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2012/03/22 第180回国会 参議院 参議院会議録情報 第180回国会 財政金融委員会 第2号
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2012/03/22 第180回国会 参議院

参議院会議録情報 第180回国会 財政金融委員会 第2号

#1
第180回国会 財政金融委員会 第2号
平成二十四年三月二十二日(木曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         尾立 源幸君
    理 事
                大久保 勉君
                水戸 将史君
                佐藤ゆかり君
                塚田 一郎君
                荒木 清寛君
    委 員
                大塚 耕平君
                金子 洋一君
                川上 義博君
                川崎  稔君
                玉置 一弥君
                広野ただし君
                藤田 幸久君
                愛知 治郎君
                鴻池 祥肇君
                中山 恭子君
                林  芳正君
                藤井 基之君
                古川 俊治君
                若林 健太君
                竹谷とし子君
                中西 健治君
                大門実紀史君
   国務大臣
       財務大臣     安住  淳君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        自見庄三郎君
   副大臣
       内閣府副大臣   中塚 一宏君
       財務副大臣    藤田 幸久君
   大臣政務官
       復興大臣政務官  郡  和子君
       内閣府大臣政務
       官
       復興大臣政務官  大串 博志君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大嶋 健一君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        西川 正郎君
       金融庁総務企画
       局長       森本  学君
       金融庁監督局長  細溝 清史君
       金融庁証券取引
       等監視委員会事
       務局長      岳野万里夫君
       総務省自治行政
       局長       久元 喜造君
       国税庁次長    岡本 榮一君
       厚生労働大臣官
       房審議官     唐澤  剛君
       厚生労働大臣官
       房審議官     蒲原 基道君
       経済産業大臣官
       房審議官     朝日  弘君
       中小企業庁次長  宮川  正君
       中小企業庁事業
       環境部長     加藤 洋一君
       国土交通大臣官
       房審議官     井上 俊之君
   参考人
       日本銀行総裁   白川 方明君
       日本銀行企画局
       長        門間 一夫君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○財政及び金融等に関する調査
 (財政政策等の基本施策に関する件)
 (金融行政に関する件)
○特別会計に関する法律の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)(閣法第三号)
○租税特別措置法等の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(尾立源幸君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として金融庁総務企画局長森本学君外九名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(尾立源幸君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(尾立源幸君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行総裁白川方明君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(尾立源幸君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#6
○委員長(尾立源幸君) 財政及び金融等に関する調査を議題とし、財政政策等の基本施策に関する件及び金融行政に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#7
○塚田一郎君 おはようございます。自由民主党の塚田一郎でございます。よろしくお願いをいたします。
 連日、民主党内でも消費税増税法案をめぐる大変白熱した議論が行われているようでありますけれども、今日はその消費税増税について、そもそものところからもう一度、財務大臣、そして金融担当大臣にお尋ねをしたいと思います。
 デフレということはもう皆さんが認識をしているとおりでありまして、経済政策というのはやはりデフレのときにどういう政策を取るべきか、インフレのときにどういう政策を取るべきかというのは基本的な考え方がありますね。
 インフレというのは、経済が過熱しているわけですから経済を冷ますような政策、つまり増税というのが一般的であります。逆にデフレのときは、経済を温めなければいけないわけでありますから、通常、経済的に考えれば減税を行うというのが普通の政策の正しい経済的な考え方だと思うんですが、にもかかわらず、今まさに増税増税、もうとにかく是が非でも消費税の増税という、これが非常に今の経済、景況感にマイナスの影響を与えていると我々考えるんですが、そもそもなぜデフレの今消費税の引上げを行うのかという根本のところからまず、財務大臣、御説明を改めていただきたいと思います。
#8
○国務大臣(安住淳君) おはようございます。よろしくお願いします。
 今、塚田先生からお話しのように、我が国は長期間にわたって今までの世界の経済史にはないようなトレンド、いわゆるデフレが長期化しているということは事実でございます。
 自民党政権下でも様々な財政出動等をやって大変努力をいたしたわけでありますけれども、結果的にはこのギャップ、需給ギャップというものを埋めることができないままにトレンドとしては来ております。
 他方、やはりこの税のことを考えなければならないときには、やはり我が国の硬直した財政状況というものも一つ視野に入れなければならないと思っております。この二十年間において、OECDの統計を見ましても、社会資本整備、防衛費、それから成長戦略に伴う予算措置、文教、全ての予算にわたって、やはり税収が増えないことも要因だと思いますけれども、これに対して戦略的投資というのはなかなか自民党政権下でも民主党政権下でもできていないと、むしろマイナスシーリングを行ってきております。
 そういう中にあって社会保障だけが、十一兆が二十六兆と、この二十年間で増え続けていて、今後も改革をこれ進めなければ更に一兆円ずつ増えていくという状況の中で、累積赤字も国、地方合わせれば間もなく一兆円近くになってしまうと。一千兆ですね。
 こういう中にありまして、私どもとしては、デフレの克服というのは、もう本当にこれは財政、金融両面での多分一体的な戦略としてこれを克服するということは必要だと思います。一方で、やはり財政面での手当てというものもしっかりしていかなければならないと。この両方がかみ合って初めて日本の社会、経済というのは次のステップに行けるのではないかなというふうに思っております。
 ですから、そういう点では、私どもとしては、これは同時並行的に進めていく問題であると。ただし、今御指摘のありましたように、党内でも議論がありますように、景気の状況によってはこれは様々な言わば選択肢を持つべきではないかという議論がありますので、そうしたことは十分勘案をしながらでございますが、同時並行でこの改革を進めるために消費税も是非引上げを提案をさせていただいてお認めをいただきたいというのが私どもの考えでございます。
#9
○塚田一郎君 増税をずっとしなくていいということではないというのは、これは多分共通認識で、財政再建の必要性ということは認識をしている。
 問題は、タイミングということですね。なぜ今なのか。さらに、なぜ今法案を出さなければいけないのか。引上げをするのは二年後ということの内容でありますから、なぜ今国会で、今この経済状況の中でこの法案をどうしてもこの国会で出さなければいけないかということの必然性が国民にも分かりにくいわけです。経済環境を見れば、東日本大震災もあり、まさにまだ、復興元年と言われますが、途上、途中の状況。これからまさに経済も立ち直らせて被災地の復興を支援していかなければいけないという、なぜ今ここでこの時期に法案を提出して二年後の増税を決めなければいけないのか、これが非常に分かりにくいところなんですね。
 そこをもう一度やはりきちっと理解をしていかないといけない、説明が全く我々でも分からないというところで、じゃ、そもそもなぜ今かということの前段として、まずもう一度確認なんですが、月内に法案を提出するということでまず間違いないんですか。
#10
○国務大臣(安住淳君) なぜ今かということになると、附則百四条に戻っていくわけでございます。これをお決めになったときは自民党政権下でありましたが、私は、しかしこれは、これをお作りになったときの問題意識というのは、今の民主党の持っている問題意識と同じではないかなと思っております。
 やはり少子高齢化の中で年金の二分の一に引上げを伴う国庫二分の一分の負担をどういうふうに恒久的にやっていくか等々、やはりタイミングとしてはこれ以上後ろに延ばせば財政悪化に拍車を掛ける、そういう点では、やはり一定の経済の上向きというものは前提にしながらも、今やはり消費税に対して引上げを国民の皆さんにお願いをすべきではないかという認識については、私どもも実は共有をしております。
 問題は、そういう中にあって、復興を含めて、昨年の東日本大震災での極端な経済の落ち込みをどう考えるかということもあると思うんです。それは委員の御指摘のとおりでございますが、一方で、昨年、やはり復興の予算を一次、二次、三次とお認めをいただきました。これは本格的に執行に入るのはこれから、三次についてはこれからです。今、東日本の経済状況を見ますと、公共事業を中心にやはり内需の拡大というものが現れつつあると私どもは認識をしております。そうした点では、昨年極端に落ち込みましたけれども、上向きつつある内需を中心に、そうした経済状況を勘案をすれば、私は、今の状況で御提案をさせていただくというのは、時宜にかなっているのではないかなと思っております。
 なお、今月中に法案を提出できるのかというふうな御下問でございますけれども、今鋭意与党の中で、最終的に項目別に議論を熱心に進めております。昨日で四日目でございますが、昨日も十一時過ぎまでかなり白熱した議論をしていただいております。何とか今週中には取りまとめをいただいて、今月中の法案提出をしたいというふうに思っております。
#11
○塚田一郎君 仮に民主党内の議論が決着できないような状況があった場合に、その党内での話合いを優先をするのか、月内の提出ということを優先するのか、どちらですか。
#12
○国務大臣(安住淳君) 附則百四条に従って月内に法案を出させていただくことが、やはり我々の責務ではないかと思っております。
#13
○塚田一郎君 そうすると、もう残された日にちは少ないわけですから、必ずそれまでに党内をまとめるという自信があるということですか。
#14
○国務大臣(安住淳君) 大変熱心な議論をしていただいておりますし、元々、年末にも二十八日まで夜を徹して議論をいただきました。そういう中で素案を取りまとめて、年明けに大綱として決めております。内容が著しく変更しているわけではありませんので、この法案提出に関しては必ず了承を得られるものであるというふうに確信しております。
#15
○塚田一郎君 はい、分かりました。それは民主党内のことですから、是非、そうなるのかどうか、我々としては見守りたいということでありますけれども。
 先ほど所得税等の一部を改正する法律案の附則百四条の話が出ました。実は、これ麻生内閣のときにこの法案の附則、これもかなり自民党内で当時けんけんがくがくの議論がありまして、非常に、そういう中で、産みの苦しみの中でこの附則百四条一項、二項というのができているわけであります。当時は何か上げ潮派とか、最近は懐かしくなりましたけれども、そういう経済的な考え方の方もいらっしゃって、もうとにかく増税はどうなのだと、リーマン・ショック以降の状況でなぜ今増税だという同じような議論があって、そこから出てきたのがこの百四条ということで、改めてこの内容を少し確認をさせていただきたいんですが、まず第一項で、平成二十年度を含む三年以内の景気回復に向けた集中的な取組により経済状況を好転させることを前提とし、平成二十三年度までに必要な法制上の措置を講ずるものとすると書かれているんですね、これ大臣も読んでいただいていると思うんですが。
 ここでまずお伺いをしたいのは、平成二十年度を含む三年以内というのは、何年と何年のことだと思われますか。
#16
○国務大臣(安住淳君) 素直に読めば二十二年まで、二十年、二十一年、二十二年ということだと思いますが、ここでやっぱり考えなきゃいけないのは、自民党も大変御苦労をして本当にここまで、ある意味勇気のある踏み込んだ提案をしておられるということは、やはり長年の政権政党としての私は矜持ではなかったかなと思います。
 残念ながら、民主党にとりましても自民党にとりましても、やっぱりリーマン・ショック、それから東日本大震災という予期せざる経済変動がこの間やっぱり起きてしまったということからいうと、やはり非常にそういう点では予測が難しかった部分があったと思います。
 ただ、私は先ほど申し上げましたが、一次、二次、三次のこの補正予算を付けていただいたことで、またアメリカやヨーロッパにおける経済状況も昨年の非常に大きな危機から少し脱却しつつあり、アメリカも雇用統計などは非常に順調に今は推移をしているようでございますので、そうしたことを考えますと、今年に入ってからのこの株価等の動向を見ても、好転しつつある可能性はあるというふうに私は思っております。
#17
○塚田一郎君 経済の見通しの議論はまたこの後させていただきたいんですが、過去にも阪神・淡路大震災からの復興需要を景気の上方修正という形で見たために増税をしてどうなったかという議論もあるわけなんで、そこはまた後でゆっくりさせていただきますけれども、決して、その東日本大震災の今の、先ほどおっしゃっているような内需の拡大ということを日本経済全体が回復したと見極めていいのかという議論は、やっぱりこれはすごく慎重に議論していかなきゃいけないと思います。そこはまた後ほど触れますが。
 今大臣がおっしゃったとおり、この法案の中身というのは、実は平成二十年度、二十一年度、二十二年度の三年間で経済を好転をさせるということをまずやりますと。麻生内閣では全治三年というふうに言っていました。その間、集中的な取組をして経済が好転をするということを前提に法案を二十三年度に出すということを書いているわけであります。つまり、その提出時までの前提条件がここに書かれているわけで、引上げ時までの前提条件が書かれているわけではないんです。ところが、いつの間にか、今の民主党内での議論は、これから引き上げる二年後までの経済好転という議論にすり替わっているんです。
 ここが非常に私は以前からおかしい部分だなということで指摘をさせていただいているわけですが、野田総理は分かっていらっしゃるんでしょう。この前半の部分は読まないですね。その平成二十三年度までに必要な法制上の措置を講ずることになっているというところだけを強調されて、その前提条件ですよ、今申し上げている提出前に経済の好転をまず果たして、そこからこの法案をしっかりと具現化していくということが、御説明がないというか、意図的にされていないというか、ここをしっかりとまず議論をしていかないといけないということで、改めて今日問題提起をさせていただいているんですね。当時もそういう認識だったわけです。そう書かれているわけです。どうしてその前提条件が今度法案提出前から引上げ時の前提条件に今変わっているんですか、民主党内で議論が。
#18
○国務大臣(安住淳君) この部分については、確かにそういう御指摘はあるかもしれません。ただ、附則の部分の百四条をやはり見ると、その前にやっぱり二分の一への引上げの安定財源化というものをまずうたっているわけですね。それに対して、やはり一%相当の消費税、これは税制の抜本改革ということに連なっていく、そういう体系だと思うんです。
 一方で、これは、塚田先生、じゃ二十二年のときに上げる条件整っていなかったかということについては議論の分かれるところだと思いますけれども、例えば御党は参議院選挙で堂々と一〇%、そのときに二十二年の参議院選挙で掲げられて勝利を収められました。そういう点からいうと、やはり消費税の上げるタイミングについて、議論はあるにしても、その必要性と導入の時期を大幅にずらすということについての私は認識は多分なくて、むしろ我々と同じような認識であるのではないかなと、そう思っております。
 ですから、そういう点では、この経済状況を好転というのは、三年間、この三年間の中では、何といいますか、そういう意味では、例えばデフレを脱却できたかとか、そういうことでアプローチをされればそれは難しかったかもしれません。しかし、好転を前提にということであれば、やはりこの大震災から立ち上がって、提出をする今回のこの時期においては、好転を見込める段階まで来ているのではないかなというふうに解釈をしているということです。
#19
○塚田一郎君 安住大臣、そこが非常に認識が分かれるところで、東日本大震災から一年、この時点に至って本当に好転が望める状態だと大臣が断言できるような状況にあるのかということが、恐らく民主党内の慎重派の方々にとっても我々にとっても非常に議論の分かれるところなんですね。そこの議論はまたこの後時間があればさせていただきますけれども、少なくとも、経済指標を見ても残念なことに、当然のことですけれども、東日本大震災以降のあるいは欧州の経済危機等の影響が出ていることは事実なわけです。これは現下の情勢です。これから補正予算等によってどの程度経済が回復するかということは見極めなければなりませんが、まさにまだその途上ですよ。
 更に議論を少し深めていきたいんですが、この百四条には二項というのがあります。これもかなり苦労して作られたものだと思うんですが、その内容を御覧いただきたいんですけれども、前項、一項の改革を具体的に実施するための施行期日等を法制上定めるに当たっては、景気回復過程の状況、国際経済動向等を見極め、予期せざる経済変動にも柔軟に対応できる仕組みとするものとしというふうに書いてあるんですね。これは、当時、多分、二段構えでこの法案を出したときに、法案を準備をしても実施するまでには経済動向を見なければいけないということで、二段階で手順を踏むということでこの第二項が盛り込まれたと我々は当時理解をしていたわけです。
 そこで、まず、ここに書かれているようなこと、どうなっているか。景気回復過程の状況、国際経済の動向、国際経済の動向というのは、まさに今欧州で起きているような経済情勢ということだと思いますね。あるいは、予期せざる経済変動、これはまさに東日本大震災のような、まさに予期せざるような経済、景気に与える影響が起きているかどうか。
 まさにこういう状況が今起きている状況の中で、何度も言うようですけれども、なぜここ、この国会の中で法案の提出をして、さらにはその引上げの時期まで明記をしなければいけないのか、ここが非常に理解ができないところなんです。この二項も含めて、どういうふうに考えられますか。
#20
○国務大臣(安住淳君) まず、例えば先ほどの議論で申し上げますと、二十年、二十一年、二十二年のことだけですね。つまり、昨年度は除くとなると、リーマン・ショック等があったとしても、名目でいうと、二十年がマイナス四・六、二十一年が三・二マイナス、ところが二十二年はプラス一・一になっているんですね、塚田さん。ということは、もし、これはまあ仮定ですけど、自民党政権下が続かれて、それでこの総選挙終わった後であれば、私は附則百四条に基づいてやっぱり提案された可能性はあるんではないかなと思うんです。
 ですから、私が申し上げたいのは、法律において消費税という課税をする、そういうその法律の必要性というのは、お互い認識は一緒じゃないかなと思うんです。ただしその中で、例えば法律で基づく課税ですから、税収の多寡で、例えば増える、減るというのは、これは全く、何と言いますか、消費税制度そのものにかかわる問題ではなくて、一方で、経済動向というのは言わば引上げのときの条件となるのかどうかというところで今議論が分かれているところだと思うんですね。そういう中にあって、今までにない景気条項というのを、ですから、この附則百四条の二を前提に私どもも景気動向という項目を今掲げて、具体的にどういうふうな書きぶりにするかで党内で大変な論議を呼んでいるということなんですね。
 そういう中で、今ここにあるものをそのまま読み取りますと、予期せざる経済変動にも柔軟に対応できる仕組み、つまりこれは、その前に掛かる文言もありますけれども、これは多分リーマン・ショックや御指摘のように東日本大震災等が発災をし、そして著しく経済が大きくへこんだときには、やはりそのときの内閣の判断として、この消費税の引上げについて留保するということは十分あり得ると。ただし、逆に、デフレが続くからとか、じゃ、インフレならいいのかとか、そういう話と消費税を引き上げるということは、私どもは別の話であるというふうな認識を持っているということなんです。
#21
○塚田一郎君 なかなかかみ合わないような感じもしますが、恐らく経済の動向が良くなっていれば、おっしゃるとおり、自由民主党あるいは自公政権でも引上げということの状況はあったかもしれません。そこが、どういうタイミングが引上げのタイミングかということの議論なんで、なかなかそれは見解の相違もあるんでしょうが、かといって、今増税をするわけじゃなくて二年後の増税時期なわけですよね。これ、なぜかということをまた聞くと、この議論がなかなか面倒な話だと思いますが。
 ちょっと視点を変えて、今日は自見金融担当大臣にも来ていただいていますので、こういう経済状況の中で中小企業金融円滑化法の期限の再延長も今念頭に置かれているわけですが、自見大臣として、今、消費税を上げる法案を、自見先生としての見解で結構です、上げる法案を今この国会で提出するようなタイミング、環境だと思われますか、経済状況。
#22
○国務大臣(自見庄三郎君) 私、今の内閣、民主党と国民新党の連立内閣でございまして、私は亀井静香大臣の後を引き継いで閣僚をさせていただいておるわけでございますが、この消費税の増税については、大綱についてはこれは賛成をさせていただきましたけれども、昨日も何回もいろいろ委員会で御質問をいただきましたけれども、今後、消費税増税に関する法案が閣議決定されるときの賛否については、大変恐縮でございますが、仮定の話についてはお答えするのは適当でないというふうに思っておりまして、私としては、国民新党の政策の一丁目一番地というのは、これは小泉さんの時代に、当時の構造改革のまさに本丸と言われた郵政改革の、この行き過ぎた規制緩和といいますか、行き過ぎた市場原理主義的な改革を元に戻すというふうなことが我が国民新党の一丁目一番地でございますから、いずれにしても、しかし同時に、今財務大臣が大変微に入り細をうがち、誠意を込めて御答弁されましたけれども、消費税の増税も、これも大変重要な問題であるというふうに思っております。
 大変私のことを申して恐縮でございますが、私はかつて自民党にいましたときに、中曽根派でございましたが、中曽根さんが五年間した、政権続いたのは、縦横十文字と、売上税ということを選挙で言いまして、それで中曽根さんが五年続けたんですが、終わりまして、後を、竹下登さんが御存じのように総理大臣になられまして、不退転の決意で消費税をするということで、私はまだ当選二、三回でございましたが、議院運営委員会の議事進行係というのをさせていただきまして、消費税国会、百十三回ですね、戦後一番、議院運営委員会の理事懇、理事会を開かせていただいた国会でございまして、最後は竹下登内閣総理大臣の支持率三%になったんでございますが、二泊三日で徹夜してさせていただいて、当時も党内でも本当に火のような激しい論争をいたしまして、今も民主党さんが一生懸命やっておられますけれども、昨日のように思い出すわけでございますが、当時三%でございましたけれども、あのとき消費税を入れなければ今一体財政はどうなっているのかと、こう思えば、ぞっとするような時代でございますから、そういった意味でいろいろ、私もそういう国民新党の立場にありますけれども。
 最後に、先生、経済情勢のことを言われましたけど、経済情勢のこと、ちょっと長くなりますけれども、これは財務大臣が言われたとおりでございます。全体的には、今大変厳しい、東日本大震災の影響により厳しい状況になったわけですけれども、緩やかに持ち直しているというふうに思っておりますが、先については、各種の経済効果など、持ち直しの確実なものとなることが期待されます。ただし、先生も今さっき何回も言われましたように、やっぱり欧州の債務問題、ソブリンリスクの影響あるいは原油価格の上昇等、これらを背景とした海外景気の下振れ等によって、下振れリスクに注意をすることが必要だと、こう思っております。
 そういった意味で、金融庁としても、引き続き景気の動向を十分緊張感を持って注視してまいりたいというふうに思っております。
#23
○塚田一郎君 大変御丁寧な答弁は有り難いんですが、私の質問時間はロスタイムがございません。何かボールがぐるぐるぐるぐる回ってロスタイム近くになるサッカーの試合みたいな感じなんですけれども。
 もうあと二分程度しかございませんので、改めてお伺いをするんですが、大臣、信念の政治家でいらっしゃいますから、御自身の意見、今別に署名の話とかはしていません。大変先の質問までお答えいただいたような感もありますけど、先生自身、大臣御自身が、今の経済状況で消費税を引き上げる法案を出すべきかどうかということだけを聞いているので、あと一分ぐらいしかありませんので、その点だけ正直にお答えいただけないでしょうか。
#24
○委員長(尾立源幸君) 自見内閣府特命担当大臣、簡潔にお願いいたします。
#25
○国務大臣(自見庄三郎君) 簡潔に申し上げますと、やっぱり国家と国民と世界情勢の中でしっかり、私も二十七年目の国会議員でございますが、責任を持って最後はきちっと決断をさせていただきたいというふうに思っております。
#26
○塚田一郎君 来週また時間を多分いただけると思いますので、どこかで閣議決定のタイミングが来ると思いますので、そのときにまたお話を伺えればと思いますが、亀井代表は、自見大臣には署名をさせないという趣旨の発言をされております。大変にこれは大きな局面になるのかなと思いますけれども、大臣には是非、そのことを踏まえて、大臣として、政治家自見先生としてのこの消費税に対する考え方というのを明確にしていただきたいということをお願いをして、今日はもう時間でございますので、質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
#27
○愛知治郎君 おはようございます。自民党の愛知治郎でございます。
 本日は、所信に対する質疑ということで、多岐にわたって質問したいと思っておったんですが、特に復興特別会計等についての質問、復興特別会計とか復興交付金についての質問をさせていただきたいと思っていたんですが、今の塚田委員の質問を聞いていて、消費税についてなんですけれども、やっぱり納得いかない点が幾つもありますので、消費税について改めて伺いたいというふうに思います。
 まず、今月中、月内に、今年度中に法案をどうしても提出ということで大臣おっしゃられましたけれども、確認をさせていただきます。この根拠というのは、附則百四条に基づいて何としても今月中と、月内にということでよろしいんでしょうか。
#28
○国務大臣(安住淳君) 基本的にはそうでございます。そのために素案を昨年まとめ、大綱を一月にまとめました。法案の作成準備も続けてまいりましたので、今最終的な手続をしておりますので、今年度内に是非提出させていただきたいと思っております。
#29
○愛知治郎君 私も元々この消費税はしっかり議論をしていかなくちゃいけない、将来を考えたときには必要だと思っている一人でありますが、今のやり方、どうも納得いかないというのが一つと、もう一つ、ここで確認をしたいんですが、仮に月内に提出をできなければ、これは附則百四条に基づいて何としても法案を提出するというその根拠が崩れるわけでありますから、全く最初から議論のやり直しになるのかどうか、その点の見解を伺いたいと思います。
#30
○国務大臣(安住淳君) 政治日程を考えながらずっと続けてまいりました。もう四日間にわたって深夜に及ぶ議論をやっているのは、やはり月内の、与党としての意思をまとめて国会に出させていただいて、与野党での議論に付したいという気持ちでございます。ですから、そういうスケジュールは今の段階では全く狂っていないと思いますし、仮に四月に入ったらそれは全くゼロからかといえば、それは閣議決定も何もみんな階段を踏んでやってきておりますので、私はそうはならないと思いますが、月内には提出できるものだというふうに思っております。
#31
○愛知治郎君 それはたらればの話ではありますけれども、私の考えからすると、やはり月内に提出できなければ、そこで仕切り直しをしてもう一度議論をし直すべきだと考えています。といいますのも、今年中にどうしてもこの法案提出して議論をしなくちゃいけないということは私はないと思っています。来年でもいいと思っています。
 ということは、いずれにせよ、衆議院の総選挙がいつあるか分かりませんけれども、どんなに遅くとも来年には任期がやってきます。参議院の選挙もあります。そのときに、お互いにしっかりとしたプランを国民に提示をして、こういった案でどうかと審判を仰いだ上で、議論をした上で、堂々とこの消費税、国民の皆さんにお願いしていくというのが筋だと思いますし、その方が、今回のみではないですから、将来的にも一〇%で済む問題ではないと私は思いますので、国民との信頼関係の下に理解を求めてやっていくために、選挙をしっかり踏まえていくべきだと考えています。
 その点について、大臣の見解を伺いたいと思います。
#32
○国務大臣(安住淳君) いずれ増税をするという話は、どの党にとってもその立ち位置、スタンスをしっかりと審判を受けるということは早晩やらなければならないことだということは十分分かります。愛知さんも消費税の引上げについての認識というのは多分私とほとんど一緒だろうと思います。どういうプロセスを経てこの税のお願いをやはり認めていただくのかという、プロセスの仕方が少し、今の民主党のやり方と愛知先生の考えていることには違いがあるのかなとは思いますけれども。
 私は、それは何とか、一年延びていくたびにある意味で財政的なリスクも背負うということも一つやっぱり考えないといけないと思うんです、先ほど塚田先生の議論からもありましたし。基本的には、本当は二十年、二十一年、二十二年の段階で好転をしたところで自民党政権下であれば提案をしていただいていた可能性は高いと思うんですよね。今は二十四年です。
 もっと元に戻れば、交付国債は様々な賛否ありますけれども、やはり国民年金の、年金の安心、安全というものを考えたときに二分の一にしました。そのときの財源の、恒久財源の手当てというのが実はできていなかったわけですね、そこで。それもやっぱり問題提起としてしっかり前の政権から提案をしていただいておりまして、私はこれは自公の決断は正しかったと思っております。
 それの逆に言えば穴がどんどん空いていく可能性もありますから、そういう点ではやはり、先に延ばすのではなくて、しっかりとこの法案のやっぱり社会保障の充実のための成立を是非今国会で私は期したいと思っております。
#33
○愛知治郎君 今大臣がおっしゃったとおり、プロセスというのは非常に重要で、ここは見解の相違があると思うんですけれども、重要だということだけは認識を同一にしているというふうには思いますが。
 実は、一年、たかが一年、されど一年ということではあるんでしょうけれども、私は待ってもいいと思いますし、この一年、今やらなければ、じゃ財政が破綻してしまうのか、そういうことはないと思っていますので、その点の認識はどうなんですか。この一年が勝負だと思っているんですか。もし今できなければもう財政破綻が目の前に迫って、それが現実のものとして、現象として起きてしまうという認識を持っているのかどうか、伺いたいと思います。
#34
○国務大臣(安住淳君) 私の今の歴史的な認識というか、世界の中での日本の認識というのを少し申し上げますと、トロントですか、カナダで行われたサミットありましたね。一昨年にもうなりますか。その時点で、実は欧州の債務問題が顕在化をして、サミットの共同宣言では実は財政再建に対する数値目標を入れました。しかし、そのときに日本は、それはもう事実上達成不可能なので例外的扱いを受けたんですね。そのときから多分日本は、世界の中で財政再建を早急にプログラム化をし、そしてそれを実現するよう迫られている状況だったと思います。その後、歴代の首相も財務大臣も、G20やG7に行ったときにも財政再建はどうなっているんだということは相当議論を言わばして、ある種のプレッシャーも受けております。
 それはなぜかといえば、日本のやはり今抱えているような状況というのは世界経済にとっても一つのリスクになりかねないという危機感がやっぱり世界の中でも共有していると思うんですね。そういうことからいえば、やはり社会保障の財源は事実上一般会計の中で占めるシェアは御存じのように非常に高くなってきていると、ここをやっぱり消費税をもって充当するということは、ひとえにこれは財政再建にも大きな進展を見ることになります。
 そういう点では、日本は今世界の中で、私も何度かこの立場になりましてから国際会議に出ておりますけれども、復興の例えば財源を、所得税、法人税を引き上げて、また税外収入で賄ったということに対しては、与野党の合意で例えば衆議院、参議院とも二日から三日の審議でこれをやれて、事実上十八兆円を確保できたということに対しては世界の評価は非常に高いです。アメリカは全然そういう点では与野党の合意がありません。その点、日本は、いろいろ御批判もありますけど、世界から見れば与野党が一致してそれだけの大きな財源を確保できたと、これは日本の国債の信用等にも私は随分寄与していると思うんです。
 そういうことのやれる国であるのだから、この財政赤字を健全化を早い段階でできるはずだから、それを世界的にはやっぱり求められているということからいえば、決して、来年どうしてもならなければ大きな問題が起きますよというふうになるのかと言われれば、そのことに対する答えは、そこまでにはならない可能性はありますと。しかし、世界は、そのことを多分失望を持って見たときにはやっぱり非常に大きなハレーションが起きるという認識だと思います。
#35
○愛知治郎君 問題意識は全く同じで、私が危惧しているのは逆の面で、今回、まず民主党の政権内、政府・与党内がまとまらなかったというケースと、後述というか後でまた議論させていただきますけれども、今のままの法案、あらあらの形でしか聞いていないですけれども、このままじゃ到底私自身も増税必要派としても賛成できない状況なんで、そうすると、途中で出した、まあ出せるかどうか分からないけれども、それで無理やり出した上で国会で成立しない、合意ができない可能性があります。
 そのときに、増税をしないのではなくて、今の政治状況で増税ができないんじゃないかというメッセージを発信して海外からそういう目で見られてしまう、それが一番のリスクだと私は思っています。そういうリスクがある以上は、急がば回れということがありますから、しっかりと今踏みとどまって、議論を更に積み重ねて、与野党共にしっかりとした議論の上で、堂々と国民の皆さんにも説明をして消費税の増税をお願いすると、そういうプロセスが必要だと思っています。その点の認識について改めて伺います。
#36
○国務大臣(安住淳君) 例えば、私こう思います、だからこそ議会の中でまた与野党協議の中でコンセンサスを得るふうな努力というものを我々もしないといけないと。例えば、子ども手当も児童手当に戻させていただいて、しかし中身はお互い合意をしました。こういうことを積み重ねていって困難な問題を解決するのがやっぱり政治の力だと思うんですね。やっぱり立法府は、そこは行政府と違って大きな決断でやっぱり大きな道を切り開く力を先生方は持っていらっしゃいます。
 消費税の問題は、ひとえに今の議会の情勢から見ても、国民の理解を得られるためには、私は、自民党の皆さん、特にですけれども、公明党の皆さんを含めて、これはコンセンサスを得なければなかなか進まない話であります。だからこそ、これから、谷垣総裁もしっかりまとめて法案を出してきなさいということでございますので、今総理も努力をして、党内で様々な意見ありますけれども、一条ずつ検討を重ねながら法律について言わば了解をもらおうということで努力をしておりますので、出させていただいた後に、愛知先生、そこはやっぱり政党間でも、また与野党それから衆参、ここでしっかり議論をしていただきながら、この法案のやっぱり今出したものに対するもし不備があったり直すべきところは、お互い話をしながらいいものを作っていくための協議というものをやっていただければ、私は議会というものが国民の皆さんにも十分見えて、信頼への逆に一歩につながるんではないかと思っております。
#37
○愛知治郎君 分かりました。しっかりとした議論を踏まえた上でやるということで。
 先ほどの塚田委員の議論でも、もう既に私自身、腑に落ちない点が山ほどあったんですけれども、例えば、経済状況の好転化という話一つについてもそうなんですけれども、これ具体的な数字は入れ込まないということですよね、名目とか実質のGDP何%というのは。具体的な数字は入れないということでよろしいんでしょうか、改めて伺います。
#38
○国務大臣(安住淳君) 具体的に何の指標をもって経済の好転というかというのは非常に難しい問題であるし、私は総合的に勘案することこそ時の政権の判断だと思うんです。
 ただ、この条項を入れるとはどういうことかというと、そうした判断の余地を政府、行政側はしっかり持っているんだと。つまり、これが全く今まではこういう法案の立て付けはないわけですね、消費税には。ということは、今までの考え方からいえば、法案が成立すれば何の前提もなく施行まで一直線で行くわけですね。これは、弾力条項を設けるということは言わば経済への配慮それから著しい変動について留保をする条件というものを付けておりますので、しかし、それについては、大変意見が分かれるかもしれませんが、やはり数字を出してそれを決めるというのは私は法律にはなじまないというふうに思っております。
#39
○愛知治郎君 今それも聞こうと思ったんですけれども、大臣が政府の判断でということをおっしゃいましたが、一点ちょっと確認をしたかったんですが、先ほどの塚田委員との議論を聞いていてもどういった根拠でどのような状況か、認識、経済状況の好転化という認識について分かりにくかったというか全然分からなかったんですけれども、時の政権が判断するということは、実は今回この法案が通ったと仮定したときに、時の政府が任意に、いつ何どきでもこの国会の審議を経ることなく、法律を経ることなく八%、一〇%上げられるということでいいんでしょうか。その点の認識についてお伺いしたいと思います。
#40
○国務大臣(安住淳君) 急激な激変に対して柔軟に対応する、つまり引上げを留保をもしするとなれば、それを例えば別途法律で改めたり、そういう手続はしないといけないと思いますけれども、法律上例えばこのことが、消費税をそれだけをもって止めるということにはならないというふうな立て付けになると思います。
#41
○愛知治郎君 ちょっと質問の仕方が下手だったと思うんですけれども、八%、一〇%までほぼ白紙委任というか、政府に一任をするという法案だということでよろしいんでしょうか。
#42
○国務大臣(安住淳君) この法案に限らず、お認めをいただいて施行までの間に具体的に何か政府がもう一段段階を踏んで行う法律の立て付けというのは余りないと思います。
#43
○愛知治郎君 ということは、確認ですけれども、法案が通ってしまえば、どんなに経済状況が悪くても、政府が、いや、好転したと言えば八%、一〇%まではいつ何どきでも上げられるということでよろしいんでしょうか。
#44
○国務大臣(安住淳君) 理論的にはそうですが、政治的にはそうはいかないということが実は景気弾力条項だと思います。ですから、そういうことをもし強行なんかしたら、それは時の政権はなかなか立ち行かなくなると。言わば、そういう点では、法律上は確かにそれを止めるということはできませんけれども、留意し留保することができるというふうなことを書いているというところがこの法律の重要なところです。
#45
○愛知治郎君 やっぱり制度的な強制力というのはどうしても必要で、時の政権、その政治的な判断でやりようによっては何とでもできるというのは、私がこの国会議員になってからでもいろいろありましたから、この財政金融委員会でもありましたけれども、強制力、口約束がいかに当てにならないものか。こうします、ああしますということだけでは絶対に信用しちゃいけないということを思い知らされておりますので、そんな安易な、いいかげんな法案をやはり私は認めるわけにはいかないと今のうちに言っておきたいと思います。
 もう一点、この消費税の目的、使途なんですけれども、社会保障財源化を目指すというふうにおっしゃっておられますけれども、現状は消費税どのように使われているのか改めて確認をしたいと思います。
#46
○国務大臣(安住淳君) 平成十一年から高齢者三経費に、これは予算の総則ということで書いていただいて、この高齢者三経費に使っていただいております。
#47
○愛知治郎君 では、今後はしっかりとこれは目的税化をするということでよろしいんでしょうか。
#48
○国務大臣(安住淳君) 今お話をしましたように、毎年度の一般会計予算総則において、平成十一年度から高齢者三経費、基礎年金、老人医療そして介護に今までは充てるとしていました。予算総則に書くということは、毎年、一年ずつこれをこういうふうに使うということを決めることですね。
 今回、私どもがこの提案をさせていただく法案ではこれを法律でより明確化し、社会保障目的税化する、つまり根拠法に基づいて特定財源となって、政府は恒久的にこれに使う義務を負うというふうに強めるということになると思います。
#49
○愛知治郎君 もう一点確認なんですが、その部分というのは今回増税をする部分なんでしょうか。それとも、今までの五%分、それも含めて全て目的税化するということなんでしょうか。
#50
○国務大臣(安住淳君) 今、地方消費税を除くというふうな認識でございます。
#51
○愛知治郎君 では、地方消費税の分というのは今までどおりということでよろしいんでしょうか。改めて地方分も社会保障の財源として扱うような議論がされているというふうに聞いているんですが、それはないんですか。
#52
○国務大臣(安住淳君) 地方消費税を除く地方分の消費税収については社会保障財源化するということになります。
#53
○愛知治郎君 今、この点でもまだ議論、ちょっと時間がなくなったので飛ばしますけれども、次の議論に移りたいんですが、それでも明確化をしてはっきりとその使途を国民に提示をするというのが目的だと思うんですけれども、今の議論だけでもよく分からない部分がありますので、結局まだまだその議論が足りないということだけ指摘をさせていただきたいと思います。
 もう一点、次の議論に移りたかったんですが、交付国債についてお伺いをします。
 これは本会議でも委員会でも、もう衆議院でもさんざん議論をされていると思うんですけれども、何度聞いても私自身納得いかない、どう考えてもこれは空手形じゃないかと思うんですが、改めてこの交付国債についての認識を伺いたいと思います。
#54
○国務大臣(安住淳君) 本当にこの二か月間、毎日、交付国債の議論をしていただいております。
 元々、その交付国債まで行った経緯というのは、少し話をしますと、平成十六年の改正で、少なくともこの安定財源の確保と二分の一の恒久化というのはしましょうと、私はこれは本当に自公政権下での賢明な判断だったと今でも思っております。ただ、残念ながらその時点では、二分の一への引上げは決めましたけれども、それに充当する財源については実は決まっていなかったんですね。ですから、そういう点ではこの三年間も、御存じのように、臨時財源を確保してやってきたわけであります。
 今回、じゃそれができなかったのかと、これは宮沢先生や林先生からも随分、予算委員会でお叱りを受けましたけれども、やはり東日本大震災の財源確保というのは三党合意でありましたので、そういう点からいうと、やはりいわゆる税外収入等を含めてこれを充てるのは非常に難しくなってしまったと。そういう中で、今回、じゃどうやって二分の一の言わば欠けている分を充当するかというときに、私どもとしてこの交付国債を提案させていただいたと。
 交付国債は、御存じのように、これは積立金をまず使わせていただいて、それに対して交付国債でお返しをさせていただくというスキームなんですね。これに対して、自民党の御提案を見ると、いや、そうではなくて、つなぎ国債を発行して、消費税は必ず充てるということを前提につなぎ国債にしてやった方がいいと、そういうふうな話だと思うんですね。
 議論は、ゴールは一緒ですけれども、先ほどから申し上げているように、あるいはやっぱり方法論の違いはあるんですが、私は是非、そこは消費税を充てるということはコンセンサスは得られると思いますので、そのアプローチの仕方は十分、私はこの場でも議論させていただいていますけれども、政党間でも議論をすれば、いい意味での、何といいますか、解決方法というのは見付かるんではないかなというふうに期待はしております。
#55
○愛知治郎君 この議論、また時間を使ってしまいますので、一点だけ伺いたいと思います。
 これ、税法が、今回議論されているこの税法が成立することを前提に交付国債という議論をしていると思うんですが、税法が仮に不成立になったときにどのような状況に陥るのでしょうか、伺いたいと思います。
#56
○国務大臣(安住淳君) 消費税法という意味ですか。
#57
○愛知治郎君 はい。
#58
○国務大臣(安住淳君) これは、支払う根拠がなくなりますので、交付国債の発行は難しくなります。その場合は二分の一の財源をどういうふうに賄うかですが、これは積立金の方から二分の一分の充当ということになると思います。
#59
○愛知治郎君 それは十分賄えるという認識でよろしいんでしょうか。
#60
○国務大臣(安住淳君) いや、結局、二分の一足りない部分を、交付国債の制度が、法案が仮に通らない場合という前提ですから、これは交付国債の発行そのものは難しくなりますので、じゃ何で充当するかというと、現時点ではやっぱり年金の積立金をここから崩させていただくということになると思います。
#61
○愛知治郎君 相当問題があると思いますが、また改めての議論をしたいと思います。どうしても時間がなくて、これだけは触れたかったんですけれども。
 復興特別会計について伺いたいと思います。
 そもそもの目的の中に、これは復興にかかわる資金の流れの透明化ということがあると思うんですが、この点で一点、歳入についてなんですが、一般会計からの受入金というのがあります。この一般会計からの受入金の内訳を改めて伺いたいんですが、よろしくお願いします。
#62
○副大臣(藤田幸久君) 数字のことですから私の方からお答えをさせていただきます。
 復旧復興財源は、歳出削減や税外収入の確保にできる限り努めるという前提で、二十四年度予算におきましては、復興財源としての歳出削減と税外収入について一般会計から復興特会に五千五百億円程度、正確には五千五百七億円を繰り入れております。
 内訳は、昨年の八月四日の三党合意に基づく子ども手当の見直しが四千二百七十二億円、それから八月九日の方の三党合意に基づく高速無料化の見直しが千二百億円、それから復興財確法に基づくエネルギー対策特別会計保有株式の売却収入を原資とした決算剰余金二十億円というふうになっております。
#63
○愛知治郎君 改めて伺いますけれども、五千五百七億円、また子ども手当が四千二百七十二、高速道路で千二百億円ということでありますけれども、この数字に落ち着いた根拠というのを改めてちょっと伺いたいと思います。
#64
○副大臣(藤田幸久君) 落ち着いた根拠といいますのは、子ども手当法というのがございまして、その内訳からこの四千二百七十二億円というふうになっております。それから、高速無料化の見直し、これも三党合意の中でそういう立て付けになっておりまして、そこから出た数字でございます。
#65
○愛知治郎君 ということは、その無駄遣いの、元々子ども手当や高速道路の無料化というのは、無駄遣いの削減、予算の組替えでその財源を捻出するということで民主党が公約、約束をしていたことなんですけれども、その額がこの四千二百七十二億円と千二百億円ということでよろしいんでしょうか。
#66
○副大臣(藤田幸久君) 元々のこの三党合意の中でそういう数字が、子ども手当の場合には一万五千円、ゼロ歳から三歳までが一万五千円、三歳から十二歳までが一万円、中学生が一万円と、それから所得制限世帯と、そういう中からの積算でございます。
#67
○愛知治郎君 済みません。時間がないので随分はしょっちゃったんで質問もうまくなかったと思いますが、要は、民主党さんがよく言うのは、結局、復興財源のために使わざるを得ないので、子ども手当や高速の無料化、実現できなかったと言い訳に使われるのが絶対に許せないということで質問させてもらいたかったんですけれども、いいです、ちょっと時間がなくてはしょります。
 ちなみに、公務員の人件費を削減した、先日、法案が通ったんですけれども、削減するという法案が、今後この公務員の人件費の削減分をこの復興経費に充てるという計画であるのかどうか伺いたいと思います。
#68
○国務大臣(安住淳君) 与野党の合意で七・八%、二十三年度まで遡って合意を得ました。公務員の皆さんには大変申し訳なく思っておりますけれども、目下のこういう状況でございます。約二千七百億円ほど、これを二年間ということで、これは復興に充てさせていただきます。
#69
○愛知治郎君 では、ここの一般会計からの繰入れというところに入るということでよろしいんですか。
#70
○国務大臣(安住淳君) 基本的には入ると思います。
#71
○愛知治郎君 これは、あのときの議論でもいろいろ私も腑に落ちない点ありましたし、全体としての党としての合意ということで賛成をしましたけれども、公務員の方に言われました。そもそも、復興特別税、法人税や所得税ですね、これが課されているにもかかわらず、改めて公務員の皆さんに復興のための人件費の削減ということで二重にその財源のために貢献をさせられる、これは何かおかしいんじゃないかということを言われました。この点についての財務大臣の見解を伺いたいと思います。
#72
○国務大臣(安住淳君) 私も、それは見方によっては全くそうだと思います。ですから、誠に本当に申し訳ないと。だからこそ逆に、議員も身を切る覚悟でいろんな改革に当たらなければならない。
 他方、愛知先生、やっぱり国民の皆さんの目というものもやっぱり我々は考えないといけないと。今、やはりこの不景気の中で、やはり公務員の皆さんや政治に向ける目というのは非常に厳しいものがあります。大変よく仕事をやっていただいている公務員多数います。財務省においても、国税当局や税関の皆さんなんかが本当によく頑張ってくれています。自衛隊もそうです。しかし、全体の中で公務員改革をして、またその給与等の削減ということは、やはり国民の皆さんも強く望んでおられるところなので。
 私は、公務員の皆さんの仕事の適正な範囲、それから将来設計というものを、ちゃんと政治の世界で与野党で本気になってやっぱり考えないといけないときだと思います。ですから、そういう点では、負担ばかり強いてというふうに言われないように十分配慮をして、公務員の皆さんの生涯設計もきちんと成り立つような制度設計というのは是非与野党で話し合っていただければと思っています。
#73
○愛知治郎君 ありがとうございます。
 時間がなくなりましたので、お願いを一点させていただきたいと思います。
 新規採用の抑制の方針、公務員ですね、を出されているようですけれども、これは絶対おかしい話ですし、やっちゃいけないことだと思います。是非、財務省、そして金融大臣もそうですけれども、財務省、金融庁共に、この方針はおかしいと、しっかりと将来を見据えて新規採用をさせてくれと申入れをしていただきたいと、それはお願いをしたいと思います。
 最後の質問ですが、復興交付金について、実は今回の申請で配分が決まったうち、宮城県については五七%しか認められなかった。村井知事がこれでは復興庁ではなく査定庁だという抗議をしておりましたけれども、元祖査定庁と言ったら失礼ですかね、査定をする立場である財務省、しかも地元出身の安住大臣、この結果についての見解を伺って、私の質問を終わります。
#74
○国務大臣(安住淳君) 私も三か月ぶりに地元に帰って随分言われましたので、愛知さんもずっと仙台で怒られっぱなしかもしれません。
 少し申し訳なかったところもあるので、私も復興大臣と、それから今日は宮城県の村井知事にも直接会って申し上げましたが、やっぱりよくコミュニケーションを取って、そしてまず知事や大臣に上がる前のところで事前調整しっかりやればああいう数字は出てくるわけないので、そういう点では事務方を含めて県民の皆さんに何か不安を与えてしまったと思うんですね。別に査定するわけじゃなくて、中長期の課題も含めていろいろ出てきたので、取りあえずの三千億、あれ一兆五千億ありますから。長い目で見れば十分採択されるものもあるので、そういう意味では前さばきが一言で言うと悪かったんじゃないかと。そのことを十分注意して、県民の皆さんに県も国もやっぱり不安を惹起させないようにやっていただければと思っておりますので、なお御指導を賜れればと思っております。
#75
○愛知治郎君 終わります。
#76
○藤井基之君 三番手になりますので、大分通告した質問がもう出ておりますので、その辺は割愛をさせていただきたいと存じます。
 まず最初に、出ていない問題から行かせていただきたいと思います。
 金融庁さん、来ていただいています。AIJ問題について少し教えてください。
 御案内のとおり、企業年金の運用資金を委託されておりましたAIJ投資顧問株式会社の問題。約二千億円でしょうか、そのくらいの年金資産が消失してしまったと言われております。
 金融庁は、証券取引等監視委員会の報告を受けて、先月、二月の二十四日、AIJ投資顧問に対しまして行政処分を発しました。そして、同様な業務を行っております投資顧問会社というのが約二百五十社強存在するということもありまして、これは全ての投資一任業者に対して、顧客保護の観点からいろいろな情報を入手するためのいわゆる一次調査と、そういうふうに金融庁さんの方はおっしゃられておりますが、一次調査を行うと。そして、その情報入手の期限が、提出期限は三月の十四日までだったと、こういうふうに伺っているわけでございます。
 この一次調査の結果、どのようなものだったのか、簡単に教えてください。
#77
○国務大臣(自見庄三郎君) 今、藤井先生にお答えをいたします。
 二月二十九日に一斉調査のための報告徴求命令を発出いたしましたが、報告書の提出期限である三月十四日でございますが、までに全ての投資一任業者、これは二百六十五、先生御存じのようにございますが、全ての投資一任業者から提出をされました。現在、提出された報告書の記載事項については、業者に対して補正や訂正の指示を行うなど、精査、集計の作業中でございますが、できるだけ速やかに第二次調査の対象となる業者を絞り込み、より深度のある第二次調査を行ってまいりたいというふうに考えております。
 なお、第一次調査の取りまとめ結果については、できる限り速やかに概要を公表したいというふうに思っております。
#78
○藤井基之君 ありがとうございます。
 是非早急な結果の公表をお願いしたいと思います。
 そして、それを踏まえてとなるわけでございますが、この第二次調査、具体的にはどういった計画でやられようとされているのか、それについてお考えを教えていただけますでしょうか。
#79
○副大臣(中塚一宏君) お尋ねの第二次調査でありますけれども、まず今大臣から御答弁を申し上げましたとおり、今は一次の調査の結果を精査をしているところであります。その一次の調査の精査をした結果、第二次調査の対象となる業者を絞り込んでまいります。これは第二次調査においてより深みのある調査を行うためでございます。
 その第二次調査なんでありますけれども、今の段階では、できるだけ四月の上旬までに第二次調査の対象となる業者を絞り込んで調査を開始をし、できるだけ早く調査に入りたいと、そう考えております。
#80
○藤井基之君 副大臣にもう少しお尋ねしたいんですが、今、四月上旬までに客体を絞り込まれるというお話でございました。この一次調査のときも、手法として、例えばこういった手法が本当に適切なのかどうかという議論はあったと思いますし、省内でも検討なさったと思うんですね。そのときに、実際にこの調査をするいわゆるマンパワーの問題と客体数の大きさということから、一次調査は情報収集ということで終えられたと思うんです。
 じゃ、二次調査の方についてですが、これもさっき言いましたように、調査する側のマンパワーの問題があるわけです。そうしたら、これ、やみくもにその二次調査対象を広げるわけにもいかないんだろうと思うんですね。非常に粗く言いまして、二次調査の客体数、どのくらいの数の会社を想定されているんですか。
#81
○副大臣(中塚一宏君) それにつきましては、まず今の一次調査の結果を精査をしておるところでございます。その結果、必要とあれば二次調査を行うということでありますので、予断を持って何社ぐらいといったようなことは今のところ考えておりません。
#82
○藤井基之君 いずれにしましても、これ、顧客保護の観点からずっとやられているんですが、是非十分な調査をしていただきたいと思います。
 この最初の、金融商品取引法に基づき行政処分を発したAIJ投資顧問会社、この行政処分の内容というのは、いわゆる業務改善命令と一か月間の業務停止ということであったわけですね。業務停止の期間というのは、二月の二十四日、この命令が発出されましたから三月二十三日まで、つまり、あしたまでが業務停止ですと、こうなっているわけですね。あした以降、金融庁、どういう対応を取られるんですか。
#83
○副大臣(中塚一宏君) 今先生が御指摘のとおり、今AIJ投資顧問に対しまして検査を行っておるところでございます。明日以降でありますけれども、これは、必要があれば更に業務停止命令を延長するなりなんなりの措置をとり、実態解明に努めてまいりたいと、そう考えております。
#84
○藤井基之君 必要があればとおっしゃられましたけれども、そうすると、この業務停止命令が止まって、終わりましたと、そういうことは考えられるんですか。つまり、一か月の業務停止で、分かりました、AIJは結構です、無罪放免ですと、こうなる可能性もあるんですか。
#85
○副大臣(中塚一宏君) 無罪放免というお尋ねでありますが、現在調査を行っております。明日は一区切りということはまさに御指摘のとおりでありますけれども、更に調査をする必要があるのか、あるいは何らかの判断をする必要があるのか、今、証券取引等監視委員会が努力をしているところでございます。
#86
○藤井基之君 あした金曜日なんですよね。だから、あしたで止まっちゃえば、業務的に言うと行政庁の業務、次の月曜日になるわけですよ。間飛びますよね、下手すると。
 私は、この一か月間で例えば十分な調査ができていれば、当然、金融庁さんとしても結果の発表、公表されているのだろうと思うんです。それもないということは、当然のことながら、これはやっぱり引き続いてこの調査というのは継続されるべきだと、業務停止も継続されるべきだと私は考えておりますけれども、いかがですか。
#87
○副大臣(中塚一宏君) 申し上げましたとおりで、調査を継続する必要があれば調査を継続をいたします。今先生が御指摘のことを証券取引等監視委員会にもしっかりと伝え対応してまいりたい、そう考えております。
#88
○藤井基之君 ありがとうございました。
 今はAIJ投資顧問の問題ということで、AIJ投資顧問について、先ほどお話がありましたように、一次調査の客体というのは二百六十五社あったということですから、同様の業務というのを多くやられているわけですね。そうすると、私は、金融庁として、このAIJ投資顧問の問題というのはAIJだけの問題かどうかということをやはり十分検討していただかなきゃいけないと思うし、どうも話、いろいろな情報を取りますと、必ずしもAIJだけの問題じゃないんじゃないかという指摘も多々あるわけでございますね。そうした場合、金融庁さんとして、この投資一任業者等々のこういった業務をやられている業界に対して、どういった再発防止のための全体としてどういう体制をつくるか、そのような検討が必要だと思うんですけれども、いかがでございますか。
#89
○副大臣(中塚一宏君) 私ども、今回このような事態に立ち至ったことは本当に遺憾であると、そういうふうに思っております。今調査を継続中、検査を継続中ということであります。AIJについてもそうでありますし、その他の投資顧問業についても継続中であります。
 その調査、検査の結果を踏まえた上でですけれども、それこそ今回のようなこういう事案に至った原因がどこにあるのかと、入口の問題であるのか、あるいは監督の問題であるのか、受託者責任、委託者責任、いろいろな観点があるだろうと、そういうふうに思っております。そういったことを踏まえた上で、あらゆる選択肢を排除することなく、関係省庁、他の省庁とも連携をしながら金融庁、証券取引等監視委員会総力を挙げて再発防止及びその対策に取り組んでいきたいと、そう考えております。
#90
○藤井基之君 これは先般、自見大臣が国会答弁の中でおっしゃられて、この先どういった対応を取るかということについてはちゃんと事実を認識してからだというような御趣旨の御答弁をされておりまして、私もそれはそのとおりだと思うんですね。
 ただ、新聞報道等によりますと、この二十三日以降、AIJに対して証券取引等監視委員会が金融商品取引法違反の疑いで強制調査を行うんじゃないか、強制捜査を行うんじゃないかという報道もあるんですけれども、これはそういう可能性というのはあるんでしょうか。
#91
○国務大臣(自見庄三郎君) 藤井先生御存じのように、この証券取引等監視委員会、いわゆる独立委員会でございまして、これはもうよく御存じのように、これは証券というのは極めて株式でございますから自由主義経済、あるいはそういったことの本当に根幹の一つでございますから、そこに対する政治権力がどういうふうに介入していくかということは、そこは非常に慎重で微妙な私は問題だと思っておりますので、これは独立性が非常に法律上も担保されております。
 そういった意味で、私は実はこの証券取引等監視委員会に私が指示とか命令ということはもう法制上できない仕組みになっておりまして、ここには御存じのように検事出身の方もおられますし、委員長さんはたしか検事だと思いますし、国会の同意人事でございます。
 そういったところでございまして、そこはやっぱり法治国家でございますから、自由主義社会と時の政治権力とどういうふうにバランスを取っていくかということは大変大事なことでございますから、そういった意味で、今先生、どうだと、こういうお話でございましたが、私は全幅の信頼を置いて今大臣として、今、二十三日にこれ業務改善命令、また業務停止命令を出していただいたわけでございますから、その後も当然金融庁全体としては、非常に投資家保護、フェア・アンド・トランスペアレンシーといいますか、公正で透明性があって、きちっといろいろな利用をしていただく方の保護ということが非常に大きな任務でございますから、そういった観点に立って適時適切に判断をしていただけるというふうに私は信じております。
#92
○藤井基之君 大臣の今の御答弁のような方向でこれからお願いしたいと思います。
 AIJの問題を離れまして、二十四年度予算案関係の話を少しさせてください。
 古い話です。二十三年の八月十二日に閣議決定された財政運営戦略、いわゆる中期の財政フレーム、ここで歳出の大枠、基礎的な財政収支対象経費、二十三年度当初予算規模だった七十一兆円を上回らない、そういった方向にするということで、そして、財務大臣が頑張られて、二十四年度当初予算では約六十八兆円です、緊縮予算になりましたよと、そういう、昨年十二月の閣議後の記者会見でおっしゃられました。確かに、一般会計の歳入歳出の総枠につきましても、これ六年ぶりの対前年度マイナスということで、九十兆円強の額でございました。財務大臣がおっしゃられたとおり、確かに緊縮予算の方針を堅持しましたということ、そういった数字を見れば当たるんだろうと思っています。
 しかし、御案内のように、いろいろな方々が指摘されているように、例えば基礎年金の国庫負担分の二分の一と三六・五%の年金差額分、これについては年金交付国債で確保する。あるいは、私どもとしては本来当初予算で計上すべきだと思っておりましたが、二十三年度の第四次補正予算案に幾つかのものが計上されております。さらには、東日本大震災復興特別会計が創設されたと。このようなことを考えれば、実はこの二十四年度の予算規模というのは、これ実質的には過去最大になっておると、そういうふうに見るのが自然ではないかと考えるんですけれども、財務大臣は今でも二十四年度予算というのはこれは緊縮予算だと、そのようにお考えですか。
#93
○国務大臣(安住淳君) 藤井先生御指摘のように、この国会でもやっぱり補正の御審議、本予算の衆議院、今参議院で御審議いただいておりますけれども、六十八・四兆を私としては守りましたと。しかし、これに対して、いわゆる足し算をすると、復興会計の三・八兆、それから補正予算の中にも一部本予算でもやっていいようなものがめり込んであるのではないかと。さらに、交付国債ですね。
 そういう御指摘は確かにありますが、ルールに基づいて、また与野党合意に基づいてこれは、復興については特別会計でやるということで寄せさせていただきましたので、そこは御理解いただきたいと思います。
 それから、四次補正については確かにそういう御指摘もありますが、しかし、目下のタイの水害等、経済対策としてやっぱりやらなきゃいけないことや、基金の不足分が特に厚労関係出てきましたので、これは充当をさせていただきました。
 問題は、やはりそういう点からいうと、一般歳出の各省別予算をよく見ていただければ分かるんですが、実は全体に定員は例外なくマイナスにしましたり、それから、庁舎関係の総務関係予算等も全部、今まで初めて、ほぼ初めてでございますが、マイナスにさせていただいております。ですから、多分、復興等に関係するような省庁から見れば予算は事業執行を含めてあるかもしれませんが、普通のお役所のそれぞれの担当から見ると相当厳しい私は予算になっているんではないかなと、実はそう思っております。
 ですから、そういう点では、六十八・四兆というものは厳しい中にあっても守ったというのは一つの成果ではないかというふうに思っております。
#94
○藤井基之君 あと二、三、細かい問題かもしれませんけれども、大臣の御答弁をお願いしたいと思います。
 まず、今お話がありました交付国債、この理屈の話はもう何回もやっていますので、もう答弁されるのも飽きたと思われるので聞きませんが、交付国債発行額、幾ら予定されているんですか。
#95
○副大臣(藤田幸久君) 数字のことですから私の方からお答えいたしますが、二十四年度の基礎年金の二分の一と三六・五%の差額分である二・六兆円と、加えて、年金差額分が年金財政に現金として繰り入れられ、譲渡可能な国債で運用された場合に発生すると見込まれる、いわゆる運用収入相当額との合算額となります。
 運用収入相当額は、金利動向等によってこれは変動し得るわけですが、現段階では約〇・四兆円程度と見込んでおり、合わせて発行額は三兆円程度になるというふうに見込んでおります。
#96
○藤井基之君 三兆円という数字を今言っていただいたんですが、なかなか大きな額だろうという感じがしておりますが、この前提条件は先ほど来審議があるとおりでございまして、この後また是非財務大臣、財務省の頑張りを期待しなきゃいけないと思っております。
 少し前の議論になるんですが、今月の十二日に、参議院の予算委員会におきまして、我が党の宮沢議員の質問に対しまして大臣はこういう答弁をされているんですね。国庫負担差額相当分、これは年金積立金からのお金を受け入れますと、これは積立金の流用ではございませんと、これは積立金の取崩しですよと、こういう御答弁をなさっております。これ聞いていてなかなか分からなかったんですね。そもそも流用ということと取崩しという大臣の御答弁の中身について、一体何が違うということがおっしゃりたかったんですか。
#97
○国務大臣(安住淳君) 宮沢先生にはこの問題をもういち早くぎりぎりいつもやられておりまして、私も相当丁寧に説明したつもりでございましたが、私が、藤井先生、思っている流用というのは、積立金資産を他の目的に流用すると、つまり年金以外のものにやっぱり使うというのはそういう意味での流用でありますが、そういう点からいうと今回は、一部資産の現金化をさせていただきますけれども、それは交付国債でお支払をしますということなので、私は取崩しというふうに申し上げたわけでございます。
#98
○藤井基之君 多分、十二日もそういうふうに答弁していただいた方が、あのときテレビ入っていましたので、聞いている方から大分、何だあれはという、私どもも聞かれましたので、ありがとうございました。
 先ほど来、消費税の問題というのもいろいろ議論がされておりまして、党内でなかなか大変だという状況でございますので、是非、財務大臣にも頑張っていただきたいと思っておりますが、やはりいろいろなお話合い、お話合いというか話しかけが我が党にもあるように伺っておりますが、こういった大きな国民の関心事であるこういう消費税の問題等々については、事前にいろいろな協議をすることも重要だと思いますけれども、やはり平場で、国会の中で十分な審議をするべき問題だろうと思っております。先ほど愛知先生の御質問もありましたけれど、やはり私どもとしては法案の中身がまだ手探りの状況なんですね。これでいろいろと話をしましょうと言われてもなかなかしづらい、そういう状況にあるわけですね。もっとちゃんと精緻な議論をしたいと思っているわけです。そのためにも法案の取りまとめを是非御党で急いでいただきたいと思っております。
 繰り返しますが、年度内での法案提出、大丈夫ですか。
#99
○国務大臣(安住淳君) はい。何とか今議論をさせていただいて、我が党は本当にいろいろ困難な今まで課題がありまして、しかし、それは一つずつ丁寧に議論をして乗り越えてきた経緯もありますので、私は必ず取りまとめはしていただけるものだと思っておりますので、是非、年度内の法案提出をさせていただきたいと思います。
 藤井先生は厚労省長くて、ある意味ではもう専門家でいらっしゃいますので、社会保障の今、我が国におけるこの予算シェアの大きさと、そしてこれからのやっぱり財源確保については、もう誰よりも危機感を持っておられると思います。
 私どもも、予算編成を私初めてやらせていただきましたけれども、ほとんどの折衝は厚労省とということになるわけでございまして、そういう点では、自民党政権下で昔、大臣折衝ありましたが、今やもう総務相との大臣折衝が一回、厚労大臣との大臣折衝が七回というような、それぐらいやっぱりもう厚労関係の予算というものが日本の国の予算の大要を占めております。
 そういう中で、シェイプアップしないといけない部分、それから充実しないといけない部分、それから安定して財源を確保しないといけない部分、それぞれありますので、それは是非、私は、自民党の長年の知見も含めて与野党間での協議、そしてこの国会での法案の審議を経て、良き修正を十分、存分に図っていただいてコンセンサスが得られるいいものにしていただければ、私は国民の皆さんも安心できると思いますので、そうした場を四月以降、是非作っていただければと思っております。
#100
○藤井基之君 このような質問をするのは失礼かもしれませんけれども、もしも、先ほどの愛知先生の質問にもありましたが、消費税法案が出てこない、あるいは出たけれども法案が成立しない、こういう状況になった場合、この年金財源の問題というのは一体どういうことになるんですか。
#101
○国務大臣(安住淳君) 二分の一の恒久化は決まっているわけですから、三六・五%は今までどおりということになりますが、言わば、ここの欠落の部分については、やはり積立金をそれぞれから取り崩すということになりますので、それは交付国債等何らかの財源をちゃんと担保しないと国民の皆さんにやはり不安を与えてしまうおそれがあるというふうに思っておりますので、法案の成立を是非期させていただければと思っています。
#102
○藤井基之君 自見先生にお尋ねしたいと思います。
 先ほども質問がありましたように、御党の代表は昨日も記者会見なさっているようでございまして、消費税増税については反対であるという御趣旨の記者会見なさっております。ただ、今財務大臣からお話もありましたけれども、自見先生は社会保障問題に実は私以上にプロでございまして、そこの財源問題というものに大きな関心をお持ちだと思うんですね。巷間伝えられておりますように、国民新党さんは消費税増税に反対するという、先ほどの質問に、自見大臣は閣議のときどうするかということについて、まあこれから先の見通しについては答えられないという御趣旨の御答弁がありましたけれども、もう一度伺いますけれども、自見大臣、本当に消費税潰しちゃって大丈夫ですか。
#103
○国務大臣(自見庄三郎君) 藤井先生から大変貴重な御質問をいただきました。私、本職医者でございますから、二十八年前から社会労働委員会に入れさせていただいて、しっかり社会保障のイロハから勉強させていただいた人間でございまして、そういった意味で、社会保障の充実ということはもう、また長いとお叱りいただくかもしれませんけれども、私の政治家としてのライフワークでございまして、藤井先生にも大変いろいろお世話になったわけでございますが。
 そういったことでございますが、今度、消費税増税に関する法案が閣議決定されようとしたときの賛否についていかがだと、こういう御質問でございますが、大変、藤井先生の御質問でございますけれども、やっぱり今の段階では仮定の話でございまして、お答えするのは適当でないというふうに思っております。
 私といたしましては、国民新党の政策の一丁目一番地は郵政改革の推進であると考えておりますので、そういったことも考えながら、しっかり消費税、民主党さんでも今非常に、甲論乙論の大変重要な問題だという論議が進めているということでございますので、具体化に当たっては、今後大綱に対して寄せられた民意等も踏まえて、多面的、多角的に討議し、論議を尽くしていく必要があるというふうに思っております。
#104
○藤井基之君 ありがとうございました。
 ただ、三月内でそういう状況になった場合というのが、いつまでも将来の問題ではなくなるんだろうという感じがしておりますが、そのときまた自見大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
 話を、一体改革の大綱の問題に移らさせていただきたいと思っておりますが、昨年の十二月の二十一日に、予算編成の過程でありましたが、最終的に財務大臣と厚生労働大臣が合意をなされました。合意文書に署名をされました。題名は、「診療報酬・介護報酬改定等について」ということでございまして、二十四年度予算のある程度ポイントの一つだったと思います。
 そして、この二十四年度の診療報酬、介護報酬改定がなぜ意味あるかというと、この前文にも書かれているんですね。大体、こういう合意で、大臣間の合意でこういうことが入るというのは珍しいかなという感じもしないでもないんですが、前文でこう書いてある。平成二十四年度の診療報酬・介護報酬の同時改定は、社会保障・税一体改革成案、当時ですから成案ですね、大綱になっていない、成案の確実な実現に向けての最初の第一歩であると、そして、二〇二五年のあるべき医療・介護の姿を念頭に置いて以下の取組を行うと、こういう書き出しでスタートをしております。そして、診療報酬改定は全体、ネットでの改定率でございますが、これがプラス〇・〇〇%、こうなったわけでございます。
 この予算編成のプロセスずっといろいろと調べさせていただいておりましたが、財務大臣は一貫してこの報酬改定はなかなかプラス改定できる環境にありませんということをずっと言われていたんですよ。ところが、この改定を見るとプラスだと、プラス〇・〇〇でプラス改定だということで、これは財務大臣、この厚生労働大臣との覚書というのは、これ不本意ながら署名されたということなんでございますか。
#105
○国務大臣(安住淳君) 情熱にほだされて。厚労省の再三、本当にこの一か月間は厚労省との攻防でございました。
 しかし、そういう中で、私どもは、先生、薬価が御存じのとおりのような形で下がるので、その分どうするのかというのが一つの論点でした。もう一つは、診療報酬本体をどこまで、診療報酬本体そのものをマイナスということは当初は、結論から言うとないんですが、どこまで上げるのか、何を上げるのかということでいうと、様々な検証を財政当局としてはやはり提起をさせていただきました。
 ですから、結果的には、救急、産科、小児科、外科、これらのやっぱり負担軽減のためには何らかの財源措置は必要であろうと。それから、いつもこれは先生からも御指摘を委員会でもいただいていますが、地域医療、これの充実を図っていく。また、がんなどの最先端医療等についてのやっぱり充実は国民のニーズがあるということで、私もそういう点からいえば最終的にそのことに同意をいたしまして、結果として、今先生御指摘のように、〇・〇〇%ということになりました。
#106
○藤井基之君 副大臣、教えてください。今、〇・〇〇と言われました。結果として、これ医療費は一体幾ら増えることになるんですか。金額ベースで幾ら増えるんですか。
#107
○副大臣(藤田幸久君) 五千五百億円でございます。
#108
○藤井基之君 いや、ネットで。
#109
○副大臣(藤田幸久君) ネットで十六億円程度増加です。〇・〇〇四%。
#110
○藤井基之君 厚生労働省、来ていただいておりますのでお伺いします。
 今お話が、今年の四月一日、来年度の医療費改定の問題についてでございますが、この覚書の中は、注のところで、今、注のところのプラス〇・〇〇のお話をしたんで、その後になお書きがありますですね。別途、後発品の置き換え効果の精算を行うと、そういったことが書かれておりますが、厚労省にお伺いします。この精算効果として引き上げられた金額は幾らなんですか。
#111
○政府参考人(唐澤剛君) 後発品の置き換え効果の精算相当額でございますけれども、医療費ベースで約二百五十億円でございます。
#112
○藤井基之君 今、藤田副大臣から、いわゆる医療費は十六億円増えると言われました。そして、今、厚生労働省から、実はそこで計算されている以外に二百五十億円下げるよと、こういうふうに言われたんですね。
 そうすると、これ差引きすると、プラスが十六億円でマイナスが二百五十億円だと。これ、医療費全体はプラスじゃなくて、マイナスになるんじゃないんですかね。財務大臣、そういう認識でよろしいんでしょうか。
#113
○国務大臣(安住淳君) いわゆるジェネリックの使用促進に関連して医療費が減少する額をもちろん計上しているということを御指摘でございますけれども、これは、診療報酬の改定に合わせて、医療機関の診療のコストに支払われる診療報酬改定とは直接関係がないというふうに判断をしておりますので、改定率の計算には反映をさせておりませんでした。ですから、そういう点では別途計上させていただいたということです。
#114
○藤井基之君 それは、計算するかしないかというのは、そこで医療費全体を国民側にとっては高くなっているのか安くなっているのかという概念だと思うんです、プラスかマイナスというのは。そうすると、医療費は今のお話だとマイナスになる。つまり、トータルとしては安くなるんだという、そういうメッセージが非常に、このプラス〇・〇〇という数字からは出てこないんだろうと思うんですね。ところが、このなお書きで合意されているわけですよ。これを別途見込んであった。
 先ほど申し上げましたように、財務大臣は当初からこの目標があったから、若干プラスぐらいのんでもいいやと、こう思われたんじゃないんですか、違いますか。
#115
○国務大臣(安住淳君) いや、もうとにかくぎりぎりの交渉をさせていただいて合意を得ましたが、先生、ここの考え方は様々あると思います。
 ジェネリックは、今、日本では、厚労省に聞いていただければと思うんですが、先生一番御存じですね、二〇%台と。これはやはり新薬志向というのは非常に日本では強いわけですけれども、効能が同じであって国民負担が安くなるのであれば、やはりジェネリック医薬品の浸透というのはもっと図ってしかるべきだというのが私どもの考えなものですから、ここの部分では私どもの考え方を通していただいたということです。
#116
○藤井基之君 今、財務大臣からジェネリックというお言葉がございました。
 厚生労働省にお尋ねしますけれども、ジェネリック医薬品というのは、これよく言われる後発医薬品、先ほどの覚書の方には後発品とか、あるいは大綱にも後発医薬品という用語が出てまいります。そちらにジェネリック医薬品という用語は出てまいりませんですね。これ、後発医薬品とジェネリック医薬品って同じですか。
#117
○政府参考人(唐澤剛君) 私ども厚生労働省におきましては、後発医薬品とジェネリック医薬品は同義として用いているところでございます。
#118
○藤井基之君 同義だと言われますけれども、そうしたら、かつて厚生労働省は日本の例えば保険で使われているお薬の分類を発表されたことございますね。そのときは、先発品と後発品と、ほかに何がありました。
#119
○政府参考人(唐澤剛君) そのほかの漢方などの医薬品があると思います。
#120
○藤井基之君 そうすると、漢方なんかは後発品じゃないんですね。
#121
○政府参考人(唐澤剛君) 漢方につきましては、先発品でも後発品でもないその他の品目として、薬価基準上、計上しているところでございます。
#122
○藤井基之君 分かりました。厚生労働省が後発品とジェネリックは同義と扱っているというのは、それは御自由ですよ。でも、一般論で言ったとき、後発品とジェネリックと違うんじゃないんですか。
 例えば、よく言われる、世界の数字はこうだという数表を出されますよね。そうしたときに、ブランド名のもの、いわゆる先発品ですね、そしてそれに対比してジェネリックというのがあって、これで足して一〇〇%の数字になるんですよ。
 日本の場合は、先発品と後発品を足して一〇〇%にならないんですよ。あと二五%ぐらい、その他訳の分からないのが、それが漢方みたいなものだという。これ何かというと、例えば漢方薬なんというのは、外国の基準でいえば、一般用語でいえばジェネリック医薬品そのものじゃないんですか。
#123
○政府参考人(唐澤剛君) これはもう藤井先生の御専門でございますけれども、漢方につきましては、もう長い期間使用されてきていて定着しているということでございます。先生の御指摘のような、先発品、後発品のシェアの取り方をどういうふうに取るかというところは一つの御議論でございまして、実は私どもの方でも、現在は分母の方は全部の医薬品を入れております、御指摘のような。ただ、中には後発品のない先発品だけというような医薬品もございますので、こうした指標の取り方をどうするかということは、次の検討課題とさせていただきたいと考えているところでございます。
#124
○藤井基之君 この後発医薬品の推進策、大切だと思っております、私も。だから、それは是非積極的にやっていただきたいと思うんです。そして、そのために新たなロードマップを作成されるということを書かれているんですね。これ、具体的な検討スケジュールが決まっていたら教えていただけますか。
#125
○政府参考人(唐澤剛君) ただいま御指摘のございました後発品使用促進策に関する新たなロードマップでございますけれども、平成二十四年度中に策定するということを予定をしております。
 具体的なスケジュールについては現在検討中でございますけれども、できるだけ二十四年度の早期にその作成をしたいということで、を目指して進めてまいりたいと考えております。
#126
○藤井基之君 是非早期の検討をお願いしたいと存じます。
 時間もなくなりましたので、ちょっと一つ、一体改革の大綱で、今の後発品に対して、後発医薬品のある先発品の薬価を引き下げると、これ明示されていますね、明らかに。でも、今回の四月一日に施行される薬価の改定を見ますと、今回の後発品のある先発品の薬価引下げ、それはもちろん引き下がるんですね。だから、先発品については〇・八六%下げますと、追加的にですよ。ところが、併せて後発医薬品も〇・三三%下げますと、こう言われているんですよ。これ、いわゆる一体改革で示された内容を逸脱する、そういった判断を厚生労働省はしたということにならないんですか。
#127
○政府参考人(唐澤剛君) 御指摘のございました一体改革大綱でございますけれども、イノベーションの観点も配慮しつつ、後発医薬品のある先発品の薬価を引き下げるというふうにされておりまして、これは中期的、継続的な課題と認識をしております。
 今回の引下げにおきましては、後発品の置き換え効果の精算という位置付けでございまして、前回の改定と同様の考えで精算相当額の半分につきまして追加的引下げを行ったところでございます。その際に、今回は前回と異なりまして、先発医薬品も後発医薬品も含め業界全体で対応する必要があると、こういう合意が中医協で得られたこともございまして、後発医薬品のある先発品に加えまして、後発医薬品につきましても薬価の引下げを行ったところでございます。
#128
○藤井基之君 今、医療イノベーションの推進というような観点もあると、こうお話がありました。医療イノベーションの推進というのは、これは重要な政策目標であるというふうに私も思っておりまして、そのことについては論はまたないわけでございますけれども、医療イノベーションの推進という観点で、例えば今回の診療報酬改定については実際どのような配慮をされた、その後発品の引下げがそれだと、こうおっしゃられるんですか。ほかにはないんですか。
#129
○政府参考人(唐澤剛君) 医療イノベーション、非常に広い意味でございますけれども、この医薬品の分野ということでございますと、私どもは今回の二十四年度の改定におきまして、平成二十二年度から試行的に導入されております新薬創出・適応外薬解消等促進加算の試行をまず継続することとしたところでございます。
 また、この制度につきましては、適応外の解消ということだけではなくて、真に医療の質の向上に貢献する医薬品、こういうものを世界に先駆けて国内開発した場合の評価というものを含めて今後検証を行うということにしておるところでございます。
#130
○荒木清寛君 まず、財源なきマニフェストの問題点を冒頭指摘をいたします。
 政権与党の先般のマニフェストでは、四年間で十六兆八千億円の財源を確保するという約束でしたが、実際には財源は確保できず、政府は見通しの甘さを認め、謝罪の必要性に言及する国会答弁も度々しているところであります。
 昨日は、子ども手当に代わる新たな手当を支給をするための法案が衆議院の委員会を通過をいたしまして、可決をされまして、名実共に自公政権時代の児童手当を拡充をするということで決まったわけであります。
 事ほどさように、もうマニフェスト総崩れという様相ではないか、このように考えております。したがいまして、何回も何回も見通しの甘さをおわびをされることも必要かと思いますけど、しかし、ここまで来ましたら、そろそろマニフェスト自身をもう根本的、抜本的に見直して今後の政権運営に当たらないと、いろいろまた破綻を来すことになると考えますが、大臣の認識をまず尋ねます。
#131
○国務大臣(安住淳君) これは、政党間によってそれぞれ与野党での考え方の違いもあると思います。私どもの認識としては、子ども手当は児童手当という名前に戻りましたけれども、しかしやっぱり我々が提案して中学生も対象にして、私はより良い案にまた変わっていったと思います。所得制限等も御提案をいただきました。戸別所得補償や高校の実質無償化については、例えば賛否はありますけれども、私はこれについては、マニフェストが完全にこの部分について破綻をしたとは思っておりません。高速道路については、震災等もありまして、当時私も国対委員長でしたけれども、井上御党の幹事長からも御提起をいただいて、一定期間例えば東北地方についてはやりますけれども、その後はやはり見直した方がよかろうと。
 様々提案はさせていただいたもので、かなり実行したこともございます。ですから、全てをもってマニフェストを全否定ということではないわけであります。しかし、三党間での協議等を踏まえてより良いものにまたこれを変えていく努力というものは、私どもとしては随時またやらせていただきたいというふうに思っております。
#132
○荒木清寛君 政権交代後、三年続けて国債額が税収を上回る事態となっております。これはもう誰が見ても異例、異常の事態でございますが、私はこの根本原因の一つに、財源もないのにいろいろマニフェストで約束をしたということがある。もちろんそれだけではなくて、様々、状況の大きなこともありましたし、状況の変化もあろうかと思います。ただ、一番大きな原因は、マニフェストにこだわって財源もないのにいろいろやろうとするところにあるのではないか。だから私は、もう一旦見直したらどうかと言っているんですが。
 どうしてこういう三年続けてこんな予算編成になってきているんですか、端的に分析されて。
#133
○国務大臣(安住淳君) やっぱり、リーマン・ショック以降の日本の財政構造というのは大きく変わったと思います。税収の落ち込みもありましたし、また国債の発行をやはりそういう点ではせざるを得なかったと。税収が上がらないということは、やはりリーマン・ショックの影響というのは二十二年以降受けていますので、そうしたことがあったと。それからやっぱり社会保障の自然増の部分というのはどうしても増えましたし、先生の御指摘のところでいえば、そこに子ども手当等の言わばマニフェストの予算も含まれているではないかという御指摘もありますけれども、しかし社会保障の自然増というものも、これ積み上げてきておりますので、そうしたことを含めて、やはり上向き加減であった税収、それから景気の状況がリーマン・ショックでがくんと落ちて、そこでやはり日本の税収構造、歳出の在り方というのはやっぱり構造的に変わってしまったというのが一つの私は大きな理由だと思っています。
 なお、戸別所得補償なんかは、無駄だという御指摘もあるかもしれません。しかし一方で、これは財源は農林省予算を増やしているわけではなくて、土地改良等の予算を、これ五千億近くあったものを半減をしたりして財源を充当しています。
 その賛否については様々あると思いますが、そうしたことから考えれば、政策を行ったことでマニフェストをやったから大幅に予算が増えたというよりは、私はやっぱり税収が落ち込んで、経済予備費等も盛り込んで様々やった結果だというふうに思っております。
#134
○荒木清寛君 税収が構造的に減ったというのであればなおさらのこと、もうこれはできないといってどんどん整理をしていかないといけないのではないか、このことを申し上げたいわけです。
 次に、消費税増税問題、先ほどから論議されております。これは、四年間消費税増税をしないとしてきた約束をほごにして法案を提出をしようとしているわけですから、与党内がまとまらないのは当然として、国民も納得をしないと私は考えます。
 我が党は、消費税率のアップそのものに反対をしているというわけではありません。これは、社会保障の財源として確保しなければなりませんが、ただその前提条件として、景気対策をしっかりする、あるいはまず行政改革を徹底するということがあるではないかと。こういう前提条件を抜きにして税率アップに突進されても、これは我々は賛成しかねるということを言っているわけであります。
 与党の中をまとめるのも大変だと思います。しかし、まとまっても、これは野党が賛成をしなければ法案は通らないわけでありますから、我が党が様々な場で言っている税率アップの前提の諸条件については誠心誠意、これは聞き流さないで、受け止めて対応してもらいたいと考えますが、大臣はどうでしょうか。
#135
○国務大臣(安住淳君) 石井政調会長からも具体的に提案をいただいております五つの改革ですね、社会保障全体像をまず提示しなさいと、それから景気の回復を図りなさい、それから行財政改革を徹底をして、その先に使い道というものを社会保障に限定をすると、消費税に限らず所得税とか様々な、資産税を含めて全体のパッケージで議論すると、公明党の皆さんの御主張はこの五つの条件ということだったと思います。
 私もそのことを、どういう順番でやるかということは別にして、同じような認識というものは民主党も持っております。消費税については、こうしたことはあるにしても、肯定的なお考えであるということはもう私どもも存じております。
 そこで、一つずつこれをどういうふうにやっぱりクリアしていくかと、五つの条件をですね、そのことが非常に重要だと思います。
 年金の部分について、公明党の先生方から我が党の試算について大変お叱りは受けております。ですから、この年金のことについては今の現時点では話し合うというところまでまだまだ行き着いておりませんけれども、社会保障の充実に関しては、例えば子供、子育て、それから医療、年金、介護、こうした部分部分についてしっかりと私は提案をさせていただいて、話し合う余地というのはあるというふうに思っております。今国会でも幾つかの法案は出させていただきますので、そうしたことをベースに是非話し合っていただきたいと思います。
 あと、景気の回復は、先ほどから塚田先生始め様々御提起いただいておりますが、私どもも何とかこのデフレから脱却をして、やはり成長に向けて、これは税だけでなくて、やっぱり成長戦略、様々な規制緩和、そして金融、財政一体となった取組の中でこの回復というものをしていかなければならないと思いますし、行革については、七・八%をお認めいただきましたけれども、独法、それから特別会計の改革、さらには、我々議員自らが身を切る覚悟、そういうものを実際に実行していくということを更に具体化していかなければならないと思います。
 最後に、やはりしっかりと社会保障に限定して使うということに関して言えば、地方に今使っていただいている分は別にしても、社会保障目的税化をやりますから、四つ目の部分については私どもと言わば考え方は同じではないかなというふうに思っております。
 全体に、所得税の今のフラット化をどういうふうに累進性を高めていくとか、さらに、二重課税問題等については今後、国会の中でも十分議論をしていただいて、そうした意味では、五つの問題提起の五つは私どもも全く同じような問題を持っておりますので、消費税の議論と同時に様々な政党間での協議、またこの議会の中での話合いというものを進めていただければと思っております。
#136
○荒木清寛君 幾つかお尋ねしたいのですが、行政改革ですね、これは国家公務員の給与を臨時特例的に下げただけで十分であるということにはならないと思います。議員歳費の削減についても我が党は主張しておりますけれども、まだ今議論が始まったばかりですね。という中で、もう増税だけ先に決めてしまおうとしているんですけれども、この法案でそういう行政改革というのはどう担保するんですか。言われたことは分かりますけれども、実際どうこれは担保するんですか。幾らそれで出すとか何をするとか、どういう道筋が描かれるんですか。
#137
○国務大臣(安住淳君) ある意味で、先生、行革は、私はもう、与謝野前大臣はこれはローマ帝国以来、永遠の課題だと。私は、終わることのない闘いだと思うんです。これは立法府にとっても、やっぱり行政府の改革というのは常に求めていかなければならない。そういう中であると、ここまでやれば税金を上げてもいいよというふうな条件でこれをとらえるのか、それとも恒常的にやることによって国民の信頼を得ながらやはり税の問題を扱うかというと、私は後者の立場に実は立っております。
 ただ、今回、やはり公務員の給与の引下げを行いました。それから、今、新規採用については賛否いろいろあります、ありますが、全体のパイをやはり少なくしていかなければ総人件費の削減はできませんので、そういう点では、希望退職制度を、早期退職についても昨日副総理は初めて言及しましたが、そうしたことを踏まえて、マンパワーの部分を、まあ増やすところもありますけれども、大幅に削減をしながら経費の削減に努めていくと、そこがやっぱり重要だと思います。
 それから、先生御自身も今言っていただきましたけど、我々自身の身を切ることを、昨年は、山口代表の御提案もあって、年間三百万というところでこれは話し合いました。話し合って合意をしたときの与党側の当事者は私でございます。今後、これから年度末にかけて、多分これは十分与野党の先生方、政党責任者で話し合っていただけると思いますから、この歳出削減というものは、歳費の削減は是非やっていただけるものだと思います。
 私は、問題はやっぱり特会とそれから公益法人の改革をどういうふうに進めていくかと。これはなかなか額で幾らというふうには今の段階では書けませんけれども、しかし、前の塩川財務大臣が常々申し上げていた話でいえば、やはり母屋と離れで、離れで牛肉、すき焼きを食っていて母屋はおかゆをすすっていると。
 そういう点からいうと、やっぱり特会改革に着眼をして、当時自民党は三十二たしかあった特会を十七にしました。私は、これは十分効果はあったと思います。今後、これから提案をさせていただく特会改革では更に十七を十一にいたします。この中には、最も特別会計の象徴的な社会資本整備計画の中の道路特会等を廃止をすることになります。そういうことをやることによって、定量的に今申し上げることはできませんが、離れをそれだけなくしていけば、勘定も半数にしますので、私は大きな改革につながっていく。そういう意味では、そういうことを絶えずやることによって国民の皆さんの理解というものを得ていきたいと思っております。
#138
○荒木清寛君 特会改革もそのとおりですけど、もう政権を取って二年半たつんですよね。この間、何をされてきたんですか、そこまで言われるんでしたらね。
 今になって急に言われたって、もう消費税増税の口実として言い出したとしかこれは受け取られないわけでして、そういうことで本当に行革についての今の政権与党の姿勢が理解されるというふうに、大臣、お考えですか。
#139
○国務大臣(安住淳君) いや、土光臨調以来、これはもう徹底的にやっぱり恒常的にやっていくしかないと思うんです。ですから、歩みを止めたら必ず国民から厳しい指弾を受けるということだと思います。地方自治体も、三千三百あった地方自治体を千八百にしました。それは、行政サービスの面でそれがいいか悪いかという議論は別にして、そのことで首長さんもそれから議会の議員も大幅に減ったことは事実であります。
 我々自身も、消費税があるなしにかかわらず、やっぱり納税者に対して納得のいく、納得をしていただけるような公的な部分での、公的セクターの改革というのはやらないといけない。特に消費税をお願いするときには、特段のやっぱりそういう努力が必要だというふうに思っております。
#140
○荒木清寛君 経済対策についても申し上げますが、もちろん政府も成長戦略をお出しになっておりますし、内容はすばらしいと思います。しかし、政治のリーダーシップが発揮されていないというか、実際に、ではそれがどれだけ具体化したかというと、心もとないと言わざるを得ません。
 我が党は、二月三日に総合経済対策の緊急提言を出しまして、藤村官房長官にも提出をさせていただきました。その中で、防災・減災ニューディール政策ということで、端的に言えば、地震対策にしっかりと公共投資をすべしだ、こういう提案をさせていただいたわけですが、こうした提言については、政府はどういう対応をされますか。
#141
○国務大臣(安住淳君) 二月三日に公明党の皆さんから、総合経済対策に関する緊急提言をいただきました。特に、防災・減災対策と、それから金融政策についての御提案を柱にしたものでした。あの十ページから成る文書を私も細かに読ませていただきました。
 一つずつ御報告すると時間が掛かりますので、先生これ、資産買入れについて当初は八十五兆という提案をいただきましたけれども、日銀は結果的には十兆円で六十五兆にこれを拡大をしましたし、そういう意味では御提言についてかなり方向性としては同じような対策というものを私どもも打たせていただいているのではないかと思います。
 防災・減災ニューディールにつきましても、特に、これは全国防災等で小中学校の耐震化等をまず御提案をいただきました。それから、老朽化したインフラ整備の更新をすべきじゃないかと。今私も、主計局にはこれはやっぱりやった方がよかろうと。特に、東京オリンピック前後の五十年近くたった公共施設の老朽化について、今総点検を国交省がしております。具体的にこの更新時期に本格的に入って山を迎えるのが、何か大体十年後ぐらいだというんですね。それに向けて、やはり私たちとしては必要な予算というものの措置は付けていくつもりでございます。今度の予算でも震災復興プラス全国防災については、そういう点ではここに御提案をいただいた部分というのは盛り込んでいるのではないかと思っております。
 中小企業への円滑化法の期限の延長も、自見大臣の方で提案をさせていただいております。
 それから、JBICについても御提案をいただきましたけれども、これも我々としては既に十兆円の資金の積み上げをやりまして、海外展開を日本企業がしやすいようにと。
 ですから、そういう点では、二月三日に御提案をいただいたものというのは、私どもの解釈ではかなり今度の予算等にも反映はさせていただいているというふうに思っております。
#142
○荒木清寛君 私からも自見金融担当大臣にお尋ねをせざるを得ないといいますか、お尋ねをしたいと思います。
 今週のNHKの討論番組で御党の亀井亜紀子政調会長は、辛辣に言われております。前もテレビでありましたですね。民主党は国民にうそをついた、連立合意でも消費税を上げないとしながら一方的に約束を破ることは認められないと発言をされまして、非常に歯切れが良かったわけであります。
 自見大臣も同様のお考えでいらっしゃいますか。
#143
○国務大臣(自見庄三郎君) 私は、基本的には、もう先生御存じのように、三党合意を結んだときの、小さな政党といえども国民新党の政調会長でございましたから、あの文書を直嶋当時の民主党の政調会長、それから阿部さん、社民党の政審会長とも作らせていただいて、当然、幹事長・党首会談に上がったわけでございますが、あの中で、政権がもし、政権交代の前の選挙でございましたから、もし政権交代をすれば、消費税は政権を担当している間は上げないということを書いたのは事実でございます。
 しかしながら、同時に、今回の案は、野田総理も何回も予算委員会で言っておられますが、これは二〇一四年から上げることでございまして、これは鳩山総理も何回も総理大臣として予算委員会で、消費税を論じることを一切禁止したのではないんだということを何度も言われまして、そういった意味で今回の話に落ち着きますが、二〇一四年からということでございまして、これは、与党の実は社会保障・税一体改革大綱というのがございまして、この中には国民新党の下地幹事長、それから亀井亜紀子政調会長がメンバーとして加わっておりまして、政府・与党の社会保障改革会議で論議が行われて今年の一月六日に同本部で決定されたわけでございまして、社会保障・税一体改革案とほぼこの大綱は同じ内容のものであり、私としては閣議で署名させていただいたものでございました。そういった意味で、私は党としてこれは正式に了承しているものだというふうに理解をしております。
#144
○荒木清寛君 次に、二重ローン問題につきまして、まず金融担当大臣にお尋ねをいたします。
 個人版私的整理ガイドラインにつきましては、昨年八月二十二日に適用が開始されて以来、相談件数の割には債務整理開始の申出に至る件数が少ないということがしばしば指摘をされてきました。
 これまでも運用改善策は講じているとは承知をしておりますが、しかし、当初予想したほど支援実績が伸びていない要因について、金融担当大臣の見解をまずお尋ねいたします。
#145
○副大臣(中塚一宏君) 私的整理ガイドラインについてのお尋ねでございます。
 先生御指摘のとおり、今までも国会で度々御指摘をいただいてまいりました。三月十六日時点で、個別の相談のあった件数は千七百八十八件でございます。申出に向けて登録専門家を紹介をして準備中の案件、あるいはその債務整理回収を申し出た案件の合計が現在四百八十九件ということになっておりまして、債務整理に向けて手続中ということになっています。
 この数がなかなか増えていかない理由ということなんでありますけれども、まず返済にお困りになられた方が金融機関に御相談をされて、金融機関はその相談された方の返済の条件変更に応じる場合もございます。中小企業金融円滑化法等もお認めをいただいておりますから、そういった形でリスケに応じる場合もあるということでありますし、それからあと、被災者の中にはこれからその地域の復興計画がどうなっていくのかというのを見極めたいという方でありますとか、それからあと、原子力の損害賠償でありますけれども、これの動向等も見極めたいと、そういったことからガイドラインの利用は控えておられるという方もおられるやに聞いております。
 ただ、私どもといたしましては、こういった制度があるんだということについてはこれからもしっかりと周知徹底をしていきたい、そういうふうに思っております。
#146
○荒木清寛君 そもそもあの二重ローン問題の出発点は、個人版について言えば住宅ローンというのが典型的に想定されるわけですけど、既往の債務を何とか整理をして、でき得れば再建に向けて出発できるような支援をするということですから、そうした意味では様々改善の余地があると思いますので、私も今後更に指摘をしたいと思います。
 そこで、ちょっと観点を変えてお尋ねしたいんですが、東日本大震災では地震、津波、原発事故による被害が甚大であることはもう論をまちませんけれども、地域によっては液状化による建物被害も相当に深刻であります。
 液状化による被害を受けた住宅ローンの借主、借り手に対しては、この個人版私的整理ガイドライン等の適用に当たって金融庁として何らかの配慮をしているのか、注意を払っているのかどうか、説明願います。
#147
○副大臣(中塚一宏君) お尋ねの液状化による被害を受けた住宅ローンということでありますけれども、私的整理ガイドラインの「対象となり得る債務者」というところがございます。この「対象となり得る債務者」で、「東日本大震災の影響を受けたことによって、住宅ローン、事業性ローンその他の既往債務を弁済することができないこと又は近い将来において既往債務を弁済することができないことが確実と見込まれる」というふうに規定をしてございます。東日本大震災による液状化現象などによって債務の返済が困難になった被災者の方もガイドラインの対象になるというふうに承知をいたしております。
#148
○荒木清寛君 対象になるわけですけれども、では実際、そういう、報道等を見ましても、液状化の地域は相当、新興住宅といいますか、ローンを借りて建てられた方もたくさんいらっしゃると思います。実際、そうした方がこの個人版私的整理ガイドラインをどの程度利用されているのかという、そういうデータはあるんですか。
#149
○副大臣(中塚一宏君) 液状化の方がお使いになられているかどうかというデータは実は手元にはございませんが、先ほど申し上げました、累計で千七百八十八件、債務整理を申し出た、回収を申し出た案件が四百八十九件ということでありまして、それから債務整理が成立した案件というのは五件というふうに聞いております。でありますので、この液状化案件という意味では数件程度ということになろうかと思います。
#150
○荒木清寛君 政府も液状化被害への対応はもちろん対策をされているわけでして、国土交通省にお越しをいただきましたのでお尋ねしますが、第一次補正予算で住宅金融支援機構による融資というのが液状化被害者に対する対応分としても掲げられております。具体的には、災害復興住宅融資の金利引下げ、当初五年間の金利ゼロ%と、もう一つは災害復興宅地融資を新設と、敷地被害のみの場合に適用、金利は先ほどと同様というメニューは掲げられているんですけれども、実際、こういうものを使って液状化、地盤を直したり、あるいは建て替えたりという液状化の被害者というのはどの程度いらっしゃるんですか。
#151
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。
 今回の大震災に当たりまして、住宅の再建というのは非常に重要な課題であるということで、今委員御指摘のような金融支援機構の措置を講じさせていただいたところでございます。
 この融資実績ということでお答えをさせていただきたいと思いますけれども、大変恐縮でございますが、融資をお申込みになる方から液状化かどうかということをいただいておりませんので、総数でのお答えをさせていただきます。
 二月末現在で、災害融資関連の相談を受けた件数、これは約二万三千三百件でございます。そのうち、災害復興住宅融資の申請を受理した件数、これが三千九百七十三件でございまして、このうち敷地整備の資金を御要望された方が四百二十一件となってございます。二月末現在で、融資実行の件数は七百八十三件でございまして、このうち敷地整備の希望者は五十七件でございます。宅地のみの融資ということで申請を受理させていただいた件数は五件、融資実行件数は一件ということでございます。
 以上でございます。
#152
○荒木清寛君 承知しました。
 そこで、金融担当大臣に再びお尋ねいたしますが、国土交通省又は金融担当大臣、どちらにお答えいただいてもいいんですが、昨年十一月に液状化被災自治体と国土交通省の意見交換会が持たれまして、そこでも幅広い支援を求める意見が寄せられております。先ほどの支援策については一定の理由はあるということは承知をしておりますが、その上で去年の十一月に開かれた意見交換会での要望でありますので、この液状化被害を受けた個人等に対し、金融融資面でもなお一層の対応が必要であると考えますが、金融担当大臣あるいは国交省の見解をお尋ねいたします。
#153
○政府参考人(井上俊之君) 融資に関しましては先ほど申し上げたとおりでございます。それとは別でございますけれども、液状化対策推進事業というのを三次補正で新設をいたしておりまして、公共事業であります道路などの整備、道路と敷地の境界のところまで改善措置等を行うような措置を行ってございまして、これと融資を併せて実行していただくようなケースもあるんではないかというふうに思っております。
 以上でございます。
#154
○荒木清寛君 せっかく大臣に答弁していただくわけですから一言申し上げますと、液状化の方を含めた被災者に対する住宅資金の貸付けについて私は更なる対策が必要であると考えております。なかなか新たに借入れ、既存の債務を整理するだけで精いっぱいですから、新たに借入れをして再建をしようというのは相当困難が伴うと思います。住宅支援機構でも、当初五年間は金利ゼロという、こういうメニューを用意していただいているんですけれども、私は更にそれに加えて、もう金額を限定してでも、限定する必要があると思いますけれども、一定の範囲でもう政府が保証して、こうした住宅資金については借入れができるようにする、そのぐらいの思い切った対策をしないと、なかなか住宅の再建あるいは液状化への対応ということが進んでいかないのではないか、このように考えておりますが、大臣の決意をお尋ねしたいと考えます。
#155
○国務大臣(自見庄三郎君) 荒木議員にお答えをさせていただきます。
 液状化被害の話、また二重債務問題、大変公明党さんは最初から御熱心でございまして、何度も私は予算委員会で公明党の議員の方から御質問をもう本当に早い時点で受けたことを鮮烈に覚えておりますが、今、先生もいわゆる二重債務問題に関しては、被災者の要望等に真摯に耳を傾けつつ、被災者の個々の事情を踏まえたきめ細かな、いろいろな先生御意見言われましたが、対応していくことが大事であり、また官民の力を結集して支援していく必要があると思っております。
 先生も御存じのように、公明党さん、民主党さん、自民党さんでこの支援機構もつくっていただいたわけでございまして、そういった意味で、金融庁といたしましても、被災者の生活再建、それから事業再生を金融側もしっかり下支えするべく引き続き全力を挙げて取り組んでまいりたいというふうに思っております。
#156
○荒木清寛君 大臣がお答えになられましたような、金融が下支えする、この具体策について更に拡充するように私は今後も政府に求めてまいりますので、どうか真剣に受け止めて検討していただきたい、このように申し上げて、質疑を終えます。
#157
○委員長(尾立源幸君) 午後一時二十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時十八分休憩
     ─────・─────
   午後一時二十分開会
#158
○委員長(尾立源幸君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、財政及び金融等に関する調査を議題とし、財政政策等の基本施策に関する件及び金融行政に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#159
○中西健治君 みんなの党の中西健治です。
 本日は、AIJ問題についてお聞きしたいと思います。金融庁と証券取引等監視委員会にお聞きしていきたいというふうに考えておりますが、AIJ問題に関しましては、厚生年金基金の運用ガイドラインの見直しですとか、金融商品取引法上のプロ、アマといった投資家の区別といった、そうした問題に矮小化させてはいけないというふうに考えております。厚生年金基金の制度の在り方ですとか、広く年金行政の在り方、こうしたものも問われなければいけないというふうに考えておりますが、今日は、そうした厚生労働省に絡むところではなくて、金融庁及び先ほど申し上げましたとおり、証券取引等監視委員会、こちらに質問をさせていただきたいというふうに考えております。
 AIJ投資顧問に関しましては、以前から運用実績の信憑性を問う声が年金基金やコンサルタントの間で出ていたですとか、さらには雑誌などでもおかしいのではないかという指摘もされていたにもかかわらず、証券取引等監視委員会は今年の一月になって初めて実地検査に乗り出したということですけれども、こうした声が上がっていたのであれば、対応が遅きに失したのではないでしょうか。
#160
○国務大臣(自見庄三郎君) 中西議員にお答えをいたします。
 このお話は、私も記者会見でも申し上げたわけでございますけれども、実はそういったネガティブな申込みもあったのもありますが、実は、年金専門の「年金情報」という、週に二回出している、日本経済新聞が出資する格付投資情報センター、R&Iでございます、年金情報誌でございますね、毎年ごとに年金基金や主要企業へのアンケート調査の結果である年金顧客評価調査を掲載しておりまして、この中では、AIJ投資顧問は、実に、これはいろいろ先生は御専門でございますが、アクティブ運用能力の定量評価では、二〇〇七年から五年連続、二〇一一年まで実は一位でございまして、そういったプラスの評価もございまして、また、シェアを増やしたい運用会社というのは、これは二〇〇八年一位、それから一〇年も、二〇一〇年一位ということでございまして、こういった実はプラスの評価もあったわけでございまして、そういった意味で、今先生が挙げました、いろいろマスコミでも言われておりますけれども、中には我々がきちっと調査をさせていただいて、それが事実でなかったというようなことをきちっと報道したところもございますが、事実として申し上げれば、監視委員会の情報受付窓口に対して寄せられた情報のうち、AIJ投資顧問についての情報が提供された件数は、〇五年、平成十七年以降今回の検査開始までにおいて四件、四件でありまして、そのうち匿名での情報提供は三件、実名での情報提供は一件でありました。
 なお、監視委員会の情報受付窓口には毎年約六千ないし七千件の情報が寄せられているところであり、そのうち金融商品取引業に対する情報が大体年間一千件程度でございまして、また、金融庁の利用者相談室に寄せられた情報には、二〇〇八年、平成二十年でございますが、四月以降今回の検査開始までにおいてAIJ投資顧問に対する情報提供、これは苦情相談を含むんでございますが、受け付けた実績はございません。
 そういった意味で、また、海外のマネーロンダリングに関する規制当局から金融庁及び証券等監視委員会に対して、AIJ投資顧問についての情報の照合があったことは確認されなかったということでございまして、これは玉石混交と申しまして、こういったことを新聞で発表しましたので、ひとつ先生にも是非、情報というのは、一般的に申し上げますと、寄せられた情報の内容を検討し、その情報の重要性、有用性の程度において必要な対応を行うことは大事でございますが、こうした必要に応じてヒアリングに応じ、さらに検査を実施するという仕組みになっております。
#161
○中西健治君 できれば簡潔に御答弁いただきたいと思います。
 プラスの評価というのは人気ランキングですから、要するにうその情報に基づいてこれだけ運用利回りが出ているからということで人気ランキングが定量的に高かったということですから、それはプラスの評価を金融庁がするということ自体もおかしいんではないかなというふうに思います。
 今のお話ですと、要するにクレームが余りなかったから結局怪しいと思わなかったということのようですけれども、自見大臣、予算委員会で、どういうところに検査に行くのかという質問に対し、そういったくだりで、リスクベースで選択した上で検査先を決めているということをコメントされておりましたけれども、このリスクベースというのは分かるようで分からないような言葉ですので、どういう意味なのか、大臣じゃなくて結構ですので、お答えください。
#162
○政府参考人(岳野万里夫君) 監視委員会でございますが、大臣が国会で御説明いただきました証券検査の選定の考え方、これは私ども監視委員会の方で決定して公表しております証券検査の基本方針、これを御説明いただいたということでございますので、その内容、考え方につきまして監視委員会の方から御説明をさせていただきたいと存じます。
 証券取引等監視委員会の検査対象業者数は、金商法の施行を含む数次の制度改正を経まして、現在約八千社程度となっております。一方、私どもの検査体制は、拡充をいただいてはおりますけれども、なかなか、例えば外国ではホリゾンタルレビューなどという表現で、言わば全数検査というようなことも手法の一つとしてはあるわけでございますが、とてもとてもそういうことはできないと。こういう状況の下で、私どもとしては、できる限り効率的、効果的な検査の実施が不可欠というふうに考えております。
 そのためには、一定の情報の収集その他の作用によりまして、何とか検査対象先を絞り込むという作業が必要でございます。私どもは、特定の業者さんについてリスクがないとか、そういった判断はいたしません。むしろ、全ての業者さんに大きなリスクがあると思っておりますが、限られた資源を使って現実にどの業者さんに立ち入るか、それを判断するときに、業者の業態ですとか規模その他の特性あるいはその時々の市場環境等に応じまして、様々な情報を収集、分析して、検査実施の優先度を判断しております。これを称してリスクベースというふうに呼ばせていただいているところでございます。
#163
○中西健治君 情報の収集を通じてリスクが多くありそうだと、相対的に多くありそうだというところに入っていくという御説明だと思いますけれども、そうであるならば、なぜAIJが後回しになったのか、それを説明していただけますか。
#164
○政府参考人(岳野万里夫君) 情報の収集の点からのお尋ねでございます。
 先ほど大臣からも御説明申し上げましたが、これまでにAIJ投資顧問につきましては、私どもの情報受付窓口には四件の情報提供があったところでございます。
 先ほど大臣からは、全体としては一年間に六、七千件と申し上げましたけれども、私ども、寄せられた多数の情報を一つ一つ大事に拝見はさせていただいております。ただ、その内容ですとか情報提供者は様々でございまして、先ほど申し上げました絞り込みをしていく検査監督の優先度を判断する際の重要性、有用性の程度には、正直申し上げまして差があるというのが実態でございます。
 私どもとしては、そういう中で、繰り返しになりますけれども、必要と認められた場合にはヒアリングを行い、更に必要と認める場合には検査に立ち入るということでございます。そういったオペレーションをこれは決して怠ることなく、手を抜かずに一生懸命やってきたつもりでございますが、結果としてAIJ投資顧問に対する立入りは今年の一月ということになったという事情にございます。
#165
○中西健治君 ポイントは、苦情がたくさんある中でAIJに関しては四件だったということのようですけれども、顧客からの苦情は四件だったかもしれませんけれども、業界内ではいろんな声が上がっていたと聞いています。そうした業界内の声というのを拾い上げる、そういったことは金融庁、証券取引等監視委員会はできていないのでしょうか。やっていないのでしょうか。
#166
○政府参考人(岳野万里夫君) 先ほど申し上げました数字の件数は、私どもの情報受付窓口というところの件数でございます。それ以外に業界の中でいろいろなうわさなり情報があったではないか、そういうものを吸い上げることはしていないのかということでございますが、私どもといたしましては、市場関係者との対話ということも重視しておりまして、そういう形式的な情報受付窓口以外での対話も重視はしてきているところでございます。
 ただ、そういった対話の窓口を通じても、先ほどのような私どもの優先度を付けながら検査監督をしていくという活動の中で、結果的に今年の一月に立ち入ることになったということでございます。
 ただ、先生から先ほど、四件というので数が少なかったからということではないかというお話がございましたが、必ずしも私どもといたしましては数の問題ではないと思っておりまして、一件でもその重要性、有用性のある情報の場合には検査監督上の優先度は極めて高くなるという場合もございます。
#167
○中西健治君 私自身は単純に規制を強化するということについては反対の立場を取っています。
 この投資一任業が認可制から登録制に変更したメリット、デメリット、これをどのように整理されているでしょうか。簡潔にお願いします。
#168
○国務大臣(自見庄三郎君) 投資一任業務については、平成十八年の金融商品取引法を整備した改正によって参入規制が、先生が今言われましたように、認可制から登録制へ変更されました。この改正においては、投資一任業務の参入規制について、現行の登録要件と過去の認可要件との間に大きな差異はなかったものの、それまでの各業法による縦割りで必ずしも整合的でなかった規制がすき間のない横断的なものになる点や、また、この新規参入が難しいとの印象が弱まること等により金融イノベーションが促進される点等にメリットがあると考えられたことから見直しが行われたものと承知をいたしております。
 いずれにいたしましても、AIJの問題につきましては、証券取引等監視委員会において、当事者に対する検査を通じ、業務運営等の実態の適切な把握に努めるとともに、金融庁においては、全ての投資一任業者に対する一斉調査を実施しているところでございまして、今局長からも申し上げましたように、金融庁としては、こういったことを踏まえて、規制監督の在り方を見直して、あらゆる選択肢を排除することなく、関係省庁とも密接に連携しながら、金融庁それから証券取引等監視委員会、総力を挙げて再発防止に努めてまいりたいというふうに思っています。
 先生御専門でございますから、これは投資顧問業というのは、一九八六年に投資顧問業法が認められまして、一九九〇年代ぐらいから、日米金融協議を契機として、金融自由化の流れの中で、これは一九九〇年に投資顧問業の参入が認められたわけでございます。
 私、たまたま自民党の当時社会部会の副部会長でございまして、それまでは非常に、もう先生御存じのように、年金の運用というのは、やっぱり安全、安全、確実、有利というのが大事でしたから、それは長い間、信託銀行と生命保険会社は認めておりましたけれども、私の当時の印象としては、唐突にこの投資顧問会社が参入してきたという印象を強く今でも持っておりまして、そういったことももう先生よくお分かりでございますけれども、そういった意味を含めて、これ、認可制から登録制になったのも、これは小泉内閣のときでございますが、やはり大きい意味で規制改革あるいは金融の緩和ということがあったというふうに思っております。
#169
○中西健治君 今のお話だと、この登録制にしたことが間違いだった、そんなようなニュアンスなんですか、大臣は。
#170
○国務大臣(自見庄三郎君) 大きな金融規制改革、あるいはまさに金融ビッグバンの中で、これは橋本龍太郎総理が始められたと思っておりますけれども、その中で、今言いましたように、必ずしも、確かに認可制から登録制に変わったわけでございますが、金融商品取引法の改正においては、横串を刺すといいますか、これなかなかすき間がいっぱい、まだ当時ありまして、そういった意味で、必ずしも、中には規制強化になったところもございますし、そういった意味で必ずしも全般的に、大きな流れは規制緩和でございますけれども、個々のものについては規制強化になった部分も先生よく御存じのようにあるということを御存じだと思いますけれども、そういう部分も、例えば土地の信託なんか、これはもうそれまで全然規制が掛かっていませんでしたけれども、土地の信託を運用するようなことは、こういう業態は、これは規制が掛かってきたということでございます。
#171
○中西健治君 どうも直接お答えをいただいていませんけれども、ちょっと次の質問に行きます。
 金融業に携わっていた者からしますと、元金がそのまま損失となることは一般的には考えにくく、元金が何らかの違うところに流用されていたりすることも念頭に置かなきゃならないというふうに思っていますが、現時点での金融庁ないし証券取引等監視委員会の御見解はどうでしょうか。
#172
○政府参考人(岳野万里夫君) 先生から運用している元金がそのまま損失になることは一般的に考えにくいという御指摘をいただきました。私どもも現在AIJ投資顧問の検査を継続中でございますが、本件の問題の重大性を踏まえまして、当社の業務運営等の実態を的確に把握するため、鋭意証券検査に取り組んでいるところでございます。
 その際、先生が問題提起されたような点も頭に置きながら、あらゆる可能性を念頭に置いて最善の努力をしたいと思っているところでございまして、先生がおっしゃるような何らかのところに流用というようなことになりますと、刑事的な問題といったようなことにもなり得るわけでございまして、そういった面では、私ども監視委員会は犯則調査の権限もいただいております。
 証券取引等監視委員会は、市場の公正性、透明性の確保と投資者の保護を図るということで、証券検査、犯則調査、あるいは課徴金調査、開示検査、様々な権限をいただいておりますけれども、その事案に応じまして、それらの権限を戦略的に活用して、総合的に見て実効性のある監視活動を行っていくと、こういう方針でございますので、御理解いただければと存じます。
#173
○中西健治君 最後の質問、今のに関連しますけれども、一般論として、仮に刑事犯罪のようなことが想定されると考えた場合に、金融庁、証券取引等監視委員会はどのようなアクションを起こせるのか、司法当局とはどのような連携を図っていくのか、それについて明確にお答えください。お願いします。
#174
○大臣政務官(大串博志君) お答え申し上げます。
 今のような状況において一般論としてでございますけれども、証券取引等監視委員会においては、仮に金融商品取引法で取引の公正を害するものとして政令に定めた犯則行為の疑いがある場合には、必要に応じて、まず一つには任意調査として犯則嫌疑者等への質問、犯則嫌疑者等の所持する物件の検査、犯則嫌疑者等が任意に提出する物件の領置、こういった任意調査ができます。さらには、強制調査として、裁判官の発する許可状に基づく臨検、捜査、捜索、差押えといった犯則調査を行うと、これが一つであります。
 さらには、連携という観点、先ほどおっしゃいました。監視委員会は、その犯則調査により犯則の心証を得た場合には、犯則嫌疑者を検察官に告発し、それを証拠を引き継ぐという、このような連携の活動がございます。
 一方で、詐欺等、刑法上の犯罪行為、これは監視委員会が行うというよりも、別途の犯則調査ということでございますので、私たちの犯則調査の対象ではございません。こういった関係にあります。
#175
○中西健治君 どうもありがとうございました。
 AIJに関しては次回以降も是非お聞きしていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。
 どうもありがとうございました。
#176
○大門実紀史君 大門でございます。
 被災地の二重ローン問題について質問をいたします。
 今資料を配ってもらっているかと思いますが、今、被災地の岩手、宮城、福島三県でどういうふうな状況になっているかという資料でございまして、要するに、返済をストップしてもらっているのと何らかの返済条件の変更を契約したという方々を含めますと、一万二千四百二十二の事業者が六千七百三十八億円という債権を、何といいますか、非常に支援しなければならないんではないかというふうになっているわけでございます。ただし、この条件変更した方々の中には、もう春からとか夏から通常どおりの返済ができるという意味の条件変更の契約もありますので、全部が全部支援対象とは限りませんが、まだ相当の債権あるいはその金額が支援対象のまま今塩漬け状態になっているという状況でございます。
 これについて財務省、金融庁の考えを聞きたいと思いますが、その前に、今どうなっているかということで関係省庁にちょっと聞きたいと思います。
 二重ローン問題はこれから本格的に始まるということになりますけれども、今は中小企業庁の産業復興機構が昨年から事業を開始しておりまして、もう一つは、与野党の議員立法で創設をいたしました、復興庁管轄ですが、再生支援機構が三月五日から事業を開始しております。
 まず、中小企業庁の方の産業復興機構なんですけれども、今までに買い取った債権が、何か月かたちますが、まだ僅か、岩手、宮城の二県で買取り決定としては七件だけという状況で、余りに少ないのではないかというふうに相当批判もされているわけですけれども、まず、なぜ七件にとどまっているのか、状況を説明してください。
#177
○政府参考人(宮川正君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のように、三月九日の時点で、被災六県の産業復興相談センターにおきます相談件数は、全体では八百一件となっておりまして、このうちの最終実績が、先ほどおっしゃられたように、岩手、宮城の復興機構において債権買取りを決定した七件、また、それ以外に、債務の返済の期間延長など、金融機関と条件変更について合意したものが十一件ということになっております。
 ちなみに、八百一件の内数でございますけれども、まず、相談の第一段階で相談を引き続き継続しているというものが四百六十三件ございます。この段階では、再生事業計画が果たして策定できるのかどうか、また、買取り価格の試算などを通じて金融機関との買取り交渉が成立するのかどうか、事業再生に必要なニューマネーが出るかどうかと、こういった点で検討が行われております。
 その後、第二段階に入るわけでございますけれども、この段階では、具体的な事業計画をチェックし、不動産価格の鑑定、買取り価格についての債権者間の調整をセンターが行う一方で、金融機関では、センターからの融資要請を受けまして、ニューマネーの審査などが行われております。こうした買取り、条件変更に向けての検討中になりますのが四十三件ということになっております。
 委員御指摘のように、債権買取りの件数が依然少ないと、こういう御指摘いただきましたので、これを踏まえまして、当省としては、事業計画の策定においては外部の専門家を活用するよう指導するなど、できる限り迅速な対応に現在努めているところでございます。ただし、例えば事業者の再生の可能性をしっかりと判断したり、外部からの不動産鑑定の取得や買取り交渉での債権者間の調整などを行うためには一定程度の時間が必要だという点については御理解を賜りたいと思います。
 今後、被災地における復興の本格化に伴いまして、事業再開に向けた資金需要の増加が見込まれることを踏まえまして、債権買取り等を通じた被災事業者支援に引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
#178
○大門実紀史君 頑張っておられるのは私も知っておりますが、いろいろ物差しの問題、相手のある問題だからということだと思います。
 被災地では、もう毎週のように行ってますけれども、この中小企業庁の、政府が先につくった産業復興機構はもう駄目なんだと、今度できた、特に自民党の片山さつきさんが頑張ってつくったと、もう個人名も出ておりますけれども、片山さつき機構とまで言われておりますが、この再生支援機構は広く救ってくれるんだと、だからそちらに相談に行けばいいんだということとか、再生支援機構ならもう一気に、今まで停滞していたけれども、一気に買取りが進むんだというような話が広がっております。
 私は若干これは不正確で、少々ちょっと、何といいますか、意図的なキャンペーンもあるのかなというふうに率直に思っておりますし、率直に言って、自民党議員の皆さんがかなりそういう話を商工会議所とかいろいろなところでやっていると。逆に与党の民主党の議員は、そういう批判に対して何のカバーもしてあげないと。何か身も蓋もないような話に現場ではなっておりまして、政府が最初、民主党の案としてつくったこの産業復興機構の方は、現場では頑張っているのにもかかわらず、かなり風当たりが強い状況になっております。
 再生支援機構の方に伺いたいんですけれども、じゃ、再生支援機構なら買取りが一気に本当に進むんでしょうか。
#179
○大臣政務官(大串博志君) お答え申し上げます。
 東日本大震災事業者再生支援機構でございますけれども、三月五日に業務を開始いたしました。復興機構とも連携をしながら業務を進めてまいりたいというふうに思いますが、一気に進むというようなことになるのか、あるいはどういうふうな仕組みなのかということのお問合せだっただろうというふうに思います。
 私たちとしては、支援機構を通じてできる限り多くの事業者に再生の機会が持ってもらえるように頑張ってまいりたいというふうに思っています。そのための仕組みとして、債権の買取りのみならず、出資やあるいは専門家の助言など、まず一つには多様な手法を使って支援するというのが一つと。
 もう一つは、債権の買取り価格、ここは非常に苦労しているようなところになろうかというふうに思いますけれども、最長十五年にわたる支援を前提として、事業再生の見通しやあるいは担保不動産の価値の見通しを踏まえ、それを価格算定に使っていくと。すなわち、長い期間を取ればそれだけある意味、事業が回復し再生していく可能性も見取りやすくなっていくわけであります。それによって買取り価格が一定レベルで認定できれば、それによる金融機関が持ち込みやすくなると、こういった効果も期待されているところであります。
 もちろん、その支援には、前提となる再生計画の策定やあるいは金融機関を始め関係者の調整が必要となります。機構ができたからには、できる限り一件一件早期に事業者の皆さんのニーズにこたえられるように頑張ってまいりたいというふうに思っております。
#180
○大門実紀史君 支援機構の方の支援基準も出ました。詳細を見させてもらいましたけれども、最長十五年という話もありましたが、十五年でいろいろ考えてもらうというのは事業者にとってはもちろん有り難いことでございますけれども、問題は金融機関がそれをどう判断するかということでございまして、追加融資をするわけですね。その相手先が十五年も掛からないと見通しが立たないとなると、そもそも追加融資をする相手として判断するかどうか、つまり機構に持ち込んで買い取ってくれと、再生の対象にするかどうかということにもなるわけでございまして、十五年というのは両面ある話でございますので、十五年したから価格が若干高めに設定して買取りが進むというふうにはならないんです、現実問題としては。
 しかも、再生支援機構の支援基準の中には決して復興機構よりも必ずしも緩やかとは限らない部分も含まれておりまして、例えば支援決定後およそ五年以内に営業損益が黒字となると、これもかなり、そういうものを支援すると、こう書いてあるわけですけれども、これだって、そのような中小企業がどれぐらいいるのかと、そもそも赤字でやってきたところが多いわけですから、そういうこともあるわけでございます。
 私が申し上げたいのは、その産業復興機構、再生支援機構、二つできたわけですけど、私は、どちらでもいいから幅広く早くたくさん助けてあげてほしいと、それに尽きるわけで、どっちの機構が駄目だとか、どっちの機構は何だとか、そういうもの、ちょっと政争の具的にいろいろ現地の人を巻き込んでやるべきではないと。それぞれもう二つできているわけですから、すみ分けもしてもらっても結構ですし、早く進めばいいわけですけれども、そういう何か幻想を抱かしたり、逆に批判し合ったり、そういうことはもうやめて、力を合わせて早く一緒に買取りを進めてほしいと思うわけでございます。
 その点で何が問題か若干指摘しておきますと、どちらの機構でも、恐らく再生支援機構でも、一気にわあっとこの春から何百件と買取り進むわけがないというふうに思います。なぜならば、全体状況として今まだ地域の復興計画が定まっておりませんから、土台が決まらないわけですね。地盤沈下のかさ上げが、その後に上に物を建てるわけですから、土台が決まっていないのに上物が決められないというふうな、復興計画ができていないと。
 中小企業グループ補助が二千四百事業者、安住大臣の努力もあって二千億以上今交付決定されています。これが取りあえず行き渡っていますが、それでちょっと落ち着いているとか、あるいは、金融機関もこの時点で返せ返せと言えない状況があって、先ほど言った、まだ返済猶予を続けているとか、こういうことがあって、全体としてわあっと動いていないのは確かですから、それがまずあるわけですね。相談の件数ももっと来ていいはずですけれども、あるわけです。
 個別の状況でいきますと、私は、やっぱり金融機関の姿勢というのが大事でございまして、機構に持ち込むと損失を生むと、そうすると自分たちも損失計上しなきゃいけないと、できればそれはやりたくない、自分のところに置いておいて時間が掛かっても返してもらいたいと、そんなことが働いているために、なかなか機構に持ち込もうというふうなインセンティブが働かないというのが事実あるわけでございます。
 こういうことを考えますと、再生機構であれ復興機構であれ、今の物差しだと、個々のさっき言ったいろんな買取りのいろんな物差しでこれをぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ個別にやっていますと、恐らく一向に、恐らく百億も使われないと思いますよ、このまま行くと一年間で。二千億とか五千億の予算を組んでいますけれども、到底そんな使うような買取りの数にならないです。
 やっぱり金融機関と復興機構、御本人とのこの三者の、買取りするかどうか、支援する基準は何か、ここのところでもっと思い切った新たな物差しを設けない限り、二千億とか五千億というふうな規模が支援に使われるというのはあり得ないというふうに思っております。
 先に、自見さん、御都合があると思いますのでちょっと金融庁関係聞きますと、その点で大事なのは、資料の二枚目に配りましたけど、被災地の金融機関に公的資金が資本参加、公的資金が注入されております。これは、やっぱりそういう復興機構に被災した事業者の債権をきちっと持ち込んで、自分たちも損を出しても、引き当てをこれでできるようになりますから、引き当てをして損をきちっと処理するというふうなことの覚悟もきちっと求めるような公的資金の注入でなければならないというふうに思うわけでございます。
 この公的資金の注入、資本参加に当たって、そういう要件はきちっと求められているんでしょうか。
#181
○大臣政務官(大串博志君) 事実関係も含めて私の方から御報告させていただきたいと思いますが、金融機能強化法、震災特例というのを作るのを認めていただきました。国の資本参加を受けて金融機関を後押ししていくというものでございますが、その経営強化計画を出してもらいますけれども、その中において、被災者への支援を始めとする被災地域における東日本大震災からの復興に資する方策、これをきちっと定めてこの経営強化計画に書きなさいということになっております。
 これは、もちろん特定の方策の記載を一律に求めるものではありませんけれども、これまで、この資料にもありますとおり、十先資本参加決定をしております。これらはいずれも、二重債務問題を抱える被災企業の事業再生支援策の一つとして、産業復興機構や東日本大震災事業者再生支援機構等を活用していくという旨をこの経営強化計画に記載しておりまして、この取組を私たちもしっかりフォローしていきたいというふうに思います。
#182
○大門実紀史君 是非、その計画には入っているわけですから、具体的にこうやって公的資金を入れる理由は、金融機関の体力強化だけじゃないよと、借り手の被災した中小企業を救うことにもあるんだよということを明確に更に要請してもらって、自分たちが身を切るということも含めて、二つの機構をちゃんと活用して一刻も早く救済するように、再度ちょっと要請をしてほしいなと思うんですけれども、大臣、いかがですか。
#183
○国務大臣(自見庄三郎君) 被災地におかれまして、今後の本格復興のフェーズにおいて金融機関が果たす役割は極めて大きいというふうに考えておりまして、今、大串大臣政務官からも、金融機能強化法の特例をこの委員会で認めていただいたわけでございますから、そういったことを十分活用しながら、被災企業の立場に立って、それぞれの実情を踏まえてきめ細かな対応をしていくことが、今先生御指摘のように、二つの機構あるいは支援機構をつくっていただいたわけでございますから、そういったことをしっかり積極的に連携を取りながら、再生に向けて積極的かつ継続的な貢献をしていくように、引き続き緊張感を持って促してまいりたいというふうに思っております。
#184
○大門実紀史君 じゃ、最後に財務大臣に伺います。
 今申し上げたように、今何がネックになっているかというと、現場の物差しの問題があります。このまま行きますと、幾らやっても、どちらの機構であってもそんなに一気に進むわけはありません。やっぱり新たな物差しを考えなければいけないと思っております。これはまた別個提案していきたいと思いますが、大事なことは今言った金融機関の対応ですね。復興機構の方も、そういう何か二千億あるいは五千億という組んだ予算に見合うような対応をしていないですよ、それだけの買取りをやるような。一個一個何か個別の経済合理性ばかり言っているんですね。これは、そもそもこの非常事態につくられた復興機構あるいは支援機構のこの考え方に現場の物差しが合っていないといいますか、相変わらず平時の経済合理性みたいなことで言っているというのがあります。
 その根っこには財務省の影響があるかどうかと言い切れませんけれども、できるだけ国民負担は少なくしなければなりませんけれども、このまま行くと恥ずかしいことに、二千億、五千億の予算を組んでおいて、実際には一年たって百億も使われないというような大変恥ずかしい、政治としては恥ずかしい事態になりかねないわけですね。こういう点で、財務省が足を引っ張っているとは言いませんけれども、きちっと予算を執行するようにという意味で、しかも被災地を救済するという意味で安住さんのお考えを一言聞いて、終わりたいと思います。
#185
○国務大臣(安住淳君) 被害を受けた方から見ますと、産業復興機構であっても再生支援機構であっても入口は一緒でございまして、私も、しばらくぶりにこの土日戻ってやっぱりお話を聞くと、やはりローン問題をどうかしてくれという声が非常に多うございます。これを、通常の銀行とその債権者の価値判断だけでやったら、なかなか委員おっしゃるように救済するのは難しくなります。そこで、まずとにかく買取り価格をどうするかということでガイドラインを作ったということなので、これで金融機関とどう折り合うかと。
 金融機関に対しても、先ほどお話ありましたけれども、政府としても、これは資本注入やっているわけですから、どちらの側に立ってこのことは仕事をしなければならないのかというのはもう私も十分分かっているつもりなので、決して財務省として足を引っ張るようなことはいたしませんので、むしろ、そうはいっても限度があることは事実でございますけれども、やはり債務者の方々が次のステップに、やっぱり暮らしを次の段階に、意識もそうですけれども、ある意味で前向きな姿勢に立てるようなやっぱりそういうことをするためには、この一年の中でこの機構の保証枠の指標がやっぱりその多寡によってそこは十分分かるので、そこが高まっていくようなことを私としても努力をいたしますし、関係機関にもそのことは働きかけていきたいと思います。
#186
○大門実紀史君 終わります。
#187
○大塚耕平君 民主党の大塚でございます。
 午前中から塚田委員、愛知委員と財務大臣のやり取りを聞かせていただいていて、なかなか苦しい答弁ですね。なるべくニュートラルな気持ちで聞かせていただいていましたけれども、何となく大臣、判定負けしているなという印象を持ちながら聞かせていただいていました。
 しかし、私も財政は大変厳しい状況にあるという認識でずっとこの間、十年間国会議員として仕事をさせていただいておりまして、ほとんどこの委員会で、自民党の歴代の財務大臣ともそういうお話をさせていただいて今日に至っていますので、何とかこの財政状況はしなきゃいけないというふうに思っておりますが、安住大臣、野党時代に安住大臣は財政についてはどういうお立場でしたか。割と、いやいやそんな、財源結構あるから大丈夫だというようなことをおっしゃっておられたような気もしなくはないんですが、正確には覚えていないので、野党時代はどういうお立場だったかというのをちょっと御披瀝いただきたいんですが。
#188
○国務大臣(安住淳君) 私は岡田代表のときにたしか副幹事長や役員をやっていましたので、あのときの、消費税三%引上げで参議院選挙の選挙公約をやりましたので、そういう意味じゃ、消費税の必要性というのは前から訴えておりました。
#189
○大塚耕平君 いや、安住大臣は陽気な御性格なので、何となく、いや、もうそれは何とかなるんだっておっしゃっていたような気もしなくはないんですが、そんなことはないですね、はい。
 じゃ、そういう前提で、今お手元に参考資料として配らせていただいたこのグラフも、私、初当選のときは財務大臣は塩川財務大臣で、以来、もう歴代の財務大臣、歴代の総理大臣には毎回このグラフを更新してずっとお見せをしてきたんですけれども、これは国債の発行残高の対GDP比などのグラフですが、一言で言って、この折れ線グラフの高さが高いほどミゼラブルな状況にあるという、こういうグラフなんですね。
 横軸は、一番左が一八九〇年でありますから、これ戦前であります。真ん中でグラフが立って、すとんと下がっている、ここは一九四五年であります。あとはもう、プロの先生方ばっかりですから解説は付けませんけれども、このグラフを御覧になって感想をちょっとお伺いしたいと思います。
#190
○国務大臣(安住淳君) やっぱり身の丈に合った、やっぱり歳入と歳出のバランスを昭和五十年以降崩したかなと、それをやっぱりなかなか補え切れないで来たのかなと思います。ですから、そういう点では、社会の様々なニーズに対する財政支出というものはやってきたかもしれませんが、それに伴う財源の確保というものをどうするかというところは、少し安易に、やっぱり公債に頼ってきたんではないかと、そういうふうに思います。
#191
○大塚耕平君 このグラフだけで単純に戦前と比較できないというのは、もうそれも先生方御承知のとおりで、戦前は国債のマーケットもありませんでしたので、国債の資産としての価値も高まっていますから、単純に高さが上回ったから即大変な状況だということを言うつもりはありませんが、まあ、まともでないことだけは事実であります。
 今、公債の発行に依存したというふうに御発言になられたんですけれども、こういう状況になってしまった理由は、挙げれば切りがないんですけれども、物すごくざっくり申し上げると、私は最近あちこちで講演させていただく機会には、もう単純化して二つですという言い方をしているんですね。一つは、その裏面のグラフを見ていただくとお分かりいただけると思うんですが、これは一つは社会資本を造り過ぎた、もうこのことに尽きます。
 これは国土交通省が作ったグラフなんですが、青いところは新規の社会資本の投資額で、真ん中辺りがちょうど今の二〇一〇年、一二年ぐらいになりますので、青いところが横一線になっているのは、もうこれ以上はかつてのようには投資できないので、仮に横ばいというふうに仮定して置いたらどうなるかというグラフを国土交通省が作ったんですね。
 ところが、社会資本というのは維持管理費も掛かれば更新費も掛かりますので、維持管理費が赤いグラフで更新費は緑ということで、既存のものについては、これ予想が付くわけですね。そうすると、新規投資を横ばいに置いたとしても、二〇三〇年代になると維持管理費と更新費でその分を全部言わば使ってしまうと、こういう大変悲惨なグラフなんです。
 こういう厳しい状況だということについての安住大臣の認識は御一緒でいいですか。
#192
○国務大臣(安住淳君) ちょっと私の拙い政治経験でいうと、私は宮城県で、前の知事さんがいらっしゃったころよく議論したことがあるんですけど、宮城県の場合だと、例えば公共事業でいうと、戦後アスファルトが敷かれていたのは二本だけだったんです。昭和二十年代の舗装率は一〇%にまで満たないんですね。どんどんどんどん道路行政やってきまして、今はもう一〇〇%近いんですね。町道に至っても九八ぐらいですから。やっぱりそういう点では、道路の、何といいますか、きれいにするということだけだと目標は達成したんですけど、しかしアスファルトに換えて九八%や一〇〇になっても、道路予算そのものはそんなに減っていなかったんですよ。
 私はそのことをもう十年ほど前ですけれどもやっぱり着眼をしていて、やっぱり問題は政治の中で、まあ野党だったからかもしれませんが、やっぱりどこまで行ったらゴールなんだと。下水道もそうだし、道路も橋もそうなんですが、必要といえば必要なんですが、どこまで行ったら達成率を、我々はその投資を次の投資に振り向けるのかというところに、実はなかなか日本の政治というのは明確な答えがなかったと。そういうことが全国至る所であって、結果的に大塚さんが今お示しになった表というのはその象徴なのかもしれないなと思うんです。
 このことは田んぼにも言えるんじゃないかと思うんです。例えば、私が国会議員になって最初のころは農林水産委員会にいました。第三次、第四次圃場整備事業計画というのがあって、もう四十兆円近いお金を投入して圃場整備率というのを上げていったんです。それにガット・ウルグアイ・ラウンドもありましたから。しかし、それは結果的に日本の農業にとってどういう効果があって、どういうふうに近代化をして利益率を上げてきたかということに対する検証というのを政治としてやっぱりやってこなかった可能性もあるなと。
 そういう点からいうと、先ほど私は、話、最初に戻りますが、やっぱりお金の使い方に対する、歳出に対してのやっぱり圧力というのは物すごく政治の側から来るわけですが、行政サイドもですよ、やっぱりそれに見合った、本当にその収入を確保して賄っていくという感覚が少しやっぱりずれたんじゃないかと、私はそのことを申し上げたわけでございます。
#193
○大塚耕平君 検証がなされなかったのではないかという疑問文というか仮定形でお話しになりましたけれども、いや、検証はなされなかったんですよ。今でもまだその状況は続いていて、これは今日は別に私は党派色は一切なしで質問させていただいておりますので、これはもう自民党さん、公明党さんが仮に政権に戻られても、共産党さんが政権に就かれても、我々が政権を継続したとしても、この状況を改善していかないともう我が国はいずれ立ち行かなくなります。
 そうであるならば、私は大変に安住さん、財務大臣をそつなくこなしておられてもうすばらしいなと思うんですけれども、年末は惜しかったですね。八ツ場ダムの予算なんかは調査費なんか付けるべきではありませんでした。誠に残念。
 去年、四回目の事業仕分、国土交通部門をやれと言われたのでやりました。私は別にダムが必要ないとか道路が必要ないとかそんなことをざっくり申し上げているわけではなくて、やり過ぎはやっぱり良くないんですね。
 そのときに国土交通省から改めて聞きましたら、これまでに完成したダムは二千五百四十五個、これは砂防ダムとか小さいのもありますので一概に数だけでは何とも言えませんが、でも二千五百四十五個。今、建設認可が出ているダムが二百四十五個。着工中が百五十個。そのうちの一個が八ツ場ダムなんですよ。これまでに掛けた金額が三千六百億円。国土交通省の申告によれば、残りの事業で千百四十五億円と言っていますが、もうとてもこんな金額では済まないですね。元々、三千六百というのもスタートは五百億ぐらいからスタートしましたので、七倍ぐらいになっているわけです。人によってはあと三千とか、最も多い予測をする元国土交通省の方に聞いたら、八千億とか言っていましたね。そうすると、三千プラス八千だと一兆一千になりますけれども、さすがに全てのダムがこんなに多額なものが掛かるとは思いませんので、一個三千億で、今着工中の百五十個を造っただけでも幾らになるかというと、これ四十五兆円という金額になるんですね。
 だから、先ほど午前中のどなたかとのやり取りで特別会計を、自民党さんの時代にも数を減らされて、今度我々もまた数を減らすと。特に社会資本整備特別会計が大事だと言っておられたんですけれども、特別会計の数を減らすことが本質ではないんですよね。その中、もう釈迦に説法ですけど、別段勘定になっていたら、単に数を減らしただけに終わってしまうわけなんです。
 だから、この八ツ場ダムというのはある意味本当に象徴的であったわけなんですが、財政についての認識はほぼ一致をしていたはずの、過去形じゃ良くないですね、一致をしているはずの安住大臣におかれては、どうしてここをびしっと査定されなかったんですか。これはもう、一回是非お伺いしたいと思っていたので、是非教えてください。
#194
○国務大臣(安住淳君) この八ツ場の話は私も個人的にはいろんな思いはありますけれども、政府としては、官房長官裁定を出して、それは正確に水利計画をしっかり立てて、それと生活者保護の関連法案を通した上で、本体工事の着工額というのは七億なんですけど、それについての予算措置をすると。ただし、債務負担行為はしておりませんので、その条件が満たされなければ私としては工事はできないというふうに思っております。
 そこで、これは民主党の中での問題なので、私が一大臣としてというよりは、私自身の感想で申し上げますと、そもそもその中止を、前原大臣ですね、やられたと。私、そこまでは良かったと思いますけれども、その後、次の大臣だったと思いますが、これを予断なく検証を進めるということで検証委員会を立ち上げたんじゃないでしょうか。検証委員会を立ち上げて一年半近くたって、そこが、様々なそれに対する反論はあるかもしれませんけれども、結論として、これに対する妥当性というものを認めた検証をした上でですよ、出してきたわけですよね。
 ということは、私は、政治の在り方として見れば、賛否いろいろあるかもしれません、私も自分の心の中は言いませんけれども、しかし、そういうことを手続を踏んでやるというふうに決めた以上やって、その出してきた結論が例えば意に沿わないから駄目というのも、これは手続として、またこれは政治を運営する者としてはやっぱりやってはいけないことなのかもしれないんだと私は思うんですよ。
 ですから、元々、それからいうと、なぜそんな検証、予断を持たずに検証するという話になったのかが私は個人的にはちょっとやっぱり疑問だったんですね。しかし、出した以上は、そしてまた、これは党と政府の最高首脳のところまで持ち上がった話でございますから、率直に言って財務省の主計局や私のレベルでこれを駄目とかいいとかというレベルを超えていきましたので、最終的な政治判断で官房長官からの裁定があったので、それを私としては受けたというのが事実であります。
 私は、この手の話を今後どういうふうにするかということに関して言うと、やっぱり国民の皆さんに開示しないといけないもう一つの情報としてやっぱりサンクコストの問題あると思うんですよ。だから、これを続けた場合、やめた場合のコストですね、そういうことをやっぱりしっかり出した上で結論を出すと。
 今回は政府としては、ですから官房長官がお示しになった裁定に沿って本体工事をするかどうかというものの判断というものはいずれしなければなりませんけれども、条件があるということだけ付け加えさせていただきたいと思います。
#195
○大塚耕平君 その経緯についてお伺いしたかったわけではなくて、安住大臣の個人的見解ですので、見解をお伺いしたかったんですが、そこはぐっとこらえて御答弁されなかったということだったと思うんですが、しかしこれ、ある意味民主主義の欠陥というか、民主主義の弊害というか、自分のところの事業は何とか続けてほしいといって、全ての選挙区の議員がみんなそれを主張したら、全てのものを全部五十年前の計画どおり造り続ける、要求したものは全部実現し続けるということがまだ続くんですよ。こんなことをやっていたら、多分あと十年はもたないです、我が国は。
 サンクコストとおっしゃったんですね、たしかね。サンクコストも含めて、そういう定量的比較においては数字はどうにでもなるというのは、我々それが仕事でしたんでね、はっきり申し上げて、そんな定量的検証を基に日本の財政についてどうするかという悠長な議論をしている状況では私はないと思うからこそ、思うからこそ、いや、まあここは陽気な安住大臣が、まあいろいろあったけれどもやっぱりこれは駄目だと、象徴的な話だからと、ぱんとはねつけていただけたら格好良かったのになと思って、大変残念だったんですけどね。
 というのも、先週の予算委員会でもやらせていただきましたけれども、例えばこの間、北九州、福岡の総合特区の視察に行ったときに、たった三十億の予算でもう世界のシェアを一〇〇%日本に取り返せるような有機光ELという液晶画面の開発をやっておられる先生とか、それから原子力発電所を完全に代替できるような燃料電池を開発もうほぼし終えていて、実用実験のためにようやくこの二十四年度の予算で政府が九億円付けるとか、こういう片や涙の出るような努力をしていらっしゃる方々がいます。
 今日も、朝、私どもの党の中の小委員会、規制改革の委員会に筑波大学の山海先生という方においでいただいて、介護ロボットですね、HALというやつなんですけれども、実演もして見せていただきましたけれども、全省庁の若い人に聞かせなきゃいけないというので聞いていただいたんですが、これ、すばらしいです。今、ヨーロッパにもいろんな事業法人ができて、つまり販社ができて、それはヨーロッパの方がつくってくれと言ってきているわけですね。
 山海先生は、これは当初国の予算が全く付かないので自分で何十万円かずつ出して開発していたのが、今ようやく形になり始めていて、しかし日本の動きが余り遅いものだから、今ヨーロッパがこれを買いに来ているわけですよ。だから、やがて、手術ロボットのダビンチが基礎技術は全部日本にあったのがヨーロッパに全部持っていかれて逆流したのと同じように、この介護ロボットスーツというのはヨーロッパ発の製品として日本に出てくる可能性がある。
 僅かな予算でそういうことができる一方で、先週の予算委員会で御指摘申し上げたのは、片や政権交代前に随分話題になった私のしごと館、とうとう引取り手がいなくて京都府に無償譲渡するという話が進んでいて、これは御党の西田さんもやれとおっしゃるので前向きに進めますけれども、ここに投入された建設費と運営費は六百八十億円ですよ。
 それから、この八ツ場ダム。サンクコストは計算すればどうにでも出ますけれども、これから更に何千億も投入するんですかということを、これはいいかげんに党派を超えてどこかで決断しないと、消費税を五%上げたぐらいではどうにもなりません。多分、ここにおいでの先生方は皆さん賛成してくださると思いますので、この問題をどう乗り越えていくかというのは本当に難しい問題です。
 それからもう一つ。なぜこういう状況になっちゃったかという理由として、最近物すごくデフォルメして私が申し上げているのは、一点目は今言ったとおり社会資本造り過ぎ。二点目は、これはちょっと表現が難しいんですが、あえて誤解を恐れずに申し上げれば、社会保障やり過ぎ。必要なところにはやらなきゃいけないんですけれども、必ずしもそうでないところに対してやり過ぎちゃったと。
 これは自民党の先生方にも是非お伝えをしておきたいんですが、たまたま自分の研究テーマとして研究したこともあるので、事実として申し上げると、歴代の総理大臣で社会保障に予算の軸足を移された最初の総理大臣、そしてその総理大臣のときに公共事業費を社会保障関係費が上回ったんですね。どなたかというと、これは田中角栄首相のときなんですよ。昭和四十七年に総理になられた直後には補正予算で公共事業予算を中心で組まれて、四十八年からは社会保障関係費を前年度比四〇%増、老人医療費無料化とかいろんなことをお訴えになられて、そういう予算編成されたんですね。
 当時は社会保障はそれほど充実していなかったので、政策判断としては間違いじゃなかったと思いますが、ただ、いろいろ漏れ伝え聞いたり文献で調査してみると、やっぱり田中首相は選挙の天才であられましたので、もう直感的に御理解されているわけですね。社会保障は票になるということがお分かりになっていたわけであります。国民の皆さんが悪いわけではなくて、そういうモメンタムで数十年間運営してきた結果、財政赤字がこういう状況になったと。
 だから、社会資本造り過ぎ、社会保障やり過ぎ、これを何とかしなきゃいけないんですが、社会保障をやり過ぎとはいっても、現に医療や介護が必要な方々の予算をどうするかというのは、これは生身の人間にかかわる話ですから、より慎重に予算の再配分を考えていかなきゃいけないんですが、しかし、社会資本の方の見直しで、ワンショットで出てくる金額というのは物すごいんですよね。だから、これは財務大臣として本当によくよくお考えいただきたいですし、我々国会議員もこの問題は避けて通れないなというふうに思っております。
 今日は、余り質問というよりも私勝手にしゃべりますので、聞いていていただければと思いますけど。
 そういう中で、消費税なんかもいろんな議論がありますが、自民党の皆さんも参議院選挙でああいう公約を掲げられて、元々、附則の百四条は公明党の皆さんも一緒になってお作りになって、第三局と言われている橋下さんも消費税は必要だと言っておられて、我々も、必要だという意見と、まあそうじゃないという意見もありますけれども、いずれは必要だという意見が大半なんですね。
 例えば、来年の参議院選挙、衆議院選挙のダブル選挙のときに、そうすると、自民党さんも公明党さんもうちも、橋下新党というものがもし出てきたときに、それはもう全部そういう公約になると、消費税で財政について少し健全化を図るということについては、あるいは社会保障を充実するということについてはほぼみんな異論がない中で、そうなると何が争点になるかというと、そのために、国民の皆さんにそれをのんでいただくためにどこを見直していくかという、その見直しの項目についての選挙戦になるわけですね。これこそ健全な議会の動きであると私個人は思っているんです。
 だからといって、別に今の消費税引上げの議論に反対しているわけじゃないんですが、ここは本当に重要な局面だと思います、議会対行政という文脈で物事を考えたときには。議会の中の党派が党利党略や、あるいはいろんな展開を考えてどういう道筋を考えるかということと、議会対行政という文脈において大きなターニングポイントをうまく乗り越えていくためにどういうロードマップを考えるかというのは、ちょっと過去十年、あるいは私自身が議員にならせていただく前の十年、十五年含めて、二十年ぐらいのスパン、このグラフで言うと、バブルが崩壊して失われた二十年となって財政赤字がぐっと増えてくるこの二十年間の中でも相当重要な局面を今迎えているなという気がしています、個人的には。それを財金の先生方には一度、勝手に私のそういう受け止め方を申し上げたくてこういう機会をいただきました。
 そのことはもうおいておきまして、今日は歳入庁についてちょっと質問をさせていただきたかったんですが、その歳入庁も今言った文脈で言うと、じゃ、どういうふうに日本の統治機構やシステムを変えていったらいいんだというときに一つの重要な論点になりつつあります。今日、みんなの党の皆さんが午前中発表されて、法案を、私ちょっと行けませんでしたので秘書が代わりに行かせていただきましたが、この歳入庁構想について財務大臣はどういうお立場かというのを簡単にちょっと、ごく手短に教えていただきたいと思います。
#196
○国務大臣(安住淳君) その前に、八ツ場の話は共有する考え方はあります。私なりには、とにかく債務負担行為はしないと、内閣の一員としては、そういうことでこの問題というものに対しては何でも自動的に何か財務省としても認めていくということでは全くありません。公共事業全体も七兆から四兆六千億まで絞り込んできましたので、なお今後、是非、様々なところで御提案をいただきたいと思います。
 さて、歳入庁でございますが、党の作業チームの責任者をやっていただいておりまして、まないたのコイが、私が何か持って暴れるというわけにはいかないので私見は交えず事実だけ申し上げますと、また国税庁は、私が見ても比較的やっぱり国民の皆さんから信頼をされている役所の一つだと私は思っております。非常に税金の取りにくいところにも積極的に行きますし、査察も、全く相手がどういう立場であれ、やると。そういう点では、蓄積したものというのはあると思います。
 ですから、歳入庁をつくるということに対して、私どもが申し上げたいのは、メリット、デメリット、全部皿に出していただいて、是非その上で議論をしていただければということなので、必要な情報も出しますので、逆に言えば、まず結論ありきでなくて、是非、国税庁のいいところも悪いところも全部見ていただいて、同時にこの徴収をするときに、本当にそれが効率的なのかどうかも含めて御検討いただければと思います。
#197
○大塚耕平君 分かりました。まあまないたのコイという感じではないですけれどもね、もっとおいしそうですけれども。
 今日は財務省の事務方の皆さんと総務省の事務方にもおいでいただいていますので、例えば法人番号付番等システム、これ財務省です。それから総務省、マイナンバー付番システムやっていますが、これつくるのに総額幾らぐらい掛かるかというのを、分かればさらっと言ってほしいですし、分からなければ分からないと言っていただければ結構です、もう数字だけで結構ですので。
#198
○政府参考人(岡本榮一君) お答え申し上げます。
 マイナンバー法案におきましては、国税庁長官は法人等に対しまして法人番号を指定いたしまして、これを当該法人等に通知する旨が規定されております。
 こういったことに基づきまして、平成二十四年度の予算におきましては、法人番号の付番等システム開発費として十五億円が計上されているところであります。そして、二十四年から二十六年度の三か年の国庫債務負担行為として七十億円計上してございます。
#199
○政府参考人(久元喜造君) マイナンバー法案全体の調整は内閣官房の方が行っておりまして、総務省の方はこのマイナンバーを付番するシステムなどを担当しております。
 マイナンバーは市町村が指定をいたしまして、そして本人に通知をするということで、私どもがそのシステムの開発などを行うわけでありますが、二十四年度予算では二十八億円、三年間の総額でこの部分については約百億円を想定してございます。
#200
○大塚耕平君 もう時間がないので結論だけお話しして、今後皆さんとも議論させていただきますが、今おっしゃったような金額はもうイニシャルコスト、ごくごく入口のコストで、トータルとしては物すごい金額、多分掛かるんですよ。しかし、マイナンバーは総務省で、法人番号は国税庁がやっておられたり、それから年金とか医療のところは厚生労働省が持っていたり。私、厚生労働副大臣のときにびっくりしましたけれども、何億円以上、五十億円でしたかね、のシステム経費だけ決裁取りに来るわけですよ。もうそれ以下はもう勝手にやっていますしね。説明に来る人間も一体なぜそんなメンテナンスが必要かって説明できないわけですね、もうみんな、システムの中身が分からないから。
 だから、私、これ歳入庁をつくる前提として、これは中西先生にもよく御検討いただきたいんですが、いいかげんに各省庁の持っているシステムインフラを担うセクションというのは全部合体して、また新しい役所をつくるとは言いませんけれども、全部くくり出してどこの役所がどういうシステムインフラをハンドリングしているんだということを一元化した情報として持っている部署、そしてそれをハンドリングする部署がないと、もう歳入庁も、枠組みだけつくっても、多分運営上またあの年金のレガシーシステムのようなものをつくっちゃいますので、恐らくこの歳入庁構想というのは、今申し上げた話と表裏一体だという現状の認識だけ御披瀝させていただいて、この後はみんなの党の皆さんや関係省庁とも話を進めさせていただきたいと思います。
 どうもありがとうございました。
#201
○大久保勉君 民主党の大久保勉でございます。
 まず、金融庁に質問します。
 本日の毎日新聞なんですが、国際石油開発帝石の増資をめぐるインサイダー取引の事例が出ております。こちらの件に関して質問したいんですが、こちらは主幹事、どちらの証券会社がインサイダー情報を漏らしたのか、質問したいと思います。参考人お願いします。
#202
○政府参考人(細溝清史君) 正確には、証券監視委員会からお答えすべき事柄かとは思っておりますが、主幹事証券会社は複数あると聞いておりまして、どこという特定はできておりません。
#203
○大久保勉君 特定もできていないのに中央三井アセットに課徴金というのはおかしいんじゃないですか。そんな検査をしているんですか。
#204
○政府参考人(細溝清史君) 特定できていないというのは言い間違いでございまして、私どもはお伺いをしておりますが、それにつきましてはお答えを差し控えたいということでございます。
#205
○大久保勉君 いや、どうして差し控えるんですか。といいますのは、毎日新聞の一面に、「主幹事・野村が情報提供」と言っていますね。どうしてそういうことを言わないんですか、国会の場で。
 更に問題なのは、むしろ主幹事の証券業者の中でいわゆるチャイニーズ・ウオールがなかったということでしょう。こういった、いわゆる本質的な、金融商品取引法上本質的な問題があるのに、そういったことをここで明らかにできないというのはおかしいんじゃないですか。
#206
○政府参考人(細溝清史君) 委員御指摘のとおり、証券会社には金融商品取引法によりまして、業務に関して取得した顧客に関する情報の適正な取扱いを確保するための措置を講ずる、いわゆるチャイニーズ・ウオールと言われているものでございますが、という措置を講じることとなっております。そうした規定によりまして、引受業務を行う証券会社においては、法人関係情報について厳格な情報管理体制を整備する必要がございます。
 ただ、個別事案の行政対応について申し上げることは差し控えさせていただきたいと思っておりますが、金融庁といたしましては、証券会社の情報管理体制に仮に問題が認められた場合には適切に対処してまいりたいと思っております。
#207
○大久保勉君 こちらに関しては、金融商品取引法が恐らくは四月に審議されますのでしっかりと議論しますが、ここで問題を問いたいのは、この問題に関しては約一年半前からずっと金融庁の方に指摘しておりました。東京電力の増資に、あるいはこの帝石、そのときに株がぐっと下がると。このことに関して、例えばイギリスのファイナンシャル・タイムズ紙は、日本のマーケットはグレーであると、要するに金融庁はしっかりしていないと、こういうことを言われているんですよ。
 そこに対して指摘して、よく頑張ってもらいました、証券等監視委員会は、しっかりと中央三井アセットに課徴金を科したと。でも、一方の情報を提供した人に関しては明らかにしないと、こういったことでしたら、おかしいと思いますよ。つまり、バランスの問題。情報を提供しているところに大きな問題があるんです。
 これが日本の証券市場の慣行であるというふうに思われないように、しっかりと行政処分、若しくはしっかりと施策を打つべきじゃないですか。是非もう一度答弁をお願いします。
#208
○政府参考人(細溝清史君) 議員御指摘の個別の事案については、先ほどから申し上げることは差し控えさせていただきたいと申し上げておりますが、一般論として申し上げますと、私ども、法と事実関係に基づいて、仮に違法な行為があるという場合には適切な行政処分を行うというようなことも当然権限として持っておりますので、適切に対処してまいりたいと思います。
#209
○大久保勉君 そういう説明の仕方が私は適切じゃないと思っています。しっかりと是々非々の議論をしていきましょう。与党であってもここはしっかりと言っておかないと、国際社会が見ております。是非お願いしたいと思います。
 それでは、本論に入ります。
 まず、アメリカの金融規制改革法、いわゆるドッド・フランク法の下で、銀行の自己勘定取引を制限するボルカー・ルールが日本の国債市場に深刻な悪影響を与えると懸念されております。
 そこで、日本政府、この場合は恐らく財務省、日銀はこれまでどのような措置を行ってきたか。特に、アメリカの当局とどのような意見交換をしているか。このことに対して安住大臣、その後、白川総裁に質問をしたいと思います。
#210
○国務大臣(安住淳君) 私の方からは、年が明けてからガイトナー長官に対して二度、この問題について会談をした際に直接懸念を伝えました。そのほかに、実は一月の十七日に英国のオズボーン蔵相が来日をした折にも、このボルカー・ルールに対して両国間で言わば懸念を共有したものですから、フィナンシャル・タイムズに両国の財務相として共同寄稿を寄せまして懸念を伝えております。こうしたことがありまして、昨日ですか、ガイトナー長官の方からこのことに対する言わば配慮をしなければならない旨の話を議会で、アメリカでしたという話を聞いております。
 もちろん、そのサブプライムローンやリーマン・ショックの中で、行き過ぎた投機的ビジネスに対する規制ということでこうしたボルカー・ルールは策定をされましたけれども、しかし、余り行き過ぎれば、委員御存じのとおり、アメリカ国債以外の国債市場に影響を与えるおそれが強いということなので、私としては引き続きこのことについては来月開かれるワシントンでのG20の場でもガイトナー長官に対しては直接お話をしたいというふうに思っております。
#211
○参考人(白川方明君) お答えいたします。
 ただいまの安住大臣の答弁と基本的に同じでございますけれども、ボルカー・ルールは金融機関による過度のリスクテーキングを抑制することを通じまして金融システムの安定確保を目指す米国当局の取組でありまして、私どもとして米国当局のそうした取組自体に問題があるというふうに考えているわけではありません。私どもが懸念していますのは、このルールが米国以外の地域にも適用されることに伴いまして、我が国の国債市場の流動性が低下する可能性があるなど予期せぬ副作用があるということにございます。
 そうした観点から、日本銀行では昨年末に金融庁と連名で米国の当局に対しましてコメントを提出いたしました。その後も、私自身が国際会議の場あるいはバイでの面談等を通じまして本件に関する問題提起を行っていますほか、事務局レベルでも米国当局との間で意見交換を行ってきております。
 このボルカー・ルールにつきましては、我が国だけでなくほかの海外の主要国の当局やあるいは民間金融機関などからも非常に多くのコメントが寄せられておりまして、現在、米国当局では対応を検討しているというふうに認識しております。日本銀行としましては、各国からの意見も踏まえまして、米国当局が適切に対応することを期待しております。
#212
○大久保勉君 是非、安住大臣そして白川総裁、頑張って日本の主張を述べてください。特に諸外国、例えばカナダであったり若しくは欧州各国と歩調を一にして頑張ってください。
 どうしてこういうことを言うかといいましたら、一つだけ、これは数字を聞きたいと思いますので財務省の参考人に質問します。日本の国債市場におけるいわゆる米系銀行の国債の引受けシェアは何%ありますか。もしそちらがいわゆる引受け業務をしなかった場合どういう混乱になりますか、質問したいと思います。誰でも結構です。
#213
○国務大臣(安住淳君) シェアそのものは米系の金融機関で三一%になっております。ですから、そういう点ではやはり決して小さくないシェアであるというふうに思います。
#214
○大久保勉君 この委員会には中西委員を始め非常にこのマーケットに詳しい方もいらっしゃいます。是非ここは注視しておきたいと思っております。
 今日は国債市場に関して質問したいと思います。例えば、財務省に質問したいんですが、今残存期間五年以上の国債の発行残高は幾らですか。また、現在の時価総額は幾らか。さらに、金利がもし一%上昇した場合やさらには二%上昇した場合、どのくらいの評価差損が出るのか。さっきの関連でいいますと、ボルカー・ルールがスタートしまして、米系の金融機関が一切こういった引受けをしない、何らかのショックで国債の金利が大きく上昇する、国債価格が下がると、こういったときの影響等を確認したいと思います。じゃお願いします。
#215
○副大臣(藤田幸久君) 今日お配りの資料は三月十四日の資料ですが、昨日の三月二十一日の時点で申し上げますと、残存期間五年以上の固定利付国債の発行残高は約三百兆円であります。この時価は三百十七兆円になるわけですが、金利が全て一律に上昇するとは想定し難いので一概にお答えすることは難しいわけですけれども、残存期間五年以上の全ての銘柄の国債利回りが一律に一%又は二%上昇したとあえて仮定した場合、機械的に計算しますと、一%の利回りの上昇で約三十三兆円、二%の利回りの上昇で約六十二兆円と。これ、昨日の日付だと若干この資料と違っております。そういう数字になります。
#216
○大久保勉君 いわゆる一%で三十三兆円、二%は六十二兆円というのは相当大きい金額だと思っています。
 ちなみに、日本の金融機関全体のいわゆる自己資本はどのくらいでしょうか。これは金融庁に質問したいと思います。
#217
○政府参考人(細溝清史君) 二十三年九月末時点で、主要行等の自己資本額は三十五・七兆円、地域銀行の自己資本額は十七・八兆円と承知しております。
#218
○大久保勉君 ということは、大手行三十五兆円と地域行が十七兆円ですから、五十二兆円ですから、もし二%金利が上昇したら、それよりも大きな損失が国債の投資家に発生するということです。もちろんどのくらい金融機関が国債を持っているか分かりませんので、そこで日本銀行に質問したいです。
 大手金融機関と地域金融機関が所有する国債の残高と平均残存期間、いわゆるデュレーションといいますが、どのくらいでしょうか。
#219
○参考人(白川方明君) お答えいたします。
 国債の保有残高は、昨年九月末時点で、大手行で百十七・七兆円、地域銀行で四十・三兆円でございます。また、平均残存期間は、これ国債に加えまして社債それから地方債も含む債券全体のベースになりますけれども、昨年九月末時点で、大手行で二・五年、地域銀行で三・九年でございます。
#220
○大久保勉君 デュレーションといいますのは、もし一%金利が動いた場合に、二・五年でしたら二・五%損失をするということです。ですから、地銀の場合は三・九%のデュレーションがありますから、もし二%金利が上がった場合約八%の損失ということで、四十兆円掛ける八%、三・二兆円ですか、こういったふうになります。ですから、この辺りは非常に気にしないといけないということであります。是非この辺り、しっかりと気にし、そして国債の安定消化をお願いしたいと思います。
 そこで申し上げたいのは、白川総裁は衆議院予算委員会で、仮に金利が一%パラレルで上昇した場合、大手行で三・五兆円、地域金融機関二・八兆。この数字から計算したら、こういった形で計算したんでしょうか。じゃ、もし二%だったらどういうふうになりますか。
#221
○参考人(白川方明君) お答えいたします。
 せんだっての衆議院の予算委員会で議員の質問に対してお答えしたことをもう一回申し上げますと、仮に金利が全期間一律に一%上昇するケースを想定し、国内銀行が保有する債券価格の下落幅を機械的に試算いたしますと、昨年九月末時点で、これは国債を含め全ての債券のベースでございますけれども、大手行で三・五兆円、地域銀行で二・八兆円という計算になります。これは一%の前提でございますから、もし二%の上昇というふうになりますとその二倍、すなわち大手行では七・一兆円、地域銀行では五・七兆円という計算結果になります。
 これはもう大久保議員十分御存じのことで、もう釈迦に説法でございますけれども、これはあくまでも機械的な計算ということで、金利の上昇がどういう背景で生じているかということで影響が異なってまいります。仮に景気が良くなって長期金利が上がるというケースでは……
#222
○大久保勉君 もういいです。
#223
○参考人(白川方明君) ということでございまして、総合的に判断する必要があるということでございます。
#224
○大久保勉君 こちらは急激に金利上がったら非常に多大な影響があります。ゆっくり上がっていけばそれなりに貸出金利の方で吸収できるということをおっしゃりたかったと思います。
 そこで心配なのは、急に金利が上がった場合に銀行の若しくは地方銀行の経営は盤石か、こういった観点から金融庁に質問したいと思います。これは参考人です。
 金融機関の持つ金利リスクに関してはバーゼル2のアウトライヤー規制で管理されておりますが、バーゼルでは、自己資本に対して過大な金利、リスクポジションを持つアウトライヤー銀行に注意を払うように金融庁に求めております。現在、日本にはアウトライヤー銀行は何行存在するのか、また、コア預金による要件緩和を除いた場合、アウトライヤー銀行は何行に増えるのか。いわゆるコア預金といいますのはデュレーションの長い預金ということで、相当緩和策になっています。ある意味でこれが本当に使えるかどうかというのは疑問がありますから、聞きたいのは、まずアウトライヤー銀行、さらに、コア預金の緩和を除いた場合何行ですか、質問します。
#225
○政府参考人(細溝清史君) ただいま議員御指摘のように、アウトライヤー銀行とは、バーゼル規制の下で金利リスク量が自己資本の一定割合を超える銀行のことを指しておられると思います。金融庁といたしましては、早期警戒制度の枠組みの中でアウトライヤー銀行に対してヒアリング等を通じ適切な金利リスクの管理を促しているところでございます。
 ただ、このような銀行が具体的に何行あるかというお尋ねでございますが、それにつきまして監督当局から申し上げることは、個別の金融機関のみならず、本邦金融業界全体の信認等に影響を与える事項でございますので、答弁することは差し控えさせていただきたいと思っております。
#226
○大久保勉君 金融庁の場合、これ今回もディスクローズしないということです。ですから、そういう態度こそが、本当に日本の金融機関大丈夫か、若しくは日本の金融庁は大丈夫か、こういったふうになると思います。当たり前のことですからどんどん発表をして、その中で牽制すべきじゃないかと思うんです。もし金利が上昇して日本の銀行に何らかの問題が発生したら、金融庁のこういったいわゆる隠蔽体質が問題になるんじゃないですか。
 そのことに関連して、中塚金融副大臣に質問したいと思います。
 実は、リーマン・ショックで一つのことが問題になりました。いわゆるテールリスクです。テールリスクといいますのは、発生の可能性は少ないが、発生した場合、多大の損失を出すリスクです。ですから、今回金利が二%とか三%急上昇する可能性は少ないと見られておりますが、もしそういう状況が発生したら大変なリスクでしょうと、このことに関してしっかりと管理してくださいよということなんです。
 いざ金利が上がり出しましたら、やはり国債、特に長い国債を持っていたら危ないということで、どんどん国債を売って国債が下落する、さらにこの国債下落が金利を上昇させると、いわゆる負のスパイラルになります。こういったことに対して金融庁は今からしっかりと管理すべきだと思っております。いわゆる低金利期間が十数年続いています。いわゆる債券バブルです。ですから、これに対して、もうそろそろ金融政策として警鐘を鳴らした方がいいでしょう。是非、中塚副大臣の御所見を聞きたいと思います。
#227
○副大臣(中塚一宏君) 大久保先生御指摘のこの金利の上昇にかかわるリスクということでありますけれども、我が国を、金融システムを取り巻くリスクをやっぱり先取りをしながら見ていかなきゃならぬと、そういうふうに考えております。
 今事務年度の監督方針におきましても、例えば長期金利の上昇の場合のリスク管理上への影響が検討されているかなど、金融機関における市場リスクにかかわる管理体制を引き続き注視、検証をすること、これを強調をさせていただいておるところでございます。
 金融機関の国債保有にかかわるリスクについては、金融機関その個別個別のリスクだけじゃなくて、パニック売りとかそういった金融システム全体にかかわるリスクも含めていろいろな事態を想定をしながら細かいリスク管理を行っていくことが重要だと考えておりますので、そのように金融機関の市場リスク管理、促していきたいと、そう考えております。
#228
○大久保勉君 続きまして、日本銀行総裁に質問したいんですが、実は私ども民主党政権に関しましては、円高デフレ対策ということで様々なことを行いました。できることは何でもやってデフレから脱却しよう、そして円高を是正しようと。安住大臣におかれましては約十兆円の資金を使いまして為替介入をされました。七十六円の為替が一旦は八十円近くになりましたが、残念ながらまた元に戻ったと、こういう状況であります。
 しかし、私どもは二月十四日に白川総裁からバレンタインの贈物をいただきました。つまり、金融緩和であります。この結果、十兆円の金を使ってもできなかったことが、簡単に為替が七十六円から八十円台、八十三円まで上がってきたと、株式の方は一万円に乗ってきたと。相当日本銀行の力が強いということであります。
 その中の政策の最も重要な政策としましては、いわゆるインフレのめど、こちらを一%にすると明確に決定してもらいました。このことは非常に大きな影響力があったと思います。
 党内には、諸外国はインフレターゲット二%、イギリスであったり、若しくはインフレゴール二%、米国、だったら日本もインフレターゲット二%にすべきじゃないか、こういった議論があります。いろんな委員の先生、金子先生もその急先鋒だと思っております。
 そこで、もし一%のインフレゴールと二%のゴール、どのような影響があるのか。先ほどの金利、いわゆる国債の金利が一%から二%へ上がった場合との関係で是非質問したいと思います。
 そこで、白川総裁に関して、今速やかに欧米のインフレ目標と同じ二%水準にインフレターゲットあるいはインフレゴールを持っていった場合、どういうふうな懸念になりますか、若しくはどういうふうに考えていますか。
#229
○参考人(白川方明君) お答えいたします。
 もう大久保先生よく御存じのことをお答えするのも大変恐縮でございますけれども、我が国の物価上昇率は、一九九八年度にマイナスに転じる以前から、八〇年代以降は、これはバブル期も含めまして、米欧諸国よりも一貫して低い状態が続いてきました。このため、物価が安定しているというふうに日本の家計や企業が考えます物価上昇率は、米欧の場合よりは幾分低いというふうに判断されます。こうした国民の物価観から離れまして、一挙にこれまで経験したことのないような物価上昇率を目指そうとした場合、家計や企業がかえって大きな不確実性に直面する可能性があります。その場合には長期金利の上昇を招く、先ほど議論になっています長期金利の上昇を招き、金融機関の経営、ひいては日本経済全体に悪影響を及ぶおそれがございます。
 日本銀行としては、そのような日本経済に固有の特徴も踏まえまして、当面目指すべき物価上昇率は消費者物価の前年比でプラス一%というふうにしております。ただし、より長い目で見た場合には、これは中長期的な物価安定のめどは二%以下のプラスというふうに幅を持って見ておくことが適当というふうに考えております。
 これは、先行き、日本経済の構造変化や国際的な経済環境などによりまして、中長期的に持続可能な物価の安定と整合的な物価上昇率が変化していく可能性も意識しているためでございます。例えば、今後、成長力強化への取組の成果が上がっていった場合などでは、これは持続的な物価上昇率が次第に高まっていく可能性もございます。日本銀行としては、そうした可能性も十分念頭に置いて、この目指すべき物価上昇率につきまして、原則としてほぼ一年ごとに点検をしていきたいというふうに考えております。
#230
○大久保勉君 私も、決して二%インフレゴールというのを望んでないことはないです。ただ、あしたの二%よりも今日の一%、確実に少しずつでも景気を良くしていく、インフレが、いわゆるデフレから脱却して一%までするということなんです。
 ですから、次に白川総裁に質問したいのは、一%がめどなのに、本当に一%できるんですかということです。つまり、本気でやっているかということです。
 今回の金融緩和に関しまして、例えば資産購入基金枠を十兆円積み増し、六十五兆円としました。特に注目されますのは、長期国債購入枠十九兆円となっています。
 そこで質問ですが、長期ということでありますから、でしたら、長期国債、二年以上の長期国債、幾ら買ったんですか。
#231
○参考人(白川方明君) お答えいたします。
 まず、日本銀行の……
#232
○大久保勉君 もう端的に。
#233
○参考人(白川方明君) はい。ただ、先生の御質問が技術的な質問がありますので、技術的な質問については技術的にお答えせざるを得ないということは御容赦いただきます。
 国債の買入れにつきましては、資産買入れ基金による買入れと、それから成長通貨供給の買入れ、これ両方を行っております。前者の基金での買入れにつきましては、これは、この長期の国債は残存二年以下一年以上ということでございます。一方、成長通貨としての国債の買いオペ、これについては長期の国債を買い入れているということでございまして、この両方を、その全体を見ていただきたいというふうに思っております。
#234
○大久保勉君 いやいや、だから、はっきり言いましたよね、資産買入れ基金の枠十兆円、この中で幾ら買っているんですかと。長期国債買入れ枠というのをつくっているわけでしょう。実は二年超はゼロなんです。だから、それを答えたくなかったからああいう言い方をされたんです。でしょう。
 国債買入れ枠六十五兆円に二年超の国債は何円入っていますか。
#235
○参考人(白川方明君) 言いたくないわけではありません。先ほど申し上げたとおり、これは残存二年以下の国債を買っているということでございます。別途、成長通貨買いオペ、これでは残存二年超も含めて買っております。
#236
○大久保勉君 金融界の常識でしたら、二年を長期と言うことはないです。中期国債です。ですから、長期国債というのは十年国債以上です。ですから、こういういわゆるだまし、欺きなんです。だから、この辺りをしっかりやってくださいよということです。実は、白川総裁の部下の方に何回でも議論しました。本気でやる気あるのかと。その辺りは是非、白川総裁の決意を聞きたいと思います。
#237
○参考人(白川方明君) まず、日本銀行が、デフレから脱却し、物価安定の下での持続的な経済成長に、軌道に復帰するという、これは極めて重要な課題だと思っております。そのために日本銀行はこれまでも全力を尽くしておりますし、これからも全力を尽くしていくということでございます。
 その上で、物価の安定、デフレから脱却していくというこの大きな仕事は、これは成長力を強化していくという仕事と、それから金融からの下支え、この両方があって初めて実現するものでございます。日本銀行は、この金融の下支え、これはしっかりやっていきますけれども、しかし同時に、成長力を強化するという取組を、これは民間の企業、それから金融機関、それからそれを支える政府の取組、こうしたもの全てがあって初めてデフレから脱却できるというものでございます。
 それから、もう一つ、欺くという強い言葉を使われました。そういう意思は全くございません。これは、日本銀行自身、買入れについては二年以下ということで、残存二年以下ということで申し上げていますし、それから、金融市場において、短期の金融市場、長期の金融市場と、これは一般的に使われている言葉でございます。その場合、短期というのは一年以下、それ以上を長期という、これは短期、長期という分類の下ではこれは一般的な用語でございまして、日本銀行自身は、国民に対してあるいは国会に対して欺くという気持ちは全くございません。
#238
○大久保勉君 日銀総裁は、自らの力を過小評価されています。つまり、先ほど申し上げましたが、十兆円の資金を使っても為替を動かすことが非常に難しかったわけです。ところが、日銀の金融緩和で為替は動き、そして経済の状況も好転しているんです。是非、自らに自信を持ってしっかりと行動してください。今はここで話をするよりも行動することが必要だと思っています。
 ちなみに、アメリカのケースを申し上げます。アメリカは、ツイストオペレーションということで、超長期の国債を買っています。一つ質問をしたいんですが、アメリカの連銀にとってツイストオペレーションは財政ファイナンスですか。日本銀行は超長期国債を買う場合は財政ファイナンスだということで遠ざけていますが、アメリカがやっていることは財政ファイナンスですか。イエスかノーでお答えください。
#239
○参考人(白川方明君) アメリカの中央銀行も日本の中央銀行も、財政ファイナンスを目的として国債の買入れを行っているわけではございません。
 それから、日本銀行が超長期の国債を買っていないということでございますけれども、これは、アメリカと日本の金融構造の大きな違いが反映しております。日本の場合、資金調達構造を見ますと、相対的に長期の社債やモーゲージローンのウエートが高い米国と異なりまして期間三年以下の貸出しの割合が多いということで、それにおおむね対応する期間の金利に働きかけることが効果的であるという日本の実態に即して判断したものでございます。
#240
○大久保勉君 そろそろ時間が参りましたので、この辺りは、うちの金子洋一先生とか若しくは中西先生とか佐藤先生とか、もうプロ中のプロがおりますので、是非、ツイストオペレーションは財政ファイナンスじゃないと、是非こういった政策をお願いして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#241
○委員長(尾立源幸君) 両件に対する質疑はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#242
○委員長(尾立源幸君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 特別会計に関する法律の一部を改正する法律案及び租税特別措置法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府政策統括官西川正郎君外一名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#243
○委員長(尾立源幸君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#244
○委員長(尾立源幸君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 特別会計に関する法律の一部を改正する法律案及び租税特別措置法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行企画局長門間一夫君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#245
○委員長(尾立源幸君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#246
○委員長(尾立源幸君) 特別会計に関する法律の一部を改正する法律案及び租税特別措置法等の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。安住財務大臣。
#247
○国務大臣(安住淳君) ただいま議題となりました特別会計に関する法律の一部を改正する法律案及び租税特別措置法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
 まず、特別会計に関する法律の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。
 本法律案は、昨年の第百七十九回国会において、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法の国会による一部修正により追加されました同法附則第十七条第一項の規定を踏まえ、東日本大震災復興特別会計を設置することとし、その目的、管理及び経理等について定めるものであります。
 以下、その大要を申し上げます。
 第一に、この特別会計は、東日本大震災からの復興に係る国の資金の流れの透明化を図るとともに復興債の償還を適切に管理するため、復興事業に関する経理を明確にすることを目的とすることとしております。
 第二に、この特別会計は、衆議院議長及び参議院議長等並びに内閣総理大臣及び各省大臣が法令で定めるところに従い管理することとし、復興事業を統括する復興庁の長である内閣総理大臣の委任を受けた復興大臣がこの特別会計全体の計算整理事務を行うことができることとしております。
 第三に、この特別会計は、復興特別所得税及び復興特別法人税の収入、一般会計からの繰入金、復興債の発行収入金等をもってその歳入とし、復興事業に要する費用、各特別会計への繰入金、復興債の償還金及び利子等をもってその歳出とすることとしております。
 その他、この特別会計の予算及び決算の作成及び提出に関し必要な事項を始め、経理に関する必要な事項を定めることとしております。
 第四に、附則において、この特別会計は、復興庁が廃止されたときは、別に法律で定めるところにより廃止するものとし、その際には、政府は、復興事業の進捗状況等を踏まえ、所要の措置を講ずることとしております。
 また、この特別会計の設置に伴い平成二十三年度一般会計補正予算(第3号)において発行した復興債を承継するなどの必要な経過規定を設けることとしております。
 次に、租税特別措置法等の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。
 政府は、国税に関し、新成長戦略の実現並びに税制の公平性の確保及び課税の適正化の観点から要請される特に喫緊の課題に対応するため、個人所得課税、法人課税、資産課税、消費課税、国際課税等について所要の措置を講ずるため、本法律案を提出した次第であります。
 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
 第一に、個人所得課税について、認定低炭素住宅の新築等に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除制度の創設、給与所得控除の上限設定、勤続年数五年以内の法人役員等の退職所得課税の見直し等を行うこととしております。
 第二に、法人課税について、環境関連投資促進税制の太陽光発電設備及び風力発電設備に係る即時償却制度の創設、中小企業投資促進税制の拡充等を行うこととしております。
 第三に、資産課税について、直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置の拡充、延長等を行うこととしております。
 第四に、消費課税について、自動車重量税に係る税率の見直し及び環境性能に優れた自動車に対する軽減措置の拡充、延長、地球温暖化対策のための課税の特例の創設等を行うこととしております。
 第五に、国際課税について、国税に係る徴収及び送達の共助に係る国内法の整備、国外財産調書制度の創設等を行うこととしております。
 その他、試験研究費に係る税額控除制度における試験研究費が増加した場合の特例の適用期限を延長するなど、適用期限の到来する特別措置の延長、既存の特別措置の整理合理化等の所要の措置を講ずることとしております。
 以上が、特別会計に関する法律の一部を改正する法律案及び租税特別措置法等の一部を改正する法律案の提案の理由及びその内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようよろしくお願い申し上げます。
#248
○委員長(尾立源幸君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#249
○水戸将史君 民主党・新緑風会の水戸将史でございます。
 第二ラウンドに入りましてお疲れでございますけれども、若干のお時間をいただいて真摯な御答弁をいただきたいと思っております。
 今朝の新聞でももう載っておりましたけれども、もう御案内のとおり原油高ですね、ドバイ原油が一バレル当たり百二十三ドルを超えたと。リーマン・ショック以来の高値ということでございまして、非常に原油輸入国である我が国経済にとりましては大きなダメージをもう既にもたらしておりますけれども、今後とも継続的に大きな痛手になってくるんではないかということが懸念されておりますが、財務大臣として今般のこの原油高につきましてどういう御感想をお持ちなのか、まず御所見をお述べいただきたいと思います。
#250
○国務大臣(安住淳君) さきのメキシコで開催されましたG20においても、各国における金融緩和策とともに、この原油高が世界経済回復基調に乗っている中、やっぱり大きなリスクになるのではないかということを問題意識として各国は共有をしております。
 現時点でも大変高騰をしておりますので、そういう点では国民生活にとっても非常にガソリン代等気になるところだと思っておりますので、私どもとしては価格の動向について大変注意深く監視をしております。
   〔委員長退席、理事大久保勉君着席〕
#251
○水戸将史君 そういうような状況下を迎えつつあるというようなところで、折あしくというんですかね、タイミング等々を含めて、昨年の大震災以来、この六か月で原子力発電所五十四基が全て稼働停止をしてしまうんではないかということも別の側面からある意味懸念をされておりまして、そうなれば、御案内のとおり火力発電所をフル稼働、古く眠っていたものも呼び起こしてまたこれを使わなきゃいけないということで、昨今の御案内のとおりの原油、またガスもそうですけれども、例年に比べようのないほど輸入をしていく必要があると。こういう原油高も含めて非常に原料代が燃料代が上がるものでありますものですから、それが電気料金に跳ね返っていくんではないかということも既に大きな話題として言われておりまして、いずれにいたしましてもダブルパンチに、この原油高とプラスこの電力料金ということを含めて、日本経済、企業活動、また国民生活に関しましても大きな大きなインパクトを与えていくんですけれども。
 財務大臣としては、そのお立場ではございませんが、この原子力発電所の再稼働についてどういうお考え、また政府の一員としてどういうようなこれからも働きかけをされていくつもりなのか、お考えあれば述べていただきたいと思っておりますけれども。
#252
○国務大臣(安住淳君) 昨年の事故以来、やはり国民の皆さんの中には徹底した安全対策を求めている声ということは強いと思います。
 今後新たにどうしていくかということは政府の中でこれから決定をしていくことだと思いますが、他方、考えなければならないのは、やはり日本経済の中でこうしたエネルギー不足がこれから春から夏にかけて、工場の例えば稼働等に支障が出るのか出ないのかというところをやっぱり冷静に見なければならないということだと思います。仮に今ある原子力を全て止めたときの、単純にこれまで言われていたものでいえばエネルギー全体の中のやはり三〇%近い割合というものがなくなるわけですから、そういう意味では非常に原油高等を含めてリスクを伴うんではないかなと思います。
 しかし一方で、国民の皆さんの原子力に対する目というのは昨年の大震災以来やはり変わってきていると。そういう点からいえば、やはりとことん安全性というものを国民の皆さんにやっぱり安心をしてもらう、そういう仕組みをしっかりつくった上で、仮に、まあ稼働をしていくかどうかというのは私の所掌ではございませんけれども、やはり国民の御理解を得ながら日本経済全体に影響の与えないような結論というものを出していかなければならないんではないかというふうに思っております。
#253
○水戸将史君 思い起こせば三年前、まあ政権交代前夜でございますが、特にこの原油高のときもございまして、ちょうどこの寒い冬、非常に国民生活に対しても燃料代が上がってきて高騰して、生活に対しても甚大な影響、またそれを燃料として企業活動する会社にとりましてもいろんなダメージがあったということで、ガソリン値下げ隊を我々は野党の立場でちょうちょうはっしやりまして、四月から一か月間暫定税率が止まったというようなことを、我々自身は野党の立場として主張し、やはりこのガソリンの高騰が今言ったような経済にダメージを与えるからやっぱりその暫定税率というものを下げるべきである、それを停止すべきであるということで、それが国民生活を救うんだという、そういう大義名分の下において三年前は我々自身はそれを行使してきたという立場でございましたけれども。
 財務大臣はその当時どういうお立場でこのガソリン値下げについて関与されたかは別といたしましても、その当時を振り返っていただいて、あのときの我々自身の動き、活動というものがどうであったのかということを総括されて今お述べになるとどういう御感想でございますか。
#254
○国務大臣(安住淳君) 暫定税率が存在するということを含めて、国民の皆さんがガソリンに対して、ガソリン価格の価格構成について大変高い関心を持ったという点では私は一定の効果はあったと思います。現実にはあれは、二か月弱ぐらいですか、下がったんですね。
 私は当時、国会対策委員会の委員長代理をしておりまして、そうした点では政策決定には直接はかかわってはきませんでしたが、トリガー発動というのは一方で取り得る選択肢の私は一つではないかなと思っております。ただし、財政上やはりこのトリガー条項については少なくとも財政への影響も兆円単位であるということも事実なので、そうした点からいえばやはりバランスというものを今現時点で私はやっぱり考えなければならないと。昨年、国対委員長でしたけれども、たしかこのことについても党内で大変熱心な議論の末に現在のような状況に至っているというふうに認識しております。
#255
○水戸将史君 トリガー条項を私言おうと思ったら先に口走られて、まさしく今大臣がいみじくもおっしゃったトリガー条項ですね、民主党政権になりまして、あのガソリン値下げということの経験則もあって、百六十円以上三か月間継続してガソリンが高騰した場合には暫定税率を二十五円下げるというそういう条項でございまして、これは民主党政権になって作った、我々自身が作ったというものでございますけれども。
 それが昨年のこの大震災を契機に、今財源的な話もされましたけれども、当時の野田財務大臣はトリガー条項を一時凍結するという判断をされて答弁をされておりますが、その大きな要因といたしましてはいわゆる復興のための財源的な措置だと。いわゆる今は復興、大震災が起こったばかりで、これは昨年の四月の二十二日の財金の委員会でございますけれども、いわゆる復興について相当な財源が必要であると、財源的な手当てとして、いわゆる復興のための財源的な手当てとして取りあえずこのトリガー条項というものを一時期凍結しようというような発言をされているわけでございまして、しかしもうあれから一年たとうとしている中においては、復興のための財源的な措置はもう既にされているわけですね、もう既に補正予算も第四次まで組んでいるわけでありますので。ですから、ここで言った野田大臣の発言は、復興のための財源的な措置で必要だから取りあえず一時的に凍結しようということを言っているわけでありますが、あれから一年間たとうとしている中におきましては、やっぱりそれは担保されているんだから、この凍結というものに関して、やっぱりこのまま凍結していいのかどうかということ。
 要するに、これから原油高がますます継続してこれは続くんではないか、そのときに経済的なダメージを与えていくのではないかという中において、このトリガー条項の存在というものに関して財務大臣はどうこれを取り計らっていかれるおつもりであるかということをもう一度お聞かせいただきたいと思います。
#256
○国務大臣(安住淳君) まず、具体的に影響を試算をすると、仮に発動をするような仕組みであった場合は、これは約三か月で〇・五兆、一年やると一・八兆円の影響が出ます。そうした点では、地方、国とも大変な財政的に穴が空くということになると思います。
 そこで、先般のこの税制大綱を決めるときの昨年の中でも議論がありまして、結論から申し上げますと、これは党税調、政府税調共に、これについては当分の間として措置される現在の税率水準を維持をさせていただくことにするというふうな結論が出たわけでございます。
 ですから、そういう点からいえば、いろんなことを総合的に勘案をし、現行のとおりやらせていただきたいというのが結論でございます。
#257
○水戸将史君 トリガー条項と財源的確保というのはまた違う次元の話でございますものですから、結局我々自身は、三年前はやっぱり日本経済や国民生活に対して原油高はいかぬだろう、ガソリンの高騰が非常にダメージを与えるということでのああいう形を取ったものですから、そのためのトリガー条項なんですね。財源的なものが必要だからこれが駄目だということは、ちょっと私は論点というか筋が違っているような気がしております。
 それはそれとして、後ほどまた申し上げますけれども、今回の租特のこの改正の中において石油石炭税というものが、先ほど大臣も若干御説明されましたけれども、挙げております。そこで、地球温暖化対策のための税という名目を付けながら石油石炭税を上げていこうという、そうした改正になっているわけですね。
 三段階をもって上げていこうというのがこの税です。庫出税です。石油石炭税は元々、御案内のとおり、原油の製造現場、製造会社が国に納める、石油石炭税を納めるという庫出税、ここの元締のところから税金が支払われるという、そうしたスタイルを取っているわけでありますけれども、このいわゆる、ちょっと特殊な事例かもしれませんが、地球温暖化対策のための税と銘打っているんですけれども、この税を今回新たに創設したというかつくったという中の意図として、CO2の抑制効果、排出抑制を図るということがよく名目として挙げているわけでありますけれども、この税を課することによってその排出抑制に資するのか。具体的にどの程度、じゃこれをやることによって数値的に抑制につながっていくのか、お述べください。
#258
○副大臣(藤田幸久君) 今御説明ございましたように、抑制のために今回創設をするということでございます。これは、ヨーロッパ諸国を中心としてこういった税の創出、排出削減に関する課税を強化するということでございますけれども、やはり省エネルギーの促進をするということと、再生可能エネルギーの拡大をする、それからCO2の排出抑制対策を行うということでございます。
 今お話ございましたように、三分の一ずつ段階的に行うということに関しまして、そういう措置をとることによって負担軽減措置を講ずると、そういう対策を取った上でこの今回の導入につながるということでございます。
   〔理事大久保勉君退席、委員長着席〕
 ですから、実際に抑制効果ということに関しましては、負担の方はガソリンに関しましても大体〇・七六円ですね、一リッター、家計も月百円というようなことで、負担の方はそういう形でございますので、抑制効果ということについてできるだけ効果が出るような形で導入をしていきたいと。それで、森林吸収源対策については大綱の中に出ておりますような形で導入をしていくというふうに考えております。
#259
○水戸将史君 税金というのは課税をすることによって、またその負担を更に上乗せすることによっていろんなものに関しての抑制をしていこうということにつながっていくという側面もありますし、当然、それによって得られた税収、税金をそのCO2の排出を削減をするために使っていこうという、支出面でもこれ両面あるわけでございまして、今副大臣おっしゃったとおり、ちょっと分かりづらい面はありますけれども、いわゆる税率を上げることによっての排出抑制と、そして、それによって得られた税収をどういうふうに使っていくのかという話になっていくわけでありますが。
 そもそも、総額、三段階によってこれを税率をアップしていくわけでありますが、最終的には二千六百億円ぐらいの税収が予測される、期待されるということでございますが、この二千六百億円、されど二千六百億円でございますけれども、これについて具体的にどういうような地球温暖化対策に対してこれを使っていくのか。具体的に、これは目的税ではございませんけれども、しかし、この目的のためにこの税収をアップするわけでありますものですから、二千六百何がしかのお金はこのために使うということを前提としてやらなければ国民の方々にも納得できないと思うんですけれども、それに対しての透明性の確保についても含めて、どういうような使い道、どういう形でこれを取り計らっていくのかについて御所見をお聞かせいただきたいと思います。
#260
○政府参考人(朝日弘君) お答え申し上げます。
 地球温暖化対策のための税の使途についての御質問かと思います。
 そもそも、今先生から御指摘いただいておりますように、温室効果ガスの九割を占めますエネルギー起源のCO2の排出抑制策を抜本的に強化するということで導入するものでございます。その税収は、エネルギー特会を通じまして、省エネルギーの推進、これは幅広い技術課題、それから実証事業などがございます、それから再生可能エネルギーの普及促進、これは太陽光発電、風力、地熱、様々な再生可能エネルギーがございます、そういったものの普及推進、あるいは化石燃料のクリーン化など、様々なCO2削減に資する対策に充当するということでございます。
 真に有効なエネルギー起源のCO2排出抑制策に確実に充当してまいりたいと考えてございます。
#261
○水戸将史君 簡潔にお答えいただきたいんですが、じゃ二千六百何がしかは必ず地球温暖化のために使うということで、ここで明言できますね。
#262
○政府参考人(朝日弘君) 政策目的に、導入の目的に従いまして、確実に地球温暖化対策に充当されるものと考えてございます。
#263
○水戸将史君 大臣、釈迦に説法でございますが、エネルギー課税というのは二面性あると思うんですね。先ほど言ったように、経済的に非常にエネルギーの高騰によってやばいという状況のときには柔軟に税率を、トリガー条項というのもありますけれども、それをうまくアレンジして経済になるべくダメージを与えないような形で取り計らうという、そういう経済的な面と、今言ったような環境面ですね、いわゆる環境に負荷を与えるものに関してそれをある程度元から抑えていこうということにおいての、いわゆるそこに上乗せをするとか更に重課をするというような形で税率を上げていくという、そういう環境面と経済面があると思うんですね、このエネルギー課税というのは。
 そういうようなことを含めて、税率にめり張りを付けることによって、やはりこうした誘導していくということが税率、税制でも必要だと思っているんです。それが私は政権交代した一つの大きなやはり期待でもあるし、やっぱり我々自身、政権交代したということの一つの表れだと思っているんですけれども、何かこう、先ほど言ったように、残念ながら税収が足りないとか財源的なものがという話になっちゃうと、何となくお役所的な発想に陥っているんじゃないかということを、私はそれを非常に懸念しているわけでありまして、もう一度大臣、今言ったようにエネルギーの課税に関しましては経済的な面と環境的な面があるものですから、そういう中においてめり張りを付けたような税制というものをもっともっと私は目指していくべきだと思うんですけれども、もう一度御所見を、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#264
○国務大臣(安住淳君) もちろん総論としてはそうだと思います。
 それで、個々の税金をどういうふうに上げさせていただくかというのは、ひとえにこれはやっぱり立法行為ですね。ですから、法律としてやはりこれを恒久化して、財源として確保していくと。最終的には二千六百億円のお金でやはりこの地球環境に対する施策というものを充実させていくという、私はそのことは正しいことであり、また御賛同いただいて今回衆議院からこちらに法律的には回ってきたと。
 多分、委員の御指摘は、それを実際に施行するときのやっぱり経済的状況等もいろいろ勘案したらどうだと。これは、ひとえにやっぱり政治の問題として確かにそういう御指摘もあると思います。これは消費税の問題でもそうなんですが、やはり過度な変動や著しい経済的変化に対しては、ですから弾力条項を私どもとしては考えているということなんですが、この地球環境温暖化対策に関しての石石税については、昨年来の課題としてこれはずっと調整をやってまいりました。特に御負担を掛ける業界等についての説得というものもやってきましたので、できるだけとにかく国民生活に影響のないタイミングで、私たちとしては今年やらせていただくのがベストではないかなと思っておりますが、御指摘のところは十分注意しながら対応させていただきたいと思います。
#265
○水戸将史君 民主党は地球温暖化対策税という税を創設していこうという話もありました。それは、揮発油税みたいなああいうのを廃止をしながら全て環境税という中にシフトをしていこうという考え、これは二・五兆円以上のものということも含めて、今までそういうことも標榜してマニフェストでも掲載をしておりますものですから、今の二千六百億、多い少ないかといろいろ議論はありますけれども、非常に私は中途半端な、これによって本当に抑制されるのかということも含めて、先ほども言ったように、もっとインパクトを与えるためには、やっぱり経済性の面と環境的な面において、もっともっとこのエネルギー課税についてはもっとめり張りを付けた方が私はいいと思いますし、是非そういう形で取り計らっていただけることを強く要望したいと思っております。
 時間がありませんものですから、もう一つの論点でございますが、これは昨年十一月、国税通則法が改正となりました。残念ながら、納税者権利憲章、私も標榜しておりましたけれども、あれが掲載されずに、あれも中途半端な形で改正となりました。
 しかし、さはさりながらも、いろんな形で納税者にとっての仕組みというものが改善をされた第一歩かなという気もしておりますけれども、これは納税、税を納める立場からすればそうでありますけれども、逆に徴収する側からすれば、いろんな意味でこの国税通則法の改正によって事務的な負担も増えたんじゃないかなということもあるわけでありまして、具体的に、これは来年からスタートするわけでありますし、今もう確定申告の、今年はもう終わりましたけれども、来年からスタートするこのいわゆる改正についての事務的な負担について、税当局はどういう御認識であられるのか、どういうものが負担として増えるのかということを具体的に分かりやすく説明していただきたいと思いますが。
#266
○副大臣(藤田幸久君) 国税通則法改正に伴い国税庁にどんな業務が発生するかということでございますけれども、国税当局においては、更正というのは要するに税の減額の請求等ができるわけですが、それから理由を付記すること、税務調査手続等に関して新たな業務が生ずることになります。
 まず、更正の請求については、今まで期間一年でございましたが、これが五年に延長されます。したがって、更正の請求の件数が随分増加する、それに関して対応する必要があるというふうになっております。例えば請求件数でいきますと、参考までに今年でいえば、所得税が二十七万一千七百四十二件、法人税が六千九百二十四件というふうなことになります。
 また、理由の付記については、現在は各個別の法律において青色申告者に対する更正処分など、一定処分について行うことになっているわけですが、今度改正されますと、来年の一月一日以降は原則として全ての処分、つまり不利益処分、申請に対する拒否処分について行うことになりますので、理由付記の件数の相当な増加に対応していく必要があるということでございます。
 それから、税務調査手続が法律上明確化されたことにより、来年一月一日以降は、法律に規定された手続に基づいて、事前通知、調査結果の説明などを行うことになるということで、相当な事務が増えるということになります。
#267
○水戸将史君 確かに、納税者にとってはいろんな意味で自分たちのいわゆる主張というものは今まで以上にこれは聞いてもらえる、またそれを聞いていただけるような環境が広がったということでありますし、今副大臣おっしゃったように、逆に言えば、それを受け止めていかなきゃいけない事務的な負担も増えてくるということになるわけでございますが。
 実際、先ほど歳入庁の話もございました。本当に税の滞納をいかにそれを少なくするのか、国民の義務である納税の義務というのも当然ありますけれども、いわゆる滞納する者に関して、今実際どのような状況であるのか、それに対していろんな形で取り組んでいらっしゃると思いますけれども、どういう取組が今後求められているのかについて、もし、今の状況等を簡潔にお答えいただきたいと思うんですけれども。
#268
○国務大臣(安住淳君) やっぱり、今まで国税庁、そして各地方の税務署がやってきた人的パワーをフルに生かしてやはり対応していくしかないと思いますが、今現在、定員が大体五万六千人で対応しております。事務作業が増えてきますので非常にきついところではあるんですが、そういう点では、効率化を図りながら、必要な人的資源の確保はしっかりやりながら対応していきたいというふうに思っております。
#269
○水戸将史君 我々としても、適材適所というか、必要なものを全て削れなんて言うつもりは全くありませんが、いずれにいたしましても、これからそういう、人員の確保も含めて、ある意味、その能力の質的な向上もこれは図っていく必要があるということでございますものですから、是非、納税の環境整備とともに、受皿についての再整備というものもやっぱり私はこれからも図っていく必要があるかなと思っていますので、その御努力を期待しつつ、時間になりましたので、私の質問を終わらさせていただきます。
 ありがとうございました。
#270
○古川俊治君 替わりまして、自由民主党、古川俊治の方から質問させていただきます。
 前年度、その三次補正に際してなんですが、十一月二十五日の参議院の本会議で、ここにいらっしゃる塚田理事の質問に対しまして、大臣は、復興復旧に要する資金の流れの透明化を図るということは重要なので、二十三年度の補正予算を含めて、復興に係る財源、経費の全体像を決算ベースで明らかにする必要があると考えているので、具体的な表示方法について検討すると、このようにおっしゃっているんですね。ただし、その二十三年度の補正を、これを含めたこの具体的な表示方法、この検討状況について教えてください。
#271
○国務大臣(安住淳君) 予算の執行について、これは三党で合意をして、今特別会計で提案をしておりますので、これからはかなり特別会計の中で入りと出の透明性というのは図れると思います。それで、私が、一次、二次、三次で復旧復興予算の執行状況についてはやはり透明性が必要だということは今も変わりません。
 そこで、各、国の役所それから都道府県別に執行状況等を、これは今復興庁ができておりますが、そこでしっかり管理をしていただいて、執行率等をやはり公表していくということが重要だと思っております。
#272
○古川俊治君 これは復興庁がやることであって、財務省としては何も考えていないということで、そういうことですか。
#273
○国務大臣(安住淳君) 財務省は当然責任もあります。ですから、財務省としてもやりますが、復興に関係する予算の執行についてはしっかりと復興庁で、それぞれ都道府県を含めて、やはりこれはワンストップサービスと言っていますから、まずそこでもやっていただいて、我々としては、国の予算の使われ方について各省の執行率等は調べてみますので、その中で、我々としても必要であれば役所に対して執行というものがなぜこうなっているかということについては説明を求めていきたいと思っております。
#274
○古川俊治君 基本的には復興庁にこれ丸投げをしているというふうに、基本的に復興庁がやることだからという御答弁ですね。
 財務省としては責任を持つということなんですが、そこで具体的な表示、今検討していくという話だったので、本会議で、財務省として何か表示を個別に、別にしていくかどうかということをお聞きしているんです。
#275
○国務大臣(安住淳君) 丸投げという言葉は正しくないと思います。三党で合意をして、特別会計の主管として復興庁をつくったんです。ですから、それは復興庁がやらなかったら二重行政になるわけですから、復興庁がしっかり管理をすることが、むしろ地方自治体等の要望としても強いですから、私はそう言っているだけで、他意はございません。
#276
○古川俊治君 じゃ、復興庁の方にちょっとお聞きしますけれども、今回、復興庁の執行状況、今このホームページで見て、一月三十一日、トータルで五四・六%の執行率ということが書いてありますね。これは安住大臣も随分衆議院の委員会でも聞かれたと思うんですが、現場の感覚としては非常に復興の執行が遅れているという感覚を持っているわけですね。これは何度も何度も指摘されているというところだと思います。まあ復興庁ができてこれからは良くなると随分答弁を繰り返されていますけれども。
 この場合、今のその復興庁の表示の仕方なんですが、現場で実際に行われているか、あるいは行われた、あるいは行われている事業とはずれがあるということを復興庁の方でも認識されていると思うんですが、これについてやはり、現状の今やられているところまで、全体でいけばストックのところ、全体のやっぱり今まで積み上げてきた、フローは会計で出てきますけれども、ストックのところ、全体計画では今どのぐらい復興が進んだのか、これが現場でどのぐらいやっているのかということが分かるような表示方法、これをお願いしたいんですが、復興庁、どういう取組をお考えですか、これから。
#277
○大臣政務官(郡和子君) 委員御指摘のように、被災地の復旧復興の状況、現場でどういうふうに進んでいるのか、それが目に見えるような形でお示しをするということはとても重要なことだと思っております。
 これまでも、瓦れきの処理でありますとか、それから主要のインフラの復旧等につきましては逐次ホームページ等で公表させていただいているところでございます。また、各府省が行っている復興施策についても、昨年の十一月の二十九日に各府省の事業計画と工程表というふうにおまとめをさせていただきまして、これも公表させていただいております。市町村ごとにもこの工程表については策定しておりまして、今後も節目節目で工程表に従って進捗しているのかどうかをチェックしてまいりたいと思っておりますし、復興施策、それぞれ局面で見直し等も入るかと思いますけれども、それについてもしっかりと反映できるように対応させていただきたいというふうに考えております。
#278
○古川俊治君 今回のこの特会の改正法ですけれども、東日本大震災からの復興に係る国の資金の流れの透明化を図るとともに復興債の償還を適切に管理すると、これを目的の第一に掲げておりますけれども、一方、復興基本法九条では、国の資金の流れについては、国の財政と地方公共団体の財政との関係を含めてその透明化を図るというように書かれているんですね。
 今回の特会の問題等も含めて、国の財政と地方公共団体の財政の関係も含めて透明化していくための財務省としての取組について教えてください。
#279
○国務大臣(安住淳君) 全てフルオープンに、予算のどこに箇所付けをしてということはもう公表をしております。それで今、それぞれの県や自治体でもそれに基づいて執行状況というものをオープンにはしているんです。
 ところが、一つ私が例えば地元に帰ってやっぱり感じるのは、それは古川先生もそうかもしれません。つまり、実際の実施計画のところでやっているのと執行を実際行っているところには多少ずれがあるんです。そのずれにはちょっとやむを得ない事情もあって、やはり公共事業、私も地元に帰って建設業界の皆さんとも話しましたが、やっぱり小さな入札に参加ができる余裕がないというようなことも聞くんですね。
 ですから、そういう点ではやっぱり執行体制と、自治体の受ける側のやっぱり体制というものの整備をしっかりしていかないと、せっかく国と地方で予算担保をすると、これも、地方の自治体の予算も、今実際、自主財源が宮城県や例えば岩手県で昨年と同じくらい被災地で上がるかといったら、これはもう全然上がらないので、そういう点では、国の方から言わば交付金として出しているものというのは非常に大きなウエートを占めていると思います。
 そうした、国と地方から行ったお金が結果として現場でどういうふうな執行をされ、またそれが遅い場合、どういうふうに創意工夫をしているのかということについて、随時、それぞれ支所までつくっていただきましたから、復興庁の方でそれぞれの自治体とコミュニケーションを取って、この情報の公開をしてもらいたいという意味でございます。
#280
○古川俊治君 大臣、地元のことなんでよく御存じだと思いますので、私がどうこう言う義理はないんですけれども。
 そのときに、一つこれ阪神・淡路のときのお話なんですが、会計検査院による平成二十二年度の決算検査報告で、阪神・淡路の際の再建住宅の建築又は購入を行う者に対して利子補給金の一部を援助するため、こういう目的で平成七年三月に国土交通省が兵庫県に二百三十七億四千万円を交付していたと、こういう事実があるんですが、しかしながら、これ十六年後の平成二十二年になっても二百三十七億四千万円のうちの二百三十億八千百二万円は残っていると、こういうことを指摘されているんですね。
 ですから、国の方で執行しただけですと、地方の方でどう適切に使われていったか追えないということになりますので、その辺もこれは国費の無駄遣いということになりますから、十分お考えの上でこれ決算考えていただきたいんですが、そういう表示を、ちょっと何かお言葉いただければと思うんですが。
#281
○国務大臣(安住淳君) 全くその通りだと思います。これは多分、私は事実関係分かりませんが、全く使い勝手の悪い制度で、補助金だったと。ただしかし、それは全く浪費しているんじゃなくて、もしかしたら、残ったままであるとすれば、有効に使われなかったということです。
 ですから、そういう点では、今自治体と国で復興交付金のことをめぐって様々なあつれきもありますし、自治体に波紋を呼んでいますが、平野大臣よくお話しのように、やはり確実に予算を執行して、そしてこれ今三千億ほど認めたんですけれども、一兆五千億あるんですね、一兆五千億の中でやっぱり少しずつ確実に行える事業の執行を採択をしていくと。そういうことでいえば、国や地方とのコミュニケーションをしっかり取って、今、古川先生がおっしゃったようなことが起きないように、せっかく御理解をいただいて二十五年もの間所得税の引上げというものでこの財源取ったんで、私は地元でも、地元は一番被害が大きかったところですけれども、あえて厳しいことを言っています。無駄なお金をもし使ったら国民の皆さんには申し訳ないので、本当に有効にみんなで使おうと。そのことを忘れて、あれもこれも、ついでにこれもというような予算の使い方は、要望の仕方はやめて、有効な使い方をということを今申し上げておりますので、数字でそれを皆さんにお見せをしながらチェックをしていただくということは大事だと思っております。
#282
○古川俊治君 ちょっと時間の関係で次に行きますけれども、今回のこの特措法なんですが、研究開発税制、縮減されてしまいますね、前年度に比べて。平成二十四年度末で法人税の控除の研究開発税制の部分の控除の上乗せ部分が廃止になります。財務大臣、何回も国会の答弁で新成長戦略の実現ということにも言及をされているんですが、この研究開発、やはりここでしぼむことによってかなりその影響があるというふうに認識しているんですけれども、これで、実際今までも、非常に、名目三%なんというのはここ二十年間起こっていなかったんですよね。それが本当に達成できるんでしょうか。この税制に関して、御意見いただきたいと思います。
#283
○国務大臣(安住淳君) 五%を引き下げましたが、この三年間にわたって特別法人税を課税をさせていただきますので、企業によっては多少負担増になるところがやっぱりあることは事実認めております。ここは大変申し訳ないと思っております。都合のいい言い方かもしれませんが、許容範囲の中で何とかこの三年間だけはお願いをしたいというふうに思っております。
 それで、そういうことをやっていると、本当に成長戦略大丈夫なのかと、基礎研究や開発投資の重要性というのは、特に、今成長していると言われている医薬品業界等々、非常に重要なところがありますので、我々としては十分そういうことに対しては配慮しながらでございますが、この三年間のやっぱり法人税のこの引上げだけは何とか復興のために御容赦を願って理解をいただければと思っております。
#284
○古川俊治君 同じようなお答えは随分委員会でもされているんで、今の非常に厳しい財政を考えるとそういうことになるんでしょうけれども、一方で、消費税を上げたいということを財務省の方がおっしゃっているわけですけれども、基本的に消費税増税が経済成長に及ぼす影響というのを財務大臣はどう認識されておられるんでしょうか。
#285
○国務大臣(安住淳君) 経済に及ぼす影響。
#286
○古川俊治君 経済成長ですね、に及ぼす影響、経済に及ぼす影響でも結構でございます。
#287
○国務大臣(安住淳君) 消費をする人すべからくに税金が引き上げられるわけですから、非常にそういう点では消費行動全体に影響は私はあるとは思います。
 ただ、一方で、社会保障財源の安定確保というのも喫緊の課題でありますので、そこのバランスをどう考えるかということだと思っております。
#288
○古川俊治君 内閣府の方、今日いらしていますか。
 お聞きしたいんですが、内閣府の資料を見ますと、社会保障と税の一体改革をやった場合でもやらなかった場合でも、ほとんど今後の成長率に差がないという結果が出ているように拝見します。これは一月の試算でそう書いてあります、明確に書いてありますし、そういう御説明を私も何度も党の部会の方で伺っておりますが、それについてのちょっと御説明をお願いします。基本的に消費税増税が経済成長に及ぼす影響ということでお願いします。
#289
○政府参考人(西川正郎君) 委員御質問の件は、一月二十四日に内閣府が公表しております経済財政の中長期試算に関しての御質問だと思います。
 今回の税・社会保障一体改革の考えを踏まえまして、税・社会保障一体改革で示されている情報を入れて試算を行っておりますが、今回の改革は、人々が安心して消費や経済活動を行うことを可能にして、新しい成長の礎を築くことになるというふうに考えております。
 具体的には、消費税率の引上げ前後に駆け込み需要及びその反動減による影響というものが見込まれますが、引上げ前後の期間をならしてみると、成長率については消費税率を引き上げない場合と大きな差が生じるというふうには考えておりません。特に、今回の社会保障・税一体改革における消費税率の引上げが国民の皆様の人生のいろんな段階で受益者となり得る社会保障の安定財源確保に向けたものと明確に位置付けられておりますことから、消費行動に与える影響は限定的なのではないかと思っております。具体的な試算によれば、慎重シナリオでこの引上げの前後の成長率については一%強と、余り大きな差はない姿というふうに試算しております。
#290
○古川俊治君 時間がないので、なるべく簡潔にお答えください。聞いたことに直接お答えいただければいいと思っています。
 今お聞きになったように、財務大臣、言ってしまえば、消費税を上げても、ある意味で定常化しますから経済成長に影響はない、そういう話なんですよ。財務大臣、そう思われませんか。
#291
○国務大臣(安住淳君) もちろん、平年化すれば、そして三年ぐらいでならしていけばそうだと思いますが、多分、古川さんの御趣旨はよく分かりませんけれども、上げた段階での消費マインド等を含めたら数字に表れない部分でのやはり負担感というのはありますので、私はそのことはやっぱり、数字には出ませんけれども、政治をやる者としてはやっぱり注意をしないといけないと思います。
#292
○古川俊治君 経済条項を入れるか入れないかという今お話になっているようですけれども、私は、長期的に見たら変わらないと。これは定常化するんであるから、別に消費税を上げても実際は変わってこないということであれば、いつ上げても影響ないんだと。これは理論的に、少なくとも試算からはそう出てくるわけですよね。
 であれば、今なぜ民主党の方でこの経済条項を入れるか入れないかでずっと話を毎日毎日遅く、夜遅くまでやっていらっしゃると思うんですよ、お疲れだと思うんですけれども、それをやっていることが何の意味があるんだろうという気がするんですね。私は、正直言って、どういう趣旨か、腹を割って話せば、私はもちろん医者でございますし、今の社会保障費が全く不足しているのはよく分かっています。
 今日、いろんな議員からもう随分赤字がたまってきたと、財政赤字がずっとたまってきたと言うんですけれども、これはやはり我々が負担以上の社会保障をやってきたからなんですよ。これは明らかでありまして、今まで低負担中福祉だったから、これからは中負担中福祉にしなきゃいけないと言うんですけれども、これは低負担中福祉なんてあり得ない話であって、やっぱり中福祉のためには同じだけ金を使っているわけですよね。それはなぜかというと、負担が足りなかった分、全部赤字で出ているだけの話なんですよ。
 ですから、それから言えば、もうこの消費税が影響がどうあろうと、経済にどう影響が、上げなきゃいけないわけですから、私は、もし上げるんであれば、正直言って、来年度から、これは民主党が政権交代前ということがありますので、少なくとも来年の十月から上げられるわけですよね。だから、来年の十月から一気に一〇%に上げるというのが本当の姿なんじゃないかと思っているんですね。
 こういう前提でお話をしているんですけれども、だから、今回、じゃ別の論点から、二〇一四年の四月から八%、一五年十月から一〇%になるんですね。これは、二段階に分けて上げているというのはどういう理由なんでしょうか。あるいは、この三%、二%という順序にしたというのはどういう理由ですか。
#293
○国務大臣(安住淳君) 私は経済学者でもなければ官僚でもありません。やはり政治というのは国民の息遣いの中で政策判断しないといけませんから、そういう点では答えになっているかどうか分かりませんけれども、消費者の、国民のやっぱり購買意欲を、いきなり五%上げたときのインパクトの大きさというのは、それはやっぱり計り知れないものがあるので、そういう意味では二段階にして、やっぱりその段階を踏んでお願いをしていくと。そのことをやっぱりまた理解をしてもらう努力というのは必要だと思っているんです。なおかつ、社会保障に関しても、消費税をどういうふうにやっぱり使うのかと、何に充当するのかということに対して国民の皆さんにやっぱり納得をしていただくということはすごく大事なことなので、そうしたことをやっぱり政治の責任として我々はやっていかなければならないというふうに思っております。
#294
○古川俊治君 消費者の皆さんにだんだんだんだん慣れていただく、納得していただきながら上げていくということで三、二なんでしょうけれども、内閣府の去年の八月の試算では、これは二、二、一にしてあったんですよね、最初は。試算の仮置きですけれどもね。二、二、一じゃなくて三、二にしたと、上げ方をですね。それは何か理由がありますか。
#295
○国務大臣(安住淳君) 二、二、一というのは、政府として正式に決めたものでもなくて、仮の試算としてそういうパターンもあるということだったと思います。
 どういうふうに段階を踏んでいくかとか、いきなりやるかというのは、まさに政治の判断、やっぱりいわゆる為政者としてどういうふうに国民の皆さんにそれを理解を得られるかという一つの方法論ですから、私はそういう点では八パー、一〇パーという、そういうやり方で二年間で一四年、一五年という形でやるというのは私どもの考え方でございます。
#296
○古川俊治君 一言で内閣府から答えていただきたいんですけれども、段階的に引き上げた場合と一気に引き上げた場合で、理論上、経済成長に与える影響というのはどうでしょうか。
#297
○政府参考人(西川正郎君) 税率に大幅な引上げを一挙にやったような場合には、前後に駆け込み需要増や反動減といった経済の変動を増幅させるおそれがあるかと思われます。
#298
○古川俊治君 ですから、段階的にやるんであれば、それ、理論的にはこれは一%ずつでも、〇・五%ずつ半期で上げるんでも何でもいいんですけれども、できるだけ細かく上げていった方がいいという話になるわけですよね。
 大臣、基本的に、是非政治家として御判断というのは十分分かりますけれども、今試算出しているのはこれは内閣府ですから、それからいう限り、これは消費税を上げても結局経済成長には余り変わらないと。今の日本の構造を見ても確かに消費者マインドが、これはそこで冷たくなると思いますよ、私も、消費税を上げたらね。ただ、その分、よく考えてみれば、みんな預金しているわけですね。日本の国債、外へは余り出ていませんから、国内で回っていて、その分、将来が不安だから預金しているわけですよね。それが税金で今度穴埋めをするわけですから、言ってみれば国民の生活って余り変わってこないんですね、実質上は、使っているお金は変わってきませんから。
 そういう意味でいえば、健全な姿としては、やっぱり早期に、これは必要なプライマリーバランスゼロのところまで、言ってしまえば、理論的に言えば、実際は今からプライマリーバランスゼロにするところ、一二・五%でしたっけね、そのぐらいのところまでですから、ああ、済みません、一七・五%、いや一二・五%ですか、そこまで上げなきゃいけないという話で、消費税率をですね、二〇二〇年の姿、今、今年、計算していませんけれども、このまま皆さんのが現実になるといった場合には、消費税の税率は一三%でしたっけ、そのぐらいになるというお話ですよね、出ましたけれども。
 それでいった場合に、今からその消費税を仮にそこに置いたとしても、実際のところは変わらないんじゃないかと、成長率も、国民の生活自体も。もし、数字については訂正してもらえばいいんですけれども、それ大臣、どう思われますか。政治判断というより理論的な問題として伺っているんです。
#299
○国務大臣(安住淳君) まず注意しないといけないのは、プライマリーバランスをゼロにする、しないということも国民の皆さんから見たら、これは真面目に自分たちは生活していて、マネジメントをちゃんとやってこなかった政治や行政の責任じゃないかと言われると思うんですよ。
 だから、そのことをもって増税によって全部賄うと、そこをプラスもマイナスもゼロでいいんだというのはちょっと私はやっぱり乱暴な意見であって、ある意味でやっぱりこれまで政治にかかわってきた人間みんなの責任として、しかし財政的にこれは国民のニーズもあってやむなくこういう状況になってきたこともありますので、今後、古川さん、今後ですね、今消費税のお話だけありましたけれども、やっぱり次のステップの中ではやはり所得税をどうするか、それから資産課税をどうするか、それでこの所得税をじゃどうするか、更に言えば歳出の改革ですね、これもどうするのか。先ほど大塚さんからは社会保障にもっと切り込まないといけないというような話もありました。総合的にやっぱりやりながらプライマリーバランスのゼロに向かっていかなければならないというふうに思います。
#300
○古川俊治君 それは、おっしゃることはそれは当然なんですけれども、先ほどちょっと数字、済みません、一六・三から一六・五ですね、それが……
#301
○国務大臣(安住淳君) 単純に消費税を上げると。
#302
○古川俊治君 消費税を上げる場合ですね。それが二〇二〇年ですね。ちょっと訂正します。
 ただ、民主党の中で今議論行われていて、今日、来週までに必ず出すというお話なんで、どういうふうなお話になってくるかこれから私どももしっかり拝見させていただきますけれども、自民党としては、これはもう前から一〇%に上げるということはもうずっと前提で議論をしてきたわけですね。恐らくこの党派の中でもある意味で、そういう意味じゃコンセンサスができていると。次のときも上げなきゃいけないのはもう明確なわけですよね。
 現在、財務大臣の立場として、今いろんな党内の議論があるのは分かりますけれども、この消費税の増税ということについて党からどういうような条項を付けてくるか、これが議論になると思うんですね、そこのところが。これについて、数値目標でも何でもそれは無理な話ですので、上げるということをしっかり貫いていけるかどうか、この点について確認しておきたいんですよね。
#303
○国務大臣(安住淳君) 今、深夜にも及ぶ議論をずっとやっております。私はやっぱり、みんなそれぞれ参加をして意見を言って、またこの議論に参加している人はみんな苦しい思いしていると思いますけれども、やはり昨年の素案、そしてまた今年明けてからの大綱決定、それぞれステップを踏んでやってまいりました。いよいよこれで法律として決定をして国会に出して初めて、今度は自民党の皆さんを始め野党の皆様方と議論のできる環境というのは私はできてくると思います。
 そういう中で、先ほど藤井先生からも御提案ありましたけれども、社会保障をどういうふうに充実させていくのかと、そうした、愛知先生からもありましたね、やっぱり充実をどうさせていくのかと同時に、引上げと経済の影響等について、私はもう国会の中でも、また与野党間でも是非協議をしていただきながらいいものをつくっていただければと思っております。
#304
○古川俊治君 最後になります。時間になりましたので一つだけ申し上げておきますけれども、先ほど大臣から、藤井先生の質疑のときに、ジェネリックというのは薬効が同じ薬だというふうにおっしゃっていたんですけれども、正確に言うと、薬効成分が同じなんですね。薬は違います。ですから、有効性と安全性は確認されていないんですよ、あれについてはですね。ですから、言ってしまえば、添加物が違ったり、剤型の安定性が違ったりしますので、安全性は全く分からないんですね。
 そういう前提になっていますので、安易にこっちに取り替えればいいという話で、そこで安全性を損なった場合、今薬剤の安全性が大変問題になっていますので、そういう観点からジェネリックの促進ということについては安全性や有効性の確保ということをやっぱりきちんと頭に置いていただきたいというふうに思っています。
 それからもう一点。ジェネリック何でもいいという話になりますと、我々としては、やっぱり医療、介護のお金というのはしっかり国内でできれば統一されて戻ってきてほしい。あるいは、これは大臣もよく御存じのように、これは雇用が生まれる産業ですから、あんまり物をどこから買ってきてもいい、安けりゃいいって話になりますと、これはやっぱり製造の量とコストが全然違いますから、海外からジェネリック輸入してくりゃそれで済んじゃうという話になるわけですね。これ、是非、全体の経済政策を特にお考えいただきたいと、このことは是非言っておきたいと思います。
 じゃ、一言お願いします。
#305
○国務大臣(安住淳君) 貴重な御提言ありがとうございました。
 財務省にそこまで知識のある者はいないかもしれませんので、また是非教えていただいて、しかし、一方で、生活保護を含めていろいろな意味で見直さないといけないところもあるので、是非いろんなお話合いをさせていただければと思っておりますので、よろしくお願いします。
#306
○古川俊治君 以上で質問を終わります。
#307
○中山恭子君 自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会の中山恭子でございます。
 今日は、安住大臣に対し、経済再生をテーマにお考えをお伺いしたいと思っております。
 まず、税制改正案についてでございますが、日本にとってやはり喫緊の問題はデフレからの脱却であると考えております。そして、経済を再生していくことであると考えております。
 今残されている対策、唯一の対策と言っていいと思いますのが財政出動だと思います。戦後設置した上水道、下水道、橋、ダム、港湾施設、河川管理など、あらゆる社会インフラが更新時期を迎えております。国による社会インフラの再整備のための公共事業というもの、これは必要不可欠なものであると考えておりまして、直ちに積極的にこの種の公共事業を実施していくことが必要であると考えています。
 先ほど大臣は、荒木委員の質問に答えて、老朽化したインフラの整備をした方がよいのではないかと主計局の方に申されたということでございますが、この点についてもう一度、財務省の中でどういうことができるのかできないのか、検討していただきたいと思っています。
 さっき大塚委員からですか、民主党の中でもコンクリートから人へということで新規の公共事業は悪であるというような考え方があるかと思います。また、先ほどの資料で、公債残高がGDP比で急激に上昇しているというデータをお示しいただきました。ただ、この場合には、日本のGDPが今下がっています。少なくとも一定というような前提でお考えかと思いますが、このGDP比の急激な上昇という、この状況というのは私自身も非常に危険がある、又は、危険があると言うと言葉が過ぎるかもしれませんが、非常に注意深く動かないといけないテーマですし、何とかして解消していかないといけない。
 もちろん社会保障の額が大きいわけですから、社会保障についてもう一度、社会保障制度そのものについても切り込むくらいの検討をする場が必要だと思っておりますが、それだけではなくて、やはりGDPそのものをどのようにしたら拡大できるのか。今、五百兆円をもう切っていると思いますけれども、これを八百兆円、九百兆円、一千兆円まで日本の力があると考えておりまして、それをどのように引き出してそういう状況に、状態に持っていくのか、その方策をみんなでしっかり考える必要があると思っています。
 例えば日本の経済成長率は、先進国になった日本の経済成長率は二%がやっとだというようなお話もありますけれども、私自身は日本の今の状況というのは成熟した状態とは思っておりませんで、社会インフラにしても先進国に比べれば非常に貧弱な国だと思っています。しかも、いろんな産業がまだ活性化していける力を残しているわけですから、この力をもっともっと活発に動かせば、GDP二%、伸び率がです、二%にとどまるというようなことなく、更に大きな経済成長を遂げていく力が今まだ日本にはあるというふうに考えておりますので、そこの、そういった方向から今の経済政策の在り方というものを検討していただけたらと思っているところでございます。
 安住大臣はこの税制改正についても成長戦略に資する税制措置を盛り込んだと説明されましたが、実はこの税制改正案、一生懸命眺めたんですが、経済成長の戦略というような観点から見て、どの項目がその成長基盤強化とか新規産業創出に充てられるものなのか。ちょっと私自身ではこれでは物足りないと思うんですが、安住大臣、いかがお考えでしょうか。
#308
○国務大臣(安住淳君) ありがとうございます。御指摘をいただきましたけれども。
 社会資本整備をどういうふうに図っていくかということで、今御指摘をいただきました。これがひいてはGDPを上げる、要するに内需拡大の有効な手だてにもなるのではないかということだと思います。
 これは、私も実は、やっぱりよくよく見ると、国交省の主要事業、つまり例えば首都高を造ったり基幹道の整備というのは、大体今ちょうど半世紀を迎えております。そういう中で、下水道、上水道もやはり決してヨーロッパの映画に出てくるような立派なものではなくて、非常に地震が多い国の中で、言わば非常に脆弱な社会資本の中で日本の国というのはやっぱり都市化してきた、そういう中で今傷みというのが出始めているなというふうなことがありますので、今後、公共事業を行う場合に、こうしたことに対するメンテナンスというのは非常に重要なものになっていくと、こういうものの整備というのをしないといけないと。
 ただ、一方で、先生、人口が減少を残念ながらすると、それで高齢化をすると。すると、日本列島全体が活性化をして成長をしていく時代ではなくて、例えば私のところなんかいい例なんですが、多分一番今、日本で人口が減っているのは私の石巻市なんかなんですね。それはやっぱり今、地震があったからもそうなんですけど、やっぱり何を皆さんで地域で議論しているかというのを伺うと、やっぱりコンパクトシティー化なんですね。点在していた集落を集めて、そして高機能で、例えば、本当に地方の人では今まで考えなかったと思うんですけど、一軒家をもうやめてみんなで集合住宅に入ろうとか、やっぱり言わば今までのイメージの公共事業でなくて、長期間にわたって効率のいい、そういう日本に生まれ変わらせるための言わば社会資本の整備というのは、私はありだ、ありだなと言うとちょっと国会答弁としては良くないかもしれませんが、あってもいいなと思っております。
 それは、多分大塚さんがさっき言った、公共事業とはまた違う意味で、価値のある国家の再生というものにつながっていきますから、そうした公共投資の在り方について是非私たちも提案をさせていただきますので、今、例えば自民党も国土強靱化ですか、それから、荒木先生のところはニューディールですね。こうしたことも、私が今提案したものに多少連なるものがあると思うんです。それに、連動型地震に備えたりですね。
 ですから、必要なものについては私たちも、財務省というといつもけちけちしているんじゃないかと言われますけれども、そんなことは決してございませんから、必要なものに対しては、やはりしっかりした計画性を持ってもらえば、やはりやっていって、それがひいては日本のGDPを本当に底上げできればこれはいいとは思います。ですから、そういうことを、ただし、余りお金の掛からないやり方で工夫を、自治体も含めてということだと思います。
 税についてはちょっと、あとでまた藤田副大臣から御説明いたしますが、不十分ではないかということに対しては、謙虚に私もお言葉を受け止めます。
 やはり今回、二四改正は、コンセンサスを得られるもの、合意を得られるものを優先に、実はコンパクトにまとめさせていただきました。ですから、事前の協議の中で、やはりそれぞれの党間で話合いをしながら合意を得られる最小限のものをまとめさせていただいたというところでございますので、御理解いただきたいと思います。
#309
○副大臣(藤田幸久君) 御質問通告にございました、その成長基盤強化や新規産業創出に向けての税制措置という御質問でございましたので御説明申し上げますと、一つは、自動車重量税の当分の間税率にかかわる税負担の軽減及び環境性能に優れた自動車に対する軽減措置の拡充、延長。二つ目が、研究開発税制の増加型等の措置の延長。三、再生可能エネルギー投資を加速させるための環境関連投資促進税制の拡充。四、中小企業投資促進税制の拡充、延長。五、省エネルギー・耐震性向上に資する良質な住宅ストックの形成を図るための住宅取得等資金にかかわる贈与税の非課税措置等の措置でございます。
#310
○中山恭子君 安住大臣が、今回は通るように新しいことは入れていないというようなお答えでしたので、是非、次の機会には経済再生のための政策を入れていただきたいと。今回、成長基盤強化とか新規産業創出などという単語が出てくるものですから、ちょっと羊頭狗肉かなという、言葉が先に躍っているかなという印象がありましたので先ほどのような質問をいたしました。
 それから、古川委員からもお話がありましたが、やはり減価償却の問題、課税ベースの拡大といったことについてももう一度、これは昨年度の改正でございますけれども、きめ細かな減価償却、課税ベース拡大しない形の、又は新しい産業をつくっていくためにはこういった政策も必要であろうかと思いますが、いかがでしょうか。
#311
○副大臣(藤田幸久君) 課税ベース拡大として、減価償却法が二五〇%定率法から二〇〇%定率法に改めております。これが設備投資に悪影響が及ぶのではないかという趣旨かと思いますけれども、昨年度の税制改正においては、法人税率の実効税率が四〇・六九%から三五・六四%に引下げされました。このときに、課税ベース拡大の一環として、機械装置に関する減価償却方法について、二五〇%定率から二〇〇%定率法に改めることにいたしました。これは、法人実効税率の引下げに伴うキャッシュフローが増加しますので、設備投資の増加が期待できるというのが一点あります。それから、現状でも損金算入限度額まで減価償却が行われておりませんので、言わば使い残しが生じている状態であると。それから、主要国と比べましても余り遜色のない償却率であるということでございますので、今回のその減価償却方法の変更が設備投資に特別悪影響を及ぼすということはないのではないかというふうに思っております。
 ちなみに、イギリスとかドイツにおきましても、法人税率を引き下げた際には、それに合わせて減価償却等がスピードを緩める方向で見直しを行っているというふうな状況でございます。
#312
○中山恭子君 ありがとうございます。
 ただ、今回は、法人実効税率五%下げても、この四月からは復興特別税が一〇%加算されるというような状況でございますので、この日本の中で設備投資が抑制されないための措置というのをしっかりとっておく必要があると思います。この状態では企業が海外へ逃避してしまうのもやむを得ない、そういう状況だと言えるかもしれませんので、日本の企業が海外へ逃避しないで日本でしっかり仕事できるような状態、場合によっては法人税を二〇%から一五%くらいまで引き下げるというくらいの考えというものも検討してみておく必要があるのではないでしょうか。そのくらいのことをやって法人税がどれだけ税収が減るのか、場合によっては経済が活性化して増額する可能性だってあると思っておりまして、税というものは本当に日本、どこの国でもそうですが、その国というか、その国の社会をつくってしまうほど大きな影響を持っている制度でございますので、その辺りはもっともっと真剣にあらゆることを検討して税の政策を企画立案していただきたいと考えております。
 昨年三月十一日の東日本大震災、あの大震災を見て誰もが天を仰ぐような、被災した方はもちろんですけれども、そんな気持ちでこの一年が過ぎたと考えております。その間、総理が交代し、財務大臣もお替わりになりましたが、復興というものが遅々として進んでいない、瓦れき処理も進んでいない、たったの六%とこの間発表されました。町づくりも集団移転も方向が見えない、家族が散り散りのままで置かれている、原発事故は収束しない、このような状況が一年たった今も続いているというのは余りにも情けないことと思われます。被災された方々の御苦労、命を落とされた方々の無念さを思うと、政治の不作為というものに暗たんたる気持ちになってまいります。
 なぜこのような状態になっているのか、いろいろ考えておりましたが、やはりまず、政府自ら東日本を復興させるとの強い意思が見えないことだと思います。地方に任せることが良いことだというような、何というんでしょう、先入観というんでしょうか、そのような考えに押さえ付けられて、基礎的な分野についてまで国がリードするという姿勢が欠如しているように思えます。もちろん、国交省の皆さんがそれぞれの地域に入って、その地域で、その地域の方々といろいろ検討しているということは伺っておりますが、それだけではなくて、政府側がいろんな形の幾つもの復興の、何というんでしょう、アイデアとかありようというものを国自らが考えて示していない。先ほど安住大臣がおっしゃられた、集約されたコンパクトな町をつくっていきましょうというようなことをもっともっと、もっと幾つもアイデアが出てくるはずでございますので、そういったことを国が中心になって地方に向けて発信していく必要があるのではないかと考えております。こういったこともデフレ脱却につながることでしょうし、経済が再生することにつながるでしょうし、再生してくれば消費税の担税力というものも出てくるわけでございますので、全てがつながって動いていきます。悪循環から何らかの方向、循環を変えるためには、一瞬であっても、何年間かについて発想を転換した全く新しい形の政策を取っていく必要があると考えております。その復興を進めるための国家プロジェクトといったものを検討をしてはいかがでしょうか。
#313
○国務大臣(安住淳君) いろいろ御指摘をいただきました。復興が遅いというお叱りでございます。それはそれで謙虚に受け止めなければなりません。
 ただ、例えば宮城県の村井知事なんかも記者会見やインタビューでおっしゃっているんですけれども、これ世界から見たときどうかというと、非常に早くて驚くと、よくやっぱり称賛されます、地元では。私も率直に言うと、瓦れきの処理全体は六%というお叱りを受けますけど、去年の今ごろ私の郷里に帰ったときには、私自身がもう自分が住んでいる集落がどこだったかさっぱり分からないぐらい、すさまじい破壊力でした。
 それで、先生、一つだけやっぱり理解していただきたいのは、阪神・淡路大震災のときは地盤沈下なんかはなかったんですね。ところが、私の地元でいうと、私のところは一メーター二十ぐらい下がって五メーター太平洋に動いているものですから、もう土地がずたずたなんです。ですから、そういうところで復興が遅いといっても、現実にどう復興するかに対しては相当なやっぱり地元で戸惑いがありまして、ですから、今、本当に高台移転等、長らく住み慣れた集落を離れていただいて、お一人お一人のコンセンサスを得ながらやっぱり新しい町づくりをやっていますので、私は、そういうことに関しては国はやっぱり温かい目でサポートをする、そういう姿勢というのは非常に大事だと思っております。
 ちなみに、私の石巻市では六百万トンのごみが出まして、これはまあ瓦れきと今言っておるわけですけれども、百年分でございます。ですから、一年で十年分ぐらいやってもまだとてもとても足りないので、全国にその処理をお願いをしておりますが、御指摘のように、もっといろんな知恵と工夫を出して、なおやっぱりスピードアップをして、住んで被害に遭われた皆さんがかなり満足感を持ってもらえる、そういう努力というのを国も地方もしていかなければならないと思います。
 それで、実は一つの例として、国家プロジェクトでということですが、岩手県のある市に二十代の財務省の職員を派遣をしましたら非常に気に入られまして、今度は四月に副市長になってくれということで、一年で帰す予定だったんですが、やっぱりいてくれと。やっぱりそういう意味じゃ、何といいますか、東京で、また世界を見てきた職員が地元にお世話になって、その職員も是非残って頑張りたいということなので人事発令を今度させていただきますけれども、私、そういう意味では、お役に立つのであれば、気仙沼とかにも財務省の職員を派遣しましたけれども、いろんな意味でお使いいただくような、そういうことを積極的にさせていただきたいと思っております。
#314
○中山恭子君 是非、地方が喜ぶはずでございますから、大いに使っていい仕事をしていただきたいと思っております。
 そもそも復興というのは復旧ではないわけでして、元に戻すというのではなく、おっしゃるように、日本が持つ最先端の技術力を駆使して東日本の各地域を安心して住める、快適に住める、企業が集まる、世界各地から多くの人々が訪ねてくる、そのような地域につくり上げる、もちろん地元の方々といろいろ意見交換しながらですけれども、その基本認識というのが必要だと考えております。
 今、大臣の地元で地盤が沈下したというお話がございました。そういった沈下した地盤はもう全く使えないわけでございますから、それを例えば国が高層の、これ前にも申し上げたかと思うんですが、地面を造って、そして耐震、免震のある一つの町を、例えばみちのく通りでしたらみちのく通りの建物と、そういう建物を幾つも造って、元いた方々もそこに住めると。その地盤造りまでは国が行う、そういった国家プロジェクトというものを考えてみてはいかがでしょうかと思っております。
 それからもう一つ、その際には、安住大臣にはまだ申し上げたことがなかったかもしれませんが、必ず東日本の復興のためにはそれぞれの地域に共同溝というものを設置する、敷設するということを考えていただきたいと思っております。
 上水道、下水道、ガス管、水素管、電線、可能であればごみ処理網、それからさらに情報通信網などの各種のネットワークを全てを合わせて整備する。これは、いわゆる道路整備を国か地方がやるかもしれません、でもこれだけの被災地であれば国がやっていいと思っているんですけれども、その道路の下にこのくらいの空間の、何というんでしょう、穴を造りまして、今、横浜MM21には相当長い部分の共同溝がもう既に何十年か掛かっておりますし、仙台にも一部造られております。また、今回の地震で仙台の共同溝は全く影響を受けていないというように聞いておりますので、そういった共同溝を東日本の各地に敷設していく。
 これは、日本の社会インフラが貧弱だという一つの弱い弱点を、電線も切れない、水道管が壊れてもそれは中の問題ですから全く安全な社会インフラになるわけでございますので、何と言ったらいいんでしょう、私自身は、水洗トイレができたとき、それが全国に広まったという、この日本の一つの美しくなった状態だと思っておりますが、それと同じように、各家庭が美しくなるだけではなくて、それぞれの都市が美しい町に、村に、ふるさとに変わっていくということでございますので、是非この共同溝というものをお考え、復興の一つの案として考えていただきたいと思っております。いかがでしょうか。
#315
○国務大臣(安住淳君) 国交大臣ではありませんけれども、主計局を通して、先生の御意見、大変参考になりますので、働きかけをしていきたいと思っております。
 現在も事業費ベースで二百億円ほど共同溝事業ということでやっておるんです。確かにこれ災害に非常に強くて、ある意味で合理化できますし、コンパクトシティーとさっき言いましたけれども、これにも非常に役に立つということなので、その着眼点を重視して、この事業の進捗をできるように我々としても国交省の方に働きかけをしていきたいと思います。
#316
○中山恭子君 是非お願いしたいと思っています。
 この事業、共同溝敷設というものをまず東日本から始めていく、東日本の復興で始めていくということが非常に大きな意味を持つと思っておりまして、さらに可能な地域に、それぞれの地域によっていろいろありますけれども、拡大していけたら日本という国そのものが変わってくるであろうと見ています。
 それからもう一つは、やはりあの地震を経験した日本に住む者は誰でも、どんな大きな地震が来ても、マグニチュード一〇や一一の地震が来ても、自分が住んでいる住居とかこういう事務所というものは大丈夫なんだという、そういう建物に日本の建物全てが変わってほしいと強く願っていると思っています。海外から来る方々も、日本は地震が多い、災害が多いけれども、津波も多いけれども、日本の人々が住んでいる建物、住居や事務所は地震にも十分耐えられるし、津波にも耐えられる、そういう国なんだというふうに海外の人々にも思ってもらえる、そういった形の住宅政策というものを是非進めていただきたいと考えておりますが、この点についてはいかがでしょうか。
#317
○国務大臣(安住淳君) 耐震建物の建築というのは近年は非常に出てきましたが、しかし都内を見ても、例えば昭和五十年代の前半以前の建物というのはやっぱり耐震化が遅れていると。財務省もそのとおりでございますが、やっぱりそういう点では耐震強度を強めて震災に強い町づくりというものをやっぱりしていくということが非常に重要なことだと思います。そういう点では、国交省も、新しく造る住宅、また建造物等については大変強い強度を法律上要求しておりますので、そういうものに徐々に、やっぱり構造物、公共物も新しく造るものについてはそうした基準というものを徹底していきたいと思います。
#318
○中山恭子君 国が責任を持って免震・耐震構造の建造物に全て替えていく、また国の費用で共同溝を日本全体に広げていくという政策が取られれば、日本に住む人々も明るい未来というものを考えて、経済成長にもこういった事柄は必ずつながっていくと思っておりますので、消費税増税が今一番大臣にとって大きな問題かもしれませんが、消費税を増税することと、それよりも前に、少なくとも並行してこういった形の成長政策というものを取っていただきたいと思っております。
 以上です。ありがとうございました。
#319
○荒木清寛君 午前中に続きまして、次期消費税引上げ問題についてまずお尋ねいたします。
 政府は、二〇一五年度以降の消費税引上げについても消費税法案の附則で規定するとしておりますので、今の与党の協議の結果、どういう表現ぶりになるのか注視をしております。
 そもそも、本年二月のいわゆる一体改革の中で今後五年を目途にと、このように決めた狙いというのは何であったのか、大臣から御説明願います。
#320
○国務大臣(安住淳君) 今、正式な文言はちょっと持ち合わせておりませんけれども、今問題となっておりますのは附則の部分でございます。
 そこで、なぜそういうことを素案の中で盛り込んだのかということでございますが、やはり先生、プライマリーバランスを二〇二〇年に黒字化を目指すということを大目標にして、この一五年で言わばその分、マイナス六パー台のものを三%台にまずすると、これ第一歩であると。次のプロセスの中で、具体的にどういうふうにしてじゃプライマリーバランスをゼロにしていくかというこのアプローチをやっぱり考えるということで今回これを盛り込んだということでございます。
#321
○荒木清寛君 したがいまして、今後、消費税法案のこの附則、消費税法案の書きぶりがどうなるのかは分かりませんが、いずれにしましても、どのような形で決着をするにせよ、二〇一五年度以降の早期の消費税増税はまた避けられないというのが政府の考えである、このように理解して間違いないのか。そして、その場合、結局二〇二〇年にプライマリーバランスを黒字化するということですから、そのために最終的にといいますか、次の段階でもう結局何%ぐらい更にアップしなければいけないのか、この姿をお示しいただきたいと考えます。
#322
○国務大臣(安住淳君) 今問題になっているのはまさにそこでございまして、ただこれは申し上げておきますが、消費税をターゲットに五年後をめどにと書いているわけではないんです。全体の中で、所得税、法人税、資産課税、そうしたことを全体としてバランスとして考えて、更に歳出の削減、成長戦略による税収、こうしたものを総合的に考えて、その中で具体的に五年の中で、先生、二〇二〇年へのアプローチを考えましょうということなので、すぐに、直ちに消費税を更に何%ということを目標にこれを掲げているわけではないということでございます。
#323
○荒木清寛君 そうしましたら、次の問題に移ります。
 特例公債発行法案の件でございます。
 昨年に引き続き特例公債発行法案の参議院送付は見送られて、新年度予算案だけ送付されているわけであります。言うまでもなく、新年度予算の歳入の大宗を占めるのが赤字国債でありまして、その法案が送られてこないということは誠に遺憾でありますし、この点は政府・与党に猛省を私からも求める次第でございます。
 そこで、一つお聞きしておきたいのは、去年もそういうことになりまして、結局、九月までこの特例公債法案の成立が遅れたわけですね。たしか財務省の説明ぶりでは、十月になったらもうこれは底をつくというような説明であったかと思います。ぎりぎりのタイミングで成立をしたわけなんですけど、新年度もそういう財政状況なんですか。つまり、半年ぐらいは何とかつなげるということでこの法案は送ってこなかったという状況なんでしょうか。
#324
○国務大臣(安住淳君) 結論から申し上げて、特例公債法を、本来であれば一緒に送らなければならないという点では私も大変遺憾に思っております。
 ただし、現時点で衆議院の段階で野党の皆様方に御賛同いただける状況ではないというふうに政府・与党として判断をさせていただいて、今後賛成をいただくための努力、汗をかかなければならないと。そのことで、例えば自民党の方からも公明党からも提起のありました高等学校の無償化の問題、児童手当のことについては合意を得ました。さらに、農家の戸別所得補償制度をどうするか、こうしたことの三党協議をしっかり踏まえて、そうした中で、やはり私どもとしては、公明党の皆さんにもそうですが、やはり衆議院の段階から賛成をしていただく環境づくりをしないと、暗にそこで、もうじゃ参議院に送っていただいて、否決をされたときの逆に言えば衝撃も大きいわけでありますから、そういう点では慎重にこれから扱わせていただいて、賛成をいただく環境づくりのために私としてはやっぱり汗をかきたいと思っております。
 なお、昨年は、九月でなくて八月の末に成立をさせていただきました。いつになって財源がどうなるかという話は私の方から申し上げる立場にはありません。これは、何とかやりくりはいたしますので、何とか一日でも早く成立をして、ある意味での安心感というものを国民の皆さんにも世界にも持ってもらわなければならないというふうに思っております。
#325
○荒木清寛君 我々野党もしっかり知恵を絞るといいますか、努力はしますが、やはり何といいましても、政府・与党の方でどうしたら野党が賛成できるかということを考えることが先決だと思いますので、今具体的な話もありましたけれども、更にどうすればいいのかという知恵を絞ってもらいたいということを要請しておきます。
 次に、租特の平成二十四年度税制改正について議論をしたいと思います。
 先ほど中山委員からもお話がありましたが、私もこの成長戦略という、そういう触れ込みの割には力不足ではないか、こういう感が拭えないわけでございます。もちろん、法人税の実効税率の引下げということは既に措置がなされましたものですから、その点は評価しておるわけでありますが、今回の改正ではエコカー減税の軽減延長、住宅関連税制、研究開発税制等々、一定の評価はできますし、我々の提言も受け入れてくれている、このように思いますが、ただ、力不足ではないか、このように思います。
 そこで一つ、自動車重量税の軽減について、どうしてもう少し思い切ったことができなかったのか、このように申し上げたいと思います。私、愛知県に住んでおりまして、そういう自動車産業の集積地であるから言うというわけではないわけですけど、しかし、日本経済を牽引をしてきた主力バッターの一つが自動車産業であると思います。
 そういう意味では、七十円台の超円高ということは取りあえず回避はされたにしましても、依然として厳しい業界に自動車産業があることは間違いないわけでありますから、どうして、軽減ということにとどまらず思い切って自動車重量税を廃止をする、そうしたことを言っておる首長さんもいるわけでありますから、そうした思い切った決断をして、経済の活性化、また雇用の創出を図ることができなかったのか。
 今回の措置を評価しつつも、もう少し踏み込めなかった理由についてお尋ねをいたします。
#326
○国務大臣(安住淳君) これ、エコカー減税等々積極的に対応したのは、やはり我が国の基幹産業は自動車であると、これに元気になっていただかないと。さらに、やっぱりタイの洪水で非常にダメージを受けていたということが私どもも感じておりましたので、四次補正においてもこうした対応は、自動車産業への対応というものはさせていただきました。
 今先生から御指摘のあった点でいいますと、やはり重量税で七千億、取得税で二千億ということですから、私どもから見れば非常に重要な財源であるという中で、ぎりぎりのところで我々としては対応させていただいたと。今後、消費税の問題をめぐってこれらの自動車関係諸税をどうするかということは当然議論にはなると思いますが、当面、今回の措置でやらせていただくということで今回提案をさせていただきました。
#327
○荒木清寛君 この自動車重量税については、与党の民主党税調からも廃止、抜本的な見直しを強く求める、こうあったわけですね。しかし、与党からもそういう要望があったのにそこまで行けなかった理由をもう一度説明していただけますか。
#328
○国務大臣(安住淳君) いや、これはもう本当に率直に言ってやっぱり財源の穴が大きいと思います。ですから、そういう点では地方も取得税については、六団体も維持をすべきということで強い要請も受けました。そういう中で、しかし、自動車産業の国内でのやはり活性化、需要を伸ばすためにいろいろ考えまして、産業の空洞化を防ぐというためにも今回がぎりぎりの措置ではなかったかと思います。
 それから、やっぱり地球温暖化対策等で石石税の議論もさせていただいておりますけども、やはりそういう意味では環境対策というものがこれから重要になってまいりますので、そうした観点からも、こうした財源については残させていただくという決断をいたしました。
#329
○荒木清寛君 次に、今回措置される地球温暖化対策税についてお尋ねをいたします。
 先ほどの答弁でも、今回、三段階に分けまして増税される分につきましては、地球温暖化対策のための税については全てこの温暖化対策のために使うと、こういう答弁であったかと考えます。この点、全部その温暖化対策に使うんだと、制度上はどうこれが担保されているのか、説明していただけますか。
#330
○副大臣(藤田幸久君) 温暖化の原因となる温室効果ガスの九割がエネルギー起源から占めておるということからCO2抑制対策の強化が不可欠であるということで、化石燃料を課税ベースとする現行の石油石炭税の仕組みを活用するという形で今回、地球温暖化対策のための税を導入するということにいたしました。その財源をエネルギー起源CO2排出抑制対策の強化に充てることとし、現行の石油石炭税と同様、特会に関する法律に基づき、一般会計を通じて必要額がエネルギー対策特別会計のエネルギー需給勘定に繰り入れられることにしたということでございます。
 この導入の目的を踏まえて、エネルギー起源CO2排出抑制対策に真に有効な事業に本税収は充当するよう、関係省庁と連携してまいりたいというふうに思っております。
#331
○荒木清寛君 一般会計を通じてエネルギー需給勘定に入るということですが、その先、全部、その上で温暖化に使うということは、これは要するに政府の政策の方針という、こういう理解でよろしいんですか。
#332
○国務大臣(安住淳君) それで結構です。
#333
○荒木清寛君 分かりました。
 そうしましたら、これは国会でも答弁しているわけですから、全部これは吸収源対策、森林対策も含めて温暖化に使われますように……(発言する者あり)森林はまだ、ああ、そうですか。
 では、このエネルギー需給勘定に入った上で、その全額は具体的にどういうものに使っていくということなのか、改めて答弁していただけますか。
#334
○国務大臣(安住淳君) これは、今、環境省を中心に使い方というのは決まるわけですけれども、実は森林吸収のことは現時点では含まれていないわけです。
 そこで、衆議院の段階からもその要望というものは随分と、特に農林水産関係で使うというのがいいのではないかという提案を受けておりますが、目下、現在の時点ではそれに対する財源ということではないので、今後の検討課題ということになっております。
#335
○荒木清寛君 分かりました。よく検討してください。
 次に、復興特会設置法案に関連をしてお尋ねいたします。
 第三次補正予算で計上されました一兆五千六百十二億円の復興交付金につきましては、使い勝手のいい交付金ということで期待をしておりますし、学校整備事業や病院耐震化事業等にも充てることができると、このように承知をしております。
 ただ、私、昨年の十一月二十九日の当委員会でも質問させていただきましたが、この交付金は地方の単独事業には使えないということがありまして、村井宮城県知事からも、交付金の対象範囲を拡大してもらえないか、こういう要望があることを紹介をし、大臣にただしたわけであります。大臣からは、そうした声を是非予算に反映をしていきたいという答弁はあったわけでございます。
 ところで、今回の復興交付金の初回配分につきましては、もうこれも度々指摘をされておりますように、交付額は申請額の五七%にとどまり、ゼロ配分だった自治体もあったということでありまして、先ほどの村井知事は、非常にこのままでは被災者の描く復旧復興をすることは到底できない、こういう失望の声も述べておられるところでございます。
 どうしてもう少しこの申請自治体の要望を最大限配慮するという形で決定できなかったのか。これは復興庁の査定といいますか、決定になるのかと思いますが、財務大臣もこれはいろいろアドバイスできる立場でありますし、しかも御地元なんでありますから、どうしてこの今回の初回の決定分についてもう少し地元の要請を最大限尊重できなかったのか、この点について反省の弁があればお尋ねしたいと思いますが。
#336
○国務大臣(安住淳君) 本当に申し訳なく思っております。率直に言うと、関係者に対して私の方からもいろいろ申し上げました、内容は申し上げませんけれども。
 実は、宮城県は、先ほど愛知さんからもお話ありましたけれども、五四%なんですね、採択交付額が、申請額に対する。これは、しかし、よくよく内容を見ますと、やはり私はちょっと国も県側にも両方に少し反省してもらった方がいいなと思ったのは、例えば、岩手県は九五%なんですが、これは高台移転等を含めて住宅の建築場所も建設場所等も決めて、よく打合せをして申請をしているんですね。ところが、宮城県の場合、やはりこれは両方の情報交換が私はまずかったと思うんです。
 例えば、私の地元でも、まだ水没をして水はけが全然できていないところで土地をまた農地に戻すための申請を行っているんです。私、これ、おととい帰ったときに、現地の市には私としては問題提起はしたんです。一メーターももう海の海面上の下にある土地を予算要求してきたんですね。じゃ、そこ、本当に田んぼとして、耕作地として使えるのかと、それをよくみんなで話して出してきたんですかという話をしたら、まずとにかく盛れるものから出してきたと。
 ということは、宮城県にも国にもやっぱり意思疎通が少し足りなかったんじゃないかと。国側からの反省は、やっぱりできることから順番にしっかりと上げてきていただいて、宮城県なりそれぞれの自治体からですね、そういうふうにあらかじめのしっかりとした言わば交渉が私は足りなかったと。そういう点では地方に対する配慮というのが欠けていたんじゃないかなと思います。
 一方、宮城県側も、知事さんとも、今日、私、会いましたし、朝も打合せもしましたけれども、最初のハレーションがちょっと大きくて県民の皆さんに不安を与えたと思うんですが、内実を調べると、やっぱり中長期の課題を含めて今回要望をしてしまったと。だから、そういう点では、しっかりと打合せをすればこういう五四%にはやっぱりならなかったと思うんです。
 私は、結果的に、国も反省をするし、場合によっては県側も自治体との打合せや国とのコミュニケーションというのをもう少し取っていただければよかったと思うんですが、一番多分不安に思ったのは宮城県民なんですね。ですから、私や愛知さんや櫻井さんが行くと、もう随分怒られまして、そういう点では不安を与えて申し訳なかったと思いますし、今、先生、一兆五千億、国のベースで、このお金あります。最初、一回目の交付というのは三千億なんです。これから、私は地元で今申し上げているのは、一兆二千億、十分に財源を持っておりますから、一年のうちにできること、それから、道路もきちっと路線を決めて、そして高台のどこの場所に行くかというのを決めた上でしっかり打合せをして出していただければ、私は、復興庁も予算というものはしっかり、査定庁なんて言われないで済むようになるんではないかと思います。そうした点では、国にも大いに今回は、担当省庁には反省をしてもらわなきゃならないというふうに思っております。
#337
○荒木清寛君 第一弾はそうしたことで、大臣おっしゃるように被災者の方が一番失望したんだと思いますね。
 今月末までには次の配分が決まるというふうに承知をしておるんですが、もうあと僅かしかないんですけれども、また今度も同じような状況でもう相当却下されたということですと、これはちょっと大変なことになりますね。今、もう次回の配分に向けてまさに国の方できちんと被災地に寄り添って相談をして、共に考えていって申請をしていただくという、こういう改善はなされているんですか。次は大丈夫なんですか。
#338
○国務大臣(安住淳君) これは、財務大臣がこういうことを言うと、何か財務省支配だって怒られるので、私がどうこう言える立場じゃありませんけれども、私や先生の言っていることは十分復興庁も関係都道府県の皆さんも今回は分かっていただいているんだと思います。
 今月末で第二次を締め切りますけれども、やはり採択の、これ、何といいますか、真剣勝負の復興ですので、御指摘のとおり、県民の皆さんや被災地の皆さんに不安がられたら何のための復興だとなりますから、そういう意味じゃ、前回のような轍を踏まないで、しっかりと階段を踏んでスピーディーに復興を遂げるための採択というものを私は期待をしております。
#339
○荒木清寛君 財務大臣、所管大臣ではないかもしれませんけれども、ただまあお地元ですし、こういう非常時のときにはそういう権限がどうだこうだ言っている場合でないときもありますので、しっかりそれは、あくまでも被災地のために、被災者のためにどうするのが一番いいのかということを最優先の原則として闘っていただきたいということを要請しまして、質疑を終わります。
#340
○委員長(尾立源幸君) 両案に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時五十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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