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2012/02/29 第180回国会 参議院 参議院会議録情報 第180回国会 国民生活・経済・社会保障に関する調査会 第3号
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2012/02/29 第180回国会 参議院

参議院会議録情報 第180回国会 国民生活・経済・社会保障に関する調査会 第3号

#1
第180回国会 国民生活・経済・社会保障に関する調査会 第3号
平成二十四年二月二十九日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 二月二十三日
    辞任         補欠選任
     斎藤 嘉隆君     小西 洋之君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         鴻池 祥肇君
    理 事
                金子 洋一君
                西村まさみ君
                関口 昌一君
                義家 弘介君
                秋野 公造君
                寺田 典城君
    委 員
                梅村  聡君
                尾立 源幸君
                小西 洋之君
                小林 正夫君
                高橋 千秋君
                広田  一君
                牧山ひろえ君
                安井美沙子君
                吉川 沙織君
                石井 準一君
                岸  宏一君
                中原 八一君
                牧野たかお君
               三原じゅん子君
                山崎  力君
                竹谷とし子君
                川田 龍平君
                荒井 広幸君
   副大臣
       内閣府副大臣   石田 勝之君
       経済産業副大臣  牧野 聖修君
   事務局側
       第二特別調査室
       長        近藤 俊之君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       道盛大志郎君
       内閣府政策統括
       官        梅溪 健児君
       内閣府政策統括
       官        西川 正郎君
       内閣府政策統括
       官        西崎 文平君
       経済産業省経済
       産業政策局長   石黒 憲彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国民生活・経済・社会保障に関する調査
 (「持続可能な経済社会と社会保障の在り方」
 のうち、我が国における今後の経済成長と雇用
 の課題について)
    ─────────────
#2
○会長(鴻池祥肇君) ただいまから国民生活・経済・社会保障に関する調査会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十三日、斎藤嘉隆君が委員を辞任され、その補欠として小西洋之君が選任されました。
    ─────────────
#3
○会長(鴻池祥肇君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国民生活・経済・社会保障に関する調査のため、本日の調査会に政府参考人として内閣官房内閣審議官道盛大志郎君外四名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○会長(鴻池祥肇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○会長(鴻池祥肇君) 国民生活・経済・社会保障に関する調査を議題とし、「持続可能な経済社会と社会保障の在り方」のうち、我が国における今後の経済成長と雇用の課題について、内閣官房、内閣府及び経済産業省からそれぞれ説明を聴取いたします。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 まず、内閣官房及び内閣府から、経済運営の基本方針について説明を聴取いたします。石田内閣府副大臣。
#6
○副大臣(石田勝之君) 我が国における今後の経済成長と雇用の課題との本調査会のテーマに関しまして、内閣官房、内閣府として経済運営の基本方針に関する考え方等について御説明いたします。
 説明の大まかな流れでございますが、初めに足下の経済金融の状況を簡単に御説明し、次に当面の経済運営や短期の経済見通し、そして日本経済の中長期展望の順に御説明いたします。その後、新成長戦略、日本再生の基本戦略の概要を御説明したいと思います。
 それでは、資料を御覧ください。まず、三ページをお願いいたします。
 世界の景気を全体として見れば、二〇一二年についても減速が見込まれております。地域別では、ユーロ圏の成長率がマイナスとなるほか、中国、インドなど新興国についても減速する見込みとなっております。
 続いて、四ページ。目下、世界経済の最大のリスクは、ギリシャに端を発する欧州の政府債務危機です。各国は、財政再建に取り組むとともに、ユーロ圏全体としても安全網の整備等を進めているところです。しかしながら、南欧諸国等に対する市場の懸念は根強く、欧州の政府債務危機は依然として予断を許さない状況にあります。
 五ページ。このような中、我が国の長期金利が安定的に推移する一方、これまで低下傾向にあったアメリカの長期金利に足下上昇の動きが見られ、我が国との金利差はこのところ拡大しています。為替相場では、ドルやユーロに対する円高が進行してきましたが、足下でドル、ユーロ共に円売りが優勢となっております。
 七ページ。ここで、政府の当面のマクロ経済政策運営についてまとめております。
 政府は当面、震災復興及び景気の下振れ回避に万全を期すとともに、デフレ脱却に断固として取り組むことを基本スタンスとしております。特に、デフレ脱却については需給ギャップの縮小に向けた努力が必要です。
 こうした観点からも、政府としては、円高への総合的対応策及び平成二十三年度第三次、第四次補正予算の迅速かつ着実な実行に努めているところです。さらに、デフレ脱却には金融政策が重要です。一月十七日には、野田総理と白川日銀総裁等の会談が行われ、古川大臣も出席し、政府と日本銀行が一体となってデフレ脱却に取り組んでいくことが極めて重要との認識で一致しました。日本銀行においては、去る二月十四日に消費者物価の前年比上昇率で二%以下のプラスの領域にあり、当面は一%をめどとする中長期的な物価安定のめどを新たに導入し、当面、消費者物価の前年比上昇率一%を目指して、それが見通せるようになるまで、実質的なゼロ金利政策と金融資産の買入れ等の措置により、強力に金融緩和を推進していく方針を決定したところです。また、資産買入れ等の基金を十兆円増額し、六十五兆円程度としたところです。
 政府としては、デフレ脱却に向け、日本銀行に対し、引き続き政府との緊密な情報交換、連携の下、適切かつ果断な金融政策運営を期待いたします。
 八ページ。ここでは雇用対策の状況について示しております。
 政府としては、円高への総合的対応策の着実な実行等を通じて、円高による雇用喪失の回避に万全な体制を取っております。例えば雇用調整助成金について、円高の影響に対応した要件緩和を含めしっかりと雇用のセーフティーネットを提供しています。
 九ページ。ここでは日本経済の見通しを示しております。
 来年度の我が国の経済は、本格的な復興施策の集中的な推進によって着実な需要の発現と雇用の創出が見込まれ、景気は緩やかに回復していくと考えられます。この結果、来年度の実質GDP成長率は二・二%程度、名目GDP成長率は二・〇%程度と、実質、名目共にプラスに転じると見込まれます。また、消費者物価上昇率は、GDPギャップの縮小等により、〇・一%程度になると見込まれます。一方、欧州政府債務危機の深刻化等を背景とした海外経済の更なる下振れ、円高の進行やそれに伴う国内空洞化の加速、電力供給制約等のリスクには十分注意が必要です。
 十ページ。ここでは雇用情勢の見通しを示しております。
 来年度は、景気が緩やかに回復する中で、補正予算で措置した雇用関連の政策の効果も発現することから、雇用情勢は引き続き改善すると考えられます。この結果、来年度の雇用者数は〇・八%程度増加し、完全失業率は四・三%程度低下することが見込まれます。
 十二ページを御覧ください。次に、日本経済の中長期展望について御説明します。
 内閣府が作成しました中長期のマクロ経済の姿を示した経済財政の中長期試算では、二つのシナリオを想定しております。グラフの中の赤い線は成長戦略シナリオを示しております。堅調な内外の経済環境の下で、日本再生の基本戦略の着実な実施により、成長率は二〇二〇年度までの平均、名目三%程度、実質二%程度となります。これは、政策の努力の目標であり、実現には相当の努力が必要となります。次に、グラフの中の青い線は慎重シナリオを示しております。これは、この慎重な前提によって作られたシナリオにおいては、名目一%台半ば、実質一%強の成長となっております。政府は、財政健全化の道筋を示すに当たっては、この慎重シナリオを前提とするとしております。
 十三ページを御覧ください。
 中長期的に日本を再生していくためのマクロフレームとしては、図でお示ししているとおり、左に掲げた経済成長と右に掲げた財政健全化、持続可能な社会保障を車の両輪として同時に推進し、両立を実現していくことが必要です。経済成長のために、左下にありますように、イノベーションを軸とした取組が重要となります。イノベーションは、単なる新製品、新技術の開発にとどまらず、これまでの延長線上や従来の枠にとらわれない自由で新しい発想や創意工夫により、非連続的な発展を実現していくことであり、日本の良さを生かした発展的創造としてのイノベーションを実現していく必要があります。
 財政健全化、持続可能な社会保障については、社会保障・税一体改革において、消費税を含む税制抜本改革を実施するとともに、全世代対応型社会保障制度の構築を進めてまいります。
 この二つの取組の基礎として、まずはデフレ脱却に向けて取り組むとともに、景気の下振れの回避に万全を期すための適切な経済財政措置を講じてまいります。
 十五ページを御覧ください。
 次に、新成長戦略と日本再生の基本戦略の概要について御説明いたします。初めに、これまでの成長戦略がどのように作成されてきたのかという流れを簡単に見てまいります。
 図の左側にありますように、平成二十二年六月に新成長戦略を策定しました。ここでは、七つの戦略分野として@環境・エネルギー、A健康、Bアジア、C観光・地域、D科学・技術・情報通信、E雇用・人材、F金融を掲げて、これらについて目標や工程表を設定して様々な施策を実行していくこととしております。
 政府としては、この新成長戦略に沿って取組を進めてきましたが、昨年三月に東日本大震災が発生したことを受けて戦略の見直しを行うこととなりました。昨年八月にまとめた「日本再生のための戦略に向けて」では、震災等を踏まえて新成長戦略の検証を行い、例えばエネルギー政策や経済連携などといった新たな課題についてはこれらへの対応策の検討を進め、その他施策については引き続き工程表に沿って実行を加速していくこととしました。そして、昨年十二月には、これまでの検討を踏まえ、日本再生の基本戦略を策定し、日本を再生するための基本的な方針を示した。今後は、基本戦略に掲げられた施策をより深化、具体化させるとともに、それぞれの目標や達成時期、工程等を明らかにしていき、本年年央に日本再生戦略として取りまとめることを予定しております。
 十六ページを御覧ください。
 それでは、これまでの政府の成長政策のベースとなっている新成長戦略について簡単に御説明いたします。
 一九九〇年代以降、我が国において閉塞感が続く主要な要因を経済の低迷、財政赤字の拡大、社会保障の信頼感の低下とみなし、これらを克服するため、強い経済、強い財政、強い社会保障を一体的に実現することが必要となっております。新成長戦略は強い経済を実現するための戦略であり、そのため、安定した内需と外需を創造し、産業競争力を強化し、富が広く循環する経済構造を築く必要があるとしております。そして、需要を創出するための鍵が課題解決型の戦略であり、すなわち、経済社会の課題解決を新たな需要や雇用創出のきっかけにし、それを経済成長につなげようというものです。
 新成長戦略では、特に重点的に取り組む分野を七つの戦略分野と位置付けております。先ほど御紹介したように、環境・エネルギーや健康、アジアといった今後需要の増加が見込まれる分野や、科学・技術・情報通信、雇用・人材のように成長を支える手段となる分野などが入っております。また、七つの戦略分野の中で特に重点化して取り組む施策を二十一の国家戦略プロジェクトと位置付けております。次のページに参考として例示しておりますが、新成長戦略では個別施策ごとに工程表を作り、これに沿って政府は取組を進めております。
 十九ページを御覧ください。続いて、昨年末に取りまとめました日本再生の基本戦略について御説明します。
 まず、戦略を策定するに当たっての現状認識としまして、日本は二つの危機の真っただ中にあるとしております。一つは、九〇年代以降、グローバル化が進展する中で産業や社会の構造転換が遅れ、失われた二十年と言われるように経済の低迷が続いていること、二つ目は、東日本大震災や原発事故、急速な円高など、大きな経済変動が我が国経済の不安定要因となっていることです。
 こうした状況を踏まえた上で危機の克服を図り、我が国が切り開いていくべきフロンティアへ挑戦することを日本再生基本戦略の基本的な考え方としております。すなわち、東日本の復興を支えるとともに震災前から直面していた課題に対応することが必要であり、特に被災地においては新成長戦略の施策を先進的に実施することで被災地の復興を日本再生の先駆例としていく。また、既にある新成長戦略は実行を加速した上で、経済連携やイノベーションを推進し、グローバル化のもたらす便益を追求し経済成長につなげる。そして、グローバル化と向き合いつつ、分厚い中間層を復活し、持続可能で活力ある地域社会を構築する。また、誰もが成長の果実を享受できるインクルーシブな成長、人間の安全保障など、人のぬくもり、地域の温かさを大切にする取組を内外に展開する、こうしたことがベースとなる考え方であります。
 二十ページを御覧ください。次に、日本再生の基本戦略の全体の構成を御覧いただきたいと思います。
 図の左側には現状の危機が並んでおり、これらの対応策として、中央に基本戦略の取組内容がございます。第一に、震災、原発事故からの復活を掲げており、この中では、大震災からの復興やエネルギー・環境政策の再設計を柱としております。第二に、経済成長と財政健全化の両立を掲げております。中長期的には、日本再生のため、経済成長と財政健全化を両立し、経済の土台を立て直す必要があります。経済成長については、当面復興需要が見込まれる中で、今後、民需主導の持続的な経済成長への円滑な移行を図り、二〇二〇年度まで平均で名目成長率三%実質成長率二%程度を政策努力の目標としております。また、現下の欧州政府債務危機を踏まえると、財政健全化の取組も待ったなしの課題です。このため、社会保障・税一体改革に着実に取り組み、車の両輪である経済成長と財政健全化を同時に推進し、両立を実現していくこととしております。第三に、経済、社会、国際の三つのフロンティアにおける取組と新成長戦略の実行加速強化を掲げております。新成長戦略の施策は着実に実行していますが、更に強化すべきものは強化するとともに、新たな課題に対応するため、経済のフロンティアとして更なる成長力の強化、社会のフロンティアとして分厚い中間層の復活、国際のフロンティアとしての日本のプレゼンス強化を提示しています。最後に、新たなフロンティアへの挑戦として、我が国の中長期的な将来像を検討しております。
 二十一ページを御覧ください。次に、日本再生の基本戦略の内容について御説明いたします。
 先ほど申し上げましたように、この基本戦略では被災地の復興を日本再生の先駆例にする取組に加え、経済、社会、国際の三つのフロンティアを提示しておりますので、以下ではこれらの取組について御説明してまいります。
 二十二ページを御覧ください。
 日本再生の基本戦略ではそれぞれの分野における重点施策を明示しており、この資料ではその例を記載しております。更なる成長力強化のための取組に関しては、経済連携の推進や世界の成長力の取り込みとして、パッケージ型インフラ海外展開の拡充や中小企業の海外展開支援等を盛り込んでおります。
 イノベーションによる新産業・新市場の創出では、少子高齢化等の課題を克服することで市場を拡大する方策や中小企業の潜在力・経営力の強化などを記載しております。
 新たな資金循環による金融資本市場の活性化では、官民の連携による成長マネーの供給や新たに成長ファイナンス推進会議を設置し、政府一体となった推進体制で成長マネーの供給拡大に取り組んでいきます。
 次に、分厚い中間層の復活に関しては、雇用を基盤とした社会・生活基盤の構築として、若者雇用戦略の策定や非正規労働者の雇用の安定と公正な処遇に向けた新たなルール作り等があります。
 産学官の連携した人材の育成として、グローバル人材の育成や産学官が連携した職業教育や職業訓練の強化等を挙げております。
 持続可能で活力ある国土・地域の形成として、環境未来都市構想の推進や都市・農山漁村の交流促進、地域資源の活用等を通じた地域力の向上等を挙げております。
 世界における日本のプレゼンスの強化に関しては、内向き志向から脱却し国際貢献を推進する施策として、途上国の強靱なインフラの整備やグリーン経済への移行における貢献を挙げております。
 人間の安全保障の実現のため、途上国等の経済を支える人材の育成、保健・医療・衛生の改善等を挙げております。
 また、世界の人々が持つ日本のイメージの向上のためには、日本食文化の無形文化遺産への登録や日本ブランドの再構築に取り組むこととしております。
 今後は、これらの重点施策を更に具体化し、工程を明らかにして、年央に日本再生戦略としてまとめてまいります。
 二十三ページを御覧ください。最後に、今後の課題を挙げております。
 先ほども御説明したとおり、中長期的に名目三%の成長率を実現するには、新成長戦略や日本再生の基本戦略を着実に実施し、政策効果を十分に発現させる必要があります。また、労働力人口の減少が成長にマイナスに寄与する中、成長力を高めるためには、TFPを大きく上昇させることが必要。社会のあらゆる場面でイノベーションを実現することが必要不可欠となります。
 このため、日本再生の基本戦略を更に深化・具体化させ、年央に日本再生戦略をまとめることにしておりますが、その際、新産業・新市場の創出や次世代の育成と活躍できる社会の形成、特区を活用した地域経済の活性化、成長マネーの供給拡大といった取組が必要になると考えており、これらのテーマを中心に施策の深掘りをしていきたいと考えております。
 私からの説明は以上でございます。
#7
○会長(鴻池祥肇君) 次に、経済産業省から産業政策について説明を聴取いたします。牧野経済産業副大臣。
#8
○副大臣(牧野聖修君) 本日は、調査会長を始め、調査会の先生方におかれましては、私ども経済産業省から説明をさせていただく場をおつくりをいただきまして、誠にありがとうございます。
 経済産業省では、昨年の十月に大臣の諮問機関であります産業構造審議会に新産業構造部会を設置いたしまして、今後の日本経済の経済産業政策の方向性について検討をしていただきました。本日は、昨年十二月の中間整理を踏まえまして、経済産業省としての経済成長と雇用創出に向けてどのように取り組んでいくのか、予定をしているのか、基本的な考え方を説明をさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
 それでは、お手元配付資料の一ページ目を御覧いただきたいと思います。
 まず、日本経済に関する現状認識を御説明いたします。
 中央の図に示されておりますように、現在の日本経済は痩せ我慢の経済ともいうべき縮小均衡・じり貧の悪循環に陥っています。
 まず、デフレ下で国内市場が低迷する中で、企業は賃金や投資を抑制して価格競争を行うという我慢の経営を続けており、付加価値を生み出す力が今低下していると言えます。また、雇用者報酬が低迷しているにもかかわらず、我が国の労働分配率は高止まりしており、企業の生み出す付加価値が低迷していることが雇用環境悪化の、労働所得の低迷の原因となっています。さらに、老後に不安を感ずる人の増加に伴いサラリーマン世帯の貯蓄率が上昇しており、老後の生活不安により国民も消費を我慢しております。
 こうした国内消費の低迷がデフレを長期化させ、更なる我慢の経営を招いております。経済全体として付加価値の創出、拡大に転換しない限り、現状の縮小均衡・じり貧シナリオから抜け出すことはできないと思っております。
 二ページ目を御覧いただきたいと思います。
 現状の痩せ我慢の経済を放置した場合、二つのリスクがあります。第一に、円高継続で、素材型製造業を含めた根こそぎ空洞化のおそれがあります。当面の燃料輸入拡大で我が国は昨年貿易赤字になりましたが、空洞化が続けば、二〇一〇年代半ばには貿易赤字構造が定着するおそれがあります。第二に、マクロ経済の行き詰まりです。国内の貯蓄・投資バランスが悪化すると、二〇一〇年代後半に経常収支まで赤字化し、国債の国内消化が限界に達するおそれがあります。
 これらリスクが現実化してしまうと、急激な日本売りが起き、金利高、株安、過剰な円安を招くことになります。根こそぎ空洞化の後では産業の国内回帰も難しく、国民生活に大きな痛みが生じかねません。
 三ページ目を御覧ください。
 当面、円安局面に転換するまでの間のスピード調整が重要であります。
 まず、急激な円高に対する守りの空洞化対策として、国内立地支援や法人税減税など、海外の企業と対等に競争できる国内立地環境を整備します。また、アジア拠点化の推進やポイント制の導入による高度外国人材の受入れの推進など、外からの人や金の取り込みを図ります。同時に、デフレの克服や急激な円高への対応、社会保障・税一体改革などによる財政再建など、適切なマクロ経済運営を行う必要があります。
 こうした対策により、円安局面転換後、輸出増や景気下支え効果を背景に経済成長と財政再建を加速することで、急激な日本売りを回避する必要があると思います。
 四ページ目を御覧ください。
 短期的には守りの対策を講じつつ、根本的には攻めの姿勢で、円高に負けない強い経済をつくる必要があります。このためには、現在の痩せ我慢の経済から価値創造経済へ転換することが重要であります。高くても売れる商品やサービスを生み出すことで新たな付加価値を創造し、良質な雇用の場を提供する価値創造経済への転換が必要であります。このため、潜在内需の掘り起こしとグローバル需要の取り込み、内外の需要両面に焦点を当てた攻めの対策を進めてまいりたいと思います。
 また、高齢者や女性の労働市場への参入を促進することでダブルインカムによる世帯全体の収入の増加を図り、厚みのある中間層世帯の回復を目指します。特に、高齢者の知識や経験を生かすことは重要です。企業OB人材の知識や経験に対するニーズが大きい教育分野などにおける就労機会の拡大や、中小の物づくり企業とのマッチングなどを促進すべきであります。
 五ページ目をお願いいたします。
 潜在内需を掘り起こす新産業分野として、まずヘルスケアの産業化に向けた取組を御説明いたします。
 左側を御覧ください。高齢化に伴い、運動指導やリハビリ、配食や家事援助など、公的保険では十分対応できないサービスに対する需要が急増しております。しかし、公的保険の範囲の不明確さや医療機関とサービス事業者の連携の不十分さから、こうした多様なサービスが十分に提供されておりません。このため、経済産業省が検討中の課題対応事業促進法案では、こうした保険外サービスの事業化を支援する新たな法的枠組みを創設いたします。具体的には、健康維持サービスなどに対する金融支援や品質評価の仕組みを導入し、厚生労働省と共同で指針策定や計画認定を行うことで事業の安定性を確保するとともに、民間事業者の参入を促進してまいります。
 こうした取組により、二〇二〇年までに医療周辺サービス市場を約二十五兆円に拡大し、新たな雇用の創出を目指してまいります。
 右側を御覧ください。医療機器の貿易収支は六千億円の輸入超過となっていますが、中小企業の優れた物づくり技術を医療機器分野で生かすことができれば、拡大する海外市場で稼ぐことができる輸出産業になることが期待されます。このため、福島を拠点に優れた技術を有する物づくり企業の新規参入と誘致、集積を促進します。また、薬事法の運用改善や革新的な医療機器などの研究開発を推進します。こうした財政支援や規制改革により、開発・実用化スピードを高めることで医療機器産業の国際競争力強化を目指してまいります。
 医療機器の世界市場は二〇一五年までに約二十五兆円に拡大する見込みであり、内外医療ニーズに対応し、医療機器の輸出産業化を図ってまいります。
 六ページ目を御覧ください。
 子育て支援サービスの拡充支援に向けた取組を御説明いたします。
 待機児童は公式には約二万六千人とされていますが、潜在的な待機児童は八十五万人以上と言われております。また、左側の表にあるように、女性の就労拡大に伴い、夜間、休日などの託児ニーズが増大しています。しかし、認可保育所は質、量共に供給が不足しており、こうした子育てサービスの不足により育児と仕事の両立が困難となり、妊娠、出産の前後に多くの働く女性が退職しています。
 こうした状況を解決するため、まず、課題対応事業促進法案において、育児などの負担の軽減を図るサービスなどの事業化を支援いたします。また、子ども・子育て新システムにおいて、株式会社などの多様な主体の参入を促進することで多様なニーズに対応するサービスの供給拡大を図ります。
 こうした取組により子育てサービスを増大し、女性の就労を阻害する要因を除去することで保育分野における雇用創出を目指すとともに、女性の潜在労働力の活用を促進し、就労促進を通じた内需拡大につなげたいと考えております。
 次に、七ページ目を御覧ください。
 当面の電力需給対応として、ピーク対策の重要性が増大している中で、既築住宅の半数以上がいまだ無断熱など、民生部門では大きな省エネ余地が存在しております。このため、まず省エネ法改正法案において、蓄電池やエネルギー管理システムの活用によるピーク対策を積極的に評価するように見直しを行うことや、建材などについて新たにトップランナー方式を導入し、住宅や建築物の省エネ性能の底上げを図ることを検討しております。これにより、民生部門の省エネ対策を強化し、省エネ住宅など関連市場の拡大を目指してまいります。さらに、ピークカットには電力消費の見える化が重要です。スマートメーターを早急に集中整備するとともに、柔軟な電気料金メニューの創設、拡充を図ります。また、新たなエネルギー産業について国内外の市場を開拓するため、蓄電池などの導入補助、固定価格買取り制度の円滑な導入、風力や地熱発電などの合理的な立地確保に向けた立地規制の緩和、海外展開支援などを進めてまいります。こうした取組により、新たなエネルギー産業の創出を図ってまいります。
 次に、八ページ目をお願いいたします。
 潜在力のあるクリエーティブ産業の海外展開に向けた取組を御説明いたします。
 ファッション、コンテンツ、伝統工芸品、日本食など我が国のクリエーティブ産業は海外で高い人気がありますが、収益に結び付いておりません。クリエーティブ産業の海外展開を進めるためには、日本の価値観やライフスタイルを世界に浸透させるとともに、日本の本場としての地位を確立することが重要であります。
 このため、クールジャパンの海外展開を支援しており、例えば、日本の有名ファッションブランドが原宿をテーマにシンガポールに進出することに成功しました。また、コンテンツ企業の海外展開を支援するために産業革新機構が出資するコンテンツファンドが必要な資金を供給する仕組みも整備をしております。さらに、日本の本場としての地位を確立し、内への呼び込みで稼ぐため、東京クリエイティブ・ハブ構想や地域クリエイティブ・シティを進めるとともに、総合特区などを活用した創造的活動を促進するための規制緩和にも取り組んでまいります。
 こうした取組により、クリエーティブ産業を日本の新たな産業の柱として、クリエーティブ産業立国を目指すことで二〇二〇年までに世界市場を八から十一兆円獲得することを目指してまいります。
 次に、九ページ目を御覧ください。
 これまでの潜在内需の各分野を御説明しましたが、グローバル需要の取り込みの方向性について御説明をさせていただきます。
 急激な円高や激しい国際競争の中でも高い収益を確保し、国内に良質な雇用の場を提供する元気な事業は多数存在しています。例えば、インフラや次世代自動車などのシステム型、ブランド型、高機能部素材などのニッチトップ型、国際分業の中で高い付加価値を確保する事業の例は多数存在いたします。
 政府としては、高いレベルの経済連携の推進やインフラシステム輸出の促進など、高付加価値型企業の、グローバルに海外で稼いだ収益を国内に還流することができる環境を整備することで、グローバル需要の取り込みを進めてまいります。
 次に、十ページ目をお願いいたします。
 新産業構造部会では、一定の仮定を置いて、攻めの対策によって潜在内需の掘り起こしや外需の取り込みに成功した場合の政策効果の試算を行いました。
 まず、新産業創出による潜在内需の掘り起こしの効果については、ヘルスケア・子育て、新しいエネルギー産業、クリエーティブ産業の三分野において、二〇二〇年に約十五兆円の消費拡大効果が見込まれております。また、外需の取り込みについては、中国やASEAN向けの輸出や対外直接投資が拡大し、経常収支が大幅に改善することが見込まれます。
 これらの効果を合わせてマクロ経済の見通しを試算すると、成長ケースでは、我が国の実質GDP成長率は一・五%、失業率は四・六%まで低下すると予測されます。逆に、現状を放置して更に空洞化が進んだ場合には、実質GDP成長率が〇・二%、失業率は六・一%になると予測されております。この結果、攻めの対策の政策効果は、実質GDP成長率で約一・三ポイント程度、失業率で約一・五ポイント程度になると予測しております。
 十一ページ目をお願いいたします。
 これまで説明してきた攻めの対策パッケージを整理いたしましたが、なお、既に説明したことと重複しますので、説明は省略させていただきます。
 経済産業省といたしましては、今後も日本経済の再生に全力で取り組んでまいりますので、委員の皆様には、引き続き御指導、御鞭撻をいただきますようお願いを申し上げ、私からの説明とさせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。
#9
○会長(鴻池祥肇君) それでは、これより質疑に入ります。
 本日の質疑は、午後二時五十分終了を目途に行います。
 質疑及び答弁の際は、挙手の上、会長の指名を待って着席のまま御発言くださいますようお願いを申し上げます。
 なお、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますよう、答弁及び追加質問を含めた質疑時間がお一人十分以内になるよう御協力をお願いをいたします。
 それでは、質疑のある方の挙手を願います。
 小林正夫君。
#10
○小林正夫君 民主党の小林正夫です。
 今日は、両副大臣の方から幅広い内容について説明を賜りました。また、資料についても、細かな資料を始めとして提出をしていただいたことを有り難く感謝申し上げます。
 私は二つに絞って質問をさせていただきます。一つは分厚い中間層、このことについて、もう一つは国内の空洞化対策、このことについて質問をさせていただきます。
 過日、一昨年の国勢調査の結果に基づいた数字が発表されました。二〇六〇年断面では日本の人口が四千万人ぐらい減って八千六百万人程度になると。私、その中で二つ、書かれていることが気になりました。一つは六十五歳以上の高齢者が約四割を占めるという社会になっているんじゃないかということと、生まれる赤ちゃんが年間五十万人ぐらいだ、こういう数字が出ていたと思います。今は大体年間百二十万人ぐらいのお子さんが生まれるということですから、約五十年後には生まれる赤ちゃんが半分ぐらいの人数になっていく、しかも総人口に占める六十五歳の割合が四割を占める、こういうような状況が書かれておりました。
 今日まで、一億人が総中流と、こういうふうに呼ばれていた時代も私たちは経験をしてまいりました。と同時に、働く人が非常に多かった、そういうことから社会保障も、世界に誇れる社会保障、こういうものを背景に日本が成長してきたと、このように思っております。
 しかし、先ほど言ったように、これからの社会を考えると、この社会保障の在り方も全世代型に対応していく社会保障制度をつくっていかないと、世代間の公平性が保たれるか、そういう点についてもいろいろ課題がある、私はそのように考えております。そういう視点に立って、分厚い中間層について少しお話をお聞きをいたします。
 過日の一月二十四日の古川内閣府特命大臣の経済演説の中でこういうくだりがありました。私は、昨年十二月に閣議決定した日本再生の基本戦略で提示した、経済連携の推進と世界の成長力の取り込みなどによる更なる成長力強化、分厚い中間層の復活、世界における日本のプレゼンスの強化などに、イノベーションを軸にして全力で取り組んでまいりますと、このような大臣からの表明がございました。
 民主党は、その分厚い中間層という意味合いでも、求職者支援法など新しいセーフネットをつくってこの中間層を支えていく、こういうことの施策にも既に取り組んできておりますけれども、改めて、分厚い中間層をつくっていく、こういう施策について具体的にどのように考えているのか。先ほど説明の中の、これは二十二ページの中の真ん中ほど、分厚い中間層の復活ということのテーマがここに書かれておりますけれども、時間の関係もありますので、あれですけれども、できれば、もう少し具体的にどういう方策を取っていくのかということを説明を受けられれば有り難いと、このようにまず思います。
#11
○副大臣(石田勝之君) 小林委員にお答えをいたします。
 委員おっしゃったように、我が国の人口は、急速な人口の減少そして高齢化という状況を迎えております。今から五十五年前には八千六百万だった人口が今一億二千八百万、これはあと五十年近くしますと、また八千六百万ぐらいに人口が減るという。加えて、御指摘にもありましたように、出生率が今百二十万弱でありますが、いずれ先生おっしゃるように五十万、亡くなっている方が一年間で八十万、計算上亡くなってくるわけでありますから、人口減少の中でこれからいわゆる生産年齢人口をいかに増やしていくかという問題になるというふうに思っております。
 そういった中で、内閣として分厚い中間層を復活をさせなければいけないという施策を今回盛り込ませていただいたところであります。具体的には、経済の活性化を図って、幅広い人々が成長の果実を享受できるようにする必要があるということ。それから、社会構造の変化に対応して、働き方とかあるいは教育、それから地域社会の在り方を見直す必要があるんじゃないかというふうに考えております。そのために経済の活性化を当然図りつつ、新しい産業の地域による質の高い雇用を創出する必要がある、そんなふうに考えております。
 その全ての人々のための社会生活基盤の構築のために、例えば若者とか女性とか高齢者の就労を促進するとともに、我が国の人材育成のために産学官のこの連携、それから職業訓練、それから人材の底上げ、こういったものを確保し、持続可能である国土・地域の形成のために、中心市街地への投資拡大とか、あるいは農山漁村の活性化、あるいは人口の減少等に対応した町づくりというものに取り組んでいく必要があるというふうに考えております。
#12
○小林正夫君 分厚い中間層、これは野田総理も強調されているんですけれども、その分厚い中間層とは何か、その意味するところについて国民の方に分かりやすく説明をしていただけますでしょうか。
#13
○副大臣(石田勝之君) まあ端的に言うと、生産年齢人口を厚くするということであります。そのためには、そういう働き場を与えていく施策をつくっていく、そういうことだろうというふうに思います。それがやはり分厚い中間層をつくるために、いわゆる今、私先ほど申し上げましたように、若者、女性、高齢者の就労を促進する、そういった場をやはり生活基盤構築のためにつくっていくと、そういうことだろうというふうに思っております。
#14
○小林正夫君 かつての中間層からどのような人たちが外れてしまってきたのか、この辺についてはどういうふうにお考えですか。
#15
○副大臣(石田勝之君) ちょっともう一回、済みません。
#16
○小林正夫君 中間層として働いてきた人たち、今までおりますよね。そういう人たちが中間層から、要はどのような人たちがその中間層から外れてきてしまったのか。それで新しい中間層を構築していくわけですよね、その辺について。
#17
○副大臣(石田勝之君) これは、若者のやはり職離れ、そういったものが一つあろうというふうに思っております。それはやはり求人と雇用についてはまあそこそこ数が合うんですが、ただやはり希望と会社側のあれがミスマッチでなかなか整っていないということもあろうというふうに思っております。そういったことも含めて、ハローワークではジョブサポーター制度等々もつくって、そういう人たちが職にきちっと、与えられるように、働けるような場をつくっていく、こういうことが今、小林先生がおっしゃったような働き場を離れていってしまったような人たちに対応する一つの施策かというふうに思っております。
#18
○小林正夫君 もっと時間があればゆっくり質問をしたいんですけれども、取りあえずこの問題を終わります。
 時間の関係もありますので、簡単に。国内産業の空洞化なんですけれども、六十五歳以上の人口が更にこれから増えていきます。私が昭和二十二年の団塊の世代でまさに今年六十五になるんですが、多くの仲間が言っていることは、これから健康に気を付けて長生きしたい、それと、スポーツも一生懸命やっていきたい、自分の余暇を楽しみながら生活をしていきたいと。その一方で、やっぱり病気にならないように医療について、あるいは先端の医療について受けていきたいと、こういう声を、私たちの仲間が今話しているところであります。
 そういう意味で、国内の空洞化、こういう六十五歳になる人、団塊の世代がそういう年齢になっていきますので、その人たちのニーズにこたえるような産業とかあるいは医療の構築だとか、それと、保険でそれが適用できるのかどうか含めて、ちょっとこの辺幅広い質問になるんですが、そういう世代に向けて何か新しいものを展開をしていく、構築をしていくという考え方があれば、ちょっと教えてください。
#19
○副大臣(牧野聖修君) 円高や産業の空洞化というのは、ただ単に経済政策だけではなくて、これはもちろん総合対策ということになるわけでありますが、いずれにいたしましても、現実の円高による空洞化等につきましては、政府だけではなくして日本銀行などと本当に綿密な連携を取りながら、状況を注視しつつ断固たる措置をとってこれに対応していかなければいけない、こういうふうに思っておりますが、今言われました高齢化になっていく皆さんの人生に対する不安、安心、安全等に対して今の社会あるいは将来社会に対する非常な不安がありまして、それが反対に一部では貯蓄率を高めているという、そういう変な現象もありまして、そういったことが不安心理なり経済の低迷にもつながっておりますので、やはり何といいましても社会保障制度をしっかりとしたものを確立していく、そして政府総力を挙げて日本の企業の、国内で頑張っていただけるようなそういう施策というものを真剣に進めていかなければいけないだろうと、そういうふうに考えております。
 先ほど申し上げましたように、何といいましても、景気を良くして力強くして頑張っていかない限りそれはもう全ての国民は不安になるわけでして、企業はそれによって日本を離れていくという現象が増えてきていますので、今言いましたように、空洞化対策に対しては具体的な事例をもって的確に対応していきたいと。
 私、守りの空洞化で先ほど申し上げさせていただきましたが、日本の企業が国内で頑張る、あるいは外国の企業も日本へ来て頑張ってもらうような施策というものを今一生懸命やっておりまして、第三次補正予算には五千億円の国内立地補助金や、これはアメリカも韓国もやっているんで日本も負けないようにしなくちゃいけないとか、第四次補正予算では三千億円のエコカーの補助金だとか、それから三年後には法人の実効税率五%の引下げだとか、海外との競争に対等に競争できるような国内立地環境をつくっていく、そういった総合的な政策を実施していくことで若者もあるいは高齢者もみんなが安心して住める社会にしていくということが必要だろうと、こういうふうに思っています。
#20
○小林正夫君 ありがとうございました。
#21
○会長(鴻池祥肇君) 次に、山崎力君。
#22
○山崎力君 細かいところから少し質問をさせていただきます。
 十九ページでしたけれども、どうも私、英語が弱いせいか分からないんですが、インクルーシブな成長というのはどういうことですか。
#23
○政府参考人(道盛大志郎君) インクルーシブな成長は、年末の日本再生の基本戦略において、インクルーシブな成長を目指すという提言をさせていただいたところでございます。
 その意味するところでございますけれども、何といっても経済成長を遂げることが第一ですので、その経済成長が国民の各層にその便益が均てんされていくこと、皆が経済成長の果実を得ていけること、これをインクルーシブな成長というふうに言っております。
 したがって、経済成長が一部の人に受益されるのではなくて、国民のいろんな層、例えば高齢者、女性、あるいはフリーターと言われる、非正規労働者と言われている人、いろんな国民の各層にその成長の便益が及ぼすような、そういう成長を目指していくんだと、そういう概念でございます。
#24
○山崎力君 日本語にはない概念なんですか。
#25
○政府参考人(道盛大志郎君) 元々日本語には適したものがございません。これは、国家戦略会議の緒方議員が、緒方貞子さんが、今までの長い国際経験の中で、世界的にインクルーシブな成長を目指すという動きがあると、日本においてもこういうのを推進していこうということをおっしゃられまして、その中に表現をさせていただいたという経緯でございます。
#26
○山崎力君 そういうことだとすると、こういうことは国民にすぐ理解できる、インクルーシブというのはもう高校生くらいになると全部分かる、あるいはお年寄りでもこういう概念が分かると、こういう教育的ないわゆるある種のPRといいますか、宣伝というか、そういうものは十分やっていてこの言葉を使おうということだったんですか。
 私には、よくこういうふうなのが、インクルーディングの何かどこか関係する言葉であって、何かそれは含むとかなんとかという意味かなと思ったんだけど、何とかを含む成長というのは、私の学力では、知力ではないんで、一応私も大学出ているんですけど、これで国民の理解を得られる対外的な説明文になるというふうにお考えですか。
#27
○政府参考人(道盛大志郎君) おっしゃっておられますような御意見は当然出てくると思います。したがいまして、年末の文章の中では、インクルーシブな成長という緒方先生がおっしゃったことは括弧で書きまして、文章上は、国民全体で社会の幅広い人々が成長の果実を享受できるような成長を目指すと、そういうふうにさせていただいたところでございます。
#28
○山崎力君 何で今回はインクルーシブな成長というこの文章の中だけで書いているんですか。もうそこだけ一回やればそのことがみんなに伝わるというふうな感覚なんですか、内閣府は。
#29
○政府参考人(道盛大志郎君) 大変失礼いたしました。今後、説明資料の中でどのように表現するかはまたよく考えさせていただきたいと思います。
#30
○山崎力君 分かりました。
 ということは、もう一般の人の理解はどうでもいい、自分たちの頭の中だけで理解していれば、それを対外的に発表していればそれで仕事が済むんだというのが内閣府の基本的な姿勢だというふうに理解させていただきます。
 その次、ここもあれですけど、要するにこの七ページ、特にデフレ脱却については、政府と日本銀行は一体となって取り組むことが極めて重要であるとの認識で一致したと。先ほどの副大臣の説明によると、これは一月二十七でしたかな、十七だったかな、要するに総理と日銀総裁の中での会合でこういうふうな話になった。今ごろ極めて重要であるということで、認識で一致したということでよろしいんですか。
#31
○副大臣(石田勝之君) 今ごろ重要な課題であるということで一致したのではなく、これ日本の場合は御案内のとおりデフレがもう長く続いていて、もう先進国の中でデフレ経済は日本だけだというふうな状況の中で、デフレの対策というのはもうかねがね言っていたことであります。
 そういった中で、政府としても、あるいは日銀としても、デフレに対してはもちろん注視をしてきたわけでありますが、そういう状況の中で、このデフレの対策について日銀の総裁と総理と話合いの機会を持とうというふうなこともあり、そして二月の十四日には、日銀の政策決定会合において、御案内のとおり、インフレゴールというか、一部にはインフレターゲットと言う人もいますが、その一%のインフレのめどを付けようということを日銀が発表されたというふうなことで、日銀についても、かねがねいろんな協議の中でこのデフレについてはいろいろ注視をしていたというふうに思いますが、この前、一月の十七日に総理と会って会談が行われて、日銀と政府がデフレの脱却に向けて取り組んでいるということが極めて重要との認識で一致したということは、やはりこれから政府も日銀もデフレの脱却に向けて全力を傾けていこうという私は姿勢の表れだというふうに思っております。
#32
○山崎力君 そこのところの、これ、まあ時間の関係で言いませんけど、今ここでやったのは将来に向けてはいいことだということは、今までそういうふうな強い認識がなかった。もっと弁解めいて言えば、震災の対応でそんなデフレ対策とかなんとかかんとかというのは、とても政府として、真面目に考えていてそれを詰める体制になかったということをこの報告書は発表しているとしか思えないんです、この文章は。そういうふうなところで、言っていてもしようがないので次に行きますけれども。
 もう一点、社会保障と税の一体改革のところに触れられましたが、社会保障の中には生活保護が含まれますか。
#33
○会長(鴻池祥肇君) どなたに御質問ですか。
#34
○山崎力君 内閣府の説明文書の中にあったと思ったですが。
#35
○政府参考人(道盛大志郎君) 含まれます。
#36
○山崎力君 今、政府・与党の言っている税と社会保障の一体改革の中に生活保護についての記述というものがありますか。
#37
○政府参考人(道盛大志郎君) 社会保障・税一体改革大綱の中で貧困・格差対策の強化という項目を設けておりまして、そこにおきまして、例えば重層的セーフティーネットの構築、生活保護制度の見直し等について様々な取組を記載しております。
#38
○山崎力君 ワン・オブ・ゼムですよね。まあそこまで言えば皆さん方だと分かると思うので。
 とにかく、生活保護というのは年金、医療と介護を含めて並んで大きな柱なのに、今度の社会保障と税の一体改革の中ではワン・オブ・ゼムで、やるのかやらないのかも、やらなくてもいいような、どこまでやるのかということが全然触れていない。そういうことで、こういうところの説明文でしてほしくないなというのは申し上げておきたいと思います。
 時間の関係で、あと幾つか言わせていただきますが、要するに、雇用というものが一つの大きな課題であるということを言っていて、そのときに円高をどうするかというのが一番の問題だろうと言われているんですが、その中で経済産業省もいろいろ言っていましたが、中小企業の海外展開の支援とかグローバル人材の育成とか、そういったことを言っているわけです。職業教育をやると、支援すると。言葉は分かったような気になるんだけど、中小企業の海外展開を支援したら国内の雇用というのはその分減るということになりませんか。それから、職業教育をやるといって、グローバル人材の育成にするんですか。英語教育をやるということになるんですか。そういったことが産業競争力、国内における雇用の確保といわゆる海外展開のところをどう組み合わせていくのかということが見えなければ矛盾したことになるんじゃないかなというふうに思うんですが、その辺はいかがでしょうか。
#39
○副大臣(牧野聖修君) 質問にお答えさしていただきます。
 今、山崎委員からの御指摘は、当初、私も同じような問題意識持っていたわけです。
 ところが、いろいろ調査した結果によりますと、この厳しい中、大企業の海外出店に引きずられていく中小企業もある。それはいろんな事情の中で、それは生き残るためにそういうことも仕方がない。ところが、国内で一生懸命頑張っている中小企業が事業展開のところまで伸びてきて海外に行くことによって、実は私は空洞化を助けることになるんじゃないかとずっと思っていたんですが、調査しましたら、海外展開したその中小企業が、国内に残っている本部ですね、その本部の営業実績とともに、何というかな、海外の出た人たちを支えるということで、雇用が増えているんですよ、パーセンテージ。
 そういう現実を見て、ああ、これはもしかしたら心配していたことよりも、中小企業が積極的に海外展開することによって国内で更なる力が伸びていくのかなという、そういう思いを持ちましたので、これは意欲のあるところは一生懸命援助していくようにした方がいいと、こういうふうに判断しております。
#40
○山崎力君 もう一つの質問の職業教育というのを、何を目指して、具体的にはどういうことを考えているんですか。結局、ミスマッチの話になっているので、ミスマッチの職業教育をやったってこれはしようがないということ、そこのところが一点あります。
 時間の関係でもう一点だけ、最後の質問にさせていただきたいんですが、今、日本のところでの産業あるいは雇用問題でいけば、エネルギーの政策をどうするか。東電の値上げで電力をたくさん使うところはやってられないと、かつてのアルミ産業のような形になりかねないというのが出ています。当然の話なんですが、そういったことを考えなければ、多少の問題にはならない。
 もっと具体的に言えば、民主党政権あるいは政府として、原子力に代わるエネルギーがすぐ近い将来、日本の産業に対して十分な電力あるいはエネルギーを供給するとは思えない中で、どうするんですかということがある程度見えてこなければ、この皆さん方の言った産業政策、雇用政策というのはほとんど絵にかいたもちになるんじゃないかという危惧を持っているんですが、その辺のお答えを併せていただければと思って、質問を終わらせていただきます。
#41
○副大臣(牧野聖修君) エネルギー政策をこれからしっかりしたものを確立していこうということで、御案内のようにエネルギー・環境会議を中心にしてゼロベースで今見直し作業を進めておりまして、そのエネルギー・環境会議の下に総合資源エネルギー調査会というのがありまして、これはもう毎週一回、本当に精力的な意見を闘わせているんですが、私もそれにずっと参加していて、昔、賛成派ばっかり、偏った人材をしたんだけれども、今度は本当に、例えば原発推進とか原発反対派とか中間派とか、本当に各専門家の先生方バランスよくお願いをした結果、かなり今真剣な議論が進められておりますので、それらの意見集約がもう少したったらまとまってくるだろうと。それを基にして日本のエネルギー政策の根幹をエネルギー・環境会議で決定していくということになります。それまでしばらくちょっとお待ちをいただきたいと思いますが。
 今、山崎委員から御指摘のあった、そういうものによって新しい雇用はどうするかということでありますが、太陽光、風力、あるいは水力、火力、いろいろなことの中で、また、それから省エネを進めたりスマートシティーをつくったり、いろんなことをしていく中で新しい雇用の場というのは増えてくるような感じがしております。したがいまして、新しいエネルギー政策を新しい産業として伸ばしていきたいと、こう考えておりますので、よろしくお願いいたします。
#42
○山崎力君 最後に一つ。
 ちょっと、今、牧野副大臣のおっしゃったことが、思いがこういうペーパーで我々に伝わるようなプレゼンテーションをしていただきたいということを申し上げて、終わらせていただきます。
#43
○会長(鴻池祥肇君) 次に、秋野公造君。
#44
○秋野公造君 公明党の秋野公造です。
 今日は石田副大臣、牧野副大臣、資料の説明、ありがとうございました。資料に基づいて政府の見解を伺いたいと思います。
 まず、経済産業省の二ページの資料ですが、右下の「日本国債の国内消化が限界に達するおそれ。」という資料、これ、消費税を上げたら債務は、つまり赤の線は下がるかもしれませんが、収入が増えないのであれば、紫の純金融資産、これも下がることを考えると、消費税の増税だけでは日本国債の国内消化余地の改善にはつながらないという解釈でよろしいですか。
#45
○政府参考人(石黒憲彦君) この図の示しております、まず最初の私どものこの資料に込めましたメッセージでございますけれども、よく国債消化がなぜに国内で信用力を持ってできているかという場合に、九五%が国内で消化されている、わけても、その九五%の中でも七五%の国内の金融資産が金融機関等を通じまして、国民の方々の金融資産が金融機関等を通じまして国債消化につながっているということでございまして、これが今度は、このグラフで申し上げておりますのは、徐々に国、地方の債務残高が上がってきている、結果として天井にぶつかるおそれがあるというのがこのメッセージでございます。
 そういう意味では、この下の方の国、地方の債務残高が下がっていきますと、このいわゆるぶつかるところが逆に後ろに倒れていくということになろうかと思っております。そういう意味では、消費税というのはそれに付けての道筋を付けるものではないかと私どもは考えております。
#46
○秋野公造君 私の質問は、消費税は上げることだけではこの国債消化余地の消失を遅らせることはできない、その解釈でよろしいですね。
#47
○政府参考人(石黒憲彦君) 御指摘の点は二つの意味があるかと思います。
 と申しますのは、ここのグラフで申しますと、赤の方が下の方に倒れていくというのが一つ。
#48
○秋野公造君 それは私も説明しました。
#49
○政府参考人(石黒憲彦君) それからもう一つは、仮に、私どもが、副大臣が御説明しましたとおり、成長シナリオを実現できれば今度は上の方のカーブがまた上に上がってまいります。ですから、それは消費税だけの問題ではなくて、成長戦略が確実に実現できるかどうかといったところと合わせ技というふうに理解をいたしております。
#50
○秋野公造君 質問に答えてほしいんですが、私は、消費税だけでは解決できないという認識でよいかということを聞いているわけですから、余計なことは言っていただかなくて結構でございます。
#51
○政府参考人(石黒憲彦君) 仰せのとおり、成長戦略を併せてやるべきだと思っております。
#52
○秋野公造君 ならば、GDPを上げていくという取組が必要になってくるかと思いますが、この資料の二ページの左側の製造業、ずっとこれ下がっていっているということと、十ページの右下の図になりますが、成長ケースであったとしても製造業は二〇二〇年にはマイナス百九十二万人ということで、これが意図することは、この製造業は今後日本ではもう余り伸びることはない、内需での伸びは難しい、物づくり立国というのは難しいという認識でいるか、お答えください。
#53
○政府参考人(石黒憲彦君) 大局的には仰せのとおりの部分がございます。要するに、九二年が実は製造業の就業人口のピークでございましたが、そこから既に六百万近く製造業の就業人口は減っております。このトレンド自身を大きく戻すというのは大変難しゅうございます。
 今の為替の情勢等を考えまして、ある程度円安に戻ったとしても海外展開が進まざるを得ないという部分がございますので、ある程度成長し、かつ国内に製造業がとどまっても、この程度は減らざるを得ないというのがこの試算の意味でございます。
#54
○秋野公造君 となると、内閣府の資料の十六ページに示された、七つの戦略分野、二十一の国家戦略プロジェクトというのも基本的には外需に頼るという方向性で考えているという認識でいいですか。
#55
○政府参考人(道盛大志郎君) 新成長戦略の考え方でございますけれども、もちろん成長の続くアジアの成長力を取り込むということも一つの課題でございますけれども、強い経済、強い財政、強い社会保障を一体的に実現するときには、やはり日本経済そのものを良くしていくという点で、環境・エネルギーとかあるいはライフイノベーションとか、こういった取組を記載させていただいております。
#56
○秋野公造君 私の質問は、外需頼みなのか、内需を拡大していくことなのかという質問です。
#57
○政府参考人(道盛大志郎君) 両方でございます。
#58
○秋野公造君 今の答えは経済産業省と矛盾しませんか。
#59
○副大臣(牧野聖修君) 政府一体でやっておりますので矛盾をしているとは思いませんが、いずれにしても、厳しい世界情勢の中で日本経済も立ち残っていかなければいけないと思っていますので、外需もやはり拡大をしていき、そしてライフイノベーション、グリーンイノベーション、いろんなことを考えながら国内の内需も高めていって、日本経済をもう一度再建させていきたいと、こう思っております。
#60
○秋野公造君 経済産業省の六ページの子育て支援サービスのところで、潜在的には八十五万人以上の待機児童があるという認識でありますけれども、この八十五万人の待機児童を解決するということは大きな経済成長につながると考えていますか。
#61
○政府参考人(石黒憲彦君) 八十五万人というのは仮の試算ではございますけれども、その数字の意味とはまた、その数字の意味云々ということではございませんで、ただ、潜在的にはここに大きな内需があると思っておりますので、ここを伸ばすことによって、これに対応するサービス産業を伸ばすことによって内需、雇用両方が成長していけるものと思っております。
#62
○秋野公造君 となると、六ページの、括弧で示されている「仕事と育児の両立が困難」、その下に理由が書いてありますけれども、保育サービスの不足というのは大きな理由として付け加えるべきではありませんか。
#63
○政府参考人(石黒憲彦君) 御指摘のとおりだと思います。失礼いたしました。
#64
○秋野公造君 これを改善するとM字カーブが改善をするということも考えると、需要があるわけですから強力に推し進めるべきだと思うんですが、内閣府の資料の中には、十八ページですけれども、幼保一体化のことしか書いてありませんで、全くこれに対する具体的な取組というのが二〇一三年度までに全く行われていないというような状況をどのようにお考えになっていますか。急いだらどうでしょう、需要があるわけですから。
#65
○政府参考人(道盛大志郎君) 新成長戦略におきましては、雇用・人材戦略として子供の笑顔あふれる国日本をつくっていくんだということで、先生おっしゃられましたとおり、育児サービスへの集中投資による環境整備を進めていくことが重要であるというふうにしておりまして、そのための様々な施策を工程表の中に取り込んで進めていきたいと考えているところでございます。
#66
○秋野公造君 ということは、資料に落ちているという認識でよろしいですか。
#67
○政府参考人(道盛大志郎君) お配りしました十八ページの資料というのは、極めてエッセンスだけしか書いてございませんで、これに関連する様々な施策は、実は元々の新成長戦略自体はこれの数十倍ございますので、その中で様々な取組は記載させていただいております。
#68
○秋野公造君 八十五万人の需要がありますので、最優先に書いてもよろしいかと思います。
 その意味では、特別養護老人ホームも四十二万人待機者がおりますので、これについてもお書きになってはいかがでしょうか。
#69
○副大臣(石田勝之君) 先生の御指摘、もっともであるというふうに思いますので、これはあくまでも概略を書かせていただいたんですが、内容等々も御指摘も踏まえて書かせていただきたいと思います。
#70
○秋野公造君 私は、八十五万人という待機児童と四十二万人の特養待機者というのは非常に大きなものだと思いますから、非常に大きな決め手になると思いますから提案をさせていただきました。どうぞ反映をしていただきますように、よろしくお願いします。
 終わります。
#71
○会長(鴻池祥肇君) 次に、寺田典城君。
#72
○寺田典城君 どうも、みんなの党の寺田でございます。よろしくお願いします。
 根本的なことをお聞きしたいと思います。根本的な出発が間違うと、国家政策での今の会議は今後の経済成長と雇用の課題とか大きな課題でございますので。
 私、先ほど御説明伺いましたけれども、役所で作った資料だなと率直にそう思いました。それで、よくここに書かれているのは、何というんですか、失われた二十年とか痩せ我慢の経済だとか、そのようなことを書いていますね、閉塞感が漂うとか。私、失われた二十年という、それに対比して思うんですが、江戸時代は二百五十年も、何というんですか、幕府が続いた社会で、それが明治時代になって開国したという、あれは、江戸時代というのはどちらかというと痩せ我慢の時代だったのかなと。鎖国の時代ですからそういうことですよね。
 要するに明治の開国は、私らよく子供のときは、ざんぎり頭をたたけば文明開化の音がするという感じの話もあったんですが、何を聞かんとして、不思議な顔して皆さん聞いているようなんですが、不思議なことを言うと物を聞いてくれるんですよ。何というんですか、今の時代、私は明治の開国みたいなもんじゃないかなと思うんです。一九九〇年まで経済がとんとんとんとん成長した。そして、ガラパゴスだとか何だかんだと言われるこの海に囲まれた日本が、ただ、現在の状況というのは借金が一千兆円もあると、そして二〇二〇年になれば高齢化率が約日本の国二九%、三〇%近くなっちゃうと、このとおりの少子化だと。だったらどういうことをすべきかということだ。
 簡単な言い方をすると、今までの経済政策が、要するに産業政策、大きく言えば経済政策も含めて今の時代に合っているかと。政策を掲げて、産業政策も掲げて、経済政策挙げてお金を使うことだけをやっているんじゃないかと。例えば、規制緩和してくれということで役所にけんかして大きくなった企業たくさんいますよ、クロネコヤマトでも何でも。それから、今までの流通関係関係なく伸びた、例えばユニクロさんだとかソフトバンクさんでもそうですよね。それから、コマツさんなんか断トツというような形で、私、海外の企業も見てきましたけれども、そういう形なんですよ。
 そうしたら何をすべきかというと、もう少しポイントを絞るべきなんですよ。私はそう思うんです。そのポイントが何にもないんです。これでいけば、七つの戦略分野だとか二十一の国家戦略プロジェクト。ライフイノベーション、健康なんというのは、これは高齢化率になってこうなってくると、確かに医療なんか今三十五兆円掛かっているのと、介護は八兆円掛かっているんだから、そうすると二〇二〇年になると五十兆円とか六十兆円掛かるというのは分かるんです。
 そうしたら、あとグローバルに通用する人間をどうやって育てるかって、私は一に教育、二に教育、三に教育だと思うんですよ。職業能力を付けれる、今の大学は卒業したって三割はほとんど仕事がないというような形ですね。高校を卒業してもそうでしょう。ところが、工業高専なんかは九八%ありますわ。だったら、普通の、今偏差値入学している専門の農業学校だとか工業学校、プラスアルファの二年間だとか、要するに職業能力を付けるためのそういう人材育成するとか、いろんな面で的を絞ったことをやることがこれからの根本だと思うんですよ。
 それで、あと何をすべきかというと、確かに企業というのは、私も企業をやっておったですけれども、徐々に徐々に情報ディスクロージャーというか規制が厳しくなりました。法令遵守も、これは確かに必要です、法令遵守と情報公開というのは。確かに必要だと思うんだけれども、何というか、ペーパーワークバーデンというか、物を書くことで、届けすることだけで手いっぱいなんですよ。役所というのはこのペーパーワークを少なくするとか規制を少なくするとか、こういうことをやってきたのかというと、やっていないと思うんだ。ますますあなた方は、そのことで金をもらっているんだから役所は厳しくしているんですよ。あなた方の頭を産業界に植え付けようったって無理なんですよ、レベルが。小企業でも中小企業でも。サポーターにはなっていないんですよ、それが。
 その辺をよく、役所の中で仕事しているんだったら、ある工場に一か月泊まりがけで行って現場見てくるとか、海外に行って見てくるとか、その辺をしっかりとやった、物の根本を変えていかなきゃ駄目だと思うんですよ。その辺を両副大臣と役所の方お二方から聞きたいと思います。
 以上です。
#73
○副大臣(牧野聖修君) ただいま先生の質問の中に含まれました御指摘は身にしみて感じさせていただいております。謙虚に受け止めて、今伺いました御意見は今後の政策、行政の中に生きるように一生懸命努めていきたいと、こういうふうに思っておりますが、いずれにしても、非常に難しい時代になりまして、本当に国を良くしていくためには、国そのものだけじゃなくて世界も、あるいは人間一人一人のライフスタイルも同時に変えていかなければならないとか、中小企業だけでなく大企業から全ての皆さん一緒になって協力してこれを乗り越えていくということにみんなでやっていかないとこの難局は乗り切れないと、こう思っておりますので、私ども、しかも経済政策は先ほど言いましたようにもう全て幅広いところからやっていかないと、これ一点で全てが解決するというようなことは私にはちょっと見えないんですが、それでも先生の言われましたその根本はやはり教育というところにあって、国民の皆さんの意識改革をしながら、やっぱりレベル高くなって全ての問題に取り組んでいけるような体制をつくっていくということは何といっても一番重要なことだと、こう思っておりますので、その御指摘をしっかりと受け止めてこれから頑張っていきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
#74
○副大臣(石田勝之君) 寺田先生御指摘した点、私も同感に思う部分、多々ございます。今、日本は構造転換、いわゆる産業構造の転換に遅れて、それが経済の低迷に続いている部分もあって、今や新興国が非常に発展している中で、少子高齢化社会という今まで日本あるいは世界が経験したことのないそういう非常に危機的状況を迎えている。
 そういった中で、先生おっしゃるように、一に教育、二に教育。いかにやっぱり、明治の、幕末じゃありませんが、優秀な人材を育てるか、時代に即した人材を育てるかということは私は極めて重要なポイントだろうというふうに思っております。
 そして、日本として、じゃどういう人材を育てるか。それは、グローバルな人材を育てるという中で、先ほど山崎先生のちょっと質問にもありましたが、英語だけではなくて、やっぱりもう一か国語もしゃべれるような、そういうふうな人材がやっぱり社会的に求められてきているのも事実であります。
 それとともに、やはりITの技術とか、そういったものも日本は経済成長の一応プラットホームとして来たわけでありまして、そういう若い世代の能力が生かせるそういった環境をやっぱり人的資源の能力の向上という観点からつくり出していかなきゃいけないんではなかろうかというふうに思っております。
#75
○寺田典城君 二か国でもいいし、一か国でもいいですよ、要するに英語でビジネスできるという、TOEICで最低限七百点だとかだと思いますね。そして、職業能力付けるとかですね。
 私の例としては、何というんですか、国際教養大学、必ず一年間留学義務付けて、秋入学も認めて、卒業するときTOEFLで六百点と。それで英語でビジネスできる、海外の、何というんですか、要するに文化も理解するというふうな条件付けて、そういうことだったら卒業させるよというふうな、そういう形なんですよ。それが全てに、ある面ではどこにでも勤められるような、一流企業に全て勤めているんですよ、一〇〇%近い入学率ですね。
 ですから、私は、工業でもそういう法律系統でも文化系統でも何でもいいですから、やはり徹底したやっぱり私は職業能力付けるとか、そういう文化も、教養付けるという、あれすべきなことと、セーフティーネットをつくったら、あとはみんな頑張れと、そしてあと子育て支援だけは社会的にサポートしますよと、これ三つぐらいで私は日本の国というのは再生すると思いますよ。要らないことでごとごとあなた方が要らない政策するよりも、私はそう思いますよ、率直に。皆さん役所に入ったってそうして勉強してきたでしょう。だから、その頭で物をやったって無理ですよ。あなた方はそれが仕事なんだから、役所の人方は。やめた方がいいですよ。もっと実務をやるべきですよ。実務というのは、成長戦略の実務ですね。現場を覚えることだと思いますよ。私はそれを注文したいと思います。
 まず、とにかく霞が関の人方は全部現場に出ると、そういうことを誓ってみてください。審議官と局長から聞きたい。
#76
○政府参考人(石黒憲彦君) 御指摘のとおり、現場の重要性ということはよく私どもも承知をいたしております。
 それで、官民交流法等で実は私どもの関係では民間企業に出向するといったようなことがございますのと、若手の研修等におきまして現場実務を勉強させていただくといったようなことをやらせていただいているところでございます。それからまた、大臣の御指示もございまして、今般、小規模企業の国民会議をつくり、小規模企業の皆様方から直接御意見をちょうだいするような場をつくるといったようなこともこれから始めようとしております。
 そういった意味で、委員御指摘の点を今後踏まえて行政に対応させていただきたいというふうに思っております。
#77
○政府参考人(道盛大志郎君) 先生御指摘のとおりと思います。
 私ども公務員、大分意識は変わってきていると思っておりますけれども、まだまだ足りない点があるかもしれませんので、先生がおっしゃられるように、私ども、民間の活力をどうやって生かしていくか、人材をどう育つようにしていくか、そういうのを支援するのが私どもの役割と思っておりますので、先生にお叱りをいただかないようになるべく努力をしていきたいと思っております。
 それから、一点、いろんな記載がここにございますけれども、やはり当然濃淡はございます。先生おっしゃられたとおり、例えば、この中でも特に閣僚会合の中で深掘りをしていただく幾つかの題材としては、例えばグローバル人材とか、あるいはライフイノベーションとか、それから先生がおっしゃった職業訓練とか、幾つかやっぱりポイントを絞るべきことで先生の御意見にかなり近いような形で進めているのではないかというふうに考えております。
#78
○寺田典城君 どうもありがとうございました。
 要するに、現場志向になって、そうなりますと私は障壁もなくなると思いますよ。そうなってくると思います。シンプルに絞っていけばやる道がしっかり決まって、日本の国は私は再生すると思います。
 以上です。ありがとうございました。
#79
○会長(鴻池祥肇君) 続いて、竹谷とし子君。
#80
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子でございます。
 いろいろお伺いしたいことあるんですけれども、絞って質問させていただきます。
 本日、経済成長と雇用の課題ということでお話をいただきました。
 まず、経産副大臣にお伺いしたいんですけれども、資料の四ページ目で攻めの空洞化対策で、国内の潜在需要を掘り起こす産業分野でヘルスケア産業と新たなエネルギー産業を挙げていただいております。これによってどれだけ二〇二〇年度のGDPを拡大する目標であるかということと、そのためには当然、規制改革とともに財政支出も必要になると思います。それに係る財政支出が幾らというふうに考えているか、お伺いしたいというふうに思います。
 両副大臣にお伺いしたいんですけれども、内閣府からは成長戦略シナリオと慎重シナリオということで成長率が出ております。そして、経産省からは空洞化ケースと成長ケースということで数字が出ています。内閣府の資料では成長率は十二ページにあります。そして、経産省からの資料には十ページにあります。
 ここで実質成長率を見てみますと、内閣府では慎重シナリオは一一年から二〇年の平均で一・一%となっています、慎重シナリオ。成長戦略シナリオでは一・八%。一方で、経産省では、空洞化ケースの場合〇・二%、成長ケースで一・五%という違いがあります。これ前提が違うのかもしれませんけれども、随分違うなということで、すり合わせは横でやっているんでしょうかということです。
 また、失業率についても、経産省は成長ケースの場合、四・六%というふうに出ています。内閣府の資料でいいますと、現在が四・五%、来年度は四・三%になると。成長ケースの場合、経産省では四・六%で、現状より悪くなるんですね。これの関係について両副大臣にお伺いしたいと思います。
#81
○政府参考人(石黒憲彦君) 数字の話でございますので、私の方から事務的にお答えをさせていただきます。
 私どもの方は、実は、今回重点を置いております産業分野につきまして、潜在内需が幾ら掘り起こせるかということで試算をさせていただきました。こちらの方で、お手元の資料でいきますと、その十ページの左上でございますが、実は前提になっておりますのはヘルスケア、子育てで新たな需要として六・七兆円、それから新しいエネルギー産業で四・一兆円、クリエーティブ産業で四・一兆円ということで、特定して一つの試算をしてみたということで御理解をいただければと思います。
 そういう意味では、全体の成長戦略とは前提のところの置き方が違っておりまして、我々として今日御説明したような分野が実は今後伸びる分野として重点分野だと思っているものですから、その部分を潜在内需が実際掘り起こせたらどのくらい伸びるだろうかという政策効果として試算をしたというものでございます。
 したがいまして、全体の成長戦略そのものはさきに内閣府の方から御説明したものが政府としての公式見解でございまして、言わば私どもの今回出しております試算は、その中のミクロの部分を取り出して、一つのちょっと前提が違う試算をしたというふうに御理解をいただければと思います。
#82
○副大臣(石田勝之君) 御指摘の成長戦略、内閣府の場合は、竹谷先生、成長戦略シナリオ、慎重シナリオと両方書かせていただいております。
 私は、この成長戦略の赤い線につきましては、これはまあ政策努力の目標が書いてあって、実現には私は相当な努力が必要だというふうに私自身は思っております。次に、この青い線の慎重シナリオにつきましては、財政健全化の道筋を示すに当たってこの慎重シナリオを前提とすることにいたしておりますので、この赤い成長戦略シナリオというのはちょっとなかなか困難ではないかというふうに私自身は思っております。
#83
○竹谷とし子君 両者の関係について、分断されているということですね。
 もう一つ経産省に質問に答えていただいていない点が一点あるんですけれども、潜在内需の掘り起こしで十五兆円、これに係る財政支出は幾らというふうに予測をしていますでしょうか。
#84
○政府参考人(石黒憲彦君) これは、財政支出そのものは直接この試算の中に前提としておりません。それで、こういった産業が伸びた場合ということのあくまでも試算ということでお受け止めいただければと思います。
 これを押し上げるためにどういう政策が必要かにつきましては、先ほど来ほかの委員の方々からも御議論ございますが、例えば財政支出だけではなくて規制改革で伸びるものとかいろいろございますので、こういった重点分野を育てていくような施策を総合的に講ずることを前提として、こういう需要が出てくるという積み上げをしたものというふうにお受け止めいただければと思います。
 自動的にこれに対して幾らの支出をする前提であるということの試算はいたしておりません。
#85
○竹谷とし子君 施策とその結果との関連性というものが今まだできていないということだと理解いたしました。
 質問を終わります。ありがとうございました。
#86
○川田龍平君 時間のないところ、ありがとうございます。
 内閣府の十九ページの資料の、日本再生の基本戦略とありますが、この一番下のところの、先ほどインクルーシブな成長というのがありましたが、人のぬくもり、地域の温かさを大切にする取組というのは具体的には端的に何でしょうか。
#87
○会長(鴻池祥肇君) 道盛審議官。
#88
○政府参考人(道盛大志郎君) 先生おっしゃられたところは、まさに基本的な考え方として記載している部分でございまして、それに対応する個別の施策、具体的な施策というふうなところまでは記載をしておりません。
 ただ、基本的な考え方として、ここにございますけれども、インクルーシブな成長、人間の安全保障、つまり、これからの経済社会をつくっていくに当たっては、一方ではグローバル人材のように世界の最先端で働いていく分野というのも必要ですし、それとともに、地域に根差して、地域のぬくもりを持って、そういうものをベースに国の基本を形作る部分、両方が相まって成長していくべきであると、つくっていくべきであると、そういう思想を書かせていただいております。
#89
○川田龍平君 この経済のフロンティア、社会のフロンティア、国際のフロンティアと新たなフロンティアと。フロンティアという言葉が片仮名が多くてやっぱり本当に分かりにくいというところがあるので、特にこの国際のフロンティアの世界の人々が持つ日本のイメージの向上というところでして、特に日本のやっぱり今原子力発電所の事故をきっかけとして輸出にもかなり規制が掛かってきていると。
 要するに、工業製品にも、中古車ですとかいろいろ工業製品の検査はやっているんですよね。経済産業省でやっていますよね。経済産業省、どうですか。
#90
○政府参考人(石黒憲彦君) 委員御指摘のとおり、中古車の輸出等にも今回の放射能のいわゆる、何といいますか、風評被害といったようなものもございますので、そういったことを対応させていただいております。
#91
○川田龍平君 実際、検査をしてこれ戻ってきているものもあって、食品についてもこれはしっかりと検査をしないと、今一生懸命日本のブランドを高めて日本の食をやっぱり世界に広めていこうとしているにもかかわらず、今実は検査がしっかりできていないということによって、世界からは結構今、日本が取り組んでいる姿勢がやっぱり足りないということから、今かなり敬遠され始めているんですね。そういうことを認識しているのかどうかということを伺いたいんですが。
#92
○副大臣(牧野聖修君) いろんな外国から日本へ来る人、あるいはこちらから海外へ行った場合、カナダとかコスタリカとかコロンビアの大勢の皆さんともいろんなことについて話し合いますけれども、やはり実際、震災の後の、特に原発の事故の後の風評被害といいますか、そういったものは世界に本当に広がっている実感はありました。それで、特に日本製品についての安全対策を強化してくれと、それから食に対しても本当に安心して日本からの食品が食べられるように責任持ってやってもらいたい、そういう注文といいますか意見はかなりあったと思います。
 真摯にその点を受け止めて、カナダなんかは委員会の中でも日本製品は安心だよという、そういう発言も出るくらいの状況もありまして、我々は事実を知って、とにかく一生懸命対策を強化しながら、その事実を世界の皆さんに理解していただくように一生懸命やっていこうと、そう思っています。
 そして、先ほど委員からお話ありました、いろんな日本のものが世界に今広がっていこうと、クールジャパンという政策をやりながら広げていっているわけですが、それにも若干いろいろな問題も出てきますが、ジャパンルネッサンスという日本の良さを本当にみんなでもう一度掘り起こして、それを世界に自信を持って広めていくことによって対応していきたいと、そう考えております。
#93
○川田龍平君 風評被害ではないんですね。基本的に情報公開がしっかりされていないと。特にこの今回の事故に関しての議事録が取られていないとか、やっぱり基本的な情報公開が検査体制も含めてできていないということから、国民が自らガイガーカウンターを買って検査をする、自分で測定をするというところで、今ガイガーカウンターの非常に販売も進んでいるんですね。しかも、技術開発がされてかなり安く作れるようになってきまして、信大の学生が今既存の販売されている製品でもって作ったガイガーカウンター、もう何千円のレベルで数万のガイガーカウンターと同じ性能のものもできてきています。
 そういった本当に物づくりのところでしっかりとこのガイガーカウンターですとか、それからシンチレーションの測定器械ですとか、日本の技術でしっかりそこは、やっている企業も富士電機ですとか、具体的には島津製作所とか、今実際もう作って、食品の検査体制が全品、全量できるような体制に持っていこうとしているわけです。
 そういったものでやっぱりしっかりと輸出を後押しできるような検査体制をしっかり今すぐに経済産業省の方でもしっかりこれ取り組んでいただきたいんですね。そういう意味で、やっぱり是非日本の産業をしっかりと生かしていくためには、そういった事実をしっかりと公表するということをしていただきたいんですが、いかがですか。
#94
○副大臣(牧野聖修君) 委員の御指摘、本当にもっともだと、こういうふうに真摯に受け止めて精いっぱい努力するつもりでおります。よろしくどうぞ。
#95
○川田龍平君 ありがとうございます。
 最後に、先ほど委員からもお話ありましたけれども、女性のやっぱり就労というものをしっかりと進めることが、実は成長力を一気に高めることになると思います。
 実は、先ほどの経済産業省の資料の六ページにありますけれども、残業で二十二時まで延長して仕事をさせるという、そこまで預けるということよりも、実はそのライフスタイルを変えることによって、本当にやっぱり大人が、働いている人たちが家庭生活をしっかりと営むことも少子化対策にもつながると思いますし、やはりここで二十二時まで働かせて、その後家庭生活を営むというのは大変難しいと思うんですね。私も今三十五ですけれども、本当にそこまで働いて、さらに家庭生活をして、いつ寝るのかと。いつ健康を維持して生活を続けていくのか。今、本当にうつですとか自殺に、やっぱり過労死、過労自殺というのが進んでいく中で、今のこういう社会にしていくことで私たちがこれからも命が本当に大事にされて、本当にこれから生活をして生きていくということができるのかどうかということを、本当にこの考えで、サービスを考えていけば、経済的にはこれはもちろんそこで産業が生まれて雇用が生まれていくかもしれませんけれども、結局ここで産業やサービスを優先する余りに、結局命というものや結局私たちの生活そのものができなくなっていくようなことになっていくのでは全く元も子もないと思うんですね。
 そういう意味では、やっぱり女性をしっかりと働ける職場、そこには要するに休むことも許されたり、それから働く時間も短くてもいいような、そういう社会をちゃんと構築していくというビジョンが持っていかなければ、とても自分たちが働いて本当に次の世代をちゃんと産み育てていくということの希望が持てないんですね。そういった意味で、やっぱりそういう将来的な希望がやっぱり持てるような社会をこれからイメージできるような成長戦略を是非描いてほしいと思いますが、よろしくお願いします。
 一言だけ。
#96
○副大臣(牧野聖修君) 委員の申されることは本当に御無理ごもっともといいますか、本当に大切なことで、やはりたった一度この世に生まれて、しかも日本の社会の中で我々共に生活するわけですから、もう本当に朝から晩まで働いて働いてそして人生終わっていくというのは本当耐えられない状況だと思います。ましてや、子供を抱えている今御婦人が本当に一日三交代の中でローテーション組んでやっているというのを聞くと、本当につらい状態だと思いますので、そういうことのないように万全を期してやっていこうと思います。
 足らないところもあると思いますが、また御指導いただければ有り難いと思います。済みません。
#97
○川田龍平君 ありがとうございました。
#98
○会長(鴻池祥肇君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後二時四十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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