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2012/03/23 第180回国会 参議院 参議院会議録情報 第180回国会 消費者問題に関する特別委員会 第3号
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2012/03/23 第180回国会 参議院

参議院会議録情報 第180回国会 消費者問題に関する特別委員会 第3号

#1
第180回国会 消費者問題に関する特別委員会 第3号
平成二十四年三月二十三日(金曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十二日
    辞任         補欠選任   
     植松恵美子君     加賀谷 健君
     金子 洋一君     轟木 利治君
     谷  亮子君     佐藤 公治君
     山本 香苗君     木庭健太郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山本 博司君
    理 事
                江崎  孝君
                林 久美子君
                二之湯 智君
                丸川 珠代君
    委 員
                大河原雅子君
                加賀谷 健君
                金子 恵美君
                佐藤 公治君
                斎藤 嘉隆君
                轟木 利治君
                難波 奨二君
                松浦 大悟君
                水戸 将史君
                石井みどり君
                上野 通子君
                中西 祐介君
                森 まさこ君
                渡辺 猛之君
                木庭健太郎君
                松田 公太君
                大門実紀史君
                森田  高君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全)
       )        松原  仁君
   副大臣
       内閣府副大臣   後藤  斎君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        郡  和子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        五十嵐吉郎君
   政府参考人
       消費者庁長官   福嶋 浩彦君
       消費者庁次長   松田 敏明君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○消費者問題に関しての総合的な対策樹立に関す
 る調査
 (消費者行政の基本施策に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(山本博司君) ただいまから消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、山本香苗さん、谷亮子さん、植松恵美子さん及び金子洋一君が委員を辞任され、その補欠として木庭健太郎君、佐藤公治君、加賀谷健君及び轟木利治君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(山本博司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 消費者問題に関しての総合的な対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、政府参考人として、理事会協議のとおり、消費者庁長官福嶋浩彦君外一名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(山本博司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(山本博司君) 消費者問題に関しての総合的な対策樹立に関する調査を議題とし、消費者行政の基本施策に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○水戸将史君 民主党の水戸将史でございます。おはようございます。
 限られた時間でございますものですから、今日は総論的なことで、順次、大臣にお答えをいただきたいと思っております。
 消費者庁が発足してから現大臣でもう八人目、目まぐるしく替わる中において、さはさりながらも、今、松原大臣、お就きになられまして、やっぱり非常に、発足以来大きな今転換点というか、これからの消費者庁がどうなっていくのかということを含めて、やっぱり大事な時期に差しかかっているなと。折よくそういうときに大臣が、非常にやる気のある大臣というふうに承っているものですから、是非インパクトのあるような存在感を示していただきたいということを期待しながら御質問をさせていただきたいと思っております。
 と申しますのも、御案内のとおり、消費者庁発足以来、地方消費者行政に対していろんな形で働きかけをしていただいております。特に、御案内のとおり、地方消費者行政活性化交付金というものを、三か年にわたりまして、ちょうどこの三月で一応三か年たつわけでありますけれども、一年間延長するということになりました。
 これについて、この三か年をたとうとする中において振り返っていただいて、この地方消費者行政活性化交付金がどういう形で地方消費者行政に対して寄与してきたのか、それをどういう形で、今まで御覧になってそれを評価されているのかについて、簡潔にお答えいただきたいと思っております。
#7
○国務大臣(松原仁君) ただいま水戸委員から、これからが、またこの消費行政、大きな闘いといいますか活性化のときだというお話がありました。全精力を傾けて、そのために邁進していきたいと思っております。
 簡潔にということでありますから、簡潔にお答えいたします。
 地方消費者行政活性化基金については、約二百二十三億円が措置をされ、平成二十一年度に約三十七億円、二十二年度に約六十二億円、そして二十三年度には、事業計画ベースとして七十一億円が活用される見込みとなっております。
 本基金の活用により、平成二十一年から二十三年の三年間で、消費生活センターは二百か所程度の増加をしまして、約七百か所を超えると。そして、相談員は五百五十名程度の増員ということで三千三百人余になると。相談員の処遇改善としては、延べ三百程度の自治体で報酬の引上げが行われると。着実に効果は現れているわけであります。
 相談窓口の未設置率も、平成二十一年は二三%でありましたが、二十二年度は一四%、しかし、まだ一四%あるというふうな見方もあると思っております。また、消費生活相談員や消費者問題の専門家を育成する神戸市の神戸コンシューマー・スクールや、消費生活相談の困難案件について弁護士、相談員等が案件ごとにチームを構成し対応に当たる京都の消費者あんしんチームなどの取組も見られております。
 今後とも、基金の効果的活用に向け、機会をとらえ情報発信等に取り組んでまいりたいと思っております。
#8
○水戸将史君 今の御説明にもございましたとおり、この活性化基金は非常に地方消費者行政に対しましては大きなインパクトを与えてきているなという、私は非常に一定の評価を与えていいと思っております。特に、今御説明がございましたとおり、消費生活センター窓口の拡大や、また相談員の増員に一定の貢献をされているということで、そういう受皿が広がれば広がるほど当然苦情処理件数もこれは多くなってくると、うなぎ登りで年々年々この苦情処理、苦情件数もこれ拡大して、その一途でございますけれども。
 ただ、今これからの中において、これは地方行政にとって今後この消費者問題をどう取り扱っていくかということは、当然、地方自治体、主体的にやっていかなきゃいけないんですけれども、しかし、今言ったように、この三か年にわたりまして、まあ四か年にわたりまして、国から地方自治体に対してこういう活性化基金を交付をしてきたと。これが来年一年間で切れてしまう、要するに、五年目になってそれはもう全てなくなってしまうということになれば、あとは自治体任せかよということでは、ちょっと無理があるのかなと。
 自治体からも継続してやってくれないかという声も当然出ていると思いますけれども、今後、この活性化交付金の在り方というのか、今までの評価を含めて、今後、再来年度以降、こういうものに関して消費者行政を一元的に国として扱う立場として、どういう形で地方消費者行政に対して関与し続けていくかということについての具体的な計画とか考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
#9
○国務大臣(松原仁君) いわゆる地方主権という発想があるわけでありまして、実は、いわゆる基準財政需要額においては、この消費のための費用というのは大体百八十億円ぐらいを計上しているというデータがあるわけでありまして、そういったものが有効に活用されれば、かなりそういった部分で地方が独自にできるということになるわけでありますが、実際、その中で現在使用されているのは百二十億ぐらいというふうな計上もあるようであります。
 そうした中で、持続的な消費者行政の充実に向け、活性化基金終了後の地方消費者行政の財源は極めて重要な課題だと思っております。先ほど申し上げたように、いまだに窓口がないところが、さはさりながら一四%、一五%あるということを考えれば、カンフル剤を打っている間に最低でも窓口はつくってもらいたかったというのがある種本音ベースの議論としてあるわけでありますが、現実にはそうなっていないと。そこで、カンフル剤がなくなってしまったときどうなるかという議論が非常にあるのは分かっております。
 平成二十五年度以降においても、地方消費者行政に積極的に取り組む自治体を引き続き支援し、自治体での取組を下支えできるような財源の確保に向け最大限の努力をしてまいりたいと、このように思っております。
 なお、平成二十四年度消費者庁予算案には、食の安全、安心のための取組、地域の多様な民間団体への活動支援のため、地方消費者行政活性化基金の上積み、五億円でありますが、計上しております。次年度以降のシーリングの基礎となる当初予算案において消費者庁の創設以来初めて地方消費者行政のための財源を計上できたことは、今後の地方消費者行政の充実強化に向けての意義があると考えておりまして、委員のそういった観点を共有しながらこの部分は進めていきたいと思っております。
#10
○水戸将史君 力強い御意思を今私なりに確認をさせていただきました。
 今、いみじくも大臣述べられましたとおり、これからの地方消費者行政を考えるに当たりまして、今までのこの三年間の経験というものをやはり更に一層継続しながらも拡充をしていくのかと。全て国が丸抱えするわけにいきませんし、当然、段階的には、やっぱりこういう地方主権の時代でございますものですから、地方独自の裁量というものもあってしかるべきだと思っておりますけれども、やっぱりソフトランディングも必要ですし、また一定以上の国の関与も必要となってくるので、そのバランスをうまく取っていく必要があるなと思います。
 ですから、分かりやすい形で早期に、再来年度以降どうしていくかということの方向性をちゃんとした形で明示をしながら、やっぱりもちろん相手がある、予算の分捕り合戦になっていきますから、相手があるというか、折衝の中で具体的な額というのは決まっていくと思いますけれども、やっぱり非常に地方は、特に消費者行政をいろんな形で関与する方々が非常に不安視をしておりますので、本当に消費者庁のやる気というもの、本気度を是非これからも大臣の姿勢として発信をしていっていただきたいことを強く要望をさせていただきたいと思っております。
 そういう中で、特にこの活性化基金の使い道云々の中において、先ほど申し上げましたとおり、消費者相談員、拡充をしてきたということで、非常にこれが地方消費者行政に対しては一定のインパクトを与えているんですけれども、やっぱり相談員の質的向上も当然必要になってきます。もちろん、相談員の数の拡大や、またそのレベルアップですね。今不断の努力をされているわけでありますけれども、もっともっとそうした専門的な知識の習得や能力向上に向けて、一層やっぱり消費者行政の中においての消費者庁が率先して国から地方に発信をしていく必要があるかなと思っておりますが、こうした質的な面や量的な面の確保に向けて、私はもっともっと手厚い支援が必要だと思っておりますけれども、これについての御認識はいかがですか。
#11
○国務大臣(松原仁君) 議員御指摘のとおり、消費生活相談員体制の整備と充実は重要な課題であります。このため、地方消費者行政活性化基金により、消費生活相談窓口で相談等に従事する者の養成や実務能力の向上など、地方自治体の主体的な取組を支援してまいります。
 例えば、消費生活センターや消費生活相談窓口で相談業務に従事する相談員向けの研修を行うこと、また、自治体や国民生活センターなどが主催する研修に相談員が参加するための旅費、宿泊費の支援、そして、これが一番肝になるかもしれませんが、弁護士や一級建築士といった専門家を活用し、高度な相談事例における相談員との協力や相談員への助言、そして消費生活センター等で実務経験を積み重ねる中で相談技能を養成していくための研修参加者への日当相当の支給、また国民生活センターでは平成二十三年度において全七十八コースのうち五十六コース、五十六回というんですかね、これを地方で開催するなど、各地の消費生活センター等の相談員が研修に参加しやすいよう工夫をいたしております。さらに、相談員等の研修機会を拡充するため、遠隔研修、出前の研修みたいなものでありますが、の試行も含め、カリキュラムの見直しを行っているところであります。
 加えて、国民生活センターでは平成二十一年度から、小規模な消費生活センターや消費生活センターが設置されていない市町村等の相談窓口を実務経験豊富な消費生活相談専門家が定期的に巡回し、相談員や地方自治体職員に対して相談への対応や事案の解決の助言等を行う消費生活相談専門家による巡回訪問事業を実施し、相談窓口担当者の実務向上を支援いたしております。実績としては、平成二十二年度、三百七十八市町村に対し四百五十七名の消費生活相談の専門家が延べ約五千回、四千七百九十八回の巡回をいたしております。
#12
○水戸将史君 日々、消費者のトラブルや苦情処理の最前線に立たれている今相談員の話、これが非常に質的にも量的にも拡充していけば、非常に受皿としてはもっともっと消費者行政が推進していくのかなという気がしております。
 特に、今問題視されている部分の中においては、この相談員の方々の雇用期間というんですかね、非常に限定されている、いわゆる雇い止めとよく言われているわけでありますが、大体一年間だけだよと、これは大半でありますし、三年、五年、十年という、これは地方自治体によって違いますけれども、更新の上限がやっぱり決められているんですね。しかし、有能なというか経験豊富な、そして適切に処理できるような相談員でしたら、この雇い止めというのをやっぱりこれはなくしていく必要もあるかなということなんです。
 いわゆるこうした任期制限をなくしながらも、やっぱりある程度法的にこの相談員の方々の立場というんですか、御職業というんですか、そういう資格的なことも含めてなんですけれども、やっぱりちゃんとした形での任用制度というものを設けるべきかなということが、もちろんこれは地方行政からもいろんな形で取り上げられております。ですから、そういう方向性をやはり国として付けていく必要がある、そういう時期かなと私は思っておりますもので、こうしたいわゆる相談員の新たな任用制度を法的な資格としてこれは確立するんだということを検討しているように伺っておりますけれども、今どういう検討状況なのか、そして今後これについてどういうふうな形で取り計らっていかれるおつもりなのかということにつきまして、具体的に分かりやすくお答えいただきたいと思います。
#13
○国務大臣(松原仁君) 委員御指摘のように、この相談員、消費生活相談員というその方々の活動というのは、消費者行政、そして様々な消費者被害を抑制する上では極めて重要であります。やっぱりその人が、先ほども専門的な知識という議論もありましたが、そういった方が様々なスキルを持って、そして対応すると。ただ、その方の立場、身分というものも極めてまた大事になってこようと思っております。
 消費生活相談員の資格の法的位置付けの明確化については、相談員について全国的に一定の水準を確保し、地方自治体が提供する消費生活相談業務の一層の質の向上と体制の整備を図るべく、平成二十三年十月、消費生活相談員資格の法的位置付けの明確化等に関する検討会を立ち上げたところであります。これまで三回この会は開催し、三つの資格付与団体や地方自治体からヒアリングを行っております。今後は、ヒアリングを踏まえ更に検討を進め、今年の春以降、取りまとめを行う予定であります。
 なお、この三つの団体というのは、申し上げますと、一つは独立行政法人国民生活センター、国センでありますが、消費生活専門相談員というものを決めると。また、財団法人日本産業協会が消費生活アドバイザー、これは企業側の立場といいますか、そういったものも含んでおります。財団法人日本消費者協会が消費生活コンサルタントということでありまして、これは特に地域の消費者の関係から生まれてくるものでありますが、この三資格保有者は、平成二十四年四月現在で全国で三千百四十六人。内数は、消費生活専門相談員が千八百八十名、消費生活コンサルタントが四百四十五名、消費生活アドバイザーが千百五十九名、重複をしているケースもあります。そして、これにより相談員が専門職として適切な評価を得られ、これは検討会でありますが、ひいては消費生活相談員の待遇改善に資することが私たちとしても期待をしているところであります。
 平成二十三年二月には、消費者庁長官より、特に非常勤職員である消費生活相談員の任用回数に制限を設けないなど当該相談員の専門性に相ふさわしい待遇をお願いすることを内容とする文書を地方自治体首長あてに出しております。
 委員御指摘のとおり、経験は蓄積すればするだけまた様々なスキルも上昇するわけでありまして、そういった認識は共有をいたしておるところであります。
#14
○水戸将史君 御丁寧な御説明、ありがとうございました。
 では、最後の質問になりますが、相談員のみならず、やっぱり地方消費者行政を預かる行政職員、こういう方々の資質の向上も当然これは図っていく必要があります。もちろん、先ほど言ったように自治体レベルでやっていかなきゃいけない話もありますけれども、さはさりながらも、当然国も一定の関与も必要かなと思っております。ですから、是非、この地方行政を担当する職員の研修も含めてなんですが、今もう既にやっているところありますけれども、やっぱり継続的に国が財政的な支援もしていく必要あるかなと思っておりますので、先ほど活性化基金の話もいたしましたけれども、こういうことについても一定の国の働きかけというのを強く要望したいと思っていますが、これについてどういうお考えですか。
#15
○国務大臣(松原仁君) 非常に大事な御指摘だと思っております。
 地方消費者行政の充実強化のためには、現場の消費生活相談員を支えるとともに法執行や消費者のための様々な施策を立案、実行する行政職員の存在、そして資質が重要であります。このため、議員の御指摘のとおり、消費者相談、法執行を始め消費者教育・啓発、商品テスト、消費者団体支援など消費者行政の総合的な視点を養うとともに、複雑化、高度化する相談の解決に資するため、職員の専門性向上の研修が不可欠であると考えております。
 消費者庁では、平成二十二年度より地方自治体職員を対象とした執行研修を実施し、今年度からは、更に内容の充実を図るとともに、受講者の知識や経験に配慮した体系的なカリキュラムといたしております。また、御指摘の財政面では、平成二十一年度より地方消費者行政活性化基金を通じ、自治体職員の研修参加などに財政的支援を行っております。また、自治体内で消費者行政担当課と福祉や税務など庁内の関係部署とが連携し、きめ細かい相談の掘り起こしや啓発を行っている事例や、弁護士など外部の専門家との連携を図ることで相談内容の多様化、複雑化に対応している事例もあります。消費者庁では、こうした取組を広く紹介することで、消費生活相談の充実を図ってまいります。
 以上のような支援を通じ、引き続き地方消費者行政の充実強化を図ってまいります。
 以上です。
#16
○水戸将史君 ありがとうございました。
 もう大臣のやる気と本気に期待しつつ、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#17
○二之湯智君 自民党の二之湯智です。
 今日は十何問、質問を用意いたしましたけれども、全て終えることができるかどうか分かりませんけれども、まず第一、消費者庁の本来業務についてお伺いしたいと思います。
 時代の変化に伴い、いろいろな犯罪が発生するわけでございます。振り込め詐欺、マルチ商法あるいは出会い系サイトによる法外な利用料の請求とか、最近では押し買いなどという、まあ形を替え品を替えた新しい犯罪が発生するわけでございます。そのたびに消費者庁は被害者への対応、目先の対処だけに追われて、私は本来、もっともっと賢い消費者を育てる、賢い利用者を育てるということが私は消費者庁の本来業務ではないかと、このように思ったりするわけでございますけれども、まず大臣にその辺りの見解をお伺いしたいと思います。
#18
○国務大臣(松原仁君) 消費者庁の理念として、やはりそういった消費者の保護をする。今委員御指摘があったように、新しい類型の消費者被害というのは、押し買いというものも新しく出てきたわけでありまして、形を替えた強盗みたいなもので、ほとんど、小さなお金でたくさん持っていってしまうと。
 こういったものが次々に出てくる中でどのようにして消費者を守るか、そして御指摘のような賢い消費者をつくっていくのかという、その消費者教育も含め、極めて重要だと思っております。
 私の個人的な考えというか、これはもう恐らくそうだと思いますが、やはり現実の中において、机の上ではなくて、教育はなされるということを考えると、そういったその消費者教育というのはそれぞれの地域地域の現場でなされていかなければいけない。例えば、歴史を持つ多くの消費者団体というのが存在しているわけでありまして、そういった団体の知見やまた関係の中でもそういった消費者教育は地域でも行われるものだというふうに思っております。指摘のようなそういったことを含め、消費者の安心、安全を高める消費者行政を推進してまいりたいと。
 具体的に取り組んでいる課題として、消費者行政における新たな仕組みづくりの推進、そして事故情報の収集、分析の強化、消費者への適切な注意喚起、厳正な法執行。この事故情報の収集が少し遅れていたケースがあるのではないかという反省もありまして、こういったことをきちっとやっていきたいと。
 また、消費生活の現場を担う地方消費者行政の充実。先ほど水戸委員との間の質問にもありましたが、この部分もきちっとやっていきたいと。例えば窓口がいまだないというところが一四・八%とありましたが、やっぱりこれはゼロにする努力もしていかなければいけないと思っております。
 東日本大震災への対応として、食品の安全、安心の確保など、先日所信で申し上げたところであります。
 消費者行政の充実のために、消費者団体のような民間で活動されている方々も含め、消費者問題に携わる関係者の熱意を結集して一致団結して取り組んでいくと、これが極めて私は重要なことだと思っておりまして、やっぱり消費者庁だけがやるのではなくて、今まで長いことこのことに関しての問題意識を持ってきた多くの方々に一緒になってスクラムを組んでもらえるようなその体制を、様々な意味においてあらゆる機会を使って構築していく必要があるだろうというふうに思っております。
 私としても、国民の期待にこたえられるよう、消費者、生活者が主役となる社会の実現に向け尽力をしていきたいと、このように思っております。
#19
○二之湯智君 次に、個人情報保護法の見直しというか、在り方について、ちょっとお伺いしたいと思います。
 東日本大震災のときに、いかに絆ということが地域社会の、大事かということが思い知らされたわけでございますけれども、最近、最近でもないんですが、ここ数年来、都会における老人の孤独死というようなこと、あるいは親子が餓死したままずっと長い間周囲の方が知らなかったというような悲惨なニュースがよく聞かされるわけでございます。二日前にも、NHKテレビで、札幌で姉妹の方が、一人が障害者の妹を抱えながら凍死していたということが報道されておりましたけど、このごろは個人情報というような壁がありまして、なかなか御近所の方も隣の生活の様子がうかがい知ることができないと、こういうことが言われておるわけでございます。
 その原因はなぜかと申しますと、個人情報保護法というものが正しく末端にまで伝わっていないんではないかと、その趣旨がですね。民生委員にこの地域のお年寄りの情報が伝わらなかったり、最近では教育現場でも生徒の連絡名簿ができないとか、自治会の名簿ができないとか、誰がどこに住んでいるか分からないと、こういうのが最近の都会の実態ではないかと。隣は何をする人ぞという、そんな感じになってしまったわけでございます。困っている人を助けようにも助けられないと、この個人情報の過剰反応が全国至るところに今あるわけですね。
 消費者庁は、個人情報保護法の所管官庁として、この自治体等のいわゆる過剰反応を抑えるべき役割を果たすべきじゃないかと、私はそのように思うわけですが、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
#20
○国務大臣(松原仁君) 大変重大な、重要な御指摘だと思っておりまして、指摘されたように、ある学校ではクラス名簿ができないという話を私も聞いたことがありまして、それで本当にいいのかと。やっぱり、それは過剰反応ではないかと私も認識するところであります。
 個人情報保護法では、義務付けられている以上に、個人情報の提供、共有を控えるいわゆる過剰反応に対し、消費者庁では、全国各地で説明会の開催や誤解されやすい民生委員、児童委員への情報提供などについて説明したパンフレットやリーフレットを作成し、ウェブ上での動画の配信など、個人情報保護法の趣旨及び内容の周知徹底に努めております。
 個人情報保護法は、個人情報取扱事業者が、法令に基づく場合、人の生命、身体又は財産の保護に必要で、本人の同意を得ることが困難な場合、国、地方公共団体等に協力する場合で、本人の同意を得ることにより事務遂行に支障を及ぼすおそれがある場合などは、本人の同意を得ずに個人データを第三者へ提供することができると、このようになっております。
 こうしたことも含め、過剰反応がないように、今後とも関係各省庁と連携しながらその取組に積極的に努めてまいりたいというふうに考えております。
#21
○二之湯智君 個人情報がなかなか他に伝わらないという一方、逆に、個人の情報がまた非常に流出しているという、そういう事案もあるわけですね。
 例えば、私がある会社にクレジットカードを申し込むといたします。そうすると、私はその会社とただ単なるクレジットカードを申し込んでいるんですが、その申し込んだ後、もう随分といろんな、その会社の関連か知りませんけれども、案内が来るわけなんですね。それで、私は月曜日東京に来て、週末京都に帰るわけですが、帰ったら、本当にもう多いときには整理するのも面倒くさいぐらい来るわけですけれども、しかし大事な郵便物が中に入っているか分かりませんから、一々見なきゃならぬということなんですね。
 私の情報はどうしてそんなよそへ流れるのかと、こういうことを私思うわけなんですね。多分、こういうカードを申し込んだ後、約款というのを送ってきますね。恐らく、これぐらい分厚いもので、小さい小さい字で、当然、法的には私の情報が他に流れてもいいような、そんな一つの項目があるかも分かりませんけれども、とにかく、もし私が申し込んだときに、あなたの情報は他の会社に流してもいいですかというようなことをやっぱり重要事項として説明してもらわないと、もうこれは本当に資源の無駄だし、私の時間のまた浪費にもなるわけですね。その辺について大臣、どのようにお考えになりますか。
#22
○国務大臣(松原仁君) ここに申し上げたように、法令に基づく場合や人の生命、身体又は財産の保護の必要で本人の同意を得ることが困難な場合とか三類型挙げましたが、今のはどれにも当てはまっていない類型だと思っておりまして、ですから、その約款の中にそうしたものがあるのかどうか私は存じ上げませんが、あるとしても、それをきちっといわゆる消費者側が認識をさせるということは必要だというふうに私も認識をいたしております。
#23
○二之湯智君 その辺、ちょっとしっかりまた調査していただきたいと思いますけれども。
 次に、消費期限と賞味期限というようなことについてお伺いしたいと思います。
 食品の期限表示については、多くの消費者は賞味期限と消費期限を同じように解釈しているんじゃないかと思うんですね。特に、もう賞味期限を過ぎたものはもう食べられないと思ってほかすというのが通例ではないかと。昔の人でしたら、いやいや、消費期限だから大丈夫やと。ところが、若い、最近は、消費者は、それはもう食べてはいけぬのだというようなちょっと誤解をしているんじゃないですかね。まあ、林さんのような賢い消費者はそうじゃないかも分かりませんね。だから、デパ地下でも、それとあるいはスーパーでもコンビニでも、賞味期限を切れたものは全部ほかす、大量放棄するというようなこともまた報道されておりましたけれどもね。これ、私は随分ともったいないことだなと、このように思うんですね。
 そういう、体にそんなに悪くなければ、そんな私は無駄な表示はする必要がないんじゃないかと、このように思うんですね。そしてまた、これがおいしいとかおいしくないかという、そういうことを判断するのもまた賢い消費者をつくっていくことになるんですよね。それを何でも法令で、これは賞味期限ですよ、これは消費期限ですよというと、なかなか自己責任が出てこないんじゃないかと、このように思うんですが、もっと国民に、消費者に分かりやすい表示、また、理解を求めるための取組が必要と考えますけれども、その辺、大臣、どのようにお考えになりますか。
#24
○国務大臣(松原仁君) 私の、もういろいろなこれに関しては認識というのはあろうかと思っております。私の家をとっても、様々な菓子類の賞味期限というんですか、切れたものはうちの子供とか食べないんですが、私は食べるわけであります。まだ大丈夫だと。そこでいろいろな議論がその場でも発生するので。私はそういった意味では委員と認識は、ある種の認識は共有しておりますが、逆にそれはそのときの食べる側の体力、また、体力というか環境というのもあろうかと思っております。
 そうした中で、商品の期限表示制度については、品質が急速に劣化する食品については安全性を欠くことになるおそれがない期限として消費期限を、比較的品質が劣化していく食品にはおいしく食べられる期限として賞味期限を表示することといたしております。
 委員御指摘のとおり、両者の違いを正しく消費者に伝えることは、食品の無駄な廃棄を減らす観点からも重要と認識をいたしております。このため、消費者庁では、平成二十三年四月に期限表示制度に関するQアンドAを改正し、消費期限と賞味期限の違いを明確化するとともに、消費期限や賞味期限の意味を分かりやすく表示することが適切である旨を示したところであります。
 消費期限というのは、お弁当とか、極めて短期的なものになると思っておりますが、消費期限は期限を過ぎたら食べないようにしてくださいという表示例、若しくは賞味期限としてはおいしく食べることのできる期限ですという表示がされたりいたしております。
 また、消費者向けパンフレット等においても、賞味期限について期限を過ぎてもすぐ食べられないということではないということを明記しているわけであります。
 今後とも、期限表示制度に関する消費者の理解が促進されるよう、制度の周知徹底を図ってまいります。
#25
○二之湯智君 大臣、大臣の思いを答弁してもらったらいいんですから、役人の書いた文章をそのまま読んでもらわなくても結構でございます。私は細かいことを、失言だとかなんかは申しません。
 それと、次は食品の大量放棄ということ。
 今の賞味期限と消費期限と同じでございますけれども、よくホテルで私たち、まあ大臣もそうでしょうけれども、宴会に行きますですね。我々の、多分、来賓のテーブルに着きますと、大体乾杯と言ったらほとんどそのテーブル、十人ぐらいのテーブルはほとんどの人がいなくなってしまう。しかし、ホテルは次から次へと物を運んでくるわけなんですね。たまに終わり近くまでいてケーキなんか出てまいりますと、ちょっとおなかいっぱいだから、これは家へ持って帰るから、ちょっとパックに持って帰りたいからと、こう申しますと、いや困りますと、こういうことですね。しかし、同じホテルでもケーキの売場はあるわけなんですね。それは持って帰れるんですね。
 あるいは、ホテルの中にテナントとして、私もせんだってホテルニューオータニへお昼御飯食べに行きました。同僚と五人ほどでとんかつ屋へ行きました。そうしたら一人前ほど残ったから、ここでどういう態度を取るかなと思って、その女性にパックに詰めてほしいと、今日夜のおかずにしたいからと言ったら、はい分かりましたと言って、刻んだキャベツまで一緒に入れてちゃんと用意をしてくれました。同じホテルでもそういうことなんですね。だから、私は非常にもう無駄じゃないかと。帰ってすぐ家内に食べさせたい、子供に食べさせてやりたいと思ってもですよ、それは駄目だと。
 これは、駄目なのは食品衛生上、駄目だと、このように思うわけでございますけれども、しかし、やはりこれから消費というのはエコの視点も大事だと思うんですね。物を大事にしなさいと、もったいないと、これがこれからの日本は非常に大事になってくるんじゃないかと思うんですが、この食品の持ち帰りも、だから自己責任ですよと、ラベルをぱっと張れば、今日中に食べてくださいと、しかしホテル側としては責任持ちませんと、このような表示をすれば持って帰れるんじゃないかと、このように思うんですが、大臣もいろいろな宴会に出て、そのような考え方を持ちませんですか。
#26
○国務大臣(松原仁君) 私もかなり委員と認識を共有するところがありまして、必ずそういったものは持って帰りたいという趣旨を申し上げるわけでありますが、ケースによっては持って帰れることもあるし、ということであります。
 この場合に、やはりそのことが、今委員おっしゃったように、自己責任ということがどういうふうに可能かどうかという議論にもなろうかと思っておりまして、あくまでも、消費期限を明確に定めることはなかなか難しいのは事実でありますし、さらに、いわゆる残ったものがすぐ腐りやすいものなのか、それともそうではないのか、またその時期が、梅雨の季節なのか、夏なのか、冬なのかとか、様々なケースがあって一概にそのことを決めることも難しい部分があって、そこは要するに店の方の判断に今は委ねているということになっているわけであります。
 こういった状況の違いでは、各飲食店が状況に応じて、それぞれが食品衛生の観点から個別に是非を判断するということでありますが、仮に持ち帰った場合でも、速やかに食べてくださいとか火を通してくださいとか、そういったこともまた言う必要はあろうかなと思っております。
 これからの一つの研究課題としてお話を承りたいと思います。
#27
○二之湯智君 先ほどは、地方消費者行政活性化基金尋ねたいと思いましたけれども、これをちょっと後回しにいたしまして。
 大臣、BSテレビって御覧になりますか。十二時以降のあのコマーシャルの多さですね。これはちょっと度が過ぎているんではないかと。健康食品あるいは化粧品なんかの宣伝が多いんですね。それによって健康になったりきれいになったりとすれば結構なことなんですが、そんなことは余りあり得ないことだと、このように思うんですがね。
 これは恐らく法令に違反にならない程度に、これは何か、人の感想であって健康上の問題ではありませんと、ちょっとテロップで小さく薄く出るらしいですね。だから、恐らく十分研究され尽くして放送されているんでしょう。しかし、あれほど繰り返し繰り返しあおるようなコマーシャルを流すというのはいかがなものかなと。まして、これ電波ですわね。もちろん、総務省から免許を受けたそれぞれの会社が流しているんですけれども、ある意味じゃ、公共の電波をあれほど繰り返し繰り返しその商品を流すという販売方法もちょっと人の判断を狂わせてしまうんではないかと、このように思うんですね。
 これについて、大臣、いかがな見解をお持ちですか。
#28
○国務大臣(松原仁君) 私もそういった放送を見たことはしばしばありますし、特に深夜において多いのも事実だと思っております。昼もやっておりますけれども、私が見たのは、テレビで売っておりまして、その商品がどんどん売れていくという数字が脇にカウントで出ていまして、ついに五千件突破しましたとか、こういう話をしていて、まさに、何というんですか、そういった意識をあおる、購買意欲を非常に、異常にあおるようなケースというのが私はそこにあろうかというふうに思っております。
 ですから、ある意味で委員とはそこの認識も共有するわけでありますが、テレビ通販における商品の購入に際し、消費者が自主的かつ合理的な選択を行うためには、消費者を誤解させるような誇大広告は、これはさせてはいけないわけであります。テレビショッピング番組による誇大広告は、消費者庁が所管する景品表示法、特定商取引法によって規制されております。うそを言ったりしてはもちろんいけないわけであります。
 消費者庁は、例えば平成二十二年三月には、テレビショッピング番組における布団の内面の素材に関する誇大広告に関して、景品表示法に基づき誇大広告を行った旨の一般消費者に対する公示、再発防止をしたわけであります。これは、カシミアが使われていないのに使われているという、こういうものだったわけであります。
 消費者庁としては、テレビショッピング番組における誇大広告については、これら法令に基づいて引き続き厳正に対処していきたいと思っております。
#29
○二之湯智君 分かりました。何か、大臣と私は同じような世代、おたくは私より大分若いんですけれどもね。まあ分かりました。
 次に、生活弱者には別の施策をということを、私はそう思うんですね。最近は振り込め詐欺から、そういう被害者から高齢者を守ると、こういうことは大変結構なことなんですが、銀行のキャッシュカードの利用の限度額が非常に下がってきましたですね。それで、お年寄りの被害者が国民のパーセントからすると何%、一%も行かないでしょう、〇・〇何%ね。こういう人たちを犯罪から救うために、多くの九九・九何%の国民が同じようなことをしなきゃならぬということも私はいかがなものかなと、こう思うんですね。
 例えば、大臣、バス、都バスなんか乗られたことがあるか分かりませんけれども、東京都はちょっと知りませんけれども、私、京都では、政令指定都市では敬老乗車証という、このものもただではないですが、ただに近い料金でバスのパスがもらえますですね。そうすると、朝なんかの非常に忙しい通勤通学の非常にバスが込んでいるときに、お年寄りがそういう敬老乗車証を持って乗ってこられるんですね。最近は、もう乗客を大事に扱わなきゃいかぬ、けがをさせてはいけないということがもう運転手に教育されていまして、お年寄りが乗って、それで座席に座って、あるいは止まったときは、止まってからまた出口まで降りてというふうになりますと、通勤通学の人はもういらいらするんですね、非常に時間が掛かるから。そしてまた、その方は一駅でも乗るんですよ、ただだから。
 こうなりますと、つまり、その高齢者と一般の非常に忙しい人が一緒にバスに乗らなきゃいかぬ。これも、例えばお年寄りが確かに振り込め詐欺、何百万というお金を大変な損失してしまったということは、それは、それを防がなきゃいかぬけれども、普通、一般の人が銀行へ行って、一日もう五十万しか駄目です、一月で二百万ですと、このようにこのごろなってしまったんですね。
 これ、普通商売している人は、まあもちろん違う、特別なまた銀行で申込みをしているでしょうけれども、もう私らでも、やっぱり議員しておりますと、多少の金を動かさなきゃいかぬことになりますと、もう一日五十万とか一月二百万では済まぬ場合あるんですね。
 こういうことを同じように、お年寄りの視点で、生活弱者の視点で一般の人まで同じような水準まで全てを基準を統一してしまうというのは、私は非常に不便なことを私たちが強いられていると。これはまた別の施策、例えばお年寄りには特別なキャッシュカードを持ってもらって、そしてもう金が余り出ないとか、そんなことを工夫すべきではないかと、このように思うんですが、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
#30
○国務大臣(松原仁君) 御指摘がありましたように、金融機関において、現在十万円を超える現金送金に関して利用者等の本人確認も求めているし、一回ごとにそういったことであります。これは、犯罪による収益の移転防止に関する法律、振り込み詐欺を含むマネーロンダリング防止等のためにそういったものが行われていると承知をいたしております。
 私自身も、これ非常に煩雑なものですから、一回でもっとできないのかと言って窓口で随分と言い合った経験がかつてありました。したがって、この委員のおっしゃる点も理解をできるわけでありますが、これはいわゆるFATFという国際機関がありまして、FATFの金融活動作業部会の特別勧告七に対応したものであり、平成十九年の一月から対応しております。
 このFATFの中で、正確にはこう書いてありますね。FATFテロ資金特別勧告七解釈、各国は、まあFATFに参加している国、日本も参加しておりますから、各国は、最低限の閾値(一千米ドルを超えない)を採用することができるということで、これは約十万円ということになりまして、今の円とドルの基調でいきますともっと下がってしまうかもしれませんが、したがって、FATF加盟国である限りは、FATFで決めたことですから、かなり不自由でもこれに従わざるを得ないということになります。
 ですから、FATFの中で、その今の委員のような指摘を含め、日本のデリゲーションがきちっとこういった我が国の、つまり、彼らはキャッシュではなくていわゆるカードでやる社会だと思うんですよね、そういうのは。我々は、現金を使うケースがやっぱりかなり多いと。その辺の慣習の差もあろうかと思っておりまして、その辺はまた、そういうところの議論ができるならばそこで議論するべきで、現状、我々はそういった意味で十万円ということになっているわけであります。
#31
○二之湯智君 次に、消費者教育あるいは啓発のことについてお伺いしたいと思います。
 人をだますのは悪いことでありますけれども、人間、だまされないようにふだんから心掛けることも必要ですね。それで、世の中にはそうそううまい話というのはないわけなんですが、そのうまい話には何か裏があるぞと、こういうことで、昔から、こんなこと、表現はもう最近はないんでしょうが、人を見たら泥棒と思えと、都会は生き馬の目を抜くようなところだから気を付けよと、こういうことを親からずっと聞かされて皆さん大きくなって、そうそううまい話にだまされないという、そんな社会人が育っておったんですが、最近はそういう親からの知恵も継承されないのでついついだまされてしまうと、まあこういうことなんですね。
 特に、高齢化時代に向かって、高齢者のそういう被害者、あるいは若い人でも最近はネット時代だからそういう新しい犯罪に巻き込まれると、こういうことですから、ふだんから、やはりそういう小さいときから、そういう子供たちに、もう最近家庭の教育力というのはちょっと落ちていますから、幼稚園、保育園、あるいは小学校、中学校ぐらいからしっかりとそういう消費者教育をしていかなければならないんではないかと、それは時代の要請であるかも分かりませんですね。
 そこで、先ほどのいわゆる地方消費者活性化基金が非常に使い勝手が悪いというか、消費者担当部門のところでしかこれが使えない。もしこれを、学校教育とか何かで教育委員会を通じてやってくださいと、その同じ地方自治体でも、消費生活の担当部門が教育委員会にお願いに行って、何とか消費者教育を学校でやってくださいませんかと、こういうことになっておるようでございますから、もう少しこの基金が幅広く地方自治体が使えるようにしなけりゃならないんじゃないかと、このように思うんですが、その辺についての大臣の見解をお伺いしたいと思います。
#32
○国務大臣(松原仁君) 委員が御指摘の賢い消費者を教育し、つくるということは、やはり消費者行政の肝の部分だと冒頭の御質問にも御答弁をしたところであります。そのために様々なことをやっていかなければいけない。当然、その学校教育との連携というのも極めて重要であるということは認識をしているところであります。自主的で合理的に行動する消費者を育成すると。被害を受けない、だまされないと。
 犯罪は、例えば今こういった消費における犯罪でありますが、ほかにもコンピューターネットワークを使った犯罪等、また別の部署でその抑止の様々な議論もなされているわけでありますが、様々なそういったものに対して、賢い、そしてだまされない、そしてこういうふうなものが隠れていると、犯罪が、というのを見破れる消費者を私たちは教育をしていかなければいけないと思っております。そのためには、学校、地域、家庭における消費者教育を推進することが重要であります。
 消費者庁としては、現在、中学生向けや高校生向けの消費者教育用副教材を作成しておりまして、また、学校や地域、家庭における消費者教育を推進するために地域の消費者センターや消費者団体、学校など連携して、多面的な消費者教育を行う仕組みを支援を今することに対して検討を、今委員御指摘ありました、検討をこれから始めて、それに速やかに取りかかっていきたいと思っております。
 特に、私は、学校教育も必要でありますが、学校教育の中に、例えばその地域で活動している極めて中立な消費者団体が、こういうふうなことで我々はだまされることがあるとか、そういったふうな例えば実例や机上だけではない様々な訓練というものもあるのかなというふうに認識をいたしております。
#33
○二之湯智君 それに関連して、よく、子供がシュレッダーに指を挟まれた、あるいはコンニャクゼリーで喉を詰まらせて窒息した、あるいはライターを付けて、そして火事になって死んだと、こういう事例があって、そのたびに、その親御さんが不注意だということはマスコミも言わない、行政も言わない、いや、これはメーカーが悪いんだと。だけど、家庭でシュレッダーが子供が手の届くところにあったら、子供は興味本位にそれを触るかも分からないし、あるいはコンニャクゼリーなんていうのは、そんな小さい幼児に丸ごと食べさせたら、窒息するのは当たり前ですよね。あるいは、この今のライターでも、子供は手が届けばまた興味本位でやる。
 そんなことで、どうも何でもかんでもメーカーに責任を押し付けたらいいんだと。例えばアイロン、アイロンはこれどうですか。親がちょっと目を離して子供が手で触ったらやけどしたと、これアイロンのメーカーが悪いですか。あるいは、包丁、包丁も子供が手の届くところに置いておいて、それもまた触って指切ったと、喉刺したと、これ包丁のメーカーが悪いんでしょうかね。
 だから、やはり親の不注意、親が小さい子供がいるときにはどのようなことをちゃんとすればいいかという、そういう、言って悪いですけれども、親の教育をしないと。ただ、親の教育をどこでするのかということも大変難しい問題ですね。もう今やおじいちゃん、おばあちゃんと同居していませんから、若い母親は本当にもうその辺は非常に不注意が多いんじゃないかと。だから、私はいつもいつも思うんだけれども、そういうメーカーに何でもかんでも責任を押し付けたらいいということは、やっぱりそれこそ私が言っている賢い消費者、立派な親にならないんじゃないかと思いますけれども、大臣、自分の言葉でちょっとお答えください。
#34
○国務大臣(松原仁君) 極めてそれも重要な御指摘というふうに認識をいたしております。
 ライターなんかは、子供が火遊びしないようにというので、普通簡単に火が付くわけでありますが、なかなか重くて、かなり力を入れないといけないものがあると。しかし、あれは逆に使い勝手が悪いわけでありまして、私はたばこを吸いませんが、やってみたらかなり握力が必要になってくるわけであります。
 したがって、やはり委員御指摘のように、そういった部分では賢い消費者の中に自分の責任というものをきちっと認識して、特に子供に対しての指導をするというのは当然必要なものだというふうに思っておりまして、そういった意味では、今、子ども安全メールとかそういったものもありますが、私はまだまだこれは、委員御指摘のように、更に進め徹底をしていくべきものだというふうに、今委員の意見を聞き、御質問を聞いていて感じたところであります。極めて重要な御指摘であるというふうに思っております。
#35
○二之湯智君 最後に、国民生活センターの充実強化についてお尋ねをしたいと思います。
 独立行政法人国民生活センターは、全国六百十八の消費生活センターの、センターの中のセンターと、こういうことでございまして、情報提供、あるいはいわゆる生活相談員の研修、あるいは商品テストということなどで大きな役割を果たしているわけでございます。最近特にそういういろんな新しい手の犯罪が増えてまいりますと、この地域の住民と直接接している生活相談員の質的な向上というのが非常に重要になってくるんではないかと。
 そういう意味において、国民生活センターのいわゆる研修機関、研修の重要性もまた重要になってくると、こう思うんですが、この研修機能の強化など、国とは別に独立して国民生活センターの充実強化を図っていかなければならないと、このように思うんですが、大臣の所見をお伺いしたいと思います。
#36
○国務大臣(松原仁君) 国民生活センターの今までの役割とその実績というのは極めて大きいと私は認識をしております。
 したがって、国民生活センターが持ってきた、今委員御指摘の研修機能もあるし、商品テストもあるし、様々あるわけでありますが、こういったものはやはり失われてはいけないというふうに思っております。ADRの部分もいろいろと議論があるわけであります。
 私は、この部分は今様々な検討会でも議論がなされておりますし、私もこの大臣になって二か月余でありますが、様々な機会に様々な方から意見を承ってまいりました。今の委員のおっしゃったとおりだと思っております。したがって、今後の国民生活の在り方を考える上で、国民生活センターが持っていた良さ、特色、長所は残るように、更に強くするための努力をしていかなければいけないと、このように思っております。
#37
○二之湯智君 もう終わります。もう結構です。
#38
○木庭健太郎君 公明党の木庭健太郎と申します。
 今日は、今、二之湯委員から御指摘のありました国民生活センターの件について集中的にお聞きをしたいと思っております。
 ともかく、この消費者庁、先ほど御指摘あったように、できてから二年半たちました。今回はいろんな法案も、初めて消費者庁になってから出る法案もありまして、この委員会が活発に動く年なんだろうと、こう思っております。
 ただ、その二年半を振り返ってみると、できてよかったという声もあるんですが、何やっているんだろうかという声も実際かなりあることも事実でございまして、やっぱり団体の皆さん、それからこの消費者庁の問題に取り組んできた皆さんにとってみると、この消費者センターの一元化の問題というのは、かなりいろんな意味で皆さん方の関心を集め、なおかついろんな声がある問題だと思っています。
 まず、整理してお聞きしますと、結局、これは平成二十二年の四月ですか、事業仕分第二弾の対象とされた後に、これ二十二年十二月閣議決定された独立行政法人の事務・事業の見直しの基本方針によって、私たちにとってみると、突如、必要な機能を消費者庁に一元化して法人を廃止することも含め、法人の在り方を検討するということになったんですよね。この辺の経過が、不透明なというかよく分からないというところがあります。
 その後の検討も、今検討なさっているとおっしゃったんですが、どんなふうな検討になっているかというと、まず消費者庁と国民生活センターのタスクフォースの設置があって、その取りまとめの後に今度は有識者から成る国民生活センターの在り方の見直しに関する検証会議の設置があって、この中間取りまとめを経ますと次は、現在ですけれども、また別の検討組織として、国民生活センターの国への移行を踏まえた消費者行政の体制の在り方に関する検討会。もう次々に検討会ができておりまして、これどうなっていくのかがもう全く見えないような状況にあるような気もいたします。
 大臣、今御発言なさいましたが、私は、まず基本認識として大臣が、この国民生活センターというものの存在についてどういう御認識を大臣になる前からお持ちであり、二か月間、一生懸命いろんな方とお話しされて、国民生活センターというのはどういう意味があるのかというふうな今認識をお持ちになっていらっしゃるのか。その認識を踏まえるなら、この機能を国へどんどん移していくことは本当に正しいんだろうかと、そういったことも含めて御答弁をいただければと思います。
#39
○国務大臣(松原仁君) 国民生活センターに関しては、今委員御指摘のように、この間様々な経緯があって、幾つかのそういう検討する舞台もあって、現在また検討をしているところであります。その間、一月二十日の閣議でそういった方向性が打ち出されたと。それは、一月二十日の前の段階からその方向性が、当時の政務三役でお互い合意をされた中で一つの手続をもって進んできたという経緯があったというふうに認識をいたしております。
 私はそうした中で、その認識というか、その一つの流れというのはやっぱり流れで尊重していかなければいけないというふうに思っておりまして、尊重した上でどういう形が一番、国民生活センターが従来、いや、国民生活センターというよりは消費者のためにどういうふうに立ち位置があればいいのかという、その一つの舞台の上で私は今の職責をいただいて最善を尽くすというのが自分の立ち位置であります。そうした中で、この間様々な議論を聞いてまいりまして、今もその議論は行われているところでありまして、私もなるべくその議論に出たいということで、何回かある中で、出れる限りは最初から最後までその検討会の議論をずっと黙って聞かせていただいたり、それはさせていただいております。
 率直に言って様々思うところはあるわけですが、そこの検討会の結果もまた出てくると思うので、私がまたそこで、この場で御発言を申し上げるというのはどうかなと思っておりますが、基本的には、先ほど申し上げたように、国民生活センターというのは、いわゆる完全な官ではない、しかし民でもないと。その微妙な立ち位置が、ある意味で様々な意味において消費者のために役立つ部分があったのではないかというふうな認識はやっぱり一方においてはあるわけであります。その中で、先ほど申し上げたADRがあったり商品テストももちろんあったり、いろいろな機能があったと。ですから、私、この議論を進める上で、やっぱり今持っている国民生活センターの良さをもうできる限り残し、さらには拡充するような方向で議論を進めていくべきだろうと思っております。
 閣議で決まった内容は国へということであって、国のどこへという議論には、まだこれからその検討会の中で議論が様々なされるだろうと、このように承知をいたしております。
#40
○木庭健太郎君 平成二十二年の閣議決定というのはどうなっているかというと、国民生活センターの消費者庁への一元化ですよ。法人の廃止を検討するという方針が、平成二十二年の十二月の閣議決定なんですよ。だから、どこじゃなくて消費者庁にということであり、なおかつ法人の廃止ということまで含んでいるところが、ちょっとこれは突然出てきたものですから、消費者庁問題にずっと携わったみんなにとっては、あっ、という話だったんです、ここは。
 だから、その辺の経過を大臣御自身はどんなふうに、どうしてこんな閣議になっちゃったのかとかですね。少なくとも、消費者庁の設置法の議論をしたときは、国民生活センターをなくそうなんという話はなかったですよ。私の拙い記憶ですが、なかったんですよ。それが突然このとき出てきているから何でだろうなという話になっているわけで、もしその辺について経過があれば、御説明をいただいておきたいと思います。
#41
○副大臣(後藤斎君) 先生御指摘のとおり、平成二十二年の十二月七日の基本方針で、独立行政法人の事務・事業の見直しというものが決められた中で、消費者庁の機能を強化する中で、独立行政法人制度の抜本的見直しと並行して、消費者生活センター及び消費者団体の状況等も見つつ、必要な機能を消費者庁に一元化して法人を廃止することも含め、法人の在り方を検討するということで、含めということで、このときは確実に廃止をするということじゃないというふうに私自身は思って、昨年、私も九月にこの職に就任をさせていただきましたが、当時の山岡大臣とも御相談をし、後ほどまた先生御指摘があるかもしれませんが、何度かの議論を経て、国民生活センターの在り方の見直しということで中間取りまとめを十二月六日にし、この際にも様々な意見が出ました。
 詳細はもう先生も十分御案内のとおりだと思いますが、そのまま国民生活センターを残すべきだと、やはり機能もしっかりしてるよねという御議論も当然ありましたし、いや、そうはいってもこの厳しい財政状況の中で人的、また効率性も高めて、先ほど大臣が御答弁を差し上げたように、やはり組織の在り方というのは非常に大切な部分も当然ございますが、それは全てが消費者の皆さん、国民の皆さんのためにという部分だというふうな認識の下で、ある意味では結論が、一元化というタスクフォースの部分ではなく、もう少し、一元化というのを前提にはしながらも、大きな前提としながらも、やはりまだ詰めるべき事項があるということで、新たに新しい松原大臣の下で二月十日の日に決定をさせていただいた新しい消費者行政の体制の在り方に関する検討会ということで、今、私が主宰をさせていただき、東京大学名誉教授の大森先生が座長で、過去三回、今日も夕方ございますが、その中でも昨年と同趣旨の御議論や、また、新たに先ほど先生が御指摘のように一月二十日の日に行政刷新会議で新しい部分に行く独法もございますし、また、国民生活センターについては、二十五年度を目途に法人の機能を国に移管するというふうなことの大前提に必要な定員、予算を確保したという前提も付けさせていただいて、閣議決定もなされております。
 それぞれいろんな御意見をきちっとお受けをしながら、できるだけ多くの、消費者の皆さん方ももちろんでありますが、国民各層の御意見を賜りながら一番消費者、国民の皆さんのためにどんな主体がいいのかという御議論を今させてもらっているということで、幾つかの検討会があったことは事実ですが、それは全て、連続性はありますが、それぞれの評価、検証をしながら、現在三回、今日四回目の消費者行政の検討会議をさせていただくということで、是非この経緯も含めて御理解をいただければというふうに思います。
#42
○木庭健太郎君 何に我々がちょっと不満に思うかというと、例えばこの事業仕分第二弾の際には、国民生活センターと併せて評価対象になっていたのは、例えば商品テストの機能を担う農林水産消費安全センター、製品評価技術基盤機構、これも評価対象だったんですよ。
 ところが、この二つの法人は、これ、二十二年の十二月の閣議決定では、廃止を含めたなんていう見直しは求められていないんですよ。一月の閣議決定はどうなったかというと、独立行政法人の制度及び組織の見直しの基本方針見ますと、この二つの法人はそれぞれ行政執行法人と。やっぱり農林水産省とか経済産業省は強いのかなと、消費者庁はいじめられているんじゃないかというふうな思いになるんですよ。こういう同じような評価の機能がありながら、何でこんな差付けられるのという気がちょっとするんですが、その辺はどうですか。
#43
○副大臣(後藤斎君) 先生御指摘の部分で、確かに農林水産消費安全技術センター、製品評価技術基盤機構、これについては行政執行法人に移行するというふうなことが決まっています。
 先生御案内のとおり、元々この二機関は国家公務員型で、公務員の方が十年前の独法つくる前にはやっていたというこのやはり経緯と、その検査を国がどこまでかかわるかということと、地方の部分をどう整理をするかという、その部分があるかなというふうに私は思っています。
 要するに、従来型の部分と、更にお話をさせていただければ、先ほども先生に御説明をしたように、やはり今、先ほど先生が御指摘のとおり、消費者庁も消費者委員会も設立がされて二年半経過をし、その中で、当時の設置法附則に従っていろんな議論をしなければいけないという大きな課題も当然私たちも十分に承りながら議論をしているということで、その中で、先ほどもお答えをしましたように、人的、予算的なものも十分やはり確保しなければ地方消費者行政のこれからの大きな支えもなかなかできないし、また昨年の検討会議、今やっているものも含めて、やはりまだ消費者庁や消費者委員会の事務局体制も不十分であって、もっと効率的、もっとメッセージもきちっと出せという多様な御指摘もいただいていることも含めて、二つの法人とは別の形で、国への移管ということが一つの内閣の中の方針として一月の二十日に決定をされたというふうに御理解をいただければというふうに思います。
#44
○木庭健太郎君 もう一つは、これは実は民主党の考えの中にかつて消費者権利院という考え方があって、法案も民主党から出たんですね。消費者庁設置法をやるときにこれ併せて審議をさせていただいたんです。
 この消費者の権利院法案というのを見ますと、一応、これは附則の第三条において、独立行政法人国民生活センター設置法を廃止し、その事務を消費者権利院が引き継ぐことにしているという項目があります。
 そういう意味では、この平成二十二年十二月の閣議決定というのは、これは消費者権利院法案、かつて民主党が出されたんですが、この考え方を改めて何か実現させようというような意思がおありになって出されたのか。やっぱり、ここは一応どういうことなのかは確認をさせていただきたいと思います。
#45
○副大臣(後藤斎君) 先生御指摘のとおり、消費者庁並びに消費者委員会の御議論を三年前に賜る中で、民主党の当時の議員立法として消費者権利院法案並びに消費者団体訴訟法案を二〇〇九年の三月十二日に提出、決定をさせていただいたところでもあります。
 いろんな御議論がある中で、特に消費者権利院法案も、権利官という一つの独立した長を設けながら、その中で委員会を設置をし、さらには事務総局という組織をつくり、さらには地方の権利官並びに地方消費者権利局、そして消費生活相談員の方々も含めた全体としての大きな消費者行政の見直しの法案を出しております。
 そういう意味で、今回の国民生活センターの在り方の見直しに関する検証会議、昨年の十二月六日にまとめたものも、そういう意味では、国民生活センターの各機能についてその全てを維持、機能についてまず全てを維持するということと、一体性を確保し、より一層充実させていくという議論が私は大前提であったというふうに基本的には思っています。
 そういう意味で、先生が御指摘のとおり、当然その趣旨も入っていますが、消費者権利院法案を提出した部分に一体として別にどうこうということでなくて、先ほど大臣も御答弁をされたように、今検討会議で議論しているものは消費者庁と国民生活センターの機能の一元化ということだけではなく、消費者委員会やほかのいろんな組織の部分も含めて、消費者行政にとってどのような仕組みが望ましいかということを幅広く検討しているということで、是非御理解をいただければというふうに思います。
#46
○木庭健太郎君 大臣、消費者庁という役所は、実は、これ別に行政が欲しがってつくった庁じゃないんですよ。まさに消費者庁というのは、先ほどもちょっと話があっていましたが、例えばコンニャクゼリーの問題があってみたり瞬間湯沸器の問題、エレベーター、いろいろあったじゃないですか。ああいう本当に被害に遭った方たちが、消費者に対して行政は、政治は目を向けていない、やっぱり一本化したものが要るんだと。言わば、そういう人たちのもう物すごい要望を受けて、それこそ民主党さんも一生懸命頑張っていただいて、もう各党が一致して、ある意味では国会が、議員が、政治がつくったのが消費者庁なんですよ。
 そういった意味では、あくまでやっぱりきちっと目を、ほかの役所と違うんです、そういった視点を是非大臣には持っていただきたいし、やっぱりその国民生活センターをその機能を移す、一元化するという問題は、それは国民にとって本当にメリットがあるのかどうかも含めて、やっぱりいろんな点をもう少し慎重に検討も、是非、今その全体を見直した検討会に大きく広がったと大臣おっしゃったわけですから、是非その中で、こういう意味でこのメリットがあるんだと、もしそういうことをやらなければいけないならば、その説明ができるように仕上げていただきたいし、我々としては是非、この国民生活センターというのは、もう皆さんからするとやっぱり一つの定着したものもあるということも言われているわけですから、そこも含めて、是非そういう慎重な、なおかついろんな声を聞いた上で、この消費者庁の成り立ちも含めた上で検討していただきたいと、国民生活センターについて。ということについて決意を伺って、私は質問を終わりたいと思います。
#47
○国務大臣(松原仁君) 今、委員、非常に重要な御指摘と思っておりまして、その場合には、検討するそのメンバーというものも極めて重要でありまして、そうした中で、私も、従来の経緯を踏まえ、それは消費者を守るということでずっと活動をしてきたたくさんの草の根の皆さんのことも含め、今回は全体の委員が十一名ですが、五人の消費者団体の方々に委員に加わっていただくということで、今、極めてそういった委員の認識を持った意味で検討会が進んでいるというふうに認識しておりますし、その中で、やはり消費者にとって一番何がいいかというその方向性が、もちろん他の要素もあります、財源の問題その他の問題がありますが、それが議論されていくだろうと思っております。
#48
○木庭健太郎君 終わります。
#49
○松田公太君 みんなの党の松田公太です。
 大臣、私はこの消費者特別委員会において何度も、実は全量検査、福島、宮城、茨城、そういったところで全量検査ができるような放射性物質の検査機器を導入するべきだと主張してまいりました。
 まず、現在、消費者庁が行っています放射性物質検査機器の貸与、これにつきまして状況を教えていただければと思います。
#50
○政府参考人(松田敏明君) 消費者庁と国民生活センターにより進めております地方自治体への放射性物質検査機器の貸与につきましては、これまでに第一次から第三次申請まで終了いたしておりまして、合計で二百七十六自治体から三百七十台の申請を受けております。その配分先は、放射性物質の影響、地域的なバランス等を考慮いたしまして、第一次で二十四台、第二次で五十台、第三次で百五十台の配分先を決定いたしておりまして、合計で百五十九自治体に二百二十四台を今決定をいたしておるところでございます。今、取りあえずそこまでです。
#51
○松田公太君 今、第三次配分まで終わったということですか、第三次申請まで終わったということですかね。
#52
○政府参考人(松田敏明君) 第三次申請まで。
#53
○松田公太君 申請まで終わったということですね。そうすると、次回から第三次配分が始まるということなんでしょうが、どの地域に幾らぐらい今後貸与していく予定なのか、これを教えていただければと思います。あと、予算全体幾らあって、幾らまで使おうと思っていらっしゃるのか。
#54
○政府参考人(松田敏明君) 今、第四次申請、これは十七都県を対象といたしております。三月十九日から受付を開始しておりますが、四月中に配分決定を行う予定でございます。第四次配分では更に百五十台以上を確保できるようにして、可能な限り自治体の要望におこたえしていく方針であると。
 先ほど、三百七十台希望があって、今二百二十四台と申しました。これが差し引きますと約百五十台の希望残ということになりますけれども、そういったところを勘案しながら、できるだけ自治体の御希望にこたえていく方針ということでございます。
 また、引き続き、貸与に加えまして、検査体制の整備に向けまして、研修等を通じたバックアップも行っていく予定でございます。
 今予算という話がございましたけれども、これ、国民生活センターの運営費交付金の中でその余裕金の中でやっておりまして、幾ら予算があると一概にちょっと申し上げられないことを御理解いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
#55
○松田公太君 予算は是非しっかりまず明示していただきたいなと私は思うんですが、とにかくその予算まだ分からないということなんですが、私がヒアリングをさせていただいた結果は、約四億円ぐらい考えていらっしゃるのかなというふうに今感じております。
 その四億円、いいんですけれども、それだけのお金を使うのであればしっかりとフォローしていただきたいと。これ、以前も申し上げましたけれども、ただ単に貸与して、はいおしまいということではなくて、消費者庁の方から積極的にアプローチして、こういうデータを出してくれということでデータを集めていただきたいんですね。そしてそれを消費者に還元する、このようなデータが出ていますと、ですから心配ありませんよと、例えばですね。そういう情報を配布するために御利用いただく、これを是非しっかりやっていただきたいなというふうに思っております。
 続きまして、ちょっと次の質問に移らせていただきますが、米の問題ですね。福島米のこれは全量検査ですかね、これも私は実は福島については特に全量検査するべきだというふうに主張してまいりました。私が多分この消費者特別委員会で、またほかの委員会でも御提案したことがあるんですけれども、提示させていただいた機械、富士電機さんの機械だったと思いますけれども、それはベルトコンベア式でどんどんどんどんと検査ができるというものなんですが、それを、済みません、ちょっと当時の細かい数字は覚えていないんですが、何十台か購入すれば福島全域で約百日間あればお米の全量検査ができるんですよという主張をさせていただきました。
 これは、もう既に前の前の大臣になってしまわれましたが、細野大臣にも主張をさせていただいておりまして、実際、先日新聞を見ていましたら、細野大臣が福島県のお米を全量検査するという方向で考えているというお話が出ていましたので、それはよかったなというふうに感じている次第でございますが。私、これは福島だけではなくて、茨城、宮城、栃木、場合によってはですね、そういったところでもやはり全量検査するべきじゃないかなと。
 どうしても風評被害の、何というんですか、その大きな被害というものをちょっと軽視しない方がいいんじゃないかなというふうに思うんですね。これは国内でもそうですし、私は海外に出向くこともあるんですが、海外で地元の住民と必ず私は話をするようにしているんですけれども、地元の住民たちはやはり非常に日本の食料品、お米、そういったものに対して疑念を持っていらっしゃるんですね、心配だと。
 このような話を例えば閣僚、大臣であったりにしますと、皆さん、いやそんなことないと。自分たちが例えば国際会議に行って話をすると、皆さん、ほかの政治家の方々が心配余りしていないよというような話が戻ってくるんですけれども、実際そんなことないんですよね。それはもう大臣級であったりリーダー級の人たちは多分そのような社交辞令的に話もされるんでしょうけれども、実際、住民たちは非常に心配されている。日本の食料品は、福島がどこかも分からないわけですから、日本全国のものが心配だということになってしまう。
 そういう風評被害をつくることにもつながっておりますので、少なくとも例えば福島県、またその周辺の地域で全量検査をお米に関してはやっているよという話になれば、これは今のところ輸出はそんなにしておりませんけれども、ほかの食料品に関しても心配ないというイメージをしっかりとつくり上げることができるんじゃないかなというふうに思っております。
 是非、消費者庁として、大臣どのようにこの件についてお考えか、お聞かせいただければと思います。
#56
○国務大臣(松原仁君) 福島県及び県内の各市町村においては、これは今次長から話があったような貸与事業による検査機器を用いて消費者の安全、安心を確保するため、住民から持ち込まれた自家消費作物などを対象とした消費者サイドからの検査を実施しております。
 今の実施状況は大変に予約が入っておりまして、検査実施状況、二か月先まで予約が入っており、フル稼働、フル操業しておると、こういうことでありますが、あくまでも、消費者庁としては、消費者サイドからということでこういった自家消費作物などに対しては行っているというところであります。
 他方、米の出荷時における全袋、全品検査ですね、一般的な仕様の検査機器では一件の検査ごとに時間と手間が掛かるため、多くの数量を効率的に検査できるベルトコンベア方式の検査機器を今年の秋、収穫時期に向けて百五十台導入し、産地における農協や出荷業者等による自主検査体制の整備が行われると聞いているということであります。
#57
○松田公太君 まさしく今のベルトコンベア式の機械を私が提案したものなんですけれども、言いたいのは、やはり最初からやるべきだったなと。去年の九月に福島はたしかセシウムの問題が出てきましたよね。ああいった事態を防げたんじゃないかなというふうに思ってしまいます。是非もっと積極的に消費者庁としてもかかわっていただければというふうに思います。
 もうこれは結構です。次に進めさせていただければと思います。
 ちょっと商品の不当表示の可能性についてお聞きしたいんですけれども、これ、たまたまテレビを見ていましたら、飲料水、バナHというもの、これが頻繁にコマーシャルをしているなということに気付きました。御存じでしょうか、バナHのコマーシャル、御覧になられたことあります。余りないですか。
#58
○国務大臣(松原仁君) 見ておりません。
#59
○松田公太君 実は、韓国の国民的女優のチェ・ジウさんが宣伝をされているものなんですね。何で私、そのコマーシャルを見ていて違和感を感じたかというと、国連認定って書いてあったんですよ。国連というのは、普通の消費者がイメージするのはいわゆるニューヨークに本部を置く国際連合のことじゃないかなというふうに思います。私は国連に連絡をしまして、日本にある関係各所に連絡をしまして確認をしましたところ、いや、実は国連とは一切関係ありませんという話が戻ってきたんですね。
 実際、この件について何か苦情とかが消費者庁に届いていないかどうか、これをお聞かせいただければと思います。
#60
○国務大臣(松原仁君) 御指摘のバナHについて、相談というかPIO―NET、これは全国消費生活情報ネットワークでありますが、通じて全国の消費生活センターから寄せられたバナHに関する相談件数は過去十年で四百九十七件となっております。
#61
○松田公太君 これにつきましては、まだちょっと私もこれ以上深く検査、調査などできていないんですけれども、何かちょっと嫌な感じが多少しますので、その国連という部分でですね、まず表示がおかしいんじゃないかということも含めまして、またネットなんかを見ていますといろんな情報も出てまいりますので、是非、消費者庁として大きなこれ問題になる前にチェックをしていただいて、何かアクションを取らなくてはいけないところがあるのであればアクションを是非取っていただければなと。事前にアクションを是非取っていただければというふうに思います。
 以上で私の質問を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。
#62
○大門実紀史君 日本共産党の大門です。
 マルチ商法について質問をいたします。
 山岡大臣は辞められましたけれども、山岡さんが辞めたからといって何かマルチ商法対策が進んだわけではございません。これから何回かに分けて質問をしたいと思いますが、今日はその一回目ということでお聞きいただきたいと思います。
 私は二〇〇八年からこの問題を国会で取り上げてまいりましたけれども、マルチ商法は、この間も言われておりますとおり、法律的に言えば連鎖販売取引でございます。現代用語といいますか、今の言い方で言えば、言われているネットワークビジネスということでございまして、会員をネズミ講式に拡大していって、物品販売ですけれども、それで頂点はどんどんもうかるけれど、末端に行くほど、何というか、負債がたまって、在庫がたまって、借金を増やして、多重債務とか家庭崩壊とか自殺とか起きているという社会問題になっているわけでございます。
 ただ、問題は、複雑なのは、このマルチ商法というのは、ほかの悪徳商法と違いまして会員を増やしていくわけですけれども、会員を増やした途端、その人も加害者になってしまうと。加害者であり被害者でありという関係になりますから、なかなかこの問題が顕在化しにくいといいますか、裁判とか訴訟になりにくいわけでございます。したがって、何といいますか、水面下でずっと解決されないで進んできているという問題ですが、いつも被害は起きているということでございます。
 元々、連鎖販売取引は一九七四年の、当時は経済企画庁だったと思いますが、国民生活審議会とか七五年の産構審ですね、産業構造審議会、当時通産省ですか、そういうところでかなり議論をされまして、全面的な規制もしようかという議論まであったんです。国会でもそういう議論があったんです。
 まあいろいろありまして、結果的には特商法で、勧誘の仕方が悪ければ摘発しようというふうなところで、まあ取りあえずそういう形にしようということになったわけですが、一度は国会で、霞が関で、全体で規制をしようかという俎上に上ったテーマであるということは、よく今の方々に知ってほしいなというふうに思います。
 その後、マルチ業界に、アメリカから、アメリカはマルチ、野放しですので、アメリカで飽和状態になったアメリカの企業がどんどんどんどん日本に入ってきて、そのときにネットワークビジネスという名前を使って、ずっとやり始めたと。同時に、いいマルチ、悪いマルチというような、そういう論も、そういうアメリカ系の企業はどんどん打ち出して、いいマルチと悪いマルチがあるんだと、自分たちはいいマルチなんだということをどんどんどんどん、そういう論を展開したわけでございます。
 ただ、このマルチというのは、名前がどう変わろうと、連鎖販売取引というのはいいも悪いもないんです。仕組みそのもの、増やしていって、会員を増やすことで利益を上げる、利益を集中すると、この仕組みそのものに問題があるわけでございまして、いいもの悪いものがあるわけではございません。仕組みそのものに問題があるということですね。
 ヨーロッパではこの仕組みが規制されております。アメリカと日本が野放しになっていると。今規制されていないから、合法だからいいんだということにはならないんです。立法府ですから、規制する法律を作る方向で考えなければいけないテーマだということでございます。
 この間、いいマルチ、悪いマルチ論に乗せられて政治家も動いちゃって、前だったら民主党の前田雄吉議員が展開したり、最近では山岡さんがそういうことに乗っかっていろいろ動いたということで問題になったわけでございます。
 ただ、少なくとも国会、霞が関のレベルで申し上げますと、二〇〇八年に当時の自民党の甘利経済産業大臣は、これだけの被害が起きているので何らかの規制について考えなければいけないということを答弁されておりますし、二〇一〇年は福島みずほ消費者担当大臣も、消費者庁ができたんだから、一歩進んだ形で何かできることを検討しなきゃいけないというふうになっているわけでございます。
 私は、こういう歴史的な経過のある国会の議論を霞が関でも、特に経済産業省の場合は、もうちょっとちゃんと規制しようと思っていたとか、こういう歴史的な到達点を踏まえて、このマルチの問題は、ネットワークビジネスの問題はとらえる必要があると思います。
 新しく大臣になられましたので、まず御認識、あるいは取組の姿勢について、お考えを伺いたいというふうに思います。
#63
○国務大臣(松原仁君) 今委員御指摘のように、今までの経過があったということであります。
 昭和四十九年七月には、国民生活審議会の答申において、まあ幾つかポイントはありますが、一つには、この法的規制は不十分であり早急に予防的な規制が必要というのと同時に、消費者利益を必然的に害することになる販売方法、すなわちマルチレベルの販売、SF商法などは、社会的に無価値であり、直ちに禁止すべきという議論も、この答申の中に盛り込まれていることは承知をいたしております。
 また、同時に、昭和四十八年の十一月の産業構造審議会答申においても様々な議論があって、より厳しい、マルチ商法については、その活動を実質的に禁止するよう厳しい規制を行うべきであるというのも箇条の中に入っていることも承知をしているところであります。
 そうした今までの経緯を含めてでありますが、このマルチ商法については、様々な問題の起こり得る商法と私も認識をしておりまして、これまで国民生活センターはホームページやパンフレットを通じて消費者に対する注意喚起を継続的に実施をしております。まあ継続的に実施をしているという、そういった事柄であるというのも、こういったことで申し上げているわけであります。
 このほか、消費者庁で作成した高校生向け消費者教育用教材に、違法な連鎖販売取引による消費者被害について掲載するなどの取組を進めております。また、厳正な法執行ということで、特定商取引法における連鎖販売取引の規制に違反する行為があれば、当該事業者に対する業務停止命令も含め、厳正に対処していきたいというふうに思っております。
 これ勧誘のときに、損することはありません、必ずもうかりますと言えば、これはもう完全に違反でありますから、そういったことも含め、啓蒙を含め、きちっと厳正にしていきたいと思っております。
#64
○大門実紀史君 この間、この山岡さんがいたときにはマルチの議論が相当ありましたけれども、率直に申し上げて、このマルチ、連鎖販売取引についての問題意識は、消費者庁になって、経済産業省の時代、いろいろ私かかわってきましたけれども、消費者庁になってからの方が弱くなったと。特に事務方の取組というか意識が、もうちまちましたことばっかりやっていて、基本的に何か具体的な検討に入っておりません、何度聞いても、半年たっても。山岡大臣のときにあれだけの問題になっても、ほとんどその昔のことも知らないというような担当者がやっているような状況でございます。
 どこに原因があるのかといいますと、実は山岡前大臣だけではなくて、来てもらっていますけど、消費者庁の事務方のトップに私は最大の問題があると思っております。
 山岡大臣が一段落したらこの問題を取り上げようと思っていましたので、今日取り上げますけれども、資料を配付いたしました。これは「直販協マガジン」と言いまして、二〇一〇年十二月号でございます。
 これは、福嶋長官と全国直販流通協会理事長が特別対談をしておりますが、この直販流通協会とは、何のことはない、ネットワークビジネスの企業の協会でございます。会員企業には例の山岡大臣のときに問題になったナチュラリープラスがありますし、業務停止命令を受けた企業が幾つもございます。
 このマガジンは何なのかということなんですけれども、これは会員向けの、このネットワークビジネス業界の会員向けの雑誌でございます。マルチにとっては、ネットワークビジネスにとっては、会員イコールお客さんです、会員イコールお客さんです。つまり、お客さん向けの宣伝資料。つまり、ネットワークビジネスというのは安心してやってもらって結構なんですと、広げてもらって結構なんですという宣伝をするためのマガジンでございます。
 それに福嶋長官がのこのこ出てきて、もう一個一個紹介しませんけど、もう引用するにもいっぱいありますけど、要するに、さっき言ったいいマルチ、悪いマルチ論に乗せられて、理事長が要するに言いたいのは、自分たちはいいマルチですと言ったのに対して、福嶋長官は、何のことはないですよ、頑張ってくださいと、のうてんきな受け答えをしているわけですね。これがマルチ宣伝の広告塔に使われたんです、あなたは、あなたがこれに出ることによって。これを、この業界はマガジンを配っているわけですよ、安心してマルチやってくださいと。それにあなたは広告で使われたわけですよね。
 何でこんなものに出たんですか、あなた。
#65
○政府参考人(福嶋浩彦君) この協会、マルチを含む、マルチというかネットワークビジネスの、連鎖取引の業者を含む訪問販売、直販流通の協会というふうに理解をしております。ですから、御指摘のように、マルチの事業者も参加をしているというのは今認識をしております。
 この対談の中身がそうなんですけれども、協会として、協会というのはマルチだけではありませんが、その訪問販売の協会としてのコンプライアンスを自主的に高めていく、浄化を自律的にやっていくという取組を強化していきたいということでしたので、そういう立場で対談をしたというふうに考えております。ですから、ネットワークビジネスに頑張ってくださいということではなくて、ちゃんと違法なものは自主的に規制をしていく、浄化をしていく、コンプライアンスを業界として高めていくということに是非取り組んでくださいということで申し上げたつもりです。
#66
○大門実紀史君 だから、それがいいマルチ、悪いマルチ論に乗っけられているということなんです。あなたの立場はそうじゃなくて、連鎖販売取引という仕組みに問題があると、そういうことをしっかり認識しなきゃいけないのに、業界と一緒に、いいものがあれば悪いものもあると、いいものにしてくださいと、こんなレベルでやっているわけでしょう。
 私、福嶋長官ね、今日、国センの問題もありましたけれども、あなたもう、その国セン問題での独断専行もかなり責任あるわけだから、もうこういうことも含めてそろそろお辞めになるべきですよ、責任取って。辞めたらどうですか、これ。だって、山岡大臣、これで辞めたんでしょう。何であなたは辞めないの、これ。辞めたっていいじゃないか、これぐらいのことをやって。こんな宣伝やっていいのかよ、長官が。辞めなさいよ、あなたは、本当に。
#67
○政府参考人(福嶋浩彦君) ネットワークビジネスの宣伝をやっているということではないと理解しておりますが、そういう誤解を受けるということは反省をしたいと思います。
 対談をした時点で、そういう問題がある事業者もこの協会に加わっているということを率直に申し上げて認識していませんでしたので、その辺の調査、把握が不十分だったということは反省をしております。
#68
○大門実紀史君 反省してもらうのはいいんですけれども、相当宣伝に使われましたからね。消費者庁の長官が頑張れと言ってくれている、いろいろ言ってくれているということは、あなたのこれが、みんなこれで自信持ってどんどんどんどん会員広げているわけですよ。ちゃんとそういうことを自覚しなきゃ駄目だよ。
 ちょっと時間が余りないんで、大臣に聞きますけれども、問題はそういうことにあるわけです。問題はそういうことにあるわけでございまして、連鎖販売取引そのものの仕組みにあるということでございます。私は、このネットワークビジネスの企業を全部すぐ営業停止にしろなんて言っているわけではありません。この連鎖販売取引、商品を販売しているわけですけれども、いい商品もあります、中には。何も商品の販売を駄目とか、いい商品、商品力のある企業は商品の販売で頑張ればいいわけですね。会員を広げることでもうける仕組み、これはもう自制して余り広げないという企業も出てきているぐらいですけれども、まだやっているところいっぱいあるわけですよね。この仕組みが問題なわけですね。
 ここのところ、ちゃんと認識してもらって、甘利大臣、福島大臣がちゃんと方向は考えると、検討するとおっしゃっている方向で松原大臣もしっかりと取り組むように。事務方は全く駄目ですから。昨日、夕方レクしてもさっぱり分からないんですよ、歴史的なことも、問題点も。ちょっときちっとした指示を大臣からして、具体的な、どうすれば被害をなくせるかということをしっかり取り組むように指示をしていただけませんか。
#69
○国務大臣(松原仁君) マルチ商法をもっと厳しく規制するべきだということも含めての御議論だろうと思っております。
 特定商取引法では連鎖販売取引について、書面交付を義務付けすること、人を威迫して困惑させる行為を禁止すること、誇大広告を禁止すること等が規定されております。従前から、連鎖販売取引において特定商取引法の規制に違反する行為があれば、当該事業者に対する事業停止命令も含め、厳正に対処してきておりまして、過去五つの企業が該当して処分業者となっております。
 消費者庁としては、今後も特定商取引法に基づき、違反行為をした連鎖販売取引事業者に対し、厳正に対処してまいります。さらに、消費生活相談情報データベース、PIO―NETに寄せられる相談の実態や、現行法に基づく行政処分の状況、海外における規制状況などを調査しながら取組を検討してまいりますが、今委員御指摘の部分では、冒頭言ったように常に絶えずそういったものの警告を発しなければいけないということ自体が極めてそういったリスクが高いということも踏まえ、更に検討をしていきたいと、このように思っています。
#70
○大門実紀史君 終わります。
#71
○委員長(山本博司君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午前十一時四十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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