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2012/06/20 第180回国会 参議院 参議院会議録情報 第180回国会 消費者問題に関する特別委員会 第6号
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2012/06/20 第180回国会 参議院

参議院会議録情報 第180回国会 消費者問題に関する特別委員会 第6号

#1
第180回国会 消費者問題に関する特別委員会 第6号
平成二十四年六月二十日(水曜日)
   午後零時二十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十一日
    辞任         補欠選任   
     大野 元裕君     水戸 将史君
 六月二十日
    辞任         補欠選任   
     森田  高君     浜田 和幸君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山本 博司君
    理 事
                斎藤 嘉隆君
                林 久美子君
                末松 信介君
                二之湯 智君
                山本 香苗君
    委 員
                植松恵美子君
                江崎  孝君
                大河原雅子君
                金子 恵美君
                金子 洋一君
                谷  亮子君
                難波 奨二君
                松浦 大悟君
                水戸 将史君
                石井みどり君
                上野 通子君
                片山さつき君
                中西 祐介君
                森 まさこ君
                渡辺 猛之君
                松田 公太君
                大門実紀史君
                浜田 和幸君
                森田  高君
       発議者      大河原雅子君
       発議者      金子 恵美君
   委員以外の議員
       発議者      島尻安伊子君
       発議者      礒崎 陽輔君
       発議者      木庭健太郎君
       発議者      福島みずほ君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全)
       )        松原  仁君
   副大臣
       内閣府副大臣   後藤  斎君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        郡  和子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        五十嵐吉郎君
   政府参考人
       消費者庁次長   松田 敏明君
       消費者庁審議官  神宮司史彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○特定商取引に関する法律の一部を改正する法律
 案(内閣提出)
○消費者教育の推進に関する法律案(島尻安伊子
 君外五名発議)
○消費者基本法の一部を改正する法律案(島尻安
 伊子君外五名発議)
○消費者問題に関しての総合的な対策樹立に関す
 る調査
 (消費者安全法第十三条第四項の規定に基づく
 消費者事故等に関する情報の集約及び分析の取
 りまとめ結果の報告に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(山本博司君) ただいまから消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る四月十一日、大野元裕君が委員を辞任され、その補欠として水戸将史君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(山本博司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 特定商取引に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、政府参考人として、理事会協議のとおり、消費者庁次長松田敏明君外一名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(山本博司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(山本博司君) 特定商取引に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次発言願います。
#6
○松浦大悟君 民主党の松浦大悟です。
 ようやく委員会が開かれる運びとなりまして、こうして質問の機会をちょうだいすることになりました。御尽力いただきました皆様、本当にお疲れさまでございました。今日は副大臣、政務官、よろしくお願いいたします。
 さて、消費者庁の資料によりますと、平成二十二年度から貴金属などの訪問購入に対する相談、苦情、トラブルが大変増えております。高齢者や女性が一人でいる自宅などに訪問し、不意打ち的な取引を迫る。こうした点につきましては訪問販売の問題とほぼ同じだと思うんですが、訪問購入の場合は、訪問販売のように買った商品に対して代金を渡すのではなくて、購入業者に対して貴金属などの物品を渡す、ここに大きな違いがあると思っております。業者にとっては単なる溶かした金属の価値しかないものであっても、その人にとっては思い出がたくさん詰まった、たった一つの大切なものであるケースも多く、消費者が取り返しの付かない被害を受けないように早急に対策を講じなければならないと思います。
 今回の訪問購入への法規制に対し、賛成の立場から質問をさせていただきたいと思います。
 そこで、まず質問をさせていただきたいのは、今回の政府案では訪問購入の規制対象となる商品をあらかじめ指定しておく指定物品制になっているという点についてであります。宝飾品ですとか眼鏡、時計、これまでのトラブルの実態を踏まえ指定をするということでありますけれども、これで果たして被害を防ぐことができるのかどうか。詐欺師というのは常に制度の穴を狙っておりまして、今後の被害状況を見ながら指定物品を増やすとはいえ、後追いになる可能性があるのではないか。
 政府案ではどうしてこの指定物品制にしたのか、そのメリットとデメリットについて聞かせてください。
#7
○政府参考人(松田敏明君) お答え申し上げます。
 訪問販売におきましては、何を販売するかにつきまして、供給側の立場でございます販売業者がある意味で自由にこれを決めるということができるわけでございます。したがいまして、規制対象となる商品以外の商品に容易に切替えが利くということで、かつて指定商品制を取っておったところ、平成二十年の改正でこれを改めまして、原則全ての物品を規制対象とすると、こういうことにしておるわけでございます。
 しかしながら、訪問購入、今回の改正の対象になります訪問購入につきましては、通常の家庭にあるもので使用済みのもの、それから当該使用済み物品について換金が容易なリサイクル市場が成熟していること、それからある程度の価値があるものという要件を満たす物品でなければ購入の対象になると考えにくいということから、規制の対象につきまして具体的に政令で指定することという考え方でございました。
 一方で、過剰規制ということがないように配慮した上で、規制の後追いとならないよう、PIO―NETデータベース等を活用しながら訪問購入に係る消費者トラブルや購入の取引実態等の動向に常に配慮するということで、政令による指定の物品に当たりまして、追加をしていくという、機動的かつ柔軟かつ前広に対応していくというのが政府の法案の考え方でございます。
#8
○松浦大悟君 ありがとうございます。
 その政府案とは逆に、修正案の方では全ての商品を規制対象として問題がないと認められる商品のみを除外するという方法を考えていらっしゃるようですけれども、この場合のメリット、デメリットについて聞かせてください。
#9
○政府参考人(松田敏明君) 原則全ての物品を規制対象とするということにつきましては、消費者保護の観点から、いわゆる規制の後追いとなるということは避ける、こういうためには有効と、有用と考えられるところでございます。
 他方、全物品といたしました場合、消費者トラブルが全くない、あるいはほぼ見られない物品や想定外の物品まで規制対象となる、なり得るという意味で過剰規制となるというおそれがある、さらにはリサイクル社会の構築を阻害するといった懸念もあるということが申し上げられるわけでございます。
 したがいまして、全物品ということを原則としながら、規制対象とならない物品を列挙するネガリスト方式という案が考えられるわけでございますが、これを取った場合には、特商法を改正して施行までの短期間、この間に具体的に問題となっていない物品をどういうふうに列挙するのかといったようなことが課題となるというふうに考えております。
#10
○松浦大悟君 いずれにしましても、メリット、デメリットがあるということが分かったと思いますけれども、消費者の立場に立って、後追いにならないような形でしっかりとした施策を講じていただければというふうに思います。
 それから、今回、特定商取引法が改正された場合に、新たにルールが変わるわけでありますから、消費者の被害をなくすためにも、一日も早く訪問買取り業者の皆さんにもお知らせをしていかなければならないというふうに思います。
 小規模の訪問買取り業者は全国にたくさんあるわけですが、今回の法改正をどのような形で伝えていくのか、また消費者の側にも、例えばクーリングオフ期間中は物品を渡さなくてもいいということになるわけですけれども、こうした情報をどう周知徹底させていくのか、その方法について教えてください。
#11
○大臣政務官(郡和子君) 特商法の改正につきましては、速やかに皆さんに周知するということが重要だと思っております。
 具体的に、消費者庁としてもあらゆる手段を講じてまいたいと思いますけれども、ウエブサイトや各種広報紙への掲載、また地方公共団体に対する研修を定期的に行っておりますけれども、その中でしっかりとお伝えする、あるいは各種会議での情報を共有ということ、また小規模の購入業者に対する問合せへの対応や貴金属業界それから宝飾業界の団体の方々への説明、そしてまた、警察と連携しながら、地域住民の方々や古物商、小規模の購入業者への周知、これをパンフレットなどを通してしっかりとやっていきたいと思います。
 多様なチャンネルを通じてこの周知を徹底してまいりたいというふうに考えています。
#12
○松浦大悟君 郡政務官、ありがとうございます。
 先ほども警察との連携というお話もありましたけれども、悪質な訪問買取り業者を排除するためには、まずは消費者庁の皆様に頑張っていただかなければならない、もうこれは言わずもがなのことでありますけれども、そのほかにも、地方経済産業局ですとか都道府県、それから先ほどの警察との連携、これも非常に大切なことだというふうに思います。
 今後、具体的にどのような手だてを取っていくというおつもりなのか、その点についてお聞かせください。
#13
○大臣政務官(郡和子君) これまでも経産局、都道府県との間で執行での連携や法解釈の共有というのをさせていただいたわけですけれども、改正するに当たりましても更にそれを深めてまいりたいと思いますし、警察との間では、捜査に係る法解釈の対応、情報交換にこれよりも増して連携を深められるように努力してまいりたいと思います。
 とにかく、悪質な事業者に対して厳正に対処できるような体制を整えてまいりたいと思います。
#14
○松浦大悟君 ありがとうございます。
 次に、クーリングオフについてでございますけれども、訪問販売ではクーリングオフについて三千円以下は適用除外にしてございますけれども、訪問購入では少額な取引を除外しておりません。その理由について教えてください。
#15
○政府参考人(松田敏明君) 先生御指摘のとおり、訪問販売におきましては、消費者がクーリングオフをすることによって健全な訪問販売業者が帰責性、責任のないコストの負担、これを過大に負ってしまう可能性がありますことから、一定の要件でございますが、代金の全額を受領して、引渡しをきちっとして、その額が三千円未満の場合、この場合クーリングオフの対象外とすることで、いわゆる裾切り的に一定の制限を設けているところでございます。やはり、クーリングオフと申しますのは、一旦取引をした後一方的に解除できるものですから、そういったことに着目して、少額取引についてはこれを適用除外という形にしておるわけでございます。
 他方、訪問購入におきましては、まさに今現実に起こっておる問題は、例えば千円置いて実際は高価なものを買い取ったという形で取引が成立したという形がまさに横行しておるわけでございまして、まさに少額な取引を規制対象から除外した場合、脱法を意図した訪問購入業者によってむしろ買いたたき行為が行われてしまうおそれがございます。ということで、購入価格に基づく除外規定を定めなかったものでございます。まさに訪問販売と訪問購入という、販売と購入との取引行為の性格の相違というものによるものでこういった差異が生じておるということでございます。
#16
○松浦大悟君 ありがとうございます。
 こうした点につきましても、しっかりと周知徹底をさせていただければというふうに思います。
 さて、クーリングオフをした場合に、もう既に業者が第三者に転売してしまったというケースもあるかと思います。今回の法改正では、売主は購入業者から引渡しを受けた第三者に対し所有権の主張が可能というふうになっておりますけれども、ただし書として、「第三者が善意であり、かつ、過失がないときは、この限りでない。」というふうになっております。これはどのような場合のことを言うのか。
 例えば、現在、金の価格が高騰しておりますので、金のアクセサリーなどは安く買取りをしてしまえば適正な価格で町の質屋に売ったとしても買取り業者にもうけが発生するということになります。この場合、町の質屋は善意無過失ということになるのかどうか。どのようなケースが当てはまるのか、具体的に教えていただければと思います。
#17
○政府参考人(松田敏明君) 今、先生御指摘のとおり、第三者が善意無過失である場合、第三者が購入業者から引き渡した物品が本当に訪問購入によって消費者から引渡しを受けたものであり、クーリングオフされ得ること、これを知らない、かつ知らないことについて過失がないということを第三者の善意無過失という要件でございます。
 どんな場合かということでございますけれども、例えば、古物商など日ごろ取引のある訪問購入業者から物品を購入するような第三者の場合、こういう引取りを常に業としているというような第三者の場合、これは当該物品がクーリングオフされ得ることについて、これは注意をすれば知り得る立場でございますので、過失があると認められるわけでございまして、クーリングオフした売主、消費者が当該第三者に所有権を主張できる場合が多いんじゃないかというふうにまず考えられるわけでございます。
 今、先生からただし書の規定、御指摘ございましたけれども、こういうただし書の規定を置きました場合、訴訟法上この善意無過失の立証責任、これはただし書を主張する当該第三者側にございまして、立証責任の関係でも有利な、消費者にとって有利な規定ぶりになっておりまして、まさに古物商か引取り業をやっていて、それで何で知らないというのをどうやって証明するのかということで、非常に推定が働いているということでございまして、そうした場合は善意無過失には当たらないというのが大半であろうというふうに考えております。
#18
○松浦大悟君 ありがとうございます。
 それからもう一つ、クーリングオフについてでございますけれども、今回、交付書面に物品の種類と購入価格を記載することになりましたけれども、購入価格が安く、金などの価格が購入価格より高額だった場合、クーリングオフをして売り渡した物品が返還されない場合はどうなるのかという点についてお伺いしたいと思います。
 業者が第三者に転売をもうしてしまった場合、クーリングオフしたけれども物品が返ってこないというケースがあると思います。その場合、業者が購入した価格よりも例えば金の価格が高額だった場合、業者にはそのプラスの部分があるわけです。こうした場合に、そのプラスの部分が返還されないのかどうか。
 例えば、訪問販売、突然訪ねてきた買取り業者に、母から二十年前にプレゼントされた金のネックレスを一万円で売ってしまったと、だが、よく考えると、当時五万円前後していたことを思い出し、さらに現在は金の価格が高騰しているのでもっと高額になるのではないかというふうに思って業者に返還を求めたところ、もう既に売ってしまったので返還できないと言われたと。売却先は善意無過失の第三者で、所有権の主張もできない。この場合、返還されないとしても、その買い取られた価格以上の金額を消費者の側が請求できないかどうか。その点についてはいかがでしょうか。
#19
○政府参考人(松田敏明君) 今申し上げましたとおり、善意無過失の第三者、これがなかなか、いわゆる古物商等々引取り業者以外にあり得るとした場合、物品を取り戻すことはできない。これ以外に、溶かしてしまった場合、現物がなくなってしまう、この場合どうするかということでございまして、その場合は、民事上、その売主、消費者は購入業者に対しまして当該物品の価値相当額として当該物品の時価で金額請求をすることが可能という考え方でございます。
 この点を踏まえまして、今回の法案の中で購入業者は、クーリングオフ、売主の消費者の求めがあった場合にその売主に第三者への引渡しに係る情報を通知することが義務付けられているところでございまして、この場合、省令で具体的事項としてどんな情報かというところで、引渡し価格あるいは転売先等々を通知することを今検討しております。この引渡し価格といったような情報を得ることで時価を把握できる、消費者側にそういう情報を収集しやすくしてまいりたいと考えておるわけでございます。
 その結果、時価、時価というものをぱっと定義するのは難しいわけですけれども、時価を推定するのに非常に参考となります引渡し価格、ここが一つの参考になるわけでございますけれども、この時価が購入された価値より高かった場合、民商法一般の原則によりまして、消費者たる売主はその差額を請求することができるというふうに考えております。
#20
○松浦大悟君 ありがとうございます。
 消費者がお金を渡す訪問販売ならクーリングオフでお金が戻ってくれば消費者は守られるわけでございますけれども、訪問購入の場合は消費者が物品を渡す形態でありますので、その物品は例えば母の形見であったり夫婦の思い出の指輪であったり、思い出の詰まったものが多いというふうに思います。たとえ現在の相場どおりの価格を受け取ったとしても、クーリングオフできなかったら、その思い出が不本意な形で失われてしまうことになるのではないかと。クーリングオフが確実に物品の返還、返却につながるように、修正案で検討されている第三者への通知とともに、新たな制度も検討すべきではないかというふうにも思うんですが、見解を聞かせてください。
#21
○副大臣(後藤斎君) 先生御指摘のとおり、今回の法改正というのは、政府の中でもいろんな視点で、特に消費者保護の観点から対応を進めてきたものであるということは是非、まず御理解をいただければと思います。
 その上で、今先生御指摘をいただいたように、与野党間でいろんな協議が進められているというふうにも承知しています。現行の私たちが閣法で今提出しております五十八条の十五、これも新設規定でありますけれども、物品の引渡しの拒絶ということを規定をし、できるだけ、先生が御指摘のように物品をできるだけ手元に置いておけるという規定も設けております。
 さらに、五十八条の十四第三項でも、消費者が物品を引き渡した場合であっても、第三者が購入業者と同様に購入を業とする者であれば、善意無過失の立証は事実上、今度は非常に難しいので、認定が、そういう場合には、物品の所有者に対する、消費者と第三者の対抗関係について、消費者が所有権を対抗し、物品を取り戻すことができるという規定も設けております。
 ただ、これもまだ十分ではないという御指摘の中で、先生たちがおまとめをいただきつつある、クーリングオフ期間中に購入業者が第三者に物品を引き渡す場合における当該第三者に対する通知をしなければいけない規定を入れていただくということで進められているというふうに承知しています。そういうことは、この法案の消費者保護という観点の確実性を増すという観点で大変評価に値するものだというふうに承知をしております。
#22
○松浦大悟君 ありがとうございます。
 二十三年度の消費生活センターに寄せられた相談件数はもう三千件以上ということになっておりますので、現在も多くの被害が出ているということ、今回の法改正で早急な対策を取っていただきますようお願いを申し上げたいというふうに思います。
 少し早いですけれども、私の質問を終えさせていただきます。ありがとうございます。
#23
○石井みどり君 自由民主党の石井みどりでございます。
 大臣、到着早々で誠に恐縮ですが、ちょうどいいタイミングでお見えになりましたので、少し早い質問時間になりましたが、質問させていただきます。
 二〇〇九年の九月一日に消費者庁が発足いたしました。初代の担当大臣は野田聖子衆議院議員でありました。もう既に何度か、私は以前のこの委員会で担当大臣何代目ですかと伺ったんですが、もうもはやそんな陳腐なことは伺いません。
 と申しますのも、政権交代後のこの民主党政権による消費者行政、極めて拙劣、惨たんたる状況であります。まさに、先ほど来の答弁を聞いていても、経産省の答弁か、消費者を保護するという、そういう全く視点が欠けている。その意識が薄弱だということがはっきり出た答弁でした。まさに、所管官庁が業界振興のために法案を提出したんじゃないかというような、本当にお粗末な法案であります。消費者保護の観点から作成したのであれば、もっと本当に消費者保護の視点が入っていてしかるべきです。私はそのように感じましたので、消費者保護を第一義とするのであれば、どこが問題かというところをこれから御質問したいと思います。
 先ほど松浦委員の方も御質問されたことでありますが、まず指定物品制のことでありますけれども、なぜ政府原案においては訪問購入の規制対象物品を政令で指定するという限定的な制度とされたんでしょうか。
 訪問販売については、規制が後追いになるというイタチごっこの問題が指摘されたわけですから、既に平成二十年六月に特商法の改正において指定商品制が廃止されているわけです。にもかかわらず、この訪問購入については指定物品制を取ろうとされた。この趣旨は、本当にまさに経産省かと思わざるを得ないような内容であります。いかがでしょうか、大臣。
#24
○国務大臣(松原仁君) 訪問販売においては、何を販売するかについては供給側の立場にある販売業者が自由に選択することができるということで、規制対象となる商品以外の商品に容易に切り替えることができるため、原則全ての物品を規制しているということであります。
 訪問購入においては、通常の家庭にあるもので使用済みのものであり、当該使用済み物品について換金が容易なリサイクル市場が成熟していること、ある程度の価値があるものといった要件を満たす物品でなければ購入の対象となると考えにくいことから、規制の対象について具体的に政令で指定することとしております。
 一方で、過剰な規制が及ぶことのないよう配慮した上で、規制の後追いとならないようPIO―NET等を活用し、訪問購入に係る消費者トラブルや購入の取引実態等の動向に常に配慮するとともに、政令により指定物品の追加に当たり機動的かつ柔軟に対応してまいる所存ということでございます。
#25
○石井みどり君 先ほど来、過剰な規制ということをおっしゃる。まさに、まさに経産省の答弁かと言わざるを得ないところであります。
 では、政令で指定していなかった物品でトラブルが起こった、政令ですぐ追加指定ができるから対応できるという、先ほど来そういう御答弁ですけれども、しかしながら、実際に政府内で調整をしなきゃいけない、またパブコメも求める、その間に手続の相当期間が必要なわけです。その間にも被害は発生するんですよ。決して消費者保護になっていないじゃないですか。指定されていない物品に対してトラブルが多発しても、消費者庁が認識をして、検討を行い、そして政令で指定するまでの間、どれぐらいをお考えでしょうか。
 その間もどんどん被害は発生するんですよ。主にこの訪問買取り、押し買いですよ。ほとんどが高齢者とか昼間一人でおうちにおられる女性なんですよ。そういう方々に対してせいぜい消費者庁ができるというのは注意の喚起ぐらいでしょう。高齢者の方はホームページ、見るんですか。さっき何だかんだ対策取るって次長の方おっしゃったけど、あなたのお母さんがそれ見て、ああ、じゃ押し買いに気を付けましょうと思うんですか。ばか言うんじゃないですよ、本当に。せいぜいその程度ですよ。注意喚起ぐらいじゃないですか、先ほどの答弁でも。まさに消費者保護の意識が、精薄という文言はなくなりましたが、薄弱であります。
 制度設計自体に私は瑕疵があると思っています。いかがですか、大臣。
#26
○国務大臣(松原仁君) 今申し上げたようなことで当初の原案というものは作ったわけでありますが、今委員御指摘のようなことを踏まえ修正がなされてきているというふうに承知をしておりますし、そうした中で、今、冒頭、質問の最初に委員おっしゃったような消費者目線をやはり我々はきちっと消費者庁の中に確立をしなければいけないというのは、私も一月にこの大臣を受けて以来、私の一つのそれは考え方としてそういう考え方で、一月からでありますが、全般を見直す努力をしているところでありまして、委員の御指摘も含め、そういった消費者目線をきちっと確立していきたいと思っております。
#27
○石井みどり君 過去の民主党政権の消費者担当大臣の経緯を相当研究されて反省に立ったというふうに受け止めますが、しかしながら、今回のこういう法案をそもそも出してくること自体が十分な反省に立ったとは言えないんですが、今回、様々問題御指摘されて、本当の消費者目線、消費者本位のこの法案になるように私どもは努力をしていかなきゃいけないというふうに思います。
 実は、まだまだたくさん問題ございます。昨年の貴金属等の訪問買取りに関する研究会、この取りまとめにおいては、トラブル事例の八五%がいわゆる押し買いですよね。押売じゃなくて押し買い業者がいきなり、いきなり消費者のお宅へ行って、そして、さっき申し上げたように、お年寄りがお一人でおられるとか、あるいは昼間、主婦かどうか、女性の方が一人御自宅におられるようなところへ業者が上がり込んで、しかも複数の業者ですよ、屈強な男どもが何人か家庭に上がり込んでそして勧誘を行うと、消費者は大変な恐怖を覚えて、そしてそのペースに引きずり込まれて、言葉巧みに、出した物品を、貴金属をまさに奪い取られるかのごとく持っていかれるわけですね。本当に断りたかったけどその恐怖心で断れなかったとか、そういうのがこのトラブルの実態なんですね。
 本当に消費者目線に立つとおっしゃるんであれば、御自分の家族に置き換えてみてください。もし御両親が健在であれば、御両親がこういう被害に遭ったらどうするという発想でお考えいただきたいと思いますが。
 そして、加えて、消費者の側では、この委員は女性もたくさんいらっしゃいますからよくお分かりだと思います。不要品を売りたいとかというときには、いろんなところ、今ネットでも出ていますね。不要品を買い取りますとか、いろんなリサイクルショップとかあります。こっちから連絡をしてリサイクルショップで売ったり、あるいはそういうところへ連絡をして、じゃ取りに行きます、引取りに行きますというのが通常の不要品を売るときの商売だというふうに思いますが、しかしながら、呼びもしないのに、いきなり、いきなりまさに押しかけてきて、そして買い取ろうという、このこと自体を私は禁止するべきだったと思いますが、その規定がございません。どうお考えでしょうか、大臣。
#28
○国務大臣(松原仁君) 不招請勧誘禁止規定については、金融商品取引法及び商品先物取引法において一部取引について例があるものの、対象となっているのはいずれもデリバティブといった高度な専門知識が必要である取引であって、プロの事業者相手に顧客が相対で行うものであったり、少額の証拠金に対しその何倍もの損得を発生する極めてハイリスク・ハイリターンな取引であるなど、入念な消費者保護が必要な取引であります。
 政府案の立案において、訪問購入取引については、金融商品取引法等の不招請勧誘規定の対象となっている取引ほどの危険性、複雑性はないこと、訪問購入に係る五千件超のトラブルをつぶさに分析し、また貴金属等の訪問買取りに関する研究会の議論も踏まえ、再勧誘禁止規定や不実告知禁止規定など、現行の訪問販売取引において講じられている規制措置を講ずれば訪問購入のトラブルに十分対応できると判断したことにより、この不招請勧誘禁止規定は盛り込まなかったものであります。
 一方で、三党における修正協議においては、訪問販売であれば消費者側に損失があったとしても金銭であるのに対し、訪問購入の場合は自らが所有していた唯一の物品が取り戻せなくなる可能性があるなど、訪問購入トラブル特有の事情について熱心に御論議をいただき、その結果、あらゆる手だてを講じ消費者保護を最大限手厚くするべきとの政治判断により、不招請勧誘禁止規定の導入に踏み込んでいただいたものと承知をしております。
#29
○石井みどり君 大臣、そういうことなんですよ。そういうことなんですよ。不招請勧誘を禁止しないと、結局、さっき言ったような被害者、消費者は脅しや恐怖心を感じて、あるいは多いのは、業者に渡した情報、個人情報、こういうものが業者に渡したから悪用されるんではないかという、そういう不安とか恐れとかそういうもので渡してしまうんですよ。
 ですから、何度も申し上げますが、本当にもう、多分ここにいる女性は要らないもの、別れた亭主のものとか大嫌いなおしゅうとめさんの着物だとか、そんなものはこっちから電話して売るんですよ。
 それから、電話で来てくださいとお願いをすることもあるんですが、電話といえば、不意打ちで買取りに来るものが大半なんですが、一定程度、電話で要らない着物を買いに行きますとか言ってアポを取った後、そして何だかんだ話している間に、いやいや、もう使っていないアクセサリーないですかとか言って貴金属を出させるとか、そういうケースも一定件数出ているんですね。いわゆる偽りの内容を言ってアポを取って自宅に入り込んでしまうんですね。本来の目的を隠して電話でアポイントを取って簡単に消費者のお宅に入り込んでしまう。一旦入り込まれるとやはりその業者のペースに巻き込まれて、結局、不意打ちのときと同じような経過をたどってしまうんですね。
 ですから、これも規制すべきだと思います。電話勧誘の禁止もすべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#30
○国務大臣(松原仁君) 修正案においては、不招請の場合については自宅などの営業所等以外の場所における勧誘が禁止される規定となっているものと承知をしております。
 これは、訪問購入による取引は実際の物品を見た上でなければ通常買取り価格が決まらないため、消費者の自宅での勧誘を経て契約の締結に至るという特徴があり、したがって、自宅などでの勧誘を禁止すれば、物品の実物を見ることができない電話での勧誘を禁止しなくても訪問購入に係る消費者被害は防止できるものと判断されたものと承知をしております。
 ただし、石井先生御指摘のとおり、実際の訪問購入に係るトラブル事例において電話による勧誘を経たケースが現時点では少ないとはいえ存在していることを認識しており、改正特定商取引法の施行後も電話による勧誘の実態については注視していく必要があると考えております。
#31
○石井みどり君 いや、まさに電話で偽って入り込んで高めの貴金属を奪い去るかのごとく買っていくんですよ、それもたたきにたたいて。だから、やはりこの不招請の電話勧誘も禁止をすべきだというふうに思っております。
 そして、そもそも昔から、戦後よく漫画でありましたね、サザエさんの漫画でも押売が家に来たときにそういうやり取りの漫画があった。押売というのは皆さんよく御存じですけど、この押し買い業者というのが訪問購入業者、まさに押し買い業者ですね、これが出現したことから今回のこの特商法の改正が、話が始まったわけであります。
 消費者庁はそもそもこの訪問購入業者の実態を把握されているんでしょうか。現時点で実態の解明が進んでいるんであれば、それをお示しいただきたいんですけれども、この本法案が成立した後も訪問購入業者への規制は必要だと思っておりますが、どのような実態解明を進められるんでしょうか、大臣。
#32
○国務大臣(松原仁君) PIO―NETに寄せられた相談情報からは数百の事業者が存在することが推測されております。今後も、消費者センター等を通じ、PIO―NETに寄せられた消費者相談の内容を分析し、訪問購入業者の情報収集に努めるとともに、都道府県、警察と連携を図り、悪質な事業者に対して厳正に対処してまいりたいと考えております。
 以上です。
#33
○石井みどり君 先ほど来、警察と連携を取ってとかとおっしゃるんですが、私は法律家でないので詳しいことは分かりませんが、よく警察は民事不介入ですね。きちんと犯罪性がない限り、警察は踏み込まないんですよ。幾ら連携するといったって、もう品物を奪っていかれたら、転売されたりなんだりして、ましてや溶かされたりしたらもうアウトなんですよ。
 本当にそれできちんとできるとお思いですか、大臣。今の御答弁、お読みになりました、事務方が作った答弁をお読みになったんですが、それで本当に消費者保護できるとお思いですか。
#34
○国務大臣(松原仁君) どちらにしても、こういった押し買いによって消費者が被害を受けることがないようにするのは、これは大事なことですから、今日こういう御論議をいただきながら、修正の議論も進んでいると思いますが、それを踏まえ、今言った警察との連携もきちっと図れるようにしていきたいと思います。
#35
○石井みどり君 多分、松原大臣は国家公安委員長でいらっしゃいますから、警察に対する信頼が大きいんだと思うんですけれども、昨今、警察の不祥事も多いですから、余りそんなに信頼できないのではないかと思いますけれども。
 むしろ、こういう悪事をする業者の方が、悪知恵の方が消費者庁よりかはるかに賢いんですよ。悪知恵働かすんですよ。消費者庁の方が後から後から追っかけていって、保護ができない。新たな被害者が出てきて、もう本当に問題になってから動くのがまさに消費者庁。さっきから経産省の間違いじゃないかと思うぐらいですけれども。
 押し買い業者においては、非常に買取りの手段が巧妙になっているんです。さっき申し上げた第三者への転売とか、代行業者を使って隠れみのにして実際の買取り業者の実態を分からないようにしているんですね。そういうチラシなんかが普通のマンションとか集合住宅なんかの、チラシが入っているんですね。もう業者の方が先に行っているんですよ。
 今回の法改正においては、この買取り代行業者のようなこういう事例について対応ができるとお考えでしょうか。もう買取り業者の方がどんどん巧妙になっていっているんですよ。どのような対策を取られるんでしょうか、大臣。
#36
○国務大臣(松原仁君) 代行業者というのは、本当に今、石井委員がおっしゃるとおり、巧妙な手口であると思っております。
 表現としては、私も見ましたが、売りたいものを売るお手伝いをしますと。つまり、消費者サイドに立った振る舞いをしながら、そして行動をするということでありますから、それがそのとおり事実なのかということもあろうかと思いますが、基本的には、これは買う側の意向を受けたケースも少なからずあるだろうというふうに思っております。
 そうした意味において、これは買取り代行業者が事実上、訪問購入業者の代行となっている場合があると思います。そうした場合、これは事実上その訪問購入業者の手足となって勧誘を行っているわけですから、この代行業者についても訪問購入の規制の対象となるものと考えておりますということであります。
#37
○政府参考人(松田敏明君) 事務方から補足させていただきます。
 今、石井議員御指摘の買取り代行、買取りではなく御売却の代行になりますというようなチラシを、もう既に御指摘受けて、この辺はちゃんとこの法案で対策の対応になっているのかという御指摘かと思います。
 今大臣申し上げましたように、基本的に買取り業者、買取り代行業者が訪問購入業者の代行となっている場合、これは今大臣から申し上げたとおり手足となってございますから、同じ訪問購入の形態の延長版ということで、これも規制の対象になると。
 それから、もう一つ、買取り代行業者を名のる事業者が消費者の代行であるという、今そういう脱法的なことがあり得るんではないかということを御指摘かと存じますけれども、こういう代行ということで買取り業者に取り次ぐという場合、この場合、実態的に具体的なところを見なければ分かりませんけれども、訪問購入の代行に当たる場合と、それから役務の押売、要するに代行してあげるという、そういう役務の押売ということで、これも特定商取引法で元々、まさに訪問販売の類型に入りますので、特定商取引法の規制の対象になると。ちょっと実態、厳密に見なきゃ分かりませんけれども、いずれにしましても改正法の中でしっかり規制対象に入っているというふうに私ども考えております。
#38
○石井みどり君 先ほど来、松浦委員の方からもクーリングオフの御質問出ましたけれども、消費者の手元に一旦業者に渡した商品を取り戻すことを確実にするための方策として、政府原案ではどのようにお考えになっていたんでしょうか。例えば、第三者への物品の引渡しの通知について、購入業者が、売主がクーリングオフを行った場合で、そして売主からの求めがあった場合であって、かつ正当な理由がある場合を除いて通知すべきというふうにされています。この正当な理由というのはどういうことを想定されているんでしょうか。そして、この政府原案の規定についてどういう御議論があったかと、これを御説明いただきたいんですが。
#39
○政府参考人(松田敏明君) 今御質問でございました政府の立案におきまして、この五十八条の十一、売主が求めてきた場合に通知義務が掛かると、こういうふうに限定したのはどういう趣旨なんだということでございます。
 これ、売主がクーリングオフする動機、これは物品を取り戻すことでございますので、売主にとって物品が誰の手元にあるかという情報はもちろん重要だと。それから、したがいまして、購入業者にとって売主がクーリングオフをした際は物品の現況についての情報を求めてくる可能性が大きいことは十分予測でき、情報を求めてくることを前提として記録の保存などを行うでしょうけれども、一方で、情報を求めてこない売主にまで通知義務を課す必要はないのではないかという考え方から、通知義務を課す場合を売主の求めがある場合だけに限ったと。この点、消費者庁的には、消費者庁として不十分ではないかという先ほど来の御指摘の延長にあろうかと思いますけれども、そういう考え方で限定、売主の求めがある場合に限定したものでございます。
 修正協議におきまして、購入業者に著しい負担を課すこととならない前提で、より消費者保護に配慮することが可能とならないかという観点から議論が行われまして、売主の求めの有無にかかわらず、クーリングオフ期間中に購入業者が第三者に物品を引き渡した場合、売主への通知義務を課すという修正案で合意されたというふうに承知をいたしておるところでございます。
#40
○石井みどり君 正当な理由をお聞かせください。
#41
○政府参考人(松田敏明君) 求めのタイミングが相当期間が経過した場合という、要するに余りにもタイミングがずれた場合、こういうところは相当期間には入らないのではないかという、そういう期間の、相当期間経過後のことを考慮に入れたというものでございます。
#42
○石井みどり君 極めてレア、ほとんどそういうケースって、まあなきにしもあらずだけれども、そういうケースってほとんどないんじゃないんですか。正当な理由としてわざわざ言うほどのことではないんじゃないんですか。相当期間がたってから、何年かたって、しまったと思うわけですよね。ちょっと考えにくいと思うんですけれども、そういうことをわざわざ理由にされるわけですか。
#43
○政府参考人(松田敏明君) クーリングオフの起算点は、書面で契約をするというそこが起算点、そこら辺も、起算がない場合はクーリングオフがいつまでもできるという状態、ぶら下がっているわけでございまして、そういった不安定なクーリングオフということもありまして、余りにも求めのタイミングが後になった場合でも一応クーリングオフは理論的に可能なものですから、そういったことも、何年たっても義務が掛かってしまうということは、レアな場合であっても、求めるのは、すぐに求めるのは普通だと思いますけれども、やはり何年たっても義務が掛かってしまうのはいかがかということでこの規定を置いたということでございます。
#44
○石井みどり君 消費者が物品を引渡しを拒否できる旨の告知を業者に義務付けられて、また、クーリングオフ期間経過までは物品の引渡しを拒絶できる旨の規定が今回設けられましたですね。
 今問題になっている貴金属の押し買いの事例では、何度も申し上げますが、高齢の方や昼間お一人で女性が自宅におられるというような場合に、その場でまさに奪い取るがごとく物品を引き取っていくような、そういう事例が多いということがPIO―NETの相談にも多いわけですね。
 こういう事例に対して規制の実効性ということが担保できるとお考えでしょうか。物品の引渡しの拒絶に関する規定の実効性をどういうふうに担保されるのか、これ大臣にお答えいただきたいと思います。
#45
○国務大臣(松原仁君) 今般、クーリングオフの実効性を担保するため、売主に民事規定の特例として権利、物品の引渡しを拒むことができる権利を付与することとしました。この民事上の権利の実効性を担保するため、購入業者の行為規制として、購入業者は物品の引渡しを受けるため売主を威迫、困惑させることや不実を告げることなどの禁止、購入業者が物品の引渡しを受けるときはクーリングオフ期間は物品の引渡しの拒絶ができることについて売主に告げることを義務付け、売主が物品の引渡しを拒むことができることを認識させるため、書面にクーリングオフ期間は物品の引渡しを拒絶できることについて赤枠、赤字で記載することなどを規定しているところであります。
 こうした行為規制を犯す業者に対しては業務停止命令等を行うこととし、今後とも、執行体制を一層強化しつつ、悪質な事業者に対し厳正に対処してまいりたいと思います。
#46
○石井みどり君 もうあと僅かの時間になりましたので、それでは、今回の改正案では訪問購入についても訪問販売と同様に適格消費者団体による差止め請求ができることとなっています。消費者被害を防ぐための適格消費者団体の活躍ということは我々としても期待するところであります。
 一方で、適格消費者団体については、これまでにも財政状況の厳しさが指摘されております。このため、平成二十一年の消費者庁及び消費者委員会設置法の附則第五項で、政府は、法施行後三年以内に、適格消費者団体による差止め請求関係業務の遂行に必要な資金の確保その他の適格消費者団体に対する支援の在り方について見直しを行い、必要な措置を講ずるものとされているほか、消費者基本計画、昨年七月、一部改定されました、これにおいても、適格消費者団体による差止め請求関係業務の遂行に必要な資金の確保、情報面における支援措置その他の適格消費者団体に対する支援の在り方について見直しを行い、必要な措置を講ずることとされております。その実施は本年九月までとされております。間もなく検討の期限を迎えることになるわけですが、適格消費者団体に対してどのような支援を行うことを検討されているのか、具体的に御説明ください。
#47
○国務大臣(松原仁君) 委員御指摘のように、この適格消費者団体は、日本の健全な消費者行政、また消費者社会の到来を考える上で極めて重要な立ち位置にあるというふうに認識をいたしております。
 適格消費者団体への支援としては、消費者庁としてはこれまで、適格消費者団体が会員や寄附を獲得することにつながるよう消費者団体訴訟制度の周知、普及、寄附金について税制優遇措置を受けることができる認定NPO法人制度の活用の推進などを実施してまいりました。
 適格消費者団体が一般に認知されているとは言えない現状において、更なる制度の周知、普及が必要であり、新たな訴訟手続において特定適格消費者団体を実施主体として想定していることから、平成二十四年度予算では本訴訟手続や適格消費者団体の活動について周知、普及を行うための経費を計上しております。この周知、普及自体がその活動を広げる上で極めて有効なことだろうというふうにも認識をいたしております。さらに、新たな訴訟手続では、適格消費者団体が消費者から手続を要した費用及び報酬の支払を受けることができるよう措置をする予定であります。これは今、そういった手続の在り方の議論をしているところであります。
 今後も、適格消費者団体等の意見も伺いつつ、必要な支援について検討してまいりたいと思います。
#48
○石井みどり君 もうあと一分になりましたので、最後の質問をさせていただきます。
 個々の規定の問題については今後も検討していく必要があると思いますが、もう少し大きな観点からの質問とさせていただきます。
 そもそも現状では、巧妙な業者による被害の発生とそれに対応する法改正が繰り返されて、まさにイタチごっこになっているわけですね。この特商法自体の構造についても検討すべき時期に来ていると思います。このイタチごっこの現状に対してどのように対処すべきか、総合的な検討が必要ではないかと思いますが、大臣いかがお考えでしょうか。
#49
○委員長(山本博司君) 松原大臣、時間が来ておりますので簡潔にまとめてください。
#50
○国務大臣(松原仁君) まさに、そういった総合的な検討は、やはりこの法案は今こうやって議論がされておりますが、消費者被害が多様であり、また高齢者等にもそういった被害が甚大であることを考えて、そういったことの検討も含め検討する必要があろうと思います。
#51
○石井みどり君 ありがとうございました。
#52
○山本香苗君 公明党の山本香苗です。
 今回、政府案に対しまして大幅な修正を加えた修正案というものを民主党、自民党、公明党の三党で作らせていただきました。この後、正式に提出する予定でございますが、もう内容については既に大臣、よく御存じだと思います。修正案に対する大臣の御見解を伺います。
#53
○国務大臣(松原仁君) 自民、公明、民主三党におかれては、四月下旬以来約一か月、実務者を中心として政府提出の特定商取引法改正法案に関する修正案について精力的な御論議をいただいたことに深く感謝を申し上げます。
 三党の御議論により、例えば訪問購入の規制の対象となる物品について、規制の後追いの懸念を払拭するべく原則全ての物品とした上で、例外的に規制を掛ける必要がない物品をネガティブリストとして政令で指定することとした、不意打ち訪問から消費者を守るため勧誘の要請のない者への勧誘について禁止することとした、クーリングオフに関する制度設計について売主が物品の所有権を主張しやすくなるような手だてを講じること、また改正法の施行状況を見ながら更なる検討を加えることとしたことなど、政府案よりさらに消費者保護の観点から前進となる案について合意をいただいたと承知をいたしております。
 修正案について、政府案とともに速やかに御採決いただき、訪問購入トラブルから消費者を守るため、一日も早い本改正法の施行を目指していきたいと考えております。
#54
○山本香苗君 今回の特商法の改正というのは、近年相談や被害が相次いでおりますこの訪問購入、いわゆる押し買いというものに対する規制ということが主眼であります。その趣旨について我が党は大賛成で、早くやろうと思っていたわけです。
 ただ、先ほど石井先生のお話にもありましたけれども、政府提出の法案を見せていただきまして、余りに実態と懸け離れ過ぎていて、もう本当にこれではあかん、修正させてもらわなくちゃいけないということで修正協議をさせていただきました。
 与党の皆様方におかれましては、修正協議におきまして本当に御苦労をいただきました。また、大臣始め政府三役の皆様方に要所要所で頑張っていただいたと伺っております。この場をお借りいたしまして感謝申し上げたいと思います。
 しかし、私どもがこの修正協議をしている間に日に日に心配になったことがあります。それは、この修正案が通った後に、消費者庁が本当に私たちがこの修正協議の中でいろいろ議論したこの意を体して運用してくれるかどうかというところが物すごい心配になったんです。そこで、修正案の内容というのは御存じであるということを前提といたしまして、何点か確認をさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 先ほど来お話が出ておりますけれども、政府案におきましては指定物品制というのが取られていたと。これでは規制が後手に回って、結局、せっかく訪問購入というものを規制したにもかかわらず、被害防止に役に立たないんじゃないかということでネガティブリスト方式、まず全てを対象にして影響のないところだけ抜くという形を取らせていただいたわけなんです。
 本来だったら、消費者の立場に立つ消費者庁からそういう法案が出てきて私はしかるべきだったと思うんです。先ほどの答弁を聞いていても、もう本当に消費者の立場に立って考えているのかな、強い疑念を抱かざるを得なかったわけです。
 消費者委員会もこの平成二十三年十一月十一日の提言で、すき間事案に陥って後追い的になることなく迅速に対応できる体制を整えておくことが肝要、こういう提案も、大臣になられる前ですけれどもしていたんですね。で、是非修正した趣旨を踏まえて運用していただきたいとお願いした上で確認でございますが、今後この修正した法律の施行に当たって、この第五十八条の四項、いわゆる抜くところですね、ここを具体的にどういう内容を定めることになって想定されておられるのか、お答え願えますか。
#55
○国務大臣(松原仁君) 修正案において、第五十八条四項において、訪問購入の規制対象とならない物品を政令により除外するものといたしているのを承知しております。これは、訪問購入による取引が行われても消費者トラブルが生じない物品については、過剰な規制によりかえって消費者の利便性を損なわれないようにする趣旨であると承知をしております。
 修正案が可決された場合には、関係省庁とも協議しつつ具体的に政令で指定する物品を検討することとなっております。なお、消費者の利益を損なうおそれがないものとして政令で除外してもよいかどうかについては、本法の規定により消費者委員会及び消費経済審議会への諮問が義務付けられており、厳しいチェックを受けることから、消費者保護は十分に担保されていると思料いたしております。
#56
○山本香苗君 大臣、そのまま棒読みされちゃ駄目なんですよ。ここ、すごく大事なところで、関係省庁とよくやっていただくのは大事なんですが、実は先ほど石井先生の質問の中にもありましたけれども、消費者庁に何回聞いてもここのところ、具体的に出てこない、すなわち実態をよく分かっていないわけなんですよ。よく実態を調べていただいて、それでまず案を出していただいてその厳しいチェックに掛かるようにしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。反論がございますか。
#57
○国務大臣(松原仁君) 例えば、現に訪問購入の実例としてある物品としては、書籍、楽器、CDがあります。そうしたものの中で、消費者との取引でトラブルがないものを中心に指定することになるだろうと思っておりますが、私も、委員いろいろとおっしゃるのはそのとおり理解をするところもありますし、きちっと消費者保護をやるつもりで現在取り組んでいることは、これは申し上げたいと思います。
#58
○山本香苗君 今具体的に挙げていただいたもの以外にも協議の中でいろいろ出てきたんですけど、日に日に変わっていくんですよ。実態とらまえてないんですよ。是非大臣のリーダーシップでしっかりとそこは対応していただければなと思うんです。
 もう一か所、この度の修正では、私どもの要請に対しまして本当に民主党の斎藤先生には頑張っていただきましたけれども、かなり努力していただいてこの不招請勧誘禁止の規定が入りました。ただし、五十八条の十七の第二項で、一つは消費者本人が取引を要望した場合、もう一つは訪問購入しているのが日常化していて適用除外しても消費者の利益を損なわない場合は適用除外するという形で、二つ目のケースについては政令で具体的に定めることになっております。
 今後、法施行に当たりまして、ここもどのような内容を定めることになっているのか、お答えください。
#59
○国務大臣(松原仁君) 十七項第二項においては、消費者利益を損なうおそれのない取引形態についてはとして、訪問購入の規定の適用を部分的に除外しております。具体的には今後検討していくことになりますが、例えば定期的に自宅を訪れる事業者がリフォームと買取りの双方を継続して行うことによって消費者との取引上の信頼関係が構築されているところ、かかる取引についての訪問購入の規定の適用を除外することが想定されます。なお、消費者の利益を損なうおそれがないものとして政令で除外してもよいかどうかについては、本法の規定により消費者委員会及び消費者経済審議会への諮問が義務付けられており、厳しいチェックを受けることから、消費者保護は十分に担保されると承知しております。
#60
○山本香苗君 この二つの政令を定めるに当たりまして、今大臣何度も何度もおっしゃいましたが、六十四条の一項ですね、ここで消費者委員会と消費経済審議会の二つの機関に諮問することが義務付けられていますということなんですが、諮問に対する答申というのは法的拘束力がないわけなんです。答申を受けて、それを受けて最終的に決めるのは大臣なんです。
 そこでお伺いしますが、両機関からの答申を最大限尊重した上で政令を定める、このことはお約束いただきたいと思いますし、また私たちもしっかり国会の方でチェックをさせていただきたいと思いますので、是非事前によく御相談くださったらうれしいなと思うんですが、いかがでしょうか。
#61
○国務大臣(松原仁君) 御指摘のとおり、法第五十八条の四及び五十八条十七第二項における政令で定める事項については消費者委員会及び消費経済審議会への諮問を経ることとなっており、その答申を最大限尊重してまいりたいと思っております。
 私も、もちろんこういったこともやりますし、また判断する上ではそれは国民の選挙を経て出てこられた皆さんの声も耳を傾けたいと思うし、また様々な形で消費者団体の声にも耳を傾けていきたいと思っております。
#62
○山本香苗君 修正案の附則第四条第一項というところには、「訪問購入に係る物品の占有を確実に回復し又は保持することができるようにするための制度について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。」という項目が新設されました。ここは我が党が強く主張したところでございます。
 今回の政府案では、クーリングオフ期間中、訪問購入業者が購入物品を引き渡した後に第三者に転売された場合でも、売主がクーリングオフしたときに第三者に対して物品の所有権を主張できるという規定が設けられています。しかし、先ほど来の議論の中でも何度も出てきましたが、一旦物品が引き渡されて第三者に転売されたら戻ってくるなんてあり得ないんですよ。国民生活センターの訪問購入についての報道発表資料のサブタイトルにも、「いったん業者の手にわたったら取り戻せない」と、こういうふうに書いてあるわけなんですね。原状回復が極めて難しいわけです。
 そういう実態において、一旦業者の手に渡れば、その後、転売、転売、転売となっていってしまうわけですよね。これが実態で、どこに行ったか分からなくなっちゃうわけです。そういう実態において、第三者に渡った後に売主が所有権を主張して原状回復するというのは極めて非現実的だと私は思います。
 今回、売主がクーリングオフ期間中は引渡しを拒絶するという、拒絶できるという規定も入っていますが、より一層この実効性を確実なものにする、担保するためには、訪問購入業者に対してクーリングオフ期間中の第三者への転売禁止というものを義務付けるということがあってもいいんじゃないかと、こういう議論も実はあったわけなんです。それでこの規定が入っているわけなんですけれども、その際に消費者庁は、これはできない、難しいと、そういうことを言われたんですが、何がどう問題でできないのかと、この点はこの場で明らかにしておいていただけませんか。
#63
○国務大臣(松原仁君) 修正案において附則として、訪問購入に係るクーリングオフに関し、売主がクーリングオフをした場合、物品が確実に売主の手元に戻ってくるよう、制度設計については検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずることの案が盛り込まれていることは承知しております。
 この点について、政府案において、クーリングオフ期間中は売主は契約を締結した場合であっても物品の購入業者に引き渡さなくてもよいという民事規定の特例を設け、また、クーリングオフ期間中に物品が第三者に引き渡されてしまった場合であっても原則として売主が当該第三者に対し所有権を主張できる民事規定の特例を設けることとし、物品が売主の手元に戻るため必要な措置を講じているところであります。
 修正案の趣旨及び改正特定商取引法の施行の状況を踏まえ、クーリングオフに伴うこれらの民事規定の効果などを十分に検証しつつ、更なる制度設計について検討してまいりたいと思いますが、委員御指摘の点は、詳しくは事務方から答えさせますが、要するに、買った側が、しばしばそういうこともあるんですが、そのことをいろいろな借入れをして買った場合の利息等を考えての議論もあるのかもしれないと、これは私の推測ですが、そういったこともあるのかもしれないと思いますが、事務方からお答えをさせます。
#64
○政府参考人(神宮司史彦君) お答えをいたします。
 クーリングオフ期間中に訪問購入業者の方に対して物品が渡った場合について、それを第三者に転売することについての禁止することの是非ということについてのお尋ねでございます。
 これにつきましては、クーリングオフ期間中に訪問購入業者の方が物品を一旦取得してしまうということになりますと、どうしてもその訪問購入業者の方は、それを早く換金して現金を得たいというインセンティブが強く働くというところがございます。このために、政府案での検討の過程では、なるべく物品が消費者の手元にとどめられておくべき制度設計にした方がよいという考え方に基づいて、売主への引渡しの拒絶権という民事上の規定というものを創設して、なるべく物品が消費者の手元にとどまるようにするという考え方に基づいて立案したというところでございます。
 ただ、修正案での御議論の中で、広く物品の占有を確実に回復し、保持することができるようにするための制度ということについての検討ということについての御議論があったということは承知しておりますので、御指摘のあった点も含め、あるいはほかの方法があるかどうかを含め、その点を含めて、占有の回復又は保持ということに資するような制度がないかどうかということについては検討をしてまいりたいというふうに考えております。
#65
○山本香苗君 答えていません。
 何で駄目だったか、何でできないと言ったのか、その回答を下さい。もう、時間取っただけですよ。止めてください。
#66
○政府参考人(神宮司史彦君) 政府案においては、この点について研究会でも議論はあったというところではございますけれども、先ほど申し上げましたように、貴金属の購入業者というものが速やかにこれらの貴金属を買取り業者に転売するという実態があること、その間、仮に購入業者に対する転売規制というものをしきますと、購入業者の方はその間の金利負担というふうな負担を負うということになりますので、購入業者というものに対して著しい負担を強いることという点を考慮して、転売を禁止するということよりも売主に物品の引渡しの拒絶権を付与する方が物品の占有を保持するという上では有効であるというふうに判断をしたということでございます。
#67
○山本香苗君 できないと言った理由がそういう理由だったということを聞きまして、修正すればよかったと。本当に極めて不誠実な答弁だと思います。
 ちょっとあと時間がなくなってきているので、確認、確実にしなくちゃいけない点なんですが、訪問購入というのは、訪問販売と同様に消費者が直面する密室性、不意打ち性があるということなんですけれども、他方で、訪問販売においては、商品が販売業者から消費者に引き渡された後は基本的に当該商品が更に取引されるということはないと、だけれども、訪問購入は、商品が訪問購入業者に引き渡された後に、今度は更にまた別の事業者の方に取引されるといった違いがございます。
 こうした違いを踏まえて、規制の在り方に、訪問購入、訪問販売、違いがあってしかるべきだと思うんですが、大臣の御見解を伺います。
#68
○国務大臣(松原仁君) 訪問販売と訪問購入においては、訪問するという点では同じであると認識しております。基本的には、訪問購入のトラブルとして、訪問販売と同様の措置を講ずれば相当程度トラブル防止はできると考えております。
 しかしながら、訪問販売の場合は消費者側に損失があったとしても金銭であるわけでありますが、訪問購入の場合は自らが所有する特定の物品を取り戻せなくなるおそれが大きいわけであります。このような訪問購入の取引の特徴及び消費者被害の実態を踏まえれば、訪問販売にはない特別の規制を及ぼすことも必要であると考えます。
 そこで、物品をできるだけ手元に置いておけるよう、売主に民事規定の特例としての権利を付与したり、売主が物品を引き渡した場合であっても、物品の所有権に関する売主と第三者との対抗関係について、第三者が善意無過失の立証が成功しなければ、原則として売主が対抗し所有権を主張できるようにしたりするなど、民事上の規定につき工夫を図る等措置を講じたところであります。
#69
○山本香苗君 とにかく、訪問購入による被害や相談というのは後を絶ちませんので、手口も巧妙化しています。この法律の施行は公布の日から起算して六月を超えない範囲となっておりますが、一日も早い施行をお願いしたいと思います。
 最後に、大臣に伺います。
 今国会、出す出すと言われながら、結局、被害者救済制度を創設する法案、国会に提出されておりません。国会が延長されるのであれば、早くこの法案を国会に提出していただきたいですが、大臣、いかがですか。
#70
○国務大臣(松原仁君) 消費者被害回復のための訴訟制度について検討中の法案は、我が国の民事訴訟制度の大きな例外となり、他の分野にも前例がない制度を設けるものであり、また、諸外国の制度の長所、短所を検討した上で我が国に適合した制度とするなど、大きな特色を有するものとなっているために制度設計に時間を要しております。
 法案化に当たっては、意見募集や様々な団体、関係者に対する説明会や意見交換会を実施するなどして、関係方面からの意見も聞きつつ、丁寧に検討を進めております。
 その検討の過程においては、悪質事業者に対しても消費者の被害回復の実効性を確保することや本制度による紛争解決について迅速化を図ること、既存の裁判実務や事業者の事業活動に不測の影響を与えないなどの観点から、なお一層丁寧な制度設計が必要であると考えております。
 このようなことから、より良い制度にするための精緻な検討を行うべきと考えておりますが、消費者庁には最大限の努力をさせ、できる限り早期の成案化を目指したいと考えております。
#71
○山本香苗君 終わります。
#72
○松田公太君 みんなの党の松田公太です。
 聞こうと思っていたことがほぼ出尽くしてしまいましたので、二、三もうちょっと具体的な、詳細な御質問をさせていただければなというふうに思っております。
 まず、本法案では、訪問購入業者がクーリングオフ期間中に転売した場合、先ほど来話が出ておりますが、転売先が善意無過失で購入した場合、それを立証するのが非常に難しいため、購入業者が第三者に引き渡す際にクーリングオフ期間中であることを双方に通知しなさいという修正がなされたと認識しておりますが、その通知は具体的にどのように行うべきものとお考えか、転売先についてだけで結構ですので、お答えいただければと思います。
#73
○政府参考人(松田敏明君) 既に議論出ておりますように、今の訪問購入を受けます取引実態につきましては、第三者は訪問業者と同様に購入を業とする者であって、引き渡した物品が訪問購入によって売主から引渡しを受けたものであり、クーリングオフされ得ることについて知り得る場合が基本的にほとんどであると。さらに、善意無過失の立証をしなければ消費者の方が所有権を主張できるということに設計上なっておるわけでございますが、修正案では、更に消費者側の所有権の主張をより確かなものとするために、クーリングオフ期間中、購入業者に引渡し先の第三者に対して取引対象の物品のクーリングオフについて通知することを義務付けることによりまして、その第三者が善意無過失である場合をより生じさせなくするということで第三者に所有権を主張することができるようにしたということというふうに承知をしておるところでございます。
#74
○松田公太君 ちょっと具体的にお聞きしたいんですが、例えば契約書上に非常に小さくそのクーリングオフのことが書いてあって、それを買った先はそれを見れなかった、確認できなかったと。以前もいろんな契約書でそういった事例が多々あって問題になったことがあったかと思いますが、その場合は善意無過失、無過失ということになるわけですよね。ただ、売り先の方は逆にそれは書いたと、そこに、こういう場合はどうなるんでしょうか。
#75
○政府参考人(松田敏明君) 先ほどちょっと出ましたけれども、省令で具体的な契約の書面を規定することにいたしておりますけれども、現行の訪問販売におきましてもクーリングオフの規定というのは、赤字で赤枠で囲って、もうそこはきちっと注目させるようにという設計をいたしておりまして、気が付かないというようなことのないようにというような設計をいたしておりまして、当然この訪問購入の場合も、そういう言い逃れできないような形できちっと告知をし、さらにはクーリングオフについての規定を周知する、引渡しの拒絶権限があるということも告知すると、こういう二重、三重の手当てを施しておるところでございます。
 なお、先ほどの第三者への通知の方法でございますけれども、これは口頭でも書面でもよいというふうに承知をいたしております。
#76
○松田公太君 例えばネットオークションのような場合、ネットオークションに出されて、それがもう一度更にオークションに出されて、マネーロンダリングじゃないんですけれども、次から次へと渡っていってしまった場合、その際に、今おっしゃったような、例えば対面でしたらそれができるんじゃないかなと思いますけれども、それこそネット上に書かれていることを全て細かく読み切るというのはちょっと難しい点があるんじゃないかなと思うんですが、いかがでしょうか、それについては。
#77
○政府参考人(松田敏明君) この転売の在り方で、一つ委員御指摘のようなネットオークションというのはあり得るというふうに思っておりまして、具体的にどんな形か、第三者の主張ができるのかどうか、先ほど来議論に出ておりますように、じゃ取り戻すことは本当に可能なのかというところはなかなか難しいところがございます。
 完全にこの訪問購入で一旦渡したものを取り戻すというのはどこかに限界があるんだろうということで、先ほど来るる出ておりますように、もうクーリングオフ期間中はとにかく渡しちゃ駄目なんだというような設計にしておるということですね。
 ネットオークションの場合どうなんだということですが、渡った場合、やはり善意の第三者になるケースが出てくるだろうということはやむを得ないのかなというふうに考えておりまして、そういった中で、この訪問購入業者というものが悪質である場合、きちっとこれを取り締まる、行政でしかるべく措置をするということで、全体的な業者の悪質な悪質性を何とか食い止めるというのがこの法の趣旨であるというふうに承知をしております。
#78
○松田公太君 それでは、次に不招請勧誘についてお聞きしたいんですが、不招請勧誘につきましては、金融商取引法にも、金商法の三十八条四号、五号に本法案と類似の規定がもう既にございます。そして、金融商品の中でもリスクの高いと言われる例えはデリバティブのようなもの、こういったものに関しては、皆様のお手元にもございますが、こういった注意喚起の、これはウエブサイト上のものですけれども、各証券会社が出されるということになっております。これは実は自主規制なんですね。
 ところが、こういった自主規制を押し買い業者のような方々にお願いするというのは、ちょっと自主ルールを作っていただくというのは難しい面があると思いますので、この別紙のような不招請勧誘禁止の注意喚起書、こういったものを必ず持参して、例えば呼ばれたとしても、呼ばれるということが前提でしょうが、呼ばれて行ったとしてもこれを持っていって提出するというような形に、このぐらい明確にするべきじゃないかなと。そういったことがまだちょっと細かく書いてなかったものですから、これについてどうお考えか、お答えいただければと思います。
#79
○政府参考人(松田敏明君) 元々、この不招請勧誘規定をなぜ置かなかったという先ほど来の議論にもわたるわけでございますけれども、この金融商品取引法、あるいは商品先物取引法におきまして、一部非常に危険なところ、取引について不招請勧誘をする、それ以外のところは再勧誘等の規制にとどめるといったような区別が設けられている。
 他方、訪問購入につきましては、まさに物を、現物を購入するという、見てそれを幾らにするという、そういう取引の形態が若干違うわけでございまして、そういった意味で、先ほど来出ておりますように、デリバティブ、もとより追い証を求められて、元々より更に被害が拡大するといったような非常に危険な取引なわけでございまして、そういったところに着目して金商法上等の規制があると。そういった中で、やはり取引所の会員、それに準ずるような形で顧客に関する取引規制が今申し上げた二法ではなされているわけでございますが、そういった中で、先生今御指摘のこういう自主ルールといったようなものもあろうかなというふうに考えております。
 他方、押し買い、私どもの訪問購入の場合、そういった業界の、どういう形であるのかということが、先ほど来、消費者庁は実態をどこまでつかんでいるのかと、そういったところが足りないじゃないかという御批判ございまして、まさに私ども足りていないということを自覚しておりまして、私どもこれから、今、名寄せベースで数百社がトラブルに実際なっているというところまでつかんでおりますが、それ以上のものがない中で、いろんな形でこれから業界の実態も把握しつつ、またこの改正商取引法によるきちっとした取締りといったこともやっていきたいと思っておりますが、業界のこの一緒のルール作りといったところまでちょっとまだ私ども今、頭が及んでいないというのが実態でございますので、御理解をいただきたいと存じます。
#80
○松田公太君 私がお話ししたのは、業界に自主ルール、これを求めるんじゃなくて、やはり押し買い業者にはこれを明確にやっていただくという方向で、省令で決めていただくべきじゃないかなというふうにも思っています。
 面白いのは、下の方に、あっせん相談センターという、わざわざこういう電話番号まで書いてあるわけですね。こういったものも記載して持っていっていただく、不招請勧誘はしません、これは違いますよね、おたくから依頼があって私は来たのですと、これについて何か問題点等ございましたらここにちゃんと御連絡くださいといったものも含めてやっていただければいいんではないかなというふうに感じている次第でございます。
 ちょっと、時間がもう残り四分ですので、松原大臣にお聞きしたいんですけれども、大臣、先ほどもちょっとお話出ていましたが、ペーパーを読むだけじゃなくというお話が出ましたが、是非、大臣のこの法案に対するお気持ち、例えばこういう具体例を御自身が聞いていらっしゃる、こういうことがあった、これを何とか防ぐためにこの法案を通したいんだというお気持ちを、是非具体例も含めて、一点でも二点でも結構ですから、最後お話しいただければなというふうに思います。
#81
○国務大臣(松原仁君) ちょっと具体例というのは、私自身は、私の両親がこういった押し買いに遭ったことはないんですね。私も関係が余りなくて、どちらかというと、おれおれ詐欺的なものにはちょっと私の両親が引っかかりそうになったということもありまして、全体としてそういう詐欺的な商法を含め大変な怒りを感じていることは事実であります。
 特に、犯罪というのは、先ほども議論がありましたように、非常に巧妙かつ日進月歩というか、もう本当に変化をしながら、変化球で巧妙化していくのは事実でありまして、それに対してどういう対応をするかという点で、私は、例えばこのネガティブリストにして出すという仕方の方がある意味で消費者被害を減らすことにつながるかなと、修正案でそうなったわけでありますが、むしろそういった意味で消費者の立ち位置というものは三党の修正協議の中で深まったのではないかなという認識は個人的には持っております。
 ただ、それをきちっとまた我々が実行する上で、この法案が成立した暁にとにかくこのことによる消費者被害がどこまで減らせるかというのは、一に掛かって消費者庁の存続意義も含めて問われていることだろうと思っておりまして、私はそこの所管でありますので、全力で取り組んでいきたいと、このように思います。
#82
○松田公太君 まだ二、三分ありますので、是非松原大臣、一つだけで結構ですので、聞かれた何か具体的な事例、こういうことがあったんですよと、この押し買い法を作るためにですね、ちょっとお聞かせいただけないでしょうか。頭に残っているものがあったら是非、そのペーパー見ずにできれば答えていただければと思うのですが。
#83
○国務大臣(松原仁君) 私の周りで押し買いの被害は、私もいろいろなおれおれ詐欺的な被害は聞いておりますが、まだちょっとそこの部分に関しては私は聞いていないのが実際でありまして、ただそういった問題がPIO―NET等であるということはPIO―NET等を見させていただいて……
#84
○松田公太君 そっちで結構です。御自分の周りじゃなくて、何か消費者庁の。
#85
○国務大臣(松原仁君) 消費者庁の関係では、そういうものは今言った情報等の中で見てはおります。したがって、私は、これが要するに少しずつでも出てきたということは氷山の一角で、実は多くの被害が発生しているし、中には被害に遭っていることを十分認識していない人もおられると思いますので、そういった意味ではこれ全力で取り組みたいというふうに思っております。
 以上です。
#86
○松田公太君 ありがとうございます。
 終わります。
#87
○大門実紀史君 大門でございます。
 私ももう聞きたいことはほとんど聞かれましたので、ちょっと違う角度で一点だけ確認をしたいと思いますけれども、この訪問買取りというのは通常の取引とか勧誘の世界にとどまらない問題があると。つまり、今も大臣から一言出ましたけれども、犯罪的な要素、犯罪的な世界をかなり含んでいると思います。
 ターゲットが、今日も出ていましたけど、高齢者で、独り暮らしで、女性でと。とにかく最初は優しい顔をして、買い取りますと。買い取ってあげるというのは、あなたに現金が行きますという話ですから、家に引き込みやすくなる、上がり込んだらこちらのものだということで、態度が豹変して大変怖い思いをして言うがままに二束三文で買い取られてしまうということでございまして、訪問販売と違うのは現金、あなたに現金が渡りますということをインセンティブに上がりやすくなる、上がったらこちらのものだと、ここのところですね。そういう世界でございますから、これが本当に取引とか勧誘の世界だけの規制で本当に一〇〇%被害がなくなるのかということをいつも考えておかなきゃいけない問題だと思っております。
 もちろんこの法案も後の提案される修正案も重要なんですけれども、言ってみれば、通常の買取り業者のやり過ぎを規制するという点では大変役に立つと思いますが、今言ったように、また被害例を見ても、必ずしもそういう登録していたり業者としてはっきりしている連中がやっているとは限らないんですね。
 被害例の中にもありますけれども、相手が誰だか分からないまま上がり込まれて、買い取られて、持って行かれちゃったというのが相当ありますし、一月に京都で事件が起きましたけれど、買取りを拒んだ六十八歳の女性が殺害されるということもありましたので、私は、犯罪集団としての側面もきちっと把握しておかなきゃいけないと思いますし、そういう連中にクーリングオフなんか通用するわけがないわけですね。だから、今日のこの世界は重要なんですが、もう一つの世界がある、ワールドがあるということをいつも見ておく必要があると思います。
 その点で、私、警察庁にこの間いろいろ聞きましたら、警察庁はやっぱりそういう問題意識を持っておりまして、こういう警察庁独自の注意喚起のこういう宣伝物も出しております。こういうのは、警察庁が出す場合は、振り込め詐欺のようなかなり犯罪的な種類のものに出しているわけですね。ですから、そういう問題意識をやっぱり持つ必要があるし、警察庁は既に持っておりますし、東京都公安委員会は、これは古物商に対してですけれども、訪問買取り業者に対して誓約書を求めるということまで始めておりますから、こういう犯罪の世界ですね、なおかつ、こういう犯罪集団というのはいろんなところを渡り歩くというのがありますから、今これでもうかるとなれば、人はここに集中しちゃうわけですよね。そういう面もありますので、是非、松原大臣は国家公安委員長でもございますから、警察との連携ということと、これはどういう連中がやっているのかというのを後追い、フォローも含めて、あるいは古物営業法も関係すると思いますが、いろんな面で総合的にやっていく必要があるし、消費者庁とも連携しながら警察庁と一緒にやっていく必要があると思いますが、その点だけ一点確認させてもらいたいと思います。
#88
○国務大臣(松原仁君) 今、警察庁との連携ということでございました。
 特定商取引法に関する法執行担当者の会議での情報交換や、捜査に係る法解釈の問合せに対して丁寧に対応するなどにより、これまでも警察との執行体制の強化や連携を図ってきたところであります。また、改正特定商取引法における訪問購入においても、これまでと同様に連携を図りたいと考えているところであります。具体的には、今、大門委員指摘がありましたが、警察と協力してトラブル防止のための広報啓発を行う、悪質な事業者に関する情報の提供を行うなどによる警察と連携した悪質事業者に対する厳正な処置、対処等を図ってまいりたいと考えております。
 今御指摘の点は極めて重要だと思っておりまして、結果的に、先ほど申し上げましたおれおれ詐欺にしても、そういった意味では極めて非合法集団のお金を稼ぐ場所になっていると。今回のこの押し買いと称されるものも、そういう非合法集団が扱う場合はなかなかこういったレベルだけではとどまらない、先ほどのその事例で殺害されたと、断った方が殺されたという事例の御紹介もありましたが、そういったことを含めると、やはりこの件も、警察との連携は極めて重要だと思っておりますし、今委員御指摘の点も含め、私も、今日は消費者担当ということでありますが、別の立場でも、この問題、様々検討していきたいというふうに思っております。
#89
○大門実紀史君 それでは、時間がちょっとありますので、この特商法にも関係いたしますけれども、マルチ商法のシリーズの三回目をやらせていただきたいと思いますが。
 マルチ商法については、三月の委員会で松原大臣にいろいろ御指摘もして、さすがだなと思いましたのは、大臣の御指示もあって、対策を考えるようにということで、資料を配付いたしましたけれど、資料の、これは新聞ですが、左の上にありますけれども、四月の十七日にマルチ取引の被害に遭わないための五つのポイントというものを消費者庁として出されました。これ、松田次長で結構ですから、この中身について簡潔にちょっと説明してくれますか。
#90
○政府参考人(松田敏明君) 消費者庁といたしまして、PIO―NETに寄せられた相談を分析を実施しまして、その結果を踏まえまして、いわゆるマルチ取引の被害に遭わないための五つのポイントというものをこの四月十七日に注意喚起を行ったところでございます。
 ポイントは五つでございまして、契約する意思がない場合は毅然と断る、契約のために甘い見通しで借金しないこと、それから投資の勧誘を安易に信じないで十分注意すること、それから家族や友人などの方から見てトラブルを抱えている身近な人を救う努力をしましょう、それから遠慮せず消費生活センターへ相談すること、以上五点を注意喚起したところでございます。
#91
○大門実紀史君 本当にめったに褒められることのない消費者庁でございますけれど、ちょっとは褒めてあげたいなと思いますが、この前まではマルチ商法の定義すらできない事務方でございましたし、やっと被害を生む取引だという認定をしただけでも前進かな、やっと以前の経済産業省レベルに近づいたかなというぐらいまでは思います。
 ただし、この新聞を見ていただきたいんですよ。これは日本流通産業新聞なんですけれども、これは通信販売とか訪問販売とかマルチも含めた、そういう業界の業界紙と見ていただいていいと思いますが、この流通産業新聞で何と書いているかと。消費者庁が一生懸命出したこの五つのポイントについて何と言っているかというと、こんなものは当然のことを言っているにすぎない、新たな法改正につながるかと思ったら、そういう懸念はなくなったと。要するに、心配していたわけですよ。このマルチ商法問題が国会でも話題になったので、何らかの次の法改正がされるんじゃないかと心配していたところ、当たり前のことを言っているようなものが出ただけで心配なくなった、安心したというようなことですね。肩透かしの感があるというまで書かれちゃっているわけですね。相当この業界になめられるようなものをわざわざまとめて出しちゃったということになるわけですね。
 もう委員会でマルチ商法の仕組みから何から御指摘してきましたけれど、ちょっと松田さんに聞きたいんですけれども、なぜこんなわざわざなめられるようなものを出したんでしょうか。
#92
○政府参考人(松田敏明君) これは私ども、昨年来、このマルチ取引につきましてのいろんな御指摘を踏まえまして、私どもとしてまず何ができるかということで、海外の調査も含め、限られた時間の中で何ができるかということを取りまとめた結果、このマルチ取引のトラブルのポイントというものを取りまとめたところでございます。
 御指摘のとおり、そんな大したこと書いてないじゃないかという御指摘につきまして、それを、まずこれが基本となるということで私どもこれを、ポイントを指摘させていただいたわけでございまして、これを基に具体的にもうちょっとどういうことで気を付けようといったようなパンフレットもまた夏に予定をいたしておりますし、また、じゃ、このマルチ取引に特有の、どういうところがもっと気を付けなきゃいかぬのかということは、私ども更にいろんな形で検討し、これでポイントを示したから終わりということでなく、まだまだ、褒められるようにということはなかなか難しいと思いますが、私ども努力は継続してまいりたいと思いますので、取りあえず今ここまで来たと、更に努力はしていくということで御理解をいただきたいと存じます。
#93
○大門実紀史君 努力してもらうのは結構なんですけれども、要するにこの五つのポイントは何かというと、毅然と断りなさい、安易にサインしちゃ駄目よ、信じちゃ駄目よと、あと相談に行きましょうですか、いうようなことで、要するにマルチ商法に近づかないようにしましょうと言っているだけなんですよね。マルチ商法そのものについてメスを入れるわけでもなければ何でもないわけです。だからなめられているということなんですね。むしろ、マルチの業界は、私も明日から何も営業停止掛けろなんて言っているわけじゃありませんよ、この仕組みをやっぱりきちっと正していくべきだと、ソフトランディングも含めてやればいいという姿勢ですけれど、業界の方はそういうふうに入ってくるかなと思っていたわけですよ。それが、ただの外回りだけの、注意しなさいと、だまされないようにしなさい程度のものなのでそうなっているわけでございます。
 今、松田さんが言われたとおり、これが出発点と思って結構ですから。
 さらに、外国は、何度も申し上げているように、連鎖販売、連鎖取引が、その連鎖の仕組みが次々と被害を生むというところにメスを入れて外国では規制しているわけですね、ヨーロッパなんかでは。だから、そういうところにどう踏み込んでいくか、方向としてはそういうところしかないと思いますので、まあ、これが第一歩ということだったらば、これから研究を更に深めて検討してもらいたいと、これは大臣に一言お伺いしたいと思います。
#94
○国務大臣(松原仁君) 委員御指摘の点をよく頭に入れて、今回は、消費者庁として、従来のことをもう一回喚起をし、とにかくマルチ商法取引による消費者トラブルが、消費者被害が少なくなるようなということでこういったことを広報したわけでありますが、根本的な部分というものに関しても、今委員御指摘のところがありました。更に研究を深めていきたいと思います。
#95
○大門実紀史君 終わります。
    ─────────────
#96
○委員長(山本博司君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、森田高君が委員を辞任され、その補欠として浜田和幸君が選任をされました。
    ─────────────
#97
○委員長(山本博司君) 他に発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 本案の修正について二之湯君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。二之湯智君。
#98
○二之湯智君 私は、ただいま議題となっております特定商取引に関する法律の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会及び公明党を代表して、修正の動議を提出いたします。
 その内容は、お手元に配付されております案文のとおりであります。
 まず、その趣旨について御説明申し上げます。
 近年、訪問購入に係る取引による消費者被害が急増しており、その被害を未然に防止するために本法律案は提出されました。速やかに法制上の措置が必要との認識は共有するところでありますが、被害の実態を踏まえますと、消費者にとってより実効性の高い措置を講ずる必要があり、本修正案を提出するものであります。
 修正案の内容の概要は、次のとおりであります。
 第一に、政令で定める指定物品に限定されております訪問購入の規制の対象となる物品につきまして、原則として、全ての物品を対象とすることといたしております。
 第二に、購入業者は、訪問購入に係る売買契約の締結についての勧誘の要請をしていない者に対し、営業所等以外の場所において、当該売買契約の締結について勧誘をし、又は勧誘を受ける意思の有無を確認してはならないこととするとともに、購入業者は、訪問購入をしようとするときは、その勧誘に先立って、その相手方に対し、勧誘を受ける意思があることを確認しないで勧誘をしてはならないこととする、いわゆる不招請勧誘の禁止等に関する規定を新設することといたしております。
 第三に、購入業者は、売買契約の相手方から物品の引渡しを受けた後、第三者に当該物品を引き渡したときは、いわゆるクーリングオフ期間を経過した場合を除き、その旨及びその引渡しに関する事項を、遅滞なく、その売買契約の相手方に対し通知しなければならないことといたしております。
 第四に、購入業者は、売買契約の相手方から物品の引渡しを受けた後、クーリングオフ期間中に第三者に当該物品を引き渡すときは、当該物品に係る売買契約に関し、クーリングオフをされることがある等の旨を、その第三者に対し通知しなければならないことといたしております。
 第五に、附則において、政府は、訪問購入に係る売買契約の申込者等がクーリングオフをした場合において、当該申込者等が物品の占有を確実に回復し又は保持することができるようにするための制度について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする規定を新設するとともに、施行後五年を経過した場合とされております見直しの時期を、三年とすることといたしております。
 以上が修正案の趣旨及び内容の概要であります。
 何とぞ、委員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
#99
○委員長(山本博司君) これより原案及び修正案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに特定商取引に関する法律の一部を改正する法律案について採決に入ります。
 まず、二之湯君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#100
○委員長(山本博司君) 全会一致と認めます。よって、二之湯君提出の修正案は可決されました。
 次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部の採決を行います。
 修正部分を除いた原案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#101
○委員長(山本博司君) 全会一致と認めます。よって、修正部分を除いた原案は可決されました。
 以上の結果、本案は全会一致をもって修正議決すべきものと決定いたしました。
 この際、末松君から発言を求められておりますので、これを許します。末松信介君。
#102
○末松信介君 私は、ただいま可決されました特定商取引に関する法律の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会及び公明党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    特定商取引に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
 一、本改正の趣旨及び内容について、消費者及び事業者等に対し十分な周知徹底を図ること。特に、訪問購入に係るトラブルの相談件数の多い高齢者に対し、分かりやすいガイドラインの作成、説明会の実施等周知、啓発活動を行い、消費者被害の未然防止に万全を期すこと。
 二、本改正の実効性を確保するため、必要な体制の整備を行うとともに、不招請勧誘の禁止及び物品の引渡しの拒絶等の規定の内容を通達等により明確化すること。また、関係省庁、地方自治体、警察及び消費者団体等の一層の連携強化を図り、購入業者に対する業務の是正又は改善の指示等の措置を厳正かつ機動的に講ずること。
 三、消費者被害の未然防止のためには住民に身近な地方消費者行政の充実が必要であることに鑑み、都道府県における本法の執行体制の強化を始めとした地方消費者行政に対する国の支援を早急に講ずること。また、本法に基づく差止請求訴訟を担う適格消費者団体への支援についても適切な措置を講ずること。
 四、訪問購入に係る規制の対象とならない物品及び不招請勧誘の禁止の規定の適用除外となる取引の態様を政令で定めるに当たっては、規制の隙間が生じないようにするとともに、消費者委員会の意見を十分に尊重すること。また、本法の施行状況を十分に踏まえ、適宜適切な見直しを行うこと。
 五、訪問購入に係るトラブルの相談件数のうち、電話勧誘によるものが一定割合を占める状況に鑑み、本法の施行状況の検討と併せて、訪問購入に係る不招請の電話勧誘を禁止することの要否について検討を行い、必要な措置を講ずること。
 六、商品、役務及び取引形態等の多様化及び複雑化に伴い、今後も規制の隙間を狙う新しい商法による消費者被害が発生するおそれがあることを踏まえ、消費者被害の未然防止のための制度全般にわたり、点検及び必要な見直しを行うこと。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#103
○委員長(山本博司君) ただいま末松君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#104
○委員長(山本博司君) 全会一致と認めます。よって、末松君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、松原内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。松原内閣府特命担当大臣。
#105
○国務大臣(松原仁君) ただいま御決議いただきました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重してまいりたいと思います。
#106
○委員長(山本博司君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#107
○委員長(山本博司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#108
○委員長(山本博司君) 次に、消費者教育の推進に関する法律案及び消費者基本法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 両案について、発議者島尻安伊子さんから趣旨説明を聴取いたします。島尻安伊子さん。
#109
○委員以外の議員(島尻安伊子君) ただいま議題となりました消費者教育の推進に関する法律案及び消費者基本法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の趣旨及び主な内容を御説明申し上げます。
 まず、消費者教育の推進に関する法律案について御説明申し上げます。
 消費者基本法第七条第一項において、消費者には、消費生活に関する必要な知識の修得や必要な情報の収集等自主的かつ合理的に行動することが求められておりますが、こうした消費者の自立を支援するとともに、消費者被害の予防に資する有効な取組であるのが消費者教育です。
 同じく、消費者基本法第十七条には、国の講ずべき施策の一つとして消費者教育の充実が明記されておりますが、学校教育では十分な授業時間が確保できておらず、また、高齢者を始めとする成人を対象とした社会教育についても効果的な取組がなされていないことなどがこれまでにも指摘されてきたところであります。
 消費者教育につきましては、平成二十一年の消費者庁設置関連三法案の国会審議においても議論がなされており、衆議院では、消費者安全法に定める国及び地方公共団体の責務に消費生活に関する教育活動を追加する等の修正が行われました。
 参議院では、当委員会において、消費者教育について参考人質疑を行ったほか、消費者庁設置関連三法案に対する附帯決議において、消費者庁が消費者教育推進の司令塔機能を果たすことや、消費者教育に関する法制の整備について検討を行うこと等を明記いたしました。
 なお、消費者教育に関する法制の整備については、平成二十二年三月に閣議決定された消費者基本計画にも盛り込まれております。
 また、東日本大震災の際に、消費者による食料品やガソリンなどの買い急ぎや買いだめが行われ、主に首都圏において生活関連物資が品薄状態となる事態が発生したことは記憶に新しいところです。
 こうした非常時に、消費者が必要な情報を得て、自主的かつ合理的に行動するためにも、消費者教育を充実させることは急務の課題であると言えます。
 消費者教育の推進に関する法律案は、ただいま申し上げました経緯、また、消費者教育が、消費者と事業者との間の情報の質、量及び交渉力の格差等に起因する消費者被害を防止するとともに、消費者が自らの利益の擁護及び増進のため自主的かつ合理的に行動することができるようその自立を支援する上で重要であることに鑑み、消費者教育の機会が提供されることが消費者の権利であることを踏まえ、消費者教育を総合的かつ一体的に推進するために必要な事項を定めようとするものであり、その主な内容は次のとおりであります。
 第一に、消費者教育及び消費者市民社会について定義することとしております。
 第二に、消費者教育について七つの基本理念を定めることとしております。
 第三に、消費者教育の推進のための国及び地方公共団体の責務並びに消費者団体、事業者及び事業者団体の努力について定めることとしております。また、政府に対し必要な財政上の措置等を講ずることを義務付けるとともに、地方公共団体は必要な財政上の措置等を講ずるよう努めなければならないこととしております。
 第四に、政府は消費者教育の推進に関する基本的な方針を閣議決定すること、また、地方公共団体は、この基本方針を踏まえ、消費者教育推進計画を定めるよう努めなければならないこととしております。
 第五に、学校、大学等、地域における消費者教育の推進及び事業者等による消費者教育の支援等について定めることとしております。
 第六に、消費者庁の審議会等として、消費者、事業者及び教育関係者、消費者団体、事業者団体その他の関係団体の代表者、学識経験者並びに関係行政機関等の職員で組織する消費者教育推進会議を置くとともに、地方公共団体は消費者教育推進地域協議会を組織するよう努めなければならないこととしております。
 なお、この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
 また、附則において、法施行後五年を目途として、この法律の施行状況について検討を加え、必要があると認めるときは見直しを行うこととしております。
 次に、消費者基本法の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。
 本法律案は、政府から国会に対し、毎年、政府が講じた消費者政策の実施の状況を報告しなければならないことを定めようとするものであり、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
 以上が両法律案の提案の趣旨及び主な内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。
#110
○委員長(山本博司君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより両案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#111
○松田公太君 松田公太です。
 みんなの党を代表しまして、消費者教育の推進に関する法律案に反対の討論を行わせていただきます。
 なお、もう一方の消費者基本法の一部を改正する法律案には賛成の立場であることをあらかじめ申し上げたいと思います。
 私どもは、消費者教育の重要性それ自体を否定するものではありません。しかし、今回の法案は、みんなの党として掲げる理念の一つ、地方のことは地方で、つまり地域主権型道州制の考え方と相入れないものでございます。
 我々は、教育における国の役割は最低限の設定にとどめ、各地域の実情に合わせた教育を行ってもらいたいと思っております。それが個性的な人材の育成と活性化につながると信じているからです。
 例えば、一律に英語教育や金融教育の増加を主張する見識者や政治家も少なくはありませんが、それも地域によって必要性が違うと思っております。国際都市を目指すエリアであればその優先順位は高いかもしれませんが、地方であれば、わざわざほかの授業を削ってまで英語の授業を増やす必要性がないかもしれません。若しくは、アジアに近い九州では、英語よりも中国語の時間を増やし、アジアの拠点づくりを進めたいと思っているかもしれません。
 消費者教育でも同様だと思うのです。ところが、今回の法案は、地域主導よりも中央集権的な発想を増幅させるものだと私どもは感じております。
 もう一つの反対の理由は、教育現場の問題です。
 このように一方的に次から次へと学校の負担を増やすようなやり方は見直さなくてはいけません。現場にだけ大きなしわ寄せを強いているのが現状なのです。もう既に、報告書やレポート作業だけで身動きが取れないという意見が数多く聞かれます。
 単純にカリキュラムを増やせばよい的な発想には問題があります。学校でこの消費者教育を行っていくのであれば、国語なのか算数なのか理科なのか社会なのか、何かしら減らさなくてはいけないでしょう。しかし、そのような基礎教育を減らすことは更に学力低下を招くことにもなりかねないため、難しいのが現状です。やはり、今このような内容を国として一律に押し付けるのは控えるべきだと思っております。
 以上、私の反対討論とさせていただきました。
 ありがとうございます。
#112
○委員長(山本博司君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 まず、消費者教育の推進に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#113
○委員長(山本博司君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、消費者基本法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#114
○委員長(山本博司君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#115
○委員長(山本博司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#116
○委員長(山本博司君) 次に、消費者問題に関しての総合的な対策樹立に関する調査を議題とし、消費者安全法第十三条第四項の規定に基づく消費者事故等に関する情報の集約及び分析の取りまとめ結果の報告に関する件について、政府から説明を聴取いたします。松原内閣府特命担当大臣。
#117
○国務大臣(松原仁君) 第百八十回国会消費者安全法第十三条第四項の規定に基づく消費者事故等に関する情報の集約及び分析の取りまとめ結果の報告。
 消費者安全法第十三条第四項に基づき平成二十四年六月に国会に提出しました消費者事故等に関する情報の集約及び分析の取りまとめの結果報告につきまして、御説明申し上げます。
 消費者安全法では、消費者の安全の確保に資するよう、消費者事故等に関する情報を消費者庁において一元的に集約し、分析し、その結果を取りまとめることとされております。
 今回の報告は第五回目となり、平成二十三年十月一日から平成二十四年三月三十一日までに消費者庁に通知された情報等を取りまとめたものです。
 第一に、法第十二条第一項に基づいて通知された重大事故等は七百七十件です。このうち、事故内容では火災事故が最も多く五百九十七件であります。
 第二に、法第十二条第二項に基づいて通知された消費者事故等は六千三百六十七件であります。
 消費者庁においては、これらの通知された情報等を基に様々な措置を行っております。通知された重大事故等を定期的に公表するとともに、消費者安全法第十五条第一項に基づき消費者への注意喚起を行っています。また、特定商取引法や景品表示法に基づく行政処分、消費者事故等の防止に係る関係機関等に対しての対応の要求等を行っています。
 なお、報告書中の参考資料のうち、管理番号等の一部に誤記がありました。本来あってはならないことで誠に恐縮でございますが、正誤で対応させていただきたく、よろしくお願い申し上げます。
 以上が第五回の本報告の概要でございますが、消費者庁として各機関と協力関係を一層強化し、より適切な注意喚起や着実な法執行を進めてまいります。また、消費者被害の発生又は拡大の一層の防止を図るため、生命又は身体の被害に係る消費者事故等に関する事故調査機関を設置し必要な権限等について定めるとともに、重大な財産被害を生じさせた事業者に対する措置等を定めることを内容とする消費者安全法の一部を改正する法律案を今国会に提出しております。
 今後とも、消費者安全法の目的である消費者が安心して安全で豊かな消費生活を営むことができる社会の実現に取り組んでまいる所存です。
 以上です。
#118
○委員長(山本博司君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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