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2012/02/24 第180回国会 参議院 参議院会議録情報 第180回国会 決算委員会 第1号
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2012/02/24 第180回国会 参議院

参議院会議録情報 第180回国会 決算委員会 第1号

#1
第180回国会 決算委員会 第1号
平成二十四年二月二十四日(金曜日)
   午前十一時五十六分開会
    ─────────────
   委員氏名
    委員長         山本 順三君
    理 事         大島九州男君
    理 事         田城  郁君
    理 事         舟山 康江君
    理 事         小泉 昭男君
    理 事         中川 雅治君
    理 事         加藤 修一君
                有田 芳生君
                池口 修次君
                大河原雅子君
                大久保潔重君
                大野 元裕君
                金子 恵美君
                斎藤 嘉隆君
                松野 信夫君
                安井美沙子君
                米長 晴信君
                青木 一彦君
                熊谷  大君
                二之湯 智君
                野村 哲郎君
                藤川 政人君
                丸川 珠代君
                森 まさこ君
                若林 健太君
                横山 信一君
                柴田  巧君
                井上 哲士君
                又市 征治君
                荒井 広幸君
    ─────────────
   委員の異動
 一月二十四日
    辞任         補欠選任
     池口 修次君     玉置 一弥君
     荒井 広幸君     塚田 一郎君
 一月二十七日
    辞任         補欠選任
     田城  郁君     今野  東君
     横山 信一君     山本 博司君
 一月三十一日
    辞任         補欠選任
     山本 博司君     横山 信一君
 二月六日
    辞任         補欠選任
     安井美沙子君     櫻井  充君
 二月七日
    辞任         補欠選任
     櫻井  充君     安井美沙子君
     井上 哲士君     大門実紀史君
 二月八日
    辞任         補欠選任
     安井美沙子君     水戸 将史君
     熊谷  大君     渡辺 猛之君
     大門実紀史君     井上 哲士君
 二月九日
    辞任         補欠選任
     水戸 将史君     安井美沙子君
     渡辺 猛之君     熊谷  大君
 二月二十三日
    辞任         補欠選任
     金子 恵美君    はた ともこ君
     安井美沙子君     金子 洋一君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山本 順三君
    理 事
                大島九州男君
                今野  東君
                舟山 康江君
                小泉 昭男君
                中川 雅治君
                加藤 修一君
    委 員
                有田 芳生君
                大河原雅子君
                大久保潔重君
                大野 元裕君
                金子 洋一君
                斎藤 嘉隆君
               はた ともこ君
                松野 信夫君
                米長 晴信君
                青木 一彦君
                熊谷  大君
                塚田 一郎君
                二之湯 智君
                野村 哲郎君
                藤川 政人君
                森 まさこ君
                若林 健太君
                横山 信一君
                柴田  巧君
                井上 哲士君
                又市 征治君
   国務大臣
       財務大臣     安住  淳君
   副大臣
       財務副大臣    藤田 幸久君
        ─────
       会計検査院長   重松 博之君
        ─────
   事務局側
       常任委員会専門
       員        工藤 政行君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○国政調査に関する件
○平成二十二年度一般会計歳入歳出決算、平成二
 十二年度特別会計歳入歳出決算、平成二十二年
 度国税収納金整理資金受払計算書、平成二十二
 年度政府関係機関決算書(第百七十九回国会内
 閣提出)
○平成二十二年度国有財産増減及び現在額総計算
 書(第百七十九回国会内閣提出)
○平成二十二年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (第百七十九回国会内閣提出)
○国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調
 査
 (国会法第百五条の規定に基づく本委員会から
 の会計検査の要請に対する結果報告に関する件
 )
 (会計検査院法第三十条の二の規定に基づく報
 告に関する件)
 (派遣委員の報告)
    ─────────────
#2
○委員長(山本順三君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告をいたします。
 昨日までに、荒井広幸君、池口修次君、田城郁君、安井美沙子君及び金子恵美君が委員を辞任され、その補欠として塚田一郎君、玉置一弥君、今野東君、金子洋一君及びはたともこ君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(山本順三君) 理事の補欠選任についてお諮りをいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(山本順三君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に今野東君を指名いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(山本順三君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(山本順三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(山本順三君) 平成二十二年度決算外二件を議題といたします。
 まず、平成二十二年度決算、すなわち一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書、政府関係機関決算書につきまして、また、引き続き、平成二十二年度国有財産増減及び現在額総計算書及び平成二十二年度国有財産無償貸付状況総計算書につきまして、財務大臣から概要説明を聴取いたします。安住財務大臣。
#8
○国務大臣(安住淳君) 委員長のお許しをいただいて、発言をさせていただきます。少々数字が多くて長くなりますが、御容赦いただきたいと思います。
 平成二十二年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書を会計検査院の検査報告とともに国会に提出し、また、平成二十二年度の国の債権の現在額並びに物品の増減及び現在額につきましても国会に報告いたしましたので、その概要を御説明申し上げます。
 まず、平成二十二年度の一般会計の決算につきましては、歳入の決算額は百兆五千三百四十五億円余、歳出の決算額は九十五兆三千百二十三億円余であり、差引き五兆二千二百二十二億円余の剰余を生じました。
 この剰余金は、財政法第四十一条の規定により、既に平成二十三年度の一般会計の歳入に繰り入れております。
 なお、平成二十二年度における財政法第六条の純剰余金は一兆四千六百五十一億円余となります。
 以上の決算額を予算額と比較いたしますと、歳入につきましては、予算額九十六兆七千二百八十三億円余に比べて三兆八千六十一億円余の増加となります。
 この増加額には、前年度剰余金受入れが予算額に比べて増加した額三兆九千四百三億円余が含まれておりますので、これを差し引きますと、歳入の純減少額は一千三百四十一億円余となります。
 一方、歳出につきましては、予算額九十六兆七千二百八十三億円余に、平成二十一年度からの繰越額三兆九千四百三億円余を加えました歳出予算現額百兆六千六百八十七億円余に対し、支出済歳出額は九十五兆三千百二十三億円余であり、その差額は五兆三千五百六十四億円余となります。このうち平成二十三年度への繰越額は三兆二千百十五億円余であり、不用額は二兆千四百四十八億円余となっております。
 なお、歳出のうち、経済危機対応・地域活性化予備費につきましては、その予算額は九千九百九十六億円余であり、全額を使用しております。
 また、予備費につきましては、その予算額は三千億円であり、その使用額は千六百四十九億円余であります。
 次に、平成二十二年度の特別会計の決算でありますが、同年度における特別会計の数は十八であり、これらの決算の内容につきましては、特別会計歳入歳出決算のとおりでございます。
 次に、平成二十二年度における国税収納金整理資金の受入れ及び支払につきましては、同資金への収納済額は五十一兆三千八百五十九億円余であり、一般会計の歳入への組入額等は五十兆七千二百二十二億円余であります。
 次に、平成二十二年度の政府関係機関の決算でありますが、その内容につきましては、それぞれの決算書のとおりでございます。
 次に、国の債権の現在額につきましては、平成二十二年度末における国の債権の総額は二百六十四兆十四億円余であります。その内容の詳細につきましては、平成二十二年度国の債権の現在額総報告のとおりでございます。
 次に、物品の増減及び現在額につきましては、平成二十二年度末における物品の総額は十一兆五千三百九十五億円余であります。その内容の詳細につきましては、平成二十二年度物品増減及び現在額総報告のとおりでございます。
 以上が、平成二十二年度の一般会計歳入歳出決算等の概要であります。
 なお、平成二十二年度の予算の執行につきましては、予算の効率的な使用や経理の適正な処理に努めてきたところでありますが、なお会計検査院から五百六十八件の不当事項等について指摘を受けたことは誠に遺憾であります。
 今後とも、予算の執行に当たっては一層配慮をいたし、その適正な処理に努めてまいる所存であります。
 何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。
 次に、平成二十二年度国有財産増減及び現在額総計算書並びに平成二十二年度国有財産無償貸付状況総計算書を会計検査院の検査報告とともに国会に報告いたしましたので、その概要を御説明申し上げます。
 まず、平成二十二年度国有財産増減及び現在額総計算書の概要について御説明いたします。
 平成二十二年度中に増加しました国有財産の総額は十一兆四千百九十五億円余であり、また、同年度中に減少しました国有財産の総額は十七兆六千四億円余でありまして、差引き六兆千八百八億円余の純減少となっております。これを平成二十一年度末現在額百七兆三千七百四十八億円余より差引きいたしますと百一兆一千九百三十九億円余となり、これが国有財産法に基づく平成二十二年度末現在額であります。
 以上が、平成二十二年度国有財産増減及び現在額総計算書の概要であります。
 次に、平成二十二年度国有財産無償貸付状況総計算書の概要について御説明いたします。
 平成二十二年度中に増加しました無償貸付財産の総額は三千二百七十億円余であり、また、同年度中に減少しました無償貸付財産の総額は三千五百六億円余でありまして、差引き二百三十六億円余の純減少となっております。これを平成二十一年度末現在額一兆八百三十四億円余より差引きいたしますと一兆五百九十八億円余となり、これが平成二十二年度末現在において国有財産法に基づき無償貸付けをしている国有財産の総額であります。
 以上が、平成二十二年度国有財産無償貸付状況総計算書の概要であります。
 なお、これらの国有財産の各総計算書には、それぞれ説明書を添付しております。
 何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。
 以上です。
#9
○委員長(山本順三君) 次に、平成二十二年度決算検査報告及び平成二十二年度国有財産検査報告につきまして、会計検査院長から概要説明を聴取いたします。重松会計検査院長。
#10
○会計検査院長(重松博之君) 平成二十二年度決算検査報告につきまして、その概要を御説明いたします。
 会計検査院は、平成二十三年九月六日、内閣から平成二十二年度歳入歳出決算の送付を受け、その検査を行って、平成二十二年度決算検査報告とともに、平成二十三年十一月七日、内閣に回付いたしました。
 平成二十二年度の一般会計決算額は、歳入百兆五千三百四十五億余円、歳出九十五兆三千百二十三億余円でありまして、会計検査院はこれらの決算額を確認いたしました。
 平成二十二年度の特別会計につきまして、会計検査院は十八特別会計それぞれの歳入、歳出の決算額を確認いたしました。
 また、国税収納金整理資金は、収納済額五十一兆三千八百五十九億余円、歳入組入額四十一兆五千六百六十三億余円でありまして、会計検査院はこれらの受払額を検査完了いたしました。
 平成二十二年度の政府関係機関につきまして、会計検査院は三政府関係機関それぞれの収入、支出の決算額を検査完了いたしました。
 平成二十二年度の歳入、歳出等に関し、会計検査院は、国、政府関係機関、国の出資団体等の検査対象機関について、書面検査及び実地検査を実施いたしました。そして、検査の進行に伴い、関係者に対して九百余事項の質問を発しております。
 検査の結果、検査報告に掲記した不当事項等について、その概要を御説明いたします。
 まず、法律、政令若しくは予算に違反し又は不当と認めた事項は、合計四百二十五件、百四十一億四千百二十二万余円であります。
 このうち、収入に関するものは、二十二件、二十五億九千六万余円であります。
 その内訳は、会計経理が適正を欠いていたもの、租税の徴収等が適正でなかったもの、保険料の徴収が適正でなかったもの、診療報酬の請求が適切でなかったものなどとなっております。
 また、支出に関するものは、四百二件、百十五億一千百十六万余円であります。
 その内訳は、会計経理が適正を欠いていたもの、委託費等の支払が過大となっていたもの、医療費等の支払が過大となっていたもの、補助事業の実施及び経理が不当なもの、貸付金の経理が不当なものなどとなっております。
 以上の収入、支出に関するもののほか、現金が領得されたものが、一件、四千万円であります。
 次に、平成二十二年十一月から二十三年十月までの間におきまして、会計検査院法第三十四条又は第三十六条の規定により意見を表示し又は処置を要求いたしましたものは七十六件であります。
 その内訳は、各都道府県に移管された高校奨学金事業の運営に関するもの、国営東郷土地改良事業及び国営ふらの土地改良事業の実施に関するもの、エネルギー対策特別会計の周辺地域整備資金の状況に関するもの、独立行政法人住宅金融支援機構の証券化支援勘定等における政府出資金の規模に関するもの、特定国有財産整備特別会計の貸借対照表に計上されている資産のうち剰余となっている不動産の有効活用に関するものなどとなっております。
 次に、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項は五十四件であります。
 その内訳は、安心・安全な学校づくり交付金事業に関するもの、調査等契約に係る契約事務手続に関するもの、不要財産の国庫納付に関するもの、次世代型高速増殖炉に関する革新技術開発に係る契約に関するもの、光サービス用装置の設置に関するものなどとなっております。
 次に、不当事項に係る是正措置等の検査の結果につきましては、昭和二十一年度から平成二十一年度までの決算検査報告に掲記した不当事項のうち、是正措置が未済となっているものは四十一省庁等における五百七件、百三十一億四千四百十二万余円、このうち金銭を返還させる是正措置を必要とするものは四十省庁等における五百五件、百二十一億九千六百九万余円となっております。
 また、平成二十一年度決算検査報告において改善の処置の履行状況を継続して検査していくこととした本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項のうち、制度が廃止されたものなどを除いたものについて、改善の処置が一部履行されていなかったものが五件あり、このうち二件については不当事項として掲記しております。
 次に、平成二十二年十一月から二十三年十月までの間におきまして、会計検査院法第三十条の二の規定により国会及び内閣に対して報告いたしましたものは十件であります。
 その内訳は、さきに御説明いたしました各都道府県に移管された高校奨学金事業の運営に関するもの、国営東郷土地改良事業及び国営ふらの土地改良事業の実施に関するもの、エネルギー対策特別会計の周辺地域整備資金の状況に関するもの、独立行政法人住宅金融支援機構の証券化支援勘定等における政府出資金の規模に関するもののほか、緊急人材育成支援事業の実施状況及び求職者支援制度に関するもの、都道府県及び政令指定都市における国庫補助事業に係る事務費等の不適正な経理処理等の事態、発生の背景及び再発防止策に関するもの、航空自衛隊第一補給処における事務用品等の調達に係る入札・契約及び予算執行の状況に関するもの、国庫補助金等により都道府県等に設置造成された基金に関するもの、独立行政法人における運営費交付金の状況に関するもの、消費税の課税期間に係る基準期間がない法人の納税義務の免除に関するものとなっております。
 次に、平成二十二年十一月から二十三年十月までの間におきまして、国会からの検査要請事項に関し、会計検査院法第三十条の三の規定により検査の結果を報告いたしましたものは、在外公館に係る会計経理に関するもの一件となっております。
 次に、国会から検査の要請を受けた事項に関連する検査の状況を検査報告に掲記いたしましたものは、牛肉等関税を財源とする肉用子牛等対策の施策等に関するもの一件となっております。
 次に、本院の検査業務のうち特にその検査の状況を報告する必要があると認め、検査報告に掲記いたしましたものは六件であります。
 その内訳は、PFI事業の実施状況に関するもの、子ども・子育て支援対策における国の財政支援制度の実施状況に関するもの、義務教育費国庫負担金の検査の状況に関するもの、株式会社日本政策投資銀行による株式会社日本航空に対する貸付け等の状況に関するもの、独立行政法人が実施している融資等業務の状況に関するものなどとなっております。
 次に、国民の関心の高い事項等に関する検査の状況として、これまでに御説明いたしました事例などを整理し、検査報告に掲記しております。
 最後に、特別会計に関する法律の規定に基づき、平成二十二年十一月に内閣から送付を受けた平成二十一年度特別会計財務書類について検査した旨を検査報告に掲記いたしました。
 以上をもって概要の説明を終わります。
 会計検査院といたしましては、機会あるごとに関係各省庁などに対して適正な会計経理の執行について努力を求めてまいりましたが、なお、ただいま申し述べましたような事例がありますので、関係各省庁などにおいても更に特段の努力を払うよう望んでいる次第であります。
 次に、平成二十二年度国有財産検査報告につきまして、その概要を御説明いたします。
 会計検査院は、平成二十三年九月六日、内閣から平成二十二年度国有財産増減及び現在額総計算書及び平成二十二年度国有財産無償貸付状況総計算書の送付を受け、その検査を行って、平成二十二年度国有財産検査報告とともに、平成二十三年十一月七日、内閣に回付いたしました。
 平成二十二年度末の国有財産現在額は百一兆千九百三十九億余円、無償貸付財産の総額は一兆五百九十八億余円になっております。
 検査の結果、国有財産の管理及び処分に関しまして、平成二十二年度決算検査報告に掲記いたしましたものは二十六件であります。
 その内訳は、不当事項といたしまして、所管換えにより引き受けた土地に係る貸付料に関するもの、貸し付けていた土地に係る国有資産等所在市町村交付金に関するもの、国有林野の使用を許可する場合の許可使用料の算定に関するもの、浮き桟橋の係留ぐいの設置工事の設計に関するもの、意見を表示し又は処置を要求した事項といたしまして、特定国有財産整備特別会計の貸借対照表に計上されている資産のうち剰余となっている不動産の有効活用に関するもの、独立行政法人造幣局における国から承継した貴金属の売却等に関するもの、国立大学法人が保有している土地・建物の処分及び有効活用に関するもの、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項といたしまして、独立行政法人海洋研究開発機構における不要財産の国庫納付に関するもの、滑走路等の舗装工事における横断勾配の設計及び施工に関するもの、借地上に新築等した庁舎等の建物に関するもの、特定検査対象に関する検査状況といたしまして、独立行政法人が実施している融資等業務の状況に関するもの、国会及び内閣に対する報告といたしまして、独立行政法人住宅金融支援機構の証券化支援勘定等における政府出資金の規模に関するものとなっております。
 以上をもって概要の説明を終わらせていただきます。
#11
○委員長(山本順三君) 以上で平成二十二年度決算外二件に関する概要説明を終わります。
 平成二十二年度決算外二件に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 次に、平成二十年度決算に関する本院の議決について政府の講じた措置及び平成二十年度決算審査措置要求決議について政府の講じた措置につきまして、財務大臣から説明を聴取いたします。安住財務大臣。
#12
○国務大臣(安住淳君) 平成二十年度決算に関する参議院の議決について講じた措置につきまして御説明申し上げます。
 不適正な公費支出の再発防止につきましては、平成二十年度の決算検査報告を受けまして、直ちに内閣総理大臣及び財務大臣から各大臣に対して適正な会計処理の徹底などについて要請したところであります。その上で、各種の会議や研修等を通じて、予算の適正な執行及び指摘事項の周知徹底、再発防止の指導を行うとともに、内部牽制、予算執行の透明性の確保等により、予算のより効率的な執行及び会計事務の適正な処理に努力しているところであります。
 さらに、平成二十二年度からは、各府省に予算監視・効率化チームを設置し、予算執行の効率化に向けた計画を定めるとともに、その実施状況をチェックし、年度終了後に効率化の実績及び更なる改善方策についての公表を行っているところであります。
 今後とも、これらの措置を講ずることにより、不適正経理や無駄遣い等の再発防止に努めるとともに、予算執行の適正化に努めてまいる所存であります。
 次に、公益法人に対する国等からの支出につきましては、平成二十二年五月に実施した事業仕分の結果等を踏まえ、公費支出の必要性等の観点から横断的な見直しを行ってきたところであり、平成二十二年度の公益法人に関連する支出三千八百八十七件のうち三千二百八十四件について一般競争入札への移行等の見直しを行い、その内容について内閣府が平成二十三年七月に公表したところであります。その際、公益法人への支出に関する透明性の確保及び各府省による説明責任の徹底を図る観点から、所管府省OBが在籍する公益法人への支出も含め、見直しの対象とした三千八百八十七件全ての詳細な個別情報についても公表したところであります。
 今後とも、国民から疑念を持たれることのないよう、公益法人への支出について、不断に見直しを行ってまいる所存であります。
 次に、独立行政法人の締結する契約につきましては、契約の競争性を確保する観点から、主務大臣及び各独立行政法人は、平成二十年度に締結した競争性のない随意契約及び一者応札等となった契約について点検等を行い、その改善状況について毎年公表を行っているところであります。役員人事につきましては、公務員OBが就任しているポスト等について、公募により後任者の選考を行うことにより透明性等を確保することとしております。
 また、独立行政法人の契約先につきましては、独立行政法人の役員等の経験者が再就職しており、当該独立行政法人との取引高が相当の割合である法人と契約する場合、当該法人への再就職状況及び当該法人との取引状況について公表することとしているところであります。
 今後とも、随意契約等の適切な見直しや役員公募の実施等の取組を通じ、独立行政法人における契約の競争性の確保及び適正な業務運営の更なる徹底に努めてまいる所存であります。
 次に、不透明な調達の再発防止に向けた取組につきましては、総務省は平成二十一年十一月から臨時契約監視会を開催し、高度救命処置シミュレーターの調達手続から抽出された問題点の分析やヒアリングを行い、平成二十二年一月、調達の適正化に関する再確認と教育の徹底を求めた意見書である「「高度救命処置シミュレーター」の調達に関する検証について」が取りまとめられ、あわせて、総務大臣から総務省の全職員に対し契約の適正化とコンプライアンスの徹底について指示を行ったところであります。
 この意見書及び総務大臣指示を受けて、消防庁は平成二十二年一月に消防庁契約適正化委員会を設置し、これまでに行われた調達の検証や改善方策の検討等を行い、同年四月、必要な手続を網羅的に解説した消防庁契約手続等事務処理マニュアルを策定したところであります。その上で、同マニュアルに基づく契約事務の執行を徹底するとともに、職員に対する調達事務に係る研修を実施し、平成二十三年度においても継続しているところであります。
 今後とも、予算の効率的使用を徹底するため、不透明な調達の再発防止に取り組んでまいる所存であります。
 次に、不適正な会計処理の再発防止につきましては、平成二十年度の決算検査報告を受け、直ちに内閣総理大臣及び財務大臣から各大臣に対し適正な会計処理の徹底などについて要請したところであります。その上で、各種の会議や研修等を通じて、予算の適正な執行及び指摘事項の周知徹底、再発防止の指導を行うとともに、執行に携わる職員の責任の明確化、綱紀粛正の徹底等により、予算のより厳正な執行及び会計事務の適正な処理に努力しているところであります。
 今後とも、会計事務手続における職務の分担による相互牽制や監査の徹底、職員への研修指導の徹底などにより不適正な経理の防止に努め、国民の信頼を得るべく努力してまいる所存であります。
 また、地方公共団体における不適正な会計処理につきましては、総務省において、これまでも地方公共団体に対し適正かつ公正な財務運営の確保等に努めるよう要請し、併せて自主点検の実施状況を調査してきたところであります。
 今後とも、引き続き各地方公共団体における会計処理の適正化に向けた自主的な取組を促してまいる所存であります。
 次に、独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構の地方委託事業につきましては、本事業に必要な経費について大幅な効率化を図った上で既に平成二十三年四月より地方委託を廃止し、同機構による直接実施へ移行しており、役員についても同月に理事長が交代したところであります。また、新理事長の下で、これまで実施されてきた業務委託の妥当性の検証に取り組むとともに、本事業の直接実施について円滑かつ効率的な実施の徹底に努めてまいるところであります。
 今後とも、厚生労働省において、同機構の業務運営の適正化に向けて引き続き指導を徹底してまいる所存であります。
 次に、航空自衛隊の調達における官製談合につきましては、防衛省に部外の有識者が参画した航空自衛隊第一補給処オフィス家具等の事務用品談合事案調査・検討委員会を設置し、事実関係の調査、背景・原因の解明及び改善措置の検討を行い、平成二十二年十二月に調査結果、改善措置、関係者の厳正な処分等について公表したところであります。
 今回の警告議決を重く受け止め、防衛省では、平成二十三年五月に「入札談合防止に関するマニュアルの制定並びに入札談合関連法令等の遵守及びその知識の習得に関する教育の実施について」を各幕僚長等へ通達するなどにより、調達関係職員に対する教育の実施やチェック機能の強化等に取り組んできているところであります。
 今後とも、官製談合の再発防止に向けて万全を期してまいる所存であります。
 次に、独立行政法人駐留軍等労働者労務管理機構における不正常な状況につきましては、同機構の本部事務所を、平成二十三年二月、東京都港区三田に移転集約させる是正措置をとったところであります。
 さらに、平成十九年度から平成二十一年度までの未承認となっていた財務諸表につきましては、移転集約を確認した後の平成二十三年二月に防衛大臣が承認したところであります。
 同機構においては、平成二十三年三月に作成、認可された中期計画に基づき業務の更なる効率化に取り組んでいるところでありますが、今後とも、このような事態が生じることのないよう、防衛省において同機構への指導を一層徹底してまいる所存であります。
 以上が、平成二十年度決算に関する参議院の議決について講じた措置であります。
 政府は、従来から、決算に関する国会の審議議決、会計検査院の指摘等に鑑み、国費の効率的使用、事務事業の運営の適正化、不当経理の発生の防止等について特に留意してまいりましたが、今後とも一層の努力を続けてまいる所存であります。
 次に、平成二十年度決算審査措置要求決議について講じた措置につきましては、「国が公益法人に発注している調査研究事業の見直しについて」等五項目に係る措置につきましては、お手元に配付してありますとおり御報告いたします。
 以上でございます。
#13
○委員長(山本順三君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 なお、平成二十年度決算審査措置要求決議について講じた措置につきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○委員長(山本順三君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 安住財務大臣は御退席いただいて結構でございます。
    ─────────────
#15
○委員長(山本順三君) 国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査を議題といたします。
 まず、国会法第百五条の規定に基づく本委員会からの会計検査の要請に対する結果報告及び会計検査院法第三十条の二の規定に基づく報告について、会計検査院から説明を聴取いたします。重松会計検査院長。
#16
○会計検査院長(重松博之君) 会計検査院は、国会法第百五条の規定に基づき平成二十一年六月二十九日及び二十三年二月十四日付けで参議院議長から会計検査及びその結果の報告の要請がありました「在外公館に係る会計経理について」等の計三事項につきまして、関係府省、関係独立行政法人を対象に検査を行い、会計検査院法第三十条の三の規定に基づき二十三年十月五日及び二十四年一月十九日にその結果の報告書を提出いたしました。その報告書の概要を御説明いたします。
 最初に、「在外公館に係る会計経理について」を御説明いたします。
 この報告書は、二十二年十月六日に提出いたしました報告書におきまして、引き続き検査を実施して、取りまとめができ次第報告することとしておりました事項に関するものであります。
 検査しましたところ、会計事務の体制に関して、歳出を異なる会計年度から行っていた事態、資金の受入れ、保管等に関して、必要以上に現地通貨に交換していた事態、収入及び支出に係る会計処理に関して、現地職員が領事手数料を領得していたり、前渡資金の使用残額の国庫への返納が遅延していたりしていた事態、施設及び物品の管理等に関して、他の在外公館では美術品として管理している作品を美術品として管理していない事態、監査に関して、査察実施後長期間が経過しているのに査察で指摘を受けた事態が十分に改善されていない事態などが見受けられました。
 検査の結果を踏まえた本院の所見といたしましては、外務省は、今回及び二十二年報告に記述した事項について改善に向けた処置を引き続き確実に実施するほか、監査制度の一層の充実等を通じて、在外公館に係る会計経理をより適正かつ適切なものとする必要があると考えております。
 本院としては、今後とも、在外公館に係る会計経理が適正かつ適切に実施されているかについて、多角的な観点から引き続き検査していくこととしています。
 次に、「特別会計の実施状況等に関する会計検査の結果について」を御説明いたします。
 検査しましたところ、特別会計の事務事業の合理化、効率化に向けた取組等については、業務の一部が一般会計等に移行したことなどが特別会計全体の人件費等を減少させた大きな要因となっている状況となっており、特定財源等の見直し等については、エネルギー対策特別会計の特定財源について一般会計から必要な額を特別会計に繰り入れることとするなどしたが、不用額の発生が見込まれる場合でも予算どおりに繰り入れることとされている状況となっていました。また、剰余金、積立金等の活用等については、剰余金の一部が歳出の財源等として翌々年度まで活用されていない状況となっており、国の財政状況の透明化については、一般会計が特別会計に対して将来的に繰入れの義務等を負っているものなどの情報が開示されていない状況となっていました。
 検査の結果を踏まえた本院の所見といたしましては、特別会計から一般会計等に移行された業務等がより効率的に実施されているかを検証する必要があり、また、エネルギー対策特別会計において、一般会計からの繰入れの減額を行えないことが剰余金が多額となる一因となっていることを踏まえて、剰余金の減少のための取組について検討すること、特別会計への一般会計からの繰入れを可能な限り抑制するなどして剰余金を縮減したり、翌々年度に活用される剰余金を可能な限り翌年度に活用するための方策について検討したりすること、国の財政状況を説明し十分な説明責任を果たすためにも情報の開示について検討することが必要であると考えております。
 本院としては、特別会計における改革の実施状況等について、今後とも多角的な観点から検査を実施することとしております。
 最後に、「大規模な治水事業(ダム、放水路・導水路等)に関する会計検査の結果について」を御説明いたします。
 検査しましたところ、放水路等事業において、事業計画策定時等の関係資料を保有していないとしているため、事業主体は必要とされる計画規模等について明確にできず、事業に対する説明責任が果たせない状況となっている事態や、ダム建設事業等において、事業が完了していないのに事業期間の延長が行われないまま計画上の事業期間が過ぎているものが見受けられました。また、高規格堤防整備事業において、国土交通省は整備延長及び整備率を五万六百三十メートル、五・八%としていましたが、基本断面が完成していると認められる延長について改めて算出すると九千四百六十三メートル、一・一%となった事態が見受けられるなどしておりました。
 検査の結果を踏まえた本院の所見といたしましては、説明責任を果たせるよう関係資料を整備するとともに、事業の目的、必要性等についての再検討に活用できるようにすること、事業の実施状況を反映したものとなるよう適時適切に事業計画の見直しを行うこと、高規格堤防の整備延長及び整備率については、高規格堤防整備の目的、効果等を考慮した算出方法を確立することなどに留意して、大規模な治水事業を適切かつ効率的、効果的に実施するよう努める必要があると考えております。
 本院としては、今後とも、事業の必要性等の検討や進捗状況等について多角的な観点から引き続き検査を実施することとしております。
 これをもって報告書の概要の説明を終わります。
 会計検査院は、会計検査院法第三十条の二の規定により国会及び内閣に対して、平成二十三年九月二十二日、十月五日、同月十七日、十一月二十九日に計十一件の報告書を提出いたしました。その報告書の概要を御説明いたします。
 最初に、国営東郷土地改良事業及び国営ふらの土地改良事業の実施について農林水産大臣に対して意見を表示したものを御説明いたします。
 農林水産省は、昭和四十七年度から、北海道富良野市等において国営東郷土地改良事業及び国営ふらの土地改良事業を実施しておりますが、両事業の一環として築造した東郷ダムに安全に貯水することができない状態が続いておりますことから、両事業の実施状況等について検査いたしました。
 検査の結果でございますが、三十八年という長期間にわたって国から多額の事業費が支出されている両事業について、かんがい用水の水源が確保できていないため、現在も受益地において安定的にかんがい用水を利用できない状況が発生しているのに、適時適切に事後評価を行わないまま現在まで事業効果が発現していない事態は適切でないことから、農林水産大臣に対して、両事業について、速やかに事後評価の対象として、総合的かつ客観的に評価して、その結果を両事業に適切に反映させるとともに、かんがい用水の水源確保の方法についても十分に検討して複数の選択肢を整理し、関係機関と調整を図りながら可能な限り経済的で効果的な方法を速やかに選定して、事業効果の早期発現を図るよう意見を表示いたしました。
 次に、各都道府県に移管された高校奨学金事業の運営について文部科学大臣に対して意見を表示したものを御説明いたします。
 文部科学省は、各都道府県に対して高等学校等奨学金事業交付金を交付しており、同交付金として約二千億円を交付することとすれば、貸与水準を維持しつつ各都道府県において奨学金事業を交付金の交付終了後も継続かつ安定して運営していくことは可能であるとしています。そこで、奨学金事業を将来にわたって継続かつ安定して運営していくことが可能となっているかなどについて検査いたしました。
 検査の結果でございますが、貸与水準を維持しつつ奨学金事業を将来にわたって継続かつ安定して運営していく態勢が十分に確保されておらず、交付金の効果の発現が将来にわたって継続しなくなるおそれがある事態が見受けられましたことから、文部科学省に対して、各都道府県における奨学金事業の運営状況等を的確に把握し、これに基づいて必要な助言等を行うなどして、奨学金事業の適切な運営の確保を図るよう意見を表示いたしました。
 次に、「航空自衛隊第一補給処における事務用品等の調達に係る入札・契約及び予算執行の状況に関する会計検査の結果について」を御説明いたします。
 航空自衛隊の第一補給処等における事務用品等の調達について検査しましたところ、適正な予算科目を使用することについての支出負担行為による統制が必ずしも的確に行える体制とはなっていなかったり、二者以上から提出を受けることとされている見積資料について、一者のみから提出を受けている契約が多数あり、このうち見積資料を徴取した会社が実際の契約の相手となっている契約が数多くある状況が見受けられました。
 検査の結果を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、防衛省は今後とも同省が二十二年十二月に公表した改善措置を的確に実施していくこととしているところですが、その実施に当たっては、支出負担行為による統制が的確に機能するよう必要な体制等を検討し整備すること、契約事務の過程において仕様書の内容についてより的確に検証することなどの点についても確実に取り組み、より効果的に実施していくことが必要であると考えております。
 会計検査院としては、これらの取組が効果的に実施されているかについて引き続き検査していくこととしております。
 次に、緊急人材育成支援事業の実施状況及び求職者支援制度について厚生労働大臣に対して意見を表示したものを御説明いたします。
 厚生労働省は、中央職業能力開発協会に交付金を交付し、同協会は交付金を財源として造成した基金を活用して、基金訓練の実施、訓練・生活支援給付金の支給等の緊急人材育成支援事業を行っております。この緊急人材育成支援事業について検査いたしました。
 検査の結果でございますが、訓練・生活支援給付金の支給等の状況、事業効果の把握及び発現のための体制について改善を必要とする事態が見受けられたことから、厚生労働省において、緊急人材育成支援事業の制度を基に平成二十三年十月に創設される求職者支援制度の実施に当たり、職業訓練受講給付金が適正に支給されるよう、また、事業効果を適切に把握し十分に発現される体制となるよう意見を表示いたしました。
 次に、独立行政法人住宅金融支援機構の証券化支援勘定等における政府出資金の規模について国土交通大臣及び独立行政法人住宅金融支援機構理事長に対して意見を表示したものを御説明いたします。
 国は、独立行政法人住宅金融支援機構の証券化支援事業等を円滑に実施させるため、証券化支援勘定及び住宅融資保険勘定へ出資を行っております。この政府出資金の額の算定や規模等について検査いたしました。
 検査の結果でございますが、証券化支援勘定等における政府出資金について、国土交通省において、二種類の政府出資金が果たしている役割に重複があることを必要額の算定に反映しておらず、また、同機構において必要額を超えて政府出資金を保有している事態が見受けられましたことから、国土交通省及び同機構に対して、真に必要となる政府出資金の額を検討し、適切な規模とするよう意見を表示いたしました。
 次に、エネルギー対策特別会計の周辺地域整備資金の状況について経済産業大臣に対して意見を表示したものを御説明いたします。
 周辺地域整備資金は、発電用施設等の立地の進捗に伴って必要となる電源立地地域対策交付金に対応できるよう設置されたものであります。
 検査の結果でございますが、原子力発電施設の着工までには今後も長期間を要することが見込まれますことから、経済産業省に対しまして、当面の間は、着工済みの原子力発電施設のみを周辺地域整備資金の積立対象とするなどして、資金残高の規模を縮減させるとともに、今後資金に係る需要額の算定が必要になる場合には、算定対象とする原子力発電施設を選定して積立目標額の規模を見直すなどして、当面需要が見込まれない資金を滞留させないような方策を検討するよう意見を表示いたしました。
 次に、「国庫補助金等により都道府県等に設置造成された基金について」を御説明いたします。
 都道府県等が国庫補助金等の交付を受けて設置造成した基金について検査しましたところ、緊急経済対策等の一環として、平成二十、二十一両年度の補正予算により設置造成された基金の基金総数に占める割合は六五%などとなっており、これら基金のうち、二十三年度までに事業終了予定である基金事業の執行率は、事業終了を一年後に控えた二十二年度末においても四五%にすぎず、事業終了後に多額の執行残が生ずると思料されます。また、運用型等の基金については、事業実績が低調でありました。
 検査の状況を踏まえた本院の所見といたしましては、緊急経済対策等の一環として、二十、二十一両年度の補正予算により設置造成された基金は、取崩しが進まないと効果が限定的になってしまうおそれがあることから、事業期間内での執行に留意し、執行残が多額に生ずると見込まれる場合には、基金保有額が過大とならないよう基金規模の見直しを行う必要があり、資金を有効に活用する必要があると考えます。また、運用型等の基金は、基金の必要性、基金規模等について検討し、資金の効率を高めるよう努める必要があると考えます。会計検査院としては、今後も基金事業の実施状況等について引き続き注視していくこととしております。
 次に、「独立行政法人における運営費交付金の状況について」を御説明いたします。
 平成二十二年三月末において運営費交付金の交付を受けている独立行政法人八十三法人を対象として検査いたしましたところ、運営費交付金の額の算定について、控除する自己収入の額とその実績額との間に相当な乖離が生じているものが見受けられました。また、運営費交付金に係る収益化基準について、業務達成基準又は期間進行基準を採用することが可能であるなどと認められるのに、費用進行基準のみを採用している法人が見受けられました。そして、中期目標期間の最終年度における積立金の国庫納付について、業務運営の財源に充てられずに残った運営費交付金債務の額等が、国庫納付されず、法人内部に留保されているものが見受けられました。
 検査の結果を踏まえた本院の所見といたしましては、自己収入は適切な額を控除すること、業務達成基準又は費用進行基準を採用することについての見直しを行うこと、業務運営の財源に充てられずに残った運営費交付金債務の額等については保有する必要性等の検討などを行うことに留意することなどが必要であると考えております。
 本院としては、今後とも独立行政法人における運営費交付金の状況について引き続き注視してまいりたいと考えております。
 次に、「消費税の課税期間に係る基準期間がない法人の納税義務の免除について」を御説明いたします。
 消費税法は、法人については設立二年以内における納税義務の判定基準として基準期間の課税売上高に代えて資本金を採用し、その事業年度開始の日における資本金が一千万円未満の法人を免税事業者としております。そこで、この事業者免税点制度が有効かつ公平に機能しているかに着眼して検査いたしました。
 検査しましたところ、資本金一千万円未満の新設法人において設立二年以内の事業者免税点制度の適用を受けている法人の中に、設立当初の第一期事業年度から相当の売上高を有する法人が相当数見受けられたり、法人成り後も相当の売上高を有しているのに、第一期課税期間及び第二期課税期間において免税業者となっている法人が相当数見受けられたりなどしました。
 検査の状況を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、今後、消費税に関する幅広い議論が十分なされるよう、財務省において、事業者の免税点制度の在り方について、引き続き様々な視点から不断の検討を行っていくことが肝要であると考えております。会計検査院としては、今後とも、事業者免税点制度を含む消費税全般について、引き続き注視していくこととしております。
 次に、高速増殖原型炉「もんじゅ」の研究開発経費及びその関連施設の利活用等について独立行政法人日本原子力研究開発機構理事長に対して意見を表示したものを御説明いたします。
 独立行政法人日本原子力研究開発機構は、「もんじゅ」の研究開発に要したとされる総事業費を公表しております。また、「もんじゅ」から発生する使用済核燃料を基に再処理施設で使用する機器の研究開発を行うため、リサイクル機器試験施設の建設を行っておりましたが、平成十二年七月以降中断しております。そこで、「もんじゅ」の研究開発に要した経費等が適時適切に把握され公表されているか、関連施設の状況はどのようになっているかなどについて検査いたしました。
 検査の結果でございますが、「もんじゅ」及びその関連施設の研究開発経費について一層の透明性の確保を図るとともに、使用可能な関連施設の利活用を図るよう、独立行政法人日本原子力研究開発機構に対して、「もんじゅ」及びその関連施設の研究開発に要した経費の全体規模が把握できるよう公表すること、リサイクル機器試験施設については、当面の利活用方法について早期に結論が得られるよう関係機関との協議を行うよう意見を表示いたしました。
 最後に、「情報システムに係る契約における競争性、予定価格の算定、各府省等の調達に関する情報の共有等の状況について」を御説明いたします。
 情報システムに係る調達は、府省等ごとに行われており、毎年度多額なものとなっております。そこで、予定価格の算定は合理的なものとなっているかなどについて検査いたしました。
 検査したところ、十八年十月の参議院からの検査要請に基づく報告と比べ、競争契約の割合は大幅に増加しておりますが、応札数を見ると一者応札の割合が依然として半数以上を占めておりました。また、予定価格につきましては、ハードウエアの調達における割引率等が区々となっていたり、調達事例データベースの活用が低調となっていたりしておりました。
 検査の結果を踏まえた所見といたしましては、契約の競争性の確保について引き続き努力すること、予定価格の算定に関する情報について政府全体として共有し活用することについて検討することなどの取組を進めることにより、契約の経済的及び効率的な執行に努める必要があると考えております。会計検査院としては、国の情報システムについて今後とも多角的な観点から引き続き検査していくこととしております。
 これをもって報告書の概要の説明を終わります。
#17
○委員長(山本順三君) 共々に大変御苦労さまでございました。
 以上で説明の聴取は終わりました。
 両件に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 重松会計検査院長は御退席いただいて結構でございます。
    ─────────────
#18
○委員長(山本順三君) 次に、先般本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。大島九州男君。
#19
○大島九州男君 委員派遣について御報告いたします。
 山本委員長、舟山理事、中川理事、小泉理事、有田委員、大久保委員、金子委員、安井委員、米長委員、二之湯委員、藤川委員、若林委員、横山委員、柴田委員、又市委員及び私の十六名は、去る一月十八日及び十九日の二日間、国家財政の経理及び国有財産の管理に関する実情調査のため、福井県に派遣されました。
 第一日目は、敦賀市において、高速増殖原型炉「もんじゅ」を視察いたしました。「もんじゅ」は、我が国の長期的なエネルギーの安定供給に寄与する高速増殖炉サイクル技術の確立に向けた研究開発の中核となる施設と位置付けられております。
 昨年の東日本大震災等を契機として、我が国エネルギー政策の在り方についての見直しは、現下の最重要課題の一つとなっております。高速増殖炉サイクル技術の研究開発についても、国民は高い関心を持って注目しているところであり、決算委員会においても、「もんじゅ」に関して、経済効率性や安全性の観点を含め、これまで活発な質疑が行われてまいりました。また、平成二十一年度決算の議決に当たっては、「もんじゅ」におけるトラブルの続発等について、内閣に対し警告を行ったところであります。
 今回は、「もんじゅ」の原子炉建物、補助冷却設備・空気冷却器室、中央制御室等を視察いたしました。そして、「もんじゅ」の建設、管理等を行っている独立行政法人日本原子力研究開発機構の鈴木理事長を始めとする関係者の皆様から、ナトリウム漏れ・火災事故や炉内中継装置落下事故等のトラブルの発生原因と再発防止策の策定状況、福島第一原子力発電所の事故を踏まえた安全対策への取組等について説明を受けるとともに、高速増殖炉の研究開発継続の是非、二〇五〇年を目途とする実用炉稼働の実現性、運転停止中の「もんじゅ」の管理に要する多額の費用の根拠等について、活発な意見交換を行いました。
 「もんじゅ」については、昭和五十五年度から平成二十三年度までの間に、約一兆円もの予算が投入されており、現状では、今後の研究、維持管理等にも多額の国費を要することになります。決算委員会としても、今後の「もんじゅ」の運営について、引き続き様々な観点から注視していく必要があるものと思われます。
 第二日目は、鯖江市において、株式会社シャルマンの眼鏡フレーム製造工場を視察いたしました。福井県は、眼鏡フレームの国内シェアの約九五%を占めており、特に鯖江市には、数多くの眼鏡関連産業が集積しております。同社はその中のリーディングカンパニーであり、グローバルに事業を展開している企業であります。
 同社における眼鏡フレームの製造過程の視察を通じて、世界で高く評価される優れた技術力の一端を見聞いたしました。また、長年の眼鏡製造で培われた加工技術を生かした、医療分野の製品・技術開発への進出等の状況についても貴重なお話を伺いました。
 なお、移動の間、車中において、北陸財務局より、管内の概況等について説明を聴取いたしました。
 次に、鯖江市のめがね会館において、社団法人福井県眼鏡協会の黒田会長、福井県眼鏡工業組合の長井副理事長及び福井県眼鏡卸商協同組合の梅田理事長から、県内の眼鏡産業の現状と今後の展望についてお話を伺うとともに、意見交換を行いました。
 歴史と伝統ある福井県の眼鏡産業も、海外の安価な商品の台頭、市場の縮小等により、衰退の危機に直面しております。こうした現状を打破するため、現在、眼鏡協会等が中心となって、産地統一ブランドの普及や、マーケティング力の強化、ものづくり技術を活用した新事業への参入等に取り組んでおります。
 国としても、地場産業の伝統を大切にしつつ、一層の産業活性化に向けた地域振興策を適切かつ迅速に推進していく必要があると実感した次第であります。
 続いて、福井県庁を訪問し、西川知事を始めとする関係者の皆様から、福井県のエネルギー政策等について、特に、我が国で最多の原子力発電所が立地する同県における、福島第一原子力発電所の事故を踏まえた原子力施設の安全対策への取組、エネルギー政策の見直しに当たっての原子力発電の位置付けと方向性の明確化の要請、太陽光・風力・小水力発電等の新エネルギーの導入促進への取組等についてお伺いいたしました。
 引き続いての意見交換・質疑応答においては、高経年原発の運転中止の是非、県内全原発の停止による影響、原発立地の財政的寄与、原発の稼働再開に係る新たな安全基準作りにおける国の責務、エネルギー地産地消の将来展望等について議論が行われました。
 今回の意見交換等を通じて、国の原子力政策においても、福島第一原子力発電所の事故から得られた知見を適切に反映させた原子力施設の安全対策を徹底していくことが極めて重要であると認識した次第であります。
 以上が今回の実情調査の概要でありますが、最後に、御多忙の中、今回の派遣に御協力をいただきました関係者の皆様に対して厚く御礼を申し上げまして、報告を終わります。
 ありがとうございました。
#20
○委員長(山本順三君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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