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2012/04/03 第180回国会 参議院 参議院会議録情報 第180回国会 財政金融委員会 第6号
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2012/04/03 第180回国会 参議院

参議院会議録情報 第180回国会 財政金融委員会 第6号

#1
第180回国会 財政金融委員会 第6号
平成二十四年四月三日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二日
    辞任         補欠選任
     金子 洋一君     安井美沙子君
     川上 義博君     松浦 大悟君
     玉置 一弥君     蓮   舫君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         尾立 源幸君
    理 事
                大久保 勉君
                水戸 将史君
                佐藤ゆかり君
                塚田 一郎君
                荒木 清寛君
    委 員
                大塚 耕平君
                川崎  稔君
                櫻井  充君
                広野ただし君
                藤田 幸久君
                松浦 大悟君
                安井美沙子君
                蓮   舫君
                愛知 治郎君
                鴻池 祥肇君
                中山 恭子君
                西田 昌司君
                藤井 基之君
                古川 俊治君
                若林 健太君
                竹谷とし子君
                中西 健治君
                大門実紀史君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大嶋 健一君
   参考人
       AIJ投資顧問
       株式会社代表取
       締役       浅川 和彦君
       アイティーエム
       証券株式会社代
       表取締役     西村 秀昭君
       株式会社東京年
       金経済研究所代
       表取締役     石山  勲君
       栃木県建設業厚
       生年金基金理事
       長        渡邉 勇雄君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○財政及び金融等に関する調査
 (金融、証券市場をめぐる諸問題に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(尾立源幸君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、玉置一弥君、金子洋一君及び川上義博君が委員を辞任され、その補欠として蓮舫君、安井美沙子君及び松浦大悟君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(尾立源幸君) 財政及び金融等に関する調査のうち、金融、証券市場をめぐる諸問題に関する件を議題といたします。
 本日は、本件について参考人の方々から御意見を伺います。
 御出席いただいております参考人は、AIJ投資顧問株式会社代表取締役浅川和彦君、アイティーエム証券株式会社代表取締役西村秀昭君、株式会社東京年金経済研究所代表取締役石山勲君及び栃木県建設業厚生年金基金理事長渡邉勇雄君でございます。
 なお、参考人として本日出席を求めておりましたAIJ投資顧問株式会社取締役高橋成子君につきましては、体調不良のため本日出席できない旨の申出がございましたので、御報告申し上げます。
 この際、参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、本委員会に御出席いただき、誠にありがとうございます。
 皆様から御意見をお述べいただき、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 議事の進め方でございますが、浅川参考人、西村参考人、石山参考人、渡邉参考人の順序でお一人三分以内で御意見をお述べいただき、その後、各委員の質疑にお答え願いたいと存じます。
 御発言の際は、その都度、委員長の許可を得ることとなっております。また、各委員の質疑時間が限られておりますので、御答弁は簡潔にお願いしたいと存じます。
 それでは、まず浅川参考人にお願いいたします。浅川参考人。
#4
○参考人(浅川和彦君) 浅川でございます。
 前回の衆議院財務金融委員会に引き続きまして、参議院財政金融委員会に発言をいただきまして、感謝いたしております。
 私どものAIMグローバルファンドを買っていただいた年金基金の皆様、個人投資家の皆様、年金基金の八十八万人と言われる受給者の方、加入者の方の皆様に深くおわび申し上げます。さらに、このファンドの受託銀行、他社の投資顧問会社の皆様、国民の皆様に、このような事態を引き起こしてお騒がせをし、御迷惑をお掛けしましたことを深くおわび申し上げます。大変に申し訳ございませんでした。
 今考えると、なぜここまで損を出し、現在のような悲惨な状態になるまで続けてしまったのか。いつも運用に対する心配と不安を抱えながら、お客様にも、社員にも本当の運用状況を告げられずに、早く有効な運用をして元に近づけよう、戻そうと必死になり、戻せるという自信から相場と戦ってきましたが、このような結果となってしまいました。
 ただ、人をだまして自分の個人の金を増やそうとか、自分個人がもうけたいと思ってやったことは一切ありません。年金基金のお金という重さから、基金の皆様に損をした状態で終わらせたくないという思いと絶対に終わらせてはならないという思いからが重なりまして、公表に踏み切ることができませんでした。私をかわいがっていただいたお客様、親しくしてくださった年金基金の皆様に、また多くの知人に御迷惑を掛け、大変申し訳なく思っている次第でございます。
 今の私にできることは、残余財産を公正かつ平等にお客様にお返しすることが責務だと思っております。全受益者の方々から返金を求める合意ができておりますので、聞いておりますので、真摯に対応していきたいと思っております。
#5
○委員長(尾立源幸君) ありがとうございました。
 次に、西村参考人にお願いいたします。西村参考人。
#6
○参考人(西村秀昭君) アイティーエム証券の代表取締役をしております西村でございます。
 まず、年金基金及び加入員の皆様、そのほかたくさんの方々に御迷惑をお掛けしていることを深くおわび申し上げます。
 新聞報道があった二月二十四日以降、営業マンたちと手分けして、全国ほぼ全てのお客様におわびと状況説明をしてまいりました。残念ながら、AIJ投資顧問からの情報が、業務停止中ということもあり一切情報がない中で、新聞記事を頼りに説明してきたために、一部誤ったところがあったかもしれません。この場をお借りしましておわび申し上げます。
 この一、二週間の間に、徐々に残余財産の額や内容が明らかになってきました。お客様への返還が公平かつ公正に行われるように、関係各位の皆様と協力しながら、引き続き一生懸命やっていきたいと思っております。今後ともよろしくお願いします。
#7
○委員長(尾立源幸君) ありがとうございました。
 次に、石山参考人にお願いいたします。石山参考人。
#8
○参考人(石山勲君) 東京年金経済研究所の代表をしております石山でございます。
 AIJの件に関しましては、事実を明らかにしてほしいというのが現在の最も強い心情であります。事実が分からないと、これまで取ってきました私の考え方や行動について検証することもできません。
 年金基金を含め、投資家は、運用会社から提出された説明資料や数値にはうそ偽りのない真正なものであるという前提に立って説明を聞いております。AIJからは、リスクヘッジをしているので、いわゆる伝統的資産と言われている株式や債券との相関が低いという説明を受けておりました。オルタナティブ投資をする理由の一つは、伝統的資産との相関を低くするというところにあります。
 年金資産の運用に当たっては、株式や債券といった資産そのものの分散や、運用戦略、運用手法の分散も行って、予定収益の達成を目指すにはどのような組合せにしたらリスクを抑えられるか、様々な組合せを比較考量しながら方針を決めていくわけであります。オプションを使った戦略も、年金基金において分散投資をしていく上での一つの選択肢であると考えておりました。
 また、現実の問題として、年金基金の資金を管理している信託銀行においてもこの状況を見付けられなかったということでありまして、私も含め、年金基金においてもこのような不正が行われていたことを見抜くことはできませんでした。
 年金基金においては、資産運用に関する意思決定は特別に重要なものであるというふうに考えております。意思決定に当たられている役員の方々は、長年厳しい経済環境の中で培われてきた経験から、実体経済に対する感応度は非常に高いものがあります。
 経験に基づいて比較考量し意思を決定していただく場合に最も大切なことは、分かりやすい説明をするということであります。コンサルタントの重要な役割は、意思決定の過程で十分な議論が行われるよう、助言並びに支援することにあると考えております。
 最後に、投資家の皆さんに早急に資金を返還していただきたいと、こういうふうに考えております。
 以上です。
#9
○委員長(尾立源幸君) ありがとうございました。
 次に、渡邉参考人にお願いいたします。渡邉参考人。
#10
○参考人(渡邉勇雄君) 私は、栃木県建設業厚生年金基金理事長の渡邉勇雄でございます。
 本日はこのような機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
 早速ですが、AIJの採用の経緯についてであります。
 当基金では、平成十六年十一月に初めてアイティーエム証券よりAIJの資産運用についての勧誘を受けました。当基金では既に解散について検討されており、運用市場も順調だったことから採用は見送っておりました。その後、金融市場の変化やマーケットの変動幅等も考慮しながら、三年間にわたりAIJの運用実績を観察しつつ、併せて運用プロセス、運用戦略及び市場分析により、リスク管理等についてAIJの社長など関係者から説明を受けておりました。その結果、多様化する資産運用の一つの手法として、当初は二億円から始まり、平成二十三年十月までに元本四十五億円まで増額したものであります。この間、金融庁による業務停止命令が報道されるまでAIJの運用報告を信用したもので、私どもへの運用手法、リスク管理の説明とは大きな隔たりがあったことが判明した現在は、運用委託当初からだまされていたと強く感じております。
 次に、当基金の現状でありますけれども、平成十五年十一月に足利銀行が経営破綻した翌年に、財政再計算の結果、掛金引上げ若しくは給付減額か選択せざるを得ない状況になりました。当時の業界の状況では負担増に耐えられないとの結論に達し、給付減額で対応をいたしました。平成十七年十一月には、厚生労働省関東信越厚生局へ基金解散の事前申出を行いましたが、基金解散理由の基準における内規、加入事業所の五〇%が赤字であることに対象しないことで門前払いをさせられました。赤字計上するには入札契約制度上不利益となるという業界特有の事情も考慮されず、画一的な判断がなされたものであります。特に建設業界を取り巻く環境は、公共事業の削減と長期にわたる地方経済の低迷でダンピング受注が激化し、企業収益も悪化の一途をたどっており、これ以上掛金の負担増には耐えられない事業所の経営状態となっております。
 最後に、本事案が発生した要因と再発防止についてであります。
 平成十八年の金商法改正による投資運用業者の規制緩和により、当然その反対側にあるべき管理監督の甘さが被害を拡大させた要因の一つであるとも考えております。また、昭和四十一年にこの基金制度が始まって以来、経済環境、運用環境が大きく変化し、制度疲労を起こしているにもかかわらず抜本的な改正がなされず、その場しのぎの対症療法でしか対応してこなかったことが、いろいろな要因が複合して今回の事案が発生したものと考えております。
 地方の経済の困窮がこのような状況になりますと、倒産した企業の分まで連帯して負担しなければならない現状では、残された企業も同様な道をたどることになるため、業界全体が再起不能の事態に陥り、現在クローズアップされております災害対応空白地域になりかねず、是非とも、今般の事案に関して、加入している事業所の負担にならないようお願いを申し上げる次第でございます。
 以上でございます。ありがとうございました。
#11
○委員長(尾立源幸君) ありがとうございました。
 以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#12
○蓮舫君 よろしくお願いいたします。
 まず、西村さんにお伺いをいたしますが、AIMグローバルファンドの監査報告書、見ないで浅川さんにお渡しをしておりましたが、何と言われたんですか。
#13
○参考人(西村秀昭君) 見ないでそのまま八階に持ってくるようにということです。
#14
○蓮舫君 疑いましたか。
#15
○参考人(西村秀昭君) 特にそのときの気持ちは今しっかりと記憶をしておりません。今、しっかりと記憶しておりません。
#16
○蓮舫君 資料十一ページ、これは初年度は偽造していないんですね。二年目はAIJ作成、HSBC作成の純資産額、二年目から既に二十七億違うんです。AIJはここからもう偽造をしている。これ、二年目は見ていたということですが、西村さん、これ気付きましたか。
#17
○参考人(西村秀昭君) 二年目までは見て、しかも評価、未公開株の評価ですね、そういったものを変えて資産を多く見せられないかというような話でしたので、それについては私どもの意見は述べております。
#18
○蓮舫君 何と意見を申しました。
#19
○参考人(西村秀昭君) 意見というのは、未公開株の評価ですね、この評価替えについて、それについて私どもの意見を申し上げたということです。
#20
○蓮舫君 この監査報告書というのは唯一の客観的な数字で、ファンドを信託して販売しているわけですから、この数字を確認することは証券会社にとって非常に重い意味を持っているんですが、七年間見続けなかった、封を開けないで渡した、この間、一回も疑いませんでしたか。
#21
○参考人(西村秀昭君) そのときは浅川社長に従わざるを得なかったというような立場もありましたので、疑わなかったというとうそになるかもしれませんが、そのまま届け出たということですね。
#22
○蓮舫君 証券会社を担っている方として、守るべきは顧客との信頼関係だし、顧客の財産です。それよりも、従わざるを得ない浅川さんに従ったというのはどういうことでしょうか。
#23
○参考人(西村秀昭君) 当社が倒産の危機に陥っていたときに助けてもらったという恩義もありますし、その後、株を当時九〇%以上実質握られていたというそういう事情もありまして、従わざるを得なかったということです。
#24
○蓮舫君 顧客より恩義を重視した。結果として、途中で気付いていれば、一千億以上毀損したお金を、その被害額を小さくすることができたと思いますが、今どう思っていますか、御自身の判断について。
#25
○参考人(西村秀昭君) その後、もう一度資産の内容を変えて報告したいという、二〇〇六年ごろですね、二〇〇六年ごろにファンドの基準価格を変えて出したいというような話がAIJの方からありまして、そのときは断りまして、それ以降はちゃんとした運用をしている。そのときは二二%のマイナスというのを出したんですけれども、それ以降はネット・アセット・バリュー、香港HSBCから送られてくる基準価格どおりの売買をしておりましたので、その時期、安心してやっておったということです。
#26
○蓮舫君 浅川参考人、なぜ西村さんに開けないで持ってくるようにと命令をしたんでしょうか。
#27
○参考人(浅川和彦君) この件につきましては、強制調査中なので、お答え控えさせていただきます。
#28
○蓮舫君 私募投信の販売単価水増しの発覚を西村さんに気付かせたくなかったためでしょうか。
#29
○参考人(浅川和彦君) この件につきましても、現在強制調査中なので、お答えを控えさせていただきたいと思います。
#30
○蓮舫君 否定はしないということですか。
#31
○参考人(浅川和彦君) 今申し上げましたように、強制調査中なので、お答えは控えさせていただきます。
#32
○蓮舫君 西村参考人、二〇〇九年二月以降、解約が相次いでいます、ファンドは。その理由は何だと思っていました。
#33
○参考人(西村秀昭君) 一つはマドフ報道だと思います。
#34
○蓮舫君 それ以外にもありますか。
#35
○参考人(西村秀昭君) それ以外に細かいのはあったかもしれませんが、まあマドフ報道だと言っていいと思います。
#36
○蓮舫君 二〇〇九年二月、専門誌にAIJと推定されるようなマドフ疑惑、日本におけるというような記述がありましたけれども、読まれましたか。
#37
○参考人(西村秀昭君) 読みました。
#38
○蓮舫君 大した記事ではないと思いましたか。
#39
○参考人(西村秀昭君) 事実なら大変な記事ですね。AIJ投資顧問がマドフと同じことであれば、大変な記事だと思いました。
#40
○蓮舫君 実際にこの機関誌が発売されて、マドフ事件もありましたけれども、ファンドの解約が相次いでいた、事実なら大変なこと、これは浅川さんに事実かどうか確認をされましたか。
#41
○参考人(西村秀昭君) このマドフの報道だけではなくて、いろいろな意見が営業マンから上がってくるたびに、浅川社長の方には確認をしております。
#42
○蓮舫君 浅川さんは何と答えましたか。
#43
○参考人(西村秀昭君) 細かい言葉は覚えておりませんが、全然関係ない、全然違ったものだというふうに答えられたと思います。
#44
○蓮舫君 西村さんの会社の社外取締役はAIJの監査役、つまりAIJの経理をよく知っている立場にありますが、この社外取締役にも確認をしましたか。
#45
○参考人(西村秀昭君) 社外取締役には確認しておりません。
#46
○蓮舫君 この二年間、二十二年度、二十三年度ですが、西村参考人の会社は、新規募集ファンドはなくて相対取引を行ってきた。解約に対し、これ買手を探すんですが、解約に対し、資金、返却資金は足りていましたか。
#47
○参考人(西村秀昭君) 済みません、最後の方、もう一回言っていただけますか。
#48
○蓮舫君 解約に対してファンドの資金は足りていましたか。
#49
○参考人(西村秀昭君) ちょっと質問の意味がよく分かりませんが、解約のときに買取りをしていたのはAIAのグループ、AIA、ファンドで買っているとは思っていませんでしたので、今の質問はそういう意味でしょうか。
#50
○蓮舫君 これ、捜査で恐らく明らかになると思うので、資料が分からないので二点だけ、じゃ確認させてください。
 新規顧客から受託した資金あるいは増額部分の資金を運用に回さず、そのまま解約の払戻金に回したことはありますか、事実として。
#51
○参考人(西村秀昭君) それについては、やはり新聞で自転車操業というふうに言われていたものだと思いますけれども、それを知ったのはこの事件が発覚した後ですので、そのときには全く知りませんでした。
#52
○蓮舫君 私募投信を経ずに二つの国内の投資事業組合に資金をプール、運用したまま払戻金に充当したということも知らなかったですか。
#53
○参考人(西村秀昭君) ええ、それについても知りませんでした。
#54
○蓮舫君 教えていただきたいのは、相対取引で解約に対する買手をこれ探していましたよね。そのとき、その買手に売ったファンド価格というのはAIJからお示しをされた数字ですか。
#55
○参考人(西村秀昭君) そのとおりです。
#56
○蓮舫君 解約請求に応じる価格もAIJ作成の値段ですか。
#57
○参考人(西村秀昭君) そのとおりです。
#58
○蓮舫君 そうすると、実際の基準価格は大幅に低いですよね。資料十一ページにもこれはお示しをしています。二十三年度三月期、AIJが作った虚偽の数字は二千九十億、それに対して実際の数字は二百五十一、つまり十分の一の価格ですよね。つまり、そのAIJから示された価格で売買をしているということは、実際の価格の十倍、つまり虚偽の取引ではないですか。
#59
○参考人(西村秀昭君) そのAIJ投資顧問から示されていた基準価格が虚偽のものだという認識はありませんでしたので、一と十の売買が成立しているわけですよね。価値が一と十の価格、売買が成立しているわけですけれども、そういった認識は一切ありませんでした。
#60
○蓮舫君 その認識を改める、つまり、顧客の財産を公正に、平等に運用するために、監査報告書をしっかり見て、客観的に担保されて、虚偽じゃない取引だと説明する責任がおありなんではないですか。
#61
○参考人(西村秀昭君) それについてはSEC、証券取引等監視委員会にも指摘されておりますけれども、認識していなかったとはいえ、それをやることが証券会社としての責務であったというふうには、重い責任を持っております。
#62
○蓮舫君 善管注意義務、忠実義務を守らなかったということになりませんか。
#63
○参考人(西村秀昭君) 厳密に言えば、そういうことも言えるかと思います。
#64
○蓮舫君 浅川さんにお伺いをいたします。
 AIJからの信託報酬について御説明いただけますか。アイティーエムへの。
#65
○参考人(浅川和彦君) 二〇〇三年の三月から二〇一一年の三月までに私どもがHSBCからいただいた管理報酬というのは、信託報酬プラスパフォーマンスフィーです。これがトータルで四十五億。二〇〇七年四月から二〇一一年の三月までにアイティーエムに支払った金額が全額二十七億程度だと思います。それで、あとアイティーエムから販売手数料としていただいたのは、これが約九億ちょっとだと思いますけどね。
#66
○蓮舫君 二〇〇三年三月から二〇〇七年三月までは信託販売の手数料はお払いしていないんですか。
#67
○参考人(浅川和彦君) ちょっと、信託販売というのは、申し訳ありません、ちょっと質問が、済みません。
#68
○蓮舫君 投資顧問との契約に基づくファンド信託報酬、全部で九年あって、四年間しか払っていないということですか。
#69
○参考人(浅川和彦君) ええ、四年間、四年間だけです、払ったのは。二〇〇七年の四月から二〇一一年の三月まで。
#70
○蓮舫君 それ以前は契約していなかったんですか。
#71
○参考人(浅川和彦君) ええ、そのとおりでございます。
#72
○蓮舫君 それ以前は、じゃ、そのファンドはどこの信託会社に委託していたんですか。
#73
○参考人(浅川和彦君) ちょっと、質問がちょっとあれですが、信託銀行、私どもがもらった管理報酬及び信託報酬プラスパフォーマンスフィーというのは、HSBC社からずっと二〇〇二年からいただいています。ただ、私どもがアイティーエム証券に払ったのが二〇〇七年の四月から二〇一一年の三月ということでございます。
 ですから、私どもは信託報酬をもらっていますが、アイティーエム証券に払ったという期間がそれだけだということでございます。
#74
○蓮舫君 西村さん、そのとおりでしょうか。四年間で二十七億。
#75
○参考人(西村秀昭君) 済みません、金額については明確に今記憶しておりませんけれども、期間については間違いないと思います。
#76
○蓮舫君 その算定根拠というのは何か契約で毎年、その四年間、単年度こういうふうにお払いしますよと結んでおられましたか。
#77
○参考人(西村秀昭君) AIJ投資顧問との間の契約でよろしいですね。信託報酬の三分の一をアイティーエム証券がいただくということにしておりました。
#78
○蓮舫君 雑誌等の報道以降解約が相次いで、平成二十二年度、アイティーエム証券のファンド販売収益が前期比からこれ七割減っていますね。収益もそれに引きずられて四割減っている。でも、AIJからの信託報酬が前期比からこれ二割増えていたので、販売の減少をカバーしていました。AIJからの信託報酬というのは、アイティーエム証券にとっては、その営業収益にとって非常に大きいですね、占めている比率が。
 二十三年度はどうでした。
#79
○参考人(西村秀昭君) 二十三年度、ちょっと済みません、手元に資料がありませんので、二十三年度というのは去年の三月までですね。それなりの収入にはなっていたと思います。
#80
○蓮舫君 信託報酬が、二十三年度は二十二年度に比べて四五・五%減っているんです。半減されています。二十二年度もファンド販売が振るわなかったから収益は減っているんですけれども、AIJからの信託報酬がそれをカバーした。ところが、二十三年度は、ファンド販売も振るってはいないんですけれども、AIJからの信託報酬がいきなりそこで半分になっている。ファンド販売は実は二十二年度よりも増えているんです。
 信託されて売っているファンドが増えているのに、契約上の信託報酬は半分になっている。これはなぜでしょうか。
#81
○参考人(西村秀昭君) 途中でAIJ投資顧問と契約が変わっておりまして、当初、信託報酬、AIAですね、AIAが受け取るのはファンドの一・五%、したがって、当社は〇・五%いただくと、こういう形だったんですけれども、その後、ファンドが膨れ上がったということで、運用成果を出すのが難しいということを浅川社長から聞きまして、したがって、AIJ投資顧問も一・五%ではなくて管理報酬を〇・七五%にしたと。その三分の一ですから、当社の収入は〇・五から〇・二五に減ったと、こういうことです。
#82
○蓮舫君 浅川参考人、AIJは真正のNAVで報酬を受けていたと衆議院の財金委員会で御証言されておられましたけれども、アイティーエムにお支払いするその信託報酬は真正のNAVではなくて作ったNAVに基づくものでしたか。
#83
○参考人(浅川和彦君) そのとおりでございます。
#84
○蓮舫君 つまり、水膨れどんどんしていって実態はないわけですから、払えなくなったという見方は間違いでしょうか。
#85
○参考人(浅川和彦君) 衆議院の席でも申し上げましたが、二〇〇七年四月から約二〇一一年の三月までお支払いした額は二十七億、私どもがその間に受け取った信託報酬及びパフォーマンスフィーは二十六億九千万ぐらいです。ですから、差っ引き、私どもの方が少なかったということでございます。
#86
○蓮舫君 いや、作成した資産がどんどん水膨れしていって、実態はお金がないわけですから、払えなくなって、更にそれで数字を作ったということはないですか。
#87
○参考人(浅川和彦君) ちょっと、数字を作るという意味がちょっと分からないんですが、アイティーエムに払っていた、もらうお金、管理報酬をもらうお金よりも増えていったと。先ほど言いましたように、二〇一一年度、正確には二〇一〇年四月から二〇一一年三月までの段階では、先ほど半分に減っていると申し上げましたけど、管理報酬を〇・五から〇・二五に下げているということでございまして、半分に減ったと、こういうことでございます。
#88
○蓮舫君 西村参考人にお伺いします。
 AIJとの関係は親子関係、九〇%以上の株をAIJが握っている、これもう少し説明いただけますか。今もそうでしょうか。
#89
○参考人(西村秀昭君) 親子というのは言い過ぎだったかもしれませんけれども、当社の株主、投資事業組合が二つ大株主になっておりまして、これを実質的に管理しているのがAIJ投資顧問ではないかというふうに思っているわけです。したがって、以前は九〇%以上ありましたけれども、現在八〇%程度になっていると思います。
#90
○蓮舫君 実質的に管理とはどういう意味でしょうか。
#91
○参考人(西村秀昭君) ファンドの投資家というのは転々変わっているようなんですけれども、そのファンドの権利行使といいますかは実質上浅川社長がやっているのではないかというふうに思われるわけです。
#92
○蓮舫君 営業利益、経常利益共に大きく落ち込んだ二十三年度、西村参考人、大量の自社株買いをしていますね。幾ら買いましたか。
#93
○参考人(西村秀昭君) 済みません、ちょっと今手元に資料がありませんけれども、三億か四億かですかね。
#94
○蓮舫君 いや、約六万株買っています。純資産がそれによって三六・五%減って十一億、総資産が十三億減っています。なぜ自社株を買うんでしょうか。利益が減って収益が減って、本来体力を温存しなければいけないのに、なぜ株を買ったんでしょうか、こんなに大量に。
#95
○参考人(西村秀昭君) その年だけではなくて、毎年自社株買いを続けておりまして、これは増資を繰り返した結果、かなり発行株式数が多くなりましたので、剰余金の範囲内で買入れ消却をすると。これは株主還元の一環としてやったものでありまして、AIJの意向とは関係ないところにあります。
#96
○蓮舫君 いや、毎年そんなに大きな変動、株買いはしていません。二十二年度は動いていないものが二十三年度になって動いている。ミレニアム投資事業組合の株四千二百株を全部買い取っている。結果、ここは株主から撤退をしている。シグマキャピタル投資事業組合株約三万、ディバーシファイド投資事業組合約二万五千株、合わせて六万株をアイティーエムの自社株、実際、アイティーエム証券の自分の資産を十一億減らしている。
 この大きな二つの投資事業組合は浅川さんが実質的に管理をしている。つまり、御社の収益、営業がどんどん悪くなって、いつかうそがばれるんではないかと疑われるようなときに、あえて自分の資産、これは年金基金で蓄えたものですが、それをその浅川さんの関係がある、実質支配している事業の株を買っているというのは、お金をこれ逃がしたと疑われませんか。
#97
○参考人(西村秀昭君) あくまで、自社株買いのルールがありまして、剰余金の範囲内でやるということになっておりますので、それで毎年続けてきたわけですけれども、今のような、これは全株主に買入れ消却の御連絡をしておりますので、その応募のあったところから順次やっておると。
 今は、御指摘の年の前、その前辺りは、AIJ投資顧問ではなくてほかの株主から買入れ消却の請求があって応じておるということですので、私が思う限りでは、AIJ投資顧問に収益を逃がしたということは思っておりません。
#98
○蓮舫君 浅川参考人にお伺いいたします。
 九年間の中で、利益を出せる、つまり戻せると自信があるからこのような結果になったと冒頭おっしゃっておりましたけれども、いつ戻せるという自信でした。
#99
○参考人(浅川和彦君) いつ戻せるという、いつというのがちょっと私にはちょっと答えられないんですが。
#100
○蓮舫君 いつ戻せるかという根拠のない自信に年金基金は預けられたということでしょうか。
#101
○参考人(浅川和彦君) 私の言っている期間と時期を申し上げているだけで、実際、衆議院のときにも申し上げましたけれども、財務委員会のときに申し上げましたが、やっぱり二〇〇九年の九月のリーマン・ショック、去年の震災のときでも、結局そういう大きな変化があったときに負けていないということがちょっと私にとっては下げられなかったという大きな理由だったと思います。
#102
○蓮舫君 大きな変化があったときに負けていないというのは、それ月の話なんですね。通年を取ったら負けているんじゃないですか。
#103
○参考人(浅川和彦君) 結果的には負けておりますが、通年取ったということでいうと、もうそのとおりでございます。
#104
○蓮舫君 九年間で千九十二億損失を出していますね。
 これ、きちんと情報開示していれば、顧客は解約をするなり自身の財産を守るための動きに出ることができた。その情報を出さない。つまり、顧客が知り得ない情報を自分だけが保有して、見えないバブルのような自信に支えられて、結果として九年で一千九十億もの損失を出したということは、だましたんじゃないですか。
#105
○参考人(浅川和彦君) だましたという認識は一切ありません。
#106
○蓮舫君 渡邉参考人にお伺いします。
 今伺って、だましていないということですが、だまされたという思いは強まりましたか、それとも、あっ、違ったなと思っておられますか。
#107
○参考人(渡邉勇雄君) 私どもは、詐欺以外の何物でもないというふうに感じております。
#108
○蓮舫君 浅川さん、どう思われます。
#109
○参考人(浅川和彦君) 詐欺というのは、私が、自分がお金を取ってどうのこうのしてやるということであって、誤解を与えたという面においては深く反省しております。
#110
○蓮舫君 渡邉さん、誤解だと思いますか。
#111
○参考人(渡邉勇雄君) 当初から、運用実績を改ざんして事実を公表せず解約資金に回していたということで、契約どおりの運用をしていなかったということで、全然そういうふうには感じておりません。
#112
○蓮舫君 ここまで言われても、詐欺ではない、だましていないということでしょうか。
#113
○参考人(浅川和彦君) 解約に回していたと今話がありましたが、これを解約に回していたわけではありません。ですから、一部報道の、この二か月間にわたる報道の中でのかなりの認識の違いというのはあると思いますし、実は、確かに、私どもが募集したときの判断につきましては、全部真正の中でやっております、新規募集につきましては。ここだけは言っておきたいと思います。
#114
○蓮舫君 事実と全然違うリターンで顧客を募集をしていたし、それを報告していたのを、それをうそと言います。
 最後に伺います。
 投資に損は付き物で絶対もうかるというのはない、これは分かっています。今回の御社が引き起こした一千九十億を超える損失は、これは御社の責任ではなくて預けた投資基金の自己責任だとお考えでしょうか。
#115
○参考人(浅川和彦君) この責任がどうかということにつきましては、運用に関しては私ども責任あります、当然。しかも、運用で失敗したという事実も私どもに責任あります。これと運用責任ということを是非申し上げておきたいと思います。
#116
○蓮舫君 ありがとうございました。
 最後に、西村参考人、いろんなものを今回失ったと思います。証券会社の社長、これまで自分が培ってきたもの。改めて、浅川参考人をお訴えするというお気持ちはありますか。
#117
○参考人(西村秀昭君) 事実が全部明らかになった場合には、全くおっしゃるとおり、当社の社員たちも全ての状況が一変したわけですから、それについては弁護士と相談して何らかの対応をしたいというふうには思っています。
#118
○佐藤ゆかり君 自由民主党の佐藤ゆかりでございます。
 まず、投資事業組合についてお伺いしたいと思いますが、この二つの投資事業組合、そしてまた別に、ケイマンのファンドには子会社で、英領バージン諸島に子会社がそれぞれサブファンドの下につながっている構図になっているというふうに認識しておりますが、誰の運用指図によるのか、まず投資事業組合への出資行為というのはAIMグローバルファンドからなされたのか、浅川参考人、お願いします。
#119
○参考人(浅川和彦君) これはAIAが指示出しております。つまり、指示出すのは、基本的には運用指示というのはAIAからAIJ投資顧問。ですから、どのファンドあるいは運用指示についても、常に管理会社であるAIAから指示出しております、HSBCに対してですね。
#120
○佐藤ゆかり君 それでは、この二つの投資事業組合ですけれども、AIMグローバルファンドから出資したその持分の簿価評価は幾らでしたか、浅川参考人。
#121
○参考人(浅川和彦君) 合計で百八十一億だと思います。
#122
○佐藤ゆかり君 その簿価評価は誰が行っていましたか、浅川参考人。
#123
○参考人(浅川和彦君) これは、全部HSBCが中を投資の中身として全部把握していると思います。
#124
○佐藤ゆかり君 把握をしているではなくて、簿価評価を行った、作成したのは誰ですかと聞いています。
#125
○参考人(浅川和彦君) 簿価評価というか、これはずっと当初から一万円の評価という形で出していたものでございます。
#126
○佐藤ゆかり君 では、質問を変えます。
 金融庁によりますと、二つの投資事業組合に対するAIMグローバルファンドからの出資金については百八十一億円、今、浅川参考人おっしゃられたとおりですが、そのうち三十二億円は現預金で確認済みでありますが、残り元本部分百四十九億円について所在が確認できていないということです。
 西村参考人にお伺いします。
 西村参考人はアイティーエム証券でまさに投資事業組合を扱っていたわけでありますけれども、このAIMグローバルファンドとHSBCの受託銀行の間での信託約款に基づきますと、流動性がないあるいは未公開株等で時価評価ができない場合にはAIAが代わりにその評価を受託銀行に対して提供できるという約款の内容になっております。それを実際に二つの投資事業組合の評価においてなさっていたのはアイティーエム証券で間違いないですね。
#127
○参考人(西村秀昭君) 当社で独自で評価はできませんので、AIJからの指示に基づいてその数字をHSBCに報告していたものだと思います。
#128
○佐藤ゆかり君 西村参考人、それでは、この百四十九億円の、金融庁によりますと不明の部分の資金ですけれども、これはアイティーエム証券としてHSBCに簿価評価を提出する際にどのような確認を取ったのでしょうか、どこに存在しているものなんでしょうか、お答えください。
#129
○参考人(西村秀昭君) この四ページに書いてあるような構図は、我々、新聞報道まで知らなかったような状況でして、特に私、社長のところで確認作業について問合せあるいは認識というものはなかったということです。
#130
○佐藤ゆかり君 すなわち、百四十九億円の元本部分について、いまだ公的には確認は取れていないんですが、その部分について、その所在が不明のまま簿価評価で百八十一億円存在するという形でHSBCの受託銀行に対して提出をしていたと、そのことで間違いありませんか。
#131
○参考人(西村秀昭君) 済みません、私はそこのところ関与していませんので、うちの事務方に確認させていただけたらというふうに思います。
#132
○佐藤ゆかり君 いずれにしましても、簿価評価で提出をしているということになっていますから、それが西村参考人であろうと事務方であろうと、要するにアイティーエム証券として簿価の評価を受託銀行のHSBCに提出をしていた。そして、そのHSBCが監査法人にその数値を合算して、投資組合の簿価評価をほかの真正のNAVと合算して監査法人に提出をしていたという流れだと思います。
 浅川参考人、あなたのこの水増し作業ですけれども、そうしますと、二つの投資事業組合から簿価評価で、アイティーエム証券を通じて、言わば組織ぐるみでこの流れをつくっていたということで間違いありませんね。
#133
○参考人(浅川和彦君) その組織ぐるみという考え方は、私は全く当たっていないと思います。
 なぜかと申しますと、この簿価評価は今、三十二億円は確認された。そのほかに、議員さんの方には書類行っていないだけだと思いますが、ほかの投資案件ありますね、そのお金もあります。さらに、投資事業組合でファンドを買っていたという事実もあります。なくなったわけじゃなくて、それもきちんと出ていると思います。
#134
○佐藤ゆかり君 その所在は誰も知らないということだと思いますけれども、それでは話を変えたいと思います。
 もう一つ、この配付資料の一ページ目を御覧いただきたいと思います、パネルでも御提示しておりますけれども。(資料提示)
 このケイマンのAIMグローバルファンドの下に十四個サブファンドがありまして、そのサブファンド一つ一つが英領バージン諸島での子会社を所有する形態を取っております。これは約款上そのように定められているわけでありますが、このAIMグローバルファンドのサブファンドの一例として、ここではAIMグロースファンドを掲げておりますが、ここで子会社のバージン諸島のAIMグロース・インターナショナルとデリバティブ取引を行っていたという情報が入っております。
 浅川参考人、これは真実でしょうか。
#135
○参考人(浅川和彦君) この図が間違えているんじゃないかと思いますが、要は何かと申しますと、SPCはあくまでも、当初HSBCがつくられたときにセットでなっているんですよ。あくまでもSPCを通過するというのはリスク管理だと思います。バージン諸島でやったんじゃなくて、SPCは十四本あるファンドの中で十四本全部付いています。ですから、十四本全部付いている中でのあれですから、ここにお金が行くとかデリバティブ取引でやるとかいうことではなくて、報告が行くだけだと思います。だから、これはファンドの中のセットでございます。
 ですから、これだけでの取引というのはないわけでございまして、各ファンド、十四ファンドに全部SPC付いています。これはあくまでも、これは何かをしようとかいう問題では全くありません。
#136
○佐藤ゆかり君 リスクを管理して有限責任にするための仕立てでありまして、これは通常よくやることであります。
 では、そこのルートは否定されたということで、投資事業組合、あるいはシンガポールの証券会社、ブローカーを通じてデリバティブ取引をされていたということは金融庁の調べで分かっているわけでありますが、そのデリバティブ取引についてお伺いしたいと思います。
 これは、証券会社を通じて市場で行ったものでしょうか、あるいはOTCのトレードでしょうか、浅川参考人。
#137
○参考人(浅川和彦君) ほとんどが市場を通していると思います。ただ、規模が大きいときには市場外でやるかどうかは証券会社が決めることでございまして、私が選ぶものでも全くありません、はい。
#138
○佐藤ゆかり君 プライムブローカーは付いていましたでしょうか。
#139
○参考人(浅川和彦君) プライムブローカーというよりも、そこで一社でやっておりますから、ですから、取引はそこで全て完了しております。
#140
○佐藤ゆかり君 そうすると、時にはOTCでもやっていたということですね。
#141
○参考人(浅川和彦君) それは、証券会社の方がどうしたかは私は全く分かりません。
#142
○佐藤ゆかり君 この添付資料にもありますけれども、損失額がデリバティブ取引で千九十二億円発生していると、これ金融庁の調べで確定しているわけでございます。
 仮に、この預かり資産、水増しする前、千五百億円程度と言われておりますが、この真の預かり資産全額を全てデリバティブに投じたとしても、レバレッジというのは二百倍ぐらいになると思われるわけでありますが、その想定元本は幾らでございましたか。
#143
○参考人(浅川和彦君) 想定元本と申されましても、その時々によって変わりますんで、投資した金額に対して全額二百倍になっているというわけじゃなくてその都度ポジション変わりますから、一概に言えないと思います。
#144
○佐藤ゆかり君 関東財務局に三十五兆円程度というような数字をお出しになっていると思いますが、それは何の金額でしょうか。
#145
○参考人(浅川和彦君) これはデリバティブ取引の全てでございます。オプション取引の買い、売り、それから先物の買い、売り、それは債券の。それとあと、株も、オプションの買い、売り、先物の買い、売りです。その合計金額だと思います。
#146
○佐藤ゆかり君 取引量のことをおっしゃっているのだと思いますが、それにしても、その取引量の三十五兆円という金額であれば、相当のレバレッジを、平均すれば二百倍ぐらい掛けないと千五百億円が回らないわけでありますけれども、それでは、これだけ損失を出しているわけでありますから、当然ブローカーの証券会社からは証拠金の追加の提供を求められたと思います。総額、累計でどのぐらいの証拠金を求められましたか。
#147
○参考人(浅川和彦君) それにつきましては、金額等は計算していませんからよく分かりませんが、今申しているように、何百倍、二百倍やったとか言っているんじゃなくて、全部組合せですから、全て二百倍やっているというんじゃなくて、先物オプションというのは合成ポジションなんですよね。
 ですから、その辺は、合計としてこれ三十六じゃなくて五十七兆円近くなると思います、合計しますと、これ一年間でですね。だから、一か月当たりは、四兆八千億、一日当たり二千枚、千五百枚から二千枚と、そういうことになりますから、これはもう単純に買って売ったというんじゃないわけでございまして、それが答えです。
#148
○佐藤ゆかり君 私がお伺いしているのは、証拠金はどのぐらいでしたかと。そして証拠金の送金の指示は誰が行っていたか、お答えください。
#149
○参考人(浅川和彦君) 証拠金の金額が幾らだったかと、今言われても私も手元に資料ありませんし、ちょっと分かりません。で、誰が出したか、私が出していました。
#150
○佐藤ゆかり君 大体の規模は何億円、あるいは兆なのか何億なのか、大体の規模をお答えください。
#151
○参考人(浅川和彦君) 先ほどから申しているように、建っている金額というのは、建ってずっと持っているという金額と、建て玉だけですから、建て玉に対する証拠金になりますから、今この、例えば日計りでやった場合には全く建て玉要らないわけですよ、保証金ゼロなんですね。ですから、今現在つかんでいる情報というのは、そのとき幾らだったかというのは、SECの方に当時の資料はあるんじゃないかと思いますが、私どものところに今全くありませんから。ですので、答え、ちょっと答え切れないと思います。
#152
○佐藤ゆかり君 年度によっては、一年間でデリバティブ取引の損失が数百億円に上っている年もあったわけであります。相当の証拠金を求められたはずでありますが、それでは、送金の指示を行っていたという浅川参考人、その送金の、追加証拠金の資金はどこで捻出をしたんでしょうか。
#153
○参考人(浅川和彦君) これは運用ですから、各ファンドから当然HSBCに指示出して、各ファンドごとの個別、分別管理をしていますから、そこに当然指示するようにしていますので、当然、正確にはAIAかAIJかちょっと分かりませんが、指示出して、HSBCに出して、各ファンドにお金を振っていると、こういうことでございます。
#154
○佐藤ゆかり君 要するに、年金資産そのもの、元本から出したということですか。
#155
○参考人(浅川和彦君) これは運用ですから、あくまでも。ですから、当然、元本を運用しなきゃ運用していないと言われるわけですから、当然そのファンドの中の資金から当然運用しているわけで、それから流れていると思います。
#156
○佐藤ゆかり君 要するに、損失を出した金額に対して到底元本で足りるような証拠金の額ではないということは当然疑義が出るわけでありますが、要するに、先ほど全てが証券を通じた市場での取引でないとお答えいただきました。相対取引をしていれば、あえて損を出した方が子会社との取引、投資事業組合との取引において、身内同士の親子関係の取引ですから、自分が損をすればデリバティブ取引、オプション取引で相手はもうけさせることができるわけであります。これで年金資産の飛ばしをしていたということはあり得ませんか。
#157
○参考人(浅川和彦君) これはちょっと誤解しているようですが、投資事業組合イコール組合のファンド、投資事業組合は基本的には全部ファンドに帰属しています。ですから、今申していることは、何かちょっと私には理解できないんですが、結局全部ファンドに帰属しているわけでございます。ですから、今言われたことについては何ともお答えしようがないというのが本音でございます。
#158
○佐藤ゆかり君 投資事業組合は取引相手として、先ほど来相対取引も行っていたということが分かっているわけでありますが、ではその相手とは、例えばどういう相手で取引をしていたんですか。
#159
○参考人(浅川和彦君) 相対取引というのはファンドですから、デリバティブの相対取引じゃないわけでございます。ですから、ファンドを投資事業組合を通じて受皿にしていたということですから、結局、デリバティブとは全く関係ない世界なんですね。ですから、デリバティブは各ファンドでやっていて、投資事業組合の中も運用の中の一環としてデリバティブもやっていたと、こういうことでございます。
 相対取引はファンドで、ファンドの相対です。お客様とアイティーエム証券を通じてA顧客とB顧客をセットしたときに、買いがない場合にはファンドが、投資事業組合が受けていたと、こういう話でございます。
#160
○佐藤ゆかり君 このデリバティブ取引については、一向にこの取引相手がなかなか明確にお答えいただけないわけでありますが、それでは質問を変えたいと思います。
 石山参考人にお伺いしたいと思いますが、AIJの運用収益率一覧表、添付資料にもございます。一番最後のページですけれども、フラッグシップのファンドと言われたエイム・ミレニアム・ファンドの黄色い部分を御覧いただきますと、直近二〇〇七年度以降を特に御覧いただきますと、この水増しされた収益率ですけれども、末尾小数点以下二桁目の端数がゼロ又は五ときれいに、乱数とは異なり並んでいる、ゼロ又は五で並んでいるわけでございまして、これは明らかにプロが見れば架空の作られた数字であるということはすぐに分かるわけであります。石山参考人、年金コンサル業をされておられて、顧客への勧誘でこういう資料を御覧になられておかしいとは思いませんでしたか。
#161
○参考人(石山勲君) 下二桁であれ三桁であれ四捨五入するとゼロになるというのはよくあることで、ほかにもこういう例はございます。
 ただ、どこでしたか、平成七年でしたか、かなりゼロが多いなという印象は受けておりました。
#162
○佐藤ゆかり君 先日、衆議院の財金委員会での御答弁では、御自分は被害者であり御自身に瑕疵はないという御答弁をされていたわけであります。しかし、今おっしゃられましたようにおかしいと気が付いておられたとおっしゃったわけでありますが、確かに公表しているAIJ投資顧問の商品というものを年金基金の顧客に対して、ほか四つ五つあるファンドの紹介の一つに挙げて勧誘をしていたということは自分に瑕疵があったと思われませんか。
#163
○参考人(石山勲君) それは冒頭申し上げましたように、事実が分からないと私にとって自分自身の検証ができないというのが今の状況であります。
 衆議院で申し上げましたのは同じ趣旨でございまして、瑕疵という言葉と検証という言葉の違いというふうに御理解いただきたいと思います。
#164
○佐藤ゆかり君 石山参考人は二〇〇六年の雑誌インタビューで、ヘッジファンドを見極めるポイントとして、その事務管理がきちんとしているかが大切だと指摘をされ、ニューヨークの会社と契約をして情報を入手して調べているというふうにおっしゃっておられます。
 それでは、何という会社と契約をし、そして合計何社程度調査をしたのか、そしてその調査対象にAIJが入っていたか、お答えください。
#165
○参考人(石山勲君) ニューヨークの調査会社はたしかリバーサイド何とかという会社だったと思いますが、これはむしろ国内の話ではなくてアメリカにおける動きを知りたいということで、主としてはそういう意味での契約であります。
#166
○佐藤ゆかり君 そうしますと、その雑誌ではあたかも国内のファンドについても調べをしているような印象を読む方は受けるわけでありますが、AIJについては調査をしていなかったということですね。
 それで、このゼロや五の端数が多いわけでありますが、これを見抜けなかったということは、これ実は石山参考人はAIJから出資を受けて年金コンサル業を始められたと、そして給与はAIJから支給されているということでありますが、道理でこのAIJも勧誘に入っているというわけだと思いますけれども、利益相反にはなりませんか。そうはお考えになりませんか。
#167
○参考人(石山勲君) 給与はAIJではなくて当社から、会社から支給されております。AIJからはコンサルタント料としてコンサルタント料はいただいております。
 じゃ、何をやっていたか。つまり、利益相反の話ですが、AIJに対して何をやっていたかといいますと、当初AIJの職員たちは年金については非常に知識が浅くて、これで実際に年金基金に行くのはとても無理だろうなというふうな感じを受けましたので、一つは、我が国の年金制度全体、こういうものがある、こういうものがあると、それからそれができた背景、そういうこと。それからもう一つは、その中で厚生年金基金というものはどういうものであって、これが生まれた背景、そしてどういう変遷をたどってきたか。それから三つ目は、年金基金における意思決定というのはどういうふうにして行われていくのかということを事細かく何回も掛けて勉強してもらいました。
 それからもう一つは、先ほども冒頭のところで申し上げましたけれども、年金基金にとってはいわゆる運用のプロが作った資料というのは極めて難解で難しいんです。それでは幾ら高尚な話をされても、聞き手が分からないと意味がないわけですから、できるだけ分かりやすい資料を作るというのは、これ実は簡単なようでかなり難しいんでありますが、そういうことで、分かりやすい資料を作るにはどうしたらいいかというようなこと。
 それからもう一つは、営業に行くと当然いろいろな質問を受けてくるわけでありますから、そういうことについてどう答えたらいいか。つまり、口頭で答えるのか、口頭で答えるにしても、電話で話した方がいいのか、行った方がいいのか、あるいは書面、そういうことであります。
#168
○佐藤ゆかり君 要するに、今おっしゃいましたように、年金というのは分かりづらいと、そこでコンサル業をされておられるんだと思いますけれども、そうしたところでこのゼロか五の小数点がおかしいということは余り気が付かれない。そういうことであれば、給与を受け、コンサル料を受け、そして専門的にプロとした看板の下でやっているということは、顧客をだます行為にもなる。
 もし本当にゼロか五が、少数の末尾がおかしいということに気付かれず、そのままAIJの報告書をうのみにして推奨をしていたとするならば、これは全く専門的知識に欠けるわけでありますし、おかしいと気付いていたのであれば、AIJの浅川参考人の活動に加担をしていたと、どちらかしかあり得ないと思うわけでありますが、いかがでしょうか。
#169
○参考人(石山勲君) 先ほどもちょっと触れましたが、実はこういう二桁目がゼロというファンドは結構あるんです。したがって、それをいろいろ聞いていきますと、そもそも一桁を出して二桁を出さないのでゼロを付けているというケースも中にはあります。
 先ほども言ったように、四捨五入していくとゼロになるというのもあったりして、必ずしもゼロがずっと、ずっとでもないですけれどもゼロがかなり多いということで、それ自体から大きな疑問を感ずるということは、それはありませんでした。
#170
○佐藤ゆかり君 それでは、今日せっかくお越しいただきました渡邉理事長にお伺いしたいと思いますが、このような流れで先ほど来AIJのファンドへその資産の組替えが徐々に行われていったというお話がございました。AIJのファンドへの年金資産の組替えの御判断をされる直前まで委託していたほかの運用先での運用収益率というのは、大体で結構なんですが、どのぐらい、何%ぐらい、大体の平均で結構でございます、マイナスでもプラスでも結構なんですが、お考えがあれば教えてください。
#171
○参考人(渡邉勇雄君) 平成十九年度はマイナス一二・九七で、AIJがマイナス一・七二、平成二十年度ではマイナス一七・七が、AIJではプラス七・五%、平成二十一年度ではプラス一二・三七%で、AIJが四・五六%、二十二年度はプラス〇・九七%で、AIJが九・〇四%でございます。
#172
○佐藤ゆかり君 要するに、先ほどのお話にもございましたように、当初は運用実績が独自に良好で、AIJへの組替えは見合わせていたとおっしゃられておられます。そして、やはり基金側の決定的な判断としてこの利回りを比較されて、そしてこのAIJの虚偽の運用利回りというものをお聞きになられて、まあ虚偽とは到底信じなかったわけでありますが、そして投資一任契約を結ぶ御判断に至ったということで間違いないでしょうか。
#173
○参考人(渡邉勇雄君) 間違いありません。
#174
○佐藤ゆかり君 浅川参考人に申し上げたいと思います。
 AIJが虚偽の運用利回りを基に積極的に勧誘したという事実は、これは詐欺に当たると私は思うんですね。それは、運用側の年金基金の人たちがこの架空の利回りを見せられて、そして、その利回りによって資産の組替えを行う、AIJに資産を違うところから移し替える、この重大な決定をしている。要するに、あなたの虚偽の運用利回りが資産の組替えを行うという重要な選択肢を促したわけであります。そのことは詐欺行為ではありませんか。
#175
○参考人(浅川和彦君) 詐欺行為かと言われた場合に、私は水増しのNAVは出したということは認めています。だから、これが結果として、お客様がそういう行動を取ったということに関しても私は誤解を与えたということもありますし、実際問題、大変申し訳なく思っておる次第であります。これが詐欺行為に当たるかどうかというのは、私が何かお金を取って自分のところで懐を増やすとか、そういうことは全く考えていませんから、そこだけははっきり言っておきたいと思います。
#176
○佐藤ゆかり君 これで質疑を終えたいと思いますが、信託約款の中から、そもそも時価評価できないものについてはAIAが行うというような条項が当初から、設立の段階から組み込まれている。このことにも計画性を感じられ、そして水増しを行い、そして勧誘を行っていたという事実が明るみに出たと思います。
 最後に一言だけ申し上げたいと思いますが、本日のこの参考人質疑を終えまして、本来であれば午後の時間帯に政府、自見金融担当大臣若しくは政府参考人に対して質疑を行う段取りで与野党の調整を進めていたところでありますが、民主党側の一方的な決定によって午後の委員会が流会になりましたことは厳重に抗議を申し上げて、私の質疑を終えたいと思います。
#177
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子でございます。
 浅川参考人、前回の衆議院での参考人の質疑を見ておられた国民の多くが浅川参考人の御発言に対して、反省していないじゃないかと、他人事のようだとお怒りの声をいただきました。今日も冒頭、謝罪の言葉がありましたけれども、AIJに運用を委託した企業年金の多くは、私的な積立金を失ったばかりではなくて、国に代わって運用してきた部分も多くのものを失いました。その穴埋めのために、企業がこれから財政が非常に厳しい中で穴埋めをした場合にそれが倒産してしまったら、残った企業がまたそれを穴埋めしなければいけない、そして連鎖倒産するかもしれないという可能性まで指摘をされています。
 被害を広げている、このような状況に対して、浅川参考人、どのように今お考えになっているか、心境をお述べください。
#178
○参考人(浅川和彦君) 冒頭申し上げましたように、大変申し訳なく思っております。特に、年金基金さんの皆さんには、私どもの運用の失敗ということが大変大きなことだと思っていますし、実は、当初申しましたように、ですから年金基金の資金の重さ、お金の重さというのを十分に知っているつもりでいます。何とか取り戻せるという自信と取り返さなきゃいけないという思いと二つ重なりまして、どうしても公表できなかったというのは私ども本当の心境でございます。
#179
○竹谷とし子君 今被害に遭われた方々は、全額弁済してほしい、あるいは、幾ら返ってくるのか早く明らかにしてほしい、真相を明らかにしてほしいということであります。謝って済む問題か、多くの人がそう考えています。
 だますつもりはなかったというふうに浅川参考人繰り返しおっしゃっていますけれども、運用報告書を改ざんするということはだますことではないですか。
#180
○参考人(浅川和彦君) 運用報告書を改ざんした、だからだます。私は、先ほどからずっと申し上げているとおりでございます。私は、人をだましてお金を取る目的でやったつもりは全くありません。
#181
○竹谷とし子君 改ざんはだますことと違うんですか。うその数字を見せることはだますことと違うんですか。もう一度お答えください。
#182
○参考人(浅川和彦君) だますというのは、私が利益を求めて動くのがだますであり、私は利益を求めておりません。何とか運用結果を戻そうと思って必死になって動いてきた結果が今の現在でございます。
#183
○竹谷とし子君 あなたは利益を得ていないと言いますが、報酬額七千万円を毎年得ていたと衆議院の質疑で答弁されています。これは利益ではないんですか。
#184
○参考人(浅川和彦君) はっきり申しまして、利益って、これは真正NAVに基づいた管理報酬、水増しした管理報酬でもらっているわけじゃありませんし、一部の報道で私が十億円もらっているとか何か、そういう報道も一時ありましたが、全くそんなこともありませんし、真正NAVに基づいた管理報酬に基づく報酬をもらったというだけでございます。
#185
○竹谷とし子君 虚偽の運用報告書を見せながら資金を集めていた。一体どういう心境でされていたんでしょうか。そして、利益を得ていない、でも高額の報酬を得ていた。一体どういう心境で新しい資金集めをされていたんですか。
#186
○参考人(浅川和彦君) 今どういう心境でというのは、必死になって今闘ってきた現状です。ですから、その心境というのは、毎日もう眠れないぐらい一生懸命頑張ってきたと思っています。ただ、自分が負けて、途中こういう形で終わったことが非常に僕は残念だと思っています。本当は、年金基金さんに返すお金は全て元に戻した形、水増ししたNAVで全部お返ししたいとずっと思っていた次第でございます。
#187
○竹谷とし子君 あなたが虚偽の報告書を作らずに正直に運用報告書を顧客に見せていれば、被害は広がらなかったんです。だましたんです。だまして被害を広げたんです。どうしてだましていないと言えるんですか。
#188
○参考人(浅川和彦君) 先ほどから申しましたように、今の水増ししたNAVを元に戻そうと本当に必死になってやってきた結果でございまして、だましてお金を奪い取るとかいうつもりは全くありません。
#189
○竹谷とし子君 必死になって働いていたんではなくて、必死になってうそをついてだましていたんですよ。
 AIMグローバルファンドの監査を行った監査法人、グラント・ソントンであるということを先週の衆議院の質疑で答弁されていました。証券会社に封書で届けられたもの、浅川社長の命令で開封せずに西村参考人は渡していた。このグラント・ソントンの監査の報告書、これは適正意見だったのでしょうか、不適正意見だったのでしょうか。まず、西村参考人に伺います。
#190
○参考人(西村秀昭君) 適正意見だったか、不適正意見だったか、確認しておりません。
#191
○竹谷とし子君 初年度は開封しなかったんですか。
#192
○参考人(西村秀昭君) 初年度、二年度は開封しておりますので、──ちょっと済みません、はっきりした記憶がありませんので。
#193
○竹谷とし子君 その記憶がないこと自体、非常に無責任ではないかというふうに私は感じます。
 では、浅川参考人に伺います。
 監査報告書は適正意見でしたか、不適正意見でしたか。
#194
○参考人(浅川和彦君) 限定意見だったと思います。つまり、投資事業組合の部分だけが限定が付いたということで、不適正ではありません。限定意見でございます。
#195
○竹谷とし子君 限定付き適正意見だったということですが、何について限定が付いていましたか。
#196
○参考人(浅川和彦君) 今申し上げましたが、投資事業組合を持っている部分のことでの限定付きの適正意見でございます。
#197
○竹谷とし子君 投資事業組合以外の部分は適正であるということですね。
#198
○参考人(浅川和彦君) というふうに認識しております。
#199
○竹谷とし子君 その運用報告書の中身の中で、投資事業組合の分はどれぐらいの比率ですか。
#200
○参考人(浅川和彦君) 比率というのはちょっと、どこ、どの時点の比率をいうかちょっと分かりませんが、水増しのNAVで言うならば一割ですよね。ですから、実際だったらどうだったかということになりますと、ちょっと今、ちょっと分かりかねます。
#201
○竹谷とし子君 運用報告書を、顧客に見せるための運用報告書、これを改ざんしたということでありますが、知人の公認会計士にこれを頼んだというふうにされていますが、それは本当ですか。
#202
○参考人(浅川和彦君) 実は、運用報告書といいましても、基金に渡したのは一基金だけだと思います。もう一つは、去年に財務局に提出した二〇一〇年度分と一一年度分、これだけだと思いますが、運用報告書を会計士に渡してというのは、私は、この適正意見、不適正意見じゃなくて限定付き適正意見ですが、この部分と、それともう一つは、水増しのNAVで逆にこういう形で作ってくれということで私が指示しました。
#203
○竹谷とし子君 それは契約を交わして依頼をしたのですか。
#204
○参考人(浅川和彦君) 契約、全く交わしておりません。
#205
○竹谷とし子君 どのような業務内容を依頼したんでしょうか。そして、報酬は幾ら支払ったんでしょうか。
#206
○参考人(浅川和彦君) 運用報告書を作るための報酬というのはないと思います。
 どのような方法でというと、基本的には毎月出ています水増しのNAVと、それから、本来なら運用報告書に監査付きのやつは付ける必要はないんですけど、これ任意ですから、その運用報告書の書き方が、作り方が分からなかったので、他社のも参考にして作った手持ちのものでございます。しかも、当初は私募投信ということもあって、運用報告書の作成というのは義務付けられているとは思っていなかったわけで、そういうことでずっと出していなかったわけで、去年になって初めて取り組み、出したと、こういうことでございます。
#207
○竹谷とし子君 運用報告書の作り方を知らなかった。浅川参考人は運用のプロなんでしょうか。新聞報道では、運用のプロというより営業の人と言われていますけれども、今回の巨額の損失を出したこの運用の指示というのは浅川参考人がこのスキームを考えたんでしょうか。それとも、ほかに専門家がいて、その方の指示でこのスキームを今回つくったんですか。
#208
○参考人(浅川和彦君) このスキームというのはファンドのスキームでございましょうか。実は、ファンドのスキームは当初、二〇〇二年につくっているわけでございまして、基本的にはアイティーエム証券で、私はこんな能力はありませんから、つくって、投資事業組合もそうです。ただ、つくったんですが、それについては、当時、通常の、何ですか、通常のとおりです、通常の普通のとおりのスキームでやったわけでございまして、特別誰かに頼んだというよりも、アイティーエム証券にそれはつくってもらった、二〇〇二年に。
 あと、運用については、これは私の指示でございます。
#209
○竹谷とし子君 運用の指示はあなたの指示ということですけれども、あなたは前職で運用のプロだったんでしょうか。専門家なんですか。
#210
○参考人(浅川和彦君) 営業ばっかり先行されていますが、当然、私も野村証券辞めた後ではいろいろやっていますから、ただ、私一人でやるというよりも、指示は私が出していますが、私どもの中にファンドマネジャーもいますから、その打合せをして、それに基づいて毎日やっているわけでございます。何とか取り戻そうと必死になってやってきたというのが実情でございます。
#211
○竹谷とし子君 野村証券時代には運用、御専門ではなかったということですね。
 ちょっと質問を一旦変えますけれども、先ほど、解約を希望した顧客に対して返金をしたときに、それをほかの顧客からの契約金を回していないというふうにおっしゃられました。この理解、合っていますでしょうか。
#212
○参考人(浅川和彦君) お金を回していないんじゃなくて、基本的には二〇〇九年以降というのはファンドの権利売買なんですよ。だから、新規で募集したものとそうじゃないものとはっきり分かれまして、ですから、Aのお客様がAのものを売ったものをBが買っていると。こういう権利の売買で、ですから、ファンドの中の運用していないというのは、運用しているんです、そのままですから、権利売買が変わっただけだと。これは衆議院のときにも私は申し上げましたけれども、基本的には権利売買だけだと思っているわけでございます。
#213
○竹谷とし子君 顧客が解約を申し出て、返金をなさいますよね。そのときにその顧客は損失が出ていたはずです。その損失分についてどのように説明したんですか。
#214
○参考人(浅川和彦君) 売ったお客様が、損失部分については、先ほど申しましたように、一番最初に戻りますけれども、水増しのNAVでやっていますから、売っている方も水増しのNAVで売っているし、買っている方も水増しのNAVで買っていると。権利の売買だけですから、何らそういう説明とか、そういうものは何にも出ないですよね。権利売買だけでしたから。
#215
○竹谷とし子君 今、売ったお客様と買ったお客様で水増しがそれぞれ生じているから、権利を売買しただけだと言っていますが、水増しをしたのは誰ですか。
#216
○参考人(浅川和彦君) それは私がやりましたということでずっと申し上げております。
#217
○竹谷とし子君 ですから、解約したお客様に、権利を売ったお客様には水増ししたものを返金するという形になったわけですよね、損失が出ているのに。そのお金は新規のお客様から、お客様をだまして、そのお金をもらって解約をしたお客様に返したということになるんじゃないですか。
#218
○参考人(浅川和彦君) これも何度も申し上げていますけれども、あくまでも新規のお客様をだましたつもりもないし、基本的にはこの運用で取り戻せると思っていましたから、これを、Aのお客さんからBに移って、Aのお客さん損しているにもかかわらず高値で売ったと、そういう認識も当時はなかったわけです。
#219
○竹谷とし子君 済みません。今の御説明、特に意味が分からなかったんですね。今、今日、いろいろお話聞いていますけれども、かなり意味が不明なところが多いんですけれども、今のお話、本当に分からなかったです。
 もう一回御説明いただけますか。
#220
○参考人(浅川和彦君) 御説明に対して、私が今言っているのは、権利売買だと何度も言っています。ですから、運用していない状況じゃなくて、いつも運用している状況です。これについて水増ししたのは僕ですから、私ですから、これ、だましたことになるかならないかというと、当初、最初の問題になるんですが、私はお金を、相手のお金を取ることを目的にこのファンドをつくって相対売買をしたわけじゃないということを申し上げたかっただけなんです。
#221
○竹谷とし子君 人様のお金をお預かりして、その運用が失敗をして、そして、水増しした額を報告をして、その額でもって別な人にそれを売るというのは、だましたということですよ。違いますか。
#222
○参考人(浅川和彦君) これをだましたか、だまさないかというのは、私の認識としては、全くだますつもりでこれを販売してきたわけじゃありません、これ。
#223
○竹谷とし子君 西村参考人、これまで長く浅川参考人とお付き合いをされていると思いますけれども、浅川参考人はだましていないというふうにおっしゃられていますが、西村参考人もそう思いますか。
#224
○参考人(西村秀昭君) だます意思があったかどうかというのは私では分かりませんけれども、外形上は……(発言する者あり)
#225
○委員長(尾立源幸君) ちょっと御静粛にお願いします。
#226
○参考人(西村秀昭君) 外形上は、見かけ上はだましたように見えると思います。
#227
○竹谷とし子君 浅川社長は、運用を失敗したものを穴埋めできるというふうに、今もお金さえあればできるというふうに信じていらっしゃいますか。
#228
○参考人(浅川和彦君) いや、私はいろいろやってきてこれだけ損していますから、私はできると思っています。
#229
○竹谷とし子君 年に二五%の利回りを出すことが驚異的だと言われているようなこの業界で、本当にそのように運用を、前職の証券会社にいたときに御経験もされていないのに、できるというふうに思っていることが本当に信じられない。
 そのことに対して、渡邉参考人、どのように感じられますでしょうか、率直にお答えください。
#230
○参考人(渡邉勇雄君) だますつもりはないと、こう言っていますけれども、私どもでは、当初から、詐欺行為というか、だますつもりというか、そういうふうに感じておりまして、大変残念といいますか、詐欺ではないかというふうに現在も思っております。
 以上でございます。
#231
○竹谷とし子君 石山参考人、浅川参考人とのお付き合いは、何をきっかけに、いつから始められたのでしょうか。
#232
○参考人(石山勲君) 私がある年金基金におりましたころ、訪ねてこられたのが最初であります。そのときの話は、オプション戦略というものをうちではやっているけれども、これは年金基金の投資として可能なのかどうかというようなことで訪ねられたのが最初です。
#233
○竹谷とし子君 そのとき年金基金の理事だったと石山参考人はおっしゃられますけれども、浅川参考人に基金の運用を委託しましたか。
#234
○参考人(石山勲君) それは随分後になってからだと思います。
#235
○竹谷とし子君 後になってから委託したということでありますけれども、浅川参考人、石山参考人から委託されたものは、これは水増し等はしていなかったですか。
#236
○参考人(浅川和彦君) 当時は新規募集をしていたと思うんですが、ちょっともう一回、今手元に資料ありませんから。水増ししていない値段で買っていたと思います。
#237
○竹谷とし子君 石山参考人は、今このような状況になって、浅川参考人に対してどのように感じておられますか。石山参考人が理事だった基金は水増ししていないということでありますけれども、このような状況をつくってしまったことに対して、石山参考人どのように感じているか。そして、石山参考人は、今回浅川参考人がここまで被害を大きくしたことに対して、かかわりはあったんでしょうか、なかったんでしょうか。
#238
○参考人(石山勲君) 後の方の質問から先にお答えさせていただきますと、かかわりは全くありません。先ほどもちょっと申し上げましたように、AIJに対するコンサルタントというのは、運用には一切タッチしておりません。そういうことで、かかわりは全くありません。
 それから、浅川氏をどう思うかということでありますが、正直申し上げて、まさかこういうことになるような人だというふうには思っておりませんでした。
#239
○竹谷とし子君 偽の水増しした運用報告をしていたということでありますが、石山参考人もこのような研究所を主宰されている年金の、財政の運用のプロだということでお仕事されてきたかと思いますけれども、AIJの運用成績に対して不自然さを感じたことは一度もなかったでしょうか。
#240
○参考人(石山勲君) 私のようなコンサルタント業というのは、運用のプロではありません。いろんなものを比較考量して、そして年金基金の皆さんに分かりやすく理解してもらう、そういう仕事が主たるものでございまして、いわゆる運用、お金を動かして運用する、そういうことでは全くありませんので、運用のプロではありません。
 それからもう一つ、不自然な点はなかったかということでありますが、パフォーマンスの上で、しかもヘッジがきちんとなされているとずっと思い込んでおりましたので、よもやよもやと、よもやとよもやという感じであります。
#241
○竹谷とし子君 浅川参考人は何度聞いてもだましていないというふうにおっしゃられるわけですけれども、石山参考人が、よもやこういう状況だとは思っていなかったということに対してどのように感じますか。
#242
○参考人(浅川和彦君) 大変申し訳なく思っております。
#243
○竹谷とし子君 だましていなかったのに申し訳ないと思うのはどうしてなんでしょうか。
#244
○参考人(浅川和彦君) 石山さんをこういう場、こういういろんな場に出てしまったことに対して申し訳なく、申し訳なく思っていることであって、基本的に、私がだます、このだますという言葉の意図が、意味が、非常にいろんな意味が含まれているということで、私もそれまでは、だますというつもりではっきり言って運用もやってきたわけじゃありませんし、営業もやってきたわけじゃありませんから、そこだけは僕は、もう頑として僕はそう思っております。今でも思っています。
#245
○竹谷とし子君 浅川参考人が、だましていない、そう言い続けるほどに被害者の方、また国民の方の浅川参考人への怒りは増すばかりだと思います。今被害者の方、国民が願っていることは、お金を返してほしい、あなたの私財を全てなげうってでも私は返すべきではないかというふうに思います。でも、それはやらないというふうに先日の衆議院でも言っておられた。
 自分はだましていないと言い張っていますけれども、失ったお金、それはあなたのお金ではありません。こつこつと長年にわたって毎月支払ってきた、額に汗して働く方々のお金なんです。もっと真摯に被害者の方、国民の方々に対して真実を明らかにするべきであると申し上げて、質問を終わります。
#246
○中西健治君 みんなの党の中西健治です。
 事実関係の究明は、証券取引等監視委員会と検察の方で中心にやられているということでありますので、私は、今日来ていただいた方々の認識を中心にお伺いしていきたいというふうに考えております。
 まず、AIJのホームページ拝見いたしましたけれども、本当に何も情報が載っていないホームページで大変びっくりいたしました。この程度の情報開示しかない会社に運用を任せるということ自体も問題だと思いますが、一つ確認したいということがございます。二〇一〇年度の事業報告書だけがこのホームページにリンクされて張られているわけですけれども、そして今日の資料の中にもその事業報告書入っていますが、営業収入が七千九百万であるのにかかわらず、営業外収益が三億三千四百万に上っているということになっておりますが、これは何なんでしょうか。浅川社長、お伺いしたいと思います。
#247
○参考人(浅川和彦君) 営業外収益というのは、待ってください、AIAの配当金か、ちょっと今手元に資料がないのでちょっと分からないんですが、配当金か、あるいはアイティーエム等のファンドの販売の手数料の一部かと思います。これ、今言った営業外収益というのは海外からの配当金だと思います、AIAからの。
#248
○中西健治君 そこら辺の認識も曖昧だというのはちょっと困ったものだなと思いますが、衆議院での答弁なども考え合わせますと、多分ということですけれども、まず、営業外収益というのは、これはHSBCからの真正のNAVに基づく管理報酬、これ九年間で四十五億円ということですけれども、それから、AIJ自身が水増ししてつくったNAVに基づくアイティーエム証券への報酬、これ九年間で二十七億円、これを差っ引いたものが営業外収入で、それで募集手数料、九年間で九億二千万、これが営業収入と、こういう理解でよろしいんでしょうか。
#249
○参考人(浅川和彦君) そうだと思います。
#250
○中西健治君 そういう理解でありますと、この資料の中にもありますけれども、証券取引等監視委員会の公表資料によりますと、HSBCが作成した純資産額とAIJが水増ししてつくった純資産額は、初めの一年を除いて、HSBCがつくったもの、HSBCの真正NAVの方がずっと小さくなってしまっている。当然、水増しをしているわけですから、真正のNAVは小さくなっているということで、これは浅川さんも認めていることであります。
 そこで、私は非常に不思議に思いますのは、西村参考人が、HSBCから報告されるNAVとAIJ投資顧問からいただくNAVが一致していたので、虚偽という認識は近々まで持っていなかったというふうに衆議院で言っていることです。これ、どちらかがうそを言っている、どちらかがおかしいことを言っているとしか思えないんですが、いかがでしょうか。
#251
○参考人(西村秀昭君) 募集をしていた期間、一千四百億円強ですけれども、この新規募集のときにはHSBCにお金を振り込んで、その約定書が来ているわけです。これに載っているのがHSBCから報告される基準価格ということになります。この基準価格とAIJ投資顧問からの基準価格が一致していたということになります。
#252
○中西健治君 一致しているというのはおかしいことではありませんか。HSBCからは真正のNAVが来ているはずですね。そして、AIJからは水増しした価格が来ているということですから、一致するはずがないんですよ。どうして一致していたということになるんですか。
#253
○参考人(西村秀昭君) 募集した場合には必ず約定報告書というのが来ます。これは日本の株の売買にしても同じですけれども、その約定報告書の中のNAV、これは信頼に足るものなんですね。ここからは全て明らかになった後の想像なんですけれども、募集していたものについては正しいネット・アセット・バリューが報告されていて、全体十四本ありますので、それ以外のものについては、実際は、当然募集しているものとほかのものとが同じNAVになっているというふうに我々販売している会社は思っていたわけですけれども、募集しているものとそうじゃないものとのNAVに開きがあって、結果的には全体として損をしていたということになっていると思います。
#254
○中西健治君 新規のファンドの募集期間はどれぐらいなんでしょうか。
#255
○参考人(西村秀昭君) 二〇〇九年の半ばぐらいまでですね。
#256
○中西健治君 お伺いしているのは、それぞれのファンドの募集期間というのはどれぐらいになっているんでしょうか。
#257
○参考人(西村秀昭君) それぞれの募集期間、物によって違いますので、一年のものもあればそれ以下のものもあったかと思いますけれども、そこのところはちょっと記憶にはっきりありません。
#258
○中西健治君 今私の一つ前の質問に対する答えで、二〇〇九年まで新規募集を行っていたと、こんなようなお答えをされたんだと思いますけれども、その二〇〇九年までの募集していたファンドに対するNAVは、全体のNAVが反映されていたんじゃないんですか。
#259
○参考人(西村秀昭君) HSBCのNAVということですか。
 当然募集しているものに、募集しているもののNAVが全体のものが反映しているというふうに考えて、当社としては販売していたわけです。
#260
○中西健治君 その千四百億だか千五百億だか分かりませんけれども、それが反映されたNAVだという理解だったわけですか。
#261
○参考人(西村秀昭君) そうです。募集しているものと、そうじゃないものも同じように正しい数字が出ていたというふうに考えています。
#262
○中西健治君 全体の数字と、そしてHSBCが出しているNAVと、そしてAIJが作っているNAVというのは、当然全てのものについて差があったという理解かどうか、浅川参考人にお聞きしたいと思います。
#263
○参考人(浅川和彦君) 今新規募集しているものについては、今HSBCでやり取りするわけですから、それはもう真正なNAVでやっている、その他については、それに合わせるように水増しをしたと、こういうことでございます。
#264
○中西健治君 ということは、あなたは、あなた方は、新規募集に掛かる間は水増しをしないで、お金を調達して、販売して、そして新規募集期間が終わったら、そこから水増しをした、そういう理解ですね。そういうことをおっしゃっているんですね。
#265
○参考人(浅川和彦君) 新規募集をしている期間だけやって、あと水増ししたというんじゃなくて、過去の流れから水増しをしていたと、新規募集したものにつきましては、基本的には水増しをしていない値段でやっているという、こういう認識でございます。
#266
○中西健治君 そうしますと、確認ですが、新規募集したものについては、新規募集期間中は真正NAVをそのまま使っていたと、そういうことですよね。
#267
○参考人(浅川和彦君) 当然、そうしないと発行できませんから、新しく、それが当然真正なNAVということでございます。
#268
○中西健治君 ここに大変大きなだます意図が感じられるのではないかというふうに思います。販売しようとするときにだけ真正NAVを使って、そして販売が終わったところで、お金を入れてもらったらその後は違うNAVを、水増ししたNAVを出してくるということになっているわけですから、当然だます意図があったのではないでしょうか。
#269
○参考人(浅川和彦君) そういうわけじゃなくて、要は真正なNAVで募集をした期間というのは、それぞれの、例えば今、西村社長からは、私は一年ぐらいだと思っているんですけど、そのファンドについての追加募集を、なければ打ち切るし、金額はこれまでと決めているわけじゃありません。だから、全部水増ししたということにはつながらないと私は思っております。その水増しというのは、どうのこうのじゃなくて、その新規募集するために水増ししたわけでもないわけで、そこだけは申し上げておきたいと思います。
#270
○中西健治君 私が申し上げているのは、新規募集期間中は真正のNAVを使いました、そして募集が終わったら真正のNAVではなくて水増しのNAVをそのファンドについて使っているということ自体にだます意図が感じられるということを申し上げているんですが、それはお認めになりませんか。
#271
○参考人(浅川和彦君) 新規募集したときに、だます意図を持って新規募集したわけではありませんし、今は逆に、今この時点で、損をしている時点で言われてみると、私、それでも当時から、そういうだまして新規募集をしようなんて思ったつもりは全くありません。
#272
○中西健治君 そうしましたら、新規募集が終わったものについて、もし、新規募集が終わったものについて水増しをしていた、新規募集をしていないものについて水増しをしていたという事実、これをどういうふうに説明するんでしょうか。新規募集のものについては水増しをしなかった、そして新規募集が終わった、新規募集をしていないものについては水増しをしていた、これが西村参考人の説明だと思いますけれども、それについてどういう意図を、浅川さんはどういう区別を設けていたんですか。
#273
○参考人(浅川和彦君) どうしても僕はなかなか理解がちょっとできないんですけど、要するに新規募集したものについては真正をやっていましたと、それ以外は水増ししていましたと。これは、これは事実、事実ですね。ただ、これについて、私、何かを意図を持って、例えばそれぞれのファンド、例えば、違う、まあミレニアム・ファンドシリーズとかいろいろやっていますけど、それは私が付けたわけじゃないですけど、それについてはまさに真正なNAVでただ募集していたわけ。で、募集が終わったのはだから二〇〇九年の初めだと思いますよ、私は、二〇〇八年から。その以降は、基本的には、ずっともう後は募集していない状況が続いていますから。
#274
○中西健治君 とてもではありませんけれども、今の説明で納得できるということではありません。
 もう一つ、このAIMグローバルファンドの投資家向け説明資料を見てみますと、日経二二五オプションのショートボラティリティーが投資戦略の中心だというふうに書かれております。
 二〇一〇年度の事業報告書を見ますと、デリバティブ取引高総額五十七兆円のうち株式先物、株式オプションは二兆二千億円にすぎず、ほとんど全てに当たる五十五兆円が債券先物オプションでの取引だったと記載されていますが、これは本当の数字ですか。
#275
○参考人(浅川和彦君) これは本当の数字だと思っておりますけど、ただ、今言ったように金額ベースでいうと確かにそうなんですけど、枚数ベース、五十七兆円という金額に対して五十七万枚なんですよ、一年間で。枚数でいうと分かりやすいんですけど、債券の場合は一枚一億円という単位ですから、金額的に見ると五十七兆円ですごく大きく見える。五十七万枚だということを申し上げておきたい。
#276
○中西健治君 投資家向け説明資料とは異なり、株式を中心とする投資戦略ではなくて、債券ファンドだったということですか。
#277
○参考人(浅川和彦君) 債券ファンドもあります。それから、債券半分というのもありますし、要は全部、運用の中身でどれが一番要するに取引として取り扱ったかということで、たまたま枚数的には違いますけど。金額的には、表の金額としては、枚数的にはそれでも株よりも債券中心に運用していたというのも事実だと思います、全体として見て。
#278
○中西健治君 株式市場が低迷しているのは誰の目にも明らかだったので、債券で運用をしたように見せかけただけなんじゃないですか、運用実態なかったんじゃないですか。
#279
○参考人(浅川和彦君) 運用実態がないというのは全く分からないんですが、五十七万枚の取引はしているんですよ。だから、運用実態そのものだと私は思うんですが。
#280
○中西健治君 通常、大きな金額で取引を繰り返せば市場に何らかの取引の痕跡が残るものですけれども、市場関係者の話を聞くと、AIJにはその痕跡は見られないという意見があります。このことをどのように説明されますか。
#281
○参考人(浅川和彦君) どこの市場関係者か分かりませんが、現実にシンガポールを通じてその売買と売買伝票全部ありますから、その市場関係者、日本の市場関係者が知らないだけじゃないかと思います。これ、実際にその売買伝票全部あります、それは、と私は思っています。今、監視委の方に全部行っていますが。運用実態は間違いなくあると思います。
#282
○中西健治君 先ほどの、私の質問ではなくてほかの方の質問のときに、取引は証券会社一社とやっていたというお答えをされていましたけれども、その一社というのはどこですか。
#283
○参考人(浅川和彦君) シンガポールにあるオングです。そこはいろんな証券会社に出せるというメリットがあったということがありまして、ですから日本の国内の証券会社等にはなかなか分かりづらかったんじゃないかと思います。どこに出しているか、その先は私は今分かりません。
#284
○中西健治君 私がお尋ねしたのは、もし日本の証券会社であれば顧客適合性原則から問題があるのではないか、その論点もあるのかなというふうに思いましたが、それをひょっとしたらあえて避けて海外の証券会社でやっていたのかもしれません。
 浅川社長、顧客とともに栄える、自己の利益より顧客の利益を先にすというあなたの出身証券会社の社是を今でも覚えていらっしゃいますか。
#285
○参考人(浅川和彦君) 当然、覚えています。
#286
○中西健治君 金融ビッグバン以来、金融業界は自由な環境の中で健全に成長すべく努力をしてきました。その金融業界全体の長年にわたる努力をあなたは踏みにじったわけですが、そのことに対してどのように思いますか。
#287
○参考人(浅川和彦君) 結果としてこのような形になって、本当に申し訳なく思っています。
#288
○中西健治君 質問を変えます。
 ここは国会の場なので、今後の金融行政をどのようにするべきかという観点からすると、浅川社長は大変貴重な生き証人でもあるということが言えるかと思います。あなたのこの十年間を振り返ったとき、金融庁はどうすればあなたの悪事を発見できたと思いますか。
#289
○参考人(浅川和彦君) それは悪事と言われれば悪事、結果として悪かったので、と思いますが、それについてどうのこうのと私が言える立場じゃありませんし、こういう場で申し上げる立場でもないと思っております。
#290
○中西健治君 金融行政が事後チェック中心のルールベースの監督体制にある中、あなたのようなことをする人間というのは今後も存在し続けると思いますか。
#291
○参考人(浅川和彦君) 何度も申しますように、そもそもこのファンドというのは二〇〇二年からつくった私募ファンドでございますから、オーダーメード方式でつくったファンドなんです。だから、こういう形で私がこうなってしまったというのは、非常にもう他の投資顧問会社の方々に本当に申し訳ないと思っています。
 ただ、こういう形でやる、継ぐ方がいるのかどうか、また、こういう形になっている投資顧問があるかどうかということにつきましては、私は何とも言えません。厳しくすればいいというものでもありませんし。当時の私募投信の在り方ということからスタートしておりますので、運用報告書についても直近でございますから、ですから、どうすればよいか、これからこうすればよいかということについても、私も本当にコメントする立場にはないと思っているわけでございます。
 他の投資顧問の方には申し訳ないと思っております。
#292
○中西健治君 衆議院での議論で、運用報告書の改ざんについて、だますということではなくて、水増ししたNAVを継続して今の状態を維持したいということで言っているわけですと。ちょっとよく分からないことをおっしゃっておりますが、これは、しばらくばれないようにしていればいつか奇跡が起こって累損が全て消えると、こう信じていたということですか。
#293
○参考人(浅川和彦君) これは、もう当初申し上げましたように、しばらくやっていればと、そんなもう余裕も私はなかったです、当時は。そういうことをやるとか、そんな心の余裕もなかったし、真摯に相場に向かって戦っていました。ですから、そんな余裕もなかったです。
#294
○中西健治君 余裕がなかったということですから、いつか奇跡が起こるだろうと信じていたということですか。
#295
○参考人(浅川和彦君) それを奇跡と言うかという問題もありますが、私は、奇跡でなくて、日々やってきたわけで、それを奇跡を信じてと言うことが正しいのかどうか、私は分かりません。ただ、一生懸命やってきたことは事実です。
#296
○中西健治君 一生懸命やってきたということですが、バブル期に稼ぎまくった証券マンにはあなたのような人が多いのは知っております。いまだに業界に生息していることについては大変驚きました。金融について余り学ばずに、勢いと口先だけで稼いできた人が大変多いということ。この十年間、十五年間の相場はそういう人には大変難しかったのではないかと思います。
 石山参考人にお伺いいたします。
 衆議院で、自分は被害者だと明言されていましたが、今でもその考えは変わりませんか。
#297
○参考人(石山勲君) そのとおりであります。
 なぜかと申しますと、仕組みとしてちゃんとリスクヘッジをしているということ、それが一番のポイントであり、なおかつ、年金基金側から見ると、選択できる一つの運用戦略であるというふうに理解をしていましたので、それが全く違う状態になっておりますから、そう思っております。
#298
○中西健治君 あなたはコンサルタントとして仕事をしていたわけですけれども、コンサルタントという意味ではプロだったわけですよね。にもかかわらず、被害者だというふうに言っておりますけれども、あなたは一体何をしてきたんでしょうか。社保庁出身だということだけで仕事をしてきたんではないですか。
#299
○参考人(石山勲君) 手前みそでありますが、私が年金基金の仕事を始めたのは、年齢でいうとたしか五十八歳だと思います。それから二年間というのは、正直申し上げまして、それまでのどの時期よりもよく勉強をして、いわゆる新しい運用戦略を年金基金の中でどう生かせるかということを随分研究したつもりでおります。
#300
○中西健治君 御自分のことは年金運用のプロではないということを先ほども認めていらっしゃいました。そうしましたら、あなたは一体何のプロなんでしょうか。あなたの顧客はプロとしてのあなたの話を聞いて、そしてあなたは報酬を払われているわけですが、何に対して報酬が払われていたんでしょうか。あなたは何のプロなんでしょうか、教えてください。
#301
○参考人(石山勲君) 年金基金で意思決定をする過程、少し長くなるかもしれませんが、意思決定をする過程というのは、運用につきましては、それぞれの年金基金に資産運用委員会というものがあります。それがその基金における運用に対する骨格を決めていくといいますか、構築していくわけです。それに基づいて、理事会という、これは法律上の組織ですけれども、理事会でそれを土台にして議論をして決めて、それを了承していくと、最後に代議員会で決定していくと、こういう手順を取るわけです。
 特に運用委員会でいろいろ御検討をいただくときに、先ほどもちょっと触れましたが、中小企業の経営者の現在経営されている方は、非常に厳しい環境を乗り越えて今も経営していらっしゃるわけで、経済に対する、何といいますかね、感応度といいますか、そういうものは非常に高いものがあるので、具体的にいろんな議論できる資料を提供してやることによって、最初、出だしは正反対の意見であっても、いずれ一時間くらいたつと収れんしていくということを自分でも経験してきておりますので、私のやるべきこと、あるいはコンサルタントのやるべきことは、基金に代わって意思決定をするのではありません。基金の意思決定をできるだけ具体的に議論をしながら進めていく、その応援をするといいますか、助言をしたり支援をしたり、それが私の仕事です。
#302
○中西健治君 私は、言葉の定義にもよりますけれども、官僚出身者がどこかに関連会社に行くということ全てが悪いというふうに思っているわけではありませんが、過去の職歴だけに頼って要職に就くこと、これは非常に大きな問題だというふうに思っています。社保庁出身者が厚生年金基金に多く天下り、あなたのようなコンサルがその周りをばっこしているという状況は最悪の天下りパターンなんではないかというふうに私自身は考えております。
 最後に、渡邉参考人にお聞きしたいかと思います。
 詐欺以外の何物でもない、当初からだまされていたと強く感じているというお話でしたけれども、投資勧誘の在り方、アイティーエム証券の投資勧誘の在り方について、問題をどのように感じておりますでしょうか。
#303
○参考人(渡邉勇雄君) 先ほど述べさせていただきましたけれども、勧誘に来たときに、改ざんをしているというようなことは一切なくて、運用がうまくいっているということで、私ども三年間観察させていただきました。
 それで、経済情勢も良くならなくて、悪い状況で、AIJの運用が非常にうまくいっているというふうに見せかけられて私どもは採用したということでございます。
#304
○中西健治君 投資勧誘の中で、非常にうまくいくんだ、こうしたような断言的な投資勧誘の手法が取られていましたでしょうか。
#305
○参考人(渡邉勇雄君) もう一度、済みません。
#306
○中西健治君 証券会社からの勧誘の際に、かなり断定的に、このファンドの利回りはいいはずだと、このようなことをセールスが言ったり証券マンが言ったりしたでしょうか。
#307
○参考人(渡邉勇雄君) 一応、私どもでは、当基金の資産の三分の一を生保にしております。それと信託に三分の一。それをAIJに変えたということは、そういう、やはり三分の一なんですけれども、そういう話だったものですから、切り替えたということでございます。
#308
○中西健治君 最後の質問になりますが、渡邉参考人は被害者、当然被害者ということではありますけれども、企業年金加入者からしますと、運用を委託しているのが渡邉参考人ということに、年金基金ということになりますので、言わばプロとして運用を委託しているということになるわけですが、渡邉参考人、御自身、もう一度自分の年金基金のことを考えて、プロだというふうにお思いになりますか。
#309
○参考人(渡邉勇雄君) 私自身。
#310
○中西健治君 はい。
#311
○参考人(渡邉勇雄君) いや、プロとは思っておりません。
#312
○中西健治君 年金基金の制度そのもの、これを変えていかなければならないというふうに私は強く思います。こうしたことをまた委員会で今後やっていきたいと思います。
 どうもありがとうございました。
#313
○大門実紀史君 衆参の今までの質疑を通じて、浅川さんは、だますつもりはなかったということを一貫して言われております。先ほど、結果として悪事という話もありましたけれど、つもりがあるかないかどうか、つまり意図的だったかどうかというのは何の分かれ目かといいますと、詐欺罪に問われるかどうかの分かれ目になる。だから、ずっと一貫して、つもりがなかった部分について否定されているんではないかと。
 西村さんについて言えば、知らなかったと。事件が起きてからだと、知ったのはと。これ、知っていたら何になるかというと、詐欺罪に対する共犯になります。ずっとその一点を守ってこの参考人質疑でお答えをされてきたというふうに感じざるを得ないわけですけれども。
 お二人で、何ですか、この国会の参考人質疑に当たって、何かそういう点だけはというふうな打合せでもされたんですか。
#314
○委員長(尾立源幸君) 浅川参考人からお願いします。
#315
○参考人(浅川和彦君) 実は、もう打合せできるような状況にありません。それは述べておきたい。
#316
○参考人(西村秀昭君) 打合せはしておりません。
#317
○大門実紀史君 弁護士さんとかの関係もあると思いますが、国会の役割というのは犯罪を立証することではございません。私たちそういう証拠書類も持っておりません。これは検察なり証券監視委員会のまず役割だと思いますが、国会としては、今もございましたが、二度とこういうことが起きないようにどういう仕組みをつくるかというための参考人質疑でございますが、その前提として事実はきちっと述べてもらわなければ困ります。
 次は証人喚問に間違いなくなると、こういうふうに思いますので、今日は参考人質疑だからということでごまかさないで、あるいは答えることも答えないということのないように、今日のうちに答えておいていただきたいと。後で証人喚問のときに違ったと言うことは許されませんので、きちっと事実関係を答えてもらいたいと思います。
 最大の疑問は、なぜAIJが長年にわたってこういう総資産額改ざんを続けてこれたのかと。なぜ周りが気が付かなかったのかという点がもう最大の焦点の一つだというふうに思いますけれども、この点では、西村社長は、どう考えてもこのファンドの評価額、NAVですね、を知らなかったというのはどう考えても不自然だというふうに思います。
 一つお聞きしたいと思うんですけれども、浅川さんが運営されているといいますか投資対象にしているファンドの中に、西村さんのところのアイティーエムの未公開株というのも入っているんじゃないですか。浅川さん、いかがですか。
#318
○参考人(浅川和彦君) 当初は、まずは小さな、二〇〇二年の五月につくって、年金基金が入ってきたのは二〇〇三年の五月からでございます。ですから、ブティック型のファンドでございまして、お客様のニーズに合わせたファンドをつくった。
 実は、アイティーエムの株を入れたかどうかということにつきましては、基本的には、当時、二〇〇二年の九月か何かに最初に入れています。これ別に、未公開株投資ですから、別に何ら問題はないと思っているわけでございます。
#319
○大門実紀史君 その未公開株の評価額をどうするかによってファンドの価値が上がります。つまり、アイティーエムの未公開株を水増しするといいますか、評価額を上げることによってファンドの価額を上げたと、上げるように西村さんに依頼したと、西村さんは頼まれたというようなこと、まず西村さん、そういうことなかったですか。
#320
○参考人(西村秀昭君) 当時、ファンドのサイズは小さかったし、オプションと未公開株が投資の柱であるという、こういう建前でしたから、当社の株価を評価替えといいますか、少し高く見積もれば、ネット・アセット・バリューを募集額と同じぐらいに上げることは可能だったんですね。そういった手伝いをしたことは初年度ではありました。
#321
○大門実紀史君 今、そういうことがあったということなんですが、浅川社長、そういうアイティーエムの株、未公開株を操作してファンドの価値を上げるということがあったとおっしゃったですね、今。そういうことを指示されたんですか。
#322
○参考人(浅川和彦君) それについては全く指示していませんし、ただ、アイティーエムの株を買った後、たしか、もう二〇〇三年の話ですからあれですけど、ファンド本体で持つのはまずいんじゃないかということで、投資事業組合を通して買ったという形になっていると思う。最初はファンド本体で買ったと思います。で、投資事業組合に移したというのが事実、本当だと思います。
 ですから、それによってファンドの価値を上げたかどうかということについては、私はこれについては記憶はありません。
#323
○大門実紀史君 証人喚問もありますので、次のときに浅川さん、そういう答えはできないというふうに思いますが。
 もう一つ疑問がありまして、先ほど中西議員とのやり取りでございますが、西村さんはHSBCからのNAVの報告とAIJから来るのが一致していたのでという話をずっとされていましたよね。一致しているのはおかしいんじゃないかという質問がありましたけれども、実は私は一致していたんじゃないかと思うんですよ。
 先ほど浅川さんが説明されたのが、実はこういうことじゃないんですか。いかにも水増しとか操作をしていないようですけれども、つまり、このAIMのグローバルファンドというのは十四のサブファンドがあるということですね。その全体は、全体は価値が落ちておりますけれども、一つのファンドについて、そこにある資産を移す、利益を移して、一つのファンドだけ利益が出ているように見せかける、ほかはマイナスにすると。全体としては真正評価で非常に低いわけですが、利益を移すことによって一つのファンドは高い価値になると。新規募集のときはそれをそこに入れると。HSBCは確かにそこの評価をするわけですから高い評価をする。
 つまり、そういうことによって操作をされてきたということを先ほどおっしゃりたかったんじゃないですか、浅川社長。
#324
○参考人(浅川和彦君) そこについては私、ちょっとコメントできません。今思い出しても、ちょっとそういうことをやったつもりもありません。
 ですから、十四本つくる過程というのは、いろんなニーズがありました。最初はだから、ブティック型とよく言っていますけど、それぞれのお客さんの名前ちょっと今出したくないので、それぞれに合わせた形でのファンドをつくってきたし、結果それがお客様のニーズという、うちが最初のスタートにしてくれとか、そういったことで十四本になったと思っています、ファンドは。
 今言っているそれに合わせてという意図かどうかというのは、私はそういうつもりは全くないと思っていますけど。
#325
○大門実紀史君 ここも捜査当局ではありませんので、これ以上あなたが否定すると、知らなかったとか覚えていないと言われると、何ともやりようがないわけですけれども。
 先ほど西村さんはちょっとそういうことをおっしゃりたかったんではないかなと。HSBCから来るのは真正だという意味は、全体とは別に、一つのファンドについてはうそを評価したわけではないと。しかし、あのときに考えると、そんな利益が出るわけはありませんから、ほかのところの利益をそこに移してほかをマイナスにしてやっていて、それでごまかしたんじゃないかなというふうに、それしか考えられないですよね。
 社長が言われた水増しというのは、HSBCは水増しできませんから、あるファンドについてちゃんとそれで評価するしかないわけですから、HSBCは水増しできないんですよね。評価するには、そこに利益が固まっていたからそのまま評価したからだというふうにしか考えられないわけですよ。水増しというのはそういうことしか考えられないわけですね。HSBCは水増ししていないということで、水増ししたのは皆さんの方であって、つまりそこに、HSBCがちゃんと真正で評価する金額があったと、価格があったから一致したものが来たとしか考えられないわけですよね。
 西村さん、そういうことをおっしゃりたかったんじゃないですか。
#326
○参考人(西村秀昭君) HSBCから過去何年間のマイナスの評価がずっと出てきて、それを見まして、ずっとHSBCからの買い付けのときのNAVが正しいもので、ほかもみんな一緒だというふうに思っていたわけですけれども、今回の事件が発覚して思ったのは、今おっしゃったように、募集していたものだけ数字がちゃんとしていて、あとのものについてはクエスチョンという感じではなかったかというふうに、先ほどお話ししたとおりです。
#327
○大門実紀史君 まだまだ疑惑がありますので、証人喚問もあると思いますから、次のちょっと疑惑、時間の関係で指摘したいと思いますけれども、AIJは新規顧客から集めた資金をAIMグローバルファンドに向けることなく解約資金に回したと、自転車操業をやってきたというふうに指摘がされておりますが、ずっと否定をされております。
 しかし、佐藤ゆかり議員がお配りされた資料にもありますし、証券取引委員会の資料がございますけれども、佐藤先生のだと四ページ目ですけれどもね。これは、証券監視委員会が既に皆さんからの検査ではっきりさせたものだからこうやって監視委員会の資料として公表しているわけでございます。これどう見ても、つまりこの二つの投資事業組合を経由して解約顧客にお金を回している、スルーの場合もあります。
 何を言いたいかといいますと、このAIMグローバルファンドは純資産が目減りしておりますから、ここから解約資金が出せないというのがこのペケ印でございます。したがって、新規顧客に解約資金を出すためにはこの二つの投資事業組合を使ったということをもう証券等監視委員会の検査で分かっているからこういう資料を作っているわけですね。
 これはどういうことかといいますと、まず、ここにある投資事業組合が持っている資金を使ってまず解約顧客にこちらから払うわけです。上のAIMグローバルファンドからではございません。それを新規顧客を募って埋めると。埋めるのはこの下の投資事業組合に埋めると、こういうことをやっていたという資料でございます。
 これは、浅川さんは否定されませんね。
#328
○参考人(浅川和彦君) 全く否定しません。
#329
○大門実紀史君 そうすると、アイティーエム証券の責任者である西村さんに聞きたいんですけれども、あなたの証券会社を使ってこういうことが行われていたということですね。これは否定されるんですか。
#330
○参考人(西村秀昭君) こういうスキームになっているというのは監視委員会にこれが出てから初めて分かったんですけれども、相対取引で解約の手続が来たときにはAIAが買い取っているというのが当社の中での動きでして、この投資事業組合が買っていたということは認識がありませんでした。
#331
○大門実紀史君 だって、あなたがこういうことを認識がないで誰がこれをやれるんですか。あなたこの証券会社の責任者でしょう。一切気が付かないというのはあり得ないんじゃないですか、これは。
#332
○参考人(西村秀昭君) 今言いましたように、お客様が解約をされたときの相対のお客様は、これらはベンチャーインベストメントアルファに見えますけれども、AIAという浅川さんの会社が買取り相手になって、その約定を付けていただけなんですよ。だから、こういう仕組み、最終的にはこういう仕組みになっているのかもしれませんけれども、当社の中ではこういう実態は見えなかったということです。
#333
○大門実紀史君 これは、これも知らなかったでここでは済むかも分かりませんが、あなたの責任問われますよね。こういうことが長い間行われてきたことについて、知らなかったでは済まないですよ。あなたの証券じゃなければあれだけれども、あなたの証券が使われたわけだし、私はあなたはもう当然これは感づいておられたと、少なくとも。だから、浅川さんにそういうことを確認するとかそういう関係ではなかったと、言われるとおりやってきたと言われればそうかも分からないけれども、これだけの流れがあって全然気が付かなかったという方が不自然でございますし、責任は問われると思います。
 当然、これはグローバルファンドからお金はもう目減りして出せないというのを承知してやるスキームだから、したがって、グローバルファンドにある資産が目減りしているということをあなたはこの時点で知っていたはずですよ。知っていたはずですよ。それを、知らなかった知らなかったと言われますけれども、このスキームがこの検査ではっきりしているならば、あなたは当然知っていたというふうに思います。
 ちょっとこれは指摘だけ、知らないと言われるとここではそれ以上ありませんので、指摘だけしておきたいというふうに思います。
 もう一つ、AIJの浅川社長に聞きたいんですけれども、AIJには接待交際費が、私が入手した資料だけでも毎年一千万円を超えております。これはどこを接待されたんでしょうか。
#334
○参考人(浅川和彦君) ちょっとその前に、その前の質問に対して僕答えたいんですが、よろしいでしょうか。
#335
○大門実紀史君 いいです。
#336
○委員長(尾立源幸君) どうぞ。
#337
○参考人(浅川和彦君) 実は、今誤解なさっているのは、西村社長もちょっと答えられなかったと思うんですが、二〇〇九年の二月にアイティーエム証券に金融庁の検査が入りました。そのときに、今までは投資事業組合ごとに転売した分、そんな金額は少ないんですが、受けていた部分はありました。そうすると、受けていた部分を、これを一年以内に解約したらまずいということなんで、AIA、要するに管理会社ならいいということを私、下の、これは金融庁がいいと言ったわけじゃありませんが、そうすると一年以内でも転売で可能になると。
 この図で言いますと、実は、投資事業組合の下にAIAが入って、AIAは全て投資事業組合の窓口になったと。なぜかと申しますと、実は、オングファーストというのは全て、全て、入りはいいんですけれども、出は全部AIAを通して来るものですから、AIAに集中したということでございます。それが、結果として今申し上げたことで、スキーム図としてはそうなります。
 長くなって申し訳ございません。
 それと、今御質問の件については、済みません、しゃべったら忘れちゃいました。
#338
○大門実紀史君 AIAと言われますけれども、AIAは一心同体のペーパーカンパニーですからね。知らない人がいると思って言っちゃ駄目ですよ。AIAというのはペーパーカンパニーなんだから、あなたがやったと同じことなんだからね。
 次の質問を申し上げたのは、そのAIJの資料によりますと、接待交際費が年間一千万を超えております。どこに向けた接待をされたのかを聞いております。
#339
○参考人(浅川和彦君) それは、今私どもの加入していただいた年金基金さん及び一般投資家の皆様等、あるいは私の知人とか含めたものだと思います。
#340
○大門実紀史君 そうすると、AIJの主な顧客は年金基金でございますから、年金基金の担当者の方々の接待も入っているということですか。
#341
○参考人(浅川和彦君) 全然入っていないということはうそになります。当然入っております。
#342
○大門実紀史君 あなたは、あれですか、年金基金の理事の方々はみなし公務員ということで、そういう接待を受けちゃいけないということは御存じでしたか。
#343
○参考人(浅川和彦君) 接待という意味で言われると問題がありますが、例えば企業年金の方とか、そういういろんな私の知人も含めてやっていますが、それを要するに飲み食いしたと、こういう発想ではないです。
#344
○大門実紀史君 私は、年金基金の担当者の方々がいかにも何か新聞報道では素人で知らなかったんだという感じが多いんですけれど、本当なのかと。AIJの高い利回りを見ると、別に素人だって、ちょっとほかと比べて危ないんじゃないのと思うはずです。高い利回りだから乗せられるという方がおかしいなと実は思っておりまして、そう簡単に、はいはい、高い利回りだからって信用して素人だからやったとは、ちょっと私は信じておりません。
 むしろ、浅川さん独特の今までの営業手法、野村から培った、そういう接待交際とかあなたの個人的な迫力とかいうこと、契約したら一杯飲みに行くというのが、契約祝いやるのがもう常套、常にそういうことをやられたということですけれども、そういうあなたのお金を使った営業力で年金基金の方々は、全部とは言いませんが、かなりの部分は任せたんじゃないかと思っているわけでございます。
 ちょっと、大体接待交際費一千万、一千二百万、一千四百万ぐらいですけれども、従業員の方々は十人前後ですよね、取締役以外はですね。ほとんど浅川さんがそういう方々を接待されたんですか、年金基金の方々。
#345
○参考人(浅川和彦君) 年金基金さんの方は結構厳格でございまして、みんな自分で払います。こちらから接待を狙ったりするということじゃなくて、皆さん結構そういう意味では、準公務員って先ほど申しましたけれども、そういう面では非常にそういう部分が多いです。
 だから、そうじゃない方も一部あるかもしれませんけど、ただ、私にとっては、あと社員の接待とかも、接待やると社員と一緒になってやったという部分もありますから、千四百万というと月百万円ですから、百万円ちょっとですから、あとは私、自分のお金で飲み食いするとかそういうことはしましたけど、そういう意味ではないと思っていますけれども。
#346
○大門実紀史君 先ほどはありますという話で、ないと思うというのは、どっちなんですか。年金基金の担当者の方々を接待したことはあるんですか、ないんですか。
#347
○参考人(浅川和彦君) 要は、接待というか、結局、飲みに行っても割り勘ですから、そういう面では接待をしたという覚えは、部分はありましたが、お弁当を食べたとかそういう部分はあるかもしれませんけど、そういう意味での過剰接待というようなことはまずなかったと思っております。
#348
○大門実紀史君 これもおたくの領収証にはそういうところ、名前、相手の名前書かないとかいろいろ工夫をしているみたいですね、そういうこともあって、後で名前が出ちゃまずい方々ですからね。これも明らかになってくるというふうに思います。
 そもそも、浅川さんの年収は七千万ですか、衆議院でお答えになったのは。これはどこからの収入なんですか。
#349
○参考人(浅川和彦君) これは、前から申し上げましたように、真正なNAVによる管理報酬及びパフォーマンスフィー、管理報酬というのは信託報酬とかパフォーマンスフィーでございまして、これに基づく配当ですね、それと、アイティーエム証券から来る、先ほど言いました販売手数料、それから来る年収だと思います。
#350
○大門実紀史君 そうしたら、アイティーエムとかを含めて、AIJからだけじゃなくて、アイティーエムとかいろんなお持ちになっている株とか全て合わせて七千万ということでよろしいですか。
#351
○参考人(浅川和彦君) 株の配当というのはもらったことありませんから、その分だけです、私がもらっている収入というのは。
#352
○大門実紀史君 今現在あなたがお持ちになっている資産は幾らお持ちになっているんですか。
#353
○参考人(浅川和彦君) 自分じゃ計算したことありませんけれども、マイナスになるかプラス、あと株だけですから、あるの、会社の株だけですから。どうですか、ほとんどないんじゃないかと思いますけれども。二千万か三千万ぐらいじゃないかと思いますけれどもね。二千万もあるかどうか。これも税金で取られちゃいますから、税金というか、去年までの所得税で。都民税とか払いますので。
#354
○大門実紀史君 ぼそぼそここで愚痴言ってもらってもしようがないですよ。どれぐらい評価でお持ちなのかを聞いているんです。
#355
○委員長(尾立源幸君) 浅川参考人、的確にお答えください。
#356
○参考人(浅川和彦君) 金額が分からないんですよ。株というのは評価ないから、今言われたように。(発言する者あり)現金は今二千万ぐらいしか、二、三千万しかないと思います。
#357
○大門実紀史君 そのお持ちの資産を今回、まあ二千万でどうこうではありませんけど、あなたのお気持ちとして、損をした方々に全部お出しになるという気持ちはございませんか。
#358
○参考人(浅川和彦君) これ衆議院でも聞かれましたけど、私の気持ちとして出すか出さないかという問題と、この事件に絡んで、不正な金をもらったという認識がないんですよ。だからそれを、私は今ある全財産という、自分の個人のことを今問われるのは、そんな場じゃないと僕は思っていますから。だから、財産を、残余財産を適切にまずやることが私の責務だと思います。
 ですから、私の金を出すということは、私自身が詐欺をしたとかいうことを認める行為だと思っているわけでございます。
#359
○大門実紀史君 まだお聞きしたいことはいっぱいありますが、一つだけ最後聞きますけれども、これは佐藤委員の資料でいえば二ページ目で、これも証券取引等監視委員会の資料なんですが、デリバティブ取引損益及び純資産額の推移ですけど、私、これ、ばくっと全体を見ていて不思議なのは、損をされた以上に水増しをされております。損をした以上に水増しをされております。なぜ、損を取り戻す云々だけなら、損した以上に水増しする必要があるんでしょうか。
#360
○参考人(浅川和彦君) 損した以上に水増しという、その当時は、どうやって水増しをしたかということだと思いますけど、理由は、相場環境等を踏まえて出しておるということしか今の私には、損した額が当時幾らだったか、だからこうやって毎月出しているわけですから、それによって水増しを幾らにしたかどうかということを決めたわけじゃございません。
#361
○大門実紀史君 委員長、証人喚問をお願いしたいということを申し上げて、質問を終わります。
#362
○委員長(尾立源幸君) 後刻理事会にて協議させていただきたいと思います。
 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。
 参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表して厚く御礼申し上げます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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