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2012/06/14 第180回国会 参議院 参議院会議録情報 第180回国会 環境委員会 第5号
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2012/06/14 第180回国会 参議院

参議院会議録情報 第180回国会 環境委員会 第5号

#1
第180回国会 環境委員会 第5号
平成二十四年六月十四日(木曜日)
   午後一時三十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月六日
    辞任         補欠選任
     羽田雄一郎君     池口 修次君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         松村 祥史君
    理 事
                小西 洋之君
                小見山幸治君
               北川イッセイ君
    委 員
                池口 修次君
                輿石  東君
                谷岡 郁子君
            ツルネン マルテイ君
                徳永 久志君
                舟山 康江君
                小坂 憲次君
                鈴木 政二君
                谷川 秀善君
                中川 雅治君
                加藤 修一君
                水野 賢一君
                市田 忠義君
                平山  誠君
                亀井亜紀子君
   国務大臣
       環境大臣     細野 豪志君
   副大臣
       内閣府副大臣   後藤  斎君
       経済産業副大臣  牧野 聖修君
       環境副大臣    横光 克彦君
   大臣政務官
       環境大臣政務官  高山 智司君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山下 孝久君
   政府参考人
       内閣官房原子力
       安全規制組織等
       改革準備室長   森本 英香君
       内閣官房原子力
       安全規制組織等
       改革準備室副室
       長        櫻田 道夫君
       内閣法制局第一
       部長       近藤 正春君
       内閣府大臣官房
       審議官      中野  節君
       内閣府原子力委
       員会委員長    近藤 駿介君
       内閣府原子力委
       員会委員長代理  鈴木達治郎君
       内閣府原子力委
       員会委員     尾本  彰君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      糟谷 敏秀君
       環境省地球環境
       局長       鈴木 正規君
       環境省水・大気
       環境局長     鷺坂 長美君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○環境及び公害問題に関する調査
 (原発再稼働における安全性の確保に関する件
 )
 (原子力防災体制と原子力規制組織の在り方に
 関する件)
 (原子力委員会における原発推進派だけによる
 非公開会合に関する件)
 (原発再稼働の判断の妥当性に関する件)
 (原子力発電所の使用済核燃料の処理に関する
 件)
 (原子力防災におけるオフサイトセンターの在
 り方に関する件)
 (再生可能エネルギー利用拡大に向けた取組に
 関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(松村祥史君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る六日、羽田雄一郎君が委員を辞任され、その補欠として池口修次君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(松村祥史君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房原子力安全規制組織等改革準備室長森本英香君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(松村祥史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(松村祥史君) 環境及び公害問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○北川イッセイ君 自由民主党の北川イッセイでございます。
 今日は一般質疑ということでございますが、我が国の環境政策というのは、もう皆さん方も御承知のとおり、三月十一日の東日本大震災そして原発事故、これを境に考え方を大きく転換しなければいけないというような状況になったというように思います。
 一つは、日本のエネルギー政策も原発依存というところから脱却を図っていかなければいけない、また、我が国に課せられた温暖化対策についても、これはもう再考を余儀なくされておると、そういうように思います。少なくとも、あの鳩山元総理が国際公約として言われた二〇二〇年までに一九九〇年比マイナス二五%削減というこの目標を、今後この目標についてもどうするのか、大変大きな課題になっていくだろうと、そういうように思います。
 そういうように考えていきますと、この環境省あるいは環境委員会の問題というのはもうまさしく山積をしておるわけでございまして、今日のこの一般質疑もそういう観点に立って有意義なものにしていただきたいと、そういうように思っております。
 私からは、今日は、原発事故とそれから放射能に関する問題、そういう問題について環境大臣の考え方、しっかり、じっくりと聞かせていただきたい、そういうように思います。
 三月十一日の大震災、これは一般の、岩手、宮城の瓦れきについては、瓦れきの処理、進捗も非常に進んでいない、難しい、こう言われますけれども、まあこれ日にちがたっていけば何とかなっていくんじゃないかというふうな思いがしています。ただ、福島の原発の瓦れきあるいは汚染土壌について、これは果たして日にち薬でうまく解決していくのかどうかというと、これはもう大変深刻な問題があると、そういうような思いがしてならないわけであります。
 国会の原発事故の調査委員会におきまして、この原発の事故の原因その他状況について大変精力的に調査を進めておられます。特に、私は、清水前東電社長あるいはまた菅前総理を始めとする政治家の方々に対するいろんな尋問、こういうものについて大変興味を持ちました。
 その中で、特に二つの大きな問題が浮き彫りになっておると。私は大変興味を持ったんですけれども、当然皆さん方もそうだろうと、こういうふうに思いますが、その一つは、海水注入をやって、その後一旦中止の命令が出された、この問題についてということ。それからもう一つは、東電が原発の現場から全員撤退をするということを政府に申入れをしたというようなことがあったと、こういう問題ですね。この二つの問題については、大変興味深い問題だというような思いがするわけです。
 これはどうしてかといいますと、特に原子力規制庁の法案が今衆議院で審議されております。いろいろと多くの問題を抱えておるわけですけれども、その法案の中にいろいろもちろんたださなければいけないところ随分あるんですけれども、その中の一番の争点、焦点は何かといいますと、環境省の内局にこの原子力の規制庁を置くのか、あるいはまた独立した三条委員会にするのか、いわゆる人事院ですとか公正取引委員会ですとか、そういうような形にするのか、これが一つの大きな争点だと、我々自由民主党と政府との考え方の違いも一つはここにあるわけです。
 それから、政府、官邸と言った方がいいかも分かりませんが、そこと現場ですね、現場の役割分担をどういうようにするのか、これも大変大きな問題だと、こういうふうに思います。
 この二つの問題について、私が先ほど申し上げた海水注入の中断の問題、あるいはまた東電の全員撤退の問題、こういう状況の中に今申し上げた問題点が大変明確に浮き彫りにされているんじゃないかというような思いがしてならないわけです。それで、この問題について、その原因とかそんなことを追及するというんじゃありませんが、大臣の考え方をちょっと聞きたいなということでこの問題を取り上げておるわけでございます。
 海水注入の問題、一時中止をしたかしないかという、この問題ですけれども、海水注入を早くすればいいのになということは私たち素人でもそのときは随分思っておりました。しかし、海水注入をすることによってその炉が廃炉になってしまうとか、あるいは当然それによって東電は大損失を被ると、こういうような問題があるわけですね。東電のトップが海水注入を大変渋っていた、こういうような、報道かうわさか分かりませんが、そういうふうなことも漏れ聞いておるわけですね。
 清水前社長は、原発事故の調査委員会においては、原子炉を冷やすことが最優先で、海水注入をためらってはいないというように証言をしておられます。そして、結果として、ある時期海水注入が行われました。これは現場の吉田所長の独断でやったのか、あるいはまた東電本店の誰かと打合せをしてやられたのか、これは分かりません。
 問題は、その後、一旦中止を命令したということがあるわけです。清水前社長はこの中止命令について、官邸の方に詰めておられた東電のフェローの武黒一郎さんから、国の了解がないままに進めることはいかがかという連絡が来た、それを是認しましたというように原発事故調査委員会で証言をしておられます。
 私は、先ほど申し上げたように、ここで、実際はどうやったんやと、真実はどうなんだということを追及しようというようには思っておりません。原子炉という、大変扱いようによっては危険極まりない施設、そういうものの運営管理に当たって、危機管理というような観点から見て、今私がずっとるる申し上げたそういう経過、そういう状況、こういうことについて細野大臣はどういうように感じておられ、どういうように考えておられるのか、それをちょっとお聞かせいただきたいというように思います。これは今後我々参議院の方にも出てくるであろう原子力規制庁、これに絡む問題ということで御答弁いただけたら結構かと思います。
#7
○国務大臣(細野豪志君) 北川先生から重要な御指摘をいただいたというふうに思います。
 私は、二つ問題を分けて、そしてそれぞれにしっかりと対応できるような体制をつくらなければならないと思っています。
 まず一つは、役割分担でございます。
 去年の三月十一日以降のことを思い起こしますと、どこまでが原発の現場の責任でやるべきことで、本店がどこまで関与するのか、ここも必ずしも明確ではなかったと思います。さらには、東京電力がやるべきことと原子力の規制機関がやるべきこと、これの切り分けも実は必ずしも明確ではありませんでした。更に言うならば、じゃ、そこに政治がどう関与するのかということも非常に不明確であって、それが様々な混乱につながったのではないかというふうに考えております。したがいまして、今回提出をしているこの新しい組織の中では、この役割分担を明確にいたします。
 まず、炉の制圧ということに関して言うと、事業者が一義的な責任をこれはしっかりと負うということですね。事業者の中でどこまで現場に権限を与えるのかというのは、それは事業者の中でしっかり検討してもらわなければなりませんが、基本的にはやはり現場でしっかり判断できるような体制をつくるのが、今回の事故の教訓としてはあるべき方向性だろうというふうに思います。
 そして、事業者が責任を持って制圧はするんだけれども、例えば技術的な面でアドバイスをするであるとか、きちっとやれているかどうか監督をするであるとか、そういったことについて政府が規制機関としてしっかりと関与するという、そういう仕組みが必要だというふうに思っています。この仕組みは、我々が政府案として提出をしております規制庁も、委任という形で専門家がやることになっておりましたし、自民党の皆さん、公明党の皆さんが提出をされている衆法でも、これは原子力規制委員会の委員の皆さんがやられるという形になっていたわけです。
 ただ、悩ましいのは、じゃ、そこの専門家だけで全てやり得るかというと、そこは実は必ずしもそうでない面があるわけですね。例えば海水注入一つ取りましても、その後問題になりましたのは、例えばプールへの水の注入です。
 あれはコンクリートポンプ車を持っていって入れないと入りませんでした。あのコンクリートポンプ車を持ってくるのには、海外から持ってきましたから、もうとにかく緊急で通関を通して道路を警察が先導して、どこの道路が通れるかを国土交通省が調べて現場にたどり着いて、そしてすぐそこでやるということをやらなければならなかったわけです。これを事業者だけでやり切れるかというと、とても無理です。さらには、じゃ、原子力の専門家だけでやり得るかというと、そこは実はなかなか難しいところがあるので、そこに政府全体として関与する余地があるのではないかと、こういう考え方の整理が必要だというふうに思っております。
 それをやるために、政府案では元々は原子力規制庁ということで、政府としても全体で対応できるようにという仕組みを考えておったんですが、今、与野党で調整が進んでおりますのは、方向性が出てきておりますのは、オンサイトについては規制委員会で、そしてオフサイトについては政府全体で対応できるようにということで、防災会議というのをつくって常設でそこでやるという、そういう役割分担を考えていただいておりまして、私は、まだそれぞれの党の手続が終わっていないというふうには聞いておりますが、それぞれの関係者の皆さんが集まっていただいて、私はいい考え方を提示をしていただいたんではないかと、そのように思って前向きに受け止めているところであります。
 今るる申し上げたのが役割分担の問題です。
 もう一点は、情報共有。役割分担をしたとしても情報共有は必ず必要ですので、それをどのようにやっていくのかというのがもう一つの私は重要な論点だというふうに思っています。これは実務上やるしかないと思っています。
 今回一番教訓だったのは、どこに一番情報があるのかということについて十分な事前準備ができていなかった。保安院にも十分情報がありませんでした。官邸にも情報はありませんでした。オフサイトセンターは途中で機能しなくなりましたので、情報が必ずしも集まりませんでした。一番情報があったのは、これは東京電力の本店だったんですね。しかし、本店は菅総理が乗り込むまで政府関係者は基本的にいませんでした。これでは十分な情報が集まりません。
 そこで、新しい規制組織におきましては、緊急事態対策監という専門職を設けて、オンサイトについて最もきちっと対応できる、そういう専門家を各電力会社の本店に事故があった場合にはすぐに派遣をして、そこで情報共有をするような仕組みをつくるべく準備をしております。そして、オフサイトについてもやはり専門家を派遣をする必要がありますので、まずはそれぞれの原発のオフサイトセンター、万が一それが機能しなくなる場合には次の優先順位の高い場所もしっかりこれも確保しておいて、そのオフサイトセンターにも、今度はオフサイトの事故について対応できる専門家を、私どもは仮称で原子力地域安全総括官と呼んでおりますが、これを派遣をして情報共有をするという仕組みを是非つくりたいというふうに思っています。
 長々と説明をいたしましたが、私どもがこれまで数か月にわたって議論をしてきて考えてきた仕組み、そしてそれを今衆議院の皆さんがいろんな議論をして新たな形を模索していただいているこのものというのは、今回の事故の教訓をしっかりと踏まえた体制にしなければ新しい組織にする意味がありませんので、そこは教訓に基づいてしっかりとした組織をつくりたいと考えております。
#8
○北川イッセイ君 今、大臣の方から役割分担というようなことでも御答弁をいただきました。
 私が最初申し上げましたように、これは二つの問題があると。一つは、今申し上げた海水の注入の問題。もう一つの問題、これは大変具体的な問題ですから、これは今の役割分担に絡む問題だと思いますが、もっと具体的に、言えば、細野大臣ならどうされるというような観点でお答えをいただけたらと思うんですが。
 震災三日後の三月十四日に二号機の原子炉が圧力が非常に上昇したと、こういうことで東電が官邸に全員撤退を申し出たということがありました。清水前社長は、全員撤退というのは念頭にない、現場は注水とベントに立ち向かっておった、全力でやっていた、当時、現場には七百人ほどの社員がおった、女性も事務の人たちもおられた、全員がいる必要はないという認識があったというように答えておられます。最悪のシナリオの考えもあったが全員撤退ということはない、こういうように証言しておられます。事故調においても、全面撤退を要請した形跡というものは認定されないと、こういうように事故調でも結論付けたようなことでございます。まだ最終報告は出ておりませんけれども、経過を聞きますと、そういうようなことでございます。
 当初は、この申出に対して当時の菅総理は、東電本店に乗り込まれて、そして、撤退すれば東電は一〇〇%潰れると、こういうように言われたわけですね。そして全員撤退をいさめたと、こういうようなことになっているわけです。これが当初は大変武勇伝のような形で語られておりましたけど、その後のいろんな参考人の質疑、そういう尋問、そういうようなものを聞いて、多少ちょっと色あせたかなというような思いがしているわけですけれども。
 私は、ここでもこの問題を追及するというんではなしに、当然、これ日本を代表する企業の命運が懸かっている、あるいはまた海外に及ぼす影響も非常に甚大である、日本の国の運命が懸かっていると、そういうことなんですよね。一方においては七百人もの社員の命が懸かっていると、こういうようなことがあるわけです。海水注入というような専門的な問題とは違って、国の命運、社員の生命、そういうようなもの、これは表現が悪いかもしれませんが、それをてんびんに掛けるというようなことであるのかもしれません。実にこれ悩ましい問題なんですね。
 こういう問題について、これは先ほど大臣が言われた役割分担としてどういうように仕分をして考えたらいいんでしょうか。
#9
○国務大臣(細野豪志君) そのところが一番難しいところだというふうに思います。
 三月十四日から十五日のことというのは恐らく私は一生忘れないというふうに思いますので、克明に記憶をしております。今日は北川先生は事実関係について何か追及をするという趣旨ではないというふうにおっしゃいましたので、詳しく説明をするのは控えたいというふうに思いますが、当時の官邸の認識は撤退というものだったんです。というのは、これは清水社長からの電話を受けて、それを聞いて勝手に解釈したという、そういうことではなくて、フェローも含めて東電から責任者が来ていましたから、彼らが撤退だということをもうこれは認めていましたので、当然その認識は共有されていたというふうに解釈をしていたんです。
 最終的に、私は東電の現場の所長を始めとした皆さんが物すごいファイティングスピリットでやっていたのを知っていますから、彼らは最後まで頑張ろうと思っていたと信じています、今でも。ですから、東電の判断がいかなるものだったとしても、そういう人もいたと思う。ただし、国会事故調などでも一部出ているような、例えば十人だけ残すというようなことが仮に議論されていたとすれば、あの現場の環境で十人だけでやれることはもうほとんどないと思います。そのことが言われていたということ自体、当時、東京電力が相当揺れ動いていて、これは撤退はあり得ないというふうに菅総理が言わなければ、いろんなことが考えられたことだけは間違いないのではないかというふうに思うわけです。
 これが私の解釈ですので、これ以上申し上げません。これは国会事故調でいろいろ今調べていただいていますから、その結果というのもしっかり拝見をしたいと思います。
 そこで、法案の中でもそのことは議論になりました。先ほど例として挙げられた海水注入であるとかベントのような技術的なところまで政治が立ち入り過ぎたのではないかという御批判は、当時いろんな状況で役割分担が明確じゃなかったという意味で、それこそ当時の責任者の中でもいろんな意見が恐らくあると思うんですが、これはきちっとした組織ができれば、やはりそういった技術的な専門家に任せるべきだろうと思います。
 ただし、そこの専門的、技術的なことを超えるような、まさに原発そのものを放棄をするかどうかというところまでいくような判断というのは、最後は国家の命運を託されたやはり責任ある立場の人間、すなわちそれは総理ということになるわけですが、その総理が判断をするだけの権限は、これは残しておかないといかぬのではないかというのが私どもの考え方であります。
 三党でいろいろと御議論をいただいて出てきているこの考え方というのは、指示権は残しながら、一方で、専門的、技術的な知見に基づいて原子力施設の安全の確保のために行うべき判断の内容にかかわる事項については対象としない、ここについては指示権が及ばない形になっておりますので、技術的、専門的なところについては専門家がやり、それを超えた、そういう本当に国家的な命運が懸かるような場面においては本部長たる総理が指示を出せるという、かなりそういういろんなケースを想定してバランスを考えた上での御判断をいただいたのではないかと、そのように考えております。
#10
○北川イッセイ君 今大臣から御答弁いただきましたが、原子力規制庁の設置法案について、今の大臣からの御答弁、今私が提起した問題、これがやはり一番重要な問題じゃないかなというように思っています。ですから、当然これ参議院の方にもまた回ってくると思いますので、そこのところをひとつ真剣にやっぱり考えていかなければいけないと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは次に、大飯原発三号機、四号機の再稼働の問題についてお尋ねをしたいというように思います。
 関西電力の大飯原発三号機、四号機の再稼働ですけれども、六月の八日の日に首相が官邸で記者会見をされて、自分の総理としての責任において結論を出すと、そう言って、我々受け取るところ、大飯原発三号機、四号機の再稼働というものを宣言されたというように、私はそういうように理解をしております。
 さらに、その後の新聞報道ですけれども、十四日、今日なんですが、今日関係閣僚が寄られてその最終結論を出すということになっているんでしょうか──なっていないんですか。新聞ではそういうように書いておりましたから、そうなのかなというように思っておりました。よく巷間で、何も決められない野田内閣なんて言われますけれども、自らの決断でこういう一定の結論を出されたということについては、それは一つの決断として私は評価をしたいというように思っています。
 細野大臣は福井県に行かれて西川知事とお会いになりましたですね。このときの話、要は、安全性をちゃんと説明に行かれたということ、あるいはまた再稼働の説得に行かれたのか、あるいはまた電力確保のために何とかせよということでお願いに行かれたのか、いろんなニュアンスがあると思うんですが、そこのところの話を大臣、ちょっとしていただけませんか。
#11
○国務大臣(細野豪志君) 四大臣会合には私も毎回出ておりまして、大飯の問題については、四人しかおりませんから、当然非常に大きな責任があるということは深く深く自覚をしております。
 その全体としての責任は共有しつつ、じゃ、私の役割は何かというふうに問われれば、それは明確に安全の確認の部分について、特に東京電力の福島原発を受けてどういう対応をしたのかということ、この部分をしっかりと確認をし、そして必要があれば説明しに行くという、こういう役割だというふうに自覚をしております。
 したがいまして、福井県庁に行きましたときにもそうでありますし、その前、関西連合の会合にも二度お邪魔をいたしましたが、そのときも安全性の確認についての説明をしっかりさせていただいて、それについていろいろと御質問があればそれにはできるだけ率直に答えるという、そういう役割を果たしておったということでございます。
#12
○北川イッセイ君 この再稼働について、近隣の知事さん、大阪、京都、滋賀、いずれも何か夏季、夏の期間限定の再稼働ということを言っておられますね。この期間限定の再稼働ということについて大臣はどのようにお考えですか。
#13
○国務大臣(細野豪志君) これは六月の八日の総理が会見をされたときも発言としてされていますけれども、政府としては期間を限定をした形での再稼働というのは考えておりません。
 私どもが説明をさせていただいているのは、新しい規制機関が誕生して、その新しい規制機関の下でより厳しい規制を導入をしていくということができていないという意味において、今回の再稼働の判断基準というのは暫定的なものであるということは申し上げています。暫定的なものとはいいながら、どういうことができているのかというのは、これは的確に皆さんに御説明しなければならないと思います。
 それは、東京電力の福島第一原発で起こったのと同様の事象が起こったとしても、それに対しては炉心が損傷するというような事態に陥らないだけの備えができているということについては説明をさせていただいて、さらに、それを超えるような様々な事態があり得ますから、更に高いレベルを目指していくという意味で三十項目立てられた対策をできる限り前倒ししてやっているんだということも併せて説明をさせていただいたというのが、私が福井、そして関西に行きまして説明した中身と経緯でございます。
#14
○北川イッセイ君 原発というのは、御承知のとおり、十三か月稼働するわけですね。そして定期点検に入ると、こういうふうになっているわけですが、大飯原発についても、そうするとその規定の十三か月稼働する、基本的には稼働するという解釈でいいんでしょうか。
#15
○国務大臣(細野豪志君) まだ再稼働決まっていませんし、あとは私がしっかり慎重に見ていかなければならないと思いますのは、原発というのは長く止まっていますと何らかのトラブルに見舞われるケースというのは、これはどうしても確率としては多くなるわけですね。ですから、大飯原発も、仮に再稼働を準備をするということになったとしても、これは何らかのトラブルでフルに稼働するということにならない可能性もあります。
 ですから、いろんな可能性がありますので、まずは再稼働の最終的な判断をどうするのかということと、じゃ、仮に決まったとしても、それが本当にできるのかどうかということは慎重に見極めた方が、これがいいのではないかと思います。
 その上で、原発というのは、上げたり下げたりすることは、これは元々予定をされておりませんし、安定性の観点からも必ずしも好ましいことではないわけですね。ですから、そういった意味では、順調に立ち上がってしっかり運転できるということであれば、先ほど北川先生が言われたような、まとまってしっかりと発電をするというのが、これが基本的な考え方にはなるだろうと思います。
 ただ一方で、もう一つ留保条件を付けなければならないのは、是非参議院でも御議論をいただいて、できるだけ早い段階で新しい規制組織を立ち上げたいと思っております。立ち上げましたら、そこでは、これまでの例えば基準の様々な考え方が果たして適正なのかどうかということも専門家がしっかりとチェックをしていただかなければなりません。さらには、新しい規制が導入をされて、その規制をバックチェックをしたときにそれが適用できないということになれば、それは厳しい判断を当然することになるわけですね。
 ですから、様々な要因を考えると、今の時点で大飯原発について、こう再稼働して、このときまでは稼働して、その後定期検査なんですというところまで見越すのは、これはちょっと時期尚早ではないかというふうに感じております。
#16
○北川イッセイ君 ちょっと今の答弁、分からないんですけれども、一応、基本的には十三か月で再点検に入っていくということですから、基本的には、再稼働したということは、再稼働した場合には、夏季限定ということがないということであれば、十三か月運転していくという解釈でいいんでしょうかということを聞いているんですが。
#17
○国務大臣(細野豪志君) 御指摘のように、期間限定で再稼働するということではございません。それはおっしゃるとおりであります。
#18
○北川イッセイ君 基本的には十三か月ということですね。定期点検のときまでということですね。
#19
○国務大臣(細野豪志君) 先ほど説明したことを逆に申し上げれば、新しい規制機関が誕生して、稼働している原発についての安全性についてもこれでよしということになり、新しい規制が導入をされて、それもクリアするということになれば、順調にそのまま稼働するという可能性ということになるということです。
 だから、そこは私が判断をするということではなくて、今から十三か月大丈夫ですよということを言うのは、これはちょっと私の立場からするとかなり僣越だというふうに思っておりまして、それも含めて新しい規制組織がしっかりと判断をするというのが、これがあるべき姿ではないかというふうに考えております。
#20
○北川イッセイ君 新しい規制庁ができたら、そこでまた安全基準がしっかり作られると、こういうことですね。作られて、それに合わせて再稼働をやるのか、あるいはまだ運転を続けるのかということをそのときにその規定によって判断すると、こういうことですね。これ、新しい規制庁ができて、その安全基準ができるというのはどれぐらい掛かるんですか。
#21
○国務大臣(細野豪志君) 私が申し上げたのは、新しい規制ができて、それが適用されるまでは何もしないということではなくて、暫定的な今の基準も含めて、途中段階でも新しい組織がいろいろ判断をする可能性はあるということで申し上げました。
 ですから、新しい規制ができないと何もできないということではなくて、新しい規制組織が誕生したら、その規制組織自体がいろんな判断を適宜していかなければならないということであります。
 その上で申し上げますと、主要な様々な規制については十か月以内にということが法案の中に書かれております。法案の中で予定をしております。したがって、以内にでありますから、できるだけ早くしたいわけですが、それには一定の時間がどうしても掛かります。できるだけ早く準備をしたいというふうに思ってはおるんですが、まだ規制組織の人員も含めて確保することが、これが、実は今、自民党の皆さん、公明党の皆さんが議論をされている中身でいうと、規制委員会が決まって、それから規制庁の職員を決めるという、そういう段取りになっておりまして、規制委員会は国会の同意人事ですから私どもが勝手に走るわけにまいりませんので、まだその下の準備が全くできないということにどうしてもなってしまうんですね。
 ですから、そこは、できるだけ早く法案を通していただいて、大変僣越なんですけれども、我々も早く、同意人事ということになれば、その人選を進めたいと思いますので、是非早い段階で通していただいて、新たな規制についての準備も進めることができる環境をつくってまいりたいというふうに思っております。
#22
○北川イッセイ君 新しい規制庁ができて、そして新しい安全基準を作ると。それまでに当然暫定基準というのがあって、その暫定基準の安全基準に基づいて今度の再稼働するかどうかの判断をするということですね。今は暫定基準に基づいて判断をしていくと、そういう解釈でいいんですね。
#23
○国務大臣(細野豪志君) 大変恐縮なんですが、そこも含めて、今度、独立性の高い規制機関ができる可能性が非常に高くなっておりますので、私が余り予断を持って言わない方がいいと思うんです。
 ですから、これまで原子力安全・保安院、そして原子力委員会の判断に基づいて、いろんな御意見もいただく中で、三つの基準でやってきました。この三つの基準が果たして正しいのかどうかも新しい規制組織で専門家がしっかり議論をして、それで継続するということなのか更に付け加えるということなのか、これはちょっと分かりません。若しくは変えるということになるかもしれません。そこも含めて、新しいやはり規制組織で御議論いただくことになると思うんです。
 したがって、大飯の稼働を続けるかということもそうでありますし、そのほかの原発の再稼働も含めて、その規制組織そのものでしっかりと、できれば厳しく見ていただくということが必要ではないかと考えております。
#24
○北川イッセイ君 その規制庁ができて新しい安全基準ができたらもう問題ないんですよ。それによって判断していかれるわけですから、それでいいんですけど、それまでのことなんですね。
 これは暫定基準をやはり作っておられるんですよね。ですから、その暫定基準に基づいて、稼働するかしないか、運転を継続するかしないかという判断でいいんですかということなんですよ。だから、それはそういう形になっていきますと、新しい規制庁の新しい安全基準というものが稼働した後十三か月以内にできなければ、そのままで十三か月運転されるんですねと、こういう意味なんですが。
#25
○国務大臣(細野豪志君) 御質問をいただいている中身はよく分かっておるんですが、そこも含めて、私の口から全部こうですと言えないというのがこれからの安全規制に対する考え方だと思うんです。
 つまり、そういう、稼働するかしないかとか、原発を動かしていくかどうかとか、継続させるかどうかという判断も、これも政治家が関与するという形ではなくて、これまでも専門家の意見を聞いて最終的な説明の仕方について我々がいろんな形で調整に入ったということではあるんですが、少なくとも、見え方としてちょっと政治が関与し過ぎではないかという御意見がありました。そうしたことも含めて考えるならば、新しい規制組織ができた場合には、大飯の稼働の継続についても、そのほかの原発の再稼働についても専門家がしっかりと判断をしていただくというのが、これが今後の体制になってくるということでございます。
#26
○北川イッセイ君 大臣、これ当然のことなんですよ。新しい規制庁ができ、新しい安全基準ができたら、それに基づいてやっていく、当然のことなんです。
 でも、これ、まあ言えば、いつになるかまだ分からないわけですよね。そんなに早急にすぐ、今日言うて来月できるというようなものじゃないと思う。やっぱり、おっしゃっていたように十か月以上見なければいけない。その間に、やはりまた次の再稼働の話も出てくるんですよね、多分。大飯の原発の問題、これは稼働していったということですから、これは、新しい規制庁ができて新しい安全基準ができるまではやっぱりちゃんと責任を持って、細野環境大臣が、原発担当大臣が中心になって判断をされてやっていかざるを得ないんじゃないですか。私、そう思いますよ。
 ですから、おっしゃっているように、余り出過ぎたことを言うたら規制庁ができたときに具合が悪いという、そういうこともあろうかと思いますけど、これは大臣、やっぱり自信を持って、今は、規制庁できるまでは、新しい安全基準できるまではちゃんと大臣にやってもらわないと困りますということを申し上げておきたいと、そういうふうに思います。
 次に、使用済核燃料の処理方法、処理の問題について質問をさせていただきたいというふうに思います。
 福島の原発事故の際、私自身は、素人の判断ですけれども、まあ原子炉は大丈夫だろうと、冷却水がちゃんと確保でき、そしてベントをちゃんと正確にやればこれは問題ない、そんなに大きな事故にならないだろうと、私は自分自身でそう思っていたんですね。これはどうしてかというと、実は大阪に、熊取に京都大学の実験原子炉があるんですよ。私はあそこに何回も行きまして、原子炉の話、随分聞いているんですね。ですから、冷却水さえちゃんと確保しておけば大丈夫だというような話も聞いておりましたから、私は自分自身の判断として、いろいろテレビ報道その他見ながらそういうような解釈をしておったんですね。
 ただ、私が大変驚いたのは、使用済みの核燃料、これがあの同じ建屋に貯蔵されておったと。それも、冷却水が絶対に必要条件であるというにもかかわらず、宙づりの状態で保管されていた。これを見たときには、何ということなんだ、これで大丈夫なのかと、私は率直に言ってそう思いました。これは、あくまでも私、素人の判断ですから、いやいやあれでいいんですよと、ああして上にちゃんと同じ建屋でやっているのが正しいんですと言われるかもしれませんが、私の判断として、これ本当にこんな同じ建屋で大丈夫かなということを率直に思いました。
 ところで、先ほどの大飯原発の再稼働、これをやられるという、再稼働されるということになれば、当然、この使用済みの核燃料をどう処理していくのかということがそれとセットで問題になっていくはずなんですよね。それは、福井の知事さんと話合いされた、あるいは関経連の方々と話合いされた、そのときにそんな話が出ておったかどうか知りませんが、これは、原発を動かす、当然、核燃料、使用済核燃料をどうするんだという話になっていくというように思うんですが、現在未処理になっている使用済核燃料というのが一体どれだけあるのかというのをちょっと実態として教えていただきたいのと、それを処理するのがどれくらい大変なのかというのをちょっと教えてほしいなと。これはもう事務の方でも結構ですけれども。
 私、以前に、使用済核燃料を処理するのにイギリスとかフランスで処理している、それを船で運んで向こうで処理してもらって、また日本へ持って帰っていると、こういう話を聞いたことあるんですが、例えばの例として、これ今どうなっているか知りませんが、例えばの話、そういうようにした場合に、これ、今現在保管している使用済核燃料を全部処理するのにどれぐらいの費用が掛かるのかとか、何かそれ、どれぐらい大変なんだということの説明がいただけたらと思うんですが。
#27
○政府参考人(糟谷敏秀君) まず、どれぐらい使用済燃料があるかということを申し上げます。
 全国の原子力発電所におきまして、今年の三月末の時点においてウランの重量換算で一万四千二百九十トンの使用済燃料がございます。それと別に、六ケ所の再処理工場にこれまで全国の原子力発電所から運び出しましたものが三千三百四十トンございまして、このうち二千九百十九トンが六ケ所の再処理工場に今貯蔵をされております。
 六ケ所の再処理工場でございますが、四十年間稼働して三万二千トンの使用済燃料を再処理をするということで建築準備を進めてきておりましたが、最終的に再処理で発生をする放射性廃液をガラス固化する工程でトラブルがありまして、これを、ガラスを溶かす溶融炉の改造工事などを行いまして、それが終わりまして、今年に入りましてから作動確認を行っているところであります。作動確認が終わりますと、今度は実際の廃液を入れまして、そこで、アクティブ試験と申しますけれども、それを確認をして、それから竣工に向けて作業を進めていくということに相なります。
 それで、海外に運び出しました使用済燃料ということでございますが、これまでイギリスとフランスと二か国に対して搬出をしております。イギリスに対しましては一九七三年から九八年までの間に二千六百八十トン、それからフランスに対しましては一九七八年から一九九七年までの間に二千九百四十トン、合計四千トン余り搬出をしております。
 これは海外で再処理をしまして、そこで生じましたMOX燃料、酸化物の燃料と、それから高レベル廃棄物を日本が引き取ることになっております。高レベル放射性廃棄物につきましてはフランスからの引取りが終わりまして、イギリスからの引取りがまだ進んでいるところでございます。
 コストについてはちょっと持ち合わせておりませんけれども、こういう形で再処理工場を国内で順調に立ち上げるようにということの準備を続け、過去に海外で再処理を委託をしましたものについては引き取って、これもまた国内で最終的に処分をする必要がございます。その処分場についても、まだどこで処分するかということが決まっておりませんので、この辺りを、場所の選定を始めて作業を加速していかなければいけないと考えているところでございます。
#28
○北川イッセイ君 今御説明あったとおり、大変大量の使用済核燃料があるわけですね。これ、処理するのも、海外へ持っていくといったって、今までイギリスとフランスで四千トンですか、ですからそれの三倍も四倍もまだあるわけですから、大変だと思うんですが、この使用済核燃料を処理する再処理工場、これを今後どうするのか。そのほか、再処理工場じゃなしにこういうような処理をしていくとか、ひとつそういう結論をやはり出さないといけないと思うんですね。大臣の、言えばその決意というか、どういうように考えておられるのか、お聞かせいただけますか。
#29
○国務大臣(細野豪志君) 福井県庁に行きましたときも、西川知事から使用済燃料のことについては国としてしっかり対応するようにという、そういう要請がございました。それに対して私の方からお答えをしたのは、国としてもこれはもうしっかり考えにゃいかぬと。元々、今回の原発事故がある前から深刻な問題としてみんな本当は分かっていたはずなのに、若干目をそらしてきたところがあったんではないかと。それではこれはもう許されない状況ですから、しっかりとどのように考えていくのかということを、もちろん国が一番責任者として考えます。
 ただ、消費地の皆さんにもやはりいろんなことを一緒に考えていただいて、消費地というのは関西ということになるわけですけれども、関西だけではありません、東京も含めて、そういった広い意味でいうと全国ということになるわけですが、そういったことを申し上げてきました。
 今、原子力政策大綱の議論が原子力委員会で進んでおります。小委員会をつくっておりまして、そこでコストについては考え方がほぼ整理をされて、選択肢が提示をされたという状況でございます。
 具体的には、全量を再処理をするという考え方ですね、それと直接処分というやり方をやるという選択、再処理をもうやめてしまうということですね、全部直接処分、その組合せという三つの考え方が出てきていまして、コスト面での整理はほぼそれで見えてきたのではないかというふうに思います。
 ただ、あとは、政治の世界もこれは目をそらすわけにはいきませんので、現実を直視をしながら考えていかなければなりません。それは、青森県という非常にその面で重要な役割を担ってきた六ケ所を中心とした、今、むつでも中間貯蔵施設を造ろうという話が進んでおりますが、そこに大量の使用済燃料があるという現実ですね。最終処分場が決まっていない以上、これはどうするかということについて方向性を出すときも、当然青森の意向というのはしっかりと聞いていかなければならないという、このことがまずあります。
 さらには、日本だけではなくて世界中が今原発やっていますから、日本だけこうしますといっても、じゃ、例えばほかの国で出たプルトニウムであるとか、実はそこはウランも一緒ですけれども、濃縮ウランもそうですけれども、これは両方核兵器の原料になっちゃいますから、これどうするのかということについて日本が目を閉ざしても、現実の世界というのは、もっと世界は厳しいという、この問題にどう向き合っていくか。そういったことも含めて、最終処分というならば最終処分の場所はどこにするのかと。日本がそのことについて仮に全部やめるといった場合に、海外のものについてはどのように日本は考えていくのか。その辺りも含めて、やはり私は、政治の責任、言うならば国会の責任も含めて非常に大きなものがあるのではないかというふうに考えております。
#30
○北川イッセイ君 原発の再稼働その他の問題も国民の方は大変注目しておられます。同時に、この使用済核燃料がどうなるのかということも、これも裏の問題として大変重要な問題であり、注目されておると思います。今大臣が言われたように、避けることなく逃げることなく、これはやっぱりしっかりと判断をして国民に提示をしていかなければいけない、そういうふうに思いますので、よろしくお願いします。
 最後に、ちょっと時間ありませんが、放射能汚染の瓦れきの問題ですね。これ、十一日の日にその処理計画を発表されましたね。この内容について、概略、簡単にちょっと御説明いただけますか。
#31
○国務大臣(細野豪志君) 今、北川委員の方が提起をされた問題というのは、福島県の特に対策地域内廃棄物ということになろうかと思います。
 先ほど冒頭でも御発言いただきましたけれども、岩手県、宮城県の廃棄物については域内でも処理をしますが、広域処理もお願いをしています。非常にこの間皆さんにお力添えをいただいて、随分進んでまいりました。広域処理も、青森県、そして秋田県、山形県、東京都、群馬県、そして静岡県で処理が始まりました。ですから、そこは少しずつですけれども光が見えてきておるんですね。
 一方で、福島県のこの対策地域内廃棄物は国が極めて重い責任を負っておりますから、計画も含めて我々はしっかりやらなければならないと思っています。総量は四十七万四千トンであります。そして、大熊町、楢葉町などを含めた二市五町三村について対策地域内廃棄物処理計画というのを六月十一日に公表いたしました。平成二十六年の三月までに災害廃棄物の処理を終了することを目標としております。現在、幾つかの自治体と協力関係を少しずつつくりながら、まずは仮置場の設置を進めているところであります。今後、仮置場が設置できた自治体から順次収集、運搬を開始をしていくということになります。
 いまだ仮置場かという御批判があろうかと思うんですが、対策地域内はなかなか作業が進まないという環境でございましたので、ここまでなかなか前に進むことができませんでしたが、この計画に基づいて、まずは仮置場、そしてそれから運搬をして、最終的な処分場、焼却であるとか処分場というのは、これはまたなかなか難しい問題があるわけですが、個別の自治体と様々な話を今しておりますものですから、その話合いをする中で、地域全体で廃棄物を処理できるような環境をつくってまいりたいというふうに思っております。
#32
○北川イッセイ君 この放射能の汚染された瓦れき、土壌の問題になってきますと、必ずこの中間貯蔵地をどうするのかと、これも一つの案を作って進めておられるというふうに思うんですが、それがなかなか進捗しない状況も聞いています。仮設の焼却炉、これも造ると、こういう話なんですが、この中間貯蔵地と仮設の焼却炉の進捗状況はどうなんですか。
#33
○国務大臣(細野豪志君) 仮設の焼却炉も考えておるんですが、もう一つの方法は、対策地域内にも既存の焼却施設というのがありまして、それを地震や津波の被害を受けていないところについては有効に活用するという、そういう方法も考えております。ですから、どうしても組合せになると思うんですね。一部は既存のものを使い、一部は仮設のものを造らせていただくと。
 最終処分場ももちろん考えていかなければ、申し上げたいのは、この焼却灰の場合には、それほど濃いレベルの灰にならないものも結構ございます。
 そういったものというのは、いわゆる一般の中間貯蔵で最終処分という考え方よりは、ほかの地域でやっているような、いわゆる最終処分場を、そのまま埋めることによって造っていくという考え方もあるというふうに思っておりまして、そこはもう既にそれぞれの町にいろんなお願いはさせていただいておるんですが、まだ確たる、それこそこういうことでいこうということが決まっているものはございません。そこはあくまで地元の皆さんの御理解がなければ前に進めない問題でありますから、様々な協議をしているという状況であります。
 福島県の特に双葉郡を始めとした浜通りの場合には、今、賠償というのが一番大きな問題になっておりまして、まずは賠償について方向性を出して、そしてそれが少しずつ動き出したときに改めて、この焼却を含めた、最終処分を含めた廃棄物の問題にも我々としてはしっかりと向き合ってまいりたいと考えております。
#34
○北川イッセイ君 この中間貯蔵地の問題、これは汚染の瓦れき、土壌、あるいは原発事故の処理ということを考えたときにやっぱり一番大事なキーポイントになるんじゃないかと思いますので、是非とも、ちょっと思い切った方法を考えてでも、国がちゃんと土地を買い上げてやるとか、何かそんなようなこともあろうかと思うんですが、そういうようなことも考えてしっかりと進めていただきますように、よろしくお願いします。
 時間が来ましたので、終わります。
#35
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。
 一般質疑ということで急遽なったわけでありますけれども、今、リオ・プラス20という言葉も非常に人口に膾炙し始めておりますけれども、その中で、一つは、大きなテーマとしては、グリーン経済への移行ということ、あるいは持続可能な開発の実現ということであります。
 持続可能な開発の実現の中には、GDP以外の豊かさの基準として幸福度を提案するという極めて新しい見解が出始めてきているなと思います。あるいは、グリーン経済への移行については、キーとなる技術としてスマートグリッドシステム、あるいはヒートポンプの話、太陽光発電、あるいはエコ住宅、省エネ家電等、あるいは今、LEDというのが極めて有名でありますけれども、これは二〇二〇年までに全体として大きく普及させるならば九%ぐらいは削減できるだろうと、電気ベースでありますけれども。そうしますと、原発の十三基に相当するそういう節電ができると、そういう話も実はございます。
 それで、このグリーン経済というのはなかなか、先進国と途上国でそれぞれ激しい議論をしているところだと思いますけれども、先進国は途上国から、やはり過剰消費、これを何とかすべきだと。あるいは先進国は途上国に対して、なかなか難しい話でありますけれども、人口増加の関係についてどうするのかと。これは非常に内政干渉的なところがあるというふうに指摘する人もいますが、しかし、気候変動枠組条約が多国間の条約ということで、お互いやはりこれからの持続可能な地球社会をつくっていく上では、お互いが譲歩するところは譲歩しなければいけない。
 そういうことで、こういう人口の増加の問題についても、やはりODAを含めて日本は、出産の率というのが、途上国においてはやはり教育の機会均等が女性においてどんどん高まっていくとだんだん出生率が低くなっていくという、そういうことも考えられますので、ある意味ではそういう合わせ技を含めてやっていく必要が私はあるんではないかなと、そう思っております。
 それで、グリーン経済という意味では、本当に原発の関係を含めて、先ほど北川委員の方から、最終的な処分の問題等々を含めて非常に大きな課題であるというふうに、そういう趣旨だと私は思っておりますけれども、産廃なわけですね、一つの、これは。使用済燃料棒等を含めて。
 それで、産廃といえば、我々、それが最終的にどこに行くんだろうかということでマニフェスト制度というのが当然あるわけでありまして、これは、産廃の種類、数量、あるいは運搬業者名あるいは処分業者名など明記して、それがどのように処理が円滑に適正に流れていくかというふうに進めていく、極めて不法投棄とかそういったことが起こらないようにしているわけですけれども、原発の廃棄物の関係についてはこのマニフェストという観点から見ると私は完結していないと、そういうふうに言わざるを得ないわけであります。
 先日、実は、六月の九日でありますけれども、公明党として福島の第一原発へ視察に行ってまいりました。政党としては初めてそういう視察をさせていただいたわけでありますけれども、高橋所長によれば、事故後は、業務を通じて累積の放射線被曝量が健康に影響が生じ始める目安とされる百ミリシーベルト、それを超える作業員も相次いだという話をお聞きいたしました。あるいは、想像を絶する過酷な環境の中で懸命に業務に作業員が当たってきたということであります。
 同時に、やはり私が考えたのは、原発の事故に至れば収束は容易ではないと。昨年の十二月に政府は収束したというふうに言っておりますけれども、本来の収束の意味では私は決してないと思うんですね。緊急事態宣言を発令したままで、解除できる状況じゃないわけでありますので、本来の意味での収束ではないと。
 山口代表は、視察後、作業員の健康管理、安全確保に万全を期す必要があるということを述べると同時に、やはり作業工程の関係、あるいは、これはもう廃炉が四基決まっているわけでありますから、電事法に基づきまして、こういう廃炉のプロセス、これを前倒しにすべきであるという話であります。そういう必要性を我々も痛感しております。
 ただ、なかなか廃炉をどういうふうにやるかということについては、これは初めてこういう日本で事故ということでありますし、つまり、事故によって生じた様々な対応をどうするかというのは、これはそれぞれで研究開発していかなければいけないという話でありますので、四基で現段階で計算しても九千億前後掛かるという話でありますけれども、実際、デブリの処理等を含めて考えていくと、それは数千億円で済む話じゃなくて数兆円という規模ということも言われている話であります。
 そういったことを考えますと、この事故の本格的な収束ということをしなければいけないということなんですけれども、やはり原発の在り方については重々検討していかなければいけないなと私は思います。
 政府の予測によれば、福島第一原発周辺の避難指示区域では、十年後でも原発事故前の人口の一八%、あるいは十五年後でも一〇%の住民は避難を続けなければならないというふうに指摘しております。やはりこういう状況というのは大変なことで、我々も原発行き帰りの中で周辺の状況を見ていますと、まさに事故が起こった直後のままですよね。人影を全く見かけることができないと。非常に残念な気持ちと同時に、再びこういうことがあってはいけない。本当にこういう事故ということの結果が胸に迫ってまいりました。そういう意味では、やはり原発に依存しない安全、安心なエネルギー社会というのをどうつくっていくかというのは極めて私は重要であると思っています。
 先日、実は、福島県のうちの党の本部でありますけれども、代表が第一原発を視察したということで緊急アピールを行ったと。やはり原発の廃炉に向けた取組、それから安全対策、それから県民の不安解消、そういったことを考えてまいりますと、非常に山積みされていてなかなか解決ができていないと。やはり国や東電が速やかに対応するように強く指摘しておりました。
 それから、再稼働の関係についても、やはり福島第一原発の教訓ということを基にした再稼働で本当にあるのか、そういうふうに考えているのかと、そういう指摘がありまして、安全対策の八十五項目のうち三十一項目が未完了であるということの指摘もございました。
 それから、東京都あるいは関東圏の行政の首長が原発事故の過酷な実態を共通の認識として持てるように福島第一原発を訪問すべきであると、これは非常にやはり大事なことだと。現場に足を入れるということは非常に大事な話でありますので、是非そういったことについても積極的な対応を取ってほしいなと私は思ってございます。
 それで、これはエネルギー革命、過去の例でありますけれども、石炭から石油にエネルギー流体革命があった。その途上において四十万人の労働者、これは直接雇用でありますけれども、四十万人の労働者、これをどうするかという話と、それから相当これは国が当時対応してきていると。国費四兆円ぐらいは使っているわけなんですね。
 だから、そういうことと同じようにして脱原発依存ということ、すなわち原発に依存しない社会をどうつくり上げていくかということを考えてまいりますと、廃炉になってくる原発も当然出てくるわけでありますので、それと同時に、それに対応した形で代替的なエネルギーの関係についてもしっかり整備をしなければいけない、あるいは地域の経済の関係、あるいは内発的な経済の在り方としてどういうふうに地域を元気にしていくということも当然考えていかなければいけない、そういうふうに考えております。
 そういった意味では、今の件を含めて、廃炉等に伴う特定自治体の活性化支援法とか、そういう法律を作る必要もあるかもしれないです。あるいは、廃炉のロードマップを当然作っていかなければいけないわけでありますけれども、それに関連いたしまして、原子力廃止措置円滑化特別措置法というと原子力を進める方にとってはとんでもないという話になるかもしれませんが、原子炉の評価あるいは廃止評価基準の策定等、そしてまた、先ほどロードマップという話をいたしましたけれども、廃止計画あるいは廃止のための資金調達管理システム、そういったことを含めて、そういう原子力廃止措置円滑化特別措置法、こういう法律についても検討する必要があるのではないかなと、私はそう思っております。
 まさにそういう意味では、石炭から石油に、衰退産業という言い方もございますが、産業がどんどん変わっていく、そういう構造調整をしなければいけないということでありますので、やはりこれは国が積極的に進めてきた原発政策でありますので、そういった面についてはやはり国が率先して法律も作る、あるいは国の費用ということについても十分対応できるように考えていくと。そういうことがあって初めて、原発を持っている地方自治体にとっても、ああ、そういうことを考えていただけるのかということで、私は、安心ということについてもつながっていくのではないかなと、そのように考えております。
 それで、今日も実は原発の関係でもっともっとやはりこの真相の究明ということもしていかなければいけないということを再三再四、深めていかなければいけないということについても私は述べてまいりました。そういった観点から、やはり広瀬研吉氏についても参考人として是非来ていただきたいと、このように考えていたわけでありますし、そういった要請を行ってまいりましたが、今回もそういうことはできなかったわけであります、全会派一致ということでありますので。
 二〇〇六年ごろの関係を考えてまいりますと、原発の耐震、この関係で、旧指針でも支障がないと。さらに、これはまさに広瀬研吉氏が院長をやっているときの話なわけですね。ですから、私は、やはり一度来ていただいて、こういった面について本人から話を聞くということが非常に大事だと思いますし、こういう人物を二人も三人も将来出さないようにしなければいけないと、そのように私は考えておりますので、改めて要求をさせていただきたいと思います。
 それで、今日の新聞に原子力規制庁の関係の記事が非常に多く出ておりました。今日配付した新聞の記事もございますが、「政府に原子力防災会議」ということなんですね。
 いよいよそういった意味では質問ということになるわけでありますけれども、独立性の関係については、予算、人事、あるいは専門的な技術についても事業者から様々なデータをもらうようなことがあってはいけないわけでありますので、そういう専門的な技術の関係についても情報をいかにしっかり取り入れるかということについては、自らがそういう専門性の独立性ということについても当然なければいけないと。この規制組織の環境を考えてまいりますと、約一千名に当然なるわけですよね。
 そして、今日配付しております新聞の真ん中ぐらいに図表が載っております。それで、私は非常に、こういう組織が本当にできるとするならば、恐らくこれは規制組織に二人のボスがいるようなもんだと。そういうことが実はあってはいけないと。これのイメージというのは政府の方から出された表でありますので、やはり政府がこういうことを考えているとすると大変だなと、そう思います。
 これは環境大臣の実働部隊として規制組織がサポートすると、表現としては実働部隊というふうに言われているわけですよね。実働部隊でありますから環境大臣が指揮、命令をすることができる。その実働部隊というのは百名前後という話でありますけれども、どこにいるかというと、これは原子力規制委員会の中にいるという話になっているわけですよね。これは大変なことで、先ほど申し上げました独立性ということについて担保できないんではないかと、こういうことも指摘がされていると思いますし、私も全くそのとおりだと思います。
 こういうやり方というのはなかなか厳しいなと私は思っておりますが、大臣としてはどのようにこの点についてはお考えでしょうか。
#36
○国務大臣(細野豪志君) これ読売新聞ですよね。この図が正確なものなのかどうかはちょっと私も、三党で協議をしていただいたものを見ていますけれども、ちょっとニュアンスが違うのかなというようにも感じておりますので、この図自体が民主党から出たとか政府から出たとかいうことではないと思いますので、そこは正確に確認をした方がいいのではないかなというふうに思います。
 私がこの組織は現実に対応し得るのではないかと思っていますのは、これは、オフサイトというのは専門家だけの世界では完結をしない非常に幅広い取組が必要だということなんです。我々が規制庁ということで考えておったのも、そこに実は行政的なつながりがあった方がいいのではないかという根拠があったわけですが、そういった意味でこの原子力防災会議というのが機能するのであれば、それは私はいい組織になり得るのではないかと思っております。
 加藤委員が多分御懸念をされているのは、原子力規制委員会の方の様々な専門的な判断がねじ曲げられるようなことがあってはならないという、そういう御懸念ですよね。ですから、そこが組織としてしっかり分けられているのであれば、それは御懸念は払拭できるのではないかと感じております。
 むしろ私が懸念していますのは、オフサイトとオンサイトというのは密接に極めてかかわるんですね。サイトの中の状況が変わればオフサイトの対策が変わります。そこは、オフサイトのところは政府が関与して、もうまさに全軍を挙げてやらなければなりませんので、こういう組織というのは機能し得ると思うんですけれども、問題は、どう情報共有をうまくしていくか。ここは相当うまくやらないと、オンサイトで起こっていることがオフサイトで十分反映をされずに対応が遅れるということになりかねないのではないかと、そんなふうに思っております。
 ですから、そこをどう実質的に機能するような組織にしていくのかというのが、仮にこういう組織を考えていただくということになれば、行政に携わる人間の大きな責任になってくるというふうに考えております。
#37
○加藤修一君 原子力防災会議の関係は、これは平時ですよね、平時。平時でオフサイトという話でありますけれども、これからできてくる規制組織というのはいわゆる千名を擁するものでありまして、これは確かに専門性を有する人たちが多くいるわけでありますけれども、千名というのはかなり広いことをやらせるにふさわしい陣容だと私は思っているんですね。ですから、規制組織がオフサイトの関係について高尚なことだけをやる話じゃなくして、現場感覚に基づいてやっていくことも当然入れてやっていって、それは平時でオフサイトでやるわけでありますので、緊急時すぐに対応できるように、ふだんからの訓練も含めてやっていくということが極めて私は大事だと思っております。
 だから、クロスコーポレーション、これはこれで非常に大事で、より一層緊密化を図るということなんですけれども、ただ、この図で言っていることは必ずしもそういう話じゃないわけですよね。予算の措置等についてもつながっていないと駄目だという話もあったりするものですから、予算というのは、つまりこれ、下の方と破線でつながっているところについては、予算とかそういう、まあ併任という話もあったりするわけですよ、スタッフについてですね。だから、それはちょっと独立性のことを考えていくとやり過ぎの話じゃないかなと、このように私はとらえております。
 ですから、そういう方向性を持たせるというのは決して今後のためには良くないと思いますし、それから、本部長を総理がやる、副本部長を官房長官、環境大臣がすぐ出てくるわけなんですけれども、災害の関係について環境省がどれだけの知見があるかというと、これはまだまだこれからの段階だと私は思っています。だから、防災大臣とか、そういう方が副本部長となることならば望ましいわけでありますけれども、先ほどの独立性のことはしっかりと担保しなければいけないですし、入れるならば、やっぱりそこは環境大臣ではないというふうに考えていますけれども、その辺はどうですか。
#38
○国務大臣(細野豪志君) それはもちろん三党の協議の中でお決めになることですので、私の方からここにこういうふうに入れるべきだということを申し上げるのは適切ではないというふうに思います。
 ただ、一点だけ、環境省の下でやることを元々提案をしておりました立場から一般論として申し上げますと、原子力のオンサイトで起こっていることとオフサイトで起こっていることというのは極めて密接にかかわりますので、そこの情報連携をどうするのかという一つ課題としてあるわけですね。公明党も含めた案で出していただいているのは、環境省の下に独立した三条委員会をつくっていただくことになりますので、組織としては明確に切れていますが、そこはいろんな情報はいただけるような形にはなるだろうということが一つです。
 もう一つ是非これは申し上げたいのは、一般の災害と原子力の災害というのは相当趣を異にします。去年も、緊急災害対策本部と原子力災害対策本部、二つ立ちましたが、これは全く違うことをやっていました。前者は、例えば初期の段階は行方不明者を探したり、さらにはおにぎりのような食料品を配ったりしていたわけです。そして、しばらくたったら、例えば仮設の住宅を建てたり、そういったことの生活のやはり対応をしていたわけですね。
 一方で、原子力災害対策本部は何をしていたかというと、当初は発電所をどう制圧するかということをやっておりましたし、そして避難をどうするのかというのをやって、次に問題になってきたのは放射線の基準をどうするかと、食料の基準であるとか避難の基準であるとか、そういったことについて膨大な作業が必要になったわけですね。
 ですから、そこは、特にこれだけの原発の事故を経験をしましたので、少なくとも今の災害の受皿のところで原子力災害も全て受けて事前の準備をしてやっていくのは、現実的にはかなりこれは難しいと思います。ですから、そこは新しい組織をつくって、オフサイトのことについても体制を整えると。そして、整えた上で、規制組織の方から基本的な情報がうまく流れていく仕組みをつくって、政府を挙げて総合的に対応できるような体制は、どういう制度を選ぶにしてもつくらなければならないのではないかというふうに考えております。
#39
○加藤修一君 総合的な対応を考えなければいけない、それは私も全く同じなんですね。
 それで、確かに一般の災害と原子力災害は違うところがあります。しかし、これは、IAEAの基準なんかを考えていきますと、それは別物として考えるんじゃないんだ、やはり統合的にそういった面については考えていかなければいけないというふうにこれは指摘されている話なんですけれども、その辺についてはどうですか。
#40
○国務大臣(細野豪志君) 統合的に考えるべきだとは思いますよ、いろんなことを複合的に考えなきゃならないので。ちょうど今回、津波と原発事故が起こりましたので、統合的に考えていかなければならないとは思いますけれども、ここは私、ちょっと声を大にして申し上げたいんですけれども、日本ほど巨大な複合災害に遭った国はないわけですね。その経験はIAEAにも伝えにゃいかぬと思います。それで、私がIAEAに何をやれ、言えと言われるかと言われれば、相当違いますよと、原発の事故については相当違う形で準備をしておかないととても対応できないですよということは申し上げたいですね。
 私は、その対応の、本当に現場の調整役という形で中におりましたので、もうそれを目の当たりにしてきました。そういう立場でいうと、今の日本の内閣府の防災の体制の中に、その一部、若しくはその部隊が兼務をする形で原子力災害に備えるというのは、これは私は今の時点では相当無理があるというふうに思います。
#41
○加藤修一君 そういう意味では、原災法の関係についても、ある意味では改正をしなければいけない部分と、それから、今申し上げてきました原子力防災会議、その中に副本部長として環境大臣が相当するというのは、やっぱりここはなかなか難しいと思いますよ。環境省がそういったことについてやっていけるという話ではなくて、私は、やっぱり環境省は環境省として本部員として徹するべきであって、それはやはり経験がなかなかないわけでありますので、経験がないからやってはいけないという話ではないかもしれませんが、やっぱり経験を持っている、通暁している防災担当大臣等がやる話であると私は思っておりますので、こういう図式が出てくることそれ自体が私は非常にナンセンスだなと、そのように考えています。
#42
○国務大臣(細野豪志君) 先生、問題は、オンサイトとオフサイトは連携をしなければならないということなんです。片や独立委員会で環境省の下にある、片や全く離れたところで内閣府にあると、ここの連携はなかなか難しいと私は思います。ですから、そういうつなぎ役も含めて、オフサイトは自治体とのやり取りもしていかなければなりませんし、原発のことについてある程度かかわれるような組織をつくっていかなければならないと思うんですね。
 そういった意味で、環境省の下で独立委員会もできますし、そして防災のことについても対応できるような仕組みをつくっていただければ、私どもとしては、仮にですよ、そういうことで国会の中で御議論いただけるとすれば、それにはしっかりと対応してまいりたいというふうに思います。
#43
○加藤修一君 時間が参りましたので、また別の機会にやらせていただきたいと思っております。
 以上です。
#44
○水野賢一君 みんなの党の水野賢一です。
 今日は、原子力の問題、特にいわゆる原子力村と言われる問題についてお伺いをしますが、原子力委員会というのがありますよね。大臣、この組織の改革というのは今のところ考えていないんでしょうか。
 というのは、原子力安全委員会については、これは今衆議院の方で審議されている法案の中でも新しく生まれ変わらそうというふうにしているわけですけれども、原子力委員会の方は、これによって所掌事務が一部変わるとかというぐらいのことはあるかもしれないけれども、基本的なところでは手を触れていないと思うんですが、こちらの組織について、原子力委員会の組織については法改正等々考えてはいないんでしょうか。
#45
○国務大臣(細野豪志君) 今回の改正の中で一点変わるところがございます。それは、原子力委員会がこれまで担当しておりました核セキュリティーですね、これについては、まさにセーフティーと軌を一にするというか、組織として一元化をした方がいいだろうということで、これは原子力の規制組織の方に一元化をするということです。
 それ以外の部分について、原子力委員会の改革については、実は昨年検討いたしました。検討いたしましたが、全体として役割を考えますと、原子力委員会の場合は、原子力政策全体をどのようにしていくのかと。これまでは推進サイドという形でやってきたという経緯がありますので、この組織を規制側と一緒にするのは、ちょっとこれは筋が違うだろうということでそのときの改革の中には入れなかったという経緯がございます。
 現在、原子力政策大綱について、それぞれの大綱の策定委員会や小委員会の議論をしていただいておりますので、その議論をまずはしっかりとやって、エネルギー政策全体についての方向性を出すことが当面大きな役割としてあるのではないかと考えております。
#46
○水野賢一君 そうした方向性を出していくための会議の中で、この原子力委員会の中に小委員会があって、核燃料サイクルなどのコスト、コストだけじゃないかもしれないけれども、いろんなことを検証する小委員会があったんですよね。その小委員会で議論するに当たって、推進派、俗に言う原子力村の人たちですよ、そういう人たちだけを集めた秘密会合があったというようなことが随分報じられたりして、お手元に配った資料などにもそうしたことが報じられたりしているわけですけれども、こうした会が、持つこと自体がいいかどうか、これも議論を後でしますけれども、大臣、こういう秘密会合をやっていたということ自体は何か御存じだったんでしょうか。
#47
○国務大臣(細野豪志君) 私は、こういう会合があること自体は存じ上げませんでした。
 ただ、私も聞いておりましたのは、原子力委員会というのは核燃サイクルをやります。核燃サイクルをやるときに、日本原燃がやっているいわゆる再処理そのものをしっかりと確認をしなければなりませんので、例えばどれぐらいコストが掛かるのか、どれぐらい廃棄物が出るのかということについては事業者から直接細かいデータを取らないと検討できないということは聞いておりました。ですから、そういうデータを取るために、事業者と原子力委員会の、特に小委員会が核燃サイクルのコストをやっていますから、やり取りをかなり頻繁にしているであろうということは存じ上げておりました。
#48
○水野賢一君 大臣の記者会見などでも、これ、例えばいろいろ議論するに当たって事業者からも物事を聞いてデータとか材料を集めること、そこで、そういうことを聞いた上で判断すること自体は問題ないという趣旨のことをおっしゃっていらっしゃいますよね。そのことは一般論としては私もそのとおりだというふうに思いますよ、一般論としては。しかし、これ、こんな一般論で片付けられるようなきれい事じゃなかったと思うんですね。
 じゃ、事務方でいいんですけど、このいわゆる秘密会合、政府の言葉を使えば作業会合というんですかね、これは何回開かれたんでしょうか。
#49
○政府参考人(中野節君) お答え申し上げます。
 昨年の十一月十七日から本年四月二十四日まで、全部で二十三回でございます。
#50
○水野賢一君 事業者を含めていろんな人たちからいろいろと話を聞いていくというならば、これ話は分かりますよ。だけれども、これ、事務局が公表している資料を見ても、二十三回全部電気事業連合会を呼んでいるんですね。日本原燃、これは再処理する会社ですよね。この再処理する会社、二十三回のうち二十二回は呼んでいるんですよね。
 じゃ、事務局に聞きますけれども、一方で慎重派とか反対派と言われる人たち、多角的にいろんな意見を聞くなら、そういう人たちを呼んだりしている会というのは何か事務的に分かるのでありますか。
#51
○政府参考人(中野節君) この小委員会に関するものではそのような会合はございません。
#52
○水野賢一君 日本原燃は、それは再処理する会社なんですから、これ、使用済燃料を全量直接処分なんかしちゃったら会社そのものが要らなくなっちゃうわけですよね、これは再処理する会社なんですから。ですから、利害関係者そのものなわけですよ。それを二十三回中二十二回呼んで、多角的に材料を集めてデータをいろんなところから聞く、集める必要があるんですという一般論の世界じゃなくて、これは結局推進側の事業者とか利害関係者ですよ。
 大臣、これ、利害関係者とだけ秘密裏に打ち合わせていたんだというふうに、普通に考えて思いませんか。
#53
○国務大臣(細野豪志君) 多角的にということはもちろん必要だと思うんですよ。ただ、私がデータと言ったのは、日本原燃が核燃サイクルやっていますので、そこでどれぐらいのコストが発生しているかとか、どれぐらいの使用済燃料が処理できて廃棄物が発生をするかとか、そういうデータは事業者でないとなかなか分からないので、それは集めなければならないのではないかということで申し上げました。
 この会合自体の在り方が果たして適正であったのかどうかということも含めて、今日は答弁者でも来ていますが、後藤副大臣に確認をしていただく形で検証する場を設けております。ですから、そこでしっかり検証して、私がちょっとそういう受け取られ方をしているとすれば問題だと思っているのは、その場所で核燃サイクルの在り方が決まっていたのではないかというような疑いが持たれているとすれば、それはもう極めて重大ですから、そこの部分について、例えばどういう議論があって、そして在り方としておかしなことがなかったのかどうかということはしっかり確認をしてもらいたいというふうに思います。
 その上で、小委員会には事業者は入っていません。小委員会で、コストをやるこの場所には事業者は入っていませんし、そこは実は、核燃サイクルにはむしろ厳しい意見の方が結構いらっしゃいます。そこでの議論は全てオープンになっていますので、中身としてはいろんな話がもちろん出てきたと思いますけれども、その中で徹底的に議論して出されている報告自体は、反対派の方々もむしろこれはしっかり議論をした結果だということでお認めをされていますから、そこはオープンに公正にやられていたと私は考えております。
#54
○水野賢一君 小委員会は確かにオープンなんですよね。だからこそ、そのオープンな小委員会じゃなくて、その前に秘密会を推進派だけでやっていたんじゃないかという疑念があるわけですから。これは副大臣のところで、今おっしゃったようないろんな検証をしているわけでしょうから、しっかりと検証してもらいたいと思うんですが。
 近藤委員長にちょっとお伺いしたいんですけれども、これ、お配りをした参考資料の中で、五月二十五日の毎日新聞を見ますと、「あいさつしただけ」というこの大きい見出しが出ているやつですね。
 この記事、普通に見ると、近藤委員長は、まあこれ、私、その取材の現場にいたわけじゃないから読む限りの想像ですよ。だけれども、どうも、要するに、こんな会があったとか、そこに自分が出ていたということは最初は隠していて、ところが記者の方から、この時間にあなた何をされていましたかということを聞かれたりとかして、分かっていくと渋々認めたという感じで、最初は何か隠しているような、こういう会があったとか、こういう会に自分が出ていたということを隠していたように見えるんですけれども、どうなんですか。
#55
○政府参考人(近藤駿介君) 原子力委員会が設置した専門部会の会務の運営の透明性、公正性の重要性にかかわる私の認識と監督の至らなさによりまして、原子力政策の信頼性に深刻な影響を与えていること、大変重く受け止めて、深く反省しているところでございます。
 御質問の原子力発電・核燃料サイクル技術小委員会でございますが、この会議の座長は鈴木委員長代理にお願いしたわけでございますが、彼は終始責任を持って、会議資料を自分の責任で最終的には取りまとめ、これを会議にかけて、公正かつ丁寧な審議を行って、我が国の核燃料サイクルの政策選択肢とその評価を取りまとめたわけでございます。全ての会議は公開で行われ、その様子は傍聴したマスコミによってインターネットを通じて広く報じられたわけでございます。
 それを踏まえて、この評価は全ての委員の意見を反映した妥当なものであるとの確認を小委員会の委員の全員から得たことも付言して、これを私どもの委員会に報告していただきましたところでございます。
 問題は、この小委員会では、既に大臣からもお話ありましたように、再処理事業という我が国に一社しかない企業の取組の経済性を評価すること、それからまた、それにかかわる様々な核燃料サイクルの処理を、再処理量とか廃棄物の量とかそういうものを逐一計算するということが必要でございますので、電気事業連合会を含む当事者から情報提供をいただきまして、しかも研究開発機関にそのコンピューターコードを回していただいて、こんなコードになろうということを計算していただくと。それを集めて会議資料を作るという作業をするわけですが、会議をやりますと必ず質問が出ます。これは何だと、こういうことも考えてみないかと言われますと、それを踏まえてまた皆さんに集まっていただきまして、その質問に答えるべく、あるいは質問、意見を反映するべくの資料作成活動が必要になる。ですから、ほとんど会議と同じペースでもって開かざるを得ないという、そういうことでございます。
 私は、こういう作業は、去年の十一月ごろでしょうか、どうしても必要になるということで、最初関係者を集めまして、今、我が国の政府においてはエネルギー・環境会議でこういうことを議論している、こういうことを我々に付託し、あるいは経済産業省、資源エネルギー庁の基本問題委員会にはこういうことをお願いしている中でもって、大体こんなふうに原子力発電の依存度を低減するということを考え、シナリオが出てくると、それを踏まえた選択肢を決めなきゃならない。
 そうすると、向こうの仕事が……
#56
○水野賢一君 簡潔にしてくれない。長いよ。
#57
○政府参考人(近藤駿介君) はい。
 向こうの仕事が分からないままに、我々も適切に判断をして作業していくということが必要ですから、そういうことについても皆さん知恵を出してくださいということで、人に集まっていただいて作業をお願いしたという経緯がございます。
 ただ、そこで、こういう作業を行うことを本来事前に小委員会の皆さんにお諮りをして御了承いただくとか、あるいはでき上がった資料に対してこういう方の御協力をいただいたことをちゃんとメンションして出すのが作法だったと思いますが、それを私、至らなさがゆえに、これを見える化し、あるいは徹底することを怠っていたということでございます。
 それで、こういう……
#58
○水野賢一君 ちょっと委員長、注意してくださいよ。長いですよ。
#59
○委員長(松村祥史君) 近藤委員長、簡潔におまとめください。
#60
○政府参考人(近藤駿介君) はい。
 ですから、そういう形で、申しましたように、十一月ごろからそういうことを私どもが、私が皆さんにお集まりいただいて作業を開始したということでございます。それは、当然そういう作業をやるということの前提で私ども考えていたので、それについて疑念を持っていなかったということが正直なところでございます。
#61
○水野賢一君 ちょっと分かったような分からないような答弁ですけれども、近藤委員長、申し訳ないけど、いろいろ長々と話されても、多くの人は委員長のおっしゃっていることを基本的に信用していないんですよ。
 去年の十二月、去年の最後の原子力委員会で、十二月二十七日、これは議事録にもちゃんと載っていますけど、あなたは、これは何か人に聞かれて言っているんじゃないですよ、自分の方から言い出しているんですよ。自分の方から、委員が三人以上集まって議論しないのかといいますと、要するにどこかで秘密に会っているといろいろ疑念を招くからということで、委員が三人以上集まって議論しないのかといいますと、答えは、はい、そのとおりですということになりますと言って、要は、秘密裏にそんなに会ったりはしない、例外はちょっとあるかもしれないけどみたいな言い方をしているんですね。
 ところが、それを言っている十二月に、三人以上集まっての秘密会合を二回やっているんです。その先月には、十一月にはやっぱり二回やっているんですよ。
 これ、もうあなたの言っていること自体が信用されていないんだけれども、ちょっと端的に質問しますけど、じゃ、推進派だけ集めるようなこんな会合はもうやらないということでいいですか。
#62
○政府参考人(近藤駿介君) お答えいたします。
 私どもは、審議会の会議の資料の準備過程、これは本来座長の責任で行われるものですが、これには関係者の御協力をお願いせざるを得ないということは御理解いただけると思います。そのプロセスを明確にし、明らかにし、会議に対して事前に説明し、御了解いただくということを進めたいというふうに考えています。したがって、これは必要に応じて、当然批判派の方にもお集まりいただくことはあります。既に、先ほど事務局は答えませんでしたけれども、コストの検証の場合については、ドイツの原子力賠償のシステムについて批判派の方から資料をいただき、それについて彼らと意見交換したこともございます。
 そういう格好で我々が会議について十全な情報を準備する過程で必要とあれば、様々な方にお会いして意見交換をすることは今後とも進めたいというふうに考えております。
#63
○水野賢一君 じゃ、必要があればやるということですか。
 というのは、あなたは五月二十九日の新大綱策定会議で、こうした会合は反省した上でもう開かないと言ったんじゃないですか。それとの整合性はどうなんですか。
#64
○政府参考人(近藤駿介君) そうした会合を開くルールをきちんとしますということを申し上げたんです。
 必ず必要ですから、資料を作るためには。ヒアリングはします。それについては、しかし、どういうふうにしてヒアリングをするかということについて、会議に対して透明にするということにします。ですから、これを、御通知をしない、お知らせをしない、あるいは事前に会議に対して報告せずして、了承を得ないではやらないということを申し上げたつもりです。
#65
○水野賢一君 要は、事業者が持っているデータをもらうために彼らと接触することが全部いけないと言っているわけじゃないんですよ。ところが、二十何回やったもののうち、ほぼ全部事業者だけから聞いているというそこのやり方に問題があると言っているんですけど。
 僕は、大臣もちょっとさっきの話の中で、甘過ぎると思うんですが、その甘い大臣でさえ問題視しているのは、正式の小委員会に出る資料が事前にこの会で、秘密会で業者に配られていたのは問題だと大臣もおっしゃっているわけですけど、これちょっと事実関係、事務方でいいんですけど、やっぱり配っていたんですか。正式の会議の前に業者に対して資料は配られていたんですか。
#66
○政府参考人(中野節君) 小委員会の、私ども勉強会と申しております会合におきましては、事業者などから提供されたコストや廃棄物量などに関するデータを基に作成した資料を確認するということのために、小委員会に配付される素案に当たるものを配付しておりました。
 御指摘の事前配付ということでございますけれども、勉強会におきましては、このような確認作業に必ずしも必要のない資料も提出されたことがあったということでございます。
#67
○水野賢一君 要するに、必ずしも必要ないけど、その事業者に対しては渡しちゃっていたということなんでしょうけれども。
 そうすると、これ議論されるのは、大臣もさっきおっしゃっていたように、小委員会でしっかりとオープンな場で議論されるべきものが、その小委員会の正式の委員を差しおいて、正式の委員を差しおいて、委員長、要するに事業者は、正式の委員さえ見ていないのに、そういうデータを事業者の方がもらっちゃっていたということでしょう。これ、やっぱり不適当だったというふうに委員長、思いませんか。
#68
○政府参考人(近藤駿介君) そのことについては不適当だと認識しております。そのように皆さんに申し上げているところであります。
 素案の段階でありますけれども、しかも、本来申し上げた作業に必要のない資料まで機械的に配ってしまったことについては、大変監督不行き届きというふうに認識をしております。
#69
○水野賢一君 監督不行き届きの中で、いろいろ疑念が大きく思われている中で、何かさっきも反省という言葉もありましたが、例えば責任取って、まあ普通辞めるとか、何かそういうようなことは考えていないんですか。
#70
○政府参考人(近藤駿介君) このことについて、したがって、この経緯を、一つは今検証作業をお願いしたところでございますし、また私どもとして、検証の結果を待つまでもなく、このシステム、このことについて規則を徹底するべく、まず規則を制定する準備をして、つまり、この反省を今後のいい取組に生かすべく努力をすることに最大限力を尽くしたいと思っているところでございます。
#71
○水野賢一君 御自身は、だから辞めたりとかするわけじゃなくてということなんでしょうけれども。
 これ、大臣、大臣が問題にしている中で、原子力委員会の事務局に電力会社の会社員が出向していることは問題だというふうにおっしゃっていますよね。それはそのとおりだというふうに思いますけれども、まずちょっと事務的に伺いたいのは、どのぐらいの人が今原子力委員会に出向しているんですか、電力会社等から。
#72
○政府参考人(中野節君) 四名おります。
#73
○水野賢一君 大臣、これは見直す必要があるというふうにおっしゃっているようですけど、国会の場でもよろしくお願いします。
#74
○国務大臣(細野豪志君) この報道が出る前からちょっと私、気になっておりまして、帰すべき時期が来たら帰そうということはその前に言っておりました。
 なぜいるのかということなんですが、これもやはり、ちょっと日本の核燃サイクルというのは世界でも珍しいんですね。純粋な民間会社がプルトニウムを扱って核燃サイクルをやっているというのは、これは極めて珍しいわけです。ただ、やっているのは民間なんだけれども、やるかやらないかを決めるのは国なんですね。なものですから、どうしても事務局にそういう電力の社員も置いておいて、常に情報のやり取りをしなければならないという前提でこれまで来たわけです。
 ただ、核燃サイクルも当然見直しの対象になりますから、そこは反対の方も含めてちゃんと議論をしていただいて、国民にこうだということでお示しをしなければなりません。
 そのことを考えたときに、事務局で作業をしている人間が電力会社の人間だということになると、それはもう明らかにバイアス掛かるんじゃないかという疑念を持たれかねないので、六月末には帰っていただく方向で今調整をしているということであります。
#75
○水野賢一君 基本的にそのことには賛成ですけれども、ならば、つまり事務局にそういう電力会社の出身の人がいるとバイアスが掛かるんじゃないかと今話ありましたよね、少なくともそのおそれがあるじゃないかという。
 それを言ったら、で、尾本さんに聞きたいんですけど、尾本原子力委員は、原子力委員ですよ、事務局じゃなくて委員そのものですよ、この前、国会答弁で認めたように、三月まで顧問料を東京電力からもらっていたんですよね。東京電力から顧問料をもらっていた人が、これは事務局員じゃないんですよ、原子力委員にいることは、大臣、どう思います、いいと思いますか、これが。
#76
○国務大臣(細野豪志君) 尾本委員は、去年の三月から私もお付き合いをして、もうどれぐらい時間を共有したか分からないぐらいずっといろいろと話も聞いてきましたが、核燃サイクルも含めて全体のシステムには極めて詳しい方ですので、専門家は専門家として私は評価をしておりますし、多分国民的にも評価をされていい人だというふうに思います。
 ただ、電力会社から顧問料をもらっていたことがどうかと言われれば、それは、水野委員がおっしゃるようなそういう御意見があることもよく理解をできます。
 その上で申し上げると、委員というのは、これは国会の同意人事になっていますので、担当大臣といえど、私からこの委員はいいとか悪いとかいったことについてコメントをする立場にないんですね。ですから、そこは同意人事の際にしっかりと皆さんで御議論をいただいて、我々も提示をするときにいろいろ考えなければなりませんが、国会の中でも様々な御議論をいただくということになるのではないかと考えます。
#77
○水野賢一君 今世間で問題になっているのは、要するに、例えば研究者とかがその研究室に寄附をもらっていたんじゃないかとか、若しくは原稿料とかをちょっと相場より高めに電力会社関係だともらっているんじゃないかとかという、それが問題になっているときに、そういうことじゃなくて、東京電力そのものから顧問料を毎月、恐らく百万ぐらいの単位ですよ、推察するに、もらっているというのは全く不適当だというふうに思いますけれども。
 じゃ、尾本さん本人に聞きますけど、これ、三月末まであなたはもらっていた、顧問だったわけですよね、東電の。これは三月末で辞めたというけど、顧問制度そのものを東京電力が批判が強いからやめたんですよね。あなたが自発的に辞めたんじゃなくて、東京電力が顧問という制度をやめたわけでしょう。廃止したんですよ、世間の批判が強いから。これ、結局、だから最後まで顧問にしがみついていたんだけど、あなたは途中で、去年の事故が起きてから一年間、顧問料をもらい続けるのを、原子力委員と兼任していて、まずいとあなた思わなかったの。
#78
○政府参考人(尾本彰君) 私はかつて東京電力に長く勤めていまして、その後、IAEAで働きまして、帰ってきたときに、原子力委員会よりも前に、顧問の仕事をしてくれないかと、こういう話があったわけです。
 それで、委員になっても、また、その後、大学でポストを得てからも継続してきたわけですが、その中で三・一一以降一体どういうふうに考えてきたかということですが、もちろん、事故を起こした会社から顧問料をもらうことについては非常にじくじたるものがありまして、先ほど顧問制度がなくなったから辞めたんではないかということですが、実態を申しますと、顧問といっても二種類ございまして、私はいわゆる嘱託顧問でありまして、対外呼称として顧問ではあるんですが、その嘱託契約というものは、これは今でも私の理解するところ、ほかの人に関しては存続していると思うんです。しかし、顧問制度そのものがなくなる。私は自発的にそういう、経理的にも非常に厳しい中で顧問料をもらい続けるということについて非常に私としても心苦しいところがあったゆえ、三月に辞めたわけです。
 以上です。
#79
○水野賢一君 自発的に辞めたという言い方だけど、一年間もらい続けていたんだからね。
 じゃ、返金するつもりはありますか。
#80
○政府参考人(尾本彰君) そういうことは今考えておりません。
#81
○水野賢一君 時間が来たので終了しますけれども、この問題はあなた方が辞めるまで徹底して追及するということを申し上げて、私の質問を終わります。
#82
○市田忠義君 福島原発の事故が発生して一年三か月がたちました。今でも県外に六万人、県内に十六万人が避難されています。家族がばらばらに生活をせざるを得ない状況に置かれている人もいます。
   〔委員長退席、理事北川イッセイ君着席〕
 私、改めて、福島原発事故が何を突き付けたかと考えてみる必要があると思います。原発事故が一旦起これば被害は日本全国に、空間的に無制限にどこまでも広がる危険があるということ。時間的にも将来にわたって危険を及ぼすと。さらに、全村避難というところもありました。町ぐるみ避難。いつふるさとに戻れるか分からない。地域社会の崩壊をもたらしたと。私はその点で、どんな事故も起こしてはならないけれども、原発事故というのは他の事故とは比較できないある意味で異質の危険を持つものだということを明らかにしたのが今度の原発事故だったと思うんです。
 大臣にお聞きしますが、原発事故が他の事故にはない異質の危険を持っていると、この点では同じ認識でしょうか。
#83
○国務大臣(細野豪志君) 私もほぼ毎週のように福島に行っておりますが、今でも広大な面積に人が帰れていないという実情を目の当たりにして、やはり愕然とした思いを持ちます。また、生活をされている方も放射性物質に対する不安を持ちながら生活をされている方がたくさんおられます。そういったことを考えると、他の災害と原子力発電所の事故、原発の災害というのは全く質的にも異なるというふうに思っております。
#84
○市田忠義君 細野大臣は異質の、他の事故とは比較できない重大性を持つということをお認めになりました。福島原発事故の教訓は、一たび大量の放射性物質が外部に放出されれば、もはやそれを完全に抑える手段が存在しないと。
 ところが、六月八日の野田総理の記者会見、こうおっしゃっています。国論を二分している状況で一つの結論を出す、これは私の責任だと、私の責任で判断すると。福島の人々の複雑な気持ちはよく理解できるが、暮らしを守る責任は放棄できないと言われました。福島の人々の複雑な気持ちはよく分かると。よく分かっていて、暮らしを守る責任は放棄できないと言うが、福島原発事故こそが暮らしを破壊した根本原因だったんじゃないかと、その反省が全くないと。
 私は大臣にお聞きしたいんですが、再稼働した原発でもし福島原発事故のような原子力災害が発生したら、これは総理は私の責任だとおっしゃったけど、どうやって責任を負うのか。記者会見されたのは総理ですけど、細野大臣もこういう問題にかかわっておられるわけですから、どうやって責任を負われるのか、お答えください。
#85
○国務大臣(細野豪志君) 六月八日の会見は私も横で聞いておりましたので、一言一句しっかり聞かせていただきました。
 その中で野田総理が言われたことは、若干少し制度的なことを申し上げると、通常の再稼働というのは、安全についての判断は基本的には原子力保安院がしますが、それで再稼働するかどうかは、これは事業者たる電力会社が判断できる仕組みになっているんです。それを、保安院のこれまでの判断であれば、大飯三号機、四号機については問題なしと判断をしますが、それでは十分でないだろうということで、行政指導でストレステストというのを課すことに野田政権のときにしたわけですね。
 今回は、そのストレステストもクリアして、東京電力の福島第一原発で起こったのと同じ事象が起こったとしても炉心損傷には至らないという、こういう判断で、ストレステストをクリアした上で、じゃ、その行政指導で止めているという行為を外すかどうかという判断をするに至ったわけです。
 ですから、通常の手続とは相当違う形で、言うならば、政治が踏み込んで判断をしなければならないことになりましたので、それについては政府として責任を持って判断したんだということを総理として発信をされたんだろうというふうに受け止めておりました。
 どういう責任を果たすのかという御質問でありますが、もう大前提の大前提は事故を起こさないということでございます。そして、東京電力の福島第一原発で起こったものと同じ事象については対応できるということですので、それはできていると私も感じております。
   〔理事北川イッセイ君退席、委員長着席〕
 その上で、ただ、何ら事故が起こらなくて対応しないということではこれは話になりませんので、様々な問題に対応できるような、例えば臨時の監視体制を強化をするであるとか、さらには、福井県では防災訓練もやられました。そういったことをしっかり政府としてサポートするであるとか、そういったことも含めてしっかり体制をつくることが私は責任であると考えております。
#86
○市田忠義君 私は、総理の判断は、国民の生活を守るどころか国民の命と安全を危険にさらす最悪な判断だと言わなければならないと思うんです。
 それで、政府の安全判断の基準は暫定的なものと、こう言いながら、実質的に安全は確保されていると。私はこれほど矛盾する発言はないと思う。暫定的なものだと言いながら、安全は確保されていると。完了したのは非常用の電源や冷却ポンプの多様化など必要最小限の対策までであって、緊急時の指揮所となる免震施設の建設、これは三年先ですし、放射能除去フィルターの設置もまだです。防潮堤のかさ上げもまだできていないと。これでどうして大丈夫だと、炉心損傷を起こさないと言い切れるのか。いかがですか。
#87
○国務大臣(細野豪志君) 総理が実質的な安全というふうに言われたのは、これは福島第一原発と同様の事象が発生をしたときも大丈夫だということです。
 具体的にもう少し申し上げますと、歴史上、大飯の場合には二メートルの津波というのが、これが最大であるという、そういう分析がされています。それに対して九メートル以上の、それを上回る津波が発生をしても実質的にきちっと対応できるということで、そういう発言を総理はされました。その上で、先ほど例として挙げました免震棟であるとかフィルター付きベントなんですが、それはとにかくやるということなんです。
 市田委員に申し上げたいことは、なぜこれまで根本的な対策ができていなかったかなんです。私は原子力の専門家と随分議論しましたが、理由は明確なんですね。それは、新しい対策をやるといえば、それができないから危険だろうということで、原発が動かないから根本的な対策をしてこなかったんです。何が起こってきたかというと、これまで安全神話というのがあって、これができたら安全ですと、そしてそれ以上については対応してこなかったんです。その発想を捨てようと思うんですね。
 ですから、今の時点で達成できているのは東京電力の福島原発の津波に対する対応です。ただ、それよりも、それこそ天変地異というのは想像を超えるケースがありますから、何が起こるのかというのは、これからいろいろ検証が新しく始まるでしょう。極端な例としては、例えば隕石が落ちるみたいなこともあるかもしれない、飛行機が墜落するというようなこともあるかもしれない、そういったことも含めて、あらゆるリスクにどう備えていくのかというのは終わりのない作業で、それにしっかり対応していこうというのがこれからの安全に対する考え方だということであります。
#88
○市田忠義君 大変今の答弁も矛盾しているんです。何が起こるか分からないと言いながら、安全だと。何が起こるか分からないのに、安全対策にこれで大丈夫だというのはないと思うんです。
 しかも、大臣、三十項目というのは、政府自身が取りあえずの暫定の対策として指示されたものでしょう。それすらできていないで、どうして福島並みの地震、津波に耐えられるのかと。
 福井県の原子力安全委員会が十一日に、大飯原発の再稼働の安全性を検証した報告書を福井県知事に出しました。この報告書を読みますと、暫定的な安全基準について、事故の進展に従って何重にも歯止めを掛ける多層的な対策を取っていると、こう述べて、中川委員長は、大飯三、四号機の安全性についてはハード、ソフト両面から十分な対策がされている、そう説明している。
 しかし、この委員会の構成を見て私は驚いたんですが、委員の半数近くが電力業界からの研究費名目で合計で四百九十万円の寄附を受けている。中立性が問われていると。また、事故対応の拠点となる免震重要棟やフィルター付きベントなどの整備を数年先送りすることもこの委員会は認めた。こうした委員会が幾ら十分な対策だと言っても、安全が確保されているとは到底言えないと思うんですね。これで万全と言えますか、大臣。
#89
○国務大臣(細野豪志君) 福井の安全専門委員会は、長年にわたりまして福井県が原発を、数を抱えている中で積み重ねてきたことですので、私は、福井県自体の様々な慎重な検討や判断は尊重していくことが国として取るべき態度であるというふうに思っております。
 先ほどの答弁に若干付け加えますと、例えばフィルター付きベントなんですが、ヨーロッパは付けています、確かに。しかし、アメリカは付けていません。なぜかというと、PWRというのは格納容器の構造自体が違いますから、熱を逃がす機能が別に外の二次系で逃がすという方法があるんですね。技術的に余り細かい話はしませんが。したがいまして、これまではベントは必ずしも必要はないというふうに言われてきたものなんです。BWRは多くのものに付けてきましたが、PWRはそうだったんです。ただ、PWRとはいえど、何が起こるか分からない、いろんなことに対応しなければならないということを考えれば、やはり付けた方がいいだろうということで決めたわけですね。
 全て発想はそうなんです。UPZの拡大も、三十キロに拡大すると大変じゃないかという議論があったんだけれども、それはやろうと。結局、そうやって何か対策を打とうとすると、そんなことを言ったら大変だというので封じ込めてきたり対策をしてこなかった歴史に我々は学ばないかぬと。それでどんどんどんどん高い基準を設けようとしているこの努力は是非分かっていただければなと、そんなふうに思います。
#90
○市田忠義君 この高いレベルの努力を認めろと。万一のことが起こったら困るからといって提起されたことがまだやられていない、やられていないのになぜ再稼働かと聞いているんですよ。フィルター付きベントは本当は必要ないということだったんだけれども、それではまずいので付けた方がいいというふうに今大臣おっしゃいましたよね。付けた方がいいというけど、それは三年先なんでしょう。三年先に先送りしておきながら再稼働だけ先に始まると。
 福井県の委員十二人のうち五人、これ関電の関連団体、関西原子力懇談会あるいは三菱重工、日本原子力発電のプラントメーカーから寄附を受けていたんです。免震重要棟の整備問題が浮上したときに、事故当時の対策本部は確実に機能するのかと、こういう意見が出た。あるいは、フィルター付きベント設置を数年先送りすることへの懸念も出されたが大勢にならなかったと、これはマスメディアでも報道されました。この委員会の安全確保に私は中立性があるのかどうか極めて疑わしいと、この報告書をもって大丈夫などとお墨付きを与えるべきではないと。
 大体、話を前に進めますが、まだ福島原発事故の原因究明も終わってはいません。それなのに、全電源が失われる事態でも炉心損傷には至らないと総理は断定をされました。国会事故調の黒川委員長は、なぜ国会事故調の報告を待ってからやらないのかと、そう批判されました。政府や国会の事故調査委員会の検証作業が完了していない下で、大丈夫だと、炉心損傷には至らないと、そう発言することは、私は、細野大臣、安全神話にこれまで浸っていたことが問題だったと、福島原発事故の教訓はそこだと思うんですけれども、新たな安全神話を、崩れ去った新たな安全神話をつくる、安全神話の最悪の復活と言われても仕方がないんじゃないですか。いかがですか。
#91
○国務大臣(細野豪志君) それは絶対にしてはならないと思いますし、そういったことに陥ることをしないために新しい規制組織をつくるということであります。
 これまでは原発推進が大前提であり、電力の供給が大前提で、その範囲で安全を考えてきたわけですね。なぜ今回新しい安全組織は推進側から離すかというと、規制そのものを安全の観点からやるために上限はないわけです。完全な安全というのは、これは多分ないんです。リスクはゼロではない。しかし、そのリスクをどうしっかり減らしていくか、コントロールしていくのかということを考えるということであって、安全神話に陥っているということでは私はないと考えています。
 国民の最大の懸念は、果たして大飯原発が東京電力の福島第一原発と同じような状況になるのかという、私はここにあると思いますよ。それに対してはしっかりと対応できているということで、実質的な安全性について総理がコメントをしている、これは私は少なくとも一定の重みのある総理の発言だったんではないかというふうに思います。
#92
○市田忠義君 しっかり対応できている、一定の重みがあると。しかし、政府自身が少なくともこの三十項目をやらないと駄目と言いながら、それができていないのにしっかり対応できると。これは、誰が聞いても、初めに再稼働ありきと、余りにも前のめりだと言わざるを得ないと思うんです。
 大体、東日本大震災以上の地震、津波が起こらないという保証がどこにあるのか。私は、先ほども言ったように、安全神話こそが福島原発事故を引き起こした最大の教訓だと思うし、幾ら防護対策を取っていても事故は起こると。まして、繰り返しになりますが、自ら指示した対策が取られないままで事故は起きないという前提に立って再稼働を進めるというのは言語道断だということを指摘しておきたいと思います。
 こういう安全神話に基づいた住民の安全軽視の政府の姿勢は、新たな防災指針による対策地域にも現れているというふうに思います。文部科学省が原発から半径三十キロ圏の自治体にSPEEDIによる拡散予測情報を提供すると、そう公表しながら、滋賀県からの要請に三か月間も応じていません。滋賀県では、原発事故が起きた場合の放射性物質の拡散予測を独自に試算をしていて、SPEEDIの予測結果で検証して今年度策定する地域防災計画に反映させるという方針であります。ところが文科省は、新防災指針などの法制化が前提だと、法案の早期成立が遅れている、法案の成立後に試算して提供するという立場であります。
 しかし、住民の安全な避難のためには、私は、法案の成立とは関係なく拡散予測の情報を即刻提供すべきではないかと。これは文科省の話であって関係ないと言わずに、環境大臣としてどう思うか、お答えください。
#93
○国務大臣(細野豪志君) このSPEEDIは、去年の三月から果たして使えるのかどうかということもいろんな議論がありましたし、もっと情報を早く出すべきだったという議論もありましたし、私もそう思っていますが、実にいろんなことが言われてきて、ちょっとどこかできっちり整理した方がいいと思うんですね。
 一番大事なのは、SPEEDIはあくまでシミュレーションですから、きちっと測れるということなんです。ですから、きちっとモニタリングをできる体制をつくって、SPEEDIをどのように活用するのか、果たしてできるのかということも含めて検証があるべきだというふうに思います。
 ですから、私は、新しい規制組織ができたら滋賀県にもSPEEDIについてはすぐ提供したいというふうに思っておりますが、これは私だけで判断できることではないと思いますので、当然、関係者に相談をしてということになりますけれども、そう思っていますが。
 今の段階で文部科学省が言っているのは、そういうSPEEDIをこれからどう活用するのかということについて、指針なども含めて方向が出ていないのでという文部科学省の判断を言っているんであろうというふうに考えます。
#94
○市田忠義君 三・一一の事故では、原発からの放射性物質の流れの方向、どちらの方向に流れているのかという予測が早く公表されておれば、住民が避難区域から離れる際に線量の高い地域に向かうことなどは私は防げたと思うんですね。同心円を描くんではなくて、言わば避難してはならない方向に避難した人がいるわけで、枝野経済産業大臣自身も、国会事故調の聴取だったと思いますけれども、こうおっしゃっていますよ。信頼を損なった大きな原因だったと、こうお認めになっておるわけですから、滋賀県でSPEEDI情報が再稼働に影響するのを恐れているんではないかという見方さえ出ているわけですが、住民の安全確保のための、私は、法案の成立に関係なく即刻提供すべきだということを改めて指摘しておきたいと思います。
 次に、原発依存度を可能な限り減らすと政府も総理も言われながら、エネルギー安全保障の視点からも原発は重要な電源だと総理の先日の会見では言われました。
 西川知事は、福井ですね、四日の日に、細野大臣らと面談後の記者会見で、原発は目先の問題ではなく基幹電源としての必要性を明瞭に政府が言わないといけないと要求したというふうに報道されていますが、西川知事と面談された際に細野大臣は、基幹電源としての必要性を明確にするよう知事から要求されたのかどうか。要求されたかどうかだけ端的にお答えください。
#95
○国務大臣(細野豪志君) そうした具体的な、ほとんどオープンでやりましたので、その後はわずかな間、ちょっと補足の歓談をした程度ですので、ほとんどオープンでやっていますので、オープンにされているのが全てでございます。
 西川知事が基幹電源と言っている意味は、未来永劫その電力で何か進めて、それだけは守るんだというニュアンスとしては私は取っていません。そうではなくて、電力というのは、もちろんいろんな多様性があった方がいいんですが、ベース電源というのがどうしても必要になるわけですね。つまり、発電量が上がったり下がったりせずに、少なくともここだけはきっちり発電できるというのが必要になるわけです。その一つは火力ですね、火力は基幹電源になり得ます。ただ、例えば太陽光がすぐに基幹電源になるかというと、蓄電機能が十分にない中でいうと上がったり下がったりしますから、どうしてもその調整が必要になってくるという意味で基幹電源と呼べないという、その電力の性質について言っている部分も私はあるというふうに受け取っております。
#96
○市田忠義君 それは大臣の好意的受け止めですよ。基幹電源というのは、やっぱり日本の電力の中で中心的部分という意味ですよ、日本語の解釈からすればね。
 私は、西川知事の要望にこたえて野田総理が、そういう要求にこたえて、福島原発事故の教訓をないがしろにして、原発の推進に脱原発依存どころか更に一歩踏み込んだと。重要な電源ということを言われました。夏場対策ではない、単なる夏場対策ではないんだと、今後も続けるんだという意味のことをおっしゃいました。
 枝野経済産業大臣が四月十四日に西川福井県知事と会談されて、こうおっしゃっているんです。これまで基幹電源として電力供給を担ってきた原発を今後も引き続き重要な電源として活用することが必要だと、基幹電源という言葉を使われました。
 実はこの言葉、どこが震源地かなと思っていろいろ調べてみましたら、去年の十一月に日本経団連のエネルギー政策に関する第二次提言、これ読んでみますと、こう書いてあるんですよ。原子力は電源の中で基幹的役割を担ってきた。再稼働が非常に重要だと。枝野さんも基幹的電源だと。総理も極めて重要、夏場対策だけではないと。あの記者会見を聞いたあるコメンテーターが、これはもう名前も言っていいでしょうけれども、テレビ朝日の翌日の朝の番組でしたが、吉永みち子さんが、あの会見を聞いていて、まるで日本経団連の記者会見を聞いているような感じがしたと述べておられましたが、私も全く同感でした。
 それで、総理はこうもおっしゃったんですね。原子力発電を止めたままでは日本の社会は立ち行かないと。あの福島原発事故で日本の社会が立ち行かなくなるほどの大変な被害を今被っている、いまだにその被害から立ち直れない深刻な状況が起こっていると。夏場限定の稼働では国民の生活は守れないと言いましたが、私は、これは電力不足を口実にした一種の国民への、言葉は悪いけれども、脅しだというふうに言われても仕方がないと。電力不足の具体的な根拠は示されていないんですね。なのに、事実上の脅し、恫喝によって再稼働を迫るということは私、決して許されないと思うんですよ。
 電力不足と再稼働をてんびんに掛けると、こういうような問題では私はないと思うんです。何よりも大事なのは国民の命と暮らしだと。少々ですよ、電力不足で我慢して、国民みんな、日本の国民真面目ですよ、耐えると。あんな事故が再び起こっては困ると言っているときに、事もあろうに、国民生活を守るために、電力不足になったらどうなるか、経済も雇用も駄目になる、だから再稼働に総理の責任でやるんだと。これ、てんびんに掛ける問題では私ないと思うんですが、その点は、大臣、環境大臣ですからちょっとは違うでしょう。いかがですか。
#97
○国務大臣(細野豪志君) 野田総理はその二つをてんびんに掛けたんではないと私は考えています、会見でも、一番大事なのは安全だという、そういう発言をされていますので。ですから、安全がとにかくまず最優先だと。その上で、東京電力の福島第一原発を襲ったものと同じ津波が襲っても、それについては対応できるという安全性が確認をされたということで、ほかにも考えなければならないという要因として経済の問題などについて総理が発言をされたのではないかと思います。
 私は、経済を動かすためにということは一度も言っておりません。私は安全担当ですから、そこははっきり立場はしておきたいと思います。
#98
○市田忠義君 もう時間が来たから終わりますが、安全最優先と言いながら、その安全が極めて曖昧で、福島のあの事故を起こした東日本大震災、大津波と同じような、あるいはそれを上回るような津波や震災が起こらないという保証はないわけですよ。
 私は、夏場の電力供給について、原発が再稼働しなかった場合、天然ガスなどの火力の活用、あるいは電力融通、節電努力によってどれだけ需要を減らすことができるか、あるいは供給を増やせるかと、これ何ら示されないまま、あの記者会見は行われたと。
 あの原発事故後、ドイツではメルケル政権が原発からの撤退に転換しました。原子力法を改正して原発撤退の完了時期を二〇二二年末と定めて、様々な対策を取っておると。私は、日本も今こそ政府が原発からの撤退を政治決断して、原発ゼロにできる期限を決めたプログラムを作るということが大事だと。
 再稼働に固執する野田内閣のやり方には断固立ち向かって、原発ゼロの日本を目指して全力を挙げることをお誓いして、質問を終わります。
#99
○平山誠君 新党大地・真民主の平山誠です。
 本日の質問に対しまして、与野党筆頭理事の皆様に御配慮いただきましたことを感謝します。また、特に自民党、北川筆頭には多くの時間を割いていただき、ありがとうございます。特別に感謝申し上げます。
 とはいっても、時間がございませんので、端的な質問をさせていただきます。実は、私が質問したいことはほとんど市田委員が質問しましたので、重複するかと思いますが、違った観点からまた質問させていただきたいと思います。
 五月三十日、四大臣の会合があったという記事が夕刊に載っておりまして、大飯原発三号機、四号機の再稼働に対して、立地自治体の一定の理解が得られれば私の判断で稼働を決断するという総理の言葉がありました。私はそこで質問等をしたかったんですが、事実上、環境委員会も四月半ばから開かれていませんので、すぐさま、五月三十一日、お手元に資料としてお配りしましたような質問主意書を出させていただきました。
 そのことと、我が党におきましても、新党大地・真民主として、国民の命を守る観点から原発再稼働を党決議として反対するということを決め、そしてそれを持っておおい町役場の方にも出向き、副町長にも申し入れました。
 私が思うに、おおい町の町民の皆さんを関西圏の電力需要の犠牲にしてはならないというのが私の気持ちです。そして、脱原発依存を宣言した内閣総理大臣の行動が、このような、需要があるから、電気が必要だから、足らないから原発を再開する、稼働を再開するというのは、それは、野田内閣の原発依存という、宣言した、偽装宣言ではないかと思います。
 この罪は非常に四大臣にもかかわる重さだと思いますが、その四大臣の一人であります細野大臣のお気持ちを一度聞かせていただきたいと。また、他の委員からもありましたが、ストレスの評価、避難計画、避難路の製作、防波堤、免震棟、ベントフィルターといった安全を約束する物理的なものは何もできていなくて、安全のインフラが全く整っていない机上の論理なのにどうして安全だと宣言できるのかということもお聞かせいただきたい。
 大飯原発の直下には活断層があるということも認められています。福島事故では、この答弁書の中に、また、ほかの町への説明会の中でも、先ほどの大臣の答えでも、直接の福島の事故は地震は関係ありませんでしたと、その後、津波が来てから福島の今の取り返しの付かないことごとが起きていると言っていますが、これは本当なんでしょうか。まだ現場にも誰も立ち入って確実に見ていないものを、地震は関係ないと言えるのでしょうか。また、六ケ所村のプールでは震度六で水があふれたという記事があります。じゃ、大飯原発の使用済燃料のプールからは、その安全性はどうすることなんでしょうか、圧力がまで密閉されていないプールから、その使用済核燃料の安全性はどうなのでしょうか。何をもって安心、安全だという根拠になるのでしょうか。その辺をお聞かせください。
#100
○国務大臣(細野豪志君) まず、地震の影響ということなんですが、これまで様々な検証は既に一年以上たっていますから行われておりまして、その中で、政府の事故調であるとか、さらには保安院の意見聴取会、そして民間の事故調において次のようなことが共通理解として得られております。
 一つは、地震動が主要な安全設備の機能を失うような影響をもたらしたとは考えにくいと。実際にあの地震が起こった後、スクラムできていますので、ここは、少なくとも主要な安全機器についてはきちっと機能したというのは、これは確認できている事実であります。そして、津波により発電所の中の電気設備が使用できなくなったことが直接的な原因というのが少なくともこれまでに分かっていることということであります。
 今、平山委員がおっしゃった、事故原因は全て分かっているのかと言われると、恐らくそれが最終的に分かるまでは相当時間が掛かると思います。廃炉をして最終的に原発の中を開けて検証してみないと、もう最後の最後は分からないかもしれません。しかし、主な事実はここでは分かっているという中でやはり判断をするというのは、日々行政に向き合っている政府としては、これはもうやらなければならないことであると思っております。
 その上で、先ほども答弁をさせていただきましたけれども、一つの我々の判断材料は、ストレステストなどを行って、津波に対してきちっと対応できるかということだったわけです、この分析で。太平洋側と日本海側は海の構造が違いますから、これまで歴史上、高い津波は来ていませんが、来たと仮定をして、もう想定をはるかに上回る津波が来たと想定をしても、そしてそれに対して対応できるのかという一つのそのパスを検証して、それなら対応できるという判断をしたということであります。
 最後にもう一つだけ付け加えますと、大飯は私も昨年見に行っておりまして、PWRというのはプールが下にあります。BWRは高いところにありますから、あの放水には相当苦労いたしましたが、Pの場合には下にありますので、そういった意味では、プールの冷却機能という意味では、これは精神的な、心理的な部分も含めて相当しっかり対応できているということを確認をして帰ってまいりました。
#101
○平山誠君 それも、起こらないであろうという予測、事故はこんなことで起きただろうという、地震ではないだろうというお考え、これは原発をいろいろと研究している大学の諸先生方、賛成の方、反対の方では御意見がまた違います。それを統一して四大臣でお決めになり、責任を持って、先ほど、電力会社が決めて本来ならばやることだったということで、イレギュラーな時期であるから国が関与するんだと言いましたが、その国の関与は重いと思いますよ、大臣。
 その中で、ちょっとお聞きしたいんですが、では、国会の事故調の結果はどのようにして尊重していただけるのか、若しくは、国会の事故調で地震が関係したよとか言った場合はどうするのか。そのほか、国民に対して安心、安全という観点からも未来への観点からも脱原発を宣言されたことは内閣として国民を欺いていませんか。
#102
○国務大臣(細野豪志君) 最後に言われた脱原発依存ということに関しては、エネルギー政策全体をつくっていますが、そこは減らしていくという方針を野田総理も明確にしていますし、検討の中身も全てその方向になっていますので、それと目の前の再稼働をどう考えるのかというのは、これは別の判断、全く違うこととしての判断ということになるのではないかと思います。
 もう一点の国会の事故調査委員会ですが、ここから出てくるものについては私どもしっかりと受け止めたいというふうに思っております。今、平山委員が御質問になったような、地震と津波のその辺の技術的なことについてどういったものが出てくるのか、ちょっと私も全く分かりませんが、非常に重い事故調の存在ということはよく分かっておりますので、そのことについてはしっかりと受け止めて、そして新しい規制組織の下で、そうしたものを生かした中で厳しい規制をしていくということになろうかと思います。
#103
○平山誠君 私の応援してくれる人とか私の周りにいる方々は、細野大臣の平易な言葉で分かりやすく説明してくれるということで私も感謝申し上げておりますが、まだまだ分かりにくい。この答弁書を読みまして、私はほとんど理解できないんですが、何が安全で何がどう決めたのかという私の質問に対してどう答えているのかというのがよく分かりませんが、これは後ほど各委員の方々、またほかの方々もインターネット等で取り出せますので、見ていただきたいと思いますが。
 総理の言葉の中に、新しい規制委員会ができた場合、規制庁か規制委員会ができた場合、最初の仕事は再稼働の新たな規制をつくることだということを言っておりますが、その中で、誰が答えたかどうか分かりませんが、この新聞の中に、五人の有識者の中から、規制委員は稼働の可否から原発事故の対応まで大きな権限を握る中でも、重大な事故に対応を一任されている委員の責任は重いと。政府は、原発推進、脱原発のいずれの立場からも極端な反発を買わない人を選びたいという、これ、どういう人がそういう人なんでしょうか。やはり原発は危ないよ、原発は安心だよという考えを持っていて議論ができるのであって、国会も野党と与党があっていろんな議論が出てくる、いろんな正しい結論が出てくる、いろんな国民に対する安心な法律もできると思いますが、その辺は大臣、どう思いますか。
#104
○国務大臣(細野豪志君) なかなかちょっとお答えしにくい御質問をいただきました。
 今日は三党の午前中方向性が出たということで、新しい規制組織がいよいよ誕生するかなということで私も本当に良かったと思っておるんですが、まだそれぞれの党内手続もありますし、あとは何といっても国会での質疑というのがありますから、それをしっかりと待った上で、どういった組織ができるのかを見極めて判断ということになろうかと思います。
 したがって、いろんな人材が当然必要だと思うんですけど、今の時点で私から例えば五人の委員でこうだというようなことについての発言は控えたいというふうに思います。
#105
○平山誠君 よろしくお願いします。
 話は戻りますが、使用済燃料なんですが、一体という単位で言われているんですが、福島第一では六千三百七十本が貯蔵されているとお聞きしています。使用済燃料というのは空気に触れるとどのような現象になるか、御存じでしょうか。
#106
○国務大臣(細野豪志君) 使用済燃料の場合は、水の中から空気の中に取り出すと放射性物質を出します。
#107
○平山誠君 それは、人によっては、人が近づいたら即死するというような量の放射線が出ているということをお聞きしていますが、それが安全な物体になるまでどのぐらい時間が掛かるか御存じですか。半減期でもよろしいんですが。
#108
○国務大臣(細野豪志君) それは、使用済燃料の場合はプルトニウムなんかも含みますから、もう何万年という単位ですね、それを自然に放置をすれば。そういう単位だと思います。
#109
○平山誠君 そこで、もう一枚の資料を見ていただきたいんですけれども、これは「もんじゅ」ということで新聞記事でございますが、この中で、先ほどから出ている原子力小委員会で出されたものでありますが、使用済核燃料の処理について、全て処理する、まあ半分か分かりませんが処理と直接処分を検討する、そして全直接処分するというような意見が出され、そして「もんじゅ」において、もしも電力が、原子力比率が二〇三〇年に三五%から一五%ぐらいは必要であれば、「もんじゅ」は二十年掛け約一兆円のお金を掛けていまだ稼働していませんが、あと十年、千六百億から千七百億掛かると。そして、次の研究炉が千億から千二百億掛かると。そしてもっと、あの部分ですが、全量直接処分、今大臣がおっしゃった、物すごく恐ろしい核廃棄物をどこへどう捨てるのか分かりませんが、直接処分というのは自然界に放すということだと思うんですけれども、それでも「もんじゅ」には基礎研究費として年間六十億から八十億掛かると。
 これは「もんじゅ」の、要するに核燃料、プルトニウムを使った「もんじゅ」のことだと思いますけれども、小委員会の部分の、使用済核燃料を処理するか、処理しないで埋めるかというのは細野大臣にもかかわることだと思いますので、この辺の御意見はいかがでしょうか。
#110
○国務大臣(細野豪志君) これも原子力委員会の下で小委員会をつくりまして、核燃サイクルについてはおおよその選択肢を提示をいたしました。その段階ですので、余り断定的に私の方から意見は言わない方がいいんだろうというふうに思っております。
 その中で一つだけコメントいたしますと、全量直接処分、これは全てのこれまでの過去を清算するという意味では一つの方法なんです。一つの方法なんですが、無責任にはなかなか言えない選択肢でもあるんですね。すなわち、これまで再処理について大変な努力をいただいた青森県の皆さんの気持ちというのも当然これはあります。さらには、直接処分をどこでやるのかという場所が決まらない中で、一直線にここに走ることは難しいという問題もありますですよね。ですから、そこはどうしてもこれは慎重な検討をしていかなければならないということが一つ。
 そしてもう一つは、先ほども答弁で申し上げましたけれども、やはり国際的に原発が広がっているという現状がありますから、その中で高速炉なりとか再処理の方法というのを世界の中で日本はどう考えていくのかという視点は、これは忘れてはならないのではないかと考えております。
#111
○平山誠君 要するに、そういうことを無視してこういうふうなものを発表するということ自体がおかしいと思います。
 六ケ所村につきましても、再処理工場、二十年、約九兆円の予算を掛けてやるという計画で、およそ今二兆円ぐらい掛けていますが、まだ、先ほど言ったように、ガラス固化体の事故とかのことで稼働していません。稼働しないから直接埋めてしまおうという考えなのかもしれないというところがあります。そして、この六ケ所村の再処理に対しては、今のこの電源を使うのに、電力を使っていない一般の方々から一キロワットアワー三十銭ぐらいの六ケ所村の再処理用のお金が徴取されています。そして、七十年間集め、三百六十年間管理するという膨大なことが決まってやっております。そこを、じゃ、うまくいかないから直接捨ててしまおうなんという安易な考え方はやめた方が私はいいかと思います。
 大臣、このピンチをチャンスに考え、原発に依存しない生活、電気を大切に使う生活、これを、言うならば、電気しかできないことに電気を使うという、みんなで節電しようという熱い気持ちを大臣から出していただき、湯は、お風呂は別に電気じゃなくても、ポットのお湯も電気じゃなくても沸かせることができる。先ほど副大臣の、行動で、白熱電球からLED、これも一つですが、やっぱり電気を大切に使おう、夜の通販だけのテレビ番組はなくても買物はどこでもできる、そのような、国民を、やはり一緒に行動しようという大臣の熱い気持ち、これが必要なんじゃないかと思います。これからできる規制委員会も、国民と一緒にこの原発、このエネルギーのピンチをどうするかということを考えていく平易な態度が必要だと思います。
 よろしくお願いします。ありがとうございました。
#112
○亀井亜紀子君 無所属の亀井亜紀子でございます。
 先に質問者が何人かいらっしゃいまして、特に市田議員が私が質問したいと思っていたことを質問してくださいました。それに対して、本当は総理にお聞きしたかったでしょうけれども、細野大臣が代わりにお答えになって、それは、原発再稼働するという方向性ですけれども、何か起きたときにどう責任を取るのでしょうかという質問に対する御答弁でした。そのときに大臣は、大前提として事故は起きない、そして、福島レベルの事故が起きたときにはこれは対応できますとおっしゃったんですけれども、私、これを聞きまして、言いにくいですけれども、やはり大臣御自身も安全神話に陥っているのではないかと思いました。
 といいますのは、これ事故の前に、全電源喪失するような大事故は起きない、過酷事故は起きない、起きても対応できるということで動かしてきたわけですから、そのときと全く御答弁が変わっていないというのが私の実感です。ですから、安全最優先とおっしゃりながら、誰も具体的にこうこうこうだから絶対安全なんですとおっしゃるわけでもないし、私が全責任を持って保証しますと言うほどの自信があるわけでもないということを率直に感じております。具体的に、これは牧野経済産業副大臣にお越しいただきまして、お伺いしたいと思います。
 まず最初、オフサイトセンターについてです。
 私は、大飯原発再稼働に反対の立場ですけれども、ただ、国民に対して説得の仕方として、本当に大飯を動かしたいのであれば、もっとやり方があっただろうと思います。つまり、一年前から今年の五月には原発が全部止まる、そして大飯原発の再稼働問題が出てくるということは分かっていたわけですから、もしも関西電力が一番原発の依存度が高く、そして大阪という大消費地を抱えている全国でも心配な場所である、であるならば、この地域で原発を一つ動かすとしたらこの原発にしましょう、それは一番新しく造ったこの原発にしましょう、それに対して、オフサイトセンターが海辺にあるのだったらば、ここに関してだけは遠くにもう建て替えておいて、それで国民に対して説明をしてどう言われるかというぐらいのことはしておくべきだったんじゃないかと思うんですね。
 それで、そのオフサイトセンター、緊急事態応急対策拠点施設ですけれども、これは原災法施行規則第十六条によると、対象の原子力事業所との距離が二十キロメートル未満であることを求めているとあります。つまり、二十キロメートル未満に造らなきゃいけないわけですよね。けれども、実際には福島のオフサイトセンターも使い物にならなかったですし、女川原発も天井まで津波をかぶってしまってやはり避難せざるを得なかったということですので、機能しないということは現実的に分かったわけですが、まずこの十六条は改正したのでしょうか。そして、オフサイトセンターの移設は、私は進んでいないと思いますけれども、進んでいないのであれば、この一年三か月の間になぜ何もやっていないのでしょうか。
#113
○副大臣(牧野聖修君) 亀井委員の質問にお答えをさせていただきたいと思います。
 たしか三月二十八日に同じこの場所で同種の質問を受けた記憶がありまして、そのときに、経済産業相に代わりまして、亀井委員の質問を重く受けて早く善処するように努力しようと、そういうふうに言ったことは事実であります。でも、まだ委員の求められているような状況、完全に行っていないという感じがいたしまして、その点ではちょっと申し訳ないなと思いつつ、今のことについて答弁させていただきたいと思いますが。
 オフサイトセンターの問題点については、政府や民間の事故調査委員会等において指摘されているところで、まず最初に施設のハード面については、通信インフラの停電により自治体等との連絡に支障が生じたこと、高い放射線量に耐える施設機能を欠いていたこと、災害対応の長期化に備えて食料、飲料水、資機材の備蓄が十分でなかったこと等の問題があったことも認識しておりまして、またソフト面につきましては、初動の迅速な避難等に対応できなかったこと、市町村の防災担当の大部分が参集できなかったこと等、地域の災害対策の前線拠点としての役割を十分に果たすことができなかったと考えているのは事実であります。
 そこで、原子力安全・保安院においては、こうした教訓を踏まえた緊急的な対策として、昨年来、衛星回線の拡充等の通信体制の強化、それから放射線防護対策としての防護服やマスクの充実、食料、飲料水の備蓄の拡充、それから、代替オフサイトセンターに搬入可能な可搬型通信資機材の整備等の予算措置を今講じているところであります。
 また、本年三月の原子力安全委員会による防災指針見直しの中間取りまとめを踏まえて、今後のオフサイトセンターの在り方について抜本的な今見直しを行うべく、専門家による意見聴取会を原子力安全・保安院に設置して、オフサイトセンターが担う役割等のソフト面や、御質問の立地地点を始め施設設備のハード面の具体的な要件について検討しているところであります。今月の末をめどに国として基本的な考え方を取りまとめ、お尋ねの原災法施行規則第十六条の改正等に反映してまいりたいと、このように考えております。
#114
○亀井亜紀子君 やはり遅いと思いませんか。一年三か月たっていて、今まだオフサイトセンターの役割について議論しているというのは非常に遅いと思います。それで再稼働しましょうと言っても、やはり説得力はちょっと持たないですよね。
 そして、ですから、今議論されている最中ということなので、まだ分かりませんというお答えが返ってくるのかもしれませんが、それは承知でお伺いいたします。
 そのオフサイトセンターというのは、例えば今の規則では二十キロメートル未満のところに置くと。そして、避難計画は、新しい計画は三十キロ圏内の人を避難させる計画を自治体は作ると。そうすると、オフサイトセンターというのは、例えば三十キロよりは外だけれども、なるべく原発からは近いところの方が望ましいのか、それとも、遠く離れてしまっても管理ができる、つまり百キロ離れていても機能するものなのか、それはどういう性質のものなのでしょうか。
 といいますのは、私、以前、牧野副大臣にお伺いしましたけれども、私の地元は県庁所在地に原発がありまして、原発から県庁まで九キロで、その九キロ地点にオフサイトセンターもあるんですね。三十キロ圏内の人の避難計画というのは、県の人口の半分以上を避難させなきゃいけない計画なんです。ですので、防災拠点をほかのところに、県のほかの場所に持っていくようにということでオフサイトセンターの話も知事にしましたら、余り遠くに持っていくのもどうなのだろうかということをおっしゃったんですね。
 ですから、すぐ現場に駆け付けられるような距離で、でもある程度遠い方がいいのか、その辺の御見解について御存じでしょうか。
#115
○副大臣(牧野聖修君) 今の質問についてお答えをさせていただきたいと思いますが、お尋ねの立地地点を含むオフサイトセンターの在り方については、先ほどお答えしたとおり、原子力安全委員会による防災指針見直しの中間取りまとめを踏まえて、原子力安全・保安院において専門家による意見聴取会を今開催して、先月から検討しているところです、今申し上げたとおりでありますが。立地地点の見直しに当たっては、原子力安全委員会による中間取りまとめで示されておりますPAZ、おおむね五キロ圏内やUPZの設定に留意する必要がある、このように考えております。
 すなわち、PAZ圏は原災法第十五条で、すなわち直ちに避難指示がなされることから、立地地点をPAZ圏内とした場合は緊急時の参集が困難だと。それからまた、UPZ圏、三十キロの外にした場合は、立地自治体等にとって、参集に時間を要するとともに、避難の状況把握や被曝医療、モニタリングの実施の調整が困難となる可能性が考えられるということでありまして、こうしたことから、原子力安全・保安院としては、オフサイトセンターの立地地点については、PAZ圏内であって、かつUPZ圏内に位置することが適切、このように……(発言する者あり)あっ、外、そうですね、見直し案を意見聴取会に示した。なお、オフサイトセンターが仮に機能しなくなった場合に、代替オフサイトセンターについてはUPZ以遠に複数設定する等の案も示したところであります。
 引き続き意見聴取会を開催し、今月末をめどに国として基本的な考え方を取りまとめた上で、具体的な立地地点については関係自治体とよく調整し、決定していくこととしております。
#116
○国務大臣(細野豪志君) 済みません、時間が限られていると思いますので、短く。
 牧野副大臣から包括的な御説明をいただきましたが、ルールを変えるにはどうしても時間が掛かるんです。
 そこで、大飯の場合には、大飯のオフサイトセンター、これは海の方にありますから、駄目になる可能性がこれはゼロではありません。その場合は高浜、これが駄目になった場合は美浜、そして敦賀ということで対応できるような体制をつくっております。
 また、今後、オフサイトセンターについて在り方をいろいろ検討しなきゃならないんですが、私は、ちょっと個人的な思いを申し上げると、余り決め打ちしない方がいいと思うんですね。大きな事故が起こる可能性も見ておかなきゃならないし、マイナーなちっちゃい事故が起こる可能性も見ておかなきゃならないので、絶対何キロにこういうものを置くというよりは、柔軟に対応できるような仕組みをつくっておくことの方が大事なんではないかという議論を政府の中でいろいろしているところであります。
#117
○亀井亜紀子君 いずれにしても、早く基準を示していただかないと、県内でも一体どこに持っていったらいいのか分かりませんので、急いでお願いしたいと思います。
 時間がなくなってまいりましたが、四閣僚会議についてお伺いいたします。
 先日、この委員会で谷岡議員が四閣僚会議に関する法的な位置付けについて質問をされました。そして、直接法律上の根拠というのを政府部内の会議においては必要としていないということですので、あくまでも私的懇談会的なものであるというふうに理解をいたしました。
 そうしますと、法治国家ですから、現行法上は原発のやはり再稼働というのは国民に納得されないだろうというふうに細野大臣はおっしゃいますけど、それにしても、やはり今のところ枝野経済産業大臣がお一人で負っていらっしゃると、法的に、そういうふうに理解をしておりますけれども、もし原発を再稼働して何か重大な事故があったとき、総理は会見で私の責任においてとおっしゃいましたが、この責任というのは政治的責任であって法律的な責任ではないのではないかと思うんですけれど、この辺の見解について、内閣法制局にお伺いいたします。
#118
○政府参考人(近藤正春君) ただいまの御質問にお答えいたします。
 今定期検査で停止中の原子力発電所の再稼働につきましては、今御指摘がございましたけれども、法律的にはあくまでも電気事業法に基づいて経済産業大臣が所管しておられるというところでございます。
 野田総理大臣の御発言のことがございましたけれども、大飯の原子力発電所の再稼働の問題は、記者会見の中でも言っておられましたけれども、国論を二分している状況で一つの結論を出すという非常に大きい問題でございまして、政治的判断を必要とするような国政上の重要な問題について、内閣総理大臣が内閣の首長としてこれに参画をして責任を持って判断をされたというものと私ども承知しておりまして、そのような意味で野田内閣総理大臣は私の責任というような言葉を使われたというふうに承知しております。
 したがって、野田内閣総理大臣の御発言は、委員御指摘のとおり、法律上の責任ということではなくて、言わば政治的な責任という意味で述べられたものというふうに承知しております。
#119
○亀井亜紀子君 そういたしますと、これ最後の質問になりますけれども、総理の責任というのはあくまでも政治的責任であって、一義的な責任は再稼働に関して枝野経済産業大臣が現行法の下で負っておられるということ、幾ら四閣僚会議で話をしても、その意見を参考として、責任を負うのは彼一人であるという、その御自覚はやはりおありでしょうか。というか、それを踏まえての再稼働の容認ということになるのかどうか。
 枝野大臣いらっしゃらないので、牧野副大臣にお伺いしたいと思います。
#120
○副大臣(牧野聖修君) 法律上、経済産業大臣はどのような責任を有しているかということになろうかと思いますが、経済産業大臣は、経済産業省設置法に基づき原子力の安全確保について全般的な責任を有しており、その一環として原子力発電所の定期検査を実施しているところでありますが、定期検査は電気事業法第五十四条に基づいて経済産業大臣が行う検査であり、技術基準への適合状況を確認しているものであります。
 この確認のプロセスにおいて原子炉の起動も行われるものの、起動そのものの可否について、法律上、経済産業大臣の判断は求められていないものと思っております。なお、定期検査において技術基準への適合が確認されれば経済産業大臣の責任で定期検査終了証を交付することになっている、このようになっていると思っております。
#121
○亀井亜紀子君 時間ですので終わりますが、ただ、感じたことは、誰も明確に私の責任ですとまだ政府の中で言えない状況だと思いました。
 以上です。
#122
○小西洋之君 民主党・新緑風会の小西洋之でございます。今回が環境委員会初めての質問でございまして、どうぞ皆様よろしくお願い申し上げます。
 私から、大きく二点について伺わせていただきたいと思います。
 一つは、今ずっと議論もございました、原子力の新しい規制機関の在り方についてでございます。もう一つは、そうした大震災を踏まえて、我が国としてエネルギー・環境政策を立て直していかなければいけないんですけれども、その中の柱として期待されております再生エネルギーの振興について伺わせていただきたいと思います。
 まず、原子力規制機関の在り方でございますけれども、今日の午前中で三党による協議がほぼ調いまして、一定の形、具体的には三条委員会方式を採用するということがほぼ固まったというふうに伺っております。
 この新しい規制機関の在り方なんでございますけれども、私、実は復興特の方でも理事を拝命しておりまして、昨年、復興特の視察でアメリカのスリーマイル島、またそのアメリカで今回の三条委員会のモデルとも言われておりますあのNRCに実際に行ってまいりました。本委員会では亀井先生、一緒に一週間ほど行かせていただいた次第でございますけれども、そこでそのNRCの事務総長のような責任者から、NRCの組織またその運営、またNRCの方では、福島の事故を踏まえて早速に電源が全て失われた事態にどう対処するかというような詳細な報告書なども作っていたりするようなところでございます。
 御承知の方も多いものと存じますけれども、職員四千人を抱える、また非常に専門性の高い職員を多く擁する物すごい機関でございますけれども、そうした三条委員会方式を今後我が国として目指すというわけでございますけれども、実は、私はずっと与野党の議論、私も民主党の一員として民主党内の議論に参画させていただいておりましたけれども、私なりに思っておりましたことは、実は私、行政、総務省で働いていたことがあるんですけれども、そのときにある三条委員会の立案に携わったことがございました。
 その三条委員会の組織、機能というものをいろいろ検討、調べるうちに、三条委員会というのは、いわゆる受け身的な規制に当たっては高い独立性という意味で強い力を発揮し得るんですけれども、何か積極的な行政、言わば振興行政ですとか、あるいは今回のように何か事故があったときに積極的な手だてをどんどん講じていくといった、そうした積極的な行政分野においてはなかなか機動的に動きにくい。あるいは、先ほどから議論がございました政府間の調整がなかなか難しいですとか、そうした行政組織上の本質的な課題、特質があるというふうなことに気付いたような次第でございます。
 また、かつて我が国、戦後日本が始まったときにアメリカのGHQの指導の下に、実は多くの今の大臣制の組織が三条委員会でスタートしたというふうな歴史もございました。その歴史が、我が国の戦後の行政の営みの中で三条委員会ではどうも機能しないといったような理由もあり、今の大臣制のこの組織に変わってきたというふうな経緯もございます。
 そうしたことを踏まえまして、私としては、実は政府案、細野大臣が立案をされました規制庁方式というものを、三条委員会の意義も認めつつも、やむを得ないものとして、むしろ、やむを得ないというよりは積極的に私としては支持しておりました。ただ、現実として、今後、今、三条委員会をベースに与野党の議論の中でしっかりとした間違いのない組織をつくっていかなければいけないというふうに考えております。
 今るる申し上げさせていただいたことでございますけれども、細野大臣は、私、アメリカに行って改めてよくよく認識したんですけれども、現実に原発の過酷事故が起きて、その対処について陣頭指揮を執られた実は世界で数人しかいない政治家のお一人であると。チェルノブイリ、スリーマイル、そして福島であると。まさにその当事者として原発の規制組織がいかなる機能を備えていかなければいけないのか、それを、本質を理解されていると。
 そうしたお立場で、改めてではございますけれども、この新しい原子力規制機関、それが規制庁方式であれ三条委員会方式であれ、その新しい機関が備えていなければいけない役割、機能というものについて、いま一度大臣の御見解をいただきたいと存じます。
#123
○国務大臣(細野豪志君) 御質問ありがとうございます。
 NRCは、私、ほとんどの委員と面識ができましたし、あとは事務局も含めて一緒に闘った仲間がたくさんおりますので、NRCから学ぶべきところというのはたくさんあると思います。
 一番やはり教訓は人材育成ですね。あれだけの高いレベルの人材をあれだけストックしているというのは、我が国の保安院はこれはもう比較になりません。そういった部分で相当拡充をしなければならないなと、そんな思いを持ちました。もう一つはやはり透明性ですね。徹底した透明性を確保して、国民から、開かれていると、しっかりと尊敬もされているということも含めて、これは新しい規制組織が大いに学ばなければならないところだろうというふうに思います。
 一方で、NRCがあらゆる面において万能だというのも、これもやはり評価としては若干いろんなケースというのがあり得るのではないかと思うわけですね。
 例えば、アメリカは大統領制ですから、大統領の下で任命されたNRCの委員長というのはいろんな意味で権限を行使しやすいという立場にあります。日本の場合、議院内閣制ですね。そういった違いをどう見るか。さらには、アメリカはスリーマイル島の事故を経験をして、委員長の権限を高めたり、合議制を乗り越える努力をしてきたりしていますが、それでも本当に更にシビアな事故に対応できるかというと、他国のことですから余り個別のことは言わない方がいいと思うんですけれども、実は私はちょっと感じるところがあったんです。
 それは、例えば委員長とほかの委員との関係が万全かどうか。例えば、今回ヤツコ委員長がお辞めになりましたけれども、あの委員会の中でなかなか難しい、それぞれ御主張もあったし、いろんな経緯があったんですけれども、そういう中で委員が団結できなかった場合に、委員長に本当に、本当にシビアなケースになった場合、権限がどういった形で託されるのだろうかというのは、ずっと見ていて感じていました。そして、現実的にそれがアメリカでは顕在化をしたという経緯があるわけですね。
 アメリカはアメリカでいろいろこれから御努力をされるでしょう。我が国は、NRCのいいところはしっかりと見習いながら、これだけシビアなケースを経験して、どうやったら危機に対応できるのかと、ここはしっかりと日本も生かしていかなければならないし、世界に対しても発信をしていかなければならないのではないかと思います。
 事故に対応するというのは、これだけの事故になりますと、もう本当に精神的にも体力的にも大変なタフさが求められます。責任者が例えば途中でいなくなるようなことがあったら対応できません。もちろん交代制でやるべきですが、そういったことも含めて、危機管理をどうやり得るのかということについては相当慎重な検討が必要だろうと思います。
 そこで、今回出てきた三党の案というのは、いろんなことをバランスを考えた上で作っていただいたと思います。委員会はつくるけれども、委員の中で誰が権限を行使できるのかということについて明確にするという、そういうことをやると伺っております。さらには、専門的、技術的なものを乗り越えた部分については政府全体で関与できる仕組みをつくっていますから、これも大きいと思います。そして、オフサイトについては、これはもう総力戦なんです。まさに政府を挙げて、自衛隊も警察も消防も、そして様々な政府のあらゆる機関も総動員をしてやらなければなりませんので、これが独立した三条委員会で全部やり得るかというと、これはやはり日本の行政組織上は非常に難しいと思います。
 ですから、そこをやり得る組織として、内閣の中に会議をつくるという、こういう立て付けを考えていただいたのは、私はかなり今回の事故の教訓を受けた現実的な対応ではないかというふうに考えております。
#124
○小西洋之君 どうもありがとうございました。
 今、大臣が御指摘いただいたNRCの機能あるいは課題でございますけれども、私も先ほど申し上げさせていただきました行政経験の中で感じたことでございますけれども、結局、アメリカと我が国の行政の在り方の違い、つまり、アメリカは大統領の政治任用によって個々の行政のトップを決めて、国民に対して責任を持つ行政体をつくると。ところが、我が国の場合は、議会に基盤を持つ総理大臣が行政全体を総理、統括するような形で行政をまとめると。そこのやはり本質的な違いが、三条委員会がいかに機能し得るかといった問題に顕在してくるのだと思います。
 一点、ちょっと私の経験で恐縮なのでございますけれども、是非お伝えさせていただきたい経験がございまして、今、じゃ、我が国にどれだけ強力な三条委員会があるのかということでございますけれども、恐らく一番強力でかつ規模の大きいのは公正取引委員会だと思います。
 実は私、公正取引委員会のある業務に国会議員になってから政策で携わったことがあったんですけれども、それは公正取引委員会が持っている業務、本丸の業務でございますけれども、つまり、ある企業とある企業が合体してある商品なりサービスを世の中に送り出すときに、それが独占状態が生じないように組織的な合併というものを判定するのが公取の役割でございます。その判定をどういうふうにするかということなんですけれども、その独占を生じるエリアを、これ市場画定というんですけれども、実は日本の公取は、日本国内市場で市場画定をしておりました。これが実は先進国の中で日本だけの時代遅れが生じていたんですけれども。
 実は、御案内のとおり、今、ある企業とある企業が合併するときに、それはもうグローバル経済でございますので、新しい商品やサービスを日本市場だけで売るのを前提にするのではなくて、アジア市場、世界市場、より広い市場での商売をすることを考えて合併します。じゃ、そうしたときに、ある企業とある企業がひっついて生じる独占状態というのは、日本市場だけではなくてアジア市場やグローバル市場も加味して評価しなければいけないというふうに変えなければいけなかったんですが、実は先進国の中で公取だけ遅れていたと。これは自民党政権の時代から指摘されていたことでございます。
 これを昨年ようやく改革ができたんですけれども、その責任を私、実務責任者として担ったんですけれども、結局どういうことが生じたかといいますと、民主党なり、あるいはいろんな国会の議論の中でも、公取、これを見直すべきだとさんざん言われておりました。ところが、公取は第三者委員会でございますので、上に大臣がいないわけでございます。つまり、政治判断、政治決断、政治責任というのがなかなか生じにくい組織になっていて、結局、自分たちの金科玉条の独禁法体系というものをなかなか直したがらないと。なので、最後は、私、規制改革の、政調で委員会の事務局長を務めておりまして、私の委員会の案件にさせていただいて、もう独禁法のガイドラインというものを逐条的に詰め倒すという手法を取って、ようやく変えて、最後、アジア市場、世界市場というような表現も入れて、その成果として、例えば新日鉄や住金の合併がなされたというような経緯がございます。
 つまり、申し上げたいことは、先ほどからいろんな三条委員会について今後どうあるべきかという大臣からの見識が示されておりました。例えば、オンサイトとオフサイトが分かれる。ただ、それは、分かれるんであれば、実際何かあったときあるいはそれを予防するときに当たって、事前にちゃんとした共同の訓練ですとかシミュレーションですとか、そういうことをやらなければいけません。
 じゃ、やった結果生まれるその課題を、発見される課題を誰が監督するのか。今の三党協議の内容ではそれは国会が監督する、国会報告という仕組みが、失礼しました、ちょっと私の理解が足りないところもありますけれども、少なくとも国会もその監督責任の一端を担うということでございますけれども、つまり、申し上げたいことは、三条委員会というのは、独立性や透明性の観点では非常に高い意義のある組織ではありますけれども、大臣がおっしゃられていたように、そこがまず間違いのない仕事をするかどうか、あと、実際、予防やいざ有事の際にそこが行政体として本当に機能するような活動ができるかどうかについては、やはりきちんと検討を尽くさなければいけないと思います。
 済みません、長くなりましたけれども、申し上げたいことは、今度、衆議院で審議が始まり、大臣も当然そこに行かれると思います。大臣のみしか持っていないかけがえのない経験、見識というものを是非そこの審議で生かしていただきつつ、また、衆議院から送られた法案について、我々参議院としてしっかりこの三条委員会のあるべき姿について議論をさせていただきたいと思います。
 済みません、ちょっと一方的にしゃべらせていただきましたけれども、では、ここで再生可能エネルギーの方に移らせていただきたいと思います。
 原発事故を受けて、我が国としていま一度新しいエネルギー・環境戦略を考えなければいけないんでございますけれども、それ今政府の中で、いわゆるエネ環会議、エネルギー・環境会議の下で夏をめどにまとめるということを伺っております。
 このエネ環会議の中では、エネルギーをめぐって、それが安心でありかつ安全であり、社会経済的にコストが実現可能あるいは適当なものであり等々、複雑な、かつ重い連立方程式を解いて結論を導かなければいけないと。そうしたときに、我が国は元々、京都議定書を踏まえたCO2削減を頑張らなければいけない。あるいはエネルギーをほとんど輸入に頼る国でございます。あるいは、今回の事故の経験を踏まえると、ああいう集中型の電源施設よりも分散型の電源施設の方がエネルギーセキュリティーの観点では好ましい等々を踏まえると、やはり我が国において再生エネルギーを国家として戦略的に体系的に取り組む必要性というのは、当然もう論をまたないと思います。
 こうしたときに、じゃ、そもそも我が国に一体どれぐらい再生エネルギーのポテンシャルの可能性があるのかということでございますけれども、我が国の再生エネルギーの可能性について、環境省、よろしくお願いいたします。
#125
○政府参考人(鈴木正規君) 環境省では、再生可能エネルギーの導入ポテンシャルにつきまして一昨年調査をいたしまして、昨年四月、結果を公表しております。
 このとき調べました導入ポテンシャルというのは、自然的な要因とか社会的な制約によって導入できない地点を除いてどれだけ導入が可能かという量なんですが、この結果につきましては、我が国全体の電気消費量、約一兆キロワットアワーですが、この比較で申し上げますと、住宅用以外の太陽光発電が千五百億キロワットアワー、風力発電が、陸上では五千八百億キロワットアワー、洋上では四兆三千億キロワットアワー、地熱発電が八百九十億キロワットアワーと、いずれも非常に大きな導入ポテンシャルがあるということでございます。
#126
○小西洋之君 ありがとうございました。
 今伺いましたように、我が国の再生エネルギーの持つポテンシャルというのは非常に大きいものがある。特に、今驚きましたのは、風力発電の洋上風力発電、非常に高いものがある。後でまた是非伺わせていただきたいと思うんですけれども、では、その課題は、これらをどうやって解き放っていくかということであろうかと思います。
 そうした点で、この三月末、四月にかけて、政府の中で、再生エネルギーを我が国で振興していくために邪魔になる規制あるいは整理されるべき規制というものを大きく改革したところでございます。エネルギー規制・制度改革アクションプランでございますけれども、先ほどちょっと申し上げました、私、その規制改革の委員会の事務局長でこれまさに担当させていただいたんですけれども、行政刷新会議とエネ環会議が連携する形でそれぞれ百三項目、あと二十六項目の規制を改革されたと。
 その中で、特に地熱発電の部分について、細野大臣自ら非常に大きなイニシアチブを取られて大きな改革をなさったというふうに伺っておりますけれども、その内容についてお願い申し上げます。
#127
○国務大臣(細野豪志君) 環境省というのは、全体の傾向としてやはり規制官庁というそういう役割、環境を守るためにやってきたという、そういう性質があるわけです。ですから、実は省内でも相当議論があったんですけれども、国立公園の開発をどう規制していくかという立場からのこれまでの考え方と、地球全体の環境、さらには日本の環境というのを考えたときに、再生可能エネルギーの重要性というこの環境のプラス要因をどうバランスをするかという議論があったということであります。
 その中で、以下御説明申し上げるような方針を既にお示しをしております。
 まず、国立・国定公園の特別保護地区及び第一種特別地域、ここは極めて自然環境としては生物多様性の面であるとか環境の面とかで重要性の高い地域でございますので、ここについては開発は認めないということであります。
 一方で、第二種、第三種の特別地域、これも国立公園に指定されているということですから重要なところなんですが、先ほど申し上げた特別保護地区とか第一種特別地域と比べると若干柔軟性があり得るということなんです。ですから、そこについては普通地域や公園区域外からの傾斜掘削、これについて個別に判断をして認めるという、こういう方針を一つ出しました。
 ただ、これだけだと、外から掘りますので、コストの面であるとか、本当はもっとポテンシャルのあるところについて、なかなか熱源まで到達をしないとかいう問題があり得ますので、優良事例についてはもっと踏み込んでいこうと。具体的には、第二種及び第三種の特別地域においては、自然環境の保全と地熱開発の調和が図られていることが確認をできているものについては、これは実質的に掘ることを認めるという、そういう判断をしたところであります。
 もちろん、温泉もありますし、さらには景観もありますので、それは大事にしていきたいと思いますが、環境省が全体の環境を考えて大きな改革に踏み出したということであります。
#128
○小西洋之君 ありがとうございました。
 私、政権と連携をしながら党の立場でこの百数十の規制項目を一個一個検討する作業を実はさせていただいていたんですけれども、環境省の事務方にもたくさん議論をお願いさせていただきました。
 実は私、正直、今大臣がおっしゃってくださいましたこの二種と三種の特別区域の中の、ここに発熱の熱源があるわけですけれども、上にある自然を壊さないように斜めに掘る、そこまでが私も限界かなと実は思っていたところを、最後の政府の決定の中で、まさにこれはすばらしいアイデアだと思うんですけれども、まずその地域、自然を守ろうという方々、あるいはその地域の温泉事業者、そうした関係者が加わられた協議体の中で優良事例というものを作って、そういう優良事例であれば、必ずしも斜めの掘り方でなくても、自然を壊さない、あるいは利害関係者の理解も得られる、なので、環境省としてもオーケーが出せる場合があるんじゃないかという、非常にプロフェッショナルなすばらしい改革案というものを作られたということで、これも私も実は開けてびっくりでございまして、心より敬意を表させていただきます。
 こうしたすばらしいパッケージの仕組みができたわけですけれども、じゃ、実際にこれをどうやって振興していくかということで、環境省、どういう政策を御用意されていますでしょうか。
#129
○政府参考人(鈴木正規君) 具体的に申し上げますと、まず計画段階で地域において事業計画が進むようにということで、地域主導による再生可能エネルギー事業のための緊急検討事業というのを用意しております。
 また、実行段階で、ただいま大臣から申し上げましたけれども、自然環境保全と地熱開発が高いレベルで調和した事業というのを支援していく必要があるということで、そのためには、地域の様々な主体との合意形成や通常とは異なるコストの掛かる施設も必要となるということもあり得るものですから、こうした取組を支援するための補助事業というのを用意させていただいております。
 また、こうした大規模な事業以外にも、既存の温泉を用いることができる地産地消型の小規模のいわゆるバイナリー発電というものですけれども、こういうものも支援する補助事業を用意しております。
 今後とも、様々な支援スキームを使いまして、こうしたポテンシャルを自然環境と調和した形で促進できるように取り組んでまいりたいというふうに考えております。
#130
○小西洋之君 ありがとうございました。
 まさにおっしゃられるように、自然環境の保護と調和するような形で、ただ、もう一つの我が国の国益であります、かつ環境省が担っている再生エネルギーの振興という、そうした使命について是非頑張っていただきたいと思います。
 では最後に、この再生エネルギーの中で、冒頭のポテンシャルの中で御説明がありました海上風力発電について是非伺いたいと思います。
 先般、「クローズアップ現代」で海洋エネルギーを使うという特集がありまして、御覧になった方、私も全部見たんですけど、いらっしゃると思います。イギリスが国家戦略として海洋エネルギーというものを扱っていくと。その中で、北海にたくさん風車を打ち込んでこの風力発電というものを再生エネルギーの主役にしていくというような説明がございました。
 しかし、海洋エネルギーについては、我が国も世界に冠たる海洋国家であり、かつ世界に冠たる技術国家であります。我が国の海洋エネルギーに関する、特に風力発電、海洋風力発電についての取組について御説明いただきたいと思います。
#131
○国務大臣(細野豪志君) 海洋基本法という法律が議員提案でできているんですが、あれ、私が野党時代ずっとやってきて、ようやく他党の賛同も得て成立をさせた法律なんです。
 あの海洋基本法で明確に我々が意識をしていたのは、排他的経済水域においては我が国は世界で六位と。これ、世界で領土でいうと六十番目ぐらいなんですけれども、排他的経済水域を入れるとそれぐらい順位が上がるんですね。ですから、そのエリアを活用しない手はないだろうという、そういう問題意識がございました。まさにそういう時代が今来たんだろうというふうに思います。
 私どもが今やっておりますのは浮体式の海洋風力というものであります。これまで海上の風力というのは着床式といって海底に着けていたんですが、日本の場合には海がすぐ深くなりますから、なかなかこれでは海洋で風力発電できないという、そういう事情がございましたので、浮体式に挑戦をしております。
 ちょうど先週の土曜日に、長崎県の五島市において洋上の風力発電の実証実験を行うべく施設の組立てを終了いたしました。すなわち、風力発電が建ったということですね。これは我が国においては浮体式の発電としては初めてでありまして、構造物としても世界初ということです。
 ちなみに、海外では北海で洋上風力が盛んなんですが、ほとんどは着床式でありまして、ノルウェーで一体だけ浮体式でやっているという報告を受けておりますので、世界でも非常に貴重な恐らく実証実験になるだろうというふうに思っております。
 あとは日本の場合は、これはもう正直に申し上げて、一番懸念は台風なんですね。台風で風速何十メートルのものが来たときに耐え得るかどうか、ここが最大の関門でございまして、そこについてのデータを集めて、できる限り早い段階でこれが広がっていくような取組をしてまいりたいと考えております。
#132
○小西洋之君 ありがとうございました。
 日本の技術で非常に大きな可能性のある海洋エネルギーの開発をまさに進められようとしている、しかもそれは実証実験という段階であって、商用化も見据えたような、そこまで行っているというような大変すばらしいお話を伺うことができました。
 何か私のちょっと聞いたところでは、政府の中で、ある被災地の沖合にこの成功した浮体式のものを置いて、まさに商用化ベースでやろうというようなプロジェクトが今あるというふうに伺っております。
 是非、大臣また政務三役の皆様にお願いしたいんですけれども、私の行政の経験で、ある役所がせっかく開発したものを横展開するときに、ほかの役所がなかなかうまくかみ合ってこないなんということがございます。環境省がまさに税金を投じて造られて、まさに日本の大成果になるものだと思いますけれども、それを是非、政府内で環境省の成果をしっかりとほかの役所と連携してやっていくような仕組みというものを講じていただきたいというふうに思います。
 私からのお願いでございますけれども、細野大臣、グリーン成長国家という概念を提唱されて、環境省、環境保護などの従来の役割だけではなくて、成長戦略の一翼を担うような行政分野、またその組織に今引っ張っていかれようとしております。是非そのグリーン成長国家という観点でも、今伺ったような浮体式という新しい仕組み、システムというものは、例えば中国の沖合の海に浮かべてもいいわけでしょうし、あるいは韓国やら台湾でもいいでしょうし、そこにはまた台風も来るわけでございますので、是非これを我が国の再生エネルギーの振興のみならず、世界に我が国が打って出る新しい成長産業として発展させていただくように、今度、震災を受けて新成長戦略の代わりに再生戦略というものを作るわけでございますけれども、そうしたところでも是非扱うような玉として育てていただきたいと思います。
 最後に、私、今伺いました風力発電の、今は海の話を伺いましたけど、これは陸の風力発電についてはやっぱり農地や森林にどういうふうに建てるか。日本の農地の振興を守りつつ、あるいは森林の保護機能といったものを守りつつ、ただ、我が国のもう一つの、今の待ったなしの我が国の国益である再生エネルギーの振興をどう進めていくか。そうした農地法の規制ですとか森林法の規制も私、担当をさせていただきますので、是非そこは政府としっかり連携をして、これについてはもう与野党ないものと存じますので、是非こうした新しい取組、再生エネルギーの取組を政府また国会の各党各会派で進めていきたいと、そのように申し上げたいと思います。
 以上でございます。ありがとうございました。
#133
○委員長(松村祥史君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時五十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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