くにさくロゴ
2012/03/28 第180回国会 参議院 参議院会議録情報 第180回国会 国土交通委員会 第4号
姉妹サイト
 
2012/03/28 第180回国会 参議院

参議院会議録情報 第180回国会 国土交通委員会 第4号

#1
第180回国会 国土交通委員会 第4号
平成二十四年三月二十八日(水曜日)
   午前十時二十二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十六日
    辞任         補欠選任
     藤本 祐司君     石橋 通宏君
 三月二十七日
    辞任         補欠選任
     石橋 通宏君     藤本 祐司君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         岡田 直樹君
    理 事
                友近 聡朗君
                藤原 良信君
                佐藤 信秋君
                吉田 博美君
                谷合 正明君
    委 員
                池口 修次君
                植松恵美子君
                大河原雅子君
                白  眞勲君
                平山 幸司君
                藤本 祐司君
                前田 武志君
                室井 邦彦君
                米長 晴信君
                岩井 茂樹君
                大江 康弘君
                小泉 昭男君
                伊達 忠一君
                中原 八一君
                藤井 孝男君
                渡辺 猛之君
                長沢 広明君
                上野ひろし君
                吉田 忠智君
   国務大臣
       国土交通大臣   前田 武志君
   副大臣
       国土交通副大臣  奥田  建君
       国土交通副大臣  吉田おさむ君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       津川 祥吾君
       国土交通大臣政
       務官       津島 恭一君
       国土交通大臣政
       務官       室井 邦彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        櫟原 利明君
   政府参考人
       国土交通大臣官
       房技術審議官   深澤 淳志君
       国土交通省総合
       政策局長     中島 正弘君
       国土交通省土地
       ・建設産業局長  内田  要君
       国土交通省道路
       局長       菊川  滋君
       国土交通省住宅
       局長       川本正一郎君
       国土交通省鉄道
       局長       久保 成人君
       国土交通省自動
       車局長      中田  徹君
       国土交通省港湾
       局長       山縣 宣彦君
       観光庁長官    溝畑  宏君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成二十四年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)、平成二十四年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)、平成二十四年度政府関係
 機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (国土交通省所管)
○都市再生特別措置法の一部を改正する法律案(
 内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(岡田直樹君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通大臣官房技術審議官深澤淳志君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(岡田直樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(岡田直樹君) 去る二十一日、予算委員会から、本日一日間、平成二十四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、国土交通省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 予算の概要について政府から説明を聴取いたします。前田国土交通大臣。
#5
○国務大臣(前田武志君) 国土交通省関係の平成二十四年度予算について、その概要を御説明申し上げます。
 まず、一般会計予算の国費総額につきましては、四兆五千四百七十六億円です。
 また、国土交通省の関係事業として復興庁に一括計上した予算を含め、東日本大震災からの復旧・復興対策に係る経費として東日本大震災復興特別会計に六千五百四十三億円を計上したほか、社会資本整備事業特別会計、自動車安全特別会計及び財政投融資特別会計に所要の予算を計上しております。
 北海道、離島及び奄美に係る公共事業予算につきましては、他省関係予算を含めて、国土交通省予算に所要額の一括計上を行っております。
 なお、投資補助金の更なる一括交付金化に伴い、二千百八十二億円を内閣府所管の地域自主戦略交付金等に移行しております。
 次に、財政投融資計画につきましては、当省関係の独立行政法人等分として三兆二千三百三十億円を予定しております。
 平成二十四年度の国土交通省予算におきましては、東日本大震災からの復興等に総力を挙げて取り組むとともに、震災を契機として我が国が抱える諸課題を克服し、我が国の明るい未来を築くため、昨年十一月に発表いたしました持続可能で活力ある国土・地域づくりに基づく施策を強力に推進してまいります。
 それでは、主要事項につきまして御説明申し上げます。
 まず、東日本大震災からの復興等を推進いたします。
 未曽有の大災害となった東日本大震災からの復興等を図るため、先般設置された復興庁と十分に連携しつつ、平成二十三年度補正予算と連動して、復旧・復興対策を着実に推進することとし、住まいの確保、復興に向けたまちづくり、これらの基礎となり産業振興にも欠かせない交通基盤の構築等を実施してまいります。
 次に、持続可能で活力ある国土・地域づくりを推進いたします。
 今般の震災を契機として新たに策定しました持続可能で活力ある国土・地域づくりに基づき、低炭素・循環型社会の構築、国民生活の安全、安心の確保、成長戦略の推進、地域活性化のための基盤整備等の施策を推進してまいります。
 このうち、国民生活の安全、安心の確保につきましては、今後発生すると想定されている大規模地震、台風・豪雨等による甚大な被害の発生を防止するため、ハード、ソフト両面の対策を組み合わせた総合的な防災対策を推進し、災害への対応力の高い強靱な国土基盤の構築等を実施してまいります。
 国土交通省としては、これらを始め、真に必要な社会資本整備や総合的な交通政策の推進に必要な各種事業・施策に全力で取り組んでまいる所存でございます。
 以上をもちまして、国土交通省関係の平成二十四年度予算につきましての説明を終わります。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
#6
○委員長(岡田直樹君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#7
○藤原良信君 今、二十四年度の国交省予算につきまして御提示をいただきました。これに関係をいたしまして御質問をさせていただきたいと存じます。
 昨年の三月十一日の大震災は、いろんなことを、実はこれからの歩み方にもつながることを明示をしていただいた大きな大震災だったとも思います。といいますのは、限られた時間でございますから大きく二点に分けて私から御質問をさせていただきたいと思いますけれども、一点目は、大きな意味では社会資本の重要性を認識させられたということでありますし、それからもう一点は、技能労働者といいますか、技能労務者のいわゆる重要性、必要性についてクローズアップされたということでございます。
 これは、大きな地震が起きてから、一問目に行きますけれども、震災が起きて、大きな地震がまず当初発生をいたしました。岩手県の釜石市、何度か私ここで提示をいたしまして、津川政務官も度々現地へ入られてよくよく御承知でございますけれども、釜石の北側に鵜住居小学校、中学校がございますが、両方合わせて五百七十名なんですが、地震が発生してから避難をいたしまして高台に逃げるんですけれども、市の指定しておりました老人ホームがございまして、そこまでたどり着くんですが、もっと高いところへ逃げた方がいいだろうという高学年の生徒の発言があって、そして逃げて、そして三陸自動車道が一部ですけれども六日前に供用開始したところまでたどり着いて、全員助かったわけでございます。三十分後に津波来るわけですけれども、そこで老人ホームが流されてそこも被災します。
 当日はみぞれが降っておって大変寒い日だったわけでありますが、鵜住居地域の北と南は国道四十五号線一本しかございませんから、そこは瓦れきで埋まってしまって、もし三陸自動車道が、これが開通していなかったら悲惨な結果になっただろうし、それから、仮に逃げ及んだとしても当日一晩中みぞれの中で過ごせなかっただろうと思うと、相当恐ろしい思いがいたします。いかに社会資本の重要性ということが顕著に現れた案件だろうかなと思います。これが全線開通していたならば、どれだけの方が命が助かったんだろうかなと思います。
 このことにつきましては、私、また改めてこれは社会資本の必要性については論議をさせていただきたいと存じますが、大臣、いろんな意味合いで、公共事業を導入して社会資本を整備していくということは日本国家のために国益になりますよということを私は申し上げたいという意味で申し上げております。
 これは、日本は内需の国家でありますし、GDPの八割は内需でございます。ヨーロッパ等でかなり厳しい環境の今世界情勢になっておりまして、外需に影響されない国家づくりもしていく必要もあると。
 また一方で、国民の個人資産等を入れて、預貯金等を入れて一千五百兆円とも言われておりますけれども、将来不安であるがゆえだと思いますけれども、市場になかなか潤いは出てきません。これが市場に出てきますと経済の活性化に大きくつながっていくわけであります。
 あわせてですけれども、私は乗数効果ということを度々お聞きをいたします。公共事業を導入して社会資本の整備をしていけば、これは自然増の増収につながるというふうに思っております。今、税のこと、消費税が話題となっておりますけれども、本来、消費税のこともいずれ論議はするとしても、自然増収の、持っていき方をすることはもっと健全な国家づくりになると思っております。そういう意味でも、公共事業の重要性ということを私は常日ごろ考えております。
 先ほど申し上げましたように、二点目の項目もあるので、私はこの点について、どういう思いでこの予算編成に取り組んでこられたのか、大臣のお考えをお示しをいただきたいと思います。
#8
○国務大臣(前田武志君) 今、藤原委員からこの釜石の小学校と中学校の生徒のお話をお聞きしまして、六日前にできたこの三陸縦貫道ですか、これが大きな役割を果たしたという、非常に命の道になったということでございまして、まさしく委員御指摘のように、今回の一年前の大震災、それから私の地元の紀伊半島の大水害、十二号台風もそうだったんですが、結果としては規格の高い、こういう高規格道路というものがいかに大きな役割を果たしたかということを我々も改めて認識しましたし、国民一般に理解をしていただいたのではないかなと、こういうふうに思います。
 そういう意味で、この二十四年度予算におきましても、とにかくネットワークをつなぐ、あるいはミッシングリンクをつなぐ、そういったことを重点に、さらには、もちろん御指摘のように、津波防災地域法というのも作っていただいたわけでございまして、こういったことから災害に強い国土づくりをする、そういった重点を置きながら、確かに財政的には非常に厳しい中ではございますが、今回の予算においては、この国交委員会の委員を始めとして皆様方の御理解を得て、かなりの確保はできたのではないかと、このように思っております。
#9
○藤原良信君 私に与えられたのは二十分でございますので、もう一点の方に入らせていただきます。この点につきましては、先ほど申し上げましたように、またの機会にいろいろと御論議をさせていただきたいと思います。
 もう一点、今回の震災でこれまた改めてクローズアップされた面がございます。それは技能労働者でございます。
 私のうちも地震で足の踏み場のないくらい壊れてしまいまして、私は岩手県の大船渡市でございますけれども、海岸から一・五キロぐらい奥に入ったところの事務所が、中二階ですけれども、屋根まで津波が来ております。当然これは壊れてしまいました。ところが、建て直すに当たって相当な日数が掛かりまして、聞き及びますと、まず大工さんが足りない、それから鉄筋屋さんが足りない、内装屋さんがないんだということだったんですね。
 私は平時のときから、平時というのは、大津波のようなのは、これは災害は有事でございますけれども、平時のときから実はこの点について憂慮をしてきた案件でもございました。これはどんどんどんどん、聞くたび聞くたび、この分野が減少していると。これは原因があるからなんです、と思いました。そして、その職場は高齢化率も高くなっている分野でもあります。若い人たちが魅力を持って進んでいくような職場なのかどうかということが問われている、そういう分野でもあったと思います。どうしてこういうことになっているんだろうと。今、有事の際になりますと、今度はその震災地域だけじゃなくて、東京を中心とした関東、もう日本全国がそういう状況下になっております。
 私は、日本は、世界で自慢できるというと言葉遣いは悪いんですが、私は世界の中で、優位性といいますか、大きな意味でのいいところというのは、日本の精神文明とそれから物づくりだと思うんですね。この物づくりが減少していったなら、私は国家が脆弱になると思います。今回は顕著にこれが現れました。
 私なりにこれを見てみますと、リーマン・ショック以来、調べてみますと二〇〇九年の九月から二〇一一年の九月の二か年で、いろんな分野ありますけれども、型枠大工さんだけ取り上げますけれども、この分野が一七%減少しているんですね。恐ろしいことであります。それは、聞き及びますと、ある意味でのゼネコンさんの過当競争で、低価格で受注すると。大体ゼネコンさんというのは最低で七割は下請でございます。専門分野に発注するんですね。ですから、行き先々はこういう方々のところにそのしわ寄せが行ってしまうということであります。
 なおかつ、競争社会であるから仕方ないといえばしようがないんだけれども、ここのところが我々がきちっとしていかなきゃならない分野ですけれども、業者によっては、例えば、技能労働者のそれぞれの事業所もあるんですが、労働三法も備えてなくて、よって低価格で対応する、その場しのぎでやっていくというところもないわけではないと。こういうことをきちっと監督し、そして管理をしていくような社会にしていかないと、私はこの分野が維持できない状況下になるんじゃないかと思うんです。
 今、そういう難しいところに今日来ていると思いますが、まずもって、この分野について、今私が申し述べたことを含めまして、大臣の所感をお尋ねをしたいと思います。
#10
○国務大臣(前田武志君) 委員御指摘のように、建設産業に従事する技能を要する専門の方々は高齢化して、そしてまた地域における事業が減少していく過程の中でどんどんどんどんその数も減ってきているという御指摘でございます。
 それからもう一つの御指摘は、ゼネコン発注、その大半が、七割が下請、要するにゼネコンというのは、いろんな専門職種を集めてその事業の目的に向かって、ゼネラルコントラクトでしょうか、契約をしてやっていく、そういう集団だと私も思うんですけれども、実際にはゼネラルコンストラクションになってしまっていて、七割下請だと。これは、議員御指摘のように、そういう発注の形態そのものにも改善していかにゃいかぬのじゃないかという、この二面の御指摘だと思います。
 前半については、もうまさしくそのとおりでございまして、それをどういうふうに変えていくか。限られた財政的な資源ではあるんですけれども、やはり地元において発注できるようになるべくしていった方がいいというようなことで、一括交付金的なもの、あるいは社会資本整備総合交付金というような形でお渡しをしているわけでございまして、これはちょうど始まったばかりの政策でございますから、まだ県や市町村も慣れていないというところがあるかも分かりませんが、なるべくこういうのを使って、地元で必要な公共事業について、地元をよく知っている地元の優良な建設業者が受注できるようにしていただきたいと思います。
 もう一方の二番目の指摘については、これは建設産業の在り方について、今国交省においても、審議会といいますか、研究をずっと続けているところでございまして、その中でもここの国土交通委員会等の議論も反映させながら、私自身の受け取り方、イメージからいうと、もう少しコンストラクションマネジメントというものをしっかり取り組んでいく必要がある、これは国交省直轄にもその責任は非常に大きいと思うんですね。要するに、発注のときに大きな事業を、全体をどおんと発注してしまうということで、結局は委員が言われるように下請にしわ寄せが行ってしまって、そして成果として専門分野ごとにどの程度の責任と目標値に対してどういう成果を上げてくれたかという、そういう全体のマネジメントというものをしっかり責任を持ってやっていく発注の在り方、そういうことももっともっと考えていく必要があると、このように感じております。
#11
○藤原良信君 一括交付金でできるだけ地元発注をということもこれありでございますけれども、大臣、私は岩手県の先ほど申し上げましたように大船渡市、三陸海岸でございまして、水産業の盛んなところなんですが、冬の海はもうこれは危険と隣り合わせなんですけれども、ワカメの採取には朝二時ぐらいに立っていきます。朝方の二時に立っていって、朝方の早いのは五時に上がってきて、そして一日中陸での仕事をするということになっていくわけですけれども、いわゆるきつくても、寒くて厳しくて、命の危険性があって厳しくても収入さえあれば担い手は出てきます。農業も一緒だと思うんです。私、この分野もそうだと思うんですね。
 ですから、私は、労働環境を改善をしていくということが、これある意味でそれに尽きるんですけれども、いわゆる適正な評価をして育てていくということが国家の使命でもあると思いますね。この分野が本当脆弱になっていったら日本は弱くなると思います。ですから、若者が是非、型枠大工の世界に行きたいんだと、鉄筋工の世界に行きたいんだという、そういうことにつなげるためにはやっぱり収入だと思います。
 一例で、コンビニ社員との比較をされる例があるんですけれども、同じような金額だったらコンビニへ行ってしまうというんですね。調べてみますと、年収が平均で二百六十九万円なんです。これは早出とか残業をやれば四百万も取る人もあるでしょうけれども、それでは若者が家庭を守って子供を育てていくということは厳しい世界です。
 そういう意味で、全体的な目線でこれに対する対応の仕方をしていくべきだと思いますが、もう一度大臣にお尋ねさせていただきたいと思います。お取り組み姿勢についてお示しをいただきたいと思います。
#12
○国務大臣(前田武志君) 具体的に申しますと、岩手、宮城、福島の被災三県において、直近の労務費の実態を反映した公共工事設計労務単価の見直しを行い、二月からそれを反映した工事を、適用しておりまして、全国においても最近の実態を反映したような、そういう多少単価を上げた、そういう単価を適用するように四月から全国にも適用させるということにしておるところでございます。
#13
○藤原良信君 時間が来ておりますので改めて申し上げますけれども、私は、前段でも申し上げましたけれども、公共事業を導入して社会資本の整備をしていくことは国家、国益の方へつながると。理由はかいつまんで先ほど一部申し上げまして、後にまたこれについては深い論議をさせていただきたいと思いますが、そうしていくとすれば、なおかつこの分野が絶対数が必要になってきます。ですから、ルール作りだと思います。
 我々は、今改めてこの震災を経験をして、顕著に現れたこの姿を私たちは真っ正面からとらえて、そして将来に向かって、この技能労務者あるいは技能労働者、専門家と言った方がいいと思うんですけど、こういう分野をきちっとやっていけるような国家にするということが、これは全員の一致した考え方に私はつながると思いますので、どうぞ今後、国土交通省、これは国会を挙げて、我々の全責任でこういうことの目線を強くしていくことを最後強く希望いたしまして、そして今後の期待をいたしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#14
○大江康弘君 おはようございます。
 今日は時間をいただきましてありがとうございます。会派を代表して委嘱審査の質問をさせていただきたいと思いますが、今、大臣、本年度の予算の説明をいただいたわけです。去年から今年にかけて、我々はやはりあの三月十一日、そして私はやっぱり和歌山は九月のあの台風十二号ということが一つのターニングポイントであったというふうに私は自分で思っております。
 そんな中で、この一般会計四兆五千億余りですか、これを組まれて、まず大臣、この金額も含めて少し感想を聞かせてください。
#15
○国務大臣(前田武志君) 非常に厳しい財政の中で何とか前年度比ぎりぎりのところまで確保させていただいたのではないかと、こういうふうに思っておりまして、全国防災対策費を加えますと前年比、若干のプラスになっているんですね、二・四%ぐらい、先生方の御支援のおかげでまあ何とかぎりぎりの評価ではないかと、こう思っております。
#16
○大江康弘君 私も長くこの国土交通委員会に入れていただいて、余りお互い、与党も野党もこの国土交通委員会の、関する施策に対しては大きな差異はないわけですね。一つは、我々は国の大きな形をどうつくっていくのか、そしてもう一つは、それぞれ地元があって、地元の中でいろいろと喫緊にやらなければいけないという、やっぱりこの二頭立ての中でこの委員会が私は成り立っていると思うわけでありますけれども。
 やはりお互い共有したいのは、あの三・一一以降、なぜこの復興、復旧が進んでいかないのかという、お金だけの問題ではなくて、結局それ以前に私は、やはり政権を皆さんが取られたときに、後でまた道路問題でも申し上げますけれども、非常に過度な期待を国民に持たせた、無理な政策というものを訴えられたということ。最近、この委員会に寄せていただきますと、それぞれ民主党の皆さんは道路は大切だとかミッシングリンクをなくせなんて、これ、三年前を振り返ってみたら、自民党からの、あるいは当時の与党からの質問かなと見間違うぐらいの質問が出ているわけでありますけれども、私はそれはそれで了としますけれども。
 しかし、私は、前提として、先ほど言いましたように、やっぱり三・一一以降、国民というものはしっかりした国土づくりをもう一度やってくださいよということが私は国民の切なる願いではないかなというふうに思うんです。
 いっときの無駄な公共事業はやめよう、そういう声がありました。ところが、そのうち、無駄な公共事業はやめようと言ったのが、公共事業は無駄だと、そこまで言い切るような風潮が出てきてしまった。そんな中で、どんどんどんどんやっぱり日本自身が地域も含めてこの基礎体力というものが弱ってきたと、私はそういうふうに思うんですけれども、このしっかりした国土づくりをやれという国民のやはりそういう社会的な要請とも言えるような、そういう声というものに対して大臣はどういうお考えをお持ちですか。
#17
○国務大臣(前田武志君) 確かに、大江委員が言われるように、三月十一日、一年前のあの大震災を契機に国民の意識が大きく変わったと思います。もちろん、そういったことが国会の議論にも大きく反映をされてきていると、このように思います。
 私自身は、日本の国土というのは本当に豊かなすばらしい国土だと思っております。ここでも何度か申し上げましたが、要は、若々しい、何といいますか、地球的に言えば、こんなに若々しく、成長過程の国土はないんだろうと思います。それは、単に地形、地質、地球物理学的なというようなことのみならず、例えば気候なんかでいっても、私は、日本の国は台風で雨が集中しているとかいいますけれども、とんでもない、雨季が三つか四つか五つぐらいあると、台風も雪も梅雨も菜種梅雨も秋雨もという、この水資源も十分に受けて。しかし、その分、大地震であったり大津波であったり大洪水であったり、あるいは大噴火であったりという自然の猛威にさらされているわけですから、そういった自然の猛威に対して折り合いを付けながらも賢く対応していく、そういう国土の防災ということがまず根底になければならないと、こう思っております。その点だけをまずは強調させていただきたいと思います。
#18
○大江康弘君 結局、つるべ落としのように、この予算が、ずっと公共事業予算が削減されてきたわけですね。それは、やっぱり日本全体のパイが小さくなったという、そのことだけがエクスキューズされる理由なのかと。私は違うと思うんです。
 例えば、今消費税の問題の中で、やれ九百兆だ一千兆だという、そんな数字ばっかりが出ますから、国民は大変だなと、まさにマインドコントロールを掛けられる。しかし、よくよく考えてみても、その中で、国債の赤字というのは約七百兆余りあるわけでありますけれども、そのうちの、大臣、三百兆というのが建設国債ですね、いわゆる赤字国債という。この三百兆というこの建設国債というのは、これは財務省は余りこういうことを説明したがらないんですね。やはり、国民から少しでも税金を取らなきゃいけないというような空気をつくらなきゃいかぬですから。だけど、私は、三百兆というこの建設国債というのは、それに見合う私は国民資産というのがこの日本の国土の上にあるんじゃないですか。だから、本来は、やっぱりそういう資産というものを引いた中での純債務というものを言わなきゃいけないのに、なかなかそういう議論につながっていかないという、まさに暗示に掛けられたように、特例国債もあるいは赤字国債も一緒になって赤字だ赤字だという、私はやっぱりそういうことも公共事業というものに対する国民の見方を要するに負の方向に変えたという私は原因が実はあると思うんですけれども。
 いわゆるこういういまだに公共事業が悪だというこの風潮の中で、この失った体力というものをどう付けていくのかということに対して、大臣、ちょっと考えを聞かせてください。
#19
○国務大臣(前田武志君) 財政論議をする能力はありませんが、またその場ではないと思いますが、公共事業と一口でくくりますけれども、要するに安全、安心な生活ができるような基盤でありますし、そして経済活動、日本の中の全国で経済が回る基盤というものも、この交通関係もそうですが、これは公共事業でございます。
 それから、まちづくり、住宅、これも、個人の住宅であっても長寿命化していけば一種のこれは公共財だと思うんですね。特にこの集合としての町というのはそういうふうに思います。
 一例を出しますと、私の今住まいしております神武天皇御即位の橿原神宮というのがありますが、そこに住んでおりまして、橿原市には今井町という町がございます。これは、往時、海の堺、陸の今井と、こう言われて、近世の自治都市なんですね。門前町でありますが、豊臣秀吉、織田信長とも折り合いを付けて、堺のようにならずに済んで実は今に伝わっております。すばらしい町でございます。木造の、補助金もなかった、あるいは都市計画もなかった、そこを、環濠都市をつくって、今や観光のメッカにもなりつつある。これなんかは、個人の集団が自治でつくってきた、それがもう既に私は公共財になっておると思うんですね。
 そういう意味において、公共事業は全て税金でやるものかというと、そうでもないと思うんですね。民間も含めて経済、社会、これだけ高度化しているわけですから、知恵を出し合ってやっていく。そして、私の結論からいうと、これからは今まで投下してきた公共施設といいますか社会資本、これがいよいよ耐用年数に来ていて、この更新、維持管理をどうするかという大きな問題があるものですから、まさしく地域で知恵を出し合って、その地域に即した公共事業あるいは社会資本整備をやっていかにゃいかぬ、そういう時期になっていると、このように思っております。
#20
○大江康弘君 そこで、基本的な基礎インフラであります道路について実はお聞きをしたいんですが、道路予算はどれぐらいですか、来年度。
#21
○政府参考人(菊川滋君) お答え申し上げます。
 来年度、政府案といたしまして、国費で一兆三千二百五十一億円、〇・九九ということで要求させていただいております。
#22
○大江康弘君 そのうち直轄はどれぐらいですか。
#23
○政府参考人(菊川滋君) 直轄は、国費で一兆一千八百五十一億円でございます。これは一・〇〇になっております。
#24
○大江康弘君 ずっとこの道路の予算を付けるときに、皆さん方が、国交省が一つの尺度にしてきた、いわゆるよく言われた費用対効果という、この便益の問題ですけれども、これは基本的なものが三つありました。しかし、我々はもうその三つじゃ足りぬのじゃないか、そういう三つの要請じゃそれぞれの地域の基礎インフラである道路というのは、やはりなかなかしっかりとでき上がっていきにくいんじゃないかということをずっとここ何年も申し上げてきましたけれども、この費用分析の、いわゆる便益の項目というのは変わりましたか。
#25
○政府参考人(菊川滋君) お答え申し上げます。
 従前から、いわゆるBバイC、これを中心にした評価をやってきておりましたけれども、今回の東日本大震災におきまして、道路がいろんな、早期の啓開とかあるいは復旧、あるいは救援活動、救助活動、あるいは物資の輸送ということで大変大きな効果を発揮いたしました。そういったことを踏まえまして、BバイCだけではなくて広域的な防災という観点から道路が果たす役割、こういったものを、防災機能を評価手法の中で暫定的に取り込むというような取組をいたしまして、三次補正で御議論いただきました東北の復興道路、三陸沿岸道路、こういったものについてはこういう評価を暫定的に適用させていただきました。
#26
○大江康弘君 それは局長、東北の三県に限った見直しですか。要するに、全国で、私が先ほど申し上げた直轄事業の中で一兆一千八百億円余りですか、そういうことに全てに適用したということではなくて、東北三県に今の便益の項目を追加をさせて、あとは今までどおりの便益評価というようなことですか。
#27
○政府参考人(菊川滋君) 実際に適用しました具体的な事例としては東北の復興道路にいたしました。ただ、これは全国的な取組だというふうに考えておりまして、これからそういったものを更に検討を深めていきたいというふうに考えております。
#28
○大江康弘君 これ、局長、我々も、我々というか私も指摘して、これ四年指摘させてもらっているんです。もういいかげんこの三つの、走行時間の短縮、走行費用の減少、交通事故の減少ですか、こんなものを皆さん方が後生大事に、ずっとこれを基準にしてBバイC、だから、三年前に民主党が政権を取る前にはBバイC一以下は無駄だって言われたわけでしょう。しかし、我々は、地方に住むのはそうではないと、救急医療もある、あるいは生活道路もある、観光ももちろんある、そういうことをなぜ加味して総合的に多様な私はやはりその評価をしないのかということを、ずっとこれ、局長、私は四年間言い続けてきているんです。機会があればここでも言わせていただいた。なぜそういう見方ができぬのですか、道路局は。
#29
○政府参考人(菊川滋君) 今先生から御指摘がありましたような、道路が持っている多様な機能というんですか、多様な効果と、こういったものを的確に評価するような多様な評価手法というものを是非取り組むべく、これから検討を進めてまいりたいと考えております。
#30
○大江康弘君 これ、役所言葉で、私も県会からずっとやってきて、役所言葉で検討しますというのは先生の御意見をよく聞かせていただいておきますということなんですね。それで止まるんですよ、検討というのは。もうちょっと積極的な答弁してくださいよ、これ。いつまで検討するんですか、これ。ずっとするんですか。
#31
○政府参考人(菊川滋君) お答え申し上げます。
 先ほどお話し申し上げましたように、もう具体的に手法は、昨年、社会資本整備審議会の評価の部会で議論をいただきまして、具体的な手法というものを実際に提案いただきました。それを東北ではもう既に実際に使ってみたわけでございますので、そういったものを全国的なものにしていくという、そういった方向で検討を進めていくということでございます。
#32
○大江康弘君 だから、局長、私は応援のつもりで言っているんですよ、これは。そういう、多様化を評価をさせたらBバイC一以下なんかになることないんですよ、これ。BバイC一以下なんといったら、私の和歌山なんというのはもうあれ四十二号線一本だけですよ、直轄道路、国の。それ以外は全部BバイC一以下ですよ。
 だけど、そんなことではそれぞれの地方を抱えた田舎では生活ができていかないでしょうという話の中で、要するに多様化しておるそういう国民のニーズにどう道路がこたえていくのかという、私はやっぱりそこはもう大きく道路局も含めて見直さにゃいかぬと思うんですけれども、大臣、今のやり取り聞いていてどう思いますか。
#33
○国務大臣(前田武志君) 大江先生の道路に懸ける熱意というのは非常に有り難いことでございまして、三・一一以降、やっぱりその反省の中で出てきているのは多重性というのもあります。そして、お地元の四十二号線のお話がありましたが、高規格道路であれ、あるいは縦断する百六十八号であれ、こういったものは代替性という意味で、多重性という意味で重要な道路である、これは有識者会議の中でも指摘をされていることでございまして、結果としては委員御指摘の方向の今考え方で道路事業を進めさせていただいていると私は思っております。
#34
○大江康弘君 局長、東北の三県でくしの歯作戦って、国交省はよくやってくれました。本当に地方整備局よくやっていただいた。しかし、私の地元なんか、くしの歯というような、そんな道ないんですね。そんなたくさんないんですよ、くしの歯欠けたところばっかりで。だから、そういうような地域の方が私はやっぱり多いと思います。
 そこで、大臣、三年前に暫定税率という特定財源がなくなりました。これは二〇〇九年四月に、自公政権当時ですけれども、道路は無駄だという恐らく空気にもう白旗を揚げたわけでありますけれども、当時我々も議論したんですが、造るということに我々は目が行きがちですけれども、百二十万キロ、戦後我々は道路を造り上げてきたわけであります。そのうちに八十キロ以上のスピードを出せる道路というのが二万二千キロあるそうでありますけれども、ほとんどやっぱり地方に根差したそういう生活道路を造り上げてきた。これをやっぱり維持管理をしていかなければいけないという、この膨大な予算をどうするかという、これ片一方にあるわけですね。
 それと、この間からずっと言われておるミッシングリンクをどうするのか。またそれぞれ、ここでいろいろ意見聞けば、地元の道路造ってくれ、やれ何してくれという、お互いやっぱりそういう思いばかりであります。これやります、やっていきましょうと言いますけれども、大臣、財源どうするんですか、これ、本当に年間一兆幾らのという。道路の場合は、何か単年度でフローのような予算の見方をされるから、だから無駄だと言うんですけれども、これ、つながってこそ道路。
 そして、私は道路というのはやっぱりストックだと思いますから、ですからそこはおのずとやっぱり我々自身もこの見方を変えた形の中での予算編成をしなきゃいかぬと思うんですけれども、この三年余り私、非常に道路を言うたびにこの予算というものの心配が付きまとうんですけれども、これ、今のこんな状況の中で道路特定財源もなくし、暫定税率も皆さんはなくすと言って選挙をやったけれども、いまだに暫定税率は二十五円残っていて、ただどこへ使われているかお金に色がないから分からないわけですけれども、これどうやって捻出していくんですか、この道路予算。大臣。
#35
○国務大臣(前田武志君) 二十四年度予算については道路局長からお答え申し上げたとおりであります。
 確かに非常に財源は厳しい中ですが、その中でやりくりをし、ない知恵を絞ってでもやっていくということで取組をしておりまして、もちろんNEXCO等、都市部のある程度経済効果の上がるようなところを中心に全国のネットワークも組んでそれを進めていただいているわけですが、それと相まって、ここは直轄でやらなければというようなことについてはしっかりそこは役割を果たせさせていただくつもりでございます。
#36
○大江康弘君 じゃ三年たって、三年前に皆さん方が言い募った道路の無駄だ、なくせというような、そういう意識というのは見直してもらえますか。
#37
○国務大臣(前田武志君) 私自身は道路は無駄だなんて全然思っておりませんでして、必要な道路はしっかりやっていくというつもりであります。
#38
○大江康弘君 当時もそうだったんですね。結局必要な道路というそういう言葉で皆さん方がごまかされて、暫定税率を廃止だということの正当化を言われて、それが国民に支持をされて政権に着かれた、私はそういうふうに思っておるわけですけれども、もうそろそろ大臣そういうふうに、三・一一も我々は経験をし、あるいは私の地元、台風十二号そうですけれども、やはり道路問題に関してもう一度やっぱり国の基本的なこのインフラということの中で新たな道路財源というものをつくる気持ちありませんか。
#39
○国務大臣(前田武志君) 今の段階で委員御指摘のような、特別会計的なものを想定されているんだろうと思いますが、道路のみならず公共事業各般にわたるわけでございますから、これはまた国民的な議論を待ってということになるかと思います。今の段階ではその考えはございません。
#40
○大江康弘君 四人大臣が替わられて、今、前田大臣になられて、過去の三人の大臣の皆さんとも、意見も開陳もしたこともあるんですが、私は、比較的、前田大臣というのはやっぱり、御出身もあるんでしょうけれども、非常に国土交通大臣タイプのような方で理解もおありかなと。
 そういう意味では、これは私だけの思いですよ、国交省もすごく安定を今はされているんじゃないか。同時に、優秀な副大臣、政務官、それぞれ、私は、国交省という事業に関して理解のある皆さん方が、お顔を見ると就かれておるということで、そういう意味では安心して安定した政策を進めていっていただけると私は期待をしておるわけでありますけれども。
 アメリカも過去を反省して、今、道路基金というものを作っています。アメリカと日本というのは、これスケールが違いますけれども、それでも歴史を教訓にしてそういうアメリカ自身もやっぱり考え方が変わってきたという。
 もう一度聞きますけれども、道路というものに関して、私は国民の理解はやっぱり得られると思うんですね。それも、反対を言い募ってきた民主党政権の皆さんが、いや、やっぱり間違いだったと、やっぱり必要なんだということを言えば、私は国民も受け止めてくれるというふうに思うんですけれども。
 もう一度、この道路問題について最後に聞きますが、本当に百年の大計の中で造っていくためには、私はやっぱり新たな道路財源というものが必要だと思うんですが、大臣どうですか。
#41
○国務大臣(前田武志君) もちろん、そういった意味では、日本の公共施設、社会資本というのは、いよいよ更新、維持管理の時代ですから、そういった意味で、新たな財源をどういうふうに求めていくかというのは非常に大きな課題であります。
 それ以上に、私が今一番国土交通省の責任として重いなと思っているのは、地域が今どんどん、停滞どころか人口も減少していっているわけでございまして、そういう中で、持続可能な活力ある地域をどういうふうにつくっていくかということに国土交通省の陸海空万般にわたる政策を集中していくべきだと、こう思っております。
 そういう中で、道路がどういう役割を果たしていくのか、あるいは住宅、まちづくり、どうあるべきなのか、それを支える建設業というのが地域においてしっかり持続していくにはどうあるべきかだとかいう、そういう総合的な観点から考えていくべき課題だと、こう考えております。
#42
○大江康弘君 この問題はまた次回に譲りたいと思います。
 次に、関西広域連合の、地方整備局の移管の話ですが、今日は総務省はどなたが来ていただいていますか。──総務省来ていない。
 そうしたら、大臣、この間、佐藤先生が少し福田政務官との、意見を開陳をされましたけれども、いろいろ、先日、市長会に総務省が行かれてこの説明をされました。直接の移管に関しては、これ法律は内閣府でありますけれども、あの市長会の意見を聞かせていただいても、あの三・一一以降、また関西ではあの台風以降、やはり地方整備局の在り方というものに対しての非常に評価を高くされておられるわけであります。
 一方で、今そういうことを、皆さんがこの移管を進められておられるということの中で、これは関西広域連合、それで九州が非常に一歩進んでやっておるんですけれども、前回も申し上げましたが、大臣の御地元の奈良の知事というのは、私は、荒井知事は非常に見識があって、やっぱり奈良の県益をしっかり踏まえた中でやっておられるなと。参加しないという、それだけのやはり私は正当性があって言われておるということを非常に理解しておる一人なんですけれども。
 これ本当に、大臣、進めていく中で、国交省として、やっぱりあの災害で地方の自治体の皆さんが求めたこの国の在り方、国の役割というものに対して、その方向性というものを本当に維持できるんだろうかと非常に私は心配をしているんですけれども。
 大臣は、やっぱり国交省の所管、大臣が所管をされておられるこの地方整備局、このまま形もしっかり整っていないそういうところに移管をさせて、本当に国として、移管はさせたわ、あとはもうそっちで責任取れよと、金だけ送ればいいわという話では私はないとは思うんですけれども、今この時点でどう思われていますか。
#43
○国務大臣(前田武志君) 移管をすればそちらでというような無責任なことになってはいけないと思います。あくまでも、委員も御指摘のように、あの大震災で東北地方整備局を中心に示したくしの歯作戦一つを取っても、東北地方整備局、さらにはその出先の事務所と地元の建設業者さんとの協定なんかもあって初めて総合力が発揮できた。それをオールジャパンで各整備局が、テックフォースであれ何であれ、オールジャパンで応援をした。その結果、あれだけの何とか短い期間に道路も確保できたということでありますから、この整備局の持っている現場力、そして何といってもそれを統合して当たる統合力、それから即応性といいますか、直ちに対応するこの即応力。
 これも私も、実は十二号台風のときに紀伊半島、あの山奥の村に飛んだことがあります。一体どう対応したらいいか分からない、現場では。しかし、そこにちゃんとリエゾンが来ておりました、近畿地方整備局の。聞いてみたら県庁の方にも行っております。ちゃんと連絡を取り合って、直ちにどういうふうに対応したらいいか、孤立した集落の連絡の在り方、自衛隊も直ちに来てくださっていますが、その自衛隊に一緒になって作戦を組んでやっていく、そういう統合力あるいは即応力、こういったものは強めこそすれ弱めることがあってはならないということは川端大臣にも十分申し上げておりまして、川端大臣とも共有をしております。
 その上で、あくまでもアクション・プランということで今内閣として進めているわけですから、その観点に立って私も内閣の一員として対応をしてまいりたいと、こう思います。
#44
○大江康弘君 もう大臣はよく分かっていただいておると思います。大臣という閣内におられる立場もあるでしょう。しかし、この二月の二十九日に全国市長会との、これ総務省ですか、内閣府ですか、副大臣と政務官が行かれた。これをずっと全部読んだんですけれども、何かガス抜きみたいなような感じがする。しかも、ここに出席をされている市長たちは全く何も聞いていないと。だから、私は本来は、これ知事も行かぬわけですね。
 ですから、民主党は地方主権を言われておりますけれども、本当の地方というのは、何かどうも地方の概念というのがこれ、民主党が言われる概念というのが分からない。本当は基礎自治体というのは市町村じゃないんですか、都道府県ではなくて。本当に純粋な基礎自治体というのは市町村というふうに思うんですけれども、そこは大臣、どう思います。
#45
○国務大臣(前田武志君) この地方整備局といいますか、地方支分局の移管という話は、基礎自治体にというよりも、むしろブロックということを背景に、道州制とは言いませんが、その範囲で考えているものだと、こういうふうに思います。
#46
○大江康弘君 ちょっと私の説明の仕方が悪かったんです。
 要するに、その移管に際して、地方の基礎自治体である市町村長たちがほとんど知らないわけですよ。ほとんど説明を受けていないんですよ。そして、副大臣、政務官が来て、この二月の二十九日にあったときも、それぞれの役職を持っておられる、市長会の役職を持っておられる人たちもほとんど知らないんですね、これ。だから、私は今、言葉足らずでそういう聞き方をして、大臣が少し、答弁ちょっと行き違いがあったんですけれども、要するに、基礎自治体というのは私は本来市町村だというふうに思っているんです。
 ですから、本来はこういうものはボトムアップで、やっぱりまず市町村長の意見を聞いてやって、そして県でと。何か県の知事に物を言えば、後は下へという、まさにこれは民主党が思う方向とは違うじゃないですか、これ。何か上から目線じゃないですが。何かトップダウンでこれがずっとこう、この件に関してはですよ、何かトップダウンでずっとやられてきたから、今市町村長の皆さんの不信感がやっぱりある、心配感がある。
 なおかつ、災害を経験をした地域というのは、先ほど大臣がおっしゃられたように、和歌山もそうです、あのダムが、直しに来てくれたのは名古屋から来てくれた、中部の整備局から専門官が来てくれたということを聞けば、十分私は今の体制の中でしっかりとした即応体制が取れているじゃないかと、こう思うんですね。
 ですから、もう時間がありませんので、大臣、これしっかりと市町村長の話を聞いてやってくれと。今日、済みません、ちょっと内閣府呼ぶのをちょっと私の手違いで、これは大臣に言っていいかどうか分かりませんが、やっぱりそこは丁寧に議論をしてやれと。これだけの大きな国の形を変えていく話ですから、しかも我々にしてみれば一番身近な地方整備局がやっぱりなくなっていく話ですから、やっぱりそこはもっと丁寧にしてやれということぐらいはこれ、ちょっと言っておいてくださいよ。お願いします。これは要望だけしておきます。
 最後に、EVCの話ですが、これは経産省が来てくれているんですか。──経産省も来ていない。
 実は、大臣、EVC、国交省が進めてくれている、自動車局で非常に理解を持って進めてくれたあのEV、あるんですね、電気自動車。これも、タクシーに運用するときにEVの車が小さいから難しいだのどうのこうのというときに、あの当時、今の官房長の本田さんが自動車局長のときかな、あのときに英断をしていただいて、そういう方向性を出していただいた。
 経産省の方では、次代のエネルギー社会の中に向けてやっぱりどうこの日本の社会を築き上げていくかという何か法案が出るそうでありますけれども、大臣は昨年十一月か何かに、持続可能な国づくりの中で、省庁の中での課を乗り越えた中で十何人か集められて、それに対応していくようなことをやれということを言っていただいたという、大変私はそれは有り難いと思っているんですけれども、それは大臣、そこのところのやはり大臣が特命でつくられた会というのは、やっぱりそういうものを意識をされてつくっていただいたわけですか。ちょっと聞かせてください。
#47
○国務大臣(前田武志君) 一つはエネルギー問題がありますが、需要の側でいうと、やはり国土交通省関係の運輸、交通あるいは住宅、まちづくり、そういったところが五十数%を占めているわけですから、そこを、やがて法案の御審議も願うわけですが、低炭素まちづくりというものをやっていかなきゃいけない。
 その中で、経産省側はEVということであり、また自動車という関連では我が省も関係してまいります。そのEVが大いに発展していただきたいと思います。あわせて、町全体の集合の蓄電という意味で大型のバッテリーというようなものも意識をして、要するに低炭素まちづくりということを言っているわけでございます。
#48
○大江康弘君 私は、やっぱり今原子力発電所がああいう形になって、ただ原子力も、私はもうそろそろお互いが冷静な立場になってやはりエネルギー問題をしないと、本当にこの反原発、脱原発だけで日本はやっていけるのかという、そういう不安を持っておる一人であります。
 そんな中で、自動車業界もやっとこの電気自動車というものに対して本腰を入れてきてくれた。そういうこの自動車を中心にして、今大臣が言われたまちづくりをどうしていくかということになれば、私は、経産省よりもむしろ大臣が考えていただいておられる、国交省を中心にどういうまちづくりを、つくっていくのか。
 そういう意味では、実は私、EVC研究会というのがもうこれ四年ほどあって、民間の方が組織をされて勉強もさせていただいておるんですけれども、私はやはり、もうこれは省庁間を越えて、しっかりと国交省としては、そういう自分たちのまちづくりの中でやらなければいけない部分に関して私はしっかり物申していっていただきたいと思うんですけれども、最後にもう一度、大臣のこのEVというものに対する中での国交省の姿勢を聞かせてください。
#49
○国務大臣(前田武志君) もちろん、自然エネルギーというのも、いよいよ固定価格買取り制度で地域の中で随分広がっていくと思います。そこにEVが入ってくる。そして、コンパクトな低炭素のまちづくりというところにEVコミュニティーというような形で日本が先見的にやっていけるのではないか、そういうまちづくりを目指していきたいと思います。
#50
○大江康弘君 ありがとうございます。
#51
○谷合正明君 公明党の谷合です。
 私は、まずガソリンの価格の高騰に関して質問をさせていただきたいと思っております。
 今レギュラーガソリンの店頭価格が一リットル百五十五・六円ということで、これ全国平均ですけれども、なっております。これは五週連続の値上がりとなっております。また、この水準については、二〇〇八年十月以来の三年五か月ぶりの高水準となっております。東京におきましてはリッター百六十円ぐらいということもございまして、景気に与える影響とか中小企業に与える影響が懸念されております。
 これまで円高・デフレ問題あるいは電力不足問題というのが我が国経済に対して大きな課題としてのしかかっていたわけでありますが、ここに来て、この原油の高騰というのも、これは本当に重要な課題になってくると思っています。この原油価格の高騰の要因も、イラン情勢でありますとかスーダン情勢でありますとか、すぐに価格が下がるというものでもないだろうという見方が大勢を示しております。
 そこで、国土交通省として、例えば、景気、国民生活に与える影響、とりわけ国交省としては、例えば交通関係でありますとか運輸関係、まあフェリーもそうですけれども、そうした業界を所管しております。国交省として、今の原油高騰がどういう影響を及ぼしているのか、及ぼし得るのかという認識をお伺いしたいのと、また、これは国交省だけでなくて、関係省庁で政府として一度検討を、会議を開かなければならないと思いますが、この点について大臣の所見を伺いたいと思います。
#52
○国務大臣(前田武志君) 谷合議員の御指摘のとおりだと思いますね。
 それで、前半の御指摘については国土交通省としても非常に憂慮しております。これは、我々の身近なところであれば、例えば、運送関係、運送業者等も直撃し、消費物価にも跳ね返ってくるし、あるいはマイカー、とにかくガソリンそのものの値上がりですから。そして、御指摘のように、その背景にはイラン情勢というような国際状況も随分と大きく反映する。さらには、輸出産業全般から見ると円安というのは歓迎すべきなんでしょうが、これは逆に輸入の油の値段を押し上げるということで、非常に国土交通省関係、航空燃料もありますし、あるいは、バス、トラック、運輸関係、もちろん鉄道関係も含めて、特に海運関係も非常に大きな影響を受けます。
 ということで、憂慮をしておりまして、これは後半の部分になるかと思いますが、御指摘のように、経産省を始め関係省庁とも連携を取りながら、事態を注視しながら、どういうふうに対応すべきか、連携を強めて今やっているところでございます。
#53
○谷合正明君 具体的に、注視しているだけにとどまっているのか、既に閣議等の中で話題になっているのか、具体的に見える動きを出していただきたいと思っておるわけでありますが、この点についてはちょっと具体的にどうなっているのかという点について伺いたいと思います。
#54
○国務大臣(前田武志君) 例えば、昨日辺りでしょうか、ちょっと新聞にも若干載っていたと思いますが、イラン情勢なんというのは、あそこから日本は随分と輸入をしているわけでございますから、非常に日本の原油の価格には敏感に反映するんですね。その保険の関係なんというのも、実はこれは内閣、内閣といいますか国交省において、輸入タンカー等の保険が、ちゃんと再保険が掛からないと動かなくなってしまうおそれがあるんですね。そういったことについては、経産省あるいはもう総理も含めて、今連携してしかるべく、外務省も含めて手を打つべきところは打っていると、このように承知をしております。
#55
○谷合正明君 いずれにしましても、敏感に反応していただきたいと思っております。
 それで、今の話は直近の原油価格の話なんですが、この原油価格が中期的に長期的にどういうふうに価格が変動していくか、この将来予測を立てることは難しいということは承知はしておりますが、ただし、仮にリッター三百円とかになるとどういう日本社会になるんだろうかということも、ある意味ちょっと頭の体操としてはしておかなければならないんではないかなと私は思っております。
 平成十九年末から二十年にかけて原油価格が高騰したときは、自動車の交通量の減少が実際に見られたということでございます。ある分析によりますと、実際燃料価格が一〇%上昇しますと、全国の交通量というのは、乗用車でいいますと短期的には一・六%減少する、また長期的には三・二%減少していくという分析もございます。
 そこで、当時と比較しましても、例えば家計収入が減少している現状において、この原油価格の高騰というのが自動車交通に与える影響というのもあるだろうと私は思っておりまして、例えば交通需要推計に、現在の交通需要予測モデルに原油価格のパラメーターというのを入れて計算していくべきではないかと思っております。ただ、その際にどういう課題があるのかということも併せてちょっと整理していかなきゃならないと思っておりますが、こうしたコストの概念を推計に入れていくということについて国土交通省の所見を伺いたいと思います。
#56
○政府参考人(深澤淳志君) お答え申し上げます。
 国土交通省におきましては、自動車、鉄道、航空など各交通機関の将来交通需要の推計に当たりまして、人口、GDPの将来推計値を基に将来の人、貨物の流動量を推計しております。
 委員御指摘のように、燃料価格の高騰によって自動車交通量が減少するという試算がある一方で、十年以上先では社会経済動向の影響が卓越してほとんど影響を加味する必要はないという御意見、また、燃料価格が乱高下しているときは、今後二、三年程度の間に燃料価格が安定すると仮定してそれを考慮する必要が妥当ではないかという御意見、さらには、燃料価格の高騰が鎮静化し価格が元に戻る場合もあるので高騰の影響を加味する必要はないという、様々な御意見を伺っております。
 しかしながら、今後とも、委員御指摘のように、原油価格の高騰が続く場合には、自動車交通等の交通に与える影響も想定されますので、原油価格の動向及びその価格が自動車交通などに与える影響を国土交通省としてもモニタリングいたしまして、必要な場合は将来交通需要推計モデルに原油価格の高騰を取り入れるなど、手法の見直しについて検討してまいりたいと思っております。
 以上です。
#57
○谷合正明君 低炭素社会に関しての法案なんかも国交省としては準備されていると伺っておりますので、原油の話を触れさせていただきました。是非検討していただきたいと思います。
 原油に関係するところもあるんですが、今、国際的に海上輸送の船舶が大型化しております。これはコストを下げるためにはもうこれ大型化するという流れがございます。これは燃油価格の高騰も踏まえた国際的な戦略だと思います。ところが、何というんでしょうか、国際的に大型化しているときに、日本の、では港湾はどうなのかといったときに、なかなか大型船舶が入港できないスペックになっていると、物理的、ハード的に、そういった課題がございます。
 日本の貿易量、重量ベースでいいますと九九%はこの海上輸送でやっているわけでありますが、かつてコンテナの取扱いで神戸港なんかは世界の上位にランクインしておりましたが、今や中国、韓国、シンガポール、こうしたアジアの諸国が軒並み上位に来ております。日本もコンテナ取扱量は増えてはいるんですけれども、日本の増えている量に比してもう圧倒的に中国の取扱量は増えております。そういったことで、この国際的な基幹航路が日本を、まあ日本パッシングというんですか、という形で今動こうとしているわけでございます。
 国交省として今コンテナについての戦略港湾施策を進めているというふうに聞いておりますけれども、この具体的な政策というのはどうなっているのかという話と、中国やあるいは韓国と対等に競争できるのか、何が日本の港湾の強みなのか、日本の強みをどういうふうに生かした形で今後戦略を立てていきたいのかということをまずお聞きしたいと思います。
#58
○政府参考人(山縣宣彦君) お答えいたします。
 我が国の港湾の国際競争力を強化するために、さきの通常国会におきまして港湾法等を改正いたしました。阪神港、京浜港を国際戦略港湾として位置付けまして、民間のノウハウも活用しつつ、ハード、ソフトの両面で施策を集中的に実施しているところでございます。
 具体的に申しますと、直轄港湾工事の国費負担率の引上げ、あるいはその対象施設の拡大というものをしてございます。それから、港湾の一体運営を可能とするために、港湾運営会社制度及びこれに関します支援制度、具体的には無利子貸付けあるいは税制特例でございますけれども、こういったものの創設もしてございます。こういったことによりまして、国際コンテナ戦略港湾の国際競争力の強化に取り組んでいるところでございます。
 それから、先生の、強みは何かという御質問でございますが、一つは、製造業の集積あるいは国内市場の大きさから、大規模かつ安定的な発着貨物量、いわゆるベースカーゴというものでございますが、これが日本には存在すると思ってございます。また、作業員の技量の高さ、あるいは長年にわたります経験、ノウハウの蓄積によりまして良質で効率的な港湾サービスが提供できるということもあろうかと思ってございます。
 いずれにいたしましても、国際コンテナ戦略港湾につきましては、このような我が国港湾の強みを生かしつつ、今後ともハード、ソフト両面で総合的な施策展開を行いまして、その機能強化を図っていきたいと考えてございます。
 以上でございます。
#59
○谷合正明君 港湾関係者あるいは海運関係の方にお聞きしますと、この戦略、コンテナ戦略港湾施策について、京浜と阪神、この二つ特化してやっていくということに対して、それではほかの地方の港湾はどうなのかと、この二つだけ国交省は考えているのかという話に必ずなってまいります。この二つの、この京浜、阪神を強化したとして、では地方にある、地方港湾が結局釜山に流れてしまっては何の意味もないんだと思います。
 そこで、コンテナ戦略港湾施策について、京浜港、阪神港以外の国内の地方港に対する施策というのをどのように強化していくのか、私はこれ車の両輪だと思いますが、この点についてお伺いします。
#60
○政府参考人(山縣宣彦君) お答えいたします。
 この国際コンテナ戦略港湾施策の中で、阪神港、京浜港のハブ機能強化のためのコンテナターミナルなどのインフラ整備とともに、両港への貨物集荷の実現に向けました内航船等によりますフィーダー輸送の活性化、こういったことも併せてハード、ソフト両面で総合的な施策を取組をしようと思ってございます。
 具体的には、この戦略港湾とネットワークで結ばれます地方の港湾におきまして内航フィーダー機能強化のためのガントリークレーンの整備を支援すると、あるいは広域から貨物を集めるための内航フィーダー航路、あるいは鉄道フィーダー路線、この立ち上げの支援等も施策も進めているところでございます。
 今後ともこうした施策を通じまして、我が国の港湾の国際競争力の強化と外貿コンテナ基幹航路の維持拡大を図ってまいりたいと思っております。
 以上でございます。
#61
○谷合正明君 コンテナ船ともう一つバルクの方の話題ですけれども、むしろ重量ベースでいうとばら積みのバルク船の方が圧倒的に多いわけでありますが、このバルクの戦略港湾が十港全国で指定されました、穀物関係、鉄鉱石、石炭でされました。これ、二〇一〇年六月に閣議決定された新成長戦略の中にも、日本の強い経済の実現のためにということでコンテナだけじゃなくてバルクの方についても触れられております。
 特にパナマ運河が、二〇一四年ぐらいでしょうかね、大型船が通れるような工事が終わるということで、ポストパナマックス船対応の例えば国際コンテナ・バルク戦略港湾の整備をしていくというふうに書いてあります。
 ところが、この二十四年度予算案で本来国交省としてはバルク戦略港の一つである釧路港、この釧路港に国際物流ターミナルの整備とか荷役機械の高規格化の推進の予算を要求されていたと思いますが、これが今回の予算案の中には落ちているわけですね。ですから、私は新成長戦略との整合性、また今後コンテナ戦略、バルク戦略を考えていく上で、二〇一五年あるいは二〇二〇年にそれぞれ目標を立てておると思いますが、その目標、スケジュールに対して遅れが生じるんではないかと思いますが、この点について見解をお伺いしたいと思います。
#62
○副大臣(吉田おさむ君) 今、谷合委員の御指摘のとおり、釧路の件は大変残念なことでございますけれども、これによりまして全体の目標達成の遅れが生じるじゃないかという御懸念がそのとおりかとも存じますが、省といたしましてはしっかりと目標達成を実現をするんだという形で進めてまいります。資源エネルギー等バルクの活用というのは非常に重要なものがございます。
 また、今御指摘ございましたように、新成長戦略に基づきまして十港、国際バルク戦略港湾として選定をし、集中的に取り組むことにしております。また、現在各港におきましても計画の具体化に向けて取り組んでいるところでございますので、国土交通省といたしましても、こうした地元での調整状況等を踏まえつつ、着実に国際バルク戦略港湾の機能強化に引き続き取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
#63
○谷合正明君 是非、釧路港だけではありません、十港ともに整備していただきたいと思います。港によっては種類の性格の違いもあって、そこに公金、税金を投入できるかどうか検討されていると伺っておりますけれども、いずれにしてもスケジュールに遅れが出ないような形で国交省として力強く取り組んでいただきたいと思います。
 それで、このバルクについて言いますと、例えば穀物、資源、エネルギー源となる鉄鉱石と石炭を日本に迎え入れるときにもう拠点の港を指定したというわけでございます。例えば、穀物でいいますと釧路とか鹿島、名古屋、水島、志布志ですか、鹿児島ですね、そういったところに拠点化しておりますし、鉄鉱石では木更津と水島・福山と。石炭では小名浜とか徳山というところに特化してやるわけでございますが。
 では、穀物でいえば、これは何というんですか、畜産業とも関連がございますし、エネルギー資源でいえば、これは経済産業省とも関係がございます。いわゆる産業政策との関係がどうなるのかと。集約化した形で港にやるのはいいんですけれども、産業政策と連動しなければこれは機能しないと思いますが、この点についてお伺いしたいと思います。
#64
○副大臣(吉田おさむ君) 委員御指摘のとおりでございまして、それぞれ港湾だけで成り立つものではございません。
 今御指摘されましたように、畜産、酪農は農林水産省、そして製造関係は経済産業省という形で、それぞれ所轄する省と関係団体との連携が必要不可欠と私どもは考えているところでございます。そのため、今回の国際バルク戦略港湾の選定段階から検討委員会等を立ち上げまして、関係省庁、関係団体に参画をしていただいております。また、引き続き、まずは農水関係の皆様と情報共有や意見交換を行う、そういう会の設置も決め、現在は経産関係の皆様方とそういう会を作れるように、立ち上げに向け協議をしているところでございます。我が国へのバルク物資の輸入効率化にこういう形で引き続き取り組んでまいります。
 今申し上げましたように、関係省庁、また関係団体との連携強化も図ってまいると同時に、今、委員の方から、目標達成にしっかり頑張れというお言葉、しっかりと私どもも受け止めさせていただきまして、引き続き頑張らさせていただきたいと思います。
 以上でございます。
#65
○谷合正明君 それでは話題を変えまして、JRの山田線と大船渡線の復旧について質問をいたします。
 先日、釜石に私が行きました際に、地元の方々からいろいろな要望をいただきましたが、その中に一つとしてこの鉄道復旧の話がございました。ちょうどJR東日本さんが、記者会見上の話とはいえ、JRの山田線であるとか大船渡線について、BRTというんですか、鉄路の復旧ではなくてバスによる仮復旧について言及したということで、これ、地元が事前に聞いていないというような話の中で、今後どうなるのかという今大きな不安になっております。
 そこで、この関係について質問いたしますが、まず、これが仮復旧であるならばいいんですけれども、仮の復旧がずっと永久的に仮のままになってしまうという懸念を持っているわけでございまして、この鉄路の復旧を行っていくという、本復旧ということが見通していければこの話はいいんですが、そうではないというところに問題の根深さがあると思います。
 そこで、まず確認しますが、三陸の方は第三セクターの三陸鉄道の北リアス線、南リアス線もございます。ここは平成二十六年春の全線営業再開に向けて復旧が進められております。国の補助が厚く入る形になりまして、ここは復旧させようと、鉄路で復旧しようと。ところが、JR山田線については、JRですから、JRという黒字企業なので基本的には国が補助しないということですから、ここの部分が、鉄路が廃止となると鉄道網として分断されるような形になると思いますが、こうした、鉄道ネットワークの多重性という観点から、分断されるということについての所見を伺いたいと思います。仮の話ではありますが、よろしくお願いします。
#66
○副大臣(奥田建君) 委員御指摘の山田線、そして大船渡線、こちらの方は、震災地の中でも津波被害で駅舎が流出あるいは橋梁が流出、そして線路がまた失われているという状況の現状というものを御存じのことと思います。
 今御指摘の北リアス線、南リアス線、ちょうどその間に山田線があり、その南に大船渡線、気仙沼線と走っているということで、また、地域の生活の足であるとともに、ある意味で地域の大きな復興のシンボルでもあるということは十分承知しております。ただ、今言いましたように、流出という形で、今の路線をそのまま復旧するということには安全確保の上で問題があるということで、今、地元、そしてJR関係者などの中で復興調整会議という形で議論が行われているところであります。
 定時性、速達性に優れた鉄道、そして今委員御指摘の三陸の沿岸での一体性ということの役割を考えれば、しっかりとこの安全確保の条件が整った場合には鉄道による復旧が望ましいというふうに考えております。
#67
○谷合正明君 JRの路線計画に対して国がどこまで関与できるのかと。先ほど副大臣が最後のところで復旧が望ましいという話がありましたけれども、現在、地方整備局、地方運輸局、地方自治体、鉄道事業者等から成る復興調整会議において、このJRの路線の復旧の方向性が検討されていると思いますが、このJRの路線の復旧計画に対して国がどこまで関与することができるのかということについてまずお伺いしたいと思います。
#68
○政府参考人(久保成人君) お答えさせていただきます。
 鉄道事業者が鉄道による復旧を決定するに当たりましては、特に今回の場合はそうでありますが、津波に対する鉄道の安全運行の確保が最優先課題であります。そういう観点からは、防潮堤を沿岸部に整備する、あるいは町自身をかさ上げする、あるいはルートを内陸部に振るルート変更、そういった対策の要否について詳細な検討を行った上で、周辺と一体となった鉄道の復旧の具体計画を策定する必要がございます。
 こういう中で、今申しました津波に対する安全対策や復興計画の具体化が速やかに進められますよう、国の役割という御質問でございますので、私どもといたしましては、JR東日本会社に対して指導を行うとともに、鉄道事業者、JR東日本と沿線地方自治体の皆さんとが具体的な議論の円滑な交渉ができるように対応してまいりたいというふうに国の役割としては考えております。
#69
○谷合正明君 安全性の確保についての国の役割というところは承知はいたしました。
 それで、ちょっと話は戻りますけれども、三陸鉄道とこのJR山田線は、いずれにしましても路線単体で見ますと非常に経営が厳しい路線でございますが、しかしその経営主体がどこであるかによって復旧のスピードが変わってくる、またJRの路線については鉄路の廃止も取りざたされているというような状況になってしまっておりますが、ですから、例えば鉄道の復旧に当たっては、一義的にはその鉄道事業者が責任を持って復旧するべきでありますが、JR東日本に責任を持って鉄路を復旧させるためにも、国がJR東日本の復旧に一定の支援を行うことも検討するべきではないかと思いますが、この点について改めて政府の認識を伺いたいと思います。
#70
○副大臣(奥田建君) 委員の方でJRの株式の開放で民営化された会社、あるいは年次の営業成績によっての支援体制というものは十分に御承知のことというふうに思います。
 今、震災復興という形でのJR、特にJR東ということが対象になりますけれども、支援の形というのは、直接の支援というのはできませんけれども、まちづくりと一体になっての復興計画、こちらの方は一番国交省としても支援をしやすい形となっておりますし、こちらのまちづくり計画の中で共にまた復興に期することができればというふうに考えております。
#71
○谷合正明君 じゃ最後、もう時間が、一分ほどありますのでこの点について大臣にちょっと感想なり所見なりを伺って終わりたいと思います。いろいろ記者会見、あるいは衆議院の方の予算委員会等でも質疑、この点についてされておりますけれども、改めて大臣のこのJR山田線の復旧についての考えをお聞かせいただきたいと思います。
#72
○国務大臣(前田武志君) 今、委員と副大臣あるいは鉄道局長との御議論も踏まえて、要は、JR東という黒字会社だからということではなく、鉄道事業者、地元自治体、そして国交省のまちづくりを指導する立場も含めて、もちろん県も関与してまいります。こういったところを含めてJR東等についても指導をしてまいりたい、その連携、調整が速やかにちゃんと実を上げるように指導をしてまいりたい、このように思っております。
#73
○谷合正明君 終わります。
#74
○上野ひろし君 上野ひろしでございます。よろしくお願いいたします。
 最初に、住宅の震災対策ということでお伺いをしたいと思います。今回の大震災も踏まえまして、我々は、改めて住宅の耐震化、震災対策といったことの重要性を認識をしたわけでございます。
 まず、全国の住宅耐震化の進捗の状況と今後の達成目標についてお伺いをしたいと思います。耐震改修、それからまた建て替えといういろんなやり方があると思うんですけれども、具体的に今後どの程度の戸数、対応が必要な住宅があると見込んでいるのか、お答えをお願いしたいと思います。
#75
○政府参考人(川本正一郎君) お答えを申し上げます。
 住宅の耐震化の進捗状況でございますが、平成二十年時点で耐震化率、耐震性能を満たしておる住宅は全体の約七九%という数字になっております。耐震化の目標につきましては、耐震改修促進法に基づく基本方針で定めておりまして、これは平成二十七年に九〇%にするという目標でございます。さらに、一昨年に決定をされました政府の新成長戦略におきましては、平成三十二年にこれを九五%まで引き上げるという目標を設定いたしているところでございます。
 今先生お話のございました、じゃ、どれくらいの戸数について建て替えや改修が必要になるかということでございますが、平成二十年時点で七九%ということは、耐震性能がない住宅、約一千五十万戸というふうに推計をいたしております。これを平成二十七年までに目標を達成するためには約五百五十万戸、平成三十二年までには約八百万戸につきまして耐震改修や建て替えを進めていかなければならない、このように考えております。
#76
○上野ひろし君 ありがとうございます。
 五百五十万戸、また八百万戸というのは大変な戸数だと思うんですけれども、それを踏まえてどう取り組んでいくのかということについてお伺いをしたいと思います。
 特に、自主的に耐震診断、また耐震改修がなかなか進められないような、そういう資金的な余裕がないようなケースもきちんと対応していくということが必要なのではないかと思います。診断、改修については地方自治体で補助を行っているケースもあると聞いておりますけれども、自治体間でのばらつきもあるという状況かと思います。
 こういった状況についてどう把握をされているのか、またどう対応されていくのか、お伺いをしたいと思います。
#77
○政府参考人(川本正一郎君) お答えを申し上げます。
 御指摘のございました地方公共団体における取組の状況、確かに公共団体間でばらつきがございます。平成二十三年四月現在でございますが、耐震診断についての補助制度を持っておる市区町村、これは全国の七六・七%でございます。耐震改修については六四・四%という数字になっております。
 ただ、この平成二十二年から二十三年にかけて耐震診断を受けられるようになった市区町村、大体五ポイントぐらい上がってきておりますし、耐震改修についても八ポイント前後上がってきております。昨年の東日本大震災という大きな災害を機に公共団体の方の意識というのも相当変わってきているというふうに考えておりまして、私ども、もう既に取り組んでいる公共団体の状況の情報提供や、市町村がこれを作ることになりますので、計画の策定への支援、それから専門家の育成などについての支援などによりまして、この機をとらえて公共団体の取組を促してまいりたいと、このように考えております。
#78
○上野ひろし君 ありがとうございます。
 今補助金について随分ばらつきがあるという話もありました。しっかり状況について把握をされた上で必要な指導を国土交通省としても続けていただければと思います。
 補助金については、ばらつきという話もあり、対応をいろいろお伺いをいたしましたけれども、耐震診断、それから耐震改修については、これは安全に関する問題ですので、どこに住むのか、どこに住宅があるのかで格差があるということはあってはならないんだと思います。しっかりと全国的に、補助金、また税制、それから融資等々いろんな支援策があると思います。いつ発生するか分からない災害に備えた住宅の耐震化というのを、先ほどの目標の数字もありますので、しっかり早急に対応していただきたいと思いますけれども、どういった対策をこれから取っていくのか、お伺いをしたいと思います。
#79
○副大臣(奥田建君) 今局長の方から耐震化の目標ということを説明させていただきました。
 対策としましては、今お話のありました耐震の診断、そして改修に関する補助というものを行っております。また、今年度、二十三年度からは改修に伴う税制の措置というものも、掛かった費用の一〇%以内という形で上限付きのものではありますけれども、また併せて制度として使わせていただいております。また、エコポイントの中でも割増し措置の方も予算として確保しましたので、また大いにそのことを伝えて、また使っていただけるようにしたいと思います。
 それと、先ほどの自治体の補助金に対する参加ということですけれども、制度に補助のあるところ、ないところと、これがはっきりと分かれておりますので、耐震化補助というものの自治体として進んでいないところに対してまた重点的に取り組むということもしっかりとやっていきたいというふうに思います。
#80
○上野ひろし君 ありがとうございます。大変すばらしい御答弁をいただきました。是非よろしくお願いいたします。
 今個々の住宅の耐震化、震災対策についてお伺いをいたしましたけれども、次に、密集市街地についてお伺いをしたいと思います。
 特に、地震の発生時、大変な危険が伴う密集市街地の災害対策について現在どういう状況にあるのか、また、しっかり対策を取っていく必要があると思うんですけれども、今後の対応についてお伺いをしたいと思います。
#81
○副大臣(奥田建君) 密集市街地の取組についてでありますけれども、地震あるいは大規模火災というときに大きな被害が予測されるような密集市街地、この整備改善ということをこれまでも大きな課題として取り組ませていただいております。
 昨年の三月十五日の閣議決定の住生活基本計画においては、地震時等に著しく危険な密集市街地等について、二十二年度時点の面積を六千ヘクタールと推計するとともに、平成三十二年までにこれらをおおむね解消するということを目標としたところであります。
 また、この重点地域というものを地方自治体と話し合いながらまた決めさせていただいておりますけれども、まちづくりの制度にまた上乗せ、横出しという形で密集市街地対策というものを取らせていただいております。早急に取り組む再開発のようなもの、そして地道に取り組む住宅世帯の更新といったような時期をとらえてまた安全なまちづくりに邁進していきたいと思います。
#82
○上野ひろし君 ありがとうございました。
 また今度いつ地震また災害が起きるか分からないという状況であるんだと思います。東日本大震災の発生も踏まえて、しっかりとした対策を引き続きお願いをしたいと思います。
 次に、震災後の観光の状況についてお伺いをしたいと思います。
 私は地元群馬県でありますけれども、昨年は群馬デスティネーションキャンペーンということでしっかり取組をさせていただきましたので、随分その成果も上がってはいるんですけれども、北関東全体ということになりますと、震災の後、大変厳しい環境がまだ今も続いているという状況でございます。
 大震災の発生から一年が経過した現在、今申し上げました群馬県も含む東北、北関東の観光の現状について、また特に海外からの観光客、インバウンドの状況についてどう把握をされているのか、また、大変厳しい状況にあるということだとは思うんですけれども、その回復、観光の振興について是非積極的に取り組んでいただきたいと思いますけれども、その対策、決意についてお伺いをしたいと思います。
#83
○政府参考人(溝畑宏君) 東日本大震災によりまして、観光につきましては大変大きなダメージがございました。しかし、その後、風評被害対策等を積極的に講じました結果、全国的に見ますと、国内観光につきましては非常に回復傾向が見られております。ただ、訪日外国人につきましては、マイナス幅が小さくなってきておりますが、まだ本格回復に至っていないという現状にございます。
 国内観光についてでございますが、例えば主要旅行業者の国内旅行取扱額につきましては、昨年の八月から対前年比プラスに転じておりますが、例えば平成二十三年十月から十二月期の観光客中心の宿泊施設のデータでございますが、これは東北六県が対前年比マイナス二四・五%、北関東三県でマイナス一一・四でございまして、東北、北関東につきましてはまだまだ需要回復は厳しい状況にあるという認識をいたしております。
 また、訪日外国人につきましても、一月はマイナス四%まで回復はいたしておりますが、まだまだ全体といたしましては本格回復に至っていない、特に東北、北関東は大変厳しい現状にあるというふうに認識しております。
 そのため、まずインバウンドでございますが、積極的に海外に出かけましてプロモーションを行いましたり、メディア、旅行会社の招聘などを講じていきたいと思っておりますし、特に需要の回復が遅れております東北、北関東につきましては、今回、東北、北関東のインバウンド再生緊急対策事業を組ませていただきまして、東北、北関東のガイドブックを設けましたり、メディアを招聘したり、積極的にリカバリーに向かって策を打っていきたいというふうに考えております。
 また、国内観光につきましても、東北観光博、そしてまた東北、北関東に対します誘客を進めます復興支援の国挙げての取組などによりまして、積極的な需要回復に向けて取り組んでいきたいというふうに考えているところであります。
#84
○上野ひろし君 ありがとうございます。東北、北関東の観光振興に大変積極的に取り組んでいただけるということで、期待をしておりますし、是非しっかりした取組をお願いをしたいと思います。
 時間がないので最後になりますけれども、観光立国推進基本計画を策定をされる予定というふうに聞いております。具体的にどのような取組を盛り込んで観光の振興を図っていくおつもりなのか、特に訪日外国人の数、これは見直しという話も聞いておりますけれども、その内容と、特に訪日外国人は、震災の後、大変厳しい状況が続いているということだと思います。どのようにして回復を図られるのか、目標の達成に向けて取り組まれるのか、お伺いをしたいと思います。
#85
○政府参考人(溝畑宏君) 観光につきましては、国の成長戦略の重要な柱であるということをこの基本計画に盛り込ませていただいております。特に、人口減、少子高齢化、そして急激に成長するアジアの経済、需要をいかに取り込むか、これは経済対策として、やはり日本国の外需を取り込み内需を活性化する、まさに観光はその大きな起爆剤になるというふうに考えております。
 このような観点から、今回の基本計画におきましては、観光の裾野拡大と観光の質の向上を基本的な理念と掲げまして、そしてまた新たな要素といたしまして震災からの復興というものを柱の一つに掲げております。
 議員御指摘の訪日外国人の数でございますが、やはりこの震災の影響等を踏まえまして、二〇二〇年までに二千五百万人にするという目標は変えておりませんが、二〇一六年につきましては一千八百万という目標値を設定をさせていただきました。
 そして、この目標達成に向けて四つの大きな主要課題を掲げておりまして、一つが、やはり競争力を持つ、国内外において競争力を持ったブランドある観光地域づくり、これをまず一つ目に掲げております。また二つ目は、やはりオールジャパン、関係省庁、民間挙げてこの訪日外国人に対する誘客を進めていく。そして三つ目が、やはりこれからの成長分野でございますが、MICEを積極的に推進する。そして四つ目が、休暇改革ということを掲げております。
 このような施策を総合的に推進するということでございまして、現在閣議決定に向けまして手続を進めさせていただいております。今後は、この観光立国基本計画を踏まえまして、まさにオールジャパンでこの成長戦略の柱として積極的に推進していきたいというふうに考えております。
#86
○上野ひろし君 ありがとうございました。今、観光庁溝畑長官からも大変積極的な御答弁をいただきました。
 これまでも大変しっかりと取り組んできていただいているんだと思います。是非、観光産業は、我が国の大変大事な産業でありますので、国土交通省、観光庁また一丸となって観光産業の振興に全力で取り組んでいただきたいと思います。
 以上で私の質問を終わります。
#87
○吉田忠智君 社会民主党・護憲連合の吉田忠智でございます。
 まず、鉄道駅のバリアフリー化について質問をします。
 社民党はこれまでも、高齢者、障害者、子供などいわゆる交通弱者への移動の保障、交通のユニバーサルデザイン化を求めてバリアフリー化やホームドアの設置促進などを提言してまいりました。鉄道駅のバリアフリー化につきましては、昨年三月、バリアフリー新法に基づく基本方針の見直しが行われました。従来は一日当たりの平均的な利用者数が五千人以上の鉄道駅等についてバリアフリー化を実施するとしていたところ、新たな基本方針では利用者数三千人以上の駅についても平成三十二年度までに原則として全て実施することとされております。
 そこで質問しますが、従来の基本方針に基づく取組の成果と積み残した課題についてどのように総括をされておられるのか。また、新しい基本方針の下でそれらの課題にどのように取り組んでいかれるのか、お伺いをいたします。
#88
○政府参考人(久保成人君) 今、委員御指摘のように、従前の基準でございます五千人以上の一日当たりの平均利用者数の駅につきましては、現在のところ、バリアフリー化の率でございますが、平成二十三年度末で約九四%の段差解消が図られる見込みであります。
 残る駅についてでありますけれども、これは今、例えば連続立体交差事業と一体で施工中のもの、あるいは整備に向けて具体的に鉄道事業者と駅の地元自治体との間で協議中のものなどがございまして、私どもといたしましては、その進捗状況をきちんと把握して、関係者との連携を図って速やかなバリアフリー化の実施に取り組んでまいりたいというふうに思っております。
#89
○吉田忠智君 ありがとうございました。
 新しい基本方針の下では、利用者数が三千人に満たない鉄道駅等についても、地域の実情に鑑み、高齢者、障害者等の利用の実態を踏まえて移動円滑化を可能な限り実施することとされております。
 そこで、地域のニーズをきめ細かく酌み取っていくことが重要であると考えますが、どのように対応されていかれるのか、お伺いをいたします。
#90
○政府参考人(久保成人君) 新しい基準では三千人以上の駅について地域と一緒になってバリアフリー化を実施していくということでございますので、これは着実に進めてまいりたいと考えておりますが、一方で地域の実情ということで、三千人未満の駅でありましても高齢者の方々が多く利用されている、あるいは付近に障害者の方々の施設があると、そういった高齢化率あるいは障害者関係施設の立地状況、こういったものを踏まえてバリアフリー化を推進していきたいというふうに考えています。
 じゃ、具体的にそれをどうやって把握をしていくのかということでございますけれども、当然、地方自治体からの御要望、あるいは具体的に高齢者の団体の方々、障害者の団体の方々からの御要望も承っていきたいと思っておりますし、私どもの地方にあります地方運輸局による鉄道事業者に対するヒアリングなどを通じてバリアフリー化のニーズを的確に酌み取っていきたいというふうに考えております。
#91
○吉田忠智君 どうぞよろしくお願いします。
 次に、ホームドアの整備促進についてでございます。
 昨年一月、JR山手線目白駅で視覚障害者の男性がホームから転落をして列車にひかれ死亡するという痛ましい事故が発生しました。被害者のうち六五%、三人に二人が視覚障害者であったという実態も明らかになっているわけであります。
 国土交通省は、ホームドアの整備促進等に関する検討会を設置をされて、昨年八月には中間取りまとめが行われました。中間取りまとめでは、利用者が十万人以上の駅においては、ホームの状況等を勘案をしつつ、原則、ホームドア等、又は内方線付き点状ブロックの整備による転落防止対策を優先して速やかに実施するよう努めることとされ、一万人以上の駅についても、原則として内方線付き点状ブロックの整備等の転落防止対策を可能な限り速やかに実施するように努めることとされました。
 ホームドア等の設置には多額の費用を要することから、その整備促進には国の財政的な支援が不可欠であると考えますが、来年度予算において十分な事業費が確保されているのか、お伺いをいたします。
#92
○政府参考人(久保成人君) ホームドアにつきましては、先生御指摘のように、特に視覚障害者の方々のような方々のホームからの転落等を防ぐ上では非常に有効な方策でございます。十万人以上の駅については、御指摘のように、ホームドア又は内方線付き点状ブロックという、これ、ホームの内側を示す線状の突起を点状ブロックに付けたものであります。一万人以上の駅については、この内方線付き点状ブロックの整備を優先的にやるということでありますが、これらについての財政上の支援でございますけれども、鉄道駅のホームドアを含めたバリアフリー化については、平成二十四年度の政府予算案におきましても、きちんと所要額を計上させていただいて整備促進に努めることとしています。
 またあわせて、技術研究の支援でございますが、ホームドアを付けていく上で一つのネックが、ホームに三枚の扉を持った車両あるいは四枚の扉を持った車両とか、車両ごとに扉数が違う場合がございます。こういった車両扉の位置の不一致などに対応できるような新しいタイプのホームドア、三枚扉であっても四枚扉であっても対応できるようなホームドアの技術開発ということについても取り組んでいくこととしております。
#93
○吉田忠智君 この予算がサバイバル戦略の予算の中で使われるということなんですけれども、御案内のとおり、二年数か月前の政権交代から、特に公共交通の関係に力を入れるという中で交通基本法の制定も大きな課題になっているわけでありますが、その中でということになりますと、おのずと制約が出てくるわけでありますが、その辺の兼ね合いをどのようにしていかれるのか、お伺いします。
#94
○政府参考人(久保成人君) 先生御指摘のように、地域公共交通確保維持改善事業という中でこのバリアフリーについての予算を計上させていただいております。本年度におきましても相当数の御要望にこたえられる形で対応してまいりましたので、来年度も、この地域公共交通確保維持改善事業の中できちんとバリアフリー関係の予算を確保して、御要望に対応していきたいというふうに考えております。
#95
○吉田忠智君 ありがとうございます。
 そこで、大臣、バリアフリー化、ホームドア、そして内方線付き点状ブロックの設置促進を是非進めて、乗客の移動の保障、安全確保に努めていただきたいと思いますが、改めて、これらを含めての大臣の御決意をお伺いをいたします。
#96
○国務大臣(前田武志君) 委員御指摘のとおりでございまして、交通弱者といいますか、特にこういう今御指摘のような高齢者あるいは障害者の方々が安心して鉄道を利用できるように、ハード、ソフト両面からしっかり対応をしてまいります。
#97
○吉田忠智君 しっかり取り組んでいただきますようにお願いをいたします。
 次に、鉄道などに対する鳥獣害対策について質問をさせていただきます。
 中山間地の限界集落化、過疎化などを背景として、一部地方ローカル線では鳥獣害が大変な、深刻な問題になっております。鹿やイノシシなどが衝突する事故が、運休や三十分以上の遅延といった輸送障害に至らないものも含めて、九州では平均一日一件程度起きておりまして、全国でも年間数千件に上ると言われておりまして、近年増加傾向にあります。事故が起きるのは主に夜間、そして一人乗務のローカル線でありまして、乗務員の負担も大きくて、遅延や安全運行の妨げにもなっております。熊本―鹿児島を縦貫する肥薩線では、列車に衝突した鹿の確認に向かった乗務員が線路から転落する労災事故も起きております。こうした事態を受けて、事業者、この場合はJR九州でありますが、鳥獣の侵入防止や経路からの転落防止の柵を設けるなどの対策を講じております。しかし、ローカル線でもあり、事業者にとって重い財政負担となっています。
 この鉄道などに対する鳥獣害問題、国交省としてどのように取り組んでいかれるのか、伺います。
#98
○政府参考人(久保成人君) 先生御指摘のように、鹿やイノシシと列車が衝突するというものでありますけれども、御指摘のとおり、全国で数千件あったというふうに聞いています。一定の遅延が生じたものについては、これは把握をしておりまして、平成二十二年度、全国でたしか三百三十四件発生をしております。
 こういった、鉄道事業者側としても当然これを防止するために、これも今先生からお話がありましたけれども、鳥獣類の侵入を防止する柵の設置、場合によっては要注意箇所においては列車の徐行を取るなどの対策を講じているところでありますけれども、私ども国土交通省といたしましても鉄道事業者と鳥獣類による被害の発生状況や対策について意見交換をしておりまして、追加的な対策がどのようなものが可能かどうか検討しているところであります。
 今後とも、鉄道事業者共々、この対策に努めてまいりたいというふうに考えております。
#99
○吉田忠智君 鉄道事業者の方からも、あるいは地元からも、私のところにも、是非国の方で支援をしていただきたいと、強い要望も来ているところでございます。
 なかなか難しい問題であります。なかなか決め手となる対策が見付からない中で、事業者による取組や技術の検討に対して国としてもしっかり必要な支援を検討していただきたい、このことを要望申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#100
○委員長(岡田直樹君) 以上をもちまして、平成二十四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、国土交通省所管についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#101
○委員長(岡田直樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#102
○委員長(岡田直樹君) 次に、都市再生特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。前田国土交通大臣。
#103
○国務大臣(前田武志君) ただいま議題となりました都市再生特別措置法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
 昨年三月十一日に発生した東日本大震災は、首都圏の交通結節点など都市機能が集積した地域において、帰宅困難となった多くの滞在者等による混乱を引き起こしたところです。今後想定される首都直下地震等の大規模地震が発生した場合、建物の損壊、交通機関の運行休止等により、円滑な退避や物資の提供に著しい支障を生じるなど、我が国の社会経済活動にも大きな影響を与えることが懸念されるところであります。
 このため、大都市の交通結節点など都市機能が集積した地域において、官民の連携により、ソフト、ハード両面にわたる防災対策を計画的に推進していくための枠組みを早急に構築する必要があります。
 このような趣旨から、この度この法律案を提案することとした次第です。
 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
 第一に、都市機能が集積し、今後も集積が見込まれる地域である都市再生緊急整備地域における滞在者等の安全の確保を図るため、必要な施設の整備や円滑な誘導、情報提供等について官民の協議会が計画を作成する都市再生安全確保計画制度を創設することとしております。
 第二に、都市再生安全確保計画に記載された退避施設、備蓄倉庫等の整備や、建築物の耐震化等を促進するため、建築確認、耐震改修の認定等の手続の一本化、備蓄倉庫等の容積率の特例、都市公園における備蓄倉庫等の設置に係る手続の迅速化について措置することとしております。
 第三に、都市再生安全確保計画に記載された退避経路、退避施設及び備蓄倉庫の継続的な管理を図るための協定制度を創設することとしております。
 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。
 以上がこの法律案を提案する理由であります。
 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
#104
○委員長(岡田直樹君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十六分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト