされました。その目的、問題意識を伺いたいと思います。
#126
○衆議院議員(梶山弘志君) 委員御指摘の第六十九条は、内閣府設置法第十二条第二項に規定されている特命担当大臣の勧告権と同趣旨のものであります。この特命担当大臣の勧告権は、分担管理事務の下での各省大臣による縦割りの権限行使の弊害をなくすために内閣総理大臣の有する総合調整権限を背景として設けられたものですが、その発動事例はいまだに一例もないと聞いております。
 そこで、今回の修正におきましては、第六十九条を新設することにより、復興大臣は、福島の復興再生を円滑かつ迅速に実施するためにこの勧告権限の行使をちゅうちょすることなく、むしろ積極的にこれを行使することを修正案提出者として特に要求をしたものであります。
 なお、復興大臣の勧告権を定める復興庁設置法第八条第五項後段には、勧告を受けた関係行政機関の長の勧告尊重義務がわざわざ規定をされておりますが、これも国会修正で追加をされた条文であります。
 この二つの修正によりまして復興大臣には非常に強力な権限が与えられたということであります。復興大臣におかれましては、この十分に権限を理解した上でリーダーシップを、そして指導力を発揮をして行政の執行に当たっていただきたいと修正案提出者からも切望するものであります。
#127
○山下芳生君 最後に、復興大臣に伺いたいと思います。
 今お話るるありましたように、福島の再生は原子力政策を推進してきた国の責任で行うべきだと、これが立法府の意思であります。その要は復興担当大臣にあるというのも立法府の意思であります。したがって適切かつ迅速な勧告ということが入っているわけですね。ぼおっとしていたらあかんということだと私は思いますよ。
 やっぱりいろんな現場からの声を適切かつ的確かつ迅速に指示すると、この責任は非常に重大だと思いますが、最後に大臣の決意を伺いたいと思います。
#128
○国務大臣(平野達男君) 第六十九条、それから復興庁設置法の第八条第五項の規定、これは復興大臣にそれだけの役割を与えるぞという一つの大きな規定だというふうに思います。
 この復興大臣、今私がこれを拝命しておりますけれども、この重さをやっぱり十分に感じて、できれば勧告を出す必要がないような迅速さと適切な対応をするということにしっかり心掛けていきたいというふうに思います。
#129
○山下芳生君 非常に大事なやり取りがあったと思います。この趣旨を生かして、この特措法が成立した暁には、本当に福島の再生に向けて、行政府も立法府も一体になって、国会議員一体になってやるべきことをやれるように私どもも頑張りたい、その決意を申し上げて、時間ありますけど、終わります。
#130
○委員長(池口修次君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後五時三十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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